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1CDあたり¥2625(税抜¥2500)
(SACDハイブリッド盤も同価格)




 Hänsslerレーベルの社長を務めたギュンター・ヘンスラー氏が、退社後2004年1月に新たに設立したレーベル(ヘンスラー社との関係は無し)。レーベル・ロゴの隣にも「Edition Günter Hänssler」の文字が輝き、その自信を窺わせる。
カール・シュターミッツ(カレル・スタミツ;1756-1801):
 ヴィオラ・ダモーレ協奏曲第1番 ニ長調
 ヴィオラ・ダモーレ協奏曲第2番 ニ長調
 ヴィオラ・ダモーレと伴奏合奏によるソナタ 変ホ長調
グンター・トイフェル
 (ヴィオラ・ダモーレ)
トーマス・ファイ指揮
ハイデルベルクso.
 録音:2002年12月、2003年1月。
 モーツァルトとほぼ同世代の作曲家シュターミッツ。渋い中に独特の艶やかさがあるヴィオラ・ダモーレの音色がとても心地よい。グンター・トイフェルはシュトゥットガルト放送交響楽団のヴィオラ奏者で、珍しいヴィオラ・ダモーレの演奏家としても知られている。ファイの伴奏も古楽的要素を取り入れている。
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.1
 [第5番 ニ長調K.175/第6番 変ロ長調K.238/
  第8番 ハ長調K.246]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.2
 [第9番 変ホ長調K.271/第19番 ヘ長調K.459]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.3
 [第11番 ヘ長調K.413/第12番 イ長調K.414/
  第13番 ハ長調K.415]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.4
 [第14番 変ホ長調K.449/第15番 変ロ長調K.450/
  第16番 ニ長調K.451]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.5
 [第17番 ト長調K.453/第18番 変ロ長調K.456]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.6
 [第20番 ニ短調K.466/第21番 ハ長調K.467]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.7
 [第22番 変ホ長調K.482/第23番 イ長調K.488]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.8
 [第24番 ハ短調K.491/第25番 ハ長調K.503]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 Vol.9
 [第26番 ニ長調K.537「戴冠式」/第27番 変ロ長調K.595]
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
PH-04011

(9CD)
6.5CD価格
モーツァルト:ピアノ協奏曲全集 BOX
 PH-04002〜04010のセット
ルドルフ・ブッフビンダー(P)指揮
ウィーンso.
 以前CALIGから発売されていたが、同レーベルの活動停止に伴い短期間で入手不可能となっていた録音。待望の復活となる。
 生まれはチェコながらウィーンで学び、ウィーンで地道に活躍を続け、今やウィーンの最も正統的ピアニストと言って良いブッフビンダー。1946年生まれだから、現在最も脂の乗り切った時期であり、 その評価も近年うなぎ登り。この全集も初回発売時に短期間で廃盤にならなければもっとスタンダードな名声を確率出来たであろう優秀な物で、正面から曲に立ち向かいつつも、彼がやりたいことは全て表現されているのではと思わせる爽快感がある。BOXはお買い得な価格でご提供。
モーツァルト:
 3台のピアノのための協奏曲 ヘ長調 K.242
 2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365
 2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448
ヴォルフガング・ブルンナー(Fp)指揮
フローリアン・ビルザク、
レオノーレ・フォン・シュトラウス(Fp)
ザルツブルガー・ホーフムジーク
 録音:2003年7月2-3日、9月27日。
 複数のフォルテピアノを用いたモーツァルトの作品集。ブルンナーとビルザクは共にウィーン、アントン・ヴァルター製フォルテピアノ・モデルの複製を使用。シュトラウスはケンニッケ・モデルの複製を使用。ザルツブルガー・ホフムジーク(直訳すればザルツブルグ宮廷楽団)のすっきりとした音楽作りも好ましい。
モーツァルト:ミサ ハ長調 K.257「大ミサ」 他 バーバラ・シュリック(S)
エリカ・シュミット=
 ヴァレンティン(A)
クレメンス・ビーバー(T)
トーマス・クヴァストホフ(Br)
クラウス・クヌッベン指揮
ケルン・ギュルツェニヒco.
リンブルク大聖堂少年cho.
ショパン:
 ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21(*)/
 幻想曲 ヘ短調 Op.49(*)
レスピーギ:交響詩「ローマの松」(+)
シューラ・チェルカスキー(P;*)
ルドルフ・ケンペ指揮
RPO
 原盤:RAEDER'S DIGEST。録音:1966年(*)、1964年(+)。
 リーダーズ・ダイジェスト録音の復活。ケンペに覇気が漲っていたロイヤルPO時代の代表的録音として知られているもの。チェルカスキーの参加した2曲は、リーダーズ・ダイジェストの音源を多く復刻したCHESKYからはCD化されておらず、久々のCD再発となる。
シューベルト:ミサ第6番 変ホ長調 D.950 カミッラ・ニールンド(S)
メヒトヒルト・ゲオルク(A)
アンドレアス・ワーグナー、
アンドレアス・シューリスト(T)
ヨハネス・マンノス(B)
ハイコ・ジーメンス指揮
ミュンヘンso.
ミュンヘン・モテットcho.
 フィンランドのソプラノ、カミッラ・ニールンドは、1999年からドレスデン国立歌劇場に在籍、シュトラウスなどで評判を上げており、2004年11月のラトル指揮ベルリン・フィルの「フイデリオ」ではレオノーレ役を歌う予定。ハイコ・ジーメンスは北ドイツのシュレスヴィヒ=ホルシュタイン生まれのドイツの指揮者。1998年からミュンヘン・モテット合唱団の指揮者を務めている。
PH-04017

(2CD)
ヨゼフ・シュミット〜生誕百周年記念アルバム ヨゼフ・シュミット(T)
 ヨゼフ・シュミット(1904-1942)は、現在ウクライナに属するルーマニアの小さな町で生まれた歌手。ベルリンのラジオで歌ったところ人気が出て、ドイツを中心に活躍、アメリカ・ツアーまで行うほどの売れっ子になった。しかしユダヤ系であったため、ナチスの迫害から逃れ合衆国に亡命しようとしたもののうまく行かず、スイスの難民キャンプでわずか38歳で亡くなってしまった。多数の録音を残したため、彼の歌声は特にドイツで戦後も根強い人気が続いているが、亡命が成功していたらショービジネス界で華々しく活躍していのは間違いなかったであろう。
ヴィヴァルディ:
 グローリア RV.589(*)
 サルヴェ・レジナ RV.617(+)
 スターバト・マーテル RV.621(#)
マルタ・フィローヴァ(S;*)
マルタ・ベナコヴァー(Ms;*)
タデウシュ・ストルガワ指揮(*)
カルメラ・アポッローニオ、
ダグマール・マシュコヴァー(S;+)
エリザベッタ・
 アンドレアーニ(A;+)
ウラジミール・ドレジャル(T;+)
イジー・カレンドツスキ(B;+)
フランチェスコ・ファンナ指揮(+)
イングリット・ハーバーマン(S;#)
マルタ・ベナコヴァー(Ms;#)
クルト・アツェスベルガー(T;#)
ペテル・ミクラーシュ(B;#)
マルティン・ジークハルト指揮(#)
ヴィルトゥオージ・ディ・プラハ
プラハ室内cho.
 録音:1995年(*/#)/1991年(+)。
 ヴィヴァルディの宗教曲の中でもポピュラーな3曲をまとめた好企画。指揮者、ソリストはマチマチだが、オーケストラと合唱団は同じ。モダーン楽器の品良いヴィヴァルディが好みならこれはいけるはず。タデウシュ・ストルガワは映画「戦場のピアニスト」で音楽の指揮を担当した人。
魂を揺さぶる音楽〜おお、大いなる秘蹟
 ブスト:アヴェ・マリア(*)
 パレストリーナ:教皇マルチェルスのミサ〜キリエ(+)
 ラッスス:ミサ「美しいアンフィトリ」〜アニュス・デイ(+)
 ラインベルガー:オルガン・ソナタ第1番〜アンダンテ
 ローリゼン:おお、大いなる秘蹟(*)/ディレトン(*)
 フォーレ:レクイエム〜ピエ・イエズ(+)
 J.S.バッハ:カンタータ第147番〜主よ、人の望みの喜びよ
 シューベルト:アヴェ・マリア D.839
 ペルゴレージ:スターバト・マーテル〜
   [スターバト・マーテル/クユス・アニマム・ジェメンテン]
 ローリゼン:おお、光より生まれし光(*)
 キリレス・クレーク(1889-1962)クレーク:
  ターベティ・ラウリ(詩篇103による)(*)
 スナイダー:愛あるところ
 伝承曲:茉莉花(江蘇地方の歌)(#)/花落ちて(広東の歌)(#)
ヨーゼフ・ハンセン
 指揮アッカント(cho.)(*)
ジェレミー・サマリー指揮
オックスフォード・カメラータ(+)、
スコラ・カントルム・
 オヴ・オックスフォード
ラン・ラオ(S;#) 他
 ルネサンスから現代まで、魂を揺さぶる音楽ばかりを集めたアルバム。20世紀の最後の10年に現われて瞬く間に合唱ファンを虜にしたローリゼン、そしてブストの作品の清澄な響き、さらにいまや音楽の宝庫であるエストニアの作曲家クレーク)の心洗われる作品、という心憎いまでの選曲。合唱曲やオルガン曲に加え、ラストの2曲ではラン・ラオの美しいソプラノで中国歌曲まで楽しめる。ベートーヴェンやニーチェ、ショーペンハウエルなど大芸術家や哲学者の音楽へのオマージュと心象風景の写真を収めた上製ブックレット付き。プレゼントにも最適。
ヤナーチェク:弦楽のための組曲/弦楽のための牧歌
ドヴォルザーク:弦楽のためのノットゥルノ ロ長調 Op.40
パトリック・シュトループ指揮
アルカータ・シュトゥットガルト
 録音:2004年7月。
 ヤナーチェクとドヴォルザークの比較的珍しい弦楽合奏作品集。パトリック・シュトループは1947年生まれのドイツの指揮者で、アルカータ・シュトゥットガルトは彼が創設した弦楽アンサンブル。
ギター協奏曲&ソナタ集
 カステルヌォーヴォ=テデスコ:協奏曲第1番 ニ長調 Op.39
 トゥリーナ:ギター・ソナタ Op.61
 ハイドン:ギターと弦楽のための協奏曲 ニ長調
 ソル:グランド・ソロ Op.14
フリーデマン・ウットゥケ(G)
二コラシュ・パスケ指揮
ハンガリーco.
イーゴリ・ジューコフ指揮
新モスクワco.
 録音:1993年10月、1996年9月。
 ウットゥケの洗練された語り口、早すぎず遅すぎずのテンポ、しかも弾き崩すようなことは決してしないオーソドックスな演奏が楽曲本来の魅力を引き立てているのがこの録音の一番の魅力といえる。協奏曲→独奏→協奏曲→独奏、時代的には「新」→「旧」としたプログラムでアルバムのまとまりは一層増している。共演者として他のアーティストから人気が高いのもこのCDを聴いたならなるほど頷けるはず。ハイドンの協奏曲のオリジナルは「リュートと弦楽」という編成だが、ギターの特性にあわせたウットゥケの編曲によって実に楽しい聴きものになっている。
イタリアのギター協奏曲集
 カルッリ:ギター協奏曲 イ長調
 パガニーニ:ギターと弦楽のためのロマンス イ短調
 ヴィヴァルディ:ギター協奏曲 ニ長調
 ボッケリーニ:ギターと弦楽四重奏のための五重奏曲 ホ短調
フリーデマン・ウットゥケ(G)
イーゴリ・ジューコフ指揮
新モスクワco.
 録音:1992年、1993年。
 ヴィヴァルディからカルッリに至るおよそ200年ほどのイタリアのギター協奏曲を集めたアルバム。かねてより共演を重ねてきたソリストと指揮者、管弦楽が一体となったオーソドックスで爽やかな演奏を楽しめる。
スペイン舞曲集
 グラナドス:スペイン舞曲集 Op.37 No.5
 アルベニス:アストゥリアス Op.47 No.5
 ソル:魔笛の主題による変奏曲
 グランド・ソロ Op.14
 ウェドリヒ:ギター・ソナタ
 ペルナンブーコ:マシセ・チョーロ
 プホル:悲しみのプレリュード
フリーデマン・ウットゥケ(G)
 録音:1995年6月、2004年10月。
 スペインと南米(ブラジル、アルゼンチン)の作曲家の作品を聴き比べることができるアルバム。ペルナンブーコやプホルの南米組の曲は、スペインの作品の暗いパッションとはまた異なった純化されたメランコリーを帯びていて、それがウィットゥケのテンペラメントと殊更に合っているようだ。
コユンババ
 ドメニコーニ:コユンババ
 ヴィラ=ロボス:5つの前奏曲
 トゥリーナ:ギターのためのソナタ Op.61
 グラナドス:スペイン舞曲第5番
フリーデマン・ウットゥケ(G)
 録音:1997年、1999年、2003年。
 20世紀も押し迫った1990年代にわが国に紹介され、以後ギターソロの定番名曲となったのが、ここで演奏されている「コユンババ」。コユンババとはトルコに実在した隠者の名で、寄せては返すフレーズの繰り返しが心地よい瞑想に誘うかのよう。新時代の名曲をドイツの名ギタリスト、ウットゥケの端正な演奏が引き立てる。
クレンケSQ〜
 モーツァルト:弦楽四重奏曲集 Vol.1

 [第14番 ト長調 K.387(*)/第15番 ニ短調 K.421(*)]
クレンケSQ
クレンケSQ〜
 モーツァルト:弦楽四重奏曲集 Vol.2

 [第17番 変ロ長調 KV.458「狩」/
  第16番 変ホ長調 KV.428]
クレンケSQ
クレンケSQ〜
 モーツァルト:弦楽四重奏曲集 Vol.3

 [第18番 イ長調 KV.464/
  第19番 ハ長調 KV.465「不協和音」]
クレンケSQ
モーツァルト:
 弦楽四重奏曲第20番 ニ長調 KV.499
 弦楽四重奏曲第21番 ニ長調 KV.575
  「プロシャ王第1番」
クレンケSQ
[アンネグレート・
  クレンケ(Vn1)
 ベアーテ・ハルトマン(Vn2)
 イヴォンヌ・ウーレマン(Va)
 ルート・
  カルテンホイザー(Vc)]
 ハイドン・セット(PH-04032)につづいて、クレンケ・カルテットのモーツァルトに最新作が登場する。巧みな転調と短調のアクセントが効いたアレグレットや、内省的で奥深いアダージョの魅力で存在感を放つ第20番。被献呈者のプロシャ王がよくしたチェロを念頭に書かれていることや、シンプルで洗練された様式に特徴がある第21番。
 クレンケ四重奏団は、メンバーすべてがワイマールのフランツ・リスト音楽大学で学んだ麗しき女性たちによって1994年に結成されたアンサンブル。演奏の美しさはもちろん、ヴィジュアル面でも注目される団体。
PH-04032

