瞑想〜ヨハン・ヤコプ・フローベルガー(1616-1667):チェンバロ作品集 トッカータ、ファンタジア、カンツォーナ、アルマンド、クーラント、サラバンド、 ジグと様々なパルティータ集第2巻(1649) から〔トッカータ II /カンツォン II 〕/ ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 から 〔来るべき死についての瞑想 [Méditation faite sur ma mort future] / Gigue / Courante / Sarabande 〕/ トッカータ、リチェルカーレ、カプリッチョ、アルマンド、ジグ、クーラント、 サラバンド集第4巻(1656) 〜トッカータ IX / ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 〜ブランクロシェ氏の死に寄せるトンボー [Affligée et Tombeau sur la mort de Monsieur de Blanrocher] 〕/ トッカータ、ファンタジア、カンツォーナ、アルマンド、クーラント、サラバンド、 ジグと様々なパルティータ集第2巻 〜幻想曲 VI / カプリッチョ X (Edition Le Pupitre)/ カプリッチョとリチェルカーレ集(1657/58) 〜 Ricercar V / ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 より 〔ライン渡河の船中で重大な危険に遭遇して書いたアルマンド [Allemande faite en passant le Rhin dans une barque en grand péril] / Courante / Sarabande / Gigue 〕/ トッカータ、リチェルカーレ、カプリッチョ、アルマンド、ジグ、クーラント、 サラバンド集第4巻 から 〔ローマ王フェルディナント4世陛下の悲しき死に寄せる哀歌 [Lamento Sopra la dolorosa perdita della Real M (aje) stà di Ferdinando IV, Rè de Romani] / Gigue / Courante / Sarabande /トッカータ X 〕/ ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 〜皇帝フェルディナント3世陛下の悲しき死に寄せる哀歌 [Lamentation, faite sur la très douloureuse mort de Sa Majesté Impériale, Ferdinand le Troisième] ジュリアン・ヴォルフス(Cemb) | ||
録音:2015年10月、ボーフェ、ベルギー/発売:2017年。使用楽器: Jean-Luc Wolfs-Dachy(モデル: Ioannes [Joannes] Ruckers, 1624 )。 FLORA-3213 でフィリップ・ピエルロと共演したジュリアン・ヴォルフスが、その一年半後に録音した初ソロ CD 。 『ベルギー、ジュードーニュの音楽院にてチェンバロをはじめる。オランダアムステルダム音楽院、メノ・ファン・デルフトのクラスに在籍、2009年6月修士課程を優秀な成績で修了する。在学中にフランスリヨン国立高等 音楽院に交換留学、フランソワーズ・ランジュレに師事。2007年8月、ベルギー人で初、ブルージュで行われる国際古楽コンクール、チェンバロ部門にて 1位なしの2位、並びに聴衆賞、ミンコフ出版賞を受賞。現在、リヨン織物・装飾博物館のオリジナルチェンバロの調整を定期的に行っている。これまでに”ワロニ―フェスティヴァル”、”フランドルフェスティヴァル”や、”アムステルダムコンセルトヘボウ” “ボザール”などベルギーを中心に各地でリサイタルを行い、ラジオ録音もされている。』(所属団体「アンサンブル レ・タンブル」日本語プロフィール http://www.les-timbres.com/japanese_2688476.html より転載) | ||
栄光の王〜オクシタニア神話におけるアラブ音楽の影響 不詳: Fanfare pour la croisade / Imtidad / Fauvel nous a fait present ベルトラン・デ・ボルン [Bertran de Born] (1140頃-1215以前): Rassa Tant Creis 不詳: Makam Huseyni Sakil / Domino 組曲ins sur Cantus Firmus / Mowachah Biladi ベルナルト・デ・ヴェンタドルン [Bernard de Ventadorn] (1130/1145頃-1190/1200頃): Conorts ara sai ieu ben ブヒル・ザデ・ムスタファ・ヒリ [Buhuri Zade Mustafa Hiri] : Hisar Agir Semai 不詳: In Pro Estampie / A l'Entrada del Temps Clar / Roukoud 不詳(アプト写本より): Bombarde Credo instrumental ギラウト・デ・ボルネーユ [Girau de Bornèlh] (1138頃-1215): Reis Glorios ヨハネス・チコーニア [Johannes Ciconia] (1373頃-1412): O Felix Templum Jubila 不詳: Ayour 不詳(モンセラートの朱い本 [Livre Vermeil Montserrat] より): Sext Estampie Royale Estampie / Imperaritz de la Ciutat Ioyosa / Los set Gotxs Recomptarem / Maria Matrem Virginem / Stella Splendens in Monte / Ad Mortem Festinamus ピエール=イヴ・ビナール(Br) レナット・ジュリエ(Br/朗読) レ・サックブーティエ [ジャン=ピエール・カニャック(コルネット〔ツィンク〕) フィリップ・カンギレム(ショーム/ボンバルド/中世リコーダー) ダニエル・ラサル(サックバット) ルシール・テッシェ(ボンバルド/中世リコーダー) ダニエル・ラサル(サックバット) ジョデル・グラッセ=猿渡(中世リュート/レベック/ウード/プサルテリウム) フローラン・ティセール(タンブール/ダフ/パンデレータ/ダラブッカ/薪/鐘)] ゲスト:ピエール・アモン(中世リコーダー/ダブルFl/パンFl/バンスリ/コルヌミューズ) ドリス・エル・マルミ(ウード/歌)] | ||
録音:2015年10月、L'annexe Barriere de Paris 、トゥールーズ地方音楽院、トゥールーズ、フランス/発売:2017年。 レ・サックブーティエがモロッコのウードの名手ドリス・エル・マルミ(1970年生まれ)のアシストを得て組み上げたプログラム。フランス南部一帯、かつてオック語が話されていた(現在においても日常的話者がいる地域もある)中世のオクシタニアへのアラブ文化の影響をテーマとし、オクシタニアの作曲者不詳の伝承音楽、12世紀から13世紀にかけてオック語で宮廷の恋愛を歌ったトルバドゥールの作品、オクシタニアに隣接するカタルーニャに残る「モンセラートの朱い本」所収の音楽等から楽曲が選ばれている。レ・サックブーティエが中世音楽に進出すとは意外に思われたが、オック語トラッドの名歌手レナット・ジュリエ、中世フルート系楽器の名手ピエール・アモン、そしてドリス・エル・マルミを招いたその演奏は格調高く、理屈でなく音楽そのものでリスナーを「文化のるつぼ」に引き込み楽しませてくれる。雰囲気豊かな優秀録音で80分弱たっぷり収録。 | ||
ジョヴァンニ・マルティーノ・チェーザレ(1590頃-1667): 「音楽の旋律〔ムジカーリ・メロディエ〕」(1621) La Vittoria / Beata es Virgo / Jubilate Deo / Salve Regina / La Fenice / La Bavara / La Monachina / Isti sunt duae olivae / Sancta Maria / Veni sponsa Christi / La Lioannina / La Massimiliana / La Augustana / O Domine Jesu Christe / Cantate Dominum / Gabriel Angelus / La Foccarina / La Hieronyma / La Giorgina / O Domine Jesu Christe / Domine Exaudi / Laudate Pueri / Assumpta est Maria / La Gioia / La Famosa / La Constanza / Eco / Benedicam Dominum レ・サックブーティエ [ギユメット・ロランス、マリー=クロード・ヴァラン(S) ジャン=ルイ・コモレット、 ジャン=イヴ・ゲリ(男性A) ジョン・エルウィス、ブリュノ・ボテルフ(T) ベルナール・ファブル=ガリュス、イヴ・ベルジュ(B) ジャン=ピエール・カニャック、 フィリップ・マタレル、ジャン・テュベリ(コルネット〔ツィンク〕) ダニエル・ラサル(テナーサックバット) ベルナール・フルテ(サックバット/セルパン) ステファン・レジェ、ニコラ・ヴァラード(サックバット) ブリギット・トイブル、グナール・レツボール〔グナー・レツボア〕(Vn) ローレンツ・ドゥフトシュミット(ヴィオラ・ダ・ガンバ/ヴィオローネ) クリスティーナ・プルハル(Hp) シャルル=エドゥアール・ファンタン(キタローネ/テオルボ) ヤン・ウィレム・ヤンセン(Org/Cemb)] | ||
録音:1996年1月26日-29日、カルメル会礼拝堂 [Chapelle des Carmélites] 、トゥールーズ、フランス/初発売:1996年。前出: Accord (FRANCE), 205 532, 476 064-2〔廃盤、入手不能〕。 ジョヴァンニ・マルティーノ・チェーザレはイタリアのウディーネに生まれた作曲家・コルネット〔ツィンク〕奏者。アウクスブルク(ドイツ)近郊ギュルツブルクのカール・フォン・エスターライヒの宮廷、1615年よりミュンヘンのバイエルン公マクシミリアン1世の宮廷で活躍したことがわかっている。「音楽の旋律(ムジカーリ・メロディエ)」は1〜5声部と通奏低音のための14の宗教的コンチェルト〔モテット〕14曲、および1〜6声部と通奏低音のための器楽曲(カンツォーナ)14曲から成っており、当盤には全28曲が収められている。19年前の録音だが、ロランス、エルウィス、ファブル=ガリュス、テュベリ、レツボール、ドゥフトシュミット、プルハル他そうそうたるメンバーが揃っており、古楽ファンにはたいへんうれしい復活と言えるだろう。 | ||
