映画「女優マルキーズ」 (オリジナル・サウンドトラック) リュリ: ロンド/アリア/アリア第2番/葬送行進曲/ シャコンヌ「恋は医者」/王の行進曲/エコー/ 栄光のロンド/行進曲/マルスのための前奏曲/ メヌエット/ブーレ第1番/ブーレ第2番/ トランペットのためのメヌエット マレ: シャリヴァリ/パスピエ第1番/パスピエ第2番/ 「アルシオーヌ」のシャコンヌ ルイージ・ロッシ:幻想曲「オルフェの嘆き」 デュマノワール:行進曲 サバール: ミュゼット「ラ・ミニョンヌ」/ファンファーレ/「影」 作曲者不詳: イントラーダ/ガヴォット/サラバンド/ タンブーラン/ブランル/フォブルドンによるガイヤルド/ サラバンド「ラ・マルキーズ」/リベルタ |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシォン | |
フアン・カバニーリェス(1644-1712):バターリャ、ティエントとパサカーリェ 1660-1700 カバニーリェス:不協和のティエント第2番/第2旋法によるティエント・リェーノ/不協和のティエント第8番/ ティエント〔第23番/第1番〕/「パンジェ・リングァ」によるティエント第17番/ ティエント第9番/パッサカリア〔第1番/第4番〕 ケルル:第5旋法による皇帝のバターリャ / オベルトゥーラ:イタリア風コレンテ ジョルディ・サバール指揮エスペリオン XX | ||
ホセ・マリン(1618-1699): 人間の調べ〜世俗的歌曲集 ・気まぐれな愛(愛のカプリッチョ) [メンギッリャ、もう考えないで/ 全てのものに私が死ぬことを知らしめよ/ 私にはそれがどうだか分からない/ 小川のせせらぎが響き] ・紛らわせられた苦痛(苦しい時の慰め) [当たり前の話/そのように私を軽蔑する目を/ マリカ、もし絶対にのめりこみたいならば/ コキジバトよ、愛のためでないならば/ 疑いなくメンギッリャは思っている] ・移り気な愛(心変わり) [タホ川の高台よ聞け/ 愛しき人よ、あなたは何と気まぐれなことか/ あの雪山は/魂を運び去るもの/ 年老いし我が女主人マリア] |
モンセラート・フィゲーラス(S) ロルフ・リスレヴァンド (バロックG/バッテンテG) アリアンナ・サバール (ダブルHp[アルパ・ドッピア]) ペドロ・エステバン(Perc) アデラ・ゴンサレス=カンパ (カスタネット) | |
録音:1997年3月&6月、ティボール・ヴァルガ財団スタジオ、シオン、スイス。 | ||
人間の声〜ヴィオラ・ダ・ガンバによるソロ作品集 マレ:「ヴィオール曲集第2巻」〜人間の声/「組曲 ホ短調」〜スペイン風サラバンド アーベル:「ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲」〜前奏曲 イ短調 J.S.バッハ:「無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV.1011 」〜アルマンド/ 「無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV.1007 」より〔メヌエット I, II /ジーグ〕/ 「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ロ短調 BWV.1002 」〜 サラバンド=ドゥーブル/ 「無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV.1010 」〜ブーレ シェンク:田舎風アリア / プレイフォード:サラバンド ヘ長調「鐘」 ドマシー:前奏曲 イ短調 / フォルクレ:デュ・ヴォーセル / テレマン:ヴィヴァーチェ ヒューム:音楽のユーモア より〔第10番 ト短調「聞け、聞け」/第14番 ト短調「グッド・アゲイン」〕 ケ・デルヴロワ:嘆き サント=コロンブ[子]:前奏曲 ホ短調 (独奏ヴィオールのための5つの組曲サント=コロンブ[父]氏のためのトンボーより)/ロンド風幻想曲 作曲者不詳:ランカシャー・パイプ ジョルディ・サバール(ガンバ) | ||
録音:1998年1月、カルドナ城聖堂、カタルーニャ/1998年3月、サン・ランベール・デ・ボワの教会、フランス/1998年4月、シオン、スイス|使用楽器:1550年、ヴェネチア、ペッレグリーノ・ザネッティ製6弦ガンバ/1697年、ロンドン、バラック・ノーマン製7弦ガンバ。 | ||
AV-9804 廃盤 |
エリザベス王朝のコンソート音楽 1558-1603 | ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXX |
AV-9805 廃盤 |
ラ・フォリア 1490-1701 作曲者不詳:聖母マリアの頌歌集のビリャンシーコ (フォリア「ロドリーゴ・マルティネス」)による即興曲 オルティス: 「ラ・フォリア」に基づくレセルカーダ[第4番/第8番] カベソン: ロマンセ「誰のために長くした髪」によるフォリア フアン・デル・エンシーナ:フォリア(自身の ビリャンシーコ「さあ、食べ飲もう」による即興曲) マルティン・イ・コル: 「ラ・フォリア」に基づくディフェレンシアス (フィレンツェ写本による) コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ短調「ラ・フォリア」Op.5-12 マレ:「ラ・フォリア」のクープレ (「通奏低音を伴う1、もしくは2挺の ヴィオールのための曲集第2巻」より) |
ジョルディ・サバール(ガンバ)指揮 エスペリオンXX [ロルフ・リスレヴァンド (G/ビウエラ/テオルボ) ミヒャエル・ベーリンガー (Cemb/Org) アリアンナ・サバール(Hp) ブリュノ・コッセ(Cb) ペドロ・エステバン(Perc) アデーレ・ ゴンザレス=カンパ (カスタネット)] |
録音:1998年1月、8月、9月。 当レーベル屈指のベスト・セラー。「狂気じみた」「頭が空っぽの」という意味を持つ「フォリア」は、中世後期にイベリア半島で流行、発展を遂げた。大衆発祥の舞曲と歌付きの舞曲。このアルバムでは「フォリア」の代名詞と言えるコレッリの傑作を中心にオルティスやカベソンらによる初期のフォリアまで、聞いて楽しみながらフォリアの変遷をたどれるよう、まとめられている。 #CDは廃盤になりました。ハイブリッドSACD盤をお求め下さい。 | ||
シビラ(巫女)の歌 マジョルカ島〜バレンシア 1400-1560 マジョルカ島のシビラ(巫女)の歌 (マジョルカ島パルマのラ・コンセプシオ女子修道院)(*)/ バレンシアのシビラ(巫女)の歌(バレンシア司教座聖堂)(#) |
モンセラート・フィゲーラス(S) ジョルディ・サバール(リラ;*)指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 クサビエ・ディアス(リュート;#) ルカ・グリエルミ(Org;#) | |
録音:1998年6月28-30日&12月1日-2日、カルドナ城参事会教会、カタルーニャ自治州。 モンセラート・フィゲーラスの歌うスペインもの。中世地中海の雰囲気たっぷりの音楽が、フィゲーラスの情緒たっぷりの声で朗々と歌われている。 # CD はすでにレーベル在庫切れの可能性があります。 | ||
AV-9807 廃盤 |
太陽王 ルイ14世のオーケストラ 1638-1715 リュリ(1632-1687): 第1組曲「町人貴族」LWV43(1670)/ 第2組曲「王のヴェルサイユの 大ディヴェルティスマン」LWV38(1644-1670)/ 第3組曲「アルセスト」LWV50(1674)/ 「恋は医者」のシャコンヌLWV29(1665) |
ジョルディ・サバール指揮 コンセール・デ・ナシオン |
録音:1999年2月、カルドナ城参事会教会、カタルーニャ自治州。 バロック時代を象徴する太陽王ルイ14世が君臨した時代、フランス音楽界にはリュリが君臨していた。バレエからオペラへの転換期に焦点を当て代表的な曲目から器楽曲を選択、組曲として録音したのがこのアルバム。祝祭的で荘厳な演奏は、ヴェルサイユ宮殿の華やかな世界を思い起こさせてくれる。 #CDは廃盤になりました。ハイブリッドSACD盤をお求め下さい。 | ||
ビーバー: 23声のための「ブリュッセル・ミサ」 |
ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 コンセール・デ・ナシオン | |
録音:1999年5月22日-25日、ザルツブルク大聖堂。世界初録音。 シュッツとバッハの間にあって忘れられがちなビーバー。イタリアに近いザルツブルグで活躍し、南欧的でヴィルトゥオーゾ要素たっぷりの器楽曲を数多く残した。これまでそのことがドイツ的でないと誤解されてもうひとつ重要視されなかったが、近年彼の宗教作品はイタりアとドイツの魅力的な融合を果たしたものとして注目を集めている。楽観的な雰囲気を持つザルツブルグのカトリック教会音楽は、ビーバーの華やかな音楽性によってこそ花開いたと言え、サバールがそんなビーバーに注目したのも間違いなくそのラテン的雰囲気ゆえであろう。 | ||
セファルディの離散〜民族と記憶 Vol.1 (15世紀スペイン系ユダヤ人の音楽) ・ロマンセ「何故泣くの、清らかな少女よ」 [アンテケラのモーロ人(ロードス島)/ 少年伯爵は起き(サロニカ)/ フランス王(スミルナ)/ 道を通り過ぎる騎士は(トルコ)/ 何故泣くの、清らかな少女よ(サラエヴォ)/ 薔薇の冠(ロードス島)/ お眠り、お眠り(モロッコ)/ 朝早く起きた王は(ソフィア)] ・器楽曲「天空の星々」 [天空の星々(アレクサンドリア?)/ セント・ヘレナ島にて(ソフィア)/ 1時に私は生まれた(サラエヴォ)/ 即興曲(ウードと打楽器)/ パクサリコというのが君の名だね(サラエヴォ)/ 私は由緒ある家の娘でした(スミルナ)/ あなたは私から遠く離れた所に(ソフィア)/ 美しい娘(イェルサレム)/ 15歳のアクセリコ(サロニカ?)/ 「アクセリコ」に基づく即興曲(サロードと打楽器)] |
モンセラート・フィゲーラス(S) ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
15世紀後半に故国スペインを離れたユダヤ人たちの音楽。 | ||
AV-9810 廃盤 |
宇宙の調和〜2001年のポートレート (2001年カタログ付きサンプラー) |
モンセラート・フィゲーラス(S) ジョルディ・サバール指揮 エスぺリオンXXI/他 |
AV-9811 廃盤 |
愛の舟 1563-1685
モンセラート・フィゲーラス(S) ジョルディ・サバール(Gamb)指揮エスペリオンXXI、ル・コンセール・デ・ナシォン | |
録音:1976年-2008年。レーベル設立10周年と40年を越す録音活動を記念したアンソロジー。 | ||
J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集 [第1番 ト長調BWV.1027(*)/第2番 ニ長調BWV.1028(#) 第3番 ト短調BWV.1029(*)]/ ソナタ ハ長調BWV.(原曲;オルガン・ソナタ)(+) |
ジョルディ・サバール(ガンバ) トン・コープマン(Cemb;**) | |
録音:2000年1月。使用楽器:1550年、ヴェネツィア、ペッレグリーノ・ザネッティ製(*)/1697年、ロンドン、バラック・ノーマン製(#)/1757年、クリンゲンタール、アンドレアス・デルフェル製(+)/1737年ハンブルク、クリスティアン・ツェル製(**)。 #すでにレーベル在庫僅少の可能性があります。入荷しない場合はご容赦下さい。 | ||
ミューズの涙 〜エリザベス朝のコンソート音楽 Vol.2 アントニー・ホルボーン(c.1545-1602): ミューズの涙(1599) [よき望み/ミューズの涙/選択/やれやれ休日だ/ インフェルヌム/ガイヤルド/パヴァーヌ/ ガイヤルド/夜警/子守歌/ガイヤルド/ メランコリーの印象/なんと善なることか/ それゆえいつもそうする習わしなのです/決定/ ガイヤルド/私自身/天国/溜め息/すいかずら/ 妖精のラウンド/葬送/ガイヤルド/ 愛の果実/聖夜に降るように] |
ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
シェイクスピアの時代にイギリスで活躍した作曲家兼リュート奏者、ホルボーンのコンソート音楽。 | ||
カール5世(1500-1558)、千々の悲しみ 皇帝の歌〜王宮の音楽 Vol.1 ジョスカン・デ・プレ: 国王万歳(4声の器楽曲)/ ラ・スパーニャ(5声の声楽曲)/ 千々の悲しみ(皇帝の歌)(5声の声楽曲) イザーク:絶望的な運命 ヴィラールト: 何の値打ちもない、だらしないお婆さんたち クレマン・ジャヌカン:マリニャーノの戦い(戦争) パラボスコ:リチェルカーレ第14番「平安を与えたまえ」 カベソン:「生涯私を虜にする麗しき人」 に基づくディフェレンシア モラーレス: ミサ曲「千々の悲しみ」より [サンクトゥス/アニュス・デイ]/ 6声のためのモテット「全地よ/神をたたえよ」/ 5声のための「死の悲しみが私を取り囲み」 ナルバエス:ビウエラのための「千々の悲しみ」 (ジョスカン・デ・プレ作による) フアン・デル・エンシーナ: 運命の女神と連れ立つ愛の神は/世界中の全ての富を マテーオ・フレーチャ: 全ての良き戦士たちは(エンサラーダ「戦争」の断片) トワノ・アルボー:生涯私を虜にする麗しき人 作曲者不詳:アルフォンソ王のファンファーレ (聖母マリアの頌歌集より) 作曲者不詳: ブルゴーニュ人は言った/クラレット・ワインを飲むと/ あんまりの言い争いにうんざりして |
ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 エスペリオンXXI | |
カール5世(スペイン王としてはカルロス1世)は、今のオーストリア、ベルギー、スペインなどを領有し、ドイツなどに支配権を持っていたルネサンス時代最も有名な皇帝。この録音は彼の生涯の各局面に関係のある曲と、彼が生まれる前で彼にも関係のある局面の音楽を集め、音楽によってカール5世の生涯を辿ることができるよう構成されている。特に、表題に取り上げられた「千々の悲しみ」は、別名「皇帝の歌」と言われ、彼の生涯を象徴するような内容。 | ||
バターリャとラメント集 1600-1660 シャイト: パヴァン(1621)/戦いのガイヤルド(1621)/ バタッリャ モンテヴェルディ: 「マドリガーレ集第6巻」〜アリアンナの嘆き(1608) ガブリエーリ:6声のカンツォン第3番(1621) チレーゼ:8声のカンツォン(1608) ペーリ:イオレの嘆き(1628) L.ロッシ:「オルフェオの涙」のファンタジア(1650) フォンティ:エリナの嘆き(1639) 作曲者不詳:イタリア風サラバンド(1650) グアミ:戦いのカンツォン(1601) ストロッツィ: ラメント「峻厳なるローヌの流れに」(1634) ファルコニエーリ:悪魔の息子、バラバッソのバタッリャ |
モンセラート・フィゲーラス(S) ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
アラゴン王アルフォンソ5世寛大王(1396-1458) モンテカッシーノ修道院の歌曲集〜王宮の音楽 Vol.2 ・宗教曲 デュファイ: 讃歌「来たれ、創り主なる聖霊」(3声)/ 第3及び第4旋法による「マニフィカート」CM74(4声) コルナーゴ:「我らの先祖は罪を犯した」CM2(4声 ) 作曲者不詳: 主を拝礼し(アドラムス・テ)CM4(3声)/ めでたし海の星CM62(3及び4声)/ めでたし海の星CM76(4声)/ 「万物の神である主よ、わたしたちを憐れんでください/ 王の分隊は」CM106(4声)/ ファンタジア(器楽曲)CM91/ しかし私はやってきたCM120(4声) ・世俗曲 デュファイ:シャンソン「あなたお願い」CM109(4声) オケゲム: モテット=シャンソン 「死よ、お前は傷つけた/ミゼレーレ」CM107(4声)/ シャンソン「わたしの生命は」CM10(4声) ヒーゼヘム:シャンソン「すべての幸せに満ちて」CM85 作曲者不詳: トッカータ「鍵、鍵」CM131/ バッラータ「私はあなたに哀れみを請う」CM89/ バッロ「ギユマン家の娘」CM6/ ストランボット「おお良き時よ」CM132/ ストランボット「野を耕す」CM20/ ディスペラータ「嘆き悲しむことによって お前を呼び寄せる」CM24/ 二重シャンソン「お前が僕を独りぼっちにしたから/ もうお前なんか愛してない、マリオネット」CM86/ カント「篩(ふるい)で」CM133/ バッロ「小高い丘」CM22/バルゼッレッタ「愛よ欺くな」/ ストランボット=カッチャ「犬の大群が駆け」CM140/ バス・ダンス「ラ・スパーニャ」/ カンシォン「万歳、万歳、フェルランド王」CM111/ ヴィッロタ風カンツォーネ 「ディンディリンディン」CM127 |
ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 エスペリオンXXI | |
「カール5世(1500-1558)、千々の悲しみ」に続くシリーズ第2作。アルフォンソ5世(1396-1458)はアラゴン王兼ナポリ王として君臨し、音楽をおおいに保護、15世紀スペインとナポリの音楽の隆盛に貢献した。当アルバムでサバールは、ローマとナポリの間にあるモンテカッシーノ修道院(ローマから140キロ、ナポリから80キロ)に残された写本を用いている。 | ||
バッハ:音楽の捧げもの | ジョルディ・サバール指揮 コンセール・デ・ナシオン | |
バッハ・テスタメント Vol.1。録音:2000年。 | ||
バッハ:フーガの技法 BWV.1080 | ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXX | |
バッハ・テスタメント Vol.2。録音:1986年3月、洗礼者ヨハネ参事会教会、ヴォークリューズ県ロクモル、フランス。原盤:ASTREE。 サバールのバッハCD中、初SACD化されたアイテム。名盤として、また珍しい楽器編成で知られるこの録音は、サバールにとっても代表作のひとつ。ALIA VOXによりリマスタリングされている。 | ||
バッハの遺言 バッハ:音楽の捧げもの(*)/フーガの技法(+) |
ジョルディ・サバール指揮 コンセール・デ・ナシオン(*) エスペリオンXX(+) | |
AV-9817とAV-9818のセット。 | ||
オスティナート ディエゴ・オルティス: 古いパッサメッツォによるレセルカーダ第5番/ 新しいパッサメッツォによるレセルカーダ第2番/ 「ルッジェーロ」(5声のための、第9番)/ 「ロマネスカ」によるレセルカーダ第7番 アントニオ・ヴァレンテ:ナポリ風ガリアルダ アンドレア・ファルコニエリ: 「カンツォーナ集第1巻」より[ [パッサカリア/チャッコーナ] サロモーネ・ロッシ: 「ルッジェーロ」のアリアによる ソナタ第4番(第3巻より) ビアッジョ・マリーニ:パッサカリア タルクイニオ・メルラ: ルッジェーロ(2声のためのチャッコーナ) フランシスコ・コレア・デ・アラウホ: 我らが聖母マリアの無垢懐胎を讃える単旋聖歌 「この世全てに遍く」による3つのグロサ パーセル:2声のソナタ/グラウンドによる3つの作品 パッヘルベル: カノンとジーグ ニ長調(パッヘルベルのカノン) 作曲者不詳:グラウンド「グリーンスリーヴス」 エスペリオンXXI:カナリオス(即興曲) |
ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
パッヘルベルの「カノンとジーグ」に代表される「オスティナート」(ここでは通奏低音の意)をコンセプトとした洒落たセンスのアルバム。 | ||
映画「めぐり逢う朝」サウンド・トラック スペインのフォリアによる即興曲/夢見る人/ アラベスク/戯れ/サント=コロンブ氏へのトンボー/ ミュゼットI&II/ 聖ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘(マレ)/ 愛のガヴォット/涙/ コンセール「帰還」(サント=コロンブ)/ ヴォーカリン氏のための前奏曲/ 幻想曲ホ短調(サント=コロンブ2世)/ トルコの儀式のための行進曲(リュリ)/ テネブレの読誦第3番(F.クープラン)/ 若い娘(伝承曲) |
ジョルディ・サバール指揮 コンセール・デ・ナシオン [モンセラ・フィゲーラス(S) マリア=クリスティーナ・ キール(S) ファビオ・ビオンディ(Vn) ジョルディ・サバール (バス・ヴィオール) クリストフ・コワン (バス・ヴィオール) ジェローム・アンタイ (バス・ヴィオール) ロルフ・リスレヴァント (テオルボ) ピエール・アンタイ(Cemb)] | |
