・国内盤マイナー・レーベル |
・輸入盤マイナー・レーベル |
・輸入盤 歴史的アイテム |
・映像アイテム |
・高音質アイテム |
輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。 |
AA Classics『ドレスデン国立歌劇場、ベルリン・コーミッシェ・オーパー等で活躍する実力派ソプラノ、天羽明惠の待望のソロアルバム(自主レーベル「AA Classics」リリース第1弾)』 | ||
R.シュトラウス4つの最後の歌 シェーンベルク:4つの歌曲 Op.21 / ウルマン:リカルダ・フーフの詩による5つの愛の歌 Op.26 ウルマン:リカルダ・フーフの詩による5つの愛の歌 Op.26 山田耕筰:紫/澄月集 R.シュトラウス:君は私の心の冠 Op.21 No.2 /ばらの花飾り Op.36 No.1 /あした Op.27 No.4 / 私は漂う Op.48 No.2 /4つの最後の歌(ピアノ伴奏版) 天羽明惠(S) ジークムント・イェルセット(P) | ||
録音:2019年3月12日-15日、 b-sharp スタジオ、ベルリン。『〈夕映えのなかで〉(《4つの最後の歌》終曲)では、世のどんな混迷にもめげず力強く生き、人生を全うし、愛する相手と“静かな平和”を深々と呼吸する。その満足感に、身震いするほどの真実感がこもる。(中略)星の高みまで、来し方行く末を見はるかす天羽のスパンは、聴き手を深い自己観照に誘いこむ。まさにその肯いに、彼女の“歌”の本領がある』(喜多尾道冬/ライナーノーツより)。 「4つの最後の歌」(ピアノ版)を中核に、R.シュトラウス、シェーンベルク、ウルマン、山田耕筰の歌曲を収録。伴奏は、ノルウェーを代表する歌曲伴奏者ジークムント・イェルセット。企画・制作(プロデューサー)は、ドイツ・リートに造詣が深いベルリン在住の音楽評論家、城所孝吉。レコーディングは、RCA 、ソニー、DG 等への録音で知られる名プロデューサー、フィリップ・ネーデル(b-sharp)が担当。収録は、2019年3月にベルリンのb-sharpスタジオで実施。ライナーノーツは、ドイツ歌曲評論の大家、喜多尾道冬氏が執筆。作品解説・歌詞対訳付き。ベルリン・コーミッシェ・オーパーに数シーズンにわたって出演し、ドレスデン国立歌劇場、ハンブルク国立歌劇場、ジュネーヴ大劇場等、欧州のオペラハウスで活躍する実力派ソプラノの天羽明惠が、待望のソロアルバムをリリースする。プログラムは、R.シュトラウス「4つの最後の歌」(ピアノ版)を中核に、19世紀末〜20世紀前半のドイツ・リートおよび山田耕筰の歌曲23曲で構成されている。R.シュトラウスは、1890年代より20世紀前半にかけての独墺音楽界を席捲したが、その長い人生は、ナチス・ドイツへの協力も含めて、波乱に富んだものだった。当盤では、初期の歌曲と、第2次大戦後の晩年に書かれた「4つの最後の歌」を収録。一方、シェーンベルクとウルマン(1944年、アウシュヴィッツ強制収容所で殺害されたユダヤ系作曲家)の作品からは、ユーゲント様式で作曲された初期の「4つの歌」作品2、高名な女流詩人リカルダ・フーフの詩に付曲された「5つの愛の歌」作品26を取り上げている。さらに、1910年から3年間ベルリンで学んだ山田耕筰の作品より、「澄月集」、「紫」をフィーチャー。R.シュトラウスの強い影響のもとに書かれた、後期ロマン派的、ドイツ・リート的な作品。伴奏に当たるのは、ノルウェーを代表する歌曲伴奏者で、天羽と長年共演を続けるジークムント・イェルセット。企画・制作(プロデューサー)には、ドイツ・リートに造詣が深いベルリン在住の音楽評論家、城所孝吉が当たっている。レコーディングは、RCA 、ソニー、ドイツ・グラモフォン等で録音を行っているドイツ人トーンマイスター(レコーディング・プロデューサー)、フィリップ・ネーデル(b-sharb)が担当。録音は、2019年3月にベルリンのb-sharpスタジオで行われた。なお本CDは、天羽の自主レーベル「AA Classics」のリリース第1弾に当たる。ライナーノーツは、ドイツ歌曲評論の大家、喜多尾道冬氏が執筆。ブックレットには、邦盤リリースが稀なウルマン作品も含めて、歌詞対訳が付けられている。 | ||
AKIHIRO MIURA東フィルのコンマス、三浦章宏の自主制作レーベル第1弾 | ||
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 Vol.1 〜クロイツェル 〔第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」/第6番 イ長調 Op.30 No.1 /第1番 ニ長調 Op.12 No.1 〕 三浦章宏(Vn) 東誠三(P) | ||
録音:2020年6月18日-20日、三春交流館「まほら」。東フィルのコンマス、三浦章宏の自主制作レーベル第1弾。自身初となるソロ・アルバムで取り上げたのは三浦の敬愛するベートーヴェン。この先ソナタ全集録音を完成させるという目標を掲げ、その第1集として大曲の「クロイツェル」と第1番、第6番を録音。ヴァイオリニストとして長いキャリアを持つ三浦が満を持して挑む、並々ならぬ意気込みの詰まったアルバム。三浦は室内楽にも積極的で、ヴァイオリン・ソナタの全曲演奏会を既に何度か行っている。そのため各曲を深く理解しているのは勿論、交響曲との共通点や違いも肌で感じている。オーケストラ作品と比べると室内楽にはベートーヴェンのプライヴェートな部分が自然に反映されていて、親しみを感じるそう。またベートーヴェンは激しさが特徴のように言われるが抒情的な旋律を書くことにも長けた作曲家である、と語っていて、それらの要素はこのソナタ録音に大きな魅力となって息づいている。そしてピアノは三浦と50年来の知り合いで多く共演を重ねてきたという東誠三。彼もベートーヴェンのピアノ・ソナタの全曲演奏・録音を行った人物で、この全集録音企画に欠かせない演奏家と言える。演奏はまったく虚飾の無い、音楽そのものを真摯に見つめたもので、明朗にして輝かしい響きがストレートに伝わって来る。二人の演奏家の高い密度のやりとりが確固たる確信を持って迫ってくる「クロイツェル」はたいへんに見事。注目必至のシリーズ開始にふさわしい1枚。 | ||
MASATAKA HORI | ||
田中常彦の生涯〜堀 雅貴、 Classical Mandolin Solo CD Vol.2 C. ムニエル(1859-1911):スペイン風奇想曲/マズルカコンチェルト/愛の唄/ワルツコンチェルト G. B. ラ・スカラ(生没年不詳):第1タランテラ / A. サルコリ(1872-1936):セレナテルラ/月に向かいて R. カラーチェ(1863-1934):前奏曲第2番/サルタレッロ/ポロネーズ 田中常彦 (1890-1975):無言歌「ナポリの想い出」/ゆりかご 堀 雅貴(マンドリン) 鈴木大介(G) 草間 葉月(P) | ||
録音:2020年6月4日-5日、9日、パストラル・サウンド、東京。日本を代表する実力派マンドリニスト堀 雅貴。第10回ラファエレ・カラーチェ国際マンドリン独奏コンクールにて第1位を獲得、国内外で高い評価を受けている。今回は、2020年生誕130年を迎えたマンドリン奏者である田中常彦に焦点を当てたアルバムをリリースする。西洋の楽譜を手に入れるのが決して容易ではなかった大正時代にマンドリンを手にし、日本で最初のプロマンドリニストとして活躍した田中常彦。慶應大学マンドリン倶楽部の創始者の一人として、そして日本マンドリン連盟の初代会長、日本のマンドリン界の先駆者として活躍していた。本作は、田中常彦が実際に演奏したレパートリーから選出し、田中常彦の演奏家としての活動および半生を表現している。また、マンドリン・ソロ演奏だけではなく、田中常彦の活動に欠かせない人物、恩師サルコリとピアニストであった堯子夫人の二人になぞらえて、ギタリストの鈴木大介とピアニストの草間葉月を共演者に迎え録音している。マンドリニスト田中常彦の足跡を追い、日本におけるマンドリンや西洋音楽の黎明期を時空を超えて体験できると貴重な1枚。 | ||
MARI OHKI大木麻理の自主レーベル第1弾 | ||
鍵のラビリンス パッヘルベル:フーガ ハ長調「ナイチンゲール」 / 作曲者不詳:ラミレの上で J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ短調 BWV.847 / ブクステフーデ:プレリューディウム ト短調 BuxWV.163 F.ダンクザークミュラー:カンティオ / モーツァルト:小さなジーグ K.574 / 伊左治 直 :橋を架ける者 モーツァルト:組曲 K.399 / スウェーリンク:緑の菩提樹の下で SwWV 325 J.S.バッハ:小さな和声の迷宮 BWV.591 / ブクステフーデ:フーガ ハ長調 BuxWV 174 大木 麻理(Org|使用楽器:J.アーレント、1996年製ポジティフ・オルガン、 聖グレゴリオの家 宗教音楽研究所所蔵) | ||
録音:2020年9月。華々しい経歴を持ち、ミューザ川崎シンフォニー・ホールでホールオルガニストを務める大木麻理による2枚目のソロ・アルバム。自主レーベルからの記念すべき第1作目でもある。持ち運び可能な小型のパイプオルガンであるポジティフ・オルガンを使用し、様々な国と時代から選んだ珠玉の小品を散りばめた1枚。51鍵で奏でる風の音が、喜びの迷宮へと聴く者を誘う。コロナ禍において従来のコンサートが制限される中、演奏者が楽器とともに出向いて演奏を届けることが出来るポジティフ・オルガンに新たな可能性を感じたことがこのアルバム制作の発端とのこと。大オルガンとは違った音色を活かし、その魅力が伝わる美しい小品を選曲。ナイチンゲールのさえずりとフーガが呼応しあうパッヘルベルに始まり、モーツァルト後期の絶妙な名品「小さなジーグ」、ラ・ミ・レが低音で繰り返される作曲者不詳の作品、バッハにも多大な影響を与えたオルガンの巨匠ブクステフーデなど様々な音楽が並び、最後は大胆な転調を見せる謎に満ちたバッハの「小さな和声の迷宮」で締めくくられる。ささやかで温かく親密性がありながら、奥深く広がる音楽の世界に入り込んでいくような不思議な味わいを持ったアルバム。 | ||
OTTAVA RECORDS | ||
6手2台ピアノによる「海」「スペインの庭の夜」「緑の茂み」 ドビュッシー/アンドレ・カプレ編曲:交響的素描「海」 デ・ファリャ/ギュスターヴ・サマズイユ編曲:スペインの庭の夜 パーシー・グレインジャー:緑の茂み 青柳いづみこ、森下唯、田部井剛(P) | ||
録音:2020年2月18日-20日、五反田文化センター、音楽ホール|演奏日本語帯・解説[青柳いづみこ、池原舞(音楽学者)]付。世界的にきわめて珍しい録音ドビュッシーの「海」に関して、4手2台ピアノの演奏は広く知られているが、6手(3人)2台による演奏はきわめて珍しく、録音されたものは今のところほかに見当たらない。個性あふれる3人の演奏家たちわが国のドビュッシー研究と演奏の第一人者である青柳いづみこ、アルカンの紹介に取り組むなど、独自の活動を展開する気鋭のピアニスト森下唯、指揮者として活躍するとともに、ピアニストとしても非凡な才能を発揮する田部井剛。個性あふれる3人の演奏家による豊穣な音世界が展開する。魅力的なカップリング曲ファリャの「スペインの庭の夜」は、ラテン的な官能と躍動するリズム感が持ち味の作品で、元はピアノとオーケストラの作品。2台のピアノからあふれ出るオーケストラのような響きが印象的。また、グレインジャーの「緑の茂み」は、スコットランド民謡をベースにした楽曲で、親しみやすい旋律が繰り返される楽しい佳曲。素晴らしい音響が再現される名録音ダイナミックな響きと繊細な透明感をあわせ持つ名録音は、音の名匠・深田晃による物。3人の演奏家が弾く2台のピアノから溢れる壮大な音世界を見事に捉えている。24ページにおよぶ解説書は、青柳いづみこと池原舞(音楽学者)が執筆しているほか、録音風景なども掲載されている。 | ||
SONARE | ||
橋本洋〜J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのための ソナタ&パルティータ 全集 BWV.1001-1006 |
橋本洋(Vn) | |
録音:2018年9月、2019年1月、2020年6月、大田区民ホール・アプリコ小ホール、東京。実力派ヴァイオリニスト橋本洋がJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ&ソナタ全曲録音をリリースした。橋本洋は11才で全日本学生音楽コンクールに満場一致で全国第1位を受賞。東京芸術大学附属高校を経て東京芸術大学卒業。その後、ジュリアード音楽院で名教師として知られるドロシー・ディレイ氏に師事して研鑽を積んだ。現在国内外で活躍している橋本。2018年、ニューヨークのカーネギー・ホールにおけるヴァイオリン・リサイタルでは「超絶なテクニックとダイナミックな演奏で、観客をあっという間に惹き付けた。柔らかな旋律の奥にも情熱を感じさせる力強い音色」とニューヨークの新聞で絶賛された。非常に伸びやかかつ艶やかな音色で奏でるバッハはまさに絶品の一言。一音一音端正に紡ぎだされる演奏は、現在の充実ぶりを示した録音と言えるだろう。『ここに聴くバッハ演奏は、音楽を本質的なところから周到な眼差しで見つめ、そこから得るものを虚飾なく、着実に表現できる人のものである。バッハの音楽を表現するに当たっての、彼の技術および基本的な音楽性のありかたは、すこぶる高度なものだと言えよう。』(濱田滋郎/ライナーノーツより) | ||
J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 |
梯剛之(P) | |
録音:2020年7月7日、五反田文化センター音楽ホール、東京。近年ますます充実の演奏活動を展開している梯剛之。SONAREレーベルより積極的なリリースが続いているが、2020年7月の最新録音はセッションにて収録されたゴルトベルク変奏曲。梯といえば繊細で優しい音が最大の魅力。長年温めてきたゴルトベルクの演奏では梯の変幻自在なタッチと表現力豊かな語り口で変奏ごとに違った表情をみせてくれる。しかし全体の構成は一貫してぶれることなく実に堂々たる物。冒頭のアリアと全30 変奏を繰り返しありで演奏しており、演奏時間は約79分。聴き手を虜にしてしまう魅力を携えた梯の演奏はまさに圧巻の出来栄え。困難な時代における梯からの希望のメッセージにも聴こえてくる。現在の充実ぶりが表れた注目演奏。 『梯のこの音色の多彩さは、どこからくる想像力なのであろう。長らく滞在していたウィーンの風の音なのか、かの地の森の散歩道の匂いなのだろうか。この多様な “優しい音” が梯の魅力の一つである。』(野平多美/ライナーノーツより) | ||
SONNETメゾ・ソプラノ歌手 波多野睦美の自主レーベル「ソネット」の取り扱いを開始、新譜からのご案内(イギリスに本拠を置く Sonetto Classics とは無関係)。 | ||
ねむれない夜〜高橋悠治:ソングブック ぼくは12歳(1977)〔詩:岡真史/編曲:戸島美喜夫(*以外) 〕 〔みちでバッタリ/太ようのつかい/夕ぐれ/ゴットン・ゴロン/「へや/ちっこい家」(*) /小まどから/ ねむれない夜(*) /リンゴ(*) /あらけずりに(*) /ぼくはうちゅうじんだ/「ひとり/ぼくはしなない」〕/ さらば佐原村(2010)〔詩:辻まこと〕/バッハと歩哨(2013)〔詩:アイヴァ・ガーニー〕/ 旅だちながら〜森崎和江3篇(2020)〔詩:森崎和江〕〔雨/笛/旅ゆくところ〕 波多野睦美(歌) 高橋悠治(P) | ||
録音:2020年6月15日-17日、戸塚区民文化センター、さくらプラザ|エンジニア:櫻井卓|ディレクター:野田智子。波多野睦美自身のレーベル「ソネット」の6枚目のアルバム「ねむれない夜〜高橋悠治ソングブック〜」。日本を代表する作曲家・ピアニスト高橋悠治と古楽から現代の作品までを歌いこなすメゾ・ソプラノの波多野睦美は、多くの作品で共演を重ねてきた。このアルバムは、波多野睦美のために書かれた新作、森崎和江の詩集「ささ笛ひとつ」(2004)から3篇に曲をつけた「旅だちながら」や、1977年に書かれた「ぼくは12歳」など、詩人たちの言葉が時を超え、今この時に心に響く作品が収録されている。「ぼくは12歳」は、1970年代、12歳で自ら命を絶った岡真史の詩集「ぼくは12歳」の11の詩に、高橋悠治が曲をつけた歌曲集。奄美の子供の歌や、朝鮮民謡にもとづいた画期的な作品集。「さらば佐原村」は、父は放浪のダダイスト辻潤、母は婦人解放運動家で作家の伊藤野枝で、自身は多くの画文と逸話を遺した辻まことの詩。マーラーの「大地の歌」の終曲「別れ」の変奏で2010年波多野睦美のために作曲された。作曲家として、また詩人として活躍したアイヴァー・ガーニーは戦場で吸い込んだ毒ガスにより健康を失い、その後半生を病院で過ごし、そこで作曲と作詩を続けた。戦場でバッハの前奏曲を思い出している歩哨を詠んだ「バッハと歩哨」を収録している。 | ||
冨田一樹レコーディングプロジェクト | ||
J.S.バッハ 至高のオルガン芸術〜魂のメッセージ〜 トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565 /おお愛する魂よ、汝を飾れ BWV.654 /ペダル練習曲 ト短調 BWV.598(断片)(*) / フーガ ト短調 BWV.578「小フーガ」/前奏曲とフーガ ハ長調 BWV.547 /アリア BWV.1068-2「G線上のアリア」/ 目覚めよと呼ぶ声あり BWV.645 /最愛なるイエス、我らここに集いて BWV.731 /パッサカリア ハ短調 BWV.582 冨田一樹(Org) | ||
録音:2020年7月9日-10日、府中の森芸術劇場ウィーンホール|(*):『邦人初CD化』|全曲ストップ、レジストレーション表示付。『J.S. バッハはパイプオルガンを通じ、私たちに人生における重要な言葉を伝えてくれます。それは、ある時は「宇宙と真理」であり、ある時は「希望と安らぎ」であり、私たちの生活を豊かにするのです。音楽の父バッハが紡ぎ出した数々の旋律とハーモニー、この奇跡を是非体験して頂ければ幸いです。』(冨田一樹) 2016年、27歳の若さでライプツィヒのバッハ国際コンクール・オルガン部門で日本人初の第1位、および聴衆賞に輝いた冨田一樹のオール・バッハ・アルバム。今まで一般流通のCDがなかった冨田、今作が実質的にデビュー・アルバムと言えるリリース。自身の最重要レパートリーであるJ.S.バッハの音楽を、惜しげもなく並べて真っ向からそれに挑んだ、まさに彼らしいプログラム。前衛的な書法が情熱的に表現される「トッカータとフーガ ニ短調」に始まり、「小フーガ ト短調」、「G 線上のアリア(冨田自身による編曲)」といった有名曲や美しいコラール前奏曲などを挟み、堂々たる重厚巨大な「パッサカリア ハ短調」で締めくくる、聴きごたえたっぷりの一枚。「前奏曲とフーガ ハ長調」「パッサカリア ハ短調」はバッハ国際コンクールでも演奏した曲目。また「ペダル練習曲 ト短調」は意外と録音が少なく邦人ではこれが初録音となる。使用された府中の森芸術劇場ウィーンホールのパイプオルガンは、ヒンリッヒ・オットー・パーシェン社製(ドイツ、キール)。3段鍵盤ペダル付き、実働ストップ46、パイプ総本数3, 636本。ブックレットには全曲のレジストレーションも記載されている。名技師・常盤清氏によるセッション録音で音質面もすばらしく、冨田一樹のオルガン芸術の神髄が収められた注目のアルバムと言える。 | ||
KII/ BERLINER PHILHARMONIKER RECORDINGS | ||
プレゼンティング・BPO レコーディングス リヒャルト・シュトラウス:「ドン・ファン」Op.20 [サイモン・ラトル指揮/2017年11月13日、チンタイ・コンサートホール、武漢] シベリウス:交響曲第7番 ハ長調 Op.105 [サイモン・ラトル指揮/2015年2月7日-9日] ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92 [サイモン・ラトル指揮/2015年10月3日、9日、15日] メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」序曲 Op.21 [クラウディオ・アバド指揮/2013年5月18日-19日、21日] チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」〜第2楽章[キリル・ペトレンコ指揮/2017年3月22日-23日] シューマン:交響曲第4番 ニ短調 Op.120(初稿)〜第2楽章[サイモン・ラトル指揮/2013年10月31日-11月2日] シューベルト:交響曲第8番 ハ長調 D.944「グレイト」〜第4楽章[ニコラウス・アーノンクール指揮/2006年3月22日-24日] ジョン・アダムズ(1947-):管弦楽のための「シティ・ノワール」〜第2曲: The Song is for You [グスターボ・ドゥダメル指揮/2017年6月9日] マーラー:交響曲第6番 イ短調〜第3楽章[サイモン・ラトル指揮/2018年6月19日-20日] ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.19 〜第2楽章[内田光子(P) サイモン・ラトル指揮/2010年2月10日]/ 「コリオラン」序曲 Op.62 [ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮/ 1943年6月28日-30日、旧・フィルハーモニー、ベルリン] | ||
録音:[/内]、特記以外 フィルハーモニー、ベルリン。 これまで発売されたタイトルの中からBPO レコーディングスが厳選した演奏を収録している。そして、ラトル指揮のマーラー6番、ドゥダメル指揮のジョン・アダムズ「シティ・ノワール」は、全曲ではないものの SACD 初登場。ジャケット写真も、本拠地フィルハーモニーの個性的な外観がデザインされた特別な仕様。数量限定盤。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 〔第1番 ハ長調 Op.15 [2010年2月4日]/第2番 変ロ長調 Op.19 /第3番 ハ短調 Op.37[2010年2月10日]/ 第4番 ト長調 Op.58 [2010年2月20日]/第5番 変ホ長調 Op.73 [2010年2月14日]〕 内田光子(P) サイモン・ラトル指揮 BPO | ||
録音:[内]、すべてフィルハーモニー、ベルリン、ライヴ。内田光子をソリストに迎え2010年2月に行われたベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲録音のHYBRID_SACD をご案内する。ラトルがBPOの首席指揮者を務めていた16年間に、およそ30 公演をともにした内田光子。この共演回数は、他のソリストと比べても多く、モーツァルト、ラヴェル、シューマン、メシアン、そして今回のベートーヴェンと定期的にかつ集中的に共演している。内田光子は1984年にBPO デビューをして以来、オーケストラとも良好な関係を築き、2008/09年シーズンのアーティスト・イン・レジデンスをはじめ、2013年にはフィルハーモニーの開 館50周年を祝うガラ・コンサートでゲスト・ソリストとしても招かれている。本盤は、2010年2月に行われたベートーヴェンのピアノ協奏曲ツィクルス。演奏会は4回にわけて行われ、同時にシベリウスの交響曲、リゲティ、クルタークと興味深いプログラムで構成された。 BPOによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲というと、カラヤン時代以来、首席指揮者がお気に入りのピアニストを起用して演奏している。すなわちカラヤンは、アレクシス・ワイセンベルク、アバドはマウリツィオ・ポリーニと取り上げ、録音も行われた。内田は、ラトル時代に彼と最も多く共演したピアニスト、器楽奏者であり(約30公演)、その成果は、モーツァルト、ラヴェル、メシアン、シューマン、そしてこのベートーヴェンに結実している。今回のリリースは、内田がBPOにとって、最も重要なソリストであることの証左であり、彼女へのオマージュとなっている。内田光子はインタビューで「イギリス人は、ベートーヴェンを“所有 "したことがない。だから寛容なのだ。それが、私がロンドンに住んでいる理由なのだ。」と述べている。自由な表現を許すイギリスに住む内田光子、イギリス人であるラトル、そしてベートーヴェンを“所有 "し偉大なる伝統をもつBPOという3者の一流のぶつかり合いは間違いなく素晴らしい物。さらに内田光子は、この録音のリリースに際して、「この演奏には説得力がある。本番にしかない本物の生気がある。」と語っているように、この録音には演奏会の生の熱気が凝縮されている。 | ||
キリル・ペトレンコ ベートーヴェン:交響曲〔第7番[2018年8月24日]/第9番「合唱」[2019年8月23日]〕/ チャイコフスキー:交響曲〔第5番[2019年3月9日]/第6番「悲愴」[2017年3月23日]〕 フランツ・シュミット:交響曲第4番[2018年4月13日] ルーディ・シュテファン:1楽章の管弦楽のための音楽[2012年12月21日] マルリス・ペーターゼン(S) エリーザベト・クルマン(A) ベンヤミン・ブルンス(T) ユン・クヮンチュル(B) キリル・ペトレンコ指揮 BPO 、ギース・レーンナールス合唱指揮ベルリン放送cho. | ||
録音・収録:[内]、すべて フィルハーモニー、ベルリン、ライヴ| CD + Blu-ray 1 (BD-Audio) :上記曲目すべての音声( BD-A 仕様: 2.0 PCM Stereo [24 bit/96kHz], 5.1 DTS-HD MA [24 bit/96kHz] )、収録時間:245分| Blu-ray 2 (BD ヴィデオ) :上記曲目すべての映像(仕様:2.0 PCM Stereo, 5.1 DTS-HD Master Audio 、字幕:独英日、リージョン・オール、収録時間:285分)|上記全曲のハイレゾ音源(24bit/192kHz)をダウンロードするためのURLとそのパスワード|ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を7日間無料視聴できるチケット・コードを封入。。 BPOと新首席指揮者キリル・ペトレンコによる初めてのボックスセットが発売される。ベートーヴェンやチャイコフスキーのコンサート・レパートリーの礎石となる交響曲や、フランツ・シュミットやルーディ・シュテファンといった現代において正当な評価を受けていない20世紀の作曲家の作品など、ペトレンコにとって重要なレパートリーが収録されており、BPOとペトレンコ両者の今後の方向性が示唆された内容となっている。CD1に収録されているのは、ベートーヴェン交響曲第7番。これは、2018/19年シーズン開幕演奏会で、翌シーズンからの就任に先駆けてキリル・ペトレンコがタクトを取った。冒頭は整然とした演奏にオケの美しさや鮮やかなテクニックが随所に感じられるが、第3楽章の後半から一気に終楽章へと頂点を持っていき、爽快なテンポで駆け抜け、圧巻のフィナーレへと到達する。今後への期待と高揚感が聴衆を熱気の渦へと包み込む。CD2には、キリル・ペトレンコが正式に首席指揮者に就任した2019/20年シーズンの開幕公演からベートーヴェン:交響曲第9番を収録。ペトレンコはシーズン開幕前の記者発表で「第9」を取りあげたことについてこう述べている。「就任演奏会でベートーヴェンの「第9」を選んだことには、非常にシンプルで、しかし真摯な理由がある。というのは、もし人類を代表する音楽、人間の酸いも甘いもを包括し、表現した音楽というものがあるならば、それは「第9」だと思われるから。それが、私とBPOの新しい時代のスタートになるべきだと考えた。」本来であれば、19/20シーズンでは、ベートーヴェン生誕250周年を祝したプログラムとして歓喜(Freude)を表現した「第9」、自由(Freiheit)を表現した「フィデリオ」、平和(Frieden)を表現した「ミサ・ソレムニス」の3つの作品が演奏される予定だった。CD3は、2019年3月、ペトレンコ就任前の最後の演奏会から、チャイコフスキーの交響曲第5番。濃厚なロマン性をもつ「第5」。チャイコフスキー独特の抒情的な旋律の歌い方、BPOの重厚感、ペトレンコのシリアスでドラマティックな解釈は、期待に違わぬ圧倒的な演奏となった。CD4には、単独でリリースしたチャイコフスキー:悲愴。これは、2015年夏に彼が首席指揮者に選出された後、最初に客演した機会(2017年3月)に収録されたもので、ペトレンコの真価が発揮された演奏となっている。そしてCD5には、ペトレンコならではのレパートリーといえる作曲家フランツ・シュミット、ルーディ・シュテファンの作品が収録されている。愛娘の死を悼んで書かれたフランツ・シュミットの交響曲第4番。そして第1次大戦で悲劇的な死を遂げたルーディ・シュテファンの1楽章の管弦楽のための音楽。これまでのBPOではあまり取り上げられてこなかったドイツ・オーストリア系の重要な作曲家たちを取り上げることにより、新たなレパートリーを開拓していくことになる。 | ||
マーラー:交響曲全集(CD、ブルーレイとも同一の演奏) 〔第1番[ダニエル・ハーディング指揮/2019年3月29日]/ 第2番「復活」[ルーシー・クロウ(S) ゲルヒルト・ロンベルガー(Ms) アンドリス・ネルソンス指揮 リスト・ヨースト合唱指揮中部ドイツ放送cho./2018年12月15日]/ 第3番[ゲルヒルト・ロンベルガー(Ms) グスターボ・ドゥダメル指揮 カイ=ウーヴェ・イールカ合唱指揮 ベルリン国立大聖堂少年cho.、トビアス・レープナー合唱指揮ベルリン放送cho.女声団員/2014年6月13日]/ 第4番[クリスティアーネ・カルク(S) ヤニック・ネゼ=セガン指揮/2014年3月22日]/ 第5番[グスターボ・ドゥダメル指揮/2018年10月27日]/第6番[キリル・ペトレンコ指揮/2020年1月25日]/ 第7番[サイモン・ラトル指揮/2016年8月26日]/ 第8番[サイモン・ラトル指揮 エリカ・ズンネガルド、スーザン・ブーロック、アンナ・プロハスカ(S) リッリ・パーシキヴィ、ナタリー・シュトゥッツマン(A) ヨハン・ボータ(T) デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Br) ジョン・レリエ(B) ハワード・アーマン合唱指揮 中部ドイツ放送cho.、サイモン・ハルシー合唱指揮ベルリン国立大聖堂少年cho.、他/2011年9月18日]/ 第9番[ベルナルド・ハイティンク指揮/2017年12月3日]/ 第10番〜アダージョ[クラウディオ・アバド指揮/2011年5月15日]〕 BPO | ||
録音・収録:[/内]、フィルハーモニー、ベルリン、ライヴ|ブルーレイ仕様: Full HD 1080/60i / 16:9 / 2.0 PCMステレオ, 5.1 DTS-HD MA /リージョン:ABC (worldwide) /収録時間:795分/字幕:独英日|特典映像:マーラーとベルリン・フィル:指揮者達の対話(38分)|上記全曲のハイレゾ音源(24bit/48kHz)をダウンロードするためのURLとそのパスワード(ダウンロード・コード)を封入〔#ダウンロード開始日は2021年1月下旬(インターナショナルでのリリース時期)となりますのでご了承下さい。開始前にサイトへアクセスると開始日が表示されるとのことです〕|ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を7日間無料視聴できるチケット・コードを封入。 BPO レコーディングスはこれまで、ひとつのテーマに沿ったセットをリリースしてきた。その中でも、作曲家に焦点を当てたセットは、ジョン・アダムスにはじまり、ブルックナーそして今回のマーラーと続く。グスタフ・マーラー(1860-1911)は、2020年に生誕160年、2021年には没後110年を迎え、マーラーの交響曲は、今や世界のオーケストラの最も重要なレパートリーの一つといえるだろう。BPOにおけるマーラー演奏の伝統は、1895年にマーラー自身が交響曲第2番を初演した1890年代まで遡る。その後、オットー・クレンペラーブルーノ・ワルター、サー・ジョン・バルビローリラファエル・クーベリックレナード・バーンスタインベルナルド・ハイティンクと数々のマーラー指揮者が客演指揮者としてBPOと演奏してきた。そして、BPOの主要レパートリーとしての定着までの軌跡は、歴代の首席指揮者をみれば一目瞭然。アルトゥール・ニキシュは、早くからマーラーに関心を持っていたし、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーはかなり距離を置いていた。そして1970年代以降ヘルベルト・フォン・カラヤンはマーラーの作品に力を入れていく。ニキシュ、フルトヴェングラー、カラヤンまでは、演奏されるのはマーラーの一部の作品に限定されていたが、カラヤン以降クラウディオ・アバド、サー・サイモン・ラトル、そしてキリル・ペトレンコは、交響曲全曲がレパートリーとして組み込まれていく。当エディションには、完成した9つの交響曲と未完の第10番第1楽章を、過去10年間の演奏から選んでいる。現在の首席指揮者ペトレンコと前任者であるアバドとラトルの演奏、そして客演指揮者で構成されている。中でも、キリル・ペトレンコの6番は、2020年1月の演奏で、新型コロナウィルス感染拡大直前の演奏会であり、非常にアクチュアルな演奏会であった。マーラーが描く細部、そしてそれを全体像として構築することは、指揮者としての試金石ともいえ、新首席指揮者としての期待が大きく膨らむ。ペトレンコは、高い視点と広い視野に基づいた独特の知性とエモーションで作品を築き上げている。そして、オケとの関係が成熟期に達したアバドとの10番はまさに阿吽の呼吸ベルナルド・ハイティンクとの9番も同様、高い信頼関係の中で繰り広げられる演奏はベルナルド・ハイティンクのこれまでの集大成ともいえる芸術的な成果が聴かれる。さらにヤニック・ネゼ=セガン、ダニエル・ハーディングアンドリス・ネルソンスグスターボ・ドゥダメルといった若い世代の指揮者との演奏にも注目。大巨匠たちの成熟した演奏と新しいアイデアを実践しようとする若い世代の新鮮な演奏。まさにマーラーの音楽世界を凝縮したセットとなっている。 | ||
KII | ||
わたしを泣かせて下さい ヘンデル/モシュコフスキ編曲:歌劇「リナルド」〜わたしを泣かせて下さい モーツァルト:ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 K.282 /幻想曲 ニ短調 K.397 シューベルト/リスト編曲:ドッペルゲンガー/セレナード / リスト:「巡礼の年第3年」〜心を高めよ プッチーニ:小さなワルツ / マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲 ピアソラ/山本京子編曲:孤独の歳月 赤松林太郎(P) | ||
録音:2018年10月3日-5日、音楽文化ホール ベルフォーレ津山。キングインターナショナルの赤松林太郎シリーズ第6弾は小品集。小品集とは言っても、ありきたりでない赤松ならではの凝った内容に注目。今回のアルバムに共通するのは「歌」、それもどこか哀しみを帯びた世界を描いているように思われる。モシュコフスキがピアノ曲に仕立てたヘンデルの歌劇「リナルド」のアリア「わたしを泣かせて頂きたい」は、シンプルながら洗練された珠玉の小品。またプッチーニとマスカーニの珍しいオリジナルのピアノ曲は、それぞれ「ラ・ボエーム」のムゼッタのワルツと「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲に流用され名作となった原石。いずれも赤松林太郎がたっぷりとした歌ごころでピアノを歌わせます。最後はミルバの歌唱で知られるピアソラの「孤独の歳月」。赤松林太郎はこうしたポップな作品でも抜群の歌い回しを披露しており聞きほれる。 | ||
江藤俊哉&シドニー・フォスター〜 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集 ライヴ 1962.5 〔第1番 ニ長調 Op.12 No.1 (*) /第2番 イ長調 Op.12 No.2 (*) /第3番 変ホ長調 Op.12 No.3 (*) / 第4番 イ短調 Op.23 (*) /第5番 ヘ長調 Op.24「春」(#) /第6番 イ長調 Op.30 No.1 (#) / 第7番 ハ短調 Op.30 No.2 (#) /第8番 ト長調 Op.30 No.3 (+) / 第9番 イ長調 Op.47 「クロイツェル」(+) /第10番 ト長調 Op.96 (+) 〕 江藤俊哉(Vn) シドニー・フォスター(P) | ||
録音:1962年5月10日(*)、11日(#)、12日(+)、九段会館ホール、モノラル、ライヴ。昭和37年5月に、東京の九段会館ホールで3夜にわたりベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲の連続演奏会が行われた。当時35歳の江藤俊哉と45歳のアメリカ人ピアニスト、シドニー・フォスターによる演奏で、日本音楽界にとりベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲が連続で演奏されたのは戦前のゴールドベルク&リリー・クラウス以来二度目の快挙だった。その幻の録音が江藤、フォスター両ご遺族のご厚意により日の目を見た。江藤俊哉は鈴木鎮一、アレクサンドル・モギレフスキーに学んだ後、アメリカのカーティス音楽院でエフレム・ジンバリストに師事。帰国後は演奏活動のかたわら後進の指導にも熱心に取り組み、現在日本のヴァイオリン界で活躍する多くの逸材を育てた。教育者としての業績にくらべ録音は決して多いとはいえず、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集もこれまで存在していなかった。それゆえ最盛期の全集登場は奇跡。江藤俊哉ならではの美しい音色と生気あふれる演奏を満喫出来る。さらに嬉しいのが、ピアノを幻の名手シドニー・フォスター(1917-1977)が受持っていること。ヨゼフ・ホフマンに見出され、ゴドフスキの娘婿デイヴィッド・セパートンに学び、1941年に行なわれた第1回レーヴェントリット国際コンクール優勝という輝かしい経歴を持ちながら、病気のため演奏、録音ともに極めて少ない。彼の演奏でベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲が残っていたのもまさに奇跡。19世紀の巨匠たちを彷彿させる生気あふれる演奏に驚かされる。 | ||
大阪響創立40周年記念〜ベートーヴェン:交響曲全集 〔第1番 ハ長調 Op.21 [2019年2月28日、ザ・シンフォニー・ホール]/ 第2番 ニ長調 Op.36 [2020年2月27日、ザ・シンフォニー・ホール]/ 第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」[2016年5月10日、ザ・シンフォニー・ホール]/ 第4番 変ロ長調 Op.60 [2018年11月21日、いずみホール]/ 第5番 ハ短調 Op.67「運命」[2018年11月21日、いずみホール]/ 第6番 ヘ長調 Op.68「田園」[2017年7月5日、いずみホール]/ 第7番 イ長調 Op.92[2017年7月5日、いずみホール]/ 第8番 ヘ長調 Op.93 [2020年10月8日、ザ・シンフォニー・ホール]/ 第9番 ニ短調 Op.125「合唱」[2019年5月10日、ザ・シンフォニー・ホール]〕 外山雄三指揮大阪so.&cho. 木澤佐江子(S) 糀谷栄里子(A) 二塚直紀(T) 萩原寛明(B) | ||
録音:[内]、すべてライヴ。チャイコフスキーの三大交響曲ディスクが好評の大阪so. シリーズ。第2弾はベートーヴェン・イヤーの2020年最後を飾る交響曲全集。2016年5月から2020年10月までかけ、外山雄三がじっくり手掛けた全集、まさに各曲が長編小説を読むような充実感と深みに満ち、大阪so. の成長著しい演奏を堪能出来る。基本的に遅めのテンポによるが、堂々として説得力に満ち、聴き手をぐいぐいとその世界へ引き込む。弦楽の豊かな響きも特筆。いずれも巨匠芸ですが、初期の第1番、第2番が驚きの境地を示した名演。まさに巨匠の至芸を味わえる。 | ||
DISCOS, Milano 音源〜ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より〔第2幕/第3幕〕 *ボーナストラック:同日のリハーサル風景(#) 〔第2幕第3場 トリスタンが今別れてゆくところへ(トリスタン)/ 第3幕第3場 皆死んだ。皆死んでしまった〕(マルケ) ルートヴィヒ・ズートハウス(T;トリスタン) エルナ・シュリューター(S;イゾルデ) ゴットロープ・フリック(B;マルケ王) マルガレーテ・クローゼ(Ms;ブランゲーネ) クルト・レーム(T;メリット)他 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1947年10月3日、アドミラル・パラスト、ベルリン、ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 K20C-402/4, K22C-234 (#) (1984年9月21日、1983年2月21日(#) |オリジナルLPはチェトラ FP-43, FE-25 (#) |旧CD; セブンシーズ KICC-7150/1 (1991年10月21日|チェトラ輸入盤 CDE-1046/7の国内発売)、 KICC-1383 (2017年7月26日)(#) |日本語帯・解説(岡俊雄、浅里公三)付|歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(カット箇所も明示|要・ブックレットに記載のパスワード)。 巨匠の戦後初のオペラ公演は、1947年、楽壇にカムバックを果たし、意欲満々の巨匠がドイツのオケを振っての「トリスタン」だった。残念ながら第1幕は原盤が欠落(録音機材が不調で収録できなかったとの説もあり)、第2幕、第3幕も一部はカットされているが(計3か所、24分間ほど)、それぞれ66分、68分の収録時間。有名な「愛の二重唱」から「愛の死」の終結シーンにいたるまで音楽の主要部は収録されている。音質は録音年を考えればきわめて良好!トリスタン、イゾルデ、マルケ王の主要三役をドイツ人で固めた歌唱陣の充実ぶりもさることながら、何よりも特筆すべきはフルトヴェングラーの指揮!後年フィルハーモニアを振っての有名なEMI 全曲録音をも凌ぐ、オーケストラ・コントロールの完成度の高さ!緊迫感に満ち、すさまじいまでの官能と情念の世界が繰り広げられている。1984年、初出音源LPとなった伊チェトラ盤。ミラノ、ディスコス社制作のこの音源をキングレコードは同年に国内発売。CDは91年にチェトラ輸入盤を国内仕様で発売したが、マスターテープはキングレコードの倉庫に眠ったままだった。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から初のCD化! さらにボーナストラックとして、同日の上演前のリハーサル風景の音源を収録。同一音盤に集められるのは世界で初めてとなる。 | ||
DISCOS, Milano 音源〜ワーグナー:楽劇「神々のたそがれ」第3幕
キルステン・フラグスタート(S;ブリュンヒルデ) ルートヴィヒ・ズートハウス(T;ジークフリート) ヨーゼフ・ヘルマン(Br;グンター) ヨーゼフ・グラインドル(B;ハーゲン) ヒルデ・コネツニ(S;グートルーネ) ユリア・ムーア(S;ウォークリンデ)他 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ローマ放送so.&cho. | ||
録音:1952年5月31日、 RAI 放送局スタジオ、ローマ、放送用ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 K20C-383/4 (1984年9月21日|オリジナルLPはチェトラ FP-20 )|日本語帯・解説(岡俊雄、浅里公三)付|歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。 巨匠の有名な「ローマの指環(1953)」が実現したきっかけは、1年前に行なわれたこの演奏会形式の放送録音だった。この演奏の出来に満足したフルトヴェングラーは、翌年「指環」全曲を RAI(イタリア放送協会)放送用に演奏会形式で上演するにいたる。「指環」の主要構想が要約されている「神々のたそがれ」第3幕、この録音は歌唱陣がフラグスタート、ズートハウス、グラインドルと、顔ぶれも豪華。歌唱・演奏ともに1年後の全曲盤を凌いでおり、フルトヴェングラーの遺産として大いなる価値がある。1982年、(市販)初出音源 LPとなった伊チェトラ盤。ミラノ、ディスコス社制作のこの音源をキングレコードは84年に国内発売したが、CDは未発売のまま、マスターテープは倉庫に眠っていた。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から初のCD化!もとの音源はRAI放送用ディスク(アセテート盤)らしく、スクラッチノイズも残っているが、音質自体は録音年を考えれば良好。さらに今回、LPは2枚組だったが、1CDに長時間収録。 | ||
DISCOS, Milano 音源〜モーツァルト:歌劇「魔笛」 K.620
ヴィルマ・リップ(S;夜の女王) イルムガルト・ゼーフリート(S;パミーナ) アントン・デルモータ(T;タミーノ) エーリヒ・クンツ(Br;パパゲーノ) エディト・オラヴェツ(S;パパゲーナ) ヨーゼフ・グラインドル(B;ザラストロ) ペーター・クライン(Br;モノスタトス) パウル・シェフラー(B;弁者)他 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1951年8月6日、フェルゼンライトシューレ、ザルツブルク、ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 GT-7093/5 (1980年3月21日|オリジナルLPはチェトラ LO-7 )|日本語帯・解説(浅里公三)付|歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。 フルトヴェングラーは、1948年から亡くなる54年まで、肺炎で倒れた52年をのぞき毎年、ザルツブルクでオペラを振っていた。「フィデリオ」3回(年)、「魔笛」3回、「ドン・ジョヴァンニ」3回。「フィガロ」「魔弾」「オテロ」は1回。「魔笛」は「フィデリオ」「ドン・ジョヴァンニ」と並ぶ愛好オペラだった。49年、50年、51年の3種(50年盤は一部のみ)遺された「魔笛」録音。このなかで最も音質が良く、歌手もそろっている51年盤の登場。49年盤とくらべると劇的な要素よりも格調高く精神的な深さを感じさせる巨匠の指揮。名盤の復活。1980年、初出音源LPとなった伊チェトラ盤(LO-9)。ミラノ、ディスコス制作のこの音源をキングレコード(セブンシーズ・レーベル)は同年に国内発売した。4年後チェトラは「フルトヴェングラー・エディション」シリーズを立ち上げ、疑似ステレオ化して再発売(FE-19)、キングでは真正モノラル録音のまま、K19C-9397/9で再発売している。しかし、CD化は他社に(伊フォイヤー、伊アルカディアなど。2000年にはEMIでも)先行されたまま、マスターテープはキングレコードの倉庫に眠っていた。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から、キング関口台スタジオで40年ぶりにディジタル・リマスタリング&初CD化になる。音質は鮮明かつ明瞭!ディジタル臭(金属的な響き)のしない、ふくよかで伸び伸びした自然な質感!!50年代「夜の女王」役を独占していたウィーンの名花ヴィルマ・リップや芸達者なウィーンの名歌手エーリヒ・クンツらの歌声ものびやかに響き、思わず録音年をわすれるほど。VPOの美音もまじえて、極上のモーツァルト世界へ誘ってくれる。 | ||
DISCOS, Milano 音源〜モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」 K.492 [ドイツ語歌唱]
エーリヒ・クンツ(Br;フィガロ) イルムガルト・ゼーフリート(S;スザンナ) パウル・シェフラー(Br;アルマビバ伯爵) エリーザベト・シュヴァルツコップ(S;伯爵夫人) ヒルデ・ギューデン(S;ケルビーノ) エンドレ・コレー(B;バルトロ) ペーター・クライン(T;ドン・バジーリオ) ジークリンデ・ヴァーグナー(A;マルツェリーナ) アロイス・ペルネルシュトルファー(B;アントーニオ) リゼロッテ・マイクル(S;バルバリーナ) エーリヒ・マイクート(T;ドン・クルツィオ) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1953年8月7日、フェストシュピールハウス、ザルツブルク、ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 GT-7086/8 (1980年3月21日|オリジナルLPはチェトラ LO-8 )|日本語帯・解説(浅里公三)付|歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。 巨匠唯一の全曲録音は1953年にザルツブルクで指揮した「フィガロの結婚」。このオペラの原語はイタリア語だが、当時のドイツやウィーンでは、ドイツ語歌唱が一般的だった。この53年録音もドイツ語歌唱だが、クンツ、ゼーフリート、シュヴァルツコップなど名歌手による歌唱に違和感は感じられない。高貴でドイツ語歌唱による格調高さが漂うシュヴァルツコップ(伯爵夫人)、チャーミングな声質が絶品のゼーフリート(スザンナ)、ボーイッシュな声質を披露しているギューデン(ケルビーノ)。女性陣が個性的な魅力を発揮し、男性陣もクンツ(フィガロ)は台詞にも芸達者なところをみせ、シェフラー(伯爵)は貫録の歌いっぷり。ドイツおよび旧オーストリア帝国出身、ドイツ語圏で育った名歌手たちが台詞もふくめて、生き生きと歌い、語り、演じている。そして何よりフルトヴェングラーの指揮!「序曲」のアッチェレランドや、「結婚式の行進曲」でのスケール感など持ち味を見せつつも全体的にはいたってノーマル、豪華歌手の名アリアでは繊細かつ暖かみのある伴奏となっている。「問題は、このきわめて繊細かつ人工的でテンポの速いオペラが、いかつくて雄大な姿勢を持前とする指揮者の手の中で、どのように進行するかということである。答は事実きわめて良好。これは、必要なときは速く、アリア、アンサンブル、そして実際の音楽のどんなパッセージにおいてもけっしてだれることなく、全体に暖か味があり、ときおり全部が絶妙な輝きを見せる点で、指揮者の個性の航跡のみが光るといったすばらしい演奏。」「レコードのフルトヴェングラー」ピーター・ピリー著、横山一雄訳、音楽之友社刊、1983年)1980年、米ワルター協会についでLP発売された伊チェトラ盤(LO-8)。ミラノ、ディスコス制作のこの音源をキングレコード(セブンシーズ・レーベル)は同年に国内発売した(GT-7086/8)。4年後(84年)チェトラは「フルトヴェングラー・エディション」シリーズを立ち上げ再発売(FE-27)、キングではK19C-9390/2で再発売している。しかし、CD化は他社に(仏ロドルフォなど。1996年にはEMIでも)先を越され、マスターテープはキングレコードの倉庫に眠ってまま。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から、キング関口台スタジオで40年ぶりにディジタル・リマスタリング&初CD化!音質は鮮明かつ明瞭!ディジタル臭(金属的な響き)のしない、暖かみのある自然な質感!!名歌手揃いの名アリアの数々、楽しさあふれる舞台回し、ウィーン・フィルの美音、フルトヴェングラーの人間味あふれる指揮にききほれてしまう。 | ||
DISCOS, Milano 音源〜モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 K.527 注:終幕フィナーレの六重唱と最後の拍手まで計6分間は、 原盤損傷のため前年の録音(1953年7月27日、ザルツブルク)で補完 チェーザレ・シエピ(B;ドン・ジョヴァンニ) エリーザベト・グリュンマー(S;ドンナ・アンナ) エリーザベト・シュヴァルツコップ(S;ドンナ・エルヴィーラ) オットー・エーデルマン(B;レポレッロ) アントン・デルモータ(T;ドン・オッターヴィオ) エルナ・ベルガー(S;ツェルリーナ) ヴァルター・ベリー(B;マゼット) デジュー・エルンスター(B;騎士長) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1954年8月3日、フェルゼンライトシューレ、ザルツブルク、ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 GT-7089/92 (1980年3月21日|オリジナルLPはチェトラ LO-7 )|日本語帯・解説(浅里公三)付|歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。 巨匠がザルツブルク音楽祭で遺したモーツァルト3大オペラ。このなかでもっとも評価が高いのが「ドン・ジョヴァンニ」。50年盤(ゴッビ、シュヴァルツコップの共演)、53年盤(騎士長以外は54年盤と同じ)、本54年盤、54年映画(シュヴァルツコップがデラ・カーザに交代)と4種のこされた音源のうち、もっとも歌手が揃っていて、音質も最高の54年盤の登場!巨匠は冒頭の序曲から、ゆったりとしたテンポで、低弦を深く響かせ、ただならぬ雰囲気を漂わせている。最高の当たり役シエピのドン・ジョヴァンニ、棄てられた女のデリケートな心理を表現したシュヴァルツコップのエルヴィーラ、ふたりの丁々発止の共演は今なお最高の聴き物。「カタログの歌」、「シャンパンの歌」、「セレナード(窓辺に来ておくれ)」、「薬屋の歌」など名アリアの名唱、舞踏会での饗宴の音楽が続いたあと、一転してクライマックスは地獄落ちのシーン!あまりにも有名、まさに圧巻、デモーニッシュな迫力で圧倒してやまない。「ブリジット・プロフィが指摘したとおり、ダンスのいくつか、とくに有名なメヌエットには、説明しがたい、確かに不気味な一面がある。このオペラのあとの部分は、予想されるとおり、一本の巨大なアーチとなって、饗宴の音楽と最終場面の石像の入りに通じている。ここでフルトヴェングラーの考え方はシンフォニックとなる。彼は石像の入りのトロンボーンの恐ろしい音楽を、つづくドン・ジョヴァンニとの二重唱から切り離さない。統合は完全で、最後のヴォードヴィルによってようやく破れるが、それだけにこれは際立った対照を作り上げる結果を生んでいる。」「レコードのフルトヴェングラー」ピーター・ピリー著、横山一雄訳、音楽之友社刊、1983年)(本書では巻末のディスコグラフィーに、キング盤GT-7089/92 を紹介している)端緒となったLPは米モルガンレコード、米ワルター協会についで発売された伊チェトラ盤(LO-7)。ミラノ、ディスコス制作のこの音源をキングレコード(セブンシーズ・レーベル)は1980年に国内発売した(GT-7089/92)。4年後(84年)チェトラは「フルトヴェングラー・エディション」シリーズを立ち上げ再発売(FE-23)、キングでは K19C-9393/6で再発売している。しかし、CD化は他社に先を越され、マスターテープはキングレコードの倉庫に眠ってまま。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から、キング関口台スタジオで40年ぶりにディジタル・マスタリング&初CD化!音質は先に発売した「魔笛」(KKC-4230/2)、「フィガロの結婚」(KKC-4233/5)と比べてもさらに鮮明かつ明瞭!ディジタル臭(金属的な響き)のしない自然な質感!かつてない優良音質CDといっても過言ではない。ただひとつ残念なことに、終幕フィナーレの六重唱(と最後の拍手まで計6分)は原盤損傷のため、前年の録音(1953年7月27日、ザルツブルク)で補完されているが、指揮者も歌手もオーケストラも会場も共通しており、違和感はない。 | ||
DISCOS, Milano 音源〜ヴェルディ:歌劇「オテロ」
ラモン・ヴィナイ(T;オテロ) パウル・シェフラー(Br;イヤーゴ) アントン・デルモータ(T;カッシオ) カルラ・マルティニス(S;デズデーモナ) ジークリンデ・ワーグナー(A;エミーリア) アウグスト・ヤレシュ(T;ロデリーゴ) ヨーゼフ・グラインドル(B;ロドヴィーコ) ゲオルク・モンティ(B;モンターノ)他 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1951年8月7日、フェストシュピールハウス、ザルツブルク、ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 GT-7101/3 (1980年3月21日|オリジナルLPはチェトラ LO-6 )|日本語帯・解説(浅里公三)付|歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。米MRF、米ワルター協会についで、LP発売された伊チェトラ盤(LO-6)。ミラノ、ディスコス社制作のこの音源をキングレコード(セブンシーズ・レーベル)は1980年に国内発売したが、CD化は他社に先行され、マスターテープはキングレコードの倉庫に眠ったまま。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から、キング関口台スタジオで40年ぶりにディジタル・マスタリング&初 CD化。音はかつてないほど鮮明、明瞭。欧州のいくつかのレーベルでは疑似ステ処理したCDが出回ったが、こちらは真正モノラル録音。迫力ある芯のしっかりした音をお聴き頂きたい。 以下、フルトヴェングラーのディスク批評の2大名著より。「フルトヴェングラーの「オテロ」は、総譜に交響楽的な要素が多く含まれているために、貴重な記録となり、珍品となることを免れている。フルトヴェングラーは「オテロ」を壮大な交響詩として振っており、それゆえ歌手たちは単なる焦点ではなく、全体を形作る印象的な要素に昇格した。」(ジョン・アードイン著 藤井留美訳「フルトヴェングラー・グレート・レコーディングズ」音楽之友社刊、2000年)「フルトヴェングラーのオテロは巨人的な力を持った演奏で、オーケストラ・パートはその異質なアクセントにもかかわらず、いつもよりは、はるかに見事に演奏されている。・・・(中略)フルトヴェングラーの二つの崇高な特性、すなわち、長大な作品をひとつの全体として造型する能力と、耐え難い緊張のクライマックスを設定する能力が、ここに最高に示されている。さらには伴奏者としてのみごとな特質が加わっている。まことに偉大な演奏というべき。」(ピーター・ピリー著 横山一雄訳「レコードのフルトヴェングラー」音楽之友社刊、1983年) | ||
TAHRA 音源、メンゲルベルク〜ベートーヴェン:交響曲集 (未発売で Tahra から初出された録音集) 〔第1番 ハ長調 Op.21 [1940年10月27日/TAH-401] /第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」 [1942年3月5日(?)/TAH-391]/ 第2番 ニ長調 Op.36 [1936年5月14日/TAH-420]/第6番 ヘ長調 Op.68「田園」[1938年5月22日/TAH-420]/ 第7番 イ長調 Op.92 [1936年5月21日/TAH-421]/第8番 ヘ長調 Op.93 [1943年5月13日/TAH-392]/ 第2番 ニ長調 Op.36 [1943年3月21日/TAH-392]/第3番 変ホ長調「英雄」より 第2〜4楽章[1940年4月14日/TAH-420 ]〕 ヴィレム・メンゲルベルク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウo. | ||
録音/Tahra旧品番:[内]、すべてコンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。
なお「英雄」はソース自体に日付の記載が無いようで、旧盤 (TAH-391/393) ブックレットにおいて『エロイカの演奏の年代を決める問題が残っています。最ももっともらしい仮説は、それが1942年3月5日のコンサートであることを示唆しています。同日の他曲がいくつかの他のレーベルからリリースされています。しかし他にも2つの可能性があります。1944年5月8日のアムステルダムでのメンゲルベルクの最後の演奏会、あるいは1942年4月8日にウィーンで行われたコンセルトヘボウの演奏会です。しかし、このコンサートがオーストリアのラジオで放送されたという証拠はないし、録音されたという証拠もない。また、ドイツやオーストリアの公文書館にも、ウィーンでのコンサートのテープはありません。私たちの考えでは、このセットの主な関心は、とにかくメンゲルベルク指揮の完全なエロイカを良い音で録音した「ライヴ」がリリースされたという事実にあります』と記載されていた。 1895-1945年、50年の長きにわたってACO(アムステルダム・コンセルトヘボウo. )の常任指揮者をつとめ、マーラーやR.シュトラウスにも認められていた名指揮者メンゲルベルク。2000-1年ターラが音源を発掘・初音盤化したメンゲルベルク& ACOのベートーヴェン交響曲集。4番、5番、9番を除く6曲の交響曲(8種類の録音)を集成。ターラ廃業に伴い、入手困難な輸入盤が国内盤CD4枚組で復活する。ベートーヴェン・イヤーの最後を飾る。メンゲルベルクのベートーヴェン交響曲全集といえば、PH盤が有名だが、このPH盤は1940-1年におこなわれたベートーヴェン・チクルスのライヴ収録で、初日(1940年4月14日)の「英雄」は第1楽章の録音に失敗したため、テレフンケンの同年スタジオ録音で補完している。今回の4CDには、この第1楽章欠落の音源も(42年の全曲ライヴとともに)収録。また2番は36年盤と43年盤の2種収録。それにしてもこの種のヒストリカル系録音を復刻するターラ社の技術力にはいつもながら驚かされる。原盤復刻の際の針音こそ残っているが、その影響度は最小限にし、楽音の芯はしっかりと鮮明にきかせて、これが80年ほど前の録音とは信じがたい音質レベル!ターラで3種のCD「未発表ライヴ録音集」第1〜3集)に分けて発売されたこれらの原盤からキング関口台スタジオで、全点新たなリマスターを行ない、ノイズ除去等最新テクニックで改善している。猛練習の成果としか言えないような、緻密なアンサンブル。ひたすら甘い音色の弦。不断のポルタメント、レガート奏法。テンポの変化によってタメを作り、一気呵成に燃焼していく手法等、いわば歌舞伎役者が大見得を切るような大至芸。しかも密度がいっぱい詰まった味の濃さ、燃焼度の高さで聴かせる。今日ナマの演奏会では絶対にきくことのできない音づくりと演奏スタイル―――メンゲルベルクの至芸をご堪能頂きたい。 | ||
DISCOS, Milano 音源〜ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」(『ステレオ録音』)
アルフレート・ペル(Br;オットカール) オスカル・チェルヴェンカ(B;クーノー) エリーザベト・グリュンマー(S;アガーテ) リタ・シュトライヒ(S;エンヒェン) クルト・ベーメ(B;カスパール) ハンス・ホップ(T;マックス) カール・デンヒ(Br;キリアン) ヨーゼフ・グラインドル(B; 隠者)他 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
/録音:1954年7月26日、フェストシュピールハウス、ザルツブルク、ライヴ|『ステレオ』と記載|日本語帯・解説(浅里公三)付|台詞の場面も含む歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。 『★かねてからステレオ録音の存在が噂されていたフルトヴェングラーの「魔弾の射手」には、1990年の仏ロドルフ盤にはじまり、伊ヌオーヴァ・エラ、葡Gala、伊アルカディア、そして2005年の仏ターラ盤にいたるまで、「オリジナル・ステレオ録音」表示のCDが出回ってきました。これらCDの音、音声が配置等で右左にはっきり分離されているわけではないにしても、純正モノラルや疑似ステレオ(モノラル録音を人工的に加工、定位が不安定)とは明かに違う<空間を感じさせる雰囲気>があります。★今回弊社が使用する音源は1984年に伊チェトラで発売されたLP(品番はFE-24)、ミラノのディスコス社制作のマスターテープです。このテープ、“2チャンネル・ステレオ録音”のふれこみでキングレコードが入手したものの、前年の大騒動(スカラ座の『指環』輸入LPがステレオ表示だった件)があり、こちらも疑似ステレオではないかとの推測で、キングでは2chミックス、モノラルにして発売しております(K19C9409/11)。しかし36年もの間、キングレコード倉庫に秘蔵されていたこのテープ、2005年に発売された“ステレオ表示”Tahra盤FURT1095と音像、音質がほとんど一致しています!!このターラ盤の解説書によれば、「以前にリリースされた各社のCDとは異なり、フルトヴェングラーの友人だったアルフレート・クンツ氏が個人的に収録、保管していたテープを元にして」おり"certainlyinstereo"との表示!ただしターラ盤には序曲(4:31〜8)に大きなノイズ(右チャンネルにドロップアウトと左にゴースト)があります。今回のマスターテープにはありません。(ターラ盤に使用されたクンツ氏保管のテープは仮編集段階のテープだったのではないか)★フルトヴェングラーのステレオ録音について調査を進めたところ、下記の注目すべき記事を発見しました。仏フルトヴェングラー協会会報1983年9月号P.Jaquard氏(以下の記事翻訳、桧山浩介氏訳、レコード芸術85年2月号『名演奏家ディスコグラフィ』より)「1953,54年のザルツブルク音楽祭ではフルトヴェングラー自身の提案によって、ステージ左右にセットされた3本ずつのマイクを通じて2チャンネルで収録されていた。マスターテープのスピードは76cm/秒(2トラック)で、録音エンジニアは巨匠の娘婿にあたるアルフレッド・クンツである。」もしもその時の録音がミキシングされずに複数のテープレコーダーで録音されていたならば、それらの複数録音テープの同時多重再生で“実験的”ステレオ録音はじゅうぶん可能です。2チャンネル・レコーディング=ステレオ録音です。今回のマスターテープを精査すると、R,L両チャンネルに使われたテープは同一ではありません。異なるテープが使われています。収録音の違いはもとより、テープ自体の質、ノイズ成分等が違っています。L(左)は少しリザーブ付加があり、R(右)には数カ所微小なドロップアウトがあります。そして再生された音質は、音声はセンター付近に集中、定位し、会場音は左右に広がっています。左右別々のトラックにより、自然に臨場感、ステレオ音場が与えられております。もともとモノラル録音で親しまれてきた「魔弾の射手」の音質はフルトヴェングラー全録音のなかでも最高ランクの評価。今回のCD化では、ステレオ・マスターテープ(2ch、38cm/秒速)の使用、関口台スタジオでの細かなノイズ処理&デジタル・マスタリングで、最高音質のCDを期待できます!★ミラノのディスコス原盤で発売してきたフルトヴェングラーのザルツブルク音楽祭オペラ・ライヴ・シリーズ、その掉尾を飾る《魔弾の射手》。巨匠にとって最後のオペラ上演、巨匠が最も愛着を示したオペラであり、当時演目の渋さを理由に上演を渋る音楽祭当局を説得、実現にこぎつけたときには「聴覚が衰え、左耳はほとんど聞こえなくなっていた」というのは有名な話です。★「これはたんなるロマン派オペラではなく、このジャンルの最初の作品であり、しかも他のいかなるオペラにも増してそれを代表し、その真髄をきわめた作品であり、・・このオペラはひたすら『ロマン派的に』演奏されなければならない」(フルトヴェングラー『音と言葉』、白水社1978年、芦津訳)★神秘とロマンに満ちたドイツの森へといざなう序曲冒頭のホルン合奏、「ボヘミア風ワルツ」等にウィーン・フィルが奏でる優美で香りゆたかな旋律、透明で清らかな歌声のグリュンマー「アガーテの祈り」、狼谷のシーンにおける巨匠の力強く迫力ある音楽、ウィーン国立歌劇場合唱団が歌う「狩人の合唱」など、聴かせどころ満載です。ほれぼれとするほどいい音!ステレオ録音でお楽しみください。』 |
7 MOUNTAIN RECORDS (蘭) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)『内』はレーベルによるアナウンスの機械翻訳&当店簡易修正。 | ||
赤、暗闇と青 [Red, Dark, And Blue] J.S.バッハ:フランス組曲第5番 ト長調 BWV.816 ソフィア・グバイドゥーリナ(1931-):ソナタ「われ死者の復活を待ち望む」 アナトーリー・クスヤコフ(1945-):過ぎゆく時間のイメージ [Images Of The Passing Time] フランク:前奏曲、フーガと変奏 Op.18 マクシム・シャリジン [Maxim Shalygin] :震える音楽 [Trembling Music] (2015) フィンセント・ファン・アムステルダム(アコーディオン) | ||
(C) 2017 。ファン・アムステルダムはこの後2019年、米 ODRADEK Records へ「ゴルトベルク変奏曲」全曲を録音(ODRCD-383)した奏者。『 Red, Dark and Blue は、アコーディオン奏者 Vincent van Amsterdam の新しいソロCDです。これまでクラシック・アコーディオンについて考えたり聞いたりしてきたことのすべてを再構築してくれることでしょう。ヴィンセントの演奏は、芸術的でありながらも非常に情熱的で、不穏なものと思いやりのあるもの、幻覚的なものとロマンティックなもの、メロディアスなものと機械的なものの両方があります。バッハの美しい第5組曲から、セザール・フランクの響く暖かいプレリュード、フーガ、変奏曲(ここでVincentは色と長い線に対する比類のないセンスを発揮しています)、そして偶発的に濃密で、時に空気のような演奏を聴かせてくれます。時折距離を置きながらもネオロマンティックな Kusjakov と Solotarjov から、Maxim Shalygins の催眠術的でエレクトリックな Trembling Music の12分、 Sofia Gubaidulina の不気味で大胆で刺激的な新音のソナタ 'Et Expecto' に至るまで。最も輝かしいスポットライトを浴びるに値する若い音楽家から、この精巧な新作をお届けできることを大変誇りに思います。』 | ||
ZEFIL (蘭) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)おそらく1996年に創業したオランダのレーベル。2006年頃までは年1枚以下のリリースだったが以降は急激に発売点数を伸ばし、2020年現在は累計70点強〔含・廃盤〕を擁している。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り
致します Air Electrique 〜テルミンとピアノのための作品集 レーラ・アウエルバッハ(1973-):テルミンとピアノのための10の前奏曲 ヨーゼフ・シリンガー(1895-1943): 声、テルミンとピアノのための「埋葬して、私の風を埋葬して [Bury, bury me wind] 」(*) リディア・カヴィーナ(1967-):テルミンとピアノのための組曲 ヴァレリー・ベルンツォフ(1969-):テルミン、シロフォンとピアノのための幻想曲(#) オレシア・ロストフスカヤ:テルミンとピアノのための「ジュリエット」 トルヴァルト・ヨーハンセン(テルミン/シロフォン;#) カミラ・ビストロワ(P) イツェル・メデシゴ(S;*) | ||
録音:データ未判明| (C) (P) 2020 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します 2台のピリオド・エラール・グランドによる〜ショパン:ピアノ協奏曲集(2台ピアノ版) 〔第1番 ホ短調 Op.11 (1830) (*) /第2番 ヘ短調 Op.21 (1829) (#) 〕 ダニエル・ワイエンベルフ〔ワイエンベルク〕 (P〔ソロ・パート;*/オーケストラ・パート;# 〕) マルティン・オイ(P〔オーケストラ・パート;*/ソロ・パート;# 〕) | ||
録音:2016年8月1日-2日、メゾン・エラール、アムステルダム、オランダ|使用楽器:ともに長さ 2.48 メートルのエラール・グランド・ピアノ、 19075 、1846年制作(ソロ・パート)& 番号不明、1884年制作(オーケストラ・パート)| (C) (P) 2016 。 パリに生没、マルグリット・ロンの弟子でオランダで長く活躍したピアニスト、ダニエル・ワイエンベルフ〔ワイエンベルク〕(1929-2019)による、おそらく最後の商業録音となったディスク。独奏では前年の2015年、85歳と7ヵ月半時点でリスト「超絶技巧練習曲」全曲を録音していた (Lyrinx, LYR-2297) 。マルティン・オイ [Martin Oei] (1996-) は2012年以降ワイエンベルフと度々共演していたオランダの若手ピアニスト。 | ||
RCD (Russian Compact Disc) (チェコ/露) 1CDあたり¥2530(税抜¥2300)旧譜はこちらから。 | ||
J.S.バッハ(1685-1750): クラヴィーア練習曲集第3巻から BWV.552, 669-689 |
ルービン・ アブドゥーリン(Org) | |
録音:2000年3月15日、カザン国立音楽院大ホール、カザン、タタールスタン、ロシア|使用楽器:1997年、Flentrop 製。 ルービン・アブドゥーリンはロシア連邦マリ・エル共和国ヨシュカル・オラに生まれ、カザン音楽院で学んだオルガン奏者。卒業の年からカザン音楽院で教職に就き、1992年より教授、1998年以来2020年現在オルガン・チェンバロ・ハープ科長。 | ||
ロシアのピアノ音楽におけるアール・ヌーヴォー ヴラディーミル・レビコフ(1866-1920): 若い人たちのための平易な小品のアルバム〜3つのワルツ 〔第1番 ト長調/第6番 嬰ヘ短調/第4番 ヘ短調〕/ おとぎ話「クリスマス・ツリー」 Op.21 〜ワルツ/ 秋の綴り Op.29 から〔第6番 ルグーブレ/第3番 コン・アッフリツィオーネ〕/ 舞曲集 Op.51(全5曲) アレクサンドル・グレチャニノフ(1864-1956):3つの小品 Op.116 〔前奏曲 ニ長調/瞑想曲 ホ短調/マズルカ 変ニ長調〕 ヴァシリー・カリンニコフ(1866-1901):エレジー 変ロ短調 (*) アレクサンドル・スクリャービン(1872-1915):ソナタ 嬰ヘ長調 Op.30 No.4 (*) ニコライ・メトネル(1879-1951): 忘れられた調べ第2集 Op.39 〜悲劇的ソナタ ハ短調 (第5番) (*) セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943): 6つの歌 Op.38 〜ひなぎく(第3番)(ピアノのための編曲版)/ 10の前奏曲 Op.23 から〔第6番 変ホ長調/第7番 ハ短調〕/ V. R. のポルカ /コレッリの主題による変奏曲 Op.42 ゲンナジー・ジュベンコ(P) | ||
録音:2018年10月(無印) / 2019年5月(*) 。 ゲンナジー・ジュベンコはモスクワ音楽院でミハイル・メズルモフ、レフ・ヴラセンコ、ミハイル・プレトニョフに師事したロシアのピアニスト。世界的な演奏活動を展開するとともに、ロシアとスペインの音楽院等で教授職を務めている。 | ||
VERMEER DIGITAL (伊) 1枚あたり¥2420(税抜¥2200)旧譜はこちらから | ||
チェルニー、ウェーバー、ベートーヴェン: フルートとピアノのための室内楽作品集 カール・チェルニー(1791-1857):フルートと ピアノのための協奏的二重奏曲 ト長調 Op.129 カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826): フルートとピアノのためのソナタ 変イ長調 Op.39 ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827): フルートとピアノのためのセレナード ニ長調 Op.41 |
フランチェスカ・パニーニ(Fl) ヤクプ・トホジェフスキ(P) | |
録音:2020年5月、ストゥディオ・グリッファ・エ・フィーリ、ミラノ、イタリア。 | ||
FLORA (ベルギー) 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)ベルギーを本拠に活動する3人の名ピリオド楽器奏者(ヴァイオリンのフランソワ・フェルナンデス、ヴィオラ・ダ・ガンバのフィリップ・ピエルロ、チェロのライナー・ツィパーリング)が立ち上げた自主制作レーベル。旧譜はこちらから。 | ||
あるイングランド人のバラッド 不詳:グリーンスリーヴズによるディヴィジョン [Division on Greensleevs] ジェレマイア・クラーク(1674-1707):地方の農夫 [The country farmer] (*) ジョン・ブロー(1649-1708):前奏曲&老いた男の望み [Prelude & An old man's wish] (*) ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスペルガー(1580-1651):スペインのビラン [Villan di Spagna] ヘンリー・パーセル(1659-1695):男は女のために作られる [Man is for the woman made] (*) クリストファー・マーロー(1564-1593)作詩/不詳: 一緒に暮らそう、恋人になってくれ [Come live with me and be my love] (恋する羊飼い) (*) ヘンリー・パーセル:ホーンパイプ [Hornpipe] - ジェレマイア・クラーク:メアリーは野暮ったい娘だった [Mary was a dowdy Lass] (*) トマス・バルツァー(1630頃-1663)&クリストファー・シンプソン(1605頃-1669): 「ジョン、キスしてちょうだい」によるディヴィジョン [Divisions on John Come kiss me know] ウィリアム・ヤング(?-1662):サラバンド [Sarabande] - ジェレマイア・クラーク:若いコリドンとフィリス [Young Corydon and Phyllis] (*) ヘンリー・パーセル:彼女は愛し、告白もする [She loves and she confesses too] (*) サミュエル・エイクロイド [アキロイド] (1684-1706): ああ、フィリス、あなたはなぜあまり優しくないのか [Ah Phyllis why are you less tendre] (*) ウォルター・ローリー(1552-1618)作詩:ニンフたちが羊飼いに返事する [The nymphs reply to the shepherd] (*) ヘンリー・パーセル:おお、孤独よ [O solitude] (*) 不詳:グリーンスリーヴス [Greensleeves] (*) / ジョン・ブロウ:エア [Ayre] クリストファー・シンプソン:プロルジオ [Prolusio] - ニコラス・ラニアー(1588-1666):死にゆく恋人 [The dying lover] (*) ヘンリー・パーセル: ここで私の人生を [Here let my life] (*) / 近付きなさい、不平を言う恋人たちよ [Draw near, you lovers that complain] (*) ジェフリー・トンプソン(T;*) フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ダニエル・サピコ(テオルボ/G) | ||
録音:2018年8月、ボーフェ、ベルギー。 レザール・フロリサンのメンバーとしておなじみのテノール、ジェフリー・トンプソン(アメリカ合衆国出身)が17世紀のイングランド人になり、様々な感情を体験する「心の旅」のプログラム。 ダニエル・サピコ(1983年生まれ)はカタルーニャ高等音楽学校(バルセロナ)でシャビエ・ディアス=ラトーレに師事したスペインのテオルボ奏者。フィリップ・ピエルロ率いるリチェルカール・コンソートのメンバーでもある。リュート奏者と名乗らないところがユニーク。 | ||
新スペインの音楽の旅〜エルナン・コルテスの足跡をたどって 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本(1556) 2, 7 & 8 ): Sorsayal / Fahuana / Asculo ガスパル・フェルナンデス(1565-1629): Venimo can glan contento ホセ・ヒメネス(1600-1672):バタリャ第6旋法 [Batalla de sexto tono] ガスパル・フェルナンデス: A no teneros mi Dios (4声) フアン・ガルシア・デ・セペデス(1619-1678):ラ・グアラチャ [La Guaracha] ガスパル・フェルナンデス: Oh labios decidme vos / Tañe Gil tu tamborino (6声) 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本 6 & 7 ): Te re re que zaza / Y technepa sacramento 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本 8 ):われを憐れみたまえ [Miserere Mei] 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本 7 ): El fiel peso y medida / Sed Miguel fuerça y escuto サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739):タランテリャ [Tarantella] 不詳: No hay que decirle le el primor ガスパル・フェルナンデス: Ven y verás, zagalejo フアン・ペレス・ボカネグラ(1598-1631): Hanacpachap cussicuinin 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本 1 ): Oy hacemos fiesta 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本 4 ): Oy sube nuestra esperanza 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本 7 ): Si tanta Gloria se da / Victoria quien a vencido 不詳(サンタ・エウラリア [Santa Eulalia] 写本 6 ): 聖母マリアよ、われらのために祈りたまえ [Sancta Maria ora pro nobis] フアン・アラネス(15???-1649):良き生活へのチャコナ [Chacona a la vida bona] (Un sarao de la chacona) レ・サックブーティエ [アドリアーナ・フェルナンデス(S) ダビド・サガストゥメ(男性A) ビクトル・サルド(T) ダニエーレ・カルノヴィク(B) ジャン=ピエール・カニャック(コルネット〔ツィンク〕) ダニエル・ラッサール(サックバット) フィリップ・カンギレム(ショーム) ローラン・ル・シュナデク(ドゥルツィアン/バロックFg) エドゥアルド・エグエス(リュート/G) フローラン・ティセール(Perc) ヤスコ・ブヴァール(ポジティヴOrg)] | ||
録音:2018年11月、ヴィラ・ダルティ礼拝堂、バニェール=ド=リュション、フランス。 キューバからメキシコに侵入しアステカ帝国を征服したスペインのコンキスタドール、エルナン・コルテス(1485-1547)の足跡をたどり、16世紀に新スペイン(中米)に浸透していったスペイン系音楽を俯瞰するプログラム。 | ||
リチャード・ジョーンス(?-1744): ヴァイオリンと通奏低音のためのチェンバー・エア集 Op.2 (1735) から 〔エア イ短調/エア 変ロ長調&ホ短調/エア イ長調/エア ハ短調〕 ザ・ベガーズ・アンサンブル [オーギュスタン・リュッソン(Vn) ダリア・ゼメレ(Cemb) マティアス・フェレ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) カミーユ・デュポン(Vc/バス・ド・ヴィオロン) マテュー・リュッソン(ヴィオラ・ダ・ガンバ/ヴィオローネ) ルシール・テッシェ(Fg)] | ||
録音:2017年10月27日-30日、ポワティエ、フランス。 リチャード・ジョーンズはヘンデルと同時代に活躍した英国の作曲家・ヴァイオリン奏者。生年が不明である等その生涯については詳細が知られておらず、作曲された劇場作品の楽譜は失われている。ヴァイオリンと通奏低音のための8つのエア(アリア)からなる Op.2はヴァイオリニストでもあった彼の音楽をうかがい知ることができる、残された貴重な曲集のひとつ。ジョーンズの作風にはイタリア音楽の影響が大で、この録音を聴いても「イタリアの作曲家ではないのか?」と思えるほど。 ザ・ベガーズ・アンサンブルはラトヴィアのチェンバロ奏者ダリア・ゼメレ(Daria Zemele)とフランスのヴァイオリン奏者オーギュスタン・リュッソン(Augustine Lusson)により2016年に創立。オーギュスタン・リュッソンは1996年生まれ。パリでパトリック・ビスミュットに、リヨンでオディール・エドゥアールに師事。また一人、注目すべきバロック・ヴァイオリニストが現れた。 | ||
ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570頃-1622):教会コンチェルト集(1610) 〔主においてに皆感謝せよ [Gaudeamus Omnes] (4声)/ソナタ50イン・エコー [Sonata 50 in eco] (4声)/ おお、聖なる宴イン・エコー [O sacrum convivium in eco] (2声)/ 起き上がれイン・エコー [Surge propera in eco] (2声)/聴きたまえ、主よ [Exaudi Domine] (2声)/ カプリッチョ [Capriccio] (2声)/ソナタ ト調 [Sonata in sol] (2声)/ 主に感謝せよ [Confitemini Domino] /来たれ、キリストの花嫁 [Veni sponsa Christi] / ソナタ ニ調 [Sonata in re] (2声)/神に歓呼せよ [Jubilate Deo] (2声)/ ソナタ51 [Sonata 51] (4声)/私は美女を見た [Vidi speciosam] (3声)/ それは誰か [Quae est ista] (3声)/私は主を祝福する [Benedicam Dominum] (2声)/ ソナタ イ調 [Sonata in la] (3声)/カンツォン IV 「平和」 [Canzon IV "La Pace"] / 彼らは飾った [Ornaverunt] (5声)/マリアは昇天した [Assumpta est Maria] (8声) レ・サックブーティエ [アドリアーナ・フェルナンデス(S) ピエール=イヴ・ビナール(T) エレーヌ・メドゥ(Vn) ジャン=ピエール・カニャック(コルネット〔ツィンク〕) ダニエル・ラッサール(テナー・サックバット) ジョエル・カスタン(バス・サックバット) アンヌ・ゴーリエ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ミゲル・リンコン(テオルボ) ヤスコ・ブヴァール(Org)] | ||
録音:2017年10月、サン=サヴァン修道院、サン=サヴァン、フランス。 ジョヴァンニ・パオロ・チーマはルネサンス末期からバロック初期にかけてミラノで活躍したイタリアの作曲家・オルガン奏者。モンテヴェルディの教会音楽への挿入曲として器楽作品が演奏・録音されることはよくあるが、CD一枚丸ごとチーマが取り上げられるのは珍しいこと。 | ||
GOODIES ”DIRECT TRANSFER”
東京の東村山市に本拠を構えるクラシックCDの小売り店、グッディーズさんが企画した盤起こしの復刻シリーズ(編集作業を全く行っていないため、レコード盤の切れ目で曲が途切れます)。78〜 はSP復刻、33〜 はLP復刻で、 CD-R と DSD DISC は品番部分の重複無し〔33CDR-3307 という品番がある場合、78CDR-3307というアイテムは存在しません〕。 | ||
アレクサンドル・モギレフスキー、東京録音 コレッリ/モギレフスキー新版:ヴァイオリン・ソナタ第12番 ニ短調「ラ・フォリア」 チャイコフスキー:カンツォネッタ(ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 より第2楽章) アレクサンドル・モギレフスキー(Vn) ピアノ伴奏 | ||
録音:1937年頃、東京|日本コロムビア, JW 264/5 。アレクサンドル・モギレフスキー(1885-1953)はロシア〔現・ウクライナ〕のオデッサ生まれ。7歳でヴァイオリンを始めロストフの音楽学校で学んだ後、モスクワに出てチェコ出身のヤン・フジーマリー〔イヴァン・グルジマリ〕(1844-1915)に師事した。モスクワでは弦楽四重奏団を組織したり、教員生活を送った後、1922年パリに移住し、ヴァイオリン奏者で名弦楽四重奏団のリーダーのリュシアン・カペー(1873-1928)とも親交をもった。ロシア系の豊麗な音色に加えてフランス風の洗練された独特の音色を身につけていた。1926年11月初来日、1930年に再度来日してから1953年に亡くなるまで演奏家として、また優れた教師として日本の音楽界に多大な貢献をした。このシリーズでモギレフスキーはヴェラチーニのヴァオリン・ソナタ第8番 ホ短調 Op.2 No.8、他 (78CDR-3471)が出ている。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ワルター〜モーツァルト: 交響曲第40番 ト短調 K.550 |
ブルーノ・ワルター指揮 ベルリン国立歌劇場o. | |
録音:1929年|独 COLUMBIA, DWX 1326/28 。ブルーノ・ワルター(1876-1962)は生涯に交響曲第40番 K.550を3回正規録音したが、これは最初の物。このドイツ盤オリジナルSPレコードからの復刻は、ワルター・ファンに贈る最上のプレゼント。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
20世紀初頭に活躍した名歌手による〜夏のなごりのばら〔庭の千草〕 *マルセラ・ゼンブリッヒ(S)[ VICTOR, 88102 (U.S.) /録音:1907年10月9日、キャムデン(*) ] *ルイーザ・テトラツィーニ(S)[ VICTOR, 6343A (U.S.) /1911年3月15日、キャムデン(*) ] *グレーテ・シュトゥックゴルト(S)[ VOX, 02117B (Germany) Matrix: 1218A /録音:1920年代中頃] *アメリータ・ガリ=クルチ(S)[ VICTOR, VE 1001B (JP) /録音:1928年9月5日、N.Y. ] | ||
録音:[/内]。# (*):機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。「夏のなごりのばら〔庭の千草〕」はアイルランドの詩人トーマス・ムーア(1779-1852)がアイルランドの民謡に詩をつけて1805年に発表した。この美しいメロディはドイツの作曲家フリードリヒ・フォン・フロトー(1812-1883)の歌劇「マルタ」のアリアにとり入れれた他、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、パガニーニ等も編曲や変奏曲に使った。日本では1884年(明治17年)に文部省唱歌に選定された。翻案は里見義(さとみただし 1824-1886)。当初のタイトルは「菊」だったが、歌詞の冒頭の「庭の千草」がいつしか曲名になり、唱歌のひとつとして広く親しまれた。 マルセラ・ゼンブリッヒ(1858-1935)はポーランド生まれ。幼少の頃父親からヴァイオリンとピアノを学び、10歳でレンベルグ音楽院に入った。1877年オペラ・デビューをして、ヨーロッパ各地を回り、1883にアメリカに渡りメトロポリタン歌劇場にデビューした。1907年にVICTOR社で録音を始めた。この録音は彼女の最初期ものだが、録音時彼女は49歳だった。ルイーザ・テトラツィーニ(1871-1940)は国際的に名声を得たイタリアのソプラノ。フィレンツェに生まれ3歳から歌いはじめたと伝えられる。1890年フィレンツェでマイアベーアの歌劇「アフリカの女」のイネス役でオペラ・デビュー。その後ヨーロッパと南北アメリカで大成功し、レコードも1904年から1920年にかけて数多く吹き込まれた。すべて機械式録音。引退後は後進の指導にあたった。グレーテ・シュトゥックゴルト(1895-1977)はロンドン生まれ。1927年にニューヨークのメトロポリタン歌劇場でワーグナーの歌劇「ニュルッンベルクのマイスタージンガー」のエヴァ役でデビューし、1929年にはベルリンでパウル・ヒデミット(1895-1963)の歌劇「今日のニュース」の初演で主役をつとめた。ドイツのVOXレコードは1921年にベルリンで設立された。1924-25年頃ウェスタン・エレクトリックとは別の方式の電気録音(おそらく米ブランズウィックの開発した"ライト・レイ" 式電気録音と思われる)を始めたと伝えられるが1926年に倒産した。これはそのライト・レイ式電気録音と思われる。アメリータ・ガリ=クルチ(1882-1963)はイタリアのミラノ生まれのコロラトゥーラ・ソプラノ。1906年トラーニで「リゴレット」のジルダ役でオペラ・デビュー。以降20世紀初頭の最も偉大な女声声楽家の一人に数えられている。ガリ=クルチは1917年の機械式録音でこの曲を録音していたが、これは電気録音初期の吹き込み直し盤。 | ||
ロセンタル〔ローゼンタール〕〜ショパン: ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11 |
マウリツィ・ロセンタル 〔モーリツ・ローゼンタール〕(P) フリーダー・ヴァイスマン指揮 交響楽団 | |
録音:1930年5月1日、11月26日、ベルリン|英 Parlophone, E 5307/9, E 15184/5 。 ピアノのモーリツ・ロゼンタール(1862-1946)はポーランドのリヴィウ生まれ。1872年にカロル・ミクリ(1821-1897)に師事した。ミクリはショパンの弟子で助手をつとめたピアニスト。1878年フェレンツ・リスト(1811-1886)の門下に入り欧州各地で演奏した。一時ウィーン大学の哲学科で学んだこともある。1888年にボストンでアメリカ・デビュー。1895年にライプツィヒ、ロンドンでも大成功を収めた。1926年から28年にはフィラデルフィアのカーティス音楽院で教鞭をとり、1939年からはニューヨークで自らのピアノ学校を開いて多くの弟子が居た。指揮者のフリーダー・ヴァイスマン(1893-1984)はパーロフォン/オデオン等のレコード会社やヨーロッパの名門オーケストラのハウスコンダクターを務めた人物。上記2回の録音日には音質の違いが聞き取れる。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ワルター& LSO 〜 ハイドン:交響曲第86番 ニ長調 |
ブルーノ・ワルター指揮 LSO | |
録音:1938年9月13日、アビー・ロード EMI 第1スタジオ、ロンドン|米 RCA VICTOR, 12461/3 (英 HMV, DB 3647/9 と同一録音)。ブルーノ・ワルター(1876-1962)はドイツ出身の大指揮者。ベルリンのシュテルン音楽院を卒業後ピアニストとしてデビュー、後に指揮者に転向した。1894年ハンブルク歌劇場の指揮者だった時、音楽監督のグスタフ・マーラー(1860-1911)と出会い親交を深めた。その後ウィーン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、ベルリン市立歌劇場、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. の楽長、音楽監督を歴任、またVPOやBPOも指揮した。1938年オーストリアがナチス・ドイツの併合されると迫害を避けてフランス、イギリスを経てアメリカに逃れた。この録音はイギリス滞在中に行われた物。評論家の宇野功芳氏はこの演奏を「 LSOの弦にウィーンのそれのような憧れを湛えた音色とレガートを求め、ダイナミズムの角をとって和やかで情緒的な雰囲気を醸成している」(音楽之友社刊「ブルーノ・ワルター-レコードによる演奏の歩み」から引用)と評している。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
20世紀初頭に活躍した名歌手による〜カミン・スルー・ザ・ライ〔ライ麦畑を通って/故郷の空〕 *ジェラルディン・ファーラー[ VICTOR, 87005 (U.S.) /録音:1907年2月19日、キャムデン] *メアリー・ガーデン[ COLUMBIA, A 1190 (U.S.) /録音:1912年5月17日] *ネリー・メルバ[ VICTOR, 88449 (U.S.) /録音:1913年10月4日] *アルマ・グルック[ VICTOR, 64422 (U.S.) /録音:1914年3月9日、キャムデン] *マリオン・タリー(ボーナス)[ VICTOR, 1146B (U.S.) /録音:1926年2月2日、電気収録] | ||
録音:[/内]。#ボーナスを除き、機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。「カミン・スルー・ザ・ライ〔ライ麦畑を通って〕」はスコットランドの詩人ロバート・バーンズ(1759-1796)が詞を書き、スコットランド民謡の曲にあてられた。日本では1888年(明治21年)文部省唱歌に選定され、日本語タイトルは「故郷の空」(作詞:大和田健樹 1857-1910)になった。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ハイフェッツ〜ブルッフ: スコットランド幻想曲 Op.46 |
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn) ウィリアム・スタインバーグ指揮 RCA ビクターo. スタンリー・チャルプカ(Hp) | |
