ギターによる14の物語 Ernest Shand (1868-1924): Varsovie Mazurka / Médidation Angelina Panormo (1811-1900): Andante et Allegretto Catharina Josepha Pratten (1821-1895): Forgotten – Impromptu / A Lament Julian Arcas (1832-1882): Bolero / Tango Tiré de « Trois airs caractéristiques espagnols », XIXe s: Boleras David del Castillo (18c-1928): Bolero / Victor Magnien (1804-1885): Andante op.17 no 1 Fernando Sor (1778-1839): 練習曲 Op.6 No.11 / Jacques Bosch (1825-1895): Plainte Moresque Jose Vinas (1823-1888): Andante Sentimental / Francisco Tarrega (1852-1909): Pavana Princes An’s lute book (c.1690): Scot’s tune 1-3 / François LeCocq (c.1679-c.1729): Rondeau Anonyme, Manuscrit Livre en tablature, XVIIe s: Canaries Gaspar Sanz (1640-1710): Canarios / Santiago de Murcia (1673-1739): Grave Mathias José Maestro, Musica Notebook, Lima, (1786): Andante – Sonata Manuscrit de Cadiz, (1773): Marcha de Napoles 24 Mauro Giuliani (1781-1829): Balli nazionali Op.24 Allegro - La Monferrina – La Monaco / Tarantella Op.24 No.14 / Coming Through the Rye Op.125 / My Lodging is on the Cold Ground Anonyme, Ausseer Tabulatur manuscrit (c.1780): Aria / Bourree / Gigue Alexander Nemerovski (1859-?): Alla Mazurka / Sérénade / Antonio Lauro (1917-1986): Registro Leo Brouwer(1939-): Berceuse - Cancion de Cuna ダヴィッド・ジャック(G) | ||
録音:2019年9月。過去400年に渡り様々な製作者によって作られた貴重なギターを14種類集め、それぞれの楽器で同時代の作品を演奏するという壮大な企画。ルイス・パノルモ、アントニオ・デ・トーレス、ダニエル・フレドリッシュなどの名工が作り上げた逸品を堪能出来る。全34トラック収録、ブックレットに全部の楽器のカラー写真が1ページ1台で大きく掲載されているのも嬉しいポイント。 | ||
グレツキ:弦楽四重奏曲全集 〔第1番「既に陽は落ち」/第2番「幻想曲風に」/第3番「歌はうたわれ」〕 モリナーリSQ | ||
録音:2019年10月。「悲歌のシンフォニー」で有名なグレツキは弦楽四重奏を3曲残している。ジョン・ゾーン、クルターク、グバイドゥーリナ、シュニトケなど現代音楽のレパートリーを積極的に録音しているモリナーリ弦楽四重奏団が全集をリリースした。ポーランドのルネサンス作曲家のモテットを素材に用いた第1番、ベートーヴェンの「月光」を思わせる表題の第2番、ヴェリミール・フレーブニコフの詩に基づく第3番。「悲歌〜」とは違って、どれも鋭い不協和音を用いながら斬り込んでゆくカッコイイ作品。 | ||
ベルリオーズ編曲:歌とギターのためのロマンス Romance de Florian -Amour, on doit benir tes chaines / Romance de Bedard / Objet charmant / Romance de ≪ Gulnare ouL 'esclave Persanne ≫ / Romance de Plantade / Romance de Florian - A Toulouse il fut une belle Clemence / La Trompette appelle aux alarmes / Romance / 2 Romance de Florian - Vous qui loin d 'une amante / Le Sentiment d 'amour / Romance del 'opera du ≪ Chaperon rouge ≫ / Faut l 'oublier / Air du ≪ Petit Jokey ≫ / Couplets de L 'opera de ≪ La Romance ≫ - Mon coeurs 'ouvrait au sentiment / Fleuve du Tage / Romance de ≪ l 'Opera Comique ≫ - Que d 'etablissements nouveaux / Romancede l 'opera de ≪ Blaise et Babet ≫ / Romance de Naderman ≪ Je pense a vous ≫ Romance favorite de Henri IV / Couplets de L 'opera de ≪ La Romance ≫ - Du tendre amour / Air de ≪ Philippe et Georgette ≫ / Romance de ≪ l 'Opera Comique ≫ -Ah ! pourl 'amant le plus discret / ≪ La Sympathie ≫ Romance de l 'opera ≪ Felicie ≫ / Minverne ou tombeau de Ryno / Le Rivage deVaucluse / Romance d. A. Boieldieu マガリ・シマール=ガルデス(S) アントニオ・フィゲロア(T) ダヴィッド・ジャック(G) | ||
録音:2019年6月。ベルリオーズはピアノが弾けず、身近な楽器はギターだった。かの「幻想交響曲」もギターで楽想を練ったといわれている。また当時のパリで流行していた歌をギター伴奏に編曲した25曲からなる曲集が残っている。その25曲をすべて収録したのがこのアルバム。珍しいレパートリーの貴重な録音。 | ||
オーギュスト・ドシャリー(1896-1958):室内楽作品集&歌曲集 弦楽四重奏のための幻想曲/マルスリーヌ・デボルド=ヴァルモールによる3つの詩/ ピアノのためのモレスク/ヴァイオリンとピアノのためのエレジー/星と太陽/ ピアノのためのダンス・カプリス/構わないで/悲しみ/弦楽四重奏のための子守歌/ 「En roulant ma boule」による三重奏のためのロンド/ 三重奏のための物語「Il y avait une fois」/ 三重奏と声のための「澄んだ泉で」( Julien Bilodeau 編曲)/ 「Un Canadien errant」による三重奏のための悲歌/ 「Vive la Canadienne」による三重奏のための素描/チェロとピアノのための「Mon lac」/ ピアノのための「想い出」/弦楽四重奏と声のための「Je benis le hasard」/ 弦楽四重奏と声のための「En sourdine」/ ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための四重奏曲( Aleksey Shegolev補完 ) ピエール・ランクール(Br) トリオ・オシュラガ/他 | ||
録音:2019年9月。知られざるカナダの作曲家オーギュスト・ドシャリーの作品集。彼はピアニスト、オルガニストとしても著名で、作風は古典的な形式とロマンティックな響きを持ち、特に繊細に書かれた和声法が魅力となっている。 | ||
ジャック・エテュ(1938-2010):協奏曲集 交響詩「サン=モーリスの川のほとり」 Op.78 /ピアノ協奏曲第2番 Op.64 /トロンボーン協奏曲 ジャン=フィリップ・シルヴェストル(P) アラン・トゥルーデル(Tb)指揮ラヴァルso. | ||
録音:2019年8月。カナダの作曲家ジャック・エテュの没後10年記念盤。交響詩と2つの協奏曲を収録している。どれも映画音楽やロマン派音楽を思わせる響きで聴きやすく、打楽器も派手に鳴る豪華サウンド。演奏もカナダの一流奏者たちで固め、聴きごたえのある1枚となっている。 | ||
白夜 ドミトリー・ボルトニャンスキー(1751-1825): 「鷹」より〔アリア「Ne me parlez point」/序曲〕/ 「アルチーデ」より〔アリア「Mi sorprende」/レチタティーヴォ「In qual mar」/アリア「Dei clementi」〕 ドミニコ・ダッローリオ(v.1700-1764): Sinfonia Cossaca 〜第1楽章 アレグロ グルック(1714-1787):「アルミード」より 〔レチタティーヴォとアリア「Enfin, il est en ma puissance」/ アリア「Ah ! si la liberte」/レチタティーヴォ「Oh ciel, quelle horrible menace」/n Gratioso(メヌエット)/アリア「Le perfide Renaud me fuit」〕 エフスティグネイ・フォミーン(1761-1800):「Les Cochers au relais」序曲 マクシム・ソゾントヴィチ・ベレゾフスキー(1745-1777):「デモフォンテ」より 〔アリア「Mentre il cor」/アリア「Misero pargoletto」〕 カリーナ・ゴーヴァン(S) アレクサンダー・ヴァイマン(P)指揮パシフィック・バロックo. | ||
録音:2019年10月。カナダのソプラノ、カリーナ・ゴーヴァンはATMAレーベルをはじめ多くのアルバムをリリースしている歌手で、バロック音楽を得意としている。このアルバムでは、イタリアでオペラを学び祖国ロシアにヨーロッパの音楽書法を持ち帰ったボルトニャンスキーなど、18世紀ロシアの珍しい作品を取り上げているのが特徴。 | ||
オタワ・バッハ合唱団 ヘンデル:ディクシト・ドミヌス HWV.232 (*) / シュッツ:受難モテット SWV.56-60 J.S.バッハ:モテット「来たれ、イエスよ、来たれ」 BWV.229 ダニエル・テイラー(CT;*) リゼット・カントン指揮 オタワ・バッハcho.、アンサンブル・カプリス | ||
録音:2018年5月3日-6日、オタワ。ドイツ・バロックを代表する3人の作曲家による声楽曲。どの作品もドイツの伝統に根ざしつつ、情熱的でドラマティックな表現などイタリアからの影響も思わせる音楽となっている。充実した和声と目まぐるしいほどに駆け回る対位法の対比が音楽を鮮やかに輝かせる。リゼット・カントンによって2002年に設立されたオタワ・バッハ合唱団は、バッハを軸としつつもあらゆる時代の作品を歌う、カナダを代表する合唱団。各パートは複数人いて、力強い響きをもち、かつ敏捷性もある合唱団。名カウンターテナーであるダニエル・テイラーや、リコーダー奏者のマティアス・マウテ率いるアンサンブル・カプリスと共にレベルの高い演奏を繰り広げている。 | ||
テレマン:協奏曲集&管弦楽組曲 リコーダー、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ハ長調 TWV.51: C1 (*)/ リコーダーとファゴットのための協奏曲 ヘ長調 TWV.52: F1 (#) / 2つのオーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音のための管弦楽組曲 ト長調 TWV.55: G5 (+) ヴァンサン・ロジェ(リコーダー) マテュー・ルシエ(Fg)指揮(*/#) アレクサンダー・ワイマン指揮(+) アリオン・バロックo. | ||
録音:2015年、2019年| (+):世界初録音。フランス風の舞曲が並ぶ構成。いっぽう2つの協奏曲は共に緩-急-緩-急の4楽章からなる教会ソナタ様式。テレマンの書法の多彩さが楽しめる。1981年にモントリオールで設立されたアリオン・バロックオーケストラは長きにわたりカナダの古楽オーケストラの第一線として君臨する名団体。前作のヴィヴァルディの協奏曲集 (ACD2-2760) ではディアパソン・ドールを獲得している。 | ||
フランク・ホルヴァート(1974-): 35楽章からなる弦楽四重奏曲 「 For Those Who Died Trying 」 |
ミヴォスSQ | |
録音:2018年8月7日-8日、トロント。カナダの作曲家、フランク・ホルヴァートによるこの作品は35の楽章からなり、Luke Duggleby のフォト・エッセイ「For ThoseWho Died Trying」からインスピレーションを受けている。それぞれの楽章は命を落としたタイの人権擁護者35人へのオマージュで、名前のスペルから取られた音名をテーマとする1〜2分の音楽が重く響く。 | ||
カヴァティーネ プーランク:チェロ・ソナタ FP.143 / ドビュッシー:チェロ・ソナタ ケクラン:ブルターニュの歌 Op.115 より〔第1集 Nos.1-3, 5 /第2集 Nos.4-5 〕 フランセ:チェロとピアノのための演奏会用変奏曲 メシアン:世の終わりのための四重奏曲〜イエスの永遠性への賛歌 キャメロン・クロズマン(Vc) フィリップ・チウ(P) | ||
録音:2017年10月25日-27日、カナダ。「トロント・コンサート・レビュー」にて「偉大な音楽的想像力を持つ成熟したアーティスト」と評されたカナダの若きチェリスト、キャメロン・クロズマンのデビュー盤。20世紀前半の洗練されたフランス音楽を堪能できるアルバム。プーランクとドビュッシーの名作ソナタにケクラン、フランセ、メシアンを組み合わせ、印象派からシュルレアリスムまで様々なスタイルを思わせる絵画的世界を描く。美しいメロディあり、洒脱な感性あり、新しい表現あり、得も言われぬ味わい。 | ||
マリー・ベルナール(1951-): 混声4部合唱と室内管弦楽のための2つの作品〔ケベックの小組曲/ Vaste est la vie 〕/ 混声4部合唱とオンド・マルトノ三重奏のための「8つの俳句」 ピエール・バレット指揮新芸術cho. | ||
録音:2019年6月。カナダ生まれのマリー・バーナードは映画や劇場、TVの音楽を多く手掛ける作曲家で、オンド・マルトノ奏者でもある。ケベックの小組曲はピアノを含む室内オーケストラを伴奏に持つ、ロマンティックな聴きやすい響きで書かれた美しい合唱曲。8つの俳句は日本の俳句に感化されて作られた合唱曲で声明のような歌唱を用いている。 | ||
マラン・マレ:ヴィオール作品集 第2組曲 ニ長調より Nos.8, 10-14 /異国趣味の組曲 より Nos.87, 73, 61, 80 / 第6組曲 ホ短調〜第55番a /ヴィオール曲集第2巻(1701) より Nos.82, 63 /第1組曲 ニ短調 メリザンド・コリヴォー(バス・ヴィオール) エリック・ミルンズ(Cemb) | ||
録音:2019年6月。50を超えるCDをリリースしているメリザンド・コリヴォーはガンバ、チェロ、リコーダーの名手として活躍する女流古楽奏者。グラモフォン誌では「当時の慣習や古楽奏法の知識に長け、同時に高い演奏技術を持った新世代の演奏者」と評されている。マレの天才的音楽性が色濃く表れたバス・ヴィオール作品を深みのある音色で表現豊かに弾きこなした好演。 | ||
アンドレ・マテュー(1929-1968):室内楽作品集 ブラジル幻想曲/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ/ねがい(*) / 嘆き/五重奏曲/ノクチュルヌ(*) /バラード/幻想曲/三重奏曲 マルク・ジョキッチ、アンドレア・ティニエツ(Vn) エルヴィラ・ミスバコヴァー(Va) クロエ・ドミンゲス(Vc) ジャン=フィリップ・シルヴェストル(P) | ||
(*)は世界初録音。カナダのモーツァルトと呼ばれ、ラフマニノフも賞賛した作曲家、アンドレ・マテューの世界初録音を含む室内楽作品集。1943年から1953年にかけて作曲されたもので、非常に若い時の作品であるにも関わらずその高い完成度には驚かされる。特にマテューはヴァイオリンを特別なものとして扱ったようで、ヴァイオリンから雄弁な音楽が紡がれていく。カナダの一流奏者が一堂に会した演奏も申し分なし。ロマン派の美しい香りを受け継いだ、20世紀前半の知られざる音楽に酔いしれて頂きたい。 | ||
リスト: 超絶技巧練習曲S.139 /2つの演奏会用練習曲S.145 |
シェン・ツァイ(P) | |
中国生まれで上海音楽院に学び、その後カナダに移住、トロント王立音楽院やニューイングランド音楽院で研鑚を重ねたピアニスト、シェン・ツァイによるATMAレーベル・デビュー盤。リストの「超絶技巧練習曲」という、王道にして自信ありの選曲。北米でソロ・リサイタルを行い、カナダで高い評価を受けているピアニストの腕前を知るのに格好の1枚と言える。 | ||
アート&ラプソディ J.S.バッハ:オルガン協奏曲 ニ短調 BWV.596 / パーシー・ウィットロック:コラール幻想曲 変ニ長調 ラフマニノフ/アルシー・クリス:交響的舞曲 Op.45 〜第1楽章 アート・テイタム/アルシー・クリス:ラプソディ・アフター・アート アルシー・クリス:インプロヴィゼーション〔1/2〕 / ジャン・ギユー:トッカータ Op.9 ヴィンセント・ユーマンス/アート・テイタム/アルシー・クリス:ふたりでお茶を ジャンヌ・ドゥメッシュー:練習曲第4番 / ワーグナー/アルシー・クリス:ワルキューレの騎行 アルシー・クリス(Org) | ||
2017年のカナダ国際オルガンコンクールで最優秀賞及びバッハ賞を受賞したアルシー・クリスの演奏を収録したアルバム。バッハから近現代、自作までジャンル豊かな選曲。確かな技術を持ちながら優雅さを感じさせる、雰囲気のある演奏。 | ||
ラヴェル:シェヘラザード ドビッシー:ビリティスの3つの歌 シューマン:メアリー・ステュアート女王の詩 Op.135 ロバート・フレミング(1921-1976): The Confession Stone |
カロリーヌ・ジェリナス(Ms) オリヴィエ・ゴダン(P) | |
録音:2018年1月。フランス系カナダ人のメゾ・ソプラノによるソロ・アルバム。フランスからラヴェルとドビュッシー、ドイツからシューマン、そしてカナダの作曲家ロバート・フレミングと幅広く選曲している。 | ||
インスピレーションズ ダングルベール:組曲 ハ長調 / アントワーヌ・フォルクレ: J. B. A. フォルクレからの編曲による組曲 ラモー:「優雅なインドの国々」〜 Tendre amour /「プラテー」〜 Air de la Folie / 新クラヴサン組曲〜サラバンド イ長調 ダングルベール:前奏曲 ニ短調/シャンボニエール氏のトンボー / リュリ「アルミード」のパッサカリア メリザンド・マクナブネイ(Cemb) | ||
録音:2018年6月、カナダ。アムステルダム音楽院でアスペレンやエガーに学んだ逸材、メリザンド・マクナブネイが描くルイ14世と15世の時代の音楽。彼女は現代ピアノも弾きこなしあらゆる時代の鍵盤音楽をレパートリーにしているそうだが、本流は古楽。自然な呼吸と共にしなやかにうねる音楽の綾がたいへん美しい。憂いを帯びた装飾音も格別。また短調の作品では、微妙な色調をにじませる調律によって、気だるい重さをまとった危うい響きを引き出している。ラモーのオペラ・アリアからの編曲もあり、チェンバロの表現力の多彩さに驚かされる1枚。 | ||
フォーレ:レクイエム Op.48 / デュリュフレ:レクイエム Op.9
ジュリー・ボーリアン(Ms) フィリップ・スライ(Br) エリナー・フレイ(Vc) ジョナサン・オルデンガーム(Org) ジャン=セバスティアン・ヴァレ指揮 ル・プティ・シャンテール・ドゥ・モン・ロワイヤルcho.、聖アンドルー&パウロ教会cho. | ||
録音:2018年5月、ケベック。世界一美しいカップリングであるフォーレとデュリュフレのレクイエム。指揮者のジャン=セバスティアン・ヴァレのもと、モントリオール周辺の選りすぐりの歌手が集まって結成された聖アンデレ&パウロ教会合唱団、また同教会のオルガニストであるジョナサン・オルデンガームらが神聖かつ平和な祈りを聴かせる。幸せあふれる1枚。 | ||
昨日の世界 マスネ:緩やかにそして控えめに / ゴベール:シシリエンヌ / エルガー:ロマンス Op.62 ウジューヌ・ブルドー:演奏会用独奏曲〔第1番−第3番〕 / トマス・ダンヒル:抒情組曲 Op.96 ハウエルズ:メヌエット(Grace for a fresh egg) / サン=サーンス:ファゴット・ソナタ Op.168 ウィリアム・ハールストーン:ファゴットとピアノのためのソナタ ヘ長調 ピエルネ:演奏会用独奏曲 Op.35 / グノー/ジェフリー・エマーソン編曲:操り人形の葬送行進曲 マテュー・ルシエ(Fg) フランシス・ペロン(P) | ||
録音:2019年5月。ファゴットとピアノのために書かれた、20世紀初頭のイギリスとフランスの作品集。マテュー・ルシエは1973年モントリオール生まれのファゴット奏者で、作曲家や指揮者としても活躍。またバロック・ファゴットも吹きこなすマルチな才能の持ち主。 | ||
バッハ&ブクステフーデ:オルガン作品集 ブクステフーデ:前奏曲〔ハ長調 BuxWV.137 /ト短調 BuxWV.149 〕/ いざ来ませ、異邦人の救い主よ BuxWV.211 /パッサカリア ニ短調 BuxWV.161 J.S.バッハ:トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV.564 /前奏曲とフーガ ト短調 BWV.535 / いざ来ませ、異邦人の救い主よ BWV.659 /パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV.582 ヴァンサン・ブシェール(Org) | ||
録音:2017年1月、2019年9月。若きバッハが休暇を取ってリューベックに赴き、ブクステフーデのオルガン演奏を聴いて衝撃を受け、予定を大幅に越えて滞在してしまったという逸話は有名。このアルバムでは二人の作曲家による似た構成、曲種、調性の楽曲を並べており、ブクステフーデから大きな影響を受けつつも自身の書法を深めていったバッハの作風を興味深く聞くことが出来る。 | ||
アカディアとフランスの愛の歌 アカディア民謡〔 Suite acadienne Nos.1-2 / Plus aurore que le jour / Ecrivez-moi / Dans la ville de Paris / Le moine Simon / L 'avent du reel acadien / Belleriviere / Le31du mois d'aout 〕 ジャコタン・ル・ベル(v.1495-v.1556): 〔 N 'auray je jamais reconfort / Aupres de vous / Interlude / Si bon amour / D'ungcoup mortel / Interlude / Mary, je songay l'autre jour / Moi qui ne feiz / De troppenser / Interlude / A Paris a troys fillettes / Le voulez-vous / J'ay mes amours / Je changeray / Interlude 〕 モニク・リチャード指揮ルイスバーグ合唱団スカイ・コンソート | ||
録音:2017年6月16日-17日、21日-22日。知られざるルネサンスの作曲家ジャコタンの作品がこれだけまとまって聴けるのが貴重なディスク。ルイスバーグ合唱団は2006年創立のカナダの合唱団。 | ||
ヤニック・ネゼ=セガン ドビュッシー:交響詩「海」/牧神の午後への前奏曲 ブリテン:4つの海の間奏曲 Op.33a ピエール・メルキュール(1927-1966):万華鏡 |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. マリー=アンドレー・ ベニー(Fl) | |
録音:2007年、ケベック。旧品番:SACD2-2549〔 HYBRID_SACD/廃盤〕の CD 再発。 ネゼ=セガンの卓越した色彩感覚が生きたドビュッシーが2018年アニバーサリー・イヤーに再発される。またカップリングには、ブリテンの歌劇「ピーター・グライムズ」の間奏曲から4曲を組曲とした「4つの海の間奏曲」そして若くして亡くなったカナダの作曲家、ピエール・メルキュール(1927-1966)の「万華鏡」を収録している。現在の快進撃を予感させるネゼ=セガンの音楽を聴くことが出来る。 | ||
ジョン・ゾーン(1953-):弦楽四重奏曲集 Cat O'Nine Tails (1988) / The Dead Man (1990) / Memento Mori (1992) / Kol Nidre (1996) |
モリナーリSQ | |
録音:2018年10月、ケベック。クラシックというよりジャズやアヴァンギャルドの音楽家として有名なジョン・ゾーンが書いた弦楽四重奏曲。かつてクロノス・カルテットの録音があった。音楽は超前衛なのでご注意を。ギイイィイ…と軋み、不協和音を叩きつけ、ふわっと調性のあるコードを浮かばせたかと思えば、またガリガリと身を削るような音を楽器から引き出す。この緊張感、今なお斬新で強烈な音楽!現代の奏者による渾身の演奏でお聴き頂きたい。 | ||
女流作曲家によるヴィオラ作品集 クララ・シューマン:3つのロマンス / ブーランジェ:チェロとピアノのための3つの小品(ヴィオラ版) ファニー・メンデルスゾーン:黄昏が空から降り / レベッカ・クラーク:ヴィオラとピアノのためのソナタ リリアン・フックス:田園風ソナタ / アンナ・ピドゴルナ:その子、光をもたらす(ヴィオラ独奏のための) マリーナ・ティボー(Va) マリー=エヴァ・スカルフォン(P) | ||
録音:2018年4月。女流作曲家によるヴィオラ作品を集めたディスク。憂いのあるヴィオラの音色と美しいメロディが織りなす安らかな祈りのような音楽たち。味わい深い佳品が並んでいる。 | ||
LUX デイヴィッド・ウィルコックス(1917-2015): Once in Royal David 's City / Hark! The Herald Angels Sing / O Come, All Ye Faithful メンデルスゾーン(1809-1847): Weihnachten Op.79 No.1 / レオ・サワビー(1895-1968): Carillon エイドリアン・ピーコック(1962-): Venite, Gaudete! / ハーバート・ハウエルズ(1892-1983): A Spotless Rose ポール・ハレー(1952-): What Child is This? / ポール・ミーラー(1975-): In the Bleak Midwinter ジョナサン・ダヴ(1959-): Seek Him That Maketh the Seven Stars エリック・ウィテカー(1970-): Lux aurumque / チャールズ・クエフ(1873-1931): Noel parisien Op.26 No.4 クラレンス・ルーカス(1866-1947): Pastorale / ドナルド・パトリキン(1937-): Venez mes Enfants ウィル・トッド(1970-): My Lord Has Come / モーテン・ローリゼン(1943-): O Magnum Mysterium ジークフリート・カルク=エーレルト(1877-1933): Choral-Improvisation on In “dulci jubilo" ジャン=セバスティアン・ヴァレ指揮聖アンデレ&パウロ教会cho. ジョナサン・オルデンガーム(Org) | ||
ラテン語で「光」を意味する「LUX (ルクス)」をテーマに集められた、クリスマス時期の相応しいアルバム。聖アンデレ&パウロ教会合唱団は、モントリオール周辺の選りすぐりの歌手が集まって指揮者のジャン=セバスティアン・ヴァレのもと結成された合唱団。また同教会のオルガニストであるジョナサン・オルデンガームも加わった内容。聖アンデレ&パウロ教会のオルガンは1931年にカサヴァン・フレールによって作られた。7000 本のパイプを使用したモントリオール最大級のオルガン。 | ||
パオロ・ロレンツァーニ(1640-1713):歌劇「ニカンドロとフィレーノ」
スージー・ルブラン(フィッリ) パスカル・ボーダン(クローリ) フィリップ・ガニエ(リディオ) ニルス・ブラウン(ニカンドロ) ドミニク・コテ(エウリッロ) ジャン=マルク・サルツマン(フィレーノ) フランシス・コルプロン(リコーダー)指揮ル・ヌーヴェル・オペラ、レ・ボレアード・ド・モントリオール | ||
世界初録音。ロレンツァーニはローマで生まれ、ヴァチカンの聖歌隊で少年合唱団として歌い、ベネヴォリに作曲を学んだ。「ニカンドロとフィレーノ」は当時フランスでも上演された数少ないイタリア語のオペラで、パリに楽譜が残されていた。複雑な男女関係が描かれるが音楽はいたって牧歌的で美しい調べにあふれている。 | ||
ルネサンス〜宗教的歌曲集 パレストリーナ: O Domine Jesu Christe / Ave Maria(3種) 〔オリジナル版(2種)/カーター・ハーマン編曲版〕/ Hodie Christus Natus Est / Salve Regina /Adoramus te / Confitemini Domino / Pueri hebraeorum / O quam amabilis / O bone Jesu / Panis angelicus / Ecce nunc benedicite グレゴリオ聖歌: Dominus dixit ad me / Hodie Christus Natus Est / Regina Cali / Resurrexit / Tantum Ergo / Dies Irae / Victimae Paschali laudes / Veni creator クアルトム | ||
2008年結成、テノール、バリトン、バリトン、バスバリトンという男声4人からなるア・カペラ・グループ「クアルトム」による「ルネサンス」と題されたアルバム。ユニゾンのグレゴリオ聖歌とポリフォニックなパレストリーナの楽曲を組み合わせ、神秘的な世界を作り上げている。モントリオールのサンテスプリ教会で録音された。 | ||
アンドレ・マテュー/ジル・ベレマーレ編曲:ピアノ協奏曲第4番 ホ短調 ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43 ジャン=フィリップ・シルヴェストル(P) アラン・トゥルーデル指揮メトロポリタンo. | ||
録音:2018年6月1日、ケベック。カナダのモーツァルトと称されたアンドレ・マテューは、ラフマニノフに「自分よりも天才」と言わしめた才能の持ち主だったが、アルコール依存症になり39歳の若さで世を去った。ジャン=フィリップ・シルヴェストルは既にマテューの「ケベック協奏曲」にラフマニノフの2番の協奏曲をカップリングしたアルバムをリリースしており(ACD2-2763)、今作はその続編と言える内容。マテューの4番は2台ピアノの譜面でしか残っていない箇所もあるが、ジル・ベルマーレ編曲による全曲完成版が再生可能。濃厚なロマンが絡みつくピアニズム、ラフマニノフよりラフマニノフな世界に浸って頂きたい。 | ||
The Pipes are Calling ベルリオーズ:葬送と勝利の大交響曲 Op.15 〜レチタティーヴォと祈り ギルマン:交響的小品 Op.88b / ヘンデル:歌劇「セルセ」〜オンブラ・マイ・フ ハラルト・ゲンツマー:トロンボーンとオルガンのためのソナタ / R.シュトラウス:万霊節 Op.10 No.10 ベルンハルト・エドゥアルト・ミュラー:祈り/アダージョ・レリジョーソ Op.65b マルコム・フォーサイス:独白、碑文とアレグロ / レハール:オペレッタ「微笑みの国」〜君こそ我が心のすべて アーサー・プライアー:エア・ヴァリエ / 伝承曲:ダニー・ボーイ ジェイムズ・ボックス(Tb) ジャン=ウィリー・クンツ(Org) | ||
録音:2018年11月、メゾン・サンフォニーク、モントリオール。モントリオールso. の首席トロンボーン奏者ジェイムズ・ボックスと首席オルガン奏者ジャン=ウィリー・クンツによるデュオ・アルバム。同楽団本拠地のメゾン・サンフォニクにある巨大オルガンを使った贅沢な音響の1枚。トロンボーンとオルガンの歴史は古く、ともに教会音楽の世界で神の言葉を語る楽器として使われてきた物。その神聖かつ敬虔な音色による格別の美しさは現代の楽器でも何ら損なわれることなく、心に染み入るデュエットが繰り広げられています。力強い音圧でありながら空気をたっぷり含んだ響きで、壮大で豊かな音楽が優しさを持って降り注ぐ。最後のダニー・ボーイは奏者ふたりがアレンジしたもので、美しい音が光のようにキラキラと輝く感動的なトラックとなっている。アルバムタイトルの「The Pipes are Calling」はダニー・ボーイの歌詞の中の一節。 | ||
音と香りと タイユフェール:即興曲 ホ長調 / フォーレ:夜想曲第4番 変ホ長調 / プーランク:間奏曲 変イ長調 FP118 ドビュッシー:金色の魚/前奏曲集第1巻より〔夕べの大気に漂う音と香り/デルフィの舞姫〕/月の光 シャブリエ:ハバネラ / ラヴェル:水の戯れ/ソナチネ ジャニーナ・フィオーコウスカ(P) | ||
録音:2019年2月。40年以上にわたり演奏家経験を積むカナダのピアニスト、フィオーコウスカによるフランス・アルバム。彼女はパリでルフェビュールに師事したこともあり、フランス作品に対する自然な感性が見事。薫り高く幻想的な演奏。 | ||
ホーンテッド・ブラームス〜ブラームス: Just a Feeling (Wie Melodien zieht es mir, Op.105 No.1) / The Secret (Geheimnis, Op.71 No.3) / My Songs (Meine Lieder, Op.106 No.4) / Diamonds (Schon war, das ich dir weihte, Op.95 No.7) / Crossroads (Ein Wanderer, Op.106 No.5) / To the Moon (An den Mond, Op.71 No.2) / Voices (Lerchengesang, Op.70 No.2) / Lullaby & Goodnight (Wiegenlied, Op.49 No.4) / Rain (Nachklang, Op.59 No.4) / Over the lake (Uber die Heide, Op.86 No.4) / Gone, you are gone (Magelone cycle, Muss es eine Trennung geben, Op.33 No.12) / Sweet Surrender (Dammrung senkte sich von oben, Op.59 No.1) / Old Love (Alte Liebe, Op.72 No.1) / We thought that death... (Autumn Mood) (Herbstgefuhl, Op.48 No.7) / Forget You (Nicht mehr zu dir zu gehen, Op.32 No.2) / Ever Deeper Down (Immer leiser wird mein Schlummer, Op.105 No.2) ルイス・フューレイ(1949-): Haunted ("The Humours of...") ルイス・フューレイ(P/Vo) | ||
カナダ生まれのポップス畑の音楽家ルイス・フューレイがなんとブラームスの歌曲弾き語りをリリース。歌い方は完全にポップスのそれで不思議な感覚。英語訳で歌っている。 | ||
ヌーヴェル・フランス〜教会音楽集 ジャン=バティスト・ジョフロワ(1601-1675)、アンドレ・カンプラ(1660-1744)&作曲者不詳: 聖フランシスコ・サレジオ教会のアベナキ族への布教の聖歌(写本) アンリ・デュ・モン(1610-1684)&作曲者不詳: モントリオール・オルガン曲集(写本/17世紀末)4声のミサ〜「キリエ」/ アンリ・デュ・モン: plain-chant musical 「ミサ・ロワイヤル」〜キリエ(写本/1660年) アルテュス・オー=クストー(v.1590-1656):5声のミサ「 Grata sum harmonia 」 シャルル=アマドール・マルタン(1648-1711): plain-chant musical 「聖家族のプロザ」(写本) ギヨーム・ガブリエル・ニヴェール(1632-1714): plain-chant musical 「聖ヨセフの入祭唱」(写本) ニコラ・ルベーグ(1631-1702):ソプラノとオルガンのための2つの小モテ アンリ・フレマール(v.1585-1651):4声のミサ「アド・プラチトゥム」(抜粋) ニコラ・ルベーグ&作曲者不詳:モントリオール・オルガン曲集(写本/17世紀末)〜小品 クリストファー・ジャクソン指揮モントリオール古楽スタジオ マリー=クロード・アルパン、ワンダ・プローシシン(S) ミシェル・レオナール(T) ノルマン・リシャール(B) レジャン・ポワリエ(Org) | ||
録音:1995年6月〔国内代理店記載の1995年11月は誤り〕、フランス。レーベル提供のブックレット(リンク先は PDF ファイル、閲覧ソフト要)によると「 K617 から発売されていた旧題 "Le Chant de la Jérusalem des terres froides" 〔寒き地におけるエルサレムの歌〕というアルバムの再発売」とされ、だとすると旧品番:K617-052〔再発品番:K617-128〕(K617レーベル国内代理店記載題名:モントリオールとアブナキ・インディアン〜バロックの道 ケベック)だが、トラック毎の分数や曲名表記が大きく異なっている。研究が進んだために曲順を含め変更された物かもしれないが、詳細不明。 17世紀フランス植民時代のカナダ「ヌーベルフランス(ニューフランス)」の教会音楽集。フランス本国と変わらぬ習慣が新大陸カナダに持ち込まれた当時、宗教儀式とそれに伴う音楽も社会の中心を担うものとして持ち込まれた。このCDは、カナダで発見された当時の資料に基づいた教会音楽が収められている。中でも注目の収録作品は、ジョフロワ、カンプラ、そして作曲者不詳の聖歌。一見普通の聖歌に聴こえるが、歌われている言語はなんとネイティブアメリカンの「アベナキ族」の言葉。布教のために現地の言葉に訳されたというこれらの聖歌は、航海技術発達に伴いキリスト教が広まった一つの時代を象徴するかのよう。演奏を手がけるのは、北アメリカでの古楽演奏のパイオニアとして名高いモントリオール古楽スタジオ。輝かしさに満ちた歌声が聴くものを至高の時間に誘う。演奏、収録内容共に一聴の価値のある、古楽ファンにはたまらない一枚。 | ||
アンドレ・マテュー(1929-1968):ケベック協奏曲 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18 |
ジャン=フィリップ・ シルヴェストル(P) アラン・トゥルーデル指揮 メトロポリタンo. | |
録音:2017年6月1日、ケベック。 2016年にケベック在住のアーティストに贈られる栄誉ある賞を受賞したピアニスト、ジャン=フィリップ・シルヴェストルによる協奏曲2作品の録音。まず、アンドレ・マテューの「ケベック協奏曲」。カナダのモーツァルトとの称されたアンドレ・マテューは、ラフマニノフに「自分よりも天才」と言わしめた才能の持ち主だったが、アルコール依存症になり39歳で惜しくも亡くなったため、世界的には知られていないが、1976年のモントリオール・オリンピックでも彼の楽曲が使われるなど、カナダでは知名度の高い作曲家。また近年では、フィギュア・スケートでもこの「ケベック協奏曲」をはじめ彼の楽曲が使用されるなど注目されつつある。作風は、カップリングのラフマニノフのピアノ協奏曲2番を思わせる、感傷的なメロディーが全編を彩る、甘く切ない曲。 | ||
アナ・ソコロヴィッチ(1968-): Sirenes (アカペラ6声)/ Tanzer Lieder (ソプラノ、フルート、ピッコロ、チェロ、ピアノ)/ Pesma (メゾ・ソプラノ、フルート、ピッコロ、クラリネット2、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)/ Evta (ヴァイオリン独奏とアンサンブルのための協奏曲) クリスティーナ・サボー(Ms) フロリー・ヴァリケッテ(S) アンドレア・ティニエツ(Vn) ヴェロニク・ラクロワ指揮モントリオール現代アンサンブル Dáirine Ní Mheadhra 指揮「プディングの女王」音楽劇場(声楽アンサンブル) | ||
録音:2018年。「人の声」を創作の中心に据えるカナダの作曲家、アナ・ソコロヴィッチ(1968-)による作品集。どれもヴェールに包まれたような繊細な響きが印象的。 | ||
ダウランド:ラクリメ、または7つの涙 | ナイジェル・ノース(リュート) レ・ヴォワ・ユメーヌ (ヴィオール・コンソート) | |
ロンドン生まれのリュート界の巨匠ナイジェル・ノースによるダウランド!パヴァーヌ、ガイヤルドなど他のダウランド作品を挟みながら、「涙のパヴァーヌ」として知られる名作「ラクリメ、または7つの涙」を演奏。闇から悲しみが溢れ出すようなヴィオール・アンサンブルの調べに巻き込まれながらも、答えを見出すべくはじかれるリュートの弦。メランコリックな感覚が支配し、ロマン派の先駆けと言っても過言ではない夢幻的世界が築かれていく。 | ||
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲集 ソプラノ・リコーダー協奏曲 ト長調 RV.443 /アルト・リコーダー協奏曲 ト短調「夜」 RV.439 / ソプラノ・リコーダー協奏曲 ヘ長調 RV.312R /アルト・リコーダー協奏曲 ハ短調 RV.441 / アルト・リコーダー協奏曲 ヘ長調 RV.442 /ソプラニーノ・リコーダー協奏曲 ホ短調 RV.445 / ソプラニーノ・リコーダー協奏曲 ハ長調 RV.444 ヴァンサン・ロジェ(リコーダー) アレクサンダー・ワイマン指揮アリオン・バロック | ||
オーケストラさまざまな楽器のために協奏曲を書き続けたヴィヴァルディ。管楽器のための協奏曲も多く、各楽器の色合いやキャラクターを活かした書法が見られる。リコーダー協奏曲も然り、さらに超絶技巧まで盛り込み、軽やかに颯爽と駆け抜ける佳品揃い。RV445はピッコロ協奏曲 イ短調として以前から親しまれてきた作品で耳にすると懐かしい感じがする。リコーダーのヴァンサン・ロジェは、バッハの「トッカータとフーガ」などをリコーダー・アンサンブルで吹いたアルバム「Bach 'n' Jazz」(ACD2-2745)にも参加しており技術・音楽面ともに折り紙つきの名手。 | ||
TOQUADE - MARINA THIBEAULT チャイコフスキー/ヴァディム・ボリソフスキー、F.ヴァリエール編曲:6つの小品〜感傷的なワルツ グリンカ:ヴィオラ・ソナタ〜第1楽章 / ヒンデミット:無伴奏ヴィオラ・ソナタ Op.31 No.4 アナ・ソコロヴィッチ(1968-):無伴奏ヴィオラのための前奏曲 ジャン・ルサージュ(1958-):無伴奏ヴィオラのためのトカードゥ ミラン・キムリッカ(1936-2008):無伴奏ヴィオラのためのルバートとアジタート マルティヌー:ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.31 H.335 マリーナ・ティボー(Va) ジャネル・ファン(P) | ||
「レベレーションズ・ラジオ・カナダ2016/17」のアーティストに選出され世界各地でコンサートを行っている若手ヴィオラ奏者マリーナ・ティボー。ヴィオラの新旧の名曲を収録したデビュー・アルバム。ティボーは9歳でその才能を認められケベック音楽院に最年少で入学。その後カーティス音楽院でマイケル・ツリーとロベルト・ディアスに学ぶ。卒業後スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院でイ・ムジチ合奏団の設立者の一人ブルーノ・ジュランナに師事。現在は将来を嘱望されるヴィオラ奏者として注目されている。ベートーヴェン弦楽四重奏団のヴィオラ奏者であったボリソフスキー編曲のチャイコフスキーの「感傷的なワルツ」、同じくボリソフスキーによって補筆完成されたグリンカのヴィオラ・ソナタの第1楽章、ヒンデミットの無伴奏ヴィオラ・ソナタ、現代カナダを代表する作曲家アナ・ソコロヴィッチの前奏曲、同じくカナダの作曲家ジャン・ルサージュ、映画音楽で活躍したチェコ生まれのカナダ人ミラン・キムリッカ、多作家で知られるマルティヌーのヴィオラ・ソナタとヴィオラの魅力を存分に表現した内容。 | ||
FEMMES ヴェルディ:「アイーダ」より 〔 "Ritorna Vincitor / I Sacri nomi di padre, d'amante" / Qui Radames Verra... O Patria Mia 〕/ 「椿姫」より〔第1幕への前奏曲/ E Stra No... Sempre libera 〕 プッチーニ:「ボエーム」〜 Quando m 'en vo /「蝶々夫人〜 Piangi? Perche? Un bel di 「修道女アンジェリカ」〜 Senza mamma マスネ:「ル・シッド」〜 De cet affreux combat... Pleurez mes yeux / 「エロディアード」より〔イントロダクション/ Celui dont la parole... Il est doux, il est bon 〕 「タイス」〜 Ah je suis seule enfin! Dis-moi que je suis belle バーンスタイン:ウェスト・サイド・ストーリー〜サムウェア マリー=ジョゼ・ロード(S) アラン・トゥルーデル指揮ラヴァルso. | ||
録音:2017年10月25日、ライヴ。 ハイチ生まれのカナダのソプラノ、マリー=ジョゼ・ロードが歌うオペラ・アリア。ライヴ演奏を収録したもが技術的な問題は全くなく、目の醒めるような歌唱を披露している。情熱に流され過ぎすぎず、気高いアプローチでまっすぐ聴かせる美しい1枚。 | ||
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ プーランク:牝鹿 FP 36 オッフェンバック/ロザンタール編曲: パリの喜び(抜粋) |
ファビアン・ガベル指揮 ケベックso. | |
録音:2018年5月30日-31日。ワルツ、フレンチカンカン、バレエといったダンスをテーマにしたフランス管弦楽作品集。踊りを題材としながらも純粋に音楽として楽しめる完成度の作品であり、オーケストラの機能を活かした輝かしい響きにあふれている。特にラヴェルは大きなスケールで全体が構築される名作で、もともとピアノ曲として書かれ、後に管弦楽版が作られた。ラヴェルならではの魔術的オーケストレーションが施された極彩色のサウンドが魅力。パリ生まれの指揮者ファビアン・ガベルは6歳でトランペットを学び始め音楽の道へ進みた。2012年9月よりケベックso. の音楽監督を務めているほか、2017年以降ジンマンの後を継いでフランス・ユースo. を指揮 活躍の場を広げている。フランスの伝統とアメリカのレパートリー、どちらも重要視するケベックso. は非常にユニークな音色を持つオーケストラで、ファビアン・ガベルが指揮をするようになってからはさらに洗練されてきている。 | ||
モーツァルト:「ハイドン・セット」 木管五重奏版 (原曲:弦楽四重奏曲|編曲:ジェフリー・エマーソン(無印) 、 マルタン・カルペヌティエ(*)、マティウ・リュシエ(#)、ノルマン・フォルジェ(+) ) 〔第14番 ト長調 K.387「春」 /第15番 ニ短調 K.421 (*) /第16番 変ホ長調 K.428 (#) / 第17番 変ロ長調 K.458「狩」DB /第18番 イ長調 K.464 (+) /第19番 ハ長調 K.465「不協和音」DB 〕 ペンタドル [アリアーヌ・ブリッソンDB以外、ダニエル・ブルジェDB(Fl) マルタン・カルペヌティエ(Cl) ノルマン・フォルジェ(Ob) マティウ・リュシエ(Fg) ルイ=フィリップ・マルソレ(Hr)] | ||
録音:2019年3月、2017年6月、2015年12月DB 。1985年創設のカナダの木管アンサンブル「ペンタドル」による注目編曲、木管五重奏版「ハイドン・セット」!モーツァルトが推敲に推敲を重ねて本気で書き上げた弦楽四重奏の最高峰と言うべき曲集がまさか管楽器に置き換えられるとは。40年前に作曲家ジェフリー・エマーソンが編曲した3曲にメンバーによる編曲を加えて、6曲セットとして完成した他では聴けない意欲作。親しみやすい響きを持ちながらも楽器ごとの音色の違いが楽曲の対位法的な側面をおおいに刺激しており、モーツァルトの立体的な書法が堂々と響いて来る。 | ||
Ars elaboratio 〜中世典礼音楽集 Celsa secreta in columbe specie / Alleluia, Adducentur regi virgins / Sancti baptiste / Dilexisti iustitiam / Velox impulit, Hic leta canit, Vestiunt silve, MULIERUM / Cantantibus organis / Quinque prudentes virgins / Ad sit Johannis baptiste / Dum aurora finem daret / Benedicamus Domino / Tu lux refulge / Claris vocibus / Claris vocibus / Benedicamus Domino, Laudamus Dominum レベッカ・ベイン指揮アンサンブル・スコラスティカ | ||
録音:2016年3月4日-6日。 モントリオールを拠点とする女声ヴォーカル、アンサンブル・スコラスティカによる中世の典礼音楽集。アンサンブル・スコラスティカは、2008年に結成され、中世ヨーロッパの音楽を専門とするレベッカ・ベインのもと、単旋律聖歌やポリフォニーの音楽を探求している。収録楽曲は、修道女や子供の守護聖人スコラスティカ、音楽と音楽家の守護聖人セシリア、正義と女性の知恵の守護聖人アレクサンドリアのカタリナ、そして彼女たちのホームタウンの祝日「ケベックの日」の由来である聖ヨハネら彼女たちが崇拝する聖人を題材にしている。 | ||
SONGBIRD 〔歌姫〕 グノー:おいで芝生はみどり/セレナーデ / ショーソン:魅惑と魔法の森の中で/蝶々 ドビュッシー:巷に雨のふるごとく/ロマンス / ヴォルフ:ペンナに恋人がいる/わたしがあなたの家の前を ブラームス:雨の歌 WoO.23 /動かぬ生ぬるい風/乙女の歌 / バーバー:聖イータの幻視 / ビゼー:春のために クィルター:今、深紅の花びらは眠り / R. シュトラウス:木づた / パーセル:束の間の音楽 リスト:漁師の少年 / フォーレ:秘密 / ドミニク・アージェント:春 / ブリテン:海の光景 レイラ・クレール(S) マリー=エヴァ・スカルフォン(P) | ||
録音:2016年10月。 色彩豊かで柔軟性のある声、そして優雅な佇まいで人気上昇中のカナダのソプラノ、レイラ・クレール初のソロ・アルバム。2016/17シーズンでは、ザルツブルク音楽祭にデビューし、その後チューリヒやメトロポリタン・オペラにも登場している。コンサートでもハイティンク、ネゼ=セガン、ケント・ナガノジェイムズ・レヴァインなどと共演し注目を集めている。本デビューCDは、ブリテン、バーバー、クィルター、パーセルのイギリス歌曲、ドビュッシー、ビゼー、ショーソン、グノー、フォーレのフランス歌曲、そしてブラームス、ヴォルフ、R. シュトラウスのドイツ・リートと内容は彼女の声の特性を表すようにバラエティ豊かな曲目が選曲されている。シェークスピアなど英国の詩人たちの詩に魅力的なメロディーを付けた、近代イギリスの作曲家ロジャー・クィルターの初期の傑作にして彼の代表作「今、深紅の花びらは眠り」。レイラの透明感のある美しい声にぴったりの優雅なメロディーに彩られた曲。ショーソンが最初の歌曲集≪7つの歌曲≫ Op.2に収められている、テオフィル・ゴーティエによる詩を用いた「蝶々」は、鮮やかに蝶が舞う様子をレイラが軽やかに歌う。そしてフォーレの初期歌曲の傑作「秘密」。アルマン・シルヴェストルの詩によるもので、繊細で凛とした曲調はフォーレらしいと言えるだろう。レイラの楚々として美しい舞う様子をレイラが軽やかに歌う。そしてフォーレの初期歌曲の傑作「秘密」。アルマン・シルヴェストルの詩によるもので、繊細で凛とした曲調はフォーレらしいと言えるだろう。レイラの楚々として美しい歌声が際立つ。伴奏はすでに幾つかのアルバムで評価を得ているカナダ人ピアニスト、マリー=エヴァ・スカルフォンが務め、楽曲ごとに巧みな表情付けを行い、レイラの歌唱を引き立てている。 | ||
リコーダーとファゴットのためのソナタ集 ヴィヴァルディ:トリオ・ソナタ イ短調 RV. 86 シェドヴィル:リコーダーとファゴットのためのソナタ ト長調 Op.16 No.4, RV.59 ボワモルティエ:5つのトリオ・ソナタより イ短調 Op.37 No.5, PB.440 / リコーダーとファゴットのためのソナタ ホ長調 Op.37 No.2, PB.437 ファッシュ:ファゴット・ソナタ ハ長調 FWV N: C1 /リコーダーとファゴットのためのソナタ ヘ長調 FWV N: F5 テレマン:リコーダー・ソナタ ハ長調 TWV.41: C5 /ファゴット・ソナタ ヘ短調 TWV.41: F1 マテュー・ルシエ(Fg) ヴァンサン・ロジェ(リコーダー) アマンダ・キースマアト(Vc) シルヴァイン・ベルジェロン(リュート) メリザンド・マクナブニー(Cemb) | ||
録音:2016年12月、ケベック。 ATMAレーベルで積極的にリリースをしているファゴット奏者のマテュー・ルシエとリコーダー奏者ヴァンサン・ロジェが共演し、バロック時代のリコーダーとファゴットのためのソナタ集を録音した。ヴァンサン・ロジェは、国内外の古楽コンクールで優勝を重ねている今注目のリコーダー奏者。ファゴット奏者のマテュー・ルシエは、約20年間に渡り北米の古楽シーンを支えてきた存在。2人はヴィヴァルディ、テレマン、ボワモルティエなどバロック時代の音楽の花束を、明るく生き生きと演奏し、ファゴットとリコーダーが織りなす響きは、バロック音楽ならではの魅力を感じることが出来る。クラリネット奏者のモワソンがクレズマーに挑戦 | ||
ドニ・プランテ:オペラ=タンゴ「禁じられた図書館」
セバスティアン・リシャール(声) タンゴ・ボレアル[バンドネオン/G/ダブルベース] | ||
録音:2016年10月10日-11日、14日、Studio Guytare Bergeron, Québec /2016年11月11日、20日、27日、12月4日、 Studio Le Hublot, Montréal 。 このオペラ=タンゴは、バンドネオン奏者のドニ・プランテが音楽、台本を担当した。アルゼンチンの伝統リズムをベースとした魅力あふれる音楽に、ホルヘ・ルイス・ボルヘスやエンリケ・サントス・ディセポロといった反ファシズム派の詩を織り交ぜた台本。アルゼンチンの文化を凝縮した内容。 | ||
ジャン・パピノー=クチュア(1916-2000): 弦楽四重奏曲〔第1番(1953) /第2番(1967) /第3番(1996) /第4番(遺作)〕/ 三重奏曲「スラーノ」(1975) モリナーリSQ | ||
新古典主義から徐々に進化したポリモードとポリトーナルを駆使した無調音階を用いた作風を持ち、1945年からモントリオール音楽院で教鞭を取って音楽教育に大きな貢献を果たしたカナダの作曲家ジャン・パピノー=クチュアは、2016年に生誕100年を迎えた。この録音のきっかけは2016年春、カナダ音楽センター・ケベック支局に勤務していた彼の娘、ナディアが未完作品弦楽四重奏曲第4番の手稿譜断片をいくつか発見したことだった。 ATMA CLASSIQUE は彼の功績に敬意を表し、当盤の企画を進めることを決定した。1997年に結成されたモリナーリSQ。カナダを代表する団体で、現代音楽をレパートリーの中心としている。完璧な技術と鋭敏な感性で、輝くような演奏を繰り広げている。 | ||
マッパ・ムンディ〜カナディアン・ギター・カルテット ヴィヴァルディ/ブルーノ・ルーセル編曲:2つのチェロのための協奏曲 ト短調 RV.531(ギター四重奏版) ルノー・コート=ジゲール(1990-): Fille de cuivre / パトリック・ルー(1962-): Concierto Tradicionuevo ハンス・ブリューデル(1959-): Octopus / クリスティーン・ドンキン(1976-):マッパ・ムンディ(*) カナディアン・ギター・カルテット [ジュリアン・ビサイヨン、ルノー・コート=ジゲール、ブルーノ・ルーセル、ルイ・トレパニエ(G)] レイチェル・マーサー(Vc;*) | ||
録音:2016年6月。 1999年にデビューし、カナダ、アメリカを中心にコンサート活動を行ってきたカナディアン・ギター・カルテット。4 人の抜群のテクニックと見事なバランスはデビュー以来絶賛されている。今回の ATMA レーベル第1弾となるアルバムは、メンバーのブルーノ・ルーセルがギター・カルテット用に編曲したヴィヴァルディの「2つのチェロのための協奏曲 ト短調」とカナダを中心に活躍する現代作曲家の作品が収録されている。アルバムのタイトルにもなっている「マッパ・ムンディ」は、中世ヨーロッパで描かれた世界地図の総称で、イギリスのヘレフォード大聖堂が所蔵するものは、現存するマッパ・ムンディの中で最大級と言われている。マッパ・ムンディには、地図本来の目的である地理、聖書の物語、そして中世ヨーロッパ空想のひとつ化物世界誌が描かれている。クリスティーン・ドンキンが作曲したギター・カルテットとチェロのための作品には、神の声をチェロで表現し、ギター・カルテットが地図に描写された様々な事象を表現している。 | ||
海の歌 Leave Her, Johnny / The Press Gang / Go To Sea No More / One More Day / Stormalong John / Hangin ' Johnny / Out On The Ocean / Haul On The Bowline / Over The Hills And Faraway / Rolling Down To Old Maui / Randy Dandy, O / Blood Red Roses / Lowlands Away / Rolling The Waves / The Captain 's (Hind) Quarters / Shallow Brown ショーン・ダガー(音楽監督)ラ・ヌフ [ニルス・ブラウン、クレイトン・ケネディ、ミシェル・シュライ(歌)] | ||
録音:2016年9月、ケベック。古楽グループ「ラ・ヌフ」と幅広い音楽ジャンルを融合したパフォーマンスが得意のショーン・ダガーによるアルバム。ニルス・ブラウン、クレイトン・ケネディ、ミシェル・シュライをシンガーとして迎え、海の歌(シーシャンティ)を収録している。シーシャンティとは、船乗りたちの労働歌。これらは基本的に最初コール&レスポンスの曲として作られ、船荷の運搬などの際にリズミカルに歌われていた。また長い夜の空白を埋めるために歌われた歌など、人に聴かせる曲としてではなく、長い船上生活の中から生まれた海の男たちの歌。シーシャンティを研究しているデイヴィッド・ゴセージの協力のもと、ラ・ヌフの軽快な演奏で一緒に航海に出発するようなアルバムとなっている。 | ||
ソロ・セブン〜カナダの作曲家7人による無伴奏ヴァイオリン作品 リチャード・マスカル(1973-):ヴァイオリンと Digital FX のためのソナタ〔 I / V 〕 マティアス・マウテ(1963-): Noncerto RR3 / ヴァンサン・ホー(1975-):朝の歌 アナ・ソコロヴィチ(1968-):ヴァイオリンのための5つの舞曲〜 Nos.1, 4 / ケヴィン・ラウ(1982-):涙 マレイ・アダスキン(1906-2002):ヴォカリーズ第1番 / クリストス・ハツィス(1953-):ディストピア マルク・ジョキッチ(Vn) | ||
録音:2018年1月。カナダ生まれのヴァイオリニスト、マルク・ジョキッチ(父親はヴァイオリニストのフィリップ・ジョキッチ)のソロ・デビュー盤。演奏家と作曲家の緊密なコラボレーションで生まれた作品ばかりで迫真のサウンドに徹底された意欲的な1枚。高速で延々続くパッセージ、絡み合う重音、複雑な構造など技術的にも音楽的にも作曲法としても限界を突き詰めたような世界が広がり、強烈な火花を散らする。響きは無調ではなく、またクラシック的な調性感でもなく、ロック世代以降の感性を自然に盛り込んだもので、21世紀カナダの伝統にとらわれない音楽性が感じられる。使用楽器は1740年製グァルネリ。 | ||
モントリオール・シンフォニー・ハウス [Maison Symphonique de Montreal] の ピエール・ベイク製オルガン〜オルガン版「動物の謝肉祭」 J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565 ヴィドール: 交響曲第9番 ハ短調「ゴシック」 Op.70 〜第2楽章「アンダンテ・ソステヌート」/ 交響曲第5番 ヘ短調 Op.42 No.1 〜第5楽章「トッカータ」 マクシム・グーレ(1980-):より速く、より高く、より強く!(オルガン版) デュプレ:行列と連祷 Op.19 No.2 / ジュアン・アラン:ファンタスマゴリー ヴィエルヌ:ウェストミンスターの鐘 サン=サーンス/クンツ&ギルマン編曲:組曲「動物の謝肉祭」(全曲) ジャン=ウィリー・クンツ(Org) | ||