録音:1991年1月、3月、4月、8月。 1991年に公開されたフランス映画「めぐり逢う朝」(アラン・コルノー監督)は、18世紀フランスのヴィオールの名手であったサント=コロンブ晩年の生活と、その弟子であるマラン・マレとの確執や音楽への愛情を描いており、絢爛豪華な宮廷風俗と古楽器ヴィオールの演奏シーンが見事に再現された作品。この映画で音楽を担当したサバール自らが演奏したサントラCD盤が、公開10周年を記念して発売されたもの。後にSACD盤も発売された。 | ||
ヴィヴァルディ:歌劇「ファルナーチェ」 RV.711 (1727年ヴェネツィア/1739年マドリッド) コルセッリ:シンフォニア/行進曲/ベレニーチェのレチタティーヴォとアリア(1曲)/ ファルナーチェのアリア(1曲) フリオ・ザナージ(ファルナーチェ) サラ・ミンガルド(タミリ) アドリアーナ・フェルナンデス(ベレニーチェ) グローリア・バンディテッリ(セリンダ) ジョルディ・サバール指揮コンセール・デ・ナシオン、サルスエラ劇場cho. | ||
録音:2001年10月26日&28日、サルスエラ劇場、マドリッド、ライヴ。 ピリオド楽器による完全版の録音としては世界初録音であり、また、意外にもサバールにとって最初のヴィヴァルディ録音、さらにALIA VOXレーベルにとっても初のオペラ録音という初もの尽くしだったもの。すべての幕前にフランチェスコ・コルセッリ(同じ台本によるオペラを作曲している)作曲の小品を配するというこだわりも見せ、オペラの時代の雰囲気をみごとに再現している。カラー・スチールをふんだんに盛り込んだ豪華ブックレットも資料級の重量感。 #2009年5月に、OPUS 111 レーベルからOP-30471という品番で再発売される旨アナウンスされており、当盤はレーべル在庫が無くなり次第廃盤になる物と思われます。 | ||
コンソート音楽 Vol.3 〜ウィリアム・ロウズ(1602-1645): 5声のコンソート組曲(全5曲) [第1番 ト短調/第2番 イ短調/第3番ハ短調/ 第4番 ヘ長調/第5番 ハ長調]/ 6声のコンソート組曲(全5曲) [第1番 ト短調/第2番 ハ長調/第3番 ヘ長調/ 第5番 変ロ長調/第5番 ハ短調] |
ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
2002年に生誕400年を迎えたロウズはチャールズ1世時代のイギリスを代表する作曲家で、パーセルの先駆者と見なされている。優れたヴィオール奏者でもあった彼の代表作に、サバール&エスペリオンが真骨頂を聴かせる。編成は5声;5ヴィオールとオルガン、6声;2ヴァイオリン、4ヴィオールとオルガン。 | ||
ルイ13世のオーケストラ アンドレ・ダニカン・フィリドールのコレクションより ・皇太子の幼年時代の音楽・ 1601年に奏された模擬戦のためのパヴァーヌ[26]/ 「組曲」〜ガイヤルド[27]/ ミュゼット「わたしのかわいい子」/ 1609年のヴァンドーム公の結婚式に 奏されたパヴァーヌ[16]/ フォブルドン風ブランル(1540年に奏された)[31]/ 「組曲」〜ガイヤルド[32] ・1610年10月17日に挙行された王の戴冠式のための音楽・ 王の戴冠式に奏された オーボエのためのパヴァーヌ[18]/ 王の戴冠式に奏されたエール第2番[19]/ 王の戴冠式に奏されたエール第3番[20] ・ルイ13世の結婚式のための音楽・ 1615年、ルイ13世の結婚式のパヴァーヌ[120]/ アヴィニョンのブレ[22]/ 1615年、大オーボエ隊によって ルイ13世の結婚式のため王宮にて奏された、 メリーゴーラウンドの馬のためのバレ[106]/ 同 エール第2番[108]/同 エール第3番[108]/ 同 エール第5番[109] ・1627年にルイ13世によって催された音楽会・ 影[1]/同 エール第2番[2]/ オーボエのための「大騒ぎ」(シャリヴァリ)[4]/ 同 ガヴォット[6]/ ヴァイオリンのためのアリア「スイス人」[9]/ スイスの女性たち[11]/ガスコーニュ人[13]/ リアンクール氏の入場[14]/祝祭の従者たち[15]/ 湿地のニンフ[17]/羊飼いたち[20]/アメリカ人[22] ・1634年から1650年までの王室の音楽・ ファンファーレ[即興]/ イントラーダ=ガヴォット=サラバンド (1648年頃)[カッセル写本]/ オーボエのための「大騒ぎ」(シャリヴァリ) (1648年/デュマノワール氏)[26]/ イングランド女王のクーラント(1634年)[117]/ ガヴォット(1648年頃)[カッセル写本]/ ルイジ・ロッシ作「オルフェの嘆き」の ファンタジア(1648年)[カッセル写本]/ 自由(リベルタ)[113]/ サラバンドとタンブーラン[カッセル写本]/ 愛の王国へ(イタリア風サラバンド)[116] |
ジョルディ・サバール指揮 コンセール・デ・ナシオン | |
ルイ13世(在位1601-1643)は、音楽をこよなく愛した国王として知られ、リュートやヴァイオリンを巧みに演奏したほか、自らバレエ音楽の作曲にも手を染めた。当時の無名宮廷作曲家たちによる作品は残念ながら散逸してしまったが、ルイ14世時代、宮廷オーボエ奏者兼司書を担っていた作曲家アンドレ・ダニカン・フィリドール(長老フィリドール)(c1647?-1730)の手によって1690年に発掘・復原されたものが今日に伝えられている。彼が収集した曲は、アンリ3世の昔からルイ14世が在位していた当時に至るまでという幅広いもので、フィリドール一族の作品もコレクションのかなりの部分を占めていた。ちなみに31曲目の「イングランド女王」とはチャールズ1世妃でルイ13世の妹のアンリエット=マリーのこと。 サバールは前作「カール5世〜」の録音と同様、この録音でもルイ13世の生涯の各局面に関係した曲をフィリドールのコレクションから選択、フル編成のコンセール・デ・ナシオンを指揮して、24挺のヴァイオリンによる「シャンブル・デュ・ロワ」や12本のオーボエによる「グラン・エキュリー」による当時の大編成(バロック時代中後期と比べると曲の規模は小さ目)オーケストラを忠実に再現、ルイ13世時代の華やかな宮廷音楽を堪能させてくれる。 | ||
ビーバー: 戦争(1673)/レクイエム イ長調(1687) |
ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 コンセール・デ・ナシオン | |
録音:1999年5月、ザルツブルク大聖堂、ライヴ。 「戦争」は、コル・レーニョやバルトーク・ピツィカートなどの弦楽器の打楽器的用法や、アイヴズを思わせる不協和音やポリリズムなど、急進的な手法を用いた描写音楽。ビーバーが仕えていたザルツブルクの大司教、マクシミリアン・ガンドルフの死を悼んで作曲された「レクイエム」は、15の声部を持つ荘厳な作品。初演の場所であるザルツブルク大聖堂に5つの合奏体(コンチェルト)を立体的に配置し、美しい音響空間を創出している。 | ||
ニンナ・ナンナ〜子守歌をめぐる旅 1500-2002 バード:子守歌「おいで、かわいい娘さん」 メルラ:子守歌「今はもう寝る時間」 による宗教的カンツォネッタ ライヒャルト:我が子よ、眠れ ムソルグスキー:「子供部屋」〜お人形を持って ペルト:クリスマスの子守歌/ エス7トニアの子守歌「眠れ、眠れ」 レーガー:子守歌「薔薇の茂みの横にマリアは座り」 ファリャ:子守歌「眠れ、我が子よ眠れ」 ミヨー:ヘブライ語の子守唄「眠れ、眠れ」 ガルシア・ロルカ:セビリャの子守歌「この小さな亀は」 作曲者不詳(アリカンテ)/ジョルディ・サバール: 「お母様、愛しいお母様、私を泣かせないで」 作曲者不詳(ポルトガル): 揺りかごの歌「ヨゼフは赤ん坊を揺りかごであやし」 作曲者不詳(イングランド): 子守歌「わたしのかわいい愛しい人」 作曲者不詳(ギリシャ): 子守歌「眠りなさい、私の赤ちゃん」 作曲者不詳(セファルディ):子守歌「眠れ、眠れ」 作曲者不詳(ベルベル):子守歌「アマジグの子守歌」 作曲者不詳(イスラエル): ヘブライ語の子守歌「眠れ、眠れ、私のかわいい娘」 作曲者不詳:(カタルーニャ):子守歌「神の母は」 |
モンセラート・フィゲーラス(S) パウル・バドゥラ=スコダ(Fp) ドリス・エ・マルミ(ウード) マルク・アンタイ(トラヴェルソ) ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
中世の地中海沿岸諸国(ギリシャ、イスラエル、モロッコ、スペインなど)で生まれた名もなき歌から、バードやメルラといった宮廷作曲家の作品、そして近代に書かれたミヨー、ファリャ、レーガーなどの作品まで、様々な時代と場所で誕生した数々のララバイを集めた興味深いアルバム。特筆すべきはアルヴォ・ペルトがこのアルバムのために2曲のララバイを書き下ろしていること。ALIA VOXお馴染みの古楽アンサンブルをバックに、モンセラ・フィゲーラスが慈しみ深い歌声を聴かせており、バドゥラ=スコダらがゲスト参加しているのも見逃せない。西暦で言えば1430年から2002年までの子守唄が静かな輝きを放つ。 | ||
ヴィオールのパルナッスス山第1巻 サント・コロンブ・ル・フィス (サント・コロンブの息子;1660頃-1720?): 父 サント=コロンブ氏のトンボーを伴う 無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための6つの組曲 [第4番 ホ短調/第2番 イ短調/第5番 ロ短調/ 第1番 ト短調/ 第3番 ヘ長調/第6番 ヘ短調(*)] (サント・コロンブ・ル・ペル氏のトンボーを含む) |
ジョルディ・サバール (ヴィオラ・ダ・ガンバ) ジャン=ピエール・ マリエル(朗読;*) | |
録音:2003年2月、カタルーニャ。使用楽器:1697年ロンドン、バラック・ノーマン製。 サント・コロンブは17世紀のヨーロッパにその名を轟かせたヴィオールの名手だったが、その息子もまた優れた音楽家であり、数多くのヴィオール作品を残している。このディスクに収録された無伴奏組曲は、バッハの無伴奏チェロ組曲に大きな影響を与えたと思われる彼の代表作で、とりわけ父親の名を冠したトンボーは音楽的にも技巧的にも最大の聴きものである。 | ||
ヴィオールのパルナッスス山第2巻 マレ:「ヴィオール曲集第2巻」(1701)より [組曲 ホ短調(サント・コロンブ氏のトンボーを含む)/ 組曲 ロ短調(リュリ氏のトンボー を含む)] |
ジョルディ・サバール (ヴィオラ・ダ・ガンバ) ピエール・アンタイ(Cemb) ロルフ・リスレヴァン、 グザヴィエ・ディアス=ラトール (テオルボ/G) フィリップ・ピエルロ (ヴィオラ・ダ・ガンバ) | |
録音:2003年1月、カタルーニャ。 偉大な先人二人に敬意を表したトンボーを含む、マレ2つの組曲を収録。 | ||
ヴィオールのパルナッスス山 サント・コロンブ・ル・フィス (サント・コロンブの息子;1660頃-1720?): 無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲集 マレ:ヴィオール曲集第2巻(1701)〜2つの組曲 |
ジョルディ・サバール (ヴィオラ・ダ・ガンバ) ピエール・アンタイ(Cemb) ロルフ・リスレヴァン、 グザヴィエ・ディアス=ラトール (テオルボ/G) フィリップ・ピエルロ (ヴィオラ・ダ・ガンバ) | |
録音:2003年1、2月、カタルーニャ。 アリア・ヴォクス・レーベルの創立5周年を記念リリース。AV-9827とAV-9828を合わせたもの。 | ||
ヴィヴァルディ:歌劇「ファルナーチェ」(抜粋) | フリオ・ザナーシ、 アドリアーナ・フェルナンデス、 サラ・ミンガルド、 グロリア・バンディテッリ、 ソニア・プリナ、他 ジョルディ・サバール指揮 コンセール・ド・ナシオン | |
録音:2001年10月、サルスエラ劇場、マドリッド、ライヴ。 既発の全曲盤(AV-9822、3CDs)から主要なアリアを抜粋したハイライト。2003年版のALIA VOX美麗カタログを封入。 | ||
黄金世紀の口直し(幕間劇) 〜ロペ・デ・ベガとその時代 1550-1650 ロペ・デ・ベガ/作曲者不詳: ロマンセ「櫂の音がなんて響き渡り」/ ベリサの嘆き「塔の手摺りにもたれかかり」 ロペ・デ・ベガ/ゲレーロ:神へ、心からの愛の独白 バルデラーバノ:ソネット第8番/ソネット第13番 ディエゴ・オルティス: パッサメッツォ・モデルノ第3番(1553)/ ロマネスカ第7番 カベソン: ティエント第3番/ 「御婦人の望み」によるディフェレンシアス(1578) フアン・バスケス: ビリャンシーコ「ポプラの木まで 行って来ました、お母さん」(1560) ヒネス・デ・モラータ: マドリガル「まさにここで彼は私に考えを語った」 ガルシラソ・デ・ベガ/ゲレーロ: ソネット「バラと白百合が」(1589) マヌエウ・マシャード: ロマンセ「ガラテアはなんて感じやすい心なのだろう」/ ロマンセ「外へ、外へ、そこから出ておいで」 ゲレーロ:「麗しきカタリーナ」によるグロッサ マテオ・ロメロ:ロマンセ「サンザシは実を落とし」 セバスチャン・アギレラ・デ・エレディア: 「バタッリャ(戦争)」のティエント/ エンサラーダ(器楽曲) フアン・ブラス・デ・カストロ: ロマンセ「葉繁れるポプラの間で」/ ロマンセ「魂の塔から」 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ: モラレスのバタッリャ(戦争) 作曲者不詳: エンサラーダ「鋭き剣よ切り給え」/ ハカラ「素晴らしいなどと言ってはならぬ」 |
モンセラート・フィゲーラス(S) ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXX | |
録音:1987年。以前AUVIDIS(ASTREE)からリリースされていたもの。ALIA VOXの創立5周年を記念して復活した名盤で、SACDハイブリッド盤のみでの発売。2003年版のALIA VOX美麗カタログ付き。 | ||
アルフォンソ・フェラボスコ II(1575頃-1628): ヴィオール合奏のための作品集 (4、5、6声のためのコンソート曲) 鳩小屋パヴァーヌ/アルメイン/ ファンタジア[第14番/第5番/第2番/第8番]/ 5声のための「イン・ノミネ」/ 6声のためのファンタジア [第3番/第24番/第5番/第7番/第9番]/ 4音のパヴァーヌ/6声のためのファンタジア第2番/ ファンタジア[第6番/第1番/第10番/第3番/ 6声のための「イン・ノミネ」/ 6声のためのファンタジア第6番 |
ジョルディ・サバール (ソプラノ・ヴィオール)指揮 エスペリオンXXI | |
録音:2002年12月、2003年2月、スペイン、カルドナ。 ダウランドと同時代に英国の宮廷で活躍した作曲家。 | ||
ベッラ・テッラ(美しき大地)〜アリアンナ・サバール: 愛/その香りが好きになりました/私と手をつないで/愛の秘訣/船乗り/旅(父ジョルディに)/眼(母モンセラートに)/ その瞬間を味わおう/私は最愛の人のもの/このとても細長い小道が/私の夜に歌われるために/そこでは渦を巻き アリアンナ・サバール(歌/Hp) ディミトリス・プソニス(サズ/ブズーキ/ベンディール/ウード) ペドロ・エステバン(ベンディール/パロス・デ・アグア/カシーシ) フリオ・アンドラーデ(Cb) | ||
録音:2002年4月-6月、カルドナ、スペイン。 ジョルディ・サバールとモンセラート・フィゲーラスを両親に持つハープ奏者兼歌手、アリアンナ・サバールのソロ・デビュー・アルバムで、ALIA VOX創設以来初めてのノン・クラシカル系(ワールド・ミュージック)CD。自作に加えてセファルディムやカタルーニャの民謡をハープの弾き語りで歌っている。歌詞はカタルーニャ語、カスティーリャ(標準スペイン)語、アラビア語で、バックにも地中海沿岸の民族楽器を使用。アリアンナの写真をジャケットにフィーチュアし、これまでにない新鮮なイメージを感じさせる。 | ||
新世界の道第1巻 南米クリオージャのビリャンシーコ(世俗歌曲)と踊り 〜新大陸におけるイベリアの伝統(1550-1750) ペドロ・ゲレーロ:モレスカ「教えろ、黒い雌犬」 マテーオ・フレーチャ: 4声のためのネグリッリャ「聖サベヤ、ググルンベ」 フアン・イダルゴ:世俗曲「ああ、私は何と愛をあざけり」 フアン・アラニェス:チャコーナ「良い人生へと」 ホアン・セレロルス: 8声のためのビリャンシーコ 「その心地よい調和が新しく生まれた命を 褒め称えるセラフィムは」 作曲者不詳(イベリア半島):アチャ(舞曲・器楽曲) トレホン・イ・ベラスコ(クスコ): 子守歌「眠らずにいる我が主よ」 ガスパル・フェルナンデス(オアハカ): メスティーソとインディオ 「君に歌うよ、かわいこちゃん」 フアン・グティエレス・デ・パディッリャ(プエブラ): ネグリーリャ「おお、フランシキーリョさん」 聖母マリア会のフィリペ修道士(グァテマラ): 5声のためのネグロ 「アントーニャ、フランシキア、ガシパ」 フアン・ペレス・ボカネグラ(リマ): 連祷式文「天は喜びを遣わし」 メルチョル・デ・トレス・イ・ポルトゥガル: 寸劇「火遊びの歌を」 フアン・ガルシア・デ・セスペデス(メキシコ): 4声のための寸劇「招待された夜」/ グアラーチャ「おお、なんと身を焦がすことか」 作曲者不詳(メキシコ):ホタ(Hp/Perc) 作曲者不詳(ペルー):カチュア(舞曲・器楽曲) |
ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 エスペリオン XXI | |
録音:2001年12月、2002年11月、2003年1月、カルドナ、スペイン。 コロンブスのアメリカ大陸発見以来、中南米の国々に伝えられたイベリア半島を起源とする音楽を集めた、音楽史的にも貴重なアルバム。ヨーロッパの中世・ルネサンス音楽の形式に準じながら、楽器やリズムに中南米の色が感じられる点も、興味深い聴きどころとなっている。 | ||
協奏曲の中のヴィオラ・ダ・ガンバ 〜ヴィヴァルディ:ヴィオラ・ダ・ガンバを含む協奏曲集 ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバのための 協奏曲 イ長調 RV.546/ 2つのヴァイオリンと ヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲 ニ短調 RV.565/ 葬送協奏曲 変ロ長調RV.579/ 協奏曲 ヘ長調「プロテウス、または逆の世界」RV.544/ 2つのヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバのための 協奏曲 ト短調 RV.578/ 4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ロ短調 RV.580/ 多数の楽器のための協奏曲 ハ長調「イギリスのスミレ」RV.555 |
マンフレード・クレーマー(Vn) パブロ・ヴァレッティ(Vn) ブリュノ・コクセ(Vc) イムケ・ダーヴィト(ガンバ) ジョルディ・ サバール(ガンバ)指揮 ル・コンセール・ド・ナシオン | |
録音:2003年9月、スペイン、カルドナ。 800曲以上の作品を様々な楽器のために残したヴィヴァルディだが、ヴィオラ・ダ・ガンバの声部を持つ楽曲はわずかに5作品を数えるのみで、これらも「イギリスのヴィオール」または「イギリスのチェロ」と表記されている。これは17世紀中盤以降、アルプス以南の地域ではヴィオラ・ダ・ガンバはほとんどチェロやバス・ヴァイオリンに取って代わられており、「過去の産物」となっていたためである。このディスクには、ヴィヴァルディのヴィオラ・ダ・ガンバ声部を含む作品全5曲すべてが収録されている(声部のないRV.544とRV.580の2曲は独奏チェロのパートをヴィオラ・ダ・ガンバで演奏、ただしこれらも原典には「チェロ・アッリングレーゼ」「ヴィオラ・アッリングレーゼ」「ヴィオラ・イングレーゼ」などと指定されているという)。 サバールは碩学パンシェルルの説を敷衍し、今回の曲目においてヴィオラ・ダ・ガンバが使われたものと特定している。特にバッハの編曲で有名なR.580にガンバが使われると、どう響くかということには興味津々。ガンバによって音楽にもたらされる響きの豊かさに心を打たれる。 | ||