(3CD)
クレンケSQ〜
 モーツァルト:弦楽四重奏曲集 Vol.1-3 BOX

[第14番 ト長調 KV.387 (*)/第15番 ニ短調 KV.421(*)/
 第16番 変ホ長調 KV.428/
 第17番 変ロ長調 KV.458「狩」/
 第18番 イ長調 KV.464/
 第19番 ハ長調 KV.465「不協和音」]
クレンケSQ
[アンネグレート・
  クレンケ(Vn1)
 ベアーテ・ハルトマン(Vn2)
 イヴォンヌ・ウーレマン(Va)
 ルート・
  カルテンホイザー(Vc)]
 録音:2004年2月&4月(*)/他。
 クレンケ四重奏団はワイマールのリスト音楽院を卒業した女性4人によるアンサンブル。1994年にデビューし、着実に力をつけている。驚くほど瑞々しい音色と透明感の優った、甘い音色としなやかな感性が光る繊細な演奏。
ルドルフ・ショック〜最も美しいオペラ歌手(1947-1953)
 モーツァルト:「魔笛」〜なんと美しい絵姿
 ビゼー:「カルメン」〜[花の歌/私はそこに母を見て]
 チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜
   どこへ行ってしまったのか、私の青春の黄金の日々よ
 リムスキー=コルサコフ:「サトコ」〜インド人の歌
 オッフェンバック:「ホフマン物語」〜
   [クラインザックの伝説/ああ、わが魂がどれほど]
 ヴェルディ:「トロヴァトーレ」〜
   [ただお前にだけわが心は慄く/見よ、薪の恐ろしい火を]
 マスカーニ:「友人フリッツ」〜真っ赤に熟れて珠のよう
 プッチーニ:
  「トスカ」〜星は光りぬ
  「トゥーランドット」〜[泣くな、リュー/誰も寝てはならぬ]
 マスネ:「マノン」〜目を閉じると
 マイアベーア:「アフリカの女」〜おお海から現われた楽園よ
 フロトー:「マルタ」〜ああ、かくも素直で愛らしい
 ロルツィング:
  「ウンディーネ」〜父、母、姉妹、兄弟よ
  「ロシア皇帝と船大工」〜さようなら、私の浮気な娘よ
ルドルフ・ショック(T)
ヴィルヘルム・シュヒター指揮
ベルリン・ドイツオペラo.
ワルター・ススキンド指揮LPO他
 録音:1947-1953年。
 1950年代にドイツ系テノールとして大変な人気を誇ったルドルフ・ショックがまさに成功の階段を駆け上りつつあった時代の貴重なオペラ・アリア集。後に彼はその恵まれた容姿を活かしてスクリーンやブラウン管に活躍の場を替えていったが、このCDではオペラ歌手としてのショックの魅力をたっぷりと味わえる。有名曲目白押しの選曲でドイツ・オペラ界を席巻した甘いテナーを聴けるなんとも贅沢なアルバム。
祝いの時のための音楽
 シャルパンティエ:勝利の行進曲
 ヴェルディ:歌劇「アイーダ」〜エジプトの栄光
 ヴィヴァルディ:
  2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV.537〜アレグロ
 サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン(*)/サパテアード(*)
 チャイコフスキー:「なつかしい土地の思い出」〜メロディー(*)
 ドルドラ:思い出(*)
 ラフ:カヴァティーナ Op.85 No.3(*)
 ポンセ:エストレリータ(*)
 クライスラー:愛の喜び(*)/愛の悲しみ(*)/美しいロスマリン(*)
 イウィエ(+)/チキート/エルサレム/ンバン・サンバ/
 ニコシ・シケレラ/3つのアフリカのゴスペル(#)
 モーツアルト:ラウダーテ・ドミヌム K.339
 メンデルスゾーン:結婚行進曲
パトリス・フォンタナローザ(Vn;*)
ココ・ムバシ(歌;+) 他
ダグラス・ガムリー指揮
シンフォニア・オブ・ロンドン
 お祝いのシーンにふさわしい名旋律バロックの壮麗な行進曲に始まり、サラサーテやクライスラーの甘美なメロディをはさんでメンデルスゾーンの結婚行進曲で結ばれるハレの場にふさわしい名曲コレクション。(+)から(#)まではアフリカンテイストやラテンなどのワールドミュージックで思いっきりリラックス。
パラディージ・グローリア〜スターバト・マーテル
 プーランク:スターバト・マーテル(1950)(*)
 シマノフスキ:スターバト・マーテル(1925/1926)(*)
 ペンデレツキ:
  スターバト・マーテル(ルカ受難曲 より;1962)(+)
 リーム:
  スターバト・マーテル(デウス・パッスス より;1999/2000)(#)
ジョルジナ・フォン・ベンツァ(S)
ヴィオレッタ・ウルマーナ、
イリス・フェルミリオン(Ms)
ビルギット・レメート(A)
ファビオ・プレヴィアティ(Br)
マルチェッロ・ヴィオッティ指揮(*)
クシシュトフ・ペンデレツキ指揮(+)
ヘルムート・リリング指揮(#)
ミュンヘン放送o.
バイエルン放送cho.
 録音:2000年3月(*)、2001年4月(+)、2002年2月(#)。
 聖年西暦2000年に行われ大成功を収めたコンサートシリーズ「パラディージ・グローリア(天国の栄光)」の演目から「スターバト・マーテル」を集めたアルバム。当時ミュンヘン放送管弦楽団の首席指揮者だったヴィオッティが主となり、リリングやペンデレツキ、若杉弘らとともに20世紀の宗教音楽に光を当て、大きな話題となった。戦争に苦しんだ20世紀を反映したプーランクの作品、ポーランド語テクストを用いたシマノフスキ作品、ア・カペラのペンデレツキ作品、リームの無調作の4作品を収録。
 ヴィオッティはフェニーチェ劇場との来日公演を控えた2005年2月に倒れ不帰の人となり、多くの音楽ファンが彼の死を悼んだ。
パラディージ・グローリア〜詩篇
 ツェムリンスキー:
  合唱と管弦楽のための13の詩篇 Op.24(1935)(*)
 マルケヴィチ:
  詩篇/テヒリム(ソプラノと管弦楽のための(1933)(+)
 コルンゴルト:過ぎ越しの日の詩篇 Op.30
   (ソプラノ、合唱と管弦楽のための;1941)(#)
 ブロッホ:
  詩篇22(バリトンと室内管弦楽のための;1913/1914)(**)
エレーナ・プロキナ、
エミリー・マギー(S)
ヴァンサン・ル・テシール(Br)
ペーター・ルジッカ指揮(*)
ミュンヘン放送o.(*)
ベルリン放送cho.(*)
ペーター・ルンデル指揮(+)
マルチェロ・ヴィオッティ指揮(#/**)
バイエルン放送cho.(#)
 録音:2003年3-10月。
 マーラーやショスタコーヴィッチの音楽と同じDNAを感じさせるツェムリンスキー、激烈な表現力のマルケヴィッチ作品、宗教曲でありながら後期ロマン派の爛熟した響きが溢れ出るコルンゴルト、ロマン・ロランにささげられたユダヤ的色彩に特徴があるブロッホの作品。
PH-04037

(3CD)
パラディージ・グローリア
 フランク・マルタン(1890-1974):
  オラトリオ「地には平和を」(1944)(*)
  カンタータ「ピラト」(1964)(+)
  カンタータ「ゴルゴタの丘」(#)
クリスティーネ・ブッフェル(S)
マルチェロ・ヴィオッティ指揮(*/#)
ウルフ・シルマー指揮(+)
ミュンヘン放送o.
バイエルン放送cho. 他
 録音:2000年(*)、2002年(+/#)、ライヴ。
 20世紀の宗教音楽に光を当てるコンサート・シリーズ。スイス生まれのマルタンの主要な宗教音楽作品が収められている。印象派、12音技法を経て独自の思索性の強い世界を構築した作曲家の暗いパッションは、第二次世界大戦終了の日を期して放送された「地には平和を」から、最後に書いたオラトリオ「ピラト」まで一貫して流れている。
パトリス・フォンタナローザ〜
 ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン小品集

 マヌエル・ポンセ(1882-1948):エストレリータ
 クライスラー(1875-1962):愛の悲しみ
 サラサーテ(1844-1908):
  ツィゴイネルヴァイゼン Op.20 No.1
 レハール(1870-1948):
  「メリー・ウィドウ」
   〜Lippen schweigen s'flustern Geigen /
  パガニーニの主題による幻想曲
 クライスラー:美しきロスマリン
 サラサーテ:スペイン舞曲集 Op.23
  〜第2曲「サパテアード」
 ドルドラ(1868-1944):思い出 ニ長調
 ドヴォルザーク(1841-1904):
  我が母の教え給いし歌Op.55 No.4
 ラフ(1822-1882):カヴァティーナ ニ長調Op.85
 チャイコフスキー(1840-1893):
  メロディ Op.42 No.3
 マルティーニ(1741-1816):愛の喜び
パトリス・フォンタナローザ(Vn)
ダグラス・ギャムリー指揮
シンフォニア・オヴ・ロンドン
J.S.バッハ:
 カンタータ「われら汝に感謝す、神よ、われら感謝す」BWV.29〜
  シンフォニア
 カンタータ「わが心は血の海に泳ぐ」BWV.199
 復活祭オラトリオ BWV.249〜[シンフォニア/アダージョ/アレグロ]
 カンタータ「すべての地にて歓呼して神を迎えよ」BWV.51
ドリス・ハーゲル(S)
セイチェント
 録音:2002年10月6日-8日。
 セイチェントはその名(「600年代」)が示す通り、17世紀のバロック音楽を中心に活動する古楽グループ。彼らの実力が極めて高いことは、冒頭、カンタータBWV.29のシンフォニアのパリッとした鳴りとワクワクするような運動を聴くだけですぐわかる。指揮者なしだが、楽想はみごとなまでに統率されている。
モニク・アース
 ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調(*)
 ドビュッシー:トッカータ第3番(*)
 バルトーク:ソナチネ(*)
 ルーセル:ピアノのための3つの小品(*)
 ラヴェル:ボレロ(+)
モニク・アース(P)
ハンス・シュミット=
 イッセルシュテット指揮
ハンブルク北西ドイツ放送so.(*)
モーリス・ラヴェル指揮
コンセール・ラムルーo.(+)
 録音:1949年(*)/1930年(+)。
 ラヴェルの演奏に定評のあったモニク・アース(1909-1987)がシュミット=イッセルシュテットと共演。
マーラー:交響曲「大地の歌」 シャシュティン・トゥールボリ
(キルステン・トルボルイ)(Ms)
チャールズ・クルマン(T)
ブルーノ・ワルター指揮
VPO
 録音:1936年5月24日。
 いわずと知れた、戦前のワルター&ウィーン・フィルの伝説的名盤の新復刻。
グリゴリ・フリート:モノ・オペラ「アンネ・フランクの日記」 サンドラ・
 シュヴァルツハウプト(S)
ハンス・デッカート指揮
エムスラント・アンサンブル
 録音:2003年11月。
 ナチス・ドイツ下のオランダで逃避生活を余儀なくされるなかで綴られた、余りにも有名な日記をテクストとして作曲された独唱オペラの、世界初録音。作曲者のフリート自身も旧ソ連のラーゲリに送られたという経験の持ち主だが、ロシアン・モダニズムの伝統も反映した音楽は思ったほど重くはない。
 ソプラノのシュヴァルツハウプトはクラシック界での活躍に止まらず、ポップスのジャンルでもチャートの50位以内にランクするほどの多芸な歌手。ここでは多感な少女の感情の動きを饒舌感なく描き出している。
ベートーヴェン:
 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」(*)/
 序曲「コリオラン」(+)/
チャイコフスキー:組曲第3番 ト長調 Op.55〜主題と変奏
カール・シューリヒト指揮
BPO
 録音:1941年(*)/1943年(+)/1934年(#)。SPからの復刻。
モーツァルト:
 交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
フャリャ:スペインの夜の庭
ストラヴィンスキー:ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ
ジャクリーヌ・ブランカール(P)他
エルネスト・アンセルメ指揮
スイス・ロマンドo.
 録音:1942年。SPからの復刻。
 珍しいアンセルメのモーツァルト。
モーツァルト:
 交響曲第35番 K.384「ハフナー」/
 交響曲第28番 K.200/
 歌劇「劇場支配人」K.486(全曲)(*)
バーバラ・キルダフ(S;*)
エディト・ヴィーンス(S;*)
デオン・ファン・デア・ヴァルト(T;*)
グイン・ハウエル(B;*)
フェルディナント・ライトナー指揮
バイエルン放送so.
 録音:1989年6月、ヴュルツブルク宮殿皇帝の間。「ハフナー」には1989年(EN LARMES ELS-04-510)と1988年(000 CLASSICS TH-071)とされる2つの音盤が出ていたが、それぞれ今回と同一演奏の可能性もある。
 ヴァントと同年生まれのドイツの巨匠ライトナーが振る得意のモーツァルト。重厚にして肉声部が充実、なおかつヒューマンな味わいは確かに当時「ブルーノ・ワルターの再来」と騒がれただけはある。味わい深いサウンドも魅力。そしてさらに注目は劇場支配人で、全曲が収録されている。1990年代半ばにアーノンクールが名演を録音したが、それ以前の知られざるすばらしい演奏といえる。また、録音もよく、残響豊かなホールの響きが美しくとられて陶然とさせられる。
ハイドン:
 交響曲第6番「朝」/交響曲第7番「昼」/
 交響曲第8番「晩」
フェルディナント・ライトナー指揮
バイエルン放送so.
 録音:1972年3月28日-30日、ヘラクレスザール、ミュンヘン。おそらく初出となる音源。
 ハイドンの傑作交響曲3点セットの「朝・昼・晩」。バイエルン放響によるこの3曲はこれまでCDがなかったそうだが、曲とバイエルン放響の美音がマッチし、ライトナーの指揮のなんとも優雅な指揮のもと、絶品としかいいようのない演奏となっている。音質も良好。
ヴァント&ギレリス、初出有りか
 ベートーヴェン:
  ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」(*)
  序曲「コリオラン」/歌劇「フィデリオ」序曲
エミール・ギレリス(P:*)
ギュンター・ヴァント指揮
ケルン放送so.
 録音:1974年12月13日ケルン、放送センター、ライヴ。ステレオ、(*)はSARDANAから発売があったが、マスターからの初復刻。他はおそらく初出音源。
 ギレリスとヴァントという夢の様な組み合わせ。ギレリスのうまさ、凄さにも舌を巻くが、特筆すべきはヴァントの気品。ホーエンツォレルンの正しき皇帝を思わせる。音質は大変良好。
ギュンター・ヴァント・エディション Vol.1
 モーツァルト:
  セレナード第7番 ニ長調K.250「ハフナー」」(*)/
  レチタティーヴォとアリア
   「私のうるわしい恋人よ、さようなら
     ・・留まって下さい、ああいとしい人よ」K.528(#)
エルネ・シェベシュティエーン(Vn)
エディット・ヴィーンズ(S;#)
ギュンター・ヴァント指揮
バイエルン放送so.
 録音:1982年5月21日、ヘラクレスザール、ミュンヘン。バイエルン放送局との共同製作。おそらく(#)は初出となる音源。(*)は同年の録音がFirst Classicsから出ているので、同一のものではないかと思われるが、その場合はマスターからの初発売となる。
 地元ドイツのレーベルとしては、初登場となるギュンター・ヴァントのシリーズ。今回のアイテムはバイエルン放送所蔵の音源を使用しているようだ。 没後、日本での人気とは裏腹になかなか目新しい放送音源が登場しなかったヴァントだけに、このシリーズの登場はまことに嬉しい。
ギュンター・ヴァント、初出あり
 ストラヴィンスキー:
  バレエ組曲「火の鳥」(1945年版)(*)
  バレエ組曲「プルチネッラ」(1949年版)(+)
 プロコフィエフ:
  ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 Op.19(#)
エディト・パイネマン(Vn;#)
ギュンター・ヴァント指揮
バイエルン放送so.
 1978年10月26日(*)、1981年5月(+)、1983年1月13日(#)、ヘルクレスザール、ステレオ。(#)はおそらく初出となる音源。(*)はFKMからFKM-CDR96で出ている演奏で今回マスターからの初復刻。(+)はEN LARMESから録音年不祥のライヴ(ELS-04-546)が出ており、同一の可能性有。(*)以外の2曲には、(+)はDISCLOSUREから北ドイツ放響との同年9月28日の演奏(DS-0010-2)が、(#)はSOUNDS SUPREMEから1982年のパイネマン&こちらも北ドイツ放響とのライヴ(2S-111)が出ており、演奏時期が近いだけに聞き比べも可能。
 ヴァントは「火の鳥」1945年版(フィナーレ・コーダで弦パートがノン・レガートで奏する版)を愛演していたが、意外にもディスク化されたのはこれだけのようだ。リズムの躍動感とヴァントならではの迫力に満ちた表現に打たれる。(+)も得意曲だけに格調典雅。バイエルン放響の風合い豊かなサウンドも堪能できる。(#)がこれまた予想以上の名演奏で、切れ味抜群。録音も素晴らしい。
ギュンター・ヴァント、初出あり
 メシアン:神の降臨のための3つの小典礼(*)
 ウェーベルン:
  カンタータ第1番(+)/
  管弦楽のための6つの小品 Op.6(#)/
  管弦楽のための5つの小品 Op.10(**)
 フォルトナー:オーボエと管弦楽のためのアウロディー(++)
タイニー・ヴィルツ(S;+)
ローター・フェイバー(Ob;++)
ギュンター・ヴァント指揮
バイエルン放送so.
バイエルン放送cho.(*/#)
ヴォルフガング・
 シューベルト(合唱指揮)
 録音:1966年(*/++)、1966年1月21日(+)、1966年5月21日(#)、1968年2月9日(**)、ヘルクレスザール、ステレオ。(*)以外はおそらく初出となる音源。(*)はEN LARMESからELS-01-55として出ている物で、マスターからの初復刻。
 BMGにも近現代物のアルバムがあったが、(*)(+)(#)以外はディスク初レパートリー。(+)にはかつてクラブ・フランセーズ・ドゥ・ディスクにヴァント夫人独唱での録音もあった、ヴァントの得意曲。
ギュンター・ヴァント、初出
 ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調
ギュンター・ヴァント指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1979年6月24日、オットーボイレン、バシリカ聖堂、ライヴ。ステレオ。
 代理店が調べた範囲では他に発売されたことがなく、完全に初出と思われる音源。ヴァント伝記作家のザイフェルト氏も絶賛し大推薦、あまりの集中力と壮絶ぶりに聴衆が拍手できなかったという、本場ドイツで伝説となった名演である。音質は大変良好。
エフゲニー・コロリオフ〜ハイドン:
 変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII-6 /
 ソナタ ト長調 Hob.XVI/11 /
 ソナタ第23番 ヘ長調 Hob.XVI-23 /
 ソナタ第20番 ハ短調 Hob.XVI-20
エフゲニー・コロリオフ(P)
 ギレリスと同門でかのネイガウスに師事したコロリオフによるハイドン。ロンドン時代の有名な変奏曲、エステルハージ時代の2つのソナタをはさんで、ディヴェルティメントとも呼ばれる初期のト長調まで、コロリオフの確かな技術は得意のバッハにも通じる存在感。
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 カール・シューリヒト指揮
BPO
 録音:1938年。
 シューリヒトの1930年代の代表的録音の一つ。放送録音を除くとこれがシューリヒトの初のブルックナー録音であった。
フェルディナント・ライトナー
 モーツァルト:
  ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調K.219 (*)
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調Op.26 (#)
 ベートーヴェン:2つのロマンス(+)
  [第1番 ト長調Op.40/第2番 ヘ長調Op.50]
ヴォルフガング・
 シュナイダーハン(Vn;*/#)
ルドルフ・ケッケルト(Vn;+)
フェルディナント・
 ライトナー指揮
ウィーンso.(*)、
バンベルクso.(#/+)
ライトナー&モニク・アース
 ブラームス:ハイドンの主題による幻想曲(*)
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調K.488(#)
 ヴォルフ=フェラーリ:「マドンナの宝石」より(+)
  [間奏曲第1番/間奏曲第2番]
モニク・アース(P;#)
フェルディナント・
 ライトナー指揮
ヴュルテンベルク
 州立o.(*)、
BPO(#/+)
 原盤:DG (#/+) /他。
ショパン:ピアノ作品集
 バラード ト短調 Op.23/同 ヘ長調 Op.38/
 同 変イ長調 Op.47/同 ヘ短調 Op.52/
 即興曲 変イ長調 Op.29/同 嬰ヘ長調 Op.36/
 同 変ト長調 Op.51/幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66/
 ボレロ イ短調 Op.19
エフゲニー・ムルスキ(P)
 録音:2004年8月13-14日、9月17日。
ショパン:ピアノ作品集 Vol.2 〜
 ワルツ(全20曲;第2番初版付)