甘美なる旋律〜17世紀イタリアの器楽 アンドレア・ファルコニエロ〔ファルコニエーリ〕(1585/86-1656): カンツォーナ、シンフォニア、ファンタジア…集第2巻(1650|ナポリ)から 〔 La Suave Melodia / L'Eroica / Brando dicho el Melo / Folias echa para mi Señora Doña Tarolilla de Carallenos 〕 ダリオ・カステッロ(確認できる活躍期:およそ17世紀前半): 現代的様式のソナタ・コンチェルターテ集 より 〔第1巻(1621|ヴェネツィア)〜ソナタ第1番/第2巻(1629/44|ヴェネツィア)〜ソナタ第12番〕 ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570頃-1630): 教会用コンチェルト集(1610|ミラノ)〜3声のソナタ タルクイニオ・メールラ(1594/95-1665): 教会用および室内用カンツォーナ またはソナタ・コンチェルターテ(1637|ヴェネツィア)〜 La Cattarina マルコ・ウッチェリーニ(1603/1610頃-1680): 室内用および教会用ソナタ、コッレンテとアリア集 Op.4 (1645|ヴェネツィア) 〜 La Luciminia contenta(ヴァイオリン独奏ソナタ) ジョヴァンニ・バッティスタ・ブオナメンテ(16世紀後半-1642): 2つのヴァイオリンとバッソ・ディ・ヴィオラのための様々なソナタ…集第4巻 (1626|ヴェネツィア)から〔シンフォニア第2番/ガリアルダ第4番〕 ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554/57頃-1612): カンツォーナとソナタ集(1615) 〜3つのヴァイオリンを伴うソナタ第21番 ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョ(確認できる活躍期:1609-1621): 神の称賛の音楽 [divine lodi musicali] 第2巻(1614|ヴェネツィア) 〜2つのソプラノのエコー・カンツォーナ [Canzon a doi soprani in echo] フランチェスコ・トゥリーニ(1589頃-1656): 2声および3声のマドリガーレとソナタ集(1621|ヴェネツィア)〜2声のソナタ ジョヴァンニ・ガブリエーリ:カンツォーナ第2番 ジョヴァンニ・マルティーノ・チェーザレ(1590頃-1630): 音楽の旋律 [Musicali melodie] (1621|ミュンヘン)〜 La Gioia ジョヴァンニ・パオロ・チーマ: 教会用コンチェルト集〜ヴァイオリンとヴィオローネの2声のソナタ アゴスティーノ・ゲッリエーリ(確認できる活躍期:17世紀前半): ヴァイオリン…ソナタ集 Op.1 (1673|ヴェネツィア)〜 La Viviani(3声のソナタ) レ・タンブル[川久保洋子(Vn) ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ジュリアン・ヴォルフス(Org/Cemb)] ハルモニア・レニス[水内謙一(リコーダー) 村上暁美(Cemb)] | ||
録音:2014年8月、モンヴァルザン、フランス/発売:2017年。商品ブックレットに日本語解説を記載。国内仕様盤(SFLO-3415)のみ:レ・タンブル&ハルモニア・レニスによる追加解説と詳細な演奏家紹介を日本語で記載したリーフレットを封入。 『エンリコ・ガッティ&アンサンブル・アウローラの超名盤「17&18世紀イタリアのヴァイオリン芸術 Vol.1」から24年、若き古楽のエリートたちによる自由闊達かつ洗練の極めた演奏に驚嘆し感銘を覚えました。私がガッティ盤に出会ったのは20代後半のこと。同じように若いリスナーの方々がお一人でも多くこのレ・タンブル&ハルモニア・レニス盤に出会えることを望みます。久々に署名付きで推薦いたします。』( Flora レーベル日本代理店 株式会社サラバンド代表取締役 金田敏也) 『北イタリアでは1600年頃、「言葉は音よりも優位である」という考えに基づいた新しい声楽曲のスタイルが生まれた。この時期は、器楽の分野においても大きな変革の時代の始まりであった。前世紀の16世紀末では、器楽は主に、声楽曲の中で歌の声部と同じ音を重ねて演奏したり、歌を伴奏したりすることにしか使われなかった。器楽のレパートリーといえば、そのほとんどが声楽作品を編曲したものであり、その他にはシンプルな舞曲程度しかなかった。しかし16世紀が終る頃までに、器楽は新たな地位を獲得し始める。器楽のための作曲スタイルが現れるようになり、それによって新しい音楽形式が生み出されていった。ソナタ、トッカータ、コンチェルト、シンフォニアといった言葉は、それらの新しいジャンルの音楽を表すために作り出された、新しい音楽用語である。 レ・タンブルは、2009年に著名なブルージュ国際古楽コンクールに優勝した古楽アンサンブル。ヨーロッパや日本の主要なホールで演奏を行っているほか、ローカルなアウトリーチ企画によりバロック音楽の普及に精力を注いでいる。ハルモニア・レニスは2009年にケルンで結成され、日本とヨーロッパ双方で演奏活動を行っている。これまでにNHK-BSプレミアム「クラシック倶楽部」およびNHK-FM「ベストオブクラシック」に出演。アンサンブル名は1700年にロンドンで出版された曲集に由来し、「ハルモニア」は「調和」を、「レニス」は「心地よい(上品な)」を意味する。レ・タンブルとハルモニア・レニスは2010年よりヨーロッパ各地、日本でコラボレーションを行っている。 川久保洋子は桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学卒業、東京芸術大学音楽学部古楽科修士課程修了。2010年6月、フランス国立リヨン高等音楽学校を優秀な成績で修了する。2007年秋、イタリアロヴェレートで行われるプレミオ・ボンポルティ国際古楽コンクール、バロックヴァイオリン部門第4位入賞。これまでにヴァイオリンを吉田真紀、辰巳明子、バロックヴァイオリンを若松夏美、オディル・エドゥアルに師事。日本、ヨーロッパ各地で様々なアンサンブルのメンバーとして演奏活動また録音活動をしている。ル・コンセールフランセ(ピエール・アンタイ)、インコニティ(アマンディーン・ベイエール)、コンチェルト・ソアーヴェ(ジャン=マルク・エイム)、オーケストラ・リベラ・クラシカ(鈴木秀美)、バッハ・コレギウム・ジャパン(鈴木雅明)、メディオ・レジストロ(古橋潤一)のメンバー。 ミリアム・リニョル [Myriam Rignol] は7歳よりヴィオラ・ダ・ガンバをクリスチャン・サラに師事。その後16歳でリヨン国立高等音楽学校に入学、マリアンヌ・ミュラーのクラスに在籍し、2010年6月優秀な成績で修了する。在学中ドイツのケルン音楽学校でライナー・ツィパーリングのクラスで研鑚を積む。2009年6月、ドイツのケーテンで行われるバッハ=アーベル国際ヴィオラ・ダ・ガンバコンクールで第2位。2010年5月、山梨古楽コンクールにて最高位受賞。2011年8月、ベルギーのブルージュ国際古楽コンクール第2位&聴衆賞受賞。レザール・フロリサン(ウイリアム・クリスティー)、アンサンブル・ピグマリオン(ラファエル・ピション)、アンサンブル・コレスポンドンス(セバスチャン・ドセ)など様々なアンサンブルのメンバーとしてコンサート・録音活動を行っている。 ジュリアン・ヴォルフス [Julien Wolfs] はベルギー、ジュードーニュの音楽院にてチェンバロをはじめる。オランダのアムステルダム音楽院でメノ・ファン・デルフトのクラスに在籍、2009年6月修士課程を優秀な成績で修了する。在学中にフランスリヨン国立高等音楽院に交換留学しフランソワーズ・ランジュレに師事。2007年8月、ブルージュで行われる国際古楽コンクール・チェンバロ部門にてベルギー人で初めて1位なしの2位&聴衆賞・ミンコフ出版賞を受賞。現在、リヨン織物・装飾博物館のオリジナル・チェンバロの調整を定期的に行っている。これまでにワロニ―・フェスティヴァル、フランドル・フェスティヴァルや、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ボザールなどベルギーを中心に各地でリサイタルを行い、ラジオ録音もされている。 水内謙一は東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。在学中に音楽学を専攻する傍らリコーダー演奏の研鑚を積む。2003年よりドイツ・ケルン音楽大学に留学。2008年に同大学ディプロマ課程リコーダー科を卒業し、演奏家ディプロマを取得。その後同大学国家演奏家資格課程にてリコーダーを専攻。同時に古楽アンサンブルを専攻し、2009年に同大学同専攻を卒業。渡欧中はケルンを中心に、ソロやアンサンブルで演奏活動を行う。2009年に日本へ帰国。帰国後は各地で活発に演奏活動を行うほか、指導にも力を注いでいる。リコーダーを向江昭雅、ドロテー・オーバーリンガー、カリン・ファン・ヘールデンの各氏に師事。室内楽をライナー・ツィッパリング、シェティル・ハウグサンの両氏に師事。2013年、NHK-BSプレミアム「クラシック倶楽部」およびNHK-FM「ベストオブクラシック」に出演。またリコーダー講師としてNHKラジオ高校講座「音楽?」に出演。2014年のヨーロッパツアーではフランスとベルギーで7つの音楽祭に出演し、CD録音も行う。 村上暁美は上野学園大学音楽学部器楽学科チェンバロ専攻卒業、桐朋学園大学音楽学部研究生チェンバロ専攻修了。その後ケルン音楽大学チェンバロ科を最優秀の成績で卒業し、演奏家ディプロマ及びドイツ国家演奏家資格を取得。またケルン音楽大学、ヨーロッパ各地の講習会等でコレペティトゥーアとして学生の指導にもあたる。現在はアジア、ヨーロッパ各地でソロやアンサンブル、オーケストラのソリストとして、国内外で活発な演奏活動を行っている。2013年、NHK-BSプレミアム「クラシック倶楽部」およびNHK-FM「ベストオブクラシック」に出演し、好評を博す。2014年にはフランスとベルギーで数々の音楽祭に出演し、CDレコーディングも行う。チェンバロを渡邊順生、シェティル・ハウグサンの両氏に、アンサンブルをライナー・ツィッパリングに師事。第23回国際古楽コンクール〈山梨〉チェンバロ部門において最高位を受賞。』(以上、ブックレットおよび演奏者の公式ウェブサイトからの転載) | ||