エルチェの神秘劇をたたえて 作曲者不詳:エルチェ(エルス)の神秘劇〜 聖母被昇天祭前夜 イントラーダ、行列賛歌(15世紀)/ わたしの姉妹たちよ(聖母マリア)/ 処女にして神の母(マリアたち)/ ああ、悲しいこのうつし身(聖母マリア)/ モラーレス:確固たる良識(器楽曲)/ 大きな望みが私の心を(聖母マリア)/ ファンファーレ(15世紀の旋律に基づく)/ 神、御身を救えかし(天使)/ 平安と天啓を授ける天使(聖母マリア)/ 使徒たちは、そのように(天使)/ ファンファーレ(15世紀の旋律に基づく)/ 健康と名誉と救いが(使徒聖ヨハネ)/ ああ汝、使徒聖ヨハネ、そして私の友(聖母マリア)/ フアン・バスケス:腕が疲れた第1番(器楽曲)/ ああ/悲しいこのうつし身(使徒聖ヨハネ)/ モラーレス:アニュス・デイ(器楽曲)/ 聖処女よ、心まずしい誉れの花よ(使徒聖ペトロ)/ フアン・バスケス:腕が疲れた第2番(器楽曲)/ おお/いと高き御力(使徒たち)/ ビクトリア:王の軍隊は(器楽曲)/ 救われてあれ、姫なる后(使徒たち)/ ああ、至高なる神! 神はそこにおわします(使徒聖ペトロ)/ 私の親愛なる息子たちよ」(聖母マリア)/ 栄光ある聖き御身体(使徒たち)/ モラーレス:キリエ・エレイソン(器楽曲)/ 神の御母にして配偶者 (アラセリ[5名の天使たち])/ 行列賛歌(15世紀) |
モンセラート・フィゲーラス、 アリアンナ・サバール(S) リュイス・ビラマージョ、 フランセスク・ガリゴサ(T) パスカル・ベルタン(Br) ダニエーレ・カルノヴィク(B) ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ 他 | |
録音:2003年12月8-9日、2004年1月12-13日、2月10日、バルセロナ県カルドナ、カルドナ城の聖ピチェンス参事会教会。 2001年に世界遺産(無形)に登録された、カタルーニャ地方エルチェ(エルス)において中世の昔から上演され続けてきた神秘劇の「サバール版」による演奏。歌詞や劇の進行は1625年と1639年の手稿、音楽は1709年の手稿に基づき、スペイン国民楽派の祖として名高いペドレル、この神秘劇の詳細な研究所を著したホセ・ポマレスらによる口承伝承の研究成果を考慮して、上演当初の形を再現しようとする試みである。なお神秘劇全体のうち、この校訂の対象となったのは、資料などの関係で「前夜(イヴ)」の部分のみ。参考:カペーリャ・デ・ミニストレルス盤(LICANUS CDM-0304)。 なお、エルスはカタルーニャ語の、エルチェはスペイン標準語(カスティーリャ語)の表記に基づく読み方。 | ||
トバイアス・ヒューム:「音楽の諧謔(ユーモア)」(ロンドン、1605)より 〔第43曲「ユーモラスなパヴァーヌ」/第50曲「ヒューム大佐のガリアルド」/第7曲「私の望みは」/ 第46曲「ヒューム大佐のパヴァーヌ」/第10曲「聴け、聴け」/第48曲「戦士のガリアルド」/ 第46曲「ガンバの精神」/第42曲「パヴァーヌ」/第38曲「軽く触れて」/第95曲「ハンガリーの領主、ベックス」/ 第96曲「ハンガリーの領主、ベックス 第2部分」/第47曲「愛よ去らば」/ 第6曲「ホルストン公爵のアルメイン」/第12曲「死」/第13曲「生」/第25曲「問い」/ 第26曲「答え」/第27曲「新しい切り口」/第11曲「戦士の決意」/第14曲「グッド・アゲイン」〕 ジョルディ・サバール(Gamb) | ||
使用楽器:1697年、ロンドンのバラク・ノーマン製。 ヒュームによる17世紀初頭における最大かつ非常に個性的なヴィオラ・ダ・ガンバ独奏曲集(全115曲)は、サバールが若い頃から慣れ親しんだ曲集であり、かつて1982年にASTRÉE(現NAIVE)へ録音し、高い評価を得ている(ES-9919)。旧録音はややテクニック面を重視しているように感じられるのに対し、今回の録音はより奥深い表現を目指しているようだ。当盤の曲目は大半がその旧録音と重なっており、収録曲順、曲へのアプローチや表現などの比較にはもってこい。さらに使用楽器も1982年と同じものである。 | ||
カスティーリャ女王イザベラ1世〜 ルネサンス期大女王時代の光と影 1450-1504(王宮の音楽 Vol.3) 作曲者不詳(CMC66):夕べの祈りの賛歌「天は称賛にわき立ち」 作曲者不詳(トルコ):トルコ行進曲 / 作曲者不詳(CMC68):トッカータ トリアーナ(CMC90):ビリャンシーコ「教えてくれ生娘の母御」 デュファイ:「あなたほどのお人を私はまだ見たこともない」(ハープ演奏) デ・ラ・トーレ:「ラ・スパーニャ」(ダンサ・アルタ)(器楽曲) 作曲者不詳(CMC6):ビリャンシーコ「悲痛な叫びで呪詛している」 エンシーナ:パヴァーヌ(「あなたを忘れぬ私の心」) コルナーゴ:賛歌「我らの先祖は罪を犯した」 ヴェラルディ:「万歳、フェルナンド大王陛下」(器楽曲) エンシーナ:ビリャンシーコ「支配する者とされる者」 ナルバエス:ロマンス「モーロの王は散策していた」 エンシーナ:ビリャンシーコ「起きよパスクアル、グラナダが陥ちた」 作曲者不詳(セファルディ):ロマンス「洗ってため息をついた」 コルナーゴ:バス&アルタ・ダンス「世界地図」 トルデシーリャス:ビリャンシーコ「フランス人たちよ、なぜならば」 作曲者不詳(CMC47):サンクトゥス エンシーナ:ビリャンシーコ「幸運を失った悲しみのスペイン」 アル・アンダルス伝統音楽:モロッコに伝わるナウバ「ガリバト・アル=フサイン」の中のクッダームの歌 (モロッコに伝わる、日暮れに演奏される組曲の中の8分の6拍子の歌) エスコバル:昇階唱「主よ永遠の安息を彼らにあたえたまえ」 ジョルディ・サバール指揮ラ・カペリャ・レイアル・デ・カルターニャ、エスペリオン XXI | ||
録音:2004年3月3日-9日、カルドナ城参事会教会、カタルーニャ自治州。 名盤「カール5世(1500-1558)」(AV-9814)と「アラゴン王アルフォンソ5世寛大王(1396-1458)」(AV-9816)に続く「王宮の音楽」シリーズ第3巻は、レコンキスタ期スペインを象徴する「カスティーリャ(カトリック)女王イサベラ」をタイトルとしたもの。この時期特有の、アラブ・イスラム、セファルディ、キリスト教の要素の混じった、不思議な音楽世界が展開する。ちなみに、カール5世はイサベラ自身の孫、アルフォンソ5世は自身の大叔父であると同時に、夫フェルディナンド2世の伯父と、血筋的にもつながっており、表題がこのシリーズをつなぐ縦糸となっている。 アルバムは、ほぼ4曲毎に構成されており、「イサベラの幼年期」「少女期〜戴冠前後」「統治開始〜国土回復」「国土回復直後」「カトリック両王称号授与〜逝去」と区分されている。また、名曲「ラ・スパーニャ」は1469年の結婚、ナルバエスのロマンスは1482年のレコンキスタ最後の戦争開始、という風に収録曲は全てその時期の出来事とかかわっているものが取り上げられている。 | ||
世界の調和2〜2001-2004年のポートレート 2001年-2004年にリリースされた録音から/ クープラン:「王宮のコンセール」〜ミュゼット(*)/ マルティン・イ・ソレル: 歌劇「根はお人よし」第2幕フィナーレ(#) |
ジョルディ・サバール、 モンセラート・フィゲーラス、 エスペリオンXXI、 コンセール・デ・ナシオン(*/#)/他 | |
録音:1995年、モンペリエ歌劇場、ライヴ(#)/他。(*)と(#)は未発売の音源で、(#)は今後も通常盤での発売予定は無し。 AV-9810に続くカタログ付きCD。2004年11月新譜として一度ご案内したが、その後、初発売かつ今後も通常盤では発売される予定のないトラックが追加される事になったので再度ご案内。 | ||
AV-9840 (CD) 廃盤 |
フランソワ・クープラン:王宮のコンセール(1722)
ジョルディ・サバール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮ル・コンセール・デ・ナシォン [マルク・アンタイ(Fl-tr) アルフレード・ベルナルディーニ(Ob) マンフレート・クレーマー(Vn) ジョゼプ・ボラス(Fg) ブリュノ・コセ(バス・ド・ヴィオロン) シャビエ・ディアス=ラトレ(G/テオルボ) グイード・モリーニ(Cemb)] | |
録音:2004年9月6日-10日、サン・ミシェル修道院、エーヌ県ティエラシュ。 ヴィオール曲集、「諸国の人々」、「リュリ讃、コレッリ讃」(以上Naiveレーベル)とクープランの作品を録音してきたサバールによる「王宮のコンセール」がいよいよ登場。2つの旋律楽器のパートを満たし、通奏低音でそれを支えるという室内楽スタイルのこの楽曲は、演奏の際、弦楽器または木管楽器のみを用いるか、それとも両者を併用し、ときに重複するかは、その場の状況と演奏者の判断に委ねられている。サバールはクープラン自身の指定による5つの楽器と通奏低音を担う楽器から、曲や楽章の性格に応じて適切な楽器を選び、的確なアプローチ展開している。また演奏者たちも、各自の持つ自発性と高い水準の演奏技術によって、アンサンブルの完成度を高めるのに貢献している。デジパック仕様。 | ||
時間と瞬間について 作曲者不詳(マルティン・コダス;12世紀): カンティガス・デ・アミーゴ〜愛しい人に恋するあなたは アフガニスタン伝統音楽:ナスタラン(ナグマ旋法;器楽) 作曲者不詳(イスラエル):ヘブライの子守歌 ジョルディ・サバール: ブルターニュ地方の哀歌による変奏曲 カタルーニャ民謡/フェラン・サバール編曲:泥棒の歌 ディエゴ・オルティス:ロマネスカとパッサメッツォ(器楽) アリアンナ・サバール:ラ・サルヴェ 作曲者不詳(サラエヴォのセファルディム): 治癒者とあなたは呼ばれ(器楽) ギリシア民謡:見覚えのない場所で モロッコ民謡(器楽) 作曲者不詳(ロードス島のセファルディム): 子守歌「眠っている可愛い子は」 伝ルカス・ルイス・デ・リバヤス:タランテラ フェラン&ジョルディ・サバール:即興 ジョルディ・サバール:カナリオス(即興的器楽曲) アリアンナ&フェラン・サバール:幻想的に(即興) マラン・マレ:ミュゼット第1&2番 (ヴィオール曲集第4巻第28&29曲) カタルーニャ民謡:鳥の歌 作曲家不詳(17世紀メキシコ):舞曲グァラーチャ(器楽) メルラ:カンツォネッタを聴け |
ジョルディ・サバール (ヴィオラ・ダ・ガンバ/フィドル) モンセラート・フィゲーラス(歌) アリアンナ・サバール(歌/Hp) フェラン・ サバール(歌/テオルボ) ペドロ・エステバン(Perc) | |
録音:2004年-2005年、カタルーニャ自治州、カルドナ城参事会教会。 サバールの家族の肖像。アルバム・タイトルは、古今の音楽や空間的に隔たった音楽などの間に存在する時間と演奏などの瞬間を念頭に置いたもの。家族というユニットを中心に演奏したこの録音は、サバールの演奏の中核にいつもいる家族の存在を改めて明確に浮き彫りにしており、その濃厚な親密さが音楽に色濃く表出されている。特に歌入りのカタルーニャ民謡「鳥の歌」は、無伴奏チェロのものとは一味違った仕上がりとなっている。日本語解説付き。 | ||
ヴェルサイユ宮殿の音楽的泉〜 ルイ13世および14世時代の器楽曲の傑作群 I[王宮の楽しみ] リュリ:第2組曲「ヴェルサイユ王宮の ディヴェルティスマン」LWV.38(1644-1670)〜 [マルスのためのトランペットと他の楽器の前奏曲/ 武装した男たちと武装した女たち/ シャンボール城のディヴェルティスマンのブレ/ 強要された結婚のブレ/トランペットのためのメヌエット]/ リュリ:「恋は医者」のシャコンヌ LWV.29(1665) II[ヴィオール曲] サント・コロンブ: 2つのヴィオールのためのコンセール「再訪」 III[ルイ13 世のための音楽] フィリドール: 1601年に奏された模擬戦のためのパヴァーヌ/ 組曲〜ガイヤルド/ 1609年のヴァンドーム公の結婚式に奏されたパヴァーヌ/ アヴィニョンのブレ/ 1615年、大オーボエ隊によってルイ13世の結婚式のため 王宮にて奏されたメリーゴーラウンドのための馬のバレ IV[プティット・バンドの音楽] 作曲者不詳:イントラーダ/ガヴォット/サラバンド デュマノワール:大オーボエ隊のための行進曲 マレ:シャリヴァリ 作曲者不詳:ガヴォット/リベルタ/サラバンドとタンブラン V[ヴィオール曲] マラン・マレ: 田園風ロンド(II104)/ミュゼット、パッサカリア(II105) VI[太陽王のオーケストラ] リュリ:第3組曲「アルセスト」LWV.50(1674)〜 [ロンド形式による戦いの行進曲/メヌエット/エコー/ 海の祝祭のためのロンド/攻囲軍の行進曲] リュリ:第1組曲「町人貴族」LWV.43(1670)〜 トルコの儀式のための行進曲 VII[王宮のコンセール] F.クープラン:「王宮のコンセール」(1722)〜 [第2番〜プレリュード/第3番〜ミュゼット/ 第4番〜フォラーヌ] |
ジョルディ・サバール (ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮 ル・コンセール・デ・ナシォン クリストフ・コワン、 フィリップ・ピエルロ (ヴィオラ・ダ・ガンバ) ロルフ・リスレヴァンド (G、テオルボ) ピエール・アンタイ(Cemb) シャヴィエル・ディアス= ラトーレ(G、テオルボ) | |
サバール自身のセレクションによるコンピレーション。彼らしく、フランス盛期バロックを音楽で描き出すコンセプトで、1998年から2004年に録音した、AV-9807、AV-9824、AV-9829、AV-9840から選んでいる。独奏曲から管弦楽曲までとジャンルの幅も広く、大局的に、しかし繊細にこの時代の音楽を捉えることに適したものとなっている。 | ||
ドン・キホーテ〜ロマンセと音楽 作曲者不詳(王宮の歌曲集106):ファンファーレ(器楽) デュ・バイイ:ラ・フォリア「わたしは夢中だ」 ナルバエス:「私の牛の見張りをしておくれ」による ディフェレンシア第4番 作曲者不詳/ミラン編曲: モリアーナのロマンセ「怖くて覚えている…」 作曲者不詳:ランサローテの古歌「いつの昔の騎士とても」 ミラン: 森の騎士バルドビーノス(ボードアン)はため息をついていた 作曲者不詳/ピサドール編曲: モーロ人アビンダラーエスのロマンセ「外に出て…」 ナルバエス: 「私の牛の見張りをしておくれ」によるディフェレンシア バスケス:ドン・ベルトランのロマンセ「12人の卿将は…」 作曲者不詳(メディナセーリ公爵家の歌曲集4): 主よ、われらは御身をあがめ(オルガン) マルトレル:騎士ティランテ・エル・ブランコ物語 「ああ、至聖なる聖三位一体」 ガブリエル(セルバンテス詩):アントニオ「オラーリャの歌」 サント・フアン(セルバンテス詩): 牧人の歌「わが富を減らしむるもの、そは何ぞ?」 ペニャローサ(セルバンテス詩): ソネット「聖なる友情よ、なれは羽ばたきかるく…」 作曲者不詳(セファルディ/セルバンテス詩): 歌「われは恋慕の船人よ」 サリーナス:クラロス伯爵のロマンセ「夜の12時…」 ムダラ:パヴァーヌ第1番(ハープ) 作曲者不詳(王宮の歌曲集106): ガリノスのロマンセ「そっちが負けたぜ…」 作曲者不詳/バルデラーバノ: カライノスのロマンセ「いまや騎兵隊は…」 作曲者不詳(王宮の歌曲集109):騎士ドゥランダルテのため 流された思い姫ベレルマの涙のロマンセ「亡骸の心臓の上に…」 ムダラ:ロマネスカ第1番(ハープ) 作曲者不詳(王宮の歌曲集113):騎士ドン・ガイフェーロスの ロマンセ「もし、愛しい人について…」 ガブリエル(セルバンテス詩): ビリャンシーコ「愛しき君は敵にて」 作曲者不詳(サブロナーラの歌曲集8): セギディーリャ・エン・エコー「お前の嫉妬深い視線に」 作曲者不詳(王宮の歌曲集121):恋する乙女 アルティシドーラのロマンセ「ああ、いま君は伏所にて…」 リベラ(セルバンテス詩): ロマンセ「恋の心はいと強し」(第57章) ムダラ:ガリアルダ 作曲者不詳(17世紀/セルバンテス詩): アルティシドーラの嘆き「お聞きくだされつれなき騎士よ…」 ムダラ:「クラロス伯爵」 作曲者不詳/マルティン・イ・コル編曲:ビリャーノ(舞曲・器楽) ホアン・アラニェス:「シャコンヌの夜会」(ダンサ・カンターダ) エネストローサ(セルバンテス詩): 歌「愛、なれの われに与えし痛みの強き」 ゲレーロ(セルバンテス詩):歌「ドン・キホーテのつれなさに、 アルティシドーラみまかりて…」 モラーレス:「死の苦悶は」(オルガン) 作曲者不詳:レクィエム〜[ラクリモーサ/ディエス・イレ] モラーレス:レクィエム〜ピエ・イエズ・ドミネ |
モンセラート・フィゲーラス、 アリアンナ・サバール(歌)他 ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ | |
録音:2005年2月19、24日、3月2、8、28-29日、4月25日、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会。 2005年は「ドン・キホーテ」(第1部)が出版されてからちょうど400年にあたる記念すべき年。ミゲル・デ・セルバンテスが著したスペインを代表するこの文学作品は、正式な題名を「奇想驚くべき郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」というが、この作品にまつわる音楽も数多く、近代ではR.シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」、ファリャの「ペドロ親方の人形芝居」、古くは数々のロマンセなどが思い浮かぶ。R.シュトラウスやファリャのアプローチとは違いサバールは、物語の要点を占める各章から抜き出した朗読とロマンセ、器楽曲を組み合わせ、当時の趣ある音楽によって、「ドン・キホーテ」の生き生きとした世界を見事に作り上げている。ディパックトールBOX・美麗本仕様。 | ||
その他のフォリア(1500-1750) 作曲者不詳(ペルー):フォリア・クリオーリャ(即興曲) 作曲者不詳(王宮の歌曲集所収):古いフォリア(1500年頃) カベソン:グロサ(変奏)付パヴァーヌ(1557) ムダラ:ルドビーコのハープを模したファンタジア(1546) ルッフォ:バスとソプラノのガンバ(1564) ピッチニーニ:「ラ・フォリア」に基づくパルティータ(1623) ファルコニエーリ:(3声の)フォリア(1650) ストラーチェ:フォリア(1664)(チェンバロ) プレイフォード:ファロネルのディヴィジョン(1685) コルベッタ/サンツ:フォリア(1674)(ギター) コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ短調 「ラ・フォリア」Op.5 No.12(1700) カバニーリェス: フォリアのディフェレンシアス(1700)(チェンバロ) アルビカストロ:ソナタ「ラ・フォリア」(1704) サンティアゴ・デ・ムルシア: ガリシアのフォリア(1700-1732)(ギター) ヴィヴァルディ: ソナタ「ラ・フォリア」Op.1 No.12 RV.63(1705) |
ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
アリア・ヴォクス・レーベルの代名詞とも言うべきアルバム「ラ・フォリア(1490-1701)」(AV-9805/AVSA-9805)。そのリリースから7年、満を持して続編とも言うべき録音が登場。収録曲は、今回新たに録音しなおされたコレッリの「ラ・フォリア」を除き、第1作目に収録されていないものばかり。「ラ・フォリア」にまつわる作品は尽きぬ泉のごとく多数あるが、その代表作の9割近くが、この第1作目と第2作目に収録されたことになる。今回の録音では、古いフォリアの型の中ではカベソンとムダラの作品が、新しいフォリアの型の中ではコレッリとヴィヴァルディの作品が特に注目。サバール率いるエスペリオンXXIの魂のこもった演奏が、フォリアという曲種が持つ情感を余すことなく伝える。 | ||
AV-9845 (CD) 廃盤 |
ボッケリーニ(1743-1805): ギター五重奏曲第4番 ト長調「ファンダンゴ」G.448 シンフォニア第23番 ニ短調「グランデ」G.517 Op.37 No.3 シンフォニア第17番 イ長調 G.511 Op.35 No.3 弦楽五重奏曲第60番 ハ長調 「マドリードの通りの夜の音楽」G.324 Op.30 No.6 |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシオン |
2005年、没後200年を迎えたボッケリーニ。イタリア出身ながらスペインで人生の大半を過ごした作曲家を記念する年の卓尾を飾るに相応しい名録音の登場。一般的には、有名な「メヌエット」でのみ知られているボッケリーニだが、彼の作品が持つ素晴らしさを、このサバールの熱演は再認識させてくれる。収録曲には、馴染み深い「ファンダンゴ」や、各部分の対比が個性的な「グランデ」などボッケリーニの代表作が選ばれているが、同時に、「マドリードの町を知らない人には理解できないから」とボッケリーニが出版に反対した「マドリードの通りの夜の音楽」が入っているのもうれしい限り。 # CD 盤は2015年に廃盤となりました。SACD ハイブリッド盤を御注文下さい。 | ||
