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RCO LIVE

特記以外 価格帯記載無し:1枚あたり¥3300(税抜¥3000)
[SACDハイブリッド盤、DVD盤も同一価格]




 オランダの名門、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(旧・アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団)の自主製作レーベル。

RCO-04002
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(HYBRID_SACD)
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調「新世界より」 マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2003年6月、コンセルトヘボウ。ライヴ。SACD層は5.1サラウンド収録。
 当レーベル第一弾。新任首席指揮者マリス・ヤンソンスによるドヴォルザークの「新世界」。16年間首席指揮者をつとめたシャイーの後任というだけにいろいろな意味で注目されるヤンソンスだが、今回の演奏はライヴ録音ならではの高いテンションにも関わらず、信じられないような完成度の高さ。
 国内盤は、同曲が2006年のツアーでも8公演中5公演で演奏されたため発売されたもの。こちらには諸石幸生氏による充実の解説書つき。
RCO-04005
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(HYBRID_SACD)
R.シュトラウス:「英雄の生涯」 マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
アレクサンダー・ケル(独奏Vn)
 録音:2004年9月4日、コンセルトヘボウ、アムステルダム。ヤンソンス首席指揮者就任記念コンサート・ライヴ。20ページブックレット(英、仏、独)付き。
 R.シュトラウスの「英雄の生涯」は、かのメンゲルベルクが首席指揮者をつとめていたときにシュトラウス自身によってコンセルトヘボウに献呈されたという、まさに特別な曲。当映像は2004年9月4日、ヤンソンスの第6代コンセルトヘボウ首席指揮者就任記念コンサートという大イベントで演奏されたもの。熱気の中、まるでヤンソンスにR.シュトラウスがのりうつったかのような激演となっている。
 DVD映像(RCO-04103)と同時発売で、DVDにはオランダ現地で放送されたヤンソンスのドキュメンタリー番組が追加収録されている。
RCO-04103
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(DVD_VIDEO)
2枚価格
R.シュトラウス:「英雄の生涯」(*)
ドキュメンタリー:6人目の首席指揮者、ヤンソンス(#)
マリス・ヤンソンス指揮(*)
ロイヤル・コンセルトヘボウo.(*)
アレクサンダー・ケル(独奏Vn;*)
ノウト・ホルトマン(監督;#)
 収録:2004年9月4日、コンセルトヘボウ、アムステルダム。ヤンソンス首席指揮者就任記念コンサート・ライヴ(*)/2004年9月(#)。音声:DTS 5.0サラウンド(*)。12ページブックレット(英雄の生涯について:英、仏、独)&4ページの折りたたみブックレット(映像について)付き。
 R.シュトラウスの「英雄の生涯」は、かのメンゲルベルクが首席指揮者をつとめていたときにシュトラウス自身によってコンセルトヘボウに献呈されたという、まさに特別な曲。当映像は2004年9月4日、ヤンソンスの第6代コンセルトヘボウ首席指揮者就任記念コンサートという大イベントで演奏されたもの。熱気の中、まるでヤンソンスにR.シュトラウスがのりうつったかのような激演となっている。
 SACD(RCO-04005)と同時発売だが、DVDにはオランダ現地で放送されたヤンソンスのドキュメンタリー番組が追加収録されている。
RCO-05001
(14CD)
廃盤
ロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラのアンソロジー(1960-1970)
RCO-05002
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(HYBRID_SACD)
ヤンソンス、2004来日公演と同プロ
 ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調Op.36
 ブラームス:交響曲第2番 ニ長調Op.73
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2004年10月27日&28日、アムステルダム・コンセルトへボウ、ライヴ。SACD層:5.0マルチチャンネル。
 首席指揮者就任直後のヤンソンスとコンセルトへボウ管は2004年11月に来日、「音楽の友」誌 2004年ベストコンサート第1位に輝いたほどの大成功を収めたが、当盤は本拠での同一曲目による来日直前ライヴ。ヤンソンス初のベートーヴェンはまぶしいくらいの生命力が聴き物で初々しさにあふれているが、1999年にオスロ・フィルと録音していた(SIMAX)ブラームスも、ビロードのごとく美しくどこまでも磨き抜かれた弦の音色が素晴らしく、各パートが聴かせるソロが心憎い程巧い。ヤンソンスの下オケが掲げるキャッチ「ライセンス・トゥ・スリル」、すなわち「ワクワクするような興奮をきっと届けます」という看板に偽りなし。伝統ある名門オケに新しい息吹を感じさせる、当コンビのこれからを予感させるにふさわしい清々しい演奏。
RCO-05003
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(2 HYBRID_SACD)
ハイティンク
 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調(ハース版)
ベルナルト・ハイティンク指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2005年2月18日&20日、アムステルダム・コンセルトへボウ、ライヴ。SACD層:5.0マルチチャンネル。
 ロイヤル・コンセルトへボウ管と桂冠指揮者ハイティンクとの顔合わせによる最新ライヴが早くもリリース。当曲はハイティンクによる音盤は実に4種目、コンセルトへボウとは全集録音の第1回(1965年)、さらにデジタルによる再録音(1981年)以来となる演奏で、3度目にして初のライヴ録音となる。
 2004年のドレスデン・シュタ−ツカペレとの日本公演でも演目に選ばれた「ブル8」は、ハイティンクにとって快心のレパートリーであり、記録によれば1959年に初めてコンセルトヘボウとコンサートで取り上げて以来、1988年までの同オケ在任期間中に20回以上も演奏したという。
 初演奏以来半世紀近い歳月を経て共にブルックナー演奏の伝統を培ってきたオケと臨んだライヴということもあってか、確かに円熟を迎えた巨匠の集大成と呼ぶにふさわしい演奏となっており、ただならぬ風格に圧倒される第1楽章、金管の咆哮が凶暴なスケルツォ、悠久の時を感じさせるアダージョはやはり絶品で、壮大に締めくくられるフィナーレに至ってはいつまでも忘れがたい印象を残す。録音も極上。
RCO-05004
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(HYBRID_SACD)
ストラヴィンスキー:
 バレエ「ぺトルーシュカ」(1947年版)(*)
ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45(1940)(+)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2004年10月29、31日(*)、2004年12月22-23、25日(+)、アムステルダム、コンセルトヘボウ、ライヴ。
 2004年9月、ドヴォルザークの「新世界より」(RCO-04002)で記念すべきスタートを切ったコンセルトへボウ管の自主制作レーベル、RCOライヴ。はや1年を過ぎた今、首席指揮者ヤンソンス率いるコンセルトへボウ管が放つ最新アルバムは、御披露目となった来日公演の記憶も鮮明な「ぺトルーシュカ」を含むロシアもの。前作のベートーヴェン&ブラームス(RCO-05002)同様に、来日公演直前に本拠で行われた同一曲目のライヴであるぺトルーシュカ。当オケにとってはロスバウト(1962年)、デイヴィス(1977年)、シャイー(1993年)以来4種目、ヤンソンスにとってはオスロ・フィル(1992年、EMI)以来の再録音となるが、ともにライヴでは初めて。
 さらに、サンクトぺテルブルク・フィル(1992年、EMI)との録音で知られるヤンソンスお得意のラフマニノフ。アシュケナージ盤(1983年、DECCA)の高評価を裏付けるように、ここでも潤いに満ちたオケの美質が活かされて申し分ない。
RCO-05005
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(HYBRID_SACD)
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2005年6、8月、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。5.0 マルチチャンネル。
 過去にオスロ・フィルとのシリーズが知られるヤンソンスのシベリウス。第2番は1992年以来13年ぶりの再録音となる。いわば「本場の強み」で聴かせた旧録音にたいして、新たな手兵とのライヴは、ホールとセットでヨーロッパ屈指と謳われるこのオケ固有の魅力が尽きない。いつもながら、聴き進むうちに生き生きとした音楽と極上にブレンドされた響きのとりこにさせられる。スケール雄大なフィナーレを迎えるまでの、ヤンソンスによる見事なドラマづくりも歳月の重みを感じさせる。また、コンセルトへボウとしても、シベリウスは、セル(1964年)とのスタジオ盤があるくらいでたいへん珍しい。実演で練り上げた納得のレパートリーをリリースしてゆくレーベル・ポリシーのもと、ヤンソンス&コンセルトへボウの熱い意気込みがダイレクトに伝わるアルバムとなっている。代理店曰く「優秀録音」。
RCO-06001
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(2 HYBRID_SACD)
ヤンソンス&RCOのマーラー「悲劇的」とヘンツェ
 マーラー:交響曲第6番 イ短調「悲劇的」(*)
 ヘンツェ:夢みるセバスチャン(2003/2004)(+)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2005年9月7-8日(*)、2005年12月22日(+)、アムステルダム、コンセルトヘボウ、ライヴ。DSD5.0、マルチチャンネル。
 いま人気実力ともに絶頂のマエストロ、マリス・ヤンソンス。2005-2006年シーズンのオープニングを飾ったプログラムであり、彼にとってロンドン響とのライヴ(2002年)以来の再録音となるマーラー「悲劇的」。1903年に作曲者自身の指揮で第3交響曲を演奏したことにさかのぼる、RCOとマーラーとの深いゆかり。この伝統はメンゲルベルク、ベイヌムと途切れることなく培われ、ハイティンクやシャイーが全集を完成させているように、マーラーはすっかりRCOの看板レパートリーとなっている。こうしたオケの背景を踏まえての新たなるヤンソンスの「悲劇的」。
 2005年前半を通じてルツェルン、ザルツブルク、ベルリンそしてプロムスと、本拠地でのライヴ録音に先立って行われ、大成功を収めた同一演目によるヨーロッパ・コンサート・ツアーを終えたのちに臨んだもので、まさに集大成、万全の出来栄えといって差し支えないであろう。ロンドン響の時と同じく第2楽章に置いたアンダンテ。ビロードに喩えられる弦がしびれるように酔わせ、うねるように楽想が紡がれてゆく。そしてカウベルが高らかに鳴るヤマ場、なんという輝かしく豊かな響き。オーケストラの煌きも最高潮を迎えまる。さらにこことは劇的なコントラストを形づくる両端楽章の緊張感と迫力も圧倒的。ただ、それでも独特のエレガントな美しさは決して失われないところがRCOの何よりの魅力。指揮する音楽すべてにいつもドキドキするようなスリリングな感覚を追い求めてやまないヤンソンスが、RCOのマーラー演奏史に新たな1 ページを刻んだ記念すべきアルバムである。
 カップリングの「夢みるセバスチャン」は、べイヌム財団、チューリヒ・トーンハレ管、ニューヨーク・フィルそしてRCOとによる共同委嘱作品で、2005年12月世界初演時の録音。演奏時間15分ほどのこの新作は、初期作品「アポロとヒュアキントゥス」(1948/1949)からほぼ半世紀を経て、ザルツブルクの表現主義詩人ゲオルグ・トラクルの芸術に立ち返り、その同名の詩にもとづいて書かれたもの。作曲者によれば、「2003年に滞在したザルツブルク周辺の田園の、また子供時代の空想や霊安室の、それは衰え・人生の秋の夢想・神のお迎え・夕闇といった『夜』のイメージを扱ったメランコリックな内容」。やはり死を強く感じさせるマーラー風のメロディが時おり突然聞こえたりするのも、死のムードが充満する詩作にインスパイアされた楽曲だからこその不思議な符合なのかも知れない。豊潤な響きを誇るオケを率いるヤンソンスの指揮も素晴らしく、ヘンツェ特有の多彩で官能的な音の世界に誘う。2006年夏のさまざまな音楽祭で、初演者の当コンビによって再演されることが決まっている。
RCO-06002
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(HYBRID_SACD)
ショスタコーヴィチ:
 交響曲第7番 ハ長調 Op.60「レニングラード」
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2006年1月19、22日、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。DSD5.0 マルチチャンネル。
 2004年以来2年ぶり、早くも2006年11月の来日公演が大いに期待されるヤンソンス&手兵コンセルトへボウ管。最新アルバムは2006年に入りライヴで力を注いできた「レニングラード」。本拠アムステルダムを皮切りにロンドン、ブリュッセル、シカゴ、ニューヨークそのほかの都市で圧倒的な成功を収めた注目のプログラムである。
 いわゆる戦争交響曲中でもとびきりの大作だけに、とかく演奏の出来もスケール感や大迫力の音響について語られがち。ここでは申し分なくパワフルでありながら、それにもまして磨き抜かれた美の表現に惹かれる。たとえば冒頭「人間の主題」。ここまで華麗なる色彩感をもって描かれたことがあっただろうか。深々としたアダージョでも雄弁きわまる弦の威力にただただ息を呑むばかり。もちろんフィナーレも超弩級の輝きに溢れている。
 かつてヤンソンスはご当地レニングラード・フィル盤(1988年)も話題をさらったが、コンセルトへボウ管の暖かく精緻な響きを活かし、ここに新たな魅力を提示してみせたといっても言い過ぎにはあたらないであろう。陶然とするまでの美しさに彩られたきわめて純音楽的な「レニングラード」。まさしく作曲者生誕100周年記念を迎えた新時代にふさわしい内容である。
RCO-06003
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(HYBRID_SACD)
プーランク(1899-1963):グローリア(*)
オネゲル:交響曲第3番「典礼風」(#)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
リューバ・オルゴナソヴァ(S)
オランダ放送cho.
 録音:2005年12月22日, 23日, 25日(*)/2004年9月4日, 6日(#)。
 あの許光俊氏も「この世界でもっともまともな指揮者のひとり」「21世紀のショルティ」と一目おいているヤンソンス。コンセルトヘボウ管自主レーベルから登場するのはプーランクの大作「グローリア」とオネゲルの交響曲第3番。
 プーランクの「グローリア」冒頭は、ぶ厚い弦の響きの上に鳴り響く管楽器パートの絢爛豪華で華やかな音色で聴くものの耳と心に直球で迫る。5曲目のドミネ・デウスの冒頭、繊細な色彩で移ろいゆく管のかけあいも、名人集団コンセルトヘボウの本領発揮といったところ。1961年生まれのオルゴナソヴァは、アーノンクールやメスト、ガーディナーらとの共演も多い、ブラチスラヴァ(グルベローヴァと同郷)出身。今最もあぶらののったソプラノ歌手として、ヨーロッパを中心に活躍している。ケント・ナガノ指揮「ベートーヴェン:オリーブ山上のキリスト」(HMC-901802)の録音にも参加していた。
 オネゲルの交響曲第3番は、オネゲルの戦争に対する罪の意識と平和への希求をテーマとした作品で、ヤンソンスの得意演目のひとつ。2004年9月に開かれた、首席指揮者就任記念コンサートで「ドヴォルザーク:交響曲第9番(RCO-04002)」と一緒に演奏されており、ファンからもかねてからオネゲル待望論があった。第1楽章の冒頭からのただならぬ焦燥感、不安感からヤンソンスもオケもエネルギー全開、ものすごい迫力。第3楽章の終結部の祈りの音楽の部分は、ヴァイオリン・ソロの美しさも際立った、神がかりともいえる演奏。
RCO-06004
(14CD)
廃盤
ロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラのアンソロジー 1970-1980
RCO-07001
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(HYBRID_SACD)
ヤンソンス&RCOの「巨人」
 マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2006年8月28日、11月17日、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。初出音源。
 2006年秋、アジア・ツアーの一環として2004年以来2年ぶりの再来日を果たした第6代首席指揮者ヤンソンスと手兵ロイヤル・コンセルトへボウo.(RCO)。ショーマンシップに長けたマエストロのもと、さらなる磨きをかけたオケが生み出すフレッシュで華麗極まりない音楽に改めて詰め掛けた多くの聴衆が魅了された。
 最新アルバムは、RCO Live のスタートを飾ったドヴォルザークの「新世界より」と並んで、公演曲目にも組まれていたマーラー「巨人」。ヤンソンスとしてはオスロ・フィルとのライヴ盤から7年、RCOとは「悲劇的」(05年/RCO-6001)以来のマーラー第2弾となる。ほかならぬ作曲者自身もその指揮台に幾度となく立った名門RCO。それだけに長い伝統の中で熟成されたまろやかな響きを駆使して、これまでにいくつもの優れたマーラー演奏が残されてきた。そしていま、RCO首席指揮者就任以来「きっと皆さんの期待をさらに上回る“特別なもの "を提供したい」というヤンソンスの意気込みも熱い最新アルバムでも、レーベルの特色である念入りな下準備と実演での成果が存分に盛り込まれた形となっている。艶やかに織り成すビロードの弦。黄金のブラス。こうしたオケの美質を見事なまでに顕しているのがスケルツォ。まったく指示どおりに“力強く運動して "、実演そのままにとめどなくあふれる歌と躍動するリズムに思わず身を乗り出さんばかり。さらに、横溢する生命力がまぶしい第1楽章、どことなく哀感を湛えときにユーモラスでさえある第3楽章、そして爆発沸騰のフィナーレ。もとよりどこをとっても作品本来の魅力をストレートに伝えて余すところがない。ヤンソンス自ら最高のオケと賞賛を惜しまないRCOあってこその、かつてないほどの目くるめく煌きに満ち溢れたマーラー。スリルと興奮で私たちを釘付けにしたあの記憶がここに鮮やかによみがえる。
RCO-07002
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(HYBRID_SACD)
ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス
 ウィレム・ヴァン・オッテルロー:セレナード(1944/1976改訂)〔行進曲/夜想曲/スケルツォ/聖歌〕
 ニック・ウート:ザ・コール(2004)
 ジョヴァンニ・ガブリエリ:第12旋法による10声のカンツォーナ〜サクラ・シンフォニア集第11番 C.180(1597)
 ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ:ラグタイム&ハバネラ(1975)
 ウィリアム・シュミット:ソロ・カデンツァを伴う変奏曲(トランペット四重奏のための;1979)
 デレク・ブルジョワ:コンチェルト・グロッソ Op.61(1979)

