# Google, Yahoo, Goo, Bing 等の検索サイトから当ページへ直接アクセスされた方は、当店のトップページへどうぞ(別ウィンドウ、または別タブで開きます)

マイナー・レーベル
2021年3月新譜情報


・国内盤マイナー・レーベル
・輸入盤マイナー・レーベル
・輸入盤 歴史的アイテム
・映像アイテム
・高音質アイテム


輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。




国内マイナー・レーベル




KII 「N響新シリーズ」  1CDのアイテム:¥2750(税抜¥2500) /  3CDのアイテム:¥4620(税抜¥4200)

 『★お聴き苦しい箇所がございますが、マスターテープ劣化に起因するものです。予めご了承ください。』
ブーレーズ唯一の「トリスタン」
   1967 大阪国際フェスティバル〜ワーグナー
:楽劇「トリスタンとイゾルデ」(全曲)
 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;トリスタン)
 ビルギット・ニルソン(S;イゾルデ) ハンス・ホッター(B−Br;マルケ王)
 フランス・アンダーソン(B;クルヴェナル) ヘルタ・テッパー(A;ブランゲーネ)
 セバスティアン・ファイアジンガー(T;メロート)
 ゲオルク・パスクーダ(T;牧童、若い船乗り) ゲルト・ニーンシュテット(B;舵手)
 ピエール・ブーレーズ指揮 NHK so.、大阪国際フェスティヴァルcho.
 録音:1967年4月10日、フェスティバルホール、ステレオ、バイロイト・ワーグナー・フェスティバル(1967年大阪国際フェスティバル)、ライヴ|演出、装置、衣裳:ヴィーラント・ワーグナー。ブーレーズが残した「トリスタン」の映像・録音は当演奏が唯一。かつて Kultur や Legato から VHS が、Encore から DVD-R が出ていた。 『★1967年の大阪国際フェスティバルに、ブーレーズの指揮、バイロイトからの引越し公演でワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」が上演され、当時の日本音楽界の大きな話題となりました。ヴィーラント・ワーグナーの演出、ヴィントガッセン、ニルソン、ホッターら最高の歌手陣、NHK交響楽団という豪華キャストによる今日の感覚からも空前絶後の公演音源が初登場となります。★フェスティバルホールをバイロイト祝祭劇場風に改造までして、非常に高額な入場料も話題となりましたが、聴衆を1963年のベルリン・ドイツ・オペラによる本邦初演以上の感動に巻き込んだとされます。そのスタッフたちの熱意、聴衆の真剣な姿勢と強い緊張感が半世紀以上を経てもまざまざと伝わってきます。★解説書は当時の記事、ブーレーズを含む出演者のインタビューなどを多数掲載。資料としても価値があります。★歌詞対訳はご購入された方のみ弊社ホームページで閲覧、ダウンロードできます。』
マルティノン& N響 1963 〜ストラヴィンスキー
 バレエ音楽「春の祭典」(*) /
 バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)(#)
ジャン・マルティノン指揮
NHKso.
 録音:1963年5月20日(*)、1963年4月17日(#)、ともに東京文化会館、ライヴ、モノラル。フランスの名指揮者ジャン・マルティノンが1963年に10年ぶり2度目の来日をした際の貴重な音源が初出。初来日時に演奏した「春の祭典」の衝撃が語り草となっていたため、ここに収められた公演も非常な注目を集めた。練習に立ち会った外山雄三氏によれば、「春の祭典」は当時としては記録的な長時間かけて行い、そのおかげでこの作品が同団の完全なレパートリーになったとのこと。また「火の鳥」もフィナーレに入る直前の弦楽器の最弱音のトレモロだけをひどく念入りに練習させたとそうで、どちらもその成果を実際に確認できるのも、得難い価値。お聴き苦しい箇所があるが、マスターテープ劣化に起因する物。予めご了承頂きたい。
マルティノン& N響 1963
 プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 Op.100 (*)
 ルーセル:交響曲第3番 ト短調 Op.42 (#)
ジャン・マルティノン指揮
NHKso.
 録音:1963年5月11日(*)、1963年5月25日(#)、ともに東京文化会館、ライヴ、モノラル。 プロコフィエフの交響曲第5番はマルティノンの十八番だが、NHKso. との演奏もエネルギーと力に満ち、その世界に引き込まれる。ルーセルは作曲の恩師だったこともあり、マルティノンは多くの録音を残しているが、交響曲第3番はフランス国立放送o. とのライヴしかなかった。このNHKso. との演奏は物凄い迫力と推進力がまさにルーセル音楽の真骨頂。58年前のNHKso. のひたむきさにも感動させられる。お聴き苦しい箇所があるが、マスターテープ劣化に起因する物。予めご了承頂きたい。
フルネ& N響 + モルナールの歌唱&古澤淑子 1963.1.29
 フォーレ:レクイエム Op.48 (*)
 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
 ラヴェル:ラ・ヴァルス
古澤淑子(S;*)
ヨセフ・モルナール(Br;*)
ジャン・フルネ指揮
NHKso.、東京混声cho.(*)
 録音:1963年1月29日、ベートーヴェン・ホール、武蔵野音楽大学、ライヴ、ステレオ。フランスの巨匠ジャン・フルネといえばフォーレのレクイエムが十八番で、4種の録音を残しているが、さらにもう一枚の名盤が世に出る。2度目の来日時1963年1月のライヴで、NHKso. からフランス的な敬虔な祈りの響きを引き出している。注目は独唱者。ヨーロッパを本拠にした往年のソプラノ歌手古澤淑子の歌唱を聴くことができるのも興味津々ながら、バリトンは何とヨセフ・モルナール。言わずと知れた「日本ハープ界の父」だが、彼はウィーン少年合唱団出身で、ハープ演奏のみならず歌手としても舞台に立ったが、これまでその歌唱を聴くことは全く出来なかったため非常に貴重。ここでは抑えた情感が感動的な歌唱を聴かせてくれる。お聴き苦しい箇所があるが、マスターテープ劣化に起因する物。予めご了承頂きたい。

KII/たまゆら SACD化再発売 1枚あたり¥2500(税抜¥2273)

 キングインターナショナルの企画によるレーベルたまゆら。当初キング・レコードからCDで発売され廃盤となっていたものから3点がSACD化。『キングインターナショナル自主レーベル「たまゆら」は2001年から約40タイトルのアルバムを録音・発売してきました。世界初録音を中心に「ひと味異なる」制作方針が話題となりましたが、多くは現在廃盤となっています。今回ご要望の多い3点を再発売、SACDハイブリッド盤でのご提供となります。もともと192kHz.24bit高音質録音でもあり、SACD化によりさらにニュアンスも深まり、白石光隆の美音が光ります。』(『内』レーベルのアナウンスママ)
KKC-071
buyボタン
(HYBRID_SACD)
大指揮者のピアノ曲
 トスカニーニ:子守歌 / アンセルメ:軍隊行進曲第1番 / クナッパーツブッシュ:タランテラ Op.7
 セル:3つの小品 Op.6 / フルトヴェングラー:3つのピアノ曲 / シューリヒト:ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.1
 ムラヴィンスキー:小アダージョ/前奏曲集〔第1番 ヘ短調/第4番「果てもなきロシアの自然に捧ぐ」/
                      第7番/第8番「無力な者へ」〕/タンゴ/フォックス・トロット

 白石光隆(P)
 録音:2002年5月17日、7月26日、キング関口台第1スタジオ|初出: King Records (JAPAN), KKCC-3003〔 CD |発売:2002年11月22日|当店未案内、廃盤〕。 初リリース。音楽史上大指揮者となった人のなかには、フルトヴェングラーやバーンスタインのように、最後まで作曲家として認められることに固執し続けた向きもあるが、ここに収められた諸氏のほとんどは指揮者として大成して以降、筆を置いてしまった。しかし、いずれも作曲家を志し、勉強していただけあって、聴きごたえのある見事な作品になっている。また、どれもが若き日の産物なため、みずみずしくナイーヴな感覚が魅力。彼らの真摯なメッセージが時を越えて蘇った。いずれも興味津々だが、シューリヒトの推進力あふれるピアノ・ソナタやセルのフランス印象派風繊細さと超絶技巧、まるでストラヴィンスキーのようなアンセルメ、指揮ぶりが目に浮かぶフルトヴェングラーと多彩。さらにトスカニーニが少女趣味的な「子守歌」を、ムラヴィンスキーがポピュラー音楽のような「タンゴ」と「フォックストロット」を、クナッパーツブッシュが前代未聞の遅い「タランテラ」を作っているなど驚きのピアノ曲が満載。白石光隆が高度な技巧と透明な美音で、大作曲家たちの若き夢を実現させる。
KKC-072
buyボタン
(HYBRID_SACD)
国歌ファンタジー
 ハイドン:皇帝賛歌による変奏曲 Hob.III: 77 (ドイツ国歌)
 モーツァルト:「ヴィレム・ファン・ナッサウ」による変奏曲 K.25 (オランダ国歌)
 ベートーヴェン:イギリス国歌による変奏曲 WoO.78
 リスト編曲:ラ・マルセイエーズ(フランス国歌) / ラフマニノフ編曲:星条旗(アメリカ合衆国国歌)
 ショパン編曲 :ポーランド国歌 / グリーグ編曲 :ノルウェー国歌
 バイエル編曲 :デンマーク国歌/ハンガリー国歌/ブラジル国歌/ベルギー国歌/ボリビア国歌/チリ国歌
 アレクサンドロフ/作曲者編曲:ロシア国歌 / ノイマン/作曲者編曲:エクアドル国歌
 冬木透:チャイニーズ・ラプソディ(中国国歌)/君が代パラフレーズ(日本国歌)
 アウエルバッハ:タゴール幻想(インド国歌) / イディル・オズカン:アナトリア悲歌(トルコ国歌)
 サマラス/作曲者編曲:オリンピック賛歌(1896) / ベートーヴェン/カラヤン編曲:EU賛歌(第9交響曲より)

 エリカ・ヘルツォーク(P)
 録音:2008年2月8日、15日、キング関口台第1スタジオ|初出: King Records (JAPAN), KKCC-3020〔 CD |発売:2008年5月21日|当店未案内、廃盤〕。 世界の国歌を大作曲家たちが編曲、あるいは素材として用いたピアノ曲を集めた世界初のアルバム。ハイドンとベートーヴェンの変奏曲、リスト、ラフマニノフの編曲は比較的知られているが、モーツァルトのオランダ国歌による変奏曲、ショパンやグリーグが祖国国歌を編曲していることはファンの間でもあまり知られていない意外な驚き。ことにショパンのポーランド国歌編曲は世界初録音。一聴してショパンとわかる美しい響きになっていて、ショパン・ファン必聴。ピアノの教則本で有名なバイエルが世界各国の国歌をピアニスティックに編曲しているのも、まさに秘宝の発見。当アルバムのために4篇の新作が書き下ろし。「ウルトラセブン」等の音楽で人気の高い冬木透による「君が代」と、中国の国歌に基づく2作は非常に技巧的で興味津々。また大詩人タゴールの作曲したインド国歌を、やはり詩人でもあるロシア出身の女性作曲家レーラ・アウエルバッハが料理した「タゴール幻想」も個性的。トルコの女性作曲家イディル・オズカンの「アナトリア悲歌」は、国歌として類のない深い後悔と悲しみの念に満ち、同国の若い世代の歴史観を伺わせます。さらにさらに注目なのは、開会式でオリンピック旗掲揚の際に奏されるオリンピック賛歌(ギリシャのオペラ作曲家スピロス・サマラス作)の作曲者自身によるピアノ版と、ヨーロッパ賛歌(ベートーヴェンの第9交響曲「喜びの歌」)の、カラヤンによるピアノ編曲(世界初録音)も入っていること。カラヤンの作・編曲は極めて珍しく、またピアノ独奏曲というのも意外なうえ、「カラヤンの第9」という燦然たる最強ナンバーでもある。
KKC-073
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ピアノによるルロイ・アンダーソン〜ルロイ・アンダーソン/作曲者編曲:
 舞踏会の美女/忘れられし夢/タイプライター/ブルー・タンゴ/ラッパ吹きの休日/ジャズ・ピッツィカート/
 ジャズ・レガート/鐘の歌/ファントム・レジメント〔幻の連隊〕/チャイナ・ドール/シンコペイテッド・クロック/
 サマー・スカイズ/フィドル・ファドル/ワルツィング・キャット〔踊る子猫〕/サンドペーパー・バレエ/
 スコットランドの釣鐘草/プロムナード/ペニー・ホイッスル・ソング/トランペット吹きの子守歌/
 プリンク・プレンク・プランク/サラバンド/セレナータ/春が来た/そりすべり/サテンを着た少女

 白石光隆(P)
 録音:録音:2008年8月4日、2009年1月28日、3月12日、キング関口台第1スタジオ|初出: King Records (JAPAN), KKCC-3024〔 CD |発売:2008年8月26日|当店未案内、廃盤〕。 ルロイ・アンダーソンの代表作25篇をアンダーソン本人がまずピアノ用に書いた版の世界初録音。人気曲はほぼ網羅。アンダーソンといえばいずれも凝ったオーケストレーションで有名だが、「ワルツィング・キャット」も「サンドペーパー・バレエ」もピアノだけでも魅力は半減するどころか極上のピアノ曲となっている。健康的で陽性、聴く人をハッピーにする癒しの効果にも満ちている。ジャズをはじめアメリカ音楽にも抜群の巧さを見せる白石光隆。彼にしかできない「ピアノのアンダーソン」が至福の時を与えてくれる。



輸入マイナー・レーベル




FLORA (ベルギー) 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)

 ベルギーを本拠に活動する3人の名ピリオド楽器奏者(ヴァイオリンのフランソワ・フェルナンデス、ヴィオラ・ダ・ガンバのフィリップ・ピエルロ、チェロのライナー・ツィパーリング)が立ち上げた自主制作レーベル。
 旧譜はこちらから
FLORA-4320
buyボタン
(2CD)
[注目盤]
ディートリヒ・ブクステフーデ(1637頃-1707):ソナタ集 Op.1 & Op.2
 ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための7つのソナタ Op.1 (1694)
 〔第1番 ヘ長調 BuxWV 252 /第2番 ト長調 BuxWV 253 /第3番 イ短調 BuxWV 254 /
  第4番 変ロ長調 BuxWV 255 /第5番 ハ長調 BuxWV 256 /第6番 ニ短調 BuxWV 257 /第7番 ホ短調 BuxWV 258 〕/

 ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための7つのソナタ Op.2 (1696)
 〔第1番 変ロ長調 BuxWV 259 /第2番 ニ長調 BuxWV 260 /第3番 ト短調 BuxWV 261 /
  第4番 ハ短調 BuxWV 262 /第5番 イ長調 BuxWV 263 /第6番 ホ長調 BuxWV 264 /第7番 ヘ長調 BuxWV 265 〕

 レ・タンブル
  [川久保洋子(Vn) ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ジュリアン・ヴォルフス(Cemb)]
 録音:2020年10月。
 J.S.バッハに多大な影響を与えたブクステフーデ。当時出版され現存する室内楽作品はこれら14曲のソナタがすべて。北ドイツ中期バロックを代表する室内楽曲であり、ヴィオラ・ダ・ガンバの活躍が目立つ。
FLORA-4820
buyボタン
[注目盤]
マティアス・ヴェックマン(1616頃-1674):フロリレギウム
 ソナタ第9番/ソナタ第10番 /トッカータ第12旋法/カンツォン/
 パルティータ ニ短調〔アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ〕/ソナタ第3番/
 ソナタ第2番/御身イエス・キリストに称賛あれ/神に称賛あれ/いざ喜べ/マニフィカト
  コンチェルト・インペリアーレ
   [フランツィシュカ・ハイドゥ(Vn) フリッチョフ・スミス(コルネット〔ツィンク〕)
    クシシュトフ・レヴァンドフスキ(ドゥルツィアン)
    エドヴァール・ヴァンマルセニユ(Org/Cemb) ファビアン・ムラール(サックバット/Org)]
 録音:2020年9月。
 マティアス・ヴェックマンは北ドイツ初期〜中期バロックを代表する作曲家の一人。ハインリヒ・シュッツ(1585-1672)を楽長とするドレスデンの宮廷楽団で活躍し、演奏対決で出会ったヨハン・ヤーコプ・フローベルガー(1616-1667)の親友となった。1655年ハンブルクの聖ヤーコプ教会オルガニストに就任し生涯務めた。鍵盤楽曲、室内楽曲、教会音楽を残している。

ELEGIA (伊) 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 2009年にリリースを開始した、イタリアのトリノに本拠を置くオルガン音楽を中心とするレーベル。旧譜はこちらから
ELECLA-20086
buyボタン
(2CD)
[注目盤]
ジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ(1706-1784):
  オルガン・ソナタ&チェンバロ・ソナタ集
 チェンバロとオルガンのための6つのソナタ Op.3 (1747)
  〔第1番(+) /第2番(*) /第3番(+) /第4番(*) /第5番(+) /第6番(*) 〕/

 チェンバロ・ソナタ ト長調 (+) /オルガン・ソナタ ハ短調 (*) /
 チェンバロ・ソナタ ヘ長調 (+) /オルガン・ソナタ 変ロ長調 (*) /
 チェンバロ・ソナタ ハ長調 (+) /オルガン・ソナタ ニ短調 (*)
  ダニエーレ・プローニ(Org;*/Cemb;+)
 録音:2018年7月2日-3日、カシーナ・ジャルディーノ、クレーマ、イタリア。
ELECLA-20085
buyボタン
[注目盤]
イタリア・カンタータの栄光 Vol.4 〜レオナルド・ヴィンチ(1696-1730):カンタータ集
 〔 Olimpia Abbandonata / Pietosa l'aurora in ciel / Fille, oh Dio, da te lungi /
   Nice son'io pur quello / Veggo la selva e'l monte / Del bel Tamigi in riva / È pure un gran portento 〕

 ヴァレーリア・グロッタ(S)
 アンサンブル・ソナール・ダフェット[ニコラ・ブロヴェッリ(Vc)
   マウロ・ピンチャローリ(アーチリュート) ルイージ・アッカルド(Cemb)]
 録音:2020年8月4日-6日、サンテリジオ・ヴェスコヴォ教会、ラ・マンドリア・ディ・キヴァッソ、イタリア。
ELECLA-20084
buyボタン
[注目盤]
イタリア・カンタータの栄光 Vol.3 〜アレッサンドロ・ストラデッラ(1644-1682):
 カンタータ「天空から追放され [Esule dalle sfere] 」(*) /
 「舟遊び」の前のシンフォニア [Sinfonia avanti il Barcheggio] (#) /
 カンタータ「目隠しされた神に抵抗する者は [Chi resiste al Dio bendato] 」(+)
  ルチア・コルテーゼ、パオラ・ヴェレンティーナ・モリナーリ(S;*/+)
  エンリコ・バーヴァ(B;*/+) マウロ・ボルジョーニ(B;*)
  ジャンルイージ・ギリンゲッリ(合唱CT;*) マッシモ・アルティエーリ(合唱T;*)
  エンリーコ・ネグロ(バロックTp;#)
  ピエトロ・ブスカ指揮アカデミア・デル・リチェルカーレ
   [マヌエル・スタロポリ、ルイーザ・ブスカ(リコーダー)
    シルヴィア・コッリ、フランチェスコ・ベルガミーニ(Vn)
    エラーナ・サッコマンディ(Va) アントニオ・ファンティヌオーリ(Vc)
    グアルティエロ・マランゴーニ(ヴィオローネ) マルコ・テンペスタ(Tb)
    ウーゴ・ナストルッチ(テオルボ/バロックG) クラウディア・フェレーロ(Org/Cemb)]
 録音:2020年2月27日-29日、ヴェルチェッリ大司教区神学校礼拝堂、ヴェルチェッリ、イタリア。
ELECLA-20083
buyボタン
[注目盤]
テレマン(1681-1767):2つのフルートのためのソナタ集
 〔第1番 ロ短調 TWV.40: 141 /第2番 ホ短調 TWV.40: 142 /第3番 ト長調 TWV.40: 143 /
  第4番 イ長調 TWV.40: 144 /第5番 ト長調 TWV.40: 145 /第6番 ホ短調 TWV.40: 146 /
  第7番 ロ短調 TWV.40: 147 /第8番 ト長調 TWV.40: 148 /第9番 ニ長調 TWV.40: 149 〕

 アンサンブル・ア・ランティカ[ルイージ・ルーポ、ピエトロ・ベルランダ(Fl−tr)]
 録音:2011年8月23日-25日、パラッツォ・ヴェントゥーリ、アヴィオ、イタリア。
ポンキエッリ(1834-1886):オルガン作品集
 シンフォニア、半分はオルガン、半分はピアノのための/平易な行進曲/リピエーノ/
 羊飼いたちへのお告げ、性格的パストラーレ、シンフォニアのために/アッサイ・モデラート/
 モデラート/ピリエーノのために、またはエレヴァツィオーネのために/ラルゲット=アレグレット/
 アダージョ/田園風アレグレット/フーガ/アンダンテ=アレグレット/第6旋法の2つのヴェルセット/
 アンダンテ=アレグレット・ノン・タント/アンダンテ・グラーヴェ/アレグロ=アレグレット/3つの小品 ト長調

 パオロ・ボッティーニ(Org)
 録音:2019年5月-6月、サン・ダルマツィオ・ヴェスコヴォ教会、パデルノ・ポンキエッリ、イタリア。
ELECLA-20081
buyボタン
[注目盤]
親交と情愛〜モーツァルト(1756-1791):
  同時代の作曲家によりフルートと弦楽のために編曲された作品集
 アントワーヌ・ユゴー(1761-1803)編曲:
  フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 ト長調
   (原曲:オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 K.370)
 編曲者不詳:フルート、ヴァイオリンとチェロのための3つの三重奏曲
   (原曲:3つのバセットホルンのためのディヴェルティメント K.439b )
    〔第1番 ハ長調/第2番 ニ長調/第3番 ヘ長調〕

 フランツ・アントン・ホフマイスター(1754-1812):
  フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 ニ長調
   (原曲:ピアノ・ソナタ第9番 ニ長調 K.311 )
 アンサンブル・ア・ランティカ
  [ルイージ・ルーポ(Fl−tr) ロセッラ・クローチェ(Vn)
   ルイージ・アッツォリーニ(Va) レベーカ・フェッロ(Vc)]
 録音:2011年4月1日-3日、パラッツォ・ヴェントゥーリ、アヴィオ、イタリア。
トラ・レ・ソレチトゥーディニ〜チェチーリアの作曲家たちのオルガン作品集
 アンジェロ・ブルバッティ(1868-1946):
  マルス神のアレグロ/オロパの花 [Fioretto a Oropa] /スケルツォ
 ジョヴァンニ・パジェッラ(1872-1944):ラルゲット
 カルロ・カレガーリ(1863-1952):ミサの後のソナタ/祈願 [Invocazione]
 ジョヴァンニ・ボルゾーニ(1841-1919):パストラーレ
 ミケーレ・モンド(1883-1965):
  前奏曲 Op.93a /カンタービレ Op.93b /大合唱曲 [Gran Coro] Op.93c /エレジー Op.92 /
  小ミュゼット Op.95a /クリスマスの祈り Op.95b /フィナーレ Op.93d
 ディーノ・シンチェーロ(1872-1923):前奏曲
 コスタンテ・アドルフォ・ボッシ(1876-1953):華麗なソナティナ/フィナーレ
 マルコ・エンリーコ・ボッシ(1861-1925):アヴェ・マリア Op.104 No.2
 フェデリーコ・カウダーナ(1878-1963):スケルツォ/瞑想
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ポッレーリ(1855-1923):ファンタジア ヘ長調

 マッシモ・ガッバ(Org)
 録音〔使用楽器〕:2019年10月、ドゥオーモ教会、チリエ、イタリア〔1897年、カルロ・ヴェジェッティ・ボッシ製〕。
 19世紀末に起こった、カトリック教会音楽から世俗的華美さを排しグレゴリオ聖歌やパレストリーナ(1525頃-1594)の様式を理想とする「チェチーリア運動」に呼応したイタリアの作曲家たちのオルガン作品集。「トラ・レ・ソレチトゥーディニ [Tra le sollecitudini] 」(直訳:配慮の中で)は1903年、チェチーリア運動を背景にローマ教皇ピオ10世が発した教令。
ヘンデル(1685-1759):サクソフォンとオルガンのために編曲された作品集
 王宮の花火の音楽 HWV.351 (編曲者不詳|高音楽器と通奏低音のための版、1749頃)/
 オルガン協奏曲第5番 ヘ長調 HWV.293 /
 歌劇「リナルド」HWV.7 〜 Lascia ch'io pianga /トリオ・ソナタ ハ短調 HWV.386a /
 音楽時計のための小品集
  〔「天使の飛行」のためのヴォランタリー HWV.600 /
   メヌエット HWV.603 /ガヴォット HWV.604 /ジーグ HWV.589 〕/

 オルガン協奏曲第1番 ト短調 Op.4 No.1, HWV.289 /
 水上の音楽組曲第2番 ニ長調 HWV.349
  (フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762)編曲|チェンバロまたはオルガンのための版に基く)

 リヴェールベリ
  [ピエートロ・タリアフェッリ(ソプラノSax) ステーファノ・ペッリーニ(Org)]
 録音:2019年8月27日-29日、サンタ・マリア・アッスンタ〔聖母被昇天〕教区教会、ポルトマッジョーレ、イタリア|使用オルガン:1993年、ルファッティ兄弟社製。特記以外の編曲については詳細不明。
J.S.バッハ(1685-1750):オルガン独奏のための協奏曲全集 Vol.2〔[内]:原曲〕
 オルガン独奏のための協奏曲 ハ長調 BWV.594 [ヴィヴァルディ(1678-1741):
   ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調 RV.208 「ムガール大帝」]/

 クラヴィーア独奏のための協奏曲 ト長調 BWV.973 [ヴィヴァルディ:
   ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調 Op.7 No.8, RV.299 ]/

 クラヴィーア独奏のための協奏曲 ニ長調 BWV.972 [ヴィヴァルディ:
   ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調 Op.3 No.9, RV.230 ]/

 クラヴィーア独奏のための協奏曲 ロ短調 BWV.979 [ヴィヴァルディ:
   ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ短調 RV.813 ]/

 クラヴィーア独奏のための協奏曲 ト長調 BWV.980 [ヴィヴァルディ:
   ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 変ロ長調 Op.4 No.1, RV.381 ]/

 クラヴィーア独奏のための協奏曲 ハ短調 BWV.981 [ベネデット・マルチェッロ
    (1686-1739):ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ホ短調 Op.1 No.2 ]

 ルーカ・スカンダリ(Org)
 録音〔使用楽器〕:2019年4月28日-29日、サンタ・マリア・アッスンタ[聖母被昇天]教区教会、ヴィリアーノ・ビエッレーゼ、イタリア〔2007年、デロルト&ランツィーニ [Dell'Orto & Lanzini] 製。
ELECLA-20077
buyボタン
[注目盤]
ヴィルジーリオ・マッツォッキ(1597-1646):8声の晩課詩篇集(1648)
 不詳(17世紀):トッカータ / 朗唱: Deus in adjutorium meum intende
 グレゴリオ聖歌: Petrus et Johannes
 ヴィルジーリオ・マッツォッキ:8声の晩課詩篇集〜 Dixit Dominus (詩篇109)
 グレゴリオ聖歌: Argentum et aurum
 ヴィルジーリオ・マッツォッキ:8声の晩課詩篇集〜 Confitebor (詩篇110)
 グレゴリオ聖歌: Dixit angelus ad Petrum
 ヴィルジーリオ・マッツォッキ:8声の晩課詩篇集〜 Beatus vir (詩篇111)
 グレゴリオ聖歌: Misit Dominus
 ヴィルジーリオ・マッツォッキ:8声の晩課詩篇集〜 Laudate nomen (詩篇112)
 グレゴリオ聖歌:汝はペテロなり
 ヴィルジーリオ・マッツォッキ:8声の晩課詩篇集〜 Laudate Dominum (詩篇116)
 不詳(17世紀):ポストコムニオのためのカンツォーナ
 グレゴリオ聖歌: Decora lux aternitatis / 朗唱: In omnem terram
 ヴィルジーリオ・マッツォッキ:8声の晩課詩篇集〜マニフィカト
 朗唱: Ex proprio sanctorum / Conclusio
 トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548-1611): Salve Regina

  ミケーレ・ガスバッロ指揮アンサンブル・フェスティーナ・レンテ
   [アレーナ・ダンチェヴァ、フランチェスカ・カッシナーリ(S)
    カルラ・ナアーディ・バベレゴート、アリアンナ・ランチ(A)
    アンドレア・モンティッラ=アクレーロ(T/グレゴリオ聖歌斉唱)
    リッカルド・ピザーニ(T) マウロ・モルジョーニ、マッテオ・ベロット(B)
    アンドレア・ラッタルーロ(Vc) マッテオ・コティコーニ(Cb)
    トマージ・フランチェスコ、ファブリツィオ・カルタ(テオルボ) アレッサンドロ・アルベンガ(Org)
    ダヴィド・マリア・ジャンティーレ、ロベルト・マヌエル・ザンガリ(グレゴリオ聖歌斉唱)]
 録音:2018年11月25日、サンタポリナーレ聖堂、ローマ、イタリア。
 ヴィルジーリオ・マッツォッキはローマ教皇庁礼拝堂で活躍したイタリアの作曲家。
ELECLA-19076
buyボタン
[注目盤]
「天使の声」〜フランチェスカ・クッツォーニのためのアリア集
 フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ(1690-1768):歌劇「シリアのアドリアーノ」〜エミレーナの2つのアリア(*)
  〔 Prigioniera abbandonata / Quel cor che mi donasti 〕
 マウロ・ダライ(1687-1757):ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 イ長調 Op.1 No.1
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニ(1670-1747):歌劇「アスティアネッテ」〜アンドロマカの
   2つのアリア(*) 〔 Deh lascia o core di sospirar / Deh non accrescer l'acerbo mio dolor 〕
 レオナルド・レーオ(1694-1744):歌劇「認められたチーロ」〜マンダーネのアリア「 Rendimi il figlio mio 」(*)
 ニコラ・フィオレンツァ(?-1764):チェロ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲 ヘ長調 (1728)
 ジェミニアーノ・ジャコメッリ(1692-1740):歌劇「カルタゴ・ノヴァのシピオーネ」〜エルヴィーラの
   2つのアリア(*) 〔 Speranza foriera di dolce contento / Le catene al piè mi togli 〕

 ルチア・コルテーゼ(S;*) マウリツィオ・カドッシ(Vn)指揮トリゴノ・アルモニコ
  [たかはし・あき(Vn) マルコ・カルデラーラ(Va) ピエトロ・トレヴィジオル(Vc)
   マルコ・アンジレッラ(ヴィオローネ) キアーラ・アルラーティ(Cemb)]
 録音:2019年10月、イル・カステッロ・デラ・ムジカ、ノチェート、イタリア。
 ヘンデルのオペラのプリマ・ドンナとして知られるイタリアのソプラノ、フランチェスカ・クッツォーニ(1696-1778)のために書かれた、現在では聴く機会の稀なアリアの数々。
ELECLA-19075
buyボタン
[注目盤]
イタリア・カンタータの栄光 Vol.2 〜
  ベネデット&アレッサンドロ・マルチェッロ
カンタータ集
 ベネデット・マルチェッロ(1686-1739):カンタータ「捨てられたアリアンナ [Arianna Abbandonata] 」
 アレッサンドロ・マルチェッロ(1684-1747):カンター「憤慨するイレーネ [Irene sdegnata] 」
 ベネデット・マルチェッロ:カンター「何と幸せだったことか [Quanto fu lieto] 」
 アレッサンドロ・マルチェッロ:カンター「突然の嵐のように [Qual turbine] 」

 ルチア・コルテーゼ(S) パオロ・ファルディ指揮カメラータ・アカデミカ
 録音:2019年7月4日-6日、アウディトリウム・ポッリーニ、パドヴァ、イタリア。
 ルチア・コルテーゼはロベルタ・インヴェルニッツィ、サラ・ミンガルドに師事した将来を嘱望されているイタリアのソプラノ。
ELECLA-19074
buyボタン
[注目盤]
イタリア・カンタータの栄光 Vol.1 〜
  アレッサンドロ・スカルラッティ
(1660-1725):カンタータ集
 〔太陽が愛する胸へと急いでいた [Correa nel seno amato] /目を閉じるとすぐに [Appena chiudo gli occhi] /
  美しいセイレーンよ [Benché o Sirena bella] /私はどこへ逃れよう? [Dove fuggo a che penso] 〕

 マリア・カルーゾ(S) マウリツィオ・カドッシ(Vn)指揮トリゴノ・アルモニコ
  [たかはし・あき(Vn) ピエトロ・トレヴィジオル(Vc) キアーラ・アルラーティ(Cemb/Org)
   ティツィアーナ・アルモニア・アレッサンドラ・アッツォーネ(テオルボ/G)]
 録音:2019年7月6日-7日、イル・カステッロ・デラ・ムジカ、ノチェート、イタリア。
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956):オルガン作品集
 4つの前奏曲〔ヘ長調/変ホ長調/ト長調/ホ短調〕/「 Viderunt omnes 」による間奏曲/
 「 Veni Creator Spiritus 」によるオフェルトリウム/短いフガート/デ・デウム/
 われらの主イエス・キリストの変容(マルコ・ステーファノ・ボッシ(1862-1925)編曲)
  〔第1部 変容[前奏曲/ Et statim circumspicientes (C. F. Regnavit Dominus) / II Variazione ]/
   第2部 憑依からの解放[ Le smanie / Et frequenter eum /フィナーレ (C. F. Creator alme siderum) ]〕/
 「 Statuit 」によるトリオ/「 Ecce sacerdos magnus 」によるトリオ/「 Te lucis ante terminum 」によるトリオ/
 「 Te Deum laudamus 」によるトリオ/「マニフィカト」によるトリオ/「 Ecce video 」によるトリオ/
 聖マルコによるキリストの受難 (聖三部作)(マルコ・ステーファノ・ボッシ編曲)
  〔第1部 主の晩餐[アンダンテ (C. F. Lauda Sion) / Unus ex duodecim /
            Et hymno dicto (C. F. Lauda Sion) ]/
   第2部 山上での祈り[ Dormite jam ]/第3部 贖い主の死[前奏曲/暗闇/死/フィナーレの合唱]〕

 ディエゴ・カンニッツァーロ(Org)
 録音〔使用楽器〕:2019年5月、チェファル大聖堂、パレルモ、イタリア〔1966年、ヴィンチェンツォ・マショーニ製 Op.884 〕。
ゴードン・ヤング(1919-1998):オルガン作品集
 大聖堂組曲〔前奏曲/アルマンド(小カリヨン) /アリア/リゴドン/サラバンド/トッカータ/
       幸せなトランペット吹き(トランペット・チューン)/古典様式の前奏曲/休日(ペダルのみのための)/
       パッサカリアとフガート/「 What a friend we have in Jesus 」による前奏曲/ページェント〕/
 ソナティナ〔トッカータ/サラバンド/ポスティリオン〕/
 作業船のための前奏曲集からの4つの小品〔トランペット・チューン/エア/アルバムの綴り/ジュビレーション〕/
 トランペット・ヴォランタリー/キャロル・ファンタジア/
 バロック組曲〔クープラン風のプラン・ジュ/小行進曲/アリア/トッカータ/アメリカの賛美歌による変奏曲〕

 アレッサンドロ・ビアンキ(Org)
 録音〔使用楽器〕:2019年1月、サンタナスタシア教区教会、ヴィッラサンタ、イタリア〔2013年、ディエゴ・ボナート製〕。
ELECLA-19071
buyボタン
(2CD)
[注目盤]
ドメニコ・ツィポーリ〔ジポリ〕(1688-1726):
  オルガン、チェンバロのためのソナタ集(鍵盤作品全集)
  [CD1] オルガンのための作品
   トッカータ(*) /ヴェルソ( I-IV ニ短調)(*) /カンツォーナ(ニ短調)(*) /
   ヴェルソ( I-IV ハ長調)(*) /カンツォーナ(ハ長調)(*) /ヴェルソ( I-IV ヘ長調)/
   カンツォーナ(ヘ長調)/ヴェルソ (I-IV ホ短調)/カンツォーナ(ホ短調)/
   ヴェルソ( I-IV ト短調)(*) /カンツォーナ(ト短調)(*) /エレヴァツィオーネに(ヘ長調)/
   ポストコムニオに/エレヴァツィオーネに(ハ長調) (*) /オフェルトリウムに(*) /パストラーレ
   [マチェラータ市立図書館の写本から]
   マチェラータのヴェルソ( I-IV ニ短調)/マチェラータのヴェルソ( I-VII イ短調)
   [ボリビア、コンセプシオンのチキトス音楽文書館の写本から]
   スペインのドメニコ修道会、皇帝のレティラダ/王子の(*) /アフリカ(*) /フォリア