録音:1947年9月12日、ニューヨーク|米 RCA VICTOR, 12-0011/3 。#第4面(トラック4)に盤面キズ起因のノイズが入ります。ヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)はロシア生まれのアメリカのヴァイオリニスト。ペテルブルク音楽院でレオポルド・アウアー(1845-1939)に師事し10歳でデビューした。1917年16歳の時にロシア革命を逃れ一家はシベリア経由でアメリカに移住した。その途中で日本に立ち寄ったと伝えられる。アメリカ移住後少年ハイフェッツは一流演奏家として待遇された。その後青年期、壮年期から引退するまで世界最高のヴァイオリニストとして崇められた。ハイフェッツは生涯に2度「スコットランド幻想曲」を録音しているが、これは第1回目の物。指揮者のウィリアム・スタインバーグ(1899-1978)はドイツ生まれのユダヤ系指揮者。1933年ナチスによりフランクフルト歌劇場から追われ、1936年にパレスチナに移住、パレスチナso.(現イスラエル・フィル)の指揮者になった。大戦後はアメリカで活躍し、ピッツバーグso.、ボストンso.の音楽監督をつとめた。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ワルター& VPO 〜シューベルト: 交響曲第8番 ロ短調 D.759「未完成」 |
ブルーノ・ワルター指揮 VPO | |
録音:1935年5月19日、21日、ムジークフェライン大ホール、ウィーン|日本コロムビア, J 8642/4 (英 HMV, DB 2937/9 と同一録音)。 ブルーノ・ワルター(1876-1962)はドイツ出身の大指揮者。ベルリンのシュテルン音楽院を卒業後ピアニストとしてデビュー、後に指揮者に転向した。1894年ハンブルク歌劇場の指揮者だった時、音楽監督だったグスタフ・マーラー(1860-1911)と出会い親交を深めた。その後ウィーン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、ベルリン市立歌劇場、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo.の楽長、音楽監督を歴任、またVPOやBPOも指揮した。1938年オーストリアがナチス・ドイツに併合されると迫害を避けてフランス、イギリスを経てアメリカに逃れた。この録音はワルターがウィーンを去る3年前の物。HMV録音だが、日本では日本コロムビアが発売権を得ていた。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
「セントルイス・ブルース」(W.C.ハンディ)) Vol.3 〜 1944-58 *ロイ・エルドリッジと彼のトランペット・アンサンブル [ KEYNOTE, 607 (U.S.) 78rpm /録音:1944年1月24日、 N.Y. ] *ジョニー・マーサー&パイド・パイパーズ(Vo) ポール・ウェストン楽団 [ CAPITOL, 10062 (U.S.) 78rpm /録音:1946年] *ジャック・ティーガーデンのビッグ・エイト[ RCA VICTOR, 202458 (U.S.) 78rpm /録音:1947年3月14日] *バークレイ・アレンとリズム・フォー[ CAPITOL, 15107 (U.S.) 78rpm /録音:1947年] *ダニー・ケイ(Vo)&ヴィック・シェーン楽団[ DECCA, 24401 (U.S.) 78rpm /録音:1947年12月10日] *テックス・ベネキー楽団[ RCA VICTOR, 202722 (U.S.) 78rpm /録音:1947年12月23日] *ジーン・クルーパ・トリオ[ MERCURY, 8983 (U.S.) 78rpm /録音:1952年3月19日] *ジェイムズ・ムーディ楽団[ MERCURY, 16015 (U.S.) 78rpm /録音:1952年6月6日、 N.Y. ] *ペレス・プラド楽団[ RCA VICTOR, 205820 (U.S.) 78rpm /録音:1954年4月1日] *ナット・キング・コール(Vo) ネルソン・リドル楽団[ CAPITOL, EAP-1-993 45rpm /録音:1958年 LA ] | ||
録音:[/内]。2017年10月に第1集、2019年10月に第2集が出たこのシリーズの第3集で1944年から1958年録音の「セントルイス・ブルース」を10曲選んで収録した。 | ||
グレインジャー〜ショパン: ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 |
パーシー・グレインジャー(P) | |
録音:1925年6月10日-11日、ロンドン|英 COLUMBIA, L 1695/7 (英 COLUMBIAの "L" シリーズで発売された最初の電気録音)。パーシー・グレインジャー(1882-1961)はオーストラリア生まれのピアニストで作曲家。1892年7月、10歳の時首都メルボルンで演奏会を開いた。1895年5月(13歳)の時に母親と共にドイツのフランクフルトに行き、ピアノと作曲を学んだ。1901年19歳のときロンドンに行き才能が開花した。1907年にはノルウェーの作曲家グリーク(1943-1909)と交友を持った。グリークの指揮グレインジャーのピアノでグリーグのピアノ協奏曲のツアーを計画したがグリーグの死で実現しなかった。1918年アメリカの市民権を得て、1932年からニューヨーク大学の音楽学部長つとめ、1938年にグレインジャー博物館が開館した。晩年エレクトリック・シンセサイザーの開発にも手をそめた。これはおそらくこの曲の世界初録音。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
カザルス&ホルショフスキ〜ベートーヴェン: チェロ・ソナタ第4番 ハ長調 Op.102 No.1 |
パブロ・カザルス(Vc) ミェチスワフ・ ホルショフスキ(P) | |
録音:1936年11月28日、 EMI スタジオ、ロンドン|豪 HMV, DB 3065/6 。 パブロ・カザルス(1876-1973)はスペインのカタルーニャ地方の町エル・ペドレル生まれたチェロ奏者。バルセロナ音楽院でチェロ、ピアノ、楽理、作曲を学んだ。1890年バルセロナでバッハの無伴奏チェロ組曲の楽譜に出会った。1899年23歳でパリにデビュー、1902年ピアノのコルトー、ヴァイオリンのティボーとトリオを結成、1904年にバッハの無伴奏チェロ組曲を初めて公開演奏した。1908年ラムルーo. で指揮者デビューした。レコード録音は機械式録音時代の1915年から始め、バッハの無伴奏チェロ組曲第3番から4曲、「G線上のアリア」ほか小品を18面録音した。ピアノのミェチスワフ・ホルショフスキ(1892-1993)はポーランド出身。99歳までステージに立った伝説のピアニスト。カザルスの第1回目のベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集では第3番以外のピアニストを務めた。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
E.クライバー〜ベートーヴェン: 交響曲第2番 ニ長調 Op.36 |
エーリヒ・クライバー指揮 ベルリン国立歌劇場o. | |
録音:1929年5月|独 POLYDOR, 66905/8 。#トラック1途中にキズ、トラック6途中にボコ・ノイズと音崩れがあります。エーリヒ・クライバー(1890-1956)はウィーン出身の20世紀前半を代表する指揮の一人。指揮者のカルロス・クライバー(1930-2004)は息子。プラハ・カレル大学で歴史と哲学を学んだが、一方で指揮者への道を目指すようになった。プラハ音楽院で指揮法を学び1911年に指揮者デビュー。1923年にレオ・ブレッヒ(1871-1958)の後任としてベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任した。ナチスの台頭でベルリンの職を辞し、1935年に妻と当時5歳のカルロスらとアルゼンチンに移住した。1939年に市民権を得て、ブエノスアイレスのテアトロ・コロンの首席指揮者に就任した。大戦後ヨーロッパに戻り、イギリス・デッカ社の専属になり各地の客演指揮者として活躍した。クライバーはこのシリーズでベートーヴェン:「田園」(1948年ロンドン響) (78CDR-3686)とチャイコフスキー:第4番(1949年パリ音楽院管)(78CDR-3518)が出ている。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ハイフェッツ + バルビローリ& LPO /他 ヴィエニャフスキ: ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 Op.22 (*) フンメル/ハイフェッツ編曲: ロンド 変ホ長調 Op.11 (#) |
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn) ジョン・バルビローリ指揮(*) LPO (*) アールパード・ シャーンドル(P;#) | |
録音:1938年3月18日、ロンドン|英 HMV, DB 2447/9 。ヴィエニャフスキはポーランド出身のヴァイオリニスト。8歳でパリ音楽院に入り13歳で演奏家としたデビューした。ヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)はロシア生まれのアメリカのヴァイオリニスト。ペテルブルク音楽院でレオポルド・アウアー(1845-1939)に師事し10歳でデビューした。1917年16歳の時にロシア革命を逃れ一家はシベリア経由でアメリカに移住した。その途中で日本に立ち寄ったと伝えられる。移住後少年ハイフェッツは一流演奏家として待遇された。その後青年期、壮年期から引退するまで世界最高のヴァイオリン奏者として崇められた。指揮者のジョン・バルビローリ(1899-1970)はイギリス生まれ、1936年からNYPハーモニーso. の指揮者をつとめた。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ヴァインガルトナー& RPO 〜 ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 Op.67「運命」 |
フェリックス・ ヴァインガルトナー指揮 ロイヤルpo. | |
録音:1927年1月28日-29日、ロンドン|英 COLUMBIA, L 1880/3 。フェリックス・フェリクス・ヴァインガルトナー(1863-1942)はオーストリアの大指揮者。ライプツィヒ大学で哲学を専攻するが、音楽への魅力に惹かれグラーツ、ライプツィヒ、ヴァイマルの各音楽院で学んだ。1855年からドイツ各地の歌劇場を転々としたが、1908年にマーラーの後任としてウィーン宮廷歌劇場とVPOの音楽監督に就任した。ヴァインガルトナーは1924年のラッパ吹き込みを含めて生涯4回「運命」交響曲を録音したが、これは1927年の第2回目の録音。1927年はベートーヴェン没後100年記念だった。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
20世紀初頭に活躍した名歌手による〜フォスター:故郷の人々〔スワニー川〕 *ネリー・メルバ[ランドン・ロナルド(P)|英 HMV, DA 337 /録音:1905年9月4日] *エマ・カルヴェ[米 VICTOR, 88089 /録音:1907年4月22日] *アリス・ニルセン[米 COLUMBIA, D 17705 /録音:1910年11月22日] *アルマ・グルック[エフレム・ジンバリスト(Vn)|米 VICTOR, 87514 /録音:1914年11月15日] *エルネスティーネ・シューマン=ハインク[米 VICTOR, 6277 /録音:1918年7月29日、キャムデン] *クララ・バット[英 COLUMBIA, 7170 /録音:1917年] *ローザ・ポンセル[日本コロムビア, J 7002 〔米 COLUMBIA, 499934 と同一録音〕/録音:1921年頃] | ||
録音:[/内]。#機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。 この曲は1851年に楽譜が出版された。旅芸人一座のクリスティ・ミンストレルズが演奏するために書かれたもので、作曲者のフォスターは15ドルの著作権料を受け取って売り渡したと伝えられる。だが楽譜は大ヒットし、多くの著名歌手が歌い録音を残した。その一部をここに集めた。 ネリー・メルバ(1861-1931)はオーストラリア生まれ。ヨーロッパに渡り成功を収め、その後ニューヨークのメトロポリタン歌劇場でも大成功を収めた。録音された1905年は明治38年で日露戦争の年だった。エマ・カルヴェ(1858-1942)はフランス生まれのソプラノ歌手。1893年からニューヨークのメトロポリタン歌劇場に出ていた。アリス・ニルセン(1872-1943)はブロードウェイ・ミュージカルの大スター。自らのオペラ団を持っていた。アルマ・グルック(1884-1938)はルーマニア出身のソプラノ。ドイツで活躍した後アメリカに移住、成功をとげた。名ヴァイオリニストのエフレム・ジンバリストと結婚した。息子に俳優のエフレム・ジンバリスト・ジュニア、孫に女優のステファニー・ジンバリストがいる。これは夫君ジンバリストのヴァイオリン助奏付き(ドヴォルジャークのユモレスク)。エルネスティーネ・シューマン=ハインク(1861-1936)はプラハ近郊の小都市リーベンの生まれ。1877年グラーツでデビュー。その後ドイツ、英国、ニューヨークの歌劇場で大活躍。1921年(大正10年)に来日し、帝国劇場でリサイタルを開いた。クララ・バット(1872-1936)は英国のコントラルト歌手。1931年(昭和6年) 2月に来日し、コロムビアに北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「チンコロ子犬」(J4008)を録音した。デイムの称号を持つ。ローザ・ポンセル(1897-1981)はアメリカのソプラノ。1920年代から30年代にかけてニューヨークのメトロポリタン歌劇場を中心に活躍した。アメリカの生んだ最も偉大なソプラノの一人。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
AEOLUS 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)〔SACDも同一の価格〕旧譜はこちらから | ||
フランク:オルガンのためのトランスクリプション集 前奏曲, コラールとフーガ CFF 24(編曲:アンリ=フランク・ボーペラン)/ 弦楽四重奏曲 ニ長調〜ラルゲット CFF 124(編曲:ハンス=アンドレ・スタム)/ 交響曲 ニ短調(1887)(編曲:ヤーン・ヴァラフ) ペーター・ファン・デ・ヴェルデ(Org) | ||
録音:2019年11月20日-22日、アントワープ聖母大聖堂、ベルギー。ベルギー最大級のシンフォニック・オルガンで弾く、フランスのシンフォニック・オルガン・トランスクリプション集! 多くの優れたオルガン作品でも定評の高いドイツの高音質レーベル、Aeolus(エオルス)。ギィ・ヴァイツ(AE11091)やジョゼフ・カラーツ(AE11151)などの稀少なオルガン作品を録音してきたアントワープ聖母大聖堂の名誉オルガニスト、ペーター・ファン・デ・ヴェルデが弾く、「交響曲 ニ短調」をはじめとするセザール・フランクのオルガン・トランスクリプション集。使用楽器は、ベルギーの著名なオルガン製作者、ピエール・シヴェンが1891年に建造したアントワープ聖母大聖堂のヒストリカル・オルガン。ベルギー最大級のシンフォニック・オルガンで壮麗に響かせるフランスのシンフォニック・オルガン・ワークスとその優秀録音にご期待頂きたい。交響曲 ニ短調のオルガン・トランスクリプションは、スロヴァキア出身、ベルギーで活躍した指揮者、作曲家、オルガニストのヤーン・ヴァラフ(1925-2019)によるもので、このアルバムはヤーン・ヴァラフの思い出に捧げられている。 | ||
スピリチュアル・クエスト〜20世紀と21世紀のトランペットとオルガンのための音楽 ロルフ・ヴァリーン(1957-):エレジー(**) / アンドレ・ジョリヴェ:アリオーソ・バロッコ(*) コラード・マリア・サリエッティ(1957-):トランペットとオルガンのための3つの詩篇(*) アンリ・トマジ:グレゴリオ聖歌「サルヴェ・レジナ」の旋律による変奏曲(*) エイノユハニ・ラウタヴァーラ:讃歌(**) / ハラルト・ゲンツマー:トランペットとオルガンのためのソナタ(*) イバン・バウマンス(1983-):スピリチュアル・クエスト(世界初録音)(*) アーダーム・リクセル(Tp|使用楽器:ブラックバーンC管(*)、ヴァイマンC管(モデル:パッション)(**) |使用マウスピース:ブレゼルマイヤー) モーリス・クレマン(Org|使用楽器:カール・シュッケ社、2005年製) | ||
録音:2019年5月25日-28日、大ホール、ルクセンブルク・フィルハーモニー。ハンガリー出身のトランペット奏者アーダーム・リクセルと、ルクセンブルク・フィルの"オルガニスト・イン・レジデンス"を務めるモーリス・クレマンによる、トランペットとオルガンのための近現代アルバム。アルバム・タイトルにある「スピリチュアル・クエスト」は、スペインの若き作曲家、イバン・バウマンスにより、この録音のために特別に作曲された作品で、トランペットの歌心に溢れた旋律や輝かしく華麗なパッセージ、オルガンの多彩な音色が生む可能性など、それぞれの魅力を引き出した意欲作。アーダーム・リクセルは、フェレンツ・リスト音楽院でジェルジ・ガイガーに、カールスルーエ音楽大学では現代最高峰の名手の一人、ラインホルト・フリードリヒに師事し、ハンガリーで開催された国際トランペット・コンクールでは第2位を獲得。これまでにハンガリー放送so.、鬼才イヴァン・フィッシャーの下、ブダペスト祝祭o. のトランペット奏者として研鑽を積み、1999年からルクセンブルクpo. の首席奏者を務める。 | ||
ANAKLASIS (ポーランド) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)1945年、クラクフで設立された同国最大手の「ポーランド音楽出版社 [PWM Edition] 」が新たに設立した音楽レーベル。ポーランドの20世紀と21世紀の近現代音楽を中心に、ショパンやモニューシュコなどの同国の大作曲家、さらにはジャズまでをカバーし、ポーランドの音楽や演奏家たちの普及のために設立されたという。 | ||
ロムアルト・トヴァルドフスキ:歌曲&ソネット集 ミケランジェロによるソネット(1988) /ドン・キホーテへの3つのソネット(1990) / スタニスワフ・リシャルト・ドブロヴォルスキによる言葉への3つの歌(1987) / 「 Viliya 」からの3つの歌(1990) /歌曲集「海の顔」(1979) /3つの別れのソネット(1970) トマシュ・コニェチュニ(B−Br) レフ・ラピエラワ(P) | ||
録音:2019年9月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・スタジオ、ポーランド。トマシュ・コニェチュニ(コニエチュニー)は1972年ポーランド生まれ、1998年ドヴォルジャーク国際声楽コンクール(カルロヴィ・ヴァリ、チェコ)で優勝し、現在は世界中のオペラ・ハウスで活躍するドラマティック・バスバリトン。ディスコグラフィーにはサイモン・ラトルフランツ・ヴェルザー=メストクリスティアン・ティーレマン、マレク・ヤノフスキらとの共演盤が並ぶポーランドの名歌手。1971年からショパン音楽大学の教授を務め、多くのオペラ、バレエ、合唱、ピアノ、管弦楽のための作品を生み出してきたポーランドの作曲家、ロムアルト・トヴァルドフスキ(1930-)の歌曲&ソネット集。ミケランジェロ・ブオナローティの詩(レオポルト・スタッフによる美しいポーランド語訳)に音楽を付けた3つのソネットは、トマシュ・コニェチュニのために書かれた作品。 | ||
アガタ・ズベル:歌劇「ビルトベシュライヴンク [Bildbeschreibung] 」 *ボーナス:ドキュメンタリー映像(約30分) アガタ・ズベル(S) フランク・ヴェルナー(Br) ティトゥス・エンゲル指揮クラングフォルム・ウィーン | ||
収録:2018年9月27日、 ATM スタジオ、「ワルシャワの秋」音楽祭| 1080i high definition / 16:9 / PCM Stereo / Surround 5.1 (opera) |メニュー言語:英波|字幕:英独波。IMAGES(映像)シリーズ第2巻。声楽家から作曲家へと転向し大きな成功を収めているポーランドの現代音楽作曲家、アガタ・ズベル(1978-)が作曲した2人のヴォイス、器楽アンサンブルとエレクトロニクスのための歌劇「ビルトベシュライヴンク」(画像の説明)。ドイツの劇作家ハイナー・ミュラーの実験ドラマのテキストに作曲され、2018年に行われたポーランドの国際現代音楽祭「ワルシャワの秋」にてポーランド初演された。 | ||
アンジェイ・クシャノフスキ:歌劇「プログラム V [Audycja V] 」 *ボーナス:ドキュメンタリー映像(約30分) ヨアンナ・フレシェル(S) イェジ・グウィビン、プシェミスワフ・スティッパ(俳優) カロル・ウルバニスキ(マイム/バレエ・ディレクター/振付) パヴェウ・ヘンドリフ(テープ・パーツ) アンナ・ショスタク合唱指揮 カトヴィツェ・シティ・シンガーズのアンサンブル「カメラータ・シレジア」のソロイスツ シモン・ビヴァレツ(アーティスティック・ディレクション)指揮 シュチェチン城オペラ・バレエ、ニュー・ミュージックo. | ||
収録:2018年9月23日、 ATM スタジオ、「ワルシャワの秋」音楽祭| 1080i high definition / 16:9 / PCM Stereo / Surround 5.1 (opera) |メニュー言語:英波|字幕:英独波。IMAGES(映像)シリーズ第3巻。 「アコーディオンのショパン」とも呼ばれながら、40歳を前にして早世したアコーディオン奏者&作曲家、アンジェイ・クシャノフスキ(1951-1990)のメタ・オペラ。「ワルシャワの秋」音楽祭2018にて世界初演された「プログラムV(Audycja V)」の映像記録。 | ||
CALLIOPE (仏) 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)2011年春に突然廃業した当レーベルは、同じくフランスの INDESENS レーベル傘下となって再出発しているが、旧譜の一部は別系列の LA DOLCE VOLTA レーベルから装丁や品番を変更しての再発売が開始されており、さらに PHAIA という別レーベルから異なった再発も一時期行われ、もっとややこしい事に、PHAIA からは2014年に「ナヴァラのバッハ無伴奏が CALLIOPE レーベルとして発売」されるという、訳のわからない状態となっている。どのような分担となったのかは2019年現在でも不明確。旧譜はこちらから(ただし、当ページ掲載分とは価格が異なり、アイテムによっては入手出来無い場合もあります) | ||
アンリ・ドリュアール〜ブラームス名演集 クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115 (*) / クラリネット・ソナタ(#) 〔第2番 変ホ長調 Op.120 No.2 /第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 〕 アンリ・ドリュアール(Cl) アニー・ダルコ(P;#) パリ管弦楽団SQ (*) [ジャック=フランシス・マンゾーネ(Vn1) ジョゼフ・ポンティチェリ(Vn2) ロジェ・ルポウ(Va) アルベール・テタール(Vc)] | ||
録音:1973年(*)、1975年(#) |おそらく初CDフォーマット化|原盤: Decca France (*) / Calliope (#) 。ドリュアールは1938年にパリ音楽院のオーギュスト・ペリエのクラスを一等賞で卒業。1947年にジュネーヴ国際音楽コンクールで第1位を獲得した後、コンセール・ラムルーo. 、パリ音楽院o.、オペラ=コミック座o.、そしてパリ・ギャルド・レピュブリケーヌo.(吹奏楽団)という錚々たる名門で活躍した後、1967年に創設されたパリo. の初代首席クラリネット奏者に就任。1981年に退団するまでミュンシュ、カラヤン、プレートルなど世界的巨匠たちと共演を重ね、作曲家のアンリ・デュティユーやフランシーヌ・オーバン〔トニー・オーバン夫人でフランス史上初の女性国立音楽院長となった〕らと親交があった。フランス、パリのステュディオ・フェルベールのエンジニア、シモン・ランスロのリマスタリングにより、ドリュアールの歴史的名演が蘇る。 | ||
CAMEO CLASSICS 特記以外 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)当レーベルは基本的にCD-Rで製版されています。#2018年に入って当レーベルは Lyrita の傘下となり「既出盤は基本的に廃盤」「廃盤となった既出録音は Cameo Classics と Lyrita から再発」して行く予定だとアナウンスされています。既案内分はこちらから(価格が異なります)。 | ||
エオリアンSQ 〜アリアーガ:弦楽四重奏曲集 〔第1番 ニ短調/第2番 イ長調/第3番 変ホ長調〕 エオリアンSQ [シドニー・ハンフリーズ、トレヴァー・ウィリアムズ(Vn) ワトソン・フォーブス(Va) ジョン・ムーア(Vc)] | ||
録音:BBCスタジオ|放送日:1954年12月5日、7日、9日|おそらく初出音源|ソース: Itter Broadcast Collection 。1927年に創設され、ひとつのカルテットによる史上初のハイドンの弦楽四重奏曲全集録音でも知られる団体によるアリアーガ。 | ||
CANTATE/MUSICAPHON (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)〔SACDも同一価格〕"C" から始まる品番が Cantate 、"M" から始まる品番が Musicaphon の各アイテム。ムジカフォンは、1923年から続くドイツのカッセルに本拠を置く老舗出版社べーレンライター社が1960年、傘下のレコード会社「べーレンライター=ムジカフォン」として創業、カンターテは同じくドイツのダルムシュタットに本拠を置くトンクンスト社の社主が1950年代後半に創業、どちらのレーベルも出版した楽譜を音としてレコードでも発売することを意図していた。カンターテは出版社の活動終了とともに1963年にべーレンライター社に引き取られ30年以上そのまま業務が続けられた。1994年、音楽学者のライナー・カーライス博士が両レーベルを買収、以降も旺盛な活動を続けているが、近年の新譜はあまり多くない模様。 # CD-R 製版品が含まれるため、プレス盤を指定してのご注文はお受けできません。旧譜はこちらから〔一部価格が異なります〕。 | ||
ジークフリート・レダ〜歴史的録音集 エルンスト・ペッピング(1901-1981):トッカータとフーガ「我ら人生のただ中にあって」(1941) [1942年] ヨハン・ネポムク・ダーフィト(1895-1977):パルティータ「主イエスは十字架にかかりたもう」(1952) [1952年] ジークフリート・レダ(1916-1968):聖母子像(1951) /7つのモノローグ(1953) [1955年、1964年] ヒンデミット:オルガン・ソナタ第1番 (1937) [1937年] ジークフリート・レダ(Org) | ||
録音:[内]。ジークフリート・レダはエルンスト・ペッピングとフーゴー・ディストラーに師事したドイツのオルガニスト、作曲家。自作自演を除き作曲と同年、あるいは翌年の録音であることは注目に値するだろう。 | ||
ポートレート〜ルッツ=ヴェルナー・ヘッセ(1955-): オルガンのための「トッカータ・ヴィジョナリア」 Op.71 (2013) /独奏チェロのためのエレジー Op.55 (2007) / バリトンとピアノのための「月の歌」 Op.49 (2004/06) /フルートとピアノのためのエピグラム Op.48 (2006) (#) / 3つのイースターの歌 Op.69 (2013) (*) /合唱と大管弦楽のための「雲に覆われた塔」 Op.76 (2015) ヴォルフガング・アーベントロート(Org) ティロ・ダールマン(Br) スザンネ・ミュラー=ホルンバッハ(Vc) マティアス・ヴィーリヒ(P) クリア・ヴォイシズ(*) ディルク・ペッペル(Fl) ジヨン・フィリップス(P;#) アレクサンドル・マルコヴィチ指揮ヴッパータールso.、ヴッパータール歌劇場cho. | ||
録音:2016年2月-10月、ヴッパータール市庁舎、ドイツ。ドイツのボン出身で、「ヴッパータール・コンサート協会」の会長を務める現代の作曲家、ルッツ・ヴェルナー・ヘッセ(1955-)のポートレート・アルバム。彼はケルン音楽院でギュンター・フォルクとユルク・バウアーに音楽学と作曲を師事し、現在はケルンのヴッパータールにあるケルン音楽舞踊大学の教授兼マネージングディレクターを務めている。ヘッセの作曲活動は室内楽と管弦楽を中心に行われており、ドイツ国内の様々なオーケストラからの委嘱を受け、数々の名作を生み出している。ルッツ=ヴェルナー・ヘッセは現代の作曲家としては保守的な作風で知られているが、彼自身は次のように述べている。「作曲は私にとって必要不可欠なものであり、自分自身を表現する方法でもある。作曲は私の生活の一部であり、創造的なプロセスの中で思いもよらない空間を開いてくれる。私の目標は、これらの空間を聴衆がアクセスしやすく、理解しやすいものにすること。私にとって重要なのは、聴いてもらえるものだけを書くこと。から、抽象的で(あまりにも)複雑な構造には興味がなく、理解可能な有機的なプロセスを示すことに非常に興味を感じている。私にとっては知的に理解することよりも、注意深く(感情的に)追体験することのほうが重要なのだ。そうして初めて、音楽はその非常に特別な力にふさわしい効果を発揮することができる。」 | ||
私のソナタ・アルバム〜18世紀のオーボエ・ソナタ集 クリストフ・フェルスター(1693-1745):ソナタ ハ短調 ウィリアム・バベル(1690頃-1723):ソナタ〔第11番 ト短調/第12番 ハ短調〕 バッハ氏〔ヨハン・ヤーコプ・バッハ?〕:ソナタ ハ短調 ヨハン・ゲオルク・リニケ(1680頃-1762):ソナタ ヘ長調 ヨハン・ジギスムント・ヴァイス(1690頃-1737):ソナタ 変ロ長調 / ヘンデル:ソナタ ヘ長調 HWV.363a ゴットフリート・アウグスト・ホミリウス(1714-1785):オーボエ・ソロと通奏低音のためのソナタ HoWV XI.1 カルラ・シュレーター(バロックOb) コンチェルト・ロワイヤル・ケルン | ||
録音:2006年-2018年|既出音源 (Cantate/Musicaphon) からのコンピレーション。コンチェルト・ロワイヤル・ケルンの創設者でもあるカルラ・シュレーターが演奏する18世紀のオーボエ・ソナタを集めたコンピレーション・アルバム。登場する作曲家の多くはドイツとイギリスで活動していたが、彼らは当時、多かれ少なかれ互いに密接な関係を持っていた。ここに収録されているソナタのうち3曲(フェルスター、ヴァイス、ヘンデル)は、ブリュッセルの有名な写本「15.115」に収録されている(出典の詳細はブックレットに記載)。様式の面では、リニケ、ヴァイス、ホミリウスのソナタは、バロックから初期古典派への移行の初期段階を明確に示しており、部分的または完全に、多感様式と見做すことが出来る。クリストフ・フェルスターもまた、作品の多くに初期古典派のはっきりとした特徴が表れている作曲家。 | ||
J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第1巻&第2巻 BWV.846-893 |
ハイドルン・ホルトマン(P) | |
録音:2016年。ドイツのピアニスト、ハイドルン・ホルトマンはアンタル・ドラティ、イヴァン・フィッシャーデイヴィッド・ジンマンなどの著名な指揮者と共演し、国際的な音楽祭にも頻繁に出演している。ピアノ演奏に関しては、ニキタ・マガロフ、アルフレッド・ブレンデル、ウラジーミル・アシュケナージ、クリスティアン・ツィメルマンからも示唆を受けている。彼女のディスコグラフィには、シューマンのピアノと管弦楽のための作品全集やベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番と第4番の室内楽版が含まれており、バッハからショパン、ドビュッシー、シマノフスキ、現代のツヴィ・アヴニまで幅広いレパートリーを持っていることで知られている。 | ||
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調「葬送」 Op.35 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111 ジミン・オウ=ハヴェニート(P) | ||
録音:2015年10月。 | ||
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 | ジミン・オウ=ハヴェニート(P) | |
録音:2018年4月、イエス・キリスト教会、ダーレム、ベルリン、ドイツ。 ジミン・オウ=ハヴェニート(1960-)は韓国のソウル出身。ドイツへ留学してアロイス・コンタルスキーに学び、1980年にドイツのピアニスト、ライムント・ハヴェニート(1947-1993)と結婚し夫婦デュオとしても活躍、夫の死後もドイツでピアニスト&教師として活動している。 | ||
バリオス:ギター作品集 サルヘント・カブラル/マシーシェ/郷愁のショーロ/糸紡ぎ娘の歌/オラシオン・ポル・タドス/ ワルツ Op.8 No.3 /グアラニーの伝説/ワルツ Op.8 No.4 /神様のお慈悲に免じてお恵みを(最後のトレモロ)/ サンバ風に/人形の夢/フリア・フロリダ/パラグアイの流行歌/パラグアイ舞曲 マクシミリアン・マンゴルト(G|使用楽器:ダニエル・フリードリヒ、1985年製) | ||
録音:2018年9月。自身を「パラグアイのジャングルから来たギターのパガニーニ」と宣伝していたパラグアイのギタリスト、作曲家アグスティン・バリオス(1885-1944)の作品集。バリオスの作品は、ロマンティシズムと南アメリカの民族音楽から影響、そしてメロディックな独創性と魅力的なハーモニーが "ギターのための音楽として "組み合わされているのが特徴。演奏はすでに20枚を超えるCDをリリースし、批評家から熱狂的に絶賛され、参考録音としても賞賛されているドイツのギタリスト、マクシミリアン・マンゴルト。彼はバリオスの叙情的で詩的な作品を好んで演奏している。 | ||
2台ピアノ版「トリスタン」〜ワーグナー/ヘルマン・ベーン編曲(1859-1927): 楽劇「トリスタンとイゾルデ」(2台ピアノ版|抜粋) クリスティアーネ・ベーン、コード・ガーベン〔コルト・ガルベン〕 (P|使用楽器:スタインウェイ、1912年製2台) | ||
録音:2019年4月、ハンブルク、ドイツ。編曲者の子孫と、 DG でプロデューサーを務めミケランジェリや歌曲関連物を中心とする名盤を多数世に送り出したガーベンが組んだ注目盤。 『マーラーの親しい友人であったヘルマン・ベーン(1859-1927)は、ブルックナーとラインベルガーに作曲を師事したドイツの音楽家。マーラー自身によって称賛された交響曲第2番《復活》のピアノ2台用編曲(M-56915に収録)や、《リヒャルト・ワーグナーの楽劇からの50の交響的楽章》など、優れた編曲作品を残しています。ワーグナー作品の編曲では、和音を拡大し、弾くのが困難なほどに広い左手のフィンガリングを巧みに利用するなど、マーラー作品の編曲とは異なるアプローチをとっており、演奏者のコード・ガーベンは「その要求は家庭用音楽の域をはるかに超えている」と述べています。ベーンの編曲はハープのパートをピアノに組み込んでいるのも特徴で、奏者はペダルを十分に使用することで、ワーグナーのシンフォニックな音楽にふさわしい、豊かなサウンドを生み出すことができます。ヘルマン・ベーンの子孫であるクリスティアン・ベーンと、古書店で《50の交響的楽章》の楽譜を発見したコード・ガーベンの両名は、この演奏不可能とさえ思えるような難しい楽譜から、ベーンが想定していたであろう見事な音楽を作り上げています。使用楽器もベーンに所縁のあるもので、ヘルマンのいとこ、ラファエル・ベーンが所有していた2台の1912年製スタインウェイ・ピアノを用いています。《トリスタンとイゾルデ》の魅惑的な響きを、オールド・スタインウェイの柔らかく味わい深い音色で存分にお楽しみください。』 | ||
ヨーロピアン・パスウェイ ボルトキエヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.26 / ショーソン:詩曲 変ホ長調 Op.25 クライスラー:前奏曲とアレグロ ホ短調 / コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ「ラ・フォリア」 Op.5 No.12 オトマール・マーハ(1922-2006):独奏ヴァイオリンのためのセイキロス変奏曲 アロイス・コットマン(Vn) ルドルフ・デネマルク(P) | ||
本アルバムでは「ヨーロピアン・パスウェイ」と題して国も時代もさまざまなヴァイオリン作品が取り上げられており、ヴァイオリンの美しさを存分に楽しむことが出来る。 | ||
ヴァイオリン文献のマイルストーン ハイドン:ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216 /交響曲第29番 イ長調 K.201 (*) アロイス・コットマン(Vn)指揮 コレギウム・インストゥルメンターレ・アロイス・コットマン | ||
(*)はかつて、ドイツの Melisma レーベル(フランスの Melism レーベルとは無関係)から出ていた可能性がある。アロイス・コットマン(1929-)はヴァイオリンのための国際コンクール「アロイス・コットマン賞」の創設者としても知られるドイツのヴァイオリニスト。本アルバムでは自身が1968年に設立した弦楽オーケストラ「コレギウム・インストゥルメンターレ・アロイス・コットマン」とともに、古典派ヴァイオリン協奏曲の名作を披露する。このオーケストラは「倍音が豊かで透明感のある明快なオーケストラサウンドを創造すること」を目的として設立された。アルバムの最後にはコットマンが指揮するモーツァルトの交響曲が収録されている。 | ||
CHATEAU (米) ¥2970(税抜¥2700)2004年以降新譜が途絶え、2018年に15年ぶりのアルバムが発売されると同時に新代理店が誕生した同レーベル、なんと今回、元の代理店が再び国内流通を担うこととなった。#新譜の C-20002 のみ、本体ブックレットに日本語解説があるためか国内仕様盤なし、既出の3点は輸入盤と国内仕様盤の2種づつで新展開される。旧譜はこちらから。 | ||
坂本龍一4〜ヴァイオリン&ピアノ・ワークス Tong Poo 〔東風〕(*) / 1919 (*) /レイン(「ラストエンペラー」より)(*) / Tango (*) / 変革の世紀(*) /「シェルタリング・スカイ」テーマ/タコネス・レハノス(「ハイヒール」より)/ 「ラストエンペラー」テーマ/戦場のメリークリスマス/エナジーフロー/ ピアノ組曲/オッペンハイマーのアリア(オペラ「ライフ」より)(*) 篠崎史紀(Vn;*) 岡城千歳(P) | ||
録音:2004年6月15日、ホクトホール、長野県民文化会館、ライヴ|初発売:2020年|日本語解説&日本語曲目表記オビ付き|解説:岡城千歳、牧村憲一、小沼純一。#本体ブックレットに日本語解説があるためか国内仕様盤なし。 『坂本龍一さんのお子様にピアノをお教えしていたことから始まった、坂本龍一ピアノワークスシリーズ。4作目はN響コンマス篠崎史紀さんとのライブ録音。「ブリッジ」日本初演のライブ録音「坂本3」の姉妹編である「坂本4」は、リリースチャンスが様々なことで遅れ、ずっと未発表なまま今まで来てしまいました。でもこれを眠らせてはいけない、この高揚感溢れる白熱ライブのCD化をぜひ、との声を嬉しいことに多くお寄せいただき、今回発表の決断をしました。コロナ明けには新しいトライもあります。』(岡城千歳) ピアノのために作曲された作品を中心に20年前に録音された「坂本龍一ピアノ・ワークス1」(PPR-224532)に始まり、映画のために作られた音楽を中心にした「坂本龍一 映画音楽集(ピアノ・ワークス2)」(PPR-224533)、ファッション・デザイナー山本耀司のショウのために作られた「ブリッジ」を中心に据え、15年ぶりの復帰作として話題を呼んだ「坂本龍一ピアノ・ワークス3」(C-20001)と積み重ねてきた、岡城千歳による坂本龍一への深い探求心と情熱。待望となる坂本龍一第4弾は、「まろ」の愛称でも知られ、NHKso. の第1コンサートマスターを務める篠崎史紀との共演した「ヴァイオリン&ピアノ・ワークス」。これまでの「ピアノ・ワークス」に収録されていた作品も含め、アレンジャーとしても第一級の実績を誇る岡城千歳が「ヴァイオリンとピアノ」用に編曲した「Tong Poo(東風)」、「1919」、「ラストエンペラー」からの「レイン」、「タンゴ」に、オリジナルの録音に参加した篠崎史紀所有のオリジナルバージョンのスコアを使用した、NHKスペシャル「変革の世紀」のテーマ曲、坂本龍一初のオペラ作品「ライフ」からのアリア、そして岡城千歳がピアノ独奏で披露する「シェルタリング・スカイ」、「戦場のメリークリスマス」、「エナジーフロー」などの傑作からなるライヴ・レコーディング。日本語による解説は、各曲の曲目紹介の他、岡城千歳による「戦場のメリークリスマス」と「ラストエンペラー」の詳細かつ濃密な楽曲分析(アナリーゼ)も掲載した充実の内容。 | ||
DANACORD (デンマーク) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)一部CD-R製版のアイテムがございます。プレス盤が在庫切れになると予告無しに CD-R へ切替わりますので、指定してのご注文はお受け出来ません。既案内分はこちらから。 | ||
ドビュッシー:室内楽作品集 ベルガマスク組曲/クラリネットのための第1ラプソディ(+) / 牧神の午後への前奏曲(ウスタリン、ヒュルディ編曲/ヴァイオリン、チェロ、クラリネットとピアノ版)(*/#/+) / チェロ・ソナタ ニ短調(#) /ヴァイオリン・ソナタ ト短調(*) コペンハーゲン・メシアン四重奏団 [マーリン・ヴィリアム=オールソン(Vn;*) カール=オスカ・ウスタリン(Vc;#) クリストファー・ヒュルディ(P) ヴィクト・ヴェネス(Cl;+)] | ||
録音:2018年5月23日-27日、コペンハーゲン、デンマーク。室内楽奏者、ソリスト、オーケストラ奏者として活動する4人の音楽家が2018年1月に結成したコペンハーゲン・メシアン四重奏団のデビュー・アルバム。グループ名にとったメシアンの「時の終わりのための四重奏曲」と同じ楽器編成のアンサンブル。マルメso. の第2ヴァイオリン・セクションリーダーを務め、現代音楽のグループ「ストックホルム・シンドローム・アンサンブル(「天使たちの声(BISSA-2344)」)」で演奏するマーリン・ヴィリアム=オールソンのヴァイオリン、ブラームス(DACOCD-875)とシュニトケ(DACOCD-878)のアルバムをリリースしたチェリストのカール=オスカ・ウスタリン。ピアノのクリストファー・ヒュルディとクラリネットのヴィクト・ヴェネスは、メシアンの音楽を録音(DACOCD-756)した「アンサンブル・ノーアリュス」にも参加している。コペンハーゲン・メシアン四重奏団は、結成以来、デンマーク放送(DR)の番組やデンマークとスウェーデンの音楽祭に出演。スウェーデンの「Musik i Syd」が企画した2020年1月のスウェーデン・ツアーも高い評価を獲得した。オリジナル編成の4曲に加え。「牧神の午後への前奏曲」は、メンバーのウスタリンとヒュルディが、ドビュッシーとマラルメのエロティシズムとアルカディアの気分にプレイヤーたちの個性と音楽を反映させて編曲した「ヴァイオリン、チェロ、クラリネットとピアノの四重奏」版で演奏される。 | ||
シューマン&ブラームス:チェロのための作品集 ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op.38 シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70 /民謡風の5つの小品 Op.102 /幻想小曲集 Op.73 ニルス・シュルヴェスト(Vc) ミミ・ビアケロン(P) | ||
録音:2016年11月、デンマーク|使用チェロ:ジョヴァンニ・ガリアーノ(1811) 。シューマンが作曲したチェロとピアノのための全作品とブラームスの「チェロ・ソナタ第1番 ホ短調」。デンマーク国立so. (デンマーク放送(DR)so. )のチェリスト、ニルス・シュルヴェストのソリストとしての初めての録音。シュルヴェストは、コペンハーゲンのデンマーク音楽アカデミーでエアリング・ブレンダール・ベンクトソンに学び、1980年からデンマーク国立so. に加わった。ソリストも務め、1984年から1988年まで参加したデンマーク四重奏団ではヤコブ・ゲーゼ賞を受賞。彼は「左利き」のチェリストとして親しまれ、ジョアンネス(ジョヴァンニ)・ガリアーノが1811年に製作した楽器を「ニルス用」に改造したチェロを弾いている。ピアニストのミミ・ビアケロンは、デンマーク音楽アカデミーのアメーリエ・マリングの下で学び、1991年に卒業。スウェーデンのルンドでハンス・ポールソンに師事した。デンマーク放送室内o. のコペンハーゲンとマルメのコンサートでベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を弾き、ソリストとしてデビューし、室内楽奏者としても活動している。 | ||
シュニトケ:チェロとピアノのための音楽 チェロ・ソナタ〔第1番/第2番〕/古い様式による組曲/ノスタルジックな音楽 カール=オスカ・ウスタリン(Vc) エミール・グリューステン(P) | ||
モーテン・ソイテン、トゥールレイフ・テデーン、ラルフ・カーシュバウム、フランス・ヘルメションたちに学んだチェリスト、カール=オスカ・ウスタリン。デンマークとヘルシンキでアネ・ウーラン、ニクラス・シヴェレーヴ、エーリク・タヴァッシェルナ、エーロ・ヘイニネンに教わったピアニスト、エミール・グリューステン。ブラームスのチェロとピアノのためのソナタ(DACOCD-875) を録音したデンマークの音楽家2人が再び共演。シュニトケのチェロとピアノの作品を4曲録音した。ショスタコーヴィチの影」をうかがわせる2つの「ラルゴ」の楽章が、破壊的な「プレスト」をはさむ、ヴィルトゥオーゾ的なチェロ・ソナタ第1番。ロストロポーヴィチを念頭に置いて書かれたという、5楽章のチェロ・ソナタ第2番。「古い様式による組曲」は、シュニトケが映画のための書いた音楽を素材にして作られた。「歯医者の冒険」を描いた映画の音楽による「パストラーレ」と「バレエ」、スポーツとスポーツマンの映画音楽による「フーガ」が、子供向けのアニメーション映画の音楽からとった「メヌエット」と「パントマイム」の間に挟まれる。「ノスタルジックな音楽」は、この組曲の「メヌエット」に技巧的なパッセージを加え、異なる表情の音楽にした作品。 | ||
ラウニ・グランデールの遺産 Vol.4 カール・ニルセン(1865-1931):歌劇「仮面舞踏会」 FS 39 (1904-06) (*) クヌーズ・イェペセン(1892-1974): 合唱と管弦楽のための「ワシとコガネムシ〔フンコロガシ〕 [Ornen og skarnbassen] 」(1949) (#) ホルガー・ビューリング(B;イェロニムス;*) インゲボー・ステフェンセン(Ms;マウデローネ;*) テューイェ・テューイェセン(T;リアンダー;*) アイナ・ヌアビュー(B−Br;ヘンリク;*) マーリウス・ヤコブセン(T;アーヴ;*) ポウル・ヴィーゼマン(T/Br;リーオナート;*) ルート・グルベク(S;リオノーア;*) エレン・マグレーテ=エズラス(S;ペアニレ;*) ゲーオウ・ライクト(B;夜警;*) ニルス・ユール・ボンド(Br;家庭教師;*) ラウニ・グランデール指揮デンマーク放送so.&cho. | ||
録音:1954年1月28日、スタジオ・ライヴ(放送録音)(*) /1954年9月5日、ライヴ・コンサート(#)、ともにデンマーク放送第1スタジオ、コペンハーゲン|既出: DACOCD-357/359 (*) |復刻:クラウス・ビューリト( (*):新リマスタリング)。ラウニ・グランデールの「遺産」シリーズ第4巻は、カール・ニルセンの歌劇「仮面舞踏会」の最初の(ほぼ)全曲と、グランデールと親交のあったクヌーズ・イェペセンの「ワシとコガネムシ」。デンマーク放送のスタジオで行われた「ライヴ放送」と「ライヴ・コンサート」の録音。グランデールは、彼が学んだニルセンの唯一のコミック・オペラを共感と情熱をもって指揮、デンマーク・オペラの歌手たちと一緒になって、ニルセンらしいウィットと素朴な喜びにみちた音楽を自然な姿に展開していく。この録音は「カール・ニルセン:歴史的録音第3集(DACOCD-357/359)」に使われたのと同じ音源。クラウス・ビューリトが新たにリマスターして収録された。クヌーズ・イェペセンもカール・ニルセンに学んだ音楽家のひとり。教会音楽家、オルガニスト、作曲家、音楽学者と多面的に活動し、音楽理論の著作で世界的に名を知られている。「ワシとコガネムシ(ワシとフンコロガシ)(Ornen og skarnbassen)」は、ドイツ軍の占領から解放された4年後、1949年の作品。「弱い者も、強い者からひどい目に遭わされたら、いつかきっと仕返しすることができる」というイソップ寓話をニルス・ムラーがデンマーク語のテキストを作り、デンマークの典型的道徳観を示す物語に激化した作品。 | ||
デンマークの偉大なピアニスト〜フランス・エレゴー セリム・パルムグレン(1878-1951): ピアノ協奏曲第2番 Op.33「川」 [ニルス=エーリク・フォウグステット指揮フィンランド放送so./1955年9月9日、ヘルシンキ]/ ピアノ協奏曲第4番 Op.85「四月 [Huhtikuu/April] 」 [パーヴォ・ベリルンド〔ベルグルンド〕指揮フィンランド放送so./1966年、ヘルシンキ]/ ピアノ・ソナタ ニ短調 Op.11 /組曲「青春 [Youth] 」 Op.28 〜第2曲「影の島」[1964年、ヘルシンキ]/ 2台のピアノのための仮面舞踏会 Op.36 [ティモ・ミッキラ(P2)/1957年3月16日、シベリウス・アカデミー、ヘルシンキ] カール・フローディン(1858-1925):4つのピアノ小品「夏」〜第2曲「エクローグ〔牧歌〕」/かわいい組曲 [1964年、ヘルシンキ] モーツァルト(1756-1791)・ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466 (カデンツァ:フランス・エレゴー) [ニルス=エーリク・フォウグステット指揮フィンランド放送so./1954年、ヘルシンキ] トマス・ビューストレム(1773-1839):鍵盤楽器とヴァイオリンのためのソナタ ト短調 Op.1 No.2 タネリ・クーシスト(1905-1988):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ロ短調 Op.36 [アニヤ・イグナティウス(Vn)/1966年、ヘルシンキ] フランス・エレゴー(P) | ||
録音:[/内]、すべてステレオ|ライセンサー:フィンランド国営放送|リマスタリング、左右バランス調整等復刻:クラウス・ビューリト。フランス・エレゴーは、パリ出身のデンマーク人で、パリ音楽院で学んだ。1927年にコペンハーゲンでコンサート・デビューし、スカンディナヴィアとヨーロッパの都市でプロ・ピアニストとして活動した。1943年、ドイツ軍に占領されたデンマークからスウェーデンに政治亡命。1949年にフィンランドの画家ビリエル・カールステットと結婚してフィンランドの市民権を獲得した。ソリストや室内楽の奏者として活躍し、1969年から1975年までヘルシンキのシベリウス・アカデミーで教えた。「デンマークの偉大なピアニスト」のシリーズでリリースされる新しいアルバムには、「3人の偉大なデンマーク女性ピアニスト(DACOCD-442/443)」と「3人の偉大なデンマーク女性ピアニスト第2集(DACOCD-481/482)」には未収録の1950年代と1960年代にフィンランド国営放送(YLE)がラジオ放送したフィンランドの作品を中心とするレパートリーが初めて紹介される。このアルバムの演奏はすべてステレオ録音。フィンランド放送のスタッフが「実験的」にステレオで録音した1950年代の音源は、クラウス・ビューリトがオリジナル録音のチャンネル・バランスなどを調整、1960年代の録音と同様、慎重なディジタル・リマスタリングを施して収録されている。広いダイナミック・レンジ、洞察と抒情で知られたエレゴーの全盛期を捉えたといわれる録音。フィンランド放送の正式ライセンスによるリリース。「後期ロマンティシズムの印象主義者」セリム・パルムグレン(1878-1951)は、コンサート・ピアニストとして名を馳せ、ピアノのための作品を多く手がけた。「人生の流れ」を重ねる「川」の副題がつけられた単一楽章の「ピアノ協奏曲第2番」。「四月」の副題をもち、彼の5曲のピアノ協奏曲のうち印象主義の色彩がもっとも濃い単一楽章の「ピアノ協奏曲第5番」。リストやラフマニノフの身振りの大きなスタイルを思わせる「ピアノ・ソナタ ニ短調」。ドビュッシーの作品に倣い小節線を省いて書かれた「影の島」。「仮面舞踏会」は、パルムグレンが2台のピアノのために作曲した唯一の曲。抒情的、ロマンティックな作風の作曲家、カール・フローディン(1858-1925)は、批評家としても活動、シベリウスの「レンミンカイネン」を酷評したことで知られる。シューマンやグリーグのロマンティックなスタイルに倣った4つのピアノの小品「夏」から、カール・ニルセンを思わせる手法も使われた第2曲「エクローグ(牧歌)」。「かわいい組曲」は、5曲のロマンティックな作品集。 | ||
DA VINCI CLASSICS (日/伊) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)相愛大学でも教鞭を執るミラノ出身の音楽学者エドモンド・フィリッピーニ [Edmondo Filippini] 氏が2015年に創設し代表を務める楽譜等の出版社、 Da Vinci Publishing 傘下のレーベル。所在地はなんと大阪の都島区だが、奇妙なことに公式サイトはすべて欧文表記のみ(日本語情報なし)で、日本国内でもディスク商品(おそらく日本語は無し|イタリアから出荷されるという情報もあり)は2020年までほとんど流通していなかった。 | ||
アラ・ルナ〜ペル・ソナール&カンタール マリーノ:ソナタ第10番/インヴィト・アッラレグレッツァ / ストロッツィ:眠っている愛の神よ ファルコニエリ:フォリア / マリーニ:アラ・ルナ/これまでより空に星が ファルコニエリ:甘美な旋律とコッレンテ / マリーニ:私のキューピッド ファルコニエリ:愉快なファンタジー/スピリティッロ / モンテヴェルディ:苦しみが甘美なものならば フォンターナ:ソナタ第2番 / ピッチニーニ:トッカータ第6番 / メールラ:そう思い込むお人好し フレスコバルディ:カンツォーナ第5番 / モンテヴェルディ:それはやはり本当なのだ マリーニ:ソナタ第12番/新しい5月の陽気 アンサンブル・ラ・セルヴァ [マリリア・ヴァルガス(S) カロリーナ・パーチェ(リコーダー) ジャンニ・ラ・マルカ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) フランチェスコ・トマージ(リュート/バロックG) ミケーレ・カレカ(テオルボ)] | ||
録音:2009年5月12日-14日。2005年にリコーダー奏者のカロリーナ・パーチェが中心となって結成されたイタリアの古楽演奏団体、アンサンブル・ラ・セルヴァによる「月」や「夜」をテーマとしたプログラム。ヨーロッパ各国だけでなくアメリカやブラジル、アルジェリアなどへのツアーを行うなど、ルネサンス時代から後期バロックまでの幅広いレパートリーを持ち味としているアンサンブル。 | ||
4手連弾の歴史〜4手連弾のためのフランス音楽集 ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」 / フォーレ:組曲「ドリー」 ドビュッシー:小組曲 Op.56 / サティ:風変わりな美女 / プーランク:ソナタ FP.8 ルカ・アルナルド・マリア・コロンボ、知念杉子(P) | ||
録音:2020年7月、ミラノ、イタリア。沖縄県那覇市出身の女流ピアニスト、知念杉子と、ミラノ音楽院で笠原みどりに師事した実力派、ルカ・アルナルド・マリア・コロンボの夫婦デュオによる"4手連弾"の「4種連弾の四季」(Da Vinci Classics / C00149)に続くセカンド・アルバムは、19世紀後半〜20世紀前半にかけてフランスで活躍した大作曲家たち5人の4手連弾作品集!ラヴェルの「マ・メール・ロワ」をはじめとしたプログラムは、同じ母国、歴史的、文化的背景を持つ作曲家たちによって描かれた近代フランスにおけるピアノ音楽の歴史のハイライト。ロマン派から印象派、そして最初の表現主義に至る歴史を、ミラノの夫婦デュオの4本の手が紐解いて行く。 | ||
クラヴィカラーズ クリーブ:ブクステフーデの「キリストはよみがえり給いぬ」による即興曲/運命の女神よ/ フォルトゥナ・ジャズペラータ〜15世紀の「運命の女神よ」による変奏曲 ダウランド:さあ、もういちど / クリーブ:甘い愛 〜ダウランドの「さあ、もういちど」による即興曲 マルプルク:「クラヴィチェンバロのためのシンフォニア」〜第3楽章 アレグロ・アッサイ クリーブ:サンバ・ド・ハンス/バイアンドゥ/チェンジズ/メディタンゴ/トケ・デ・ボサ/ サンバ・ド・ベートーヴェン/クラバキーニョ/キリエ/ジャズ・クーラント ヘンデル:組曲 ニ短調 HWV.437 〜アルマンド / J.S.バッハ:フランス組曲第1番 BWV.812 〜アルマンド クリーブ:モレニーニャによる即興曲/エピローグ ジャン・クリーブ(クラヴィコード) | ||
録音:2019年7月、ニーダーヴァイマール古教会、ドイツ。異色のトリオ、ヴィオラ・ダ・サンバの「ダ・リオ・ア・リオ」(Quartz / QTZ-2121)では変幻自在、かつノリノリの快演を披露してくれたコンポーザー、インプロヴァイザー、そしてクラヴィコード&ピアノ弾きであるブラジルの鬼才ジャン・クリーブ(1964-)。南米ブラジルの異色の音楽家が放つ次なるプロジェクトは、クラヴィコード・ソロによる自作と大作曲家たち、ヘンデル、バッハ、ダウランド、マルプルクの作品とのコラボレーション!自身の即興や伝承曲、有名作曲家の作品からの変奏曲などをたっぷりと投入し、1台のクラヴィコードでクラシック、ラテン、インプロが同居する刺激的なプログラムを構築。クラヴィコードの音色と、カラフルなプログラムとのコントラストをお楽しみ頂きたい。 | ||
テレマン:カンタータ&トリオ・ソナタ集 カンタータ「汝呪われし者、恐ろしい声よ」TWV.1: 385 /トリオ・ソナタ イ短調 TWV.42: a1 / カンタータ「堅き砦に」TWV.1: 96 /トリオ・ソナタ ト短調 TWV.42: A4 / カンタータ「魂よ、見分けることを学び」TWV.1: 1258 /トリオ・ソナタ ヘ長調 TWV.42: F8 ジョルジョ・マッテオーリ(リコーダー)指揮アンサンブル・フェスタ・ルスティカ [ロジータ・フリサーニ(S) ワルテル・マッマレッラ・ジョルダーノ(Cemb) カルロ・ラッツァローニ(Vn) マルチェロ・スカンデッリ(Vc)] | ||
録音:時期未判明、テアトロ・ロゼタム、ミラノ、イタリア。ピリオド楽器使用のイタリアの古楽演奏団体アンサンブル・フェスタ・ルスティカは、1725年から26年にかけてハンブルクで出版されたドイツ・バロックの巨匠テレマンの72曲のカンタータ集からソプラノのための3曲を選曲。カンタータでは、ソプラノ独唱とオブリガートを担当するリコーダーやヴァイオリンとの兼ね合いによる濃密な対話が印象的。また、リコーダー、ヴァイオリンと通奏低音による「トリオ・ソナタ」では、アンサンブル・アウローラやアカデミア・モンティス・レガリスなどのイタリアを代表する古楽アンサンブルと共演を重ねてきたリコーダー奏者、ジョルジョ・マッテオーリが躍動。テレマンのトリオ・ソナタの優れた作曲技法に改めて感嘆させられる秀演。 | ||
イタリアからのポストカード〜ピアノ4手連弾によるイタリア音楽集 レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」(作曲家編曲/4手連弾版)/子供のための6つの小品 P.149 マリピエロ/作曲家編曲:アルメニア(4手連弾版)(*) /間隔と静寂(4手連弾版)(*) マルトゥッチ:ヴェルディの歌劇「仮面舞踏会」による幻想曲 Op.8 (*) ジルダ・ブッタ、ヴィクトリア・テレキエフ(P|使用楽器:ベーゼンドルファー) | ||
録音:2019年7月8日-10日、ヤマハ・スタジオ、レズモ、イタリア| (*):世界初録音。20世紀イタリアを代表する音楽学者、音楽評論家であるマッシモ・ミラ(1910-1988)が「1880年世代」と呼んだとされるオットリーノ・レスピーギ、ジャン・フランチェスコ・マリピエロ、そしてジュゼッペ・マルトゥッチの3人のイタリアの大作曲家たちの「ピアノ4手連弾」のための作品を集めた、イタリアのレーベルならではのユニークかつ興味深いプログラム!レスピーギの「ローマの噴水」、マリピエロの「アルメニア」と「間隔と静寂」は作曲家自身の編曲であり、レスピーギの「6つの小品」とマルトゥッチの「幻想曲 Op.8」はピアノ4手連弾のためのオリジナル作品。オペラが隆盛を誇っていたイタリアにおいて、器楽音楽の復興に尽力を注ぎ、情熱を燃やした3人の作曲家たちならではの素晴らしき「仕事」と言えるだろう。映画「海の上のピアニスト」や、ヨーヨー・マの大ヒット・アルバム「ヨーヨー・マ・プレイズ・エンニオ・モリコーネ」にも参加し、モリコーネのスペシャリストとしても高名なイタリアの名女流ピアニスト、ジルダ・ブッタの参加も大きなポイント!ブルガリア人の父とブルガリア系イタリア人の母の下にミラノで生まれ、パウル・バドゥラ=スコダに師事。デビューCDとなったマリピエロのピアノ作品集でその名を広めたヴィクトリア・テレキエフとのデュオが、色彩感、躍動感にあふれる演奏で19〜20世紀初頭のイタリアにおける器楽作品の魅力と重要性を伝えてくれる。 | ||
ビギニングス〜サクソフォンとギターのための20世紀の音楽 ベッラフロンテ:組曲第1番 / ピエルサンティ/パオリーノ編曲:組曲「モンタルバーノ刑事」 マチャド:ブラジルのポピュラー音楽集 / ピアソラ:タンゴの歴史 / コリア/パオリーノ編曲:スペイン ヒステリコ・デュオ[ミケーレ・パオリーノ(Sax) ダヴィデ・ディ・イエンノ(G)] | ||
録音:2020年6月-7月、ピムス・スタジオ、ヴァスト、イタリア。センシティヴな「クラシカル・ギター」とパワフルでソリッドな「サクソフォン」というユニークな組み合わせによるデュオが絶妙なコンビネーションで展開する20世紀音楽の世界。ピアソラの「タンゴの歴史」、チック・コリアの「スペイン」では、サクソフォンとギターのコンビが作品に見事にフィット。現在も活躍中の3人の作曲家、ベッラフロンテ、ピエルサンティ、マチャドの作品は、この編成のための新たなレパートリーとして重宝されることだろう。ミケーレ・パオリーノはフェデリコ・モンデルチに師事したイタリアのサクソフォニスト。伸びやかな音色が印象的。 | ||
アンドレイ・ガヴリーロフ〜生きていることを意識する音楽 Vol.1 シューマン:蝶々 Op.2 /交響的練習曲 Op.13 / ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 アンドレイ・ガヴリーロフ(P|使用楽器:スタインウェイ) | ||
録音:時期未記載、チェコ放送スタジオ1、プラハ、チェコ。2019年になんと18年ぶりとなる来日公演を行い、さらには新型コロナ禍の中、2020年11月に再来日を果たし、各地で聴衆に衝撃を与え大喝采を浴びたロシアのヴィルトゥオーゾ、アンドレイ・ガヴリーロフ。ガヴリーロフが自身のオフィシャルサイト内で展開している「Unzipped Classical Music」と、「Da Vinci Classic」の共同プロジェクト第1弾としてリリースされる新録音は、2019年の来日公演でも演奏されたシューマンとムソルグスキー! 1974年に弱冠18歳でチャイコフスキー国際コンクールで優勝し、リヒテルの代役として出演したザルツブルク音楽祭での大成功を収めるものの、その後に待ち受けていたKGBからの迫害。そして一転、当時の共産党書記長ゴルバチョフが認めたことにより、亡命することなく国外に滞在する許可を与えられた旧ソ連における最初の芸術家となるなど、激動の人生を歩んできたガヴリーロフ。強靭な打鍵、繊細なタッチによる劇的なデュナーミク。時にはピアノが壊れるのではないかと心配になるほどの凄まじいパワー。極端なまでの大胆さと繊細さが同居するその演奏は常に賛否両論を巻き起こすが、90年代初頭までの全世界での大成功の後に待ち受けていた苦悩の日々、演奏活動休止を乗り越えて見事に復活を遂げ、ガヴリーロフがたどり着いた"現在"がここにある。圧巻のシューマンとムソルグスキー、ご期待頂きたい。 | ||
ロンチーニとピアソラの四季 ロンチーニ:ピアノ・ソナタ第2番「新しい季節」 ピアソラ/ロンチーニ編曲:ブエノスアイレスの四季 |
ジャコモ・ロンチーニ(P| 使用楽器: KAWAI RX-7 ) | |
録音:2020年1月31日、2月1日。20世紀のタンゴ・マスター、ピアソラの傑作「ブエノスアイレスの四季」をイタリアのピアニスト、ジャコモ・ロンチーニが編曲したピアノ・ヴァージョンと、ロンチーニが2019年に作曲した自身の「新しい季節」の副題を持つピアノ・ソナタ第2番をカップリング。ジャコモ・ロンチーニは、ミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院で学び、13歳でダニエーレ・ガッティとの共演によるモーツァルトの「ピアノ協奏曲第12番 K.414」でデビュー。またフィルハーモニアo.の招聘によりロイヤル・フェスティヴァル・ホールで共演し、ヨーロッパ各地でも活躍している。 | ||
コレスポンデンセス〜シューマン夫妻の手紙のやりとり クララ・シューマン:ローベルト・シューマンの主題による変奏曲 嬰ヘ短調 Op.20 / 3つのロマンス Op.11 /4つのつかの間の小品 Op.15 ローベルト・シューマン:色とりどりの小品 Op.99 サラ・コスタ(P|使用楽器: YAMAHA CFX ) | ||
録音:2019年8月、カステッロ・ディ・モルサスコ、イタリア。シューマン夫妻の会話、やりとりをそれぞれの音楽を組み合わせて表現したプログラム。サラ・コスタはベルガモのドニゼッティ音楽院で学んだ後、ノーマ・フィッシャーやマーティン・ロスコー、アンジェイ・ヤシンスキ、セルゲイ・ドレンスキーなどの名匠たちにも師事。イタリアのキオッジャ国際ピアノ・フォーラム第1位、ロンドン・オープン・ピアノ・コンクール第3位などの実績を持ち、現在はソリスト、室内楽奏者として活躍する傍ら、母校であるドニゼッティ音楽院のピアノ科教授を務めている。 | ||
ヨーロッパ中部のギター〜1940年から1980年までのオーストリアとドイツのギター音楽 ブルクハルト:パッサカリア / コヴァツ:短い練習曲第2巻 ハルティヒ:リコーダーとギターのための5つの小品 Op.25 /3つの小品 Op.26 コヴァツ:ギターのための小品集 / ルビン:小さなセレナーデ アルフォンソ・バスキエラ(G) アレッサンドロ・バッチーニ(リコーダー) マルコ・ニコレ(G) | ||
録音:2018年12月30日、2019年3月2日、プレガンツィール・ディ・トレヴィーゾ、イタリア。アルフォンソ・バスキエラは、アンドレス・セゴビアの弟子、アンジェロ・アマートにギターを師事し、演奏活動はもちろんのこと、楽譜や教本の編集、出版にも数多く携わるイタリアのギタリスト。バスキエラはオーストリアとドイツで1940年代から80年代初頭にかけて作曲、出版されたギター作品に着目。20世紀の両国におけるギター芸術の変遷を自らの演奏で解説してくれている。 | ||
バス・クラリネット〜雲の上に オルトラーノ:マノラ / ソルマーニ:雲の上に / オルトラーノ:ロマンス / ボルトラート:ボンゼルガスト ザッファローニ:カデンツァ、前奏曲とペッツォ・アパッショナート/トリオ・タンゴ/グリーンスリーヴスで ヴィヴィアーニ:摂動 / ボルトラート:プロムナード / オルトラーノ:オリエンタル・トリオ ファウスト・サレディ(バスCl) ステファニア・オルセッリ(P) リシア・ヴィガーノ、アンブラ・クサンナ(Vn) シモーネ・リブラロン(Va) ナディア・ビアンキ(Vc) カストリオット・メルシーニ(Cb) ダヴィデ・ヴェンドラミン(アコーディオン) セルジオ・ファヴィアン・ラヴィア(G) ステファノ・バルデッラ(マリンバ)、マッテオ・マンゾーニ(マリンバ) | ||
録音:2019年10月-12月。2006年よりミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディso. のバス・クラリネット奏者を務めている、文字通りイタリアのバス・クラリネットのスペシャリスト、ファウスト・サレディが繰り広げる現代イタリアのバス・クラリネット作品集!サレディがチョイスしたのは1960年代以降に生まれ、現在も活躍中の5人のイタリア人作曲家たちによる10作品。ピアノ、2台のマリンバ、ギター、弦楽四重奏などとの共演、そして無伴奏など多彩な編成の中で際立つ存在感を発揮し、バス・クラリネットの"ソロ楽器"としての魅力を存分に伝えてくれるサレディの好演。 | ||
88鍵盤のための30本の指〜6手連弾のための作品集 シューベルト/リバ編曲:セレナード D.957 No.4 / スヴェンセン/ハンセン編曲:祝祭ポロネーズ Op.12 テュイリエ:ボレロ・ブリラン「セビリャの一日」 / アレッター:ボレロ「ラ・ベッラ・ピカドラ」 Op.200 No.3 ツェルニー:ヴィクトリア・カドリーユ Op.594 / パンツィーニ:トレ・ジーリ Op.5 ドリーブ/ルーテロ―編曲:「シルヴィア」〜ピチカート・ポルカ シュトラウス II /バイノフ編曲:トリッチ・トラッチ・ポルカ Op.214 シュトラウス I /バイノフ編曲:ラデツキー行進曲 Op.228 ツェルニー:ロンド・ブリランテ Op.227 /ベッリーニの歌劇「夢遊病の女」による幻想曲 Op.Posth パンツィーニ:ヴェルディの歌劇「十字軍のロンバルディア人」によるディヴェルティメント ダッチ:ヴェルディの歌劇「椿姫」の主題による幻想曲 トリオ・ピアニスティコ・ディ・ボローニャ 〔シルヴィア・オルランディ、アルベルト・スピネッリ、アントネッラ・ヴェヘッティ(P)] | ||
録音:時期未記載、サーラ・デル・リドット、レッジョ劇場、トリノ。イタリア、ボローニャのジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ音楽院で同級生だった3人のピアニストが、20年以上の時を経て2013年に結成した6手連弾のアンサンブル、トリオ・ピアニスティコ・ディ・ボローニャ。この「3人のピアニスト」による「6手連弾」のためのプログラムは、6手連弾のためのオリジナル作品とアレンジ作品の両方で構成。シューベルトやスヴェンセン、シュトラウス親子の作品では、6手連弾が織りなすカラフルで躍動感豊かな演奏が作品の知られざる側面を表現。そしてツェルニーやパンツィーニたちによる6手連弾のオリジナル作品からは、19世紀当時、サロンや宮廷などで演奏され、聴衆を楽しませたであろう歴史と魅力が浮かび上がって来る。 | ||
憂鬱のさまざまな色合い〜カペレッティ:ポルトガル歌曲集/ロシア歌曲集
マリア・アナドン(Vo) ポリーナ・ルノフスカヤ(Vo) アリーゴ・カペレッティ(P) ジュリオ・ヴィシベッリ(Sax) フラヴィオ・ミナルド(G) | ||
録音:2000年-2003年、2018年10月。イタリア国内外のジャズ・シーンを主な活躍の場としてきた作曲家、アリーゴ・カペレッティ(1949-)のクロスオーヴァ―・スタイルによる2つの歌曲集。「ポルトガル」と「ロシア」の2つの歌曲集を繋ぐキーワードは「憂鬱」。リスボン万博に招待された際にポルトガルで感じたもの、またサンクトペテルブルクに住んでいた際に感じた「憂鬱」に共通点を見出し、それを歌曲で表現している。ジャズ的な要素を色濃く持った独自のスタイルの歌曲集。 | ||
冴えないリピーノよりも!〜ヴィオラのためのバロック時代のソナタ集 グラウン:ソナタ 変ロ長調 A; XV: 16 / .P.E.バッハ:ソナタ ト短調 Wq.88, H.512 ヤニチュ:トリオ・ソナタ ニ長調 SA.3444 / ジャルディーニ:ソナタ ヘ長調 フラックトン:ソナタ第6番 Op.2 No.6 フランチェスカ・ヴェントゥーリ・フェッリオーロ(バロックVc) ヨハネス・ベルガー(Vc) ファジョン・リー(Fp/Cemb) | ||
録音:2018年10月29日-11月1日、ブルク教会、ニーダー=ロースバッハ、ドイツ。古楽の花形「バロック・ヴァイオリン」ではなく「バロック・ヴィオラ」の大いなる魅力と可能性にスポットライトをあてた古楽ファン要注目の好企画!ヴィオラを中心に据えた多様で興味深い数々の室内楽作品を取りあげたイタリアのバロック・ヴィオラ奏者フランチェスカ・ヴェントゥーリ・フェッリオーロは、フライブルク・バロックo. のヴェルナー・ザラーなどに師事。「ヴィオラ、チェロ、フォルテピアノ、チェンバロによる18世紀後半のソロまたはトリオ・ソナタは、バロック時代末期のヨーロッパにおける作曲の多様性を詳細に描いた物。」と述べている。フェッリオーロはウィリアム・フラクトンが「6つのソロ Op.2」の序説の中で述べているのと同じように、バロック・ヴィオラをオーケストラの「冴えないリピーノ」としての役割から解放し、この楽器に新たな光を与えようと今回のプログラムを考案。ソロ楽器としてのバロック・ヴィオラの魅力が詰まったフェッリオーロが奏でるソナタ集にご期待頂きたい。 | ||
夜と日中〜サクソフォンとギターのための近現代作品集 ウメト:詩的な小品 / バエス・セルバンテス:小品集 / フローレス:夜と日中 マルティン・キンテーロ:ジョンド・マ・ノン・トロッポ / サンチェス・ベルドゥ:水の音 デュオ・イカルス[アルフォンソ・パディーリャ(Sax) アルベルト・プラザ(G)] | ||
録音:2018年10月27日-28日、セビリャ、スペイン。デュオ・イカルスはセルマー、ダダリオのアーティストであるスペインのサクソフォン奏者アルフォンソ・パディーリャと、スペインギターの巨匠ホセ・トーマスの門弟アルベルト・プラザが2009年に結成したアンサンブル。サクソフォン&ギターのための編曲作品、アレンジ作品の両方を積極的に取り上げているデュオ・イカルスが今回取り組んだのは、スペインの作曲家たちの作品集。「水の音」は、松尾芭蕉の俳句「古池や蛙飛びこむ水の音」を題材として尺八とギターのために書かれた作品で、ここでは尺八をソプラノ・サクソフォンに置き換えている。 | ||
アド・アンティクァ〜無伴奏チェロのための音楽 サッリネン:エレジー Op.10 / ブリテン:無伴奏チェロ組曲第3番 Op.87 / タマロ:トッカータ アルビーニ:メヌエット・レント Op.66 No.1 / リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ カルヴァーニ:無伴奏チェロ組曲第3番「アド・アンティクオ」 コジモ・カロヴァーニ(Vc) | ||
録音:2019年9月、ティチーノ、イタリア。無伴奏チェロのためのレパートリーにおいて「20世紀の古典」としての地位にあるブリテンの無伴奏チェロ組曲の中から第3番を取り上げ、そこにリゲティやサリネン、そして2019年に作曲された3つの新作を組み合わせた「20〜21世紀の無伴奏チェロ作品集」。シャルル・クロード1840年製のチェロを手に近現代の無伴奏レパートリーを繰り出すコジモ・カロヴァーニはフィレンツェ出身のコンポーザー=チェリスト。ミラノ・クラシカ室内o. の首席チェリストとして活躍する傍ら作曲活動も活発で、2018年にアヴィ・アヴィダルからマンドリン協奏曲の作曲の委嘱を受けるなどその活躍は目覚ましいものがある。 | ||
ギター・ポートレート〜メルツ: 祖国の花 Op.1 /吟遊詩人の調べ Op.13より(オギンスキ編)/ロマンティック Op.19 No.1 /3つの演奏会用小品 Op.65 アレッサンドロ・デイアーナ(G) | ||
録音:2018年5月3日-10月10日、アッジュス、イタリア。オーストリア=ハンガリー帝国のコンポーザー=ギタリストであり、アントン・ディアベッリ、マウロ・ジュリアーニ、ヴェンツェスラウス・マティーカ、ジモン・モリトールなどが活躍したウィーンでその才能を花開かせたヨハン・カスパール・メルツ(1806-1856)。神経痛の治療薬の過剰摂取で死の淵をさまよい、晩年はウィーン動乱やハンガリー革命に巻き込まれ厳しい生活を強いられたもの、10弦ギターを駆使しギターの表現力を大幅に飛躍させた立役者として、その名を後世に残している。アレッサンドロ・デイアーナはイタリア、サッサリのルイジ・カネパ音楽院、フランス、パリのエコール・ノルマル音楽院でまなんだイタリアのギタリスト。エミリオ・プジョル国際、フェルナンド・ソル国際、マリア・ルイサ・アニード国際などの様々なコンクールでの入賞、受賞歴を持つ実力者。 | ||
ムラトーレ: ヴィオラ・ダモーレのためのアリア集「愛」 |
ヴァレリオ・ロジト (ヴィオラ・ダモーレ) | |
録音:2018年9月10日-13日、ローマ、イタリア。バロック時代の楽器である「ヴィオラ・ダモーレ」と「コンテンポラリー・アート」をリンクさせるというプロジェクトの成果として誕生したアリア集「愛」。作品は5つのチャプターで構成されており、チャプター2(第2楽章)は、松尾芭蕉の俳句をテーマとしている。バロックとコンテンポラリーのコラボレーションにソロで取り組むのは、エンリコ・オノフリとイヴォンヌ・エクマンに師事したバロック・ヴァイオリニスト、ヴァレリオ・ロジト。 | ||
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集 Op.1(クリュザンダー版) 〔イ長調 HWV.361, Op.1 No.3 /ト短調 HWV.368, Op.1 No.10 /ヘ長調 HWV.370, Op.1 No.12 / ニ長調 HWV.371, Op.1 No.13 /イ長調 HWV.372, Op.1 No.14 / ホ長調 HWV.373, Op.1 No.15 /ト短調 HWV.364a, Op.1 No.6 〕 マリオ・ホッセン(Vn) ピエロ・バルバレスキ(Cemb) リリアーナ・ケハヨヴァ(Vc) | ||
録音:2017年1月30日-31日、ブルガリア国立放送スタジオ1、ソフィア、ブルガリア。数多くの偽作の存在や、ヘンデルの存命中の楽譜出版の混乱など、様々なエピソードを持つバロックの巨匠ヘンデルのヴァイオリン・ソナタ。ジョヴァンニ・バッティスタ・グァダニーニ1749年製のヴァイオリンと、トマスティック・インフェルト社のスペシャル・エディションの弦を組み合わせてヘンデルを奏でるのは、ソフィア、ウィーン、パリで研鑽を積み、ジェラール・プーレにも師事したヴァイオリニスト、マリオ・ホッセン。ホッセンはクリュザンダー社が出版した旧全集に含まれている"ヘンデルのヴァイオリン・ソナタ"から7曲を選曲。真作、そして偽作とされるソナタを通じて、ヘンデルのヴァイオリン・ソナタの優れた技法を伝えてくれている。 | ||
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ全集 Op.120 〔第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 / 第2番 変ホ長調 Op.120 No.2 〕 |
カテリーナ・チョッリ(Va) ダヴィド・ボルドリーニ(P) | |
録音:2019年10月31日-11月1日、フィレンツェ、イタリア。ブラームスの2つのソナタを奏でるカテリーナ・チョッリはフィレンツェのケルビーニ音楽院でアウグスト・ヴィスマラに師事し、2007年よりイタリアのトスカーナo. のヴィオラ・セクションで活躍。ズービン・メータのフィレンツェ・テアトロ・コムナーレ(フィレンツェ市立劇場)の公演にも参加、活躍の場を広げているイタリアの女流ヴィオラ奏者。ピアノはブルーノ・カニーノやヴィンチェンツォ・バルツァーニなどから教えを受けたコンポーザー=ピアニスト、ダヴィド・ボルドリーニ。ケルビーニ音楽院を卒業した同窓デュオが、ブラームスのロマンティシズムを濃密に奏でている。 | ||
シェーラー: 14のトリオ・ソナタ Op.3(世界初録音) |
アンサンブル・イル・ リエト・アルドーレ | |
録音:2019年1月2日-5日、ズマラーノ、イタリア。生まれ故郷であるドイツのウルムでその生涯の大半を過ごしたコンポーザー=オルガニスト、セバスティアン・アントン・シェーラー(1631-1712)の2本のヴァイオリン、チェロと通奏低音のための「トリオ・ソナタ集 Op.3」。シェーラーはウルム大聖堂のオルガニストだったトビアス・エーバーリンに師事していたと考えられており、1671年にはその後任として同大聖堂のオルガニストに就任し、エーバーリンの娘と結婚したと伝えられている。1684年にはストラスブールのサン・トマ教会のオルガニストに就任するものの、その生涯の大半を故郷ウルムの音楽の発展に捧げた音楽家。1680年の「トリオ・ソナタ Op.3」では優れた作曲技法が見られ、特に緩徐楽章にはコレッリを彷彿とさせる作風や美しさが息づいている。 | ||
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集 Vol.1 〔第1番 ニ長調 Op.12 No.1 /第7番 ハ短調 Op.30 No.2 /第10番 ト長調 Op.96 〕 ユリア・ベリンスカヤ(Vn) ステファノ・リゴラッティ(P) | ||
録音:2016年3月2日-3日、ドルノ、イタリア。20世紀のロシア、旧ソ連の作曲家であるセルゲイ・ベリンスキーを父に持ち、モスクワ音楽院とウィーン国立音楽大学でヴァイオリンを学んだロシアの女流奏者ユリア・ベリンスカヤが、ミラノ音楽院(ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院)で研鑽を積み、コンポーザー=ピアニスト、指揮者、オルガニスト、チェンバリストとしてマルチな活躍を見せるイタリアのステファノ・リゴラッティとのデュオでベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集の録音をスタート!ジョヴァンニ・バッティスタ・グァダニーニ1745年製のヴァイオリンの音色で巡るベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの旅が、第1番、第7番、第10番の3曲から始まる。 | ||
DELPHIAN (英) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000) | ||
ニルセン、コープランド、マクミラン:クラリネット協奏曲集 コープランド:クラリネット協奏曲 / ニルセン:クラリネット協奏曲 Op.57 ジェイムズ・マクミラン(1959-): Tuireadh(嘆き)(クラリネットと弦楽オーケストラのための編曲版) マキシミリアーノ・マルティン(Cl) ルーカス・マシアス・ナバロ指揮テネリフェso. | ||
録音:2020年1月。ソリストとしても国際的に活躍するスコットランド室内o. の首席クラリネット奏者、マキシミリアーノ・マルティンが、スペインで最高のso. のひとつとされる故郷テネリフェ島のso. と共演し、クラリネットの幅広い表現力を最大限に活かした近現代の3作品を演奏した1枚。ニルセンのクラリネット協奏曲は、作曲者の死の3年前に完成したニルセン最後の主要オーケストラ曲であり、極めて独創的な、不可解ともいえる面を持つ不思議な作品。コープランドのクラリネット協奏曲は、ベニー・グッドマンのジャンル横断的な専門知識を念頭に置いて作曲された、アメリカとブラジルのポピュラーなイディオムの力強さと叙情的な悲しみを感じさせる作品で、独奏クラリネットと、ピアノとハープを含む弦楽オーケストラのために書かれている。ジェイムズ・マクミラン(1959-)の「Tuireadh」(ゲール語でラメント、レクイエムの意味)は、北海の石油生産プラットフォーム、パイパー・アルファで起こった海上油田史上最悪の事故(1988年)の犠牲者に対する哀悼の意を込め作曲された作品。クラリネットの用法を声楽的なレベルにまで高め、一途な悲しみを表現している。 | ||
ペラム・ハンフリー(1647-1674):宗教的合唱曲集 おお主に感謝せよ/サーヴィス ホ短調 -モーニング・サーヴィス/サーヴィス ホ短調 -コミュニオン・サーヴィス/ バビロンの流れのほとりに/サーヴィス ホ短調 -イヴニング・サーヴィス/おお主よ我が神よ ジョセフ・マクハーディ(Org)指揮チャペル・ロイヤルcho. ボヤン・チチッチ(Vn1) エリン・ホワイト(Vn2) ジェーン・ロジャーズ(Va) サラ・マクマホン(Vc) アレックス・マッカートニー(テオルボ) マーティン・ノーブル(Org) | ||
録音:2020年1月、セント・ジェイムズ宮殿、イギリス。非常に古い伝統を持ち、タリス、バード、ヘンリー・パーセルなど、イギリスの著名な音楽家も所属していた音楽隊、チャペル・ロイヤルの音楽監督(Master of the Children)を務めたペラム・ハンフリー(1647/8-1674)の宗教的な合唱作品集。ハンフリーはヨーロッパ大陸からの影響を受けながら、母国イングランドの音楽生活を豊かにした世代の音楽家のひとりであり、ヘンリー・パーセルを指導したことでも知られている。現在、同じ聖歌隊がセント・ジェイムズ宮殿で活動しており、今回の録音は女王陛下の寛大なる許可のもと行われた。10人の少年合唱団と6人の大人の歌手からなるこのグループは、ホワイトホールにあった旧礼拝堂の記録に触発されたアンティフォナ(交唱)の配置を採用し、デルフィアンの常連で新世代のバロック・ヴァイオリニストの旗手の1人、ボヤン・チチッチが率いる小編成の器楽アンサンブル(ヴィオラはジェーン・ロジャーズ!)とともに、先人たちの即興的な才を生かした親密な演奏で、その音楽と祈祷の世界を蘇らせている。 | ||
DUX (波) 〔含映像商品〕 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから | ||
私たちの時代の音楽 2019 チャリュプカ:エンプーサ / ダネル:ガビネット・ルスター / ヤチム:カデンツァ・フリオーサ ユング:朝のオーロラ / ポレンブスキ:霧の旋律 / スポルニャク:荒野 スラヴィンスキ:シェルシェニエ / ヴィトコフスキ:名の下に パトリック・チヴィクリンスキ(Sax) ヴォイチェフ・ソコウォフスキ(Cl) ミハウ・クルスカ(P) イェジ・スヴィアニエヴィチ(Tp) ガブリエル・バルキエヴィチ(アコーディオン) アレクサンドラ・チャルノツカ(Vc) オスカル・クルジヴォノス(アコーディオン) | ||
録音:2019年3月10日、ルスワビツェ、ワルシャワ。21世紀を生きるポーランドの若き作曲家、演奏家たちに作品発表や演奏機会を与えるために創設されたプロジェクト「私たちの時代の音楽」の第3回(2019年)のレコーディング。ポーランドの楽壇の"現在"をリアルタイムで知ることの出来る企画。 | ||
ヴェルトハイム:ピアノ独奏作品集 4つの前奏曲 Op.2 /2つの前奏曲 Op.5 /ポーランド民謡による3人の賢者 Op.13 / 即興曲 ヘ長調 Op.6 No.1 /創作主題による変奏曲 Op.4 /ピアノとヴァイオリンのためのソナタ Op.18 (*) パヴェル・パヴリク(P) ジーモン・テレツキ(Vn;*) | ||
録音:2017年10月7日-9日、2019年7月4日-5日、オトレンブシ、ポーランド|(*):世界初録音。19世紀後半〜20世紀前半のポーランドにおけるコンポーザー=ピアニスト、指揮者、教育者、音楽評論家として活躍したユリウシュ・ヴェルトハイム(1880-1928)。ヴェルトハイムは新ロマン主義を掲げた作曲者としての一面はもちろんのこと、若き日のアルトゥール・ルービンシュタインに多大な影響を与えた人物としても知られている。しかしながらその作品や作風に接する機会にはほとんど恵まれてこなかったため、今回のピアノ作品集(+ピアノ&ヴァイオリン・ソナタ)は、ルービンシュタインも一目置いた音楽家の功績を記録した貴重なものとなるだろう。 | ||
ユゼフ・ザイドレル(1744-1806):晩祷 [Nieszpory]
ミハウ・クラウザ指揮シンフォニエッタ・クラコヴィア、ポーランド室内cho. | ||
録音:データ不詳。その生涯の大部分は謎に包まれており、当時在職していた修道院の豊富な書籍から音楽を学び、当時の有力な音楽家から作曲を学んだとも伝わるポーランドの音楽家、ユゼフ・ザイドレル(1744-1806)。約200年もの歳月の間、忘れられてきたその作品の数々はグロジスク・ヴィェルコポルスキやグニェズノ、ポズナンなどに遺された筆写譜から復元が進められている。今回、復元、蘇演されたのは「晩祷」。当時、その作風からポーランドのモーツァルトとも称されたというザイドレルの音楽がまた1つ蘇る。 | ||
メイエル:ピアノ作品集 Vol.3 24の前奏曲 Op.43 |
マレク・シュレゼル(P) | |
録音:データ不明。ペンデレツキやルトスワフスキといった近代ポーランドを代表する巨匠たちに作曲を学び、ショスタコーヴィチの研究で音楽学者としても高い評価を受けているポーランドの音楽家クシシュトフ・メイエル(1943-)。DUXレーベルが進めているメイエルのピアノ作品集シリーズの第3巻には、1977年から78年にかけて作曲された「24の前奏曲」を収録。ポーランドで「24の前奏曲」といえば真っ先に思い浮かぶのはショパン。その後、数世紀を経て生まれたモダーンな響きの「24の前奏曲」もかなりの力作。 | ||
カルウォヴィチ:交響詩集 〔オシフィエンチム家のスタニスワフとアンナ Op.12 / 悲しい物語(永遠への序曲) Op.13 /仮面舞踏会の出来事 Op.14 〕 ショパン/オーケストレーション:コンラート・ビニエンダ:演奏会用アレグロ Op.46 (*) グジェゴシュ・ノヴァーク指揮ロイヤルpo. コンラート・ビニエンダ(P;*) | ||
録音:2019年10月17日、アルトゥール・ルービンシュタイン・コンサート・ホール、ウーチ、ポーランド。 タトラ山脈でのスキー中に雪崩に遭遇し悲劇的な最期を遂げたポーランドの夭折の天才作曲家、ミェチスワフ・カルウォヴィチ(1876-1909)。シマノフスキ以上にポーランド楽壇の希望の光として将来を嘱望されていた天才が遺した代表的ジャンル「交響詩」の中から、晩年(1907〜1909)に作曲された3曲の傑作を、同郷のマエストロ、グジェゴシュ・ノヴァークが長きに渡り良好な関係を築いてきたロイヤル・フィルとのコンビでレコーディング。カルウォヴィチの管弦楽作品の魅力でる色彩感、卓越したオーケストレーション、抒情性を、ノヴァークのタクトが見事に描き出している。カップリングのショパンの「演奏会用アレグロ」は、ソリストを務めるポーランド系アメリカ人のピアニスト、コンラート・ビニエンダ自身のオーケストレーションによる「ピアノ&オーケストラ版」。ショパンが構想していたと伝わる「3曲目のピアノ協奏曲」としての姿が見えてくる優れた編曲と演奏は要注目。 | ||
アンサンブル・ラユエラ〜タブロー シチア:ラユエラ(世界初録音) / ナンテ:アルトロ・カステッロ(世界初録音) ムソルグスキー/ウォルター編曲:組曲「展覧会の絵」(*) アンサンブル・ラユエラ[小澤瑠衣(ソプラノSax) ラケル・パニョス(アルトSax) ナイカリ・オロリツ(テナーSax) リヴィア・フェラーラ(バリトンSax)] 永井基慎(P;*) | ||
録音:2019年9月4日-6日、パリ国立高等音楽院ヴァンサン・マイエール・ホール、フランス。スペイン、イタリア、そして日本の4人の女流サクソフォニストがフランスのパリ国立高等音楽院で出会い結成された期待のサクソフォン・クァルテット、アンサンブル・ラユエラのデビュー・アルバム!パリ国立高等音楽院の室内楽科ではモラゲス木管五重奏団の創設メンバーでもある世界的オーボエ奏者、ダヴィッド・ウォルターのクラスで研鑽を積み、今回の「ラユエラ」と同プログラムで臨んだ室内楽科のマスターの卒業試験では満場一致の一等賞で首席卒業を果たすなど、サクソフォン大国フランスにおいても注目を集める存在となっている。パリ国立高等音楽院の卒業試験と同じプログラムとなった今回のデビューアルバムでは、世界初録音となるブノア・シチアとアレックス・ナンテの2人の委嘱作品に、モラゲス木管五重奏団でもその手腕を発揮しているダヴィッド・ウォルターの見事なアレンジによるサクソフォン四重奏&ピアノによる五重奏版の「展覧会の絵」を組み合わせたプログラムを披露。サクソフォン・アンサンブルが持つ大きな可能性、またアンサンブル・ラユエラの若き才能たちの飛躍を存分に感じさせる充実の演奏。 | ||
ショパン: 夜想曲〔第20番 嬰ハ短調 WN.37「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」/ 第1番 変ロ短調 Op.9 No.1 /第13番 ハ短調 Op.48 No.1 〕/ ワルツ第2番 変イ長調 Op.34 No.1「華麗なる円舞曲」/子守歌 変ニ長調 Op.57 / 即興曲 全曲〔第1番 変イ長調 Op.29 /第2番 嬰ヘ長調 Op.36 /第3番 変ト長調 Op.51 /第4番 嬰ハ短調 WN.46 〕/ マズルカ〔第5番 変ロ長調 Op.7 No.1 /第13番 イ短調 Op.17 No.4 / 第14番 ト短調 Op.24 No.1 /第41番 嬰ハ短調 Op.63 No.3 〕/ バラード第2番 ヘ長調 Op.38 /ポロネーズ〔第3番 イ長調 Op.40 No.1 /第5番 嬰ヘ短調 Op.44 〕 マグダレーナ・プレスナル(P) | ||
録音:2020年2月、アルトゥール・マラフスキ・コンサート・ホール、ポーランド。マグダレーナ・プレスナルはワルシャワのショパン音楽大学でピアノを学び、現在はソリストとして活躍する傍ら、ジェシュフ大学の音楽研究所の教授も務めているポーランドの才女。これまでにキラールやグレツキのピアノ作品の録音を発表してきたプレスナルがいよいよショパンの作品の録音を決断。丁寧な音楽作りが印象的なショパン・アルバム。 | ||
アナモルフォーサイス〜パヴェル・ウコビエツ(1973-): 戦士たちの行進/ストーブの後ろでの猫たちの眠り/操り人形の踊り/印象〔第1番/第2番/第3番〕/パッシモフォン/ アヴェ・マリア/あなたがいなくとも/聖務日課書/ピエタ/アナモルフォーサイス〔第1番/第2番〕 ウルシュラ・クリーガー(Ms) マレク・ミゼラ(P) ヴォイチェフ・ズディブ指揮カメラータ・スコラルム | ||
録音:データ不詳。ヴロツワフのカロル・リピンスキ音楽院で研鑽を積んだパヴェル・ウコビエツは1973年生まれのポーランド人作曲家、教育者。シューマンやルトスワフスキなど19〜20世紀の作曲家たちの足跡をたどった作風を特徴としている。 | ||
様々なポーランドの作曲家によるポロネーズ集 ボーダノヴィチ:ポロネーズ・アモローソ ヘ長調 ヘイリンスキ:ポロネーズ〔第1番 ヘ長調/第2番 ニ長調〕 ブウォンスキ:ポロネーズ〔第1番 ニ長調/第2番 変ホ長調/第3番 変ロ長調〕/悲劇的なポロネーズ ロドウスキ:ポロネーズ〔第1番 ニ長調/第2番 ト長調/第3番 変ロ長調/ 第4番 変ホ長調/第5番 ハ長調/第6番 ニ長調〕 コズロフスキ:プレイエルの五重奏曲によるポロネーズ イ短調/プレイエルのセレナードによるポロネーズ 変ホ長調/ ロマンスによるポロネーズ ヘ短調/ポロネーズ ロ長調/イタリアのアリアによるポロネーズ ト短調 ウルシュラ・バルトキエヴィチ(Cemb) | ||
録音:2020年3月2日-5日、オトレンブシ、ポーランド。長年に渡りポーランド有数のチェンバリストの1人としてその名を知られ、17〜18世紀のポーランド音楽の研究者としても高名なベテラン女流奏者ウルシュラ・バルトキエヴィチが、「ポーランドのチェンバロ作品集」シリーズの続編(第3弾)となる「ポロネーズ集」を発表した。ポーランド、トルンのニコラウス・コペルニクス大学の図書館に所蔵されている写本や古い書物に収められていた知られざるポーランドの作曲家たちが遺した「ポロネーズ」の数々。ショパンの時代よりも前に生まれていた「ポロネーズ」の魅力を伝えてくれる音楽史的にも意義深い作品集。ちなみにこのCDに収録されている「ポロネーズ」は2019年12月に、ブィドゴシュチュのフェリクス・ノヴォヴィエジスキ音楽アカデミーによって出版された。 | ||
ラフマニノフ〜ピアノ・トランスクリプションズ( (*)以外:ラフマニノフ編曲) J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 BWV.1006 より〔プレリュード/ガヴォット/ジーグ〕 ビゼー:「アルルの女」第1組曲〜メヌエット / クライスラー:愛の悲しみ/愛の喜び メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」〜スケルツォ / ムソルグスキー:歌劇「ソロチンスクの市」〜ゴパック リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行 / シューベルト:歌曲集「美しき水車小屋の娘」〜どこへ? チャイコフスキー:子守歌 Op.16 No.1 ラフマニノフ:ひなぎく Op.38 No.3 /リラの花 Op.21 No.5 /ピアノ連弾のための6つの小品 Op.11 (*) イヴァン・シェムチュク(P) アリーナ・アンドリウティ(P;*) | ||
録音:2020年2月6日-10日、サノク、ポーランド。ラフマニノフの「トランスクリプション」の魅力と醍醐味を伝えてくれるプログラムを繰り出すのは、ウクライナのチェルニウツィー出身の若手ピアニスト、イヴァン・シェムチュク(1994-)。ウクライナでピアノを学んだ後、ポーランドへと渡ったシュムチェクは同地で頭角を現し、ポーランドのサノクで開催された第10回国際ピアノ・フォーラムを皮切りにデンマーク、ロシア、リトアニア、チェコ、ポーランドなどでのコンクールで優秀な成績を収めるなど、今後の飛躍が期待されている。ピアノ連弾のための「 Op.11」でシュムチェクとコンビを組むアリーナ・アンドリウティはモルドヴァ出身の女流ピアニスト。アンジェイ・バウアーとバルトシュ・コジャクのクラスで伴奏者を務め、ルーマニア国立歌劇場のピアニストとしても活躍している。 | ||
プロローグ〜アイスランドの室内楽作品集 ノルダル:ヴァイオリンとピアノのための「おとぎ話の姉妹」/チェロとピアノのための「パネルの写真」 ビダル:ヴァイオリンとピアノのための「アイスランド組曲」 スヴェインビョルンソン:ヴァイオリン、チェロとピアノのための「ピアノ三重奏曲 イ短調」 アグニェシュカ・パナシウク(P) アンナ・ヴァントケ(Vn) パヴェウ・パナシウク(Vc) | ||
録音:2018年7月15日-16日、オルシュティン、ポーランド。ポーランドの音楽家による20世紀アイスランドの音楽というユニークな組み合わせによる室内楽作品集。変化に富んだ表現力、抒情的で豊かな感情表現を備えたアイスランドの音楽の数々を3人のポーランドの実力者たちが好演。アイスランドの音楽言語とそのオリジナリティを巧みに表現してくれている。小国アイスランドの音楽面における存在感の大きさを改めて実感させるアルバム。 | ||