  イヴァン・メイルマンズ指揮ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス
 [フリッツ・ダムロウ、ペーテル・マシュルス、ハンス・アルティング、ベルト・ランゲンカンプ(Tp)
  ヤーコプ・スラフテル、フォンス・フェルスパーンドンク、ヤープ・ファン・デル・ヴリート、ヤスパー・デ・ワール、
  シャロン・サントンジュ(Hr) イェルゲン・ファン・リーエン、バルト・クラーセンス、ニコ・シッパース、
  マーティン・シッパース、レイモント・ムネコム(Tb) ペリー・ホーゲンダイク(Tu) ヘルマン・リーケン、
  バリー・ユルユス、グスターボ・ヒメノ(Perc) ニック・ウート(ティンパニ)  イェルーン・バル(P)
  マルク・シモンズ(チェレスタ) ぺトラ・ファン・デル・ヘイデ(Hp)]
 録音:2007年、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。
 精鋭を揃えたメジャー・オケともなると、たいていセクションごとにアンサンブルを結成したり、アルバムをリリースしたりと自主的に活動するケースがみられる。その例に漏れず、名門ロイヤル・コンセルトへボウo.弦楽団(RCO)の看板のひとつ、黄金の輝きにたとえられる金管セクションがここにCDデビュー!その名も“ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス "。結成からわずか4年ほど、オケの長い歴史に比べればまだ日も浅いRCOブラス。幅広くブラス音楽の可能性に燃えるメンバーは現役のトップが名を連ねるだけにさすがに華やか。たとえば当アルバムの先がけともなった「ファンファーレ・オーケストラ・オブ・ザ・ネーデルラント」にもフィーチャーされていた首席のふたり、トランペットのダムロウと、同じ首席奏者でも指揮にまわったメイルマンズよりも格上ともいわれるトロンボーンのリーエン。スター・プレイヤーの顔触れに期待が大きく膨らむ。そもそもそのメイルマンズが、RCO の若手メンバーを奨励する目的で始まったサロン賞を自ら獲得したことで実を結んだ当アルバム。シンプルゆえにごまかしの利かない恐さを秘めた定番ガブリエリのほかは、内容的にもかなり凝った選曲と言える。ブラス、ハープ、チェレスタと打楽器のためのセレナードは、母国オランダの名指揮者オッテルローによるものでいまや20世紀の古典ともいえる作品。ヘンツェの曲では、途中タンゴを織り交ぜながら、フォクストロット、チャールストン、ルンバそしてラグタイムと楽想が移り変わり楽しさいっぱい。ブラス・ファンの間で比較的名の通っているブルジョワは1941年英国キングストン生まれ。王立音楽院でハウエルズに作曲を、指揮をボールトに師事して、このOp.61を含む12以上のブラスバンド用作品を書いた。2004年にここで演奏にも加わるRCO首席ティンパニ奏者ウートが作曲した「ザ・コール」は、翌2005年5月アメリカ・ツアー中のシカゴで当アンサンブルによって初演されている。全体としてヴァラエティに富むつくりで、曲順にも単調を避けた工夫が施されているとはいえ、レパートリーにもまして魅せられるのは、大編成ブラス・アンサンブルの華麗なるサウンド。マニアでなくとも、ちょっと耳を傾けるだけで知らず知らずのうちにいつしかエレガントで輝かしい音色のとりことなってしまう。しかもこれがライヴとは。最後に、2007年6月にRCOを離れ、指揮者として新たなキャリアをスタートさせるメイルマンズにとってこのたびのアルバムは感慨も一入のはずで、なによりの思い出となったことだろう。
RCO-07003
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(HYBRID_SACD)
マーラー:交響曲第4番 ト長調 クリスティーネ・シェーファー(S)
ベルナルド・ハイティンク指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2006年11月7日、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。
 1956年11月7日、まだ27歳の若さだったハイティンクは病気のジュリーニに代わり、初めてRCOの指揮台に立った。それからちょうど半世紀2006年11月7日に、いまや桂冠指揮者となった巨匠が臨んだ特別記念コンサート。
 RCO Liveにふたたび帰ってきたハイティンクの最新アルバムは、当夜のオール・マーラー・プログラム後半を飾った交響曲第4番。(前半はラーションとディーン・スミス独唱による「大地の歌」)現代屈指のマーラー指揮者として誰しも認めるハイティンク。なかでも第4番については、すでにRCOとは首席指揮者時代(1961-1988)をふくめて3度(67年、82年、ライヴ、83年)も録音していることからもわかるように、よほど愛してやまないのだろう。RCO初のSACDによる第4番は、ハイティンクにとっても、またRCOにとっても両者のトレードマークであるマーラー演奏の真価をあらためて広く世に問うものとなっている。
 首席指揮者ヤンソンスのもと新たな時代を迎えたいまも、ハイティンクが長年の手兵と培った結びつきは健在。しかもなんといっても晴れの舞台、会場の祝賀ムードに包まれる中、当ライヴではいつにもまして黄金に輝くブラスにエレガントで潤いたっぷりの弦の音色を誇る名門の持ち味が光っている。そして、天上の世界を描いた第4楽章。ポイントのソプラノにアメリング、ユーイング、アレグザンダーと歴代の名花が彩りを添えてきたところへ、このたび抜擢されたのはいまをときめくシェーファー。可憐な歌声がピッタリで、これはたいへんな魅力。なお、2006年11月に入り当コンビは、この7日の記念演奏会のほか、いずれもシェーファーの独唱で第4番を本拠アムステルダムでは全部で5回取り上げており、さらに9日にフランクフルトのアルテオーパー、10日にはウィーンのムジークフェラインでもそれぞれ演奏している。ハイティンクのマーラーでは、これよりほんの少し前、同じ年の10月に行われた首席指揮者就任ライヴにおけるシカゴ響との第3番(CSOR-901701)も大いに話題を集めているが、ここ最近の充実ぶりは一瞬たりとも目を離すことの出来ないものといえるだろう。
RCO-08001
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(HYBRID_SACD)
ドビュッシー:交響詩「海」(*)
デュティユー:ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」(#)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(*)
ドミトリー・
 シトコヴェツキー(Vn)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2007年2月1日、2日、4日(*)/2007年6月7日、8日(#)、以上アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。
 とにかくオケを華麗に鳴らすことにかけては当代並ぶもののない手腕をみせるヤンソンス。たとえばドビュッシーの「海」。第1楽章、夜明けからやがて正午を迎えるまでの、やわらかく繊細な弦から紡ぎだされるグラデーションの妙。さらにダイナミックにうごめく音響が圧巻の第3楽章“風と海の対話 "。それにしても驚かされるのは鮮やかに色彩を描き分けるパレットのなんともふんだんなこと。これにはドビュッシー、ラヴェルとも50年代にはベイヌム、70年代のハイティンクと録音のみならず、RCOがこれまでに幾度となく実演で取り上げてきたゆかりの演目ということもあるのだろう。
 公演曲目にも組まれているラ・ヴァルスもまた、酔っ払ったようなリズムのうねりと溜めがなんともおどろどろしくなまなましいかぎり。ヤンソンスによる聴かせどころを心得たドラマづくりのうまさもますます堂に入って、いつものように興奮度満点の出来栄え。
 そして目を引くユニークなカップリングはフランス現代の大御所デュティユーの傑作「夢の樹」。フランス国立放送の委嘱作で、被献呈者アイザック・スターンによって初演されたこのヴァイオリン協奏曲は全体が大きく4つの部分からなり、それらを間奏がつないで切れ目なく演奏される。ドライで幻想的な無調Op.からなんともいえない色気を漂わせるのは、黄金のひびきを誇るこのコンビならではのなせるわざ。作曲者とのつながりも深い名手シトコヴェツキーのソロも冴えている。
RCO-08002
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(HYBRID_SACD)
ストラヴィンスキー:
 バレエ「火の鳥」組曲(1919年版;*)/
 バレエ「春の祭典」(#)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2007年6月7日、8日、12月14日(*)、2006年11月15日、16日、2007年6月25日(#)、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。
 ヤンソンス&RCOによるストラヴィンスキー3大バレエがついに完結。「火の鳥」(バイエルン放送so. /2004年、ライヴ)、「春の祭典」(オスロ・フィル /1992年)とも再録にあたるヤンソンス。いっぽうRCOにとっては、前任のシェフ、シャイーが「火の鳥」(1945年版 /1995年)と「ペトルーシュカ」(1947年版 /1993年)を録音しているものの(ほかに2002年収録の「春の祭典」と1993年収録の「火の鳥」のライヴ映像あり)、やはり3作すべてとなると単独の指揮者としてはコリン・デイヴィス(76〜78年)以来の快挙となる。
 絶好調のこのコンビ、いつ聴いても驚くほど新鮮なのが一貫して変わらぬ魅力。前作デュティユー(RCO-8001)と同日の公演を中心とする「火の鳥」。バリバリの無調現代曲「夢の樹」がえもいわれぬ幻想的な美に彩られグッと身近に感じられたほどから、同じ流れで演奏された「火の鳥」がどのようなものであるかは容易に想像できるだろう。フルート首席のバイノンがたちどころにそれと分かるように魅了する「王女たちのロンド」や「フィナーレ」でのホルン、「子守唄」でのファゴット・ソロと、木管はなにげないフレーズに至るまでしっかりと個性を主張している。
 いっぽうで「魔王カスチェイたちの凶悪な踊り」や「春の祭典」はあざやかなコントラストを形作り、荒々しいパワーにも不足していない。ティンパニとバスドラが地獄の地鳴りのように迫り、これにブラス・セクションが応酬してすさまじい大音響。それでもささくれ立ったどぎつさが強調されないのがRCO を特徴づける美点といえるだろう。
 かつてヤンソンスがRCO首席指揮者就任直後の「ペトルーシュカ」(2004年/ RCO-05004)は、コンビの輝かしい未来を予感させるフレッシュな魅力にあふれた内容だった。そしていま、当アルバムはその予感がまぎれもなく現実のものとなったことを証明するとてつもない充実ぶり。それぞれにとって得意のレパートリーということもあるのだろうが、たっぷりとした響きのなかで比類なき美観が繰り広げられてゆくあたりはかれらのまさに真骨頂。名曲を理屈抜きに楽しませてくれる。
 なお、春祭の終演後には拍手が入る。
RCO-08003
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(HYBRID_SACD)
ホライゾン1-プレミア2007
 モーリッツ・エッゲルト(b.1965):
  ナンバー・ナインVI: a bigger splash(2006-07)(*)
 コリン・マシューズ(b.1946):
  ターニング・ポイント(2006)(#)
 テオ・ファーベイ(b.1959):
  トロンボーンと管弦楽のためのリート(2007)(+)
 デトレフ・グラナート(b.1960):
  劇場的動物譜 Theatrum Bestiarum
  (2004-2005/2006改訂;+)
ヨルゲン・ファン・
 ライエン(Tb)
マルクス・シュテンツ指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2007年6月21日、22日(*)、2007年1月18日(#)、2007年9月18日、19日(+)。
 1888年の創設以来、2008年で120年の伝統を誇るRCOは同時代の作品に理解あることで知られている。マーラーやシュトラウスのオランダ初演については数知れず、古くはセーケイ独奏でバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番(1939年)世界初演を果たしているほか、当オケはみずから作品を委嘱、その世界初演を通じて音楽界をリードしてきた。近いところでは2005年12月にヤンソンスの指揮でヘンツェの「夢みるセバスティアン」(RCO-06001)が世界初演され、また、1987年には楽団創立100周年記念の委嘱作であるベリオのフォルマツィオーニがシャイーによって初演されている。
 こうした背景もあり、ここにRCO Liveよりわたしたちと同時代の音楽に光を当てるあらたなシリーズがスタートする。その名も「ホライゾン」(地平線)。その第1弾では、2007年にRCOのおこなった世界初演もしくはオランダ初演のライヴが集められている。「冥王星」で一躍その名を馳せたコリン・マシューズに、プロムス2005で初演されたBBC委嘱作のグラナートがオランダ初演。ハイデルベルク生まれのエッゲルトによる連作と、RCOの委嘱で首席奏者ライエンを念頭に書かれたファーベイのトロンボーン協奏曲が世界初演時のドキュメントになる。
 RCOによる世界初演ということで「オランダ音楽祭」の呼び物のひとつであったエッゲルトのナンバー・ナインVI。副題は、プールサイドの風景を好んで描いたイギリスの現代画家デイヴィッド・ホックニーが、1967年初夏のカリフォルニアで制作した同名の絵画にもとづいている。プールから跳ね上がる‘とても大きな水しぶき 'が見る者に強烈なインパクトを与えるこの作品、モダーン・アート・シーンでたいへん有名な内容だが、当曲はエッゲルトによると‘絵画では飛び込む瞬間が永遠に停止し続けますが、この永続性を時間芸術である音楽で表現するために、ミニマル風、パターン・ミュージックの手法を採用した 'というもの。こちらは初稿のアルト・サックスとジャズ・ベースを除いたオケのみによる第2稿による演奏。
 そして、なんといってもアルバム一番の目玉はファーベイの新作。すでにRCO によるトロンボーン協奏曲委嘱の試みは2001年のトマジ、2004年のべリオに次いで3度目となるが、緩-急-緩-急とテンポの異なる4つのブロックから構成される全曲を、‘黄金のブラス 'の筆頭、RCO首席ライエンの音色と離れ技で一息に聴かせる。この作品のほか、すべてのナンバーで指揮を手がけるのは、ヘンツェに見出され、その実演や録音活動で知られる現代作品のスペシャリスト、シュテンツ。かれのもとRCOによって美しく磨き抜かれたサウンドの魅力で、一見取っ付き難そうな現代作品といえどもわたしたちを抵抗なく誘う。
RCO-08004
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(HYBRID_SACD)
ガッティ&RCOのベルク
 ベルク:管弦楽のための3つの小品(*)/
     「ルル」組曲(5つの交響的小品)(#)
アナート・エフラティ(S)
ダニエーレ・ガッティ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2006年9月27日-30日(*)、2005年10月19日、20日、23日(#)、アムステルダム、コンセルトヘボウ、ライヴ。
 当日はベートーヴェンの「運命」、ヒンデミットの「器楽合奏のための学習用作品」からの5曲とともに演奏された「ルル」組曲。そしてガッティがRCOのほかシュターツカペレ・ドレスデンやウィーン・フィルとのライヴでも大成功を収めた3つの小品。‘歌うように振る、というよりじっさいに歌いながら振る 'と云われるガッティは、ここでまさしくイタリアの伊達男の面目躍如。同じイタリア勢の指揮者ではアバドがはやくからベルクを得意としていたことを思い起こさせるが、情熱たぎるガッティの指揮ぶりもまた思いのほかベルクへの適性をうかがわせる。加えてちょうどアバドにウィーン・フィルの音色が不可欠であったように、ガッティが手にしたのは黄金に譬えられるRCOのひびき。音色そのものになんともいえない魅力を備えたRCO を得て描かれる、ベルクの官能世界はまさに絶品。ルル組曲のソプラノは、すでにオリジナル版の全曲録音で表題役を歌い、これを当たり役としているイスラエル出身のエフラティ(1966年生まれ)。
 いま、ノリにのっているガッティとRCOの相性の良さは、このアルバムを聴けば一目瞭然。首席指揮者ヤンソンス、桂冠指揮者ハイティンクのほかに、RCO Liveにまたひとりとてもたのしみな顔触れが加わった。
RCO-08005
(14CD)
廃盤
ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団アンソロジー Vol.5 1980-1990
RCO-08006
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(HYBRID_SACD)
ヤンソンスのR.シュトラウス
 R.シュトラウス:
  交響詩「ドン・ファン」Op.20(*)/
  アルプス交響曲 Op.64(#)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2007年10月18日、21日、2008年1月16日、17日(*)/2007年9月19日-21日、23日(#)、以上アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。CD-R 使用の HARVEST CLASSICS から、(*)は2007年10月21日の演奏が HC-06120 で、(#)は2007年9月23日の演奏が HC-06142 で、それぞれ発売されていたが、共に廃盤となっている。
 記念すべき2004年9月4日首席指揮者就任記念コンサートの「英雄の生涯」(RCO-04005 / DVDはRCO-04103)以来となる、ヤンソンス&RCOによるシュトラウス第2弾。組み合わせは、大管弦楽のための最後の大曲「アルプス交響曲」と交響詩第1作目の「ドン・ファン」。これまでRCOとはレパートリーの再録を重ねてきたヤンソンスだが、ともに初録音だったもの。
 シュトラウスもまた、長い伝統を誇るRCOとはたいへんゆかりの深い作曲家。1897年から翌98年にかけて作曲された「英雄の生涯」がRCO第2代首席指揮者メンゲルベルクと当楽団に捧げられたことも少なからず関係してのことだろうか。1915年10月の作曲者指揮による世界初演の翌年には、早くもメンゲルベルクの指揮で当RCOによるオランダ初演が行なわれた「アルプス交響曲」。さらにこの成功を受けて、一週間後には作曲者の指揮でもRCO 再演が果たされている。
 こうした歴史的背景にも拘わらず、ここに至るまで録音といえばわずかにハイティンクによるただ一度きり(1985年)。作品の内容から考えて、天性の語り口のうまさで鳴らすヤンソンスによる新録となれば、これは期待しないわけにはいかない。
 眼下に拡がる壮大なる音のパノラマ。日の出を迎えてのまばゆいばかりの輝きや、刻一刻と姿を変えゆく山の姿を、陰影ゆたかに、かつ破格のスケールで描いて行く。ヤンソンス自身は「アルプス交響曲」をウィーン・フィルとの実演などでも幾度となく取り上げてはいるが、こと録音に関して、ほかならぬRCOを起用したことは演奏の伝統を踏まえての納得の選択といえるだろう。
 そして「ドン・ファン」。こちらもたくみなドラマづくりでライセンス・トゥー・スリルの異名をとるヤンソンスの独壇場。匂い立つような弦に、甘美なオーボエ・ソロ。ホルンによって力強く歌われるテーマ。その魅力を挙げてゆけばきりがないが、どんな場面においても磨き抜かれたRCOのひびきは雄弁このうえなく、たっぷりと酔わせてくれる。
RCO-08007
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(HYBRID_SACD)
ヤンソンスのマーラー「第5」
 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2007年10月18日、21日、2008年1月16日、17日、アムステルダム、コンセルトヘボウ、ライヴ。CD-R 使用の HARVEST CLASSICS から、2007年10月21日の演奏が HC-06120 で発売されていたが、廃盤となっている。
 2008年11月、第6代首席指揮者として就任5年目に突入したヤンソンスとともに、RCOは楽団創立120周年の節目を迎えた。これを飾るRCO Live のアルバムはマーラーの第5番。マーラーこそは第2代首席指揮者メンゲルベルクの時代より受け継がれてきた当オケの看板であり、アニヴァーサリーにあたりこれをおいてほかにないプログラムといえるだろう。
 ますます絶好調にあるヤンソンス初のマーラー第5。トランペット・ソロが高らかに鳴り渡ったあと、葬送行進曲はいたずらにドロドロと重く引きずるでもなく、未だ比較的淡々と進む。けれども第2楽章になると全体が大きなうねりを形作り、つづくスケルツォや、さらにロンド・フィナーレでは、動と静、テンポが終始交替する内容がこの指揮者の本能を呼び覚ますのだろうか、まぶしいくらいの躍動感が特徴的。それでもやはり白眉はアダージェット。開始はじんわりと染み出すように、やがて豊潤に押し寄せる、マーラー畢生というべき妖艶なる美の表現が閉じ込められた音楽では、ディナーミクにアゴーギク、そして弦のポルタメントが絶妙なバランス。大詰めではぐっとテンポを落としてきて、幾重にもビロードの弦が織り重なり、爛熟の美を咲かせる。どことなく、かつてその指揮ぶりで作曲者をも唸らせ、信頼も厚かったメンゲルベルクによる世界初録音を彷彿とさせるようでもあり、もはや、どこまでも溺れてみたいという衝動をおさえきれない。
 いまあらためて、マーラーを取り上げるときにRCOが奏でる音色のこのうえない適性といったらどうだろう。その証しとして、これまでにハイティンク、シャイーと、歴代の首席指揮者たちとそれぞれ完成させてきた全集録音、ヤンソンスでは第6番(RCO-6001)、第1番(RCO-7001)が最高の評価を獲得してきた。ヤンソンスによる新たな第5番もまた、RCOの誇る輝かしいマーラー演奏の系譜がこれからもけっして揺るぎないことを物語る破格の出来栄えとなっている。
RCO-09001
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(2 HYBRID_SACD)
アーノンクール、登場
 シューマン:ゲーテの「ファウスト」からの情景 WoO 3(1844-1853)
 クリスティアン・ゲルハーヘル(Br;ファウスト/天使に似た教父/マリア崇拝の博士)
 クリスティアーネ・イヴェン(S;グレートヒェン/困窮、贖罪の女性/贖罪の女性のひとり)
 アラステア・マイルズ(B;メフィストーフェレス/悪霊) ヴェルナー・ギューラ(T;アリエル/法悦の教父/成熟した天使)
 モイカ・エルトマン(S;マルテ/憂愁/天使/昇天した少年/贖罪の女性/罪深い女性)
 ビルギット・レンメルト(A;罪障/昇天した少年/栄光の聖母/エジプトのマリア)
 エリーザベト・フォン・マグヌス(A;欠亡/昇天した少年/贖罪の女性/サマリアの女性)
 フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(B;瞑想の教父/成熟した天使)
 サイモン・ハルジー合唱指揮オランダ放送cho.、ウィルマ・テン・ウォルデ合唱指揮オランダ児童cho.