  [CD2] チェンバロのための作品
  ソナタ〔 I ロ短調/ II ト短調/ III ハ長調/ IV ニ短調〕/2つのパルティータ〔ハ長調/イ短調〕

 ガブリエーレ・ジャコメッリ(Org; CD1 ) アンドレア・ベナウディ(Cemb; CD2
 録音:2013年7月5日、聖ステーファノ大聖堂聖帯礼拝堂、プラート、イタリア [CD1] (*) /2013年10月8日、サン・ジュスト・イン・ピアッツァネーゼ教会、プラート、イタリア [CD1] (無印) /2018年11月-12月、サント・スピリト教会、トリノ、イタリア [CD2] |使用楽器:1588年、チェーザレ・ロマーニ製(1773年、ミケランジェロ・クルデーリ改修) [CD1] (*) /1777年、ミケランジェロ・クルデーリ製(19世紀前半、ミケランジェロ・パオリ改修) [CD1] (無印) /1994年、サント・スピリト・アカデミー古鍵盤楽器製作ワークショップ製(モデル:1697年、カルロ・グリマルディ製) [CD2] 。
ELECLA-18070
buyボタン
[注目盤]
チェントーリオ、エレディアモテット、賛歌とアンティフォナ集
 マルコ・アントニオ・チェントーリオ(1597/98-1638):
  Filiae Jerusalem (5声) / O Maria per te speramus (5声)/
  Ave, virginum gemma Catharina (5声) / Quae est ista beata Rita (5声)/
  Aspice, Domine (5声) / Jubilemus, cantemus (5声) / Heu, me misera (5声)

 ピエトロ・エレディア(1575頃-1648):
  Ave regina coelorum (6声) / Alma redemptoris mater (4声) / Regina coeli (4声)/
  Salve regina (6声) / Panis angelicus (4声) / Manifestavit se (4声)/
  Laetemur Vercellenses / Adest namque (4声) / Beati Eusebii (4声) / Videntes stellam (2声)

 マルコ・アントニオ・チェントーリオ:
  Christe redemptor omnium (6声) / O gloriosa domina (10声)

 ドン・デニス・シラーノ指揮ヴェルチェッリ大聖堂カペラ・ムジカーレ
  [独唱/混声合唱/児童合唱/Org/バロックTb/ヴィオローネ/ヴィオラ・バッサ]
 録音:2019年1月17日-21日、ヴェルチェッリ大司教区神学校礼拝堂、ヴェルチェッリ、イタリア。
 イタリア、ピエモンテの都市ヴェルチェッリに生まれ同地の大聖堂楽長を務めた二人の音楽家の作品を収録。
ELECLA-18069
buyボタン
[注目盤]
フランキーノ・ガッフリオレオナルド・ダ・ヴィンチの時代の教会音楽
 フランキーノ・ガッフリオ〔フランキヌス・ガッフリウス〕(1451-1522):
  [モテット]
   Adoramus te Christe /スターバト・マーテル / Regina caeli laetare / Falla con misura Gulielmus
  [ミサ通常文代替モテット]
   Salve mater salvatoris / Salve verbi sacra parens ( Introitus に代えて)/
   Salve decus virginum ( Kyrie に代えて)/ Convallis umilis (グローリアに代えて)
 フランシスコ・デ・ラ・トレ(1407?-1507/確認できる活躍期:1483-1504): Alta
 フランキーノ・ガッフリオ:
  [ミサ通常文代替モテット]
   Tu thronus es Salomonis ( Patrem に代えて) / Salve mater pietatis ( Offertorium に代えて)/
   Vox eclipsim nesciens ( Sanctus に代えて) / Imperatrix gloriosa ( Post Elevationem に代えて)/
   Florem ergo genuisti ( Agnus Dei に代えて) / Res Miranda ( Deo gratias に代えて)
 ハインリヒ・イザーク(1450頃-1517): Mon Pere m'a donne mari
 フランキーノ・ガッフリオ:謝肉祭のミサ
    Kyrie - Christe - Kyrie /グローリア / Credo / Sanctus - Pleni sunt /
    Hosanna - Benedictus - Hosanna / Agnus Dei(ハインリヒ・イザーク作曲)/ Agnus Dei

 ピエトロ・ブスカ指揮アカデミア・デル・リチェルカーレ〔ピリオド楽器アンサンブル〕
  [マッテオ・ピガート(男性S) ジャンルイージ・ギリンゲッリ(男性A)
   ヴィンチェンツォ・ディ・ドナート(T)  エンリーコ・バーヴァ(B)
   ルーカ・タッカルディ、マッシモ・サルトーリ、アントニオ・ファンティヌオリ(ヴィエール)
   ジェルマーナ・ブスカ、マヌエル・スタロポリ、ルーカ・ヴェンティミーリャ、
   ジャンフランコ・スタロポリ、マッシモ・テルツォーロ(ルネサンスFl/ルネサンス・バグパイプ)
   マルコ・テンペスタ(Tb) クラウディア・フェレーロ(Org)]
 録音:2019年2月23日-25日、ヴェルチェッリ大司教区神学校、ヴェルチェッリ、イタリア。
 フランキーノ・ガッフリオ(フランキヌス・ガッフリウス)はミラノ大聖堂楽長を務めたイタリアの作曲家・音楽理論家。同時代を生きたレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)と交友関係にあった。

REGENT (英) 特記以外 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 1988年創業、2012年に国内へ初案内されたイギリスのレーベル。「リージェント」は「摂政」「評議員」といった意味。ご案内済旧譜はこちらから
REGCD-538
buyボタン
[注目盤]
聖母のための祈り [Prières pour Notre Dame] オルガンと高声のためのフランス音楽
 マルセル・デュプレ(1886-1971):聖母の晩課のための15の唱句
   [15 Versets pour les Vêpres du commun des Fêtes de la Sainte-Vierge]
Op.18
 リリー・ブーランジェ(1893-1918):ピエ・イエズ [Pie Jesu] (斉唱)
 ジャンヌ・ドメッシュー(1921-1968):グレゴリオ聖歌の主題による12のコラール前奏曲
    [12 Choral 前奏曲集 on Gregorian Chant Themes] Op.8 から
  〔第3番 顧みたまえ、主よ [Attende Domine] /第1番 天より滴らせたまえ [Rorate Caeli] 〕

 フランシス・プーランク(1899-1963):
  黒衣の聖母へのリタニア [Litanies à la Vierge Noire] FP 82
 ジョージ・リッチフォード指揮ロムジー修道院聖歌隊シニア・ガールズ
 コリン・ウォルシュ(Org)
 録音:2018年7月17日-18日、サントゥアン修道院、ルーアン、フランス。
聖なるエアーズ〜ポール・エアーズ(1970-):合唱作品集
  [詩篇]  When I consider thy heavens / The Lord my shepherd is /
        Crimond (The Lord's my shepherd) / The Lord my pasture shall prepare / This is the day
  [賛歌]  Be thou my vision / Grant O God Thy protection / This joyful Eastertide /
        Let all mortal flesh keep silence / A new commandment
  [黒人霊歌]  Didn't my Lord deliver Daniel? / Go down Moses /
          Motherless Child / Deep River / Joshua fought the battle of Jericho
  [アンセム]  On this mountain / God be in my head / Quanto sei bella
  [キャロル]  The angel Gabriel / Go tell it on the mountain / When the song of the angels is stilled
  [アンコール]  Psalms and Hymns and Spiritual Songs

 サラ・マクドナルド指揮ケンブリッジ・セルウィン・カレッジ・チャペル聖歌隊
 シャンナ・ハート、デイヴィッド・ヘインズ(Org)
 録音:2018年7月4日-6日、セルウィン・カレッジ・チャペル、ケンブリッジ、イギリス。
 ポール・エアーズはイギリスの作曲家・編曲家・合唱指揮者・オルガン奏者。
ドブリンカ・タバコヴァ(1980-):合唱作品集
 うるわしき救い主の御母 [Alma redemptoris Mater] /神に歓呼せよ [Jubilate Deo] (*) /
 トルーロ・カンティクルズ [Truro Canticles] (*)〔マニフィカト/
   ヌンク・ディミティス(とわれらを救いたまえ、主よ) [Nunc dimittis (with Salva nos, Domine)] 〕/
 オルガン独奏のための二部作 [Diptych for solo organ] (*) 〔パストラール前奏曲/コラール〕/
 称賛 [Praise] (*) / Of a rose sing we (*) /
 カイナンス・コーヴ [Kynance Cove] (+) /サウス・ダウンズで[On the South Downs] (+/#)

 クリストファー・グレイ指揮 トゥルロー大聖堂聖歌隊 ナタリー・クレイン(Vc;#)
 ジョゼフ・ウィックス(Org;*) BBC コンサートo.(+)
 録音:2018年4月24日-26日、トゥルロー大聖堂、トゥルロー、イギリス。ドブリンカ・タバコヴァはブルガリア生まれのイギリスの作曲家。
REGCD-505
buyボタン
[注目盤]
セントルイス・クラシックス
 レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):天の主を称えよ [O praise the Lord of Heaven] (*)
 グランヴィル・バントック(1868-1946):パンへの訴え [Invocation to Pan]
 ゾルターン・コダーイ(1882-1967):イエスと商人 [Jézus és a Kufárok]
 オーランド・ギボンズ(1583-1625):銀色の白鳥 [The silver swan]
 ボブ・チルコット(1955-):銀色の白鳥 [Silver swan] (+)
 アレクサンドル・グレチャニノフ(1864-1936):キリストの復活を見て [Voskreseniye hristovo videvshe] Op.59 No.8
 ジャン・シベリウス(1865-1957):恋人 [Rakastava] Op.14
 ローベルト・シューマン(1810-1856):ロマンスとバラード Op.67
  〔トゥーレの王/美しいロートラウト姫/野ばら/雷雨/ジョン・アンダーソン〕
 ロイ・ハリス(1898-1979):民主主義の3つの歌 [Three songs of democracy]
  〔古き主張の汝へ [To thee, old cause] /震えた年 [Year that trembled] /自由、寛容 [Freedom, toleration] 〕
 アルノルト・シェーンベルク(1874-1951):地上の平和 [Friede auf Erden] Op.13

 フィリップ・バーンズ指揮セントルイス室内cho.
 録音:2017年2月25日-28日、長老派第二教会、セントルイス、ミズーリ州、アメリカ合衆国|世界初CD録音(*) /世界初録音(+) 。

GOODIES ”DIRECT TRANSFER”
 CD/CD−R/DSD DISC (DVD−R)
 価格帯記載無し:1枚でのご注文:¥1650(税抜¥1500)
         2枚以上でのご注文:1枚あたり¥1210(税抜¥1100)
  (当シリーズ以外のアイテムは数に含みません/ DSD DISC [DVD-R] も同一価格)/
 価格帯B〔CD〕:1枚あたり¥1650(税抜¥1500)(枚数に関係なく当価格)

 東京の東村山市に本拠を構えるクラシックCDの小売り店、グッディーズさんが企画した盤起こしの復刻シリーズ(編集作業を全く行っていないため、レコード盤の切れ目で曲が途切れます)。78〜 はSP復刻、33〜 はLP復刻で、 CD-R と DSD DISC は品番部分の重複無し〔33CDR-3307 という品番がある場合、78CDR-3307というアイテムは存在しません〕。
 # 復刻マスター・データをそのまま収録している DSD DISC [DVD-R] は高音質ですが、DVD-Rで供給されるためCDプレイヤーでの再生は出来ません。ご注意下さい(DSDファイル再生に対応したオーディオ機器、あるいはパソコン&ソフトウェア等の再生環境が必要です)。
 2015年4月から遂にCDプレス盤がリリース開始(今回はプレス盤新譜無し)。ただし、CD の品番は3000から振り直されており、CDR, DSD 盤とは異なっているため、ご注意の程お願い致します。
 旧譜はこちらから(今回ご案内の盤はすべて掲載済)。
78CDR-3826
buyボタン
[CD-R]
ディーナー、ハンペ〜J.S.バッハ:二つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043
 ハンス・ヘルマン・ディーナー(Vn)指揮コレギウム・ムジクム
 シャルロッテ・ハンペ(Vn) 不明奏者(Cemb|使用楽器:ノイペルト製
78DSD-3826
buyボタン
[DVD-R]
 録音:1938年5月20日、ベルリン|独 ELECTROLA, EH 1217/8 。ハンス・ヘルマン・ディーナー(1897-1955)はドイツのヴァイオリニスト。ベルリン高等音楽院教授で、ピリオド楽器奏法の草分け的存在。シャルロッテ・ハンペ(1910-1983)はディーナーの弟子の女流奏者。ディーナーはバッハ時代の演奏スタイルを探究するためにコレギウム・ムジクムを設立した。この曲の第1楽章(ヴィヴァーチェ)の快速調演奏は耳を奪われる。ディーナーはこの録音に先立ってJ.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080 を独 ELECTROLA EH 1007/16 のSPレコード10枚セットを出していた。こちらはシェルマン SH-1016 のCD復刻が出ている。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3825
buyボタン
[CD-R]
ハイフェッツ〜ヴュータン
 ヴァイオリン協奏曲第5番 イ短調 Op.37
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)
マルコム・サージェント指揮
LSO
78DSD-3825
buyボタン
[DVD-R]
 録音:1947年11月8日、ロンドン|米 RCA VICTOR, 12-0381/2 。ヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)はこの曲を2度録音している。これは第1回目の録音。ハイフェッツはロシア生まれ。ペテルブルク音楽院でレオポルド・アウアー(1845-1939)に師事し10歳でデビューした。ロシア革命を機にアメリカに移住し、青年期、壮年期から引退するまで世界最高のヴァイオリン奏者として崇められた。このシリーズでヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第4番(78CDR-3791)も出ている。指揮者のサー・マルコム・サージェント(1895-1967)はイギリスの指揮者。SPレコード時代に多くの録音を残した。1954年に来日し、NHK交響楽団を指揮している。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3824
buyボタン
[CD-R]
モーツァルトも気に入ったフランス生まれの流行り歌
   「きらきら星〔ああ、お母さん聞いて〕」

 *フリーダ・ヘンペル(S) デ・フリース(Fl)
   [ Gramophone Monarch Record (Fr), 033114 /1911年2月4日、ベルリン、機械式収録]
 *アメリータ・ガリ=クルチ(S) クレマン・バローン(Fl) 〔フランス語歌唱〕
   [ VICTROLA (US), 74734 /1921年9月8日、キャムデン、機械式収録]
 *アンナ=マリア・グリエルメッティ(S) 管弦楽伴奏 〔イタリア語歌唱〕
   [ COLUMBIA (JP), J 5120 /1928年5月11日、電気収録]
 *アダ・サリ(S) カール・アルヴィン指揮管弦楽団 〔イタリア語歌唱〕
   [ GRAMOLA (Czechoslovakia), ES 459 /1928年11月8日、電気収録]
 *ミリッツァ・コリュス(S) J,ミュラー指揮ベルリン放送o. 〔ドイツ語歌唱〕
   [ HMV (U.K.), C 2688 (same as ELECTROLA EH-876 (Germany) ) /1934年3月、ベルリン、電気収録]
 *ルネ・ドリア(S) タッソー・ヤノプロ(P) フルート助奏付 〔フランス語歌唱〕
   [ PATHE (France), PD 114 /1949年、パリ、電気収録]
 *鈴木鎭一(Vn) 古畑歌子(P) 〔 Bonus Track 〕[日本コロムビア, AK 260 /1953年頃
    #レーベルに「才能教育研究会編」「鈴木鎭一ヴァイオリン指導曲集レコード」と記載]
78DSD-3824
buyボタン
[DVD-R]
 録音:[/内](1911年-1953年)|含・機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻。 「きらきら星」は18世紀の後半にフランスで流行したシャンソン(作曲者不明) "Ah, vous dirai-je, maman"「ああ、お母さん聞いて」が原曲。元のメロディは1740年頃に生まれ、作曲者不明(ジャン・フィリップ・ラモー 1683-1764 説あり)のまま流行りだし、歌詞のない楽譜が1761年に出版された。いくつかの歌詞がつけられて、その中のひとつが「ああ、お母さん聞いて」だった。モーツァルト(1756-1791)がこの曲を聞いて気に入りピアノ曲「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 ハ長調 K.265を1780年頃作曲した。一方イギリスでは女流詩人ジェーン・テイラー(1783-1824)が1806年に「きらきら星 "Twinkle, twinkle little star" 」の英語詩をつけた。それが童謡として広まり、さまざまな言語に翻訳され世界中で愛唱されている。さらにフランスの作曲家アダン(1803-1856)は喜歌劇「闘牛士」の中に「ああ、お母さん聞いて」をアリアと変奏曲として取り入れた。日本では1914年(大正3年)に共益社書店発行の「英語唱歌教科書巻一」に近藤逸五郎〔朔風〕(1880-1915)訳詞で掲載された。その後多くの日本語訳詞が出ている。
 フリーダ・ヘンペル(1885-1955)はライプツィヒ生まれ。ベルリンのシュテルン音楽院で学び、1905年にシュヴェリンでデビューした。ベルリン宮廷歌劇場、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場、シカゴ歌劇場に所属した。
 アメリータ・ガリ=クルチ(1882-1963)はイタリア、ミラノ生まれのコロラトゥーラ・ソプラノ。ローマのコンスタンツィ劇場でリゴレットのジルダ役で注目される。アメリカに渡り、シカゴ歌劇場、メトロポリタン歌劇場で絶賛された。1930年頃に喉を傷め手術を受けたが回復せず、1936年に引退した。
 アンナ=マリア・グリエルメッティ(1895?-1982) は1915年頃デビュー、ヨーロッパ各地で歌ったあと1927年コヴェント・ガーデンにゲスト出演した。イタリアCOLUMBIAに7枚の録音を残した。これは日本コロムビアから戦前発売された一枚。
 アダ・サリ(1886-1968)はポーランドのオペラ歌手、女優で教育者。20世紀前半に彼女はヨーロッパの歌劇場やコンサート・ホールのステージで絶賛された。ウィーンやミラノで声楽を学んだ後、ローマでデビュー。ヨーロッパ各地の舞台を踏んだ後、南米杜北米で名声を高めた。その後ワルシャワに戻り教育者に専念し1968年に没した。1985年以来「アダ・サリ声楽コンクール」が開かれている。
 ミリッツァ・コリュス(1909-1980)はポーランド生まれのエストニアのコロラトゥーラ・ソプラノ。1930年代に「ベルリンのナイチンゲール」と呼ばれヨーロッパで屈指のコロラトゥーラ・ソプラノだったが、後にアメリカに移住し映画にも出演した。映画「グレート・ワルツ」で1938年度アカデミー助演女優賞を受賞した。
 ルネ・ドリア(1921-)はフランスのペルピニャン生まれのソプラノ。1947年にパリ・オペラ座で「魔笛」の夜の女王でパリ・デビュー。これはドリアの初録音の中の一枚。LP時代になって数多くのオペラ全曲盤に出ている。ピアノのタッソー・ヤノプロ(1897-1970)はエジプト生まれ。フランスに帰化しピアノ伴奏者としての地位を確立した。ティボー、ヴァラン、シェリング、フルニエ、トルトゥリエ等の伴奏者をつとめた。
 鈴木鎭一(1898-1998)はヴァイオリン奏者で音楽教育者。ベルリン高等音楽院教授カール・クリングラー(1871-1971)の個人指導を受けた。スズキ・メソードの創始者。
復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3823
buyボタン
[CD-R]
「イェーナ交響曲」発見者フリッツ・シュタイン〜
 モーツァルト
:交響曲第28番 ハ長調 K.200
フリッツ・シュタイン教授指揮
ベルリン大学器楽合奏団
78DSD-3823
buyボタン
[DVD-R]
 録音:1937年5月、ベルリン|独 ELECTROLA, EH 1047/8 。フリッツ・シュタイン(1879-1961)はドイツの指揮者、神学者で教会のオルガン奏者。1911年、イェーナの図書館でベートーヴェンの若い頃の作品と思われた「イェーナ交響曲」の楽譜を見つけ出版したが、1957年に誤りと判明〔実際にはベートーヴェンと同年に生まれたフリードリヒ・ヴィット(1770-1836)作〕。彼は1919年から1933年の長期に渡りキール大学で音楽教授として教鞭をとり、ナチス政権の下ではユダヤ人関連音楽の排斥に尽力した。そのため、戦後は失職し1961年世を去った。ナチス協力者の音楽家の一人だが、この録音は英HMVや米VICTORでも発売されていた。復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3822
buyボタン
[CD-R]
ケンペン& BPO 〜ベートーヴェン
 交響曲第8番 ヘ長調 Op.93
パウル・ファン・ケンペン指揮
BPO
78DSD-3822
buyボタン
[DVD-R]
 録音:1941年10月4日、ベルリン|独 POLYDOR, 67662/4 。 パウル・ファン・ケンペン(1893-1955)はオランダ生まれ。アムステルダム音楽院で指揮法とヴァイオリンを学びコンセルトヘボウo. の第2ヴァイオリン奏者としてキャリアをスタートした。1932年にドイツ国籍を取得し、1933年に指揮者としてデビューした。1934年にはドレスデン・フィルハーモニーの音楽監督に就任し、1942年から1944年までカラヤンの後任としてアーヘン市立歌劇場の音楽監督をつとめた。大戦後は祖国オランダに活動の場を移したが、戦時中のナチス政権とのかかわりが尾を引き不幸な中アムステルダムで没した。ケンペンはこの録音の他SPレコードにベートーヴェンの交響曲第2番、第5番(ドレスデン・フィル)(Polydor)、LPレコードに第3番「英雄」、第7番(ベルリン・フィル) (PHILIPS)、チャイコフスキーの交響曲第5番、第6番「悲愴」(アムステルダム・コンセルトヘボウo. ) (PHILIPS)を残した。復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3821
buyボタン
[CD-R]
20世紀初頭に活躍した名歌手による
  「ホーム・スイート・ホーム〔埴生の宿/はにゅうのやど〕」

 *ネリー・メルバ(S)[ HMV (UK), DB 351 /1905年9月5日、ロンドン〔機械式収録〕]
 *アルマ・グルック(S)[ VICTOR (US), 74251 /1911年10月21日、キャムデン〔機械式収録〕]
 *原信子(S) 澤田柳吉(P)[ NIPPONOPHONE (JP), 2309 /1913年頃〔機械式収録〕]
 *ハルダ・ラシャンスカ(S)[ COLUMBIA (US), 49339 /1918年3月13日〔機械式収録〕]
 *ローザ・ポンセル(S)[ COLUMBIA (US), 49935 /1921年頃〔機械式収録〕]
 *アメリータ・ガリ=クルチ(S)[ VICTOR (JP), VE 1001A /1928年5月16日、ニューヨーク〔電気収録〕]
78DSD-3821
buyボタン
[DVD-R]
 録音:[/内](1905年-1928年)|含・機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻。 「ホーム・スイート・ホーム〔埴生の宿〕」はイギリスの作曲家、サー・ヘンリー・ロウリー・ビショップ(1786-1855)が1823年に作曲した歌劇「ミラノの乙女クラリ」の中で歌われた。作詞はアメリカ人のジョン・ハワード・ペイン(1791-1852)。このメロディは作曲者がオペラに取り入れた以前に他の歌詞をつけてシチリア民謡として発表していたため民謡として知られていたが、ビショップの作曲、ペインの作詞であることが後に明らかになった。日本語版の「埴生の宿」は1889年(明治22年)に文部省「中等唱歌」に選定された。訳者は里見義〔さとみただし〕(1824-1886) 。
 ネリー・メルバ(1861-1931)はオーストラリアのリッチモンド生まれ。メルボルンで声楽を学んだ後ヨーロッパに渡った。パリで声楽を学び直した後パリやブリュッセルで成功を収め、1888年からロンドンのロイヤル・オペラで主役をつとめるようになった。1904年からイギリスのグラモフォン&タイプライター社 (G & T) への録音を開始し、この録音は2年目の1905年の物。
 アルマ・グルック(1884-1938)はルーマニアのブカレスト生まれ。若い頃アメリカに渡り、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で成功をつかんだ。レコーディング・アーティストとしてアメリカ国内で多くの演奏会を開いた。レオポルド・アウアー(1845-1930)門下の名ヴァイオリニスト、エフレム・ジンバリスト(1889-1985)と結婚し2子をもうけた。息子のエフレム・ジンバリスト・ジュニア(1918-2014)は有名なテレビ俳優で、孫のステファニー・ジンバリスト〔ジュニアの娘〕(1956-)は世界的に人気の女優。
 原信子(1893-1979)は大正から昭和にかけて活躍したオペラ歌手。青森県八戸市出身。1903年から三浦環(1884-1846)に師事。東京音楽学校(現東京藝術大学音楽学部)に入学したが中退。その後、滞日外国人声楽家アドルフォ・サルコリ(1867-1936)に師事して声楽を修め、外遊のために退団した三浦環の後任とした帝国劇場歌劇部に入った。1918年に原信子歌劇団を結成、浅草でオペレッタを上演、田谷力三、藤原義江らと共に浅草オペラの一時代を築いた。1919年突然引退宣言、渡米してマンハッタン・オペラに出演した。その後イタリアに留学し、プッチーニやマスカーニの知遇を得た。1928年から1933年まで日本人で初めてミラノ・スカラ座に所属した。1934年に帰国してから、歌劇研究所を主宰してオペラ運動に尽力をつくした。ピアノの澤田柳吉(1886-1936)は東京生まれ、東京音楽学校ピアノを学んだ。ラッパ吹き込み時代にベートーヴェンの「月光」ソナタの録音もあった。
 ハルダ・ラシャンスカ(1893-1974)はニューヨーク生まれ。マルセラ・ゼンブリッヒ(1858-1935)に師事した。1910年にワルター・ダムロッシュ指揮のニュヨーク・フィルの演奏会でリストのローレライを歌い称賛された。この録音は1918年1月24日にエオリアンホールでの初リサイタルの直後に行われた物。
 ローザ・ポンセル(1897-1981)アメリカのソプラノ。1920年代から30年代にニューヨークのメトロポリタン歌劇場を中心に活躍し、アメリカの生んだ最も偉大なソプラノの一人とされている。
 アメリータ・ガリ=クルチ(1882-1963)はイタリアのミラノ生まれのコロラトゥーラ・ソプラノ。1906年トラーニで「リゴレット」のジルダ役でオペラ・デビュー。以降20世紀初頭の最も偉大な女性声楽家の一人に数えられている。
 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。

ALBION RECORDS (英) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)〔SACDも同一の価格〕

 レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ協会の録音部門として2007年に設立されたイギリスのレーベル(アメリカ合衆国の現代音楽系レーベル New Albion Records とは無関係)。知られざるヴォーン・ウィリアムズ作品の発掘、世界初を含む録音、それらの世界的普及に注力している。旧譜はこちらから
ヴォーン・ウィリアムズ:民謡集 Vol.1
 「サセックス民謡集」より
  〔 Bold General Wolfe / Low Down in the Broom / The Thresherman and the Squire / The Pretty Ploughboy /
    Who is that that Raps at my Window? / How Cold the Wind doth Blow / Capta in Grant / Farewell Lads /
    Come All You Worthy Christians / The Turkish Lady / The Seeds of Love / The Maid of Islington /
    Here's Adieu to all Judges and Juries / Lovely Joan 〕/

 6つのイギリス民謡/祖国の歌第4巻〜海の歌
  メアリー・べヴァン(S) ニッキー・スペンス(T) ロデリック・ウィリアムズ(Br)
  ジャック・リーベック(Vn) ウィリアム・ヴァン(P)
 録音:2020年6月7日-11日、ヘンリー・ウッド・ホール、ロンドン、 UK 。レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの知られざる作品、埋もれていた作品、未発表作品などを取り上げてきた、ヴォーン・ウィリアムズ協会の自主レーベル「アルビオン・レコーズ(Albion Records)」より、ヴォーン・ウィリアムズが声楽とピアノ、またはヴァイオリンのために編曲した80曲にもおよぶ民謡集の第1弾が登場。英国ロイヤル・フィルハーモニック協会のヤング・アーティスト賞や英国批評家サークル賞、2019年には栄誉あるMBE (大英帝国五等勲爵士)を受勲、輝かしい活躍を見せるイギリスの名ソプラノ、メアリー・べヴァン。ヤナーチェクの歌曲集(Hyperion CDA-68282)で2020年BBCミュージック・マガジン賞の声楽部門を受賞したスコットランド出身のテノール、ニッキー・スペンス。2016年ロイヤル・フィルハーモニック協会賞を受賞、リーズ・リーダー音楽祭2016の芸術監督も務め、日本ではバッハ・コレギウム・ジャパンとの定期的な共演でも知られるイギリスの名バリトン、ロデリック・ウィリアムズという豪華歌手陣で贈る好企画。

AUDAX RECORDS (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 2013年夏からリリースを開始したレーベル。代理店によると『ヨハネス・プラムゾーラーの自主レーベル』だとの事だが、彼以外のアーティストのみのタイトルも含まれている。
ベートーヴェン、ヴォジーシェク、ルドルフ大公:ヴァイオリン・ソナタ集
 ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェク(1791-1825):ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.5
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番 ト長調 Op.96
 オーストリア大公ルドルフ(1788-1831):ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調
  デュオ・ブリュッヘン=プランク
  [ヘンリケ・ブリュッヘン(Vn) マリー・ラーダウアー=プランク(P)]
 録音:2019年9月3日-4日、 25日-26日、イエス・キリスト教会、ダーレム、ベルリン|日本語解説付き/解説:ラインハルト・ゲーベル。ドイツのピアニスト、ヘンリケ・ブリュッヘンとオーストリアのヴァイオリニスト、マリー・ラーダウアー=プランクによる女流デュオ、デュオ・ブリュッヘン=プランクがAudax Recordsデビュー。フンメルに師事し、第二宮廷オルガニスト、楽友協会の音楽監督などを務め、「ベートーヴェンの後継者」として頭角を現しながらも歴史に埋もれてしまったボヘミアの作曲家、ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェクのヴァイオリン・ソナタと、ベートーヴェンの弟子でありパトロン、そしてピアニスト、作曲家としても優れた腕前を持っていたとされるオーストリアのドルフ・フォン・エスターライヒ大公(このアルバムに収録されたヴォジーシェクとベートーヴェンのソナタが献呈された人物)のヴァイオリン・ソナタを組み合わせ、ベートーヴェンの最後のヴァイオリン・ソナタを歴史的な文脈で探求するという意欲的なプログラム。ブックレットには、ラインハルト・ゲーベルによる「ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ作品96とその背景」と題された濃密な解説(日本語、英語、ドイツ語、フランス語)が掲載されている。
J.S.バッハ:リュート作品集
 組曲 ト短調 BWV.995 /前奏曲 ハ短調 BWV.999 /フーガ ト短調 BWV.1000 /パルティータ ハ短調 BWV.997

 ジャドラン・ダンカム(リュート)
 録音:2020年1月26日-29日、ノエウェー|日本語解説付き/解説:ジャドラン・ダンカム。ジャドラン・ダンカムは、イギリス、クロアチア、ノルウェー系のバロック・ギター&リュート奏者。2008年にBBCヤング・ミュージシャン・オヴ・ジ・イヤーのストリング・カテゴリーを受賞、2015年にはイタリアで行われたマウリツィオ・プラトーラ・リュート・コンクールで第1位に輝いている。「バッハとヴァイスの共作による組曲」という意欲的なアルバム(ADX-13706)でヨハネス・プラムゾーラーと共演し、「ヴァイス&ハッセ:リュート・ソナタ集」(ADX-13713)でソロ・レコーディング・デビューを果たしたジャドラン・ダンカムのセカンド・ソロ・アルバムは、バッハのリュート作品集。ジャドラン・ダンカムによるバッハのリュート作品への子細な研究、手稿譜やタブ譜の選択、リュート独特のレコーディングについてのこだわりなどが、ブックレットの解説(日本語、英語、ドイツ語、フランス語、ノルウェー語)に掲載。「バロック音楽の楽譜を見るには劇の台本を読むようにすべき」(ブックレット解説より)と語るダンカムの、表情豊かで生き生きとしたバッハをお届けする。
ADX-13790
buyボタン
(2CD)
イギリスとフランスの初期トリオ・ソナタ集
 「パリ・アルバム」(ADX-13717) &「ロンドン・アルバム」(ADX-13718) のセット

 ヨハネス・プラムゾーラー(Vn) アンサンブル・ディドロ
 録音:2018年12月17日-22日、グスタフ・マーラー・ザール、トーブラッハ、イタリア|日本語解説付き。ヨハネス・プラムゾーラーとアンサンブル・ディドロがイギリスとフランスの初期トリオ・ソナタを探求した名盤、「パリ・アルバム」と「ロンドン・アルバム」がお得なセットで登場!CD1「パリ・アルバム(ADX-13717)」は、リュリ亡き後の17世紀末フランスで「フランス様式」と「アルプスの向こうの熱情(ardeur transalpine)」(「transalpine」は、アルプス山脈の向こう側、転じてイタリア音楽のこと)を融合し、より優れた新しい様式を確立するために情熱が向けられていたフランスの音楽。CD2「ロンドン・アルバム(ADX-13718)」は、1683年にパーセルが「三声のトリオ・ソナタ集」を出版し、独特なイングランド音楽の語法と最新のイタリアやフランスの音楽を巧みに取り入れながら発展していったイギリス・バロックの最初の最盛期となった時代の音楽。新たな発見でいっぱいの二つの「トリオ・ソナタ集」を、プラムゾーラーとアンサンブル・ディドロの精緻でエネルギッシュな演奏で贈る。

AVIE 1CDあたり¥2750(税抜¥2500)

旧譜はこちらから
メシアン:世の終わりのための四重奏曲
カート・ローディー(1966-):片翼 [one wing] (*)
 レフト・コースト・チェンバー・アンサンブル
  [ジェローム・シーマス(Cl) アンナ・プレスラー(Vn)
   ターニャ・トムキンズ(Vc) エリック・ジヴィアン(P)]
 録音:2020年2月、バークリー・ヒルサイド・クラブ&サンフランシスコ音楽院、 US | (*)世界初録音。アメリカ西海岸サンフランシスコ・ベイエリアで活躍するトップクラスの音楽家たちで構成されたレフト・コースト・チェンバー・アンサンブル(LCCE)による、メシアンの名曲「世の終わりのための四重奏曲」!LCCEは「nothing is out of bounds, and anything is possible」をモットーに、小編成のアンサンブル、声楽、オーケストラ、オペラなどあらゆるタイプの音楽に携わっており、独奏から四重奏まで4つの楽器(クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ)のさまざまなアンサンブルが特徴の本作品でも、選りすぐりのメンバーによる録音が行われている。うちチェロのターニャ・トムキンズとピアノのエリック・ジヴィアンは、イギリスの名手モニカ・ハジェットが牽引するベンヴェニュー・フォルテピアノ・トリオのメンバーとしても活躍し、Avieレーベルにシューマンやメンデルスゾーンの名演を残している。カップリング曲の「片翼」はLCCEの共同創立者である作曲家カート・ローディー(カート・ロード)による、メシアンにインスパイアされたヴァイオリンとピアノのための作品で、クリスタルな響きが印象的。本アルバムが世界初録音となる。

CHRISTOPHORUS (独) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
CHR-77446
buyボタン
(2CD)
ヴィンフリート・オッフェーレ(1939-):
 ソリスト、カントル、7つの合唱、管弦楽とオルガンによる降誕節のためのオラトリオ
  「見よ、王なる主が来たまえり [ECCE ADVENIT]
 コンスタンツェ・ステルク(S) イヴォンヌ・フックス(A)
 トーマス・ヴォッレ(T) クレメンス・モーゲンターラー(B)
 エドゥアルト・ヴァーグナー(カントル)、コンスタンツ児童&青年cho.、
 ヴォイスミックス、スコラ・グレゴリアーナ、コンスタンツ・男声&ミュンスターcho.、
 コンスタンツ・ヴォーカルアンサンブル、ミュンヘン・カペラo.
 マルクス・ウッツ(Org) シュテフェン・シュライヤー指揮
 録音:2019年7月15日-18日、コンスタンツ聖ステファン教会、ドイツ。ドイツ、デュースブルクとエッセンで教会音楽家として活動し、聖歌隊や器楽のための多くの作品を書き、音楽教育を含め地域の教会音楽に多大な貢献を果たしてきたヴィンフリート・オッフェーレ(1939-)が書いたアドヴェント(降誕節)・オラトリオ。レコーディングにあたって、コンスタンツの男声cho.、児童合唱団、青年合唱団、ヴォーカル・アンサンブル、グレゴリオ聖歌の合唱団、大規模な大聖堂聖歌隊など7つの合唱とソリスト、オーケストラ、オルガンなど約250名のミュージシャンが参加。古風な音楽から後期ロマン派、ポップ・ミュージックまで多様なスタイルへ発展しながら、様々なアドヴェント・コラールを壮大なオラトリオとしてまとめ上げている。
高き天よりわれは来れり〜ライプツィヒからのクリスマス・コンチェルト
 ヨハン・シェレ:御空より天使の群れ来たり / セバスティアン・クヌッファー:ああ、最愛のイエス
 ヨハン・シェレ: Actus Musicus auff Weyh-Nachten / ヨハン・クーナウ:マニフィカト ハ長調

 モニカ・マウフ、ハンナ・ツムザンデ(S) フランツ・ヴィッツム(男性A)
 ゼバスティアン・ヒュープナー(T) エッケハルト・アベーレ(B)
 ペーター・ゴートナー指揮カールスルーエ・キリスト教会室内cho.
 クリストフ・ヘッセ指揮ラルパ・フェスタンテ
 録音:2019年12月22日、カールスルーエ・キリスト教会、ドイツ、ライヴ。大バッハの前にそれぞれライプツィヒ聖トーマス教会のカントル(楽長)を務めたセバスティアン・クヌッファー(1633-1676)、ヨハン・シェレ(1648-1701)、ヨハン・クーナウ(1660-1722)のクリスマス音楽。いずれもマルティン・ルターのコラール「高き天よりわれは来れり(高き空より, da komm ich her)」が使われており、管楽器・弦楽器を伴う壮麗なクリスマス・カンタータ、クリスマス・コンチェルト、クリスマス・オラトリオが、カールスルーエの室内合唱団とドイツの室内オーケストラ「ラルパ・フェスタンテ」によって演奏されたライヴ録音。
門を開け〜ライプツィヒ聖トーマス教会のクリスマス音楽
 ヨハン・シェレ:門を開け / トビアス・ミヒャエル:門を開け(*)
 讃歌:幸福な日 / セバスティアン・クヌッファー:幸福な日(*)
 ヨハン・カスパール・ホルン: Es begab sich aber zu der zeit / ヨハン・クーナウ:歓喜せよ汝ら地の民よ