 [第1番 変ホ長調Op.18「華麗なる大円舞曲」/
  第2番 変イ長調Op.34 No.1「華麗なる円舞曲」/
  第3番 イ短調Op.34 No.2/
  第4番 ヘ長調「華麗なる円舞曲」Op.34 No.3/
  第5番 変イ長調Op.42/
  第6番 変ニ長調Op.64 No.1「子犬」/
  第7番 嬰ハ短調Op.64 No.2/
  第8番 変イ長調Op.64 No.3/
  第9番 変イ長調Op.69 No.1「告別」/
  第10番 ロ短調Op.69 No.2/
  第11番 変ト長調Op.70 No.1/
  第12番 ヘ短調Op.70 No.2/
  第13番 変ニ長調Op.70 No.3/第14番 ホ短調/
  第16番 変イ長調/第15番 イ長調/
  第19番 イ短調/第18番 変ホ長調/
  第17番 変イ長調/
  第2番 変イ長調Op.34 No.1
   「華麗なる円舞曲」(初版)]
エフゲニー・ムルスキ(P)
PH-04069

(2CD)
ショパン:ピアノ作品集 Vol.3 〜
 ポロネーズ集

 第1番 嬰ハ短調 Op.26-1/第2番 変ホ短調 Op.26-2
 第3番 イ長調 Op.40-1「軍隊」/第4番 ハ短調 Op.40-2
 第5番 嬰ヘ短調 Op.44/第6番 変イ長調 Op.53「英雄」
 第7番 変イ長調 Op.61「幻想」/第8番 ニ短調 Op.71-1
 第9番 変ロ長調 Op.71-2/第10番 ヘ短調 Op.71-3
 ト短調/変ロ長調/変イ長調/嬰ト短調/変ロ短調/変ト長調
 アンダンテ・スピアナートと
  華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22
エフゲニー・ムルスキ(P)
ショパン:練習曲 Op.10/練習曲 Op.25
 3つの新しい練習曲(遺作)
  [ ヘ短調/ 変ニ長調/ 変イ長調]
エフゲニー・ムルスキ(P)
 2010年のアニヴァーサリーに向けてProfilで進行中のムルスキーによるショパン・シリーズ。ムルスキーは1975年ウズベキスタンのタシケント生まれ。ガヴリーロフやリュビーモフ、シチェルバコフを教えた名教師レフ・ナウモフに師事、コブリンとは同門にあたる。1994年ロンドン国際ピアノ・コンクール第1位。そして、過去6年間に2000年にオスロで開かれた権威あるグリーグのコンクールほか、2001年にはブレーメン・ピアノ・コンクール、2002年にナポリ・デンツァ・ピアノ・コンクールと幅広く賞を獲得している。第1弾のバラード集(PH-04065)もそうだったが、抜群のテクニックであざやかに聴かせる。
PH-04081

(2CD)
ロルツィング:歌劇「刀鍛冶」 ジョン・トムリンソン
(B;ハンス・
    シュタディンガー)
ルート・ツィーザク
(S:マリー)
ボイエ・スコウフス
(Br:騎士グラーフ・
    フォン・リーベナウ)他
レオポルド・ハーガー指揮
ミュンヘン放送o.
バイエルン放送cho.
 録音:1992年3月6日-13日。旧 CALIG レーベルから発売されていた音源(廃盤)の移行再発売。
 「皇帝と船大工」などのドイツ・ロマン主義の薫り高いオペラで知られるロルツィング。この「刀鍛冶」は1846年にライプツィヒで初演され、大変な人気を博したオペラ。ドイツでは今でも地方都市でたまに上演されている。ロルツィングらしいツボを抑えた音楽が楽しい。トムリンソン、ツィーザク、スコウフスという豪華キャストに、ベテランのハーガーの指揮で磐石の出来栄え。全曲録音は他にEMI盤があったが、長くく廃盤なのでこのCDの復活は嬉しい。
シューベルト:
 ピアノ五重奏曲 イ長調 D.667「ます」
 ピアノ三重奏曲 変ホ長調 D.897「ノットゥルノ」
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(P)
ヤン・ポスピカル(Vn)
ヴォルフガング・クロス(Va)
ヴィルフリート・レーム(Vc)
エルンスト・
 ヴァイセンシュタイナー(Cb)
 原盤:CALIG。
 指揮者サヴァリッシュがピアノの名手であることはつとに知られており、歌の伴奏のみならず、アンサンブルにもしばしば加わっている。「ます」にはエンドレス四重奏団と共演したCDもあった。
コルンゴルト:ピアノ作品集
 ソナタ第1番 ニ短調/同第2番 ホ長調 Op.2/
 同第3番 ハ長調 Op.25/
 子供のための4つの小さな絵 Op.19/
 シュトラウス物語 Op.21
ミヒャエル・シェーファー(P)
 以前CALIG CLASSICS でCD発売されていた録音の復活。コルンゴルトの3つのピアノ・ソナタには他にも録音があるが、このアルバムはさらに愉快な「子供のための4つの小さな絵」と 「シュトラウス物語」を収録しているのが大きな魅力。ことにシュトラウス一家のワルツを素材にした後者はコルンゴルトらしい作品。ミヒャエル・シェーファーは1956年生まれのドイツのピアニスト。
ディアベッリ:
 軍隊風ロンド Op.150/スケルツォ Op.151 No.1/
 ソナチネ Op.68/ロマンツェ/ソナチネ Op.163 No.6/
 ギターとフォルテピアノのための小品 Op.10/
 華麗な大ソナタ Op.102/
 ミヒャエル・ハイドンを悼むギターのための葬送行進曲 Op.20/
 ギター・ソナタ Op.29 No.1/ワルツと変奏曲
ザルツブルク・ホーフムジーク
 [ヴォルフガング・ブルンナー、
 レオノーレ・フォン・
  シュタウス(Fp)
 クラウス・ヤッケレ(G)]
 録音:2000年11月。
 時は19世紀初め、所はハプスブルク家の統治するオーストリア帝国の首都ウィーンでは、資本主義の発展で中産階級が勃興しつつあった。ゆとりある生活を実現した彼ら裕福な市民たちが夢中になったのがこのCDに収められているような家庭内での演奏会。「夜11時以降の演奏を禁ず」というお触れをお上が出さなければならないほどの大流行となり、やがてウィーンは「音楽の都」としての地位を確固たるものにしていった。
 現在ではピアノやギターの練習曲にその名を残しているディアベッリは音楽出版業者として成功しただけあって、トレンドを読む力は抜群。そこで彼もここにあるようなピアノ連弾やギターとピアノの編成、ギター・ソロなどの家庭向け編成の曲を書いたというわけである。ウォルフガング・ブルンナーの監修による当時を思い起こさせる響きが、聴き手を1830年頃のウィーンのサロンへと誘う。
PANGEA〜フォー・ステップス・イン・ヘヴン
 ヨゴロ・マッサ 第1部/グラウンド/オーム・マニペメ・フーム/
 ブルガリア組曲/ガヤトリー・マントラ/
 フォー・ステップス・イン・ヘヴン/ヨゴロ・マッサ 第2部
PANGEA
 [マリオン・ココット
 ステファン・ヤーゲマン
 クリストフ・レンナー]
アリ・ケイタ・バラフォン
 (ゲスト)
 国内輸入元はクラシックとして案内しているが、レーベルによれば「クラシックとジャズ」の中間に位置するアイテム。アフリカン・テイストがあればアジアの神秘な響きもあり、マイルスに奉げたとおぼしきピースもある肩の凝らないハッピーな世界がここにはある。五大陸の元になった一つの大きな大陸パンゲアの名をいただくグループの楽しいパフォーマンス。
VISIONS〜J.S.バッハ、オルガン作品と展開
 ティム:WK 1 Cm
 J.S.バッハ:前奏曲とフーガ BWV.543
 ティム:a-m‐Samba
 ティム:WK 1 E
 J.S.バッハ:キリストは立ち上がり BWV.627
 ティム:キリストは立ち上がり
 ティム:WK 1 C#m
 J.S.バッハ:トッカータとフーガ BWV.565
 ティム:d-m Swing / d-m Samba
ダーヴィット・ティム(Org)
レイコ・ブロッケルト
 (A-Sax、A-Fl)
 録音:2002年11月、ライプツィヒ、聖トーマス教会。
 指揮者・ピアニスト・オルガン奏者として活躍する多才の人ダーヴィット・ティムが、バッハのオリジナル音楽の演奏とジャズのイディオムによるその展開を行ったアルバム。編曲者自身が見事なオルガン演奏でオリジナルの演奏も披露していることがユニークなポイントで、一枚で「本歌」と「本歌どり」を楽しめる興味深い内容。
インサイド・アウトサイド〜スピリチュアル・スタンダード
 クリスタルレイン/涙の流れるままに/予言者/サラバンド/
 愛の始まり/ある日の平和な魂の生活/マラソンマン/
 川はそこを流れる/無窮動/クリスタル・レイン/他(全16曲)
マルクス・ブルガー(P)
ヤン・フォン・クレヴィツ(Sax)
 録音:2004年6月。国内輸入元はクラシックとして案内しているが、ジャズ系のアイテム。
 それは滴り落ちる雨の響きで始まり、雨の響きで閉じられる。癒しの調べもあれば、実験音楽のような作品もあり、古典にインスピレーションを得た作品もある。こう書くとしかつめらしい音楽と思われるかもしれないが、病を瞑想で克服したブルガーの音楽は、聴き手を内省の安らぎへと誘ってくれる穏やかな陽だまりのような音楽である。ピアノとサックスが織りなす安らぎのひと時。
パールマンの「チャイ・コン」
 チャイコフスキー:
  ヴァイオリン協奏曲 ニ長調Op.35 (*)/
  弦楽セレナード ハ長調Op.48 (#)
イツァーク・パールマン(Vn;*)
アルフレッド・
 ウォーレンステイン指揮(*)
LSO (*)
ギルバート・ヴァルガ指揮(#)
シュトゥットガルト室内o.(#)
ビゼー:
 交響曲第1番 ハ長調(*)
 「アルルの女」組曲第1番&第2番(+)
シャルル・ミュンシュ指揮(*)
チャールズ・ゲルハルト指揮(+)
RPO
 録音:1963年。原盤:Reader's Digest。(*)はCHESKYから発売されているが、(+)は初CD化か。
 ミュンシュはビゼーの交響曲第1番を2回録音しているが、この古い方の録音の方が圧倒的に人気が高い。ミュンシュの充実振りが感じられる覇気のある演奏は、いまだこの交響曲の録音中では一、二を争う人気がある。チャールズ・ゲルハルト(1927-1999)は指揮者以外にプロデューサーとしても知られた人。コルンゴルトの映画音楽録音でも知られている。
メンデルスゾーン:
 弦楽四重奏曲第1番 変ホ長調 Op.12
 同第4番 ホ短調 Op.44 No.2/フーガ集(4曲)
フォーグラーSQ
 録音:2004年7月。
 2005年で結成20周年、既に大ベテランのドイツの弦楽四重奏団、フォーグラーのメンデルスゾーン。古き良き質実剛健のドイツ魂で知られる団体だけに、このメンデルスゾーンも木目調のぬくもり、こ洒落た雰囲気なんて皆無のひたむきさには引き込まれる。
汝ら羊飼いたちよ、急ぎ来たれ〜
 ザルツブルク大司教宮殿におけるキリスト生誕の音楽

