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ACCENT


価格帯記載無し:1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

価格帯B〔SACD|入手困難品〕:
1枚あたり¥3520(税抜¥3200)






 1979年にドイツ人のアンドレアス・グラットと夫人のアーデルハイド・グラットによってベルギーで設立され、ベルギー古楽陣の名盤を擁するレーベル。アンドレアス・グラットは優秀なリコーダー奏者であると同時に楽器製作者として活躍、1972年には18世紀ロンドンの名工トーマス・ステンズビーJr.作によるリコーダーのレプリカを製作し、ピリオド楽器を忠実に再現する名工として名を馳せた。
 レーベル創立後はクイケン三兄弟、ユングヘーネル、ヤーコプス、インマゼール、R.コーネンら、現代の古楽界を牽引する実力派たちの録音を次々とリリース。演奏内容はもちろん、録音についても楽器製作同様、社主アンドレアス自身がベルギー各地の教会における自然な響きで収録、あの故・長岡鉄男氏も絶賛した。創立者アンドレアス・グラットは2013年に惜しくも67歳という若さでこの世を去り、2014年現在ではレーベルもドイツの配給会社の傘下となってしまっているが、特にアナログ時代の収録盤は、演奏・録音共にそのクオリティに定評を保っている。
 #以下リストは、 25xxx 番台& 26xxx 番台等 一部を除き品番の下2桁〜3桁順となっています(2013年の発売盤までは この部分が全て異なっていましたが、2014年以降重複する物が出ています)。1993頃までに初発売されたアイテムはこの部分が2桁(99まで)、それ以降は3桁(100以降)の連番となっており、2枚セット化されたものでは基本的に若い方の番号が採用されます(3枚組以上の一部セット物、コンピレーション盤、限定盤などを除きます)。また、2003年頃録音の新発売分までは頭の2桁が録音年を示していました(1980年代?までのCD化分は、頭の1桁にCD化年?下一ケタを付した上で、2桁目と3桁目に録音年)が、近年は24〜26で固定されたため異なっており、更に再発分では末尾2〜3桁の連番はそのままに、品番が5ケタとなるようシリーズごとに "100" or"10" や "300" or "30" が付されています。
 ##2017年以降に再発された旧録音商品は「末尾2〜3桁が初発売順」という法則が無くなりました。当店では再発売商品コメントに旧盤号を記載しています。

KKC-8034
(55CD)
廃盤
The Art of Accent 〜ACCENT "plus" シリーズ
 ACC-10XXX のシリーズ55枚全てを、紙スリーブ化し、 BOX に収めたセット。おそらく国内独自企画の限定プレス商品。 #解説書は付属しません。また、ACC-10400 番台〔他レーベルから既出で、当レーベルにて再発されたもの〕も含まれているため、全てが当レーベル・オリジナルの録音ではありません。
アクサン・レーベル・コンピレーション・アルバム
 グラウプナー:協奏曲 ト長調〜第4楽章
 J.S.バッハ:
  フルート・ソナタ ホ短調 BWV.1034〜第1−2楽章
 マルチェッロ:協奏曲 ニ短調〜第1−2楽章
 ブラヴェ:3声のソナタ〜第1−3楽章
 J.S.バッハ:シンフォニア BWV.156 から
 オトテール:
  2つの高音楽器のための組曲集第1巻 Op.4〜第7曲
 テレマン:協奏曲 ホ長調〜第4楽章
 クープラン:第1コンセール〜前奏曲
 J.S.バッハ:無伴奏フルートのための
   パルティータ イ短調 BWV.1013〜アルマンド
 レオ:パストラーレ
 ヤニチュ:クワドロ ト短調〜第3楽章
 ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6 No.6〜第3楽章
 ルベル:幻想曲
マルセル・ポンセール指揮
アンサンブル・
 イル・ガルデッリーノ
トーマス・ファイ指揮
アンサンブル・ラ・パッショーネ
シギスヴァルト・クイケン、
バルトルト・クイケン、
マルク・アンタイ、他
 ACCENT レーベルを知りたいならば、まずはこの1枚。こだわりのあるレーベルだということが一目瞭然のユニークさ。
18世紀ドイツのリュート音楽
 J.S.バッハ:
  組曲 ハ短調/アダージョBWV.1001/
  フーガBWV.1000
 ヴァイス:組曲 ニ短調
コンラート・
 ユングヘーネル(リュート)
 録音:1978年9月。旧品番:ACC-77801。ドイツ生まれのリュート奏者コンラート・ユングヘーネルによる18世紀ドイツのリュート音楽集。
フランス後期のヴィオール音楽集
 シャルル・ドレ:組曲第2番
 アントワーヌ・フォルクレ:組曲第3番
ヴィーラント・クイケン、
シギスヴァルト・
 クイケン(ガンバ)
ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1978年11月。旧品番:ACC-67808。クイケン兄弟による後期フランス・ヴィオール作品集。
ACC-30009
(2CD)
廃盤
クイケン兄弟&コーネン〜
 18世紀フランス&イタリアのフルート・ソナタ集
バルトルド・クイケン
(フラウト・トラヴェルソ)
ヴィ−ラント・クイケン(Vc)
ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1979年(*)/1991年(#)、旧品番:ACC-67909 (*)、ACC-9177 (#) (共に当店未案内/廃盤)のセット化。
ムツィオ・クレメンティ:ピアノ・ソナタ集
 [Op.24-2/Op.25-5/Op.37-2/Op.13-6]
ジョス・ファン・
 インマゼール(Fp)
 使用楽器:ミヒャエル・ローゼンベルガー、1795年製。旧品番:ACC-67911(当店未案内)。ACCENT "plus" シリーズ。
ドイツの教会カンタータとアリア集
 ブクステフーデ:アリア「それでもなお死は逃げられないのか」/
         カンタータ「全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ」
 J.C. バッハ:アリア「ああ、私が頭に豊かな水を持っていれば」
 テレマン:アリア「主よ、怒って私を責めないで下さい」 TWV 7: 1 /
      カンタータ「諸国の民よ、聞け」 TWV 1: 921 (#)
  ルネ・ヤーコプス(CT)
  クイケン・コンソート(#以外) パルナッスス・アンサンブル(#)
 録音:1979年10月、聖シュテファヌ教会、メルセン(#以外) /1981年6月、シャペル・ロワイヤル、プロテスタント教会、ブリュッセル(#)、すべてベルギー。旧品番:ACC-77912
 ACCENT "plus" シリーズ。ヤーコプス、クイケン兄弟をはじめとする豪華演奏陣による、深い宗教的感動に溢れる名演を堪能できる。
ACC-10014
廃盤
17世紀のヴィオールのための音楽
  ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
  シギスヴァルト・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ/Vn)
  ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1980年5月、聖ステファヌス教会、ベルギー。旧品番:ACC-68014(当店未案内/廃盤)。
ARIETTE e CAVATINE 〜ヤーコプス&インマゼール
 ドニゼッティ:
  舟人/漁夫/ああ 思い出しておくれ、美しいイレーネ
 ベッリーニ:
  アリエッタ「私のフィッレの悲しげなおもかげ」/
  アリエッタ「愛しいひとはいつ来るのだろう」/
  アリエッタ「ゆかしい月よ」
 シューベルト:
  目の魔力/ごらん、あんなに月の明るいこと
 ロッシーニ:
  「タンクレディ」〜この心を燃え上がらせた貴女
 ベートーヴェン:
  友情の幸せ/この暗い墓のうちに/愛の嘆き
ルネ・ヤーコプス(CT)
ジョス・ファン・
 インマゼール(Fp;*)
 録音:1981年1月。初CD化(LP品番:ACC 8017)。使用楽器:トラウゴット・ベルント、1837-1840年製作(*)。18世紀後半から19世紀前半のベルカント最盛期の音楽を、カウンターテナーのパイオニア的存在のルネ・ヤーコプス&インマゼールの伴奏で収録。ヤーコプス自身がライナー・ノートで、この時代のカウンターテナーについて言及している。
 この時代のカウンターテナーはカストラートの登場により、日の目を見ず影に隠れていた。しかし、その間カウンターテナーの技術は向上し、ファルセットと胸声と融合させた歌唱を会得。例えば、ロッシーニは当時第1番カウンターテナー、ジョヴァンニ・ダヴィデのために、彼の作品のテナー役のほとんどを書いたと言われている。
ACC-10018
廃盤
インマゼールのモーツァルト
 モーツァルト:
  幻想曲 ハ短調K.475/ソナタ ハ短調K.457/
  幻想曲 ニ短調 K397/
  「ああ、ママに言うわ」の主題による
   12の変奏曲 ハ長調K.265/
  ロンド イ短調K.511
ジョス・ファン・
 インマゼール(Fp)
 録音:1980年9月。旧品番:ACC-58018〔廃盤、入手不能〕。
ACC-10019
廃盤
ドイツのバロック室内楽曲集 バルトルド・クイケン
(フラウト・トラヴェルソ)
シギスヴァルト・
 クイケン(Gamb)
ヴィーラント・クイケン(Vc)
ロベルト・コーネン(Cemb)
 録音:1980年。旧品番:ACC-58019(当店未案内/廃盤)。
ACC-20021
buyボタン
(5CD)
3CD価格
聖なる音楽
 [CD 1](ACC-93101)(*)
 サン・マルコ大聖堂の音楽〜ヴェネツィアの二重合唱曲
 ヴィラールト:詩篇集(1550)/「新音楽」(1547)から
 ガブリエーリ:
  サクラ・シンフォニア集(1597)から/同(1615)から
  カンツォンとソナタ集(1615)から
 [CD 2](ACC-8855)(*/+)
 ラッスス:「音楽の守護」(1573/1574)から
 [CD 3](ACC-8862)(+)
 ピーター・フィリップス:「宗教曲の楽園」(1628)から
 [CD 4](ACC-9291)(*)
 ジャケス・デ・ヴェルト:主日のミサ(1592)
  5声のモテット集第1巻(1566)/同第2巻(1581)から
 [CD 5](ACC-9069)(+)
 D.スカルラッティ:スターバト・マーテル
 エステヴェス:8声のミサ
エリク・ファン・ネーヴェル指揮
コンチェルト・パラティーノ(*)
クレンデ・アンサンブル(+)
フックス&ハイドン:鍵盤楽器のための作品集
 ヨハン・ヨーゼフ・フックス(1660-1741) (*):
  アルペッジョとフーガ ト長調 E114 /
  チャコーナ ニ長調 K403-2 /鍵盤楽器のための組曲 ニ長調
 ハイドン(1732-1809) (#):
  鍵盤楽器のためのソナタ集
  〔第43番 変ホ長調 Hob.XVI: 28 /第44番 ヘ長調 Hob.XVI: 29 /第23番 変ホ長調 Hob.XVI: 25〕
  「神よ皇帝を守りたまえ」の主題による変奏曲 ト長調(原曲:弦楽四重奏曲第77番)/
  アダージョ ヘ長調 Hob.XVII: 9
 ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1978年(*)/1982年(#)。旧品番:ACC-8222(当店未案内)。ACCENT "plus" シリーズ。曲目詳細は一切記載されていなかったので、当店で補完した。LP期には (*)はバッハとカップリングされて ACC-7805 という品番で発売されていた。なお代理店の案内では、演奏者が『ロベルト・コーエン』と記載されているが、誤り。ゼレンカの師匠でもあり神聖ローマ皇帝カール6世の宮廷音楽監督、聖シュテファン大聖堂の楽長として18世紀ウィーンで絶大な名声を誇ったヨハン・ヨーゼフ・フックスとハイドンの鍵盤曲を集めた1枚。
ヴィルトゥオーソ・ロマンティック・オーボエ
 シューマン:
  オーボエのための3つのロマンスOp.94/
  月の夜 Op.39-5(オーボエ編曲版)
 ヤン・ヴァーツラフ・カリヴォダ:
  サロンのための小品 Op.228
 ヨハン・ペーター・ピクシス:
  オーボエとピアノのための大ソナタOp.35
パウル・ドンブレヒト(Ob)
ジョス・ファン・
 インマゼール(P;*)
 録音:1983年4月。旧品番:ACC-78330。使用楽器:エラール、1850年製(*)。ドンブレヒトとインマゼールによる19世紀のオーボエ作品集。
 シューマンの3つのロマンス、オーボエ奏者にはお馴染のカリヴォダのサロン小品、ドイツのピアニスト兼作曲家のピクシスの大ソナタなどオーボエの技巧が華やかに展開される1枚。
インマゼール〜ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」/
 ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調「悲愴」/
 6つのバガテル Op.126/アンダンテ WoO57
ジョス・ファン・インマゼール(Fp)
 録音:1983年11月、ヴレースハイス博物館。使用楽器:コンラード・グラーフ、1824年製。旧品番:ACC-78332(当店未案内)。ACCENT "plus" シリーズ。
 #レーベル廃盤、流通在庫限り。
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ集 Op.5 より
 [第3番 ハ長調/第1番 ニ長調/
  第12番 ニ短調「ラ・フォリア」/
  第6番 イ長調/第11番 ホ長調]
シギスヴァルト・
 クイケン(Vn)
ヴィーラント・クイケン(Vc)
ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1984年4月。
 旧品番:ACC-48433。ACCENT "plus" シリーズ。名盤の誉れ高き演奏で、20年以上前の録音だが、音質も極上。
管楽合奏版「ベト7」&「フィデリオ」
 ベートーヴェン:
  交響曲第7番(作曲者編/管楽合奏版)/
  「フィデリオ」序曲
   (ヴェンツェル・セドラク編/管弦合奏版)
オクトフォロス
[ポール・ドンブレヒト、
 マルセル・
  ポンセール(Ob)
 ハンス・ルドルフ・
  シュタルダー、
 エルマー・
  シュミット(Cl)
 ピート・ドンブレヒト、
 クロード・モーリー(Hr)
 ダニー・ボンド、
 ドナ・アグレル(Fg)
 クロード・ヴァスマー
 (コントラFg)]
 旧品番:ACC-48434。ACCENT "plus" シリーズ。18世紀後半、愛されていた演奏形態ハルモニー・ムジーク(=管楽合奏)。特に交響曲第7番はベートーヴェン自身の編曲(当盤の編成[9声部]からなる合奏のために、ベートーヴェンは自身の全交響曲を編曲している)で重要度も高く、演奏も優れていたため初発売時から話題となった。
ACC-30035
(2CD)
廃盤
ルクレール:フルート・ソナタ全集
 バルトルト・クイケン(Fl−tr)
 ヴィーラント・クイケン(ガンバ) ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1984年9月、聖ジャン・バプティスト・オ・べギナージュ教会、ベルギー。旧品番:ACC-58435/36
フランスのオーボエ音楽集
 オトテール:オーボエと通奏低音のための組曲集
        第2巻より[第1番/第2番]
 フィリドール:オーボエと通奏低音のための組曲集
         第1巻〜第5番
 クープラン:王宮のコンセール第1番
パウル・ドンブレヒト(Ob)
ヴィーラント・クイケン(ガンバ)
ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1988年4月。旧品番:ACC-8537
 『パウル・ドムブレヒトがバロック・オーボエの魅力を十分の引き出したアルバムです』(代理店記載ママ)とのこと。
ACC-10038
廃盤
モーツァルト:ピアノ、オーボエ、クラリネット、
 ホルンとファゴットのための五重奏曲 変ホ長調 K.452
ベートーヴェン:ピアノ、オーボエ、クラリネット、
 ホルンとファゴットのための五重奏曲 変ホ長調 Op.16
ジョス・ファン・インマゼール(P)
オクトフォロス
 録音:1985年12月、聖エリザベート礼拝堂、アントワープ。旧品番:ACC-58538〔廃盤〕。
ACC-30039
(2CD)
廃盤
ロッシーニ:小ミサ・ソレムニス ジョス・ファン・インマゼール
 (P)指揮オランダ室内cho.
ウィネケ・ヨルダンス(P)
レオ・ヴァン・ドゥセラール
 (ハルモニウム)
 録音:1986年1月12日。旧品番:ACC-68639/40〔廃盤〕。
ACC-30042
(2CD)
廃盤
モーツァルト:管楽のための作品集
 セレナード第10番「グラン・パルティータ」変ロ長調 K.361(*)/
 6つのオーボエ・ディヴェルティメント〔K.213/ K.240/ K.252/ K.253/ K.270/ K.289〕
  バルトルト・クイケン指揮(*) オクトフォロス
 録音:1986年。旧・ACC-68642ACC-8856〔ともに廃盤〕のセット化。
ACC-10044
廃盤
マラン・マレ:ヴィオール曲集第5巻より ヴィーラント・クイケン、
上村かおり(Gamb)
ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1987年3月、ブリュッセル・プロテスタント教会。旧品番:ACC-78744〔廃盤〕。
W.F.バッハ:2つのフルートのための二重奏曲集
 [ヘ長調 F.57/ト長調 F.59/変ホ長調 F.55/
  ホ短調 F.54/変ホ長調 F.56/ヘ短調 F.58]
バルトルト・クイケン、
マルク・アンタイ
(フラウト・トラヴェルソ)
 録音:1990年4月。同番号での2008年新装再発売。
ACC-30058
(2CD)
廃盤
コルネットとトロンボーンのためのイタリア音楽
 ボローニャのコンチェルト・パラティーノ(*)
 新様式による協奏ソナタ集(#)
 コンチェルト・パラディーノ
 録音:1989年(*) /1990年6月(#)。旧 ACC-8861 (国内仕様: KKCC-4116 )(*) と ACC-9058 (国内仕様: KKCC-4115 )(#)〔以上、すべて廃盤〕のセット化。
ピータ・フィリップス(1560-1628):「宗教の楽園」(1628) より(23曲)
 エリク・ファン・ネーヴェル指揮クレンデ・ヴォーカル・アンサンブル
 録音:1989年頃。旧品番:ACC-8862(単売では当店未案内)。ACCENT "plus" シリーズ。オルガニストであり、当時イングランドで最も多く楽譜が出版された作曲家でもあったピータ・フィリップスによる最後の出版作品で、モノディー作品を含む最も成功した作品集でもあった「宗教の楽園」(代理店によると、1声、2声及び3声のための106曲の通奏低音付きモテット集だとのこと)から。
シンフォニア・アンジェリカ〜マドリガーレ集 ユングヘーネル指揮
 旧品番:ACC-8864
ACC-8966
廃盤
叙情的20世紀ギター音楽 ラファエッラ・スミッツ(G)
イル・カンタール・モデルノ〜
 15世紀ヴェネツィア、ナポリの歌曲集

  (全18曲)
アンサンブル・ダエダルス
 録音:1990年7月。旧品番:ACC-9068
 ACCENT "plus" シリーズ。14世紀、16世紀に比べて残された楽譜が驚くほど少ない15世紀のイタリア世俗歌曲。その貴重なレパートリーを当時の様式で再現したアルバム。イタリア・ルネサンスが最も開花したこの時期になぜ?とは誰でも思うところだが、ダ・ヴィンチの時代の音楽自体は歓楽窮まって哀情多しといった感のする独特の魅力を備えている。リコーダーや打楽器、ヴィオールなどを伴った歌には独唱あり斉唱ありと編成も様々。
 アンサンブル・ダエダルスは1986年イタリア・ジェノヴァで結成された、オリジナル・スコアをもとに中世やルネッサンスの音楽にアプローチしてきた器楽&声楽アンサンブル。
ドメニコ・スカルラッティ:
 スターバト・マーテル
ジョアン・ロドリゲス・
 エステヴェス(1700頃-1751以降):
  8声のミサ
エリザベス・ヘルマンス(S)
ヤン・ファン・
 エルサッケル(T)
ヘルマン・
 スティンダース(Org)
エリク・
 ファン・ネーヴェル指揮
クレンデ・アンサンブル
 録音:1990年8月。旧品番:ACC-9069
 ACCENT "plus" シリーズ。ネーヴェルによる18世紀ポルトガルの宗教曲集。アレッサンドロ・スカルラッティのスターバト・マーテルは有名だが、ドメニコ・スカルラッティの同曲は珍しい。またエステヴェスも生涯11曲の合唱曲を残した以外に現存する資料がない。
 1974 年にネーヴェルによって設立されたクレンデ・アンサンブルは、初期の ACCENT レーベルへ多くの録音を残しているが、このディスクが彼らの ACCENT デビュー盤だった。
ACC-10073
廃盤
なんと官能的なコルネットよ〜
 ヴィルトゥオーゾ・コルネット曲集
ブルース・
 ディッキー(コルネット)
スティーヴン・スタッブズ
(キタローネ/ビウエラ)
エリン・ヒードリー(Gamb)
アンドルー・ローレンス=
 キング(Hp/Org)
 録音:1991年1月。旧品番:ACC-9173〔廃盤〕。
シュッツ:カンツィオーネ・サクレ(1625) エリック・ファン・ネーヴェル指揮
クレンデ・ヴォーカル・アンサンブル
 旧品番:ACC-9174。ACCENT "plus" シリーズ。
セゴビア大聖堂のカンシオネロ アンサンブル・ダエダルス
 旧品番:ACC-9176。ACCENT "plus" シリーズ。
ACC-30078
(2CD)
廃盤
シュッツ:
 シンフォニア・サクレ 第1集 SWV.257-276
バーバラ・ボーデン、
ネレ・グラムス(S)
ロジャーズ・
 カーヴィー=クランプ(T)
ハリー・ファン・デル・カンプ(B)
コンチェルト・パラティーノ
 録音:1991年10月28日-11月1日。旧品番:ACC-9178/79〔廃盤〕。
ソル、コスト:ギター作品集
 フェルナンド・ソル:悲歌的幻想曲 Op.59 /
           序奏と「私は羊歯になりたくない」による変奏曲 Op.26
 ナポレオン・コスト:夢想 Op.53 /大セレナード Op.30
 ラファエッラ・スミッツ(G)
ACC-10088
廃盤
F.クープラン
 ヴィオール組曲第1番 ホ短調(1728)/
 ヴィオール組曲第2番 イ長調(1728)/
 新しいコンセール第12番 イ長調(1724)/
 新しいコンセール第13番 ト長調(1724)
ヴィーラント・クイケン、
上村かおり(Gamb)
ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1992年6月、聖アポリネール教会(ベルギー)。旧品番:ACC-9288〔廃盤〕。
ACC-10093
廃盤
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):コンセールによるクラヴサン曲集 (1741)
 ロベール・コーネン(Cemb;*) バルトルト・クイケン(Fl−tr;#)
 シギスヴァルト・クイケン(Vn;+) ヴィーラント・クイケン(ガンバ;**)
 録音:1994年2月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ、DDD 。。旧品番:ACC-9493〔廃盤〕。
S.クイケン〜J.S.バッハ:カンタータ集
 [第82番「われは満ちたれり」BWV82/
  第49番「われ希望を持ちて、歩み求めん」BWV49/
  第58番「ああ神よ、心の傷手、いかに多く」BWV58]
   ナンシー・アージェンタ(S) クラウス・メルテンス(B)
   シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
   鈴木秀美(Vc) ピエール・アンタイ(Org) マルセル・ポンセール(Ob)
 旧品番:ACC-9395(当店未案内)。ACCENT "plus" シリーズ。なお、国内代理店は「クラウス・クレメンス(Bs)」という歌手を記載しているが、上記が正しい。
ACC-93100
廃盤
バロック・ギターの響き ラファエッラ・スミッツ(G)
サン・マルコ大聖堂の音楽 エリク・ファン・ネーヴェル指揮
コンチェルト・パラティーノ、
クレンデ・アンサンブル
 旧品番:ACC-93101〔廃盤〕。
16世紀カタルーニャの
 マドリガーレとエンサラーダ集

 ジョアン・ブルディエウ(1520頃-1591)、
 アルベルク神父、
 マテウ・フレーチャ(1481-1553)の作品
ラ・コロンビーナ
[マリア=クリスティーナ・
  キール(S)
 クラウディオ・
  カヴィーナ(CT)
 ジョゼプ・ベネト(T)
 ジョゼプ・カブレ(Br)]
 旧品番:ACC-94103。ACCENT "plus" シリーズ。
ジャケ・ド・ベルヘム(1505頃-1565頃):オルランドの物語
 ロベルト・フェスタ指揮アンサンブル・ダイダロス
 [マリア=クリスティーナ・キール(S) オットー・ラストビシュレ、
  アイタン・ゾレク(T) フリオ・ザナージ(Br) マーラ・ガラッシ(Hp)他]
 録音:1995年3月。旧品番:ACC-95112。ACCENT "plus" シリーズ。イタリアで活躍したフランドル出身の作曲家ベルヘムはマドリガーレの誕生に貢献した人。同時代のラブレーが、卓越した作曲家の一人としてその名を挙げている。
ACC-10120
廃盤
フレスコバルディ:オルガン作品集 リウヴェ・タミンガ(Org)
 旧品番:ACC-96120〔廃盤〕。
ACC-10123
廃盤
ペルゴレージ:
 幕間劇「リヴィエッタとトラコッロ(ずるい田舎女)」(*)/歌劇「奥様女中」(#)
  シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:1996年11月21日(#)、22日(*)、ルナ・テアトル、ブリュッセル、ライヴ。旧品番:ACC-96123〔廃盤〕。
シューベルト:
 「しぼめる花」による序奏と変奏 D.802
F.X.モーツァルト:ロンド ホ短調
フンメル:ソナタ ニ長調 Op.50
メンデルスゾーン:ソナタ ヘ短調 Op.4
バルトルド・クイケン
(Fl−tr;*)
リュック・ドヴォ(Fp;#)
 録音:1997年。使用楽器:1830年製ヴィルヘルム・リーベル、ドレスデン&1997年製ルドルフ・トゥッツ、インスブルック(*)/1825年製ヨハン・フリッツ、ウィーン(#)。ディジパック化による同番号での2008年再発売。
リチェルカーレ集
 〜16世紀イタリアのリチェルカーレの至芸

 アンニーバレ・パドヴァーノ(1527-1575):
  第6旋法のトッカータ(とリチェルカーレ)
 ジローラモ・カヴァッツォーニ(1525頃-1577以降):
  リチェルカーレ第4番
 ジャック・ブース(1500頃-1565):
  イントナツィオーネ(A.ガブリエリ作)と
   第3旋法のリチェルカーレ第3番
 アンニーバレ・パドヴァーノ:
  「サルヴェ・レジナ」によるリチェルカーレ第7番
 ロッコ・ロディオ(1535頃-1615以降:
  「ラ・ソ・ファ・レ・ミ」によるリチェルカーレ第5番
 アンドレア・ガブリエリ(1533-1585):第1旋法のリチェルカーレ
 ジョヴァンニ・バッティスタ・コンフォルティ(?-?):
  「アヴェ・マリア」によるリチェルカーレ第14番
 アンニーバレ・パドヴァーノ:
  イントナツィオーネ(G.ガブリエリ作)と
   第6旋法のリチェルカーレ/
  イントナツィオーネ(A.ガブリエリ作)と
   第3旋法のリチェルカーレ第1番
 ルッツァスコ・ルッツァスキ(1545?-1607):
  トッカータと第4旋法のリチェルカーレ
 アンドレア・ガブリエリ:
  イントナチオーネと第5旋法のリチェルカーレ
 ジャック・ブリュメル(?-1564):
  イントナツィオーネ(G.ガブリエリ作)と
   第12旋法のリチェルカーレ
 ジャック・ブース:
  イントナツィオーネ(A.ガブリエリ作)と
   第6旋法のリチェルカーレ第7番
リューヴェ・タミンハ(Org)
 録音:1997年、サン・ペトロニオ・バシリカ教会、ボローニャ。使用楽器:ロレンツォ・ダ・プラト [Lorenzo da Pratop] 製 "In cornu Epistolae"、1471-1475年/G.バッティスタ・ファケッティ製、1534年。旧品番:ACC-97127
 ACCENT "plus" シリーズ。16世紀器楽曲のジャンルにおいて著しい発展を遂げた「リチェルカーレ」。その発展に大きく寄与したイタリアの作曲家たちの代表的な作品を収録。
ACC-30128
(2CD)
廃盤
メランコリー解題 ロベルト・フェスタ指揮
アンサンブル・ダエダルス
 旧品番:ACC-98128(メランコリー解題)とACC-98130(サトゥルヌスとポリフォニー音楽)〔ともに廃盤〕のセット化。
ACC-10129
廃盤
ヴィレム・ヘルマンス製作によるオルガンの響き
 リューヴェ・タミンハ(Org)
 録音:1998年9月。旧品番:ACC-98129〔廃盤〕。
喜びの館〜2挺のヴィオールのための音楽
 ボワモルティエ:ソナタ第3番ハ短調
 シェンク:「ライン川のニンフ」 Op.8(1700頃)〜ソナタ第8番ハ短調
 シャフラート:二重奏曲 ニ短調
 作曲者不詳(18世紀後半、フランス?):6つのソナタ集〜第6番
  ヴィーラント・クイケン、シギスヴァルト・クイケン(Vg)
 録音:1999年1月。18世紀後半は、その勢力をヴァイオリンやチェロに奪われたヴィオールにとっての最後の時代となった。 短調の作品が多く取り上げられているせいか、滅び行く楽器の哀愁が漂う。シギスヴァルトがヴィオールを弾いた録音は久しぶり。 ヴィーラントの使用楽器は上記のオトテールと同じ。
ACC-98133
buyボタン
(3CD)
2CD価格
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」 メヘレン、エルツェ、クレサンス/他
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 ピリオド楽器使用。「ドン・ジョヴァンニ」「コシ・ファン・トゥッテ」に続くダ・ポンテ3部作完結編。
ヴィヴァルディ&ヘンデル:オーボエ・ソナタ集
 ヴィヴァルディ(1678-1741):ソナタ ハ短調RV.53 /トリオ・ソナタ ト短調RV.81 (*)
 ヘンデル(1685-1759):
  オーボエと通奏低音のための3つのソナタ
   〔ハ短調 Op.1 No.8 HWV.366 /変ロ長調 HWV.357 /ヘ短調Op.1 No.5 HWV.363a 〕/
  メヌエット ト短調 HWV.540b /組曲 ニ短調 HWV.447 /水上の音楽 組曲 HWV.348〜エア/
  トリオ・ソナタ 変ロ短調 HWV.380 (*)
  マルセル・ボンセール(Ob) アン・ヴァランケル(Ob;*)
  エワルド・ドメイエール(Cemb) リヒテ・ファン・デル・メール(Vc)
 録音:1999年、ベルギー。旧品番:ACC-99136。ACCENT "plus" シリーズ。曲目詳細は誤りなどがあったため、当店で補完した。ヘレヴェッヘ率いるシャンゼリゼ管弦楽団の首席オーボエ奏者を務めた、古楽オーボエ奏者の第一人者ボンセールによるソナタ・アルバム。超絶技巧を堪能させながら、絶妙のアンサンブルも楽しませてくれる。
ACC-30138
(2CD)
廃盤
オトテール:フラウト・トラヴェルソと通奏低音のための組曲集(1715)
 〔第1巻 Op.2 /第2巻 Op.5 〕
 バルトルト・クイケン(Ft) ヴィーラント・クイケン(Vg) ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:2000年1月、5月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ。旧品番:ACC-20138/39 〔廃盤〕
ベルリン宮廷におけるフルート音楽
 フランツ・ベンダ:ソナタホ短調
 ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ:
  幻想曲、奇想曲集より
 C.P.E.バッハ:ソナタ イ短調/ソナタ ニ長調
 ヨハン・フィリップ・キルンベルガー:
  ソナタ ト長調/テンポ・ディ・メヌエット
 ヨハン・ゴットリープ・グラウン:トリオ
フランク・トインス(Fl−tr)
エヴァルト・
 デメイエル(Cemb)
 録音:2000年2月。旧品番:ACC-20140
 音楽好きでフルートの名手としても知られたプロイセンのフリードリヒ大王の宮廷で活躍した、前古典派に属する5人の作曲家による作品集。
ACC-20143
廃盤
18世紀ベルリンにおける演奏会生活〜ヤニチュの金曜アカデミー
  イル・ガルデリーノ
スペイン歌曲集
 ガルシア=ロルカ:スペインの古い歌(*)
  〔アンダ・ハレオ/4人のらば引き/ラ・タララ/モンレオンの若者たち/ソロンゴ/ハエンのムーア娘たち/
   チニタスの酒場/セビリャの子守歌/ドン・ボイソのロマンセ/かわいい巡礼たち/18世紀のセビリャナ〕

 ファリャ:クロード・ドビュッシーの墓碑銘のための賛歌(#) /
      7つのスペイン民謡(*)〔ムーア人の衣装/ムルシア地方のセギディリャ/
                    アストゥリアス地方の歌/ホタ/子守歌/歌/ポーロ〕/

   漁夫の物語〔魔法の輪〕(#) /狐火の歌(#)
 ロドリーゴ:ビリャンシコ集(*)〔聖なる羊飼い/歌と警句/クリスマスの小歌〕/
       恋に落ちた羊飼いのコプラ(ロペ・デ・ベガ詞)(*) /
       3つの歌(*)〔ヘレス・デ・ラ・フロンテラにて/アデラ/デ・ロンダ〕
 リリアーナ・ロドリゲス(Vo;*) ラファエラ・スミッツ(G;*/#)
 使用楽器:1980年、ジョン・ギルバート製8弦ギター。フランス印象派による影響を受けた後、スペインのクラシック音楽は自国の民謡から多くの養分を得、民族色豊かな花を咲かせた。特に、ここに収録されているガルシーア=ロルカ、ファリャ、ロドリーゴの3人による作品は、その民族色と同時に国際性も失わっていない。
ACC-21145
廃盤
トマス・アーン:
 チェンバロ習得のための8つのソナタ(1756)
エワルド・
 ドメイエール(Cemb)
ACC-21146
廃盤
19世紀前半のギター音楽
  ラファエッラ・スミッツ(G)
バジリカータ〜ナポリ王国各地の音楽の旅
 [ミリョー二コ]
 作曲者不詳:フォリア/タランテラ
 ストラーチェ:
  フォリア/ルッジェーロの旋律によるカプリッチョ
 フレスコバルディ:
  フォリアの旋律による6つのパルティータ 他
 [サランドラ]
 トラバーチ:
  イル・ガルッチョのガリアルダ第1番/
  フィデーレの形式による20のパルティータ
 ストラーチェ:パストラーレ 他
リューヴェ・タミンハ(Org)
 録音:2001年10月28日&29日、イタリア、バジリカータ州マテーラ県、ミリョーニコのサンタ・マリア・マジョーレ教会(16−17世紀製作者不明のオルガン使用)、 サランドラのサンタントニオ教会(1570年製作者不明のオルガン使用)。
 (ラ・)フォリア、フェデーレ(フォリアの変形)、ルッジェーロなどの流行旋律に基づくオルガン曲を収録。ディジパック仕様。
16世紀前半のイタリアのオルガン音楽
 マルコ・アントーニオ・カヴァッツォーニ(1485頃-1569頃):
  サルヴェ・ヴィルゴ/リチェルカーレ〔第1番/第2番〕/おお、海の星/レチェルカーダ/
  この狂おしさを許してください/奥様、あなたは私の心を/他
 ヤコポ・フォリアーノ(1468-1548):リチェルカーレ(4曲)
 クラウディオ・ヴェッジョ(1505頃-1557頃):レチェルカーダ(3曲)
 ジュリオ・セーニ(1498-1561):リチェルカーレ
  リューヴェ・タミンハ(Org)
 使用楽器:ボローニャ、サン・ペトローニオ・バジリカ教会、1471-1475年、ロレンツォ・ダ・プラート製。
 ボローニャ生まれでヴェネツィアを中心に活躍したカヴァッツォーニの作品を中心に構成されたアルバム。主役は間違いなくサン・ペトローニオのオルガンで、しっとりとした音色は滅多に聴けないものだ。
オトテール(1674-1763):
 フルートのための3声のソナタ ホ短調 Op.3 No.4/
 2つの高音楽器のための組曲集第2巻 Op.6〜第2組曲/
 フルートのための3声のソナタ ニ長調 Op.3 No.2/
 2つの高音楽器のための組曲集第1巻 Op.4〜第1組曲/
 フルートのための3声のソナタ ロ短調 Op.3 No.3
  マルク・アンタイ、フランク・トゥンス(Fl-tr)
  マルティン・バウアー(Gamb) エヴァルト・デメイエール(Cemb)
 2001年に発売された「フラウト・トラヴェルソ独奏のための作品集」の続篇。使用されたフルートは2つともオトテール製に基づくアラン・ヴェーマルスによる複製。
ACC-22150
廃盤
バッハ:フルート・ソナタ集
 バルトルト・クイケン(Fl-tr) エヴァルト・デメイエール(Cemb)
コンチェルト・ダモーレ
 テレマン:
  フラウト・トラヴェルソ、オーボエ・ダモーレ、
   ヴィオラ・ダモーレ、弦楽と通奏低音のための
   協奏曲 ホ長調/
  オーボエ・ダモーレ、
   弦楽と通奏低音のための協奏曲 イ長調
 ヴィヴァルディ:ヴィオラ・ダモーレ、
   弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調
 グラウプナー:フルート・ダモーレ、
  オーボエ・ダモーレ、ヴィオラ・ダモーレ、
   弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調
マルセル・ポンセール指揮
アンサンブル・
 イル・ガルデッリーノ
 録音:2004年2月。
 フルート・ダモーレ,オーボエ・ダモーレ,ヴィオラ・ダモーレという3つの楽器を用いる協奏曲を集めた、粋な企画のアルバム。オーボエ・ダモーレとフルート・ダモーレは、それぞれ通常の楽器よりもやや低い音域を受け持つため、響きがしっとりした印象になる。一方ヴィオラ・ダモーレは、通常のヴィオラとはかなり異なり、7本の弦と7本の共鳴弦を持ち、しかも調弦が通常のヴィオラとはかなり異なるので、ほとんど別の楽器のようなもの。いずれも楽器にも「愛の=d'Amore」と名付けられるにふさわしい、心を魅惑する音色がある。
 近年指揮者としても大活躍のオーボエ奏者マルセル・ポンセールが、味わい豊かな演奏をくりひろげている。
 #レーベル廃盤、流通在庫限り。
フランソワ・クープラン:
 王宮のコンセール
  [第2コンセール/第1コンセール/
  新しいコンセール/第7コンセール]
バルトルト・クイケン(Fl-tr)
ヴィーラント・クイケン(ガンバ)
ロベルト・コーネン(Cemb)
 録音:2003年2月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ。バルトルトにヴィーラントのクイケン兄弟に加え、ロベルト・コーネンとくれば、否が応でもフランス・バロックの優美さがトンピシャ。クープランの洗練された美を心行くまで楽しめまる。
ACC-23154
廃盤
ミシェル・ブラヴェ(1700-1768):
 フルート作品集
フランク・トインズ、
マルク・アンタイ(Fl-tr)
マルティン・バウアー
 (ガンバ) 他
ヨハネス・プリオリス(1460頃-1512):
 レクイエム/ミサ「ゆけよ悲しみ」
ロベルト・フェスタ指揮
アンサンブル・ダイダロス
 プリオリスはルイ12世の宮廷楽長を務めた作曲家で、当時はオケゲム、ジョスカン・デプレと同様の名声を得ていた。イタリア様式を取り入れたその作風は、 ルイ12世妃アンヌ・ド・ブルターニュのために書かれたといわれるレクイエムとミサ「ゆけよ悲しみ」にも顕著で、聴く者の心を洗うがごとき静謐で清冽な雰囲気に満ちている。
バロックのオーボエ協奏曲
 マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調
 バッハ:
  カンタータ第156番「我が片足は墓の中に」〜
   シンフォニア/
  カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」〜
   シンフォニア/
  カンタータ第12番「泣き、嘆き、憂い、怯え」〜
   シンフォニア
 テレマン:オーボエ協奏曲 ヘ短調
 ヘンデル:オーボエ協奏曲 ト短調 HWV.287
 ピアソラ:オブリヴィオン
マルセル・ポンセール
 (Ob)指揮
イル・ジャルディーノ
 オーボエ哀愁と甘さの絶妙のバランスは、バロック時代には大変に好まれていた。当然多くの作曲家の手による傑作が多数残っているが、案外と耳にする機会は多くない。 名手ポンセールが手兵を率いて、オーボエの名曲を見事に蘇らせている。
 オマケにピアソラが一曲。
W.F.バッハ:フーガとソナタ集
 ソナタ イ長調 FK 8/ソナタ ニ長調 FK 4/
 ソナタ 変ホ長調 FK 9/8つのフーガ FK 31
エヴァルト・デメイエル(Cemb)
 使用楽器:1756年、パリのアンリ・エムシュ製のコピー。
 最近耳にする機会もことに増えて来たヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの鍵盤作品。エヴァルト・デメイエルは1974年生まれの若いチェンバリストで、インマゼールとレオンハルトに学ぶという王道を歩んでいる。ディジパック仕様。
Harmonie Du Soir
 ヨハン・カスパル・メルツ(1806-1856):
  夕べの諧調/ロマンティック/吟遊詩人の調べ〜タランテラ Op.13 No.6 /序奏と華麗なるロンド
 マウロ・ジュリアーニ(1780-1840):ローズマリー/ソナタ Op.15

 ラファエラ・スミッツ(G)
 録音:2003年9月、 Vereenigde Doopsgezinde Kerk, ハールレム、オランダ。19世紀前半に活躍した二人のギターの名手、ブラティスラヴァ出身のメルツと、ボローニャ生まれでウィーンで活躍したジュリアーニの作品集。ラファエラ・スミッツは1986年のタレガ国際ギター・コンクールで初の女性第1位となっている。ディジパック仕様。
人間の声〜17世紀スペインの歌曲と器楽曲集
 ホセ・マリン(1619-1699):
  もう考えないで、おてんばちゃん/
  目よ、お前が私を蔑んだから/甘美に鳴り響く/
  チャコナ/タホの山々よ、聞け/クローリの世界に/
  この雪をかぶった山脈
 ルイス・デ・リバヤス(1620-1680頃):
  ハカラス/パバナ/マリオナス
 フランシスコ・ゲラウ(1649-1722):
  フォリアス/パッサカリア
 フアン・イダルゴ(1614-1685):
  ああ!愛よ/望み、感じ、死ぬ
 ガスパール・サンス(1640-1710):パッサカリア
ピエール・ピツル指揮
プライヴェート・ミュージック
 録音:2003年6月、コルシカ。
 ここ数年、スペインのバロック歌曲の優れたCDがいくつも登場しているが、ここにまた1枚注目すべきアルバムが加わった。ホセ・マリンの作品を中心に構成されたもので、同時期のイタリアのバロック音楽と比べて、スペインならではの情熱が刺激的に感じられる。
 プライヴェート・ミュージックは1998年の創設。歌ももちろん、さすがにギター、ヴィオローネ、リュートなどの楽器がうまく、近年人気が上昇している。
ACC-24161
廃盤
ボワモルティエ:5つのフルートのための6つの協奏曲集 Op.15 /他
  小品からなる組曲 ロ短調 Op.35 No.5 /トリオ・ソナタ ニ短調 Op.7 No.4 /フルート協奏曲 ト長調 Op.38 No.3 /
  5つのフルートのための協奏曲集 Op.15〔ト長調 Op.15 No.1 /イ短調 Op.15 No.2 /ニ長調 Op.15 No.3 /
                     ロ短調 Op.15 No.4 /イ長調 Op.15 No.5 /ホ短調 Op.15 No.6 〕

 バルトルド・クイケン、マルク・アンタイ、フランク・トゥンス、
 セルジュ・サイッタ、ダニエル・エティエンヌ(Fl-tr)
フランソワ・ドヴィエンヌ(1759-1803):
 フルート四重奏曲集

 ニ長調 Op.66 No.2/ロ短調 Op.16 No.3/
 ハ長調 Op.66 No.3/イ短調 Op.66 No.1
バルトルド・
 クイケン(Fl-tr)
寺神戸亮(Vn)
サラ・クイケン(Va)
ヴィーラント・クイケン(Vc)
 録音:2003年10月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ。
 誰が呼んだか「フランスのモーツァルト」、ドヴィエンヌ。たしかにギャラントな作風はモーツァルトっぽくもあるが、ドヴィエンヌの音楽はより軽く明るく、また自身当代一のフルーティストだっただけに、どの音域をどういう技術でどう奏でたらフルートの魅力が発揮できるか完全に把握した作品になっている。
 バルトルド・クイケンの惚れ惚れするフラウト・トラヴェルソ(1790年頃のアウグスト・グレンサー製のコピー)に加え、豪華な面々が共演。
ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667-1737):
 フラウト・トラヴェルソと通奏低音のためのコンセール第2番 ハ短調/
 レ・ラマージュ(鳥のさえずり)/7つのブリュネット/
 フラウト・トラヴェルソと通奏低音のためのコンセール第2番 ホ短調
  フランク・トインス、マルク・アンタイ(Fl-tr)
  マルティン・バウアー(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:2004年11月。
 クープランと同じ時代に活躍したモンテクレールは、現在の形を取り始めたコントラバスの音楽史上初の名手として、そしてオペラ、宗教曲、器楽曲に才能を発揮した。ここに収められた音楽には哀愁と静謐が支配する独特の味わいがあり、当時の様式に従っているのにもかかわらず、現代の私たちに働きかける力は並大抵のものではない。
ヘンデル:合奏協奏曲集
 ニ長調 Op.6 No.5/ト短調 Op.6 No.6/
 ニ短調 Op.6 No.10/ロ短調 Op.6 No.12
トーマス・ファイ指揮
アンサンブル・ラ・パッショーネ
 ヘンデル・ブーム真只中という昨今、コンチェルト・グロッソにも優れたCDがあれこれあるが、そこにトーマス・ファイも参戦。さすがファイ、ドイツ人的な低音にグン!とくるリズムと音のたくましさがあって、ヘンデルのゲルマン気質を嫌味なく弾きだしている。有名な Op.6 No.5以外の3曲が全て短調というのも珍しい。
J.S.バッハ:オーボエ協奏曲集
 オーボエ協奏曲 変ホ長調 BWV.1053a
 オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 BWV.1060a
 オーボエダモーレ協奏曲 BWV.1055a
 オーボエ協奏曲 BWV.1059R
マーラー/マルセル・ポンセール編曲:
 最後の7つの歌(リュッケルトの詩による5つの歌)〜
  私はこの世に捨てられて
   (オーボエ、管弦楽とチェンバロのための版)
マルセル・ポンセール(Ob)
寺神戸亮(Vn)
イル・ガルデリーノ・アンサンブル
 録音:2004年9月、ベルギー、ボラン、聖アポリネール教会。
 名手ポンセール、寺神戸と、アムステルダム・バロック・オーケストラ、ラ・プティット・バンド、シャペル・ロワイヤル&コレギウム・ヴォカーレ、BCJ といった一流団体に参加する奏者たちが参加するベルギーのグループ、イル・ガルデリーノによるバッハ。ポンセールは演奏活動の傍ら、18世紀モデルのオーボエ制作にも取り組んでいる楽器職人でもある。職人気質のポンセールの演奏は、楽器とその性能を熟知して曲そのものを浮き上がらせている。
 また興味深いのは、ポンセール編曲によるマーラーの歌曲のオーボエ版。オーボエの哀愁と甘さの絶妙のバランスが、この曲の美しさを浮き彫りにしている。
ヨハン・ゴットリープ・グラウン
 &カール・ハインリヒ・グラウン:協奏曲集

 ヴィオラ・ダ・ガンバ、弦楽と
  通奏低音によるイ調の協奏曲/
 オーボエ・ダ・モーレ、弦楽と
  通奏低音によるニ調の協奏曲/
 フルート、弦楽と通奏低音による
  ホ調の協奏曲/
 フルート、ヴァイオリン、
  ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、
   弦楽と通奏低音による大協奏曲
イル・ガルデリーノ
[ヤン・デ・
  ウィンネ(Frーtr)
 マルセル・ポンセール(Ob)
 寺神戸 亮(Vn)
 秋葉 美佳(Vn/Va)
 ヴィットリオ・ギエルミ
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 ルネ・シッフェル(Vc)
 シャレフ・アル・エド(Hp)他]
 録音:2005年4月。
 どちらかというと、しょっちゅう戦争していたイメージのフリードリヒ大王だが、大の音楽愛好家だったことは大バッハの「音楽の捧げもの」のエピソードで知られるとおり。そんな音楽大好きな王が、ことのほか愛好したのがここに収められた協奏曲の作曲者グラウン兄弟。弟のカール・ハインリヒはまだ王子だった王から宮廷の楽長に招かれ、兄のヨハン・ゴットリープは後にベルリンに創設された歌劇場のコンサートマスターを務めた。彼らがフリードリヒ大王のために大量に作曲した作品から厳選された4つの協奏曲は端正で気品があり、フリードリヒの趣味のよさが偲ばれる作品揃い。フリードリヒがサン・スーシ(無憂宮)で耳を傾けていた同じ作品を、ピリオド楽器を使ったイル・ガルデリーノ(ヴィヴァルディの協奏曲「ごしきひわ」に因むネーミングだろうか?)の溌剌とした演奏で楽しめる。
テレマン:
 バスのためのカンタータ集