モンテヴェルディ:マドリガーレ集 歌っているあの小鳥は/美しい目の輝きに/私の魂は愛しいまなざしを私に向けさせ/悲しみの魂よ/ 星空の輝きのもとに/私は若い娘/まだ陽は昇っていなかった/そして女は嘆息しながら言った/波はささやき/ おお、春よ/私の魂は/美しい目の輝きに/悲しみの魂よ/星空のもと/私は若い娘/ああ、悲しい別れ/ こうして死ねるものなら/私の魂は/恋する小鳥/嘆きと溜め息/ああ、麗しい太陽に向かうように/ あなたを愛している、私の生命よ/愛よ、お前がもし公正ならば/星の光に/ずるがしこい敵、愛の神が ミハウ・ストラシェフスキ(B/音楽監督)イル・カント | ||
録音:1991年5月19日、1997年10月10日、ワルシャワ、ポーランド、ライヴ。地元のポーランド放送からは「ポーランドにおける最高の混声ヴォーカル・アンサンブル」という最大級の賛辞を贈られるなど、同国を代表するヴォーカル・アンサンブルであるイル・カントが歌う、モンテヴェルディの珠玉のマドリガーレ集。1984年にワルシャワで結成され35年以上の歴史を持つイル・カント。作品により5〜7名での編成を基本とし、ア・カペラ作品、器楽伴奏付き作品のどちらにでも対応できるフレキシブルなスタイルでポーランドの古楽シーンで活躍してきた。 | ||
フルート(と弦楽四重奏)のための近現代音楽 ダイ・ボー:フルートと弦楽四重奏のための「囚人たちの子宮」 プストロコンスカ=ナウラティル:フルートと弦楽四重奏のための「砂上の数字」 モス:フルートと弦楽四重奏のための「賛歌と祈り」 ウカシュ・ドゥゴシュ(Fl) ネオSQ | ||
録音:2019年10月29日-31日、グダンスク、ポーランド。ミュンヘン音楽大学、パリ音楽院、イェール大学でフルートを学びマリス・ヤンソンスやメータジェイムズ・レヴァイン、ロペス・コボス、ドゥチマル、マクシミウク、カスプシクなどの名指揮者との共演も多いポーランドのリーディング・フルーティスト、ウカシュ・ドゥゴシュ。これまでに96曲の新作初演を担当、現代音楽への解釈も世界的に高く評価されており、今回の2010年〜2017年に作曲された3作品はまさに最も得意とするところ。 | ||
ETCETERA 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから 。 | ||
イヴニング・モザイク ホセ・レスカーノ(1960-):リコレクションズ / ミンゴ・ラヤンディ(1980-):ポプラ・ウィズ・ア・バード ラウリ・ヨエレート(1974-):ナイトフォール / ムソルグスキー/エルニッツ&オゴロドニコフ編曲:こびと バルトーク/アーサー・レヴァリング編曲/デュオ・テルーア改訂:棒踊り&速い踊り(ルーマニア民俗舞曲より) ホルスト/エルニッツ&オゴロドニコフ編曲:金星, 平和をもたらす者(惑星より) ルネ・エースペレ(1953-):レスペクトゥス / オイゲン・リンデ(1995-):ザ・チェンバー・スターツ・トゥ・スロブ グラナドス/リヴォアル&ランベール編曲/デュオ・テルーア改訂:詩的なワルツ ボーナス・トラック〜ユロ・ヴィンテル(1924-2000) /ラスムス・プール編曲:海辺の小さな家 デュオ・テルーア[ヘリ・エルニッツ(イングリッシュHr) キリル・オゴロドニコフ(G)] | ||
デュオ・テルーアは、イングリッシュ・ホルンとクラシック・ギターという珍しい組み合わせによって2015年に結成されたエストニアのアンサンブル。「イヴニング・モザイク」は、5年間の活動で培ってきたレパートリーからのセレクションで、このレア・セットアップのために書かれた新作(主にエストニアの作曲家による)と、ムソルグスキー、ホルスト、グラナドスらの編曲作品で構成。イングリッシュ・ホルンとクラシック・ギターのまろやかなサウンドで、甘い思い出、詩的な夢、夕暮れのノスタルジー、一日の終わりの落ち着きなどを精妙に描写して行く。 | ||
コントラバスとハープのための音楽 ボッテジーニ:エレジー/タランテラ / ブルッフ:コル・ニドライ / フォーレ:ロマンス イ短調/夢のあとに ジャン=クロード・ジャンジャンブル(1975-):5つの小さなワルツ集 / マスネ:「タイス」〜瞑想曲 ピアソラ:言葉のないミロンガ/ナイト・クラブ1960 / ドビュッシー:レントより遅く 47 + 4 [マテュー・プティ(Cb) アンヌ・ル・ロワ(Hp)] | ||
録音:2017年8月。フランス、リール国立o. の首席コントラバスマテュー・プティと、同じくリール国立o. のハープ奏者アンヌ・ル・ロワによって結成された「コントラバスとハープ」というユニークなデュオ「47+4」(グループ名はハープとコントラバスの弦の本数)。オーケストラの屋台骨というコントラバスの伝統的な役割から解放し、ソロ楽器としての恵まれた表現力を発揮すべく活動している「47+4」のファースト・アルバムは、コントラバスで様々な時代・地域を回り、祈り、エレジー、ワルツ、ロマンス、タンゴ、タランテラ、瞑想などの多様なパノラマを描く。「コントラバスとハープ」のためのオリジナル作品は、リール国立管、フランス放送フィル、ベルリン放送so. などのソロ・ティンパニ奏者、首席ティンパニ奏者を歴任したティンパニスト兼作曲家のジャン=クロード・ジャンジャンブルによる「5つの小さなワルツ集」(2006年特別委嘱作)。「コントラバスとピアノ」からのハープ伴奏版アレンジは、「コントラバスのパガニーニ」の異名を誇ったジョヴァンニ・ボッテジーニの2作。残りは「タイスの瞑想曲」や「夢のあとに」、「言葉のないミロンガ」など、様々な編成で愛される名曲ばかり。編曲はすべてマテュー・プティ&アンヌ・ル・ロワによる物。 | ||
イェルン・マレーズ(1971-):鍵盤楽器作品集 Vol.1 3つのエチュード/コンゴ・エコーズ/3つのエチュード/3つの高周波ダンス/ 4つの易しい小品/地中海のラ・フォリア/最後の歌/ Nach (t) klang カレル・ステューレンス:スニペット〔 #1 / #2 / #3 / #4 / #5 // #6 〕 イェルン・マレーズ(P/クラヴィコード) ゲスト・アーティスト:カレル・ステューレンス | ||
録音:2020年7月27日-28日、アントワープ、ベルギー。1971年アントワープ生まれ、アントワープ王立音楽院でピアノと作曲を教えながら現代音楽の学術研究も行うコンポーザー=ピアニスト、そしてクラヴィコード、チェンバロ奏者としても活動するイェルン・マレーズの自作自演による鍵盤作品集第1巻。幼いころからクラヴィコード、チェンバロ、ピアノなどを弾き、クラシックからジャズ、ポピュラー、民族音楽など幅広いジャンルに興味を持ってきたマレーズの作品は、バロック風の舞曲や民族的な旋律を現代的なサウンドで表現した興味深い音楽が並ぶ。ゲスト・アーティスト、カレル・ステューレンスの「6つのディジタル・スニペット(断片)」は、マレーズの6つのエチュードのオーディオ・サンプルを用いた続編的委嘱作品。 | ||
愛のフルートと〜パーセルと仲間たちによる歌、グラウンド、器楽小品集 パーセル:フルートのためのシンフォニー(我らはすべての喜びを受け入れるZ.547より)/ 内気なテムズ河(ヨークシャー祭の歌 Z.333より)/ グラウンド ニ短調 ZD.222(この祝祭を祝え Z.321 より|チェンバロ・トランスクリプション)/ 次に冬がゆっくりと来る(妖精の女王 Z.629 より|チェンバロ・トランスクリプション)/ 愛のフルートと(たたえよ, 輝かしきセシリアを Z.328 より) ウィリアム・クロフト:前奏曲 ハ短調(組曲第4番 ハ短調より)/グラウンド ハ短調 ZD 2221 ジョヴァンニ・バッティスタ・ドラーギ:静かで悲しげなフルート(Harmony, from Heav 'nly Harmonyより) パーセル:恋が甘い情熱なら(妖精の女王 Z.629 より)/なぜ人は争うのか(インドの女王 Z.630 より) 作曲者不詳:グラウンド「Scocca pur」(The Second Part of Musick 's Hand-maid より) パーセル:トゥー・イン・ワン・アポン・ア・グランド/ 戦争の苦難と危険から(予言者、またはダイオクリージャン Z.627より) ジョン・ブロウ:シャコンヌ ト短調 KL.60 /モーレイクのグラウンド KL.71 パーセル:ここに神々はよしとし給う(来たれ歓喜よ Z.339 &ア・ニュー・グラウンド ホ短調 Z.T 682 より)/ 全音階によるグラウンド Z.645(The SecondPart of Musick 's Hand-maid より) ゴットフリート・フィンガー:ア・グラウンド(エール・アングロワ第3巻より) パーセル:ある魅力的な夜(妖精の女王 Z.629 より) 作曲者不詳:グリーンスリーヴスによるグラウンド(ザ・ディヴィジョン・フルートより) ウィリアム・ウィリアムズ:鳥を模倣したソナタ(3声による6つのソナタより) パーセル:ストライク・ザ・ヴァイオル(来たれ, 汝ら芸術家の子ら Z.323 より)/ 聞け!鳥たちの鳴き声を(アテネのタイモン Z.632 より) ヤン・デフリーガー(リコーダー/Cemb) レ・グーゾータンティク | ||
ベルギーのリコーダー、チェンバロ、通奏低音奏者であり、コンサート・プレゼンター、作曲家として活動するヤン・デフリーガー。デフリーガーがリーダーを務めるレ・グーゾータンティク(Les Gouts-Authentiques)は、ルネサンス、バロック、古典派時代の音楽スタイルである「本物の味(authentic tastes)」を、カラフルで活気のある方法で聴衆に紹介することを目的とした古楽アンサンブル。プログラムによって様々な編成で活動しており、今回のパーセル・アルバムでは、カウンターテナー、ソプラノ、メゾ・ソプラノ、リコーダー、テオルボ、チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ファゴットが入れ替わりながら、パーセルと同時代の作曲家による歌曲、器楽、グラウンドの小品を披露している。 | ||
トゥシェ・バッハ〜J.S.バッハ:フルート・ソナタ集 フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ イ長調 BWV.1032(補筆完成:レオナルト・シェルプ)/ トリオ・ソナタ 変ロ長調 BWV.525a(リコーダーとチェンバロのための編曲版)/ フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ト短調 BWV.1020 / フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV.1030 / ソナタ 変ロ長調 BWV.1031(リコーダーとオブリガート・チェンバロのための編曲版) レオナルト・シェルプ(Fl) アンヌ=カトリーヌ・ビュッシェ(Cemb) | ||
レオナルト・シェルプは、フライブルク・バロックo. 、コンチェルト・ケルン、マインツ・バッハo.、ブダペスト祝祭o. などの主要なオーケストラ&アンサンブルでフルート奏者を務め、ケルン音楽舞踊大学とフランクフルト音楽舞台芸術大学で教鞭を執るドイツのフルーティスト。特にドイツ・バロック音楽を専門とし、なかでもバッハのフルート・ソナタには常に魅了されてきたというシェルプが、もう一度これらのソナタを基礎から学びなおし、楽器の選択やピッチの決定、作品の完成や再構築などに多くの時間をかけて取り組んだフルート・ソナタ集。 | ||
アイ・スピーク・ユア・ネイム ヨースト・クレッペ:ポルトガルの歌より(3曲) イェッツェ・ブレーメル:ハーモニカ奏者(*) /ウィル・ゼア・リアリー・ビー・ア・モーニング レンスケ・フローリク:アイ・スピーク・ユア・ネイム / エリザベス・ギャスキル:ザ・スノー・マン ギヨーム・アポリネール:ミラボー橋(1913断片) / レイエル・スワルト:ミラボー橋(#) ヘルマン・ストラテヒール:祝福された乙女マリアの4つのアンティフォンより〔レジナ・チェリ/サルヴェ・レジナ〕 レーガー:2つの宗教的歌曲 Op.105 / アンドリース・ファン・ロッセム:リルケの歌(+) フランシーネ・ファン・デル・ハイデン(S) ディルク・ルイメス(ハーモニウム) レイエル・スワルト(Cb;*/G;#) オリヴィエ・スリーペン(アルトSax;+) | ||
録音:2020年7月9日-11日、オランダ(+以外) /2012年2月9日、アムステルダム、ライヴ(+) 。歌曲、オラトリオ、オペラの多くの舞台で活躍するオランダのソプラノ、フランシーネ・ファン・デル・ハイデンが、ハーモニウム(リード・オルガン)専門のプロ奏者として活動する世界でも数少ないハーモニウム奏者、ディルク・ルイメスとコラボレーションしたソプラノとハーモニウムによるデュオ。このデュオのために書かれた現代オランダの作品を中心にしたハーモニウム歌曲集。 | ||
GLOSSA (西) 特記以外
旧譜はこちらから。 | ||
センチメンタル・ジャーニー〜 カール・フリードリヒ・アーベル:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集 アンダンティーノ〜主題(ソナタ ニ長調 A2:67 より/パンドルフォ編曲)/ ソナタ〔ニ長調 A2:50 /イ短調 A2:57A /イ長調 A2:53 /ニ長調 A2:75 / ト短調 A2:56A /ト長調 A2:72 /ホ短調 A2:7 WKO150 〕/ アンダンティーノ〜主題と変奏(ソナタ ニ長調 A2:67 より/パンドルフォ編曲) パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) アメリ・シュマン(バロックVc/ヴィオラ・ダ・ガンバ) アンドレア・ブッカレッラ(Fp/Cemb) トーマス・ボイセン(リュート) | ||
録音:2020年3月、バーゼル、スイス。約280年ぶりに再発見されたテレマンの「無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのファンタジア」の録音(OGCD-920417)で大きな話題を呼び、「ヴィオラ・バスタルダ」というレア楽器を使用した録音(PGCD-922519)でも注目を浴びた(どちらもレコード芸術「特選盤」)ヴィオラ・ダ・ガンバの革命家、パオロ・パンドルフォ。12年前に録音された無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための作品集「ドレクセルの写本」(GCD-920410)以来となる、カール・フリードリヒ・アーベル(1723ー1787)の作品集。アーベルは当時ヴィオラ・ダ・ガンバの極めて優れた名手として、また作曲家としてヨーロッパ中に名を響かせ、J.C.バッハとともに、西洋音楽史における最初の予約制定期演奏会「バッハ=アーベル・コンサート」を設立したことでも知られている。ここに収録されたヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタの多くは、近年発見され世界初録音となる作品。パンドルフォが華麗なカデンツァと装飾を追加し、刺激的で技巧的、カラフルで情熱的なガンバ・ソナタを彩る。アルバム・タイトルの「センチメンタル・ジャーニー」は、アーベルと同世代の画家トマス・ゲインズバラが「トリストラム・シャンディ」で有名な小説家ローレンス・スターンに例えたことから(He was the Sterne of Music)、スターンの未完の小説「フランスとイタリアを巡るセンチメンタル・ジャーニー」から採られている。 | ||
ルイージ・ロッシ:歌劇「オルフェオ」
エレーナ・サルトーリ指揮アッラバストリナ フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリ(オルフェオ) エマヌエラ・ガッリ(エウリディーチェ) パオラ・ヴァレンティーナ・モリナーリ(アリステオ) マウロ・ボルジョーニ(サティーロ) アレッシオ・トージ(エンディミオーネ/アポロ) ラッファエーレ・ジョルダーニ(ジョーヴェ) サラ・ビーノ(アモーレ) ミケーレ・ロ・ビアンコ(カロンテ、バッコ) アレッサンドロ・ジャングランデ(モーモ) アリアンナ・ストルネッロ(ヴェネーレ/プロセルピーナ) ガブリエッラ・マルテッラッチ(ジェロジーア) クラリッサ・レアーリ(メルクリオ) ロッコ・リア(アウグーレ/プルトーネ)、マルティーナ・ザッカリン(ソスペット)他 | ||
録音:2019年8月22日-28日、12月28日-29日、ボルツァーノ、イタリア。ジュリオ・カッチーニの長女フランチェスカ・カッチーニの歌劇「アルチーナ島からのルッジェーロの救出」(GCD-923902)の録音で話題を呼んだイタリアの女流鍵盤奏者、指揮者であるエレーナ・サルトーリと、サルトーリが率いる古楽アンサンブル&合唱団のアッラバストリナ(アッラバストリーナ)。Glossaレコーディング第2弾は、モンテヴェルディの「オルフェオ」から40年後に初演されたルイージ・ロッシ(1597?ー1653)の歌劇「オルフェオ」。ルイージ・ロッシはフィレンツェとローマの貴族(ボルゲーゼ家とバルベリーニ家)で音楽家を務め、1646年からはフランスに渡り、マゼラン枢機卿の宮廷ではもっとも尊敬される作曲家として活動。フランチェスコ・ブティの台本による3幕の悲喜劇「オルフェオ」は、1647年3月2日にパリのパレ・ロワイヤル劇場で初演。フランスで上演された最初期のオペラの1つであり、パリの聴衆にイタリア・オペラを紹介したこの公演は約6時間続き、大成功したと言われている。ウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサンによる最初の録音から20年、エレーナ・サルトーリとアッラバストリナが送り出すロッシの「オルフェオ」の2つ目の録音(他に、ラファエル・ピションによる映像作品もある)。総演奏時間は、ワーグナー並みの約4時間。主役のオルフェオとエウリディーチェは、Glossaのオペラ録音でもお馴染みのバロック・ヴォーカルのスペシャリスト、フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリとエマヌエラ・ガッリ。 | ||
Glossa "Cabinet" スペインの名門古楽レーベル GLOSSA がリリースするミッド・プライスのシリーズ。 | ||
サブロナーラのカンシオネロ〜スペインのフェリペ4世の音楽 〔旧副題: 17世紀スペインの詩歌と音楽〕 マテオ・ロメロ、フアン・ブラス・デ・カストロ、ガブリエル・ディアス、 ジョアン・プジョル、アルバロ・デ・ロス・リオス、作曲者不詳の作品 ラ・コロンビーナ [マリア・クリスティーナ・キール(S) クラウディオ・カヴィーナ(CT) ジョゼプ・ベネト(T) ジョゼプ・カブレ(Br)] | ||
録音:1999年3月、フランス|初出・旧品番: Accent, ACC-99137 〔廃盤〕。1990年結成、ルネサンス&初期バロックの音楽をレパートリーとするヴォーカル四重唱団、ラ・コロンビーナの、美しく気品あふれる歌唱のキール、ラ・ヴェネクシアーナのディレクターを務めた故・クラウディオ・カヴィーナ(1961-2020)ら創立メンバーによる録音。16世紀末から17世紀初頭、衰退期のスペインでロマンス小説、民謡、口伝の舞踊などを起源とし、フェリペ4世の宮廷を彩ったであろう切なくドラマティックなカンシオネロ。ミュンヘンのバイエルン州立図書館に所蔵されている貴重なコレクションより。 | ||
フランチェスコ・ガスパリーニ(1668-1727):歌劇「アンティオーコ」序曲 (ヘンデルの歌劇「アグリッピーナ」による) フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1767):6つの合奏協奏曲 Op.2 (1732年ロンドン刊) アンサンブル・アウセル・ムジチ | ||
録音:2002年10月、イタリア|ピリオド楽器使用|初出: Symphonia [ITALY], SY-02200 |前出: Pan Classics, PC-10241 〔以上、ともに廃盤〕。コレッリとA.スカルラッティに師事し、ロンドンやダブリンで活躍、イタリア・バロック最後のヴァイオリンの巨匠と称えられ、楽譜の売れ行きでもヘンデルと人気を二分したジェミニアーニの代表作の一つを、1997年に創設されたイタリアの団体による演奏で。 | ||
ムツィオ・クレメンティ:フォルテピアノのための後期作品集 ピアノのための2つのカプリッチョ Op.47 〔(第4番) ホ短調 Op.47 No.1 /(第5番) ハ長調 Op.47 No.2 〕/ 性格的な小品集 Op.19 〜前奏曲第1番「コジェルフ風」/ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Op.41 / ピアノフォルテのための12のモンフェリナス Op.49 より Nos.8, 4, 3, 9, 12 / 「月の光に」による変奏曲付き幻想曲 ハ短調 Op.48 エドゥアルド・トルビアネッリ(Fp|使用楽器:クレメンティ社、1812年製) | ||
録音:2003年1月、9月、クレムゼッグ城、クレムスミュンスター、オーストリア|初出・旧品番: Pan Classics, PC-10171 〔廃盤、入手不能〕。 | ||
シルヴィオとドリンダ〜愛のマドリガーレ集 〔初出時題:シルヴィオとドリンダ〜ジジスモンド・ディンディア〜 ペトラルカの詩によるモノディー様式のマドリガーレ集〕 シジスモンド・ディンディア(1582-1629): マドリガーレ「忠実な羊飼い」/ Voi Ch'ascoltate / Io Viddi In Terra Angelici Costumi / Mentre Che'l Cor クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643): マドリガーレ「忠実な羊飼い」/ Or Che'l Ciel E La Terra / Voi Ch'ascoltate ルカ・マレンツィオ(1553-1599):マドリガーレ「忠実な羊飼い」 アラン・カーティス(Cemb)指揮イル・コンプレッソ・バロッコ 〔旧・団体名(録音時):イ・フェービ・アルモニチ〕 [カテジナ・トローグ・レーリフ、ロベルタ・インヴェルニッツィ(S) ロベルト・バルコーニ(CT) ジュゼッペ・ザンボン、ジャン・パオロ・ファゴット(T) アントニオ・アベーテ(B) ファビオ・ミッサージャ、ロザリオ・ディ・メーリオ(Vn) マルコ・ヴィターリ(Vc) ピエル・ルイジ・チャッパレッリ(アーチリュート) マーラ・ガラッシ(トリプルHp)] | ||
録音:1993年12月、ナポリ|初出: Symphonia [ITALY], SY-93S25 |前出: Pan Classics, PC-10257 (題名:忠実な羊飼い〜愛のマドリガーレ)〔以上、ともに廃盤〕。#人名表記、コメント等は Symphonia レーベルの前・国内代理店作製によるものを基にしています。 当時、イ・フェービ・アルモニチはマドリガーレ演奏においてコンチェルト・イタリアーノのライヴァルと目されていた。比較するならば、こちらのほうがいくぶん南イタリア的雰囲気があるといえるだろう。 | ||
グラン・バレ〜マラン・マレ(1656-1728):ヴィオール組曲集 II 組曲〔イ短調(*) /ト長調(*) /ニ短調(#) 〕( (*):ヴィオール曲集第3巻から/ (#):ヴィオール曲集第2巻から) パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ミッツィ・メイヤーソン(Cemb) トマス・ボイセン、ドロレス・コストヤス(テオルボ/G) グイド・パレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | ||
録音:2001年10月、ジーメンスヴィラ、ベルリン|初出・旧品番: GCD-920406〔廃盤〕。「膀胱結石切開手術の図」(GCD-C80404)に続く、パンドルフォによるマラン・マレのヴィオール組曲集。 | ||
ヘンデル:ハープのための音楽 ヘンデル:組曲 ニ短調 HWV.448 / バベル:涙の流れるままに ヘンデル:ハープ協奏曲 変ロ長調 HWV.294 作曲者不詳(1800年頃):ハープのための主題と変奏 エドワード・ジョーンズ(1752-1824):ミクロコズム協奏曲 ニコラ=シャルル・ボクサ(1789-1856): O let eternal honours&From Mighty Kings / ひとりのみどり子が私達のために生まれる マーラ・ガラッシ(トリプルHp/エラールHp) ジョヴァンニ・トーニ(Org/Cemb/Fp) | ||
録音:2008年9月、2009年3月、モデナ&ミラノ、イタリア|初出・旧品番: GCD-921303 〔廃盤〕。イタリアが生んだバロック・ハープの第1人者で、日本が世界に誇るハーピスト、長澤真澄、西山まりえ両氏の師匠として古楽ファンにお馴染みのハープ奏者マーラ・ガラッシの、悲劇の女王マリー・アントワネットがヴェルサイユ宮殿で聴いたハープの調べを再現した「天空のハープ」(GCD-C81302)以来となるグロッサ第3弾だったもの。ここではヘンデルのオリジナル作品はもちろんのこと、エドワード・ジョーンズ、ニコラ=シャルル・ボクサらがヘンデルの音楽を題材とした作品も取り上げ、弦を3列に張ったウェールズのトリプル・ハープ、エラールのペダル・ハープという2台のヒストリカル・ハープを使用している。 | ||
HALLE (英) 1枚あたり¥2420(税抜¥2200)当レーベルは CD-R で製版されています。旧譜はこちらから。 | ||
ヴォーン・ウィリアムズ: 旅の歌(*) [管弦楽版編曲:作曲者(第1曲/第3曲/第8曲)、 ロイ・ダグラス(第2曲/第4曲−7曲/第9曲)]/ 仮面劇「ヨブ」(#) マーク・エルダー指揮ハレo. ニール・デイヴィス(B−Br;*) デイヴィッド・アダムス(Vn;#) ダリウス・バッティワラ(Org;#) | ||
録音:2019年7月2日-4日、ブリッジウォーター・ホール、マンチェスター、 UK 。イギリスで最古の歴史を持つオーケストラのひとつ、ハレo. と音楽監督マーク・エルダーによるヴォーン・ウィリアムズ・サイクル最新巻。交響曲第6番&第4番(CDHLL-7547)に続く新録音は、イギリスの詩人、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの作品に基づき作曲された9曲からなる連作歌曲「旅の歌」に、イギリスの詩人、画家のウィリアム・ブレイクが描いたヨブ記への挿絵を基に作曲され、傑作のひとつと称される「仮面劇ヨブ」をカップリング。華やかさの中に静謐さを合わせた上質な音楽、美しいヴァイオリン・ソロにも注目。「旅の歌」でソロを務めるニール・デイヴィスは、1991年のカーディフ・シンガー・オブ・ザ・ワールド・コンクールで歌曲賞を受賞マリス・ヤンソンスピエール・ブーレーズフランス・ブリュッヘン、ダニエル・ハーディングといった著名な指揮者の下、世界各国の主要オーケストラと共演。日本では、2019年のバッハ・コレギウム・ジャパンとの共演でベートーヴェン:交響曲第9番のソリストを務めた。 | ||
INDESENS (仏) 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)旧譜(価格が異なります)はこちらから | ||
アンコール・・・!〜 金管三重奏とピアノのための作品集 J.S.バッハ:イギリス組曲第3番 ト短調 BWV.808 〜前奏曲 / プーランク:フランス組曲 オッフェンバック:ブフ・パリジャンのための組曲 / ポッパー:レクイエム / ドビュッシー:小組曲〜バレエ ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲第1番 / ティエリー・カンス:3本のフォークのための6つの小品 ピアソラ:チキリン・デ・バチン/メディタンゴ / ジョン・レノン/ポール・マッカートニー:ビートルズ・メドレー トリオ・カンス・カザレ・ベッケ [ティエリー・カンス(Tp) アンドレ・カザレ(Hr) ミシェル・ベッケ(Tb)] ヴァンサン・バルス(P) | ||
録音:2019年10月28日-31日、シャトー・ド・ブロション、フランス。結成から30年、世界を股にかけ数多の名演を残してきた管楽器王国フランスが世界に誇る3人の偉大なる金管楽器界の巨匠、ティエリー・カンス、アンドレ・カザレ、ミシェル・ベッケによる豪華トリオ最後の録音。バッハから始まり、十八番のフランス物、ビートルズまでバリエーションに富んだ作品を多数収録。巨匠たちの30年におよぶ旅路の終着点としてはもってこいの好プログラム。トリオのメンバーは、言わずと知れた往年のレジェンド、モーリス・アンドレの系譜を継ぐ名トランぺッターの1人ティエリー・カンスを筆頭に、1980年より名門パリo. の首席ホルン奏者を務めるアンドレ・カザレ。トロンボーン四重奏の魅力を世界的に広めたパイオニア的存在、パリ・トロンボーン四重奏団のメンバーとして日本にも根強いファンが多い、ミシェル・ベッケ。トリオ結成30年におよぶ長いキャリアが生む、フレンチ・ブラス・サウンドの真髄が刻み込まれた、まさに「巨匠たちの極み」と呼ぶに相応しい1枚。 | ||
KAIROS (墺) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから 。 | ||
クレオパトラの歌〜アガタ・ズベル(1970-): クレオパトラの歌(2017) /ダブル・バッテリー(2016) /ヴァイオリン協奏曲(2014) アガタ・ズベル(S) ヨハネス・カリツケ指揮 クラングフォルム・ウィーン、アンサンブル・アンテルコンタンポラン/他 | ||
録音:2014年、2016年、2018年。「音楽をくれ!」「クレオパトラの歌」の冒頭にあるシェイクスピアの「アントニーとクレオパトラ」からのこの言葉は、音楽は必要不可欠なもの、渇きであると同時に、与えるものでもあるという、アガタ・ズベルの音楽との関わり方を特徴づけるのに、特に適しているように思われる。アガタ・ズベルはアンジェイ・パヌフニク国際作曲コンクール第1位をはじめ、数々の現代音楽作曲コンクールでの受賞歴をもつポーランドの作曲家、声楽家。クラングフォルム・ウィーンやアンサンブル・アンテルコンタンポランなどの主要なアンサンブルが演奏する3つの大作を収録したこのポートレート・アルバムは、彼女のErste Bank Kompositionspreis 2018 受賞に続いてのリリースとなる。 | ||
ルイジ・ノーノ(1924-1990):ノスタルジー的ユートピア的未来の遠景(1988-89)
マルコ・フージ(Vn) ピエルルイージ・ビローネ(サウンド・ディレクション) | ||
録音:2020年3月。ノーノの死後30年を経てもその魅力を失うことのない「ノスタルジー的ユートピア的未来の遠景 La lontananza nostalgica utopica futura」の新録音。「ギドン・クレーメルとともに“歩く人たち "と独奏ヴァイオリン、8トラック・テープ、8から10の譜面台のためのマドリガーレ」の副題があるように、クレーメルが録音したテープを用いながら、複数の譜面台の間をヴァイオリニストが歩きながら演奏する、といった趣向の作品。本アルバムでは、ヴァイオリニストのマルコ・フージと作曲家のピエルルイージ・ビローネがノーノの原稿を新たに読み解き、現代の古典となったこの作品に対する彼らの個人的な見解を、2つのリング・スピーカーを使って慎重にデザインされた空間的なサウンドコンセプトの中で明らかにしている。CD購入者はブックレット記載の方法に従ってバイノーラルHD版データを無料ダウンロードすることが出来る。 | ||
LYRITA (英) 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)当レーベルは基本的にCD-Rで製版されています。既案内分はこちらから。 | ||
シア・マスグレイヴ(1928-):合唱作品集 露を滴らせよ、天よ(無伴奏混声合唱のための)(*) /ミサ・ブレヴィス(混声合唱とオルガンのための)(**) / 私たちの祖先の声(合唱、金管五重奏とオルガンのための)(*) ハロルド・ローゼンバウム指揮ニューヨーク・ヴィルトゥオーゾ・シンガーズ アメリカン・ブラス・クインテット タデウシュ・フォン・モルトケ(ナレーター) ジェイムズ・アダムス、デイヴィッド・エンロウ(Org) | ||
録音:2018年5月27日、聖マリア教会(*) /2019年4月13日、アドヴェント・ルーテル教会(**)、すべてニューヨーク、ライヴ。コープランドに学び、60年間にわたって現代音楽の最前線に立ってきたスコットランド出身の女流作曲家シア・マスグレイヴによる合唱、金管五重奏、オルガンが織り成す作品集。1988年にハロルド・ローゼンバウムによって創設されたニューヨーク・ヴィルトゥオーゾ・シンガーズは、これまでに現代作曲家による500以上の作品を初演しており、アメリカを代表する合唱団のひとつとして確固たる地位を築いている。 | ||
ORLANDO RECORDS (墺) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)同国 paladino media (paladino music) 傘下のレーベル。旧譜はこちらから。 | ||
アマルコルド・ウィーン〜20周年記念盤 マーカス・デイヴィー/セバスティアン・ギュトラー編曲:マイ・スパニッシュ・リヴァー/ハートレス マーカス・デイヴィー/トマゾ・フーバー編曲: Und wia 's weida geht ゲオルク・ブレインシュミット: An uns zwaa kummt kana foabei 、Midnight in Heanois ベートーヴェン/ギュトラー編曲:レント・アッサイ、カンタンテ・エ・トランクィーロ ギュトラー:ルートヴィティのナイトメア / ベートーヴェン/シュテファン・コンツ編曲:スウィング・オン ベートーヴェン/マーカス・デイヴィー/アマルコルド・ウィーン編曲:失われたルーブルへの怒り マーカス・デイヴィー/ギュトラー編曲:小さなウィーンのレクイエム マーカス・デイヴィー/フーバー編曲: Bad Fischau / ギュトラー: Babarababa アマルコルド・ウィーン | ||
録音:2020年6月。創立20周年を迎えたアマルコルド・ウィーンによる、ベートーヴェンの生誕250周年記念アルバム!ベートーヴェン作品の編曲と、マーカス・デイヴィー(特にハイライトは「失われたルーブルへの怒りDie Wut uber den verlorenen Rubel」、元ネタはもちろんベートーヴェンの「失われた小銭(Groschen)への怒り」)、ゲオルク・ブレインシュミット、セバスティアン・ギュトラーらの作品を組み合わせているが、これらはすべてアマルコルド・ウィーンの紛れもないサウンドを持っている。ベートーヴェンのシンフォニーを引用して楽しく仕上げた「Swing on ベートーヴェン」のような作品も。オリジナル作品の冗長な再録音に代わる、これ以上ないほどに個人的なオマージュ・アルバム。 | ||
PASCHENrecords (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000) | ||
愛の歌 ブラームス:管弦楽版「愛の歌、ワルツ」 〔愛の歌、ワルツ Op.52 より Nos.1-2, 4-6, 11 /新・愛の歌、ワルツ Op.65 〜 No.9 〕 ドリー・パートン:オールウェイズ・ラヴ・ユー(マルテ・シラーによる管弦楽版) イェルン=ウーヴェ・ファーレンクローク=ぺーターゼン&カルロ・カルゲス: Irgendwie, irgendwo, irgendwann チャールズ・フォックス:やさしく歌って / ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 Op.93 トーマス・クルーク指揮アンサンブル・リフレクター | ||
録音:2020年3月、ブレーメン放送ホール、ドイツ。クラシックに馴染みの薄い現代の聴衆を魅了することを目的に若手音楽家たちによって設立された「アンサンブル・リフレクター」、2020年録音のセカンド・アルバム!ベートーヴェンの「交響曲第5番」を中心に、暴力性と絡み合う感情的な世界を描いたデビュー・アルバム「GEWALTAKT(暴力)」(PR190050)に続く、本作のテーマは "愛 " アルバムの構成は、全体にブラームスの「愛の歌」(管弦楽版)を散りばめつつ、間にホイットニー・ヒューストンの「オールウェイズ・ラヴ・ユー」やロバータ・フラックの「やさしく歌って」、ネーナの「Irgendwie, irgendwo, irgendwann」(邦題:未来へのスパークル)など、20世紀ポピュラー・ソングの名曲を挟んだユニークなプログラミングで、最後はベートーヴェンの「交響曲第8番」で締めくくられる。この「時代を超越した名曲で愛の宣言をおこなう」というコンセプトは、ベートーヴェンが1812年に「不滅の恋人」に宛てて書いた有名な手紙(特に「悲しいことに、言葉は結局のところ何の意味もないと思う瞬間がある」という言葉)にインスピレーションを受けたもので、彼らはベートーヴェンが言葉では表現しきれなかったすべてのことが「交響曲第8番」(「不滅の恋人」の手紙と同時期の作品)に込められているのではないかと考えた。ブレーメン・ドイツ・カンマーpo. の元コンサートマスター、トーマス・クルークがメンターと指揮者を務める同団体の、みずみずしく溌溂とした音楽が素晴らしい、注目の1枚。 | ||
エルメートの宇宙〜エルメート・パスコアール(1936-): ILZA NOVA / MENTALIZANDO A CRUZ / CELSO / QUEBRAR TUDO / RAINHA DA PEDRA AZUL / REBULICO / MUSICA DAS NUVENS E DO CHAO / MENTE CLARA / ILHA DAS GAIVOTAS / E NEM DA PRA DIZER, UINA / A GUARIBADA DA NOITE / TUDO QUEBREU / O FAROL QUE NOS GUIA / MALACUNGUE / RISADA DE FELICIDADE ノルウェー管楽アンサンブル シュテフェン・ショルン、ロジャー・ヘンシェル(Sax) エルメート・パスコアール(メロディカ/プリペアドP/バスFl/他) マルシオ・バイーア(Perc) | ||
録音:2018年-2019年。マイルス・デイヴィスに「地球上でもっとも重要なミュージシャンのひとり」と評されたブラジル音楽界の最重要人物、エルメート・パスコアール(1936-)の魔法のような音楽を、ノルウェー最古のオーケストラであるノルウェー管楽アンサンブル(1734年設立)と、パスコアール自身、そしてサックスと即興演奏の世界的名手であるロジャー・ヘンシェル、シュテフェン・ショルンらが最高に楽しいアレンジで聞かせる1枚。エキゾチックなリズムのジャングル、豊かでカラフルなハーモニー、パスコアールの音楽の魅力は海のように広く、深く、尽きることがない。 | ||
SKANI (ラトヴィア) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)ラトヴィア音楽情報センター [LMIC] の一部門として設立、ラトヴィアの音楽を世界へと発信することを目的とするレーベル。 | ||
風の輝き〜ラトヴィア女性作曲家の管弦楽作品集 サンタ・ラトニエチェ(1977-):ピアノと管弦楽のためのリエパーヤ協奏曲第7番(2014) (*) マリーナ・グリビンチカ(1966-):コルカ岬の波(2018) マイヤ・エインフェルデ(1939-):そして三色の太陽がすべてを照らす(2018) グンデガ・シュミテ(1977-):音詩「風の輝き」(2018) サンタ・ラトニエチェ(1977):光輪(2018) / セルガ・メンツェ(1953-):波の戯れ(2018) ヴェスタルズ・シムクス(P;*) ギンタラス・リンケヴィチュス指揮(*) アトヴァルス・ラクスティーガラ指揮(*以外) リエパーヤso. | ||
録音:2004年4月22日、リエパーヤ・ラトヴィア協会ホール(*) /2018年11月17日、グレート・アンバー・コンサートホール(*以外)、すべてリエパーヤ、ラトヴィア、ライヴ。ラトヴィア共和国の独立100年の2018年11月18日の前夜、バルト海沿岸の都市リエパーヤで「母なるラトヴィア」コンサートが、開催された。このコンサートでは、「母なるラトヴィア」に捧げる愛の贈り物にふさわしい「わが祖国の新しい音」を未来に向けて響かせるため、ラトヴィアの女性作曲家5人の作品が演奏された。サンタ・ラトニエチェ(1977-)が、微小な氷の結晶が光の輪を作ってゆくプロセスを管弦楽の小品に描いた「光輪」。ラトヴィアでもっとも美しい自然のひとつ、リガから寄せる波とバルト海の波がぶつかって生まれる光景で知られる岬を描いた、ウクライナ生まれのマリーナ・グリビンチカ(1966-)の「コルカ岬の波」。マイヤ・エインフェルデ(1939-)の「そして三色の太陽がすべてを照らす」は、ラトヴィアの詩人アスパジヤの詩集「三色の太陽」の詩から曲名が採られた。グンデガ・シュミテ(1977-)の「それは風、ラトヴィアの色鮮やかな牧草地の花粉をいっぱい乗せた…」「風の輝き」。セルガ・メンツェ(1953-)は、子供のころ最初に出会った音楽の印象を懐かしい歌のメロディを織りこみ、描写的な「波の戯れ」を作った。アルバムの最初に収録されたラトニエチェのピアノと管弦楽のためのリエパーヤ協奏曲第7番は、リエパーヤso. の「リエパーヤ協奏曲ツィクルス」の唯一の女性作曲家による作品。 | ||
リハルズ・ドゥブラ(1964-):管弦楽のための宗教的作品集 交響曲第2番(2015) /降誕の神秘 [Mystery of His Birth] (2014)(チェロと管弦楽のための)(*) アトヴァルス・ラクスティーガラ指揮リエパーヤso. エーリクス・クリシュフェルズ(Vc;*) | ||
録音:2015年、グレート・アンバー・コンサートホール、リエパーヤ、ラトヴィア、ライヴ。ラトヴィアの作曲家リハルズ・ドゥブラ(1964-)は、教会音楽家、音楽教師としても活動し、宗教的音楽を中心に作曲している。彼の音楽は国外からも注目され、イギリスのレーベルHyperionから、「目いまだ見ず、耳いまだ聞かず(Oculus non vidit)」をはじめとする彼の宗教的合唱作品をロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ合唱団が歌った「あかつきの星よ(Hal, Queen of Heaven) (CDA-67799)」をリリースしている。このアルバムには、アトヴァルス・ラクスティーガラ(1981-)とリエパーヤso. の演奏する管弦楽作品を2曲収録。交響曲第2番は、「新約聖書」の「ヨハネの黙示録」からインスピレーションを得て作曲され、「ヴィジョン」、「賛歌」、「そして私は…」の3楽章で構成されている。リズムとハーモニーの変化を抑え、フレーズの反復(オスティナート)とメロディをオーケストラの原色のパレットで彩色、直線的に音楽を前進させてゆくスタイルが特徴的な作品。エーリクス・クリシュフェルズがソロを弾く「降誕の神秘」は、交響曲に近い手法で書かれた、クリスマスの物語をテーマにしたチェロと管弦楽のための小品。 | ||
Native Music 15 〜ラトヴィア伝統の民俗音楽とワールドミュージック 霧の雲、都会の祭り[デュオ「 ZeMe 」]/パナマ、春(春のボルス)[女声六重唱団「タウトゥメイタス」] 私ひとりだけで歌う[六重唱団「ライクスネ」]/コクレの森[アンシス・ヤンソンス(コクレ)] アルシュヴァンガのバグパイプの調べ/オークの木よ[フォークバンド「アウリ」] クニグンデとダブレリスの婚礼の踊り[フォークグループ「イリュギ」] 二日ほど森を彷徨い歩いた/昇る太陽の歌[フォークグループ「ダールディ」] 太陽が空にかかっていた/セレーナ[フォークロック・グループ「ヤウノ・ナーニュo. 」] 川向こうのオークの木/草地の草を刈れ、兄弟たちよ[女声ヴォーカルアンサンブル「サウツェーヤス」] 覚悟のできた若い兵士/悲しい若者がさすらっている/スヴェンタヴァ&マーリス・ムクトゥパーヴェリス/ 秋/狼と山羊[フォークグループ「リクシ」] 日の出[カールリス・ルドラ・イルゲンス(音楽師)] | ||
Skani レーベルを主宰するラトヴィア音楽情報センター(LMIC)が、ラトヴィア・エスニック音楽の最新のトレンドを紹介するコンピレーション・アルバムのシリーズ。15年目となる2020年エディションには、既存のアルバムから選んだ20曲を収録している。正統のマルチパートの歌、フィンランドのカンテレに似た撥弦楽器「コクレ」や、エレクトロニクスの効果も加えたバグパイプで演奏する「ダンサブル」なオリジナル曲と、幅広いスタイルの音楽が集められた。 | ||
ラフマニノフ&イマンツ・ゼムザリス:ピアノ作品集 セルゲイ・ラフマニノフ:絵画的練習曲 Op.39 No.2 /ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36 イマンツ・ゼムザリス(1951-):ピアノ・ソナタ第3番「かもめ」 ダウマンツ・リエピンシュ(P) | ||
ダウマンツ・リエピンシュは、ラトヴィアの「期待の星」とみなされるピアニスト。2017年ラトヴィア共和国の「ラトヴィア音楽大賞の最優秀ヤング・アーティスト賞に選ばれ、2019年には、スイス、ヴェルビエ音楽祭の「ヴァンドーム賞」の第1位を獲得した。現在、スウェーデン、カールスタード大学のインゲスンド音楽学校でユリア・ムストネン=ダールクヴィスト教授に学んでいる。リエピンシュのデビュー・アルバムであるこのアルバムは、チェーホフの「かもめ」の登場人物のひとり、作家志望のコンスタンティン・トレプリョフとともに名を挙げたイマンツ・ゼムザリス(1951-)の4楽章のソナタ「かもめ」を、ラフマニノフの「絵画的練習曲」と「ピアノ・ソナタ第2番 変ロ長調」で挟んで演奏するプログラム。『まわりの多くの人たちと同じく私も、このパンデミックの間、自然の中で過ごす時間が増えた。イマンツ・ゼムザリスとコンスタンティン・トレプリョフと同じように家の近くを長い時間散歩しながら、世界における芸術の使命をずっと考え、海を背に呼びかけるカモメの声に耳を傾け、さながらラフマニノフの音楽のような、水の成分の力を実感した。自然の威厳と魂のもろさ、それをこのアルバムで語る。』(ダウマンツ・リエピンシュ) | ||
ターリヴァルディス・ケニンシュ(1919-2008): ヴァイオリン協奏曲/5人の打楽器奏者と管弦楽のための協奏曲/ Beatae voces tenebrae (交響楽団のための) アンドリス・ポガ指揮ラトヴィア国立so. エヴァ・ビンデレ(Vn) グンタルス・フレイベルグス、エルネスツ・メディンシュ、 エルヴィイス・エンデリス、ミクス・バリンシュ、エリナ・エンゼレ(Perc) | ||
ターリヴァルディス・ケニンシュは、ラトヴィアの20世紀を代表する作曲家のひとり。ラトヴィアのアーベレ・ヴィートリスとヤーゼプス・ヴィートリス、フランスのトニー・オーバンとオリヴィエ・メシアンに学び、1951年からはカナダのトロントで作曲家、指揮者、オルガニストとして活動した。管弦楽曲から室内楽曲、声楽曲、各国の民謡の編曲と、幅広く手がけ、カナダの音楽生活に大きな影響を及ぼした。ケニンシュの作品にはモダニズム、表現主義、ジャズの要素も垣間見えることから、「多様性」が、彼のトレードマークといわれる。「彼の音楽にはさまざまなスタイルとの関連がある。ストラヴィンスキー、新ウィーン楽派、メシアン、ネオクラシシズム。ケニンシュの音楽からは、こうしたすべてが聞こえてくる」と指揮者のアンドリス・ポガは語っている。このアルバムには、カナダ以外で紹介されることが少なかったケニンシュの知られざる作品集。協奏的な組み立てをしっかり展開しながら、きわめて力強い語り口が特徴の「ヴァイオリン協奏曲」は、クレーメルの「クレメラータ・バルティカ」のコンサートマスターを経験したエヴァ・ビンデレ(Vn)がソロを弾いている。「ラトヴィア音楽大賞」の2010年最優秀ヤング・アーティスト賞を受けたグンタルス・フレイベルグスやラトヴィア国立so. のメンバーなど5人の打楽器奏者が共演し晴れやかで魅力的に演奏される「5人の打楽器奏者と管弦楽のための協奏曲」。「Beatae voces tenebrae」は、瞑想の詩のように響き、最大の天才のひとり、バッハへのケニンシュの忠誠を裏づける。管弦楽のための3つの作品が収録されている。 | ||
URTEXT (メキシコ) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)1995年、フルート奏者のマリサ・カナレスによって創設されたメキシコ最大のインディペンデント・レーベル、10年弱ぶりの日本再上陸。旧譜はこちらから(ただし価格が異なり、今後入荷しない可能性があります)。 | ||
シャドウ・ブルース リュック・フェラーリ&フランソワ・ドーダン・クラヴォー:寺院/ハロン湾/自転車と電車/金属街道/食堂入店 タオ・ユ:垂れ下がる梅の花 / クラヴォー:シャドウ・ブルース/鏡 / ティエリー・ペク:磐之媛命 トラン・ティ・キムゴック:若い女性の昼寝 / 民謡集(上海音楽院民謡オーケストラのリハーサル[1995年]) トリオ・ダルジャン [フランソワ・ドーダン・クラヴォー、ザビエ・サン=ボネ、ミシェル・ボワゾ(Fl)] ガブリエラ・ヒメネス(Perc) | ||
録音:2017年。1984年から活動するフランスのフルート三重奏団、トリオ・ダルジャン(直訳すると「銀の三重奏団」)による日本、中国、ベトナム、韓国などアジアをテーマにした作品集。トリオ・ダルジャンのメンバーであるフランソワ・ドーダン・クラヴォーが作曲した「シャドウ・ブルース」を中心に、ベトナムのトラン・ティ・キムゴック、中国のタオ・ユ、フランスのティエリー・ペクらのオリエンタルな作品を収録。 | ||
イマヘネス〜メキシコのピアノ四重奏曲集 エンリケ・ゴンサレス=メディナ:コンシエルト・バロッコ(バロック協奏曲) / ヘラルド・メーサ:イマヘネス フランシスコ・ラドロン・デ・ゲバラ:ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのためのソナタ アウローラ四重奏団 | ||
録音:2017年4月。メキシコの女流奏者たちによって2004年に結成されたピアノ四重奏団、アウローラ四重奏団(Cuarteto Aurora)のセカンド・アルバム。エンリケ・ゴンサレス・メディナ(1954-)のバロック協奏曲や、ヘラルド・メーサ(1960-)のイマヘネス(イメージ)など、現代メキシコの作曲家がアウローラ四重奏団のために書いたピアノ四重奏曲集。 | ||
アレクシス・アランダ:協奏曲集 フルート協奏曲「アクア」(コンシエルト・アクア)/ フルート、ギターと管弦楽のための協奏曲/ ピアノ協奏曲 |
マリサ・カナレス(Fl) ハイメ・マルケス(G) アレクシス・アランダ(P) ラモン・シャデ指揮 カメラータ・コアウイラ | |
録音:2018年12月、2019年3月、コアウイラ、メキシコ。2004年に最年少でメキシコ国立so. のレジデント・コンポーザーに任命され、世界中の30以上のオーケストラによって作品が演奏されているというメキシコの若き作曲家&ピアニスト、アレクシス・アランダ(1974-)の3つの協奏曲。フルート協奏曲「アクア」と、フルート&ギター協奏曲でソロを吹くのは、ラテン・グラミー賞にノミネートした音楽プロデューサーとして、メキシコを代表するクラシック・レーベル「Urtext(ウアテクスト)」の芸術監督&プロデューサーも務めるメキシコのフルート奏者、マリサ・カナレス。ピアノ協奏曲は作曲者自身の演奏で収録。 | ||
ボルメネス〜アレハンドロ・エスケールの音楽 Spectrum articulae (2018)/ Animus aeris (2017)/ ATL (2014)/ KAZE II (2019)/ Magnus aeris オニックス・アンサンブル | ||
メキシコの学者、作曲家、フルート奏者、そして様々な楽器のパフォーマーとして活動し、アルバム「Flying」では、インディペンデント・ミュージック・アウォード2014でコンテンポラリー・クラシカル・ミュージック部門ベスト・アルバムに輝いたアレハンドロ・エスケールのエレクトロ・アコースティック作品。 | ||
ACCENT (白→独) 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから 。 | ||
ノスタルジア、記憶の海〜初期バロック音楽と地中海の歌 Giati pouli m' den kelaidis / Kızılcıklar oldu mu / Ah, nice bir uyursun / Ya salió de la mar / Nani nani / タランテラ(即興)/ Amor de mel, amor de fel / Sareri Hovin Mernem /前奏曲(即興)/ Wa Habibi /Due discanti ルイジ・ロッシ(1598-1653):パッサカリア / フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):アポロの嘆き ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー(c1580-1651):カポーナ クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):アポロのシンフォニア アレッサンドロ・グランディ(1590-1630): Oquam tu pulchra es バルトロメオ・デ・セルマ・イ・サラベルデ(1580-1640):スザンナ・パッセッジャータ ディエゴ・オルティス(c1510?c1576): Recercada segunda sobre el passamezzo moderno 15サント=コロンブ(c1640-c1690/1700):前奏曲/シャコンヌ / 作曲者不詳(17世紀伊):人生のパッサカリア ニハン・デヴェジオウル(歌) フリーデリケ・ホイマン(ガンバ/リローネ) シャビエル・ディアス=ラトレ(テオルボ/5弦バロックG) | ||
録音:2019年12月19日-22日、ナミュール、ベルギー。複雑な歴史的背景を持つ地中海地域には多彩な文化が詰まっている。セファルディの歌、レバノン、トルコ、ギリシャの音楽、ヴェネツィアの芸術音楽からスペイン、ポルトガルのファドまでさまざまな要素が盛り込まれた、トルコの歌手、ドイツのガンバ奏者、スペインのギタリストが奏でる古の地中海音楽集。 | ||
テレマン:ソプラノとリコーダーのための作品集 リコーダーと通奏低音のためのソナティナ イ短調 TWV.41: a4 / カンタータ「Du bist verflucht, o Schreckensstimme」 TWV.1: 385 / トリオ・ソナタ ニ短調 TWV.42: D.7(リコーダー、トレブル・ヴィオール、通奏低音)/ カンタータ「Lockenur, Erde, mit schmeichelndem Reize」 TWV.1: 1069 / トリオ・ソナタ ヘ長調 TWV.42: F3(リコーダー、バス・ヴィオール、通奏低音)/ カンタータ「Ingering und rauhen Schalen」 TWV.1: 941 / トリオ・ソナタ ト短調 TWV.42: g9(リコーダー、トレブル・ヴィオール、通奏低音) ドロテー・ミールズ(S) シュテファン・テミング(リコーダー) ダニエル・ロジン(Vc) ドーメン・マリンチッチ(ヴィオール) ヴィプケ・ヴァイダンツ(Cemb)他 | ||
録音:2020年2月26日-28日、ゼンドリング聖昇天教会、ミュンヘン。共に古楽界の実力者として名をはせている、南アフリカのリコーダー奏者シュテファン・テミングとドイツのソプラノ歌手ドロテー・ミールズ。二人は数年前からコンビを組み活動している。今注目している作曲家はテレマン、ということで作られたのがこのアルバム。テレマンは非常に多作家であらゆる編成の楽曲を網羅していると言えるが、「音楽による礼拝」(Harmonischer Gottesdienst)と題された曲集には、まるでこの二人のために書かれたかのようなソプラノとオブリガート・リコーダーのための魅力的なカンタータがある。そのカンタータを3曲収録し、器楽作品と組み合わせたプログラム。 | ||
エステルハージ・ミュージック・コレクション Vol.2 〜 グレゴール・ヨーゼフ・ヴェルナー(1693-1766):オラトリオ「善き羊飼い」(1739) アグネス・コヴァーチ(S) ペーテル・バーラーニ(CT) ゾルターン・メジェシ(T) ローラント・ナイバウアー(Br) アドリアーナ・カラフスキー(S) ジェルジ・ヴァシェギ指揮パーセルcho.、オルフェオo. | ||
録音:2019年1月8日-9日、リスト音楽院大ホール、ブダペスト。グレゴール・ヨーゼフ・ヴェルナー(1693-1766)は1728年から亡くなるまでエステルハージ家の宮廷楽長を務めた作曲家で、ハイドンの前任者。オラトリオ「善き羊飼い」(Der gute Hirt)の題材はウィーンの伝統的なもので、当時流行していたイエス・キリストの死、埋葬を描く音楽。聖書に基づいた内容でテキストの編纂はヴェルナー自身が行った。キリストが語ったたとえ話である「善き羊飼い」とは、飼っている羊のうち一匹でも見失ったらそれを必死に探そうとする者で、迷う罪人とそれを見つけて赦そうとする神のことを指している。楽譜は現在ブダペストのハンガリー国立図書館に保存されている。エステルハージ・ミュージック・コレクション第1弾はハイドンの交響曲「朝」「昼」「夕」三部作(ACC-26501)。 | ||
ACCENTUS MUSIC 特記以外
旧譜はこちらから。 | ||
ブラームス: ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15 (*) / 6つの小品 Op.118 (#) |
キム・ソヌク(P) チョン・ミョンフン指揮(*) シュターツカペレ・ドレスデン(*) | |
録音:2019年9月、ソウル・アーツ・センター、ライヴ(*) /2020年6月、メンデルスゾーン・ザール、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ(#) 。シュターツカペレ・ドレスデンの首席客演指揮者であるチョン・ミョンフンは、韓国の若手演奏家を支援し、才能ある音楽家発掘し世界へ羽ばたかせている。本盤は、かねてより共演しCD録音も行っている韓国期待のピアニスト、キム・ソヌクとブラームスのピアノ協奏曲第1番を録音。シュターツカペレ・ドレスデンとの2019年秋のアジア・ツアーより韓国公演のライヴ。キム・ソヌクは、1988年ソウル生まれ。2006年リーズ国際ピアノ・コンクールで、史上最年少かつ初のアジア人として優勝、世界の注目を集めた。ドイツ・グラモフォンから2タイトルチョン・ミョンフン指揮でベートーヴェンとウンスク・チンのピアノ協奏曲がリリースされており華々しい活躍をしているピアニスト。Accentus Musicからはベートーヴェン、ブラームスやフランクのアルバムをリリースし、作品に対する深い洞察力、そして音楽の特徴を見事に捉えた演奏で高い評価を得ている。ブラームスのピアノ協奏曲第1番は紆余曲折を経て完成している。1854年2台ピアノのためのソナタ(クララ・シューマンとの共演を意図)として構想され、その後、一度交響曲として改作を試み、最終的にはピアノ協奏曲へ改訂し、ようやく1859年ハーノーファーでの初演に至っている。ピアノとオーケストラがほぼ対等な役割を担いながら互いを補完し合う大規模な協奏曲であり、重厚長大でシンフォニックな作りであることから「ピアノ独奏つきの交響曲」ともいわれる。ドイツ系の演目を得意とするキム・ソヌクだがチョン・ミョンフン&シュターツカペレ・ドレスデンというこれ以上にないくらい好手を得ての演奏は、実に見事。強靭な打鍵とテクニック、そして高度な構築力を存分に披露している。また、2020年6月に録音されたカップリングのブラームス最晩年の作品「6つの小品 Op.118」もキム・ソヌクのどこか懐かしさを感じさせる音色は、心に染み入る。 | ||
アルヴォ・ペルト(1935-): ラメンターテ(全10曲)(2002)〜ピアノとオーケストラ(#) / アンナ・マリアのために(2006)〔「元気に」版/「瞑想的に」版〕 /アリーナのために(1976) /フラトレス(1977) (+) / パリ・インテルヴァロ(1976) /アリヌシュカの回復による変奏曲(1976) /天にいるわれらが父よ(2005) (*) オヌテ・グラジーニテ(P/S;*) モデスタス・ピトレナス指揮リトアニア国立so.(#) エドワード・キング(Vc;+) | ||
録音:2020年5月/リトアニア国立フィルハーモニー・ホール(#以外) /2019年4月、リトアニア国立文化センター録音スタジオ(#)。 2020年9月11日に85回目の誕生日を迎えるアルヴォ・ペルト。現存する作曲家のなかでもとりわけ人気のあるひとりだが、その誕生を祝って彼の孫の世代1996年生まれの若手ピアニスト、オヌテ・グラジーニテが彼の作品集をリリース。彼女は名前から察せられるように、近年注目を集めているリトアニアの女流指揮者ミルガ・グラジニーテ=ティーラの実妹。6歳から生地ヴィリニュスのチュルリョーニス芸術学校で学び、2015年からはハノーファー芸術大学でローランド・クリューガーに師事。このアルバムがデビュー盤となるが、ペルトの透明無垢な音世界を見事に表現している。2002年作の協奏作品「ラメンターテ」は全10 部からなる40分の大作。まるでフュージョンのようにオシャレなピアノの澄んだ響きと美しい背景を作るオーケストラの織りなす世界に酔いしれる。ペルトのピアノ曲は大半が子供のために書かれていて、技術的に平易なもののピュアな感性が要求される。その点グラジーニテはペルト音楽の核心に触れていて、誰にも真似出来ない境地を示している。さらに「天にいるわれらが父よ」では美しいソプラノ独唱まで披露し、姉ミルガ・グラジニーテ=ティーラがワインベルクの録音で披露した特技の向こうをはっている。すごい姉妹の登場。すべてが静謐でピュア、極上のヒーリング系BGMとしても最適。 | ||
Daniel Ciobanu プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op.83「戦争ソナタ」 エネスク:組曲第3番 Op.18 〜第7曲 夜の鐘 ドビュッシー:前奏曲集第1巻 より〔第2曲 ヴェール(帆)/第5曲 アナカプリの丘/第6曲 雪の上の足跡/ 第8曲 亜麻色の髪の乙女 /第9曲 とだえたセレナード/第12曲 ミンストレル〕 リスト:巡礼の年第2年「イタリア」〜ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」 ダニエル・チョバヌ(P) | ||
録音:2020年5月、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ。2017年アルトゥール・ルービンシュタイン国際コンクールで第2位及び聴衆賞を獲得したダニエル・チョバヌのデビュー・レコーディング。華麗な技巧と天才的な音楽センスで世界的に注目されている。ダニエル・チョバヌは、1992年ルーマニア生まれ。スコットランド王立音楽院を経て、パリ・エコール・ノルマルでマリアン・リビツキ、ベルリン芸術大学でパスカル・ドゥヴァイヨンおよびマルクス・グローに師事。2010年にロイヤル・フェスティヴァル・ホールにデビュー。以後、ミュンヘンのガスタイク、ザルツブルク・モーツァルテウム、ラジオ・フランス・オーディトリウムなどでリサイタルを行う。2015年BNDES国際ピアノ・コンクールおよび2016年UNISA国際ピアノ・コンクール優勝。2017年に故郷でネアムツ音楽祭を創設。 | ||
クレーメル登場 ベートーヴェン/ライネッケ編曲:三重協奏曲 ハ長調 Op.56(ピアノ三重奏版) ショパン:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.8 ギドン・クレーメル(Vn) ギャドレ・ディルヴァナウスカイテ(Vc) ゲオルギス・オソキンス(P) | ||
録音:2019年5月、カロル・シマノフスキ音楽ホール、カトヴィツェ音楽アカデミー。クレーメルがベートーヴェンとショパンに取り組んだ。もちろんベートーヴェンの協奏曲やアルゲリッチと共演したソナタのディスクはロングセラーとなっているが、今回は三重協奏曲に初挑戦。ヴァイオリン、チェロ、ピアノを主役とする協奏曲だが、カール・ライネッケがピアノ三重奏のみに編曲した興味深い版によるのがクレーメルならでは。またショパン作品もクレーメルがほとんど手掛けないため、誰もが非常な興味をそそられるはずだろう。ライネッケは1866-7年にベートーヴェンの三重協奏曲を室内楽に編曲した。原曲のソロ部分は尊重し、オーケストラ部分をヴァイオリン、チェロ、ピアノの3つの楽器に見事に振り分け、それぞれの楽器にふさわしい奏法に直した。その結果、オリジナルのピアノ三重奏曲と見まごう新たな作品に生まれ変わった。この珍しい版をクレーメルの名演で聴くことができるのは贅沢な限り。現在の夫人であるディルヴァナウスカイテのチェロ、2015年のショパン国際コンクールのファイナリストで、同年来日し東京ニューシティo. とショパンのピアノ協奏曲第1番を披露したラトヴィアの若手ゲオルギス・オソキンスとの共演も息があい、魔術のような世界へと誘ってくれる。もうひとつ嬉しいのはショパンのピアノ三重奏曲がクレーメルの演奏で味わえること。ショパン19歳の作であまり演奏、録音に恵まれていないが、協奏作品を除けば彼自身がヴァイオリン・パートを書いた唯一のもので貴重。ワルツやノクターンなどの甘美で華やかなイメージからすると辛口なのもクレーメル向きだが、彼が現在執心しているワインベルク作品の祖先的要素が垣間見れる点で選ばれたのかと思わせる。またショパンはチェロを嗜むリトアニア系貴族ラージヴィウ公に献呈したが、この演奏のディルヴァナウスカイテはまさにリトアニア人、クレーメルならではの細部のこだわりが感じられる。説得力満点で曲の真価に気づかされる。 | ||
AD VITAM (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
左手のためのピアノ曲集 Vol.9 「第7芸術」〜 ゼッキーニ編曲による映画音楽集 ミシェル・ルグラン:「愛のイエントル」〜真実はどこに ジョン・ウィリアムズ: 「 E. T. 」〜フライングテーマ/「スターウォーズ・エピソード4」〜ルークとレイア/ 「スターウォーズ・エピソード1」〜アナキンのテーマ/「フック」〜ネヴァーランドへの飛行/ 「セブン・イヤーズ・イン・チベット」〜メインテーマ/ 「シンドラーのリスト」〜メインテーマ/「ジュラシック・パーク」〜メインテーマ ジャスティン・ハーウィッツ「ラ・ラ・ランド」より 〔シティ・オブ・スターズ/ミアとセバスティアンのテーマ/アナザー・デイ・オブ・サン〕 ジョン・バリー:「愛と哀しみの果て」〜私はアフリカに農園を持っていた ガブリエル・ヤレド:「愛人/ラマン」〜恋人たち マキシム・ゼッキーニ(編曲/P) | ||
録音:2019年7月、イル=ド=フランス国立o. スタジオ、アルフォールヴィル。パリ音楽院でエッセールに師事したピアニスト、マキシム・ゼッキーニ。彼はad vitamレーベルから左手のみのために書かれたピアノ曲を8枚リリース、この分野の作品を体系的、網羅的に紹介する超個性的な存在。今回のアルバムはすべて映画音楽。それもミシェル・ルグランやジョン・ウィリアムズの誰もが知る人気作のメドレー。編曲はゼッキーニ本人で、ゴージャスな響、左手ピアノの可能性と表現力に目を開かせてくれる。 | ||
ショパン: 3つの新しい練習曲/前奏曲 嬰ハ短調 Op.45 / バラード 全曲〔第1番 ト短調 Op.23 /第2番 ヘ長調 Op.38 / 第3番 変イ長調 Op.47 /第4番 ヘ短調 Op.52 〕/ 子守歌 Op.57 ルステム・サイトクロフ(P) | ||
録音:2019年12月12日-13日、ヴィルファヴァール農場公会堂。ルステム・サイトクロフは1971年カザン生まれのピアニスト。モスクワ音楽院でヴィルサラーゼに師事。現在はフランスを本拠に活動し、演奏のかたわら教育活動にも熱心で務川慧悟や今田篤など日本人の門下生もいる。今回はショパン作品に挑戦。バラード全曲をメインに「新しい3つの練習曲」や単独の前奏曲 Op.45などこだわりを感じさせるラインナップ。全体に明るい音色で落ち着いた演奏は大家風。じっくり聴かせる。 | ||
巨大スクリーン ラロ・シフリン/ラッセル・ハンコック編曲:「ミッション・インポッシブル(スパイ大作戦)」テーマ モリコーネ/メルクシオ編曲:ロリータ / ピアソラ/アレハンドロ・シュワルツ編曲:リベルタンゴ ジョン・ウィリアムズ/ハンコック編曲:「サブリナ」ファンタジー モリコーネ/ジャン=シャルル・ガンドリユ編曲:映画「続・夕陽のガンマン」〜黄金のエクスタシー ナイジェル・ヘス/ハンコック編曲:映画「ラヴェンダーの咲く庭で」〜オルガ ガイ・ファーレイ/ナターシャ・メドヴェージェワ編曲:「モディリアーニの真実」テーマ トビー・フォックス/キム・ヘソン編曲:ゲーム「アンダーテール」〜敵じゃない!?〜 ジョン・ウィリアムズ/ヴィヴィアン・バルザット編曲:「シンドラーのリスト」テーマ イサーク・シュワルツ/メドヴェージェワ編曲:映画「白夜の調べ」〜レニングラードの白夜 ピアソラ/ホセ・ブラガート曲:天使の死 / ピアソラ/ドミートリー・ヴァレラス編曲:オブリビオン モリコーネ/ハンコック編曲:「ニューシネマパラダイス」ファンタジー マックス・リヒター/メドヴェージェワ編曲: TVドラマ「Leftover /残された世界」〜11月、メモリーハウス アンサンブル・トリプティフ[ダヴィド・ガルストフ(Vn) ドミートリー・マスレンニコフ(Vc) ナターシャ・メドヴェージェワ(P)] | ||
録音:2019年11月4日-6日、ラカサーニュ城。フランスで教育を受けたロシア出身の3人の若手によるピアノ三重奏団「アンサンブル・トリプティフ」。彼らのデビュー・アルバムは人気映画の音楽をこの編成に編曲したもので、見ただけで欲しくなってしまう内容となっている。「ミッション・インポッシブル」や「シンドラーのリスト」、「ニューシネマパラダイス」はラロ・シフリン、ジョン・ウィリアムズ、モリコーネといった巨匠の作だけに、どんな編成にしても聴き惚れる名旋律をたっぷり聴かせてくれる。マックス・リヒターの「メモリーハウス」の「11月」もしっかり収録。フィギュアスケートのアリョーナ・コストルナヤが使用していることでも話 題の曲。さらに画期的なのは、ゲーム音楽として人気の高い「アンダーテール」の音楽。ゲーム・クリエーターのトビー・フォックスが自ら作曲したもので、これをピアノ・トリオで奏しているのが超新鮮。ゲーマーも注目。ロシア出身ゆえか映画「白夜の調べ」のテーマもとりあげているが、これはロシアを舞台とした栗原小巻主演の日本映画。ソ連の人気映画音楽作曲家イサーク・シュワルツのロマンティックなメロディに酔わされる。ヴァイオリンのガルストフはジェラール・プーレ門下。しかしオイストラフなどのロシア伝統の最良部もしっかり受け継いだ今後目の話せぬ俊才。ピアノのメドヴェージェワはジュルメーヌ・ムニエ門下。ここではいくつかの編曲も手掛け、才媛ぶりを発揮している。超実力派たちが奏でる映画やゲームの音楽、最高。 | ||
エボカシオン アルベニス:スペイン組曲 Op.47 〜アストゥリアス / モレノ・トロバ:突風(全4曲) モンポウ:歌と踊り第11番 / ファリャ:ドビュッシーの墓に捧げる賛歌 ボッケリーニ:ギター五重奏曲第4番〜グラーヴェとファンダンゴ アルベニス:イベリア第1集〜セビリャの聖体祭 / ドビュッシー:版画〜グラナダの夕べ モンポウ:歌と踊り第8番 / ファリャ:「三角帽子」〜終幕の踊り エクリッセ四重奏団[ガブリエル・ビアンコ、アルカイツ・シャンボネ、 ピエール・ルリエヴル、バンジャマン・ヴァレット(G)] | ||
録音:2019年10月28日-30日、レオ・ドリーブ音楽院講堂、クリシー=ラ=ガレンヌ。2012年にパリ音楽院のギター科学生4名で結成したエクリッセ四重奏団。彼らの4枚目のアルバムとなる今回は編曲集。とはいえスペインもしくはスペイン音楽を素材としているため、ギター風の素材を復元していて違和感なし。アルベニスの超難技巧が要求される「セビリャの聖体祭」を4本のギターで見事に演じているのが聴き物。 | ||
幼年時代の絵 カバレフスキー:5つのやさしい変奏曲 Op.51 /30の子供の小品 Op.27 ハチャトゥリヤン:幼年時代の絵(全10曲)/子供のアルバム第2巻(全10曲) トリスタン・プファフ(P) | ||
録音:2019年7月29日-30日、ヴィルファヴァール農場公会堂。カバレフスキーとハチャトゥリヤンの子供用のピアノ曲は教材用として非常に有益で、日本でもよく使われている。しかし参考音源はあまり多くないため、大歓迎のディスク登場となる。子供用の作品とはいえ、カバレフスキーとハチャトゥリヤンの個性が明瞭に現われて観賞用としても楽しめる。ことにハチャトゥリヤンは有名作のスケッチブックのように知ったメロディが出て来る。トリスタン・プファフは1985年生まれのフランスのピアニスト。パリ音楽院でベロフに師事。リストを得意とする技巧派として知られている。 | ||
カロル・ベッファ: 6つの練習曲/6つの新練習曲/ バッハの様式による3つのコラール〜第3曲 |
トリスタン・プファフ(P) | |
録音:2018年7月26日-28日、イル=ド=フランス国立オーケストラホール、アルフォールヴィル、フランス。 カロル・ベッファは1973年生まれのポーランド系フランス人作曲家。美少年だったため子役として活躍したが、音楽と数学を専攻し、さらにパリ音楽院で8つのプルミエ・プリを取った天才。リゲティの研究でも知られている。練習曲は2002年に第1巻が出て、さらに2010年に第2巻が完成した。現代の作品ながら、ドビュッシーやラヴェル、バルトークやシマノフスキを思わせるものや、ジャズやロックの影響もある興味深い物。作曲者の友人であるトリスタン・プファフが超絶技巧を示している。 | ||
クラリネット・ファンタジア〜アレクシス・シエスラ(1967-): クラリネットと弦楽五重奏のためのラプソディ(2012) (#) /クラリネット・ソナタ(2015) (**) 2本のクラリネットのための「禅の庭」(2018) / クラリネット、バス・クラリネットとクラリネット合奏のためのクラリネット協奏曲(2009) (+) / 2本のクラリネットのための「修道院の幽霊」(2018) /クラリネットと打楽器のための「足の蟻(2006) 」/ クラリネットとサクソフォン四重奏のための前奏曲、カノンとリフ(2017) (*) フィリップ・ベロー(Cl/バスCl) アレクシス・シエスラ(Cl/Perc) モーフィング・サクソフォン四重奏団(*) パリ音楽院SQ (#) パリ音楽院クラリネット合奏団(+) ニコラ・ドサンヌ(P;**) | ||
録音:2017年11月24日-26日、ブラン=メニル劇場。アレクシス・シエスラ(1967-)は日本のクラリネット界でも有名な作曲家。彼の作はコンクールの課題曲にも多用されている。このアルバムは彼のクラリネット作品をフィリップ・ベローが披露。デュオ作品や打楽器ではシエスラ自身も参加しているのが貴重。2018年作「禅の庭」は日本の伝統音楽を追求したジャポニスム作品。まるで尺八の音楽。 | ||
行きましょう〔 (#):ギター・ソロ|(*):ヴァレット編曲〕 ロルカ:古いスペイン民謡〔18世紀のセビリャーナス/チニータスのカフェ/アンダ・ハレオ/ハエンのモーロ娘〕 マヌエル・ガルシア:密輸入業者(*) / ファリャ:プレリュード(*) /7つのスペイン民謡(*) フェルナンド・オブラドルス:愛を込めて、わが母(*) トゥーリナ:ファンダンギーリョ(#) /希望の聖母への祈りの形式によるサエタ(*) ロドリーゴ:クリスマスの人形/聖なる羊飼/小麦畑で(#) 作曲者不詳:子守歌(1762)(*) / ディエゴ・ピサドール:聖ヨハネの朝(+) メロディ・ルヴィオ(A) バンジャマン・ヴァレット(G) イソレ・ラヴェルニュ(Fl) ラファエル・マス(Perc;+) ロナルド・マルティン・アロンソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | ||
録音:2017年8月28日-31日、パリ地方音楽院。16世紀から20世紀までのスペインの歌を歴史に沿ってをたっぷり聴かせてくれるアルバム。どれもむせかえるようなスペイン情緒にあふれる民謡調だが、コントラルトの低く妖しい声とギターがぴったり。メロディ・ルヴィオはフランス人ながらスペイン語とスペイン文化で学位をとったほどのスペイン好き。古楽オペラなどにひっぱりだこだが、ここではスペイン人顔負けの情念で歌いあげている。文豪ロルカの作品も魅力的。 | ||
パトリック・ブルガン(1960-):女精霊(2016)(全11曲)/雅歌(2014)(全12曲)
メリアデス [アナイス・ヴィントゥール、デルフィーヌ・カデー、マリオン・ドルクール、コリンヌ・バユオー] | ||
録音:2017年11月16日-19日、12月14日-17日、ミュレ市立芸術教育学校講堂。アカペラの女声四重唱が創る音世界は中世かと思わせるが、実は1960年生まれのパトリック・ブルガンが今世紀に作曲した物。女精霊は紀元前と16-19世紀11名の女性詩人の詩に基づくもので、現代手法を用いていながらいにしえの響きにひたれる。雅歌は旧約聖書に基づくもので、結婚にまつわる逸話が短い12の章で語られる。こちらもノン・ヴィブラートな女声の美しさを堪能出来る。女性4人による「メリアデス」は驚きの超絶技巧で4人の声だけとは思えぬ音世界を繰りひろげる。 | ||
私は去った… バラとロージア(ベリー地方;ギヨーム・プリウール編)/ オオカミ払い(ピュイ・ド・ドーム地方;ジャン=クリストフ・ロサ編)/ オーヴェルニュのブーレ(ポンジボー地方;ロサ編)/ Malurosa Vita Que La De Pastor(オクシタン地方;パスカル・コモン編)/ 緑の牧場散策(ニヴェルネー地方;プリウール編)/「春/私は小麦の」(ベリー地方;ジュリアン・レノー編)/ クルソワの歌(クルソワ地方;ジュリアン・レノー編)/ 父は私と結婚したい(ノルマンディ地方;パスカル・ザヴァロ編)/ Nosta Dama Deu Cap Deu Pont (15世紀ベアルン聖歌;コモン編)/ あんたの結婚は無理(トゥーレーヌ地方;ティエリ・マシュエル編)/私は結婚するわ(アンジュ地方;マシュエル編)/ 飛ぶ術を知っていたら(オクシタン地方;コモン編)/私が小さかった頃(ブルターニュ地方;ロサ編)/ さようなら魅力的なブロンドさん(ディオワ地方;ロサ編) モンヴィエル城の裏(リムザン地方;プリウール編)/小径を通って(ノルマンディ地方;ザヴァロ編) メリアデス [アナイス・ヴィントゥール、デルフィーヌ・カデー、マリオン・ドルクール、コリンヌ・バユオー] | ||
録音:2013年9月26日-29日、ヴィユファヴァール。2006年に結成された4人の女声アンサンブル「メリアデス」。木の精メリアスの複数形を意味する名称が示すように、幻のような美しいアンサンブルを聴かせてくれる。このアルバムはフランスの各地方に伝わる美しい民謡をクラシック音楽の形にしたものを集めている。フランスの田舎にはひなびた美しい歌や舞曲が多く、それらを創作の源泉としたカントルーブやセヴラックの音楽を聴いているように思える。 | ||
J.S.バッハ: 前奏曲とフーガ ニ短調 BWV.539 /パストラーレ ヘ長調 BWV.590 / 協奏曲 イ短調(ヴィヴァルディによる) BWV.593 /おお愛する魂よ、汝を飾れ BWV.654 / コラール変奏曲「恵み深きイエスよ、よくぞ来ませり」 BWV.768 / 前奏曲とフーガ ト短調 BWV.542 ピエール・メア(Org) | ||
録音:1998年7月、サント=クロワ教会、オービュッソン。ピエール・メアは1971年ランス生まれのオルガニスト。オリヴィエ・ラトリー、ミシェル・シャピユ、ミシェル・ブヴァールに師事し、ノートルダム大聖堂のオルガニストを12年間務めた。フランス的シックな演奏を聴かせる名手。メアがオービュッソンのサント=クロワ教会にある大オルガンでバッハのオルガン名作集に挑んだ。この楽器は1982年ジェラール・ギルマン製作だが、18世紀のジルバーマンオルガンを再現しようとしており、まさにそれが実現、豊かな響きを満喫出来る。 | ||
カラコシ〜イラクのキリスト教聖歌 教えて下さい、教会よ/主はめでたき王/憐れみ深き主/われらが父/良きしもべは幸いかな/預言者のうち最も偉大な方/ 十字架への道/祈り/主よ私はあなたの戸をたた来る/あなた方殉教者/ダヴィデの娘マリアが立ち上がった/ 天の力が恐るる者/子鳩/キリストが生まれた/安息のなかで/サンクトゥス/殺されし者/小さき子/ これが死から蘇られし方/主の十字架はわが救い/主よあなたを讃える/聖母を讃えて/十字架上から/ パウロは任務を受け/天の子羊/キリスト者たち/それは今日あなたに起こった/殺されし者. . . カラコシの聖職者たち | ||
録音:2011年5月7-18日、カラコシ、イラク(現地収録)。イラクといえばイスラム教の中心地のイメージがあるが、北部の町カラコシは同国最大のキリスト教徒が住み、「イスラム国」が侵攻して虐殺を行なうなど問題となった。このアルバムはそれが起きる少し前にフィールド録音されたもので、同地の聖職者たちが歌っている。シリア語などではあるが、まぎれもないキリスト教聖歌でなのが興味津々。3つの宗教がひとつにまとまるか? | ||
映画「ひとつの声で [D'une seule voix] 」の音楽 黄金のエルサレム (N. Shemer / Hezy Levy) / Da Lecha (N. Shemer / Hezy Levy) /バラード(N. Awwad Karawan) / タクシーム(ケイロ)/ Patzmezdzer(アルメニア民謡。アルジャニアン)/アドン・オラム〜エルサレム・オラトリオ/ エリ・エリ〜エルサレム・オラトリオ/ Gad Zawajouni (Trad. / Choeurs d’enfants de Taybeh & Efroni) / Jana Jana Jana (Trad. / Ensemble musical de Palestine) / Mawal Mocheto (Trad. / Ashrechem) / 平和あれ、シャローム (Trad. / Ashira) /さあ平和だ (Rap – Hip Hop / Eti & Saz) /私の人生の物語 (Rap – Hip Hop / Eti & Saz) /おおイスラムの神(ラバキ師)/ミゼレーレ〜エルサレム・オラトリオ | ||
グザヴィエ・ド・ローザンヌ監督2009年製作の映画「ひとつの声で」の音楽。2006年にバックパッカーだったジャン=イヴ・デ・ロッシがイスラエルとパレスチナのミュージシャンをフランスに招き、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教のミュージシャンとともに3週間のツアーを企画。舞台は大成功ながら舞台裏では…。 | ||
7つのタクシーム〜ウードの芸術 | ケイロ(ウード) | |
録音:2005年6月15日、フランス聖書考古学学校、エルサレム。ウードはリュートや琵琶と起源を同じくする11弦の、アラブ音楽を代表する楽器。現在ウードの第一人者と目されるケイロがアラブの即興音楽タクシームを披露。非常にエキゾチックな音世界に浸ることが出来る。 | ||
怖れることはない〜2005年4月8日、 サン・ピエトロ広場でのローマ教皇ヨハネ・パウロ二世葬儀 サン・ピエトロ広場の弔鐘/アレグリ:ミゼレーレ[エルサレム・オラトリオcho.] パリエタク:ファッラ / ドゥガンJr. :感謝祭 / リシンスキ:ああ、波よ[サラエヴォ・トレベヴィチcho.] ポーランド民謡:この貧しき地より / 作曲者不詳:喜べ、母なるポーランド[ドゥエー鉱山・ポーランド人cho.] ラバキ師:おお、イスラムの神[タイベ児童cho.] / 詩篇122[アブ=ゴーシュ聖職者たち] 彼女の眼となり/ Lakad Ahalta Alless Lelferdaws [ラビア・モトラン修道女]/ Oor es Mayr eem [グサン・アルジャニアン]/詩篇135[ギリシャ・ビザンツcho.]/ コルシカのポリフォニー:私は神を呼ぶ[タヴァーニャ] | ||
録音:2005年4月8日、サン・ピエトロ広場、ヴァチカン市国、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世葬儀、ライヴ。2005年4月2日に崩御したローマ教皇ヨハネ・パウロ二世の葬儀は4月8日に執り行われ、史上最大の参加人数を記録したといわれる。各界およびイスラム、ユダヤの世界からも一同に会し、感動的な光景を創り出した。その際の録音。ポーランド人だった教皇をしのびポーランドの合唱団が故郷の歌を披露し、また在任中最大の悲劇となったボスニア・ヘルツェゴビナのサラエヴォの合唱団が歌うのも心打たれるが、カトリックの聖歌のみならずユダヤや正教、イスラムまでが弔意を示している。キリスト教徒必携の一枚。 | ||
ALBA (芬) 1枚あたり¥2860(税抜¥2600)(SACDハイブリッド盤も同一価格)旧譜はこちらから。 | ||
聖なるコンサート〜デューク・エリントン(1899-1974): 聖なるコンサート/神を讃えよ/天国/自由/神の威光/自由は…言葉(オルガン・ソロ)/ ダビデは主の前で踊った/全能の神/自由/異なる言葉で語られた自由/神を讃えて踊れ-終曲 アヌ・コムシ(S) マルツィ・ニューマン(Org/Vo) | ||
録音:2017年8月14日-15日、コッコラ教会、コッコラ、フィンランド。フィンランドのソプラノ歌手アヌ・コムシAnu Komsi (1967-)は、文学や哲学からインスピレーションを得た作品によるコンサートと録音を行なってきました。Alba Recordsからリリースされた「エイノ・レイノの詩を歌う」(ABCD-231)、ヴェルレーヌやゲルハルト・テルステーゲンたちの詩による歌曲を集めた「美しくあること」(ABCD-331)といったアルバムはいずれも高く評価されている。彼女は、さまざまなジャンルのアーティストとの交流でも知られ、マルチ楽器奏者としてジャズとロックのシーンで活動するマルツィ・ニューマンMarzi Nyman (1979-)もそのひとり。ニューマンは、シベリウス・アカデミーのジャズ科で学び、「Nylon Beat」、UMOジャズo. 、イーロ・ランタラ・ニュートリオといったアンサンブルに参加。コムシとニューマンは、2008年、フィンランドのシュスマで行われたサマーフェスティヴァルで「賛美歌」を歌ったことから「デュオ」活動を始め、フィンランド各地の教会で開催されるフェスティヴァルに年2回のペースで出演を続けている。ふたりは「居心地のいい場所」から離れた活動にも挑戦、デューク・エリントンの音楽による「Sacred Concert」は、その一作として制作されたアルバム。デューク・エリントンDuke Ellington (1899-1974)の「Sacred Concert」は、1965年にサンフランシスコにオープンしたグレース大聖堂の主催する「Festival of Grace(神の恩寵フェスティヴァル)」の一環として始まった。作曲家、ピアニスト、バンドリーダーとして名を残したエリントンは、このコンサートを「これまでに手がけたもっとも重要なこと」と呼び、自身のジャズ語法をゴスペルと教会音楽と組み合わせた音楽を作曲。深い信仰心から生まれた音楽は、聴衆の心に訴え、多くの賛辞を獲得した。1968年1月、ニューヨークのセント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂で「Second SacredConcert」、1973年10月、ロンドンのウェストミンスター寺院で「Third Sacred Con-cert」とコンサートがつづき、レコード録音も作られる。コムシとニューマンは、一連のコンサートから選んだ、スウェーデンのアリス・バブスが歌った「Heaven(天国)」など9曲と、オルガン・ソロの「Freedom is a word…(自由は…言葉)」でプログラムを構成。2017年8月、コッコラの教会で録音セッションを行った。コムシは、アリス・バブスやブロック・ピーターズの歌から学んだという深い発声のアフリカ系アメリカ人の唱法をスパイスとして使い、セッション当日の「即興」を重視してそれぞれの曲を「1テイク」で収録。後日、ふたりがスタジオで録音した「コーラス」をミックスしてアルバムを完成させた。 | ||
ALIA VOX 特記以外
旧譜はこちらから 。 | ||
ベートーヴェン:交響曲全集 Vol.1 〔第1番 ハ長調 Op.21 /第2番 ニ長調 Op.36 (*) /第3番 変ホ長調「英雄」 Op.55 / 第4番 変ロ長調 Op.60 (*) /第5番 ハ短調 Op.67 〕 ジョルディ・サバール指揮ル・コンセール・デ・ナシオン [ヤコブ・レーマン(コンサートマスター)他] | ||
録音:2019年6月5日-6日(*)、2019年10月5日-9日(無印)。コルドナ城修道院、カタルーニャ。ベートーヴェン・イヤーに、ALIA VOX から注目盤の登場!この録音にあたり、サバールは当時使用された楽器、およびそれに近い楽器をそろえ、メンバー数も50-60 名と当時なされていたと考えられるのと同じ規模で録音に臨んだ。もちろんオリジナル資料にもあらためてあたり、ベートーヴェン自身によるテンポ表示などもすべて見直しての演奏となっている。全体を通して、良い意味で軽やかで、非常にピュアなまなざしで演奏していながら、思わぬ響きにはっとさせられる瞬間が続き、耳が開かれる思い。美しさを追求した弦楽器の音色は抜群、管楽器のブレンド具合も見事。サバールのアンサンブルでおなじみのパーカッション奏者ペドロ・エステバンのティンパニも軽やかに響きながら全体を見事に引き締めている。交響曲第3番は1994年の録音があるが、それ以来のベートーヴェン交響曲の登場ということで、大注目。なお、気になる6-9番は、2021年に発売予定という。 | ||
SYNERGIA 〜キプロス島の音楽 Nanourisma / Andrikos karsilamas -Mandra(器楽)/ Kochini triandafillia mou / Bahcada guzu / Fesligan -Ipsintri vasilijia mou / Kozan (instr.) / Gazel-Ada Sahilleri-Matia Mou / Drepanin (instr.) / Esira to milon / Yinekios karsilamas(器楽)/ Hava mola / Pafitissa foni / Vraka -Konyal? ディミトリ・プソニス(サントゥール/ザズ)指揮 カテリーナ・パパドプーロウ(ギリシャ語歌唱) エダ・カライトゥグ(トルコ語歌唱) ミカリス・クルミス(Vn) ユルダル・トカン(ウード)、ヴァゲリス・カリピス(パーカッション) | ||
録音:2019年1月30-2月2日、アテネ、ギリシャ。キプロス島に古代から伝わる美しい歌と踊りを集めた1枚。すべてディミトリ・プソニスがセレクトした楽曲。プソニスは1961年アテネ生まれ。11歳でクラシックギターを始め、18歳よりサントゥールをはじめとする様々な楽器を学ぶようになる。これまでにサウンドトラックの録音のほか、サバールとの共演も多数の、ジャンルや時代を超えた活躍をみせている音楽家。ここえはプソニスの呼びかけにより、キプロス島の歌手や楽器奏者のほか、ギリシャやトルコの音楽家が結集した。島に口頭伝承で伝わる古の音楽と、現代でも歌い継がれているもの両方が、実に活き活きと演奏されている。世代を超えて受け継がれてきた伝統を知り尽くしたアーティストたちが、愛の歌、子守歌、そして情熱と活力に満ちた踊りに新たな命を吹き込んでいる。SYNERGIA(synergy)は相互作用の意味。古から伝わる音楽と、現代で活躍する音楽家たちによる生き生きとした対話が魅力。キプロス島の古代文化の豊かな多様性を感じる内容。 | ||
J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオ BWV.248
カーチャ・ステューバー(S) ラファエレ・ペ(CT) マルティン・プラッツ(T) トーマス・スティンメル(B) ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ル・コンセール・デ・ナシオン | ||
録音:2019年12月17日、2019年12月18日。古楽界の巨匠が放つ大注目新譜!サバールが「クリスマス・オラトリオ」を初録音!広範なレパートリーを持ちながら、これまでも折に触れて様々なバッハ作品を録音し名盤を残してきたサバール。誰もが納得の音楽的深まり、「クリスマス・オラトリオ」の祝典的な醍醐味を輝かしく解き放つ名盤の誕生。全体が6つのカンタータからなる「クリスマス・オラトリオ」は、12月25日、から1月6日、までのクリスマスシーズンにカンタータを日に1曲ずつ教会で演奏するために書かれたイベント性のある作品。サバールは2019年の12月に全6部を前半3部と後半3部に分けて2日間かけて演奏。そのライヴ録音が収録されているのが当盤。SACDハイブリッド盤でマルチチャンネル収録。 | ||
ANTARCTICA (ベルギー) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000) | ||
ITALIA PER SEMPRE ドメニコ・サッリ(1679ナポリ-1744ナポリ):ニ調のコンチェルト レオナルド・レーオ(1660サン・ヴィート-1725日、ローマ):カンタータ「無邪気で小さな天使」 ジョヴァンニ・アントニオ・カヌーティ(ca.1680ルッカ‐1739ルッカ):フルート・ソロと通奏低音のためのソナタ ニコロ・フィオレンツァ(ca.1700ナポリ-1764ナポリ):イ調のコンチェルト A.スカルラッティ(1660パレルモ-1725日、ローマ):シンフォニア「金星と愛」 作曲者不詳:フルート・ソロと通奏低音のためのソナタ フランチェスコ・マンチーニ(1672ナポリ-1737ナポリ):カンタータ「あの素敵な幸せがほしいと言いたい」 トマゾ・アルビノーニ(1671ヴェネツィア-1750/51ヴェネツィア):フルート・ソロと通奏低音のためのソナタ ドメニコ・サッリ(1679ナポリ-1744ナポリ):イ調のコンチェルト ニコロ・フィオレンツァ(ca.1700ナポリ-1764ナポリ):フルート・ソロのためのシンフォニア レッドヘリング・バロック・アンサンブル [パトリック・デネカー(リコーダー、音楽監督)、アンネリース・ファン・グランベレン(S) 寺神戸亮、ディルク・ファンデーレ(Vn) ヴァレリオ・ラタルターラ(Vn/Va) 上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ヤン・ボンティンク(Vc) フィリップ・マルフェイト(ギター/テオルボ)、ギィ・ペンソン(Cemb)] | ||
録音:2018年8月。フランス・ブリュッへンの後継者であるリコーダー奏者パトリック・デネカー率いるレッドヘリング・バロック・アンサンブルによる、イタリアに生まれ故郷で活躍した作曲家たちの作品を集めた1枚。タイトルの「ITALIA PER SEMPRE」は、いわばイタリア・フォー・エヴァー。当時作曲家たちはロンドンを始め様々な土地に移って活躍した中、アルビノーニ、A. スカルラッティ、マルチェッロをはじめとする作曲家たちは、故郷で活動を続け、国際的な流行のスタイルなどに大きな影響を受けることなく、独自のスタイルを深めることに成功している。ここではリコーダーがソロを務めるソナタやシンフォニアなどの他、ソプラノ独唱によるカンタータが収録されており、寺神戸亮や上村かおりら名手が顔をそろえたアンサンブルの薫り高い演奏を楽しむことが出来る。 | ||
Le Bestiaire 〔動物詩集〕 サン=サーンス/ピート・スウェルツ編曲:動物の謝肉祭(2019) ピート・スウェルツ(1960-):動物詩集 ローランド・ヘンドリクス(Cl) ローランド・ヘンドリクス・アンサンブル | ||
ベルギーの現代作曲家ピート・スウェエルツがアポリネールの「動物詩集」にインスピレーションを得て書いた作品に、サン=サーンスの「動物の謝肉祭」をカップリング。演奏しているのはクラリネット、ピアノと弦楽四重奏によるアンサンブル。サン=サーンスもこの編成に合わせて編曲されている。時代を隔てた二つの動物園的室内楽をお楽しみ頂きたい。 | ||
APARTE (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)音のよさ、クオリティの高さで定評のある AMBROISIE レーベルのプロデューサーとして名高いニコラス・バルトロメーが立ち上げたレーベル。 旧譜はこちらから。 | ||
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」〔秋/冬/春/夏〕
アレクサンドラ・コヌノヴァ(Vn) フランソワ・ソシャール、ドミートリー・セレブレンニコフ、 アンナ・ヴァシリエヴァ、マルク・ダニエル・ヴァン・ビーメン、フィリップ・ジョンソン、 カーチャ・トラーベ(Vn) ブリーゼ・テウ・エングストレム、イザベル・マルコワ(Va) アナスタシア・コベキナ、エリック・ゾルニョッティ(Vc) アイヴィ・ウォン(Cb) パオロ・コルシ(Cemb) | ||
録音:2020年8月11日-15日、ドメーヌ・ド・ブジー、スイス|収録時間:38分。2018年のフォルジュルネ音楽祭にも来日して注目されたアレクサンドラ・コヌノヴァ。1988年モルドヴァ出身で、2012年ヨアヒム国際コンクール優勝、2015年第15回チャイコフスキー国際コンクール3位の経歴を持つ注目株。今回ヴィヴァルディの名曲「四季」に挑戦したが、何と「秋」「冬」「春」「夏」の順に演奏。コヌノヴァにとりヴィヴァルディの「四季」は幼時から特別な曲だったとのことで、新型コロナウィルス蔓延期に何か前向きなことができないかと思案の末、ロックダウン中のスイスでもベランダで隣人たちのために演奏したとのこと。困難な時代でも創造的であり続けるため、生きている証としてこれを録音するに至った。2020年の夏、困難ななかチェロのコベキナを含む仲間たちと録音を決行。久しぶりに音楽をできる若者たちの喜びと生命力がメッセージとして伝わって来る。 | ||
ベートーヴェン:後期三大ソナタ集 〔第30番 ホ長調 Op.109 /第31番 変イ長調 Op.110 / 第32番 ハ短調 Op.111 〕 |
ファブリツィオ・ キオヴェッタ(P) | |
録音:2020年1月、ドッビアーコ、イタリア。1976年生まれのスイスのピアニスト、ファブリツィオ・キオヴェッタ。バドゥラ=スコダの愛弟子である彼がベートーヴェン後期三大ソナタに挑戦。淡々とした中に熱い情熱があふれ出る彼の特質が最大限に発揮できる楽曲だけに、驚くべき深さを示している。 | ||
アルマン=ルイ・クープラン:クラヴサン曲集(1751) 組曲 ト長調 〔勝利/アルマンド/クロワシーのクーラント/おしゃべり/グレゴワール/勇ましい人/メヌエット/ 道化またはアダム/ブランシェ/ド・ボワジルー/フォウケ/セミラントまたはジョリー〕/ 組曲 変ロ長調 〔テュルパン/ガヴォット/メヌエット/ブレイユ/ケロン/悲しむ人/楽しみ/ 柔らかな感傷/優雅なロンドー/イタリア人/イギリス人/ドイツ人/フランス人〕 クリストフ・ルセ(Cemb|使用楽器:ジャン=クロード・グジョン、 ヨアヒム・シュヴァネン、1749/1784作、音楽博物館所蔵) | ||