 ヨハン・ミヒャエル・ハイドン:
  カンタータ「汝ら羊飼いよ、急ぎ来たれ」
 ビーバー:田園のソナタ
 ゴーラー:羊飼いの歌
 アドルガッサー:アリア「去れ、高き石柱」
 モーツァルト:教会ソナタ 変ホ長調 K.67
 リップ:アリア「われを許したまえ、最も美しき子よ」
 ヨハン・ミヒャエル・ハイドン:
  「アダムの子のなんとわれらの癒しとなることか」
 ヨハン・ミヒャエル・ハイドン:「最も聖なる夜」
 レティヒ:「さあ今こそ慕え」
 ビーバー:ロザリオのソナタ「キリストの顕現」
 レティヒ:
  「汝の住まいの牡牛とロバ」/「おおマリア、御身を思うとき」
 ビーバー:ロザリオのソナタ「キリストの誕生」
 ストミウス:「イエス・キリスト、御身に誓う」
 ストミウス:「ベツレヘムに生まれし御子」
ウォルフガング・ブルンナー指揮
ザルツブルク・ホーフムジーク
 録音:1995年7月。
 ピリオド楽器を使用し作曲時の音色の再現を目指す1991年結成のアンサンブル、ブルンナー指揮のSHMが送る一味違ったクリスマス音楽集。16世紀初めから19世紀初めまでザルツブルク大司教座で演奏されていた音楽が収められているが、ドイツバイオリン音楽の父ビーバーの「キリストの誕生」を初め、小編成の器楽と声楽ソロの組み合わせで聴くこのテの音楽はまた格別。高名な兄より5歳下のヨハン・ミヒャエル・ハイドンの曲もアルバムタイトル曲に選ばれるのにふさわしい逸品。兄と同様活力溢れた快活な作風だ。
クラウス・テンシュテット
 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調
クラウス・テンシュテット指揮
バイエルン放送so.
 録音:1976年11月4日-5日、ミュンヘン、ライヴ、ステレオ。以前Bells of Saint Florianから出ていた物だが、今回マスターからの初復刻。
 どうしてこんなにも熱いのか。プレミア付きの前記盤は市場からとうに消えて久しいテンシュテットのブルックナー第3が、ついにリリース。全集を完成させたマーラーとは違い、テンシュテットのブルックナーは少なく、他には第4番、第7番と第8番が出た限り。テンシュテットの第3番はガチっと引き締まり、徹底して正攻法の音楽運び。ただし荒れ狂わんばかりの第1楽章など、加速し出すと止まらないパッセージとエネルギーの爆発に卒倒するほど。それにしてもオケが抜群に上手い。ぐいぐいとほとんど力技とも思える指揮者の棒に(とくに第1楽章とフィナーレ)しっかりと喰い付いて離れないのは驚異的。テンシュテットの個性が強烈に焼きついて、一度聴いたら忘れられない燃焼度満点の演奏。
ハイドン:聖チェチリーア・ミサ ハ長調 Hob.XXII:5 プリシュカ・
 エザー=シュトレイト(S)
アンネ・ブター(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
トーマス・ハンベルガー(B)
ゲルト・ググルヘール指揮
ノイ・ホーフカペレ・ミュンヘン
ミュンヘン・オルフェウスcho.
 録音:1997年6月19日-21日、ミュンヘン。旧 CALIG レーベルから発売されていた音源(廃盤)の移行再発売。
 ハイドンのミサ曲の中でも人気の高い聖チェチーリア・ミサ。ミュンヘンの団体によるこの演奏は、奇をてらうことなく実にしっかりしたもの。オーケストラも歌も、南ドイツ風の柔らかく明るい色彩が快く、ハイドンの音楽をさらに魅力的にしている。
コントルダンス〜ドレスデンの宮廷から
 デルペッシュ:3ペアのためのコントルダンス他(全17曲)
レ・ベルリノワ
 [ベアトリクス・ヘルハマー(Vn)
 シルビア・ロージン(Ob、Fl)
 アンドレアス・フェッター(Vc)
 クリステン・アギッテ(打楽器)
 ザビーネ・エルトマン
  (Cemb、音楽監督)]
 録音:2003年7月。
 中世以来の選帝侯の地位を誇ったフリードリヒ・アウグスト1世(1670-1733)は自国ザクセンの文化振興に熱心だったため、ドイツの他領からはもとより、遠くアルプスを超えて音楽の先進国イタリアからも多くの音楽家たちが参集した。当時、ドレスイデン宮廷で催されたダンスのための音楽を、ちょうど一夜の宴のように配列して収録したのがこのアルバム。幸い当時使用された楽譜や舞踏法の資料は今日まで伝えられていて、レ・ベルリノワの古楽器演奏はこうした資料を十分に踏まえている。冒頭からうきうきしてくるようなとても生命力豊かな演奏なので、ただ聴いているだけでももちろん幸せな気分を味わえる。
クラウス・テンシュテット、初出あり
 プロコフィエフ:
  交響曲第5番 変ロ長調 Op.100(*)/
  交響曲第7番 嬰ハ短調 Op.131(+)
クラウス・テンシュテット指揮
バイエルン放送so.
 録音:1977年12月1日-2日(*)、7月12日(+)、ミュンヘン、ライヴ。(*)はおそらく初出となる音源。(+)は、EN LARMESから1970年代とされる演奏が出ており(ELS-01-96)、これと同一の場合はマスターからの初発売となる。
 近年続々と発掘されるテンシュテットのライヴはすべて目が離せないものばかり。実演ではしばしば取り上げていたプロコフィエフの2曲は、生前リリースの叶わなかったことがナゾとしかいいようがない超弩級の内容。やはり圧巻は傑作の呼び声高い第5番。トランペットをはじめ輝かしい金管、分厚い弦が生み出す豊潤な響き。シンフォニーを聴く醍 醐味に満ち溢れ、テンシュテットのライヴでもベストに入る出来栄え。スケールの大きさと迫力ともケタ違い。疾走するフィナーレあたり、燃え盛る指揮者のたまらなく熱い意気込みが、バイエルン放送響という現代屈指の楽器を得て見事に表現され尽くされたという感慨を抱かずにはいられない。音質も万全。
クラウス・テンシュテット、初出
 モーツァルト:
  交響曲第1番 変ホ長調 K.16(*)/同第32番 ト長調 K.318(+)
 シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47(#)
ユヴァル・ヤロン(Vn;#)
クラウス・テンシュテット指揮
バイエルン放送so.
 録音:1977年7月14日(*)、1977年12月2日(+/#)、ミュンヘン、ライヴ。3曲ともテンシュテットの音盤初レパートリー曲で、(+)はほぼ同時に1977年のボストン響との演奏も案内された(SIBERIAN TIGE ST-013)。また、テンシュテットの振ったシベリウスというのは、曲に関らずこれが音盤初登場ではないだろうか。
 ひたすら熱いマーラーやベートーヴェンとはガラリと変わり、驚くほど端正なのがテンシュテットのモーツァルト。別のオケとのジュピターもそうだったが、フィナーレに向けて頂点を築くドラマ作りときびきびとした生命力が目の眩むようなすばらしさ。モーツァルトは珍しい選曲だが、ほかならぬテンシュテットに掛かると第1番でさえ神々しいばかりの威容で迫ってくる。一方、独奏を切れ込み鋭いバックで支えるシベリウスでは、冷徹な響きが狂気を感じさせる。録音優秀。
ギュンター・ヴァント、初出
 オルフ:カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
マリア・ヴェヌーティ(S)
ウルフ・ケンクリーズ(T)
ぺーター・ビンダー(Br)
ギュンター・ヴァント指揮
NDRso.&cho.
ハノーファー国立劇場cho.
ハンブルク少年cho.
 録音:1984年5月14日、ハンブルク、ムジークハレ、ステレオ。初出音源。ヴァントの「カルミナ」は少なくともCDでは初登場のはず。
 あまりの立派な演奏ぶりにくぎ付け。明確なリズムが堂々たる格調をかもしだし、合唱の弱音部も精妙さの極み。第1部のダンスの低声部の重厚さは北ドイツ放響ならではで、バリトンのビンダーもフィッシャー=ディースカウばりの熱唱。曲が進むにつれ興奮させられる。ヨッフム盤とならぶドイツ本流のオルフ。充実感あふれる大演奏。
ギュンター・ヴァント、モーツァルト
 モーツァルト:
  セレナード第6番 ニ長調 K.239
   「セレナータ・ノットゥルナ」(*)/
  フルート協奏曲第1番 ト長調 K.313(+)/
  セレナード第9番 ニ長調 K.320「ポストホルン」(#)
ヴォルフガング・リッター(Fl)
ギュンター・ヴァント指揮
ハンブルクNDRso.(*/+)、
バイエルン放送so.(#)
 1990年5月(*)、1988年12月(+)、ハンブルク/1978年12月、ミュンヘン、ヘルクレスザール(#)。(*)のみオーケストラの自主制作盤があったが、他はマスターからの初発売。(#)はFKMからFKM-CDR96として発売されている演奏。(+)はEN LARMESからELS-01-48として発売されている演奏(他にSOUNDS SUPREMEの2S-023もおそらく同一演奏)、(*)もTREASURE OF THE EARTHのTOE-2010として発売がある演奏とそれぞれ思われる。ヴァントによるこれらの曲の他ライヴは、(*)は1981年の演奏がCoup d'Etat(CO-501CD)DISCLOSURE(DS-0010-2)から、、(#)は北ドイツ放響との録音年不祥のステレオ・ライヴがEN LARMESから発売されている(ELS-01-76)
 すべてライヴでしか聞けないレパートリー。「ハフナー・セレナード」(PH-04053)に次ぐバイエルン放送響とのポストホルンは、オケの明るい響きがなんともいえない魅力。手兵北ドイツとの2曲ともどもヴァントの格調高い美があふれている。音質は極上。
ギュンター・ヴァント、初出
 サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調(*)
 ケクラン:交響詩「バンダー=ログ」Op.176(+)
 ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」Op.9(#)
 ケルビーニ:歌劇「アナクレオン」序曲(**)
ルッジェーロ・リッチ(Vn;*)
ギュンター・ヴァント指揮
ケルン放送so.
 録音:1970年12月1-5日(*)、1973年2月10日(+)、1967年10月27日(#)、1975年10月31日(**)、ケルン。TV放送用の音源と思われ、(**)のみステレオ、他はモノラル。おそらく全て初出となる音源。
 ヴァントとしては非常に珍しいレパートリーで、ファン必聴のアルバム。リッチ独奏のサン=サーンスをはじめ、いずれも無骨なまでに引き締まったアンサンブルがヴァントならではの芸と思わせる。
ドヴォルザーク:ミサ曲 ニ長調Op.86 (*)
ヤナーチェク:天にいますわれらの父よ(#)
プリシュカ・エセル=
 シュトライト(S;*)
バルバラ・ミュラー(A;*)
マティアス・レットナー(T;*)
トーマス・ハンベルガー(B;*)
ハラルト・フェラー(Org;*/#)
ローベルト・ヴォルレ(T;#)
イルムガルト・
 ゴルザフスキ(Hp;#)
ゲルト・ググルホル指揮
ミュンヘン・オルフェウスcho.
アストル・ピアソラ:作品集
 ブエノスアイレスの夏/ノヴィタンゴ/
 あるヒッピーの頌歌/
 ブエノスアイレスのマリア〜受胎告知のミロンガ/
 コラール/我らの時代/キチョ/エスクアロ(鮫)/
 オブリヴィオン(忘却)/リベルタンゴ/
 ミケランジェロ70/
 フィナーレ(ブレヒトとブレルの間で)
  (バンドネオンと弦楽のための編曲)
フォルトゥナ四重奏団
ベルート・アーベル
 (バンドネオン)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219「トルコ風」
ダヴィド・オイストラフ(Vn)
フランツ・コンヴィチュニー指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
 録音:1954年。
 ドレスデン・シュターツカペレ・エディション Vol.3。ディスコグラフィによると、どちらもDG やEternaないしはBerlin ClassicsからLP、CDが発売されたものと同じものと思われる。オイストラフの骨太のロマンティシズムがたっぷり楽しめる。
J.S.バッハ:
 カンタータ第56番「われは喜びて十字架を担わん」BWV.56(*)/
 カンタータ「われは満ち足れり」BWV.82(*)
ブラームス:4つの厳粛な歌(+)
ディートリヒ・フィッシャー=
 ディースカウ(Br)
ヘルタ・クルスト(P;+)
カール・リステンパルト指揮
リステンパルトco.&cho.(*)
 録音:1951年6月(*)/1950年1月(+)。
 いずれもフィッシャー=ディースカウの比較的初期の録音で、DGのORGINAL MASTERS のシリーズの中で発売されたものと同じ音源。
シューマン:
 アベッグ変奏曲 ヘ長調 Op.1/パピヨン(蝶々)Op.2
 ダーヴィド同盟舞曲集 Op.6
スザンネ・グリュッツマン(P)
 録音:2001年11月。
 若き日のシューマンを代表するピアノ作品を収録。グリュッツマンは10代からツヴィカウのシューマン・コンクールなど各地で催されるコンクールに入賞し続け、1989年のミュンヘン国際コンクールの優勝で決定的な名声を確立、現代ドイツを代表するピアニストの一人とみなされている。快速なパッセージを涼しく弾き進めていくテクニック、そしてスローパートをじっくり聞かせる奥行きのある解釈。饒舌さとは無縁であることで、却って燃え上がるロマン派の息吹を確かに伝える、そんな演奏がここにある。
ヨセフ・スーク(1841-1904):弦楽セレナード 変ホ長調 Op.6(*)
ドヴォルザーク:
 弦楽セレナード ホ長調 Op.22(*)/
 スラブ舞曲 ホ短調 Op.72 No.2(+)/同 ハ長調 Op.46 No.1(+)
フォルカー・ハルトゥンク指揮
ヨーロピアン・ニューpo.
 録音:2003年(*)/2004年(+)。
 19世紀から20世紀にかけて活躍したチェコの二大作曲家ドヴォルザークとスーク。若き日のスークは偉大な先輩の薫陶を受け、後には師の娘を妻に迎えるなど、まさに血を分けた家族同様の交流があった。
 ドヴォルザークのセレナードはこのジャンルの代表的な作品だが、スークのセレナードもそれに遜色ない素晴らしい作品。しかもこの作品を書いた時、スークはまだ18歳だったことを聞いたら驚きも2倍になるというもの。当初メランコリックに傾きがちだった作風が、生きる喜びに溢れた作品へと変貌した蔭には師ドヴォルザークのアドヴァイスがあった。ジュリアード出身でチェリビダッケにも師事したハルトゥングとENPOの淀みなく歌う演奏が、それぞれの作品の魅力をストレートに伝えている。
カール・コハウト(1726-1784頃):
 リュート協奏曲とディヴェルティメント