録音:2017年2月、モントリオール・シンフォニー・ハウス、モントリオール、カナダ。 現在モントリオールso. の首席オルガニストをつとめる俊英オルガニスト、ジャン=ウィリー・クンツの堂々たるデビュー盤は、当団の新本拠地であるメゾン・サンフォニク・ド・モンレアルに据え付けられた大オルガンを用いた録音。当オルガンは83のストップ、6489本ものパイプを持つ巨大なフランス・オルガンで、独創的なパイプ配置など、視覚的も圧倒される存在感。選曲はフランスの作曲家を主軸とした実に多彩なプログラムで構成している。オルガンの代名詞ともいえるバッハのトッカータとフーガにはじまり、フランスのオルガン作品の代表作であるヴィドールの無窮動のトッカータ、ホールの響きを堪能できるヴィエルヌのウェストミンスターの鐘、マリー=クレール・アランの兄ジャンのファンタスマゴリー、バンクーバー・オリンピックのために書かれたマクシム・グーレの「より速く、より高く、より強く!」のオルガン版など、当オルガンの音色を堪能出来る。そして、注目はサン=サーンスの『動物の謝肉祭』のクンツによるオルガン編曲を全曲収録していること。さまざまな動物の生態をユーモラスに描いたこの作品をオルガンの多彩なストップの組み合わせにより色彩感豊かに演奏。当作品の新たな魅力に気づかされる編曲で、ことに終曲はとても一人で弾いているとは思えないほどの圧巻の演奏。これも魔術的なテクニックの持ち主クンツだからこそできる唯一無二の演奏と言えるだろう。 | ||
ラッスス(1532-1594):モテット集 ラウダーテ・ドミヌム/主よ、ほめたたえよ/良きイエスよ、父の御言葉は/苦難の中から主を呼ぶと/ われら神であるあなたを讃えん/マルタはイエスに言った/主よ、われらの主よ/救い主のうるわしき母/ ベアトゥス・ニコラウス/すべてには時がある/音楽は神の最良の贈り物/暁の光は赤く染まり アンドルー・マッカナーニー指揮モントリオール古楽スタジオ | ||
録音:2016年6月、ケベック。イギリスの合唱指揮者アンドルー・マッカナーニーが新しく音楽監督に就任したモントリオール古楽スタジオ。新体制後の最初のアルバムは、後期ルネサンスのフランドル楽派の作曲家ラッススのモテット集。優れたポリフォニー様式を代表する作曲家であり、多数のミサ曲、530曲のモテット、175曲のマドリガーレとヴィッラネッラ、150曲のシャンソン、90曲のリートを残した大変な多作家。静かに動く各声部が織りなすハーモニーと透明感は絶品。 | ||
Bach 'n' Jazz J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565 /フーガ ハ長調 BWV.545 / 協奏曲 ハ長調 BWV.595 /パッサカリアとフーガ ト短調 BWV.582 / 協奏曲 ニ短調 BWV.596 /われらの救い主なるイエス・キリスト BWV.666 バート・ハワード(1915-2004):フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン / ジョゼフ・コズマ(1905-1969):枯葉 ディジー・ギャレスピー(1917-1993):チュニジアの夜 / ディック・コーマンス(1957-):ジョガー J.S.バッハ/ニコラス・G.ゴドブー編曲: Bach to the Future フルート・アロー! [ヴァンサン・ロジェ、マリー=ローレンス・プリモー、 アレクサ・レイン=ライト、キャロライン・トレンブレイ] | ||
録音:2016年4月。 モントリオールを拠点にするリコーダー・アンサンブル、フルート・アロー! (Flute Alors!) によるアルバム。カナダ唯一のプロ・リコーダー・アンサンブルとして、様々なジャンルのアーティストと共演し、独自のレパートリーを広げている。このアルバムではバッハとジャズのスタンダード・ナンバーをリコーダー・カルテット用にアレンジしている。バッハのオルガン曲のなかで最も有名な曲「トッカータとフーガニ短調BWV.565」は、様々な楽器に編曲されており、リコーダー4本を駆使してバッハの世界を表現している。またフランク・シナトラが歌って有名になった「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(私を月に連れてって)」やコズマの「枯葉」、トランペット奏者のディジー・ギャレスピーの十八番、「チュニジアの夜」などジャズ・スタンダードの名曲も多彩な編曲と卓越した4人のテクニックで聴かせてくれる。 | ||
オットー・エルンスト・グレゴリウス・シーファーライン(1704-1787): ヴァイオリン、チェロと通奏低音のための3声のソナタ〔第1番 ホ短調/第2番 ヘ長調/第3番 イ長調〕 テレマン:ヴァイオリン、チェロと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト短調 TWV.42: g7 C.P.E.バッハ:チェンバロのための幻想曲 ニ長調 Wq.117 No.14, H.160 / フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調 Wq.150, H.574 パッラーデ・ムジカ | ||
録音:2016年8月。 ほとんど知られていない作曲家であるオットー・エルンスト・グレゴリウス・シーファーライン(1704-1787)のソナタ集。トリオ・ソナタの基本形であるヴィオリン2本ではなく、ヴァイオリンとチェロが歌い交わす珍しい編成。同様の編成によるテレマンのソナタやC. P. E. バッハのフルートを伴うソナタをカップリング。音楽の完成度に差が無く自然に聴け、知られざる作曲家の技量を知るにもってこい。 | ||
モーツァルト: ホルン協奏曲〔第1番 ニ長調 K.412 /第2番 変ホ長調 K.417 /第3番 変ホ長調 K.447 /第4番 変ホ長調 K.495 〕/ ホルンのためのロンド 変ホ長調 K.371(レヴィン版)/ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191 ルイ=フィリップ・マルソレ(Hr) マテュー・ルシエ(Fg) レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ | ||
録音:2016年7月、ケベック。 モーツァルトが友人のホルン奏者ロイトゲープのために作曲した4曲のホルン協奏曲をカナダの若手ホルン奏者ルイ=フィリップ・マルソレが演奏したアルバム。伸びやかなホルンで堂々と吹き、音の滑らかさ、安定感が見事で心地よく聴くことが出来る。カップリングは、ソロ・パートは大部分が完成していたもののオーケストラ部分が未完の作品「ホルンのためのロンドK.371」。ピアニストでもあり、音楽学者、モーツァルト関連文献の著者、編曲者としても知られるロバート・レヴィンによる補筆完成版で演奏されている。そして、レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワの指揮者でもありファゴット奏者でもあるマテュー・ルシエのソロでファゴット協奏曲も収録。この曲はモーツァルトが管楽器のために最初に書いた協奏曲。躍動感あふれる楽曲を柔らかく瑞々しい音で奏している。 | ||
バロック・クリスマス協奏曲集 ミシェル=リシャール・ドラランド:ノエルのサンフォニー シャルパンティエ:器楽合奏のためのノエル ジュゼッペ・サンマルティーニ:合奏協奏曲 ト短調 Op.5 No.6「クリスマス協奏曲」 ジュゼッペ・トレッリ:合奏協奏曲 ト短調 Op.8 No.6「クリスマス協奏曲」 ヨハン・クリストフ・ペツ:パストラーレ協奏曲 ヘ長調 コレッリ:合奏協奏曲 ト短調 Op.6 No.8「クリスマス協奏曲」 ベルナール・ラバディ指揮レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ | ||
録音:1992年12月、聖イザドール教会、ケベック。初出・前出: DORIAN (USA), DOR-90180 。 カナダのモントリオールに本拠を置くバロックo.、レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワによるバロックのクリスマス協奏曲集。 | ||
フォーレ(1845-1924):歌曲全集
エレーヌ・ギユメット(S) ジュリー・ブーリアンヌ(Ms) アントニオ・フィゲロア(T) マルク・ブーシェ(Br) オリヴィエ・ゴダン(P|使用楽器:エラール、1859年製) | ||
録音:2015年10月-2017年9月、コンサート・ホール、モントリオール美術館内。 カナダの一流声楽家4人が歌い継ぐ、美しいメロディの数々。もちろん全部、楽譜通り指定された声域と調性で歌っている。そしてピアノは何と1859年製エラール!ピッチは1859年当時一般的だった435 Hz 。フォーレ自身がまさに耳にしたであろう音色と少し高めの調律で、天にも昇るような響き。 | ||
フランソワ・ドンピエール(1943-):弦楽四重奏曲 "Par quatre chemins" アイラット・イシュムラトフ(1973-):弦楽四重奏曲 Op.35 No.4 "time and fate" ティム・ブレイディ(1956-):弦楽四重奏曲第2番 "Journal" ニュー・オーフォードSQ [ジョナサン・クロウ、アンドルー・ワン(Vn) エリック・ノーリン(Va) ブライアン・マンカー(Vc)] | ||
録音:データ不明。 モントリオール、トロント、デトロイトso. の主要メンバーとして活躍している4人によってカナダの現代作曲家の普及のために2009年に結成されたニュー・オーフォード弦楽四重奏団。ここに収録されている3人の作曲家フランソワ・ドンピエール、アイラット・イシュムラトフ、ティム・ブレイディはすべてニュー・オーフォード弦楽四重奏団の委嘱作品。現オーフォード芸術センターの館長であるフランソワ・ドンピエールがニュー・オーフォード弦楽四重奏団のために2015年夏に作曲した弦楽四重奏曲。ロシア系カナダ人の作曲家でクレズマーのクラリネット奏者アイラット・イシュムラトフがイ・ムジチ〔カデンツァ注:おそらくイ・ムジチ・ド・モントリオール〕の第1ヴァイオリンのエレオノーラ・トゥロフスキーの死に際して2012年春に書かれた弦楽四重奏曲。2013年6月26日にニュー・オーフォード弦楽四重奏団によって演奏された。 | ||
フランソワ・ドンピエール(1943-):ピアノと管弦楽のための作品集 ピアノ、ヴァイオリン、バンドネオン、コントラバスと管弦楽のための「コンチェルタンゴ・グロッソ」/ ピアノと管弦楽のための「サンティレネ協奏曲」/ピアノ、ヴァイオリンと管弦楽のための「魔術」(2016年版)/ 管弦楽のための「セレストの死」(映画「回転扉」主題) ルイーズ・ベセット(P) カーソン・レオン(Vn) ドニ・プラント(バンドネオン) リチャード・カポラ(Cb) ダニエル・ミシク指揮アパッショナータ室内o. | ||
カナダ、ケベックの作曲家フランソワ・ドンピエールのピアノのための作品集。歌手フェリックス・ルクレールとのコンビでヒット作を生み出し70年代に活躍、そして50以上の映画音楽も手がけるカナダを代表する現代作曲家のひとり。このアルバムは、ピアノを主体とした楽曲を収録している。ピアノはルイーズ・ベセット。彼女は20、21世紀の音楽を得意とするピアニストで、2015年 CBC Musci が選ぶカナダのトップ・ピアニスト25人に選ばれるなど今注目されている。アルバムのタイトルにもなっている「コンチェルタンゴ・グロッソ」はバンドネオンも加えたタンゴ独特の強烈なリズムにピアノを乗せたメランコリックな作品。またフランシス・マンキーウィッツ監督の映画「回転扉」の主題「セレストの死」のオーエケストラ・ヴァージョンも最後に収録している。 | ||
クレズマーの夢 ベーラ・コヴァーチ(1937-):クラリネットとピアノのための「 Sholem-alekhem, rov Feidman! 」 オスバルド・ゴリホフ(1960-):クラリネットと弦楽四重奏のための「見えざる者イサクの夢と祈り」 プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲 Op.34 アイラット・イシュムラトフ(1973-):クラリネットと弦楽四重奏のための「 One Day of an Almost Ordinary Life 」 アンドレ・モワソン(Cl) モリナーリSQ ジャン・ソルニエ(P) | ||
録音:2016年4月、ケベック。 クラリネット奏者のアンドレ・モワソンとモリナーリSQによるクレズマー・アルバム。ユダヤ人たちの様々な歴史を経て生みだされたクレズマーは、中東、ヨーロッパ、ジャズなど無国籍感漂うサウンドでなんとも魅力的。クラリネットのグリッサンドとトリルの泣きから開始される「Sholem-alekhem, rov Feidman!」は、ハンガリーのクラリネット奏者でブダペスト・フィルの首席も務め作曲家としても成功しているベラ・コヴァーチの作品。クロノス・カルテットなどにも演奏されている楽曲「The Dreams and Prayers of Isaac the Blind」は「耳に残るは君の歌声」などの映画音楽で名を馳せているアルゼンチン生まれ(ロシア系)のオスバルド・ノエ・ゴリホフ。プロコフィエフがアメリカに亡命していた時代の作品「ヘブライの主題による序曲」。ロシア系カナダ人の作曲家、指揮者、クレズマーのクラリネット奏者でもあるアイラット・イシュムラトフの「One Day of an Almost Ordinary Life」は、アボリジニの楽器ディジュリドゥの音を模倣したクラリネットのソロが印象的。演奏も一級品で飽きさせない1枚。 | ||
ペトロス・シュージュニアン(1957-):弦楽四重奏曲集 〔第3番 (2013) /第4番 (2013) /第5番 (2013) /第6番 (2013) 〕 モリナーリSQ | ||
録音:2015年11月。19世紀末と20世紀初頭の2度にわたり、オスマン帝国領内で起きたアルメニア人に対する大規模な虐殺から2015年で100年を迎えることを記念して、アルメニアの作曲家ペトロス・シュージュニアンが書いた4曲の弦楽四重奏曲が収録された。4曲の弦楽四重奏曲全てが、アルメニアに5-15世紀から伝わる礼拝の歌を素材として書かれている。各楽章に付けられたタイトルは、全てアルメニアを流れる川の名前。地を肥やし人々に力を与える命の象徴である水に、シュージュニアンは思いを込めたという。内省的な祈りの楽章から祝祭的な雰囲気を持つもの、鬱々とした暗い曲調から溢れんばかりのポジティヴなエネルギーに満ち溢れた楽章まで、多様な表情を見せるシュージュニアンの音楽は、人間的で温もりを感じさせる。カバー写真のノラヴァンク修道院はシュージュニアンがこれらの弦楽四重奏を書くにあたりインスピレーションの源泉となった場所とのこと。演奏は現代音楽を中心に演奏し、批評家に「クロノス四重奏団やアルディッティ四重奏団に対するカナダの答え」と言わしめたモリナーリ弦楽四重奏団。アルメニアの歴史や風土、人間に深く根差し、祈りが込められたシュージュニアンの弦楽四重奏曲。生命力溢れる4曲に背中を押されること間違いなし。 | ||
ACT III グノー:「ファウスト」〜不滅の栄誉よ / ヘンデル:「リナルド」〜私を泣かせて下さい ヴェルディ:「運命の力」〜天使の中の聖処女/「ドン・カルロ」〜われらの胸に友情を/ 「リゴレット」より〔しっ、しっ/女は気まぐれ〕 ラモー:「イポリトとアリシー」〜夜の讃歌 / パーセル:「ディドとエネアス」〜われらの深き洞穴で オッフェンバック:「ホフマン物語」〜乾杯、ルター先生/「美しきエレーヌ」〜愛国のトリオ モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ」〜愛の息吹/「魔笛」〜なんという喜び ビゼー:「カルメン」〜友よ、祝いの酒を/「真珠採り」〜今でもまだ聞こえるような気がする ワーグナー:「タンホイザー」〜嬉しや…故郷に戻り来て / ガーシュウィン:「ポーギーとベス」〜ああ、神様 オペラ・メドレー〔セビリャの理髪師、トロヴァトーレ、愛の妙薬、トゥーランドット より〕 QUARTOM [ジュリアン・パテノード(Br) ギャエタン・ソヴァージュー(T) フィリップ・マテール(B−Br) ブノワ・ルブラン(Br)] | ||
それぞれ幼少期から合唱団で鍛えた経験をもとに、大学で出会った4人が2008年に結成した男声ヴォーカル・アンサンブル QUARTOM はクラシックからポピュラーまで幅広いレパートリーをもつ。カナダのみならずヨーロッパ各地でもコンサートを行い、その豊かな響き、ウィットに富んだ音楽で人気を博している。今回はレパートリーの中核をなすオペラの名曲を、このアルバムのための編曲版で。 | ||
月に憑かれたピエロ アルノルト・シェーンベルク(1874-1951):月に憑かれたピエロ Op.21 (*) マックス・コヴァルスキ(1882-1956):月に憑かれたピエロ Op.4 (#) イングリット・シュミットヒューゼン(S) サイモン・アルドリッチ(Cl;*) クレール・マルシャン(Fl;*) カリッサ・クロプシャク(Vn、Va;*) クロエ・ドミンゲス(Vc;*) サラ・ライモン(P;#) ブリジット・ポーリン(P;#) | ||
録音:2010年6月21日(*) /2014年1月24日(#) 。ふたりの作曲家による「月に憑かれたピエロ」。どちらもベルギー人アルベール・ジローによるフランス語の同名詩集をオットー・エーリヒ・ハルトレーベンがドイツ語訳したものを歌詞に用いた声楽作品。まったく同じ詩に書かれた音楽も何曲かあり、並べて聴くと実に興味深い。バッハ・コレギウム・ジャパンとの共演などでも知られ、古楽から現代音楽までカヴァーするソプラノ、シュミットヒューゼンが妖しくも美しい歌唱を聴かせる。コヴァルスキは声楽家でもあり、声の使い方を心得た作曲家。調性がしっかりとある音楽だが、やはり詩の異様性に刺激を受けたか、皮肉に満ちた歌が支配する仄暗い世界が展開される。 | ||
オーフォード・シックス・ピアノズ [Orford six Pianos] Vol.2 [編曲:フランシス・ぺロン(無印)、オリヴィエ・ゴダンOG、ルイ・ドミニク・ロワLDR] ハチャトゥリヤン:「ガヤネー」より〔ホパーク/バラの乙女たちの踊り/山岳民族の踊り/レスギンカ/剣の舞〕/ 「仮面舞踏会」より〔ワルツ/夜想曲/マズルカ/ロマンス/ギャロップ〕 プロコフィエフ:古典交響曲 ニ長調 Op.25 OG / ムソルグスキー:禿山の一夜LDR チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」 オーフォード・シックス・ピアノズ[サンドラ・マレイ、クレール・ウレ、マリアン・パテノード、 フランシス・ぺロン、パメラ・ライマー、ルイ・ドミニク・ロワ] | ||
録音:2015年5月、サル・ジル・ルフェーヴル、オルフォール芸術センター、ケベック州、カナダ。#町(あるいは村)のオルフォールはフランス語圏ですが、そこから取られた団体名は英語綴りのため、英語読みしています。 モントリオール南東に位置する田園風景美しい観光地、イースタン・タウンシップスで毎夏行われるオルフォール音楽祭の目玉は、普段聴くことの出来ない試みが行われることで、6台ピアノ演奏もその一つ。オーフォード・シックス・ピアノズは2006年に音楽祭で結成され大成功を収めた。彼らの第2弾はロシアの人気管弦楽曲を集めた魅力的なラインナップ。原曲はいずれもボルテージが高く、オーケストラの機能を存分に発揮するように作られているが、6台のピアノが繰り広げる効果は、ピアノの音響の洪水。 | ||
レスピーギ:管弦楽作品集 組曲「鳥」/ ソプラノと弦楽合奏のための抒情詩「黄昏」/ リュートのための古風な舞曲とアリア第1組曲 |
アラン・トゥルーデル指揮 ラヴァルso. イザベル・ベイラクダリアン(S) | |
録音:2015年3月。トロンボーン奏者として活躍し、ヤマハの国際アーティストとして契約し楽器をプロデュースしたり、クラシック、ジャズと幅広い音楽分野で才能を発揮するアラン・トゥルーデルはカナダ・アメリカを中心に指揮活動の実績も高く評価され、2015年現在ラヴァルso.の首席指揮者を務める。1984年に設立されたラヴァルso.はモントリオールの郊外に位置する都市ラヴァルを本拠地とし、53名のプロの音楽家が所属し精力的に活動している。 | ||
ピーター=アンソニー・トーニ(1959-): 四重唱とバス・クラリネットのための「 Responsio 」(2013) 〔入祭唱/キリエ/応唱1/グローリア/応唱2/クレド/奉献唱 アヴェ・マリア/サンクトゥス/ 応唱3/アニュス・デイ/応唱4アヴェ・ヴェルム・コルプス/イテ・ミサ・エスト〕 ジェフ・ライリー(バスCl) スージー・ルブラン(S) アンドレア・ラドヴィグ(Ms) チャールズ・ダニエルズ、ジョン・ポッター(T) | ||
録音:2013年8月、 Eglise St Bernard, Nova Scotia 、カナダ。2014年ノヴァ・スコシア州副総督マスターワークス芸術賞受賞作。一人の作曲家がミサ曲全曲を作曲した最古のものとして有名な、ギヨーム・ド・マショーの「ノートルダム・ミサ曲」を素材として丸ごと使用しつつ、新たな光を紡ぎだしている「Responsio」。四重唱の敬虔なコラールの中でうごめき、コラールと絡み合い、時にコラールを遮るように翻るバス・クラリネットは、14世紀と21世紀の橋渡し役。ピーター=アンソニー・トーニという作曲家の眼を通したマショーが蘇り、14世紀のマショーと21世紀の作曲者、演奏者、聴き手との間に対話が生まれるとき、普遍的な「祈り」の世界が広がる。 | ||
パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオールのための作品集 バリエール:パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオールと通奏低音のためのソナタ第5巻〜第4番 ト長調 ケ=デルヴロワ:5弦又は6弦のパルドゥシュ・ドゥ・ヴィオールとバスのための小品第5巻 Op.10 〜組曲 ニ短調 ボワモルティエ: パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオールとバスのための6つのソナタ Op.61 〜第2番 ト短調/ パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオールのためのソナタ、デュオと小品第2巻 より 〔ドレ・ラ・ファヴォリット/ソナタ第1番 イ短調/ラ・プレシューズ/後悔〕 メリザンド・コリヴォー(パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオール) エリック・ミルンズ(Cemb) | ||
録音:2015年4月。18世紀〜フランス革命までの時代に、フランスの宮廷を始めとする上流階級で愛された楽器、パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオールの貴重な作品集。パルドゥシュは、17世紀の終わりにヴィオール属の中で最も高音域の楽器として登場した。太陽王ルイ14世がヴィオラ・ダ・ガンバを非常に愛好したことも影響して、ヴィオール属の楽器が全盛期を迎えていた中での新楽器の登場だった。パルドゥシュは貴族たち、とりわけ貴族の女性たちに好んで弾かれるようになる。当時人気だったヴァイオリンはフランスでは庶民の低俗な娯楽楽器とみなされていた。ヴァイオリンを構える姿勢ははしたなく、貴族の女性が弾くものではないとされていたため、代わりにヴァイオリンと同じ音域を持つパルドゥシュが好まれたようだ。その後パルドゥシュは、ヴァイオリンの人気の高まりや、上流階級でのヴァイオリンの受け入れによってヴァイオリンにその座を追われ、フランス革命によって姿を消していく。100年ほどしか演奏されなかった短命なパルドゥシュだが、優れた演奏家や作品が多く生まれ、当時の音楽界に輝きと彩りを与えた楽器だった。このCDにおさめられているのはパルドゥシュのために書かれた作品。ほとんどが未出版、初録音という貴重な音源。世界で稀有なパルドゥシュ奏者としてのみならず、バロックチェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リコーダー奏者でもあり、国際的に名高い音楽祭をはじめ世界で活躍する演奏家、メリザンド・コリヴォーの自然な音楽の流れ、しなやかな音色も聞き逃せない。パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオールの優雅な魅力に溢れた音に包まれて、革命前のフランス宮廷に思いを馳せてみてはいかがだろうか。 | ||
ショパン・リサイタル Vol.3 ポロネーズ第7番「幻想ポロネーズ」 変イ長調 Op.61 /夜想曲〔ロ長調 Op.9 No.3 /嬰ヘ長調 Op.15 No.2 〕/ 即興曲第3番 変ト長調 Op.51 /ワルツ〔ロ短調 Op.69 No.2 /変イ長調 Op.42 /スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54 / 前奏曲〔第14番 変ホ短調 Op.28 No.14 /第15番 変ニ長調「雨だれ」 Op.28 No.15 〕/バラード第4番 ヘ短調 Op.52 ヤニーナ・フィアルコフスカ(P) | ||
巨匠ルービンシュタイン最後の弟子にして「生来のショパン弾き」といわしめた名手フィアルコフスカが、その真骨頂とも言えるショパンのリサイタル・アルバム第3弾。フィアルコフスカは2016年65歳を迎えるにあたって、カナダ15都市、ドイツ、ポルトガル、スペイン、スイス、イギリス、そして日本への記念コンサート・ツアーを行い大絶賛を浴びた。日本では初の本格的リサイタルということもあり注目を集め、その詩情豊かなピアノに魅了されました。フィアルコフスカはモントリオール大学とジュリアード音楽院で学び、1974年にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで3位に入賞、その後世界的なオーケストラ、指揮者と共演を重ねるカナダを代表するピアニスト。一時左腕の腫瘍のため両手での演奏活動を中断していたが見事に克服し、2004年1月にドイツで行われた復帰リサイタルで両手での演奏活動を再開している。また1994年にはピアノ・シックスを創設し、カナダのピアノ教育へ大きな影響を与えている。イギリスの「BBC Muisc Magazine」で2012年に発売された『ショパン・リサイタル2』(ACD2-2666)が、ベスト・インターナショナル・レコーディングに選ばれるなど、近年益々評価を高めている。ショパンは生涯18曲のポロネーズを作曲し、その中でも特に人気が高いのは晩年に書かれた第7番「幻想ポロネーズ」。美しい旋律、巧みな和声進行とショパンの音楽の極致と言ってもよいほどの傑作。フィアルコフスカは安定した技術、端正な語り口で見事な音楽の流れを聴かせる。同じく晩年の傑作バラード第4番。フィアルコフスカの繊細で緻密な表現、そして研ぎ澄まされた感覚から繰り出される洗練された音色は、ピアノ芸術の最高峰といわれる当作品に盛り込まれた音楽を余すところなく伝えることが出来る。 | ||
J.S.バッハ: マニフィカト ニ長調 BWV.243 〔第2稿全曲/第1稿〜4曲(第2稿に含まれない曲〕 クーナウ:カンタータ「なんと美しく輝く暁の星」 アレクサンダー・ヴァイマン(Org)指揮アリオン・バロックo. [ヨハンナ・ヴィンケル、ヨハネッテ・ゾマー(S) ジェイムズ・レイン(CT) ザカリー・ワイルダー(T) マシュー・ブルック(B−Br)] | ||
大天使ガブリエルによって受胎告知されたマリアが「私の魂は主をあがめ,私の霊は救い主なる神を讃える」と喜びのうちに神を讃美した,という「新約聖書」ルカ伝第1章第46-55節に記された「マリアの賛歌」に付けられたのがこのマニフィカト。初稿はクリスマス晩課のために作られ、4曲の挿入曲があり調性は変ホ長調で書かれていた。第2稿ではニ長調に改訂され、挿入曲は除かれクリスマスのみならず、復活祭や聖霊降臨祭の晩課にも使われるようになった。ここでは、通常演奏されている第2稿に加え、削除された第1稿の4曲も収録されている。カップリングには、バッハが務めたライプツィヒ・トーマスカントルの前任者であり、バッハが影響を受けたというクーナウのカンタータを収録。 | ||
パーセル:歌曲集 いまや太陽はその光を隠し Z.193 /彼女は恋し、愛をうちあける Z.413 /もっと愛を、さもなくば軽蔑を Z.397 / 悲劇「オイディプース王」Z.583 〜束の間の音楽/歌劇「妖精の女王」Z.629 より 〔おいで、天のすべての歌い手たち/娘たちがよく愚痴を言っていた/もし愛が甘き情熱なら/組曲〕/ 雄々しき者の心に恋の矢を放つな Z.390 /恋とはなんと楽しいものか Z.353 /アブデラザールのジグ/ 歌劇「アーサー王」Z.628 より〔もっとも美しい島/組曲〕/歌劇「インドの女王」Z.630 〜狂おしい愛より逃げようと/ 「ディドとアエネアス」〜私が大地に帰る時〜ディドの嘆き マイケル・スラッテリー(T/シュルティ・ボックス) ラ・ヌフ | ||
録音:2015年11月、ケベック。ダウランドの歌曲集(ACD2-2650)でコンビを組んだアメリカ出身のテノール、マイケル・スラッテリーと古楽アンサンブル、ラ・ヌフによるパーセルの歌曲集。ダウランドの時と同様に、スラッテリーを中心にラ・ヌフのメンバーらが編曲し、アンサンブルの美しいハーモニーと清らかな旋律が引き立つようになっている。またスラッテリー自身が奏でるシュルティ・ボックス(アコーディオンに似たインドの民俗楽器)の響きが独特の雰囲気を醸し出している。 #2018年3月上旬以降発売予定。 | ||
マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ:プラテーロとわたし(抜粋/18曲)
コリン・フォックス(ナレーター) サイモン・ウィンバーグ(G) | ||
録音:2013年8月23日-24日。抜粋だが、代理店によると『ギターソロとして演奏されることはあっても、朗読とのコラボレーションでの録音はなかった』とのこと。スペインの詩人、フアン・ラモン・ヒメネスの代表作である散文詩集「プラテーロとわたし」に、同時代のイタリア系ユダヤ人作曲家、マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコがギターソロの音楽をつけた、朗読と音楽による作品。20代で精神を病んだヒメネスは、一匹のロバ「プラテーロ」と共に療養生活を送る。後にこの経験をもとに執筆されたのが「プラテーロとわたし」。 ヒメネスがプラテーロに語りかけたこと、アンダルシアの自然や周囲の人々との交流、そして無情な死…それらが飾らない言葉で静かに語られるこの作品は、世界中で年代を問わず愛されている。作曲者テデスコはアメリカに亡命、ハリウッド映画の作曲家として活躍するが、その一方で室内楽、声楽曲、管弦楽曲も多数作曲する。中でも彼が 多く用いた楽器がギターだった。1960年から彼はヒメネスの「プラテーロとわたし」の中から28の詩にギターソロの音楽を作曲し始める。1つ1つの詩にそっと寄り添うような音楽は、やさしく聴き手を詩の世界に引き込む。この CD はその中から 18曲が抜粋された物。演奏、研究の両面からギター音楽界を牽引するギタリスト、サイモン・ウィンバーグと、ベルリオーズ:レリオ」の語りやストラヴィンスキー「兵士の物語」の語りなど、コンサートでの朗読を活動の一つの主軸とする俳優、コリン・フォックスによって、「プラテーロとわたし」の世界が広がる。ギターソロとして演奏されることはあっても、朗読とのコラボレーションでの録音はなかったこの作品が、おそらく作曲者が意図したとおりの形態で録音された貴重な1枚。 | ||
ドニのリュート・ブック [Livre de Luth de Gioseppe Antonio Doni] (ペルージャ、17世紀) 小品集〔へ長調(6曲|ファルコニエーリ:コレンテ/他)/ ト短調(4曲|カプスベルガー:テデスコのトッカータ、アルカンジェロ:トッカータ/他)/ 変ロ短調(5曲|ファルコニエーリ:ガリアルダ/他)/ト短調(4曲)/ ハ短調(6曲|カプスベルガー:テデスコのトッカータ/他)〕 シルヴァイン・ベルジェロン(リュート) | ||
録音:2014年5月。1620年-1640年頃に編纂され、イタリアのペルージャに保存されていたリュート曲集であると同時に教則本でもあったと言われる「ドニ・リュート・ブック」は、17世紀初頭イタリアのリュート音楽の豊かさを今に伝えている。超絶技巧的なパッセージや半音階、大胆な転調などを含む曲の数々は、技術的にも音楽的にも演奏者に多くを要求する。録音されていないものも多いこの曲集の中から、このCDで25曲を調性ごとにグループ分けして演奏しているのはリュート演奏の大家シルヴィアン・ベルジェロン。古風な佇まいの音色が聴き手を4世紀前のイタリアへ誘う。 | ||
J.S.バッハ/ベルナール・ラバディ編曲: ゴルトベルク変奏曲 BWV 988(弦楽と通奏低音版) |
ベルナール・ラバディ指揮 レ・ヴィオロン・デュ・ロワ | |
録音:1999年9月、サル・フランソワ=ベルニエ、ドメーヌ・フォルジュ、サンティレネ、ケベック州、カナダ。 (P) 2000, Dorian Recordings under exclusive license with Sono Luminus / (C) 2015 Disques ATMA inc. 前出: DORIAN, XDOR-90281〔廃盤/入手不能〕。ピリオド楽器使用。 カナダのモントリオールに本拠を置くバロックo. 、レ・ヴィオロン・デュ・ロワによるJ.S.バッハのゴルトベルク変奏曲。多くの編曲版が存在する同曲だが、ベルナール・ラバディ編曲による当録音はヴァイオリン8本、ヴィオラ3本、チェロ2本、コントラバス1本、チェンバロ1台、テオルボ1本の編成による古楽アンサンブル版。各楽器に振り分けられた旋律が流れるように奏される。 | ||
モーツァルト:レクイエム K.626(レヴィン版)
カリーナ・ゴヴァン(S) マリー=ニコール・ルミュー(A) ジョン・テシエ(T) ネイサン・バーグ(B) ベルナール・ラバディ指揮 ラ・シャペル・ド・ケベック、レ・ヴィオロン・デュ・ロワ | ||
録音:2001年9月20日、トロイ貯蓄銀行ホール、ニューヨーク、 US 、ライヴ。/ (P) 2002, Dorian Recordings under exclusive license with Sono Luminus 。 (C) 2015 Disques ATMA inc. 前出: DORIAN, DOR-90310〔廃盤/入手不能〕。 ピリオド楽器使用。ロバート・レヴィンの新校訂版によるモーツァルトのレクイエム。同ホール主宰定期演奏会のライヴだが、奇しくも9.11 同時多発テロの直後にレクイエムの演奏となった。ライヴであるため、コンサートに漂う緊張感と観客のぬくもりが、はっきりと捉えられ、感動的な演奏であったことが伺える。演奏はラバディによって結成された2団体。彼の音楽性がしっかりと反映された充実したアンサンブル、そして美しい響きの合唱、秀逸なソリスト陣と極めて完成度の高い演奏。 | ||
インプレッションズ バルカン伝承音楽:大オド・ボラ / ベーラ・コヴァーチ:シャロム・アレイヘム バート・ハワード:私を月に連れてって マイク・ガーソン/エディ・ダニエルズ:パガニーニの主題によるジャズ変奏曲 フレデリック・アラリー/ジョン・コルトレーン:イン・スピリット/インプレッションズ ダニエル・メルキューレ:わが友レオンへ / パキート・デルベラ:グアタカ・シティ シドニー・ベシェ:可愛い花 ジャン=ウィリー・クンツ(ピエール・ベイク大オルガン) アンドレ・モワソン(Cl/Sax) エレーヌ・ルモー(Tb) フレデリック・アラリー(ベース) ポール・ピカール(ドラムス) | ||
録音:2015年4月、メゾン・サンフォニーク、モントリオール。 一見ジャズのコンボだが、カナダを代表するオルガニスト、ジャン=ウィリー・クンツがピエール・ベイク大オルガンの機能を駆使しているのが異色。コルトレーンの名作「インプレッションズ」やシドニー・ベシェの「可愛い花」、フランク・シナトラのヒット曲「私を月に連れてって」が楽しめる。注目はベーラ・コヴァーチの「シャロム・アレイヘム」。「屋根の上のヴァイオリン弾き」で有名なユダヤ人作家がタイトルになっているが、この曲はジャズながらクレズマー音楽風でもあり興味津々。 | ||
フランス歌曲集 グノー:おお私の美しい反逆者/石のベンチ/春の歌/俺のきれいな恋人は死んだ(ラメント)/祈り/おお、君はどこへ マスネ:死んだ女の子/別れ/おやすみ、友よ/黄昏/エレジー フランク:薔薇の結婚/ノクターン/もし美しい芝生があれば/リート/行列賛歌 ビゼー:アラビアの女主人の別れの言葉/冬のあとに/いなくなった人/てんとう虫 サン=サーンス:野を渡る風/何も言うことがないのなら/待ちわびて/悲しい歌/新しい時 ミシェル・ロジエ(Ms) オリヴィエ・ゴダン(P) | ||
録音:2015年11月、ケベック。フランス系カナダ人のメゾ・ソプラノ、ミシェル・ロジエによるフランス歌曲集。ミシェル・ロジエは、ウィーン国立歌劇場、ロイヤル・オペラ・ハウス、メトロポリタン歌劇場など世界有数の劇場の舞台に立ち、ケント・ナガノ、コリン・デイヴィス、ミンコフスキダニエル・バレンボイム、ネゼ=セガンなど著名な指揮と共演、フランスものを中心に世界各地でリサイタルを開催するなど注目のメゾ。本盤は、グノー、マスネ、フランク、ビゼー、サン=サーンスの美しい歌曲を名伴奏者、オリヴィエ・ゴダンとともに録音した。豊麗な美しいメロディー、フランス音楽ならではの香気溢れる歌曲を、気品に満ちた歌声で聴かせてくれる。 | ||
デイヴィッド・バスキーフィールド、2014年カナダ国際オルガン・コンクール優勝者 アーネスト・マクミラン(1893-1973):コルテージュ・アカデミーク / フランソワ・モレル(1926-):祈り ハウエルズ(1892-1983):ラプソディ Op.17 No.3 / ホリンズ(1865-1942):スケルツォ ウィットロック(1903-1946):プリマス組曲 / ヴィエルヌ(1870-1937):幻想的小品集 Op.55 〜水の精 サン=サーンス:3つの前奏曲とフーガ Op.109〜第2番 ト長調 マナーリ(1887-1933):演奏会用練習曲「サルヴェ・レジナ」 / ウィラン(1880-1968):序奏、パッサカリアとフーガ デイヴィッド・バスキーフィールド(Org) | ||
録音:2015年5月19日-21日、聖ポール教会、トロント。イギリス出身、2014年カナダ国際オルガン・コンクールの優勝者で、他にも様々な国際コンクールで入賞、とりわけ近現代の作品を得意としているバスキーフィールドによる多彩なプログラム。 | ||
ヴィエルヌ&ヴィドール:合唱と2台のオルガンのためのミサとモテット集 ヴィエルヌ:荘厳ミサ曲 嬰ヘ短調 Op.16 /2つのモテ Op.18 〔 Tantum ergo /アヴェ・マリア〕 ヴィドール:ミサ曲 Op.36 /モテ集〔 Tantum ergo Op.18 No.1 /詩編83 Op.23 No.1 / 汝はペテロなり Op.23 No.2 /死から蘇れリ Op.23 No.3 〕 ジルベール・パトゥヌード指揮ル・プティ・シャンテュール・デュ・モン=ロワイヤルcho. レ・シャントル・ミュジシャン ヴァンサン・ブシェ、ジョナサン・オルデンガーム(Org) | ||
録音:データ記載無し(2012年以降、2015年以前)。なお作品リストによっては、ヴィエルヌの Op.18 は「3つの歌曲 [3 Mélodies] 」となっている。ブックレットには特に記載がなく、詳細不明。 | ||
1753 作曲者不詳(モントリオール・オルガン曲集(17-18世紀)より):マニフィカト ハ長調 ニコラ・ルベーグ(1631-1702): Les cloches / Offertoire sur le chant d’Ô filii et filiae / Élévation en G sol bécarre / Simphonie sur le fa bémol ギヨーム・ガブリエル・ニヴェール(1632-1714): Pièces du 6e ton transposé en G / Pièces du 2e ton ou du 1er transposé ルイ・マルシャン(1699-1732):オルガン曲集第1巻より(5曲) ジャン=アンリ・ダングルベール(1635-1691):5つのフーガ イヴ=G.プレフォンテーヌ(Org) | ||
録音:2015年3月、北アメリカ・フランス歴史博物館礼拝堂、ケベック州、カナダ。使用楽器: Juget-Sinclair Op.35 、1753年製〔修復:2009年〕/ピッチ:A=392 。1753年にフランス様式で作られたオルガンを使用。この時代のフランス・オルガンはヨーロッパでも数が少なく、カナダに現存していること自体たいへん貴重。 | ||
ジャック・デュフリ(1715-1789):クラヴサン曲集 小品集〔ニ短調&ニ長調/ニ長調&ニ短調/ト短調&ト長調/イ長調&イ短調/ ハ短調&ハ長調/ホ長調&ホ短調/ヘ短調&へ長調〕/ 以上、クラヴサン曲集 (1744)、クラヴサン曲集第2巻 (1748)、 クラヴサン曲集第3巻 (1757)、クラヴサン曲集第4巻 (1768) より イヴ=G.プリフォンテーヌ(Cemb) | ||
録音:2014年11月。18世紀フランス、ルイ15世とルイ16世の代を生きた作曲家兼オルガン、クラヴサン奏者のジャック・デュフリ。クラヴサンの名手として一度は広く その名を知られながら、時代の移り変わりとともに忘れ去られてしまったデュフリのクラヴサン作品が2枚組の CD となって登場した。フランスバロックを代表する作曲家ラモーを模範としたと伝えられるデュフリの音楽だが、古典派の作曲家が多用した音型「アルベルティバス」の使用など古典派に通じるスタイルも垣間見ることができ、バロックから古典派への過渡期を生きたデュフリを取り巻く当時の音楽スタイルの変換を感じることが出来る。当時はちょうど今のピアノの前身であるフォルテピアノが登場し人気を集めていた時代。デュフリがこの新しい楽器の演奏に対し後ろ向きだったことが、彼を華やかなキャリアから遠ざけたとも言われているが、彼のクラヴサン作品中のいくつかにはまさに「ピアノ的」というべき語法が聴き取れる。 演奏を手掛けるイヴ・G.プリフォンテーヌは、12回に渡るシリーズリサイタルでのクープラン全鍵盤作品演奏やオルガンアカデミー「Orgues et Cimes」の運営など、チェンバロ、オルガン双方で幅広く活躍する演奏家。彼の指から 18世紀フランス・ロココ音楽の甘美な世界が紡ぎ出されて広がる。 | ||
バロック〜アンドレ・ギャニオン(1942-): 私の四季 [Mes quatre saisons] (1969) 〔春[ジャン=ピエール・フェルラン(1934-)]/夏[フェリクス・ルクレール(1914-1988)]/ 秋[クロード・レヴェイエ(1932-2011)]/冬[ジル・ヴィニョー(1928-)]〕 テュルリュテリー組曲(1972)[ラ・ボルデュク(1894-1941)]〔第1番/第2番〕 ジャン・ウィリー・クンツ(Cemb) ダニエル・コンスタンティノー指揮ヴァレ・デュ・オート・サン・ローランso. | ||
録音:2015年7月、 Salle Oscar-Peterson, Université Concordia, Montréal (Québec), Canada 。原作:[内]。ピリオド楽器使用。ヒーリング系音楽の元祖の一人で、美しく詩情豊かなサウンドで知られるカナダのピアニスト・作曲家アンドレ・ギャニオン。日本では80年代後半から90年代にかけてドラマの主題歌を手がけ、当時のイージーリスニング・ブームも手伝って爆発的な人気を誇った。ギャニオンが当時のカナダにおける他ヒット作をテーマとし、ヴィヴァルディ風に作ったピアノ協奏的作品(*)と、ケベック初の「ソングライター」と呼ばれた女性ラ・ボルデュクの、こちらは管弦楽組曲的編曲作は、どちらもオリジナル・アルバムはCD化されていないようだが、 今回登場するのは、これをさらにピリオド様式でアレンジしたアルバム。 流し聞きしていただけでは近現代の作品とは気付かないであろう出来栄え。 | ||
17世紀イタリアのモテット集 エローレ・ポルタ:聖なる祝宴の音楽 / ガスパーロ・カサーティ:喜びたまえ、シオンよ カルロ・フィラゴ:御身の庇護の下に/主をたたえよ / フランチェスコ・ウスペル:あなたは私の心に痛手を負わせた オッターヴィオ・マリア・グランディ:ソナタ第19番 / ニコロ・コッラディーニ:主に向かいて歌え フェデリコ・カウダ:イステ・サンクトゥス/幸いなるかな試練に耐え得るものよ レオーネ・レオーニ:神よ、聞きたまえ/主よ、われ御身に依り頼んだり ステファノ・パジーノ:サヴォルダのソナタ XII / カルロ・フィラゴ:あなたを愛する/我はあるものなり フランチェスコ・ウスペル:天から雷が / フェデリコ・カウダ:我が主イエス・キリストよ/来たりて主を喜び歌わん リンダ・ピアース(バス・サックバット/芸術監督)指揮 「 SACABUCHE! 」 [エリック・ブレナー、ニコラス・タマーニャ、ドリュー・ミンター アーロン・シーハン、 サマー・トンプソン(T) ピーター・ベッカー(B) マルタ・ペリー(Vn/Va) ジェイムズ・アンドルース(Vn) マシュー・ジェンジョン(コルネット/リコーダー) キャスリーン・モートゥズ、クリストファー・カナパ(サックバット) ギャレット・ラー(バス・サックバット) シルヴァイン・ベルジェロン(テオルボ) アレクサンダー・ヴァイマン(Org)] | ||
録音:2015年2月5日-8日。教会で使われる神聖な楽器として古い歴史を持ち、中世には地域によってサックバットとも呼ばれたトロンボーンが、ルネサンス期の声楽による宗教曲「モテット」の中で重要な役割を果たしている作品を集めたCD 。指揮と芸術監督を務めるのは、自身もトロンボーン奏者のリンダ・ピアース。音楽の中で特定の楽器の使用が指定され始めた時代の作品の中で、トロンボーンの使用が楽譜に明記されているイタリアモテットを探し集めた彼女は、博士論文の執筆や批判校訂版の楽譜の出版など(2014/A-R出版)、17世紀初頭のバロック・トロンボーンのスペシャリストとして知られている。このCDは彼女のそんな17年間にわたる研究が生きた音楽として凝縮された物。楽器の発展も、音楽のスタイルの変遷が著しく、楽器の使われ方も音楽の様式も様々なものが混在していた当時の様子が、様々な作曲家の作品が収められたこの録音から窺い知れる。透き通るようなカウンターテナーを筆頭にした声楽アンサンブルをしっかりと支えるトロンボーン。その温かみのある音色は、時に力強く、時に柔らかに声と溶け合う。「聖なる楽器」としてのトロンボーンの魅力が詰まったCD 。 | ||
マーラー:交響曲第10番(クック版) | ヤニック・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. | |
録音:2014年10月、メゾン・サンフォニーク・ド・モントリオール、ライヴ。次世代を担う指揮者として注目されているネゼ=セガンと2000年から音楽監督を務めているグラン・モントリオール・メトロポリタンo.とのマーラーの交響曲第10番。地元カナダのATAM CLASSIQUEからリリースされている同楽団とのブルックナー・チクルスは、オケと作り上げた信頼感、奇をてらわない正攻法の指揮をするネゼ=セガンの精緻で美しい演奏で好評価を得ている。同コンビでのマーラーは2003年に録音した第4番(ACD2-2306)があり、堂々たる風格で聴かせた。今回のアルバムでは、モントリオールso. の新本拠地メゾン・サンフォニーク・ド・モントリオールという異例の場所、そしてカナダのオーケストラとして初めての交響曲第10番(クック版)の録音。ネゼ=セガンはしっかりとした解釈の柱を持ち、曲全体の見通しもよく、音楽的なパワーがしっかりと伝わってくる演奏。グラン・モントリオール・メトロポリタン管もネゼ=セガンが音楽監督に就任して以来着実に実力をつけ、今まさにオケとして充実期に入ったことを感じさせる。 | ||
ブラームス: 愛の歌、ワルツ Op.52 (1868-69) /4手連弾のための16のワルツ Op.39 /新・愛の歌、ワルツ Op.65 (1874) キミー・マクラーレン(S) ミシェル・ロジエ(Ms) パスカル・シャルボノー(T) アレクサンドル・シルヴェストル(B−Br) ミリアム・ファリッド、オリヴィエ・ゴダン(P) | ||
録音:2015年11月、 Salle Françoys-Bernier, Domaine Forget, Saint-Irénée (Québec), カナダ。ピアノ連弾と混声四重唱のために書かれた「愛の歌」はブラームスとクララ・シューマンの連弾による初演を経て大きな人気を博し、は続編「新・愛の歌」も作曲された。合唱で歌われることもあるが、このディスクは重唱による演奏。曲はすべて四重唱というわけではなく、中 にはソロ歌曲なども含まれていて、オペラ歌手4人による美しい歌唱が堪能出来る。曲はいずれもワルツになっており、一緒に収録されている連弾作品の「16のワルツ」とも響き合うものがある。 | ||
三色で イヴ・レヴェイエ:パントマイム/先住民居住区 / ヒナステラ:長五音階の第1旋法で / マイニエリ:自画像 フランソワ・ブラッサ:遊び・反映 / シマール&レヴェイエ&ブラッサ:ケイコ/音叉/三色で マリー=ジョゼ・シマール(Perc) フランソワ・ブラッサ、イヴ・レヴェイエ(P) | ||
録音:2014年9月、サル・オスカー・ピーターソン、モントリオール、ケベック。35年の芸歴を誇るカナダのマリンバ奏者マリー=ジョゼ・シマール。彼女がカナダのモダーン・ジャズ・ピアニスト、フランソワ・ブラッサとイヴ・レヴェイエと異色のトリオを披露。クラシックとジャズが魅力的に混ざり合っている。ジャズではヴィブラフォンのソロがあるが、マリンバは独特。ワールドミュージック風でもある。ほとんどが彼らのオリジナル作品だが、「ケイコ」という作品はマリンバの女王、安倍圭子のことで、シマールが2007年に東京で師事した際の印象を音楽にしている。オーディオ的にも興味津々のアルバム。 | ||
ブルックナー: 交響曲第2番 ハ短調 WAB 102 |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. | |
録音:2015年9月。現在、飛ぶ鳥を落とす勢いのヤニック・ネゼ=セガン。世界の一流オーケストラから声がかかり、賞賛されている未来の巨匠指揮者。2020/21年シーズンからジェイムズ・レヴァインの後任としてニューヨークのメトロポリタン歌劇場の音楽監督に就任することが決まっている。世界各国で活躍する彼 だが地元のオケ、グラン・モントリオール・メトロポリタンo.との関係も大事にし、ATMA CLASSIQUE から本ブルックナー・チクルスをはじめ数々の録音を残している。ネゼ=セガンは今回いわゆる「ハース版」を使って録音している。第1楽章は快調なテンポと明朗な響き。第2楽章は美しく歌を紡ぎ、第3&4楽章になるとスケールの大きい音楽作りをしており、スピード感とメリハリの演奏で豊かな音楽性を引き出している。 | ||
ウアレケナ〜ファンダンゴ パトリック・ルー(1962-):タンゴのように/カーニバル / デュジャン・ボグダノビッチ(1955-):序奏と踊り セルジオ・アサド(1952-):ウアレケナ / ユルグ・キンドル(1960-):ビリンバウ グリーグ:ペール・ギュント第1組曲〔朝/オーゼの死/アニトラの踊り/山の魔王の宮殿にて〕 レオ・ブローウェル(1939-):雨の降るキューバの風景/ルンバのあるキューバの風景 ファンダンゴ・カルテット[ギター四重奏団] | ||
録音:2014年4月、ケベック。ケベック音楽院の仲間が集まって2008年に結成されたファンダンゴ・カルテットのファースト・アルバム。パトリック・ルーのアルゼンチンの哀愁漂うメロディと強烈なリズム。ユーゴスラヴィア生まれのデュージャン・ボグダノビッチのアラブ風の音楽に影響された「序奏と踊り」。グリーグのペール・ギュントのギター四重奏版。一度聴いたら忘れられない独特な憂いのある旋律が魅力の、キューバの巨匠レオ・ブローウェル。ブラジルの民族楽器「ビリンバウ」をモチーフとしたドイツの作曲家ユルグ・キンドルなど、現代ギター四重奏の髄を詰め込んだ内容。 | ||
パンパ・ブルース Poncho negro / Le mat / Organito / Ciudad / Tango Romance / Pampa Blues / Caradura / La Catalina / Expatriado / Tango pour Laura / Waltz pour Laura / La vanité de Dédale / Ménage à trois / La Vadrouille / Mascarade / Astorias タンゴ・ボレアル [デニス・プランテ(バンドネオン) ダヴィッド・ジャック(G) イアン・シンプソン(Db)] | ||
録音:2014年4月、ケベック。ブエノスアイレスを中心に広がる温帯草原、パンパから、シベリア地方の針葉樹からなる大森林一帯タイガへと、アメリカ大陸から他の地への放浪の旅を音楽で表現した内容。 | ||
クルターク(1926-):弦楽四重奏のための作品全集 弦楽四重奏曲 Op.1 (1959) /12のミクロリュード Op.13 / 小オフィチウム〜エンドレ・セルヴァーンスキの追憶に Op.28 /遠方より III / 遠方より V /ヤコブ・オブレヒトへのオマージュ/6つの楽興の時 Op.44 / アリオーソ〜ヴァルター・レヴィン85歳へのオマージュ モリナーリSQ | ||
録音:2014年12月、 Eglise Saint-Augustin, Mirabel, (Québec), カナダ。2016年に90歳を迎えるルーマニア生まれのハンガリーの作曲家、クルターク。シェーンベルク、ヴェーベルンら新ウィーン楽派と、ブーレーズ率いるドメーヌ・ミュジカルから強い影響を受けた。寡作でありながらも弦楽四重奏の編成では8曲を作曲しており、当アルバムには全曲が年代順に収録されている。演奏しているモリナーリ弦楽四重奏団はシュニトケ、シェーファー、グバイドゥーリナなど現代曲の録音 を多く手がけているその道のプロ。「クロノスQ やアルディッティQ に対する、カナダの答えだ」と言われるカルテット。曲名にあるエンドレ・セルヴァーンスキ(1911-1977)はハンガリーの作曲家、ヤコブ・オブレヒト(1457/8-1505)はフランドル楽派の作曲家、ヴァルター・レヴィンはラサール弦楽四重奏団の第1ヴァイオリニスト。 | ||
大オルガンの祝典〜アレンジとトランスクリプション〔特記以外、リシャール・グニエ編曲〕 シャイン(1586-1630):来たれや声上げ / ジェズアルド(1561-1613):ヴェノーサ公爵のガイヤルド パーセル(1659-1695):ファンファーレ ハ長調/アリア/ トランペット・チューンより〔ボンドゥカ/シーベル(ヘルベルト・フリッカー編曲)〕 ヴァヴィロフ(1925-1973):カッチーニのアヴェ・マリア / カンプラ(1660-1744):リゴドン J.S.バッハ(1685-1750):G線上のアリア/主よ、人の望みの喜びよ(モーリス・デュリュフレ編曲) トレッリ(1658-1709)/ヨハン・ゴットフリート・ヴァルター編曲:協奏曲 ニ短調 フォーレ(1845-1924):間奏曲 Op.57 No.2 /夜想曲 Op.57 No.5(ヴァージル・フォックス編曲)/ パヴァーヌ Op.50(マーティン・セッチェル編曲) ワーグナー(1813-1883)/ヴァージル・フォックス編曲:「パルジファル」第3幕〜ファンファーレ マルセル・デュプレ(1886-1971):4つの小品 Op.19 〜第4曲 行列と連祷 / ファリャ(1876-1946):火祭りの踊り グラズノフ:「四季」〜第15曲 / マクダウェル(1860-1908):海の小品 Op.55 〜第3曲 スーザ(1854-1932)/パワー・ビッグス編曲:星条旗よ永遠なれ / サン=サーンス(1835-1921):動物の謝肉祭〜白鳥 スコット・ジョプリン(1867-1917):「トゥリーモニシャ」〜終曲 リシャール・グニエ(Org|使用楽器:カール・ウィルヘルム) | ||
収録:2014年5月、聖ベネディクト教会、ケベック。カナダで活躍するリシャール・グニエによるオルガン編曲集。 | ||
ルイ・クロード・ダカン: オルガンのための新しいノエル曲集 Op.2(全12曲) |
ヴァンサン・ブシェ(Org) | |
録音:2014年7月、聖ヨゼフ礼拝室、ケベック。使用楽器:ベッケラート、1960年製。フランスのオルガン奏者としてバロック期に活躍したルイ・クロード・ダカン。当時の貴族階級に人気があり、彼のオルガン演奏を聴きにこぞって集まったと言われている。ダカンは12曲からなる「オルガンまたはクラヴサンのための新しいノエル集」を出版し彼の代表作となっている。「ノエル」とはフランス語でクリスマスの祝い歌を意味する。いずれの曲も、ノエルが主題として提示され、その後変奏曲が展開されていく。クリスマスの楽しい雰囲気溢れる作品集。演奏は自称「現代のルネサンス人」ヴァンサン・ブシェ。気軽に聴けると同時にオルガンの多彩な面をうまく引き出した演奏。 | ||
LAS CIUDADES DE ORO ロケ・ハシント・デ・チャバリア(1688-1719):道を空けよ!彼らに場所を空けたまえ! フアン・ガルシア・デ・ゼスペデス(1620-1678):夜が誘っている フアン・ペレス・ボカネグラ(1590-1645):天にまする汝、わが喜び フアン・デ・アラウホ(1646-1712):いざ遊び歌い踊れ / 即興:スペイン・フォリア ホセ・デ・オレヨン・アパレシオ(1705-1765):何という日、なんという宴作曲者 不詳:パッサカリリョ / マヌエル・ホセ・デ・キロス(1700-1765):昇天するイエス マヌエル・ブラスコ(1628-1696):梢の間の騒がしくいたずらな風 サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739):カナリオス アロンソ・トリセス(1635-1684):笛を吹け / ドメニコ・ツィポーリ(1688-1726):この世界 エリック・ミルンズ(Org/Cemb)指揮アルモニー・デ・セゾン メリザンド・コリヴォー(芸術監督/リコーダー/トレブル・ヴィオール/Vc) | ||
録音:2014年9月。16-17世紀植民地時代の南米音楽。作曲家の出身は、ボリビア、メキシコ、ペルー、またスペインから南米に移住した作曲家など様々。祝祭的な華やかさ、南米的な陽気さに溢れる音楽の中、耳を澄ますとヨーロッパの伝統的なポリフォニー音楽が下地として聴こえてくる、そんな不思議な音楽体験が出来る。その一方、南米の作曲家によって書かれた音楽で、当時のヨーロッパ音楽そのものの響きがする曲もあり、遠く海を隔てた文化が異国の地でこんなにもそのままに根付いていたことにも驚き。収録曲の中には、イベリア半島起源の舞曲で、コレッリやリストの作品での使用が有名な「フォリャ」による即興演奏もあり、舞曲として即興的に演奏されていた本来の形に近いフォリャを聴くことが出来る。世界史の一コマの中で生まれた南米のヨーロッパ音楽、そのユニークさに注目の CD 。 | ||
Love Blows as the Wind Blows ジョージ・バターワース(1885-1916):風が吹くが如き愛 / バーバー:ドーヴァーの渚/弦楽四重奏のためのアダージョ ジェフリー・ブッシュ(1920-1998): Farewell, Earth's Bliss / アイルランド民謡:ダニー・ボーイ レジャン・コアリエ(1953-):シルヴァン・ギャルノーの詩によるバリトンと弦楽四重奏のための歌曲集 エティエンヌ・デュピュイ(Br) クローデル=カニメクスSQ | ||
録音:2014年9月、サル・ピエール・メルキュール、ケベック。コーリエ作品における代理店の記載『シルヴァン・ルガー』は誤り。カナダのバリトン歌手エティエンヌ・デュピュイ。モントリオールで学んだ後、モントリオール・オペラで様々な演目に出演しキャリアを積み、現在はベルリン・ドイツ・オペラを中心にヨーロッパでも活躍する期待のバリトン歌手。本作は彼のソロ・デビュー盤。イギリスの作曲家バターワースとブッシュの作品。バターワースは第一次世界大戦勃発後陸軍に入隊、ソンムの戦いで31歳の若さで戦死しているため、残された作品は多くはないが、彼の最も有名な作品はA.E.ハウスマンの抒情詩集を元にした「シュロップシャーの若者」。この詩集は、バターワースと親交のあったヴォーン・ウィリアムズも曲を書いている。ここに収録されているのは、同時代に書かれたイギリスの詩人ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩による4つの歌「風が吹くが如き愛」。弦楽四重奏伴奏による作品で、のちに管弦楽曲版も発表している。そしてジョン・アイアランドの弟子ジェフリー・ブッシュの伝統的なイギリス抒情歌曲集。さらにバーバーの初期の傑作、歌と弦楽四重奏のために「ドーヴァーの渚」と有名な「弦楽のためのアダージョ」の原曲の弦楽四重奏版。最後には23歳で夭折したケベックの詩人シルヴァン・ルガー〔代理店記載ママ〕の詩にモントリオール出身のピアニスト兼作曲家のレジャン・コーリエ〔代理店記載ママ〕が曲を付けたバリトンと弦楽四重奏のための歌曲集を収録している。 | ||
ブルックナー: 交響曲第3番 ニ短調「ワーグナー」(1873年初稿) |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 メトロポリタンo. | |
録音:2014年6月、メゾン・サンフォニック、モントリオール。現在、飛ぶ鳥を落とす勢いのヤニック・ネゼ=セガン。世界の一流オーケストラから声がかかり、賞賛されている未来の巨匠指揮者。アメリカの名門オーケストラ、フィラデルフィアo. の音楽監督に就任し、2014年6月には来日公演を行い、日本の聴衆をあっと驚かせた。そんな彼の地元カナダ、モントリオールのオーケストラ、メトロポリタンo. と録音を続けているブルックナー・シリーズ。メトロポリタンo. は、ケベック音楽院を卒業した優秀な音楽家たちによって、1981年にモントリオールで創設。2000年からヤニック・ネゼ=セガンが芸術監督に就任しメキメキと頭角を現すようになった。このブルックナーの交響曲第3番は、2014年6月にモントリオールの新しいホール、メゾン・サンフォニックで録音された。この作品は、ブルックナーが尊敬していたワーグナーに献呈されたことから「ワーグナー交響曲」と呼ばれることもある。この作品も、ワーグナーに献呈された1873年初稿より改稿が重ねられ、一般的に知られているのは最終稿である第3稿だが、本盤は初稿で演奏されている。初稿は曲全体が長大で65分の演奏時間を要する。しかし、そこは知的な構成力を持つネゼ=セガン、緻密に響きを積み重ね、さらに躍動感をもって音楽を作り上げている。そして、ネゼ=セガンの高度な要求にも瞬時に反応できるオケの力量も録音を重ねる毎に確かに上がっていると感じる。 | ||
シューベルト: ピアノ・ソナタ第7番 変ホ長調 Op.122, D.568 / 4つの即興曲 Op.142, D.935 |
ヤニーナ・フィアルコフスカ(P) | |