モーツァルト: セレナード第13番 ト長調 K.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」/ セレナード第6番 ニ長調 K.239 「セレナータ・ノットゥルナ」/ セレナード第8番 ニ長調 K.286「ノットゥルノ」/ 音楽の冗談 ヘ長調 K.522 |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシォン | |
2006年のモーツァルト生誕250年はにわかに強力盤が目白押しのなか、サバールがきわめつけの名曲アイネ・クライネ・ナハトムジークを録音! これがとにかくおもしろい!ここではザルツブルク時代(1776年)とウィーン時代(1787年)からモーツァルトの代表作、それぞれ2曲ずつが収められている。 誰もが知ってる有名曲だからこそなおさら力が入るのかもしれないが、たいへん刺激に満ち満ちた音楽を聴かせるサバール。一番の聴きもの、斬新なアイネ・クライネのほかにも、たとえばノットゥルノ。旋律がこだまするように配置されたアンサンブルの効果も聴いて楽しめる。このあたりSACD再生では真価を発揮、魅力も倍増!弦の清清しい感触に加えて、ノットゥルノと音楽の冗談ではユーモラスなナチュラル・ホルンの味わいもたまらなく印象深い。とびきりの優秀録音。 | ||
女性の光(900-1600) [おお、光よ] 不詳(ウエルガス写本 より): 南風は穏やかにそよ吹く(プローサ) [I.古しえの女性] 不詳(10世紀、コルドバ): 裁きのしるしが(ラテンのシビラ(巫女)の歌) [II.新しき女性] 不詳(12世紀、アンダルシア):ガル・コム・レバレ(ジャルチャ) ディア伯夫人ベアトリツ(12世紀、アンダルシア): エスタ・アイ・エン・グレウ・コッシリエル [III.遊ぶ女性] バルトロメウ・カルセレス: 私はここにひとりぼっち(ビリャンシーコ) 不詳(「王宮の歌曲集」から):娘とブドウ畑(ビリャンシーコ) 不詳(「コロン文庫の歌曲集」から):私は小麦色した娘(同) [IV.神秘的な女性] 不詳(アビラの聖女テレサ詩、「王宮の歌曲集」より): 霊魂よ、私の内にあなたを探しなさい [V.愛する女性] ウム・アル・キラム(アンダルシア):アル・サビル・リクァルワ マルティン・コダス(13世紀): 「カンティガス・デ・アミーゴ」〜ビーゴの浜に寄せる波よ [VI.母たる女性] バルトロメウ・カルセレス:あばずれと処女が(ビリャンシーコ) 不詳(バスク民謡): アウルトゥホ・トゥヒキア・ネガレス(子守歌) [VII.嘆く女性] 不詳(セファルディムのロマンス、M.フォルカノ詩): プラニ・デステッリナ 不詳(アンダルシア):古しえのラメント(サエタ〔祈祷歌〕) [おお、光よ〕 不詳(ウエルガス写本 より): 南風は穏やかにそよ吹く(プローサ) |
モンセラート・フィゲーラス(歌) ティナ・アーガールド、 アリアンナ・サバール(S) ロランス・ボナル(A) ベゴーニャ・オラビデ (Ms、プサルテリウム) アンドルー・ローレンス=キング (十字軍ハープ) ジョルディ・サバール(リラ、 レバブ、ヴィオラ・ダ・ガンバ) フレデリケ・ホイマン、 ファウミ・アルカイ (ヴィオラ・ダ・ガンバ) ピエール・アモン(笛) ドリス・エル・マロウミ(ウード) ロルフ・リスレヴァンド(G) マルク・クロ、 カルロ・リッツォ(打楽器) | |
録音:2005年8月、ベルギー、フランク=ヴァレト教会、フランス、フォンフロワド修道院。 シビラの歌やセファルディの歌といった中世・ルネサンスにおける地中海世界の歌をライフワークとしているフィゲーラス。彼女だけがメインとなる録音としては、「スペイン黄金世紀の幕間劇〜ロペ・デ・ベガとその時代」(AVSA-9831)以来で久しぶりのもの。女性というテーマで700年にわたる様々な作品を歌ったこのアルバムは、まさに彼女のラーフワークの根幹とも言える作品ばかり。それだけに思い入れも強く、その熱唱が光っている。 当初、通常CD仕様(AV-9847)も発売予定でしたが中止となりました。 | ||
東洋−西洋(1000-1600) I 「鶴」(マカーム・ウザル・サキル; トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀) ドゥクツィア(アルフォンス10世編纂: 聖母マリアのカンティガ第248-353番より) 「1時に私は生まれ」(サラエヴォ、セファルディ) 「魂の踊り」(モロッコ、アラブ) 「カステーリョ・デ・ラ・プラーナ:アルバ」(スペイン) エスタンピー「ラ・マンフレディーナ」(イタリア、14世紀) 「ライラ、わが愛しの人」(アフガニスタン(ペルシャ)) II エスタンピー「イン・プロ」(イタリア、14世紀) 「風の踊り」(ベルベル(アルジェリア)、セファルディ) サルタレッロ(アルフォンス10世編纂: 聖母マリアのカンティガ第77-119番より) 「チャハメズラーブ」(ペルシャ) 「剣の舞」(アルカンタラ(チュニジア)歌集より) 「マカーム・ニクリーズ・ウスル・ベレフサーン」 (トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀) サルタレッロ(イタリア、14世紀) III ヤ・ネバト・エルリヒャン/マカーム・ラミ」 (ユダヤ民謡/イラク民謡) ロトゥンデリュス(アルフォンス10世編纂: 聖母マリアのカンティガ第105番より) 「マカーム・ラースト・セマーイー」 (トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀) エスタンピー「トリスターノの嘆き」(イタリア、14世紀) 「モラー・マーマドゥ、わが愛しの人」 (アフガニスタン(ペルシャ)) サルタレッロ(イタリア、14世紀) 「マカーム・ラースト・ムラッサ・ウスル・デュイェク」 (トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀) |
ジョルディ・サバール (ヴィオル/ルバブ/リラ)指揮 エスペリオン XXI [ドリス・エル・マロウミ(ウード) ディミトリス・プソニス (サントゥール/サズ) ヤイール・ダラル(ウード) ペドロ・エステバン(ダルブカ/ タンボール/パンデレータ/ リック=グンガ) ハレド・アルマン(ルバーブ) オスマン・アルマン (トゥラク〔笛〕) セイアル・ハシミ (タブラ、ザルバガリ)] | |
西はイベリア半島から東はアフガニスタンまでの地中海(西洋)−中近東(東洋)世界の音楽を広く集めたコンセプト・アルバム。中世ルネサンス期には有機的に繋がっていたこの広い地域を巡る、音楽を通じた異文化交流の旅である。特に、有名ながらあまり録音の多くないカンテミルオウル(モルダヴィア公ディミトリエ・カンテミルのトルコ名)の作品が4曲入っているのがうれしい。サバール率いるエスペリオンXXIの熱演によって、文化的・音楽的に個性と同質性の両面とも保っていた頃の東と西の音楽が、今のわれわれの魂に響く。 | ||
信仰の変容〜 2006年カタログ付き I 古きキリスト教徒:神秘主義と神話 不詳:バレンシアのシビラ(巫女)の歌(バレンシア、15-16世紀、バレンシア司教座聖堂) ジョスカン・デプレ:「千々の悲しみ(皇帝の歌)」(シャンソン) モラーレス:ミサ「千々の悲しみ」〜[サンクトゥス/アニュス・デイ] II 新しきキリスト教徒:異教との交流と狂熱 カバニーリェス:皇帝のバターリャ 不詳(フランドル):古きサエタ「前例なき=改宗者」 フレーチャ:4声のためのネグリーリャ「聖サベヤ、ググルンベ」 ボカネグラ:連祷式文「天は喜びを遣わし」(リマ) パディーリャ:ネグリーリャ「おお、フランシキーリョさん」(プエブラ) フェルナンデス:メスティーソとインディオ「君に歌うよ、かわいこちゃん」(オアハカ) セスペデス:グアラーチャ「おお、なんと身を焦がすことか」(メキシコ) モンセラート・フィゲーラス(歌) ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI 、ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルーニャ | ||
レコンキスタ(国土回復運動)を通じて変容した信仰の在りようという独自の視点でサバール自身が構成した、カタログ付きコンピレーションCD。ただ曲を寄せ集めたのではなく、新たな切り口から曲順を再編集しているので、単にカタログ付きでお値段が安いというにとどまらない、新たなアルバムを聴くようなお得感がある。 | ||
クリストファー・コロンブス 〜失われた楽園 1400-1506 古い予言と降霊/国土回復とコロンブス誕生 新しい道と大いなる計画 アル・アンダルス(イスラム・スペイン)の終焉 (収録曲:コルナーゴ、ジョスカン・デプレ、 フアン・デル・エンシーナらの作品、 ラ・スパーニャ」(器楽曲)他) セファルディの離散/発見と被害 イザベラ女王の遺言とコロンブスの死 (ルイス・デ・ミラーン、 デュファイ、イザークらの作品他) |
ジョルディ・サバール指揮 モンセラート・フィゲーラス(Vo) エスペリオンXXI ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ | |
録音:2006年11月20日。ディジパック・トールBOX。 2005年の「ドン・キホーテ」と同様の、解説272 ページ豪華美麗ブック型CDケースでリリースされるサバール渾身録音は、2006年に没後500年を迎えた「クリストファー・コロンブス」。西語、仏語、英語、カタルーニャ語、独語、伊語、アラビア語、ヘブライ語による解説付。 国土回復運動、新大陸発見というキリスト教徒から見たプラスの面の視点と、彼らの反対側から見た、アル・アンダルス終焉、セファルディ離散、新大陸におけるインディオの迫害など、楽園喪失という視点の両面からアルバムを構成しており、当時のヨーロッパ、イスラム、新大陸の資料と音楽を駆使したこの録音は、サバールのアイデンティティのありようとキャリアを感じさせるものとなっている。 また、演奏陣も充実しており、それぞれの曲が、場面にあった歓喜と悲哀を表し、要所要所に適切な雰囲気の即興が挿入されている。特に、フアン・デル・エンシーナのビリャンシーコ「起きよパスクアル、グラナダが陥ちた」の勇壮さには、当時のキリスト教徒たちの喜びが満ち溢れている。 | ||
マレ:異国趣味の組曲(全33曲|ヴィオール曲集第4巻より)
ジョルディ・サバール(Gamb) ピエール・アンタイ(Cemb) ハビエル・ディアス=ラトーレ、ロルフ・リスレヴァンド(テオルボ/G) フィリップ・ピエルロ(Gamb) アンドルー・ローレンス=キング(Hp) ペドロ・エステバン(Perc) | ||
かつて、サバールは、1975年から1992年にかけて、アストレ・レーベルで、全5巻から成るマレのヴィオール組曲より、各巻、LPないしCD1枚分を抜粋して録音し、世にマレの認知を高めた。今回の新録音は、1977年に録音された第4巻の収録曲を完全に含んでいるが、ヴィオール、チェンバロ、テオルボもしくはギターという3人編成で録音した当時とは異なり、最新の研究成果を盛り込んだ7人編成で、収録曲も12曲の抜粋から33曲全曲となり、ヴィオール演奏の第一人者としての面目躍如たる演奏となっている。 第4巻には、他に、「6つのフランス風組曲」と「3挺のヴィオールのための組曲集(2組曲)」があるが、やはり、この異国趣味の組曲が特に有名。なお、「異国趣味」というタイトルは、同じ巻にある、この「フランス風」というタイトルと意味的に対比されており、「外国風」の意。中でも、イギリスが意識されている。マレのヴィオール曲集の中でも、傑出した位置を占めるこの曲の、まさに決定盤といえる録音。 | ||
ジョルディ・サバール: カラヴァッジョの涙(ラクリメ) [第1節] カラヴァッジョの歌 第1番/ ラクリメ1「悲しみのラクリメ」/ 嘆き 第1番/ カラヴァッジョの悲嘆 第1番 [第2節] 霊感/ ファンタジア「悲しやわたしは死ぬ」 (ジェズアルドの曲に基づく)/ ラクリメ2「哀願のラクリメ」/ 「戦争」のシンフォニア (モンテヴェルディの曲に基づく)/ プーニャとダムナティオ [第3節] 懇願/嘆き 第2番/ コンチェントゥス(ロッシの曲に基づく)/ ラクリメ3「愛情のこもったラクリメ」 [第4節] ドゥレッツァとリガトゥーラ (トラバーチの曲に基づく)/ パッサカリア「影」/ カラヴァッジョの歌 第2番「おお、光よ」/ ラクリメ4「苦いラクリメ」 [第5節] 通過/パッサカリア「自由」/ ラクリメ5「悲痛なラクリメ」/ 嘆き 第3番/ コンソナンツェ・ ストラヴァガンティ (トラバーチの曲に基づく) [第6節] カラヴァッジョの歌 第3番「即興で」/ ラクリメ6「苦悶のラクリメ」/ 瀕死の魂を/解放 [第7節] 嘆き 第4番/ ラクリメ7「歓喜のラクリメ」/ カラヴァッジョの悲嘆 第2番/ カラヴァッジョの歌 第4番「イン・メモリアム」 |
ジョルディ・ サバール(Gamb)指揮 フェラン・サバール(Vo) リッカルド・ミナージ(Vn) マンフレード・ クレーマー(Vn) アンドルー・ ローレンス=キング (Hp/ドッピア) ル・コンセール・ デ・ナシォン、 エスペリオン XXI | |
録音:2006年10月-11月、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会。 フランスの作家ドミニク・フェルナンデズの有名な小説「深遠に掛ける」に呼応し、同じく、カラヴァッジョの7枚の絵(「イサクの犠牲」、「聖マタイの殉教」、「ロレートの聖母(巡礼の聖母)」、「キリストの埋葬」、「聖母の死」、「洗礼者の聖ヨハネの斬首」、「ゴリアテの首を持つダヴィデ」)にインスピレーションを得た、編曲や即興曲を含む、全曲サバールのオリジナル作品。カラー図版を含む170ページの解説書付き。 バロックの伝統をふまえ、かつ、アルヴォ・ペルト等、現代の作曲家が用いる技法も援用して作り上げられた、サバールの音楽世界はカラヴァッジョの絵画に満ちているバロック的要素と時代を超越した要素に見事に対応しており、深い精神世界を感じさせる。 | ||
音楽の遊戯/舞曲の精神:1450-1650(2007年CDカタログ付) [オリエントの] アフガニスタン:「ライラ、我が愛しの人」(「東洋=西洋(1000-1600)」より) ベルベル:子守歌「アマジグの子守歌」(「子守歌(1500-2002)」より) トルコ:マカーム・ウザル・サキル「鶴」(トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀) (「東洋=西洋(1000-1600)」より) ロードス島:「薔薇の冠(セファルディ)」(「セファルディの離散」より) [ヘスペリデスの園の] 作曲者不詳:バッロ「小高い丘」/ストランボット「犬の大群が駆け」 バス・ダンス「ラ・スパーニャ」 (「アラゴン王アルフォンソ5世寛大王(1396-1458)」より) ビリャンシーコ「私は小麦色した娘」(「女性の光(900-1600)」より) [イギリスの] 作曲者不詳:「デスペラーダ」(「エリザベス朝のコンソート音楽(1558-1603)」より) 子守歌「わたしのかわいい愛しい人」(「子守歌(1500-2002)」より) [ドイツの] シャイト:パヴァーヌ第5番(「音楽の遊戯」) 「ガイヤルド・バタッリャ」(「バタッリャ(戦争)とラメント(哀歌)(1600-1660)」より) [フランスの] 作曲者不詳:トゥルディオン「クラレット・ワインを飲むと」 (「カール5世(1500-1558):皇帝の歌」より) アヴィニョンのブレ、「湿地のニンフ」(以上「ルイ13 世(1601-43)のオーケストラ」より) デュ・バイイ:ラ・フォリア「私は夢中だ」(「ドン・キホーテ」より) [スペインの] オルティス:「ロマネスカ」によるレセルカーダ第7番(「オスティナート」より) ホセ・マリン:カナリオス「メンギッリャ、もう考えないで」 バイレ「愛しき人よ、あなたは何と気まぐれなことか」 (以上「ホセ・マリン(1618-99):「人間の調べ」より」) [新世界の] 作曲者不詳:フォリア・クリオーリャ(ペルー) (「その他のフォリア(1500-1750)」より) メスティーソとインディオ「君に歌うよ、かわいこちゃん」(オアハカ) グアラーチャ「おお、なんと身を焦がすことか」(メキシコ) (以上「南米クリオージャのビリャンシーコと踊り(1550-1750)」より) モンセラート・フィゲーラス(Vo) ジョルディ・サバール指揮ル・コンセール・デ・ナシォン、 ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXI | ||
恒例のカタログCD、2007年は舞曲を中心に構成されている。彼らの録音の地域的年代的広さを示すように、東はオリエントから、西はイベリア半島、またはヘスペリデスの園(ギリシャ神話の)まで、年代も1450-1650年を中心にその前後も含んでいる。聴いていると、シャイトの曲集から採ったアルバム・タイトルのごとく、まるで音楽と心が戯れているような気がして来る。 | ||
ハイドン: 「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」(1785) [管弦楽版] 導入部 福音書朗読「父よ、彼らをお赦し下さい」 (ルカ福音書第23章第34節) ソナタ第1番 福音書朗読「あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」 (ルカ福音書第23章第43節) ソナタ第2番 福音書朗読「婦人よ、御覧なさい。あなたの子」 (ヨハネ福音書第19章第26節) ソナタ第3番 福音書朗読 「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのか」 (マタイ福音書第27章第46節) ソナタ第4番 福音書朗読「渇く」(ヨハネ福音書第19章第28節) ソナタ第5番 福音書朗読「成し遂げられた」(ヨハネ福音書第19章第30節) ソナタ第6番 福音書朗読「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」 (ルカ福音書第23章第46節) ソナタ第7番 「地震」プレスト・コン・トゥッタ・ラ・フォルツァ |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシォン | |
レクイエムの調性である ニ短調の序章で始まり、昇天の際の地震を表す曲で終わるこの管弦楽曲は、キリストの7つの言葉(ラテン語)が朗読された後、瞑想する時間のために作曲された7つのソナタが中心となっている。カディスのサンタ・クエバ信徒会からの依頼によって作曲され、1786年に、サンタ・クエバ教会で初演されたこの版以外に、1787年に弦楽四重奏曲版が、1796年にオラトリオ版が作られている。 サバールにとって、この曲は2回目の録音となる。音楽祭での収録だった前回とは異なり、今回は、初演場所である、サンタ・クエバ教会での録音。前回同様、ラテン語による7つの言葉の朗読も収録されている。解説は、1998年のノーベル文学賞受賞者ホセ・サラマーゴと神学者ライモン・パニッカルによって書かれている。コンセール・デ・ナシォンは、作品が持つ重厚さや深遠さを、的確に、そして、情熱を込めて演奏している。 | ||
サバールのモンテヴェルディ「聖母マリア」、復活 モンテヴェルディ:「聖母マリアの夕べの祈り」(1610) |
ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 パドヴァ古楽センターcho.、 スコラ・グレゴリエンヌ | |
録音:1988年11月、マントヴァ、サンタ・バルバラ・バジリカ聖堂。旧 ASTREE E-8819, ES-9936(いずれも廃盤)のレーベル移行&SACD化再発売。SACD層はマルチチャンネル・リマスタリング。 アリアヴォクス・ヘリテージ・シリーズ。「聖母マリアの夕べの祈り」(1610)の初演場所で録音されたこの素晴らしい演奏が、マルチチャンネル・リマスタリングによって、より美しく響きの満ちた音で蘇った。 かつて、アストレ(現ナイーヴ)・レーベルから発売されたサバールの名盤を再発売して行くこのシリーズの第1回発売。現時点では、ベートーヴェン、モーツァルト、モラーレスなど、7タイトルのリリースが予定されている。 | ||
東方への道〜 フランシスコ・ザビエル(1506-1553) 人文主義時代のヨーロッパ I 誕生と幼少期 II 青年期 III パリ大学での研鑽(1525-1536) IV イタリア〜イェズス会 V リスボンからアフリカとインドへ 日本到達 VI 新世界〜日本到達 VIII 中国の閉ざされた門へ |
ジョルディ・サバール指揮 エスペリオン XXI ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ | |
AVSA-98569 (2 HYBRID_SACD) 廃盤 | ||