 リュート協奏曲 ヘ長調/ディヴェルティメント 変ロ長調/
 リュート協奏曲 ニ長調/同 イ長調/同 変ロ長調/同 ヘ長調
ガランテリエ
[ジョン・シュナイダーマン
  (リュート)
 エリザベスト・
  ブルーメンストック(Vn)
 ウィリアム・スキーン(Vc)]
 コハウトはウィーンのオルガン奏者の息子として生まれ、リュート奏者として、また作曲家として広く活躍した。ハイドンよりやや年長の彼は、ウィーン古典派の流儀をリュートという古雅な楽器と融合させることで、独特の魅力を作りあげることに成功している。コハウトの作品だけのCDは非常に珍しい。
アンナ・マリア・ルイザ・デ・メディチの庭園
 エリセンダ・ファブレガス:ヴォセ・デ・ミ・ティエラ
   (フルート、チェロ、ピアノのための;2003)
 ヒラリー・タン:
  アンナ・マリア・ルイザ・デ・メディチの庭園
   (フルート、チェロ、ピアノのための;2004)/
  ザ・クレセット・ストーン(チェロ独奏のための;1993)/
  ウインドホーヴァー(フルート独奏のための;1985)/
  リーフ(フルートとチェロのための;1990)
 エレーナ・カッツ=チェルニン:カラーズ・オブ・ザ・シー
   (アルト・フルート、チェロとピアノのための;2004)
マイニンガー・トリオ
 [クリストファー・
  マイニンガー(Fl、A-Fl)
 フランソワ・グローベン(Vc)
 ライナー・ゲップ(P)]
 録音:2005年。
 1994年に結成されたマイニンガー・トリオはスタンダードなレパートリーに加え、現代、というより同時代の作曲家の作品を積極的に取り上げてきた。ここに収録されている3人の女性作曲家とも交流が深く、ファブレガスの作品とカッツ=チェルニンの作品はこのトリオに献呈されている。現代作品といってもいずれの作品も調性がはっきり認められるもので、20世紀初めのスペイン風だったり、ちょっと武満がはいっていたりと聴きやすいものばかり。ちなみにカッツ=チェルニンはウズベキスタン出身で、現在はオーストラリアを本拠として活躍中。シドニー五輪の開会式のための音楽も書いている。
クルト・ザンデルリング
 ブルックナー:
  交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」
クルト・ザンデルリング指揮
バイエルン放送so.
 録音:1994年11月4日ミュンヘン、ヘルクレスザール、ライヴ。初出音源。Bells of St. FlorianのAB-10(廃盤)、EN LARMESのELS-01-140などで「1980年代」と記載された演奏が発売されているが、それは1996年のライヴと言われており、演奏時間も異なる。
 冒頭、弦のトレモロに乗って静かに浮かび上がる、深く息の長いホルンのソロ。ここから始まる最初の5分を聴けばたちどころに、この演奏がいかにとんでもないかお分かりいただけるはず。1990年代中ごろに発売されて以降(ということは演奏後すぐだったことになる)、すでにファンの間では広く知られていたが、このたびProfilが日本輸入元の熱いリクエストに応えてリリースに踏み切った。
 ザンデルリングのブルックナーでは、近年シュトゥットガルト放送響との第7番(1999年、ライヴ:hanssler 93-027)における自然体の音楽も思い起こされるが、この第4番は格別の出来栄え。とにかくオケがめちゃくちゃにうまい。巨匠スタイルの圧倒的なアプローチに応える、バイエルン放送響の底知れぬ実力。たとえば第2楽章アンダンテ。柔らかく繊細に始まり、やがてあたかも木漏れ日が射しこむかのような優しい表情をみせるあたりなど、言葉を失うほどの美しさ。壮大なフィナーレに至ってはこのうえなく感動的。録音も見事で、これはザンデルリングの至芸が味わえる一枚といえる。
ジュリーニ追悼、
 バイエルン放響とのブラームス、初出

 ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮
バイエルン放送so.
 録音:1979年1月26日、ミュンヘン、ヘルクレスザール、ライヴ。初出音源。
 追悼盤の相次ぐジュリーニ。ブラームスの第1番は、スタジオ録音ではフィルハーモニアo.[PO](1962年、EMI)、ロサンジェルスpo.[LAPO](1981年、DG)、VPO(1991年、DG)の3種が、ライヴではGNPのGNP-25/6RE! DISCOVERのRED-56他で発売されている1988年のベルリン・フィルとの演奏が、そして過去にはHALLOOやGREAT ARTISTSから発売された1992年のウィーン・フィルとの演奏があるが、マスターから復刻されたライヴは今回が初登場。しかもオケはバイエルン放送so.[BRSO]という理想的な顔合わせ。
 1979年といえばジュリーニがLAPO音楽監督(1978-1984)に就任して、欧米双方の楽壇でもっとも精力的に活動をしていた頃で、巨匠の風格を加え遅めのテンポを特徴とする個性的なスタイルへの傾斜を深めていくのと時期も重なる。悠然たる構えが巨匠の芸というほかないVPO盤、緻密なアンサンブルを聴かせるLAPO盤と、オケと時期の違いもありそれぞれが独特の魅力を放つジュリーニのブラームス。このBRSOとのライヴもまた、いかにも「カンタービレの巨匠」の面目躍如たる内容といえる。すでにジュリーニの美が色濃い第1楽章。ただ情熱と緊張で押し切るようなことはなく、慈しむように旋律を紡ぎ上げてゆくあたりが、まぎれもなく彼ならではの歌いまわし。さらに第2楽章では「ジュリーニらしさ」はピークに達し、弦はもちろん木管の表情などすべてが、たとえようもなく繊細でありながら豊かな歌でいっぱいに満たされる。そしてフィナーレ。およそ力んで煽るようなところは微塵もなく、じわっと自然に湧き上がるような音楽。このように演奏も圧倒的なら録音がまたじつに素晴らしい。すでに四半世紀以上を経過していることをまったく感じさせない驚異的なクオリティは、バイエルン放送の技術水準の高さを物語っている。
 [BRSO、1979年] I.15'04"+II10'09"+III.5'04"+IV.18'53"
 [PO、1962年]  I.14'11"+II 9'28"+III.4'55"+IV.18'08"
 [LAPO、1981年] I.18'53"+II10'27"+III.5'07"+IV.18'34"
 [VPO、1991年] I.15'49"+II10'49"+III.5'18"+IV.19'46"
PH-05022

(2 HYBRID_SACD)
R.シュトラウス:歌劇「エレクトラ」 デボラ・ポラスキ(S:エレクトラ)
フェリシティ・パーマー
 (S:クリテムネストラ)
アンネ・シュヴァネヴィルムス
 (S:クリソテミス)
グレアム・クラーク(T:エギスト)
フランツ・グルントヘーバー
 (Br:オレスト)他
セミヨン・ビシュコフ指揮
ケルン放送so.&cho.
 録音:2005年。
 ビシュコフが手兵ケルン放送交響楽団(ケルンWDR交響楽団)を指揮した「エレクトラ」。タイトルロールには今エレクトラといったらこの人をおいて他にいないデボラ・ポラスキ、迫力と女の情念と優しさとが入り混じった歌はさすがの一言。クリソテミスにはここ数年台頭著しいソプラノ、アンネ・シュヴァネヴィルムス。さらに大ベテラン、フェリシティ・パルマーの不気味なクリテムネストラ、グレアム・クラーク、フランツ・グルントヘーバーと、今日「エレクトラ」を上演するに最上の面々が集められている。ビシュコフの指揮は、ネチーッと濃密に音楽を練り込み、不気味な緊張感で全編を貫いた見事なもの。
モーツァルト:
 クラリネット協奏曲 イ長調 K.622(*)
 モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」K.165(+)
 交響曲第29番 イ長調 K.201
ジリ・リノット(Cl;*)
ドリス・ハーゲル(S;+)指揮
カペラ・ヴァイルブルゲンシス
 録音:2004年10月。
 城の町として、そして城内で行われるコンサートで知られるドイツのヴァイルブルク。その城内教会を根拠として活動するカペラ・ヴァイルブルゲンシスが18世紀の響きでモーツァルトの典雅な世界を再現したアルバム。さながら城で行われた一夜のコンサートのよう。躍動感で一杯の演奏を、素晴らしい録音で楽しめる。
PH-05029

(2CD)
フランツ・シュミット(1874-1939):オラトリオ「七つの封印の書」
 エーベルハルト・ビュヒナー(T) ローベルト・ホル(B)
 ガブリエーレ・フォンターナ(S) マルガレーテ・ヒンターマイヤー(A)
 クルト・アゼスベルガー(T) ロベルト・ヘルツァー(B)
 マルティン・ハーゼルベック(Org)
 ホルスト・シュタイン指揮ウィーンso.、ウィーン楽友協会cho.
 録音:1996年5月、ウィーン・ムジークフェラインザール。以前、活動を停止した CALIG レーベルから発売されていたシュタインによる名盤が、うれしい復活。なお、国内代理店はビュヒナーがソプラノなどと珍妙な事を書いているが、もちろん誤り。
ファリャ:ピアノ曲全集
 4つのスペイン小品集/セレナータ ホ短調/
 アンダルシアのセレナータ/
 演奏会用アレグロ/マズルカ/歌/
 小人の行列/ノクターン/
 ワルツ=カプリッチョ/
 ポール・デュカの墓に捧ぐ/
 ベティカ幻想曲
ウタ・ヴェヤンド(P)
 ファリャのピアノ曲といえば、編曲物の「火祭りの踊り」ばかりが有名で、オリジナル作品は意外に顧みられていない。「スペイン命」の若手ピアニスト、ウタ・ヴェヤンドは女優ばりの美人ながら、なかなか見どころのあるこだわり派。このアルバムもファリャ・アーカイヴ所蔵の自筆譜をチェックし、出版譜の誤りを正して演奏しているとのこと。学術的なだけでなく、熱いスペイン魂も感じさせる演奏が魅力。
カルロ・マリア・ジュリーニ
 ハイドン:交響曲第94番 ト長調「驚愕」(*)
 ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」(#)
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮
バイエルン放送so.
 録音:1979年1月26日、ミュンヘン、ヘルクレスザール、ライヴ。(*)はNEUMAやEN LARMESから1979年のライヴが出ているのでこれと同一と思われる。マスターからの初復刻。(#)も国内代理店はマスターからの初復刻を謳っているが、EMIの GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURY シリーズ(CZS 5 75462 2)で、1979年1月のライヴが発売されており、この演奏と同一の可能性が高い。
 先のブラームスの交響曲第1番(PH-05021)と同日、前半のプログラムであったハイドンとラヴェル。いずれもジュリーニお気に入りの作品だが、こちらも屈指の高機能オケ、バイエルン放送響との相性の良さを物語る素晴らしい内容となっている。
 フィルハーモニアとのスタジオ録音(1956年、EMI)やウィーン・フィルへの客演などでも取り上げている名作「驚愕」。なんとも柔らかく開始される木管と弦の序奏は、どこまでも格調高くエレガントな美に彩られている。モダーン・オケの磨き抜かれた響きで、ゆったりとたっぷりと鳴らされたハイドンは、今では失われつつある古き良き伝統を思い起こさせる。まさに次元を超えた美。
 やはりフィルハーモニアや、後年のコンセルトヘボウ(1989年、SONY)など数種の録音でも知られる「マ・メール・ロワ」。ファンタジー一色に染め上げられた世界は、触れると壊れてしまいそうな繊細さ。それにしても、このオケの柔軟性にはただ驚かされるばかり。巨匠スタイルへ傾斜を深めてゆくジュリーニの音楽づくりとバイエルン放送響の圧倒的な存在感。バイエルン放送による録音も見事。
PH-05038