 アントニア・ブーヴ、シモーネ・シュヴァルク(S) ヨハンナ・クレル(A)
 フローリアン・クラーマー、ハンスイェルク・マンメル(T)
 マルクス・フライク(B) スザンネ・ローン指揮
 バート・ホンブルク救世主教会室内cho.、ヨハン・ローゼンミュラー・アンサンブル
 録音:2020年1月16日-18日、バート・ホンブルク救世主教会、ドイツ| (*):世界初録音。こちらはCHR-77448の作曲家達に更にトビアス・ミヒャエル(1592-1657)まで加えた、J.S.バッハのちょうど4代前までのトーマスカントル(ライプツィヒ聖トーマス教会の楽長)たちのクリスマス音楽集。この中でヨハン・カスパール・ホルン(1636-1722)だけがトーマスカントルを務めていないが、ルカによる福音書からの有名なクリスマスのテキストを用いた「Esbegabsich aber zu der Zeit」は、聖トーマス教会で演奏された記録が残っている。バッハ以前にも連綿と受け継がれていた聖トーマス教会の素晴らしきクリスマス音楽の宝石。
抑圧の時代のクリスマス声楽作品集
 ヨハン・ヘルマン・シャイン、オルランドゥス・ラッスス(1532-1694)、ヨハネス・エッカルト、
 ハンス・レオ・ハスラー、アンドレアス・ラゼリウス、ハインリヒ・イザーク、ヤコプ・ルニャール、
 ミヒャエル・プレトリウス、他の作品 / エンノ・ルドルフのテキスト朗読

 ヴァルター・ヌスバウム(ディレクター)スコラ・ハイデルベルク
  [ドロテア・ヤコブ(S) フランツ・ヴィッツム(男性A) テリー・ヴェイ(CT)
   セバスティアン・ヒューブナー(T) マティアス・ホーン(B)]

 ボド・プリムス(朗読)
 録音:2020年5月29日-6月1日、聖バルトロメーウス教会、ディルスベルク、ドイツ。創設者ヴァルター・ヌスバウムの芸術監督の下、古楽(16〜17世紀)と現代音楽(20〜21世紀)の両面で活躍する合唱団、スコラ・ハイデルベルク。COVID-19のパンデミックによってすべての公演がキャンセルとなり、その空いた時間を利用して、ハイデルベルクの最高の歌手を集め、安全な距離を確保してレコーディングに臨んだルネサンスの降誕節とクリスマスの合唱作品集。哲学者のエンノ・ルドルフがこれらの作品が書かれた時代についてのテキスト(ドイツ語)を書き、ボド・プリムスが朗読してプログラムを説明している。このCDの収益の一部は、クラングフォルフム・ハイデルベルクの「コロナ時代の音楽家救援基金」に寄付される。

DA VINCI CLASSICS (日/伊) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 相愛大学でも教鞭を執るミラノ出身の音楽学者エドモンド・フィリッピーニ [Edmondo Filippini] 氏が2015年に創設し代表を務める楽譜等の出版社、 Da Vinci Publishing 傘下のレーベル。所在地はなんと大阪の都島区だが、奇妙なことに公式サイトはすべて欧文表記のみ(日本語情報なし)で、日本国内でもディスク商品(おそらく日本語は無し|イタリアから出荷されるという情報もあり)は2020年までほとんど流通していなかった。
おお、過ぎ去りし日の甘美な春よ〜クラリネットとピアノを伴う
  ソプラノ、バリトン、またはメゾ・ソプラノのためのアリア集

 ドニゼッティ:私はあなたにのみ罪を犯した/さよならを言うために
 フランツ・パウル・ラハナー:詩的な間奏曲「歌の翼に」/女の愛と生涯 Op.82
 プロッホ:囚われの夜鳴きうぐいす Op.11 / オビオルス:ロマンス「イ・ライ」
 テオドール・ラハナー:2つの歌曲
 マスネ:エレジー「おお、過ぎ去りし日の甘美な春よ」 / ブラガ:天使のセレナード

 プロセニオ・アンサンブル
  [ステファノ・オンガロ(Cl/バスCl) パオロ・ラッツァーリーニ(P)
   ルチア・ポッリ(S) マリア・ルチア・バッツァ(Ms) ピエルルカ・ポッリ(Br)]
 録音:2019年10月18日-20日、カステッロ・ディ・モルサスコ、アレッサンドリア、イタリア。シューベルトの「岩上の羊飼い」に代表される「クラリネット」を伴う歌曲の数々。クラリネットを声楽と並ぶ「第2の声」と位置付けた歌曲のレパートリーの研究、拡大の成果となるイタリアのプロセニオ・アンサンブルによるプロジェクト「おお、過ぎ去りし日の甘美な春よ」!このレパートリーで重要や役割を果たすのはクラリネット奏者のステファノ・オンガロ。ユストゥス・フランツのフィルハーモニー・デア・ナツィオーネンなどで活躍した実力派。
クロイツェル&ボクサ:ハープとヴァイオリンのための「6つの演奏会用夜想曲」 Op.59
 ジュリア・レットーレ(Hp) ダヴィド・スカローニ(Vn)
 録音:2019年9月13日-15日、トゥリオ・セラフィン劇場、カバルゼレ、イタリア。世界各地を渡り歩き波乱万丈の生涯を送った19世紀フランスのコンポーザー=ハーピスト、ニコラ=シャルル・ボクサ(1789-1856)と、同じく19世紀のフランスを代表するヴィルトゥオーゾとして名高いコンポーザー=ヴァイオリニスト、ロドルフ・クロイツェル(1766-1831)の共作「ハープとヴァイオリンのための「6つの演奏会用夜想曲」」の6曲全曲を収録!神童としてその名を馳せ、ナポレオン1世の宮廷楽団のハーピストに任命されながらも通貨偽造や文書偽造、さらには結婚詐欺によってイングランドへ逃亡。同地で活躍するも以前の悪事が発覚してしまい、職を追われるという自業自得ながらも激動の人生を歩んだボクサ。対してベートーヴェンからいわゆる「クロイツェル・ソナタ」を献呈され、パリ・オペラ座o. のコンサートマスター、指揮者を歴任。パリ音楽院のヴァイオリン科教授として数々の優れた弟子を育成、常に陽の当たる道を歩み続けたクロイツェル(クレゼール)。天才の名を欲しいままにしながらも日向と日陰という対照的な人生を歩んだ2人の音楽性が互いを刺激しあい完成した「6つの演奏会用夜想曲」は、ボクサとクロイツェルの旋律、テクスチュア、和声、技術面でのアイディア、創造性が込められた19世紀フランスの知られざる秀作。
ドビュッシーの時代のギター作品集
 プジョル:ロマンス / ドビュッシー:吟遊詩人 / ファリャ:ドビュッシーの墓に捧げる讃歌
 ルーセル:セゴビア / サティ/ディアンス編曲:グノシエンヌ第1番
 ミヨー:セゴビアーナ / ファリャ:歌 / モンポウ:コンポステラ組曲

 フランチェスカ・デ・フィリッピス(G)
 録音:2020年1月、 CGLT ディアスタジオ、グローポリ、イタリア。イタリア、サレルノ出身の女流ギタリスト、フランチェスカ・デ・フィリッピスが構成した「ドビュッシーの時代のギター作品さまざま」は、単純にドビュッシーと同世代の作曲家の作品を集めたものではなく、当時のパリにおいて芸術家たちの「リビングルーム」になったであろうカタルーニャのピアニスト、リカルド・ビニェスを中心とした繋がりを音楽で表現したプログラム。リカルド・ビニェスの家を当時のフランス、パリにおける文化的な拠点と見立てて、ドビュッシーへのオマージュ、セゴビアへのオマージュなど、様々な大作曲家たちの作品を1つのストーリーとして繋いでいる。
北欧のピアノ・ソナタ集
 ステーンハンマル:ピアノ・ソナタ第4番 ト短調
 シベリウス:ピアノ・ソナタ ヘ長調 Op.12
 グリーグ:ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.7
ファビアーノ・カサノヴァ(P
使用楽器: YAMAHA CFX
 録音:2019年8月29日-31日、モルサスコ城、モルサスコ、イタリア。フィンランドのシベリウス、ノルウェーのグリーグ、そしてスウェーデンのステーンハンマル。19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍した3人の北欧の大作曲家たちのロマンティシズムあふれる3つのピアノ・ソナタを、ミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院を最高点で卒業したイタリアの実力派、ファビアーノ・カサノヴァがYAMAHA CFXのピアノで奏でた好演奏。地理的には近くとも音楽的感性の面では大きく異なる3人の巨星たちの様式美を巧みに描いた充実の北欧ソナタ集。幅広いレパートリーを誇るファビアーノ・カサノヴァは特にロディオン・シチェドリンの音楽のスペシャリストとして高い評価を受けているイタリア人ピアニスト。その演奏を聴いたシチェドリンから「並外れた情熱と豊かな内面を深く伝えることができる、素晴らしいな芸術性と魅力的な人間性を兼ね備えたピアニスト」と激賞されている。
アブスコンディタス〜
  スカルラッティ/ジュリアーニ編曲:ギターのために編曲された15のソナタ

 〔ニ短調 K.176 /ハ短調 K.73 /ニ短調 K.213 /ニ長調 K.164 /ニ長調 K.490 /変ロ長調 K.440 /ロ短調 K.408 /ハ短調
   K.40 /ニ短調 K.77 /ホ短調 K.291 /ホ短調 K.292 /ホ長調 K.380 /イ長調 K.279 /ト短調 K.60 /イ長調 K.322 〕

 ルイージ・アッタデモ(G)
 録音:2015年5月10日-12日、ウェストン、 UK 。555曲におよぶチェンバロのための単一楽章のソナタを作曲したバロック時代の巨匠ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)。その膨大な数のソナタの中からギター独奏のために編曲された様々な表情を持つ15曲のソナタを、イタリアのギタリスト、ルイージ・アッタデモがギター1本でレコーディング。スカルラッティのソナタの光と陰の両面を巧みに描いた好演。アッタデモは、ハイメ・パヒッサやアレクサンドル・タンスマン、ガスパール・カサドなどの未出版の写本の発見や研究を行うなど、その音楽活動は国内外で非常に高い評価を受けている。
ミヒャエル・ハイドン:室内楽作品集&ヴィオラ協奏曲
 弦楽四重奏曲 イ長調 M H.310 /フルート四重奏曲 ニ長調 P.117 /フルート四重奏曲 ヘ長調 P. DEEST /
 ヴィオラ、チェンバロと弦楽合奏のための協奏曲 ハ長調 M H.41

 リンダ・ウェザリル(Fl) ファブリツィオ・ダッテリ(Cemb)
 エリザ・バチョッキSQ
  [カルロ・アルベルト・ヴァレンティ(Vn1) マリア・アンジェリカ・ヴィターリ(Vn2)
   トマゾ・ヴァレンティ、クラウディオ・ヴァレンティ(Va) カルロ・ベンヴェヌーティ(Vc)]
 録音:2020年7月8日-10日。ピエーヴェ・ディ・サンタ・マリア教会、ルッカ、イタリア。「フランツ・ヨーゼフの弟」という事実が常に付きまとったにもかかわらず、当時のザルツブルクにおいて最高の音楽家といて称賛を受けていたヒャエル・ハイドン(1737-1806)。大司教ジギスムントのための追悼ミサ曲である「レクイエム ハ短調」が代表作として知られているが、若き日のモーツァルトに多大な影響を与えたとも伝わる室内楽曲の数々はミヒャエル・ハイドンの魅力が最も表現された秀作ばかり。ここにはフルート四重奏曲と弦楽四重奏曲、そしてヴィオラとチェンバロ、弦楽器のための"小さな"協奏曲が収録されている。イタリアとアメリカの両国を活動の拠点とするフルートのリンダ・ウェザリルは、フランクフルト放送so. とアンサンブル・アンテルコンタンポランで首席奏者を務めた実力者。このミヒャエル・ハイドンの作品集で中心的な役割を担っているエリザ・バチョッキ弦楽四重奏団は、イタリア、ルッカのヴァレンティ・ファミリーによって結成されているアンサンブル。特にヴィオラのトマゾ・ヴァレンティは、アレッサンドロ・ロッラの「ヴィオラ協奏曲BI.552」を復元、録音(Tactusレーベル)、イタリアの古典派作品に精通している名手。
フェデリーゴ・フィオリッロ(1755-1823):6つの演奏会用四重奏曲集 Op.4
 〔第1番 ハ長調/第2番 イ長調/第3番 ト長調/第4番 ヘ長調/第5番 ニ長調/第6番 ホ短調〕

 レロ・ナルシシ(Fl) イル・フリボンド弦楽三重奏団
  [リアナ・モスカ(Vn) ジャンニ・デ・ローサ(Va) マルチェロ・スカンデッリ(Vc)]
 録音:2019年6月、聖バルトロメオ教会、トリノ、イタリア。18世紀後半〜19世紀初期に活躍した作曲家、マンドリン奏者、ヴァイオリン奏者、ヴィオラ奏者で、現在では「ヴァイオリンのための36のエチュード(カプリス)」によってその名を知られるフェデリーゴ・フィオリッロ(1755-1823)。「36のエチュード」がクロイツェル、ローデと並びヴァイオリニストのバイブル的存在であるが故、その他の作品や経歴に滅多に日が当たらないフィオリッロの作曲家としての功績を掘り起こす意義深い録音が登場!優雅で洗練された作風であると同時に、高度な技巧を求められる四重奏曲に、コリブリ・アンサンブルの首席奏者として活躍するレロ・ナルシシをはじめとしたイタリア勢が取り組んでいる。
タブラ・スマー〜オルガンのための現代作品集
 フェッラーリ:トッカータ・ゴティカ/オルガン・オン・ラグ/トッカータ、コラールとフーガ
 バッキーニ:カンタービレ第1番/主は耳を傾けて/トッカータ・ブレヴィス
 ベルツレッティ:プレリュード・トッカータ/子守歌 / マッキア:静かな夜の組曲/ラプソディア・ツィガーナ
 ロ・ムスチオ:ラヴェルの追憶への前奏曲/ゴシック風舞曲

 イヴァン・ロンダ(Org)
 録音:2019年6月25日、ポンテヴィーコ、イタリア。カルロッタ・フェラーリ(1975-)、ロベルト・バッキーニ(1971-)、ステファノ・ベルツレッティ(1962-)、グリモアルド・マッキア(1972-)、そしてマルコ・ロ・ムスチオ(1971-)の5人のイタリア人作曲家たちが書いたオルガンのための"現代"の教会音楽と世俗音楽。5人の作曲家たちがそれぞれの音楽言語を用いて、オルガンとイタリア文化の密接な関係を表現している。
フロンティーニ:ソプラノとピアノのための歌曲集「シチリアの歌」
 ジェニファー・スキッティーノ(S) ジュゼッペ・フェデリコ・センフェット(P)
 録音:2019年7月、カステッロ・ディ・モルサスコ、モルサスコ、イタリア。#当CDはバックインレイ部分に誤品番「 C00246 」が印刷されていますが(背部分は正しく 00262 )、レーベル側で修正や再印刷の予定がなく、現状のままで供給されます。 フランチェスコ・パオロ・フロンティーニ(1860-1939)は、シチリア島のカターニャで生まれ、パレルモ音楽院、ナポリ音楽院を経て、代表作であるピエトロ・コッポラの葬送のためのミサ曲などを遺したイタリアの作曲家。フロンティーニは特にイタリアの伝統音楽に強い関心を寄せ、イタリアにおいて初となるシチリア島の民謡集を完成させたことでも歴史にその名を残している。シチリア民謡集からの50曲は第1巻として1882年にリコルディ社から、ナターレ・シチリアーノと題された第2巻は1893年にミラノのデマルキ社から出版された。
アルマローリ:室内楽&独奏作品集
 ラモ[マウルツィオ・ベン・オマール(Perc) セルジオ・アルマローリ(ライヴ・エレクトリクス)]/
 自助のバラード[ハイデマリー・ヴィースナー(P) 鷲見恵理子(Vn) エドゥアルド・ポホソフ(Br)]/
 カーヴ・カルメン[アーヴィン・アルディッティ(Vn)]/
 リマ[フランチェスコ・ボナフィーニ(Fl) ハイデマリー・ヴィースナー(P) ターニャ・ドーナス(Vo)]/
 プラス[ジャンカルロ・スキアッフィーニ(Tb)]/全ての最後の何もない最後[セルジオ・アルマローリ(P)]
 録音:2007年-2015年。作曲家としてだけでなく、パーカッショニスト、ヴィブラフォニスト、マリンビストとして、ジャズや電子音楽、即興の世界でも大活躍しているイタリアの音楽家、セルジオ・アルマローリ(1972-)のポートレート・アルバム。アーヴィン・アルディッティ(アルディッティ弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン)が作品を取り上げているところからも、その存在の重要性を窺い知ることが出来る。
自然と告別の歌
 ラヴェル:マダガスカル島民の歌 / フランシス・ブラウン:自然と告別の歌
 アレクサンドラ:貴婦人と一角獣の愛の歌 / ラヴェル:魔法の笛

 アンドレア・オリヴァ(Fl) へミスフェリア・トリオ
  [ダミアナ・ミッツィ(S) ロベルト・マンスエト(Vc) マルコス・マドリガル(P)]
 録音:2019年5月30日-31日、6月2日、アウディトリウム・パルコ・デッラ・ムジカローマ、イタリア。生まれ故郷であるキューバの首都ハバナからイタリアへと渡り、アンドレアス・シュタイアーやドミトリー・バシキーロフといった名手たちにピアノを学んだカリブ海の名手マルコス・マドリガルを擁するソプラノ、チェロ、ピアノのアンサンブル、へミスフェリア・トリオが、現代のイタリアのフルート界を代表する名手アンドレア・オリヴァを迎えて繰り広げる20〜21世紀の3つの歌曲集!師匠であるジェイムズ・ゴールウェイに「彼の世代で最高のフルート奏者の1人であり、フルートの世界に輝くスターである」と激賞され、ベルリン・フィルハーモニー・カラヤン・アカデミーを経てローマ歌劇場o. の首席奏者、そして現在はサンタ・チェチーリア国立アカデミーo. の首席奏者として活躍するアンドレア・オリヴァ。2005年の第6回神戸国際フルートコンクール第1位、2004年のミュンヘン国際音楽コンクールでは第3位に輝くなど、突出したコンクールの受賞歴を誇るイタリアの名フルーティストが、へミスフェリア・トリオの歌声とアンサンブルの魅力を引き立ててくれている。
C00258
buyボタン
(2CD)
カルロ・アレッサンドロ・ランディーニ(1954-):
 ピアノ・ソナタ第5番
マッシミリアーノ・
 ダメリーニ(P)
 録音:2015年5月7日、ジュゼッペ・ヴェルディ劇場、フィオレンツオーラ・ダルダ、イタリア。ミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院を首席で卒業し、留学先のパリ音楽院でオリヴィエ・メシアンとイヴォ・マレクに作曲を師事した現代のイタリア音楽界の大物作曲家カルロ・アレッサンドロ・ランディーニ(1954-)。5年以上の歳月を費やし2015年に完成したピアノ・ソナタ第5番は総演奏時間が150分を超えるという、数あるピアノ・ソナタの中でも最長の部類に位置付けられる長大な作品。この怪物級の大作と対峙するのは、イタリアのピアニスト、マッシミリアーノ・ダメリーニ。南ドイツ新聞(Suddeutsche Zeitung)で「ミケランジェリ、ポリーニと並ぶ現代のイタリアを代表する三大巨匠の1人」と大絶賛された名手。
C00256
buyボタン
(2CD)
J.S.バッハ:イギリス組曲 BWV.806-811
 (ベーレンライター批評校訂版/全曲)
ピエトロ・ソラーチ(P
使用楽器:スタインウェイ・モデルD
 録音;2018年3月、グリファ&フィリ・スタジオ、イタリア。ベーレンライター社の批評校訂版(クリティカル・エディション)の楽譜を採用してレコーディングが行われたイタリアのピアニスト、ピエトロ・ソラーチによる「イギリス組曲」の全曲盤。ソラーチは11歳の時にベッリーニ歌劇場o. との共演でデビューを果たし、1985年の第11回ショパン国際ピアノ・コンクールでは参加したイタリア人の最高位となるなど国内外で活躍してるピアニスト。ちなみにジャケット写真は京都にある世界遺産の醍醐寺。イタリア、京都、ベーレンライター社、そしてバッハのコラボレーションというユニークなコンセプトの「イギリス組曲」。
含・世界初録音〜スクリャービン:初期ピアノ作品集
 3つの小品 Op.2 /左手のための2つの小品 Op.9 /
 24の前奏曲 Op.11 /バラード 変ロ短調 AHN.14(未完成)(*)
  アレッサンドロ・リッカルディ(P|使用楽器:スタインウェイ
 録音:2019年9月、ボール州立大学、インディアナ州、 US | (*): 世界初録音。当時屈指のコンポーザー=ピアニストであると同時にショパンのスタイルの継承者でもあったスクリャービンは、このポーランドの巨匠やリストに匹敵する力で自らのスタイルを音楽史に刻み込み、新しい領域を開拓し、唯一無二の詩学を生み出した。イタリア、アメリカ、ポーランドで研鑽を積み、ポーランドではアンジェイ・ヤシンスキとヴォイチェフ・シヴィタワからもピアノを学んだイタリアの俊英アレッサンドロ・リッカルディのデビューアルバムとなるスクリャービンのピアノ作品集は、「初期作品」に焦点をあてたプログラム。スクリャービンの早熟ぶりと、後のソナタやエチュードの基礎となる初期作品のプログラムの掉尾を飾るのは、1887年に作曲され未完に終わった世界初録音となる「バラード 変ロ短調 AHN.14」。14歳という若さで到達した作曲家の成熟度を示す知られざる作品。アレクサンドル・スクリャービン協会の会長で、スクリャービン直系の子孫であるアレクサンダー・セラフィモヴィチ・スクリャービンが大絶賛するリッカルディのスクリャービン作品集。
シューベルト
 4つの即興曲 D.899, Op.90 /
 6つの楽興の時 D.780, Op.94
イングリッド・カルボーネ(P
使用楽器:ベヒシュタイン
 録音:2019年10月、オドラデク・レコーズ・スタジオ。イタリアの天才調律師として名高いアンジェロ・ファブリーニのコレクションであるベヒシュタインのモデル D で弾かれたアルバム。イングリッド・カルボーネはザルツブルクでラーザリ・ベルマンの、ローマでエドゥアルド・オガンドの指導を受けたイタリアの女流ピアニスト。イタリアのイブラ財団が主催する「イブラ・グランド・プライズ」のを2015年から2017年の3年連続で受賞した。
ブロードウェイのヨーロッパ人
 ヴァイル:ユーカリ/私はここでは異邦人/もうあとどれくらい?/誰が買うの/ナナの歌/光の中のベルリン/
      夜勤の相棒/肉団子の歌/マイ・シップ/マルガーテの貝殻/シックルグルーバー/アラバマの歌
 ヤルナッハ:アームルム島の日記 Op.30

 ハムサ・イレーネ・リナルディ(S) ミケランジェロ・カルボナーラ(P)
 録音:2018年10月、2019年2月-9月。20世紀の楽壇においてアウトサイダー的な存在でもあったクルト・ヴァイル(1900-1950)の波乱に満ちた生涯を、主にそのブロードウェイのための歌曲で表現。ヴァイルのドイツ時代とアメリカ時代の両方で誕生した数々の歌曲に、師であるフィリップ・ヤルナッハ(1892-1982)のピアノ作品を加えることにより、その音楽的年表、作品の変遷を見事に表現している。ヴァイルの歌曲を歌うハムサ・イレーネ・リナルディは、ローマのサンタ・チェリーリア音楽院のイラリア・ピッチンのクラスで研鑽を積んだソプラノ。オペラアリアや教会音楽だけでなく、ガーシュウィンやミュージカルのナンバーも得意とするなど幅広いレパートリーの持ち主。
レント・トラスコロラーレ〜カルディーニ(1940-):ピアノ作品集
 幻想曲第3番/3つの瞬間/龍安寺の石庭のための典礼/冬の一夜/いちじくの木の通り

 アニェーゼ・トニウッティ(P|使用楽器:スタインウェイ B-211、1890年製
 録音:2019年10月7日-8日、プレガンツィオール、イタリア。イタリア、フィレンツェ在住のコンポーザー=ピアニストで、ケージやフェルドマン、ブッソッティといった現代音楽の巨匠たちとも親交を深めたジャンカルロ・カルディーニ(1940-)のピアノ作品集。1983年に作曲され2018年に改訂された「龍安寺の石庭のための典礼」は文字通り、京都の龍安寺を題材とした7分弱の作品。ピアノとゴングと声楽のために書かれている。使用楽器はスタインウェイ・アカデミーのロレンツォ・セルネアツによって修復されたもの。
カンビッサ:管弦楽作品集
 管弦楽のための5つの小品/管弦楽のための協奏曲〔第1番/第2番/第4番〕
  マッシミリアーノ・ドニネッリ指揮モルドヴァ国立po.
 録音:2019年8月26日-9月3日、キシナウ・フィルハーモニー劇場、モルドヴァ。スイスのボーディオ出身の指揮者であり作曲家ジョルジョ・カンビッサ(1921-1998)の主要作品を集めた管弦楽作品集は、モルドヴァのオーケストラとイタリアの指揮者のコンビによる2019年の新録音。作曲をジョルジョ・ゲディーニとヴィート・レヴィに、指揮法をアントニオ・グァルニエリとヘルベルト・フォン・カラヤンに学んだカンビッサ。1961年のエリザベート王妃国際音楽コンクールの作曲部門(室内楽)で第1位を受賞し、1962年から1980年にかけてはボルツァーノ音楽院の院長、その後、1989年まではローマ音楽院の院長とサンタ・チェチーリア・アカデミーのメンバーを務めるなど、作曲家、教育者としての功績がクローズアップされがちなカンビッサだが、指揮者としてもバックハウスやコルトー、ギーゼキング、グリュミオーといった巨匠たちと共演を重ねた実力者としてイタリアの音楽史にその名を残している。
アンザーギ:ギター作品集
 ギターのための小品〜ラモーへのオマージュ/トライトニカ組曲/
 コレッリアーナ/セゴビアーナ/ロッシニアーナ/キタラマ〔第1番−第12番〕

 レオポルド・サラチーノ(G)
 録音:2017年12月4日-6日、ノーヴェノーヴェ・スタジオ、ミラノ、イタリア。現代音楽の数々の演奏や解釈で知られるギタリスト、レオポルド・サラチーノが、イタリア現代音楽の最も有名な作曲家の1人、ダビデ・アンザーギ(1936-)の音楽をこのディスクで探求。ラモーやコレッリ、セゴビア、ロッシーニへのオマージュ作品に代表されるよう、過去と現代のスタイルを巧みに融合させたアンザーギの2000年代の作品を収録している。
ダンスの手紙〜ショパン
 バラード〔第1番 ト短調 Op.23 /第2番 ヘ長調 Op.38 /第3番 変イ長調 Op.47 /第4番 ヘ短調 Op.52 〕/
 前奏曲〔第4番 ホ短調 Op.28 No.4 /第7番 イ長調 Op.28 No.7 /第20番 ハ短調 Op.28 No.20 〕/
 マズルカ〔第13番 イ短調 Op.17 No.4 /第49番 イ短調 Op.68 No.2 〕/
 夜想曲〔第20番 嬰ハ短調 Op.Posth /第21番 ハ短調 Op.Posth 〕

 エリアーナ・グラッソ(P)
 録音:2017年1月、スパツィオ・クラシカ、ミラノ、イタリア。ピアノの詩人ショパンのピアノ作品を、「バレエ」からの視点で選曲、プログラミングしたユニークなアルバム。ジョン・ノイマイヤー振付の「椿姫」(1978年)やミハイル・フォーキン振付の「レ・シルフィード」(1909年)、スタントン・ウェルチ振付の「ラン・ラン・プロジェクト」(2015年)など、様々なバレエで用いられた11曲のショパンの作品を取り上げている。1994年にミュルーズso. との共演でハイドンの ニ長調の協奏曲を弾いてデビューを果たしたエリアーナ・グラッソ。EMCYサンクトペテルブルク国際ピアノ・コンクール第3位入賞など、数多くの受賞歴を誇るイタリアの女流ショパン弾き。
レフィーチェ
 ソプラノとピアノのための22の歌曲
マルタ・マリ(S)
エドモンド・サヴィオ(P)
 録音:2019年9月、ブレッシャ、イタリア。ロレンツォ・ペロージと共に20世紀のイタリアにおける教会音楽の新しい方向性を示すなど、大きな役割を果たした作曲家でありカトリックの司祭でもあったリチーニオ・レフィーチェ(1883-1954)の歌曲集。この「22の歌曲集」は宗教的題材、世俗的題材の両方を自らの作品に取り込み、オペラも作曲するなどしたレフィーチェ再評価の嚆矢となることだろう。
クラリネットの花々 Vol.2 〜現代イタリアのクラリネット作品集
 フロッカリ:記憶と忘却 / メッシーナ:シテール島/ソナタ/トリティコ/ソナチナ/ソナチナ ト短調/ビルディング
 フライドリ:突然変異 / シモネッタ:ピアノ=クラリネット・インプロヴィゼーション
 ルーカ:メッド / シモニーニ:ブランド / サンナ:バルツィッツァへのオマージュ
 マルコーニ:コスミコインカント/プリズマ / テスタ:ペンシエリ

  ドメニコ・カリア(Cl) アンジェラ・フラッカリ、ジャンフランコ・メッシーナ、
  シルヴィア・フロッカリ(P) アレッシオ・テッラノヴァ(バスCl) ジャンルイジ・ヌッチーニ(Fl)他
 録音:2018年9月-2019年10月、ミラノ、イタリア。現在活躍中のイタリア人作曲家たちが書き上げたクラリネットのための作品集を集めた「クラリネット花々」シリーズの第2集。イタリアにおけるクラリネット芸術の最前線をたっぷりと収めた「クラリネットの花々 Vol.2」で現代の秀作の数々を奏でているのは、第1集(C00096)に引き続きドメニコ・カリア。イタリアン・オペラ・フローレンスの首席クラリネット奏者、クラリネッタンド・イタリア音楽祭の芸術監督などを務める1985年生まれの実力派。
音楽の交差点 〜20 & 21世紀イタリアとハンガリーの木管五重奏曲集
 カゼッラ/マッツォーリ編曲:プパツェッティ Op.27(木管五重奏版) / アゲイ:5つの易しい踊り
 ディ・ステファノ:5つの古代の秘密 / ファルカシュ:17世紀の古いハンガリーの踊り
 エリア:夜の目覚め / ロンバルディ:無窮動

 クィンテット・アネモス
  [フィリッポ・マッツォーリ(Fl) マリカ・ロンバルディ(Ob)
   ニコラ・ズッカーラ(Cl) アルビン・レボッセ(Hr) イヴァン・カレスターニ(Fg)]
 録音:2019年9月27日-28日、ジュゼッペ・ヴェルディ・ホール、イタリア文化会館、ブダペスト、ハンガリー。異なる文化や歴史的背景を持つ「イタリア音楽」と「ハンガリー音楽」のボーダーラインを越え、両方の国々の音楽を交差させたプログラムを披露してくれているのは、イタリアの木管アンサンブルであるクィンテット・アネモス。イタリアからは同国における器楽復興の立役者の1人カゼッラがピアノデュオのために作曲し、その後、作曲者自身の手によって室内オーケストラ版へと編曲されるなど、現在では様々な編成で演奏される「プパツェッティ」の木管五重奏版、ハンガリーからはレスピーギに師事するなどイタリアとも縁の深いファルカシュの「17世紀の古いハンガリーの踊り」などを収録。近現代のイタリアとハンガリーで誕生した木管五重奏曲の魅力を存分に伝えてくれる充実のプログラムと演奏。クィンテット・アネモスは2010年にフランスで結成され、特に20世紀音楽に焦点をあてた活動を繰り広げている木管五重奏団。フルートのフィリッポ・マッツォーリが木管五重奏曲用に編曲したカゼッラの「プパツェッティ」は、その完成度が好評を得て、2017年春にドイツの出版社インプロンタ(Impronta)から出版された。
ベートーヴェン
 大フーガ 変ロ長調 Op.134(4手連弾のための)(*) /
 ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィーア」
  ジュゼッペ・ロッシ(P) エリサ・ヴィスカレッリ(P;*)
 録音:2019年7月16日-20日、アビー・ロッキ・スタジオ、ローマ、イタリア。ジュゼッペ・ロッシは、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院を卒業した後、アルド・チッコリーニやイヴァン・ドンチェフ、マウリツィオ・バリーニにピアノを師事し、イタリア国内外で活躍中の俊英ピアニスト。ウィリアム・バードからスウェーデンのアリス・テグネールなどの現代ではあまり知られていない作曲家たちの作品に取り組むなど、膨大なレパートリーを誇っている。使用ピアノはファツィオリ F 278。
地球上の自由なギター〜ギターのための現代イタリア作品集
 ジラルディーノ:ソナタ「フレデリックへの手紙」
 アンブロジーニ:夜想曲「ジミ・ヘンドリックスへのトンボー」 / ダドーネ:ルブリコ
 モリコーネ:4つの小品 / シャリーノ:トラキスとの別れ II / ダッロンガロ: HIC 〜ペトラッシの追憶に
 ペロッコ:ミヌタ / ソルビアーティ:顔の本 / カンポグランデ:インクジェット前奏曲
 デ・ビアージ:クコル / ソッリマ:「地球上の自由な生活」〜第5楽章

 アルベルト・メシルカ(G)
 録音:時期未記載、ヴァーチャル・スタジオ、トレヴィーゾ、イタリア。巨匠エンニオ・モリコーネや、チェロの鬼才ジョヴァンニ・ソッリマ、重鎮サルヴァトーレ・シャリーノをはじめとした現代イタリアの音楽家たちによる「ギター作品」の数々を集めたイタリアン・プログラム。現代イタリアのギター作品の魅力を紐解くのは、1984年生まれのイタリアのギタリスト、アルベルト・メシルカ。ホプキンソン・スミスやフランコ・パヴァンとの共同で、フランチェスコ・ダ・ミラノの1565年の写本を出版し、2013年にはキューバのコンポーザー=ギタリストであるレオ・ブローウェルから作品を献呈され初演を行うなど、将来を嘱望されている期待のギタリストの1人。
ヴォーカル・コーズ(声帯)〜チェロ・アンサンブルのための音楽
 ダウランド:流れよ、わが涙(ソプラノとチェロ八重奏版)/
       ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルメイン(チェロ五重奏版)
 ブリテン/ステファノ・チェッラート編曲:騒がしいブーレ(チェロ八重奏版)
 マリア・ナニーノ:御身が唇には慈しみが置かれぬ(チェロ四重奏版)
 チェッラート:チェロ四重奏のためのトッカータ
 ラモー/ジョゼフ・ノワイヨン&ミケーレ・バルキ編曲:夜の賛歌(チェロ五重奏版)
 プティ:チェロ四重奏のための組曲
 J.S.バッハ:わが愛しき神に(チェロ四重奏版)/汝の行くべき道と(チェロ四重奏版)
 ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番

 オン・ザ・ブリッジ・アンサンブル
  [ステファノ・チェッラート、エマヌエーレ・リガモンティ、ベネデッタ・ジョーロ、
   シモーネ・チェッペテッリ、サラ・メルリーニ、マッテオ・ヴェルチェローニ、
   アレッサンドロ・ブルッティ、ヴィットリオ・ゼロッキ(Vc)]

 カルロッタ・コロンボ(S)
 録音:2019年9月3日-5日、サン・ジョヴァンニ教区博物館、アスティ、イタリア。イタリアのピリオド・アンサンブル、アルモニオーサの首席チェリスト、ステファノ・チェッラートが牽引するチェロ8重奏によるプロジェクト「ヴォーカル・コーズ(声帯) 」は、16世紀から現代に至る音楽史の重要な局面を横断したプログラム。ダウランドやバッハ、ブリテン、ヴィラ=ロボス、そしてチェッラートの自作などによる古今折衷のプログラムを、チェッラートが率いるチェロ8重奏というスタイルの卓越なアンサンブルで楽しませてくれる。オン・ザ・ブリッジ・アンサンブルは2019年にステファノ・チェッラートが若手チェリストたちの教育プログラムの一環として立ち上げたアンサンブル。イタリアのオーケストラで活躍するメンバーも多数所属。
ホット・サックス〜 20世紀のサクソフォン作品集
 フィトキン:ソプラノ・サクソフォンとピアノのための「ゲート」
 ボザ:アルト・サクソフォンとピアノのための「アリア」
 シュルホフ:アルト・サクソフォンとピアノのための「ホット・ソナタ」
 スウェルツ:アルト・サクソフォンとピアノのための「クロノス」
 ミヨー:アルト・サクソフォンとピアノのための「スカラムーシュ」

