ベニャミーノ・ジーリ(T)〜コンサートと公開レッスン(*) モーツァルト、ショパン、ブラームス、シューベルト、マイアベーア、レオンカヴァッロ、フロトウ、ヴェルディ、 ガスタルドーン、ビゼー、カルディッロ、チェッコーネ、グノー、デ・クルティス、ディ・カプアの作品 ・ボーナス・トラック:「アイーダ」「トロヴァトーレ」「ロメオとジュリエット」より ベニャミーノ・ジーリ(T) ディノ・フェドリ指揮ウィーンso.(*) | ||
録音:1955年2月15日、ウィーン、ライヴ(*)/他。2009年再プレス。 | ||
マファルダ・ファヴェーロ(S)〜アリア集 モーツァルト:「ドン・ジョバンニ」 フロトウ:「マルタ」 ワーグナー:「ローエングリン」 ボーイト:「メフィストーフェレ」 ヴェルディ:「オテッロ」 マスカーニ:「友人フリッツ」/「ロドレッタ」 レオンカヴァッロ:「道化師」 プッチーニ: 「マノン・レスコー」/「ボエーム」/ 「蝶々夫人」/「トゥーランドット」 |
マファルダ・ファヴェーロ(S) | |
マファルダ・ファヴェーロ(1903-1981)はイタリアのソプラノ。デビューからわずか2年後の1929年、トスカニーニがスカラ座でワーグナーの「マイスタージンガー」 を上演する時エーファ役に抜擢され、以来スカラ座を中心に活躍した。 | ||
ディーノ・ボルジョーリ〜アリア集 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」 ベッリーニ:「夢遊病の女」/「清教徒」 ドニゼッティ: 「ルクレツィア・ボルジア」/「ファヴォリータ」/ 「ドン・パスクワーレ」 ヴェルディ:「リゴレット」/「トラヴィアータ」 グノー:「ファウスト」 ビゼー:「真珠採り」/他からのアリア |
ディーノ・ボルジョーリ(T) | |
録音:1927年〜1930年。 20世紀の前半に国際的に活躍したリリックテノールの一人、ディーノ・ボルジョーリ(1891-1960)の録音をCD2枚に集めたもの。 | ||
ニーノ・エデルレ アリア集 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」、ベッリーニ:「夢遊病の女」、 ドニゼッティ:「愛の妙薬」「ファヴォリータ」「ドン・パスクァーレ」、 ヴェルディ:「リゴレット」、ボーイト:「メフィストーフェレ」、 マスネ:「マノン」 から |
ニーノ・エデルレ(T) | |
ルイージ・フォルト アリア集 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」、ドニゼッティ:「愛の妙薬」 ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」「セビリャの理髪師」、 グノー:「ファウスト」、ビゼー:「真珠採り」、 ヴェルディ:「運命の力」、マスネ:「ウェルテル」 プッチーニ」:「ボエーム」 から |
ルイージ・フォルト(T) | |
マスカーニ:歌劇「友人フリッツ」 | チェーザレ・ヴァレッティ (T;フリッツ) ロザンナ・カルテーリ(S;スゼル) カルロ・タリアブエ(Br)他 ヴィットリオ・グイ指揮 RAIミラノo.&cho. | |
録音:1953年4月、ミラノ。 | ||
カルロ・ベルゴンツィ(T)〜アリア集 Vol.2 「ボエーム」「トスカ」「カヴァレリア・ルスティカーナ」 「アンドレア・シェニエ」「トゥーランドット」より | ||
2009年再プレス。 | ||
ヴィルジニア・ゼアーニ(S)〜アリア集 Vol.2 ドニゼッティ:「マリーア・ディ・ロアン」 ヴェルディ: 「リゴレット」/「トラヴィアータ」/「アイーダ」 ボーイト:「メフィストーフェレ」 マスネ:「タイス」 プッチーニ:「ボーエム」/「トスカ」 チレーア:「アドリアーナ・ルクヴルール」/からのアリア |
ヴィルジニア・ゼアーニ(S) | |
ドニゼッティ:歌劇「ランメルムールのルチア」 | リーナ・パリウーギ(ルチア) ジョヴァンニ・マリピエロ(エドガルド) ジャンピエロ・ マナッキーニ(エンリーコ) ウーゴ・タジーニ指揮 トリノRAIso.&cho. | |
録音:1939年(資料によっては1938年)。以前CETRAから出ていたものだが、比較的珍しい録音。 | ||
ホセ・ルッチョーニ(T)アリア集 真珠取り、シバの女王、ロメオとジュリエット、アイーダ、 カルメン、マノン、オテロ、道化師、他よりのアリア18曲 |
ホセ・ルッチョーニ(T) | |
録音:1936年-1947年。原盤:HMV、COLUMBIA、放送音源。 フランスのトップ・スターとして戦前から戦後まで活躍したヒロイック・テナー、ルッチョーニ(1903-1978)。彼はコルシカ島の出身で、若い頃にはシトロエンの修理工やテスト・ドライバーをしていたという変わり種。すべてフランス語歌唱。 | ||
ジョルジュ・ティル(T)〜アリアと場面集 ヴェルディ:リゴレット/椿姫 / グノー:ファウスト / レオンカヴァッロ:道化師(フランス語) ジョルダーノ:アンドレア・シェニエ / プッチーニ:トゥーランドット からのアリア、場面 | ||