録音:2017年9月25日-27日、シテ・ド・ラ・ミュジーク・フィルハーモニー、アンフィテアトル。近年指揮活動でも高い評価を受けるルセだが、やはりチェンバロ演奏を聴きたいという声も多いなか、待望の最新リリースが登場となる。それもアルマン=ルイ・クープランの2枚組作品集というルセのCD初レパートリー。アルマン=ルイ・クープラン(1727-1789)はクープラン一族の出で、大クープランことフランソワの従弟の子にあたる。時代的にはC.P.E.バッハなどと同世代で、チェンバロの伝統がピアノにとってかわられる最後の大物作曲家のひとりだった。彼は宗教作品やオペラを書かず、チェンバロ曲とオルガン曲に専念したが、フランソワ・クープランを崇拝して様式を継承したため時代錯誤と批判もされた。しかし楽器の改良で音域も広がり、大クープランからの進化は明瞭に感じられる。当ディスクには1751年の代表作「クラヴサン曲」全25曲が収められている。アルマンド、ガヴォット、メヌエットなどの古典舞曲のほか、イタリア人、イギリス人、ドイツ人、フランス人を描いた「四つの国民」など興味深い作品が続く。ルセの演奏で聴くと、いずれもたいへんな名作に思える。ルセはパリの音楽博物館が所蔵するジャン=クロード・グジョン/ヨアヒム・シュヴァネン作(1749/1784)の国宝的名器を用いて録音に臨んだ。繊細かつギャラントな響き、ルセならではの指さばきと洗練された表現で、極上のひとときを味わせてくれる。 | ||
モーツァルト:宗教劇「救われたベトゥーリア」 K.118
クリストフ・ルセ指揮レ・タラン・リリク、アクサンテュス サンドリーヌ・ピオー(S;アミタル) アマンダ・フォーサイス(S;カーブリ/カルミ) テレサ・イエルヴォリーノ(Ms;ジュディッタ) パブロ・ベムシュ(T;オズィーア) ナウエル・ディ・ピエロ(B;アヒオール) | ||
録音:2019年6月22日-29日、7月1日、ラ・セーヌ・ミュジカール、ブローニュ=ビリャンクール。ルセ率いるレ・タラン・リリクがモーツァルトを録音した。1771年、モーツァルトが15歳の時に書いた宗教劇「救われたベトゥーリア」。モーツァルトによる完成された唯一のオラトリオ。台本は1734年に完成サレタメタスタージョによるもので、モーツァルト以前にも、ヨメッリらが作曲、さらにモーツァルト以降にはサリエリも1821年に同台本に作曲している。モーツァルトはこの作品をアラゴナ公ヒメネスの依頼で作曲したが、この作品が上演されたという記録は残っていない。オラトリオといっても、オペラ・セーリアを思わせるような作風で、冒頭の序曲だけとっても、15歳にしてこれだけの作品を作ったモーツァルトの神童ぶりにあらためて驚かされるばかり。ルセとレ・タラン・リリクの見事な管弦楽による、天才モーツァルトの唯一のオラトリオの決定録音の登場。あらすじはユダヤ教徒の町ベトゥーリアが襲撃され、イスラエルの貴婦人アミタルは町の頭領オヅィーアに言い、包囲軍に屈服し、交渉し、人々の恐れを和らげるよう申し入れる。しかし、貞淑な寡婦ジュディッタが、敵の陣営に乗り込み、彼女の美貌に心を許し宴で酔い寝込んだ敵将の首を打って、町を救うという物語。女性の貞節や勇気を象徴する主題で、バロック以降よく用いられ、広く知られていた物語。華やかなアリアを受け持つのはソプラノのアミタル。ここではサンドリーヌ・ピオーがアミタル役を務めている。種族の長達、カーブリとカルミは物語の注進役。アルトが配されたジュディッタ役はイタリア出身のイエルヴォリーノ。ヘンデルからヴェルディまで幅広く活躍、あぶらの乗った歌手。合唱はアクサンテュス。やわらかなアンサンブルで、物語を影になり日向になり支えている。 | ||
ラ・フランチェシーナ、ヘンデルのナイチンゲール〜ヘンデル: オラトリオ「ヨセフとその兄弟」HWV.59 〜預言の言葉が私の胸を狂喜させる/ 聖チェチーリアの祝日のためのオード HWV.76 〜いかなる苦難も音楽を高めることも鎮めることもできない/ 歌劇「デイダミア」HWV.42 〜第2幕その心は私を裏切る/オラトリオ「ベルシャザル」HWV.61 〜シンフォニア/ セメレ HWV.58 より〔第3幕 自分自身にうっとりするの/序曲〕/ヘラクレス HWV.60 〜第1幕 わが父よ!/ 機会〔オケイジョナル・〕オラトリオ HWV.62 〜シンフォニア/ 歌劇「ファラモンド」HWV.39 〜第1幕 あなたの信仰が/オラトリオ「サウル」HWV.53 〜第3幕 仲睦まじく暮らし/ 歌劇「デイダミア」HWV.42 〜第1幕ナイチンゲールは高い枝に/ 歌劇「セルセ」HWV.40 〜第1幕たとえ不実の影に依っても ソフィ・ユンカー(S) フランク=エマニュエル・コント指揮ル・コンセール・ド・ロテル=デュー | ||
録音:2019年6月、リヨン。1985年生まれのベルギーのソプラノ、ソフィ・ユンカー待望のアリア集。それもヘンデル作品中でも魅力的なものばかり集めた一枚。ユンカーはバッハ・コレギウム・ジャパンの世俗カンタータ録音でも抜群の演技力を示しているが、ヘンデルのオペラやオラトリオのヒロインでも芸達者ぶりを発揮している。バックを務めるのは1992年にリヨンの同名の病院が創立したピリオド楽器団体ル・コンセール・ド・ロテル=デュー。フランス人指揮者フランク=エマニュエル・コントの監督下で頭角を現してきている。ユンカーの歌唱ともどもヘンデルならではの美しいメロディの魅力にたっぷりひたれる。 | ||
ソングス フォスター:金髪のジェニー/クラリネット・ソナタ / バーンスタイン:クラリネット・ソナタ バーバー:カンツォーネ / アイヴズ:母が教えたまいし歌集/ラルゴ(*) ガーシュウィン:3つの前奏曲 / コープランド:ノクターン / プレヴィン:ソング パトリック・メッシーナ(Cl) ファブリツィオ・キオヴェッタ(P) マリコ・イナバ=メッシーナ(Vn;*) | ||
録音:2019年8月、エクサン=プロヴァンス。パトリック・メッシーナは、パリ音楽院を経てニューヨークのマネス音楽大学でリカルド・モラレスに師事したフランスのクラリネット奏者。メトロポリタン歌劇場の奏者から現在はフランス国立o. の首席クラリネット奏者を務めている。日本でも公開レッスンやマスタークラスでおなじみの存在。このアルバムはアメリカの作曲家の作品を集めている。オリジナルのクラリネット曲のほか編曲も選ばれているが、共通するテーマは「歌」。フォスターの名歌「金髪のジェニー」をノスタルジックに歌いあげ、さらにガーシュウィン、バーンスタイン、プレヴィンのジャズとユダヤの歌いまわしなど盛りだくさん。ガーシュウィンはピアノ曲からの編曲だが、むしろクラリネットにぴったり。第2曲のブルースが絶品。特筆すべきはファブリツィオ・キオヴェッタがピアノ・パートを担っていること。バーンスタインとプレヴィンの本格的ソナタではがっちりとソロを支えている。 | ||
花 ジャン・ヴィエネル:花の歌(全50曲) 〔くちなし/ベゴニア/ゼラニウム/ウォールフラワー/バラ/牡丹/モクセイ/野バラ、サンザシ、藤/アンジェリケ/ グラジオラス/キンセンカ/みかんの花/キンポウゲ/あやめ/マルジョラムとバーベナ/クワガタソウ/ヒヤシンス/ ラナンキュラス/ライラック/すみれ/チューリップ/ジャスミン/スズラン/ジギタリス/ミモザ/りんごの花/ オシロイバナ/ひなげし/忘れな草/スイカズラ/マーガレット/ツルニチニチソウとサクラソウ/水蓮/蘭とパンジー/ 雛草/ラヴェンダー/キンレンカ/スイセンと黄スイセン/シクラメン/雪割草/あじさい/モクセイソウ/ シャクナゲ、カーネーション、ライラック/エーデルワイス/オジギソウ/ツバキとダリア/ エニシダ/百合、アマリリス、ペトレア、レモンバーム/ひまわり/カッコウセンノウ〕 ミヨー:花のカタログ Op.60(全7曲) 〔すみれ/ベゴニア/フリチラリア/ヒヤシンス/クロッカス/ブラキカム/エレムルス〕 サティ:花の歌 / オネゲル:静物 リリー・ブーランジェ:2本のおだまきの花 / ルネ・ド・ビクセイユ:バラの魂 メロディ・ルルジアン(S) アントワーヌ・パロック(P) | ||
録音:2019年3月、ロール、スイス。花を題材とした歌曲を集めたアルバム。ありそうでなかった好企画。メインはクラシックとジャズ両面で活躍したフランスの作曲家ジャン・ヴィエネルの50曲からなる「花の歌」全曲。各曲のタイトルを見ただけでも聴きたくなるだけでなく、アルバム全体がベル・エポック期のフランスならではのオシャレな魅力にあふれている。メロディ・ルルジアンはアルメニア人の父とスペイン人の母の間に生まれたフランスのソプラノ。美しい声質でオペラの世界でひっぱりだこが、シャンソン風歌曲も驚きの巧さ。フランスならではのメロディにたっぷり浸れる。名伴奏で知られるアントワーヌ・パロックのピアノも絶妙。花の代りにプレゼントとしても最適のディスク。 | ||
楽園にて ヴァンゲリス:映画「1492コロンブス」〜楽園の征服者 / アレグリ;ミゼレーレ / ビクトリア:アヴェ・マリア ブルックナー:われがためキリストは死のもとに / モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618 ジャゾット:至福の教え(アルビノーニのアダージョ) / フォーレ:「レクイエム」〜楽園にて ジョン・ラター:主があなたを祝福し、守られるように エルガー:永遠の安息(「エニグマ変奏曲」〜ニムロッド) ハワード・ショワ:映画「ロード・オブ・ザ・リング」〜イン・ドリーム ヴァヴィロフ:カッチーニのアヴェ・マリア / ロッティ:十字架にかけられ給いて ラインベルガー:夜の歌 / モートン・ローリゼン:そう言うだろう / エリック・ウィテカー:金色の光 スタンフォード:青い鳥 / マイケル・ダナ:映画「ライフ・オブ・パイ」〜ツィムツーム ジョナサン・ダヴ:7つの星を作る者を求めよ スコット・プライス指揮ヴォーン枢機卿記念学校スコラ・カントルム イェスティン・エヴァンズ(Org) | ||
2019年7月3日-5日、聖ヨハネ福音教会、ロンドン。ロンドンのヴォーン枢機卿記念学校は、ウェストミンスター大聖堂のヴォーン枢機卿を記念して1914年に設立されたカトリック系学校。学校所属のスコラ・カントルムは1980年創立の少年合唱団で、11-18歳の在学生で構成されている。宗教曲のみならず、「ハリー・ポッター」のサントラにも参加するなど人気の団体となっている。当然ながら男声のみで、ソプラノ・パートはボーイSが担当している。このアルバムは彼らの魅力を最大限に発揮した内容で、フォーレの「レクイエム」終曲のタイトルでもある「楽園にて」をテーマにしている。もちろんこの曲も収録されているが、ボーイSの無垢な響きは天使その物。心洗われるひとときを体験出来る。そのほかアルグリの「ミゼレーレ」、ヴィクトリアの「アヴェ・マリア」、モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」をはじめ、エルガーの「エニグマ変奏曲」の「ニムロッド」を合唱曲にした「永遠の安息」など聴きたくなるのものばかり。贋作ながら超人気作であるアルビノーニの「アダージョ」とカッチーニの「アヴェ・マリア」も大歓迎。さらにヴァンゲリスの「1492」やハワード・ショワ「ロード・オブ・ザ・リング」もとりあげ、これらがアレグリやモーツァルトの合唱曲に優るとも劣らぬ魅力作であることを示してくれる。おごそかなオルガンの響きとともに心癒される一枚。 | ||
ラヴェル: 高雅で感傷的なワルツ/ソナチネ/夜のガスパール/ 鏡 より〔悲しい鳥たち/道化師の朝の歌/鐘の谷〕 |
ミシェル・ダルベルト(P) | |
録音:2019年4月、ルイ・ヴィトン財団オーディトリウム、パリ。#国内仕様盤のみの取り扱いとなります。 フランス・ピアニズムの正統的継承者、ミシェル・ダルベルトがラヴェルを録音した。日本でのファンも多く、来日のたびに、風格と知性、そして確固たる技術でもって圧巻の演奏を披露しており、まさに巨匠の域に達しているといえるだろう。ダルベルトは、アルフレッド・コルトーの愛弟子でもあったペルルミュテルに師事しているが、ペルルミュテルはラヴェルからも認められたラヴェル演奏家だった。ダルベルトは彼からまず「ソナチネ」のレッスンを受け、「鏡」「クープランの墓」「夜のガスパール」なども音楽院時代に指導を受けたという。ついに、脈々と受け継がれてきた貴重なフランスの音楽的遺産がヴェールを脱ぎる。 | ||
ARTE DELL 'ARCO JAPAN 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)当レーベルからの新発売&旧譜再発分はこちらから。 | ||
モンテヴェルディ:マドリガーレ集第7巻「コンチェルト」(1619) シンフォニア I /私は竪琴の調子を合わせ/シンフォニア II /この楡へ、この木蔭へ、この泉へ/ 優しい心を持っていないのだ/ああ、なんて優しく歌うのだ歌詞対訳付/私はとっても愛らしい羊飼い娘/ ああ燃え盛る炎よ、ああ熱いため息よ/ああフィッリ、君にキスしたいな/僕の美しいリコーリは/ 僕がこの先、美しい天空の星々を見ることはないだろう/ああ、操を立てている者を/ああ虎のように残酷な女よ/ なぜ柳の中に逃げるの?/愛しい口づけよ戻ってきてくれ/甘美で自由な人よ/愛する人よ、あなたの心は/ 断ち切られた希望、永遠の真心/声高らかに歌う小鳥よ/夜露にぬれた薔薇が/キスの準備はできてるわ/ 哀れな僕は告白すべきか黙るべきか?/眠っているのか? ああ、残酷な心を持った人よ/星明りのもと/ 芳しい唇よ、なんという甘さなのだ/ああ、僕の愛しい人はどこ?心の人はどこ?/恋文/愛の別れ/ 黄金の髪よ、美しい宝よ/愛の神よ、僕はどうしたらいいのだ?/ティルシとクローリのバッロ ラ・フォンテヴェルデ[鈴木美登里、染谷熱子(S) 布施奈緒子(Ms) 上杉清仁(CT) 谷口洋介、中嶋克彦(T) 小笠原美敬・浦野智行(B)] 田中せい子、ダニエーレ・ブラジェッティ(リコーダー) 若松夏美、荒木優子(Vn) 成田寛、佐藤駿太(Va) 福沢宏、鬼澤悠歌(ヴィオラ・ダ・ガンバ) 山本徹(Vc) 西澤誠治、角谷朋紀(ヴィオローネ) 平塚拓未(Cb) 伊藤美恵(バロックHp) 金子浩(リュート) 上尾直毅(Cemb) 今井奈緒子(Org) | ||
録音:2013年5月20日-22日、2014年9月21日-23日、2016年5月15日-18日、2017年5月15日-18日、2017年9月11日-14日、2018年7月23日-25日、2018年12月4日-6日、秩父ミューズパーク音楽堂(録音:櫻井卓)。鈴木美登里を中心に結成された本格派声楽アンサンブル、ラ・フォンテヴェルデ。現在進行中のモンテヴェルディのマドリガーレ全曲録音の「第7巻」がリリースされる。日本人としてははじめてで、ヨーロッパでもほとんど例のない貴重な試みであるこの一大企画では、作曲家の成長と作風の変化に焦点を当て、モンテヴェルディの生涯に沿ってプロジェクトを進めていく形を取っている。もっぱらオペラなどの大作で知られる作曲家の半世紀をかけたライフワークが今ここに巻を追って響きとなる。モンテヴェルディは「オルフェオ」や「ポッペアの戴冠」などのオペラで一世を風靡し、バロックの扉を開いた作曲家。しかし彼がライフワークとしていたのは、16世紀から17世紀にかけてヨーロッパ全土で流行したマドリガーレだった。1587年に出版されたマドリガーレ第1巻から1638年の第8巻に至るまで、彼は実に半世紀もの年月をその創作に費やし、新しい作曲技法や様式を追求し続けた。「コンチェルト。1声、2声、3声、4声および6声とその他の種類の歌」とタイトルに書かれている「第7巻」(1619年)は充実の器楽陣が加わり、より一層華やかな世界が広がった全31曲の長大な曲集。現在、マドリガーレ集「第6巻」(ADJ-060)マドリガーレ集「第5巻」(ADJ-058)、マドリガーレ集「第4巻」(ADJ-054)、マドリガーレ集「第3巻」(ADJ-051)、マドリガーレ集「第2巻」(ADJ-048)、マドリガーレ集「第1巻」(ADJ-046)がリリースされ好評を博している。 | ||
ATMA (カナダ) 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)旧譜はこちらから。 | ||
クシシュトフ・ペンデレツキ(1933-2020): 弦楽四重奏曲集〔第1番(1960) /第2番(1968) /第3番「白紙の日記の一葉」(2008) 〕/ 遮られた思考(1988) /弦楽三重奏曲(1990) /クラリネット四重奏曲(1993) モリナーリSQ アンドレ・モワザン(Cl) | ||
録音:2016年6月。ジョン・ゾーンやグレツキなど現代音楽に特化したリリースで魅せるモリナーリ弦楽四重奏団による、2020年3月29日に亡くなったポーランドの偉大な作曲家ペンデレツキのアルバム。ソノリズムからポスト・ロマン、民族音楽から宗教音楽、無調から調性音楽まで幅広いスタイルをカバーした作曲家がシンプルな編成のために書いた興味深い音楽を良質な演奏で楽しめる。弦楽四重奏は打楽器アンサンブルのような第1番、強烈なクラスターの第2番、濃厚な歌に焦がれる第3番とどれも個性的。他にも三重奏やクラリネット四重奏を含め、作曲年代順に収録されている。 | ||
ジャック・エテュ(1938-2010):木管楽器のための作品集 木管五重奏曲 Op.13 /クラリネットとピアノのための夜想曲 Op.26 /フルートとピアノのためのアリア Op.27 ホルンとピアノのための歌 Op.29 /フルートとヴァイオリンのための4つの小品 Op.10 / ピアノのための前奏曲と舞曲 Op.24 /ファゴットとピアノのためのエレジー Op.31 / オーボエとピアノのための「呪文」 Op.28 /オーボエ、クラリネット、ファゴットのための4つのミニアチュール ペンタドル〔木管アンサンブル〕 フィリップ・チウ(P) | ||
録音:2019年11月。カナダの作曲家ジャック・エテュの没後10周年記念盤。エテュはロマン派風の綺麗な響きを用いた作曲家で、木管の表情豊かな歌が良く似合う。 | ||
ハイドン: 十字架上のキリストの最後の7つの言葉 Hob XX: 1b 〔イントラーダソナタ第1番〜第7番/地震〕 |
デイヴィッド・ジャルベール(P) | |
録音:2019年9月、ラウル・ジョバン・ホール、ケベック。ハイドンの名作「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」をカナダの名手デイヴィッド・ジャルベールが録音。「ハイドンはこの作品で自らの作曲スタイルを高みに持っていき、それはモーツァルトや後期ベートーヴェンを想起させ、さらにはシューベルトを先取りすらしている」と語るジャルベールが、その音楽に込められた深みを丁寧に表現している。デイヴィッド・ジャルベールはカナダ屈指の実力派ピアニスト。卓越した演奏技術と多彩な表現力で数々の賞を総なめにし、北米を中心にリサイタルや室内楽演奏会で幅広く活躍、ジュリアード音楽院、グレン・グールド音楽院、ケベック音楽院などで後進の育成にもあたっている。 | ||
アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ(1741-1813): 3幕のオペラ・コミック「嫉妬深い恋人」(Fl−tr、オーボエ、 ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための編曲版) フランソワ=アンドレ・ダニカン・フィリドール(1726-1795): オーボエ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲 ヘ長調 アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ:カイロの隊商 (ピッコロ、Fl−tr、オーボエ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、ホルンと通奏低音のための幕間音楽) クリストファー・パラメータ(Ob)指揮ノットゥルナ | ||
録音:2019年11月。グレトリの歌劇「L'Amant jaloux(嫉妬深い恋人)」はモーツァルトにも影響を与えたとされ、「フィガロの結婚」にも通じる愉悦感を持った洒脱な音楽。あまり取り上げられない作品だが、このアルバムに収録されているのはさらに珍しい器楽アンサンブル編曲版。トラヴェルソ、オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音のために書かれたこの編曲はモデナにあるエスタンセ・ディ・モデナ図書館で発見されたもので、誰の手によるものか不明。グレトリがオペラを作曲した年である1778年に書かれたとされている。カナダのピリオド楽器アンサンブル「ノットゥルナ」による演奏。 | ||
LA BERGERE 〔羊飼い〕〜エール・ド・クール集 ピエール・ゲドロン(1570-1620): Air Aux plaisirs, aux delices, bergeres / Air Un jour l'amoureuse Sylvie ガブリエル・バタイユ(1574-1630): Air Ma bergere non legere / 作曲者不詳:シャコンヌ ジョゼフ・シャバンソー・ド・ラ・バール(1663-1678): Air Forets solitaires et sombres / Air Allez bergers dessus L'herbette / Air Ah, je sens que mon coeur va mourir ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667-1737): Cantate La Bergere, ≪a voix seule, avec une flute et un violon≫ ミシェル・ランベール(1610-1696): Air Dans nos bois, Tircis apercut / Air Le repos, L'ombre et le silence マルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704): Air Sans frayeur dans ce bois ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687): Recit de la beaute de la comedie-ballet ミシェル・ランベール: Air Ma bergere est tendre et fidele / Air Ombre de mon amant 作曲者不詳:サラバンド / ミシェル・ランベール: Air Vos mepris chaque jour マリー・マジストリー(S) シルヴァイン・ベルジェロン(アーチリュート)他 | ||
ソプラノ歌手のマリー・マジストリーによるソロ・デビュー録音。17世紀のフランスの「エール・ド・クール」の魅力を味わう世俗歌曲集。牧歌的な雰囲気と、凛とした歌声。優しくも表情豊かな歌唱が聴き物。伴奏にはアーチリュートの他、バロック・ヴァイオリン、トラヴェルソ、ガンバが加わる。 | ||
再発見された12世紀の聖歌 *聖母受胎祭 Salve virginale / Alme virginis / Priusquam in utero / Egredietur virga / Iesse virga / Beatus venter *聖パルドゥルフス Premiere lecture de la Vie de saint Pardoux / Regem humilium / Regem humilium によるオルガン即興/ Pardulphus largus / Ut quoque te miris / Cossessas ut opes / Deuxieme lecture de la Vie de saint Pardoux / Arnulphus sprevit / Arnulphus sprevitによるオルガン即興/ In fide recta / Catolica religione / Traditui a parentibus / Traditui aparentibusによるオルガン即興 レベッカ・ベイン&パスカル・デュアメル指揮アンサンブル・スコラスティカ | ||
録音:2019年8月、聖アウグスティヌス教会、ケベック。2008年に結成されたアンサンブル・スコラスティカは9世紀から14世紀にかけての中世の聖歌とポリフォニーを専門とする、カナダで唯一の女声アンサンブル。フランス、クルーゼ地方の知られざる中世音楽を探求している。 | ||
ソルフェッジョ ヘンデル:シピオーネ HWV.20 〜アリア「 Scogliod 'immota fronte 」 ヴィヴァルディ:裏切られ復讐した忠誠 RV.712 〜アリア「 Sin nel placido soggiorno 」/ 勝利のユディータ RV.644 より 〔レチタティーヴォ「 Jam non procul ab axe 」/アリア「 Armatae face, et anguibus 」〕/ まことの安らぎはこの世になく RV.630 〜アリア「 Nulla in Mundo Pax Sincera 」 ヴィンチ:「エルピディア」より〔アリア「 D 'alme luce 」/アリア「 Pupillette vezzosette 」〕 J.S.バッハ:カンタータ第74番 BWV.74 〜アリア「 Komm, mein Herze steht dir offen 」/ カンタータ第208番 BWV.208 〜アリア「 Schafe konnen sicher weiden 」/ カンタータ第82番 BWV.82a 〜アリア「 Ich habe genug 」 モーツァルト:ポントの王ミトリダーテ K.87 〜アリア「 Lungi da te mio bene 」/ エクスルターテ・ユビラーテ K.165 〜アレルヤ/ソルフェッジョ第2番 ヘ長調 K.393 エレーヌ・ブルネ(S) エリック・ミルンズ指揮アルモニー・デ・セゾン | ||
録音:2020年2月。カナダのソプラノ歌手エレーヌ・ブルネによるATMA Classique 初のソロアルバム。彼女の人生の一部であり深い親近感を感じるというバロックと古典派の音楽からまとめたアリア集。清廉なピリオド楽器アンサンブルとともに美しく歌い上げる麗しい一枚。しめくくりに置かれたモーツァルトの「ソルフェッジョ」は歌の練習曲(ソルフェージュ)で、妻コンスタンツェのために書かれたとされているあまり聴く機会のない作品。 | ||
LA PESTE 〔ペスト〕 シュメルツァー(1623-1680):ソナタ第3番 / カステッロ(1590-1631):高音独奏楽器のためのソナタ第2番 フォンタナ:(1589-1630):ヴァイオリン独奏のためのソナタ第4番 パンドルフィ(1624-1670):ヴァイオリン・ソナタ「ラ・ビアンクッチャ」 Op.4 No.4 サロモネ・ロッシ(1570-1630):ウィーン風の対話形式ソナタ ミケランジェロ・ロッシ(1601-1656):トッカータ第7番 / シュメルツァー:ソナタ第2番 ファリーナ(1600-1639):ソナタ「ラ・デスペラータ」 / シュメルツァー:ソナタ第4番 ル・バロクダ | ||
録音:2020年5月。若々しく大胆な演奏を聴かせるアンサンブルによる、ペストをテーマにしたATMAレーベル・デビュー盤。このアルバムのために選ばれた作曲家は全員ヴァイオリニストであり、またペストの影響を受けた人々。そのために亡くなった作曲家も含まれる。ちなみに疫病をテーマにすることは2019年9月の時点で決められていて、その後コロナが猛威を振るうことはもちろん知りえなかった。 | ||
シューマン: 森の情景 Op.82 /4つの夜曲 Op.23 / フモレスケ Op.20 |
ゾルターン・ フェイエルヴァーリ(P) | |
録音:2018年9月3日-5日、ドメーヌ・フォルジェ、ケベック。2017年のモントリオール国際音楽コンクール覇者、ゾルターン・フェイエルヴァーリのATMAレーベル・デビュー盤。ハンガリー出身の新世代の名手としてアメリカ、ヨーロッパの各地でリサイタルを開催し活躍しているピアニストが奏でる注目のシューマン。 | ||
AUDITE (独)
旧譜はこちらから 。 | ||
シューベルト:後期ピアノ作品集 Vol.3 (完結編) 〔第18番 ト長調 D.894 「幻想」/ 第19番 ハ短調 D.958 〕 |
アンドレア・ルケシーニ (P|使用楽器: Steinway D ) | |
録音:2019年10月7日-10日、ライプニッツ・ザール、ハノーファー。知性派ピアニスト、アンドレア・ルケシーニによるシューベルトの後期ピアノ作品の録音集。その最終となる第3弾が登場した。あらゆるピアノ作品の中でも孤高の存在ともいえるシューベルトの後期ピアノ作品。1826年作のピアノ・ソナタ第18番「幻想ソナタ」は全4楽章構成の優雅な大作。一方、最晩年1828年作のピアノ・ソナタ第19番はシューベルトの最高傑作に数えられる作品のひとつ。晩年のシューベルトの個性豊かな響きが充実した名作。ルケシーニが一音一音全身全霊をこめて演奏している。演奏の素晴らしさはもちろんのこと、auditeレーベルの社主にしてトーン・マイスターのルドガー・ベッケンホーフ氏による高品位の録音であることも注目。ルケシーニはマリア・ティーポの弟子で、10代でミラノ・スカラ座ディーノ・チアーニ国際コンクールに優勝し世界的な注目を集め、以来シノーポリ、アバド、シャイー、ルイージなどの指揮者の指名のもと、数々のオーケストラと共演してきた。近年はソロ活動の一方、室内楽作品への取り組みも積極的で、ヴァイオリニスト渡辺玲子やチェリスト、マリオ・ブルネロなど名だたる演奏者との共演を誇る。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲全集 Vol.6 ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.63 (原曲:弦楽五重奏曲 Op.4 ) (*) / 交響曲第2番 ニ長調 Op.36(フェルディナント・リース編曲)(#) スイス・ピアノ・トリオ[アンジェラ・ゴルベワ(Vn) アレクサンドル・ネウストロエフ(Vc) マルティン・ルーカス・シュタウプ(P)] | ||
録音:2020年6月20日-22日(*) 、2020年7月6日-8日(#)、アッペンツェル、スイス。1998年に結成され、数々のコンクール受賞歴を誇る実力派のスイス・ピアノ・トリオによるベートーヴェンのピアノ三重奏曲の全曲録音。第6集は1806年に出版された編曲作品2篇、ピアノ三重奏曲 ホ長調そして、交響曲第2番のピアノ三重奏版。弦楽五重奏曲 Op.4をフランツ・クラインハインツがピアノ三重奏版に編曲したピアノ三重奏曲 ホ長調 Op.63は、ベートーヴェン自身が校訂した作品。ベートーヴェンの作品のよき理解者であったクラインハインツらしい見事な編曲で知られる。一方、交響曲第2番をピアノ三重奏に編曲したフェルディナント・リースはベートーヴェンの弟子。この作品はリースが編曲しベートーヴェン自身が手を加え書き上げられたとされている。交響曲の実演に接する機会があまり無かった一般家庭では、当時このような編曲の需要が高くあった。ピアノ三重奏で聴く軽やかな響きがこの曲のもうひとつの魅力を伝えている。 | ||
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲 〔第1番 変ホ長調 Op.107 (1959) / 第2番 ト短調 Op.126 (1967) 〕 |
マルク・コッペイ(Vc) ローレンス・フォスター指揮 ポーランド国立放送so. | |
録音:2019年12月18日、20日、セッション/2019年12月19日、ライヴ、以上 NOSPR コンサートホール、カトヴィツェ。硬派なチェリスト、マルク・コッペイがショスタコーヴィチの2つのチェロ協奏曲を録音した。コッペイはストラスブール生まれ。パリ国立高等音楽院で学んだ後、18歳でJ.S.バッハ国際コンクールにおいて優勝し一躍世界から注目を集めることになった。その後のキャリアは華々しく、ソリストとしてはインバル、クリヴィヌ、ギルバート、佐渡裕などの指揮者と共演。また室内楽奏者としてのキャリアも充実しており、ピリス、ベロフ、デュメイ、ムローヴァ、パユなどから厚い信頼を得ている。またイザイ弦楽四重奏団(1995年から2000年)のメンバーとして数多くの録音を残している。現在はパリの国立高等音楽院で教鞭を執るほか、ザグレブソロイスツ合奏団の芸術監督として活躍の幅をさらに広げており、手兵と共演したハイドン&C. P. Eバッハのチェロ協奏曲集(AU-97716)では高い評価を得ている。また、キリル・カラビツ指揮ベルリン・ドイツso. との共演でドヴォルジャークのチェロ協奏曲(AU-97734)もリリースしている。ロストロポーヴィチに捧げられたショスタコーヴィチの2つのチェロ協奏曲は今やチェリストの必須レパートリーに数えられる名作。ショスタコーヴィチのもつ独特な世界が広がる渾身作に真っ向から挑んだコッペイの演奏は、新たな名盤呼び声高い充実の内容。ローレンス・フォスター率いるポーランド国立放送so. の演奏も実に味わい深い。 | ||
ペニーズ・フロム・ヘヴン〜アンコール作品集 フリッツ・クライスラー(1875-1962)/エリック・ライゼン編曲:ウィーン風小行進曲 モーツァルト(1756-1791):弦楽四重奏曲第3番 ト長調 K.156 〜第1楽章「プレスト」 アーサー・ジョンストン(1898-1954)/ビル・ソープ編曲:ペニーズ・フロム・ヘヴン〔黄金の雨〕 ドヴォルジャーク(1841-1904):ワルツ イ長調 Op.54 No.1 マリアーノ・モーレス(1918-2016)/ヴェルナー・トーマス=ミフネ編曲:ブエノスアイレスの喫茶店 フェリシアン・ダヴィッド(1810-1876):弦楽四重奏曲 イ長調〜第3楽章「スケルツォ.アレグレット」 モーツァルト:弦楽四重奏曲第1番 ト長調 K.80 〜第1楽章「アダージョ」 ボロディン(1833-1887):弦楽四重奏曲第2番 ニ長調〜第2楽章「スケルツォ.アレグロ」 エンリケ・フランチーニ(1916-1978)/ヴェルナー・トーマス=ミフネ編曲:やってきた女 チャイコフスキー(1840-1893):弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.11 〜第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」 ルロイ・アンダーソン(1908-1975)/ウィリアム・ジン編曲:シンコペーテッド・クロック ショスタコーヴィチ(1906-1975):バレエ音楽「黄金時代」 Op.22 〜第3曲「ポルカ」 ドヴォルジャーク:弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 Op.96「アメリカ」〜第2楽章「レント」 スティーヴィー・ワンダー(1950-) /イェルク・ヴィドモーザー編曲: Sir Duke 〔愛するデューク〕 ハイドン(1732-1809):弦楽四重奏曲第39番 ニ長調「鳥」 Op.33 No.3 〜第4楽章「フィナーレ:ロンド.プレスト」 アリアーガ(1806-1826):弦楽四重奏曲第1番 ニ短調〜第3楽章「メヌエット」 エクトル・バレラ(1914-1987) /ヴェルナー・トーマス=ミフネ編曲: El 58 ウィリアム・クリストファー・ハンディ(1873-1958)/マッテオ・ジャンマリオ編曲:セントルイス・ブルース マンデルリングSQ [ゼバスティアン・シュミット(Vn1) ナネッテ・シュミット(Vn2) アンドレアス・ヴィルヴォール(Va) ベルンハルト・シュミット(Vc)] | ||
録音:2020年6月8日-10日、クリンゲンミュンスター、ラインラント=プファルツ州。独auditeレーベルの看板アーティスト、マンデルリング四重奏団。最新盤はありそうでなかった弦楽四重奏曲の名曲を揃えたアンコール作品を集めたアルバム。今回のコンセプトはクラシックにとどまらずタンゴ、ブルースなど、ジャンルを超えた名曲を揃えていること。収録作品はモーツァルト、ハイドンの「鳥」、ドヴォルジャークの「アメリカ」、チャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」など弦楽四重奏曲の最高傑作から抜粋で録音。さらにアルバムのタイトルにもなっている「ペニーズ・フロム・ヘヴン(黄金の雨)」やスティーヴィー・ワンダーの「Sir Duke(愛するデューク)」などの名曲が並ぶ。数々の受賞歴を誇る実力派クァルテット、マンデルリング四重奏団が送る実に楽しいアルバムが完成した。マンデルリング四重奏団のアンサンブルは今回も安定感抜群。激情の中にも決して冷静さを欠かない演奏で、名門の名にふさわしい堂々たる演奏を聴かせてくれる。2015年より新メンバーに迎えられたヴィオラのアンドレアス・ヴィルヴォールはドイツのエアフルト生まれ。ワイマールの音楽学校を卒業後ヴィオラに転向し、ベルリン・ハンス・アイスラー高等音楽院にてアルフレート・リプカに師事。また、キム・カシュカシアン、クリストフ・ポッペンなど著名な演奏家から薫陶を得た。その後、国際的な音楽祭に出演するほかファウスト・クァルテットのメンバーとして、また2001年よりベルリン放送so. 首席奏者として活躍している。今後、マンデルリング四重奏団のメンバーとしての演奏も大注目のヴィオラ奏者。 | ||
CANARY CLASSICS 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)ヴァイオリニストのギル・シャハムが設立した自身のレーベル。旧譜はこちらから | ||
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.1 〔第3番 変ロ長調 K.281 /第13番 変ロ長調 K.333 /第17番 変ロ長調 K.570 〕 オルリ・シャハム(P|使用楽器: Steinway D.274 ) | ||
録音:2019年8月20-22、28日-29日、メカニクス・ホール、ウースター、マサチューセッツ州。『モーツァルトの 3 つの変ロ長調のソナタは、その創意工夫に満ちた輝きとともに非常に変化に富んでいます。それぞれの作品が個性的な響きを持っていますが、10代後半から音楽的に成熟するまでの、まるでモーツァルトの成長を明確に描いた年表のようです』(オルリ・シャハム) ギル・シャハムの妹でスタインウェイ・アーティストでもあるピアニスト、オルリ・シャハムはこれまでに兄とデュオ作品を中心に演奏・録音活動を続けてきたが、近年はソロ活動も積極的で録音でもブラームスの後期ピアノ作品集(CC-15)、またモーツァルトのピアノ協奏曲第17番、第24番を収録したアルバム(CC-18)などをリリースしている。そのオルリが最も得意とするモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲録音を満を持しての始動。第1弾は「変ロ長調」をテーマに3篇を収録している。オルリの魅力といえば色彩豊かなピアノの音色。兄ギルとのモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集(CC-01)でもその才能を高く評価されているが、近年ますます磨きのかかったクリスタルな音色を持ち味に、気高くモーツァルトを奏でる。注目の全曲録音開始。 | ||
CHALLENGE CLASSICS (蘭) 特記以外
旧譜はこちらから | ||
ロビン・デ・ラーフ(1968-):ソプラノ、バリトン、2台のハープ独奏、混声合唱と 管弦楽のためのオラトリオ「アトランティス」(ピエール・ブーレーズの追憶に) マリソル・モンタルヴォ(S) マーク・ストーン(Br) マルクス・シュテンツ指揮オランダ放送po. ルティナ・バティッチ合唱指揮オランダ放送cho. | ||
録音:2016年9月23日、ライヴ、世界初演時。オランダの現代作曲家ロビン・デ・ラーフによる大作オラトリオ。現代音楽の解釈でも高い評価を受けている名匠シュテンツの見事な指揮。 | ||
ペーテリス・ヴァスクス(1946-):作品集 ヴァイオリン協奏曲第1番「遠き光」(1996/7) (*) / ヴァイオリンと弦楽のための瞑想曲「孤独な天使」(1999, rev.2006) (#) / 平地の風景(2002) (#) /我らに平和を与え給え(1996) ダニエル・ローランド(Vn;*/#/+) マヤ・ボグダノヴィッチ(Vc;#) コンセンサス・ヴォーカリス(#/無印) トーマス・キャロル指揮(#) ベンジャミン・グッドソン指揮(#/無印) シュティフト祝祭o. | ||
録音:2019年8月24日、オルデンザール、オランダ| (*)の指揮者が記載されていないが、代理店ママ。1946年ラトヴィア生まれの作曲家ヴァスクスはクレーメルが取り上げたこともあって、割合認知度が高い現代作曲家。モーダルな音で構成された音楽は暗く儚く美しい響きに満たされた、とってもメロディアスな物。しかしピリッとした緊張感もあり、崇高な精神性を感じさせる側面を持っている。親しみやすく、かつ深く楽しめることが出来る独特な作風と言えるだろう。このCDは作曲家本人の立会いの下リハーサルと録音が行われたもので、ヴァイオリン協奏曲を中心に合唱つきの作品も収録。ヴァスクスの魅力を味わうのに最適のディスク。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏のための作品全集 ピアノ三重奏曲〔第1番−第7番/変ホ長調 WoO.38 〕/交響曲第2番 ニ長調 Op.36(ピアノ三重奏編曲版)/ アレグレット 変ホ長調 Hess 48 /変奏曲 変ホ長調 Op.44(ピアノ三重奏曲第10番)/アレグレット 変ロ長調 WoO.39 / ピアノ三重奏曲 カカドゥ変奏曲 Op.121a /三重協奏曲 ハ長調 Op.56 (*) / ピアノ三重奏曲第8番 変ホ長調 Op.38(七重奏曲 変ホ長調 Op.20からの編曲) ファン・ベーレ・トリオ [ハンネス・ミンナール(P) マリア・ミルシテイン(Vn) ギデオン・デン・ヘルデール(Vc)] ヤン・ヴィレム・デ・フリーント指揮ハーグ・レジデンティo.(*) | ||
録音:2017年-2019年|既出単売のセット化。ベートーヴェン生誕250年記念リリース!若き名手たちによる注目トリオが成し遂げたピアノ三重奏全集録音が早くもボックス・セットで登場する。ベートーヴェンが名刺代わりの「作品1」とした3曲から「大公」のニックネームで知られるこのジャンル随一の傑作まで続いていく番号付き7曲はもちろん、交響曲や七重奏曲の編曲版、変奏曲、その他ピアノ・トリオ編成の作品を抜け目なく集めた全集。ピアノ・トリオを独奏者とした三重協奏曲もしっかり収録。当レーベルの名録音技師Bert van der Wolf 氏による音作りも素晴らしく、くっきりしていながら品のある、たいへん美しい音で録られている。新時代の名全集として必携のボックスと言えるだろう。リーダー格のミンナールは1984年生まれで、エリザベート王妃国際音楽コンクール第3位など数多くの国際コンクールの入賞歴を誇るオランダの俊英ピアニスト。アンサンブルをしっかりとまとめ上げながらも、軽やかでサロン的な作品とベートーヴェンが自らの芸術を突き詰めた重厚な作品との弾き分けが巧みで、音楽の持ち味が十分に生かされている。「解放感があり陽気で遊び心にあふれた演奏がまったく爽快。聴く者に寄り添い、とても個人的なものとして響いてくる本物の室内楽がここにある」(グラモフォン誌) | ||
Nox 〜夜 シューマン:4つの夜曲 Op.23 / ロベルト・ズイダム(1964-): Nox(夜) ラヴェル:夜のガスパール / ヤナーチェク:「草陰の小径」〜第7曲「おやすみ!」 ハンネス・ミンナール(P) | ||
録音:2020年6月22日-24日。シューマンに始まり、ラヴェル、そしてオランダの現代作曲家ロベルト・ズイダムに至るまで、3世紀にわたる「夜」を描くプログラム。ハンネス・ミンナールはフォーレ・リサイタル(CC-72731)、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集(CC-72763)、ベートーヴェンのピアノ・トリオ全集(CC-72847)で注目を集める気鋭ピアニスト。今やチャレンジ・クラシックスの看板アーティスト。 | ||
寂寞〜シューマン:ピアノ作品集 アラベスク Op.18 /子供の情景 Op.15 /クライスレリアーナ Op.16 / 森の情景 Op.82 〜第7曲「予言の鳥」/3つのロマンス Op.28 〜第2番 嬰へ長調 ニーノ・グヴェターゼ(P) | ||
録音:2020年5月28日-30日、リサイタル・ホール、コンセルトヘボウ、アムステルダム。ニーノ・グヴェターゼはトビリシ生まれでアムステルダムを拠点に活躍するピアニスト。ショパン(CC-72768)、シリル・スコット(CC-72819)に続くチャレンジ・クラシックス3枚目のアルバムはシューマン。1838年から39年にかけて書かれた3つの作品を軸として構成されている。それぞれ異なる雰囲気を持った作品でありながら、どれもが作曲家個人の自伝的な側面を持った、非常にドラマチックな音楽と言える。グヴェタッゼの演奏は柔らかな優しさを持ったもので、シューマンの繊細な和声を丁寧に扱いながら、音楽に秘められた言葉を解きほぐしていく。 | ||
ベートーヴェン:交響曲&協奏曲全集 交響曲〔第1番−第9番〕/ピアノ協奏曲〔第1番−第5番〕/ 三重協奏曲 ハ長調 Op.56 /ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61 ロマンス〔第1番/第2番〕 ハンネス・ミンナール(P) リザ・フェルシュトマン(Vn) ストリオーニ三重奏団 アンマリー・クレメール(S) ウィルケ・テ・ブルンメルストローテ(A) マルセル・レイヤン(T) ゲールト・スミッツ(Br) コンセンサス・ヴォーカリス(cho.) ヤン・ヴィレム・デ・フリーント指揮ネーデルラントso. | ||
録音:2008年-2016年、エンスヘデ音楽センター、オランダ|既出単売等のセット化。ベートーヴェン生誕250年記念リリース!フリエンド指揮による交響曲と協奏曲の録音を網羅したお買い得セット。オーケストラは2006年から2017年までフリエンドが首席指揮者を務めたネーデルラントso. 。すべて当レーベルの名録音技師Bert van der Wolf 氏がサウンド・エンジニアを務めた録音でもあり、演奏・音質共に一本筋の通った説得力ある仕上がりとなっている。フリエンドはコンバッティメント・コンソート・アムステルダムとも演奏を重ねており、古楽系の演奏法に長けている。ゆえに颯爽としたテンポ感、思い切った斬り込み具合が痛快。その個性がモダーン楽器を使用したネーデルラントso. 特有のふくよかな響きと絶妙なマッチングを見せ、温かみのある風合いを持ちながらも強い表現意欲に満ち満ちているという、稀有な演奏を生み出している。奇をてらうことなく真正面からベートーヴェンのスコアに立ち向かっていく姿勢も好感が持て、「英雄」のような充実した作品ではその音楽の濃密さ、重みが十分に感じられるだろう。各所に現れる美しい管楽器のカンタービレも聴き物。ピアノ協奏曲はピアノ三重奏全曲録音でも名を上げたミンナールの独奏で、カデンツァはすべてベートーヴェンのものを使用。ヴァイオリン協奏曲はこちらもレーベルの看板アーティストであるフェルシュトマンによる独奏で、カデンツァはベートーヴェンがピアノ協奏曲用に編曲( Op.61a)した際に書いたカデンツァをシュナイダーハンがヴァイオリン用に書き直した、ティンパニ付きの珍しい物。ロマンスもしっかり収録している。 | ||
父と息子、クリストフ&ジュリアン・プレガルディエン〜編曲を含む二重唱曲集 〔編曲:ジュリアン・プレガルディエン(*/#) /ミヒャエル・ゲース(*/+) /ヘルマン・ツィルヒャー(**) 〕 フリードリヒ・ジルヒャー(1789-1860) (*) : Frisch gesungen /Ännchen con Tharau /O wie herbe ist das Scheiden /ローレライ シューベルト:魔王 D328 (#) /旅人の夜の歌 D768 (*) /夜 D983 No.4 (*) /夕映えに D799 (#) / 漁師の恋の幸せ D933 (+) /水の上で歌う D774 (#) /小人 D771 (#) / 海の静けさ D216 (#) /言い返し D865 (#) /光と恋 D352 (*) /夜と夢 D827 (#) ヘルマン・ツィルヒャー(1881-1949):2声と2つのハーモニカのための5つの二重唱曲集 ハ長調 Op.109 ブラームス(**) :太陽はもう輝かない/静かな夜に/許しておくれ、美しいお嬢さん/あの下の谷では シューマン:夜の歌 Op.96 No.1 (#) / ドイツ民謡:お星様いくつ?(*) セザール・ブレスゲン(1913-1988):おお汝静かな時よ(*) クリストフ・プレガルディエン、ジュリアン・プレガルディエン(T) ミヒャエル・ゲース(P) | ||
録音:2014年3月21日-24日、ルター福音教会、ハールレム、オランダ|旧品番: CC-72645 (HYBRID_SACD) 〔廃盤〕1956年生まれ、知性派テノールとして幅広いレパートリーで世界を魅了、2002年にはレコード・アカデミー賞を受賞したクリストフ・プレガルディエン。来日公演も多く、日本にも熱烈なファンがいる。当盤は「ファザー&サン」(父と子)と題し、息子ジュリアン・プレガルディエンと共演した編曲物中心の二重唱作品集。みずみずしくも抑えの効いた二人の声、そしてゲースの理想的なピアノで名曲が聴ける注目盤。声質は似ているが、やはり父の方がより深みのある声。「魔王」ではまさに息子役をジュリアン、魔王をクリストフが歌っていて、歌曲の世界がリアルに再現されている。 | ||
シューベルト:交響曲全集 Vol.3 交響曲第9番 ハ長調「グレイト」 D.944 |
ヤン・ヴィレム・ デ・フリーント指揮 ハーグ・レジデンティo. | |
録音:2019年11月28日-29日、ハーグ。2015年からハーグ・レジデンティo. の首席指揮者を務めているヤン・ヴィレム・デ・フリーントによるシューベルト全集録音シリーズ第3弾。大曲「グレイト」の登場。「未完成」までのシューベルトの世界とは異なった、スケール大きな曲想、巨人の如き足取り、天国的な長さで無二の魅力を持つ名作。前作までの古典的な均整美を備えた作品では清らかな響きを聴かせてきたフリエンド、今作ではその見通しのよさに加え迫力ある力強さが加わり、聴き応えのある演奏を展開している。SACDハイブリッドで音質も優秀。第1集(CC-72739)…第2番・4番「悲劇的」第2集(CC-72802)…第1番・3番・8番「未完成」。 | ||
CLAVES (瑞) 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)旧譜はこちらから。 | ||
未出版のイタリア・バロック・カンタータ集 カルロ・モンツァ(1685-1739):愛以上のものを求めて フランチェスコ・ガスパリーニ(1661-1727):そして、私にできることは ジュゼッペ・ポルジーレ(1680-1750):不幸なアリアドネ/ Ch 'io t 'adori o mia Clori / Necessita di fato フランチェスコ・マンチーニ(1661-1737): Non voglio piu catene / Va sospirando il core アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725): Lontananza non risana / Ch 'io da te mi divida ジュリエット・ド・バーンズ・ガルドンヌ(Ms) ブリュノ・コセ(Vc) パオロ・コルシ(Cemb) エマヌエーレ・フォルニ(テオルボ) | ||
録音:2019年8月、ヴェズレー、フランス。パドヴァのアントニアーナ図書館には、「カンターテ・アッラ・ヴィルトゥ・デッラ・シニョーラ・マリア・ピニャテッリ(Cantate alla virtu della SignoraMaria Pignatelli)」と呼ばれる写本が所蔵されている。18世紀初頭のカンツォーニエーレには、1700年前後のイタリアの偉大な芸術の中心地にいたローマと教皇国(ボローニャ、フェラーラ、ラヴェンナ)、ミラノ公国、ナポリ、シチリア王国、ヴェネツィアなど、17人の作曲家による48の世俗的なカンタータがあります。この未出版のイタリア・バロックのカンタータを収録したのが当アルバムで、モンツァ、ガスパリーニ、ポルジーレ、マンチーニ、アレッサンドロ・スカルラッティの作品を収録している。フランス期待のガルドンヌ独唱、古楽界屈指の名手ブリュノ・コセと実力派の演奏家が当時の世界を蘇らせる。 | ||
バルトーク: 2台のピアノと打楽器のためのソナタ Sz.110 (*) / ピアノ・ソナタ Sz.80 / 野外にて Sz.81 /舞踏組曲 Sz.77 |
チェン・チャン(P) 北村朋幹(P;*) ユリス・アゼルス、 ウェイチー・パイ(Perc;*) | |
録音:2019年11月、ラ・ショー=ド=フォン、スイス。俊英ピアニスト、チェン・チャン期待の新アルバムはバルトークを録音した。チェン・チャンは、中国出身。深?音楽院で2007年から2011年まで学び、その後テキサス・クリスティアン大学音楽学部でタマス・ウンガー氏に、ベルリン芸術大学でクラウス・ヘルヴィヒ氏にそれぞれ師事。これまでにメナヘム・プレスラー、レオン・フライシャー、パウル・バドゥラ=スコダ、ドミトリー・バシキーロフ、エリソ・ヴィルサラーゼなど世界的ピアニストから薫陶をうけている。2011年クララ・ハスキル国際コンクールで聴衆賞を受賞している。現在ヨーロッパでの活動を中心に、ルール・ピアノ・フェスティヴァル、ノアン・ショパン・フェスティヴァル、ヴェルビエ音楽祭、ベルリン国際音楽祭、モントルー・ヴヴェイ9月音楽祭など数々の音楽祭に招待されている。 | ||
アントン・ライヒャ(1770-1836): フルート、ヴァイオリンと管弦楽のためのシンフォニア・コンチェルタンテ(*) / 2つのチェロと管弦楽のためのシンフォニア・コンチェルタンテ(#) アレクシス・コセンコ(Fl;*) シュシャヌ・シラノシアン(Vn;*) クリストフ・コワン、ダヴィト・メルコニヤン(Vc;#) シュテファン・マクロード指揮リ・アンジェリ・ジュネーヴ | ||
録音:2020年3月6日-7日、6月13日-14日、エルネスト・アンセルメ・スタジオ、ジュネーヴ。ベートーヴェンと同年生まれのアントン・ライヒャ(アントニーン・レイハ)。2020年は生誕250周年となる。その記念すべき年にステファン・マクラウド率いるリ・アンジェリ・ジュネーヴが2つのシンフォニア・コンチェルタンテを収録した。ライヒャはプラハで生まれ、ボン、ハンブルク、ウィーン、パリなどで活動し最後はフランスに帰化している。15歳の頃ボンでベートーヴェンと出会い、その後も親交があったという。また、パリ音楽院の作曲法教授として、リスト、ベルリオーズ、グノー、フランクなどを教え、論家、教育者としての大きな功 績 を残している。1800年頃にボンとウィーンで作曲された2つのシンフォニア・コンチェルタンテは壮大で実に情熱的な旋律と斬新な作曲法によって、シンフォニア・コンチェスタンテという形式の革命をもたらした傑作で、ライヒャのヴィルトゥオシティと芸術性の高さを証明している。当演奏ではソリストにも注目。フルートのアレクシス・コセンコ、ヴァイオリンのシュシャヌ・シラノシアン、チェロのクリストフ・コワンとダヴィト・メルコニヤンが務めている。アニバーサリー・イヤーにふさわしい注目盤の登場。 | ||
デュエンデ グラナドス:「ゴイェスカス―恋するマホたち」〜嘆き、またはマハとナイチンゲール アルベニス:スペイン組曲第1集 Op.47 ドビュッシー:前奏曲集第1巻〜第9曲 途絶えたセレナード/前奏曲集第2巻〜第3曲 ビーニョの門 ラヴェル:鏡〜第4曲 道化師の朝の歌 / ファリャ:「恋は魔術師〜第8曲 火祭りの踊り テオ・ゲオルギュー(P) | ||
録音:2020年6月1日-3日、ラ・ショー=ド=フォン、スイス。スイス期待のピアニスト、テオ・ゲオルギューがClavesレーベルよりスペインとフランスの作曲家を組み合わせたアルバムをリリース!その構成はグラナドス、アルベニス、ドビュッシー、ラヴェル、ファリャという実に魅力的な組み合わせ。1992年、チューリヒ生まれのゲオルギューは9歳からピアノを始め、2004年にはシューマンのピアノ協奏曲でコンサート・デビューした逸材。同年、サンマリノ国際ピアノ・コンクール、フェレンツ・リスト・コンクールで優勝を果たした。また、2006年に公開された「僕のピアノコンチェルト」というスイスの映画で、ピアノだけでなく数学の才能も発揮した少年役(主役)を演じ話題となった。その後、着実にキャリアを積み、ソニー・クラシカルからCDデビューを果たしている。テクニックだけではなく、すでに独自の感性で表現するゲオルギュー。このアルバムでも聴き手に新たなインスピレーションを与えてくれる。最後に収録した「火祭りの踊り」は、ゲオルギューの今を知れる圧巻の出来。今後の活躍にも期待が高まる。 | ||
サミュエル・デュコミュン(1914-1987): ソプラノ、バス、児童合唱、混声合唱、オーケストラとオルガンのためのオラトリオ「火の収穫」 Op.63a [サラ・パジン(S) モハメド・ハイダル(B) ニコラ・ファリーヌ指揮 HEM ジュネーヴ・ヌーシャテルo.&cho.、ジャック=ダルクローズ児童cho./ 録音:2019年3月13日、16日、ヴィクトリア・ホール、ジュネーヴ、ライヴ]/ 弦楽シンフォニエッタ第2番 Op.91a [ヤン・ドブルゼレフスキ指揮ヌーシャテル室内o./録音:1984年、スイス、 RTS アーカイヴ]/ トランペットと管弦楽のためのコンチェルティーノ Op.68b [ジャン=ピエール・マセズ(Tp) ヴィクトル・デザルツェンス指揮ローザンヌ室内o./録音:1963年、スイス、 RTS アーカイヴ]/ オルガンと弦楽オーケストラのための協奏曲第2番 Op.102 [ロベール・マーキ(Org) ヤン・ドブルゼレフスキ指揮ヌーシャテル音楽院o./録音:1997年、スイス] | ||
10代の頃から作曲家として活躍したサミュエル・デュコミュン(1914-1987)は、声楽や様々な楽器の伴奏としてオルガンを使用する作品を数多く残している。当アルバムにはデュコミュンの代表作であるオラトリオ「火の収穫」をはじめ、弦楽シンフォニエッタ、コンチェルティーノ、オルガン協奏曲を収録した。デュコミュンの作品のスタイルはフランス音楽の影響を受けており、その形式はしばしば古典的な形式(フーガ、パッサカリア、ソナタ形式など)を引用している。また調性音楽に忠実ながらも、時には先入観にとらわれることなく無調性を用いている。まさにデュコミュンのオリジナルの個性を発揮した“自分だけの音楽言語 " を見つけることに成功した作曲家と言えるだろう。 | ||
CONTINUO CLASSICS (仏) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)2013年に立ち上げられたフランスのレーベル。室内楽を中心としたレパートリー。イタリアの CONTINUO RECORDS とは無関係。旧譜はこちらから。 | ||
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集 〔第1番 ト長調 Op.78「雨の歌」/第2番 イ長調 Op.100 /第3番 ニ短調 Op.108 〕 クリストフ・ジョヴァニネッティ(Vn) ミカエル・レヴィナス(P) | ||
録音:2019年12月、ムードン・スタジオ、フランス。イザイ弦楽四重奏団、エリゼ弦楽四重奏団の創設者で数多くの録音でも高い評価を集めるフランスのクリストフ・ジョヴァニネッティ。2017年には作曲家でピアニストのミカエル・レヴィナス、チェリストのエマニュエル・ベルトランとともにトリオを結成し演奏活動を展開している。当アルバムではレヴィナスとのデュオでブラームスを録音した。ジョヴァニネッティの魅力といえばなんといっても艶やかな音色。レヴィナスもその温かな音色にこたえて奏でる。アンサンブルの名手が織りなすブラームス、新たな名録音登場。 | ||
ロマンセーロ・ヒターノ カステルヌオーヴォ=テデスコ:ジプシー歌集 Op.152 (*) (フェデリーコ・ガルシア・ロルカの詩による|混声合唱とギターのための) ファリャ:粉屋の踊り / バリオス:アルハンブラの小川 / メディナ:タンギージョ グラナドス:スペイン舞曲〔第2番/第5番〕 / レン・ウィリアムズ:高地人の歌/ムーア人の織物 ガルシア・ロルカ:セビリャの子守歌 / ファリャ:「はかなき人生」〜スペイン舞曲第1番 ダニエル・ドロネー指揮コンピエーニュ・マドリガル声楽アンサンブル(*) デュオ・イザベル・ショメ・エ・ベルトラン・キャゼ [イザベル・ショメ(G;無印) ベルトラン・キャゼ(G;*/無印)] | ||
録音:2019年6月16日、サン=ジャン=オ=ボワ、オワーズ県、ライヴ。カステルヌオーヴォ=テデスコ作曲のジプシー歌集とファリャ、バリオス、グラナドス、レン・ウィリアムズなどのギター・デュオ作品を収録したアルバムの登場。カステルヌオーヴォ=テデスコといえば、朗読とギター独奏のための「プラテーロと私」が有名だが、7曲からなるジプシー歌集ではフェデリーコ・ガルシア・ロルカの詩による混声合唱とギターのための作品。温かみのある哀愁漂うギターの調べとともに混声合唱が重なり合い独特の魅力を放つ。特異な演奏形態から当録音のリリースは大歓迎と言えるだろう。また、ギター・デュオの作品も聴き逃せない。名手イザベル・ショメとベルトラン・キャゼが奏でる実に情熱的な演奏。 | ||
暗闇から光へ〜バロック時代のソナタとカンタータ〜共鳴弦付弦楽器と共に ヨハン・ヴァレンティン・メーダー(1649-1719):トリオ・シャコンヌ アントニオ・カルダーラ(1670-1736):カンタータ第6番よりアリア「恋に痛みはない」 アンリ・デュ・モン(1610-1684):アルマンド3とサンフォニー9 エクトール・ジョセフ・フィオッコ(1703-1741):「哀歌」第1番 ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767):トリオ・ソナタ イ短調 アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741):カンタータ「疑いの影が差して」RV678 テオドール・シュヴァルツコップ(1659-1732):ヴィオール、チェロと通奏低音のためのソナタ シャルロット・リュビ(S) ル・コンチェルト・ダムール [イザベル・ケリエ(パルドゥッシュ・ドゥ・ヴィオール・ダムール/ヴィオラ・ダ・ガンバ) ジャン=ピエール・ヌオー(チェロ・ダムール) マリー・ヌオー(ヴィオロン・ダムール) ブノワ・ファレ(テオルボ)] | ||
録音:2019年。フランス共鳴弦付の弦楽器のアンサンブルという類を見ない珍しいピリオド楽器アンサンブルである、ル・コンチェルト・ダムールの録音シリーズ、"コレクション・ムジカ・アンジェリカ"の第2弾。今回はソプラノ歌手を迎え、より多彩な選曲となっている。ヴィオールやチェロ、ヴィオローネに共鳴弦が付いた楽器は、「愛(アムール)の」という言葉が付けられ、そのヴェールがかかったような柔らかい音色は、まさに「愛」の名にふさわしい優しい響きがする。また今作では、ヴィオラ・ダ・ガンバ族の中でもヴァイオリンの音域までカバーするための高音ヴィオールであるパルドゥッシュ・ドゥ・ヴィオールに共鳴弦を付けた楽器の音も聴ける。18世紀に大流行し、フランス革命までは貴族たちに愛奏されていたこの楽器にえもいわれぬ響きは格別。優しい共鳴弦の豊かで温かな響きに包まれる雰囲気満点のアルバム。 | ||
COVIELLO (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
ギターと共に ファリャ:7つのスペイン民謡 / グラナドス:フェルナンド・ペリケの詩による11の古風なスペイン歌曲 ロレンソ・パロモ(1938-):マドリガルと5つのセファルディの歌 ヌリア・リアル(S) エディン・カラマーゾフ(G) | ||
録音:2018年。ギター伴奏で聴くスペインの歌曲集。ファリャとグラナドスはクラシックの名作曲家として交響的作品も書いているが、このようなまさにスペイン風な編成の音楽も逸品の味わい。世界的に活躍するソプラノのヌリア・リアルの歌声も抜群。ギターのエディン・カラマーゾフはホプキンソン・スミスにリュートを学びエスペリオンXX 、ラルペッジャータ、ヒリアード・アンサンブルなどでも弾いてきた本格派でスティングとの共演盤もあった。 | ||
17世紀ヴェネツィアの音楽 ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):ラ・ベナーリャ アレッサンドロ・ストラデッラ(1639-1682):シンフォニア第22番 ジョヴァンニ・バッティスタ・ブオナメンテ(16世紀後半-1642):3つのヴァイオリンのためのソナタ第2番 マルコ・ウッチェリーニ(ca.1610-1680):アリア「ベルガマスカ」 ダリオ・カステッロ(ca.1590-ca.1650):ソナタ〔第4番/第10番〕 ミケランジェロ・ロッシ(ca.1601/02-1656):トッカータ第9番 ダリオ・カステッロ:ヴィヴァルディ(1678-1741):チェロ協奏曲 ハ短調 RV.401 フランチェスコ・トゥリーニ(1589-1956):第2旋法による3声のソナタ ベッレロフォンテ・カスタルディ(1580-1649):我流のアルペッジャータ ビアージョ・マリーニ(1594-1663):3声のソナタ「ラ・フォスカリーナ」/ソナタ「ラ・モニカ」 アンサンブル・コロリート | ||
録音:2019年。科学が飛躍的に発展した17世紀は、音楽もまた革新があった。1600年以降バロック・オペラが登場し豊かな感情表現がみられるようになり、それは器楽作品の在り方にも波及していく。ヴェネツィアで花開いた器楽音楽の隆盛は「言葉の無いオペラ」に例えられるほどの表現力を持った。「いきいきと、色彩豊かな」という意味を持つ「Ensemble Colorito」が、その名の通りの華やかな演奏を聴かせる。 | ||
シューマン:交響曲全集 Vo.2 〔第3番 変ホ長調「ライン」 Op.97 / 第1番 変ロ長調「春」 Op.38 〕 |
マルクス・ボッシュ指揮 カペラ・アクイレイア | |
録音:2018年10月26日-27日。これまでブラームス、ブルックナー、ドヴォルジャークの交響曲録音を完成させて高い評価を得ているボッシュ。シューマンも2・4番がすでにリリースされているので今作で4人目の作曲家の交響曲録音が完成。スリムな編成っきりした響きを持つカペラ・アクイレイアの演奏は透明度が高い分、細かなニュアンスが手に取るように分かり、シューマンの陰影に富んだ音楽が色彩豊かに鳴り響く。 | ||
ビーバー:技巧的で楽しい合奏 パルティータ〔第1番 ニ短調/第5番 ト短調/第2番 ロ短調/第6番 ニ長調/ 第3番 イ長調/第7番 ハ短調/第4番 変ホ長調〕 ムジカリッシェ・ガルテン | ||
スコルダトゥーラ(変則調弦)を駆使した「技巧的で楽しい合奏」。スコルダトゥーラを誰よりも使いこなした偉大なヴァイオリニスト、ビーバーの面目躍如ともいえる華やかな音響に満ちた曲集。高い音に調弦すればテンションが上がって緊張度が増し、低い音に調弦にすれば余裕のある響きとなり柔らかな空間が広がる、そんな楽器の特性がそのまま音楽に反映されているようなバラエティに富んだ内容。 | ||
イギリスのコネクション ヒューバート・パリー(1848-1918):交響的変奏曲 グランヴィル・バントック(1864-1946):異教のシンフォニー ピーター・マックスウェル・デイヴィス(1934-2016):5つのクレーの絵 〔十字軍/異国の庭/さえずり機械/ステンドグラスの聖人/パルナッソスへ〕 ダグラス・ボストック指揮アールガウso. | ||
録音:2018年9月22日-25日、ライヴ。ボストックによる、ライフ・ワークの一つとも言えるイギリスの管弦楽作品集。パリーの「交響的変奏曲」はブラームス、ドヴォルジャーク、エルガーといった管弦楽による変奏曲の名手の伝統を汲む見事な構成力を持った作品。バントックの「異教のシンフォニー」はアルカディアの古代神話的な世界を彷彿とさせる印象的な音楽。P. M. デイヴィスの「5つのクレーの絵」はクレーの絵画に創造力を刺激された作曲家による詩的なミニアチュア。 | ||
アンドレアス・N.タルクマン:三びきのこぶた オッフェンバック/アンドレアス・N.タルクマン編:オペレッタ「にんじんの王さま」 ジュリ・テツラフ(ナレーション) フィリップ・バッハ指揮 マイニンガー・ホーフカペレ、マイニンガー・カントレイ児童cho. | ||
1956年ハノーファー生まれの作曲家、アンドレアス・N.タルクマンによる「三びきのこぶた」はドイツ語のナレーションと室内管弦楽のための音楽で、良く知られたおとぎ話がかわいらしく手の込んだ音楽によって短篇映画のように奏でられる。登場する子豚はおっちょこちょいなポルキー、夢見がちなローザ、現実的なリュッセル。それぞれフルート、オーボエ、クラリネットで描き分けて表現される。登場人物の野菜たちがひと悶着を起こすオッフェンバックの「にんじんの王さま」はユーモアあふれるおとぎ話でありながら風刺的な側面を持つ一風変わった作品。これもタルクマン編曲版で、アルバムを通して統一感のある響きになっている。 | ||
ジェフスキ:暴動の歌(2016) | トーマス・コッチェフ(P) | |
チリの革命歌を主題に書かれた有名な「不屈の民」変奏曲の続編と言える作品。抑圧された者たちの革命・暴動・反乱といったテーマが素材となっていて、強制収容所で書かれた歌や農民の反乱の歌など、様々な地域の革命歌がピアノで奏でられる。 #2021年1月追記:当アイテムは国内代理店より『レーベルで生産の目途が立たず商品のご用意が出来ないことが判明したため、申し訳ございませんが発売を中止させていただきます。』とのアナウンスが成されています。当店では現地からのお取り寄せを続けていますが、流通在庫限りとなる可能性があり、今後入手できなくなった場合はご容赦下さい。 | ||
CYBELE (独) 特記以外
旧譜はこちらから。 | ||
J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ BWV.1001-1006 (ヴィオラ版) アティッラ・アルデミール(Va|使用楽器: Pellegrino de Micheli, 1560 ) | ||
バッハが好んで嗜んだ弦楽器であるヴィオラを用いての、バッハの無伴奏ヴァイオリン全曲録音。バッハゆかりの地ケーテンにある聖アグヌス教会での収録。CYBELEレーベルならではのバイノーラル録音を含む高品質SACDハイブリッド盤で、美しい音響が余すことなく捉えられている。アティッラ・アルデミールは1975年イスタンブール生まれ。2017年4月よりMDRso. の首席ヴィオラ奏者を務めている。 | ||
ドレイヤー、デトリ、ヴィヴァルディ:独奏楽器と通奏低音のためのソナタ集 ドメニコ・マリア・ドレイヤー(17-18世紀): リコーダーと通奏低音のためのソナタ ハ長調/オーボエと通奏低音のための第6ソナタ イ短調 ルイ・デトリ(17-18世紀):フルートと通奏低音のためのソナタ ハ短調 ドメニコ・マリア・ドレイヤー:オーボエと通奏低音のための〔第5ソナタ ト短調/第2ソナタ ハ長調〕 ヴィヴァルディ(1678-1741):リコーダー、ファゴットと通奏低音のためのトリオ・ソナタ イ短調 レナータ・ドゥアルテ(リコーダー/Ob) アリーン・ジルベライシュ(Cemb) リカルド・ラポポルト(Fg) アンナベッレ・ルイーズ(Vc) | ||
ヴィヴァルディと、同時代の知られざる作曲家による管楽器の活躍するソナタ集。ドメニコ・マリア・ドレイヤーはフィレンツェの作曲家で、明瞭なリズムとヴィルトゥオジティが魅力。ルイ・デトリはフランスの作曲家で、フランス風の優雅な緩徐楽章とイタリア的な急速楽章が同居した音楽になっている。CYBELEレーベルならではのバイノーラル録音を含む高品質。 | ||
LA DOLCE VOLTA (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)2011年3月に立ち上げられたフランスのレーベル。年間に5つの新録音をリリース、他に2010年 惜しまれつつ幕を閉じたカリオペ・レーベルの音源も再リリースが開始されたが、別の会社が「カリオペ」の名とロゴを使用して旧譜を含むリリースを再開、さらに別のもう一社が CALLIOPE 音源のリリースを開始しており、どのような分担になっているのかは不明。 旧譜はこちらから。 | ||
最後のドビュッシー 12の練習曲/エレジー/ 聖セバスティアンの殉教(アンドレ・カプレ編曲)/ 燃えさかる炭に照らされた夕べ |
フィリップ・ビアンコーニ(P) | |
録音:2020年1月3日、6日、 Arsenal-Metz en Scenes (Grande Salle) 。フィリップ・ビアンコーニによる香り高いドビュッシー。2012年には「前奏曲集」全2巻を録音し、今回はドビュッシーのピアノ音楽の極致ともいえる「練習曲集」を録音した。ドビュッシーは「練習曲集」において、リズム・響き・形式・構造の実験をきわめて大胆に推し進めることになる。それはドビュッシーの到達点でもあり、未来への扉を開く一手だったともいえるだろう。ドビュッシーは自身の音楽上の進歩に決して背中を向けず、それによって自身の作風を豊かにし続け、同時に新たな扉を開き、その極みこそが「練習曲集」で追求された凄まじい急進主義となる。カップリングには、アンドレ・カプレの編曲による「聖セバスティアンの殉教」、内省的で、物悲しい「エレジー」、そしてボードレールの詩(「バルコニー」)の一節にちなんだ「燃えさかる炭が照らす夕べ」を収録。これまでドビュッシーの円熟期の幕開けを告げる作品(「版画」「映像」ほか)、「前奏曲集」全曲を録音したビアンコーニだからこそ表現しうる渾身の演奏を聴くことが出来る。 | ||
ベートーヴェン/リスト編曲:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」(2台ピアノ版)
セドリック・ペシャ、フィリップ・カサール(P|使用楽器:ベヒシュタイン) | ||
録音:2020年1月20日-25日、テルデックス・スタジオ、ベルリン。ベートーヴェン・イヤーの2020年、さまざまなディスクが登場しているが、もうひとつの豪華注目盤が登場する。リストが2台ピアノ用に編曲した第9を、スイスの若手ペシャとフランスのベテラン、カサールが2020年1月にセッション録音。そもそもは、ベートーヴェン・イヤーに何をやろうかと思案していたカサールが、ハルモニア・ムンディからリリースされていたミシェル・ダルベルトが弾くリスト編曲の田園交響曲を聴き、ヒントを得たとのこと。第9にそそられたが、独奏版よりも効果的で迫力ある2台版を選び、昔この曲を演奏したことがあるというペシャとの録音が実現した。ペシャはかつて経験のある第1ピアノを、カサールは第2ピアノを担いたが、両方とも恐るべき難曲で体力的にも奏者を疲労困憊されるだけでなく、オーケストラの各楽器や声楽までピアノで表現するため、音色の変化やペダリングにも細心の注意が必要。それゆえ準備に1年かけ、何度も合わせたうえでの録音となった。ペシャは小津安二郎の映画を熱愛し、その影響がバッハ演奏解釈にも現われていると自認しているが、第9にも現われているか興味津々。また歌手の伴奏にも定評のあるカサールはさすが声楽を熟知していて、フィナーレの独唱も合唱もまるで声のように耳へ届来る。ピアノはカサール鍾愛のベヒシュタインを使用 。深みのある美しい響きにも注目。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 〔第21番 ハ長調 Op.53「ヴァルトシュタイン」/第29番 変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィーア」〕 テオ・フシュヌレ(P) | ||
録音:2019年10月28日-30日、アルスナル・ホール、シテ・ミュジカル=メス。2018年ジュネーヴ国際コンクールで第1位に輝いたテオ・フシュヌレによるベートーヴェン。コンクールの本選の演奏終了直後、ラ・ドルチェ・ヴォルタ・レーベルのディレクターとエレベーター内で偶然一緒になり、そこで録音の話になったという。演目は、フシュヌレが録音したいとずっと思っていたハンマークラヴィーア、そして同じくベートーヴェンの実験的な姿勢が驚くほどふんだんに盛り込まれた「ヴァルトシュタイン」という組み合わせ。特に「ハンマークラヴィーア」で聴かせる勢いとメリハリ、そして詩的な音楽はフシュヌレのこれからの活躍を予感させるに十分な輝きを放っている。テオ・フシュヌレ・・・1994年生まれ。その繊細で詩的なタッチと、すでに円熟みをおびた演奏によって、他の同世代の演奏家たちの中でも抜きんでた存在として定評を得ている。パリ国立高等音楽院で、プラネス、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェらに師事。2013年、ガブリエル・フォーレ国際コンクール第1位。2018年、トリオ・メシアンのメンバーとしてリヨン国際室内楽コンクールで第1位おより5つの特別賞を贈られている。2018年11月にジュネーヴ国際コンクールで第1位に輝いた。「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジーク・クラシック」の新人賞(器楽奏者部門)にノミネートされるなど、活躍と注目度抜群の奏者。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 〔第5番 ニ長調 Op.70 No.1「幽霊」/第7番 変ロ長調 Op.97「大公」〕 フィリップ・カサール(P) アンヌ・ガスティネル(Vc) ダヴィド・グリマル(Vn) | ||
録音:2019年11月4日、6日、 Arsenal-Metz en Scenes(Salle de L'Esplanade)。長年にわたり共演を重ねている3人によるベートーヴェン。あえて常設トリオとせずに個々の自由を尊重し、高い理想掲げて演奏してきた3人だからこそ、ルーティンワークとは無縁の新鮮かつ先入観のない演奏が繰り広げられている。3人はここ数年ベートーヴェンの作品に熱心に取り組んでいた。録音に当たっては、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲を最も象徴する2作品を選んだという。そしてじっくりと作品と向き合うなかで、ベートーヴェンの堅固な構造はもちろんのこと、夢幻的な側面も強く感じ、それをベートーヴェンの心の奥底の孤独な声としていかに音楽を表現するかに重点を置いたという。3人の音楽性を補い合い、その相違を建設的な道筋をへて、より親密にテンポや呼吸を合わせ、細部に至るまで妥協せずに作り上げた演奏を聴くことができる。 | ||
ヒーローズ ウォルトン(1902-1983):ヴィオラ協奏曲 グウェナエル・マリオ・グリジ(1989-):オン・ザ・リール プロコフィエフ(1891-1953)/ヴァディム・ボリソフスキーによるヴィオラとピアノ版/ ジャン=ピエール・ヘック管弦楽編曲:ロメオとジュリエット(ヴィオラと管弦楽のための組曲) 〔イントロダクション/少女ジュリエット/騎士たちの踊り/バルコニーの情景/ジュリエットの死/マキューシオ〕 アドリアン・ラ・マルカ(Va) クリスティアン・アルミンク指揮リエージュpo. | ||
フランスの俊英ヴィオラ奏者アドリアン・ラ・マルカ。ヴィオラと管弦楽のための作品の録音で登場。名曲ウォルトン、そしてラ・マルカがリエージュ・フィルのレジデント・アーティストを務めていた時に委嘱し、ラ・マルカが初演したグリジによる新曲、そしてプロコフィエフのロメオとジュリエット、という3作品。グリジはベルギー出身の作曲家。幼い頃観た映画の音楽に魅了され、作曲を志する。21歳で Tactus 賞を受賞、リエージュ・フィルハーモニーのレジデンス・コンポーザーを務めるなど、早熟の天才。それぞれ明確なストーリーがあり、いわばヴィオラが主人公(HERO)の1篇の映画を見ているような気分になる1枚。 | ||
EPRーCLASSIC 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)ベルギーの EVIL PENGUIN RECORDS 傘下のクラシック・レーベル。 旧譜はこちらから。 | ||
ベートーヴェンと彼のフレンチ・ピアノ ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 第2楽章〜「アンダンテ・コン・モート(第2部)」 ルイ・アダン(1758-1848):「コンセルヴァトワールのピアノ教本」〜練習曲第48番/ ピアノ・ソナタ ハ長調 Op.8 No.2 ベートーヴェン: 「エロイカ」のスケッチブックからの練習曲/ ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 Op.53 「ヴァルトシュタイン」〜第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」/ アレグレット WoO.56 /アンダンテ・グラツィオーソ・コン・モート WoO.57 / ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 Op.53 「ヴァルトシュタイン」より 〔第2楽章「アレグレット・モデラート/プレスティッシモ」/ イントロダクション「アダージョ・モルト」(ボーナス・トラック)〕/ ピアノ・ソナタ第22番 ヘ長調 Op.54 /ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」 ダニエル・シュタイベルト(1765-1823):ピアノ・ソナタ ト長調 Op.64 トム・ベギン(Fp|使用楽器:クリス・マーネ、2006年製作〔モデル: ベートーヴェン所有、エラール・フレール製、1803年製作〕、調律=430Hz) | ||
録音:2019年2月11日-15日、アカデミーザール、シント=トロイデン、ベルギー。ベートーヴェン・イヤーにふさわしいディスクがEVIL PENGUIN RECORDSからもリリース!ベートーヴェンが所有していたエラール社のピアノのレプリカを用いたトム・ベギン渾身の録音。1803年10月、ベートーヴェンは新しいピアノと出会いた。それはベートーヴェンにとってはじめての外国製のピアノで、エラール・フレール(エラール社)が献呈した68鍵、5オクターブ5度のフランス製の楽器だった。この楽器はシリアルナンバー133が付番されており、これは1797年以降にパリのエラール社が製造した133台目のものであることを示している。ベートーヴェンはこの楽器に魅了され、これまで触れてきたウィーンの楽器の音色とタッチの違いに驚き、新たな作品を書き上げた。トム・ベギンはベートーヴェンが新しい楽器を手に入れて間もなく書き始めた1803年から1807年までのピアノ・ソナタ第21番「ヴァルトシュタイン」、第22番、第23番「熱情」を主軸に、ベートーヴェンと同時代に生きたダニエル・シュタイベルトのピアノ・ソナタ ト長調 Op.64 (1805年作曲)とルイ・アダンのピアノ・ソナタ ハ長調 Op.8 No.2 (1801年作曲)を演奏。ベートーヴェンと彼の楽器を通した興味深いアルバムが完成した。レプリカを製作したのは歴史的ピアノの修復で世界的に有名なベルギーのピアノ製作者、クリス・マーネによる物。見事に作り上げたこのレプリカで、ベートーヴェンが思い描いた世界に誘う。136ページにも及ぶ充実のブックレット(英語)には楽器の写真もふんだんに掲載されている。また、このブックレットにはベートーヴェンが所有していたエラールの楽器についての動画が見られるQRコードもついている。非常に貴重な資料としても注目。 | ||
リメインズ〔遺物〕 ストラヴィンスキー:イタリア組曲 アウエルバッハ:24の前奏曲 より〔第2番 イ短調/第3番 ト長調/第4番 ホ短調/第8番 嬰ヘ短調/ 第10番 嬰ハ短調/第11番 ロ長調/第14番 変ホ短調/第15番 嬰ハ長調〕 シューベルト:幻想曲 ハ長調 D.934 ジョラント・ド・マエヤー(Vn) ニコラース・ケンデ(P) | ||
録音:2019年7月19日-21日、フラジェ、スタジオ1、ブリュッセル。1984年ブリュッセル生まれの女性ヴァイオリニスト、ジョラント・ド・マエヤーと1981年アントワープ生まれのピアニスト、ニコラース・ケンデは2003年以来コンビを組み活動しているが、2016年リリースの「クロイツェル・ソナタ」に次ぐ第2弾アルバム「リメインズ(遺物)」が登場。急激に変化する世界に過去の遺物がどのように刺激を与え、影響を与えているかを作品で描いている。ストラヴィンスキー、レーラ・アウエルバッハ、シューベルトの3作がとりあげられている。ストラヴィンスキーの「イタリア組曲」はイタリア・バロックの旋律素材に基づくバレエ「プルチネッラ」を、友人のヴァイオリニスト、ドュシュキンの助けでヴァイオリンとピアノの作品に編曲した物。アウエルバッハの代表作「24の前奏曲」はJ.S.バッハからショパン、スクリャービン、ショスタコーヴィチへ続く伝統を今日の感覚で蘇生させた物。ストラヴィンスキーは革命時にロシアから亡命した最初のひとり、アウエルバッハは旧ソ連から亡命した最後のひとりで、さらにアルエルバッハは身寄りのないアメリカでまず世話になったのがストラヴィンスキーの息子という深い因縁も含んでいる。どちらも生まれ育ったロシアとの切れぬ縁を感じさせる。シューベルト最晩年の大作「幻想曲」には初期の歌曲「キスを送らん」に基づく変奏が含まれている。これもシューベルトが人生の最後に、若き日の甘い遺物をふたたび夢見るようで感慨深いものがある。マエヤーとケンデのフレッシュな演奏が光る。 | ||
EVIDENCE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)APARTÉ の妹的な役割を担い、フランスの若手を中心としたリリースのレーベル。 旧譜はこちらから。 | ||
マーラー:大地の歌 |
ヴィオレッタ・ウルマーナ(Ms) クリフトン・フォービス(T) ジャン=クロード・カサドシュ指揮 リール国立o. | |
録音:2008年6月、サン=ドニ大聖堂、サン=ドニ音楽祭、ライヴ。今や巨匠の感のあるジャン=クロード・カサドシュが手兵リール国立o. とマーラーの「大地の歌」を披露。独唱をリトアニアのヴィオレッタ・ウルマーナとアメリカのクリフトン・フォービスというオペラ界のスターが演じているのも注目。リール国立o. の明るい音色と軽みも独特。 | ||
クロード・ル・ジュヌ:春 おおバラよ、花の女王よ/さあ、緑美しい5月/可愛いブルネットの娘/私の眼は眺めるのをやめない/美しいつばめ/ あなたの前で私は茫然となる/ナイチンゲールの歌/愛と言う者は誰しも/美しい花は僕のもの/フランシーヌ、ロジーヌ/ ファンタジア第1番/輝かしい栄光と名誉は/恋は苦悩と苦痛でしかない/愛よ、おまえはいつ生まれたのか ドミニク・ヴェラール指揮アンサンブル・ジル・バンショワ | ||
録音:2019年9月、アットスタット。ヴェラール率いるアンサンブル・ジル・バンショワ、結成40周年を迎えた彼ら待望の新譜は、フランドル楽派を代表する作曲家ル・ジュヌの傑作「春」。彼らの魅力を全開できるルネサンス期ポリフォニー合唱を存分に堪能出来る。そのピュアで明るい響きに癒される。「春」はル・ジュヌの死後1603年に出版された全39曲からなるシャンソン集。クプレとルフランが交互に現れる構成で、曲により声部の配置を変え豊かな表現を引き出している。クレマン・ジャヌカンらの伝統と新しい様式を結び付けた、当時としては画期的な作品集だった。フランス語の発音をリズムの長短に置き換えることで、拍子がひんぱんに変わるが、かのメシアンは「音楽史上最も美しいリズムの記録」と激賞している。 | ||
FIRST HAND RECORDS 特記以外 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから。 | ||
ミラーズ〜 21世紀アメリカのピアノ三重奏曲集 ジラード・コーエン(1980-):大釜のまわり(2016) レイナルド・モーヤ(1984-):ゴーストライター変奏曲(2015-16) ジェニファー・ヒグドン(1962-):甘き愛(2013) (*) ソフィア・ベリモヴァ(2000-):ティターニアと彼女の組曲(2014) ウィリアム・デイヴィッド・クーパー(1986-):バベルの水辺で(2010) ヤクブ・チュピンスキ(1981-):黒い鏡(2013-14) ライサンダー・ピアノ三重奏団 [イタマール・ゾルマン(Vn) マイケル・カッツ(Vc) リザ・ステパノワ(P)] サラ・シェーファー(S;*) | ||
録音:2018年|全曲世界初録音。2020年に結成10周年を迎えるライサンダー・ピアノ三重奏団による、First Hand Recordsレーベルのデビュー・アルバム。ピアノ・トリオという古典的な編成でありながら、今世紀に書かれた真新しいアメリカの作品を集めた刺激的な作品集。注目すべきは、グラミー賞受賞作曲家ジェニファー・ヒグドンが作曲した「甘き愛」。ソプラノのサラ・シェーファーが参加し音楽に花を添える。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.1 〔第8番 ハ短調「悲愴」 Op.13 /第5番 ハ短調 Op.10 No.1 / 第6番 ヘ長調 Op.10 No.2 /第7番 ニ長調 Op.10 No.3 〕 アダム・ゴルカ(P) | ||
録音:2019年1月。アダム・ゴルカは1987年テキサス生まれで、家はポーランドの音楽家系。18歳でベートーヴェンの32曲のピアノ・ソナタを初めて演奏して以来、その作品に魅了され研究に没頭してきた。フライシャー、ブレンデル、シフ、ペライアなどの巨匠にも学び、2011年にはベートーヴェンのピアノ協奏曲全5曲を演奏。2020年、ベートーヴェン生誕250年を祝い彼のピアノ・ソナタ全曲録音シリーズがスタート。第1弾は「悲愴」と、同時期に書かれた Op.10を収録している。グラウンドピアノのソノリティを活かしきった優秀録音。 | ||
Requiebros カサド:レクエイブロス / グラナドス/カサド編曲:「ゴイェスカス」〜間奏曲 ファリャ/モーリス・マレシャル編曲:スペイン民謡組曲 オリヴィエ・サッシャ・フリック(1973-): Chasse au moment (2011, rev.2012) (*) ラヴェル/ポール・バズレール編曲:ハバネラ形式の小品 / 細川俊夫(1955-):リートIII (2007) フォーレ/カザルス編曲:夢のあとに / サン=サーンス:「動物の謝肉祭」〜白鳥 シューマン:民謡風の5つの小品 Op.102 / サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート ロ短調 Op.43 ロハン・デ・サラム(Vc) 山本純子(P) | ||
録音:2012年4月7日-8日、シュトゥットガルト| (*):世界初録音。 ロハン・デ・サラムは現代音楽の分野で活躍する名チェリストで、アルディッティ四重奏団のメンバーとしても知られている。11歳でカサドに師事し、カザルスとバルビローリにも学んだ。カサドの「レクエイブロス」は師カザルスのために書かれた作品。ロハン・デ・サラムはカサド本人のこの曲の演奏も何度となく聴いたと言う。ファリャとラヴェルはカサドと親交があった人物で、その他の作曲家も関わりのある人々でまとめられたプログラムとなっている。細川俊夫の「リートIII」は2010年の武生国際音楽祭でロハン・デ・サラムと山本純子によって初演された楽曲。 | ||
J.S.バッハ: 6つのパルティータ BWV.825-830 |
小川麻子(Cemb) | |
録音:2020年8月6日-7日、9月2日-3日、ロンドン。ロンドンを拠点にソリストや通奏低音奏者として活動する小川麻子によるバッハの6つのパルティータ全曲。軽やかな響きのチェンバロで明快にかつ滋味豊かにバッハの対位法の綾を解きほぐした好演。プロモ動画httpS; / Youtu. be / G1_Bm7WOD8M「プロフィール」イギリスを中心に、ソロ、通奏低音、ディレクションなど幅広く演奏活動を行う。ギルドホール音楽院にて、バロックレパートリー講師を務め、装飾法、通奏低音、バロック奏法などを指導する。2008年よりロンドン・ヘンデルフェスティヴァルに、レギュラーで出演し、ソロ、アンサンブル、通奏低音、伴奏などを演奏。近年は、ドイツのハーレ・ヘンデルフェスティバルにも招かれ、ソロや、歌手との共演で、リサイタルを行なった。また、ロンドン・ヘンデル・ミュージアムで行なわれている演奏会シリーズには定期的にソロ、アンサンブルで出演、ブリティッシュ・チェンバロ協会主催のソロリサイタルも行う。近年は、セント・マーティン・イン・ザ・フィールド教会などにて、ブランデンブルク協奏曲5番を弾き振りし、好評を得た。2016年よりゴルトベルク変奏曲を、ロンドン・セント・アン教会バッハフェスティヴァル、近江楽堂、などイギリスと日本の各地で演奏、また2018年にはゴルトベルク変奏曲のCD をレリース。 "彼女は、バッハの多声部書法のディテイルを全て明確に浮き彫りにしてゆく。その着実な歩みは、エネルギッシュで、リズムの躍動感や、鮮やかなバッハのインヴェンションに溢れている。『小川は細部を、鮮やかに表現しつつ、しっかりと壮大な全体像の中に組み込みながら着実なペースで弾き進めていくー(略)』と批評家ロバート・フジル氏に高く評された。バロック講師として声楽コーチングも行い、これまでに指導、共演した歌手達は、ホルヘ・コロラド・ナヴァッロ、ナザン・フィケット、エミリー・アトキンソンなど、高い評価を受け、ヨーロッパを中心に活躍している。 | ||
ヘンデル:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための作品集 ヘンデル:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ 〔ト短調 HWV.364b /ト長調(アジズ編曲|原曲:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 HWV.372)〕/ 伝・ヘンデル/J.J.クレス(1685-1728)作曲?: ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための「カッセル・ソナタ」第5番 ニ長調(*) サント=コロンブ2世:ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲 ホ短調〜前奏曲 ヘンデル:チェンバロ組曲第1集第4番 ホ短調 HWV.429(ムファット版) ヴィオラ・ダ・ガンバのための前奏曲 ニ短調 (アジズ編曲|原曲:チェンバロ組曲第2集第4番 ニ短調 HWV.437 〜前奏曲)/ ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための組曲 ニ短調 (アジズ編曲|原曲:チェンバロ組曲 ニ短調 HWV.448 )/ ィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ハ長調 イブラヒム・アジズ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) 山本満寿美(Cemb) | ||
録音:2019年10月25日-27日、ロンドン| (*):世界初録音。様々な編成、様々なジャンルの音楽を手掛けたヘンデルだが、ヴィオラ・ダ・ガンバとのつながりはあまり語られることはない。このアルバムではヘンデル作とされるオブリガート・チェンバロ付きソナタや新発見の「カッセル・ソナタ」世界初録音が含まれ、また編曲を通して、ヘンデルの音楽をガンバで奏でることが試みられている。当時は楽器を替えて演奏することも一般的に行われており、ガンバの市民権もまだまだあったので、このような音が実際に響いていたことも十分に考えられる。ヘンデルの美しく歌うような旋律がガンバの古雅なる音色で奏でられる、珍しくも魅惑的なアルバム。 | ||
驚異の棚 Vol.1 ヨハン・ヨーゼフ・ヴィルスマイヤ(1663-1722): 変則調弦ヴァイオリンと通奏低音のためのパルティータ(ソナタ) ホ長調(*) ガスパロ・ヴィスコンティ(1683-1731):ヴァイオリンと通奏低音のための2つのソナタ〔ハ短調/ヘ長調(*) 〕 ヨハン・フリードリヒ・シュレイフォーゲル(fl.1707-1749): ヴァイオリンと通奏低音のための3つのソナタ〔ホ短調/ニ短調/変ホ長調(*) 〕 キンガ・ウイスザスジ(Vn) トム・フォスター(Cemb) | ||
録音:2020年3月14日-16日、ロンドン| (*):世界初録音。ドレスデンのシュランク2世のコレクションをもとにしたシリーズ第1弾。シュランク2世はピゼンデルの所有していた楽譜や、ヨーロッパ中を旅し自ら筆写した譜面などを数多く所蔵していた。今作では後期バロックの多様性に富んだヴァイオリン・ソナタが取り上げられていて、奇抜な幻想性が病み付きになりそう。世界初録音も収録されている。未知の世界を開く驚異の書棚に迫る注目シリーズ。演奏者の二人はイングリッシュ・コンサートのメンバーとしても活躍する名手。 | ||
メンデルスゾーン:チェロとピアノのための作品全集 チェロ・ソナタ〔第1番 変ロ長調 Op.45 /第2番 ニ長調 Op.58 〕/ 無言歌 ニ長調 Op.109 /アッサイ・トランクイッロ(アルバムの一葉) ロ短調/協奏的変奏曲 ニ長調 Op.17 ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:幻想風ソナタ ト短調/カプリッチョ 変イ長調 ジョエル・マローシ(Vc) エスター・ウォーカー(P) | ||
録音:2020年2月27日-3月1日。フェリックスとファニーのメンデルスゾーン姉弟が残したチェロとピアノのための作品を網羅したアルバム。モダーン・ピアノ伴奏でこの全曲を録音したCDはこれが初かと思われる。「無言歌」と「アッサイ・トランクイッロ」は1960年代に発見された美しい小品。チェロのジョエル・マローシはチューリヒ生まれ。バーゼル音楽院でハインリヒ・シフに師事した経歴を持っている。 | ||
HANSSLER 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから 。 | ||
シューマン:ピアノ独奏曲全集 Vol.14 〜変奏曲集 クララ・ヴィークの主題による10の即興曲 Op.5 /ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲 (*) / フリッケン男爵の主題による幻想曲と終曲/創作主題による6つのやさしい変奏曲 ト長調/ 「鐘」(パガニーニ「ラ・カンパネッラ」)の主題による変奏曲(*) /ベートーヴェンの主題による変奏曲(*) / シューベルトの主題による変奏曲「あこがれのワルツの変奏曲」/ ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲/ショパンの夜想曲による変奏曲/ 交響的練習曲 Op.13 /主題と変奏(最後の楽想による幻覚の変奏曲) 変ホ長調 フローリアン・ウーリヒ(P|使用楽器: Steinway D ) | ||