 ニコラウス・アーノンクール指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2008年4月18日、20日、21日、23日、24日、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。
 1975年にJ.S.バッハのヨハネ受難曲、マタイ受難曲を振ってデビューして以来、実演や数多くのレコーディングで楽団との結びつきを強めながら、現在に至るRCO名誉客演指揮者ニコラウス・アーノンクール。このアルバムは、2005年のバイエルン放送so.とのライヴ録音盤「楽園とペリ」を経て行なわれた2008年4月のライヴ録音で、その「楽園とペリ」とならびアーノンクールがシューマンによる声楽曲の双璧と位置付ける「ゲーテの『ファウスト』からの情景」。
 「ゲーテの『ファウスト』からの情景」は、もともと文学への造詣が深かったシューマンが、ドイツ文学の最高峰のひとつ、ゲーテの戯曲『ファウスト』の音楽化を決意したのが始まりで、当初オペラ化を考えていたものの原作の持つ桁外れのボリュームと世界観の前にこれを断念、最終的にはオラトリオ的な性格の内容として、完成までに9年もの歳月を費やした労作。アーノンクールはこの作品についてつぎのように考察している。
 「シューマンは『ファウスト』の、ある特定の側面、すなわち‘浄化(贖罪もしくは讃美) 'に焦点を合わせたがっており、その狙いに基づいて決めた情景を原作から選んだ。しかも彼は自分が準備したテクストの一語も変えなかった。それぞれはゲーテ自身のもの。(中略)シューマンはあきらかにペシミストだった。心理学的なアプローチの見地から、かれはフロイトの一種の仲間。『ファウストの情景』という作品をこれほどまでにとてつもないものにしているうちの1つが、贖罪というひとつの側面を例示するかくも巨大なドラマからそうした場面を正確に選び抜くシューマンの手腕。」
 当作品に最大級の賛辞を惜しまないアーノンクールが‘音楽史で最も美しい瞬間のうちの1つ 'と述べる第2部冒頭の「日の出の場面」。シューマンの管弦楽法のもっとも輝かしいパッセージがみられるこのくだりには弦楽器群を分奏させる指示があるが、このあたりじっさいにヴァイオリン両翼配置が採用され、立体的な音響効果が確保されていることからも、アーノンクールのもとで培われたピリオド奏法の心得が活かされた好例といえるのではないだろうか。
 多くのソリストと混声合唱、児童合唱を擁することからも、本作における声楽パートの重要性は「楽園とペリ」に共通するところも多く、先に触れた「楽園とペリ」のライヴ録音にも参加していたゲルハーヘルとギューラをはじめ、ここでもアーノンクールのプロダクションではおなじみの顔触れが揃えられているのも特徴。ちなみに、アーノンクールでは本録音に先立って、2006年にグラーツでヨーロッパ室内管と同曲を演奏した際にも、ゲルハーヘルがファウスト役を、同じくマイルズがメフィスト役を務めていたことに加えて、ほかにもエルトマン、フォン・マグヌス、レンメルトらがそれぞれキャスティングされていた。
 「シューマンのことを考えるとき、わたしはドレスデンのカフェに彼が居るところを思い浮かべる。そこでワーグナーとメンデルスゾーンに毎週会っている。かれらはだいたい同じくらいの年齢だったし、3人みなザクセンの生まれだった。ワーグナーの名声にとって幸いなことには、ほかの2人共若くして亡くなった。つまり、ワーグナーと同時に、シューマンとメンデルスゾーンがもっと長生きしていたら、音楽史はまったく違うものになっていただろうに。わたしはシューマンを3人の中でもっとも偉大な天才と考える。」
 シューマンに対するアーノンクールの傾倒ぶりは誰しも認めるところで、その成果としてこれまでに交響曲全曲や主要な管弦楽曲、協奏曲のほかに、「ゲノフェーファ」や「楽園とペリ」などが発表され、いずれもすでに高い評価を得ているのは周知のとおり。こうした流れを受けて、2009年12月6日に80歳の誕生日を迎えた巨匠アーノンクールが、いまあらためて世に問うシューマンの「ゲーテの『ファウスト』からの情景」は、未だに正当な評価を得ているとは云いがたい作品の真価を明らかにするばかりでなく、ながらく記憶され続ける圧倒的な内容といって差し支えのないもの。
RCO-09002
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(2 HYBRID_SACD)
1枚価格
ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調WAB103
 (1889年第3稿ノヴァーク版;*)/
 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」WAB104
 (1878-80年第2稿ノヴァーク版;#)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウ
 o.
 録音:2007年2月7日、8日、2008年8月28日(*)、2008年9月17日-19日、21日(#)、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。(#)はおそらく初出音源。日付が近いものでは、2008年11月28日の演奏が DIRIGENTから発売されていた(DIR-0131)。(*)は2007年2月8日のみのライヴが、HARVEST CLASSICS(廃盤)とオランダ放送の私家盤(おそらく一般入手は不可)から発売されていた。
 ブルックナーの交響曲第3番と第4番「ロマンティック」。レーベルの特色として、実演でひんぱんに取り上げ準備を重ねてきたプログラムであることはもちろん、このたびは2作同時にリリースというのもユニークで、ファンに必ず驚きと興奮を約束するヤンソンスならではのこころみとしても注目される。
 みずみずしさを決して失わない音楽づくりで幾度となくわたしたちを魅了してきたヤンソンスだが、ブルックナーでも、スケルツォ楽章でのダイナミックなリズムの躍動といい、緩徐楽章の馥郁たる美しさといい、とにかくその表情のゆたかなこと。マエストロが送り込む新鮮な息吹と、世界屈指の名門オケの熟成された薫り高い響きとはどこまでも、そして何にも替えがたい魅力で、このあたり英国グラモフォン誌2008年12月号の「世界の偉大なオーケストラ2008」と題するランキングでRCOが堂々の第1位に輝いたのも頷けるというもの。
 ヤンソンスによるブルックナー・アルバムは、オーディオ・ファイルの圧倒的な支持を集める高品位のSACDフォーマットというポイントも相俟って、第3代首席指揮者ベイヌムに遡るRCOの栄光のブルックナー演奏史に価値ある1ページを刻む内容といえるだろう。
RCO-09003
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(HYBRID_SACD)
ホライゾン2〜オリヴィエ・メシアンに捧ぐ
 ポール・デュカ/ゲールト・ファン・クーレン:
  牧神の遥かな嘆き(1920/2007オーケストラ版)(*)
 オリヴィエ・メシアン(1908-1992):忘れられた捧げ物(#)
 ダルバヴィー:la source d ' un regard(2007)(*)
 メシアン:クロノクロミー(#)
 ロブ・ズイダム:アダム=インタリュード(+)
ジョージ・ベンジャミン指揮(*/#)
インゴ・メッツマッハー指揮(+)
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2007年11月8日-9日(*/#)/2008年6月13日-14日、ライヴ(+)。ロイヤル・コンセルトヘボウo.委嘱作品/世界初演、世界初録音(*/+)。
 RCOによる現代ものシリーズ「Horizon」第2弾。RCOは2007-2008のシーズンで、。20世紀で最も偉大な音楽家の一人メシアン作品を集中的に取り上げた、神学、鳥類学、音を色彩としてとらえる美学、リズム、和声的語法、旋法など、様ざまな要素を含む極めてユニークな音楽作品を多く残し、思考者として、教師として、20世紀の後半の音楽世界を大きく変化させる功績を残したメシアンという人物とその作品を超えるものは未だ現れていない。このCDは、メシアンへのオマージュと題されており、彼の音楽語法を受け継ぐ現代の作曲家達の作品も取り上げることにより、メシアンの作品の魅力と偉大さを様々な角度から再認識できる一枚となっている。指揮者ジョージ・ベンジャミン(1960-)は、コンセルバトワールでメシアンに薫陶を受けた人物。現代ものを得意とするメッツマッハーも注目。二人が名人揃いのオーケストラから巧みに色彩感豊かな音色を引き出す。
RCO-09004
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(HYBRID_SACD)
0.6枚価格
ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」 マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2008年5月22日、23日、8月29日、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。2008年5月23日の演奏がCD-R使用のDIRIGENTからDIR-0264で発売されている。
 RCOとバイエルン放送so.とふたつの世界有数のオケに君臨する、時代の帝王ヤンソンス。2008年秋の来日公演曲目にも組まれていたムソルグスキーの「展覧会の絵」。その3度目の来日に先がけて、楽団創立120周年を迎えた同じ年に本拠地コンセルトへボウで収録されたもので、このたびは特別にお求め易い価格での緊急リリースが決定した。
 “管弦楽法の天才 " ラヴェル編曲による「展覧会の絵」はコンサートの花形ともいえる人気のレパートリーだけに、さすがに名門RCOともなればレコーディングも豊富な点数を誇る。ステレオ期に限定しても、RCOは1962年9月にハイティンクとセッション録音、1979年11月にはコリン・デイヴィスとセッション録音、さらに1986年8月にシャイーとセッション録音という具合に、なかでも過去2 代に渡る首席指揮者ハイティンクとシャイーはいずれも就任前後の早い段階で録音をおこなっている。それでも気がつくと、RCOによる「展覧会の絵」の新録音としては、前回より23年もの歳月が経過している事実には驚かされる。
 いっぽうのヤンソンスも、ポスト就任より5年、いまここに首席指揮者たる勲章とでもいうべき手兵RCOとの「展覧会の絵」によって、1988年8月のオスロ・フィルとのセッション録音以来、じつに20年ぶりの再録音を果たしたことになる。
 ここでのヤンソンスの語り口のうまさは言うに及ばず、なにしろRCOといえば、華麗、繊細、陰影といかなる色彩の表現にかけても天下一品で知られるとおり、このようにオーケストラ・サウンドの醍醐味が満点の「展覧会の絵」ほどの作品ではなおのこと、その違いは歴然。黄金のブラスを象徴する冒頭の輝かしいトランペットから、首席奏者たちの名人芸が光るさまざまな性格的なナンバーを経て、やがてキエフの大門に至るまで、まばゆいばかりの大音響絵巻が繰り広げられているとみて間違いないものとおもわれる。
 さらに、シリーズを通じてすでに高い評価を獲得している優秀録音もまた、あらためておおきなポイントとして挙げられる。
RCO-10001
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(2 HYBRID_SACD)
1.5枚価格
ドヴォルザーク
 レクィエム 変ロ短調 Op.89, B 165(1890)(*)/交響曲第8番 ト長調 Op.88(1889)(#)
  クラッシミラ・ストヤノヴァ(S;*) 藤村実穂子(A;*)
  クラウス・フロリアン・フォークト(T;*) トーマス・クヴァストホフ(B;*)
  マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.、ウィーン楽友協会cho.(*)
 録音:2009年2月5日、6日(*)/2007年12月19日-21日、23日、25日、2008年10月23日(#)、以上 アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。おそらく初出音源。
 ヤンソンス率いるロイヤル・コンセルトへボウo.。看板コンビによる2010年最初のリリースはドヴォルザーク。曲目・演奏・録音と三拍子揃って空前の大ヒットを記録したRCO Live第1弾「新世界より」(RCO-04002)以来となるプログラムは、最盛期の傑作ふたつ、交響曲第8番とレクィエムという豪華な組み合わせ。
 たいへん信仰の厚いクリスティアンであったドヴォルザークが遺した唯一のレクィエムは、2部構成、全13曲からなる大曲で、編成上4人のソリストと混声合唱を擁する点が共通するスターバト・マーテルと並んで2大宗教曲に位置付けられている。ある意味、特別な作品にふさわしく、ここでコーラスにはゲストとしてウィーン楽友協会合唱団が迎えられているが、ヤンソンス指揮のもとRCOとの共演によるドヴォルザークのレクィエムのシリーズは、2008/09年のシーズンを通してウィーン楽友協会合唱団によって、その創設150周年を祝う記念事業のひとつとして行なわれた物。ちなみに、レコーディングが行なわれた2月5日、6日のアムステルダムでの公演に引き続いて、11日と12日にも同じキャストによりウィーンのムジークフェラインでレクィエムを演奏している。
 ヤンソンスはショスタコーヴィチのオペラ「ムツェンスク群のマクベス夫人」をリリース、近年、声楽曲やオペラに力を入れ、来日時のインタビューでも今後いっそうこうしたジャンルへの夢を熱く語っていたが、ドヴォルザークのレクィエムというあらたな取り組みはまさにそうした志向を裏付けるものといえるだろう。「最高水準の出来ばえのものしか出さない」と自信をもって言い切るヤンソンスだけに、ドヴォルザークのレクィエムも、クヴァストホフといったソリストの魅力も併せて、十分な期待にこたえてくれる内容とおもわれる。
 いっぽう、レクィエムとは創作時期を相前後する第8交響曲は、名門RCOにとって屈指の録音歴を誇るレパートリー。これまでにRCOは、1963年にハイティンクとセッション録音、1970年にアンチェルとライヴ録音、1978年にコリン・デイヴィスとセッション録音、1990年にジュリーニとライヴ録音、1998年にはアーノンクールとライヴで録音している。
 意欲的な初レパートリーのレクィエムに対して、第8交響曲はファンの間ではヤンソンスの十八番としておなじみ。実演における心臓が破裂しそうなテンションの高さでは、2000年11月のBPOとの来日公演での度肝を抜く快演は語り草となっているほど。もちろんヤンソンスはRCOとも実演で頻繁に取り上げており、第8交響曲を前回2008年のアジア・ツアーでもやはり、11月5日の北京、8日の上海、10日のサントリーホール、14日の横浜みなとみらい、15日の京都コンサートホールでの公演曲目に組んでいた。RCO弦楽セクションの真骨頂というべき、流麗きわまりない第3楽章。そしていつ聴いても手に汗握るフィナーレ。ヤンソンスは第8交響曲の収録にあたり、前作「新世界より」の録音を終えた時点の早い段階からRCOに決めて万全の準備を重ねてきたことをうかがわせる。ヤンソンスが1992年におこなったオスロ・フィルとのセッション録音との比較では、すべての楽章で演奏時間が長くなる傾向にあることからも、ここではスケールもパワーアップ、じっくりと旋律も歌い込まれているのは、まず間違いないところだろう。ヤンソンスとRCOによるドヴォルザークの第8交響曲こそ、まさしくレーベルが当初より掲げる「ライセンス・トゥー・スリル」その物。すなわち、ゾクゾクするような興奮をきっとお約束する、というキャッチフレーズをダイレクトに届けてくれるにちがいない。なお、両曲とも終演後に拍手が入る。
RCO-10003
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(HYBRID_SACD)
ホライゾン3
 ミケル・ファン・デル・アァ:Spaces of Blank(空白の空間)(2007-08) (*)
 オットー・ケッティング:Trajecten(2008)(#)
 トリスタン・ケウリス:アントロジア(1990-91)(+)
 ソフィア・グバイドゥーリナ:Der Reiter auf dem weissen Pferd (2002) (**)
 マイケ・ナス:ノー・リーズン・トゥ・パニック(2007)(**)
  クリスティアーネ・ストテイン(Ms;*) エド・スパンヤード指揮(*)
  マルクス・シュテンツ指揮(#) デイヴィッド・ロバートソン指揮(+/**)
  ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2009年3月19日、20日(*)、1月22日、23日(#)、2008年10月10日、11日(+)、ライヴ。
 2010年秋にも来日をひかえている名門ロイヤル・コンセルトヘボウのレーベル、RCO Live の現代音楽シリーズ第3弾。当オケは現代音楽にも大変に力を入れており、毎年委嘱作品を初演している。今回は2008-2009 のシーズンに、RCOによって初演されたものを中心に収録。オランダの新進気鋭の作曲家2名、アァとナスの作品と、オランダ音楽界の重鎮ケッティングとケウリス二名の作品が並列されており、新旧の顔合わせとなっているのが興味深いところ。グバイドゥーリナはすでに世界的名声をほしいままにしている女流作曲家だが、ここでも見事に存在感を示している。メゾ・ソプラノのストテインは、ヤーコプス、アバド、ユロフスキ、ハイティンクなどと共演を重ねる若手実力派。アァに歌曲集を献呈されている歌手で、現代ものにも抜群のセンスを発揮している。
RCO-10004
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(2 HYBRID_SACD)
1枚価格
マーラー:交響曲第3番 ニ短調
 (1893-96、1906年改訂/カール・ハインツ・フュッスル校訂版)
 ベルナルダ・フィンク(Ms) オランダ放送cho.女声合唱(合唱指揮:セルソ・アントゥネス)
 ブレダ・サクラメントcho.少年合唱、ラインモンド少年cho.

 マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2010年2月3日-5日、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。ヤンソンス&RCOによるマーラー・シリーズの第5弾。2009/10年より2シーズンに跨り、ヤンソンスのほか8人の指揮者がRCOを振り分ける交響曲全曲演奏会シリーズに取り組んでいた最中にあって、2009年12月収録の第2交響曲(RCO-10102)に続き、本拠地コンセルトヘボウにおけるコンサートの模様を収めた物。ヤンソンスは、マーラー生誕150周年の2010年に音楽出版社ウニフェルザール・エディツィオーンがおこなったインタビューのなかで、マーラーとの出会い、そして交響曲第3番について次のように述べている。『わたしが初めてマーラーを聴いたとき、若い時分、あれはまだ音楽院の学生の頃だったかな、たいへん感銘を受けたし、まるで天にも昇る気分だったよ。マーラーが天才で、偉大な作曲家であるとわかったし、マーラーは最初からすぐさま、わたしに“ぼくの作曲家なんだ” という感覚をもたらしたんだ。(中略)そういうわけで、たちまちこんなにも大きな愛着を抱いたし、決してなくなることはなかった。100パーセント確かとはいえないけれど、わたしが最初に聴いたマーラーの交響曲は、第3番だったとおもう。そう、いまわたしが指揮をしている第3番をね。』© Universal Edition
 来日公演に臨むにあたり行われた記者会見でも、ヤンソンスは次のように述べていた。『RCO とマーラーとの関係は皆さんもよくご存じのことと思います。ウィレム・メンゲルベルクとマーラーが特別な信頼関係にあったことから、RCO にとってマーラーは特別な存在となりました。マーラー自身も、ウィーンよりも多くコンセルトヘボウで自作の指揮をしています。今回日本ツアーに携えてきた交響曲第3番は、大作ばかりのマーラーの交響曲の中でも“もっとも偉大な作品” と言うことができるでしょう。第3番では、大きな質問が提示されています。それは世界中の人類すべてに問われる大きな質問です。まったくの無から始まった世界における神との対話、人生そのものに対する問いかけがこの作品の中にはあるのです。そういった意味でも、この作品はあらゆる人々に訴えかける力があると思っています』『指揮者にとって、複雑で大きな意味を持つマーラーの作品を演奏すること自体が大きなイベントです。RCO とマーラーとの関係を考えると、それはよりいっそう大きなものになります。RCO とマーラーを演奏すると“あぁ、彼らの音楽なんだ” とすごく感じるのです。彼らの血の中、身体の中にマーラーがいる。ここまで言えば、今回の公演が特別なものであることがお分かりいただけるでしょう。』以上、2010/11/16 16:24 ©CDJournal.com より引用・© 株式会社音楽出版社
 このように、ヤンソンスが若き日にすでに『ぼくの作曲家だ』と自認し、またRCOを率いてまた『かれらの音楽なのだ』との思いを強くするというマーラー。交響曲第3番は、マーラー生誕150周年アニヴァーサリーに合わせて、2010年11月の来日公演でも21日、にミューザ川崎、22日、にサントリーホールで演奏され、このコンビの持ち味としてすっかり浸透した華麗で精緻極まりない音楽づくりで、おおきな期待を持って詰め掛けた聴衆を「至福の体験」へと誘った。前作の第2交響曲の出来ばえもすばらしいものがあったが、上記の個人的な記憶や記者会見での意気込みからもうかがい知れるように、ヤンソンスが第3番に寄せる思い入れは格別のようで、RCOとは本拠地コンセルトヘボウを皮切りに、この来日公演に至るまでの間に、2月10日のマドリッド、続く17日、にニューヨークのカーネギー・ホール、さらには8月31日のエディンバラ、9月3日のルツェルンと、交響曲第3番を精力的に取り上げている。
 こうしたなかで、このたびリリースされる手兵RCOとの第3番は、なんといってもやはり、かれらのホームグラウンドであり、シューボックス型ホールの筆頭格とされる「コンセルトヘボウ」で収録されていることがあらゆる面でプラスに働いているようにおもわれる。
 ウィーンのムジークフェラインザールと双璧をなす、このホールが織り成す響きは、今日に至る名門RCOと絶妙になじみ、マーラー屈指の長大で奥深い内容に対して、刻一刻と驚くほどゆたかな表情をみせて行く。ほんとに夢見るように最高の気分ということでは、きっとヤンソンスもまた、RCOとの実演を通して「天にも昇るような気持ち」を呼び起されたにちがいない。
 マーラーの伝統を受け継ぐオーケストラとして名高いRCOだけに、マーラーの交響曲第3番のアルバムもこれまでに歴代の首席指揮者たち、それぞれハイティンクの全集とシャイーの全集におけるセッション録音のほか、ベイヌム、ハイティンクとのライヴ録音などが発表されており、それぞれにみごとなものがあったが、この作品への愛着一入ということでは現首席指揮者ヤンソンスによるあらたなアルバムの仕上がりにもおおきく期待が膨らむ。
RCO-10102
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ヤンソンスのマーラー「復活」、ボーナスDVD映像でも全曲付き
 マーラー
:交響曲第2番 ハ短調「復活」
  (2006年、レナーテ・シュタルク=フォイト&ギルバート・キャプラン改訂版)
  リカルダ・メルベート(S) ベルナルダ・フィンク(Ms)
  マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.、オランダ放送cho.
 録音:2009年12月3日、4日、6日 [HYBRID_SACD]/2009年12月3日 [DVD]、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。DVD収録:AVRO television /監督:ヨースト・ホンセラール。2009年12月6日の演奏は、CD-R使用のDIRIGENTから先に発売されていたが、この部分もマスターからの初復刻。
 マーラーのアニヴァーサリーに合わせてリリースされるRCO Live最新アルバムは、ヤンソンスによる第2交響曲「復活」。2007、2008年収録の第5番以来のシリーズ第4作目は、2009年12月、3日間に亘り本拠地コンセルトヘボウで集中的に行われたコンサートの模様を収めた物。
 当初、RCO-10002という品番でご案内していましたが、上記へ変更されています。
 2010/11年シーズンは、マーラーの生誕150周年および歿後100年に当たるということで、RCOではこれに照準を合わせて、2009/10年、2010/11年と2シーズン連続で、交響曲全曲を演奏する大型プロジェクトが進行中。これはヤンソンスを含む総勢9人の指揮者が、11の交響曲を時代順に振り分けるというユニークなもので、その内訳はハーディング指揮の第1番に始まり、第4番をイヴァン・フィッシャー、第5番をガッティ、第6番をマゼール、第7番をブーレーズ、第9番をハイティンク、「大地の歌」をルイジがそれぞれ指揮し、2011年6月のインバル指揮による第10番をもって完結する予定となっている。ヤンソンスは第2番のほかに、2010年11月の来日公演曲目でもある第3番を2010年2月に取り上げ(2011年春リリース予定)、さらには2011年3月に第8番も指揮する予定で、シリーズ中最多の3曲を担当している。
 ヤンソンスはRCOとのレコーディングに先立ってマーラーの第2交響曲を1989年、首席指揮者就任よりちょうど10年目を迎えていたオスロ・フィルとセッション録音している。これはヤンソンス初のマーラー録音でもあったが、当盤は彼による同曲20年ぶりの一般発売ディスクということになる。
 「私は、若いころに演奏したよりも明らかに、マーラーの交響曲のより良い演奏をしたいと思っている。しかし、それは、テンポ1つ取っても、そう簡単なことではなく、端的に言えば、その瞬間に最良と思われるテンポを選択している。音楽においては、絶対的なテンポというものは存在しない。作曲家が楽譜に書いたメトロノームのテンポさえ、全てを表現しているわけではない。私はムラヴィンスキーからそれを学んだ。彼はいつも言っていた。『ショスタコーヴィチが楽譜に記したメトロノームのテンポを頭の中から追い払いなさい。』」
 マーラーの演奏についてヤンソンスはこのように述べているが、確かなことは、ヤンソンスが最適なテンポを選択した結果、オスロ・フィルとの録音と比較してRCO新盤のケースでは、第4楽章を除いたすべての楽章で演奏時間が長くなる傾向にあり、全曲では3分以上拡大しているという事実だろう。
 ここでのじっくりとしたテンポ設定が、それだけ細部への彫琢の徹底につながっていることはあきらかで、持ち前の巧みな構成力と緻密なアプローチに磨きをかけたヤンソンスは、マーラー作品の演奏史に燦然と輝く名門RCO から極上の美観を引き出すことに成功している。加えて、過去よりも現在、つねにベストのマーラー演奏を追求したいという意欲は使用楽譜にも反映されており、ヤンソンスはRCOとの公演に際して、最新の研究成果であるシュタルク=フォイト&キャプランによる校訂譜を採用しているのも注目されるところ。
 こうしたヤンソンスの意図をしっかり汲んで、ソリストも一体感を保持したみごとな歌唱で応える。2011年3月の同シリーズ第8番にも参加するリカルダ・メルベートは、ケムニッツ出身のドイツのソプラノ。ウィーン国立歌劇場のメンバーとして活躍したメルベートは、新国立劇場での2006年の「コジ・ファン・トゥッテ」のフィオルディリージ、2007年「タンホイザー」のエリーザベトで日本のファンにもおなじみ。2009年の「東京のオペラの森」でもロマン派歌曲の夕べで好評を博している。また、抑制のきいた表現と深く落ち着いた声質が魅力のベルナルダ・フィンクは、1955年ブエノスアイレス生まれ。古楽から近現代まで幅広いレパートリーを誇るアルゼンチンのメッツォは、スロヴェニア人の両親を持ち、これまでにドヴォルザークをはじめマーラーともゆかりあるスラヴ系演目のキャリアも豊富。ふたりは本拠アムステルダムに続き、12月13日ロンドンのバービカン、16日ウィーンのムジークフェライン、17日パリのサル・プレイエルのすべてに帯同して公演を大成功に導いている。最後に、コンセルトヘボウの音響をよく活かした完成度の高い録音もやはり見逃せないところで、このたびのアルバムは総合的にみてヤンソンスが掲げる最高の内容を成し得たものに違いない。
 ボーナスDVDには、2009年12月3日、本拠地コンセルトへボウでのコンサート初日の模様を完全収録。これはなんともうれしい配慮で、目と耳で追体験できる楽しみも格別ながら、感銘をより強く深いものにしてくれるものとおもわれる。
RCO-11001
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RCO 〜ホライゾン4
 マーラー/コリン・マシューズ編曲:Nicht zu Schnell(速すぎないように)
 へールト・ヴァン・クーレン:5つの悲劇的な歌 (*)
 [デトレフ・ロート(Br)/ローター・ツァグロセク指揮/2009年11月12日-13日]
 デトレフ・グラナート:岸辺なき流れ[マルクス・シュテンツ指揮/2010年4月9日]
 ウィレム・イェス:スケール「マーラーの墓」[エド・スパンヤール指揮/2010年12月9日-10日]
 ユーイ・ラウケンス:制御不能[デイヴィッド・ロバートソン指揮/2011年3月24日-25日]
 ロディオン・シチェドリン:オーボエ協奏曲
 [アレクセイ・オグリンチュク(Ob) スザンナ・マルッキ指揮/2010年6月18日-19日]
 ルチアーノ・ベリオ:ソロ[ヨルゲン・ヴァン・ライエン(Tb) エド・スパンヤール指揮/2004年12月16日-17日]
 マシュー・ハインドソン:クリッシーティナのマジック・ファンタジー
 [マレイン・メインダース、モニカ・ナセロウ(Vn)/2009年11月18日]
 収録:[/内]、アムステルダム、コンセルトヘボウ、ライヴ。RCO Liveレーベルの現代音楽シリーズ第4弾は2枚組にパワーアップしての登場。「オマージュ」をキーワードに、ツァグロセク、シュテンツ、ロバートソンら現代音楽の分野でに目覚ましい業績を上げている顔ぶれが指揮。まずディスク1は、グスタフ・マーラーへのトリビュート・アルバム。
 RCOは作曲家生誕150周年および歿後100周年を記念して、2009/10年、2010/11年と2シーズン連続で、交響曲全曲を演奏する大規模なプロジェクトに取り組んできたが、そこでは、すべてのシンフォニーを時系列順に演奏するだけでなく、1925年、1995年に続く、アムステルダムで開催された3度目のマーラー・フェスティヴァルを形作る上で効果を挙げたように、RCOはマーラーの作品と強いつながりを示す作品をフューチャーしたコンサート・シリーズを組んだ。ディスク1の4曲と、ディスク2の1曲目がその演目で、このシリーズのためにRCOによって委嘱され、世界初演された物。
 続いて、ディスク2収録の残り3作品では、ソリストおよびアンサンブルとして注目すべき役割を果たすRCO個々のメンバーに焦点を絞り、それによってRCOを構成する120名の音楽家たちそれぞれの名人芸、音楽的な知性、柔軟性を讃える象徴的な内容となっている。RCO首席オーボエ奏者オグリンチュクによるシチェドリン、首席トロンボーン奏者ライエンによるベリオの両作品はいずれも世界初演時のドキュメント。RCO副首席ヴァイオリニストのメインダースと、第2ヴァイオリンのメンバー、ナセロウとのデュオによるハインドソンの曲は、2009年にRCO創立75周年記念を祝して、楽団とコンセルトヘボウ友の会(the Society of Friends of the Concertgebouw)によっておこなわれた室内楽連続演奏会の時の白熱のライヴになる。
 こうしてふりかえると、当時のRCOも同時代の音楽であったマーラーに積極的に関わり、今日の受容に道を開いたわけだが、このアルバムを通してあらためて浮き彫りになるのは昔も今も変わらず懐の深さをみせる名門の姿といえるだろう。
RCO-11003
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(HYBRID_SACD)
ショスタコーヴィチ
 交響曲第15番 イ長調 Op.141
ロイヤル・コンセルトへボウo.
ベルナルド・ハイティンク指揮
 録音:2010年3月17日、18日、19日、21日、コンセルトへボウ、アムステルダム、定期公演ライヴ。西側初となる交響曲全集録音を完成し「ショスタコーヴィチのエキスパート」として広く認められたハイティンクは、全集プロジェクト開始間もない1978年3月にLPOとこの第15番を録音しているので、当盤は32年ぶりの再録音。ハイティンクは、全集完成以後も継続的にショスタコーヴィチの交響曲をコンサートで精力的に取り上げており、第4番を2008年5月にシカゴ響とライヴ録音、第10番をRCOと1985年にライヴ録音、翌1986年にも第10番をロンドン・フィルとライヴ録音している。このたびのRCOとの演奏は、ハイティンクが第15番を集中的に取り上げていた時期のもので、ハイティンクが首席指揮者を務めるシカゴ響とも、2009年5月の定期公演のほか、同年9月のヨーロッパ・ツアーでも、ベルリンのフィルハーモニー、ルツェルンのカルチャー&コンヴェンション・センター、ウィーンのムジークフェラインザールで演奏していた。上記のハイティンクによる全集録音では、第5番、第6番、第8番、第11番から第14番までの7曲がRCOによる演奏で、そこでは輝かしい響きでショスタコーヴィチのあらたな魅力を強く印象付けていたが、いままたハイティンクが桂冠指揮者として毎年客演して、良好な関係を保っているRCOとの顔合わせは、興味の尽きないところといえるだろう。さらに、近年のハイティンクのこの上ない充実ぶりは、上述のシカゴ響との第4番ライヴからも知られるところで、ここでも同様に破格の内容を聴かせてくれるものとおもわれる。
RCO-11004
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(14CD)
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ロイヤル・コンセルトへボウo.アンソロジー Vol.6 1990-2000
 バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」Sz.48[イルディコー・コムローシ(Ms;ユーディト)
  コロシュ・コヴァーチュ(B;青ひげ公) イヴァン・フィッシャー指揮/録音:1990年1月6日、NOS/ RNW]/
 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調[クラウス・テンシュテット指揮/録音:1990年12月9日、RNW]
 ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 Op.68「田園」
  [ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮/録音:1991年3月10日、AVRO/ RNW]
 シベリウス:交響曲第4番 イ短調 Op.63[パーヴォ・ベルグルンド指揮/録音:1991年9月11日、AVRO]
 マルタン:7つの管楽器、ティンパニ、打楽器と弦楽のための協奏曲(1949)
  [リッカルド・シャイー指揮/録音:1991年9月26日、AVRO/ RNW]
 デュティユー:ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」(1985)
  [イザベル・ファン・クーレン(Vn)シャルル・デュトワ指揮/録音:1991年2月2日、AVRO/ RNW]
 ショスタコーヴィチ:交響曲第1番 ヘ短調 Op.10[ゲオルグ・ショルティ指揮/録音:1991年9月19日、AVRO/ RNW]
 エルガー:交響曲第2番 変ホ長調 Op.63[アンドレ・プレヴィン指揮/録音:1992年2月19日、AVRO/ RNW]
 ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲(1954)
  [スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮/録音:1993年2月18日、AVRO/ RNW]
 ワーグナー:「リエンツィ」序曲[マリス・ヤンソンス指揮/録音:1993年12月9日、AVRO/ RNW]
 ラヴェル:バレエ「マ・メール・ロワ」(全曲)[ベルナルド・ハイティンク指揮/録音:1993年2月24日、AVRO/ RNW]
 ツェムリンスキー:交響的歌曲 Op.20(1929)
  [ウィラード・ホワイト(Br)リッカルド・シャイー指揮/録音:1993年10月10日、AVRO/ RNW]
 バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz.119
  [マルタ・アルゲリッチ(P) クラウス・ペーター・フロール指揮/録音:1993年12月16日、AVRO/ RNW]
 ダッラピッコラ:ソプラノとさまざまな器楽グループのための「ギリシャ叙情詩集」(1942-45)
  [ルーシー・シェルトン(S) ラインベルト・デ・レーウ指揮/録音:1993年4月29日、RNW]
 メシアン:神の降臨のための3つの小典礼(1944)[オランダ放送cho.女性合唱 マルク=アンドレ・アムラン(P)
   ジャン・ロランドー(オンド・マルトノ) シャルル・デュトワ指揮/録音:1994年1月21日、AVRO/ RNW]
 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲[ジャン・フルネ指揮/録音:1995年2月24日、AVRO/ RNW]
 ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容[リッカルド・シャイー指揮/録音:1994年4月29日、AVRO]
 ベルント・アロイス・ツィンマーマン:トランペット協奏曲 ハ長調「誰も知らない我が悩み」(1954)
  [ペーテル・マスーズ(Tp/RCO首席) エド・デ・ワールト指揮/録音:1995年6月29日、AVRO/ RNW]
 シェーンベルク:淨められた夜 Op.4[ピエール・ブーレーズ指揮/録音:1995年10月27日、AVRO/ RNW]
 ブラームス:悲劇的序曲 Op.81[ニコラウス・アーノンクール指揮/録音:1995年5月12日、AVRO/ RNW]
 シューマン:ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲 ハ長調 Op.131
  [トーマス・ツェートマイアー(Vn)ニコラウス・アーノンクール指揮/録音:1995年5月12日、AVRO/ RNW]
 シューベルト:交響曲第9番 ハ長調 D.944「グレイト」
  [ジョン・エリオット・ガーディナー指揮/録音:1996年11月1日、AVRO]
 シェーンベルク:管弦楽のための5つの小品 Op.16[マリス・ヤンソンス指揮/録音:1995年11月24日、AVRO/ RNW]
 テオ・ルーベンディー(1930-):ピアノ協奏曲(1995-96)
  [ロナルド・ブラウティハム(P)リッカルド・シャイー指揮/録音:1996年4月19日、AVRO/ RNW]
 モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 KV.550[ニコラウス・アーノンクール指揮/録音:1997年1月29日、AVRO]
 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調(1889年版/ノーヴァク版第3稿)
  [クルト・ザンデルリング指揮/録音:1996年11月8日、AVRO/ RNW]
 ディーペンブロック:夜の讃歌第2番「朝をかならず迎えねばならぬのか?」(1899)
  [ナタリー・シュトゥッツマン(A)リッカルド・シャイー指揮/録音:1997年10月10日、AVRO/ RNW]
 ストラヴィンスキー:ディヴェルティメント(1934/1949改訂)
  [ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮/録音:1997年4月27日、AVRO]
 モートン・フェルドマン(1926-1987):コプトの光(1986)
  [ペーテル・エトヴェシュ指揮/録音:1998年10月23日、AVRO/ RNW]
 ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):シンフォニア(1968-69)
  [スウィングル・シンガーズ ルチアーノ・ベリオ指揮/録音:1997年5月16日、AVRO/ RNW]
 ベルリオーズ:歌曲集「夏の夜」Op.7(*) / ペイペル(1894-1947):6つの交響的エピグラム「諷刺詩」(1928)
  [アン・マレイ(S;*)ベルナルド・ハイティンク指揮/録音:1999年3月19日、AVRO/ RNW]
 R.シュトラウス:交響詩「死と浄化」Op.24[クルト・マズア指揮/録音:1999年6月11日、AVRO/ RNW]
 アイヴズ:ニュー・イングランドの3つの場所[ジョン・アダムズ指揮/録音:1998年4月18日、AVRO/ RNW]
 武満徹:鳥は星形の庭に降りる(1977)[ジョン・アダムズ指揮/録音:1998年4月18日、AVRO/ RNW]
 ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 Op.47[クルト・ザンデルリング指揮/録音:1999年6月11日、AVRO/ RNW]
 シュレーカー:永遠の生について(1927年管弦楽版)
  [クラウディア・バラインスキー(S)ゲルト・アルブレヒト指揮/録音:2000年3月10日、AVRO/ RNW]
 お待ちかね、名門RCO のアンソロジーボックス第6集は、いよいよ1990年代に突入。前回同様クラムシェル仕様ボックス入りの14枚組、極上のライヴ音源をぎっしり収めている。
 まず、テンシュテットとザンデルリング。テンシュテットそしてRCOの大看板、マーラーの第5交響曲(CD2)に、巨匠ザンデルリングの指揮でブルックナー第3番(CD11)、ショスタコーヴィチ第5番(CD14)といった超弩級演奏がマスターより日の目を見るのが最大の収穫。さらに、ヴァラエティゆたかなスター客演陣が得意とするプログラムがポイントよく網羅されているのはいつも通りで、ブーレーズ指揮の「淨められた夜」(CD8)、イヴァン・フィッシャーによるバルトーク「青ひげ公の城」(CD1)、ベルグルンドのシベリウス(CD3)、プレヴィンのエルガー(CD5)、ガーディナーのシューベルト(CD9)、そして、前回に引き続いての登場となるアルゲリッチ独奏でバルトークの第3番(CD7)と、なんとも心躍るプログラムが並ぶ。もちろん、名誉客演指揮者アーノンクールをはじめ、ハイティンク、シャイーそれにヤンソンスといった、歴代シェフの未発表の音源をしっかりと押さえているのもうれしいところ。加えて、シャイーによるディーペンブロック(CD11)やハイティンクによるペイペル(CD13)、エトヴェシュによるフェルドマン、ベリオ自演による「シンフォニア」(CD12)というように、自国オランダの作曲家や同時代の音楽への積極的な関わりを持ってきたRCOの姿を伝える構成もこのシリーズならではの特色。
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(11DVD)
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RCO〜マーラー:交響曲全曲演奏会シリーズ
 〔第1番 ニ長調「巨人」[ダニエル・ハーディング指揮/2009年9月30日]/
  第2番 ハ短調「復活」[リカルダ・メルベート(S) ベルナルダ・フィンク(Ms)
   セルソ・アントゥネス合唱指揮オランダ放送cho. マリス・ヤンソンス指揮/2009年12月3日]/
  第3番 ニ短調[ベルナルダ・フィンク(Ms) セルソ・アントゥネス合唱指揮オランダ放送cho.女声合唱、
   ブレダ・サクラメントcho.少年合唱、ラインモンド少年cho. マリス・ヤンソンス指揮/2010年2月3日-4日]/
  第4番 ト長調[ミア・パーション(S) イヴァン・フィッシャー指揮/2010年4月22日-23日]/
  第5番 嬰ハ短調[ダニエーレ・ガッティ指揮/2010年6月25日]/
  第6番 イ短調「悲劇的」[ロリン・マゼール指揮/2010年10月20日]/
  第7番 ホ短調「夜の歌」[ピエール・ブーレーズ指揮/2011年1月20日-21日]/
  第8番 変ホ長調「千人の交響曲」[クリスティーン・ブルーワー(S1;罪深き女)
   カミッラ・ニールンド(S2;贖罪の女) マリア・エスパーダ(S3;栄光の聖母)
   ステファニー・ブライス(A1;サマリアの女) 藤村実穂子(A2;エジプトのマリア)
   ロバート・ディーン・スミス(T;マリア崇拝の博士) トンミ・ハカラ(Br;法悦の神父)
   シュテファン・コツァーン(B;瞑想の神父) バイエルン放送cho.、ラトヴィア国立アカデミーcho.、
   オランダ放送cho.、国立少年cho.、国立児童cho. マリス・ヤンソンス指揮/2011年3月4日、6日]/
  第9番 ニ長調[ベルナルド・ハイティンク指揮/2011年5月13日、15日]/
  大地の歌/交響詩「葬礼」[アンナ・ラーション(Ms) ロバート・ディーン・スミス(T)
               ファビオ・ルイジ指揮/2011年5月18日、20日]/
  第10番 嬰ヘ長調(クック版全曲)[エリアフ・インバル指揮/2011年6月30日]