 デュオ・オット・エ・クインディチ
  [アルフレード・チェッリート(Sax) アンナ・リサ・ジョルダーノ(P)]
 録音:2013年2月16日-17日。シュルホフの「ホット・ソナタ」をアルバム・タイトルとする20世紀のサクソフォン作品集には、ミヨーの「スカラムーシュ」、ボザの「アリア」、フィトキンの「ゲート」、スウェルツの「クロノス」といった前世紀に書かれたサクソフォンのための代表的かつ魅力的な作品の数々を収録(フィトキンのみ2001年の作曲)。ヴィルトゥオージティを惜しまないこのプログラムに取り組んだのは、イタリアのサクソフォンとピアノのコンビ、デュオ・オット・エ・クインディチ。2009年の結成後、その活躍の場はイタリア国内に留まらず、スイス、スロヴェニア、フィンランド、ドイツ、オーストリアのヨーロッパから、中東はイラクのバグダッド、東南アジアはベトナムのホー・チ・ミンにまで及んでいる。アルフレード・チェッリートの使用楽器は、ソプラノ、アルトともにヤマハのカスタム875EX 。ヤマハのサックスを手に、スタンダード・レパートリーはもちろんのこと、委嘱新作の世界初演にも積極的に取り組んでいる。
フランコ・グッリ、ミラノ・ライヴ 1981 & 1990
 ディートリヒ、ブラームス&シューマン共作:
  ヴァイオリンとピアノのための「 F. A. E. ソナタ 」(*)
 R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 (*)
 バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第2番 Sz.76 (#)
  フランコ・グッリ(Vn) エンリカ・カヴァッロ(P)
 録音:1981年1月19日、セラーテ・ムジカーリ(#) /1990年5月16日、ミラノ・コンサート協会(*) 、すべてミラノ、イタリア、ライヴ|おそらく初出音源| Da Vinci Historical Series |収録:ルーカ・キエリーチ(ヒストリカル・シリーズ芸術監督)、レナート・カッカモ|リマスタリング:マッシモ・マルケーゼ( DV スタジオ)。 1926年9月1日にイタリアのトリエステで生を受け、オタカール・シェフチークとヤン・マルジャークの門弟だった父からヴァイオリンを学び、シエナのキジアーナ音楽院ではアリゴ・セラートに、そしてスイスではヨーゼフ・シゲティに師事。主に2本の銘器、1716年製のストラディヴァリ"マレシャル=ブルティエ・ヴェチェイ"と1702年製のストラディヴァリ"コント・ドゥ・フォンタナ"を愛用し、20世紀のイタリアを代表するヴァイオリニストの1人としてその名を轟かせたフランコ・グッリ(1926-2001)の未発表のライヴ録音が登場!ソリストとしてはもちろんのこと、ミラノのイ・ポメリッジ・ムジカーリやローマ合奏団のメンバー、さらには教育者として母校のキジアーナ音楽院、ルツェルン音楽院、アメリカのインディアナ大学で後進の育成に情熱を傾けたフランコ・グッリ。妻であると同時にデュオのパートナーでもあったエンリーカ・カヴァッロとのコンビによる3つのヴァイオリン・ソナタはいずれもミラノでの録音。ダ・ヴィンチ・クラシックスのヒストリカル・シリーズのアーティスティック・スーパーバイザーであるルカ・キエリーチとレナート・カッカモが録音し所持していた音源を、リューティストであり、優れたサウンド・エンジニアでもあるマッシモ・マルケーゼがリマスタリングを施して復刻したことにより、今回の初出、初CD化が実現した。

DUX (波) 〔含映像商品〕 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 #当レーベルの商品は制作後まず関係者に配布、次にポーランド国内で販売、その残りが輸出に回されますが、製造開始前に製作数の調整などを行わない模様なので、ポーランド国外への流通が延期となったり、未流通のまま廃盤となる可能性があります。旧譜はこちらから
パデレフスキ、コチャルスキ&シマノフスキ:歌曲集
 コチャルスキ:リルケの7つの詩による歌曲集「愛に」 Op.99
 シマノフスキ:3つ歌曲 Op.32 / パデレフスキ:12の歌曲 Op.22

 スタニスワフ・キエルネル(B−Br) ミハウ・ロト(P)
 録音:2015年12月6日-8日、ウーチ、ポーランド。19世紀から20世紀の変わり目を生きた3人の詩人たち、ライナー・マリア・リルケ、ドミトリー・ダヴィドフ、カチュール・マンデスの詩を題材として、コチャルスキ、シマノフスキ、パデレフスキによる歌曲集3作品をカップリングした20世紀前半のポーランド歌曲集。ベルギーの王立モネ劇場のオペラ・スタジオやブリュッセルのエリザベート王妃音楽礼拝堂などでジョゼ・ヴァン・ダムの指導を受けたポーランドのバスバリトン、スタニスワフ・キエルネルが10年来のコンビであるミハウ・ロトとのデュオで母国の歌曲の魅力を歌い上げている。
ポーランドにおける最初のヴァイオリンのためのカプリス集
 ドゥラノフスキ:ヴァイオリンのための6つのカプリス、またはエチュード Op.15
 カチコフスキ:ヴァイオリンのための6つのエチュード、またはカプリス Op.13

 マレク・ポランスキー(Vn)
 録音:2019年5月-6月、オトレンブシ、ポーランド。東欧ポーランドにおけるヴァイオリンのための「カプリス(奇想曲)」の起源と歴史を紐解くという、ポーランドのレーベルならではのユニークな好企画!アウグスト・フレデリク・ドゥラノフスキ(ca.1770-1834)は、ポーランド人の母とフランス移民の父の間にワルシャワで生を受け、コンポーザー=ヴァイオリニストとして活躍し、1796年にはフランス軍に入隊し、ジャック=フランソワ・メヌー将軍の補佐官としてナポレオンのイタリア遠征に参加した経歴を持つ音楽家。ドゥラノフスキに続いて1816年にブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から「カプリス集」を出版したヨアヒム・カチコフスキ(ca.1789-1829)は、1820年2月3日にワルシャワの国立劇場で自作の「ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.8」を弾いてデビューを果たした当時のヴィルトゥオーゾの1人。ワルシャワの音楽シーンに大きな影響を与え、ドイツでも目覚ましい活躍を展開した音楽家。2つのポーランドにおける最初の「カプリス集」を録音したのは、1986年クラクフ出身のヴァイオリニスト、マレク・ポランスキー。クラクフ、カトヴィツェ、マンハイム、グラーツで研鑽を積み、イタリア、コラートの第16回エウテルペ国際コンクールやセルビアの第11回ベオグラード国際音楽コンクールなどで優勝を果たし、マンハイムpo. やシンフォニエッタ・クラコヴィアでコンサートマスターとして活躍した若き実力者。
バルギェルスキ:ピアノ独奏のための小品集「パノプティコン」(*) /4手連弾のための小品集(+)
 マリア・ムラウスカ(P;*/+) パヴェウ・ヴァカレツィ(P;+)
 録音:2017年-2018年。パリで名教師ナディア・ブーランジェに作曲を師事し、その功績が認められポーランドの文化・国家遺産大臣から文化功労章を授与された同国のベテラン作曲家、ズビグネフ・バルギェルスキ(1937-)によるピアノ独奏、ピアノ4手連弾のための小品集。第16回ショパン国際コンクールでポーランド人として唯一ファイナル進出を果たした名手、パヴェウ・ヴァカレツィの参加もポイント。
ショパン&シマノフスキ:マズルカ集
 ショパン:4つのマズルカ Op.33 /4つのマズルカ Op.41 /3つのマズルカ Op.50
 シマノフスキ:20のマズルカ Op.50 より〔第1番−第12番〕

 マリア・コレツカ=ソシュコフスカ(P)
 録音:2020年、オトレンブシ、ポーランド。ピアノの詩人ショパンが作曲した11曲の「マズルカ」と、シマノフスキが療養も兼ねてタトラ山麓ザコバネ地方に移住した1940年以降に作曲し、ポーランド国民楽派の盟主としての集大成的作品でもある「マズルカ」を組み合わせた珠玉のマズルカ集。19世紀前半と20世紀前半のポーランドを代表する2人の作曲家による「マズルカ」を聴き比べることの出来る嬉しいプログラム。マリア・コレツカ=ソシュコフスカは、ポーランドのジェシュフとクラクフ、オーストリアのウィーンでピアノを学び、母国ポーランドのピアノ作品を得意とする経験豊富な女流ピアニスト。ワルシャワのフレデリク / ショパン協会の会員、ワルシャワ音楽協会の副会長としても活躍している。
20世紀のヴァイオリン作品集
 エネスク:ヴァイオリン・ソナタ第3番 イ短調 Op.25「ルーマニアの民俗様式で」
 プロコフィエフ:5つの旋律 Op.35bis / シマノフスキ:3つの詩曲「神話」 Op.30

 マウゴジャータ・ヴァシウチョネク(Vn) シルヴィア・ミハリク(P)
 録音:2020年1月30日-31日、2月6日-8日、カトヴィツェ、ポーランド。ポーランドの女流デュオが絶妙のコンビで繰り広げる20世紀初期、エネスク、プロコフィエフ、そして母国のシマノフスキの作品を収めたヴァイオリンとピアノのための作品集。シャンドス(Chandos)へのレコーディングでお馴染みのシレジアン弦楽四重奏団のメンバーでもあるマウゴジャータ・ヴァシウチョネクは、ワルシャワのショパン音楽大学でロマン・ラソツキに、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽院ではピエール・アモイヤルからヴァイオリンを学んだ現代のポーランド楽壇を代表する女流ヴァイオリニストの1人。ポーランド、ウーチのグラジナ・キェイストゥット・バチェヴィチ音楽院で室内楽科の准教授を務めるポーランドの女流ピアニスト、シルヴィア・ミハリクとは2014年からコンビを組んでおり、そのアンサンブルは見事。エネスクのソナタ第3番で始まる3作品の濃厚な民族色を濃密に描き切った秀演。
エモーショナリティ&ヴィルトゥオージティ
 メンデルスゾーン:前奏曲とフーガ ハ短調 Op.37 No.1 /ソナタ ハ短調 Op.65 No.2 / ヴォヴィエイスキ:瞑想曲
 ラインベルガー:ソナタ第16番 嬰ト短調 Op.175 / フレイエル:幻想的協奏曲 ヘ短調 Op.1
 メンデルスゾーン:ソナタ 変ロ長調 Op.65 No.4 / レーガー:イギリス国歌による変奏曲とフーガ

 イレネウシュ・ヴィルヴァ(Org)
 録音:2018年4月、ノヴィ・ソンチ、ポーランド。ポーランドの中南部、スロヴァキアとの国境に近いノヴィ・ソンチの聖カシミール教会に設置されているオルガンによる録音。イレネウシュ・ヴィルヴァは、カロル・シマノフスキ音楽院で研鑽を積んだのちトン・コープマンやロレンツォ・ギエルミ、ギ・ボヴェなどの世界的巨匠たちから教えを受けたポーランドのオルガニスト。2013年からはワルシャワのショパン音楽大学のオルガン科教授として活躍している。
ヂャデク:管弦楽作品集 Vol.2
 詩曲(*) /ヴァイオリン協奏曲(+) /交響曲第2番「テ・デウム」(#)

 クシシュトフ・ボンコフスキ(Vn;+) クシシュトフ・ジェヴィエツキ指揮(*)
 ヤロスワフ・リプケ指揮(+) スタニスラフ・マクラ指揮(#)
 カトヴィツェ・ポーランド放送so.(*/+/#)、クラクフ・ポーランド放送cho.(#)
 録音:1990年-2002年、カトヴィツェ、ポーランド。ポーランドとチェコの国境に位置する町、チェシンをルーツとするポーランドの作曲家、アンジェイ・ヂャデク(1957-)の管弦楽作品集の第2巻には、テ・デウムの副題を持ち、合唱を要する交響曲第2番など、1987年から2002年にかけての15年間に作曲された3作品を収録。カトヴィツェでユゼフ・シュヴィデル、ウィーンでフランシス・バートから作曲を学んだヂャデクの作風は、難解な実験音楽的なスタイルとは一線を画し、ヨーロッパの伝統的な作曲技法の延長線上に近代的な響きを融合させたスタイル。
チャルネツキ:十字架上の晩課
 アレクサンドル・クナフ(T) ダヴィド・ビウォ(B) ヤン・ウーカシェフスキ指揮
 ポーランド・バルティックpo.管楽器セクション、ポーランド室内cho.
 録音:2019年9月16日-19日、ソポト、ポーランド。スワヴォミル・スタニスワフ・チャルネツキ(1949-)は、フランス政府からの奨学金を得てパリでオリヴィエ・メシアンに作曲を師事したポーランドのベテラン作曲家。宗教的題材の「晩課」は、現代音楽や実験音楽とは無縁の荘厳かつドラマティックな現代ポーランドの佳作。ポーランド室内合唱団の歌声と木管、金管楽器のサウンドのブレンドが美しい響きを生み出している。
タンゴストリア
 トロイロ:スール/デセンクエントロ(破局) / グレコ:ラ・ビルータ / カバジェロ:これが王様だ
 ラザーリ:マス・グランデ・ケ・ヌンカ / メルフィ:リメンブランツァ / ダマーレ:マレーナ
 ブリグニョーロ:チケ / サルガン:とろ火で / ピアソラ:来るべきもの/バチンの少年/ロコへのバラード

 アンドレス・マルトレル(Vo) バンドネグロ
  [ミハウ・グロフカ(バンドネオン) ヤクブ・チェホヴィツ(Vn)
   マレク・ドレツキ(P) マルチン・アントコヴィアク(Cb)]
 録音:データ未記載。ポーランドのアルゼンチン・タンゴ・バンド「バンドネグロ」が、トラディショナルなアルゼンチン・タンゴをフォーカスしたアルバム「タンゴストリア」。「スール」や「リメンブランツァ」、「ロコへのバラード」などの大ヒット曲を収録したこの「タンゴストリア」は、バンドネグロがアルゼンチン、ブエノスアイレスへのツアーから6ヶ月後、現地での経験を還元する形で録音された。アルゼンチン・タンゴと東欧ポーランドのミュージシャンたちという組み合わせが興味を抱かせてくれる。
パウワシュ:合唱作品集
 牧師と教師/3つの哀愁を帯びた歌/デ・ベアータ・ヴィルジネ・マリア・クラロモンターナ/
 オシップ・マンデリシュタームの詩による2つの歌/「青いクリスマスのキャロル集」より/
 カシューブ語のクリスマス・キャロル集/「3つのカシューブ語の歌曲」より

  ヤヌシュ・シャドラク指揮チェンストホヴァ・フィルハーモニー・コレギウム・カントルムcho.
  アガタ・ヴィデラ、マウゴルジャタ・シャドラク(S) ヴェロニカ・ケンプカ(Ms)
  バルバラ・コナルジェフスカ(A) グジェゴシュ・ログ(T) ミハウ・ゲバラ(B)
 録音:2020年8月31日-9月4日、チェンストホヴァ、ポーランド。歌曲からシンフォニー、劇音楽や現代曲など様々なジャンルの音楽を作曲し、日本では合唱曲の作曲家としてその作品が親しまれてきたポーランドの作曲家、エドヴァルド・パウワシュ(1936-2019)の追悼盤。パウワシュにとっての心の故郷であるカシューブ地方(ポーランド北部のポメラニア地方など)、カシューブ人、カシューブ語を題材とした作品等も遺している。

EM RECORDS (英) 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 見過ごされてきた作品を発掘するイングリッシュ・ミュージック・フェスティヴァル [English Music Festival / http://www.englishmusicfestival.org.uk ] (ヴォーン=ウィリアムズ協会やバントック協会の会長を務めた女性、エム・マーシャル=ラックによって設立)の自主レーベル。2011年にリリースを開始
 #当レーベルには CD-R 製版盤が存在する可能性があり、プレス盤を指定しての御注文はお受け出来ません。ご案内済旧譜はこちらから
ディッキー・バード・ホップ〜ライト・ミュージック・クラシックス
 ジャック・ストレイチー:シアターランド / ジェフリー・トイ:ホーンテッド・ボールルーム
 ロナルド・ガーリー:ディッキー・バード・ホップ / ベンジャミン・デイル:プルネラ〜インテルメッツォ
 ノエル・カワード:「ロンドン・モーニング」より〔マズルカ/パ・ド・ドゥ/ホーンパイプ〕
 リチャード・アディンセル:インヴィテーション・ワルツ / ジャック・ストレイチー:イン・パーティー・ムード
 エドウィン・ヨーク・ボウエン:シリアス・ダンス / ヘイドン・ウッド:失恋
 ヴィヴィアン・エリス:アルパイン・パスチャーズ / サンディー・ウィルソン:百寿者のワルツ
 ヒューバート・バス:コーニッシュ・ラプソディー / ビリー・メイヤール:ジル・オール・アローン
 マデリーン・ドリング:ピンク・マイナー/ブルー・エアー、ブラウン・スタディ
 エリック・コーツ:ヴァルス(世界初録音) / アーノルド・バックス:オリバーの眠れない夜
 ジェフリー・ライト:トランスアトランティック・ララバイ / リチャード・アディンセル:ワルソー・コンチェルト

 ポール・ギネリー(P)
 録音:2019年3月20日-21日、福音史家聖ヨハネ教会、オックスフォード、イングランド、 UK 。近代イギリスの知られざる作品や新作を続々と送り出しているthe English Music Festivalの自主レーベル「EM Records」より、20世紀半ばに作曲されたライト・ミュージックの作品集が登場。演奏は、BBCワールドサービスとラジオ3のスタッフアナウンサー、ディーリアス・トラストの会長も務めるポール・ギネリー。
ポール・ルイス(1943-):ハープ作品集
 ノスタルジックなワルツ/子守歌とオルゴール・ワルツ/ジェーン・オースティン組曲/
 4つの古代の踊り(*) /2つの独り言(*) /2つの Fi (#) /鈴の音(#)

 フィオナ・ホスフォード(Hp;#) カミラ・ペイ(Hp;無印) アレクサンダー・ライダー(Hp;*)
 録音:2018年9月24日-25日、30日、2018年10月9日、11日、セント・メアリー教区教会、 UK |全曲世界初録音。コメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」や「ベニー・ヒル・ショー」などの音楽で知られる1943年生まれのイギリスの作曲家、ポール・ルイスによるハープ作品集第2弾。半世紀近くテレビや映画の音楽を書いてきたポール・ルイスの作品は、ソロ楽器としてのハープの魅力を十分に引き出した美しいメロディや、豊かなハモニー、心地良いリズムが詰め込まれている。

ERMITAGE (伊)  1枚あたり¥2750(税抜¥2500)

BM-6100
buyボタン
(5CD)
3CD価格
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ生誕100年記念(2020) BOX 〜ザ・センチュリー・コレクション
 モーツァルト:ピアノ協奏曲
  〔第13番 ハ長調 K.415 [フランコ・カラッチオーロ指揮アレッサンドロ・スカルラッティo./1953年、ナポリ]/
   第20番 ニ短調 K.466 [ディミトリ・ミトロプーロス指揮フィレンツェ五月祭o./1953年、フィレンツェ]/
   第15番 変ロ長調 K.450 [カルロ・マリア・ジュリーニ指揮 RAI 国立so./1951年、ミラノ]〕
 シューマン:謝肉祭 Op.9 [録音:1957年、ロンドン]/
       ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 [ディミトリ・ミトロプーロス指揮 NYP /1948年、ニューヨーク]
 リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S.124[ディミトリ・ミトロプーロス指揮フィレンツェ五月祭o./1953年、フィレンツェ]/
     死の舞踏 S.126 [ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ指揮 RAI 国立so./1962年、ヴァチカン]
 フランク:交響的変奏曲[アルフレッド・ウォーレンステイン指揮ロサンゼルスpo./1949年、ロサンゼルス]
 アルベニス:マラゲニャ「入江のざわめき」 Op.71 No.6 [942年、ミラノ]
 グラナドス:アンダルーサ / マレスコッティ:幻想曲[録音:1939年、ミラノ]
 ヴィヴァルディ:協奏曲 ロ短調 RV.580 〜アレグロ[エルネスト・アンセルメ指揮スイス・ロマンドo./1942年、ジュネーヴ]
 クレメンティ:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 Op.12 No.1 [1959年、ロンドン]
 スカルラッティ:ソナタ
  〔イ長調 K.322[1961年、ロンドン]/ロ短調 K.27 /ニ短調 K.9 /ソナタ ハ短調 K.11 [1955年、トリノ]〕
 トメオーニ:アレグロ ト長調 / J.S.バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971 [1943年、ミラノ]
 ガルッピ:プレスト 変ロ短調/ソナタ ハ長調[1941年、ミラノ]
 ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」[1952年、アレッツォ]/
      スケルツォ第2番 変ロ長調 Op.31 /マズルカ第49番 イ短調 Op.68 No.2 /
      ワルツ第9番 変イ長調 Op.69 No.1「告別」[1941年、ミラノ]/
      子守歌 変ニ長調 Op.57 /アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22 /
      マズルカ第25番 ロ短調 Op.33 No.4 [1962年、ミラノ]

 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(P)

ETCETERA 〔2021年3月新譜〕 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 1038、1046は廃盤となっていた旧譜の再プレス&詳細初案内。旧譜はこちらから
リッチ&アルゲリッチ〜カーネギー・ホール・リサイタル 1979.10.20
 フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(*)
 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.94a (*)
 イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.27 No.3
 パガニーニ:「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による変奏曲 Op.9
 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV.1006 より
         〔ガヴォット/ロンド〕

 ルッジェーロ・リッチ(Vn) マルタ・アルゲリッチ(P;*)
 録音:1979年10月20日、カーネギー・ホール、ニューヨーク、ライヴ、 ADD | (P) (C) 1985 〔初出時表記〕|国内盤: 32CD-3025 〔発売:1985年|廃盤、入手不能〕。
 国内盤帯のキャッチ・コピー『ライヴならではの熱気、絶妙の呼吸で熱い情感をうたいあげる感動のカーネギー・ホール・ライヴ!!』
ケニー、ワトキンソン、クローネ〜ブリテン:声とピアノのための作品集
 誕生日のお祝い Op.92 (全7曲)〜4つのバーンズの歌 (Op.92 Nos.5, 3, 6, 4) (*) /
 民謡編曲集 より(*) 〔トネリコの木立/木々は高々と/ねえクッションを縫える?/
            なんと甘く答えることか/夏の名残のばら/ミンストレル・ボーイ〕/
 子守歌のお守り Op.41 (全5曲)(#) /
 民謡編曲集 より(#) 〔サリー・ガーデンズ/広い河の岸辺/
            ニューカッスルからおいででは?/私が父の家にいた頃〕
 イヴォンヌ・ケニー(S;*) キャロライン・ワトキンソン(A;#)
 タン・クローネ(P;*/#)
 録音:データ記載無し、DDD | (P) (C) 1987 〔初出時表記〕。名歌手たちと名伴奏者によるブリテン。初出時から高く評価されているもの。
ディルク・ブロッセ:ピアノ独奏のための21のワルツ「ギルティ・プレジャーズ」
 エリアンヌ・レイエス(P)
 ディルク・ブロッセ(1960-)は、クラシック、舞台、映画、テレビのための幅広い音楽を作曲し(エミー賞にもノミネート)、フィラデルフィア室内o. とヘント映画祭の音楽監督、ヘント王立音楽院の教授(作曲&指揮)などを務めるベルギーの指揮者&作曲家。友人であるジョン・ウィリアムズは、「スター・ウォーズinコンサート」の世界ツアーで、ディルク・ブロッセを首席指揮者に選んでいる。ディルク・ブロッセが2020年3月の最初のロックダウン中に作曲した21の演奏会用ワルツ集。「Guilty Pleasures(罪悪感の喜び/良くないこととわかっていながらやめられないこと)」という意味深長なタイトルが付けられており、伝統的なウィンナ・ワルツのスタイルのものはほとんどなく、驚くべきシンコペーション、ヘミオラ(ポリリズム)、ジャズのリズムなどが散りばめられ、純粋な古典派、ロマン派から、無調、ジャズ、ラテン、オリエンタル、アフリカ、中国など様々なジャンル、スタイルが用いられたエネルギッシュで情熱的な舞曲集。演奏は、ブリュッセル王立音楽院とパリ国立高等音楽院の両方でピアノの教授を務め、ドイツのエットリンゲン第1位、キューバのセルバンテス国際ピアノ・コンクール第1位など、様々な国際コンクールで賞を受賞、2016年にはフランス芸術文化勲章(シュヴァリエ)を受勲したベルギーの天才ピアニスト、エリアンヌ・レイエス(ヘイエス)。
コネクテッド〜パウル・パンケルト(1965-):ライヴ・エレクトロニクスを伴う作品集
 トッカータ(チェンバロ&ライヴ・エレクトロニクス)(2019) (*) /
 パヴァーヌ(アルト・リコーダー&ライヴ・エレクトロニクス) (2019) /
 クアジ・ロンド(ヴァイオリン&ライヴ・エレクトロニクス) (2012) /
 コネクテッド II (アルト・サクソフォン&ライヴ・エレクトロニクス) (2016/19) (*) /
 リモート 2.0 (フルート、ベース・ギター、パーカッション&ライヴ・エレクトロニクス) (2018/20) (*)

 Kl-Ex- アンサンブル
KTC-90091LP
buyボタン
[LP]
(*)のみ

2CD価格
 # LP は限定プレス。オランダの現代音楽アンサンブル「Ensemble '88」のヴァイオリン・ソリストを務め(2014年からは芸術監督)、東ベルギー音楽アカデミーでヴァイオリンと室内楽を教えるパウル・パンケルト(1965-)。近年は作曲活動の比率を高め、2018年には作曲家のクリスティアン・クリンケンベルク、ヴォルフガング・デルニュイらと共同で KL-EX (Klangexperimente)・アンサンブル [KL-EX-Ensemble] を設立したパンケルトの作曲による、「アコースティック楽器とライヴ・エレクトロニクス」のための作品集。
アーミー・オヴ・ジェネラルズ Vol.1 〜マンハイム宮廷オーケストラの世界 1742-78
 フランツ・イグナーツ・ベック(1734-1809):周期的交響曲第17番 変ホ長調 C.27
 ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):
  「愛の勝利」からのレチタティーヴォ「 Anime, che provate 」とアリア「 Queste selve gia d 'amore 」/
  ピアノ協奏曲 変ホ長調 Op.13 No.6
 モーツァルト:レチタティーヴォ「アルカンドロよ、私はそれを告白する」と
         アリア「私は知らぬ、どこからこの愛情が来るのか」 K.294
 ニコロ・ヨンメッリ(1714-1774):「見棄てられたディド」からのアリア「 Va crescendo il mio tormento 」
 カール・シュターミッツ(1745-1801):狩りの交響曲 ニ長調

 アンダーズ・ムスケンス(Fp)指揮新マンハイムo.
 プファルツ選帝侯カール4世フィリップ・テオドールの力により当時のヨーロッパの音楽生活の中心地となったマンハイム宮廷オーケストラのサウンドを現代に蘇らせる注目プロジェクト第1弾。カナダのチェンバリスト兼フォルテピアニスト、アンダーズ・ムスケンスによって2016年にハーグで結成された新マンハイムo. (Das Neue Mannheimer Orchester / DNMO)は、若く優れたピリオド楽器奏者たちが集まり、バロック、ギャラント、古典、初期ロマン派までの、特にマンハイム楽派の作曲家を取り上げて、国際的にコンサート活動を行っている。
KTC-1707
buyボタン
(2CD)
1CD価格
アンリ=ジャック・ド・クロース:6つのヴァイオリン協奏曲集 Op.1(ブリュッセル、1734)
 アン・クノップ(バロックVn)指揮ル・パヴィヨン・ド・ミュジク
 世界初録音。ラ・プティット・バンドの元第1ヴァイオリンを務め(他に、イル・フォンダメント、エウローパ・ガランテ、バッハ・コンツェントゥスなどの著名なアンサンブルでも活動)、ハノーファーのピリオドo. 「コンチェルト・フォスカリ」のコンサートマスター、弦楽四重奏団「QUATUOR "a4"」の第1ヴァイオリンなどとしても活躍するベルギーの名女流ヴァイオリニスト、アン・クノップが2020年に設立したばかりの新しいアンサンブル、「ル・パヴィヨン・ド・ミュジク(Le Pavillon de Musique)」。バロックから初期古典派の知られざる音楽に焦点を当てて活動するル・パヴィヨン・ド・ミュジクの最初のプロジェクトは、アントワープ聖ヤコブス教会の第1ヴァイオリニストやロレーヌのシャルル教会楽長などを務めたベルギーのヴァイオリニスト&作曲家アンリ=ジャック・ド・クロース(クルス)(1705-1786)の新しく発見されたヴァイオリン協奏曲集(レーゲンスブルク宮廷の楽長を務めたアンリ・ジョゼフ・ド・クロースは息子)。
ナイチンゲール〜フルートとハープのための作品集
 伝承曲/コリン・フレミング編曲:エリン / ドニゼッティ:ソナタ / ロッシーニ:アンダンテと変奏
 ラヴェル:逝ける王女のためのパヴァーヌ / ジャン・アプシル(1893-1974):シシリエンヌ
 フォーレ:パヴァーヌ / イベール:間奏曲 / カルロス・サルセード(1885-1961):夜の歌
 デボラ・ヘンソン=コナント(1953-):ナイチンゲール / 伝承曲/スニタ・スタネスロフ編曲: Lochaber no More
 ディルク・ブロッセ(1960-):中国の壁/飛べ…鳥のように / バルトーク:ルーマニア民俗舞曲集
 ヴァヴィロフ:カッチーニのアヴェ・マリア / グノー:アヴェ・マリア / ショパン:ロッシーニによる変奏曲

 ペーター・フェルホーエン(Fl/ピッコロ) アン=ソフィー・フェルホーエン(Hp)
 アントワープso. (元ロイヤル・フランダースo. )の首席ピッコロ奏者を務め、アントワープ音楽院とオーストリアのグラーツ芸術大学で教鞭を執り、ピッコロのスペシャリストとして世界中でリサイタルとマスタークラスを行うベルギーの名手、ペーター・フェルホーエン。ニュー・アルバムは、ハープ奏者として活動する娘のアン=ソフィー・フェルホーエンと共演したフルート(&ピッコロ)とハープのための作品集。ロマン派・印象派の名曲に、現代のハープ奏者やベルギーの作曲家たちの作品も組み合わせたプログラムも見事。アン=ソフィーはブルージュの国際フルート・セミナーの伴奏者として活動する傍ら、言語学や文学、グラフィック・デザイン、イラストレーションなども研究する才女。

GLOSSA (西) 特記以外
 価格帯記載無し[CD]:1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
バリトン・ヴィルトゥオーゾの芸術〜ロッシーニ:アリア集
 「トルヴァルドとドルリスカ」〜アリア「ああ、まわりに轟いているのは何の声だ?」(*) /
 「チェネレントラ(シンデレラ)」より
  〔シーンとアリア「四月の蜜蜂のように」(#) /二重唱「重大な秘密を」(+) 〕/
 「泥棒かささぎ」〜アリア「私が泥棒で訴えられる?」/「ブルスキーノ氏」〜アリア「この社交界という劇場では」/
 「セミラーミデ」〜アリア「そうだ、復讐をしよう」(*) /「幸福な間違い」〜アリア「一つの声が私の心を打った」/
 「ギヨーム・テル(ウィリアム・テル)」〜アリア「動いてはいけない」/
 「ラ・チェネレントラ」〜二重唱のシーン「そうだ、すべてが変わるだろう」&アリア「天の深い神秘の中に」/
 バスのためのシーンとアリア「栄光の声が」

 ジョルジョ・カオドゥーロ(Br) ヤコポ・ブルーサ(ディレクター)
 ヴィルトゥオージ・ブルネンセス、ブルノ・ヤナーチェクcho.(*/#)
 ファビオ・マリア・カピタヌッチ(Br;#/+) チェチーリア・ベルニーニ(Ms;#/+)
 アンナ・ヴィオラ(S;#) アレッサンドロ・コルテッロ(T;#)
 録音:2019年2月2日-4日、トンスタジオ・ランフマン、チェコ。1980年モンファルコーネ(イタリア)生まれのジョルジョ・カオドゥーロは、2020年の国際オペラ・コンクール「 AsLiCo 」で優勝し、同世代の主導的なバリトン歌手として活動している。ロイヤル・オペラ・ハウス、パリ国立オペラ、ミラノ・スカラ座、ローマ歌劇場、ベルリン国立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、サンフランシスコ・オペラなどの世界の主要な劇場で歌い、特にロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニ、ヴェルディなど華麗なベルカント・レパートリーを得意とするジョルジョ・カオドゥーロが、ロッシーニの極めて技巧的なオペラ・アリアをセレクションしたロッシーニのアリア集。ロッシーニが描いたコミカルで多様な表情の役柄を、カオドゥーロのまばゆく芳醇なバリトン・ヴォイスで歌う。伴奏は、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場o. のコンサート・マスター、カレル・ミタスが創設したヴィルトゥオージ・ブルネンセス(チェコ・オペラso.)で、ヤナーチェク歌劇場o.、ブルノ・フィル他、チェコのトップo. の首席奏者やセクション・リーダーなどが参加している。
グラウン、バッハ、テレマン/編纂者不詳:
  パスティッチョによる受難曲「このエドムから来る者はだれか」(1750頃)
 *第1部〔テレマン:このエドムから来る者はだれか(イザヤ書第63章第1-3節)/
           われらを祝福するキリストは(ミヒャエル・ヴァイセ)
      グラウン:まことに彼はわれわれの病を負い(イザヤ書第53章第4節)/
           耐えながらわがイエスはオリブ山に登り/雨粒よ、わたしの胸に落ちよ/
           わたしは知っている、どのような理由で/しかるにわれわれは思った(イザヤ書第53章第4節)/
           おお親愛なるイエスよ(ヨハン・ヘールマン)/あなたは自らの弟子に裏切られるので/
           わたしが受けるべき罪を/しかし彼はわれわれのとがめのために傷つけられ(イザヤ書第53章第5節)/
           あなたはわたしの罪のために罰を負い(ヨハン・リスト)/辛い責め苦と重い苦痛/
           今キリストの苦しみがわたしを活力で満たす/あなたがいばらの冠を受け取るように/
           そう、わたしにどんなことが起ころうと/彼は侮られて人に捨てられ(イザヤ書第53章第3節)/
           おお、血と傷に満ちたこうべ(パウル・ゲルハルト)〕
 *第2部〔J.S.バッハ:主イエス・キリスト、真の人にして神(パウル・エベル)/だからわたしは敬虔に見上げ
      グラウン:わたしはイエスのもとを去るべきだが/わたしの救い主を苦しめる力は/ここにわたしの信仰の基盤がある
      作曲者不詳/J.S.バッハ?:夜が明けると(ミヒャエル・ヴァイセ)
      グラウン:不公正な裁判官は/聖なる魂、打ち砕かれた心
      作曲者不詳/J.S.バッハ?:6時に服を脱がされ(ミヒャエル・ヴァイセ)
      グラウン:そう、わたしの救い主は死の道へと進み/わたしもくじを引く、わたしの貴重な取り分は
      作曲者不詳/J.S.バッハ?:9時にイエスが叫んだ(ミヒャエル・ヴァイセ)
      グラウン:わがイエスがすっかり見捨てられているのが見える/恐怖がわたしを掴み/
           だがわたしの信仰は強くなる/ひとつの犠牲でキリストは永遠のものにした(ヨハン・リスト)
           もうわたしは恐れなくてもよい/イエスが死ぬと/地上の力と栄華は今や打ち砕かれ
      作曲者不詳/J.S.バッハ?:夕方になったので(ミヒャエル・ヴァイセ)/
           正しい者が滅びても(イザヤ書第57章第1-2節)/一日が終わりに近づき
      グラウン:わたしの救いとより強い信仰に
      作曲者不詳/J.S.バッハ?:おおわれらを助けたまえ、神の子キリストよ(ミヒャエル・ヴァイセ)〕
       (英語訳からの日本語訳:生塩 昭彦)

 ジュルジ・ヴァシェギ指揮オルフェオo.、パーセルcho.
 アーグネシュ・コヴァーチ(S) ペーテル・バーラーニ(CT)
 ゾルターン・メジェシ(T) ローラーント・ナイバウアー(B)
 録音:2020年1月14日-15日、リスト音楽アカデミー大ホール、ブダペスト。ハンガリー古楽界の奇才ジュルジ・ヴァシェギとオルフェオo. &パーセル合唱団。特にフランスのバロック・オペラ録音で目覚ましい活躍を遂げてきたジュルジ・ヴァシェギだが、今回とりあげるのは彼らのもう一つのお気に入りであるドイツ・バロックのルター派宗教音楽。1750年頃に組み立てられた(正確な編纂者は不明)「このエドムから来る者はだれか(Wer ist der, so von Edom kommt)」は、プロイセン大王フリードリヒ2世の宮廷で楽長を務めたカール・ハインリヒ・グラウン(1704-1759)の音楽が、大バッハやテレマンの作品と肩を並べて使用されている、パスティッチョ(寄せ集め)による受難オラトリオ。それぞれの受難曲や受難カンタータからのパッチワークでありながら、見事に1つの作品としてまとめ上げられた壮麗な受難曲にご注目頂きたい。