録音:2019年9月5日-9日、メニューイン・ホール、 UK | (*):世界初録音。ドイツの実力派ピアニスト、フローリアン・ウーリヒ。シューマン生誕200周年の2010年に開始したピアノ独奏曲全曲録音、その最終となる第14集がついにリリースされる。当全集は屈指の実力派ウーリヒの録音ということだけでなく、初稿や世界初録音の作品を多く有した" 真の全集"ということでも注目されている。2019年に収録された第14集のテーマは「変奏曲」。フリードリヒ・ヴィークに献呈された「クララ・ヴィークの主題による10の即興曲」、交響的練習曲の初稿にあたる「フリッケン男爵の主題による幻想曲と終曲」、ショパンの夜想曲第5番 嬰ヘ長調 Op.15 No.2の主題による「ショパンの夜想曲による変奏曲」など、シューマンの変奏曲を余すことなく収録。なお、「ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲」、「「鐘」の主題による変奏曲」、「ベートーヴェンの主題による変奏曲」は世界初録音となる。フローリアン・ウーリヒの卓越した技術と表現力で完成させたシューマンのピアノ独奏曲の全貌が遂に日の目を見ます。 | ||
ハイドン:交響曲全集 Vol.24 〔第63番 ハ長調「ラ・ロクスラーヌ」 Hob.I: 63 /第38番 ハ長調 Hob.I: 38 / 第37番 ハ長調 Hob.I: 37 /第9番 ハ長調 Hob.I: 9 〕 ベンヤミン・シュピルナー指揮ハイデルベルクso. | ||
録音:2018年5月、バート・デュルクハイム、ドイツ。颯爽としたピリオド・アプローチがたまらないハイデルベルクso. によるハイドンの交響曲全曲録音シリーズ。鬼才トーマス・ファイが率いて録音を進めて来たが、2014年に自宅で転倒し重傷を負ってしまったために録音がストップしていた。その後ベンヤミン・シュピルナー指揮のもと2016年より録音を再開し、シリーズ第23集に続く第24集の登場となる。第24集には交響曲第9番、第37番、第38番、そして第63番「ラ・ロクスラーヌ」の4篇を収録。全て ハ長調の作品。ファイが当団と創り上げてきたハイドンの交響曲の世界をシュピルナーが受け継ぎ、ノンヴィブラート奏法と激烈アプローチとのコントラストが実に鮮やかな演奏を聴かせてくれる。 | ||
ショスタコーヴィチ: チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40(ヴィオラ版|ヘルテンシュタイン編曲)/ ヴィオラ・ソナタ ハ長調 Op.147 ファイト・ヘルテンシュタイン(Va) ミンツェ・キム(P|使用楽器: Steinway D-274 ) | ||
録音:2020年3月12日-14日、フェステブルク教会、フランクフルト。1985年生まれの俊英ヴィオリスト、ファイト・ヘルテンシュタインがショスタコーヴィチに挑戦!ヘルテンシュタインが編曲したチェロ・ソナタ、そしてヴィオラ・ソナタを収録した。ヘルテンシュタインはジュネーヴ音楽院において今井信子にヴィオラを師事し、2009年第1回東京国際ヴィオラ・コンクールにて第3位並びに聴衆賞を受賞した若手実力派。ヴェルビエ音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭、そしてヴィオラスペースに参加している。ここ数年は今井信子のアシスタントとして小樽・ヴィオラマスタークラスに参加しており、日本でもおなじみの演奏家。2011年から2017年までバーゼルso. の首席ヴィオラ奏者を務め、さらに2015年10月よりドイツ・デトモルト音楽大学の教授として後進の育成に尽力を注いでいる。ショスタコーヴィチのチェロ・ソナタはヴィクトル・ルヴォヴィチ・クバツキーの勧めにより1934年に作曲、同年クバツキー、ショスタコーヴィチにより初演された。一方、ショスタコーヴィチの最後の作品、ヴィオラ・ソナタは、ベートーヴェン四重奏団のフョードル・ドルジーニンに献呈された。この作品は死の直前にしたショスタコーヴィチの陰鬱とした持ちながらもショスタコーヴィチらしい他曲からの音形の引用など、その謎めいた世界が魅力。ヘルテンシュタインが辛口な味わいを出しながら演奏している。 | ||
アルベルト・エムシ:セファルディ民謡集(全曲) 〔第1集 Op.7 /第2集 Op.8 /第3集 Op.13 /第4集 Op.18 /第5集 Op.22/第6集 Op.34 /第7集 Op.41 / 第8集 Op.44 /第9集 Op.45 /第10集 Op.51 〕/5つのユダヤの歌 Op.25 /ユダヤのスケッチ「喜びの日は来る!」 テヒラ・ニニ・ゴルトスタイン(S) ヤーシャ・ネムツォフ(P) | ||
アルベルト・エムシはトルコ生まれのイタリアの音楽家。1928年から30年間エジプトのアレキサンドリアのユダヤ教会で音楽監督と合唱長を務めていたため、中央の音楽界に登場することは無かった。エムシはユダヤ人としてのアイデンティティが強く、南欧系ユダヤ人セファルディの民謡を生涯に232曲収集、うち60曲にピアノ伴奏を付けて「ユダヤ民謡集」として出版した。そのうち20曲を、ゴルトスタインとネムツォフは2018年9月にヘンスラー・レーベルからリリースしたが、今回全曲盤で再登場する。もちろんオリジナルのピアノ伴奏版による全集は世界初録音となる。エムシはこの仕事を1920-30年代に行ったが、当時の前衛的な音楽観とは無縁な物悲しくも美しいものが多く、BGMとしても最高。ドイツや東欧のユダヤ音楽とは異なるラテン風味も魅力。ゴルトスタインの美しい声に聴き惚れるが、20世紀ユダヤ音楽の大権威ヤーシャ・ネムツォフがここでも素晴らしい仕事を繰り広げている。 | ||
水にまつわるフルートとハープのための音楽 ジャン・クラ(1879-1932):フルートとハープのための組曲 マルク・ベルトミュー(1906-1991):フルートとハープのための3つのテーマ ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):フルートとハープのための3つの印象 アルベルト・ツァーベル(1834-1910):ハープのための「噴水」 Op.23 ベルナール・アンドレ(1941-):フルートとハープのための7つの小品「アルギュ」 ドビュッシー(1862-1918):フルートのための「シランクス」 L.129 武満徹(1930-1996):フルートとハープのための「海へ」〔夜/白鯨/鱈岬〕 ウィリアム・オルウィン(1905-1985):フルートとハープのための幻想ソナタ「ナイアデス」 アントニア・シュライバー(Hp) アリャ・ヴェルカヴェルフ(Fl) | ||
録音:2020年4月8日-10日、ケルン。このアルバムは現在ケルン・ギュルツェニヒo. の首席奏者をつとめるアリャ・ヴェルカヴェルフとアントニア・シュライバーが演奏したフルートとハープのために書かれた水にまつわる作品集。その作曲家も実に多様。近年再評価されているジャン・クラにはじまり、マルク・ベルトミュー、ウジェーヌ・ボザ、アルベルト・ツァーベル、ベルナール・アンドレ、ドビュッシー、武満徹、ウィリアム・オルウィンの作品を収録している。アントニア・シュライバーはバイエルン州生まれ。ミュンヘン、ウィーン、リヨンで学び、2008年から2011年までウィーン国立歌劇場、VPOのハープ奏者として活躍。現在、ケルン・ギュルツェニヒo. の首席ソロ・ハープ奏者をつとめている。一方、スロベニアのフルート奏者アリャ・ヴェルカヴェルフは、リュブリャナの音楽アカデミーで学んだ後、16歳の若さでウィーン音楽大学に入学した逸材。その後、イタリアのロレンツォ・ペローシ・アカデミーにて名フルート奏者ペーター・ルーカス・グラーフのもとで研鑽を積んだ。2006年のバンベルクso. の首席フルート奏者としてプロとしてのキャリアを開始。その後、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo.、シュトゥットガルトpo. で演奏し、2010年よりケルン・ギュルツェニヒo. の首席フルート奏者をつとめている。 | ||
牧歌 グラズノフ:牧歌 Op.103 / ショパン:舟歌 Op.60 / モシュコフスキ:牧歌 Op.94 No.3 エルガー/マルコム・ケンジー編曲:弦楽セレナード Op.20 / グリーグ:君を愛す Op.41 No.3 プロコフィエフ:「シンデレラ」 Op.97 〜アダージョ / シューベルト/リスト編曲:君こそわが憩い アーン:ナイチンゲール狂乱 より 〔テルプシコーレの祭/エグランティーヌ王子の夢/踊る女牧神/フローラの目覚め/幻影/パリの朝〕 エルガー:牧歌 Op.4 No.1 アール・ワイルド:ガーシュウィンの歌による練習曲 〔エンブレイサブル・ユー/誰かが私を愛している/私の好きな人〕 ソフィヤ・ギュリバダモワ(P) | ||
録音:2018年10月18日-19日、ペテルブルク・ラジオ局。1981年モスクワ生まれのソフィヤ・ギュリバダモワはアメリカのピアニスト、ジェイムズ・トッコに長年師事し、若い女性らしからぬオタクなレパートリーによるCDで注目されている。最新アルバムは「牧歌」と題された小品集。ここでの「牧歌」は深く、単に自然や平和のみならず幼少期の記憶や他者への愛など、個人的で内なる感情を意味している。選曲は凝っていて、ショパンの「舟歌」やグリーグ自編の「君を愛す」以外はかなり珍しい作品や版が集められている。グラズノフの「牧歌」は作曲者晩年の作で、穏やかで美しい調べの下には計り知れない感情やドラマを孕んでいる。エルガー最初期の「牧歌」は「愛の挨拶」を思わす優しい感情に満ちているが、驚きなのは「弦楽セレナード」をマルコム・ケンジーによるピアノ独奏編曲で全曲披露している。また、レイナルド・アーンの大作「ナイチンゲール狂乱」から6曲を選んでいるのも絶妙。美しい「エグランティーヌ王子の夢」が入っているのが嬉しい限りだが、これを十八番にした往年のピアニスト、マグダ・タリアフェロが恩師トッコの師で、ギュリバダモワは孫弟子であることに誇りを感じているのを証明している。アール・ワイルドの「ガーシュウィンの歌による練習曲」は、彼女がトッコに師事するキッカケとなったコンサートで彼が弾いた曲。非常な難曲だが、彼女の見事な指さばきを堪能出来る。 | ||
モーツァルト:宗教曲集 ヘンデル/モーツァルト編曲:オラトリオ「メサイア」HMV.56, K.572 [ドナ・ブラウン、コルネリア・カリッシュ(S) ロベルト・サッカ(T) アラステア・マイルズ(B) ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、バッハ・コレギウム/1991年、シュトゥットガルト]/ ミサ曲 ハ長調「クレド・ミサ」K.257 /レジナ・チェリ K.276 /アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618 / テ・デウム・ラウダムス ハ長調 K.141 /創造主の御母よ K.277 /ラウダーテ・ドミヌム K.339 [バルバラ・シュリック(S) エリカ・シュミット=ヴァレンティン(A) クレメンス・ビーバー(T) トーマス・クヴァストホフ(Br) クラウス・クヌッベン指揮ケルン・ギュルツェニヒ室内o.、 リンブルク大聖堂少年cho./1991年5月、シュトゥットガルト]/ ミサ曲 ハ短調 K.427(復元:ヘルムート・エーダー)/ベネディクトゥス/ホサナ [クリスティーネ・エルツェ、イボルヤ・ヴェレビチュ(S) スコット・ヴィア(T) オリヴァー・ウィドマー(B) ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊、バッハ・コレギウム/1991年、シュトゥットガルト]/ レクイエム K.626[マリア・シュターダー(S) ヘルタ・テッパー(A) ヨーン・ファン・ケステレン(T) カール・クリスティアン・コーン(B) カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハo.&cho./1961年11月、ミュンヘン]/ キリエ ニ短調 K.341[ニール・ステュアート(T) ハンス=ディーター・シェーネ(Org) コリン・デイヴィス指揮 ドレスデン・シュターツカペレ、ドレスデン国立歌劇場cho.、他/1998年10月3日-4日、ドレスデン、聖十字架教会、ライヴ]/ 戴冠式ミサ K.317[マルゴ・ギヨーム(S) マルギット・コベック(A) ヨハネス・フェーヤーベント(T) エヴァルト・カルデヴィーアー(B) ギュンター・ヴァント指揮ケルン放送so.&cho./1952年7月25日、モノラル]/ 主日のためのヴェスペレ ハ長調 K.321[ブリギッテ・デューラー(S) ユリア・ハマリ(A) ヴェルナー・クレン(T) 大橋国一(B) ギュンター・ヴァント指揮ケルン放送so.&cho./1968年11月22日、WDR 第1ホール、ケルン]/ ミサ・ソレムニス ハ長調 K.337 [クリスティーネ・エルツェ(S) バルバラ・ヘルツル(A) アンドレアス・シューリスト(T) ヨアヒム・ゲブハルト(B) ハンス・ルドルフ・ツェベレイ指揮ミュンヘン・レジデンスo./1991年、シュトゥットガルト] 聖体の祝日のためのリタニア 変ホ長調 K.243[マーガレット・マーシャル(S) コルネリア・ヴルコップ(A) ギュンター・ヴァント指揮バイエルン放送so. & cho. /1982年、ミュンヘン] | ||
独プロフィルおよびヘンスラー・レーベルの音源を中心としたモーツァルトの宗教曲集が登場!リリングの録音の中でも誉れ高き名演、モーツァルト編曲によるヘンデルの「メサイア」は、ウィーンの音楽愛好家の男爵から私的上映用に編曲を依頼され、トランペットの大胆なアレンジなど聴きどころがたくさんある。この他、クラウス・クヌッベン率いるケルン・ギュルツェニヒ室内o.、リンブルク大聖堂少年合唱団による「クレド・ミサ」、ヴァントの「戴冠式ミサ」、リヒターの「レクイエム」など名演が揃ったお買い得なセット。 | ||
ヘンデル:宗教曲集 オラトリオ「メサイア」HWV.56(英語版) [シビッラ・ルーベンス(S) インゲボルク・ダンツ(A) ジェイムズ・テイラー(T)トーマス・クヴァストホフ(B) ヘルムート・リリング指揮オレゴン・バッハ祝祭o.&cho./1997年7月12日-15日、オレゴン]/ オラトリオ「サウル」HWV.53 [キルステン・ブレイズ(S;ミカル) エリザベト・ケウシュ(S;メラブ) ダニエル・テイラー(CT;ダヴィデ) ノーマン・シャンクル(T;ヨナタン) マルクス・アイヒェ(B;サウル) ヘルムート・リリング指揮 シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム、ゲヒンゲン聖歌隊/2007年1月27日-29日、シュトゥットガルト]/ オラトリオ「アレクサンダーの饗宴」HWV.75 [アネタ・ミハーリョヴァー、ヤナ・マモノヴァ、岡村知由紀(S) ルチア・ドゥショニョヴァー、 カロリーナ・シコラ(Ms) ベンジャミン・ブラン(T) ヴィアール・ヴィトル(B) ロルフ・ベック指揮 シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭o.&cho./2009年3月20日-23日、シュロス・キール]/ オラトリオ「ベルシャザル」HWV.61 [シルヴィア・スタールマン(S) ヘレン・ラープ(Ms) ハイドルーン・アンカーセン(A) ヴィルフリート・ヨアヒム(T) ヘルゲ・ビルケランド(B) ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト室内o.、ゲヒンゲン聖歌隊]/ ディティンゲン・テ・デウム HWV.283 [ドロテー・フリース(S) マティアス・レクスロート(CT) トーマス・クーリー(T) ライムント・ノルテ(B) ウルリヒ・シュテッツェル指揮ハノーファー・ホーフカペレ、シーゲン・バッハcho.、他]/ 「サムソン」 HWV.57 より(*) 〔皆既月食/ Thus when the sun from's watry bed 〕 「ヨシュア」 HWV.64 〜 O hatt ich Jubels Harf (#) /「セルセ」 HWV.40 より(*) 〔オンブラ・マイ・フ/裏切った男を〕/ 「エジプトのジュリアス・シーザー」HWV.17 〜 Svegliatevi nel core (*) [エルンスト・ヘフリガー(T;*) マリア・シュターダー(S;#)カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハo.] *DVD オラトリオ「メサイア」HWV.56(モーツァルト編曲|字幕:英) [ドナ・ブラウン(S) コルネリア・カリッシュ(Ms) ロベルト・サッカ(T) アラステア・マイルズ(B) ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム、ゲヒンゲン聖歌隊/1991年] | ||
録音・収録:[/内]。ヘンスラー・レーベルの音源を中心としたヘンデルの宗教曲集が登場!その中心はヘルムート・リリングの誉れ高き名演で構成されており、オラトリオ「メサイア」(1997年録音)、オラトリオ「サウル」、オラトリオ「ベルシャザル」など、充実の作品が揃った。リリング率いるシュトゥットガルト・ゲヒンガー・カントライ、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウムの優れたアンサンブルと長年積み重ねた深い音楽性が結実した演奏で、オラトリオの名作の真髄に迫っている。また今回のセットではモーツァルト編のメサイアのライヴ映像も収録。当ライヴは1991年、シュトゥットガルト近郊、エルヴァンゲン教区教会にて収録された物。ウィーンの音楽愛好家の男爵から私的上映用に編曲を依頼されたモーツァルト編曲版はトランペットの大胆なアレンジなど聴きどころがたくさんある。長らく廃盤だっただけに当セットでの復活は嬉しい限り。 | ||
クリスティアン・カンナビヒ(1731-1798):メロドラマ「エレクトラ」 (台詞:ヴォルフガング・ヘリベルト・フォン・ダールベルク男爵) イザベル・レッドファーン(エレクトラ) ベルント・シュミット(オレスト) ジグルン・ボルントラーガー(ソルダート) イゾルデ・アッセンハイマー(カイロン)他 フリーダー・ベルニウス指揮シュトゥットガルト・ホープカペレ、シュトゥットガルト室内cho. | ||
録音:2019年2月24日、シュトゥットガルト、ライヴ。1770年代にフランスに生まれ、その後ドイツ語圏でも成功しさらに19世紀にはアメリカでも流行した音楽劇の一形態「メロドラマ」。恋愛物語を題材とした感情の起伏を誇張した感傷的な劇がその特徴。作曲家、ヴァイオリニストのクリスティアン・カンナビヒ(1731-1798)はマルティン・フリードリヒ・カンナビヒ(1675-1759)の息子で、マンハイム楽派最大の作曲家の一人。生涯200曲に上る作品を残し、マンハイム宮廷楽団の最盛期にその指導に当たった人物。今回ベルニウスは1781年に作曲されたマンハイムの言葉を用いたメロドラマ「エレクトラ」(台詞はマンハイム国民劇場総監督を歴任したヴォルフガング・ヘリベルト・フォン・ダールベルク男爵作)を演奏。知られざる名作に光を当てるベルニウス渾身のライヴ。 | ||
テ・デウム ブラウンフェルス:テ・デウム Op.32[レオニー・リザネク(S) ヘルムート・メルヒェルト(T) ヘルマン・ヴェルナー(Org) ギュンター・ヴァント指揮ケルン放送so./1952年、ライヴ] ベルリオーズ:テ・デウム Op.22[ニール・ステュアート(T) ハンス・ディーター・シェーネ(Org) コリン・デイヴィス指揮ドレスデン・シュターツカペレ、ドレスデン国立歌劇場cho.、他/1998年10月3日-4日、ライヴ] ドヴォルジャーク:テ・デウム Op.103 [ミカエラ・カウネ(S) ペーテル・ミクラーシュ(B) ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム、シュトゥットガルト聖歌隊/1997年] ブルックナー:テ・デウム WAB.45 [パメラ・コバーン(S) インゲボルク・ダンツ(A) クリスティアン・エルスナー(T) フランツ・ヨーゼフ・ゼーリヒ(B) ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/1996年] ナウマン:テ・デウム[ヘルベルト・ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデン、ドレスデン国立歌劇場cho.] ヘンデル:テ・デウム ニ長調「デッティンゲン・テ・デウム」 HWV.283 [ドロテー・フリース、チェチーリエ・フース(S) マティアス・レクスロート(CT) トーマス・クーリー(T) ライムント・ノルテ(B) ウルリヒ・シュテルツェル指揮ハノーファー宮廷o.、シーゲン・バッハcho.、他/2000年] ビゼー:テ・デウム[アンジェラ・マリア・ブラージ(S) クリスティアン・エルスナー(T) ディートリヒ・ヘンシェル(Br) ハンス・ルドルフ・ツェベレイ指揮ミュンヘンso.、ミュンヘン・モテットcho./1996年] | ||
録音:[/内]。独ヘンスラー・レーベルからのお買い得セットのシリーズ。今回は「テ・デウム」の作品を集めた4枚組でブラウンフェルス、ベルリオーズ、ドヴォルジャーク、ブルックナー、ナウマン、ヘンデル、ビゼーの作品をおさめている。テ・デウムとは「Te Deum laudamus(われ、汝を神とほめまつる)」にはじまる賛歌で、すべてのラテン賛歌の中で最も普遍的に用いられている。そのため、多くの作曲家がこの作品を残しており、その名作は今日も多く演奏されている。巨匠ギュンター・ヴァントが1952年に行ったブラウンフェルスの「テ・デウム」のライヴ録音は作曲者のヴァルター・ブラウンフェルス(1882-1954)が70歳を迎える年に行われた記念すべき演奏会を収録した物。第一次世界大戦で辛苦を経験した後に才能を開花させたブラウンフェルスは、後期ロマン派への傾きを強く感じさせる独特の作風で一躍注目を集めた音楽家。ブラウンフェルスの音楽性を高く評価し、戦後は彼の作品の演奏に積極的であったヴァント。中でも「テ・デウム」は、「ブラウンフェルスのテ・デウムはものすごい作品」と絶賛していたことでも知られる大作で、ワーグナーやブルックナーの響きも思わせる壮大なハーモニーに圧倒される。ベルリオーズのテ・デウムは空間の効果と壮大な規模による圧倒的な音響という点で「レクイエム」と双璧を成す物。キリスト教への信仰をもたなかったベルリオーズにとっては宗教色以上に、セレモニアルな巨大で特殊な編成による演奏効果にその特徴があると言える。オルガン、オーケストラ、3声部をもつ2群の合唱、さらには600人の児童合唱という途方もない編成とその配置に、異常ともいえる独特の空間の感覚が冴え渡っている。オルガンはオケと対峙し、児童合唱も2群の合唱とは分離され、オケはオケ、オルガンはオルガンとして独立して用いられている。冒頭のオケの全奏と、これに続くオルガンの重低音から洪水のように押し寄せる大音響。 | ||
HORTUS (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから(発売が古いものには廃盤があり、2021年1月現在、旧譜は新代理店からアナウンスされていないため入荷までにお時間がかかります)。 | ||
ブラームス:ピアノ作品集 シューマンの主題による変奏曲 嬰ヘ短調 Op.9 / 2つのラプソディ Op.79 / 7つの幻想曲 Op.116 /4つの小品 Op.119 |
マッテオ・フォッシ(P) | |
録音:2014年、イタリア。HORTUSレーベルの看板アーティスト、マッテオ・フォッシによるブラームスのピアノ作品集。 | ||
シューマン:ピアノ作品集 クライスレリアーナ Op.16 / 色とりどりの小品 Op.99 / 天使の主題による変奏曲 WoO.24 |
マッテオ・フォッシ(P) | |
録音:2015年12月15日-16日、ファツィオリ・コンサートホール、サチーレ、ポルデノーネ、イタリア。 HORTUSレーベルの看板アーティスト、マッテオ・フォッシによるシューマンのピアノ作品集。 | ||
シューベルト:ピアノ作品集 さすらい人幻想曲 ハ長調 Op.15, D760 /3つのピアノ曲 D.946 / ピアノ・ソナタ〔第15番 ハ長調「レリーク」 D.840 /第8番 嬰ヘ短調 D.571 〕 マッテオ・フォッシ(P) | ||
録音:2016年、ファツィオリ・コンサートホール、サチーレ、ポルデノーネ、イタリア。HORTUSレーベルの看板アーティスト、マッテオ・フォッシによるシューベルトの「さすらい人幻想曲」、未完のソナタ第8番、第15番「レリーク」、そして3つのピアノ曲を収録したアルバム。 | ||
モーツァルト: ヴァイオリン・ソナタ(*) 〔第27番 ト長調 K.379 /第21番 ホ短調 K.304 /第28番 変ホ長調 K.380 〕/ 幻想曲〔ニ短調 K.397 /ハ短調 K.475 〕(1785) 宇山=ブヴァール康子(Fp) ステファニー・ポーレ(Vn;*) | ||
いわゆる「ヴァイオリン・ソナタ」というジャンルにおいてもモーツァルトは大きな変化を齎した。それはJ.S.バッハを除くバロック時代の作曲家のように、鍵盤楽器の和音をベースにし、ヴァイオリンが独奏的なスタイルをとる形ではなく「ヴァイオリン伴奏つきのピアノ・ソナタ」として、2人の主人公を対等な立場に置き、音楽の“対話 " を展開していった。当アルバムではそんなモーツァルトのヴァイオリン・ソナタの傑作、そしてフォルテピアノのための幻想曲を収録。演奏の宇山=ブヴァール康子は東京藝術大学器楽科オルガン専攻卒業後、1976年に渡仏。その間、オルガンをエドゥアール・スーベルビエル、ミシェル・シャピュイ、クラヴサンをユゲット・ドレフュスに師事した。その後、フォルテピアノに魅了され、パリ国立高等音楽院にてヨス・ファン・インマゼールに師事し、在学中にオルガンとクラヴサンにおいて国際コンクールで2度の優勝を果たした実力派。現在、トゥールーズ地方音楽院にてクラヴサン、フォルテピアノの教授、トゥールーズのサン・ピエール・デ・シャルトリュー教会でオルガン奏者を務めており、ミシェル・ブヴァールの夫人としても知られる。 | ||
リスト: オルフェウス S.98(ルイ・ロビヤール編曲)/ コラール「アド・ノス、アド・サルタレム・ウンダム」による幻想曲とフーガ/ 「詩的で宗教的な調べ」〜葬送(ロビヤール編曲)/ リヒャルト・ワーグナーの墓に S.135 /コンソレーション第4番 S.172 トマ・オスピタル(Org) | ||
録音:2016年、サントゥスタシュ教会。フランス期待のオルガニスト、トマ・オスピタル。これまでにオリヴィエ・ラトリー、ミシェル・ブヴァールなど、フランスのオルガン界の重鎮から薫陶を得たオスピタルは最難関のひとつフランス・シャルトル国際コンクールをはじめ、ヨーロッパのコンクールで次々に優勝、入賞を重ねてきた実力派。25歳でラジオ・フランス・コンサートホール及びフランス最大のパイプオルガンを誇るサントゥスタッシュ教会のオルガニストに就任している。2019年1月には武蔵野市民文化会館のリサイタルに登場し、圧倒的なテクニックで聴衆を魅了した。当アルバムではオール・リスト・プログラムに挑んだ。演奏技術はもちろんのこと、豊かな表現力が求められるリストの難曲を自由自在のテクニックを武器に圧倒的な演奏を披露している。 | ||
フランク:コラール〔第1番 ホ長調/第2番 ロ短調/第3番 イ短調〕 フランク/シャルル・トゥルヌミール編曲: 歌劇「ユルダ」 Op.4, FWV.49 より〔新郎新婦の行進/エルミーヌの歌〕/ 歌劇「ジゼル」 FWV.50 〜第2幕前奏曲 ヨアン・タルディヴェル(Org) | ||
録音:2016年、ムーラン大聖堂、アリエ県。フランス期待の若き名オルガニスト、ヨアン・タルディヴェルがフランクの3つのコラールを録音した。3つのコラールはフランク最晩年1890年に作曲したオルガン曲でフランクが完成させた最後の作品。名オルガニストでもあったフランクがオルガンビルダーのカヴァイエ=コルが製作した手鍵盤3段を擁する最新鋭のオルガンから着想を得て作曲した。豊かな響きと祈りに満ちたこの作品はフランクの傑作であることはもちろんのこと、オルガン作品の頂点に君臨する圧倒的な存在感を示している。この他、フランクに作曲を師事したシャルル・トゥルヌミール(1870-1939)が編曲したフランクの歌劇「ユルダ」そして「ジゼル」の作品も収録している。演奏のヨアン・タルディヴェルは1982年生まれ。これまでにミシェル・ブヴァール、オリヴィエ・ラトリーなどフランスの名だたるオルガニストに師事してきた。パリ地方音楽院、リュエイユ=マルメゾン音楽院、そしてパリ国立音楽院で学んだ後、パリとコペンハーゲンの王立音楽院にて、名オルガニスト、ビーネ・ブリンドーフのもとで北ドイツのバロック音楽のレパートリーについて学んだ。現在はブリュッセル王立音楽院にてベルナール・フォクルールとともにオルガン科で教鞭を執っている若き演奏家。 | ||
J.S.バッハ:フーガの技法 | ヴァンサン・グラピ(Org) | |
録音:2008年、フルーリー修道院、ロワレ。バッハの「フーガの技法」は対位法芸術の最高峰であり、バッハ書法の究極とも言うべき作品。グラピはオルレアンでフランソワ=アンリ・ウバール、パリでマリー=クレール・アラン、リヨンでルイ・ロビヤールに師事した。パリ市主催国際コンクール(2002年)とシャルトル国際オルガン・コンクール(2004年)で優勝、2020年現在ブロワ大聖堂の専属オルガニストを務めている。 | ||
ショパン: 4つのマズルカ Op.6 /幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66 /4つのマズルカ Op.30 /即興曲第1番 変イ長調 Op.29 / 4つのマズルカ Op.33 /即興曲第2番 嬰ヘ長調 Op.36 /3つのマズルカ Op.50 /即興曲第3番 変ト長調 Op.51 / 3つのマズルカ Op.59 /子守歌 変ニ長調 Op.57 /4つのマズルカ Op.68 〜第4番 ヘ短調 マッテオ・フォッシ(P) | ||
録音:2018年、ファツィオリ・コンサートホール、サチーレ、ポルデノーネ、イタリア。HORTUSレーベルの看板アーティスト、マッテオ・フォッシによるショパンのマズルカと即興曲を組み合わせたアルバム。 | ||
サン=サーンス: 幻想曲〔第1番 変ホ長調/第2番 変ニ長調 Op.101 /第3番 ハ長調 Op.157 〕/7つの即興曲 Op.150 ヨアン・タルディヴェル(Org) | ||
録音:2018年、サン=ミシェル大聖堂、ボルドー。サン=サーンスによるオルガン作品は、日本では演奏機会は少ないものの実に魅力的なものばかり。3つの幻想曲、そして7つの即興曲はサン=サーンスらしい煌めく旋律と堂々たる響きが融合した作品。演奏のヨアン・タルディヴェルは1982年生まれ。 HORTUSレーベルからはフランクのコラール集/他(HORTUS-147)がリリースされている。 | ||
ジュアン・アラン(1911-1940):オルガン作品集 組曲 AWV 86 /世俗的な前奏曲〔第1番 AWV 57 /第2番 AWV 58 〕/ 小品 AWV 37 /3つの舞曲 AWV 119 /アリア AWV 120 トマ・モネ(Org|使用楽器:カヴァイエ=コル製、大オルガン) | ||
録音:2018年、ノートルダム・ドートゥイユ教会、パリ。1911年生まれ、1940年に戦死したフランスの作曲家ジャン・アラン。父アルベールはギルマンやヴィエルヌに師事した作曲家・オルガニスト、また一番下の妹はマリー=クレールは言わずと知れた20世紀を代表する名オルガニスト。ジャンはその短い生涯ながら魅力的な室内楽、歌曲、そしてオルガン作品を残した。ここに収録されたオルガン曲はジャンの聴き手の魂揺さぶる名曲揃い。演奏のトマ・モネはフランス国立高等音楽院、リヨン国立高等音楽院にて研鑽を積んだオルガニスト。2003年にアンジェで開催された芸術アカデミーでのオルガンコンクールでの優勝をはじめ数々のコンクールでの入賞歴を誇る。レパートリーの中心は19世紀から現代まで、とりわけフランスの作品を得意としている。当演奏ではノートルダム・ドートゥイユ教会に据え付けられたカヴァイエ=コルの大オルガンを用いて演奏している。 | ||
17 & 18世紀の声楽とリュート、ヴィオールの作品集 キャンピオン:アリア集第2巻 Op.5 〜アポロ!願わくばあなたこそ/コリンナがリュートに歌う時 パーセル:劇音楽「エディプス、テーベの王」 Z.583 〜つかの間の音楽/ 新しいグラウンド ホ短調 ZT 682 /ユリア、お前のいわれなき軽蔑の目は ミラヌッツィ:苦しみのない愛はない/空気のような曖昧さ / ビュイソン:前奏曲 / カンプラ:ヴィアンと竪琴 作曲者不詳:パッサカリア・デッラ・ヴィータ/リゼットが大好き マレ:ヴィオール曲集第5巻 組曲 イ短調 より〔アルペッジョによる前奏曲/ロンドー〕 カスタルディ:誰が、わたしに幸せを見出そうか カヴァッリ:歌劇「アポロとダフネの愛」〜第3幕「アポロの嘆き」 ユレル:もし酒場に行くことがあったなら / ピッチニーニ:アレマナと呼ばれるこのフランスの空気 モンテヴェルディ:マドリガーレ集第7巻〜チェトラの調べに合わせて ビーバー:パッサカリア / ル・カミュ:このボカージュでは何も聴こえない フランシスコ・ハビエル・マニャリチ(歌/ヴィオール) マルコ・オルヴァ(歌/リュート) | ||
楽器を演奏しながら歌うという古来の伝統を受け継いだ形で演奏。収録作品は17世紀から18世紀にかけてのフランス、イタリア、イギリスのレパートリーから選曲。 | ||
ジャン・カルタン(1906-1931): フランソワ・ヴィヨンの3つの詩(*) /トリスタン・クリングソルの5つの詩(*) / 3楽章のソナチネ/3つの夏の歌(*) /2つのマラルメのソネット(*) / ソナチネ(ピアノ独奏版)/ダンテへのオマージュ/詩篇第22篇(*) カエリグ・ボシェ(T;*) トマ・タケ(P) | ||
録音:2019年8月5日-6日、9月3日-5日、ヨンヌ県、フランス。結核のため夭折したジャン・カルタンのテノールとピアノのための作品、及びピアノ作品を集めたアルバム。父エリ・カルタン(1869-1951)、兄アンリ・カルタン(1904-2008)はともに高名な数学者であった。ジャン・カルタンは1924年にパリ音楽院に入学し、マルセル=サミュエル・ルソー、ノエル・ギャロン、ポール・デュカに師事し、オリヴィエ・メシアンやモーリス・デュリュフレと同じクラスで学んだ逸材。師のポール・デュカが彼の音楽を高く評価し、励ましていたとされる。その才能豊かなカルタンだが結核を患っていたため、1932年3月26日、わずか25歳の時に未完の作品を残してこの世を去ってしまった。テノールのカエリグ・ボシェとピアノのトマ・タケはカルタンの作品に強い感銘を受け、これまで録音されることのなかった作品を含む声楽曲とピアノ曲を収録した。作風はデュカやルーセルの影響を感じさせるものでありながらも、カルタン独自の世界感も確立している。 | ||
天国から地上へ〜セザール・フランクの時代に フランク(1822-1890):前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18 /チェロとオルガンのためのメランコリー(*) / コラール第3番 イ短調/奉納唱 ハ短調 クレマン・ロレ(1833-1909):12の小品〜シャコンヌ / フランソワ・ブノワ(1794-1878):奉納唱 ハ長調 サン=サーンス(1835-1921):チェロとオルガンのための祈り Op.158 (*) アレクサンドル・ギルマン(1837-1911):凱旋行進曲 変ホ長調 Op.34b /前奏曲 変ホ長調 Op.41 No.1 テオドール・サロメ(1834-1896):ロマンス Op.59 / ウジェーヌ・ジグー(1844-1925):10の小品〜メヌエット レオン・ボエルマン(1862-1897): ゴシック組曲 Op.25 より〔ノートルダムの祈り(チェロとオルガン版)(*) /トッカータ〕 フランク・ブザングラン(Org) エステル・ブザングラン(Vc;*) | ||
録音:2019年/サン=ジェネ・ド・ボルドー礼拝堂、ボルドー。ロマン派の時代、オルガン作品には変化が起こった。それはバロック時代の作品の中心であった宗教的な側面は残しながらも17世紀から18世紀にかけての作品には華やかさが加わり、ピアノやオーケストラ作品からの影響を受けた作品が数多く作曲された。その代表格と言えるのがフランク。フランクはフランス・オルガンの特性を生かしたシンフォニックかつロマン的な旋律を随所に散りばめた作品を数多く残した。ここに収録された「前奏曲、フーガと変奏曲」、そしてコラール第3番はフランクのオルガン作品の中でも最も有名。この他、フランクの同時代の作曲家の名作も収録している。いずれも詩的な美しい作品が並ぶ。フランク・ブザングランはボルドー生まれ。トゥールーズ地方音楽院にて学び、作曲賞などを受賞した。その後、視覚障害者の音楽教育を専門とし、母校で数年間教鞭を執った経歴を持つ。現在オルガニスト、作曲家として活躍している。 | ||
ロマンティックな瞑想 テオドール・サロメ(1834-1896): 2つの小品〔アンダンテ・パストラール/ロマンス〕/オルガンのための10の小品〜カンティレーヌ シャルル・ケフ(1873-1931):アンダンテ・カンタービレ / グリエール(1875-1956):11の小品〜アンダンテ ホレイショ・パーカー(1863-1919):4つのスケッチ Op.32 〜夜想曲 アレクサンドル・ギルマン(1837-1911): カンティレーナ・パストラーレ Op.19 /アレグレット ロ短調 Op.19 / オルガンのための異なる形式による小品集第4巻 Op.18 〜第3番 変ロ長調「祈り」 フランク(1822-1890):ハルモニウムのための5つの小品 Op.23 〜聖餐 ガブリエル・ピエルネ(1863-1937):3つの小品 Op.29 〜カンティレーヌ/セレナード Op.7 テオドール・デュボワ(1837-1924):オルガンのための7つの小品〜祈り ニ長調 マルク・F.シェバン:パストラーレ / ジョン・ロバート・ワトキンソン:即興曲 変ニ長調 Op.9 ※すべてオルガンとオーボエによる演奏 ジャン=クリストフ・オーナージュ(Org) フランソワ・メイエ(Ob) | ||
録音:2019年2月17日-21日、モナコ聖心教会、モナコ。オルガンのジャン=クリストフ・オーナージュとオーボエのフランソワ・メイエは、数年前に演奏会や典礼の場で出会い、オーボエとオルガンのためのレパートリーを演奏してきた。ロマン派の作品を中心レパートリーとする二人が、演奏機会に恵まれない、しかし魅力的な作品を集めたのがこのアルバム。テオドール・サロメ、ホレイショ・パーカー、ホレイショ・パーカーの作品の録音は珍しく、二人が特に愛着を持つ作品。オーボエとオルガンによる美しき調べをご堪能頂きたい。 | ||
パリからロサンゼルスへ〜ヴァイオリンとピアノのための作品集 エーリヒ・ツァイスル(1905-1959):メニューインの歌 ミヨー:ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.40 モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K.304 ツァイスル:ヴァイオリン・ソナタ「ブランダイス」/ ツィゴイネルワイゼン〜ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.2 No.1 アンブロワーズ・オーブラン(Vn) ステーフェン・ファンハウウァールト(P) | ||
録音:2019年5月20日-23日、ドクター・ランド=グリヨ・ホール、ネバダ大学、ラスベガス。オーストリア系アメリカ人作曲家エーリヒ・ツァイスル(1905-1959)は、1938年にウィーンを離れ、パリに行き、その後ロサンゼルスに移住した。このアルバムはカリフォルニアに亡命したエーリヒ・ツァイスルとダリウス・ミヨーの友情とお互いの作品への憧れを描き、ツァイスルを魅了したモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ ホ短調を中間に配置した内容。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 〔第4番 変ホ長調 Op.7 / 第17番 ニ短調 Op.31 No.2「テンペスト」/ 第31番 変イ長調 Op.110 〕 |
72'43マッテオ・フォッシ(P) | |
録音:2019年、ファツィオリ・コンサートホール、サチーレ、ポルデノーネ、イタリア。HORTUSレーベルの看板アーティストの一人、1978年フィレンツェ生まれのピアニスト、マッテオ・フォッシがベートーヴェンの生誕250周年を記念してピアノ・ソナタを録音した。収録作品は第4番、第17番「テンペスト」、第31番の3篇で初期、中期、後期の作品を揃えた。フォッシらしい洗練された美しいベートーヴェンを聴くことが出来る。幼少期からフィエーゾレ音楽院でピアノと室内楽を学び、フェラーラ音楽院を最優秀の成績で卒業。その後、ミラノ・トリオムスティスラフ・ロストロポーヴィチマウリツィオ・ポリーニのマスタークラスを受講するなどして研鑽を積んだ。現在ではイタリアの最も重要な演奏家の一人に数えられる。 | ||
ブゾーニの悲歌〜フェルッチョ・ブゾーニ(1866-1924): 悲歌集 より〔第1曲「危機のあとに」/第7曲「子守歌」〕/ アメリカ・インディアンの旋律による4つのピアノ練習曲 Op.47 〜インディアン日誌第1巻/ J.S.バッハによるファンタジア/対位法的幻想曲 ステーフェン・ファンハウウァールト(P) | ||
録音:2019年、ドクター・ランド=グリヨ・ホール、ネバダ大学、ラスベガス。ベルギー出身で現在ロサンゼルスを拠点に活躍しているスタインウェイ・ピアニスト、ステーフェン・ファンハウウァールトがブゾーニのピアノ作品を収録したアルバムをリリースした。ブゾーニといえば、バッハのシャコンヌの編曲で有名だが、技巧的にして詩情あふれるピアノ作品を残している。 | ||
モーツァルト:弦楽五重奏曲集 〔第2番 ハ短調 K.406 /第5番 ニ長調 K.593 〕 アンサンブル・フラトレス [ニコラ・ぺネル、フラヴィオ・ロスコ(Vn) ローラン・ガリアーノ、 シプリアン・ブッソリーニ(Va)、マテュー・ルクエ(Vc)] | ||
録音:2014年12月12日-14日、プネ=ル=ジョラ、スイス。ヴァイオリンのニコラ・ペネルなどの名手が揃ったアンサンブル・フラトレスによるモーツァルトの弦楽五重奏曲第2番と第5番を収録したアルバムの登場。第2番 ハ短調 K.406は自身の作曲した管楽セレナードKV.388を1787年に弦楽五重奏に編曲した作品。一方、第5番 ニ長調 K.593は1790年12月、モーツァルトが亡くなる前年に作曲した作品。晩年のモーツァルトの傑作として知られる。 | ||
ギー・トゥーヴロンによる「展覧会の絵」(全曲トランペットとオルガンのための編曲版) ムソルグスキー:展覧会の絵 シューマン:ペダル・ピアノのためのスケッチ Op.58 / ペダル・ピアノのための練習曲(カノン形式の作品6曲) Op.56 ギー・トゥーヴロン(Tp) ヴァンサン・グラピ(Org) | ||
録音:2019年、ブロワ大聖堂。ムソルグスキーの「展覧会の絵」はラヴェルの管弦楽版をはじめ様々な編曲版でも知られる名作。そこにトランペットとオルガン版が新たに加わる。ラヴェル編でも印象深いプロムナードのモティーフをはじめ、卵の殻をつけた雛の踊りの機敏なパッセージ、キエフの大門の荘厳な響きなど、驚くほどトランペットは相性良く、オルガンとの共演によりまるでオーケストラを思わせる雄大な響きが特徴的。カップリングはペダル・ピアノのために書かれたシューマンの2篇。こちらも実に聴き物。演奏は数多くの録音でも知られるトランペット界の巨匠ギー・トゥーヴロン。ミュンヘン、ジュネーヴ、プラハなど権威ある国際コンクールでの受賞歴を誇るトゥーヴロンは、これまでにイェフディ・メニューイン、ジャン=クロード・カサドシュなど世界的な演奏家との共演を誇りフランス国内外の音楽祭に出演している。オルガンのヴァンサン・グラピは先にフーガの技法を当レーベルからリリースしている(HORTUS-165)。2人の実力派による演奏、大注目。 | ||
リスト:オルガン作品集 バッハの名による前奏曲とフーガ/システィーナ礼拝堂への祈り/ バッハのカンタータ「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」の主題によるによる変奏曲/ コラール「アド・ノス、アド・サルタレム・ウンダム」による幻想曲とフーガ トマ・モネ(Org|使用楽器:カヴァイエ=コル製、大オルガン) | ||
録音:2014年、サン・モーリス・ド・ベコン教会、クールブヴォア、オー=ド=セーヌ県、フランス。ピアノのヴィルトゥオーソ芸術の確立者リスト(1811-1886)。カトリック信仰の深かったリストは1850年代以降を中心にさまざまな作品のオルガン編曲、また大規模なオルガン作品を残した。ここに収録された4曲はいずれも大作。最も有名な「バッハの名による前奏曲とフーガ」、アレグリの「ミゼレーレ」とモーツァルトのモテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」による「システィーナ礼拝堂への祈り」、マイアベーアの歌劇「預言者」の主題による「コラール「アド・ノス、アド・サルタレム・ウンダム」による幻想曲とフーガ」など、どの作品も難曲揃い。演奏のトマ・モネはフランス国立高等音楽院、リヨン国立高等音楽院にて研鑽を積んだオルガニスト。2003年にアンジェで開催された芸術アカデミーでのオルガンコンクールでの優勝をはじめ数々のコンクールでの入賞歴を誇る。レパートリーの中心は19世紀から現代まで、とりわけフランスの作品を得意としている。当演奏ではサン・モーリス・ド・ベコン教会に据え付けられたカヴァイエ=コル製作の大オルガンを用いて演奏している。 | ||
INITIALE (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)1795年に創設され世界で最も歴史が深く権威ある芸術校の一つパリ国立高等音楽院(CNSMDP)。これまでにも多くの著名な音楽家を輩出している。そのパリ国立高等音楽院が未来の偉大なる音楽家たちのために有能な卒業生や在校生による録音をリリースする自主レーベルを立ち上げた。 | ||
テレマン:序曲集 ヘンデル:歌劇「エツィーオ」HWV.29 〜マルシェ / ジャン=ジョゼフ・ムーレ:ファンファーレ「小さな狩り」 テレマン:序曲「ラ・ジョア」TWV.44: 8 /序曲「ラフォーチューン」TWV.44: 9 /序曲「狩り」TWV.44: 10 ジャン=バティスト・モラン:2本のトランペットのためのファンファーレ ヨハン・メルヒオール・モルター:マルシェ MWV VIII: 29 アッレサンドロ・オルランド(Hr) アンサンブル・サルバカン | ||
録音:2017年11月17日。イタリア出身のホルン奏者アッレサンドロ・オルランド。本盤では、18世紀の楽器を用いた管楽器アンサンブル「サルバカン」と共に、管を巻いただけの非常にシンプルな構造をしたナチュラルホルンでテレマンの序曲を録音した。現代の楽器とは異なり、ナチュラルホルンは、自然倍音とハンドストップだけで音階を奏でる難しい楽器だが、アッレサンドロ・オルランドは見事な技術で、当時の響きを再現している。 | ||
最初の言葉〜フランス歌曲集 セヴラック:ある夢/子馬の歌/ミミズク/悲しき風景、夕陽/空は、屋根の上で フォーレ:連作歌曲「イヴの歌」 / ショーソン:終わりなき歌 ヴィクトワール・ビュネル(Ms) サラ・リストールチェッリ(P) | ||
録音:2019年1月11日。豊かな音楽性と美しい声を持つフランスの新星メゾ・ソプラノ、ヴィクトワール・ビュネルによるフランス歌曲集。ヴィクトワール・ビュネルは、2018年パリ国立高等音楽院を優秀な成績で卒業すると、歌曲だけではなく、オペラの舞台でも活躍。バロック・オペラからワーグナーまで幅広いレパートリーを有する。本デビュー盤では、彼女の繊細さを堪能できる、フォーレ、セヴラック、ショーソンといったフランフ歌曲を収録している。南仏の素朴でニュアンス豊かなセヴラックの歌曲。そしてフォーレ晩年の連作歌曲集「イヴの歌」。愛する人を失った悲しみの歌ショーソンの「終わりなき歌」。どれも彼女の透明感を際立たせる選曲となっている。 | ||
音響の孤独〜スペイン黄金時代の鍵盤作品集 アントニオ・デ・カベソン、ホアン・マグラーネ・フィゲーラ(1988-): Tiento de quinto tono (LXV) / Diferencias sobre el villancico de ≪ quien te me enojo, Isabel ≫ / 幻想曲 de sexto tono (Libro II, f.83) / Prenez pitie5. Ancor che col partire / Pavana con su glosa / 幻想曲 de primer tono (Libro I, f.67) / Tiento de primer tono (LXVII) / Diferencias sobre la Gallarda Milanesa / D 'ou vient cela / Diferencias sobre la Pavana italiana / 幻想曲 de segundo tono (Libro I, f.68) / Un gay berger / Tiento de primer tono (LX) / 幻想曲 de cuarto tono (Libro I, f.68) / Tiento de octavo tono (LXV) / Ancor che col partire / Diferencias sobre el Canto del caballero / Diferencias sobre el Canto del caballero ヘスス・ノゲラ・ギレン(Cemb/クラヴィコード) | ||
録音:2018年2月8日|曲ごとの作曲者がどちらかなのはアナウンスされていない。1993年スペイン出身の鍵盤奏者ヘスス・ノゲラ・ギレン。パリ国立高等音楽院では、オリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌーに師事。クリストフ・ルセ、スキップ・センペの元でも研鑽を積んだ。またソルボンヌ大学で黄金時代の鍵盤楽器音楽について研究している。2017年にはミラノ国際チェンバロ・コンクールで入賞、世界的な古楽アンサンブルのコンサートにも参加し活躍している。このアルバムは、現在彼の研究対象であるスペイン黄金時代の鍵盤作品集。スペインのルネサンス音楽の作曲家アントニオ・デ・カベソンの作品とスペインの現代作曲家ホアン・マグラーネ・フィゲーラ(1988-)がカベソンへのオマージュとして作曲した作品を収録している。スペイン黄金時代の音楽を多角的に聴くことが出来る。 | ||
ジョリヴェへのオマージュ ジョリヴェ:無伴奏ヴァイオリンのための「狂詩的組曲」/ 無伴奏ヴァイオリン(G線)ための「呪文」/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ バルトーク:ヴァイオリンとピアノのためのラプソディ第1番 ジョリヴェ:三善晃:無伴奏ヴァイオリンのための「鏡」 河野彩(Vn) 大瀧拓哉(P) | ||
録音:2018年9月14日。フランスで活動するヴァイオリニスト河野彩によるアルバム「ジョリヴェへのオマージュ」。河野彩は、桐朋学園大学音楽学部を卒業後、渡仏。パリ国立高等同音楽院第三課程現代音楽科、及び室内楽科修士課程を修了。ブレスト国際コンコール室内楽部門、レオポルド. ベラン国際コンクール室内楽部門、ルイージ. ザヌッコリ国際コンクール室内楽部門にて1位受賞など輝かしい受賞歴を持ち、欧州各地の音楽祭に招待され、フランス内外で活動している。本作は、20世紀の作曲家ジョリヴェ、バルトーク、三善晃の無伴奏ヴァイオリンを収録。この選曲は河野自身も師事したことのある、ジョリヴェと親交があったヴァイオリン奏者ドヴィ・エルリの影響が大きいという。3人の作曲家をとりあげることで、ジョリヴェの独自の美学を提示している。 | ||
THE CHOIR OF KING'S COLLEGE (英) 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)500年以上の歴史を誇るイギリスの名門合唱団、ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団の自主レーベル。中世聖歌から近現代の合唱曲にいたる幅広いレパートリーを持つ合唱団ならではの多彩なプログラムを、世界から絶賛を浴びる煌びやかな歌声と共に発信する。 | ||
J.S.バッハ/パーカー・ラムゼイ編曲: ゴルトベルク変奏曲(ハープ編曲版) |
パーカー・ラムゼイ(Hp) | |
録音:2019年8月10日-13日、キングス・カレッジ・チャペル。ハープ独奏によるゴルトベルク変奏曲の登場! 演奏のパーカー・ラムゼイは、アメリカ人として初めてキングズ・カレッジでオルガン奨学生(2010-2013)となったばかりでなく、古楽ハープ、およびモダーン・ハープも演奏するという注目の存在。キングズ・カレッジでは歴史を修め、アメリカのオーバーリン音楽院では歴史的鍵盤楽器の研究を修めている。キングズのオルガン奨学生は、礼拝での演奏のほか、時によっては合唱隊を指揮するなど様々な能力が要求されるが、ラムゼイはそのどれもに優れた能力を発揮し、6回の世界ツアー、さらにレコーディングにも4回参加している。さらにハープ奏者としても、ジュリアード音楽院で学び、イザベル・ペラン、シヴァン・マーゲン(NYP奏者)らに師事し、コンセルトヘボウ、ロイヤル・アルバート・ホールなど世界的なホールでも演奏している上、新作初演も多数手がけている多才ぶり。ここではバッハのゴルトベルク変奏曲を自身でハープ編曲し、ソロで演奏しているが、チャペルの素晴らしく豊かな残響の中、まさに玉手箱のような美しい音色で一糸乱れぬテクニックと、すべてを包み込むようなまろやかな音楽を展開している。ブックレットにはピューリッツァー賞受賞の音楽評論家ティム・ペイジもメッセージを寄せているなど、今後の活躍にも大いに期待したい演奏家の登場。 | ||
KLARTHE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3960(税抜¥3600)Klarthe はクラリネット奏者のジュリアン・シャボとホルン奏者のピエール・レモンディエルが2014年に創設、イヴリーヌ県(パリの西)にあるヴェルヌイエにおいて、レーベル、マネジメント、そして出版の各事業を総合的に行っている。 #当店でご案内していないアイテムも、廃盤等でなければお取り寄せ可能ですので、お問い合わせください。旧譜はこちらから。 | ||
「 XIII 」〜13にまつわる弦楽四重奏曲集 モンテヴェルディ/アルデオ四重奏団編曲:ペトラルカのカンツォニエーレ〜ソネット第164番 シューベルト:弦楽四重奏曲第13番 イ短調「ロザムンデ」 D.804, Op.29 パーセル:パヴァーヌ ト短調 Z.752 /シャコンヌ ト短調 Z.730 シューベルト/アルデオ四重奏団編曲:「あっちへ行け!残酷な死神よ」〜死と乙女 D.531, Op.7 No.3 ジョージ・クラム(1929-):暗黒界からの13のイメージ「ブラック・エンジェルズ」 シューベルト/アルデオ四重奏団編曲:ギリシャの神々 D.677 アルデオSQ [キャロル・プティドマンジュ、梁美沙(Vn) 原裕子(Va) ジョエル・マルティネス(Vc)] | ||
録音:2020年2月19日-23日、カンマー・フィルハーモニー、ブレーメン、ドイツ。2001年にパリ国立高等音楽院で結成されたアンサンブル、アルデオ四重奏団。当団はラ・フォルジュルネ音楽祭でもおなじみのヴァイオリニスト梁美沙、実力派ヴィオリスト原裕子を含む4人の女性メンバーから成り、フランス国内外で活躍する四重奏団。“アルデオ "とはラテン語で「私は燃える」という意味をもち、この4人の女性奏者が音楽に取り組む姿勢そのものと言える。近年は「ゴルトベルク変奏曲」の弦楽四重奏版の録音でも高い評価を得ている。 KLARTHEレーベルからの注目の新録音は「XIII(十三)」にまつわる作品を集めた意欲作。アメリカの現代作曲家ジョージ・クラム(1929-)の「ブラック・エンジェルズ〜暗黒界からの13のイメージ」を主軸に、モンテヴェルディのペトラルカのカンツォニエーレよりソネット第164番(マドリガーレ集第8巻「戦いと愛のマドリガーレ」より第13番の冒頭)、シューベルトの弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」、パーセルのパヴァーヌとシャコンヌ、そしてシューベルトの歌曲の弦楽四重奏版を収録している。1970年、ベトナム戦争中に書かれたクラムの「ブラック・エンジェルズ」は「出発」、「不在」、「帰還」の3つの大きなセクションに分けられた全13曲の作品。作品全体が「暗黒の世界」を探求する往復の旅のように配置されており、クラム自身はこの作品を「混沌とした現代世界をあらわす寓話」であると語っている。難解ながらも素晴らしいこの作品にアルデオ四重奏団が真っ向から挑んだ注目盤。 | ||
護符〜カロル・ベッファ:作品集 管弦楽のための「円環の廃墟」(2002) [パスカル・ロフェ指揮フランス放送po.]/ ピアノ、クラリネットと弦楽四重奏のための「護符」(2018) [サーニャ〔サンヤ〕・ビジャーク(P) パトリック・メッシーナ(Cl) リョードウ・カネコ、 コ・ヤンウン(Vn) アラン・シュヴィートン(Va) マルレーヌ・リヴィエール(Vc)]/ ピアノ五重奏のための「破壊」(2006) [カロル・ベッファ(P) ルノワールSQ ]/ フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための「テネブレ(2018) [グスタフ・ビレガス(Fl) ギヨーム・シレム(Vn) レア・エニノ(Va) ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(Vc)]/ 管弦楽のための「酔いどれ船」(2017)[アラン・アルティノグル指揮フランス国立o.] | ||
カロル・ベッファは1973年生まれのポーランド系フランス人作曲家。美少年だったため子役として活躍したが、音楽と数学を専攻し、さらにパリ音楽院で8つのプルミエ・プリを取った天才。リゲティの研究でも知られている。近年彼の作品は録音が次々と現われているが、このアルバムはオーケストラ曲と室内楽を集めている。「円環の廃墟」はボルヘス、「酔いどれ船」はボードレールの文学作品のタイトルだが、それを描写したものではないとのこと。シマノフスキを思わすひんやりとした色彩的な世界が興味津々。「破壊」ではベッファ自身がピアノの名手ぶりを示している。また「護符」にはフォルジュルネ音楽祭でもおなじみのビジャーク姉妹のサーニャ〔サンヤ〕が参加している。 | ||
ヴィノフォニー ヘンデル:シャコンヌ ト長調 HWV.435 / シューマン:幻想小曲集 Op.12 より〔夕べに/飛翔〕 シューベルト:即興曲 ヘ短調 Op.142 No.4 / ブラームス:間奏曲 イ長調 Op.118 No.2 シューベルト/リスト編曲:ウィーンの夜会第6番 / アルベニス:入江のざわめき Op.71 No.6 リスト:巡礼の年第1年「スイス」〜オーベルマンの谷/コンソレーション第3番 変ニ長調 フォーレ:舟唄第6番 変ホ長調 Op.70 / ドビュッシー:前奏曲第1集〜音と香りは夕べの大気の中に漂う ドビュッシー/ハイフェッツ編曲:美しき夕暮れ(*) ジュリアン・ジェルネ(P/Vn;*) | ||
録音:2019年3月19日-20日、サンキュー、フランス。宮田大とのコンビで日本でもおなじみのジュリアン・ジェルネ、最新盤は小品集。アルバム・タイトルの「Vinophony」はワインとシンフォニーの合成語で、ミシェル・ベロフやジャン=クロード・ペヌティエのもとで修業を積んできた彼の音楽的熟成を意味している。有名な曲ばかりだが、夕暮れもしくは夜をイメージするものを集め、ワインを味わうひとときの雰囲気を醸し出している。彼はピアノのみならずヴァイオリニストも学び、最終的にどちらにするか悩んだほどだが、ここではドビュッシーの歌曲「美しき夕暮れ」のハイフェッツ編曲でヴァイオリン演奏を披露。多才ぶりを示している。 | ||
メゾ・ソプラノ二重唱 ブラームス:4つの二重唱曲 Op.61 / グノー:愛する心 / ドリーブ:3羽の鳥 サン=サーンス:不運な男/パストラーレ / マスネ:やさしくも深き心の メンデルスゾーン:6つの二重唱曲 Op.63 より 〔第1曲「恋人よ打ち明けておくれ」/第2曲「渡り鳥の別れの歌」/第3曲「挨拶」/第4曲「秋の歌」〕/ マスネ:3つの歌 より〔海洋画/喜び〕 / グノー:誠実な心に恵まれ / ショーソン:2つの二重唱 Op.11〜夜 フォーレ:金の涙 Op.72 /この地上ではどんな魂も Op.10 No.1 / ブラームス:3つの二重唱曲 Op.20〜海 カリーヌ・デエ(Ms) デルフィーヌ・エダン(Ms) ジョアン・ファルジョ(P) | ||
録音:2019年5月、ヴィユファヴァール。デュエットのアルバムは珍しいものではないが、メゾ・ソプラノふたりというのはあまり見ない。それをカリーヌ・デエとデルフィーヌ・エダンという当代きっての名歌手が揃った豪華盤。いずれも作品もしっとりとした情感にあふれ、晩秋の夜長に最高のお伴となる一枚。 | ||
衝動〜クラリネットとサクソフォン ミッシェル・ライサイト:チタニウム〜ソプラノ・サクソフォンとバス・クラリネット マルティアル・ホスト:パズル / アントニー・ジラール:天を広げるために ダニエル・カペレッティ:バリの守護神 / ジャン=ポール・デッシー:レディ・リーズ ブノワ・シャントリ:衝動 / ムヒッディン・デュルリュオイル=デミリツ:ガリポリの涙 アンドレ・リスティック:ミクサム・ダイアローグ / シモン・ディリック: VO2 Max デュオ・イプシロン[シャルル・ミシエル(Cl) シモン・ディリク(Sax)] | ||
録音:2018年、アルソニク大劇場。珍しいクラリネットとサクソフォンのデュオ「デュオ・イプシロン」のアルバム。クラリネットとサクソフォンは同属の多い楽器で、2人ともに全種を吹き分けている。そのため2つの線とは思えぬほど色彩的な音世界を創り上げている。 | ||
ブラームス: クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114 (*) / クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115 (#) |
フローラン・エオ(Cl) ジェローム・ペルノー(Vc;*) ジェローム・デュクロ(P;*) ヴォーチェSQ (#) | |
録音:2017年3月15日-19日、ヴィユファヴァール。ミシェル・アリニョン門下で、現在のフランス・クラリネット界を代表する名手フローラン・エオ。大阪音楽大学客演教授を務めているため、日本でも門下生が多い存在。彼はブラームスを得意としていて、これまでもソナタのCDがあったが、今回は三重奏曲と五重奏曲に挑戦。いぶし銀の深みを聴かせてくれる。 | ||
炎の恋人〜フランス・オペラ・アリア集 マスネ:サンドリヨン〜第3幕「やっと着いた」 / サン=サーンス:ヘンリー8世〜第4幕「おお残酷な記憶!」 マスネ:ル・シッド〜第3幕「恐ろしい決闘のため心は打ちひしがれ…泣け、泣け、わが瞳よ」 ベルリオーズ:ファウストの劫罰〜第4部「愛の激しい炎は」 / ビゼー:カルメン〜第1幕「ハバネラ」 グノー:サッフォー〜第3幕「私はどこにいるの?…わが不滅の竪琴よ」 マスネ:ウェルテル〜前奏曲/第3幕「手紙の歌」/「さあ、私を泣かせて」 アレヴィ:ユダヤ女〜第2幕「彼が来る!恐怖で震える」 / グノー:シバの女王〜第3幕「やっと一人になれた!」 カリーヌ・デエ(Ms) ジャン=フランソワ・ヴェルディエ指揮 ヴィクトル・ユーゴー・フランシュ・コンテo. | ||
録音:2018年5月、ブザンソン地方音楽院。1972年生まれのフランスのメゾ・ソプラノ、カリーヌ・デエ待望のアリア集。現在フランス内外のオペラハウスでひっぱりだこの人気だが、このアルバムは彼女十八番のフランス・オペラ中の魅力的なアリアを集めたもので、まさにおいしいところ取り。デエならではのまろやかでシルクのような声の美しさもさることながらドラマティックな迫力も満ち、引き込まれる。 | ||
アメリカ的色彩 ガーシュウィン/根本雄伯編曲:ラプソディ・イン・ブルー(*) / グスタボ・ベイテルマン:陽気な亡命者 カロル・ベッファ:ブエノスアイレス / ピアソラ/アルノー・ブキティヌ編曲:ブエノスアイレスの四季 オア・ノーツ・ブラス [ジュリアン・レール、ジェローム・プーレ(Tp) ピエール・レモンディエール(Hr) エティエンヌ・ラマティユ(Tb) シルヴァン・ティル(Tu)] ジュリアン・ジェルネ(P;*) | ||
録音:2017年10月23日-26日、カーン音楽院。パリとリヨンの音楽院を卒業した5名で結成した金管五重奏団オア・ノーツ・ブラス。近年めきめきと知名度を上げている。金管五重奏のオリジナル作品とフランス作品にこだわる彼らが、南北アメリカをテーマにした編曲を含む異色アルバムに挑戦。ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」はミンコフスキのルーヴル宮音楽隊の首席ホルン奏者・根本雄伯の編曲。ピアノと金管五重奏で、ガーシュウィンのジャジーな世界を再現。ピアノをジュリアン・ジェルネが担当しているのも注目。またピアソラの「ブエノスアイレスの四季」もブキティヌ編による金管五重奏版。いずれも金管五重奏の機能を生かした自由な編曲で、新しいレパートリーとしても目が離せない。 | ||
LA MUSICA (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000) | ||
ナポリのモテット集 レオナルド・レーオ:天と海が荒れ狂い / ニコラ・ポルポラ:天の女王 アレッサンドロ・スカルラッティ:愛に対して全く弱いもの/暗い穴から アンテア・ピシャニク(A) ティボー・ノアリ指揮レ・ザクサン | ||
録音:2019年7月16日-19日、サン=ピエール・ルーテル教会、パリ。アンテア・ピシャニクは「真珠、ビロードの輝き」と称される深い声質と明快な発音で将来を期待されるフランスのコントラルト。初のソロ・アルバムは17世紀イタリアのモテット集。有名なヴィヴァルディをあえて避け、レオとポルポラの世界初録音を加えるなど意欲的なところを見せている。宗教作品ながら低い声が妖しげな雰囲気さえ出していて魅力的。 | ||
ラヴェル:歌曲集 ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ/2つのヘブライの歌/マダガスカル先住民の歌(*) / 民謡集/5つのギリシャ民謡/博物誌/ロンサールここに眠る/草の上 ヴィクトル・シカール(Br) アンナ・カルドナ(P) オレリアン・パスカル(Vc;*) マチルデ・カルデリーニ(Fl;*) | ||
録音:2019年9月9日-12日、ボン・スクール教会、パリ。ラヴェルは器楽曲に天才的な能力を発揮したが、歌曲の分野も魅力的な作品を残した。その多くが非ヨーロッパを含む民俗音楽を素材にしていて、今日のワールドミュージックを一世紀も先取りする感覚を見せている。そうした作品をメインにした興味深いアルバムの登場。独唱のヴィクトル・シカールは1987年生まれ、クリスティに美声を認められ、彼の海外ツアーに参加して注目を集めた。2011年モーツァルト声楽コンクールで優勝、本当ならば2020年2020年のフォルジュルネ音楽祭に出演予定だった。古楽歌唱でラヴェルの古典的な端正さを極立たせ、エスニックな味わいも自然な名唱。 | ||
ピアノによるラモー クラヴサン曲集第1巻(全10曲)/コンセールによるクラヴサン曲集からの小品(全4曲)/ 歌劇「ボレアード」からの4章(ルイ・ディエメ編曲) アレクサンドル・パレイ(P) | ||
録音:2014年5月12日-13日、ボン・スクール教会、パリ。旧ソ連モルダヴィア出身のベテラン、パレイの「ピアノによるラモー」第3弾。ダヴィドヴィチとゴルノスタエヴァに師事し、アントン・ルビンシテン、バラキレフ、メトネルなど難曲を得意としてきたパレイは、近年ラモーに力を注いでいる。今回はラモーのクラヴサン曲を代表する「クラヴサン曲集第1巻」と室内楽で知られる「コンセールによるクラヴサン曲集」の独奏版。ピアノならではの美感とをじっくり楽しめる。注目はコルトーやレヴィの師の大ピアニストで、近代チェンバロ復興の礎を築いたルイ・ディエメが編曲した歌劇「ボレアード」からの4章。パレイは技巧派としての本領を発揮、華やかな世界を描いている。 | ||
フーガと神秘 〜バッハとピアソラ J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565 /ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調 BWV.1042 / 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV.1004 〜シャコンヌ ピアソラ:ブエノスアイレスの夏/忘却/フーガと神秘 / テルッジ:スズメバチ シモーネ・ルビーノ(ヴィブラフォン) エドゥアルド・エグエス指揮ラ・キメラ | ||
バッハとピアソラの名作を、ヴィブラフォンとヴィオラ・ダ・ガンバ合奏の独特な音響で楽しむ一枚。「トッカータとフーガ」や「シャコンヌ」は、ヴィブラフォンのモダーンで神秘的な音で奏されてもバッハ像が崩れないのはさすが。むしろ今日風の色彩にたっぷり浸れる。反対にピアソラ作品はヴィオラ・ダ・ガンバの深い音色に何の違和感もなく、むしろ神々しささえ漂わせている。シモーネ・ルビーノは1993年生まれのイタリアの打楽器奏者。 | ||
ラフマニノフ: 前奏曲 嬰ハ短調「鐘」 Op.3 No.2 / 10の前奏曲 Op.23 / 絵画的練習曲集 Op.33 より Nos.1-2, 5-7 |
アレクサンドル・パレイ(P) | |
録音:2020年8月10日-12日、ボン・スクール・プロテスタント教会。ロシアの難曲を次々と録音、リリースしているモルドヴァ出身の名手アレクサンドル・パレイ。今回はラフマニノフの前奏曲集と練習曲「音の絵」 Op.33に挑戦。前奏曲は「鐘」の愛称で知られる 嬰ハ短調と Op.23の10曲。鮮やかな技巧が聴き物。「音の絵」 Op.33は、今日全8曲で知られているが、パレイは1914年のグートヘイル社初版を用いて演奏しているため、3番、9番、もともと欠番の4番は含まれていない。 | ||
LIMEN (伊) 特記以外 1枚あたり¥2750(税抜¥2500) | ||
ベートーヴェン、飽くなき探究 Vol.1 幻想曲 Op.77 /自作の主題による6つの変奏曲 Op.34 /アンダンテ・ファヴォリ WoO.57 / ヴラニツキーのバレエ「森の乙女」のロシア舞曲の主題による12の変奏曲 WoO.71 /6つのバガテル Op.126 セバスティアーノ・メサーリョ(P) | ||
録音:2018年、リメン・スタジオ。セバスティアーノ・メサーリョは1990年イタリア生まれのピアニスト。パリでブルーノ・リグットに師事した。ベートーヴェンの第1集と題された今作はLIMENレーベルへのデビュー作。小品ながら強い印象を残す、ベートーヴェンらしい革新性を持った作品が並んでいる。 限定生産、シリアルナンバー付き。商品にはインターネット上で映像やオーディオが楽しめる無料アクセスコードが封入されている。 | ||
ソロ・リサイタル フランチェスコ・ダ・ミラノ:リチェルカーレ〔第25番/第5番〕/ファンタジア D.スカルラッティ:ソナタ〔 K.466 / K.1 / K.208 〕 / ソル:モーツァルトの主題による序奏と変奏 Op.9 レゴンディ:序奏とカプリス Op.23 / ホセ:ギター・ソナタ / ファリャ:讃歌「ドビュッシーの墓のために」 アルベルト・メジルカ(G) | ||
録音:2018年、リメン・スタジオ。アルベルト・メジルカは1984年イタリア生まれ。カステルフランコ・ヴェネト音楽院を最高得点で卒業後、ドイツのカッセル音楽院で学んだ。 限定生産、シリアルナンバー付き。商品にはインターネット上で映像やオーディオが楽しめる無料アクセスコードが封入されている。 | ||
アレッサンドロ・ソルビアーティ:ギター作品集 ソナタ(2015) /スタディ第1集(1997-99) /3つの小品(1987) /ニコロの6つの弦(2011-2013) /4つの海(1994) アンドレア・モナルダ(G) | ||
録音:2018年、リメン・スタジオ。アレッサンドロ・ドナトーニは1956年生まれのイタリアの作曲家。ミラノ音楽院で学んだあと、1977年から80年までシエナのキジアーナ音楽院でフランコ・ドナトーニに師事した。イタリア内外の国際コンクールで受賞歴を持ち、教師としても活動している。このアルバムでは彼のギター作品を収録。 限定生産、シリアルナンバー付き。商品にはインターネット上で映像やオーディオが楽しめる無料アクセスコードが封入されている。 | ||
LPO 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
ショスタコーヴィチ: 交響曲第11番 ト短調 Op.103 「1905年」 |
ウラディーミル・ユロフスキ指揮 LPO | |
録音:2019年12月11日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン。ロンドンpo. の2019年12月に行われたライヴ演奏。“激しく破壊的 "にして“並はずれて理論的で、時に優しく、時に非常に献身的 "といった評が見られることから、いかにこの演奏のインパクトが大きかったか、ということが想像される。ユロフスキはショスタコーヴィチの音楽に深く傾倒しているが、LPOレーベルからは2014年にリリースされた交響曲第6番と14番(LPO0080)以来のショスタコーヴィチの登場となる。この交響曲はロシア革命前夜を描いた映画的音楽で、ショスタコーヴィチの驚くべき描写力が発揮されている。「血の日曜日」の民衆虐殺の場面をはじめ、全体に指揮者の能力が試される難曲。ユロフスキは持ち前のエネルギーと推進力、そして統率力で見事にこの作品を描き切っている。なお、2020年の秋、ロンドン・フィルはオンラインでの演奏会が中心になるということだが、それらはレコーディングもされるということで、今後もリリースが続く予定。 | ||
ウラジーミル・マルティノフ(1946-):ユートピア交響曲
ジュン・ホン・ロー(Vn) ネヴィル・クリード(話し手/合唱指揮) ウラディーミル・ユロフスキ指揮 LPO &cho. | ||
録音:2019年11月、アビーロード・スタジオ、ロンドン。モスクワ生まれの作曲家ウラジーミル・マルティノフ(1946-)の作品「ユートピア交響曲」の世界初録音。ウラジーミル・マルティノフは、1973年にスクリャービン博物館の電子音楽スタジオの職に就くなど、ロシア・アヴァンギャルドの系譜を受け継ぐスタイル。また1970年代後半からは神学、哲学、宗教史などを研究し、ロシア正教をテーマにした作品を発表している。本作「ユートピア交響曲」は、中国哲学の「タオ(道)」のテキストに触発された作品で、シンガポールの外交官であるマイケル・テイ氏がロシア大使として赴任したことがきっかけだった。テイ氏がモスクワで行われたマルティノフの合唱と管弦楽のための作品「ダンテの新生」を聴き感動、シンガポールのための祝祭の交響曲を書いてくれないかと打診。その後マルティノフはシンガポールを訪れ、作曲に取り掛かったという。本盤は、ウラディーミル・ユロフスキ率いるロンドンpo. が初演し、2019年ロンドンのアビーロード・スタジオで録音された。 | ||
LSO LIVE (英) 特記以外 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)旧譜はこちらから。 | ||
ラヴェル:スペイン狂詩曲(*) ドビュッシー: 牧神の午後への前奏曲(#) /交響詩「海」(+) |
フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮 LSO | |
録音:2019年4月25日(*)、2018年1月25日(#)、2018年3月38日(+)、バービカン・ホール、ライヴ。今や世界で最も注目を集める指揮者の筆頭であるフランソワ=グザヴィエ・ロト。彼が首席客演指揮者の任にあるLSOとの最新アルバムが登場する。曲はラヴェルとドビュッシー。見たことのあるようなプログラムだが、ドビュッシーの「海」と「牧神の午後への前奏曲」はレ・シエクルとのピリオド楽器演奏で、モダーン・オケとは初めてとなる。さらにラヴェルの「スペイン狂詩曲」は初レパートリーなのも大歓迎。シエクルとのドビュッシーも解釈と音色で話題となったが、今回は世界屈指の超絶的高性能オーケストラであるLSOのため、ロトの意図がさらに理想的な形で実現している。「牧神の午後への前奏曲」では首席フルート奏者ギャレス・デイヴィスの柔らかく七変化する音世界に酔わされる。弦楽の弱音の美しさも絶品で、SACDによる高音質録音の効果が光る。 注目はラヴェルの「スペイン狂詩曲」。ロトのラヴェルはいずれも絶品だが、これも期待にたがわぬ出来で、魔術的なオーケストレーションがロンドン交響楽団の名人芸で極彩色の絵巻となっている。さらにロトならではの解釈とエネルギーでスペイン的な妖しさと情熱も放ち、一期一会の驚異の名演となった。ますます絶好調のロト、ご期待頂きたい。 | ||
ヤナーチェク:歌劇「利口な女狐の物語」(*) /シンフォニエッタ(#)
サイモン・ラトル指揮 LSO &cho. サイモン・ハルシー合唱指揮 ジェラルド・フィンリー(Br;森番) ポーリーン・マレファネ(S;森番の妻) ピーター・ホアー(T;校長) ヤン・マルティニク(B;司祭) ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(B;ハラシュタ) ヨナ・ハルトン(T;パーセク) アンナ・ラプコフスカヤ(Ms;パーセクの妻) ルーシー・クロウ(S;ビストロウシュカ)他 | ||
録音:2019年6月27日、29日、ピーター・セラーズ演出、セミ・ステージ形式、ライヴ(*) /2018年9月18日-19日(#) 、いずれもバービカン・ホール。、LSOの本領発揮ともいえる迫力に満ちたヤナーチェク。「利口な女狐の物語」はラトルにとって特別な作品。「私がオペラ指揮者になろうと思ったきっかけの作品であり、今でも他のどの作品よりも簡単に涙が出てくる作品の一つ」と語る。この録音は、ピーター・セラーズの演出によるセミ・ステージ形式上演のライヴだが、選び抜かれたキャストたち、そしてラトルの思い入れを十二分にくみ取って反応しているLSOの面々による見事な化学反応が炸裂している演奏となっている。ビストロウシュカにはイギリスで絶大な人気を誇るルーシー・クロウ、そして森番にはカナダ出身で英国で声楽を学んだジェラルド・フィンリー(ベルナルド・ハイティンク指揮LSOの第九などでも共演)、そして森番の妻は、イサンゴ・アンサンブル(南アフリカ)で作・編曲家としても活躍するポーリン・マレファネと世界で活躍する多彩な歌手たちが集い、人生のめぐりあいやサイクルをセンチメンタルに描いた作品世界が見事に描かれている。そして「シンフォニエッタ」はLSOの底力が遺憾なく発揮された秀演。終楽章で冒頭のファンファーレが回帰し盛り上がっていく様は見事。それぞれの管楽器パートの力強さ、そしてLSOの持ち味であるブラスの絶妙なブレンド具合がこれ以上ないかたちで爆発している。残念ながら2020年の同コンビの来日は中止となってしまったが、ラトルとLSOの抜群の信頼関係だからこそ実現可能なエネルギーに満ちた演奏を、ぜひご体験頂きたい。 | ||
ベートーヴェン:オラトリオ「オリーブ山上のキリスト」 Op.85
サイモン・ラトル指揮 LSO &cho. サイモン・ハルシー合唱指揮 エルザ・ドライシヒ(S) パヴォル・ブレスリク(T) デイヴィッド・ソアー(B) | ||
録音:2020年1月19日、2月13日、バービカンホール、ロンドン、ライヴ。ベートーヴェン唯一のオラトリオ「オリーブ山のキリスト」。最後の晩餐の後、祈りを捧げるキリストが捕えられるまでを描いた作品をラトル&ロンドン響によって2020年初めに行われた公演のライヴ録音。1802年、「ハイリゲンシュタットの遺書」によって自らの迷いに決別、輝かしい第2交響曲によって新たな作曲生活をスタートするベートーヴェンは、翌1803年、アン・デア・ウィーン劇場の二階に住み始め、ここで劇場関係の刺激を大いに受けることになる。このドイツ語によるオラトリオ「オリーブ山のキリスト」も、そうした一連の作品のなかのひとつで、死について語るキリストの部分が、「ハイリゲンシュタットの遺書」を想起させるが、音楽の主眼はむしろ兵士によるキリストの追跡・逮捕・磔刑といった劇的な要素にあるともいえ、翌年から書き始められる「フィデリオ」との共通点もみられる。ラトルは、ベートーヴェンの作品に込められた苦悩・孤独・普遍的な愛への憧憬を見事に表現している。豪華な歌手陣にも注目。 | ||
MD+G (独) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)〔SACDも同一価格〕前・代理店の品番表記は「 3桁(アーティストや団体の固有番号) + ハイフン + 3桁(企画?順) + 1桁(CDは「2」、SACDは「6」など)=7桁数字のみ|例:906-21376 」というものだったが、「 MDG + ハイフン + 7桁数字|例:MDG-90621376 」表記となり、当店では下5桁順に並べます。旧譜はこちらから(当分の間、入荷までにお時間がかかり、廃盤の物があるかもしれません)。 | ||
ブルックナー&マーラー:室内アンサンブル版交響曲集 ブルックナー/ハンス・アイスラー、エルヴィン・シュタイン、カール・ランクル編曲: 交響曲第7番(室内アンサンブル版) マーラー/エルヴィン・シュタイン編曲:交響曲第4番(室内アンサンブル版)(*) トーマス・クリスティアン・アンサンブル クリスティアーネ・エルツェ(S;*) | ||
録音:2005年(無印)、2006年(*) |既出単売のセット化再発。室内アンサンブル版の交響22篇がセットになって再発売。ここに収録されている室内アンサンブル版は、シェーンベルクが創立した「私的演奏協会」のために作られた物。ブルックナーの交響曲第7番は、クラリネット、ホルン、ハーモニウム、ピアノ、弦楽四重奏、コントラバスの9人編成。編曲はシェーンベルク門下の3人が分担して行い、ハンス・アイスラーが第1楽章と第3楽章、エルヴィン・シュタインが第2楽章、カール・ランクルが第4楽章をそれぞれ担当。この編曲版には、オリジナルのオルガン的な音響世界は軽減され、室内アンサンブルらしい各楽器の一体感が感じられる。マーラーの交響曲第4番は、元々比較的小編成のオーケストラを用いた牧歌的な作品で、終楽章のソプラノ独唱が天上生活の楽しさを歌い上げる。室内楽版はより親密な響きと、20世紀初頭、ウィーンを彩った退廃的な雰囲気を表現。両作品とも楽曲のもつ魅力を上手く引きだし、時代の空気感をとらえた編曲。またトーマス・クリスティアン・アンサンブルの個々の高い技量による楽曲を存分に堪能出来る。 | ||
エリック・サティ:ピアノ作品集 Vol.7 蝿氏の死への前奏曲/本日休演(1924) /シネマ=バレエ「本日休演」の交響的幕間音楽とその一部上演/ アンゴラの雄牛(1901) /夢見る魚(1901) /メルキュール(1924) シュテフェン・シュライエルマッハー(P) | ||
サティのスペシャリストであるシュテフェン・シュライエルマッハーによる「サティ:ピアノ作品集」の第7巻。シュライアーマッヒャーは、1960年ハレに生まれ、ジョン・ケージをはじめ現代音楽も得意とし、自身も作曲家としての顔をもつ。MDGレーベルでは「ジョン・ケージ:ピアノ作品全集」を録音し近年注目を集めている。今回は、サティ晩年のバレエ音楽「本日休演」、「メルキュール」などの舞台作品を中心に録音された。「本日休演」は、1924年11月29日、パリ・シャンゼリゼ劇場で初演。台本フランシス・ビカビア、振付ジャン・ボルラン、音楽エリック・サティによる2幕のバレエで、幕間にはフランス映画界の巨匠ルネ・クレール監督の映画「幕間」が上映されるという、ダダイズムやシュールレアリスムとの迎合が伺える、異端児サティの本領発揮ともいえる風変わりな上演だった。(実際、初演時には踊り手の急病で、最初の2日間が本当に休演になった。)この映画「幕間」では、音楽を担当するだけではなく、サティ本人も出演している。しかし、この初演の後に病で倒れ、翌1925年7月1日に肝硬変のため亡くなり、「本日休演」が最後の作品となった。「メルキュール」は、「本日休演」の半年ほど前の作品。エティエンヌ・ド・ボーモン伯爵主宰による催し「ソワレ・ド・パリ」で初演された。その7年前、サティはピカソとの共同作業で「バラード」を手掛けており、本作も再びピカソと手を組んだ。「バラード」同様初演の反応は厳しいものだったが、1927年には当時ライバル視されていたバレエ・リュスで再演されるなど、鬼才ディアギレフが認めた数少ない作品とも言われている。シュライエルマッハーは、「本日休演」の幕間にシネマ-バレエ「本日休演」の交響的幕間音楽とその一部上演を収録。ピアノ版としての世界を1枚のアルバムのおさめている。 | ||
J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオ BWV.248
エリザベート・ヴィマー(S) エルヴィラ・ビル(A) アンドレアス・ポスト(T) ドミニク・グローセ(B) ライナー・ヨハネス・ホムブルク指揮 ヘンデルズ・カンパニー〔ピリオド楽器使用〕、シュトゥットガルト・ヒムヌス少年cho. ヴォルフガング・バウアー・トランペットアンサンブル | ||
指揮のライナー・ヨハネス・ホムブルクは1966年ゲルゼンキルヒェン生まれの指揮者でオルガニスト。古楽と教会音楽に精通したホムブルクは、1999年にシュトゥットガルトでピリオド楽器アンサンブル「ヘンデルズ・カンパニー」を結成、2010年からはシュトゥットガルト・ヒムヌス少年合唱団(シュトゥットガルター・ヒムヌス・コーアクナーベン)の芸術監督も務めている。ホムブルクは2015年にヨハネ受難曲を録音(MDG-90219856)。今回はこの祝祭的な雰囲気をもつJ.S.バッハの超大作「クリスマス・オラトリオ」を、シュトゥットガルト・ヒムヌス少年合唱団の清廉な響きと共に奏でる。 | ||
ヨアヒム・ラフ(1822-1882): 室内楽作品集 Vol.1 〜弦楽四重奏曲集 Vol.1 〔第1番 ニ短調 Op.77 /第2番 イ長調 Op.90 〕 |
ライプツィヒSQ [シュテファン・アルツベルガー(Vn) ティルマン・ビューニング(Vn) イーヴォ・バウアー(Va) ペーター・ブルンス(Vc)] | |
録音:2020年6月18日-21日、マリエンミュンスター修道院。スイス出身の中期ロマン派の作曲家ヨアヒム・ラフ。リストの助手としてオーケストレーションを務めるなど評価される。後に独立し、生涯に交響曲11曲、弦楽四重奏曲8曲、協奏曲など200曲以上の作品を残している。しかし、ラフ自身は優れたピアニストであったにも関わらず公開演奏会はほとんど行わず、自己宣伝は苦手で私生活はつつましいものだった。晩年はフランクフルトのホッホ音楽院の院長に就任し後進の指導にあたっていた。ここにラフの再評価を高めるためにライプツィヒ弦楽四重奏団によるシリーズがスタートするのは喜ばしいものと言えるだろう。ラフの室内楽作品の第1集となる本作は、ヘルメスベルガー四重奏団によって初演されたラフのワイマール時代最後の作品で最初の弦楽四重奏曲第1番とウィスバーデンに引っ越した翌年に書かれた第2番を収録している。 | ||
クリスティアン・ハインリッヒ・リンク(1770-1846):室内楽作品集 Vol.2 ピアノ三重奏曲 Op.34 (1815) 〔第1番 ハ長調/第2番 ニ長調/第3番 ト長調〕/ フルート、チェロとピアノのための三重奏曲/ヴァイオリン、チェロとピアノのためのソナタ 変ロ長調/ ヴァイオリンとピアノのためのとてもやさしいソナタ ト長調/ピアノ三重奏曲 ニ長調 トリオ・パルナッスス [ユリア・ガリッチ(Vn) ミヒャエル・グロス(Vc) ヨハン・ブランシャール(P)] ヘレン・ダブリングハウス(Fl) | ||
録音:2019年10月23日-25日、マリエンミュンスター修道院。ドイツで活躍したオルガニスト兼作曲家で、大バッハの孫弟子にあたるクリスティアン・ハインリッヒ・リンクは2020年生誕250周年を迎えた。トリオ・パルナッススが今日では忘れられてしまったこの作曲家に光りをあてます。リンクの楽曲は長調が多く、明るく輝かしい音楽はベートーヴェンと対照的と言えるだろう。またリンク唯一のフルート、チェロ、ピアノの三重奏曲は、民謡のモチーフがちりばめられた牧歌的な作品。そしてヴァイオリンとピアノのためのとてもやさしいソナタは、初期のモーツァルトを思わせる軽やかさがあり、繊細でエレガントな音楽が魅力。この記念の年にベートーヴェンと同時代の作曲家であるリンクの新しい音楽世界を広げることが出来る。 | ||
フランス・ベールヴァルド(1796-1868):室内楽作品集 大七重奏曲 変ロ長調(クラリネット、ファゴット、ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)/ 四重奏曲 Op.1 変ホ長調(ピアノ、クラリネット、ホルン、ファゴット)/ セレナーデ ヘ長調(クラリネット、ホルン、ヴィオラ、チェロ、テノール、コントラバス)(*) フランツ・アンサンブル [マクシミリアン・クローム(Cl) 小山莉絵(Fg) パスカル・デューバー(Hr) サラ・クリスティアン(Vn) 原裕子(Va) トリスタン・コルヌ(Vc) ユリアーネ・ブルックマン(Cb) キヴェリ・デルケン(P)] パトリック・フォーゲル(T;*) | ||
録音:2020年2月6日、6月11日、7月12日-13日、コンツェルトハウス。19世紀スウェーデンの作曲家フランツ・アドルフ・ベールヴァルド(1796-1868)。生前の評価は芳しいものでは無かったが、20世紀に入って演奏・録音される機会も多くなり再評価著しい作曲家。ストックホルムの音楽一家に生まれ、作曲家を志しベルリン、ウィーン、パリに留学。しかし金銭的な理由から整形外科の診療所やガラス器工場の経営を、作曲家として不遇な時期を過ごする。晩年はスウェーデンに帰国し、作曲活動に専念、ストックホルム音楽院の教授の職を得るも、体調を崩し翌年に死去。ベールヴァルドの作品は初期ロマン派の属し、素朴な情景描写と北欧風の遊び心のある軽やかな作風。演奏するフランツ・アンサンブルは、ドイツ・カンマーフィルのメンバー、クラリネット奏者マクシミリアン・クローム、首席ファゴット奏者の小山 莉絵、コンサートマスターのサラ・クリスティアン、首席チェロ奏者のトリスタン・コルヌ、コントラバスのユリアーネ・ブルックマンを中心とし、ドイツのブレーメンを拠点に欧州各地でソロに室内楽にと活躍中のヴィオラ奏者原裕子、室内楽での活動が多いドイツのピアニスト、キヴェリ・デルケンの若手実力派が集まっている。 | ||
バルト海沿岸諸国の音楽シリーズ Vol.7 〜 ヨハン・ヴァレンティン・メーダー(1649-1719):モテット集 アンドレイ・シャデイコ指揮ゴルトベルク・バロック・アンサンブル イングリダ・ガーポヴァー、アンナ・ザヴィシャ(S) ダヴィド・エーラー(CT) ヤコプ・ピルグラム(T) クリスティアン・イムラー(B)他 | ||
独MDGレーベルによるバルト海沿岸諸国の音楽シリーズ第7弾は、ヨハン・ヴァレンティン・メーダー(1649-1719)によるモテット集。ポーランドの湾岸都市で古い歴史を誇る街グダンスクは、14世紀にバルト海周辺で隆盛を誇ったハンザ同盟に加盟し、交易の中心地として栄え、16世紀にはポーランド王国の直接の庇護を得て、黄金期を迎える。そのグダンスクの美しい教会聖母マリア教会では、当時頻繁にオルガン演奏が行われ、カペルマイスターはそのために作品を次々と生み出す必要があった。ヨハン・ヴァレンティン・メーダーは、ドイツの音楽一家に生まれ、ライプツィヒ、ブレーメン、ハンブルクで歌手として活動し、コペンハーゲンでブクスデフーデと出会い影響を受ける。エストニアのタリンで音楽教師を務めた後、1687年から1698年まで聖母マリア教会のカペルマイスターを務めていた。グダンスクを後にしたメーダーは、ラトヴィアのリガの大聖堂の音楽監督を1917年に亡くなるまで務めた。音楽学者で指揮者でもあるアンドレイ・シャデイコは、この歴史あるグダンスクの音楽を研究し発掘しシリーズとして録音している。 | ||
メンデルスゾーン・プロジェクト Vol.1 シンフォニア〔第1番 ハ長調/第2番 ニ長調/第3番 ホ短調〕/ピアノと弦楽のための協奏曲 イ短調 ミハイル・グレヴィチ指揮ドグマ室内o. ヘルベルト・シュフ(P) | ||
メンデルスゾーンは、12歳から14歳にかけて弦楽のためのシンフォニアを12曲作曲している。ドグマ室内オーケストラは、同時期に書かれた5つの協奏曲を含めたメンデルスゾーンのシリーズをリリース開始。共演のピアニスト、ヘルベルト・シュフは、ルーマニア出身でブレンデルからも薫陶受けたこともあり、2005年のウィーン・ベートーヴェン国際ピアノコンクールで優勝した実力派。 | ||
ヒンデミット:クラリネット五重奏曲 Op.30 レーガー:クラリネット五重奏曲 Op.146 |
ヴラディーミル・ ゾルターン(Cl) ユトレヒトSQ | |
ベラルーシの首都ミンスク出身のクラリネット奏者ヴラディーミル・ゾルターン。4歳から父親から音楽の手ほどきをうけ、幼い頃から才能を開花させる。2006年から2012年までベラルーシ国立so. のソリストとして活躍、2008年から2013年までベラルーシのボリショイ劇場でも演奏していた。ゾルターンは卓越した技巧で定評があり、ベラルーシ国内だけでなく、ドイツ、オーストリア、スイスなどでも活躍している。MDGより2枚目となる本作では、ユトレヒト弦楽四重奏団と共演し、ヒンデミットとレーガー晩年の傑作であるクラリネット五重奏曲を録音した。 | ||
MIRARE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)旧譜はこちらから。 | ||
DUO エグベルト・ジスモンチ:水とワイン(g1) / レオポルド・フェデリコ:私達は若かった(vc) ジェルジ・カルドーゾ/ビジェナ編曲:ミロンガ(g1) J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第4番 ハ短調 BWV.1017 〜ラルゴ(vn) ラウタロ・ティセラ・ファバロロ:チャカレーラ(g2) / バルバラ・バラッシ・ペガ:母への子守歌(p1) アルマンド・ポンティエ&オメロ・エクスポジト:三つ編み(vo) / アドリエン・ポリティ:ウメボシ(g2) G. マトス・ロドリゲス:ラ・クンパルシータ(vn) / フェルナンド・オテロ: Tercermundo (p2) アレハンドロ・シュヴァルツ:ロープ(sq) / ヘンデル:ソナタ第1番 ト短調〜アレグロ(g2/p1/vo/g3) ビクトル・ウゴ・ビジェナ(バンドネオン) エマニュエル・ロスフェルダー(G;g1) アンリ・ドマルケット(Vc;vc) サブリナ・コンデロ(Vn;vn) フェルナンド・オテロ(P;p2) パバディタ・ストリングス〔弦楽四重奏〕(sq) 1721 プロジェクト[ラウタロ・ティセラ・ファバロロ(G;g2) バルバラ・バラッシ・ペガ(P;p1) クリスティナ・ビリャロンガ(Vo;vo) カイ・スレキング(G;g3)] | ||
バンドネオン奏者ビクトル・ウゴ・ビジェナ(1979年生まれ)と、彼が21年前にフランスに移ってから日々あたため続けてきた他の演奏者たちとの絆がつむぐ1枚。タンゴのほか、クラシックや現代の新曲にも取り組んできた年月がつまっている。豪華共演者たちとの素晴らしい「デュオ」をお楽しみいただきたい。 | ||
9〔ヌフ)〜ベートーヴェンとアコーディオンと今日9人の作曲家の出会い ステファヌ・デルプラス:嫌なフーガ(交響曲第9番から触発) ファビアン・ワクスマン:暗い牢獄(交響曲第5番から触発) パトリス・ドローヌ:和解(交響曲第6番から触発) ティボー・ペリーヌ:イン・メモリアム(交響曲第7番から触発) ドミ・エモリーヌ:パラホの嵐(テンペスト・ソナタから触発) コランタン・アパレイー:影より(月光ソナタから触発) ジャン=フランソワ・ジジェル:彼はそこにいる(様々な主題から触発) シリユ・レーン:クロイツェルへのタランテラ(クロイツェル・ソナタから触発) トーマス・エンコ:嵐の後に(ピアノ・ソナタ第32番から触発) フェリシアン・ブリュ(アコーディオン) エルメス弦楽四重奏団 エドゥアール・マカレス(Cb) | ||
録音:2020年5月、サン=マルセル。1986年生まれのフランスのアコーディオン奏者フェリシアン・ブリュはフォルジュルネ音楽祭などでおなじみの名手。同音楽祭2020年のテーマであるベートーヴェンの企画として、アコーディオンで何ができるか考え、異なる感性を持つ9人の作曲家にベートーヴェン作品の特徴的な要素を用いた新作を委嘱。アコーディオン、弦楽四重奏、コントラバスの六重奏という編成で、各作曲家は才気を発揮している。最新の作品ながら良く知られたメロディが出て来るので楽しさ満点。また、単にベートーヴェンの素材から曲を作るのではなく、彼にまつわる逸話をテーマにしていてトリビア的な価値もある。フランス・ジャズ界の貴公子トーマス・エンコが最後のソナタをとりあげているのも注目。 | ||
ベートーヴェン/カルクブレンナー編曲:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」(仏語歌唱)
広瀬悦子(P) セシール・アシーユ(S) コルネリア・オンキオイウ(Ms) サミー・カンプス(T) ティモテ・ヴァロン(B) アンドレイ・ペトレンコ(終楽章指揮)エカテリンブルグ・フィルハーモニーcho. | ||
録音:2020年1月29日-2月1日、ナント市イヴェント・センター。2020年5月のラ・フォルジュルネ音楽祭で上演され話題を集めるはずだった幻の「第9」の登場。ベートーヴェン・イヤーの2020年には多くのピアニストがリスト編の交響曲第9番「合唱」をとりあげているが、こちらは19世紀初頭のカルクブレンナーによる編曲で、もちろん世界初録音。キングインターナショナルが楽譜を提供し、パリ在住でフォルジュルネ音楽祭でもお馴染みの広瀬悦子の壮絶な演奏が実現した。フリードリヒ(フレデリック)・カルクブレンナー(1785-1849)はドイツ人ながらパリに住み大成功したピアニストで作曲家。何よりも若きショパンが熱烈に崇拝し、弟子入りを切望したことで知られている。作曲家としては4篇の協奏曲をはじめ多くのピアノ曲を残し、いずれも技巧的で派手な効果に満ちている。1837年にはベートーヴェンの交響曲全9曲をピアノ独奏用に編曲し、ベートーヴェン好きのフランス王ルイ・フィリップに献呈した。リストもやや遅れて編曲に挑んだが、第9だけは断念し26年後の1864年にようやく行なったとされる。カルクブレンナー編は、少年時代のワーグナーが1830年に行なった版に次ぐ史上2つ目、それもピアノ界に君臨する大物によるものとしては第1号となる。カルクブレンナーは10歳の時にベートーヴェンの前で弾き、彼から輝かしい将来を予言されたといわれる。古典派時代にピアノを習得したため、リストのような合理的テクニックではなく正攻法の書法を駆使している。その難しさはすさまじく、一筋縄ではいかないものの広瀬悦子は持ち前の超絶技巧で克服、驚くべきことにナントのラ・フォルジュルネ音楽祭期間中に強行録音された。広瀬の演奏は正確で曖昧なところはなく、轟くフォルテからオシャレな歌い回しまで絶品。さらにピアノの表現力と音色を知り尽くしていたカルクブレンナーは「第9」からベートーヴェン後期のピアノ・ソナタのような音世界を導き出しているのも興味津々。カルクブレンナーはワーグナーのように終楽章の声楽パートを残したが、なんとシラーの「歓喜の歌」をドイツ語ではなくシャルルマーニュによるフランス語訳を用いている。この録音でもニュアンスを重視するためフランス系歌手を起用。合唱はロシアのエカテリンブルグ・フィルハーモニーcho. で、声の音圧も物凄い迫力で感動的。マリインスキー劇場の合唱指揮を務めるアンドレイ・ペトレンコが見事に統率しているのも聴き物。「第9」好きなら目から鱗の落ちることの連続、たいへんな時代への日本、フランス、ドイツ、ロシア共同のエールとして響く。 | ||