 ロイヤル・コンセルトヘボウo.
RCO-12102
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(11 Blu-ray)
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 収録:[/内]、すべて コンセルト、ヘボウアムステルダム、ライヴ。 915mm|16:9|LPCM ステレオ|リージョン:ALL。DVD仕様: NTSC |ドルビー・ディジタル 5.0 。ブルーレイ仕様:1080i Full HD| 24bit / DTS HD MA 5.0。2009/10年、2010/11年と2シーズン連続で行われた「RCOによるマーラー交響曲全曲演奏会シリーズ」は、作曲者生誕150周年および歿後100年を相次いで迎えた2010/11年シーズンを通じて、世界中で数多くの趣向を凝らしたイベントが目白押しのなかでも、ひときわおおきな話題を集めたもののひとつだった。首席指揮者ヤンソンスによる第2番と第3番のアルバムや、同じく第2番の映像でもすでに高い評価を獲得している当シリーズが、このたび、プロジェクトの模様を完全収録した映像作品としてRCO Liveよりブルーレイ&DVDのボックス・セットで登場、ついにその全貌があきらかになる。なんといっても、今回の「RCOによるマーラー交響曲全曲演奏会シリーズ」のユニークな特徴は、当代屈指のマーラー指揮者総勢9名が11の交響曲を時代順に振り分けてゆくというところにある。RCO現首席指揮者ヤンソンスが第2番、第3番、第8番と、シリーズ最多の3曲を担当しているのを筆頭に、じつに個性豊かで豪華な顔ぶれが並ぶ。第9番を先先代の首席指揮者ハイティンク、第6番をマゼール、第7番をブーレーズ、インバルが第10番クック版全曲という具合に、いずれも交響曲全集録音を完成させた実績ある巨匠たちに、対する若い世代の代表格ハーディング指揮による第1番も注目の顔合わせ。また、イヴァン・フィッシャーの第4番、ガッティの第5番、ルイジの「大地の歌」と、こちらも録音歴のある作品で勝負しているので期待も十分。さらに、パイロット版ともいえる上述ヤンソンスによる第2番のリリースでも知られるように、一貫して鮮明な映像とすぐれた録音により、優美と華麗をきわめたコンセルトヘボウが織り成す極上の音響をたっぷり楽しむことができるのも当セットのおおきな魅力。ほかならぬ作曲者自身もその指揮台に幾度となく立った名門RCOが、本拠地コンセルトへボウで名だたるマエストロたちと繰り広げた渾身のドキュメントは、長くマーラー演奏史に刻まれる内容といえるだろう。
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ロイヤル・コンセルトへボウo. アンソロジー Vol.7 2000-2010
 ヤナーチェク:嫉妬/狂詩曲「タラス・ブーリバ」[マーク・エルダー指揮/2000年11月10日]
 R.シュトラウス:家庭交響曲Op.53[ロリン・マゼール指揮/2000年10月14日]
 ディーペンブロック:交響組曲「エレクトラ」(1919-20 / エドゥアルト・レーザー組曲版編曲; 1952)
  [クラウス・ペーター・フロール指揮/2001年10月7日]
 ストラヴィンスキー:オペラ=オラトリオ「エディプス王」
  [ロバート・ディーン・スミス(T;エディプス王) ヴァルトラウト・マイヤー(Ms;イオカステ)
   ユハ・ウーシタロ(Br;クレオン) ヤン=ヘンドリク・ローテリング(B;ティレシアス)他
   リッカルド・シャイー指揮オランダ放送合唱団男声合唱/2001年12月25日]
 ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ調[アレクサンダー・ケル(Vn) シャイー指揮/2000年9月8日]
 マルティヌー:ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画 H 352[レナード・スラトキン指揮/2001年2月16日]
 ペーテル・スハット(1935-2003):交響曲第3番 Op.45 「ガムラン」[ハンス・フォンク指揮/2001年5月19日]
 ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」第2組曲[マリス・ヤンソンス指揮/2002年4月11日]
 シベリウス:交響的幻想曲「ポホヨラの娘」Op.49[コリン・デイヴィス指揮/2002年6月7日]
 シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番(1916)[ヴェスコ・エシュケナージ(Vn) マーク・エルダー指揮/2000年11月10日]
 シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 Op.82[パーヴォ・ベルグルンド指揮/2003年2月16日]
 ハイドン:交響曲第97番 ハ長調 Hob.I-97 [ニコラウス・アーノンクール指揮/2003年10月16日]
 シューベルト=ベリオ:レンダリング(1989-90) [ハインツ・ホリガー指揮/2003年9月26日]
 ヒンデミット:管楽と弦楽オーケストラのための演奏会用音楽 Op.50[クルト・マズア指揮/2001年2月2日]
 デュティユー:チェロ協奏曲「はるかなる遠い国へ」(1968-70)
  [ゴッドフリート・ホーヘフェーン(Vc) ヤン・パスカル・トルトゥリエ指揮/2004年4月7日]
 ルトスワフスキ:ピアノ協奏曲(1987-88)[ラルス・フォークト(P) ダニエル・ハーディング指揮/2004年1月23日]
 リーム:トランペット、打楽器と管弦楽のための狂詩曲「マルシュアス」(1998-99)
  [ラインホルト・フリードリヒ(Tp) グスタボ・ヒメノ(Perc) ジョージ・ベンジャミン指揮/2006年10月27日]
 テオ・ファーベイ(1959-):トロンボーンと管弦楽のためのリート(2007)
  [ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb) マルクス・シュテンツ指揮/2007年9月14日、世界初演時]
 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 WAB.108(ノーヴァク版)[ズービン・メータ指揮/2005年12月2日]
 ルドルフ・エッシャー:哀悼の音楽(悲嘆に暮れる魂に捧ぐ音楽)(1943)[ベルナルト・ハイティンク指揮/2005年2月25日]
 メイケ・ナス(1972-):ブラスバンド、打楽器とコントラバス群のための「 No reason to panic 」(2006)
  [デイヴィッド・ロバートソン指揮/2008年10月11日]
 トーマス・アデス:アサイラ Op.17 (1997)[ダニエル・ハーディング指揮/2004年1月23日]
 ヴェーベルン:管弦楽のための6つの小品 Op.6 (1909)[ピエール・ブーレーズ指揮/2011年1月21日]
 ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」
  [クラッシミラ・ストヤノヴァ(S) マリアンネ・コルネッティ(A) ロバート・ディーン・スミス(T)
   フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒ(B) オランダ放送cho. マリス・ヤンソンス指揮/2006年12月25日]
 シューマン:交響曲第2番 ハ長調 Op.61[クルト・マズア指揮/2007年11月4日]
 ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98[ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/2007年4月15日]
 ショスタコーヴィチ:交響曲第13番 変ロ短調 Op.113「バビ・ヤール」[セルゲイ・レイフェルクス(B)
   プラハ・フィルハーモニー合唱団男性合唱 クルト・マズア指揮/2006年5月12日]
 ブリテン:シンフォニア・ダ・レクィエム Op.20[ステファン・アスバリー指揮/2007年3月9日]
 メシアン:忘れられた捧げ物(1930) [ジョージ・ベンジャミン指揮/2007年11月9日]
 ロブ・ゾイダム(1964-):アダム=インターリュード (2007-08)[インゴ・メッツマッハー指揮/2008年6月14日、世界初演時]
 ドビュッシー:3つの交響的スケッチ「海」[ベルナルト・ハイティンク指揮/2009年3月12日]
 ヘールト・ファン・クーレン(1943-):5つの悲劇的な歌(2007)
  [デトレフ・ロート(Br) ローター・ツァグロゼク指揮/2009年11月13日、世界初演時]
 モーツァルト:交響曲第41番ハ長調KV 551 「ジュピター」[イヴァン・フィッシャー指揮/2009年11月6日]
 シューベルト:交響曲第3番ニ長調D200[イヴァン・フィッシャー指揮/2010年4月23日]
 R.シュトラウス:「ばらの騎士」組曲Op.59[マリス・ヤンソンス指揮/2011年2月4日]
 ブゾーニ:悲しい子守歌Op.42[エド・スパンヤール指揮/2010年12月10日]
 プロコフィエフ:交響的スケッチ「秋」Op.8[デイヴィッド・ロバートソン指揮/2008年10月11日]
 マーラー:大地の歌[アンナ・ラーション(A) ロバート・ディーン・スミス(T) ファビオ・ルイージ指揮/2011年5月20日]
 名門ロイヤル・コンセルトヘボウo.のアンソロジーボックス第7集は、2000年から直近の2010年までに収録時期も迫り、記憶にまだあたらしいライヴ演奏が数多く含まれる。ヤンソンスによるベートーヴェンの第9(CD9)は2006年のクリスマス・ライヴ。同じヤンソンスによる2007年のバイエルン放送so.とのヴァチカン・ライヴが7000人収容の巨大な空間だったのに対して、本拠コンセルトヘボウ(2037席)での収録ということもあり、条件は整っているようにおもわれる。ほかに、シュトラウスの「ばらの騎士」組曲とラヴェルの「ダフニスとクロエ」第2組曲(CD13、CD3)には、ヤンソンス指揮でそれぞれ2006年のバイエルン放送so.、2002年のアッターゼー協会管とのライヴ録音があったが、コンセルトヘボウ管との顔合わせでは初めてとなる。さらに、ストラヴィンスキーを得意とするシャイー指揮による「エディプス王」(CD2)とヴァイオリン協奏曲(CD3)、ハイティンク指揮のドビュッシーの「海」(CD12)といった歴代のシェフや、名誉客演指揮者アーノンクールのハイドン(CD5)が優秀な録音で楽しめるのがうれしいところ。いっぽう、収録曲に現代作品や自国オランダものの比率が高いのもシリーズを通じた特色で、フォークトのピアノ独奏、ハーディングの指揮によるルトスワフスキのピアノ協奏曲(CD6)や、ベンジャミン指揮のリームにメシアン(CD6、12)、ホリガー指揮のシューベルト=ベリオの「レンダリング」(CD5)、そしてメッツマッハーがオランダの中堅ゾイダムの作品(CD12)を取り上げているなど、気になる内容が聴けるのも価値あるポイント。なにより今回も、顔ぶれゆたかな客演指揮者たちの定評あるプログラムから幅広く選ばれていて、マゼールの「家庭交響曲」(CD1)、ブロムシュテットによるブラームスの第4交響曲(CD10)、ベルグルンド指揮のシベリウスの第5交響曲(CD)、イヴァン・フィッシャーによるモーツァルトとシューベルト(CD13)、マズア指揮のショスタコーヴィチの「バビ・ヤール」(CD11)、エルダーによるヤナーチェクとシマノフスキ(CD1、CD4)といった、楽団の信頼も厚く、貢献度の高い実力派指揮者たちの演奏が、ここでの人選のたしかさを証明している。
RCO-13001
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(HYBRID_SACD)
ショスタコーヴィチ
 交響曲第10番 ホ短調 Op.93
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2009年1月29日、2月1日、4日、コンセルトへボウ、アムステルダム、ライヴ。SACD層仕様: DSD 5.0 マルチチャンネル&ステレオ。ヤンソンスによるショスタコーヴィチ「交響曲第10番」タイム比較 ・RCO/2009年 I.22 '55+II.4 '37+III.12 '33+IV.13 '09=53 '17 ・フィラデルフィア管/1994年 I.21 '48+II.4 '19+III.12 '02+IV.12 '58=51 '07。このたびの演奏は2009年1月29日、2月1日、と4日にコンセルトヘボウで行われた定期公演の模様をライヴ収録した物。ヤンソンスとRCO は本拠を皮切りに、2008 /09年のシーズンを通じて交響曲第10番を実演で取り上げており、1月30日にブリュッセルのパレ・ド・ボーザール、2月9日にバーゼルのシュタットカジノ、2月10日にウィーンのムジークフェラインでも演奏していたほか、さらに8月22日にコンセルトヘボウで再演したのちに、29日のザルツブルク祝祭大劇場、9月1日のロイヤル・アルバートホール、9月4日のルツェルン・カルチャー&コンヴェンション・センター内コンサート・ホール、9月5日のベルリン・フィルハーモニー、9月8日のアルテオーパー、フランクフルト。でも演奏して大成功を収めている。ヤンソンスが首席指揮者就任より5シーズン目に入り、RCOとの関係をさらに深めていたのがこの時期であり、この収録直後の2月5日、6日にはヤンソンスはドヴォルジャークの「レクィエム」(RCO.10001)を演奏して高い評価を獲得していた。豊富な録音点数が端的に示す通り、ロシア音楽を得意とするヤンソンスがチャイコフスキーとならびもっとも力を傾けてきたレパートリーが、ショスタコーヴィチの交響曲。2005年に完結した全集シリーズで、ヤンソンスは交響曲第10番を1994年にフィラデルフィア管とセッション録音していたので、このたびは15年ぶり2種目の録音ということになる。1970年代後半に、ショスタコーヴィチの交響曲をRCO の重要なレパートリーとして定着させたのは、常任客演指揮者キリル・コンドラシンと第5代首席指揮者ハイティンクであり、その功績はディスコグラフィから辿ることが可能。モスクワpo.と「世界初のショスタコーヴィチの交響曲全集」を完成したコンドラシンは、RCO を指揮して1968年に第6番、1971年に第4番、1980年に第9番をいずれもライヴ録音で残し、エキスパートとしての存在感を十分に刻印していた。RCOが第5番、第6番、第8番と第11番から第14番までの7曲を演奏したハイティンクによる全集録音は、輝かしい響きでショスタコーヴィチのあらたな魅力を強く印象付けていたし、のちにハイティンクとは2010年3月に第15番もライヴ録音している。そうしたなかで RCO は、第10番を1985年にハイティンク指揮でライヴ録音、1990年にクラウス・ペーター・フロール指揮でセッション録音しており、前回より19年ぶり3 種目の録音となる。ヤンソンスは1971年、カラヤン国際指揮者コンクール第2位に輝き、同じ年にはレニングラードpo.を指揮してプロ・デビューを果たし、1973年よりレニングラードpo.の副指揮者を務めている。「ムラヴィンスキーの助手として間近で多くを吸収した」と述懐しているように、ショスタコーヴィチについてもこの時期にヤンソンスはムラヴィンスキーから多くのことを学んだのだろう。そのムラヴィンスキーによって初演された交響曲第10番は、スターリンの死の直後に着手されほどなく書き上げられたことなどから、その内容についてさまざまな憶測を呼び、作品が成立した時代背景および政治的な文脈のなかで長らく語られてきた作品でもある。ムラヴィンスキーがレニングラードpo.を指揮した演奏には、張り詰めた空気や異常なまでに研ぎ澄まされたアンサンブルに、作曲家と同時代を生きた初演者の自負にも似た迫真の説得力が備わり、長らくこの曲の決定盤に挙げられてきた。ヤンソンスとRCOにかかると、スターリンの肖像を音で描写したといわれる第2楽章アレグロも近代オーケストラの機能美全開、優雅な気品さえ漂うのはまさしく当コンビならでは。従来のロシア勢による演奏モデルを特徴づけていた、ささくれ立った弦、悲鳴にも似た木管、粗暴なブラスに替えて、ここでは磨き抜かれた美の表現にこそその真骨頂があるといってよいだろう。荒々しい場面や目まぐるしいパッセージでも響きはけっして混濁することなく、あくまで美感を損なうことがないというところは、やはり2006年に収録された前作「レニングラード」とも重なるばかりか、格段の洗練をみせている面も。緻密な精度を誇るRCOを得てヤンソンスは純器楽的なアプローチにより、かつてない美感で全曲を染め上げ、作品に流れる痛ましいまでの抒情美をみごとに表現し尽くしている。これには、演奏の傾向を踏まえたポリヒムニアのチームによるすぐれた録音がまた大きく貢献して、すばらしい効果を生んでいると言える。ショスタコーヴィチは「この作品のなかで、わたしは人間の感情と情熱を描きたかったのだ」とも述べているが、ヤンソンスがあらたにRCOと取り組んだ交響曲第10番のレコーディングは、抑圧やあらゆる非人道的行為に対するプロテストがこれほどまでに壮絶なる美しさを備え得ることを提示したもので、作曲から60年目を迎える2013年に、この傑作の普遍的な真価をあらためて問いかける内容といえるだろう。優秀録音。
RCO-13002
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(HYBRID_SACD
+ Blu-ray)
1枚価格
マーラー:交響曲第8番 変ホ長調「千人の交響曲」
 クリスティーネ・ブルーワー(S1;罪深き女) カミッラ・ニルンド(S2;贖罪の女)
 マリア・エスパーダ(S3;栄光の聖母) ステファニー・ブライス(A1;サマリアの女)
 藤村実穂子(A2;エジプトのマリア) ロバート・ディーン・スミス(T;博士)
 トンミ・ハカラ(Br;法悦の神父) シュテファン・コツァーン(B;瞑想の神父)
 マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.、バイエルン放送cho.、
 ラトヴィア国立アカデミーcho.、オランダ放送cho.、オランダ国立少年cho.、オランダ国立児童cho.
RCO-13003
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(HYBRID_SACD
+ DVD)
1枚価格
 収録:2011年3月4日、6日、コンセルトへボウ、アムステルダム、ライヴ。演奏自体は2012年秋にリリースされた「マーラー交響曲全曲ライヴ映像」に含まれていたものだが、今回は前記全集に含まれるものと同映像をボーナスで付属、それもブルーレイ&DVDの2種どちらもSACD1枚分での特価ご提供。長丁場のドラマ作りが難しい作品とも言えるが、そこはヤンソンスのこと、中盤過ぎまで抒情的な部分が占める第2部では、埋もれがちな細部の掘り起こしにも余念がなく、第1部の冒頭主題が回帰する第2部終結部に至る道のりをていねいな音楽づくりで手堅くまとめあげている。当第8番のリリースにより、第2番、第3番と併せ、ヤンソンスがシリーズ中に担当した3曲すべてがすべてSACDで出揃う。
RCO-13006
(152CD)
廃盤
RCO 125周年記念特別限定ボックス
 ・ウィレム・メンゲルベルク、放送録音大集成(NM CLASSICS, NM-97016/廃盤)
 ・エドゥアルト・ファン・ベイヌム、アムステルダム・コンセルトヘボウの芸術(NM CLASSICS, NM-97015/廃盤)
 ・ベルナルド・ハイティンク、放送録音大集成(NM CLASSICS, NM-97014/廃盤)
 ・リッカルド・シャイー、放送録音大集成(NM CLASSICS, MCCM-97033/廃盤)
 ・ロイヤル・コンセルトへボウo.ライヴ放送録音大集成第1巻 1935-1950(NM CLASSICS, NM-97017/廃盤)
 ・ロイヤル・コンセルトへボウo.ライヴ放送録音大集成第2巻 1950-1960(NM CLASSICS, NM-97018/廃盤)
 ・ロイヤル・コンセルトヘボウo.ライヴ放送録音大集成第3巻 1960-1970(RCO-05001/廃盤)
 ・ロイヤル・コンセルトヘボウo.ライヴ放送録音大集成第4巻 1970-1980(RCO-06004/廃盤)
 ・ロイヤル・コンセルトヘボウo.ライヴ放送録音大集成第5巻 1980-1990(RCO-08005)
 ・ロイヤル・コンセルトヘボウo.ライヴ放送録音大集成第6巻 1990-2000(RCO-11004)
 ・ロイヤル・コンセルトへボウo.ライヴ放送録音大集成第7巻 2000-2010(RCO-12004)
 ・マリス・ヤンソンス録音集(7CDs)
 ・豪華ブックレット(写真160点掲載)、および記念ボックスについてのブックレット
RCO-14001
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(HYBRID_SACD)
ホライゾン5
 作曲者不詳/ジェイムズ・マクミラン管弦楽編曲:今日みどりごが生まれた(*)
  [パウル・ファン・ネーヴェル合唱指揮ウエルガス・アンサンブル マーティン・ブラビンズ指揮/2012年4月13日]/
 デトレフ・グラナート:インソムニウム[マルクス・シュテンツ指揮/2011年11月15日-16日]/
 クラース・ド・フリース:プロビデンス[デイヴィッド・ロバートソン指揮/2012年1月26日-27日]/
 リシャルト・ラインフォス:南極〔アンタルクティク〕(*) / カイヤ・サーリアホ:サークル・マップ(*)
  [スザンナ・マルッキ指揮/2012年6月22日-23日、ウェステルガスファブリーク]

 ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:[/内]、特記以外、コンセルトヘボウ、アムステルダム、全てライヴ。(*)は世界初演時。名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽に意欲的に取り組むシリーズ、ホライゾンも5作目をかぞえる。今回選ばれた5作品も、RCOのレジデンス・コンポーザーを務めるふたり、グラナートとラインフォスから、マクミランやサーリアホといった有名どころにいたる個性豊かな顔ぶれが揃い、このジャンルでに目覚ましい業績を上げているシュテンツ、ロバートソン、ブラビンズ、マルッキが指揮する充実のラインナップ。アルバム1曲目は、自身敬虔なカトリックで宗教音楽を数多く作曲してきたマクミランがオーケストレーションを施したもので、副題は「14世紀キプロス宮廷における作者不詳のアンティフォナにもとづく合唱とアンサンブルのためのモテット」。中世宗教音楽のスペシャリスト集団、パウル・ファン・ネーヴェル率いるウエルガス・アンサンブルの参加も注目。大管弦楽のためのアダージョというサブタイトルを持つグラナートの曲は、映画監督アンドレイ・タルコフスキーやスティーヴン・ソダーバーグもインスパイアされた、有名なスタニスワフ・レムの小説にもとづく自作オペラ「ソラリス」のさきがけとなった作品。1944年オランダ南西部のテルネーゼンに生まれたド・フリースの「プロビデンス」は、アラン・レネ監督の1977年の同名映画にインスパイアされたという通り、映画同様に回想、予言、期待、実現についての錯綜とした内容となっている。スザンナ・マルッキが指揮した2作品は共に、かつてガス工場であった、円形のコンサート・ホールのために委嘱されたもので、オランダ音楽祭における世界初演時のライヴ録音。いずれも建物の構造を念頭に置いた音響効果がユニークだが、ラインフォスの曲では、12人以上からなるパーカッション・セクション奏者のそれぞれが“サラウンド効果 "で時計の動きを形成するところが特徴的。ヨーロッパで注目を集めるリシャルト・ラインフォスは1964年オランダ北ブラバント州ティルブルフ出身。ハーグの王立音楽院でブライアン・ファーニホウとヤン・ファン・フライメンに師事したのち、モートン・フェルドマンとジョン・ケージと親交を結びおおきな影響を受け、権威あるマテイス・フェルメウレン賞を授与されている。
RCO-14002
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(HYBRID_SACD)
モーツァルト:レクィエム ニ短調 KV626(ジュスマイヤー補筆完成版)
 ゲニア・キューマイアー(S) ベルナルダ・フィンク(A)
 マーク・パドモア(T) ジェラルド・フィンリー(B)
 マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.、オランダ放送cho.
 録音:2011年9月14日-16日、コンセルトへボウ、アムステルダム、ライヴ。ヤンソンスがコンセルトヘボウ管を指揮して、モーツァルトの「レクィエム」をレコーディング。コンセルトヘボウ管がマーラーの交響曲全曲シリーズに沸いた2011年、ヤンソンスの受け持つ最後のナンバーであった第8番の演奏から半年後の9月におこなわれたコンサートの模様をライヴ収録したもので、この年を皮切りに、2012年のブラームス、2013年のヴェルディへとつづく、当コンビによるレクィエム・シリーズの第1弾でもあった。ヤンソンスとのマーラーの交響曲録音で熱演を聴かせたオランダ放送cho. とともに、ソリストがまたこのうえなく魅力的。当楽団の名誉客演指揮者である“アーノンクール組 "ともいうべき、実績もゆたかな顔ぶれががっちりと固め、強力に盛り立てる。ソプラノのキューマイアーは、アーノンクールが創設、主宰するシュティリアルテ音楽祭2007で、ハイドンの「四季」のハンネを歌い、同年のムジークフェラインにおけるブラームスの「ドイツ・レクィエム」で注目を集めていたし、コントラルトのフィンクとバスのフィンリーのふたりは、アーノンクールが2003年にVPOを指揮した「モツレク」のライヴ録音盤でもおなじパートを歌っていた。バスのフィンリーもアーノンクールによる数多くのレコーディングで起用され、最近では2012年にアーノンクールがコンセルトヘボウ管を指揮したベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」のライヴ映像作品にも出演して、指揮者の意図を汲んだ精緻な表現で応えていた。近年、声楽曲やオペラに力を入れ、かねてインタビューなどでもこうしたジャンルへの豊富を表明してきたヤンソンスだが、この言葉どおりコンセルトヘボウ管の顔合せでは、2009年にライヴ収録されたドヴォルジャークの「レクィエム」のように、着実に成果を示してもいたので、このモーツァルトもまたおおいに期待の高まる内容といえそう。
RCO-14004
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(2CD)
1.5枚価格
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」
 クワンチュル・ユン(B;ダーラント) アニヤ・カンペ(S;ゼンタ)
 クリストファー・ヴェントリス(T;エリック) ジェーン・ヘンシェル(Ms;マリー)
 ラッセル・トーマス(T;舵手) テリエ・ステンスヴォルト(Br;オランダ人)
 マルティン・ライト合唱指揮バイエルン放送cho.、NDRcho. デイヴィッド・マーロウ合唱指揮ケルンWDR放送cho.
 アンドリス・ネルソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2013年5月24日、26日、アムステルダム、コンセルトへボウ、演奏会形式、ライヴ。2010年に「ローエングリン」を振って以来、2014年夏で5年連続、通算5度目のバイロイト音楽祭への出演を果たしたネルソンスは、これからの世代を担う期待のワーグナー指揮者といえる。そのネルソンスがコンセルトヘボウ管を指揮して、ワーグナーの「さまよえるオランダ人」をレコーディング。ワーグナー・アニヴァーサリーに沸いた2013年5月に、音響の良いことで知られる本拠コンセルトヘボウでおこなわれた上演のライヴ録音からのSACD化で、オペラの舞台では無く、演奏会形式による上演ということで音質面でも恵まれているのが特徴と言える。コンセルトヘボウ管がピットに入ることは珍しく、長い伝統に比してコンセルトヘボウ管のオペラ録音自体はあまりないので、その意味でも貴重。オランダ人役には、1943年ノルウェー出身の大御所、テリエ・ステンスヴォルト。重ねた年輪が孤独と苦悩の役どころにリアルな厚みを与えている。加えて、ゼンタにアニヤ・カンペ、ダーラントにクワンチュル・ユンと、実績あるワーグナー歌いを配しているのも魅力。コーラスもバイエルン放送cho.、NDR合唱団、ケルンWDR放送cho. と、ドイツ屈指の3団体を迎えた強力な布陣。ネルソンスがコンセルトヘボウ管を指揮したソフトではほかに、ルツェルン音楽祭2011におけるショスタコーヴィチの交響曲第8番、リムスキー=コルサコフの「シェエラザード」のライヴ映像作品などがあり、たいへん相性のよいところをみせてもいたので、このたびの出来ばえにはかなりの期待が持てそう。
 #当盤は国内代理店より SACD ハイブリッド盤だとアナウンスされていましたが、実際にはCDであることが判明いたしました。代理店によると『当初、SACD ハイブリッド2枚組とご案内させていただきましたが、通常 CD 2枚組に変更となりました。商品出荷・発売後のご連絡となり、ご迷惑をおかけ致しますことを心よりお詫び申し上げます。当該タイトルの、SACD ハイブリッドおよび SACD 等、CD 以外のフォーマットでの発売予定はありません。』とのことです。御了承下さい。
RCO-14005
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(2 HYBRID_SACD)
1枚価格
ブルックナー交響曲集
 〔第6番 イ長調 WAB.106 (*) /第7番 ホ長調 WAB.107 (#) 〕
  マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2012年3月7日-9日(*)、2012年12月23日、25日(#)、コンセルトへボウ、アムステルダム、ライヴ。2015年3月20日のコンサートをもって、2004年9月の就任以来10年半に亘るコンセルトヘボウ管首席指揮者より勇退するヤンソンスによる、2012年のブルックナー2篇が登場。ヤンソンスは第7番を2007年11月にバイエルン放送so. を指揮してウィーンのムジークフェラインザールでライヴ録音していたので2種目の内容となるが、第6番はヤンソンス初のレパートリー。収録された2012年といえば、VPOとのニューイヤー・コンサートに始まり、同じく8月のザルツブルク音楽祭への出演など、ヤンソンスが相変わらず多忙を極めていた年でもあるが、11月から12月にかけての来日公演ではバイエルン放送so. を指揮してベートーヴェン・シリーズを大成功に導くなど、シーズンを通して気力、体力ともにたいへん充実していたようで、これらの模様を収めたソフトからも確認することが出来る。2007-08年収録の第3番、2007年収録の第4番が、名門から極上の響きを引き出したと評判を取ったように、ここでの演奏内容にもおおいに期待が高まる。
RCO-14010
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(HYBRID_SACD)
ブラス・トゥー〜ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス
 ショスタコーヴィチ/スティーヴン・ヴェルハート編曲:「馬あぶ」組曲 Op.97a[2014年3月14日]
 デトレフ・グラナート: Concertgeblaas [2013年12月20日]
 トマジ:歌劇「マニャーラのドン・ファン」〜典礼ファンファーレ[2014年3月6日]
 ピアソラ/スティーヴン・フェルヘルスト編曲:「ブエノスアイレスのマリア」組曲[2013年5月27日]
 ヒンデミット:弦楽合奏と金管のための演奏会用音楽 Op.50 [2011年1月26日-28日、ライヴ](#)

 イヴァン・メイルマンズ指揮ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス(#以外)
 クルト・マズア指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.ブラス&弦楽セクション(#)
 録音:[内]、コンセルトヘボウ、アムステルダム、(#)以外セッション。名門コンセルトヘボウ管のブラス・セクションのトップ・プレイヤーらによって、2003年に結成された「ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス」。おおいに好評を博したデビュー・アルバム(RCO-07002)から7年を経て、注目の続篇の登場。TWO【2作目】をもじったタイトルの「BRASS TOO」には、ブラスの枠を(超えて)“さらにまた "というアルバムのねらいが込められている。多彩で凝った選曲はまさにそのコンセプトの証しで、たとえば、ショスタコーヴィチとピアソラのナンバーは、オリジナル作品ではないことをつい忘れてしまうような仕上がりで、ブラス・アレンジによりあらたな魅力を掘り起こすことに見事成功。また、コンセルトヘボウ管のレジデント・コンポーザーとして、当レーベルおなじみのグラナートの新作は、まったく次元の異なるサウンドで、ブラスのあらたな可能性を切り開く物。コンセルトヘボウ管の弦楽セクションが加わるヒンデミットの名作でも、“ビロードの弦 "とのコントラストも鮮やかに、ソロ・パートのふんだんな見せ場もこなして、曲の真価をあらためて教えてくれる。メンバーの顔ぶれに一部交替があるが、全篇さすがの腕前で、よりいっそうの磨きのかかった“黄金のブラス "をたっぷりと楽しめる。
RCO-14103
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(DVD)
2枚価格
ブルックナー
 交響曲第5番 変ロ長調 WAB.105(原典版)
ニコラウス・アーノンクール指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
RCO-14106
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(Blu-ray)
2.5枚価格
 収録:2013年10月25日、27日、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。 リージョン・オール|16:9|PCM ステレオ。 ブルーレイ仕様: 1080i Full HD|dts-HD MA 5.0。 DVD仕様: NTSC| DD 5.0。 監督:ヨースト・ホンセラール。ビジョン・ミキサー:ディック・クヮイス。照明:パスカル・ネイバー。オーディオ・プロデューサー&レコーディング・エンジニア:エヴェレット・ポーター。2000年以来名誉客演指揮者を務めたコンセルトヘボウ管に別れを告げることを決めたアーノンクールが、2日間に亘りおこなったラスト・コンサートの映像。ピリオド楽器使用のウィーン・コンツェントゥス・ムジクスを率いる時代考証派の草分けとしてすでに名を馳せていたアーノンクールが、コンセルトヘボウ管を指揮して、ブルックナーの交響曲第3番をライヴ・レコーディングしたのは1994年のこと。ファン・ベイヌム、ヨッフム、ハイティンク、シャイーら歴代の首席指揮者に加え、クレンペラー、セル、ジュリーニといった大物の客演陣とも、ブルックナー演奏の独自の伝統を培ってきた名門楽団を相手に取り組んだ、アーノンクール初のブルックナーは、持ち前の過激で先鋭的な指揮ぶりと、荒々しい作品の性格とが相性も抜群で、当時大きな話題を集めたものだった。この第3番を皮切りにアーノンクールは、1997年にコンセルトヘボウ管を指揮して第4番をライヴ録音、1999年にVPOを指揮して第7番をライヴ録音、2000年にBPOを指揮して第8番をライヴ録音して、自身と同じこのオーストリアの交響曲作家に強い関心を寄せ、力を注いできた。また、2002年にVPOを指揮して第9番をライヴ録音した際には、第1楽章から第3楽章までは、ベンヤミン=グンナー・コールス校訂による「ブルックナー協会版全集」の一環として2001年に出版された新クリティカル・エディションを初めて使用。加えて、ジョン・A.フィリップスが補完した第4楽章のフラグメントをアーノンクール自身の解説つきで収録、最新の研究成果を貪欲に取り込むあたりに、学究肌のアーノンクールらしいこだわりの一面を示してもいた。親密なるロイヤル・コンセルトヘボウ管との最後の取り組み、第5交響曲の再録音こうした流れを汲むRCO Liveのリリースは、2004年にアーノンクールがVPOを指揮して第5番をライヴ録音して以来9年ぶりのブルックナー、第5番のソフトとしては2種目の内容になる。このたびの第5番を含め、アーノンクールのブルックナー録音を語るうえで欠かせないコンセルトヘボウ管だが、1975年にアーノンクールが指揮したJ.S.バッハのマタイ受難曲とヨハネ受難曲の伝説的公演に遡る、両者の結びつきにはかなりのものがあり、以来38年間に276回の演奏会をおこなってきた。さらに2006年12月、アーノンクールはオランダの音楽生活全般、とりわけコンセルトヘボウ管への多大な貢献に対して、オランダ王国獅子勲章を授与されている。アーノンクールが80代も半ばに近づき、コンセルトヘボウ管とのあいだによりいっそう親密な関係が保持されていることは、やはり同じ顔合わせで、2012年4月にライヴ収録されたベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の映像作品を通じても伺えた。ここでの解釈の深化と仕上がりに自然と期待が高まるところだが、第3番以来、ブルックナーの交響曲を共に探求してきた長年の手兵との最後の機会に、こうしてまた第5番を取り上げたアーノンクール自身の意気込みもひしひしと伝わる、総決算にふさわしい演奏内容といえるだろう。
RCO-14109
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(3DVD)
4枚価格
イヴァン・フィッシャー& RCO 〜ベートーヴェン交響曲全集
 〔第1番 ハ長調 Op.21 /第2番 ニ長調 Op.36 /第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」(#) /
  第4番 変ロ長調 Op.60 (#) /第5番 ハ短調 Op.67 /第6番 ヘ長調 Op.68「田園」(+) /
  第7番 イ長調 Op.92 (+) /第8番 ヘ長調 Op.93 (*) /第9番 ニ短調 Op.125「合唱」(*) 〕

 ミルト・パパタナシウ(S) ベルナルダ・フィンク(Ms)
 ブルクハルト・フリッツ(T) ジェラルド・フィンリー(Br)
 ミヒャエル・グレーザー合唱指揮オランダ放送cho.
 イヴァン・フィッシャー指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.
RCO-14108
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(3 Blu-ray)
4枚価格
 収録:2013年5月11日(無印)、2013年5月31日(#)、2014年1月9日-10日(+)、2014年2月20日-21日(*)、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。 リージョン・オール|16:9|PCM ステレオ 。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC| dts 5.0, DD 5.0 。2013年5月、2014年1月-2月の2シーズンにかけてイヴァン・フィッシャーが指揮したベートーヴェンの交響曲全集ライヴ映像が登場。自らが創設し音楽監督として率いるブダペスト祝祭管とは、2006年9月収録の第7番、2010年2月収録の第4番と第6番の3曲があったが、全曲の録音はこのたびのコンセルトヘボウ管が初めて。そもそもイヴァン・フィッシャーがコンセルトヘボウ管に初登場したのが1987年なので、すでに四半世紀に及ぶ間柄。さらに、ここ数年は毎シーズン客演を重ねて結びつきを強めている。
RCO-15001
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(1 HYBRID_SACD
+ 1 bonus DVD)
1枚価格
ホライゾン6
 デトレフ・グラナート:フレネシア(2013)[シャン・ジャン〔張弦〕指揮/2014年1月23日-24日、世界初演]
 ミシェル・ヴァン・デル・アー:ヴァイオリン協奏曲(2014)
  [ジャニーヌ・ヤンセン(Vn) ウラディーミル・ユロフスキ指揮/2014年11月6日-7日、世界初演]
 ルク・ブレヴァイス:交響曲第6番(1999-2000)[デイヴィッド・ロバートソン指揮/2014年12月12日]/
   アロング・ザ・ショアーズ・オブ・ローン(2004-2005)[オットー・タウスク指揮/2012年12月14日]
 *ボーナスDVD ルイ・アンドリーセン:ミステリエン [Version No.1] (2013)
  [マリス・ヤンソンス指揮/2013年11月3日、世界初演/カラー|NTSC|16:9| LPCM ステレオ, DD 5.0]

 ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音・収録:[/内]、すべて アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライズンの第6集。現代オランダの大家ルイ・アンドリーセンとその門下の俊才ヴァン・デル・アー、そしてコンセルトヘボウ管レジデンス・コンポーザー、グラナートによる最新作の世界初演時のライヴを中心に、演奏陣も現首席指揮者マリス・ヤンソンス、オランダの生んだ名手ジャニーヌ・ヤンセンといったビッグ・ネームが集った注目の内容となっている。アルバム1曲目の「フレネシア」は、2013年に生誕150周年を迎えたリヒャルト・シュトラウスに敬意を表すコンセルトヘボウ管に対して、グラナートが対極をなす作品として捧げたもので、グラナート曰く、真摯な意味で「アンチ英雄の生涯」と理解してほしいと述べている。「ジャニーヌ・ヤンセンとコンセルトヘボウ管との組み合わせは、わたしにとってドリーム・チームのようなもの」と語るヴァン・デル・アーのヴァイオリン協奏曲は、その彼女のための、そしてまた、コンセルトヘボウ管委嘱シリーズの一環でもある2014年の最新作。抽象的な第1楽章、より単刀直入で旋律的な第2楽章、そして急速のフィナーレからなる伝統的な3楽章の形式を踏襲しつつ、ヤンセンに特徴的な“アップ・フロント "奏法を表現しようと趣向を凝らした力作とのことで、本アルバム屈指の聴きものと言える。さらに、シリーズ初の試みとしてボーナスDVDに収録されているのがアンドリーセン作の「ミステリエン」。中世の神秘思想家トマス・ア・ケンピスの著した書物に由来するタイトルを持ち、6楽章からなる演奏時間30分ほどの作品は、45年に及ぶアンドリーセンの作曲活動初の大編成のオーケストラ曲で、アムステルダムのコンセルトヘボウならびにロイヤル・コンセルトヘボウ管創設125周年記念のために委嘱された物。これはその記念演奏会を飾る歴史的ドキュメントで、独特の色彩的な内容は美観表現に長けたヤンソンスの腕前が愉しみなところでもある。ほかに、1959年ベルギーのモルツェル生まれ、ブリュッセル王立音楽院出身で、アンドレ・ラポルテ、フランコ・ドナトーニ、ブライアン・ファーニホウに作曲を師事したルク・ブレヴァイスの2作品を収録。こちらは当シリーズの常連で、アメリカの実力派ロバートソンと、1970年ユトレヒト生まれで、2004年から2006年にかけて、ゲルギエフのもとでロッテルダム・フィルのアシスタント・コンダクターを務めたタウスクのふたりが、それぞれ指揮を務めている。
RCO-15002
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(13CD+1DVD)
8枚価格
マリス・ヤンソンス& RCO ライヴ放送録音集 1990-2014
 ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14 [1990年4月1日(NOS/RNW)] / ラヴェル:ラ・ヴァルス[2007年2月4日]
 ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲[2005年9月2日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン(BBC)]
 チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 Op.74 「悲愴」[2004年10月31日]
 バルトーク:管弦楽のための協奏曲[2003年6月6日] / ヴェーベルン:夏風のなかで[2008年5月29日]
 マーラー:交響曲第7番 ホ短調「夜の歌」[2000年12月7日(AVRO/RNW)]
 ヒンデミット:ヴェーバーの主題による交響的変容[2007年6月8日]
 ピーテル=ヤン・ワーヘマンス(1952-):Moloch [2007年6月8日]
 R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」 Op.28 [2008年10月24日]

 ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68 [2005年9月2日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン(BBC)]
 シューマン:交響曲第1番 変ロ長調 Op.38 「春」[2008年5月23日]
 シベリウス:交響曲第1番 ホ短調 Op.39 [2009年8月31日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン(BBC)]
 バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽[2010年9月5日、フィルハーモニー、ベルリン(RBB)]
 ベートーヴェン:「エグモント」 Op.84 〜序曲[2006年9月11日、フィルハーモニー、ベルリン(Deutschlandradio Kultur)]/
         交響曲第5番ハ短調 Op.67 「運命」[2008年5月29日]
 シェーンベルク:ワルシャワの生き残り Op.46 (*) ストラヴィンスキー:詩篇交響曲[セルゲイ・レイフェルクス(語り;*)
  サイモン・ハルシー合唱指揮ベルリン放送cho./2012年9月4日、フィルハーモニー、ベルリン(RBB)]
 ムソルグスキー/ショスタコーヴィチ編曲:歌曲集「死の歌と踊り」[フェルッチョ・フルラネット(B)/2010年8月25日]
 ヤナーチェク:タラス・ブーリバ[2010年11月5日] / グバイドゥーリナ:ペスト時の酒宴(2005) [2011年10月21日]
 ストラヴィンスキー:ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ[エマニュエル・アックス(P)/2011年10月21日]
 ヴァレーズ:アメリカ[2011年10月21日] / ロッシーニ:「どろぼうかささぎ」序曲[2014年9月21日]
 メシアン:聖体秘蹟への賛歌(1932)[2008年9月5日、フィルハーモニー、ベルリン(RBB)]
 ベリオ:管弦楽のための4つの奉献曲(1978-1989) [2010年9月5日、フィルハーモニー、ベルリン(RBB)]
 プーランク:オルガン協奏曲[レオ・ファン・ドゥセラール(Org)/2008年8月28日]
 ルイ・アンドリーセン(1939-):ミステリエン [Version No.1] (2013) [2013年11月3日、世界初演]
 R.シュトラウス::交響詩「死と浄化」 Op.24 [2013年1月24日]
 ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27(完全全曲版)[2010年1月31日]
 ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死[2011年2月4日]
 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調(1889年第3稿/ノヴァーク版)[2008年9月5日、フィルハーモニー、ベルリン(RBB)]
 マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲第2番 H 293 [フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)/2010年12月23日]
 プロコフィエフ:交響曲第5番変ロ長調 Op.100 [2014年9月21日]
 * DVD  マーラー:交響曲第4番 ト長調[アンナ・プロハスカ(S)/収録:2014年12月25日(AVRO)
     NTSC | 16 : 9 |字幕:無 | NTSC | Region All |監督:ヨースト・ホンセラール|
     照明:パスカル・ネイバー|編集 & ポスト・プロダクション: Castus culture*music*media ]

 マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音(収録放送局):上記特記以外 コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ(AVRO)。 2004年9月から2015年3月までの10年半に亘り、コンセルトヘボウ管の首席指揮者を務めたヤンソンスの未発表のライヴ録音を集めたボックスセットが登場。CD13枚とDVD1枚に作曲家30名全35作品というボリューム満点の構成は、最初に、ヤンソンスが首席指揮者就任以前の1990年4月収録で、ちょうどこの翌年にEMIへおこなったコンセルトヘボウ管との初録音曲でもあったベルリオーズの「幻想交響曲」に始まり、最後が2014年12月25日にコンセルトヘボウで収録されたライヴ映像で、話題のコロラトゥーラ・ソプラノ、アンナ・プロハスカをソリストに迎えたマーラーの「交響曲第4番」となっている。ヤンソンスは同曲異演盤の多いことで知られるが、これが3種目の録音となるラフマニノフの「第2交響曲」をはじめ、プロコフィエフの「第5交響曲」、ベートーヴェンの「運命」、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」といった人気のプログラムも、この顔合せでぜひとも聴きたかった物。もちろん、上記マーラーの「第4交響曲」をはじめ、シューマンの「第1交響曲」やストラヴィンスキーの「詩篇交響曲」など、ヤンソンスにとって初のレパートリーが数多く収録されているのも見逃せない。また、収録場所はアムステルダムのコンセルトヘボウに加えて、ベルリンのフィルハーモニーでのブルックナーの「第3交響曲」、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにおけるブラームスとシベリウスの「交響曲第1番」ほか、条件の異なる演奏が含まれており、響きの傾向の違いも興味深いポイントといえそう。極上のオーケストラ・サウンドに仕上げる手腕にかけては当代きっての巨匠が、「ビロードの弦」と「黄金のブラス」に譬えられる名門楽団を指揮した充実のドキュメント。実演での評判の高さに比して、当コンビによるリリース点数はけっして多いとはいえなかっただけに、これまでの不満を一気に解消してくれる、途轍もなく豪華な内容と言える。
RCO-15003
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(HYBRID_SACD)
ブラームス:ドイツ・レクィエム Op.45
 ゲニア・キューマイアー(S) ジェラルド・フィンリー(Br)
 ミヒャエル・グレーザー合唱指揮オランダ放送cho.
 マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2012年9月20日-21日、コンセルトへボウ、アムステルダム、ライヴ。モーツァルトの「レクィエム」(RCO-14002)以来一年ぶり、当コンビによるレクィエム・シリーズの一環。現代屈指のマエストロとして人気のヤンソンスのレパートリーには幅広いものがあるが、ブラームスは実演でひんぱんに取り上げていて、交響曲のレコーディングは映像作品も含めるとすでに複数回おこなっているが、「ドイツ・レクィエム」の録音は初登場となる。いっぽうで、過去の首席指揮者ベイヌム、ハイティンク、シャイーを通じても、名門コンセルトヘボウ管によるこの名曲の録音がなかったというのは少々意外におもわれるところ。やはりヤンソンスにとって初の録音であった前作の「モツレク」は、美をきわめた表現で注目を集めたが、この「ドイツ・レクィエム」も息を呑むほどの美しさ。ソリストには「モツレク」でも起用されていたキューマイアーとフィンリーがここでもそのまま、美しく情感のこもった歌唱を聴かせてこのうえなく魅力的。1945年創設で2010/11年のシーズンで65周年を迎えたオランダ放送cho. の充実ぶりにも目を瞠る。2015年3月に首席指揮者を勇退したヤンソンスとコンセルトヘボウ管の顔合わせが生んだ最良の記録といえるアルバムの登場。
RCO-15004
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(HYBRID_SACD)
マーラー:交響曲第4番 ト長調 ドロテア・レシュマン(S)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 収録:2015年2月11日-12日、コンセルトへボウ、アムステルダム、ライヴ。ヤンソンス& RCO による同曲はライヴ映像作品(コンセルトヘボウo. ライヴ録音集 1990-2014 / RCO-15002)もあったが、今回の演奏は1か月ほど後にソリストも変えての演奏会だった物。気になる終楽章ではドイツの名ソプラノ、ドロテア・レシュマンの起用が光る。シューベルトをはじめドイツ・リートの実績もゆたかで、マーラーの歌曲に造詣の深いレシュマンは、歌曲と交響曲とが楽想も共通し相互にリンクして多面的な様相をみせるマーラーのユニークな作風を考えると、うってつけの人選であるとおもわれる。同時にまた、ヤンソンスによる前作のコロラトゥーラ・ソプラノ、プロハスカとの聴き比べも楽しみなところ。なお、レシュマンはこの曲を2004年1月にハーディング指揮マーラー室内管とレコーディングしていたので、11年ぶりの再録音ということになる。2005年の第6番に始まるマリス・ヤンソンス&コンセルトヘボウ管によるマーラー・シリーズは、極上の音響で知られる本拠コンセルトヘボウ大ホールでのきわめて優秀な録音が評判を呼んできたが、すべてエヴェレット・ポーター率いるポリヒムニアのチームが手掛けており、このたびも高水準の仕上がりが期待出来る。
RCO-15006
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(4CD)
3CD価格
限定盤
ロイヤル・コンセルトヘボウo. メンバーたちによる室内楽
 J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲第5番 ヘ短調 BWV.1056
 テレマン:2つのヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための協奏曲 変ロ長調 TWV 43: B1
 フランソワ・クープラン:2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ
              「パルナッスス山もしくはコレッリ讃」(*)
  [スザンネ・ヤスパース、ボリカ・ファン・デン・ボーレン(Vn) ローラント・クレーマー(Va;*以外)
   イケ・フィールセン(Vc) ロープ・ディルクセン(Cb;*以外)
   メンノ・ファン・デルフト(Cemb)/2010年12月21日]
 ジュリオ・レゴンディ:独奏ギターのための夜想曲「夢」 Op.19 (1860) (#)
 ボッケリーニ:ギター五重奏曲第4番 ニ長調 G.448 「ファンダンゴ」
  [ヨハネス・メラー(G) マルレーン・アスベルフ、ボリカ・ファン・デン・ボーレン(Vn;#以外)
   イェルーン・クィント(Va;#以外) フレッド・エデレン(Vc;#以外)/2009年12月22日]
 ベートーヴェン:トロンボーン四重奏のための3つのエクヴァーレ WoO.30 (1812)
  [バート・クラーセンス、ヨルゲン・ファン・ライエン、ニコ・スキパース、
   レイモンド・ムネコム(Tb)/2007年10月23日]
 モーツァルト:セレナード第11番 変ホ長調 K.375 (1781-82)
  [アレクセイ・オグリンチェク、ルーカス・マシアス・ナバロ(Ob) ジャック・メールテンス、
   アンドレアス・スンデーン(Cl) ロナルト・カルテン、ヨス・デ・ランヘ(Fg)
   シャロン・サントンジュ、レネ・パーヘン(Hr)/2011年4月3日]
 ジュリアス・フランツ・ヤコブセン(1915-1990):テューバと木管五重奏のための「テューバ・バレエ」(1978)
  [ペリー・ホーヘンダイク(Tu) ヘルマン・ファン・コーヘーレンベルフ(Fl)
   ニコリーネ・アルト(Ob) ヘイン・ウィーダイク(Cl) ロナルト・カルテン(Fg)
   フォンス・フェルスパーンドンク(Hr)/2009年10月18日]
 プーランク:ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲 FP.43 (1926)
 ハインツ・ホリガー:独奏オーボエによる多重音奏法のための習作(1971) (+)
  [ルーカス・マシアス・ナバロ(Ob) グスターボ・ヌニェス(Fg;+以外)
   レオ・ファン・ドゥセラール(P;+以外)/2012年3月20日]
 リムスキー=コルサコフ:ピアノと木管のための五重奏曲 変ロ長調(1876)
  [エミリー・バイノン(Fl) オリヴィエ・パテー(Cl) フォンス・フェルスパーンドンク(Hr)
   ヘルマ・ファン・デン・ブリンク(Fg) イェルーン・バル(P)/2014年3月18日]
 ジョージ・クラム:ブラック・エンジェルズ(イメージI)(1970)
  [アナ・ドゥ・ヴァイ・メスダッハ、マイケ・アーツ(Vn) イェルーン・クィント(Va)
   フレッド・エデレン(Vc)/2011年6月19日]
 プロコフィエフ:2つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 Op.56 (1932)
  [リヴィウ・プルナール、ワレンチナ・スヴャトロフスカヤ(Vn)/2010年3月9日]
 武満徹:鳥が道に降りてきた(1994)[金丸葉子(Va) ダニエル・クラーマー(P)/2014年1月12日]
 ハインツ・ホリガー:フルート・ソロのための「 (t) air (e) 」(1980/1983) (**)
 シェーンベルク/ヴェーベルン編曲:室内交響曲第1番 Op.9 (1906, arr.1923)
  [カーステン・マッコール(Fl) ジャック・メールテンス(Cl;**以外)
   マルレーン・アスベルフ(Vn;**以外) ユリア・トム(Vc;**以外)
   エレン・コルフェル(P;**以外)/2013年4月2日]
 ルトスワフスキ:木管五重奏、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスのための
          「ダンス・プレリュード」(1954, arr.1959)
  [内藤淳子(Vn) ローラント・クレーマー(Va) クリスティアーン・ハッケル(Vc)
   トマス・ブレンストロプ(Cb) エミリー・バイノン(Fl) アレクセイ・オグリンチュク(Ob)
   ジャック・メールテンス(Cl) ロナルト・カルテン(Fg) ペトラ・ボトマ(Hr)/2011年10月11日]
 プーランク:ホルン、トランペットとトロンボーンのためのソナタ(1922)[ヤスパー・デ・ワール(Hr)
   ヴィム・ファン・ハッセルト(Tp) バート・クラーセンス(Tb)/2011年3月22日]
 メトネル:ピアノ五重奏曲 ハ長調(1905-1950)
  [リヴィウ・プルナール、カロリーネ・ストルンプラー(Vn) ミヒャエル・ギーラー(Va)
   クリス・ファン・バーレン(Vc) フランク・ファン・デ・ラール(P)/2010年3月]
 コルンゴルト:ピアノ三重奏曲 ニ長調 Op.1 (1910)
  [チェールト・トップ(Vn) ヨハン・ファン・イールセル(Vc) イェルーン・バル(P)/2012年6月]
 録音:[/内]、すべて コンセルトへボウ小ホール、アムステルダム、ライヴ。2000セット限定盤。名門コンセルトヘボウo.のメンバーらが、2007年から2014年までの8年間にコンセルトヘボウ小ホールでおこなった室内楽ライヴを収めたボックス・セット CD4枚分、全20曲。アーカイヴに膨大に蓄積されたライヴ音源より、元メンバーのチェリスト、ダニエル・エッサーと、現オーボエ奏者でコンセルトヘボウ室内管の第一オーボエ奏者ヤン・カウウェンホーフェンがコンパイル。コンセルトヘボウo. はメンバー間の室内楽活動が盛んなことで知られているが、オーボエ首席のオグリンチュク、ナバロらによるモーツァルトのセレナード(CD2)、フルート首席のバイノン、クラリネット首席のパテーらによるリムスキー=コルサコフの五重奏曲(CD2)、ホルンのデ・ワール、トランペットのファン・ハッセルト、トロンボーンのクラーセンスによるプーランクのトリオ(CD3)など、楽団の顔ともいうべきスタープレイヤーによる注目演奏が目白押し。ヴァイオリンの内藤淳子(CD4)、ヴィオラの金丸葉子(CD3)といった邦人メンバーの活躍するナンバーが含まれているのも、興味が尽きない。当セットは、会員総数20,000人、ホールと楽団の親善大使である「コンセルトヘボウ・フレンズ」80周年を記念して製作された2000セット限定商品となる。また、付属の64ページ立てブックレットはオランダ語表記のみとなる。
RCO-15008
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(HYBRID_SACD)
ロイヤル・コンセルトヘボウ・ウッドウインズ
 ヤナーチェク:青春(1924)[2015年1月9日] / プーランク:六重奏曲(1932-39)[2015年6月26日]
 マルティヌー:ピアノと木管楽器のための六重奏曲 H.174 (1929)[2015年5月19日]
 ヴェレシュ:オーボエ、クラリネットとファゴットのためのソナティナ(1931)[2015年6月16日]

  エミリー・バイノン(Fl|首席) ルーカス・マシアス・ナバロ(Ob|首席)
  オリヴィエ・パテー(Cl|首席) ダヴィデ・ラットゥアーダ(バスCl)
  グスターボ・ヌニェス(Fg|首席) ヨス・デ・ランゲ(Fg)
  フォンス・フェルスパーンドンク(Hr) イェルーン・バル(P)
 録音:[内]、コンセルトヘボウ、アムステルダム、セッション。 プロデューサー、レコーディング・エンジニア&エディター:エヴェレット・ポーター [Polyhymnia International]。アシスタント・エンジニア:ロラン・ジュリュス、カレル・ブリュッヘマン [Polyhymnia International] 。「ロイヤル・コンセルトヘボウ・ブラス」による2枚(RCO-07002、RCO-14010)で黄金の金管セクションをフィーチャーしたのに続いて、こんどは楽団の誇る木管メンバーが注目のアルバムをリリース。名門コンセルトヘボウo. のほとんどの団員は、オーケストラとしての活動と同じように、伝統的に室内楽への取り組みに目がなく、木管セクションも例外ではない。過去にはコンセルトヘボウ六重奏団(1909-37)やダンツィ五重奏団(1958-78)といったアンサンブルがオランダ国内だけでなく国際的に成功を収めてきた。そうした伝統に対して敬意を表して製作されたこのアルバムには、ルーセル作の「ディヴェルティスマン」に触発されたヤナーチェク、敬愛するルーセルに師事した時期のマルティヌー、やはりルーセルの「ディヴェルティスマン」をモデルとしたプーランクの傑作、そして母国ハンガリーの民俗音楽の影響が色濃いヴェレシュの初期作品と、すべて20世紀に書かれた、このジャンルの重要レパートリーが収められている。それにしても、フルートのバイノン、オーボエのナバロ、クラリネットのパテー、ファゴットのヌニェスら首席奏者たちが集った顔触れの豪華なこと。ふくよかでやわらかく、カラフルな音色にうっとりさせられるのはもちろん、アンサンブルの呼吸もばっちりで、極め付きの演奏を楽しめる。
RCO-16001
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(HYBRID_SACD)
ヤンソンス〜ブルックナー
 交響曲第9番 ニ短調 WAB 109 (1887-96)
マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:2014年3月19日、21日、23日、コンセルトへボウ、アムステルダム、ライヴ。ヤンソンスはこれまでにブルックナーの交響曲をコンセルトヘボウ管との顔合わせで、2008年に第3番と第4番、2012年に第6番と第7番をライヴ・レコーディングしているが、その磨き抜かれた美しさにはひときわ印象深いものがあった。2014年3月にライヴ収録されたこの第9番は、名門に培われたゆたかな流れを汲みつつ、ヤンソンスが取り組んできたコンセルトヘボウ管とのたしかな成果をあらためて感じさせる物。エヴェレット・ポーター率いるポリヒムニアのチームの優秀な録音により、きわめて情報量の多い内容を味わうことができるのもおおきな魅力。
RCO-16002
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(HYBRID_SACD)
プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 Op.100 マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2014年9月17日-19日、21日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。初SACD化。収録時間:43'06" 。代理店によると『2015年に発売された 13枚組 BOX (RCO-15002) に含まれてい』たとのことだが、CD BOX での演奏日は2014年9月21日のみとアナウンスされていた。
RCO-16003
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(HYBRID_SACD)
ホライゾン7
 ジョージ・ベンジャミン(1960-): Dream of the Song [ベジュン・メータ(CT)
   ジョージ・ベンジャミン指揮オランダ室内cho./録音:2015年9月25日-26日]
 マグヌス・リンドベリ(1958-): Era [デイヴィッド・ロバートソン指揮/録音:2013年1月17日-18日]
 リシャルト・ラインフォス(1964-): Fuoco e fumo [ダニエル・ハーディング指揮/録音:2015年6月12日]
 タン・ドゥン(1957-): The Wolf [ドミニク・セルディス(Cb) タン・ドゥン指揮/録音:2015年1月29日-30日]

  ロイヤル・コンセルトへボウo.
 録音:[/内]、アムステルダム、コンセルトへボウ、ライヴ。DSD 5.0 マルチチャンネル/ステレオ。 名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライズンの第7集。ジョージ・ベンジャミンの新作を人気カウンターテナーのベジュン・メータが歌い、 コンセルトヘボウ管が創立125周年を迎えた 2012/2013 シーズンに発表されたリンドベリの「 Era 」、 そして1996年に2度目の火災に見舞われたヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場をテーマに書かれた2作、 オーケストラ専属の作曲家リシャルト・ラインフォスをハーディングが振り、タン・ドゥンのコントラバス協奏曲をコンセルトヘボウ管の首席コントラバスドミニク・セルディスが弾く注目の内容。
RCO-16004
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(HYBRID_SACD)
ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27 マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2010年1月28日-29日、31日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。初SACD化。収録時間:55'49" 。代理店によると『2015年に発売された 13枚組 BOX (RCO-15002) に含まれてい』たとのことだが、CD BOX での演奏日は2010年1月31日のみとアナウンスされていた。
RCO-16109
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(DVD)
1.5枚価格
ダニエーレ・ガッティ& RCO 〜幻想交響曲
 ワーグナー:
  歌劇「タンホイザー」序曲(ドレスデン版/1845)
 リスト:交響詩「オルフェウス」 S.98 (1854)
 ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14 (*)
ダニエーレ・ガッティ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
RCO-16108
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(Blu-ray)
2.5枚価格
RCO-16006
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(HYBRID_SACD)
〔(*)のみ〕
KKC-1060
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[2LP]
3枚価格
〔(*)のみ〕
 収録・録音:2016年3月31日、4月1日、3日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。 映像商品仕様:リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 85分。 ブルーレイ仕様: 1080p24 | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | DD 5.0 。 音声商品仕様:幻想交響曲(*)のみ収録。SACD仕様: multichannel 。LP 仕様: 180g重量盤輸入盤・日本語帯・解説付限定生産。 2016年9月9日の就任記念演奏会「 RCO オープニング・ナイト」をもって、128年の歴史をもつロイヤル・コンセルトヘボウo.の第7代首席指揮者として正式に着任するダニエーレ・ガッティ。これを記念して、客演指揮者としてのガッティと楽団との白熱ライヴがリリースされる。ガッティといえば、音楽へのきわめて真摯な姿勢、音楽へのリスペクトの比類なき高さということがよく言われるが、その姿勢はこの演奏にも表れている。と同時に、これからいよいよ本格始動するオーケストラと音楽する喜びにも満ちたパワー漲る演奏となっている。スコアの綿密な読み込みが、すべてがこの瞬間に生まれているような新鮮さを導いている。ガッティと RCO 、今後の活動に期待が高まる内容の演奏。
RCO-17001
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(2 HYBRID_SACD)
1枚価格
ハイティンク、アックス/他〜ブラームス&シューマン
 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 (*) /
       ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15 (+)
 シューマン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47 (#)
  フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn;*) エマニュエル・アックス(P;#/+)
  ヴェスコ・エシュケナージ(Vn;#) ヘンク・ルビンフ(Va;#) グレゴール・ホルシュ(Vc;#)