日本でもファンの多いティルの名唱が楽しめる。 #2012年再プレス。 | ||
マリオ・バジオーラ アリア集 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」、 ドニゼッティ:「ファヴォリータ」、 ヴェルディ:「トロヴァトーレ」、グノー:「ファウスト」、 マスネ:「ラオールの王」「エロディアード」 から |
マリオ・バジオーラ(Br) | |
ジョヴァンニ・インギレーリ アリア集 ヴェルディ:「エルナーニ」「トロヴァトーレ」 「椿姫」「仮面舞踏会」「運命の力」、 プッチーニ:「ボエーム」「外套」、 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」 から |
ジョヴァンニ・インギレーリ(Br) | |
ジュゼッペ・ディ・ステファノ初期録音集 Vol.2 椿姫、ミニョン、マノン、トスカ、アルルの女、 シチリア民謡、カンツォーネ、他 |
ジュゼッペ・ ディ・ステファノ(T) | |
録音:1944年-1948年。原盤:HMV/放送録音。 ステファノがイタリアの国民的アイドルだった頃の録音。音が劣悪な物もあるが、その声はやはり素晴らしい。 | ||
24のオー・ソレ・ミオ ジュゼッペ・アンセルミ(*)、ユッシ・ビョルリンク、ピエロ・カプチッリ(#)、 エンリコ・カルーソー、マリオ・チャムリー、ルイジ・チッラ、 ジュリオ・クリミ、フランチェスコ・ダッディ、エミリオ・ゴーゴルザ、 フェルナンド・デ・ルチア、エンツォ・デ・ムーロ・ロマント(+)、 デュゾリーナ・ジャンニーニ、フェルッチョ・ジャンニーニ、 ベニャミーノ・ジーリ、ヤン・キープラ、ジャコモ・ラウリ=ヴォルピ、 ホセ・ルッチョーニ、ジュゼッペ・ルーゴ、ジョヴァンニ・マヌリータ、 アウレリアーノ・ペルティレ、ローザ・ポンセル、マリオ・サンマルコ、 ティート・スキーパ、リッカルド・ストラッチアーリ | ||
録音:1907年(*)-1939年(+)/1984年(#)。(#)以外はSP時代の名唱のオンパレード。個性豊かな大歌手たちが揃う。 | ||
プッチーニ:「ラ・ボエーム」〜冷たい手を、名歌手36人による歌唱 Vol.1 ジュゼッペ・アンセルミ(1907)/アメデオ・バッシ(1904)/カルロ・ベルゴンツィ(1958)/ ユッシ・ビョルリンク(1936)/アレッサンドロ・ボンチ(1906)/ディーノ・ボルジョーリ(1923)/ ライオネル・セシル(1924)/エンリコ・カルーソー(1906)/アントニオ・コルティス(1930)/ ロベルト・ダレッシオ(1930)/アンドレ・ダムコール(1934)/エンツォ・デ・ムーロ・ロマント(1928)/ ジュゼッペ・ディ・ステファノ(1950)/ミゲル・フレータ(1927)/エドゥアルド・ガルビン(1913)/ ベンニャミーノ・ジーリ(1931)/アリストデモ・ジョルジーニ(1928)/アレッサンドロ・グランダ(1930) | ||
プッチーニ:「ラ・ボエーム」〜冷たい手を、名歌手36人による歌唱 Vol.2 ヤン・キープラ(1937)/ブルーノ・ランディ(1938)/ジャコモ・ラウリ・ヴォルピ(1922)/ イポリト・ラザーロ(1920)/ジュゼッペ・ルーゴ(1932)/ジョヴァンニ・マリピエロ(1940)/ ジョヴァンニ・マルティネッリ(1926)/ガッリアーノ・マシーニ(1932)/ジョン・マコーマック(1910)/ アンジェロ・ミンゲッティ(1926)/アウレリアーノ・ペルティレ(1925)/アルフレート・ピッカヴァー(1914)/ ジャチント・プランデッリ(1955)/ジャンニ・ライモンディ(1962)/ヘルゲ・ロスヴェンゲ(1931)/ ティート・スキーパ(1913)/フェルッチョ・タリアヴィーニ(1943)/ジョルジュ・ティル(1930) | ||
SP復刻&ライヴ収録。 同シリーズはこれまでも「34人の見よ恐ろしい火よ」(GB-1051)、「23人の衣装を着けろ」(GB-1071)、「25人の夢の歌」(GB-1035)、「24人のオ・ソレ・ミオ」(GB-1155)でヒットを飛ばしている。 オペラ・ファンには見逃せない逸品。 | ||
プッチーニ: 歌劇「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ(24種類の演奏)
ダニエレ・バリオーニ、カルロ・ベルゴンツィ、ユッシ・ビョルリング、 | ||
テノール・マニア感涙の企画、「誰も寝てはならぬ」24連発。セッション録音あり貴重なライヴ録音ありの盛りだくさんの内容に興奮しっぱなし。 | ||
デル・モナコ〜初期ライヴ録音集 ヴェルディ:「オテロ」から(*)/「仮面舞踏会」から(+) チレーア:「アドリアーナ・ルクヴルール」から(#) プッチーニ:「マノン・レスコー」から(**) ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」から(++) |