マドリッドの一夜〜ボッケリーニ: フルート五重奏曲〔ト短調 G.426 /変ロ長調 G.429 /ニ長調 G.428 〕/ ギター五重奏曲〔第7番 ホ短調 G.451 /第4番 ニ長調 G.448 「ファンダンゴ」〕 レ・ゾンブル [シルヴァン・サルトル(トラヴェルソ) ロマリック・マルタン(G) テオティム・ラングロワ・ドゥ・スワルト、ソフィ・ド・バルドネシュ(Vn) マルタ・パラーモ(Va) ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc) マリ=アンジュ・プティ(Perc)] | ||
録音:2020年1月、サン=ピエール教会、パリ)/2020年6月、レザール・フロリサン集会所、ティレ。2006年結成のピリオド楽器アンサンブル「レ・ゾンブル」。ボッケリーニの室内楽曲集。フルートまたはギターを主役とする五重奏曲を集めているが、ピリオド楽器による録音は初登場となる。ボッケリーニはイタリア人ながら26歳から終生スペイン宮廷の音楽家としてマドリッドに住み、同地の民俗音楽を作品に採り入れた。レ・ゾンブルの若々しい演奏は、18世紀スペインの街並みが彷彿されるエネルギーに満ちている。 | ||
ピアノ・トリオ第1番 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番 ハ短調 Op.8 アレンスキー:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.32 メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49 トリオ・ゼリハ [ホルヘ・ゴンザレス=ブアハサン(P) マノン・ガリ(Vn) マクシム・クネルソン(Vc)] | ||
録音:2019年9月9日-13日、パリ音楽院。メンデルスゾーン、アレンスキー、ショスタコーヴィチはいずれも2篇のピアノ三重奏曲を残しているが、彼らの1番を集めたアルバム。メンデルスゾーンとアレンスキーはこのジャンルの名作だが、ショスタコーヴィチ若書きの1番は演奏頻度が少なく貴重。どの作品も若々しさあふれる逸品。トリオ・ゼリハはキューバ出身のホルヘ・ゴンザレス=ブアハサン、フランス人マノン・ガリとマクシム・クネルソンという20代半ばの3名で結成。メナヘム・プレスラーからも絶賛される将来を期待される団体。 | ||
謝肉祭〜シューマンの謝肉祭をメインとしたリサイタル シューマン:謝肉祭 Op.9 曲間に以下の作品を挿入 ラロ先生 [Master Raro]:前口上/ A.S.C.H-S.C.H.A /休憩 ヴィラ=ロボス:「ブラジルの子供の謝肉祭」〜ピエレットの気まぐれ ラッヘンマン:「子供の遊び」〜第3曲 Akiko / F. クープラン:道化(L'Arlequine) ストラヴィンスキー:ワルツ / スクリャービン:アルバムの綴り Op.45 〜第1曲 シューマン:ダヴィッド同盟舞曲 Op.6 〜第15曲 Frisch /蝶々 Op.2 〜第2曲/ ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26 〜間奏曲/ パガニーニの奇想曲による6つの演奏会用練習曲 Op.10 〜第1番 ヴィトマン:妖精のユモレスク〜間奏曲 / プーランク:8つのノクターン〜第2曲 少女の舞踏会 ブラームス:ピアノ小品集 Op.76 〜間奏曲 / グリーグ:叙情小曲集 Op.62 〜シルフィード クララ・シューマン:音楽の夜会 Op.6 〜マズルカ / ショパン:3つの新練習曲〜第2番 変イ長調 クルターク:ヤーテーコク〜頑固 変イ長調 J.S.バッハ:平均律第1巻〜前奏曲 ハ短調 ヴェーベルン:変奏曲 Op.27 〜第2番 / シュトックハウゼン:ピアノ小品第3番 チャイコフスキー:18の小品 Op.72 〜少しシューマン風に マタン・ポラト(P) | ||
録音:2019年12月9日-11日、ノイマルクト、ドイツ。イスラエル出身のピアニスト、マタン・ポラト。これまでにもスカルラッティの作品を主題にみたて、ヤナーチェクら様々な作曲家との作品を組みわせることによる「変奏曲」(MIR-213)や、自作を交えた「Lux」(MIR-400)など、独自の視点が光るプログラムのディスクを発表している(Luxはエコー受賞)。今回は、シューマンの名曲「謝肉祭」を軸に、それぞれの楽曲に関連のある作品を新旧とわずはさみこんだ、「謝肉祭をメインとしたリサイタル」ともいえる1枚で登場。新しい音楽を発見する喜びを感じるとともに、シューマンの謝肉祭をより深く理解することが出来る。マタン・ポラトはイスラエル出身。ジュリアード音楽院修士課程修了。これまでピリス、ペライアらにピアノを、セルッシ、ベンジャミンに作曲を師事。シカゴso. 、ミュンヘン室内管、イザイ弦楽四重奏団、カザルス弦楽四重奏曲、パユらと共演。 | ||
ヘンデル: クラヴサン組曲第1巻 より 〔第1番 イ長調 HWV.426 /第2番 ヘ長調 HWV.427 /第3番 ニ短調 HWV.428 /第4番 ホ短調 HWV.429 〕/ 6つのフーガ〜第6番 ハ短調 HWV.610 ピエール・アンタイ(Cemb) | ||
録音:2020年1月、ハールレム、オランダ。チェンバロの名手ピエール・アンタイ。MIRAREレーベルからリリースされているドメニコ・スカルラッティのソナタ集のシリーズでも知的かつ自然体なアプローチで演奏している。注目の新譜では待望のヘンデルを録音!当アルバムにはクラヴサン組曲第1巻より第1番から第4番を収録した。ヘンデルは1706年から1710年にイタリアを訪れ、コレッリやアレッサンドロ・スカルラッティ(ドメニコの父でイタリア・オペラの作曲家)に出会い大きな影響を受けた。その後、多くのオペラはもちろんのこと、室内楽曲、鍵盤楽器の作品を残した。クラヴサン組曲第1巻全8曲から成り1720年に発刊された曲集で作品により楽章数が異なる。アンタイならではの極彩色に富んだあざやかな演奏でお楽しみ頂きたい。 | ||
無言歌〜ビゼー:ピアノ作品集 ラインの歌(6つの無言歌)/「真珠とり」〜ナディールのロマンス「耳に残るは君の歌声」(グーアン編曲)/ 半音階的変奏曲/「アルルの女」〜メヌエット サン=サーンス/ビゼー編曲:ピアノ協奏曲第2番 Op.22(ピアノ独奏版) ナタナエル・グーアン(P) | ||
録音:2019年7月3日-5日。1988年パリ生まれの新星ピアニスト、ナタナエル・グーアン。リストのディスク(MIR-354)では驚異的なテクニックと知性を感じさせるプログラムで話題を集めたが、今回のソロ・アルバムはビゼーで登場。ビゼーは、リストにも認められたほどのピアノの腕前の持ち主だった。どの作品も標題を持っており、持ち前のメロディの美しさ、そして自身のピアノの腕を髣髴とさせる華麗なパッセージも聴かれる魅力的な作品をのこしている。このアルバムでは、ビゼーの作品のほか、ビゼーの作品を他の作曲家、あるいはグーアン自身が編曲したもの、そしてサン=サーンスのピアノ協奏曲第2番はビゼーがこれまた超絶技巧のピアノ独奏版に編曲したものを収録。グーアンが、ビゼーのメロディの天賦の才とヴィルトゥオーゾを存分に引き出した秀演を展開している。グーアンはソロ、そして室内楽でも引っ張りだこの存在。ヨーロッパ、アジア、アメリカでの演奏会経験も豊富。4歳から音楽を学び始め、オーストリアのヨハネス・ブラームス:コンクールや、スウェーデン国際デュオコンクールで優勝している。2015年には、ピリスのパルティトゥーラ・プロジェクトに選ばれ、日本でもベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番や、ピリスとの連弾を披露している。 | ||
ショパン:19の歌曲(ポーランド語歌唱) シューベルト:ゲーテの詩による歌曲(ドイツ語歌唱) 〔あこがれ D.359 /ミニヨンの歌[ I, D.726 / II, D.727 ]/ 「ヴィルヘルム・マイスター」からの歌 D.877(全4曲)〕 ラケル・カマリーナ(S) ヨアン・エロー(P) | ||
録音:2019年1月14-20日、アルソニク大劇場、モンス、ベルギー。ラケル・カマリーナは独特な明るい声質でヘンデルやモーツァルトのオペラ上演にもひっぱりだこのポルトガルのソプラノ。彼女がショパンの全歌曲に挑戦。ショパンの歌曲はすべてポーランド語で書かれ民俗音楽の要素も濃く、ポーランド人でなければ難しい世界ながら、ポルトガルのファドも得意とするカマリーナは、ポーランド音楽特有の「ジャル(悲哀)」も見事に表現。カップリングはゲーテの詩によるシューベルトの歌曲から「ヴィルヘルム・マイスター」ものを7曲披露。少女ミニヨン像を浮かび上がらせる。 | ||
MYRIOS CLASSICS (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
SOLO II 〜バッハとクルターグ J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV.1009(ヴィオラ版) クルターグ:「サイン、ゲームとメッセージ」より 〔嘆きの歌/ザンク-クロマティッシュ/ドロローソ/民謡風の/タベアへの花/イン・ノミネ〕 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV.1010(ヴィオラ版) タベア・ツィンマーマン(Va|使用楽器:エティエンヌ・ヴァテロ、1980年製作) | ||
録音:2018年10月6日-7日、11月24日-25日、イエス・キリスト教会、ベルリン。ヴィオラ界の女王、タベア・ツィンマーマンが無伴奏作品に挑んだ「SOLO」(MYR-003) が録音されたのは2008年。このアルバムはMyrios Classicsレーベル史上最大のヒットとなり、ヴィオラ・ファンのみならず多くのクラシック・ファンを虜にした名盤として知られる。その後続編のリリースが期待されておりましたが、第1弾の録音から10年が経った2018年に第2弾の録音が実現し、ついにこのアルバムがリリースされる。今回はバッハの無伴奏チェロ組曲第3番と第4番のヴィオラ版を両端に、クルターグの「サイン、ゲームとメッセージ」から6曲を選び演奏した。タベアの奏するバッハはなんと明瞭で聴き手を幸せにさせるのか!と驚いてしまう快演。その演奏には深みももち併せており、圧倒的な技術はもちろんのこと抜群の表現力に富む演奏家タベア・ツィンマーマンだからこそ奏でられる唯一無二の世界が広がる。1926年生まれの現役最高齢の作曲家の一人、ジョルジェ・クルターグ(クルターク)。イザベル・ファウストなど多くの著名な演奏家が彼の作品を積極的に演奏しており、ことに弦楽器の無伴奏作品は宇宙的な空間に漂うような独特な世界が魅力。「サイン、ゲームとメッセージ」は、半世紀以上も前に構想し、現在なおも作品を書き続けている未完の小品集。そのテーマはクルターグの日常で起きた出来事からインスピレーションを得て作曲される作品ばかりだけでなく、クルターグ自身が多くの演奏家から触発されて書かれるものも含む。今回ツィンマーマンが選曲した6曲の中の「… eine Blume fur Tabea …(タベアへの花)」はタベアの前夫デイヴィッド・シャローン(1950-2000)の死を悼み作曲された作品。終始フラジョレット奏法で演奏されるこの作品は作曲家クルターグが祈りを捧げているようにも思わせる。この小品集がもつ力を改めて感じさせる録音。全てのクラシック・ファンに聴いていただきたい注目盤。 | ||
NAIVE 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
NAÏVE CLASSICS | ||
リスト:巡礼の年(全曲) 〔第1年「スイス」/第2年「イタリア」/第2年補遺「ヴェネツィアとナポリ」/第3年〕 スザンナ・バルタル(P) | ||
録音:2019年5月15日-17日、20日-23日、フランス。フランスとハンガリーの血を引くスバンナ・バルタルはルーマニアのティミショアラ出身。2005年にフランスに移り、ピアノを学んだ。2013年ニューヨーク・コンサート・アーティスツ・コンサート・コンペティションで優勝、ベートーヴェン・ハウスやサル・プレイエルなど世界の名だたるホールえ演奏会を行い、また、音楽祭にも多数出演している。室内楽奏者としても活躍しており、アンリ・ドマルケット、エドガー・モローらとも共演している。今回彼女がとりあげたのは、リストの「巡礼の年」全曲。「スイス」では牧歌的で自然に焦点があてられたロマン的な作品がそろい、「イタリア」ではダンテ、ペトラルカ、ミケランジェロやラファエロといった偉大な芸術家たちの息吹を感じ、第3巻では次第に神秘的な含意のある作品がそろう。地理的な旅であると同時に、リストの人生や作風、精神の旅路をも感じさせるこれらの楽曲を、バルタルは見事に体系的に聴かせる。 | ||
ラビリンス ヤナーチェク:「草かげの小径にて」第1集 より〔ふくろうは飛びさらなかった/言葉もなく〕 リュリ/ダングルベール編曲:パッサカーユ / ベートーヴェン:バガテル Op.126 Nos.4-5 ジョージ・クラム:無限からなる魔法の円環〔無窮動〕「獅子座」 リゲティ:練習曲第1巻〜ファンファーレ/練習曲第2巻〜不安定なままに J.S.バッハ:フーガの技法〜コントラプンクトゥス1 / グラナドス:ゴイェスカス〜愛と死 サティ:ゆがんだ踊り より〔第2番 冷たい小品/第3番 冷たい小品〕 C.P.E.バッハ:ファンタジア ニ短調 Wq.117 No.4 / オファー・ペルス: Repetition blindness, chapter I マラン・マレ/グレイルザンマー編曲:シャコンヌ(ラビリンス) / ルベル:カオス(四大元素) スクリャービン:4つの小品 Op.56 〜ニュアンス/炎にむかって Op.72 デイヴィッド・グレイルザンマー(P) | ||
録音:2020年1月4日-6日、ブレーメン。グレイルザンマーの新譜「ラビリンス」の登場。2017年から展開してきたコンサート・プロジェクトのレコーディング。グレイルザンマーは2005年に「Fantasie_Fantasme」を発表し、その後もスカルラッティとケージの作品を絡めるなど、凝ったプログラムの作品を発表してきた。今回は長年彼が夢見ていたところの、音楽の迷宮を抜けていく、という内容。グラナドスの「愛と死」を中心に、クラムからリュリ、リゲティ、C.P.E.バッハまで、時空を超えた作品によるプログラムが見物。グレイルザンマーは、“人が知らないこと、考えもしないことは、心の迷宮の中を夜に彷徨う "というゲーテの言葉を引用しながら、聴き手を、音楽という迷宮の中にいざない、これまでにない聴体験を提供してくれる。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 〔第1番 変ホ長調 Op.1 No.1 /第2番 ト長調 Op.1 No.2 /第3番 ハ短調 Op.1 No.3 / 第5番 ニ長調 Op.70 No.1「幽霊」/第6番 変ホ長調 Op.70 No.2 /第7番 変ロ長調 Op.97 〕 トリオ・ソーラ [ポリーヌ・シュネ(P) クレマンス・ド・フォルスヴィユ(Vn) アンジェル・ルガサ(Vc)] | ||
録音:2020年3月2日-6日、7月14日-18日、ラ・ショー・ド・フォン、スイス。トリオ・ソーラは2015年結成の若い女性たちによるピアノ三重奏団。名称のソーラはネイティヴ・アメリカンの言葉で「飛びながら歌う鳥」の意味。ともにパリ音楽院のクレール・デゼールのクラスで、さらにベルギーのエリザベート王妃音楽院でアルテミス四重奏団に師事、研鑽を積んだ。彼女たちはトリオ結成以来ベートーヴェンをメイン・レパートリーにしてきたが、アニヴァーサリー・イヤーの2020年、彼がヴァイオリン、チェロ、ピアノの真正三重奏曲として書いたもの6曲をレコーディング。若い3人の背中を押したのはメナヘム・プレスラーとアンドラーシュ・シフだったといわれる。ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第1番から3番までは、まさに記念すべき「 Op.1」。トリオ・ソーラのデビュー・アルバムとしてふさわしい作品だが、彼女たちは原点に立ち戻ってベートーヴェンの自筆譜や手紙を調査し、スコアを綿密に読込むことで、恋する若者ベートーヴェンの姿が浮かび上がったと記しています。フレッシュな初期作品から、交響曲ばりに充実した「大公」まで新感覚で描く、要注目の団体。 | ||
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」
エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(T;オルフェオ)指揮イ・ギメッリ、 アンサンブル・ヴォーカル・ド・ポッシュ エメーケ・バラート(S;エウリディーチェ・ムジカ) アリックス・ル・ソー(Ms;希望/牧人 III ) ジェローム・ヴァルニエ(B;カロンテ/精霊) マチルド・エティエンヌ(S;プロセルピーナ) ニコラス・ブローイマンス(B;プルトーネ/牧人 IV ) フルヴィオ・ベッティーニ(Br;アポロ/精霊/こだま) ザカリー・ワイルダー(T;牧人 I /精霊) フアン・サンチョ(T;牧人 II /精霊) アリシア・アーモ(S;ニーファ) | ||
録音:2020年1月2-10日、コルム、モンペリエ、フランス。ギリシャ神話「オルフェウス」を原作とした、初期バロックオペラの傑作モンテヴェルディ作曲の歌劇「オルフェオ」(1607年初演)。あらすじは、羊飼いやニンフたちが野原に集まり、オルフェオとエウリディーチェの婚礼を祝った直後、エウリディーチェが毒蛇に噛まれて亡くなってしまいます。オルフェオは、妻を返してもらうため黄泉の国に行き、そこで冥界の王プルトーネは地上に戻るまで決して彼女を振り返ってはならぬという約束で連れ帰ることを認める。しかし耐え切れず、オルフェオが後ろを振り向いた途端、ふたりは引き離されてしまう。ひとり地上に戻り嘆き悲しむオルフェオのもとに太陽神アポロが現れ、不滅の生命を与えると言い、二人は天に昇り、羊飼いたちがそれを見送る。当盤は、変幻自在の歌唱力と演技力を誇るテノール、エミリアーノ・ゴンザレス・トロが、タイトルロールと指揮を務める。エウリディーチェは、透明な美声が魅力のハンガリー出身のソプラノ歌手エメーケ・バラート。演奏は、エミリアーノ・ゴンザレス・トロ率いるイ・ギメッリ。パリの音楽博物館から借りた1600年代のキタローネの音色が印象的。2019年末には同キャストで、パリとトゥールーズで上演され高く評価された演奏。 | ||
CELLO 360 ムッシュ・ド・サント=コロンブ(1660頃-1720):組曲第4番 ホ短調〜前奏曲 x: xvii ジョン・ダウランド(1563-1626):ラクリメ、または7つの涙 マラン・マレ(1656-1728):ヴィオール曲集第2巻 より〔スペインのフォリア/人間の声〕 ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):新クラヴサン組曲集第2番第5組曲〜未開人 パブロ・カザルス(1876-1973):鳥の歌 / アンリ・デュティユー(1916-2013):3つのストロフ ヘンリー・パーセル(1659-1695):「ディドとエネアス」〜ディドのラメント「私が地に横たえられるとき」 ジェルジュ・リゲティ(1923-2006):無伴奏チェロ・ソナタ ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767):ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタTWV.40: 1 〜アレグロ・ヴィヴァーチェ ティエリー・エスケシュ(1965-):カントゥス第1番 / グリーグ(1843-1907):ソルヴェイグの歌 ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):哀歌 / チャールズ・チャップリン(1889-1977):愛のテーマ(#) ジョン・レノン(1940-1980)、ポール・マッカートニー(1942-):イエスタデイ(#) クリスティアン=ピエール・ラ・マルカ(1983-)- ラヤン(1992-)- m. a. s.(1973-):タイムレス(*) クリスティアン=ピエール・ラ・マルカ(Vc) Feat. マリー・アメリー・セニエ&ラヤン(*) | ||
録音:2020年7月13日-16日、ポミエ=アン=フォレ修道院礼拝堂、ロワール県ポミエ、フランス(無印) /2020年8月30日-31日、 Riffx スタジオ、ラ・セーヌ・ミュージカル・センター、パリ、フランス(*/#) 。今や風格さえ漂うフランスのチェリスト、クリスティアン=ピエール・ラ・マルカがnaiveレーベル初登場!これまでソニー・クラシカルからリリースしたディスクでも自身が描く独自のコンセプトで高い評価を得てきた。期待の新譜「CELLO360」では時代を超越した旅のような内容で、バロック、映画音楽、ポップス、電子音楽まで、17世紀から現代までのあらゆるジャンルの音楽を巧みにアレンジした、チェロという楽器の無限の可能性を明らかにしている。「コンサートでもレコーディングでも、私はいつも物語を語るようにリスナーを旅に連れて行きたいと思っている。今回の選曲は、これまでのプログラムよりも一層コンセプチュアルなものになっている。「CELLO360」では、無伴奏チェロを中心とした、全く新しいオリジナルのプロジェクトを作った。プログラムのはじめはヴィオラ・ダ・ガンバのために作曲された私が特に好きな曲を、近現代の名曲と並べてみようと考えた。18世紀から20世紀にかけての無伴奏チェロ作品のレパートリーには大きな違いがある。その“違い " を聴いて楽しんでいただけるような選曲となっている。」(クリスティアン=ピエール・ラ・マルカ) | ||
OPUS 111 | ||
ヴィヴァルディ: 歌劇「アルジッポ」全曲 RVAnh.137 (2019年ベルナルド・ティッチ批判校訂版) ファビオ・ビオンディ指揮エウローパ・ガランテ エメーケ・バラート(S;アルジッポ) マリー・リス(S;オジーラ) デルフィーヌ・ガルー(A;ザナイダ) マリアンナ・ピッツォラート(A;シルヴェーロ) ルイージ・デ・ドナート(B;ティジファーロ) | ||
録音:2019年10月5日-8日、 Sala Ghisleri 、モンドヴィ、イタリア。ヴィヴァルディ・エディション2回目の登場であるファビオ・ビオンディ率いるエウローパ・ガランテ。本作は、ヴィヴァルディのオペラ「アルジッポ」。当代随一の台本作家ドメニコ・ラリーによるもので、愛の憎しみ、家族の葛藤、燃え上がる感情など激しい人間ドラマが描かれている。1730年にプラハのスポルク伯爵の劇場で初演されたものの、楽譜は東欧各地に散在し長らく行方不明だった。2006年には全体の三分の二にあたる楽譜が発見され、2011年にダルムシュテットでついに完全版となる楽譜を発見。本盤は、ヴィヴァルディの専門家であるベルナルド・ティッチが、存在する2種類の台本、アリアのコレクション、作曲者不詳のオペラ、さらに本作は当時は一般的だった色々な作曲家の名曲を寄せ集めて再構成したパスティッチョ・オペラであったため、同時代の作曲家ペシェッティ、ハッセ、ポルポラ、ガレアッツィ、フィオレ・エ・ヴィンチらのアリアなど、それら様々な情報をもとに精査したクリティカル・エディションとして2019年初めて完全版が録音された。ビオンディは同じくヴィヴァルディのパスティッチョ・オペラ「メッセニアの神託」を再構築・上演しており、ここでもヴィヴァルディのオペラの醍醐味を存分に味わわせてくれる。 | ||
ヴィヴァルディ:歌劇「タメルラーノ〔バヤゼット〕」 RV.703
ブルーノ・タッディア(Br;バヤゼット) フィリッポ・ミネッチャ(CT;タメルラーノ) デルフィーヌ・ガルー(A;アステリア) ゾフィー・レンネル(Ms;イレーネ) マリーナ・デ・リゾ(Ms;アンドロニコ) アリアンナ・ヴェンディッテッリ(S;イダスペ) オッターヴィオ・ダントーネ指揮アッカデミア・ビザンチナ | ||
録音:2020年2月7日-16日、ラヴェンナ。ヴィヴァルディ・エディションから、「タメルラーノ」の登場。1735年に初演、自筆譜には「バヤゼット」というタイトルが書かれているものの、その後台本のタイトルは「タメルラーノ」に変更された。当時大人気だったアゴウティーノ・ピオヴェーネによる台本で、その名声はイタリアはもちろんイギリスにもとどろいており、ヘンデルもこの台本でオペラを作曲している(1724年)。ヴィヴァルディの自筆譜は初期稿ともいえるもので、初演後、アリアの変更(差し替え)が生じたものの、その楽譜は残されていなかったり、リブレットのみ残されているものの5つのアリアが紛失されている、など、残されている楽譜資料は不完全なものとなっている。この演奏では、残された資料などから再構築を試み、1735年当時の演奏で歌われたことが明らかなアリアを5つ挿入している。レチタティーヴォはすべてヴィヴァルディが書いたと考えられているが、ブロスキやポルポラといった他の作曲家のアリアも入ったパスティッチョ。しかし、ドラマ展開は完璧なものとなっていて、ヴィヴァルディの手によるものも他の作曲家のものでも、胸を打ち、かつ聴きどころ満載のアリアの連続。あっという間に聴き通せてしまう。 | ||
モンテヴェルディ:5声のマドリガーレ集第3巻(1592) 若い草木は/ああ、何と大きな苦しみか/柔らかな草と白い花の上で/ああ私の愛しい人よ/私の心を引き裂いて/ 夜鳴きうぐいす/激しい情熱であれば/去れ残酷な者よ//おお春よ、青春よ/凶暴な顔/ 私があなたを愛していないのかって?/その瞳はかつての私のいのち/苦悩と共に生きてゆく/愛しき瞳よ/安らかであれ リナルド・アレッサンドリーニ指揮コンチェルト・イタリアーノ | ||
録音:2019年5月31日-6月2日、聖フィリッポ教会、レッジョ・エミリア、イタリア。アレッサンドリーニは過去30年来、モンテヴェルディのマドリガーレを重要なレパートリーとして演奏してきた。ルネサンス期から連綿と連なるアカペラによるポリフォニーはモンテヴェルディの手によってさらなる偉大な発展を遂げ、オペラへと進化していく。第3巻のマドリガーレは1592年、モンテヴェルディ25歳のときの作品で、さまざまな苦悩に打ち勝たんとする非常に人間的なドラマを内包した力強い音楽となっている。コンチェルト・イタリアーノの演奏は分析的でありながら非常に繊細。正確なイントネーションによる歌唱で人間の感情を豊かに表現しきっている。言葉の裏から滲み出る音楽の核心、魂の部分を見事に美しく映し出した名演。 | ||
NoMadMusic (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000) | ||
シェイクスピア歌曲集 カステルヌオーヴォ=テデスコ:シェイクスピア歌曲集 Op.24 より Nos.1, 11, 16-17, 20 ベルリオーズ:オフェーリアの死 Op.18 No.2 / ショーソン:シェイクスピアの歌 Op.28(全3曲) サン=サーンス:オフェーリアの死 / ブラームス:5つのオフェーリアの歌 WoO.22 シューベルト:シルヴィアは誰か告げよう D.891 /聴け、ひばり D.889 / プーランク:ファンシー アイヴァー・ガーニー:緑樹の木陰/オルフェウス / フォーレ:付随音楽「シャイロック」 Op.57〜歌 シベリウス:シェイクスピアの「十二夜」による2つの歌 Op.60 ヴォルフ:鳥づくしの歌 / シューマン:狂人の最後の歌 Op.127 No.5 コルンゴルト:死よ去れ Op.29 No.1 /デズデモーナの歌 Op.31 No.1 /小鳥が歌う時 Op.31 No.4 イザベル・ドゥリュエ(Ms) アンヌ・ル・ボゼック(P) | ||
録音:2016年2月、ポワチエ劇場。シェイクスピア文学に基づく音楽は数限りなくあるが、ロマン派以降の大作曲家たちも珠玉の歌曲に挑戦している。国や作風はさまざまながら、作曲家の琴線に触れると、いずれも恐ろしいまでに劇的な世界を再現させている。すべてフランスのメゾ・ソプラノ、イザベル・ドゥリュエのやや暗いメゾの声質がシェイクスピアの世界にぴったり。近年バロック・オペラ等にひっぱりだこの人気だが、こうしたロマン派・近代も絶妙な巧さ。オフェーリアそのものの狂乱ぶりを示している。 | ||
妖精の園 ラヴェル:マ・メール・ロワ〜妖精の園(ティエリー・マシュエル編曲)/ 3つの歌/鐘の谷(クリストゥス・ゴットヴァルト編)(CD) サン=サーンス:夕べのロマンス/並木道の足跡/花々と木々/夜の静けさ ベンジャミン・ブリテン:聖セシリア讃/5つの花の歌 / R. マリー・シェーファー:ミニワンカ、あるいは水の瞬間 レオ・ワリンスキ指揮レ・メタボール | ||
録音:2019年2月。フランスの合唱団レ・メタボールによる無伴奏合唱作品集。サン=サーンスの「花々と木々」、「夜の静けさ」はグノーに献呈されている作品(歌詞はグノーによるもの)。ラヴェルの「3つの歌」もラヴェル自身の歌詞による物。カナダの作曲家で音楽理論家でもあるマレイ・シェーファーによる「ミニワンカ」、とは北アメリカ原住民の言葉で、水のさまざまな状態を表す言葉。雨が流れ、静かな湖となり、川となり、最後は海にそそぐ様子が歌われる。ほかにラヴェルの器楽作品からの合唱編曲版などが並んだプログラムで、メタボールの変幻自在な表現力とテクニックが発揮された1枚となっている。 | ||
ベートーヴェン/ミヒャエル・ゴットハルト・フィッシャー(1773-1829)編曲: 交響曲第6番 Op.68「田園」(弦楽六重奏版) シェーンベルク:浄夜 Op.4 レ・プレイアード [レティティア・ランジュヴァル、カロリーヌ・フロランヴィユ(Vn) キャロル・ドファン、マリー・クチンスキ(Va)、ジェニファー・ハーディ、アマリリス・ヤルチク(Vc)] | ||
録音:2018年、2019年、アミアン文化センター|ピリオド楽器使用。ベートーヴェンの作品はバッハと同様にさまざまな楽器のために編曲されているが、何と交響曲の弦楽六重奏版が登場。それも管楽器や打楽器の印象の強い「田園」なのが興味津々。編曲者はベートーヴェンと同時期のミヒャエル・ゴットハルト・フィッシャー(1773-1829)。オルガン音楽の作曲家として知られているが、「田園」が発表されて2年後にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ各2本のための充実した編曲を行った。第2楽章の小鳥の囀り、第4楽章の落雷、第5楽章冒頭のホルンなど弦のソロながら物足りなさはなく、むしろベートーヴェンらしさが増しているのが驚き。演奏するレ・プレイアードはおうし座のすばる星団のフランス名。全員がロトの率いるピリオド楽器オーケストラ「レ・シエクル」のメンバーで、もちろん今回もピリオド楽器使用。今回は指揮者なしだが、ロトに鍛えられた推進力とリズム感で聴く者の心をとらえて離さない凄みに満ちている。また良く響く楽器とブレンド感も魅力で、高音質録音があますところなく収めている。カップリングはシェーンベルクの「浄夜」のオリジナル六重奏版。1902年の作品だが、ピリオド楽器による演奏は初めてと思われる。ヴィブラート控えめの奏法が新鮮で、世紀末的濃厚さが宗教的とさえ感じさせる力強く生々しいエネルギーとなって迫って来る。 | ||
J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ全集 〔ロ短調 BWV.1014 /イ長調 BWV.1015 /ホ長調 BWV.1016 /ハ短調 BWV.1017 /ヘ短調 BWV.1018 /ト長調 BWV.1019 〕 ステファニー=マリー・ドガン(Vn) ヴィオレーヌ・コシャール(Cemb) | ||
録音:2019年4月、セクスタン・スタジオ、マラコフ。1974年生まれ、ジャック・ゲスタン門下のステファニー=マリー・ドガンは、京都フランス音楽アカデミーの講師として来日もしているヴァイオリスト。彼女が伴奏付のバッハのヴァイオリン・ソナタ全集に取り組んだ。チェンバロはアンサンブル・アマリリスでも知られるヴィオレーヌ・コシャール。典型的なフレンチ・チェンバロで、独特の洒脱なバッハを披露してくれる。 | ||
Post Scriptum 〔追伸〕 クライスラー:美しきロスマリン/中国の太鼓/愛の喜び/シンコペーション/愛の悲しみ クロール:バンジョーとフィドル / メンデルスゾーン:歌の翼に / モシュコフスキ/サラサーテ編曲:ギターレ ラフマニノフ/ハイフェッツ編曲:ひなぎく / コルンゴルト:庭の風景 ゴドフスキ/ハイフェッツ編曲:古きウィーン / アクロン:ヘブライのメロディ フォスター/ハイフェッツ編曲:金髪のジェニー / パラディス/デュシュキン:シチリアーノ フォーレ:ロマンス Op.28 / シューマン/ハイフェッツ編曲:予言の鳥 ドビュッシー/ハイフェッツ編曲:美しき夕べ / サラサーテ:序奏とタランテラ マリナ・シシュ(Vn|使用楽器:ジュゼッペ・ガリアーノ、1762年製) オーレリアン・ポンティエ(P) | ||
録音:2019年3月。「追伸」と題したアンコール・ピース集。クライスラー、ハイフェッツら往年の大ヴァイオリン奏者たちが手掛けた編曲や作品を中心に収録している。マリナ・シシュは2004年、2005年と連続してヴィクトワール・ド・ラ・ミュジークにノミネートされた注目奏者。マルセイユ出身で、パリで学んだ後、ウィーン、ミュンヘン、ベルリンでケンさんを積んでいる。音楽のほか、ドイツ文学を修め、音楽学(古楽)修士、そして博士号も持っている才媛。メリハリの効いた音楽が魅力。ピアノのオーレリアン・ポンティエは9歳でデビュー、12歳でクリヴィヌに招かれショパンのピアノ協奏曲第1番を演奏、早くから注目されている存在。 | ||
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 コリリアーノ:レッド・ヴァイオリン |
アマンダ・ファヴィエ(Vn) アドリアン・ペルション指揮 リエージュ王立po. | |
録音:2019年3月、サル・フィルラルモニク、リエージュ。アマンダ・ファヴィエは1979年生まれのフランスのヴァイオリニスト。ジェラール・プーレ、ジャン=ジャック・カントロフに師事しヨーロッパを中心に活動、CDも数多くリリースしている。コリリアーノの「レッド・ヴァイオリン」は1998年の映画音楽に基づく協奏作品。ジョシュア・ベルの演奏で知られるが、アマンダ・ファヴィエの1723年マッテオ・ゴッフリレール製の愛器がまさに赤いヴァイオリンで、彼女のたっての希望で録音された。 | ||
木々の音 [The Sound of Trees] 〔 (*):カミーユ・ペパン〔ペピン〕編曲〕 カミーユ・ペパン〔ペピン〕:木々の音 / ドビュッシー:映像第1集 より〔ラモー讃/運動〕(管弦楽版)(*) リリ・ブーランジェ:悲しみの夜(管弦楽版|原曲:ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための)(*) / 春の朝(管弦楽版|原曲:ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための)(*) アリ・ヴァン・ベーク指揮ピカルディo. ジュリアン・エルヴェ(Cl) ヤン・レヴィオノワ(Vc) | ||
録音:2019年10月。ピカルディo. のコンポーザー・イン・レジデンスを務めるカミーユ・ペパン〔ペピン〕による、クラリネットとチェロのための協奏曲「木々の音」を収めた1枚。この作品は、2020年のヴィクトワール・ド・ラ・ミュジークにノミネートされるなど、フランスで高く評価された作品。ミニマルミュージック的な刻むリズムの上、クラリネットとチェロが刺激的な対話を繰り広げる。クラリネットを奏でるジュリアン・エルヴェは2006-2013年にはレ・シエクルでソロ・クラリネット奏者を務め、現在ではロッテルダム室内音楽協会の芸術監督などを務めながら、現代音楽からさまざまな編成の音楽など、幅広く活躍している。ヤン・レヴィオノワは、2019年からエルメス弦楽四重奏団のチェロ奏者を務める傍ら、ソリストとしてオーケストラとの共演も多数の実力派。カップリングはリリ・ブーランジェとドビュッシー。カミーユ・ペピンが彼らの作品を管弦楽版に編曲、作品の世界観はそのままに、よりモダーンな風合いとなっている。 | ||
黒ミサ リスト:悲しみのゴンドラ第2稿 S.200 /灰色の雲 S.199 /夜 S.112 /無調のバガテル S.216a スクリャービン:2つの詩曲 Op.71 /ソナタ第9番「黒ミサ」 Op.68 / 詩曲-夜想曲 Op.61 /5つの前奏曲 Op.74 /焔にむかって Op.72 セリメーヌ・ドーデ(P) | ||
録音:2019年11月。リスト(1811-1886)、スクリャービン(1872-1915)それぞれの晩年の作品を収録した1枚。いずれもミステリアスで神秘的な和声が醸し出すほの暗い世界という共通点がみられる。ピアニストのセリメーヌ・ドーデはフランス人の父、ハイチ人の母をもつフランス出身のピアニスト。カーネギー・ホールでデビューをかざり、その後も音楽祭などで活躍している。バッハからメシアンまで、その確かな技術と耳の良さで幅広いレパートリーを体得している。 | ||
ブリテン: セレナード Op.31 〜プロローグ/カンティクル第1番「愛した者はわがもの」 Op.40 / グレゴリオ聖歌「博士たちは星を見て」/カンティクル第4番「東方三博士の旅」 Op.86 / キャロルの祭典 Op.28 〜間奏曲/カンティクル第5番「聖ナーシサスの死」 Op.89 /夜の小品/ カンティクル第3番「なお雨は降る」 Op.55 /カンティクル第2番「アブラハムとイサク」 Op.51 シリル・デュボワ(T) アンヌ・ル・ボゼック(P) ポール=アントワーヌ・ベノス・ジアン(CT) ウラジーミル・デュボワ(Hr) ポリーヌ・アース(Hp) マルク・モイヨン(Br) | ||
録音:2019年1月、イル=ド=フランス国立o. スタジオ、アルフォールヴィル。ブリテンの全5曲からなるカンティクルは1927年から1974年までの長きにわたり作曲されたもので、彼の相方だったピーター・ピアーズのテノールにより初演された。それをフランスのテノール、シリル・デュボワが感動的に歌いあげている。デュボワは2014年にリヨン・オペラのBunkamura 公演でオッフェンバックの「ホフマン物語」に出演、芸達者ぶりが注目された。 | ||
ハイドン:パリ交響曲集(全曲) 〔第82番 ハ長調「熊」/第83番 ト短調「雌鶏」/第84番 変ホ長調/ 第85番 変ロ長調「王妃」/第86番 ニ長調/第87番 イ長調〕 ダグラス・ボイド指揮パリ室内o. | ||
録音:2018年-2020年、フィルラルモニ・ド・パリ。日本でも名古屋フィルの客演などでおなじみのダグラス・ボイドがハイドンの交響曲に挑戦。ボイドはイギリス出身。オーボエ奏者としてモーリス・ブルグに師事し、2002年までヨーロッパ室内o. の首席奏者として活躍した。彼はオーケストラの団員としてアバドの指揮のもとハイドンの交響曲を多数演奏、録音した経験を生かし、さらに自身の個性も加えたフレッシュな世界を創造している。 | ||
ルートヴィヒ|ツァイーデ四重奏団&ドルプレール〜ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」(弦楽五重奏版)(*) / 弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op.18 No.3 ツァイーデSQ[シャルロット・マクレ、レスリー・ブーラン・ローレ(Vn) サラ・シュナフ(Va) ジュリエット・サルモナ(Vc)] ブリュノ・ドルプレール(Vc;*) | ||
録音:2019年12月、 Riffx スタジオ、ラ・セーヌ・ミュジカル。これは衝撃的。2009年結成の女性4名からなるツァイーデ四重奏団に、BPOの若き第1ソロ・チェロ奏者ブリュノ・ドルプレールを加えた五重奏でベートーヴェンの「クロイツェル・ソナタ」に挑戦。「クロイツェル・ソナタ」は言うまでもなくヴァイオリンとピアノが火花を散らすボルテージの高い力作。それを弦楽五重奏にしているのは興味津々だが、ピアノ・パートを4人に振り分けるような単純な編曲ではなく、ヴァイオリンのパートも5人に分け、完全な室内楽作品に仕上げている。ヴァイオリンが奏でるはずのメロディーをチェロが歌うなど、予期せぬ驚き満載。ベートーヴェンの死後にジムロック社から楽譜が出版されたが、編曲者名は記されてません。チェロを加えることで音の視野が広がり、低域の深みが倍増。一説にはベートーヴェン自身か弟子のリースによる編曲ではないかとされ、各楽器への効果的な分配やボルテージの高さ、充実度は驚くべきもので、まるで古典派のロックンロールとでも言うような凄さ。良く知る曲ながら思いがけぬ新しい魅力を発見させる。カップリングは彼の弦楽四重奏曲の実質的に最初の曲である第3番。こちらは原曲通り弦楽四重奏で演奏。明朗で平和なこの曲と、デモーニッシュなクロイツェルを並べることで、ベートーヴェンの表現力の幅広さを証明している。 | ||
潮〜オレリアン・デュモン(1980-): かけらのたまり (*) /エミリー・ディッキンソンの詩による「ブリオーヌより」(#) /ベーニュ(全4曲)(+) ピエール・ルーリエ指揮アンサンブル 2e2m エレーヌ・フォーシェー(S) | ||
録音:2018年3月20日(*)、5月3日(#)、1月16日(+)、マルセル・ランドフスキ講堂、ライヴ。オレリアン・デュモンは1980年生まれのフランスの作曲家。日本文化に深い興味と愛を抱き、源氏物語に題をとる「垣間見」、黒塚に基づく能歌劇「秘密の間」などを作曲しているが、トゥール大医学部で音楽療法を学んだ経歴からも、様式ではなく精神的な日本性を見事に表現している。ここに収められたものは日本と関係ないものの、「ブリオーヌによる」ではエレクロニクス、「ベーニュ」では映像作家ジェニファー・ドゥゼネルのヴィデオとのコラボという新しいメディアとの可能性を試みている。 | ||
Omnia Artists Productions 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)アメリカ生まれでパリを拠点に活躍するチェンバリスト&ピアニスト、オルハン・メメッドの自主レーベル。 | ||
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):ソナタ 〔ニ短調 K.1 /ホ長調 K.380 /ヘ短調 K.239 /ハ長調 K.513 /イ短調 K.54 /ロ短調 K.27 /ハ長調 K.132 / ハ短調 K.11 /ニ短調 K.213 /イ長調 K.208 /イ長調 K.209 /ト短調 K.450 /ニ長調 K.119 /ロ短調 K.87 〕 アントニオ・ソレル(1729-1783):ソナタ ニ短調 R.15 オルハン・メメッド(P|使用楽器: YAMAHA S7X ) | ||
録音:2020年6月16日-17日、カーザ・デル・ジャズ、ローマ。チェンバリスト、ピアニストのオルハン・メメッド。ロックダウンの間、音楽家として自問自答を繰り返す中、取り組んだのがスカルラッティだった。そのスカルラッティが残した555もの膨大なソナタに向き合ったというメメッドが厳選した作品を録音したのがこのアルバム。現在ローマを拠点に活躍するメメッドがイタリアの地で感じた新たな息吹を吹き込んだ注目録音。メメッドらしい丁寧に紡ぎだされる一音一音は聴き手に癒しを与えてくれるだろう。 | ||
LE PALAIS DES DEGUSTATEURS (仏) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)国内&当店未案内旧譜。フランスのパレ・デ・デギュスタトゥール音楽祭傘下のレーベル。「パレ・デ・デギュスタトゥール」は「ワイン鑑定人たちの館」という意味。香り立つような美演をご堪能頂ける。旧譜はこちらから。 | ||
ドビュッシー(1862-1918):弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10 アルベリク・マニャール(1865-1914):弦楽四重奏曲 ホ短調 Op.16 ベラSQ [ジュリアン・デュウドガール、フレデリク・オーリエ(Vn) ジュリアン・ブタン(Va)、リュック・ドドルイーユ(Vc)] | ||
録音:2019年4月22日-24日、ルイ・ジャド社のジャコバン修道院、ボーヌ市、フランス。ベラ四重奏団は結成当時「おそるべき子供たち」とフランスで称された期待のクァルテット。ベラ・バルトークの「ベラ」から名前をとっていることもあって、バルトークはもちろん中心のレパートリーとして据え置き、近現代の作品を積極的に取り組んでいる。結成から10年以上経ち、独自の個性を示したクァルテット期待の新録音は、ドビュッシーとマニャール。言わずと知れたドビュッシー(1862-1918)の弦楽四重奏曲。1893年に作曲、同年パリにて初演されたこの作品はイザイ四重奏団に献呈された。4楽章構成のこの作品は、循環形式によって各楽章が関連付けられている。一方、マニャール(1865-1914)はパリ音楽院でマスネに師事したのち、フランクに傾倒し、その後ダンディに師事した。また、ワーグナーの影響を色濃く呈したオペラも残している。華麗な楽器用法による作品が多く、ここに収録された弦楽四重奏曲1902年から1903年に作曲された。マニャールらしい美しい旋律を有した組曲のような構成の弦楽四重奏曲は、楽章ごとに題名(第1楽章:「ソナタ」、第2楽章:「セレナード」、第3楽章:「葬送の歌」、第4楽章:「舞曲」)が付されている。ベラ四重奏団が問う、母国の作曲家ドビュッシーとマニャールをお楽しみ頂きたい。 | ||
シューベルト(1797-1828):ピアノ三重奏曲全集 〔変ロ長調 D.28 /第1番 変ロ長調 Op.99, D.898 /「ノットゥルノ」 変ホ長調 Op.148, D.897 / 第2番 変ホ長調 Op.100, D.929 /第2番 変ホ長調 Op.100, D.929 〜第4楽章(カット版)〕 ロバート・レヴィン(P) ノア・ベンディックス=バルグリー(Vn) ピーター・ワイリー(Vc) | ||
録音:2016年12月12日-16日、ルイ・ジャド社のジャコバン修道院、ボーヌ市、フランス。博学ロバート・レヴィンが実力派の演奏家とともに録音を実現している LE PALAIS DES DEGUSTATEURS レーベルからの新録音は、シューベルトのピアノ三重奏曲全集。共演は現在BPOの第1コンサートマスターのノア・ベンディックス=バルグリーと、かつてボザール・トリオのメンバーとしても活躍し、現在グァルネリ弦楽四重奏団のチェロ奏者をつとめるピーター・ワイリーという室内楽のエキスパートが揃った豪華メンバーによる演奏。著名なピアニストにして音楽学者、作曲家のロバート・レヴィンはJ.S.バッハやモーツァルトなど18世紀の作曲家による未完の作品の校訂および補筆を行なっており、モーツァルトのレクイエムではモーツァルト自身のスケッチに基づいて改訂を行うなど、その功績は高く評価されている。ここに収録されたシューベルトでも博学レヴィンらしいこだわりをもった内容。ピアノ三重奏曲第2番の最終楽章では原典版と出版時にカットした版を収録している。このカットは展開部の98小節を含め、846小節にもおよぶ。楽曲を知る上でのお手本ともいえる精緻な演奏でシューベルトのピアノ三重奏曲の世界を堪能することが出来る。 | ||
PAN CLASSICS (瑞) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800) | ||
弦楽四重奏の進化 ジョヴァンニ・マリア・ボノンチーニ(1642-1678): 3声の室内ソナタ ヘ長調(2ヴァイオリン、通奏低音)/通奏低音なしの4声の室内ソナタ 変ホ長調 A.スカルラッティ(1660-1725):2つのヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための4つのソナタ(チェンバロなし) 〔第1番 ヘ短調/第2番 ハ短調/第3番 ト短調/第4番 ニ短調〕 マッダレーナ・ラウラ・ロンバルディーニ=ジルメン(1745-1818):四重奏曲〔第1番 変ホ長調/第5番 ヘ短調〕 ダニエラ・ドルチ(Cemb) ムジカ・フィオリタ | ||
録音:2019年10月21日-24日、アドゥラム・カペレ、バーゼル。弦楽四重奏というジャンルはボッケリーニやハイドンによって確立される前から、様々な実験と自由な発展があった。このアルバムは特に器楽作品が盛んだったイタリアにおける、弦楽四重奏が生まれる前の約100年の歴史をたどるプログラム。有名なジョヴァンニ・バッティスタの父であるジョヴァンニ・マリア・ボノンチーニの2つの作品から始まり、通奏低音が次第に独立した低音声部に移行していく様が描かれる。アレッサンドロ・スカルラッティの作品は晩年の四重奏曲で、声楽作曲家のイメージからは少し離れた、入念な4声体による筆致が味わえる。また最後に置かれたマッダレーナ・ラウラ・ロンバルディーニ=ジルメンの作品は聴き馴染みのないものだが、弦楽四重奏の初期段階を代表するものと言える。 | ||
ブラームス:歌曲&デュエット集 帰郷 Op.7 No.6 /愛のまこと Op.3 No.1(*) /3つのデュエット Op.20 (*/**) /9つの歌曲 Op.32(***) / 永遠の愛について Op.43 No.1 /5月の歌 Op.43 No.2 /子守歌 Op.49 No.4 /森に囲まれた丘から Op.57 No.1 / 私は夢を見た Op.57 No.3 /風もそよがぬ和やかな空気 Op.57 No.8 /目隠し鬼ごっこ Op.58 No.1 /憂い Op.58 No.5 / 雨の歌 Op.59 No.3 /余韻 Op.59 No.4(*) /アグネス Op.59 No.5(**) /まんねんろう Op.61 No.1 / 森の歌 Op.61 No.3 /お前のやさしい恋人 Op.61 No.4 (*/**) /5つの二重唱曲 Op.66 /良い忠告 Op.75 No.2 / ワルプルギスの夜 Op.75 No.4 (*/**) /テレーゼ Op.86 No.1 /野の寂しさ Op.86 No.2 /夢遊病者 Op.86 No.3 / サッフォー頌歌 Op.94 No.4 /家もなく、故郷もなく Op.94 No.5(**) /死、それは清々しい夜 Op.96 No.1 / 我らはさまよった Op.96 No.2(*) /ジプシーの歌 Op.103第1曲〜第8曲/ 歌の調べのように私をよぎる Op.105 No.1 /私のまどろみはますます浅く Op.105 No.2 /嘆き Op.105 No.3 / 教会の墓地にて Op.105 No.4(**) /セレナード Op.106 No.1 /菩提樹に霜が降りて Op.106 No.3 / サラマンダー Op.107 No.2 /乙女の歌 Op.107 No.5(*) ラヘル・ハルニッシュ(S;*) マリーナ・ヴィオッティ(Ms;Ms**) ヤニック・デブス(Br;***) ジャン・シュルツ(Fp|使用楽器: 1871年J. B. シュトライヒャー製、 No.7243) | ||
録音:2019年12月2日-5日、チューリヒ放送スタジオ。300以上のリートを残したブラームスは歌曲作曲家としても大家であり、その作品は声楽科にとって重要なレパートリーとなっている。このアルバムはCD2枚分の歌曲を厳選し、年代順に収録。ベートーヴェン、シューベルト、シューマンからの流れを感じながら、ドイツ語歌曲の発展を味わえる内容。伴奏に使われているフォルテピアノは、ブラームスが好んで使っていたピアノと同モデルのピリオド楽器。 | ||
パレンジ写本からのリコーダー・ソナタ集 アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713):フルートと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 ドメニコ・マリア・ドレイエル(fl.1731):フルートと通奏低音のためのソナタ イ短調 フィリッポ・ローザ(fl.1710s?):フルートと通奏低音のためのシンフォニア ヘ長調 ピエトロ・ペッレグリーニ(?c1715-1780):フルート協奏曲 ハ長調 作曲者不詳(アルビノーニ?):フルートと通奏低音のためのシンフォニア ト長調 ジョヴァンニ・バッティスタ・ソミス(1686-1763):フルートと通奏低音のためのシンフォニア ヘ長調 アントニオ・ヴィヴァルディ、パオロ・ベネデット・ベッリンツァーニ、 ジョヴァンニ・アントニオ・カヌーティ、作曲者不詳:パスティッチョ ヘ長調 タベア・シュヴァルツ(リコーダー) ダニエル・ロシン(Vc) トーマス・レイニンガー(Cemb) | ||
録音:2019年10月。パルマのパラティーナ図書館に所蔵されている「パレンジ写本」はタイトルページに「 Paolo Parensi 」と名前が記されていて、これはこのコレクションの所有者あるいは演奏者であったとされるが、詳しいことは分からず謎に満ちた写本。作曲者不詳の作品も多く収録されている。この写本に挑むのはタベア・シュヴァルツ。本作ではリコーダーを奏でているが、弦楽器の演奏にも長けている多彩な才能の持ち主で、これがデビューアルバムとなる。 | ||
PARATY (仏) 価格帯記載無し:1CDあたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから(ただし旧譜に関しては、一部価格が高額で、供給ルートの問題から アイテムによって入荷までにお時間がかかる可能性があります)。 | ||
甘い夢(CD) ハチャトゥリヤン:子供のアルバム第1集 プロコフィエフ:子供のための音楽 Op.65 チャイコフスキー:子供のアルバム Op.39 |
ヴァルドゥイ・ イェリツィアン(P) | |
録音:時期不明、コンピエーニュ帝国劇場。ヴァルドゥイ・イェリツィアンは1981年アルメニア生まれの女性ピアニスト。パリでブリジット・エンゲラーやクレール・デゼールに師事し、現在フランスを本拠に活躍している。2011年のラ・フォルジュルネ音楽祭で来日もしている。このアルバムには彼女と同郷のハチャトゥリヤンをはじめ、チャイコフスキー、プロコフィエフが子供のために作ったピアノ曲が収められている。彼らのピアノ曲の多くが上級者向けの難技巧が要求されるなか、これらは平易で短いため子供の学習用にも愛用されている。いずれも親しみやすいだけでなく、ハチャトゥリヤンとチャイコフスキーの作品は後にバレエやオペラに流用される楽想のスケッチブックのような存在であるのも興味津々。 | ||
ジャン・ティトゥルーズ(1563頃-1633):聖歌、マニフィカトとオルガン小品集 Vol.2 ミサ・セクス・ヴォクム・シンプリーチ・コルデ/第5旋法によるマニフィカト/ ミサ・クァトゥオール・ヴォクム・ヴォティヴァ/アニュエ・クリステ トーマス・ファン・エッセン、ヴォルニ・オスティオ指揮 アンサンブル・レ・メランジュ フランソワ・メニシエ(Org) | ||
録音:2019年7月、9月。アンサンブル・レ・メランジュはトーマス・ファン・エッセンが結成した古楽団体で、ノルマンディを本拠に活動している。彼らが2019年にリリースしたジャン・ティトゥルーズ(1563頃-1633)のミサ曲に次ぐ第2弾。ティトゥルーズはカトリックの司祭でルーアン大聖堂のオルガニストも務めた作曲家。ルネサンス声楽音楽の伝統を忠実に守る初期フランス・バロックの貴重な録音。 | ||
荒涼とした森〜ルネサンスからパーセルまでのイギリス音楽 ホルボーン:メランコリーの印象/妖精のラウンド/ムイ・リンダ/エルモーサ 作曲者不詳:ワトキンズ・エール/パキントンのパウンド / バード:ローランド/ヴォルタ/荒涼とした森 ファーナビー:セント・ポールの岸辺 / クリストファー・タイ:イン・ノミネ〔第12/第15 〕 ヒュー・アストン:ヒュー・アストンのマスク / ロバート・ジョンソン:テンプルの2番/王子の1番 ジョン・コプラリオ:クパラレーまたはグレイズ・イン / ジョン・アドソン:おどけたテンプル〔1番/2番〕 ウィリアム・マンディ:おお世界の母よ / マシュー・ロック:組曲第3番 / パーセル:パヴァン/チャコーニー コンソート・ブルイヤミーニ | ||
録音:2019年4月、ジャンブル教会。コンソート・ブルイヤミーニはリヨン音楽院5人の学生が結成したリコーダー合奏団。2012年スペインのヒホン古楽国際コンテスト、2016年ヴァンヴの国際古楽コンクールでともに優勝した実力派。彼らがイギリス黄金時代からパーセルまでの作品に挑戦。大半がリュートや鍵盤のために書かれたものを、彼ら自身が編曲。古雅な魅力に富んでいる。 | ||
悲しみよ、来たれ ロバート・ジョーンズ:悲しみよ、来たれ/愛が希望に翼をくれた/かくも私の考えが/ひどいわ、ひどい/ ジョーンズ:さて、愛とは何/愛の神は少年だ/私ほど愛しただろうか ダウランド:ダウランドのオリヴァー・クロムウェル先生への別れ/蛙のガリアード/流れよ、わが涙 トバイアス・ヒューム:兵士の歌/兵士のガリアード/どれほどの悲しみが/ 悲しき、哀れな男/喜んで変えよう/煙草/パヴァン フェッラボスコ二世:ヴィオール練習曲 より〔アルメイン III /ガリアード II /コランテ IV 〕 アンサンブル・プレ・ド・ヴォートル・オレイユ [アナイス・ベルトラン(Ms) ニコラ・ブローイマンス(B) ティボー・ルーセル(リュート) ロビン・ファロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)] | ||
録音:2018年6月、エリザベート劇場、アルドロ。1990年生まれの期待のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者ロビン・ファロ率いる古楽団体アンサンブル・プレ・ド・ヴォートル・オレイユ。「あなたの耳のそばで」という意味で、声楽2人とリュート、ガンバから成る。このアルバムは、2011年にパロがソプラノのアナイス・ベルトランと出会い、トバイアス・ヒュームの歌とガンバのための作品を知った時から温めてきた企画で、ヒュームのほか、イギリス黄金時代の美しい歌が紡がれる。もちろんダウランドの名作「流れよ、わが涙」も収録。今後も要注目の若手実力派団体。 | ||
TrANsGressiOns カルアーナ:朝のミロンガ/ブオトンガ / ナザレ:オデオン / アヴレウ:ティコ・ティコ・ノ・フバー マテュー・ステファネッリ:カベセオ / ガリアーノ:オパール協奏曲 / フォンテーヌ:休息のために(全3曲) グラシアーヌ・フィンジ:インプレッション・タンゴ / ピアソラ:悪魔のロマンス/カモーラ III スピリタンゴ・クァルテット [ファニー・アズーロ(P) トーマス・シェダル(アコーディオン) ブノワ・ルヴスク(ベース)、ファニー・ステファネッリ(Vn)] ワシーレナ・セラフィモワ(Perc) | ||
録音:2018年5月23日-24日、サル・コロンヌ、パリ、ライヴ。パリ音楽院で学んだ学友たちで結成したタンゴ四重奏団スピリタンゴ・クァルテット。ピアソラやナザレスらの名作から現代作曲家たちとのコラボによる新しいタンゴを次々世に送り出している。颯爽とした演奏が魅力で、今回はブルガリアのパーカッショニスト、ワシーレナ・セラフィモワを招き、マリンバやボンゴなどの効果を存分に採り入れている。 | ||
連弾のモーツァルト ピアノ連弾のためのソナタ ハ長調 K.521 / アンダンテと変奏 K.501 / ピアノ連弾のためのソナタ ヘ長調 K.497 |
デュオ・ペガス [モルガーヌ・ル・コール、 クヌート・ジャック(Fp)] | |
モーツァルトの連弾用ソナタは独奏や2台の名作に比べポピュラーではないものの、さすがモーツァルトの充実した世界を構築している。このアルバムはパリ音楽院でピリオド楽器の教鞭をとるモルガーヌ・ル・コールとクヌート・ジャックがクリストファー・クラーク製作のアントン・ヴァルターのレプリカ・フォルテピアノではつらつとした演奏を繰り広げる。 | ||
ペーテル・コルネット(1570/80-1633):オルガン作品集 第9旋法によるファンタジア/レジーナ・カエリ(全4曲)/サルヴェ・レジーナ(全5曲)/ 第8旋法によるファンタジア/クーラント/第8旋法によるファンタジア/大いなる秘跡/大公のアリア/ 第9旋法によるトッカータ/第2旋法によるファンタジア/第2旋法によるファンタジア アルノー・ヴァン・ド・コーテル(Org) | ||
録音:2016年9月27日-28日、サンタデールおよびサンマルタン教会、オルプ・ルグラン。ペーテル・コルネット(1570/80-1633)はフランドルのオルガニストで作曲家。フランドルの作曲家ながら当時のイギリス、イタリア、スペインの様式に通じ、そのオルガン曲は17世紀初頭の重要な作品となっている。アルノー・ヴァン・ド・コーテルは17世紀フランドル音楽の権威でリエージュ音楽院教授。深い研究に基づく説得力満点の演奏を聴かせてくれる。 | ||
ショパン:ワルツ全集(全18曲) | エモ・パジャン(P) | |
録音:2020年2月、ベーゼンドルファー、ウィーナー・ノイシュタット。エモ・パジャンは1983年生まれのフランスのピアニスト。ドミニク・メルレやレオン・フライシャーに学び、ヨーロッパのいろいろなコンクールで入賞するなど注目されている。彼は1970-80年代に情熱的な演奏で人気を博したヴァイオリニスト、シルヴィア・マルコヴィチの愛息で、近年は母との共演も数 多く行なっている。パジャンはショパンのワルツ18曲に挑戦。どの曲も個性的解釈に驚かされるが、生き生きとした生命感が魅力。 | ||
対話 サント=コロンブ:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ組曲〔ト短調/ハ長調/ニ短調〕 フィリップ・エルサン:エルサレムへの道(2003) /パスコラス(2019) ロナルド・マルティン・アロンソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | ||
録音:2019年10月21日-24日、サン・ミシェル高教会。ロナルド・マルティン・アロンソは1980年キューバ生まれのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。アンサンブル・ストラヴァガンツァを率い、古楽界をリードするかたわら、最新の前衛音楽でヴィオラ・ダ・ガンバの可能性を開拓している。ここでもサント=コロンブが1690年頃に作った無伴奏組曲と、1948年生まれのフランスの作曲家フィリップ・エルサン作品を対話的に組み合わせている。2019年作の「パスコラス」はアロンソのために書かれ、メキシコのヤキ族の儀礼音楽に基づいている。 | ||
天上の調べ〜ニコラス・ラドフォード(1490頃-1557): 土曜日のミサ曲 |
ジェレミー・クルー指揮 ラ・キンティーナ | |
録音:2019年4月、ロック=デュ修道院|世界初録音。ニコラス・ラドフォード(1490頃-1557)はイギリス・チューダー朝の作曲家で、「ルネサンス期イギリスのバッハ」と称されている。ウエストミンスター寺院の聖歌隊で歌い、作曲家としては天才的なポリフォニー書法を見せた。美しいメロディを紡ぐ才に恵まれ、さながら天上の調べのような世界を繰り広げる。 | ||
愛のヴァリエーション〜 13世紀の宮廷恋歌を巡る旅(全26曲) |
ブリジット・レーヌ指揮 アッラ・フランチェスカ | |
録音:2019年4月、プロテスタント教会、パリ。音楽学者にして歌手、ハープ奏者のブリジット・レーヌが13世紀の宮廷恋歌に挑戦。変奏曲のルーツを探る貴重で興味深い試みでもある。いずれも聖母賛歌の単旋律をポリフォニー化して変奏していくもので、内容は愛や嫉妬に関する世俗的なものに変化。歌のみならず各種中世楽器の織りなす古雅な響きが絶美。癒しに満ちた時間を提供してくれる。 | ||
ドメニコ・ツィポーリ(1688-1726):オルガン作品全集 タブラチュアのソナタ集(1716)(全31曲)/ サン・ラファエル・デ・ベラスコの草稿集(全6曲) |
マルコ・ブレシア(Org) | |
録音:2016年6月、ディアマンティア、ミナス・ジュライス州、ブラジル|使用楽器:1787年製。ドメニコ・ツィポーリ(1688-1726)はイタリアのオルガニストで作曲家でありながらイエズス会の宣教師でもあった。アメリカ大陸へ布教に行き、アルゼンチンで感染症に冒され客死した。イタリア系ブラジル人オルガニスト、マルコ・ブレシアがミナス・ジュライス州にある1787年製の歴史的オルガンでツィポーリの現存する全オルガン曲を録音。ひなびた響きが魅力的。 | ||
叙情詩トランスクリプション リヒャルト・シュトラウス/レーガー編曲:ツェツィーリエ Op.27 No.2 /朝 Op.27 No.4 リスト:ペトラルカのソネット104番 / グラナドス:「ゴイェスカス」〜嘆き、マハとナイチンゲール ラフマニノフ/作曲者編曲:ライラック Op.21 No.5 /マーガレット Op.38 No.3 シューベルト/ラフマニノフ編曲:どこへ / チャイコフスキー/ラフマニノフ編曲:子守歌 Op.16 No.1 アリャビエフ/リスト編曲:ナイチンゲール / プーランク/ズブリツキー編曲:愛の小径 ジャン=バティスト・ロバン:「チックタック」のメロディによる / ラヴェル/ジロティ編曲:カディッシュ ラフマニノフ/ズブリツキー編曲:夢 Op.38 No.5 / シューマン/リスト編曲:献呈 Op.25 No.1 アリサ・ズブリツキー(P) | ||
録音:2018年12月、イル・ド・フランス国立o.講堂。アリサ・ズブリツキーは1982年モルドヴァ生まれ、パリとリヨンで学んだピアニスト。さらにロンドンのギルドホール音楽演劇学校で声楽伴奏を習得した。2011年からバスティーユ・オペラ・スタジオの声楽コーチを務め、歌を最も知るピアニストと称されている。彼女のデビュー・アルバムは歌曲に基づくピアノ曲を集めたが、ありきたりの選曲になっていない。リヒャルト・シュトラウスの「朝」をマックス・レーガーが、ラヴェルの「カディッシュ」をジロティが編曲しているのも注目だが、彼女の編曲によるプーランクとラフマニノフや、オルガニストのジャン=バティスト・ロバンにリクエストして編曲してもらったものまで盛りだくさん。またグラナドスの「ゴエスカス」の逸品「嘆き、マハとナイチンゲール」も、通常の版ではなく原作のオペラのソプラノ・パートをピアニスティックに盛り込んでいる。最後をシューマンの感動的な「献呈」で終えているのもさすが。絶妙な歌い回しと流れるようなメロディラインは誰にも真似できない至芸。 | ||
MozHayique 〔モザイク〕 ハイドン:交響曲〔第103番「太鼓連打」〜第1楽章 序奏/第94番「驚愕」〜第2楽章 アンダンテ〕 モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」〜「奥様お手をどうぞ」変奏曲/ピアノ・ソナタ 〔第12番 K.332〜第1楽章 アレグロ/第10番 K.330〜第2楽章 アンダンテ・カンタービレ/ 第11番 K.331〜第3楽章 トルコ行進曲〕/ロンド イ短調 K.511 ハイドン:交響曲 〔第101番「時計」〜第2楽章/第44番「悲しみ」〜第3楽章/第92番「オックスフォード」〜第4楽章〕 モーツァルト:幻想曲 ハ短調K.475 イヴ・レヒシュタイナー(Org/編曲) アンリ=シャルル・カジェ(打楽器/編曲) | ||
録音:2018年5月9日-11日、ベルン大聖堂、スイス。ハイドンの交響曲の有名楽章とモーツァルトのピアノ曲をオルガンで演奏しているのだけでも興味津々だが、さらに打楽器の賑やかな響きが加わりオーディオ的音空間を作り出している。レヒシュタイナーがオルガン用に編曲したものに、カジェが絶妙な打楽器を加えた。それも太鼓のみならず様々な楽器を用いて効果をあげた。驚きと爆笑のツボもしっかり押さえていて子供も大喜び。モーツァルトの「トルコ行進曲」もオルガンだけで充分聴かせるにもかかわらず、打楽器が異国情緒を増している。また幻想曲ではモーツァルトが暗示しているだけの恐ろしい効果を打楽器が醸する。レヒシュタイナーのオルガン演奏は軽快でテンポ良く、まるでポップスのような楽しさと親しみやすさに満ちている。 | ||
最小オペラ、ヘンデル・ウィズ・ケア〜ヘンデル: アグリッピーナ(ラテルナ・マジカ編曲) 〔シンフォニア/美しい真珠よ/美しい泉よ/あなたを愛するゆえ/テブロ川よ〕/ 「テゼオ」序曲(ジョン・ウォルシュ編曲|チェンバロ独奏版)/ ジュリオ・チェーザレ(ラテルナ・マジカ編曲)〔序曲/万歳、我らがヘラクレス/さあエジプトの大地よ/ 私はあなたを恋い慕う/愛する人、あなたの顔よりも/さあ快い喜びと〕/ 「リナルド」序曲(ウィリアム・バベル編曲|チェンバロ独奏版)/ リナルド(ジョン・ウォルシュ編曲)〔序曲/愛しの花嫁よ/私の心よ教えてくれるか/ 私を泣かせて下さい/勇敢に戦って頂きたい〕 ラダミスト(ラテルナ・マジカ編曲)〔序曲/ああ、裏切者から逃げろ/いつまでなのか/パッサカリア〕 ラテルナ・マジカ[ナタリー・ウトマン、ローラ・ポーク(リコーダー) ベルナール・ウォルテシュ(Vc) ラファエル・コリニョン(Cemb)] | ||
録音:2017年9月、サンタポリネール教会、ボラン。2007年に興味深いバッハ作品のアルバムをリリースして注目されたピリオド楽器アンサンブル、ラテルナ・マジカが久々の録音。今回はヘンデルのオペラ中の名品を2本のリコーダー、チェロ、チェンバロ奏でる。題して「最小オペラ」で、 " Handel with care "の副題が付けられている。これは「取扱い注意」を意味するHandle with careの文字遊びだが、「名旋律のさわり集」とたかをくくって聴くとしっぺ返しをくうほど、オリジナルのトリオ・ソナタとみまごう編曲となっている。もちろん「リナルド」の「私を泣かせて下さい」はもれなく収録。ヘンデルの美しいメロディとドラマティックな音楽作りに引き込まれ、いつまでも聴いていたくなるアルバム。 | ||
星空〜ジラール四重奏団(CD) ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 Op.59 No.2 「ラズモフスキー第2番」 エルサン:弦楽四重奏曲第4番「星空」 ジラールSQ [ユーグ・ジラール、アガト・ジラール(Vn) オドン・ジラール(Va) リュシー・ジラール(Vc)] | ||
録音:2017年9月、ハース・ティーヒェン・スタジオ、エリザベート王妃チャペル。メンバーが兄弟姉妹のジラール四重奏団。パリ音楽院でイザイ四重奏団に学んだ実力派。ベートーヴェンがロシア民謡を用いたことで知られる弦楽四重奏曲第8番をメインに、1948年生まれのフランスの作曲家フィリップ・エルサンの弦楽四重奏曲第4番「星空」を世界初録音。ラズモフスキー伯爵に捧げられたベートーヴェンの第8番にはロシア民謡が引用されているが、エルサンの「星空」もベートーヴェンに対する敬意とロシアへの思いが込められ、バラライカを模したりショスタコーヴィチの手法を真似たりと興味津々。 | ||
水と大気の対話〜ドビュッシー: 「映像第1集」〜水の反映(*) /「前奏曲集第1巻」〜帆(#) /「版画」〜雨の庭(*) / 「前奏曲集第1巻」〔野を渡る風(#) /沈める寺(*) /西風の見たもの(#) 〕/「前奏曲集第2巻」〜水の精(*) / 「前奏曲集第1巻」〜音と香りは大気の中に漂う(#) /小組曲〜小舟にて(*/#) / 6つの古代碑銘〜夏の風の神パンに祈るために(*/#) /交響詩「海」(作曲者編曲|4手版)(*/#) ヴェラ・ツィバコフ(P;*) ロマン・エルヴェ(P;#) | ||
録音:2017年5月7日-8日、アナトール・スタジオ、シュニー。1982年モスクワ生まれのヴェラ・ツィバコフと、1977年レンヌ生まれのロマン・エルヴェによる夫婦デュオによるドビュッシー。ドビュッシーが描いた水をツィバコフが、大気をエルヴェが交互に弾来る。最初の8作品は独奏で、さらに連弾が続くが、ドビュッシー自身が4手連弾用にした「海」全曲も両者で共演。故ブリジット・エンゲラーの愛弟子ツィバコフと、ブルーノ・リグットの弟子エルヴェのフランス的なピアニズムが絶妙にブレンドされている。 | ||
J.S.バッハ:教会カンタータ集 〔第12番「泣き、嘆き、憂い、おののけ」 BWV.12 / 第18番「天より雨と雪の降るごとく」 BWV.18 /第161番「来たれ、汝甘き死の時よ」 BWV.161 〕 ウージェニ・ルフェーブル(S) パスカル・ベルタン(CT) トーマス・ホッブズ(T) ジョフロワ・ビュフィエール(B) オリヴィエ・スピルモン指揮アンサンブル・アリア・メン | ||
録音:2016年9月1日-4日、ブリ教会。1979年生まれのフランスのチェンバロ奏者兼指揮者オリヴィエ・スピルモンが2012年に設立した古楽アンサンブル、アンサンブル・アリア・メン。彼らがバッハの教会カンタータを録音。1714年ワイマール時代の3篇で、いずれも名作。フランス風な演奏が新鮮で、美しくも敬虔な世界にひたれる。 | ||
チェロの歌 ショパン:チェロ・ソナタ Op.65 ショパン/フランショーム編曲: ポロネーズ第1番 嬰ハ短調 Op.26 No.1 / 夜想曲第14番 嬰ヘ短調 Op.48 No.2 /マズルカ第19番 ロ短調 Op.30 No.2 フランショーム:2つの夜想曲〔ホ短調 Op.14 No.1 /変ホ長調 Op.14 No.3 〕/ ベッリーニ「海賊」の主題によるカプリッチョ フェルナンド・カイダ=グレコ(Vc|使用楽器:1880年、ミルモン製) エドアルド・トルビアネッリ(P|使用楽器:1842年プレイエル製) | ||
録音:2017年10月1日、ロワイモヨン修道院、ライヴ。オーギュスト・フランショームはショパン後半生の親しい友人のひとりで、彼がチェロ曲を手掛けるきっかけともなった。ここではショパンがフランショームに捧げたチェロ・ソナタをメインに、両者の作品を集めている。特にフランショームがチェロとピアノ用に編曲したショパンの3曲が聴き物。フェルナンド・カイダ=グレコは1978年アルゼンチン生まれのチェロ奏者。イタリアとスイスで学び、古楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ俊英。1880年ミルモン製の銘器の深い音色に聴き入ってしまう。エドアルド・トルビアネッリは1970年イタリア生まれのフォルテピアノ、チェンバロ奏者。インマゼール門下の注目株。ショパンと同時代1842年製プレイエルで絶美の世界を創り上げている。 | ||
PARNASSUS ARTS (墺) 3CDのアイテム:¥7590(税抜¥6900)1999年設立。クラシック音楽に特化したアーティスト・エージェンシーで、忘れ去られたバロック・オペラの復活上演も行うウィーンの制作会社。リヒテルやムラヴィンスキーのリリースで知られるアメリカ合衆国の Parnassus とは無関係。2020年より、オーナーのゲオルク・ラング氏とアーティスティックディレクターを務めるマックス・エマヌエル・ツェンチッチ氏が、自らのブランドから音源をリリースすることを決定(となっているが、第1弾の商品には (P) 2019 とある)。ツェンチッチ氏がタイトルロールを歌うヴィンチの歌劇を皮切りに、古楽最先端の録音をリリース予定。 | ||
ヴィンチ:歌劇「ポーランド王ジズモンド」
マックス・エマヌエル・ツェンチッチ(CT;ジズモンド) ユーリー・ミネンコ(CT;オトーネ) ソフィー・ユンカー(S;クネゴンダ) (S;プリミスラオ) ジェイク・アルディッティ(CT;エルネスト) ディリアラ・イドリソヴァ(S;ジュディッタ) ニコラス・タマーニャ(CT;エルマーノ) マルツィン・シヴィオントキエヴィチ(Cemb)指揮 マルティナ・パストゥシュカ音楽監督 {oh!} オルキェストラ・ヒストリチナ | ||
録音:2019年。18世紀初頭に最も有名なオペラ作曲家はヘンデルでもヴィヴァルディでもなく、レオナルド・ヴィンチ(1690-1730)だった。ナポリで音楽を学んだ彼は1719年には作曲したオペラ・ブッファが認められ名を知られるようになり、1722年からより権威のあるオペラ・セリアも作るようになり、瞬く間に成功を収めた。ヴィンチの名はヨーロッパ中に轟き、遠く離れたロンドンにいるヘンデルさえもその影響力に抗うことはできなかった。しかし若くして毒により命を落としたとされ、突然の死は急速に世間から彼の音楽を忘れさせる結果となる。今世紀になってようやく、ヴィンチの音楽を舞台や録音で聴くことができるようになってきた。1727年にローマのテアトロ・デッレ・ダーメで初演された歌劇「ポーランド王ジズモンド」も不当に忘れ去られていた傑作のひとつであり、CD を通して多くの人に聴いてもらいたいという思いから、今回の製品化がなされた。今やカウンターテナーの最高峰に位置するスター歌手でありParnassus Artsのアーティスティックディレクターも務めるツェンチッチがタイトルロールを歌い、他にも選りすぐりのメンバーが集まって最高の演奏を聴かせてくれる豪華なディスク。ヴィンチの音楽のすばらしさをぜひ体感頂きたい。 | ||
PASSACAILLE (白) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから。 | ||
わが心は血の海に漂う ブクステフーデ:ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ イ短調 BuxWV.254 / ソプラノ、2つのヴァイオリンと通奏低音のためのカンタータ「おお、甘美なるイエスよ」 テレマン:カンタータ「ああ、主よ、われを責めたもうな」 TWV.7: 2 J.S.バッハ:コラール「イエスわが喜び」(2種)〔 BWV.713 / BWV.1105 〕/ カンタータ第199番「わが心は血の海に漂う」 BWV.199 フリート・ド・ジェーテル(S) レオ・ファン・ドゥセラール(Org) イル・ガルデリーノ | ||
録音:2020年1月20日-23日、ルーテル教会、ヒルフェルスム。このアルバムはブクステフーデ、テレマン、J.S.バッハという偉大な3人の作曲家の作品を集めたアルバムで、ソプラノを独唱に迎えた3つのカンタータのほか、オルガン作品、室内楽作品を収録している。ベルギー期待のソプラノ、フリート・ド・ジェーテルと、オランダの古都フローニンゲンにあるマルティン教会の専属オルガニストも務めるレオ・ファン・ドゥセラールを迎え、名団体イル・ガルデリーノが演奏している。 | ||
Astro Nuevo ペドロ・ラバッサ(1683-1767): Astro Nuevo / Cantata al Santisimo con violines Aleph / Ego vir videns / Lamentacion 3a de Viernes Santo a solo con violines / Corred, corred, pastores / Villancico al Nacimiento de Cristo para tiple solo con violines /鍵盤楽器のためのソナタ フアン・パスカル・バルディビア: Si recatada, si traslucida / Area a Solo con violines para tiple フアン・マヌエル・ゴンザレス・ガイタン: ソプラノ・ヴァイオリン、ホルンと通奏低音のためのソロ・カンタータ「純粋なる受胎」/ Eternamente triste / Voy buscando a mi cordero / ヴァイオリン・ティプル(ソプラノ・ヴァイオリン)と通奏低音のためのカンタータ「祝福された聖餐」 ジュリア・ドイル(S) カルロス・メーナ(CT) アレハンドロ・カサル(Cemb) エンリコ・オノフリ指揮セビリャ・バロックo. | ||
エンリコ・オノフリ指揮によるマニアックなスペイン古楽シリーズ。40年以上にわたってセビリャ大聖堂のカペルマイスターを務めたペドロ・ラバッサの作品を中心に収録している。ジュリア・ドイルとカルロス・メーナ、ふたりの優れた歌手がおおいに活躍、スペイン・バロックの美味しいところを凝縮した魅惑のアルバムとなっている。 | ||
自然の秘めたる声〜ヨハネス・ケプラーの天体音楽 オルランドゥス・ラッスス(1532-1594): Tui sunt coeli(8声)/ In me transierunt(5声)/ Si coelum et coeli coelorum(6声)/ Tristis est anima mea(5声)/ Aurora lucis rutilat (10声) アンドレア・ガブリエリ(1532/33-1585): Deus misereatur nostri (12声)/ Beati quorum remissae sunt(6声)/ Emendemus(6声) ハンス・レオ・ハスラー(1564-1612): Jubilate Deo (12声) アンニバレ・ペリーニ(1560-1596): Cantate Domino(7声)/ Laudate Dominum(7声) ランベール・ド・サイヴ(c.1548-1614): Miserere mei Deus(6声)/深き淵より(10声)/ O quam suavis est (12声)/ Regna triumphalem (12声) カリオペ・ツパキ(1963-): Astron / エラスムス・ヴィトマン(1572-1634): Intrada and Canzon(5声) ブルース・ディッキー(コルネット) コンチェルト・パラティーノ(声楽 + 金管アンサンブル) | ||
録音:2019年11月11日-14日、 AMUZ 、アントワープ。偉大な数学者であり天文学者であったヨハネス・ケプラー(1571-1630)は、その生涯を通じて、音楽と宇宙の結びつきを強く意識していた。天体の動きを数学理論から解き明かした彼は、ピタゴラスの提唱した「天体の音楽」論を擁護する立場でもあり、当時の高度な対位法を駆使して作られた音楽を、天体運動における幾何学的なすべてが映し出された高次元のものとみなした。コンチェルト・パラティーノはケプラーの思想をテーマに同時代のポリフォニー音楽から選曲、宇宙と調和する音楽を奏でていく。現代作曲家カリオペ・ツパキの「Astron」は「星へ向かって」という意で、古代ギリシャのデルフィック讃歌を素材としている。現存する最古の記譜された音楽を現代の作曲家が書き変えることによって、時空を超えた調和が生まれる。金管アンサンブル編成がメインにのコンチェルト・パラティーノだが、このアルバムではハナ・ブラシコヴァら名歌手を揃えた声楽アンサンブルがプラスされた編成で演奏。ディッキー率いるコルネットとトロンボーン、オルガンが作るあたたかな響きと、美しい歌声が織りなす演奏の素晴らしさも絶品。 | ||
スコルダトゥーラの技法〜ビーバーからタルティーニまでのヴァイオリン作品集 ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー(1644-1704): ソナタ第6番 ハ短調、C143 〜 ヴァイオリン独奏のためのソナタ集(ザルツブルク/ニュルンベルク1681年) ヨハン・ヨゼフ・フィルスマイヤー(1663-1722): ヴァイオリン・パルティータ第5番 ト短調 - 宮廷のための技巧的調べ(ザルツブルク1715年) カルロ・アンブロジオ・ロナーティ(1645-c.1715): ヴァイオリン・ソナタ第1番(第7番) ト短調 - ヴァイオリンと低音のための12のソナタ(ミラノ1701年) 作曲者不明: ヴァイオリン独奏のためのバレット ト短調 - クレムジア/クロムニェジーシュに残る手稿譜 A4683 (1670年以後) ピエトロ・カストルッチ(1679-1752):ソナタ第12番 イ長調 - ヴァイオリンとヴィオローネまたはチェンバロのためのソナタ集 Op.1(アムステルダム1718年) ジュゼッペ・タルティーニ(1692-1770):パストラーレ イ長調 - 低音を伴うヴァイオリンのための12のソナタ Op.1(ロンドン1734年) ビアッジョ・マリーニ(1594-1663):ヴァイオリンのための創意の第2ソナタ 〜風変わりで当世風のソナタ、シンフォニー、カンツォン... Op.8(ヴェネツィア1629年) 平崎真弓(Vn|使用楽器: クリスティアン・ザガー、チューリヒ、2003年〔スコルダトゥーラ: g-d'-a'-e"(ビーバー&マリーニ)、 g-d'-a'-d"(ビーバー、フィルスマイヤー&作曲者不明の作品)、 a-e'-a'-e"(タルティーニ)、 g-d'-a'-c"(マリーニ)〕 ジュゼッペ・ガッフィーノ、パリ、1750年頃〔スコルダトゥーラ: g-d'-g'-d"(ロナーティ)〕 ティエルケ周辺の製作者、ハンブルク、1700年頃〔スコルダトゥーラ:a-e'-a'-e"(カストルッチ)〕) クリストフ・ウルバネツ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ヨハネス・レッシャー(ヴィオローネ) ミヒャエル・フライムート(リュート/テオルボ/バロックG) ロレンツォ・ギエルミ(Cemb) | ||
録音:2019年11月16日-19日、ドイツ放送カンマームジークザール、ケルン。現在、ヨーロッパで最高のバロックデュオとして高く評価されている、平崎真弓とロレンツォ・ギエルミのデュオと仲間たちによるスコルダトゥーラを使用したバロック・ヴァイオリン作品集。スコルダトゥーラとは変則調弦のことで、弦楽器の調弦を通常とは異なる調にし、響きや音色を変化させる技法のこと。主にバロック時代のボヘミアで流行したが、このアルバムには、ボヘミアのビーバーとその弟子のフィルスマイヤーの作品だけでなく、スコルダトゥーラを初めて作品に導入したというイタリアのマリーニから、ミラノ出身のロナーティ、ヘンデルの同僚でイギリスで活躍したカストルッチ、「悪魔のトリル」で知られるタルティーニまで、ボヘミア以外の作曲家のスコルダトゥーラによるヴァイオリン作品も集めた好企画盤。平崎真弓は数種類のヴァイオリンと多様に調弦された楽器を用いて、まばゆいほどの技巧でこの一風変わった、なんとも魅力的なヴァイオリン作品の数々を奏でている。時折加えられる即興的装飾もセンス抜群。ギエルミら精鋭揃いの通奏低音奏者たちも、雄弁な演奏で見事にヴァイオリンを支えている。驚くほど豊穣で多彩なスコルダトゥーラの技法を、圧巻の演奏で堪能できる一枚。 | ||
デューベン・コレクションからの音楽 ダヴィト・ポール(1624-1695):ソナタ第5番 ハ長調 カスパー・フェルスター(1616-1673):イエス、甘き思い出(*) クラト・ビュトナー(1616-1679):3声のカンツォン ト長調 サミュエル・カプリコルヌス(1628-1665):われを救いたまえ/われ主のうちに大いに楽しみ 作曲者不詳:5声のソナタ ト長調 / ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):主よ、今こそあなたはこの僕を(*) ヨハン・ミヒャエル・ニコライ(1629-1685):2声のソナタ ニ短調(*) /2声のソナタ ト長調(*) ヨハン・クリーガー(1651-1735):主はわが光 / セバスティアン・クヌッファー(1633-1676):組曲 ニ短調 カルロ・パッラヴィンチーノ(1630-1688):「われ喜びに満てり」 ドミニク・ヴェルナー(B) イェルク・アンドレアス・ベッティッハー(Org)指揮 キルヒハイマー・デューベン・コンソート | ||
録音:2020年2月29日-3月3日、キルヒハイマー福音教会、カルシュタット、ドイツ| (*)以外:世界初録音|調律=465Hz 。バッハ・コレギウム・ジャパンへの客演でもおなじみのバス歌手ドミニク・ヴェルナーが、イェルクアンドレアス・ベッティッハー率いるキルヒハイマー・デューベン・コンソートと有名な「デューベン・コレクション」から12曲を取り上げた。そのほとんどが世界初録音。2000 近くの楽譜が収められた、17世紀後半の音楽を今に伝える貴重な「デューベン・コレクション」は、声楽曲、器楽曲あり、男声、女声、管楽器に弦楽器とさまざまな編成の作品群。名唱ヴェルナーとトップクラスのアーティストで構成されたこのアンサンブルでその奥深い世界を堪能することが出来る。 | ||
音楽の対話〜ジョヴァンニ・ガブリエリ:2台のオルガンのためのカンツォン集 Fuggi pur se sai / Aria da sonar(8声)/ Canzon Duodecimi Toni(8声)/ O che Felice giorno / Hodie Christus natus est(8声)/ Sonata Octavi Toni (12声)/ Chiar' Angioletta / Aria da sonar(8声)/ Canzon XXVII Fa Sol La Re(8声)/ Dormiva dolcemente(8声)/ Canzon XXVIII Sol Sol La Sol Fa Mi(8声)/ Canzon Septimi Toni(8声)/ Canzon XII(8声)/ Sonata Pian & Forte(8声)/ Canzon XIV (10声)/ Canzon Noni Toni(8声)/ Canzon VIII(8声)/ Canzon Septimi Toni(8声) リウヴェ・タミンハ、レオ・ファン・ドゥセラール(Org) | ||
録音:1994年9月、聖ペトロニオ大聖堂、ボローニャ| (P) 1994 Okke Dijkhuizen (C) 2020 Passacaille 。 Okke Dijkhuizen はオランダの DOCUMENT (ドイツの同名廉価BOXシリーズとは関係なし)というレーベルを有する DOCU Muziekproductie の社主だが、この録音が過去に商業発売されたことがあるかどうかは不明。 二重合唱や金管アンサンブルで親しむことの多いジョヴァンニ・ガブリエリは当時のヴェネツィアで随一の作曲家として名をはせ、またオルガニストとしても高名な人物だった。このアルバムでは分割合唱を用いた8声から12声までの作品を2台のオルガンに移し替えて演奏している。ガブリエリのポリフォニーの面白さはどんな楽器で演奏しても損なわれることのない普遍性と言えるが、教会に設置された2つのオルガンを大胆に使ったこの演奏には、他では味わえない絢爛たる喜びが付加されている。まばゆく壮麗・崇高な音楽が鳴り響き、聴く者の全身にくまなく降り注いでくるようだ。 | ||
イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 〔第1番 ト短調「ヨーゼフ・シゲティ」/第2番 イ短調「ジャック・ティボー」/ 第3番 ニ短調「ジョルジェ・エネスク」/第4番 ホ短調「フリッツ・クライスラー」/ 第5番 ト長調「マテュー・クリックボーム」/第6番 ホ長調「マヌエル・キロガ」〕 マルティン・ライマン(Vn|使用弦:ガット) | ||
録音:2019年6月。1923年に作曲されたイザイの独奏ヴァイオリン・ソナタ。この時代はまだガット弦が一般的であり広く普及していたことがミッシャ・エルマン、ジャック・ティボーなどの同時代のヴァイオリニストによる証言からも明らか。しかし彼らの録音がないため本来意図されていたであろう響きは想像するほかない。マルティン・ライマンはこの作品をガット弦で演奏しており、当時の響きに思いをはせることが出来る。 | ||
狂気のソナタ〜ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 〔第9番 イ長調 Op.47 「クロイツェル」/第10番 ト長調 Op.96 「暁」〕 リナ・トゥール・ボネ(Vn) アウレリア・ヴィソヴァン(Fp) | ||
録音:2020年8月。圧倒的に華麗な演奏で人気の古楽ヴァイオリン奏者、リナ・トゥール・ボネがベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを録音した。取り上げたのは技巧的でエネルギッシュな難曲第9番と、その約10年後に書かれた内省的で美しい名品第10番。「燃えるようなヴィルトゥオーゾ」「魂のヴァイオリニスト」「悪魔のヴァイオリニスト」などと形容される彼女の表現が冴え渡る注目盤。共演は2019年にブルージュの古楽コンクールで優勝したフォルテピアノ奏者、アウレリア・ヴィソヴァン。 | ||
ウィーン 1905-10 ヴェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章 シェーンベルク:弦楽四重奏曲第2番 Op.10 (*) ベルク:弦楽四重奏曲第3番 |
リヒター・アンサンブル マリエレ・レベル(Ms;*) | |
録音:2019年。ヴァイオリニストのルドルフォ・リヒター率いるリヒター・アンサンブルはガット弦で17〜20世紀の音楽を奏でるアンサンブル。新ウィーン楽派の作品を集めたこのアルバムは、現代楽器による演奏では見落とされがちなロマンティックな側面、伝統的な語り口がニュアンス豊かに表現されている。 | ||
ブリテン:パーセルの歌曲編曲とカンティクル集 パーセル/ブリテン編曲: A Morning Hymn / If Music Be the Food of Love 〔第1版/第3版〕/ How Blest Are Shepherds / Music For a While / Alleluia / Job's Curse / Evening Hymn ブリテン:カンティクル〔第1番「愛する人は私のもの」 Op.40 / 第2番「アブラハムとイサク」 Op.51 (*) /第3番「なおも雨は降る」 Op.55 (#) 〕 デイヴィッド・マンダーロー(T) エドワード・ラシュトン(P) アレックス・ポッター(CT;*) オリヴァー・ピコン(Hr;#) | ||
ベンジャミン・ブリテン(1913-1976)は20世紀イギリス音楽のあらゆるジャンルに忘れがたい印象を残したが、小さな編成での声楽曲は特に魅力的。名作「カンティクル」からの3曲と、ブリテンの天才性があふれるパーセル歌曲の見事な編曲を組み合わせたプログラム。 | ||
philharmonia●rec 1枚あたり ¥2750(税抜¥2500)スイスの名門歌劇場チューリヒ歌劇場の独自レーベル。チューリヒ歌劇場は世界の名だたるオペラハウスをおさえて、2014年最優秀オペラハウスに選ばれるなど、今最も世界中から注目されている。ドイツの映像系レーベル ACCENTUS MUSIC から世界配給される。#音声商品と映像商品の記号番号には、特に区別が無いようですのでご注意下さい。 | ||
ヴィヴァルディ:「四季」 ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」 〜バレエ音楽「四季」 |
リッカルド・ミナージ(Vn)指揮 ラ・シンティッラo. | |
録音:2019年5月、オーバーシュトラス教会、チューリヒ。ヴァイオリン奏者であり指揮者としても活躍するリッカルド・ミナージ。近年ヨーロッパでも最もエキサイティングな才能を持つ一人として急速に名声を獲得している。ヴァイオリン奏者としては、サバール率いるコンセール・デ・ナシォオンやコンチェルト・イタリアーノ、アッカデミア・ヴィザンティナなど、名だたるピリオド楽器アンサンブルで第1ヴァイオリンを担当。またバルトリの「ノルマ」の録音ではラ・シンティッラo. の指揮のアシスタント、第1ヴァイオリンも務めていた。本盤は、チューリヒ歌劇場を拠点とするラ・シンティッラo. との録音。両者は、2018/19シーズンにコンサート・シリーズを行っており、幅広い時代の作品を取り上げた。ここでは、リッカルド・ミナージがソロ・ヴァイオリンを弾くヴィヴァルディの「四季」、そしてヴェルディの歌劇「シチリア島の夕べの祈り」からバレエ音楽「四季」の二つの「四季」を収録している。ヴィヴァルディは、リッカルド・ミナージのしたたる美音で聴く華やかなソロと、時にアグレッシブ、時にエレガントと変幻自在のアンサンブルで見事な演奏を聴かせてくれる。ヴェルディの「四季」は、「シチリア島の夕べの祈り」の第3幕で演奏され、同じく四季にちなんだタイトルがついている。歌劇場での演奏経験豊富なラ・シンティッラo. は、情感豊かで躍動感に溢れた音楽作りは聴きどころ満載。 | ||
Printemps des Arts de Monte Carlo (モナコ) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)「モンテ・カルロ春の芸術祭」。国内代理店は「モナコ春の芸術祭 [Printemps des Arts de Monaco] 」とアナウンスしているが、商品外装に記載があるのは「〜 Monte Carlo 」の方。 | ||
ヨハネス・シェールホルン(1962-): アンサンブルのためのアナモルフォーサイス 「バッハのフーガの技法に基づく8つの楽章」 |
ペーター・ルンデル指揮 リミックス・アンサンブル・ カーサ・ダ・ムジカ | |
録音:2016年9月15日-17日、第2ルーム、カーサ・ダ・ムジカ、ポルト。1962年ドイツ生まれの現代作曲家ヨハネス・シェールホルンによるアンサンブルのためのアナモルフォーサイス「バッハのフーガの技法に基づく8つの楽章」を、ポルトを拠点に活躍するリミックス・アンサンブル・カーサ・ダ・ムジカが録音した。フーガの技法はバッハ晩年に作曲された未完の作品。卓越した対位法の技術を駆使し、単純な主題を入念かつ複雑に組み合わせることによって究極の構築性を具現化したこの傑作から着想を得たシェーンホルンが2001年から2004年まで時間をかけ練り上げた。弦楽器、管楽器に加えてピアノ、アコーディオンも登場するこの作品では楽章ごとに変容していく独自の世界が描かれる。 | ||
13人の作曲家による「モンテ・カルロ春の芸術祭のための作品集」(CD) クリスティアン・ロバ(1952-): Scat ! 〜ピアノのための コリン・ロッシュ(1974-): La Cigarette 〜ヴァイオリンのための ジェラール・ペソン(1958-): Sincere sur le mur atonal 〜サクソフォン、ヴァイオリンとチェロのための ジャック・ルノ(1945-): Ardendo 〜ヴァイオリンのための ブルーノ・マントヴァーニ(1974-): L'Oeuf 〜チェロとピアノための ミロスラフ・スルンカ(1975-): Track 01 〜ヴァイオリンとピアノのための ラモン・ラスカーノ(1968-): Ibaiadar 〜チェロのための マルティン・マタロン(1958-): Loop and Epilogue 〜チェロ、アコーディオンとピアノのための セバスティアン・ギャクシー(1977-): In Bed with … #1 〜ヴァイオリン、ピアノと電子楽器のための フレデリック・デュリユー(1959-): Poursuivre 〜ヴァイオリン、チェロとアコーディオンのための フランク・ベドロテアン(1971-): Swirl 〜サクソフォン、チェロとアコーディオンのための 鈴木純明(1970-): Monaco mon amour 〜サクソフォン、チェロとピアノのための フランク・クラフチク(1945-): Repetitio 7 〜アルト・サクソフォンとバーチャルベースギターのための ナタナエル・グーアン(P) アルカル イシャンガリーエフ(Vc) フランク・クラフチク(バーチャル・ベースG) カルメン・ルフランソワ(Sax) ヴァンサン・レルメ(アコーディオン) セルジオ・メノッツィ(アルトSax) コンスタンス・ロンザッティ(Vn) | ||
