LICANUS
1CD¥2835(税抜¥2700)


スペインのバレンシアに本拠を置いて活動するピリオド楽器アンサンブル、カペーリャ・デ・ミニストレルス自らが創設したレーベル。中心は新録音だが、ナイーヴ・エスパーニャ(旧オーヴィディス・イベリカ)からリリースされながらも廃盤となっていた入手困難録音の移行アイテムもあり。
モンセラートの朱い本〜14世紀の歌と舞曲
 作曲者不詳:
  兄弟たちよ、われらは死に行く
   (モレーリャのコントラファクトゥム;器楽)/
  おお、燦然と輝く聖母/聖なる山に燦然と輝く星/
  母なる処女をたたえよう/七つの喜びを数え直そう/
  燦然と輝く女王の御座/天の女王よ/
  声合わせ歌おう、アヴェ・マリアを/
  母なる処女、マリアをたたえよう/
  兄弟たちよ、われらは死に行く
   (モレーリャのコントラファクトゥム)/
  喜びの町の女王/われらは死に向かって急ぎ行く
ピラール・エステバン(S)
ランベルト・クリメント(T)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
ジェネラリタート・
 バレンシアcho.
 録音:2001年11月17日&18日、バレンシア大学、サピエンシア礼拝堂。
 モンセラートは、カタルーニャ地方の聖母信仰と巡礼の聖地であるバルセロナ近郊の山。当地の修道院(モンセラート修道院聖歌隊で有名)に保管されているヴェルヴェット張りの手写本、通称『朱い本』に収められた10曲は、ジョルディ・サヴァールをはじめ数多くの古楽演奏家によって録音されてきたが、当盤には興味深いトラックが追加されている。
 バレンシア地方の町モレーリャのサン・フランシスコ修道院の参事会室のフレスコ画に、バレンシア語で「兄弟たちよ、われらは死に行く」と始まる詩文が音符付きで描き込まれているのが、その旋律が『朱い本』に収められた、死の舞曲とも呼ばれる「われらは死に向かって急ぎ行く」と一致し、その詩文も同曲にあてはめたバレンシア語の歌詞であることが判明した。その「バレンシア版・朱い本」ともいうべきコントラファクトゥム(替え歌)が、ここでは歌詞付きと器楽のみの2パターンで演奏されており、これらは世界初録音となる。
 サヴァール盤以来の名演を聴かせるカペーリャ・デ・ミニストレルスは、1987年にカルレス・マグラネルによって創設された、中世からバロックまでをレパートリーとするピリオド楽器アンサンブル。当盤発売までにも、スペイン・ローカルで十数点のCDをリリースしていたが、日本で本格的に紹介されるのはおそらくこの盤が初めてだった。
裁きの徴(しるし)〜カスティーリャと
 バレンシアのルネサンス・クリスマス音楽

 作曲者不詳(「コロンビーナ歌集」所収、
  クリスマスのためのビリャンシーコ):
  Virgen dina de honor/Reyna muy esclarecida/
  Buenas nuevas de alegria/
  Que bonito nino chiquito/A los maytines era
 作曲者不詳:
  羊飼いたちよ、言ってごらん(アンティフォナ)
  Bien vengades pastores
   (クリスマスの最初のビリャンシーコ)
 フアン・デ・トリアーナ(1477頃-1490頃活動):
  Dinos, madre del donsel
 作曲者不詳:シビラ(巫女)の歌
  「Juizio fuerte sera dado」
   (トレドのカスティーリャ語版と、モラーレス、
   トリアーナによるポリフォニー曲を交互に演奏)
 マテオ・フレーチャ(1581-1553):
  エンサラーダ「ラ・ネグリーナ」
 作曲者不詳(「カラブリア公の歌集」所収、
  クリスマスのためのビリャンシーコ)
  Senores el qu'es nascido/
  Yo me soy la morenica
 作曲者不詳:シビラ(巫女)の歌
  「Al jorn del judici」
   (14世紀のモノディと、カールセレス、