HARP & COMPANY (ベルギー) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 おそらくハーピストのレイチェル・タリトマンが主宰するベルギーのレーベル。当店では品番を、国内代理店の表記 "CD(DVD)-50-50XX" にて管理していますが、本体記載の品番は "CD(DVD)-5050-XX" となっており、この形式も併記しています。
 ご案内済旧譜はこちらから
ベルギーの作曲家によるハープ作品集
 ニコラ・ムニエ:5声のコンセール / レオポルド・サミュエル:5声のコンセール
 マルセル・オブラン:3つの舞曲(*) / ジョゼフ・ジョンゲン:ハープのためのバラード Op.125
 ベンジャミエン・リッケ:オ・サントル(*)

 レイチェル・タリトマン(Hp) マルコス・フレナーニ=マルティンス(Fl)
 ダニエル・ルーベンシュタイン(Vn) ピエール=アンリ・ゼレブ(Va)
 クミコ・オクトミ(Va;*) ヨハネス・ブルクホフ(Vc)
 世界初録音。近代ベルギーを代表する作曲家、ジョゼフ・ジョンゲンが1943年にクロマチックハープのために作曲した印象派の影響を受けた色彩感豊かな「バラード」から、ジョンゲンの「5声のコンセール」の編成(フルート、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)に基づき、レイチェル・タリトマンのために作曲された現代ベルギーの作曲家、ニコラ・ムニエの作品まで幅広く収録。
ディルク=ミヒャエル・キルシュ(1965-):ハープのための室内楽作品集
 アソーレス〜フルート、イングリッシュホルン、ヴィオラ、チェロ、ハープのための性格的組曲 Op.35 /
 イングリッシュホルンのための哀歌 Op.23 /ハープのための2つの即興曲 Op.37 /
 フルート、ヴィオラとハープのためのトリオ・パストラル Op.12a /
 フルートとハープのための「・・・ある夏の日・・・」 Op.9a /
 アルトフルート、ヴィオラ、ハープのための3つの夜想曲 Op.6a /オーボエとハープのためのパストラーレ Op.3

 レイチェル・タリトマン(Hp) マルコス・フレナーニ=マルティンス(Fl)
 ハイケ・シュタインブレヒェル(イングリッシュHr) ローラン・オウケ(Va)
 ディルク=ミヒャエル・キルシュ(Ob) カロリーナ・プリールズ(Vc)
 世界初録音。ドイツ出身の作曲家、オーボエ奏者のディルク=ミヒャエル・キルシュのハープのための室内楽作品集。レイチェル・タリトマンのために作曲された「即興曲」を含む。ディルク=ミヒャエル・キルシュの作品の中でも、特にオーボエのためのソロ作品は、国際ダブルリード協会主催のコンクールや、ミュンヘン国際音楽コンクールなど、権威あるコンクールにおいて重要な作品に位置付けられている。

INDESENS (仏) 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)


 旧譜(価格が異なります)はこちらから
ギヨーム・サン=ジャメ(1967-):
 青のシンフォニー「労働者の交響曲」/アコーディオンとオーケストラの7つのスケッチ(*)

 ギヨーム・サン=ジャメ(Sax) エマニュエル・ベックス(ハモンドOrg)
 ジャン=フランソワーズ・ヴェルディエ指揮ヴィクトル・ユーゴー・フランシュ・コンテo.
 ディディエ・イチュルサリィ(アコーディオン;*)
 オーレリアン・アザン・ジエリンスキ指揮ブルターニュo.(*)
 録音:2020年7月/2019年9月(*)。ジャズとクラシックの両ジャンルで活躍するフランスのコンポーザー=サクソフォニスト、ギヨーム・サン=ジャメのオーケストラ作品集。「労働者の交響曲」という副題が付けられた「青のシンフォニー(La Symphonie 'Bleu'」は、フランスの指揮者、ジャン=フランソワーズ・ヴェルディエからの委嘱によって作曲され2019年に完成した5楽章形式の大作。5つの楽章には、チャーリー・チャップリン、ヴィクトル・ユーゴー、ジャック・タチ、アルテュール・オネゲル、フレッド・リップマンといった活躍したジャンルも異なる5人の人物の名前が付けられており、それぞれの功績を思い起こさせるかのように、クラシックに留まらない多彩な作風が同居するユニークなシンフォニーとなっている。
静かな都市
 コープランド:静かな都市 / ホヴァネス:復活 Op.71 〜アリア / デュパルク:前世
 パーシケッティ:空ろな人々 / ムソルグスキー/ラヴェル編曲:組曲「展覧会の絵」〜第2曲「古城」
 ホヴァネス:聖グレゴリウスの祈り / マーラー:交響曲第1番「巨人」〜花の章
 エネスク(オーケストレーション:リシャール・デュビュニョン):伝説
 ピアソラ/リシャール・デュビュニョン編曲:アディオス・ノニーノ / アンダーソン:トランペット吹きの子守歌

 オリヴィエ・アントニー・テリア(Tp/コルネット/フリューゲルHr)
 ローラン・ゲイ指揮ローザンヌ室内o.
 録音:アナウンスに時期未記載、サル・メトロポール、ローザンヌ、スイス。時計都市として有名なスイスのラ・ショー=ド=フォン出身で現在はクラシックとジャズの両ジャンルで活躍する世界的トランペット奏者、オリヴィエ・アントニー・テリアが自身の古巣であるローザンヌ室内o. との共演で繰り広げる多彩な「クラシック・プログラム」!1996年から2002年までローザンヌ室内o.、2005年から2012年までベルンso. の首席トランペット奏者を務め、ラインホルト・フリードリヒからの招きでルツェルン祝祭o. にも参加するなど世界の第一線で活躍してきたアントニー・テリア。プログラムの冒頭に置かれたコープランドの「静かな都市」代表されるように、アントニー・テリアがこのプログラムで表現しているのは「眠る街、静かな夜、そして一瞬の安らぎ」。クラシック、ジャズの両方のジャンルに精通するアントニー・テリアのセンスに満ちた、美しくも繊細な完成度の高いトランペット・アルバム。使用楽器:アダムス。
マルク・グージョン〜古典派のトランペット協奏曲集
 ネルーダ:トランペット協奏曲 変ホ長調(カデンツァ:マックス・ゾンマーハルダー)
 グァングネ:トランペット協奏曲 ハ長調(世界初録音) / ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe: 1
 フンメル:トランペット協奏曲 ホ長調(カデンツァ:ピエール・カンブーリアン)

 マルク・グージョン(Tp) ジャック・ラコンブ指揮ミュルーズso.
 録音:2020年9月、ラ・フィラチュール、ミュルーズ、フランス。パリ国立歌劇場o. のスーパー・ソリスト(第1首席奏者)を務め、パリ国立高等音楽院の教授としても活躍する現在のフランスを代表するトランペット奏者の1人、マルク・グージョンが満を持して古典派のトランペット協奏曲集をレコーディング!パリ国立歌劇場o. のスーパーソリストに就任する前は、ギャルド・レピュブリケーヌo. (吹奏楽団)、ミュルーズso.、ピカルディo.、パリ室内o. の首席奏者を歴任、フランスの第一線で活躍し続けているマルク・グージョン。シルキーのトランペットを愛用するマルク・グージョンが自身にとって初のソロ録音のために選んだのは18世紀末から19世紀初頭にかけて、古典派のためのトランペット協奏曲の数々。トランペット奏者にとってのバイブルであるハイドン、フンメル、そしてネルーダの名作3曲にマルク・グージョンが加えたのは、フランスの現代作曲家クリスティアン・グァングネ(1941-)の世界初録音となる ハ長調の協奏曲。難解な現代音楽ではなく、純粋なモーツァルトのスタイルで書かれた協奏曲であり、ソロ・トランペット、弦楽オーケストラ、2本のオーボエ、2本のホルンという編成で演奏される3楽章形式の秀作。トランペット協奏曲を書かなかったモーツァルトが"もし"トランペット協奏曲を作曲していたら・・・という想像を膨らませてくれる要注目の作品。

KAIROS (墺) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
ムロ・ディ・カンティ〜ステファーノ・ジェルヴァゾーニ(1962-):
  Altra voce 〜ローベルト・シューマンへのオマージュ(ピアノとエレクトロニクスのための)(2015/17)
  〔 Luce ignota della sera (小さな子供と大きな子供のための12の連弾小品 Op.85 No.12 より)/
    Sirenenstimme (幻想小曲集 Op.88 No.3 より)/
    Fiori soli ross (森の情景 Op.82 Nos.3-4 より|テキスト:フリードリヒ・ヘッベル)(*) /
    Vogelganger (森の情景 Op.82 No.7 より)/ Alba mentore (暁の歌 Op.133 より)〕/
  Fu verso o forse fu inverno(声楽とピアノ、エレクトロニクスのための)(2016) (#) / Muro di canti (2016) (+)

  アルド・オルヴィエート(P;+以外) アルヴィーゼ・ヴィドリン(エレクトロニクス;+以外)
  モニカ・バチェッリ(Ms;*/#) マルコ・リウニ(コンピューター・ミュージック・デザイン;+)
 録音:2017年9月(無印/*)、2018年5月(#)、2020年4月(+)、、オーディトリウム・チェーザレ・ポリーニ、パドヴァ、イタリア。イタリア・ベルガモ出身、ルカ・ロンバルディやニッコロ・カスティリオーニに師事した現代音楽作曲家ステファーノ・ジェルヴァゾーニ(1962-)のエレクトロニクスをメインテーマにした作品集。アルバムに参加しているモニカ・バチェッリは国際的に有名なイタリアのメゾ・ソプラノで、音楽的にも舞台的にも強い個性を持ち、バロックと現代、両方のレパートリーの優れた通訳者として知られている。収録作品はすべてエレクトロニクスが使用され、アコースティックとエレクトロニックの間で濃密な対話を織り成している。例えば「Altra voce」ではピアノとエレクトロニクスによってローベルト・シューマンの楽譜を「拡張」し、ピアニストはトランスデューサーのシステムを通して自然音や合成音をピアノの音板に直接拡散させ、まるでそれらを自身が作り出したかのようにエコーさせる。これらはすべて、タイトルによって喚起されるイメージ、ピアノの対位法における暗黙のセリフ、共鳴、反響、他の音楽の断片への参照など、作品に含まれる幽霊的なサウンドやシューマン的な強迫観念を具体化するために行われている。
ソロ〜細川俊夫
 ピエール・ブーレーズのための俳句 - 75歳の誕生日に - (ピアノのための)(2000/03) /
 スペル・ソング - 呪文のうた - (オーボエのための)(2015) /
 小さな歌 - 堤剛氏の70歳の誕生日に捧げる - (チェロのための)(2012) /
 2つの日本民謡〔さくら、散る/五木の子守歌〕(ハープのための編曲作品)(2008) /
 エクスタシス(脱自)(ヴァイオリンのための)(2020改訂版) /
 声(トロンボーンのための|クラングフォルム・ウィーンによる委嘱作品)(2020) /
 エディ(クラリネットのための)(2009) /線 VI (打楽器のための)(1993)

 クラングフォルム・ウィーン
 録音:2020年8月、モーツァルト・ホール、コンツェルトハウス、ウィーン、オーストリア。2020年のCovid-19パンデミックへの対応としてクラングフォルム・ウィーンが行った、ひとりで演奏するための作品 の録音シリーズ「ソロ」のうちの1枚。ドイツで尹伊桑、ブライアン・ファーニホウとクラウス・フーバーに作曲法を師事し、新作発表の度に大きな話題を呼ぶ現代の日本を代表する作曲家の1人、細川俊夫(1955-)。西欧のアヴァンギャルド・アートと日本の伝統文化の融合により独特の音楽言語を生み出してきた細川俊夫が書いた、ピアノ、オーボエ、チェロ、ハープ、ヴァイオリン、クラリネット、打楽器のための独奏作品。2020年の新作、トロンボーンのための「声(Voice)」はクラングフォルム・ウィーンによる委嘱作。
ソロ〜サルヴァトーレ・シャリーノ
 2つの夜想曲(ピアノのための)(1998) /フェニキアのイメージ(アンプリファイド・フルートのための)(1996) /
 トラキスにさらば(ハープのための)(1980) /自分自身へ(ヴァイオリンのための)(2009) /
 感謝祭の歌(アルト・サクソフォンのための変容)(1985-2018) /
 夜の果て(作曲者自身によるチェロのためのトランスクリプション、原曲:ヴィオラ)(1979) /
 目覚める前に死なせて(B♭管クラリネットのための)(1982) /2つの無慈悲な夜想曲(ピアノのための)(2001) /
 アジタート・カンタービレ(距離に関するカプリッチョ|クラングフォルム・ウィーンによる委嘱作品)(2020)

 クラングフォルム・ウィーン
 録音:2020年8月、モーツァルト・ホール、コンツェルトハウス、ウィーン、オーストリア。2020年のCovid-19パンデミックへの対応としてクラングフォルム・ウィーンが行った、ひとりで演奏するための作品の録音シリーズ「ソロ」より、イタリアの現代音楽作曲家サルヴァトーレ・シャリーノ(1947-)の作品集。彼の音楽のサウンドスケープは、生と死、記憶と忘却、光と闇、成長と衰退の間の細い線を絶えず探っている。クラングフォルム・ウィーンによる委嘱作品「アジタート・カンタービレ」(2020年)には、J.S.バッハの有名なカプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せてカプリッチョsopra la lontananza del fratello dilettissimo」によく似た副題(距離に関するカプリッチョカプリッチョsulla lontananza)が付いており、ホルンが高音域から低音域へと変化しながら印象的なエコー効果を生み出すことで、アジタートとカンタービレ、相反する2つの間の音楽的な距離を表現している。「神々は堕落し、私たちはもはや魔法を信じない。残っているのは、その神秘的な面の中にある孤独への認識。すべてのものの間にある目に見えないつながりを体験するために、私たちは風に身を委ねなければならない。」(サルヴァトーレ・シャリーノ)
ソロ〜オルガ・ノイヴィルト
  CoronAtion I: io son ferito ahime (パーカッションとサンプルのための|
  クラングフォルム・ウィーンによる委嘱作品)(2020) /
  Weariness heals wounds I (ヴィオラのための)(2014) / Torsion (ファゴットのための) (2003) /
  Magic flu-idity (フルートとオリベッティ・タイプライターのための)(2018) /
  Fumbling and Tumbling (トランペットのための)(2018) / "Incidendo/Fluido" (ピアノとCDのための) (2000)

 クラングフォルム・ウィーン
 録音:2020年8月、モーツァルト・ホール、コンツェルトハウス、ウィーン、オーストリア。2020年のCovid-19パンデミックへの対応としてクラングフォルム・ウィーンが行った、ひとりで演奏するための作品の録音シリーズ「ソロ」より、オーストリアの現代音楽作曲家オルガ・ノイヴィルト(1968-)の作品集。トリスタン・ミュライユやルイジ・ノーノに学んだノイヴィルトは、CDプレイヤーをピアノの中に設置する(CDにはオンド・マルトノの音が録音されている)「Incidendo / Fluido」や、フルートのソロがタイプライターによって妨害される「Magic flu-idity」のように、最も対照的な要素を大胆かつ衝動的に組み合わせることで、絶えず変化し続ける音楽的なテクスチャーを生み出している。「芸術では何も変わらないことを知っているが、芸術は骨化したものを指し示し、社会と政治の荒廃した状態を明らかにすることができる。」(オルガ・ノイヴィルト)
ソロ〜レベッカ・サンダーズ
  Shadow(ピアノのための習作)(2013) / Dust(打楽器のための)(2017/18) / Solitude(チェロのための)(2013) /
  Flesh(朗読を伴うアコーディオンのための)(2018) / Hauch(ヴァイオリンのための)(2018) /
  To an utterance - study (ピアノのための|クラングフォルム・ウィーンによる委嘱作品)(2020)

 クラングフォルム・ウィーン
 録音:2020年8月、モーツァルト・ホール、コンツェルトハウス、ウィーン、オーストリア。2020年のCovid-19パンデミックへの対応としてクラングフォルム・ウィーンが行った、ひとりで演奏するための作品の録音シリーズ「ソロ」より、イギリスの現代音楽作曲家レベッカ・サンダーズ(1967-)の作品集。ナイジェル・オズボーンとヴォルフガング・リームに学んだサンダーズは、ジーメンス音楽賞を受賞した初の女性作曲家(2019年)としても知られている。作曲をしている間、少なくとも準備期間は、作曲家の孤独が緊密なコラボレーションを求めるソリストとの対話へと変容してゆくため、彼女の創作の中では独奏曲が重要な位置を占めているという。「すべてはすでにここにある。私は単にフレームや文脈を提供しているだけ。世界はノイズで飽和しきっている。ニュアンスをフィルタリングしたり、特定の断片を除外したりすることは、私の作業プロセスの始まり。しかし、それは作品の始まりではない。」(レベッカ・サンダーズ)
ソロ〜ジョルジュ・アペルギス
  Lopsided Sob (アコーディオンのための)(2015) / Ruinen (トロンボーンのための)(1994) /
  Schattentheater (ヴィオラのための)(2020) / P. S. (サクソフォンのための)(2010) /
  The Only Line (ヴァイオリンのための)(2009) /
  Deux cents quatre-vingt mesures (クラリネットのための)(1979) /
  Tag ohne Nacht (コントラフォルテのための|クラングフォルム・ウィーンによる委嘱作品)(2020)

 クラングフォルム・ウィーン
 録音:2020年8月、モーツァルト・ホール、コンツェルトハウス、ウィーン、オーストリア。2020年のCovid-19パンデミックへの対応としてクラングフォルム・ウィーンが行った、ひとりで演奏するための作品 の録音シリーズ「ソロ」より、ギリシャの現代音楽作曲家ジョルジュ・アペルギス(1945-)の作品集。ヤニス・クセナキスに学んだアペルギスは、テキストのソースが全くない器楽作品であっても、言語的な単位を基にして、音のジェスチャーを音楽に合わせ作曲している。彼の独奏楽器のための作品は、文字通り新しい音の言語を発明したものであり、「話す音楽」と表現できるかもしれない。「私はいつも小さな想像上の劇場のようなイメージを持っている。しかし、私が作曲するときには、音楽家の身体や動きのことは考えない。ただ音楽のことだけを考えている。身体的なジェスチャーではなく、音のジェスチャーを作曲する。」(ジョルジュ・アペルギス)

NIFC 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 Narodowy Instytut Fryderyka Chopina(ポーランド国立ショパン協会)が発行する自主レーベル。
 旧譜はこちらから
シューマン、チャイコフスキー、ルトスワフスキ:チェロ協奏曲集
 シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129 / ルトスワフスキ:チェロ協奏曲
 チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 イ長調 Op.33

 アンジェイ・バウアー(Vc) ヤツェク・カスプシク指揮ポーランド国立放送so.
 録音:2017年11月、2018年2月、ポーランド国立放送so. コンサート・ホール、カトヴィツェ、ポーランド。1992年のミュンヘン国際音楽コンクール第1位、1989年のプラハの春国際音楽コンクール第3位という華々しい受賞歴を持ち、ワルシャワのフレデリック・ショパン音楽大学とビドゴシュチのフェリクス・ノヴォヴィエイスキ音楽アカデミーで教授を務め、ワルシャワ・チェロネット・グループの創設者兼芸術監督としても活躍するポーランドを代表するチェリストの一人、アンジェイ・バウアー。シューマンのチェロ協奏曲、チャイコフスキーのロココ変奏曲といった19世紀の偉大なチェロ協奏曲・協奏的作品に、ポーランドが誇る20世紀チェロ協奏曲の傑作、ルトスワフスキのチェロ協奏曲をカップリング。アンジェイ・バウアーはルトスワフスキ自身の指揮でチェロ協奏曲を演奏したことや、約20年前にも同曲を録音した経験があり、2003年から2006年にはルトスワフスキ協会の副会長に就任、ヴィトルト・ルトスワフスキ・チェイン音楽祭の芸術監督、ルトスワフスキ国際チェロ・コンクールの審査員なども務めた、ルトスワフスキ作品の演奏・研究・編曲のスペシャリストとしても知られている。
ゴウォンベク:交響曲集&クルピンスキ:クラリネット協奏曲
 カロル・クルピンスキ(1785-1857):クラリネット協奏曲 変ロ長調(*)
 ヤクブ・ゴウォンベク(1739頃-1789):交響曲集〔ハ長調/交響曲/ニ長調 第2番/変ロ長調/ニ長調 第1番(1773) 〕/
                   管楽アンサンブルのためのパルティータ ハ長調(1770)

 ロレンツォ・コッポラ(ピリオドCl;*)指揮 {oh!} オルキェストラ・ヒストリチナ
 録音:2019年9月26日-30日、シレジア・フィルハーモニック・コンサート・ホール、カトヴィツェ、ポーランド。ポーランド古典派の初期と後期を代表する2人の作曲家、ヤクブ・ゴウォンベク(c.1739-1789)とカロル・クルピンスキ(クルピンスキ)(1785-1857)の音楽を収録し、スタイルの違い、ポーランド音楽の多様性と特異性に迫るNIFC(ポーランド国立ショパン研究所)ならではの好企画。ヤクブ・ゴウォンベクは1739年頃のシレジア(現在のポーランド南西部からチェコ北東部にかけての地域)出身、クラクフの聖マリア教会やヴァヴェル大聖堂で歌手(T)や作曲家として活動しヴァツワヴァ・シェラコフスキ音楽学校で歌の教師を務めた。ゴウォンベクの交響曲(シンフォニア)と宗教音楽は当時はクラクフ地域だけではなく広く知られており、ポーランド古典派音楽を形作る上で重要な役割を果たしたが、現在では(特にポーランド国外では)ほとんど知られていない作曲家。ここでは、3楽章で演奏時間約10分前後の小規模な4つの交響曲と、「2本のクラリネット、2本のホルン、2本のファゴットのためのパルティータ」を収録。ポーランド・ロマン派やショパンの登場を予感させるようなクルピンスキのクラリネット協奏曲でソロを務め、ゴウォンベクの交響曲で指揮を執るのは、ハーグ王立音楽院でエリック・ホープリッチに学び、2004年からはバルセロナのカタルーニャ音楽院(ESMUC)で自身もヒストリカル・クラリネットを教えているイタリアの名手、ロレンツォ・コッポラ。コンサートマスターのマルティナ・パストゥシュカとマネージャーのアルトゥル・マルケが中心になり2012年にカトヴィツェで設立されたポーランドのピリオド楽器オーケストラ「{oh!}オルキェストラ・ヒストリチナ」(ヒストリカルo. 「oh!」)の歴史的情報に基づいたヒストリカル楽器の艶やかな響きで、ポーランド古典派の知られざるシンフォニアを紐解く。

NIMBUS (英) 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 未案内旧譜。当レーベルは CD-R で製版されています。旧譜はこちらから
NI-5998
buyボタン
[CD-R]
3つのフランス歌曲集〜デュポン、アーン、フォーレ
 レイナルド・アーン(1874-1947):歌曲集「傷んだ木の葉」/「ラテンのエチュード」より〔タンダリス/リデ〕
 ガブリエル・デュポン(1878-1914):歌曲集「秋の詩」
 ガブリエル・フォーレ(1845-1924):歌曲集「閉ざされた庭」 Op.106

 シャーロット・ド・ロスチャイルド(S) エイドリアン・ファーマー(P)
 録音:2020年2月28日-29日、ワイアストン・レイズ、モンマス、ウェールズ、 UK 。シャーロット・ド・ロスチャイルドの2020年新録音は、「イヴの歌」や「幻影」を収録し人気を博したフォーレ歌曲集(NI-5915)に続くフランス・プログラム、アーン、デュポン、フォーレの作品を集めた麗しきフランス歌曲集をリリース。いずれも20世紀初頭に作曲されたフランス語の詩情豊かな歌曲集を、シャーロットの柔らかい歌声と、Nimbusの代表兼アーティスティック・ディレクターを務めるエイドリアン・ファーマーの繊細なピアノで贈る。
NI-2586
buyボタン
[CD-R]
イェフィム・ブロンフマン〜ブラームス
 ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5 /
 スケルツォ 変ホ短調 Op.4
イェフィム・ブロンフマン(P)
 録音:データ未記載|原盤: MusicMasters, MMD 60129D [(P) (C) 1987] 。二十数年ぶりの再発。ルドルフ・フィルクシュニー、レオン・フライシャー、ルドルフ・ゼルキンらに師事し、国際的に活躍を行っている旧ソ連・タシュケント出身のピアニスト、イェフィム・ブロンフマンによるブラームス。ブロンフマンの卓越したテクニック、パワー、そして並外れた叙情的な才能は、聴衆から称賛され続けている。ブラームス初期の重要作、ピアノ・ソナタ第3番(1853年)と、ブラームスが18歳の時に作曲し、生前に出版されたものの中ではもっとも古い作品であるスケルツォ(1851年)を収録。

ORLANDO RECORDS (墺) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 同国 paladino media (paladino music) 傘下のレーベル。旧譜はこちらから
OR-0042
buyボタン
(2CD)
レバノンの作曲家による声楽とアンサンブルのための作品集
 トウフィク・スッカール:'Atsan (1994) / マンソー・ラーバニ: Atura yadkurunahu (2004)
 ガーディ・ラーバニ: B'albak (2015) / モナ・A.アダブ: A la fin de cela (2016)
 イヤド・カナーン: Salatu Mira (2014) / マルセル・ハリーファ: Al-qitar (2000)
 ヴィオレーヌ・プリンス: Pater (2016) / シャルベル・ルーハナ: Wafaal-asafir (2004/20)
 サミール・トゥーム: Atfal (2018)、Lhaia (2014) / ジョエル・フーリー: Vers le soleil bleu (2018)
 カブリエル・ヤレド: Baalbeck (2015) / ナジ・ハキム: As-sawqu ila s-sama (2016)
 ホウタフ・フーリー: Sumer (2016) / Das Lied der Seele (2006/19)
 ブシュラ・エル=トゥルク: TIK TAK (2006) / ジョエル・フーリー: Zarqaa s-samsu (2016)
 ザド・ムルタカ: Where is Light? (2019) / アブダラ・エル・マスリ: Magnat (1987)

 ファディア・エル=ハージェ(A)
 フラグメンツ・アンサンブル、ベイルート・オリエンタル・アンサンブル
 レバノンの作曲家による声楽とアンサンブルのための新作を19曲以上収録し、コントラルトのファディア・エル=ハージェをフィーチャーした豪華なアルバム。ドイツでのキャリアを経て、現在では東洋音楽と西洋音楽の伝統を見事に融合させているレバノンの歌手エル=ハージェが、多彩な様式、表現、色彩、楽器編成で作曲された万華鏡のような楽曲たちを披露する。

QUADRIVIUM (伊) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 国内に初案内されるイタリアのレーベル。
セガッタ:チェロと管弦楽のための「コンチェルト・ビザンチノ」
 ジョヴァンニ・ソッリマ(Vc)
 マルチェロ・フェーラ指揮ラ・ピッコラ・オルケストラ・ルミエーレ
 録音:2020年1月22日-23日、グスタフ・マーラー文化センター、ドッビアーコ、イタリア|世界初録音。北イタリアの都市トレントの出身で、近年急速に注目を集めている気鋭のコンポーザー=チェリストであり楽器製作者、ニコラ・セガッタが自らの師であるジョヴァンニ・ソッリマのために作曲した意欲作「コンチェルト・ビザンチノ」の世界初録音!ソリストはもちろん、作品を献呈されたイタリアを代表するチェロの鬼才、ジョヴァンニ・ソッリマ!! チェロ独奏をジョヴァンニ・ソッリマが務めた宗教歌劇「イコン」の成功により、次代のイタリア楽壇を担う音楽家の1人として大きな注目を集める存在となったセガッタ。師匠のソッリマに捧げた渾身のチェロ協奏曲の舞台は、東洋と西洋の理想的な架け橋であり、人類の頭脳の中で何千年にもわたって対話が続けられてきた2つの半球を象徴する見えざる空想上の都市「ビザンチウム」。3楽章で構成される「コンチェルト・ビザンチノ」の第1楽章「パラジャーノフ」は、アルメニア人映画監督セルゲイ・パラジャーノフと彼の代表作である「ざくろの色」から名付けられている。続く第2楽章「アヴェ・マリア」は、ビザンチンとコルシカの聖歌にインスパイアされ、ロザリオの祈りのように繰り返される協奏曲の緩徐楽章。そして作品の掉尾を飾る第3楽章「イヴリー」は、1990年に東京で行われた偉大なヴィルトゥオーゾ、イヴリー・ギトリスのヴァイオリンによる即興演奏からヒントを得ている。タイトルはギトリスに捧げられたもので、「ユダヤ人」と「酩酊」(フランス語のイヴレから)という2つの形容詞の両方を意味し、この音楽の性格を表している。その構想にソッリマが太鼓判を押し、7年という歳月を経て実現した「コンチェルト・ビザンチノ」のレコーディング。壮大なスケールで描かれる「コンチェルト・ビザンチノ」の映画音楽的なスタイルと、ソッリマの変幻自在の超絶技巧が見事にマッチ!21世紀イタリアの新たな傑作と、イタリアの鬼才の超絶技巧を一緒に楽しめてしまうという贅沢かつ要注目のアルバムの登場。

RAUMKLANG (独) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
シュッツ:宗教的合唱曲集(1648)
 天は神の栄光を語り SWV.386 /我らは天上をさまよう SWV.390 /おお、愛する神よ SWV.381 /
 主よ、御もとに身を寄せ SWV.377 /ひとつのことをわれ主に乞えり SWV.294 /涙と共に種まく者は SWV.378 /
 私たちの中には誰ひとり自分のために生きる者はいない SWV.374 /キリストの魂はわれを清めたまえ SWV.325 /
 われは呼びかけたる声なり SWV.383 /これは確かなまこと SWV.388 /私が呼ばわるとき、お答え下さい SWV.289 /
 かく神は世を愛したもう SWV.380 /われはぶどうの木に違わず SWV.389 /
 こうして私はキリストの御もとに行く SWV.379 /幸いなり、今よりのち主にありて死ぬる死者らは SWV.391

 アレクサンダー・シュナイダー(CT/ディレクター)アンサンブル・ポリハルモニーク
 録音:2019年6月30日-7月3日、レールバッハ、ドイツ。カウンターテナー歌手のアレクサンダー・シュナイダーが芸術監督を務め、17世紀〜18世紀のドイツとフランドルの声楽作品を探求しているヴォーカル・アンサンブル"ポリハルモニーク"(ポリアルモニーク)。カヴァッリのレクイエム(RK-3601)、キュンステルのマルコ受難曲(CHR-77435)などの注目録音で話題を呼んだポリハルモニークが歌うハインリヒ・シュッツ。1648年にドレスデンで出版された、シュッツの宗教音楽の集大成とも言われるドイツ語のモテット集「宗教的合唱曲集(Geistliche Chor-Music)」からの音楽。当時のイタリアの現代的で革新的なマドリガル・スタイルの影響を大きく受けていたというドイツの宗教音楽を、ポリハルモニークの豊かで神聖な歌声でお届けする。

RUBICON CLASSICS (英) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 長年ワーナー・クラシックスとドイツ・グラモフォンで要職を務め、2009年以降 2017年現在 ONYX CLASSICS のエグゼクティヴ・プロデューサーも務めるマシュー・コスグローヴ氏が設立、2017年1月からリリースを開始したイギリスのレーベル。第一線で活躍する世界的アーティストたちの演奏を発売する ONYX に対し、 Rubicon は才能を持ち次代を担うべき若きアーティストたちの「クリエイティヴ・ホーム」となるべく立ち上げられたという。
 旧譜はこちらから
ピアノ五重奏曲、ロマンス、歌曲集〜ローベルト・カーン(1865-1951):
 ロマンス Op.25 No.1 /とても静かな聖なる日/ 11月のお祝い/牧歌/愛の戴冠/
 ターゲブーフ・イン・テーネン(リーヴズ・フロム・ザ・ツリー・オヴ・ライフ-セレクション)/
 恋文/ヒキガエル/火葬/祈り/ピアノ五重奏曲 Op.54
  アンサンブル・エミグレ
   [ダニー・ドライヴァー、クリストファー・グールド(P) エミリー・サン(Vn)
    イングリッド・ピアソン(Cl) フローラ・ベイン(Hr)
    ジェマ・ローズフィールド(Vc) ノルベルト・マイン(T/ディレクター)]
 1865年マンハイム生まれ、19世紀後半から20世紀にかけて活躍したドイツの作曲家、ピアニスト&音楽教師、ローベルト・カーン(1865-1951)の室内楽、歌曲、ピアノ作品集。ヨーゼフ・ヨアヒム、ハンス・フォン・ビューロー、アドルフ・ブッシュ、リヒャルト・ミュールフェルトらと友好を深め、メンデルスゾーンやシューマン、ブラームスの作風に沿った作曲スタイルで多くの作品を残しながらも、晩年はナチスによって「退廃音楽」のレッテルを貼られてしまったローベルト・カーンの音楽を、声楽・器楽・室内楽の革新的なプログラムを探求するアンサンブル・エミグレが取り上げる。1935年から1949年にかけて書かれた「ターゲブーフ・イン・テーネン(Tagebuch in Tonen /音色の日記)」は、実に1100曲以上に及ぶピアノ小品集で、このアルバムではその中から10曲のセレクションを収録している。
モンジュルー&ヴィオッティ:ヴァイオリン・ソナタ集
 エレーヌ・ド・モンジュルー(1764-1836):ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.2 No.3(世界初録音)
 ヴィオッティ:ヴァイオリン・ソナタ第10番 ホ長調 G.38
 メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調 Op.4
 ウェーバー:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調 Op.10b No.2

 ソフィー・ローザ(Vn) イアン・バックル(P)
 2011年のマンチェスター国際ヴァイオリン・コンクールで第2位&聴衆賞を受賞して国際的な注目を集め、数々の奨学金を得て活動し、Champs Hill Recordsからフランクとラヴェルのヴァイオリン・ソナタ集(CHRCD-123)でレコーディング・デビューを果たしたイギリスの若き才媛、ソフィー・ローザ。次代を担う才能あふれる若きアーティストたちのための"クリエイティヴ・ホーム"「Rubicon」からリリースされるソフィー・ローザの新アルバムは、19世紀初頭のもっとも影響力のあるピアニスト&作曲家の一人であった、エレーヌ・ド・モンジュルー(1764-1836)の世界初録音となるヴァイオリン・ソナタ(ヴァイオリン付きピアノ・ソナタ)を取り上げ、モンジュルーのデュオ・パートナーとしてヨーロッパ中をツアーで回ったというヴァイオリニスト&作曲家、ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティのヴァイオリン・ソナタとカップリング。14歳のフェリクス・メンデルスゾーンが書いたソナタ、ウェーバーがアマチュア・プレイヤー向けに書いたソナタへとつなげる魅惑のリサイタル・プログラムを創り上げた。貴族と結婚したためフランス革命によって命の危機を迎えながらも、その優れた即興能力で「ラ・マルセイエーズ」を演奏し自由を勝ち取ったというエピソードでも知られ、1795年にはパリ音楽院で史上最初の女性教授に任命されるなど女流音楽家のパイオニアとしての功績も残し、彼女の進歩的な練習曲は、ショパン、メンデルスゾーン姉弟、シューマン夫妻などにも大きな影響を与えたというモンジュルーの知られざる魅力に迫る。

SIGNUM CLASSICS (英) 〔3月新譜〕 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)

 旧譜はこちらから
ザ・スウィーテスト・ソングス〜ボールドウィン・パートブックからの音楽 Vol.3
 ロバート・ホワイト:主よ、わがこころはおごらず/汝はわが受く分なり
 バード:悲しみと不安が/われは多くの罪を犯しぬ/神よ, 罪あるわが魂を滅ぼしたもうことなかれ
 ジョン・マンディ:主よ、わたしはあなたをあがめます / 作曲者不詳:われ主に感謝せん
 パーソンズ:主よ、御身の神殿に住まんとするは誰か / ウィリアム・マンディ:御言葉を思い出されよ
 シェパード:われ主に感謝せん / ウィリアム・デイマン:われ主に感謝せん