マリオ・デル・モナコ(T) クララ・ぺトレッラ(S;*/+/**) ジュゼッぺ・タデーイ(Br;*) エンツォ・マスケーニ(Br;+) レナータ・テバルディ(S;++) | |
録音:1951年5月、メキシコ・シティ(*,#,**) 1951年1月、フィレンツェ(+) 1949年3月、ミラノ(++)。破竹の勢いで名声を築き上げていった若きモナコのレア・ライヴ集。 (*)はブエノスアイレスにおける初主役公演のわずか1年後の歌唱で、やや硬い表現ながら声の威力は驚異的。(+)のリッカルド役は彼としては非常に珍しいもの。 | ||
フェルッチョ・タリアヴィーニ〜ライヴ録音集 ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」から(*) マスネ:歌劇「ウェルテル」から(+) ヴェルディ:歌劇「椿姫」から(#) ペレス=フレイエ:アイ・アイ・アイ(**) ダンツィ=パンツェーリ:マリンコニーア・ダモーレ(++) ミケレーナ:月の光に |
フェルッチョ・タリアヴィーニ(T) リリー・ポンス(S;*) ロバート・メリル(Br;*) ピエトロ・チマーラ指揮(*) ジュリエッタ・シミオナート(Ms;+) フランコ・カプアーナ指揮(+) リチア・アルバネーゼ(S;#) アルベルト・エレーデ指揮(#) | |
録音:1948年、メキシコ(*)、1951年(+)、1950年(#)、1944年頃(**)、1942年(++)。 | ||
ベッラントーニ、モンテサント:オペラ・アリア&歌曲集 ■ジュゼッペ・ベッラントーニ(Br) マルケッティ:「ルイ・ブラス」、パチーニ:「サッフォー」、ヴェルディ:「運命の力」、 ドニゼッティ:「ファヴォリータ」、マスネ:「エロディアード」、 ワーグナー:「ヴァルキューレ」からのアリア、他 歌曲 ■ルイジ・モンテサント(Br) ヴェルディ:「エルナーニ」/「リゴレット」/「オテロ」、モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」、 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」、レオンカヴァッロ:「道化師」、 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」からのアリア | ||
20世紀前半までに活躍したイタリアの2人のバリトンの歌唱井を集めたもの。ベッラントーニ(1880-1946)はヴェリズモ時代の影響著しく、声はややヴィブラートが強いものの、力があり輝かしく、ワーグナー・バリトンとしても重用された。モンテサント(1887-1954)の声は明朗。 | ||
ジーノ・ベッキ〜オペラ・アリア&歌曲集 ヴェルディ:「エルナーニ」/「リゴレット」/「オテロ」/「椿姫」、 トマ:「ハムレット」、マイアベーア:「アフリカの女」、 グノー:「ファウスト」、ロッシーニ:「セビリャの理髪師」 からのアリア、他 歌曲 |
ジーノ・ベッキ(Br) | |
録音:1950年前後。1959年カターニャにおける「椿姫」の、ヴィルジニア・ゼアーニとの二重唱(ライヴ)がたいへん貴重。 | ||
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」(抜粋) | ジュゼッペ・ヴァルデンコ (リゴレット) ジュゼッペ・ディ・ ステファノ (マントヴァ公) ナディーヌ・オコナー (ジルダ) イグナシオ・ルッフィーノ (スパラフチーレ) オラリア・ドミンゲス (マッダレーナ) レナート・チェッリーニ指揮 ベリャス・ アルテス劇場o.&cho. | |
録音:1948年6月22日、メキシコ・シティ。全曲盤としてURANIA盤(URN22-106)
が出ている演奏。 ディ・ステファーノがマントヴァ公を歌ったものには、この4年後のメキシコでのライヴ録音やEMIへのスタジオ録音があるが、当録音に聴く20代の彼の若々しさは格別。また、 ここでは抜粋の収録だが、トスカニーニとの同曲第3幕で知られるヴァルデンゴが残した唯一のリゴレット全曲でもある。抜粋ながら主要な部分はほぼ収録されている。 | ||
エンツォ・デ・ムーロ・ロマント〜アリア集 カンツォーネ、アリア(全86曲) |
エンツォ・デ・ ムーロ・ロマント(T) | |
デ・ムーロ・ロマントは1902年に南イタリアのバーリ近郊で生まれ、1952年に亡くなったテノールで、ソプラノのトーティ・ダル・モンテの夫としても知られている。 若くから注目された才能の持ち主で、1930年代にはスカラ座を始め各地の大劇場で人気だった。しかし戦争と健康悪化から比較的早くに第一線を離れ、戦後はほぼ引退、50歳で亡くなってしまったので、 知名度は低いままであった。今回、生誕100年を記念してBongiovanniが未発表を含む彼の多くの音源を復刻。特にお得意のナポリ歌曲(66曲!)では彼の魅力があふれている。 | ||