   アロンソによるポリフォニー曲を交互に演奏)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 [ルース・ロシケ(S)
 ジョセプ・エルナンデス(CT)
 ランベルト・クリメント(T)
 ホセ・アントニオ・ロペス(Br)
 ダヴィド・アンティク、
 ヴィンセンテ・パリーリャ
  (各種笛)
 エドゥアルド・ナバーロ
  (シャリュモー)
 カルレス・マグラネル、
 ジョルディ・コメーリャス
  (ヴィオール)
 オクタビオ・ラァフルカーデ
  (ビウエラ、G)
 フアン・マヌエル・ルビオ
  (リュート、Hp、Perc)
 パウ・バレステル(Perc)
 録音:2001年12月27日&28日、バレンシア大学、サピエンシア礼拝堂。
 クリスマスに関する曲目だが、年末はもちろん、全く関係ない時期に聞いてもその演奏の魅力はまったく減ずることはなく、古楽ファンなら見逃せない。
エルチェの神秘劇(15世紀)〜
 第一部[聖母被昇天祭前夜]
  (1709年の記録書に基づく新版による)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
[エリーザ・フランゼッティ
 (S;マリア)
 ジョセプ・エルナンデス
 (CT:天使)
 ジョセプ・ベネト
 (T;聖ジョアン)
 ホセ・アントニオ・ロペス
 (Br:聖ペレ)
 カルレス・マグラネル、
 ジョルディ・コメーリャス、
 レネ・ボシュ(ヴィオール)他]
ジェネラリタート・
 バレンシアcho.
 録音:2003年1月20日〜22日、ラ・ベネフィセンシア文化センター、サル・アルフォンス・エル・マニャーニム。
 毎年8月14・15日のにスペイン、アリカンテ県エルチェ(エルス)の聖母教会で上演される有名な「エルチェの神秘劇」。起源は15世紀にまで遡るとされ、口伝によって守られてきたこの神秘劇だが、ときにその内容が記録されており、その音楽を記した現存する最古の記録書として1709年のものがエルチェ市古文書室に保管されている。当盤は、その1709年の記録書をもとに新版を作り、当時合せて演奏されたであろうタイプの楽曲を配して、聖母被昇天祭の前夜(イヴ)に上演される「エルチェの神秘劇」の第1部(マリアが亡くなるまで)を収めたもの。現在現地で上演されているものを「トラディショナル・ヴァージョン」とするならば、こちらはさしずめ「ヒストリカル・ヴァージョン」。楽器を大胆に使用しながらも響きはすっきりしており、むしろモダンな印象すら受ける。古楽ファン必聴の一枚。録音も優秀。
アントニオ・テオドーロ・
 オルテリュス(1650頃-1706):
 宗教的オラトリオ
  「われらが主キリストの受難について」
  (1706、バレンシア)
オルガ・ピタルク
(S:マグダレーナ)
パトリシア・リョレンス(S:天使)
ローラ・ボソム(A:聖母マリア)
アントーニ・アラゴン
(T:ルシフェル)
ジョルディ・リカルト(B:聖ヨハネ)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 録音:1999年4月2日-4日、バレンシア県レケーナ市、エル・サルバドル(救世主)教会。
 バレンシア司教座聖堂の聖歌隊長を務めた作曲家オルテリュスが、その生涯の最後に、イタリア流のオラトリオ形式とスペインの音楽的素材を融合させ書き上げたオラトリオ。
 旧NAÏVE ESPANA(AUVIDIS IBERICA)AVI-8015からのレーベル移行再発売。
むごき苦しみ〜
 18世紀スペインのアリアとカンタータ集

 アントニオ・マルティン・イ・コル:
  スペイン組曲(1706年頃)
 ニコーラ・コンフォルト(1718-1788):
  カンタータ「私は何て不幸な女」
 ドミンゴ・ミゲル・
  ベルナベ・デラデーリャス(1713-1751):
  歌劇「メローペ」(1743)〜
   私がひもで絞め殺した小鳥は
 ジョアン・バプティスタ・ピア(1730頃-1785):
  コンシエルト・ファボリート
   (2つのフルートと弦楽のための;1765頃)
 カルロ・ブロスキ(ファリネッリ;1705-1782):