KDC-5054/55 (2 HYBRID_SACD) 廃盤 国内仕様盤 日本語解説付 | ||
2006年、生誕500年を迎えたフランシスコ・ザビエルは、言うまでもなく、日本とかかわりの深いスペイン、バスク地方の聖人。彼の鹿児島への上陸が聖母被昇天の祝日だったことや、「隠れキリシタンのおらしょ」に「おお、栄光の聖母よ」をもととした曲が伝わっていることなどから、聖母マリアに関する曲を中心として、日本の伝統曲やイベリア半島で聞かれていた曲も加え、構成されている。ドン・キホーテ、コロンブスと非常に綿密なアプローチで録音してきたサバールは、このザビエルについてのアルバムにおいて同様のアプローチを堅持している。 #当初流通していた AVSA-98569, KDC-5054/55 は日本語解説付でしたが廃盤となり、2018年現在流通している AVSA-9856 は外装に日本語表記があるのみで、日本語解説は付いておりません。ご了承ください。 | ||
エスタンピーとダンス・レアル〜 王の写本 (c1270-1320)、パリ国立図書館所蔵 fr 844 舞曲(1)/エスタンピー(・ロワイヤル)第1番/ ラインバウト・デ・ヴァケイラス(c1150-1207)作 「カレンダ・マイア」による古いエスタンピー/ エスタンピー(・ロワイヤル)第2番/ エスタンピー(・ロワイヤル)第3番/ ギラウト・デ・ボルネイユ(1175-1220)作「悲しみ ゆえに耐えることができない」によるシャンソン/ エスタンピー(・ロワイヤル)第4番/ エスタンピー(・レアル)第5番/ ラインバウト・デ・ヴァケイラス作 「私は冬もまた好めず」による古いエスタンピー/ 舞曲(2)/エスタンピー(・レアル)第6番/ エスタンピー(・レアル)第7番/ マルカブリュ(1100-1150?) 作 「平安あれ、 主の御名のもとに」によるプランクトゥス/ エスタンピー(・レアル)第8番/ダンス・レアル |
ジョルディ・サバール指揮 (ヴィエール/弓奏リラ/レバブ) エスペリオン XXI | |
録音:2007年8月29日-9月2日、サンテス・クレウス修道院、カタルーニャ州タラゴナ県。 パリ国立図書館所蔵の「王の写本」の中にある器楽用エスタンピーの例は、この曲種の最古の史料で、14世紀初頭の記録と推定されている。この録音では、この写本にある8曲のエスタンピーとダンス3曲に加え、トルバドゥールが用いた旋律による4曲によってアルバムを構成している。トルバドゥールは、一部の作品にエスタンピーの旋律を用いており、特に、カレンダ・マイアは、その「解題」で言及されていることで知られている。 録音が行われたサンテス・クレウス(聖十字架の意)修道院は、12世紀、当時イスラム教徒から領地を回復したバルセロナ伯爵が建てたシトー会修道院で、世界遺産でもあり、聖杯伝説やテンプル騎士団とも縁の深い場所。 | ||
Mireu el nostre mar〜フェラン・サバール 伝統的カタルーニャ音楽をうたう |
フェラン・サバール(声/G/P) マリオ・マス(G)/他 | |
ジョルディ・サバールの子息フェラン・サバールによるソロ・アルバム。南アフリカの詩人達による作品や、カタルーニャの伝統的なメロディーを、聴きやすいサウンドに仕立てたもの。父親のジョルディが歴史的な視点からアプローチしている対象を、若者ならではのセンスでアレンジ、カタルーニャの伝統音楽に新しい風を吹き込む一枚。 | ||
ジョルディ・サバール〜 パーセル:ヴィオールのためのファンタジア集 3声のための3つのファンタジア/ 4声のための9つのファンタジア/ 6声のイン・ノミネ/7声のイン・ノミネ |
エスペリオンXX [ジョルディ・サバール (トレブルGamb) ヴィーラント・クイケン (Gamb) ソフィ・ワティヨン (アルトGamb) ユニス・ブランダン、 セルジ・カサデムント (テナーGamb) マリアンヌ・ミュラー、 フィリップ・ピエルロ (Gamb)] | |
録音:1994年10月、カタルーニャ、カルドナ城。旧 Astrée E-8536, ES-9922(いずれも廃盤)のレーベル移行&SACD化再発売。SACD層はマルチチャンネル・リマスタリング。 | ||
サバールの「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」復活 ヘンデル: 水上の音楽 [組曲第1番 ニ長調& ト長調/短調/ 組曲第2番 ヘ長調]/ 王宮の花火の音楽 |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシォン | |
録音:1993年3月、カタルーニャ、カルドナ城。旧 Astrée E-8512, ES-9920(いずれも廃盤)のレーベル移行&SACD化再発売。SACD層はマルチチャンネル・リマスタリング。 かつて、アストレ(現ナイーヴ)・レーベルから発売されたサバールの名盤を再発売して行くアリア・ヴォクス・ヘリテージ・シリーズ、第1回「モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り」(AVSA-9855)に続き、2点が登場。宗教歌だった前作と趣が変わり、今回は世俗音楽である室内楽と管弦楽。当時、これらの音楽の演奏場所であった城内での録音は、豊かで華麗な響きが特長。音楽そのものに身を委ね、心から楽しむ演奏が、その特長を生かした、より美しい音で蘇った。 | ||
夜への祈り ・声楽曲 作曲者不詳(ロードス島のセファルディ): 子守唄「眠っている可愛い子は」 (「時間と瞬間について」より)/ 「ああ、月が輝いて」 (カラブリア侯爵の歌曲集より) モラレス:第1夜課I (「死者の聖務日課(4〜5声)」より) バルトロメウ・カルセレス: ビリャンシーコ「私はここにひとりぼっち」 (「女性の光(900-1600)」より) モラレス:第1夜課II (「死者の聖務日課(4〜5声)」より) 「夜がとても暗いので」 (カラブリア侯爵の歌曲集より) トレホン・イ・ベラスコ: 子守歌「眠らずにいる我が主よ」 (南米クリオージャのビリャンシーコと踊り (1550-1750)(新世界の道第1巻)より) 作曲者不詳(バスク民謡): 子守唄「アウルトゥホ・トゥヒキア・ネガレス」 (「女性の光(900-1600)」[母たる女性]より) サリーナス: クラロス伯爵のロマンセ「夜の12時...」 (「ドン・キホーテ〜ロマンセと音楽」より) マルティン・イ・ソレル: アリア(アンダンテ・ソステヌート) (歌劇「珍事、あるいは美と誠実さ」より) アリアンナ・サバール:「船乗り」 (「ベッラ・テッラ」〜美しき地球より) ムソルグスキー: 「お人形を持って」(「子供部屋」より) (子守歌(1500-2002)より) 「人間の声」 ペルト:「クリスマスの子守歌」/ エストニアの子守歌「眠れ、眠れ」 (子守歌(1500-2002)より) フェラン・サバール:「オラ・グラーヴェ」 ファリャ:子守歌「眠れ、我が子よ、眠れ」 (子守歌(1500-2002)より) ・器楽曲 「ニムロッドの王」(「イェルサレム」より) 「こんなにも長い夜」(ウプサラの歌曲集より) ホルボーン:「子守歌」(「ミューズの涙」〜 エリザベス朝のコンソート音楽第2巻より)/ 「夜警」(「ミューズの涙」〜 エリザベス朝のコンソート音楽第2巻より) シャルパンティエ:「夜I」/「夜II」 マレ:「夢見る人」(ヴィオール曲集第4巻より) (映画「めぐり逢う朝」 (オリジナル・サウンドトラック)より) パーセル:「夜の信奉者の踊り」 (「妖精の女王」より)/ 「鳥の前奏曲」(「妖精の女王」より)/ 「妖精の踊り」(「妖精の女王」より) マレ:第3幕への前奏曲(「アルシオーヌ」より)/ 眠りのためのシンフォニア(「アルシオーヌ」より) バッハ:エア(管弦楽組曲第3番BWV1068より) ヘンデル:「ラ・ペ(平和)〜シチリア風ラルゴ」 (水上の音楽より) モーツァルト:フリーメイソンのための葬送音楽 K477 ハイドン:ソナタ第2番 (「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 (1785)[管弦楽版]より) ベートーヴェン:第2楽章 葬送行進曲 アダージョ・アッサイ (交響曲第3番 変ホ長調英雄Op.55より) |
ジョルディ・サバール指揮 モンセラート・ フィゲーラス(Vo) ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ、 ル・コンセール・デ・ナシォン、 エスペリオンXX、 エスペリオンXXI | |
早いものでアリア・ヴォックス(performer 's voice の意)が創立されて10年が過ぎた。今回の記念アルバムは、「夜への祈り」と題して、これまでのリリースの中から夜にまつわる名曲・名演を、声楽編と器楽編にわけて収録している。アリア・ヴォックス・レーベルのリリースだけでなく、アストレ(現ナイーヴ)・レーベルで録音し、また、今後、ヘリテッジ・シリーズで販売予定の曲目なども含む内容で、アリア・ヴォックスの歩み、サバールの歩みを一望できる、お得な1枚。 | ||
タルクイニオ・メルラ(ca.1595-1665): アリアと独唱カプリッチョ集 信じる愚か者(そんなふうに思うなんて)/ Canzonetta spirituale "Chi vuol ch'io m'inamori" / チャコーナのアリア「恋のリラにのせて」/ 第2旋法によるトッカータ(ハープ・ソロ)/ Un bambin che va alla scola / 小鳥たちが木靴を履いたとき/ カンツォネッタを聴いてごらん/ カプリッチョ(チェンバロ・ソロ)/ Menti lingua bugiarda/ 子守歌による宗教的カンツォネッタ「さあ眠りなさい」 |
モンセラート・ フィゲーラス(S) トン・コープマン(Cemb) ロルフ・リスレヴァン (G/テオルボ) アンドルー・ ローレンス=キング(Hp) ジョルディ・サバール (ヴィオラ・ダ・ガンバ) | |
録音:1993年3月(資料によっては1992年7月、Église de Valkkoog、オランダ)/リマスタリング:2008年6月。旧 Astrée (Auvidis) E-8503 / Astrée (Naïve) "Musica Italiana" ES-9964(以上廃盤)のSACD化再発売。 アストレ音源で廃盤になっていたものを高音質・高品質のSACDハイブリッドにリマスタリングして再リリースするシリーズ最新盤。バロック初期を代表するイタリアの作曲家メルラの名曲の数々、フィゲーラスの声と高音質で聴くと実に新鮮味が増し、心ゆくまで楽しめる内容となっている。 | ||
エルサレム〜2つの平和の都市:天上の平和と地上の平和 # 曲目詳細はリンク先テキスト・ファイルをご覧ください。 | ||
録音:2007年11月22日-24日、2008年3月30日-4月4日、27日、28日、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会/年記載無し(2008年?)4月9日-10日、モーゼル県メス、サン=ピエール・オ・ノナン教会、およびメス海軍工廠/年記載無し(2008年?)8月5日、オード県フォンフロワ修道院。音楽による平和の希求、3つの宗教伝統を背負う都市エルサレム!! 毎年恒例のブックCD、2008年のテーマはエルサレム。 3大宗教の伝統を背負い、対立と融和の歴史を重ねてきた都市エルサレムを主題とし、それに関連する音楽や文章によって構成された録音。一見関係のなさそうに見える「スレイマン大帝の夢」も、エルサレムの城壁再建に関連する文章。歴史という縦糸と、瞑想的探求を感じさせるサバールの演奏という横糸が組み合わさり、知識ではなく耳に触発された思考が、平和への希求へと無理なく繋がって行く。そこに音楽の力の奥深さを感じる。最初と最後に置かれたサバール作曲の、ショーファル(角トランペット)を中核としたファンファーレは、この録音に荘重さを与えており、また、ナチスの親衛隊員たちがその歌声に感動したことで、生き残ることになったアウシュヴィッツの捕囚、シュロモ・カッツによる1950年の歴史的録音が収録されていることは、現実の底知れない重みについて考えさせる。 | ||
王宮の楽師たち〜 1450-1690年、ルネサンスからバロックにかけてのスペイン黄金時代の器楽曲 [DISC 1: ビリャンシーコ、アルタ・ダンスとバス・ダンス、1450-1530] [DISC 2: ファンタジア、ディフェレンシアとバタッリャ、1530-1690] ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXX、エスペリオンXXI | ||
録音:1979年-2004年。NAIVE (ASTREE) と ALIA VOXへ録音された13タイトルから、スペイン黄金時代に王宮で演奏されたであろう器楽曲を集めたアルバム。サバールの録音全時期にほぼ重なる長期間の中から抜粋されたにも関らず、響きに統一感の取れた見事な仕上がりとなっている。 | ||
ケルティック・ヴァイオル〜アイルランドとスコットランドの音楽伝統に捧ぐ アイルランド民謡:音楽の司祭/スコットランドのメアリー キャプテン・サイモン・フレイザー(1773-1852):ニール・ガウ(1727-1807)のためのカレドニアの叫び (スコットランド山岳地方と島嶼部特有の歌と調べ;1816年刊より) アイルランド民謡:スカリフのユーモア ナサニエル・ガウ(1766-1831):ストラススペーアラステア・マクアラステア ライアンの大コレクション:トム・ブリッグのジグ/ジグザ・グロビー(ゴビー)・オウ/モイラ卿/人力車 アイルランド民謡:サッカウのジグ スコットランド民謡:艱難辛苦こそ我が運命 ウィリアム・マーシャル:キーサック礼拝堂(1822年のコレクションより) キャプテン・サイモン・フレイザー:グードワイフは彷徨い人を入れる(1822年のコレクションより) ジェイムズ・マクファーソン(1675頃-1700):マクファーソンの哀歌と変奏 スコットランド民謡:リールトゥーロッホゴルム/可愛いペギー 作曲者不詳:それはエディンバラの街の1ハロン以内でのことだった (プレイフォード刊イングランドの舞踏教師(1696)より) キャプテン・サイモン・フレイザー:若く麗しいメアリー (プレイフォード刊イングランドの舞踏教師(1696)より) アイルランド民謡:ダウドのリール スコットランド舞踏:レディー・メアリー・ヘイのスコットランドのリズム トゥールロッホ・カロラン(1670-1738):カロランのいとまごい ドニゴール(ドネガル)民謡:ガスティのうかれ騒ぎ ライアンの大コレクション(スコットランド民謡):移民のリール トゥールロッホ・カロラン:オウエン・ロウ・オニールの哀歌 W.B.レイバーン(1835-1886)第3巻:ベアトリス王女 スコットランド民謡:チャーリー王子のエディンバラへの最後の一瞥 アイルランド民謡:上の階へ旅行しな(シングル・ジグ) ウィリアム・マーシャル:ギプトンのマクファーソン夫人(1822年のコレクションより) アイルランド民謡:タットルの(リール) ナサニエル・ガウ:彼の2人目の妻の死への哀歌 アイルランド民謡:間抜け穴の中の雄ガチョウ(間抜け) ジョルディ・サバール(トレブル・ガンバ) アンドルー・ローレンス=キング(アイリッシュHp/プサルテリウム) | ||
録音:2008年6月25日-26日、9月7日-8日、10月6日-7日、カタルーニャ州ジロナ県、エル・ポルト・ド・ラ・セルヴァ近郊、サン・ペル・ド・ロデス修道院。 ケルト系のガーンジー島が故郷であるローレンス=キングと組んだ今回の録音は、サバール初のケルティック・アルバム。1枚全て民族音楽系統の曲を集めたのも、サバール初の試み。この録音では、2本のトレブル・ヴァイオル(ガンバ)と1本のトレブル・フィドルを使い、伴奏の有無やどの楽器を使っているか、調弦をどうしているかで、全体を8つのセクションに分けている。各曲は、スコットランドの歴史を背景に持っているものが多く、例えば、24曲目の「チャーリー王子」は、本名チャールズ・エドワード・ステュアート。彼は、王位を請求してジャコバイトの乱を起こしたジェイムズ=フランシス= エドワード(自称ジェイムズ8世)の息子にして、名誉革命で追放されたジェームズ7世(2世)の孫になる。この曲は、チャーリーが引き起こしたカローデンの戦いが背景となっている。 | ||
パーセル: 管弦楽組曲「妖精の女王」/ 管弦楽組曲「ダイオクリージャン (ディオクレティアヌス)、もしくは預言者」 |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシォン | |
録音:1996年9月、カタルーニャ、カルドナ城。旧 Astrée E-8583 (or ES-9934)の、レーベル移行&SACD化再発売。 | ||
スペイン黄金時代の巨匠たち〜宗教曲集 モラレス: 死者の聖務日課(4-5声)〜1559年11月メキシコにて、 皇帝カール5世の死(1558年)を悼む式典で演奏(*)/ 死者のための5声のミサ曲(レクイエム)(*) フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):サクラ・カンティオネス (4声、5声、6声、8声、12声のモテット集; 1555-97) (#) [アヴェ・マリア(4声)/恵まれし救世主たちの御母(4声)/祝福されし神の御母(6声)/ 天にまするわれらが父よ(8声)/おお主イエス・キリストよ(4声・器楽)/ おお主イエス・キリストよ(4声)/おお聖なる宴(5声)/天なる主をほめたたえよ(8声)/ 大天使ガブリエル(4声)/めでたし、最も聖なる処女(5声)/サルヴェ・レジーナ(4声)/ レジーナ・チェリ(8声)/オー・アルティトゥード・ディヴィツィアールム(8声・器楽)/ われをともに行かせたまえ、聖母マリアよ(5声)/2人のセラフィム(12声)/アヴェ・マリア(8声)] ビクトリア:祝福されし処女の讃歌集(+) [モテット「アヴェ・マリア」(4声)/喜びたまえ、乙女マリアよ/われを連れ行きたまえ/ サルヴェ・レジーナ(8声)/アヴェ・レジーナ・チェロールム/ 聖なるマリアよ、あわれみて来たりたまえ(4声)/マリアよ、恐れるな/ 老人が御子を抱きたり/聖なるマリアよ、あわれみて来たりたまえ/ われは鳩のごとき美しきものを見たり/第1旋法のマニフィカト(8声)] ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXX、ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルーニャ | ||
録音:1991年9月、11月、12月、1992年1月、3月、4月、カタルーニャ、カルドナ城。旧 Astrée E-8765 (or ES-9926) (*)、E-8766 (or ES-9953) (#)、E-8767 (or ES-9975) (*)(以上、基本的にすべて廃盤)の、レーベル移行&SACDセット化再発売。 第1弾モンテヴェルディ、第2弾パーセルとヘンデル、第3弾メルラと、廃盤となっているアストレ音源をリマスタリング&SACDハイブリッド化再リリースしてきたこのシリーズ第4弾。黄金世紀スペインを代表する3人の作曲家の宗教曲と、自身のオペラから編まれたパーセルの管弦楽組曲。高音質で聴く豊かで豊麗な響きが、各曲の新鮮味を増してくれ、心から楽しめる内容となっている。 | ||
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉(1785; 管弦楽版) [導入部/福音書朗読「父よ、彼らをお赦し下さい」(ルカ福音書第23章第34節)/ ソナタ第1番/福音書朗読「あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」(ルカ福音書第23章第43節)/ ソナタ第2番/福音書朗読「婦人よ、御覧なさい。あなたの子」(ヨハネ福音書第19章第26節)/ ソナタ第3番/福音書朗読「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのか」(マタイ福音書第27章第46節)/ ソナタ第4番/福音書朗読「渇く」(ヨハネ福音書第19章第28節)/ ソナタ第5番/福音書朗読「成し遂げられた」(ヨハネ福音書第19章第30節)/ ソナタ第6番/福音書朗読「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」(ルカ福音書第23章第46節)/ ソナタ第7番/「地震」プレスト・コン・トゥッタ・ラ・フォルツァ ジョルディ・サバール指揮ル・コンセール・デ・ナシォン | ||