録音:2016年12月19日-22日、パリ国立高等音楽・舞踊学校内ホール。このアルバムは「モンテカルロ春の芸術祭」のために作曲された13人の現代作曲家による室内楽曲集「モンテカルロ春の芸術祭のための作品集」。それぞれの演奏時間は3分程度の小曲ながら作曲家ごとの個性を表した意欲作で構成されている。当特集の作曲家には当音楽祭でも話題となったマントヴァーニ、ラスカーノ、スルンカもいる。また邦人作曲家、鈴木純明のサクソフォン、チェロとピアノのための「Monaco mon amour」も収録している。鈴木純明は1970年東京生まれ。パリ国立高等音楽院作曲科で学び、文化庁派遣芸術家在外研修員、IRCAM(フランス国立音響音楽研究所)研修員を経て、現在は東京藝術大学准教授、桐朋学園大学、同大学院大学各講師などをつとめている。当作品集の演奏家にも注目。ナタナエル・グーアンは1988年パリ生まれの新星ピアニスト。オーストリアのヨハネス・ブラームス・コンクールや、スウェーデン国際デュオコンクールで優勝している。2015年には、ピリスのパルティトゥーラ・プロジェクトに選ばれ、日本でもベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番や、ピリスとの連弾を披露している。またラ・フォルジュルネ音楽祭での来日公演でも知られる。この他、ヴァイオリンのコンスタンス・ロンザッティはディオティマ弦楽四重奏団の第2ヴァイオリンをつとめるほか、ソリストでも活躍している。 | ||
クロード・ル・ジュヌ(1528-1600):歌曲集「春」より 12曲/他2曲 〔 Revecy venir du Printans / Je soupirois / Voicy le verd et beau May / O Roze reyne des fleurs / Plantons le May / Francine, rozine / Comment penses vousque je vive / Si Jupiter s 'avizoit / Brunelette, joliette / La bele gloire / Ces amoureus / Cigne je suis de candeur / Perdre le sens devant vous / L'un emera le violet 〕 アントワン・フランシスク(1575-1605): 「レ・トレゾール・オルフェ」より〔前奏曲/ブランル〕 ドゥニ・レザン=ダドル指揮ドゥース・メモワール | ||
録音:2017年1月29日-2月2日、ノワールラック、ブリュエール=アリシャン、フランス。クロード・ル・ジュヌ(1528-1600)はフランドル楽派のヴァランシエンヌの出身の作曲家。パリで進歩的な芸術集団に加わり、詩と音楽の一致という理念に基づき、優れた作品を数多く作曲した。彼の作品をフランスのブルボン朝最初の王アンリ4世が才能を高く評価していた。宗教音楽、世俗音楽の両方で活動し、その中でもアカデミックで洗練された味わいの世俗のシャンソンは当時非常に人気があった。歌曲集「春」は全39曲からなる。当ディスクには「春」から12曲、ほかの作品集から2曲、さらにアントワン・フランシスク(1575-1605)作曲の「レ・トレゾール・オルフェ」より2曲が収録されている。ドゥニ・レザン=ダドル率いる名団体ドゥース・メモワールが実に美しく歌い上げる。 | ||
Srnka-Filidei-Lazkano : 3 Créations ミロフラフ・スルンカ(1975-):管弦楽のための「 Move 03 」(CD) フランチェスコ・フィリディ(1973-):独奏フルートと管弦楽のための「 Sullssere Angeli 」(*) ラモン・ラスカーノ(1968-):管弦楽のための「 Hondar 」 マリオ・カローリ(Fl;*) ピエール=アンドレ・ヴァラド指揮モンテカルロpo. | ||
録音:2017年7月7日-8日、ヤコフ・クライツベルク・ホール、モナコ。2017年4月、モンテカルロ春の芸術祭で初演された現代作曲家スルンカ、フィリデイ、ラスカーノのオーケストラ作品3篇を同年7月にセッション録音。1975年チェコ生まれのミロスラフ・スルンカの「Move03」は色彩感豊かなオーケストレーションが魅力。1973年イタリア生まれのフランチェスコ・フィリディの「Sullssere Angeli」はフルートとオーケストラための作品。通常の演奏法から脱却し、新たなドラマトゥルギーを生み出している。ラモン・ラスカーノは1968年バスク地方サン・セバスティアン生まれ。パリ国立音楽院でジュラール・グリゼーに、その後はメシアンの高弟に師事しており、色彩的かつ不思議な音響効果をうむ作品を数多く作曲している。現代音楽ながらその美しい音楽が特徴。指揮のピエール=アンドレ・ヴァラドは1959年、フランスのコレーズ生まれ。1991年にアンサンブル・クールシルキュイを創設し、2008年1月まで音楽監督をつとめた。また、2009年から2014年までアテラス・シンフォニエッタ・コペンハーゲンの首席指揮者を、2013年からはアンサンブル・オルケストラル・コンタンポランの首席客演指揮者をつとめており、現代作曲家の委嘱作品を数多く演奏している。 | ||
ジョージ・クラム(1929-): ピアノ曲集「マクロコスモス」〔第1巻/第2巻〕 |
ステファノス・トモプーロス(P) | |
録音:2017年12月8日-9日、ヤコフ・クライツベルク・ホール、モナコ。1929年アメリカ生まれの現代作曲家の巨匠ジョージ・クラム。アイヴズ、パウエル、ケージなどのアメリカのピアノ音楽の系譜に属しているといえるクラムの代表作「マクロコスモス」は全4巻からなるピアノ曲集で、当録音では1972年、1973年に作曲された第1巻、第2巻を収録している。バルトークの「ミクロコスモス」、ドビュッシーの前奏曲第1巻、第2巻を想起させるタイトルで、それぞれ星座に基づいた24の幻想曲(各巻12曲)からなる。ピツィカート、ハーモニクス、グリッサンドなど内部奏法も多用しており、ピアノの音の可能性を最大に引き出した意欲作。演奏のステファノス・トモプーロスはクセナキスのピアノ作品集の録音でも高く評価されている実力派。当演奏でも色彩豊かにして独特な「マクロコスモス」を見事に演奏している。 | ||
PROFIL 特記以外 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)ご案内済旧譜はこちらから 。 | ||
ギレリス・エディション Vol.2, 1940-63 チャイコフスキー: ピアノ協奏曲〔第1番 変ロ短調 Op.23 (2種) [コンスタンチン・イヴァノフ指揮モスクワ放送so./1951年、モスクワ、セッション]/ [フリッツ・ライナー指揮シカゴso.[1955年10月10日、シカゴ、セッション]/ 第2番 ト長調 Op.44(ジロティ版|2種) [キリル・コンドラシン指揮ソヴィエト国立so./1959年12月23日、モスクワ、ライヴ]/ アンドラーシュ・コーロディ指揮ハンガリー国立so./1959年9月28日、ブダペスト、ライヴ]〕/ ピアノ・ソナタ 嬰ハ短調 Op.80 [1962年4月9日、モスクワ、ライヴ]/ ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.50「偉大な芸術家の思い出」 [レオニード・コーガン(Vn) ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)/1952年1月2日、モスクワ、セッション]/ 6つの小品 Op.19 (2種)[1950年、モスクワ、セッション][1950年3月3日、モスクワ、ライヴ] ラフマニノフ: ピアノ協奏曲〔第3番 ニ短調 Op.30 (2種)(*/#) /第4番 ト短調 Op.40 より 第2楽章&第3楽章(+) 〕 [キリル・コンドラシン指揮ソヴィエト国立so./ 1949年1月14日&26日(*)、1949年3月17日(#)、1951年1月23日(+) 、モスクワ、セッション(*)、ライヴ(#/+)]/ 2台のピアノのための組曲第2番 Op.17 [ヤコフ・ザーク(P)/1946年11月22日、モスクワ] 道化役者 Op.3 No.4 [1950年3月3日、モスクワ、ライヴ]/ 楽興の時第5番 変ニ長調 Op.16 No.5 [1949年12月21日、モスクワ、ライヴ]/ 前奏曲 変ロ長調 Op.23 No.2 [1963年2月15日、レニングラード、ライヴ]/ 前奏曲 ト短調 Op.23 No.5 [1962年4月9日、モスクワ、ライヴ]/ 絵画的練習曲集 Op.39 より〔ハ短調 Op.39 No.1 [1940年、モスクワ、セッション]/ 変ホ短調 Op.39 No.5 [1949年、モスクワ、セッション]〕/ ひなぎく Op.38 No.3(作曲者編曲)[1945年、モスクワ、セッション] メンデルスゾーン/ラフマニノフ編曲:「真夏の夜の夢」〜スケルツォ[1949年、モスクワ、セッション]/ プロコフィエフ: ピアノ・ソナタ〔第2番 ニ短調 Op.14 [1951年、モスクワ、セッション]/ 第3番 イ短調 Op.28 [1963年12月18日、ブダペスト、ライヴ]/ 第8番 変ロ長調 Op.84 [1962年4月9日、モスクワ、ライヴ]/ 第3番 イ短調 Op.28 [1957年3月2日、モスクワ、ライヴ]〕/ ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 Op.26 [キリル・コンドラシン指揮モスクワ放送so./1955年9月、モスクワ、セッション]/ 束の間の幻影 Op.22 より Nos.1-3, 5-7, 10 (**), 11, 14, 17-18 [1954年10月3日、モスクワ、ライヴ(**以外)、1957年4月22日、ロンドン、ライヴ(**) ]/ トッカータ Op.11 /3つのオレンジへの恋〜行進曲(作曲者編曲)[1954年10月3日、モスクワ、ライヴ]/ トッカータ Op.11 [1959年2月27日、ロンドン、ライヴ] アリャビエフ: ピアノ五重奏曲 変ホ長調[ベートーヴェンSQ 〔ドミートリー・ツィガーノフ、ワシーリー・シリンスキー(Vn) ワジム・ボリソフスキー(Va) セルゲイ・シリンスキー(Vc)〕/1949年4月23日、モスクワ]/ ピアノ三重奏曲 イ短調[ドミートリー・ツィガーノフ(Vn) セルゲイ・シリンスキー(Vc)/ 1947年-1948年、モスクワ、セッション]/ ヴァイオリン・ソナタ ホ短調[ドミートリー・ツィガーノフ(Vn)/1951年、モスクワ、セッション] バラキレフ:イスラメイ[1950年3月3日、モスクワ、ライヴ] ボロディン:スケルツォ 変イ長調[1959年12月6日、レニングラード、ライヴ、初出音源]/ ピアノ三重奏曲 ニ長調[ドミートリー・ツィガーノフ(Vn) セルゲイ・シリンスキー(Vc)/ 1950年6月13日、モスクワ、セッション] キュイ:2台のピアノのための3つの小品 Op.69 より〔間奏曲/夜曲〕 [ヤコフ・フリーエル(P)/1949年6月13日、モスクワ、セッション]/ ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.84 [エリザヴェータ・ギレリス(Vn)/1950年7月、モスクワ、セッション] スクリャービン:ピアノ・ソナタ〔第1番 ヘ短調 Op.6 [1952年1月5日、モスクワ、ライヴ]/ 第4番 嬰ヘ長調 Op.30 [1957年3月2日、モスクワ、ライヴ]〕 メトネル:ピアノ・ソナタ ト短調 Op.22 [1954年1月6日、モスクワ、ライヴ] グラズノフ:ピアノ・ソナタ第2番 ホ短調 Op.75 [1950年3月3日、モスクワ、ライヴ] J.S.バッハ/ジロティ編曲:前奏曲 ロ短調[1962年4月9日、モスクワ、ライヴ] ストラヴィンスキー: ペトルーシュカからの三楽章[1961年10月10日、1962年4月9日、モスクワ、ライヴ]/ ミューズを司るアポロ〜アダージョ(作曲者編曲)[1959年1月22日、モスクワ、ライヴ]/ ペトルーシュカ より〔ムーア人の部屋/バレリーナの踊り〕(サーント編曲)[1959年1月22日、モスクワ、ライヴ] ワインベルク:ピアノ・ソナタ第4番 ロ短調 Op.56 [1957年2月23日、モスクワ、ライヴ] ニコラーエフ:2台のピアノのための組曲 Op.13 [ヤコフ・ザーク(P)/1951年10月、モスクワ、セッション] カバレフスキー:ピアノ・ソナタ第2番 変ホ短調 Op.45 [1959年12月6日、レニングラード・フィルハーモニー大ホール、ライヴ、初出音源]/ ピアノ協奏曲第3番 ニ長調 Op.50 [ドミートリー・カバレフスキー指揮モスクワ放送so./1954年12月24日、モスクワ、セッション] シューベルト/カバレフスキー編曲:幻想曲 ヘ短調 Op.103, D.940 [フランコ・カラッチオーロ指揮ミラノ・イタリア放送o./1963年3月15日、ミラノ、ライヴ] ショスタコーヴィチ: 前奏曲とフーガ〔第1番 ハ長調 Op.87 No.1 [1954年2月26日、パリ、ライヴ]/ 第5番 ニ長調 Op.87 No.5 [1955年10月19日-20日、ニューヨーク、セッション]/ 第24番 ニ短調 Op.87 No.24 [1952年1月5日、モスクワ、ライヴ]〕/ ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67 [レオニード・コーガン(Vn) ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)/1959年2月28日、ロンドン] ハチャトゥリヤン:ピアノ・ソナタ 変ホ短調[1963年2月15日、レニングラード、ライヴ] ババジャニアン:英雄的バラード[キリル・コンドラシン指揮ソヴィエト国立so./1953年5月14日、モスクワ、ライヴ] ババーエフ:ピアノ三重奏曲 嬰ハ短調 [ドミートリー・ツィガーノフ(Vn) セルゲイ・シリンスキー(Vc)/1950年代、モスクワ] エミール・ギレリス(P) | ||
録音:[/内]、モノラル。好評だった第1弾に続き、Profileレーベルが発掘したギレリス幻の音源集第2弾の登場。今回はロシア・ソヴィエト音楽集で、1940年から63年の驚きの秘 宝が目白押し。チャイコフスキーのピアノ協奏曲は技巧の完璧さと力強さでこの曲の理想的な演奏と思われるが、コンスタンチン・イワノフのロシア的な伴奏と、ライナーの精密な伴奏を聴き比べられるのも嬉しい限り。さらにコーガン、ロストロポーヴィチとの「偉大な芸術家の思い出」も豪華すぎる三者の妙技、やはり誰にも真似できない神業。この組合せではショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番のロンドン・ライヴという貴重な音源も収録。名歌「うぐいす」で知られるアリャビエフの珍しい室内楽作品をベートーヴェン四重奏団のメンバーと録音したものも興味津々。ツィガーノフやボリソフスキーなど、ショスタコーヴィチ作品で目にする伝説の名手たちの演奏を聴くことが出来る。ロシア五人組作品を集めたものも貴重。難曲「イスラメイ」はギレリスの鋼鉄のピアニズムを発揮。さらに59年12月6日、レニングラード、ライヴ音源であるボロディンの「スケルツォ」は初出。これもギレリスならではの推進力あふれる名演となっている。また滅多に演奏されないキュイの2作、2台のピアノ曲を往年の名人フリエールと、ヴァイオリン・ソナタを妹のエリザヴェタと共演した。かくも高水準の録音が残されたことは奇跡。さらにギレリスがかつて世界初演したプロコフィエフのピアノ・ソナタ第8番、ワインベルクの4番、ハチャトゥリヤンの 変ホ短調、カバレフスキーの2番が壮絶な名演。カバレフスキーは1959年12月6日、レニングラード・フィルハーモニー大ホール・ライヴで初出音源。また、カバレフスキーのピアノ協奏曲第3番は作曲者指揮なのと、やはりギレリスのためにピアノと管弦楽用に編曲したシューベルトの幻想曲がイタリアのオーケストラとの共演というのも注目。大半は入手困難なうえ、新音源を用いているため大歓迎。さらに驚きの価格で、ギレリス・ファンはもちろん、ロシア音楽好きは必携のBox 。 | ||
Flute Sonatas & Solo Works / Brandon Patrick Gerorge J.S.バッハ:無伴奏フルート・パルティータ BWV.1013 (+) ブーレーズ:フルートとピアノのためのソナチネ(*) アホ:ソロ B / プロコフィエフ:フルート・ソナタ Op.94 (#) ブランドン・パトリック・ジョージ(Fl) スティーヴン・ベック(P;*) ジェイコブ・グリーンバーグ(P;#) | ||
録音:2018年5月18日(+)、2017年5月1日(*)、5月25日(#)、オクターヴェン・オーディオ(無印以外) /2017年5月2日、聖イグナティウス教会(無印)、すべてニューヨーク。アメリカのアフリカ系と思われる若手フルート奏者ブランドン・パトリック・ジョージのデビュー・アルバム。過去と未来の対話をテーマにバッハとアホの300年の時の差をひとつにしている。ジョージはオーバリン音楽院でミシェル・デボストに師事した後、マンハッタン音楽大学を卒業、木管五重奏団イマニ・ウィンズのメンバーとしても活躍している。たっぷりとした音色、フレッシュな音楽性で難曲ブーレーズとプロコフィエフも余裕の安定感。今後目を離せない。 | ||
リムスキー=コルサコフ:歌劇全集 プスコフの娘(1872) 〔全曲[アレクサンドル・ピロゴフ(B;イワン雷帝) ゲオルギー・ネレップ(T;ミハイル・トゥーチャ) エレーナ・シュミロワ(S;オリガ)他 セミヨン・サハロフ指揮ボリショイ劇場o.&cho./1947年]/ 第2幕2場、第3幕2場[マルク・レイゼン(B;イワン雷帝) ワシーリー・ネボリシン指揮ボリショイ劇場o./1949年]〕/ 五月の夜(1880) [マリヤ・マクサコワ(Ms;ガンナ) エリザヴェータ・シュムスカヤ(S;パンノチカ) ピョートル・マリュテンコ(T;レフコ)他 ニコライ・ゴロワーノフ指揮モスクワ放送so.&cho./1946年]/ 雪娘(1881) [ヴェーラ・フィルソワ(S;雪娘) ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(S;クーパワ) イワン・コズロフスキー(T;皇帝ベレンディ)他 スヴェトラーノフ指揮ボリショイ劇場o.&cho./1957年]/ ムラダ(1890) [アレクセイ・コロリョーフ(B;レトラ公ムスチヴォイ) タチヤナ・トゥガリノワ(S;ヴォイスラヴァ) ウラジーミル・マホフ(T;アルコナ公ヤロミール) スヴェトラーノフ指揮モスクワ放送so.&cho./1962年]/ クリスマス・イヴ(1895) [ナターリヤ・シュピレル(S;オクサーナ) ドミートリー・タルホフ(T;ワクーラ) ニーナ・クラーギナ(Ms;魔女ソロハ) ゴロワーノフ指揮モスクワ放送so.&cho./1948年]/ サトコ(1896) 〔全曲[ニカンドル・ハナーエフ(T;サトコ) イワン・ペトロフ(B;海王) マルク・レイゼン(B;北欧の商人)他 ワシーリー・ネボリシン指揮ボリショイ劇場o./1946年-1947年]/ 第4場[フョードル・シャリヤピン(B;北欧の商人) ローレンス・コリングウッド指揮 ローレンス・コリングウッドo./1927年10月20日、クィーンズ小ホール、ロンドン]〕/ モーツァルトとサリエリ(1897) 〔全曲[ボリス・グミーリャ(B;サリエリ) コンスタンチン・オグネヴォイ(T;モーツァルト) エドゥアルド・グリクロフ指揮レニングラードso./1963年、レニングラード、ライヴ]/ 序奏、サリエリのモノローグ1〜3[シャリヤピン(B;サリエリ) コーツ指揮 LSO /1927年10月11日、ライヴ]〕/ 皇帝の花嫁(1899)〔全曲[アレクサンドル・ヴェデルニコフ(B;ソバーキン) エリザヴェータ・シュムスカヤ(S;マルファ) 他 スヴェトラーノフ指揮モスクワ放送so.&cho./1958年6月20日、モスクワ、ライヴ]/ 第1幕1場 グリャズノイのアリア[A.イワーノフ(Br) コンドラシン指揮ボリショイ劇場o./1952年]/ 第1幕6場グリャズノイとリュバーシャの二重唱[A.イワーノフ(Br) N.オブーホワ(S) アレクサンドル・メリク=パシャーエフ指揮ボリショイ劇場o./1947年]〕/ サルタン皇帝の物語(1900) 〔全曲[ラヴレントリー・ヤロシェンコ(B;サルタン皇帝) エカテリーナ・フョードロワ(S;皇妃) セルゲイ・マトヴェーエフ(T;グヴィドン) セルゲイ・エリツィン指揮キーロフ劇場o.&cho./1956年、ライヴ]/ 第2幕への序奏/熊蜂の飛行/第4幕への序奏[ゴロワーノフ指揮モスクワ放送so./1952年]〕/ 貴族夫人ヴェーラ・シュロガ[ソフィヤ・パノワ(S;ヴェーラ・シェロガ) エレーナ・グリボワ(Ms;ナデジダ) マリヤ・レーヴィナ(A;ウラシェヴナ) セミヨン・サハロフ指揮ボリショイ劇場o./1947年] ナウシカ(1901) より〔交響的前奏曲/木の精が太陽を見る〕[ナターリヤ・シュピレル(S;木の精 I ) マリヤ・マクサコワ(Ms;木の精 II ) ゴロワーノフ指揮/1947年] セルヴィリア(1901) 〜4つの断章[オリガ・ピョトロフスカヤ(S;セルヴィリア) ゲオルギー・ネレップ(T;ヴァレリー) パヴェル・リシチアン(Br;エグナティ) オニシム・ブロン指揮モスクワ放送so./1951年-1953年] 不死身のカシチェイ(1902) 〔全曲[ナターリヤ・ロジェストヴェンスカヤ(S;皇女) パヴェル・リシチアン(Br;イワン皇子) パヴェル・ポントリャーギン(T;カシチェイ) サムイル・サモスード指揮モスクワ放送so./1949年]/ カシチェエヴナのアリオーソ[ザーラ・ドルハノワ(Ms;カシチェイの娘) スヴェトラーノワ(P)/1961年12月13日]〕/ パン・ヴォエヴォーダ(地方長官様)(1904) [アレクセイ・コロリョーフ(B;地方長官) ナターリヤ・ロジェストヴェンスカヤ(S;ヤドヴィガ) アナトーリー・オルフョーノフ(T;チャプリンスキ)他 サムイル・サモスード指揮モスクワ放送so./1951年]/ 見えざる町キーテジと聖女フェヴローニャの伝説(1904) [イワン・ペトロフ(B;ユーリ公) ウラジーミル・イワノフスキー(T;フセヴォロド皇子) ナターリヤ・ロジェストヴェンスカヤ(S;フェヴローニャ)他 ワシーリー・ネボリシン指揮モスクワ放送so./1956年]/ 金鶏(1907) [アレクセイ・コロリョーフ(B;ドドン王) ナデジダ・カザンツェワ(S;シェマハの女王) パヴェル・ポントリャーギン(T;占星術師)他 アレクサンドル・ガウク指揮モスクワ放送so./1951年] | ||
録音:[/内]、モノラル。リムスキー=コルサコフの全オペラをまとめた25枚組Boxの登場。CD 初の慶事でロシア音楽ファン、オペラ・ファン驚 愕のリリース。リムスキー=コルサコフは生涯に16篇のオペラを完成させたが、数の点からも質の高さからも立派なオペラ作曲家で、それを聴かねば彼の音楽を語れないとも言われている。しかしチャイコフスキーの「エフゲニー・オネーギン」やムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」に比べると上演も録音も少なく、なかなか味わう機会がない現状だった。現実社会の恋愛を扱うチャイコフスキーのオペラと異なり、リムスキー=コルサコフのものはおとぎ話や民話に基づくファンタジーの世界が中心で楽しめる。多くは王様の誤解で苦労する皇子とそれを助ける清純な少女、ずるく人間性皆無な取り巻きたちや数々の危機を乗り越えるなど韓流ドラマ風だが、随所に社会風刺と痛烈な皮肉を含ませているのも特徴。親しみやすい民謡風のメロディを極彩色のオーケストレーションで描く技術は神業と言える。ここに収められているものの多くはメロディア原盤で、それもゴロワーノフやガウク、サモスードらの伝説的な名演からコンドラシンやスヴェトラーノフの貴重なオペラなど最高の演奏によるマニア垂涎の音源が目白押し。ゴロワーノフの「五月の夜」、「クリスマス・イヴ」全曲はファン狂喜だが、「サルタン皇帝の物語」から有名な「熊蜂の飛行」や、未完の「ナウシカ」の交響的前奏曲といったお宝の出現にも注目。同様にシャリヤピンがサリエリを演じる「モーツァルトとサリエリ」の1927年10月11日、ロイヤル・アルバート・ホール、ライヴも聴き物。アルバート・コーツ指揮LSOがバックを務めるが、コーツはロシア生まれでリムスキー=コルサコフに作曲を師事し、革命前にはマリインスキー劇場の指揮者でもあった。ロンドンで純ロシア的な演奏を繰り広げた奇蹟の記録。現在録音に触れるのが困難な「ナウシカ」、「セルヴィリア」(これのみ抜粋)、「パン・ヴォエヴォーダ」も収録。歌詞訳は付いていないが、お買い得価格で、資料としても一家に一セットは持っていたいBox 。 | ||
エディション・シュターツカペレ・ドレスデン Vol.50 〜シェーンベルク:グレの歌
ステファン・グールド(T;ヴァルデマール王) カミッラ・ニールンド(S;トーヴェ) クリスタ・マイヤー(Ms;山鳩) ユン・クヮンチェル(B;農夫) ヴォルフガング・アプリンガー=シュペルハッケ(T;道化師クラウス) フランツ・グルントヘーバー(Br;語り手) クリスティアン・ティーレマン指揮グスタフ・マーラー・ユーゲントo. 団員、 MDR 放送cho.、ドレスデン歌劇場cho. | ||
録音:2020年3月10日、ゼンパーオーパー、ライヴ。シュターツカペレ・エディション第50 弾はクリスティアン・ティーレマンがシェーンベルクの超大作「グレの歌」に初挑戦。2020年3月にゼンパーオーパーで行なわれたコンサートのライヴで、この直後に新型コロナウィルスのロックダウンべての劇場が閉鎖されたため、奇跡的な歴史の証言となった。実際クリスティアン・ティーレマンはザルツブルクのイースター音楽祭でもこの作品を上演予定だったが、そちらは中止となった。「グレの歌」はシェーンベルク初期1900-11年の作で、まだ無調や十二音技法などを採り入れる前のワーグナー風、後期ロマン派的作風による。マーラーの交響曲第9番と同時期の作でもあり、まさにティーレマン向きの曲。5人の独唱と語り手、男声合唱と混声8部合唱、各種打楽器、4台のハープを含む大編成の音楽家が舞台で一堂に会した最後の機会のひとつだけに、熱気はひとしおに感じられる。ライヴながら各楽器のバランスと統率力の巧さはティーレマンならでは。さらに濃密な情感とフィナーレへ向かうエネルギーに興奮させられる。5人の独唱者も魅力。ヴァルデマール王役のステファン・グールド、トーヴェ役のカミッラ・ニールンド、山鳩役のクリスタ・マイヤーはいずれも新国立劇場の「指環」や「サロメ」での好演が記憶に新しい実力派。驚くべき芸達者ぶりで、不倫から殺人に至るおどろおどろしい話を息もつかせぬ緊張感で演じている。 | ||
リヒテル、ギレリス、ニコラーエワ〜ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87 より 〔第1番 ハ長調[エミール・ギレリス(P)/1955年、モスクワ、セッション]/ 第2番 イ短調/第3番 ト長調[スヴャトスラフ・リヒテル(P)/1956年11月9日、モスクワ、ライヴ]/ 第4番 ホ短調[リヒテル/1963年3月14日、モスクワ、ライヴ]/第5番 ニ長調[ギレリス/1955年、モスクワ、セッション]/ 第6番 ロ短調/第7番 イ長調[リヒテル/1956年11月11日、モスクワ、ライヴ]/ 第8番 嬰ヘ短調[リヒテル/1963年6月9日、キエフ、ライヴ]/ 第9番 ホ長調/第10番 嬰ハ短調[タチヤナ・ニコラーエワ(P)/1962年、モスクワ、セッション]/ 第4番 ホ短調/第7番 イ長調/第17番 変イ長調/第12番 嬰ト短調[リヒテル/1954年11月24日、ワルシャワ、ライヴ]/ 第11番 ロ長調[ニコラーエワ/1962年、モスクワ、セッション]/ 第12番 嬰ト短調[リヒテル/1963年3月14日、モスクワ、ライヴ]/ 第13番 嬰ヘ長調[ニコラーエワ/1962年、モスクワ、セッション]/ 第14番 変ホ短調[リヒテル/1963年6月9日、キエフ、ライヴ]/ 第15番 変ニ長調[リヒテル/1963年3月14日、モスクワ、ライヴ]/ 第16番 変ロ短調[ニコラーエワ/1962年、モスクワ、セッション]/ 第17番 変イ長調[リヒテル/1963年3月14日、モスクワ、ライヴ]/ 第18番 ヘ短調[リヒテル/1956年11月9日、モスクワ、ライヴ]/ 第19番 変ホ長調/第20番 ハ短調[ニコラーエワ/1962年、モスクワ、セッション]/ 第7番 イ長調[リヒテル/1956年12月プラハ、ライヴ]/ 第21番 変ロ長調/第22番 ト短調[ニコラーエワ/1962年、モスクワ、セッション]/ 第23番 ヘ長調[リヒテル/1963年3月14日、モスクワ、ライヴ]/ 第24番 ニ短調[ギレリス/1955年、モスクワ、セッション]/ 第4番 ホ短調/第12番 嬰ト短調/第23番 ヘ長調/第14番 変ホ短調/第17番 変イ長調/第15番 変ニ長調 [リヒテル/1963年7月パリ、セッション]/ 第1番 ハ長調(*) /第2番 イ短調(#) /第3番 ト長調(*) /第4番 ホ短調(#) /第5番 ニ長調(*) /第6番 ロ短調(+) / 第7番 イ長調(+) /第8番 嬰ヘ短調(+) /第12番 嬰ト短調(#) /第13番 嬰ヘ長調(#) /第14番 変ホ短調(+) / 第16番 変ロ短調(*) /第17番 変イ長調(**) /第18番 ヘ短調(+/**) /第20番 ハ短調(#) /第22番 ト短調(+) / 第23番 ヘ長調(*) /第24番 ニ短調(#) [ドミートリー・ショスタコーヴィチ(P)/ 1951年12月6日(*)、1952年2月5日(#)、1952年2月14日(+)、1956年(**)、モスクワ、セッション]〕 | ||
録音:[内]、モノラル。好評の Profil レーベルのリヒテル・シリーズだが、今回は趣向を変えショスタコーヴィチの超大作「24の前奏曲とフーガ」をテーマにしている。しかしリヒテルは全曲の録音を残してはいないため、同時代のギレリスとニコラーエワで補完、3人の超巨匠による全曲を味わえるという贅沢すぎる内容になっている。音源の多くが現在入手困難なため大歓迎の登場。興味深いのは、3者いずれも神業ながら表現方法が異なっていること。リヒテルの愛弟子メルニコフも素晴しい「24の前奏曲とフーガ」CD をリリースしているが、リヒテルの音楽の巨大さは誰にも真似のできない宝とあらためて認識させる。さらに嬉しいのは、作曲者ショスタコーヴィチ自身の演奏で24曲中18曲が聴けること。これも人類の宝としか言いようのない音源で説得力に満ち、リヒテル、ギレリス、ニコラーエワに優るとも劣らぬ名人芸を発揮している。 | ||
エディション・シュターツカペレ・ドレスデン〜ワーグナー: 歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(全3幕) ゲオルク・ツェッペンフェルト(B;ザックス) ヴィターリー・コヴァリョフ(B;ボーグナー) イウリエ・チョバヌ(T;フォーゲルゲザング) ギュンター・ハウマー(B;ナハティガル) アドリアン・エレート(B;ベックメッサー) レヴァンテ・パール(B;コートナー) クラウス・フロリアン・フォークト(T;ヴァルター) ゼバスチャン・コールヘップ(T;ダーヴィット) ジャクリーン・ワーグナー(S;エーファ) クリスタ・メイヤー(Ms;マグダレーネ)他 クリスティアン・ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン、 ドレスデン・シュターツオーパーcho.、ザルツブルク・バッハcho. | ||
録音:2019年4月13日、22日、ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。2012年よりシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者を務めるクリスティアン・ティーレマン。彼らが2019年のザルツブルク・イースター音楽祭で上演したワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」がCD登場となる。イェンス=ダニエル・ヘルツォークの演出、ザルツブルク・イースター音楽祭、ドレスデンのゼンパーオーパー、東京文化会館の国際共同制作で、当録音の2019年4月13日にプルミエが行なわれ、大成功を収めた。本来なら2020年2020年6月14日、から大野和士指揮で東京でも上演が予定されていたが、新型コロナウィルス感染症の影響で残念ながら中止となった。「ニュルンベルクのマイスタージンガー」は、ワーグナーの作品で登場人物が誰も死なない唯一の喜劇クリスティアン・ティーレマンは「融和、和解と寛容への完全な意思表明で、最も今日的なテーマ」としている。ヘルツォークの演出も時代を現代に移し、劇中劇でいろいろな問題提起を行なっていて考えさせられるクリスティアン・ティーレマンの音楽作りは大きく、前奏曲冒頭から圧倒される。また歌手陣がみな芸達者で、抱腹絶倒な掛け合いと美しい歌声で存分に楽しませてくれる。 | ||
PROSPERO CLASSICAL (スイス) 特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)ソニーや EMI で長年エグゼクティブ・プロデューサーを務めたマーティン・コーン氏と、デザイナーでありソーシャルメディアの専門家でもあるクリスティーネ・シュバイツァー氏によって2019年に設立されたスイスのレーベル。レーベル名はシェイクスピア「テンペスト」の登場人物、プロスペローから。 | ||
J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲 BWV.1007-1012 (全曲) |
マヤ・ウェーバー(Vc) | |
録音:2019年6月27日-28日、7月1日-2日、8日-9日、スイス|使用楽器:ストラディヴァリス Bonamy Dobree-Suggia 、1717年製。ストラディヴァリウス・カルテットのメンバーとしても活躍しているマヤ・ウェーバー。彼女の楽器はストラディヴァリが残したチェロの中で最高峰のものとされる1717年製「ボナミィ・ドブレー・スッジア」。この楽器の貸与期間は1999年から2019年までの20年間と決まっていて、その最後の年に録音されたのがこのアルバム。チェリストにとっての聖典であるバッハの無伴奏全曲を、愛奏してきた名器との別れを思いながら演奏。その風情は格別。スイスのチェリスト、マヤ・ウェーバーは音楽一家に生まれ4歳でチェロをはじめ、ケルン音大ではフランツ・ヘルマーソンに師事、またアルバン・ベルク四重奏団に室内楽を習った。1995年にアマール・カルテットのメンバーとしてプロの道に進んで以降、室内楽、ソロともに方々で活躍を続けている。 | ||
SPHERES ガーシュウィン/ S. Schroter 編曲:パリのアメリカ人 / ロータ:クラリネット、チェロとピアノのための三重奏曲 トマス・デメンガ(1954-):サマー・ブリーズ II / シモン・ヘッゲンドルン(1982-):シエーナ シーン・ヒッキー(1970-):ティーアガルテン / ダニエル・シュナイダー(1961-):8月金曜日の夜 ト リオ・エクリプス [ライオネル・アンドレイ(Cl) ベネデック・ホーヴァース(P) セバスティアン・ブラウン(Vc)] | ||
録音:2019年10月7日-10日。スイスの名門・バーゼル音楽院で出会った3人の奏者で結成されたグループによるアルバム。クラリネット、チェロ、ピアノという編成をとり、近現代の作品を若い感性で刺激的に演奏。各地の音楽祭やコンクールで注目を集めている若手アンサンブルの実力をお聴き頂きたい。自由で生き生きしたアンサンブルを繰り広げながら、音楽のしっかりした構成感を決して損なわないガーシュウィン。美しくも甘くならずピリッとした寂寞感が漂う緩徐楽章が素晴らしいロータ。続く現代作品もジャズやポップスの語法を取り入れたタイプの音楽で、同じ路線をとりながら様々なメロディや音響効果を楽しくかつ明晰に表現している。演奏技術の高さに感服。 | ||
ヴェネツィアのゴンドリエ〜ヴェネツィアを巡る音楽の旅 タルティーニ: Aria del Tasso / ドメニコ・チェルッティ: Il passaggio notturno in gondoletta ヴィヴァルディ:室内協奏曲 〔ト短調 RV.107 〜第3楽章/ト短調 RV.105 〜第3楽章/ニ長調 RV.90「五色ひわ」〜第2楽章〕 ピエトロ・アウレッタ: Sono i Zerbini / カンプラ: Tant de valeur ドメニコ・チェルッティ: Il gondoliere veneziano / ヨハン・ジモン・マイール: La biondina in gondoletta 作曲者不詳: Me nato un caso. Tu non dovevi / Per mi aver Catina / Si la gondola / Dal cuor che tanto / Dolce xe quel musetto / Un' anguileta fresca / Cento vezzi / Xe qua el fiorer putazze / Tarantella / Chi no ga la borsa grossa / Ciel sereno メルズーガ(*):La Pescheria / Benvenuto a Venezia / Vaporetto, Linea Uno / Malinconia / Osteria Al Squero / Il lato oscuro del Carnevale / Vaporetto, Linea Due / Il Molo / Campo Santa Maria Formosa ホルガー・ファルク(Br) ヌオーヴォ・アスペット〔ピリオド楽器アンサンブル〕 メルズーガ(電子音響〔街の環境音などのサンプリング〕;*) | ||
録音:2018年8月14日-17日、11月19日-21日。「ヌオーヴォ・アスペット」は弦や管のみならず、サルテリオやハープ、種々の打楽器を取り入れた異国情緒あふれる響きのピリオド楽器アンサンブル。非常にすっきりと、現代的なポップスのように演奏しているのもまた特徴的。ホルガー・ファルクが歌う歌曲も、古い歌というより今なお街中で響いているような音楽に聴こえる。また、数曲おきに電子音響制作グループ「メルズーガ」によるトラックが挟まれている。これは電子音ではなく、実際の街の喧騒、遠くで鳴っている音楽、鐘の音、人の話し声などの生活音を録音し作ったもので、まるでゴンドラに乗ってヴェネツィアの街をゆったりと旅していくような感覚にさせてくれる。現代の音響技術と古い楽器、人々の生活と芸術が一体となって、耳を楽しませるアルバム。 | ||
LUFT 〜サクソフォンとバンドネオンのための作品集 カルロス・ガルデル(1890-1887)、マルセル・ラッテス(1886-1943): Cuando tu non estas マルセロ・ニシンマン(1970-): Hombre Tango / Argentinos en Europa ブクステフーデ(c.1637-1707): Danket dem Herrn / フアン・カルロス・コビアン(1888-1942): Mareados ペドロ・ダッタ(1887-1934): Aeroplano / ピアソラ(1921-1992): Bordel 1900 / Escualo /Jeanne y Paul バルバラ(1930-1997): Nantes / カベソン(1510-1566): Tiento del sexto tono マヤ・リサク・バローゾ(Sax/編曲) マルセロ・ニシンマン(バンドネオン/作編曲) | ||
録音:2019年2月4日-6日。サクソフォンとバンドネオンのデュオ・アルバム。バンドネオンは教会音楽においてオルガンの代用品として使用されていた楽器でもある。古楽の編曲からピアソラのヌエーヴォ・タンゴ、演奏者自身の作品まで変化に富んだプログラムとなっており、クラシック・タンゴの歴史と発展を追うことが出来る。 | ||
ウェンディ・ウォーターマンの肖像 D.スカルラッティ:ソナタ〔ニ短調 K.9 /イ長調 K.208 /ハ長調 K.159 〕 モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397 ショパン:マズルカ〔嬰ハ短調 Op.6 No.2 /イ短調 Op.7 No.2 /ロ短調 Op.33 No.1 〕 ブラームス:間奏曲〔ロ短調 Op.119 No.1 /変ロ短調 Op.117 No.2 /ハ長調 Op.119 No.3 〕 シューベルト:ハンガリー風メロディ ロ短調 D.817 /即興曲 変ト長調 D.899 / 3つのピアノ曲 D.946 〜アレグレット/楽興の時 D.780 〜第3番 ヘ短調 ショパン:ワルツ〔変イ長調 Op.69 No.1 /嬰ハ短調 Op.64 No.2 〕 ウェンディ・ウォーターマン(P) | ||
録音:2019年。アメリカのピアニスト、ウェンディ・ウォーターマンは1955年デビューの長いキャリアを持つピアニスト。彼女がずっと愛してきたレパートリーを自ら選んでレコーディングしたのがこのアルバム。親しみやすい小品から、成熟した音楽が美しく溢れて来る。 | ||
フランセ&プーランク:室内楽作品集 フランセ:フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 プーランク:フルートとピアノのためのソナタ フランセ:チェロとピアノのための「ベルセウス」/チェロとピアノのための夜想曲/ フルートとピアノのためのディヴェルティメント プーランク:チェロとピアノのためのソナタ サラ・ルメール(Fl) ジョエル・マローシ(Vc) ウルリヒ・コエッラ(P) | ||
録音:2015年7月10日-12日。20世紀を代表するフランスの作曲家、フランセとプーランクの室内楽作品集。メランコリックで、ポップで、退廃的で、軽妙洒脱な名品が並ぶ。フルートのサラ・ルメールは1978年生まれ。チューリヒ歌劇場、ウィーン国立歌劇場、po. 等で演奏したのち、2004年にスイス・ロマンドo. の首席フルート奏者に就任。ベルリン放送so.、チューリヒ・トーンハレo. などにも参加し、また室内楽にも熱心に取り組んでいる。 | ||
ドレヴァンツ指揮〜リスト: ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S.124 (*) ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178 /死の舞踏 S.126 (*) |
ベネデーク・ホルヴァート(P) ハンス・ドレヴァンツ指揮(*) バーゼルso.(*) | |
ベネデーク・ホルヴァートは1989年ブダペスト生まれ。アンドラーシュ・シフ、ドミトリー・バシキーロフ、メナヘム・プレスラーに師事し、バーゼル音楽院でソリストのディプロマを取得。クララ・ハスキル国際ピアノコンクールなどの著名なコンクールでファイナリストに選ばれ、2018年にはハンガリーで最も重要な文化賞の一つである「ジュニア・プリマ」を受賞している。同じハンガリーの偉大な作曲家リストに特別な思いを抱き、その作品は自身の重要なレパートリーであるとしており、リスト作品を集めたこのアルバムは彼にとっての象徴的な1枚となるだろう。 | ||
ベートーヴェン:バガテル全集 7つのバガテル Op.33 /11のバガテル Op.119 / バガテル イ短調「エリーゼのために」/ 6つのバガテル Op.126 |
クリストフ・シェフェルト(P) | |
録音:2020年5月14日-17日。バガテルは「つまらぬもの」といった意味を持ち、簡素な小品に用いられるタイトルだが、ベートーヴェンのそれは様々な音楽表現を徹底的にシンプルに突き詰めて提示したものであり、彼のあらゆる作品の萌芽とも言うべき音楽細胞で構成された注目すべき作品。すべての曲を聴いていくと、そこには抒情的なカンタービレ、不安定な揺らめき、暗黒舞踏、疾走感あふれるプレストに至るまで多岐にわたる表情が散りばめられている。時にメランコリックに時にコミカルに、優しさと怒りがぶつかり合う。スイスのピアニスト、クリストフ・シェフェルトは、これらすべての音楽的な表情を吟味し、1曲1曲のバガテルに適した音色を探り当て演奏している。集中しながらも自然体でリラックスした演奏で、それぞれの小さな音楽を心から楽しんでいるように感じられる素敵な演奏。 | ||
RCO LIVE 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから | ||
ベートーヴェン:交響曲全集〜 RCO ライヴ 〔第1番 ハ長調 Op.21 [デイヴィッド・ジンマン指揮/2010年6月9日、 AVRO ]/ 第2番 ニ長調 Op.36 [レナード・バーンスタイン指揮/1978年3月8日、 NOS ]/ 第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」 [ニコラウス・アーノンクール指揮/1988年10月16日、 NOS ]/ 第4番 変ロ長調 Op.60 [ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/2003年9月19日、 AVRO ]/ 第5番 ハ短調 Op.67「運命」 [マリス・ヤンソンス指揮/2008年5月29日、 AVRO ]/ 第6番 ヘ長調 Op.68「田園」 [ロジャー・ノリントン指揮/2004年10月7日、 AVRO ]/ 第7番 イ長調 Op.92 [カルロス・クライバー指揮/1983年10月20日、 UNITEL ]/ 第8番 ヘ長調 Op.93 [フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮/2003年10月5日、 AVRO ]/ 第9番 ニ短調 Op.125「合唱」[アンタル・ドラティ指揮 ロバータ・アレグザンダー(S) ヤルト・ファン・ネス(Ms) ホルスト・ラウベンタール(T) レオナルド・ムロツ(B) コンセルトヘボウcho./1985年4月28日、 NOS ]〕 ロイヤル・コンセルトヘボウo. | ||
録音、収録放送局・団体:[/内]、すべてコンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ| 341分。ベートーヴェン生誕250周年のメモリアル・イヤーに真打ちの登場!ロイヤル・コンセルトヘボウo. による1978年〜2008年のライヴ放送録音から、歴史的なベートーヴェン演奏を集めた交響曲全集がリリースされる。第3番のアーノンクール、第5番のマリス・ヤンソンスは、以前RCOのアンソロジーBOXに収録されていたが、そのほかの音源は初出(カルロス・クライバーの第7番は、映像商品としてリリースされているが、CDとしては初リリース)。9人の歴史的指揮者たちによる貴重な録音がここに蘇る。第1番はデイヴィッド・ジンマン(2010年)。ジンマンのベートーヴェンといえば、手兵トーンハレ管との画期的な全集(1997-98年)が印象的だが、このコンセルトヘボウとの演奏は、まったくとらえ方の異なる音楽を展開しているように聴こえる。第1楽章の自信に満ちた旋律、優美な第2楽章、軽快な第3楽章、そして後のベートーヴェンを予見させる豊かな楽想をもつ第4楽章。若きベートーヴェンの意欲をジンマンならでは明晰さで隅々までくみ取り、そこにオケのふくよかな美音が共存する、高度な演奏に深い感銘をうけます。第2番はレナード・バーンスタイン(1978年)。バーンスタインは、1950年にコンセルトヘボウにデビュー。1987年にはヨーロッパツアーを行うなど長年親密な関係を築いていた。バーンスタインは、1978年2月つのベートーヴェン・プログラムをもってコンセルトヘボウと共演した。ひとつは、圧倒的なスケール感で描いた両者の名高い「ミサ・ソレムニス」。もうひとつがこの交響曲第2番。第2番は、難聴による絶望に満ちたベートーヴェンが書いた、あの有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」と同時期の作品。しかし、作品には苦悩や絶望は感じられず、第1番からさらに表現の幅を広げ、従来の作曲法からの進化がみられる。バーンスタインは、そういったベートーヴェンの才気あふれる音楽を映した生気がみなぎる演奏。第3番は、長年名誉客演指揮者のポストにも就いていたニコラウス・アーノンクール(1988年)。清々しいピリオドアプローチ、壮年期のアーノンクールの生き生きとた活気のある音楽が見事。第4番は、現在、第一線で活躍する現役指揮者としては最高齢のヘルベルト・ブロムシュテット(2003年)。第4番の交響曲と同時期には、歌劇「フィデリオ」、ラズモフスキー弦楽四重奏曲集、ピアノ協奏曲第4番などが作曲されており、充実期にあった。その背景にはベートーヴェンとヨゼフィーネ・フォン・ダイム伯爵夫人との恋があったと言われている。シュターツカペレ・ドレスデン、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ管らとの全集を完成させているブロムシュテット。この演奏時は76歳だが、躍動感あふれるしなやかで瑞々しい音楽を展開している。第5番はマリス・ヤンソンス(2008年)。2004年にコンセルトヘボウ管の首席指揮者に就任したマリス・ヤンソンスは、飛ぶ鳥を落とす勢いとオケとの抜群の相性の良さで数々の名演を繰り広げてきた。この第5番「運命」も、熟成された音楽作りとオケの重厚感ある響き、弦楽器の絶妙なバランス、輝かし金管など気品ある演奏を聴かせてくれる。第6番はロジャー・ノリントン(2004年)。ノリントンは以前コンセルトヘボウはアーノンクールとの共演経験も豊富なのでやりやすいと語っていたように、ノリントンらしさが存分で出た演奏となっている。第7番はカルロス・クライバー(1983年)。言わずと知れた名演。クライバーの十八番である第7番。何度聴いても、その圧倒的なエネルギーと溌剌とした生命力あふれる演奏は、文句のつけようがない真の名演。第8番はフィリップ・ヘレヴェッヘ(2003年)。ロイヤル・フランダース・フィルをピリオド・アプローチで振った全集が評判だが、このコンセルトヘボウとの演奏も、この第8交響曲に施された様々な工夫を紐解くようなヘレヴェッヘの考え抜かれたアプローチは、実に見事。第9番はアンタル・ドラティ(1985年)。ハンガリー出身の名指揮者アンタル・ドラティは、コンセルトヘボウとも長期にわたって数多くの録音を残している。この演奏は最晩年の演奏。この翌年コンセルトヘボウと自作の交響曲第2番をヨーロッパ初演、その2年後にはスイスの自宅で死去。 | ||
SOLI DEO GLORIA 〔SDG〕 特記以外 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから 。 | ||
ヘンデル:セメレ HWV.58
ルイーズ・オルダー(S;セメレ) ヒューゴ・ハイマス(T;ユピテル) ルシール・リシャルドー(Ms;ユーノ/イーノ) カルロ・ヴィストーリ(CT;アタマス) ジャンルカ・ブラット(B;カドモス/ソムヌス) エミリー・オウエン(S;イリス) アンジェラ・ヒックス(S;クピードー) ピーター・ダヴォーレン(T;アポロ) アンガラッド・ローランズ(Ms;占い師) ダン・デスーザ(Br;神官) ジョン・エリオット・ガーディナー指揮モンテヴェルディcho.、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ | ||
録音:2019年5月2日、アレクサンドラ・パレス、ロンドン、ライヴ|第58回「レコード・アカデミー賞」大賞銀賞 声楽曲部門受賞盤。ガーディナーと手兵モンテヴェルディ合唱団&イングリッシュ・バロック・ソロイスツによる「セメレ」、2019年ロンドン・ライヴの登場。ガーディナーは1981年に録音して以来「セメレ」を上演しておらず、久方ぶりに取り上げたのがこの2019年のツアー。イギリスが誇る名歌手ルイーズ・オルダーがタイトルロールを務め、若きテノール、ヒューゴ・ハイマスが好色なユピテルを演じた。アレクサンドラ・パレスで行われたロンドン公演はチケット完売となり、集まった観客を大いに魅了した。その全曲録音が3枚組CDで楽しめる。「セメレ」はオラトリオとして書かれたが、聖書を題材としてしめやかに展開される当時のオラトリオとは一線を画している。神話を基にしながらも世俗的な愛憎に満ちた劇的な台本を用い、完全なオペラとして上演できる内容を持っている。このライヴではオーケストラも舞台上に配し、歌手陣は演技を付けて上演。衣装も華やかで、オペラの舞台上にオーケストラと指揮者が一緒に入り込んだような新鮮なステージとなっていた。技巧的なアジリタから夢見るような美しい旋律まで多彩な魅力にあふれたアリアの数々、そして物語を引き締める重要な役割を持った合唱と、音楽に生き生きとしたカタチを与えるオーケストラ。それらすべてがガーディナーの指揮により見事にまとめあげられ、美しく透明でかつ芯のある力強さを持った、迷いのない音楽となってまっすぐに響いて来る。ガーディナーは「前に「セメレ」を録音してから40年近く経ち、やっとこの前衛的な作品に時代が追い付いた」と語っているが、この間にガーディナーの解釈もまたさらに磨かれて、より輝かしいものになったと言えるだろう。「セメレ」のストーリーはオウィディウスの「変身物語」を基にしている。 | ||
TCO [The Cleveland Orchestra] (米) 1枚あたり:¥3300(税抜¥3000)2020年に発足したクリーヴランド管弦楽団の自主レーベル。 | ||
シューベルト:交響曲第9番 ハ長調 D.944「グレイト」 クシェネク: Statisch und ekstatisch, Op.214 (静的で恍惚とした)〜室内管弦楽のための10の楽章 |
フランツ・ヴェルザー=メスト指揮 クリーヴランドo. | |
収録:2020年3月12日-13日、セヴェランス・ホール、クリーヴランド、ライヴ。世界がたいへんな時代に産声を上げたクリーヴランドo. のレーベル、TCO 。注目の第2弾は、2020年3月という、まさにコロナ禍の中行われた特殊な演奏会の記録の登場となった。2020年3月12日、木曜の午前、オーケストラの事務局長は、12日、と13日の演奏会はホールは開けず、政府から100人以上での集まりを禁止する旨が発表されたことを受け、一部のパトロンとスタッフだけを客席に入れての演奏会、そして13日の演奏会も同様に何名かのスタッフだけがセヴェランス・ホールの真っ青な客席に座った状態で演奏は行われた(ちなみにこの後しばらくセヴェランス・ホールは閉鎖されました)。極限まで集中した中で演奏は行われ、メストは、この演奏は自分の中でも稀有のもので、生涯忘れられないものになる、と語っている。クルシェネクの作品は2020年5月に予定されていたオーストリアへのクリーヴランドo. のツアーでも予定されていた作品で、それとシューベルトを合わせて組まれたプログラム。クシェネクの作品は厳密でひりひりするような緊張感と、様々な要素が複雑に組み合わされた、奏者に極度の集中を要する作品。この演奏会の特殊な状況、そしてクリーヴランドo. のメンバー一人ひとりの卓越した能力があったからこそためし得た稀有の名演が展開されている。シューベルトはメストにとっても特別な作曲家。ディテールのひとつひとつに注意を払い、それらを注意深く創意豊かに発展させつつ、メランコリー、あこがれ、そして悲しみといったさまざまな感情が込められたシューベルトの作品を、ほぼ無聴衆の特殊な演奏会という状況で演奏することによって、シューベルトの作品がもつ孤独のようなものがより濃厚に表れている瞬間もあるように感じられる。今なお続く不安な状況に、メストとクリーヴランドo. からの心からの共感と、極上のエールのようにも響く稀有の演奏となっている。 | ||
trptk (蘭) 1枚あたり:¥3960(税抜¥3600)おそらく全点、DVD あるいは Blu-ray 大のディジパック仕様。 オランダの高音質レーベル≪TRPTK≫(トリップティック)の取扱いを開始。2014年にブレンドン・ハインスト(Brendon Heinst)とルーク・マイセン(Luuk Meijssen)の二人によって設立。高い録音クオリティを追求することをモットーに、オランダ各地の教会やホールで録音している。その録音は、単に録音されただけの響きではなく、リスナーが再生するときに、新鮮で生き生きとした音を再現し、あたかも今ここで音楽が生まれているような感覚になる。そして、すべての録音はDXD(352.8kHz32bit)のオリジナル・サウンドマスターを使用しており、イマーシブな音場表現をすることが出来る。#以下は当レーベル旧譜を含みます。 | ||
REID マイケル・ゴードン:ライト・イズ・コーリング / フィヨラ・エヴァンズ: Reið - Hagall - Bjarkan (*) ジョヴァンニ・ソッリマ: Hell I / ジョン・タヴナー:ウェイク・アップ…アンド・ダイ(#) ルー・リード/デイヴィッド・ラン編曲:ヘロイン マヤ・フリードマン(Vc/Vo) ファイケ・ヴァン・デン・ハーク(ハーモニウム&テープトラック;*) チェロ・アンサンブル(#)[ケイト・ムーア、エマ・クルーン、 マキシミリアーノ・セグラ・サンチェス、イオルゴス・コトリス、イヴリン・フォッカー] | ||
録音:2019年10月10日-12日、オランダ|ブックレットへの公式リンク(要 PDF 閲覧ソフト)。チェロ奏者であり、多彩な音楽的才能をもつマヤ・フリードマンによる新譜。現代作曲家によるチェロ作品を収録している。マイケル・ゴードンの「ライト・イズ・コーリング」は、作曲者自身の体験による物。2001年9月11日の同時多発テロの際、現在のグランド・ゼロの近くに住んでおり、ひどく悲劇的なものを前に、何か美しいものを作りたいという創作意欲に駆られ作曲。電子的なパルスとチェロによる作品。そして、アイスランド出身カナダ在住の作曲家フィヨラ・エヴァンズ。ルーン文字で記されたタイトルは「旅」「妨害」「再生」の三部作からなる。イタリアの鬼才ジョヴァンニ・ソッリマの「Hell I」は、ダンテの神曲に触発されたチェロ、歌、サンプリング音源、電子楽器による作品。さらに、イギリスの人気現代作曲家による「ウェィク・アップ・アンド・ダイ」。ヨーヨー・マが演奏したことでも有名。最後は、アメリカのロックミュージシャン、ルー・リードの問題作「ヘロイン」を現代音楽家のデイヴィッド・ラングがチェロ用に編曲した刺激的な1作で締めくくられる。 | ||
TTK-0043 廃盤 |
テレマン:ヴィオラ・ダ・ガンバのための12の幻想曲 TWV.40: 26-37
ラルフ・ルソー(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | |
恐ろしいおとぎ話 ユーリー・バグリ(1948-):忘れられた祖国のおとぎ話(2曲) ミャスコフスキー:黄葉 Op.31 / エレーナ・フィルソワ(1950-):恐ろしいおとぎ話 Op.171 プロコフィエフ:年をとった祖母のお話 Op.31 / ヤナーチェク:おとぎ話 JW VII 5 シュニトケ:ピアノ・ソナタ第1番 Op.129 〜第1楽章 メトネル:3つのおとぎ話 Op.9 〜第2曲/4つのおとぎ話 Op.34 〜第2曲/ 4つのおとぎ話 Op.26 〜第3曲/2つのおとぎ話 Op.20 〜第2曲 ヘレナ・バシロワ(P) マヤ・フリードマン(Vc) | ||
録音:2019年、アイントホーフェン音楽堂、オランダ|ブックレットへの公式リンク(要 PDF 閲覧ソフト)。 ロシア出身のピアニスト、ヘレナ・バシロワ。幼少期から父でありピアニスト、作曲家であったアレクサンドル・バシロフ(1946-2007)から音楽の手ほどきを受け、その後ロシア、そしてオランダとニューヨークで学び、現在はオランダを拠点に活躍している。これまでにヤナーチェク、スクリャービンの作品を録音し(Quintone Records)高い評価を得ている。本作は、おとぎ話をテーマに、ストーリーを語りかけてくるような、小品を集めている。メトネル、ヤナーチェクなど、「おとぎ話」を語るそれぞれの音楽は非常に内省的で、深淵であり、繊細なピアノ書法がちりばめられている。東欧の音楽を得意とするバシロワならではの、自由な表現に満ちた演奏を聴かせてくれそして、彼女の故郷へのオマージュのようにもなっている。 | ||
sonatas ショスタコーヴィチ:チェロとピアノのためのソナタ ニ短調 Op.40 ラフマニノフ:チェロとピアノのためのソナタ ト短調 Op.19 アレクサンダー・ヴァレンベルク(Vc) ジュゼッペ・グァレーラ(P) | ||
録音:2018年12月17日-19日、アイントホーフェン音楽堂小ホール、オランダ|ブックレットへの公式リンク(要 PDF 閲覧ソフト)。 オランダのフォールブルフ出身の若手チェリスト、アレクサンダー・ヴァレンベルク(1988年生まれ)によるデビュー・アルバム。ショスタコーヴィチとラフマニノフというロシアを代表する2つのチェロ・ソナタを録音した。ヴァレンベルクは音楽一家で育ち幼いころから才能を開花させ、2016年アムステルダムで開催されたチェロ・ビエンナーレ・コンクールで優勝すると、アントニオ・ヤニグロ・国際チェロコンクール、クリスティーナ王女コンクールなど次々と一位を獲得し、注目を集めている。使用楽器は、オランダ楽器財団より貸与されているジャン・バプティスト・ヴィヨーム(1845年製)。 | ||
マキシム・シャリジン: Canti d'inizio e fine 〔始まりと終わりの歌〕 |
マヤ・フリードマン (Vc/歌/声) | |
録音:データ記載無し|ブックレットへの公式リンク(要 PDF 閲覧ソフト)。 | ||
TTK-0021 廃盤 |
トラヴェリング・ライト ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 Op.36(九重奏版) シューベルト:交響曲第8番 変ロ短調「未完成」 D.759(九重奏版) ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90 〜第3楽章(九重奏版) インターコンチネンタル・アンサンブル | |
赤いベルベット [Red Velvet] 田中カレン:チェロとエレクトロニクスのための「ソング・オヴ・ソングス(ソロモンの雅歌)」 セザール・ルートガー:ダンスール・ドゥ・コルド / ガスパール・カサド:無伴奏チェロ組曲 オスバルド・ゴリホフ:無伴奏チェロのための「オマラモール」 ルイ・アンドリーセン:チェリストのための「ラ・ヴォーチェ」 カーヴェ・ヴァレス:無伴奏チェロのための「赤いベルベット」 アリサ・アプレレヴァ:3つ本のチェロとメゾ・ソプラノのための「サイレンティウム」(*) マヤ・フリードマン(Vc) 金澤麻子、 マキシミリアーノ・セグラ・サンチェス(Vc;*) | ||
録音:2017年3月13日-15日、 MerkAz 、ユトレヒト、オランダ|ブックレットへの公式リンク(要 PDF 閲覧ソフト)。(*)のメゾ・ソプラノ歌手はアナウンスに記載されていない。 1989年にモスクワで生まれ、オランダで名教師ドミトリー・フェルシュトマンに師事した新進気鋭の女流チェリスト、マヤ・フリードマン。TRPTKレーベルのアーティスト・リレーション・マネージャーでもあるフリードマンのセカンド・アルバムは、「詩からインスピレーションを得て作曲された」というテーマで、日本の田中カレンやスペインのガスパール・カサド、オランダのセザール・ルトガーとルイ・アンドリーセン、アルゼンチンのオスバルド・ゴリホフ、イランのカーヴェ・ヴァレス、ロシアのアリサ・アプレレワといった各国の現代作曲家たちの作品を収録。ブックレットには、インスパイアされたそれぞれの詩の原語と英訳を掲載。 | ||
プロコフィエフ:炎の天使(原曲:歌劇/チェロとピアノのための編曲版)
マヤ・フリードマン(Vc) アルテム・ベログロフ(P|使用楽器:エラール、1880年製) | ||
録音:データ記載無し|発売:2018年|ブックレットへの公式リンク(要 PDF 閲覧ソフト)。生前に全曲の初演が実現しなかったため、交響曲第3番にその素材が転用されたプロコフィエフのオペラ、「炎の天使」。1989年にモスクワで生まれ、オランダで名教師ドミトリー・フェルシュトマンに師事した新進気鋭の女流チェリスト、マヤ・フリードマンによる、チェロとピアノのための秀逸なアレンジ版。ピアノは、2016年の山梨国際古楽コンクール鍵盤楽器部門で第2位に輝いたアルテム・ベログロフ。1880年エラール製のヒストリカル・ピアノの使用もポイント。 | ||
4手連弾のための作品集 マイアベーア/アルカン編曲:歌劇「預言者」序曲(*) アルカン/ダ・モッタ編曲:9つの前奏曲(#) モシェレス:ウェーバーへのオマージュ Op.102 (+) |
ステファニー・マッカラム、 エリン・ヘルヤード(P) | |
録音:2016年2月13日-16日、メゾン・エラール、アムステルダム、オランダ。使用楽器:すべて エラール、1839年製(+) 、1847年製(*) 、1898年製(#) 。 オーストラリアの2人の名ピアニスト、アルカンやロパルツの音楽を得意とする女流奏者ステファニー・マッカラムと、モントリオールのアンサンブル・カプリスの主要メンバーとしても活躍したエリン・ヘルヤードが繰り広げるピアノ4手連弾集!マッカラムとヘルヤードは、アムステルダムのメゾン・エラールのフリッツ・ヤンマート・コレクションの中から、それぞれの作品の作曲年に近い3台の歴史的エラール・ピアノを選び使用、楽器へのこだわりもかなりの物。19世紀に製作された3台のエラールの音色を、オーストラリアの名手たちの好演、そして優秀録音で堪能できる注目盤。 | ||
インヴィジィブル・リンク シュニトケ:チェロ・ソナタ第1番 Op.129 ペーテリス・ヴァスクス(1946-):グラーマタ・チェラム〜無伴奏チェロのための「本」 ペルト:フラトレス(チェロとピアノのための) マヤ・フリードマン(Vc) ダニエル・コール(P) | ||
録音:データ記載無し|発売:2017年|ブックレットへの公式リンク(要 PDF 閲覧ソフト)。1989年にモスクワで生まれ、オランダで名教師ドミトリー・フェルシュトマンに師事した新進気鋭の女流チェリスト、マヤ・フリードマンがシュニトケ、ヴァスクス、ペルトの見えざる繋がりを探究。1970年代後半に旧ソ連で作曲されたという共通点を持つ3つの作品。自らもロシアをルーツとするマヤ・フリードマンのチェロがそれぞれの音楽の真髄に迫る。 | ||
WERGO 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
フルート・ストーリーズ〜エンヨット・シュナイダー(1950-): 2つのフルートと管弦楽のための協奏曲「水、限りなき元素」(2019) (*) / フルート、弦楽とハープのための「樹の国」(2019) (#) フルートと交響管弦楽のための「楊貴妃の絵」(2015) ルーカス・ドゥゴシュ(Fl) アガタ・キーラー=ドゥゴシュ(Fl;*) アグニェスカ・カツマレク=ビアリッツ(Hp;#) ダリウシュ・ズボフ(Vn;#) ミロスラフ・ヤツェク・ブワシュチク指揮シレジアpo.(#以外)、シレジア室内o.(#) | ||
録音:2020年1月11日-14日|全曲世界初録音。大量の映画音楽を書き、国際的な名声を得ているドイツの作曲家シュナイダー。WERGOレーベルからリリースされている管弦楽作品のシリーズも、ロマン派的な聴きやすさと豊穣なオーケストレーションが魅力の人気シリーズ。今作ではフルート独奏を伴う協奏作品が並んでいる。中国の道教や楊貴妃を題材としていて、中国の音階を取り入れた響きが特徴的。「水」は道教を表す重要なテーマであり、自由に形を変えながら流れていく旋律はフルートにぴったり。様々な木々を描く「樹の国」でも、フルートとハープが自然の生命力を美しく表現。「楊貴妃の絵」では妖艶な美と劇的な破滅が、大迫力をもって描かれる。 | ||
ゼイネプ・ゲディズリョグル(1977-): Sights of Now 〜2台のピアノと弦楽四重奏のための[菅原幸子、辺見智子(P) ディオティマSQ ]/ Jetzt -mit meiner linken Hand 〜アンサンブルのための [レオンハルト・ガームズ指揮クラングフォラム・ウィーン]/ Verbinden und Abwenden 〜アンサンブルと管弦楽のための[イラン・ヴォルコフ指揮アンサンブル・モデルン]/ Kelimeler 〜5つの声のための[ノイエ・ヴォーカルゾリステン・シュトゥットガルト]/ Blick des Abwesenden 〜ピアノと管弦楽のための [タマラ・ステファノヴィッチ(P) ヨナタン・シュトックハンマー指揮 hr so.] | ||
録音:2017年-2018年。ゼイネプ・ゲディズリョグルは1977年トルコのイズミル生まれ。ヴォルフガング・リームらに作曲を学んだ。「Verbinden und Abwenden(接続と拒否)」はオーケストラの中に「異物」としてアンサンブルが散在し、全体と個人の溶け合わないギクシャクした感じを描いているようだ。繊細に書き込まれているのに、混沌・茫漠としている。「Kelimeler(言葉)」はア・カペラの声楽作品で、作曲家本人がトルコ語のテキストを書いている。 | ||
チェン・フィフィ(1985-): ソプラノとライヴ・エレクトロニクスのための「メ・デュー・サ」(2016) [キム・ヨウミ(S)]/ ソプラノ、アルト、クラリネット、チェロ、ドラムス、エレクトロニクスのための「エコーとナルキッソス」(2018) [シルケ・エヴァース(S) ノア・フレンケル(A) アンサンブル・エクスペリメンタル SWR エクスペリメンタル・スタジオ デトレフ・ホイジンガー指揮]/ プリペアド・ピアノのための「メッセンジャー」(2017) [クラウディア・チャン(P)]/ コレグラフド・ピアノ・トリオとダンサーのための「セイレーンが呼んでいる」(2019) [アンサンブル uBu ソフィア・オットー(ダンス)]/ 4人の音楽家とエレクトロニクスのための「あなたの最適な選択」(2017) [アンサンブル・モザイク] ・ボーナス映像(ブックレット内の QR コードから視聴可能) 声楽アンサンブルのための「ユア・ターン」(2019) / メ・デュー・サ/エコーとナルキッソス/メッセンジャー/セイレーンが呼んでいる | ||
録音:2016年-2019年。中国の作曲家チェン・フィフィによる作品集。声楽、器楽、エレクトロニクスを用い、神秘的かつ遊び心のある多彩な音色を駆使した音楽を聴かせる。ナルキッソスやセイレーンなどギリシャ神話をもとにしたイメージの湧きやすい題材を使いつつ、音楽とコミュニケーション、パフォーマンスといった人間の行う動作を解体し再構築して、新たな表現を作り出そうとする書法は驚きと発見に満ちた物。なお、ブックレット内のQRコードから何曲かの作品の演奏動画を見ることが出来る。 | ||
アーシング〜クララ・イアノッタ(1983-): ジャム瓶の中にスズメバチの死骸 (iii) (2017, rev.2018) 〜プリペアされた弦楽四重奏と正弦波のための(*) / あなたは花崗岩の海を這い(2019/20) 〜増幅された弦楽四重奏のための/ 堕落のエンターテインメント(2013) 〜弦楽四重奏のための/ 大地との接地、スズメバチの訃報(2019) 〜プリペアされた弦楽四重奏、 トランスデューサーとエレクトロニクスのための ジャックSQ | ||
録音:2020年1月13日-15日。ベルリンを拠点に活動する作曲家クララ・イアノッタの弦楽四重奏作品集。 (*)はディオティマ四重奏団によって2018年に初演された最終バージョン。プリペアドピアノのように弦楽器に手を加え、粗い唸り声や引っ掻くようなノイズが、事前に録音された正弦波と交錯する。また聴いただけでは殆どわからないものの、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番が音楽構成の下地になっているとのこと。他の作品もノイズ中心の強烈な世界。 | ||
バガテルのバッグ〜ベートーヴェン&バートウィッスル ベートーヴェン:幻想曲 Op.77 (1809) /6つのバガテル Op.126 (1824) /アレグレット ロ短調 WoO.61 (1821) ハリソン・バートウィッスル: ゴールドマウンテン変奏曲(2014) (*) /ジーグ・マシーン(2011) (*) /メトロノームのダンス(2006) (*) ニコラス・ハッジス(P) | ||
録音:2019年11月19日-22日| (*):世界初録音。現代音楽を得意とし世界で活躍しているイギリスのピアニスト、ニコラス・ハッジス。技巧の素晴らしさもさることながら、作曲家とのコラボレーションを積極的に行い、ひとりひとりの作曲家の音楽に深く入り込んだ演奏で定評がある。同郷の作曲家バートウィッスルも彼にとって重要なレパートリーで、ハッジスのために書かれた作品もある。今作はハッジスが世界初演を行ったバートウィッスル作品に、ベートーヴェンの小品を響き合わせることで唯一無二の感覚を呼び起こさせるという実に技アリな一枚となっている。メカニカルな技巧が輝かしくほとばしるバートウィッスルは兎に角かっこよく、またベートーヴェンの前衛性も十二分に発揮され、そこにBGM的平穏は皆無。実に現代的な驚きとユーモアに満ち溢れた刺激的な世界が広がっている。最後はメトロノームとピアノのデュエット! | ||
ジャチント・シェルシ(1905-1988):ピアノのための組曲 〔第8番 Bot-Ba (1952) /第11番(1956) 〕 |
ザビーネ・リープナー(P) | |
録音:2013年-2014年、2019年-2020年。ジャチント・シェルシは20世紀のもっとも変わった作曲家のひとり。自分では楽譜を書かず、1950年代から即興演奏を録音し他人に記譜してもらうようになり、大量の作品が生まれて組曲としてまとめられるようになる。生前はずっと異端視されていたが、死後に人気が高まりファンを多く獲得していった作曲家でもある。組曲第8番は「ボトバ」という副題がついており、これはチベットを意味する。東洋哲学にも深い興味を示したシェルシ特有の世界観。また組曲第11番は最後にまとめられた組曲。ザビーネ・リープナーはWERGOレーベルから多数のアルバムをリリースしているピアニストで、シュトックハウゼン、ケージ、フェルドマン、カーゲルなど現代音楽を十八番とする名手。シェルシも当然レパートリーに入っており、2015年には組曲第9番と第10番を収録したアルバム(WER-6794)を発売し高い評価を受けている。とうぜん今作も、シェルシ史上最高峰の録音が登場したと言っても過言ではない完成度。 | ||
アザー・ストーリーズ ヘルムート・ラッヘンマン(1935-): Sakura mit Berliner Luft 〜アルトサクソフォン、ピアノと打楽器のための マルティン・シュットラー(1974-): Xerox 〜アルトサクソフォン、ピアノ、打楽器とテープのための ヘルムート・ラッヘンマン: Marche Fatale 〜ピアノ独奏のための 桑原ゆう(1984-): In Between 〜アルトサクソフォン、ピアノと打楽器のための ヘルムート・ラッヘンマン: Berliner Kirschbluten 〜ピアノ独奏のための マルティン・スモルカ(1959-): Fff (Fortissimo feroce Fittipaldi) 〜バリトンサクソフォン、ピアノと打楽器のための マイケル・フィニスィー(1946-): Opera of the Nobility 〜ソプラノサクソフォン、ピアノと打楽器のための ヘルムート・ラッヘンマン: Sakura-Variationen 〜アルトサクソフォン、ピアノと打楽器のための トリオ・アッカント[マルクス・ヴァイス(Sax) ニコラス・ホッジズ(P) クリスティアン・ディエルシュタイン(Perc)] ヘルムート・ラッヘンマン(声) | ||
録音:2018年-2019年。サックス、ピアノ、打楽器という編成による現代音楽集。特殊奏法ノイズ見本市のような昔のイメージのままラッヘンマンを聴くと、まったく違う作風に驚かされる。「Marche Fatale」は完全に普通のクラシック音楽。「Sakura mit Berliner Luft」「Sakura-Variationen」では何と自ら、日本語で「さくらさくら」を歌っている。どれも後半に不思議な展開をすることでラッヘンマンの音楽になってはいるものの、他の作曲家がかなり先鋭的な音楽を書いているので、そのギャップに面喰らう。 | ||
ゲルト・ザッハー(1929-2014):独奏&二重奏作品集 オルガンのための「 75 Event (ualitie)s 」(1987) (p1/#) 〜スピーカーで再生されたファン・アジェンデ=ブリンの ピアノ作品「 Siebeneinhalb Dezennien 」と同時演奏、リアリゼーション〔ヴァージョン1/ヴァージョン2〕/ フルートとピアノのための「 Glossar 」 Op.2 (1952) (p2/fl) /ピアノのためのプロジェクション(ca.1975) (p3) / ピアノのための5つの変容 Op.3 (1954) (p3) /オルガンのための「爆発」(1973) (#) / ソプラノとオルガンのための「魚の腹のなかにおけるヨナの祈り」(1964) (#/s) / 四分音ずらして調律された2台のピアノのための「いま何時」(1994) (+) ファン・アレンデ=ブリン(P;p1) マティアス・ゴイティング(Org;#) ハスティ・モラヴィアン(S;s) イヴリン・デーゲン(Fl;fl) ピアノ・デュオ「トーマス・ベッヒュリ/ゲルトルート・シュナイダー」(+) トーマス・ギュンター(P;p3) アルフレッド・ポルマン(P;p2) | ||
録音:2016年-2017年|全曲世界初録音。ゲルト・ザッハーは20世紀音楽には欠かせないオルガニストであり、リゲティ、ケージ、カーゲル、シュネーベル、イサン・ユンなどの作曲家が彼のためにオルガン曲を書いている。しかし作曲家としてのザッハーはあまり知られていない。ザッハーの作品集はWERGOレーベルからは1990年に「フーガの技法」(WER-6184)がリリースされているのでこれが2作目。収録曲はすべて世界初録音で、50年に渡り書かれた作品が並んでいる。それらはほとんど楽譜に正確にノーテーションされた音楽だが、ケージに捧げられた作品である「 75 Event (ualitie)s 」には演奏者の裁量にゆだねられた即興的な要素があるため、2種類の録音を収めている。演奏ごとの違いに注目頂きたい。 | ||
エンノ・ポッペ(1969-): Fell 〜ドラムセットのための(2016) / Stoff 〜9つの楽器のための(2015) / Brot 〜5つの楽器のための(2007/13) / Haare 〜ヴァイオリン独奏のための(2013/14) / Zug 〜7つの金管楽器のための(2008) ディルク・ロスブラスト(ドラムセット) ハンナ・ウェイリッヒ(Vn) エンノ・ポッペ指揮アンサンブル・ムジークファブリーク | ||
録音:2017年-2020年|全曲世界初録音。ドイツの現代音楽界を牽引する存在であるエンノ・ポッペの作品集。細かなモチーフの集積がカオティックに展開しつつ、モチーフそのものも変容していく。ヴァイオリン独奏の「Haare」は猫の鳴き声のような音型が様々に発展。長く共演し親交の厚い超絶技巧アンサンブル集団、ムジークファブリークがユニークな作品群を見事な完成度で奏でる。 | ||
REWIND (仏) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)フランスの Outhere Music が、傘下のレーベルを再発売する目的で作ったレーベルで、装丁は旧品とは異なり文字主体のイラストで統一。残念ながら2012年と2013年にリリースされたのみで以降は発売がなく、国内代理店での扱いもない。 | ||
エル・バシャ&大野和士〜プロコフィエフ:ピアノ協奏曲全集 Vol.1 [第1番 変ニ長調 Op.10 /第4番 変ロ長調 Op.53 /第3番 ハ長調 Op.26 〕 アブデル=ラフマン・エル・バシャ(P) 大野和士指揮ベルギー王立モネ歌劇場o. | ||
録音:2004年9月24日、ボザール宮、ブリュッセル、ライヴ|初出・旧品番: Fuga Libera, FUG-505 (2CDs) 〔廃盤、入手不能〕の CD2 | (P) 2004 (C) 2013 | Vol.2: REW-517 。 | ||
エリック・ル・サージュ〜シューマン: 蝶々Op.2 /ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6 / 6つの間奏曲 Op.4 |
エリック・ル・サージュ(P) | |
録音:2005年8月、ラ・ショー=ド=フォン、スイス|使用楽器:スタインウェイ|初出・旧品番: Alpha, ALPHA-098 。 | ||
ドメーニコ・ベッリとフィレンツェの「新様式」 G.B.ブオナメンテ(1600-1643):フィオレンツァのアリア ドメーニコ・ベッリ(?-1627):焼けつくように/美しい眼差し、清らかな眼差し/ああ、わが生の日々ぞ儚し ロレンツォ・アッレーグリ(1573-1648):シンフォニア ドメーニコ・ベッリ:太陽をまとった美しい乙女よ / ロレンツォ・アッレーグリ:ニンフたちのバッロ ドメーニコ・ベッリ:わが魂よ、ああ何を思うか、ああ何をするのか/このおれを見放そうというのか ロレンツォ・アッレーグリ:バッロ「ラ・セレーナ」 ドメーニコ・ベッリ:あなたの視線が、凍てついた心に火をつける/あまたの戦利品も、勝利の冠も/ おれに冷たい、美しい眼差し/人間は不幸、生まれたときから ギユメット・ロランス(歌) ヴァンサン・デュメストル指揮ル・ポエム・アルモニーク | ||
録音:1999年3月10日-13日、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂、パリ、フランス|初出・旧品番: Alpha, ALPHA-002 。 | ||
エル・バシャ&大野和士〜プロコフィエフ:ピアノ協奏曲全集 Vol.2 〔第2番 ト短調 Op.16 /第5番 ト長調 Op.55 〕 アブデル=ラフマン・エル・バシャ(P) 大野和士指揮ベルギー王立モネ歌劇場o. | ||
録音:2004年9月26日、ボザール宮、ブリュッセル、ライヴ|初出・旧品番: Fuga Libera, FUG-505 (2CDs) 〔廃盤、入手不能〕の CD1 | (P) 2004 (C) 2013| Vol.1: REW-509 。 |
ACCENTUS MUSIC 〔映像商品〕 特記以外
旧譜はこちらから。 | ||
DVDバーバラ・ハンニガン〜イクィリブリアム ストラヴィンスキー:歌劇「放蕩児の遍歴」(セミ・ステージ形式) ドキュメンタリー「 Taking Risks 〔テイキング・リスク〕」監督 :マリア・シュトットマイヤー ウィリアム・モーガン(トム・レイクウェル) アフロディティ・パトゥリドゥ(アン) ジョン・テイラー・ウォード(ニック・シャドウ) ケイト・ホーデン(バーバ) エリク・ロゼニウス(トゥルーラヴ) ジアード・ネーメ(セレム) バーバラ・ハンニガン指揮イェーテボリso. & cho. 演出&照明 :リーナス・フェルボム | ||
収録:2018年12月、イェーテボリ|リージョン・オール| NTSC | 16:9 | DD5.1, DTS5.1 / PCM STEREO|字幕:英独仏日| 149'50"(本編) + 58'13"(ドキュメンタリー)。 ソプラノ歌手としてだけではなく、今や指揮者としても活躍しているバーバラ・ハンニガン。彼女のオペラ指揮者デビューとなったストラヴィンスキーの≪放蕩児の遍歴≫とその舞台裏を追ったドキュメンタリー映像が発売される。≪放蕩児の遍歴≫は、アン・トゥルーラヴ役を何度も歌ってきたハンニガンにとって、思い入れのある作品。キャスト選びにもこだわりを見せ、世界39カ国から350人以上の応募者の中からオーディションをし、ソリストを厳選した。今回は、演出にリーナス・フェルボムを迎え、セミ・ステージ形式による上演で行われた。≪放蕩児の遍歴≫は、ストラヴィンスキーが、シカゴでイギリスの画家ウィリアム・ホガースの同名の銅版画にインスピレーションを得て、W.H.オーデンとチェスター・コールマンに台本を依頼して作られたオペラ。リーナス・フェルボムのユニークで洗練された舞台は、聴衆を遠い未来から現代、そして18世紀のロンドンへと時空を超えた旅へと誘う。またドキュメンタリー「Taking Risks /テイキング・リスク」では、1回目のオーディションを皮切りに、キャスティングを決定するまでのプロセス。そしてリハーサルを経て、初演を迎えるまでをとらえている。 | ||
ドキュメンタリー映画「この愛すべてをどうすべきか」 マリタ・ストッカー監督作品 | ||
リージョン・オール| NTSC | 16:9 | PCM |字幕:英独仏日韓| 79'50" 。 マリタ・ストッカー監督による社会派音楽ドキュメンタリー。旧ソ連ジョージア(グルジア)の首都トビリシにある音楽学校を舞台に、必死で学ぶ子供たちと経営面での困難さを克服する校長の姿を描いている。ジョージアは「文化・文明の十字路」といわれるコーカサスの中心地で、各分野に数多く逸材を輩出した。音楽家でもピアニストのヴィルサラーゼやレオンスカヤ、指揮のカヒーゼ、バレエのアナニアシヴィリ、最近でもヴァイオリンのバティアシヴィリやピアノのブニアティシヴィリなどの若手が世界的なスターとなっている。舞台は才能ある児童が学ぶパリアシヴィリ音楽学校。ソ連時代は教育、芸術への保護があり、過酷ではありながら才能を伸ばすことができたが、独立後の現在、壁は剥げ落ち楽器は調律もままならないうえ、教師たちの多くも子供たちの祖父母の年代という、時と現実すべてを失いかねない恐怖心に苛まれている。成長と老いをテーマとしつつ、天才たちを見出し育てながら建物を新築しようとする校長の奮闘、生徒たちの真摯な姿を描き、静かな感動と温かな感情を呼び起こす作品となっている。ライプツィヒ国際映画祭2019「DOKライプツィヒ」国際プログラム作品。ドイツ・カメラプライズ2019受賞作品。 | ||
プロコフィエフ:バレエ「ロメオとジュリエット」 振付:クリスティアン・スプーク ミハイル・ユロフスキ指揮フィルハーモニア・チューリヒ、チューリヒ・バレエ団、 ジュニア・バレエ団 舞台:クリスティアン・シュミット 照明 :ラインハルト・トラウプ ドラマツゥルギー:ミヒャエル・キュースター 映像監督:ミヒャエル・ベイヤー | ||
収録:2019年6月、オペラハウス、チューリヒ、ライヴ。 リージョン・オール| 16:9 |ステレオ| 126分05秒。 ブルーレイ仕様: Full HD| dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1, DD 5.1 。 2012/13シーズンよりチューリヒ・バレエ団の芸術監督に就任したクリスティアン・スプークによる2019年6月に上演された「ロメオとジュリエット」。この作品は2012年にスプークがチューリヒで初めて手掛けた振付。「ロメオとジュリエット」は、シェイクスピアによって400年以上前に書かれた戯曲をバレエに翻案し、プロコフィエフの美しくも繊細な音楽で彩られた名作。クリスティアン・スプークの舞台は、華美な装飾はなくシンプルな舞台装置で、人間の細やかな心情を描き出している。ロメオ役のウィリアム・ムーアは、印象的な巻き毛と誰もが恋に落ちてしまいそうな魅力的な踊りで一際存在感を放っている。そしてジュリエット役のカティヤ・ヴュンシェは、思春期特有の繊細さと両親への反発心を見事表現している。ジュリエットは、透き通った白いドレスを着用し、長い髪は女学生のようにひっつめ、少女の無垢さを強調している。この若い恋人たちを演じた二人のダンサーは、スプークの非常に緻密で複雑な振付を巧みに踊りこなし、幸福感や絶望感といった感情を身体を通して完璧な演技力で魅せる。そして作品の重要な要素であるプロコフィエフの音楽も、ロシアの名指揮者ミハイル・ユロフスキ(近年目覚ましい活躍をしているウラディーミル・ユロフスキの父)の好サポートとフィルハーモニア・チューリヒの高いコントラストと豊かな表現力で聴かせてくれる。 | ||
ルツェルン音楽祭2019 〜 オール・ラフマニノフ・プログラム ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30 (*) / 絵画的練習曲集 イ短調 Op.39 No.2 (#) / ヴォカリーズ(管弦楽版)/ 交響曲第3番 イ短調 Op.44 |
デニス・マツーエフ(P;*/#) リッカルド・シャイー指揮(#以外) ルツェルン祝祭o.(#以外) | |
収録:2019年8月、ルツェルン音楽祭、ライヴ| (#):アンコール。 リージョン・オール| 16:9 |ステレオ| 110分45秒。 ブルーレイ仕様: Full HD| dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 2016年からアルトゥーロ・トスカニーニ、クラウディオ・アバドに続き、3人目のルツェルン祝祭o. の音楽監督にリッカルド・シャイーが就任。8月後半からスタートするルツェルン音楽祭は、ヨーロッパの夏を締めくくる豪華な演奏会が魅力。そしてホストのルツェルン祝祭管だけでなく、客演するオーケストラもBPO 、VPO 、コンセウトヘボウ管、など世界のトップオーケストラが集結する。本映像は、デニス・マツーエフをソリストに迎えたオール・ラフマニノフ・プログラム。圧倒的な技巧で知られるマツーエフ。このピアノ協奏曲第3番でも、力強い打鍵と圧巻の超絶技巧を聴かせる。雄大なテンポで、シャイーの演奏とともに確固とした造形美に圧倒される。続いてヴォカリーズ(管弦楽版)は、繊細な中に力強さを感じる演奏。そして交響曲第3番は、ラフマニノフ最晩年の傑作。複雑なオーケストレーション、流麗な旋律、思いがけないほどの活気に満ちた楽想に溢れた作品。シャイーは、最高レベルのテクニックをもつルツェルン祝祭管を見事にまとめ、豊かな色彩感、表現力を余すところなくあらわしている。 | ||
ムソルグスキー、ワインベルク、チャイコフスキー〜 ネルソンス&ゲヴァントハウス + ハーデンベルガー ムソルグスキー/ショスタコーヴィチ編曲:歌劇「ホヴァンシチナ」〜前奏曲「モスクワ川の夜明け」 モイセイ〔ミェチスワフ〕・ワインベルク:トランペット協奏曲 変ロ長調 Op.94 (*) チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 Op.36 ホーカン・ハーデンベルガー(Tp;*) アンドリス・ネルソンス指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. | ||
収録:2019年12月、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ、ライヴ。 リージョン・オール| 16:9 |ステレオ| 86分51秒。 ブルーレイ仕様: Full HD| dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1, DD 5.1 。 飛ぶ鳥落す勢いのアンドリス・ネルソンスが2017年からカペルマイスターの任にあるライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. と2019年12月に行なったコンサートの映像。ちょうどこの月はモイセイ〔ミェチスワフ〕・ワインベルクの100回目の誕生日にあたり、それをお祝いしてハーデンベルガーがトランペット協奏曲を披露しているのも注目。ネルソンス自身、少年時代からトランペットを学び故郷の歌劇場の奏者も務めたほどなため、いつも以上に熱の入った演奏となっている。ワインベルクのトランペット協奏曲は1968年に名手ドクシツェルのために書かれ、ワインベルクが再評価される前から世界中の名トランペット奏者に愛奏されてきた名作。ワインベルクらしいボルテージの高さと、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」をはじめとする引用に満ちた謎めいた内容だが、ハーデンベルガーの巧さが光る。ムソルグスキーの歌劇「ホヴァンシチナ」前奏曲はリムスキー=コルサコフ版ではなくショスタコーヴィチのオーケストレーション版。3作曲家のロシア作品を収めているように見せながら、ショスタコーヴィチまで味わえるのが嬉しい限り。メインのチャイコフスキーの交響曲第4番は「悲愴」、第5番と続くネルソンス&ゲヴァントハウス管の三大交響曲シリーズ完結篇。うねりと感情の高ぶりにあふれた力演で、チャイコフスキーの悩み多き内面を見事に描いている。オーケストラのサウンドも極上で、高音質録音で生々しく迫る。 | ||
20世紀の作曲家たち * サティ〜サティ・スフィクション (ACC-20312DVD) * アイヴズ〜 Universe, Incomplete (ACC-20434DVD) * アイヴズ〜答えのないアイヴズ (ACC-20434DVD) * ケージ〜音の旅 (ACC-20246DVD) * ユン・イサン〜南北朝鮮のはざまで (ACC-20208DVD) * ペンデレツキ〜生誕80年コンサート (ACC-20276DVD) * ペルト〜失楽園 (ACC-20321DVD) | ||
既出7点のセット化。 | ||
チューリヒ歌劇場オペラ映像集 * カプレーティとモンテッキ (ACC-20353DVD, ACC-10353BD) * ヴォツェック (ACC-20363DVD, ACC-10363BD) * ウェルテル (ACC-20427DVD, ACC-10427BD) * ウェルテル (ACC-20435DVD, ACC-10435BD) ルイージ&マイスター指揮チューリヒ歌劇場o. | ||
収録:2015年、2017年。既出4点のセット化。 | ||
チューリヒ・バレエ・コレクション * ヴェルディ:レクイエム (ACC-20392DVD, ACC-10392BD) * チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形とねずみの王様」 (ACC-20449DVD, ACC-10449BD) * プロコフィエフ:バレエ「ロメオとジュリエット」 (ACC-20484DVD, ACC-10484BD) | ||
収録:2016年、2018年-2019年。既出3点のセット化。 | ||
チャイコフスキー:後期三大交響曲集 * 交響曲第4番/他 (ACC-20494DVD, ACC-10494BD) * 交響曲第5番/他 (ACC-20478DVD, ACC-10478BD) * 交響曲第6番/他 (ACC-20445DVD, ACC-10445BD) アンドリス・ネルソンス指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. | ||
収録:2018年-2019年。既出3枚(カップリング曲はすべてチャイコフスキー以外)のセット化。 | ||
ARTHAUS MUSIK 〔含・映像商品〕
旧譜はこちらから。 | ||
ドキュメンタリー「 Leaving Home, Coming Home 〜写真家ロバート・フランクの肖像」 監督:ジェラルド・フォックス|プレゼンター:メルヴィン・ブラッグ | ||
制作:2004年|86'00| NTSC | 16:9 | PCMステレオ|言語:英|字幕:英独|リージョン・オール。20世紀に最も大きな影響を与えた写真家の1人、ロバート・フランク。2019年9月9日に94歳で逝去された。1924年にスイスで生まれ、23歳の時に米国へ移住。ニューヨークで雑誌「ハーパーズ バザー」のファッション写真家として活動を始めた。1958年に出版され、代表作となった写真集「アメリカ人(原題: The Americans)」は、以後フォトジャーナリズムに革新をもたらした作品として高く評価されている。本ドキュメンタリーは、ロバート・フランクが写真家としてスタートした地であるニューヨークと2番目の妻である美術家ジューン・リーフと暮らすカナダのノバスコシアで撮影が行われている。自らが撮った写真をめぐり、その土地への愛着、作品への説明などが語られている。また妻ジューンとの愛情に満ちた会話、そして最愛の子供たちの死など、幾度となく不運に見舞われても立ち上がり、作品への揺るぎないこだわりと、妥協のない姿勢が表れる映像となっている。 | ||
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」
ステファヌ・ドゥグー(アルマビバ伯爵) エレオノーラ・ブラット(伯爵夫人) クリスティアーネ・カルク(スザンナ) アレックス・エスポジト(フィガロ) マリアンヌ・クレバッサ(ケルビーノ) キャサリン・ゲルドナー(マルチェリーナ) ウンベルト・チュンモ(バルトロ) クリスティアン・アダム(バジーリオ) アイヴァー・ボルトン指揮オランダ室内o.、ウー・ジン・リエン合唱指揮オランダ国立歌劇場cho. 演出:デイヴィッド・ベッシュ、装置:パトリック・バンヴァルト、衣装:メンチェ・ニルセン | ||
収録:2016年、オランダ国立歌劇場、ライヴ|リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 180分|字幕:英独仏伊西日韓 。 ブルーレイ仕様: 1080i HD | 16:9 | dts HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 。 2016年オランダ国立歌劇場で上演されたデイヴィッド・ベッシュ演出の≪フィガロの結婚≫のライヴ映像。スザンナにドイツの歌姫クリスティアーネ・カルク、ケルビーノに当代屈指のズボン役であるマリアンヌ・クレバッサ、伯爵にフランスの人気バス歌手ステファヌ・ドゥグー、伯爵夫人に飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進中のイタリア人ソプラノ歌手エレオノーラ・ブラットという豪華キャストで話題となった公演。デイヴィッド・ベッシュのスタイリッシュで華やか演出が、キャスト陣の輝きを一層引き立てる。ドイツの人気演出家のデイヴィッド・ベッシュ&イギリスを代表する指揮者であるアイヴァー・ボルトンによって生き生きとして楽しさに溢れた素晴らしい舞台がつくりあげられた。スザンナを演じたクリスティアーネ・カルクはこの上演がオランダ国立歌劇場デビュー。 | ||
ブルックナー:交響曲全集(ブルーレイと DVD で同じ演奏を収録) 〔第1番 ハ短調(リンツ稿1866)[2017年9月25日]/第3番 ニ短調(第3稿1889ノヴァーク版)[2017年9月25日]/ 第4番 変ホ長調「ロマンティック」(1878/80年稿ノヴァーク版)[2017年9月25日]/ 第2番 ハ短調 (1877年稿ノヴァーク版)[2018年9月24日]/第8番 ハ短調(第2稿1890ノヴァーク版)[2018年9月26日]/ 第9番 ニ短調[2018年9月25日]/第5番 変ロ長調[2019年9月23日]/第6番 イ長調[2019年9月24日]/ 第7番 ホ長調 (version with cymbal crash) [2019年9月25日]〕/ アントン・ブルックナー〜巨人の創造[監督:ライナー・E.モーリツ/制作:モナルダ・アーツ] ブルックナーによる交響曲第2番の主題によるオルガン即興[マルティン・ハーゼルベック(Org) ヴァレリー・ゲルギエフ指揮ミュンヘンpo. | ||