  カンタータ「毎日毎日、私はますます
   うんざりさせられる」(1753)
 マリアンネ・フォン・マルティネス(1744-1812):
  カンタータ「なぜ、あなたが愛した仲間は」
ルート・ロシケ(S)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 録音:2001年1月20日-22日、バレンシア市、ラ・ベネフィセンシア文化センター、アルフォンソ寛大王ホール。旧NAÏVE ESPANA(AUVIDIS IBERICA)AVI-8029 からのレーベル移行再発売。
 1700年以後、スペインの王統がブルボン朝に変わったことを機に、フランスから様々な文化的要素が、スペインの状況を考慮しつつも移入されていった。1787年に始まったコンセール・スピリテュエルも、1725年にフランスでフィリドールによって始められた演奏会を模倣したものであったが、そこで演奏された作品は、スペイン作曲家あるいはスペイン在住の外国人作曲家によるものであった。収録作品はいずれも、そのコンセール・スピリテュエルで演奏されたと推測されるもの。後半生をスペインで過ごしたファリネッリのカンタータは、カストラート歌手がカストラート(のソプラノ)歌手のために書いた作品として非常に興味深い。
トリスターノの嘆き〜中世の舞曲と器楽曲集
 ミンノ・アモール(カンティガ 29)/パルラメント/
 ダンス/悦びの始まり/第7のエスタンピー・レアル/
 イスイタンピッタ・ベリーチャ/
 ロトゥンデルス(カンティガ 105)/
 マンフレディーナ−マンフレディーナのロッタ/
 レー(カンティガ 139/183)/
 第2のエスタンピー・レアル/サルタレッロ/
 ヴィルレー(カンティガ 173)/サルタレッロ/
 イン・プロ/フォイア(カンティガ 166)/
 トリスターノの嘆き−ロッタ/
 イスタンピッタ・ガエッタ/サルタレッロ
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 録音:2002年9月27日-29日、バレンシア慈善文化センター、サロン・アルフォンソ・エル・マグナーニム。
トルバドゥール〜中世宮廷の愛の歌
 ランボー・ド・ヴァケイラ(1150頃-1207):
  Aras pot hom conoisser e proar
 ベルナール・ド・トローサ(13世紀):Ben volgra
 作曲者不詳:S'anc vos ame
 ランボー・ド・ヴァケイラ:
  Savis e fols, humils et ergulhos
 アイメリック・デ・ペギヤン(1175頃-1230頃):
  En greus pantais
 作曲者不詳:Amors, merce no saia
 ベルナール・ド・ヴァンタドルン(1130頃-1190頃):
  A! Tantas bonas chansos
 ペイレ・ヴィダル(1175頃-1210活動):
  S'ieu fos en cort
 ベレンギエ・デ・パラゾル(1150頃-1180?):Dona, la ienser
 ランボー・ド・ヴァケイラ:Kalenda maya
 ベレンギエ・デ・パラゾル:Aital dona
 ギロー・ド・ボルネイユ(1140頃-1200頃):Reis glorios
 ベルナール・ド・ヴァンタドルン:Can vei la lauzeta mover
 ペイレ・ヴィダル:Jes per temps
 ランボー・ド・ヴァケイラ:Aras pot hom conoisser e proar
 作曲者不詳:Tant es gay
 ランボー・ド・ヴァケイラ:
  Guerras ni platz no son bos/ No magrad'iverns
 ペール・カルドナル(1180頃-1278頃):Un sirventesc novel
 ベレンギエ・デ・パラゾル:De la iensor
 ペール・レーモン・ド・トロザ(13世紀):
  Atressi cum la candela
 ベレンギエ・デ・パラゾル:Tant m'abelis