収録:1990年12月(カデンツァ注:とあるが2006年10月2日-4日の誤り。1990年は Astree への旧録音の録音年)、カディス、サンタ・クエバ教会。PAL / All Region、ディジパック、字幕:英・独・仏・西・伊・葡・カタルーニャ語。AVSA-9854、AV-9854 と同演奏ののDVD映像、初発売。 レクイエムの調性である ニ短調の序章で始まり、昇天の際の地震を表す曲で終わる、この管弦楽曲は、キリストの7つの言葉(ラテン語)が朗読された後、瞑想する時間のために作曲された7つのソナタが中心となっている。カディスのサンタ・クエバ信徒会からの依頼によって作曲され、1786年に、サンタ・クエバ教会で初演されたこの版以外に、1787年に弦楽四重奏曲版が、1796年にオラトリオ版が作られている。 AVSA-9854と同日収録となるこのDVD。初演場所である、スペイン、カディスのサンタ・クエバ聖堂にて録画されている。厳粛な聖堂内の画像は、神秘的な雰囲気に満ちており、コンセール・デ・ナシォンは、作品が持つ重厚さや深遠さを、的確に、そして、情熱を込めて演奏している。ALIA VOXレーベルからの初めてのDVDリリースという意味でも注目。 #発売当初は NTSC 盤 (AVDVD-98682) がありましたが廃盤となり、現在は PAL 盤しか供給されておりません。また、代理店からは『全てのパソコン機種において再生を保障するものではありません』とアナウンスされています。 | ||
白牙〜琴にまつわる道家のお話 「琴ならし」に霊感を受けた地中海人の創作 アリアンナ・サバール: 祈り(アッシジの聖フランチェスコ詩)/鳥の言語(ダヴィド・エスカミッラ詩)/ 愛の歌(リルケ詩)/彼女は市を通り抜けた(アイルランド民謡)/ ケルト組曲」(ケルト民謡)/小さな死の歌(フェデリーコ・ガルシア・ロルカ詩)/ アウロラ/もし戻るなら(ミケル・マルティ・イ・ポル詩)/ 水の錯乱とハープ(アウレリーノ・コスタ詩)/アニマ・ノストラ(作詩者不詳)/ 白牙」(器楽曲)/心地よい旋律(ルーミー詩)/ナオヌナイ(アリアンナ・サバール詩)/ ひそやかな音楽(音のない音楽、沈黙の音楽)(サン・フアン・デ・ラ・クルス詩)/ 心:死ぬか歌うか(ラモン・ヒメネス詩)/ ・ボーナス・トラック:「アニマ・ノストラ」(2声) アリアンナ・サバール(Vo/トリプルHp/ゴシックHp/ケルティックHp) ペテル・ヨハンセン(Vo) フェラン・サバール(Vo/テオルボ) ハビエル・マス(12弦G/リュート) マリオ・マス(G) ビョルン・キェレミル(Cb) ディミトリ・ソニス(サントゥール/ブーズーキー) ペドロ・エステバン、ダヴィド・マヨラル(Perc) | ||
この録音は、「琴ならし」という道家に伝わるお話、岡倉天心の「茶の本」第5 章芸術鑑賞に引用されているが、このお話しに霊感を受けたアリアンナ・サバールのソロ・アルバム第2弾。このお話しと、それぞれの曲に用いられた詩、3種類のハープによって、この録音は特徴付けられている。お話しは、彼女の芸術的な成長を促し、詩は、そのリズムと抑揚によって、歌の性格と様式に影響と霊感を与えてくれた。 彼女の音楽世界は、古楽や即興をはじめとする様々な伝統に基づいて形作られている。また彼女は、作曲や歌を始めた時から、伴奏を受け持つトリプル・ハープの深さと繊細さに魅了されていた。イタリア・バロック期に作られた、独特な、豊かで包み込むような響きのトリプル・ハープ、暖かく、遠いながら真っ直ぐな音のゴシック・ハープ、全てのハープの中でもっとも古い、心惹かれる伝統の音のケルティック・ハープが、この録音では聴かれる。 「私は琴にその楽想を選ぶことを任せて、琴が私か私が琴か、ほんとうに自分にもわからなかった。」(「琴ならし」より) | ||
イスタンブール〜 カンテミル著「文字を使う表記法による音楽書」、およびセファラードとアルメニアの伝承曲 タクシーム(即興) 作曲者不詳(古代):マカーム・ウッザル・ウスル・デウリ・ケビール(カンテミルオウル手稿譜118) セファラード(トルコ):「小鳥たち」(イサーク・レヴィ編第1巻59番)/ 「バラの茂み」(イサーク・レヴィ編第3巻41番) タクシーム(即興) カンテミル:マカーム・ムハッイェル・ウスル・ムハンメス(カンテミルオウル手稿譜285) アルメニア民謡:歌と踊り/タクシーム(即興) ババ・メスト:マカーム・ヒュセイニー・セマーイー(カンテミルオウル手稿譜268) セファラード(スミルナ):私が知らなかった愛/タクシーム(即興) 作曲者不詳(古代):マカーム・シューリ・セマーイー(カンテミルオウル手稿譜256) 楽師アショト(アルメニア):ラメント/セファラード(トルコ):恩寵に満てる聖母 タクシーム(即興) エディルネ・リ・アフメド:マカーム・(ヒュセイニー・)ウスル・チェンベル(カンテミルオウル手稿譜96) サヤト・ノヴァ(アルメニア):タクシーム(即興)とマカーム/タクシーム(即興) アリ・ハジェ(アリ・ホジャ):マカーム・ウッザル・ウスル・ベレウサン(カンテミルオウル手稿譜148) セファラード(スミルナ):「太鼓腹の独り者」/タクシーム(即興) 作曲者不詳(古代):マカーム・ヒュセイニー・サキール・アーア・リザー(カンテミルオウル手稿譜89) ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXXI | ||
録音:2009年2月12日-15日、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会。 アルバム「東洋=西洋(1000-1600)」でも取り上げられたディミトリエ・カンテミル(1673-1723)は、大貴族の一族であったモルダヴィア公コンスタンティンの息子。10代半ばからモルダヴィア公になるまで居住したイスタンブールで、各国の歴史や言語(11ヶ国語を話し書けた)、東洋の音楽理論などを学び、トルコ音楽に関する論文を書いている。また、独自の記譜法を考案し、自作を含む数々の曲を書き残した。兄アンティオフの跡を継いでモルダヴィア公となったが、ロシア軍を包囲してトルコが勝利した1711年のプルート川の戦い(大北方戦争 (1700-21年)の1局面)において、 モルダヴィアに侵攻したピョートル1世軍に降伏したため、戦後ロシアに亡命し、ロシア帝国で公爵、宮廷顧問官として、後半生を過ごした。モスクワに移ってからは、ラテン語でオスマン帝国史を書いたり、ルーマニア語でトルコ音楽入門を編纂したり、モルダヴィアの古い宮廷の習わしや民衆の伝統について編纂したりと、多方面への学術的関心、特にルーマニア音楽に関する貢献で、後世に知られている。 なお、手稿譜の名として定着しているカンテミルオウルはカンテミルのトルコ語での読みになる。「文字を使う表記法による音楽書」という題名のこの手稿には、自身の約40曲になる作品を含め、器楽曲が約350曲が収められており、オスマン・トルコ時代の貴重な資料となっている。 サバール率いるエスペリオンXXIは、文化的、音楽的に、西と東が、それまで保っていた同質性の点において離れ始めた瞬間を、イスタンブールという都市を通して、この手稿譜から7曲、タクシームという即興曲を8曲、他に、セファラードとアルメニアの伝承曲を取り上げ、今の我々の魂に響き渡らせてくれる。 | ||
J.S.バッハ: ブランデンブルク協奏曲 全曲 BWV.1046-1051 |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシォン、 ラ・カペッリャ・レイアル | |
録音:1991年3月、イタリア、パドゥヴァ、ジュスティ・デル・ジャルディーノ館。旧 Astrée E-8737、ES-9948 のレーベル移行&SACD化再発売。 サバールの旧作を最新技術で蘇らせるヘリテージ・シリーズ。ビオンディ、アンタイ、インマー、メメルスドルフと、今では考えられない豪華メンバーでの録音。作曲当時、このタイプの音楽の演奏場所であった城内は、豊かで華麗な響きが特長。初発売当初から名盤の声が高いこのアルバムだが、特長を生かした、より美しい音で蘇った。 | ||
マレ:ヴィオール曲集全5巻より 第1巻(1686刊)より(*)〔組曲 ニ短調/シャコンヌ ト長調/組曲 ト長調〕/ 第2巻(1701刊)より(#) 〔スペインのフォリア II-20 /人間の声 II-63 /組曲 ロ短調(II-83 _ 95)]/ 第3巻(1711刊)より(+)〔組曲第1番 イ短調/組曲4番 ニ長調/組曲第7番 ト長調〕/ 第4巻(1717刊)〜異国風の組曲(**)/ 第5巻(1725刊)より(##)〔組曲 ト短調/組曲 ホ短調/ ホ長調〕 ジョルディ・サバール(Gamb) ホプキンソン・スミス(テオルボ/バロックG) トン・コープマン(Cemb;*/+/##) クリストフ・コワン(Gamb;*) アンヌ・ガレ(Cemb;#) ジャン=ミシェル・ダミアン(ナレーター;##) | ||
録音:1978年4月、アブロヴィルの教会、オルヌ県、フランス(*)/1975年7月(#)、1992年1月(+)、1977年1月(**)、1983年3月(##)、サン=ランベール・デ・ボワのロマネスク教会、イヴリーヌ、フランス。原盤: Astrée 。 サバールの旧作を最新技術で蘇らせるヘリテージ・シリーズ。最新作はサバールの代表作で代名詞とさえ言える、マレのヴィオール曲集全5巻(抜粋)。サバール、コープマン、ホプキンソン・スミスを核として録音されたこの曲集は、各巻からの抜粋とはいえ、他の追随を許さない高水準の演奏。また、映画「めぐり逢う朝」を1つの象徴とする、マレ復権の烽火を上げた記念碑的作品。作曲当時、このタイプの音楽の演奏場所であった城内は、豊かで華麗な響きが特長。初発売当初から名盤の声が高いこのアルバムだが、音楽そのものに身を委ね、心から楽しむ演奏が、その特長を生かした、より美しい音で蘇った。 なお、サバールは、ヴィオール曲集第2巻から2つの組曲を2003年にAlia Voxレーベルに録音している(AV-9828)。そのうちの1曲(組曲 ロ短調)が再録音だが、新録と旧録の一番の違いは楽器編成にある。具体的には、旧録は、旋律を受け持つヴィオール、通奏低音のクラヴサンとテオルボという固定した編成で、組曲の一体性に重点を置いているのに対し、新録は、通奏低音を各曲毎に、テオルボ、ギター、クラヴサン、ヴィオールの中から適宜選択し、組曲内の各曲の表現の幅を最大限生かすことを目指している点にある。比べてお聴き戴けると、マレの音楽の、本質的で変わらない部分と、音質的な変化による表現の彩の楽しみを味わって戴ける。 | ||
忘れられた王国〜アルビジョワ十字軍、カタリ派の悲劇 ・カタリ派の出現と全盛/南仏オクシタニアの隆盛(950頃-1204) ・アルビジョワ十字軍/南仏オクシタニアへの侵略(1204-1228) ・カタリ派への迫害、離散と終焉(1229-1463) # 曲目詳細は リンク先テキスト・ファイルをご覧ください。 |
ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI | |
録音:2009年4月、6月-8月、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会。 年1回のペースで続くブックCDも今回で5巻目。今までより1枚増えて3枚組となり、内容もより濃くなっている。中世南仏において栄えたキリスト教の異端、カタリ派とそれに対する十字軍が主題。同時に、聖人サン・ベルナールがこの異端を「キリスト教徒よりキリスト教的であり、信仰が純粋」だと述べたように、その背景には、教皇庁とフランス王家との現世的利害の一致や、教皇庁の世俗化があり、それにフランシスコ会とドミニコ会の設立という、体制内からの刷新運動が絡んでいる。また射程も広く、カタリ派の起源、南仏隆盛の背景から英仏100年戦争(ジャンヌ・ダルクの殉教)、東ローマ帝国の滅亡、東方カタリ派の終焉までを扱っている。前作「エルサレム」と十字軍という点でつながりがあるのも興味深いところ。トルバドゥールの曲を中心に、近東の音楽やルネサンス時代のデュファイの曲まで収録されている。 | ||
ボルジア(ボルハ)一族〜ルネサンス期の教会と権力 第1部:権力への径/家門の起源と伸長(1238頃-1492年) I.「ボルジア一族の起源と勃興」 1063年ムスリム治下のバレンシア〔作曲者不詳:ムーワッシャハ(宮廷詩)「神、安住の地としてグラナダを守護せられ」(アル・アンダルスの器楽曲)〕 1238年 アラゴン王ハイメ1世によるバレンシア征服〔作曲者不詳:ドゥクツィア(CSM123、「聖母マリアのカンティガ集」より)[器楽曲]〕 1378年 未来の教皇カリストゥス3世、アルフォンソ・デ・ボルハ誕生〔デュファイ/サバール:サルタレッロ〕 1417年 西方教会の大分裂(シスマ)終結〔バンショワ:ダ・パーチェム〕 1423年 アラゴン王アルフォンソ5世寛大王軍、ナポリ遠征〔ジョルディ・デ・サン・ジョルディ:友もなく、富もなく、主もなく(「囚人」より/朗誦)〕 1431年ロドリーゴ・ボルジア誕生〔デュファイ/サバール:ロンド「この日」[器楽曲]〕 1438/42年 アルフォンソ5世王イタリアへ:ナポリ征服へ〔作曲者不詳:ストランボット=カッチャ「猟犬どもよ行け」(モンテカッシーノ歌集)〕 1442年 ナポリ:アラゴン王権下の中心地〔作曲者不詳:野を耕せ(モンテカッシーノ歌集)[器楽曲]〕 1444年 アルフォンソ・デ・ボルハ、枢機卿に任命される〔デュファイ:めでたし、海の星(アヴェ・マリス・ステラ)〕 1453年 コンスタンティノープル陥落〔マカーム・ムハッイェル・「キュメ」・ウスル・デュイェク=アチェムレール(トルコ軍楽行進曲)〕 II.「3つの文化の終焉と権力の獲得:ヴァチカン」 1455年 教皇カリストゥス3世、トルコへの十字軍を宣言する〔作曲者不詳:天は称賛にわき立ち(モンテカッシーノ歌集)〕 1456年 カリストゥス3世、1431年のジャンヌ・ダルク有罪判決を破棄〔作曲者不詳:アドラムス・テ(我ら汝を拝み)(モンテカッシーノ歌集)〕 1455-58年 ナポリ王フェランテ1世〔作曲者不詳:万歳、万歳、フェルナンド王(モンテカッシーノ歌集)〕 1458年 6月27日アルフォンソ5世王死去、8月6日教皇カリストゥス3世死去 〔作曲者不詳:「ミゼレーレ・ノストリ(我らを哀れみたまえ)/ヴェクシラ・レジス(王の御旗)」(モンテカッシーノ歌集)〕 1459年 バレンシアの高名な詩人アウシアス・マルク死去〔アウシアス・マルク:大いなる悲しみ(朗誦)〕 1474年 チェーザレ・ボルジア誕生〔作曲者不詳:頭がいいんだ、俺さまは[器楽曲]〕 1478年 シクストゥス6世、ロレンツォ・メディチ・「イル・マニーフィコ」を破門〔コルナーゴ:我らの先祖は罪を犯した〕 1480年 ルクレツィア・ボルジア誕生〔ヒゼヘム/ジョスカン・デ・プレ:僕の彼女はいいところばかり〕 1489年 バヤズィト2世の兄弟であり競争者のジェム王子、バチカンの人質となる〔作曲者不詳(オスマン・トルコ):タクシームと舞曲〕 1492年1月 グラナダ王国終焉〔ヴェラルディ:万歳、フェルナンド大王〕 1492年4月 ロレンツォ・メディチ・「イル・マニーフィコ」、死去〔イザーク:ロレンツォ・イル・マニーフィコの死への哀歌(ラメント)〕 1492年7月 ユダヤ人がスペインから追い出される〔作曲者不詳(セファルディ):ロマンセ「5月にバラが咲くと」〕 第2部:栄華を極めることは儚く/絶頂と夢の終焉(1492年-1509年) III.「絶頂と夢の終焉」 1492年8月 ロドリーゴ・ボルジアは教皇に選出され、アレクサンデル6世の名を得る 〔マルブリアーノ・デ・オルト:「サルヴェ・レジス・マーテル(めでたし、王の母)/ヒク・サチェルドス(この司祭は)」〕 1493年 アレクサンデル6世がセファルディのユダヤ人たちをかくまう〔作曲者不詳:ヘブライの平和の歌「主よ」(シナゴーグでの歌)〕 1493年 ルクレツィア・ボルジアとジョヴァンニ・スフォルツァの結婚〔アッコルティ:ルクレツィア賛(朗誦)〕 1495年ジェム王子とオケゲムの死〔ジョスカン・デ・プレ:オケゲムの死を悼む挽歌〕 1496年 ナポリ副王の降伏〔作曲者不詳:絶望を司る運命の女神よ〕 1497年ガンディア公ジョヴァンニ・ボルジアの暗殺〔ジョスカン・デ・プレ:わが子、アブサロン〕 1498年 ルクレツィア、アルフォンソ・ダラゴーナと結婚〔作曲者不詳:スペインの騎士〕 1498年5月23日 サヴォナローラの拷問と処刑〔太鼓と鐘〕 1498年 ルクレツィアとアルフォンソの息子、ロドリーゴ誕生〔ジョスカン・デ・プレ:バスクの娘[器楽曲]〕 1499年チェーザレ・ボルジア、シャルロット・ダルブレと結婚〔フィリップス・デ・ルラーノ:お嬢さん、私の意志に反して〕 1501年10月31日 ローマへの牧歌。黒い伝説〔フアン・デル・エンシーナ:ビリャンシコ「この皮は、3人分の全ての袖を作るのに十分か?〕 1503年7月 ルクレツィア、詩人にして人文主義者ピエトロ・ベンボに出会う〔アルカデルト/ベンボ:ソネット「汝の美徳たる愛は」〕 1503年8月18日 アレクサンデル6世の致命的な病と死〔ジョスカン・デ・プレ:レクイエム〕 IV.「社会変動と人文主義の時代:シビラ(巫女)と黙示録の預言」 1505年 フェラーラ公妃ルクレツィア〔ダルツァ:フェラーラ風パヴァーヌ〕 1506年 フェラーラ宮廷におけるルクレツィア〔フォンドラリア:フェラーラ公賛(朗誦)〕 1507年 ビアナ包囲中のヴァレンティーノ公爵(チェーザレ・ボルジア)の死 〔アントニオ・デ・ゲバラ:チェーザレ・ボルジアへの墓碑銘「かつて全世界を震撼させた者がこの狭き土地に横たわる」 &ゴンサロ・フェルナンデス・デ・オビエド:墓碑銘のパロディ 1507年 チェーザレの死への哀歌〔エルコーレ・ストロッツィ:葬儀の場にカスタリアの泉の水が撒かれ(朗誦)〕 1508年 ルクレツィアの腹心の友、エルコーレ・ストロッツィの暗殺〔ジョスカン・デ・プレ:アニュス・デイ(ミサ「エルクレス・レクス」より)〕 ヨハネの黙示録のラッパ〔ジョルディ・サバール:ファンファリア〕 〔作曲者不詳:バレンシアのシビラ(巫女)の歌(ガンディア歌集)&アロンソとバルトロメウ・カルセレス:ルフラン〕 〔「審判の日に」「処女マリアの誕生は」 ルフラン「15の兆しが現れ」(アロンソ) ルフラン「高き天より」(バルトロメウ・カルセレス) ルフラン「各々が書いて」(アロンソ) ルフラン「永遠の喜びから」(バルトロメウ・カルセレス) ルフラン「神の母よ」(アロンソ) ルフラン「私について聴いて戴いたこと全てを」(バルトロメウ・カルセレス)〕 第3部:アレクサンデル6世の騒然とした治世から聖フランシスコ・デ・ボルハの宗教的勝利まで(1510年-1572(1671)年) V.「交戦と休戦/軍事的及び政治的責任」 1510年 フランシスコ・デ・ボルハ誕生〔ルイス・デ・ミラン:ファンタジア第1番(ハープ)〕 1515年フランス王フランソワ1世。マリニャーノの戦いにおける勝利〔ジャヌカン/スザート:ラ・バタッリャ(戦争)(器楽曲)〕 1519年 ルクレツィアの死。神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の死〔ジョスカン・デ・プレ:モテット「ああ、悲しみよ」〕 1520年 ギルド同盟の反乱(カタルーニャ)〔マテオ・フレチャ:戦い「全ての良き兵士たちへ」〕 1526年 (カラブリア公)フェルディナンド・デ・アラゴン、バレンシア副王とされる〔ルイス・デ・ミラン:ファンタジア第2番(ハープ)〕 カラブリア公爵の宮廷〔バルトロメウ・カルセレス:なんてかわいい赤ん坊でしょ、ドゥルンデーナ、ドゥルンド〕 1529年 フランシスコ・デ・ボルハの、レオノール・デ・カストロ・メロ・エ・メネゼスとの結婚〔作曲者不詳(ポルトガル):我が目は海上を彷徨い〕 1536年 スペインを代表する抒情詩人、ガルシラソ・デ・ベガ、フランシスコ・デ・ボルハの腕の中で戦死する。 〔ガルシラソ・デ・ベガ:牧歌4「正直で純粋な」(1536年/朗誦)〕 1538年 フランソワ1世とカール5世(カルロス1世)のニースの和約〔クリストバル・デ・モラレス:全地よ、神をたたえよ〕 1539年フランシスコ・デ・ボルハ、カタルーニャ副王に任命される〔ジュアン・ロマン(C.M.パラシオ):パヴァーヌ「または」〕 VI.「断念(放棄)と宗教的変容」 1549年 信仰告白〔伝フランシスコ・デ・ボルハ:クレド・イン・ウヌム・デウム〕 1550年 ガンディアからの出発〔ベネガス・デ・エネストロサ:キリエ第1番(ハープ)〕 1555年 アビラのテレサとの邂逅〔テレサ・デ・ヘスス:魂は、汝を求むるものが我が中に、我自身を求むるものが汝の中に〕 1555年 フランシスコ・デ・ボルハ、狂女王フアナの死に立ち会う(トルデシーリャスにて) 〔クリストバル・デ・モラレス:ラクリモーサ・ディエス・イッラ〕 1556年 カール5世(カルロス1世)の退位〔ジョスカン・デ・プレ/ルイス・ナルバエス:千々の悲しみ〕 VII.「最後の年月、フランシスコ・デ・ボルハの死と列聖」 1565年 オスマン・トルコ、マルタ島を攻撃〔作曲者不詳(トルコ伝統音楽):即興と踊り〕 1571年 レパントの海戦の勝利〔作曲者不詳:ファンファーレ〕 1572年8月24日 パリへの旅。サン・バルテルミの虐殺〔グディメル:詩篇第35番「主は、私を非難するものから私を守り」〕 1572年9月30日 フランシスコ・デ・ボルハの死〔クリストバル・デ・モラレス:ピエ・イェズ・ドミネ(「レクイエム」より)〕 1609年9月22日 ムーア人(モーロ、モリスコ)追放の布告 〔国王陛下および、ルイス・カリリョ(・イ・ソトマヨル)殿下による、34ページ(バレンシア、1611年刊)(朗誦) ムーア人追放への哀歌〔即興(ムーア風哀歌)〕 1671年 フランシスコ・デ・ボルハ列聖〔作曲者不詳:パンジェ・リングァ・グロリオージ(グレゴリオ聖歌)/ カバニーリェス:「パンジェ・リングァ」〜ティエント第17番〕 ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXXI、ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルーニャ | ||