(2CD)
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスターシンガー」第3幕 ハンス・ヘルマン・ニッセン
 (Br:ザックス)
オイゲン・フックス
 (Br:ベックメッサー)
トルステン・ラルフ
 (T:ヴァルター)
マルガレーテ・テシェマッハー
 (S:エーファ)
スヴェン・ニルソン
 (B:ポーグナー) 他
カール・ベーム指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
ドレスデン国立歌劇場cho.
 録音:1938年8月、ドレスデン。
 ドレスデン・シュターツカペレ・エディション Vol.2。カール・ベームがその名声を確固たるものにしたのは、1934年から1943年まで音楽監督を務めたドレスデン時代(当時はザクセン国立歌劇場)であった。ここでベームはR.シュトラウスの「無口な女」や「ダフネ」も世界初演するなど、充実した音楽活動を繰り広げた。この時期は録音も多数行われたが、オペラの録音は断片ばかり。しかし唯一の例外というべきものが、この「マイスタージンガー」第3幕の録音。
 ニッセン、フックス、ラルフ、テシェマッハーら、当時のドレスデンのベストメンバーを組んで臨み、ことに一世を風靡したニッセンのザックスと、思わず唸ってしまうフックのベックメッサーの上手さは格別、今聞いても実に立派で模範たるもの。加えてベームも細切れ録音の制約を撥ね退けて余りある強い意欲が伝わる指揮。以前にも各社から復刻盤があったが、今回のPROFILのCDは驚くほどノイズが少なく、かといって高音バッサリの鼻詰まり音でもなく、1938年という年代からすると不思議なくらい聞きやすくなっている。SP復刻はノイズが気になって…という方にも、これなら40代のベームの音楽を堪能できるであろう。
テンシュテットのマーラー・ライヴ!
 マーラー:
  交響曲第4番 ト長調(*)/
  歌曲集「子供の不思議な角笛」より
  [浮き世の生活/ラインの伝説/
   この歌を作ったのはだれ?]
エヴァ・チャポ(S)
クラウス・テンシュテット指揮
バーデン=バーデン
 南西ドイツ放送so.
 録音:1976年9月18日(*)/1976年8月23日(#)、以上ステレオ。共にEN LARMESから、(*)はELS-02-162、(#)はELS-02-286として出ていた演奏ではないかと思われるが、マスターからの初発売。今回初めて正確な録音日が明らかにされている(EN LARMES盤では不祥(*)、1976年(#)とされていた)。
 天上の調べと絶望的な暗さ、そして恐るべき極端なコントラスト。
 テンシュテットといえばマーラー、ファンであればこれに異論の余地はまずないだろう。新しいバイエルン放送響とのライヴ・シリーズ発売を実現させたProfilが、再びテンシュテットのリリースにこぎつけた。
 親しみ易い魅力にあふれる自作「歌曲」との関連などから、いちはやくマーラーの交響曲では第1番と並び人気を得ていた第4番だが、この曲でも愉悦を描くだけでは終わらないのがテンシュテット。彼にしかない個性の刻印はロンドン・フィルとの全集録音(1982年 / EMI)でも確認できるが、今回のライヴでは南西ドイツ放送といういわば地元のオケを得た強みと、ライヴということで極端なアプローチに断然拍車がかかった印象を受ける。「天国的」に無垢でのどかなときが流れていたかと思うと、激するところでは突如狂ったように興奮し、また次の瞬間には悲痛な嘆きへと急転するこの極端な落差、これこそがまさしくマーラーの本質であり、そのままテンシュテットの音楽と重なる。カップリングのコンセプトも心憎いもので、交響曲と同じ世界観に彩られた「角笛」からのナンバー。名メゾ、エルザ・カヴェルティに師事したハンガリーのチャポは、スタジオ盤のポップとは別の魅力で、陰影豊かな歌唱をじっくりと聴かせてくれる。録音の素晴らしさもポイントで、これはテンシュテットのマーラー演奏のなかでも屈指の内容と言えるだろう。9月上旬入荷予定。
 [南西ドイツ放送so./1976年] I.15'45"+II.9'00"+III.19'50"+IV.8'20"
 [LPO/1982年] I.15'43"+II.8'51"+III.21'09"+IV.9'10"
エルガー:交響曲第1番 変イ長調 Op.55(*)
ベルリオーズ:
 序曲「リア王」Op.4(+)/
 歌劇「ベアトリスとベネディクト」Op.9 序曲(+)
コリン・デイヴィス指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
 録音:1998年(*)、1997年(+)、ドレスデン、ゼンパーオーパー、ライヴ。ドレスデン・シュターツカペレ・エディション第1弾。
 選りすぐりの内容がすでにファンの心を掴んで離さないProfilのライヴ・シリーズ。一連のバイエルン放送響シリーズに続いて、なんと今度はドレスデン・シュターツカペレ・エディションがスタート。第1弾は名誉指揮者デイヴィスによるお得意のエルガーとベルリオーズ。デイヴィスとしてはのちにロンドン響と全集(2001年)を完成させるエルガー。本場のオケならではの魅力は尽きないが、このドレスデンの音色もまた重厚な音楽に相応しいもので、馥郁といっぱいに拡がるアダージョなど想像を超えた美しさ。一方で第2楽章のように荒々しい場面でもじつに過不足なく反応するあたりもさすが。さらにフィナーレ。コーダで冒頭のテーマが回帰してくるところなどゾクゾクするくらいに最高の格好よさ。
 カップリングは同じオケとのスタジオ盤(1997年)でも聴かれるベルリオーズ。まことに華麗。スペシャリスト・デイヴィスに触発され、こちらも見事というほかない。MDRによる録音も瑞々しさを湛えて極上。
ギュンター・ヴァント、初出
 ブラームス:セレナード第1番(*)
 ウェーバー:クラリネット協奏曲 Op.74(+)
ヘルムート・ギーサー(Cl;+)
ギュンター・ヴァント指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1968年10月2日(*)、1977年11月25日(+)、ケルン、ヴァルラフプラッツザール。初出音源。
 "Gunter Wand Edition"。素晴らしいステレオ録音。1960年代のブラームスも、ヴァントの伝記作家にして当シリーズ監修人ヴォルガング・ザイフェルト教授の一番のお薦め演奏だけあって、50歳代のヴァントの切れ味の良いリズムと独特の気品を堪能できる。これは大変な名演。ウェーバーもドイツドイツした味わい深さが素晴らしい。管楽器マニアにはもうお馴染みのヘルムート・ギーサーは長年ケルン放響の首席を務めた、かの地の伝説的クラリネット奏者。
ギュンター・ヴァント、初出あり
 ストラヴィンスキー:
  ピアノと管楽器のための協奏曲(1930)(*)
 B.A.ツィンマーマン:1楽章の交響曲(1953)(#)
 フォルトナー:
  大オーケストラのための交響曲(1947)(+)
 リゲティ:ロンターノ(1967)(**)
ニキタ・マガロフ(P;*)
ギュンター・ヴァント指揮
北ドイツ放送so.(*/#/**)、
ケルン放送so.(+)
 録音:1985年(*)、1987年(#)、1960年(+)、1987年(**)。
 "Gunter Wand Edition"。正確無比の冷静な解釈と思いきや、すこぶるヴォルテージの高い演奏に驚き。どの曲もストラヴィンスキーは言うに及ばず、バルトーク級のおもしろさ! 現代オペラの中でも上演数の多い傑作「軍人たち」のツィンマーマン。しかも後年、ヴァントとツィンマーマンは音楽上の見解の相違から交流を断っただけにこの演奏、抜き差しならぬ緊張感に溢れている。現代曲のアルバムとしてはめったに見られない、誰もが楽しめる名盤。
ギュンター・ヴァント、初出
 モーツァルト:リタニア、序曲集、他

 聖体の祝日のためのリタニア 変ホ長調 K.243(*)/
 コンサート・アリア
  [みじめな私、ここはどこ K.369(#)/
   とどまって下さい、ああ愛しい人よ K.528(#)]/
 歌劇「フィガロの結婚」序曲(**)/
 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲(##)/
 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」序曲(##)/
 歌劇「魔笛」序曲(##)
マーガレット・マーシャル(S;*/#)
コルネリア・ヴルコップ(A;*)
アドルフ・ダラポッツァ(T;*)
カール・リッダーブッシュ(B;*)
ギュンター・ヴァント指揮
バイエルン放送so.&cho.(*)、
ケルン放送so.(#/**/##)
 録音:1982年(*)、1980年(#)、1969年(**)、1968年(##)。以上初出音源。ほとんどがヴァントにとって(少なくともCDでは)ディスク初レパートリー。これまでライヴ演奏も全く出ていなかった作品ばかり。
 生涯モーツァルトを愛したヴァントだけあって辺りを払うこの格調は、なかなか現在では聴けぬものとなってしまった。特に声楽作品の品格は無類。また序曲のすばらしさなどを聴くとモーツァルトのオペラ全曲が残っていれば!と、悔やまれる。
PH-05044