カナダを代表する女流ピアニスト、ヤニーナ・フィアルコフスカによるシューベルト、2013年にリリースされた第13番、第18番のソナタ集に続く第2弾。フィアルコフスカはモントリオール大学とジュリアード音楽院で学び、1974年にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで3位に入賞、その後世界的なオーケストラ、指揮者と共演を重ねるカナダを代表するピアニスト。一時左腕の腫瘍のため両手での演奏活動を中断していたが 見事に克服し、2004年1月にドイツで行われた復帰リサイタルで両手での演奏活動を再開している。また1994年にはピアノ・シックスを創設し、カナダのピアノ教育へ大きな影響を与えている。2012年に発売された「ショパン・リサイタル2」(ACD2-2666)は、イギリスの BBC Muisc Magazine でベスト・インターナショナル・レコーディングに選出、近年益々評価を高めている。 | ||
ヴェネツィアへ〜ソナタとカンツォン ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):2声のソナタ〔貴婦人/ラ・フォスカリ/ラ・ガリーニ〕/ソナタ第5番 ダリオ・カステッロ(1590-1658):2声のソナタ〔第7番/第8番〕/ソナタ〔第2番/第1番〕 タルクィニオ・メルラ(1607-1665):カンツォン〔第11番「展望台」/第17番「ラ・モンテヴェルデ」/ 第14番「ラ・カッペリーナ」/第12番「ラ・スカリンツァ」〕 パラーデ・ムジカ[タニア・ラペリエ(Vn) エリノー・フレイ(Vc) エステバン・ラ・ロッタ(テオルボ) ミレーヌ・ベランガー(Cemb)] | ||
録音:2013年9月、サントギュスタン教会、ミラベル、ケベック。2012年ニューヨークで行われたアメリカ・バロック・パフォーマンス・コンクールで優勝した若手アンサンブル、パラーデ・ムジカのATMAデビュー・アルバム。17世紀ヴェネツィアで演奏されたソナタとカンツォンが収録されている。ジョヴァンニ・レグレンツィは、ヴァイオリニストであった父から音楽の手ほどきを受け、ベルガモの教会のオルガニストとなる。その後フェラーラの音楽院の楽長を経て、ヴェネツィアへ移りサン・マルコ大聖堂の楽長となった。17世紀最大の作曲家の一人と言われ、後世に多大な影響を及ぼした作曲家であったが、現在は自身の作品の録音は少なくその音楽性に触れる機会はあまらないが、その名はバッハのオルガン曲「レグレンツィオの主題によるフーガ」で耳にしたことがあるかもしれない。ダリオ・カステッロはバロック初期にヴェネツィアで活躍した作曲家で、器楽曲を多く書いている。そしてタルクイニオ・メルーラは、17世紀前半の鬼才作曲家として名をはせ、次々と新たしい技法に挑戦し、作品を生みだしていた作曲家。ソナタはルネサンス末期の多声合奏カンツォーナから派生したといわれている。ここに収録されているレグレンツィ、カステッロ、メルーラは、この変革の最前線に位置した作曲家であり、当時のヴェネツィアの雰囲気を感じ取れる作品。 | ||
グリーグ:抒情小曲集(抜粋) 第1集 Op.12 より〔第1曲 アリエッタ/第5曲 民謡〕/ 第2集 Op.38 より〔第1曲 子守歌/第7曲 ワルツ/第8曲 カノン〕/ 第3集 Op.43 より〔第1曲 蝶々/第4曲 小鳥〕/ 第4集 Op.47 より〔第2曲 アルバムの綴り/第3曲 メロディ/第4曲 ノルウェー舞曲(ハリング)]/ 第5集 Op.54 より〔第3曲 小人の行進/第4曲 夜想曲〕/第6集 Op.57 〜第2曲 ガーデ/ 第7集 Op.62 より〔第1曲 風の精/第4曲 小川/第6曲 家路〕/ 第8集 Op.65 より〔第4曲 サロン/第6曲 トロルハウゲンの婚礼の日〕/ 第9集 Op.68 より〔第3曲 あなたのそばに/第4曲 山の夕べ/第5曲 ゆりかごの歌〕/ 第10集 Op.71 より〔第1曲 その昔/第2曲 夏の夕べ/第3曲 小妖精/第7曲 思い出〕 ジャニーナ・フィアルコフスカ(P) | ||
録音:2014年10月、サル・ラウル=ジョバン、パレ・モンカルム、ケベック。大ピアニスト、ルービンシュタインが「生まれながらのショパン弾き」と称したジャニーナ・フィアルコフスカ。「北欧のショパン」とも称されるノルウェーの作曲家グリーグの抒情小曲集を録音。詩情に溢れ、繊細な感性で描かれたグリーグのピアノのための小品は、気品あふれるエレガントな演奏で定評のあるフィアルコフスカの音楽性にぴったり。全66曲におよぶ抒情小品集は、ノルウェーの民俗音楽を題材にしたものなど、グリーグの豊かな抒情性が遺憾なく発揮された代表作。ここでは全10巻に分かれた曲集から、フィアルコフスカの心の琴線に触れた作品をピックアップしている。 | ||
パレストリーナからジョスカン・デ・プレまでの福音書に基づいたモテット集 ニコラ・ゴンベール:天使は羊飼いたちに告げた/シメオンのうた/ドミネ、シ・トゥ・エス アドリアン・ウィラールト:ヴィデンス・ドミヌス/この神聖なる時/天より降りし主の天使 ピエール・ド・マンシクール:お父さん、私は罪を犯した / パレストリーナ:イン・ディエブス・イリス ジョスカン・デ・プレ:ソのときイエスは / ジャケット・デ・マントゥア:そのときイエスは ミケーレ・ペセンティ:かれらは私の主を奪い去った ペーター・シューベルト指揮ヴィヴァ・ヴォーチェ〔ヴォーカル・アンサンブル/12人編成〕 | ||
1500年-1564年に活躍したルネサンス期における失われた世代の作曲家たちによる、イエス・キリストが生まれてから磔になるまでを描いた様々な作品を収録。ヴィヴァ・ヴォーチェは1998年にモントリオールでペーター・シューベルトにより設立。あらゆる時代の作品をレパートリーとして持ち、毎年1作品カナダの作曲家に合唱作品を依頼して作曲してもらい、演奏している。 | ||
ラ・シガル・エ・レ・ヴィオロン〜寓話と音楽集 デニス・グージョン(1951-)&ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764): カラスとキツネ/恋するライオン/ウサギとカメ/金の卵を産む鶏/オークと葦/アリとキリギリス/ キツネとツル/二羽の鳩/野うさぎと蛙/ライオンとねずみ/ウシと同じくらい大きくなりたいと思ったカエル ジャン=フィリップ・ラモー:未開人/異名同音/エジプトの女/めんどり/無遠慮/ヴェジネ/他 カトリーヌ・ペラン(語り/Cemb) マテュー・ルーシェ指揮レ・ヴィオロン・デュ・ロワ | ||
録音:2013年6月、モントリオール。著名作家ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの寓話「ラ・シガル・エ・ラ・フォルミ(セミとアリ/アリとキリギリス)」をタイトルに据えたアルバム。ケベック在住の現代作曲家デニス・グージョンがラ・フォンテーヌの寓話から11の作品を選び、そこに音楽をつけた。さらにジャン=フィリップ・ラモーの曲を間に挿入し、ひとつの大きな物語に仕上げている。演鍵盤楽器奏者のカトリーヌ・ペランが語りと演奏を担当。 | ||
コロラトゥーラ ドビュッシー:ロマンス/アリエルのロマンス/死後の艶姿/後悔/エルフたち / フォーレ:ヴォカリーズ・エチュード ルイ・ベイツ:鳥たちへ贈る歌〔傷ついた鳩/小さな青い鳩/青い鳥/籠の中のカナリヤ〕 ラヴェル:ヴォカリーズ・エチュード(ハバネラ形式による) / ミヨー:4つのロンサールの歌 グリエール:コロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲(ピアノ伴奏版) マリー=イヴ・マンガー(S) ルイ・アンドレ・バリル(P) | ||
録音:2014年3月、ケベック。現在急速に注目を集めているコロラトゥーラ・ソプラノ、マリー=イヴ・マンガー。カナダ・ケベック州のサグネ出身。2007年にマルマンド国際声楽コンクールで優勝し、パリ・シャトレ座にデビュー。その後、ミラノ・スカラ座、エクサン・プロヴァンスでも華麗なデビューを飾り、数々のオペラ・ハウスで活躍し、彼女の透明感溢れるピュア・ヴァイスは世界的に高い評価を得ている。今回は彼女の美しい歌声が活かされるようなフランス歌曲を選曲。ドビュッシーの初期作品。あまり録音のないルイ・ベイツの「鳥たちへ贈る歌」。同時代のミヨーの4つのロンサールの歌。そしてテキストのない歌曲作品を3つ、フォーレ、ラヴェルのヴォカリーズ・エチュード、そしてグリエールのコロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲(ピアノ伴奏版)。歌詞のない歌曲は、ソリストのテクニックが試される一方、歌唱力を存分に披露できる最高の曲。マリー=イヴ・マンガーの安定した音程と、透き通った声質が際立つ。 | ||
ドヴォルジャーク:ピアノ三重奏曲集 〔第3番 ヘ短調 Op.65 /第4番 ホ短調 Op.90「ドゥムキー」〕 トリプル・フォルテ [ジャスパー・ウッド(Vn) エゴール・ジヤチコフ(Vc) デイヴィッド・ジャルバート(P)] | ||
録音:2013年10月、モントリオール。カナダを中心に活躍する中堅奏者三人によるピアノ三重奏団トリプル・フォルテ。2012年に発売されたラヴェル、ショスタコーヴィチ、アイヴズ近代の名ピアノ三重奏曲集(ACD2-2633)では、三人のバランスの取れた演奏を聴かせてくれた。今回はドヴォルジャークのピアノ三重奏曲第3番と第4番「ドゥムキー」。トリプル・フォルテの懐の深い音楽表現が感傷的なメロディと相まって感動的。 | ||
ロシア歌曲集〜チャイコフスキー&ラフマニノフ ラフマニノフ: 12の歌 Op.21 より〔第4番「彼女たちは答えた」/第12番「何という苦しさ」〕/ 6つの歌 Op.4 より〔第4番「美しい人よ、私のために歌わないで」/第6番「そんな昔だろうか、友よ」〕/ 14の歌曲 Op.34 より〔第4番「そよぐ風」/第7番「そんなことはない」〕/ 15の歌 Op.26 より〔第5番「捨てよう、かわいい女よ」/第9番「私はふたたびひとり」/第12番「夜は悲しい」〕/ 12の歌 Op.14 より〔第7番「私を信じるな、我が友よ」/第11番「春の洪水」〕/ 6つの歌曲 Op.38〔第3番「ひな菊」/第4番「ねずみ捕りの男」〕/ 6つの歌 Op.8 〜第2番「わが子よ、おまえは花のように美しい」 チャイコフスキー:12の歌 Op.60 より〔第4番「ナイチンゲール」/第10番「木陰の窓の向こうにちらりと」〕/ 6つの歌 Op.38 より〔第1番「ドン・ファンのセレナード」/第3番「舞踏会の喧騒の中で」/ 第6番「ピンピネッラ、フィレンツェの歌」〕/ フランス語の歌詞による6つの歌 Op.65 〜第6番「ロンデルス」/ ラトガウスの歌詞による6つの歌 Op.73 〜第1番「私はおまえと一緒に座っていた」/ 6つの歌 Op.28 〜第2番「みそさざい」/ 7つの歌 Op.47 〜第6番「昼の輝きが満ち、夜の静けさが広がっても」 ユーリー・ゴロデツキ(T) タチアナ・ロイシャ(P) | ||
録音:2013年4月、ドメーヌ、フォルジェ・ホール、モントリオール。 96 k Hz / 24bit recording 。ユーリー・ゴロデツキはベラルーシのマヒリョウ生まれ。2012年6月に行われたモントリオール国際音楽コンクールで ATMA CD賞を獲得、当盤が CD デビュー。曲目は、彼と ATMA のプロデューサーが選曲し、同じくベラルーシ出身のピアニスト、ロイシャの伴奏で録音。憂いを帯びた甘い歌声が印象的で、これからの活躍に期待したいテーノルの登場。 | ||
ソフィヤ・グバイドゥーリナ: 弦楽四重奏曲〔第1番(1971) /第2番(1987) /第3番(1987) /第4番(1993) 〕/ BACH の主題による反映(弦楽四重奏曲第5番)(2002) /ピアノ五重奏曲(1957) / 弦楽三重奏曲(1987) /リジョイス(ヴァイオリンとチェロのためのソナタ)(1981) モリナーリSQ ルイーズ・ベセット(P) | ||
録音:2013年9月、聖オーギュスタン教会、ミラベル/2013年10月、サル・ピエール・メルキュール、モントリオール、すべてケベック。日本でもおなじみの旧ソ連出身作曲家グバイドゥーリナによる、2015年までに書かれた全弦楽四重奏曲作品をはじめ、弦楽器のための重要作品を集めた好企画。弦楽四重奏曲5篇はいずれも単一楽章形式で、それぞれに奇抜なアイディアが盛り込まれている。第1番はソ連時代の作ながら、奏者が演奏中に椅子を持って舞台を移動することが指示され、さらに最後の6ページは演奏者が即興するというキテレツな作。第2番はシベリウスSQ 、第3番はアルディッティSQの委嘱作だが、後者はピチカートに偏執した猟奇的作風に驚かされる。クロノスSQの委嘱による第4番は十二音技法、テープ付きの前衛作。そして第5番にあたる『BACH主題による反映』は『フーガの技法』の主題をグバイドゥーリナ風に処理している。グバイドゥーリナ学生時代の作「ピアノ五重奏曲」は、ショスタコーヴィチかワインベルクを思わす典型的なソヴィエト音楽。後年の作風はほとんど感じさせないが、精力的なアレグロ楽章など魅力的。1997年に結成されたモリナーリSQ 。カナダを代表する団体で、現代音楽をレパートリーの中心としている。完璧な技術と鋭敏な感性で、やはり現代音楽を得意とするカナダのピアニスト、ルイーズ・ベセットとともに輝くような演奏を繰り広げている。 | ||
プーランク:歌曲全集 ヴィルモランの3つの詩 FP91 /動物詩集(あるいはオルフェの行列)FP15a /動物詩集 未発表の2つの歌曲 FP15b / 動物詩集「のみ」FP15c /2つの歌曲 FP162 /月並み FP107 /ルイーズ・ラランヌの3つの詩 FP57 /花記章 FP16 / 闘牛士 FP11 /ギヨーム・アポリネールの4つの詩 FP58 /ギヨーム・アポリネールの詩による2つの歌 FP127 / マックス・ジャコブの4つの詩 FP22 /子供のための4つの歌 FP75 /くじびき FP178 /気まぐれ FP174 / おいで!見えない笛が * /歌われた歌 FP46 /ある日ある夜 FP86 /マックス・ジャコブの5つの詩 FP59 / ・・・それにしても死ぬとは FP137 /ポールとヴィルジニーFP132 /ピエロFP66 /ナディア万歳 FP167 / ローズモンドFP158 /燃える鏡 FP98 /気まぐれな婚約 FP101 /カリグラムFP140 / ギヨーム・アポリネールの2つの詩による歌 FP131 /ガルシア・ロルカの3つの歌 FP136 /マズルカFP145 / 最後の詩 FP163 /平和の祈りをとりなし給え FP95 /失踪者 FP134 /ヴォカリーズFP44 / ポール・エリュアールの5つの詩 FP77 /ルイ・アラゴンの2つの詩 FP122 /画家の仕事 FP161 /変身 FP121 / 陽気な歌 FP42 /ギヨーム・アポリネールの2つの詩 FP94 /ルイ・アラゴンの2つの詩 FP122 / あのやさしい小さな顔 FP99 /手は心に牛耳られ FP135 /愛の小径 FP106-1a /対話 FP108 (デュオ)/ さわやかさと火 FP147 /ラ・グルヌイエールFP96 /肖像 FP92 /矢車菊 FP102 /ロンサールの5つの詩 FP38 / ギターによす FP79 /讃美の歌 FP144 /墓碑銘 FP55 /平和への祈り FP95 /磁器の歌 FP169 / 映画「アメリカへの航海」より水夫の歌 * /8つのポーランドの歌 FP69 /村人の歌 FP117 /パリ百景 FP157 / モンテカルロの女 FP180 /歌で綴る思い出 FP182 /小さな嘆き(デュオ)* パスカル・ボーダン、ジュリー・フックス、エレーヌ・ギユメット(S) ジュリー・ブーリアンヌ(Ms) マルク・ブーシェ、フランソワ・ル・ルー(B) オリヴィエ・ゴダン(P) | ||
録音:2012年11月、2013年2月-3月、6月。* 記号が未出版作品かと思われるが、代理店案内に説明は無い。歌とピアノのための歌曲全曲に未出版作品3曲を含んだ充実の内容。2013年没後50年を迎えたフランスの作曲家プーランク。彼は声楽曲、室内楽曲、ピアノ曲、オペラ、管弦楽曲など多くのジャンルで優れた楽曲を作曲した、フランス6人組の一人。その中でも歌曲の分野は彼の才能が発揮された、軽妙洒脱で時には憂いを帯び、時にはユーモアを交えた魅力的なメロディーが特徴。生涯に150曲を超える歌曲を残したプーランクが初めて作曲した歌曲集「動物詩集」は、キュビズムの重要な人物でものあるアポリネールの詩が使われており、自由奔放で風刺の精神に満ちた独特の世界観があり、プーランクは詩のリズムを生かした旋律を作り出している。またエリュアール、ヴィルモランらの詩にも影響を受け多くの作品を書いている。演奏は、アカディア出身のソプラノ、パスカル・ボーダン、カナダ、アメリカのオペラ・ハウスで活躍するカナダ人バリトン、マルク・ブーシェ、メトロポリタン・オペラなどで活躍するケベック出身のメゾ・ソプラノ、ジュリー・ブーリアンヌ、そして若きフランス人ソプラノ、ジュリー・フックス、2004年のエリザベート王妃国際コンクールで第2位を受賞したエレーヌ・ギユメット、グノーの「ファウスト」のヴァランタン役でパリ・オペラ座デビューし、「ドン・ジョヴァンニ」のタイトル・ロールを歌って注目を浴びたフランス人バリトン、フランソワ・ル・ルーとカナダ、フランス語圏を代表する実力派歌手陣。プーランクのエスプリ溢れる軽妙さを存分に表現したル・ルーの歌唱力、他の歌手陣も美しいフランス語の響きでプーランクの音楽の核心に迫るような歌声を聴かせてくれる。 | ||
ストラヴィンスキー/マイケル・バイアリー編:春の祭典(管楽五重奏版) ムソルグスキー/シュテファン・モーザー編:展覧会の絵(管楽五重奏版) ペンタドル(管楽五重奏団) [ダニエル・ブルジェ(Fl) マルタン・カルペヌティエ(Cl) ノルマン・フォルジェ(Ob) ルイ=フィリップ・マルソレ(Hr) マティウ・リュシエ(Fg)] | ||
録音:2012年12月、モントリオール (96 kHz /24 bit recording) 。カナダのユニークな管楽アンサンブルのペンタドルは、オリジナルから編曲ものまで幅広く管楽アンサンブルのための作品を積極的に演奏している。1985年に設立され、2005年からはホルン奏者で音楽監督であるルイ=フィリップ・マルソレの下活動を行っている。ATMAレーベルではこれまで5枚のアルバムをリリースしており、テノールのプレガルディエンが参加した「冬の旅」の室内楽版(ACD2-2546)では大きな話題となった。このアルバムは、パリ、シャンゼリゼ劇場でのセンセーショナルな初演から100周年を迎えた「ストラヴィンスキー:春の祭典」と「ムソルグスキー:展覧会の絵」という組み合わせ。管楽五重奏版の編曲は、春の祭典をアメリカのクラリネット奏者マイケル・バイアリー、展覧会の絵をスイス人ホルン奏者のシュテファン・モーザーが担当している。2つの作品とも様々な楽器による編曲版で演奏されており、どれも音楽的にも技巧的にも難しい演奏者泣かせの作品。ペンタドルの5人のメンバーの卓越した演奏技術と優れた音楽性で、難なく聴かせる。管楽五重奏の軽妙で飄々とした響きが、意外にも作品の生々しさを上手く表現している。 | ||
アメイジング・グレイス〜マリー=ジョゼ・ロード スティーヴン・アダムズ:聖なる都 / バッハ/グノー:アヴェ・マリア / アルバート・ヘイ・マロット:主の祈り 誰の祈りの声も聞こえてこなかった/全世界は彼の手に/マリアは赤ちゃんを産んだ/アメイジング・グレイス 死んでいる暇もない / アドルフ・アダン:さやかに星はきらめき / A.ストラデッラ:主よ憐れみよ アーヴィング・バーリン:ホワイト・クリスマス / コンゴ伝承曲:聖母マリア マリー=ジョゼ・ロード(S) アントワン・バライル(Vn) ジャン=ウィリィ・クンツ(Org) アンサンブル・ヴォーカル・エピファニー | ||
録音:2014年6月、ケベック、サン=ジャンバティスト教会。華麗な歌声で人々を魅了するソプラノ、マリー=ジョゼ・ロードによるクリスマス・キャロル集。アメイジング・グレイスをはじめとしたゴスペル・ソングから、アーヴィング・バーリンのホワイト・クリスマスなど伝統的なクリスマス・ソングを収録している。サン=ジャンバティスト教会のオルガンが美しく響き、バッハ/グノーのアヴェ・マリアではヴァイオリンのアントワン・バライルが優しく旋律を奏でる。厳かな雰囲気に包まれる1枚。 | ||
甘き思い出 オルティス:レセルカダ〔第1番/第4番/第8番/第2番「甘き思い出」/第5番「幸せな我が目よ」〕 バニスター:グラウンドによるディヴィジョン/もうひとつのグラウンド / ボニッツィ:甘き思い出 プレイフォード:ノーフォーク公 / ラニエ:愛の不変 / デ・ラヨーレ〔ド・ライオル〕:デュオ「甘き思い出」 セルマ・イ・サラベルデ:無伴奏通奏低音(ファゴット)のための幻想曲 / 作曲者不詳: ロジャー・ド・カヴァリー卿/ジョン、いますぐキスしてに来て/トレッツのグラウンド/ファロネルのグラウンド バッサーノ:レセルカダ第8番 / ロニョーニ:「別れの時には」によるディミニューション マーガレット・リトル(ガンバ) シルヴァン・ベルジュロン(リュート) | ||
録音:2013年3月、ケベック。16世紀で最も有名なピエール・サンドランによるマドリガル「甘き思い出」をもとにした、オルティスらの作品を中心としたイタリア・イギリスの17世紀の名曲集。ガンバ演奏に関する即興と装飾技法の最初の教本とされる「装飾論ならびに変奏論」を著したスペインの作曲家、音楽学者ディエゴ・オルティス。即興的な装飾変奏の方法と譜例を示した第1部と高度な即興を前提としたファンタジア、既存の楽曲に基づく変奏を挙げたリセルカーダによる2部構成の教本でここでは、第2部のリセルカーダから「甘き思い出」などが収録されている。また17世紀後半のイギリスでは、グラウンド上のディヴィジョンという変奏曲が盛んに作られた。グラウンドは、イタリア語ではバッソ・オスティナートと呼ばれ、日本語には反復低音と訳される。曲全体にわたってずっと繰り返される、数小節のバス定型で、ディヴィジョンは、そのバスの上で上声部の音符を変奏していくこと。ここではプレイフォードのヴァイオリンのためのディヴィジョンが収録されている。演奏はカナダ古楽界の中心にいるガンバ奏者のマーガレット・リトルとリュート奏者シルヴァン・ベルジュロン。2人の感性が呼応する美しい1枚となっている。 | ||
ストラヴィンスキー: 「ぺトルーシュカ」からの3楽章(*)(含・「熊の踊り」D.ジャルベール編曲)/ 火の鳥(グイード・アゴスティ編曲版) プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」からの10の小品 Op.75 デイヴィッド・ジャルベール(P) | ||
録音:2016年9月、ケベック。なお、(*)の代理店表記が『ぺトルーシュカプルチネッラ』という妙な物になっているが、誤記と思われる。 北米を中心に高い注目を集めているカナダの若きピアニスト、デイヴィッド・ジャルベールに。古典から現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、これまでにバッハ:ゴルトベルク変奏曲(ACD2-2557)、アダムズ&グラス(ACD2-2556)、ショスタコーヴィチ:24の前奏曲(ACD2-2555)、サティ&プーランク(ACD2-2683)と実に多彩なプログラムの4枚のアルバムを ATMAよりリリースしてきたジャルベールだが、今回はロシア・バレエ音楽の編曲集に挑戦している。 | ||
サティ&プーランク:ピアノ作品集 プーランク:ナゼールの夜会/3つの常動曲/8つの夜想曲 即興曲 より〔第12番「シューベルトへのオマージュ」/第15番「エディット・ピアフへのオマージュ」〕/ サティ:3つのジムノペディ/嫌な気取り屋への3つのワルツ/ジュ・トゥ・ヴ(プーランク編曲/ピアノ版) デイヴィッド・ジャルバート(P) | ||
録音:2014年10月。 | ||
ショパン:マズルカ全集(全55曲) | ヤニーナ・フィアルコフスカ(P) | |
録音:2012年10月、2013年6月、ケベック音楽ホール。巨匠ルービンシュタイン最後の弟子にして「生来のショパン弾き」といわしめた名手フィアルコフスカが、その真骨頂とも言えるショパンのマズルカ全曲集をリリース。優美なタッチで華麗に弾きこなすフィアルコフスカの演奏は、香り立つ気品と憧憬の念に溢れ出ている。このマズルカ集は、作品番号の付いていない遺作も含めた全55曲。師ルービンシュタインは、作品番号の付いた49曲+ノートル・タン&ガイヤールの全51曲を収録している。ルービンシュタインは、ショパンのピアノ語法を知り尽くしており、恣意的ではない絶妙のルバートで聴かせたが、フィアルコフスカも控えめなマズルカのリズムで非常にスタイリッシュに弾き、曲全体の見通しもよく、マズルカ作品集として一気に聴き通せるような洗練された演奏を聴かせてくれる。 | ||
シューベルト:ピアノ・ソナタ集 〔第13番 イ長調 D.664 /第18番 ト長調 D.894 〕 |
ヤニーナ・ フィアルコフスカ(P) | |
フィアルコフスカはモントリオール大学とジュリアード音楽院で学び、1974年にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで3位に入賞、その後世界的なオーケストラ、指揮者と共演を重ねるカナダを代表するピアニスト。一時左腕の腫瘍のため両手での演奏活動を中断していたが見事に克服し、2004年1月のドイツで行われた復帰リサイタルで両手での演奏活動を再開している。また1994年にはピアノ・シックスを創設しカナダのピアノ教育へ大きな影響を与えている。2012年に発売された「ショパン・リサイタルII」(ACD2-2666)が、イギリスの「BBC Muisc Magazine」でベスト・インターナショナル・レコーディングに選ばれるなど、近年益々評価を高めている。本アルバムではシューベルトを取り上げており、フィアルコフスカの可憐なピアノが咲き誇っている。第18番のソナタは美しく力強く聴かせてくれる。 | ||
フランスからの印象 プーランク:クラリネット・ソナタ / サン=サーンス:クラリネット・ソナタ 変ホ長調 Op.167 ラボー:コンクール用クラリネット独奏曲 Op.10 / ヴィドール:序奏とロンドOp.72 ドビュッシー:クラリネットのための第1狂詩曲(*)/クラリネットとピアノの小品 ピエルネ:カンツォネッタOp.19 / フランセ:主題と変奏 アンドレ・モワザン(Cl) ルイーズ=アンドレ・バリル(P) | ||
旧品番:ACD2-2121(現地発売:2003年)。(*)はオリジナル版による世界初録音だった物だとの事。19世紀後半以降に活躍したフランスの音楽家達によるクラリネット作品を収録したCD。18世紀に作られ、1840年頃に改良された比較的新しい楽器クラリネットの真価が未だ見出される途上であった19世紀初頭、フランスではパリ音楽院がクラリネットの普及・改良に大きな役割を果たしていた。本CDに収録された作曲家たちは皆、パリ音楽院と関わり深い音楽家達でもある。ドビュッシーの名作(*)は、パリ音楽院1910年のコンクール用に作曲された際、自身は出来に満足していたようだが、被献呈者で初演者のポール・ミマールが、演奏上の問題から独奏パートの数箇所の直しを要請し、ドビュッシーはそれに従ったとされている。当盤ではドビュッシーの自筆譜に従い、オリジナル版を復元しての録音。よりドビュッシーらしさに満ちていて非常に魅力的。アンドレ・モワザンはケベック生まれのクラリネット奏者。数々のコンクールで受賞経歴を持ち、現在はカナダを中心にソロ活動、アンサンブル活動を積極的に行っている。ルイーズ=アンドレもカナダを中心に活躍するピアニスト。卓越した技術と軽快なテンポで心地よいアンサンブルを聴かせてくれる。 | ||
フランス・デュオ作品集〜クラリネットとフルート ケクラン:フルートとクラリネットとソナチネ・モダーレ イ長調 Op.155 / フルートとクラリネットのための古代様式のモテット/ フルート、クラリネットとピアノのためのパストラーレ Op.75bis / クラリネットのためのモノディ イ長調 Op.229 より Nos.4, 6-10 フロラン・シュミット:フルートとクラリネットとチェンバロのためのトリオ・ソナチネ Op.85 ジャン・リヴィエ:フルートとクラリネットのためのデュオ ジャン・カルタン:フルートとクラリネットのためのソナチネ ウジェーヌ・ボザ:フルートとクラリネットのための3つの楽章 ジャン=ギィ・ボワヴェール(Cl) クリスティアン・ラフラーム(Fl) ジャン=ウィリー・クンツ(Cemb/P) | ||
録音:2012年。フランスの作曲家によるフルートとクラリネットのためのデュオ作品集。1921年から1974年の間にパリ音楽院の課題曲として作曲された物。エスプリ溢れる美しい旋律が魅力のケクラン。フランスの響きとドイツの形式美をあわせ持った作風のフロラン・シュミット。颯爽とした雰囲気と遊び心が感じされる作風のジャン・リヴィエ。主に室内楽作品を書いたジャン・カルタン。色彩的な和声とロマンティックな旋律が特徴のウジェーヌ・ボザ。フランス音楽の美しさと魅力を堪能できる1枚。演奏は現代作品も積極的に取り上げるカナダ人クラリネット奏者ボワヴェール。モダーン楽器はもちろんバロック・フルートも吹きこなすラフラーム。オルガニストとしても活躍するクンツ。 | ||
ヘンデル:歌劇「オルランド」HWV 31
オウエン・ウィレッツ(CT;オルランド) カリーナ・ゴーヴァン(S;アンジェリカ) アリソン・マクハーディ(Ms;メドーロ) アマンダ・フォーサイス(S;ドリンダ) ネイサン・バーグ(B;ゾロアストロ) アレクサンダー・ワイマン指揮パシフィック・バロックo. | ||
録音:2012年、ヴァンクーヴァー古楽フェスティヴァル、おそらくライヴ。ヘンデルの最も成功したオペラの一つ「オルランド」の全曲CD。「オルランド」は、恋に狂った英雄オルランドの物語で、当時流行した話でヴィヴァルディなどにも同じ題材のオペラを作曲している。あらすじは、カタイ(架空の国)の女王アンジェリカは騎士オルランドと結婚の約束をするが、アフリカの王子メドーロを愛してしまう。その事を知ったオルランドは怒り狂い2 人を殺してしまうも、魔法使いゾロアストロに諭され正気を取り戻す。ゾロアストロの魔法によりアンジェリカとメドーロは生き返り、平静を取り戻したオルランドは2人を祝福し静かに暮らす。という激しい恋の話。正気を失ったオルランドには、今注目のイギリスのカウンターテナー、オウエン・ウィレッツ。プリマドンナのアンジェリカには、カナダのソプラノ、カリーナ・ゴーヴァンが、潤いある美声を披露している。不穏な雰囲気を見事に歌い上げているゾロアストロ役のネイサン・バーグなど、評判の歌声を聴かせてくれる。パシフィック・バロックo.は、西トロントを拠点とするピリオド楽器のオーケストラで鍵盤奏者としても活躍するアレクサンダー・ワイマンが音楽監督を務めている。 | ||
無伴奏リコーダーによる6つの編曲集 パガニーニ:無伴奏ヴァイオリンのためのカプリス第24番 イ短調 テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲〔第8番 ホ長調/第4番 ニ長調〕 マラン・マレ:「ヴィオール曲集第2巻」〜スペインのフォリアによる変奏曲 J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ ハ短調 BWV1013 (原曲:イ短調) タルティーニ:コレッリの主題による変奏曲 変ロ長調 Op.5 No.10(原曲:ヘ長調) フランシス・コルプロン(リコーダー) | ||
録音:2013年4月、サン・トギュスタン教会、ミラベル、ケベック。無伴奏ヴァイオリンのために作曲された作品をバロック・リコーダーで演奏したアルバム。フランシス・コルプロンは、古楽アンサンブル、レ・ボレアード・ド・モントリオールを1991年に設立し、ATMAレーベルに数多くの録音を行い、バロック・リコーダー、バロック・フルートの卓越した演奏技術でも、カナダ、北米はもちろんヨーロッパ各地の演奏会でも高い評判を得ている。今回のアルバムは難曲とされている作品を集めているが、コルプロンの手にかかると超絶技巧も、全く無理を感じさせない。コルプロンは、この編曲アルバムを完成させるためにはリコーダーの種類の選択も非常に重要だと語っている。「Fl−trのために書かれたであろうバッハの作品は、F管アルトリコーダー、マレはガナッシリコーダー、テレマンはフルート・パストゥレイユとしてしられているD管を使用している。リコーダーは単旋律楽器だが、柔軟なサウンド、速い動きに対する瞬発力を持ち、時にヴァイオリンやオルガンのようなダイナミックレンジを発揮する。私は私の楽器リコーダーの可能性を信じていつも演奏している。」 | ||
ティム・ブレディ(1956-):交響曲第3番「アタカマ」(合唱と11の楽器のための)(2007-2012)
ペーター・シューベルト指揮ブレディワークス(o.)、ヴィヴァヴォーチェ(cho.) ティム・ブレディ(エレクトリックG) | ||
録音:2012年6月。ティム・ブレディはモントリオール出身の作曲家、ギタリスト、プロデューサー。これまでオペラ、交響曲そしてエレクトリック・ギターのための作品を100曲以上作曲し、19枚のCDを発売している。またマルチメディアを使ったエレクトリック・ギターや、彼の作品を紹介するアンサンブル、ブレディワークスを1989年に創設し、積極的に演奏活動を行っている。ここに収録されている交響曲はスペイン語の歌詞(作詞:エリアス・レテリエル・ルス)で歌われる、チリのピノチェト時代の恐怖政治についての合唱を伴った6つの楽章からなる物。タイトルの「アタカマ」はチリのアンデス山脈と太平洋の間にある砂漠で、そこから採掘される鉱床をめぐってペルーとボリビアは大規模な戦争を起こしている。またその険しさから「死の道」ともいわれるこの地には、採掘夫やピノチェト時代に政治犯として殺害された人々の遺体が埋まっている場所もある。しかし一方で世界一乾燥した土地とも言われ、世界中から美しい星空を求めて天文学者が集まる光の地でもある。曲はそのような残忍さの中にある一筋の希望を表すかのような内容で、第1〜第5楽章はエレクトリック・ピアノ、ギター、マリンバ、などの響きが教会音楽をイメージさせるアンビエントな曲調。終楽章は組曲のような形式で独特の音楽語法で感情的でドラマティックな音楽が展開される刺激的な曲。 | ||
フォー・ブエノスアイレス ブエノスアイレスの四季〔ブエノスアイレスの夏・秋・冬・春〕/オブリビオン/ 5つのタンゴ・センセーション〔眠り/愛/不安/目覚め/恐怖〕/リベルタンゴ/ 天使の組曲〔天使のタンゴ・死・復活・ミロンガ〕/夢/アディオス・ノニーノ デニス・プランテ(バンドネオン) ダヴィッド・ジャック(G) | ||
録音:2012年2月、カナダ。彼自身の作品集「タンゴ・ボレアル」(ACD2-2661) も数々の賞を受賞し好評だった、現代タンゴ界において国際的にも高く評価されるカナダを代表するバンドネオン奏者プランテが、ついに巨匠ピアソラの名曲に挑戦した。プランテと共にピアソラの熱い世界を展開するのはベテラン・ギタリスト、ダヴィッド・ジャック。彼は、これまでに50以上の録音でプランテをはじめ様々なアーティストと共演、また世界各国で演奏家としても活動してきた。その傍ら、音楽大学で教鞭まで執るほどの実力に裏打ちされた演奏は、非常に胸に迫るものがある。 | ||
クリスティアン・レーン、オルガン作品集 エルガー/G.C.マルタン編曲:帝国行進曲 Op.32 シューマン/L.ショーン編曲:ペダル・ピアノのための練習曲〜変イ長調 Op.56 No.4 リスト:J.S.バッハのカンタータ「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」BWV.12 による変奏曲 ロジェ=デュカス:パストラール ヘ長調 / ヴィエルヌ:月の光 Op.53 No.5 ウィットロック:「フォーク・チューン」 嬰ヘ短調/アレグレット ホ長調 デュプレ:前奏曲とフーガ ロ短調 Op.7 No.1 / ヴィエルヌ:ウェストミンスターの鐘 Op.54 No.6 クリスティアン・レーン(Org) | ||
録音:2012年1月、聖守護天使教会、ケベック、カナダ。使用楽器: Casavant,Opus 869 。2011年にカナダのオルガン国際コンクールで第1位に輝いた若手オルガニスト、レーンは『このアルバムの全てを聴いて、オルガンという楽器ならではの多面性を強く感じてくれれば』と語る。19世紀から20世紀の様々な作品が収録されているが、エルガーとシューマンの作品はいずれも原曲が作曲されて程なくオルガン用に編曲された物。リストのJ.S.バッハのカンタータを主題とした変奏曲も、ピアノ・ソロの原曲を彼自身がオルガン用に完成させた物。オルガン版はピアノ版よりも長く壮大で、パッサカリア形式で書かれた30もの変奏が綿々と続く大作となっている。また、オルガン好きなら見逃せない、20世紀最大のオルガン奏者マルセル・デュプレの作品も収録。「幻想的小品集」からとりわけ知名度の高い2曲が抜粋されている。他にも、フォーレの後継ロジェ=デュカスが残した唯一のオルガン曲や、フォーク・ロアを前面に出した作風が魅力のイギリスの作曲家ウィットロックの作品も収録。レーンの演奏は安定感抜群で、作曲家ごとに異なる多彩な音の響きを聴かせてくれると同時に、オルガンの壮大な音響世界を魅せてくれる。 | ||
LES GOÛTS ACCORDÉS バリエール:トリオ・ソナタ第2番 ニ短調 / ド・ヴィゼー:テオルボのための小品集 ニ長調 リュリ/ド・ヴィゼー編曲:あなたの前に全てがひれ伏し、震えんことを/宮廷バレ「愛の勝利」〜アポロンの入場 オトマン:パッサカリア / リュリ/ド・ヴィゼー編曲:道化役者(アルルカン)達のシャコンヌ ブラウン:シャコンヌ / バリエール:チェロと通奏低音のためのソナタ第3番 ニ短調 ド・ヴィゼー:組曲 イ短調 / バリエール:チェロと通奏低音のためのソナタ第6番 ハ短調 リュリ/ド・ヴィゼー編曲:音楽悲劇「ロラン」〜「ロジスティーユ」 エステバン・ラ・ロッタ(テオルボ) ジフコ・ゲオルギエフ(Vc) マーガレット・リトル(ヴィオラ・ダ・ガンバ) キャスリン・クラーク(Org) | ||
録音:2010年12月8日-10日、聖ジョセフ教会、モントリオール、カナダ。ロベール・ド・ヴィゼー(v.1655-1732/33)とジャン=バティスト・バリエール(1707-1747)を中心に取り上げたフランス・バロックの小品集。ド・ヴィゼーはリュリのオペラ座楽団で通奏低音楽器の演奏者として活躍し、全盛期のリュリの影響を色濃く受けた。本アルバムには現存する手稿譜から再現したテオルボ・ソロのための小品集とソナタが収録されている。また、映画「王は踊る」でも有名な「アポロンの入場」をはじめ、リュリの作品をテオルボ用に編曲した作品も収録。舞曲のリズムと典雅な装飾に満ちた旋律が美しく、テオルボならではの深い音色が絶品。一方のバリエールはリュリの没後、イタリア趣味が流行し始めた時代に生きた。その作風にはイタリアからの影響も垣間見え、優雅な旋律の中に技巧的な要素が多く散りばめられている。ゲオルギエフは今回の収録に際し、演奏に最適としてフレットなしの5弦チェロを使用。ガンバ、テオルボ、オルガンとの深みのあるハーモニーを堪能出来る。モントリオールを中心に、バロック音楽界に広く活躍する名手たちの見事な演奏。 | ||
レイモンド・マリー・シェーファー(1933-):弦楽四重奏曲集 Vol.2 〔第9番(2005) /第10番「冬の鳥」(2005) /第11番(2006) /第12番(2012) /第8番(2000-2001) (*) 〕 モリナーリSQ [オルガ・ランゼンホファー、フレデリック・ベッドナーズ(Vn) フレデリック・ランバート(Va) ピエール=アラン・ブヴレ(Vc)] | ||
録音:2002年6月(*)/他。(*)を除き新録音と思われる。前出:ACD2-2201 (*) 。Vol.1:ACD2-2188 (Nos.1-7/2CDs)。「サウンドスケープ」の提唱者として知られるカナダを代表する現代作曲家の一人で、音の環境をあらゆる側面にわたって総合的に見据える概念を広めたマリー・シェーファーの弦楽四重奏曲集。前作は2000年の発売だったので、13年を経ての続編登場。作風はガリガリの前衛音楽ではなく、風景と環境の音を音楽として表現しており、独特の美しさを湛えている。モリナーリ弦楽四重奏団は1997年の結成当初からシェーファーの作品をレパートリーとしている。 | ||
ドビュッシー:管弦楽によるピアノ作品集 子供の領分(アンドレ・カプレ編曲)/6つの古代墓碑名(アンセルメ編曲)/ 月の光(ストコフスキー編曲)/サラバンド(ラヴェル編曲)/スティリー風タランテラ(ラヴェル編曲)/ グラナダの夕暮れ(アンリ・ビュッセル編曲)/小組曲(アンリ・ビュッセル編曲)/月の光(アンドレ・カプレ編曲) ヨアフ・タルミ指揮ケベックso. | ||
録音:2006年3月30日-31日、 Église Saint-David, Lévis, ケベック、カナダ。前出:SACD2-2377 (HYBRID_SACD/廃盤)。輝きのある秀逸な色彩感は色あせることのないドビュッシーの魅力。このアルバムは、ピアノのために作曲されたドビュッシーの作品を作曲家、指揮者などオーケストレーションの名人によって編曲された作品集。『ケベック交響楽団は、スヴェトラーノフの代役としてN響定期演奏会に登壇したことで、日本での知名度も急上昇したイスラエルのマエストロ。』(『』内、国内代理店初回アナウンス原文ママ。タルミの事だろう)。カナダで最も歴史あるオーケストラ、ケベック響を率い、鋭敏なセンスと絶妙なニュアンスでドビュッシーの世界を見事に描写している。 | ||
Good Night, Good Night, Beloved!・・・と他のヴィクトリア朝のパート・ソング集 パーシヴァル:ジャックとジル/ジョージー・ポーギー/あなたには分かりっこない マクファーレン:ヒバリよ、聞いておくれ/竪琴を持ったオルフェウス/この唇を持って行け/ある恋人とその娘 ピンスーティ:春の歌/海には真珠がある/おやすみ、愛する人! / コルディコット:水上へと ベネディクト:夏は間近 / ブライソン:視界から遠く離れ / マシロン:ご婦人方皆さんに レスリー:月夜の眠りはなんと甘美な / マカン:ああ、私の女主人よ ピーター・シューバート指揮ヴィヴァ・ヴォーチェ | ||
録音:2012年2月、ケベック。19世紀の英国の無伴奏合唱曲、特に家庭的な和やかさや夢見がちなロマンティシズムを重視した作品ばかりを集めたCD。ヴィヴァ・ヴォーチェは、ピーター・シューバート(綴りは作曲家のシューベルトと同じ)が1998年に結成したモントリオールの合唱団。温かみのある響きが特色。 | ||
シュニトケ:ピアノ四重奏曲(1988) /弦楽三重奏曲(1985) /ピアノ五重奏曲(1972-76)
ルイーズ・ベセット(P) モリナーリSQ | ||
録音:2010年6月、2012年4月、モントリオール音楽院コンサートホール、ピエール=ペラドー・センター・ピエール=メルキュール・ホール。1997年結成のモリナーリ四重奏団と、数々の音楽賞に輝くピアニスト、ルイーズ・ベセットというカナダ・ケベック州を代表する音楽家たちによるシュニトケ作品集。マーラーのピアノ四重奏曲から未完スケルツォを補筆完成すべく試みた1988年のピアノ四重奏曲、アルバン・ベルクの生誕百年&歿後50年を記念して作られた弦楽三重奏曲、母の死を追悼したピアノ五重奏曲いずれも充実した傑作で、改めてシュニトケの凄さを認識させる。 | ||
我が魂よ〜ドイツ教会カンタータ集 J.S.バッハ:カンタータ第54番「罪に手むかうべし」BWV54 トゥーンダー:シンフォニア「平和を与えたまえ」/モテット・サルヴェ「我がイエス」 エレルバッハ:序奏と組曲 / ローゼンミュラー:モテット「天に昇りたまえりキリスト」 J.M.バッハ:アリア「いざ、我らに主を讃えん」 / C.ベルンハルト:協奏曲「なぜ悲しむのか、我が魂よ」 ムファット:調和の捧げもの「オルガンのためのパッサカリア」 ト短調 シュッツ:協奏曲「私を憐れみたまえ、おお主なる神よ」 ローゼンミュラー:学生の音楽「ダンス」パドゥアナ〜バロ エレルバッハ:調和の喜び/音楽の友第2集よりカンターテ マシュー・ホワイト(CT) アレクサンダー・ワイマン指揮テンポ・ルバート | ||
録音:2011年11月、ケベック。カナダのカウンターテナー、マシュー・ホワイトによるアルバム。J.S.バッハに先んじた17世紀ドイツで活躍した作曲家トゥーンダー、エレルバッハ、ローゼンミュラー、ベルンハルト、ムファット、シュッツらの宗教作品を収録。ドイツ・バロックの盛期に活躍しコラール・カンタータの開祖でもあるフランツ・トゥーダー。宗教音楽の大家としてJ.S.バッハとシュッツの音楽を橋渡しする需要な作曲家エレルバッハ。ドイツの対位法とイタリアの豊かな表現力をもった美しい音楽を作り出したローゼンミュラー。J.S.バッハの義父で当時の楽器製作にも大きく貢献したヨハン・ミヒャエル・バッハ。ドレスデン宮廷楽長として作曲・指揮・研究者として活躍したクリストフ・ベルンハルト。ザルツブルクで宮廷オルガニストとして活躍したムファット。そして「ドイツ音楽の父」とも称される、バッハ以前で最も需要な作曲家シュッツ。マシュー・ホワイトの豊かな表現力と繊細な声質、巧みなブレスのコントロールで偉大なる作曲家たちの忘れられた名作を存分に聴かせてくれる。 | ||
ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(ハース版) |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 メトロポリタンo. | |
録音:2011年4月、聖フェルディナンド教会、ケベック。1975年生まれ、2008年にロッテルダム・フィルの音楽監督、同じく2008年からロンドン・フィルの首席客演指揮者に就任し、そして2012年からはデュトワの後にフィラデルフィア管の音楽監督に就任することが決まっている注目の若手指揮者ネゼ=セガン。第1楽章冒頭のホルンは開放的な音で情景を描き、第2、3楽章では美しくブルックナーの音楽を堪能させる。そして終楽章では奥深い情緒的な表現で、思わず聴き惚れてしまう。オケを自在に操り理想の音を引き出すネゼ=セガンの巧みな手腕に脱帽させられる1枚。 | ||
フィアルコフスカ〜ショパン・リサイタル Vol.2 ポロネーズ 変ホ短調 Op.26 No.2 /ワルツ第15番(遺作)/華麗なるワルツ イ短調 Op.34 No.2 / ワルツ 変イ長調 Op.64 No.3 /バラード第2番 ヘ長調 Op.38/ 前奏曲〔第10番 嬰ハ短調 Op.28 No.10 /第11番 ロ長調 Op.28 No.11 /13番 嬰ヘ長調 Op.28 No.13 〕/ 幻想曲 ヘ短調 Op.49 /夜想曲 変ホ長調 Op.55 No.2 /スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31 / マズルカ〔変ロ長調 Op.7 No.1 /第51番 イ短調「ノートル・タン」/嬰ハ短調 Op.50 No.3 〕 ジャニーナ・フィアルコフスカ(P) | ||
録音:2011年11月、ラウル=ジョバンホール、モンカルム、カナダ。巨匠ルービンシュタイン最後の弟子にして「生来のショパン弾き」といわしめたフィアルコフスカの「ショパン・リサイタル」、2008年録音の第1弾(ACD2-2597)に続く2枚目だが、同様に珠玉の小品を多数収録している。力強くも優美なタッチで華麗に難曲を弾きこなし、激しい曲調でも決して冷静さを失わず、ロマンティックでありながらも過剰な色付けを控えた上品な演奏。ショパンならではの壮大な響きの空間に安心して聴き入ることが出来る。ジャニーナ・フィアルコフスカはモントリオール生まれのカナダ人ピアニスト。ジュリアード音楽院に学び、1974年にA.ルービンシュタイン国際コンクールで3位に入賞した後、著名な指揮者、オーケストラと数多く共演を重ね、現在はカナダを拠点に世界的な演奏活動を行っている。2008年3月に初来日した際には、その透明感のある甘美な演奏が日本でも高い評価を受けた。 | ||
マーラー夫妻:歌曲集 グスタフ・マーラー:歌曲集「さすらう若人の歌」/歌曲集「亡き子をしのぶ歌」 アルマ・マーラー:静かな街/私の父の花園にて/なま暖かい夏の夜を待ちわびて/ あなたの傍では心おきなく、私は花の下をさすらう ジュリー・ブーリアンヌ(Ms) マルク・ブルドー(P) ジャン=フランソワ・リヴェスト指揮オルフォード・アンサンブル | ||
ジュリアード・オペラ・センターに所属、ロッシーニの「オリー伯爵」のイゾリエ役で一躍脚光を浴び、巧みな表現力で知性的に歌い上げ、音楽に対する俊敏さと豊かな表現力そして繊細で純粋な歌声で聴衆を魅了、モーツァルトとロッシーニの音楽に定評のあるカナダのメゾ・ソプラノ、ブーリアンヌ。『このアルバ』(代理店記載ママ)では、マーラー初期の歌曲「さすらう若人の歌」と、晩年に書かれた「亡き子をしのぶ歌」を弦楽アンサンブル伴奏で収録。また世紀末の官能的な雰囲気を漂わせるマーラー夫人アルマの歌曲も収録。ウィーン一の美女と名高かったアルマと結婚したグスタフ・マーラーは、結婚と同時に作曲をやめるように言ったため、彼女の作品は数少なく、ここに収録された歌曲は結婚前に作曲された作品。 | ||
ハイドン:オペラ・アリア集 「オルフェオとエウリディーチェ、または哲学者の魂」より 〔幸運なるおまえの胸に(第3幕)/見捨てられたフィロメーナ(第1幕)〕/ 「月の世界」より〔人には分別がある(第1幕)/貴方は私の星だ(第2幕)〕/ 「無人島」より〔序曲/私が見たものは(第1部)/甘い錯乱のなかで(第1部)〕/ 「突然の出会い」序曲/ 「騎士オルランド」より〔絶えず震えているの、哀れな私の心は(第1幕)/ 行かないで、私の美しきともし火(第1幕)/ 執念深い神々よ!(第3幕)/末期の彼の嘆きの言葉(第3幕)〕 ジェーン・アーチボルド(S) トーマス・レスナー指揮ビエンヌso. | ||
録音:2010年9月。カナダ人ソプラノ歌手ジェーン・アーチボルド。ロイヤル・オペラ・ハウス、バイエルン国立歌劇場などヨーロッパ各地のオペラ・ハウスに出演し、2009年にはバーデンバーデン祝祭劇場で現在最も注目を集めている指揮者の一人クリスティアン・ティーレマンと当代きっての歌姫ルネ・フレミングと共演し、頭角を現している。2011-2012年シーズンからは地元カナダのオペラ・ハウスと契約。ヘンデルの歌劇「セメレ」を上演予定。このハイドンのオペラ・アリア集では難易度の高いアリアから、優しく、柔らかく歌うなど、技巧の高さと表現の幅を感じさせる。 | ||
Yo soy Maria ガルデル:わが懐かしのブエノスアイレス / ベラスケス:私にいっぱいキスをして(ベサメ・ムーチョ) カブラル:群集 / ロドリーゴ:我が心のアランフェス / ラミレス:ミサ・クリオージャ〜キリエ ロドリゲス:二粒の涙の雫 / ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番〜アリア / カノ:月の息子 グランダ:シナモンの花 / ララ:グラナダ / ピアソラ:「ブエノスアイレスのマリア」〜私はマリア マリー=ジョゼ・ロール(S) シモン・ルクレール指揮アンサンブル | ||
録音:2012年7月、ケベック。1972年ハイチのレオガンに生まれ、ヴァンクーヴァー・オペラやモントリオール・オペラで活躍しているカナダの若く優秀なソプラノ、マリー=ジョゼ・ロールはによる、かつてのヒット曲からクラシックの歌曲まで、南米やスペインの名曲集。彼女はソプラノといっても低い音がよく響き、情感豊かな歌い口がこれらの曲によく合っている。シモン・ルクレールによるアレンジの伴奏も素敵。 | ||
デニス・プランテ:タンゴ・ボレアル PAMPA BLUES / À LA MUSIQUE (d'après Schubert) / RONDES / JARDIN D’HIVER / TANGO ROMANCE / PRÉLUDE / FLORES DE NACAR / VALSE POUR LAURA / VALLÉE DE LA LUNE / ONIROS / RUE ABERDEEN / HABANERA / EL ZORZAL / EL TIGRE / DANZA / L’ÉTOILE DU NORD / AVE MARIA デニス・プランテ(バンドネオン) ジャック・ダヴィッド(G) イアン・シンプソン(Cb) | ||
録音:2010年3月25日-26日。バンドネオン奏者のデニス(ドニ?)・プランテが12年間書いためた彼自身の作品の中から選び、録音したもの。彼は1998年のアイス・ストームの影響を受けたケベックに住んでおり、家族で地下室に避難し、幾つかの作品を作曲した。新しいタンゴ分野を確立すべく、ギターとコントラバスとトリオを組み、精神的支柱に巨匠ピアソラを置き、作品を発表してきた。彼の情熱が凝縮されたアルバム。 | ||
ヨハン・ローゼンミュラー(1617-1684): 2、3、4、あるいは5つの弦楽器とその他の楽器による12のソナタ集(1682) 〔第10番(5声) ヘ長調/第9番(5声) ニ長調/第8番(4声) 変ロ長調/第1番(2声) ト短調/ 第7番(4声) ニ短調/第6番(3声) ヘ長調/第4番(3声) ハ長調/第5番(3声) ト短調/ 第3番(2声) ニ短調/第11番(5声) イ長調/第2番(2声) ホ短調/第12番(5声) ニ短調〕 アンサンブル・マスク オリヴィエ・フォルタン(Cemb) | ||
録音:2011年11月。ドイツ中期バロックの重要な作曲家ローゼンミュラーはドイツに生まれ、聖ニコライ教会のオルガニストとして活躍。聖トマス教会のカントルに内定していたが、当時は禁忌とされた趣味の嫌疑で職を追われ逮捕、投獄されてしまう。その後脱獄し、ヴェネツィアに逃亡しイタリアで活躍したが、晩年はドイツに戻りヴォルフェンビュッテルの宮廷楽長に就任、その地で波乱万丈な人生を終えている。この12のソナタ集は晩年の作で、ドイツでの復職に尽力してくれたウルリヒ公に捧げられた。斬新な主題設定、情緒豊かな旋律といった、彼の才能が結集した作品。 | ||
エティエンヌ=ニコラ・メユール(1763-1817):序曲と革命祈念歌 歌劇「メリドールとフロジーヌ」序曲/歌劇「アリオダン」序曲/歌劇「若きアンリの狩り」序曲/ 歌劇「ストラトニース」序曲/歌劇「ジョゼフ」序曲/歌劇「ユーフロジーヌ」序曲/出陣の歌(1794)/ フリュクリドールのクーデター(1797年9月4日)/テルミドール9日、(第2版)/理性への賛歌(1793)/ 22の賛歌(1795)/夫婦の祝日のための賛歌(1798)/帰還の歌(1797) マテュー・リュシエ指揮レ・ジャコバン [アンヌ・ティヴィエルジュ(Fl) ワシントン・マクレーン(Ob) ジェーン・ブース、 ジャン=フランソワ・ノルマン(Cl) ルイ=フィリップ・マルソレ、 ルイ=ピエール・ベルジュロン(Hr) マテュー・リュシエ、リーズ・ミレー(Fg)] | ||
録音:2012年6月、聖オーギュスタン教会、ケベック。ピリオド楽器使用。メユールはオペラ作曲家として名を残しているが、今日その作品を聴く機会はあまり多くない。ここでは彼のオペラ6篇の序曲と、フランス革命政府のための記念歌7篇を管楽八重奏編曲で披露。メユールはフランスの作曲家ながら、作風はむしろベートーヴェン的で、ドラマティックかつパワフル。もちろん美しいメロディには事欠かない。管楽八重奏編成でも豊かな色彩を味わえる。レ・ジャコバンはフランス革命期の知られざる作品発掘に情熱を注ぐピリオド管楽器団体。 | ||
タバラン劇場のための音楽〜1550-1650年、フランスのダンス音楽とシャンソン ランベール・ボーリュー:第一のアントレ(王妃のバレ・コミック、1581年パリ刊) ジャン・デストレー:道化(ダンスリー、1559年パリ刊) ランベール・ボーリュー:小アントレ(王妃のバレ・コミック、1581年パリ刊) プレトリウス:グルヌイユのバレ(テレプシコーレ、1612年ヴォルフェンビュッテル刊) ヴィンチェンツォ・ルッフォ:カプリッチョ「ラ・ピヴァ」(3声/1564年ミラノ刊) 作者不詳:アヴィニヨンのブレ(1690年) ヴィンチェンツォ・ルッフォ:カプリッチョ「エル・トラヴァリアート」/ カプリッチョ「エル・トラポラート」(3声/1564年ミラノ刊) ジャン・プランソン:シャンソン「愛は見せかけでは生きられない」(4声のエール、1587年パリ刊) トマス・ルポ:パヴァーヌ / アンドレ・ペション:モテット「私を愛するならば」(写本、1647年) ギヨーム・デュマノワール:序曲/ウンギャレスカ/アレグロ/クーラント/リベルタス(カッセル写本) ジャック・アルカデルト:マドリガル「美しい枝から花の雨が」(1542年ヴェネツィア刊) 作者不詳:1609年のヴァンドーム公の結婚式で奏されたパヴァーヌ / プレトリウス:ヴォルテ(テレプシコーレ) トーマス・クレキヨン:シャンソン「恋は憔悴なしには」(シャンソン集第3巻、1544年アントウェルペン刊) ジロラモ・デラ・カーザ:シャンソン「恋は憔悴なしには」に基づくディミニューション (ディミニューション教本、1584年ヴェネツィア刊) ピエール・ゲドロン:私の魂が傷付いたとしても(調和の宝庫、1603年ケルン刊) ジャン・プランソン:エール「名誉を持ってとうとう飛び立つその心」/ エール「おお、美しい瞳」(4声/1587年パリ刊) アントワーヌ・ボエセ:甘い魅力の持ち主(リュート・タブラトゥールによるエール・ド・クール、1643年パリ刊) ファブリース・マラン・ケタン: シャンソン「限りない発想からあなたは私がほとんど見えない」(エール集、1576年パリ刊) プレトリウス/ピエール・フランシスク・カルベル編曲:4つのブランルと2つのガヴォット(テレプシコーレ) フランシス・コルプロン(編曲)指揮レ・ボレアード・ド・モントリオール | ||
録音:2011年1月、聖オーギュスタン教会、ミラベル、ケベック州。ピリオド楽器使用。「タバラン」はモリエールが登場する前にパリで活躍した大道芸人ジャン・ソロモン(1584-1633)の舞台名。時の王妃の母マリー・ド・メディシスのために演じて好評を博して以来、パリの中心街ドフィーヌ広場に野外劇場を開き、パリのあらゆる層の人々を愉しませた。出しも物は所謂「コメディア・デラルテ」で偽医者モンドルとその従者による滑稽な掛け合い物。タバランは道化者役の従者を得意としていた。劇場では音楽が重要な役割を担っており、毎金曜日にはヴァイオリンとヴィオール、そしてコメディア・デラルテの伝統に従いリコーダー、ギター、リュート等を伴奏に加えて、劇が演じられた。作曲家たちは農民のダンスや民謡をポリフォニー音楽にする一方、エール・ド・クール(宮廷歌曲)にも民衆が馴染みの舞曲のリズムを付けて、幅広い人々を愉しませた。モントリオールの古楽アンサンブル「レ・ボレアード」はこのタバランの精神を受け継ぎ、ランベール・ボーリューの「王妃のバレ・コミック」(1581年)とミヒャエル・プレトリウスの「テレプシコーレ」(1612年)の収録曲を中心に17世紀初頭にパリで聴かれた劇音楽を溌剌と演奏している。 | ||
マテュー・ルシエ(1973-):管楽とピアノのための室内楽作品集 パサージュOp.16/宮廷人 Op.30/ホワイトロック・ソナタOp.28/序奏とシシリエンヌOp.33/ バッカナールOp.8/ロマンスOp.29/イン・メモリアムOp.18/ナレーションとリートOp.31/七重奏曲 Op.19 ペンタドル〔管楽五重奏〕 | ||
録音:2011年1月。ファゴット奏者であり、1990年代中頃から作曲を始めたと言うルシエによる管楽とピアノのための作品集。自身が主宰する管楽アンサンブルによる演奏。 | ||
ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 ストラヴィンスキー: ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ長調 |
イアン・パーカー(P) ミシェル・フランシス指揮 LSO | |
録音:2009年7月15日-17日。華々しく協奏曲アルバムでデビューするイアン・パーカーはバンクーバーのピアニスト一家に生まれ、父エドワード・パーカーの手ほどきでピアノをはじめ、ジュリアード音楽院ではヨヘベド・カプリンスキー女史のもと研鑽を積んだ。在学中カナダ芸術評議会で「最も優秀なカナダ人アーティスト」に選出されるなど、今カナダで注目されているピアニストの一人。『彼の音色は魅惑的で、音楽は非常に明晰で、広い視点で作品全体を見据え、落ち着いた演奏を聴かせてくれます。』とのこと。 | ||
Levant - Amici chamber ensemble グラズノフ:東洋の夢 Op.14 No.2 / プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲 Op.34 グルジエフ&ド・ハートマン:アルメニアの歌/サイイドの歌と踊り〔第10番/第29番〕 ガヤネー・チェボタリアン(1918-1996):ピアノ三重奏曲 / ソルフィ・アル=ワディ(1934-2007):ピアノ三重奏曲 マルコ・タイツェチェヴィチ(1900-1984):7つのバルカンの歌 ラビ・アブ=カリル(1957-):アラビアのワルツ / オスバルド・ゴリホフ(1960-):レヴァント アミーチ室内アンサンブル&ゲスト [ホアキン・ヴァルデペニャス(Cl) デイヴィッド・ヒザリントン(Vc) セルジ・クラジャン(P)] ベンジャミン・ボーマン、スティーヴン・シタルスキ(Vn) スティーヴン・ダン(Va) | ||
録音:2011年4月、グレン・グールド・スタジオ、トロント。 グラズノフ、プロコフィエフから始まって、イラク生まれのシリアの作曲家アル=ワディ、ソ連の女性作曲家チェボタリアン、セルビアのタイチェヴィチ、レバノンのアブ=カリル、そして今人気の高いアルゼンチン生まれのゴリホフによる南米気質丸出しの作品と、様々な国の作曲家の室内楽作品を集めている。土地に深く根ざした音楽の強い生命力を感じさせるものばかり。カナダの三人の優秀な奏者によるアミーチ室内アンサンブルに、ゲスト奏者を迎えての冴えた演奏が楽しめる。 | ||
バタクラン:ダンディ ワイル:ユーカリ / ガルデル:首ひとつの差で / ゲーゼ:ジェラシー / コズマ:枯葉 ビジョルド:エル・エスキナソ / ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲第2番(キューブリックのワルツ) プラント:オスカー・ワイルド童話集 より〔ナイチンゲールとバラ/素敵なロケット/わがままな大男〕 ゼキーニャ・ジ・アブレウ:チコ・チコ ルシエ:組曲「エドワード&ウォリス」より〔ザ・ファンダンゴ/王冠を賭けた恋/ウォリスのバンジョー・ソング〕 ワイル:タンゴ・バラード / ドメイル:ガヴォット「ハッピー・アワーズ」 プラント:オスカー・ワイルド童話集 より〔忠実な友/幸福な王子〕 / プラント:アストゥリアス バタクラン[マテュー・ルシエ(Fg) デニス・プラント(バンドネオン) カトリーヌ・ペラン(Cemb)] | ||
録音:2011年5月、サン・フランソワ・ド・サル教会、ラヴァル、ケベック州。ベルリンのキャバレー、パリのカフェやムーラン・ルージュで夜な夜な繰り広げられる喧騒と享楽・・・第一次大戦後の「価値の喪失感」は、クールで刹那的、そして過度に洗練された1920年代の「狂乱の時代」(レ・ザネ・フォル)とその芸術を生み出した。「ひとつの時代の終焉」の空気に深い共感を抱くバタクランの新譜は、ワイルのキャバレーソング、ショスタコーヴィチのジャズ、スタンダード・シャンソンに、「ミスター・ダンディ」オスカー・ワイルドに捧げるをオリジナル曲を加えて、いい感じ。「犯罪は俗悪とは限らないが、俗悪は犯罪だ」というワイルドの言葉をCD制作のモットーに掲げるバタクランはかなりオシャレ | ||