収録:[内]、すべて聖ザンクト・フローリアン修道院、オーストリア、ライヴ| 16:9 | NTSC | PCMステレオ、 DD 5.1 |言語(ドキュメンタリー):独英|字幕:仏日韓|リージョン・オール|交響曲:631分、ドキュメンタリー:58分(英)、56分(独)|ハード・カヴァー・ブック 120ページ(英語+日本語版)|ブルックナー手書きの履歴書の複写(英、独、仏、日本語訳付)。ミュンヘン・フィル&ゲルギエフによる、ブルックナーの聖地ザンクト・フローリアン修道院で3年間かけて行われたブルックナー交響曲全曲演奏会の模様が、2021年ブルックナー没後125年を前に、映像商品としてリリースされる。この演奏会は、ブルックナーゆかりの街リンツで行われているブルックナー音楽祭、ライヴ。音楽祭は1974年、ブルックナーの生誕150周年を記念して建設された新ホール「ブルックナー・ハウス」を拠点に毎年9月半ばから10月半ばにかけ演奏会が行われる。ミュンヘン・フィル&ゲルギエフは3年連続で音楽祭に招待され交響曲全曲演奏会を行った。ブルックナー演奏に歴史と伝統を持つミュンヘン・フィル。ブルックナーの弟子レーヴェが音楽監督としてブルックナー作品を積極的に取り上げルドルフ・ケンペ(1967-76)が、巨匠セルジュ・チェリビダッケ(1979-96)がその任を務め、さらにギュンター・ヴァントとの一連の演奏など、その歴史あるブルックナー演奏とともに楽団の声価を高め黄金時代を築いた。2015年9月より首席指揮者に就任したヴァレリー・ゲルギエフ。世界で最も忙しい指揮者とも言われ、いくつものオーケストラやプロジェクトを同時進行させるその圧倒的パワーは超人的。今回の演奏もゲルギエフらしい濃厚さをみせるも、音楽的解釈は奇抜なものではなく、ミュンヘン・フィルの伝統に寄り添った、そしてブルックナーが求めた響きをゆかりの地で再現させようという、真の想像力と芸術性にあふれた音楽。ブルックナーの音楽がどう演奏されるべきなのか深い理解をもつゲルギエフとオケによる相互作用の賜物ともいえる聴きごたえのある演奏となっている。また、数々のドキュメンタリー映像を制作してきたドイツ人監督ライナー・E.モーリツによるドキュメンタリー「アントン・ブルックナー〜巨人の創造」(日本語字幕あり)、そしてエリーザベト・マイヤー博士によるブルックナーの生涯をたどる「私の人生を賭けた仕事…交響曲作曲家として…天才の成長」と題した評伝と、ブルックナーの交響曲に関する各稿の概要を記した120ページ近くあるハードカバーのブックレット(日本語あり)がついており、ブルックナーという音楽家を深く理解することのできるセットとなっている。 | ||
クヴァストホフ、マーラーを歌う ヴェーベルン:管弦楽のための6つの小品 Op.6 マーラー:亡き子をしのぶ歌 R.シュトラウス:交響詩 「ツァラトゥストラはこう語った」 Op.30 |
トーマス・クヴァストホフ(Br) ズービン・メータ指揮 シュターツカペレ・ドレスデン | |
収録:2010年、ドレスデン、ゼンパーオーパー、ライヴ|16:9, 1080i / PCMステレオ、 DTS-HD MA 5.0 |原語:独|字幕:独英仏日韓| 73分。#DVDの発売はありません。マーラーの生誕150周年を記念して、2010年にドレスデンで行われたメータ指揮シュターツカペレ・ドレスデンのコンサートのライヴ映像。世界で最も偉大なバリトン歌手の一人トーマス・クヴァストホフをソリストに迎え、マーラーの「亡き子をしのぶ歌」が演奏された。「亡き子をしのぶ歌」は、フリードリヒ・リュッケルトの同名の詩によるもので、1833年の冬に二人の我が子を相次いで亡くした心情を425編の詩に綴り、マーラーはその中から5編を選び作曲された傑作。クヴァストホフは、陰影に富んだ深い心情を歌い、感動的な名唱を聴かせている。前半には、ヴェーベルン:管弦楽のための6つの小品を演奏。この作品も、ヴェーベルン自身の母の死を契機に書かれたもので、4曲目は葬送行進曲として作曲されている。後半のメインの作品は、ニーチェの著作にインスピレーションを得たと言われている、R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」。大編成のオーケストラを駆使したダイナミックな演奏。 | ||
ドキュメンタリー「 PLAYLAND USA」 台本:ベンジャミン・シンドラー&ジャン・ワイルド | ||
88'00| NTSC | 16:9 | PCMステレオ|言語:英|字幕:英独|リージョン・オール。 マックス・オフゥルス賞受賞作品。ベンジャミン・シンドラーによるドキュメンタリー作品。アメリカのエンターテインメントは、今や世界中で楽しまれている。ただそれは、事実と虚構、過去と現在、夢と現実、様々な体験が混在する、曖昧な境界線のもとに作り上げられた世界。この「PLAYLAND USA」は、そのようなファンタジーの世界の裏側にある、人種差別、ポリュリズム、銃規制なのど時事問題にも言及した内容。エンターテインメントの世界からみた、今のアメリカの現実を克明に描き出している。 | ||
ビゼー:歌劇「カルメン」
クラウデ・アイヒェンベルガー(カルメン) グザヴィエ・モレノ(ドン・ホセ) エリッサ・フーバー(ミカエラ) ジョーダン・シャナハン(エスカミーリョ) ウィンストン・R.アルノン、ヨン・クォン(スニガ) リリアン・ファラハーニ(フラスキータ) エレオノーラ・バッキ(メルセデス) アンドリース・クローテ(レメンタード) カール・ラムシュタット(モラレス) ナザリー・サディフスキー(ダンカイロ) マリオ・ヴェンツァーゴ指揮ベルンso. ベルン劇場コンサート合唱団(合唱指揮:ショルト・チェトナー) ケーニッツ児童合唱 (合唱指揮:アネット・レスト) 演出:ステファン・マルキ 舞台&衣装:フィリップ・フュールホーファー | ||
収録:2018年4月、ベルン劇場、ライヴ| 155分| DVDとCDに同演奏を収録。 DVD仕様: 16:9 / NTSC / PCMステレオ /言語:仏/字幕:英独仏日。スイスのメゾ・ソプラノ歌手クラウデ・アイヒェンベルガーをタイトルロールに迎えて2018年ベルン劇場で上演されたビゼーの歌劇「カルメン」のDVDとCDのセットがリリースされる。本上演は、パリのオペラ・コミークでの上演を前提に作曲したビゼーのオリジナル版。演出は、今シーズンよりコットブス州立劇場の音楽監督に就任したステファン・マルキ。彼の解釈では、カルメンは死を切望する女性であり、誘惑は強さを意味し、献身は破滅を意味するよう対照的に描かれている。愛と死は、カルメンの感情を具現化するため、ダンサーによって表現されている。指揮者のマリオ・ヴェンツァーゴは、ドイツの音楽学者フリッツ・エーザーの研究に基づいており、音楽に新たな深みを与えている。そしてフィリップ・フュールホーファーによる舞台装置は、鏡のキャビネットの中に歌手を配置し、視点と暗示をミザナビーム(入れ子構造)のようになっている。 | ||
C−MAJOR 特記以外
旧譜はこちらから。 | ||
ロス・フィル創立100周年ガラ・コンサート ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第1幕への前奏曲 ラヴェル:管弦楽のための舞踏詩「ラ・ヴァルス」 / ストラヴィンスキー:火の鳥(1919年版) ダニエル・ビャルナソン(1979-):宇宙から見た地球(世界初演/ロスフィル委嘱作品) ドキュメンタリー「ロサンゼルス・フィル〜革新を追う伝統」(監督:ラズロ・モルナー) ロサンゼルスpo. グスターボ・ドゥダメル指揮〔現・音楽監督〕 ズービン・メータ指揮〔名誉指揮者〕 エサ=ペッカ・サロネン指揮〔桂冠指揮者〕 | ||
収録:2019年10月24日、ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール、ライヴ|映像監督:ミヒャエル・ベイヤー|プロデューサー:ベルンハルト・フライシャー。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 85分(コンサート) + 52分(ドキュメンタリー)|字幕:日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 (コンサートのみ)。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 (コンサートのみ) 。 1919年10月24日、ロサンゼルスpo. の最初のコンサートが開かれ、それからちょうど1世紀を経た2019年10月、本拠地ウォルト・ディズニー・コンサート・ホールで100周年ガラ・コンサートが行われた。ロサンゼルスpo. は、1919年に富豪ウィリアム・アンドルーズ・クラーク・ジュニアによって設立。ウォルター・ヘンリー・ロスウェルを指揮者に迎え、最初の演奏会を開催。以来、錚々たる指揮者たちが音楽監督を務めている。クレンペラー、ウォーレンステインエドゥアルト・ファン・ベイヌム、そして1962年当時26歳のズービン・メータが音楽監督に就任(1962〜78年)、その後ジュリーニ、プレヴィンと続き、オケの変革を進めた立役者の一人エサ=ペッカ・サロンが1992年に就任(〜2009年)、そして現在の音楽監督グスターボ・ドゥダメル。ドゥダメルにより街がより活性化され、教育活動も盛んに行われ、若者からの関心も高まり新しい時代へと進んでいる。このガラ・コンサートは、現・音楽監督のグスターボ・ドゥダメル、名誉指揮者ズービン・メータ、桂冠指揮者エサ=ペッカ・サロネンが集結し、ロス・フィルのDNAともいうべきプログラム内容となっている。またコンサート映像だけではなく、ロス・フィルの歴史を紐解くドキュメンタリー映像も収録しています。ロス・フィルは、ロサンゼルスという地域社会そのものを映し出し、100年間ロス・フィルらしい方法で聴衆と向き合ってきた、その成果が描き出されている。 | ||
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」
トーマス・ガゼリ(オランダ人) マージョリー・オウエンズ(ゼンタ) ミハイル・ペトレンコ(ダラント船長) ベルンハルト・ベルヒトルト(エリック) アネッテ・ヤーンス(マリー) ティモシー・オリヴァー(舵手) ファビオ・ルイージ指揮フィレンツェ五月祭o. & cho. アルス・リリカcho. ロレンツォ・フラティーニ、マルコ・バルガーニャ合唱指揮 演出:ポール・カラン 舞台:サヴェリオ・サントリクィド 衣 装:ガブリエラ・イングラム 照明:ダヴィド・マルティン・ジャック 映像デザイナー:オットー・ドリスコル | ||
収録:2019年1月、フィレンツェ5月音楽祭劇場、ライヴ|映像監督:ティツィアーノ・マンシーニ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 146分|字幕:英日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 ワーグナー初期の傑作≪さまよえるオランダ人≫。オランダ人船長が神を呪った罰で永遠に海をさまよい続けるという近代イギリスの伝承をもとに、作曲者自身が遭難しかかった体験を重ね合わせて書かれた、ワーグナー20代後半の傑作。本作は、チューリヒ歌劇場の音楽総監督やメトロポリタン・オペラの首席指揮者などを務める、イタリアの指揮者、ファビオ・ルイージによる、2019年フィレンツェ5月音楽祭劇場、ライヴ映像。緻密な様式感と溢れ出る音楽的情熱をあわせもったルイージらしく、ドラマティックな音楽を雄弁に響き渡らせます。演出はスコットランド出身のポール・カラン。手に汗握るような緊張感と迫力を引き出している。歌手陣も当代きっての人気バス歌手ミハイル・ペトレンコをはじめ、オランダ人を演じたトーマス・ガゼリ、呪われた船長を救うため命をかけるゼンタ役のマージョリー・オウエンズら世界屈指のオペラ歌手を揃えている。 | ||
マスネ:歌劇「ドン・キショット〔ドン・キホーテ〕」
アンナ・ゴリャチョーワ(S;ドゥルシネ) ガボール・ブレッツ(B;ドン・キショット) デイヴィッド・スタウト(Br;サンチョ・パンサ) レオニー・ルノー(S;ペドロ) ヴェラ・マリア・ビッター(Ms;グラシアス) パウル・シュヴァイネスター(T;ロドリゲス) パトリック・ライター(T;ファン) イーリ・シャピュ(盗賊の頭) フェリック・デュフェル(男) ダニエル・コーエン指揮ウィーンso.、プラハ・フィルハーモニーcho. 演出:マリアム・クレマン 装置&衣装:ユリア・ハンセン 照明:ウルリク・ガド 殺陣:ラン・アーサー・ブラウン 合唱式(代理店記載ママ):ルカーシュ・ヴラーチル ドラマトゥルク:オラフ・A.シュミット | ||
収録:2019年7月18日、祝祭劇場、ブレゲンツ、ブレゲンツ音楽祭、ライヴ|映像監督:フェリックス・ブライザッハ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 125分|字幕:英独仏日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 湖上の歌劇「ブレゲンツ音楽祭」。オーストリアの西端でドイツとスイスの国境近くに位置するブレゲンツ。裕福な市民の資金が投入され1946年からスタートしたこの音楽祭は、ボーデン湖の上を舞台とした湖上劇場をはじめ、隣接するホールなどで伝統的舞台芸術であるオペラと、最先端の技術を融合したスペクタクルなオペラが4週間にわたって上演される。本作は、2019年に上演されたマスネ晩年の名作「ドン・キショット」。ドイツ語圏での上演は珍しく、ブレゲンツ音楽祭では初めての上演となる。ドン・キショットとはあのドン・キホーテのこと。セルバンテスの原作で有名な場面が盛り込まれた作品。主役ドン・キショット(ドン・キホーテ)は、世界的な名バス歌手フョードル・シャリアピンのために書かれ、1910年のモンテカルロ歌劇場での初演以来歴代の名バスがドン・キショットに挑んできた。今回ドン・キショットを演じるのは、ブダペスト出身のバス、ガボール・ブレッツ。2005年にマリア・カラス・グランプリ獲得をきっかけに世界へのキャリアをスタートさせ、今やハンガリーを代表する歌手として活躍している。ドゥルシネを歌うのは、ロシア出身のアンナ・ゴリャチョーワ。深く艶やかな声と高度なテクニックで、品の良い官能性を漂わせてくれる。演出は、マリアム・クレマン。パリ出身で、アン・デア・ウィーン劇場、ストラスブール国立ライン劇場、パリ・オペラ座、グラインドボーン音楽祭などで上演し、世界中から声のかかる人気演出家。彼女もこの作品を引き下げてブレゲンツ音楽祭デビューを飾る。 | ||
トーマス・ラルヒャー(1963-):歌劇「猟銃」(原作:井上靖「猟銃」)
サラ・アリスティド(S;薔子)ジュリア・ペリ(S;みどり) オリビア・バーミューレン(S;彩子) ロビン・トリットシューラー(T;詩人) アンドレ・シュエン(Br;三杉穣介) ミヒャエル・ボーダー指揮 アンサンブル・モデルン、スコラ・ハイデルベルク(合唱指揮:ヴァルター・ヌスバウム) 演出:カール・マルコヴィクス 舞台、衣装:カタリーナ・ヴォッペルマン 照明 :ベルント・ブルクラベック 音声:ノーベルト・オマー 演劇指導:オラフ・A.シュミット | ||
収録:2018年8月15日、ブレゲンツ音楽祭、世界初演時、ライヴ|映像監督:フェリックス・ブライザッハ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 103分|字幕:英独日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 湖上の歌劇「ブレゲンツ音楽祭」。オーストリアの西端でドイツとスイスの国境近くに位置するブレゲンツ。裕福な市民の資金が投入され1946年からスタートしたこの音楽祭は、ボーデン湖の上を舞台とした湖上劇場をはじめ、隣接するホールなどで伝統的舞台芸術であるオペラと、最先端の技術を融合したスペクタクルなオペラが4週間にわたって上演される。本作は、2018年8月に上演した≪猟銃(Das Jagdgewehr) ≫の映像。1949年に発表された井上靖の短編小説「猟銃」を原作としたオペラで、オーストリアの現代音楽家トーマス・ラルヒャーが作曲を担当して音楽祭で世界初演された。小説「猟銃」は井上靖初期作品で、芥川賞を受賞した「闘牛」と同時期の作品。物語は、ある詩人に突然ひとりの男(三杉穣介)から手紙が送られてきたことからはじまる。穣介の13年間にわたる不倫を、妻(みどり)、愛人(彩子)、愛人の娘(薔子)の3通の手紙を通して明らかにしていく恋愛小説。演出家カール・マルコヴィクスの繊細な心理描写、トーマス・ラルヒャーの巧みな音楽で、独創的なオペラの映像となっている。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) 〔第1番 ト長調 BWV.1007 /第2番 ニ短調 BWV.1008 / 第3番 ハ長調 BWV.1009 /第4番 変ホ長調 BWV.1010 / 第5番 ハ短調 BWV.1011 /第6番 ニ長調 BWV.1012 〕 ボーナス:ヨーヨー・マのインタビュー 「バッハの無伴奏チェロ組曲について」 |
ヨーヨー・マ(Vc|使用楽器: ストラディヴァリウス 「ダヴィドフ」1712年製) | |
収録:2019年6月30日、ギリシャ、アテネ、ヘロディス・アッティコス音楽堂、ライヴ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 140分(本編) + 21分(ボーナス)|字幕:日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 現代最高峰のチェロ奏者、ヨーヨー・マが2019年6月にギリシャ、アテネの野外音楽堂で行った「バッハの無伴奏チェロ組曲」のライヴ映像。4歳のときに指揮者で作曲家でもあった父から手ほどきを受けて以来、特別な作品という「バッハの無伴奏チェロ組曲」。2017年には3度目の録音をリリース。その後2018年8月のデンバー公演を皮切りに世界36か所で演奏するという「バッハ・プロジェクト」を展開中。アメリカ・テキサス州のメキシコとの国境に架かる橋の前で演奏したりと、世界各地の象徴的な場所を選んで行われる公演で、日本での唯一の公演は沖縄。しかし予定されていた首里城は、2019年10月31日に火災により焼失。そして2020年3月末には首里城再建へのメッセージを込め沖縄コンベンションセンターで開催予定だったが、こちらも世界的情勢を鑑み延期となっている。本作が収録されたのは、コンサートやギリシャ悲劇の公演会場として使用されている屋外円形音楽堂。古代ローマの統治機関である元老院の議員ヘロディス・アッティコスが建設。160年に亡くなった妻アスパシア・アニア・レギラを偲ぶ記念碑としての想いが込められている。激動の時代を経て1950年に再建。アクロポリスの麓の神聖な場所で忘れられない芸術鑑賞ができる建築。チェリストにとって「旧約聖書」とも言われるこの名曲を一晩で演奏するヨーヨー・マの手腕にも脱帽だが、それを見届ける五千人の聴衆が熱狂的に迎え、そして耳を傾ける光景は圧巻。 | ||
ヴェルディ:歌劇「イル・トロヴァトーレ」
アンナ・ネトレプコ(S;レオノーラ) ユシフ・エイヴァゾフ(T;マンリーコ) ルカ・サルシ(Br;ルーナ伯爵) ドローラ・ザジック(Ms;アズチェーナ) リッカルド・ファッシ(B;フェルランド) エリザベッタ・ツィッツォ(S;イネス) カルロ・ボージ(T;ルイス) ダリオ・ジョルジェーレ(B;老ロマ) アントネッロ・セロン(T;使者) ピエル・ジョルジョ・モランディ指揮 アレーナ・ディ・ヴェローナo.、cho. &バレエ団 ヴィート・ロンバルディ合唱指揮 演出&舞台:フランコ・ゼッフィレッリ 衣装:ライモンダ・ガエターニ 振付:エル・カンボリオ(復元:ルチア・レアル) 殺陣:レンツォ・ムズメーチ・グレコ | ||
収録:2019年7月4日、7日、アレーナ・ディ・ヴェローナ、ライヴ|映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 157分|字幕:英独仏西日韓。 4Kブルーレイ仕様: 4K (2160p) ULTRA HD| dts-HD MA 5.1 。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 古代ローマ時代に造られた屋外闘技場の跡地「アレーナ・ディ・ヴェローナ」を会場とした野外オペラ・フェスティヴァルは毎年夏、10 週間に渡って行われる。街の中心にある「アレーナ」の収容人数は16, 000人。世界最大の野外オペラ劇場として、マリア・カラスをはじめ、オペラ界のスターでこの舞台に立っている。本作は、2019年7月に上演されたヴェルディ中期の傑作≪イル・トロヴァトーレ≫。アンナ・ネトレプコとユシフ・エイヴァゾフの夫婦共演、そしてイタリアが誇る演出 家フランコ・ゼッフィレッリの名プロダクションということで大きな話 題となった。ゼフィレッリはオリヴィア・ハッセー主演の映 画 「ロミオとジュリエット」の監督としても知られ、その「ロメオとジュリエット」の舞台でもあるヴェローナでの上演。しかしゼフィレッリは音楽祭開幕直前の2019年6月15日に逝去。96歳だった。レオノーラを歌うネトレプコ。彼女のドラマティックな声質、技巧的なフレーズもなんなく歌いこなし最高に美しく響く声は、まさに理想的。そして豊かな声量、舞台上での抜きんでた存在感のエイヴァゾフが歌うマンリーコ。さらにゼフィレッリのずば抜けたスケールの舞台&演出は壮大なヴェローナの野外劇場を大きな感動で包み込む。また、野外劇場ながら、歌手の歌声をマイクなしで楽しめるアレーナ・ディ・ヴェローナの音響の良さも必聴。イタリア・オペラの真髄である旋律と声の饗宴を最高の布陣で味わうことが出来る。 | ||
フアン・ディエゴ・フローレス、モーツァルトを歌う〜オペラ・アリア集 歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」 K.588 〜アリア「いとしい人の愛にあふれた吐息は」(フェルランド)/ 歌劇「牧人の王」 K.208 〜アリア「太陽に面と向かって、雲は時折りこうしてひろがり」(アレッサンドロ)/ 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 K.527 よりドン・オッターヴィオのアリア 〔あの人の安らぎが僕の安らぎ/わが宝をその間慰めに行って下さい〕/ 歌劇「フィガロの結婚」 K.492 〜序曲/ 歌劇「後宮からの逃走」 K.384 〜アリア「私はお前の強さを頼み」(ベルモンテ)/ 演奏会用アリア「あわれ!夢かうつつか?〜あたりに吹きかうそよ風よ」 K.431 (425a) / 歌劇「皇帝ティートの慈悲」 K.621 より〔序曲/アリア「皇帝の主権にとって、親しい神々よ」(ティート)〕/ 歌劇「イドメネオ」 K.366 より〔序曲/アリア「海の外にも、わしの胸の中にもうひとつの海が」(イドメネオ)〕/ 歌劇「魔笛」 K.620 〜アリア「この肖像は魔法のように美しく」(タミーノ) フアン・ディエゴ・フローレス(T) リッカルド・ミナージ指揮ラ・シンティッラo. | ||
収録:2017年、キュヴィリエ劇場、ミュンヘン、ライヴ|映像監督:ハンス・ハドゥッラ|プロデューサー:ベルハルト・フライシャー。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 75分|字幕:英独日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 。 「現代最高のベルカント・テノール」の呼び声も高いフアン・ディエゴ・フローレスによるモーツァルトのオペラ・アリア集。1996年にペーザロのロッシーニ・フェスティヴァルでセンセーショナルなデビューを飾り、史上最高のロッシーニ・テノールとして名をとどろかせてきた。2017年には満を持してモーツァルトのオペラ・アリア集を録音。本映像は、その後、ロココ様式の美しいミュンヘン・キュヴィリエ劇場で行われたライヴ映像。18歳の時に、「魔笛」の合唱に参加してモーツァルトの作品に魅せられたというフローレス。牧歌的で美しいモーツァルトの初期のオペラ「牧人の王」から、最晩年のジングシュピールの傑作「魔笛」まで7つのオペラ作品からのアリア、そしてコンサート・アリアを収録。多彩なプログラムでモーツァルトの普遍的な芸術歌いあげる。そしてオケには、いま最も注目を集めている古楽系ヴァイオリン奏者であり指揮者としても活躍するリッカルド・ミナージ率いるラ・シンティッラo. 。チューリヒ歌劇場を拠点とするラ・シンティッラo. の豊富な歌劇場での演奏経験をもとに、情感豊かで躍動感に溢れた音楽作りは聴きどころ満載。 | ||
アレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭 2019 オペラ・ガラ〜プラシド・ドミンゴ50周年記念 ヴェルディ:「ナブッコ」「マクベス」「シモン・ボッカネグラ」(各抜粋) プラシド・ドミンゴ(ナブッコ/マクベス/シモン・ボッカネグラ) アンナ・ピロッツィ(アビガイッレ/マクベス夫人/アメーリア・グリマルディ) アルトゥーロ・チャコン=クルス(イズマエーレ/マクダフ/ガブリエーレ・アドルノ) マルコ・ミミカ(ザッカリア/ヤーコポ・フィエスコ) ジェラルディーヌ・ショベ(フェネーナ) カルロ・ボージ(アブダルロ/マルコム) エリザベッタ・ジッツォ(アンナ) ロマーノ・ダル・ゾーヴォ(バール神の祭司/医者) ロリー・ガルシア(侍女) ジョルディベルナセル指揮アレーナ・ディ・ヴェローナo.&cho.、バレエ団 ヴィート・ロンバルディ合唱指揮 舞台監督:ステファノ・トレスピーディ 衣装:シルヴィア・ボネッティ 舞台デザイン監督:ミケーレ・オルチェーゼ セット・デザイン:エツィオ・アントネッリ 照明:パオロ・マッツォン 振付:ジュゼッペ・ピコネ バレエ・コーディネーター:ガエターノ・ペトロジーノ | ||
収録:2019年8月、アレーナ・ディ・ヴェローナ、ライヴ|映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 154分|字幕:英独仏西日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 アレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭は、毎夏ヴェローナにあるローマ時代の円形闘技場が劇場と化して開催される、世界最大規模の野外オペラ音楽祭。1913年から開催されており、その歴史は100年以上。世界中のオペラファンを魅了している。2019年は、プラシド・ドミンゴの音楽祭出演50周年にあたり、記 念ガラ・コンサートが盛 大に行われた。「ナブッコ」「マクベス」「シモン・ボッカネグラ」のハイライトで、タイトルロールを歌うのはもちろんドミンゴ。近年、テノールからバリトンへの転向で世間を驚かせ、ヴェルディ・バリトンの役を徐々に広げているドミンゴらしいプログラム。共演者もイタリア出身の女性ソプラノ歌手アンナ・ピロッツィ、メキシコ生まれの中堅テノール歌手、アルトゥーロ・チャコン=クルスと、華やかな布陣でドミンゴの記念の年をお祝いしている。 | ||
ドキュメンタリー「完璧のその向こうへ〜 ピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ」 出演:アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ、セルジュ・チェリビダッケ、 コントレッサ・マルセラ・ディ・ポンテッロ、デュイリオ・クリール、 ヴラディーミル・アシュケナージ、 コード・ガーベン〔コルト・ガルベン〕、トレント SAT cho. | ||
監督:シントス・J.ドレハー、ダグ・フライアー。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 79分|字幕:英独伊日韓| NTSC 。 伝説のピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(1920-1995)の生誕100年を記念し、ドキュメンタリー映像が制作された。妥協を許さない芸術理念に支えられた演奏、独特なカリスマ性を備えた完璧主義者であったミケランジェリ。ピアノの調律にもひときわこだわりを持ち、世界中のコンサートホールに、愛用のスタインウェイのコンサート・グランドと、専属の調律師を同伴させていた。また録音嫌い、コンサートのキャンセルの多さと言った逸話も有名。ただ非常に強い完璧主義それだけに芸術性と技術においてミケランジェリの奏でる音楽は、大いなる高みに達し、他の追随を許さない演奏家として高い評価を得ている。このドキュメンタリーは、30年に渡る調査の結果、ミケランジェリを知る人物たち、例えば、同じく孤高の巨匠である指揮者セルジュ・チェリビダッケ、1975年から1990年までドイツ・グラモフォンでミケランジェリのすべての録音を担当したコード・ガーベンなどへのインタビュー映像、そして豊富なアーカイヴ素材を用い、「完璧主義」と言われるミケランジェリ自身の未知なる内面、新たな側面に焦点を当てている。 | ||
ムター、カラヤン & BPO /他 ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61 (*)[収録:1984年2月18日-24日] ヴィヴァルディ:四季(*)[収録:1987年10月28日] J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調 BWV.1042 (*) /マニフィカト ニ長調 BWV.243 (#) [収録:1984年12月31日] アンネ=ゾフィー・ムター(Vn;*) ジュディス・ブレゲン(S;#) ヘルガ・ミュラー=モリナーリ(A;#) フランシスコ・アライサ(T;#) ローベルト・ホル(B;#) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 BPO 、RIAS室内cho.(#) | ||
収録:[内]、すべてフィルハーモニー、ベルリン、ライヴ。リージョン・オール| 4:3 | PCM ステレオ| 151分| 1080i | dts-HD MA 5.1 。 BPOというクラシック音楽界のスーパースター3者による歴史的な名演がブルーレイでリリースされる。アンネ=ゾフィー・ムターは、13歳でカラヤンに見いだされてデビュー、数多いカラヤン指揮BPOとの共演の中から、今回ブルーレイとしてリリースされるのは、1984年と1987年のライヴ映像。ムターが21歳、1984年2月ベルリンのフィルハーモニーで収録されたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。この演目は、先に録音としてリリース(1979年録音)、また1981年の両者の来日公演の演目でもあった。ムターの安定した技巧、カラヤンの揺るぎない指揮、重心の低いオケの響きで印象深い映像となっている。同じ年の12月、毎年恒例のジルヴェスターコンサートにもムターがソリストとして登場。来るバッハ生誕300年を記念したオール・バッハ・プログラム。祝 賀ムードに満ちた華やかな一夜の映像。そして、1987年10月の映像で、BPOの本拠地フィルハーモニーに作られたカンマー・ムジークザール(室内楽ホール)の落成記念コンサートで演奏したヴィヴァルディの「四季」。カラヤンは1972年に、BPOと黄金期を支えたコンサートマスター、ミシェル・シュヴァルベをソリストとした「四季」を録音している。これらのコンサート映像は、カラヤンがキャリアを通して行った、音楽を映像化するという新しいメディアの確立の軌跡ともいえるだろう。 | ||
ウッドランド・アンド・ビヨンド〜エレーヌ・グリモー、ピアノ・リサイタル ベリオ:水のピアノ〜6つのアンコール第3曲―アントニオ・バリスタのための ニティン・ソーニー:ウォーター―トランジション1 / 武満 徹:雨の樹素描 II〜オリヴィエ・メシアンの追憶に ソーニー:ウォーター―トランジション2 / フォーレ:舟歌第5番 嬰ヘ短調 Op.66 ソーニー:ウォーター―トランジション3 / ラヴェル:水の戯れ / ソーニー:ウォーター―トランジション4 アルベニス:アルメリア〜「イベリア第2巻」第2曲 / ソーニー:ウォーター―トランジション5 リスト:エステ荘の噴水〜「巡礼の年第3年」第4曲 / ソーニー:ウォーター―トランジション6 ヤナーチェク:アンダンテ〜「霧の中で」第1曲1 / ソーニー:ウォーター―トランジション7 ドビュッシー:沈める寺〜「前奏曲集第1巻」第10曲 エレーヌ・グリモー(P) | ||
収録:2017年6月26日、エルプフィルハーモニー、ハンブルク、ライヴ|映像監督:フランソワ=ルネ・マルタン。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 60分。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 。 独創的で奥に秘めた音楽性をもつフランスのピアニスト、エレーヌ・グリモー。野生オオカミの保護活動にも積極的で、「音楽」と「自然」はグリモーの情熱の原動力となっている。この映像は、2017年ハンブルクのエルプフィルハーモニーで行われた「ウッドランド・アンド・ビヨンド」と題したコンサートの模様を収録した物。演目は、同時期にリリースされたアルバムと同じ構成。ベリオ、武満、フォーレ、ラヴェル、アルベニス、リスト、ヤナーチェク、ドビュッシーの「水」をテーマとした作品と、それらを繋ぐ英国の作曲家ニティン・ソーニーの書き下ろしの新作「トランジション」とのコラボレーション。そして大きなスクリーンに映し出される「森」をバックに演奏する姿は、まさにグリモーの人生その物。その森の写真は、グリモーのパートナーでもあるドイツ人の写真家マット・ヘネックの作品。豊かな森を育む「水」の存在。グリモーの音楽が、澄んだ水のように流れ出て、自然豊かな森を形成していく、グリモーらしい独特の世界を創り上げている。 | ||
バレエ「グリーグ:ペール・ギュント」(全2幕) 振付・台本:エドワード・クルーグ 音楽:エドヴァルド・グリーグ 原作:ヘンリック・イプセンの詩劇「ペール・ギュント」 ヤコブ・フェイフェルリック(ペール・ギュント) アリーチェ・フィレンツェ(ソルヴェイグ) イーノ・ペシー(死神) ジョルト・トロク(鹿) フランツィスカ・ヴァルナー=ホリネク(オーゼ) イオアンナ・アヴラアム(イングリット) ニキーシャ・フォゴ(緑の髪の娘) イザベラ・ルチア・セヴェリ(ヘルガ) ウラジミール・シショフ(アスラック) イゴール・ミロシュ(マッズ) セリーヌ・ジャヌー・ヴェーバー(アニトラ) アンドラーシュ・ルカーチ(医者) ウィーン国立バレエ サイモン・ヒューイット指揮ウィーン国立歌劇場o. 滝澤志乃(P) 装置:マルコ・ヤぺルイ 照明:トマシュ・プレムズル 衣装:レオ・キュラス | ||
。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 112分|字幕:英独仏西日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 新進気鋭の振付家クルーグが独自の視点で振付けた北欧の名作「ペール・ギュント」。「ペール・ギュント」は、1867年にノルウェーのイプセンが書いた戯曲。その9年後にグリーグが音楽をつけた。夢想家でほら吹きの主人公ペール・ギュントが世界を旅し、最後に年老いて故郷に戻るまでの波乱万丈の人生を、ドタバタと描く物語。クルーグの「ペール・ギュント」は、2015年にマリボール劇場で初演され、そして2018年ウィーン国立バレエが再演、2018年のウィーン国立バレエ団の来日公演でも一部披露された。様々なダンスを組み合わせ、ストーリーを展開し、挿入されるグリーグの音楽が、想像力をかき立てる。暗い舞台に浮かび上がる、ペール・ギュントの自由奔放な行い、そして放蕩の末たどる人生の末路。しかしこのクルーグ版では、扉の向こうに差す希望の光が演出され、ラストの描き方も美しい。そしてウィーン国立歌劇場o. の豊潤な響き、ウィーン国立バレエ専属ピアニスト滝澤志乃が美しい抒情を紡ぎだする。ペール・ギュント役のヤコブ・フェイフェルリックは、前半生の透明感と後半生のドラマティックな演技の対比が素晴らしく、恋人ソルヴェイグ役のアリーチェ・フィレンツェと息の合った踊りを披露している。 | ||
ドキュメンタリー「ベートーヴェン:第9〜世界の交響曲」
テオドール・クルレンツィス、タン・ドゥン、ガブリエル・プロコフィエフ、佐渡裕 、 アルマン・ディアンゲンダ、ポール・ウィテッカー、イサーク・カラブチェフスキー | ||
監督:クリスティアン・ベルガー|制作:独 ZDF 。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 92分|字幕:英独| NTSC 。 なぜベートーヴェンの「第9」は、世界中の人々を魅了するのだろう。クラシック音楽の中でも、もっとも有名な作品の一つであり、世界中で演奏されている。日本では、年末の風物詩となっているだけではなく、プロ・アマ問わず演奏され愛されている楽曲。このドキュメンタリーは、世界中で親しまれるこの楽曲の魅力と秘密にさまざまな角度から迫っている。映像の中では、今やクラシック界を席巻し、飛ぶ鳥を落とす勢いの指揮者テオドール・クルレンツィスと彼が率いるムジカエテルナによる「第9」の演奏映像も含まれている。そして「第9」にインスパイアされて書かれたタン・ドゥンの新曲の制作について。コンゴ民主共和国の首都キンシャサを拠点に活動するキンバンギストso. による「第9」。ブラジルのファヴェーラ(貧民街)を訪れ演奏し、路上で暮らす人々の生活を音楽で助けます。また自身も聴覚障害をもつ打楽器奏者ポール・ウィテッカーが、アクセシブルに音楽を届ける姿や、プロコフィエフの孫でイギリスでDJとして活躍するガブリエル・プロコフィエフによる「第9」リミックス、さらには日本の佐渡裕による「1万人の第九」など、世界各国の人々が、それぞれに「第9」を愛し楽しむ様子をドラマティックにとらえている。 | ||
ザルツブルク音楽祭2019 〜アルゲリッチ&バレンボイム シューベルト:交響曲第7番 ロ短調 D.759「未完成」 チャイコフスキー: ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23 (*) シューベルト: ロンド イ長調 D.951(アンコール) |
マルタ・アルゲリッチ(P;*) ダニエル・バレンボイム指揮 ウェスト=イースタン・ ディヴァンo. | |
収録:2019年8月、ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 75分。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 。 2019年ザルツブルク音楽祭、ライヴ映像。ダニエル・バレンボムが創設したウェスト=イースタン・ディヴァンo. は2019年で創立20周年を迎えた。同オケは、1999年ゲーテゆかりの地ドイツ・ワイマールで、イスラエルとアラブ諸国の若手音楽家で結成されたオーケストラ。中東での平和的共存と互いの音楽性を高めながら相互理解を深めることを目的として創設された。楽団名はゲーテの「西東詩集」に由来している。その記念すべき年のザルツブルク音楽祭で、世界的なピアニストマルタ・アルゲリッチをソリストに迎え、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、そしてメインプログラムとしてシューベルトの交響曲「未完成」を演奏した。アルゲリッチとバレンボイム巨匠二人の円熟の境地を堪能するとともに、若い音楽家たちの身体の芯に熱く迫ってくるような躍動感を味わうことが出来る。またオケのコンサートマスターは、ソリストとして活躍しているダニエル・バレンボイムの息子マイケル・バレンボイムが務めている。アンコールにはダニエル・バレンボイムとアルゲリッチの息の合った連弾を披露(シューベルト:ロンド イ長調 D.951)している。 | ||
ザルツブルク音楽祭2019 〜フェアウェル・コンサート ベルナルド・ハイティンク&ウィーン・フィル ブルックナー:交響曲第7番 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(*) |
エマニュエル・アックス(P;*) ベルナルド・ハイティンク指揮 VPO | |
収録:2019年8月31日、ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 116分。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 。 2019年3月、90歳を祝ったベルナルド・ハイティンクは、同年6月に現役引退を表明し、ウィーン・フィルとザルツブルク音楽祭、ロンドンのプロムス、そして最後にルツェルン音楽祭での演奏会をもって指揮活動から引退した。ブルックナー解釈の第一人者として知られるハイティンクが指揮活動の最後に選んだ作品はブルックナー交響曲第7番。引退表明の直前にBPOを振った時も同じ演目でした(この演奏会はダイレクトカットLPで発売)。本映像は、2019年8月31日に行われたザルツブルク音楽祭での最後の演奏会の模様をおさめた物ベルナルド・ハイティンクはブルックナーを選んだ理由について「8歳の時にはじめて交響曲を聴き、私の人生を形作ってきた作曲家ブルックナー。彼はいつもそこにいた。」と述べている。第7交響曲もベルナルド・ハイティンクが幾度となくコンサートや録音で取り上げてきた作品。演奏は、最後のザルツブルク音楽祭という万感の思いをまといつつベルナルド・ハイティンクの音楽に対する真摯な姿勢、VPOの音色の美しさ(コンサートマスターはフォルクハルト・シュトイデ)、そしてブルックナーの音楽そのものの構築美を最大限に引き出した自然体による名演となっている。演奏会冒頭では、エマニュエル・アックスをソリストに迎え、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番も演奏されたベルナルド・ハイティンクは、1929年3月4日にアムステルダムに生まれるフェルディナント・ライトナーに指揮を師事し、1957年にオランダ放送フィルの首席指揮者に就任。1961年から1988年までコンセルトヘボウの首席指揮者を務め、その後もロンドン・フィル、シカゴso. の首席指揮者、グラインドボーン音楽祭、ロイヤル・オペラ・ハウスの音楽監督、ボストン響の首席客演指揮者などのを歴任し、60年以上にわたって数多くの名演奏繰り広げてきた。 | ||
ヴェルディ:歌劇「シモン・ボッカネグラ」
ルカ・サルシ(Br;シモン・ボッカネグラ) マリーナ・レベカ(S;アメーリア) ルネ・パーペ(B;フィエスコ) チャールズ・カストロノヴォ(T;ガブリエーレ) アンドレ・エイボエール(Br;パオロ) アントニオ・ディ・マッテオ(B;ピエトロ) ロン・ロン(T;騎兵隊長) ヴァレリー・ゲルギエフ指揮 VPO 、ウィーン国立歌劇場cho. 演出:アンドレアス・クリーゲンブルク 装置:ハラルド・B.トーア 衣装:ターニャ・ホフマン 照明:アンドレアス・グリューター 映像:ペイター・ヴェイノス ドラマトゥルク:ジュリア・ヴァインライヒ | ||
収録:2019年8月、ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 142分|字幕:英独仏西日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 ヴァレリー・ゲルギエフが久々にザルツブルク音楽祭でオペラを振ったことでも話題となったヴェルディの≪シモン・ボッカネグラ≫の映像。演出は、斬新な方法で人々を驚かすドイツ演劇界の鬼才クリーゲンブルが手掛けた。≪シモン・ボッカネグラ≫は、ヴェルディが43歳のときに書いた20番目のオペラ。14世紀のジェノヴァに実在したシモン・ボッカネグラを主人公とし、政治的な背景や人間関係が複雑に入り組んだ人間ドラマ。さらには、男声低音3人とテノールとソプラノの5人の実力者の歌手を揃えなければならないことから、難易度の高い作品と知られ、ザルツブルク音楽祭でも、20世紀を代表するイタリアのバリトン歌手ティト・ゴッビがタイトルロールを歌った1961年以来の上演となる。今回その重要なシモン・ボッカネグラを歌うのは人気イタリア人バリトン歌手のルカ・サルシ。海賊の豪快さと政治家としての器の大きさ、そして娘に注ぐ父親の慈愛という3つの個性を要求される難しい役。演技、歌唱で見事その多面的な役柄を演じて見せる。演出は、登場人物はスーツを着て、携帯電話をもちSNS を操るという現代的背景を用い、一方では父娘の再会のシーンでは普遍的な親子の愛情を巧みに描いている。娘アメーリアを演じたラトヴィア出身のソプラノ、マリーナ・レベカの歌唱も必聴。指揮者のゲルギエフは、全編を通じて3人のバリトン及びバス歌手の低音の魅力を聴かせる作品らしく、低弦部の配置を真ん中にし、圧巻の低音を作り出している。実はこの夏のゲルギエフのスケジュールは大変過密で、バイロイトでは≪タンホイザー≫、ザルツブルクでは≪シモン・ボッカネグラ≫、ヴェルビエ音楽祭、PMFと掛け持ちしていた。しかしバイロイト当日、母危篤の知らせを受け初日を降板(代役はクリスティアン・ティーレマン、郷里へ戻り母を看取り葬儀に参列したのち、ザルツブルクに戻るという強行軍だった。ゲルギエフの溢れんばかりのパワー、そして鬼才クリーゲンブルの刺激的な現代演出、重厚な歌手陣と見逃せない上演となった。 | ||
マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」 |
チェン・ライス(S) タマーラ・マンフォード(Ms) グスターボ・ドゥダメル指揮 ミュンヘンpo.、カタルーニャcho. カタルーニャ音楽堂室内cho. | |
収録:2019年6月27日、カタルーニャ音楽堂、バルセロナ、ライヴ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 91分|字幕:英仏西日韓カタルーニャ。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 20世紀初頭に建築されたバルセロナのカタルーニャ音楽堂で行われたグスターボ・ドゥダメル指揮ミュンヘンpo. によるマーラー:復活の映像。祖国ベネズエラの「エル・システマ」の出身で、2009年よりロス・フィルの音楽監督に就任、今や世界中の超一流オーケストラを指揮するドゥダメル。今年2020年6月末には、BPOと来日して、この「復活」を演奏予定だった。ドゥダメルにとってマーラーの交響曲は、10代の頃より頻繁に指揮をしてきた作品であり、この演奏でも完全に手中に収めているのが良くわかる。豊かな緩急、程よく抑制されたドゥダメルの巧みな指揮により、ミュンヘン・フィルの力強い音色が際立つ。何といっても白眉は第5楽章。オーケストラ、独唱、合唱が見事にかみ合い、勢いのある演奏が展開されています。ソプラノのチェン・ライス、メゾ・ソプラノのタマーラ・マンフォードの独唱の二人も素晴らしく、安定した歌唱と声量、そして説得力はピカイチ。地元の合唱団、カタルーニャ合唱団カタルーニャ音楽堂室内合唱の見事なハーモニーも必聴。ドゥダメルのスター性を改めて実感する、見事な統率力で圧倒的な演奏を聴かせてくれる。 | ||
オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄〔地獄のオルフェ〕」
アンネ・ソフィー・フォン・オッター(世論) マックス・ホップ(ジョン・ステュクス) キャスリーン・リーウェック(ウリディス) ホエル・プリエト(オルフェ) マルセル・ビークマン(アリステ/プリュトン) ナディーネ・ヴァイスマン(キュピドン) レア・ドゥサンドル(ヴェニュス) マルティン・ヴィンクラー(ジュピテル) フランシス・パパス(ジュノン) ラファウ・パウヌク(マルス) ヴァシリーサ・ベルザンスカヤ(ディアヌ) ペーター・レンツ(メルキュール) エンリケ・マッツォーラ指揮 VPO 、ダーヴィット・カヴェリウス合唱指揮 ベルリン・ヴォーカルコンソート 演出:バリー・コスキー 舞台:ルーフス・ディディスカス 衣装 :ヴィクトリア・ベーア 照明:フランク・エヴィン 振付:オットー・ピヒラー ドラマティック・アドヴァイザー:スザンナ・ゴールドベルク | ||
収録:2019年8月、ザルツブルク音楽祭、ライヴ|映像監督:ミヒャエル・ベイヤー。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 140分|字幕:英日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 。 オッフェンバックの生誕200年を記念して上演された「天国と地獄(地獄のオルフェ)」2019年ザルツブルク音楽のライヴ映像。19世紀パリでオペレッタの華を咲かせたジャック・オッフェンバックは、オペラ「ホフマン物語」や、多くのオペレッタを作曲している。その中でも「天国と地獄(地獄のオルフェ)」は特に有名。運動会でよくかかるフレンチ・カンカンの<地獄のギャロップ>は、誰しも一度は耳にしたことのある楽曲だろう。ギリシャ神話をもとにグルックがオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」を作曲、それをオッフェンバックがパロディー化したのが「天国と地獄(地獄のオルフェ)」。今回の演出は、現在ベルリンのコーミッシェ・オーパーの総裁を務めている奇才バリー・コスキー。息つく暇もないほど、目まぐるしく変化する舞台、エロティックな衣装、オッフェンバックの風刺と皮肉を存分に利かせた、ハチャメチャなエンターテインメントを満喫できる上演。配役は、世論のアンネ・ソフィー・フォン・オッターは、さすがの貫録。ウリディス役のキャスリーン・リーウェックも体当たりの演技と圧倒的な歌唱で聴かせる。なんと言っても、一番の活躍はジョン・ステュクス役のマックス・ホップ。冒頭から登場し、全員のセリフ、擬音語も一人で行い、他の登場人物は口パクという大胆な演出。そして演奏は、エンリケ・マッツォーラ指揮によるVPOという何とも贅沢な布陣。 | ||
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」(1806年版)
ニコール・シュヴァリエ(レオノーレ/フィデリオ) エリック・カトラー(フロレスタン) ガボール・ブレッツ(ドン・ピツァロ) クリストフ・フィシェッサー(ロッコ) メリッサ・プティ(マルツェリーネ) ベンジャミン・ヒューレット(ヤキーノ) カロリー・セメレディ(ドン・フェルナンド) ヨハネス・バンベルガー(囚人1) ドゥミトル・マダラサン(囚人2) マンフレート・ホーネック指揮ウィーンso.、アルノルト・シェーンベルクcho. (合唱指揮:エルヴィン・オルトナー) 演出:クリストフ・ヴァルツ 装置:バルコウ・ライビンガー 衣装:ユディット・ホルステ 照明:ヘンリー・ブラハム | ||
収録:2020年6月、アン・デア・ウィーン劇場、ライヴ|映像監督:フェリックス・ブライザッハ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 130分|字幕:英仏日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 2020年3月にアン・デア・ウィーン劇場で上演予定だったクリストフ・ヴァルツ演出によるベートーヴェンの「フィデリオ」。しかし新型コロナウィルス感染拡大により公演は中止されてしまったが、ここに映像として残された。本上演は、オスカー俳優であるオーストリア出身のクリストフ・ヴァルツが手掛けている。ヴァルツは、作曲家兼指揮者であった継父の影響もあって10代の頃までは週に2度オペラを鑑賞していたこともあり、アントワープとゲントでオペラ・フランデレンが上演したヴェルディの「ファルスタッフ」で監督を務め、オペラ演出はこれで3作目。また舞台装置は、世界的な建築事務所を手掛けるバルコウ・ライビンガーの息をのむようなセット。ハリウッドでも活躍しているヘンリー・ブラハムによる映画的な照明マンフレート・ホーネック指揮によるウィーンso. のダイナミックな演奏、そして実力派の歌唱陣による見ごたえのある映像。レオノーレには、オペルンヴェルト「オブ・ザ・イヤー2020」の若手アーティストに選出されたニコール・シュヴァリエ。リック・テノールエリック・カトラーが演じるフロレスタン。そのほか、ガボール・ブレッツ(ドン・ピツァロ)、クリストフ・フィシェッサー(ロッコ)、メリッサ・プティ(マルツェリーネ)の強力なアンサンブルは忘れがたい舞台。ベートーヴェン唯一のオペラ「フィデリオ」には、現在の主なレパートリーとなっている1814年の「フィデリオ」、1806年第2稿、1805年第1稿の「レオノーレ」の3つの稿が存在している。ベートーヴェンは1805年第1稿初演当初から「レオノーレ」というタイトルでの上演を希望していたが、興業主側が他の作曲家による前作と区別するために「フィデリオ」というタイトルで上演するよう要求した。1806年のベートーヴェンの自費出版による台本、および1810年出版のヴォーカル・スコアにはタイトルは「レオノーレ」をあり、現在では一般に最初の2つの稿を「レオノーレ」、そして第3稿にあたる現行の稿を「フィデリオ」と呼んでいるが、呼称は少なからず錯綜している。本作は、1806年版で第2稿にあたる。 | ||
ヘンデル/モーツァルト編曲:オラトリオ「メサイア」(全曲)
エレーナ・ツァラゴワ(S) ヴィープケ・レームクール(A) リチャード・クロフト(T) ホセ・コカ・ロサ(B) マルク・ミンコフスキ指揮 ルーヴル宮音楽隊、フィルハーモニア・クワイア・ウィーン(ヴァルター・ツェー合唱指揮) 演出、舞台、照明 :ロバート・ウィルソン 衣装:カルロス・ソト 共同・演出:ニコラ・パンツァー 共同・舞台:ステファニー・エンゲルン 共同・照明:ジョン・トーレス 映像 :トマシュ・イェジェルスキ メイク:マヌエラ・ハリガン ドラマトゥルク:コンラート・クーン | ||
収録:2020年1月、モーツァルトのための劇場、モーツァルト週間、ライヴ|映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 135分|字幕:英独仏日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 2020年1月に行われた、ザルツブルク国際モーツァルテウム財団が主催する「モーツァルト週間」で行われたライヴ映像。毎年モーツァルトの誕生日1月27日の前後に、生誕地ザルツブルクで開催される「モーツァルト週間」。夏のザルツブルク音楽祭と比べると華やかさはないが、熱心なモーツァルト・ファンが世界中から集まり、魅力的なプログラムが毎日催される。2019年から人気テノール歌手のロランド・ビリャソンが音楽祭の監督を務めている。これまではモーツァルト周辺の作曲家も取り上げていたが、ビリャソン就任中はモーツァルトの作品のみを取り上げるという興味深い施策で人気を博している。2020年の大注目のプログラムは、現代を代表する舞台芸術家ロバート・ウィルソン演出によるヘンデル(モーツァルト編曲)の「メサイア」。1789年にモーツァルトが編曲した版を用いて、マルク・ミンコフスキ率いるルーヴル宮音楽隊による演奏、メサイアの物語を音楽に合わせて舞台形式で上演された。現代的なモダーンな装置、ダンサーや子役が演出す静謐な舞台、そしてミンコフスキのしなやかなアプローチは、ロバート・ウィルソンによる新しい世界を美しく描き出している。またソリスト陣も、伸びやかな美声のソプラノ、エレーナ・ツァラゴワ。安定した歌唱を聴かせるアルトのヴィープケ・レームクール。またミンコフスキとの多くの共演で知られる米国のテノール、リチャード・クロフト、そしてバルトリとの共演などで注目のバス歌手ホセ・コカ・ロサとフレッシュな実力派揃いで音楽も存分に堪能出来る。 | ||
ムター、マ、バレンボイム ベートーヴェン:ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための協奏曲 ハ長調 Op.56 ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 WAB 109 アンネ=ゾフィー・ムター(Vn) ヨーヨー・マ(Vc) ダニエル・バレンボイム(P)指揮ウェスト=イースタン・ディヴァンo. | ||
収録:2019年10月、フィルハーモニー、ベルリン、ライヴ|既出CD: DG, 483 824-2 。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 112分。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 。 アンネ=ゾフィー・ムターの40年ぶりの録音で話題となったベートーヴェンの三重協奏曲のDVDがリリースされる。BPO&カラヤン指揮のもと、16歳のムターと24歳のヨーヨー・マ、そしてピアニストのマーク・ゼルツァーとともに録音した1979年の旧録音から40年、ピアノと指揮にダニエル・バレンボイムが加わり白熱の演奏を聴かせてくれる。ベートーヴェンの三重協奏曲は、弟子のルドルフ大公がピアノで知人たちと演奏するために書かれたといわれている。なのでピアノ・パートは技巧的ではないは効果的に書かれ、ヴァイオリンとチェロは各々楽器の響きを生かした主題が現れ、ピアノとオーケストラが調和する。オーケストラはダニエル・バレンボイムと友人であるパレスチナ系米国人の文学研究家エドワード・サイード(1935〜2003)が、中東地域の対話を音楽の世界で実現すべく1999年に創設した、ウェスト=イースタン・ディヴァンo. 。若い才能と現代の名手3人が揃い、曲の真価を問う見事な演奏と言えるだろう。このコンサートは、ウェスト=イースタン・ディヴァンo. の結成20周年を祝うコンサート・ツアーの一環で行われたベルリン、ライヴ。ヨーヨー・マは、20年前オーケストラの最初のコンサートで共演している。そしてムターは、はじめて共演し、このまたとない機会に二人はオーケストラの名誉団員に迎えられている。メイン・プログラムは、ブルックナーの未完にして最高傑作といわれている交響曲第9番ダニエル・バレンボイムの熱の入った指揮と、若き音楽家たちの挑戦は必聴。 | ||
EURO ARTS DVD/Blu−ray
/CD 特記以外
旧譜はこちらから | ||
ヴァレリー・ゲルギエフ〜ロシア・オペラ BOX プロコフィエフ:歌劇「修道院での婚約」(157分) [アンナ・ネトレプコ(S) ラリッサ・ディアドコヴァー(Ms) アレクサンダー・ゲルガロフ(Br) マリアンナ・タラーソワ(Ms)/1998年] ボロディン:歌劇「イーゴリ公」(194分) [ニコライ・プチーリン(イーゴリ公) ガリーナ・ゴルチャコーワ(ヤレスラーヴナ) エフゲニー・アキモフ(ヴラヂーミル) セルゲイ・アレクサーシキン(ガーリチのヴラヂーミル) ウラジーミル・ヴァネーエフ(コンチャーク) オリガ・ボロディナ(コンチャーコヴナ)/1998年] チャイコフスキー:歌劇「マゼッパ」(174分) [イリーナ・ロスクトーワ(マリア) ラリーサ・ジャジコーワ(リュボフィ) ヴィクトル・ルツィウク(アンドレイ) ニコライ・プチーリン(マゼッパ) セルゲイ・アレクサーシキン(コチュベイ) 映像監督:ブライアン・ラージ/1996年] ヴァレリー・ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場o. & cho. | ||
収録:[/内]、すべてライヴ| 525分|16:9, 4:3 | NTSC | PCM Stereo |字幕:英独仏伊西中|原語:露|リージョン・オール。 ゲルギエフは、1988年、35歳の若さでキーロフ(現マリインスキー)劇場オペラ・カンパニーの芸術監督に就任。1996年からはマリインスキー劇場(バレエ、オペラ、o. )の芸術総監督と総裁を兼任している。そして、このマリインスキー劇場で多くの世界的名歌手を育て、世界の音楽界へ送り出してきた。今回リリースされるのは、1996、1998年に同劇場で上演されたロシア・オペラ3作品をまとめたDVDボックス。一つ目はプロコフィエフの≪修道院での婚約≫。この作品は、キーロフ劇場で1946年に初演されたオペラ。なんと今や現代最高峰の歌姫と言われるアンナ・ネトレプコが出演している。当時、ネトレプコはほとんど無名だったが、ゲルギエフは彼女の才能を見出し、現在の活躍を予感させる見事な歌唱を聴かせてくれている。次はあの有名な「だったん人の踊り」が含まれるボロディンの歌劇≪イーゴリ公≫。色彩豊かな異国情緒を湛えた舞台、そして歌手陣、合唱、オーケストラ、そしてバレエが見事に集結した総合芸術として見ごたえのある上演。最後には、チャイコフスキーの歌劇≪マゼッパ≫。17世紀のウクライナを舞台とした作品で、政治的混沌を背景に、権力者マゼッパと親子ほど年の離れたマリアとの関係が描かれる劇的な内容。ゲルギエフの≪マゼッパ≫と言えば2019年の来日公演(演奏会形式)での上演が記憶に新たしいだが、マゼッパ役のニコライ・プチーリンの荒々しさや、マリア役のロスクトーワのドラマテッィクな歌声など、歌手陣の質の高さに驚かされる。 | ||
ベルナルド・ハイティンク〜レトロスペクティブ DVD1 (49分)ドキュメンタリー[わが音楽人生〜ある指揮者の肖像]監督:ヨースト・ホンセラール、ハンス・ハフマンス 制作:2019年|言語:オランダ語|英語字幕:英独韓日 DVD2-4 マーラー:交響曲〔第1番「巨人」/第2番「復活」/第4番/第3番/第7番〕[ハイティンク指揮 BPO マクネアー(S) ファン・ネス(A)/1992年、1991年、1990年、フィルハーモニー、ベルリン、ライヴ] DVD5 ヨーロッパ・コンサート 1993 〜イン・ロンドン チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」 / モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 ストラヴィンスキー:春の祭典 / チャイコフスキー:「くるみ割り人形」〜花のワルツ [ツィンマーマン(Vn) ハイティンク指揮BPO /1993年、ロンドン、ライヴ] DVD6 ヨーロッパ・コンサート 1999 〜イン・クラクフ モーツァルト:「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」/ミサ曲 ハ短調〜聖霊によりて ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 / シューマン:交響曲第1番 変ロ長調 [シェーファー(S) アックス(P) ハイティンク指揮 BPO /1999年、クラクフ、ライヴ] DVD7 2015年バーデン=バーデン・イースター音楽祭 ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61 /交響曲第6番 ヘ長調 Op.68「田園」 [ファウスト(Vn) ハイティンク指揮 BPO /2015年, バーデン=バーデン、ライヴ] | ||
NTSC |リージョン・オール| 667分 。EURO ARTSの新シリーズ「コンダクターズ」。時代を代表する指揮者たちの映像をBOX化した物。第2弾は、2019年指揮活動から引退をしたハイティンク。2019年5月に行われたハイティンク指揮BPOの演奏会は、両者による最後の共演の機会となったベルナルド・ハイティンクは、9月にその偉大な音楽キャリアに終止符を打ちましたベルナルド・ハイティンクはBPOと50年以上にわたる共演歴をもちベルナルド・ハイティンクの真摯な音楽性とBPOの高度な合奏力が融合した素晴らしい演奏を残している。本作は、両者のながらく映像ソフトで観ることができなかたコンサート映像やハイティンクの貴重なドキュメンタリー映像など充実の内容。DVD1には、ドキュメンタリー「わが音楽人生〜ある指揮者の肖像」を収録。1960年代以降、2019年に現役引退を発表するまでベルナルド・ハイティンクはクラシック音楽界でもっとも成功を収め、高い人気を誇る音楽家であり続けた。このドキュメンタリーでは、コンサートやリハーサルの録音風景、そして個人的な会話を通してベルナルド・ハイティンクの思考世界の洞察へと誘われるベルナルド・ハイティンクは、1990年代にBPOとマーラーの交響曲を連続的に演奏した。その多くは、フィリップス(現デッカ)でリリースされたが、コンサート映像も複数残されている。このセットには、そうした一連の映像も含まれている。1994年に収録されたBPOとのマーラー:交響曲第1番「巨人」。みずみずしい歌とスケール豊かな構想を併せ持つ、若きマーラーの意欲作をハイティンクの真摯な音楽性とBPOの高度な合奏力が融合した演奏で楽しめる。そして、1993年のマーラー交響曲第2番「復活」ベルナルド・ハイティンク63歳の円熟期の演奏で、シルヴィア・マクネアー、ヤルド・ファン・ネスという当時のスター歌手がソリストに迎えられている。1991年にベルリン・コンツェルトハウスで収録された交響曲第4番。天国的なまでに美しいフィナーレで可憐なソロを歌うのは、アメリカ人ソプラノのシルヴィア・マクネアー。そして、独唱にアメリカのアルト、フローレンス・クイヴァーを迎えた1990年12月収録のマーラー交響曲第3番。さらに2009年のマーラーの交響曲第7番。おぼろげな夜の情景から攻撃的な歓喜のフィナーレまで、この作品ほど、この作曲家の表現の多様性が際立った曲もないだろうベルナルド・ハイティンクはここでも熟練の指揮ぶりを聴くことが出来る。また、記念碑的コンサートへの出演も多く、ヨーロッパ・コンサートには1993年ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール、1999年はポーランド第2の都市クラクフと2回登場している。2015年バーデン=バーデン・イースター音楽祭では、当代随一のヴァイオリニスト、イザベル・ファウストの共演でオール・ベートーヴェン・プログラムを披露した。 | ||
ジルヴェスター・コンサート BOX 1977, 1996-2002, 2004, 2007-2011, 2016-2019 #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください | ||
リージョン・オール| 16:9 (Disc 1 のみ 4:3 ) | PCM ステレオ| 1080i Full HD | dts-HD 5.1 。 。ラン・ラン(2009年)、トリフォノフ(2016年)の未発売映像を収録。#以前の同種DVDとは内容が異なります。BPO恒例の大晦日のジルヴェスター・コンサート。1977年から2019年の間に行われた中から20のコンサート映像をまとめたブルーレイ・ボックスが発売される。以前DVDボックスとして発売されていたが、今回は内容を一部変更し、さらにディスク未発売の2つのコンサートが追加されている。ひとつは、スター・ピアニスト、ラン・ランをソリストに迎えた2009年。曲目は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」第2幕と、ロシアものをあまり指揮しないラトルとしては、珍しいプログラムだった。ラン・ランは翌2010年シーズンの「ピアニスト・イン・レジデンス」にも招かれており、まさに上昇気流乗っている只中。そのラン・ランが登場したラフマニノフのピアノ協奏曲第2番では、ラン・ランの輝かしい音色と正確なテクニック、派手なパーフォーマンスで大喝采を浴び、後半は、BPOの華麗な演奏技巧とラトルの洗練された音楽作りに魅了された「くるみ割り人形」。コンサートマスターは、当時入団したばかりの樫本大進が務めている。もう一つは、2011年のチャイコフスキー国際コンクール優勝以来、若い世代の最も有望なピアニストのひとりとして、聴衆と批評家の熱い支持を集めているダニール・トリフォノフ。2016年のジルヴェスターコンサートが彼にとってのBPO デビューとなった。今回は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番という、「技術的に最も難しいピアノ・コンチェルト」が取り上げられた。トリフォノフの超絶技巧と優れた音楽性が存分に発揮されている。曲目は、カバレフスキーの「コラ・ブルニョン」序曲、ウォルトンの「ファサード」というサー・サイモン・ラトルならではのひとひねりした選曲が目を引く。他にも、歴代の首席指揮者が登場。カラヤン全盛の1977年の「第9」、2000年12月に新世紀の幕開けを祝って行われたアバド指揮の「グラインド・フィナーレ」と題されたコンサート、ラトルは多彩なプログラミングで聴衆を楽しませ、そして最新2019年新首席指揮者キリル・ペトレンコのコンサートまで、忘れられない貴重な20のコンサートが収録されている。 | ||
イツァーク・パールマン〜アニヴァーサリーBOX #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください | ||
リージョン・オール| 4:3 | PCM ステレオ| 572分|字幕:独仏伊 。世界最高峰のヴァイオリニストであるイツァーク・パールマン。2020年8月31日に75歳を迎える。日本でこの秋予定されていた「イツァーク・パールマンフェアウェルツアー2020」は、残念ながら中止となってしまったが、EURO ARTSより、6枚組DVDのアニヴァーサリーBOXがリリースされる。パールマンのこれまでの名演、そしてドキュメンタリー映像を含む充実した内容。 | ||
ピアノ・コンチェルト25 限定BOX #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください | ||
リージョン・オール| 16:9, 4:3 | PCM ステレオ| 869分(CD; 75分)。 EURO ARTSが誇る映像アーカイヴから、25のピアノ協奏曲をまとめたボックス・セットが発売。モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、ラフマニノフ、チャイコフスキー、グリーグなど、ピアノ協奏曲のコア・レパートリー25曲を収録。演奏は、メナヘム・プレスラーダニエル・バレンボイムマルタ・アルゲリッチ、マリア・ジョアン・ピリス、エフゲニー・キーシン、デニス・マツーエフ、ユジャ・ワンら世界一流のピアニストが集結。指揮者はクラウディオ・アバド、ネヴィル・マリナー、クルト・マズア、リッカルド・シャイーパーヴォ・ヤルヴィ、そしてオーケストラはBPO 、ゲヴァントハウス管、パリ管など、世界一流の音楽家たちの演奏で堪能することのできる映像による百科事典。観賞用としては、もちろんのこと、ピアノ学習者や指導者の皆様にとっても役に立つことだろう。また、ボックスはピアノ・ブラックをイメージした装丁で、プレゼントにも最適。解説書には、ベルリンの若手ピアニスト、レオニー・レッティングによる全25曲の楽曲解説を260ページにわたって掲載(英・独)。またボーナスCDとして、彼女が2018年にベルリンのフィルハーモニー、室内楽ホールで録音したシューベルトとリストのソナタを聴くことが出来る。 | ||
FANTASYMPHONY 映画「ハイランダー悪魔の戦士」〜カインド・オブ・マジック 映画「ハリー・ポッター」より〔ハリーの不思議な世界/ヘドウィグのテーマ〕/ 映画「パンズ・ラビリンス」〜ロング・ロング・タイム・アゴー/ 映画「ナルニア国物語」より〔ナルニアの子守歌/戴冠式〕/映画「ウィロー」〜エローラ・ダナンの誕生/ ゲーム「ワールド・オブ・ウォークラフト」〜「インヴィンサブル/無敵」/ テレビドラマ「シャナラ・クロニクルズ」〜アンティル・ウィ・ゴー・ダウン/ テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」より〔黄金の手/キャスタミアの雨/ゲーム・オブ・スローンズ組曲〕/ 映画「ホビット」〜ミステリー・マウンテン/ 映画「ロード・オブ・ザ・リング」より 〔指輪の詩/ホビット庄の社会秩序/闇夜の短剣/メイ・イット・ビー/一行の離散/全ての終わり〕/ 映画「ハイランダー悪魔の戦士」〜リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever) クリスティアン・シューマン指揮デンマーク国立so. & cho.、cho. キム・ジヘ(S) トゥーヴァ・セミングセン(Ms) ヨハン・カールストロム(B) デイヴィッド・ベイトソン(ゲスト俳優) | ||
収録:2018年、 DR コンサートホール、コペンハーゲン、ライヴ。 99分 |Full HD, 16:9 / PCM ステレオ、 DTS-HD MA 5.1 / リージョン・オール。#2020年末時点で CD ヴァージョンと DVD ヴァージョンは発売されておりません。 デンマーク国立so. による好評のコンサート・シリーズ第3弾。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、第2弾はSF 映画の名作音楽集「GALAXYMPHONY」、そして第3弾は、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」。「ハリー・ポッター」「ナルニア国物語」「ロード・オブ・ザ・リング」などの世界的に大ヒットしたファンタジー映画を中心に、壮大な音楽と映画のような演出、照明、そして80人にものぼる合唱団を集めた、視覚的にも音響的にも楽しむことのできるコンサート映像。映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットが記憶に新しいQUEENの音楽だが、映画「ハイランダー悪魔の戦士」も忘れてはならない。首を切り落とされない限り死なない一族の宝をめぐる戦いが描かれたカルト的人気を誇る究極のファンタジー作品だが、この映画でもQUEENの音楽が全編を通して流れる。このコンサートの冒頭で演奏され、映画ではエンディング曲として使われていた「カインド・オブ・マジック(A;Kind of Magic)」。そしてコンサートを締めくくる楽曲として選ばれたのは、映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも使われ映画「ハイランダー悪魔の戦士」でも、愛する人との別れのシーンで使われる「リヴ・フォーエヴァー(Who Wants to Live Forever)」の2曲が収録されている。 | ||
ベートーヴェン:九つの「第九」 ホーレンシュタイン、クレンペラー、カラヤン、バーンスタイン、 ギーレン、アバド、バレンボイム、メータ、ルイージ指揮 #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください | ||
『画面: DVD1-5/NTSC,4:3, DVD6-9/NTSC,16:9, 音声: DVD1-2/PCMステレオ, DVD3-9/PCMステレオ, DD5.1,DTS5.1, 字幕:英独仏西DVD1,2&9/英独仏西韓日DVD8/英独韓日, リージョン:All, 798分 』 ベートーヴェン生誕250周年を祝う企画DVDボックスの登場。ベートーヴェン:第9」をホーレンシュタイン、クレンペラー、カラヤン、バーンスタイン、ギーレン、アバド、メータ、ルイージの9人の歴史的な指揮者たちによる、9つの名演映像を収録した当盤。DVD1は、ユダヤ系指揮者ホーレンシュタインによる1963年の映像(第2楽章〜第4楽章)。ホーレンシュタインは、マーラーやブルックナーに早くから取り組み、その普及に尽力した。白熱の演奏は必見、ピラール・ローレンガーほか往年の名歌手にも注目。DVD2は、20世紀を代表する指揮者オットー・クレンペラーによる1964年の「第9」。クレンペラーとともに名演名録音を生み出してきたフィルハーモニア管の突然の解散通告を受けて、存続をかけて開催されたコンサートの模様。フィルハーモニア管が「ニュー・フィルハーモニアo. 」となった門出の感動的な演奏となっている。DVD3は、1977年のカラヤン& BPOのジルヴェスターコンサート。BPOとの2度目、70年代のスタジオ全集録音と時期が重なるこのジルヴェスターの第九ライヴは、ソリストもテノールのコロをのぞいてほぼ同じ(全集ではシュライヤー)。磨き抜かれた弦の美音などカラヤン色が徹底され、もっとも完成された内容として知られる物。DVD4は、1989年12月25日、ドイツの東西分離の象徴でもあったベルリンの壁が崩壊したことを記念した一大イヴェントレナード・バーンスタインが指揮した第九演奏会。バーンスタインはここで、バイエルン放送so. をメインに、計6つの楽団のメンバーによって特別に編成されたオーケストラを指揮し、これに東西ドイツの合唱団と東西ドイツ&英米のソリストが加わった豪華な布陣によるアンサンブルを指揮している。DVD5には、近代・現代音楽ファンの絶大な支持を得る指揮者で作曲家、ミヒャエル・ギーレン。DVD 6には、アバド& BPOによる2000年のヨーロッパコンサートの映像。DVD 7はダニエル・バレンボイム&ウェスト=イースタン・ディヴァンo. の迫真の第九、ベルリン・ライヴ。DVD 8は、東京で行われた音楽とダンスを融合させたベジャールの「第九交響曲」をメータが指揮。DVD 9には、最新映像としてデンマーク国立管とルイージによる映像が収録され、時代を彩った様々な「第9」演奏が収録されている。 | ||
インスパイアリング・ヴォイス〜 エドワード・ヒギンボトムとオックスフォード・ニューカレッジ合唱団 DVD1: ドキュメンタリー「インスパイアリング・ヴォイス」 監督:ロイック・ポーチャー&フィリップ・レイペンス DVD2: 「セレブレーション」 モンドンヴィル:グローリア・パートゥリ モーツァルト:演奏会用アリア「心配しなくともいいのです、愛する人よ」 K.505 [ルーシー・ページ(S) エドワード・ヒギンボトム(P)]/ アリア「このうるわしい御手と瞳のために」 K.612 [エイモン・ドゥーガン(B) ユディット・エヴァンス(Cb)/ ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調〜第1楽章[イアン・ファウンテン(P)] ヘンデル:ジョージ2世の戴冠式アンセム〔第1番「司祭ザドク」 HWV 258/第2番「王は汝の力によって喜び」 HWV 26 /第3番「わが心はうるわしい言葉にあふれ」 HWV 261 〕 [アンサンブル・ コレギウム・ノヴム/収録:2014年5月31日、シェルドニアン劇場、オックスフォード] CD1: クリスマスへの旅 ボリス・オード: Adam lay ybounden / パレストリーナ: Alma Redemptoris / ブルックナー: Ave Maria ハーバート・ハウエルズ: A spotless rose / Sing lullaby / ジョン・ジュベア: There is no rose マイケル・ヘッド: The little road to Bethlehem / ヘンリー・ガントレット: Once in royal David's city フランツ・グルーバー: Stille Nacht / J. C. F.バッハ: Gloria sei dir gesungen Wachet auf, Part III プーランク: O magnum mysterium Quatre motets pour le temps de Noël; In dulci jubilo シェメッリ/ J.S.バッハ編曲: Jesulein süß / タイ : While shepherds watched their flocks by night プーランク: Quem vidistis pastores Quatre motets pour le temps de Noël; Shepherds shake off your drowsy sleep (Besançon carol, arr. Martin Shawl); Adeste fideles (Eighteenth-century, attrib. J.F.Wade; descant and last verse harmonisation David Willcocks) / Videntes stellam Quatre motets pour le temps de Noël; Rocking Carol (Czech traditional carol, arr. Edward Higginbottom) ハウエルズ: Here is the little door / メンデルスゾーン: Hark! the herald angels sing CD2: 英国合唱曲集〜タヴァナーからタヴナーまで ジャイルズ・スウェイン: Magnificat / リチャード・パイゴット: Quid petis, o fili? ジョン・タヴァナー: The Lamb / Gloria Mass The Western Wynde / ウィリアム・コーニッシュ: Woefully arrayed ジョナサン・ハーヴィー: Come, Holy Ghost / I love the Lord / ニコラス・ラドフォード: Ave cujus conception ジョン・タヴナー: A Hymn to the Mother of God / God is with us / The Tyger ジョン・シェパード: Libera nos / トマス・タリス: Audivi vocem de caelo エドワード・ヒギンボトム指揮オックスフォード・ニューカレッジcho. | ||
リージョン・オール| DVD; 163分 / CD; 138分 |字 幕 :英独仏蘭。オックスフォード・ニュー・カレッジの創設と共に1379年に設立されたオックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団。この商品は、合唱指揮者として38年間この歴史ある合唱団を率いたエドワード・ヒギンボトムの最後の一週間を描いたドキュメンタリー映像「インスパイアリング・ヴォイス」と、コンサートのライヴ映像、そして「クリスマスへの旅」と「英国合唱音楽集〜タヴェナー」を収録した2枚のCDの特別なセット。 | ||
マリス・ヤンソンス〜レトロスペクティブ #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください | ||
リージョン・オール| 633分。 EURO ARTSの新シリーズ「コンダクターズ」。時代を代表する指揮者たちの映像をBOX化した物。第1弾は、2019年11月に惜しくも亡くなったヤンソンス。1977年の初来日以来、度重なる来日で日本の聴衆にもお馴染みの存在だったヤンソンス。指揮者アルヴィド・ヤンソンスの息子として1943年1月14日にラトヴィアのリガに生まれた。ムラヴィンスキーの指名でレニングラードpo. でムラヴィンスキーの助手となり、1977年にはムラヴィンスキー指揮レニングラードpo. に副指揮者として同行し、初来日。1979年から2000年までオスロ・フィルの首席指揮者を務め、世界トップレベルのオーケストラへと育て上げた。2003年にバイエルン放送so. の首席指揮者に就任。2004年にはアムステルダムの名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任(2015年まで)。世界の2大オーケストラをまとめあげ、そのほかにも、VPO 、BPOにも度々客演、名実共に世界最高峰の指揮者として活躍した。このDVDは、日本のファンを興奮のるつぼへ叩きこんだBPOとの2000年の来日公演、ヴァルトビューネ、ヨーロッパコンサート、そしてウィーン・フィルとのザルツブルク音楽祭の映像が収められている。ダイナミックでありながら要所を引き締めたヤンソンスの指揮ぶりを存分に堪能することができる。このシリーズは今後、ズービン・メータベルナルド・ハイティンク、小澤征爾などの指揮者が予定されている。 | ||
Agents are Forever 〜スパイ映画音楽集〔# CDヴァージョンとブルーレイ・ヴァージョンのみ〕 映画「ジェームズ・ボンド」〜テーマ「 Dr. No 」/映画「国際諜報局」〜テーマ/ 映画「ブリッジ・オブ・スパイ」〜 Sunlit Silence /映画「キングスマン」〜フィナーレ/ 映画「ピンク・パンサー」〜テーマ/映画「ディック・トレイシー」〜 Sooner or Later / 映画「シャーロック・ホームズ」〜シャーロック組曲/ 映画「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」〜 Solomon Lane / 映画「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」〜 A Man, A Plan, A Code, Dubai / 映画「ミッション:インポッシブル3」〜メイン・テーマ/ドラマ「ホームランド」〜メイン・テーマ/ 映画「キャチ・ミー・イフ・ユー・キャン」〜 Closing In /映画「ミュンヘン」〜平和への祈り 映画「007」シリーズ より〔女王陛下の007 /ロシアより愛を込めて/ダイヤモンドは永遠に/ 007は二度死ぬ/ サンダーボール作戦/ゴールドフィンガー/ゴールデンアイ/スカイフォール/死ぬのは奴らだ〕 キャロライン・ヘンダーソン(Vo) ハンス・エーク指揮デンマーク国立so. | ||
85分(CDもこの表記だが1枚もののはず)|ブルーレイ仕様: Full HD, 16:9 / PCM ステレオ、 DTS-HD MA 5.1 / リージョン・オール。#2020年末時点で DVD ヴァージョンは発売されておりません。デンマーク国立so.による好評のコンサート・シリーズ第4弾。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」、第2弾はSF 映画の名作音楽集「GALAXYMPHONY」、第3弾は、ファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」、そして第4弾はスパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」。王道「007」シリーズ、トム・クルーズの人気シリーズ「ミッション:インポッシブル」など、ハラハラ・ドキドキのスパイ映画を盛り上げる音楽が盛りだくさん。デンマーク王室お墨付きの国民的シンガー、キャロライン・ヘンダーソンも登場し会場は興奮の熱気に包まれている。映像は16台のカメラでその盛り上りをとらえ、音は高音質収録。ジェイムズ・ボンド・ファンは必見の映像。 | ||
ジルヴェスターコンサート 2019 〜ブロードウェイ・メロディ ガーシュウィン:「ガール・クレイジー」序曲 リチャード・ロジャーズ:「回転木馬」〜もしもあなたを愛したら(*) レナード・バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリー」より〔何てきれいなの(*) /シンフォニック・ダンス〕 クルト・ヴァイル:「ヴィーナスの接吻」〜愚かな心(*) / 「闇の女」より交響的夜想曲(ロバート・ラッセル・ベネット編曲による組曲) スティーヴン・ソンドハイム:「リトル・ナイト・ミュージック」〜ピエロを招き入れて」(*) ハロルド・アーレン:「オズの魔法使い」〜虹の彼方に(*) ガーシュウィン:パリのアメリカ人 / フレデリック・ロウ:「マイ・フェア・レディ」〜踊りあかそう(*) フランツ・ワックスマン:「隊長ブーリバ」〜ライド・オブ・コサック キリル・ペトレンコ指揮 BPO ディアナ・ダムラウ(S;*) | ||
収録:2019年12月31日、フィルハーモニー、ベルリン、ライヴ。 リージョン・オール|16:9|PCM ステレオ| 106分|字幕:英独韓日。ブルーレイ仕様: 1080i Full HD|dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 。 2019/20シーズンより正式にBPOの首席指揮者に就任したキリル・ペトレンコ、初となる大晦日のジルヴェスターコンサート映像がリリースされる。これまで、ロシアやドイツものを中心にBPOと演奏してきたペトレンコだが、今回とりあげるのはアメリカ音楽。ラトル時代にもジルヴェスターコンサートでアメリカの作曲家を度々取り上げていたが、今回はアメリカ・ニューヨークが世界に誇るブロードウェイ・ミュージカルを彩る音楽が次から次へと演奏される華やかな一夜となった。有名なバーンスタインの「ウェスト・サイド・ストーリー」、ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」のほか、リチャード・ロジャーズのミュージカルソングなどをスターソプラノ歌手、ディアナ・ダムラウと共演している。色彩感豊かな声が魅力のダムラウだが、オペラとはまた違った表現で、ミュージカル・ナンバーを歌いあげる。 | ||
ベルチャSQ 〜ベートーヴェン:弦楽四重奏曲(全曲) 〔第1番 ヘ長調 Op.18 No.1 /第2番 ト長調 Op.18 No.2 /第3番 ニ長調 Op.18 No.3 /第4番 ハ短調 Op.18 No.4 / 第5番 イ長調 Op.18 No.5 /第6番 変ロ長調 Op.18 No.6 /第7番 ヘ長調「ラズモフスキー1番」 Op.59 No.1 / 第8番 ホ短調「ラズモフスキー2番」 Op.59 No.2 /第9番 ハ長調「ラズモフスキー3番」 Op.59 No.3 / 第10番 変ホ長調「ハープ」 Op.74 /第11番 ヘ短調「セリオーソ」 Op.95 /第12番 変ホ長調 Op.127 / 第13番 変ロ長調 Op.130「大フーガ付」/第14番 嬰ハ短調 Op.131 /第15番 イ短調 Op.132 /第16番 ヘ長調 Op.135 〕/ 大フーガ / 特典映像 ドキュメンタリー「ベートーヴェン弦楽四重奏曲への道筋」 ベルチャSQ [コリーナ・ベルチャ(Vn1) アクセル・シャハー(Vn2) クシシュトフ・ホジェルスキー(Va) アントワーヌ・レデルラン(Vc)] | ||
収録:2012年、コンツェルトハウス、ウィーン、ライヴ。 リージョン・オール|16:9|PCM ステレオ|522分(本編) + 45分(特典)|字幕:英独仏。ブルーレイ仕様: 1080i Full HD|dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1, DD 5.1 |初出・旧品番: 20-72668 (5 DVD), 20-72664 (4 Blu-ray) 〔ともに廃盤〕。 この映像は、ベルチャ四重奏団がウィーンのコンツェルトハウスで2012年に行った連続演奏会の模様。12日間でベートーヴェンの弦楽四重奏曲を全曲演奏するというプロジェクトだった。ベルチャ四重奏団は、2008年に解散したアルバン・ベルク四重奏団の伝統を継承する世界トップクラスの弦楽四重奏団。1994年にロンドン王立音楽院に在学中のメンバーによって結成された。2度のメンバーチェンジを行い現在は第1ヴァイオリンにコリーナ・ベルチャ(ルーマニア)、第2ヴァイオリンにアクセル・シャッハー(スイス)、ヴィオラにはクシシュトフ・ホジェルスキー(ポーランド)、そしてチェロはアントワーヌ・ルデルラン(フランス)という国際色ゆたかなメンバーで活動を行っている。このメンバーで2011-12年に別にセッション録音でもベートーヴェンの全集を完成させており、その切れ味鋭いダイナミックな表現力で高い評価を受けていた。この演奏会は、それを受けて実現した全曲演奏会。演奏は、高い技術と凄まじい集中力と緊迫感、研ぎ澄まされた感性、息の合ったアンサンブルと、まさに現代を代表するベートーヴェンの弦楽四重奏曲といってよいだろう。さらにこの演奏会は、第13番を、「大フーガ」を最終楽章にした初演版と、ベートーヴェンが死の直前に作曲した新たな最終楽章による出版社版の両方を弾いていることも特徴。特典映像には、45分間の「ベートーヴェン弦楽四重奏曲への道筋」と題されたドキュメンタリーが収録されている。 | ||
RICCARDO MUTI MUSIC 〔含・映像商品〕 | ||
リッカルド・ムーティ〜リハーサル&コンサートDVDボックス ベートーヴェン:交響曲第7番 歌劇からの間奏曲集〔プッチーニ:マノン・レスコー/ マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ/ レオンカヴァッロ:道化師/ジョルダーノ:フェドーラ〕 以上、リハーサル (2DVD) + 本盤 (1DVD) リッカルド・ムーティ指揮ルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレo. | ||
収録:2017月7月|ステレオ|字幕:英独伊日|総収録時間:4h48 。2018年第30回世界文化賞の音楽部門を受賞したリッカルド・ムーティ。現在77歳、2010年からシカゴso. の音楽監督を務め、現在もなお世界中のオーケストラを指揮するムーティ。その一方で後進の指導にも情熱を注いでいる。本DVDで演奏するケルビーニ管は、2004年にムーティによって設立されたオーケストラで、30歳以下の優秀なイタリアの若手音楽家で構成されている。本DVDは、コンサートに向けたリハーサルと本番を収録した映像。イタリアを代表するオペラ作曲家プッチーニ、マスカーニ、レオンカヴァッロ、そしてカタラーニ、ジョルダーノといった作品を、ムーティの熱血かつ、情熱のこもったリハーサルをみられるのは貴重。本番へと仕上げていく過程も興味深く、世界中の若き音楽家たちに大きな刺激となるだろう。そのため本DVDには日本語の字幕もついている。コンサート映像では、溌剌とした若さに満ちたベートーヴェン交響曲第7番。そして歌心満載のイタリア・オペラ音楽を堪能することが出来る。 | ||
リッカルド・ムーティ〜リハーサル&コンサート DVD ボックス (Vol.2) チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」 ベートーヴェン:交響曲第5番 Op.67「運命」 以上、リハーサル (2DVD|102分+123分) + 本盤 (1DVD|計59分) ボーナスDVD:ベートーヴェン:ハイリゲンシュタットの遺書」の朗読(#) (13分) リッカルド・ムーティ(朗読;#)指揮(#以外) ルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレo.〔ケルビーニ青年o.〕(#以外) | ||
収録:2016年、ピアチェンツァ市立劇場| 16:9 | NTSC |ステレオ|字幕:英|リージョン・オール|。現代の巨匠リッカルド・ムーティ。2004年に自らが創立したユースo. 、ルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレo. とのリハーサル&コンサート映像。名門オーケストラを指揮するような緊張感ではなく、演奏をすることを楽しむように、生き生きと音楽を若い演奏家たちと作り上げている。プログラムは、ベートーヴェン、チャイコフスキーといった、ムーティの音楽を感じ取れるプログラム。幻想序曲「ロメオとジュリエット」。チャイコフスキーがシェイクスピアの「ロメオとジュリエット」を題材に描き上げた作品。チャイコフスキーらしい憂いのあるロマンティシズムの中に、力強さを感じるドラマティックな演奏を聴かせる。そしてベートーヴェンの交響曲第5番。シカゴso. との来日公演でも演奏している演目だが、その時はまさに巨匠の風格といった演奏が披露されたが、今回はフレッシュな音楽家たちとの音楽作りということで、大胆かつ明快な演奏を聴かせてくれる。入念なリハーサルを経て、本番に挑む若手音楽家たちが、ムーティの要求に応えようと食らいついていく、渾身の熱演と言えるだろう。 | ||
リッカルド・ムーティ、ナポリ楽派〜パイジェッロ、モーツァルト、ヨンメッリ パイジェッロ:レクイエム(死者のためのミサ) [ベアトリス・ディアス(S) アンナ・マラヴァージ(Ms) フアン・フランシスコ・ガテル(T) ナウエル・ディ・ピエロ(B) セルジオ・バレストラッチ合唱指揮ラ・スタジオーネ・アルモニカ/ 2017年、サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂、ラヴェンナ] モーツァルト:オラトリオ「救われしベトゥーリア」 K.118 [マイケル・スパイレス(オツィーア) アリサ・コロソワ(ジュディッタ) マルタ・ヴァンドーニ・イオリオ(アミタール) ナウエル・ディ・ピエロ(アキオール) バルバラ・バルニェージ(カーブリ) アリアンナ・ヴェンディテッリ(カルミ) スペランツァ・スカップッチ(Cemb) ヴァルター・ツェー合唱指揮ウィーン・フィルハーモーニアcho./ 2017年、テアトロ・ダンテ・アリギエーリ、ラヴェンナ] ヨンメッリ:オラトリオ「救われたベトゥーリア」 [ラウラ・ポルヴェレッリ(ジュディッタ) アントニオ・ジョヴァンニーニ(オツィーア) ディミトリー・コルチャック(カルミ) ヴィート・プリアンテ(アキオール) ヴァルター・ツェー合唱指揮ウィーン・フィルハーモーニアcho. ヴィットリオ・ギエルミ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) マルタ・グラツィオリ(Hp) シモーネ・グッリー、マッテオ・リボルディ(Org/Cemb)/ 2017年、サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂、ラヴェンナ] リッカルド・ムーティ指揮ルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレo.〔ケルビーニ青年o.〕 | ||
収録:[/内]|共同企画:ザルツブルク音楽祭、ラヴェンナ音楽祭| 16:9, NTSC / PCM ステレオ/言語:伊語/字幕:英|リージョン・オール| 108分+152分+126分 。若手音楽家の育成、「ナポリ楽派の音楽」の普及に力を注ぐ巨匠リッカルド・ムーティならではの企画。ムーティ夫妻によって1990年創設したラヴェンナ音楽祭からの映像で、音楽祭のレジデントo. を務めているルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレo. とリッカルド・ムーティ指揮による演奏。各演奏の前には、ムーティによる楽曲解説が挿入され(イタリア語/英語字幕)、作品のより深い理解を助ける。生前、モーツァルトをしのぐ人気を誇った作曲家パイジェッロ。しかし晩年は、政争に巻き込まれ、ナポリで不遇のうちに生涯を閉じることになる。このレクイエムは、パイジェッロが当時仕えていたブルボン家のスペイン国王フェルディナンド4世の家族らが天然痘で亡くなったことをうけ書かれた作品。しかし今回演奏されているものは、初演の10年後1799年、フランス革命とそれに続いて起きたフランス軍の教皇領占領によってローマを追われ失意のうちに亡くなった教皇ピウス6世への哀悼の意を込めて、再構成された物。4人のソリストと2つの合唱団、そしてオーケストラという編成で、その後のレクイエム発展においても重要な作品。そして、同じ題材でモーツァルトとヨンメッリが作曲した<救われしベトゥーリア>。もともとは、旧約聖書外伝「ユディット書」からのエピソードを用いており、イスラエルの町ベトゥーリアに住む、若く美しい寡婦ユディットが、町を包囲したアッシリア人の大将ホロフェルネスを策略にかけて殺し、住民を救うという旧約聖書中の物語をピエトロ・メスタージョがイタリア語で脚色した物。モーツァルト15歳の時の作品であり、唯一のオラトリオ。最初のイタリア旅行の際に、アラゴーナ大公ジュゼッペ・ヒメネスから注文を受けて作曲したと言われている。序曲を始め主要ないくつかの部分が短調で書かれており、最初期の作品でありながら、宗教音楽の枠を超えた表現力を持っている。一方ニコロ・ヨンメッリは、ナポリ近郊アヴェルサの生まれ。ナポリで音楽教育を受けたのち、オペラ作曲家としてナポリ、フィレンツェで注目されるようになります。このオラトリオ<救われしベトゥーリア>は、1743年に作曲された。・ヨンメッリは、27歳のときにはかつての師でもあるハッセの後任として、ヴェネツィアの女子孤児院である「インクラビーリ慈善院」の楽長に就任する。この時代多くのオラトリオをはじめ宗教音楽を作曲している。 | ||
新書館 〔映像商品〕 | ||
ニーナ・アナニアシヴィリの軌跡〜最後のクラシック・ガラ
ニーナ・アナニアシヴィリ(当公演芸術監督/ジョージア国立バレエ芸術監督) マルセロ・ゴメス、アレクサンドル・ヴォルチコフ(ボリショイ・バレエ) 高野陽年(ジョージア国立バレエ)他 ジョージア国立バレエ アレクセイ・バクラン指揮シアターオーケストラトーキョー | ||
収録:2017年3月、東京文化会館|本編95分+特典30分。目をみはるテクニック、あふれる情感、そして、太陽のように明るいオーラで、観客に愛されてきたニーナ・アナニアシヴィリ。「ドン・キホーテ」「白鳥の湖」「眠れる森の美女」・・・・・日本での「最後のクラシック・ガラ」が映像化! 世界的プリマ、ニーナ・アナニアシヴィリ。ボリショイ・バレエ団、アメリカン・バレエ・シアターのプリンシパルを兼任し、長い間トップ・スターとして活躍してきた。本作は、2017年に行われた、日本最後となるクラシック・ガラの模様を収録したブルーレイ。 |