 [最後の時はまさに来たれり TWV1:529 /
  神への愛 TWV1:350 /
  すべてのわが行いに TWV1:928 /
  われいずこに逃れゆかん TWV1: 1724]/
 トリオ・ソナタ ニ短調 TWV 42:d4 /
 トリオ・ソナタ ト短調 TWV 42:g5
クラウス・メルテンス(B)
エリザベト・ヘルマンス(S)
マルレーン・
 シャンペルト(A)
ジョアン・
 セバスティアーノ(T)
イル・ガルデリーノ・
 アンサンブル
 録音:2005年11月、オランダ、ハールレム、ドープスヘジンデ教会。
 膨大な作品を残したテレマンはカンタータだけでも1000曲以上ある。これは、コープマンのカンタータ全集で大活躍のクラウス・メルテンスによる、テレマンのバスのためのカンタータ集。安定した美しい歌唱には定評があり、柔らかで深みのある声はまさに理想のバス。イル・ガルデリーノの好サポートも得、テレマンの変幻自在な音楽を堪能出来る。
ACC-24168
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(2CD)
ジョセフ・ボダン・ド・ボワモルティエ(1689-1755):
 チェンバロとフラウト・トラヴェルソのためのソナタ集 Op.91(全6曲)/
 フラウト・トラヴェルソと通奏低音のための6つの組曲 Op.35〜前奏曲(全6曲)/
 チェンバロのための4つの組曲 Op.59 より組曲〔第4番 イ長調/第6番〜ラ・ヴェルテ〕
  レ・ビュファルダン
  [フランク・トインス(Fl-tr) マルティン・バウアー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
   エーヴァルト・デメイエール(Cemb)]
 録音:2004年10月。
 ボワモルティエはフランスバロック後期に活躍し、特にリコーダー愛好者にはおなじみ。の作曲家。トインスはこの時代の作曲家の紹介を自らの使命としているだけあり、250年以上の時を隔てた楽曲に新しい生命を吹き込んでいる。
 #レーベル廃盤、流通在庫限り。
ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):
 12のファンタジア(1608)/5つのカンツォン(1615)/
 トッカータ
リューウェ・タミンハ(Org)
 録音:2004年12月、ボローニャ、聖ペトロニオ教会。
 聖ペテロニオ教会の、それぞれ15世紀・16世紀に完成したオルガンの響きを隈なく捉えた録音。タミンハはオランダ出身、現在ボローニャ在住でこの教会のオルガン奏者を務めている。
ACC-24171
(2CD)
廃盤
B.クイケン〜C.P.E.バッハ:
 フルートと通奏低音のためのソナタ集
バルトルド・クイケン
(Fl−tr)
エヴァルト・デメイエル(Fp)
イタリアのオルガンで聴くモーツァルト〜モーツァルト:
 モルト・アレグロ K.72a(*)/小さなジーグ K.574(*)/アダージョ K.なし(*)/
 クラヴィーアのためのフーガ K.153(*)/他(*) /「ロンドン練習帳」〜アレグロ K.15a(+)/
 グラスハーモニカのためのアダージョ K.356(+)/他(+)/ソナタ ニ長調 K.381 (4手)(#)/
 アンティフォナ「まず神の御国を求めよ」K.86(#)//小葬送行進曲 K.453a(#)
  リューヴェ・タミンハ(Org)
 録音:ヴェローナ、サン・トマソ教会(*)/ボローニャ、サン・ドメニコ教会(+)/ボローニャ、サン・ペトロ教会(#)。
 モーツァルトの、演奏される機会の少ない珍しいオルガン作品を、ボローニャとヴェローナの貴重なオルガンを使用し幅広く収録。モーツァルトはオルガン演奏にも非常に優れていたが、そのほとんどが即興演奏であったために作品として残されているものは多くない。このアルバムには、アンドレ・イゾワールやジーモン・ゼヒターによって完成された断片のみの作品も収録されている。
ACC-24173
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
エコー・ド・パリ〜パリの愛の歌
 ド・ヴィサン(ビセント?/ ?-1650):不死鳥
 ピエール・ゲドロン (1565頃-1620頃) :
  何と勝ち誇った/羊飼いの娘の喜び
 ロベール・バラール(1575頃-1650):
  アントレ/アンジェリーク
 ジョヴァンニ・パオロ・
  フォスカリーニ(1621以前-1649):フォリア
 エティエンヌ・ムリニエ(1600頃-1669以降):
  O Stelle homicide
 ルイージ・ロッシ(1597頃-1653):小鳥よ
 ミシェル・ランベール(1610-1696):
  シルヴィ/イリス
 フランチェスコ・コルベッタ(1615頃-1681):
  パッサカリヤ
 エティエンヌ・ムリニエ:
  Orilla del claro Tajo
 Luis de BRICENO (fl. 1626):
  Caravanda Ciacona
 ルイ・クープラン(1626頃-1661):シンフォニー
 アンジェロ・ミケーレ・
  バルトレッティ(1615頃-1669以降):
   前奏曲/クーラント/ Canarie
 フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):
  アポロへの哀歌
 ピエール・ゲドロン:
  Un jour l’amoureuse Silvie
 ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ:
  Zarabanda detta la favorita
ステファン・
 ファン・ダイク(T)
ピエール・ピツル指揮
プリヴァーテ・ムジケ
 録音:2006年2月16日-18日、サンクト・ポルテン、オーストリー。
 「エコー・ド・パリ」と題されたこのアルバムは、1610年-1660年頃のパリでの様々な音楽を通観した内容。ゲドロン、バラールやランベールの典雅で甘美な世俗歌曲を楽しめる。なお、国内代理店はヴィサン(又はビセント) Vicent を ヴィンセント Vincent と誤表記している。
 ベルギーのテノール、ステファン・ファン・ダイク。ピエール・ピツル率いるプリヴァーテ・ムジケも絶妙なバランスのアンサンブルを聴かせてくれ、ファン・ダイクの歌唱をより一層引き立たせている。
ACC-24176
(2CD)
廃盤
フィオッコ&バルバトル:クラヴサン曲集 エヴァルト・デメイエル
(Cemb)
深い沈黙の中で〜現代ギター作品集
 オーヴェ・ヴァルター(1946-):ギターラ
 レオ・ブローウェル:
  3つのスケッチ/悲歌(武満徹に捧ぐ)
 ウィム・ヘンドリックス:
  深い沈黙の中で/
  サエタ
   [死刑に処されるキリスト/
    イエスの十字架への道/
    悲しみのマリア/磔のイエス/
    十字架に死す/イエスの復活]
ラファエラ・スミッツ(G)
 第20回フランシスコ・タレガ・ギターコンクールで、初の女性優勝者となったベルギーのギタリスト、ラファエラ・スミッツによる現代ギター作品集。
 ウィム・ヘンドリックスの「サエタ」は祈り歌で、スペイン・アンダルシア地方のカンテ・ホンドに属する。「イエスの十字架への道」に触発され作曲され、七つの部分から成っている。ジャケット写真はアンリ・ルソーの「眠れるジプシー」
夜咲きサボテンの歌〜Reina De La Noche-song
 Vidalita Del Vuelo / Kara Llantaj / La Tristecuta /
 Alfonsina Y El Mar / Dalia Morena / La Aduendada /
 Balada Para Martin Fierro / Certidumbre / Farewell /
 Hop/As Rosas Nao Falam / Milonga Del Agua Herida /
 Milonga/Falta Envido / Reina De La Noche
リリアーナ・ロドリゲス(Vo)
ラファエッリャ・スミッツ(G)
ホルヘ・カルドーソ(G)
ACC-24179
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
クイケンの「四季」再録音は幻の楽器
 ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ使用

  ヴィヴァルディ:
   協奏曲集「四季」Op.8.1-4/
   チェロ協奏曲 RV403 ニ長調/
   ソナタ「ラ・フォリア」RV63
シギスヴァルト・クイケン
(ヴィオロンチェロ・
  ダ・スパラ)指揮
ラ・プティット・バンド
 最近古楽界で流行している「ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ」によるシギスヴァルト・クイケンのヴィヴァルディの「四季」。
 S.クイケンは1979年の以来の2度目「四季」録音。前回はバロック・ヴァイオリンで鮮烈に聴かせてくれたが、ここでは彼の研究より生み出された新たな発見、試みを追及し、さらなる独自性を打ち出している。S.クイケンはヴィオロンチェロ・ダ・スパラの復元に力をいれており、コンサートでもしばしば演奏している。弦楽器製作者でもあるディミトリー・バディアロフ氏による演奏でBCJのコンサートでも何度か登場し、2007年の目白バロック音楽祭では寺神戸亮がバッハの無伴奏チェロ組曲を演奏する予定。ヴィオロンチェロ・ダ・スパラは一般的なチェロ奏法とは異なり、「スパラ(肩)」という名前の通りヴァイオリンと同様に肩に掛けて演奏される。音色はふくよかで柔らかく、低弦楽器のわりに繊細な響きを持っている。清廉で快活、様々な仕掛けのある演奏で挑戦を続けるS.クイケンの成果を再度示した画期的なアルバム。
リンダ・ニコルソン〜
 ベートーヴェン:鍵盤小品集

 バガテル全曲[Ops.33, 119, 126]/
 アンダンテ・ファヴォリ WoO57/
 ロンド・ア・カプリッチョ
  (なくした小銭への怒り)Op.129/
 バガテル 変ロ長調 WoO60/
 アレグレット ロ短調 WoO61/
 バガテル「エリーゼのために」WoO59
リンダ・ニコルソン(Fp)
 使用楽器:1815年頃、ウィーンのヨハン・フリッツ作楽器の、クリストファー・クラークによる複製。
 リンダ・ニコルソンはバロック、古典派、初期ロマン派の作品のピリオド楽器による演奏のスペシャリスト。ベストセラーとなったヴァイオリンのヒロ・クロサキと組んだ「モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ全集」(Erato) など録音も多い。
 ここに収録されているのはベートーヴェンのバガテル全曲と小品集。完璧なテクニックと細やかな音楽作りには脱帽。今後は ACCENT レーベルからも彼女の音楽を聴く機会が増えそう。
ジョバンニ・バッティスタ・
 フェッランディーニ(1710-1791):作品集

  聖墓のためのアリア「悲哀に満ちた最愛の母へ」/
  コンチェルト ヘ長調
   (Fl、2Vn、Va、通奏低音)/
  カンタータ「ああ!そのような憂鬱な光景」/
  弦楽四重奏 ト短調(2Vn、Va、Vc)
  聖金曜日ためのカンタータ「十字架を見よ
エリーザベト・ショル(S)
アンサンブル・エコー・
 ドゥ・ダニューブ
 録音:2005年11月14-18日。
 G.B.フェッランディーニは、ヴェネツィアに生まれ少年時代にミュンヘンに赴きオーボエ奏者として地位を得た。彼はオペラ作曲家としても高く評価され、ミュンヘンのクヴィリエ劇場のこけら落としに、オペラ・セリア「ウティカのカトー」が上演された。また器楽作品や数多くのアリアを作曲している。
 「ドナウ河のこだま」という名を持つアンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブはウィーン出身のガンバ奏者クリスティアン・ツィンケによって設立。気品溢れる演奏で遠い時代の音楽を蘇らせている。ソプラノのエリーザベト・ショルは音楽一家に生まれカウンターテナー歌手アンドレアス・ショルの姉。9歳よりアンドレアスと共にキートリッヒ聖歌隊で歌いはじめ、その後バーゼルのスカラカントルームでリチャード・レヴィットとルネ・ヤーコプスの下で研鑽を積み、各地の音楽祭やオペラに参加し活躍している。
ACC-24182
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
J.F.ファッシュ(1688-1758):
 ドレスデン&ダルムシュタット協奏曲集

 2つのフルート、2つのオーボエ、2つのファゴット、
  弦楽と通奏低音のための協奏曲 FWV L; d7 & L; D22/
 オーボエ、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための
  協奏曲 FWV L; d4/
 ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための
  協奏曲 FWV L; A3/
 フルート、オーボエ、弦楽と通奏低音のための
  協奏曲 FWV L; D11/
 オーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 FWV L; g1
イル・ガルデリーノ・アンサンブル
 このアルバムはJ.F.ファッシュの没後250周年を記念して録音されたもの。ファッシュは、ドレスデンでピンゼルと、ダルムシュタットではグラウプナーと深い親交があり、たびたび楽譜を交換していた。そのおかげでこの2都市の図書館に多くの貴重な譜面が残され、ここに収録されている作品もそこで発見された作品から選ばれている。ベルギー古楽の良き伝統を伝えているイル・ガルデリーノ・アンサンブルが表情豊かな美しい流れを描き出している。
エルンスト・アイヒナー(1740-1777):
 6つのフルート四重奏 Op.4
イル・ガルデリーノ
「ヤン・ドゥ・ヴィネ
(フラウト・トラヴェルソ)
 寺神戸亮(Vn)
 秋葉 美佳(Va)
 クレア・ジャルデッリ(Vc)]
 録音:2006年10月。
 エルンスト・アイヒナーはモーツァルトの半世紀前に活躍した作曲家であるが、巧妙な職人芸が散りばめられた作品の数々を残している。父ヨハン・アンドレアス・アイヒナーはヴァルデクの宮廷音楽家でエルンストもこうした環境の中、ヴァイリン、ファゴットと作曲を学んだとされている。自身はツヴァイブリュッケンの宮廷楽団員となり後に楽師長を務める。13年間というわずかな作曲活動のなかで、かれは31の交響曲、19の協奏曲、そして室内楽、声楽曲など斬新な作曲法で次々と作品を書き上げた。このフルート四重奏は彼の後期の作品で、ロココ調の優美な音楽と巧みな技巧とが融合した美しい作品群。
 イル・ガルデリーノの小気味良い演奏が作品の洒脱さと味わいを表現している。
ブクステフーデ:カンタータ&モテット集
 主に新しき歌を歌え BuxWV12
 主よ わたしはあなたを心から慕って来た
  BuxWV41
 主よ あなたにおすがりする BuxWV53
 イエス わが喜び BuxWV60
 われらより取り去りたまえ、主よ BuxWV78
エリク・ファン・ネーヴェル指揮
アンサンブル・クレンデ
(声楽・器楽)
 2007年に没後300年を迎えたブクステフーデは、北ドイツ・オルガン楽派最大の巨匠。リューベックの聖マリア教会でオルガニストをしていたブクステフーデをバッハはわざわざ尋ねて行き、彼の演奏を聴いて感動したというエピソードは有名。当時としては高度なテクニックと自由で即興的な作風は後のJ.S.バッハにも大きな影響を与えている。ここに収録されているカンタータ、モテットは、オルガン作品同様しっかりとした音楽が軸となり、美しく豊麗な歌唱が響き渡る素晴らしい作品。伝統あるベルギー古楽界で高い評価を得ているネーヴェルが率いる声楽・器楽アンサンブルのクレンデの安定した体内に染み入る演奏が心地よい1枚。
ACC-24185
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
The Wonders of the World 〜
 17世紀イギリスの宮廷仮面劇

 ジョン・メイナード、トマス・モーリー、
 ジョン・ダウランド、ウィリアム・ブレイド、
 ジョン・プレイフォード、マシュー・ロックの作品
アンサンブル・エコー・
 ドゥ・ダニューブ
ミリアム・アレン(S)
ロン・ウィン・ジョーンズ
(ナレーター)
 17世紀イギリスで流行した「仮面劇」(ダンスや歌を取り入れた演劇で登場人物が仮面を付け上演された)で使用されていた作曲家の音楽を集め、11章の仮面劇仕立てにした当時の「マスク」を再現した意欲的な企画。「仮面劇」は宮廷や上層階級の観客のために滑稽な強烈風刺劇として紹介され、たいていは宮廷の人々に媚びるような寓話などが取り上げられていた。
G.C.ヴァーゲンザイル(1770-1827):協奏曲選集
 オーボエ、ファゴット、管弦楽と通奏低音のための
  協奏曲 変ホ長調WWV.345/
 ハープと弦楽のための協奏曲 ヘ長調WWV.281*/
 フォルテピアノ、ヴァイオリンと弦楽のための
  協奏曲 イ長調WWV.325*/
 フルート、弦楽と通奏低音のための
  協奏曲 ニ長調WWV.342*
アンサンブル・エコー・ドゥ・
 ダニューブ
アレクサンダー・ワイマン
クリスティアン・ツィンケ
 録音:2007年7月5日-10日。
 生涯のほとんどをウィーンで過ごしたヴァーゲンザイル。現在では殆ど知られていないが、当時は大変高名な音楽家であった。前古典派様式の作品を多く残し、ハイドンやモーツァルトもヴァーゲンザイルの作品を研究、演奏、その後の古典派様式の成立に大きな影響を与えた作曲家。アンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブはガンバ奏者クリスティアン・ツィンケにより創設。クリスティアン・ツィンケもウィーン出身であり、生粋のウィーン人ヴァーゲンザイルの優雅で美しい作品を丹念に表現している。
ACC-24187
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
S.クイケン&ラ・プティット・バンド〜
 モーツァルト:
  カッサシオン&ディヴェルティメント集

 カッサシオン第1番 ト長調 K.63/
 カッサシオン第2番 変ロ長調 K.99/
 ディヴェルティメント第7番 ニ長調 K.205
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 カッサシオンの1番&2番はモーツァルトが13歳の時の初期作品で、現在ではあまり演奏される機会はないが、快活で明るい音楽。若き日のモーツァルト音楽の美しさと楽しさが溢れた作品。祝祭のために書かれたこのカッサシオンを当時ザルツブルクの聴衆は当然楽しんだことだろう。クイケン&ラ・プティット・バンドの演奏も自由奔放。ジャケット写真はザルツブルクのモーツァルトの生家をイメージしている。
ACC-24188
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
ハイドン:
 チェンバロ協奏曲 ト長調 Hob.XVIII:4
 チェンバロ協奏曲 ヘ長調 Hob.XVIII:3/
 ディヴェルティメント ヘ長調 Hob.II-20
エヴァルト・デメイエル
 (Cemb)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 エヴァルト・デメイエルのすっきりとした軽やかで粒立ちの良い音で協奏曲を聴かせる。またディヴェルティメントではシギスヴァルト・クイケン率いるラ・プティット・バンドの自然体の演奏が、明るく伸びやかでくったくのない音楽が、安らぎと心地よさを与えてくれる。
D.スカルラッティ:ソナタ集
 [変ホ長調 K474/変ホ長調 K.193/
  ヘ短調 K.238/ヘ短調 K.239/ヘ長調 K.438/
  ニ短調 K.396/ハ長調 K.487/ト長調 K.424/
  ト長調 K.235/ホ短調 K.198/ニ長調 K.436/
  嬰ヘ短調 K.447/嬰ヘ短調 K.448/
  イ長調 K.208/ イ長調 K.209]
エヴァルト・デメイエル
(Cemb)
 使用楽器:1756年製パリのアンリ・エムシュ複製。エヴァルト・デメイエルはアントワープ音楽院にてジョス・ファン・インマゼール氏に師事し、これまでACCENTレーベルよりW.F.バッハ(ACC-23157)、トーマス・アーン(ACC-21145)など数枚をリリース。確かな技巧と躍動感溢れたリズムで、自由奔放な手法のスカルラッティの楽しげな音楽性を表現している。
モーツァルト:
 ピアノ・ソナタ集(フォルテピアノによる)

 [第3番 変ロ長調 KV281/第8番 イ短調 KV310/
  第12番 ヘ長調 KV332/第17番 ニ長調 KV576]/
 幻想曲 ニ短調 KV397
リンダ・ニコルソン(Fp)
 使用楽器:アントン・ヴァルター、1797年モデル(クリストファー・クラーク製作)。
 ベートーヴェンのバガテル(ACC-24180)が好評だったリンダ・ニコルソン。今回はモーツァルトのソナタをフォルテピアノで演奏。フォルテピアノの陰影やニュアンス豊かな音色を駆使しながら、自由自在な装飾、アゴーギクが随所にちりばめられている。絶望の調性「 イ短調」のソナタ第8番。リンダ・ニコルソンの繊細なタッチ、細やかな表現、あらゆるニュアンスが詰め込まれた名演。こんなにも表情豊かに自然に演奏できるものかと驚きのアルバム。
ドイツのフルート・ソナタ集
 ジュゼッペ・サンマルティーニ(1695-1750):
  ソナタ ト長調 Op.13-4/ソナタ イ短調 Op.2-10/
  ソナタ イ短調 Op.1-4/
  トリオ・ソナタ第6番 ニ短調
 ヘンデル(1685-1759):
  ソナタ 変ロ長調 HWV357(ハ長調移調)/
  トリオ・ソナタ ヘ長調 HWV405(ニ長調移調)/
  ソナタ ハ短調 HWV366(ニ短調移調)
レ.ビュッファルダン
[フランク・トインス(Fl−tr;*)
 マルク・アンタイ(Fl−tr;#)
 ライナー・ツィパーリンク
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 シーベ・ヘンストラ(Cemb)]
 録音:2008年10月、ハーレム(オランダ)。使用楽器:ステンズビー・ジュニア・モデル(アンドレアス・グラット2007年製)(*)/I.H.ロッテンブルグ・モデル(ルドルフ・トゥッツ製)(#)。
 音楽史研究家チャールズ・バーニーはサンマルティーニのフルート作品を「技巧的で独創性、情熱に溢れた音楽」と評している。イタリア・バロック様式の影響がみられるサンマルティーニ。ゆったりとした豊かな表現力、色彩の調和、ドラマティックで対位法を多く使用したスタイルで書かれている。またヘンデルの3つの作品は1707年から1712年の間に作曲され、オリジナルはオーボエやリコーダーのために書かれており、ここではトラヴェルソで演奏するために移調されている。
 ステンズビー・ジュニアはヘンデル御用達の製作家として有名なモデル。エレガントな高音域が特徴で、心地よい甘さと自在なコントロールが実現出来る。I.H.ロッテンブルグは柔らかく深い音色を持っている。
ナポリ・バロック・ハープ作品集
 ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575-1647):トッカータ第2番&ハープのためのリガトゥーレ
 カルロ・ジェズアルド(1566-1613):ヴェノ-サ公爵のガイヤルド
 アスカニオ・マヨーネ(1565-1627):トッカータ第1番 / ジョヴァンニ・デ・マック(1550-1614):協和と不協和
 ジョヴァンニ・レオナルド・デッラルパ(1525頃-1602): Io navigai un tempo
 ジョヴァンニ・ドメニコ・ダ・ノラ(1510-1592): Venga quel bel narcisso / デ・マック:ガイヤルド第2番
 アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):
  ロマンス「誰のために髪を長くしたのか」/第1旋法のティエント/イタリア風パヴァーヌによるディフェレンシアス
 フランチェスコ・ロンバルト(1587-1642):トッカータ / トラバーチ:ハープのためのアンシデーテミ・プル
 マイオーネ:ハープのためのコスタンツォ・フェスタの定旋律によるリチェルカーレ
 デ・マック:ストラヴァガンツェ第2番 / マイオーネ:パルティーテ・ソプラ・フィデーレ
 ルカス・ルイス・デ・リバヤス(1650-?):アチャ/バカス/ルッジェーロ/シャカラス/エスパニョレタス

  マルグレート・ケール(アルパ・ドッピア/ダブルHp)
 録音:2012年7月。16世紀末から17世紀初頭にかけてナポリで活躍したイタリア・スペインの作曲家のハープ作品を17世紀イタリアで発展した二重のハープアルパ・ドッピアで奏でたアルバム。アルパ・ドッピアは、片方にはディアトニックな音階(全音階)を、もう片方にはクロマティックな音階(半音階)を出すという構造のバロック・ハープ。ナポリは17世紀のヨーロッパにおいても芸術活動の盛んな都市であり、トラバーチ、マイオーネ重要な作曲家が多く生まれた。またスペインでも当時ハープは重要な楽器であり、カベソン、リバヤスなどが意欲的に作曲を行っていた。世界的なバロック・ハープ奏者ローレンス=キングとマーラ・ガラッシに師事したマルグレート・ケールが、時代背景を考慮し、創造力豊かに選曲。ブックレットには、ケール自身がナポリを旅し、作曲家ゆかりの場所を訪れ、その際撮影した美しい写真が掲載されている。
アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638):リュート作品集
 フランス風サラバンド/クーラント〔 IX / VI / VII / III 〕/第1リチェルカーレ/サラバンド風アリアと変奏/
 トッカータ〔 半音階的 XI / III / VIII / XIII 〕 /ガイヤルド V /チャコーナ・カッポーナ正統スペイン風(2種)

 モニカ・パストゥルニク(アーチリュート)
 録音:2013年9月20日-22日、ジーハウス城、マルクト・ノルトハイム、ドイツ。ボローニャの音楽一家に生まれ、イタリアのルネサンス後期からバロック初頭にかけて活躍、同時代の作曲家カプスベルガー、バンキエーリなどと共に名手として知られ、作曲家としてだけではなく、2巻のタブラチュア集の刊行や低音弦のリュート「アーチリュート」を考案、現代のリュート奏者にとっても大きな功績を残したリュート奏者、アレッサンドロ・ピッチニーニの作品集。イギリスのジョン・ダウランドとほぼ同時代に活躍しているが、その作風はダウランドのような憂い漂うメロディーではなく、典雅なリュートの調べに心を素直に委ねられる優美な音楽。演奏はブエノスアイレス出身のモニカ・パストゥルニク。数々の古楽系レーベルに録音があり、その高水準な演奏には定評がある。録音もアーチリュートの低域を生かした厚みのある優秀録音。
ヘンデル:
 フルート・ソナタ[変ロ短調/ハ長調/ホ短調]
シャルル・デュパール:6つの組曲(1701出版)
 より「序曲」[変ロ短調/ト長調/ホ短調]
フランク・トゥンス
(フラウト・トラヴェルソ)
マルティン・バウアー(Gamb)
シーベ・ヘンストラ(Cemb)
 ヘンデルの親しみやすく明るさを持ったフルート・ソナタとデュパールが1701年に出版した「六つの組曲」の中から序曲3曲。デュパールの作品は。美しい旋律魅力的なヘンデルのフルート・ソナタ。フラウト・トラヴェルソの落ち着いた響きが一層音楽に深みを与える。フランク・トゥンスはB.クイケンのもとでバロック・フルートを学び、アニマ・エテルナ、ラ・プティット・バンドなどヨーロッパ有数のバロックo.のメンバーとして活躍している。
ヨゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)/
 ヨハン・フレデリック・グレンザー編曲:
  付随音楽「アムフィトリヨン」
   (管楽アンサンブル版)
アンフィオン管楽八重奏団
 録音:2007年1月5日-9日。
 ドイツ出身のヨゼフ・マルティン・クラウスは、ドイツ国内で作曲、法律を学んだ後22歳で職を求めてスウェーデンに渡る。1781年にストックホルムのグスタフ3世の宮廷作曲家に就任し「スウェーデンのモーツァルト」とも称されている。付随音楽「アムフィトリヨン」は17世紀の大作家モリエールの同名作を題材とし、4つの付随音楽とディヴェルティメントで構成されたバレエ音楽。宮廷での上演はそこそこだったようだがクラウスの音楽は豊かな場面表現で人々を魅了し、ここでは宮廷楽長であったヨハン・フレデリック・グレンザーが2本のクラリネット、2本のファゴット、2つのホルンのためのハルモニー・ムジークに編曲した版を収録。アンフィオン管楽八重奏団は各名門古楽オーケストラのメンバーが集まった凄腕のンサンブル。
ACC-24196
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(2CD)
S.クイケンの「無伴奏チェロ」、
 ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ使用!
 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)

 [第1番 ト長調BWV.1007/第2番 ニ短調BWV.1008/
  第3番 ハ長調BWV.1009/第4番 変ホ長調BWV.1010/
  第5番 ハ短調BWV.1011/第6番 ニ長調BWV.1012]
シギスヴァルト・クイケン
 (ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ)
 録音:2007年。
 遂にヴィオロンチェロ・ダ・スパッラによる無伴奏チェロ組曲をシギスヴァルト・クイケンが録音した。ラ・プティット・バンドの四季(ACC-24179)でも登場し、2008年の来日公演でも組曲第1番を実演、2008年発売された寺神戸亮による同内容のアルバムでその姿を明らかにしたヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ。「肩のチェロ」と呼ばれるこの楽器は、ヴァイオリンやヴィオラと同じ構えで演奏すル小型チェロ。この楽器はドミトリー・パディアロフによって2004年製作完成、その直後からS.クイケンはステージで演奏していた。S.クイケンは以前から、バッハの音楽は現在のチェロ(膝に挟む)で演奏されていたのだろうかと疑問を抱き、1740年前後まではこの「肩のチェロ」が存在していたのではないかと確信していた。実際にJ.S.バッハのカンタータではチェロのパートが通常の声部ではなく、ヴァイオリン声部に書かれていたことなど、様々な記録を元にヴィオロンチェロ・ダ・スパッラは復元された。新鮮な音の響き、新しい効果、滋味深い、味わいのあるヴィオロンチェロ・ダ・スパッラでの演奏は必聴。
ACC-24197
廃盤
ハイドン:弦楽四重奏曲選集 Vol.1
 [第24番 イ長調 Op.9-6/第72番 ハ長調 Op.74-1/
  第49番 ニ長調 Op.50-6「蛙」]
シュパンツィヒSQ
ACC-24198
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(2CD)
ヨハン・ベルンハルト・バッハ:管弦楽組曲(序曲)
 [ト短調/ト長調/ホ短調/ニ長調]
ゲオルグ・フィリップ・テレマン:組曲
 [ホ長調 TWV 55:E2/ホ短調 TWV 55:e10/
  ヘ長調 TWV 55:F14]
バッハ・コンセントゥス
エーヴァルト・
 デメイエル(音楽監督)
 鍵盤奏者エーヴァルト・デメイエルとジュリオ・ダレッシオ率いるバッハ・コンセントゥスは、ピリオド楽器演奏のスペシャリストたちによって2006年に結成された。ヨハン・ベルンハルト・バッハはJ.S.バッハの又従兄弟でエアフルト、マグデブルク、アイゼナハでオルガニストを務めていた。彼の作品のほとんどが消失しているが、残っているこの管弦楽組曲は、J.S.バッハのいくつかの作品に転用されている。
テレマン:世俗カンタータ&管弦楽組曲集
 〜ああ、なんと悲しいことか、私のカナリアが死んだ

 組曲「女道化役者」 ハ長調 TWV55:C5/
 世俗カンタータ「女子修道会」TVWV20:49/
 組曲 ハ長調 TWV55:C2/
 悲喜劇カンタータ「老練なカナリアの追悼の曲
  (カナリア・カンタータ)」TVWV20:37/
 組曲「ブルレスケ」 変ロ長調 TWV55:B8
ドロテー・ミールズ(S)
バッハ・コンセントゥス
 (Cemb)指揮
エーヴァルト・デメイエル
 録音:2009年2月。
 テレマンはオペラ約30曲、1000曲を超すカンタータ、46曲の受難曲、室内楽、協奏曲、管弦楽曲と生涯4000曲以上作曲したと言われ、その多作かつ多彩な音楽は当時バッハを凌ぐ人気があった。
 バッハ・コンセントゥスを率いるエーヴァルト・デメイエルは、このアルバムに収録されている作品を通して、傑出したテレマンの音楽的才能を証明している。100曲を超す管弦楽曲から組曲3曲と世俗カンタータから2曲を選曲。組曲は多様なリズム、自由なメロディー、冒頭に置かれた序曲と幾つかの曲からなる多楽章からなる構成は、フランス風の音楽の影響もみられる。また一羽のカナリアの死を悼む「カナリア・カンタータ」は、4つのアリアと4つのレチタティーヴォで構成され、音楽的変化が楽曲に独特の緊張感を与えている。古楽界の華、ドロテー・ミールズの清廉な歌声に酔いしれる。
 バッハ・コンセントゥスは音楽監督エーヴァルト・デメイエルとジュリオ・ダレッシオにより設立。ピリオド楽器を使用しバロック、古典派の器楽曲、声楽曲を得意とする古楽オーケストラ。
L'Harmonie de Nations 〜
 18世紀バイエルン宮廷をめぐる音楽

 ムファット:
  「音楽の花束」第2巻〜第1番/
  「音楽の花束」第1巻〜第5番
 エヴァリスト・ダッラーバコ:
  4声の教会協奏曲
   [ニ短調 Op.2-1/ト短調 Op.2-5]
 ヨハン・クリストフ・ペーツ:
  ソナタ[ト短調/ホ短調]
 パッヘルベル:
  音楽のたのしみ〜パルティータ第2番 ハ短調
 ヨハン・カスパール・ケルル:ソナタ ト短調
スティルス・ファンタスティクス
[パブロ・バレッティ(Vn)
 フリーデリケ・ホイマン
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 エドゥアルド・エグエス
 (テオルボ)
 ディルク・ベルナー
 (Cemb)
 ブライアン・フランクリン
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 デイン・ロバーツ
 (ヴィオローネ)
 フリーデリケ・ホイマン
 (芸術監督)]
 18世紀のヨーロッパは宮廷を中心とした貴族文化の時代でもあり、絶対王政のもとで様々な文化とその担い手たちの保護と育成が計られ、国王や貴族、大商人たちはパトロンとして多大の貢献を果たしてきた。バイエルン選帝侯マクシミリアン2世エマヌエルは特にそうした傾向が強く、その時代の音楽家たちに強い影響を与えた。スティルス・ファンタスティクスは、そうした時期の周辺の音楽家たちの音楽を丁寧に洗い出し聴くものに提示している。
 演奏のスティルス・ファンタスティクスは文字通り「型破りな様式」で目の前にある音楽を鋭敏切り込んでいく。メンバーも気鋭のリュート奏者エドゥアルド・エグエスやサバールも信頼を置く名手パブロ・バレッティなど豪華。
モーツァルト
 ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K452/
 アダージョ ロ短調 K540
ベートーヴェン
 ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 Op.16
ヤン・フェルミューレン(Fp;*)
イル・ガルデリーノ
 録音:2007年。使用楽器:アントン・ヴァルター、1795年製作(*)。
 モーツァルトの五重奏曲K452はフォルテピアノと4本の木管楽器という珍しい編成。室内楽と協奏曲の間を行き来する絶妙なバランスを保った形式。モーツァルト自身にとっても自信作であったようで、フォルテピアノと各楽器の対話が美しく、陰影に富み色彩豊かな傑作。この作品以前にはピアノと管楽器の組み合わせの作品は例がなく、ベートーヴェンはモーツァルトの作品をモデルとしフォルテピアノと管楽のための五重奏曲を作曲した。
 マルセル・ポンセール率いるイル・ガルデリーノの管楽器陣とフォルテピアノを担当するフェルミューレンの軽快で小粋な節回しが魅力的な演奏。
ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):
 シンフォニア 変ロ長調
作者不詳(ピゼンデル稿):オーボエ協奏曲 変ホ長調
ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル?(ピゼンデル稿):
 2本のオーボエのための協奏曲 ト短調
ヨハン・フリードリヒ・ファッシュ(1688-1758):
 序曲 ト長調
ジュセッペ・ヴァレンティーニ(1681-1753)
 (ピゼンデル稿):オーボエとヴァイオリンのための
           協奏曲 ニ長調
作者不詳:オーボエ協奏曲 ヘ長調
ヨハン・ダヴィット・ハイニヒェン(1683-1729):
 オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調
クセーニャ・レフラー、
マイケル・ボッシュ(Ob)
ダニエル・ドイター(Vn)
バツドルフ・ホーフカペレ
 録音:2007年9月9日-11日、アンスバッハ、ドイツ。
 ピゼンデルはドレスデン宮廷の音楽家でヴァイオリンの名手として知られていた。ヴィヴァルディやアルビノーニ、テレマンなどから作品を献呈されている。またバッハの無伴奏ソナタとパルティータもピゼンデルのために作曲されたのではないかと言われている。このアルバムはピゼンデル自身の作品とピゼンデル写本の作品の中からオーボエに関する曲をドレスデンの貴重な所蔵から集めて収録。バツドルフ・ホーフカペレはこれらのドレスデンが持つ音楽遺産を積極的に演奏し録音している。
バルトルト・クイケンの至芸
 テレマン:無伴奏フルートのための12のファンタジー〜第7番 ニ長調
  [使用楽器:G.A.ロッテンブルク1740年製]
 クープラン:王宮のコンセール〜第1コンセール
  [ヴィーラント・クイケン(Gamb) ロベール・コーネン(Cemb)/
   使用楽器:A.ヴィーマール1999年製(ブリュッセル)、オトテール1710年製モデル]
 J.S.バッハ:フルート・ソナタ ホ短調 BWV.1034
  [エーヴァルト・デメイエル(Cemb)/
   使用楽器:ルドルフ・トゥッツ(インスブルック)、
        I.H.ロッテンブルク1730年製]
 C.P.E.バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ニ長調 Wq.131/H561
  [エーヴァルト・デメイエル(Fp)/
   使用楽器:A.ヴィーマール 2005年製、
        A.グレンザー 1750年製(ドレスデン)モデル]
 モーツァルト:フルート四重奏曲 ニ長調 K.285
  [シギスヴァルト・クイケン(Vn) ルーシー・ファン・ダール(Va)
   ヴィーラント・クイケン(Vc)/
   使用楽器:ルドルフ・トゥッツ、A.グレンザー1780年製]
 シューベルト:序奏と「しおれた花」による変奏曲
  [リュク・ドヴォ(Fp)/
   使用楽器:ヴィルヘルム・リーベル1830年製(ドレスデン)
         &ルドルフ・トゥッツ1997年製]
以上、バルトルト・クイケン(フラウト・トラヴェルソ)
 古楽界で常に第一線で活躍しているクイケン三兄弟。末弟であるフラウト・トラヴェルソの名手バルトルド・クイケンと ACCENT レーベルの良き関係の中で生み出された名録音の数々を1枚に収録。B.クイケンだからこそ伝えられるフラウト・トラヴェルソの魅力が詰まった内容。
ヨハン・フィリップ・
 キルンベルガー(1721-1783):フルート・ソナタ集

 ソナタ ト長調/
 前奏曲とフーガ イ短調(チェンバロ独奏)/
 ソナタ ハ長調/トリオ ハ長調/
 ソナタ 変ロ長調/トリオ ト長調/
 ソナタ第9番 ト短調/
 前奏曲とフーガ ホ短調(チェンバロ独奏)/
 ソナタ第3番 変ホ短調
フランク・トゥンス(Tr-Fl)
エヴァルト・
 デメイエール(Cemb)
リヒテ・ファン・デル・メール
 (Vc)
 録音:1998年となっているが、前出盤が見当たらない。ひょっとすると当盤が初出だろうか。
カナリア諸島の歴史的オルガン
 作者不詳:カナリオス/バグパイプに基づくディフェレンシア
 マヌエル・デ・タヴァレス(17世紀):モテット(*) / 作者不詳:戦いの太陽
 アンドレス・ロレンテ(1624-1703):「牝牛」に基づくディフェレンシア
 ホセ・ブラスコ・デ・ネブラ(1702-1768):ファンダンゴ/戦いの鐘/メヌエット
 作者不詳:パラデータス / ルカス・ルイス・デ・リバヤス(1626-1677):4つのパラデータ
 ディエゴ・フェルナンエス・デ・ウエテ(1635-1713):3つのパラデータ
 作者不詳:「フォリア」に基づくディフェレンシア/ラス・フォリア/カナリオ
 ブクステフーデ:フーガBuxWV 174 / 作者不詳:シャコンヌ/重厚なフォリア
 ブクステフーデ:カンツォネッタBuxWV 171 / 作者不詳:フォリア
 フリードリヒ・マルプルク(1718-1795):カプリッチョ

  リウヴェ・タミンガ(Org)
  ルイージ・フェルディナンド・タリアヴィーニ(Org;*)
 録音:2007年10月。使用楽器:カナリア諸島の歴史的オルガン。
 カナリア諸島にある歴史的価値のあるオルガンは現在も演奏されている。まず、スペインのオルガンの中で最も貴重なものは、サンタクルス県の教会に保存されている1658年制作(作者不明)小さな礼拝儀式用のオルガンで、6種のストップをもったオルガン。また、18世紀末に制作された聖ガスマン教会には華やかなストップをもつ素晴らしいオルガンが残っている。そして、1862年アントニオ・ポルテルによる大聖堂オルガンは、ロマン主義を表現できるグレイト・オルガンとポジティヴに対応した二段の手鍵盤があり、リベリアの古い伝統にとても近い音色を持っている。ペダル鍵盤のキーはボタン型をしており、19世紀末にこの楽器をたずねたサン=サーンスは「大作を演奏するには向いていない」と嘆いたそうで、『いわゆるパイプオルガンのイメージよりにはるかに小さな楽器です。』とのこと。
 収録曲は小鳥のさえずりやバグパイプを連想させる作者不明の伝承曲から、バッハに大きな影響を与えたブクステフーデの作品まで、バロック以前の音楽。
J.S.バッハ/ラファエラ・スミッツ編:
 8弦ギターのため編曲集

 リュートまたはチェンバロのための
  プレリュード BWV998/
 無伴奏フルートのためのパルティータ BWV1013/
 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV1004
ラファエラ・スミッツ(G)
 録音:2009年1月、ロザリオ教会、ベルギー。使用楽器:コルヤ・パンヒューゼン、2006年製8弦ギター。
 世界的に活躍する女流ギタリスト、ラファエラ・スミッツによるバッハ作品集。ラファエラ・スミッツはベルギー・アントワープ王立音楽院及びブリュッセル音楽院にて学ぶ。スペインにてホセ・トマス氏に師事。1986年に第20回フランシスコ・タレガ・ギターコンクールで女性初の優勝を果たす。その後も演奏、録音、審査員、教師として多岐にわたって活躍している。また8弦ギターの名手としても高く評価されている。彼女は約30年間東西ヨーロッパ、南北アメリカ、そして日本の伝統楽器などを元に8弦ギター奏法の独自のスタイルを確立してきた。今回の編曲は、原曲で使用された楽器の個性を生かすように、コルヤ・パンヒューゼン社製のギターを駆使して演奏している。彼女の研ぎ澄まされた感覚、技巧に裏付けされた音楽性は聴く者を終始魅了する。
フランツ・クロンマー(1759-1831):
 管楽合奏のためのパルティータ

 [ヘ長調Op.73/変ロ長調Op.78/
  ヘ長調Op.83/作品番号なし]
アンフィオン管楽八重奏団
 録音:2008年1月21日-24日。
 ボヘミア生まれでウィーン古典派の作曲家として活躍したフランツ・クロンマー(フランティシェク・クラマーシュ)のパルティータ集。当時の宮廷には管楽アンサンブルが常設されており、管楽アンサンブルのための作品は重要があり、クロンマーも多くの作品を残している。クロンマーはオーボエ協奏曲が比較的有名だが、その他の作品はほとんど演奏される機会がない。しかしこのパルティータは非常におもしろい作品で、所々にクロンマーの魔法がちりばめられ、軽快で風刺に満ちた作品。気鋭のピリオド管楽アンサンブル、アンフィオン管楽八重奏団のピリリと小技を効かせた演奏で堪能することが出来る。
ゲオルク・ドルシェツキー(1745-1819):
 管楽アンサンブルのための作品集

 パルティータ イ短調/
 モテット〜アダージョとアレグロ/
 パルティータ ハ長調/春/主題に基づくテーマ/
 憧憬/ポンスの歌/パルティータ 変ホ長調
アンフィオン管楽八重奏団
 録音:2008年6月18日-23日。
 ゲオルク・ドルシェツキーはチェコ出身、オーストリアで25年間、その後30年以上ハンガリーで活動していた。1783年ウィーン音楽芸術家協会の一員となりウィーン古典派の特徴を得ている。そして1800年頃にはブダの大公ヨーゼフ・アントン・ヨハンの宮廷の作曲家に、1813年には管楽八重奏団の指揮者となりブダで生涯を閉じている。当時ウィーンのハルモニー・ムジークの作曲家、ヨハン・ヴェントやヨーゼフ・トリーベンゼーらはオペラ、マーチ、バレエなど様々な楽曲を編曲していたが、ドルシェツキーはハイドンのオラトリオやベートーヴェンの室内楽作品など厳選した一部の作曲家の作品に限った。管楽アンサンブルを得意としたドルシェツキー。ウィーン古典派の作風を取り入れ、素朴にまた趣豊かに表現している。
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
ジョヴァンニ・アルベルト・リストーリ(1692-1753):
 我らが主の受難への敬虔なる心情/通奏低音のための練習曲
  ドロテー・ミールズ(S) フランツ・ヴィッツム(CT)
  アンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブ
 録音:2009年2月16日-19日。イタリア、ボローニャ生まれの作曲家リストーリ。オペラを数作書き上げた後、多才な音楽家で俳優のイタリア喜劇一座の座長であった父と妻と共に1715年ドレスデンに渡る。当時のドレスデンはフリードリヒ・アウグスト1世治下の華やかな宮廷文化が花開いた時期。リストーリは1720年頃から宮廷楽長ハイニヒェン、ゼレンカ、ブッツと共に宮廷音楽を担当していた。1733年には室内オルガニストの任に着き、1746年にはミサ曲や合唱曲が認められ礼拝堂作曲に任命され活躍していた。リストーリの作品はオランダの音楽学者ルドルフ・メンゲルベルクによって研究されているが、その音楽はあまり知られていない。
 #当初CDとして掲載していましたが、国内代理店のミスで正しくはSACDとなり、価格が異なります。代理店によると『ご案内いたしましたACC 24209(リストーリ/ アンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブ)の仕様はSACD Hybrid盤となります。(中略)お手数ですが登録のご変更お願い申し上げます。』とのことで、一切謝罪の言葉がありませんが、当店からはお詫びさせていただくとともに、何卒御了承のほどお願い致します。
Tres Libros de Musica sevilla 1546
 アロンソ・ムダラ(ca1510-1580):ビウエラのための3部の譜本(1546年セビリャ)より
  [ファンタジアII、para desenbolver las manos/カンシオン、Claros y fresco rios/ビジャンシーコ、Si me llaman a mi/
   ファンタジアI、de paros largos para desenbolver las manos/ ロマンス、Triste estava el rey David/
   イタリア風ソネット、La vita fugge/アレクサンドルのパヴァーナ/ガリャルダ/ビジャンシーコ、Gentil cavallero]
 アントニオ・デ・カベソン:ロマンス、Para quien crie yo cabellos/ティエントII/
              ロマンス、Israel,mira tus montes/
 作者不詳:Claros y frescos rios/
 ディエゴ・オルティス:レセルカーダ5声部のための/ティエントVIII第8旋法/
            ファンタジア XXV 第8旋法/イタリア風ソネット、O gelosia d 'amanti
 ルイス・デ・ナルバエス:牛の見張り番を
 ルイス・デ・ミラン:ファンタジアX
 エステバン・ダサ:ビジャンシーコ、フアン・パストラール、なぜお前はこうなった
 アロンソ・ムダラ:ロマネスカ、牛の見張り番を(ギター編)/ ビジャンシーコ、Isabel perdiste la tu faxa/
           ソネット、Por asperos caminos/ ファンタジアV/ ビジャンシーコ、Si viesse e me levasse

  アラケル・アンドゥエサ(S)
  ピエール・ピツル(ビウエラ/4コースG/ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮プリヴァーテ・ムジケ
 録音:2008年5月25日-27日。
 アロンソ・ムダラはスペイン・ルネサンス音楽の作曲家、ビウエラ奏者、ギター奏者。ビウエラや4コース・ギターのために数多くの作品を作曲。1546年にセビリャで「ビウエラのための3部の譜本」を出版し、これがはじめての出版されたギター楽譜と言われ、最初の重要な歌と器楽による曲集と言えるだろう。6コース・ビウエラの作品、4コース・ギター、そしてギターと歌のための作品、ハープ(もしくはオルガン)のための作品(タブラチュア譜)が収められている。このアルバムには「ビウエラのための3部の譜本」の一部とルネサンス期のスペイン、イタリアの作曲家ルイス・デ・ミラン、ルイス・デ・ナルバエスなどの作品も収録。16世紀スペインで流行したビウエラ伴奏付き歌曲や独奏ファンタジアなど、数多くの名曲を堪能することが出来る。
 演奏はスペイン生まれのソプラノ、アラケル・アンドゥエサの柔らかで優しい歌声とビウエラのシンプルな音が心地よく耳に馴染みる。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ Vol.1
 (ピリオド楽器による)

 ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47/
 ヴァイオリン・ソナタ第10番 ト長調 Op.96
ヒロ・クロサキ(Vn;*)
リンダ・ニコルソン(Fp;#)
 録音:2008年7月9日-13日、ケルン。ピリオド楽器使用。使用楽器:ウィーンのF.ガイセンホーフ製作、1801年(*)/クリストファー・クラーク製作(ウィーンのヨハン・フリッツ製作、1812年モデルのコピー)(#)。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 Vol.2
 [第4番 イ短調Op.23/第5番 ヘ長調Op.24「春」]/
 モーツァルトの「フィガロの結婚」より
  「もし伯爵さまが踊るなら」の主題による
    12の変奏曲 WoO.40/6つのドイツ舞曲 WoO.42
ヒロ・クロサキ(Vn;*)
リンダ・ニコルソン(Fp;#)
 ピリオド楽器使用。使用楽器:ウィーンのF.ガイセンホーフ、1801年製(*)/ウィーンのヨハン・シャンツ、1797年製(#)。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 Vol.3
 [第1番 ニ長調 Op.12-1/第2番 イ長調 Op.12-2/
  第3番 変ホ長調 Op.12-3]/
 ピアノとヴァイオリンのためのロンド ト長調 WoO.41
ヒロ・クロサキ(Vn;*)
リンダ・ニコルソン(P;#)
 使用楽器:1700年頃、北イタリア製(製作者不明)(*)/ウィーンのアントン・ヴァルター、1979年製(年数代理店記載ママ。1779年が正しい物と思われる)(#)。
ベートーヴェン:
 ヴァイオリン・ソナタ全集 Vol.4
(完結編)
 [第6番 イ長調 Op.30-1/第7番 ハ短調 Op.30-2/
  第8番 ト長調 Op.30-3]
ヒロ・クロサキ(Vn;*)
リンダ・ニコルソン(Fp;#)
 録音:2009年8月10日-12日。ピリオド楽器使用。使用楽器:フランツ・ガイセンンホーフによる(*)/カスパール・カソルニック(#)。
 名コンビによるベートーヴェン、ヴァイオリン・ソナタ集第4弾。この作品30の3つのヴァイオリン・ソナタは「ハイリゲンシュタットの遺書」が書かれる直前に作曲された。この時期ベートーヴェンは耳の不自由に苦しみ精神的困難を抱えていたが、作風は明るく幸福感に満ちている。ヴァイオリンの独奏性が高まり、技巧的にも音楽表現も一段飛躍しているようだ。常に古楽の最先端を歩いてきたヒロ・クロサキの一層深みを増した演奏とリンダ・ニコルソンの自然な流れを大切にするフォルテピアノが抜群の効果を生み出している。
フランツ・ベンダ(1709-1786):
 フルート協奏曲 ホ短調/ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調
ゲオルク・アントン・ベンダ(1722-1795):
 チェンバロ協奏曲 ロ短調/チェンバロ協奏曲 ヘ短調/
 チェンバロ協奏曲 ト長調〜アレグロ・スケルツァンド
イル・ガルデリーノ
[ヤン・デ・ウィンネ(Fl−tr)
 寺神戸亮(Vn)
 シャレフ・アル・エド(Cemb)他]
 録音:2008年8月15日-18日、ボランド、ベルギー。
 音楽家ベンダ家の兄弟による協奏曲集。フランツ・ベンダはプロイセンのフリードリヒ大王の宮廷ヴァイオリニストを務めた。数多くの作品を作曲したが、そのうち出版されたのはごくわずか。前古典派様式のヴァイオリン、フルート協奏曲を多く作曲し、バロックから古典派への推移を示す技法が見られる。
 また弟のゲオルク・アントン・ベンダも兄フランツと同様にフリードリヒ大王の宮廷ヴァイオリニストを務め後にゴータの宮廷楽長に就任。ここに収録されているチェンバロ協奏曲はC.P.E.バッハの協奏曲に近い急緩急の3楽章形式に非常に近い方法で書かれている。
 1988年に創設されたイル・ガルデリーノ。アンサンブルの主宰者であるマルセル・ポンセール、ヤン・デ・ウィンネらの鍛え抜かれたアンサンブル、個々の演奏者の傑出した音楽性が響き合い、完成度の高い演奏を披露している。
バッハの息子たちによるフルート・ソナタ集
 W.F.バッハ:フルートと
  通奏低音のためのソナタ ホ短調BR WFB B 17
 J.C.バッハ:フルートとオブリガート・
  チェンバロのためのソナタ ヘ長調H 597
 バッハ(?):
  フルートと通奏低音のためのソナタ ヘ短調
 J.C.F.バッハ:フルートとオブリガート・
  チェンバロのためのソナタ ニ短調HW VIII/3 Nr.1
 W.F.バッハ:フルートと通奏低音のための
  ソナタ ヘ長調 BR WFB B18
 J.C.バッハ:フルートとオブリガート・
  チェンバロのためのソナタ ニ長調Op.16/1,W B10
バルトルド・クイケン
(Fl−tr;*)
エーヴァルト・デメイエル
(Cemb;#)
 録音:2008年10月。使用楽器:1990年、A.ヴィーマール製(アウグスト・グレンザー1750年モデル)(*)/2003年、アウグスト・ボンツァ製(ヘンリー・ヘムシュ1736年モデル)(#)
 フラウト・トラヴェルソの名手バルトルド・クイケンによる大バッハの息子たちが作曲したフルート・ソナタ集。バッハ家はフルートのための作品を多く残しており、現代でもフルートの重要なレパートリーとして演奏されている。B.クイケンは ACCENT レーベルにその大部分を録音している。この息子たちの作品のアルバムでバッハの家族の肖像を完璧なかたちで描き出している。トラヴェルソをこれほど美しい音色で表現する演奏者はB.クイケンをおいてはいないと思わせる、惚れ惚れする1枚。
ヨハン・アダム・ラインケン(1643-1722):「音楽の園」 Vol.1
 パルティータ〔第1番 イ短調/第2番 変ロ長調/第4番 ニ短調/第6番 イ長調〕
  スティルス・ファンタスティクス
  [パブロ・バレッティ(Vn) フリーデリケ・ホイマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ/芸術監督)
   エドゥアルド・エグエス(リュート) ディルク・ベルナー(Cemb)]
 録音:2009年9月25日-28日、サン・ジャン寺院、ミュルーズ(フランス)。
 ラインケンは17世紀後半から18世紀初めにハンブルクで活躍した作曲家、オルガン奏者。当時ハンブルクはドイツで最も栄えていた街で、ドイツ初のオペラ・ハウスが建設され、公開演奏会が行われるなど、音楽、芸術も盛んだった。ラインケンはそのハンブルクを象徴するような音楽家であった。ラインケンはオルガンの即興を得意とし、その作品の殆どは残されていない。そのかわり彼を代表する作品として上げられるのは、今回録音された2本のヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音のための6つのパルティータのセット「音楽の園」。
 リュートのエドゥアルド・エグエスをはじめ、ヴィオラ・ダ・ガンバのフリーデリケ・ホイマン率いる名手揃いのスティルス・ファンタスティクス。彼らの演奏は、バロック音楽の自由な即興スタイルで、古楽アンサンブルの妙技を堪能することが出来る。
ヨハン・プファイファー(1697-1761):序曲&協奏曲集
 序曲 ト長調(2本のフルート、ファゴット、弦楽と通奏低音)D-DS-Mus862.3 /
 トリオ・ソナタ ハ短調(オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音)D-Dlb Mus2469-Q-1 /
 協奏曲 変ロ長調(リュートと弦楽)D-As Tonkunst2 Hs fasc 3Nr.16.9 /
 協奏曲 ニ長調(ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)D-Dlb Mus 2469-O-1 /
 序曲 ト長調(2本のオーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音)D-Dlb Mus 2469-O-3
  バツドルフ・ホーフカペレ
 録音:2009年9月6日-8日、ノイマルクト。フリードリヒ・ヴィルヘルム1世の長女で、ブランデンブルク=バイトリト辺境伯カール・ヴィルヘルム・フリードリヒ3世の妃であるヴィルヘルミーネ・フォン・プロイセンは、芸術家、音楽家への援助を積極的に行っていた。そのような中でヨハン・プファイファーは1734年から宮廷ヴァイオリン奏者となり、その後すぐに宮廷楽長として素晴らしい才能を発揮したが、現在では彼の作品の多くは忘れ去られている。
ハイドン:ヴァイオリンとヴィオラのための
 6つの二重奏曲集(ソナタ) Hob.VI

 [ハ長調 Hob.VI-6/ニ長調Hob.VI-4/
  変ロ長調Hob.VI-3/変ホ長調Hob.VI-5/
  イ長調Hob.VI-2/ヘ長調Hob.VI-1]
アントン・シュテック(Vn)
クリスティアン・
 グーセンス(Va)
 録音:2008年9月26日-28日、シーメンスヴィラ(ベルリン、ドイツ)。
 ヴァイオリンとヴィオラの二重奏といえば、モーツァルト(M.ハイドン)の作品2曲が有名だが、J.ハイドンも6曲からなるHob.VIを書いている。明るく快活なメロディーが美しく、実力派のアントン・シュテックとクリスティアン・グーセンズの演奏で音楽的にも楽しませてくれる。
 アントン・シュテックは強い個性と巧みな演奏で古楽ファンの注目を集め、今のドイツ古楽界をリードする存在。レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル、コンチェルト・ケルンのコンサートマスターを務め、NAÏVEのヴィヴァルディ・エディション(OP-30427)でもその名人ぶりを聴かせてくれた。また1996年から彼を中心に結成され、ヴィオラのクリスティアン・グーセンズもメンバーのシュパンツィヒ弦楽四重奏団としても活動、ACCENTレーベルからもハイドン弦楽四重奏(ACC-24197)をリリースしている。
ハイドン:弦楽四重奏曲選集 Vol.2
 [ト長調 Op.77-1/ニ長調 Op.64-5/ニ短調 Op.9-4]
シュパンツィヒSQ
[アントン・シュテック、
 フランク・ポールマン(Vn)
 クリスティアン・グーセンズ(Va)
 アンティエ・ゴイセン(Vc)]
 ピリオド楽器使用。近年勢いのある演奏家の一人ヴァイオリンのアントン・シュテックを中心に新しい刺激を求めて挑んだ、ハイドンの弦楽四重奏曲集の第2弾。
カール・フリードリヒ・アーベル
 四重奏曲 Op.8-2 WKO62/ソナタ[第24番 ニ短調/第22番 ニ短調]/四重奏 ト長調 WKO 227
J.C.バッハ
 「6つの協奏的四重奏曲」〜オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと
               チェロのための四重奏曲第1番 変ロ長調 War b B60 /
 フルート、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲第3番 Op.11 Warb B73/
 フォルテピアノ、オーボエ、
  ヴァイオリン、チェロと2本のホルンのための六重奏曲 Warb B78
 イル・ガルデリーノ
 [ヤン・ドゥ・ヴィネ(Fl−tr) マルセル・ポンセール(Ob)
  フランソワ・フェルナンデス(Vn) ヴィットリオ・ギエルミ(Gamb)
  イラ・ギヴォル(Vc) シャレフ・アド=エル(Cemb/Fp)]
 録音:2009年11月12日-14日。
 ウィーン古典派の重要な先駆者でもある2人の室内楽作品集。J.C.バッハはモーツァルトに大きな影響を与え、父レオポルドもJ.C.バッハを激賞している。同じくカール・フリードリヒ・アーベルも大バッハに才能を認められ、ロンドンに渡り成功を収めている。両者はロンドンで友人となり、「バッハ=アーベル・コンサート」を開催し絶賛を博したと知られている。彼らの優雅なメロディー展開と軽やかな楽曲構成を堪能でき、イル・ガルデリーノの愉悦と瑞々しさに満ちた、うきうきするような演奏を聴かせてくれる。
ドレスデン宮廷のオーボエ・ソナタ集
 ジュゼッペ・トレッリ:ソナタ ニ長調
 ヘンデル:トリオ・ソナタ ハ短調Op.2-1a,HWV386a
 ヴァイス/J.S.バッハ:
  2つのリュートによるデュエットBWV1025
   [ファンタジア/サラバンド/メヌエット]
 作曲者不明(18世紀前半):ソナタ ロ短調
 ニラコ・ポルポラ:ソナタ ホ短調
 ブレシャネッロ:ソナタ ハ短調
クセニア・レフラー(Ob)
バツドルフ・ホーフカペレ
 録音:2009年3月25日-27日、イエス・キリスト教会 ベルリン。
 18世紀当時ヨーロッパ最高のオーケストラと称されたドレスデン宮廷楽団の顔であったヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)は、ヴィヴァルディやアルビノーニ、テレマンなどから作品を献呈され、バッハの無伴奏ソナタとパルティータも彼のために作曲されたのではないかと言われている。ピゼンデル自身の作品と写本、また自身が収集した作品の中から、オーボエに関する曲をドレスデンの貴重な所蔵から集めたのが「ドレスデン・ピゼンデル・コレクション」。その中から作品選びを録音したのが、「ドレスデン宮廷のオーボエ協奏曲」(ACC-24202)、そしてこの第2弾はオーボエ・ソナタを中心に収録している。バツドルフ・ホーフカペレはこれらのドレスデンが持つ音楽遺産を積極的に演奏し録音。またオーボエを担当するクセニア・レフラーは、バロック・オーボエを巧みに扱い自在に演奏する期待の女流奏者。
ハイドン弦楽四重奏曲選集 Vol.3(完結編)
 〔ト長調 Op.54 No.1 /ハ長調 Op.20 No.2 /ト短調「騎手」 Op.74 No.3 〕
 シュパンツィヒSQ [アントン・シュテック、フランク・ポールマン(Vn)
             クリスティアン・グーセンズ(Va) アンティエ・ゴイセン(Vc)]
 録音:2011年。ピリオド楽器使用。Vol.1: ACC-24197、Vol.2:ACC-24220 。オーストリアのヴァイオリニスト&指揮者であったイグナーツ・シュパンツィヒ(1796-1830)が1796年に組織したシュパンツィヒ四重奏団の名を継ぎ、200周年の1996年に誕生した新生シュパンツィヒ四重奏団。ハイドンの弦楽四重奏曲選集はこの第3集で完結。ピリオド・アプローチによる鮮烈で鋭角的な演奏であるのはもちろん、ハイドンの弦楽四重奏曲の新たな魅力を引き出した純度の高い響き。安定したテクニックと完成度の高いカルテットならではの充実のアルバム。
ACC-24224
(2 HYBRID_SACD)
廃盤
J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲) シギスヴァルト・クイケン
ラ・プティット・バンド
Il ballo di Mantova 〜 Organ Music in S. Barbara, Mantua
 ジョヴァンニ・バッティスタ・フェリーニ(c.160-1674):マントヴァの主題による3つの変奏曲
 ジローラモ・カヴァッツォーニ(c.1490-1564):リチェルカーレ・プリモ
 ジャック・デ・ヴェルト(1535-1596):リチェルカーレ / ジャック・ブリュメル(c.1490-1564):リチェルカーレ
 ベルナルディーノ・ロンカリ:マントヴァ / アマンテ・フランツォーニ(c.1575-1630):ゴンザーガ
 ジェルマノ・パッラヴィチーノ(c.1545-1610):トッカータ・ラ・ゴンザーガ
 フレスコバルディ(1583-1643):モニカのアリアによる11のパルティータ〜第6曲/トッカータ第7番
 作曲者不明:希望/バラバン(*)/バーロ・ディ・マントヴァ(*)

  リウウェ・タミンハ(Org;*) ファビオ・トリコーミ(バロックVn;*)
 録音:2008年11月、聖バルバラ教会、イタリア。使用楽器:グラツィアディオ・アンテニャーティ、1565年制作 (a '=462Hz) (*)。ルネサンス時代の偉大なオルガニストたちが残した作品。ヨーロッパ中ではよく知られ、今日でもイタリア、オランダなどで歌われている有名で人気のあるメロディーの1つであるマントヴァをもとにフェリーニや作者不明の美しきマントヴァを収録。これらの曲は17世紀にユダヤ人社会で生まれたと考えられ、そういった時代背景も考慮されている。
Stylus fantasticus & the Art of Variation 〜ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):
 アリアと変奏「フレスコバラダ」(1627) /トッカータ VII (1615) /トッカータ IX (1615) /
 フォリアのアリアによるパルティータ(1616) /アルカデルトのマドリガーレによるパッサジャート /
 トッカータ VII (1627) /バレット、コレンテとパッサカーリ(1637) /
 トッカータ V sopra i pedali per l’organo, e senza (1627) (#) /
 トッカータ IV Per l’organo da sonarsi alla levatione (1627) (#) /カンツォーナ IV (1627) (#) /
 Capriccio di durezze (1624) (#) / Toccata Avanti Il Recercar & Recercar Cromatico post il Credo (1635) (#) /
 Credo, Toccata per le levatione (Messa Delli Apostoli, 1635) (#) / Bergamasca (#)

  ルカ・グリエルミ(Cemb;無印/Org;#)
 録音:2008年4月、サン・ベルナルディーノ・ダ・シエナ教会。イタリア・バロック界最大の鍵盤楽器作曲家。彼の情熱的で流麗なチェンバロ曲はバッハなどドイツ系音楽と一線を画してはいるが、同様に後世へ大きな影響を与えた。1977年トリノ生まれのルカ・グリエルミはチェンバロ、オルガン奏者であると同時に指揮者で作曲家でもあるマルチタレント。リズム感と歌心に満ちたチェンバロは絶品で、アンサンブル・ゼフィーロやリチェルカール・コンソートのメンバーとしても活躍している。
バルダッサーレ・ガルッピ:鍵盤楽器のためのソナタ集
 [ニ長調(*)/変ロ長調(#)/ホ短調 Op.2-3(#)/イ短調(+)/ハ短調(+)/
  イ短調 Op.1-3(**)/ト長調(**)/変イ長調 Op.1-6(**)/ハ長調(##)]
 ルカ・グリエルミ(Cemb;*, #/クラヴィコード;+/Org;**/Fp;##)
 録音:2009年9月12日。使用楽器:ミヒャエル・ミートケ(*)/バルトロメオ・クリストフォリ(#)/ヨハン・クリストフ・ゲオルク・シードマイヤー(+)/ジョヴァンニ・バッティスタ&フランチェスコ・マリア・コンコーネ(**)/バルトロメオ・クリストフォリ(##)。
 18世紀イタリア・ヴェネツィアの作曲家バルダッサーレ・ガルッピ。多作な作曲家で、約80曲のチェンバロのためのソナタの他に、約100曲のオペラ、約20曲のオラトリオを残している。またガルッピは、ソナタ形式を発展させた先駆者として知られている。ここに収録された9つのソナタは1750年前後から1781年頃までに作曲された作品で、ガルッピの独創的な作風を楽しむことが出来る。ルカ・グリエルミは5つの楽器を弾きわけ、ガルッピの多彩な表情をよりいきいきと表現している。グリエルミは1997年からジョルディ・サバール、1999年から2001年までイル・ジャルディーノ・アルモニコと共演し、世界的にも評価の高い古楽鍵盤奏者。
ジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ(1697頃-1763):鍵盤のための後期ソナタ集
 〔変ロ長調 I 126/変ホ長調 I 112/ハ短調 I 110(*)/イ短調 I 125(*)/ヘ長調 I 116/ハ長調 I 107〕
  ルカ・グリエルミ(Cemb;*/Fp)
 録音:2009年9月15日-16日、ヴィッキオ。使用楽器:バルトロメオ・クリストフォリ1726年製のコピー(クリスティアン・シュヴァルツ1997年複製/フォルテピアノ)/バルトロメオ・クリストフォリ1698年製のコピー(クリスティアン・シュヴァルツ2009年複製/チェンバロ)(*)。イタリア出身の作曲家プラッティは、20代の頃ヴェネツィア出身の音楽家と共にドイツのヴュルツブルクを訪れ、その後長年同地の司教に仕え、またヴァイオリン、チェロ、チェンバロなど様々な楽器を演奏しヴィルトゥオーゾとして知られていた。作曲技法はイタリア的というよりもドイツ的要素が強く、初期の頃はバロック様式、後半になるとシュトルム・ウント・ドランクの雰囲気を感じさせる、大胆な転調、豊かな想像力と発想が引き出された作品となっている。ここに収録されている後期ソナタは、活気あふれるリズムと旋律の広がりを感じさせ、緩徐楽章ではじっくりと聴かせる感受性に富んだ作品。
ロラン・マレ(1680-1750):ヴィオール曲集第2集(1738) 〔組曲第1番−組曲第4番〕
 アンサンブル・トゥールビヨン
 [シャレフ・アド=エル(Cemb) ハナ・フレコヴァー(ガンバ) ヤン・クレイチャ(テオルボ/G)]
 ペトル・ヴァグネル(ガンバ)
 録音:2009年10月27日-29日、ドモヴィナ・スタジオ、プラハ。ヴィオールの名手、作曲家としてバッハより一世代ほど前にフランスで活躍したマラン・マレを父とするロラン・マレの珍しいヴィオール曲集。ロランは13人兄弟の4番目として生まれ、音楽的才能に恵まれ、ルイ15世統治下の宮廷でヴィオール奏者としてジャン・バティスト・フィルクレらと共に活躍した。ヴィオール曲集第1集は1735年に出版され、ここではその3年後に出版された第2集を録音している。ロランは父マランのフランス様式に基づき作曲している。その中でロランは変化に富んだ構成を構築し、豊かなハーモニーを生み出している。
 演奏はチェコのガンバ奏者ペトル・ヴァグネルによって1998年に創設された古楽団体、アンサンブル・トゥールビヨン。
ハイドン:歌曲集
 12のクラヴィーア伴奏歌曲集第1部(1781) より〔初めてのキス/テュルジスに/恋の歌〕/
 12のクラヴィーア伴奏歌曲集第2部(1784) より〔宗教的な歌/人生は夢〕/
 独立したさまざまな歌曲 より〔小さな家/この世で何も得ようとは思わない〕/
 6つの創作されたカンツォネッタ(1794) より〔誠実/人形の歌/思い出/楽しい苦痛〕/
 6つの創作されたカンツォネッタ第2集(1795)〜同情/
 1主題と6つの変奏曲 ハ長調 XVII: 5/アダージョン ヘ長調 XVII: 9
  アン・カンビエ(S) ヤン・フェルミューレン(Fp)
 録音:2009年5月17日-20日、シント・トルイデン、ベルギー。ハイドンの5つの歌曲集から抜粋した珍しい歌曲と鍵盤作品の小品を収録したアルバム。オペラ・アリアのような盛り上りを見せたり、静かなピアノ伴奏に乗って穏やかに歌われたりと、ハイドン円熟期に書かれた歌曲は充実した音楽に深い憂いを感じさせる作品となっている。1780年代の歌曲はドイツ語の詩を用い、1970年代のカンツォネッタは、ハイドンがイギリス滞在時に親交を深めた女流詩人アン・ハンターの英語の詩を用いている。歌うのは幅広い歌曲のレパートリーを持つソプラノ歌手のアン・カンビエ。ピアノのヤン・フェルミューレンとも度々共演し、息の合った演奏を披露している。ハイドンの歌曲の魅力を再発見できる美しい歌唱で聴くことが出来る。
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスペルガー(1580-1651):
 シンフォニア第1番/ベツレヘムの牧人/ナターレ(クリスマス)/
 万歳幸せな時代/キリスト降誕を取り囲む天使たち
ジョヴァンニ・ロレンツォ・バルダーノ(1576-1660):パッソ・エ・メッツォのガリアルダ
  エコー・デュ・ダニューブ
  コンスタンツェ・バッケス、岡村知由紀、クレマンティーヌ・ジェスディンスキー(S)
  フランツ・ヴィッツム(CT) クリスティアン・ディーツ(T) マルクス・フライク(B)
 録音:2009年8月12日-15日、メラヒントン教会、ドイツ。カプスベルガーは、イタリアに移住したドイツの作曲家。リュート、キタローネの名手であり、「ドイツの貴人」としてローマで名を馳せていた。カプスベルガーの声楽曲は彼の作品には珍しい多様な形式が特徴。1630年に「ベツレヘムの牧人」を出版。この作品はジュリオ・ロスピリオージ(後の教皇クレメンス9世)の台本に様々な続唱のレチラティーヴォと豪華な合唱で作られている。「ベツレヘムの牧人」の初演は12月24日晩祷後、アヴィニヨンの教皇宮殿の晩餐会で行われ、ローマ教皇へ捧げられた歌詞は、当時のウルバヌス7世が演奏によって彼自身の存在感を表したものとなった。
 エコー・デュ・ダニューブは2003年にヴィオラ・ダ・ガンバ奏者のクリスティアン・ツィンケが設立。アンサンブル名はヴィオラ・ダ・ガンバのヴィルツォオーゾであったヨハン・シェンクが1709年に出版したソナタ集の題名からとった物。
ヨゼフ・トリーベンゼー〜編曲の芸術
 ケルビーニ/ヨゼフ・トリーベンゼー(1772-1846)編曲:歌劇「メデア」より
 ハイドン/ヨゼフ・トリーベンゼー編曲:弦楽四重奏第77番 Op.76-3「皇帝」より/
                    交響曲第92番「オックフォード」より
 モーツァルト/ヨゼフ・トリーベンゼー編曲:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より
  アンフィオン管楽八重奏団[2Ob、2Cl、2Hr、2Fg、Tp、Cb]
 録音:2010年2月22日-25日。トリーベンゼーはボヘミア出身の作曲家。父ゲオルクと同様にオーボエ奏者として活動しており、ウィーンのアウフ・デア・ヴィーデン劇場の第2オーボエ奏者を務め、モーツァルトが指揮した「魔笛」の初演にも加わり、独奏者としても活躍していた。作曲家としては多作家であり、特に他の作曲家の作品を編曲した管楽合奏集は評価が高い。アンフィオン管楽八重奏団はバーゼルのスコラ・カントルムで学んだ腕利きのピリオド楽器の名手たちによる団体。#上記編成では「管楽八重奏」にならないが、代理店記載ママ
真のオルフェオ〜コレッリに触発されたヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集
 ヨハン・シェンク:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ホ短調〜前奏曲
 コレッリ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第8番 ホ短調 / 即興:チェンバロのための前奏曲
 ヘンデル:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ト短調 / 即興:リュートのための前奏曲
 コレッリ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第3番 ハ長調 / シェンク:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第2番 イ短調
 コレッリ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第6番 ト長調

  フリーデリケ・ホイマン(Gamb) パトリック・ゼペック(バロックVc)
  エドゥアルド・エグエス(テオルボ) ディルク・ベルナー(Cemb/Org)
 録音:2010年6月-7月、フラン=ワレ教会(ベルギー)。アルカンジェロ・コレッリの名作ヴァイオリン・ソナタ集Op.5は1700年にローマで出版されたが、すぐにヴィオラ・ダ・ガンバ用にも編曲されるほどの人気を誇った。ヘンデルのソナタもオリジナルはヴァイオリン用だが、やはりヴィオラ・ダ・ガンバ向きで、オリジナルのように響く。ドイツの女流フリーデリケ・ホイマンはパリでサバールとパンドルフォに師事、コンチェルト・ヴォカーレやエスペリオンXXIでも活躍、2010年にはドミニク・ヴィス率いるカフェ・ツィンマーマンのメンバーとして来日している。落ち着いた知的演奏と華やかな美貌で日本でも人気者になりそうな大器。
エール・ド・クール〜フランス宮廷歌曲集
 ミシェル・ランベール(1610-1696):
  憩いよ、木陰よ、そして静けさよ/愛する人の影/
  僕の愛する羊飼い娘は貞淑で優しい/
  シルヴィ、あなたは何をしているの/
  春の甘美な魅力/他
 ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687):
  シンフォニー/ガヴォット/
  メヌエット/シャコンヌ/他
ステファン・
 ヴァン・ダイク(T)指揮
ムジカ・ファヴォラ
[寺神戸亮、
 ミリアム・ヘーフェース(Vn)
 アリーヌ・ジルベライヒャ、
 上村かおり(Gamb)
 ベンジャミン・ペロ(G)]
 録音:2010年2月、フェルネルモン教会、ベルギー。16世紀から17世紀のフランスで流行した宮廷歌曲エール・ド・クールの代表的な作曲家の一人ミシェル・ランベール。旋律、低旋律、和声、拍子とリズムを情熱的な歌唱を引き出すために効果的に使用した作品。ここではジャン=バティスト・リュリの作品を含めたCDとなっている。リュリはランベールの娘と結婚、ルイ14世の寵愛を受け宮廷楽長を務めていた。
 ステファン・ヴァン・ダイク率いる古楽アンサンブル、ムジカ・ファヴォラは2008年に創設された。名前の由来は、モンテヴルディの音楽による物語「favola in musica」と名打った傑作オペラ「オルフェオ」。現代の古楽界を牽引するメンバーが集まり、日本からは寺神戸亮、上村かおりが参加している。ムジカ・ファヴォラは最新の音楽知識を盛り込み、ルイ14世の時代の音楽サロンを忠実に再現している。
ジェリ・ド・ゲルサン(1573-1630):ミサ「めでたしいと聖なる処女よ」
フランシスコ・ゲレロ(1528-1596):
 モテット「めでたし、至聖なる処女よ」/レジナ・チェリ/サルヴェ・レジナ
グレゴリオ聖歌:レジナ・チェリ / ペーテル・コルネット(C1575-1633):レジナ・チェリ
フィリップ・ロジエ(1561-1596):レジナ・チェリ
ピーター・フィリップス(1560-1628):レジナ・チェリ/サルヴェ・レジナ
 エリク・ファン・ネーヴェル指揮アンサンブル・クレンデ(声楽・器楽)
 録音:2010年2月19日-21日。日本語題名が『シューマ ン:ピ アノ作 品 集』と記載されているが、誤り。ジェリ・ド・ゲルサンはフランス・フランドルの作曲家であり歌手。20歳の時にマドリッドの王室礼拝堂の歌手としてフィリップ・ロジエのもとで修業し、ロジエの死後遺言でロジエのミサ5曲の出版を任される。資金援助を受け自身のミサ曲「めでたしいと聖なる処女よ」を加え6曲を出版した。31歳で母国に戻るまで間スペインに多くの作品を残しているが、1755年にリスボンで起きた地震と火事により、そのほとんどが消失してしまった。ここに収録されたのは奇跡的に残ったミサ「めでたしいと聖なる処女よ」。7声のルネサンス対位法で書かれている。ゲルサンは没するまで、ブリュッセルの詩的礼拝堂の監督の地位にあり、当時の宮廷の仲間には、ここに収録されているピータ・フィリップス、ペーテル・コルネットらがいた。ゲルサンのミサと同じ題材で書かれたフランシスコ・ゲレーロの5声のモテット「めでたし、至聖なる処女よ」は、非常に成功し聖母マリアのモテットの代表的な作品として知られている。ゲレーロの作品で注目すべきは、激しい感情を表すことの出来た巧妙なカノンの技法を生み出したこと。エリク・ファン・ネーヴェルによって1974年に設立された声楽・器楽アンサンブル・クレンデの緻密な研究に基づいた演奏を聴かせてくれる。
サレントのタランテラ〜オルガンと民族楽器による
 作曲者不詳:プッリャのタランテラ
 アタナシウス・キルヒャー(1601-1680):毒蜘蛛の解毒剤/タランテラ、ヒポドリア旋法
 サンティアゴ・デ・ムルシア(1685-1732):タランテラ / トマーゾ・マルケッティ(1660頃活躍):タランテラ
 クリストフォロ・カレザーナ(1640-1709):タランテラ
 スティーヴン・ストレイス(1762-1796): The Tarantula Tune
 ディエゴ・フェルナンデス・デ・ウエテ(1635?-1713?):タランテラ
 作曲者不詳: Pizzica tarantata / アタナシウス・キルヒャー:タランテラ、シチリアのオクターヴ
 作曲者不詳:様々なタランテラ/ Pizzica tarantata minore
 ルイジ・ヴェッキオッティ(1804-1863):パストラーレ
 ガエターノ・グレコ(1658-1728): Tarantella con varie partite
 作曲者不詳:真のナポリ風タランテラ/ Pastorale con i Flautini, Canzona /パストラーレ ハ長調
 ルイジ・ヴェッキオッティ: Pifarata napoletana / 作曲者不詳:パストラーレ 変ホ長調
 フェルディナン・エロール(1791-1833):歌劇「ザンパ」序曲〜タランテラ
 作曲者不詳: Pastorale gallipolina / Pizzica pizzica tarantina / Tarantella calabrese
 クレメンティ(1752-1832):タンランテラ イ短調 / ロッシーニ(1792-1868):舞曲「ナポリ風タランテラ」
 作曲者不詳:パストラーレ 変ロ長調/ナポリ風タランテラ/ナポリ風タランテラ

  リウヴェ・タミンハ(Org) ファビオ・トリコーミ(タンブレロ/カスタネット/
   マンドリーノ/キタラ・バロッカ/Vn) ルイジ・マンジョカヴァッロ、
  オッタヴィア・ラウーザ(Vn) ステファノ・アルバレッロ(キタラ・バッテンテ)
 録音:2011年9月3日-5日。タランテラはイタリア南部ナポリの舞曲。イタリア東南部タラント近辺にタランチュラという毒蜘蛛が生息し、その毒蜘蛛に襲われた時に踊る治療的な意味を持った踊り。当時は医学的な治療法はなく、速いリズムのこの音楽による方法しかなく、音楽家たちは教会、広場、患者の家に赴き、解毒のためにタランテラを演奏したと言われている。このアルバムはオルガニスト、リウヴェ・タミンハの長年の研究により、おそらくサレント半島(イタリアの国土をブーツに見立てた場合「かかと(ヒール)」の部分)で17世紀から20世紀にかけて演奏された作品を集めた物。イタリア南部の都市ガラティーナ、コリリアーノ、カザラーノのオルガンと、“治療 "に最適な強いアクセントを持つタンバリンやカスタネット、そしてかき鳴らすマンドリン、ギターのような民族楽器を用いて録音している。
ベートーヴェン
 チェロ・ソナタ第1番 ヘ長調 Op.5 No.1 /チェロ・ソナタ第2番 ト短調 Op.5 No.2 /
 モーツァルトの「魔笛」の主題による7つの変奏曲 Op.66 /
 ヘンデルの「ユダ・マカベア」の「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲
  ライナー・ツィパーリング(Vc) ボヤン・ヴォデニチャロフ(Fp)
 録音:2011年。バロック・チェロおよびヴィオラ・ダ・ガンバの名手として活躍するライナー・ツィパーリングによるベートーヴェン初期のチェロ作品集。いずれの作品も1796年に作曲されたもので、2曲のチェロ・ソナタはベートーヴェン自身がプロイセン国王の前で演奏を行ったという逸話付。明るく軽快な第1番と重厚で感傷的な第2番、曲調は対照的だが、いずれの作品もチェロの朗々としたソロが美しい若きベートーヴェン渾身の名作。また、本アルバムでは同年に作曲された2つの変奏曲も収録。日本では授賞式のBGM としてもお馴染みの「見よ勇者は帰る」の変奏曲では、シンプルな序盤から壮大な終盤まで盛り上がりに圧倒される。ライナー・ツィパーリングは名門ハーグ国立音楽院を卒業した後、ラ・プティット・バンドやリチェルカーレ・コンソートといった著名な団体のメンバーとして活躍した経験を持つチェロ奏者兼ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。現在はF.ピエルロとF.フェルナンデスとアンサンブルを組み、ますます活躍の幅を広げている。フォルテピアノを演奏するヴォデニチャロフは、寺神戸亮とも多く共演している名手。古典、バロック両者に通じる名手2人のアンサンブルに注目。
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シューマン:ピアノ作品集
 森の情景 Op.82/子供の情景 Op.15/蝶々Op.2/
 アラベスクOp.18/花の曲 Op.19/
 交響的練習曲 Op.13/5つの変奏曲(遺作)/
 子供のためのアルバムOp.68
ヤン・フェルミューレン(Fp)
 録音:2010年5月-6月。使用楽器:ライプツィヒのヨハン・ネポムク・トレンドリン製作、1830-1835年頃。フォルテピアノによるシューマンのピアノ作品集。ここで使用されている楽器はウィーンの伝統を持つ構造と響きを継承している。演奏者のヤン・フェルミューレンはこの録音に際して以下のように語っている。「シューマンのメトロノーム速度を最大限に守った演奏をしようと努めた。シューマンのメトロノーム速度が正確だったかどうかは、疑わしいとされているが、それを忠実に再現することはシューマンの作曲意図に最も近づける手段であると確信している。」
17世紀イタリアのギター音楽作品集
 フランチェスコ・コルベッタ(c1615-1681):
  Balletto fatto nella Bariera sopra la Sala di Bologna/Sua Corrente/Corrente/
  Preludio/Allemanda/Corrente/Sarabanda I & II/Folia/Sinfonia/Caprice de Chacone
 ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ(?-c1650):Ciacona/ Corrente/ Passacaglia
 ガスパール・サンス(1640-1710):Sarabanda/Tarantella/Paradetas/Matachin/Canarios
 カルロ・カルヴィ:Canario/Espanoletta / ドメニコ・ペッレグリー二:Corrente/Brando
 ジョヴァンニ・バッティスタ・グラナータ(1620?-1687?):Tocatta/Allemanda/Passacaglia
 フェルディアンド・ヴァルダンブリーニ(1623-c 1690):Capona
 ニコラ・マッティス: Preludio/ Aria I & II
  ピエール・ピツル(G)指揮プリヴァーテ・ムジケ
 録音:2010年11月18日-20日、ヴュルツブルク宮殿、聖ペルテン、オーストリア。1998年に設立されたピエール・ピツル率いるヴィオール・コンソート、プリヴァーテ・ムジケ。ギターやリュートなどの撥弦楽器を用いたアンサンブルも得意とする。フランチェスコ・コルベッタは当時最高のギター奏者として活躍していた。若き日のルイ14世のギター教師を務めたこともあり、ロンドンでも王をはじめ貴族たちを教授していた。作品は自身も名手であったため、高度で洗練された技巧が見られ、バロック期のギター作品として重要な位置を示している。
ブクステフーデ(1637頃-1707):カンタータとソナタ
 鹿が求めるように BuxWV92 /ソナタ ト短調 Op.2 No.3 /おお神の都よ BuxWV87 /ソナタ ヘ長調 BuxWV269 /
 おお慈悲深き方、おお優しき方 BuxWV82 /悲歌 BuxWV76b /ソナタ ト長調 BuxWV271 /私の魂よ、主を讃美せよ BuxWV67

  ダグマール・サスコヴァー(S)
  ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)指揮ル・コンセール・ブリセ
  [クリスティーヌ・モラン(Vn) ステファン・ルゲ(サックバット) ベンジャミン・パロット(テオルボ)
   カタリナ・ベウムル(ドゥルシアン) カーステン・ローフ(Cemb) エイドリアン・ジュルダン(Org)]
 ディートリヒ・ブクステフーデには128曲の声楽作品が現存するが、うち120曲は宗教的な歌詞を持ち、カンタータと称されている。それらは後輩のJ.S.バッハの諸作などとは装いを異にし、声楽コンチェルトとアリアなどからなる、マドリガーレ風のものが多く見られる。バッハへ受け継がれる伝統という重要さはもちろんながら、ブクステフーデならではの美しい旋律を楽しむことが出来る。
 バロック期の管楽器コルネットの名手にして、ブルース・ディッキーの「コンチェルト・パラティーノ」のメンバーとして活躍したウィリアム・ドンゴワ。彼が率いるピリオド楽器団体ル・コンセール・ブリセはサックバットのルゲ、ドゥルシアン(ファゴット系ピリオド楽器)のベウムルら名手揃いのスーパー集団。驚きの巧さ。声楽はチェコ出身のソプラノ、ダグマル・サスコヴァー。やや細身ながら、清楚な美声を聴かせてくれる。
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価格帯:B
クイケン兄弟〜ヴィヴァルディ:フルート協奏曲集
 フルート協奏曲集 Op.10〔ヘ長調「海の嵐」RV.433/ト短調「夜」RV.439/ニ長調「ごしきひわ」RV.428/
             ト長調 RV.435/ヘ長調 RV.434/ト長調 RV.437]/
 フルート協奏曲 ニ長調 RV.783/2本のフルートのための協奏曲 RV.533 (*)
  バルトルド・クイケン(フラウト・トラヴェルソ)
  シギスヴァルト・クイケン(ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ)指揮ラ・プティット・バンド
  [アンネリーズ・デコック(Vn1) アン・コノップ(Vn2) マルレーン・ティアーズ(Va)
   バンジャマン・アラール(Cemb) フランク・トインズ(フラウト・トラヴェルソII;*)]
 録音:2010年10月13日-15日、ベルギー。1972年に結成されたラ・プティット・バンドは2012年に40周年を迎える。それを目前にピリオド演奏の世界を牽引してきたシギスヴァルト・クイケンは、近年ヴィオロンチェロ・ダ・スパラの復元・演奏に積極的に取り組みブランデンブルク協奏曲(ACC-24224)やヴィヴァルディ:四季(ACC-24179)など意欲的なリリースを続けてきた。ヴィヴァルディのフルート協奏曲作品10は、音楽史上最初のフルート協奏曲として大きな功績を残した作品。楽譜の出版は1729年アムステルダムの「ル・セーヌ」社から刊行されたと言われているが、それまでの協奏曲はヴァイオリンなど弦楽器を中心としたのもで、ヴィヴァルディの意欲的かつ画期的な挑戦であったといえるだろう。この曲集は全曲フラウト・トラヴェルソ用に作曲され、1720年頃から普及し始めたフラウト・トラヴェルソの需要に応えた形となった。作品10の協奏曲集は全6曲からなり、前半の3曲には標題が付けられている。ラ・プティト・バンドの軽快な演奏に乗って、バルトルド・クイケンの妙技が冴えわたり、巨匠としての余裕が感じられる大きな演奏を聴かせてくれる。
ACC-24242
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(2CD)
ゲオルク・クリストフ・ヴァーゲンザイル(1715-1777):
 3つのチェロと通奏低音、または2つのヴィオラ、チェロと通奏低音のための6つのソナタ(四重奏曲)
 〔第3番 ハ長調/第2番 へ長調/第4番 イ長調/第6番 ト長調/第5番 変ロ長調/第1番 ニ長調〕

 ローベルト・センシ(Cb)指揮ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
 [ピエルルイジ・ファブレッティ(Ob) ダニエル・ゼペック(Vn)
  ヨハンナ・ガメリート(Va) クリスティン・フォン・デル・ゲッツ(Vc)]
 録音:1999年7月。初出時の世界初録音。原盤・前出: SYMPHONIA (Italy), SY-99168/9 。上記詳細曲目&演奏家詳細は、SYMPHONIAレーベルの前・代理店に拠るものです。ヴァーゲンザイルは、マリア・テレジアの音楽教師、ウィーン宮廷内のオルガニストを務めた作曲家、鍵盤楽器奏者。作品はチェンバロ・ソナタ、交響曲、室内楽などがあり、ハイドンやモーツァルトの初期作品に影響を与えている。特に交響曲は90曲に及び、その後の発展に大きく貢献した。ここに収録されているのは、ヴァーゲンザイルの作品の中でも特殊な曲の一つ、低弦楽器のための四重奏曲。上声部はヴィオラかチェロの2本、下声部はチェロとコントラバスで演奏される。今日では珍しい低弦用作品だが、ヴァーゲンザイルの活躍していた18世紀においては人気があった。この演奏を聴けば豊かな響きと多彩な表現力に圧倒され、低弦の新たな魅力に気付かされることだろう。
クイケン&プティット・バンド〜ブクステフーデ
 受難曲(連作カンタータ)
  「われらがイエスの四肢」BuxWV75 /
 安らぎと喜びもてわれは逝く BuxWV76
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 録音:2010年。クイケンとプティット・バンドお待ちかねのブクステフーデ。われらがイエスの四肢はキリストの身体の7部分を器楽のソナタ、声楽アンサンブルのコンチェルト、アリア、コンチェルトで描くブクステフーデの代表作のひとつだが、意外に録音が少なく、クイケンの演奏で出ることはまさに朗報。瞑想的かつ胸をうつ内容で、震えるほどの感動をおぼえる。
ACC-24244
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(2CD)
ゼレンカ:死者のための聖務曲集 ZWV.47(1733)/レクイエム ニ長調 ZWV.46(1733)
 ヴァーツラフ・ルクス指揮コレギウム・ヴォカーレ1704、コレギウム1704
 録音:2010年6月6日-11日、プラハ。プラハのバロック・アンサンブル、コレギウム1704によるゼレンカ。今回収録された2曲は、驚異的な怪力の持ち主であったことから強健王と呼ばれ、さらに芸術にも力を入れ、ヨーロッパ中から芸術家や芸術作品を宮廷に集めていたアウグスト1世(ザクセン選帝侯)の葬儀のために作曲された。「死者のための聖務曲集ZWV47」の招詞には、「礼拝」とは何かということを教え、すべての権威と権力をもった王に対して拝み、歌で持って王を賛美するといった内容の詩篇第95篇が使われ、これにドラマティックで荘厳な音楽が付けられている。レクイエムZWV45(注:代理店記載ママ)は葬儀のための音楽という理由だけではなく、亡くなったアウグスト1世への悲しみとレザレクション(復活)と次期王即位に対する喜びと敬意を表した、相対する2つの感情が交差した、ゼレンカの巧みな音楽表現を駆使した作品。
ボッケリーニ:ディヴェルティメント集 Op.16 Vol.1
 〔第3番 イ長調 G463/第2番 ヘ長調 G462/第5番 イ長調 G465〕
  ロベルト・センシ(Cb)指揮ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
   [マルチェロ・ガッティ(Ft) ヴェロニカ・クレーナー、ジェン=ピン・チエン(Vn)
    ヨハンナ・ガメリート(Va) ニルス・ヴィーボルト、ニコラス・セロ(Vc)]
 録音:2001年8月、オーストリア。前出:SYMPHONIA, SY-01188ハイドン、モーツァルトと同時代の作曲家で、チェロの名手としても知られ室内楽作品を多く残したイタリアの作曲家ルイジ・ボッケリーニ。ここに収録されたボッケリーニの作品16 のディヴェルティメントは、もとは6つからなる2本のヴァイオリン、フルート、ヴィオラ、2本のチェロとリピエーノ・バスによる作品。イタリアの優美さ、ボッケリーニらしい軽やかさと繊細さを見事に表現した、ピリオド楽器の音色が心地よく耳に響く演奏。1993年に結成されたピッコロ・コンチェルト・ウィーン。ロベルト・セッシ(ACCENTの国内代理店記載ママ)を中心に独特の感性と個性を生かした演奏に定評がある。
ボッケリーニ:ディヴェルティメント集 Op.16 Vol.2
 〔第1番 イ長調 G461 /第4番 変ホ長調 G464 /第6番 ハ長調 G466〕
  ロベルト・センシ指揮ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
 録音:2007年。Vol.1:ACC-24245 (前出:SYMPHONIA, SY-01188)に続く第2集で、今回は初出音源。古典派の隠れた名作ボッケリーニのディヴェルティメントOp.16 完結編。
ベルンハルト・モーリック(1802-1869):
 ヴァイオリン協奏曲集
  〔第3番 ニ短調 Op.10 /第6番 ホ短調 Op.30 〕
アントン・シュテック(Vn)
クリストフ・シュペリング指揮
ラルパ・フェスタンテ
 ベルンハルト・モーリックはドイツのヴァイオリニストで作曲家。シュポアの弟子でヴィルトゥオーゾとして活躍した。ヴァイオリン協奏曲を6曲残しているが今日聴く機会がなく、待望の録音登場となる。ベルリオーズと同世代だが、作風は師シュポア風の古典派寄りで、すっきり爽やか。自身が名手だったこともあり、非常に技巧的な作品となっている。独奏のシュテックはコンチェルト・ケルンのコンサートマスターを務め、さらにピリオド楽器によるシュバンツィSQのメンバーとしてラ・フォルジュルネ音楽祭でも来日した実力派。今回もピリオド楽器を用い、バックにもピリオド楽器合奏団ラルパ・フェスタンテを配し、この忘れられた宝石を蘇らせている。
ゲオルク・クリストフ・ヴァーゲンザイル(1715-1777):オルガン協奏曲集
 〔第3番 ヘ長調/第5番 ト長調/第2番 ハ長調/第6番 イ長調〕
  エリザベート・ウルマン(Org) ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
 録音:2002年。他人に容赦なかった少年モーツァルトが一目置いたことで、音楽史に名をとどめているヴァーゲンザイル。オルガン協奏曲はフランス、イタリア、ドイツの様式を混合させ、前古典派的作風が爽やか。リュートやチェンバロも含むピッコロ・コンチェルト・ウィーンが、ウルマンのオルガンと美しく対話を繰り広げる。
ヘンデル:バスのためのイタリア語カンタータ全集
 アフリカの森の中でHWV136a /時に黒雲天を覆いHWV98 /愛の闘いから逃れよHWV102a /
 無念にもさらに雲広がりHWV165 /四重奏曲 ト短調HWV404 /トリオ・ソナタ ト短調HWV390a
  ライムント・ノルテ(B) バツドルフ・ホーフカペレ
 ヘンデルがバスを独唱者として作ったソロ・カンタータは4篇しかなく、録音にも恵まれているとは言い難い状況にある。それをメッテルニヒの愛弟子で、現在ヘンデル作品上演に欠かせぬスペシャリスト、ライムント・ノルテが全曲録音という大歓迎ディスクの登場。ライオンを主役とした「アフリカの森の中で」など興味津々の作品が続くが、何といってもヘンデルならではの美しい旋律にたっぷりひたることが出来る。
ソナタとカンツォーネ
 ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1557-1612):6声のカンツォーネ〔第2番/第4番〕/第12旋法によるカンツォーネ/
                    「主よ、聞きたまえ」による2声のパッサジアート
 ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンタナ(1571頃-1630頃):
  3声のソナタ〔第18番/第15番/第13番/第14番〕/2声のソナタ〔第11番/第8番/第10番〕/
  コルネット・ソロのためのソナタ第6番/ヴァイオリン・ソロのためのソナタ第5番

 ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)指揮ル・コンセール・ブリゼ
 録音:2013年6月、聖母被昇天教会、トレフォル、フランス。世界的コルネット奏者ウィリアム・ドンゴワと、名門ル・コンセール・ブリゼによる当時ヴェネツィアで活躍したガブリエーリとフォンタナのソナタとカンツォーネ集。当時コルネットの名手として名を馳せていたジョヴァンニ・バッサーノの演奏技術を念頭に置いて作曲されたような、高度なテクニックを必要とした作品も含まれており、ドンゴワの卓越した演奏を十分に楽しむことが出来る。さらにドンゴワの楽器法は、大規模かつ豊かで多様な音色を実現するようにコルネット、ヴァイオリン、サックバット、アーチリュート、オルガンなどを使っている。ガブリエーリのモテット「主よ、聞きたまえ」の器楽演奏版でも、その多彩な響きを確認することが出来る。「ル・コンセール・ブリゼ」は1990年代初めにコルネットの名手ウィリアム・ドンゴワによって設立。団体名は仏語でブロークン・コンソートを意味し、ルネサンスからバロック期にかけて作曲された、コルネットやツィンクなどを使用する器楽曲の再発見と演奏に意欲的な団体として活躍している。
ACC-24251
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(2CD)
J.S.バッハ:「ヨハネ受難曲」第4版(1749)
 ザビーネ・ケーツ、アマリリス・ディールティエンス(S)
 エリザベット・パピアン(A) アレクサンダー・シュナイダー(CT)
 ハンス=イェルク・マメル、ゲオルク・ポプルッツ(T)
 ウォルフ・マティアス・フリードリヒ、マークス・フライク(B)
 コンラート・ユングヘーネル指揮カントゥス・ケルン
 録音:2011年。ルネサンス・バロック音楽を専門とする演奏団体カントゥス・ケルンが、ACCENTレーベル初登場。数回改訂が行われたJ.S.バッハの名曲「ヨハネ受難曲」の中から、あまり演奏されることのない1749年稿を、ソロ歌手達の理想的なアンサンブルのサウンドを生み出すため、四重唱を2つ重ねた編成で収録。この試みによって、非の打ち所のないソロセクションの美しさだけでなく、透明感のあるコーラスの響きが生み出されている。ソロ歌手達の中でも、イエス役を歌うフライクは第14回ヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールにおいて第三位に輝いた実力派。本CDの魅力は卓越した歌手達による輝かしいアリアやレチタティーヴォだけではない。ユングヘーネルの指揮によるカントゥス・ケルンの圧倒的なコーラスの響きも魅力のアルバム。
 #レーベル廃盤、流通在庫限り。
ヨハン・フリードリヒ・ファッシュ(1688-1758):様々な楽器による協奏曲集
 3本のトランペット、ティンパニ、2本のオーボエ、ファゴット、ソロ・ヴァイオリン、
  弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調 FaWV L; D3 /
 フルート、オーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ロ短調 FaWV L; h1 /
 2本のオーボエ、2本のヴィオラ、2本のファゴットと
  通奏低音のための協奏曲 ト長調 FaWV L; G11 /
 2本のフルート、弦楽と通奏低音のための協奏曲 FaWV L; D9/
 ソロ・ファゴット、2本のオーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ハ短調 FaWV L; c2 /
 トランペット、2本のオーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調 FaWV L; D1
  イル・ガルデリーノ
  [ヤン・ドゥ・ヴィネ、S.ユイブレシュト(Fl) マルセル・ポンセール、北里孝浩(Ob)
   アラン・ド・リケール、ジャン・フランソワ・カルリエ(Fg) 寺神戸亮(ソロVn)
   ソフィー・ジェント、アンネリース・デコック、ダヌタ・ザワダ(Vn) 秋葉美佳、カート・デコック(Va)
   ベンヤミン・グロリュー、トーマス・ルクス(Vc) フランク・コーピーテルス(Kb)
   シャレフ・アデル(Cemb) アラン・デルッデル、ステヴェン・ヴェルハールト、
   ステヴェン・ボシュイト(Tp) コーエン・プレティンク(Timp)]
 録音:2011年1月3日-6日、アントワープ。バッハと同時代に活躍した作曲家ファッシュの管弦楽作品は、後期バロックからハイドン、モーツァルトの古典様式への過渡期の特徴を示している。彼の作品は存命中には出版されることはなく、膨大な手稿譜が存在するため、現在でもその全体像が分かっていない。しかし、ファッシュはドレスデンでピンゼルとダルムシュタットではグラウプナーと深い親交があり、たびたび楽譜を交換していた。そのおかげでドレスデンとダルムシュタットの図書館に多くの貴重な譜面が残されていた。アンサンブル、イル・ガルデリーノはファッシュ:協奏曲(ACC-24182)に続き、ドレスデンとダルムシュタットで発見された曲を収録している。協奏曲は61曲が現存し、バロック様式から古典派様式への移行が明確に感じられる作品群。1988年にオーボエのマルセル・ポンセールによって創設されたイル・ガルデリーノは、寺神戸亮など日本人も在籍する世界屈指の古楽アンサンブル。ファッシュの各楽器の巧みな使い方により生まれる独自性を、イル・ガルデリーノの明快で軽快な演奏で聴くことが出来る。
Venetian Art 1600
 G.B.ブオナメンテ:シンフォニア第7番/ガイラルダ/コレンティエ/2声のソナタ第4番/
            3声のソナタ第9番/3声のソナタ第1番/ブランド第3番
 G.B.フォンターナ:3声のソナタ第14番/2声のソナタ第9番/ヴァイオリン・ソナタ第3番/
            コルネット・ソナタ第1番/ヴァイオリン・ソナタ第2番/2声のソナタ第17番/
          コルネット・ソナタ第4番/ヴァイオリンとコルネットのためのソナタ第7番/2声のソナタ第12番

  ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)指揮ル・コンセール・ブリゼ
 録音:2011年7月、シュパンダウ、ベルリン。世界的コルネット奏者ウィリアム・ドンゴワ&ル・コンセール・ブリゼによる初期イタリア・バロックのソナタ集。彼らが生きた1600年頃はいわばバロック時代の黎明期であり、「ソナタ」という新たな器楽曲のジャンルが人気を博し始めた時代。本アルバムでは、ヴェネツィアに活躍したジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナとジョヴァンニ・バッティスタ・ブオナメンテを取り上げ、彼らが作曲した珠玉のイタリア最初期のソナタがたっぷりと収録されている。コレッリのソナタを予期させるような華やかさを持ちつつも、ルネサンス時代の響きを色濃く残した古風な旋律の数々は絶品。ヴァイオリン、コルネット、ドゥルシアン(ファゴットの前身であるピリオド楽器)、オルガン、アーチリュート、チェンバロといったピリオド楽器が織り成す柔らかなハーモニーが美しく、室内でしっとりと聴き入りたくなる優しい響きに包みこまれる。バロック期の器楽作品が好きな方はもちろんのこと、モンテヴェルディのマドリガーレや声楽作品の響きが好きという方にもおすすめのアルバム。「ル・コンセール・ブリゼ」は1990年代初めにウィリアム・ドンゴワによって設立されたピリオド楽器アンサンブル。団体名は仏語でブロークン・コンソートを意味し、ルネサンスからバロック期にかけて作曲された、コルネットやツィンクなどを使用する器楽曲の再発見と演奏に意欲的な団体として活躍している。指揮も務めるドンゴワは、サバールからの信頼も厚き世界的コルネット&リコーダー奏者。本アルバムでも、輝かしくも柔らかなコルネットの音色を存分に響かせてくれている。
ACC-24254
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(6CD)
3CD価格
モーツァルトピアノ・ソナタ全集
 〔ハ長調 KV279 (*) /ヘ長調 KV280 (*) /変ロ長調 KV281 (*) /変ホ長調 KV282 (*) /ト長調 KV283 (*) /ニ長調 KV284 (*) /
  ハ長調 KV309 (#) /イ短調 KV310 (#) /ニ長調 KV311 (#) /ハ長調 KV330 (#) /イ長調 KV331 (#) /ヘ長調 KV332 (+) /
  変ロ長調 KV333 (+) /ハ長調 KV545 (+) /ニ長調 KV576 (+) /ヘ長調 KV533 + KV494 (**) /ハ短調 KV457 (**) /
  変ロ長調 KV570 (**) 〕
幻想曲 ハ短調 KV475 (**)
 アルテュール・スホーンデルヴルト(タンジェントP;* /Fp;#, ** /クラヴィコード; + )
 録音:2005年8月9日-11日、シュトゥットガルト州立博物館、ドイツ(*) /2009年12月17日-29日、カタルーニャ高等音楽院、バルセロナ、スペイン(#) /2005年5月31日-6月2日(+)、2005年9月27日-29日(**)、聖具室、グリムベルゲン修道院、ベルギー(+/**) 。おそらくドイツの「 EROICA-Klassikforum 」というサイトで、ダウンロード販売のみが行われていた録音。ディスク化&一般市販は初と思われる。使用楽器:ウィリアム・ユルゲンソン製作(モデル:フランツ・ヤコブ・スペト、1775年製作のレプリカ)(*) / ウィリアム・ユルゲンソン製作(モデル:ヨハン・アンドレアス・シュタイン、1780年製作〔白木ハンマー〕のレプリカ)(#) / ヨリス・ポトフリーヘ製作(モデル:作者不祥〔北ドイツ〕、1780年頃製作のレプリカ)(+) /ポウル・ポレッティ&ヘラルト・トゥインマン製作(モデル:アントン・ヴァルター、1790年製作〔革張りハンマー〕のレプリカ)(**) 。「1パート1人」という研究に裏付けされた刺激的な編成によるベートーヴェンのピアノ協奏曲集 (ALPHA) とモーツァルトのピアノ協奏曲集 (ACCENT) で衝撃を与えた、古楽大国オランダが生んだ知性派フォルテピアノ奏者アルテュール・スホーンデルヴルトによる、フォルテピアノ、クラヴィコード、タンジェントピアノを楽器を用いたモーツァルトのピアノ・ソナタ全集。異なる楽器を使用することによって音色の多様性を追求、装飾音、リピートの問題も徹底的に極め、より正確にモーツァルトの音楽を表現、さらに機知に満ちた自由で即興的な演奏により、作品に新しい光を当てている。
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783):チェンバロ・ソナタ集
 トッカータとフーガ ト短調/トッカータ ト長調(原曲:ヘンデル「前奏曲とカプリッチョ」 HWV571)/
 ソナタ〔第1番/第2番 ト長調/第3番 ヘ長調/第4番 イ長調/ト長調〕/前奏曲 変ロ長調

  ルカ・グリエルミ(Cemb)
 録音:2011年5月。『初CD化』と記載されているが、初録音のことか。ハッセといえば18世紀にオペラ作曲家として活躍した人物。ハンブルクで音楽一家に生まれた後、20代半ばでイタリアを訪れ、1726年に発表したオペラ「セソストラート」でその名を知られるようになった。そして当時美声と美貌で人気を得ていたイタリア人オペラ歌手ファウスティーナ・ボルドーニと結婚している。オペラ作曲家としての成功と共に彼は優れた鍵盤奏者でもあった。1750年のパリ旅行の際、ザクセンのマリア・ヨーゼファ妃のために4曲のソナタを作曲している。この作品は出版されることなく、今日まで埋もれていたが、ルカ・グリエルミによって初CD化されることになった。グリエルミは1997年からサバール、1999年から2001年までイル・ジャルディーノ・アルモニコと共演し、世界的にも評価の高い古楽鍵盤奏者。
モーツァルトの師匠たち
 モーツァルト:ヨハン・クリスティアン・バッハのソナタ Op.5 No.2 に基づくピアノ協奏曲 ニ長調 KV107, 1
 ジョヴァンニ・マルコ・ルティーニ:ソナタ ニ長調 Op.6 No.2 /ソナタ ト短調 Op.6 No.5
 モーツァルト:ヨハン・クリスティアン・バッハのソナタ Op.5 No.3 に基づくピアノ協奏曲 ト長調 KV107, 2
 ジョヴァンニ・マルコ・ルティーニ::ソナタ 変ホ長調 Op.6 No.6 /ソナタ ヘ短調 Op.5 No.5
 モーツァルト:ヨハン・クリスティアン・バッハのソナタ Op.5 No.4 に基づくピアノ協奏曲 変ホ長調 KV107, 3

 ルカ・グリエルミ(Cemb)指揮コンチェルト・マドリガレスコ
  [マッシモ・スパダーノ、リアーナ・モスカ(Vn)
   ブリュノ・コクセ(Vc) シャビエ・プエルタス(ヴィオローネ)]
 録音:2010年、ビビエナ劇場、マントヴァ/2011年、聖ベルナルディーノ教会、シエナ。天才モーツァルトの音楽が生まれる背景となった、ヨハン・クリスティアン・バッハとジョヴァンニ・マルコ・ルティーニの作品に焦点をあてたアルバム。8歳のロンドン演奏旅行中に J. Chr. バッハと出会ったモーツァルトは、彼から先進的な作曲技法を学びとり、エレガントな旋律法に影響されピアノ・ソナタやピアノ協奏曲を作曲している。この3つのピアノ協奏曲もその一つ。ルティーニは、当時イタリアで大変人気のあった鍵盤楽器奏者・作曲家。父レオポルドも高く評価し自宅にはルティーニのソナタ集があったともいわれており、モーツァルトも早くから親しんでいた。作品の本質を的確に捉え、鮮やかに表現することに長けたルカ・グリエルミによる演奏。
J.S.バッハの息子たちによる交響曲集
 J.C.F.バッハ:交響曲第10番 変ホ長調 HW.1-10
 C.P.E.バッハ:シンフォニア ホ短調(弦楽版)Wq.177
 J.C.バッハ:交響曲第3番 変ホ長調 Op.6 No.3
 J.C.F.バッハ:交響曲第3番 ニ短調 HW.1-3
 J.C.バッハ:交響曲第6番 ト短調 Op.6 No.6
エーヴァルト・デメイエル
(音楽監督/Cemb)
バッハ・コンセントゥス
 録音:2011年。ベルギー出身のチェンバロの俊英、エーヴァルト・デメイエル率いるバッハ・コンセントゥスが、J.S.バッハの息子たちによる交響曲作品を収録した希少なアルバムをリリース。ヨハン・ベルンハルト・バッハの作品を収録したデビューアルバム(ACC-24198)に続く、バッハ一族に焦点を当てた内容となっている。今回取り上げるのは、J.S.バッハの次男カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ(1714-1788)、五男のヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795)、そして末子にあたるヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782)の3人の息子たち。C.P.E.バッハの作品は近年多く取り上げられる傾向にあるが、本CDではむしろ未だに演奏・収録される機会の少ないJ.C.F.バッハ、J.C.バッハの作品を多く収録。特にJ.C.F.バッハの作品を収録したアルバムは大変珍しく、これだけでも一聴の価値あり。
 バッハ・コンセントゥスはデメイエルがジュリオ・ダレッシオと共に2007年に創立した古楽アンサンブル団体。バロック、古典作品をレパートリーの中心としつつ、とりわけバッハ一族の再評価に尽力する意欲的な団体。当団でチェンバロと音楽監督を務めるデメイエルは、クイケン一家ら古楽の大家と多く共演し、ラ・プティット・バンドのメンバーとしても活動する名手。バルトルド・クイケンと共にリリースしたバッハの息子たちによるフルート・ソナタ集(ACC-24216)に続き、彼らへ再び光を当てる。
クヴァンツ:フルート協奏曲集
 〔ト短調 QV 5:196 /ニ短調 QV 5:86 /イ短調 QV 5:236 /ト長調 QV 5:173 〕
 フランク・トインス(Fl−tr) レ・ビュッファルダン
 録音:2011年。バロック・フルートの名手フランク・トインス&レ・ビュッファルダンによる、2012年に生誕300周年を迎えたフリードリヒ2世のフルートの師であったことから再注目の動きが熱いクヴァンツのフルート協奏曲集。彼の作品は随所に散りばめられたロココ調の典雅な装飾が美しく、技巧性に富んだ旋律の数々には聴き応えがある。本アルバムでは、比較的多く演奏される協奏曲 ト長調(QV 5:174)ではなく、むしろ ト長調(QV 5:173)を収録していることに注目。近年知名度が上がったとはいえ、クヴァンツの作品のみを収録したアルバムはまだまだ少なく、希少な名盤と言えるだろう。フランク・トインスはクイケンにバロック・フルートを学び、アニマ・エテルナ、ラ・プティット・バンドのメンバーとしても活躍する名手。レ・ビュッファルダンは、トインスが創設したバロック・アンサンブル団体。ドイツのフルート・ソナタ集(ACC-24194)に引き続き、今回もドイツ・バロックに焦点を当てた。
ACC-24259
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(2CD)
ヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679-1745):
 聖週間のための27のレスポンソリウムZWV55 /
 預言者エレミアの哀歌 ZWV53
ヴァーツラフ・ルクス指揮
コレギウム1704
コレギウム・ヴォカーレ1704
 録音:2011年。比較的初期の1723年頃に作られた宗教合唱曲2曲。ゼレンカはボヘミア出身で、ドレスデンのカトリック教会作曲家として活躍した。第2次世界大戦で自筆譜のかなりが失われ、作品が鑑賞できるようになったのは比較的最近だが、いずれもお宝発見的な魅力作が多く目が離せない。当盤の2曲はともに歌詞は暗く重いものの、音楽は天国的に美しく聴き惚れてしまう。これぞゼレンカの真骨頂、コレギウム1704とコレギウム・ヴォカーレ1704の透明な合唱の美しさも光る。
アントニオ・ベルターリ(1605-1669):ソナタ集
 4声のソナタ第7番/ヴァイオリンとガンバのデュオ・ソナタ第2番/ヴァイオリンと通奏低音のためのチャコーナ/
 ヴァイオリンとガンバのデュオ・ソナタ第3番/4声のソナタ第2番/ヴァイオリン・デュオのためのソナタ/
 ヴァイオリンとファゴットのデュオ・ソナタ第4番/ソナタ第1番/4声のソナタ ニ短調

  ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)指揮ル・コンセール・ブリゼ
  [アンヌ・シューマン(Vn) ステファン・ルゲ(サックバット)
   モニカ・フィシャレック(ドゥルシアン) エイドリアン・ジュルダン(Cemb/Org)
   カーステン・ローフ(Cemb) マティアス・シュペーター(アーチリュート)]
 録音:2012年7月5日-8日。アントニオ・ベルターリはイタリア、ヴェローナ出身で、10代の頃からオーストリア、ウィーンのハプスブルク宮廷で活躍した作曲家。17歳の時にウィーン大公カール・ヨーゼフに仕え、44歳の時にフェルナンド3世のもと、宮廷楽長に就任。ウィーンにイタリアのオペラ、宗教音楽を普及させた功績は大きく評価されている。作品の多くは紛失してしまっているが、今回録音されたソナタを含む器楽曲集は彼の死後出版され、再評価された。演奏は、コルネットの名手ウィリアム・ドンゴワ率いるル・コンセール・ブリゼ。当時のコルネットは現代の金管楽器とは異なり、構造はフルートのようなで高速な動きも可能であったため、ヴィルトゥオーゾの楽器として、名人芸を持つ奏者がいた。ドンゴワは言わずと知れた当代随一のコルネット奏者。そしてル・コンセール・ブリゼも、サックバット(Tb)、ドゥルシアン(Fg)の時代楽器を巧みに操る凄腕アンサンブル。ベルターリの音楽はイタリア様式とオーストリア様式を融合させた幻想様式の伝統的な手法で作曲されている。特に彼の作品の中でも有名でバロック・ヴァイオリンの重要なレパートリーの一つである、「ヴァイオリンと通奏低音のためのチャコーナ」は、様式は標準的だが、特徴的な変奏が展開されるユニークな作品。ソロ・ヴァイオリンが雄弁に語りかけてきて、表情豊かに聴かせる。
ACC-24261
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(2CD)
ウィリアム・ドンゴワ〜コルネットの黄金時代
 ・17世紀イタリアのコルネットのための音楽集(*)
  パレストリーナ:主、来臨の時(+) / 伝承曲:フィレンツェ風に(パヴァーヌ、ガイヤルドとサルタレッロ)
  ボヴィチェッリ:私は急ぎ、市民を包囲しよう / 伝承曲:ナポリ風ガイヤルド
  パンドルフィ=メアッリ:ソナタ「ラ・クレメンテ」 / チプリアーノ・デ・ローレ:別れの時
  カステッロ:ソナタ第2番 / ロニョーニ&パレストリーナ: Io son ferito / 伝承曲:ラ・モニカ
 ・モンテヴェルディ時代におけるサンマルコ(寺院)の音楽(#)
  グランディ:サルヴェ・レジナ(1647) / カステッロ:ソナタ第3番(現代的様式)(1629)
  グランディ:Tota pulchra es (1647) / フォンタナ:ソナタ第2番(1650)
  カステッロ:エクスルターテ・ユビラーテ(1625) /ソナタ第2番(1声)(1629) / グランディ: Gaudete (1637)
  スカラーニ:ソナタ第6番(2声)(1629) / モンテヴェルディ:聖母の嘆き(1641)
  フォンタナ:コルネットとヴィオリーノのためのソナタ第7番(1650) / グランディ:おお、なんと美しい(1625)
  フォンタナ:コルネットとヴィオリーノのためのソナタ第11番(1650) / グランディ:レジナ・チェリ(1637)

 ウィリアム・ドンゴワ(コルネット) ル・コンセール・ブリゼ
 [カーステン・ローフ(Org;+/Cemb;*) フレディ・アイシェルベルガー(Org;*/縦形Cemb;*)
  バンジャマン・ペロー(リュート;*/テオルボ;*/#) ジュリー・アスレル(S;#)
  クリスティーン・モラン(Vn;#) アンヌ=カトリーヌ・ブシェ(Org;#)]
 録音:2005年6月27日、7月1日(*)、2003年9月27日-29日(#) 、 l’Église de Waly (Place de l'Église), ムーズ県、フランス。前出: K617, K617-187〔 3CDs /入手不能〕 の CD 1 (*) & CD 2 (#) ( CD 3 「ドイツのコルネット音楽〜ブクステフーデ」は ACC-24291 で再発)。コルネットの名手ウィリアム・ドンゴワとル・コンセール・ブリゼによる3枚組の「コルネットの黄金時代」から2枚が再発売。ヴァイオリンと肩を並べるソロ楽器として発展、17世紀初頭にイタリアで黄金期を迎えたコルネットは、人間の声のように柔らかく繊細な表現が可能で、当時の教会での演奏には透明感のある独特の響きが欠かせなかった。ドンゴワの超絶的技巧が冴えわたる名盤。
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1763):ベルリンの四重奏曲集
 室内ソナタ(四重奏曲) ト短調「おおこうべは血にまみれ」 (Ob, Vn, Va, Bc) (*) /
 室内ソナタ ハ長調 Op.4 (トラヴェルソ, 2 Ob, Bc) (*) /
 室内ソナタ ニ長調「エコー」Op.5 (トラヴェルソ, Ob, Gamba) (*) /
 室内ソナタ ハ短調 (トラヴェルソ, Ob, Bc) (#)
  イル・ガルデリーノ
  [マルセル・ポンセール(Ob) ヤン・デ・ヴィンヌ(Fl-tr) 寺神戸亮(Vn)
   フランソワ・フェルナンデス(Vn/Va) フィリップ・ピエルロ(Gamb)
   ロエル・ディールティエンス(Vc) シャレフ・アド=エル(Cemb)]
 録音:2000年10月、Chapel of the Bisschoppelijk Seminarie, ヘント、ベルギー(*) /2001年4月(おそらく#)。 前出: ACCENT, ACC-20143 ( + シャフラート&グラウン、「18世紀ベルリンにおける演奏会生活〜ヤニチュの金曜アカデミー」) (*) / EUFODA, EUFODA-1310 (フリードリヒ大王の室内楽) (#)シュヴァイトニツ(=シレジアは、現在のポーランド南西部からチェコ北東部の地域)生まれの作曲家ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュは、1736年に皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の私設楽団の一員となり、その後ラインスベルクに移り有名な「金曜アカデミー〔金曜音楽会〕」を開始、1740年にフリードリヒ即位に際して再結成された楽団のコントラヴァイオリン奏者として活躍し、ベルリンで生涯を送った。彼はC.P.E.バッハやクヴァンツなど何人かの音楽家とともに、多くの著名人から宮廷舞踏会などのための作曲を依頼され、当時高い評価を受け支持を集めていた。この室内ソナタも熟達した技法、音楽性に富み、旋律は独特の雰囲気を持つ面白い作品が揃っている。演奏はベルギーを代表する古楽アンサンブル、イル・ガルデリーノ。
大いなるトロンボーン
 フレスコバルディ:カンツォーナ〔7番「シュペルバ」/22番「ニコリーナ」/17番「ディオダータ」〕
 ジョヴァンニ・フォンタナ:ソナタ30番 / バルトロメオ・デ・セルマ:カンツォン23番
 パレストリーナ(バッサーノ):すべてが美しいお方 / モンテヴェルディ:時の始まりから
 ジェレンスキ:ファンタジア2番/すべての国々は/汝はペテロなり
 ラッスス(ロニョーニ):スザンナ・ドルランド / ジョヴァンニ・チェーザレ:ラ・ヒエロニマ
 チーマ:コルネットとトロンボーンのためのソナタ / グアーミ:認識
 ジョスカン(カベソン):祝されたり、天の女王

  ヴィム・ベキュ&オルトレモンターノ
   [ヴィム・ベキュ、アダム・ヴォールフ、アダム・ブレグマン、ロベルト・シュレーグル(サックバット)
    ドロン・デイヴィッド・シャーウィン、エイドリアン・マビル(コルネット)]
 録音:2012年。驚異のバロック金管集団コンチェルト・パラティーノのメンバー、ヴィム・ベキュが1993年に結成したフレッシュなアンサンブル、オルトレモンターノ。バロック期の金管楽器であるサックバットとコルネット(ツィンク)の合奏は独特の薫りが高く、非常に魅力的。ブルース・ディッキー率いるコンチェルト・パラティーノが絶対的な存在だったが、次世代を担うオルトレモンターノの若々しい響きも超新鮮。バロック音楽ならではの荘重な響きを存分に堪能出来る。
ゴットフリート・フィンガー(1655頃-1730):12のソナタ集 Op.1 (1687)
 〔第1番 ニ短調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバ)/第9番 ニ長調(3本のヴァイオリン)/
  第11番 変ホ長調(2本のヴァイオリンとヴィオラ)/第5番 ヘ長調(2本のヴァイオリンとヴィオラ)/
  第7番 ホ短調(3本のヴァイオリン)/第3番 イ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバ)/
  第12番 ハ長調(2本のヴァイオリンとヴィオラ)/第4番 変ロ長調(2本のヴァイオリンと通奏低音)/
  第10番 ト長調(2本のヴァイオリンとヴィオラ)/第8番 ト短調(3本のヴァイオリン)/
  第2番 ヘ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバ)/第6番 イ長調(2本のヴァイオリンと通奏低音)〕

 アンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブ
 録音:2011年9月22日。フィンガーは現在のチェコ・オロモウツ出身。生地で音楽を修めてミュンヘンに数年滞在した後、1682年頃にイギリスへ渡り、1685年にジェフリー・フィンガーとして、同年に即位したジェイムズ2世が信仰していたローマ・カトリックの王立礼拝堂に仕える外国人音楽家の一人となった。ここに収録されている作品1の礼拝堂用ソナタ集はジェイムズ2世に献呈された物で、独創的な調性、抒情的な旋律、対位法の使い方もしっかりとした活力漲る作風。フィンガーは1688年(おそらく名誉革命の勃発に伴って)礼拝堂音楽家の職を辞してフリーランスの作曲家となり成功を収め、その後ドイツへ戻って、1702年からはベルリン宮廷の室内音楽家として、1708年からはインスブルックでコンサートマスターとして、1717年から1723年までは現・ドイツ中央部のゴータで音楽監督として、それぞれ活躍した。
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
 〔第20番 ニ短調K466 /21番 ハ長調K467 〕
アルテュール・
 スホーンデルヴィルト(Fp)指揮
クリストフォリ・アンサンブル
 使用楽器:1782年製アントン・ヴァルターのレプリカ。ベートーヴェンの「皇帝」で衝撃を与えたフォルテピアノのスホーンデルヴィルトとクリストフォリ・アンサンブルが、モーツァルトに挑戦。今回もオーケストラは各パート1奏者。しかし物凄い迫力で独奏に全くひけをとらぬどころか、聴く者を終始圧倒する。スホーンデルヴィルトの独奏も変幻自在、フォルテピアノはチェンバロを思わす銀色の音色が魅力。もともとドラマティックな20番協奏曲ながら、過去に類のない強烈さで迫る。
ミューズの扉〜ヴィヴァルディ
 弦楽のためのシンフォニア ニ長調RV125/2つのヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調RV510/
 弦楽のための協奏曲 ニ短調RV128/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調RV246/弦楽のための協奏曲 ヘ長調RV138/
 ヴァイオリン協奏曲 ト短調RV330/弦楽のための協奏曲 ト短調RV157/2つのヴァイオリンのための協奏曲 ハ長調RV508

  フロリアン・ドイター、モニカ・ヴァイスマン(Vn)指揮アルモニ・ユニヴェルセル
 録音:2009年6月、ドイツ放送カンマームジークザール(ケルン)。かつて Eloquentia レーベルからヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集をリリースして注目された、ムジカ・アンティクァ・ケルンのリーダーだったフロリアン・ドイター率いるアルモニ・ユニヴェルセルが今回 ACCENT レーベルに登場。驚くべき活気と潤いに満ちたリッチな響き、かつて聴いたことがないほど華麗なヴィヴァルディの音世界にひたることが出来る。
ゴットフリート・フィンガー(1660頃-1730):
 ヴィオラ・ダ・ガンバ独奏のための作品全集
 アリアと変奏 ニ長調/第2のソナタ ニ長調/第3のソナタ イ長調/第4のソナタ イ長調/
 ソナティーナ イ長調/第5のソナタ イ長調/第7のソナタ イ短調/第1のソナタ ニ長調/
 忘れられた舞曲集(全7曲)/プレリュード ホ短調/ソナタ ニ短調/ディヴィジョン ト短調
  ペトル・ヴァグネル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮アンサンブル・トゥールビヨン
 録音:2012年1月14日-16日、プラハ。全曲としては世界初録音。 マラン・マレの息子ロラン・マレのヴィオール曲集(ACC-24229)で注目された、チェコの中堅ガンバ奏者ペトル・ヴァグネル&自ら創設したピリオド楽器団体アンサンブル・トゥールビヨンによる、またもや稀少なアルバム。17世紀末に活躍したガンバの名手フィンガーのヴィオラ・ダ・ガンバの独奏作品全集。現代にフィンガーの作品の一部を取り上げるだけでも十分希少盤として取り上げられうる中で、ヴァグネルはそのソナタ作品の全てを収録しようというのから、その意欲の強さも伺えようという物。ゴットフリート・フィンガーはモラヴィア地方出身の音楽家。ヴィオラ・ダ・ガンバに加え、ヴァイオリン、トランペット、ファゴット、リコーダーといった多様な楽器を弾きこなす名手として活躍していた。ロンドン、ウィーン、マンハイムなど多くの宮廷をめぐったフィンガーの作風は、ビーバー、シュメルツァー、アルベルティーニといった各都市に活躍した音楽家たちの影響を色濃く感じられる物。本アルバムでは、「プレリュード ホ短調」以外、バロック・ギターやオルガンなどを伴った編成で演奏がなされている。ほんのりとルネサンス音楽の響きを残すピリオド楽器のハーモニーは絶品。一切の棘を見せないヴァグネルの優しい音運びも相まって、非常に繊細かつ柔らかなアンサンブルが組み上げられている。
ACC-24268
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(2CD)
1.5CD価格
CANZONI VILLNESCHE ALLA NAPOLITANA〜16世紀のカンツォーナ集 (*) /
デリツィエ・ナポリターネ〜16世紀の古いナポリの愛の歌(全18曲)(#)
 マリア・クリスティーナ・キール(S) マルコ・ビアズリー(T)
 ジョゼフ・カブレ(Br) ロベルタ・フェスタ指揮アンサンブル・ダエダルス/他
 録音:1995年(*) /2003年7月、2005年2月(#)。旧品番:ACC-94107 (*; 当店未案内) 、ACC-23159 (#) のセット化。16世紀イタリアの古い歌曲を収録した2CD。収録曲はラッスス、フォンタナ、ヴィラールトなど、まさにイタリア・ルネサンス尽くし!語りあり、愉快な歌あり、切ない恋の歌あり…16世紀半ばの人々の豊かな感性に触れることが出来る。世界的名歌手らの豪華共演にも注目。来日経験もあるマリア・クリスティーナ・キールのソプラノは包み込むような柔らかさが大きな魅力。イタリア・ルネサンス歌曲ならではの心安らぐハーモニーをたっぷりと堪能出来る。
ACC-24269
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(9CD)
3CD価格
S.クイケン&ラ・プティット・バンド〜モーツァルト:ダ・ポンテ三部作
 歌劇「フィガロの結婚」(*) /歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(#) /歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」(+)
  ヴェルナー・ファン・メヘレン(フィガロ;*/ドン・ジョヴァンニ;#) クリスティアーネ・エルツェ(スザンナ;*)
  フーブ・クレセンス(アルマビバ伯爵;*/レポレッロ;#/アルフォンソ;+) パトリチア・ビッチ(伯爵夫人;*)
  モニカ・グロープ(ケルビーノ;*/ドラベッラ;+) クリスティーナ・ヘグマン(ドンナ・エルヴィラ;#)
  エレーナ・ヴィン(ドンナ・アンナ;#) マルクス・シェーファー(ドン・オッターヴィオ;#/フェルランド;+)
  ナンシー・アージェンタ(ゼルリーナ;#/デスピーナ;+) ソイレ・イソコスキ(フィオルディリージ;+)
  ペール・ヴォルスタッド(グリエルモ;+) シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:1992年10月7日、フランツ・リスト音楽院、ブダペスト、ハンガリー、ライヴ(+) /1995年10月30日、サンティアゴ・コンポステラ、スペイン、ライヴ(#) /1998年6月5日、スペイン、ライヴ(*) 。旧品番:ACC-9296/98〔廃盤〕 [BRL-93925] (+)、ACC-95116/8 〔廃盤/当店未案内〕 (#) 、 ACC-98133/5 [BRL-93966] (*) のセット化。(#) も以前 BRILLIANT から他演奏者による他曲との BOX が出ていたが、入手不能。1972年創設のラ・プティット・バンドは、2012年で40周年を迎える。それを記念してアクサン・レーベルの名盤をお得価格でご提供。モーツァルトのダ・ポンテ三部作も、モーツァルトのオペラをピリオド楽器で演奏した草分けとして話題となった。ことに(+)は故・吉田秀和氏が「レコード芸術」誌で激賞したことで今日でもピリオド楽器演奏による同曲の代表盤に挙げられる充実した内容。三部作いずれも当時最高の配役で、永遠の名盤たる輝きを失っていない。
 #2019年10月末現在、レーベル、代理店ともに在庫切れ&入荷時期未定。このまま廃盤となる可能性もあります。
ACC-24270
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(2CD)
1CD価格
ハイドン:オラトリオ「天地創造」
 クリスティーナ・ラーキ(S;天使ガブリエル、イヴ) ニール・マッキー(T;天使ウリエル)
 フィリップ・フッテンロッハー(Br天使ラファエル、アダム)
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
 録音:1982年10月7日、リエージュ王立音楽院、ライヴ(ハイドン生誕250周年記念)。旧品番:ACC-58228/29、〔当店未案内/ラ・プティット・バンドの公式サイトには、ACC 85228/29Dとして掲載されているが、85で始まる品番のアイテムは発売された形跡がなく、誤りと思われる〕。記念すべき彼らの録音第1号〔と代理店は記載しているが、「ACCENTへの」が抜けている〕。30年前ながら、アクサンならではのアナログ録音の美しさが光る高音質で、クイケン&ラ・プティット・バンドの若々しいエネルギーを存分にふりま来る。今なお光り輝く名盤。
ACC-24271
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(3CD)
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ラ・プティット・バンドのポートレート
 グルック:オルフェオとエウリディーチェ より / ペルゴレージ:リヴィエッタとトラコッロ、奥様女中 より
 モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ、ドン・ジョヴァンニ、フィガロの結婚 より(すべて抜粋)
 ハイドン:天地創造 より / モーツァルト:レクイエム より / リュリ:アルミード より
 ルベル:ファンテジー〔代理店記載ママ〕、田園の悦楽 より / ラモー:ダフニスとエグレ より
 ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 ニ長調 RV403 より/「四季」〜春 より
 モーツァルト:カッサシオン ト長調 K.63 より/ディヴェルティメント第7番 ニ長調 K.205 より
 ハイドン:ディヴェルティメント ヘ長調 Hob.II-20 より/チェンバロ協奏曲 ト長調 Hob.XVIII-4 より(すべて抜粋)
 J.S.バッハ:カンタータ〔第178番/第144番/第61番/第91番〕より/ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調 BWV1048 より

  シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:1982年-2011年。おそらく全て既出録音からの抜粋収録。2012年、創立40周年を迎えるラ・プティット・バンド。それを記念して、彼らの30年以上にわたる録音から選りすぐってまとめたベスト・アルバム。彼らの処女作にあたるハイドンの「天地創造」に始まるバラエティに富んだ曲目。ラ・プティット・バンドの入門版として最適。
S.クイケン〜ハイドン:交響曲三部作
 〔第6番 ニ長調「朝」/第7番 ハ長調「昼」/第8番 ト長調「晩」〕
  シキスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2012年1月、ギャラクシー・スタジオ、ベルギー、モル。S.クイケン率いるラ・プティット・バンドが、ハイドンの交響曲「朝」「昼」「晩」の三部作を録音。エステルハージ侯爵家の副楽長になったばかりの若きハイドンが、侯爵より三部作の作曲を依頼され、作り上げたという本作。侯爵家の楽団が名手揃いということもあってか、随所に散りばめられた各楽器の技巧的なソロが際立ち、交響曲というよりも合奏協奏曲といった印象が深い作品。コレッリの合奏協奏曲も思わせる鮮やかな掛け合いの数々が愉しく、全体的に淀みのない爽やかな音運びが心地よい作品と言えるだろう。ヴァイオリンやフルートの典雅に満ちたソロが美しいのはもちろんだが、低音楽器のソロにも是非注目していただきたいところ!三部作とも、第3楽章のメヌエットのトリオには低音楽器によるソロの掛け合いが用意されており、短いながらもファゴットやコントラバスの妙技を堪能することが出来る。演奏者それぞれに高い演奏技術が問われるプログラムだが、ラ・プティット・バンドの演奏は流石の一言。繊細さと躍動感を見事に兼ね備え、アンサンブル全体がきゅっとひきしまった爽快な演奏に魅せられる。ブクステフーデのカンタータ集(ACC-24243)では瞑想的な美しさで魅せてくれたクイケン&ラ・プティット・バンドだが、今回は活気あふれるハーモニーで愉しく聴かせるアルバムとなっている。
17世紀イタリアのギター・ソング集
 G.ステファーニ: Amante felice / Alma mia / O voi ch 'intorno al lagrimoso canto / Partenza
 G.カプスベルガー: Rosa Bianca / Felici gl 'animi
 G.P.フォスカリーニ: Aria di Fiorenza sopra C/ハ調のシャコンヌ
 M.アルディジャッティ・デ・チェゼーナ: Deh volgetemi il guardo / F.コラッディ: Odi Euterpe
 F.コルベッタ:イ調のパッサカリア/変ロ調のパッサカリア / モンテサルド: Anima dove sei/ La Grave
 T.メルラ: Quando io volsi l 'altra sera / G.サンス:ニ調のパッサカリア

  ラケル・アンドゥエサ、テレーザ・ドロウヒー(S)
  ピエール・ピツル(G)指揮プリヴァーテ・ムジケ
 録音:2012年1月12日-15日、聖ペルテン、オーストリア。17世紀イタリアのギター作品集(ACC-24239)に引き続き、今回もバロック初期のギター作品に焦点を当てたプログラム。ルネサンスの響きも残した素朴な旋律の数々を美しく歌い上げるのは、ムダラのビウエラ曲集(ACC-24210)でも共演したスペインの歌姫、ラケル・アンドゥエサ。ルネサンス歌曲も得意とする彼女の柔和な歌声は、初期バロックの歌曲にはまさに適役! 二重唱では、若手ソプラニストのドロウヒーがアンドゥエサの歌声に花を添え、ギター、テオルボ、ヴィオローネ、パーカッションといったピリオド楽器の伴奏と共に典雅なアンサンブルを組み上げている。本アルバムでは、歌曲に加えて、コルベッタやサンスなどの器楽作品も収録。ギターならではの清澄な響きと独特のリズム感に聴き入る。いずれもイタリア・バロック盛期のギター作品へと大きな影響を残す、初期の名士たちによる珠玉の作品ばかり。ルネサンス歌曲、初期バロック歌曲が好きな方はもちろんのこと、ヴィヴァルディのギター協奏曲などがお好きな方にもぜひとも聴いていただきたいアルバム。
ルートヴィヒの音楽帳 [Partiturbuch Ludwig] 〜17世紀の室内楽コレクションより
 J.M.ニコライ:6声のソナタ / アントニオ・ベルターリ(1605-1669):5声のソナタ/6声のソナタ/シャコンヌ
 作曲者不詳:3声のシャコンヌ/4声のシャコンヌ/4声のカンツォーナ/5声のカンツォーナ/6声のソナタ
 ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623-1680):ラ・ベラ・パストーラ/トランペット・ソナタ [Sonata Tubicinum]
 クレメンティス〔クレメンティス・ティーメ?〕:4声のソナタ

  フロリアン・ドイター(Vn)指揮アルモニー・ウニヴェルセル
 録音:2010年5月24日-28日、ブリュールのキリスト教会、ドイツ。Partiturbuch Ludwig 〔代理店カナ表記:パルティトゥーアブーフ・ルートヴィヒ〕は、宮廷音楽家ヤーコブ・ルートヴィヒ(1623-1698)が、パトロンであるアウグスト・フォン・ブランシュヴァイク公爵の83歳の誕生日に献呈した室内楽曲集。当時の神聖ローマ地域で活躍し、宮廷で人気を博した流行の音楽家たちによる作品が100曲以上おさめられた希少な資料だが、現在ではその殆どが忘れ去られてしまった。本アルバムではソナタやカンツォーナなどのジャンルを中心に収録。ルネサンスの香りを残す、ピリオド楽器ならではの素朴な響きと典雅な旋律が魅力的。ドイツ圏の作曲家たちによる作品ではあるが、その作風はむしろイタリア的といってもよいだろう。ヴィルトゥオジテあふれる華麗なヴァイオリン・ソロがあちこちに散りばめられており、フロリアン・ドイターの見事なソロをたっぷりと堪能出来る。ベルターリの「シャコンヌ」は快活な3拍子のリズムが愉しく、思わずゆったりと体を揺らしてしまうような典雅な雰囲気にあふれたアルバムと言えるだろう。バロック期だけでなく、ルネサンス期の室内楽がお好きな方にも是非ともおすすめしたい。
ヨハン・ゲオルク・ロイター(1708-1772):アリア&シンフォニア集
 シンフォニア ニ長調/「アレクサンドロス大王の寛容さ」〜アリア/ピツィカート/「アルシード」〜アリア/
 クラリネットのためのコンチェルト/「イシュマエルへの神の摂理」〜アリア/「アルキダミア」〜アリア/
 「救われたベトゥーリア」より〔シンフォニア ト短調/アリア〕/「アレクサンドロス大王」〜アリア

  オリヴィア・フェルミューレン(Ms) ヌォーヴォ・アスペット
 録音:2011年11月23日-26日、WDRフンクハウス、ケルン、ドイツ。2011年に設立されたドイツのピリオド・アンサンブル、ヌォーヴォ・アスペット(新たな外観)のファースト・アルバム。ガンバ奏者のツィンケが2003年に設立したアンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブのメンバーからなる団体という。ロイターは18世紀ウィーン古典派の黎明期に活躍した音楽家。歴史の陰に埋もれてしまった18世紀の作品を再発見する活動で評価を受けるアンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブの方向性を踏襲し、最初からマニアも唸る魅力的なプログラムを提供。この団体の素晴らしいところは、ただ単に音楽家や作品の存在を紹介するだけに留まらないところ。ヨーロッパで活躍する若手実力派、フェルミューレンの柔らかくも美しいメッゾの声と共に、ピリオド楽器ならではの繊細な響きと丁寧に練り上げられたアンサンブルで、ロイターの作品の魅力を最大限に聴かせてくれる。18世紀ウィーン音楽の新たな一面を教えてくれる注目のアルバムと言えるだろう。アンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブでも中核を担っているフロリアン・ドイター、ヨハンナ・ザイツら名手達は、本団体でも極上のハーモニーを披露。2006年バッハ国際コンクール(ライプツィヒ)で第2位に輝いたヴァイオリニスト、平崎真弓も2ndヴァイオリニストとして参加している。今後も再発見プログラムに意欲的なヌォーヴォ・アスペット。これからの活動に期待必至の注目団体。
プレイエル:管楽のためのパルティータ
 3つのパルティータ〔変ホ長調/変ロ長調/変ホ長調〕/エコセーズ(アダージョ)/七重奏曲 ハ短調
  アンフィオン管楽八重奏団
 録音:2012年1月。世界初録音。管楽アンサンブルの絶頂期は1780年から1800年頃までの比較的短い期間で、ウィーンを中心としたヨーローッパ宮廷楽団のために書かれた物。作品の多くは八重奏で聴衆の愉しみのため屋外で演奏されることがほとんどだった。そうした聴衆から常に新しい作品を求められ、多作家であったプレイエルはその要求に応えるかたちで、愉悦に満ちた多くの作品を残している。
ジョバンニ・バッティスタ・フェッランディーニ(1710-1791):劇的カンタータ集
 シンフォニア ニ長調「パストラーレ」/カンタータI/
 カンタータIII /シンフォニア 変ロ長調/カンタータIV
  オリヴィア・フェルミューレン(Ms)
  フロリアン・ドイター指揮アルモニ・ユニヴェルセル
 録音:2010年、ケルン。フェッランディーニは、ヴェネツィアに生まれ、1722年に父親共にミュンヘンの宮廷楽団に入り、オーボエ奏者として地位を得た。1732年にはバイエルン選帝侯カール・アルブレヒトの宮廷作曲家として任命され、1737年には宮廷楽長に就任している。彼はオペラ作曲家としても高く評価されミュンヘンのクヴィリエ劇場のこけら落としにオペラ・セリア「ウティカのカトー」が上演された。そしてモーツァルトのイドメネオを最初に歌ったテノールのアントン・ラフを弟子に持ち、優れた声楽家を育てたことでも有名。また器楽作品や数多くのアリアを作曲している。ここに収録されているのは、劇的(ドラマティック)カンタータ集で、ソロを務めるのは柔らかな声質が魅力のヨーロッパで注目されているメゾ・ソプラノ、オリヴィア・フェルミューレン。アンサンブルはフロリアン・ドイター率いる若手古楽団体アルモニ・ユニヴェルセル。
モーツァルト:ピアノ協奏曲集 Vol.2〔第18番 変ロ長調 K456 /第19番 ヘ長調 K459 〕
 アルテュール・スホーンデルヴィルト(Fp;*)指揮クリストフォリ・アンサンブル
 [ルイージ・デ・フィリッピ(Vn1) カルロ・レポーレ(Vn2) アンフィサ・カリニナ、ヤーネ・オルダム(Va)
  チャールズ・ツェブレイ(Fl) アンナ・スター、マリオ・トッパー(Ob) ジョセリン・ウィレム、
  ジル・ランバッハ(Hr) ジョエル・ラエンズ、アメリ・ピアロー(Tp) フィリップ・タール(ティンパニ)
  フローラ・パダル、ゾエ・マシュー(Fg) フランソワ・ミシェル(Vc) シラールト・ケレイ(Cb)]
 録音:2012年5月14日-17日、アル=ケ=スナン王立製塩所、フランス。使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター、1782年モデル〔レプリカ〕(*)。Vol.1:ACC-24265〔第20番&第21番〕。オランダのフォルテピアノ奏者、スホーンデルヴィルトによるモーツァルト、ピアノ協奏曲シリーズ第2弾。前作と同様にオケは極端に小規模な各パート1人の編成とし、従来の演奏とは一線を画した斬新なアプローチで聴かせる。スホーンデルヴィルトが用いているヴァルター・モデルの楽器は、軽快なタッチでチェンバロのような銀色の音色が魅力。第19番の協奏曲では、紛失したティンパニとトランペットのパートを再現し、当時の華やかさが蘇る。そして第18番では緻密で親密な美しい演奏を披露している。
クイケン兄弟&ラ・プティット・バンド、再録音〜J.S.バッハ:管弦楽組曲全集
 〔第1番 ハ長調 BWV.1066 /第2番 ロ短調 BWV.1067 /第3番 ニ長調 BWV 1068 /第4番 ニ長調 BWV 1069 〕
 バルトルド・クイケン(Fl−tr) シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2012年9月29日-10月1日、ベギンホフ教会、シント・トルイデン、ベルギー。S.クイケン&ラ・プティット・バンド + B.クイケン は同曲を1981年に DHM へ録音していたが、31年ぶりの再録音。旧録音では83分弱を要し2枚組となっていたが、今回は79分17秒&1枚と3分半程度快速の演奏となった。1972年にS.クイケンとG.レオンハルトにより結成されたラ・プティット・バンドは2012年に40周年を迎えた。この再録音はその間の絶え間ない研究と卓越した技術が結実した、爽快で生き生きとした演奏。作曲された当時の響きを再現するため、今回も基本的には最小編成の「1パート1人」で、各声部の進行をより明白にしている。通奏低音は、チェンバロの他にいわゆる8フィート・ヴィオローネと言われるチェロの前身バス・ド・ヴィオロンを使用。さらに特筆すべきはブランデンブルク協奏曲(ACC-24224/KKC-5138)の時と同様に、バッハの時代の純正な響きを再現するために、何年もかけて探した優秀なバロック・トランペット奏者ジャン=フランソア・マデフを起用し、調整バルブがないナチュラル・トランペットを用いている点。また1981年の最初の録音と同じく第2番ではバルトルド・クイケンがソロを務めており、繊細で柔軟な香り高い演奏を披露している。
グラウン兄弟のオーボエ協奏曲集
 J.C.F.フェルスター:オーボエ協奏曲 ハ短調
 J.B.G.ネルーダ:シンフォニア・フリデリコ ト長調
 J.G.グラウン、あるいは C.H.グラウン:
  オーボエ協奏曲 ヘ長調/弦楽四重奏曲 ハ短調/オーボエ協奏曲 ト短調/
  トリオ・ソナタ ロ短調/オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調
 シェニア・レッフラー(Ob) バツドルフ・ホーフカペレ
 録音:2012年10月、ポルディッツ、ドイツ。兄ヨハン・ドットリープ・グラウンと弟カール・ハインリッヒ・グラウンは、共に1732年にプロセイン皇太子フリードリヒの宮廷楽団に迎えられ、1740年にフリードリヒ大王が即位すると兄ヨハンはヴァイオリンの名手として知られおり、王立ベルリン歌劇場のコンサートマスターに、弟カールは宮廷楽長に就任した。グラウン兄弟は、初期古典派の主要な作曲家であり、2人ともベルリンの宮廷楽団で活躍し、ギャラント様式による作品を残しており、兄ヨハンは交響曲、管弦楽曲、特に器楽曲ではその本領を発揮している。そして弟カールはフリードリヒ大王の宮廷のために多くのオペラを作曲しており「モンテツーマ」、オラトリオ「イエスの死」は有名。このアルバムには、2人が作曲したオーボエ協奏曲を中心に、同時代の作曲家J.C.F.フェルスター、J.B.G.ネルーダの作品を収録している。演奏はベルリン古楽アカデミーのメンバーでバロック・オーボエの名手シェニア・レッフラー。前古典派の北ドイツ楽派の作曲家を専門的に演奏する音楽家として「ドレスデン宮廷の作品集(ACC-24202/24222)」でもその素晴らしい演奏聴かせてくれた。
コレッリマニア〜合奏協奏曲集
 コレッリ:合奏協奏曲 Op.6 より〔第4番 ニ長調/第1番 ニ長調/第7番 ニ長調〕
 モッシ:合奏協奏曲 ニ短調 Op.3 No.3 / ロカテッリ:合奏協奏曲 ホ短調 Op.1 No.4
 ヴィヴァルディ:協奏曲 ヘ長調 RV765(2つのヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための)
 ジェミニアーニ:合奏協奏曲第12番「ラ・フォリア」(コレッリ Op.5 に基づく)
  フロリアン・ドイター、モニカ・ヴァイスマン(Vn/指揮)アルモニ・ユニヴェルセル
 録音:2012年10月8日-11日。2013年は、イタリア・バロックを代表する作曲家でありヴァイオリンの名手としても活躍したコレッリの没後300年。コレッリは後の作曲家たちへ影響を与え、このアルバムにはそのような作曲家たちの作品を収録。ジョヴァンニ・モッシはコレッリの弟子であったと言われており、作風にもその影響は見てとれる。ヴァイオリンのヴィルトゥオーゾとして知られるロカテッリ。初期の作品はコレッリの影響を受けており、ここに収録されている作品1として発表した12曲の合奏協奏曲の第4番は、まだヴァイオリンの技巧的な面はみられない。そしてイタリアでヴァイオリンのための作品を多く作曲したヴィヴァルディはコレッリの後を受け、合奏協奏曲を発展させている。そしてコレッリの後継者として名高いジェミニアーニ。恩師への敬意を表したコレッリの作品5に基づく12の合奏協奏曲集がある。演奏はフロリアン・ドイター率いるアルモニ・ユニヴェルセル。2003年に結成され、鋭い感覚を持つ若手ピリオド楽器アンサンブル。
ACC-24282
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(1CD)
価格帯:B
ジョヴァンニ・ガブリエリ(1554/1557頃-1612):サクレ・シンフォニエ
 ヴィム・ベキュ(音楽監督)オルトレモンターノ、
 ジェズアルド・コンソート・アムステルダム
 録音:2012年、ケルン。ジョヴァンニ・ガブリエリは、ヴェネツィア楽派のポリフォニー音楽を語る上で最重要の作曲家の一人。ガブリエリの「サクレ・シンフォニーエ」は当時のヴェネツィアの権力と評価を表し、第1巻は1597年、第2巻はガブリエリの死後1615年に出版された声楽曲と器楽曲を合わせた記念碑的な作品集。アンサンブル・オルトレモンターノの音楽監督ヴィム・ベキュは、この作品集から16曲を選び収録している。バロック・トロンボーン(サックバット)とコルネット(ツィンク)、弦楽器、そしてオルガンによる器楽アンサンブルと声楽パートは、ジェズアルド・コンソート・アムステルダムが務めている。ガブリエリは、この「サクレ・シンフォニーエ」の声楽曲でも器楽曲でも高度な技法を用いて作曲している。ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の左右対称の構造空間を利用して、極めて高度な複合唱形式を発展させた。「エコー・カンツォーナ」では、独創的な手法を用いて音響効果をあげている。また強弱記号の使用も斬新で「弱と強のソナタ」は強弱記号を用いた最初の作品と言われている。アルバムの最後に収録された18声の「Hic estfilius Dei」は、美しいアンティフォナ(交唱)が圧巻の素晴らしい演奏となっている。
 #レーベル廃盤、流通在庫限り。
ACC-24283
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(2CD)
J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV232
 ハナ・ブラシコヴァー(S) ソフィー・ハームセン(Ms)
 テリー・ヴァイ(CT) エリク・シュトクローサ(T)
 トマーシュ・クラール、マリアーン・クレイチーク(B)
 ヴァーツラフ・ルクス指揮コレギウム・ヴォカーレ1704、コレギウム1704
 録音:2013年1月6日-10日、ドモヴィナ・スタジオ、プラハ、チェコ。ボヘミアのバッハと言われるゼレンカのレクイエム(ACC-24244)で高い評価を得た、プラハのバロック・アンサンブル、コレギウム1704 がバッハの最高峰作品「 ロ短調ミサ」を録音。現代の研究結果による小規模編成で、合唱はソプラノI:3名、ソプラノII: 3名、アルト:5名、テノール:4名、バス:5名の計18名。ソリストは合唱も歌う6名。オーケストラは30名。コレギウム1704は、1970年生まれのチェンバロ奏者ヴァーツラフ・ルクスが1991年に創設。躍進めざましいチェコの古楽界を牽引する気鋭のアンサンブル。一人ひとりが素晴らしい力量をもったアンサンブルで、コーラスもソリストも粒ぞろい。卓越した技術と美しい響き、早めのテンポで躍動感溢れる演奏で新しいバッハの世界を聴かせてくれる。
ウィーン1709 〜ソプラノとヴィオールのためのオペラ・アリア集
 ピエトロ・バルダッサーリ:歌劇「パリスの審判」〜 Il Goder un bel sembiante
 アッティリオ・アリオスティ:歌劇「マルテ・プラカート」〜 Sa il crudel /シンフォニア/
               歌劇「ラ・プラキディア」〜 Tal vicina a Giglio
               オラトリオ「サマリア包囲による預言者エリシャ」〜 Prole tenera
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニ:
  歌劇「ジュリアス・シーザーの帰還」〜 E pur le mie rovine /歌劇「ヒロインの花」〜Amante ozioso /
 ヨハン・ヨーゼフ・フックス:
  歌劇「ヘラクレスの第10の偉業」〜私は心に感じる /歌劇「ラウロのダフネ」〜Lascio d ' esser Ninfa /
  オラトリオ「ゴルゴタの丘で慈悲により開かれた救済の泉」〜 So' che piace /
  歌劇「イル・メセ・ディ・マルツォ・コンサクラート・ア・マルテ」〜Non sdegnar