地は震え〜ブリュメル、バード、ラッスス、ファート、クレキヨン、パレストリーナ バード:5声のためのモテット「地は震え」 / ブリュメル:12声のためのミサ曲「見よ、天地が揺れ動き」 ラッスス:6声のためのモテット「恐れと震えが」 / ファート:4声のためのモテット「あの日を思うとき」 クレキヨン:5声のためのモテット「主よ、救いたまえ」 / パレストリーナ:5声のためのモテット「地は震え」 クリストファー・ジャクソン指揮モントリオール古楽スタジオ | ||
録音:2013年6月、モントリオール大聖堂。1974年、鍵盤奏者のクリストファー・ジャクソンによって設立された古楽ヴォーカルアンサンブル、モントリオール古楽スタジオの結成40周年記念アルバム。ブリュメルの12声のためのミサ曲「見よ、天地が揺れ動き」を中心とした、イエスの死を暗示した地震を題材とした詩篇75「地は震え」の短いテキストをもととした、バード、ラッスス、ファート、クレキヨン、パレストリーナのモテットを収録している。アントワーヌ・ブリュメル(c.1460-1515)は、今日ではほとんど知られていないが、彼が生きた16世紀に非常に高く評価された作曲家だった。ブリュメルは、初期の旋律線中心の音楽を後期では和声的なものへと音楽スタイルを絶えず発展させた。この12声のためのミサ曲「見よ、天地が揺れ動き」はブリュメルを代表する作品。1497年に作曲され1570年頃ラッススによってミュンヘンで初演されるまで50年近く忘れられていた。このミサは、D, D, D, B, D, E, D, D (レ、レ、レ、シ、レ、ミ、レ、レ)の7音で構成された復活祭用の聖歌で、各3声部ずつのソプラノ、アルト、テノール、バスという12声部編成で書かれており、ここでは各パート1名ずつ、12名で演奏している。 | ||
エルンスト・エルダー(1853-1904)編曲によるフランス・オペラ室内楽曲集 サン=サーンス:サムソンとデリラ / トマ:ミニョン / オベール:ポルティチの唖娘、 マイアベーア:プロエルメルの許し/ユグノー教徒 / マスネ:ル・シッド/ウェルテル /より トリオ・オシュラガ [アンヌ・ロベール(Vn) ポール・マーリン(Vc) ステファヌ・ルムラン(P)] | ||
隠れた名曲を数々録音してきたカナダのトリオ・オシュラガ。今回は音楽史上忘れ去られてしまっているスイスの作曲家兼指揮者エルンスト・エルダーを取り上げる。彼は大変優れた音楽家で、特に弦楽四重奏のための編曲物で才能を発揮、自身の作品も合唱と管弦楽曲、そしてピアノのためのサロン音楽を多く書き、当時人気であった。ロマンティック・オペラの編曲者としての秀でた才能は、19世紀フランス・オペラ・アリアの編曲を集めた当盤によって再確認されることになるだろう。幾つかの編曲はピアノ・ソロか2台ピアノのための作品だったが、エルダー自身の興味がトリオへと向いた時期があり、ピアノやフルートを加えたトリオ編成の曲も多く書かれている。1894-95年には「ウェルテル」と「ミニョン」を含む編曲が入った楽譜コレクション「オペラ・コンチェルタント」が出版。このコレクション・シリーズの販売は成功し、エルダーの死後もレオン・ロケ、アンリ・ムートン、エミール・タヴァンらによって継続していた。2000年に結成されたトリオ・オシュラガだが、2012年夏にチェロのポール・マーリンとピアノのステファン・ルムランが脱退し、当盤がオリジナル・メンバーによる最後の録音となったという。 | ||
ギヨーム・ルクー(1870-1894):ピアノ三重奏曲/ピアノ四重奏曲(未完)(*)
テン・リー(Va;*) トリオ・オシュラガ [アンヌ・ロベール(Vn) ポール・マーリン(Vc) ステファン・ルムラン(P)] | ||
録音:2011年3月、ケベック、カナダ。2000年にカナダで結成、2004年には来日公演を行い(その時とはチェロ奏者が交替している)、古典派から現代まで幅広いレパートリーを持ち、知られざる作品の発掘にも積極的なトリオ・オシュラガが、早世したベルギーの作曲家ルクーの室内楽を録音。(*)のヴィオラ奏者リーはアメリカを中心に活躍する若手実力派。20代前半の青年が作曲したとは思えないほど完成度の高い濃密な音楽に圧倒される。抒情的な旋律の美しさだけでなく、明暗の対比鮮やかな曲調の変化も聴き所。堅固に組まれたアンサンブルには、どこか後期ベートーヴェンの弦楽アンサンブルも思わせる。ピアノ四重奏曲は、第2楽章を書き終える前にルクーが急死し、未完のまま残されてしまった作品。未完なことが惜しまれる名作だが、これだけでも聴き応え十分の完成度に、ルクーの音楽の魅力を改めて思い知らされようだ。現在は師ダンディが第2楽章の最後の数小節を付け加えた版が多く用いられており、本アルバムもその版での演奏となる。ベートーヴェンやシューベルトの室内楽曲がお好きな方には御薦め。 | ||
ダウランド/マイケル・スラッテリー、シルヴァイン・ベルジェロン、セアン・ダゲル編曲:歌曲集 眠れ、とりとめもない想いよ/おお、今こそ別れねばならぬ/愛の神の眼を閉じたこの不思議を見よ/ ご婦人方をつかむこつ/愛の神よ、見つけたことがあるなら話して/去れ、うぬぼれの若者よ/ もういちど帰っておいで、やさしい恋人よ/来たれ深き眠り/ラクリメのパヴァーヌ/ 時間は静止して、あの人の姿に見とれる/だれよりも私だけをあの世に送り返して/ ケンプのジグ〜ウィンター夫人の跳躍〜ハンズドン令夫人のパフ/晴れても曇ってもやさしい4月の前ぶれ/ おおやさしい森、孤独の喜びよ/ガイヤルド/羊飼が木陰で/彼の金髪も時が銀髪に変えて マイケル・スラッテリー(T/シュルティ・ボックス) シルヴァイン・ベルジェロン指揮ラ・ヌフ | ||
録音:2010年9月、ケベック、カナダ/発売:2012年。モーツァルト歌曲やバロック歌曲を得意とするアメリカのテノール、マイケル・スラッテリーが ATMA レーベルからデビュー。イギリスを代表する音楽家ダウランドのリュート伴奏歌曲集第1巻〜第3巻から。すべての収録曲がこのアルバムのために編曲されているが、リブレット内で『ラ・ヌフのクリスマスパーティーで聴いたシタールの演奏によるダウランドの歌曲に感銘を受け、今回のプログラムのアイディアが浮かんだ』と語ったスラッテリー。スラッテリー、ベルジェロン、そしてラ・ヌフのシターン奏者であり編曲者としても活躍するダゲルの3人が編曲を担当している。ラ・ヌフが奏でる美しいピリオド楽器のハーモニーはもちろんのこと、スラッテリー自身が奏でるシュルティ・ボックス(アコーディオンに似たインドの民俗楽器)の素朴な響きが聴けるのも大きな魅力!演奏、内容ともども「『アート』と『フォークソング』の間にまたがるプログラム」というアルバムのコンセプトにぴったりな独創性あふれる希少な名盤となっている。 | ||
マリー=ジョゼ・ロード〜オペラ・アリア集 ガーシュウィン:歌劇「ポーギーとベス」〜サマータイム ミシェル・ベルガー/シモン・ルクレール編曲:「スターマニア」〜冷酷な世界 プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」〜ご主人様、お聞き下さい! チレア:歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より〔私は芸術のつつましいしもべ/第3幕前奏曲〕 カタラーニ:歌劇「ラ・ワリー」〜さようなら、ふるさとの家よ ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」〜亡くなった母を ガーシュウィン:歌劇「ポーギーとベス」〜うちの人は逝ってしまった レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」〜あの目つきは炎のようだった マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ママも知る通り プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」〜ええ、私の名はミミ グノー:歌劇「ファウスト」〜宝石の歌「何と美しいこの姿」 ビゼー:歌劇「カルメン」より〔ハバネラ「恋は野鳥」/前奏曲〕 マリー=ジョゼ・ロード(S) ジュゼッペ・ピエトラロイア指揮メトロポリタンo. | ||
録音:2010年6月、Église Saint-Ferdinand, Laval, (Québec) Canada。今最も注目されている歌手の一人で、情熱的で華麗な歌声に魅了されるソプラノ、ロードによるオペラ・アリア集。彼女は2003年トゥーランドットのリュー役でデビュー後、カナダを中心に活躍している。「ポーギーとベス」からの2曲は力強さと繊細を兼ね備えた歌声、アドリアーナ・ルクヴルールで最も有名なアリアは美しい高音の伸びが素晴らしく、甘い旋律を濃厚に表現している。「スターマニア」はリュック・プラモンドン作詞、ミシェル・ベルジェ作曲のミュージカル。マリー=ジョゼ・ロードはケベックとパリ公演で歌い絶賛されている。 | ||
プリマ・ドンナ、カリーナ・ゴーヴァン ヘンデル:「ロターリオ」より〔シンフォニア/小舟は海に戯れる〕/ 「オルランド」より〔私を不実な女とは言えないだろう/緑の野よ、心地よい森よ〕/ 「ソザルメ」〜平和を語りながらも雷を落とすとは/「フラーヴィオ」〜あなたの元から去る/ 「アルチーナ」より〔つれないルッジェーロ/青ざめた亡霊たちよ/私は同じ私/ああ、私の心よ〕/ 「アタランタ」〜いとしい森よ/合奏協奏曲 変ロ長調 Op.3 No.1 HMV312 〜アダージョ / 合奏協奏曲 ハ短調 Op.6 No.8〜アダージョ ヴィヴァルディ:「試練の中の真実」〜さようなら、いとしい人 ヴィンチ:「エルミオーネ」〜キジバトの妻が罠に捕らえられた夫を見つけたら カリーナ・ゴーヴァン(S) アレクサンダー・ワイマン指揮アリオン・バロックo. | ||
録音:2012年5月、ケベック。カナダが誇るソプラノで、バロック声楽曲、ことにヘンデルで高く評価されているカリーナ・ゴーヴァンが、ヘンデルを中心としたアリア集をリリース。ゴーヴァンは既にヘンデルのオラトリオを中心としたアリア集(ACD2-2589)をリリースしていたので、これでゴーヴァンのオペラ、オラトリオ、両面が楽しめることになる。ゴーヴァンの良さは、クリーミーと言ってもよい滑らかな美声と、安定したコロラトゥーラの技術。コロラトゥーラが目一杯なことで知られる「ロターリオ」の“小舟は海に戯れる "も、多くのソプラノが賢明に歌う中、ゴーヴァンは苦もなくサラッと歌い上げてしまう。一方で最後に置かれた「アタランタ」の“いとしい森よ " のようなゆったりした曲では、情感豊かで品の良さが映える表現力でしっとり歌いあげてくれる。傑作「アルチーナ」からはアルチーナのアリアが3曲。ARCHIVの全曲録音ではゴーヴァンはモルガーナで、彼女の実力を知る人からはなぜ主役じゃないと嘆きがあがっていた。このアリア集で溜飲を下げて頂きたい。ヘンデルの管弦楽曲、ヴィヴァルディと珍しいヴィンチのアリアも収録。バックは、前回と同様、チェンバロ奏者のアレクサンダー・ワイマンが指揮。ただしオーケストラは、ケベックのバロックo.の名門、アリオンに変わっている。小編成の明るく透明な伴奏も要注目。 | ||
フロラン・シュミット:交響詩「サロメの悲劇」Op.50 フランク:交響曲 ニ短調 |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 メトロポリタンo. | |
録音:2010年7月、ケベック。破竹の勢いの若手指揮者ヤニック・ネゼ=セガン。2008年にロッテルダム・フィルの音楽監督、同じく2008年からロンドン・フィルの首席客演指揮者に就任し、そして2012年からはデュトワの後にフィラデルフィア管の音楽監督に就任することが決まっている、今最も注目されている指揮者の一人。2000年から芸術監督を務めるメトロポリタン管との当アルバムはフラロン・シュミットの代表作と、コンサートでも度々取り上げているフランク。「サロメの悲劇」は、第1部の「序奏」から重厚でうねるような響きを持ってはじまり、続く「真珠の踊り」では切れ味よい迫力の演奏を繰り広げる。第2部の「海上の誘惑」は蠢く幻想的な音楽を妖しく魅惑的に展開し、「稲妻の踊り」、「恐怖の踊り」では狂気と官能的表現のもとに大迫力で演奏される力のこもった熱演を聴かせてくれる。フランク唯一の交響曲 ニ短調。陰鬱とした重厚な響きの中に優れた構成力を生かしニュアンス豊かに仕上げている。 | ||
プーランク:室内楽作品集 管楽器とピアノのための六重奏曲 FP100 /フルート・ソナタFP164 / ホルンとピアノのためのエレジーFP168 /クラリネット・ソナタFP184 / ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲 FP43 /ノヴェレッテ ペンタエードル デイヴィッド・ジャルベール(P) | ||
録音:2010年10月、ケベック。2013年没後50年を迎えるフランシス・プーランク。フランス6人組の一人であり生粋のパリジャンであったプーランクの洗練さと洒脱さを表現した室内楽作品の傑作を収録している。演奏は冬の旅の室内楽版(ACD2-2546)で注目を集めた管楽五重奏団のペンタエードルとカナダの若手ピアニスト、デイヴィッド・ジャルベール。表情豊かなアンサンブルが、プーランクのユーモアと独特の美意識を十分に楽しませてくれる。 | ||
J.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080 コントラプンクトゥス〔1−5/6(フランス様式による4声)/7(拡大と縮小による4声)/8/ 9(12 度の転回対位法による4声)/10(10度の転回対位法による4声)/ 11 / 12a / 12 / 13a / 13b(4声による鏡像フーガ)〕/ 反復系の拡大によるカノン/オクターヴのカノン/3度の対位による10度のカノン/ 5度の対位による12度のカノン/コントラプンクトゥス14(未完) レ・ヴォワ・ユメーヌ〔ヴィオール・アンサンブル〕 [マーガレット・リトル(パルドゥシュ) メリザンド・コリヴォー(ドゥシュ&アルト) フェリックス・ディーク(テノール・ヴィオール) スージー・ナッパー(バス・ヴィオール)] | ||
ヴィオール・アンサンブル、レ・ヴォワ・ユメーヌによるバッハの傑作「フーガの技法」。この楽曲は楽器指定がないため、これまで様々な編成で演奏されてきた。このヴィオール四重奏による演奏は、対位法の核となる形がはっきりと浮かび上がり、声部の見分けも明瞭で、音楽が自然に流れていきます。ヴィオールの溌剌とした躍動感も魅力的。マーガレット・リトルが演奏するヴィオールはパルドゥシュ。ヴィオラ・ダ・ガンバ族の中でも高音域で小型のヴィオールで18世紀初頭フランスで登場した。一方メリザンド・コリヴォーの演奏するドゥシュ(トレブル)はパルドゥシュ登場以前からある高音域のヴィオール。パルドゥシュ登場前のヴィオール合奏はドュシュ、バス、テノールだったが、ドゥシュより高音域のパルドゥシュが加わったことで、より一層表現の幅が広がった。ヴィオールの表情豊かな音色とバッハの巧妙な音楽の仕掛けを楽しむことのできる1枚。 | ||
アウグスト・キューネル(1645-1700?): 2つのヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタとパルティータ集 〔第1番 ヘ長調/第6番 ハ長調/第5番 ハ短調/第3番 ト短調/第2番 ホ短調/第4番 イ短調〕 レ・ヴォワ・ユメーヌ〔マーガレット・リトル(パルドゥシュ) スージー・ナッパー(バス・ヴィオール) メリザンド・コリヴォー(バス・ヴィオール) エリック・ミルンズ(Cemb) シルヴァン・ベルシェロン(テオルボ)〕 | ||
録音:2010年12月、サン=トーギュスタン教会、ケベック。当時ヴィオラ・ダ・ガンバの演奏者、作曲家の第一人者として知られていたアウグスト・キューネルは、1645年にドイツのデルメンホルスト生まれ。1661年にサックス=ザイツの侯爵の宮廷楽団のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者に任命。途中勉強のためパリへ渡り、1682年に侯爵が亡くなった後は、ロンドンに4年間滞在、1686年にはダルムシュタット方伯爵夫人エリーザベト・ドロテアの要請で宮廷楽師長に就任、情勢のため1688年にはダルムシュタットを去り、ワイマールの宮廷楽師長、最後にはカッセルの宮廷楽長を務めた。キューネルは14曲からなるソナタとパルティータ集を1698年にカッセルで出版。このアルバムには、その中から6曲の2台のヴィオラ・ダ・ガンバのための作品が収録されている。演奏は、ヴィオール・アンサンブル「レ・ヴォワ・ユメーヌ」。ヴィオールは、メロディーとハーモニーのどちらも美しく表現することができ、イタリア、フランス、ドイツの音楽語法をブレンドしたキューネルの音楽は、自身がガンバの名手であったことを示している。 | ||
ショパン: ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11/ ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 |
ジャニーナ・ フィアルコフスカ(P) ブラムウェル・トーヴィ指揮 バンクーバーso. | |
録音:2010年3月。カナダを代表する女流ピアニスト、フィアルコフスカ。繊細かつ説得力ある演奏は真骨頂。ロマンティック詩情に満ち溢れた作品を、まるでオペラのアリアのように美しく歌いあげ、洗練されたタッチで音楽の持つ本来の魅力を最大限に引き出している。 | ||
ゴヴァン&アムラン〜フェット・ギャラント〜雅なる宴 フォーレ:マンドリン/月の光/あけぼの/ひそやかに / ラヴェル:5つのギリシャ民謡 ドビュッシー:「雅なる宴」第1集/ピリティスの3つの歌 プーランク:3つの歌曲「メタモルフォーズ」/アラゴンの詩による2つのメロディ オネゲル:6つの田園詩曲 / ヴュイエルモーズ:フランス系カナダ人の歌 カリーナ・ゴヴァン(S) マルク=アンドレ・アムラン(P) | ||
録音:1999年5月14日-16日、モントリオール。収録:CBC(カナダ放送)。以前、RICHELIEU というレーベルから RIC 2 9964 という品番で発売されていたものと思われるが、前出盤はカナダ国外へは輸出されなかった模様。ラジオ・カナダとATMAクラシックの共同制作。現代カナダを代表するソプラノ、カリーナ・ゴヴァンと超絶技巧で数々の難曲を演奏してきたピアニスト、マルク=アンドレ・アムランによるフランス歌曲集。ここには1869年に出版されたヴェルレーヌの詩集「雅なる宴(フェット・ギャラント)」に、インスピレーションを得たドビュッシーやフォーレの歌曲が収録されている。カリーナ・ゴヴァンの多彩な声、言葉の美しさ、独特のニュアンスはフランス歌曲の録音の頂点の一角をなす1枚と言えるだろう。 | ||
リスト・リサイタル シューベルト/リスト編曲:ウィーンの夜会第6番/「詩的で宗教的な調べ」S.173〜第3曲「孤独な中の神の祝福」 ショパン/リスト編曲:6つのポーランドの歌 S.480/グレートヒェンS.513(ファウスト交響曲第2楽章より) グノー/リスト編曲:「ファウスト」からのワルツS.407 ジャニーナ・フィアルコフスカ(P) | ||
リスト生誕200年記念盤。リストを弾きこなす技巧はもちろん、詩的な歌と美しい音色で、瑞々しく聴かせてくれる。フィアルコフスカは、カナダ人の母とポーランド人の父のもとにモントリオールで生まれた。モントリオール大学とジュリアード音楽院で学び、1974年にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで3位に入賞、その後世界的なオーケストラ、指揮者と共演を重ねるカナダを代表するピアニスト。一時左腕の腫瘍のため両手での演奏活動を中断していたが見事に克服し、2004年1月のドイツで行われた復帰リサイタルで両手での演奏活動を再開している。また1994年にはピアノ・シックスを創設しカナダのピアノ教育へ大きな影響を与えている。豊かな表現力と、優れた解釈でショパンとモーツァルトの代弁者として世界各地で演奏会を行う一方、モシュコフスキ、パデレフスキなどポーランドの作曲家の演奏にも力を入れている。 | ||
ブルックナー: 交響曲第6番 イ長調(ハース版/1935) |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 モントリオール・メトロポリタンo. | |
録音:2012年12月、メゾン・サンフォニーク・ド・モントリオール、ケベック。カナダの俊英ヤニック・ネゼ=セガンとモントリオール・メトロポリタン管によるブルックナー・シリーズ。ネゼ=セガンは2013年2月のロッテルダム・フィルとの来日時でも、その才能と独創性で聴衆を圧倒した。今回は交響曲第6番、トータル54分弱と速めのテンポで、これまでの4番、7番、8番、9番の悠然とした演奏と比べると、一筆書きのような勢いのある快演。第1楽章では金管が良く響き、深い音色の弦が細部まできちんと描いていく。また第2楽章の美しいアダージョは艶がある官能的な音楽を紡ぎ出している。ブルックナーらしいスケルツォの第3楽章は強弱のコントラストが見事。そしてフィナーレでは、生き生きと曲が展開していき、コーダにむかう集中力の高まりが素晴らしく、最後までじっくりと聴くことのできる演奏。ネゼ=セガンの独特のバランス感覚が良く表れた1枚。 | ||
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1763):室内ソナタ集 Vol.2 〔ハ短調 Op.3 No.4 /イ長調 Op.3 No.3 /ハ短調 Op.1 No.1 /ト長調 Op.7 No.4 /イ短調 Op.7 No.6 〕 クリストファー・パラメータ(Ob/Obダモーレ)指揮ノットゥルナ [ワシントン・マクレイン(Ob/Obダモーレ) ミカ・パターマン(Fl−tr) エレーヌ・プラウフ(Vn) スコット・ウールウィーヴァ(Va) カレン・カデラヴェク(Vc) エリン(エラン?)・エリアール(Cemb)] | ||
録音:2010年5月、ケベック。ノットゥルナは管楽器作品のために作曲された作品を演奏する古楽アンサンブル。アンサンブルのメンバーは18〜19世紀の作品のスペシャリスト達が集結し、オーボエ奏者のクリストファー・パラメータを中心に、新しいレパートリーを開拓している。特にベルリンで活躍した作曲家ヨハン・ゴットリープ・ヤニチェの作品に熱心に取り組んでおり、全3巻の録音が予定されている。 ヤニチェはシュヴァイトニツ(=シレジアは、現在のポーランド南西部からチェコ北東部の地域)生まれ。1736年に皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の私設楽団の一員となり、その後ラインスベルクに移り有名な「金曜アカデミー」を開始。1740年にフリードリヒ即位に際して再結成された楽団のコントラヴァイオリン奏者として活躍し、ベルリンで生涯を送った。ヤニチェの作品は華やかで優美なギャラント様式で書かれており、当時のフランクフルト、ベルリンでは人気が高く、多くの作曲依頼を受けていた。 | ||
パッサージュ〜リコーダー曲集 カステッロ:ソナタ第2番 / メアッリ:ソナタ〔 Op.3 No.4「城」/ Op.4 No.1「ベルナベア」〕 シュメルツァー:ソナタ第2番 / フレスコバルディ:パッサカリアによる100のパルティータ第1&2巻より ロニョーノ:チプリアーノ・デ・ローレのマドリガーレ「再びわかれて」によるディミニューション ベラルディ:カンツォーナ Op.7 No.6 / ノターリ:カンツォーナ・パッサジェータ バッサーノ:ラッススの「ある日のスザンヌ」によるディミニューション ヴァンサン・ロジェ(リコーダー) マーク・エドワーズ(Org) | ||
録音:2012年。カナダで名だたる賞を獲得しているリコーダー奏者ヴァンサン・ロジェによる、16-17世紀のイタリアの作曲家たちのリコーダー作品集。ルネサンス、バロック期の装飾法ディミニューションを用いたロニョーノとバッサーノの作品。ヴァイオリン作品を多く残したパンドルフィ・メアッリのソナタ。フレスコバルディの全2巻からなる大規模な作品集「パッサカリアによる100のパルティータ」などを収録、生き生きとした音色と華麗な技巧で聴かせる1枚。 | ||
モーツァルト:オペラ&演奏会用アリア集 祝典劇「羊飼いの王様」K.208〜アミンタのアリア「穏やかな大気を澄み渡った日々」/ 歌劇「フィガロの結婚」K.492〜スザンナのアリア「恋人よ、はやくここへ」/ 演奏会用アリア「どうしてあなたを忘れられよう」K.505 /歌劇「ルーチョ・シッラ」K.135 序曲/ 演奏会用アリア「ああ、語っているのは私ではない」K.369 / 歌劇「魔笛」K.620〜パミーナのアリア「ああ、私にはわかる、消え失せてしまったことが」/ 歌劇「皇帝ティートの慈悲」K.621 より〔序曲/ヴィッテリアのアリア「夢に見し花嫁姿」〕/ 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」K.588 より 〔フィオルディリージのアリア「岩のように動かず」/デスピーナのアリア「男たちに!兵隊たちに」〕 カリーナ・ゴーヴァン(S) ベルナール・ラバディ指揮レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ ベネデット・ルーポ(P) アンドレ・モワザン(バセットHr) | ||
録音:2012年7月、パレ・モンカルム、ケベック。今もっとも聴きたい歌手としてヨーロッパを中心に注目されているカナダのソプラノ歌手カリーナ・ゴーヴァン。レパートリーは広く、定評のあるヘンデルやグルック、リュリなどのパロックものから、マーラー、ブリテンといった20世紀以降の作曲家の作品も歌いこなす実力派。フランス語圏の出身だが、なめらかなで自然な発音で英語、ドイツ語の歌唱も美しく、豊かな声量で歌いあげる。今回のゴーヴァンのアルバムは、バロック・オケのレ・ヴィオロン・ドゥ・ロワを従えたーツァルトのアリア集。彼女はモーツァルトの作品を次のように語っている。「私はモーツァルトの作品を歌う時、言いようのない特別な感情が湧きおこります。それは天国的な何か…多くの人が言うように、モーツァルトの音楽は神の言葉を預かり人々に伝えているような、そう神の啓示のようだ。」ゴーヴァンの柔らかくふくよかな歌声が、モーツァルトらしい華やかさが引き立ち、これほどニュアンス豊かにモーツァルトのアリアを表現できるとは感服。 | ||
エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサ(1903-1982):ギター作品集 秘密の前奏曲/クリオーリョの回想/ギターラへ讃歌/組曲「プラテーロと私」/夢の道/暁の鐘/ ロートレック讃歌/ボレロ/ハバネラ/カタルニャ民謡集〔ラ・パロマ/コロラド・トレイル/スワニー河〕 ダニエル・ボリショイ(G) | ||
ブルゴスの芸術家一家に3番目の息子として生まれた(長男レヒーノは有名なギタリスト、次男フランシスコは偉大な画家)スペインの作曲家、エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサの作品集。彼はスペイン民謡を基にした作品を多く作り、ドビュッシー、ラヴェルなどのフランス印象派の影響とスペイン音楽語法を取り混ぜた、親しみやすい抒情的な曲調が特徴。中でも「暁の鐘」は全編トレモロで、アンダルシア独特の色彩を湛えている。また組曲「プラテーロと私」は、印象派を思わせる繊細な音が魅力。演奏するダニエル・ボリショイは北米を中心に世界で活躍、美しいサウンドとテクニックで高い評価を得ているギタリスト。 | ||
シュニトケ:弦楽四重奏曲集 〔第3番(1983)/第1番(1966)/第2番(1980)/第4番(1989)/ カノン〜ストラヴィンスキーを偲んで(1971)〕 |
モリナーリSQ | |
録音:2010年6月、モントリオール。カナダのモリナーリ四重奏団は1997年結成。静謐さと強烈なまでに張りつめた緊張感が交錯するシュニトケの難曲。独特の悲愴感が影を落とし、弦の圧倒されるほどの高揚感が、アルバム全体を締め、四重奏団の実力が十分に発揮された内容。 | ||
Triple Forte ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調 ショスタコーヴィチ: ピアノ三重奏曲第1番 ハ短調 Op.8 アイヴズ:ピアノ三重奏曲 |
トリプル・フォルテ [ジャスパー・ウッド(Vn) エゴール・ジヤチコフ(Vc) デイヴィッド・ジャルバート(P)] | |
録音:2010年6月、モントリオール。トリプル・フォルテはカナダを中心に活躍する中堅奏者三人によるピアノ三重奏団。非常にバランスの取れた演奏を聞かせてくれる。 | ||
テオドール・デュボワ(1837-1924): サン=レミのための荘厳ミサ曲(1900)/生誕のミサ [Messe de la Délivrance] (1919) マリア・ナピク(S) マルク・ブシェ(B) ジャン=ヴィリ・クンツ(Org) ミシェル・ブルソー指揮ヌーヴォー・モンドpo.&cho.、オタワ・クラシックcho.、トランブランcho. | ||
録音:2009年9月18日-20日、聖ジャン=バティスト教会、モントオリオール。『2005年にバリトンのマーク・ブーシュがデュボワ家でいくつかの作品を発見しました。その後指揮者のミシェル・ブラッソーと共に彼の故郷フランスへ向かい作品について調べ上げミサ曲2つを持ち帰りました。2008年5月にこれらの作品の北アメリカ初演を行い、ここに録音されました。』(『内』、人名も含め代理店記載ママ)とのこと。デュボワはシャンパーニュ地方の小さな村ロスネーに生まれた。パリ音楽院でトマに師事し、恩師の死後1896年から1905年までパリ音楽院の院長を務める。作曲家としては多作であり、宗教曲、オペラ、バレエ、オラトリオ、器楽曲、管弦楽曲、室内楽など多岐にわたっている。また「対位法とフーガ」「和声法、理論と実践」など音楽理論家としても著書を残している。 | ||
O VOS OMNES〜すべての人々よ パブロ・カザルス:すべての人々よ / ブライアン・A.シュミット:ルクス・エテルナ ナンシー・テルファー:ホワット・ゼン/マイ・ラブ / サンドラ・ミリケン:パニス・デイ エレアノ・デイリー:イン・リメンバランス/アヴェ・マリア レナード・エンス:音楽は、やさしい音が消えた後も / シューベルト:夜 Op.17-4 ドナルド・M.ケンドリック:マニフィカト / ジャン・パピノー=クーチュア:テ・マーテル トマス・ルイス・デ・ビクトリア:我々に幼子が生まれた / モートン・ローリゼン:おお、大いなる神秘 ジル・ヴィニョー:あなたが死んだら / マルコ・アントニオ・インジェニェーリ:それらは作られた ルイジ・ボッタッツォ:アヴェ・マリア / ヤーコプ・ハンドル:この世の王国 / イベール:野の花 イヴァン・サブラン指揮ヴォーカル・アンサンブル・ガニメデ(メールクワイア) | ||
録音:2009年10月、2010年4月。作曲家名と曲目は怪しい箇所もあるが、代理店記載ママ。男声ヴォーカル・アンサンブルのガニメデは1991年に結成され2011年で20周年を迎える。このアルバムは神聖かつ非宗教的なルネサンスから現代までの美しい作品を収録している。ガニメデは芸術監督のイヴァン・サブランによって創設され、男声合唱の古典的なレパートリーから新しい作品まで演奏し、男声合唱の幅を広げている。2006年にはワールドアウトゲームズのコーラス・フェスティヴァルで金メダルを受賞。2010年にはスイスのヌーシャテルで行われた国際コーラス・フェスティヴァルで特別賞を受賞、実力を発揮している。ビクトリア、シューベルトなどの古典的な作品からフレンチ・ポップスのジル・ヴィニョー、ナンシー・テルファーやサンドラ・ミリケンといった現代合唱曲ではお馴染の女性作曲家など彼らの歌唱力を存分に生かすことのできる作品が収録されている。 | ||
英国の歌曲とアンセム集 マーティン・ピアソン(v.1572-1651):おお、汝の足元に / ジョン・コプラリオ:おお、貧しく取り乱した世界よ ヘンリー・パーセル(1659-1695):わたしの目は涙を流し / ロバート・ラムジー(?-1644):罪深き夜に トマス・ルーポ(1571-1627)またはセオフィラス・ルーポ(?-1650):おお主よ、来りて我が嘆きに憐みをたれたまえ マシュー・ロック(1622-1677):主よ、あなたに答え / ヘンリー・パーセル:罪深き夜に ジョン・ブロウ(1649-1708):私は言った。私は生涯の半ばで、よみの門にはいる。[イザヤ38:10] ジョン・ミルトン(v.1563-1647):もし罪人の溜め息が / ヘンリー・パーセル:主よ、あなたに感謝をささげる ウィリアム・クロフト(1678-1727):主において喜ヴぇ / トマス・ウィールクス(1576-1623):汝が守る人は幸いなり ユリア・ヴァン・ドーレン、シャノン・メルセル(S) マシュー・ホワイト(A) チャールズ・ダニエルズ(T) タイラー・ダンカン(Br) ロバート・マクドナルド(B) アレクサンダー・ワイマン指揮レ・ヴォワ・バロック | ||
録音:2009年8月、ユニタリアン教会、ヴィクトリア、ブリティッシュ・コロンビア州、カナダ。カナダを代表する古楽団体、レ・ヴォワ・バロック(バロックの声)による英国の声楽作品集。16世紀から17世紀にかけて、イギリス音楽はその様式・性格において非常に独特な雰囲気を持っていた。当時のイギリスで流行していたのはメランコリー(憂鬱さ)。打ちひしがれた英雄、幻覚、血みどろの死・・・鬱々とした主題を描くために音楽は恰好の手段となった。このCDに収録された歌曲では、メランコリーの気分がシンプルながらも美しいハーモニーで表現されている。他に讃美歌なども収録され、当時の英国の空気をたっぷりと感じさせる。レ・ヴォワ・バロックは声楽ソリストの団体で、ルネサンスからバロックの時代の作品を中心に演奏している。編成の小さなものから、フル・ステージのオペラまでマルチな活躍で注目を集めている。このアルバムでも歌手として参加しているマシュー・ホワイトの後任となる、新音楽監督アレクサンダー・ヴァインマン(パシフィック・バロックo.の音楽監督)のもと、ますます魅力的な活動を展開している。 | ||
ポンセ:ギター作品集 南のソナチネ(ショット版)/ カベソンの主題による変奏曲〜変奏曲(補遺)I/ 主題、変奏と終曲(ショット版)/ カベソンの主題による変奏曲〜変奏曲(補遺)II/ ギター・ソナタ第3番(ショット版)/ カベソンの主題による変奏曲〜変奏曲(補遺)III/ 組曲 イ短調(トランザトゥランティック版)/ カベソンの主題による変奏曲(テクラ版) |
パトリック・カーニー(G) | |
録音:2008年。 南国の空気をたっぷり含んだ「南のソナチネ」は粋で明るい雰囲気のメキシコ色の強い作品。複雑な和声と豊かな色彩感に溢れた「ギター・ソナタ第3番」。ポンセが亡くなる直前に作曲された「カベソンの主題による変奏曲」。モントリオール生まれのギタリスト、パトリック・カーニーの味わい深い音色で、伝統的なクラシックの様式にメキシコ的要素がミックスされた魅力的なポンセの音楽を楽しむことが出来る。 | ||
ソプラノ、ホルンとピアノのための歌曲集 ドニゼッティ:不吉な愛 / R.シュトラウス:アルプホルン ベルリオーズ:若きブルターニュの牧童 Op.13-4 / グノー:夕べ シューベルト:流れの上で / デニス・グージョン:オフェーリ フランツ・ラハナー:秋に Op.30-1/ヴァルトヴェルツOp.28 カール・ゴットリーブ・ライシガー:4つの詩 Op.117 マリアンヌ・フィセ(S) ルイ=フィリップ・マルソレ(Hr) マイケル・マクマホン(P) | ||
録音:2009年12月15日-17日。 シューベルトからカナダの現代作曲家の作品まで幅広く収録し、どこまでも美しい詩的な世界を描き出している。バロック時代では歌とホルンの組み合わせは、オペラの狩猟の場面で使われることが多く、ロマン派の作曲家たちはホルンの豊かな響きを利用してより絵画的な歌曲を書いていた。 マリアンヌ・フィセは2007年のモントリオール国際コンクールで優勝したカナダ期待のソプラノ。伸びやかで声域が広く、どんな作品も自然な歌声で表現出来る。またホルンのルイ=フィリップ・マルソレも豊かな表現力とビロードのような滑らかさの美しい響きで聴かせてくれる。 | ||
モントリオール・オペラ30周年記念ガラ トマ、ヴェルディ、プッチーニ、ロッシーニ、ヘンデル、チャイコフスキー、モーツァルト、 R.シュトラウス、ビゼー、グノー、マスネ、ワーグナー、ガーシュウィン、ドリーブ、他 ラファエル・パケ、マリアンヌ・フィセ、マリアンヌ・ランベール、リン・フォルタン、グレタン・ラペリエール、 アリーヌ・クタン(S) アリソン・マクハーディ、ノラ・スルジアン(Ms) アントニー・ベランガー、 マルク・エルヴィユー(T) グレゴリー・ダール、エティンヌ・デュピュイ、フィリップ・アディス(B)他 アラン・トゥルーデル指揮メトロポリタンo. | ||
録音:2009年12月6日、サル・ウィルフリッド・ペルティエ、モントリオール、カナダ。 | ||
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ:室内ソナタ集 Vol.3(完結編) 〔ハ長調 Op.1 No.5 /ト長調 Op.4 No.1 /ハ短調 Op.7 No.5 / ハ短調 Op.7 No.5 /変ロ長調 Op.3 No.1 (*) /ニ長調「エコー」 Op.5 No.1 〕 クリストファー・パラメータ(Ob/Obダモーレ)指揮ノットゥルナ [ワシントン・マクレイン(Ob/Obダモーレ) ミカ・パターマン(Fl−tr) エレーヌ・プラウフ(Vn) スコット・ウールウィーヴァ(Va) カレン・カデラヴェク(Vc) エリン・エリアール(Cemb)] | ||
(*)は世界初録音。「ノットゥルナ」によるヤニチュの室内ソナタ・プロジェクトの最終巻。ヤニチュはシュヴァイトニツ(=シレジアは、現在のポーランド南西部からチェコ北東部の地域)生まれ。1736年に皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の私設楽団の一員となり、その後ラインスベルクに移り有名な「金曜アカデミー」を開始。1740年にフリードリヒ即位に際して再結成された楽団のコントラヴァイオリン奏者として活躍し、ベルリンで生涯を送った。ヤニチェの作品は華やかで優美なギャラント様式で書かれており、この室内ソナタでは意外な楽器の組み合わせによって、斬新で色彩感に富んだ音色を生み出している。18-19世紀の作品のスペシャリスト達が集結した古楽アンサンブル、「ノットゥルナ」。オーボエ奏者のクリストファー・パラメータを中心に、新しいレパートリーを開拓している。 | ||
セルジュ・アルクーリ(1954-): Les Furieuses enluminures(フルート、クラリネット、ピアノと弦楽四重奏ための)/ Fragments(ピアノのための)/ Des Torrents d'étoiles(ヴァイオリンとピアノのための)/ Migrations(フルートとCDのための)/ Les Voix des Hautes-Gorges(クラリネットとCDのための)/ Soliloque 〔I/ II 〕(ヴァイオリン独奏のための)/ Rémanences(弦楽四重奏のための) ジョナサン・クロウ、マーク・フューアー(Vn) ダグラス・マックナブネイ(Va) イエゴー・ジャクコフ(Vc) ロベルト(ロバート or ロベール?)・クラム(Fl) シモン・アルドリッチ(Cl) ルイーズ・ブセット(P) | ||
録音:2010年3月、ケベック。ケベック在住の新進気鋭の作曲家セルジュ・アルクーリ。音を視覚的、感情的な観点から捉え、予測不可能なインスピレーションをもとに、それぞれの作品を楽音、雑音、景色、絵、感覚、欠落をキーに構築している。セルジュ・アルクーリは2008年最優秀作曲家賞(カデンツァ注:どのような賞なのかは記載無し)を受賞している。 | ||
ラモー:コンセールによるクラヴサン曲集 コンセール〔第1番 ハ短調/第2番 ト長調/第3番 イ長調/第4番 変ロ長調/第5番 ニ短調〕 アンサンブル・マスク [オリヴィエ・フォルタン(Cemb;*) アンヌ・ティヴィエルジュ(Fl) ソフィー・ジェント(Vn) メリザンド・コリヴォーガンバ)] | ||
録音:2009年6月17日-19日。使用楽器:ラインハルト・フォン・ナーゲル(クリスティアン・クロール1770年モデル)(*)。 1998年にモントリオールで結成され、17&18世紀の音楽を中心に活動している古楽アンサンブルで、O.フォルタンが率いるマスクによるラモー。コンセールによるクラヴサン曲集はラモーがサロンでの演奏用にと出版した唯一の室内楽作品。切れのよいリズムと音色の妙技が素晴らしいオリヴィエ・フォルタンのチェンバロとフルート、ヴァイオリン、ガンバが見事なハーモニーを作り上げている。 | ||
ブリテン:テノールとハープのための後期作品集 ハルモニア・サクラからの5つの歌 〔聖なる音楽による讃歌/主よ、私は罪を犯した/父なる神への讃歌/神への讃歌/我が眼が溢れてしまえばよい〕/ 民謡編曲集〔とねりこの林/彼女は燕のように/やれやれ嫁はもらったが/グリーンスリーヴス/ 答えのなんと優しいことか/美しいマリー伯爵〕/ ハープのための組曲 Op.83/誕生日を祝う歌 Op.92/カンティクル第5番「聖ナーシサスの死」Op.89 ローレンス・ウィルフォード(T) ジェニファー・シュウォーツ(Hp) | ||
録音:2009年11月21日-23日。ブリテンの声楽作品には欠かせない、生涯のパートナーであったテノール歌手ピーター・ピアーズは、ブリテンが病に倒れた後はハープ奏者オシアン・エリスとともに演奏活動を行っていた。最晩年の作品カンティクル第5番「聖ナーシサスの死」は、ピアーズとエリスによって初演。また、ここに収録されているハープのための組曲はエリスのために作曲されている。これらのブリテン後期の作品は晩年の独特の力強さを感じさせる。 | ||
ジャコモ・カリッシミ(1605-1674):オラトリオ集 〔ヨナの物語/イェフタの物語/エゼキアの物語/ヨブの物語〕 レ・ヴォワ・バロック 〔マシュー・ホワイト(CT/芸術監督) アレクサンダー・ワイマン(音楽監督) スージー・ルブラン、 マリア・ケオハナ、キャスリーン・ウェブスター(S) ジョゼ・ラロンド(A〔代理店記載ママ〕) ローレンス・ウィルフォード、コリン・バルザー(T) サムナー・トンプソン、タイラー・ダンカン(Br)〕 | ||
録音:2009年1月6日-8日、ケベック、カナダ。17世紀中期のイタリアで活躍したカリッシミはオラトリオの確立者として名高く、ローマの聖アポリナリス教会の楽長として、生涯その地位にあった。このアルバムには代表作「イェフタの物語」を含む4つの重要なオラトリオを収録。イェフタは「旧約聖書」士師記に見える勇者の名。その物語をもとに劇的な表現で作曲されている。 | ||
メシアン:6台のオンド・マルトノのための「美しき水の祭典」(*) 〔はじめてのロケット花火/水/ロケット花火/水/ロケット花火/ 水(その高さが最高の時に)/水とロケット花火の競演/最後の花火〕/ 未刊の音楽帖(オンド・マルトノとピアノのための4つの作品)(#) ラヴェル:弦楽四重奏曲〜第1楽章(4台のオンド・マルトノのための編曲版) モントリオール・アンサンブル・オンド・マルトノ ルイーズ・ブゼット(P) | ||
録音:2008年9月8日、9日、11日。オンド・マルトノ発表80周年&メシアン生誕100周年の2008年に録音。収録曲は、1937年のパリ万博のために書かれた(*)は、35分にも及ぶ大曲。(#)はメシアン死後、夫人イヴォンヌ・ロリオが残されたスケッチの中から断片を選んで再構成したという。また演奏団体の編曲による(+)。ラヴェルはオンド・マルトノで演奏された自身の作品を聴いて大変満足していたようで、この編曲も興味深い。 | ||
ナポリの歌(ルイーズ=アンドレ・バリル編曲) エドゥアルド・ディ・カプア:あなたの口づけを / ロッシーニ:ラ・ダンツァ / トスティ:理想の人 レオンカヴァッロ:マッティナータ / ガルディエリ:聖キアーラの修道院 / カルディッロ:カタリ・カタリ クレッセンツォ:燕は古巣へ / デ・クルティス:忘れな草 / ビクシオ:マリウ愛の言葉を ファルヴォ:彼女に告げて / トスティ:4月 / カンニオ:恋する兵士 / マリオ:遥かなるサンタ・ルチア ガンバルデッラ:舟人の歌 / ビクシオ:マンマ マルク・エルヴュー(T) ルイーズ=アンドレ・バリル(P) フランソワ・ピロン(Vn) ダニエル・ボリショイ(G) マリー=アンドレ・ベニー(Fl) | ||
カナダのテノール歌手エルヴューによるナポリ民謡集。彼は現在最も注目されている若手指揮者ネゼ=セガンと共演した「テノール・アリア集(ACD2-2618)」で豊かな甘い声を披露し注目を集めた。今回のアルバムでは輝かしい歌声で麗しきイタリア・ナポリの民謡を歌いあげる。ピアノストであり優秀なアレンジャーでもあるルイーズ=アンドレ・バリルが全曲編曲を担当し、ヴァイオリン、ギター、フルートなどの楽器を加えた聴きごたえのあるアレンジとなっている。 | ||
テノール・アリア集 プッチーニ:「トゥーランドット」より[泣くな、リュー/誰も寝てはならぬ] マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」より[母さん、あの酒は強いね/間奏曲] プッチーニ:「トスカ」より[妙なる調和/星は光ぬ]/「マノン・レスコー」〜間奏曲 チレア:「アルルの女」〜ありふれた話 / レオンカヴァッロ:「道化師」〜衣装をつけろ プッチーニ:「ラ・ボエーム」〜なんて冷たい手 ヴェルディ:「椿姫」〜彼女から離れては…僕の熱く燃えさかる心の プッチーニ:交響的前奏曲 マルク・エルヴュー(T) ヤニック・ネゼ=セガン指揮メトロポリタンo. | ||
録音:2009年9月8日-9日。 エルヴューは世界的に最も注目されているテノール歌手の一人。2006年からはメトロポリタン・オペラの一員としても活躍している。今回のアリア集は、俊英指揮者ネゼ=セガンと共に最も美しいイタリア・オペラのアリアを披露している。 | ||
メンデルスゾーン: ピアノ協奏曲第1番 ト短調Op.25/ ピアノ協奏曲第2番 ニ短調Op.40/ 交響曲第5番「宗教改革」Op.107 |
ルイ・ロルティ(P)指揮 ケベックso. | |
録音:2009年4月27日、28日、ケベック。使用ピアノ:ファツィオーリ。 ルイ・ロルティは1959年モントリオール生れ。1984年のブゾーニ・コンクールの覇者。CHANDOSレーベルから30以上の録音が出ている。現在はドイツとカナダを拠点におき音楽活動を行っている。彼の9年振り、初の弾き振り録音で挑戦するのは、2009年生誕200年を迎えたメンデルスゾーンの協奏曲と交響曲第5番。メンデルスゾーンの協奏曲といえば名曲ヴァイオリン協奏曲だが、メンデルスゾーンはピアノの名手でもあり、未完のものも含め4曲のピアノ協奏曲を作曲している。いずれもメンデルスゾーンらしい美しい旋律に彩られた作品。ここに収録されているのは、甘美で優雅な音楽が魅力的な第1番、憂いを帯びた第2番。ルイ・ロルティが愛用しているイタリアの銘器ファツィオーリ特有の明るく煌びやかでいて、柔らかい音色がさらに作品を優雅に際立たせている。また、メンデルスゾーン自身の転機ともなった作品交響曲第5番「宗教改革」。きめ細かなアンサンブルとスケールの大きさを感じさせる演奏。 | ||
無言歌 シューマン:子どものためのアルバムOp.68 より〔ミニョン/メロディ〕/子供の情景 Op.15〜眠っている子供 ブラームス:間奏曲集 Op.117〜第1番 変ホ長調 メンデルスゾーン:無言歌集より〔Op.30-6 嬰ヘ短調「ヴェネツィアの舟歌」/Op.38-6 変イ長調「デュエット」〕 シューベルト:楽興の時 D780〜第2番 変イ長調 / シューベルト/リスト編曲:影法師 グリーグ:叙情的組曲3巻〜「愛の調べ」 / ドビュッシー:月の光 / プーランク:子守歌 ヤナーチェク:草かげの小径〜「フリーデクの聖母マリア」 / / ブリテン:組曲「休日の日記」〜夜 バルトーク:ミクロコスモスより〔メロディ/民謡風に/霧の中の旋律/夜想曲〕 ジュリアス・ドレイク(P) | ||
録音:2008年12月6日-8日、ロンドン。イギリスのピアニスト、ジュリアス・ドレイク。歌曲の伴奏者としてお馴染の彼のソロ・アルバム・タイトルは「無言歌」。メンデルスゾーン、シューマン、ブラームス、シューベルトなどの歌曲的な旋律の小品を収録している。マーク・パドモアやイアン・ボストリッジなどの歌曲の伴奏者として豊富な経験と知識を持つドレイクならではの、言葉と音楽が一体となった歌心に満ちた詩的な演奏を聴かせてくれる。 | ||
美しき人を目覚めさせよ〜20世紀の歌曲集 ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):歌曲集「旅の歌」 スルール・アービング・グリック(1934-2002): サウス・オブ・ノース〜イメージ・オヴ・カナダ ポール・ボウルズ(1910-1999):ブルー・マウンテン・バラード サミュエル・バーバー(1910-1981):3つの歌 Op.45 ジョシュア・ホプキンズ(B) ジェラード・モスビー(P) | ||
録音:2009年5月、ドメーヌ・フォルジェット、聖イレーヌ、ケベック。ジョシュア・ホプキンズは2006年ボルレッティ=ブイトーニ財団賞、2008年ヴェルビエ音楽祭アカデミー名誉賞を受賞している、今最も注目されている若手バリトン歌手の一人。ビロードのような艶やかな声とドラマティックな歌唱の持ち主。ヴォーン・ウィリアムズやサミュエル・バーバーなどの20世紀の作曲家による連作歌曲集を収録。ヴォーン・ウィリアムズの代表的な歌曲「旅の歌」は、シューベルトの「冬の旅」を連想させる構成の作品。バーバーの3つの歌Op.45 はバーバー自身が傾倒していたアイルランドの詩人ジェイムズ・ジョイスの詩を用いている。ドイツの名バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウのために作曲された。またカナダのトロント出身の作曲家S.L.グリックの作品、「シェルタリング・スカイ」などで知られる小説家、ポール・ボウルズの「ブルー・マウンテン・バラード」を刺激的にダイナミックに表現している。 | ||
ショパン:24の前奏曲集 Op.28 /前奏曲 変イ長調/前奏曲 嬰ハ短調 Op.45 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調 Op.19「幻想ソナタ」 ベアトリーチェ・ラーナ〔ラナ・ベアトリス〕(P) | ||
録音:2012年4月、ケベック。2012年2月、僅か12歳の牛田智大が優勝したことで大きな話題となった第16回浜松国際ピアノアカデミー。牛田君ばかりが話題となったが、この時彼と同じく第1位を受賞したのが、ベアトリーチェ・ラーナ(浜松国際ピアノアカデミーではラナ・ベアトリスと表記)。実は彼女だってまだ19歳の若い娘。しかし驚くほど素晴らしい実力の持ち主。ベアトリーチェ・ラーナは、1993年、イタリア最南部、踵の先の方に位置するコペルティーノという町の生まれ。4歳でピアノを学び始め、モノーポリのニーノ・ロータ音楽院を優秀な成績で16歳で修了。2011年6月にモントリオール国際音楽コンクールで優勝、数々のコンクールを制覇した、猛烈に勢いのある新星。ラーナは、若く優秀なピアニストらしく瑞々しい感性を冴えたテクニックで見事に弾いているのはもちろんだが、その上、作品を広く見渡して全体を把握する能力にも長けている。有名なショパンの24の変奏曲でも、決してコンクールウィナーの優等生的演奏ではなく、曲と曲の関係を見切った上でかなり思い切った表現も凝らされている。自在に緩急をつけるかと思えば、風格すら感じさせる余裕を見せたり、なんでもないところで詩情を豊かに醸すなど、とにかく「これで19歳?」と驚かされることは間違いない。今後ますますの活躍が期待できる逸材、その第一歩がここに刻まれている。ピアノ好きならぜひ! | ||
イントゥ・ライト〜現代カナダ合唱曲集 イマンツ・ラミンシュ:アヴェ・ヴェルム・コルプス / レイモンド・マリー・シェーファー:3つの賛歌 ルパート・ラング:Agneau de Dieu / Earth Teach Me / クロード・ヴィヴィエ:神よ、憐れみたまえ ジョスラン・モーロック:Exaudi / デレク・ヒーリー:6つのカナダ民謡より〔Salish Song/Inuit Hunting Song〕 ブルース・スレッド:アイス / ジェフリー・ライアン:On Monsieur’s Departure ロドニー・シャーマン:ラヴ / リオネル・ドネ:ミラボー橋 ムジカ・インティマ | ||
録音:2008年11月17日、19日、25日、27日、ライアーソンユナイテッド教会、カナダ。ムジカ・インティマは1992年に結成されたカナダのヴォーカル・アンサンブル。1パート1人で男女6人ずつの12人からなるメンバー構成で指揮者は置かないスタイル。レパートリーは現代作曲家から独自でアレンジしたカナダの民謡などメンバーそれぞれの個性を引き出した多彩なプログラムで聴かせてくれる。ラミンシュはラトヴィア出身、現在はカナダで活躍、美しく癒される作風で人気を博している。マリー・シェーファーは「サウンドスケープ」論を提唱しているカナダを代表する現代作曲家。日本の合唱コンクールでも度々取り上げられる。ラングはバンクーバーのクライストチャーチ大聖堂の音楽監督を20年務め、繊細で壮大な響きを聴かせる。スレッドは1975年生まれの若手。「アイス」は氷で覆われた冬の湖が溶ける様を描写し、自然で穏やかな沈黙を生む作品。ドネの「ミラボー橋」はマリー・ローランサンの恋人だった詩人のギヨーム・アポリネールの代表作「ミラボー橋」に由来する。失われた愛と色あせない記憶を見事な表現で描いている。 | ||
Senza Continuo サント・コロンブ:3つの前奏曲 ニ短調/ ド・マシー:ヴィオール組曲 ト長調 ヴィルジリアーノ:ヴィオラ・バスタルダのためのリチェルカータ ジョヴァンニ・バッサーノ:リチェルカータ第4番 ヒューム:エア第1巻(音楽の諧謔)より(4曲) マラン・マレ:ヴィオール曲集第1集〜組曲 ニ長調 マーガレット・リトル(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | ||
録音:2009年3月2日-4日。マーガレット・リトルはW.クイケンの弟子で、1985年からスージー・ナッパーと共にヴィオラ・ダ・ガンバ・デュオ、レ・ヴォワ・ユメーヌとして活動、世界の古楽祭に参加している実力派。通奏低音なしのヴィオラ・ダ・ガンバ単独の曲を選び収録。 | ||
J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV245
ヤン・コボウ(T;福音史家) シュテファン・マクロード(B;イエス) ジョシュア・ホプキンス(B;ペテロ) ナサニエル・ワトソン(B;ピラト) アレクサンダー・ヴァイマン(Org)指揮レ・ヴォワ・バロック、アリオン古楽アンサンブル | ||
録音:2010年11月、モントリオール神学校、ケベック(カナダ)。名門団体レ・ヴォワ・バロックとアリオン古楽アンサンブルによるヨハネ受難曲。BCJ の録音でもおなじみのコボウが福音史家を、マクロードがイエス役を演じているのも興味津々。合唱も各パート3名で、非常に透明かつ締まった響きを聴かせてくれる。ヴァイマンのオルガンは控えめながらも芯のある音色。1981年に設立されたケベックのピリオド楽器演奏団体、アリオン古楽アンサンブルの美しい伴奏も聴き所。演奏時間は100分程度で、全体的にすっきりとした演奏。ソリスト、合唱、器楽伴奏の音量バランスも良く、それぞれの魅力が引き出された演奏と言えるだろう。 | ||
ヤサント・ジャダン(1776-1800):弦楽四重奏曲集 〔変ロ長調 Op.1 No.1 /イ長調 Op.1 No.2/ヘ短調 Op.1 No.3〕 |
フランツ・ヨーゼフSQ | |
録音:2008年11月、ケベック。ピリオド楽器使用。ヴェルサイユのピアニストであり作曲家のヤサント・ジャダン。父ジャンはヴェルザイユ宮殿のヴァイオリニスト、兄ルイも同じくピアニスト、教師、作曲家という音楽一家に生まれた。神童として幼い時から才能を開花させていたが、24歳の若さで結核のため夭折。残された作品は数少ないが、その作風はロマンティックな要素に溢れている。ここに収録されている弦楽四重奏曲は、ハイドンから受け継いだ4楽章構成で、19世紀ロマン派へ向かう予兆を感じさせる音楽語法が用いられている。フランツ・ヨーゼフ弦楽四重奏団は2002年結成。 | ||
アルメニアの室内楽作品集 ババジャニアン:ピアノ三重奏曲 ヘ短調 (1952) カラジヤン: クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための「動揺した魂への悲歌」 ガナチヤン:ソプラノ、クラリネット、4つのチェロのための子守歌「オロール」 ハチャトゥリヤン:クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのための三重奏曲 (1932) アルチュニアン:クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのための組曲 (1992) アミチ室内アンサンブル [ジョアキン・バルデペニャス(Cl) デイヴィッド・ヘザーリントン(Vc) セルジ・カラジヤン(P) ベンジャミン・ボウマン(Vn) イサベル・バイラクダリヤン(S)] | ||
アルメニアの作曲家といえばハチャトゥリヤンが有名だが、その三重奏にあやかり、アルメニアの後輩作曲家たちによる同編成(クラリネット、ヴァイオリン、ピアノ)を基本とした室内楽を集めたアルバム。いずれも中東的情緒と激しいエネルギーに満ちた肉食系音楽、かつ美しいメロディが魅力。 | ||
出会い [Le rencontre] 〜マリンバのための音楽 ジュリー・スペンサー(1962-):白いリス パット・メセニー(1954-)/アン=ジュリー・キャロン編曲:故郷からの手紙 オレクサ・ロゾウチュク(1976-):出会い / エマニュエル・セジョルネ(1961-):カタミヤ グイロ・エスペル(1959-): Zamba para escuchar tu silencio 安倍圭子(1937-):竹林の中の風 / ピアソラ(1921-1992)/キャロン編曲:5つの小品 アン=ジュリー・キャロン(マリンバ) | ||
録音:2007年8月28日-30日。カナダのマリンバ奏者による現代マリンバ作品集。アメリカのマリンバ奏者スペンサー、アメリカのジャズ・ギタリスト、メセニー、映画音楽などを手掛けるカナダのロゾウチュク、マリンバ界には欠かせないエマニュエル・セジョルネの名曲カタミヤ、ギタリストでもあるエスペル、そして日本が世界に誇るマリンバ奏者安倍圭子の作品など。 | ||
LA GENIALE〜シンフォニアと協奏曲集 A.スカルラッティ:12のシンフォニア より〔第4番 ホ短調/第8番 ト長調/第9番 ト短調/第12番 ハ短調〕 アルビノーニ:協奏曲 ニ短調 Op.9 No.2 / ヴィヴァルディ:フルート協奏曲 ハ短調 RV441 ジュゼッペ・トレッリ:協奏曲 ホ短調 Op.8 No.9 フランシス・コルプロン(リコーダー)指揮レ・ボレアド・モントリオール | ||
録音:2009年1月。リコーダー奏者のフランシス・コルプロンによって1991年に創設されたカナダのピリオド楽器アンサンブル、レ・ボレアド。「ビートルズ・バロック」シリーズなどATMAレーベルには欠かせない看板アーティスト。今回のアルバムではバロック期の作曲家によるリコーダー、オーボエ、ヴァイオリンのシンフォニアと協奏曲を収録している。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、チェンバロのアンサンブルにリコーダー、オーボエの響きが美しく鳴り、絶妙な心地よさを引き出している。 | ||
Nobil Donna〜バルベリーニ宮殿における音楽 サンチェス:嘆きの言葉を / カプスベルガー:コッレンテ第5番 ステファノ・ランディ:アマリッリ/ああ、ここへ来てくれ / カプスベルガー:シンフォニア第12番 マルコ・マラッツォーリ:赤いマントの貴族の女 / ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ:シャコンヌ フェッラーリ:恋人たちよ、私は君たちに言うことができる / ベルナルド・ストラーチェ:チャッコーナ ステファノ・ランディ:オルフェオの死〜 Mentre cantiam フレスコバルディ:スピネッティーナとヴァイオリンのためのトッカータ / ルイジ・ロッシ:アヴェルヌスを離れよ フレスコバルディ:カンツォーナ第2番(旋律独奏;*) サンチェス:パッサカリアのカンタータ「簒奪者にして暴君」 フレスコバルディ:カンツォーナ第2番(低音独奏;*) / パレストリーナ/ロニョーニ:美しい君(*) ルイジ・ロッシ:オルフェオ〜Dormite begl'occhio/パッサカリア(*) スージー・ルブラン(S) アレクサンダー・ワインマン指揮ラ・ヌフ | ||
録音:2009年6月。インストゥルメンタル(*)。ヨーロッパ中の貴族が集まり、様々な外交の花が開いた17世紀ローマ。芸術(音楽・美術)はローマに集う貴族たちのコミュニケーションに欠かせぬ物。ローマにはまた多くの芸術家たちが集い、彼らの作品を発表する格好の舞台でもあった。そしてバルベリーニ家の威信をかけて建てたバルベリーニ宮殿はその中心的存在となっていた。このCDでは、バルベリーニ宮殿で演奏された音楽を再現。ランディやロッシなどの作曲家のオペラがこの宮殿で上演されている。スージー・ルブランの澄み切った気品あふれる声と古楽アンサンブル、ラ・ヌフとアレクサンダー・ワインマンの表情豊かな演奏で楽しむことが出来る。 | ||
J.S.バッハ: クラヴィーア練習曲集第2巻 イタリア協奏曲 ヘ長調BWV.971/ フランス風序曲 ロ短調BWV.831 |
アレクサンダー・ ワイマン(Cemb) | |
録音:2008年4月22日、23日、ケベック。使用楽器:イヴ・ボープル、2008年製。 アレクサンダー・ワイマンは現在のカナダ古楽界で最も重要な音楽家の一人。鍵盤奏者、指揮者として様々なプロジェクトに関わっている。アンサンブル・トラジコメディア、フライブルク・バロックo.、ジュスアルド・コンソートのメンバーでもあり、ケベックso.、モントリオールso.、レ・ヴィオロン・デュ・ロワでもソリストとして招かれている。 | ||
ヴィヴァルディ:協奏曲集 ヴァイオリン、2つのオーボエ、ファゴットと2つのホルンのための協奏曲 ヘ長調 RV569 / 協奏曲集 Op.3「調和の霊感」より 〔第10番 4つのヴァイオリンとチェロと弦楽のための協奏曲 ロ短調 Op.3 No.10, RV580 / 第4番 4つのヴァイオリンのための協奏曲 ホ短調 Op.3 No.4, RV550 〕/ ヴァイオリン、2つのフルート、2つのオーボエとファゴットのための協奏曲 「ドレスデンのオーケストラのために」RV577 / ヴァイオリン、2つのオーボエ、ファゴットと2つのホルンのための協奏曲 ヘ長調 RV574 / 歌劇「試練の中の真実」RV.739 〜シンフォニア/2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537 マテュー・ルシエ指揮レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ | ||