ガロンヌ川のヴェネツィア〜ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554/1557-1612): カンツォーナ・イン・エコー第12旋法、10声(*) /カンツォーナ第8番、8声(+) / カンツォーナ第12旋法、10声(*) /カンツォーナ第3番、6声(+) / ソナタ第18番、14声(+) /カンツォーナ第9旋法、12声(*) / カンツォーナ第4番、6声(+) /カンツォーナ第16番、12声(+) / ピアノとフォルテのソナタ、8声(*) /カンツォーナ第17番、12声(+) / カンツォーナ第1番、5声(+) /カンツォーナ第7&8旋法、12声(*) / ソナタ第22番(+) /カンツォーナ第8旋法、12声(*) /カンツォーナ第10番、8声(+) / ラ・スピリタータ、4声(ラヴェリ・コレクション、1608)/ カンツォーナ第4旋法、15声(*) /カンツォーナ第2番、6声(+) /ソナタ第22番、22声(+) 〔 (*):「シンフォニエ・サクレ」(1597)から/ (+):「シンフォニエ・サクレ」(1615)から〕 ジャン=ピエール・カニャック、フィリップ・カンギレム指揮レ・サックブーティエ [エレーヌ・メドゥ、クリストフ・ジュイェール、アンヌ=リーズ・シュヴァリエ、 キャピュシーヌ・ヴェルニュ(Vn) ジェニファー・ルター(Va) ジャン=ピエール・カニャック、マリー・ガルニエ=マルズッロ、ルイス・コイ・イ・トルリュス、 レジ・シングリット(コルネット〔ツィンク〕) ダニエル・ラサル、ダヴィド・ロッケノー、 アイメリク・フルネ、オリヴィエ・ラシュリ、エリアス・トゥルネ、グザヴィエ・シブラ、ジュリアン・ミロ、 ユーゴ・リキエール(テナーサックバット) ファビアン・ドルニク、ジャン=ノエル・ガメ(バスサックバット) ローラン・ル・シュナデク(ソプラノドゥルツィアン、バスドゥルツィアン) フィリップ・カンギレム(アルトドゥルツィアン) フネ・フランクァン(テナードルツィアン) バルバラ・バジョル(バスドゥルツィアン) マティアス・シュペーター(テオルボ) ヤスコ・ブヴァール、加藤麻衣子、さかいかおり(Org)] | ||
録音:データ未詳。新発売音源。 ヴェネツィアのサン・マルコ聖堂に響き渡ったジョヴァンニ・ガブリエーリの分割合唱形式の多声部器楽作品。その壮麗な響きを世界最高の吹奏ピリオド楽器アンサンブル、レ・サックブーティエの演奏でご堪能頂きたい。 | ||
夢想〜マラン・マレ(1656-1728):ヴィオール曲集第5巻(1725) 抜粋 組曲 イ短調 から〔 Prélude / Petit Caprice / Sarabande / Gigue / La Sincope / La Mariée /Rondeau moitié pincé et moitié coups d'archet 〕/ 組曲 ヘ長調 から〔 Prélude / Allemande la bois Guillaume / Sarabande / La Demoi Gigue / Les Forgerons / Le Touché du Clavecin 〕/ 組曲 ト短調 から〔 Prélude / Fantaisie / Sarabande / Gigue la Pagode 〕/ 組曲 ト長調 から 〔 Gigue la pointilleuse / Le Jeu du Volant / La Tatillone / Dialogue / Chaconne 〕/ 組曲 ホ短調 〔 Prélude / Allemande La Beuron / Sarabande / Gavotte Singuliere - 2e Gavotte La Mignone / Menuet - 2e Menuet / Le Contraste / Marche Persane dite La Savigny / 膀胱結石切開手術図 [Le Tableau de l'Operation de la Taille] (*) / Les Relevailles - Suitte - Suitte / Resveries Mesplaiziennes 〕 フィリップ・ピエルロ、ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ジュリアン・ヴォルフス(Cemb) フランソワ・シキヴィー(朗読;*) | ||
録音:2014年4月、聖ジャン教会、ボーフェ、ベルギー/発売:2017年。国内代理店太鼓判、文句無しの推薦盤。#ブックレットは付かない仕様です。ご了承下さい。 リチェルカール・コンソートを率いて「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017」に参加しているフィリップ・ピエルロ。彼はマレを得意としており、リチェルカール・レーベル時代からヴィオール曲集の録音を継続、当レーベルからは「音階」(FLORA-0603)、「シャリヴァリ」(FLORA-1507)に続きこれが三作目。今回は一世代下にあたるレ・タンブルのメンバー、ミリアム・リニョル(1988年生まれ)とジュリアン・ヴォルフス(1983年生まれ)を共演者に選び、風格や余裕と同時に清新な活力をもみなぎらせた、期待を上回る快演を聴かせてくれる。マレ自身が経験した麻酔無しの手術に基づく恐怖の「膀胱結石切開手術図」ではベルギーの舞台俳優フランソワ・シキヴィー(1959年生まれ)による戦慄のナレーションも味わえる。 | ||
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764): コンセールによるクラヴサン曲集(1741) |
レ・タンブル [川久保洋子(Vn) ミリアム・リニョル (ヴィオラ・ダ・ガンバ) ジュリアン・ ヴォルフス(Cemb)] | |
録音:2013年11月、ボーファイ、リエージュ地方、ベルギー南東部/発売:2015年。国内仕様盤(SFLO-3113)のみ:使用楽器詳細を含む解説日本語訳付き。#輸入盤(FLORA-3113)に日本語はございません。 フランス国立リヨン高等音楽学校で出会った三人の若きピリオド楽器演奏家により2007年に結成され、2009年8月ベルギーのブルージュ国際古楽コンクールにて室内楽部門優勝&新曲作曲賞を受賞したたトリオ、レ・タンブル [Les Tombres] のデビューCD 。闊達にして優美、すばらしいラモーを聴かせる。 川久保洋子は桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学卒業、東京芸術大学音楽学部古楽科修士課程修了。2010年6月、フランス国立リヨン高等音楽学校を優秀な成績で修了する。2007年秋、イタリアロヴェレートで行われるプレミオ・ボンポルティ国際古楽コンクール、バロックヴァイオリン部門第4位入賞。これまでにヴァイオリンを吉田真紀、辰巳明子、バロックヴァイオリンを若松夏美、オディル・エドゥアルに師事。日本、ヨーロッパ各地で様々なアンサンブルのメンバーとして演奏活動また録音活動をしている。ル・コンセールフランセ(ピエール・アンタイ)、インコニティ(アマンディーン・ベイエール)、コンチェルト・ソアーヴェ(ジャン=マルク・エイム)、オーケストラ・リベラ・クラシカ(鈴木秀美)、バッハ・コレギウム・ジャパン(鈴木雅明)、メディオ・レジストロ(古橋潤一)のメンバー。 ミリアム・リニョル [Myriam Rignol] は7歳よりヴィオラ・ダ・ガンバをクリスティアン・サラに師事。その後16歳でリヨン国立高等音楽学校に入学、マリアンヌ・ミュラーのクラスに在籍し、2010年6月優秀な成績で修了する。在学中ドイツのケルン音楽学校でライナー・ツィパーリングのクラスで研鑚を積む。2009年6月、ドイツのケーテンで行われるバッハ=アーベル国際ヴィオラ・ダ・ガンバコンクールで第2位。2010年5月、山梨古楽コンクールにて最高位受賞。2011年8月、ベルギーのブルージュ国際古楽コンクール第2位&聴衆賞受賞。レザール・フロリサン(ウィリアム・クリスティー)、アンサンブル・ピグマリオン(ラファエル・ピション)、アンサンブル・コレスポンドンス(セバスティアン・ドセ)など様々なアンサンブルのメンバーとしてコンサート・録音活動を行っている。 ジュリアン・ヴォルフス [Julien Wolfs] はベルギー、ジュードーニュの音楽院にてチェンバロをはじめる。オランダのアムステルダム音楽院でメノ・ファン・デルフトのクラスに在籍、2009年6月修士課程を優秀な成績で修了する。在学中にフランス、リヨン国立高等音楽院に交換留学しフランソワーズ・ランジュレに師事。2007年8月、ブルージュで行われる国際古楽コンクール・チェンバロ部門にてベルギー人で初めて1位なしの2位&聴衆賞・ミンコフ出版賞を受賞。現在、リヨン織物・装飾博物館のオリジナル・チェンバロの調整を定期的に行っている。これまでにワロニ―・フェスティヴァル、フランドル・フェスティヴァルや、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ボザールなどベルギーを中心に各地でリサイタルを行い、ラジオ録音もされている。 | ||
ジャズとパヴァーヌ〜古楽とジャズの共宴 不詳:ボンバルド(アプト写本のミサのクレドによる) ディエゴ・オルティス(1510頃-1570頃): リチェルカーレ第1番、パッサメッツォ・アンティコ/ リチェルカーレ第4番、ガンバ/リチェルカーレ第7番、ロマネスカ/ リチェルカーレ第2番、パッサメッツォ フアン・バスケス(1510頃-1560頃):何を使って洗いましょう ミケランジェロ・ロッシ(1601/1602-1656):トッカータ第7番 タルクイニオ・メールラ(1594/1595-1665):愛の竪琴に乗せて アンドレア・ファルコニエリ〔ファルコニエロ〕](1585/1586-1656): パッサカリア/チャッコーナ〔シャコンヌ〕 ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):神は立ち上がり マテオ・フレチャ(1481頃-1553):火事 レ・サックブーティエ [ジャン=ピエール・カニャック(コルネット〔ツィンク〕) ヤスコ・ブヴァール(Org/Cemb) フロラン・ティセイル(Perc)] クロード・エジェア(Tp/ビューグル) ドニ・ルルー(Tb) ジャン=ピエール・バレーダ(ダブルベース) ファビアン・トゥルニエ(ドラムス) フィリップ・レオジェ(P/編曲) | ||
録音:2012年4月、ピアノ博物館音楽ホール、リムー、フランス/発売:2013年。 フランスのジャズ・ピアニスト、フィリップ・レオジェが西欧の古楽をジャズ風にアレンジ、それをピリオド楽器演奏家とジャズ・ミュージシャンのコラボレーションで演奏してしまおうという大胆な試み。とはいえ音楽的な仕上がりは上品なフレンチ・ジャズの趣。ブランデーやカルバドスのお供に最適と言えるだろう。全63ページのブックレットにフランス語と英語の解説が記載されている。 | ||