ピエロ・カプッチッリ〜オペラ・アリア集 ベッリーニ:「清教徒」、ドニゼッティ:「ファヴォリータ」、 ヴェルディ:「ルイザ・ミラー」、「椿姫」、「シチリアの晩祷」、 「エッルナーニ」、「仮面舞踏会」、「運命の力」、 グノー:「ファウスト」、ゴメス:「グァラニ」、 レオンカヴァッロ:「ザザ」、 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」からの場面 |
ピエロ・カプッチッリ(Br) | |
録音:1964年〜1980年、ライヴ。 1970年代〜1980年代を代表するイタリアのバリトン、カプッチッリはスタジオ録音だと端正になりすぎるきらいがあったが、当盤では人間離れした強靱なブレスから作り上げられる圧倒的な歌唱を堪能することができる。 | ||
ベッリーニ:歌劇「清教徒」 | リナ・パリューギ (エルヴィーラ) マリオ・フィリッペスキ (アルトゥーロ) ローランド・パネライ (リッカルド) セスト・ ブルスカンティーニ (ジョルジョ)他 フェルナンド・ プレヴィターリ指揮 RAIローマso.&cho. | |
録音:1952年。RAIの放送用のスタジオ収録なので、音もそこそこ悪くない。力強いハイCで人気のあったフィリッペスキが聴きもの。 | ||
ヴィルジニア・ゼアーニ Vol.3 ベッリーニ:「清教徒」「夢遊病の女」 ドニゼッティ:「ランメルムールのルチア」 ヴェルディ:「椿姫」 プッチーニ:「マノン・レスコー」からのアリア |
ヴィルジニア・ゼアーニ(S) | |
録音:1957年〜1969年。1960年代に大活躍した美貌の歌姫。 | ||
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」 | ジンカ・ミラノフ(S;アイーダ) マリオ・デル・モナコ(T;ラダメス) ブランシェ・シーボム(Ms;アムネリス) ジェローム・ハインズ(B;ランフィス) ジョージ・ロンドン(Br;アモナスロ)他 ファウスト・クレヴァ指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1953年1月24日。初出音源。 ミラノフとデル・モナコの「アイーダ」は、1952年のものがMYTOから2MCD-023H070として出ているが、今回は初登場となる1953年の音源が登場。デル・モナコのぴんと張った声の輝きは絶品で、ジョージ・ロンドン(1952年録音には参加していなかった)の破壊力満点のアモナズロには驚かされる。 | ||
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」 | マリオ・デル・モナコ(T;カニオ) パオロ・シルヴェーリ(Br;トニオ) デリア・リーガル(S;ネッダ) レナート・カペッキ (Br;シルヴィオ)他 アルベルト・エレーデ指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1953年4月4日、ニューヨーク。初出音源。 デル・モナコの同曲としては、DECCAとの第1回スタジオ録音と並んで、もっとも若いときの演奏となるもの。 | ||
マリオ・デル・モナコ〜アリア集 Vol.2 ヴェルディ:「トロヴァトーレ」/「ルイザ・ミラー」/ 「マクベス」/「椿姫」/「運命の力」 プッチーニ:「蝶々夫人」/「西部の娘」/「トスカ」 「マノン・レスコー」/「トゥーランドット」/ レオンカヴァッロ:「ボエーム」 マスカーニ:「友人フリッツ」 フロトー:「マルタ」 マイヤベーア:「アフリカの女」 からのアリアと場面 |
マリオ・デル・モナコ(T) | |
録音:1950年-1953年。 今だ人気のマリオ・デル・モナコの録音から、稀少な物を集めている。「蝶々夫人」は1951年5月29日のメキシコ・ライヴから3場面。音はかなり貧弱だが、 非常にドラマティックなピンカートンを20分強たっぷり楽しめる(特に「さらば愛の住処よ」が凄い!)。「トロヴァトーレ」は1950年7月9日のブエノスアイレス公演から「見よ、あの恐ろしい炎を」、 その他放送録音やSP録音から全17曲、圧倒されっぱなし。 | ||
ヴェルディ:歌劇「運命の力」 | マリオ・デル・モナコ (T;ドン・アルヴィーロ) ジンカ・ミラノフ (S;レオノーラ) レナード・ウォーレン (Br;ドン・カルロ) クララメー・ターナー (Ms;プレチオシルラ)他 ウォルター・ハーバート指揮 ニュー・オーリンズ 歌劇場o.&cho. | |
録音:1953年3月12日、ニュー・オーリンズ。以前LEGATOからLCD-118として出ていた物。 多くのカットがあるライヴ(そのためCD2枚に収まっている)だが、この豪華なキャストは魅力。 | ||
ビゼー:歌劇「カルメン」 | フェドーラ・バルビエリ(カルメン) マリオ・デル・モナコ(ホセ) フランク・グァレラ(エスカミーリョ) ヒルデ・ギューデン(ミカエラ)他 フリッツ・ライナー指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1953年1月31日、ニューヨーク。MYTOから2003年に初発売された音源。 「カルメン」を得意とし、全曲のステレオ録音もの残しているライナー。だが、当盤のポイントは「彼の棒の下で当役を歌う」デル・モナコ。オテロばりに苦悶する筋肉質のホセが聴けそうだ。 また、デル・モナコの同曲としては、最も若い時の演奏になると思われる。 | ||