 オウエン・リース指揮コントラプンクトゥス
 録音:2016年4月、聖マイケル&オール・エンジェルズ教会、オックスフォード。 「コントラプンクトゥス」は、オックスフォード・クイーンズ・カレッジ合唱団の音楽監督であり、イギリス、スペイン、ポルトガルのルネサンス音楽のスペシャリストでもある音楽学者オウエン・リースが2010年に設立したイギリスの古楽コンソート。ガーディナーからの信頼も厚いエスター・ブラジル、マリアン・コンソートのリーダー、ローリー・マクリーリー、タリス・スコラーズやカージナルズ・ミュージック、ポリフォニーなどで活躍する名ソプラノ、エイミー・ハワースなどの名歌手たちが参加し、2014年、2015年には英グラモフォン賞古楽部門賞にノミネートされるなど、合唱大国イギリスにおいて急速に評価を高めてきた注目のヴォーカル・アンサンブル。「生のさなかにも」(SIGCD-408)、「聖母と幼子」(SIGCD-474)に続く、ボールドウィン・パートブックからの音楽、3部作を締めくくる最終巻。ウィンザー城セント・ジョージ・チャペルの聖歌隊で活躍していたジョン・ボールドウィンが編纂した約170点に及ぶコレクションは、チューダー朝の素晴らしき宗教的ポリフォニーの宝庫。
星を見よ〜ロドリゴ・ルイス(1988-):室内楽作品集
 ヴァイオリン・ソナタ R.6 /
 星を再び見るために (A Riveder Le Stelle) R.8 /
 ピアノ三重奏曲 R.9
ケレンザ・ピーコック(Vn)
ヒュー・ワトキンス(P)
ローラ・
 ファン・デル・ヘイデン(Vc)
 録音:2020年1月、ブリテン・スタジオ、モルティングス、スネイプ、サフォーク、 UK 。メキシコの作曲家、ロドリゴ・ルイスによる美しくロマンティックな室内楽作品集。ダンテの「神曲」地獄篇からインスピレーションを受けた、ヴァイオリンとピアノのための「星を再び見るためにA Riveder Le Stelle」や、湖畔の星降る夜が夜明けに変わるイメージから作曲された「ヴァイオリン・ソナタ」など、各作品は2017〜2019年に作曲されたが、みなベートーヴェンやシューマン、ブラームスの影響を強く受けた、19世紀的な調性音楽として書かれている。「調性のある音楽は、とても直接的に自分に語りかけてくるものだと感じている。結局のところ、最も経験の浅いリスナーでさえ、モーツァルトのソナタならば高度な分析を必要とせずに、完璧に楽しむことが出来る。」(ブックレット掲載のインタヴューより)
ソレス〜オリヴァー・デイヴィス
 クレラティ(独奏ヴァイオリンと弦楽のための)/ソレス(独奏ヴァイオリンと弦楽のための)/
 ディス・モータル・マン(ソプラノ、ハープと弦楽のための)/ナルシスとエコー/
 エクノクス(ヴァイオリンと弦楽のための)/ギター協奏曲/カレイドスコープ(ピアノ・デュオ)/
 サン・スタンズ・スティル(ボーイ・ソプラノとピアノのための)/
 ビュート・チェロ・デュエット/エロスとサイケ(ソプラノと管弦楽のための)/セイヴ・ミー

 オリヴァー・デイヴィス(P/Vo) ヒュー・ワトキンス(P)
 ベス&フロー(Pデュオ) ケレンザ・ピーコック、ジョナサン・ヒル(Vn)
 キャサリン・ジェンキンソン、ニコラス・ホランド(Vc)
 グレイス・デイヴィッドソン(S) オリヴァー・ワス(Hp)
 セルジオ・プッチーニ(G) ペーテル・イレーニ指揮ブダペスト・スコアリングo.
 オリヴァー・デイヴィス(1972-)は英国王立音楽アカデミーで研鑽を積み、コンサート音楽からバレエ、サウンドトラック、テレビ・スコアなど様々な音楽でロンドンの主要オーケストラと共演してきたイギリスの若手作曲家。これまでSignum Classicsからリリースされた5つのアルバム[「フライト」(SIGCD-411)、「シーズンズ」(SIGCD-437)、「ダンス」(SIGCD-469)、「リバティ」(SIGCD-522)、「アルカディア」(SIGCD-590)]は、全英クラシカル・チャートとiTunesクラシック・チャートの両方で何度もTOP10入りを果たし(「リバティ」はiTunesクラシック・チャート第1位)、アップル・ミュージックでは多数の5つ星レビューと100万回以上のストリーミング実績を誇る。Signum Classics第6弾となるアルバム「ソレス」は、Covid-19による国際的なロックダウンの最中に製作され、ロサンゼルスのヴァイオリニスト、オランダのピアノ・デュオ、アルゼンチンのギタリスト、ブダペストの指揮者&オーケストラなど、世界中のアーティストの協力で実現している。
プロコフィエフ
 交響曲第5番 変ロ長調 Op.100
サントゥ=マティアス・
 ロウヴァリ指揮
フィルハーモニアo.
 録音:2020年2月9日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、サウスバンク・センター、ロンドン、 UK 、ライヴ。12シーズンに渡る蜜月時代を過ごしサンフランシスコso. の音楽監督へと転身したエサ=ペッカ・サロネンの後任の首席指揮者に抜擢され、2021-2022シーズンからの就任が決定している北欧フィンランド若きの鬼才サントゥ=マティアス・ロウヴァリ。首席指揮者への正式就任を前に既にフィルハーモニアo. と確固たる信頼関係を築き、前作「チャイコフスキー:白鳥の湖」に代表される圧巻の演奏を世に送り出すなど、新たなゴールデンコンビとして現地イギリスをはじめ世界各地で大絶賛を浴びているロウヴァリが、同オーケストラとのレコーディングの第2弾に選んだのはプロコフィエフの交響曲第5番。独ソ不可侵条約の破棄によって開戦した独ソ戦(東部戦線)の最中、1944年にモスクワ郊外イヴァノヴォの山荘で一気に書き上げられたプロコフィエフの交響曲第5番。前作 交響曲第4番から実に14年の歳月を経て完成した5番目の交響曲は、プロコフィエフ自身が「この交響曲は自由で幸せな人間、その強大な力、その純粋で高貴な魂への讃美歌の意味を持っている」と語り、作品番号100番を振られた記念碑的作品、そして作曲者の祖国愛が込められた代表作として知られている。イギリスで新型コロナウイルスの感染拡大が本格化する直前の2020年2月上旬、本拠地であるロイヤル・フェスティヴァル・ホールで繰り広げられたロウヴァリとフィルハーモニアo. によるプロコフィエフは、新時代の到来と同コンビの成熟度の早さを物語る圧倒的な演奏。まさに才気煥発。

TACTUS (伊) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):
  チギ写本からの未出版作品集(Q. IV.24, 25, 29)
 イヴァナ・ヴァロッティ(Org|使用楽器:グラツィアディオ・アンテニャーティ、1565年制作
 録音:2019年7月|全曲世界初録音。フレスコバルディの鍵盤作品全集(TC-580600)に続き、タクトゥス(Tactus)レーベルはフレスコバルディの未出版作品の世界初録音に取り組み始めた。イヴァナ・ヴァロッティは、マントヴァの聖バルバラ教会にある、グラツィアディオ・アンテニャーティが1565年に制作したヒストリカル・オルガンを用いて、トッカータ、カンツォーナ、リチェルカーレなどの多彩なアンソロジーを演奏している。各作品は、枢機卿ファビオ・チギと甥のフラヴィオ・チギを中心としたチギ家が収集した、17世紀の声楽作品と鍵盤作品の写本のコレクションであるチギ写本に収録されている物。
マドリガーレ選集「四季折々の別荘の楽しみ」(ヴェネツィア、1601年)
 ジョヴァンニ・ナニーノ(1544-1607): Chi di gare e rancori / Lasso, ch'il caldo estivo
 ジョヴァンニ・クローチェ(1557-1609):春 / レリオ・ベルターニ(1554頃-1624頃):夏
 イッポリート・バックージ(1540-1609):秋 / フィリッポ・デ・モンテ(1521-1603):冬
 ルカ・マレンツィオ(1556-1599): Gia torna a rallegrar / オルランドゥス・ラッスス(1532-1594):不確かな冬
 リナルド・デル・メル(1554頃-1598頃):幸せな春 / モーエンス・ペデルセン(1583頃-1623):春は来たりぬ
 ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):おお春よ/恋の苦い甘さ/春は笑う

 トニ・コッラディーニ指揮グルッポ・ヴォカーレ・アルシ&テシ
 録音:2019年9月。ルネサンス時代の偉大な作曲家たちの作品からなるマドリガーレ集「四季折々の別荘の楽しみ」は、季節ごとの物語のエピソードのように連ねられた詩で構成されており、各曲は一年のさまざまな時期に現れる田舎の生活の楽しみを讃え、都会の華やかさから遠く離れた場所に住む人々がさまざまな月々に捧げる職業や娯楽を、生き生きとしたイメージの連続で描写している。畑、川、花、木、変化に富んだ動物、羊飼い、農民、ワイン、果物、釣り、狩猟、水浴び、ニンフの踊りなどが、まるで聴き手の目の前に現れたかのように、アルカディアの世界の響きが感じられることだろう。「マドリガーレ選集「ドリの勝利」(ヴェネツィア、1592年)」(TC-590003)が絶賛されたトニー・コッラディーニとグルッポ・ヴォカーレ・アルシ&テシによる演奏。
ルネサンスからバロックにかけてのプーリア〜ナポリにおけるオルガンの伝統
 ガエターノ・グレコ(1657-1728):インタボラトゥーラ / 作曲者不詳(ガリポリ、18世紀):パストラーレ
 ニコロ・ヨンメッリ(1714-1774):シャコンヌ / レオナルド・レーオ(1694-1744):パストラーレ
 アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725):フーガとジーグ ニ長調
 ジャコモ・インサングイネ(1728-1795):オルガンのためのソナタ
 ロッコ・ロディオ(1530-1607):第3リチェルカータ/第5リチェルカータ
 ニコラ・ボニファチオ・ログロスチーノ(1698-1764):ソナタ ト長調/ソナタ 変ロ長調
 フェデレ・フェナローリ(1730-1818):パストラーレ
 ジョヴァンニ・パイジェッロ(1740-1816):オルガンのためのソナタ
 ニコラ・ポルポラ(1686-1768):全音階・異名同音・半音階のフーガ

 マルゲリータ・シッドゥルロ(Org)
 録音〔使用楽器〕:2018年11月、サンタントニオ教会、モーラ・ディ・バーリ、プーリア州、イタリア〔ペトルス・デ・シモーネ、1747年制作〕。プーリア(プッリャ)州のヒストリカル・オルガンを用いた、当地のオルガン作品集。アレッサンドロ・スカルラッティやニコラ・ポルポラ、レオナルド・レーオ、ニコロ・ヨンメッリ、ジョヴァンニ・パイジェッロなど、ナポリ楽派の先駆者から前期・後期のナポリ楽派まで、各時代を代表する偉大な作曲家たちの作品が選ばれている。
パガニーニ:チェントーネ・ディ・ソナタ M.S.112 より
 〔第1番−第6番〕
ジャンフランコ・
 イアネッタ(Vn)
ワルター・ザネッティ(G)
 録音:2018年9月|パガニーニの自筆原稿を用いた世界初録音。本アルバムはパガニーニの自筆原稿のみを使用した初めての録音で、チェントーネ・ディ・ソナタの最初の6つのソナタを収録している。チェントーネ・ディ・ソナタは18曲のソナタが3つの小冊子(a, b, cと記されている)に均等に分割して収められている。作曲はおそらく1828年の終わり頃にプラハで始まり、パガニーニのヨーロッパ旅行中の11年間に渡って行われたと考えられる。またチェントーネというタイトルは、作曲家の死後、未発表の資料を再整理する作業の中で、さまざまな曲のコレクションを一般的に示す目的で、原稿に付けられたものと思われる。パガニーニらしい歌心に満ちたくつろぎの音楽をお楽しみ頂きたい。
バンフィールド&レヴィ:室内歌曲集
 ラファエロ・デ・バンフィールド(1922-2008):声楽とピアノのための室内歌曲(1941-48)
 ヴィート・レヴィ(1899-2002):
  4つのアナクレオン律(1920) /ピアノのための10の前奏曲(1933) /ピアノのための子守歌

 ダニエラ・マッズカート(S) エリア・マクリ(P)
 録音:2019年12月|全曲世界初録音。ソプラノのダニエラ・マッズカートとピアニストのエリア・マクリによる、20世紀イタリア・トリエステの2人の作曲家、ヴィート・レヴィ(1899-2002)とラファエロ・デ・バンフィールド(1922-2008)の世界初録音。高名な音楽家、エッセイスト、音楽評論家であったレヴィと、高貴な血統を持ち、オーストリア・ハンガリーの伝説的な軍用航空パイロット、「トリエステの鷲」ことゴットフリート・フォン・バンフィールド(1890-1986)の息子であったラファエロ・デ・バンフィールドは、異なる社会的背景を持ちながらも、その存在は密接に結びついていた。レヴィはデ・バンフィールドを音楽の研究に導き、そのおかげで彼はマリア・カラスやヘルベルト・フォン・カラヤンといった20世紀の世界文化遺産的な著名人と交流を持つことができた。人種法によって迫害されたレヴィ(「退廃音楽からの作品集」 TC-900005)は、戦争が終わるまで逃げ隠れしなければならなかったが、政権に奪われたトリエステの教壇の椅子に戻ることができた。70年代にはデ・バンフィールドもトリエステに戻り、ジュゼッペ・ヴェルディ劇場の館長や、スポレートの有名なドゥエ・モンディ音楽祭のディレクターを務めた。
フランチェスコ・ダヴァロス(1930-2014):
 ソプラノ付きの五重奏曲(1986) /
 ピアノ五重奏曲(1967)
レスリー・ヴィスコ(S)
ヌース四重奏団
フランチェスコ・カラミエッロ(P
|使用楽器:ベヒシュタイン D 282
 録音:2018年10月|ともに世界初録音。指揮者としても有名なフランチェスコ・ダヴァロス(1930-2014)は、スペイン-ナポリに起源を持つ古い貴族出身の音楽家で、作曲家、教師、エッセイスト、哲学者でもあった。彼の芸術表現としての音楽への興味は、父カルロの音楽コレクションと、彼が客人たちと共有した長時間のリスニング体験のおかげで、幼い頃から始まっていた。ダヴァロスの最初の作曲は、彼が常にモデルとしていたマーラーの交響曲2番とブルックナーの一連の交響曲に影響されたものであったという。本アルバムには、珍しいソプラノ付きの五重奏曲と、通常の編成(2本のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノ)による五重奏曲の2曲が収められている。前者には詩人パーシー・ビッシュ・シェリー(1792-1822)とニコラウス・レーナウ(1802-1850)のテキストが用いられている。

VIVAT (英) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 ロバート・キングとキングズ・コンソートが2013年に立ち上げた自主レーベル。旧譜はこちらから
パーセル:ロイヤル・オード集
 ジェイムズII世歓迎のためのオード「なぜ、なにゆえミューズたちは黙しているのか?」Z.343 (1685) /
 メアリー女王の誕生日のためのオード「今や輝かしき日は来たりぬ」Z.332 (1689) /
 メアリー女王の誕生日のためのオード「ようこそ、栄光の朝」Z.338 (1691)

 ロバート・キング指揮キングズ・コンソート
 キャロリン・サンプソン、エミリー・オウエン(S) イェスティン・デイヴィス、ヒュー・カッティング(CT)
 チャールズ・ダニエルズ、デイヴィッド・デ・ウィンター(T) マシュー・ブルック、エドワード・グリント(B)
 録音:2020年9月30日、&10月1日-2日、フェアフィールド・ホール、クロイドン、イギリス。英国古楽界の巨匠ロバート・キングとキングズ・コンソートが2013年に立ち上げた自主レーベル「Vivat」(ヴィヴァット)から、ヘンリー・パーセルの新しいレコーディングが登場!キングズ・コンソートのパーセルと言えば、1988年録音のオード(頌歌)集第1巻から始まり、当時はあまり知られていなかったパーセルのオード全曲を第8巻にわたり録音(CDS-44031/8)。その後、パーセルの宗教音楽全集(CDS-44141/51)、世俗的独唱歌曲全集(CDS-44161/3)などの一連の録音で古楽界を席捲し、パーセルのスペシャリストとしてのキングズ・コンソートの名を広めた。それから32年後、2020年秋のパンデミック・ロックダウン中にレコーディング・セッションが組まれ、キングズ・コンソートによる新しいパーセル録音が実現。ジェイムズ2世とメアリー女王のための3つの傑出したオード(頌歌)を、キャロリン・サンプソン、イェスティン・デイヴィス、チャールズ・ダニエルズ、マシュー・ブルックら、キングズ・コンソートとともに20年間パーセルを録音・演奏してきた超一流古楽系歌手達(ダニエルズはオード集第1巻の録音にも参加!)と、カティ・デブレツェニがリードする精鋭揃いのアンサンブルでお贈りする。"VIVAT"の創設以来、最大級の重要リリースと自信を持って送り出される、素晴らしきパーセルにご期待頂きたい。

ACCENTUS MUSIC 特記以外
 CDアイテム:1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

旧譜はこちらから
クレーメル〜ワインベルク
 ヴァイオリン協奏曲 Op.67 (*) /
 2つのヴァイオリンのためのソナタ Op.69 (#)
ギドン・クレーメル(Vn)
ダニエーレ・ガッティ指揮(*)
ライプツィヒ・
 ゲヴァントハウスo.(*)
マダラ・ペーテルソネ(Vn;#)
 録音:2020年2月、ライプツィヒ、ゲヴァントハウス(*) /2019年12月、パリャシアス・ドヴァラス、リトアニア(#)、ともにライヴ。ワインベルク作品の開拓と普及に情熱を注ぐギドン・クレーメルの真打ち、ヴァイオリン協奏曲のディスクが登場する。2017年9月の読売日本so. との日本初演を含め、各国のオーケストラと数多く演奏してきたがダニエーレ・ガッティ指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. と2020年2月に行ったコンサートのライヴが商品化された。2019年12月に生誕100周年を迎えたワインベルクを祝うゲヴァントハウスのシリーズの一環として行なわれたコンサートで、クレーメルにとっても特別なものだった。アルバムに収録された2篇はともに1959年作曲で、レオニード・コーガンが(ソナタは妻エリザヴェータと)初演している。ヴァイオリン協奏曲はハープやチェレスタを 含む大編成だが、オーケストラとの掛け合いは少なく、終始技巧的なパッセージを 弾き続ける大作。73歳のクレーメルは、かつてのような鋭さよりもじっくりと伝えていくような語り口で進め、浄化されたpppの終止は神々しいほど。この思い入れの強さは情念のようで、聴く者の心を掴みる。2つのヴァイオリンのためのソナタは、ワインベルク自身の楽器であるピアノの助けを借りず、容赦ないスタミナを要求される難曲。ヴァイオリン協奏曲と似た雰囲気を持ち、アクの強さとユダヤ的風味はとても魅力的。共演のマダラ・ペーテルソネはクレーメルと同郷のラトヴィア出身。2013年よりクレメラータ・バルティカに加わり、現在コンサートミストレスを務めるクレーメルの信任厚い若手。
マーラー:交響曲第4番 ト長調 アンナ・ルチア・リヒター(Ms)
ヤクブ・フルシャ指揮
バンベルクso.
 録音:2020年7月、ヨーゼフ・カイルベルト・ザール。2020年1月にヤクブ・フルシャ率いるバンベルクso. が、マーラーの交響曲第4番を引き下げてドイツ・ツアーを行ったそのわずか2か月後にドイツはロックダウンに入り、文化施設の閉鎖等でコンサートの中止を余儀なくされ、また感染リスクの観点から大編成の交響曲を演奏することが難しくなった。しかし、バンベルクso. は早くから、科学者チームとの実験を行い、コロナの時代に安全に音楽を演奏する方法を模索していた。そしてソーシャル・ディスタンシング配置、無観客で、交響曲第4番を中心としたプログラムで2020年7月にバンベルクでグスタフ・マーラー国際指揮者コンクールが行われました。第4番は、マーラーの交響曲の中でも比較的編成の小さいものだが、数か月ぶりの交響曲の演奏となった。(コンクールの優勝者はイギリス出身のFinnegan Downie Dear)本盤は、その際にフルシャ指揮ソリストにはドイツのアンナ・ルチア・リヒターを迎え録音された。ソーシャル・ディスタンシング配置ではあるが、細部までとても丁寧に作り上げた、数ある録音の中でも繊細で美しいものとなっている。第4番はマーラーの交響曲ののなかではシンプルな作品だが、どの楽章も容易ではなく、フルシャの整然とした音楽作りと、アンナ・ルチア・リヒターのすっきりとした歌唱により見事にまとめあげている。特に、第3楽章の深々とした響き、終楽章の「天上の生活」の澄み切った美しさが際立つ演奏。

ALBA (芬) 1枚あたり¥2860(税抜¥2600)(SACDハイブリッド盤も同一価格)

 旧譜はこちらから
厳粛な歌
 シベリウス:黒いばら Op.36 No.1 / 初めてのくちづけ Op.37 No.1 / 北の国 Op.90 No.1 / 葦よそよげ Op.36 No.4 /
       静かな街 Op.50 No.5 / 不安な胸から Op.50 No.4 / 野原でおとめが歌っている Op.50 No.3 /
       夢だったのか Op.37 No.4 / さあ来い、死よ Op.60 No.1
 ブラームス:4つの厳粛な歌 Op.121 / シューマン: N. レーナウの6つの詩とレクイエム Op.90
 トイヴォ・クーラ(1883-1918):夜 Op.22 No.3 / 炎を見つめて Op.2 No.2 / 森の娘 Op.23 No.1 /
                荒れ野の夜(魅せられて) Op.24 No.4 / くちづけ Op.8 No.1 / 霜の花 Op.24 No.2

 アルットゥ・カタヤ(Br) パウリーナ・トゥキアイネン(P|使用楽器:ベヒシュタイン
 録音:2019年7月24日-27日、エルベルク教会、ベルリン、ドイツ。フィンランドのバリトン歌手、アルットゥ・カタヤArttu Kataja (1979-)は、シベリウス・アカデミーでヨルマ・ヒュンニネンたちに学び、2006年にベルリン国立歌劇場のメンバーに加わった。フィガロ、伯爵、グリエルモ、パパゲーノなどのモーツァルトの諸役、プッチーニ、ヴェルディ、リヒャルト・シュトラウス、ブリテンのオペラのバリトン役を主要なレパートリーとして舞台に立ち、オラトリオや受難曲のコンサートに出演している。「厳粛な歌」は、カタヤの初めての歌曲アルバム。シューマンが1850年に作曲したロマンティックな「N. レーナウの6つの詩とレクイエム」と、「旧約聖書」の「伝道の書」「シラ書」と「新訳聖書」の「コリントの信徒への手紙一」をテクストとするブラームスの「4つの厳粛な歌」の「ペア」を核に、フィンランド歌曲の重要なレガシー、シベリウスとトイヴォ・クーラの作品からドイツ語の詩による曲を交えたプログラムで歌っている。共演のピアニスト、パウリーナ・トゥキアイネンPauliina Tukiainen (1977-)は、母国フィンランドで学んだ後、ハルトムート・ヘルとアンヌ・ル・ボゼックに師事、2017年からザルツブルク・モーツァルテウムで教授として芸術歌曲を教えている。カタヤとトゥキアイネンのコラボレーションは1999年に始まり、2020年/ 2021年のシーズンからベルリン国立歌劇場で歌曲リサイタルを始める予定。ベルリンのエルベルク教会でのセッション録音。彼らの友人、歌曲プロデュース歴の長いローマン・トレケルRoman Trekelが録音を担当した。
ABCD-461
buyボタン
(HYBRID_SACD)
J.S.バッハ:クラヴィーア練習曲集第3部より
 前奏曲 変ホ長調「聖アン」 BWV.552/1 /これぞ聖なる十戒 BWV.678 /「これぞ聖なる十戒」によるフゲッタ BWV.679 /
 われらみな唯一なる神を信ず BWV.680 /「われらみな唯一なる神を信ず」によるフゲッタ BWV.681 /
 天にいるわれらの父よ(2曲) BWV.682-683 /われらの主キリスト、ヨルダン川に来り(2曲) BWV.684-685 /
 深き苦しみの淵より、われ汝に呼ばわる(2曲) BWV.686-687 /
 われらの救い主なるイエス・キリスト BWV.688 /「われらの救い主なるイエス・キリスト」によるフーガ BWV.689 /
 フーガ 変ホ長調「聖アン」 BWV.552/2

 リーサ・アールトラ(Org|使用楽器:シモ&カヴィライネン、1994年製作
 録音:2019年10月14日-15日、ピルッカラ教会、タンペレ。1990年にシベリウス・アカデミーでオルガンのディプロマを取得し、1991年にヘルシンキ大聖堂でデビュー・リサイタルを行った実力派リーサ・アールトラがバッハのオルガン作品集をリリースする。ソリスト、チェンバロ奏者として、また室内楽奏者としても活躍しているアールトラはタンペレ地方のピルッカラ教会のオルガニストもつとめいる。当教会で5年をかけバッハのオルガン作品全曲演奏会を成し遂げた。今回満を持してのセッションが実現。もちろんピルッカラ教会での録音。当アルバムにはオルガンのためのクラヴィーア練習曲集第3部から、前奏曲とフーガ変ホ長調「聖アン」BWV.552を両端に12曲のコラール(BWV.678〜BWV689)を収録。豪華絢爛で雄大な前奏曲と5声の三重フーガを有する高貴な気分をたたえるフーガの「聖アン」だが、アールトラは教会の残響も考慮し、快活にして重厚感を漂わせて演奏。全体的に速めのテンポ設定で推進力がうまれる。また当オルガンを知り尽くしているからこその絶妙なレジストレーション。

APARTE (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 音のよさ、クオリティの高さで定評のある AMBROISIE レーベルのプロデューサーとして名高いニコラス・バルトロメーが立ち上げたレーベル。 旧譜はこちらから
AP-244
buyボタン
(2CD)
サリエリ:歌劇「アルミーダ」(全3幕)
 レネケ・ルイテル(S;アルミーダ) フローリー・ヴァリケット(S;リナルド)
 イスメネ:テレサ・レルヴォリーノ(Ms) ウバルド:アシュリー・リッチズ(Br)
 クリストフ・ルセ指揮レ・タラン・リリク、ナミュール室内cho.
 録音:2020年7月、フィラルモニ・ド・パリ。サリエリのオペラのリバイバルに情熱を注ぐクリストフ・ルセとレ・タラン・リリクが、また新たな宝を世に出してくれた。20歳のサリエリが手掛け、1771年に発表した最初の本格的歌劇「アルミーダ」。これが認められ名を成していったとされる。序曲やアリアの録音はあったが、全曲版は世界初となります。トルクアート・タッソの叙事詩「解放されたエルサレム」に基づ来るが、同じ題材で1761年にトラエッタ、1777年にグルック、1817年にロッシーニが名作を残している。サリエリ版はマルコ・コルテリーニの台本で、キリスト教とイスラム教の東西対立をテーマに、アルミーダ、リナルド、イスメネ、ウバルドの4名が激しいドラマを繰り広げる。サリエリの音楽はイタリアとフランスの様式の完璧な融合が見られるとされ、はつらつとした世界を楽しめる。主役アルミーダはアメリンクの秘蔵っ子レネケ・ルイテル。正確さに加え華やかな歌唱で近年ひっぱりだこのソプラノ。恋人リナルドはオリジナルだとカストラートが指定されているが、ここではカナダのソプラノ、フローリー・ヴァリケットが宝塚のような魅力で好演。ルセのサリエリは「タラール」が、2019年度レコード・アカデミー賞オペラ部門賞を受賞しているが、さらに解釈に深みと自信がみなぎっている。モーツァルトの敵役として才能が劣ると思われがちなサリエリだが、魅力的なメロディときびきびした語り口でその凄さを再認識させられる。
Cellopera
 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」より〔窓辺においで(*) /彼女の心の安らぎこそ〕/「魔笛」〜愛の喜びは消え
 ベッリーニ:「カプレーティとモンテッキ」〜ああ、幾たびか
 ロッシーニ:ウィリアム・テル幻想曲 / ドニゼッティ:「愛の妙薬」〜人知れぬ涙
 ヴェルディ:「リゴレット」〜いつかあなたに会ったときから/「仮面舞踏会」〜死にましょう、でもその前に/
       「ドン・カルロ」〜彼女は私を愛したことがない
 プッチーニ:「トスカ」〜星は光りぬ/「蝶々夫人」〜ある晴れた日に
 チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜青春は遠く過ぎ去り / ワーグナー:「タンホイザー」〜夕星の歌
 オッフェンバック:「ホフマン物語」より〔ダイヤモンドの歌/舟歌による幻想曲〕/
          「ラ・ペリコール」〜ほろ酔いのアリエッタ
 チャイコフスキー:「スペードの女王」〜ポリーナのロマンス

 オフェリー・ガイヤール(Vc) ジュリアン・マルテイノー(マンドリン;*)
 トマシュ・ヴァブニツ指揮モーフィング室内o.
 録音:2020年6月22日-25日、ウィーン。気品としなやかさを兼ね備えたフランスの女性チェロ奏者、オフェリー・ガイヤール。王道レパートリーからアイデアと演出の妙が効いた遊び心ある作品までしなやかな感性で弾きこなす人気チェリストのガイヤールの最新盤は、「Cellopera /チェロペラ」と題した、オペラの名アリアをチェロで奏でるという内容。ガイヤールはこのアルバムの制作のきっかけをこのように話している。「20年以上前、エクサン・プロヴァンス音楽祭で、ダニエル・ハーディング指揮の「ドン・ジョヴァンニ」の上演でチェンバロ奏者のエマニュエル・アイムと共に通奏低音として参加した時のこと。歌手の一人がリハーサルを欠席した際に、マーラー・チェンバーo. のソロ・チェリストが、オッターヴィオ(T)が歌うアリア「彼女の安らぎこそ」を弾いた。それは私にとって恵の瞬間であり、新しい音楽の窓が開いた。もちろん幼い時からオペラには触れてきたし、往年の名歌手たちの歌唱も私の心に残っている。そして私の、チェロでオペラを奏でたいという欲求とオペラの傑作たちに対峙するときにパウル・クレーの「芸術の本質は、見えるものをそのまま再現するのではなく、目に見えないものを見えるようにする物。」という言葉を思い出し、この追求と探求の旅に出ることを決心した。皆様にきっと楽しんでいただけることだろう。」チェロは人間の声に近い楽器と言われているが、ガイヤールの潤いを湛えた繊細な音色や時に力強く、時に親密に語りかける音楽は、より作品の魅力が増し、オペラ、チェロの両者の新たな扉を開く1枚となっている。

AUDITE (独)
 価格帯記載無し[CD]:特記以外 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
ラヴェル(1875-1937):弦楽四重奏曲 ヘ長調
フェルナン・ド・ラ・トンベル(1854-1928):弦楽四重奏曲 ホ長調 Op.36
 マンデルリングSQ
  [ゼバスティアン・シュミット(Vn1) ナネッテ・シュミット(Vn2)
   アンドレアス・ヴィルヴォール(Va) ベルンハルト・シュミット(Vc)]
 録音:2018年10月11日-14日、ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール、ケルン。独auditeレーベルの看板アーティスト、マンデルリング四重奏団。前作「ペニーズ・フロム・ヘヴン」〜アンコール作品集(AU-97786)では弦楽四重奏の新たな魅力を伝える、ジャンルを超えた多様な音楽を聴かせてくれた。期待の当アルバムではフランスの作曲家、ラヴェルとラ・トンベルの弦楽四重奏曲を録音した。ラヴェルの弦楽四重奏曲いわずと知れた名曲。その繊細にして情景美あふれる旋律と、きりりとしまった構成が絶妙な作品だが、当団の実に味わい深くも硬派な演奏がこの作品にマッチしている。パリ生まれのフェルナン・ド・ラ・トンベル(1854-1928)は、オルガニストとしても活躍した作曲家。ギルマンやデュボワなどの大オルガニストにして作曲家に師事したラ・トンベルはオルガニストして成功。その後、師ギルマンやダンディとともにスコラ・カントールムの創設に参画し、後進の育成にも力を注ぎた。多彩な芸術家としても知られるトンベルは彫刻家、写真家、詩人、画家そして天文学者としても活躍した。作曲家としては各ジャンルに作品を残したが、演奏機会はごく少なく名団体による録音は大歓迎と言えるだろう。4楽章構成[第1楽章:ラルゴ・マ・ノン・トロッポ―アレグロ、第2楽章:アレグロ・アッサイ・スケルツァンド、第3楽章:アダージョ・コン・モルト・エスプレシオーネ、第4楽章:アレグロ・コン・ブリオ]の弦楽四重奏曲は表現力豊かで極めてカラフルなハーモニーが特徴。またオルガニストらしく、4つの楽器の掛け合いや構成がまるでオルガンを思わせる和声感も現れる。知られざるこの作品を名手が奏でることにより新たな魅力に気づかされることだろう。なお、当団によるフレンチ・アルバムはもう1タイトル、リリース予定とのこと。こちらも期待が高まる。マンデルリング四重奏団のアンサンブルは安定感抜群。激情の中にも決して冷静さを欠かない演奏で、名門の名にふさわしい堂々たる演奏を聴かせてくれる。2015年より新メンバーに迎えられたヴィオラのアンドレアス・ヴィルヴォールはドイツのエアフルト生まれ。ワイマールの音楽学校を卒業後ヴィオラに転向し、ベルリン・ハンス・アイスラー高等音楽院にてアルフレート・リプカに師事。また、キム・カシュカシアン、クリストフ・ポッペンなど著名な演奏家から薫陶を得た。その後、国際的な音楽祭に出演するほかファウスト・クァルテットのメンバーとして、また2001年よりベルリン放送so. 首席奏者として活躍している。
ヴィドール:オルガン交響曲第8番 ロ短調 Op.42 No.4 (1887/1929版)
ロパルツ:大オルガンのための6つの小品〜第2曲「祈り」
サン=サーンス:「糸杉と月桂樹」 Op.156 〜糸杉
 ジャン・バティスト・デュポン(Org|使用楽器:カヴァイエ=コル、1889年製作
 録音:2019年11月13日-15日、サン=セルナン教会、トゥールーズ、フランス。このオルガンはもともと1843年にデュクロケが製作した楽器を改修した物。フランスのオルガン・ビルダー、アリスティド・カヴァイエ=コルは1887年にこの改修を依頼され、2年後の1889年に完成した。1932年と1957年に改修されたが、1996年に復元修復が施され、1889年当時の響きを取り戻した。その後2017-18年に現代屈指のオルガン・ビルダー、ロベール・フレールによってオーバーホールされた。当録音ではこの銘器がもつ高貴さと圧倒的な存在感を存分に味わうことが出来る。ヴィドールはフランス各地のオルガニストを務めたのち、1869年にパリのサン=シュルピス教会のオルガニスト(当オルガンももちろんカヴァイエ=コル製作の大オルガン)となり、その後65年間この地位にあった。10つのオルガン交響曲はヴィドールの代表作で、第8番は6楽章構成の大曲。カヴァイエ=コルの楽器と響きを知り尽くしたヴィドールが描く世界は唯一無二の雄大さを誇る。

BONGIOVANNI   1枚あたり¥2750(税抜¥2500) / 価格帯D[DVD]:¥5940(税抜¥5400)

 2109/10, 2200 は廃盤だった旧譜の同番号での再プレス(ただし今回解説&歌詞印刷無し)。旧譜はこちらから
マントヴァの巨匠オルガニストと作曲家たち Vol.3
 マリオ・ペットレッリ(1889-1954): Kincumber / Offertorium In Festo Pentecostes Supra "Veni Sancte Spiritus"
 ヴィッリョ・ピウベーニ(1912-1999): Ave Maria / Variazioni Sul Tema Gregoriano Della "Salve Regina"
 エットーレ・カンポガッリアーニ(1903-1992):
   Preghiera a vespro /2つの4声のフーガ〔嬰ヘ短調/ト長調〕/3声のフーガ イ短調

 カルロ・ベナッティ(Org)
 1963年生まれでオルガニスト、ピアニスト、作曲家、合唱団の指揮者として活動するカルロ・ベナッティによるオルガン・アルバム。北イタリアの4つのオルガンを使って録音されている。
フランソワ・ドヴィエンヌ:6つのファゴット・ソナタ Op.24
 〔第1番 ハ長調/第2番 ト長調/第3番 ヘ長調/第4番 変ロ長調/第2番 ト短調/第6番 ハ長調〕