1984年に設立されたレ・ヴィオロン・ドゥ・ロワと同団体のアソシエイト・コンダクターを務めるマテュー・ルシエによるヴィヴァルディの協奏曲集。 500曲以上残された協奏曲の中から、自身もファゴット奏者であるマテュー・ルシエが、様々なソロ楽器の組み合わせから多様なヴィヴァルディの顔を引き出すことのできる作品を選んだ。種類の異なる様々な楽器の音色が交錯する魅力的な曲が次々とあらわれ、明るいヴィヴァルディの曲調と多様な楽器編成により、楽しく聴き進めていけるアルバムとなっている。 | ||
ブリテン: イリュミナシオンOp.18/前奏曲とフーガOp.29 フランク・ブリッジの主題による変奏曲Op.10/ 深紅の花びらは眠りにつき |
カリーナ・ゴヴァン(S) ジャン=マリー・ゼイトウニ指揮 レ・ヴィオロン・デュ・ロワ パスカル・ジゲール(Vn) ルイ=フィリップ・ マルソレ(Hr) | |
録音:2009年4月。ブリテンの歌曲中でもっとも有名な作品「イリュミナシオン」。ランボーの同名の詩集から原詩を用いている。カナダのソプラノの花カリーナ・ゴヴァンが深く美しい声で鮮やかに歌い、誌と音楽が幻想的に絡み合い、レ・ヴィオロン・デュ・ロワの繊細なアンサンブルが情感たっぷりに聴かせる。ゴヴァンはイギリスの詩人アルフレッド・テニスンの原詩による「深紅の花びらは眠りにつき」でもホルン伴奏によりその美声を披露している。また18声の弦楽オーケストラのための「前奏曲とフーガ」とブリテンの師フランク・ブリッジの弦楽四重奏を主題にした変奏曲を収録。 | ||
パッヘルベルのカノン〜バロック名曲集 ジェミニアーニ:合奏協奏曲 ニ短調「ラ・フォリア」 (原曲:コレッリ「ヴァイオリン・ソナタOp.5-12」) パッヘルベル:カノン/ジーグ / パーセル:シャコンヌ ト短調 Z.730 マルチェルロ:オーボエ協奏曲 ニ短調 J.S.バッハ:カンターター第156番 BWV156〜シンフォニア/ 管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068〜エア(G線上のアリア) モーツァルト:セレナード第13番 ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K.525 グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」〜精霊の踊り ベルナール・ラバディ指揮レ・ヴィオロン・デュ・ロワ ダイアン・ラッセル(Ob) | ||
録音:2010年2月。モントリオールに本拠を置くレ・ヴィオロン・デュ・ロワによるバロック名曲集。収録されている作品はどれもお馴染のバロックの美しい曲ばかり。G線上のアリアは華やかさのある上品な演奏。パッヘルベのカノンは可憐で優しく、パーセルのシャコンヌは艶があり、ほのかに漂う官能が、心をとらえる。モーツァルトのアイネ・クライネ・ナハトムジークは明朗で格調の高い表現を聴かせてくれる。 | ||
ヴェニスの商人 サラモーネ・ロッシ(1571-1630頃): ルッジェーロのアリアによるソナタ/ソロモンの雅歌になぞらえて/ラ・ヴィエネによる対話風ソナタ/ バレエのアリアによるソナタ/フランスのアリアによるソナタ/四重奏のためのソナタ/ベルガマスカによるソナタ ジョヴァンニ・バッサーノ(1558頃-1617): 8声のリチェルカータ/3声のリチェルカータ/2声のリチェルカータ/ ディミニューション「別れの時」(チプリアーノ・デ・ローレ原曲)/ ディミニューション「陽気な羊飼い」(トマ・クレキヨン原曲)/ ディミニューション「元気溌剌」(クレメンス・ノン・パパ原曲)/ ディミニューション「恋は憔悴なしには」(トマ・クレキヨン原曲) アウグスティン・バッサーノ(1525-1604):幻想曲第2番/パヴァンとガリアード エリック・ミルンズ指揮モントリオール・バロック | ||
録音:2008年6月24日-26日、ケベック、カナダ。モントリオール・バロック音楽祭とATMAレーベルとの共同企画アルバム。イタリア・ルネサンス音楽から初期バロック音楽への過渡期に活躍した作曲家たちによる作品を収録。サラモーネ・ロッシは学者一家に生まれ、名ヴァイオリニストとして名をはせ、1589年にマントヴァの宮廷楽師として任命。ユダヤ教徒であり「ソロモンの雅歌になぞらえて」はユダヤ教の典礼音楽として作曲された。コルネットの名手として類い稀なる即興演奏をしたジョヴァンニ・バッサーノは1585年から亡くなるまでヴェネツィアのサン・マルコ寺院の主要な演奏者として活躍していた。即興の技法ディミニューションのための手引きを残したことでも知られている。アウグスティン・バッサーノはイギリスの宮廷の音楽家として54年間務め、ヴィオールや舞曲などのための作品を残している。 | ||
ショパン:ピアノ作品集 ポロネーズ第1番 嬰ハ短調 Op.26-1/ ワルツ [第2番 変イ長調「華麗なるワルツ」Op.34-1/第12番 ヘ短調 Op.70-2/ 第4番 ヘ長調 Op.34-3/第7番 嬰ハ短調 Op.64-2]/ 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/ 24の前奏曲集 Op.28 より[第8番 嬰ヘ短調/第17番 変イ長調]/ 夜想曲第17番 ロ長調 Op.62-1/ マズルカ[第27番 ホ短調 Op.41-2/第23番 ニ長調 Op.33-2/第36番 イ短調 Op.59-1]/ バラード第3番 変イ長調 Op.47/スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20 ジャニーナ・フィアルコフスカ(P) | ||
録音:2008年9月17日-19日。 ジャニーナ・フィアルコフスカはモントリオール大学とジュリアード音楽院で学び、1974年にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで3位に入賞、その後世界的なオーケストラ、指揮者と共演を重ねるカナダを代表するピアニスト。一時左腕の腫瘍のため両手での演奏活動を中断していたが見事に克服し、2004年1月のドイツで行われた復帰リサイタルで両手での演奏活動を再開している。また1994年にはピアノ・シックスを創設しカナダのピアノ教育へ大きな影響を与えている。 ATMAからはモーツァルト(ACD2-2531)、ショパン(ACD2-2291)の協奏曲(室内楽版)をリリース。今回はショパン生誕200年を記念し、フィアルコフスカ自身が好きなショパンの作品を選曲。ロマンティックで気品溢れるフィアルコフスカの演奏はまさに正統派。ショパンの音楽の代弁者の一人となって、静かに優しくそして美しい演奏を届けてくれる。 | ||
グレン・グールド:弦楽四重奏曲Op.1(1956) アーネスト・マクミラン: 弦楽四重奏曲 ハ長調(1914, rev.1921)/ フランス系カナダ人の旋律による 2つのスケッチ(1930) |
アルカンSQ | |
録音:2008年4月2日-4日、カナダ。 『ベテラン、アルカン四重奏団によるグールドとマクミランの四重奏曲。「弦楽四重奏曲Op.1」はグレン・グールド唯一残した本格的な作品、30 分を越す大作。マクミランは20 世紀中頃のカナダ音楽界の中心にいた人物で、グールドが15 歳でトロント交響楽団デビューした時に指揮台にあがったのはマクミラン。』(以上『』内代理店記載ママ)。 | ||
フランソワ=ジョセフ・ゴセック: フェローを追悼する葬送歌/ ラ・マルセイエーズ(ゴセック編曲)/ 革命歌組曲〔ア・サ・イラ/勇者への讃歌/ バラ・エ・ヴィアラ祭で人民が歌った歌/勝利の行進曲〕/ 戦い/アンダンテ/4つの自由への讃歌/6声の交響曲 |
マテュー・ルシエ指揮 ル・ジャコバン | |
録音:2008年4月9日-11日。 | ||
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1763): 室内ソナタ集 Vol.1 室内ソナタ ト短調 「おおこうべは血にまみれ」(Ob,Vn,Va,Bc)/ 室内ソナタ ハ短調 Op.5(2Ob,Vc,Bc)(*)/ 室内ソナタ ハ長調 Op.4(トラヴェルソ,2Ob,Bc)/ 室内ソナタ ホ長調 Op.5B (オーボエ・ダモーレ,2Va,Bc)(*)/ 室内ソナタ イ短調 Op.5A (トラヴェルソ,Ob,オーボエ・ダモーレ,Bc)(*) |
ノットゥルナ [クリストファー・パラメータ (Ob/オーボエ・ダモーレ/指揮) ステファン・バード(Ob) ミカ・パターマン(Fr−tr) エレーヌ・プラウフ(Vn/Va) キャスリーン・カジオカ(Va) カレン・カデラヴェク(Vc) エリン・エリアール(Cemb)] | |
録音:2008年3月1日-3日、ケベック、(*)世界初録音。 ノットゥルナは管楽器作品のために作曲された作品を演奏する古楽アンサンブル。アンサンブルのメンバーは18〜19世紀の作品のスペシャリスト達が集結し、オーボエ奏者のクリストファー・パラメータを中心に、まだ世にあまり出ていない作品の素晴らしさ、これまでにない表現の豊かさを追求すべき活動を続けている。 今回はシュヴァイトニツ(=シレジアは、現在のポーランド南西部からチェコ北東部の地域)生まれの作曲家ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュの室内ソナタ集。ヤニチュは1736年に皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の私設楽団の一員となり、その後ラインスベルクに移り有名な「金曜アカデミー」を開始。1740年にフリードリヒ即位に際して再結成された楽団のコントラヴァイオリン奏者として活躍し、ベルリンで生涯を送った。ヤニチュはC.P.E.バッハやクヴァンツなど何人かの音楽家とともに宮廷舞踏会などのために作曲依頼を受けるなど、当時高い評価を受け多くの著名人から支持を集めていた。この室内ソナタも熟達した技法、音楽性に富み、旋律は独特の雰囲気を持つ面白い作品が揃っている。 | ||
ベートーヴェン:ホルン・ソナタ ヘ長調Op.17 カール・チェルニー:アンダンテとポルカ Op.posth フェルディナント・リース: ホルン・ソナタ ヘ長調Op.34 イグナーツ・モシュレス: ロッシーニのアルバムの綴り「主題と変奏」Op.138b/ 序奏とロンドー・エコセーズ Op.63 |
ルイ=フィリップ・ マルソレ(Hr) デイヴィッド・ジャルベール(P) | |
録音:2008年9月14日-16日、カナダ。 マルソレは、キッチェナー・ウォータールーso.、ケベックso.などで首席奏者を務める若手実力派ホルン奏者。ベートーヴェンの名曲と、その同時代に活躍したピアニストで、親しい友人でもあったチェルニー、リース、モシュレスの3人によるホルン作品を収録。伴奏はショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ(ACD2-2555)でソロ・デビューしたカナダ人ピアニスト、ジャルベール。 | ||
パーセル:ファンタジア集 3声のファンタジア〔第1番 ニ短調Z.732/ヘ長調Z.733/ト短調Z.734〕/ 4声のファンタジア〔ト短調 Z.735/変ロ長調 Z.736/ヘ長調 Z.737/ハ短調 Z.738/ニ短調 Z.739/ イ短調 Z.740/ホ短調Z.741/ト長調 Z.741/ト長調 Z.742/ニ短調 Z.743/イ短調 Z.744〕/ 5声のファンタジア ヘ長調 Z.745/6声のイン・ノミネ ト短調 Z.746/ 7声のイン・ノミネ ト短調「ドリアン」Z.747/歌劇「養成の女王」〜猿の踊り/ 歌劇「ディドとエネアス」より〔私が地に伏す時/ディドのラメント〕 レ・ヴォワ・ユメーヌ | ||
録音:2008年11月12日-14日。なお1曲『4声のファンタアジ』という曲名があったが、おそらくファンタジアの事であろう。スージー・ナッパーとマーガレット・リトルを中心とするガンバ・アンサンブル、レ・ヴォワ・ユメーヌによるパーセルのファンタジア集。この作品は複雑な対位法の技法や不協和音、半音階などを巧みに使用している当時としてはかなり驚きに満ちた作品集。レ・ヴォワ・ユメーヌの優しく美しい響きが、見事なバランスで丁寧に奏でられている。 | ||
ニコラ・ポルポラ(1686-1768):オペラ・アリア集 歌劇「アデライーデ」より[ Nobil onda / Non sempre invendicata ]/ 歌劇「エツィオ」より[ Misera, dove son? / Non son io che parlo ]/ 歌劇「ポリフェーモ」より[ amato mio bene / Smanie ]/ 歌劇「イメネーオ」〜Mi chiederesti meno/ 歌劇「アンジェリカ」〜 Mentre rendo a te la vita / 歌劇「ナクソスのアリアンナ」より [序曲/ Ahi che langue / Il tuo dolce mormorio / Misera sventurata / Si caro ti consola/レチタティーヴォ「Misera, e che faro?」] カリーナ・ゴヴァン(S) アラン・カーティス指揮イル・コンプレッソ・バロッコ | ||
録音:2008年9月29日-30日、10月1日-3日。 有名なカストラートのファリネッリや、若きハイドンの師として手腕を発揮した18世紀イタリアの音楽家ポルポラは、有力な貴族から楽長として支援を受けた。重要なオペラ作品は1718〜1742年の間に書かれている。今回はカナダのソプラノの花、カリーナ・ゴヴァンの美声でたっぷりと聴かせてくれる。 | ||
ヘンデル:アリア集 「リナルド」/「サムソン」/「メサイア」/ 「ヘラクレス」/「セメレ」/ 「アレクサンダー・バルス」/「イェフタ」/ 「アタリア」/「陽気の人、ふさぎの人、中庸の人」/ 「ソロモン」からのアリアと場面 |
カリーナ・ゴーヴァン(S) アレクサンダー・ワイマン指揮 テンポ・ルバート | |
録音:2008年6月4日-6日、ケベック。2009年のヘンデルイヤーを迎え、注目のCDが登場。カナダ出身で、今欧米で大活躍のの古楽ソプラノ、カリーナ・ゴーヴァンのヘンデル集。あえてオペラを1曲だけに絞り、英語のオラトリオから多くの曲を採用。 ゴーヴァンは潤いたっぷりの美声と、伸びやかな歌い口、そして鮮やかなコロラトゥーラ技巧を兼ね備えていて、ことにヘンデルには打ってつけ。ヘンデル後期の深みを増した音楽を歌い上げている。アレクサンダー・ワイマンはカナダを中心に活動する鍵盤奏者、指揮者で、テンポ・ルバートは最近彼が結成した団体。 | ||
奇跡の航海 Complainte du coureur des bois / Estampie du coureur des bois / Reels à bouche (Turluttes Acadiennes) / La traverse miraculeuse / Le navire de Bayonne / Petite Galiote / Waltz d 'Émile Benoît / Le combat de La Danaé / The Battle of Quebec / Le 10 d'avril / Turluttes, reels et gigues / Dans les prisons de Nantes / Les Haubans / Dans Paris y'a t'une brune / Le trou puant メレディス・ホール(S) シルヴァイン・ベルジェロン指揮ラ・ヌフ、 地獄の炭坑夫 [Les Charbonniers de l 'Enfer] | ||
嵐、大航海、海賊、イギリス船など、船乗りと移民が直面した危機的状況を歌った声楽曲を集めたアルバム。演奏は、口碑のレパートリーの研究と解釈を専門にケベックとアカディアの伝統的音楽を刺激的に蘇らせるカナダの伝統的男声ア・カペラ・グループ“地獄の炭坑夫 " と、17〜18世紀の音楽を得意とする古楽アンサンブル“ラ・ヌフ "。 | ||
マニュエル・ロザンタール(1904-2003):ピアノ作品全集 8つのバガテル(1924) /6つのカプリース(1926) /セレナーデ(1927) / 釣り人たちのワルツ(1929) /ちょっとした職人衆(1933-34) ステファヌ・ルムラン(P) | ||
録音:2007年10月。ロザンタールはラヴェル最後の直弟子としても知られ、ラヴェルの伝記も執筆している。指揮者、作曲者としても活躍し、師匠ラヴェルの管弦楽曲の録音やオッフェンバックの「パリの喜び」の編曲が有名。作曲はオペレッタから室内楽曲まであらゆるジャンルを手掛けていた。彼の音楽は、明快で歯切れが良い曲調が特徴で、ジャズやポップス、そしてフランス6人組の新古典主義音楽にも影響されている。このアルバムは、ロザンタール没後10年を記念して発売された、ロザンタールのピアノ曲全集。ロザンタールがピアノ曲を作曲したのは、1924年から1934年の10年間となり、20世紀初頭のフランス近代音楽特有の様式を反映している。生粋のパリジャンであったロザンタールのフランス的な洒脱さが溢れた曲。「8つのバガテル」はフランス6人組の影響が色濃く感じ取られる作品で、第1曲目の「パストラーレ」は、ミヨーのような色彩感覚豊かな曲。バガテルの2年後に作曲された「6つのカプリース」。第5曲目の「ドビュッシーへのオマージュ」は、詩的で繊細な味わい。そして10曲からなる「ちょっとした職人衆」は、「蹄鉄工」「理髪師」「研ぎ師」「子守」「無線通信士」など専門職の人々を題材としており、当時のパリの雰囲気が表れた作品。 | ||
シューマン:女の愛と生涯 Op.42 クララ・シューマン: わたしは暗い夢のなかにいた Op.13-1/我が星/おやすみ/ 花よどうして泣くのOp.23-1/美しいために私を愛するなら ブラームス: あなたの青いひとみは Op.59-8/我らはさ迷い歩いた Op.96-2/ 失望 Op.72-4/私は夢を見た Op.57-3/狩人 Op.95-4/ 娘は話しかける Op.107-3/甲斐なきセレナーデOp.84-4/ 秘め事 Op.71-3/別れがなぜあるのだろうか Op.33-12/ 森の対話 Op.39-3/調べのように Op.105-1/我が恋は緑 Op.63-5 |
スーザン・プラッツ(Ms) レーナ・シャロン(P) | |
スーザン・プラッツはイギリス生まれのカナダ人。2004年5月からジェシー・ノーマンの後継者の一人として見出され、現在は「アルトとメゾ・ソプラノのとして」(「」内代理店記載ママ)演奏活動を行っている。「柔らかいスーザン・プラッツの歌声がゆっくりと糸を紡いでいるように丁寧に歌い上げられています。」(「」内代理店記載ママ) | ||
ドヴィエンヌ:ファゴットのための6つのソナタOp.24 | マテュー・ルシエ(Fg) リチャード・パレ(Fp) ブノワ・ロイセル(Vc) | |
録音:2007年9月26日-28日。名人ルシエによるドヴィエンヌ。「フランスのモーツァルト」と言われたドヴィエンヌの音楽は明るく独特のセンスを持っている。 | ||
フランソワ・ドヴィエンヌ(1759-1803): ファゴット、ヴァイオリン、チェロのための6つの三重奏曲 Op.17 (#) / 歌劇「聖母訪問会の修道女たち」(1792) からの3曲(リュシエ編曲)(*) マテュー・リュシエ(Fg) パスカル・ジゲール(Vn) ブノワ・ロワゼル(Vc) ジャン=ルイ・ブルワン(Va;*) | ||
録音:2010年3月、ケベック。(#)は世界初録音。ドヴィエンヌは18世紀後半にパリで活躍したフルート&ファゴット〔バソン〕奏者。彼がフルートやファゴットのために書いた協奏曲、室内楽作品、ソナタなどは、両楽器奏者からは絶大な人気があり、CDも多数。世界初録音の(#)は、終始ファゴットが華やかに奏で、モーツァルトの同時代人の作品らしくロココ趣味が濃い佳曲。一方(#)は、1792年に初演されて大成功を収めたオペラから2曲のアリアと1曲の三重唱をファゴット四重奏で演奏。どちらの曲も明るく優しいドヴィエンヌの魅力がたっぷり。マテュー・リュシエは、アリオン、レ・ヴィオロン・デュ・ロワ、ターフェルムジークなどで活躍する、カナダ古楽界を代表するファゴット奏者。彼はドヴィエンヌに入れ込んでおり、既にファゴット・ソナタ集Op.24など(ACD2-2584)、ファゴット四重奏曲集Op.73(ACD2-2364)のCDをリリースしている。 | ||
モントリオール現代音楽アンサンブル アンドレ・リスティク(1972-):オペラ・プロジェクト ミシェル・ゴヌヴィユ(1950-):マイクロフォン・ソングス ミヒャエル・エスタール(1968-):些細な思い出についての対話 ニコレ・リゼ(1973-):「左脳/右脳」 ヴェロニク・ラクロワ指揮モントリオール現代音楽アンサンブル | ||
かのアムランとの共演CDもあったラクロワ&モントリオール現代音楽アンサンブルによる現代カナダ作曲家の前衛作品集。注目はゴヌヴィユ作品。愛娘の影響で聴いたビョークとレディオヘッドの音楽性に驚嘆した彼が、その影響を被りつつ娘の詩に作曲した声楽作品だということで、ロック・ファンにもオススメ。 | ||
バタクラン! ピアソラ:リベルタンゴ / ルシエ:バッサンゴ / ラポワント:嫌われ者たちの森 プラント:アストルのトンボー / ピアソラ:アディオス・ノニーノ / ルシエ:ファンタジー プラント:運命の女神 / ヴィラ=ロボス:メロディア・センチメンタル/トナーダ / ピアソラ: AA印の悲しみ プラント:ミロンガ・デル・マテ/ショーロ / ピアソラ:ビオレンタンゴ / ファルー:サンバ バタクラン[マテュー・ルシエ(Fg) デニス・プラント(バンドネオン) カトリーヌ・ペラン(Cemb)] | ||
録音:2008年5月27日-29日、サン・フランソワ・ド・サル教会、ラヴァル、ケベック州。北米で活躍する古楽系ファゴット奏者ルシエ、チェンバロ奏者でTV ブロードキャスターでもあるペラン、カナダを代表するバンドネオン奏者でアレンジャーのプラントという個性的なメンバーによる「バタクラン」のデビューCD。グループ名はオッフェンバックの中国を題材にしたオペラ「バ・タ・クラン」、1855年パリに建てられたキャバレースタイルのバタクラン劇場、そしてフランス語の「服、手荷物、がらくた」などいくつかの意味を込めている。 このCDでは、ピアソラとタンゴ・ヌエヴォ(新しいタンゴ)のスタンダード・ナンバーから、ヴィラ=ロボス、エドゥアルド・ファルーまで、アメリカ大陸を横断する空想の音楽の旅を巧みな構成と編曲で聴かせる。演奏は自発性と即興性に溢れ、チェンバロの刻むオスティナートのリズムが、バロックでお馴染みの舞曲の多くが南米起源であることを思い出させる。華麗なデビュー作。 | ||
スイスのワーグナー ワーグナー:ジークフリート牧歌(室内オーケストラ版)(#) グルック/ワーグナー編曲:「アウリスのイフィゲニア」序曲(1854年版)(*) ワーグナー:「ファウスト」序曲/ ヴェーゼンドンク歌曲集〜夢(ヴァイオリンと室内オーケストラのための版) R.シュトラウス:オーボエ協奏曲 ニ長調 ルイーズ・ペルラン(Ob) トーマス・レスナー指揮ビエンヌso. | ||
録音:2009年11月、パレ・ド・コングレ、ビエンヌ、スイス/発売:2012年。(*)は当版による世界初録音。(#)『特典映像』付とのことだが、再生条件等は特に記されていない。スイスのオーケストラ、ビエンヌso.〔ビールso.〕が、ワーグナーが演奏会用にコーダを付け加えたグルック(*)を世界初録音。ドイツ三月革命後、数年間をスイスで過ごしたワーグナー。本アルバムに収録された作品は、チューリヒ近郊で作曲されたR.シュトラウス最晩年の名曲オーボエ協奏曲も含め、スイスと関係あるものばかり。アルバム最後には(#)の演奏映像も収録。この曲が作曲された町トリプシェンでの撮影ということで、ファンの方にとってはまさにお宝なアルバムと言えるだろう。 | ||
ジョン・ウィリアムズ:「シンドラーのリスト」組曲〔テーマ/ユダヤ人街/追憶〕(*) ブロッホ:ヘブライ組曲(*)/合奏協奏曲第1番(#) アレクサンドレ・ダ・コスタ(Vn;*) マルク・パンティロン(P;#) トーマス・レスナー指揮ビエンヌso. | ||
録音:2008年3月19日-21日、ビエンヌ、スイス。1979年モントリオール出身ヴァイオリニスト、アレクサンドル・ダ・コスタとスイスの名門オケ、ビエンヌso.による映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズの「シンドラーのリスト」。映画では儚く切ない優しく美しいメロディーを、イツァーク・パールマンが演奏し、映画と共に大きなヒットとなった作品。演奏するダ・コスタはピアノとヴァイオリンを学び、9歳にしてそれぞれの楽器でコンサートを行うなど神童ぶりを発揮。18歳からマドリッドのソフィア王妃音楽大学で名教師ザハール・ブロンに師事。23歳の時にはシルヴィア・ゲルバー財団より30歳以下の優れたカナダ人音楽家に贈られる最優秀賞を受賞。これまでにBPOをはじめとする世界中のオーケストラと共演し高い評価を得ている。ダ・コスタは類い稀なるテクニックと情熱溢れる音楽表現で、聴く者の心を熱くさせる演奏を披露している。ユダヤをテーマとしたプログラムでブロッホのヘブライ組曲と合奏協奏曲第1番が録音されている。 | ||
アルマンド・ホセ・フェルナンデス(1906-1983):ヴァイオリン協奏曲 ホ長調(1948) ルイス・デ・フレイタス・ブランコ(1890-1955):交響曲第2番 変ロ短調 アレクサンドレ・ダ・コスタ(Vn) ジーザス・アミーゴ指揮エクストレマドゥラso. | ||
録音:2007年6月18日-20日、バダホス、スペイン。ポルトガルの作曲家2人の作品。フェルナンデスのヴァイオリン協奏曲はダ・コスタの才気溢れる演奏が作品の魅力を決定づけている。ブランコの交響曲はポルトガルのネオクラシック様式を受け継ぐ作品。 | ||
O Nata Lux 〜クリスマス・アルバム 伝承曲:もろびと声あげ(ロバート・ピアーソル編)/レ・ゾンブル・ド・ラ・ニュイ(ピーター・マシュー編) ガブリエルのお告げ(ジョナサン・ラスボーン編) / C.A.カリーリョ:おお、大いなる神秘 サス・ガレッピ:オー・ナタ・ルクス / ブリテン:イエスよ、あなたは救い主でいらっしゃるから/聖母賛歌 ハウエルズ:子守歌を歌って / マシュー・ラーキン:アダムは縛られて / ウィテカー:ルクス・アルムクエ ドナルド・パトリキン:アンティフォン/マリアの子 / 伝承曲:バルー・ラミー(ステファン・スミス編)/ 気持ちのいい朝に、ぼくは行進に出会った(ミシェル・マレイ編) / キャサリン・ゴイーン:どんな秘密を! 伝承曲(レイン・プライス編曲:ウェックスフォード・キャロル / ヒーリー・ウィラン:マニフィカト エリザベス・ポストン:林檎の木なるイエス・キリスト / ジョナサン・クイック:天国から天使が来た ムジカ・インティマ | ||
録音:2008年2月4日-6日。ブリテン、ハウエルズ、ウィランなどの作品と20世紀の作曲家によるあまり知られていない美しいキャロルを収録。心地よい自然な歌声がぴったりの雰囲気を演出している。 | ||
バルトーク: ディヴェルティメント Sz.113/ 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz/106/ ルーマニア民俗舞曲(J.M.ゼイトウニ編) |
ジャン=マリー・ゼイトウニ指揮 レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ | |
ゼイトウニはレ・ヴィオロン・ドゥ・ロワの首席客員指揮者、またオペラ指揮者として大きな注目を集めている。 | ||
フランク: 12のオルガンのための作品集 Vol.2 |
ピエール・グランメゾン(Org) | |
第2集では、6つの小品、交響的大曲、前奏曲、フーガと変奏曲、幻想曲 ハ長調などを収録。モントリオールのノートルダム・バジリカのカサバン製オルガンは、1891年に作られたもので、81のストップを備えた、当時としては最大級のオルガンだったそう。 | ||
フランク: 12のオルガンのための作品集 Vol.1 |
ピエール・グランメゾン(Org) | |
モントリオールのオルガニストで、作曲家でもあるピエール・グランメゾンによる、フランクのオルガン作品集。第1集では、3つの小品、幻想曲 イ長調、英雄的小品、牧歌、祈りなどを収録。オルガンは、モントリオールのノートルダム・バジリカのカサバン製オルガンを使用。 | ||
Arauco - Forestare ラファエル・リード:森への小道 ハビエル・ファリアス:アラウコ パスカル・サスヴィル・ココチ:根 フランソワ・ゴーティエ:千本の足 |
フォレスターレ | |
録音:2011年9月、サンティレネ、ケベック、カナダ/発売:2012年。若手ギタリストたちからなるアンサンブル集団フォレスターレによるギター作品集。今注目の若手現代音楽家たちによるアンサンブル作品が多く収録されている。プログラムのメインであるファリアスの「アラウコ」は、1553-1557年の間に書き残された「ラ・アラウカーナ」の詩に音楽をつけた作品。当時チリの征服者であったスペイン人に激しく抵抗した南部の先住民マプチェ族の苦しみと不屈の精神をうたう詩を、ギターアンサンブルが時に静かに時に激しく盛り上げる。リブレット内は英語と仏語対訳付。彼らの強き心を表すエネルギッシュなギターの響きに、心を強く鼓舞される。このアルバムではその他にもフォレスターレが得意とするレパートリーを多く収録。繊細なソロの響きからアンサンブルの圧倒的なサウンドまで、ギターの魅力に浸る1枚となっている。 | ||
ドイツ・リート・リサイタル シューベルト: 夕映えのなかに D.799/金細工職人 D.560/夕映えD.627/ 泉のほとりの若者 D.300/死と乙女 D.531/春に寄す D.338 シューマン:6つの詩Op.90/レクイエム Op.90b ブラームス:4つの厳粛な歌 Op.121 R.シュトラウス: たそがれの夢Op.29-1/きづた(代理店記載ママ)Op.22-3/ ああ悲しい、不幸なる者よ Op.21-4/あすの朝 Op.27-4 |
ネイサン・バーグ(B) ジュリアス・ドレイク(P) | |
録音:2007年5月15日-17日。 カナダのサスカチュワン州生まれの「バス、バリトン奏者」(「」内代理店記載ママ)ネイサン・バーグ。日本では2004年、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト「ラ・ボエーム」にショナール役で出演し注目を集めた。バロック・オペラからイタリア・オペラ幅広いレパートリーを持っている。またドイツ・リートでも高い評価を得ていて、このドイツ・リート集もドラマチックな表現と声色の変化がなんとも美しい。 | ||
J.S.バッハ〜メタモルフォーゼ ストコフスキー編:トッカータとフーガ ニ短調 レスピーギ編:パッサカリアとフーガ ハ短調 タルミ編:イタリア協奏曲 ウォルトン編:舞踊音楽「賢き乙女たち」 ホルスト編:ジーク風フーガ エルガー編:ファンタジーとフーガ ハ短調 ウェーベルン編:フーガ(リチェルカータ) |
ヨアフ・タルミ指揮 ケベックso. | |
録音:2008年3月。 音楽をすっきりと見渡すような演奏をするヨアフ・タルミによる、J.S.バッハの管弦楽編曲アルバム。 | ||
ヘンデル:水上の音楽〜 [組曲第1番 ヘ長調HWV 348/ 組曲第3番 ト長調HWV 350/ 組曲第2番 ニ長調HWV 349」/ 「ソロモン」〜序曲/シバの女王の到着 |
ベルナール・ラバディ指揮 ヴィオロン・デュ・ロワ | |
録音:2007年6月、ケベック。カナダ発のヘンデル「水上の音楽」。 ベルナール・ラバディは1963年、ケベック生まれの指揮者。ケベックの音楽大学で学び、まだ20歳そこそこの1984年にモンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」を指揮したという驚くべき才人。この年に設立したのがヴィオロン・デュ・ロワで、以来ケベックのバロック音楽をリードしつづけ、またオペラの分野でも活躍している。ヨーロッパ大陸の演奏と違い、柔らかく温かみがあるのが北米のバロック音楽の特徴。特にケベックのスタイルは、ほんのりフランス風が加味されており、リュリからの影響も大きいヘンデルの音楽に程よい色づけを施している。 | ||
ソナタと協奏曲集 ヴィヴァルディ: チェロ・ソナタ 変ロ長調 RV45/ スターバト・マーテルRV621より (ヴァンサン・ブシェール編)/ チェロ・ソナタ ト短調 RV42/ グローリア ニ長調 RV589〜ドミネ・デウス (ヴァンサン・ブシェール編)/ ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲 ニ短調 RV541(ヴァンサン・ブシェール編) J.S.バッハ: 協奏曲 ヘ長調 BWV978 (原曲;ヴィヴァルディ: ヴァイオリン協奏曲 ト長調 RV310)/ オルガン協奏曲 イ短調 BWV593 (原曲;ヴィヴァルディ: ヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV522) |
ブノワ・ロワゼル(Vc) ヴァンサン・ブシェ(Org) | |
録音:2008年1月6日-8日、聖マッテヤ教会(ウェストマウント、ケベック)。使用オルガン::1973年、カール・ヴィルヘルム製。 チェロ奏者のブノワ・ロワゼルとオルガン奏者のヴァンサン・ブシェによるヴィヴァルディの室内楽作品集。ヴィヴァルディの作品の中でチェロとオルガンは通奏低音として使用されることは多いが、ソロ楽器として取り上げられることはヴィヴァルディの全作品でもほとんどない。スターバト・マーテル、ヴィヴァルディ原曲によるバッハの協奏曲、ヴァンサン・ブシェ編曲による ニ短調など、ブノワ・ロワゼルとヴァンサン・ブシェは選曲するにあたり、ヴィヴァルディの有名な作品をチェロとオルガンのために編曲したものも収録している。 ブノワ・ロワゼルはレ・ヴィオロン・ドゥ・ロワの首席チェロ奏者として、またカナダの主要なオーケストラのソリストとして活躍している。ヴァンサン・ブシェはオルガニストとしては36年ぶりにケベック音楽院のコンクールで2002年のヨーロッパ賞を獲得している。 | ||
6台ピアノのための作品集 サン=サーンス:死の舞踏 Op.40 プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」からの 10の小品 Op.75 より [メヌエット/ジュリエット/ モンタギュー家とキャピュレット家] グノー:歌劇「ファウスト」〜第2幕ワルツ (2台8手ピアノ編) ロッシーニ:歌劇「セビリャの理髪師」序曲 ラフマニノフ:イタリア・ポルカ ウィルバーグ:ビゼーの「カルメン」からの 主題による幻想曲(*) ホルスト:悪魔の踊り |
オーフォード・シックス・ピアノズ [オリヴァー・ゴダン、 サンドラ・マリー、 クレール・アウレット、 マリアンヌ・パトナウド、 フランシス・ペロン、 ロレーヌ・プリュール(P)] | |
(*)は元々6台ピアノ用の作品。これ以外は特記を除き、全て6台ピアノ用の編曲によるもの。 モントリオールの南東に位置するイースタン・タウンシップスは美しい田園風景が広がる湖水地域で紅葉シーズンには沢山の人が訪れる人気の場所。そこで毎年夏に行われるカナダで最も古い音楽祭オーフォード音楽祭。この音楽祭の楽しみは普段のコンサートでは聴くことの出来ない試みが行われること。6台ピアノ演奏もその一つ。オーフォード・シックス・ピアノズは2006年に音楽祭で結成され大成功を収めた。6人の息を合わせるのは簡単なことではないが、個々人の技術の高さと信頼のチームワーク、それぞれの音色の違いを愉しむことが出来、究極の演奏を聴かせてくれる。 | ||
J.S.バッハ/ブルース・ヘインズ編曲:新ブランデンブルク協奏曲集〔(内):原曲〕 第7番〔第1楽章(カンタータBWV.34-1)/第2楽章(カンタータBWV.150-1)/第3楽章(カンタータBWV.31-1)〕/ 第8番〔第1楽章(カンタータBWV.74-7)/第2楽章(カンタータBWV.99-5)/第3楽章(カンタータBWV.65-6)〕/ 第9番〔第1楽章(カンタータBWV.11-1)/第2、3楽章(カンタータBWV.34-5)〕/ 第10番〔第1楽章(ミサ曲 ト短調 BWV.235-1)/第2楽章(カンタータBWV.78-2)/ 第3楽章(ミサ曲 ト短調 BWV.235-6)〕/ 第11番〔第1楽章(カンタータBWV.35-1)/第2楽章(3台のチェンバロのための協奏曲第1番 ニ短調 BWV.1063-2)/ 第3楽章(カンタータBWV.35-5)〕/ 第12番〔第1楽章(カンタータBWV.163-3)/第2楽章(カンタータBWV.80-7)/第3楽章(カンタータBWV.18-1)〕 エリック・ミルンズ指揮バンド・モントリオール・バロック | ||
録音:2011年6月、サントーギュスタン教会、ケベック。ピリオド楽器使用。モントリオール古楽祭のために結成された団体による、ブランデンブルク協奏曲「第7番〜第12番」。ブランデンブルク協奏曲の第7番以降?! という疑問はごもっとも、研究の結果新たに発見されたわけではなく、亡きバロック・オーボエの巨匠ブルース・ヘインズが、J.S.バッハのカンタータやミサ曲を器楽編成に編曲し、「ブランデンブルク協奏曲風」に6つの協奏曲としてまとめあげたもの。各作品の楽章構成や楽器編成などは原作のブランデンブルク協奏曲に倣っており、原曲の印象を損なうような過激な編曲ではなく、合唱の各声部をソロ楽器の掛け合いに当てはめた素直な編曲。編成上、原曲よりも音響の規模が小さくなってしまうのは否めないが、代わりに小編成ならではの密なアンサンブルを堪能出来る。 | ||
メシアン: 3つのメロディー/多くの死(*)/ヴォカリーズ/天と地の歌/ ヴァイオリンとピアノのための主題と変奏(*) スージー・ルブラン(S) ローレンス・ウィリフォード(T;*) ローラ・アンドリアーニ(Vn;*) ロベール・コーガー(P;*) | ||
録音:2008年5月5日-7日、カナダ。曲目と演奏者が合致していないように思われるが、代理店記載ママ。 2008年のメシアン生誕100年を記念して録音された、フランス・バロック音楽には定評があるスージー・ルブランによるメシアン。 | ||
ディートリヒ・ブクステフーデ(1637頃-1707): われらがイエスの四肢 |
レ・ヴォワ・バロック | |
ブクステフーデの名作「われらがイエスの四肢」にまた一つ優れたCDが加わった。レ・ヴォワ・バロックという団体名は耳慣れないだろうが、そこに参加したアーティストの顔ぶれは非常に豪華。歌は各パート一人での演奏で、スージー・ルブラン、キャスリーン・ウェブスター、マシュー・ホワイトら、強力なソリストが見事な歌を聞かせてくれる。アレクサンダー・ワイマン率いるアンサンブルには、レ・ヴォア・ユメーンの二人(スージー・ナッパーとマーガレット・リトル)ら、古楽の名手が多数。モントリオールの古楽の勢いを感じさせる。 | ||
バルカレス・リュート曲集〜 17世紀スコットランド写本より 淑女の組曲/王の組曲/フランス組曲/ 組曲「甘美なる帝国」/ 組曲「大地主のスコットランド人の旦那」/ 組曲「喜びへの別れ」 |
シルヴァン・ベルジュロン (リュート) | |
録音:2007年10月。 バルカレスの写本はスコットランドのリュート音楽の唯一の手掛かりとなる重要なもので、200ページを超える膨大な写本。18世紀直前のスコットランドの音楽の貴重な断片といえるだろう。シルヴァン・ベルジュロンはATAMAレーベルで数多くの録音に参加しているが、ソロはこれが初。 | ||
中世フランスの音楽(全15曲) ベルナール・ド・ベルヌヴィーユ、フィリップ・ヴィトリ、 ブロンデル・ネスル、ジャンノ・ド・レスキュレル/他の作品 |
ラ・ロータ | |
「端麗王」と称される、フランス国王フィリップ4世(1268-1314/在位; 1285-1314)時代の音楽を収録。ラ・ロータは、2002年結成のモントリオールを拠点に活動する古楽団体。ソプラノのサラ・バーンズ、リコーダーとハーディガーディのトビー・ミラー、フィドルのエミリー・ブリュレ、リュートとハープのエステバン・ラ・ロッタというメンバー。2006年に、北米中世・ルネサンス音楽コンペティションで優勝している。 | ||
ショパン:ピアノ作品集 「24前奏曲」Op.28/ポロネーズ Op.26-1/ 「4つマズルカ」Op.33/ ノクターン[Op.9-2/Op.15-3] |
ジャン・フランソワ・ ラトゥール(P) | |
曲目「」内代理店原文ママ。カナダ出身の若手ピアニスト、ジャン・フランソワ・ラトゥールのデビューアルバム。レオン・フライシャーに師事、輝かしいテクニックと強い個性を持つピアニストで将来性を十分に感じさせる演奏。 | ||
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 (弦楽四重奏曲版) |
フランツ・ヨーゼフSQ | |
録音:2006年12月、2007年5月、ケベック。ピリオド楽器使用。 ドン・ジョヴァンニは1787年プラハで初演、翌年ウィーンで上演、たちまち話題を呼んだ。当時、人気のオペラ作品は手軽に楽しむため編曲がもてはやされ、数多くの楽譜が出版されていた。 このアルバムでは、1798年ボンのニコラウス・ジムロック社から出版された楽譜を使用している。楽譜はパリの国立図書館で所蔵されていたもの。ほぼ全曲収録され(レチタティーヴォを除く)、モーツァルトの才能の特徴をとらえた、歌と楽器の相互関係を完全に伝えている。「歌のないオペラ」という作品ではなく、話の筋の微妙な感情を音楽で巧みに表現している。オペラ好きはもちろん、苦手意識のある人も大いに楽しむことのできる。 フランツ・ヨーゼフ弦楽四重奏団はピリオド楽器を使用したカルテット。モントリオール古楽界の中心的存在の4人によって2002年に結成された。 | ||
ジャン・ティトルーズ(1563-1633): 教会讃歌集(12の単旋聖歌に基づく) |
イヴ・G. プレフォンテーヌ(Org) レ・シャトレ・ドゥ・ロワ | |
録音:2008年5月28日-30日、6月24日、サン=マルタン教会、サール、フランス。使用オルガン:ジュリアン・トリボー、1699年製作。フランスにおけるオルガン音楽の父と言われるジャン・ティトルーズは即興演奏に優れ、ルアン大聖堂のオルガニストに就任。またバッハ同様オルガン建造に優れており、ルーアンをはじめ各地で設置、修復に携わった。作品は厳格なポリフォニー様式によっており、典礼音楽としての性格が強く表れている。 | ||
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 | デイヴィッド・ジャルベール(P) | |
録音:2011年6月、ケベック、カナダ/発売:2012年。古典から現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、北米を中心に高い注目を集めリサイタルや室内楽演奏会で幅広く活躍、ATMAより多くの注目盤をリリースしてきたカナダの俊英ピアニスト、ジャルベールによるゴルトベルク変奏曲。バロック期のレパートリーを録音したのは本CDが初めて。グレン・グールドを敬愛し、今回の収録について『これまでで最も大きな挑戦だ』と語るジャルベールの演奏は、かの巨匠をも想起させる繊細かつ情感あふれた物。J.S.バッハがシンプルな響きの中に織り込んだ奥深い音楽世界を色鮮やかに表現している。 | ||
ジョン・アダムズ(1947-):中国の門/フリギアの門 フィリップ・グラス(1937-): ピアノ独奏のためのオルフェ組曲 |
デイヴィッド・ジャルベール(P) | |
録音:2009年5月。アメリカ現代音楽の牽引者2人のピアノ・ソロ作品。ミニマル・ミュージックの作曲家ジョン・アダムズは、この「中国の門」と「フリギアの門」を作曲した時は太平洋に面した北カリフォルニアに住んでおり、変調する波と水の自然な動きに影響を受けている。ジョン・アダムズはこの作品でポスト・ミニマルの様式へと変化している。フィリップ・グラスの「オルフェ組曲」はジャン・コクトーの映画「オルフェ」(1950)に影響され作曲された室内オペラ(1991)に基づいている。 | ||
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガOp.87 | デイヴィッド・ジャルベール(P) | |
録音:2007年8月-9月。 カナダ人ピアニスト、ジャルベールの ATMA レーベル・ソロ・デビュー盤。代理店曰く「バッハの平均律に倣って作曲されたこの大作を鋭敏さが際立つ見事な解釈で聴かせてくれています。」とのこと。 | ||
ショパン:エチュード、ソナタ、即興曲 12の練習曲集 Op.10 (*) /12の練習曲集 Op 25 (*) / ピアノ・ソナタ[第2番 Op.35/第3番 Op.58]/ 即興曲 全曲[第1番−第4番「幻想即興曲」] |
ジャニーナ・ フィアルコフスカ(P) | |
録音:1997年8月5日-6日(*)、1999年6月(無印)。同じくカナダの Opening Day というレーベルから出ていた2枚のアルバム(当店未案内/廃盤)の移行再発売。 大ピアニスト、ルービンシュタインが「生まれながらのショパン弾き」と称したジャニーナ・フィアルコフスカ。ショパン・イヤーに相応しい2枚組のアルバムがリリースされる。フィアルコフスカが紡ぎだす大人のショパンを聴かせてくれる。 | ||
Forestare ココシ:シャーマン デジャルダン:家は開いている/ヤンキーたち グジェオン:夏の夜の小音楽 マルク:スリシール ライヒ:エレクトリック・カウンターポイント ゴティエ:エクー ブルワー:空、空気、そして微笑みについて |
リシャール・ デジャルダン(歌) フォレステア (ギター・アンサンブル) | |
フォレステアは、2002年に結成されたギター・アンサンブル。名前の由来は、ギターが木で出来ていることから、forest とギタール guitare をかけたのだろう。演奏している曲は、いずれもここ20年ほどの作品。 | ||
ナイジェル・ノースも参加 チャールズ・ダニエルズのリュート歌曲集 Vol.1 トマス・キャンピオン(1567-1620): 淑女たちには用はない トマス・モーリー(1557-1602): 色塗られた物語/ティルジスとミラ/ 私の愛で私の人生は巣作られる/ 私は恋人が泣くのを見た/ 恋に落ちた若者とその彼女/ 悲しみよ来たれ/愛の翼は私の希望 ウィリアム・コーカイン(1610-1612頃活躍): 美は温浴する アルフォンソ・イル・フェラボスコ(1578-1628): 隠者のように貧しく/おいで、僕のセリア トマス・フォード(1580-1648): 行け情熱よ、残酷な美女へ/他 |
チャールズ・ダニエルズ(T) ナイジェル・ノース(Lute) | |
英国のテノール、チャールズ・ダニエルズと、リュート界の大御所、ナイジェル・ロジャース(代理店記載ママ)による英国ルネサンス音楽。あえてダウランドを外している。 | ||
サマー・ミュージック マテュー・ルシエ(1973-):熱帯 デニス・プラント(1972-):ピエドラ・リブレ組曲 〔エル・トゥルコ(タンゴ)/ラ・カシータ(ミロンガ・レント)/ トレス・マリアス(ワルツ)/ラ・マンチャ(ミロンガ)/エスコンディーダ(タンゴ)〕 サミュエル・バーバー(1910-1981):夏の音楽Op.31 ヴィラ=ロヴォス(1887-1959):ショーロ形式の五重奏曲 パキート・デリヴェラ(1948):アイレス・トロピカレス |
ペンタドル [ダニエル・ブールジェ(Fl) マルタン・カルペヌティエール(Cl) ノーマルド・フォーゲット(Ob) マテュー・ルシエ(Fg)] | |
録音:2009年4月。演奏家名、作曲家名と曲目は怪しい箇所もあるが、代理店記載ママ。夏をテーマにした音楽を集めたアルバム。マテュー・ルシエの「熱帯」はキューバの舞踏ハバネラを模した作品。バーバーの「夏の音楽」は1955-1956に作曲され、ちょうど彼の初オペラ作品「ヴァネッサ」を書き上げた時期。ノクターン調の形式でバルトークはもちろんラヴェルの影響も『感じらます』(代理店記載ママ)。ヴィラ=ロヴォスの「ショーロ形式の五重奏曲」。即興性と意外性という『ヴィラ=ロヴォス』(代理店記載ママ)の音楽の面白さが詰まった、爽快な作品。 | ||
シューベルト/ノルマン・フォーゲット編: 冬の旅(室内楽版) |
クリストフ・ プレガルディエン(T) ジョゼフ・ペトリック (アコーディオン) ペンタドル(管楽五重奏) | |
録音:2007年10月、ケベック。 プレガルディエン3度目となる「冬の旅」の録音は室内楽版。この室内楽版は伴奏形態がユニークで管楽五重奏(Fl、Cl、Ob、Hrn、Fg)とアコーディオンという6人編成。主にアコーディオンが伴奏を引っ張り、原曲のピアノ伴奏に近いかたちで編曲。途中アンサンブルのメンバーのハミングで伴奏をするなど温かみのあるほっこりとした味わい深い演奏。また原作ミュラーの詩の順番通りに収録されている点も特徴的。プレガルディエンはオリジナル版の音楽風景から豊かな色彩を引き出し、表現を極限まで抑えた美しい歌唱に陶然と酔いしれる。 | ||
木管五重奏版「コジ」 モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」 (抜粋;木管五重奏版) |
ペンタエドル [ダニエル・ブルジェ(Fl) マルタン・ カルペンティエ(Cl) ノルマン・ フォルジェ(Ob) ルイ=フィリップ・ マルソレ(Hr) マティウ・リュシエ(Fg)] | |
モーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」を、管楽五重奏で演奏したもの(編曲者についてはレーベルのサイトにも記載が無い)。カナダの夏の名物であるクラシック音楽祭、ラノディエール国際フェスティヴァルで2006年に披露され、大変好評だったという。カナダの名手が揃った演奏だけに、オリジナルとはまた違った魅力を発揮している。 | ||
ガブリエル・デュポン(1878-1914):ピアノ作品集 病めるとき〔エピグラフ/夕暮れが部屋に/庭の太陽/雨の歌/日曜日の午後/医者/花を手に女友達がやって来た/ 風の歌/炉辺にて/女の色気/死神がうろついている/庭で遊ぶ子供たち/白夜〜幻覚/静けさ]/ 砂丘の家〔澄み切った朝の砂丘/水面の帆/思い出の家/我が兄弟の風と姉妹の雨/幸せの憂鬱/ 陽光は波間に戯れる/松の木の夕暮れ/海の音、夜/星の煌めき/波のうねり] ステファヌ・ルムラン(P) | ||
録音:2007年12月。ピアニストのルムランが取り組んでいるテオドール・デュボワなどフランスの知られざる作曲家の作品を積極的に録音していくシリーズ「フランス音楽発見(ムジーク・フランス・デクヴェルト)1890-1939 」。今回はラヴェルと同時代に活躍したガブリエル・デュポンのピアノ曲集。オルガニストであった父から学んだ後、パリ音楽院でジェダルジュ、マスネ、ヴィドールに師事したデュポンは、ミラノの出版社ソンツォーニョ社のコンクールでオペラ「ガブレラ」が第1位となり成功を収めた。しかし結核を発症し36歳の若さで夭折している。 25歳の時の作品「病めるとき」は全14曲からなる曲集。デュポンの死に対する脅迫観念が反映された作品で、それぞれの標題に沿った巧みな描写が色彩豊かに浮かびあがる。31歳で完成した「砂丘の家」はフランス近代の透明感漂う全10曲からなる作品。南欧の薫り立つ作品を作曲したセヴラックを都会的かつ洗練させたような作風が、フランス近代好きには堪らない美しさと魅力を持っている。 | ||
ジョルジュ・ミゴ(1891-1976): 三重奏曲(1935)/フルート、ヴァイオリンとピアノのための舞曲集(1929) トリオ・オシュラガ[アンヌ・ロベール(Vn) ポール・マーレイン(Vc) シュテファヌ・ルムラン(P)] ロベルト・クラム(Fl) | ||
録音:2007年3月12日-14日。 近代フランスの作曲家ジョルジュ・ミゴ。現在はほとんど演奏されることのない作曲家だが、彫刻家、画家でもあったミゴは多彩な才能をもった芸術家であった。またパリ音楽院でヴィドールやダンディに学び、フランス「6人組」に反発し自ら「一人組」を名乗るなど少々変わり者。ミゴの音楽はフォーレの影響を受けた時期もあったが、後半は中世多声様式、全音音階、教会音楽に傾倒していき、抽象性や神秘性が強調された音楽。ここに収められている作品も、淡々とした旋律が美しく流れていく典雅で神秘的なトリオ作品。 | ||
ジョセフ・ギィ・ロパルツ(1864-1955): ピアノ三重奏曲 イ短調 ルネ=エマニュエル・バトン(1879-1940): ピアノ三重奏曲 Op.31 |
オシュラガ三重奏団 [ステファヌ・ルムラン(P) アンヌ・ロバート(Vn) ポール・マルレン(Vc)] | |
二人の知られざる近代フランスの作曲家のピアノ三重奏曲を収録。は、ロパルツ近年再評価の著しいノルマンディの作曲家。一方、ルネ=バトンの通称でも知られるバトンは、ディアギレフのロシア・バレエ団でも活躍した指揮者で、数々の近代フランス音楽の初演を指揮したことで知られている。 | ||
ヘンデル:ハープ作品全集 オラトリオ「エステル」〜愉快な音とともに主を賞賛せよ(*)/ オラトリオ「サウル」〜シンフォニア/ハープ協奏曲 変ロ長調/ オラトリオ「エステル」〜愉快な音楽に汝の竪琴をあわせよ(*)/ 歌劇「ジュリアス・シーザー」〜シンフォニア&汝のやさしい瞳を崇む(*)/ 歌劇「リナルド」〜わたしを泣かせて下さい(スティーヴン・スタッブズ編)/ オルガン協奏曲第5番 ヘ長調 Op.4(ハープ編)/ オラトリオ「アレクサンダー・バルス」〜聴け、聴け、彼は黄金の竪琴を鳴らす(*) マキシネ・エイランダー(バロックHp) イングリット・マシューズ(Vn) シンディア・シーデン(S;*) スティーヴン・スタッブズ(リュート)指揮シアトル・バロックo. | ||
録音:2008年10月20日、21日、バスティア大学内教会(シアトル)。 ヘンデルがハープのために作曲した作品を1枚のCDに完全収録。ヘンデルは器楽曲、オペラ、オラトリオ、協奏曲など様々な楽曲にハープを使用している。可憐なハープの音色とメランコリックな旋律が魅力的なハープ協奏曲のほか、シアトル・バロックo.の音楽監督スティーヴン・スタッブズは編曲した「わたしを泣かせて頂きたい」など柔らかく高雅なバロック・ハープの音色を存分に堪能できる1枚。 演奏は、シアトル出身のハープ奏者マキシネ・エイランダー。ヨーロッパ、北アメリカを中心にバロック・ハープ奏者のスペシャリストとして活躍している。また幅広いレパートリーと並はずれた歌唱で世界中から称賛されているコロラトゥーラ・ソプラノ、シンディア・シーデンの表現豊かな歌唱にも注目。シアトル・バロックo.はヴァイオリンのイングリット・マシューとチェンバロ奏者バイロン・シェンクマンの2人によって結成されたアメリカ屈指のバロックo.。 | ||
サン=サーンス:交響曲第3番「オルガンつき」 ギルマン:「頭を上げよ」による行進曲 ヴィエルヌ:「ウェストミンスターの鐘」 ヴィドール:オルガン交響曲第6番 Op.42-2〜アレグロ |
フィリップ・ベランジェ(Org) ヤニク・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. | |
以前、SACD盤 (SACD2-2331) で発売されていた録音だが、前出盤は廃盤となっている。 驚異的な演奏で聴くものを惹きつける若手指揮者、ネゼ=セガンによるサン=サーンス「オルガンつき」とフランス近現代を代表する作曲家兼オルガン弾きのギルマン、ヴィエルヌ、ヴィドールの3人の作品が収録された重厚な内容。オルガンのフィリップ・ベランジェはモントリオールの聖ジョセフ礼拝堂の専属オルガニスト。 ヤニク・ネゼ=セガン:モントリオール生まれの若手指揮者のヤニク・ネゼ=セガンは、カルロ・マリア・ジュリーニに指揮を学び、これまで世界各地のオーケストラで客演している。2000年にはグラン・モントリオール・メトロポリタン管弦楽団の芸術監督に就任、また2008年にはロッテルダム・フィルの音楽監督に就任予定の今後大注目の指揮者。 | ||
孔雀の庭〜2台のハープのための作品集 レスピーギ/S.チャロウプカ編曲:リュートのための古風な舞曲とアリア(3つの組曲より) ベルナール・アンドレ(1941-):孔雀の庭 / ジョン・トーマス(1826-1913):グランド・デュエット アンドルー・クリーガン(1971-):ゴーウィング・ウェスト / キャロライン・リゾット(1969-):ラーガ エリック・クラプトン(1945-)/ケヴィン・フォックス編曲:サイン ジェニファー・シュウォーツ、ロリ・ジェメル(Hp) | ||
録音:2007年12月19日-21日。ジェニファー・シュウォーツはモントリオールso.の、ロリ・ジェメルもキッチェナー・ウォータールーso.の、それぞれ首席ハープ奏者。2人は1999年に共にアンサンブルを組みコンサート活動を行っている。 | ||
シューベルト:歌曲集「冬の旅」D.911 | ヤン・コボウ(T) クリストフ・ハンマー(Fp;*) | |
使用楽器:ヨーゼフ・ブロトマン(ウィーン)、1810年頃製作(*)。ベルリン出身のテノール、ヤン・コボウによるシューベルト三大歌曲集シリーズ「冬の旅」。ヤン・コボウはバッハ・コレギウム・ジャパンとも度々共演しバロック歌手としてキャリアを築いている。情感豊かに美しく澄んだ歌声で聴かせるヤン・コボウの実力は実証済みだが、このシューベルト・シリーズは伴奏がフォルテピアノというのも特徴の一つ。「美しき水車小屋の娘(ACD2-2315)」と「白鳥の歌(ACD2-2339)」では、現代を代表するフォルテピアノ奏者として活躍中のベザイデンホウトがフォルテピアノを担当していたが、今回は歌曲伴奏者として豊富な経験をもつクリストフ・ハンマー。使用している楽器は200年前のヨーゼフ・ブロトマンの貴重なハンマーフリューゲルをハンブルクで慎重に復元した物。この楽器は素晴らしい音色を持っているが、鮮明でクリアな音が特徴で、ヤン・コボウはほの暗い「冬の旅」の雰囲気には合わないと考え、420Herzの低いピッチに設定し録音した。録音では、恋に破れた若者の心情を切々と表現した歌唱とぴったりと合った精神の深い闇を描く憂いにみちたフォルテピアノの音色を聴かせてくれる。 | ||
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ集 〔第1番 ヘ短調 Op.80 /第2番 ニ長調 Op.94bis 〕/ヴァイオリンとピアノのための5つのメロディー Op.35 bis ジョナサン・クロウ(Vn) ポール・ステュアート(P) | ||
録音:2008年4月。エルガー、R.シュトラウスとラヴェルのヴァイオリン・ソナタ集(ACD2-2534)でデビューしたジョナサン・クロウのセカンド・アルバム。ソナタ第2番 ニ長調 Op.94bisは、フルート・ソナタ Op.94を改作した作品。この改作を勧めたのが大ヴァイオリニスト、ダヴィド・オイストラフであった。1944年の初演はもちろんオイストラフによって行われたが(ピアノはオボーリン)、作品はプロコフィエフ自身が大変尊敬していたシゲティに献呈されている。第1番は1946年に完成されたが、作品の構想自体はこの作品が第2番より先であったため、第1番とされた。こちらも2番同様オイストラフとオボーリンによって初演されている。そしてヴァイオリンとピアノのための5つのメロディーは、元々はソプラノ歌手ニーナ・コシェッツのために作曲された作品で、第2番と同じく作曲者自身によって編曲されている。3作品ともヴァイオリンの特性が発揮された技術的にも難易度の高い曲。ジョナサン・クロウの高度な演奏技術が映え、勢いのある力強い演奏を聴かせてくれる。ジョナサン・クロウは1977年カナダのプリンスジョージに生まれ。6歳からスズキ・メソードを開始、プリンスジョージの音楽学校で学ぶ。その後ケベックのマギル大学でイェホナタン・ベリック氏のもと研鑽を積む。19歳でモントリオールso. に入団、アソシエイト・コンサートマスターを経て、2002年から2006年まで最年少のコンサートマスターを務めていた。現在はマギル大学の助教授。 | ||
エルガー:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調Op.82 R.シュトラウス: ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調Op.18 ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ イ短調 |
ジョナサン・クロウ(Vn) ポール・ステュアート(P) | |
録音:2006年11月。 ジョナサン・クロウはカナダのヴァイオリン界の若き実力者。美しい旋律の古典的形式のエルガーのソナタ、R.シュトラウスが若き日に作曲したソナタ、ヴァイオリン・ソナタの傑作の一つラヴェルを選曲。磨きぬかれたテクニックと瑞々しい音楽性が光る。 クロウは1977年カナダのプリンスジョージに生まれ。6歳からスズキ・メソードを開始、プリンスジョージの音楽学校で学ぶ。その後ケベックのマギル大学でイェホナタン・ベリック氏のもと研鑽を積む。19歳でモントリオールso.に入団、アソシエイト・コンサートマスターを経て、2002年から2006年まで最年少のコンサートマスターを務めていた。現在はマギル大学の助教授。 | ||
A.スカルラッティ(1660-1725):聖母マリアの夕べの祈り 〔主が私の主に言った(109詩篇)/ほめたたえよ、神のしもべたちよ(112詩篇)/われ、喜びに満てり(121詩篇)/ 主が建てたもうのでなければ(126詩篇)/エルサレムよ、主をほめたたえよ(147詩篇)/めでたし海の星/マニフィカト〕 ハリー・ヴァン・デル・カンプ指揮オランダ室内cho. ロベルト・フェルナンデス・デ・ラリノア(Vn) メノ・ファン・デルフト(Org) | ||
録音:2007年6月6日-8日、聖アウグスティヌス教会、アムステルダム。世界初録音。A.スカルラッティ生誕350周年記念リリース。 A.スカルラッティはイタリア・ナポリの大家として知られているが録音は多くなく、カンタータ、オラトリオやモテットなどの宗教曲、器楽曲などごく一部。「聖母マリアの夕べの祈り」といえばモンテヴェルディの傑作があるが、A.スカルラッティはまとまった形では残しておらず、ヨーロッパ各地の図書館に分散していた楽譜を収集し録音された。そのため正確な作曲年月日はわからないが、だいたい彼が43歳から60歳の間に書かれたと考えられている。5つの詩篇はそれぞれ定旋律に基づいて構成され、静謐な美しさと彼独特の旋律に満ちた素晴らしい作品になっている。 | ||
モーツァルト:室内楽版ピアノ協奏曲集 Vol.2 ピアノ協奏曲(室内楽版)〔第13番 ハ長調 K.415 /第14番 変ホ長調 K.449 〕/ きらきら星変奏曲 K.265/セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K.525 ジャニーナ・フィアルコフスカ(P) カナダ・チェンバー・プレイヤーズ | ||
録音:2011年2月、サウスミンスター・ユナイテッド教会、オタワ。第11番と12番 (ACD2-2518) に続くフィアルコフスカ&弦楽五重奏団(2Vn、Va、Vc、Cb)との共演による室内楽版モーツァルト・ピアノ協奏曲の第2弾。フィアルコフスカの玉を転がすような美音が冴える。彼女の独奏による「きらきら星変奏曲」も絶品。 | ||