録音:2009年9月20日、21日、10月11日-14日、25日-29日、11月8日、9日、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会、スペイン/2009年11月13日-14日、フランク・ヴァレット教会、ベルギー。 年1回のペースで続くブックCDも6巻目。ボルジア一族が主題となっている今回は、ローマ教皇と関係があるという点において前作とつながり、スペインが絡むという点において、今までのブックCDの流れともつながる内容となっている。 日本ではボルジア一族というと、その華やかさや魅力からか、塩野七生のイタリア・ルネサンスを主題とした諸作や惣領冬実の「チェーザレ」など、メディアを問わず、チェーザレ・ボルジアに主題が集中しがち。対照的に、この録音では、スペインを源流とするボルジア一族の起源(ローマ教皇カリストゥス3世)から宗教的栄光(第3代イエズス会総長聖フランシスコ・デ・ボルハ)に至る約300年が取り上げらている。特に、死後、列聖されるという、一族唯一の宗教的栄光を得た、聖フランシスコ・デ・ボルハは、教皇や王たちの個人的アドバイザーを勤め、イエズス会の宣教師教育養成機関などをはじめとする組織を整備し、第5代総長アクアヴィヴァの頃に迎える、イエズス会の興隆期を準備したことで、後世の史家から、創立者・第1代総長ロヨラと同等の高い評価を与えられている。 前作を時間的に引き継ぐ形となった今回は、1492年に至るまでのスペインの国土回復への動き、カール5世の世界帝国、から、レパントの海戦、サン・バルテルミの虐殺を扱っており、音楽も、デュファイからジョスカン・デ・プレまでというルネサンス音楽の王道、および、当時、耳にしたであろう、中近東・イスラムの音楽(音)が収録されている。 美麗図版多数、英伊西カタルーニャ語による詳細な解説付。 | ||
新世界〜クリオーリョのフォリア カチュア(2人と4人のための) (「ペルーのトルヒーリョ」式の) クンベ「シエリート・リンド(美しい空)」 (ワステカ族民謡) ナポリ風ガリャルダ (作者不詳の歌付き) 「グアビーナ」(コロンビア民族舞曲) フアン・イダルゴ:「愛は弄んでいた」 作曲者不詳:「バラフ・ハローチョ」 作曲者不詳:セギディーリャ・エン・エコー 「お前の嫉妬深い視線に」 ガスパール・サンス:ハカラ 「エル・パハリーリョ(小鳥)」 ガスパル・フェルナンデス: ギネオ「その苛酷で突然な動き」(5人のための) ベラクルス地方の不詳者: ファンダンゴ「エル・ファンダンギート」 作曲者不詳:「カナリオス」(作曲者不詳) 作曲者不詳:「ラ・イグアナ」(ベラクルス民謡) カチュア「デノス・レセンサ」 (「ペルーのトルヒーリョ」式の) ペルーの不詳者: フォリアス・クリオーリャス(即興) ベラクスル地方の不詳者: ホタ「マリア・チュチェーナ」 作曲者不詳: 「眠れわが子よ(ソチピツァウアトル)」 「サランベケ」(ベラクルス民謡) ホセ・マリン: 「愛しき人よ、あなたは何と気まぐれなことか」 「ロス・チレス・ベルデス」(ベラクルス民謡) |
ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ テンベンベ・アンサンブル (通奏低音) | |
中南米にスペインの広大な植民地を建設する先鞭となった征服者コルテスによって、メキシコに最初に建設された港町がベラクルス。メキシコの海の玄関口として栄えたこの町には様々な人種があふれ、様々な民俗音楽が併存していた。その多様な音楽を吸収して、この町は開放的で表情豊かな民俗的な音楽を生み出した。 これとは別に、ヨーロッパのバロック音楽と、新世界に住んでいたインディオたちの音楽伝統が出会ったことで、このヨーロッパの伝統音楽は、魅力あふれる新しい色彩とリズムを獲得し、内的な豊かさを増した。 このアルバムは、これらの音楽を享受した中南米植民地生まれのスペイン人、クリオーリョたちの、多様で変化に富んだ魅力あふれる音楽世界を、旧世界の代表者たるサバールたち、そして、新世界の代表者たるテンベンベ・アンサンブルとともに旅する、刺激に富んだ録音。 | ||
ルイ15世時代のコンセール・スピリチュエル コレッリ:合奏協奏曲 ニ長調 Op.6-4 テレマン: 組曲 ニ長調 TWV55:D6/ フラウト・ドルチェとヴィオラ・ダ・ガンバのための二重協奏曲 イ短調 TWV52:a1/ 「ターフェルムジーク第1集」〜組曲 ホ短調 TWV55:e1 ラモー:「優雅なインド」組曲 ジョルディ・サバール(Gamb)指揮ル・コンセール・デ・ナシォン | ||
録音:2010年2月16日-19日、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会。 ヴェルサイユにおける総合芸術としての「祝祭」が音楽活動の中心だったルイ14世時代が終わり、オルレアン公の摂政期を契機として、文化活動の発信地はパリに中心を移した。そのパリにおいて、フランス革命によって終焉を迎える1790年まで途切れることなく続く「コンセール・スピリチュエル」は、ルイ15世(在位1715-1774)時代の中期である1725年に始まった。開始当初、その設立趣意から、宗教音楽(声楽)と器楽曲が交互に演奏されるプログラムだったが、後に世俗音楽(声楽)が付け加わったり元に戻ったりし、治世後期の1751年に取り上げられたシュターミッツの作品を嚆矢として、交響曲というジャンルが徐々に取り上げられるようになっていった演奏会だった。 コレッリ、テレマン、ラモーの作品は、この演奏会の歴史の前半強ほどの時期、主催者や指揮者の作品を除外すると、器楽曲の方で頻繁に取り上げられた。その組曲や協奏曲というジャンルにとっては、聴衆が、新興の中産階級市民であろうと、宮廷の貴族であろうと問わず、公開の演奏会が、受容=消費の場であり、流行=趣味を左右する場だった。現代のコンサート(公開演奏会)の祖とも言える「コンセール・スピリチュエル」において演奏された彼らの作品を取り上げ、現代にも通じる、受容=消費や流行=趣味という点を念頭に置いたサバール&ル・コンセール・デ・ナシォンは、鮮烈で刺激に満ちた、瑞々しい演奏をしている。 | ||
ケルティック・ヴァイオル2〜アイルランドとスコットランドの音楽伝統に捧ぐ/伝統と革新 ゴールウェイ・セット ニ短調 〔アイルランド民謡:ゴールウェイ湾ホーンパイプ/ ジョン・プレイフォード(1718):ローヴァー・リフォームド/ ジョン・ウォルシュ(1713):カエル卿の踊りとアイルランド民謡:バッキンガム・ハウス〕 金の指輪・セット ニ長調 〔オーバンのチャーリー・ハンター:ローンの丘/ ナサニエル・ガウ(1766-1831):「サーストンのサリー・ハンター嬢」ジグ/ ジェイムズ・スコット・スキナー(1843-1927):スコット・スキナー夫人/ アイルランド民謡:アレクサンダーのホーンパイプ とハーヴェスト・ホーム (オニール「アイルランドの音楽」/シカゴ、1903年)/「金の指輪」ジグ〕 アバーゲルディ城・セット ホ短調 〔ダン・R.マクドナルド(1911-1976):アバーゲルディ城ストラススペー/カリブー・バレン/ スコットランド民謡:摂政たちがわめく/ 「鍋の中の蟹」スロウ・ジグ/モイラ卿のホーンパイプ(ライアンのコレクション/ボストン、1883年)〕 ナサニエル・ガウのセット(イ短調) 〔P.ジョン・ボウィー(1789):「ザ・ブレイズ・オブッシュビー」スロウ・マーチ/ ナサニエル・ガウ:「ナサニエル・ガウの、兄弟の死への哀歌」/ トゥールロッホ・カロラン(1670-1738): アビゲイル・ジャッジ/プランクスティ・オダリ(オニール「アイルランドの音楽」)〕 ランカシャー・パイプス・セット(ホ長調/短調) 〔ランカシャー・パイプス ホ長調/「ラムゼイの豚/バーディーのケイト」 ホ長調/おもちゃ ホ長調 (マンチェスター・ガンバ・ブック/1640年頃)/ アイルランド民謡:一杯のお茶 ホ短調〕 アーチボルド・マクドナルド・セット(ニ短調/長調) 〔カロラン:プランクスティ・ユーリック・バーク卿 ニ短調(オニール「アイルランドの音楽」)/ アイルランド民謡:「剣の舞〜新しいステップニー」スリップ・ジグ ニ短調/ ケポックのアーチボルド・マクドナルド ニ短調 ジミー・ホルムのお気に入り〜リール ニ長調(ライアンのコレクション)〕 リヴァプール・セット(ニ長調) 〔カロラン:プランクスティ・アーウィン(オニール「アイルランドの音楽」)/ ジェイムズ・ステュアート・ロバートソン:リヴァプール・ホーンパイプ(アサル・コレクション第2巻/1884年)/ トム・アンダーソン(1910-1991):「ピーターのペリー・ボート」ジグ〕 ジョルディ・サバール(6弦トレブル・ヴィオル/リラ・ヴィオル) アンドルー・ローレンス=キング(アイリッシュHp/プサルテリウム) フランク・マグワイアー(ボラーン) | ||
録音:2010年6月22日-23日、7月5日、カタルーニャ州ジロナ県、エル・ポルト・ド・ラ・セルヴァ近郊、サン・ペル・ド・ロデス修道院。Vol.1:AVSA-9865 このケルティック・アルバム第2弾には、アイルランドの枠太鼓であるボラーンも加わり、前回の静謐で親密な空間に、躍動感という側面が加わった。8つの各セットは、曲同士の関連性と同名調性で組まれており、その1つ1つが非常に特徴的。 伝統と革新という観点が織り込まれたこの録音において、サバールは、非常に伝統的な民族音楽の演奏と、商業主義や国際化など時代の流れを取り込む新しい伝統、例えば、ザ・チーフタンやリヴァーダンスのような活動を頭に置きつつ、それらとは異なる方法論、自らの演奏活動で得て来た経験を生かしたアルバムを形作っている。 | ||
シビラ〔巫女〕の歌(第1巻/カタルーニャ) ラテンのシビラ(バルセロナ、10世紀-11世紀)/ プロヴァンスのシビラ (モンペリエ、 Lectionariu, 12世紀-13世紀)/ カタルーニャのシビラ (セウ・デ・ウルヘル、15世紀) |
モンセラート・ フィゲーラス(Vo) ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ | |
録音:1988年3月、カルドナ城参事会教会、カタルーニャ。前出CD:ASTRÉE, E-8705, ES-9971。 フィゲーラスの独唱と、地中海地方に伝わる古謡を集めたことにより評価が高いアルバム。 | ||
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626/フリーメイソンの葬送音楽 ハ短調 K.477
モンセラート・フィゲーラス(S) クラウディア・シューベルト(A) ゲルト・テュルク(T) シュテファン・シュレッケンベルガー(B) ジョルディ・サバール指揮ル・コンセール・デ・ナシォン、 ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルーニャ | ||
録音:1991年8月、ドミニコ会教会、アルザス県ゲブウィレル。前出CD:ASTRÉE, E-8759, ES-9915。 フィゲーラス、テュルクら強力声楽陣を擁し、ひなびた素朴さの中にとぎすまされた凄みが同居する秀逸なる名盤。 | ||
古きカタルーニャの歌〜哀歌と伝説曲 鳥の歌(*)/紡ぐ人/王の息子/先生/アルノー伯爵(#)/ マリアニェータ/泥棒の歌/アメリアの遺言/ 子守唄「お母さん、私を泣かさないで」(+)/ 子守唄「神の母」/ ロマンス「収穫人たち」(歴史的元歌)/ 収穫人たち(カタルーニャ国歌) |
モンセラート・フィゲーラス(S) アリアンナ・サバール (S/Hpドッピア;*/+) フェラン・サバール(Vo;*) フランセスク・ガリゴサ(T;#) ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・ デ・カタルーニャ | |
録音:1988年7月、1990年2月、2004年、2005年、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会、他。前出CD:ASTRÉE, E-8758, ES-9937に、新録音を追加。 フィゲーラスの美声を堪能できる、サバールの旧作を最新技術で蘇らせるヘリテージ・シリーズ。彼らの故郷カタルーニャ地方の歌を集めた当盤では、ヘリテージ・シリーズ初めての試みとして、オリジナル・アルバムに関連する新しい録音を加え、よりアルバム・コンセプトを深めている。 フィゲーラスの豊かで流麗な声が、聴く者の身を音楽に委ね、心から楽しませてくれる。初発売当初から名盤の声が高いこれらのアルバムが、その特長を生かした、より美しい音で蘇った。 | ||
ルイ15世のオーケストラ〜 ラモー(1683-1764):管弦楽組曲集 「優雅なインド」組曲(1735)/「ナイス」組曲(1748)/ 「ゾロアストル」組曲(1749)/「ボレアド」組曲(1764) |
ジョルディ・サバール指揮 ル・コンセール・デ・ナシオン | |
録音:2011年1月11日-14日、メス海軍工廠大ホール、モーゼル県メス。ルイ13世時代のフィリドール、ルイ14世時代のリュリに続き、ルイ15世(1710-1774)時代から選ばれたのはラモー(1683-1764)。前の2人と比べると、王個人とのつながりは希薄だったが、オーケストラの団員たちとは、その作品を通して深いつながりを持っていた。リュリの時と同様、代表的なオペラから抜粋した管弦楽組曲で、最初期の代表作「優雅なインド」、中期を代表する「ナイス」と「ゾロアストル」、最晩年の作「ボレアド」から各曲は取り上げられている。 リュリとの比較、特に管弦楽法的な側面に焦点を当てて比較すると、ラモーの特徴は、フルo.による豪華絢爛さにあり、このことが、ラモーがオペラの作曲家としてデビューした1730年代半ばに起きた、リュリ派とラモー派の論争点の1つだった。しかしながら、この管弦楽の豪華絢爛さは、音楽理論家ラモー自身による和声法の探求にその基礎を置いており、音楽史的には、リュリからラモーに至る間に、カンプラ、マレ、モンテクレールらによって、徐々に取り入れられていった方法を、効果的に展開したものだった。 今回、サバールたちは、CIMA(国際古楽センター)、及びESMUC(カタルーニャ上級音楽院)の協力を得、演奏の準備に大規模な学術調査を基礎作業として取り入れた。その後のヨーロッパ各都市におけるツアーにおいて、その成果を遺憾なく発揮した演奏会を重ね、満を持して録音にのぞんでいる。 | ||
イスパニアと日本の対話 1506-1553 「おお、栄光の聖母よ」による即興(*)/グレゴリオ聖歌「おお、栄光の聖母よ」〜第1節「おお、栄光の聖母よ 「おお、栄光の聖母よ」による即興(#)/グレゴリオ聖歌:「おお、栄光の聖母よ」〜第2節「哀れなるエヴァに自分を見失ったものを」 「おお、栄光の聖母よ」による即興(#)/グレゴリオ聖歌:「おお、栄光の聖母よ」〜第3節「汝、高き御蔵の戸にして」 「おお、栄光の聖母よ」による即興(*/#)/グレゴリオ聖歌:「おお、栄光の聖母よ」〜第4節「父と助け主なる精霊と」 ナルバエス:「おお、栄光の聖母よ」によるディフェレンシア II /グレゴリオ聖歌?:「おお、栄光の聖母よ」アーメン ベネガス・デ・エネストロサ:讃歌第20番「おお、栄光の聖母よ」/即興?:乱曲(**) 作曲者不詳:ビリャンシコ「世界の母」(CMBP第74、ポルトガル音楽第23)/作曲者不詳:アルバとロトゥンデッルス/本能寺(#)/ 「おお、栄光の聖母よ」によるディフェレンシア I/篠の音取り(+)/作曲者不詳(中国):アヴェ・マリア(五音音階)/霊慕(*) ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXXI、ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルーニャ 関一郎(尺八;*) 田中之雄(琵琶;#) 鯉沼廣行(篠笛;+/能管**) | ||
録音:2006年12月、2007年2月-4月、カタルーニャ自治州カルドナ城参事会教会。「東方への道/フランシスコ・ザビエル 1506-1553 」(AVSA-98569)から、日本とイスパニアに関連した部分を抜粋した物。前出アルバムにおいて、サバールは数多くの日本の演奏家と出会い、交流を深め、世界の様々な場所において、ともに演奏会を開くまでになった。この時の出会いが、大災害に見舞われた日本へのスペシャル・トリビュート・アルバムを制作するきっかけとなっている。また、サバールは、大変な親日家でもあり、ヨーロッパでも歌劇演奏の際など、積極的に日本人アーティストとも共演している。開くと豪華なミニ屏風となるこの特別商品の収益は、ALIA VOX レーベルから日本赤十字へ全額寄付される予定。 | ||
モンテヴェルディ:戦いと愛のマドリガーレ集(マドリガーレ曲集第8巻)より(*) 〔人が愛を歌おうとも/狡猾な敵がやって来る/皇帝フェルディナンド3世のためのバッロ/5声のシンフォニア/ 人がマルスを歌おうとも/ニンフの嘆き/6声のシンフォニア(カンターテ・ドミノより)/天も地も風も黙する今〕 ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXX、ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルニャ | ||
モンテヴェルディ:アリアとラメント集(#) 〔おお私は傷つき、倒れる/恋文/苦しみが甘美なものなら/アリアンナの嘆き/あの軽蔑のまなざし/ めでたし、天の女王/おお何と美しい/喜べ、シオンの娘たちよ/聖母の嘆き/来たれ、見よ〕 モンセラート・フィゲーラス(S) トン・コープマン(Cemb/Org) アンドルー・ローレンス=キング(Hp) ロルフ・リスレヴァン(テオルボ) パオロ・パンドルフォ(Gamb) ローレンツ・ドゥフトシュミット(ヴィオローネ) | ||
録音:1994年9月、プロテスタント教会、リボヴィレ、アルザス州、フランス(*)/1989年4月、教区教会、サン・マルティーノ、レッジョ・エミーリア県、イタリア(#)。前出:Astrée, E-8546(*), ES-9944(*), E-8710(#), ES-9955(#) (以上、すべて廃盤)。 サバールの旧作を最新技術で蘇らせるヘリテージ・シリーズ、フィゲーラスを擁したモンテヴェルディの2作。発売当時、声楽曲の演奏における第一人者というフィゲーラスの名声を確立した録音。これは彼女が培った古楽の演奏法を糧にしつつ、歌唱と装飾法のバランス、例えば、どの部分を強調するのかなどといった点に個性的な解決策を見出し、実践した成果。豊かで流麗な声が、聴く者の身を音楽に委ね、心から楽しませてくれる。 | ||
サント=コロンブ:2つのヴィオールのためのコンセール集 より 〔第27番「気まぐれ」(*)/第48番「親しみ」(*)/第41番「くり返し」(*)/ 第44番「悲しみの墓」(*)/第54番「デュボワ」(*)/第8番「会議」/ 第42番「ダラン」/第3番「優しさ」/第51番「ルージュヴィル」/第67番「比喩」〕 ジョルディ・サバール(Gamb;**) ヴィーラント・クイケン(Gamb;##) | ||
録音:1976年1月(*)、1992年4月(無印)、イル=ド=フランス州、イヴリーヌ、サン・ランベール・デ・ボワ・ロマネスク教会。使用楽器:1697年、ロンドン、バラク・ノーマン製7弦 (**) /1704年、パリ、ニコラ・ベルトマン製7弦 (##)。前出:Astrée, E-7729(*), ES-9968(*), E-8743(無印), ES-9933(無印) (以上、すべて廃盤)。 サバールの旧作を最新技術で蘇らせるヘリテージ・シリーズ。サバールがガンバを奏でたサント・コロンブのコンセール集。サント・コロンブは、サバールが音楽監督を務めその名を広く世に知らしめた映画「めぐり逢う朝」の中で重要な役割を担っていた。彼の代表作であるコンセール集67曲から10曲を選びだしたこの録音は、サバールが自らの持つ技法を余すことなく注ぎ込んだ物。原題に示された対等のガンバ・パートを、ヴィーラント・クイケンが務めるという、今では考えられない豪華な共演で録音された。初発売当初から名盤の声が高いこれらのアルバムが、その特長を生かした、より美しい音で蘇った。 | ||