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 録音:2000年6月8日-9日、バレンシア県シャティバ、サン・フェリウ・ゴシック礼拝堂。旧NAÏVE ESPANA(AUVIDIS IBERICA)AVI-8016からのレーベル移行再発売。
 スペインのカタルーニャとアラゴン地方は北イタリアと同様、フランク王国の時代から南フランスと深い関りを持っており、13世紀のアラゴン=カタルーニャ王ハイメ1世征服王(1208-1276)の宮廷は、南フランスで誕生したトルバドゥールの作品と歌人を取り込み、その中心地の一つとなって発展した。当アルバムには、その初期に聴かれたと考えられる作品が収録されている。
王宮の歌集(カンシオネロ・デ・パラシオ)
 フアン・デル・エンシーナ:
  愛の神がはしごをかけたなら(ビリャンシーコ)
 作曲者不詳:夜明けにおいで、いとしい人よ
 フアン・デル・エンシーナ:
  ああ、私は悲しい(ビリャンシーコ)/
  愛の神と運命の女神(ビリャンシーコ)/
  別れだ(エストランボーテ)/
  しずまらぬため息(カンシオン)/
  ペドロ、とても愛してるわ(ビリャンシーコ)/
 フアン・デ・レオン:
  ああ、どうしようもない(カンシオン)
 フアン・デル・エンシーナ:
  一緒に踊りましょう(ビリャンシーコ)/
  どれほど絶望しているのか?(バラード)/
  三着分取れるかしら?(コサウテ)/
 作曲者不詳:恋の痛みを感じるならば
 ガブリエル・メナ:悪い結婚をした花嫁(カンシオン)
 ペドロ・デ:ラガルト:
  ご婦人の皆様、お静かに(ビリャンシーコ)
 フアン・デル・エンシーナ:美しきご婦人(バラード)
 作曲者不詳:
  ディンディリーン(ビリャンシーコ)/
  ロドリーゴ・マルティネス(コサウテ)/
 アロンソ:だから、私はしない!(ビリャンシーコ)
 フアン・デル・エンシーナ:
  今日は飲み食おう(ビリャンシーコ)
ピラール・エステバン(Ms)
ジョセプ・エルナンデス(CT)
ジョセプ・ベネト、
ペドロ・カストロ(T)
ホセ・アントニオ・ロペス(B)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 録音:2003年10月31日、11月1-2日、バレンシア大学、サピエンシア礼拝堂。
ビセンテ・マルティン・イ・ソレール(1754-1806):
 サルスエラ「ラ・マドリレーニャ」(1778)
オルガ・ピタルク(S:ビオランテ)
ミケル・ラモン(Br:ビーボ)
アントニ・アラゴン
 (T:騎士ドン・レリオ)
パトリシア・リョレンス(S:メニカ)
サンティアゴ・サンタナ
 (Br:ファブリシオ)
リカルド・サンフアン
 (T:アンセルモ)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 録音:1995年11月20日-23日、バレンシア県アルムサフェス市文化センター。旧NAÏVE ESPANA(AUVIDIS IBERICA) AVI-8020 からのレーベル移行再発売。
 モーツァルトの「フィガロの結婚」(1786)と同時期に高い評価を得た歌劇「椿事」(1786)で知られるマルティン・イ・ソレールの若き日の作品で、おそらくサルスエラ第1作。ボーマルシェの「セビーリャの理髪師」(1775)の翻案かと思うほど、ストーリーの基本的な流れが共通しているところが興味深い。
エルスの神秘劇(15世紀)〜第二部[聖母被昇天祭]
  (1709年の記録書に基づく新版による)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス

 [ピラール・エステバン
  (S:天使)
 ジョルディ・アベリョ
  (CT:聖ジャウメ、天使)
 ジョセプ・ベネット
  (T:聖ジョアン、天使)
 ジョルディ・リカルド
  (Br:聖ペレ、聖トマス)
 カルレス・マグラネル、
 ジョルディ・コメーリャス、
 レネ・ボシュ(ヴィオール) 他]
ジェネラリタート・バレンシアcho.