アウラ・ソアーヴェ〜 17世紀前半イタリアの歌曲集 ルッツァスコ・ルッツァスキ(1545頃-1607):優しいそよ風[Aura soave](*/+) 不詳:シンフォニア・アンティカ(+/#) ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1550頃-1622): 大胆な男[L'Ardito] − 言い寄る男[L'innamorato](*/+/#) ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー(1580-1651): トッカータ・アルペッジャータ[Toccata Arpeggiata] ステファノ・ランディ(1587-1639):小鳥[Augellin](*/+) イッポリート・タルタリーノ(1539頃-1582): スザンナによるカンツォン[Canzon sopra Susanna](#) ジュリオ・カッチーニ(1545頃-1618):戻れ、ああ、戻れ[Torna, deh torna](*/+/#) ジョヴァンニ・デ・マック(1548/1550-1614): 第1のストラヴァガンツァ[Prima Stravaganze](#) / 私の苦しみが生まれる[Nasce la pena mia](+/**) ジュリオ・カッチーニ:アマリッリ[Amarilli](*/**) ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー:トッカータ[Toccata](+) バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):秘密の愛人[L'Amante segreto](*/+) ルイージ・ロッシ(1597-1653):パッサカリア[Passacaille](+) マルコ・マラッツォーリ(1602?-1662):ばらについて[Sopra la Rosa](*/+/#) セリーヌ・シェーン(S;*) ジョヴァンナ・ペッシ(ダブルHp;+) フィリップ・ピエルロ (ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソプラノ(**) /ヴィオラ・ダ・ガンバ・バス;#) 上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ・テノール;**) ライナー・ツィパーリング、ロミーナ・リシュカ(ヴィオラ・ダ・ガンバ・バス;**) | ||
録音:2012年6月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー/発売:2013年。 才色兼備のソプラノ、セリーヌ・シェーンのセカンド・リサイタル・アルバム。前作『アマランサス』(17世紀フランス宮廷歌曲 / FLORA-2210)に続き、今回は17世紀前半にイタリアで隆盛した「新音楽」(歌詞を聴き取りやすく語るように歌う独唱と伴奏楽器によるモノディ形式の音楽)をテーマとしている。秋の夕べ、優しいそよ風に吹かれながら、ていねいに醸されたロゼ・ワインをゆっくり味わうような一時間余。 #ブックレットに歌詞(イタリア語)が記載されていますが、解説はございません。 | ||
レ・サックブーティエ創設35周年記念、フランス、ベルギー、オランダから名手たちが結集! トゥーバ・ミルム〜サックバットのための音楽 ハインリヒ・シュッツ(1585-1672): 「シンフォニエ・サクレ」第1巻〜わが息子アブサロム BWV269 (*) ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554-1612): 「サクレ・シンフォニエ」〜カンツォン・ピアン&フォルテ アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):ご婦人の望み ハインリヒ・シュッツ:「シンフォニエ・サクレ」第1巻〜聞け、わが民よ SWV270 (*) ウィリアム・ホルボーン(1540-1602):湧き出よ、わが涙 ジョン・ダウランド(1563-1626):「ラクリメ」〜エセックス伯のガイヤルド アントニー・ホルボーン(1545-1602):葬送 ジョン・ダウランド:「ラクリメ」〜デンマーク王のガイヤルド ウィリアム・ブレイド(1560-1630): サティロス舞曲/スコットランド舞曲/巡礼舞曲/ロートシェンケン舞曲 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1583-1654):この世の誰もが ザヌエル・シャイト(1587-1654):「音がジュの戯れ」から 〔パヴァーヌ(第5曲)/ガイヤルド(第7曲)/クーラント(第23曲)/アルマンド(第16曲)〕 ジョヴァンニ・ガブリエーリ:「カンツォーナとソナタ集」から 〔カンツォン(第1曲)/カンツォン(第8曲)〕 ルノー・ドレイグ(B) レ・サックブーティエ [ミシェル・ベッケ、ダニエル・ラサール、ファブリス・ミリシェル、ウィム・ベク、 イェルゲン・ファン・ライエン、ダヴィド・ロッケノー(サックバット) ジャン=ピエール・カニャック、リュイス・コイ(コルネット〔ツィンク〕) ローラン・ル・シュナデック(ドゥルツィアン) マティアス・シュペーター(テオルボ) ペドロ・エステバン(Perc) ヤスコ・ウヤマ=ブヴァール(Org)] | ||
録音:2011年4月、ピアノ音楽ホール、リムー、オード県、フランス。 1976年にコルネット(ツィンク)奏者ジャン=ピエール・カニャックが創設した吹奏ピリオド楽器アンサンブル、レ・サックブーティエの35周年を記念して制作されたアルバム。フランスの巨匠ミシェル・ベッケ、ロイヤル・コンセルトヘボウo.首席奏者イェルゲン・ファン・ライエンらトロンボーンの名手たちが結集し、トロンボーンの前身楽器サックバットを合奏した注目盤。フランス語および英語表記の全52ページのブックレット付き。 | ||
マラン・マレ(1656-1728):フォリア ヴィオール曲集第2巻(1701)から 組曲 ニ長調 から〔前奏曲/ブラスク/フォリアのクプレ〕/ 組曲 イ長調〔前奏曲/気まぐれ/アルマンド/クーラント/ サラバンド/サラバンド/速いジグ/エコー/ファンタジー〕 組曲 ホ長調〔前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジグ〕/ 昔のリュート作曲家の流儀によるパヴァーヌ〔ガヴォット/不規則なロンド/シャコンヌ〕 フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ;*) ライナー・ツィパーリング(ヴィオラ・ダ・ガンバ;+) エドゥアルド・エグエス(テオルボ) フランソワ・ゲリエ(Cemb) | ||
録音:2011年10月、バス=ボドゥー教会、アルデンヌ、ベルギー/発売:2013年。使用楽器:1621年、トマス・オールレッド製(*) /1718年、バラク・ノーマン製(+)。 『音階』(FLORA-0603)、『シャリヴァリ』(FLORA-1507)に続くフィリップ・ピエルロのマレ第3作。「スペインのフォリア」として有名な「フォリアのクプレ」(32の変奏、演奏時間約19分半)はまさに圧巻。 | ||
アンサンブル・クレマン・ジャヌカン登場! ラブレー〜汝の欲するところを行え、またはテレームの僧院 ジョスカン・デプレ(1455-1521): Vive le Roy [王様万歳] クロード・ルジュヌ(1530-1600): Je boys a toy mon compagnon クレマン・ジャヌカン(1485-1558): Or viens ça mie Perette クローダン・ド・セルミジ(1494-1562): Hau, hau je boys ガブリエル・バタイユ(1575-1630): O que mesa que manjar! Quien quiere entrar? ギヨーム・コートレー(1530-1606): Grosse garce noire オルランドゥス・ラッスス(1532-1594): Lucescit lamo socii クレマン・ジャヌカン: Martin menoit son pourceau au marche オルランドゥス・ラッスス: La nuict froide et sombre アントワーヌ・ド・ベルトラン(1530-1581): Je vis, je meurs クレマン・ジャヌカン: La chasse [狩] ピエール・アテニャン(1494-1551): パヴァーヌとガイヤルド「Ferrareze」、クーラント、トゥルディオン クレマン・ジャヌカン: La guerre [戦争](第1部)/ La guerre [戦争](第2部) クローダン・ド・セルミジ: Le content est riche en ce monde ロイゼ・コンペール(1450-1518): Nous sommes de l'ordre de Saint Babouyn ジャン=ポール・パラダン[ジョヴァンニ・パオロ・パラディーノ](活躍:1540-1560): リュート曲(詳細記載なし;朗読部分のBGM) アンサンブル・クレマン・ジャヌカン [ドミニク・ヴィス(CT/ディレクター) ユーグ・プリマール(T) ヴァンサン・ブショ(朗読/Br) フランソワ・フォシェ(Br) ルノー・ドレイグ(B)] レ・サックブーティエ [ジャン=ピエール・カニャック(コルネット[ツィンク]) フィリップ・ガンギレム(シャリュモー) ダニエル・ラサル(サックバット) ロラン・ル・シュナデク(ドゥルツィアン) ヤスコ・ブヴァール〔宇山康子〕(Org) フロラン・ティセイル(Perc)] ウジェーヌ・フェレ(ルネサンスリュート) | ||
録音:2009年11月、ニコラ・ダレイラック・ホール、ミュレ、フランス。 レ・サックブーティエがドミニク・ヴィス率いるアンサンブル・クレマン・ジャヌカンを招いて繰り広げる、フランス・ルネサンスを代表する人文主義者・作家フランソワ・ラブレー(1494頃-1553)の小説「ガルガンチュア物語」から抜粋されたテキストを中心に進行する音楽物語。テレームの僧院は物語の舞台の一つで、「汝の欲するところを行え」はその僧院の唯一の規則。 朗読と歌唱の全テキストを記載した全116ページ(フランス語のみ)のハードカバー・ブック仕様。 | ||
ラ・サクブート〜初期バロックのサックバット音楽 ザムエル・シャイト(1587-1654):ベルガマスカ(1622) ダリオ・カステッロ(1590-1644): ソナタ・コンチェルタータ集 (1644) から〔第4番/第3番/第16番〕 アンドレア・ファルコニエロ(ファルコニエーリ;1585頃-1656): カツォーネ、シンフォニアとファンタジア集第1巻(1650) 〜パッサカリアとチャッコーナ タルクイニオ・メルラ(1594/1595-1665): 教会用と室内用のカンツォーナまたはソナタ・コンチェルタータ集(1637) 〜チャッコーナ クリストバル・デ・モラーレス(1500頃-1553)/パコ・ルビオ編曲(装飾): それでも女たちは呼ばわりつつ(1547) ディエゴ・オルティス(1510-1570):レセルカダス〔リチェルカーレ〕(1553) ヨハン・ヘルマン・シャイン(1586-1630):音楽の饗宴(1617)から 〔パヴァーヌ/ガイヤルド/クーラント/アルマンド〕 ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):シンフォニエ・サクレ第2巻(1647) 〜そして神は起き上がり SWV356 ミシェル・ベケ(テナー・サックバット) レ・サックブーティエ〔トゥールーズ古楽金管アンサンブル〕 [ジャン=ピエール・カニャック、マリー・ガルニエ・マルズッロ(コルネット〔ツィンク〕) ダニエル・ラサル(アルト・サックバット/テナー・サックバット) ウィム・ベク(バス・サックバット) エドゥアルド・エグエス(テオルボ/ビウエラ) ヤスコ・ブヴァール〔宇山康子〕(Org) ペドロ・エステバン(Perc)] | ||