 ハナ・ブラシコヴァー(S)
 ペトル・ヴァグネル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮アンサンブル・トゥールビヨン
 録音:2013年1月30日、2月1日、11月31日、プラハ。18世紀初頭のウィーン宮廷における祝典音楽集。当時のウィーンを代表する作曲家で宮廷楽長を務めたフックス、イタリア・バロックの作曲家でヘンデルのライヴァルとしても知られるボノンチーニとアリオスティらのオペラ、オラトリオのアリアを収録。さらに注目は、チェコ出身のソプラノ、ハナ・ブラシコヴァー。日本ではバッハ・コレギウム・ジャパンの公演にも登場し、その透明度の高い歌声で日本の聴衆を魅了した。さらにはスプラフォン・レーベルでも、ゼレンカの初期宗教曲にも参加し、その清涼感溢れる美声は実証済み。ゼレンカの師匠フックス特有の気品あるハーモニーを、ガンバ奏者ヴァグネル率いるアンサンブル・トゥールビヨンが絶妙なアンサンブルで聴かせる。
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ協奏曲集
 フルート協奏曲 ニ長調 Wq.13 (H 482 No.1) /チェロ協奏曲 イ短調 Wq.170 (H 432) /
 オーボエ協奏曲 変ロ長調 Wq.164 (H 466)
  ヤン・デ・ウィンネ(Fl−tr) エマニュエル・バルサ(Vc)
  マルセル・ポンセール(Ob) イル・ガルデリーノ
  [寺神戸亮、平崎真弓(Vn:コンサートマスター) 秋葉美佳、カテリーヌ・ジラール(Vn)
   イングリット・ブルジョワ、中村まどか、ヨアンナ・フシチャ、ダヌタ・ザワタ(Vn2)
   カート・デ・コック、エルツゼ・アダム(Va) ロナン・ケルノア、イラ・ギヴォル(Vc)
   フランク・コピーテルス(Cb) ヘルマン・シュティンダース(Cemb)]
 録音:2013年9月-10月、ベルギー。演奏者陣はカナ表記が怪しいが、代理店記載ママ。2014年に生誕300周年を迎えるC.P.E.バッハ、寺神戸亮がコンサートマスターを務める古楽アンサンブル、イル・ガルデリーノによる協奏曲集。フルート協奏曲 ニ長調はチェンバロ協奏曲 ニ長調として知られていた作品で1999年に新たに発見されたフルート版。これまでに知られていた5曲のフルート協奏曲は、チェンバロ協奏曲に自身の手によって編曲されており、この作品もフルート版が先であったのではないかと考えられている。愉悦感溢れる音楽と洗練された宮廷音楽の特性を兼ね備えた曲で、柔らかで軽やかなヤン・デ・ウィンネのトラヴェルソの演奏は美しく響く。そして3曲残されている彼のチェロ協奏曲から イ短調の作品。魅力的な主題と優美な響きはC.P.E.バッハの真骨頂とも言える曲で、エマニュエル・バルサの華麗な演奏に耳を奪われる。またオーボエ協奏曲は2曲作曲しており、この 変ロ長調の作品は、オーボエが活躍する明るくふくよかな響きが印象的で、名手マルセル・ポンセールの妙技が冴える1曲。
ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー:聖母マリアの夕べの祈り
ヨハン・カスパール・ケルル:ウィーン包囲の嘆きを慰めるミサ曲
 コンラート・ユングヘーネル指揮カントゥス・ケルン、コンチェルト・パラティーノ
 録音:2012年。当時随一のヴァイオリニストであったボヘミア出身の作曲家ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー。代表作「ロザリオ・ソナタ」などで用いたスコルダトゥーラ(変則調弦)で独自の響きを生み出した。器楽曲とならんでビーバーの需要なのが宗教作品。壮麗で大規模な曲が多い中、ここに収録されている「聖母マリアの夕べの祈り」は、ビーバー独特の華やかさを保ちつつも、宗教的静謐さ漂う美しい作品。カントゥス・ケルンの主宰であるコンラート・ユングヘーネルは、そこから5つの詩篇とマニフィカトを選び、それにケルルの聖歌集( Op.1)を組み合わせ、多彩な表現に満ちた演奏となっている。ビーバーと同時代の作曲家でドイツ・バロック最盛期に活躍するも、現在はほとんど演奏される機会のないヨハン・カスパール・ケルルのミサ曲は、トルコによるウィーン包囲戦によってもたらされた飢餓や疫病のための哀歌として作曲された。ケルルは高度な作曲技法を持っており、バッハ、ヘンデル、パッヘルベルなどにもその影響を与えており、このミサ曲でも、斬新な半音階進行と転調などその非凡な才能を示している。8声部のカントゥス・ケルンとツィンク(コルネット)とバロック・トロンボーンによるアンサンブル、コンチェルト・パラティーノの神技を堪能することが出来る。
ローマ・パリ・マドリッド〜ヨーロッパ・バロック・ギター作品集
 【ローマ】 ミケランジェロ・バルトロッティ:ギター作品集第2巻(1655頃) より
         〔プレリュード/アルマンド/クーラント/ブランド/サラバンド/ジーグ〕
       ジョバンニ・バッティスタ・グラナタ:優しいソナタ集(1659) より
         〔アルマンド/バレット/パッサカリア/サラバンド/アルマンド/パッサカリア〕
 【パリ】 フランチェスコ・コルベッタ:王のギター(1670) より
         〔プレリュード/アルマンド/クーラント/シャコンヌ〕
      ロベール・ド・ヴィゼー:ギターのための作品集(1686) より
         〔プレリュード/アルマンド/クーラント/サランバンド/ジーグ/ブレー〕
 【マドリッド】 ガスパル・サンス:スペイン・ギター指南〜上達までの根本的原理(1674/97) より
         〔プレリューディオ・オ・カプリッショ・アルペアード V /パッサカリア X 〕
         フランシスコ・ゲラウ:調和の詩(1694) より
         〔カナリオ/パッサカリア/第7旋法によるパッサカリア/第8旋法によるパッサカリア〕

 ピエール・ピツル(バロックG)
 録音:2013年4月。撥弦楽器アンサンブル、プリヴァーテ・ムジケのリーダーであるギタリスト、ピエール・ピツルのソロ・アルバム。スペインを中心に発展してきたギターは、17世紀ヨーロッパ全域で5コースのギター(バロック・ギター)が流行する。このアルバムでは17世紀に活躍した作曲家を3つの地域に分け収録。【ローマ】編では、ボローニャ出身のバルトロッティとトリノ出身のグラナタ。バルトロッティは卓越したテクニックを持った奏者としても名が知れ、さらには医者としての顔をもつ多才な人物だった。全2巻にわたるギター曲集を出版し、気品漂う美しい作品で今日のギタリストにも影響を与えている。【パリ】編では、コルベッタとヴィゼーが登場。コルベッタはイタリアのパヴィア生まれだが、ヨーロッパ各地で活躍し、イギリスでアン王女、フランスではルイ14世にギターを教え、最後はパリで亡くなっている。そして彼の弟子のヴィゼーの作品。ヴィゼーもルイ14世の宮廷音楽家として活躍し、2つのギター曲集を残している。最後に【マドリッド】編としてガスパル・サンスとフランシスコ・ゲラウ。スペイン・ギター音楽の発展に大きな影響を及ぼしたサンスが出版した「スペイン・ギター指南〜上達までの根本的原理」。そして修道士として生きたゲラウの「調和の詩」が収録されている。
テレマン:協奏曲と組曲集
 リコーダーと弦楽合奏のための組曲 イ短調 TWV 55: A2 /
 リコーダー、オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV43: G6 /
 ヴィオラ・ダ・ガンバ、弦楽合奏のための組曲 ニ長調 TWV55: D6 /
 リコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲 イ短調 TWV52: A1
  シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド バルト・クーン(リコーダー)
 録音:2013年1月、AMUZ 、アントワープ。管弦楽、室内楽、オペラなど当時のあらゆるジャンルの曲を4000曲以上作曲した多作家であったテレマン。今回、シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドは、ソロ楽器のリコーダーを擁した組曲と協奏曲を選曲した。ここに収録されている4作品は、テレマンの多様な作風が顕著にあらわれている。組曲 イ短調 TWV 55: A2 は、技巧的でイタリア的な手法と旋律美を兼ね備えた全7楽章からなる作品。J.S.バッハのFl−trのための組曲 ロ短調のモデルとなったとも言われている。組曲 ニ長調 TWV55: D6 は、フランス風の音楽語法を取り入れた洗練された音楽。そして協奏曲 ト長調TWV43: G6 は、協奏曲と題されているが、弦楽はないため事実上リコーダー、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏という形式。さらに協奏曲 イ短調 TWV52: A1 の二重協奏曲は、ギャラント様式の影響を感じられる。リコーダーのクーンはバロック・アンサンブルや室内オーケストラなどでアンサンブル奏者としてキャリアを築き、ソリストとしてもヨーロッパで高い評価を受けている。細やかな表現力と圧倒的な技巧でヴァラエティ豊かなテレマンの音楽を見事に作り上げている。
モーツァルトピアノ協奏曲集 Vol.3
 ピアノ協奏曲第5番 ニ長調 K.175
  〔2種; 1773年ザルツブルク版(Cemb)/1782年ウィーン版(Fp)〕/
 ソプラノのための演奏会用アリア集 K.272 (ザルツブルク1777)
 ヨハネッテ・ゾマー(S) アルテュール・スホーンデルヴルト(Cemb;ジュスティ1720年頃/
   Fp;シュペート&シュマール1770年)指揮クリストフォリ・アンサンブル
  [エミリオ・モレノ(VnI) コラート・レポレ(Vn2) マルテン・ボエケン(Va) フランソワ・ミシェル(Vc)
   シラールト・ケレイ(Cb) チャールズ・ツェブレイ(Fl)  ヴィヴィアン・ベルク、エリック・ドゥシー(Ob)
   フローラ・パダル(Fg)  バルディン・ヴェッター、ドミニク・ビショフ(Hr)
   ジョエル・ラエンズ、 アメリ・ピアロー(Tp)  フィリップ・タール(ティンパニ)]
 オランダのフォルテピアノ奏者、アルテュール・スホーンデルヴィルトによるモーツァルト、ピアノ協奏曲シリーズ第3弾。従来の演奏とは一線を画した斬新なアプローチで聴かせ、音楽ファンを驚かせている。このアルバムは、ピアノ協奏曲第5番KV175の異なる2ヴァージョンをチェンバロとフォルテピアノで録音した。この作品はモーツァルト最初のオリジナルのピアノ協奏曲。1773年にザルツブルクで作曲され、1782年にはウィーンで演奏するために終楽章として新たに作曲したロンド(KV382)に差し替え改訂されている。スホーンデルヴルトは、楽器制作技術の進歩も考慮に入れてこの2つのヴァージョンを異なる楽器を用いて演奏している。1773年ザルツブルク版は、イタリアのチェンバロであるジュスティ製、1782年ウィーン版はシュペート&シュマール製のフォルテピアノ。そして本アルバムの最後はソプラノにヨハネッテ・ゾマーを迎えソプラノのための演奏会用アリア集KV272を収録している。
天使の対話〜フランチェスコ・ラティス:
 ドラマティック・カンタータ&ポピュラー・ソング集

 フランチェスコ・ラティス(?-1676):天国と地獄のシャコンヌ/天使の対話〔楽師/魂と悪魔/魂/世界/肉体/悪魔〕
                  天国には行けない/天使の対話/取り乱したルガー/魂の対話(正直者)
 ステファノ・ランディ(1587-1639):シンフォニア2/シンフォニア3
 タルクイニオ・メールラ(1595-1665):ペル・マルーム・ヴェレ/ラ・ルジェーラ
 ベルナルド・ジアノンチェリ(1650以前没)/ラティス:虚ろなベルガマスカ
 マルコ・ウッチェリーニ(1610-1680):アリア第3番〜ソプラノのバレット/アリア第4番〜ソプラノのシャコンヌ

  ミヒャエル・ドィッカー指揮ヌォーヴォ・アスペット
  [コルネリア・サミュエリス、岡村知由紀(S) フランツ・ヴィツム(CT)
   クリスティアン・ディエツ(T) ヨルック・フェリックス・スペール(B)]
 「ヴァニタス(すべては空しい)」や「メメント・モリ(死を記憶せよ)」といった17世紀バロック期の精神を表す概念。そういった世界観から生まれ当時ヒットしたという「パッサカリア・デラ・ヴィータ(人生のパッサカリア)」というアリアがある。しかしその曲の成り立ちなどに謎が多くこれまで研究されてきなかった。そこで200ページに及ぶ歌の楽譜の束を手に入れたリュート奏者であるミヒャエル・ドィッカーがこの真相を究明。実際その束は、この作品に関する事だけではなく、隠れた多くの曲が含まれた宝であった。1657年に出版されたこの束の内、数ページにイタリアのキアヴェンナでオルガニストとして活躍していたフランチェスコ・ラティスの作品が発見された。彼の音楽は非常にキャッチーなメロディーで、人々の信仰心を強める曲。このアルバムに収録された「天使の対話」は、楽師、悪魔、そして魂、世界、肉体などを擬人化した旋律をプサルテリウム、ハープ、トロンボーン、バロック・ギターの楽器が対話をするという構成。2011年に設立された新進気鋭のドイツのピリオド・アンサンブル、ヌォーヴォ・アスペットが、様々な技巧を駆使して鮮やかな表現を楽曲から引き出した聴きごたえのある1枚。
ブクステフーデ:コルネットを用いたソナタ集〔旧題:ドイツのコルネット音楽〜ブクステフーデ〕
 ソナタ 変ロ長調 Op.1 No.4 BuxWV255 /プレリューディウム ト短調 BuxWV163(オルガンの手鍵盤のための)/
 ソナタ ハ短調 Op.3 No.4 BuxWV262 /
 コラール前奏曲「今ぞわが魂よ、主を讃えよ」BuxWV213(オルガンのためのトリオ、上声部における定旋律)/
 コラール前奏曲「今ぞわが魂よ、主を讃えよ」BuxWV214(オルガンのためのフーガ)/
 ソナタ ヘ長調 Op.2 No.1 BuxWV252 /コラール幻想曲「今ぞわが魂よ、主を讃えよ」BuxWV212(オルガンのための)/
 フーガ ハ長調 BuxWV174(オルガンのための)/ソナタ イ短調

  ル・コンセール・ブリセ[ピエール=アラン・クレルク(Org)
     シュテファン・ルゲ(サックバット) ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)]
 録音:2005年8月、聖パウル教会、ローザンヌ、スイス。原盤・前出: K617, K617-187(コルネットの黄金時代/3CDs)。他の2枚は先に ACC-24261 (2CDs) で再発済で、ようやく前出盤3枚全てが再発売された。コルネットの名手にして、ブルース・ディッキーの「コンチェルト・パラティーノ」のメンバーとして活躍したウィリアム・ドンゴワ率いるピリオド楽器団体ル・コンセール・ブリセ。「カンタータとソナタ」(ACC-24240)でもブクステフーデの作品を取り上げており、サックバット、ドゥルシアンなどバロック管楽器を駆使した典雅な響きを聴かせてくれた。本作でも、オルガニストとしてブクステフーデに光を当てるのではなく、元々ヴァイオリン、ガンバ、通奏低音のために書かれた作品を、コルネット、サックバット、オルガンに置き換え演奏している。歴史的には検証できない組み合わせでの演奏だが、それがドンゴワの卓越した技巧により、楽曲に説得力を感じさせる響きとなっている。
ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):室内楽作品集
 弦楽四重奏曲 ハ長調 P.115 /3つのディヴェルティメント〔変ホ長調/ハ長調 P.110 /ハ長調 P.98 〕
 ローベルト・センシ(Cb〔ヴィオローネ〕)指揮ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
  [ピエルルイジ・ファブレッティ(Ob/イングリッシュHr) ダニエル・ゼペク(Vn)
   ヨハンナ・ガメリート(Va) クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(Vc)]
 録音:1997年8月、プニャーノ&ピサ、イタリア。原盤・前出: SYMPHONIA (Italy), SY-97154 。初出時の世界初録音。ミヒャエル・ハイドンのディヴェルティメントは室内楽形式をとっており、1本ないしは2本のヴァイオリン、ヴィオラ、そしてチェロという編成に、イングリッシュホルン(コーラングレ)を組み合わせた物。詩情豊かで爽やかな作風、よどみなく流れる旋律が美しくまとまった秀作。演奏は、ロベルト・センシ率いるピッコロ・コンチェルト・ウィーン。ドイツ・カンマーフィルハーモニー管のコンマスであるダニエル・ゼペックも参加する実力派アンサンブル。
ACC-24293
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(2CD)
クイケン一族他〜バッハ対ハイドン 1788-1790
 ハイドン:フルート三重奏曲集〔ピッチA=430Hz〕(*)
  〔ニ長調 Hob.XV: 16 /ヘ長調 Hob.XV: 17 /ト長調 Hob.XV: 15 〕
 C.P.E.バッハ:フルート四重奏曲集〔ピッチA=415Hz〕(#)
   〔ト長調 Wq95 /イ短調 Wq93 /ニ長調 Wq94 〕
 バルトルド・クイケン(Fl−tr|使用楽器:
   8キー木製Fl、ルドルフ・トゥッツ、1991年製作(*) /
   シングル・キー、ボックスウッド製Fl、アラン・ヴィーマール、1990年製作(#)
    〔共に アウグスト・グレンザー(ドレスデン)、1787年(*) & 1760年(#) 製作のコピー〕

 ヴィーラント・クイケン(Vc;*|使用楽器:18世紀後半製作〔一部アンドレア・アマティ、1564年製作〕
 ピート・クイケン(Fp;*|使用楽器:音域 FF-c4, 68キー、ロングマン・クレメンティ、1799年製製作
 アン・クノップ(Vn;#||使用楽器:18世紀後半頃、製作者不明
 エヴァルト・デメイエル(Cemb;#|使用楽器:
   フレンチ・ダブル・マニュアル, 音域 FF-e3 、製作者・年記載無し〔モデル:アンリ・エムシュ、1736年製作〕
 録音:2014年9月15日-19日、アントワープ、ベルギー。バルトルド・クイケンはかねてから「ハイドンとC.P.E.バッハの作品は、フルートのために書かれた作品のなかで最も素晴らしい楽曲である」と語っていた。バルトルドは今回ほぼ同時期に作曲され、異なるスタイルをもつ2人の作曲家のフルート作品を一つのアルバムとして発表することにした。C.P.E.バッハの3つの作品は1788年にハンブルクで、ハイドンの3つの三重奏曲は1789〜90年にかけてウィーン/エステルハージで作曲された。さらにモーツァルトの有名なフルート四重奏曲 K285も1777年に作曲されている。C.P.E.バッハは晩年の傑作期そして亡くなるその年に、このフルート四重奏曲を書いている。一方ハイドンは、最大の理解者エステルハージ家のニコラウス侯爵の死去に伴い自由な創作活動を開始した時期。同じく人生の転換期を迎えた二人。当時優雅な楽器として位置付けられていたフルートに、疾風怒濤の感情表現で時代を駆け抜けていくようなC.P.E.バッハ。ハイドンは機知に富んだ音楽表現とウィーン古典派のカンタービレを感じさせる作品と作風は全く異なる。バルトルドは、両者を対比させることで、それぞれの音楽の裏に隠れた情感を見事に表現している。
ヨハン・アーブラハム・シュミーラー(1661-1700以降):管弦楽組曲「12宮の音楽」(1698)
 ペトル・ヴァグネル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮アンサンブル・トゥールビヨン
 録音:2013年11月24日-26日、バロック・アッセンブリ・ホール、ティルシューフ・デューム、プラハ。歴史の闇に忘れられた作曲家ヨハン・アーブラハム・シュミーラー。1660年頃アウクスブルクで生まれたシュミーラーは、1680年までアウクスブルク大聖堂で歌っていたという記述が残っている。その後ディリンゲン大学で哲学を学び、1682年11月1日からザルツブルク大学で法学博士を得て卒業。1683年にアウクスブルク大聖堂の楽長に立候補するが叶わず、1697年4月1日からアウクスブルクのフッガー財団の理事長の職に就いている。1698年にこの「12宮の音楽」の第1部が出版され、1710年には第2部の出版の予告がされているが、その後消失している。第1部は6つの組曲からなる、4つの弦楽器と通奏低音のための作品。ブーレやシャコンヌのようなフランス風舞曲が含まれている。しかし残念ながらシュミーラーはこの作品だけしか知られていない。「公平な音楽学者や良識のある音楽愛好には関係ないことだが」と前置きした上で、この企画を出したペトル・ヴァグネルはその理由を、ドイツ語で三文文士(シュミーラー)という意味をもつ彼の名前によるところではないかと言っている。
私の一番好きな楽器〜ヘンデル:オーボエのための協奏曲、ソナタそしてアリア集
 オーボエ協奏曲 ト短調 HWV 287 /歌劇「アルミーラ」HWV 1 より〔アリア「嫉妬の苦しみ」/組曲〕/
 オーボエ・ソナタ ハ短調 HWV 366 /オーボエとファゴットのための二重協奏曲 HWV deest /
 セレナータ「アチ、ガラテアとポリフェーモ」〜アリア「 Qui l 'augel da piñata in pianta 」/
 トリオ・ソナタ 変ロ長調 HWV 388 /
 歌劇「テゼオ」HWV 9(ドレスデン版)より〔序曲/アリア「 Moriro, ma vendicata 〕

 クセニア・レフラー(Ob) マリー・フリーデリケ・シュレーダー(S)
 バッツドルファー・ホーフカペレ
 録音:2013年12月5日-7日、アウフゼスザール、ゲルマン国立博物館、ニュルンベルク。ヨーロッパでひっぱりだこの古楽系オーボエ奏者クセニア・レフラー。彼女は、2001年からベルリンの首席オーボエ奏者として活躍し、ソリストとしても多くのコンサートをこなしている。今回のアルバムは、ヘンデルのオーボエのための協奏曲、ソナタそしてアリア集。ヘンデル自身もオーボエが好きだったようで、様々な楽曲で登場させ、多彩な音色を駆使した魅力的な作品を多く作曲している。ヘンデルらしい愉悦に満ちた旋律、輝かしい技巧を十分に感じさせる選曲となっている。最初の歌劇「アルミーラ」、初期の結婚祝賀用セレナータ「アチ、ガラテアとポリフェーモ」、若き日の傑作「テゼオ」のアリアを聴かせてくれるのは、若手のコロラトゥーラ・ソプラノのマリー・フリーデリケ・シュレーダー。透き通る凛とした歌声で好演している。
モーツァルトピアノ協奏曲集 Vol.4
 〔第6番 変ロ長調 K 238(含:2つの代替カデンツァ)/第8番 ハ長調 K 246 〕/
 テノールのためのアリア〔運命は恋する者にK 209 /尊み崇めて K 210 〕
  アルテュール・スホーンデルヴィルト(Fp)指揮クリストフォリ・アンサンブル
  フランシスコ・フェルナンデス=ルエダ(T)
 録音:2014年5月2日-4日、ノートルダム教会、ブザンソン、フランス。使用楽器:ウィリアム・ユルゲンソン製作〔モデル:シュペート&シュメール、1770年頃製作〕。古楽大国オランダが生んだ知性派フォルテピアノ奏者アルテュール・スホーンデルヴィルト。「1パート1人」という編成で衝撃を与えたベートーヴェンのピアノ協奏曲集、そして本作モーツァルトのピアノ協奏曲集、さらにはモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲を3つの異なる時代楽器で演奏したアルバムなど、歴史的研究に裏付けされた斬新かつ刺激的な演奏で、聴くものの興味を引きつけてやまない。モーツァルトは、ザルツブルク時代の1776年から1777年にかけて4曲の協奏曲を続けて作曲した。ギャラント様式に傾倒していた時期だけに、優美な旋律が随所にあらわれて来る。第6番ではじめて5オクターヴを超える作品を書き、従来よりも大きな楽器を必要とした。またカデンツァはモーツァルトの協奏曲の中でも華の一つだが、スホーンデルヴィルトは2つのカデンツァを収録している。第8番の協奏曲は、リュッツォウ伯爵夫人からの依頼で作曲され、生命力と美しさに溢れた作品。スホーンデルヴィルトは、作曲された時代1770年頃のシュペート&シュメールのフォルテピアノのレプリカを使用している。繊細で優雅な響きが特徴的。さらにこのアルバムには、テノール歌手のフランシスコ・フェルナンデス=ルエダをむかえて同時代に作曲されたアリアを2曲収録している。
フランスのフルート協奏曲集
 ジャン=マリー・ルクレール:フルート協奏曲 ハ長調 Op.7 No.3
 ミシェル・ブラヴェ:フルート協奏曲 イ短調
 ミシェル・コレット:フルート協奏曲 ト短調 Op.4 No.4
 ピエール=ガブリエル・ビュファルダン:フルート協奏曲 ホ短調
 ジャック=クリストフ・ノード:フルート協奏曲 ト長調 Op.17 No.5
 ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ:フルート協奏曲 ト長調 Op.21 No.3 (1728)
  フランク・トインス(Fl−tr/ピッコロ)指揮レ・ビュッファルダン
 録音:2014年10月20日-22日、AMUZ 、アントワープ。クイケンにバロック・フルートを学び、アニマ・エテルナ、ラ・プティット・バンドのメンバーとしても活躍するフランク・トインス&レ・ビュッファルダンによるバロック期フランスのフルート協奏曲集。まずはヴァイオリンの名手ルクレールの協奏曲。元はヴァイオリン協奏曲であり、フルートまたはオーボエで演奏されることもある。フルートが歌うように軽快に旋律を奏でる優雅な作品。そしてフランス・パリのコンセール・スピリテュエルで活躍したミシェル・ブラヴェ。フルート奏者でありファゴットも吹いたという。ブラヴェ独特の哀愁のあるメロディーが美しい曲。次にミシェル・コレット。オルガニストとして活躍、17種類の様々な楽器のための教則本を書いたことでも知られている。6つの作品からなる協奏曲集を2つ残しており、当時人気のあった舞台作品を主題としたイタリア風様式で書かれている。続くは当時最高のフルート奏者として知られていたビュファルダン。1715-1748年までドレスデンの宮廷楽士を務め、フリードリヒ大王の教師として有名なクヴァンツもビュファルダンに師事。クヴァンツは「彼は速いパッセージを演奏する才能に長けていた」と言うほどであった。さらにジャック=クリストフ・ノード。フルート奏者としてはもちろん、ハーディ・ガーディの演奏など種々の楽器を操る名手。1737年にフリーメイソンのロッジ「クスト=ヴィルロワ」の設立に関わり、音楽監督に就任している。この作品17の協奏曲集のソロ・パートは、ハーディ・ガーディ、ミュゼット、フルート、リコーダー、オーボエの様々な楽器で演奏できるようになっている。明るく華やかな旋律が印象的。最後にフランスのテレマンとも呼ばれるボワモルティエ。フランスで最初に独奏協奏曲の作品を書き、多作家としても知られている。作品21の協奏曲集は、洗練された旋律と優雅な響きが魅力。
ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):
 2つのヴァイオリンのための6つのソナタ(デュオ)集 Op.12
 〔第1番 ロ短調 Op.12 No.1 /第2番 ホ長調 Op.12 No.2 /第3番 ニ長調 Op.12 No.3 /
  第4番 イ長調 Op.12 No.4 /第5番 ト短調 Op.12 No.5 /第6番 変ロ長調 Op.12 No.6 〕

 アルモニー・ウニベルセル[フロリアン・ドイター、モニカ・ヴァイスマン(Vn)]
 録音:2014年。フランス・バロック音楽の大家ジャン=マリー・ルクレール。「フランスのコレッリ」と呼ばれ、またフランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者ともされており、情感豊かな素晴らしい作品を残している。しかし不幸な晩年を送ったとされ、さらに往年のヴァイオリニストたちが好んで演奏した時期もあったが、現在は演奏される機会も多くはない。フロリアン・ドイターとモニカ・ヴァイスマンのヴァイオリン・デュオ、アルモニー・ウニベルセルは、ルクレールの音楽に惚れ込み演奏活動をしている。以前Eloquentiaレーベルより「2つのヴァイオリンのための6つのソナタ Op.3」をリリースしており、その演奏は折り紙つき。今回収録されている「2つのヴァイオリンのためのソナタ Op.12」は、優美な旋律を情感たっぷりに聴かせ、ヴァイオリン2本が織りなす響きはまるで綾絹を紡ぐようだ。
S.クイケン&ラ・プティット・バンド − ドイツ・レクイエム〜
 ハインリヒ・シュッツ
(1585-1672):宗教音楽集
 ダヴィデ詩編集 Op.2 〜深き淵よりわれ汝を呼ぶ SWV.25 /葬送モテット「これぞまことの言葉」 SWV.277 /
 シンフォニア・サクラ第2集 Op.10 より
  〔なぜふさぎこむのか、我が魂よ SWV.353 /2つのことを私はあなたに願う、主よ SWV.360 〕/
 宗教的合唱曲集 Op.11 〜今よりのち主によりて死する者は幸いである SWV.391 /
 ドイツ・レクイエム(葬送音楽) Op.7
  〔ドイツ埋葬ミサの形式によるコンチェルト SWV.279 /モテット「主よ、我にそなたさえあれば」SWV.280 /
   シメオンのカンティクム「主よ、今こそ僕を逝かしめ給うなれ」SWV.281 〕

 シギスヴァルト・クイケン(ヴィオローネ)指揮ラ・プティット・バンド
  [ゲルリンデ・ゼーマン、マリー・クイケン(S) シュテファン・コラルデール、
   ダニエル・シュライバー(CT) シュテファン・シェルペ、クヌート・ショホ(T)
   イェンス・ハーマン、シュテファン・ヴォック(B) サラ・クイケン、マリー・ムーイ(Vn)
   マルレーン・ティアーズ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) バンジャマン・アラール(Org)]
 録音:2014年10月23日-25日。J.S.バッハ生誕の100年前に生まれ、初期バロック音楽界を牽引したシュッツ。ドイツに大打撃を与えた三十年戦争と時代を同じくした彼は、J.S.バッハにつながるドイツ・バロック音楽の基盤を築き上げた作曲家。「葬送音楽〔ドイツ・レクイエム〕」はシュッツの郷土の領主ハインリッヒ・ロイス・ポストフームス公が自らの葬儀のためにシュッツに依頼した作品。長引く戦乱や疫病で人の死を間近に見ていたシュッツの、死者への個人的な思いに留まらない祈りが、聴く人の胸に染み入る。「葬送音楽」の他におさめられている5作品もまた三十年戦争の最中に出版され、死と救いに焦点があてられている。演奏を手掛けるのはピリオド楽器の第一人者シギスヴァルト・クイケン率いる「ラ・プティット・バンド」。シュッツの死生観が静謐で透明感のある演奏で立ち昇る。
チャールズ2世の戴冠式のための音楽
 チャールズ2世の帰還 − 凱旋行進曲 − ウェストミンスター寺院での即位式
  − 王宮の音楽の祝宴 − 宮廷仮面劇
 ロバート・パーソンズ、マラン・メルセンヌ、マシュー・ロック、ジローラモ・ファンティーニ、
 ウィリアム・チャイルド、ウィリアム・バード、ペラム・ハンフリー、
 アウグスティン・バッサーノ、ウィリアム・ロウズ、ジョン・アドソンの作品

  ヴィム・ベキュ指揮オルトレモンターノ(器楽Ens.)、サレンテス(cho.)
 録音:2014年7月11日-17日。1660年の王政復古により国王となったチャールズ2世。翌年1661年にウェストミンスター寺院で戴冠式が盛大に行われた。戴冠式の式次第などは文章で残されているが、演奏された音楽についてはっきりとしたことはわかっていない。このアルバムでは、ヴィム・ベキュ率いる古楽アンサンブル、オルトレモンターノが様々な文献を調べて当時の式典を再現した。
ヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679-1745):
 聖ザビエルのミサ ZWV 12 /聖ザビエルの連祷 ZWV 156
  ハナ・ブラシコヴァー(S) ルシール・リシャルド、カミラ・マザロヴァー(A)
  ヴァーツラフ・チゼック(T) シュテファン・マクロード(B)
  ヴァーツラフ・ルクス指揮コレギウム1704
 日本に初めてキリスト教を伝えた伝道師としておなじみのフランシスコ・ザビエル。死後聖人に列せられ、ドレスデンのザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世の妃、マリア・ヨーゼファの守護聖人として知られた。1728年、王子が亡くなったことがマリア・ヨーゼファの聖ザビエル信仰を駆り立て、翌年1729年の聖ザビエル祝祭日とそれに続く1週間は大きな行事となった。このCDにおさめられている2曲はどちらもその時の聖ザビエル祝祭のために書かれた物。1679年にボヘミアで生まれたヤン・ディスマス・ゼレンカはザクセン選帝侯に仕え、宮廷のカトリック教会の作曲家として多数の宗教音楽を残している作曲家。J.S.バッハとも親交があったといわれている。「聖ザビエルのミサ ZWV 12 」は、ゼレンカの作品の中で最も大規模なものの1つ。楽器をフルに使った充実した響きの楽章と、繊細な声楽ソロと少ない楽器による室内楽的な楽章とのコントラストが美しい曲。「聖ザビエルのリターニエ〔連祷〕 ZWV 156 」は、ドレスデンの宮廷でザビエルの祝祭日の度に朗誦されてきた連祷のテキストに作曲された物。当時一般的だったオーケストラの編成に加えて、ドレスデンの宮廷で愛好された楽器、ホルンが使われているのが大きな特徴。ホルンの名人芸がいかんなく発揮されるこの曲に、当時ドレスデンの宮廷付きホルン奏者の技術の高さが伺える。演奏は、2005年に結成され、世界各国のコンサートや音楽祭に出演するなど注目を集めているチェコの古楽アンサンブル、コレギウム1704とコレギウム・ヴォカーレ1704。すっきりしたテンポによる爽快感のある演奏が魅力的。人間の生活と信仰がどれだけ密接であったか、そして信仰と音楽がどれだけ切り離せないものかを改めて感じさせられる1枚。
ハインリヒ・シャイデマン(1596-1663)の芸術
 前奏曲 ニ長調(+) /よい羊飼いはよみがえられた(原曲:ハスラー)(+/**) /
 マリアよ、われらに告げよ(原曲:バッサーノ)(*/+/**) /
 主を誉めたたえん(原曲:プレトリウス)(*/#/+/**) /われは汝に依り頼む、主よ(*/#/+/**) /
 フーガ ニ長調(+) / Alleluia, Laudem dicite nostro(原曲:ハスラー)(*/+/**) /
 我らの救い主、イエス・キリスト(*/+) /言葉は肉体となり(原曲:ラッスス)(+/**) /
 マリアは天使に言われた(原曲:ハスラー)(+/**) / Betruebet ist zu dieser Frist(原曲:不明)(+) /
 イギリス風仮面舞踏会、またはユダヤの踊り(原曲:不明)(*/#/+/**) /
 涙のパヴァーヌ(原曲:ダウランド)(#/+) /ガリアルダと変奏(原曲:不明)(*/#/+/**)

  ル・コンセール・ブリセ
   [アリス・ジュリアン=ラファリエール(Vn;*) オディール・ベルナール(リコーダー;#)
    ジャン=クリストフ・ルクレール(Org;+) ウィリアム・ドンドワ(コルネット;**)]
 録音:2014年10月2日-5日、フランス。偉大なるオルガニストとして、ブクステフーデやJ.S.バッハに多大な影響を与えた北ドイツの作曲家シャイデマン。残された作品はほぼオルガン曲で、オリジナルの他、別の作曲家からの編曲作品もある。それらの音楽を、自分たちでさらに自由な編成にアレンジして演奏しているのがこのCD。オルガンと近い音色を持ちながらもたっぷり歌い存在感を放つリコーダーとコルネット、風を切るように颯爽と駆け抜けるヴァイオリン。各々の声部が生き生きと絡み合い、シャイデマンの音楽に新たな生命が吹き込まれる。ル・コンセール・ブリセのリーダー、ウィリアム・ドンゴワは「コンチェルト・パラティーノ」のメンバーとしても活躍したコルネットの名手。さすがに巧い。
ロマンティックに〜ヨハン・カスパル・メルツ(1806-1856):ギター作品集
 大幻想曲「夕暮れのハーモニー」(*) /大幻想曲「ロマンティック」(*) /
 吟遊詩人の調べ「タランテラ」 Op.13 No.6 (#) /序奏と華麗なるロンド Op.11 (#) /
 ヴェネチアの謝肉祭 Op.6 /3つの幻想曲〜ル・ゴンドリエ Op.65 No.3 /
 恋人の涙(1850以降) /追想(1850以降) /マズルカ「ショルホフの思い出」(1850以降) /
シューベルト(1797-1828) /メルツ編曲:6つの歌曲(ギター独奏用編曲版)(+)
 〔涙の讃美/漁師の娘/セレナード/愛の便り/わが宿/郵便馬車〕

 ラファエラ・スミッツ(G)
 録音〔当店推測〕:1988年8月、 Parochiecentrum Onze-Lieve-Vrouw, Boom, ベルギー(無印) /2001年5月(+)、2003年9月(*/#)、 Vereenigde Doopsgezinde Kerk, ハールレム、オランダ(*/#/+) 。 使用楽器〔当店推測〕:作者不詳、1820年頃製(パリ、コレクション・ミルクール所蔵)(*) / François Roudhloff (ca.1830) (#) /作者不詳、1827年製〔7弦〕(パリ、コレクション・ミルクール所蔵)(+) / 8-string guitar by John Gilbert (USA) (1980) (無印) 。前出・旧品番〔当店推測〕:ACC-8863 (無印)〔7曲中5曲/当店未案内、廃盤〕、 ACC-21146 (+) 〔廃盤〕、 ACC-23158 (*/#) から、メルツ作品のみを抜き出したコンピレーションと思われる。ハンガリー出身のヨハン・カスパル・メルツ。貧しい家庭で育ち、独学でギターとフルートを学び、教師をしながら生計をたて研鑽を続けていた。1840年にウィーンでコンサートを行い、そこで高く評価されウィーンの宮廷ギタリストに任命された。その後持病に悩まされながらも演奏活動や作曲活動に励みたが、歴史に翻弄され波乱に富んだ人生を過ごした。しかし彼の功績は、後のギタリストたちに大きな影響を与え、中でも「10弦ギター」の使用によりギターの表現力を大きく飛躍させた。彼の作品の多くは美しい旋律線と優しいハーモニーが特徴。作品は現代でも愛奏されている。
ACC-24304
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(2CD)
ロエル・ディールティエンス〜イタリア・バロックのチェロ曲集
 CD1:最初期(*)
  ドメニコ・ガブリエーリ:チェロと通奏低音のための2つのソナタ〔ト長調/イ長調〕/
              リチェルカール〔第1番−第7番〕/2つのチェロのためのカノン
  ベネデット・マルチェッロ:チェロと通奏低音のためのソナタ ト短調 Op.2 No.4
  ジョバンニ・バッティスタ・ボノンチーニ:2つのチェロのためソナタ イ短調
  アレッサンドロ・スカルラッティ:チェロと通奏低音のためのソナタ ニ短調
  ウィレム・デ・フェッシュ:チェロと通奏低音のためのソナタ イ短調 Op.13 No.6

 CD2:最盛期(#)
  ヴィヴァルディ:3つのチェロ・ソナタ〔ホ短調 RV.40 /変ロ短調 RV.46 /ト短調 RV.42 〕
  ジェミニアーニ:3つのチェロ・ソナタ〔第6番 イ短調/第3番 ハ長調/第2番 ニ短調〕

 ロエル・ディールティエンス(Vc) リヒテ・ファン・デル・メール(Vc;通奏低音)
 アンソニー・ウッドロウ(Cb) コンラート・ユングヘーネル(テオルボ)
 ロベール・コーネン(Cemb)
 録音:1990年9月(*)、1991年11月(#)、ドープスヘヅィンデ教会、ハールレム、オランダ。 前出・旧品番: ACC-9070 [ACC-10070] (*) 、 ACC-9181 [ACC-10081] (#) 〔以上、全点廃盤〕のセット化。チェロは通奏低音を担当していたヴィオローネから発達し、17世紀後半にイタリアのボローニャで誕生したと言われている。ヴィオローネが小型化し独立楽器として活躍したちょうどその頃ガブリエーリなどの名手が登場し、チェロのための楽曲も次々と生まれた。このアルバムはベルギーの名手ロエル・ディールティエンスが「最初期 (Beginnings) 」「最盛期 (Flowering) 」と題した2枚のディスクで、チェロの成立から発展を追った内容。ディスク1には、チェロの名手であり作曲家でもあるガブリエリ、マルチェッロ、ボノンチーニらの作品。ディスク2には、チェロの可能性を広げることになったヴィヴァルディ、ジェミニアーニのソナタを収録。
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):
 ドレクセル写本に収められた作品集(全29曲)
ペトル・ヴァグネル
(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 録音:2014年11月21日-23日、プラハ。 19世紀アメリカ合衆国の銀行家ジョセフ・ウィリアム・ドレクセル(1833-1888)は、6000以上もの楽譜を収集していたことで知られ、そのコレクションの中には「史上最後のガンバ奏者」アーベル作曲の29の独立した無伴奏ガンバ作品が含まれている。 スコルダトゥーラ(変則調弦)を用いて技巧的なアルペジオを聴かせたり、コレッリの合奏協奏曲を思わせるフーガをひとりで奏でたりと、ガンバを知り尽くした名手アーベルならではの手の込んだ音楽に魅了される。プラハ生まれのガンバ奏者ペトル・ヴァグネルによる演奏。
ヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679-1745):8つのイタリア風アリア ZWV 176 (1733)
 ハナ・ブラジーコヴァー(S) マルケータ・ツクロヴァー(A)
 トマーシュ・シェルツ(B−Br)
 ペトル・ヴァグネル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮アンサンブル・トゥールビヨン
 録音:2015年2月13日-15日、プラハ。ボヘミアの大バッハと呼ばれ、バッハと同時代にドレスデンの宮廷で活躍したバロック後期の作曲家ゼレンカ。文化的にも栄えていたドレスデン宮廷楽団は当時ヨーロッパの中心だった。30歳前後でゼレンカはドレスデンの宮廷楽団員に選ばれ、その後ウィーンに留学するなど才能を高く買われており、留学後ドレスデンに戻った後も、当時楽長を務めていたハイニヒェンの実務を支えた重要な役割を担っていた。しかし正式には楽長の地位を得ることなく、ハッセにその座を渡すことになる。その頃書かれたのがこの「8つのイタリア風アリア」。楽長の地位につけなかったショックや、イタリア趣味のハッセに対する挑戦ともとれるゼレンカの作風の転換作となる。もちろんそのような事由のみでの作風の変換ではなく、チェコの中堅ガンバ奏者ペトル・ヴァグネルが、自ら創設したピリオド楽器団体アンサンブル・トゥールビヨンと BCJ にも登場したことのあるチェコのソプラノ、ハナ・ブラジーコヴァーの透明感溢れる美しい歌声も相まって、ゼレンカの新しいものを取り入れることのできる柔軟な音楽手法にも感服させられる素晴らしい作品。
シビラの預言〜オルランドゥス・ラッスス(1532-1594):宗教合唱作品集
 シビラの預言/詩編「主は言われた」/モテット「ベツレヘムの荒野の天使」/
 モテット「飼い葉桶の羊飼いたち」/モテット「東方の賢者への賛歌」/
 モテット「アヴェ・マリア」/マニフィカト「暁の光は赤く染まり」
  ダニエル・ロイス指揮ベルリン・ヴォーカルコンソート
 録音:2015年5月29日-31日、キリスト教会、オーバーシェーネヴァイデ、ベルリン。ラッススの代表作「シビラの預言」と詩編、モテット、マニフィカトが収録された宗教合唱曲集。ラッススは各地の大聖堂や宮廷を経た後、バイエルン宮廷の音楽家として沢山の作品を残しているが、当時出版された作品も数多く、彼の名はヨーロッパ全土に広まった。「シビラの預言」は、彼がバイエルン宮廷に勤め始めたころ、25歳の時の作品。キリストの誕生を伝えたとされるシビラの預言を元に書かれたこの曲では、彼の特徴でもある半音階的な語法が劇的な表現効果を生み出している。ラッススの400を超えるモテットは、クリスマスにまつわる聖書の物語に関連している。ここでは、半音階の使用や複雑な対位法は姿をひそめ、穏やかな祝福の世界が広がっている。ベルリン・ヴォーカルコンソートによる天上の歌声で立ち昇るラッススの宗教合唱作品集。
ACC-24308
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(2CD)
ヘンデル木管楽器のためのソロ・ソナタ全集
 フルート・ソナタ(*)〔ホ短調 HWV359b /ト長調 HWV363b /変ロ短調 HWV367b /ニ長調 HWV378 /
              イ短調 HWV374 /ホ短調 HWV375 /変ロ短調 HWV376 /ホ短調 HWV379 〕

  [バルトルト・クイケン(Fl−tr) ロベール・コーネン(Cemb)
   ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)]PAL/
 リコーダー・ソナタ(#)〔ト短調 HWV360 /ヘ長調 HWV369 /ニ短調 HWV367a /
               変ロ長調 HWV377 /ハ長調 HWV365 /イ短調 HWV362 〕