崇高な門〜イスタンブールの声 1400-1800 カーシ・セサーワーズ(18世紀):セギャーフ・カル(*) デルヴィシュ・メフメト:タクシームとマカーム「ウッザル・ウスレス」 / 作者不詳(アルメニア民謡):嘆き 作者不詳(セファラード、スミルナ/16世紀):そのあたりを騎士が通り過ぎた/とても早起きな王様は(器楽曲) ブフリ・ザーデ・ムスラファ・ウトリ(ca1640-1712):ヒサール・アウール・セマーイー(*) ディミトリエ・カンテミル(1673-1723):タクシームとマカーム「ブセリク・ウスレス」 ユダヤ民謡:宗教歌(#) / タンブーリ・アンゲリ(1690):マカーム「レハーヴィー・ジェンベシュ」 即興曲(トルコ民謡):ガザル(*) 作者不詳(カンテミルオウル手稿譜):タクシームとマカーム「ヒジャーズ・ウスレス」 セファラードのロマンセ(イスタンブール;+) タンブーリ・ムスタファ・カルウス(1700-1770):ヒサール・ブセリク・シャルク(*) 作曲者不詳(アルメニア民謡):タクシームと踊り ハジュー・アブデュルカディル・メラーギ(1350-1435):ラースト・ナキエ「ア・メド・ネ・シ」(*) ジョルディ・サバール(リラ/ヴィエール/レバブ)指揮エスペリオン XXI ギュルソイ・ディンチェル(Vo;*) リオシュ・エルマレフ(Vo;#) モンセラート・フィゲーラス(Vo;+)/他 | ||
「東洋=西洋(1000-1600)」、「イスタンブール」に続く今作は、オスマン帝国の最盛期である1400-1800を対象とし、オスマン帝国、アルメニア、離散したユダヤ、それぞれの口承伝統音楽を見事に復活させたアルバム。また、口承音楽のみならず、器楽による間奏曲によっても、この時間と空間を通過する旅を楽しむことが出来る。アルバム・タイトルの「崇高な門」は、もともと、大宰相府に通じる門の名前だったが、後に、ヨーロッパとアジアの間の関門というオスマン帝国の位置を意味するようになった言葉。ジョルディ・サバールの霊感に満ちた指揮のもと、3人の歌手とエスペリオンXXIに加え、トルコ伝統音楽の選り抜かれた演奏家たちの参加が、このアルバムの特色となっている。 | ||
我らが海 [CD 1] 一株のヘンルーダを[モロッコ]/サルタレッロ(聖母マリアのカンティガ)[スペイン]/時間の歌[ヘブライ]/ カガウスキ(カヴァル、モリスカと打楽器)[トルコ]/アマジグの子守唄(歌とウード)[モロッコ]/ 1時に私は生まれ[セファラード]/ウスクダル[トルコ]/トルコ艦隊は[セファラード]/ラモレデル[レバノン]/ 天空の星々[セファラード]/アンゲリ、クルディ・ペシュレフ[ギリシャ]/われらが主なる神[セファラード]/ セリム3世:ペセンディーデ「サズ・セマーイー」(1800)[オスマン・トルコ]/ ヘブライ語の子守唄「眠れ、眠れ、私のかわいい娘」[エルサレム] [CD 2] カーヌーン・インプロ(ハカン)[トルコ]/門の入口に[イスラエル]/セント・ヘレナにて[セファラード]/ アンダルシアの子守唄[アンダルシア]/とても早起きな王様は(器楽曲)[セファラード]/幸福の音楽[モロッコ]/ エスタンピータ(笛、打楽器)[イタリア]/子守唄「眠りなさい、私の赤ちゃん」[ギリシャ]/ 鳥の歌(器楽曲)[カタルーニャ]/祈り[イスラエル]/タクシームとマカーム「ラースト・ムラッサ」[トルコ]/ 三大元素、アレフ[気 1]、メム[水 40]、シン[火 300](「創造(形成)の書」〜カバラ的文章)[セファラード]/ 導入曲とブルガリアの舞曲[ブルガリア]/我らが海を見つめ(鳥の歌/即興)[地中海] ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXXI モンセラート・フィゲーラス、 リオル・エルマレフ、ギュルソイ・ディンチェル、フェラン・サバール(Vo) ピエール・アモン(笛) ドリス・エル・マロウニ(ウード) ペドロ・エステバン(Perc) | ||
恒例のCDブック、今回は表紙の古代ギリシャの壺絵が暗示するように「地中海」がテーマ。内容は空間的にも時間的にも非常に広範囲にわたっている。民族と文化の母とも言われる地中海は、各沿岸を太古より結びつけ、様々な民族の文化交流を促進した媒介だった。また、イスラムの勃興により、北アフリカ・小アジア地域と南欧という2つの地域に分かれる前、古代から中世にかけては、一つの独自の文化圏を形成した世界だった。その時代、古代ローマ人がカルタゴを征服したあたりから、地中海は「われらが海(マーレ・ノストゥルム)」と呼ばれるようになった。ブローデルや塩野七生の著作で、この地中海世界に親しんでいる方も多いと思われるが、どうしても政治などが中心になりがち。文化といっても建築や彫刻までで、バランスよく音楽に親しむ機会は少ないのではないだろうか。自らが育った土地や文化を背景とし、古楽という出発点から、音楽を通じて時空を旅してきたサバール。彼の演奏で、この広い地中海世界をバランスよく、耳から探索することが出来る。ふんだんに収録されたイラストもその探索の一助となることだろう。 | ||
The Emotion Voice 〜モンセラート・フィゲーラス追悼盤 セネカ(1世紀)作:悲劇「メデア」(第2幕)〜祈り / ベルベル族(モロッコ)伝承曲:アマジグの子守歌 セファルディ伝承曲(サラエヴォ):美しく聖なるパレスティナ / エルチェの神秘劇:プラクトゥス「栄光ある聖き御身体」 ミラン:ロマンス「Triste estaba muy quexosa」 / ムダラ:ビリャンシーコ「イザベルや、帯を失くしたね」 ボヴィチェリ:シャンソン「アンコール・ケ・コル・パルティーレ」 / ベガ/作曲者不詳:ロマンセ「櫂の音がなんて響き渡り」 ビクトリア:8声の「サルヴェ・レジナ」 / モンテヴェルディ:ニンフの嘆き / カッチーニ:輝く麗しの瞳もて メルラ:さあ眠りなさい(子守歌による宗教的カンツォネッタ) / イダルゴ:世俗曲「ああ、私は何と愛をあざけり」 ドゥローン:sosieguen descansen / ライヒャルト:我が子よ、眠れ / ソル:アリア「あなたが誓ったことを思い出して」 ソル:セギディーリャ「女とギターの弦は」 / ムソルグスキー:「子供部屋」〜お人形を持って ペルト:クリスマスの子守歌 / サラエヴォ(伝承曲?):ロマンス「何故泣くの、清らかな少女よ」 / シビラ(巫女)の歌 ベルトリッツ・デ・ディア:カンソ「嫌なことでも歌わなければ」 / ゲレロ:ビリャンシコ「夜は暗くて」 作曲者不詳:ビリャンシコ「ニーナとヴィーナ」 / ナルバエス/作曲者不詳:顔は何で洗いましょう? 作曲者不詳(コロン文庫の歌曲集):ビリャンシコ「私は小麦色した娘」 / ビクトリア:モテット「マリアよ、恐れるな」 ルッツァスキ:マドリガーレ「オーラ・ソアーヴェ」 / モンテヴェルディ:カンツォネッタ「苦しみが甘美なものなら」 メルラ:カンツォネッタを聴け / マリン:メンギッリャ、もう考えないで / イダルゴ:世俗曲「trompicabalas amor」 作曲者不詳(カタルーニャ):カンソ「王の息子」 / セレロルス:死者のためのミサ曲〜モテット「ああ、悲しや」 ファリャ:子守歌「眠れ、我が子よ、眠れ」 モンセラート・フィゲーラス(声) ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI、スコラ・グレゴリエンヌ、パドヴァ古楽センターcho. ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルニャ | ||
2011年11月23日、夫のジョルディ・サバールと共に透明感あふれる歌声で20世紀の古楽界を牽引してきたソプラノ歌手モンセラート・フィゲーラスが、世界中の古楽ファンに惜しまれながら亡くなった。90年代からこれまでに彼女が残した数々の録音を抜粋した彼女の追悼アルバム。タイトルは90年代に発売されたCDと全く同じ物で、サバールの意向によりその名が踏襲されている。フィゲーラスの透明感のある柔らかな歌声をSACDの美しい音質で堪能することができるのは何よりの魅力。古楽界に一時代を築いた名手の軌跡を感じることができるアルバムとなっている。 ALIA VOXレーベルは「ヘリテージ・シリーズ」と称して過去録音のSACDハイブリッド化を進めていたが、今回のアルバムは主にこれらヘリテージ・シリーズから珠玉の演奏を抜粋し、まとめたもの。宗教曲、世俗曲、そしてフィゲーラスの代名詞ともいえるカタルーニャの民俗音楽…フィゲーラスの多彩な魅力が2枚組、35トラックに渡ってぎゅっと凝縮されている。今なお輝き続けるフィゲーラスの歌声に想いを馳せるにふさわしい名盤と言えるだろう。 | ||
J.S.バッハ:管弦楽組曲(全曲) 〔第3番 ニ長調 BWV.1068 (*) /第1番 ハ長調 BWV.1066 (#) / 第2番 ロ短調 BWV.1067 (+) /第4番 ニ長調 BWV.1069 〕 ジョルディ・サバール指揮ル・コンセール・デ・ナシォン [ファビオ・ビオンディ(Vn;*) アルフレード・ベルナルディーニ(Ob;#) パオロ・グラッツィ(Ob;#) ジョセップ・ボラ(Fg;#) マルク・アンタイ(Fl;+)他] | ||
録音:1990年8月、グランド・サル・ドゥ・ラルセナル、メッツ。サバール率いるコンセール・デ・ナシォン(ここではビオンディがコンサートマスター)によるバッハの管弦楽組曲が、リマスタリングを施されての再登場。第3番の雄大な冒頭から、弦楽器の美しい音色、そしてペドロ・エステバンのティンパニの轟く音色や、通奏低音楽器群のなまめかしい響きにググッと耳と心を引きつけられる。通奏低音のチェンバロはアンタイが担当しており、思わず通奏低音に耳が行ってしまうような、独創的で即興的な和声づけは見事。独特の「ため」や間の取り方など、旋律楽器はもちろんのこと通奏低音楽器群もバッチリと息が合っている。第2番では名手マルク・アンタイがソロを務めているのも注目。バディヌリで聴かせる装飾と、それを支える弦楽器アンサンブルのなんとも洒脱な伴奏が印象的に響く。第4番では最高のメンバーがそろったアンサンブルが惜し気もなく豪華な響きを披露。華やかに鳴り響く。サバールによる不朽の名演奏の嬉しい復活。 | ||
ジャンヌ・ダルク〜戦闘と牢獄
モンセラート・フィゲーラス、マリア・クリスティーナ・キール(Vo) ルイーズ・モーティ、マヌエル・ウェーバー(語り) ルネ・ゾッソ(Vo/ハーディ=ガーディ) ジョルディ・サバール指揮 ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルニャ、エスペリオン XXI | ||
録音:1993年/2011年。当盤は英仏百年戦争においてフランス独立を体現したジャンヌ・ダルク(別名:フランス独立闘争の母)に捧げた物。サバールはかつて、ジャック・リヴェット監督の映画「ジャンヌ・ダルク(原題:オルレアンの乙女ジャンヌ)〜戦闘と牢獄」(1994年公開)の音楽を担当し、サントラ・アルバムを出したことがあったが、今回のアルバムはその当時の経験を生かした物(曲別の録音年はアナウンスに記載されていないが、おそらく一部の音源が転用されている)。リヴェット監督の映画は、数あるジャンヌものの中でも、綿密な時代考証によってジャンヌが生きた時代状況を忠実に再現したドキュメンタリー風の作品だった。サバールは、今回のアルバムでその精神を受け継ぎ、当時の作曲家の作品を中心とするのはもちろんのこと、サバールが作曲した作品も、当時の作曲家の作品をできうる限りベースとしており、また、ジャンヌが書いた書簡の朗読を取り入れるなど、工夫を凝らして、当時を音で描き出している。 | ||
アルメニアの心 チュハジヤン(1837-1898):闘いの歌 / 作曲者不詳(中世):逃亡の歌 / サヤト・ノヴァ(1712-1795):愛の歌 伝承曲:歌と踊り / チュハジヤン:逃亡の歌 / 作曲者不詳:田舎の歌 / ノヴァ:追放前、王への嘆願歌 コミタス(1869-1935)採集:民謡集より〔田舎の歌/結婚の歌/田舎のロンド「恋人たちの対話」〕 グサン・アショト(1907-1989):嘆き / 作曲者不詳:自由へのオードとアルメニア人のための嘆願 アイリヴァネツィ(1222-1290):聖木曜日の俗歌「私の心は震える」 / エラニヤン(1827-1862):祖国へのオード ガザリヤン採集:伝承歌「愛の歌」 / コミタス採集:民謡集〜田舎の歌「嘆き」/田舎の歌 / 伝承歌:ラメント ジョルディ・サバール指揮エスペリオンXXI、ミュジシャン・ザルメニアン | ||
録音:2012年3月29日-30日、4月8日、9日、25日、カルドナ参事会管理聖堂、カタルニャ。地中海の古代音楽(AVSA-9888)、ジャンヌ=ダルクに焦点を当てたフランス中世音楽集(AVSA-9891)に続きサバール&エスペリオンXXIがおくる歴史譚シリーズ。今回サバールが誘ってくれるのは西アジアと東ヨーロッパの交差路に位置する国家、アルメニア。イスタンブールを取り上げたアルバム(AVSA-9870)の一部でも収録され好評を博したが、アルメニアの音楽だけを取り上げたのは本アルバムが初めて。アルメニアはオリエント地方の中でも最も古いカトリック国のひとつに数えられる伝統厚き国家だが、様々な大国に隣接する立地ゆえに多くの争いに巻き込まれ、幾度も国土荒廃の苦難を経験した国でもある。しかし、長らく他国の侵略・支配を多く受けたのにも関わらず、あるいはそれゆえか、紀元前より綿々と続くアルメニア独自の文化精神は今日まで頑なに受け継がれてきた。独自の文字や建築様式を今もなお継承しているアルメニアの人々にとって、音楽もまた祖国の精神を語り継ぐ重要な遺産の一つ。本アルバムには古来より伝わる伝承歌から近年の音楽までが収録されているが、古い時代のものを聴いてもどこかハチャトリヤンを思わせるようであり、また新しい作品を聴いてもアルメニアの土の臭いが濃厚に感じられる。アルメニアの人々と心の音楽の根底に生き続ける「アルメニアの心」に感じ入る1枚となっている。 愛の歌、戦いの歌、嘆願の歌など、様々な伝承歌をピリオド楽器で演奏している本アルバム。中東音楽の響きにも近い独特の旋律そのものも十分魅力的なが、さらなる聴き所はアルメニアの伝統楽器デュデュクの美しい音色だろう。オーボエにも似た木管楽器で、荒涼とした大地に遠く響き渡るような哀愁漂う音色が心を深く穿ちます。ヴァイオリンの原型とも言われる弦楽器カマンチャの音色も絶品。これらの伝統楽器は、2011年にも惜しくもこの世を去ったモンセラート・フィゲーラスが深く愛した楽器でもあり、サバールはこのアルバムを亡き妻との思い出に捧げると語っている。サバール率いるエスペリオンXXIが奏でる西洋の楽器とアルメニアの音色の極上のハーモニーが堪能できるのは本アルバムならでは!歴史譚シリーズに連ねるにふさわしい名盤。 | ||
フランソワ・クープラン(1668-1733):ヴィオール曲集(1728) 第1組曲〔プレリュード/アルマンド・レジェレ/クーラント/サラバンド・グラーヴ/ ガヴォット/ジーグ/パッサカイユまたはシャコンヌ]/ 第2組曲〔プレリュード/フゲット/ポンプ・フネーブル(葬儀)/ラ・シュミーズ・ブランシュ(白いシャツ)〕 ジョルディ・サバール(7弦バス・ド・ヴィオール;*) アリアーヌ・モレット(バス・ド・ヴィオール;#) トン・コープマン(Cemb;+) | ||
録音:1975年12月、ロメーヌ聖堂、サン・ランベール・デ・ボワ、イヴリーヌ県、フランス。使用楽器:作者不詳、フランス、17世紀末(*) /Barak Norman、ロンドン、1697年(#) /ジルベール・デ・リュイソー、17世紀末(+) 。原盤・既出CD: ASTRÉE (Auvidis/Naïve), E-7744, ES-9930。初SACD化。1976年、AS 1という品番で LP 発売されたサバールのアストレ・デビュー盤(ただし録音は、同じく1976年に発売されたマレのヴィオール作品集第2巻 [LP: AS 4]の方が早く、1975年6月)。演奏内容の素晴しさ、そして長岡鉄男氏も絶賛した「油っこい録音」の高音質レーベル、アストレによるレコーディングという、伝説的名盤が復活。この「ヴィオール曲集」(1728)は、クープラン晩年の作品。その創作力、才能が絶頂にあった頃の物。1728年は、クープランの宮廷の中でも最高のヴィオール奏者といわれたフォルクレと並ぶマラン・マレが逝去した年でもあった。晩年になってもバス・ド・ヴィオールに取組んだことも興味深いだが、クープランは、当時すでに消えかかっていた伝統に敬意を表したとも考えられるだろう。第1組曲は7曲から成り、フランスのスタイルで書かれた懐古的な性格を持つ。ガヴォット楽章の和音など、思わずぞくっとするほどの美しさ。終曲の壮麗なパッサカイユ(またはシャコンヌ)も見事としか言いようがない。第2組曲は4曲から成り、こちらはどちらかというとイタリア的。第3曲の「葬儀」は静謐な緊張感に満ちた傑作。終曲の「白いシャツ」は無窮動の曲で、超絶技巧が要求される。サバール、そしてコープマンとモレットの見事な演奏、注目。1942年生まれなので当時30代前半。1944年生まれのトン・コープマンまた、同世代のアリアーネ・モレット(バーゼル音楽院出身。現在もパリでヴィオラ・ダ・ガンバの指導にあたっている)とともに、緊張感に満ちた素晴しい演奏。古楽ファンのみならず、是非お手にとって頂きたい名盤。 | ||
平和のために 第1部 バンショワ:ダ・パーチェム / シビュラの託宣 / タクシーム/ コーラン/ /両者の干渉 / ヘブライの祈り ラス・ウエルガス写本:南風は穏やかにそよ吹く / プランクトゥス「パックス・イン・ノミニ・ドミニ」(器楽) 第2部 ジョスカン・デプレ:ダ・パーチェム(4声と6声のための) / おお、世界の母 / 作曲者不詳:世界の母 パラボスコ:ダ・パーチェム / タイ:ラウデス・デオ(器楽/5声) 作曲者不詳(セファルディム):ロマンセ「5月にバラが咲くと」 / ゲレロ:オ・ドミネ・イェズ・クリステ 第3部 ラッスス:ダ・パーチェム / 「カラヴァッジョの涙」より〔カラヴァッジョの悲嘆第2番/嘆き第4番〕 パーセル:イン・ノミネ(7部) / アヴェ・マリア・シノワーズ / ペルト:ダ・パーチェム・ドミネ ダ・パーチェム / ドゥドゥク(短調二重奏) モンセラート・フィゲーラス(Vo) ジョルディ・サバール指揮 エスペリオンXXI、ラ・カペリャ・レイアル・デ・カタルーニャ | ||
今回リリースされるアルバムは、毎年末の一連のブック・タイプのCDとは一線を画して音楽と文章の価値が等価で、むしろCD付ブックと言った方が適切かもしれない。収録された音楽は、サバールの既録音から集められた平和にまつわる物。文章は、1000ページ余りにわたり、哲学者エドガール・モラン、社会学者ファティマ・メルニーシー、神学者ライモン・パニッカルという、既存の研究領域を越境する活躍で知られる3人による物。まず、文章を書いた3人について。エドガール・モランは、1921年パリ生まれ。セファルディム出自のフランス人哲学者・社会学者。超領域性という概念で捉えられる、興味対象の広範さと学術従来の境界を取り払った思索で知られている。また、共同監督を務めた「ある夏の記録」(1961)や、脚本を共同執筆した「真実の時間」(1965)により、ヌーヴェルヴァーグの映画監督としても有名。その思索遍歴は、共産主義、社会人類学、アルジェリア戦争への抗議活動、大衆文化の社会学、五月革命についての一連の執筆とソヴィエト共産主義についての分析と広範囲にわたる。ファティマ・メルニーシーは、1940年モロッコ生まれ。「文明の衝突」論を超えて、イスラームと西欧を架橋する共通の価値を大胆に追求する社会学者として、また、「ハーレムの少女ファティマ」を書いたフェミニストの作家として、世界的に知られている。2010年に亡くなったライモン・パニッカルは、1918年スペインで、イギリス育ちでバルセロナに定住した、ヒンズー教徒インド人の父とスペイン生まれのカトリックの母との間に生まれた。その出自の文化的重層性は、スペインでカトリックとして育った彼が、後に、宗教間対話の主唱者として、また、比較宗教学の専門家として世界的な権威となる契機となった。また表紙は、2012年2月に亡くなったスペイン現代美術を代表する巨匠、アントニ・タピスが、その死の直前に制作した物。これらの文章に、バンショワからペルトまで、5世紀にわたる、23曲を既録音から抜粋した音楽を加えた、このアルバムは、本質的に、音楽の力で平和を希求するサバールの、世界への奉仕と言うべき仕上がりとなっている。 |