録音:2002年8月。前出: Ambroisie (FRANCE), AMB-9929。 トロンボーンの前身楽器であるサックバットをトロンボーンの名手ミシェル・ベケが吹奏した話題盤が復活。 #ブックレットは未添付(レーベル仕様)である可能性がございます。 | ||
アマランサス〜エール・ド・クール(17世紀フランス宮廷歌曲集) ニコラ・ヴァレ(1583頃-1642頃):前奏曲 ジャン=バティスト・ベザール(1567頃-1617以後): Ou luis tu soleil de mon ame (*/+) / Beaux yeux qui voyes clairement (*/+) ニコラ・ヴァレ:ファンタジア(+) コンスタンティン・ホイヘンス(1596-1687): Quoi Clorinde (*/+) ニコラ・オトマン(1610頃-1663):バレ(#) コンスタンティン・ホイヘンス: Graves tesmoins (*/+/#)/セレナード(*/+/#) ニコラ・ヴァレ:イタリアのパッサメッツォによるファンタジア(+)/前奏曲(+) フランソワ・リシャール(1600頃-1650): Les yeux baignez de pleurs (*/+) / Amarante[アマランサス](*/+) / Beaux yeux (*/+) ゴーティエ?:前奏曲(#) ミシェル・ランベール(1610-1696):Ah qui voudra desormais s'engager (*/+/#) Par mes chants tristes et touchants (*/+)/ Vos mespris (*/+) バスティード氏: Arbres, rochers (*/+/#) ド・マシー氏(活躍:17世紀後半):シャコンヌ(#) デュビュイソン氏(1622/1623-1680/1681):ランベール氏の死に寄せる哀歌(*/+/#) セリーヌ・シェーン(S;*) エドゥアルド・エグエス(リュート/テオルボ;+) フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ;#) | ||
録音:2010年5月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。。 2006年、2008年の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に参加、その美貌と美声で聴衆を魅了したベルギー生まれのソプラノ、セリーヌ・シェーンをソリストに迎えた極上の一枚。 #ブックレットに歌詞(フランス語)が記載されていますが、解説はございません。 | ||
セヴィニエ夫人のためのコンサート 不詳:ああ、良き日ふたたび[Ah! quand reviendra-t-il](*)/ 若きイリス(*)/サラバンド(*)/シャコンヌ(*) ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)/ロベール・ド・ヴィゼ(1650頃-1725頃)編曲: バレエ「アムールの勝利」(1681)〜アポロンの入場(++) 不詳:シンフォニー(*)/サラバンド(*) / ゴーティエ:レシ(#) ジャック・オトテール(1674-1763):2つの高音楽器のための組曲第2番(**) 〔荘重な二重奏曲(均等八分音符)/アルマンド/ロンド、愛情、雉鳩/ロンド/ジグ/パサカーユ〕 リュリ/編曲者不詳:オペラ「ペルセ」(1682)〜ああ、愛は何と不安を招くことか(+) マラン・マレ(1656-1782):メヌエット=ガヴォット(*) / 不詳:ゴーティエ氏の喜び(+) リュリ/編曲者不詳: オペラ「アマディス」(1684)〜フルートによる魅惑のためのシンフォニー(+) オペラ「アルミード」(1686)〜アルミードの眠りの前奏曲(+) 不詳:カナリー(#) マラン・マレ:(##) 前奏曲/アルマンド=ドゥブル/クーラント=ドゥブル/サラバンド/ガヴォット/ジグ 不詳:シンフォニー(*)/パサカーユ(*) 出典: 三重奏曲de la Chambre Tome Premier(フランス国立図書館、RES 1397) (*)/ Recueil de Plusiers belles pieces de Symphonie...1695(フランス国立図書館、RES F.533) (+) / Trio//de//Mr Gautie(r)(フランス国立図書館、RES 1536) (#) / Premièr suite de pièces, à deux dessus, sans basse continue pour les flûtes traversières, flûte à bec, violes...Paris, 1712 (**) / Vaudry de Saizenay 写本(ブザンソン市立図書館)(++) / Panmure 写本(エディンバラ、スコットランド国立図書館)(##) マルク・アンタイ、ジョルジュ・バルテル(フラウト・トラヴェルソ) エドゥアルド・エグエス(テオルボ) フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | ||
録音:2009年9月、バス=ボドゥー教会、アルデンヌ、ベルギー。使用楽器:アラン・ウェーマールス製(モデル:オトテール製)(フラウト・トラヴェルソ)/ヤコプ・ファン・ヘースト製(テオルボ)/1625年、トマス・オールレッド製(ヴィオラ・ダ・ガンバ)。 セヴィニエ夫人ことセヴィニエ侯爵夫人マリー・ド・ラビュタン=シャンタル(1626-1696)は、子供たちに書き送った1500通を超える手紙により書簡文学の先駆者と称せられる人物。彼女の書簡は当時のフランス貴族の生活ぶりを伝える歴史資料であり、そこにはもちろん音楽に関する記述も見られる。 『若い人たちは、楽しむために小唄(シャンソン)に合わせて踊りました。これが今、宮廷で大流行しているのです。ある者は、カード遊びに興じ、ある者は、ヴェゼ、マレ、デコトー、フィルベールの美しいコンサートに耳を傾けました。そうこうしているうちに真夜中になり、結婚式がクレキ邸の礼拝堂で執り行われました。』(1696年2月3日、セヴィニエ夫人の手紙より、永田美穂 訳) いかにも貴族的な、節度をわきまえながらも華のある愉悦の音楽。フィリップ・ピエルロが自ら通奏低音パートを補筆復元した楽譜を弾いた(#)は圧巻。 ピエルロは現存する6つの楽譜資料から「セヴィニエ夫人のためのコンサート」と題したプログラムを構成し、2009年から2010年にかけて世界各地で演奏している。2010年11月にはマルク・アンタイとフィリップ・ピエルロが来日し、リチェルカール・コンソート名義で東京にてこれに近いプログラムを演奏した。参照:木の器。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
明暗−カラヴァッジョの後に続いて〜17世紀イタリア音楽における光と影 タルクイニオ・メールラ(1595-1665):愛の竪琴にのせて(1633)(*) アンドレア・ファルコニエーリ(1585-1656):サタンの娘婿、バラバソの戦い(1650) クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):主をたたえよ(1640)(*) ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(1589?-1630?):ソナタ第11番(1641) クラウディオ・モンテヴェルディ:西風が戻り(1632)(*) ダリオ・カステッロ(?-1630?):カンツォン第1番(1644) クラウディオ・モンテヴェルディ:愛の手紙(1619)(*) ダリオ・カステッロ:カンツォン第12番(1644) イグナツィオ・ドナーティ(1612-1638):おお、栄光の聖母よ(1626)(*) ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):カンツォン「ラ・ビアンキーナ」(1628) クラウディオ・モンテヴェルディ:私は主に感謝する(1640)(*) アドリアーナ・フェルナンデス(S;*) レ・サックブーティエ [エレーヌ・メドゥス(Vn) ジャン=ピエール・カニャック(コルネット[ツィンク]) ダニエル・ラサル(サックバット) グイード・バレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) マティアス・シュペーター(アーチリュート/キタローネ) ヤスコ・ブヴァール〔宇山康子〕(Org) ロラン・ル・シュナデク(ドゥルツィアン) フロラン・ティセイル(Perc)] | ||
徹底した写実と劇的表現でバロック絵画に革新をもたらしたイタリアの巨匠カラヴァッジョ(1571-1610)。このアルバムでは、彼が駆使した光の明暗の効果を、続く時代の音楽の中に見い出していく。音楽史におけるカラヴァッジョ的存在と言ってもよさそうなモンテヴェルディのマドリガーレを中心に、同時代作曲家の器楽作品を交えた構成で、演奏テクニックは抜群。前作「タンクレディとクロリンダの戦い」(FLORA-1709)に続く共演となるアドリアーナ・フェルナンデスのソプラノとジャン=ピエール・カニャックのコルネットの掛け合いが特に聴き物。 ブックレットにはフランス語の解説およびイタリア語の原歌詞とフランス語訳のみ記載されており、英語は含まれていない。 | ||
フランソワ・フェルナンデス、最良のパートナーを得てついに録音! J.S.バッハ(1685-1750):ヴァイオリンとチェンバロのための6つのソナタ ヴァイオリンとチェンバロ・コンチェルタントのためのソナタ 〔第1番 ロ短調 BWV1014/第2番 イ長調 BWV1015/第3番 ホ長調 BWV1016/ 第4番 ハ短調 BWV1017/第5番 ヘ短調 BWV1018/第6番 ト長調 BWV1019〕/ ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV1021(*) フランソワ・フェルナンデス(Vn) バンジャマン・アラール(Cemb) フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ;*) | ||
録音:2009年2月8日-11日、ボーフェ教会、フランス。使用楽器:1670年、クレモナ、アンドレア・グァルニエーリ製(Vn)/アントニー・シドニー製(モデル:1740年頃、ゴットフリート・ジルバーマン製)(Cemb)/1625年、トマス・オールレッド製(ヴィオラ・ダ・ガンバ)。 『当レーベルのベストセラーである「無伴奏ソナタ&パルティータ集」(FLORA-0402, 0403)から7年、フランソワ・フェルナンデスがついに録音に踏み切った「伴奏付きソナタ」。チェンバロ・パートがたいへん重要なこれらの作品の録音にあたって彼が組んだのは、1985年生まれという若さにして「レオンハルト以来最高のバッハ弾き」とも称されるフランスの逸材バンジャマン・アラール。チェンバロ一台とは思えないほど多彩な音響を生成するそのテクニックは驚異的で、左手はときにヴィオラ・ダ・ガンバを弾いているようにすら感じさせます。そして、求めていたものがおそらくすべて整えられた上で自由自在に語り歌い踊るフェルナンデスのヴァイオリン。「無伴奏」では孤高の求道者を思わせた彼が、ここでは凛々しい天使のよう。フィリップ・ピエルロは最後の1曲のみの参加ですが、がらりと雰囲気を変えてしまうところはさすがです。 これはたぶん聴いてくださったほとんどの方に「こういうバッハっていいなあ」と思っていただける演奏だと確信し、久々に署名いたします。』(株式会社サラバンド代表取締役 金田敏也) #ブックレットは添付されておりません。 | ||