モーツァルト(1756-1791):オペラ「フィガロの結婚」
チェーザレ・シエピ(Br;フィガロ) ナディーヌ・コナー(S;スザンナ) ジュゼッペ・ヴァルデンゴ(Br;アルマヴィーヴァ公爵) ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S;公爵夫人) ミルドレッド・ミラー(Ms;ケルビーノ) ジーン・マデイラ(Ms;マルチェリーナ)他 フリッツ・ライナー指揮メトロポリタン・オペラo.&cho. | ||
録音:1952年1月3日、ニューヨーク。 海外の、とある批評家が大絶賛したことで知られる、ライナー指揮「フィガロ」のライヴ。シエピが凄い。 | ||
ヴェルディ:歌劇「オテロ」 | ラモン・ヴィナイ(オテロ) レナータ・テバルディ (デズデモーナ) ジーノ・ ベッキ(イアーゴ)/他 ガブリエーレ・サンティーニ指揮 サン・カルロ劇場o.&cho. | |
録音:1952年12月13日、ナポリ。初出音源か。 デル・モナコ以上にドラマティックなオテッロ像が見事だったラモン・ヴィナイと、この上ないイタリアン美声の歌姫レナータ・テバルディの共演。音は余りよくないが、白熱した演奏。 | ||
デル・モナコの「仮面舞踏会」、初登場 ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」 |
マリオ・デル・モナコ (T;リッカルド) ジュリエッタ・シミオナート (Ms;ウルリカ) カルラ・カステッラーニ (アメーリア) ピエロ・ビアジーニ (レナート)他 ニーノ・サンツォーニョ指揮 スイス・ロマンドo. | |
録音:1946年、ジュネーヴ。初出音源。同時にMYTOからも2MCD-034H081として案内されている。 これはオペラ・ファン注目。アリアの録音はあったものの、20世紀最高のドラマティックテナー、デル・モナコによる当曲の全曲録音はこれが初登場! | ||
ジャンニ・ライモンディ〜アリア集 ヴェルディ: 「群盗」/「ルイーザ・ミラー」/「リゴレット」/ 「シチリアの晩鐘」/「仮面舞踏会」/レクイエム プッチーニ:「ボエーム」/「トスカ」 ベッリーニ:「清教徒」 ドニゼッティ:「ルチア」/「シャモニーのリンダ」 マイアベーア:「アフリカの女」 トーマ:「ミニヨン」 からの場面 |
ジャンニ・ライモンディ(T) | |
1923年ボローニャ生まれの名テノール、ジャンニ・ライモンディは、ことにスカラ座では20年に渡って様々な主役テノールを歌った大テノールだったにもかかわらず、録音が少ないのが惜しまれる人で、日本では中島康晴の師匠としても馴染みがある。このCDは詳細不明だが、 おそらくライヴ録音からとられたものだろう。マントヴァ公やロドルフォ、エドガルドなど得意役から珍しいものまで収録。 | ||
ルッジェーロ・レオンカヴァッロ(1857-1919): 喜歌劇「バラの女王」(1912)(音楽部分全曲)(*) リーナ・パリウーギ、アリア集 ドニゼッティ:「ルチア」(#)/レハール「クロ・クロ」(#)/ ドリーブ:「ラクメ」(#)/ルコック:「アンゴー夫人の娘」(#)/ ヴェルディ:「椿姫」(+)/トーマ:「ミニヨン」(#)/から |
リーナ・パリウーギ (S;リリアン;*/S;#、+) エミーリオ・レンツィ(T;王子;*) リッカルド・マッスッチ (B;ジン・デッラ・ボンビッラ;*) ジャチント・プランデッリ(T;+)他 チェーザレ・ガッリーノ指揮(*) トリノRAIso.&cho.(*)/他 | |
録音:1948年(*)/1928年-54年(#)。 「道化師」で有名なレオンカヴァッロはその後オペラで行き詰まり、活路をオペレッタに求めた。20世紀初頭はちょうどレハールやオスカー・シュトラウスによってオペレッタが隆盛しており、彼もその潮流に乗ったという訳だ。10以上もあるこれら作品の中には成功を収めたものも多々あるにもかかわらず、まるでレオンカヴァッロの不名誉な作品かのようにこれまで無視されつづけて来た。「バラの女王」はオペレッタ王道の物語。ロンドンの貧しい花売り娘リリアンにポルトヴァの王子マックスが一目惚れ、彼は王位継承を捨てるとまで言い出す。しかしリリアンは身を引き革命騒ぎも起きるが、最後には二人は結ばれる。付けられた音楽は実に素敵で、レオンカヴァッロがこうしたジャンルを好きだった事は明らかだ。 リーナ・パリウーギ(1907-1980)は1940年代を中心に活躍したプリマドンナ。録音が少ない上、残されたものの中にかなり調子の悪いものがあったりするためか日本では評価されていないが、ここでの歌は絶好調。余白のアリア集も貴重。 | ||