  [ペーター・ファン・ヘイゲン(リコーダー) クリス・フェルヘルス(Cemb)]/
 オーボエ・ソナタ(+)〔ハ短調 HWV366 /変ロ長調 HWV357 /ヘ長調 HWV363a 〕
  [マルセル・ポンセール(Ob) エヴァルト・デメイエル(Cemb)
   リヒテ・ファン・デア・メール(Vc)]
 録音:1991年9月(*)、1998年12月(#)、1999年2月(+) 。 旧品番: ACC-9180 [ACC-10080] (*), ACC-98126 (#), ACC-99136 [ACC-10136] (+; + 小品&ヴィヴァルディ) のセット化。 1990年代に録音されたヘンデルの木管のためのソナタが、2枚組の全集として蘇った。今尚、古楽界の第一線にいるFl−trのバルトルト・クイケン、バロック・オーボエのマルセル・ポンセール、リコーダーのペーター・ファン・ヘイゲンらの巧みな演奏に脱帽。ヘンデルはこれらの作品に明確な楽器指定をせずに、種々の楽器を用いて演奏することを想定して出版している。ヘンデルの音楽の多彩さを様々な楽器で色彩豊かに演奏することが出来る。一流のソリスト陣と、ヴィーラント・クイケン、ロベール・コーネンら古楽のスペシャリストたちが脇を固め、安定した演奏を聴かせてくれる。
ヨハン・ダーヴィト・ハイニヒェン(1683-1729):イタリア風カンタータ&協奏曲
 オーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト短調 S 237 /
 カンタータ「バラのまわりに」S 171 /カンタータ「わたしを苦しめないで」S 149 /
 ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調 S 224 /
 カンタータ「美しい炎」S 183 /カンタータ「もし私の愛するティルシが」S 180
  マリー・フリーデリケ・シェーダー(S) テリー・ヴァイ(CT)
  バツドルフ・ホーフカペレ
 録音:2015年5月31日-6月2日、クラウス・フォン・ビスマルクザール、ケルン。 ハイニヒェンはドレスデン宮廷の楽長を務め、傑出した音楽家であると同時に「作曲における通奏低音」「通奏低音教程」といった理論書を発表する 18世紀の重要な理論家でもあった。幼少の頃から著しい才能を示し、トーマス学校でヨハン・クーナウに師事、ライプツィヒ大学では法律を学びヴァイセンフェルスで弁護士として活動をしたが、ライプツィヒに戻り宮廷での音楽生活に魅了され音楽を専業とすることになった。1710年にはイタリア・オペラの様式を学ぶためヴェネツィアに渡り2つのオペラを完成させた。イタリア滞在中にはヴィヴァルディ、ガスパリーニなど重要な作曲家と親交を深めた。ハイニヒェンの音楽様式はこのイタリア滞在が大きく影響しており、ドイツ、フランス、イタリアの音楽語法をミックスさせ、対位法の構造を追求するよりも、ややギャラントで前古典派的な雰囲気を持つ。特にここに収録されているカンタータなどの声楽曲は 18世紀初頭のヴェネツィア・オペラの影響が感じられる。ソリストとして登場するのは、ドイツのコロラトゥーラ・ソプラノ、マリー・フリーデリケ・シェーダーと元ウィーン少年合唱団のテリー・ヴァイ。当時天使の歌声を称されたテリー・ヴァイの美 声は、変声期を上手く乗り越え、カウンターテナー、テノール歌手として活躍中。このアルバムでも、伸びやかなで澄み切った歌声を披露している。 協奏曲は、全体的にイタリア的な明るさがほとばしる快活な趣の優美な作品。ベルリン古楽アカデミーのメンバーでバロック・オーボエの名手クセニア・レフラーがソロを務める ト短調の協奏曲も、明るくふくよかなオーボエの響きが印象的。
アルパ・バルベリーニ〜
 初期バロック期ローマのハープとソプラノのための音楽

 カプスペルガー(1580頃-1651):トッカータ・セコンダ・アルペッジャータ
 ルイジ・ロッシ(1597-1653):夜の漆黒のマントが空を覆い(*) /愛しい人よ(*) /私は苦しみを受けるだろう
 オラーツィオ・ミチ・デッラルパ(1594-1641) (*):
  希望を持ってと恋人は言う/私の燃える胸より出るため息/愛は愛しい絵を描いた/
  なぜ私の心よ/汝 全ての明かりへと羽ばたく私の魂
 パオロ・クァリアーティ(1555頃-1628):第10旋法によるトッカータ
 フレスコバルディ(1583-1643):そよ風がさわやかに吹けば/ファンタジア/カンツォーナ/
                Toccata Ottova di durezze e ligature /コレンテ第5番
 作曲者不詳:お母さん私を修道女にしないで(*) /バレット

 ロベルタ・インヴェルニッツィ(S;*) マルグレート・ケル(バロックHp)
 録音:2014年10月22日-23日、11月11日-12日。使用ハープ:エリク・クラインマン、2007年製作〔モデル:「アルパ・バルベリーニ」、国立古典絵画館(バルベリーニ宮)所蔵〕。ローマ教皇ウルバヌス8世を輩出したバルベリーニ家の宮殿で演奏されていた「アルパ・バルベリーニ」は、その古風でチェンバロのような硬質さを持った音色と、全ての調で半音階を弾くことができる楽器構造が現在のモダーンハープと異なる。またイタリア・バロック期を代表する画家の一人、ジョヴァンニ・ランフランコが絵画「音楽の寓意」の中に描き残しており、ブックレットに、他のバルベリーニ宮所蔵作品と共に掲載。収録曲はバルベリーニ家の宮廷にゆかりのある作曲家たちの作品。
ACC-24311
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(8CD)
2CD価格
ジョス・ファン・インマゼール Accent 録音集 1979-1986
 ムツィオ・クレメンティ:ピアノ・ソナタ集
  〔変ロ長調 Op.24 No.2 /嬰ヘ短調 Op.25 No.5 /ト長調 Op.37 No.2 /ヘ短調 Op.13 No.6 〕[録音:1979年]
 モーツァルト:ピアノ作品集
  キラキラ星変奏曲 K265 /幻想曲 ハ短調 K475 /ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K457 /
  ロンド K511 /幻想曲 ニ短調 K397[録音:1980年]
 ベートーヴェン:ピアノ作品集
  ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」/ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調「悲愴」/
  6つのバガテル Op.126 /アンダンテ・ファヴォリ WoO.57 [録音:1983年]
 モーツァルト:ピアノと管楽器のための五重奏曲 K452
 ベートーヴェン:ピアノと管楽器のための五重奏曲 Op.16[オクトフォロス/録音:1985年]
 シューマン:オーボエのための3つのロマンス Op.94 /月の夜 Op.39 No.5(オーボエ編曲版)
 ヤン・ヴァーツラフ・カリヴォダ:サロンのための小品 Op.228
 ヨハン・ペーター・ピクシス:オーボエの大ソナタ Op.35[パウル・ドンブレヒト(Ob)/録音:1983年4月]
 ドニゼッティ:舟人/漁夫/ああ 思い出しておくれ、美しいイレーネ
 ベッリーニ:アリエッタ集〔私のフィッレの悲しげなおもかげ/愛しい人はいつ来るのだろう」/ゆかしい月よ〕
 シューベルト:目の魔力/ごらん、あんなに月の明るいこと
 ロッシーニ:タンクレディ〜この心を燃え上がらせた貴女
 ベートーヴェン:友情の幸せ/この暗い墓のうちに/愛の嘆き[ルネ・ヤーコプス(CT)/録音:1981年1月]
 ロッシーニ:小ミサ・ソレムニス(1863年室内楽版)[ミレイユ・カペル(S) カトリーヌ・パトリアス(A)
   ジョゼフ・コーンウェル(T) イェレ・ドレイエル(B) オランダ室内cho.
   ヴィネケ・ヨルダンス(P) レオ・ファン・ドゥセラール(ハルモニウム)/録音:1986年]

 ジョス・ファン・インマゼール(Fp)指揮
 フォルテピアノ奏者として、また指揮者として現在の古楽シーンを牽引するジョス・ファン・インマゼール。2015年11月に70歳を迎えるにあたって、1979年から1986年の間にAccentレーベルに録音した音源をBOX化。30代のインマゼールが生き生きとした躍動感で弾く、クレメンティ、モーツァルト、ベートーヴェンの鍵盤作品。18世紀当時ウィーン典雅な風情を感じさせる管楽器五重奏団オクトフォロスとのモーツァルト&ベートーヴェン。今やバロック・オーボエの大御所となったパウル・ドンブレヒトとの19世紀のオーボエ作品集。カウンターテナーのパイオニア的存在のルネ・ヤーコプスによる歌唱とインマゼールの伴奏によるベッリーニ、ロッシーニ、ドニゼッティなど18世紀後半から19世紀前半のベルカント最盛期の音楽。ロッシーニ晩年傑作「小ミサ・ソレムニス」。など現在の八面六臂の活躍を見せるインマゼールの才気煥発の極みとも言える録音集。
ACC-24312
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(11CD)
3CD価格
バルトルド・クイケン〜フランスのフルート音楽 1979-2003年録音集
 CD1 18世紀のフランス・フルート作品集 [ACC-67909, ACC-30009] (*)
  モンテクレール:フルートのためのコンセール第2番 / ブラヴェ:ソナタ第2番 Op.1 No.8
  ギニョン:ソナタ イ長調 Op.1 No.8 / ボワモルティエ:ソナタ第2番 ト長調 Op.91 No.2
  ルクレール:ソナタ第7番 Op.9 No.7[録音:1979年5月、聖シュテファヌ教会、メルセン、ベルギー]

 CD2-3 オトテール:フルートと通奏低音のための組曲集(1715) [ACC-20138/39, ACC-30138] (*)
  〔第1巻 Op.2 /第2巻 Op.5 〕[録音:2000年1月、5月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ]

 CD4 フランソワ・クープラン:王宮のコンセール集 [ACC-23153] (*)
    〔第2コンセール/第1コンセール/新コンセール/第7コンセール〕
   [録音:2003年2月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ]

 CD5-6 フランソワ・クープラン:諸国の人々(全曲) [ACC-9285/86] (#)
  〔3声の合奏のソナタ/組曲〕[録音:1992年3月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ]

 CD7 ボワモルティエ:5つのフルートのための6つの協奏曲集 Op.15 /他(+)
  小品からなる組曲 ロ短調 Op.35 No.5 /トリオ・ソナタ ニ短調 Op.7 No.4 /フルート協奏曲 ト長調 Op.38 No.3 /
  5つのフルートのための協奏曲集 Op.15〔ト長調 Op.15 No.1 /イ短調 Op.15 No.2 /ニ長調 Op.15 No.3 /
                     ロ短調 Op.15 No.4 /イ長調 Op.15 No.5 /ホ短調 Op.15 No.6 〕
   [録音:1995年9月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ]

 CD8 ラモー:コンセールによるクラヴサン曲集 (1741) [ACC-9493, ACC-10093] (#)
  組曲〔第1番−第5番〕[録音:1994年2月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ]

 CD9-10 ルクレール:フルート・ソナタ全集 [ACC-58435/36, ACC-30035] (##)
   [録音:1984年9月、聖ジャン・バプティスト・オ・べギナージュ教会、ベルギー]

 CD11 ドヴィエンヌ:フルート四重奏曲集 [ACC-24162] (++)
  〔ニ長調 Op.66 No.2 /ロ短調 Op.16 No.3 /ハ長調 Op.66 No.3 /イ短調 Op.66 No.1 〕
  [録音:2003年10月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ]

 バルトルド・クイケン(Fl−tr) ロベール・コーネン(Cemb;+, ++以外)
 ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ;+以外) マルク・アンタイ(Fl−tr:#/+)
 フランク・トゥンス、ダニエル・エティエンヌ(Fl−tr;+) シギスヴァルト・クイケン(Vn;#/**)
 フランソワ・フェルナンデス(Vn;#) 寺神戸亮(Vn;++) サラ・クイケン(Va;++)
 Fl−trの名手バルトルド・クイケンが ACCENT レーベルへ1979年から2003年までに録音した18世紀フランスの重要作品を集成したボックス・セット。CD1は ACCENTレーベル創立年の録音。創業者のアンドレアス・グラットは楽器製作者であり、また優秀なリコーダー奏者でもあった。音楽家、作品に寄り添った録音で定評のあるACCENTレーベルの最初の一歩を感じる貴重な音源。2003年に録音されたCD11ドヴィエンヌのフルート四重奏曲集。「フランスのモーツァルト」と呼ばれるフランソワ・ドヴィエンヌ。作曲者自身が当代一のフルーティストだっただけに、どの音域をどういう技術でどう奏でたらフルートの魅力が発揮できるか完全に把握した作品になっている。バルトルド・クイケンの惚れぼれするFl−trに加え、寺神戸亮、ヴィーラント・クイケン、サラ・クイケンという今やバロック界の中心にいる演奏者が名を連ねている。
モーツァルトピアノ協奏曲集 Vol.5
 〔第22番 変ホ長調 K.482 /第24番 ハ短調 K.491 〕/
 演奏会用アリア「どうしてあなたが忘れられよう…恐れることはない恋人よ」 K.505
  アルテュール・スホーンデルヴィルト(Fp)指揮クリストフォリ・アンサンブル
   [2Vn/2Va/Vc/Cb/Fl/2Ob/2Cl/Fg/2Hr/3Tp/ティンパニ]
  ヴァネッサ・ガルシア・シモン(S)
 使用楽器:国内代理店のアナウンスに製作者未記載〔モデル:アントン・ヴァルター、1782年製作〕。 オランダのフォルテピアノ奏者、アルテュール・スホーンデルヴィルトが、緻密な研究とひらめきによる、従来の演奏とは一線を画した斬新なアプローチで聴かせるモーツァルトのピアノ協奏曲シリーズ。このアルバムには、貴族や裕福な市民たちに名簿を回覧して予約を募る「予約演奏会」の中心プログラムとして作曲された2つの協奏曲を収録。当時モーツァルトは「フィガロの結婚」の創作に集中していたが、大事な収入源となるコンサートであったため、作曲する必要があった。そして同時期に作曲された演奏会用アリアは、「フィガロの結婚」初演でスザンナ役を務め、当時ウィーンで活躍していたイギリスのソプラノ歌手ナンシー・ストーラスが帰国するにあたって開かれる演奏会のために書かれたと言われる。スペイン出身のソプラノ、ヴァネッサ・ガルシア・シモンがドラマティックな恋の物語をコケティッシュに歌う。
ACC-24314
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(2CD)
マルセル・ポンセール〜テレマン:オーボエのための作品集
 オーボエ協奏曲〔ヘ短調 TWV 51: f2 (*) /イ長調 TWV 51: A12 (#) /ホ短調 TWV 51: e1 (*) 〕/
 フルート、オーボエと通奏低音のための三重奏曲 ニ短調 TWV 42: d4 (+) /
 フルート、オーボエ・ダモーレ、ヴィオラ・ダモーレのための協奏曲 ホ長調 TWV 53: E1 (#) /
 オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための三重奏曲 ト短調 TWV 42: g5 (+) /
 オーボエと通奏低音のためのパルティータ第4番 ト短調 TWV 41: g2 /
 オーボエと通奏低音のためのソナタ〔イ短調 TWV 41: a3 /ト短調 TWV 41: g6 〕/
 2つのオーボエと通奏低音のためのソナタ ハ短調 TWV 42: c4 /
 オーボエ、チェンバロと通奏低音のための三重奏曲 変ホ長調 TWV 42: Es3 /
 トランペット、2つのオーボエと通奏低音のための協奏曲 ニ長調 TWV 43: D7

  マルセル・ポンセール(Ob/Obダモーレ) イル・ガルデリーノ
   [寺神戸亮(Vn) フランソワ・フェルナンデス(ヴィオラ・ダモーレ)
    ピエール・アンタイ(Cemb)他]
 録音:1995年6月(無印) 、2002年9月(*) 、ベルギー(無印/*) /2004年2月(#) 、2005年11月(+) 、オランダ(#/+) 。 旧品番: ACC-95110 (無印) 〔当店未案内〕に、ACC-24151 (#)、ACC-22156 (*)、ACC-24167 (+) からのテレマン作品を足したコンピレーション盤。ベルギーの名オーボエ奏者、マルセル・ポンセールが録りためてきたテレマン作品をCD2枚にまとめた。協奏曲と室内楽曲に分かれており、素晴らしいオーボエ・ソロはもちろん、イル・ガルデリーノの錚々たるメンバーによる名演の数々がお楽しみ頂ける。収録曲もヴァラエティ豊か。未聴のままではもったいない内容。
バッハッセ
 ハッセ(1699-1783):リコーダーのためのカンタータ/ Bella mi part, oh Dio / Scrivo in te L'amato Nome
 J.S.バッハ(1685-1750):
  平均律クラヴィーア曲集第2巻〜前奏曲 嬰ヘ短調 BWV 883 /
  カンタータ第103番〜 Kein Arzt ist ausser dir zu fiden /
  無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV 1004 〜アルマンド/
  カンタータ第119番〜 Die Obrigkeit ist Gottes Gabe /
  無伴奏チェロ組曲第5番 BWV 1011 〜サラバンド/カンタータ第182番〜 Leget euch dem Heiland unter

 シュテファン・テミング(リコーダー) ベンノ・シャフトナー(CT)
 ザ・ジェントルマンズ・バンド[ヴィープケ・ヴァイダンツ(Cemb/リュートCemb/Org)
                  ドーメン・マリンチッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ/Vc)]
 録音:2015年9月28日-10月2日、聖ヨーゼフ教会、シュタルンベルク、ドイツ。リコーダー界屈指のヴィルトゥオーゾであるテミングと、ヤーコプスの「ヨハネ受難曲」などで名唱を聴かせるシャフトナーがメインを務めるアルバム。 ナポリでポルポラやA.スカルラッティに学び、そのままイタリアで成功を収めた作曲家ハッセと、イタリア音楽からの影響をドイツ的な音楽に昇華した作曲家J.S.バッハ、ふたりのドイツ人作曲家の作品を並べて構成している。ハッセ唯一のリコーダー作品と思われる「カンタータ」は「ソナタ」としても良さそうなところ、協奏曲かオペラ・アリアかという超絶技巧に目がくらむ驚きの作品。この曲の伴奏にはリュートチェンバロ(ラウテンヴェルク/リュートの弦をチェンバロに張った物/J.S.バッハも愛用)を用いており、これがまた相性抜群。バッハのカンタータはオブリガートをリコーダーが担当し、小さなオルガンを使用、素朴なサウンドで、私的な場での演奏をイメージさせる。無伴奏ヴァイオリンのリコーダー版、無伴奏チェロ組曲のヴィオラ・ダ・ガンバ版が挟み込まれ、味わいを増している。
Cifras selectas de guitarra 〜
 サンティアゴ・デ・ムルシア
(1673-1737):ギター作品集
 Canarios por la A / Zarambeques o Muecas / Marsellas / Preludio por la E / Passacalles por la E /
 La Azuzena / Los Impossibles / Baylad Caracoles / Passacalles por la BI I / Jacaras (サンス)/
 Jacaras de el Torneo / Preludio por la / Passacalles por la / Menuet / Zarabanda / La Jotta /
 Marionas / Canarios por la A (サンス、サンタ・クルス)

 ピエール・ピツル(G/音楽監督)プリヴァーテ・ムジケ
 録音:2015年10月。18世紀スペインの宮廷で活躍したギター奏者、サンティアゴ・デ・ムルシア。彼の生涯については不明な部分も多いそうだが、1714年に印刷刊行 された伴奏法教則本「ギターによる伴奏の概要」や、スペイン宮廷のために編曲したフランス風舞曲の作品が残されている。ここに収録されている曲は、2003年にチリのサンティアゴで音楽学者アレハンドロ・ベラによって発見された手稿譜をもとにしている。この時70もの手稿譜(最後の30ページは失われている)が発見され、組曲、パッサカリア、スペイン風舞踏、メヌエット、行進曲、フランス風舞踏など異なる手法の作品が書かれていた。ピエール・ピツルは当初は発見されたこれらの手稿譜をそのまま録音する計画だったが、より掘り下げて研究することにより、最終的にはムルシアと同時代のガスパル・サンスとその時代の舞曲の共通点を考察し、さらにムルシアと比較するためにサンスの作品を一部アルバムに収録した。 ★1998年に設立されたピエール・ピツル率いるヴィオール・コンソート、プリヴァーテ・ムジケ。ギターやリュートなどの撥弦楽器を用いたアンサンブルも得意とする。
Why not here 〜仲間うちのための音楽
 トマス・フォード(1580頃-1648):パヴァン/カリアード/われを忘るな/バグパイプ/
                 ここでいいじゃないか [Why not here] /バーディのケイト
 ジョン・ジェンキンズ(1592-1626):ファンタジア
 ジョン・ダニエル(1564-1626頃):パッシメジャーズ/ファンシー
 アルフォンソ・フェラボスコ II(1578-1628):アルメン/リアード/コラント
 アントニー・ホルボーン(?-1602):わが窓より行け
 リチャード・アリソン(?-1606):わが窓より行け
 トマス・フォード:パヴァン/ガリアード/アルメン/ウィピットとトリピット
 アルフォンソ・フェラボスコ:スペインのパヴァン
 ウィリアム・ローズ(1602-1645):パヴァン/エア
  ヒッレ・パール、フリーデリケ・ホイマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
  リー・サンタナ、ミヒャエル・フライムート(リュート/チターン)
 録音:2001年1月、コルンラーデ。初出: Carpe Diem (GERMANY), CARPE-16270〔発売:2003年/廃盤〕/前出: Accent, ACC-24205〔発売:2008年/廃盤〕。
 リラ・ヴィオールとは17世紀にイギリスで人気の高かった小型の低音部用ヴィオラ・ダ・ガンバのこと。楽器自体は通常のヴィオラ・ダ・ガンバとほとんど変らないが、1601年から1692年にかけてリラ・ヴィオールのための18の印刷譜が発行され、さらに50以上の手稿譜が存在(一部は断片だという)するというように、音楽的にも重要な作品が多数作曲されている。またリラ・ヴィオールには60種近い調弦法が存在したということもこの楽器の歴史上非常に興味深い点。
 本作はその作品群からジョン・ジェンキンス、ウィリアム・ロウズ、ジョン・ダニエルらの曲を収録。日本にも固定ファンを持つパールと、1999年以来デュオを組んでいるホイマンによるイギリス・ルネサンス時代のヴィオル音楽。
 #当盤の翻訳とコメントは、Carpe Diem レーベルの国内代理店に拠るものです。
S.クイケン&プティット・バンド〜テレマン:トランペットとホルンのための協奏曲集
 トランペットと弦楽と通奏低音のための組曲 ニ長調 TWV.55: D7 /
 ホルンのための協奏曲 ニ長調 TWV.51: D8 /トランペットと弦楽のためのソナタ TWV.44: D1 /
 2つのホルンのための協奏曲 ニ長調 TWV.52: D1 /トランペット協奏曲 ニ長調 TWV.51: D7 /
 *ボーナス ソナタ ニ長調 TWV.44: D1 より 〔第1楽章/第3楽章〕(トランペットなし版)

  ジャン=フランソワ・マドゥフ(ナチュラルTp/ナチュラルHr)
  ピエール・イヴ・マドゥフ(ナチュラルHr)
  シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2016年1月13日-15日、AMAZU 、アントワープ。作曲当時の仕様のピリオド楽器演奏で世界を牽引するシギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドのたゆまぬ努力と最新の研究成果を反映させた斬新な解釈は、当時の音楽の追体験をするだけではなく、現代の名手たちが繰り広げる躍動感と色彩溢れる演奏で、はっとするような新鮮さを感じる。BCJやウィリアム・クリスティ、エルヴェ・ニケなどのアンサンブルにも参加するナチュラル・トランペットの名手ジャン=フランソワ・マドゥフ。ベントホールを使用しない伝統的なナチュラル・トランペットを現代に蘇らせた第一人者で、抜群のテクニックを誇る。本作ではニ長調という同一の調にも関わらず、ピストンやロータリーがないナチュラル・トランペットであっても音程の不安定さは微塵も感じさせず、変幻自在の見事な演奏を披露している。さらに彼は兄弟で時代管楽器奏者として活躍しており、このアルバムではホルン奏者のピエール・イヴ・マドゥフと共演。2つのホルンのための協奏曲ではジャン=フランソワもホルンを演奏している。当時の流行を捉えた親しみやすい音楽で、18世紀前半のヨーロッパにおいては随一と言われる人気と名声を得ていたテレマン。テレマンは4000曲にも上る様々なジャンルの作品を作曲した多作家であった。その中でテレマンは、当時存在したすべての管楽器のための協奏曲も残しているが、ホルンを独奏とするものは、ソロ1曲、2本のホルンのために5曲、3本のホルンのためには1曲を作曲。そしてトランペットに関しては意外と少なくソロ協奏曲、組曲をともに1曲とされている。当時の協奏曲は合奏協奏曲と呼ばれ、独奏楽器群とオーケストラのトゥッティがそれぞれに交代しながら演奏される作品のことを指していた。テレマンの作品はどれも端正で流麗な魅力に溢れ、ソロ楽器が輝かしく甘美な旋律を奏で、創意工夫に溢れた楽想、そしてトランペットの祝典的な音色や優しく穏やかなホルンの音色を堪能出来る。
ACC-24319
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(2CD)
ゼレンカ(1679-1745):6つのトリオ・ソナタ集 ZWV.181
 〔第1番 ヘ長調(2Ob/Fg/通奏低音)/第2番 ト短調(2Ob/Fg/通奏低音)/
  第3番 変ロ長調(Vn/2Ob/Fg/通奏低音)/第4番 ト短調(2Ob/Fg/通奏低音)/
  第5番 ヘ長調(2Ob/Fg/通奏低音)/第6番 ハ短調(2Ob/Fg/通奏低音)〕

 コレギウム1704
  [クセニア・レフラー、ミヒャエル・ボッシュ(Ob) ジェーン・ガワー(Fg) ヘレナ・ゼマノヴァ(Vn)
   ルデク・ブラニー(Cb) 野入志津子(リュート) ヴァーツラフ・ルクス(Cemb)]
 録音:2016年3月、7月、プラハ。 ボヘミアで生まれたヤン・ディスマス・ゼレンカ。バッハと同時代にドレスデンの宮廷で活躍。当代随一の実力を誇ったドレスデンの宮廷楽団のコントラバス奏者にも選ばれ、その後ウィーンに留学するなど才能を高く買われており、留学後ドレスデンに戻った後も、当時楽長を務めていたハイニヒェンの実務を支えた重要な役割を担っていた。しかし正式には楽長の地位を得ることなく、ハッセにその座を渡すことになる。この「6つのトリオ・ソナタ」はゼレンカがもっとも華々しく活躍していたウィーン留学後 1720年頃に書かれた作品。このソナタ集は、第3番以外オーボエ、ファゴットと通奏低音という珍しい構成。名人集団であったドレスデンの宮廷楽団の奏者を想定してか、非常に技巧的で奏者のテクニックを存分に披露できる楽曲 となっている。チェコの古楽アンサンブル、コレギウム1704 はチェンバロ奏者でもありホルン奏者でもあるヴァーツラフ・ルクスが1991年に創設したピリオド・アンサンブル。彼らはこれまでに自国ゼレンカの作品に熱心に取り組み録音も多く行っている。バロック・オーボエの名手ベルリン古楽アカデミーのクセニア・レフラー、ウィーンの古楽アンサンブル・ユニコーンのリーダーでもあるミヒャエル・ボッシュの二人の息つく間もない圧巻の演奏、そして通奏低音にはリュート奏者の野入志津子も加わり充実の演奏を聴かせてくれる。
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61(オリジナル版)(*)
フランツ・アレクサンダー・ペッシンガー(1767-1827):ヴァイオリン協奏曲 ト長調 Op.9
 アントン・シュテック(Vn) マシュー・ホールズ指揮アルパ・フェスタンテ
 録音:2016年5月、マルティン教会、ミュールハイム。世界初録音&同版による世界初録音(*) 。ピリオド楽器使用。 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、現在ではメンデルスゾーン、チャイコフスキー、ブラームスのヴァイオリン協奏曲と並ぶ人気の作品だが、1806年の初演当時は聴衆からの反応はかなり冷やかなものであったと言われている。この曲が受け入れられるようになるのは、初演から40年たった1844年のメンデルスゾーン指揮ヨーゼフ・ヨアヒム独奏によるロンドン初演であった。この時ベートーヴェンは、初演時の評価が影響してか、ヴァイオリン・ソロ・パートを改訂しており、これが現在耳にする版となっている。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の自筆稿は、作曲の時期やフランツ・クレメントのソロ・パート部分の関わりなど、これまで様々な推測がされてきたが、作曲に使用したインクなどの研究で作曲過程が明らかになってきている。そして、この度ピリオド楽器の名手アントン・シュテックが、初稿版を録音することになった。さらにシュテックはこのアルバムで、ベートーヴェンの友人で、ウィーンのヴァイオリニスト兼編曲家のフランツ・アレクサンダー・ペッシンガーのヴァイオリン協奏曲も世界初録音している。ペッシンガーの作品は、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の1年前に書かれた物。また、ペッシンガーはベートーヴェンの協奏曲のソロ・パートの改訂にも関わったと言われている。
ACC-24321
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(5CD)
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ルネ・ヤーコプス(CT)〜 ACCENT 録音集 1978-1982
 *薔薇の花よりも甘く〜パーセル:歌曲集
  自然の声/しばらくの間、楽の音に/人の目を逃れて/愛しいアストレア/信心深いセリアンダは/
  レスビアよ無駄なことだ(メアリー女王を悼む哀歌)/ああ酷いニンフよ/運命の時が/
  アモレットとサーシスが寝そべって/薔薇の花よりも甘く/若きシーサスの運命を
  [ルネ・ヤーコプス(CT) ヴィーラント・クイケン(ガンバ|使用楽器:18世紀、ティロル製)
   コンラート・ユングヘーネル(テオルボ|使用楽器:ヤコブ・ファン・デル・ゲースト製)/
   録音:1978年9月、聖ステファン教会/
   単売品番:ACC-57802, ACC-10002〔共に廃盤、入手不能〕

 *ドイツの教会カンタータとアリア集
  ブクステフーデ:アリア「それでもなお死は逃げられないのか」/
          カンタータ「全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ」
  J.C. バッハ:アリア「ああ、私が頭に豊かな水を持っていれば」
  テレマン:アリア「主よ、怒って私を責めないで下さい」 TWV 7: 1 /
       カンタータ「諸国の民よ、聞け」 TWV 1: 921 (#)
  [ルネ・ヤーコプス(CT) クイケン・コンソート(#以外) パルナッスス・アンサンブル(#) /
   録音:1979年10月、メルセン(#以外) /1981年6月、ブリュッセル(#)、すべてベルギー/
   単売品番:ACC-77912〔廃盤、入手不能〕, ACC-10012

 *アリエッテとカヴァティーネ [ARIETTE e CAVATINE]
  ドニゼッティ:舟人/漁夫/ああ 思い出しておくれ、美しいイレーネ
  ベッリーニ:3つのアリエッタ〔私のフィッレの悲しげなおもかげ/愛しいひとはいつ来るのだろう/ゆかしい月よ〕
  シューベルト:目の魔力/ごらん、あんなに月の明るいこと
  ロッシーニ:「タンクレディ」〜この心を燃え上がらせた貴女
  ベートーヴェン:友情の幸せ/この暗い墓のうちに/愛の嘆き
  [ルネ・ヤーコプス(CT) ジョス・ファン・インマゼール(Fp|使用楽器:トラウゴット・ベルント、
   1837-40年製作]/録音:1981年1月/単売品番:ACC-10017〔左記盤が初CD /LP品番:ACC 8017

 *グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」 全曲
  [ルネ・ヤーコプス(CT) マグダレーナ・ファレヴィチ(S)他 シギスヴァルト・クイケン指揮
   ラ・プティット・バンド、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント/録音:1982年2月、アントワープ/
   単売品番:ACC-48223, ACC-30023〔共に 2CDs、廃盤、入手不能〕]
 古楽界の巨匠ルネ・ヤーコプスは、現在は指揮者として数々の名演を繰り広げているが、1990年代初頭まではカウンターテナーとして活躍をしていたことでも知られている。ヤーコプスは、1946年10月30日、ベルギー北部の町ヘント生まれ。幼少期にはヘント大聖堂の聖歌隊に所属。ベルギーのテノール、ルイ・デュヴォとイギリスのカウンターテナー、アルフレッド・デラーに師事、デラーからカウンターテナーになるよう奨められ、レオンハルトやアーノンクール、クイケン兄弟らのレコーディングにも参加している。1977年には「コンチェルト・ヴォカーレ」を結成し、指揮者としての活動を開始。1988年からはバーゼル・スコラ・カントルムの教授も務めている。近年は、ベルリン古楽アカデミーやフライブルク・バロックo.らと、モンテヴェルディからモーツァルト、宗教音楽、バロック・オペラから交響曲など積極的に紹介し、高い評価を得ている。このBOXは、ヤーコプスの70歳を記念して、1978-1982年の間にACCENTレーベルにカウンターテナー歌手としてのレコーディングを集めた物。カウンターテナーの革命児として古楽の歌唱法に大きな功績を残したヤーコプスを知ることのできるセットとなっている。
ACC-24322
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(4CD)
2CD価格
バルトルト・クイケン(Fl−tr)〜テレマン録音集 1978-1994
 *無伴奏フルートのための12のファンタジー
  [バルトルド・クイケン(Fl−tr)/録音:1978年10月/
   単売品番:ACC-57803, ACC-10003〔共に廃盤、入手不能〕]

 *フルートのための12のメソーディッシュ・ソナタ
  [バルトルト・クイケン(Fl−tr) ヴィーラント・クイケン(Gamb)
   ロベール・コーネン(Cemb)/録音:1994年5月、9月、ハールレム、オランダ/
   単売品番:ACC-94104/5〔2CDs/当店未案内、廃盤、入手不能〕]

 *「ドイツのバロック室内楽曲集」(*)、「ドイツの教会カンタータとアリア集」(#) より
  フルート、ヴァイオリンと通奏低音のための組曲第6番 ニ短調(*) /
  カンタータ「諸国の民よ、聞け」(#) /フルート、2つのガンバと通奏低音のための四重奏曲 ト長調(*)
  [バルトルト・クイケン(Fl−tr) シギスヴァルト・クイケン(Vn/ヴィオラ・ダ・ガンバ)
   ヴィーラント・クイケン(Gamb/ヴィオロンVc) ロベール・コーネン(Cemb)
   パルナッスス・アンサンブル(#) /録音:1980年(*)、1981年(#) /
   単売品番:ACC-58019 (*), ACC-10019 (*), ACC-77912 (#), ACC-10012(#) ]
 録音:1978年、1980年-1981年、1994年。 Fl−trの名手バルトルド・クイケンによるテレマンのフルート(トラヴェルソ)のための作品集。テレマンは18世紀前半のドイツで最も人気のあった作曲家。当時は大バッハを凌ぐ名声を手にしていた。テレマンは非常に多作家で、あらゆるジャンルの作品を残している。中でもフルートをともなった室内楽作品には、彼の知的でありながらも親しみやすい音楽の特徴があらわれている。「無伴奏フルートのための12のファンタジー」は、当時は通奏低音を伴わないトラヴェルソの作品は珍しく、トラヴェルソの魅力を生かした洗練された旋律に彩られている。「フルートのためのメソーディッシュ・ソナタ」は、単純な旋律に装飾をつけるための練習用ソナタ集。バルトルド・クイケンの技の妙を楽しむことが出来る。またルネ・ヤーコプスのカウンターテナーで聴くことのできるカンタータ「諸国の民よ、聞け」やクイケン兄弟の演奏による四重奏曲、組曲といった、バルトルド・クイケンの惚れぼれするFl−trに加え、現代のバロック界の重鎮たちとの共演による心地よい響きに満ちた作品群を堪能し、テレマンの魅力を再発見することのできるBOX。
モーツァルト:ピアノ協奏曲集 Vol.6
 〔第9番 変ホ長調 K.271「ジュノム」/第11番 ヘ長調 K.413 /第12番 イ長調 K.414 〕

 アルテュール・スホーンデルヴィルト
  (Fp|使用楽器:アントン・ヴァルター、1782年製のレプリカ)指揮
 クリストフォリ・アンサンブル
 [ルイージ・デ・フィリッピ、コラード・レポーレ(Vn) マルテン・ボーケン(Va)
  フランソワ・ミシェル(Vc) シラールト・ケレイ(Cb) ヴィヴィアン・ベルク、
  スン・キョン・リー=ブロンデル(Ob) ペドロ・ブランコ・ゴンザレス、ハイロ・ヒメノ・ヴェセス(Hr)]
 オランダのフォルテピアノ奏者、アルテュール・スホーンデルヴィルトによるモーツァルトのピアノ協奏曲シリーズ。従来の演奏とは一線を画した斬新なアプローチで聴かせ、音楽ファンを驚かせている。モーツァルトがザルツブルク時代に書いたピアノ協奏曲で最も人気のある第9番。フランス人ピアニストのヴィクトワール・ジュノミに依頼され作曲されたと言われていることから「ジュノム」の愛称がつけられた。躍動感あふれる快活なスホーンデルヴィルトのピアノ独奏、そして1パート一人のクリストフォリ・アンサンブルが見通し良く清々しい印象を与える。モーツァルトはウィーン移住後に「予約演奏会」を主催。そこで曲を披露した後に楽譜を出版して生計を立てることを始めた。その予約演奏会のために作曲したのがピアノ協奏曲第11,12,13番。モーツァルトがウィーンの聴衆に向けて「難しすぎず易しすぎず、音楽通はもちろん、そうでない人も満足できる曲」と語っている通り、格調高さと洗練された旋律が魅力の作品群。スホーンデルヴィルトの繊細な弱音や微妙な音色のニュアンスの変化、豊かな楽想はモーツァルトの響きに新鮮さを与えている。
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623頃-1680):
 2声のソナタ(ストレート・コルネット、オルガン)/
 3声のソナタ(トランペット、ヴァイオリン、サックバット、オルガン)/
 ソナタ「ラ・カロリエッタ」(コルネッティーノ、ヴァイオリン、ドゥルシアン、サックバット、オルガン)/
 ソナタ第2番(ヴァイオリン、ミュート・コルネット、オルガン)/ソナタ第5番(ヴァイオリン、オルガン)/
 ソナタ第8番(ストレート・コルネット、サックバット、オルガン)/
 2声のソナタ(ヴァイオリン、ドゥルシアン、オルガン)/
 3声のソナタ第12番(ヴァイオリン、コルネッティーノ、トロンボーン、オルガン)/
 5声のソナタ(トランペット、ヴァイオリン、ストレート・コルネット、ドゥルシアン、サックバット、オルガン)/
 2声のパストレッラ(ヴァイオリン、ストレート・コルネット、オルガン)

 ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)指揮ル・コンセール・ブリゼ
  [アリス・ジュリアン=ラファリエール(Vn) ジャン=フランソワ・マドゥフ(ナチュラルTp)
   ステファン・ルゲ(サックバット) モニ・フィシャレック(ドゥルシアン)
   アドリアン・ジュルダン(Org)]
 録音:2016年9月-10月、タランジュ、フランス。 コルネットの名手にして、ブルース・ディッキーの「コンチェルト・パラティーノ」のメンバーとして活躍したウィリアム・ドンゴワが率いるピリオド楽器団体、ル・コンセール・ブリセによるシュメルツァーのソナタ集。シュメルツァーはバロック期のオーストリアの作曲家。当時イタリア趣向の強いウィーンで、オーストリア人としてはじめて宮廷楽長に就任した人物。ヴァイオリンの名人として知られ、ビーバーの師だったと言われている。またヴァイオリン以外にもコルネットを演奏し、コルネットを含む楽曲を作曲している。ここに収録されているのは、コルネットを中心とし、ヴァイオリン、トランペット、サックバット(トロンボーンの原型)、ドゥルシアン(ファゴットの祖先)などの楽器のアンサンブル。シュメルツァーのコルネットの腕前を感じさせる超絶技巧の楽曲。ウィリアム・ドンゴワの卓越した技巧はもちろんのこと、現代の名手が揃い見事な演奏を繰り広げている。
レツボール〜ビーバー(1644-1704):
 36声の「ミサ・アレグロ」/ニシ・ドミヌス/パストレッラ イ長調/天からのパン
  グナール・レツボール〔グナー・レツボア〕指揮
  アルス・アンティクァ・オーストリア、聖フロリアン少年cho.
 録音:2014年8月25日-26日、ノインキルヒェン教会/2015年2月14日-15日、聖フロリアン修道院、すべてオーストリア。 ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバーは、ボヘミア生まれのヴァイオリンの名手であり作曲家。ヴァイオリンのためのソナタを始め多くの器楽曲が知られ、また宗教的声楽曲としては、1682年にザルツブルクの宗教財団創立1100年の記念式典に演奏された53声の「ザルツブルク・ミサ」が最も有名。皇帝レーオポルト1世に早くから作曲家としての才能を認められており、1690年には貴族の称号が与えられている。晩年には宗教曲、オペラ、学校劇の作曲に集中し、このアルバムに収録された36声の「ミサ・アレグロ」もその時期にあたる。この作品はザルツブルグ大聖堂での演奏のために作曲された物。本盤で演奏をするのはヴァイオリンの名手グナール・レツボール率いるアルス・アンティクァ・オーストリア。オリジナルのスコアはザルツブルクから失われているが、クレムスミュンスターの修道院にコピーが保存されており、今回の演奏はそれを参考にしているとレツボールが語っている。独唱8、コーラス8、弦楽、コルネット2、トランペット6、トロンボーン3、ティンパニ、通奏低音という編成。独唱も各パートを巧みに組み合わせ多様な響きを作り上げ、弦楽部もさすがビーバーといったヴァイオリンの見事な手法、さらにビーバーの特徴でもある多数のトランペットを強調し、華やかな楽曲に仕上げている。レツボールは、ノインキルヒェン教会の音響を生かし、各声部、各パートは明瞭に、さらにホモフォニックな部分は圧倒的な響きを作り上げることに成功している。
ヘンデル:9つのドイツ・アリア
 [道徳] 第1曲「来るべき日々のむなしい憂いも」HWV.202 /
      第7曲「汝ら、暗闇の墓から」HWV.208 /第5曲「歌え、魂よ、神をたたえて」HWV.206
 [自然/狂信] 第6曲「私の魂は目で見て聴く」HWV.207 /第3曲「甘い香りの花びらよ」HWV.204 /
         第9曲「燃え咲く薔薇、大地の飾り」HWV.210
 [静かな憧れ/愛] 第8曲「ここちよい茂みの中で」HWV.209 /第2曲「たわむれる波のきらめきが」HWV.203 /
           第4曲「甘い静けさ、やさしい泉よ」HWV.205
 ヴァイオリンのためのソナタ ト短調 Op.1 No.6, HWV.364 /音楽時計のためのヴォランタリー イ長調/
 「天使の飛行」 HWV.600 より〔アリア/ジーグ〕(2つのリュートのための編曲版)

 マリー・フリーデリケ・シェーダー(S) バツドルフ・ホーフカペレ
 録音:2016年8月。 ドイツのコロラトゥーラ・ソプラノ、マリー・フリーデリケ・シェーダーが輝かしい声で歌い上げ、名人集団バツドルフ・ホーフカペレの軽妙なアンサンブルがドラマを盛り上げる。
ヨハン・メルヒオール・モルター(1696-1765):
 トランペットとホルンのための協奏曲集
  3つのナチュラル・ホルン、ティンパニ、オーボエ、弦楽と通奏低音のためのソナタ・グロッサ ニ長調/
  弦楽と通奏低音のためのコンチェルト・パストラーレ ト長調/
  ナチュラル・トランペット、弦楽と通奏低音のためのトランペット協奏曲第1番 ニ長調 MWV IV.12 /
  2つのホルン、弦楽と通奏低音のためのシンフォニア ニ長調 NWV VII.71 /
  アルト・シャリュモー、テノール・シャリュモー、
   2つのF管ホルンとファゴットのためのディヴェルティメント ヘ長調/
  アルト・シャリュモー、バス・シャリュモーと2つのC管ホルンのためのタンドルマン/
  2つのナチュラル・トランペット、弦楽と通奏低音のための協奏曲第3番 ニ長調 MWV IV.11

 ジャン=フランソワ・マドゥフ(ナチュラルTp/Hr)
 ダニエラ・ドルチ(Cemb/Org)指揮ムジカ・フィオリータ
 録音:2016年10月21日-25日、アドゥラム礼拝堂、バーゼル、スイス。 ヨハン・メルヒオール・モルターは、ドイツ後期バロックから前古典派にかけて活躍した作曲家。カールスルーエやアイゼナハの宮廷楽団の楽長を務め、前古典派様式の多ジャンルの作品を数多く作曲。中でも3曲のトランペット協奏曲はいずれもカールスルーエの宮廷トランペット奏者であったカール・プファイファーのために作曲された、高音域が活かされた快活な曲調と美しい旋律が印象的な作品。本番では、テレマンのトランペット&ホルン協奏曲(ACC-24318)で巧みな演奏聴かせてくれたピリオド管楽器の名手、ジャン=フランソワ・マドゥフが、ベントホールを使用しない伝統的なナチュラルトランペットで挑む。このナチュラルトランペットで完璧に演奏できる音楽家は現代において希少であり、マドゥフだからなし得た録音と言えるだろう。またダニエラ・ドルチ率いるアンサンブル、ムジカ・フィオリータのメンバーとして杉村智大がナチュラルトランペットを演奏している。クリスティアン・ライセラーとエルンスト・シュラーダーによるシャリュモーの演奏にも注目。シャリュモーはフランスで発達したクラリネットの起源となった楽器。シングルリードとマウスピースを備え、円筒形の内管を持つのは現代のクラリネットと変わらない。18世紀の後半までオーケストラで使用されていた。マドゥフの創意工夫に溢れた演奏、ムジカ・フィオリータの快活なアンサンブルで当時のモルターの作品の響きがよみがえる。
ACC-24328
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(12CD)
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生誕450周年記念〜モンテヴェルディ(1567-1643):
 歌劇「オルフェオ」/歌劇「ウリッセの帰還」/歌劇「ポッペアの戴冠」/
 聖母マリアの夕べの祈り/マドリガーレ「タンクレディとクロリンダの戦い」
  ビクトル・トレス、アドリアナ・フェルナンデス、エマヌエラ・ガッリ、グロリア・バンディテッリ、
  マリア・クリスティーナ・キール、アントニオ・アベーテ、フリオ・ザナージ、マルティン・オロ、
  ロベルタ・インヴェルニッツィ、ジャン=ポール・フシェクール、フィリップ・ジャルスキー、
  マウリツィオ・ロッサーノ、ゲルト・テュルク、ギユメット・ロランス、アリシア・ボルへス、
  ファビアン・ショフラン、ジャン・パオロ・ファゴット、フラヴィオ・オリヴェール、
  ジョヴァンニ・カッカーモ、エレーナ・チェッキ・フェーディ/他

  ガブリエル・ガリード指揮アンサンブル・エリマ
 録音:1996年-2000年。初出・前出: K617 。 K617レーベルより発売されていたガブリエル・ガリードによるモンテヴェルディ3 大オペラと「聖母マリアの夕べの祈り」「タンクレディとクロリンダの戦い」の傑作録音を一つのボックスにまとめた物。アルゼンチン、ブエノスアイレス出身の古楽奏者ガリード率いるアンサンブル・エリマそしてラテン系の歌手で固め、器楽奏者20人のうち10人が通奏低音という異色の編成で発売当初話題となった。旧盤はながらく流通していなかったため待望の再発となる。モンテヴェルディの作風が顕著に表れた作品でオペラ史上最初の傑作「オルフェオ」。オデュッセウスの帰郷をもとにした「ウリッセの帰還」。そして晩年の名作「ポッペアの戴冠」。冒頭に「オルフェオ」の序曲を引用し、ルネサンス時代の対位法の規則に捉われない斬新な様式で宗教音楽史上の傑作となった「聖母マリアの夕べの祈り」。十字軍の戦士タンクレディとイスラムの女戦士クロリンダの戦いを描く劇的なマドリガーレ「タンクレディとクロリンダの戦い」。1970年代後半にアーノンクールが行ったモンテヴェルディ3部作の一連の上演から世界的に広まったモンテヴェルディ・ルネサンス。このガリードの演奏はアーノンクールとは全く違ったアプローチであるが、強烈な音楽描写を駆使した迫真の演奏。多彩な通奏低音陣と、レベルの高い歌手陣、抒情性豊かな器楽陣、それらを率いるガリードの手腕は見事。まさにアニバーサリーイヤーにふさわしいセットの登場。
モーツァルト:フルート四重奏曲集 全集
 バルトルド・クイケン(フラウト・トラヴェルソ
   使用楽器:ルドルフ・トゥッツ製作〔モデル:アウグスト・グレンサー〕)

 シギスヴァルト・クイケン(Vn|使用楽器:ジョヴァンニ・グランシーノ〔ミラノ〕、1700年製作
 ルーシー・ファン・ダール(Va|使用楽器:サムエル・トンプソン〔ロンドン〕、1771年製作
 ヴィーラント・クイケン(Vc|使用楽器:アンドレア・アマティ、1570年製作
 録音:1982年3月、ボーフェ教会、ベルギー。旧品番:ACC-48225, ACC-10025〔共に入手不能〕。クイケン兄弟によるモーツァルト:フルート四重奏曲集。このアルバムの一番の魅力は、その細やかなアンサンブル。緻密な作品研究と鋭敏な感覚に溢れた演奏は、いまだこの作品の全曲集として指折りの演奏に数えられている。
メラヴィリア・ダモーレ〜 17世紀イタリアの愛の歌
 シジスモンド・ディンディア:天球よ止めて /ああ、愛の神よ / ビアージョ・マリーニ:愛の不思議/ミラーミ
 ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー:優しい眼差し/愛しい人/
        バラの垣根/行け、わがため息よ/かつては笑っていた
 他、器楽曲 カルロ・カルヴィ、アントニオ・カルボンキ、ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ、
       フランチェスコ・コルベッタ、ドメニコ・ペレグレーニ、ミケランジェロ・ガリレイ
       ジローラモ・フレスコバルディ、アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティの作品

 マルコ・ビーズリー(T)
 ピエール・ピツル(G/ヴィオラ・ダ・ガンバ)指揮プリヴァーテ・ムジケ
 録音:2001年3月26日、ウィーン。前出: ORF, ORFCD-296ピエール・ピツル率いるオーストリアの古楽グループ「プリヴァーテ・ムジケ」による 17世紀イタリアの歌曲集。歌はナポリ出身の鬼才テノール歌手マルコ・ビーズリー。ビーズリーは 17世紀の歌曲を得意としており、彼の高音域の軽妙な響き、そして劇的な歌い回しで、愛と悲しみの豊かな感情を表現している。
J.S.バッハ:モテット集
 来たれ、イエスよ、来たれ BWV.229 /恐れるなかれ、われ汝とともにあり BWV.228 /
 主をたたえよ、すべての異教徒よ BWV.230 /聖霊はわれらの弱きを助けたもう BWV.226 /
 わが喜びなるイエス BWV.227 /主に向かって新しい歌をうたえ BWV.225

 グレタ・デ・レイヘール、カテリーネ・ファン・ラーゼム(S)
 マルティン・ファン・デア・ツァイスト、シツェ・ブヴァルダ(CT)
 ハンス・ヘルマン・ヤンセン(T) ヨハネス=クリストフ・ハッペル(Br)
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:1992年6月11日、聖カロルス・ボロメウス教会、アントワープ、ライヴ。 旧品番:ACC-9287, ACC-10087〔共に入手不能〕。 録音が行われた教会は、画家ルーベンスの工房が手掛けたバロック建築の傑作。器楽も歌も1パート1人に通奏低音という編成を、ラ・プティット・バンドとクイケンは1990年代初期から行っていた。
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲集
 ヴィヴァルディ:協奏曲〔ト長調 RV.312 /ヘ長調 RV.442 /ホ短調 RV.445 /
             ハ長調 RV.444 /ハ短調 RV.441 /ト長調 RV.443 〕
 J.S.バッハ:最愛のイエスよ、我らに集いて BWV.731 /前奏曲 ヘ長調 BWV.854 /
         ああ罪人なるわれ、何をなすべきか BWV.770 /イエスよ、汝いまぞ天より下りたまい BWV.650 /
         主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ BWV.639 /人はみな死すべきもの BWV.643