 マウロ・モングッツィ(Fg) ジョヴァンニ・ブロッロ(P)
 録音:2019年7月15日-16日。フランソワ・ドヴィエンヌ(1759-1803)が残した革新的なファゴット・ソナタ集。ミラノ RAI so.、フェニーチェ歌劇場o. などのファゴット奏者を務めるマウロ・モングッツィによる演奏。
アルフレート・フーバー(1962-):
 ヴァイオリンと室内管弦楽のための協奏曲「エニグマ(謎)」 Op.23 /
 ヴァイオリン独奏と打楽器グループのための組曲第1番「ハフナー」 Op.37 /
 ピアノと弦楽オーケストラのための「ディオスクロイ」 Op.27
  エスター・ハフナー(Vn) マルティン・ケルシュバウム、
  チェチーリア・マルテルッチ、ドミニク・プリーラー、フェレンク・シンシ(Perc)
  アンドレア・ルクリ(P) マッシモ・ベッリ指揮フェルッチョ・ブゾーニ室内o.
 1983年の医学生時代に作曲を学び、それを自分のライフワークにしようと決意したアルフレート・フーバー。医者で化学者でもあったボロディンや保険屋に務めたアイヴズ、精神医学を学んだジュゼッペ・シノーポリのように、2つの職業のキャリアを積んだ人物による作品集。
ロッシーニ:独唱、合唱、2台のピアノとハルモニウムのための「小荘厳ミサ曲」
 アナスタシア・レオノヴァ(S) ダニエラ・ヌッツォーリ(Ms)
 北宅憲太郎(T) ディエゴ・コッリ(B) ジュゼッペ・ブルーノ(P1)
 ジャコモ・ベネデッティ(P2) ディミトリ・ベッティ(ハルモニウム)
 ジャンニ・ミーニ合唱指揮カプリッチョ・アルモニコ フェデリコ・バルダッツィ指揮
 ピアノ2台とハルモニウムという小編成の伴奏で書かれた荘厳ミサ。音楽の規模はまったく小さくなく、ピアノの伴奏がリズミカルで力強いトラックもあったりと楽しめる。そして何といってもオペラ作曲家ロッシーニならではの巧みな声楽書法が魅力。
AB-20040
buyボタン
(DVD)
価格帯:D
ドニゼッティ:歌劇「トルクァート・タッソー」
 レオン・アン(トルクァート・タッソー) ジルダ・フィウーメ(エロノーラ・デステ)
 ジョルジョ・ミッゼーリ(ロベルト・ジェラルディーニ) マルツィオ・ジョッジ(ドン・ゲラルド)
 アンヌンツィアータ・ヴェストリ(スカンディアーノ伯爵夫人) ガブリエーレ・サゴーナ(アルフォンソ2世)
 アレッサンドロ・ヴィオーラ(アンブロージョ) ファビオ・タルターリ合唱指揮
 セバスティアーノ・ロッリ指揮ベルガモ音楽祭o. & cho.
 収録:2014年11月、ドニゼッティ劇場、ベルガモ| 160分|字幕:伊英| 16:9 | NTSC | Stereo |演出:フェデリコ・ベルトラーニ。リストの交響詩でも知られる16世紀イタリアの詩人タッソーを描き、1833年に初演されたドニゼッティの3幕のメロドラマ「トルクァート・タッソー」。「愛の妙薬」(1832)や「ルクレツィア・ボルジア」(1833)と同時期のもので、ドニゼッティ自身とても力の入った作品で当時の反応は上々だった。
GB-2109/10
buyボタン
(2CD)
1CD価格
ドニゼッティ:小規模、初期、貴重オペラ集
 歌劇「リータ」(1841) (*/#/+) /歌劇「ピグマリオーネ」(1816) (*/+) /
 歌劇「オリンピアーデ」(未完?) (1817) (*/**) /
 歌劇「美しい捕虜 [La Bella Prigioniera] 」(未完) (1826) (*/#/+)
  スザンナ・リガッチ(S;*) ウーゴ・ベネッリ(T;#)
  パオロ・ペレグリーニ(T;+) ダニエラ・ブロガネッリ(A;**)
  ファビオ・マエストーリ指揮「イン・カント」・ジョヴァニーレo.
 録音:1990年-1992年、セッション&ライヴ| (C) 1993 |廃盤となっていた同番号商品の再発。後半の2曲は数曲のアリアのみ残っていると思われる作品だが、共に唯一の録音だろう。#旧品(2CD価格)と異なり、リブレット等はレーベル公式サイトからダウンロードする形式となります。
ドニゼッティ
 情景カンタータ「コロンボ〔コロンブス〕、あるいはアメリカの発見」(*) /
 フルート・ソナタ ハ長調/チェロとピアノのためのモデラート ト長調/
 クラリネットのための練習曲 変ロ長調/
 フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲 ヘ長調
G.ブリッチャルディ
 「ルクレツィア・ボルジア」によるフルートとピアノのための幻想曲
  ステファーノ・アントヌッチ(Br;*)
  マッシモ・デ・ベルナルド指揮サヴォーナ青年o.(*)
  フランチェスコ・キリヴィ(Fl;無印) ロベルト・ペトルッチ(Cl;無印)
  パトリック・デ・リティス(Fg;無印)
  マウリツィオ・ガンビーニ(Vc;無印) ガブリエーレ・カタルッチ(P;無印)
 録音:1992年10月30日(*) /1994年11月1日-3日(無印) | (C) 2000 |廃盤となっていた同番号商品の再発。コロンブスを描いたカンタータに室内楽作品をカップリングしたアルバム。#旧品と異なり、リブレット等はレーベル公式サイトからダウンロードする形式となります。

CLAVES (瑞) 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 旧譜はこちらから
ルクレールのソナタと舞曲ルクレール/ル・コンセール・ユニヴァセル編曲(*/#/+/**):
   〔2つのヴァイオリンと通奏低音のための(*) /ヴァイオリン伴奏付チェンバロのための(#) /
    チェンバロのための(+) /ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための(**) 〕
 歌劇「シラとグロキュス」より
  〔ジーグ(*) /パスピエ(*) /エール第2番(#) /ミュゼット(+) /エール第1番とロンドー(**) /
   羊飼いと森の精の行進曲(*) /フォルラーヌ(*) /エール第2番「華やかに」(*) /エール第3番「速く」(*) 〕/
 ヴァイオリン・ソナタ〔第5番 イ短調 Op.9 No.5 /第3番 ニ長調 Op.9 No.3 〕/
 トリオによる序曲 イ長調 Op.13 No.3

 ジュリエット・ルマイラック(バロックVn)指揮ル・コンセール・ユニヴァセル
  [ステファニー・ド・ファイー(バロックVn)
   シルヴィア・ド・マリア(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ブリス・サイー(Cemb)]
 録音:2016年、サンティーユ聖母教会、フランス。ジェローム・コレア率いるレ・パラダンのメンバーとしても活躍しているヴァイオリニストのジュリエット・ルマイラックが創設したピリオド楽器のアンサンブル、ル・コンセール・ユニヴァセルがルクレールの作品を録音した。“エレガンスとヴィルトゥオシティを兼ね備えたアンサンブル "として注目されている当団はヴァイオリンのステファニー・ド・ファイー、チェンバロのブリス・サイーなどの名手が集まっており、密度の濃い室内楽的なアンサンブルを得意とする。フランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者と見做されている18世紀のフランスを代表するヴァイオリニスト、作曲家のルクレール。ヴァイオリンの作品を中心に作曲したが、唯一の歌劇「シラとグロキュス」も残している。当録音ではル・コンセール・ユニヴァセルによる編曲版で舞曲を抜粋した形で録音。ルクレールの世界を室内楽の形で収めた注目盤。まるで語り合うような温かい音色が魅力の当団が思いを込めて演奏している。
女性の声
 カプラロヴァー:チェロとピアノのためのリトルネッロ Op.25 (1940)
 ナディア・ブーランジェ:チェロとピアノのための3つの小品(1915)
 リリ・ブーランジェ:ピアノのための3つの小品(1914) 63'51
 ボスマンス:チェロとピアノのためのソナタ(1919)
 ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:「一年」(1841) より〔5月/7月/9月/11月〕
 ステファニー・ヘンスラー(1986-):チェロとピアノのための「どこでもなく、どのようにしても」(2020) (*)

 アンナ・フォルトヴァ(Vc) キャスリン・シュミドリン(P)
 録音:2020年6月-7月、トーンスタジオ・ヴァルデンブルク、スイス| (*):世界初録音。ロマン派から印象派そして現代と6人の女性作曲家によるチェロとピアノための作品集。「女性の声」と題されたこのアルバムではチェロとピアノで奏でられる美しくも力強いメッセージ性の強い作品が集められている。1986年生まれの作曲家ステファニー・ヘンスラー作曲の「どこでもなく、どのようにしても」はチリで起きた女性に対する暴力への抗議活動をつづった論文からインスピレーションを与えられ作曲された最新作。チェロとピアノのデュオ、プラハ生まれのチェリスト、アンナ・フォルトヴァとスイスのピアニスト、キャスリン・シュミドリンは2015年に結成。ともにバーゼル音楽大学で学び、2018年より本格的にデュオとして演奏活動を展開。バーゼル、チューリヒ、パリでの公演を成功させている。

HANSSLER 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
世界初録音のスペインのピアノ協奏曲集
 マヌエル・ナーロ(1729-1776):チェンバロと管弦楽のための協奏曲 ト長調
 マリアナ・マルティネス(1744-1812):ピアノと管弦楽のための協奏曲 イ長調
 ホセ・パロミノ(1755-1810):ピアノと管弦楽のための協奏曲 ト長調/
               ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲 ト長調(#)
 メラーニ・メストレ(P)指揮イベリカpo. ナタリア・ボリシウク(Vn;#)
 録音:2016年11月6日、アウディトリオ・カン・ロイグ・イ・トーレス、バルセロナ。スペインの作曲家の非常に珍しい協奏曲レパートリーを誇るスペインのピアニスト、メラーニ・メストレがヘンスラー・レーベルからも登場!今回は18世紀から19世紀初頭にかけて活躍したスペインの3人の作曲家がのこしたピアノ協奏曲3篇とヴァイオリン協奏曲を世界初録音した。全てメラーニ・メストレによるそれぞれの作品のマヌスクリプトからの再構築版。バレンシアに生まれたマヌエル・ナーロ(1729-1776)は、幼少期に地元の聖歌隊のメンバーとして活躍し、9歳の時に教会学校に入学。その後、フランシスコ・ビセンテ神父の教えを受け、師の死後はその地位を。1761年には、バレンシアの大聖堂のオルガニストの職に就いたものの、数ヶ月後に体調不良を理由に辞職している。チェンバロ(クラヴィーア)とオーケストラのためにかかれた協奏曲 ト長調は3つの楽章(急?緩?急)からなる非常にリズミカルな作品。マリアナ・マルティネス(1744-1812)はウィーンで生まれ、その後スペインに移住、戦後はナポリに亡命した女流作曲家。幼少期に住んでいたウィーンではあのフランツ・ヨーゼフ・ハイドンが隣人だったともいわれる。彼女のピアノ協奏曲はオーストリアの特徴を持ちつつも形式はイタリアを感じさせ、どこかカール・フィリップ・エマニュエル・バッハを思わせる作品。アントニオ・ロドリゲス・デ・イタ(1722-1787)に師事し、1770年にはマドリッドのオーケストラのヴァイオリン奏者として活躍した作曲家ホセ・パロミノ(1755-1810)。カナリア島のラス・パルマス大聖堂で長らく活躍した。ピアノ協奏曲 ト長調(もともとピアノフォルテ(またはチェンバロ)と弦楽合奏(または五重奏)のための作品)は、スペインとポルトガルの古典主義が全盛の1785年に書かれた。モーツァルトの初期の作品を思わせる。
東西
 ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章〜ロシアの踊り
 グリーグ:「抒情小曲集」より〔小川/メロディ/小人の行進〕
 作曲者不詳/デンマーク弦楽四重奏団編曲:スカンディナヴィアの伝統曲
 パヴロヴィッチ/デュオ・アリアーダ編曲:バルカンの伝統曲
 スキューズ:ぼろ船 / コープランド:3つのムード
 ガーシュウィン:3つの前奏曲/「ソングブック」より〔手を叩いて/魅惑のリズム/私の彼氏/アイ・ガット・リズム〕
 チック・コリア:「子供の歌」より第6番、第4番、第11番、第7番
 ミヨー:「スカラムーシュ」 Op.165b 〜第3曲 ブラジルの女

  デュオ・アリアーダ[ミハウ・クノト(Sax) ボグダン・ラケティチ(アコーディオン)]
 録音:2020年、ウィーン楽友協会内グラス・ホール/マグナ・オーディトリウム。ウィーン楽友協会から「傑出した才能と創造性豊かな音楽家」と激賞される、ポーランド出身のサクソフォン奏者ミハウ・クノトとセルビア出身のアコーディオン奏者ボグダン・ラケティチによる「デュオ・アリアーダ」。2013年の結成以来、ウィーンを拠点に活動を開始し、カーネギー・ホール、トーンハレ・チューリヒ、ウィーン楽友協会、サンクトペテルブルクのエルミタージュ劇場など、世界の名だたるホールで、これまでに30カ国以上で公演を行っている若手注目のデュオ。サクソフォンとアコーディオンという異色の組み合わせながら、その相性は驚くほど自然な物。アコーディオンは蛇腹のふいごと鍵盤の操作により演奏される気鳴楽器で、リードを振動させて音を出す木管楽器のサクソフォンとのコンビネーションは抜群。期待の新録音「東西」では彼らの演奏で世界中を航旅する好企画。アルバムの中心に現代作曲家トマシュ・スキューズ(1984-)の「ぼろ船(Coffin Ship)」を据え、東西を横断する航海の旅に誘う。また、クラシックの名曲だけでなく2021年(2021年2月9日)に惜しまれつつも亡くなったアメリカ出身のジャズピアニスト、チック・コリア作曲の「子供の歌(Children 's Songs)」からの作品も収録。彼らの多才ぶりを発揮した内容。聴き手の心に届く入魂の演奏は、単に旋律と伴奏に分けたものではなく、巧みなアレンジも聴き物。今後日本での人気も出てきそうな注目の若手デュオ。
HC-20084
buyボタン
(4CD)
2CD価格
イヴァン・モラヴェツ・エディション
 モーツァルト:ピアノ協奏曲〔第20番 ニ短調 K.466 /第23番 イ長調 K.488 /第24番 ハ短調 K.491 /第25番 ハ長調 K.503 〕
  [ネヴィル・マリナー指揮 ASMIF /1997年4月、1995年10月、ヘンリー・ウッド・ホール、ロンドン]
 ハイドン:ピアノ・ソナタ第50番 ニ長調 XVI: 37
 ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ 変ホ短調「1905年10月1日の街角で」/霧の中で
 ショパン:24の前奏曲 Op.28 より Nos.17-24 / ドビュッシー:前奏曲集第2巻〜オンディーヌ
 ショパン:マズルカ〔嬰ハ短調/イ短調〕[2000年、プラハの春音楽祭、ライヴ]
 ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35 /バラード第4番 ヘ短調 Op.52 /
      マズルカ〔第25番 ロ短調 Op.33 No.4 /第40番 ヘ短調 Op.63 No.2 /第5番 変ロ長調 Op.7 No.1 〕/
      幻想曲 ヘ短調 Op.49 /ポロネーズ第7番 変イ長調 Op.61「幻想」
  [2002年11月11日-13日、アカデミー・オヴ・アーツ・アンド・レターズ、ニューヨーク]

 イヴァン・モラヴェツ(P)
 2015年7月27日に惜しまれつつ亡くなったチェコを代表するピアニスト、イヴァン・モラヴェツは2020年に生誕90周年、歿後5周年を迎えた。これを記念して独ヘンスラー・レーベルより4CDセットが登場。その内容はモラヴェツの誉れ高き名演、1990年代にマリナー&アカデミー室内管と録音したモーツァルトのピアノ協奏曲4篇(第20、23、24、25番)の嬉しい再発売に加えて、2000年に開かれたプラハの春音楽祭におけるリサイタル(ハイドン、ヤナーチェク、ショパン、ドビュッシー)、そして2002年11月、ニューヨークで収録されたオール / ショパン・プログラム。モラヴェツは1930年11月9日、プラハ生まれ。プラハ音楽院にてエルナ・グリュンフェルトに、プラハ芸術アカデミーでイロナ・シュチェパーノヴァーに師事しました。1946年にプラハでデビューし演奏活動に入るも一時腕の故障で活動を中断。しかし、1962年のプラハの春音楽祭にて再起し、以後ソロとして20回以上出演している。1959年にイギリスに、1964年にアメリカにてデビューし、活躍の場を広げ、1971年に初来日をはたしている。当セットでは巨匠モラヴェツ後年の名演を凝縮。のびやかできらめくタッチが魅力のモラヴェツの至芸をお楽しみ頂ける。

HORTUS (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから(発売が古いものには廃盤があり、2021年1月現在、旧譜は新代理店からアナウンスされていないため入荷までにお時間がかかります)。
ジルベール・アミ:室内楽曲集
 2つのクラリネットのための「呼吸の時間 I 」(1993/96) (cl1/cl2) /クラリネットのためのゲーム(1971) (cl1) /
 クラリネット、ヴァイオリンとピアノための「トリオ第1部」(1985-186) (cl1/vn1/p) /
 クラリネット、ヴァイオリンとアルトのための「トリオ第2部」(1994) (cl2/vn1/ms) /
 ハープのためのハーモニー(1995) (hp) /
 メゾ・ソプラノとクラリネットのための「曖昧な災害の・・・」(1971) (ms/cl1) /
 クラリネット、トロンボーンとヴァイオリンのための「呼吸の時間 II 」(1994) (cl2/tb/vn2)

 セルジオ・メノッツィ(Cl;cl1) ルーカス・ディーチュ(Cl;cl2)
 ジュリエット・ルルー(Vn;vn1) ラファエル・ルビオ(Vn;vn2)
 ジンチャオ・ウー(Ms;ms) オレリー・ブジャール(Hp;hp)
 ジュール・ボワティン(Tb;tb) マルワン・ダフィル(P;p)
 録音:2017年、フランス。1936年生まれのフランスの作曲家、ジルベール・アミの室内楽アルバム。アミはパリ国立高等音楽院在学時にメシアンとミヨーに作曲を師事した。1957年にはブーレーズ監修のもとでピアノ・ソナタを書き上げ、翌1958年にはブーレーズからの委嘱作品「躍動」で注目された。1967年から1973年までドメーヌ・ミュジカルを監督。また、1984年にはリヨン国立高等音楽院の学院長に就任し、後任の育成とともに作曲も手掛けていった。当アルバムでは1971年から1996年にかけて作曲された「ソロ」「デュオ」「トリオ」の作品計7曲を収録。現代フランス音楽の大作曲家アミの音楽的旅路を辿るアルバムとなっている。
フォーレ:室内楽作品集
 チェロ・ソナタ〔第2番 ト短調 Op.117 /第1番 ニ短調 Op.109 〕/月の光 Op.46 No.2(チェロとピアノ版)/
 牢獄 Op.83 No.1(チェロとピアノ版)/ヴォカリーズ・エチュード(チェロとピアノ版)/
 ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120(クラリネット、チェロとピアノ版)(*) /初見視奏曲(クラリネットとチェロ版)(#)

 トマ・デュラン(Vc) ニコラ・マヤルト(P;#以外)
 マヌエル・メッツガー(Cl;*/#)
 録音:2019年、フランス。その美しい旋律で確固たる地位を得た作曲家フォーレ。72歳になったフォーレは、耳が聞こえなくなることに苦悩しながらも、晩年も創作活動を行っていた。ことに室内楽曲、ピアノ曲、歌曲に傑作を残したフォーレだが、当アルバムにはチェロ・ソナタを主軸にフォーレの旋律美を堪能できる作品を収録。ピアノ三重奏曲ではヴァイオリン・パートをクラリネットで演奏している。フランスの名手が雄弁な語るフォーレ・ファンにはたまらない1枚。
オルガンのための13のノエル集
 ダンドリュー:ノエル集より〔第3番/第16番/第17番〕
 ダカン:新しいノエル集 Op.2 より〔第6番/第10番/第11番〕
 コレット:新しいノエル曲集組曲第2番より〔第1曲/第3曲/第4曲〕
 バルバトル:ノエルの形式による4つの組曲〔第1番より[第3曲/第4曲]/第2番〜第4曲〕
 メイラン:厳かな日

 ダニエル・メイラン(Org|使用楽器:イスナール、1772年製作
 録音:2019年、サン=マクシマン=ラ=サント=ボーム教会、フランス。フランスのクリスマスにかかせないノエルを集めたアルバムをオルガニスト、ダニエル・メイランが録音した。演奏に用いたのはサン=マクシマン=ラ=サント=ボーム教会に据え付けられたイスナール・オルガン。厳かな雰囲気漂う演奏。
即興〜ジャン・バティスト・デュポン(1978-):
 即興的組曲/自由な形式による10の即興/2つの詩曲
ジャン・バティスト・
 デュポン(Org)
 録音〔使用楽器〕:2019年、セント・オールバンズ大聖堂〔ハリソン&ハリソン製〕。1979年生まれのオルガニスト、ジャン・バティスト・デュポンの即興演奏による自作自演集。「即興演奏は自由を意味する。それは未知のもの予期せぬものへの出会う旅への出発点となる。即興演奏は演奏者と聴衆を結びつけ、儚い作品の共有体験をする。」と語るデュポン。彼は2009年に難関として知られるセント・オールバンズ国際コンクールのオルガン即興演奏部門で第1位を受賞しておりその実力は折り紙付き。ここに収録した「即興的組曲」、「自由な形式による10の即興曲」、「2つの詩曲」はコンクールでも演奏したセント・オールバンズ大聖堂のオルガンを演奏することで生まれた奇跡の作品。コンクール優勝から10年、ついにデュポンの即興演奏が録音の形でリリースされる。
ジルベール・アミ(1936-):
 ピアノと管弦楽のための協奏曲(*) /チェロと管弦楽のための協奏曲(#)
  ジャン=フランソワ・エッセール(P;*)
  ジュリアン・ルロワ指揮ヌーヴェル=アキテーヌ室内o.(*)
  ジャン・ギアン・ケラス(Vc;#) ジルベール・アミ指揮パリo.(#)
 録音:2019年1月18日、ボルドー・ホール(*) /2006年9月27日、サル・プレイエル、パリ(#)、ともにフランス、ライヴ。フランスの作曲家、ジルベール・アミの協奏曲アルバム。アミはパリ国立高等音楽院在学時にメシアンとミヨーに作曲を師事した。1957年にはブーレーズ監修のもとでピアノ・ソナタを書き上げ、翌1958年にはブーレーズからの委嘱作品「躍動」で注目された。1967年から1973年までドメーヌ・ミュジカルを監督。また、1984年にはリヨン国立高等音楽院の学院長に就任し、後任の育成とともに作曲も手掛けていった。ここに収録された2つの協奏曲は5年の時を経て構想され、作風もさることながら有機的なつながりも感じさせる。ピアノと管弦楽のための協奏曲のソリストをつとめたのはフランスを代表するピアニスト、ジャン=フランソワ・エッセール。アミの描く世界を見事にあらわした注目演奏。一方、チェロと管弦楽のための協奏曲は現代最高のチェリスト、ジャン・ギアン・ケラスが担当(この作品はハルモニアムンディより同一録音がリリースされている)。この作品は武満徹の思い出に捧げられており、2000年にケラスによってサントリーホールで初演されている。技巧的なパッセージとともに武満を思わせるような、静寂を聴かせる協奏曲。ともにアミが絶大な信頼を寄せる名手により初演されたことも注目と言えるだろう。
対話
 マデルナ:ディアローディア(*) / ブソッティ:汚い裸(#) /デュエ・バラビーリ〔第1曲/第2曲〕
 ベリオ:セクエンツァ〔 II (+) / III (##) 〕/チェンバー・ミュージック(**)
 ドナトーニ:マルシュ(+) /ホット(+)

 ルーカス・ディーチュ(Cl;*) セルジオ・メノッツィ(Cl;*/バスCl;#)
 デュオ・コントロヴェルシア(無印) アントワーヌ・ブシャール(Hp;+)
 アマデア・レシヒ(Vo;**)ラファエル・ギンツブルク(Vc;**)
 ニコラス・イシャーウッド(B−Br;##)
 録音:2018年、フランス。近現代の作品の演奏に力を注ぐデュオ・コントロヴェルシアを中心に、ハープのアントワーヌ・ブシャールやクラリネットのセルジオ・メノッツィなどが参加した当アルバムのテーマは「対話」。ベリオを中心に置きマデルナ、ブソッティ、ドナトーニの演目を披露している。芸術的コラボレーションを楽しめる1枚。
ヴェラール&アンサンブル・ジル・バンショワ参加〜
 ニコラ・ド・グリニー
(1672-1703):オルガン曲集第1巻
 ニコラ・ルベーグ(1631-1702):モテット集
 作曲者不詳:汝らの心の中にあるもの/賛美の声をあげる
  ニコラ・ビュシェール(Org)
  マリオン・タッソー(S) ヴァンサン・リエーヴル=ピカール(T)
  ドミニク・ヴェラール指揮アンサンブル・ジル・バンショワ
 録音:2019年8月5日-10日、ラ・シェーズ=デュ大聖堂、オート=ロワール県、フランス。フランスのバロック時代を代表するオルガニストで作曲家のニコラ・ド・グリニー(1672-1703)のミサと教会年の主な祝日の賛美歌からなる「オルガン曲集第1巻」とグリニーの師ニコラ・ルベーグ(1631-1702)のモテットを集めたアルバム。ランス生まれのグリニーは1693年よりパリ近郊のサン=ドニ教会に奉職し、その後1696年から急死する没年まで故郷ランスのノートルダム大聖堂のオルガニストを務めた。ここに収録された唯一の現存作品、1699年作曲のオルガン曲集第1巻は1曲のミサ曲と一年の主要祝日の賛美歌を含むオルガン小曲集で、あのヨハン・セバスティアン・バッハがこの曲集を高く評価し、グリニーの作品を手写して学んでいたとされる。短命であったため天才グリニーが残した傑作と師ルベーグのモテット集を聴くことでフランスのバロック時代の情感豊かにして華麗な世界に誘われる。

HORTUS/THYS (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから(発売が古いものには廃盤があり、2021年1月現在、旧譜は新代理店からアナウンスされていないため入荷までにお時間がかかります)。
おとぎ話
 リスト/ヴェラ・ニキティーヌ編曲:悲愴協奏曲 ホ短調 S.258 (オルガンのための版)
 ムソルグスキー/ヴェラ・ニキティーヌ編曲:組曲「展覧会の絵」(オルガンとピアノのための版)
 チャイコフスキー/ヴェラ&カテリーヌ・ニキティーヌ編曲:「眠れる森の美女」組曲 Op.66a
  (オルガンとピアノのための版)〔導入部・リラの精/長靴をはいた猫と白い猫/ワルツ〕

 ヴェラ・ニキティーヌ(Org|使用楽器:カヴァイエ=コル、1878年制作〔旧・シャイヨ宮設置、1977年移設〕
 カテリーヌ・ニキティーヌ(P|使用楽器:ステファン・ボレロ製作、 Op.102
 録音:2016年、リヨン・オーディトリアム、フランス。これはおもしろい。姉妹デュオ、ヴェラ・ニキティーヌ、カトリーヌ・ニキティーヌが「展覧会の絵」と「眠れる森の美女」組曲をオルガンとピアノ版で録音した。両親からピアノの手ほどきを受けたニキティーヌ姉妹は幼いころからピアノ連弾に親しみ、連弾のオリジナル作品だけでなく自身の編曲で様々な作品を演奏してきた。プロの音楽家としてヴェラはオルガニストに、カトリーヌはピアニストとなりそれぞれ単独で活動していたが、2009年にデュオで演奏し、その後姉妹デュオとして本格的な活動を開始した。今回、リヨン・オーディトリアムに据え付けられたカヴァイエ=コル製作の歴史的な大オルガンと現代屈指のピアノ製作者ステファン・ボレロの楽器(製作番号102)を用いて録音。同じ鍵盤楽器にして全く異なる構造・音色のピアノとオルガンだが、この2つの楽器が出会うとまさにオーケストラのサウンドを堪能でき、オルガンの流麗で荘厳な響きにピアノ打楽器的な要素も加わる。二人の息の合った演奏でカラフルな音色が広がる。
映像
 ドビュッシー:映像第2集 / ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
 リスト:巡礼の年第2年「イタリア」より〔婚礼/物思いに沈む人/サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ〕

 フローリアン・カロウビ(P)
 録音:2017年、フランス。ソリストとしてだけでなく室内楽奏者としても成功を収めているフランスのピアニスト、フローリアン・カロウビがドビュッシーの映像第2集、リストの巡礼の年第2年「イタリア」、そしてムソルグスキーの「展覧会の絵」を録音した。繊細な語り口が魅力のカロウビがクリスタルな響きを追求した当アルバムでは色彩豊かなドビュッシー、情熱的なリスト、そして最後のムソルグスキーでは透き通った音色だけでなく、力強さを持った好演を聴かせる。

LSO LIVE (英) 特記以外 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 旧譜はこちらから
LPO-0119
buyボタン
(5CD)
3CD価格
エイドリアン・ボールトの音楽的遺産
 ■初期録音集 エルガー:交響曲第1番 変イ長調 Op.55 [1949年9月 (AS) ]
        ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第6番 ホ短調[1953年12月 (KWH) ]
 ■ベートーヴェンとその先
   ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」[1957年6月 (WAH) ]
   ブルッフ:コル・ニドライ Op.47 [クリストファー・バンティング(Vc)/1967年7月 (AS) ]
   ドホナーニ:童謡の主題による変奏曲 Op.25 [パトリシア・ビショップ(P)/1955年11月21日 (RFH) ]
 ■バレエ音楽集
   ファリャ:恋は魔術師〜火祭りの踊り[1967年 (AS) ]
   ドリーブ:「シルヴィア」組曲/ナイラ・ワルツ/「コッペリア」組曲[1955年 (WAH) ]
   サン=サーンス:死の舞踏 Op.40 / ストラヴィンスキー:サーカス・ポルカ[1967年 (AS) ]
   ホルスト:歌劇「どこまでも馬鹿な男」Op.39 〜バレエ組曲[1954年 (KWH) ]
 ■万能指揮者
   ジェレマイア・クラーク:トランペット・ヴォランタリー(デンマーク王子の行進曲)[データ記載無し、ステレオ]
   ヴォーン・ウィリアムズ:揚げひばり[ジャン・プーニェ(Vn)/1952年 (AS) ]
   シベリウス:レンミンカイネン組曲〜第4曲 レンミンカイネンの帰郷[1956年 (WAH) ]
   ウォルトン:「ポーツマス・ポイント」序曲[1967年 (AS) 、ステレオ]
   バルトーク:弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽[1955年 (WAH) ]
   ヴォルフ=フェラーリ:マドンナの宝石[1967年 (AS) ]
   サン=サーンス:カプリス・ワルツ「ウェディング・ケーキ」 Op.76
    [ジェルヴァース・プライアー(P)/1967年 (AS) 、ステレオ]
   ガーシュウィン:キューバ序曲「ルンバ」[1967年 (AS) ]
 ■英国音楽のチャンピオン
   スタンフォード:艦隊の歌 Op.117 [フレデリック・ハーヴィー(Br)
     クロイドン・フィルハーモニー協会/1955年 (RFH) ]
   マルコム・アーノルド:オルガン協奏曲 Op.47 [ヒュー・マクリーン(Org)/1955年 (RFH) ]
   ジョージ・バターワース: シュロップシャーの若者[1969年 (MVS) ]
   アーノルド・バックス: ファンドの園[1962年 (RFH) ] / エルガー:序曲「南国にて」 Op.50 [1955年 (RFH) ]

 エイドリアン・ボールト指揮 LPO
 録音:[/内]、アビー・ロード・スタジオ(AS)、キングズウェイ・ホール(KWH)、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(WAH)、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(RFH)、メイダ・ヴェイル・スタジオ(MVS) 、すべてロンドン、特記以外モノラル。英国の巨匠、サー・エイドリアン・ボールト(1889-1983)のロンドンpo. と残した録音をまとめた5枚組のボックスがリリースされた。これは、首席指揮者としての在任期間(1950 〜57年)と彼が引退するまでの間、ロンドン・フィルとの素晴らしい関係を祝うものとなっている。首席指揮者就任前でロンドン・フィルとボールトの最初の録音となった、1949年に録音されたエルガーの交響曲第1番や、バルトーク、ストラヴィンスキーといった当時は現代音楽とみなされていた作品も積極に取り上げ、そして自国英国の作曲家を頻繁に演奏したボールトの幅広い音楽性を楽しむことのできるセットとなっている。ボールトは、1889年4月8日、チェスター出身。オックスフォード大学を経てライプツィヒ音楽院に留学。マックス・レーガーに作曲を師事し、アルトゥール・ニキシュに多大な影響を受け、1914年に指揮者デビュー、1919年にはディアギレフのロシア・バレエ団のロンドン公演で指揮を行う。1924年からバーミンガム市交響楽団の指揮者に就任。1930年にはBBCso. の創立に携わり、50年代にはロンドン・フィルの首席指揮者となり。英国の作曲家の作品を取り上げて高い評価を得る。1981年に92歳で引退。1983年2月22日にロンドンで93歳で死去。
LSO-0851
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ラフマニノフ
 交響曲第2番 ホ短調 Op.27(完全版)
サイモン・ラトル指揮
LSO
 録音:2019年9月、バービカン・ホール、ライヴ。ラトル&LSOによるラフマニノフの交響曲第2番がリリースされる。ラトルは2017年からLSOの音楽監督に就任、先日2023年までその任期を3年延長したことが発表され、両者の相性の良さと信頼度の高さはますます広く認められることになった(同時に2023年からバイエルン放送so. の首席指揮者に就任することが決まり大きな話題に)。ラトルのラフマニノフ交響曲第2番といえばまだ20代のラトルとロス・フィルの録音(1984年)がある。当時はそれほど多くの指揮者が取り上げる作品では無かったが、若き指揮者の未来を予見させるには十分の見事な演奏だった。一方ロンドン響は、前首席指揮者ゲルギエフとの演奏(2008年)や、ラフマニノフのスペシャリストとも言われるアンドレ・プレヴィン(1973年)との録音、などがあり、この作品に特別な思いがある両者の演奏に期待が高まる。ピアノ曲そのままに、ラフマニノフが思いのたけを込めた甘美なメロディが聴く人の心を強く締めつける第2交響曲。ラトルとロンドン響の今の音楽があふれ出る、どの旧盤とも異なるうったえかけるような弦の響きが印象的な名演。
COLIN CURRIE RECORDS
ハインツ・カール・〔H.K.〕グルーバー:打楽器協奏曲集
 ROUGH MUSIC (1982-83) (*) / INTO THE OPEN (2015) (#)
  コリン・カリー(打楽器独奏) ジュアンジョ・メナ指揮(*)
  ヨン・ストゥールゴールズ指揮(#)  BBC フィルハーモニック
 録音:2013年12月6日、ブリッジ・ウォーター・ホール、マンチェスター(*) /2015年7月20日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン、 BBC プロムス、世界初演時(#) 。ライヒも認める凄腕パーカッショニスト、コリン・カリーによる自主レーベル「コリン・カリー・レコーズ」から初の協奏曲アルバムが登場!ウィーン少年合唱団出身でコントラバスでもあるウィーンの作曲家ハインツ・カール・グルーバー(1943-)の2作品を収録。いずれも打楽器協奏曲の可能性を極めに極めた目の回るような超絶技巧が満載、いったい何種類の打楽器を叩いているんだという怒涛のパーカッショニズムが炸裂する。対するオーケストラも細かく書き込まれていて大迫力の音響。使われる響きはポップな和声あり、おどろどろしい不協和音あり。格好よくエネルギッシュな展開も魅力。ライヒはもちろん、吉松隆あたりが好きな人なら一発で気に入るだろう。「ROUGH MUSIC」(1982-83)は打楽器協奏曲というジャンルを決定的に塗り替えた快作。高度にして大胆な作曲技法を駆使し、伝統的なしがらみから解放された真に自由で創造的なソロが興奮を煽ります。タイトル通りの「荒々しさ」を持つ「どんちゃん騒ぎ」ながら入念に書き込まれコントロールされたスコア。第1楽章はリズミカルで刺激的で、またポップな美しさも兼ね備えている。第2楽章はコリン・カリーが「カーチェイス。運転席にはアイヴズの亡霊。副操縦士のベルクがヴィブラフォンの歌に合わせて誘導する」と表現する興奮の音楽。第3楽章はしっかりと曲全体をまとめ上げる見事なフィナーレで、同時にシンセサイザーが鳴ったりサティやアンリ・ソーゲが暗喩的に用いられたりと興味の尽きないアイデアの饗宴。「INTO THE OPEN... 」(2015)は単一楽章の協奏曲。2009年に亡くなった音楽評論家でクルト・ワイルの研究者であるデイヴィッド・ドリューへの追悼作品であり、暗く薄い響きが支配的。この曲想にして現代打楽器書法最新の試みがなされ、また管弦楽も表情豊かにシンフォニックに書かれているのはある意味挑戦的。不穏な序奏から次第にゆっくりと時間をかけて、悲しみを乗り越えようとエネルギッシュで闘争的な音楽が沸き上がるが、古典的なわかりやすい解決はなく悲しみを抱えたままで終止。しかし絶望に対峙せんとする人間的な力強さを描いた音楽が偽りなく感動的で、技巧においてもより一層の冴えを見せている。「コリン・カリー・レコーズ」はLSO Liveが世界的にディストリビューションを行っている。

MIRARE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 旧譜はこちらから
TRIO KARÉNINE
 リスト:「オーベルマンの谷」〜トリスティア
 シューマン/テオドール・キルヒナー編曲:6つのカノン風小品 Op.56
 シェーンベルク/エドゥアルト・シュトイアーマン編曲:浄められた夜 Op.4 (ピアノ三重奏曲版)

 トリオ・カレニーヌ
  [パロマ・クイデール(P) ファニー・ロビヤール(Vn) ルイ・ロッド(Vc)]
 録音:2020年8月月18日-21日、ベルギー。2009年に結成されたピアノ・トリオ、トリオ・カレニーヌによる19世紀後半のロマン派の作品を収録した最新盤。対位法を研究していたシューマンが、ペダル・ピアノのために作曲したカノン風の6つの小品を、シューマン夫妻やブラームスと親交があった作曲家、テオドール・キルヒナー(1823-1903)が、ピアノ・トリオに編曲した作品。そしてシェーンベルクの薫陶を受けたばかりでなく、ブゾーニの弟子でもあった知る人ぞ知るピアノの名手エドゥアルト・シュトイアーマンがピアノ・トリオに編曲したシェーンベルクの「浄められた夜」。ピアノのパートに重きをおいた編曲で、それぞれの旋律が立体的に明瞭に聴こえ、弦楽六重奏とは違った響きが楽しめる。またリストの「トリスティア」も豊潤な音楽で魅了される。トリオ・カレニーヌの名はトルストイの小説「アンナ・カレーニナ」に由来する。パリ国立音楽院でイザイ四重奏団に師事し、メナヘム・プレスラー、バイエルレらのマスタークラスを受講。第5回ハイドン室内楽コンクールで特別賞/プロ・ムジチス協会賞を受賞。2013年、ミュンヘン国際コンクールで最高位(第2位)に輝いている。
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第7番 ニ長調 K.271a (271i)
 (カデンツァ:ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ)
 リヤ・ペトロワ(Vn|使用楽器:カルロ・ベルゴンツィ "Helios"、1735年
 ジャン=ジャック・カントロフ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィア
 録音:2020年9月14日-18日、ワルシャワ。ブルガリア出身の俊英、リヤ・ペトロワとカントロフ率いるシンフォニア・ヴァルソヴィアによるベートーヴェンとモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。リヤ・ペトロワは、「今この困難な時にこそ、この二つの音楽的力が強い名曲を録音したいと思い取り組んだ」という。そして「名ヴァイオリニストでもあるカントロフは、この2作を知り尽くしており私の音楽を素晴らしくサポートしてくれた」と。ソリスト、オーケストラ、指揮者の様々な個性が融合し、生命力あふれる音楽を披露している。ベートーヴェン唯一のヴァイオリン協奏曲であり、ベートーヴェンが「ハイリゲンシュタットの遺書」の頃の絶望的状態から蘇り、名作を次々と生み出した「傑作の森」と言われる時期に書かれている。雄大なスケールの中に気品ある旋律が特徴的な音楽だが、ソリストには高度なテクニックというより総合的な音楽作りが要求され、ヴァイオリニストが演奏する協奏曲の中では特に難しいといわれている。カントロフの好サポートを受け、リヤ・ペトロワは伸び伸びとした演奏を聴かせる。さらには、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第7番では、ピアニストとしての才能はもちろん作曲家としても異才を放つジャン=フレデリック・ヌーブルジェのカデンツァを使用している。あふれ出る若き才能とカントロフの円熟の指揮により新たな名演が登場した。
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲集
 〔第2番 ト長調 Op.9 No.1 /第3番 ニ長調 Op.9 No.2 /第4番 ハ短調 Op.9 No.3 〕