  ベルナルド・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.(*/+)
 録音:2010年3月17日-19日、21日(*)、12月15日、17日、19日(+)、コンセルトヘボウ、ライヴ(*/+) /2016年6月20日、ヴァールゼ教会、セッション(#)、すべてアムステルダム。 ハイレベルな演奏が堪能できる、ロイヤル・コンセルトヘボウo.の自主制作レーベル「RCOライヴ」から発売される2枚組アルバムベルナルド・ハイティンク指揮のブラームスをメインに、シューマンの室内楽をカップリングしている。1956年に初めてロイヤル・コンセルトヘボウo.を指揮その後長きに渡って同楽団と深い関係が続くハイティンク。1961年から1988年にかけて首席指揮者として活躍し、1999年には名誉指揮者の称号を得ている。このアルバムには彼の指揮で2010年に行われたブラームスの協奏曲ライヴを収録。エマニュエル・アックスとのピアノ協奏曲第1番に、フランク・ペーター・ツィンマーマンとのヴァイオリン協奏曲という聴きごたえある2曲が再生可能。カップリングのシューマンのピアノ四重奏曲(2016年セッション録音)は、エマニュエル・アックスとロイヤル・コンセルトヘボウo.の首席奏者たちによる演奏。こちらも世界最高峰の名手たちの共演。それぞれ別日の演奏ではあるが、クララやヨアヒムを含めたシューマンとブラームスの関係性を匂わせる統一感のあるプログラムとなっている。
RCO-17002
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(3 HYBRID_SACD)
2枚価格
ワーグナー:ローエングリン(演奏会形式)
 クラウス・フロリアン・フォークト(T;ローエングリン) カミラ・ニールント(S;エルザ)
 ファルク・シュトルックマン(B;ハインリヒ王) エフゲニー・ニキーチン(Br;テルラムント)
 カタリー・ダライマン(S;オルトルート) サミュエル・ユン(Br;伝令使)
 マーク・エルダー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.、オランダ放送cho.、ナショナル・オペラcho.
 録音:2015年12月18日、20日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。 2015年12月にコンセルトヘボウで行われたコンサート形式によるワーグナーの「ローエングリン」。強力な歌手陣にまず注目。ヘルデン・テノール、クラウス・フロリアン・フォークト。日本でも新国立劇場に2012年、2015年と登場し、「理想的なローエングリン」と称され、ローエングリン役を歌わせたら当代一の輝かしい美声で見事な歌いぶりを聴かせる。エルザ役には、R.シュトラウス、ワーグナー作品を中心に活躍するソプラノ、カミラ・ニールント。ハインリヒ王には、もはやワーグナー歌手としての揺るぎない評価を獲得しているファルク・シュトルックマン。ロシア出身のエフゲニー・ニキーチンはテルラムント役、重要な人物オルトルート役のカタリー・ダライマンは大胆不敵な歌唱で圧倒、伝令使役には近年注目を集めている韓国人歌手サミュエル・ユンが起用されている。指揮は、イギリスの指揮者サー・マーク・エルダー。緊密で透明度の高いアンサンブルを積み上げてゆく見通しの良い指揮ぶりでロイヤル・コンセルトヘボウ管を統率している。豪華な顔ぶれが一堂に会して行われた充実の演奏会の記録。
RCO-17003
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(2 HYBRID_SACD)
1枚価格
マーラー:交響曲第2番「復活」 チェン・レイス(S;* [SACDのみ]
アンネッテ・ダッシュ(S;#)
カレン・カーギル(Ms)
ダニエーレ・ガッティ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
クラース・ストック合唱指揮
オランダ放送cho.
RCO-17108
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(Blu-ray)
2.5枚価格
RCO-17109
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(DVD)
1.5枚価格
 録音〔SACD商品〕:2016年9月14日-16日(*) /収録〔映像商品〕:2016年9月18日(#)、すべて コンセルトヘボウ・アムステルダム、ライヴ。収録分数:88分25秒(3種すべて|代理店記載)。 SACD [RCO-17003] 仕様: Stereo / Multi-ch 。 Blu-ray [RCO-17108] 仕様: 16:9 | 1080p24 | DTS-HD MA 2.0 (192kHz/24bit), DTS-HD MA 5.0 (96kHz/24bit), Auro-3D 9.0 (96kHz/24bit), DD 2.0 (48kHz/16bit) 。 DVD [RCO-17109] 仕様: 16:9 | NTSC | LPCM 2.0, DD 5.0 。音声商品と映像商品で収録日とソプラノ歌手が異なり、別の演奏ですが、収録時間は代理店の記載によれば3種とも同一です。 2016年、ロイヤル・コンセルトヘボウo. の第7代目首席指揮者に就任したダニエーレ・ガッティ。2017年11月には就任後初の来日公演が予定され、今最も注目されるコンビといえるだろう。今回の新譜は、2016/17シーズンの幕開けとなった2016年9月に行われたライヴを HYBRID_SACD 盤とブルーレイ、DVDの映像でリリース。プログラムは、新・首席指揮者ダニエーレ・ガッティの本格始動となったマーラーの交響曲第2番。マーラー自身が指揮をし、深い関係にあったコンセルトヘボウo. にはマーラー演奏の特別な伝統があり、それを最初のシーズンのプログラムに持ってきたガッティの自信がうかがえる。マーラーの2番の交響曲はRCO liveレーベルからマリス・ヤンソンス(2009年録音/ RCO.10102)のディスクが発売されている。このマリス・ヤンソンス盤は、マーラー作品の演奏史に燦然と輝く名門 RCOから極上の美観を引き出し高く評価された。コンサートでは各国で精力的にマーラー作品を指揮するガッティだが、録音ではロイヤル・フィルと第4番と第5番を CDリリースしている。濃密に細部を描きあげドラマティックな展開を志向するガッティのスタイルは、コンセルトヘボウo. の豊かなサウンドに見事にマッチしている。第4楽章は歌曲集「子供の不思議な角笛」の第7曲「原光」のアルトソロ、第5楽章のフィナーレにはフリードリヒ・クロプシュトック歌詞の賛歌「復活」(マーラー加筆 )が高らかに歌われる。HYBRID_SACD 盤では、イスラエル出身のソプラノ、チェン・レイスが、ブルーレイ、DVDの映像では、世界中のマエストロから指名が絶えないドイツのソプラノ、アンネッテ・ダッシュと異なるキャスティングで楽しむことが出来る。さらにブルーレイには、いま話題の次世代オーディオ・フォーマットのAuro-3Dが収録されている。Auro-3Dは、2010年にベルギーで設立されたAURO TECHNOLOGIESによって開発された技術。ノルウェーの高音質レーベル2Lのディスクには数年前から収録されている。Auro-3Dは、従 来のサラウンドフォーマットと同じく各チャンネルで“立体音響 " を実現する。フロントスピーカー2chとリアスピーカー2chそれぞれの上部に、合計4ch 分のハイトスピーカーを足した9.0ch を可能としている。この最新技術によって、世界最高峰の響きを誇るアムステルダムのコンセルトヘボウの極上の音質をご自宅で再現することが出来る(* Auro-3D 対応の再生機器をご利用下さい)。
RCO-17004
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(HYBRID_SACD)
ホライズン8
 ジェイムズ・マクミラン:トロンボーン協奏曲(世界初演)
  [ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb)
   イヴァン・フィッシャー指揮/録音:2017年4月20日-21日、23日]
 オリヴァー・ナッセン:ホルン協奏曲
  [フェリックス・デヴォー(Hr)
   ライアン・ウィグルスワース指揮/録音:2017年5月11日-12日]
 フランギス・アリ=ザデー:ナシミ受難曲(世界初演)
  [イヴズ・アブドゥーラ(Br) オランダ放送cho.
   マーティン・ブラビンズ指揮/録音:2017年4月7日、9日]
 ロイヤル・コンセルトヘボウo. 名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライズンの第8集。今回はコンセルトヘボウ管によって委嘱された2作品の世界初演を含む。まず、スコットランド出身の作曲家、ジェイムズ・マクミランのトロンボーン協奏曲。コンセルトヘボウ管の首席トロンボーン奏者ヨルゲン・ファン・ライエンがマクミランにトロンボーンのための協奏曲を書いてほしいとお願いしたところ、元々トロンボーンという楽器に夢中だったマクミランは断ることなく作曲したという。5つのオーケストラの共同委嘱作品として書かれ2017年4月にコンセルトヘボウで初演された。アゼルバイジャン出身の女性作曲家フランギス・アリ=ザデーによる「ナシミ受難曲」。14世紀アゼルバイジャンの詩人イマードゥッディーン・ナシミのテキストを用いた作品。コンセルトヘボウ管は、毎年定例で復活祭の前の日曜日にマタイ受難曲を演奏しており、その伝統は1898年に開始したメンゲルベルク、そしてアーノンクールらによって引き継がれてきた。現在では、バッハの受難曲に加えて現代作曲家による受難曲を交互に演奏しており、これまでにジェイムズ・マクミラン、フランク・マルタンらの作品が演奏され、この度2017年4月にはフランギス・アリ=ザデーの「ナシミ受難曲」が初演された。そして、オリヴァー・ナッセンのホルン協奏曲。イギリスのホルンの名手、バリー・タックウェルのために書かれ、1994年サントリーホール国際作曲委嘱シリーズの作品。ここでは元コンセルトヘボウ管の首席ホルン奏者フェリックス・デヴォーによる演奏で録音されている。
RCO-17005
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(HYBRID_SACD)
デトレフ・グラナート
 独唱、合唱、オルガンと管弦楽のための「ヒエロニムス・ボスのためのレクイエム」
  デイヴィッド・ウィルソン・ジョンソン(Br/語り) アガ・ミコライ(S)
  ウルズラ・ヘッセ・フォン・デン・シュタイネン(Ms) ゲルハルト・ジーゲル(T)
  クリストフ・シュトレール(B) レオ・ファン・ドゥセラール(Org)
  マルクス・シュテンツ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.、
  エドワード・キャズウェル合唱指揮オランダ放送cho.
 録音:2016年11月5日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、世界初演時&ライヴ。 RCO の委嘱作。 初期ネーデルランド絵画の中で異彩を放つヒエロニムス・ボス。現存する作品は約45点余りと少なく、悪魔、天使、聖人などが描かれ、幻想的な独特の世界観は、後世の画家に大きな影響を与えた。2016年没後500周年を迎え、ロイヤル・コンセルトヘボウ管がレジデンス・コンポーザーであるデトレフ・グラナートに作品を委嘱。デトレフ・グラナートは国立ケルン音楽大学でハンス・ヴェルナー・ヘンツェに作曲を学ぶ。1988年にヘンツェが創設した現代音楽祭ミュンヘン・ビエンナーレで最初のオペラを発表し、以来現代ドイツを代表するオペラ作曲家として知られている。彼の作風は、現代的な視点からロマン派や古典派の音楽を新たに再構築した抒情的な音楽を特徴としている。2011年から2017年までロイヤル・コンセルトヘボウ管のレジデント・コンポーザーとして作品を発表している。グラナートはボスの絵画とテキストを対応させ、通常のレクイエムの典礼文に、カルミナ・ブラーナの写本を組み合わせた様式で作曲。そしてボスの初期の代表作「七つの大罪と四終」に倣い、レクイエムの各楽曲には七つの大罪の詩が付けられている。
RCO-17006
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(HYBRID_SACD)
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2016年9月28日-30日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。#当初2枚組だとされていましたが代理店の案内ミスで、1枚物が正しい模様です。価格は、元々1枚分の価格でしたので変更はありません。 21世紀を代表するマーラー指揮者のひとり、ヤンソンス。ロイヤル・コンセルトヘボウo. の音楽監督在任中には、マーラーのチクルスを録音しなかったが、ここにきて2016年9月にライヴ録音された交響曲第7番が発売。これで1から8番までリリースされたことになりマリス・ヤンソンスとRCOのマーラー・プロジェクトは完成に近づいている。とはいえ、ヤンソンスのマーラー交響曲第7番の録音がないわけではない。オスロ・フィル(2000年3月)、RCO (2000年12月/放送用録音集RCO-15002に収録)、バイエルン放送so.(2007年)との録音がある。そしてコンセルトヘボウ管とマーラーの伝統は、マーラー自身が指揮をするなど深い関係にあり、この7番も1909年にオランダ初演するためにマーラー自身がコンセルトヘボウ管を振りにきている。ヤンソンスの演奏は、前衛的な響きとされる7番を、明確に丹念に描きだし、コンセルトヘボウの滑らかな音色も功を奏し、そこから生まれる自然な音楽の流れをみごとにまとめあげている。
RCO-17110
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(Blu-ray)
2.5枚価格
ガッティ& RCO
 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲/交響詩「海」
 ストラヴィンスキー:春の祭典(*)
ダニエーレ・ガッティ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
RCO-17111
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(DVD)
1.5枚価格
KKC-1102
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[LP]
(*)のみ
1.5枚価格
 収録・録音:2017年1月11日-12日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。#LP [KKC-1102] は「春の祭典」のみの収録〔仕様:180g、34‘14〕です。 Blu-ray [RCO-17110] 仕様: 78分35秒| 16:9 | 1080p24 | DTS-HD MA 2.0 (192kHz/24bit), DTS-HD MA 5.0 (96kHz/24bit), Auro-3D 9.0 (96kHz/24bit), DD 2.0 (48kHz/16bit) 。 DVD [RCO-17111] 仕様: 78分35秒| 16:9 | NTSC | LPCM 2.0, DD 5.0 。 2016/17シーズンからロイヤル・コンセルトヘボウo. の第7代目首席指揮者として本格始動したダニエーレ・ガッティ。ベルリオーズ:幻想交響曲、マーラー:交響曲第2番のリリースに続いて、2017年1月に行われたコンサート映像が発売される。演目は、20世紀の音楽語法に大きな影響を与えた、ストラヴィンスキーの「春の祭典」とドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」「海」という刺激的な内容。ガッティは同プログラムをフランス国立管と録音しており、いずれも高い評価を得ている。ガッティの緻密な指揮、RCOの鮮やかに色彩を描き分ける表現力は圧巻。そして鮮やかなコントラストで聴かせるストラヴィンスキーの「春の祭典」。それぞれにとって得意のレパートリーということもあって、両コンビの輝かしい未来を予感させるアグレッシヴかつ密度の濃い演奏が繰り広げられている。
 ##2020年現在、当録音にはCDプレーヤーで聞くことができる商品が発売・アナウンスされておりません。
RCO-18001
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(2 HYBRID_SACD)
1.5枚価格
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):楽劇「サロメ」
 ランス・ライアン(T;ヘロデ王) マリン・ビストレム(S;サロメ)
 ドリス・ゾッフェル(Ms;ヘロディアス) エフゲニー・ニキーチン(B;ヨカナーン)
 ピーター・ソン(T;ナラボート)
 ダニエーレ・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.
RCO-18103
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(DVD)
1.5枚価格
RCO-18102
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(Blu-ray)
2.5枚価格
 録音・収録:2017年6月24日-27日、オランダ国立歌劇場、アムステルダム、ライヴ|演出:イヴォ・ヴァン・ホーヴェ|舞台・照明:ヤン・ヴァースウェイヴェルド|衣装:アン・デュハウス|舞台映像:タル・ヤーデン|振付:ヴィム・ヴァンデケイビュス|ドラマトゥルギー:ヤン・ファンデンホーヴェ|映像監督:フランソワ・ルシヨン。 SACD [RCO-18101] 仕様:(5.0+2.0) | 102’00。映像商品仕様: 16:9 | PCM ステレオ|リージョン:All |字幕:独英仏|110’ 51 。 Blu-ray [RCO-18102] 仕様: 1080i | DTS-HD MA 5.0 。 DVD [RCO-18103] 仕様: NTSC | PCM 2.0, DD 5.0 。 現在の演劇シーンで最も注目を集める、ベルギー生まれのオランダの演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェによる新演出。イヴォ・ヴァン・ホーヴェは2017年11月舞台「オセロー」で東京公演を行い大きな話題となった。タイトル・ロールを歌うのは、スウェーデン出身のソプラノ、マリン・ビストレム。この作品はタイトル・ロールにかかっているともいえるほど重要な役どころ。マリン・ビストレムの声質、容姿ともに男を破滅させる宿命の女ファム・ファタールを見事に演じ切っているダニエーレ・ガッティ指揮コンセルトヘボウ管は、この作品の持つ官能美、サロメの狂気を演奏で効果的に表現している。余計な装飾のない舞台は、サロメの純粋無垢さから、ヨカナーンの首を求める官能や残酷さを、リアルに感じ取れる舞台となっている。
RCO-18004
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(HYBRID_SACD)
マーラー:交響曲第4番 ト長調 ユリア・クライター(S)
ダニエーレ・ガッティ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2017年11月8日-9日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。 2016年、ロイヤル・コンセルトヘボウo. の第7代目首席指揮者に就任したダニエーレ・ガッティによるマーラー・チクルス第2弾。2017年11月には就任後初の来日公演が行われ、日本の聴衆を沸かせた。今回の演目は、前作「復活」に続くいわゆる≪角笛三部作≫のひとつで、来日公演でも演奏された交響曲第4番。録音は来日直前の11月8日-9日のライヴ。いわずと知れたコンセルトヘボウo. のマーラーの伝統。マーラー自身が指揮をし、深い関係にあったコンセルトヘボウ管にはマーラー演奏の特別な伝統があり、世界有数のコンサートホールである本拠地で行われるこのマーラー・チクルスには大きな期待が寄せられる。来日公演でも披露したガッティの繊細な感性と確かな構築力はもちろんのこと、息をのむようなピアニッシモから、壮麗でダイナミックなサウンドまで、卓越した音楽表現を存分に発揮する手腕には脱帽。ガッティの確信に満ちた指揮振り、さらにそれを受容するオケの技量はさすが。第4楽章のソリストは、日本公演では体調不良でキャンセルとなったソプラノ、ユリア・クライターが出演。楽曲の印象を支える重要な部分でもあるが、「天上の生活」をクライターの澄んだ美しい声で高らかに聴かせる。
RCO-18005
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(HYBRID_SACD)
マーラー:交響曲第1番 ダニエーレ・ガッティ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2017年1月10日-11日、2018年5月9日、11日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。交響曲第2番に続くガッティ&コンセルトヘボウ管によるマーラー交響曲第1番。マーラー自身が指揮をし、深い関係にあったコンセルトヘボウo. にはマーラー演奏の特別な伝統があり、メンゲルベルク以降もベルナルド・ハイティンク、シャイーマリス・ヤンソンスら歴代の首席指揮者すべてが全集の録音にも取り組んできた作曲家。濃密に細部を描きあげ、型にはまらないドラマティックな展開を志向するガッティのスタイルは、コンセルトヘボウ管弦楽団の伝統に新たな1ページを刻むものとなった。ガッティの繊細な感性と確かな構築力はもちろんのこと、息をのむようなピアニッシモ、煌めくブラス、艶やかな弦というオケの美質を余すところなく表現している。かつてないほどの独創性に満ち溢れたマーラー。
RCO-18107
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(DVD)
1.5枚価格
マーラー:交響曲集
 〔第1番 ニ長調「巨人」(*) /第4番 ト長調(#) 〕
ユリア・クライター(S;#)
ダニエーレ・ガッティ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウo.
RCO-18106
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(Blu-ray)
2.5枚価格
 収録:2017年1月10日-11日(*)、2018年5月9日、11日(*) /2017年11月8日-9日 (#) 、すべて コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ 16:9 | LPCM 2.0 (96kHz/24bit) |リージョン:All | 125’ 01 。 Blu-ray [RCO-18106] 仕様: 1080i/60 | Auro 3D 9.0 (96kHz/24bit) | DTS-HD MA 5.0 (96kHz/24bit) 。 DVD [RCO-18107] 仕様: NTSC | LPCM 2.0, DD 5.0 。 ダニエーレ・ガッティ&コンセルトヘボウ管によるマーラーの交響曲第1番&第4番。マーラー自身が指揮をし、深い関係にあったコンセルトヘボウo. にはマーラー演奏の特別な伝統があり、メンゲルベルク以降もベルナルド・ハイティンク、シャイーマリス・ヤンソンスら歴代の首席指揮者すべてが全集の録音にも取り組んできた作曲家。濃密に細部を描きあげ、型にはまらないドラマティックな展開を志向するガッティのスタイルは、コンセルトヘボウo. の伝統に新たな1ページを刻むものとなった。ガッティの繊細な感性と確かな構築力はもちろんのこと、息をのむようなピアニッシモ、煌めくブラス、艶やかな弦というオケの美質を余すところなく表現している。かつてないほどの独創性に満ち溢れたマーラー。第1番の第4楽章のソリストは、ソプラノ、ユリア・クライター。楽曲の印象を支える重要な部分でもあるが、「天上の生活」をクライターの澄んだ美しい声で高らかに聴かせる。
RCO-18008
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(HYBRID_SACD)
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」第3幕より〔前奏曲/聖金曜日の音楽〕
ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調
 ダニエーレ・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:2018年1月5日、7日、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ|『ハードカヴァー解説書版(限定盤)』とのこと。ダニエーレ・ガッティ指揮コンセルトヘボウ管によるブルックナーの交響曲第9番。今回ガッティが演奏したのは第3楽章まで。コンセルトヘボウ管によるブルックナー演奏といえば、第3代首席指揮者のベイヌム以来、ヨッフム、ハイティンクと、脈々と受け継がれてきた伝統はよく知られるところでもあり、2014年3月にライヴ収録されたヤンソンスとの録音 (RCO-16001) は、名門に培われたゆたかな流れを汲みつつ、ヤンソンスが取り組んできたコンセルトヘボウ管とのたしかな成果をあらためて感じさせるものだった。ガッティは、「愛する神に」捧げられたこの未完の大作を、遅めのテンポ設定による正統派的解釈、弦や金管の重厚な響きを生かした奥行きのある録音とあいまって、感動的なものに仕上げている。またカップリングには、同じくワーグナー最後の作品≪パルジファル≫より前奏曲と聖金曜日の音楽を収録。バイロイト音楽祭でも度々指揮をしてきたガッティだけに、期待通りの素晴らしい演奏を聴かせてくれる。
RCO-18009
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(HYBRID_SACD)
ホラインゾン9
 ユーイ・ラウケンス(1982-): Boundless (Homage to L.B.) [アラン・ギルバート指揮/2017年2月8日-9日]
 ペーテル・エトヴェシュ(1944-): Multiversum[イヴェタ・アプカルナ(Org)
   ラスロ・ファッサン(ハモンドOrg) ペーテル・エトヴェシュ指揮/2017年10月19日-20日]
 リシャルト・ラインフォス(1964-): Amerique du Nord [グスターボ・ヒメノ指揮/2017年2月2日-3日]
 エルッキ=スヴェン・トゥール(1959-): Solastalgia
  [ヴィンセント・コルトヴリント(ピッコロ) ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/2017年12月6日-7日]

 ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 録音:[/内]、コンセルトヘボウ、アムステルダム、ライヴ。名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管が同時代音楽を取り上げるシリーズ、ホライゾンの第9集は、4つの委嘱作品の世界初演を収録している。オランダの若手作曲家ユーイ・ラウケンスの「Boundless」とリシャルト・ラインフォスの「Amerique du Nord」の2作品は、2018年に生誕100年を迎えた20世紀の巨匠レナード・バーンスタインへのオマージュとして作曲された楽曲。一方エトヴェシュの作品「Multiversum」は、オルガンとハモンドオルガンを有した作品で自作自演している。さらにエストニアを代表する作曲家エルッキ=スヴェン・トゥールの作品は、コンセルトヘボウのピッコロ奏者ヴィンセント・コルトヴリントをソリストに迎えた協奏曲。タイトルの「Solastalgiaソラスタルジア」はオーストラリアの環境哲学者グレン・アルブレヒトの造語で、自分のなれ親しんだ土地が戦争や環境破壊で変貌してしまうのではないかという苦悩や哀愁を意味する言葉。
RCO-19001
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(HYBRID_SACD)
オネゲル:劇的オラトリオ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウo.
 ジュディット・シュムラ(ジャンヌ・ダルク) ジャン=クロード・ドルオー(修道士ドミニク)
 クリスティアン・ゴノン、アドリアン・ガンバ=ゴンタール(語り手)
 クレール・ドゥ・セヴィニエ、クリスティーン・ガーキー(S) ユディット・クタージ(Ms)
 ジャン=ノエル・ブリアン(T) スティーヴン・ヒュームス(B)他
 録音:2018年9月27-28日、コンセルトヘボウ、アムステルダム。近年活躍が目覚ましいフランスの指揮者ステファヌ・ドゥネーヴが、ロイヤル・コンセルトヘボウo. を率いてオネゲルの≪火刑台上のジャンヌ・ダルク≫に取り組んだ。主役のジャンヌ・ダルクには、フランスの女優、ジュディット・シュムラが起用されている。ドゥネーヴの本領発揮というべき音楽とコンセルトヘボウ管の見事な演奏、そして魅力的な俳優陣と歌手陣による演奏で実現した。


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