 シュテファン・テミング(リコーダー) カプリコルナス・コンソート・バーゼル
 録音:2017年5月、セーヴェン、スイス。 リコーダー界屈指のヴィルトゥオーゾであるシュテファン・テミングによるヴィヴァルディのリコーダー協奏曲集。リコーダーのシンプルな構造から豊かな表情を引き出すのは非常に難しいなか、テミングは超絶技巧であることはもちろん、リコーダーから多彩な音色を引き出し、かつ軽快に明確に吹きこなしている。ヨーロッパでは、かつての名手ブリュッヘンの再来と絶賛されている。このアルバムでは、ヴィヴァルディの協奏曲の間にバッハのプレリュードを挟み込み、ヴィヴァルディならではの明快な曲想、そして繊細な美しさを管弦楽と見事にマッチさせている。
 #2017年11月下旬以降発売予定。
イギリス・ルネサンス声楽曲集
 パーセル:ひとときの音楽/薔薇より甘く/飛びされ、時よ/夕べの賛美歌
 ヒューム:喜んで変えよう、あの調べ/サー・ハンフリー/我は落ち行く
 ダウランド:晴れても曇っても四月の雨のように優しく/悲しめ、昼は闇の中に去った/
       さあもう一度、愛が呼んでいる/流れよ、我が涙 /涙のパヴァーヌ/今こそ別れねばならぬ
 ウィリアム・クロフト:グラウンド(チェンバロ独奏) / ジョン・ブロウ:愛しているなんて二度と言わないで
 ロバート・ジョンソン:白百合の咲くところを見たことがあるか

 ベンノ・シャヒトナー(CT) アクセル・ヴォルフ(リュート)
 ヤコブ・ダーヴィッド・ラッティンガー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 アンドレアス・キュッパース(Cemb)
 録音:2017年4月26日-29日、ロッゲンブルク修道院。 気鋭のカウンターテナー、ベンノ・シャヒトナーによるイギリス・ルネサンスの声楽曲集。ヨーロッパではすでに衰退し始めていたルネサンス音楽の最後の盛栄期を彩るイギリスの作曲家パーセル、ヒューム、ダウランド、クロフト、ブロウ、ジョンソンの曲がおさめられている。ベンノ・シャヒトナーは今日もっとも将来を嘱望されているカウンターテナー歌手の1人。ドイツバロックでの活躍で知られているシャヒトナーが挑むイギリス・ルネサンスの世界に注目。本CDに収録された声楽曲は主に恋を題材にしており、歌詞の内容によって初恋から求愛を経て絶望、そして祈りへと配置されていて、それぞれ別の作曲家による個々に独立した曲でありながら全体で1つの流れを感じることができる曲順となっている。またヴァイオル奏者としても活躍したヒュームの独奏曲や、現在も演奏回数が多く有名なダウランドのリュート独奏曲「涙のパヴァーヌ」、また同じモチーフの繰り返しの中で展開されていく形式「グラウンド」によるチェンバロ独奏など、各奏者の手腕が光る器楽曲も織り交ぜられている。 透明感のあるベンノ・シャヒトナーのカウンターテナーの魅力、たっぷりとご堪能頂きたい。
ACC-24334
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(5CD)
3CD価格
S.クイケン&ドヴォ〜モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集(Op.1 & Op.2)
 〔第25番 ト長調 K.301 (293a) /第26番 変ホ長調 K.302 (293b) /第27番 ハ長調 K.303 (293c) /
  第28番 ホ短調 K.304 (300c) /第29番 イ長調 K.305 (293d) /第30番 ニ長調 K.306 (300I) (#) /
  第24番 ハ長調 K.296 (+) /第32番 ヘ長調 K.376 (374d) (+) /第33番 ヘ長調 K.377 (374e) /
  第34番 変ロ長調 K.378 (317d) (#) /第35番 ト長調 K.379 (373a) (*) /第36番 変ホ長調 K.380 (374f) (*) /
  第40番 変ロ長調 K.454 (+)第41番 変ホ長調 K.481 (#) /第42番 イ長調 K.526 (*) 〕

 シギスヴァルト・クイケン(Vn|ジョヴァンニ・グランチーノ〔ミラノ〕、1700年頃製作
 リュク・ドヴォ(Fp|使用楽器:共に クロード・ケレコム〔ブリュッセル〕、1978年製作(*/#/+)
   & 2001年製作(無印)〔共にモデル:J.A.シュタイン[アウグスブルク]、1788年製作〕
 録音:1991年(*) 、1992年(#) 、1995年(+) 、2005年(無印) 。 初出: ACC-9175 (*), ACC-9292 (#), ACC-95113 (+) |前出・旧品番:ACC-20041 (5CDs) 〔2005年録音の6曲(無印)は前出盤が初出〕| (C) 2017 。前出盤は発売順の収録だったが、代理店のアナウンスによると今回は(ほぼ)曲番順に変更されている。 代理店の2017年コメントによると、当セットは『録音から20年以上経過しても、いつまでも新鮮に響く』とのこと。
ACC-24335
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(6CD)
3CD価格
B.クイケン〜ハイドン:フルートを伴う室内楽作品集
 ロンドン三重奏曲集(*)(2つのヴァイオリン、または2つのフルートとチェロのための)
  〔第1番 ハ長調 Hob.IV: 1 /第2番 ト長調 Hob.IV: 2 /第3番 ト長調 Hob.IV: 3 /第4番 ト長調 Hob.IV: 4 〕/

 6つのフルート三重奏曲(ディヴェルティメント/フルート、ヴァイオリンとチェロのための) Op.38 (+)
  〔第1番 ニ長調 Op.38 No.1, Hob.IV: 6 /第2番 ト長調 Op.38 No.2, Hob.IV: 7 /
   第3番 ハ長調 Op.38 No.3, Hob.IV: 8 /第4番 ト長調 Op.38 No.4, Hob.IV: 9 /
   第5番 イ長調 Op.38 No.5, Hob.IV: 10 /第6番 ニ長調 Op.38 No.6, Hob.IV: 11 〕/

 6つのフルート三重奏曲(フルート、ヴァイオリンとチェロのための/原曲:バリトン三重奏曲)(**)
  〔第109番 ニ長調 Hob.XI: 109 /第118番 ト長調 Hob.XI: 118 /第100番 ハ長調 Hob.XI: 100 /
   第82番 ト長調 Hob.XI: 82 /第103番 イ長調 Hob.XI: 103 /第110番 ニ長調 Hob.XI: 110 〕

 フルート三重奏曲集(ピアノ、フルートとチェロのための)(##)
  〔ニ長調 Hob.XV: 16 /ヘ長調 Hob.XV: 17 /ト長調 Hob.XV: 15 〕

 フルート四重奏曲集 Op.5 (#)
  〔第1番 ニ長調 Hob.II: D9 /第2番 ト長調 Hob.II: G4 /第3番 ニ長調 Hob.II: D10 /
   第4番 ト長調 Hob.II: 1 /第5番 ニ長調 Hob.II: D11 /第6番 ハ長調 Hob.II: 11 〕

 クイケン・アンサンブル
  [バルトルト・クイケン(Fl−tr) マルク・アンタイ(Fl−tr;*) シギスヴァルト・クイケン(Vn;#/+/**)
   フランソワ・フェルナンデス(Va;#) ヴィーラント・クイケン(Vc) ピート・クイケン(Fp;##)]
 録音:1978年12月、 St. Stefanuskerk, Melsen 、ベルギー(+) /1986年3月、 Slotkapel of Alden Biesen 、ベルギー(**) /1992年1月、3月、ドープスヘジンデ教会、ハールレム、オランダ(*/#) /2014年9月15日-19日、アントワープ、ベルギー(##) |代理店は『録音:1979〜2015年』としているが、誤り(これは おそらく初発売年)| (C) 2017 。 初出CD : ACC-47807 [ACC 47807 D] (+), ACC-68641 [ACC 68641 D] (**), ACC-9283/84 (*/#), ACC-24293 〔 2CDs | + C.P.E.バッハ〕(##) |旧品番: ACC-30007 (+/**), ACC-30083 (*/#) 。初出時&旧盤のディスクでは全5枚に収まっていた内容だが、どうも2枚組だった(*/#)を曲集毎に分割したようで( Op.5 のみで1枚に収録出来るはずなのだが・・・)、1枚増えている。
 #レーベル廃盤、流通在庫限り。
ヨセフ・ミスリヴェチェク(1737-1781):
 3つのヴァイオリン協奏曲[ニ長調/ホ長調/イ長調]/
 シンフォニア 変ホ長調/序曲第2番 イ長調
レイラ・シャイエ(Vn)
ヴァーツラフ・ルクス指揮
コレギウム 1704
 録音:2017年。 ミスリヴェチェクはチェコに生まれイタリアで活躍した作曲家で、20歳ほど年下のモーツァルトにも大きな影響を与えたとされる人物。古典派初期らしいすっきりと明るい響きが魅力。しかしシンプルな中にもいきいきとしたリズム感があり、奥深い味わいがある。チェコの腕利き古楽アンサンブル、コレギウム1704のすばらしい演奏がこの作曲家の神髄を見せつけてくれる。
クリストフ・グラウプナー(1683-1760):カンタータ&序曲集
 カンタータ「 Reiner Geist, lass doch mein Herz 」 GWV 1138: 11
   (ソプラノ、2オーボエ、ファゴット、弦楽、通奏低音)/
 弦楽組曲 ホ短調 GWV 442(オーボエ・ダ・カッチャ2、弦楽、通奏低音)/
 カンタータ「 Verleih, dass ich aus Herzensgrund 」 GWV 1114: 16
   (ソプラノ、2つのヴァイオリンと弦楽、通奏低音)/
 協奏曲 ト短調 GWV 334(2つのヴァイオリンと弦楽、通奏低音)/
 カンタータ「 Ach Gott, wie manches Herzeleid 」 GWV 1142: 11
   (ソプラノ、2オーボエ、ファゴット、弦楽、通奏低音)

 ドロテー・ミールズ(S) フロリアン・ドイター、
 モニカ・ヴァイスマン(Vn)  アルモニー・ウニベルセル
 録音:2017年5月。 グラウプナーは後期バロックの作曲家。同時代のバッハやテレマンに劣らぬ魅力を持つドイツの重要作曲家。ドイツの名古楽歌手、ドロテー・ミールズが歌うカンタータでその音楽の素晴らしさ、完成度の高さに打ちのめされて頂きたい。2003年結成のピリオド楽器アンサンブル、アルモニー・ウニベルセルの鮮烈なバックアップもお見事。緻密で力強い管弦楽書法が楽しめる。
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626
 〔ジュスマイヤー、アイブラー、フレイステトラー、シュタードラー、
   スホーンデルヴィルト、ザイフリート補作/グレゴリオ聖歌典礼文を曲間に挿入〕
 アルテュール・スホーンデルヴィルト指揮
 ジェズアルド・コンソート・アムステルダム、クリストフォリ
 録音:2017年5月、ブザンソン。 古楽大国オランダが生んだ知性派フォルテピアノ奏者アルテュール・スホーンデルヴィルト。「1パート1人」という編成で衝撃を与えたベートーヴェンのピアノ協奏曲集、そして研究の成果が結実したモーツァルトのピアノ協奏曲集、さらにはモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲を3つの異なる時代楽器で演奏したアルバムなど、歴史的研究に裏付けされた斬新かつ刺激的な演奏で、聴くものの興味を引きつけてやまない。そのスホーンデルヴィルトがまたしても驚きのアルバムをリリースした。1791年モーツァルト最後の年は非常に大作が続々と生まれた。「魔笛」「皇帝ティトの慈悲」「クラリネット協奏曲」そしてこの「レクエイム」。モーツァルト自身はレクイエムを完成することは出来なかったが、弟子のジュスマイヤーが補筆完成。しかし後世ジュスマイヤーの補作に異論を唱える声が多く上がり、様々な人がこの大作の再構築を試みているが、スホーンデルヴィルトは1800年前後、モーツァルトの死から間もない時期にウィーンで演奏されていたであろう楽譜を想定して録音された。モーツァルトが作曲していない典礼文はグレゴリオ聖歌、さらにスホーンデルヴィルト自身が作曲した“アーメン "、そしてリッター・イグナーツ・フォン・ザイフリート作曲の“リベラ・メ "の2曲の世界初録音を含んだ形で「レクイエム・ミサ」として完成させた。演奏は、スウェーリンクの声楽作品のスペシャリストとして名高いジェズアルド・コンソート・アムステルダム、そしてスホーンデルヴィルト率いる古楽アンサンブル、クリストフォリという万全の布陣。
TOYS FOR TWO 〜ダウランドからカリフォルニアまで
 ジョン・ダウランド: My Lord Willoughby's Welcome Home / Smythes Allmayne /
            My Lord Chamberlain, His Galliard
 トマス・ロビンソン: A Toy / A Fantasy / The Queen's Goodnight / Twenty ways upon the bells /
            Passamezzo Galliard / A Plain Song
 作曲者不詳: Le Rossignol / Barafostus Dreame / O´Carolan's Dream / Dreweries Accordes
 ジミー・ペイジ/ルーカ・ピアンカ編曲: Black Mountain Side / Bron-y-aur / Tangerine
 ジミー・ペイジ、ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズ/ルーカ・ピアンカ編曲: Bron-y-aur Stomp
 ウィリアム・バード: The Woods so Wild / ピーター・フィリップス: Amarilli di Julio Romano
 マシュー・ロック: Allemande / Courante / Ayre / アントニー・ホルボーン: A Ground
 ジミー・ペイジ、ロバート・プラント/ルーカ・ピアンカ編曲: Going to California

 マルグレート・ケール(トリプルHp) ルーカ・ピアンカ(リュート)
 録音:2016年5月20日-21日。 イタリアの鬼才爆裂古楽集団として名を馳せた「イル・ジャルディーノ・アルモニコ」の初期メンバーでリュート奏者のルーカ・ピアンカが面白いアルバムをリリースしてくれた。ハープとのデュオによるイギリス作品集。リュートのアルバムというと一般的に温かく柔らかく古風な色合いで魅せる仕上がりになるが、これは一味違って、硬質でキラキラしたサウンド。都会的ともいうべき輝かしい音がする。そして選曲もユニーク。ダウランドやバードに混じって、ジミー・ペイジ、ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズなんて名が…そう、何とレッド・ツェッペリンまでやっている。古楽曲の素晴らしさは言わずもがな、最後の「カリフォルニア」がまた名トラック。トリプル・ハープとの掛け合いも凝っていて何度も聴き込める。ピリオド楽器の美しさを損なわずにここまで出来るのかと驚きつつ、大変楽しめる。
J.S.バッハ:フルートを伴う協奏曲集
 管弦楽組曲第2番 ロ短調 BWV.1067 /
 ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV.1050 /三重協奏曲 イ短調 BWV.1044
  ジャン・デ・ウィネ(Fl−tr) イル・ガルデリーノ
 録音:2017年。 バロック時代、リコーダーに代わり活躍の場を広げていった横笛フルート(Fl−tr)。ヴィヴァルディの協奏曲に始まりコンチェルトの独奏楽器としても次第に定着していく。バッハにおいても、フルート単独の協奏曲こそ残っていないものの複協奏曲のソロや無伴奏ソナタなどにフルートが用いられており、楽器への注目度の高さがうかがえる。弦楽にフルートのソロがプラスされた管弦楽組曲第2番、強烈なインパクトのチェンバロ独奏にヴァイオリンとフルートの雅な独奏が花を添えるブランデンブルク5番、そしてブランデンブルク5番と同じ独奏者群を必要とする三重協奏曲 BWV.1044を収録。ベルギーの名古楽グループ、イル・ガルデリーノによる好演。
ACC-24342
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(2CD)
ロマーヌス・ヴァイヒライン(1652-1706):ミサ曲集
 Canon über Das Post Hörnl (#) / Eripe Me, Domine (#) / Domine (#) /
 Missa Rectorum Cordium à 15 (1687) (#) /
 Missa Sanctissimae Trinitatis (1702) (*) / Missa Gloriosae Virginis in Ceolo (1702) (*)

  グナール・レツボール〔グナー・レツボア〕指揮
  アルス・アンティクァ・オーストリア、聖フロリアン少年cho.
 録音:2006年9月(#)、2004年11月26-27日(*)、ザンクト・フロリアン教会、オーストリア(*/#)、ライヴ(*) |初出・旧品番: Symphonia (ITALY), SY-04213 (#), SY-06223 (*) 。〔 (#)は国内&当店未案内、すべて廃盤&入手不能〕。 ヴァイヒラインはオーストリア生まれで、ビーバーに師事した作曲家。オーストリア古楽界の重鎮レツボールが自国の作曲家を愛情たっぷりに演奏しており、ハイレベルな少年合唱の透明さも見逃せない。美しい宗教作品にどっぷり浸りたい人にお勧め。 Missa Rectorum Cordium はトランペット、トロンボーン、ティンパニを伴う華やかな音楽でビーバーを思わせる。
ヴェネツィアのフルート協奏曲集
 ヴィヴァルディ:協奏曲〔ト短調 Op.10 No.2, RV.439 「夜」/イ短調 RV.440 /ハ短調 RV.441 〕
 ガルッピ:協奏曲 イ短調 / アルビノーニ:協奏曲 ニ短調 Op.9 No.2

 フランク・トインス(Fl−tr/ピッコロ)指揮レ・ビュッファルダン
 録音:2017年10月23日-25日、 AMUZ 、アントワープ。 バロック時代、協奏曲作曲家として最も影響力のあったヴィヴァルディ。様々な楽器、様々な組み合わせのために500もの協奏曲を書き、その中心となる独奏者1人の協奏曲は350を数える。フルート協奏曲についても先駆者であり、フルートという楽器の可能性に目を付けた最初期の作曲家の一人。このアルバムに収録された「夜」は不気味な雰囲気の街に亡霊がざわめく印象的な作品で、史上初のフルート協奏曲集と言われる Op.10の中の1曲。ヴィヴァルディ自らが打ち立てた協奏曲様式(リトルネッロ形式と3楽章制)とは全く別の構造をしている点も見逃せない。同時代のイタリアの作曲家、ガルッピとアルビノーニの作品をカップリング。アルビノーニの Op.9 No.2は有名なオーボエ協奏曲だがこのアルバムではフルートで演奏している。ピリオド楽器アンサンブル「レ・ビュッファルダン」を率いるフルート奏者、フランク・トインスはクイケンにバロック・フルートを学び、アニマ・エテルナ、ラ・プティット・バンドのアルバムにも参加している名手。
ACC-24344
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(2CD)
1.5CD価格
シギスムント・ノイコム(1778-1858):
 ミサ・ソレムニス〔荘厳ミサ曲〕(1818 [1817?]、リオデジャネイロ) (*) /
 葬送行進曲(#) /ミゼレーレ(#) /レクイエム(1838、パリ) (+)
  ジャン=クロード・マルゴワール指揮王室大厩舎・王宮付楽団
  ナミュール室内cho.(*)、カンターレユニオン・アンサンブル・ヴォーカル・ドゥ・
   ル・オーシャン・インディアン(インド洋声楽アンサンブル)(#/+)
 録音:2008年6月6日〔代理店記載/前出盤表記は2008年7月6日〕(#/+)、2008年10月3日、5日(*)、ライヴ|初出・旧品番: K617, K617-210 (#/+), K617-212 (*) |ライセンサー: Phaia Music 。 2018年4月14日に77歳で亡くなったマルゴワールの追悼的アイテム。オーストリア生まれの作曲家ジギスムント・フォン・ノイコム(1778-1858)はミヒャエル・ハイドンに師事、1816年にブラジルに移ってポルトガル・ブラジル連合王国王ジョアン6世の宮廷に務め古典派の音楽を紹介、モーツァルトのレクイエムを自ら補筆した版で南米初演した。(*)はジョアン6世の王位就任儀式のための華やかな作品だが、政治的理由で演奏されずに終わったという。(+)はその後ヨーロッパに戻ってから書かれた暗く力強い作品。有名な作品とは言えないが、古楽界の大御所マルゴワールの演奏によりたいへん魅力的な音絵巻となって響く。なお、ノイコムのレクイエムは全4曲あるといい、マルゴワールはルイ16世追悼のための別作品(1815?)も録音している(Alpha, ALPHA-966)。
ヴェネツィアの黄金時代、サン・マルコ大聖堂の音楽
 G.ガブリエリ: Confitebor tibi Domine / Miserere mei / Canzon prima / Vox Domini / Canzon terza
 バッサーノ: Viri Sancti / Quem vidistis pastores / Nativitas tua
 メールロ: Canzon alla francese, dita la Benvenuta
 A.ガブリエリ: Toccata del nono tono / Eructavit cor meum
 G.ガブリエリ/パレストリーナ: Ave Maria / バッサーノ/パレストリーナ: Veni dilecte mi

 エティエンヌ・メイヤー指揮レ・トラヴェルセ・バロック
 録音:2017年7月16日-19日、10月19日-20日、バルブァゾーネ教会、イタリア。 16-17世紀のヴェネツィア音楽は声楽・器楽ともに隆盛を極め、「黄金時代」と呼ばれている。その発信源はサン・マルコ寺院であり、ここで楽長やオルガニストを務めた作曲家がイタリア・バロック音楽の発展を牽引する立役者となった。そんなサン・マルコ寺院ゆかりの作曲家である、オルガニストとして活 躍したメールロ、アンドレア・ガブリエリ、その甥ジョヴァンニ・ガブリエリ、そしてコルネットの名 手として名 を馳せたバッサーノの作品を収録したアルバム。合唱と管楽器、オルガンからなる音楽で、声楽と器楽が互いに呼び交わし掛け合う「コンチェルタート様式」が見られる。
コンセール・ド・ダンス
 リュリ:「アルミード」より〔序曲/パッサカーユ〕/
     「エイシスとガラテア」〜アリア「 C'est en vain... 」
 シャルパンティエ:「メデ」〜ジャゾンのアリア「愛が私の心を支配しているとき」
 ルベル:「ファンタジー」より(5曲)/「田園の楽しみ」より(5曲)
 ドラランド:「倦怠期」〜ティルシスのアリア「夜が続く限りは」
 ラモー:「ダフニスとアグレ」より
  ハワード・クルック(T) シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:1996年6月|初出・前出: ACC-96122, ACC-25001 フランス・バロックのオペラは華やかで優雅、独特の魅力を持っている。中でも舞曲をはじめとする器楽は、オペラから独立した演奏会用小品として広く親しまれている。多彩な作品をクイケン&ラ・プティット・バンドの軽妙な演奏で聴くことが出来る。
J.S.バッハ
 オーボエ協奏曲 ト短調 BWV.1056 /カンタータ第84番「われはわが幸に満ち足れり」 BWV.84 /
 協奏曲 ハ長調 BWV.1061
  (ティム・ウィリス編曲:オーボエ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴァイオリン、ファゴットと弦楽)/
 カンタータ第52番「偽りの世よ、われは汝に頼まじ」 BWV.52 /オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV.1055

 クセニア・レフラー(Ob) アンナ・プロハスカ(S)
 ヴァーツラフ・ルクス指揮コレギウム 1704
 録音:2017年7月、11月、聖アンナ教会、プラハ。 一連のゼレンカ録音やバッハの「ミサ曲 ロ短調」で名演を聴かせてきたルクス&コレギウム1704による新録音。ベルリン古楽アカデミーのソロ・オーボエ奏者としても活躍するレフラー、どの時代の音楽も鮮烈に歌いこなす名歌手プロハスカとの共演。バッハの「復元協奏曲」好きなら興奮・必聴の楽曲も収録!チェンバロ協奏曲から復元した BWV.1055のオーボエ・ダモーレ版、 BWV.1056のオーボエ版は比較的馴染みがあるが、なかなか決定盤たる演奏に出会えない曲でもある。名手レフラーのソロで聴けるとは嬉しい限り。「バッハのアリオーソ」を始め、伸びやかな楽器の音色が曲の魅力を一層引き立てる。驚くべきは2台のチェンバロのための協奏曲 BWV.1061の編作。一般的にはチェンバロ二重奏が原曲と言われているが、ここではかなり自由な楽器の選択による復元(創作?)がなされており、色彩豊かなアンサンブルが繰り広げられる。第1チェンバロをオーボエとヴィオラ・ダ・ガンバ、第2チェンバロをヴァイオリンとファゴットに振り分け、弦と管が交錯する編成を取っているのが面白いところ。第3楽章のフーガではヴィオラやチェロもコンチェルティーノに参加し、さらに発展していく。カンタータ第84番は弦とオーボエと歌が美しく絡むアリアが印象的。カンタータ第52番ではシンフォニアにブランデンブルク協奏曲第1番第1楽章の初稿が用いられているのも注目。
S.クイケン&プティット・バンド〜クリスマス・カンタータ集
 ブクステフーデ:カンタータ「新たに生まれし嬰児」 BuxWV.13
 テレマン:ミサ「 Ein Kindelein so lobelich 」 TWV.9: 5
 J.S.バッハ:カンタータ「われ汝に喜びあり」 BWV.133
 テレマン:カンタータ「 O Jesu Christ, dein Kripplein ist mein Paradies 」 TVWV1:1200
 ブクステフーデ:甘き喜びのうちに BuxWV.52

 アンナ・グシュヴェント(S) ルチア・ナポリ(A)
 ソーレン・リヒター(T) クリスティアン・ワーグナー(B)
 シギスヴァルト・クイケン(Vn)指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2017年12月16日-18日、ベルギー。 教会歴にちなんだバッハの教会カンタータを10年かけて録音(ACC-25319として19枚組ボックス化されている)したクイケンが、はやくも新たなカンタータ録音を届けてくれた。テーマはクリスマス。降誕祭第3日のために書かれ、オーボエ・ダモーレやツィンクが使われ牧歌的な雰囲気を高めるバッハのカンタータ BWV.133にテレマン、ブクステフーデの作品をカップリング。キリストの誕生を祝う美しい作品が並ぶ。各パート1人の声楽が織りなす、すっきりとしていながらも確 信に満ちた歌唱に引き込まれる。
バロックの慰め〜ウィーン宮廷の宗教的アリア
 コンティ(1682-1732): Tu lumen mentis es / フックス(1660-1741):3声のソナタ
 カルダーラ(1670-1736): Gloria Patri / Deh sciogliete, o mesti lumi / Oro supplex
 ヨーゼフ1世(1678-1711): Alme ingrate / ムファット(1653-1704):第1トッカータ
 ピエトロ・アンドレア・ツィアーニ(1616-1684): Domine Dominus noster
 マルコ・アントニオ・ツィアーニ(1653頃-1715): Quel sembiante cosi bello / Non e giunta
 フローベルガー(1616-1667):ファンタジア第2番/トッカータ第10番
 パッヘルベル(1653-1706):幻想曲 ト短調

 サラ・ファン・モル(S) ヴィム・ベキュ指揮オルトレモンターノ
 録音:2018年2月、ベルギー。13世紀から19世紀までヨーロッパで強い勢力を持ったハプスブルク家。文化的勢力も同様であり、宮廷音楽を牽引したことでも有名。ウィーンの宮廷ではイタリア趣味が流行とされ、イタリアの作曲家が宮廷音楽家として迎えられ活動することも多くあった。カルダーラ、ムファット、ツィアーニ兄弟といったウィーン宮廷で活躍した作曲家たちの作品に、神聖ローマ帝国の皇帝ヨーゼフ1世の作品なども収録した当アルバムは、時代の最先端を行ったウィーン宮廷の音楽をまとめて味わえる1枚となっている。
クリストフ・グラウプナー(1683-1760):
 序曲 イ短調 GWV.322(Fl−tr、弦楽、通奏低音)/協奏曲 変ロ長調 GWV.342 (2Ob、弦楽、通奏低音)/
 序曲 ト短調 GWV.470 (2Fl−tr、弦楽、通奏低音)/協奏曲 ニ長調 GWV318 (2Tp、弦楽、通奏低音)

 リエン・ヴォスクイレン(Cemb)指揮ラルパ・フェスタンテ
 録音:2017年9月6日-8日、ミュールハイム。 バッハと同じ年代の作曲家で、当時は名の知れた作曲家として人気を集めたグラウプナー(1683-1760)。多作家で1400以上の宗教曲や250もの協奏曲・管弦楽曲を書いたとされている。しばらく忘れられた存在だったが近年取り上げられる機会が増えている作曲家であり、その作品の完成度の高さは注目に値する。このアルバムには管楽器が活躍する序曲と協奏曲を収録。序曲はこの時代のものなので、フランス風序曲に舞曲楽章が続く、いわゆる「管弦楽組曲」。
ACC-24351
(20CD)
廃盤
シギスヴァルト・クイケン〜室内楽録音集成 1978-2007
ACC-24352
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(10CD)
3CD価格
限定盤
シギスヴァルト・クイケン〜協奏曲録音集成 2006-2016
 ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 ニ長調 RV.403 /ヴァイオリン協奏曲集「四季」 Op.8 Nos.1-4 /
         ソナタ ニ短調「ラ・フォリア」 Op.1 No.12 /フルート協奏曲集 Op.10(全6曲)/
         フルート協奏曲 ニ長調 RV.783 /2本のフルートのための協奏曲 ハ長調 RV.533
 J.S.バッハ:管弦楽組曲 BWV.1066-1069(全4曲)/ブランデンブルク協奏曲 BWV.1046-1051(全6曲)
 テレマン:管弦楽組曲 ニ長調 TWV.55: D7(トランペット、弦楽と通奏低音)/ホルン協奏曲 ニ長調 TWV.51: D8 /
      トランペットと弦楽のためのソナタ ニ長調 TWV.44: D1 /2つのホルンのための協奏曲 ニ長調 TWV.52: D1 /
      トランペット協奏曲 ニ長調 TWV.51: D7 /ソナタ ニ長調 TWV.44: D1 より〔第1楽章/第3楽章〕/
      管弦楽組曲〔イ短調 TWV.55: A2(リコーダーと弦楽合奏) /ニ長調 TWV.55: D6(ガンバと弦楽合奏)〕/
      リコーダー、オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV.43: G6 /
      リコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲 イ短調 TWV.52: a1
 ハイドン:交響曲集〔第6番 ニ長調「朝」/第7番 ハ長調「昼」/第8番 ト長調「晩」〕/
      チェンバロ協奏曲〔ト長調 Hob.XVIII: 4 /ヘ長調 Hob.XVIII: 3 〕/ディヴェルティメント ヘ長調 Hob.II: 20
 モーツァルト:カッサシオン〔第1番 ト長調 K.63 /第2番 変ロ長調 K.99 〕/ディヴェルティメント第7番 ニ長調 K.205

 バルトルド・クイケン(Fl−tr) ジャン=フランソワ・マドゥフ(Tp/Hr)
 ピエール・イヴ・マドゥフ(Hr) バルト・クーン(リコーダー) エヴァルト・デメイエル(Cemb)
 シギスヴァルト・クイケン(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ/Vn)指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2006年、2009年-2010年、2012年-2013年、2016年。 ラ・プティット・バンド1944年2月16日、生まれのシギスヴァルト・クイケン。来る2019年の75歳を記念して、限定生産ボックスが登場する。2006年から2016年までにアクサン・レーベルへ録音した協奏曲を集成。ヴィヴァルディの「四季」、バッハの「ブランデンブルク」「管弦楽組曲」、ハイドン「朝」「昼」「晩」など名演揃い。手兵ラ・プティット・バンドの合奏力の高さや、バルトルドのフルート・ソロも聴き物。なおCD1にはオリジナルブックレットのPDFも入っている。
ヘンデル:リコーダー・ソナタ集
 前奏曲 ト長調 HWV.571 /ソナタ ハ長調 HWV.365(装飾的即興)/ソナタ ヘ長調 HMV.369 /前奏曲 ト短調 HWV.572 /
 ソナタ ト短調 HWV.360 /幻想曲第1番 変ロ長調(作曲家不詳)/ソナタ 変ロ長調 HWV.377 /
 前奏曲 イ短調 HWV.576 /ソナタ イ短調 HWV.362 /前奏曲 ロ短調 ZN773(パーセル作曲)/ソナタ ロ短調 HWV.367

 シュテファン・テミング(リコーダー) ヴィープケ・ヴァイダンツ(Cemb)
 録音:2018年8月13日-15日、サン・ジェルマン教会、ゼーヴェン、スイス。リコーダー奏者にとって大切な作品であるヘンデルの6つのソナタ。オペラのような歌謡性からシンプルにして奥深い表情まで、ヘンデルの本質が豊かに詰まった作品を気鋭のリコーダー奏者テミングが見事に奏でる。その自然な息遣いはリコーダーからまるで人間の声を引き出したかのような素晴らしさ。力強いバスの歩みが魅力の通奏低音パートはチェロを用いずチェンバロ1台で演奏。2018年の来日公演でも共演していたヴァイダンツの巧妙なリアリゼーションによる雄弁な演奏はリコーダーと同等の存在感を持ち、ハイレベルなデュオとなって耳を楽しませます。それぞれのソナタの前に、関連する調性のチェンバロ・ソロを挿入しているのも面白い構成。1987年ケープタウン生まれの若手リコーダー奏者シュテファン・テミングは、ヴィヴァルディの協奏曲(ACC-24332)、バッハ&ハッセ(ACC-24315)など、ACCENTレーベルをはじめ既に多くのCD をリリースしており評価も大変高い注目の逸材。今後の活躍も目が離せない。
ACC-24354
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(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」 HMV.56
 ジュリア・スメンツァート(S) ベンノ・シャフトナー(CT)
 クリスティアン・アダム(T) クレシミル・ストラジャナッツ(B)
 ヴァーツラフ・ルクス指揮コレギウム 1704 、コレギウム・ヴォカーレ 1704
 録音:2018年3月、ルドルフィヌム、プラハ、ライヴ。ゼレンカやバッハの声楽作品を中心に素晴らしい録音を数多くリリースしているルクス&コレギウム1704。バロック最大の人気を誇る声楽作品といっても過言ではない名曲「メサイア」のライヴ録音が登場する。軽快なテンポでありながら中身の詰まった力強い響きで、合唱の扱いもさすがに巧い。プラハ随一のバロックオーケストラの実力がおおいに堪能出来る。
S.クイケン〜シュッツ
 女よ、あなたはなぜ泣いているのか SWV.443 /私は蘇りである SWV.464 /
 私は知る、わが救い主は生きておられることを SWV.393 /
 主に向かいて新しき歌を歌え SWV.35 /イエス・キリストの復活の物語 SWV.50
  シギスヴァルト・クイケン(Vn)指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2018年4月、ベルギー。4つの美しいモテットと名作「イエス・キリストの復活の物語」を収録した、ドイツ音楽の父・シュッツの真骨頂を伝える好アルバム。ガンバとヴァイオリン、オルガンに声楽というシンプルな編成から充実した音楽が沸き起こる。1623年にシュッツによって書かれた「イエス・キリストの復活の物語」は、最初のドイツ語オラトリオと見做されている。シュッツがドレスデンの宮廷楽長になった1617年の時点では、かつて宮廷楽長だったスカンデッロの作った「復活の物語」が伝統的に歌われていた。シュッツ自身もその音楽を何度か演奏するなかで、同じテキストで新たな作品を書くことを決心する。それは1618年から始まった30年戦争の悲劇の中、強い信仰をこめた輝かしいドイツの音楽作品として結実する。増三和音を用いた和声進行による大胆な転調など、書法的にはモンテヴェルディが編み出した「激情様式」からの影響もみられる、独自の存在感を放つ名作オラトリオ。
セコンダ・ドンナ〜ヘンデル&ヴィヴァルディ:アリア集
 ヘンデル: Furie del crudo averno / Arma lo sguardo / Quel superbo(ロタリオ)/
       Gelo, avvampo(ベレニーチェ)/Notte cara(フロリダンテ)/
       Son contenta / Quando mai spietata sorte(ラダミスト)
 ヴィヴァルディ: Forse, o caro, in questi accenti(ファルナーチェ/ Amorose ai rai del sole /
          Vorresti amor da me(狂気のオルランド)/ Lascia di sospirar(ファルナーチェ)/
          Ascondero il mio sdegno / Se cresce un torrente(狂気のオルランド)/
          Se lento ancora il fulmine(アルジッポ)

 ユリア・ベーメ(A)
 ロビン・ペーター・ミュラー(Vn)指揮ラ・フォリア・バロックo.
 録音:2015年4月、ドレスデン。プリマ・ドンナではなく2番目の女性「セコンダ・ドンナ」と題されたこのアルバムはアルトのためのアリア集。花形のソプラノやカウンターテナーではなくアルトの声域に対して書かれた歌は陰りを帯びた美しさを称えたものが多く、ヘンデルとヴィヴァルディもアルトのために特別な感情をこめてアリアを書いていました。ユリア・ベーメは近年17・18世紀音楽の解釈と表現で名を上げている名歌手で、音楽に込められた感情を見事に掬い取っている。各パートひとりずつのアンサンブルと共に繰り広げる演奏も濃密。
ビーバー:2つのヴァイオリン、2つのヴィオラと
 通奏低音のための12のソナタ「宗教的・世俗的弦楽曲集」(1683)
ムファット:オルガン曲集「音楽とオルガンの資料」(1690) 〜第12トッカータ
 フロリアン・ドイター、モニカ・ワイズマン(Vn/音楽監督)アルモニ・ユニヴェルセル
 録音:2018年9月24日-27日、聖レオデガル教会、ニーダーエーエ、ドイツ。ヴァイオリンのためのソナタ、特に「ロザリオ・ソナタ」(1674年頃)がとりわけ有名なビーバーだが、この1683年の「宗教的・世俗的弦楽曲集」も名品。教会ソナタと室内ソナタそれぞれの個性が生かされた曲集で、陰りのある和声進行と多声部による対位法的なせめぎ合いが魅力となっている。前半6曲はヴァイオリン2、ヴィオラ2、通奏低音という古風な5声の編成。後半6曲はヴァイオリンが1本減って4声となる。第1ヴィオラは音域も含めいわゆる第2ヴァイオリンの立場になっているため、このCDではヴァイオリン2、ヴィオラ1、通奏低音という編成に置き換えて演奏している。また前半6曲と後半6曲の間にはムファットのオルガン曲が差し挟まれ、場面転換の役割を担っている。
ランバッハ修道院のための祝祭ミサ
 ベンヤミン・ルートヴィヒ・ラムハウフスキ(1631頃-1694):23声のミサ
 ヨーゼフ・バルサザール・ホーフライター(1669-1731):ミサ「 ad multos annos 」
  ラドゥ・マリアン(S) マルクス・フォスター(CT)
  トーマス・キュンネ、ベルント・フレーリヒ(T)
  ゲルト・ケンダ、ウルリヒ・スタバー(B)
  フランツ・ファルンベルガー合唱指揮聖フロリアン少年cho.

  グナール・レツボール指揮アルス・アンティクヮ・アウストリア
 録音:2006年2月、ランバッハ修道院、オーストリア|初出・前出・旧品番: Symphonia (ITALY), SY-06220〔廃盤〕|おそらく初出時の世界初録音。 1056年建造のランバッハ修道院は1700年代の音楽を数多く所蔵する図書館を持つ。2002年より進められている研究調査で新発見された2作品。作曲者は2人とも、この修道院でオルガニスト、合唱指揮者、作曲家として働いたことがある。音楽一家に生まれおそらくビーバーの弟子だったと考えられているホーフライター〔ホッホライター〕に関してはともかく、ラムハウフスキに関しての資料は、少なくともネット上では大変少ない。
無伴奏フルート作品集〔旧題:フラウト・トラヴェルソのための独奏曲集〕
 J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013
 オトテール:3つの歌とドゥーブル / ヴァイス:リュート組曲 ト長調(フルート版)
 C.P.E.バッハ:フルート・ソナタ イ短調 H.562, W.132
 ヴィヴァルディ/ルソー編曲:春 / フィッシャー:メヌエットと変奏
  バルトルト・クイケン(Fl−tr)
 録音:2000年10月|初出・旧品番: ACC-20144。初出時の代理店アナウンスは作曲家名のみで、曲目詳細がアナウンスされるのは当盤が初。 CD1枚まるごとバルトルト・クイケンの無伴奏が聴ける名盤。メインとなるのはJ.S.バッハの無伴奏ソナタ。貫録ある佇まいで多層的な旋律を吹いてゆくバルトルトの至芸は必聴。注目トラックは思想家ルソーが編曲したヴィヴァルディの「春」。ほぼヴァイオリンの旋律をなぞる編曲だが、勘所で単調さを避けるためオクターヴ移動を取り入れたりと、フルート1本のためにしっかりと書き換えられている。またフルートの名手でもあったフリードリヒ2世の宮廷に勤めたC. P. E. バッハの無伴奏ソナタは父親と同じ イ短調が選択されつつも、書法の違いが明白で技巧も冴えわたり新時代を感じさせる楽曲となっている。
ACC-24360
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(3CD)
1.5CD価格
ユングヘーネル〜 ACCENT 名録音集 1978-80
 *イタリアのリュート音楽(*)
  ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスペルガー(1580-1651):
   リュートのためのインタヴォラトゥーラ(編曲)集第1巻 (1611) より
    〔トッカータ Nos.1-2, 4-5, 7 /ガリアルダ Nos.1-2, 4, 7 /コッレンテ第12番〕
   リュートのためのインタヴォラトゥーラ(編曲)集第4巻 (1640)〜カンツォン第1番
  アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638頃):
   リュートとキタローネのためのインタヴォラトゥーラ(編曲)集第1巻 (1623) より
    〔コッレンテ Nos.5-6,10 /トッカータ Nos.2, 8, 11-13 /ガリアルダ第3番/
     Partite variate sopra la folia aria Romanesca 〕
   リュートとキタローネのためのインタヴォラトゥーラ(編曲)集第2巻 (1639) より
    〔リチェルカーレ第1番/パッサカリア〕

 *ドイツのリュート音楽〜J.S.バッハ&ヴァイス(#)
   J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001 〜アダージョ/
           フーガ BWV.1000 /リュート組曲 ハ短調 BWV.997
   ヴァイス:カイェタン男爵の死によせるトンボー/リュート組曲 ニ短調

 *ドイツのリュート音楽〜ヴァイス(+)
   リュート組曲 ハ短調/前奏曲とフーガ/リュート組曲 ト短調

 コンラート・ユングヘーネル(リュート/キタローネ/リュート・アティオルバート)
 録音:1978年9月(#)、1979年9月(+)、1980年6月(*) |旧品番: ACC-8016 (*)、 ACC-10016 (*)、 ACC-77801 (#)、 ACC-10001 (#)、 ACC-67910 (+)、 ACC-10010 (+) 。 リュートの巨匠として、またカントゥス・ケルンのリーダーとして古楽界に多大な影響を及ぼしたユングヘーネル。過去音源からリュート独奏の名演を集めた3枚組が登場する。イタリアとドイツの精粋が味わえるプログラムで素晴らしい演奏をお楽しみ頂きたい。バッハのフーガ BWV.1000は、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 BWV.1001のフーガのリュート版。ユングヘーネルは BWV.1001のアダージョもリュートで弾いていて、ひとつながりの音楽として聴けるようになっている。大変な技巧を感じさせない手腕も流石。他にもヴァイスやカプスベルガー、ピッチニーニと聴き応えある名品を網羅できる魅力的な収録内容となっている。
ドレスデンのオーボエ
 ヴィヴァルディ:オーボエと通奏低音のためのソナタ ハ短調 RV.53
 作曲者不詳:オーボエ、ヴァイオリン、チェロと通奏低音のための協奏曲 変ロ長調
 ファッシュ:2つのオーボエ、ファゴットと通奏低音のための四重奏曲 ト短調 FaWV N: g1
 テレマン:オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための三重奏曲 ト短調 TWV.42: g12
 プラッティ:オーボエと通奏低音のためのソナタ ハ短調
 ハッセ:シャリュモー、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲 ヘ長調
 作曲者不詳:オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための三重奏曲 ト短調
 シュテルツェル:オーボエ、ヴァイオリン、ホルンと通奏低音のためのソナタ第1番 ト短調

 クセニア・レフラー(Ob) ダニエル・ドイター(Vn)
 ミヒャエル・ボッシュ(Ob) エルンスト・シュラーダー(シャリュモー)
 ギェルギ・ファルカス(Fg) ヴァーツラフ・ルクス(Hr)
 カタリーナ・リツィグ(Vc) ミヒャエラ・ハッセルト(Cemb)
 録音:2018年10月4日-7日、ノイマルクト、ドイツ。ベルリン古楽アカデミーの首席奏者でもあり、バロック・オーボエの女王との呼び声も高いクセニア・レフラーによるアルバム。バロック時代に器楽音楽の最先端を行ったドレスデンゆかりの作品を収録。オーボエを軸としつつもヴァラエティ豊かな編成となっており、さらに短調の曲が多いのも当時の先鋭的な表現力の強さを感じさせる。柔らかな歌から尖ったアタックまで、縦横無尽に活躍するオーボエをとくとお聴き頂きたい。共演者もレフラーと気心の知れた奏者ばかりでハイ・レベルなアンサンブルが繰り広げられている。今では指揮者として有名なヴァーツラフ・ルクスがホルンで参加しているのも注目。
カール・ハインリヒ・グラウン(1704-1759):イタリア語カンタータ集
 カンタータ「 Disperata Porcia 」(*) /歌劇「 Cinna 」(ベルリン、1748) 〜シンフォニア/
 カンタータ「 Apollo amante di Dafne (*) /カンタータ「 Lavinia a Turno 」

 ハンナ・モリソン(S) マイン・バロックo.
 録音:2019年1月/ドイツ、ギーセン、ペトロ教会。後期バロックにおける重要なドイツ人作曲家であるカール・ハインリヒ・グラウンはイタリア・オペラの大家としても知られ、カンタータもイタリア語のものを残している。兄のヨハン・ゴットリープ・グラウンも作曲家で、(*)は兄の作品とも言われている。ハンナ・モリソンはオランダ生まれのソプラノで、ガーディナーやクリスティなど古楽界の巨匠と多く共演している若き名歌手。
ACC-24365
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(8CD)
3CD価格
クイケン・ファミリー、バッハ一族のフルート音楽集〜アクサン録音集 1978-2014
 J,S,バッハ:
  フルートと通奏低音のためのソナタ〔ホ短調 BWV.1034 /ハ長調 BWV.1033 /ホ長調 BWV.1035 〕/
  フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ〔イ長調 BWV.1032 /ロ短調 BWV.1030 〕
   [バルトルド・クイケン(Fl−tr) エヴァルト・デメイエル(Cemb)/2002年2月]/
  無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013 [バルトルド・クイケン(Fl−tr)/2000年10月]/
  フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調(原曲:トリオ・ソナタ BWV.525)
   [バルトルド・クイケン(Fl−tr) シギスヴァルト・クイケン(Vn)
    ヴィーラント・クイケン(Vc/ヴィオラ・ダ・ガンバ) ロベール・コーネン(Cemb)/1984年4月]/
  管弦楽組曲第2番 ロ短調 BWV.1067 /ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV.1050
   [バルトルド・クイケン(Fl−tr) シギスヴァルト・クイケン指揮プティット・バンド/2012年、2009年]
 C.P.E.バッハ:
  フルート・ソナタ集
   〔ト長調 Wq.123 /変ロ長調 Wq.125 /ト長調 Wq.134 /イ短調 Wq.128 /ニ長調 Wq.131 /ホ短調 Wq.124 /
    ニ長調 Wq.126 /ト長調 Wq.127 /ニ長調 Wq.129 /変ロ長調 Wq.130 /ト長調 Wq.133 〕
   [バルトルド・クイケン(Fl−tr) エヴァルト・デメイエル(Cemb)/2006年1月]/
  チェンバロ、フルート、ヴィオラのための四重奏曲集〔ト長調 Wq.95 /イ短調 Wq.93 /ニ長調 Wq.94 〕
   [バルトルド・クイケン(Fl−tr) アン・クノップ(Va)
    エヴァルト・デメイエル(Cemb)/2014年9月]
 W.F.バッハ:2つのフルートのための6つの二重奏曲集
  〔ヘ長調 Falck57 /ト長調 Falck59 /変ホ長調 Falck55 /ホ短調 Falck54 /変ホ長調 Falck56 /ヘ短調 Falck58 〕
   [バルトルド・クイケン、マルク・アンタイ(Fl−tr)/1990年4月]
 バッハの息子たちのフルート・ソナタ集
  W.F.バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BR WFB B17
  J.C.バッハ?:フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ H.597
  バッハ?:フルートと通奏低音のためのソナタ ヘ短調
  ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ:
   フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ニ短調 HW VIII/3 Nr.1
  W.F.バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ BR WFB B18
  J.C.バッハ:フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ニ長調 Op.16/1, WB10
   [バルトルド・クイケン(Fl−tr) エヴァルト・デメイエル(Cemb)/2008年10月]
 バッハの息子たちのフルートを伴う作品集
  C.P.E.バッハ:ソナタ イ短調 H.562 /
        フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ イ長調(#)
  J.C.バッハ:フルート、オーボエ、ヴァイオリン、チェロとチェンバロのための五重奏曲 ニ長調(+)
   [バルトルド・クイケン(Fl−tr) シギスヴァルト・クイケン(Vn;#)
    ヴィーラント・クイケン(Vc;#) ロベール・コーネン(Cemb;#)
    ヤネッケ・ヴァン・デア・メーア(Vn;#) パウル・ドンブレヒト(Ob;+)
    リヒテ・ヴァン・デア・メーア(Vc;+) ヨハン・ヒュイス(Cemb;+)/
    2000年10月、1984年4月(#)、1978年11月(+) ]
 録音:[/内]。クイケン3兄弟の一人として古楽復興に多大なる貢献をしてきた大御所バルトルド・クイケンがこれまでにACCENTレーベルに録音した、バッハと息子たちのフルート作品集を集成した8枚組ボックス。王道のソナタからマニアックな楽曲まで幅広く収録しており、バルトルドのトラヴェルソの妙技をたっぷりとご堪能頂ける。デマイヤーらおなじみの共演者たちとの見事なアンサンブルも大きな魅力。
ACC-24366
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(7CD)
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オーボエのための音楽〜パウル・ドンブレヒト、アクサン録音集 1978-88
 *オーボエ・ソナタ集 1700-50
   トマス・ヴィンセント(1720頃-1783):ソナタ第2番 イ長調
   ウィリアム・バベル(1690頃-1723):ソナタ第1番 変ロ長調
   ジェミニアーニ(1687-1762):ソナタ第1番 ホ短調 / ヘンデル(1685-1759):ソナタ ヘ長調
   C.P.E.バッハ(1714-1788):ソナタ ト短調
   フォルスター〔おそらくクリストフ・フェルスター(1693-1745) 〕:ソナタ ハ短調
    [パウル・ドンブレヒト(Ob) ヴィーラント・クイケン(Vc) ロベール・コーネン(Cemb)/
     1978年10月/既出: ACC 7804 [LP], ACC-57804 [CD], ACC-30004 [CD] 〔すべて入手不能〕]