SACD2-2531(室内楽版ピアノ協奏曲集 Vol.1/SACD/廃盤)→ACD2-2518でCD再発。 | ||
A.スカルラッティ:鍵盤作品集 Vol.2 トッカータ〔ニ長調/イ短調/ハ長調/ハ長調/イ長調/ニ短調/ニ長調/ト長調/イ短調/ニ短調/イ長調/ト長調〕 トッカータ・アペルタ イ短調/オブリガートによるパルティータ変奏曲 ハ長調/パルティータ変奏 ハ長調 アレクサンダー・ワイマン(Org) | ||
録音:2007年4月25日-27日、モントリオール、カナダ。『一部は、図書館のコレクショ
ンとして眠っており、これまで録音されてきませんでした』とのこと。 アレクサンダー・ワイマンはカナダを中心に活動する鍵盤奏者、指揮者。第1集(ACD2-2321)に続き、偉大なイタリアの作曲家A.スカルラッティ生誕350周年を記念して、彼の鍵盤作品をすべて録音するというプロジェクトを進行中。 | ||
マレ:「セメレ」〜序曲と舞曲集 | ヴィーラント・クイケン指揮 モントリオール・バロック | |
映画「めぐり逢う朝」で知られるフランスのヴィオールの名手で作曲家、マラン・マレ(1656-1728)、映画のおかげでヴィオール曲はかなり知られたが、彼はリュリのオペラ上演にも深い関わりがあり、また自身オペラの作曲もしていることは、あまり知られていない。この「セメレ」は近年再発見されたもので、その中から序曲と舞曲を集めている。大御所ヴィーラント・クイケンとモントリオール・バロックの演奏は、知られざるマレの姿を見事に浮き出している。SACDでの発売と言うのも嬉しい限り。 | ||
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19 / ヴォカリーズ Op.34 No.14 ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 Op.65 |
ドゥニーズ・ジョキチ(Vc) ダヴィド・ジャルベール(P) | |
ブリテンの無伴奏(ACD2-2524)でデビューしたカナダの新星チェロ奏者ドゥニーズ・ジョキチ。ラフマニノフのチェロ・ソナタはロマンティックで絢爛豪華な世界を感性のおもむくままに描き出す秀逸な演奏。一方ショパンは、チェロの深みのある音を生かした内省的な作品を、内に秘めた情熱が渦巻く独白のような演奏で聴かせる。 | ||
ブリテン:無伴奏チェロ組曲[第1番/第2番/第3番] | デニス・ジョキッチ(Vc) | |
録音:2008年2月17日-19日。 カナダのチェロ奏者デニス・ジョキッチは1997年国際ヨハンセンコンクール、1998年アーヴィング・M.クライン国際弦楽コンクールで優勝。カナダの人気アート系番組「BRAVO!」で彼女のリサイタル・ツアーを追った特集番組が放送、また「マクレーン」、「エル」といった雑誌でも今カナダで最もパワフルな女性として選出されるなど、急成長中の女流チェリスト。 ブリテンが巨匠ロストロポーヴィチのために作曲した無伴奏組曲3曲を収録。ジョキッチは豊かな音、抜群の感性で難曲に挑んでいる。 | ||
ラ・ヴェイエ・ドゥ・ノエル〜アカディアのクリスマス La Veillée / "Noël Lorrain / Noël Populaire" / O Dieu l'étrange chose / Noël de Cluny / Noël Dijonnais / Les Trois Mages / Noël Auxois / Plus on est de fous, plus on rit / Up and down the shouthern shore / Noël de Paris / Cantique de Noël / Joseph cherchant un logis / Les Cloches / "Sir Symon the King / La Chandeleur" / Escaouette / Plus on est de fous, plus on rit スージー・ルブラン(S) デイヴィッド・グリーンバーグ(Vn) アレクサンダー・ ワインマン(Cemb) ジャック・ゴートロー(G) ニック・ハレー(Perc) ダニー・パーカー(ベース) ステーヴ・ノルマンディン(アコーディオン) | ||
録音:2014年1月、メムラムコック、カナダ。カナダを代表するソプラノ歌手スージー・ルブランが歌うクリスマス・ソング集。このアルバムのきっかけは、2004年に行われたクリスマス・コンサートだった。スージー・ルブランの従兄弟にあたるピウス・ルブランは、カナダのニューブランズウィック州メムラムコックのセント・ジョセフ大学で学んだ。この大学は1966年に閉鎖され、現在は北米のフランス系住民アカディアンにまつわる歴史的な文献などを集めた資料館として使用されている。大学は1864年の設立から閉鎖までフランスから持ち込まれた歌を収集していた。主に1890年代に刊行された「踊りと歌」という歌曲集から集められている。この歌をアカディアの人々は大切に歌い継いできており、スージー・ルブラン自身もアカディアのルーツを持ち、この度クリスマス・ソング集として録音された。 | ||
A.スカルラッティ:リコーダー作品集 リコーダーと2つのヴァイオリン 通奏低音のためのソナタ第9番 イ短調 同第12番 ハ短調/同第21番 イ短調 同第23番 ハ長調/同第24番 ト短調 リコーダーと通奏低音のためのシンフォニア ト長調 3つのリコーダーと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 リコーダー、2つのヴァイオリンと 通奏低音のための協奏曲 ヘ長調 |
フランシス・コルプロン指揮 レ・ボレアデ | |
ナポリの大御所、アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725)、その亡くなる1725年に作曲されたリコーダーのための作品を集めている。これらの作品は、ドイツの高名なフルート奏者、ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ(1697-1773)がナポリを訪問した折に作曲されたもの。フランシス・コルプロンとレ・ボレアデが、スカルラッティの手稿を基に万全の演奏をみせている。 | ||
ソナタ&組曲〜ヴィオラ作品集 ピエール・ド・ブレヴィル(1861-1949):ヴィオラとピアノのためのソナタ(*) シャルル・ケクラン(1867-1950):ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.53 シャルル・トゥルヌミール(1870-1939):3つの組曲 Op.11 (*) スティーヴン・ダン(Va) ジェイムズ・パーカー(P) | ||
録音:2011年5月。(*)は世界初録音。使用チェロ:ガリアーノ、1780年製作。ドビュッシーやラヴェルらと同時代で、フランス近代音楽史に埋もれがちな作曲家3人のヴィオラ作品集。3人の中でも最も演奏される機会の少ない作曲家ブレヴィルは、外交官としてのキャリアが用意されていたが音楽への情熱が抑えられず、その道の勉強を断念し19歳の時にパリ音楽院に入りテオドール・デュボワに学んだ。しかしセザール・フランクの作曲コースから外され、20歳からの3年間ヨーロッパ各地を旅して、ワーグナー、リスト、ブルックナー、グリーグらと面会、彼の音楽人生に影響を与える。その後の経歴は37歳(1898-1902)の頃にはスコラ・カントルム音楽院で対位法を教え、53歳(1914-1918)でパリ音楽院の室内楽作曲コースで教鞭をとり、ヴァンサン・ダンディによって設立されたセザール・フランク音楽院の創立者の一人として名を連ねている。またフランクの未完のオペラ「ジゼル」の補筆にも携わっている。そして評論家としてフランクの伝記を出版し音楽界で多方面に活躍した。作曲家としてはオペラ、バレエ、105の歌曲、合唱、5つのピアノ・ソナタ、そして様々な楽器のためのソナタを残している。ここに収録されているヴィオラ・ソナタは、ロマン的な響きが美しくヴィオラの美質を存分に表現している。ケクランのヴィオラ・ソナタは4楽章形式で3つの中で最も規模の大きな作品。神秘的な響きでケクラン独特の瞑想的な雰囲気が感じられる曲。またトゥルヌミールはフランクとメシアンに教えを受け、師匠フランクと同様ドイツ・ロマン派の影響を受けつつ、フランスの響きを湛えた作風。この3つの組曲は、彼が27歳の時の作品。生き生きとした躍動感溢れるメロディーが印象的。演奏はバンクーバー出身のスティーヴン・ダン。 | ||
モーツァルト:室内楽版ピアノ協奏曲集 Vol.1 ピアノ協奏曲(室内楽版)〔第11番 ヘ長調 K.413 /第12番 イ長調 K.414 〕/ 弦楽四重奏曲第4番ハ長調K.157 (*) ジャニーナ・フィアルコフスカ(P;*以外) カナダ・チェンバー・プレイヤーズ | ||
録音:2007年3月14日-15日、トロント芸術センター、カナダ。旧品番:SACD2-2531 (HYBRID_SACD/廃盤) / Vol.2:第13番&第14番/他 (ACD2-2532) 。
モーツァルトのピアノ協奏曲2曲を、ピアノと弦楽五重奏で演奏したもの。当然、通常のオーケストラ伴奏よりもより親密な音楽になっている。ジャニーナ・フィアルコフスカは、1951年モントリオール生まれのピアニスト。1974年に、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで3位に入賞、以来30年以上に渡って国際的に活躍しているベテラン。 # SACD盤の代理店アナウンスでは「ピアノ協奏曲第13番」も含まれている事になっていましたが、実際にはSACD盤も含め上記のとおり「弦楽四重奏曲第4番」の収録で、第13番の協奏曲は第2集に収録されています。 | ||
After You, Mr. Gershwin! ベーラ・コヴァーチ:アフターユー、ミスターガーシュウィン!(2004) パキート・ドリヴェラ:ケイブ・コッド・ファイルズ(2009) ダニール・メルキュール:プール・モナミ・レオン(2011) ジョセフ・ホロヴィッツ:クラリネットとピアノのためのソナチネ ロバート・ムチンスキ:タイム・ピースOp.43 (1983) マイク・モウアー:クラリネットとピアノのためのソナタ アンドレ・モワザン(Cl) ジャン・ソルニエ(P) | ||
録音:2011年9月、フランソワ=ベルニエ・ホール、ケベック、カナダ。アンドレ・モワザン&ジャン・ソルニエ、カナダを代表する2人の名手によるクラリネットとピアノのための小品集。今回のアルバムをリリースするに当たり、「スィングの王様」と呼ばれ、20世紀を風靡した伝説のクラリネット奏者ベニー・グッドマンを意識したというモワザン。生前、ジャズ界だけでなくクラシック界にも広く活躍したグッドマンに倣い、2つのジャンルの垣根を越え、どちらの魅力も併せ持った珠玉の現代作品が収録されている。コヴァーチの作品はタイトル通りガーシュウィンへのオマージュを込めた作品。おどけたグリッサンド奏法や軽やかな装飾あふれる愉快なメロディラインがガーシュウィンを想起させる。ドリヴェラの作品はグッドマン生誕100 周年を記念して作曲された物。随所にちりばめられた超絶技巧に圧倒されるだけでなく、切なくも美しい旋律に心揺さぶられる。ホロヴィッツやムチンスキの作品では、クラリネットだけでなくピアノの超絶技巧も聴き所。ジャズの即興セッションを思わせる、軽やかながらも力強いアンサンブルに聴き入る。超絶技巧の数々を涼しげに聴かせてくれるモワザンの演奏技術は流石の一言。多彩な音色、音質を生み出せるクラリネットの魅力をたっぷりと堪能できる希少なアルバムと言えるだろう。 | ||
ドイツロマン派の クラリネットとピアノのための作品集 ヨーゼフ・ガブリエル・ ラインベルガー(1839-1901): クラリネット・ソナタ Op.105a マリー・エリーザベト・フォン・ ザクセン=マイニンゲン(1853-1923): ロマンツェ シューマン:幻想的小品 Op.73/ロマンツェ集 Op.94 カール・ライネッケ(1824-1910): 幻想的小品集 Op.22 |
アンドレ・モワサン(Cl) ジャン・ソルニエ(P) | |
ATMAではおなじみのクラリネット奏者、アンドレ・モワサンによる、ドイツ・ロマン派のクラリネット曲集。しかも収録されている曲は、シューマン以外かなりマニアック。中でもマリー・エリーザベトは、その名の通りの貴族の娘で、父親はハンス・フォン・ビューローの後援者でもあった、ザクセン・マイニンゲン公ゲオルク2世。 | ||
ブルックナー:交響曲第9番(ノヴァーク版) |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. | |
録音:2007年9月。Stereo/Multichannel。1975年生まれ、期待のカナダ人指揮者ヤニック・ネゼ=セガンのブルックナー・シリーズ第2弾。 ヤニック・ネゼ=セガンは、D.ハーディング、V.ユロフスキらと同世代。2008年夏にはザルツブルク音楽祭デビュー、そして9月からはゲルギエフの後任としてロッテルダム・フィルの音楽監督、ロンドン・フィルの首席客演指揮者に就任。また12月にフィラデルフィア管、2009年2月にボストン響などアメリカ・デビューも決まり、まさに今世界中が注目する32歳(2008年現在)の若手指揮者。2008年6月には鮮烈な日本デビューも飾っている。他にも世界一流のオーケストラへ多数客演しており、今最も活躍が期待される若手指揮者の一人。 1981年設立の若いオケ、グラン・モントリオール・メトロポリタンo.の音楽監督を2000年から務め、レコーディングはいずれも高い評価を受けている。特に2006年から録音を続けているブルックナーは、スケールの大きさ、豊かに歌うその指揮ぶりに、世界中にその名を知らしめた。 ブル7は、グラン・モントリオール・メトロポリタン管との2006-07シーズン・コンサートで堂に入った名人芸的な解釈と大絶賛され、このオケにおけるの歴史的なコンサートとして人々の耳に記憶された。第8番も音楽ファンの度肝を抜く演奏。作曲家のエネルギーがどんどん表出。第9番は、たっぷりと構築される濃い内容と素晴らしい表現力、よどみなく流れる音楽でじっくりと聴かせる。 ネゼ=セガンの自信に裏付けされた解釈は、作為的な部分はなく実に自然。ブルックナーの音楽表現を有機的に紡ぐ秀演。またネゼ=セガンの録音へのこだわりも、表現の深さにつながっている。音色の明快さ、オーケストラを際立たせ、とてもセンスティヴな音響を作り上げ、それが音楽により深みを与えている。 | ||
ブルックナー: 交響曲第8番(ハース版)/ 交響曲第7番〜第2楽章(*) |
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. | |
録音:2009年6月。代理店のインフォでは特に記載がないが、(*)は既出全曲ライヴ盤(SACD2-2512; 2006年9月)と同一録音の模様。1975年生まれ、期待のカナダ人指揮者ヤニック・ネゼ=セガンのブルックナー・シリーズ第3弾。 | ||
SACD2-2512 (HYBRID_SACD) 1.2枚価格 |
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調(ノヴァーク版) | ヤニク・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. |
録音:2006年9月。期待のカナダ人指揮者ヤニック・ネゼ=セガンのブルックナー・シリーズ第1弾。 | ||
バッハ: カンタータ「泣き、嘆き、憂い、怯え」 BWV.12〜序曲/ コラール「われ汝に呼ばわる、 主イエス・キリストよ」 BWV.639/ トリオ・ソナタ ホ短調 BWV.528/ ソナタ ト短調 BWV.1020(偽作)/ サラバンドと変奏 ハ長調 BWV.990(偽作)/ カンタータ「わが片足すでに墓穴に入りぬ」 BWV.156〜序曲/ オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV.1055 (チェンバロ協奏曲からの復元)/ コラール「最愛のイエスよ、 われらここに集いて」 BWV.633/ 結婚カンタータ「いまぞ去れ、悲しみの影よ」 BWV.202〜ガヴォット |
ルイーズ・ペレリン(Ob) ドン・アンドレ・ ラベルジュ(Org) | |
バッハのオーボエ作品を、偽作も含めて収録。ルイーズ・ペレリンは、カナダ生まれで現在はスイス在住のオーボエ奏者で、非常に響きの美しい。ドン・アンドレ・ラベルジュは、サン=ブノワ=デュ=ラク(ケベック州)のベネディクト派修道院のオルガニスト。 | ||
ラッスス(1532-1594):聖ペテロの涙 |
クリストファー・ジャクソン指揮 モントリオール古楽スタジオ | |
録音:2010年5月、聖オーギュスタン教会、ケベック。ラッススは最晩年にイタリアの詩人タンシッロの21節からなる8行詩「聖ペテロの涙」に曲をつけ、この7声の宗教的連作マドリガーレを書き上げた。多彩な表現でラッススの簡潔さと卓越したバランス感覚が見事この作品に凝縮されている。モントリオール古楽スタジオの知的なアプローチで自然な響きを堪能できる1枚。 | ||
ヴァチカンの音楽 ジュゼッペ・オッターヴィオ・ピトーニ(1657-1743):モテット「主は言われた」 オルランド・ディ・ラッソ(V.1532-1594):モテット「主よ、いかに増大するや」 ヴィンチェンツォ・ウゴリーニ(1570-1638):祝福されし聖母のミサ ジョヴァンニ・デ・マック(V.1550-1614):モテット「アヴェ、諸天の女王よ」 オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672):3つのモテット 〔信心の秘跡/ほめたたえよ、しもべ達よ/主は誓い〕 フランチェスコ・ソリアーノ(1549-1621):献堂にあたり クリストファー・ジャクソン指揮モントリオール古楽スタジオ | ||
鍵盤奏者のクリストファー・ジャクソンによって1974年に創設された、ルネサンスとバロックの合唱作品をレパートリーとするモントリオール古楽スタジオ。このアルバムは、非常に多くの宗教曲を作曲し、当時ローマで最も尊敬されていたジュゼッペ・オッターヴィオ・ピトーニ。ルネサンス後期のフランドル楽派の重要な作曲家の一人オルランド・ディ・ラッソとジョヴァンニ・デ・マック。パレストリーナに大きな影響を受けたヴィンチェンツォ・ウゴリーニ、同じくパレストリーナの流派を継いだ重要な作曲家フランチェスコ・ソリアーノなどヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂で2世紀に渡って歌い継がれてきた記念碑的な作品が収録されている。 | ||
バチカンとローマの教会における多声合唱曲集 マレンツィオ、ビクトリア、パレストリーナ、 ジョルジ、ベネヴォリ、ウゴリーニの作品 |
クリストファー・ジャクソン指揮 モントリオール古楽スタジオ | |
モントリオールの音楽界を30年以上にわたり牽引してきたクリストファー・ジャクソンにより1974年に設立された団体、モントリオール古楽スタジオ(SMAM)は、ルネサンス、バロックはもちろん現代音楽演奏のスペシャリストとしても名が知れている。18人の歌手陣にチェロ、オルガン、テオルボを加えたアンサンブル。 | ||
エリザベス朝のアンセム オーランド・ギボンズ(1585-1625): おお、まことに忠実なるすべての心よ/ 見よ、言葉は現実となった/ファンタジー/ 栄光ある力強い神 ジョン・ウォード(1571-1638): 祈りは終わりのない鎖 トマス・トムキンズ(1572-1656):ファンタジー ジョン・ブル(1565-1628):星のアンセム ウィリアム・シムズ(?-1616頃活躍): 立て、わが魂よ トマス・トムキンズ: 神に歌え/ファンタジー/星々の上にわが救い主が |
クリストファー・ジャクソン指揮 モントリオール古楽スタジオ レ・ヴォア・ユメーヌ | |
カナダ古楽の柔らかい質感が魅力。 | ||
アントニオ・カルダーラ(1670-1736):オラトリオ「フランク王クロヴィスの改宗」
アリソン・マクハーディ(Ms) ナタリー・ポーラン、スージー・ルブラン(S) マシュー・ホワイト(CT) アレクサンダー・ワインマン指揮ル・ヌーヴェル・オペラ | ||
録音:2007年7月、モントリオール・バロック・フェスティヴァル。アントニオ・カルダーラはヴェネツィア生まれのイタリア・バロックの作曲家でヴィヴァルディとほぼ同時代の作曲家。後にウィーンに移りルスポリ大公の宮廷楽長に就任。オペラやオラトリオを多く作曲している。当曲は5世紀にフランドルを支配していたクロヴィス1世に関する作品。彼は領土を拡大し全フランクを統一、481年メロヴィング朝を開朝し、フランク王国の初代国王となった。496年王妃クロティルドの強い薦めで家臣4000名とともにカトリックに改宗、これを「クロヴィスの改宗」といい、このオラトリオの題材となっている。 | ||
謝肉祭と四旬節 ジョヴァンニ・ガストルディ、オラツィオ・ヴェッキ、ミヒャエル・プレトリウス、オルランド・ディ・ラッスス、 カスパル・オトマイアー、ザムエル・シャイト、ジャン・デストレ、ガブリエル・バタイユ、 クロード・ル・ジュヌ、サラモネ・ロッシ、アンドレア・ガブリエーリ、モンテヴェルディ、タルクイニオ・メルラ、 アンリ・ル・バイイ、トバイアス・ヒューム、マイケル・イースト、ジョン・ダウランド、オーランド・ギボンズ レ・ヴォワ・バロック、レ・ヴォワ・ユメーヌ | ||
録音:2008年1月24日-26日、サントーギュスタン教会。謝肉祭は、キリストの復活を記念するイースター前の四旬節(40日間)に入る前のお祭り。四旬節には、復活祭の喜びの備えのために肉食を絶つ習慣があり、その前のカーニバル(謝肉祭)に、沢山ごちそうを食べ、お祭り騒ぎをする祝祭。ここではカナダを代表する古楽団体レ・ヴォワ・バロックとレ・ヴォワ・ユメーヌが謝肉祭と四旬節に関連する作品を取り上げている。 | ||
雅歌 ラスッス(代理店記載ママ):モテット「わが庭に来たれ」 パレストリーナ:モテット「かの人の口で私に口づけせしめよ」 シュッツ:シンフォニア・サクラSWV263, SWV264 / マッツォッキ:ディアロゴ・デラ・カンティカ ヒーリー・ウィラン:モテット「愛しいひとよ、美しいひとよ、さあ立っておいで」/ モテット「私の目に映る彼女は鳩のごとく麗しい」 ウォルトン:モテット「汝の心に封印をするように」 トーマス・トムキンズ:ヴァース・アンセム「わが愛する人は語った」 シュッツ:カンツィオーネス・サクレ よりモテット〔エゴ・ドルミオ SWV63/汝はわが心を奪いぬSWV64〕 シャルパンティエ:小モテット「私の愛する者」H436 / マラン・マレ:パッサカリア シャルパンティエ:アンティエーヌ「美しく輝かしい」 / ダンスタブル:モテット「あなたは誰よりも美しい」 パーセル:ヴァース・アンセム「愛する人は語った」Z28 レ・ヴォア・バロック | ||
録音:2007年、ケベック。 | ||
CARTE POSTALE 〔葉書〕 ホセ・ビエイラ・ブランデオ(1911-2002):ミニアチュア / アレッサンドロ・アニュンツィアータ(1968-):メルテミ ホセ・エバンヘリスタ(1943-):スパニッシュ・ガーランド / ミゲル・デル・アギーラ(1957-):プレストII ディミトリ・ニコラウ(1946-2008):ズキーの踊り / パキート・デ・リべラ(1948-):ワパンゴ アイラト・イチュモウラトフ(1973-):弦楽四重奏曲第2番 アルカンSQ | ||
現代作曲家による弦楽四重奏曲を積極的に録音しているアルカン四重奏団。哀愁漂うホセ・エバンヘリスタの代表作、ロシアのイチュモウラトフ、ギリシャ音楽に影響を受けたイタリアの2人の作曲家ニコラウとアニュンツィアータ、アフロ・メキシカンの踊りをモチーフとしたデ・リべラの作品、そして1920年代のジャズを取り入れたデル・アギーラの作などを収録。 | ||
メンデルスゾーン: 弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80/ 弦楽四重奏のための4つの小品 Op.81〜2曲/ 弦楽五重奏曲第2番 変ロ長調 Op.87(*) |
アルカンSQ [ローラ・アンディラーニ、 ナタリー・カミュ(Vn) リュク・ベアシュマン(Va) デイヴィッド・エリス(Vc)] スティーヴ・ダン(Va;*) | |
メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲は、ここ数年、ちょっとしたブームと言ってよい状況で、盛んに取り上げられている。このCDには、メンデルスゾーン晩年の3つの作品を収録。弦楽四重奏曲第6番は、急死した姉ファニーへのレクイエムとして作曲されたもので、全編を覆う悲しみは感動的。 アルカン四重奏団[ QUATOR ALCAN ]はカナダのケベックを拠点に活動する団体で、1989年結成。ちなみにアルカンとは、彼らの支援者であるアルミニウム会社の名前とのことで、作曲家のアルカン[ Alkan ]とは綴りが異なる。 | ||
金曜日 アレクサンドル・ボロディン(1833-1887):スケルツォ アレクサンドル・コピロフ(1854-1911):ポルカ マクシミリアン・ドステン=ザッケン(18??-19??):子守歌 ニコライ・アルツィブーシェフ(1858-1937):セレナーデ ニコライ・ソコロフ(1859-1922): スケルツォ/マズルカ/カノン フェリクス・ブルーメンフェルト(1863-1931):サラバンド アナトーリ・リャードフ(1855-1914): マズルカ/サラバンド/フーガ アレクサンドル・グラズノフ(1865-1936): 前奏曲とフーガ/クーラント ヨゼフ・ヴィートルス(1863-1948):メヌエット ソコロフ/グラズノフ/リャードフ:ポルカ ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908):アレグロ |
アルカンSQ [ローラ・アンドリャーニ(Vn) ナタリー・カミュ(Vn) リュク・ボシュマン(Va) デイヴィッド・エリス(Vc)] | |
「金曜日」は、10人の作曲家による、弦楽四重奏のための小品集。19世紀末、サンクトベルブルグに、材木商で財を成し、自ら弦楽四重奏でヴィオラを弾くという大の音楽好きだった、ミトロファン・ベリャーエフという人物がいた。彼はリムスキー=コルサコフやグラズノフ、リャードフなど、多くの才能ある作曲家を支援し、彼らの集まりはベリャーエフ・サークルと呼ばれた。「金曜日」というのは、ベリャーエフの館で金曜日に室内演奏会が催されていたことによるもので、その多彩なメンバーからは、革命直前のロシアの裕福な音楽生活を垣間見るような気がする。 | ||
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 Vol.3 (完結編)〜後期弦楽四重奏曲集 〔第12番 変ホ長調 Op.127 /第14番 嬰ハ短調 Op.131 /第13番 変ロ長調 Op.130 /第15番 イ短調 Op.132 / 第16番 ヘ長調 Op.135 〕/大フーガ 変ロ長調 Op.133 アルカンSQ [ローラ・アンディラーニ、ナタリー・カミュ(Vn) リュック・ベアシュマン(Va) デイヴィッド・エリス(Vc)] | ||
録音:2007年-2011年、ケベック、カナダ/現地発売:2015年。カナダのアルカン四重奏団によるベートーヴェン弦楽四重奏曲集完結。アルカン四重奏団は2014年に結成25年の節目を迎え、音楽史上に燦然と輝くベートーヴェンの傑作を全曲リリース。2007年から2011年にかけて録音され初期作品を収録した第1弾(ACD2-2491)、中期作品を収録した第2弾(ACD2-2492)、当作と続けて発売された。深淵なるベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲。ベートーヴェンの魂に触れるような、凄みのある演奏。4人の集中力と高度なアンサンブル力が凝縮されている。 | ||
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 Vol.2 〔第7番 ヘ長調 Op.59 No.1「ラズモフスキー第1番」/第8番 ホ短調 Op.59 No.2「ラズモフスキー第2番」/ 第9番 ハ長調 Op.59 No.3「ラズモフスキー第3番」/ 第10番 変ホ長調 Op.74「ハープ」/第11番 ヘ短調 Op.95「セリオーソ」〕 アルカンSQ [ローラ・アンディラーニ、ナタリー・カミュ(Vn) リュック・ベアシュマン(Va) デイヴィッド・エリス(Vc)] | ||
録音:2008年-2011年、ケベック、カナダ/現地発売:2015年。カナダのアルカン四重奏団によるベートーヴェン弦楽四重奏曲全集第2弾。アルカン四重奏団は2014年に結成25年の節目を迎え、音楽史上に燦然と輝くベートーヴェンの傑作を全曲録音するに至った。録音は2007年から開始されすでに全曲録音されている。初期作品を収録した第1弾(ACD-22491)、そして今回の中期作品を収録した第2弾がリリースされる。中期の作品群はベートーヴェンの四重奏曲の中でも最も充実しており、立体的な構築美が存分に表現されている。 | ||
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 Vol.1 〜 初期弦楽四重奏曲集〔6つの弦楽四重奏曲集 Op.18 〕 〔第1番 ヘ長調 Op.18 No.1 /第2番 ト長調 Op.18 No.2 /第3番 ニ長調 Op.18 No.3 / 第4番 ハ短調 Op.18 No.4 /第5番 イ長調 Op.18 No.5 /第6番 変ロ長調 Op.18 No.6 〕 アルカンSQ [ローラ・アンディラーニ、ナタリー・カミュ(Vn) リュック・ベアシュマン(Va) デイヴィッド・エリス(Vc)] | ||
録音:2007年-2010年/現地発売:2014年。 ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集のリリース第1弾( Vol.2 と Vol.3 も2015年発売予定)。1989年にケベックで結成されたアルカン四重奏団は、2014年に結成25周年を迎えさらに円熟味を増している。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.5(完結編) 〔第14番 嬰ハ短調 Op.24「月光」/第2番 イ長調 Op.2 No.2 /第16番 ト長調 Op.31 No.1 / 第6番 ヘ長調 Op.10 No.2 /第18番 変ホ長調 Op.31 No.3 /第22番 ヘ長調 Op.54 /第28番 イ長調 Op.101 〕 クリスティアン・レオッタ(P) | ||
録音:2012年、グスタフ・マーラー音楽堂、ドッビアーコ、イタリア。今最も注目されるベートーヴェン弾きの一人、クリスティアン・レオッタによるベートーヴェン・ソナタ集。2002年に22歳という若さでベートーヴェンのソナタ全曲演奏会を成し遂げ、バレンボイム以来の快挙として一躍注目を集めた。2008年よりリリースされてきた彼のベートーヴェン・チクルスも、この第5弾をもって遂に完結する。2013年2月には待望の来日コンサートがあり、独自のベートーヴェン像を日本の聴衆に披露した。32曲のピアノ・ソナタの中でも表題付きソナタの人気作品である第14番「月光」が収録されている。研ぎ澄まされた音色で、ベートーヴェンの音楽の深淵なる世界を描いている。また後期の傑作群を作曲する前の過渡期にあたる重要な作品第28番。中期の力強さと後期の複雑な内面性をあわせ持った曲で、全体を通してベートーヴェンのピアノ・ソナタを深く研究したレオッタならではの、充実した演奏を聴かせてくれる。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.4 〔第26番 変ホ長調「告別」Op.81a /第5番 ハ短調 Op.10 /第15番 ニ長調「田園」Op.28 / 第1番 ヘ短調 Op.2 No.1 /第4番 変ホ長調 Op.7 /第27番 ホ短調 Op.90 〕 クリスティアン・レオッタ(P) | ||
録音:2011年5月、グスタフ・マーラー音楽堂、ドッビアーコ、イタリア。 クリスティアン・レオッタはイタリアのカターニア出身。彼は22歳という若さでベートーヴェン・ソナタ全32曲演奏会をモントリオールで行い、その後マドリッド、メキシコシティ、リオ・デ・ジャネイロ、バンクーバー、ヴェネツィア、ケベック各地をまわり、そして彼の故郷イタリアでも大成功を収めた。これはバレンボイム以来の快挙とされ世界的に注目を浴び、30歳を目前に2005年よりATMAレーベルで当全曲録音に取りかかるなど、類い稀な才能と音楽性を武器に精力的に活動を行っている。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.3 [第17番 Op.31-2「テンペスト」/第9番 Op.14-1/ 第13番 Op.27/第20番 Op.49-2/第25番 Op.79/第3番 Op.2-3/ 第10番 Op.14-2/第19番 Op.49-1/第31番 Op.110] |
クリスティアン・レオッタ(P) | |
録音:2009年。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.2 [第21番 ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」/ 第11番 変ロ長調Op.22/ 第29番 変ロ長調Op.106「ハンマークラヴィーア」/ 第30番 ホ長調Op.109] |
クリスティアン・レオッタ(P) | |
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.1 [第8番「悲愴」Op.13/第12番 Op.26/ 第23番「熱情」Op.57/第7番 Op.10-3/ 第24番「テレーゼ」Op.78/第32番 Op.111] |
クリスティアン・レオッタ(P) | |
ベートーヴェン: ディアベッリの主題による33の変奏曲 ハ長調 Op.120 |
クリスティアン・レオッタ(P) | |
録音:2014年7月、ケベック。イタリアのシチリア島カターニャに生まれたピアニスト、クリスティアン・レオッタは、京都府立民ホール「アルティ」でベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲連続演奏のプロジェクトを敢行中で、2015年12月に行われたコンサート4回、2016年4月-5月の5回とあわせて全9回が予定されている。 2007年-2012年に録音されたベートーヴェンのソナタ全集(2枚組X全5巻)は、確かなテクニックとしっかりとした構成力で往年のベートーヴェン弾きのような重厚さ。ソナタ全集の後に取り組んだのが晩年の大作「ディアベッリの主題による33の変奏曲」。高い集中力を発揮し、一音一音すべてが意味を持たせ、それぞれの変奏曲が有機的につがげ、ベートーヴェン晩年の静謐な音楽世界を表現している。 | ||
シャルル・トゥルヌミール(1870-1939):オルガン作品全集 Vol.4 交響的小品 Op.16 /神秘のオルガン Op.57 〜聖霊降臨節/神秘のオルガン Op.55 〜聖母マリアの無原罪の御宿り/ 小さな花 Op.66 より〔聖霊降臨節/聖母マリアの無原罪の御宿り〕/ 大いなるアントワーヌのための自由な形式の後奏曲 Op.68 ヴァンサン・ブシェール(Org) | ||
録音〔使用楽器〕:聖ジョセフ礼拝堂、モントリオール〔ベッケラート・オルガン〕。 カナダのオルガン奏者ヴァンサン・ブシェールがリリースしている、フランスのオルガン奏者兼作曲家のシャルル・トゥルヌミールの作品集。第1集(ACD22470)、第2集(ACD22471)、第3集(ACD22472)に続くトゥルヌミールのオルガン全集第4弾。シリーズを通して収録している「神秘のオルガン」は、トゥルヌミールの最高傑作で、51の聖務日課からなる全253曲の超大作。トゥルヌミールは神秘主義に傾倒しており、その信条は作品を通して強く表れている。またトゥルヌミールは即興演奏にも秀でており、オルガニストのヴァンサン・ブシェールは、トゥルヌミールの真髄を存分に披露している。今回録音に使われたのは、ドイツのハンブルクにあるベッケラート社のオルガンを置いてある、カナダ、モントリオールの聖ジョセフ礼拝堂。ブシェールは2015年から同教会の専属オルガンとなっている。年間200万人の礼拝者が訪れる北米三大巡礼地であるカトリックの礼拝堂。高さ97mの壮大な聖堂銅製のドームである聖堂は、ローマのバチカン市国にあるサン・ピエトロ寺院についで世界で2番目に大きい教会。教会中に鳴り響くトゥルヌミールの音響世界を堪能することが出来る。 | ||
トゥルヌミール(1870-1939):オルガン作品集 Vol.3 トリプル・コラールOp.41 (1910)/「神秘のオルガン」Op.57 より〔第26番「三位一体の祝日」/第57番〕/ 大いなるアントワーヌのための自由な形式の後奏曲 Op.68 より〔 Nos.8, 26, 44 〕 ヴァンサン・ブシェール(Org) | ||
録音:2008年10月、サン=ジャン=バティスト教会、ケベック、カナダ/発売:2012年。第1集:ACD2-2470、第2集:ACD2-2471。カナダのオルガン奏者ブシェールの演奏によるシリーズ。20世紀初頭のフランスで活躍したオルガニスト兼作曲者トゥルヌミールの作風には、彼が生前に傾倒していたという神秘主義の信条が垣間見える。「トリプル・コラール」は20分を超える大作で、トゥルヌミールの名を世に知らしめた代表作。また、シリーズを通して抜粋収録されている「神秘のオルガン」を今回も2曲収録。 | ||
シャルル・トゥルヌミール(1870-1939):オルガン作品集 Vol.2 「テ・デウム」による即興(デュリュフレ編曲)/神聖な大壁画第1番 Op.75/ ヴァリエ・プルセ(ハーモニウムのための40の小品) Op.21〜5つのノエル/ 大いなるアントワーヌのための自由な形式の前奏曲 Op.68/小さな花 Op.66/神秘のオルガンOp.55/ III ヴァンサン・ブシェール(Org) | ||
録音:2008年10月、聖ジャン・バティスト教会、ケベック。カナダのオルガン奏者ブシェールによるシリーズ第2集。トゥルヌミールは神秘主義に傾倒しており、その信条は作品を通して強く表れている。彼の最高傑作「神秘のオルガン」は教会暦に沿って作曲された連作であり、バッハの全オルガン作品の長さに等しい大作。 | ||
シャルル・トゥルヌミール:オルガン作品集 Vol.1 過越の祭りの犠牲者に基づくコラール即興/ レント(未刊)/想念組曲Op.74/ 音楽の小さな花束Op.66/ アンティエンヌ・ドゥ・マニフィカトのための後奏曲/ オルガン・ミスティーク第22番 |
ヴァンサン・ ブシェール(Org) | |
使用楽器:サン=アグネス=ジャルディエン教会の Casavant オルガン(ラシーヌ)。 20世紀フランスの作曲家、トゥルヌミールのオルガン作品集。ブシェールは、オルガニストとして活躍するかたわら、経済アナリストとしても手腕を発揮している異色の経歴を持つ。トゥルヌミールのオルガン作品全曲を録音していくという意欲的なプロジェクト。 | ||
フォーレ:夜想曲&舟歌 全曲 夜想曲〔第1番−第13番〕/舟歌〔第1番ー第13番〕 |
ステファヌ・ルムラン(P) | |
録音:2012年11月、2013年5月、ケベック。数曲おきに、夜想曲と舟歌を交互に配置した曲順。ATMAレーベルでフランスの知られざる作曲家を取り上げるシリーズ「フランス音楽発見(ムジーク・フランス・デクヴェルト)」で、フランス近代の作品を演奏し薫り高く色彩豊かに演奏しているカナダのピアニスト、ステファヌ・ルムラン。今回はフランス近代のエスプリを持つ典型的な作品フォーレのノクターンと舟歌の全曲を録音した。ノクターンは、19世紀初頭イギリスのジョン・フィールドが器楽小品として作曲はじめ、ショパンでその様式が確立された。その後数多くの作曲家がノクターンを書いてきたが、フォーレはその様式を発展させつつ継承した。フォーレが第1番を作曲したのが1875年頃、そして最後の13番を作曲したのが1921年亡くなる3年前であり、フォーレのすべての創作活動時期に渡っている。そして同時に収録されている舟歌もまた、フォーレが生涯にわたって作曲し続けたジャンル。舟歌はご存じのとおりヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの歌に由来するもので、6/8拍子や9/8拍子などのゆったりした複合拍子に乗せて、やわらかなアルペジオや高音域のトリル、そしてフォーレ独特の和声進行で、揺れ動く波の動きや水面を漕ぎゆくゴンドラの様子を見事に表現している。フォーレの作曲スタイルは大きく3つの時期にわかれており、本アルバムでは、生涯にわたって書かれたノクターンと舟歌を作曲順に収録し、ロマン派の影響を受けた優雅な作風の初期、フォーレ独特の洗練された和声が光る中期、そして余計な装飾を省いた禁欲的な後期とフォーレの作曲スタイルの変化を反映した内容となっている。ステファヌ・ルムランは、そういったフォーレの微妙な作風の変化をかぎとった機知に富んだ見事な演奏を聴かせる。 | ||
シベリウス:交響曲第1番 ホ短調 Op.39 | ヤニック・ネゼ=セガン指揮 モントリオール・メトロポリタンo. | |
録音:2018年10月、ケベック。2000年からモントリオール・メトロポリタンo. の芸術監督・首席指揮者を務め、高い人気を誇っているヤニック・ネゼ=セガンがシベリウスの交響曲を録音した。ニューヨークのメトロポリタン歌劇場やフィラデルフィア管、ロッテルダム・フィルなど世界の名だたるオケを指揮し活躍しているネゼ=セガンはモントリオール生まれ。地元のオーケストラということもありモントリオール・メトロポリタンo. とのつながりは大変深く、ブルックナーの交響曲全集(ACD2-2451)などこれまでにも高評価の音源をリリースしてきただけに、シベリウスも期待が高まる。演奏は期待に違わず大変素晴らしい物。夾雑物の無いしなやかで透明な響きがシベリウスにジャストフィット。そして迫力もあり、第1番ならではの雄大なスケール感も損なうことがない。シンコペーションが複雑に絡み合うスコアを細部まで完璧に処理しつつ、全体をしっかり俯瞰して長いフレージングで大きな音楽を練り上げ、心地よい推進力でもってシベリウスの世界を構築していく。指揮者のコントロールがオーケストラの隅々まで完全に行き届いているのに驚かされる。重要な役割を持つ木管楽器も見事な質感で、澄んだ高音から荒涼とした低音まで、鮮やかな情景が浮かんでくるようだ。終楽章のテンポの移り変わりは自然にしてドラマティック。巧みな展開にぐいぐいと引きこまれる。 | ||
ネゼ=セガン&モントリオール・メトロポリタン管〜ブルックナー:交響曲全集: 〔第1番 ハ短調 WAB 101 (*)[2017年]/第2番 ハ短調 WAB 102 [2015年9月]/ 第3番 ニ短調「ワーグナー」(1873年初稿)[2014年6月]/ 第4番 変ホ長調「ロマンティック」(ハース版)(+)[2011年4月]/第5番 変ロ長調 WAB 105 (*)[2017年]/ 第6番 イ長調(ハース版/1935)[2012年12月]/第7番 ホ長調(ノヴァーク版)(#)[2006年]/ 第8番 ハ短調(ハース版)(#)[2009年6月]/第9番 ニ短調(ノヴァーク版)(#)[2007年9月]〕 ヤニック・ネゼ=セガン指揮モントリオール・メトロポリタンo. | ||
録音:[内]、メゾン・サンフォニークモントリオール、ケベック州(#, +以外)、聖イエス・キリスト教会モントリオール、ケベック州(#)、聖フェルディナンド教会(+)。(*)は当盤が初出で、2018年2月現在未分売。 現在、飛ぶ鳥を落とす勢いのヤニック・ネゼ=セガン。世界の一流オーケストラから声がかかり、賞賛されている未来の巨匠指揮者。現在フィラデルフィアo. の音楽監督を務め、2020年にはメトロポリタン歌劇場音楽監督に正式に就任することが決まっている。世界各国で活躍する彼だが地元のオケ、モントリオール・メトロポリタンo. との関係も大事にしている。モントリオール・メトロポリタンo. は、1981年にケベック音楽院を卒業した優秀な音楽家たちによって創設。2000年からネゼ=セガンが芸術監督に就任しメキメキと頭角を現すようになった。その、まさに手兵といえる彼らと10年に渡って取り組んできたブルックナーの交響曲のチクルスが遂に完成した。まだ単独でリリースされていなかった交響曲第1番と第5番が2017年に録音され10枚組のセットとなって発売。1番と5番は単売の予定はないので(ディジタル配信のみ)、ディスクとしてはこのセットだけのリリースとなる。知的な構成力を持つネゼ=セガン。緻密に響きを積み重ね、さらに躍動感をもって音楽を作り上げている。さらに10年という歳月とともに、ネゼ=セガンの高度な要求にも瞬時に反応できるオケの力量も確実に上がっており、世界的に活躍するシェフと同様、スケールの大きい音楽、そしてスピード感と豊かな音楽性が湧きあがる力演が刻まれている。 | ||
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.8 〜 ルター・カンタータ 〔第76番「もろもろの天は神の栄光を語り」 BWV.76 / 第79番「主なる神は日なり、盾なり」 BWV.79 / 第80番「われらが神は堅き砦」 BWV.80 〕 |
エレーヌ・ブルネ(S) マイケル・テイラー(CT) フィリップ・ガニエ(T) ジェシー・ブランバーグ(Br) エリック・ミルンズ指揮 モントリオール・バロック | |
録音:2016年。モントリオール・バロック・フェスティヴァルカナダを代表するバロック・アンサンブル、モントリオール・バロックによる、OVPP を採用したバッハのカンタータ・シリーズ第8弾。演奏の巧さに加えて、細やかなパートの動きが手に取るようにわかる録音の素晴らしさも注目。 BWV.76ではトランペット、 BWV.79ではホルンとティンパニが用いられ勇壮な曲想が展開される。また BWV.80はルターのコラール「神はわがやぐら」を素材に使った人気作。ルターの旋律がカノンで歌われる第1曲からしてバッハの作曲技術の神髄が垣間見える。 | ||
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.7 〔第4番「キリストは死の縄目につながれたり」 BWV.4 /第106番「神の時こそいと良き時」 BWV.106 / 第9番「われらに救いの来たれるは」 BWV.9 /第181番 「軽薄でいい加減な人たちは」 BWV.181 〕 オデイ・ビドロー、エレーヌ・ラチカ(S) フィリップ・ガニエ(T) ドリュー・サンティーニ(Br) エリック・ミルンズ指揮モントリオール・バロック | ||
録音:2014年6月、モントリオール・バロック・フェスティヴァル。カナダを代表するバロック・アンサンブル、モントリオール・バロックによる、OVPP を採用したバッハのカンタータ・シリーズ第7弾。キリスト教の重要な祝日復活祭の第1日、目ために書かれたカンタータ第4番「キリストは死の縄目につながれたり」 BWV.4。バッハがミュールハウゼンのブラジウス教会のオルガニストを務めていた若き日に作曲された物。ルターの復活祭用のコラールによる変奏曲となっており、厳粛で緊張感あふれる音楽となっている。また同じくバッハ最初期の作品で全カンタータの中でも人気の高い第106番「神の時こそいと良き時」 BWV.106。バッハの伯父の葬儀のために作曲されたと言われており、荘厳な響きの歌唱と透明感のある器楽のバランスが見事。三位一体節後第6主日のためのカンタータ第9番 「われらに救いの来たれるは」 BWV.9。コラール・カンタータによる第2年巻の空白を補うために作曲されたもので、味わい深い円熟した楽曲。ライプツィヒ第1年次のカンタータでヨハネ受難曲の準備期間にあたる作品カンタータ第181番 「軽薄でいい加減な人たちは」 BWV.181。モントリオール・バロックは、モントリオール古楽祭のために結成されたピリオド楽器団体。2003年に古都モントリオールで始まった音楽祭で、ノートルダム大聖堂のサクレクール教会、カナダ最古のカトリック教会ノートルダム・ボンスクール教会、02年にアートセンターへ変貌した20世紀初頭の鋳物工場ファンデリー・ダーリング、シャトー・ラムゼー博物館など歴史的建築を会場に、世界中から古楽奏者が集まり開催される。スージー・ナッパーが音楽監督を務めている。 | ||
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.6 〜聖霊降臨祭のための 〔第68番「げに神はかくまで世を愛して」/第173番「高く挙げられし血肉よ」/ 第174番「われいと高き者を心を尽して愛しまつる」/第184番「待ちこがれし喜びの光」〕 モニカ・マウフ(S) チャールズ・ダニエルズ(T) パスカル・ベルタン(CT) ジャン=クロード・サラゴス・サラゴス(B) エリック・ミルンズ指揮モントリオール・バロック | ||
録音:2009年6月/初発売:2016年。カナダを代表するバロック・アンサンブル、モントリオール・バロックによる、OVPP を採用したバッハのカンタータ・シリーズ第6弾。 | ||
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.5 〜公現祭のためのカンタータ集 〔第81番「イエス眠り給いて、われ何をか望むべき」BWV81 /第72番「すべては神の御心のままに」BWV72 / 第156番「わが片足すでに墓穴に入りぬ」BWV156 /第155番「わが神よ、いかに久しく」BWV155 〕 モニカ・マウフ(S) フランツィスカ・ゴットヴァルト(A) チャールズ・ダニエルズ(T) ハリー・ヴァン・デル・カンプ(B) スージー・ナッパー(音楽監督) エリック・ミルンズ指揮モントリオール・バロック | ||
録音:2010年6月、モントリオール・バロック・フェスティヴァル。カナダを代表するバロック・アンサンブルのモントリオール・バロックがリリースしているOVPP(One Voice Per Part)を採用したバッハのカンタータ・シリーズ第5弾は「公現祭の後の日曜日」のためのカンタータ。待降節から始まったクリスマスシーズン最後の日を飾る公現祭は新暦年の1月6日に祝われ、フランスなどではガレット・デ・ロワという焼き菓子を食べる習慣がある。第72番のカンタータは、「すべては神の思いのままに」という強い信念が表現された美しく重厚な合唱と甘美なオーボエが印象的な作品。冒頭曲はミサ曲 ト短調BWV235に転用されている。エリック・ミルンズ率いるモントリオール・バロックの美しく静謐な世界と、実力派揃いのソリスト陣の見事な歌唱で、聖なる季節を締めくくっている。 | ||
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.4〜 降誕節のためのカンタータ いざ来ませ、異邦人の救い主よ BWV61/ 新しく生まれた嬰児の BWV122/ いと尊きインマヌエル BWV123/ 天の主よ、汝を迎えまつらん BWV182 |
エリック・ミルンズ指揮 モントリオール・バロック モニカ・マウフ(S) マシュー・ホワイト(CT) チャールズ・ダニエルズ(T) ハリー・ヴァン・デル・カンプ (B) | |
ATMAとモントリオール・バロック・フェスティヴァルが進めているバッハ・カンタータ・シリーズ第4集。この時期にふさわしい降誕節のためのカンタータを集めたもの。ソリスト陣も毎回豪華で、ヒリアード・アンサンブルの演奏に度々加わるなど、活躍目覚しいドイツ人ソプラノ歌手モニカ・マウフ。彼女の声は可憐で美しく透明度抜群。また北米を中心に活躍してるカウンターテナー、マシュー・ホワイト。さらに柔らかな声質が魅力のイギリス古楽界の名テノール、チャールズ・ダニエルズ。自身のアンサンブルを設立するなど多彩な一面を見せるオランダのバス歌手ハリー・ヴァン・デル・カンプ。優秀録音。 | ||
J.S.バッハ: カンタータ第147番「心と口と行いと生きざまもて」BWV147/ カンタータ第82番「我は満ち足れり」BWV82/ カンタータ第1番「暁の星のいと美しきかな」BWV1 |
エリック・ミルンズ指揮 モントリオール・バロック モニカ・マウフ(S) マシュー・ホワイト(CT) チャールズ・ ダニエルズ(T) シュテファン・ マクロード(B) | |
モントリオール・バロックによるバッハのカンタータ集の第3弾。第1集(SACD2-2400)と第2集(SACD2-2401)はOVPP(1パート一人方式)の演奏によるSACD Hybrid シリーズとして好評を博している。今回遂に人気曲「主よ、人の望みの喜びよ」を含む147番と、聖母マリアにちなんだ作品を集めた録音。北米を中心に活躍しているカナダのカウンターテナー、マシュー・ホワイトが参加し豪華歌手陣にも注目。 | ||
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.2 第130番「主なる神よ、われらは皆御身をたたえん」BWV.130 第149番「人は喜びもて勝利の歌を歌う」BWV.149 第19番「いさかりは起れり」BWV.19 |
モニカ・マウフ(S) デイヴィッド・DQ・リー(CT) ヤン・コボウ(T) ステファン・マクラウド(B) エリック・ミルンズ指揮 モントリオール・バロック | |
こちらもドイツのマウフ、韓国生まれのカナダのスター、デイヴィッド・DQ.リー、BCJでもお馴染みヤン・コボウにステファン・マクラウドと、充実した4人の歌手を起用したOVPP(One Voice Per Part)による演奏。 | ||
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.1 第7番「われらの主キリスト、ヨルダンの川に来れり」BWV.7 第30番「喜べ、救われし群れよ」BWV.30 第167番「人々よ、神の愛をたたえよ」BWV.167 |
スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(CT) チャールズ・ダニエルズ(T) ステファン・マクラウド(B) エリック・ミルンズ指揮 モントリオール・バロック | |
ATMAがいわゆるOVPP(One Voice Per Part)を採用したバッハのカンタータ集を開始。しかもSACD Hybrid での発売と、ここまででも十分話題性たっぷりなのだが、驚きなのは起用されたソリストの豪華さ、ルブラン、テイラー、ダニエルズ、マクラウドと、OVPPによるバッハのカンタータとしては前例のないほどの名歌手を揃えている。 合唱パートを各パート一人で歌うと、合唱曲としてではなく、マドリガルの延長のようなソリストたちの有機的なアンサンブルが生まれ、今までにない緊密な音楽を作ることが可能となるが、それだけにソリストの力量がダイレクトに問われる。この4人を起用したところに、ATMA社の力の入れようが理解できるというものである。 | ||
ピアソラ:天使のミロンガ/天使の死/ ブエノス・アイレスの四季/2つのタンゴ ホセ・ブラガート(1915-): グラシエラとブエノス・アイレス |
ジャン=マリー・ゼイトウニ指揮 レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ ベノワ・ロワゼル(Vc) パスカル・ジゲール(Vn) | |
楽団名の由来をルイ王朝時代にヴェルサイユ宮殿に常設されていたオケからとったという、カナダのモントリオールに本拠を置くバロックo.、レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワがピアソラを録音。世界で最も官能的で情熱的な音楽が、古楽解釈を通した新しいタンゴとして表現されている。 | ||
パーセル: 「アーサー王」、「妖精の女王」、 「ドン・キホーテ」、「エディプス王」、 「ディドーとエネアス」からのアリア/他 |
カリーナ・ゴーヴァン(S) フランシス・コルプロン指揮 レ・ボレアデ | |
パーセルのセミ・オペラの代表作、「アーサー王」と「妖精の女王」を中心にした舞台音楽集。カナダのソプラノ、カリーナ・ゴーヴァンは、ここ数年で大きく名声を高めている人で、ATMAからも既にフランス・バロック声楽作品集(ACD2-2352)など数枚をリリース、またnaiveレーベルから発売されたヴィヴァルディの「ティート・マンリオ」のマンリオ役も素晴らしいものだった。このパーセルでも、彼女の美が存分に生かされている。 | ||
ローラン・ディアンス〜ソル&ジュリアーニ:作品集 ソル: エチュード集[第5番/第6番/第13番/第17番/ 第19番/第1番/第20番]/ グランド・ソロOp.14 ジュリアーニ: ヘンデルの主題による変奏曲Op.107 / ロッシニアーナ第1番Op.119 |
ローラン・ディアンス(G) アルチュール・ル・ブランSQ | |
ギター・ファン必聴、ローラン・ディアンスの驚異の名演! 「ヘンデル変奏曲」はギターソロだが外の曲はディアンス自身によってギターと弦楽四重奏のアンサンブルに編曲されている。 | ||
Bouliane - Gougeon - Rea ドニ・ブリアーヌ(1955-):アンティコスティ島沿岸の人々によるリズムとエコー(2009) (*) ドニ・グジョン(1951-):アコーディオンで(2004) (#) /変動(2011) (+) ジョン・リア(1944-): Singulari-T (リゲティの墓碑銘)(2007) ジョセフ・パトリック(アコーディオン) ロレーヌ・ヴァイヤンクール指揮ヌーヴェル・アンサンブル・モデルヌ | ||
録音:2012年1月8日(*)、2006年10月24日(#)、2008年6月10日(+)、モントリオール大学(カナダ)。『デニス・ブリアン』『アンティコスティ島の川岸のリズムとエコー』『デニス・グージョン』『シンギュラティ・T』『ヴェランクール』等を修正済。1989年創立、以来日本も含め世界各国で公演を行ってきたカナダの15人編成現代音楽演奏団体ヌーヴェル・アンサンブル・モデルヌ(NEM)による、同地の現代作曲家たちによる近作集。ブリアーヌは北米・ヨーロッパを中心に活躍する作曲家で、芸術監督兼指揮者のヴァイヤンクールと共にNEMを創始した人物でもある。今回の作品は、カナダのセントローレンス河口に位置するアンティコスティ島へ彼が滞在し、その文化に触れたことが作曲の契機となった。北米の音楽と16世紀ヨーロッパの音楽との融合を試み、ヨーロッパの宮廷舞曲を想起させる様々なリズムが現れる。グジョンの「アコーディオンで」は圧縮と拡張を繰り返すアコーディオンの蛇腹の形状のように音楽が展開していく作品。カナダの奏者パトリックの巧みなソロも聴き所。「変動」は、NEMのために作った3作目の作品。ゆっくりから徐々に鋭く変動していくハーモニーに心が高揚する。最後に収録されたのは、2006年に亡くなったハンガリーの現代音楽家リゲティ・ジョルジュへの追悼を込めた作品。メトロノームのように強い拍感を持つ音楽と、テンポ感のない混沌とした音楽の対比が印象的。 | ||
ヘンデル: 歌劇「リナルド」、「ジューリオ・チェーザレ」、 「ロデリンダ」からのアリア/ グローリア/歌劇「アチスとガラテア」〜抜粋 |
スージー・ルブラン(S) スティーヴン・スタブズ 指揮アンサンブル・アリオン アレクサンダー・ワイマン 指揮モントリオール・ バロック・アカデミー エリック・ミルンズ 指揮レ・ボレアデ 他 | |
旧品番:ACD2-2387(カタログ付き)の再発売。既発売3枚(ACD2-2260、ACD2-2215、AC2-2302)からの編集盤で、ATMAの看板アーティスト、スージー・ルブランの美しいソプラノを堪能できる。 | ||
エストリア木管五重奏団〜 現代カナダの木管五重奏曲集 モーリス・ドラ(1919-1978):海の小組曲(1947) ジェイムズ・ゲイファー(1916-1997): 木管五重奏のための組曲(1947) ワルター・ブチニスキ(1933-): 木管五重奏のための組曲Op.13 (1955) ジャン・パピノー=クテュール(1916-2000): 木管五重奏のための幻想曲(1963) ジャック・エトゥ(1938-): 木管三重奏のための4つのミニアチュア(1967)/ 木管五重奏曲Op.13 (1967) |
エストリア木管五重奏団 [ケイト・ヘルツベルグ(Fl) エティエンヌ・ ド・メディシス(Ob) ポーリーヌ・ファルジャ(Cl) ミシェル・ベッテズ(Fg) ナディア・ラベル(Hr)] | |
ミューズ パーセル: 「アーサー王」〜美しい島/「エディプス」〜つかの間の音楽 ここに神々が示された/グラウンドにもとづく夕べの賛歌/ おお孤独よ、わが甘き選択/ 3声のソナタ第9番 ハ短調 Z.798/同第12番 ニ長調 Z.801/ 4声のソナタ第3番 イ短調 Z.804/同第6番 ト短調 Z.807 ブロウ:パーセルの死に寄せるオード ダウランド:時は静かに/古き涙/彼女は許せるだろうか/愛の涙/ わが人が涙するのを見た/ もう一度おいで ヒューム:希望は蘇り カッティング:アン・マーカム夫人のパヴァンへのガリアード 他 |
ダニエル・テイラー(CT) ダ・ソナール レ・ヴォワ・ユメーン アンドレアス・マルタン(リュート) | |
ACD2-2133 と ACD2-2151 の2枚を薄型ソフトケースにセットにして1枚価格としたもの。ダニエル・テイラーの柔らかい声は、こうした16−17世紀の英国バロック音楽にはぴったり。 簡易解説のみで、歌詞の記載が省かれておりますので御了承ください。 | ||
情熱の果実〜モントリオール・バロック音楽祭 「アカディアの歌」〜幸福なワルツ、美しい森 クリス・ノーマン(Fl) スージー・ルブラン(S) デイヴィッド・グリーンバーグ(Vn) シルヴァン・ベルジェロン(リュート) デイヴィッド・マクギネス(Cemb) [ACD2-2330] ペルト:大全 クリストファー・ジャクソン指揮モントリオール古楽スタジオ [ACD2-2310] J.S.バッハ: カンタータ「われらの主キリスト、ヨルダンの川に来たり」BWV.7 から カンタータ「人よ、神の愛を讃えよ」BWV.167 から スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(CT) チャールズ・ダニエルズ(T) ステファン・マクラウド(B) エリック・ミルンズ指揮モントリオール・バロック [SACD2-2400] バラール:リュートのアントレ ダウランド:ぼくを、誰よりもこのぼくを ナイジェル・ノース(リュート) モンテヴェルディ:「オルフェオ」−あの蔭った森を覚えているかい チャールズ・ダニエルズ(T)モントリオール・バロック [SACD2-2337] シャイト:戦いのガリアルド コンチェルト・パラティーノ、ラ・バンド・モントリオール・バロック [ACD2-2312] ガブリエーリ:ああ、何と甘美な コンチェルト・パラティーノ [ACD2-2311] シャルパンティエ:4声のミサ から クリストファー・ジャクソン指揮モントリオール古楽スタジオ [ACD2-2338] ジェルヴェーズ:戦いのパヴァーヌとガリアルド コンチェルト・パラティーノ ラ・バンド・モントリオール・バロック [ACD2-2312] | ||
毎年6月に催されるモントリオール・バロック音楽祭。ATMA社はこの音楽祭と提携、コンサートで演奏された演奏を録音している。このCDはその紹介盤。 | ||