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678):満ち足りた眠り〜 トレブル、リラ、バス・ヴァイオルとチェンバロのためのエア集 パヴァン,アルマン,コラント,サラバンド(*/#)/ソナタ(**)/ エア,クーラント,サラバンド(*/#)/ファンタジー,エア,クーラント(**)/ 5つの鐘(*/#)/パヴァン(*)/エッコ・コラント(*/#)/ ファンタジー,アルマン,コラント(**)/ アルマン,コラント,サラバンド,満ち足りた眠り(+/#) ソフィー・ジェント(Vn) フィリップ・ピエルロ(リラ・ヴァイオル;*/ヴィオラ・ダ・ガンバ;*以外) ロミーナ・レシュカ(リラ・ヴァイオル;+/ヴィオラ・ダ・ガンバ;+以外) フランソワ・グェリエ(Cemb;#/Org;**) | ||
録音:2008年10月16日-18日、バス=ボドゥー教会、ベルギー。 イングランドの作曲家ジョン・ジェンキンズはウィリアム・バード(1543-1623)の時代からヘンリー・パーセル(1659-1695)の時代まで長きにわたって活躍し、特にヴァイオル・コンソートの分野に多数の優れた作品を残した。 ソフィー・ジェントはハーグ王立音楽院で寺神戸亮に師事したオーストラリア生まれのヴァイオリニストとして日本の古楽ファンにはもうお馴染み。ジェントとフィリップ・ピエルロは、ジェンキンズの友人だった作曲家ウィリアム・ロウズ(1602-1645)のハープ・コンソート組曲集のCD(FLORA-1206)でも共演していた。アルバムを通して、精緻なアンサンブルに知的な即興性を織り込んだ格調高い演奏を堪能出来る。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
モンテヴェルディ:タンクレディとクロリンダの戦い クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):タンクレディとクロリンダの戦い (トルクァート・タッソ作「解放されたエルサレム」より 抜粋されたテキストによる音楽劇; マドリガーレ集第8巻(1624)から;*) アレグザンダー・ゲール(1932-): モンテヴェルディのマドリガーレ「タンクレディとクロリンダの戦い」による クラリネット独奏のためのパラフレーズ(1969)(+) パオロ・クァリアーティ: アモールの忠節の車(ピエトロ・デラ・ヴァッレの台本による小オペラ;1611)(#) アドリアーナ・フェルナンデス(S;クロリンダ(*)、アモール、名声;#) フアン・サンチョ(T;タンクレディ(*)、アポロン、アリオン;#) フリオ・ザナージ(Br;語り手(*)、オルフェウス;#) ジャン=フランソワ・ヴェルディエ(Cl;+) レ・サックブーティエ [ジャン=ピエール・カニャック、マリー・ガルニエ・マルズッロ(コルネット[ツィンク]) ダニエル・ラサル(テナーサックバット) シルヴァン・デルヴォー(バスサックバット) クリスティーヌ・パユー(ヴィオラ・ダ・ガンバ) マティアス・シュペーター(アーチリュート、キタローネ) ヤスコ・ブヴァール〔宇山康子〕(Org/Cemb)] | ||
かつてレ・サックブーティエ・ド・トゥールーズと名乗っていた、コルネット(ツィンク)の名手ジャン=ピエール・カニャックが主宰するフランスのコルネット&サックバット・アンサンブル、レ・サックブーティエがフローラ・レーベルに登場。「タンクレディとクロリンダの戦い」では弦楽パートがコルネットとサックバットで演奏されており、これが新鮮なだけでなくたいへんリアル。歌手陣の力演も相まって、インパクト抜群の名演となっている。 間奏曲的に置かれたドイツの現代作曲家ゲールの作品に続いて収録されているのは、モンテヴェルディと同時代のイタリアの作曲家クアリャーティ(キオッジャの貴族出身でローマで活躍した作曲家・官吏)の代表作「アモールの忠節の車」。四旬節前の祝祭にローマの市街において山車(だし)の上で上演された作品で、当盤では小オペラと表記されているが、実際にはマドリガーレ風音楽劇というべきもの。 ブックレットにはフランス語の解説およびイタリア語の原歌詞とフランス語訳のみ記載されており、英語は記されていない。 | ||
寺神戸、フェルナンデス、 ツィパーリング、ヴォデニチャロフ〜 モーツァルト(1756-1791):ピアノ四重奏曲集 ピアノ四重奏曲 ト短調 K.478 ピアノ四重奏曲 変ホ長調 K.493 |
ボヤン・ヴォデニチャロフ(Fp) 寺神戸亮(Vn) フランソワ・ フェルナンデス(Va) ライナー・ツィパーリング(Vc) | |
録音:2007年10月10日-13日、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 なんとヴァイオリンに寺神戸亮を迎えた充実の四重奏。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
マラン・マレ(1656-1728):シャリヴァリ ヴィオール曲集第3巻(1711) [組曲 ト長調/組曲 ハ短調/組曲 ニ長調] |
フィリップ・ピエルロ (ヴィオラ・ダ・ガンバ[ソロ]) ライナー・ツィパーリング (ヴィオラ・ダ・ガンバ) モード・グラットン(Cemb) エドゥアルド・エグエス (テオルボ/G) | |
録音:2007年7月25日-27日、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 RICERCARレーベルでマレのヴィオール曲集全曲録音を目指しながら中断の憂き目に遭ってしまったピエルロが、FLORAで録音を再開した。FLORAからは『音階』(FLORA-0603)に続く2枚目のマレとなる。アルバム・タイトルにもなっている曲「シャリヴァリ」は「どんちゃん騒ぎ」といった意味で、プログラムの最後を飾っている。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
ヴィオルを鳴らせ〜17世紀イングランドのエアとディヴィジョン ジョン・ジェンキンズ(1592-1678): グラウンドに基づく2つのヴィオルのためのディヴィジョン/ファンシー/エア/クーラント マシュー・ロック(1621頃-1677):2つのバス・ヴィオルのための二重奏曲集(1652)から 〔ファンタジー/ファンタジー/サラバンド〕 ジョン・コペラリオ(1570頃-1626):ファンタジー ジョン・ジェンキンズ:2つのヴァイオルのための4つのレッスン ウィリアム・ロウズ(1602-1645):アルフォンソのパヴァン マシュー・ロック:2つのバス・ヴィオルのための二重奏曲集(1652)から 〔ファンタジー/ファンタジー/クーラント〕 不詳(エリザベス・ロジャーズのヴァージナル・ブック(1656)より):バグパイプ(#) ダニエル・ノーコム(1576-1626以前):トレジャンのグラウンド(*) ジョン・ジェンキンズ:2つのバス・ヴィオルのための2部のファンタジア クリストファー・シンプソン(1605頃-1699):ヴィオルのディヴィジョン(1659) (+) ジョン・ジェンキンズ:エア/クーラント/サラバンド/エア 不詳:グッド・ナイト フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ;使用楽器:1621年、トマス・オールレッド製) ライナー・ツィパーリング(ヴィオラ・ダ・ガンバ; 使用楽器:1718年、バラク・ノーマン製 (+以外) /フランソワ・ボダール製(+)) ジョヴァンナ・ペッシ(Hp;使用楽器:ライナー・トゥラウ製〔ヴィースバーデン〕、トリプルHp) | ||
録音:2009年7月、バス=ボドゥー教会、ベルギー。 ディヴジョンとはグラウンドと呼ばれる低音音型の繰り返しの上で旋律の一音一音を分割した細かな変奏が展開される作曲様式のことで、バロック初期にイングランドで隆盛した。当レーベルの柱であるピエルロとツィパーリングの親密なヴィオル・デュオにペッシのハープが寄り添い、愉悦のひとときを堪能させる。(*)はピエルロ、(+)はツィパーリング、(#)はペッシの独奏。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
ノルウェーのアーベル トマス・ロビンソン(活躍:1589頃-1609頃):鐘による20のウェイズ ベイアルン伝承曲:結婚行進曲 フェリーチェ・ジャルディーニ(1716-1796):アンダンテ-ロンド・グラツィオーソ オイスタイン・ニルソンのフッラスラーグ シリ・デュヴィークのスプリンガル クヌート・ハムレのハルダンゲル・ルール カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):アレグロ ヨハン・カスパル・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):ロンド ウィリアム・ブレイド(1560-1630):スコットランド舞曲 不詳:I can not keepe my wife at howme / Home again, Market is done 不詳:Cuperaree 不詳:妖精の仮面 ヨハン・マッテゾン(1681-1764):Felsenlied unsichtbarer Geschöpffe J.S.バッハ(1675-1750):ガヴォットI&II カール・フリードリヒ・アーベル:アルペッジョ-アダージョ-アレグロ ヴォス伝承曲:ノッリンゲン ハリングダール伝承曲:ファニトゥレン セテスダールのヴィーダル・ランデのガンガル:ゴルラウス ニルス・オークラン(ハリングフェレ) エリーザベト・ザイツ(ティンパノン) フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | ||
録音:2007年9月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 ドイツの作曲家で音楽史上におけるヴィオラ・ダ・ガンバの最後の名手カール・フリードリヒ・アーベルが北欧ノルウェーを旅し、民俗楽器奏者と交流するという「架空の旅」シリーズ第2弾(第1弾:「ヒューム大佐のインドへの旅」; FLORA-1006)。今回のゲストはハリングフェレ(ハルダンゲル・フィドル)の名手ニルス・オークラン。透明で冷涼な空気感の漂う中、穏やかに楽しげに繰り広げられる音楽の語らい。ティンパノン(真鍮弦を2つのヘラのようなもので叩く卓上琴)が二つの弦楽器の仲をとりもつかのように彩を添えて。理屈抜きでご堪能いただけること請け合い。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