 トリオ・アーノルド
  [岡田修一(Vn) マニュエル・ヴィオック=ジュード(Va) キム・ボムジュン(Vc)]
 録音:2020年7月11日-14日、ベルギー。小澤征爾主宰の国際アカデミーで出会った若き名手たちにより2018年に結成されたピアノ三重奏団、トリオ・アーノルド。メンバーはそれぞれ、世界的コンクール(プリムローズ、ターティス、マルクノイキルヘン、R. リピツァー)で入賞を果たしている実力派。2019/20年シーズンにはシンガー=ポリニャック財団の支援のもと、ベートーヴェンの弦楽三重奏曲の演奏に力を入れており、本作もその一環として演奏してきた作品。1798年に作られた3つの弦楽三重奏曲 (Op.9)は、若き日のベートーヴェンの作品で、ベートーヴェンの才能と感性、そして自信に満ち溢れた作品群。トリオ・アーノルドの演奏も、疾走感にあふれ、前向きなエネルギーとともに音楽が進む、躍動感に満ちた演奏。
ショパン:スケルツォ&バラード全集
 スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20 /バラード第1番 ト短調 Op.23 /スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31 /
 バラード第2番 ヘ長調 Op.38 /スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39 /バラード第3番 変イ長調 Op.47 /
 スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54 /バラード第4番 ヘ短調 Op.52

 アブデル=ラーマン・エル=バシャ(P)
 圧倒的存在感と確かな音楽性で世界中を唸らせる実力派ピアニスト、エル=バシャによる、ショパンのスケルツォ(4曲)とバラード(4曲)。エル=バシャのショパンは約30年前のForlaneレーベルへの録音等が存在するが、現在の円熟したテクニックと洗練された音色で聴くショパンは格別。真摯な情熱と高度な音楽性をもつ「4つのバラード」は、ショパン最盛期の傑作。また「4つのスケルツォ」は従来のスケルツォの形式にショパンが自由な着想を盛り込み、中間部を除いてはテンポの速い激情的な作品。エル=バシャは、明快でしかも静穏な解釈、ショパン独特の陰影を卓越した技術と詩的な感性で見事描いている。
ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」
ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1 ロ短調
ブーレーズ:ピアノ・ソナタ第3番
フローラン・ボファール(P)
 録音:2020年8月、ベルギー。1964年生まれのフローラン・ボファール。1988年から1999年までブーレーズが主宰する現代音楽専門のオーケストラ、アンサンブル・アンテルコンテンポランのピアニストとして活躍。ハルモニア・ムンディ・フランスの若手音楽家を紹介するシリーズへは2000年ドビュッシーとバルトークを録音(廃盤)、 MIRARE からはシェーンベルクのピアノ作品集(MIR-191)をリリースし見事な解釈を聴かせてくれた。ここでは、ベートーヴェン、ベルク、ブーレーズという3つの異なる時代のピアノ・ソナタを収録している。ボファール自身はこの選曲を、「ウィーンからパリへ、2つの文化的観点からみた1世紀にわたる西洋音楽の記録である」と述べている。ベートーヴェンが1803年にパリから入手したエラール製のピアノで作曲されたと考えられている「熱情」。この楽器の特性を活かした幅広い音域を用いた作曲法で書かれており、それは並行して作曲していた「フィデリオ」の中でもその表現がみられる。そしてそのおよそ100年後のウィーンで書かれたベルクのピアノ・ソナタは ロ短調を主調とする20世紀作品で、新ウィーン楽派のピアノ曲を代表する作品。そしてブーレーズの第3のソナタ。アンティフォニー、トロープ、コンステラシオン、ストローフ、ゼクエンツの5つのフォルマンからなり、ジョン・ケージの「偶然性の音楽」とマラルメの「書物」の概念に影響された「管理された偶然性」の手法による作品。これらの難曲をボファールの卓越したテクニックと鋭い洞察力、そして高い知性で見事な演奏聴かせてくれる。
ハイドン:弦楽四重奏曲第76番 ニ短調 Op.76 No.2, Hob.III: 76 「五度」
バルトーク:弦楽四重奏曲第3番 ハ短調 Sz.85
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 K.465「不協和音」
 モディリアーニSQ[アムリ・コエイトー、ロイック・リョー(Vn)
          ローラン・マルフェング(Va) フランソワ・キエフェル(Vc)]
 録音:2019年12月14日-17日、市民劇場、ラ・ショー=ド=フォン、スイス。2003年、パリ国立音楽院で結成されたモディリアーニ弦楽四重奏団。ラ・フォル・ジュルネ音楽祭などでも来日を重ね、みずみずしい音楽と濃密なアンサンブルでファンを大いに増やしている。2014年には、ロストロポーヴィチが率いていたエヴィアン国際音楽祭の芸術監督に就任。2016年、第一ヴァイオリンのベルナール・フィリップが肩および右上腕部の筋肉をいため、演奏家としてのキャリアをストップさせることを決断。フランス放送フィルのスーパーソリストであったヴァイオリンのアムリ・コエトーが新加入し、クァルテットとして新時代を迎えている。本盤は、弦楽四重奏曲の歴史を鮮やかに彩る名作を、モディリアーニ弦楽四重奏団の息の合った見事なアンサンブルで聴かせてくれる。ハイドンの弦楽四重奏曲の創作の頂点を成すとも言われている作品群「エルデーディ四重奏曲」。77番「皇帝」や78番「日の出」など名作揃いだが、今回取り上げているのは、多様かつ自由な作風のハイドンの弦楽四重奏曲の中でも指折りの名作、冒頭の五度の主題から「五度」と呼ばれている第76番。モディリアーニQの新鮮な演奏は、この作品の面白さを改めて感じさせる。バルトークの弦楽四重奏曲第3番は1927年に作曲された作品でフィラデルフィア音楽財団に献呈されている。バルトークの独自のリズムを大変な集中力で迫力のある演奏に仕上げている。そして最後にモーツァルトが室内楽曲作曲の師と仰ぐヨーゼフ・ハイドンに捧げた6曲の弦楽四重奏曲「ハイドン・セット」の中から大胆な和声進行を用いた第19番「不協和音」。完璧なアンサンブルと躍動感溢れるモディリアーニQの音楽は見事。
ただ神の栄光のために〜J.S.バッハ
 カンタータ〔第21番 「われは憂いに沈みぬ」 BWV.21 /第76番「もろもろの天は神の栄光を語り」 BWV.76 〕/
 主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる BWV.639 /いと高きところには神にのみ栄光あれ BWV.663 /
 主なる神よ、いざ天の扉を開いたまえ BWV.617 /いと高きところにいる神にのみ栄光あれ BWV.715

 フィリップ・ピエルロ指揮コレギウム・ヴォカーレ・ヘント、リチェルカール・コンソート
 マリア・コヘイン(S) カルロス・メーナ(CT)
 ユリアン・プレガルディエン(T) マティアス・フィーヴェク(B)
 ベルナール・フォクルール(Org)
 フィリップ・ピエルロ率いるリチェルカール・コンソートとコレギウム・ヴォカーレ・ゲントによるバッハのカンタータ2篇とリチェルカール・コンソート創設メンバーでもあるベルギーのオルガニスト、ベルナール・フォクルールの演奏によるオルガン作品を収めたアルバム。ここに収録されたカンタータはワイマール時代とライプツィヒ時代に書かれ、その10年にわたるバッハの進化を示している。21番は2部構成、全11曲からなる初期の大作。バッハの生涯に何度も演奏された名曲。嘆きを歌う第1部、救いの喜びを歌う第2部の対照も見事な、きわめつけの美演。76番は、ライプツィヒのトーマスカントルに着任後の初仕事だった BWV.75「貧しきものは饗せられん」の翌週に初演された作品。トランペットによる華やかな始まりが印象的。カップリングのオルガン作品では、バッハとブクステフーデ両大家のオルガン曲全曲録音を果たした、豊富な知識と技量を持つ現代最高峰のオルガニスト、ベルナール・フォクルールの見事なテクニックと感性を存分に堪能出来る。

NAIVE 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
OPUS 111
J.S.バッハ:鍵盤作品集
 *イ短調
   9つの小前奏曲第8番 イ短調 BWV.931 /
   インヴェンション第13番 イ短調 BWV.784 /シンフォニア第13番 イ短調 BWV.799 /
   前奏曲とフーガ イ短調 BWV.865(平均律クラヴィーア曲集第1巻第20番)/
   前奏曲とフーガ イ短調 BWV.889(平均律クラヴィーア曲集第2巻第20番)/幻想曲とフーガ イ短調 BWV.904

 *ニ短調
   5つの小前奏曲第5番 ニ短調 BWV.940 /
   インヴェンション第4番 ニ短調 BWV.775 /シンフォニア第4番 ニ短調 BWV.790 /
   前奏曲とフーガ ニ短調 BWV.851(平均律クラヴィーア曲集第1巻第6番)/
   前奏曲とフーガ ニ短調 BWV.875(平均律クラヴィーア曲集第2巻第6番)/ソナタ ニ短調 BWV.964

 * ハ短調
   6つの小前奏曲第2番 ハ短調 BWV.934 /
   インヴェンション第2番 ハ短調 BWV.773 /シンフォニア第2番 ハ短調 BWV.788 /
   前奏曲とフーガ ハ短調 BWV.847(平均律クラヴィーア曲集第1巻第2番)/
   前奏曲とフーガ ハ短調 BWV.871(平均律クラヴィーア曲集第2巻第2番)/
   幻想曲 ハ短調 BWV.906 /3声のリチェルカーレ ハ短調(「音楽の捧げもの」 BWV.1079 より)

 リナルド・アレッサンドリーニ(Cemb|使用楽器:コルネリユス・ボム、1984年製作
   〔モデル:ヨハン・ダニエル・デュルケン、1745年製作〕
 録音:2019年6月14日-17日、パルコ・デッラ・ムジカ、ローマ。イタリアを代表するバロック音楽のスペシャリスト、リナルド・アレッサンドリーニによるバッハのチェンバロ演奏。最新盤では「イ短調」「ニ短調」「ハ短調」の鍵盤作品を収録した。2014年に録音した前作「バッハ:前奏曲とフーガ集」(OP-30564)と同様、今回も調性と楽想を考慮して組み立てており、アレッサンドリーニが巧みに練り上げた選曲と曲順で構成されている。この3つのセクションがまるで音色を映し出す鏡のように配置された当録音をアルバムを通して聴くことにより有機的な繋がりが生まれており、アレッサンドリーニの鬼才ぶりに驚かされる。多彩で色彩豊かなアーティキュレーションと優雅な演奏が魅力のアレッサンドリーニのチェンバロ演奏だが、アレッサンドリーニは「演奏にあたって常に楽譜や文献を読み込み研究していく」と語っている。当演奏でもその真摯な姿勢があらわれており、折り目正しい格調高さとともに気品に満ちた味わいを加えた演奏を披露。鬼才が現在思い描くバッハ像がここに結実している。

PARATY (仏) 価格帯記載無し:1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから(ただし旧譜に関しては、一部価格が高額で、供給ルートの問題から アイテムによって入荷までにお時間がかかる可能性があります)。
J.S.バッハ:鍵盤楽器のための7つのトッカータ BWV.910-916
 〔ト長調 BWV.916 /嬰ヘ短調 BWV.910 /ハ短調 BWV.911 /
  ト短調 BWV.915 /ニ短調 BWV.913 /ニ長調 BWV.912 /ホ短調 BWV.914 〕

 ローラン・カバッソ(P|使用楽器:ステファン・ボレロ、 opus 102 、102鍵並行弦
 録音:2019年9月5日-9日、ステファン・ボレロ・スタジオ、ヴィルティエリー、フランス。フランスのピアニスト、ローラン・カバッソが「バッハにふさわしいピアノ」と惚れ込んだ楽器ステファン・ボレロ「 opus 102 」を使用しバッハのトッカータ全7曲を録音。この楽器は102鍵の並行弦ピアノで、響きの持続性、音域ごとの明瞭さ、澄んだ音色が大きな特徴。この特性がバッハのポリフォニックな楽曲に対しても見事な効果を発揮し、いきいきと音楽が響く。バッハ20代の若かりし頃の作品とされる7曲のトッカータは、ブクステフーデら先人たちからの影響と、そこから自分のスタイルを作り出そうとする試みが混ざり合っている。即興的な速いパッセージから対位法を駆使したフーガ、劇的な和声進行など、様々な要素が巧みに融合され構成されている。型にとらわれない自由な展開が可能な「トッカータ」であるからこそのほとばしる霊感に満ちており、後のバッハの名作の数々をも予感させる音楽。ライナーノートには日本語の解説も収録している。

PREISER 1枚あたり¥2640(税抜¥2400)

 旧譜はこちらから
モーツァルト
 戴冠式ミサ ハ長調 K.317 (*) s1/a1/t/b1 /教会ソナタ第15番 ハ長調 K.328 (#) /
 荘厳ミサ ハ長調 K.337 (##) s1/a2/t/b2 /教会ソナタ第17番 ハ長調 K.336 (#) /
 証聖者の荘厳晩課 K.339 〜ラウダーテ・ドミヌム (+) s2 /アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618 (+)

 コルネリア・ホラク(Ss1) ブリジット・ポシュナー(Ss2
 ガブリエーレ・シマ(Aa1) マルティナ・シュテッフル(Aa2
 ゲルノート・ハインリヒ(Tt) アルフレート・シュラメク(Bb1) 平野和(Bb2
 マクシミリアン・シャムシュラ(Org;#/+) アンドレアス・ピクスナー指揮(+以外)
 フリードリヒ・ヴォルフ指揮(+) 聖アウグスティーナ教会o. &cho.
 録音:1980年10月(+)、2011年10月(*)、2019年5月19日(##)、2019年5月24日(#)。ウィーンの伝統を今に受け継ぐ由緒正しき聖アウグスティーナ教会。そこで奏でられ歌われる音楽は美しい残響もあいまって格別の感動を与える。このアルバムはモーツァルトのふたつの名作ミサを軸に、教会にぴったりな作品を収録。合唱もソリストも高水準で、豊かな音楽の喜びに満たされる。あまり取り上げられない「教会ソナタ」はもともとミサと一緒に演奏されるためのもので、オルガンを伴う軽やかな器楽作品。年代を隔てた録音だが全体がバランスよく構成されている。
心よりの挨拶を
  Liebling, mein Herz lasst dich grusen / Ungekusst sollst du nicht schlafen gehen / Aber meine Herrschaften /
  Zuaschaun kann i net / Quodlibet Im weisen Rosl / Adieu, mein kleiner Gardeoffizier / Das gibt 's nur einmal /
  Tauben vergiften / Hobellied / Kunstlerball bei Kroll / Room with a View / Schutt'die Sorgen in ein Glaschen Wein /
  Mehlspeis / Die Reblaus / Opernboogie / Ein Freund, ein guter Freund / Der guate alte Franz / Das alte Lied /
  Es ist so schon, am Abend bummeln zu geh'n / Moon River / Da nehm' ich meine kleine Zigarette /
  Sag' beim Abschied leise Servus / Irgendwo auf der Welt

 エルウィン・ベラコヴィッチュ(歌) フリーデマン・ブラウン(P)
 マリア・ライター(アコーディオン) ゲルフリート・クライナー(ドラム、パーカッション)
 ベッティーナ・グラディンガー(Vn) ラファエル・ネイラ=ヴォルフ(G) ヨハネス・シュベルト(Tp)
 録音:2020年8月。ヴェルナー・リヒャルト・ハイマン、ラルフ・ベナツキー、ゲオルク・クライスラーらのオペレッタ、シャンソン、ミュージカル、キャバレーソング、ウィーン歌謡曲などを散りばめた楽しいアルバム。伴奏のアレンジがひねりが効いており、マンシーニの「ムーン・リヴァー」といったおなじみの曲も収録。歌うはエルウィン・ベラコヴィッチュ。ウィーン少年合唱団のソリストからウィーン音楽大学に進み、その後オペラからミュージカル、ドラマまで幅広く活躍。2010年にヨハネス・ブラームス国際コンクールで優勝している。
神聖な愛の歌〜ティモシー・ボーダー作詞・作曲:
  Bittersweet / Poets Compare You / You Hearten up My Life / Pride My Heart / You're My Light of Love /
  Pour Love over Blossoms / My Soul Mate, That's You / Return to Me, Infinity / Turn Hands of Time / We Are Human-Bound

 マリア・ツェペジ(S) ズザ・ヴォルガ(P)
 録音:2019年9月18日-19日。これまでにも同レーベルからいくつかCD を発表している作曲家ティモシー・ホーダー。美しくロマンティックな和声を駆使した音楽が魅力。今作はピアノ伴奏の歌曲集で、詞も自ら書いている。ロマン派の歌曲と言われても分からないような音楽に乗って、英語による愛の歌が甘く美しく歌われる。ホーダーは画家としても活躍する多才なアーティストで、ジャケットデザインも彼の手による物。

REFERENCE RECORDINGS (米) 
 価格帯B[SACD]:1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
FR-741SACD
buyボタン
(HYBRID_SACD)
価格帯:B
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
 クリスティーナ・ランツハマー(S) ジェニファー・ジョンソン・カノ(A)
 ヴェルナー・ギュラ(T) シェン・ヤン(B−Br)
 マンフレート・ホーネック指揮ピッツバーグso.、ピッツバーグ・メンデルスゾーンcho.
 録音:2019年6月6日-9日、ハインツホール、ピッツバーグ、ライヴ。長年高音質レーベルとして高い評価を得ているREFERENCE RECORDINGS 。そしてREFERENCE RECORDINGSはもちろん、PENTATONE, BIS, など録音に定評のある数々のレーベルの録音を40年以上に渡って担当しているsound mirror社がタッグを組んだ好評「ピッツバーグ・ライヴ!」シリーズ。シリーズ第11弾は、ベートーヴェンの「第9」。2020年はベートーヴェン・イヤーとして多くのアルバムがリリースされたが、本作はピッツバーグso. の創立125年を祝ってのリリースとなる。ピッツバーグso. は、125年前に最初にコンサートが行われた2月27日にディジタル・プログラムでこの記念すべき日を飾る。マンフレート・ホーネックはこのシリーズで自ら解説書を執筆しているが、今回も作品の歴史的背景を洞察し、それをどのように演奏に反映させたか詳細に記している。そしてさらにマンフレート・ホーネックは、この作品を演奏する意義について以下のように述べている。「「第9」は、世界中の人々を魅了し、その音楽の力で、歴史的な様々な場面で演奏されてきた。一方、ベートーヴェンの理想とした、人類愛、自由への希求というメッセージを政治的イデオロギーとしてあらわすことにも使われている。1898年のベルリンの壁崩壊を記念したバーンスタンのコンサートもその一つだろう。しかしいつだってこの楽曲は、全人類に真摯語りかけ、その内容を遥かに超える音楽的マニフェストとして人々に届く。」sound mirror社の高品位な録音で、響きの厚みや緊張感、明瞭なサウンドで記念すべき演奏を収録している。

ORCHID CLASSICS 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 イギリスのヴァイオリニスト、マシュー・トラスラーによって2005年に設立されたレーベル。ロイヤル・フィルの自主製作盤( RPO 記号 で始まるもの)も含む。
 旧譜はこちらから
光の道〜ナイジェル・ヘス:作品集
 BBCコンサートo. & BBCシンガーズ、ロイヤル・エア・フォース・セントラル・バンド、
 ケンブリッジ・セント・キャサリン・カレッジ少女cho.、メトロ・ヴォイセズ/他
アメリカのクラリネット〜コープランド/バーンスタイン/ロージャ
 アレクンサンダー・フィタースタイン(Cl)
 クリス・ホプキンズ指揮イギリス室内o.
Four Elements Vol.3 〜 Wind
 小菅優(P)

SOMM (英) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 一部にCD-R製版品があり、プレス盤を指定した御注文はお受け出来ません。旧譜はこちらから
含・初CD 〜セル&クリーヴランド管、忘れられた録音集 1954-55
 J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV.1068 (+)
 スメタナ:連作交響詩「わが祖国」〜モルダウ〔ヴルタヴァ〕(*)
 R.シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯(*)
 モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K.543
 ブラームス:大学祝典序曲 Op.80 /ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a (#)
 シューマン:交響曲第4番 ニ短調 Op.120
 ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲(1919年版)

 ジョージ・セル指揮クリーヴランドo.
 録音:1954年12月24日、モノラル(*/+) /1955年10月19日-21日、ステレオ(無印/#)、すべてメソニック〔マソニック〕講堂、クリーヴランド、オハイオ州、 US | (#以外):初CDフォーマット化| (+): 全曲としてはセル唯一のセッション録音|既出CD: United Archives (#) |原盤: Book-of-the-Month Club (BOMC) [Music Appreciation Records] |復刻ソース: LP 〔ステュアート・フリードマン・コレクション(クリーヴランド)〕|復刻プロデューサー&エンジニア: Lani Spahr |レーベル公式ブックレット PDF (要・閲覧ソフト)。
 ブックレット解説からの機械翻訳『1954年、セルは通信販売による書籍頒布クラブ Book-of-the-Month Club (BOMC) から声をかけられ、同じような定期購読ベースでクラシックの LP を録音・発売することになった。(中略)これらの録音の多くは、ヴァンガード、ヴォックス、デッカなど他のレーベルからライセンスを受けていたが、マックス・ルドルフ、アルフレッド・ウォーレンステイン、フリッツ・スティードリー、アレクサンダー・スモーレンス、レナード・バーンスタイン、ジョージ・ゼルなどの指揮者によって新たに録音されたものも多くあった。契約上の制限により、関係するオーケストラは、スタジアム・コンサート響、音楽鑑賞響などの偽名を名乗っていた。 音楽家としての収入を補うために、セルは喜んで BOMC の録音を引き受けた。(中略)第1回の録音は1954年12月24日、メソニック講堂で行われた。(中略)1955年10月19日-21日には、 BOMC のためにさらに5つの作品を録音、これは一般的なモノラルではなく、新しいステレオフォニックで行われた。(中略)私たちは今、これらの録音を取り巻く謎に迫っている - どこの会社が録音したのか? 録音会社や録音した人物に関する手がかりはほとんど無い。モノラル盤の1枚には、コロムビアのカスタム・プレスを示すマトリックス番号があり、別の1枚には RCA のカスタム・プレスを示す番号がある。他の番号は独立したプレス工場のものである。もちろん、これはどこでプレスされたかを示しているだけで、誰が録音したかを示しているわけではない。データに関するもう一つのポイントは、1954年12月24日にはコロムビアのチームがニューヨークにいたということである。そして、これら本物のステレオ録音はどういうことなのだろうか? 1955年にステレオ録音を行っていた会社は RCA 、マーキュリー、ヴァンガード等と数少なかった。しかし、例えば RCA がライヴァル・レーベル (Columbia) と契約している団体のために雇われて( BOMC 用の)録音を行うだろうか? このステレオ録音に関してはクリーヴランドの Clevite Corporation のエンジニアであった Herbert Heller 氏が関与した可能性が示唆されている。彼はカスタムの3トラック・ステレオ・テープ・デッキを設計・製作し、合衆国初のステレオ録音のいくつかを行うためラジオ技術者協会に雇われていた。オーケストラと音楽家組合の承認を得て、彼はこの機械を使ってステージに常設されていたマイクからオーケストラの演奏会を実験的に録音した。この新しい技術に興味を持ったセルは演奏会の後にテープを試聴し、翌日にはその内容をもとに演奏者を批評した。 オーケストラはこの監視強化に嫌気がさし、最終的には録音を中止させた。これらのテープは現存しており、いくつかは Cleveland Orchestra George Szell Centennial Edition のCDリリースに使用されている。 オーケストラの理事会はこの録音には関与していなかったため、理事会もオーケストラも内容を記録していない。 Book-of-the-Month Club (BOMC) にも記録がない。この疑問はおそらく解けないままだろう。関係者たちはすでにほとんどが故人となっているし、彼らに尋ねる機会があった時点では、私(スパー)はこの問題を知らなかった。2021年現在、これらの LP は非常に希少であり、コレクターにのみ知られている。(中略)これでセル&クリーヴランド・オーケストラによる全(セッション)録音が(CDフォーマットで)入手可能になった。(後略)』(ラーニ・スパー)
ロマン派のヴァイオリン・ソナタ集〜シューマン、シューベルト&グリーグ
 カーロック=コンベ・デュオ
 レーベル公式ブックレット PDF (要・閲覧ソフト)。

STEINWAY & SONS (米) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800) 〔SACD盤も同一価格〕

 1853年にニューヨークで設立されたピアノメーカー "Steinway & Sons" 、いわゆる「スタインウェイ」が、2010年10月に立ち上げたレコード・レーベル。ウテ・レンパーの官能的な歌声や、カナディアン・ブラスの妙技など、ピアノ関連以外のアルバムもリリースしている。
It Takes One To タンゴ
 ジーニ・ゴラン



映像新譜




C−MAJOR 特記以外
 1枚物DVDアイテム:¥5280(税抜¥4800)|2枚物&3枚物DVD&1枚物ブルーレイ・アイテム:¥7260(税抜¥6600)

 旧譜はこちらから
75-6708
buyボタン
(DVD)
グルック:歌劇「アルセスト」
 チャールズ・カストロノーヴォ(アドメート) ドロテア・レッシュマン(アルセスト)
 ミヒャエル・ナジ(アポロの神/エルキュール) マニュエル・ギュンター(エヴァンドロ)
 ショーン・マイケル・プラム(伝令官 /アボローン) アンナ・エルカシェム(コリフェ)
 カラム・ソープ(託宣者/地獄の神) 演出:シディ・ラルビ・シェルカウイ

 アントネッロ・マナコルダ指揮バイエルン州立歌劇場o. & cho.
 イーストマン〔ダンスカンパニー〕 舞台装置:ヘンリク・アール 衣装:ヤン=ヤン・バン・エシュ
 照明:ミシェル・バウアー ドラマティック・アドヴァイザー:ベネディクト・シュテンプフリ
75-6804
buyボタン
(Blu-ray)
 収録:2019年7月、2019年5月、ナツィオナル・テアター、ミュンヘン、ライヴ|映像監督:ティチアーノ・マンチーニ。リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 135分|字幕:英独日韓。 ブルーレイ仕様: 1080i | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 2019年5月にバイエルン国立歌劇場で上演されたオペラ「アルセスト(アルチェステ)」の映 像。演出はコンテンポラリー・ダンス界の寵児シディ・ラルビ・シェルカウイ。「アルセスト」は、グルックの代表作「オルフェオとエウリディーチェ」に続くカルツァビージの台本による作品。瀕死の王の命を救うためには誰かが命を差し出さなければならないとの神託が下り、王妃が自らを犠牲にして王を救おうとするストーリー。シェルカウイ演出では、シェルカウイが設立したカンパニー "イーストマン "のメンバーがアルセストやアドメートの心を表すかのように踊り、ダンサーが大きな役割を果たし、洗練されたシンプルな衣装と舞台装置で視覚的にも印象深い物。そしてアルセストを演じるドロテア・レッシュマンの歌唱力と存在感、アントネッロ・マナコルダ指揮のオーケストラのドラマティックな演奏は圧巻。

EURO ARTS DVD/Blu−ray /CD 特記以外 
 価格帯E3:¥4400(税抜¥4000) / 価格帯E4:¥5500(税抜¥5000) / 価格帯J:¥37400(税抜¥34000)

 旧譜はこちらから
20-13108
buyボタン
(DVD)
価格帯:E3
ジルヴェスター・コンサート 1998「愛と憧れの歌」
  モーツァルト:「フィガロの結婚」より〔序曲/アリア「とうとう嬉しい時が来た〜恋人よここに」〕/
         「ドン・ジョヴァンニ」より〔窓辺においで/シャンパンの歌/二重唱「お手をどうぞ」〕/
         「魔笛」〜二重唱「愛を感じる男の人たちには」
  ビゼー:「アルルの女」組曲 より〔カリヨン/ファランドール〕 / ロッシーニ:「泥棒かささぎ」序曲
  ヴェルディ:「リゴレット」より〔二重唱「それは心の太陽〜さようなら」/アリア「慕わしい名」/女心の歌〕/
        「仮面舞踏会」〜アリア「お前こそ心を汚す者」
  チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」より〔ポロネーズ/手紙の場「たとえ死ぬことになっても」〕
  ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲 / ヴェルディ:「椿姫」〜乾杯の歌

 クラウディオ・アバド指揮 BPO
 クリスティーネ・シェーファー、ミレッラ・フレーニ(S)
 マルセロ・アルバレス(T) サイモン・キーンリーサイド(Br)
20-13104
buyボタン
(Blu-ray)
価格帯:E4
 収録:1998年12月31日、フィルハーモニー、ベルリン、ライヴ。 リージョン・オール| 16:9 | PCM ステレオ| 89分。ブルーレイ仕様: Full HD 。 DVD仕様: NTSC |CD既出: DG |海外既出映像商品: TDK [DVD], DV-SG1998 [PAL] / Arthaus [DVD], 107-167 [PAL] 〔以上国内&当店未案内、廃盤〕| Kultur, D-4550 [NTSC/Region 1] / EuroArts, 20-13504 (3 Blu-ray) 。 BPO のジルヴェスターコンサート(ニューイヤー・イヴ・コンサート)は、1月1日のVPOのニューイヤー・コンサートと並ぶクラシック音楽界の一大イベント。この度クラウディオ・アバド指揮の1998年の演奏会が新装丁でブルーレイと DVDでリリースされる。「愛と憧れの歌」をテーマとし、モーツァルト、ヴェルディ等、有名オペラのアリアや情景と、ベルリオーズ、ビゼーの管弦楽曲を組み合わせた華やかなプログラム。ヨーロッパで活躍するオペラ歌手が勢揃いし、大晦日のベルリンの夜を盛り上げている。特に注目なのが、イタリアの大ソプラノ、ミレッラ・フレーニが、得意の歌劇「エフゲニー・オネーギン」より「手紙の場」を歌い、貫禄の歌声を披露している。そして、当時世界的デビューの直後であった、ドイツのソプラノ、クリスティーネ・シェーファー、アルゼンチンのテノール、マルセロ・アルバレス、イギリスのバリトン、サイモン・キーンリーサイドの3人の、若々しい姿と歌声も聴きどころ。
20-57618
buyボタン
(DVD)
価格帯:E3
ヘンデル:セメレ HWV.58
 ルイーズ・オルダー(S;セメレ) ヒューゴ・ハイマス(T;ユピテル)
 ルシール・リシャルドー(Ms;ユーノ/イーノ) カルロ・ヴィストーリ(CT;アタマス)
 ジャンルカ・ブラット(B;カドモス/ソムヌス) エミリー・オウエン(S;イリス)
 アンジェラ・ヒックス(S;クピードー) ピーター・ダヴォーレン(T;アポロ)
 アンガラッド・ローランズ(Ms;占い師) ダン・デスーザ(Br;神官)
 ジョン・エリオット・ガーディナー指揮モンテヴェルディcho.、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
20-57614
buyボタン
(Blu-ray)
価格帯:E4
 収録:2019年5月2日、アレクサンドラ・パレス、ロンドン、ライヴ| CD: SDG, SDG-733 (同一日のライヴ音声)。 リージョン・オール|16:9|PCM ステレオ|169分字幕:英独仏日韓。ブルーレイ仕様: 1080i Full HD | dts-HD MA 5.1 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.1 第58回「レコード・アカデミー賞」大賞銀賞 声楽曲部門を受賞したガーディナーによるヘンデルの「セメレ」がブルーレイと DVD でリリース!!日本語字幕付き。ガーディナーは1981年に録音して以来「セメレ」を上演しておらず、久 方ぶりに取り上げたのがこの2019年のツアー。イギリスが誇る名歌手ルイーズ・オルダーがタイトルロールを務め、若きテノール、ヒューゴ・ハイマスが好色なユピテルを演じた。アレクサンドラ・パレスで行われたロンドン公演はチケット完売となり、集まった観客を大いに魅了した。「セメレ」はオラトリオとして書かれたが、聖書を 題材としてしめやかに展 開される当時のオラトリオとは一線を画している。神話を基にしながらも世俗的な愛憎に満ちた劇的な台本を用い、完全なオペラとして上演できる内容を持っている。このライヴではオーケストラも舞台上に配し、歌手陣は演技を付けて上演。衣装も華やかで、オペラの舞台上にオーケストラと指揮者が一緒に入り込んだような新鮮なステージとなっていた。技巧的なアジリタから夢見るような美しい旋律まで多彩な魅力にあふれたアリアの数々、そして物語を引き締める重要な役割を持った合唱と、音楽に生き生きとしたカタチを与えるオーケストラ。それらすべてがガーディナーの指揮により見事にまとめあげられ、美しく透明でかつ芯のある力強さを持った、迷いのない音楽となってまっすぐに響いて来る。ガーディナーは「前に「セメレ」を録音してから40年近く経ち、やっとこの前衛的な作品に時代が追い付いた」と語っているが、この間にガーディナーの解釈もまたさらに磨かれて、より輝かしいものになったと言えるだろう。
20-65748
buyボタン
(DVD)
価格帯:E3
ブランシュタイン + アルゲリッチ
 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105
 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 Op.94a
 フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
 クライスラー:愛の悲しみ/美しきロスマリン
ガイ・ブラウンシュタイン(Vn)
マルタ・アルゲリッチ(P)
20-65744
buyボタン
(Blu-ray)
価格帯:E4
 収録:2020年2月22日、ピエール・ブーレーズ・ホール、ベルリン、ライヴ。 リージョン・オール|16:9|PCM ステレオ|85分。ブルーレイ仕様: Full HD | dts-HD MA 5.0 。 DVD仕様: NTSC | dts 5.0 世界的ピアニストマルタ・アルゲリッチと元BPOのコンサートマスターで現在はソロとして活躍するガイ・ブラウンシュタインによるデュオ・リサイタルの映像がリリースされる。シューマンは生涯に3つのヴァイオリン・ソナタを残し、どれも彼の創作活動の最後期であり、第1番は1851年に書かれた。2人の演奏は、シューマンの本質をとらえながら、卓越した技巧と情感あふれる演奏を聴かせる。プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第2番は、原曲がフルート・ソナタだが、オイストラフより依頼され作曲自身によって改作した物。両者ともに改心の演奏で、圧巻の音楽を作り上げている。フランクがベルギーの大ヴァイオリニスト、ウジェーヌ・イザイのために書いたヴァイオリンとピアノのためのソナタ。その美しく情熱的な曲想で、数あるヴァイオリン・ソナタの中でも人気のある作品。るガイ・ブラウンシュタインの堂々とした表現と豊かな音楽性とそれを力強く柔らかく包み込むアルゲリッチの演奏は、数ある名演の中でもひと際印象に残る物。アルゲリッチはこの3曲ともにすでにクレーメル、ギトリスといった名ヴァイオリニストたちと録音しているが、ガイ・ブラウンシュタインとも親密な音楽的会話の中から、刺激的な「新しい音」を生み出している。アンコールではクラスラーの「愛の悲しみ」と「美しきロスマリン」が演奏されたが、実際にクライスラーが所有していたストラディヴァリウスでガイ・ブラウンシュタインが演奏した。

OPUS ARTE DVD/BD/CD
 価格帯3:¥4180(税抜¥3800) / 価格帯4:¥5280(税抜¥4800) / 価格帯5:¥6380(税抜¥5800)
 価格帯CD〔CDのアイテム〕:1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
OA-1318D
buyボタン
(DVD)
価格帯:3
「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」「ザ・チェリスト」
 英国ロイヤル・バレエ
OABD-7277D
buyボタン
(Blu-ray)
価格帯:4
OA-1328D
buyボタン
(DVD)
価格帯:3
ゲイ、ペープシュ:「乞食オペラ」
 ロバート・カーセン、ウィリアム・クリスティ、
 ベンジャミン・パーキス、レザール・フロリサン
OABD-7283D
buyボタン
(Blu-ray)
価格帯:4


トップ・ページへもどる