ベニアミーノ・ジーリ〜珍しい録音集 ヴェルディ:「リゴレット」、「トロヴァトーレ」、 「椿姫」、「運命の力」、「アイーダ」、「オテッロ」、 プッチーニ:「マノン・レスコー」、「ボエーム」、 「トスカ」、「ロンディネ」、「トゥーランドット」、 ドニゼッティ:「ファヴォリータ」、「ルチア」、 レオンカヴァッロ:「道化師」、 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」、「フェドーラ」、 チレーア:「アドリアーナ・ルクヴルール」、「アルルの女」、 ポンキエッリ:「ジョコンダ」、 マイヤベーア:「アフリカの女」、 グノー:「ロメオとジュリエット」、マスネ:「マノン」、 ラロ:「イスの王」、ゴメス:「奴隷」 からの場面、アリア、他 |
ベニアミーノ・ジーリ(T) | |
20世紀最大のテノールの一人ベニアミーノ・ジーリ。その全盛期の20年から様々な録音を集めた3枚組。オペラやリサイタルのライヴ、映画のサウンドトラックなど、音源は様々。一つ一つはCDなどで聞けるものが多いものの、これだけまとまって聴けるのはありがたい。 | ||
フラヴィアーノ・ラボー〜オペラ・アリア集 Vol.3 ドニゼッティ:「ルチア」、 ヴェルディ:「ルイザ・ミラー」、「リゴレット」、 「トロヴァトーレ」、「ドン・カルロ」、「アイーダ」、 ポンキエッリ:「ジョコンダ」、 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」、 プッチーニ:「マノン・レスコー」、「ボエーム」、「トスカ」、 レハール:「微笑みの国」からのアリア、場面 |
フラヴィアーノ・ラボー(T) | |
録音:1958-1974年。 来日し日本でもイタリア正統派ヴェルディ・テノールとして人気の高かったフラヴィアーノ・ラボー(1927-1991)の全盛期のライヴ録音集。実力のわりに残された録音が少ない人なので、どれもこれも貴重なものばかり。 | ||
アルド・プロッティ〜オペラ・アリア集 ベッリーニ:「清教徒」、 ヴェルディ:「リゴレット」、「椿姫」、「シチリアの晩鐘」、 「仮面舞踏会」、「運命の力」、「ドン・カルロ」、 ポンキエッリ:「ジョコンダ」、レオンカヴァッロ:「道化師」、 プッチーニ:「トスカ」、 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」からのアリア、場面 |
アルド・プロッティ(Br) | |
録音:1957年-1974年、ライヴ。 ヴェルディ・バリトンとして活躍、日本でも度々歌い、弟子も多いというアルド・プロッティお得意の役がズラリと並んだアルバム。 | ||
チェーザレ・シエピ〜1956年ザルツブルク音楽祭ライヴ リュリ:「アマディス」、「アルセスト」、 ボーイト:「メフィストーフェレ」、 ヴェルディ:「シチリアの晩鐘」、「シモン・ボッカネグラ」、 ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」、「セビリャの理髪師」、 ゴメス:「サルヴァトール・ローザ」からのアリア シューマン:君は花のように Op.25 No.24/ 私は恨まない Op.48 No.7 ブラームス:おお、ぼくが帰り道を知っていたら Op.63 No.8/ 甲斐なきセレナード Op.84 No.4 モーツァルト:アリア「この美しい手と瞳のために」K.612 ラヴェル:ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ [ボーナス・トラック] ベッリーニ:「ノルマ」から(1956年) グノー:「ファウスト」から(1950年) ヴェルディ:「ドン・カルロ」から(1950年) |
チェーザレ・シエピ(B) レオ・タウプマン(P) | |
録音:1956年7月27日、モーツァルテウム大ホール。ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 天下の名バス歌手、チェーザレ・シエピの伝説的リサイタル・ライヴが復活。イタリアオペラのアリアから、フランスもの、さらには珍しくドイツ・リートまで含めたこのリサイタルは、全盛期のシエピの魅力を余すところなく伝えるものとして、シエピの全録音の中でもとりわけ優れたものと語り継がれてきた。ことに「セビリャの理髪師」のバジーリオの「陰口の歌」は、滑稽な歌のはずがなんだか悪魔の嘲笑いに聞こえるほど強烈。半世紀を経っても、驚異の美声バスに唖然とすること間違いなし | ||
GB-1195/6 (2CD) 廃盤 |
ベッリーニ:歌劇「清教徒」
ヴィルジニア・ゼアーニ(S;エルヴィーラ) マリオ・フィリッペスキ(T;アルトゥーロ) アルド・プロッティ(Br;リッカルド) アンドレア・モンジェッリ(B;ジョルジョ)他 フランチェスコ・モリナーリ=プラデッリ指揮トリエステ・ヴェルディ劇場o.&cho. | |
録音:1957年2月12日、トリエステ、ライヴ。 | ||
チェーザレ・バルデッリ〜アリア集 ドニゼッティ:「ルチア」 ヴェルディ: 「ナブッコ」/「アッティラ」/「リゴレット」 「トロヴァトーレ」/「トラヴィアータ」 「運命の力」/「オテッロ」 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」 レオンカヴァッロ:「道化師」 ジョルダーノ: 「アンドレア・シェニエ」/「フェドーラ」 プッチーニ:「トスカ」から |