音楽の情熱〜 ウィリアム・ロウズ(1602-1645): ハープ・コンソート組曲集 ハープ・コンソート組曲 ト短調(*)/ リラ・ヴァイオル独奏練習曲集 ト長調(+)/ ハープ・コンソート組曲 ニ短調(*)/ リラ・ヴァイオル独奏練習曲集 ト短調(+)/ ハープ・コンソート ト長調(*)/ リラ・ヴァイオル独奏練習曲集 ニ短調(+)/ ハープ・コンソート ト長調(*) |
ソフィー・ゲント(Vn;*) ジョヴァンナ・ペッシ(Hp;*) エドゥアルド・エグエス (テオルボ;*) フィリップ・ピエルロ (ヴィオラ・ダ・ガンバ;*/ リラ・ヴァイオル;+) | |
録音:2006年8月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 ウィリアム・ロウズは、熱心な王党派の一員としてピューリタン反乱軍と戦い命を落とした作曲家。兄ヘンリー・ロウズが声楽曲のみを作曲したのとは対照的に他分野にわたり数多くの作品を残し、なかでもコンソートのための器楽作品が重要とされている。ここではフィリップ・ピエルロのヴィオラ・ダ・ガンバを核としたコンソートが、その真髄を響かせる。ヒュームのアルバム同様、ピエルロが聴かせるソロ楽曲も圧倒的。 観音開きディジパック仕様。楽曲解説完備のブックレット付き。 | ||
Liquide Perle 〜17世紀前半、ローマのハープ音楽 不詳:スパニョレット/トッカータ/ラ・モニカ/ガリアルダ/サルタレッロ ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643): トッカータ II/パッサカリアによるパルティータ 不詳:マントヴァのアリア ジョヴァンニ・バッティスタ・フェッリーニ(1600-1674):トッカータ ジローラモ・フレスコバルディ: バレット/バレットのコッレンテ/聖体奉挙のためのトッカータ/ チャッコーナの様々なパルティータ[ Ciaconna in partite variate ] 不詳:チャコーナ ジローラモ・フレスコバルディ:トッカータ VIII /パッサカリア 不詳:ルッジェーロ/フィレンツェのアリア/大公のバッロ/ファヴォリータ ジョヴァンナ・ペッシ(アルパ・ドッピア〔バロック・ダブルHp〕) エドゥアルド・エグエス(テオルボ/G) | ||
録音:2006年8月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 スイスのバーゼルに生まれたジョヴァンナ・ペッシは7歳でハープを弾き始め、13歳のときに1800年エラール製のハープに出会ったことからピリオド楽器に目覚め、オランダのハーグでエドワルト・ウィッツェンブルグに、バーゼルのスコラ・カントールムでハイドルン・ローゼンツヴァイクに師事、さらにトロッシンゲン州立音楽大学でロルフ・リスレヴァンにダウランドからJ.S.バッハに至るリュート音楽の語法を学んだ。 タイトルの「Liquide Perle」を直訳すると「真珠液」。収録されている作曲者不詳の楽曲はキージ写本に収められたもの。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
ヒューム大佐のインドへの旅 トバイアス・ヒューム(1569頃-1646): ヒューム大佐のパヴァン(*)/ 兵士のガリアード-兵士の行進曲(*)/ 聴け、聴け(*)/ガンバの精神(*)/ ポーランドのエア −ポーランドのヴィラネル(*)/ わが貴婦人は かわいらしい物を持っている(*)/ 早く私をくすぐって −ティッケル、ティッケル(*)/ さらば、かわいい恋人よ(*)/私は憂鬱(*) ドゥルバ・ゴーシュ:川辺の日の出(+) トバイアス・ヒューム:死(*/+) ドゥルバ・ゴーシュ: ヒュームに捧げる一曲(+/#) 不詳:トリスターノの嘆き(*/+) |
フィリップ・ピエルロ (リラ=ヴァイオル;*) ドゥルバ・ゴーシュ (サーランギー;+/歌;#) ニティランジャン・ ビスワス(タブラ;+) ロセリーネ・シンプレラーレ (タンプーラ;+) | |
イングランドあるいはスコットランド出身、職業軍人としてスウェーデンとロシアの軍隊で将校を務めた「ヒューム大佐」ことトバイアス・ヒュームは優れたアマチュア音楽家でもあり、ヴィオルの名手として活躍、リラ=ヴァイオル(小型のヴィオラ・ダ・ガンバ)のための作品集を2巻出版した。彼の作風は非常に個性的で、しばしば異常であるとも評されるほどだった。フィリップ・ピエルロが圧倒的な演奏で聴かせる。 このアルバムではヒュームがインドを旅し去っていくという架空の設定がなされており、後半では北インドの代表的擦弦楽器サーランギーの名手ドゥルバ・ゴーシュが登場。打楽器タブラとシタールに似た楽器タンプーラを従えて「川辺の日の出」を演奏、「死」はピエルロのソロに即興的に絡みながら切れ目なく「ヒュームに捧げる一曲」へと続き、ここでは歌も披露、さらに続いて中世ヨーロッパの名曲「トリスターノの嘆き」へとなだれ込み怒涛のコラボレーションで幕を閉じる。 ディジパック仕様。英語のブックレット付きだが楽曲の解説は収録されていない。 | ||
フェルナンデス&ヴォデニチャロフ〜 モーツァルト(1756-1791): フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ集 ソナタ ハ長調 K.303/ソナタ 変ロ長調 K.378/ フランスの歌「ああ、私は恋人をなくした」 の主題(アンダンティーノ)による 6つの変奏曲 K.360/ ソナタ 変ロ長調 K.454 |
フランソワ・ フェルナンデス(Vn) ボヤン・ヴォデニチャロフ(Fp) | |
録音:2006年6月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 『ハイドン:ピアノ三重奏曲集』(FLORA-0805)で共演していたフェルナンデスとヴォデニチャロフのデュオが登場。現在ベルギーのブリュッセル音楽院教授を務めているヴォデニチャロフ(1960年、ブルガリア生まれ)は寺神戸亮(Vn)のデュオ・パートナーとしても知られている。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
ヨゼフ・ハイドン(1732-1809):ピアノ三重奏曲集 [イ長調 Hob.XV:18/ニ短調 Hob.XV:23 ハ長調 Hob.XV:21/変ホ長調 Hob.XV:10] |
ボヤン・ヴォデニチャロフ(Fp;*) フランソワ・フェルナンデス(Vn) ライナー・ツィパーリング(Vc) | |
録音:2005年12月17日-20日、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。使用楽器:1980年、クリス・マーネ[Chris Maene]製(モデル:1785年、ヨハン・アンドレアス・シュタイン製)(*)。 寺神戸亮(Vn)デュオ・パートナーとして日本でも知られるところとなったボヤン・ヴォデニチャロフ(1960年、ブルガリア生まれ)がフローラに登場。フェルナンデス、ツィパーリングとともに得意のハイドンを披露している。ヴォデニチャロフは現在ベルギーのブリュッセル音楽院教授を務めており、モダーンとピリオドをまたにかけて活躍している。 #ブックレットは添付されておりません。 | ||
音楽の巨匠、カロルス・ハッカルト カロルス・ハッカルト(1640-1701?): 「パルナス山の調和」Op.2(1686)〜 [ソナタ第8番(4声)(v1/v2/or/th/g1/g2)/ ソナタ第7番(3声)(v1/cm/th/g1/g2)/ ソナタ第5番(3声)(v1/v2/cm/th/g1)] 「ケリュス」Op.3 (ヴィオラ・ダ・ガンバのための12の組曲;1686)〜 サラバンド(g1/th) フィリップス・ヴァン・ヴィーヘル(1610-1675): 「Fasciculus Dulcedinis」(1678)〜 ソナタ第8番(4声)(v1/or/th/g1/g2/g3) カロルス・ハッカルト: 「パルナス山の調和」Op.2〜 ソナタ第3番(3声)(v1/v2/cm/g1)/ 「ケリュス」Op.3〜サラバンド(g1/th) フィリップス・ヴァン・ヴィーヘル: 「Fasciculus Dulcedinis」〜ソナタ第1番(v1/v2/cm/g1) カロルス・ハッカルト: 「パルナス山の調和」Op.2〜 ソナタ第6番(3声)(v1/v2/cm/th/g1)/ 「ケリュス」Op.3 から サラバンド(g1) |
フランソワ・ フェルナンデス(Vn;v1) ルイス・オターヴィオ・ サントス(Vn;v2) ロラン・ステュワート (Cemb;cm、Org;or) エドゥアルド・エグエス (テオルボ;th) ライナー・ツィパーリング (ヴィオラ・ダ・ガンバ;g2) 上村かおり (ヴィオラ・ダ・ガンバ;g3) フィリップ・ピエルロ (ヴィオラ・ダ・ガンバ;g1) | |
録音:2005年5月18日-21日、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 カロルス・ハッカルト[Calorus Hacquart]は現ベルギーのブルッヘ(ブルージュ)に生まれた作曲家・演奏家。おそらく1667年から1670年の間にアムステルダムに移住、オランダ人による最初のオペラとも言われる「勝ち誇った愛」を作曲するなどの活躍を見せた。1679年ハーグに移り、詩人で作曲家でもあったコンスタンティン・ホイヘンス(天文学・物理学者クリスティアーン・ホイヘンスの父)の庇護を受け、ホイヘンスから「音楽の大巨匠」と絶賛されたハッカルトは、彼のとりなしでナッサウ伯ヨハン・マウリッツ(ブラジル総督)の私邸で週一回演奏する機会を得た。この私邸はフェルメール(1632-1675)の名画で知られる現在のマウリッツハイス美術館。つまりハッカルトはフェルメールの同国・同時代人であり、近い場所で活躍していたことになる。1686年以降の彼の消息はほぼ不明となるが、おそらく1701年か翌年に没したと考えられている。 ハッカルトの代表作「パルナス山の調和」は10曲のソナタ集で、パーセルやコレッリのトリオ・ソナタに匹敵するとも言われる傑作。イタリアとフランス、さらにイギリスや低地地方(オランダ、フランドル)の趣味、そして教会ソナタと室内ソナタの形式のごく自然な融合が見られ、旋律の美しさやヴィルトゥオジティにも事欠かない非常に高次元な音楽といえる。「ケリュス」はヴィオラ・ダ・ガンバのための12の組曲から成る作品集で、ここではサラバンドが3曲選ばれている。併録されている2つのソナタの作曲者フィリップス・ヴァン・ヴィーヘルはブリュッセルで活躍した作曲家・ヴァイオリン奏者。 これら極上の音楽を、フローラ・レーベルがオールスター・キャストが届けてくれるのが、このアルバム。まさに至福の時が約束されている。最終トラックではピエルロがヴィオラ・ダ・ガンバをピチカートで通してサラバンドを演奏し、深い余韻を残す。 美麗ディジパック仕様。ブックレットも付いており、もちろん解説を英語で読むこともできる。 | ||