 録音:2004年5月8日-10日、ラ・ベネフィセンシア文化センター、サル・アルフォンス・エル・マニャーニム。
 毎年8月14・15日のにスペイン、アリカンテ県エルス(エルチェ)の聖母教会で上演される有名な「エルスの神秘劇」。起源は15世紀にまで遡るとされ、口伝によって守られてきたこの神秘劇だが、ときにその内容が記録されており、現存する最古の記録書として1709年のものがエルチェ市古文書室に保管されている。
 当盤は、その1709年の記録書をもとに新版を作り、当時合せて演奏されたであろうタイプの楽曲を配して、聖母被昇天祭の当日に上演される「エルチェの神秘劇」の第2部(マリアが天に昇る)を収めたもの。現在現地で上演されているものを「トラディショナル・ヴァージョン」とするならば、こちらはさしずめ「ヒストリカル・ヴァージョン」であり、楽器を大胆に使用しながらも響きはすっきりしており、むしろモダンな印象すら受ける。古楽ファン必聴の一枚。録音も優秀。
ハープの旋律〜
 対立教皇ベネディクト13世(パパ・ルナ)時代の音楽

 ジャコブ・ド・サンルシュ[サンレーシュ]:
  旋律豊かなハープを(ヴィルレ;シャンティー写本)
 ジュアン・シモン・ド・アスプル[アスプロワ]&
  ジャック・ド・ノヨン:
  私は煙に包まれて(バラード;シャンティー写本)
 不詳:天気が良くなってきた(ヴィルレ;レイナ写本)
 不詳:さようなら(バラード;シャンティー写本)
 ヨハネス・デ・ヤヌア:
  私の優しい恋人は(ヴィルレ;シャンティー写本)
 ジャコブ・ド・サンルシュ:
  ここから逃げよう(バラード;シャンティー写本)/
  この麗しき季節に(ヴィルレ;モデナ写本)
 教皇の面前のミサ
  [不詳:キリエ(アプト写本)/
  ド・ペリゾ:グローリア(バルセロナ写本)/
  オルル:クレド(イヴレア写本/アプト写本)/
  不詳:サンクトゥス「弱きわれらを癒すおかた」/
  不詳:アニュス・デイ]
 B・ド・クリュニ:アポリニス・エクリプサトゥル
   [Apollinis eclipsatur](バルセロナ写本;モテット)
 不詳:デジェンティス・ヴィータ
   [Degentis vita](バルセロナ写本;モテット)
 不詳:純潔なる花に歓喜せよ(讃歌;
   バレンシアの聖クララ会の合唱歌集(15世紀編纂)から)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 [ピラール・エステバン(S)
 ホセ・エルナンデス・
  パストール(CT)
 ダヴィド・アンティク(笛)
 カルレス・マグラネル、
 ジョルディ・コメーヤス(フィドル)
 イグナシ・ジョルダ
  (Org、クラヴィシンバルム)
 パウ・バレステル
  (カリヨン、打楽器)
 フアン・マヌエル・ルビオ
  (ゴシック・ハープ、
  ハーディ=ガーディ)]
バレンシア自治州cho.