 *フランスのオーボエ・ソナタ集
   オトテール(1674-1763):オーボエと通奏低音のための組曲第2巻 より〔第1番/第2番〕
   ルイ=アントワーヌ・ドルネル(1685頃-1765):オーボエと通奏低音のためのソナタ
   フィリドール(1681-1731):オーボエと通奏低音のための組曲第1巻〜第5番
   F.クープラン(1668-1733):王宮のコンセール〜第1コンセール
    [パウル・ドンブレヒト(Ob) ヴィーラント・クイケン(Vc) ロベール・コーネン(Cemb)/
     1988年4月/既出CD: ACC-8537 〔入手不能〕, ACC-10037

 *テレマン(1681-1767):オーボエ作品集
   組曲 ト短調 TWV 41: G4 /ソナタ 変ロ長調 TWV 41: B6 /
   パルティータ第2番 ト長調 TWV 41: G2 /ソナタ ト短調 TWV 41: g6
    [パウル・ドンブレヒト(Ob) ヴィーラント・クイケン(Vc) ロベール・コーネン(Cemb)/
     1980年2月/既出CD: ACC-48013, ACC-30004 〔以上、入手不能〕, Christophorus, CHE-0188-2

 *室内楽曲集
   テレマン(1681-1767):オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト短調
   ヘンデル(1685-1759):Fl−tr、ヴァイオリン、チェロと通奏低音のための4声の協奏曲 ニ短調
   ガルッピ(1706-1785):Fl−tr、オーボエと通奏低音のためのソナタ ト長調
   ヨハン・ゴットリープ・ヤーニチュ〔ヤニチュ〕(1708-1763頃):
    Fl−tr、ヴァイオリン、オーボエ、チェロと通奏低音のための四重奏曲 ヘ長調
   J.C.バッハ(1735-1782):Fl−tr、オーボエ、ヴァイオリン、チェロと通奏低音のための五重奏曲 ニ長調
    [バルトルド・クイケン(Fl−tr) ヤネッケ・ファン・デル・メール(Vn)
     パウル・ドンブレヒト(Ob) リヒテ・ファン・デル・メール(Vc) ヨハン・ヒュイス(Cemb)/
     1978年/既出: ACC 7806 [LP], ACC-47806 [CD], ACC-10006 [CD] 〔すべて入手不能〕]

 *ゼレンカ(1679-1745):2つのオーボエとファゴットのための6つのトリオ・ソナタ Z.181
   〔第1番 ヘ長調/第2番 ト短調/第3番 変ロ長調/第4番 ト短調(#) /第5番 ヘ長調(#) /第6番 ハ短調〕
    [パウル・ドンブレヒト、マルセル・ポンセール、ク・エビンゲ(Ob) ダニー・ボンド(Fg)
     キアラ・バンキーニ(Vn) リヒテ・ファン・デル・メール(Vc) ロベール・コーネン(Cemb)/
     1982年11月(#)、1988年2月(無印) /既出: ACC-8848, ACC-30048 〔以上入手不能〕, Glossa, GCD-C80014

 *ロマン派の技巧的オーボエ作品集
   シューマン(1810-1856):オーボエとピアノのためのロマンス Op.94
   カリヴォダ(1801-1866):オーボエとピアノのためのサロン風小品 Op.228
   ヨハン・ペーター・ピクシス(1788-1874):オーボエとピアノのためのグランド・ソナタ Op.5
   シューマン:リーダークライス Op.35 〜第5番 月の夜 Op.39 No.5
    [パウル・ドンブレヒト(Ob) ジョス・ファン・インマゼール(P)/
     1983年4月/既出: ACC 8330 [LP], ACC-78330 [CD] 〔以上入手不能〕, ACC-10030 [CD] ]
 古楽オーボエの名手ドンブレヒトがアクサン・レーベルに録音した作品を網羅した7枚組ボックス・セット。1978年から1988年に録られたものでテレマンやゼレンカといった名品からロマン派の楽曲まで収録。
ゼレンカ
 ミサ曲(1724) 〔キリエ ZWV 26 /グローリア ZWV 30 /クレド ZWV 32 /
           サンクトゥス ZWV 26 /ベネディクトゥス ZWV deest /アニュス・デイ ZWV 26 〕/

 サルヴェ・レジーナ ZWV 137
 ヴァーツラフ・ルクス指揮コレギウム&コレギウム・ヴォカーレ 1704
 録音:2018年8月。近年再評価され人気の高まっているゼレンカ。チェコ・バロック最大の作曲家として広く認知されてきたのはヴァーツラフ・ルクスがたびたび演奏し、良質なC D をいくつもリリースしてきたことが一 因としてあると言えるだろう。今回のアルバムにはミサ曲を収録。これは別々に残っている「キリエ」「グローリア」などをまとめて、それらの作曲年をふまえて「1724年のミサ」として構成した物。弦楽にオーボエ、ファゴット、トロンボーンが加わるオーケストラと、ソリストを伴う合唱のための壮麗な音楽となっており、ひとつの大曲として一気に聴かせてしまうルクスの手腕に脱帽。
カッタオーネ&作曲者不詳:協奏曲、シンフォニア、序曲集
 フランチェスコ・マリア・カッタネーオ(1697頃-1758):
  協奏曲〔イ長調(ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)/ヘ長調(ヴァイオリン、2オーボエ、弦楽と通奏低音)/
      ニ長調(ヴァイオリン、ファゴット、弦楽と通奏低音)/
      イ長調(ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)/イ長調(ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)〕
 作曲者不詳:シンフォニア ト長調(2オーボエ、弦楽と通奏低音)/
       序曲 ハ短調(2オーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音)/シンフォニア 変ロ長調(弦楽と通奏低音)

 アントン・シュテック(Vn)指揮ラルパ・フェスタンテ
 録音:2019年6月。ラインハルト・ゲーベルにバロック・ヴァイオリンを学び、ムジカ・アンティクヮ・ケルンやレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル、コンチェルト・ケルンのコンサート・マスターを務めてきたアントン・シュテック。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(ACC-24320)のリリースで話題となったラルパ・フェスタンテとのコンビで、たいへん珍しいフランチェスコ・マリア・カッタネーオの協奏曲集を発表した。カッタネーオはヴィヴァルディと同時代にヴェネツィアで活躍した人物であり、当時流行の華やかなヴァイオリン芸術が楽しめる。
ACC-25301
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.1〜
 三位一体後第19、20、21、22日曜日のためのカンタータ集

 第98番「神の御業は善きかな」BWV.98
 第180番「おお、愛する魂よ、汝を飾れ」BWV.180
 第56番「われは喜びて十字架をになわん」BWV.56
 第55番「われは貧しき者、われは罪のしもべ」BWV.55
ゾフィー・カルトホイザー(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
ドミニク・ヴェルナー(B)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 クイケン&ラ・プティット・バンドによるバッハのカンタータ録音プロジェクトが、ACCENTレーベルにて始動。2011年までの間に20枚のリリースが予定されており、すべて教会暦に則った順番により録音されていく。器楽はラ・プティット・バンドの豪華な面々、声楽は各パートにつきソリスト1名というOVPP(One Voice Per Part)方式。
 このアルバムは、たとえようもなく美しい器楽を堪能できる一枚。協奏曲風な出だしの180番冒頭の合唱曲は、器楽のうまさと声楽のうまさが極限まで堪能できる。各パート一人とは思えない合唱のふくよかさには心打たれる。バスのための名曲カンタータ、第56番にも新たな名演が生まれた。
ACC-25302
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.2〜
 三位一体後第3、4、5日曜日のためのカンタータ集

 第177番「主イエス・キリストよ、われ御身を呼ぶ」BWV.177
 第93番「ただ神の摂理に任す者」BWV.93
 第135番「ああ主よ、哀れなる罪人のわれを」BWV.135
シーリ・トルンヒル(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
ヤン・ファン・デア・グラッベン(B)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 第135番の終曲コラールは「マタイ受難曲」の受難コラールと同旋律。珠玉のソリスト4名による歌唱はしみじみとした情感に満ち溢れている。第93番も冒頭の器楽の活躍に思わず引き込まれる。
ACC-25303
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.3
 第82番「われは満ち足れり」BWV.82
 第178番「主なる神われらの側にいまさずして」BWV.178
 第102 番「主よ、汝の目は信仰を顧みるにあらずや」BWV.102
エリザベス・ハーマンス(S)
ペトラ・ノスカイオヴァー(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
ヤン・ファン・デル・グラッベン(Br)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 クイケンのOVPP(1パート1人)による大好評カンタータ集シリーズ第3弾。今回は、バスのための第82番がなんといっても魅力。冒頭のアリアのオーボエの音色の美しさに思わず涙がこぼれそう。心にしみわたるグラッベンの声で語られる、安らかな死についての歌詞は説得力と癒しに満ちている。第5曲のアリアでもオーボエが大活躍、ラ・プティット・バンドの名人芸も堪能できます。第178番はホルンをはじめ器楽が活躍する名曲。第102番も受難節に近い日曜日のための書かれているため、不協和音が多用されるなど痛切な内容。
ACC-25304
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.4
 カンタータ第16番「主なる神よ、
  あなたを私たちは誉めたたえます」BWV16/
 カンタータ第153番「愛する神よ、みそなわせ、
  わが敵のいかにあるやを」BWV153/
 カンタータ第65番
  「彼らみなシバより来たらん」BWV65/
 カンタータ第154番
  「わが最愛のイエスは失われり」BWV154
エリザベト・ヘルマンス(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
ヤン・コボウ(T)
ヤン・ファン・
 デル・クラッベン(Br)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 録音:2006年1月、ブリュッセル。
 クイケン&ラ・プティット・バンドが進めているバッハのカンタータ全曲録音の第4弾。ここでは、ライプツィヒ時代のカンタータで新年のために書かれたカンタータが収められている。カンタータ第16番「主なる神よ、あなたを私たちは誉めたたえます」は1月1日に初演された新年用の曲。清々しい第3曲のアリアなど、新年にふさわしい爽やかな作品。教会暦では、新年が過ぎるとすぐに顕現節(1月6日)。この日のために書かれたカンタータ65番「人々シバよりみな来たりて」は、ホルンの入った華やかな楽器編成の名作。154番ではアリアの軽やかさは、穏やかな気持ちにさせてくれる。ヤン・コボウは技巧的なアリアも難なくこなし、レチタティーヴォでの巧みな歌唱を聴かせてくれる。
ACC-25305
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.5
 [第17番「感謝を捧げる者、
       そは我を称える者」 BWV.17/
  第35番「霊と魂は驚き惑う」 BWV.35/
  第164番「汝ら、自らをキリスト者と
       名づけし者」 BWV.164/
  第179番「心せよ、汝の敬神の
   偽りならざるかを」 BWV.179]
ガーリンデ・ゼーマン(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
ヤン・コボウ(T)
ドミニク・ヴェルナー(B)
エヴァルト・
 デメイヤー(Org)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 クイケン&ラ・プティット・バンドのバッハのカンタータ・シリーズ第5弾。今回は、ライプツィヒ時代のカンタータで三位一体後の主日のために作曲されたものが録音されている。
ACC-25306
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集Vol.6
 第1番「輝く曙の明星のいと美しきかな」BWV.1/
 第18番「天より雨くだり雪おちて」BWV.18/
 第23番「汝まことの神にしてダビデの子よ」BWV.23
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
シーリ・トルンヒル(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
マルクス・ウルマン(T)
ヤン・ファン・デル・
 クラッベン(B)
 2011年までに全20巻をリリースする予定で進んでいる、S.クイケンとラ・プティット・バンドによるOVPP方式による(各声部1人)カンタータ集シリーズの第6弾。
 第18番は復活節前第8主日用でJ.S.バッハの教会音楽家として最初期の作品。第3曲のレチタティーヴォと合唱の掛け合いは、信仰に迷い苦しみを継いでゆくテノールとバスに合唱が天上の声で答える場面は印象的。第23番は小規模ながら人気の高い名作。第1曲のソプラノとアルトの二重唱は慰めに満ちた美しい名曲。コラールカンタータ年巻の最後の作品カンタータ第1番は3月25日の聖母マリアの受胎告知の祝日用。4人のソリストそれぞれの個性が調和し、優しく柔和な演奏を繰り広げている。優秀録音。
ACC-25307
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ Vol.7
 [第20番「おお永遠、そは雷のことば」BWV20/
  第2番「ああ神よ、天よりみそなわし」BWV2/
 第10番「わが心は主をあがめ」BWV10]
シーリ・トルンヒル(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
ヤン・ファン・デル・
 クラッベン(B)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによるOVPP方式(各声部1人)によるカンタータ集シリーズの第7弾。
 バッハ最大最高の大傑作「コラール・カンタータ年巻(第2巻)」から第20番、第2番、10番を収録。コラール・カンタータの手法は、1つのコラールから、あらゆる作曲技法を駆使して発展させて音楽、歌詞全体を構成した作品。コラール・カンタータ年巻の中には色々なタイプの曲があるが、すべて1つのコラールを元に楽曲構成されている。第20番は堂々たるフランス風序曲で始まり、2部構成、全11曲の大規模な作品。説得力のある演奏と、緊張感、そして声の艶、音楽の豊かさと表現に富んだ聴き応えのある演奏。特に第3曲のテノールのアリアでは、ゲンツの苦悩と嘆きの歌唱が胸を打つ。
ACC-25308
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.8
 カンタータ第13番「わがため息,わが涙は」BWV.13/
 カンタータ第73番「主よ、御心のままに、
  わが身の上になし給え」BWV.73/
 カンタータ第81番「イエスは眠りたもう、
  わが望みはいずこにありや」BWV.81/
 カンタータ第144番
  「おのが分を取りて、去り行け」BWV.144
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
ゲルリンデ・ゼーマン(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
クリストフ・ゲンツ(T)
ヤン・ファン・
 デル・クラッベン(B)
 録音:2008年2月6日-7日、ルーヴェン、ベルギー。
 2006年から2011年の5年間に20枚のシリーズとして進行中のシギスヴァルト・クイケン&ラ・プティット・バンドによるJ.S.バッハ、カンタータ選集。安定した自然な演奏と、実力派のソリスト陣に支えられたこのシリーズも第8作目。ピリオド奏法のパイオニアであるラ・プティット・バンドは結成以来、世界の古楽界の最前線で活躍し続けている。その40年近い活動の中でつねに演奏概念の改革を行ってきた彼らならではの、説得力溢れる名演を生み出している。
ACC-25309
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.9
 いざ来ませ、異邦人の救い主よ BWV61(待降節第1日曜日のための)/
 喜びて舞いあがれ BWV36(待降節第1日曜日のための)/
 いざ来ませ、異邦人の救い主 BWV62(待降節第1日曜日のための)/
 道を備え、大路をなおくせよ BWV132(待降節第4日曜日のための)
  ゲルリンデ・ゼーマン(S) ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
  クリストフ・ゲンツ(T) ヤン・ファン・デル・クラッベン(B)
  シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2008年12月11日-12日、ルーヴェン、ベルギー。2011年までに全20巻をリリースする予定で進んでいる、S.クイケンとラ・プティット・バンドによるOVPP方式による(各声部1人)カンタータ集シリーズの第9弾。今回は待降節のカンタータを集めた1枚。
 BWV61は、バッハがヴァイマール宮廷の楽師長就任後はじめてのカンタータで、待降節第一日曜日に演奏される曲。教会暦のはじまりに相応しい、象徴的なカンタータであり、今日でも演奏機会の多い名曲。同タイトルのBWV62も待降節第一日曜日用のカンタータ。こちらはライプツィヒ時代の作品、使用されているコラールはBWV61と同様ルターの待降節コラールに基づいている。BWV36は世俗カンタータであった原曲をクリスマス用のコラールを用いて待降節第一日曜日用に改編した華やかで美しい作品。深く内省的な作品BWV132は待降節第4日曜日のためカンタータ。
 2010年1月に発行された国内代理店のインフォメーション内には『心安らかに待降節を過ごすのにふさわしい1枚』『(2010年の)2月上旬入荷予定』とあったが、待降節が始まる11月末〜12月初旬まで約10か月あることになる。なお、海外では2009年11月初旬に発売されており、その辺りはきちんと考えられていた。
ACC-25310
(HYBRID_SACD)
廃盤
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.10〜復活節後のためのカンタータ集
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
ACC-25311
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.11
 [第67番「死人の中より甦りしイエス・キリストを覚えよ」BWV67/
  第85番「われはよき羊飼いなり」BWV85/第12番「泣き、嘆き、憂い、慄き」BWV12]
 ガーリンデ・サマン(S) ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
 クリストフ・ゲンツ(T) ヤン・ファン・デル・グラッベン(Br)
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2009年4月27日-28日、ロザリオ音楽堂、べーバー(ベルギー)。
 クイケン&ラ・プティット・バンドによるOVPP方式(各声部1人)のバッハ・カンタータ・シリーズ第11弾。シリーズの折り返し地点となり、クイケンとラ・プティット・バンドの説得力ある演奏と質の良い音楽は、この新しいアプローチの重要性を立証している。このアルバムは復活祭後日曜日のための3つのカンタータを収録。復活祭から聖霊降臨日までの日曜日ごとに名前をつけられている。復活後第1主日は「生まれたばかりのように」、第2主日は「主の憐み」、第3主日は「喜びの叫びを上げよ」と言われる。
ACC-25312
(HYBRID_SACD)
廃盤
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.12
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
ACC-25313
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.13
 復活祭オラトリオBWV249/カンタータ第6番「われらと共に留まりたまえ」BWV6
  ソ・イェリ(S) ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
  クリストフ・ゲンツ(T) ヤン・ファン・デア・グラッベン(B)
  シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2009年。クイケンのOVPP(One Voice Per Part=各パート1人)による好評カンタータ集シリーズ。韓国出身のソプラノ歌手ソ・イェリの高貴な歌声が美しく、クリストフ・ゲンツの深みと真摯な歌唱が印象的。そして終曲のコラールでは情感にみちた感動的な演奏を聴かせてくれる。
ACC-25314
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.14(クリスマス用カンタータ集)
 〔第91番「讃美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ」BWV91 /第57番「試練に耐うる人は幸いなり」BWV57 /
  第151番「甘き慰めなるかな、わがイエスは来ませり」BWV151 /第122番「新たに生まれし嬰児」BWV122 〕

 ソ・イェリ(S) ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
 クリストフ・ゲンツ(T) ヤン・ファン・デア・グラッベン(B)
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2010年。S.クイケン&ラ・プティット・バンドによるOVPP方式(各声部1人)によるカンタータ集シリーズ第14巻。華麗な合唱からはじまり、深い精神性に溢れた内省的なアリアが続く、厳粛なコラール・カンタータである第91番。美しいソプラノ・アリアが印象的な第57番。クリスマス・カンタータの中でも澄みきった美しさが絶品の、聴いているだけで心が浄化されるような甘美なカンタータ第151番。リコーダーのトリオやソプラノ、アリア、テノールの三重唱、そしてアリアやレチタティーヴォにもコラールが重ねられ、全体にコラールがちりばめられたバッハの創意工夫が表れた第122番。バロックo.の先駆者として古楽シーンを牽引してきたラ・プティット・バンドも2012年には結成40周年を迎え、長年培った経験と知識、演奏法が大きな説得力となって多くの名録音を残している。このバッハのカンタータ・シリーズもピリオド楽器の演奏に長けたメンバーと充実のソリスト陣の歌唱は、最も自然なバッハの演奏といえるだろう。
ACC-25315
(HYBRID_SACD)
廃盤
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.15 〜待降節直前、第23-25、27日曜日のカンタータ集
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
ACC-25316
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価格帯:B
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.16
 〔第34番「おお永遠の火、おお愛の源よ」BWV34 /第173番「高く挙げられし血肉よ」BWV173 /
  第184番「待ちこがれし喜びの光」BWV184 /第129番「主に讃美あれ」BWV129 〕

 ガーリンデ・サマン(S) ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
 クリストフ・ゲンツ(T) ヤン・ファン・デル・グラッベン(Br)
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2012年。クイケンの OVPP(各パート1人)バッハ・カンタータ集シリーズ、今回は聖霊降臨祭(ペンテコステ)の3日間と三位一体節のためのカンタータ。教会暦で重要な祝日の一つ聖霊降臨祭。キリストの昇天後、集まって祈っていた120 人の信徒たちの上に、神からの聖霊が降って、さまざまな国の言葉で話すようになり、キリストの教えが世に広まるようになったという出来事を記念する祝日。第1日、目のカンタータ第34番はバッハの華やかな部分が凝縮され、全カンタータの中でも名作に数えられる作品。テンィンパニが活躍する立体的で明るい充実した曲で、クイケンの清新な息吹を感じる音楽性に見事にマッチしている。第2日、目のカンタータ第173番は器楽部分が充実した曲で軽やかにソロをサポートしている。第3日、目のカンタータ第184番は美しい舞曲アリアが登場する曲。そして父(神)と子(イエス)と聖霊が一体であるという教理に基づく祝日である三位一体。その三位一体節のためのカンタータ第129番。トランペットやティンパニが加わり神への賛美に満ちた輝かしい印象の曲。端正で安定した演奏とソロ歌唱陣の力の抜けた見事な歌唱で聴くことのできる、充実した1枚。
ACC-25317
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
J.S.バッハカンタータ集 Vol.17
 〔第186番「魂よ、つまずくなかれ」BWV186 /第168番「務めの報告をいだせ!と轟く雷の言葉」BWV168 /
  第134番「イエス生きたもうと知る心は」BWV134 /第54番「罪に手むかうべし」BWV54 〕

 シリ・トルンヒル、エリザベス・ハーマンス、ソ・イェリ(S) ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
 クリストフ・ゲンツ(T) ヤン・ファン・デル・グラッベン(Br)

 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2005年-2012年。シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによるOVPP方式(各声部1人)によるカンタータ集シリーズの第12巻。このアルバムに収録されているカンタータはソリストの力量が試される楽曲が多く、S.クイケンからの信頼が厚い面々が安定した歌唱で、じっくりと聴かせてくれる。三位一体節後第7日曜日のためのカンタータ第186番。2つの大きな部分からなり、第1部はこの世の貧しさを、第2部はイエスの豊かさを対比させている。第168番のカンタータは三位一体節後第9日曜日用。第3年巻最初の作品で、厳しい神の言葉(バス独唱)と魂のおののき(テノール独唱)が対比される。復活節第3日のためのカンタータ第134番は、新年用の世俗カンタータBWV134aのパロディ。第4曲の二重唱はヴァイオリンが華麗に奏でるトリプル・コンチェルト風で、カンータの中でも長大な聴きごたえのある曲。アルト独唱用のカンタータ第54番(復活節前第3日曜日用)は、2つのアリアがレチタティーヴォを挟むだけの小規模な構成だが、第3曲のアリアはアルトとヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音という4声のフーガ形式で、技術的にも高度な器楽とアルト独唱のやり取りが聴きどころ。
ACC-25318
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
J.S.バッハカンタータ集 Vol.18
 〔第70番「目覚めよ、祈れ、祈れ、目覚めよ」BWV70 /
  第9番「われらに救いの来たれるは」BWV9 /第182番「天の王よ、汝を迎えまつらん」BWV182 〕

 ゲルリンデ・ゼーマン(S) ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
 クリストフ・ゲンツ(T) ヤン・ファン・デル・グラッベン(Br)
 シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンド
 録音:2012年。シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによるOVPP方式(各声部1人)によるカンタータ集シリーズの第18巻。三位一体後第26日曜日ためのカンタータ第70番「目覚めよ、祈れ、祈れ、目覚めよ」で、教会暦を締めくくる作品。三位一体節後第6日曜日のためのカンタータ第9番「われらに救いの来たれるは」でライプツィヒ時代の典型的なコラール・カンタータ。そして棕櫚の日曜日ためのカンタータ第182番「天の王よ、汝を迎えまつらん」はワイマール宮廷楽師長に就任した最初の作品。
ACC-25319
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(18CD +
1CD-ROM)
3CD価格
クイケン&ラ・プティット・バンド〜
 J.S.バッハ:教会カンタータ集 BOX
(全64曲)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
 録音:2004年-2014年。 クイケン&ラ・プティット・バンドによるバッハのカンタータ録音プロジェクトが始動したのが2004年。10年の歳月をかけて録音した64のカンタータ全18枚プラス解説書のPDFが入った1枚の計19枚のボックス・セットが発売される。すべて教会暦に則った順番により収録されている。OVPP(One Voice Per Part =各声部を1人が担当する方式)を採用し、歌唱方法や楽器の編成などにもかなりのこだわりを見せるS.クイケンの意欲シリーズとして注目を集めてきた。ジョシュア・リフキンが1981年11月のアメリカの音楽学会において、“バッハの声楽作品の一部は各パート1人で演奏した "という画期的な発表をおこない、以後様々な試みがされてきたが、現在ではこのリフキン方式も定着している。この方式では一人ひとりの歌手の力量が非常に重要になって来るが、本シリーズではアルトのペトラ・ノスカイオヴァやテノールのクリストフ・ゲンツ、バリトンのヤン・ファン・デル・グラッベンをはじめとした実力派歌手陣が顔を揃え、丁寧に歌い込んだ安定した歌唱を聴かせてくれる。そしてラ・プティット・バンドの小編成ならではのクリアな音世界が歌手たちのアンサンブルをより鮮やかに引き立てている。
ACC-26401
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(3CD)
ヘンデル:歌劇「ペルシャ王、シロエ」(1728)
 ヨゼメ・アジェイ(CT) アンナ・デニス、アレクサンドラ・ザモイスカ(S)
 アントニオ・ジョヴァンニーニ(CT) リサンドロ・アバディエ、ロス・ラムゴビン(B)
 ローレンス・カミングズ指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2013年5月20日、ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭、ライヴ。メタスタージオの台本によるヘンデル24作目のオペラ。ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭の新音楽監督であるローレンス・カミングズの指揮。ヘンデルが王立音楽アカデミーのために作曲した最後の作品群の一つで、初演から18夜連続で上演されたが、ロンドンでのイタリア語のオペラの流行にも陰りが見えていた頃で、その後はヘンデル存命中に一度も上演されることは無かった。ストーリーは、ペルシャ宮廷を舞台に裏切り、復讐、跡目相続争い、そして禁断の恋などわかりやすくドラマティックな内容と充実した音楽、美しいアリアで見応え聴きごたえのある作品。
ACC-26402
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(3CD)
ヘンデル:歌劇「ファラモンド」
 エミリー・フォンス(Ms;ファラモンド) アンナ・デヴィン(S;クロティルデ)
 アンナ・スタシュケヴィチ(S;ロジモンダ) ニョル・スパルボ(B;グスターヴォ)
 マールテン・エンヘルチェス(CT;アドルフォ) クリストファー・ロウリー(CT;ジェルナンド)
 エドワード・グリント(Br;テオバルド) イリーナ・ドズィアシュコ(S;キルデリコ)

 ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 収録:2014年6月2日、ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭、ライヴ。1920年から開始されたゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭は、ヘンデル作品を中心とした同時代の作曲家たちのコンサートや講演が行われ、あまり演奏される機会の少ない作品など、ヘンデルの音楽の再発見という大きな役割も果たしてきた。このアルバムは2014年に行われた音楽祭で上演されたヘンデルの「ファラモンド」。ヘンデルはこの作品を作曲する前に脳卒中で倒れて一時療養生活を送っていた。ヘンデルは見事に復活すると、このオペラ「ファラモンド」を作曲する。復帰への意欲の現れか、メイン・キャストに3人のカストラートを起用、当時としては大変豪華な配役であったが、初演の際は財政的に困難であったため、それは実現しなかったと言うこと。このアルバムでは、ファラモンド王にアメリカの期待のメゾ・ソプラノ、エミリー・フォンス。アドルフォにオランダのカウンターテナー、マールテン・エンヘルチェス。イギリスの若手カウンターテナー、クリストファー・ロウリーが出演している。ファラモンドの歌唱力で、オペラ全体が決まってしまうほど重要な役。「若き才能あるメゾ・ソプラノ、エミリー・フォンスは、その鋭い感性を存分に発揮し、ファラモンドをより英雄的に、力強く歌い上げている」と英・フィナンシャル・タイムズでは本公演を評している。あらすじ:舞台は5世紀のフランス。フランク族の王ファラモンドと同盟国スワビアの王ジェルナンドは、敵国キンブリ族のグスターヴォの娘ロジモンダに恋をしてしまう。グスターヴォは息子スヴェーノをファラモンドに殺され復讐を企んでいたが、もう一人の息子アドルフォは、ファラモンドの妹クロティルデと恋人同士。さらに娘ロジモンダもファラモンドに心動かされており、ロジモンダをめぐってファラモンドとジェルナンドは対立し、ジェルナンドはグスターヴォに寝返ります。ファラモンドがグスターヴォに首を取られるその瞬間、一通の手紙により、殺されたスヴェーノはグスターヴォの実の息子ではなかったことがわかり、一同は喜び、結末は幸せに終わる。
ACC-26403
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(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「ヨシュア」HWV64
 ケネス・ターヴァー(T;ヨシュア) トビアス・ベルント(Br;カレブ)
 レナータ・ポクピチ(Ms;オトニエル) アンナ・デニス(S;アクサ)
 ヨアヒム・ドゥスケ(T;天使) ローベルト・ブランク合唱指揮 NDR cho.
 ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2014年5月29日、ゲッティンゲン、ヘンデル国際音楽祭、ライヴ。ゲッティンゲンで行われている1920年から続く歴史ある音楽祭ヘンデル国際音楽祭。ヘンデルの音楽を再発見させる重要な役割を担っている。「ヨシュア」は、1748年に初演。台本はトーマス・モレル。旧約聖書の「ヨシュア記」に基づく物語。モーゼに率いられ、エジプトを逃れたイスラエルの民。約束の地カナンを目前にモーゼは死に、新しい指導者ヨシュアがヨルダン河を渡りカナンへと先導する、という話。三部構成の作品で、ティンパニとトランペットを効果的に使い、美しい歓喜の合唱、技巧的なアリアの数々、表情豊かな愛のデュエットという、ヘンデルの音楽表現が余すところなく詰め込まれた壮麗なオラトリオ。ヨシュアを歌うのは、美しい声質、卓越したテクニック、幅広い声域、エレガントな舞台姿で急上昇中にアメリカ出身のテノール、ケネス・ターバー。先導者としての偉力を持った歌唱で聴かせる。また若い恋人同士を演じるレナータ・ポクピチとアンナ・デニスの美しい二重唱も作品に輝きを与えている。
ACC-26404
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(3CD)
ヘンデル(1685-1759):歌劇「アグリッピナ」
 ウルリケ・シュナイダー(Ms;アグリッピナ) ジョアン・フェルナンデス(B;クラウディオ)
 クリストファー・エインズリー(CT;オットーネ) ジェイク・アルディッティ(CT;ネローネ)
 イーダ・ファルク・ヴィンランド(S;ポッペア) オウエン・ウィレッツ(CT;ナルシソ)

 ロス・ラムゴビン(Br;パランテ) ロナルド・スタイナー(Br;レスボ)
 ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2015年15日、18日、ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭、ライヴ。新ヘンデル全集版に含まれるジョン・E.ソーヤー編による「アグリッピナ」としては世界初録音。全三幕からなるオペラ・セリア「アグリッピナ」。暴君ネロを皇帝にしようと策を練りライバルの失脚を企てる、ネロの母親アグリッピナの物語。人々の愛憎を巧みに利用し、息子に皇帝の座を掴ませようとするアグリッピナの策略が、ヘンデルの表情豊かな音楽で描かれる。ヘンデルが20代半ばの時に書かれたこのオペラは、初演後すぐ2か月に渡り20回を超える回数上演されるという大成功で彼の名を広めた。台本作者ヴィンチェンツォ・グリマーニの生き生きとした人物描写も、成功の大きな要因と伝えられている。史実を元にしながらフィクションも交えられたこの作品は、物語としての面白さも際立っている。ヘンデルは3年半ほどのイタリア滞在の最後の年に「アグリッピナ」を書いたが、その音楽の半数以上はヘンデルがそれまでイタリアで書いていた作品群から引用されている。ヘンデルの過去の音楽の数々がちりばめられた、イタリア時代の集大成、ヘンデル音楽の宝石箱のようなオペラ。ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭は1920年に開始され、伝統のある古楽音楽祭のひとつ。ヘンデル作品を中心とした同時代の作曲家たちのコンサートや講演が行われ、あまり演奏される機会の少ない作品など、ヘンデルの音楽の再発見という大きな役割も果たしてきた。
ヘンデル:戴冠式アンセム集
 戴冠式アンセム〔祭司ザドク HWV.258 /汝の御手は強くあれ HWV.259 /
           主よ、王はあなたの力に喜びたり HWV.260 /我が心は麗しい言葉にあふれ HWV.261 〕/

 オラトリオ「エステル」(1732年版)
  ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o. フィリップ・アーマン合唱指揮 NDR cho.
 録音:2014年5月17日、6月7日、ゲッティンゲン、ヘンデル国際音楽祭、ライヴ。1920年から続く歴史ある音楽祭「ヘンデル国際音楽祭」。ヘンデルの音楽を再発見させる重要な役割を担っている。
ACC-26406
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(3CD)
ヘンデル:オラトリオ「スザンナ」HWV.66
 エミリー・フォンズ(Ms;スザンナ) クリストファー・ローリー(CT;ヨアキム)
 コリン・バルザー(T;第1長老) ライムント・ノルテ(B−Br;第2長老)
 シアラ・ヘンドリック(Ms;ダニエル) NDR cho.
 ローレンス・カミングズ指揮ゲッティンゲン・ヘンデル祝祭o.
 録音:2016年5月、ヘンデル音楽祭、ゲッティンゲン、ライヴ。ドイツのゲッティンゲンで1920年から続く歴史ある音楽祭ヘンデル国際音楽祭の2016年ライヴ。貞淑な妻スザンナは、期待のアメリカ人メゾのエミリー・フォンズ。最近では小澤征爾音楽塾に出演するなど日本でも注目されている。凛とした歌声で好演。またカウンターテナーのクリストファー・ローリーも透明感ある声質と卓越した表現力でヘンデルの人間ドラマを大いに盛り上げている。
ヘンデル
 水上の音楽(単一組曲版/新資料に基づく)/
 合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」
ローレンス・カミングズ指揮
ゲッティンゲン・ヘンデル祝祭o.
 録音:2016年5月15日、18日、ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭、ライヴ。 ドイツのゲッティンゲンで行われている1920年から続く歴史ある音楽祭ヘンデル国際音楽祭。ヘンデルの音楽を再発見させる重要な役割を担っている。このアルバムは2016年のライヴで「水上の音楽」と「アレクサンダーの饗宴」を収録している。1717年7月17日にロンドンのテムズ河を舞台に行われた豪華絢爛な川遊びのお祭り用に、ヘンデルが書いたといわれる「水上の音楽」。独奏楽器と合奏による合奏協奏曲の様式で書かれており、管楽器がソリスティックに活躍し、明るく華やかな雰囲気を演出す。実際にジョージ1世は演奏にいたく感動し、約1時間のこの曲を計3回演奏させ、50人の楽士に対するギャラが150ポンドかかったという話まで残っている。結成10周年を迎えたゲッティンゲン・ヘンデル祝祭管と指揮ローレンス・カミングズは、近年発見された新資料に基づく単一組曲版で演奏いている。カップリングの合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」はオラトリオ「アレクサンダーの饗宴」の幕間に演奏される器楽曲。格調高い楽曲を明朗闊達に聴かせてくれる。
ACC-26408
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(3CD)
ヘンデル:歌劇「ロターリオ」 HWV.26
 ゾフィー・レナート(Ms;ロターリオ) マリー・リス(S;アデライデ)
 ウルズラ・ヘッセ・フォン・デン・シュタイネン(Ms;マティルデ)
 ホルヘ・ナバーロ・コロラド(T;ベレンガーリオ)
 ジャド・ペリー(CT;イデルベルト) トッド・ボイス(Br;クロドミーロ)
 ローレンス・カミングズ指揮ゲッティンゲン・ヘンデル祝祭o.
 録音:2017年5月19日、ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭、ライヴ。 ドイツのゲッティンゲンで行われている1920年から続く歴史ある音楽祭ヘンデル国際音楽祭。ヘンデルの音楽を再発見させる重要な役割を担っている。このアルバムは2017年の音楽のライヴで歌劇「ロターリオ」を収録している。ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭とACCENTレーベルの素晴らしいコラボレーションによって、これまでにも貴重な上演がディスク化されている。「ロターリオ」、1729年第2次王室音楽アカデミーのために作曲されたオペラ。あらすじは、スポレート公のベレンガーリオとその妻マティルデは、王位継承権をもった美貌の王女アデライデと息子のイデルベルトを結婚させようとアデライデの夫を殺害する。しかしアデライデはイデルベルトとの結婚を拒否。怒ったベレンガーリオはアデライデの城を攻撃するが、それを知った誇り高きドイツの王ロターリオが助けにイタリアま出来る。そして権力闘争が始まる。
ACC-26409
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(3CD)
ヘンデル:歌劇「アルミニオ」HWV.36
 クリストファー・ローリー(CT;アルミニオ) アンナ・デヴィン(S;トゥスネルダ)
 ソフィー・ユンカー(S;シギスモルト) ヘレナ・ラスカー(A;ラミーゼ)
 ポール・ホップウッド(T;ヴァロ) オウエン・ウィレッツ(CT;トゥッリオ)
 コーディ・クアトルバウム(B−Br;ジェステ)
 ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2018年5月12日、ゲッティンゲン、ヘンデル国際音楽祭、ライヴ。 ヘンデル後期のオペラ「アルミニオ」は古代ローマ、アウグストゥス帝の時代を舞台とし、ローマ軍とゲルマン諸族軍のトイトブルクの森における戦いを描いた作品。全3幕からなり、1737年1月12日にロンドンのコヴェント・ガーデンで初演された。アメリカ出身のカウンターテナーで名だたる指揮者と共演しているクリストファー・ローリーを始め、今を時めくキャストが揃った2018年ヘンデル国際音楽祭、ライヴ録音。ゲッティンゲンのヘンデル国際音楽祭は1920年から続く伝統あるもので、指揮のローレンス・カミングスは2012年より同音楽祭のアーティスティック・ディレクターを務めている。最高峰のヘンデルのオペラが堪能できるアルバム。
ACC-26410
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(2CD)
ヘンデル:オラトリオ「ユダス・マカベウス」 HWV.63 (1747年版)
 ケネス・ターヴァー(T;ユダス・マカベウス)
 ディアンナ・ブレイウィック(S;イスラエルの婦人)
 ソフィー・ハームセン(Ms;イスラエル人) オウエン・ウィレッツ(CT;司祭)
 ジョアン・フェルナンデス(B;シモン/大使) イナ・ジャックス(A;使者)
 ダヴィド・カヴェーリウス合唱指揮北ドイツ放送cho.
 ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2018年5月10日、シュタットハレ、ゲッティンゲン、ドイツ。「メサイア」と並びヘンデルの成功作として広く知られるオラトリオ「ユダス・マカベウス」。ゲッティンゲンで行われているヘンデル国際音楽祭、ライヴ録音。ローレンス・カミングスは音楽祭の音楽監督でもあるヘンデルの専門家で演奏の完成度は折り紙つき。「ユダス・マカベウス」の初演は1747年コヴェント・ガーデン。表彰式でおなじみの「見よ勇者は帰る」は1750年の再演時に新しく加えた曲のため、1747年版には入っていない。オリジナルのオラトリオでじっくりと音楽を味わって頂きたい。
ACC-26411
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(2CD)
ヘンデル:ブロッケス受難曲HWV.48
 ヨハネッテ・ゾマー、アナ・マリア・ラビン(S)
 セバスティアン・コールヘップ、ルパート・チャールズワース(T)
 トビアス・ベルント(Br) デイヴィッド・アーラー(CT)
 バルト・ファン・レイン合唱指揮 NDR cho.

 ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2017年5月25日、シュタットハレ、ゲッティンゲン、ライヴ。1719年4月3日、ハンブルクで初演された「ブロッケス受難曲」。初演300年記念としてリリースされる、ヘンデル唯一の受難曲。ヘンデルにしては珍しいドイツ語歌詞による作品だが、音楽は一連のオラトリオと同じく清廉で美しいメロディにあふれ、一気に聴ける面白さを持っている。ローレンス・カミングスはイギリス古楽界の名匠として名を馳せる指揮者・チェンバリスト。1999年からロンドン・ヘンデル音楽祭の音楽監督、2012年からはゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭の音楽監督を務めている。
ACC-26412
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(3CD)
2CD価格
ヘンデル:歌劇「ロドリーゴ」 HWV.5  エリカ・エロフ(S;ロドリーゴ) フフルール・ウィン(S;エジレーナ)
 アンナ・デニス(S;フロリンダ) ホルヘ・ナヴァッロ・コロラード(T;ジュリアーノ)
 ラッセル・ハーコート(CT;エヴァンコ) レアンドロ・マルツィオッテ(CT;フェルナンド)

 ローレンス・カミングス(Cemb)指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2019年5月17日、ゲッティンゲン劇場、ドイツ、ライヴ。ヘンデルの活動初期であるイタリア時代、1707年に初演された3幕のオペラ「ロドリーゴ」。長い間完全な形で残っておらず忘れられていた作品だったが、1974年に台本が、その9年後に第3幕の楽譜が発見され、1984年にインスブルックの古楽音楽祭で復活上演された。2019年にヘンデル国際音楽祭で取り上げられ、ライヴ録音されたのがこのアルバム。音楽祭の音楽監督でありヘンデルのスペシャリストである、カミングスの指揮によりヘンデルの初期オペラが輝かしく蘇る。
ヘンデル:オペラ・アリア集
 「アリオダンテ」より〔 Dover, giustizia, amor / Spero per voi 〕/
 「ロデリンダ」より〔 Pompe vane di morte... / Dove sei, amato bene? 〕/
 「リナルド」より〔 Sorge nel petto / Cor ingrato, ti rammembri 〕/
 「オルランド」より〔 Ah stigie larve... / Vaghe pupille / Fammi combattere / Gia l 'ebro mio ciglio 〕/
 「テゼオ」〜 Voglio stragi, e voglio morte /「ジュリオ・チェーザレ」〜 Aure, deh, per pieta /
 合奏協奏曲第8番 ハ短調 HWV.326

 クリストフ・デュモー(CT) ローレンス・カミングス指揮ゲッティンゲン祝祭o.
 録音:2019年5月24日、ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭、ライヴ。クリストフ・デュモーは現代における注目のカウンターテナーのひとり。世界の名だたるオペラハウスや音楽祭に出演し広く活躍している。2019年にはゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭のガラコンサートでソリストを務めた。そのライヴ録音を収録した当盤で、彼の類まれなる技巧と感性をお楽しみ頂きたい。
ACC-10400
廃盤
愛の小舟〜
 コルネット独奏のためのバッロ、カンツォン、
  モテット・ディミニューションとソナタ集
ル・コンセール・ブリゼ
 録音:1997年9月、フランス、ゴルズ修道院教会。旧 CARPE DIEM CARPE-16254(廃盤)の、レーベル移行。
甘美なる旋律〜17世紀イタリアの音楽
 ジュゼッペ・スカラーニ(1628頃活動-1674?):ソナタ「ラ・ノヴェッラ」
 マウリツィオ・カッツァーティ(1620-1677):カプリッチョ「イル・ボヴィオ」/
                       ガリアルダ「ラ・マニャーニ」/
                       コッレンテ・フランチェーゼ「ラ・グラッサ」
 バルトロメオ・ディ・セルマ(17世紀):カンツォーナ第11番
 ジュゼッペ・スカラーニ:ソナタ第16番
 マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ「イル・ファントゥッツィ」
 アンドレア・ファルコニエリ(1585-1656):甘美な旋律/フォリアス
 バルトロメオ・ディ・セルマ:ファゴットのためのファンタジア
 マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ「イル・コスピ」/
                アッレマンダ「ラ・ギシラルディ」/
                ジガ「ラ・マルシーリャ」
 バルトロメオ・ディ・セルマ:カンツォーナ第17番
 ジュゼッペ・スカラーニ:ソナタ第3番
 アンドレア・ファルコニエリ:パサカーユ=チャコーナ
 マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ第12番「夜」/陰のバッロ/
                コンタディーニのバッロ/パッサカリオ
 タルクイニオ・メルラ(1595-1665):チャコーナ

  アンサンブル・バディネリ
  [ラヘル・シュテルガー(リコーダー) ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)
   クリステャイン・ボイス(ドゥルツィアン)
   アレクサンダー・ヴァイマン(Cemb/Org)
   カール=エルンスト・シュレーダー(テオルボ/G)]
 録音:2000年4月、ベルリン、アンドレアス教会。旧・ドイツ CARPE DIEM CARPE-16266 (廃盤)のレーベル移行再発売。ACCENT "plus" シリーズ。
 リコーダーとコルネットが旋律を吹き、ヴィオラ・ダ・ガンバやチェロではなくファゴットの前身楽器ドゥルツィアンが通奏低音を吹く、管楽器を主体とした演奏。
 なお、当アイテムの翻訳&コメントは、CARPE DIEM レーベルの国内代理店によるもの[国内初回案内時]ですが、なぜか ACCENT レーベルの代理店による翻訳と、作曲者&曲名表記がほぼすべて一致、コメントもほぼ同内容となっています(「クリステャイン」という表記もそのまま。最後の作曲家「タルクイニオ・メルラ」のみ、なぜか ACCENT 代理店の表記はファーストネーム無し&「メルーラ」)。
ラ・ゴルフェランマ〜2つのコルネットのためのイタリアの音楽 1600-1650
 ニコロ・コッラディーニ(1585?-1646):ラ・ゴルフェランマ[コルネット2、オルガン2]
 フランチェスコ・ロニョーニ(17世紀):
  2つのコルネットのためのカンツォン第2番(1626)[コルネット2、オルガン2]/
  来たれ主よ[コルネット、オルガン]/2つのコルネットのためのカンツォン第1番(1626)[コルネット2、オルガン2]
 サロモーネ・ロッシ(1570-1642?):ソナタ「ラ・ヴィエナ」(1623)[コルネット2、チェンバロ]/
                  ソナタ「ラ・ロマネスカ」(1626)[コルネット2、チェンバロ]/
                  ソナタ「ラ・ベルガマスカ」(1642)[コルネット、リコーダー、レガール]
 ジュゼッペ・スカラーニ(1628-1674?):2声のためのソナタ第3番[ミュート・コルネット2、チェンバロ]
 チプリアーノ・デ・ローレ(1516-1565)/ジョヴァンニ・バッティスタ・ボヴィチェッリ(16世紀)編:
  ふたたび別れて[ミュート・コルネット、チェンバロ]
 ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチオ(17世紀):ソプラノ2声のエコーのソナタ[コルネット2、チェンバロ、レガール]
 ジュゼッペ・スカラーニ:2声のソナタ第5番[コルネット2、チェンバロ]
 ジョヴァンニ・ガブリエリ(1558?-1613):カンツォン 第1旋法[コルネット2、オルガン2]
 ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ(1525?-1594)
  &ジョヴァンニ・バッサーノ(16-17世紀):あなたは完全に美しい[コルネット、オルガン]
 ジュゼッペ・スカラーニ:2声のソナタ第1番[コルネット2、オルガン]
 ダリオ・カステッロ(?-1656/58):ソプラノ2声のソナタ第2番[リコーダー2、オルガン]/
                  ソプラノ2声のソナタ第1番[コルネット2、オルガン]
 ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチオ(17世紀):立ちつくすマリア(1617)[ミュート・コルネット2、オルガン]
 ジョヴァンニ・ガブリエリ:エコーのカンツォン 第12旋法[コルネット2、オルガン2]

  ル・コンセール・ブリゼ
  [ウィリアム・ドンゴワ、濱田芳道(コルネット/リコーダー)
   カーステン・ローフ(Org/Cemb)
   ピエール=アラン・クレルク(Org/レガール)]
 録音:1998年10月、スイス、ローザンヌ、聖ローラン教会、ノイヒャテル歴史博物館。旧・ドイツ CARPE DIEM CARPE-16258 (廃盤)のレーベル移行再発売。ACCENT "plus" シリーズ。
 日本の誇るコルネット&リコーダー奏者、濱田芳道。二重合奏形式の作品を2台のオルガンを備えた聖ローラン教会で、室内ソナタをリュッケルス製チェンバロを所蔵するノイヒャテル博物館でそれぞれ収録。コルネットの名手二人による歌い交わすようなデュオが魅力。
 なお、当アイテムの翻訳&コメントは、CARPE DIEM レーベルの国内代理店によるもの[国内初回案内時]ですが、なぜか ACCENT レーベルの代理店による翻訳と、作曲者&曲名表記がすべて一致、コメントもほぼ同内容となっています。
フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ(1690-1768):
 フルートと通奏低音のためのソナタ集
[Nos.1-6]
  アルカディア
  [クリストフ・エールサム(リコーダー;*) ユーニス・ブランダン(Vg)
   アッティリオ・クレモネージ(Cemb)]
 録音:1991年6月。使用楽器:1984年、平尾 重治 製作(*)。世界初録音だったもの。旧・イタリア SYMPHONIA SY-91S10(廃盤)のレーベル移行再発売。ACCENT "plus" シリーズ。
 ヴァイオリンの名演奏家だったヴェラチーニはタルティーニの演奏様式を受け継ぎ、作曲家兼ヴァイオリニストとしてロンドン、ドレスデンなど国際的に活躍した。このソナタはヴァイオリン、またはリコーダーのための12 曲からなる作品。この録音は、SYMPHONIA レーベル盤では Vol.1 とされていたが、結局第2集は2010年現在発売されていない。
ACC-10405
廃盤
ハイドン(1732-1809):四重奏のためのディヴェルティメント集
 ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
 録音:2007年7月。前出: SYMPHONIA (ITALY), SY-07227〔廃盤〕


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