チェーザレ・バルデッリ(Br) | |
録音:1942-1972年。 チェーザレ・バルデッリ(1910-2000)は、ピサ生まれのイタリアのバリトン。イタリア以上に、米国で人気の高かったバリトンで、1970年代まで息の長い活躍をした。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「ランメルムールのルチア」(*) [ボーナストラック] ヴェルディ:「トロヴァトーレ」より(#) [第1幕フィナーレ/第2幕フィナーレ] |
レイラ・ジェンチェル (S;ルチア;*/ レオノーラ;#) ジャチント・プランデッリ (T;エドガールド;*) ニーノ・カルタ (Br;エンリーコ;*) アントーニオ・マッサリア (B;ライモンド;*) ロレンツォ・サバトゥッチ (T;アルトゥーロ;*)他 オリヴィエーロ・デ・ ファブリティース指揮(*) トリエステ・ ヴェルディ歌劇場o.&cho.(*) マリオ・フィリッペスキ (T;マンリーコ;#) エットレ・バスティアニーニ (Br;ルーナ;#) | |
録音:1957年11月30日(*)/1957年11月16日(#)、以上トリエステ・ヴェルディ歌劇場、ライヴ。 レイラ・ジェンチェルは、トルコ出身のプリマドンナ。1950年代から1980年代半ばまで息の長い活躍をした名ソプラノ。イタリアでは絶大な人気を誇り、スカラ座の常連だったにもかかわらず、どういう訳か録音とは無縁で、日本には噂がちらほら伝わった程度。ライヴ録音が発掘されてようやく「本当に凄いソプラノだった」ことが証明された。この「ルチア」は、彼女がイタリアでの人気に火が点いた頃のライヴ。歌に迸るような勢いがある、素晴らしい歌。意外なことに、ジェンチェルの「ルチア」は今のところこれだけ、しかも今まで抜粋盤しか出ていなかった。今回が全曲盤としては初の発売。余白には、同時期の「トロヴァトーレ」の抜粋。バスティアニーニの究めつけのルーナ伯爵が聞ける。おそらく初出音源だと思われる。 どちらも、音質は今一つだが、白熱した演奏の醍醐味は堪能できることだろう。 | ||
ダニエレ・バリオーニ〜アリア集 Vol.2 ポンキエッリ:「ジョコンダ」 ヴェルディ:「ロンバルディ」/ 「仮面舞踏会」/「エルナーニ」 プッチーニ:「マノン・レスコー」/ 「トスカ」「西部の娘」/ 「トゥーランドット」 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」 マスカーニ: 「カヴァレリア・ルスティカーナ」 チレア: 「アドリアーナ・ルクヴルール」 からのアリア、他、カンツォーネなど |
ダニエレ・バリオーニ(T) | |
録音:1957年-1971年、1983年、2005年。 1950年代から60年代にかけて活躍したイタリアのテノール、ダニエレ・バリオーニの第2集。1957-1971年のライヴ録音と、1983年録音のカンツォーネ、歌曲集(イタロ・パッツィ指揮フェラーラ・ジーノ・ネーリ・マンドリン合奏団)、さらに2005年の「西部の娘」のアリアを収録。 | ||
「高音王」クルト・バウム ロッシーニ: 「グリエルモ・テル」/スターバト・マーテル ベッリーニ:「ノルマ」 ヴェルディ: 「トロヴァトーレ」/「運命の力」/「アイーダ」 ポンキエッリ:「ジョコンダ」 プッチーニ:「マノン・レスコー」/「ボエーム」 「トスカ」/「トゥーランドット」 レオンカヴァッロ:「道化師」 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」 アレヴィ:「ユダヤの女」 マイヤベーア:「ユグノー」 グノー:「ファウスト」 ビゼー:「カルメン」 R.シュトラウス:「バラの騎士」/からのアリア |
クルト・バウム(T) | |
録音:1950年頃、スタジオ。 クルト・バウム(1908-1989)は、プラハ生まれだが、イタリアに移住しローマとミラノで歌を学んでいる。1930年代にヨーロッパ各地で歌った後、1941年11月にメトロポリタン歌劇場にデビュー、1967年まで出演した。バウムは、かなり逞しい持ち主でありながら(文意不明だが代理店表記ママ)、高音に滅法強いテノールとして知られており、マンリーコが当たり役だった。このCDは、1950年代に発売されたLPを基にしている。 | ||
18の「清きアイーダ」
エンリコ・カルーゾ(1908年)、アントーニオ・パオーリ(1911年)、ホセ・パレット(1912年)、 ミゲル・フレータ(1927年)、ジョヴァンニ・マルティネッリ(1923年)、アウレリアーノ・ペルティレ(1927年)、 フランツ・フェルカー(1930年、ドイツ語)、ヘルゲ・ロスヴェンゲ(1940年、ドイツ語) ガッリアーノ・マジーニ(1941年)、ベニアミーノ・ジーリ(1940年、映画のサウンドトラックから)、 ユッシ・ビョルリンク(1936年)、ラファエル・ラガレス(1949年)、ゲオルギ・ネレップ(1952年、ロシア語)、 マリオ・デル・モナコ(1953年、ライヴ)、フランコ・コレッリ(1956年)、 マリオ・フィリッペスキ(1956年、ライヴ)、カルロ・ベルゴンツィ(1957年、ライヴ)、 フラヴィアーノ・ラボー(1969年、ライヴ) | ||