 録音:2005年1月14日-16日、バレンシア、文化福祉センター、アルフォンス・エル・マニャーニム・ホール。
 1377年、教皇グレゴリウス11世がローマに戻り、「アヴィニョン捕囚」は終わりを告げまたが、翌年教皇が没するとローマとアヴィニョンにそれぞれ教皇が立てられ、「教会大分裂」の時代が始った。アヴィニョンの教皇はローマ側から「対立教皇」と呼ばれたが、ベネディクト13世(在位1394-1423)はその二代目に当たる。彼はスペイン、アラゴン王国の貴族ルナ家の出身であったことから「パパ・ルナ」と呼ばれた。
 当時のアヴィニョンはカトリック圏の文化の中心地のひとつであり、音楽においてはいわゆる「アルス・スブティリオール」が花開いていた。アルバム・タイトルとなっている「ハープの旋律」(La Harpe de Melodie;「旋律豊かなハープを」とも訳される)は、ハープの形の楽譜に記された、アルス・スブティリオールを代表する作品の一つ。
スペイン・ルネサンスのクリスマス音楽
 不詳:
  羊飼いたちよ、言ってごらん(アンティフォナ)(+)/
  おいで、羊飼いたち
   (クリスマスの最初のビリャンシーコ)(+)/
  私は小麦色の娘(*)/喜べ、聖母よ(#)/
  エ・ラ・ドン・ドン(#)/聖母よ、めでたし(#)/
  リウ・リウ・チウ(#)
   (以上、カラブリア公爵家の歌集 から)
  Soleta i verge estich
   (ガンディア公爵家の歌集から)(*)
 マテオ・フレーチャ(1581-1553):
  エンサラーダ「ラ・ネグリーナ」(+)
 不詳:バレンシアのシビラ(巫女)の歌
  「Al jorn del judici」
  (14世紀のモノディと、カールセレス、
   アロンソによるポリフォニー曲を交互に演奏)(+)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
 録音:2004年11月23日、バルセロナ、カタルーニャ音楽堂、ライヴ(*)/2001年12月27-28日、バレンシア大学、サピエンシア礼拝堂(CDM-0203 より)(+)/1990年10月8日-11日、バレンシア県ヒレート、サン・エスペリト修道院( Dahiz, EGT 536 / Auvidis Ibérica [Naïve España] AVI-8017 より)(#)。
 未発表のライヴ録音と既発売録音からの編集盤。(#)のCDはいずれも現在入手困難となっている。
御婦人方に捧げる
 ジョゼプ・マルセート(1774頃活躍):
  新コントルダンス集
  [ラ・デレイタブレ/ラ・マス・リンダ/
   ラ・ブリリャンテ/ラ・カステリャーナ/
   ラ・アラゴネーサ/ラ・ビスカイナ/
   ラ・カタラーナ/ラ・バレンシアーナ/
   ラ・セビリャーナ/ラス・ヌエセス]
 ビセンテ・マルティン・イ・ソレール(1754-1806):
  御婦人方に捧げる12のイタリア語カンツォネッタ(*)
  [祈り/恩恵/希望/無邪気/愛と嫉妬/純朴/毅然/
   自然/果敢な娘/信頼/羊飼い娘/移り気]
  オペラ「喜びの島」(1795)から(*)
  [愛する胸に(アルメリアのアリア)/
   バラは咲き(アルメリアのロマンス)/
   毅然たる魂(アルメリアのアリア)]
 ブラス・デ・ラセルナ(1751-1816):
  独唱トナディーリャ「プラドの陰口」(*)
ラケル・ロヘンディオ(S;*)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
[バリー・サージェント、
 シャビエ・カラウ(Vn)
 カルレス・マグラネル(Vc)
 オクタビオ・ラフォウルカーデ(G)
 イグナシ・ジョルダ(Cemb)
 パウ・バレステル
 (カスタネット/打楽器)]
 録音:2005年11月21日、23日-24日、リリア、サングレ教会。
器楽演奏・重唱もまじえた、
 オール・スパニッシュ・キャストによる
  ビクトリアのレクィエム

 トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548-1611):
  死者のための聖務日課[Officium defunctorum](1605);
   わが魂は萎え[Taedet animam meam]
   死者のためのミサ[Missa pro defunctis]
   (レクィエム;6声)
    Introit: Requiem aeternam,Kyrie,
    Graduale: Requiem aeternam,
    Offertorium: Domine Jesu Christe,
    Sanctus - Benedictus,
    Agnus Dei,Communio: Lux aeterna
   わがハープは悲しみの調べに変わり
    [Versa est in luctum](葬送モテット)
   われを解き放ちたまえ[Libera me]
    (レスポンソリウム)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
[エリーザ・フランゼッティ、
 ピラール・エステバン(S)
 アリシア・ベリ(A)
 ジョゼプ・ベネート(T)
 ペドロ・カストロ(T)
 トマス・マシェ(B)
 ジョルディ・コメーリャス(Va)
 ダヴィド・アンティク(Fl)
 パコ・ルビオ
  (ツィンク[コルネット])
 マリア・クリソル(Fg)
 ジョルディ・ジメーネス、
 エリース・エルナンディス
 (サックバット)
 イグナシ・ジョルダ(Org)
 パウ・バレステル(打楽器)]
バレンシア自治州cho.