テオドール・デュボワ(1837-1924): ピアノ四重奏曲 イ短調/ピアノ五重奏曲 |
オシュラガ三重奏団 フィリップ・マニャン(Ob) ジャン=リュク・ プルールド(Va) | |
デュボワはフランスの作曲家、オルガニスト。アンブロワーズ・トマに学び、1861年にはローマ大賞を受賞している。1871年からパリ音楽院で教え、門下にはポール・デュカやフロラン・シュミットがいる。 1896年からは院長を務めたが、ラヴェルがローマ大賞を受賞でこなかったスキャンダルのため1905年に退任。日本では、和声学の著作でも知られている。 オシュラガ三重奏団は、ステファヌ・ルムラン、アンヌ・ロベール、ポール・マーレンによル団体。ピアノ五重奏曲は、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロに、オーボエが加わるという珍しい編成の曲。 | ||
ピエルネ:ピアノ五重奏曲 Op.41 / ヴィエルヌ:ピアノ五重奏曲 Op.42
アルトゥール・ルブランSQ [小林響、ブレット・モルザン(Vn) ジャン=ルック・プロード(Va) ライアン・モルザン(Vc)] ステファヌ・ルムラン(P) | ||
録音:2006年3月/発売:2015年。10年ほど前の録音だが既出盤は見当たらず、初出と思われる。ピアニストのステファン・ルムランが取り組んでいるフランスの作曲家の作品を積極的に録音していくシリーズ「フランス音楽発見(ムジーク・フランス・デクヴェルト)」。今回はピアノ五重奏曲を取り上げている。まずガブリエル・ピエルネの代表作ピアノ五重奏曲。ピエルネはマスネに作曲を、フランクにオルガンを学ぶなどフランス近代音楽の真髄を極めた作曲家。抒情豊かな洗練された旋律が魅力的なこの作品は、フォーレに捧げられている。そして名オルガニストとして名を馳せた同時代のルイ・ヴィエルヌ。長男が亡くなった直後に作曲されたピアノ五重奏曲は、フランス近代を代表するフランク、フォーレの作品に劣らない傑作。演奏は、カナダで活躍するアルトゥール・ルブラン四重奏団。1988年に創設され、カナダの偉大なヴァイオリニスト、アルトゥール・ルブランの名を冠している。小林響が第1ヴァイオリニストを務めている。 | ||
テオドール・デュボワ(1837-1924):室内楽作品集 Vol.3 チェロとピアノのためのソナタ ニ長調(#/+)/バラード(*/+)/夜想曲(#/+)/メロディ(*/+)/ アンダンテ・アパッショナート(#/+)/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調(*/+)/ アンダンテ・カンタービレ(#/+)/瞑想曲(*/+)/スケルツェット(*/+)/カヴァティーナ(#/+) オシュラガ三重奏団[アンヌ・ロベール(Vn;*) ブノワ・ロワゼール(Vc;#) ステファヌ・ルムラン(P;+)] | ||
録音:2005年10月12日-14日。テオドール・デュボワの研究をしているピアニストのステファヌ・ルムランと仲間たちによる室内楽作品集第3集。美しい響きのチェロとピアノ、ヴァイオリンとピアノによる作品を集めた物。 | ||
悪魔に捕まえさせろ! | キヤ・タバシャン指揮 アンサンブル・ コンスタンティノープル ベルナール・シマール(歌) | |
ケベックはアイルランド、スコットランド、そしてフランスからの移民の街。そこに伝わる伝統歌にコンスタンティノープルがオリエント風の伴奏をつけた音楽。風変わりな西と東の出会い。 | ||
フォーラム2004〜第7回国際若者作曲家会議 オンドレイ・アダメク(チェコ):曲がりくねった言葉 ギリェルミ・カルヴーリョ(ブラジル):位相幾何学的弱点 デュ・ユン(中国):非の打ち所のない振動 ディレク・ジョンソン(USA):凍った光 ジュリアン・ビロドー(カナダ):一撃で サムポ・ハーパマキ(フィンランド):フレッシュ ロラン・トレス(フランス):協奏二重奏曲 |
ロレーヌ・ヴァイヤンクール指揮 ヌーヴェル・ アンサンブル・モデルネ | |
「フォーラム」はヌーヴェル・アンサンブル・モデルネ、モントリオール大学音楽部、カナダ放送協会による現代音楽イヴェント。その2004年の作品から7曲を収録。作曲者はいずれも1970年代後半の生まれの若手たち。 | ||
マレ: 3つのヴィオールのための組曲 ニ短調 [第1集/第2集]/ リュリ氏のための墓 |
レ・ヴォア・ユメーヌ [スージー・ナッパー、 マーガレット・リトル、 ヴィーラント・クイケン (ヴィオラ・ダ・ガンバ)] | |
マラン・マレはヴィオールと通奏低音の曲集を5つ出版している。そのうち、1717年刊の第4集には、3つのヴィオールのための作品が収録されている。ここでは、サン=コロンブのヴィオール曲集のシリーズで高い評価を得ているレ・ヴォア・ユメーヌに、大御所ヴィーラント・クイケンを加えた豪華メンバーによる演奏、マレのこだわりがひしと伝わってくる演奏となっている。 | ||
ウィリアム・ロウズ(1602-1645):ロイヤル・コンソート組曲集 〔第5番 ニ長調(*) /第2番 ニ短調(#) /第6番 ニ長調(#) /第7番 イ短調(#) /第4番 ニ長調(#) / 第9番 ヘ長調(*) /第10番 変ロ長調(*) /第1番 ニ短調(*) /第8番 ハ長調(#) /第3番 ニ短調(#) 〕 コンソート・レ・ヴォワ・ユメーヌ [デイヴィッド・グリーンバーグ、イングリッド・マシューズ、オリヴィエ・ブロー(バロックVn) スージー・ナッパー、マーガレット・リトル(ヴィオラ・ダ・ガンバ) シルヴァン・ベルジェロン、スティーヴン・スタッブズ(テオルボ)] | ||
録音:2002年12月(*)、2006年4月(#)、カナダ/発売:2012年。ガンバ奏者スージー・ナッパーとマーガレット・リトルを中心とする古楽演奏団体レ・ヴォワ・ユメーヌによる、ハープ・コンソート組曲(ACD2-2372)に続くウィリアム・ロウズのコンソート集。ロウズは17世紀イギリスを代表する作曲家。チャールズ1世時代のイギリスに活躍し、多彩なジャンルに渡って作品を残した。今回収録されたロイヤル・コンソート組曲は彼の作品の中でも特に知られる名曲。耳に優しく響いてくる優雅な旋律と心地よい舞曲のリズムは絶品。イギリス古楽好きの方はもちろん、舞曲好きの方には特におすすめのアルバム。現在ではなかなか演奏・収録される機会の少ない音楽家にスポットを当てた、希少な名盤と言えるだろう。今回の収録のために組まれた演奏家たちの豪華共演にも注目。 | ||
ウィリアム・ロウズ: ハープ・コンソート組曲(*) [第1番−第11番]/ ギターとハープのためのデュオ(#) |
マキシネ・エイランダー(Hp) レ・ヴォワ・ユメーヌ [スティーヴン・スタッブズ(テオルボ) デイヴィッド・グリーンバーグ(Vn) スージー・ナッパー、 マーガレット・リトル (ヴィオラ・ダ・ガンバ)] | |
録音:2006年(*)/2002年(#)。 チャールズ一世の時代に活躍したウィリアム・ロウズは声楽曲、器楽曲を中心に数多くの作品を残しているが、コンソートは特に近年再評価されている。このCDではハープを中心としたコンソート組曲とギターとハープのためのデュオ作品を収録。オランダ出身のバロック・ハープ奏者マキシネ・エイランダーとレ・ヴォワ・ユメーヌによる演奏でイギリスらしい典雅な響きを聴かせてくれる。 | ||
モリナーリ・コンクール 2005/2006 上位入賞者 山本和智(1975-; 1位):静かの海 ホセ・ルイス・ウルタド(2位):斬新かつ鋭い身振りで ルカ・アンティニャーニ(3位):カーニヴァルの終わり スティーヴン・イプ(3位):イ・ビ |
モリナーリSQ | |
1997年結成、現代音楽を中心レパートリーとするカナダの弦楽四重奏団モリナーリSQ(女性3名、男性1名)が創設したモリナーリ・コンクールは、若い作曲家に弦楽四重奏作品を書かせることを目的で始められ、2006年の第3回には世界32カ国から920作品の応募があったという。見事優勝を果たした日本の作曲家・山本和智は山口出身で、海外で評価が高い新進。月面の部分を表す題名に興味をそそられる。 | ||
ヘンデル:王宮の花火の音楽 HWV.351(*)
オラツィオ・ヴェッキ(1550-1605): マドリガル・コメディ「シエナの夜祭」〜12曲(+) |
マティアス・マウテ指揮 モントリオール・バロック(*) デイヴィッド・ファリス指揮 トロント・コンソート(+) コンソート・レ・ヴォワ・ユメー(+) | |
ボーナス・サンプルCD ドヴィエンヌ:「レ・ヴィジタンディーヌ」から マシュー・リュシエ(Fg) オリヴィエ・トゥアン(Vn) ジャン=リュク・プルールド(Va) ベノワ・ロワゼル(Vc) [ACD2-2364] ロータ:ハープ協奏曲〜アレグロ・モデラート ジェニファー・スウォーツ(Hp) ヤンニク・ネゼ=セガン指揮モントリオール・メトロポリタンo. [ACD2-2294] J.S.バッハ:カンタータ「われは満ち足れり」BWV.82 から カリーナ・ゴーヴァン(S) ベルナール・ラバディ指揮レ・ヴィオロン・デュ・ロワ [ACD2-2342] ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21〜マエストーソ ジャニーナ・フィアルコウスカ(P) カナダ室内合奏団 [ACD2-2291] シューベルト:岩の上の羊飼い D.985 アリヌ・クータン(S) アンドレ・モワザン(Cl) ルイーズ=アンドレ・バリル(P) [ACD2-2320] ホフマン:いざ、待ち望みたる時を告げよ ダニエル・テイラー(CT) シアター・オヴ・アーリー・ミュージック [ACD2-2261(廃盤)] C.P.E.バッハ:四重奏曲第2番 ニ長調 Wq.94 H.538 レ・ボレアデ・ド・モントリオール [ACD2-2322] パーセル:あの子は恋していることを告白する スージー・ルブラン(S) レ・ヴォワ・ユメーヌ [ACD2-2258] ハイドン:ヴァイオリン協奏曲 ト長調 Hob.VII a:4〜アダージョ マルク・デストリューブ(Vn)指揮パシフィック・バロックo. [ACD2-2287] | ||
ATMAの10周年記念盤。メインは、フルート、リコーダー奏者として有名なマティアス・マウテがモントリオール・バロックを指揮した(*)。祝祭的な音楽は10周年記念にぴったりだ。もう一つは、「パルナッソス山をめぐり」で知られるヴェッキの珍しい(+)。オペラが生まれる直前のマドリガル・コメディの楽しさがいっぱい。 | ||
フランソワ・ドヴィエンヌ(1759-1803): 四重奏曲 ハ長調 Op.73 No.1/同 ヘ長調 Op.73 No.2/ 同 ト短調 Op.73 No.3/ファゴット協奏曲 変ロ長調/ 「レ・ヴィジタンディーヌ」〜2つの場面 |
マシュー・リュシエ(Fg) オリヴィエ・トゥアン(Vn) ジャン=リュク・プルールド(Va) ベノワ・ロワゼル(Vc) | |
ドヴィエンヌはもっぱらフルートの作曲家として知られているが、実はバソン(=ファゴット)奏者としても非常に高名で、優れた作品を多数残している。ここではカナダを代表する古楽ファゴット奏者マシュー・リュシエが、華やかな名技を聴かせくれる。 | ||
モントリオールとリエージュの音楽 ポーラ・デュフレーヌ:ナウバ(*) ブルース・マザー:クラリネットと弦楽のための五重奏曲(+) アンリ・プッスール:ナチュラル(#) ミシェル・ゴヌヴィユ:虹の島(**) ジャン=フランソワ・ラポルト:第一素材で(++) |
ロネッダ・アンサンブル 他(*) ジャン=ピエール・ プヴィオン(Cl;+) テルスSQ(+) フランシス・オルヴァル(Hr;#) ヨランド・パラン(S;**) ユテルプ四重奏団(++) | |
「モントリオール音楽院と、リエージュ音楽院の交流から作品と演奏。」と代理店は記しているが、2音楽院の交流から生まれたアイテムという意味か。デュフレーヌとプッスールはベルギー、マザー、ゴヌヴィユ、ラポルトはカナダ、ケベックの作曲家。 | ||
テオドール・デュボワ(1837-1924): 室内楽作品集 Vol.1〜ピアノ三重奏のための作品 ピアノ三重奏曲〔第1番 ハ短調/第2番 ホ長調〕/ プロムナード・センチメンタル/ カノン/カンティレーヌ |
オシュラガ三重奏団 [アンヌ・ロベール(Vn) ブノワ・ロワゼール(Vc) ステファヌ・ルムラン(P)] | |
録音:2005年5月6日-7日。テオドール・デュボワは19世紀フランス音楽の伝統を受け継いだ作風で、優雅さと洗練された響き、明快でバランスのとれた構成を基本としている。ピアニストのステファヌ・ルムランがこの20世紀初頭のあまり知られていないこの作曲家に光を当て、録音していくシリーズ。 | ||
恍惚の輪 賛辞/対話/雄鹿のように…/祈祷 |
ラ・スコラ・サン=グレゴワール アレプ・オリエンタル・ オーケストラ | |
これはやや民族音楽系。シリアのオーケストラとケベックのグレゴリオ聖歌歌唱団体のコラボレーション。 | ||
シューベルト:幻想曲 ハ長調「さすらい人」D.760 シューベルト/リスト編曲:君こそわが憩い/影法師 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 |
ダヴィド・フレイ(P) | |
ダヴィド・フレイは1981年、フランス南部のスペイン国境に面したオート・ピレネー県タルベに生まれた。パリで学び、わずか17歳にして1998年アルカション国際ピアノコンクール第5位。2003年にはあのアレクサンドル・コブリンですら第2位だった伝説の第5回浜松国際ピアノコンクールで奨励賞を受賞、そして2004年にはモントリオール国際音楽コンペティションで堂々の第2位。まだ国際的活動に踏み出したばかりの逸材の演奏を、この録音で楽しむことができる。 | ||
コンスタンティノープル | キヤ・タバシャン指揮 アンサンブル・ コンスタンティノープル ダニエル・テイラー(CT) 他 | |
旧品番:ACD2-2388の再発売。 既発盤(ACD2-2274、ACD2-2290、ACD2-2314、ACD2-2316)からの抜粋が主。 | ||
ブラームス: クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 クラリネット・ソナタ第2番 変ホ長調 Op.120 No.2 グスタフ・イェンナー(1865-1920):クラリネット・ソナタ ト長調 |
アンドレ・モワザン(Cl) ジャン・ソルニエ(P) | |
老境のブラームスの代表的名作、2つのクラリネット・ソナタ。そのしみじみとした美しさは格別である。このアルバムはさらに、ブラームスの数少ない弟子であるイェンナーのソナタも収録している。いずれもドイツの偉大なクラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルト(1856-1907)のために書かれた作品。イェンナーはR.シュトラウスと同世代でありながら、ブラームスの流儀をしっかり堅持していったことが分かる。アンドレ・モワザンの優しいクラリネットが沁みる演奏。 | ||
Autour de la Harpe ルーセル:セレナードOp.30 [ Fl, Vn, Va, Vc & Hp ] ロパルツ:前奏曲、海景画と歌 [ Fl, Vn, Va, Vc & Hp ] ドビュッシー:ソナタ [ Fl, Va & Hp] / ラヴェル:序奏とアレグロ ケクラン:五重奏曲第2番 Op.223 [ Fl, Vn, Va & Hp] ジェニファー・シュウォーツ(Hp) モントリオール室内プレイヤーズ | ||
録音:2004年9月13日-15日。モントリオールso.の首席ハープ奏者スウォーツらによるフランス・ハープ室内楽作品集。 | ||
ヴェルヨ・トルミス(1930-):無伴奏合唱曲集 秋の風景/聖ヨハネの日/ノーザンライト(オーロラ)/ 告解の火曜日〜四句節の三日間の歌/舟の上で歌う/ヴェプスの小径 |
ムジカ・インティマ | |
録音:2005年10月3日-7日。エストニア生まれの合唱音楽作曲家トルミス。彼はバルト海沿岸のフィン族の集落を訪れ古い民謡を収集、その素材を用いた彼の作品は、自然描写や土地に根付く音楽など、目の前に浮かぶような表現が盛り込まれている。 | ||
ルイス・デ・パブロ(1930-): パライソと死の舞踊(1991-1992) 第二注解(1993)/眠る理性(2003) |
ロレーヌ・ヴァイヤンクール指揮 ヌーヴェル・ アンサンブル・モデルヌ | |
現代スペインの作曲家デ・パブロの作品集。 | ||
ミシェル・コレット(1709-1795): 愉快な協奏曲第25番「未開人とフュルステンベルクの婦人」 ジョセフ・ボダン・ド・ボワモルティエ(1689-1755): カンタータ「冬」/ バレエ音楽「公爵夫人家のドン・キショット」〜6曲 ルイ=ニコラ・クレランボー(1676-1749): カンタータ「オルフェ」 |
カリーナ・ゴーヴァン(S) レ・ボレアデ・ド・モントリオール | |
先日、naiveから発売されたヴィヴァルディの「ティート・マンリオ」のマンリオ役で絶賛されたカナダのソプラノ、カリーナ・ゴーヴァン。透明感があって伸びの良い声は、今後さらにスターへの道を駆け上がること間違いなしの美しさ。当アルバムはその彼女が中心に据えられたフランス・バロック声楽作品集。選曲がなかなか凝っていて、18世紀前半のフランスの作曲家3人の、それぞれユニークな作品が演奏されている。レ・ボレアドには、フルートのフランシス・コルプロンをはじめとするモントリオールの錚々たる古楽奏者が集っている。 | ||
ビートルズ・バロック3 アクロス・ザ・ユニバース/愛こそはすべて/ アンド・アイ・ラブ・ハー/ゲッティング・ベター/ グッド・ナイト/ ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン/ ハー・マジェスティー/ヒア・カムズ・ザ・サン/ ヘイ・ジュード/アイ・ウォント・ユー/オー! ダーリン/ ストロベリー・フィールズ・フォーエバー/サン・キング/ ジス・ボーイ/ロング・アンド・ワインディング・ロード/ ホワイ・ドント・ウィー・ドゥー・ イット・イン・ザ・ロード/恋におちたら |
カリーナ・ゴーヴァン(S) フランシス・コルプロン指揮 レ・ボレアド | |
話題となった第1集(ACD2-2218)、第2集(ACD2-2268)に続く、久々の第3集。今回もエリック・ミルンズの編曲による優しいバロック仕立てになっている。 | ||
ブラームス:ヴィオラ作品集 ヴィオラ・ソナタ集 Op.120〔第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 /第2番 変ホ長調 Op.120 No.2 〕/ 2つの歌曲 Op.91(ヴィオラ、アルトとピアノのための) (*) スティーヴン・ダン(Va) ランバート・オーキス(P) スーザン・プラッツ(Ms;*) | ||
録音:2005年8月24日-26日、ジョージ・ウェストン・リサイタル・ホール、トロント芸術センター。 | ||
トマス・タリス:鍵盤音楽作品全集 解き明かしたまえ主よ/既に光が東から/ 御身はまことに幸いなる者/来たれ、異邦人の贖い主よ/ 今日、一人の幼児がわれらのために生まれ/ 栄光は汝、聖三位一体に/おおやさしきみどり子よ/ 主よ、思い出すことなかれ/ファンタジー/他(全23曲) |
ラシェル・テイラー (Org、Cemb、 ヴァージナル) | |
タリスの鍵盤楽曲を集成。多くは「マリナー・ブック The Mulliner」という、16世紀半ばに不詳のオルガニストがまとめた楽曲集によって伝えられたもので、さらにフィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック選集の中にあるものも加えられている。ラシェル・テイラーはカナダのチェンバロ奏者、音楽学者。ここでは2つのオルガンと、ヴァージナル、クラヴサンを使い分けて演奏している。 | ||
アンリ=ジョゼフ・リジェル(1741-1799): 6つの対話的四重奏集 Op.10(1773) [第1番 ト短調/第2番 ニ長調/第3番 変ロ長調/ 第4番 ト長調/第5番 ホ短調/第6番 イ短調] |
フランツ・ヨゼフSQ [オリヴィエ・ブロー、 ジャック=アンドレ・ウール(Vn) ヘレネ・プルフ(Va) マルセル・サン=シール(Vc)] | |
リジェルは南ドイツのヴェルトハイムという町に生まれたドイツ人。1767年にパリに移住し、ここで後半生を過ごし、亡くなっている。「6つの対話的四重奏集」は彼の代表的作品集。ハイドンより一世代後の人だけに、ドイツで確立した弦楽四重奏の手法をしっかり身につけ、その上でパリ好みの作風をとっている。フランツ・ヨゼフ四重奏団はモントリオールを拠点とするピリオド楽器使用のアンサンブル。颯爽としたスタイルを楽しる。 | ||
トルコ風 ヨハン・ヨーゼフ・フックス(1660-1741): フルート・ソナタ K.37/教会ソナタ ニ短調 K.320/ パルティータ「トゥルカリア」 ハ短調 K.331/ アヴェ・レジーナ K.206/アヴェ・レジーナ K.205/ 救い主を養い給う御母 K.185/ 救い主を養い給う御母 K.197 アントーニオ・カルダーラ(1670-1736): シンフォニア ニ短調「イエスの受難」 カルロ・アゴスティーノ・バディア(1672-1738): カンタータ「ラ・フェニーチェ」(*) |
モニカ・マウヒ(S) マティアウ・マウテ指揮 アンサンブル・カプリス | |
(*)は世界初録音。 2006年、突然レクイエムがブームとなって驚かされたのが、バッハやヘンデルより二世代も前のヨハン・ヨーゼフ・フックス。フックスは、ウィーンを中心に活躍、まだ20歳代の1683年には、オスマン帝国のウィーン包囲という危機も体験しているので、トルコ風の音楽には、後の時代とまた違った感覚がある。ここではそのフックスの作品を中心に、アントーニオ・カルダーラ、カルロ・アゴスティーノ・バディアの作品を収録。バディアのカンタータ「ラ・フェニーチェ」は世界初録音。 | ||
シューベルト: ピアノ五重奏曲 イ長調 D.667「ます」 アダージョとロンド・コンチェルタンテ ヘ長調 D.487 |
カナダ室内合奏団 [アンドルー・タニス(P) アンドルー・ドーズ(Vn) ギレ−ヌ・ルメール(Va) ジュリアン・アルムール(Vc) ミュリエル・ブリュノ(Cb)] | |
カナダ室内合奏団[The Chamber Players of Canada]は、カナダのヴァイオリン界の重鎮アンドルー・ドーズが中心となって結成された団体。さすがはオルフォード弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者として1965年から26年活動した人だけに、室内楽のなんたるかを知り尽くしている。 | ||
ガスパール・コレット(1671頃-1732): オルガンのための「第8旋法のミサ」(1703) |
イヴ・プレフォンテーヌ(Org) | |
録音:聖マルタン教会、スゥール、フランス。使用楽器:1699年、ジュリアン・トリビュオ制作。 ガスパール・コレットは有名なミシェル・コレットの父。オランダのデルフトに生まれ、1720年にパリに移住したが、その後晩年については資料が残されていないという。今日に彼の名を残すのは、1703年に出版されたこの曲集のみ。 モントリオールを中心に活躍するオルガニストのプレフォンテーヌは、G.コレットの音楽の理想的な再現を目指し、聖マルタン教会のトリビュオ製オルガンを使用。この歴史的な音色も聴き物。 | ||
テオドール・シュヴァルツコプフ(1659-1732): シャコンヌ ハ長調/ソナタ ニ短調 セバスティアーノ・ボディーノ(1700-1760): トリオ・ソナタ 変ホ長調/四重奏曲 ニ長調 デトリ:ソナタ ハ短調 作曲者不祥:パリのコントルダンス/ヴェネツィアの踊り |
アンサンブル・カプリス | |
ドイツ、バーデン=ヴュルテンベルク州の州都シュトゥットガルトは、御存知の通り今でも音楽が盛んな町。そのルーツとも言うべき、シュヴァルツコプフ、ボディーノら、17世紀から18世紀にかけてシュトゥットガルトの宮廷で活躍した作曲家の作品を集めている。 | ||
J.S.バッハ: モテット「いと高き者よ、わが罪を贖いたまえ」BWV.1083 カンタータ「われは満ち足れり」BWV.82 |
カリーナ・ゴヴァン(S) ダニエル・テイラー(CT) ベルナール・ラバディ指揮 レ・ヴィオロン・デュ・ロワ | |
録音:2004年4月12-15日。 DORIANレーベルで渋いながらも良い仕事をして大きな注目を浴びていたベルナール・ラバディ率いるレ・ヴィオロン・デュ・ロワがATMAに登場。ラバディはケベック生まれ、1984年に古楽合奏団レ・ヴィオロン・デュ・ロワを、1985年に合唱団ラ・シャペル・ド・ケベックを設立。また1994年から9年近くケベック歌劇場の音楽監督を務めるなど、極めて優れた才能の持ち主。 このバッハ・アルバムはラバディの実力を遺憾なく示したもので、丁寧に作り上げたじっくりとした味わいがありながらも、勘所良く曲をしっかりまとめる手腕には唸らされる。ゴヴァンとテイラーの澄み切った歌も魅力大。 #当初、SACD2-2342というSACD盤のみのご案内でしたが、こちらが廃盤となったため、現在は上記CD盤のみの流通となっています。 | ||
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ集 ニ短調 K.1/ニ短調 K.9/ト短調 K.12/ト短調 K.30/ト短調 K.31/ ト短調 K.35/ハ短調 K.56/ハ短調 K.58/イ短調 K.61/ヘ短調 K.69/ ハ短調 K.84/ロ短調 K.87/ハ短調 K.99/ニ短調 K.191/ ニ長調 K.287/ニ長調 K.288/ニ短調 K.517/ヘ長調 K.525 |
ヴァンサン・ブシェ(Org) | |
録音:2004年10月1-3日。 D.スカルラッティのソナタ集は、チェンバロ、ピアノ、フォルテピアノ、さらにはアコーディオンやギターと、様々な楽器で演奏されるが、オルガンでの演奏はそれほど多くはなく、SACD Hybrid 盤では初めてかもしれない。 ヴァンサン・ブシェは、モントリオールの聖贖主教会に設置された、カール・ヴィルヘルム製作の1993年のオルガンを使用、滑らかな音色を見事に生かしており、それをSACDがはっきり再現。オーディオ・マニアも要注目。 | ||
マニア | キヤ・タバシャン指揮 アンサンブル・ コンスタンティノープル ジヤ・タバシャン(打楽器) | |
タバシャン兄弟による中世ヨーロッパ音楽。 | ||
ヤン・コボウの「白鳥の歌」 シューベルト:歌曲集「白鳥の歌」 D.957 メンデルスゾーン: 旅の歌 Op.34-6/朝の挨拶 Op.47-2/ 夜ごとの夢に Op.86-4/歌の翼に Op.34-2/ 挨拶 Op.19a-5/新しい愛 Op.19a-4 |
ヤン・コボウ(T) クリスティアン・ ベザイディンオート(Fp) | |
「美しき水車小屋の娘」(ACD2-2315)に続く、コボウのシューベルト歌曲集。今回もベザイディンオートがフォルテピアノで伴奏している。コボウの美声は、数多いバッハなどの録音で照明済みだが、加えてリートでの表現意欲の巧みさは見事、説得力ある「白鳥の歌」を築き上げている。メンデルスゾーンの6曲は全てハイネの詩によるもの。 | ||
シャルパンティエ:詩篇によるグラン・モテ集 詩篇70によるグラン・モテ/ 詩篇26によるグラン・モテ/ 詩篇15によるグラン・モテ/ 4声合唱のミサ |
サラ・バーンズ、 マリー・マジストリー(S) チャールズ・ダニエルズ(CT) ミシェル・シュレー(T) マルタン・オークレール(Br) クリストファー・ジャクソン指揮 モントリオール古楽スタジオ | |
録音:2004年6月。 カナダ勢の演奏するフランス・バロックは、本家フランス人たちの演奏よりも大らかで伸びやかな美を感じさせることが多くある。このシャルパンティエも、フランス・バロックならではの格調の高さを保ちつつ、この作曲家ならではの親しみやすい旋律美、イタリアから影響を受けた明るい色彩を十分に引き出した、大変優れた演奏。歌手たちの優秀さも特筆すべき。単にSACDのシャルパンティエというだけにとどまらず、数あるシャルパンティエの録音の中でも大いに注目に値する録音。なお、ダニエルズはオートコントルのパートならハイ・テナーになると思われる。 | ||
オルフェオ・ファンタジア 不詳: ダウランドのパヴァーヌ「ラクリメ」(チェンバロ編曲) モンテヴェルディ:オペラ「オルフェオ」〜 [トッカータ/天のバラ/ あの蔭った森を覚えているかい/あれがトラキアの平原だ] ヒューム:私の希望が蘇る/私の喜びがやってくる/ 重いまどろみの夢はお止めなさい ゲドロン:どんな癒しの望み持てるというのだろう カッチーニ:お聞き、エウテルペ、甘い歌を ディンディア:オルフェオの嘆き ダウランド:離してくれ、いとしい人/流れよ涙よ ピッキ:チェンバロのためのトッカータ |
チャールズ・ダニエルズ(T) スージー・ナッパー指揮 モントリオール・バロック | |
録音:2004年6月22-23日。 テーマをオルフェウス神話に据え、物語に関係する曲しない曲あわせて17曲を、まるでオリジナルのように接続して演奏したアルバム。そのうち半数ほどを歌う英国の名古楽テノール、チャールズ・ダニエルズの、柔らかさの中に知性が強く通った歌にも感嘆しきり。ちなみにモントリオール・バロックのメンバーは、チェンバロのスキップ・センペ、ヴィオラ・ダ・ガンバのスージー・ナッパー、リュートのナイジェル・ノースと名手揃い。 | ||
ロバート・バーンズの詩によるラブ・ソング集 クレイギーバーンの木/ライ麦畑で出逢ったら/ ヒュー・オドネル/カロランの夢/恋人は赤いバラのよう/ オウェン・ロー・オニールへの悲歌/ ジョン・アンダーソン/私のジョー/美しい岸辺/ シーベグとシーモア/バンパー・スクワイア・ジョーンズ/ カロランのお気に入りのジグ/古き友は忘れられて/ 他(全25曲) |
メレディス・ホール(S) ラ・ヌフ | |
スコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズ(1759-1796)の歌詞に基づいた歌集。酒と女をと自由を愛したバーンズの精神は、イングランドの圧政に苦しんだスコットランドの人々の心に深く刻み込まれている。ちなみに「古き友は忘れられて(久しき昔)」につけられた音楽が、日本で「蛍の光」として知られている曲(日本語の歌詞はバーンズの詩とは無関係)。メレディス・ホールはカナダのソプラノで、バロックを中心に活躍している。 | ||
ワイルド・ハニー ケリー=マリー・マーフィ(1964-): Dance me to your Beauty with a Burning Violin チャン・カ・ニン(1924-):冷たい山の水(2001) オマール・ダニエル(1960-):ワイルド・ハニー(2001) ジャン・ルサージュ: ゆがんだ鏡の前の感傷的な音楽家の肖像(2000) アンドルー・ポール・マクドナルド(1958-): ソナタ第2番 Op.43「火の鳥」(1997-99) |
デュオ・コンチェルタンテ [ナンシー・ダーン(Vn) ティモシー・スティーヴス(P)] | |
デュオ・コンチェルタンテ3枚目のアルバム(他の2枚は国内代理店未扱い)。 | ||
中国の伝統音楽 蘇州の町を歩く/梅花/陽関/紫色の竹の旋律/ 古箏のための小品/春の川/永遠の春/八篇の錦/他 |
リュウ・ファン(琵琶、古箏) リズ・ドゥ(横笛) | |
リュウ・ファン(劉芳)は1974年中国雲南省生まれの琵琶奏者。1996年にカナダに移住し、国際的に活躍している。 | ||
アカディアの歌 美しい海で/法律家と/美しい森/美女は散歩する/ 嫉妬焼きの夫/流れが増して/王の乳母/他(全14曲) |
スージー・ルブラン(S) デイヴィッド・グリーンバーグ(Vn) クリス・ノーマン(Fl) ダニエル・ソノン(ハーディ=ガーディ) ベツィ・マクミラン(ヴィオラ・ダ・ガンバ) シルヴァン・ベルジェロン(Lute) デイヴィッド・マクギネス(Cemb) | |
アカディアというのは、カナダおよび合衆国の沿海州のうち17世紀にフランス人たちが入植した土地を指し、彼ら移民をアカディア人と呼ぶ。このユニークなアルバムは、今に伝わるアカディアの音楽などをアレンジし、ピリオド楽器を用いて演奏したもの。スージー・ルブランの美声やハーディ=ガーディのひなびた音色などが、素朴な民謡調の音楽を引き立てている。 | ||
シャルル・トゥルヌミール(1870-1939): 12の前奏曲=詩曲 Op.58(1932) |
リーゼ・ブシェ(P) | |
トゥルヌミールは19世紀末から20世紀初頭のフランスを代表するオルガニストとして有名で、セザール・フランクの後任として1898年からサント・クロチルド教会のオルガン奏者を務めた人物。またモーリス・デュリュフレの師匠としても知られている。作曲家としてのトゥルヌミールは、オルガン作品のみならず多くの作品を残しており、フランクの作風を受継ぎつつも、独自の神秘主義的作風がメシアンをも思わせる。12の前奏曲=詩曲はパリで作曲された。 | ||
若手作曲家国際フォーラム 2000-2002 メアリー・フィンスタラー、ドミニク・カルスキ、 ブライアン・カレント、ジュリアナ・ポドキンソン、 ルイス・ティノコ、ルイス・リソ=サロム、 クリストファー・トンキン、ルカ・アンティニャーニ、 エネコ・パディロ=ペレスの作品 |
ロレーヌ・ヴァイヤンクール指揮 新アンサンブル・モデルヌ | |
モントリオール大学音楽学部とカナダ放送により1991年以来続いているフォーラムに参加した各国の若手作曲家たち。 | ||
モーツァルト:歌曲集 夕べの想い K.523/春への憧れ K.596/春の初めに K.597/ アリエット「寂しい森の中で」K.308/ 同「鳥よ、年ごとに」K.307/すみれ K.476/魔法使い K.472/ 来たれ、いとしのツィターよ K.351/歓喜に寄す K.53/ 別れの歌 K.519/ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時 K.520/ 子供の遊び K.598/私は私の道を K.390/ 私の慰めであって下さい K.391/クローエに K.524/ 大いなる落書き K.l49/いかにわれ不幸なる K.147/ カンツォネッタ「靜けさがほほえみながら」K.152/ 夢のすがた K.530/偽りの世 K.474/結社員の道 K.468/ 小カンタータ「無限の宇宙の創造者を崇敬する君らよ」K.619 |
スージー・ルブラン(S) ヤニク・ネゼ=セガン(P) | |
「すみれ」や「クローエに」などといった超有名曲から、「結社員の道」や小カンタータ「無限の宇宙の創造者を崇敬する君らよ」(しかもオリジナルのピアノ伴奏版)といった、よほどのマニアでないと知らない曲まで収めた多彩な内容。古楽系ソプラノとしてATMA の看板スターのルブランは、もちろんモーツァルトでも、「魔笛」のパミーナなどで活躍している。澄み渡った美声の生きたモーツァルトだ。 | ||
ハイドン: カンタータ「ナクソスのアリアンナ」Hob.XXVIb:2 モーツァルト: カンツォネッタ「静けさはほほえみつつ」 K.152(210a) ベートーヴェン: 4つのアリエッタとひとつの二重唱曲 Op.82/ 別れ WoO.124/ アリエッタ「この暗い墓のうちに」WoO.133 |
デイヴィッド・ ドン・キュ・リー(CT) ヤニク・ネゼ=セガン(P) | |
デイヴィッド・ドン・キュ・リーは韓国生まれのカウンターテナー。13歳でカナダに移住、現在はモントリオールに在住。音大在学中から数々のコンクールで名を上げている世界的にブレイクする日も遠くない逸材で、これがデビュー・アルバム。伴奏のヤニク・ネゼ=セガンは、モントリオール・メトロポリタン管弦楽団の音楽監督を務めている指揮者。 | ||
ワイル: 「マリー・ギャラント」〜私は船を待っている 「三文オペラ」〜海賊ジェニー 「マハゴニー」〜アラバマ・ソング 「ハッピー・エンド」〜[スラバヤ・ジョニー/水夫のタンゴ] ユーカリ/ナンナの歌/あなたを愛してない 交響曲第2番 |
ディアーヌ・デュフレーヌ(歌) ヤニク・ネゼ=セガン指揮 モントリオール・メトロポリタンo. | |
前半はワイルのナンバーを8曲。歌うはモントリオールが誇るフレンチ・ポップス、シャンソンのシンガー、ディアーヌ・デュフレーヌ。1944年生まれで、1970-80年代にハジケた歌とステージで大人気だった歌手で、さすがの見事な表現力。英語のアラバマ・ソング以外は全てフランス語で、バックがフル・オーケストラということもあり、生々しくかつ高級感もある。後半は1933年作の交響曲、一転してシリアスな作品。2000年以来のコンビとなるネゼ=セガンとOMGMの良好な関係が滲む好演。 | ||
コンクール・モリナーリ 2003-2004 タジュディン:メディアシ・ウキラン[第1位] チョ:四重奏曲第2番[第2位] ポルフィリアディス:ドロメナ[第3位] ロデス:イグノタリアス[名誉賞] |
モリナーリSQ | |
第2回モリナーリ四重奏団国際作曲コンクールの上位入賞作を収録。優勝したタズル・イザン・タジュディンは1969年マレーシア生まれ。これに先立ち、2002年度の武満徹作曲賞において「テヌナン II」という作品で第1位を得て、湯浅譲二氏から「大変可能性をもったアジアの人」と絶賛された。 | ||
C.P.E.バッハ(1714-1788): 四重奏曲第2番 ニ長調 Wq.94 H.538 トリオ・ソナタ ヘ長調 Wq.163 H.588 同 ハ短調 Wq.161-1 H.579「多血質な曲と憂鬱な曲」 四重奏曲第1 番 イ短調 Wq.93 H.537 |
パブロ・ヴァレッティ(Vn) レ・ボレアデ | |
エマヌエル・バッハはプロイセンのフリードリヒ国王に28年仕え、テレマンの後任としてハンブルクので活躍。まごうことなく当時極めて影響力のあった作曲家であった。この録音では、アルゼンチンのヴァイオリニスト、パブロ・ヴァレッティとレ・ボレアデがその魅力を遺憾なく引き出している。 | ||
A.スカルラッティ:鍵盤作品集 Vol.1 トッカータ; 第4番/第5番/第7番/第9番/ニ短調/ホ短調/イ短調 フォリア(変奏曲)/アルペッジョ/アダージョ |
アレクサンダー・ワイマン(Cemb) | |
ATMAがアレッサンドロ・スカルラッティの鍵盤作品集をスタート!。音楽史上極めて高名なアレッサンドロ・スカルラッティ、しかしその録音はまだまだ少なく、器楽作品となるとかなり稀少。それだけに非常に意義のあるプロジェクトである。 アレクサンダー・ワイマンはドイツ生まれ、カナダに移住してから古楽の分野で広く活躍している。 | ||
シュポア:6つのドイツ語歌曲 Op.103 シューベルト:岩の上の羊飼い D.985 コルネリウス:クリスマスの歌 Op.8 マイアベーア:羊飼いの歌 レヒナー:歌の翼に/彼に会って以来 ソーベック:わが故郷 |
アリヌ・クータン(S) アンドレ・モワザン(Cl) ルイーズ=アンドレ・バリル(P) | |
19世紀ドイツでは家庭での音楽会が盛んであった。そうした背景から生まれた歌曲を、有名無名作品交えて収録。 アリヌ・クータンはイスタンブール生まれのアルメニア系のソプラノ。10歳の時カナダに移住、なんと17歳でブリテンの「ねじの回転」でデビュー、その後コロラトゥーラ・ソプラノとして開眼、ラクメ、オランピアといった難役で評価を受けている。既にグスタフ・クーンが指揮したR. シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」でツェルビネッタを歌ったCDが出ている。 | ||
ジュリアン・ワクナー: トリプティク(*)[フィリップ・ブランジェ(Org) ジュリアン・ワクナー指揮メトロポリタンo.]/ クラリネット協奏曲(#)[スコット・アンドルー(Cl) ジュリアン・ワクナー指揮マギル室内o.] | ||
録音:2005年12月(*)/2010年6月(#)。ハリウッド生まれ&ニューヨーク育ち、ルーカス・フォスに作曲を師事し、アメリカを中心に今最も注目されている音楽家の1人というジュリアン・ワクナーによる自作自演録音CD。現在はトリニティ教会合唱団、トリニティ・バロックo.で音楽監督および芸術監督を務め、指揮者として、またピアニスト、オルガニストとしても活動。古楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ。自身の作風については「ハーモニーとメロディ、動と静、明瞭と混沌、現代の技術と明らかに過去から借用した技術、これらの調和を追求する音の世界の中に、自分の音楽はあるのです」と語っている。トリプティクは3楽章構成からなるオルガンとオーケストラのための作品。トリプティクとは、元々3枚の絵が蝶番で結ばれたカトリックの祭壇画のこと。各楽章にはロゴス(神の言葉)、アガペー(神の愛)、アンジェラス(お告げの祈り)という名がつけられており、宗教的な主題をもった作品と言えるだろう。第1楽章では荘厳なオルガンの音色とオーケストラの迫力あるアンサンブルに圧倒される一方、静謐な第2楽章では神秘的なオルガンのソロに心洗われる。第3楽章は数多のパーカッションと金管の神々しい響きが印象的。リズムと活気あふれるオルガンソロとの掛け合いも美しい作品。2曲目のクラリネット協奏曲はルーカス・フォス生誕80周年を記念し、宇田川洋一からの要望で作曲された物。クラシックとジャズを融合した作風で、最低音からゆったりと上がっていくクラリネットのソロと共に曲全体が盛りあがっていく展開が爽快な作品。 | ||
喜びとともに〜テレマン:作品集 アリア「これもまた私の求めるものである」/ コラール「わが友イエス」/ アリア「イエスはわが生涯の命」/協奏曲第9番 ト短調/ 同第12番 ロ短調/三重奏曲第2番 ニ短調/ 四重奏曲 ニ短調/他 |
モニカ・マウホ(S) マリオン・フェアブリュッヘン (リコーダー) アンサンブル・カプリス [マティアス・マウテ(Fl) ソフィー・ラリヴィエール (リコーダー)] アレクサンダー・ヴァイマン (Cemb、Org) | |
「二重奏曲とソナタ集」(ACD2-2309)に続くアンサンブル・カプリスのテレマン集。今回は声楽曲と器楽曲が半々の選曲。モニカ・マウホはドイツ人ソプラノ、ヒリヤード・アンサンブルと頻繁に共演して知られている。リコーダー界のスター、フェアブリュッヘンも参加した充実したテレマンを聴くことがでる。 | ||
ザムエル・シャイト(1587-1654): 「タブラトゥーラ・ノーヴァ」から [光と日となるキリスト SSWV.151/ 主よ、心からあなたを愛しておりました SSWV.130/ 「主よ、われ御身に依り頼みたり」による トッカータ SSWV.138/ 「ああ、私は傷つき」によるファンタジア SSWV.103/ アルマンド SSWV.137/おお輝かしき光三位一体 SSWV.154/他 |
ケヴィン・コミサルク(Org) | |
録音:20004年7月27-28日、トロント、ノックス・カレッジ。使用楽器:ヘルムート・ヴォルフ製。 シャイトはハレに生まれ、アムステルダムでスヴェーリンクに学んだ。「タブラトゥーラ・ノーヴァ」は、文字通りには「新しい譜表」という意味。彼の様々な形態のオルガン作品が収録されている曲集である。彼はJ.S.バッハのオルガン音楽に影響を与えた人物の中でも、ことにスヴェーリンクへと繋がる道を持っている重要な人で、朴訥としつつも素晴らしい作品が数多くある。ここではコミサルクが堅実な演奏を聴かせる。 | ||
地中海の交差点 カンテミール:ブセリク・ピシュレフ ハネンデ:あなたの美しさは/月の歩みの下で 作曲者不詳:東の夜鶯/ 聖マリアのカンティガ〜[聖母に栄光あれ/聖母]/ ビザンチンの歌/私は新しい船に乗り込み 他(全11曲) |
コンスタンティノープル | |
録音:2004年10月29-31日。 中世音楽の団体としてすっかりおなじみのコンスタンティノープル。はキヤ・タバシャンを中心とする11人のメンバーによるかなり大掛かりな演奏。あいかわらずほとんどジャズ・セッションのような掛け合い競い合いが実にスリリングだ。 | ||
シューベルト:「美しき水車屋の娘」D.795 | ヤン・コボウ(T) クリスティアン・ ベザイディンオート(Fp) | |
録音:2003年11月3日-6日。 BCJとも頻繁に共演している人気の古楽系テノール、ヤン・コボウが、シューベルトの大作に挑んだ。透明な美声テノールが「美しき水車小屋の娘」とあれば、これは注目しないわけにはいかない。「清流を思わせる」というのはこういう声にこそ打ってつけの、澄み渡った歌である。 クリスティアン・ベサイディンオート(Kristian Bezuidenhout;NHKのカナ表記、オランダ語読みだとベザイデンハウト、ベザイゼンホート)は1979年南アフリカに生まれオーストラリアで育ち、現在は北米を中心に活動。なにせコボウはもともとオルガン奏者志望でプロ並みの腕前をもつだけに、相棒選びも的確。 | ||
トルコの音楽 | フランソワーズ・アトラン(Vo) キヤ・タバシャン指揮 コンスタンティノーブル | |
16世紀のオスマントルコの作曲家、ガズィ・ギライ(1554-1607)の作品をはじめ、セファルディの音楽など、伝承されてきたトルコの音楽を再現。 こうした音楽はえてしてどぎつくアラブ調に演奏されるが、タバシャンとコンスタンティノーブルはあくまでも洗練された感覚で扱っており、トルコが西洋音楽のルーツの一角であることを認識させてくれる。 フランソワーズ・アトランの歌もアラブ風ではなく、ほのか。 | ||
C.P.E.バッハ(1714-1788): 鍵盤楽器とヴァイオリンのためのソナタ集 アリオーゾ イ長調 H.535/ソナタ ハ短調 H.514/ ソナタ 変ロ長調 H.513/ソナタ ニ長調 H.502 |
エイドリアン・バターフィールド(Vn) ローレンス・カミングズ (クラヴィコード/Cemb) | |
ここ数年でのC.P.E.バッハの復権は目覚ましいものがあり、CDは続々登場、日本でも2003年に専門書発刊され評判となり、なおのこと注目されている。 彼の生きた時代はちょうどバロック音楽が古典派の形態に移行する時期で、ここに収められた作品も、トリオ・ソナタからソロと鍵盤楽器による作品へと変化するさなかのもの。バターフィールドとカミングズが、 息のあったコンビネーションを聞かせてくれる。 | ||
バロックの戦争音楽 ホルボーン:葬送パヴァーヌ ビーバー:戦争 フィーアダンク:カプリッチ/ シャイト:おお、隣のローランドさん/戦いのガリアルド ファリーナ:奇妙なカプリッチョ メルラ:カンツォーナ シュメルツァー:フェンシング指南 ジェルヴェーズ:戦いのパヴァーヌとガリアルド |
コンチェルト・パラティーノ、 ラ・バンド・モントリオール・バロック | |
戦争を描写した音楽はもちろんバロック時代からある。過激な描写で有名なビーバーの「戦争」、シュメルツァーの「フェンシング指南」、シャイトの「おお、隣のローランドさん」など、様々なタイプの戦争音楽を集めたCD。今や世界に名だたるコルネット、サックバット・アンサンブルのコンチェルト・パラティーノと、カナダの古楽演奏家が秀演を披露。 | ||
幼子が生まれた ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1557-1612): 今日キリストが生まれた/ マニフィカト「処女マリアよ、あなたが祝福されますよう」/ ああ、何と甘美な/天使が羊飼いに語る/おお、大いなる神秘/ われらの救い主 グリッロ:第2カンツォーネ アギレラ・デ・エレディア:マニフィカト第10旋法 バラオーナ:聖マリア ピッキ:第10カンツォン リモンテ:聖マリア グーディメル:めでたし后妃(サルヴェ・レジーナ) |
クリストファー・ジャクソン指揮 コンチェルト・パラティーノ モントリオール古楽スタジオ | |
ヴェネツィアのサンマルコ大聖堂の優れた楽団と教会の構造を利用した、華やかに絡み合う音楽で知られているガブリエーリの音楽に、クリストファー・ジャクソンの指揮するコンチェルト・パラティーノとモントリオール古楽スタジオが挑んだ。サンマルコ教会の中を飛び交う音の乱舞が、彼らの優れた力量によって遺憾なく再現されている。 | ||
アルヴォ・ペルト: 詩篇(1985-1991/1997改訂)/大全(1977/1996改訂) 兄弟(1977-1989)/何年も前のことだった(1984) 大全(1977-1990)/スターバト・マーテル(1985) |
ダニエル・テイラー(CT) フランツ・ヨゼフSQ クリストファー・ジャクソン指揮 モントリオール古楽スタジオ | |
中世からバロックにかけての教会音楽を意識した作風を特徴とするペルトだが、 これは思いきってカナダの古楽専門チームを起用し、古楽器を使用した演奏。注目盤だ。 | ||
テレマン:二重奏曲とソナタ集 [ハ長調/イ短調/変ロ長調/ニ短調/ロ短調/イ長調] マティアス・マウテ(1963-): クラヴィコードのための幻想曲集[第1番−第5番] |
アンサンブル・カプリス [マティアス・マウテ (リコーダー、Fl) ソフィー・ラリヴィエール (リコーダー、Fl) アレクサンダー・ヴァイマン (クラヴィコード)] | |
1727年から1752年までの間に作曲されたフルートやリコーダーのための二重奏曲を中心に収録。いずれもテレマンならではの瑞々しい感性が豊かに宿り、二つの管楽器が空間に飛翔する様子にはうっとりとさせられる。さらに、ドイツ生まれのマティアス・マウテがこの録音のために作曲した幻想曲も収録。 | ||
ラメント〜バロック宗教的歌曲集 シュメルツァー: フェルディナント3世の死に寄せる哀歌(3声) シュッツ:われを憐れみたまえ J.C.バッハ:哀歌「ああ、たっぷりと水さえあれば」 ブクステフーデ: 主よ、われに汝あれば/安らぎと喜びもて/嘆きの歌 エルレバッハ:ソナタ第3番 イ長調 フフマン:いざ、待ち望みたる時を告げよ ブクステフーデ:ユビラーテ・ドミノ |
ダニエル・テイラー(CT) シアター・オヴ・ アーリー・ミュージック | |
旧 ACD2-2261。装丁をデジパックに仕様変更し、ATMAのカタログ(ただし2002年のもの)を付けたもの。テイラーのなめらかで柔らかな声質に適した、しっとりと歌い上げるタイプの宗教的歌曲集で、地元カナダではかなりのセールスを記録したと言う。おそらく現地在庫限りと思われるのでお早めに。 | ||
マーラー:交響曲第4番 | カリーナ・ゴヴァン(S) ヤニク・ネゼ=セガン指揮 モントリオール・メトロポリタンo. | |
録音:2003年10月 ネゼ=セガンは1975年生まれという若手。彼はモントリオールでは神童として知られており、2000年3月からモントリオール・メトロポリタン管弦楽団の音楽監督を務めている。 荒っぽさのない丁寧な音楽づくりで逸材ぶりが伝わって来る演奏。一方モントリオール・メトロポリタン管弦楽団(正式名称はL'Orchestre Metropolotain du Grand Montreal)も1981年設立の若い団体。 カリーナ・ゴヴァンはバロックから古典派のレパートリーで活躍するソプラノ。透明感のある美声の持ち主。 | ||
モンテヴェルディ:聖母マリアの晩課(1610)(*) シャイデマン:前奏曲 ト短調/ファンタジア ニ短調/ マリアよ、御身道にて何を見しかわれらに告げよ/ マニフィカト 第8旋法 |
スージー・ルブラン、 バーバラ・ボーデン(S) アレクサンダー・ シュナイダー(CT) ロドリーゴ・デル・ポソ(ハイT) ジュリアン・ポッジャー、 ジョン・ポッター(T) ベルトラン・シュベール、 イェッレ・ドレイエル、 スティーヴン・ マクリアード(Br-B) スティーヴン・スタッブス指揮 トラジコメディア コンチェルト・パラティーノ(以上;*) レオ・ファン・トゥセラール(Org) | |
録音:2002年9月9-10日、ライデン。ピーテルス教会。 スタッブスが手兵トラジコメディア、ブルース・ディッキー率いるヴィルトゥオーゾ・ピリオド管楽団トラジコメディアと古楽の名歌手を従え、満を持して臨んだ「ヴェスプロ」。音のバランスに配慮した仕上がりになっている。余白にシャイデマンのオルガン作品が収録されているのもお得感有り。 | ||
音楽の果実 ストラーチェ:リチェルカーレ ピッキ:パドアーナ「ラ・オンガーラ」 A.スカルラッティ:トッカータ第3番 フレスコバルディ: カンツォーナ第2番「ラ・ベルナルディニア」 ベラルディ:カンツォーナ第6番 ファリーナ:ソナタ「ラ・デスペラータ」 メアッリ:ソナタ第1番「ラ・ベルナベア」 メアッリ:ソナタ第2番「ラ・チェステア」 フォンターナ:ソナタ第2番 マリーニ:ソナタ Op.8 No.4 ボヴィチェッリ: ああ、私はこんなに傷ついて(パレストリーナ原曲)/ 天使は羊飼いたちに(ダ・ローレ原曲) ウッチェリーニ: ソナタ「ラ・ヴィットリア・トリオンファンテ」 |
フランシス・コルプロン (リコーダー) スージー・ナッパー(Vc) アレクサンダー・ヴァイマン (Cemb、Org) | |
イタリア・バロックのリコーダーと通奏低音のための作品集。どれもヴィルトゥオーゾ性の高いものばかり。名手コルプロンの腕が冴える。 | ||
ヘンデル:牧歌劇「エイシスとガラテア」 | スージー・ルブラン(S) マーク・ブリーク(T) マルク・モロモット(T) ナタニエル・ワトソン(Br) エリック・ミルンズ指揮 レ・ボレアデ | |
「アチスとガラテア」はヘンデルが1718年に作曲した英語の声楽作品。比較的小規模ながらよくできた室内オペラのようなもので、英語圏で人気が高く頻繁に上演されている。 ATMAのプリマドンナ、スージー・ルブランの清みきった声がうってつけ。 | ||
モーツァルト: きらきら星前奏曲 K.265/幻想曲 ニ短調 K.397/ ソナタ 変ロ長調 K.570/組曲 K.399〜アルマンド ハイドン:ソナタ第23番 ヘ長調 Hob.XVI:23 J.C.バッハ:二重奏曲 イ長調 Op.18 No.5(*) |
カトリーヌ・ペラン(Cemb) ロベール・シグマン(Cemb;*) | |
1772年ロンドンのカークマン製「音量調節ストップ付き」チェンバロ使用。この楽器はモーツァルトも弾いたという。 | ||
パーセルと同時代のイギリス音楽 ジョン・エクレス(1668頃-1735): 私は焼け、頭は灰へと燃え尽きる/ 涙の流れる目で見捨てられた恋人を見よ ジョン・ブロウ(1648/49-1708):美しいセリーナ ダニエル・パーセル(1664頃-1717):私のいとしい人 ヘンリー・パーセル(1659-1695): 私のいとしいアストレーを見てから/ ここで神が認め/私の静けさは永久に失われ/他 |
ナンシー・アージェンタ(S) ダニエル・テイラー(CT) エイドリアン・バターフィールド(Vn) エレーヌ・ブルフ(Vn) マーガレット・リトル(Va) スージー・ナッパー(Vc) クリストファー・ ジャクソン(Cemb) ナイジェル・ノース(リュート)他 | |
古楽界で大活躍の二人の歌手、ナンシー・アージェンタとダニエル・テイラーはどちらもカナダ出身。エクレス、ブロウ、パーセルと、英国の作曲家の美しい歌曲を歌っており、 さらに珍しいことに、パーセルの弟、ダニエル・パーセルの曲が含まれている。 1曲だけだが名リュート奏者、ナイジェル・ノースも参加。 | ||
バッハ:オルガン作品集 オルゲルビュヒライン〜 [かくも喜びに満てるこの日 BWV.605/ われらに救いの来たれるは BWV.639/ 甘き喜びのうちに BWV.608/ 天にましますわれらの父よ BWV.636/ おお人よ、汝の罪の大いなるを悲しめ BWV.622/ 主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ BWV.617/ われら悩みの極みにありて BWV.641] 幻想曲 BWV.572 喜び迎えん、悲しみ深きイエスよ BWV.768 トリオ・ソナタ第4番 ホ短調 BWV.528 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV.548 |
アンドレ・ランベルジュ(Org) | |
カナダ、ケベックのサン=ブノワ=デュ=ラク・ベネディクト会大修道院のオルガンを使用。ランベルジュはこの修道院の副院長で、押しつけがましさのないストップ選択にその人柄がうかがえる。 | ||
ラシェル・ロラン(1961-): フェスティヴァル Op.27(*) 寓話 Op.9(+) フルートとピアノのためのソナタ Op.29(#) 動物小話集 Op.22(+) フルート、ヴィオラとピアノのための三重奏曲 Op.17(**) |
アン・ロバート(Vn;*) アガト・マーテル(S;+) ミシェル・ブラヴァンス(Fl;#/**) ヴェロニク・ポトヴァン(Va;**) マルク・ブルドー(P;*/+/#) | |
ロランはカナダのオルガニスト・作曲家。「フェスティヴァル」は、モントリオールなどカナダにまつわる6つのフェスティヴァルを題材にした作品。「寓話」は、フランスの詩人ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの、「動物小話集」はギヨーム・アポリネールの作品からインスピレーションを受けた作品。 | ||
ニーノ・ロータ: 交響組曲「道」/ ハープ協奏曲(*)/ トロンボーン協奏曲(+) |
ジェニファー・ シュウォーツ(Hp;*) アラン・トゥリュデル(Tb;+) ヤンニク・ネゼ=セガン指揮 モントリオール州 メトロポリタンo. | |
フェリーニ監督の名作「道」の美しい映画音楽から編まれた組曲と、2つの純音楽作品を収録したアルバム。ロータの映画音楽とクラシック音楽に明確な境界線がなかったことがよくわかる。ハープ協奏曲が絶美。 | ||
キオスク1900 ビゼー:「カルメン」組曲 ガジェール:心の女 ジョプリン:メイプルテナー ラヴァレー:結婚のバラ オニール:すべてをあなたに プライオール:愛の思い ストラヴィンスキー:ロシア風スケルツォ 他 |
アレン・トリューデル指揮 キオスク・ア・ムジーク | |
20世紀初頭のバンド・ミュージックを集めたアルバム。 | ||
ピアノ・デュオによるサロン音楽 モシュコフスキ: スペイン舞曲 Op.12 No.1/No.2 ハンガリー舞曲 Op.11 No.3 ハインリヒ・ホフマン:イタリア恋愛小説 Op.19 コラン: 華麗な大ギャロップ「ライオンの狩り」 Op.55 エンゲルマン:ポルカ「艶然たる微笑み」 ワクス:カプリス ジャンヴロー:雀のポルカ ド・グロ:華麗なカプリス「珊瑚雨」 ディズリー:サン=ミシェル行進曲 コヴァルスキ: 華麗なワルツ「ボヘミアのバラ」/ 華麗なギャロップ「全速力で」 |
リズ・ブシェル& ジャン・マルシャン(P) | |
家庭でのピアノ連弾が盛んだった19世紀には大量に書かれた、甘く華麗な小品から選曲した好企画盤。モシュコフスキ以外、今日ほとんど顧みられることのない作曲家の作品ばかりだが、 いずれも古き良き時代のサロンの雰囲気を伝える佳品。モシュコフスキの「ハンガリー舞曲」のヴォルテージの高さが凄い、とのこと。 | ||
ショパン: ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11/同第2番 ヘ短調 Op.21 |
ジャニーナ・フィアルコウスカ(P) カナダ室内合奏団 | |
録音:2004年8月11-13日。 ショパンのピアノ協奏曲の室内楽版(ピアノ、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)もかなり認知が高まり、演奏会でも取り上げられるようになった。たしかにお世辞にも上手とはいえないショパンのオーケストレーションよりも、この室内楽形態のほうがじっくり聴けるという人も少なくないかもしれない。 ジャニーナ・フィアルコウスカはモントリオールに生まれたピアニスト。父がポーランド人、母がカナダ人。1969年にカナダ放送のコンテストで優勝し、パリに留学、ここでイヴォンヌ・ルフェビュールに学んだ。さらにジュリアード音楽院でも学び、カナダを代表するピアニストの一人となっている。風貌通りの上品で温和な音楽作りは、この室内楽版コンチェルトにはぴったり。 | ||
新時代 ペイレ・ヴィダル、シャトラン・ド・クーシ、 ゴンティエ・ド・ソワニエ、ギオ・ド・ディジョン、 作曲者不詳の作品 |
アンヌ・アゼマ(S) アンサンブル・ コンスタンティノープル [キヤ・タバッシアン (セタール) ギー・ロス (リュート/ウード/Hp) イザベル・マルシャン (フィドル) マシュー・ジェンヌション (リコーダー/ ミュート・コルネット) ジヤ・タバッシアン (デフ/トンバク/ダイェレ/ ヴァセ/Perc)] | |
録音:2002年10月4、6、7日、2003年1月7日、ケベック州ミラベル、サントギュスタン教会。 中世フランスのトルバドゥール、トルヴェール音楽を中心としたアルバム。このアンサンブルの特徴である、中世イスタムの色濃い地中海的な演奏。旧作:「セファルディのための記憶」(ACD2-2274)、 「中世とルネサンスのための音楽」(ACD2-2269)。 | ||
会話〜トロンボーン作品集 ブラームス:スケルツォ(ソナタ楽章) エルガー:ロマンス Op.62 グリエール: ロマンス Op.35 No.6/悲しいワルツ Op.35 No.7/ 夜想曲 Op.35 No.10/間奏曲 Op.35 No.11 チャイコフスキー:感傷的なワルツ フィエヴェ:ケルト伝説 サン=サーンス:白鳥 ラヴェル:ハバネラ形式の小品 フォーレ:シシリエンヌ ジョンゲン:アリアとポロネーズ ブルッフ:ロマンス Op.95 クライスラー:美しいロスマリン プラゼーヴィチ:演奏会用小品第5番 |
アラン・トゥーデル(Tb) ヤンニク・ネゼー=セギン(P) | |
トゥーデルは1965年カナダ生まれ。オリジナル作品を含むトロンボーン・ファン注目盤。 | ||
哀悼行事 バッハ: カンタータ第106番「神の時は最上の時」BWV106/ カンタータ第200番「われは彼の名を告げん」BWV200 テレマン:カンタータ「さあ、汝ダニエルよ、行け」 |
スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(CT) イアン・ハニーマン(T) スティーヴン・ ヴァーコー(Br) シアター・オヴ・ アーリー・ミュージック | |
録音:2002年8月6、8、9日、ケベック州ミラベル、サントギュスタン教会。 哀悼行事、すなわち教会での葬儀のために書かれたカンタータ集。「さあ、汝ダニエルよ、行け」はテレマンの数あるカンタータの中でも傑作で、近年録音が増えてきている。 | ||
12世紀&13世紀フランスの吟遊詩人の歌 作曲者不詳:七度のエスタンピー シャトラン・ド・クーシ(1165頃-1203): 愛の歌「Li nouviauz tanz et mais et violete」(*) 作曲者不詳:五度のエスタンピー ギー・ロス(?-?):マッダレーナ ゴンティエ・ド・ソワニー(12世紀頃): Li tans nouveaus et la doucors (rotrouenge)(*) ギー・ロス:Hermins ギヨー・ド・ディジョン(1215-1225頃活躍): 私の心の為に歌おう(*) 作曲者不詳:アモローサの踊り ペイル・ヴィダル(1175頃-1205頃): Pois tornatz sui em Proensa (canso)(*) 作曲者不詳:トロット ペイル・ヴィダル: Anc no mori per amor ni per al (canso)(*) 作曲者不詳:イスタンピッタ「In Pro」 |
アン・アゼマ(S;*) キヤ・タバシャン指揮 コンスタンティノーブル | |