マラン・マレ(1656-1728):音階およびさまざまな合奏の小品(1723) 〔小オペラ形式の音階(*) /マレ風ソナタ(*) /聖ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘〕 フランソワ・フェルナンデス(Vn) マルク・アンタイ(Fl-tr:*) フィリップ・ピエルロ(ガンバ) ケネス・ワイス(Cemb) | ||
録音:2003年10月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。使用楽器:ヴァイオリン;エリク・ルールム製(モデル:アンドレア・グァルネリ製)/フラウト・トラヴェルソ;ルドルフ・トゥツ製(モデル:IH・ロッテンブルグ製)/ヴィオラ・ダ・ガンバ;1728年バラク・ノーマン製/チェンバロ;1979年ヨープ・クリンクハンマー製。 フランス・ヴィオル楽派の中心的作曲家マレが晩年に出版した、3つの個性的な大曲から成る作品集。ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音にために書かれている、「小オペラ形式の音階」と「マレ風ソナタ」では楽章によってフラウト・トラヴェルソがヴァイオリンの代わりに旋律を演奏したり、重ねたりしている。「聖ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘」は映画「めぐり逢う朝」のサウンドトラック盤でファビオ・ビオンディとジョルディ・サヴァールらの演奏を聴くこともできたが、フェルナンデス、ピエルロ、ワイスによる演奏はずっとフランス的で、優雅さと詩情が感じられる。 #ブックレットは添付されていない可能性がございます。 | ||
ヨゼフ・ハイドン(1732-1809):スコティッシュ・ソングズ バリトン、ヴィオラと低音楽器のための 3声のディヴェルティメント(バリトン三重奏曲)ハ短調 Hob.XI :52 / スコットランド歌曲選集(1792) より(*) 〔ホワイト・コッケード(白バラ)[The white cockade]/メアリーの夢[Mary's dream]/ クッションを縫えるかい?[O can you sew cushions]〕/ バリトン、ヴィオラと低音楽器のための 3声のディヴェルティメント(バリトン三重奏曲)イ長調 Hob.XI: 87 / プロシアのフリードリヒ大王の死に寄せるドイツの嘆き (ピーター・ホルマン補筆完成)(*) / バリトン、ヴィオラと低音楽器のための 3声のディヴェルティメント(バリトン三重奏曲)ハ長調 Hob.XI: 109 / スコットランド歌曲選集(1792) より(*) 〔 Fy gar rub her o'er wi' strae / O'er Bogie /朝早く起きて[Up in the morning early]〕 スーザン・ハミルトン(S;*) フィリップ・ピエルロ(バリトン[Baryton]) フランソワ・フェルナンデス(Va) ライナー・ツィパーリング(Vc) | ||
録音:2002年12月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 フローラ・レーベルの三枚看板によるハイドン「バリトン三重奏曲集」の第2巻に当たるアルバム(前巻:FLORA-0102)。今回はスーザン・ハミルトンを迎え声楽作品を加えた構成となっている。 バリトンはヴィオラ・ダ・ガンバに似た楽器だが、独特の構造として共鳴弦を持ち、それをネックの裏側から左手の親指でピツィカートで奏することができる。ハイドンが使えたエステルハージー侯ニコラウスがこの楽器を好んだため、ハイドンは1762年から1775年にかけて126曲にのぼるバリトン三重奏曲(ディヴェルティメント)を書いた。 「プロシアのフリードリヒ大王の死に寄せるドイツの嘆き」はソプラノ独唱と低音声部のみ現存している小カンタータ。フリードリヒ大王が亡くなったのが、エステルハージー侯がバリトンへの興味を失い、ハイドンがバリトン三重奏曲の作曲をやめてから10年以上経った1786年であることから、この作品をハイドンの真作としない研究者もある。真の作曲者かもしれないとされているのは、ハイドンのもとでエステルハージー宮廷楽団のバリトン奏者を務めていたカール・フランツで、彼がハイドンの作品であると称した可能性があるとされている。 1791年から1804年まで、ハイドンは400を超えるスコットランドとウェールズの民謡を編曲した。ここで演奏されているのは、ロンドンのウィリアム・ネイピアによって委嘱され出版された曲集から選ばれた歌曲。伴奏楽器の選択は演奏者の裁量に任せるとされており、ここでは譜面上のヴァイオリン・パートがバリトンまたはヴィオラで演奏されている。 ピエルロ、フェルナンデス、ツィパーリングの三人は「熱狂の日音楽祭(ラ・フォルジュネ・オ・ジャポン)」のためにリチェルカール・コンソートとともに来日し、ハイドンのバリトン三重奏曲をトリオで聴かせ好評を博したことは記憶に新しい。 古楽ファンにはおなじみのスーザン・ハミルトンはスコットランド生まれ。「スコットランド歌曲集」を歌うにはまさに適材といえるであろう。 観音開きのディジパック仕様。ブックレットには歌詞テキストも掲載されている。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ Vol.2 パルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004 / ソナタ第3番 ハ長調 BWV.1005 / パルティータ第3番 ホ長調 BWV.1006 フランソワ・フェルナンデス(Vn) | ||
録音:2002年6月、バス=ボドゥー教会、アルデンヌ、ベルギー フェルナンデスによる「無伴奏」完結。彼は全曲の表題("Sei Solo a Violino senza Basso accompagnato")の冒頭にある「Sei Solo」を「6つの独奏曲」ではなく「あなたは一人である」という意味でとらえ、このCDの制作を自分一人だけで行うことにこだわった。録音場所である教会にヴァイオリン(1690年アンドレア・グァルネリ製)を携えて一人でこもり、テープを回しっぱなしにして演奏、録音。編集とブックレット制作の技術的な面以外すべて、自分の手だけでこの全曲CDを完成させたのである。 卓越した技巧と音楽性を備えながら、恩師クイケンの活動を「二番手」として支え、日本の古楽ファンにとっては同窓の寺神戸亮やエンリコ・ガッティよりも目立たない存在かもしれないフェルナンデス。そんな彼が満を持して「自分で作り」、「自分たちのレーベルから世に出す」バッハの「無伴奏」を、じっくりと味わってみてはいかがだろうか。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ Vol.1 ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001 / パルティータ第1番 ロ短調 BWV.1002 / ソナタ第2番 イ短調 BWV.1003 フランソワ・フェルナンデス(Vn) | ||
録音:2002年6月、バス=ボドゥー教会、アルデンヌ、ベルギー。 シキスヴァルト・クイケンに師事し、クイケン・クァルテットの第2ヴァイオリニストやラ・プティト・バンドのコンサートマスターを務めてきたフェルナンデスの「無伴奏」第1作。師匠譲りの堅実な技巧に流麗さの加わったすばらしい演奏。使用楽器は1690年アンドレア・グァルニエーリ製。 | ||
J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集 ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ BWV.1023 (*) / ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロ・オブリガートのためのソナタ BWV.1028 / チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ BWV.1027 / ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロ・オブリガートのためのソナタ BWV.1029 フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ケネス・ワイス(Cemb) ライナー・ツィパーリング(ヴィオラ・ダ・ガンバ〔通奏低音〕;*) | ||
録音:2002年9月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。 ヴィーラント・クイケンに師事、リチェルカール・アンサンブルのリーダーを務めるピエルロ。比較的穏やかな運びの中に旋律をしっかり歌わせた、優れた演奏。共演者も巧み。(*)はヴァイオリン・ソナタとして知られている曲。使用楽器は1718年バラク・ノーマン製。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 BWV.1007-1012 〔第1番 ト長調 BWV.1007 /第2番 ニ短調 BWV.1008 /第3番 ハ長調 BWV.1009 / 第4番 変ホ長調 BWV.1010 /第5番 ハ短調 BWV.1011 /第6番 ニ長調 BWV.1012 (*) 〕 ライナー・ツィパーリング(Vc) | ||
録音:2002年8月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー。使用楽器:ヴィンツェンツォ・トルシアーノ・パノルモ、1786年製作(*以外) /ルドヴィクス・グェルサン、1750年製作5弦ピッコロ・チェロ(*) 〕。 アンナー・ビルスマにチェロを、ヴィーラント・クイケンにヴィオラ・ダ・ガンバを師事、18世紀オーケストラ、カメラータ・ケルン等のメンバーを務めるツィパーリング。師匠ビルスマを思わせる大胆さもかいま見せる、みごとな演奏。 | ||
ハイドン:バリトン、ヴィオラと低音楽器のための3声のディヴェルティメント集 〔ハ長調 Hob.XI: 101 /イ長調 Hob.XI: 66 /ロ短調 Hob.XI: 96 / ト長調 Hob.XI: 70 /ニ長調「エステルハージ公の誕生を祝して」 Hob.XI: 97 〕 フィリップ・ピエルロ(バリトン〔弦楽器〕) フランソワ・フェルナンデス(Va) ライナー・ツィパーリング(Vc) | ||
録音:2001年12月、バス=ボドゥー教会、アルデンヌ、ベルギー。Vol.2:FLORA-0503。 ここでのバリトン(Baryton)は弓で奏する弦楽器で、ハンガリーのエステルハージ侯が好んだため、彼に仕えていたハイドンはこの楽器のためのにたくさんの曲を書いた。レーベルの三枚看板が揃ったこの演奏は実に達者で、ディヴェルティメントらしい、リラックスした楽しさにあふれている。 |