 録音:2005年11月29日、バレンシア文化福祉センター、アルフォンソ寛大王ホール、ライヴ。
 「スペイン・ルネサンス・ポリフォニー音楽の最高傑作であるビクトリアのレクィエムは録音にも恵まれており、タリス・スコラーズ(Gimell)、マニフィカト(Linn)、シックスティーン(Coro)の名盤が有名ですが、この新録音はそれら英国勢による『透明で精緻なア・カペラ』(シックスティーン盤には控えめな楽器重複がありましたが)とはまったく趣が異なります。
  冒頭、教会の鐘の音に続いて『わが魂は萎え』が管楽器と打楽器によって荘重に奏でられ、やがて合唱に引き継がれます。「死者のためのミサ」に入ってからも楽器の重複は続き、所々で重唱と合唱が交代して音楽にコントラストを作り出していきます。『われを解き放ちたまえ』は、重唱・合唱・管楽器・打楽器による壮麗な演奏の後、重唱が静かに『キリエ・エレイソン』と唱えて全曲が閉じられ、しばしの沈黙の後で拍手が湧き起こります。
  英国勢の演奏にみられる透明さとは異質の、どこかくぐもったような、香の煙と匂いがたちこめたような音楽であり、スペインの古い聖堂で行われる大規模な葬儀を思い起こさせます。やはりビクトリアはタリスやバードとは違うのだな、とあらためて納得させられました。」(金田敏也)
ボルジア〜教皇アレクサンデル6世の時代の音楽
 [世俗的ビリャンシーコ]
 フアン・デル・エンシーナ(1468-1529/1530):
  支配する者とされる者/わが自由は静けさのうちに/
  この世のすべての善きこと/取り換えてしまうほうがよい
 不詳:甘美なる愛の炎/私は恋する若い娘/少女と葡萄畑
 アロンソ:快楽と熟慮
 バルトロメオ・トロンボンチーノ(1470頃-1535以降):
  彼女の愛する人にではなく(器楽)
 フアン・デ・ウレーデ(1430頃-1482以降):
  これほどの苦しみはかつてなく
 [ミサ]
 フランシスコ・デ・ペニャローサ(1470頃-1521):
  ミサ「これほどの苦しみはかつてなく」
 [モテット]
 ジョスカン・デプレ(1440頃-1521):
  おお主、イエス・キリスト(器楽)/
  喜べ、キリストの御母なる処女
 [世俗的ビリャンシーコ](「王宮の歌集」から)
 不詳:めでたし、恩寵に満てる処女
 フアン・デル・エンシーナ:私はもはや信じたくない
 ペドロ・デ・エスコバール(1465頃-1535頃):
  比類なく恵まれたる処女
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・デ・ミニストレルス
[ルース・ロシケ(S)
 ダビッド・アンティク、
 フェルナンド・パス
 (リコーダー)
 フランシスコ・ルビオ
 (コルネット[ツィンク])
 ラモン・ペレス、エリアス・
  エルナンディス
 (サックバット)
 カルレス・マグラネル、
 レネー・ボシュ
 (ソプラノ・ヴィオル、
  バス・ヴィオル)
 エウラリア・エスピネート
 (アルト・ヴィオル)
 ジョルディ・コメーリャス
 (テナー・ヴィオル)
 ミゲル・アンヘル・
  ロドリーゲス(Vn)
 オクタビオ・
  ラフォウルカーデ
 (ビウエラ)
 イグナジ・ジュルダ(Org)
 パウ・バイェステ(Perc)]
バレンシア自治州cho.