(2CD)
ギュンター・ヴァント・エディション
 ヴォルフガング・フォルトナー(1907-1987):歌劇「血の婚礼」(全曲)
 N.ヒンシュ=グレンダール、アニー・シュレム、イルムガルト・ゲルツ、
 エミー・リスケン、ヒルデグント・ヴァルター、ヴィルヘルム・オット、
 アレクザンデル・シェードラー
 ギュンター・ヴァント指揮ケルン・ギュルツェニヒo.&cho.
 録音:1957年7月16日、WDR。初出音源。
 フォルトナーの代表作で、ツィンマーマンの「軍人達」の登場までは現代ドイツを代表するオペラとされていた傑作が、初演直後のヴァントによる録音で登場。ヴァント夫人のアニタ・ヴェストホフが「可憐な少女」役で歌っているのが見逃せない。音質も大変良好。なお、国内代理店には「ヴ『ァ』ルフガング・フォルトナー」という一風変わった表記をしている。
ギュンター・ヴァント・エディション〜ハイドン
 ピアノ協奏曲 ニ長調Hob.XVIII-11 (*)/
 オーボエ協奏曲 ハ長調Hob.VIIg:C1 (#)/
 交響曲第76番 変ホ長調Hob.I-76 (+)
ニキタ・マガロフ(P;*)
ハンスイェルク・
 シェレンベルガー(Ob;#)
ギュンター・ヴァント指揮
ハンブルクNDRso.(*)、
ケルン放送so.(#)
 1985年12月2日、ムジークハレ、ハンブルク、ライヴ(*)/1980年1月11日(#)&1973年2月10日(+)、以上、WDR第1ホール、ケルン(#/+)。(#)と(+)はおそらく当盤が初出となる音源。(*)はEN LARMESからELS-03-318で出ている演奏で、マスターからの初復刻。
 ヴァントの愛奏曲第76番は1980年以降のライヴが何種類か出ていたが、1970年代の物はおそらく今回が初登場。ロンドン交響曲に匹敵する名曲といわれながらも、あだ名がついてないばかりに隠れた存在となっており、生演奏で取り上げられないのが大変勿体無い天下の名品。1912年という同年生まれ(おまけに共に1月生まれで、日付も2週間しか違わない)、当時ともに73歳の名手が組んだ(*)も聴き物一つ。
モーツァルト:
 ホルン協奏曲集
  [第2番 変ホ長調 K.417(*)/
   第3番 変ホ長調 K.447(*)/
   第4番 変ホ長調 K.495(*)]
 ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407(+)
ヴィルヘルム・ブルンズ
(ナチュラルホルン)
トーマス・ファイ指揮(*)
マンハイム・モーツァルトo.(*)
クワドリガSQ(+)
 録音:2004年3月10日、メルレンバッハ、市民劇場/2004年1月13日-2月2日、バド・デュルクハイム、ナチュラルホルンアカデミー。
 かつてナチュラルホルンの名手ヘルマン・バウマンがアーノンクール伴奏で協奏曲を録音していたが、それ以来30年余り経って、ちょうどモーツァルト記念の年に、それぞれの弟子ブルンズとファイとの顔合わせで、また新たにすばらしいモーツァルトが登場。
 ベルリン古楽アカデミーやウィーン・コンツェントゥス・ムジクスとも共演を果たしているブルンズは大変に腕の立つ人で、どこかこっけいなナチュラル・ホルンの魅力が全開。このソロを大いに盛り立てているのが、尖ったリズムの刺激的なハイドンやベートーヴェンでおなじみのファイ。2003年に自身が創設したピリオド楽器のオーケストラ(2006年1月27日のモーツァルトの誕生日にコンサート・デビュー)を率いて、喜びと清清しさに満ちた音楽を聴かせてくれる。
モーツァルト:
 交響曲第39番 変ホ長調 K.543/
 交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
 歌劇「皇帝ティートの慈悲」序曲 K.621
トーマス・ファイ指揮
マンハイム・モーツァルトo.
 モダーン楽器オーケストラとのハイドンやベートーヴェン(Hanssler)で刺激的な演奏を繰り広げてきたファイが、モーツァルト・イヤーの2006年、新たにピリオド楽器のオケを率いて傑作「ジュピター」と第39番をリリース。
 ファイが2003年に創設したマンハイム・モーツァルト管弦楽団は、モーツァルトの誕生日に合わせ、2006年1月27日にコンサート・デビューを果たしたばかり。当録音は2年近くにも及ぶ周到な準備期間を経て臨んだもので、完成度の高さが光っている。冒頭ティンパニの強打も鮮烈な「ティート」序曲。過激なほどにリズムが立って、前へと飛び出して来るフレッシュな音楽は、やはり師アーノンクールゆずりというべきか、いやそれ以上かもしれない。そうかと思えば勢いに任せるばかりでなく「ジュピター」のフィナーレなどは威容の一語。これこそピリオド・アプローチの最前線をゆく注目の演奏といえよう。
メンデルスゾーン:
 交響曲第3番 イ短調 Op.56「スコットランド」(*)
 交響曲第5番 ニ長調 Op.107「宗教改革」(+)
コリン・デイヴィス指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
 録音:1997年8月31日-9月2日(*)、1997年10月28日(+)、ドレスデン、ゼンパーオーパー、ライヴ。初出音源。
 ドレスデン・シュターツカペレ・エディション第2弾。デイヴィスのメンデルスゾーンといえば、PHILIPSへのボストンso.との第4番(1975年)、ORFEOへのバイエルン放送so.との第3番(1983年)と第4&5番(1984年)の録音が有名だが、「宗教改革」の冒頭などに顕著なメンデルスゾーンの陰影豊かな美しさを描くのに、ドレスデン固有の響きはやはり底知れぬ魅力である。実際、みずみずしさいっぱいの弦、木管のデリケートな表情など申し分ない。音楽が進むにつれ次第に熱が帯びてゆく「スコットランド」。キャリアの円熟期を迎えたデイヴィスが自らの音楽を表現し尽くした、どこまでもぜいたくな一枚で、録音も万全。
シベリウス:
 交響曲第2番 ニ長調 Op.43(*)
 交響詩「エン・サガ」Op.9(+)/同「ルオンノタール」Op.70(#)
ウテ・ゼルビク(S;#)
コリン・デイヴィス指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
 録音:1988年9月22日(*)、2003年7月7-8日(+)、ドレスデン、ゼンパーオーパー、ライヴ。
 ドレスデン・シュターツカペレ・エディション Vol.5。スペシャリスト、デイヴィスの真骨頂というべきシベリウス・アルバム。全交響曲の中でも親しみ易さで随一の人気を誇る第2番。ボストン響(1976年)、ロンドン響(1994年)との間に位置する(*)は、LSO Live で通産3度目の全集に取り組むデイヴィスにとって、交響詩「エン・サガ」とともにこれまでのところ3種目にあたり、初のライヴ。シベリウスのほかの多くの作品と同じく民俗叙事詩「カレワラ」にもとづく「ルオンノタール」のみ、初出のレパートリーとなる。
 さて、このたびの演奏では、とにかくオケが圧倒的に雄弁で魅力が尽きない。色数も豊富な弦楽セクション。輝かしく、ときに柔らかい音色を奏でる金管。これを聴くと根強いファンが多いのも頷ける。もちろんデイヴィスの指揮も素晴らしく、もはや多くの言葉を費やすことが空しく思えてくるほど。すべて完全初出で録音状態も抜群。
ハイドン:
 十字架上のキリストの七つの最後の言葉Hob.XX(合唱版)
インガ・ニールセン(S)
ガブリエーレ・
 シュレッケンバッハ(A)
マーティン・ヒル(T)
マティアス・ヘレ(B)
フリーダー・ベルニウス指揮
シュトゥットガルト室内cho.
ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内o.
 原盤:Intercord。作曲者自自身による4つの版が存在する「十字架上のキリストの七つの最後の言葉」。1785年アンダルシアのカディス大聖堂の依頼で最初に管弦楽曲版を作曲した当時からその出来栄えにはかなりの自信をのぞかせていただけに、いつかふたたび使おうとあたためていたのだろう。こののち弦楽四重奏版と鍵盤独奏版を経て、ついにオラトリオ版が誕生するわけ。ハイドンは晩年におもに声楽作品に傾倒して行くが、これはそのなかで手がけたオラトリオのうちのひとつにあたる。その実力の高さがすでに折り紙つきのベルニウスらによる演奏は、作品の真価をしっかりと伝えるもの。
シューベルト:
 弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956 Op.163(遺作)/
 弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 D.87 Op.125-1
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
フォーグラーSQ
 1985年ベルリンでの結成以来、不動のメンバーによりつねに第一線で活躍するフォーグラー・カルテット。メンデルスゾーン(PH-04091)につづくProfil第2弾はシューベルト・アルバム。かの「グレイト」と同じくハ長調で書かれた弦楽五重奏曲は、シューベルト室内楽の掉尾を飾る名作。歴代の名盤においてスター・プレイヤーが務めることが恒例の、要のチェロに抜擢されたのはミュラー=ショット。ムターやプレヴィンとの共演でもっとも注目を浴びている期待の大型チェリスト。ORFEOよりリリースのアルバムでもソリストとしても一級の腕前だが、20年余りの活動で30代後半ながらカルテットとしてはヴェテランの域に入った面々と渡り合い、リードさえする存在感はたいしたもの。結果、惚れ惚れする充実の出来栄えで、シューベルト・ファン、室内楽好きにはこたえられない。さらに、気心のしれた仲間で楽しむハウスムジークを意図したサイズで、次から次へとシューベルトらしい歌があふれ出す第10番も聴きもの。
ギュンター・ヴァント・エディション
 ベートーヴェン:ミサ曲 ハ長調Op.86(*)
 モーツァルト:
  主日のためのヴェスペレ ハ長調KV.321(#)
マーガレット・マーシャル(S;*)
コルネリア・ヴルコップ(A;*)
アドルフ・ダラポッツァ(T;*)
カール・リッダーブッシュ(B;*)
ブリギッテ・デューラー(S;#)
ユリア・ハマリ(A;#)
ヴェルナー・クレン(T;#)
大橋国一(B;#)
ギュンター・ヴァント指揮(*/#)
バイエルン放送so.&cho.(*)、
ケルン放送so.&cho.(#)
 録音:1982年1月21日、レジデンツ・ヘルクレスザール、ミュンヘン、ライヴ(*)/1968年11月22日、WDR第1ホール、ケルン(#)。(#)は今回おそらく初出となる音源。(*)はEN LARMESからELS-04-575(月日は記載無し)で出ている演奏と思われ、だとするとマスターからの初復刻。ヴァントはこの曲を意外にもよく取り上げており、EN LARMESからは1983年6月5日-6日の演奏も発売されている(ELS-02-234)。
 Profil のギュンター・ヴァント・エディションには、これまでスタジオ盤では聴けなかった新たなレパートリーが含まれているのも大きな魅力。南ドイツの大御所評論家カール・シューマン博士が激賞した。バイエルン放送so.定期演奏会のベートーヴェンがCD化。合唱のボルテージの高さが印象的で圧倒的迫力のベートーヴェン、モーツァルトのヴェスペレは彼の宗教曲中もともと2、3を争う傑作だが、ヴァントが演奏するとレクイエムより上と思えるのがすごいところである。
ギュンター・ヴァント・エディション
 ヴァルター・ブラウンフェルス(1882-1954):
  テ・デウムOp.32(ソプラノ、テノール、
   混声合唱、オルガンと大管弦楽のための)(*)
 ヒンデミット:演奏会用音楽Op.50(#)
  (弦楽合奏と金管のための)
レオニー・リザネク(S)
ヘルムート・
 メルヒェルト(T)
ヘルマン・ヴェルナー(Org)
ギュンター・ヴァント指揮
ケルン放送so.、
ケルン・ギュルツェニヒcho.
 録音:1952年12月20日(*)/1970年3月6日、ケルン、ライヴ(#)。以上モノラル、おそらく共に初出音源。今や古典! ヴァントの20世紀音楽集。
 『彼(ブラウンフェルス)のテ・デウムはものすごい作品でね』(ギュンター・ヴァント;1992年談)
 ヴァント曰く、1920年代-1930年代においてブラウンフェルスはR.シュトラウスと並び称されたドイツで最も高名な作曲家とのことで、このテ・デウム、確かにブルックナーのそれにもひけをとらぬ名作のよう。作曲者もヴァントの演奏に対し「こんなすごい音楽とは思わなかった!」とコメントのしようのない絶讃のコメントをしている。合唱、オルガン、フルオケが鳴りまくり、確かに大迫力の20世紀の傑作! モノラルながら音質は大変良好。
ギュンター・ヴァント・エディション
 モーツァルト:「戴冠式ミサ」K317(*)
 シューベルト:スターバト・マーテル D.383(#)
マルゴ・ギヨーム(S)
マルギット・コベック(A)
ヨハネス・フェーヤーベント(T)
エヴァルト・
 カルデヴィーアー(B)
ギュンター・ヴァント指揮
ケルン放送so.&cho.
 録音:1952年7月25日(*)/1953年10月17日(#)。
 ヴァントのレコード初レパートリーとなる2曲で、名作「戴冠式ミサ」でのあまりに切々たる誠実な演奏に感動。(#)はドイツ国歌そっくりのメロディが登場する感動作。録音はモノながら大変聴きやすく、奥行きや広がりすら感じさせる良質なサウンド。
ギュンター・ヴァント・エディション
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番 ニ短調KV.466(*)
 R.シュトラウス:
  4つの最後の歌(#)/
  ホルン協奏曲第1番 変ホ長調Op.11(+)
ルドルフ・
 フィルクシュニー(P;*)
マーティナ・アーロヨ(S;#)
ヘルマン・バウマン(Hr;+)
ギュンター・ヴァント指揮
ケルン放送so.
 録音:1969年9月13日(*)/1967年6月15日-16日(#)/1975年10月31日(+)、以上ケルン、ステレオ、ライヴ。おそらく全て初出となる音源。(+)の日には、他にケルビーニの「アナクレオン」序曲が演奏されており、先に当シリーズから発売されている(PH-05007)
 豪華なメンバーの協奏曲集。フィルクシュニーとヴァントの組合せは甘さを徹底的に排し、誰もが待ち望んでも得られなかった、恐ろしい程の格調の高さが空前希有な大演奏で、思わず背筋が伸びる。R.シュトラウスのほのぼのした(+)も、ヴァントにかかると峻厳なる大名曲に早がわり。ホルン大家バウマンもうまさ爆発。
ヴァント&カサドシュとの共演、初出あり
 ベートーヴェン:
  ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58(*)
 ハイドン:交響曲第92番 ト長調 Hob.I:92
      「オックスフォード」(#)
 J.S.バッハ:
  ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV.1041(+)
ロベール・カサドシュ(P;*)
ローラント・
 グロイター(Vn;+)
ギュンター・ヴァント指揮
ケルン放送so.(*/#)、
北ドイツ放送so.(+)
 録音:1970年3月6日(*)/1967年4月20日(#)/1992年3月15日-17日(+)、以上ステレオ、ライヴ。(*)と(#)はおそらく今回初出の音源。(+)はEN LARMESから ELS-02-278 で発売されている演奏だが、マスターからの初復刻。
 Profilの大看板、ギュンター・ヴァント・エディションの第19集。まずはなんといっても、カサドシュの亡くなる2年ほど前、3種目にして初のライヴによるベートーヴェンの第4番に注目。ヴァントのガッチリした音楽をバックに、カサドシュのダンディズムともいうべきシックなピアノが水のように自在に流れて行く。そこがまたスリリング。
 きびきびとしたリズムに、優美な表情をみせる「オックスフォード」。これまでケルン・ギュルツェニヒ管とのスタジオ盤(モノラル)が唯一の録音であっただけに、ステレオ収録による当ライヴは歓迎されるところ。ヴァントの得意としたハイドンこそ、キリッと引き締まった造形美を知るのにうってつけの曲目といえるだろう。
 手兵北ドイツ放送so.のコンマス、グロイターをソリストに立てたバッハは、ピリオド派の快速アプローチとは対極にある悠然たるテンポ設定。主役はあくまでヴァントで、これによりバッハの威容がみごとに浮かび上がる仕組み。バッハはオケの自主制作盤でも既出であったようだが、すべて録音状態良好。
PH-06008

(2CD)
ギュンター・ヴァント&ミュンヘンpo.、初出
 ブルックナー:交響曲第8番(*)
 シューベルト:交響曲第8番「未完成」(+)
ギュンター・ヴァント指揮
ミュンヘンpo.
 録音:2000年9月15日(*)、1999年9月28日(+)、ミュンヘン、ガシュタイク。これまでにCD-R使用の各レーベルなどからも発売の形跡が無い初出音源。
 Günther Wand Edition。発売が熱望されたヴァントとミュンヘン・フィルの一連のライヴ録音がついに登場。異様な緊張感が会場を覆い、日本からも数多くのファンがかけつけた伝説となった2000年の第8番。冒頭から尋常ならざる気配。悠揚としながらも、ひたひたと鬼気せまる迫力が恐ろしい終楽章など圧巻で、その証拠に聴衆が曲が終わった後も拍手が出来ず、長い沈黙につつまれ、ヴァントが指揮棒を譜面台に置く音(?)もバッチリ収録。やがて盛大なる喝采に会場がつつまれる様まできちんと収録されているのもライヴ録音ならではの醍醐味。「未完成」も絶品。音質もすばらしい。
ジュリーニ&ケルン放響
 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64
 ドビュッシー:交響詩「海」
ピンカス・ズッカーマン(Vn)
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮
ケルン放送so.
 録音:1971年1月15日、ケルン、ライヴ。
 ふらっと吸い寄せられるような甘美な音色。パールマンと同門でジュリアードのガラミアン仕込みのズッカーマン。メンデルスゾーンはキャリア最初期の1969年にバーンスタイン&ニューヨーク・フィルとの共演で華々しい成功を収めた曲。同年に同じ顔合わせでスタジオ盤も録音している。ここではジュリーニのサポートのもと、伸び伸びと時に官能的でさえあるメンデルスゾーンを聴かせる。
 一方、ドビュッシーの「海」はもはや説明不要のジュリーニの十八番。フィルハーモニア(1962年)、ロス・フィル(1979年)、コンセルトヘボウ(1994年、ライヴ)ときて、じつに4種目。こちらもライヴという条件によるものか振幅の大きな表現が印象に残る。
ジュリーニ&ケルン放響の
 「ドヴォ8」他、おそらく初出

 ブゾーニ:「ファウスト博士」のための
        2つの習作Op.51
  [サラバンド/コルテージュ](*)
 フランク:交響詩「プシシェとエロス」(#)
 ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調Op.88(+)
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮
ケルン放送so.
 録音:1971年1月11日(*)/1971年1月15日(#)/1958年11月3日(+)、以上ケルン、ライヴ。(*)と(#)はステレオ、(+)はモノラル。おそらく全て初出音源。
 カンタービレの巨匠ジュリーニが振ったケルン放送so.とのライヴ集第2弾。彼がもっとも充実していた1970年代のブゾーニとフランクは、既出ズッカーマンとのメンデルスゾーンとドビュッシー「海」と同日のライヴ(PH-06010)。特にフランクでは、後年のBPOとの再録でもみられる幻想的な美しさがたいへん魅力的。メインのドヴォルザークはジュリーニ40代半ばのもの。旋律を歌い尽くした1989年のコンセルトへボウとのライヴとは大きく印象も異なり、第1楽章のコーダやフィナーレでの堰を切ったようにはじけた表現はまことに痛快。WDRアーカイヴの音源使用により音質良好。
ギュンター・ヴァント、初出
 ブルックナー:交響曲第5番
ギュンター・ヴァント指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1995年11月29日、12月1日、ディジタル。初出音源(代理店は既出演奏のような書き方をしているが、誤りと思われる)。
 "Gunter Wand Edition"。音質もクリアーで温かみがあり最高に素晴らしい。「この頃のヴァントは巨匠ぶりが尋常でないだけに、しかも曲も曲。人知を超えた崇高さで、いつなんどき聴いても無条件で感動させられてしまいましょう。凄い1枚でございます。しかし、当時のミュンヘン・フィルはベルリン・フィルと肩を並べていただけあってその美しさうまさは絶品。形容のしようがございません」と代理店があらゆる言葉を尽くして賛美している。
PH-06013