録音:2002年10月&2003年1月、ケベック、カナダ。 12、13世紀のトゥルバトゥールやトルヴェールの歌を集めたもの。フランスの騎士たちの粋な心意気が感じられるものばかり。中世からルネサンスの音楽を独自の視点で蘇らせているタバシャンとコンスタンティノーブルはここでも絶妙。 | ||
ハイドン:ヴァイオリン協奏曲集 [ト長調Hob.VII-a4/ハ長調Hob.VII-a1 /イ長調Hob.VII-a3] |
マルク・デストリュベ(Vn)指揮 パシフィック・バロックo. | |
カデンツァはデストリュベによる自作を使用。 | ||
モリナーリ弦楽四重奏団主催作曲コンクール 入賞作品集 シュムルヴィチ:弦楽四重奏曲 エッゲルト:小さな逃避行 エドワーズ:島 コッラ:プロコフィエフの思い出 |
モリナーリSQ | |
録音:2002年11月。 作曲者はいずれも1960〜70年代生まれの若手。 | ||
バビロン川のほとりで〜1695年頃の聖母訪問修道女の聖務日課 ニヴェール:ルブム・クェヴィデラト コセ:ミサ「バビロン川のほとりで」 ムリニエ:すべての魂の希望(カンティーク) プテイエ:死者のためのミサ(レクイエム) クレランボー:シンフォニア リュリ:おお、いと甘き主よ/しもべらよ、ほめたたえよ ラルット:支配王のためのモテット 他(いずれも抜粋) |
エルヴェ・ニケ指揮 レ・ボレアード | |
録音:2001年12月。 NaxosからGlossaへの移籍が成功しブレイクしたニケが登場、やはり得意のフランスものを指揮。 | ||
神への祈り イヴァン・ムーディ:雅歌I / シサスク:グロリア・パートゥリ(抜粋) ホセ・エバンゲリスタ:おお主よ、何と心地よきことか / ニューステット:おお、十字架よ カバナ:わたしは主を待ち望んだ / スティーヴン・チャットマン:あなたは私の心を奪った ムジカ・インティマ | ||
イギリスの作曲家ムーディのヒリアード・アンサンブルの委嘱によって作曲された「雅歌I カンティクム・カンティコルム」を収録。シサスクはエストニアの作曲家で宗教曲や天体に基づいた作品が多く神秘的な響きの作風。カナダの代表的な合唱作曲家スティーヴン・チャットマンなど、アカペラの実力の試される作品を集めた意欲的なアルバム。 | ||
ヴァルテルのフリーク・ハウス 〜ヴァルテル・ブドロー(1947-):作品集 明日星々が(12のサクソフォンのための)(1988)/ Coffre III(a) (フルート、チェロとピアノのための)(1978, rev. 1984)/ Tradiderunt Me In Manus Imporium I (コンサート・バンドのための)(1991)/ ゴルゴタ (2つのトランペット、2つのホルン、 2つのトロンボーン、チューバ、 録音された独唱、録音された合唱のための)(1990) |
ヴァルテル・ブドロー指揮 ケベック現代音楽協会 アンサンブル | |
ブドローはケベック現代音楽協会の音楽監督も務めている。 | ||
3つの協奏曲集 ジーン・ファーガソン(1962-):インサイド・パッセージ ヴァンサン・コラール:協奏曲「ラッキー・リューク」 イザベル・パヌトン(1955-):ヴォランド |
マルク・クロー(P) ジュリ=アンヌ・ドゥロム(Vn) アレン・トルーデル(Tb) ヴァルテル・ブドロー指揮 ケベック現代音楽協会 アンサンブル | |
ケベック=フランドル賞受賞作品集 1988-2003 アンネリス・ファン・パリス(1975-):フレーズV アンドレ・ヴィルヌーヴ:人間の16の孤独な痕跡 ペテル・スウィネン(1965-):クワール ウィム・ヘンドリクス(1962-):ミステリウム アンドレ・リスティク:詩 |
ルイーズ・ベセット(P) アンサンブル・ド・ フリュート・アリゼ ヴァルテル・ブドロー指揮 ケベック現代音楽協会 アンサンブル | |
どうやらケベック現代音楽協会が主催するケベック=フランドル賞という現代音楽コンクールの受賞作の模様。 | ||
エリオット・カーター(1908-): 魅せられた前奏曲集/ コン・レジェレッツァ・ペンソーザ/ トリプル・デュオ/グラ/ ゴッフレード・ペトラッシへの謝辞/90+/ 荒い息・静かな息/荒い息・静かな息II/ トリプル・デュオ/クラリネット協奏曲 |
ロレーヌ・ヴァヤンクール指揮 新アンサンブル・モデルン | |
録音:1998年10月15日、1999年1月5日&6日、2000年1月12日、モントリオール。 アメリカ合衆国の最長老作曲家の一人カーターの、1980年代以降の作品集。最も新しいものは1996年、なんと88歳での作曲である。持ち前のサスペンス小説のような作風に年輪・老成というような味わいが加わった興味深いアルバム。 | ||
バッハ: カンタータ第131番 BWV.131/ カンタータ第152番 BWV.152/ カンタータ第161番 BWV.161 |
スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(CT) ジャン・コボウ(T) シアター・オヴ・ アーリー・ミュージック | |
サント・コロンブ: 2つのヴィオールのための作品全集 Vol.4 |
レ・ヴォア・ユメーヌ [マーガレット・リトル (ヴィオール) スージー・ナッパー (ヴィオール)] | |
大好評のサント・コロンブ:ヴィオール二重奏のための作品全集の第4集。遂に完結! 静謐で落ち着いた音楽、ヴィオールの典雅な響き、ひたすら美しい世界が広がる。 | ||
サント=コロンブ:2つのヴィオールのための作品全集 Vol.3 第36−50番 |
レ・ヴォア・ユメーヌ | |
好評のVol.1(ACD2-2275)、Vol.2(ACD2-2276)に続く第3集。対等なヴィオラ・ダ・ガンバの二重奏という、サント=コロンブが追求したシンプルかつ奥の深い世界に、レ・ヴォア・ユメーヌが深く分け入る。67番まであるこの曲集はおそらくVol.4で完結の見込み。 | ||
サント=コロンブ: 2つのヴィオールのための作品全集 Vol.2 [第19番−第35番] |
レ・ヴォア・ユメーヌ | |
2003年にリリースされ好評だった第1集(ACD2-2275)に次ぐ発売で、この膨大な曲集の半分以上がまとまることになる。映画「めぐり逢う朝」で一躍有名になったフランスの作曲家サント=コロンブには網羅的な録音が少なく、この企画は貴重。ATMAから既に20枚近くのCDを発売しているカナダの女流ヴィオール奏者デュオ、レ・ヴォア・ユメーヌ、さすがに上手い。 | ||
サント=コロンブ: 2つのヴィオールのための作品全集 Vol.1 対等な2つのヴィオールによる合奏曲集〜 第1番−第18番 |
レ・ヴォワ・ユメーヌ | |
全67曲からなる曲集の最初の18曲を収録。 | ||
メモリア・セファルディ 王宮の歌集から、モロッコ、ロードス島、カサバ、 スミルネ、イスタンブール、アレクサンドリアの音楽 |
キヤ・タバシャン指揮 コンスタンチノープル・ アンサンブル | |
リコーダーとフルートのための協奏曲集 ジュゼッペ・サンマルティーニ: リコーダー協奏曲 ヘ長調/3声のソナタ ニ短調 Op.2 No.6/ ソナタ ト長調/フルート協奏曲 ニ長調/ トリオ・ソナタ ロ短調 Op.1 No.6 モト:フルートとリコーダーのための協奏曲 ト長調 |
アンサンブル・カプリス [マティアス・モト (リコーダー/Fl-tr) ソフィー・ラヴィリエール (リコーダー/Fl-tr)] アンサンブル・ルベル | |
サンマルティーニ(兄)のリコーダー作品は、この分野ではかなり人気が高い。 | ||
カヴァリエーリ:大公の舞踊 コルベッタ: 二声のシンフォニア/シャコンヌ/フォリア/ソナタ フレスコバルディ:シャコンヌによるパルティータ/ パッサカリアによるパルティータ/ フォリアによるパルティータ カスタルディ:クワリョッタ・カンツォーネ/ エルマフロディートと呼ばれるカプリッチョ/ スパニョリーノと呼ばれるカプリッチョ カプスベルガー:第二舞踊 ピッチニーニ:トッカータ12番 グラナータ:ギター、ヴァイオリンと通奏低音のソナタ トラバーチ: トッカータ第2番/四声のハープのためのリガトゥーラ モンテヴェルディ:ただあなたを見つめ/他 |
スティーヴン・スタッブズ (キタローネ、キターラ・スパニョーラ) マクシン・エイランダー (アルパ・ドッピア) | |
バロック・ギターのアルバムは少なくないが、バロック・ハープとの共演となると珍しいだろう。典雅な響きがさらに柔らかく実に夢見心地で、コルベッタのシンフォニアなど、最高。 | ||
チャイコフスキー: ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.50「偉大なる芸術家の思い出のために」 ショスタコーヴィッチ:ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67 |
モントリオール・ ラフマニノフ三重奏団 [パトリス・ラレー(P) ナターリャ・コノノワ(Vn) ヴェリチカ・ヨチェワ(Vc)] | |
録音:2003年1月。 モントリオール・ラフマニノフ三重奏団は1997年結成。ラレーはパリ、コノノワはペテルブルク、ヨチェワはブルガリアのスタラザゴラの出身。 | ||
コンスタンチノープル アルボー、バラール、ラディフペルサン、 アロンソ、トレ、アンジーナ、他の作品 |
キヤ・タバシャン指揮 コンスタンチノープル・ アンサンブル | |
ビートルズ・バロック 2 ハロー・グッドバイ/オブラディ・オブラダ/ミッシェル/ マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー/ カム・トゥゲザー/フォー・ノー・ワン/ アイ・アム・ザ・ウォルラス/ジ・インナー・ライト/ ウィー・キャン・ウォーク・イット・アウト/ ウィズ・イン・ユー・ウィズアウト・ユー/ ガール/ラヴ・ユー・トゥー/ ホェン・アイム・シックスティー・フォー/ ジュリア/ア・デイ・イン・ザ・ライフ |
レ・ボレアド | |
録音:2001年9月28日〜10月1日、カナダ、ケベック州サントーギュスタン=ド=ミラベル、サントーギュスタン教会。 前作「ビートルズ・バロック」(ACD2-2218)に続く、古楽器によるピートルズ第2弾。冒頭3曲のようなよく知られた名曲から、アヴァンギャルド的名作である「アイ・アム・ザ・ウォルラス」 「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」、インド音楽の影響を受けた「ラヴ・ユー・トゥー」「ウィズ・イン・ユー・ウィズアウト・ユー」など、マニアックなナンバーまで幅広い選曲。 「カム・トゥゲザー」や「ジ・インナー・ライト」(これもインド的)などは、古楽器のイメージをよい意味で裏切るあっぱれな出来栄え。ビートルズは当時バロック音楽に興味を示していたので、 古楽器による演奏にマッチするのも意外ではないかもしれない。「ピッギーズ」にはもともとチェンバロがフィーチュアされていた。 | ||
インタヴォラトゥーラ ヴァレンテ、アルカデルト、ラッスス、フィリップス、 ダウランド、ジャヌカン、トロンボンチーノらの作品 |
ラシェル・ テイラー(Cemb) | |
アンゲルブレシュト:「子供部屋」(36曲/ソロ版) ドビュッシー:子供の領分 |
リーゼ・ブシュ(P) | |
デジレ・エミール・アンゲルブレシュトといえば、ドビュッシーの友人でその音楽を得意とした大指揮者として今でも大変人気がある。 彼は作曲家としても名高く、多数の作品を残しているが、その代表作がこのピアノ曲「子供部屋」。36の親しみやすい小品からなるもので、 オリジナルはピアノ連弾だがここではソロで演奏しており、この形ではおそらく世界初録音だろう。 | ||
ハープのための音楽 タイユフェール:ハープ・ソナタ グランジャニー:ラプソディ ヒンデミット:ハープ・ソナタ リゾット:銀河組曲 サルセード:5つの前奏曲 |
ジェニファー・ スウォーツ(Hp) | |
スウォーツはモントリオールso.の奏者。「銀河組曲」の宇宙的表現に注目。 | ||
ヘンデル:二重唱とアリア集 歌劇「リナルド」、「ジュリオ・チェーザレ」、 「トローメオ」、「ロデリンダ」、「セルセ」 から二重唱(5曲)、アリア(4曲) |
スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(CT) スティーヴン・スタブズ指揮 アリオン | |
ルブランとテイラーの美声コンビでヘンデルの魅力を満喫できる一枚。 | ||
ピエール・ブテイエ(1655-1717):ミサとモテット集 おお幸せで愛される客よ/このように偉大な秘跡を/ 世の虚しさに/死者のためのミサ曲 |
スージー・ルブラン(S) シュテファン・ファン・ダイク(T) レ・ヴォア・ユメーン | |
録音:2003年6月16-18日。 ブテイエはトロワというパリとリヨンの間にある小さな町に生まれ、パリで没した人物で、ヴィオール奏者として知られていたが、現存する作品が13のモテットと死者のためのミサ曲だけしかなく、限りなく忘れ去られている存在。しかしここで聴ける作品はどれも大変に素晴らしいものである。都会的な飾りのない、控えめながらも、真っすぐ強く訴えかける音楽は消え去るには惜しいもの。二人の名古楽歌手に、レ・ヴォア・ユメーンの美しいヴィオールがこの上なくみごと。 | ||
プリマヴェーラ モンテヴェルディ:おお春よ/黄金の髪 ルッツァスキ:おお春よ モーリー:時は花祭りの5月 バード:この快く楽しい5月 ルジュヌ:春がやってくる ベネット:暗闇は私の明かり カイモ:カッコー ラモー:夜鶯 ムリニエ:さまざまな鳥のコンサート マレ:羽根突き遊び/庭の頓知 ローズ:バラのつぼみは摘めるうちに摘め パーセル:あの子は恋していることを告白する/他 |
レ・ヴォア・ユメーヌ スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(CT) マティアス・マウテ(Fl) フランシス・コルプロン(Fl) オリヴィエ・ブロー(Vn) エレーヌ・プルフ(Vn) シルヴァン・ペルジェロン(Lute) ヴァンサン・ダヴェルナ(Perc) | |
古今東西、春は喜びの季節であり、それを歌った美しい曲もたくさんある。このCDには、ルネサンスからバロック期における春を愛でた曲や讃えた歌を集めている。歌うはATMAが誇るスージー・ルブランとダニエル・テイラーの鉄壁の美声コンビ。これにピリオド楽器のやわらかな伴奏が最高の雰囲気を醸し出している。 | ||
バロック管弦楽作品集 バッハ:管弦楽組曲第2番 ロ短調 BWV.1067 ヘンデル:「錬金術師」のための付随音楽 テレマン:組曲 イ短調 TWV.55 J.B.バッハ:組曲 ト短調 他 |
バルトルト・クイケン指揮 アリオン | |
クイケン三兄弟は次兄のシギスヴァルトが早くから指揮者として活躍していたが、次いで長兄ヴィーラントそして末っ子バルトルトも指揮活動を開始した。演奏の分野では彼らの子供たちもすでに活躍し始めている。 | ||
ジョセフ・ギ・ロパルツ(1864-1955):ピアノ作品集 若い娘たち/庭園の音楽/スケルツォ/夜想曲(3曲) |
ステファーヌ・ルムラン(P) | |
フランスはブルターニュ出身の作曲家ロパルツは、フランクの流れを汲みつつそれを消化し独自の抒情的な作風を築き上げた。近年人気は非常に高いにもかかわらず、 意外や単独のピアノ作品のみのアルバムはほとんど無かった。ロパルツ・マニアはもちろん、ロパルツ入門にも最適な一枚。 | ||
ファンタジー・イン・ブルー ガーシュウィン: サマータイム/即興曲/霧の日/ハ長調の3つのワルツ パーセル:ディドーの嘆き/ホーンパイプ/ラウンド 他(全22曲) |
リナ・シャハム(Ms) ジェイ・バーンフェルド (Gamba)指揮 フオコ・エ・チェネレ | |
録音:2000年8月7日〜9日、ケベック州ミラベル。 200年以上も時代の離れた作曲家の作品で構成されたアルバム。早逝した以外ほとんど共通性のない二人ではあるが、意外にもおさまりよく仕上がっている。 名曲「サマータイム」もヴィオラ・ダ・ガンバで演奏されると一味も二味も違ったものになる。バーンフェルドはアメリカ合衆国出身でジョルディ・サヴァール門下。 | ||
クロード・ヴィヴィエ(1948-1983): 光りよ、おまえはいずこに/あいさつの音楽 プシャラ/想像上のオペラのための3つのアリア |
ワルター・ブロドー指揮 SMCQアンサンブル マリー=アンニック・ ベリヴォー(Ms) マリー=ダニエル・バラン、 イングリート・ シュミットヒューゼン(S) | |
録音:1999年2月4日、パリ/2001年3月9日&14日、モントリオール。 ヴイヴィエはシュトックハウゼンに師事し、40曲ほどの作品を書きながら、何者かによって殺害されるという悲劇的な最後を迎えた作曲家。残された作品はすべて現代音楽の金字塔として高く評価されている。 死の直前に書かれた「想像上のオペラのための3つのアリア」は鬼気迫る緊張感に満ちている。ヴィヴィエの真骨頂をうかがい知ることのできるアルバム。 | ||
テリー・ライリー:インC(*) ドナルド・スティーヴン:朝までまっすぐ(+) ミシェル=ジョルジュ・プレニャン:アトランティス〜抜粋(#) |
ワルター・ブロドー指揮 SMCQ (ケベック現代 音楽協会) アンサンブル ラオユル・デュゲ指揮 モントリオール 声楽アンサンブル | |
録音:1997年6月12日(*)/1988年12月17日(+)/1985年7月8日〜12日(#)。スリップケース仕様。 全体に癒し系の感じのある現代音楽アルバム。さまざまなアプローチが可能な(*)はインド風、(+)はヴァンゲリス風、(#)は電子瞑想音楽系。 | ||
シューベルト: 3つのピアノ小品 D.946/ ピアノ・ソナタ第15番 ハ長調 D840 |
ルートヴィヒ・セムルジアン(Fp) | |
モーツァルトのピアノ・ソナタ集(ACD2-2243、2246)に続くセムルジアンの第3作。カナダでは先に発売されたモーツァルトの2つのアルバムの間に発売されたもの。 | ||
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集 第1番 ハ長調 K.279/第5番 ト長調 K.283/ 第9番 ニ長調 K.311 |
ルドヴィグ・セメルジアン(P) | |
フォルテピアノによるモーツァルトのソナタ集を録音しているセメルジアン、今回は初期の作品を3曲。使用楽器は1788年、アウグスブルクのヨハン・アンドレアス・シュタイン製のフォルテピアノ。これがこうしたモーツァルトの初期のピアノ・ソナタにはうってつけの、たどたどしいまでに無垢な美しさ。これらの初期のソナタはシンプルすぎて、と敬遠気味だった人にこそ聴いて欲しいCD。 | ||
モーツァルト: ピアノ・ソナタ第16番 変ロ長調 K.570 ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K.457/ 幻想曲 ハ短調 K.475 |
ルドヴィグ・セメルジアン(P) | |
かつてワーグナーが所有していたという1876年(バイロイト音楽祭オープンの年)に製作されたスタインウェイのピアノを使用。ワーグナーが「スタインウェイがなければパルジファルもなかった」と言ったほどの名器で、近年修復されてかつての美麗な音が蘇ったとのこと。当然、録音場所もバイロイトのワーグナーの館ヴァーンフリート。これはモーツァルティアンだけでなく、ワグネリアンも大注目のCDだ。 ルドヴィグ・セメルジアンはモントリオール在住のカナダのピアニスト。既にフォルテピアノを使用したモーツァルトのピアノ・ソナタ集を2枚ATMAに録音している(第4、10、13番;ACD2-2246/第3、8、15番;ACD2-2243)。 | ||
モーツァルト:フォルテ・ピアノ・ソナタ集 [第10番K.330/第4番K.282/第13番K.333] |
ルートヴィヒ・ ゼメリヤン(Fp) | |
テレマン:フルートとヴィオールのための作品集 四重奏曲 ト長調/組曲第5番 イ短調/ソナタ ニ長調/ 幻想曲 ニ長調/同 ロ短調/ソナタ ホ短調/同 ニ長調/ 四重奏曲 ト長調 |
バルトルト・クイケン(Fl-tr) レ・ヴォワ・ユメーヌ (ガンバ×2) エリック・ミルンズ(Cemb) | |
テレマンはドイツ人だが、国際的商業都市ハンブルクで活躍したためか作風も 国際的で、その作品はパリでもおおいに人気を博した。華やかさの中にしっとりとした味わいを 聴かせる名手たちのアンサンブルを楽しみたい。 | ||
ああ、そうだとも〜17世紀スペインの歌曲と器楽曲 マシャド:二つの星があなたに従う マリーン:マリアンタノス夫人/私を軽蔑する目/娘さん/ あなたの気まぐれは/あの雪に覆われた山/ 考えちゃだめよ/メンギーヤ/あなたは私の心を動かした ヒダルゴ:シャコンヌの夕べ 他(全18曲) |
レ・ヴォワ・ユメーヌ [スージー・ルブラン(S) スージー・ナッパー(Gamb) マーガレット・リトル(Gamb) マキシヌ・エイランダー (スパニッシュHp) ステファン・スタブス(G) ラフィク・サンマン(Perc)] | |
ヘンデルの「グローリア」が好評だったルブランの魅力がさらに発揮されたアルバム。 | ||
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集 [第15番 ハ長調 K.545/ 第3番 変ロ長調 K.281/ 第8番 イ短調 K.310] |
ルートヴィヒ・ セムルジアン(Fp) | |
モーツァルトやベートーヴェンが愛用したことで知られるフォルテピアノ製作家アントン・ガブリエル・ヴァルターが1790年ウィーンで手がけた楽器を使用。セムルジアンはカナダの奏者。 | ||
ホセ・エバンヘリスタ(1943-):アラプとガト ジャン・ルサージュ(1958-):ヴァニタス イヌク・ドゥメール:買おうとするもの イザベル・パンヌトン(1955-):労働と荘重さの遊び |
ヌーヴェル・ アンサンブル・モデルヌ | |
エバンヘリスタはスペイン出身で現在カナダ在住、ルサージュはモントリオール、パンヌトンはシャーブルック出身のカナダ人作曲家。 | ||
ルクレール: 2つのヴァイオリンのためのソナタ集第2巻(全6曲) |
マルク・デストリューベ(Vn) シャンタル・ルミヤーレ(Vn) | |
イタリアのトランペット ヴィヴァルディ: トランペットとオルガンのためのソナタ第1番/ トランペット協奏曲 ハ短調 ヴェラチーニ:トランペット協奏曲 ホ短調 トレッリ:トランペット協奏曲 ニ長調 テッサリーニ:ソナーレ ニ長調 マルチェッロ:トランペット協奏曲 ニ長調 アルビノーニ:サン・マルク(サン・マルコ)協奏曲 |
アンドレ・アンリ(Tp) マルク=アンドレ・ドラン(Org) | |
モダーン楽器による演奏と思われる。 | ||
ジョン・ブル:オルガン作品集 イン・ノミネ/イン・ノミネII/イン・ノミネIII/半音階幻想曲/幻想曲/ウトゥ・レ・ミ・ファ・ソ・ラ/ サルヴァトール・ムンディ/前奏曲とコラール/すべての者の贖い主なるキリスト/サルヴェ・レジーナ/他 ケヴィン・コミサルク(Org) | ||
バッハ:リュート作品集 組曲 ト短調 BWV.995 前奏曲、フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV.998 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001 |
ステファン・スタッブズ (リュート) | |
録音:2002年1月。 リュートの演奏が不得意であったバッハは、リュートのための作品をわずかしか残していない。BWV.998はオリジナル曲、BWV.995は無伴奏チェロ組曲第5番のバッハ自身による編曲。バッハはBWV.1001の第2楽章をリュート用に編曲しているが、当録音の残りの楽章はスタッブズ自身の編曲か? | ||
アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725): スターバト・マーテル(*) フルート、2つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲第21番 |
エマ・カークビー(S;*) ダニエル・テイラー(CT;+) フランシス・コルプロン(リコーダー) シアター・オヴ・ アーリー・ミュージック | |
D.スカルラッティ晩年の傑作として知られるスターバト・マーテルには案外と録音が多くなく、新録音が待ち望まれていた。永遠の天使エマ・カークビーと美声カウンターテナー、ダニエル・テイラーの夢の組み合わせ。シアター・オヴ・アーリー・ミュージックはもちろんピリオド使用。協奏曲はおそらくスカルラッティが亡くなる年の作品。5楽章で10分ほどの美しい音楽を、コルプロンが絶妙に仕上げている。 | ||
シャルル・デュパール(1700?-c.1740):フルートと通奏低音のための6つの組曲 〔第1番 イ長調/第2番 ニ長調/第3番 ロ短調/第4番 ホ短調/第5番 ヘ長調/第6番 ヘ短調〕 フランシス・コルプロン(Fl/トラヴェルソ) スージー・ナッパー(Gamb) スキップ・センペ(Cemb) | ||
フランス人ながら主にロンドンで活躍したデュパールは謎の多い人だが、近年その作品録音が増え、身近になりつつある。当盤はピリオド楽器によるビートルズ・アルバム「ビートルズ・バロック」(ACD2-2218、2268)で話題をさらったレ・ボレアドのメンバーであるコルプロンとナッパーが、才人センペと組んだアルバム。バロック音楽ファン注目作。 | ||
ベネデット・マルチェッロ(1686-1739): ダヴィデの詩篇集 から 詩篇18(*)/詩篇15(*) 3声のソナタ第2番 ハ短調/同第5番 変ロ長調 |
リナ・シャハム(Ms;*) ジェイ・バーンフェルド指揮 フオーコ・エ・チェーネレ | |
B.マルチェッロはヴェネツィアの由緒正しき貴族で、音楽を愛好家し、大作曲家としても名を残した。 リナ・シャハムはイスラエル出身のメゾソプラノで、ここ数年欧米での活躍が目立つ。モーツァルトから現代ものまでなんでも歌う人で、2003年10月にはベルリン国立歌劇場におけるギーレン指揮の「ペレアスとメリザンド」でメリザンドを歌い絶賛された。ジェイ・バーンフェルドはカプリッチョ・ストラヴァガンテの通奏低音を受け持っていたヴィオル奏者で、ここでも巧みな伴奏ぶり。二人は既にATMAの「ガーシュウィン&パーセル・アルバム」(ACD2-2253)で共演している。 | ||
バッハ:パルティータ[第1番〜第6番] | ミレイユ・ラガセ(Cemb) | |
ヌーヴォー・テリトワール(新領域)01 チャン・カ=ニン(1949-):あちこち ピエール・クラナック:若き夫婦のすばらしき喜び ジャン・ルサージュ(1958-):仮面と空想(1996) アナ・ソコロヴィチ(1968-):感傷的な幾何学 |
ヴェロニク・ラクロワ指揮 アンサンブル・コンタンポラン・ ド・モントレアル | |
チャン・カ=ニンは香港に生まれ、1965年カナダに移住、1982年からトロント大学で教えている。クラナックとルサージュはカナダ生まれ。 ソコロヴィチはユーゴスラヴィア出身で、「感傷的な幾何学」は1999年にラジオ・カナダが主宰した「若き作曲家のためのコンクール」で1等賞を獲得した作品。 | ||
ダニエル・テイラー〜ポートレイト バッハ: 「マタイ受難曲」〜第39番「神よあわれみたまえ」/ 「復活祭オラトリオ」〜急ぎ走って来たれ ダウランド: 時は静止して/もう一度帰っておいで/ 優しい恋人よ/あふれよ我が涙/ あの人が泣いているのを見た パーセル:「アーサー王」〜絶美の島 ブロウ:パーセルの死に寄せるオード/他 |
ダニエル・ テイラー(C−T)他 | |
クリアー ウィリアム・ホーリー:私は春 / マグヌス・リンドベリ:おお、僕の恋人 / サン=サーンス:夜の静けさ Op.68 ロバート・ルーカス・ピアソール:彼女の棺に花輪を置いて下さい / フィンジ:7つの無伴奏パートソング Op.17 エルガー:愛する人は北の地にありて Op.18 No.3 / 伝承曲:泉のほとり(フランス)/海の魅惑(イギリス) グレツキ:私のヴィスワ、灰色のヴィスワ / 伝承曲:シェナンドー(アメリカ)/ローモンド湖(スコットランド) ドヴォルザーク:家路 ムジカ・インティマ | ||
フィンランドの作曲家マグヌス・リンドベリの洗練された作風の「おお、僕の恋人」は小粋に聴かせ、サン=サーンスの「夜の静けさ」では心洗われる旋律を緩やか歌い、切々と歌い上げられるグレツキの「私のヴィスワ、灰色のヴィスワ」、最後のトラックの「家路」では夕暮れの情景が浮かぶアレンジで終曲にふさわしく、しっとりと聴かせ、多彩な選曲でムジカ・インティマの魅力を引き出したアルバム。 | ||
アドルフ・ブラン(1828-1885): クラリネット、ホルン、ファゴット、ヴァイオリン、ヴィオラ、 チェロとコントラバスのための七重奏曲 ホ長調/ ピアノ、クラリネットとチェロのための三重奏曲 変ロ長調/ ピアノ、フルート、クラリネット、ホルンと ファゴットのための五重奏曲 変ホ長調 |
アンドレ・モワサン指揮 レ・ヴォン・ ド・モントレアル | |
ブランはフランスのヴァイオリニスト、作曲家。シューベルトなどウィーンの影響とパリ風のしゃれた雰囲気をあわせ持ったロマンティックな作風で、 なかでも収録の七重奏曲は代表作とされる。 | ||
ヘンデル:オラトリオのアリア集 「テオドーラ」「ソロモン」「メサイア」「サウル」より |
ダニエル・ テイラー(C−T) モニカ・ユゲット指揮 アリオン | |
現在数多くのカウンターテナーの中でも人気絶大なダニエル・テイラー。その滑らかで芯のしっかりした声は他に得がたい魅力をもっている。 今回はお得意のヘンデルの音楽ばかり集めたアルバム。 | ||
メシアン: 幼子イエスにそそぐ20の眼差し |
ルイーズ・ブセット(P) | |
エリナー・リグビー、ノルウェイの森、 ピッギーズ、マーサ・マイ・ディア、 イエスタディ、フール・オン・ザ・ヒル、 レディ・マドンナ、ビコーズ、 シーズ・リーヴィング・ホーム、ディア・プルーデンス、 グッド・ディ・サンシャイン、ブラックバード、 ペニーレイン、マザー・ネイチャーズ・サン、 ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ (全てエリック・ミルンズ編) |
レ・ボレアデ | |
酷い愛 ランベール、サント=コロンブ、ル・キャミュの作品 |
スージー・ルブラン(S) スティーヴン・ スタブズ(リュート) | |
ヘンデル: グローリア(*)/トリオ・ソナタ Op.5 No.2 オラトリオ「メサイア」〜大いに喜べ、シオンの娘よ(*) バッハ: カンタータ「天の王よ、よくぞ来ませり」〜アリア(*) カンタータ「われはわが幸いに心満ちたり」〜 私は喜びをもってわずかなパンを食べる(*) ヴィヴァルディ: オーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ドミネ・デウス(*) |
スージ・ルブラン(S;*) アレクサンダー・ ワイマン指揮 アカデミー・バロック・ ド・モンレアル | |
2001年、古楽界を大いににぎわせたヘンデルの新発見曲「グローリア」のCDは既に2種発売されているが、同年に残念ながら来日を果たせなかった人気ソプラノ、 ルブランによる録音が新たに加わった。その軽やかで澄み切った美声は実に爽快。他の収録曲も彼女の魅力全開。 | ||
イン・スティル・モデルノ カステッロ、カヴァッリ、ブオナメンテ、フレスコバルディ、 コレッリ、ヴィヴァルディの作品 |
フランソワ・コルブラン (リコーダー) レ・ボレアード | |
ボワモルティエ: フルートとヴァイオリンのための6つのソナタ Op.51 |
クレゴワール・ジェイ(Ft) オリヴィエ・ブロルト(Vn) | |
ドビュッシー:若き日の歌曲集 パントマイム/秘めやかに/マンドリン/月の光/ 操り人形/言うに言われぬ静けさ(ロマンス)/音楽/ 美しき夕べ/感傷的な風景/春が来た(ロマンス)/ 後悔/アリエルのロマンス/祈願/ピエロ/西風/ 艶なる宴/出現/他(全21曲) |
ドンナ・ブラウン(S) ステファーヌ・ルムラン(P) | |
ドビュッシーが彼独自の世界を創り出す実験場として機能していた、初期の歌曲。後年、同じ詩に新たに作曲したり、同じタイトルのピアノ曲を書いたりしているので興味深い。ブラウンの心のこもった歌唱が、若き作曲家のあふれる気概と天才的なひらめきを伝える。 | ||
ヌーヴォー・テリトワール(新領域)02 アンドレ・リュスティク(1972-): 西洋の爆弾の目録(2000)(*) ヤンニック・プラモンドン(1970-):ポスト(2000) ショーン・ファーガソン(1962-): 偽りの回想(2000/2002改訂)(+) |
マリー=アンニク・ ベリヴォ(Ms;*) ダヴィド・ヴェイュ(Cl;+) ヴェロニク・ラクロワ指揮 アンサンブル・コンタンポラン・ ド・モントレアル | |
録音:2000年11月16日、2001年5月11日、2002年9月11日、モントリオール。 カナダ出身の現代作曲家の作品集。(*)は2000年カナダ芸実か意義ジュール・レジェ賞受賞作。(+)はベートーヴェンの第9交響曲やモーツァルトのトルコ行進曲等が引用された、興味深い構成の作品。 | ||
おお甘き愛〜リュート曲と歌曲集 バード: 聖なるミューズよ/幸運/悲しみよ/ 遠に我に来たれ/鐘 ダウランド: ファンシー/言葉で心を動かしてみようか?/ 窓からお行き/愛の神よ/ みつけたことがあるのなら話して/他全15曲 |
ダニエル・テイラー(C−T) レ・ヴォワ・ユメーヌ | |
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678): 5つの鐘[アルメイン/コラント/鐘/嘆く人/鐘突き人]/ 幻想曲第5番/幻想曲第17番/幻想曲第18番/ 組曲 ニ長調/幻想曲第14番/組曲第8番/ 組曲 ニ短調/幻想曲第7番/ エアとディヴィジョン ニ短調/幻想曲第18番 |
レ・ヴォワ・ユメーヌ [ジェイ・バーンフェルト (ヴィオール) マーガレット・リトル (ヴィオール/ バス・ヴィオール/ リラ・ヴィオール) スージー・ナッパー (バス・ヴィオール) エリック・ミルンズ (Cemb/Org)] | |
ブラヴェ:フルートと通奏低音のためのソナタ集 | クレール・ ギモン(Fl-tr) ジョナサン・ マンソン(Gamba) ジョン・トール(Cemb) | |
フォリエ〜ヴィオラ・ダ・ガンバ二重奏作品集 ルベグ:鐘 マレ:人間の声/ミュゼット/スペインのフォリア ラモー:クリカン/リヴリ/ヴェジネ F.クープラン:子守歌、または揺りかごのなかのいとし子/ ジョワジのミュゼットと居酒屋のミュゼット/ トロフィー/トロフィーの続きの歌/夜明け/うなぎ |
レ・ヴォワ・ユメーヌ [マーガレット・ リトル(Gamb) スージー・ナッパー (Gamb)] | |
ヴィオラ・ダ・ガンバの渋いイメージを払拭する、女性デュオによる明るく弾けた演奏を楽しめるアルバム。 | ||
マレイ・シェーファー(1933-): 弦楽四重奏のための作品集 弦楽四重奏曲第8番 テセウス(*) 美女と野獣(+) |
モリナーリSQ [オルガ・ランゼンホファー、 ヨハネス・ヤソニウス(Vn) デイヴィッド・クィン(Va) ジュリ・トルード(Vc)] ジェニファー・シュワルツ(Hp;*) ジュリ・ネスララー(Ms;+) | |
録音:2002年6月。 シェーファーはオンタリオ生まれの、独特の静寂美をたたえた作風を特徴とする作曲家。(*)はクレタ島での化け物退治を扱った 作品。(+)はいわゆる一人オペラ。 | ||
コレット: 「クリスマスのサンフォニー」から,「コミカルなコンセール」から |
アンサンブル・アリオン | |
ジャケ・ド・ラ・ゲール: カンタータ「リル・ド・デロス」/同「ジョナス」/組曲第3番イ長調 |
イザベル・デロシェル(S) ジュヌヴィエーヴ・ソリ(Cemb) アンサンブル「幸福な観念」 | |
東方の三賢人の星 メルラ:宗教的カンツォネッタ バード:子守歌 チュリーニ:カンツォーナ 他、デュ・コロワ、ダンドリュー、 ルベク、等の作品(全12曲) |
スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(C−T) レ・ヴォワ・ユメーン | |
フランス語仕様:ACD2-2166 | ||
レイモンド・マリー・シェーファー(1933-): 弦楽四重奏曲 第1番−第7番 [第1番(1970)/第2番「波」(1976)/第3番(1981)/ 第4番(1989)/第5番「ロサリンド」(1989)/ 第6番「Parting Wild Horse's Mane」(1993)(*)/ 第7番「ソプラノ助奏付きの」(1998)(#)] |
マリー=ダニエル・パラン(S;#) モリナーリSQ | |
スリップ・ケース裏には、武満徹が寄せたシェーファーへの賛辞(1996年?)が掲載されている。 当アイテムは国内代理店での扱いが無く、現地よりお取り寄せいたしますので時間がかかります。また、価格も他アイテムより高額となっております。御了承下さい。 | ||
フレスコバルディ:チェンバロ作品集(全17曲) | ノックス・ ハンク(Cemb) | |
フランク:交響的大曲 嬰ヘ短調Op.17 ヴィエルヌ:オルガン交響曲第4番 ト短調Op.32 |
ジャン・ラドゥスール(Org) | |
録音:1998年8月29日-31日、使徒聖ペテロ教会、モントリオール。使用楽器:1908年、カサヴァン社(カナダ)製、1994年-1995年、ギユボー・テリアン修復。 当アイテムは国内代理店の扱いが無く、高額となります。 | ||
シンプソン:四季 | レ・ヴォワ・ユメーヌ | |
ハイドン:ピアノ三重奏曲集 第43番 ハ長調 Hob.XV:27/第31番 ト長調 Hob.XV:32/ 第26番 ハ短調 Hob.XV:13/第39番 ト長調 Hob.XV:25 |
トリオ・フランツ=ヨーゼフ [ミレイユ・ラガセ(Fp) オリヴィエ・ブロ(Vn) マルセル・サン=シル(Vc)] | |
45曲あるハイドンのピアノ三重奏曲から有名作品を集めたアルバム。弦楽器もたぶんピリオド。 | ||
ブラームス: ピアノ・ソナタ第3番 Op.6/幻想曲集 Op.116 |
ステファン・シルヴェストル(P) | |
録音:1998年8月、ケベック市。 「完璧なタッチ」、「第二のルービンシュタイン」等、惜しみない賞賛を浴びているシルヴェストルが、完璧なテクニックに裏打ちされた、手に汗握る迫真のブラームスを聴かせる。 | ||
24の前奏曲集 バッハ、クープラン、ダヴェリイ、ヘンデル、 スヴェーリンク、ダングルベール、ゲルファンド、 ラモー、ロス、ショパン、ルサージュ、アルキュリの作品 |
カテリーヌ・ ペラン(Cemb) | |
様々な作曲家プレリュードを集めたアルバム。ショパンの「24の前奏曲」の第6番までもがチェンバロで弾かれている。 | ||
グリニー:オルガン作品集 Vol.1 キリエ/グロリア/オフェルトリウム/サンクトゥス/アニュス・テイ/来たり給え/創造主なる聖霊よ/ パンジェ・リングァ/ウェルブム・スペルヌム/アヴェ・マリス・ステラ/ソロス・オルタス ジョン・グリュー(Org) | ||
東方の三賢人の星 メルラ:宗教的カンツォネッタ バード:子守歌 チュリーニ:カンツォーナ 他、デュ・コロワ、ダンドリュー、 ルベク、等の作品(全12曲) |
スージー・ルブラン(S) ダニエル・テイラー(C−T) レ・ヴォワ・ユメーン | |
ACD-2190のフランス語仕様盤。 | ||
バッハ: カンタータ、受難曲からのアリアと オーボエ・ダモールの曲集 「マタイ受難曲」〜神よ、あわれみたまえ/ オーボエ・ダモーレ協奏曲BWV.1055a/ カンタータBWV.116/2〜「ああ、苦しみは言いようがなく」/ カンタータBWV.165/3-「イエスよ、あなたの偉大な愛から」/ カンタータBWV.147/3-「我が魂よ、はじるではない」/ オーボエ・ダモーレ協奏曲BWV.1053a/ 「ロ短調ミサ」〜父の右にお座りの方/ 「復活祭オラトリオ」〜すぐに言ってください |
ダニエル・ テイラー(C−T) ブルース・ヘインズ(Ob) 弦楽合奏団 | |
ミューズの涙ダウランド、ヒューム、カッティング:作品集 ダウランド: 時は静かに/古き涙/彼女は許せるだろうか/愛の涙/ 我が人が涙するのを見た/もう一度おいで/他全11曲 |
ダニエル・テイラー(C−T) レ・ヴォワ・ユメーヌ アンドレアス・ マルタン(リュート) | |
マッカートニー: ザ・ファミリー・ウェイ・シーム (アンソニー・ロザンコヴィク編)/ 「リヴァプール・オラトリオ」組曲 (シャンタル・エベール編)/ ア・リーフ(ロべール・ラフォン編)/ ディストラクションズ (アンソニー・ロザンコヴィク編) |
ラ・フリュト・ オンシャンテー四重奏団 | |
今や”サー”に叙せられている、元ビートルズのポール・マッカートニー。彼はクラシックの範疇にはいる作曲の活動も盛んなのは御存知の通り。このCDではそうした彼の作曲をフルート四重奏に編曲して演奏している。 出来栄えはというと、これは予想以上に素晴らしい!美しい音の糸が見事に織り上げられ、非常に美しいクラシック作品となっている。これは是非聞いていただきたい。 | ||
音楽の精神〜16、17世紀の声楽作品集 トバイアス・ヒューム、ジョヴァンニ・コペラリオ、 ジョン・ジェンキンズ、アルフォンソII、他の作品 |
スージー・ルブラン(S) レ・ヴォワ・ユメーン | |
パーセル作品集 「アーサー王」〜美しい島/3声のソナタ9番/ 「エディプス」-つかの間の音楽/4声のソナタ3番/他 |
ダニエル・ テイラー(C−T) ダ・ソナール | |
プライヴェート・ミュージック〜 ステュアート朝時代のイギリス室内楽集 パーセル:4声のソナタ第6番/3声のソナタ第7番 ブロー:4声のソナタ イ長調/同ト長調 他 |
レ・ボレアード | |
ルネサンス歌曲集 ジャン・プランソン、クローダン・ド・セルミジ、 アントワーヌ・ド・ベルトラン、アントワーヌ・ガルダーヌ、 ヤン・ピーテルス・スヴェーリンク、ジャック・モデュイ、 クレマン・ジャヌカン、オルランドゥス・ラッスス、 クレメンス・ノン・パパの作品 |
アルフレード・マラン (T−Gamb/Gamb) マリー・ バシャン(スピネット) | |
ジェミニアーニ:合奏協奏曲集 Op.3 | ジョエル・デュフォ指揮 モントリオール・バロックo. | |
録音:1995年。 | ||
マニフィカト〜フランス・オルガン音楽の2世紀 ジョフロワ、アテニャン、ダンドリュー、 ティトルーズ、クレランボーの作品 |
ジャン=ピエール・ プレフォンテーヌ(Org) | |
録音:1996年5月。 | ||
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ マールプルク(1718-1795):クラヴサン作品集 [5つの組曲/「クラヴサンの王子」抜粋」 |
イヴ・ プレフォンテン(Cemb) | |
ベルリン生まれのマールプルクは、作曲家というよりは理論家、批評家として知られているが、その作品は親しみやすい佳曲ばかり。 ハイドンよりもう一世代前のやわらかい質感が心地良く、チェンバロ好きならぜひ聞いてほしい。 | ||
18世紀フランスのクリスマス音楽集 ダンドリュー、コレット、ダカン、他の作品 |
レ・ボレアード | |
L’Aube enchantee 杉山長谷夫/矢代秋雄編曲:花嫁人形 宮城道雄/矢代秋雄編曲:春の海 ラヴィ・シャンカール:魅惑の夜明け 瀧廉太郎/矢代秋雄編曲:荒城の月 ペルト:鏡のなかの鏡 ブレーディ:サークリング 篠原眞:春日 |
リーズ・ダウト(Fl) マリー=ジョゼ・ シマール(マリンバ) | |
カナダ出身の二人の奏者によるフルート&マリンバのアルバム。フルートのダウトはパリでランパルやアラン・マリオンに師事した実力派。矢代秋雄がランパルのために編曲した日本の叙情(フルートとハープ)のなかから3篇、さらに前衛的な篠原眞を演奏している嬉しい選曲。さらにシタールの神様らラヴィ・シャンカールの異教的世界、ペルトの透明な響きまで、クラシックというよりニューエイジ系のオシャレなアルバム。 | ||
2つのヴィオラ・ダ・ガンバのためのコンセール サント=コロンブ:コンセール 第2番/第63番/第1番/第51番/第59番/第66番/第53番/第60番 ドートルクル:ルージュヴィルのシャコンヌ マレ:第1組曲 |
レ・ヴォワ・ユメーヌ スージー・ナッパー、 マーガレット・リトル、 ジェイ・バーンフェルド(Vg) | |
Journey パーセル:「アーサー王」より/ 「妖精の女王」より カヴァッリ:「カリスト」より テレマン:フルート、弦楽と通奏低音のための 協奏曲 ホ短調 メアッリ:ソナタ「ラ・ベルナベア」 クレランボー:サンフォニア第5番 ルベル:バレエ組曲「踊りの性質」 シュメルツァー:バレエ音楽「剣術学校」 コレット: コンチェルト・コミック「未開人」より ボワモルティエ: バレエ「大公妃邸のドンキホーテ」より |
フランシス・コルプロン指揮 レ・ボレアド | |
モントリオールを代表する古楽団体、レ・ボレアドによる演奏を集めたサンプラーCD。「旅 Journey」と題されたように、英独仏伊と様々な国の作曲家の作品が集められている。カタログ付きの限定盤。 | ||
ニーノ・ロータ:交響組曲「道」 [I.村の婚礼“ザンパノの登場"/ II.3人の楽士、綱渡りの「キ印」 III.サーカス(ザンパノ〜曲芸〜 「キ印」のヴァイオリン) IV.ザンパノの怒り V.「キ印」を殺めるザンパノ 〜悲しみに気がふれるジェルソミーナ VI.雪の街頭での最後の芸 〜ジェルソミーナとの別れ VII.ザンパノの孤独と涙] クルト・ワイル:交響曲第2番 |
ヤニク・ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・ メトロポリタンo. | |
カタログ付限定盤。映画音楽の大家、ニーノ・ロータの代表作「道」と風刺とノスタルジックな音楽を特徴とするクルト・ワイルの交響曲第2番。ニーノ・ロータならではの甘いメロディ、印象的なジェルソミーナのテーマは人々の心に焼き付いている。1933年に完成し翌1934年にアムステルダムで初演されたワイルの交響曲第2番は、ワイルの成熟した作風を表す作品。新鋭ネゼ=セガンによる鮮烈な演奏で楽しむことが出来る。 | ||
ATMA "Naturally" 有名曲をピックアップした新コンピレーション・シリーズ。 | ||
ジャン・ド・サント=コロンブ(1640?-1700?):2台のヴィオールのためのコンセール集より 〔第2番 Le Change /第36番 L'attentif /第52番 L'estourdy /第3番 Le Tendre / 第41番 Le Retour /第53番 Les Roulades /第10番 Les Couplets /第44番 Tombeau Les Regrets / 第59番 Le Precipite /第27番 (La) Bourrasque /第48番 Le Rapotte /第62番 La Boutade 〕 レ・ヴォワ・ユメーヌ[スージー・ナッパー、マーガレット・リトル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)] | ||
録音:2003年-2004年|全曲録音(計CD8枚)からの抜粋。マラン・マレの師として知られるものの謎が多く、生没年や生涯も明らかにされていない作曲家サント=コロンブ。67曲からなる「2台のヴィオールのためのコンセール集」はその代表作であり、典雅で幽玄なガンバの旋律が絡み合う名品。レ・ヴォア・ユメーヌは2枚組×4タイトルからなる貴重な全曲録音を果しており、その録音から抜粋して1枚にまとめたのがこのアルバム。これだけでも十分にサント=コロンブの魅力が味わえ、かいつまんでいくつか聴いてみたいという方にはぴったりの内容と言える。 | ||
フォーレ:歌曲選集 蝶と花 Op.1 No.1 /私は口づけをしたから/船乗りたち Op.2 No.2 /オーロラ/孤独 Op.3 No.1 /シルヴィ Op.6 No.3 / 夢のあとで Op.7 No.1 /舟歌 Op.7 No.3 /川のほとりで Op.8 No.1 /この世では Op.8 No.3 /ネル Op.18 No.1 / 揺りかご Op.23 No.1 /私たちの夢 Op.23 No.2 /秘め事 Op.23 No.3 /マドリガル Op.35 /あけぼの Op.39 No.1 / イスファーンのばら Op.39 No.4 /夜曲 Op.43 No.2 /贈り物 Op.46 No.1 /月の光 Op.46 No.2 / スプリーン Op.51 No.3 /ヴォカリーズ・エチュード/ひそやかに Op.58 No.2 /優しい歌 Op.61より第3曲/ イヴの歌 Op.95より第5曲/金の涙 Op.72 /消え去らぬ香り Op.76 No.1 /牢獄 Op.83 No.1 / 9月の森で Op.85 No.1 /沈黙の贈り物 Op.92 /幻想の水平線 Op.118より第4曲 エレーヌ・ギユメット(S) ジュリー・ブーリアンヌ(Ms) アントニオ・フィゲロア(T) マルク・ブーシェ(Br) オリヴィエ・ゴダン(P|使用楽器:エラール、1859年製) | ||
録音:2015年10月-2017年9月。フォーレ時代のピアノとピッチで演奏された歌曲全集4枚組(ACD2-2741)からのセレクション盤。 | ||
時代を超えた芸術〜モントリオール美術館セレクション・アルバム 既出盤からのコンピレーション | ||
Divine Karina 〜ベスト・オヴ・カリーナ・ゴーヴァン タイラー・ウィリアムズ:デュエット「You,mysister」(*)、他、パーセル、ヘンデル、 ボワモルティエ、ヴィヴァルディ、ポルポラ、モーツァルト、J.S.バッハ、マーラー、ブリテンの既出音源より カリーナ・ゴーヴァン(S) ナタリー・ゴーヴァン(S;*) | ||
録音:2014年、ラス・ヴェガス(*)。(*)のみ初出、他は ATMA Classique から既出の録音。(*)で共演のナタリー・ゴーヴァンはカリーナの姉。ナタリーはアメリカで20年以上歌手として活躍し、ジャズ音楽に熟知している。 | ||
17〜18世紀の作曲家と20世紀の作曲家によるオルガン作品集 D.スカルラッティ:ソナタ〔ト短調 K.35 /ハ短調 K.56 /イ短調 K.61 〕 J.S.バッハ:オルガン協奏曲 イ短調 BWV.593 〜第3楽章/協奏曲 ヘ長調 BWV.978 ヴィヴァルディ/V.ブーシェ編曲:悲しみに沈める御母は涙にくれて RV 621(チェロとオルガン版)(*) パッヘルベル:シャコンヌP Op.16 ヘ短調 (**) / ダカン:ノエルの新しい曲集 Op.2(抜粋) ペルト/V.ブーシェ編曲:7つのマニフィカト・アンティフォナ より (**) 〔第4番(オルガン版)/第7番(オルガン版)/第6番「おお、あらゆる民の王よ」(4手オルガン版)(#) 〕 トマジ:「サルヴェ・レジナ」による変奏曲(トランペットとオルガン版)(+) トゥルヌミール:「復活の生贄に」によるコラール即興曲/神秘のオルガン「聖霊降臨節」 Op.57 〜第44曲/ 小さな花「われらの主イエスキリスト」 Op.66 より〔オッフェルトリウム/エレヴァシオン〕 ヴァンサン・ブーシェ(Org) ブノワ・ロワゼル(Vc;*) ジャック・ブーシェ(Org;#) ステファーヌ・ボーラク(Tp;+) | ||
(P) 2015, 2013, "Société métropolitaine du disque/Espace 21" (**) / (P) 2005, 2006, 2009, 2012, 2014, DISCUQS ATMA INC (**以外) 。既出音源からのコンピレーション〔 (**) は日本国内&当店未案内〕。教会音楽になくてはならない楽器として、西洋音楽史の早い段階から重要な位置を占めてきたオルガン。このCDは17世紀後半生まれのパッヘルベル、バッハ、ヴィヴァルディ、D.スカルラッティ、ダカンといったバロックの巨匠たちから、19世紀後半〜20世紀生まれのトゥルヌミールやトマジ、ペルトまで、3世紀の隔たりがある作曲家たちのオルガン作品を収録している。中でも演奏者ブーシェ自身の編曲によるヴィヴァルディの「悲しみの御母は涙にくれて」でのチェロとオルガンのデュオや、トマジの「サルヴェ・レジーナによる変奏曲」でのトランペットとオルガンのデュオは、音色のコンビネーションが絶妙で、アンサンブル楽器としてのオルガンの新たな魅力に気づかされる。演奏しているヴァンサン・ブーシェは第一線で活躍するオルガニストであると同時に国立銀行投資アドバイザーという異色のキャリアの持ち主。次々に紡ぎだされる彼の華麗な音楽には聴くものをとらえて離さない魅力がある。ブーシェのこれまでの録音を総括した内容となっており、時代を超えて西洋音楽史を貫いているオルガンの厳かな世界に浸ることのできる一枚。 | ||
レ・ヴィオロン・デュ・ロワ結成30周年記念アルバム グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」〜精霊の踊り / パッヘルベル:カノンとジーグ J.S.バッハ:モテット「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」BWV.1083より ヘンデル:「ソロモン」〜シンフォニア「シバの女王の到着」 / ラモー:恋するライオン モーツァルト:歌劇「ルーチョ・シッラ」序曲/演奏会用アリア「どうしてあなたを忘れられよう」K.505 バルトーク:ディヴェルティメント Sz 113 / ペルト:フラトレス(*) ブリテン:深紅の花びらは眠りにつき / ピアソラ:天使のミロンガ カリーナ・ゴヴァン(S) ダニエル・テイラー(CT) ベルナール・ラバディ、 ジャン=マリー・ゼイトウニー、マテュー・リュシエ指揮レ・ヴィオロン・デュ・ロワ | ||
録音:2008年(*)。 (*)のみ初出音源、残りは既出音源からのコンピレーション。 | ||
ヴェネツィアの輝き〜ヴェネツィアの音楽集 ヴィヴァルディ:オーボエとファゴットのための協奏曲集 ト長調 RV545 A.ガブリエリ:マドリガール「2輪の摘みたてのバラ」 / バッサーノ:4声のリチェルカータ G.ガブリエリ:モテット「おお、大いなる神秘」 / ピッキ:6声のカンツォン第15番 モンテヴェルディ:モテット「われは喜びに満ちたり」 / ロッシ:ソナタ第12番「ベルガマスカ」 カプスベルガー:キタローネと通奏低音のためのバッロ第2番 / モンテヴェルディ:マドリガーレ「西風が戻り」 フォンタナ:フルートと通奏低音のためのソナタ第2番 / ローゼンミュラー:ソナタ第10番 B.マルチェッロ:詩篇第15番より / アルビノーニ:オーボエ協奏曲 Op.9 No.2 ヴィヴァルディ:歌劇「試練の中の真実」RV739より / J.S.バッハ:協奏曲 ヘ長調 BWV978 モントリオール・バロック・バンド、モントリオール・バロック・アカデミー、モントリオール古楽スタジオ、 レ・ヴォワ・バロック、アンサンブル・マスク、トラジコメディア、アリオン・バロックo./他 | ||
モントリオール美術館で開催された「ヴェネツィアの輝き [Splendore a Venezia] 」という展覧会用に制作されたコンピレーション・アルバム。モントリオール美術館は2年前に古楽向けのコンサートホールを設立し、音楽と美術という観点で積極的に展示を行っており、今回の展覧会に際しても、真っ先にカナダ随一のクラシック・レーベルATAMに依頼し、コンピレーション・アルバムを制作することを館長が決めたそう。イタリア・ルネサンス期のヴェネツィア絵画は優れた色彩と詩情を持った名作が多く生み出され、音楽も絵画と同様に、アルビノーニ、マルチェッロなどに代表されるような、色彩感の優れた甘美で官能的な音楽が次々と作曲されていた。ブックレットには展覧会で展示されていた絵画が幾つか掲載され、展覧会に行かずとも音楽と絵画で当時の優れた芸術の一端に触れることができる。 | ||
テュルリュットとリール〜カナダ民謡集 リール集/テュルリュットとリール/エミール・ブノワのワルツ/カナダのワルツ/新妻の寝具/リール/ナントの監獄で/ ヒバリと魚/ The Draggers Reel /サン・マロで/バイヨンヌの船/私がカナダを出たとき/エヴァンジェリーヌのワルツ スージー・ルブラン(S) 地獄の炭坑夫(男声アンサンブル) ラ・ヌフ(古楽アンサンブル) ジョリ・ボワ(声楽アンサンブル)他 | ||
カナダの伝承音楽の再発見に積極的な男声アカペラ・グループ「地獄の炭坑夫」&古楽アンサンブル「ラ・ヌフ」のコンビ、「奇跡の航海」(ACD2-2588)に引き続き、元フランス領のカナダの州、ケベックとアカディアに伝わる伝承音楽を集めた意欲的なプログラム。美しいソプラノ・ソロを披露してくれるのは古楽界の歌姫スージー・ルブラン。2006年にはアリオン・バロックo.と共に来日し、日本でも高い評価を得た。民謡のほか、ケベックの伝統的な音楽「テュルリュット」や、北欧に起源をもつ舞曲「リール」といった器楽曲、さらにカナダだけでなくフランスの民謡も収録。全体的に陽気で素朴な響きが愉しい。 | ||
Musica Intima 20 ロバート・ルーカス・ピアソール:彼女の棺にレイを置いて / ティーヴン・チャットマン:あなたは私の心を奪った カバナ:わたしは主を待ち望んだ / ウルマス・シサスク:グロリア・パートゥリ(抜粋) サス・ガレッピ:オー・ナタ・ルクス / ブリテン:イエスよ、あなたは救い主でいらっしゃるから イマンツ・ラミンシュ:アヴェ・ヴェルム・コルプス / ジョセリン・マーロック:エグザウディ ルパート・ラング:アニュー・ドゥ・ディユー、アース・ティーチ・ミー デレイク・ヒーリー:サリッシュ・ソング、イヌイット・ハンティング・ソング トルミス:秋の風景〜ヒース/ヴェプスの小径〜強いられた結婚/聖ヨハネの日の歌〜火II アメリカ伝承曲:シェナンドー / フランス伝承曲:泉のほとり スコットランド伝承曲:ローモンド湖 / ドヴォルジャーク/ミュレ編曲:家路 ムジカ・インティマ | ||
既出盤からのコンピレーション。カナダのヴォーカル・アンサンブル「ムジカ・インティマ」の結成20周年記念盤。 | ||
ベスト・オブ・ビートルズ・バロック オブ・ラ・ディ・オブ・ラダ/ブラックバード/ガール/ 恋を抱きしめよう (ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト)/ オー!ダーリン/シーズ・リーヴィング・ホーム/ ミッシェル/ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア/ イエスタデイ/ビコーズ/ア・デイ・イン・ザ・ライフ/ ロング・アンド・ワインディング・ロード/ フール・オン・ザ・ヒル/ヒア・カムズ・ザ・サン/ 愛こそはすべて (オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ) |
レ・ボレアデ | |
「ビートルズ・バロック」(ACD2-2218)、「ビートルズ・バロック2」(ACD2-2268)、「ビートルズ・バロック3」(ACD2-2351) と3枚リリースされ、ピリオド楽器によるビートルズで話題を集めた「ビートルズ・バロック」シリーズのベスト盤。誰もが口ずさむ人気曲「オブ・ラ・ディ・オブ・ラダ」からスタートし、CM曲として頻繁に起用され人類の究極の願いを歌った「愛こそすべて」で終わるベスト・セレクション。 | ||
Naturally〜ヨハン・ゼバスティアン・バッハ オーボエ・ダモーレ協奏曲BWV1055/オーボエ協奏曲 ヘ長調 BWV1053a/リュート組曲第3番 ト短調BWV995/ 前奏曲、フーガとアレグロBWV998/マタイ受難曲〜アリア「神よ、あわれみたまえ」 ダ・ ソナール ブルース・ ヘインズ(Ob) ダニエル・ テイラー(CT) スティーヴン・スタッブズ(リュート) | ||
Naturally〜ゲオルク・フィリップ・テレマン フルート、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲/フルートとヴィオールのためのソナタ ホ短調/ カンタータ「 Seel e,lerne di ch erkennen 」TWV1:1258 /ソナタ 変ロ長調 アンサンブル・カプリス マティアス・マウテ、フランシス・コルプロン(Fl−tr) レ・ボレアデ マンフレート・クレイマー(バロックVn) モニカ・マウフ(S) | ||
Naturally〜ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル 「イェフタ」「ロターリオ」「ユダス・マカベウス」「アルチーナ」 「オットーネ」「アタリア」「忠実な羊飼い」「アチスとガラテア」より マーク・ブリーク(T) スージー・ルブラン(S) レ・ボレアデ フランシス・コルプロン指揮モントリオール・バロックo. | ||
Naturally〜ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 交響曲第7番/七重奏曲Op.20/別れWoO.124/この暗い墓のうちにWoO.133 レ・ヴェン・ド・モントレアル アンドレ・モワザン(Cl) デイヴィッド・DQ.リー(CT) ヤニク・ネゼ=セガン(P) | ||
Naturally〜フランツ・シューベルト ピアノ五重奏曲 イ長調D.667「ます」/アダーショとロンド・コンチェルタンテ ヘ長調D.487/ 岩の上の羊飼いD.965/君はわが憩い(リスト編)/影法師(リスト編) カナダ室内合奏団 アンドルー・チュニス、ルイーズ=アンドレ・バリル、ダヴィド・フレイ(P) アリヌ・クータン(S) アンドレ・モワザン(Cl) | ||
Naturally〜ガブリエル・フォーレ 揺りかごOp.23-1/夢のあとでOp.7-1/3つの無言歌〜Op.17-3/秘密Op.23-3/シシリエンヌOp.78/この世 Op.8-3/ エレジー Op.24/ネルOp.18-1/あけぼのOp.39-1/水のほとりにて Op.8-1/ ある日の詩Op.21【めぐりあい/いつの日も/さらば】/漁師のうたOp.4-1/ひそやかにOp.58-2/月の光 Op.46-2/ 墓地にてOp.51-2/祈りながら/秋の歌Op.5-1/夜想曲 Op.43-2/ピアノ三重奏Op.120第2楽章/シシリエンヌ Op.78 ヤニク・ネゼ=セガン、フランシーヌ・シャボー、ステファーヌ・ルムラン(P) アンヌ・ ロバート(Vn) ベノワ・ ロワゼル、テレーズ・ライアン(Vc) アラン・ トゥルーデル(Tb) | ||
ザ・ベスト・オブ・ダニエル・テイラー ホフマン/伝バッハ: いざ、待ち望みたる時を告げよ BWV.53 パーセル:ヴァイオルをかき鳴らせ バッハ: わたしは彼の名を告げましょう BWV.200 / 来なさい、甘い死の時よ BWV.161 ブクステフーデ:悲歌 BuxWV.76/2 ベネット:暗闇は私の光 ダウランド: 言葉であの人に訴えるべきか/ さあもういちど/ハンズドン嬢のパフ ヘンデル: 「テオドーラ」〜トリオ/ 「メサイア」〜だが、その来る日には、 だれが耐え得よう 「ソロモン」〜たとえ跡を追っても |
ダニエル・テイラー(CT) | |
世界中で活躍するカナダのカウンターテナー、ダニエル・テイラーが、ATMA社に過去10年の間に録音した音源からのベストアルバム。曲も多彩なら、スージー・ルブランなど共演者も豪華。カウンターテナー入門にもピッタリの1枚。 |