 録音:2000年6月30日、7月1日-2日、スペイン、バレンシア県トーレント、エル・アウディトリ/2000年8月13-14日、スペイン、バレンシア県ハティバ、聖フェリウ礼拝堂。旧 Auvidis Ibérica [Naïve España] レーベル AVI-8026 および AVI-8027(いずれも廃盤)からのレーベル移行編集盤。
 スペイン、バレンシアの町ハティバに生まれ、権謀術数で教皇に上りつめ、強欲・好色・贅沢のかぎりを尽くす一方で芸術家を保護したアレクサンデル6世(本名ロデリク・ランソル→ロドリーゴ・ボルジア)の教皇時代のスペイン音楽アンソロジー。
アントニオ・リテレス(1673-1747):
  オペラ「四大元素」(イタリアの様式による)
イサベル・モナール
(S;空気)
パトリシア・ヨレンス
(S;土)
エストレーリャ・
 エステベス(S;火)
オルガ・ピタルク
(S;水、時)
シ=チャオ・トゥ
(CT;曙光)
ミケル・ラモン(Br)
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・
 デ・ミニストレルス
 録音:1994年2月4日-7日、バレンシア音楽堂。旧 Auvidis Ibérica [Naïve España] レーベル AVI-8019(廃盤)のレーベル移行再発売。
 マヨルカ島に生まれスペインとポルトガルで活躍した作曲家アントニオ・リテレス(・カリオン)が、メディーナ・デ・ラス・トーレス公夫人の誕生日のために書いたオペラ。副題にあるとおり、当時の国際基準であったイタリアの書法で作曲されているが、音楽には独特の魅力と美しさがある。
ラ・スパーニャ〜
 スペイン・ルネサンス舞曲集

 不詳/ディエゴ・オルティス:
  「装飾変奏論」(1553)から
   [ラ・スパーニャによるレセルカーダ/
    パッサメッツォ・アンティコ/
    ロマネスカ/フォリア]
 ルイス・ミラン:
  「ビウエラ音楽集」(1535)から
   [パバーナ/ガリャルダ]
 ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ:
  「リュート曲集」(1508)から
   [カラータ・アラ・スパニュオーラ/
    ピーヴァ]
 チェーザレ・ネグリ:
  「愛の恵み」(1602)から
   [幸福なオーストリー/
    ビリャンシーコとスパニョレット/
    カナリオ]
 ファブリツィオ・カローソ:
  「イル・バッラリーノ」(1577)から
   [バレット「私の恋人」/
    カスティーリャのカスカルダ/
    バレット「恋人コスタンテ」/
    スパニョレッタ/カナリオ]
 ヴィンチェンツォ・カピローラ:
  スパーニャ・トゥタ・
   デ・フージェ(1520)
 アントニオ・デ・カベソン:
  「音楽作品集」(1578)から
   [パバーナ
     「ラ・ダーメ・レ・デマンダ」/
    ミラノのガリャルダ]
 ミヒャエル・プレトリウス:
  「テルプシコーレ」(1612)から
   [スパニョレッタ/ラ・カナリエ]
 ジュリオ・チェーザレ・バルベッタ:
  「リュート曲集」(1585)
    〜モレスカ「レ・カナリエ」
 フランチェスコ・スピナチーノ:
  「リュート曲集」(1507)
   〜ラ・スパーニャ(バス・ダンス)
 不詳/ルイス・デ・ナルバエス:
  「デルフィンの曲集」(1538)
   〜「牛の番」によるディフェレンシアス
 不詳:「王宮の歌集」から
  [わが愛する三人のモーロ娘/
   ロドリーゴ・マルティネス]
カルレス・マグラネル指揮
カペーリャ・
 デ・ミニストレルス
[ダビド・アンティク(笛)
 パコ・ルビオ(ツィンク)
 カルレス・マグラネル
 (ソプラノ・ヴィオル)
 ジョルディ・コメーリャス
 (テナー・ヴィオル)
 リシャニア・フェルナンデス
 (バス・ヴィオル)
 フアン・マヌエル・ルビオ
 (Hp/サンフォーニャ/
  ウードG)
 オクタビオ・ラフルカーデ
 (G/ビウエラ)
 パウ・バリェステル
 (Perc)
 イグナシ・ジョルダ
 (Org/Cemb)]
 録音:2006年1月25日-28日、スペイン、リリア、聖血教会。


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