(8CD)
6CD価格
ギュンター・ヴァント〜ミュンヘン・レコーディングス、初出あり!
・Vol.1(PH-06008[2CD])
  ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調[2000年9月15日]
  シューベルト:交響曲第8番 ロ短調「未完成」[1999年9月28日]
・Vol.2(PH-06012)
 ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調[1995年11月29日、12月1日]
・Vol.3(PH-06014)
 シューベルト:交響曲第9番 ハ長調「ザ・グレイト」[1993年5月28日]
・Vol.4(PH-06046)
 ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」[2001年9月13日-15日]
・Vol.5(PH-06044)
 ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68[1997年2月19日、21日、23日]
 ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 Op.21[1994年2月4日]
・Vol.6(初出)
 ブルックナー:交響曲第6番 イ長調(原典版)[1999年6月24日](*)
・Vol.7(同レーベルからは初出)
 ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調(原典版)[1998年4月21日]
以上全て、ギュンター・ヴァント指揮ミュンヘンpo.
 録音:全てミュンヘン、ガスタイク、ライヴ。(*)は初出音源。ヴァントがミュンヘン・フィルを振った同曲はこれが初登場。(#)は当レーベルからは初登場となる物で、マスターからの初復刻。MEMORIES や SARDANA(廃盤)から発売があるもので、こちらもヴァント&ミュンヘン・フィルによる唯一の同曲となる。
 Profilが進めている壮大なプロジェクト、ギュンター・ヴァント・エディション。その最大の目玉といえるミュンヘン・フィルとのライヴがついにセットで登場する。
 きわめつけの独墺系レパートリーがならぶなかで、チェリビダッケの亡きあとヴァントが一年に一曲のペースで取り上げたブルックナー。なんといっても当セットの目玉は音楽評論家許光俊氏をはじめ、かねてよりファンからCD化の要望が強かった第6番と第9番を分売にさきがけて収めていること。第1楽章冒頭、ピシッと徹底した弦のきざみにこれから起こるドラマの全てが凝縮したかのように、ヴァントの芸風の真髄、厳しく引き締まった造形美に打ち抜かれた第6番。そして「この世からの離脱と内なる真理の表現として、彼岸の輝きと恍惚にみち」、建築にたとえて第5番に次いで重きを置いていた第9番。ブルックナーについて、ヴァントは自身の評伝のなかで「ずいぶんと多くの時間を要した」と述懐しているが、じっさいにこうしたものすごい演奏を聴くとこの言葉の重みが実感される。
 巨匠ヴァントが最晩年に残したミュンヘン・フィルとのきわめつけのライヴ。演奏内容は折り紙つき、録音もきわめて優秀な当セットは末永くファンの宝物となることだろう。
ギュンター・ヴァント&ミュンヘンpo.、初出
 シューベルト:交響曲第9番「グレイト」
ギュンター・ヴァント指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1999年9月28日、ミュンヘン、ガシュタイク。これまでにCD-R使用の各レーベルなどからも発売の形跡が無い初出音源。
 Günther Wand Edition。極上の美しさを讃えた「グレイト」。ミュンヘン・フィルのチェリビダッケに鍛練された美音にヴァントのマッシブな音楽がブレンドされて生まれた、とんでもない名演。第2楽章の気品ある悲しい美しさも印象的。録音もすばらしく、両端楽章も音が前に迫って来る迫力。名録音ながら再生の難しかったNDRものに比べ、厚みがありながらクリアーで再生しやすい素晴らしい音である。
コロリオフ〜モーツァルト
 ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 KV.282/
 幻想曲 ハ短調KV.475/
 ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 KV.457/
 ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 KV.331
  「トルコ行進曲つき」
エフゲニー・コロリオフ(P)
 1949年生まれ、ネイガウス、ユージナ、オボーリンらたる顔ぶれに師事し、ロシア・ピアニズムの流れを汲む世界的ピアニスト、コロリオフ。2006年のアニヴァーサリーに合わせて、hr musikからはショスタコーヴィチ(HRMK-03306)を、ここProfilからはモーツァルトをそれぞれリリース。同じくネイガウスに師事したギレリスを思わせる硬質のタッチと透徹した響きが印象に残る一枚。
ハイドン:ピアノ三重奏曲集
 [第43番 ハ長調 Hob.XV:27/第44番 ホ長調 Hob.XV:28/
  第45番 変ホ長調 Hob.XV:29/ ハ短調 Hob.XV:13]
トリオ・オーパス8
[エックハルト・
  フィッシャー(Vn)
 マリオ・デ・セコンディ(Vc)
 ミヒャエル・ハウバー(P)]
 ハイドンは少なくとも40曲以上のピアノ三重奏曲を作曲したが、交響曲や弦楽四重奏にくらべると人気はいまひとつ。それでもここに聴く3楽章構成による後期の3曲ではそれまでの愛好家の音楽から抜け出し、鍵盤パートの充実ぶりなどに完成形を聴く事が出来る。トリオ・オーパス8はシューベルトやブラームス、シューマンの全集録音などでも知られる1986年結成のアンサンブル。
ハイドン:
 「ネルソン・ミサ」 ニ短調 Hob.XXII-11/
 4つの秘跡のレスポンソリウム
  (ラウダ・シオン)Hob.XXIIIc-4/
 めでたし、天の元后 イ長調 Hob.XXIIIb-3(*)
インガ・ニールセン(S;*)
クリスティーナ・ラキ(S)
リア・ボレン(A)
ハイナー・ホプフナー(T)
ギュンター・ライヒ(B)
フリーダー・ベルニウス指揮
シュトゥットガルト室内cho.
ハイルブロン・
 ヴュルテンベルク室内o.
 評価の高いベルニウス&手兵シュトゥットガルト室内合唱団によるハイドンの宗教曲集。
コンドラシン、ドレスデンでの「ショスタコ4」、初出」
 ショスタコーヴィチ:交響曲第4番 ハ短調 Op.43
キリル・コンドラシン指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
 録音:1963年2月、ドレスデン国立歌劇場大劇場、ライヴ、モノラル。初出音源。
 ドレスデン・シュターツカペレ・エディション。Profil がメモリアル・イヤーに放つショスタコーヴィチの問題作、第4交響曲。指揮は、1961年に世界初演を手がけたコンドラシン。前年の1962年には世界初の全集録音をモスクワ・フィルと、同じく4番から開始しているが、今回登場するのはドイツ初演ライヴという、歴史的価値も計り知れない演奏。
 シニカルでユーモラスな第4番は政治的な圧力による無力感に苛まれていた歳月を表出したものともいわれている。プラウダ紙で批判を受けたオペラ「マクベス夫人」に続き、1936年に完成したものの、リハーサル後に作曲者自らの手で封印され、これより四半世紀もの間日の目をみることがなかったいわく付きの内容。創作上著しい発展をみせた意欲作であり、それまでに比べ編成も拡大し長大化。レントラー風のスケルツォを中央におきシンメトリカルな3楽章形式をとることや、はっきりとした引用から、マーラーに連なる作品である点も見逃せない。
 ショスタコーヴィチとマーラー。第4番というオマージュ的作品に対する、屈指のマーラー指揮者でもあったコンドラシンの正鵠を射たアプローチ。また、ドレスデンがマーラーを奏でるときそうであるように、豊潤な弦に加えて木管の表情の濃さなども語り尽くせぬ魅力。ショスタコーヴィチ演奏史に留め置かれる世紀のライヴは、間違いなく生誕100年を大いに盛り上げるアルバムといえるであろう。
イグナツ・プレイエル (1757-1831):
 2手および4手作品集

 2つの小品/連弾のためのソナタ 変ロ長調/
 2台のピアノのための協奏曲 ニ長調/
 連弾のためのソナタ ト短調/
 連弾のためのソナタ ヘ長調/エコセーズ
ヴォルフガング・
 ブルンナー、
レオノーレ・フォン・
 シュトラウス
(Fp デュオ)
 ショパンも愛用したことで知られるピアノのブランドの創始者でもある作曲家プレイエルは、2007年が生誕250年にあたる。多作家で、交響曲だけでも60曲位あると言われているが、ピアノ作品は割りと珍しく大歓迎。ウィーン古典派風の端正なたたずまいが爽やか。ピリオド楽器による演奏だが、プレイエル・ピアノでない(アントン・ワルターとノイペルト製)ところがミソ。
PH-06031

(2CD)
ドヴォルザーク:歌劇「ルサルカ」(ドイツ語版) エルフリーデ・トレチェル(ルサルカ)
ヘルムート・シンドラー(王子)
ゴットロープ・フリック(水の精) 他
ヨゼフ・カイルベルト指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
ドレスデン国立歌劇場cho.
 録音:1948年。
 ドイツの偉大な指揮者カイルベルトの貴重な「ルサルカ」。カイルベルトは第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けたドレスデンの歌劇場の音楽監督を1945年に引き受け、復興に大きな貢献を果たした。この「ルサルカ」はその頃の貴重な録音。さすがカイルベルト、実にしっかりした名演奏。歌手も実力派が揃い、ドイツ語ながら聴き応え十分。
アントン・フェルディナント・
 ティーツ(1742-1811):弦楽四重奏曲集

 [ハ短調 Op.1-4/ニ短調 Op.1-5/
  3つの弦楽四重奏曲集〜第1番 ト長調/
  3つの弦楽四重奏曲集〜第3番 イ短調]
ホフマイスターSQ
 ピリオド楽器使用。ニュルンベルクに生まれたティーツ(ティッツ)は、ロシアに渡って活躍したヴァイオリン奏者、作曲家。1771年にはサンクトペテルブルクの宮廷楽団のメンバーとなり、ロシアで最初に弦楽四重奏を作曲したと考えられている。作風は幅広い音域と独立的な動きをみせる上声部に特徴があり、とりわけアダージョに魅力が凝縮。ここでは1781年作の6つの弦楽四重奏と、1802年に書かれた3つの四重奏からそれぞれ2曲を収めている。
モーツァルト〜
 いとしの姉ナンネルのために

 連弾のためのソナタ ニ長調 K.381/
 前奏曲とフーガ ハ長調 K.394/
 転調する前奏曲/
 連弾のためのソナタ ハ長調 K.19a/
 ピアノ・ソナタ第7番 ハ長調 K.309/
 カプリッチョ K.395/
 連弾のためのソナタ 変ロ長調 K.358
ヴォルフガング・
 ブルンナー、
レオノーレ・フォン・
 シュトラウス
(Fp デュオ)
 モーツァルトが姉ナンネルと共演するために作曲した連弾作品とナンネルがらみの独奏曲をフォルテピアノで奏したアルバム。さまざまなレーベルでフォルテピアノの名演を繰り広げているブルンナーが、ここでもいぶし銀の芸術を聴かせてくれる。
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」 マルガレーテ・テシェマッハー(S)
エリーザベト・ヘンゲン(Ms)
トルステン・ラルフ(T)
ヨーゼフ・ヘルマン(Br)
カール・べーム指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
ドレスデン国立歌劇場cho.
 録音:1941年、ドレスデン。
 ドレスデンの音楽監督時代(1934-43年)のべームが遺した第九。なるほど彼こそはライヴの人などといわれるが、ここでのべームは晩年のスタジオ盤とは別人のような熱く激しい音楽が特徴。独唱陣は同じべーム指揮によるシュトラウスの「ダフネ」世界初演時のキャストだったテシェマッハーやラルフをはじめとする、いずれも当時のドレスデンのベスト・キャスト。この放送用録音は他社からの復刻盤でも広く知られる内容だが、このたび復刻では音質も驚くほど自然で聴きやすいものとなっている。
コリン・デイヴィスの「グレイト」
 シューベルト:交響曲第9番 ハ長調 D.944「グレイト」
コリン・デイヴィス指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
 録音:1996年7月1-2日、ドレスデン、ゼンパーオーパー、ライヴ。
 "Dresdner Staatskapelle Edition"。豊かな歌でいっぱいに満たされた、夢のように美しいシューベルト。魅惑のドレスデン・シュターツカペレ・エディションにデイヴィスの「グレイト」が登場。ボストンso.(1980年)以来3種目となるデイヴィスの「グレイト」は、当オーケストラとの全集録音(「グレイト」は1996年7月2-4日、ルカ教会)の直前にあたるもので、ライヴとしては初めて。名誉指揮者デイヴィスそのひとの誠実な音楽作りのもと、ドレスデンの美質が花開いた全集は最良の成果ともいえるたいへん優れた内容であった。
 ドレスデンといえばシューベルトはもっとも得意とするところ。主なところだけでも「グレイト」をべーム(1979年、ライヴ)、シノーポリ(1992年)と、さらにサヴァリッシュ(1967年)、ブロムシュテット(1981年)とは全集を残している。そしてこのたびのデイヴィスのライヴ盤。さりげないフレーズのひとつひとつが有機的に絡み合い、やがて大きな音楽を形作るさまがなんとも自然なのはさすが。長い伝統に培われた独特の流儀と腰の落ち着いた響きが極上である。ここにはシューベルト演奏のひとつの理想形があるといって差し支えないであろう。
コリン・デイヴィス&ドレスデン・シュターツカペレ
 ベルリオーズ:テ・デウム Op.22
 モーツァルト:キリエ ニ短調 K.341
ニール・ステュアート(T)
ハンス=ディーター・シェーネ(Org)
コリン・デイヴィス指揮
ドレスデン・シュターツカペレ、
ドレスデン国立歌劇場cho.、
ドレスデン・シンフォニーcho.、
ドレスデン・ジングアカデミー、
ドレスデン・フィルハーモニック児童cho.、
ドレスデン国立歌劇場児童cho.
 録音:1998年10月3-4日、ドレスデン、聖十字架教会、ライヴ。
 ドレスデン・シュターツカペレ・エディション。1998年9月22日に創立450周年を迎えたドレスデン・シュターツカペレ。首席指揮者シノーポリのあと、記念シーズンの第2回シンフォニー・コンサートでデイヴィスが取り上げたのはベルリオーズの大作テ・デウム。Philips、LSO Live と一連の録音を通じて自他ともに認めるスペシャリストの手がける期待のプログラムといえるだろう。
 さすがは幻想交響曲の鬼才ベルリオーズが書いた宗教曲というべきだろうか。テ・デウムは空間の効果と壮大な規模による圧倒的な音響という点で「レクイエム」と双璧を成す。キリスト教への信仰をもたなかったベルリオーズにとっては宗教色以上に、セレモニアルな巨大で特殊な編成による演奏効果にその特徴があると言える。オルガン、オーケストラ、3声部をもつ2群の合唱、さらには600人の児童合唱という途方もない編成とその配置に、異常ともいえる独特の空間の感覚が冴え渡っている。オルガンはオケと対峙し、児童合唱も2群の合唱とは分離され、オケはオケ、オルガンはオルガンとして独立して用いられている。冒頭のオケの全奏と、これに続くオルガンの重低音から洪水のように押し寄せる大音響。中間楽章の静謐な音楽も魅力だが、圧巻はやはり終曲の「われ信ず、審判に」を迎えるあたり、絶頂が幾重にも折り重なってゆき、ひたすら感動的。
 カップリングは、絶筆のレクイエムと同じ調性によるモーツァルトのキリエ。わずか10分にも満たない短い作品だが、こちらもまた哀愁を帯びた美に引き込まれる。かねてより機会にふれて声楽曲への熱い思いを寄せてきた名匠デイヴィスによるベルリオーズとモーツァルト。ドレスデンの豊かな響きを得て、オケのメモリアル・イヤーを飾るにふさわしい出来栄えとなっている。