細かい説明は無用だろう、ヴェルディ「アイーダ」のラダメスのアリア“清きアイーダ "を、古今18人のテノールで聞こうというもの。カルーゾ、デル・モナコのような有名人から、バルセロナ生まれのパレット、リヴォルノ生まれのマジーニ、アルゼンチンのテノール、ラガレスなど珍しいテノールの録音も。通して聞くも良し、好みで選んで聞くのも良しのCD。 | ||
マリオ・デル・モナコ〜レア・ライヴ集 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」(*) プッチーニ:「ボエーム」(#)/「トスカ」(+)/ 「西部の娘」(**) レオンカヴァッロ:「道化師」(##) からの場面 |
マリオ・デル・モナコ(T) トゥリオ・セラフィン指揮(*) ヴィットリオ・グイ指揮(#) ウーゴ・ラポーロ指揮(+) ガブリエーレ・ サンティーニ指揮(**) サンカルロ歌劇場 o.&cho.(*/#/+/**) サンティアゴ・ グエッラ指揮(##) | |
録音:1954年(*/+)&1951年(#/**)、以上ナポリ(*/+/#/**)/1956年、リオ・デ・ジャネイロ(##)。 偉大なテノール、マリオ・デル・モナコの珍しいライヴ録音集。「ボエーム」だけはつい最近になって全曲CD が発売されたが、他はいずれもまとまった形では初出と思われる。特に「アンドレア・シェニエ」は、1954年10月の公演のサンカルロ劇場でのライヴで、セラフィンのスケールの大きな指揮と相まって物凄い名演になっている。音質はお世辞にも良くないが、マニアにはたまらない秘蔵録音ばかり。 | ||
ジャンフランコ・チェッケーレ ヴェルディ: 「エルナーニ」/「アロルド」/「運命の力」 「ドン・カルロ」/「アイーダ」/「オテロ」 ポンキエッリ:「ジョコンダ」 ボーイト:「メフィストーフェレ」 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」 チレア:「アドリアーナ・ルクヴルール」 プッチーニ:「マノン・レスコー」/ 「トスカ」/「蝶々夫人」 「西部の娘」/「外套」/ 「トゥーランドット」 ビゼー:「カルメン」/からのアリア |
ジャンフランコ・ チェッケーレ(T) | |
録音:1964年-2004年。 ジャンフランコ・チェッケーレは1938年、パドヴァ近郊のガッリエラ・ヴェネタ出身のテノール。1960年代後半から1970年代にかけてロブストなテノールとして一世を風靡し、スカラ座など大劇場でも活躍したテノールだというのに、レコードの録音が極端に少なく、日本人にはカラヤンが製作したマスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」の映画でトゥリッドゥを歌っていた、くらいの認知度。しかしこのCDに収められた録音を聞けば、誰でも「凄いテノール!」と思うことだろう。得意のヴェリズモ・オペラを中心に熱唱が集められている。 | ||
エットレ・バスティアニーニ(Br)、ライヴ集 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」[1954年、ドイツ/1956年、ナポリ] プッチーニ:「外套」[1955年、フィレンツェ] ポンキエッリ:「ジョコンダ」[1956年、フィレンツェ] ヴェルディ:「仮面舞踏会」[1957年、フィレンツェ] ビゼー:「カルメン」[1958年、ナポリ] プッチーニ:「トスカ」[1958年、ブリュッセル] ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」[1958年]からのアリア、場面 | ||
録音:1954年-1958年。往年の名バリトン、エットレ・バスティアニーニのライヴ録音集。 | ||
アニタ・チェルケッティ(S)アリア集
スポンティーニ:「ホーエンシュタウフェン家のアニェーゼ」 ベッリーニ:「ノルマ」 ヴェルディ:「エルナーニ」「シチリア島の晩鐘」 「仮面舞踏会」「ドン・カルロ」「アイーダ」 カタラーニ:「ワリー」 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」からのアリア、場面 | ||
ヴェルナー・シュレーターの映画「愛の破片」で一躍有名になった、イタリアの幻のソプラノ、チェルケッティのライヴ録音集。 チェルケッティは1931年生まれ。1951年にデビュー。1958年、ローマ歌劇場でマリア・カラスが「ノルマ」を第1幕だけでキャンセルした後、次の公演から代役としてノルマ役を歌って大成功、一躍スターにのし上がった。しかし様々な事情で歌手業に嫌気がさし、1961年、わずか30歳で引退。以来「愛の破片」まで30年以上公にも全く姿を現すことが無かった。このCDには、ヴェルディを中心に様々な曲が収録、チェルケッティのスケールの大きな歌を聞くことが出来る。 | ||
ジーノ・ペンノ(T)録音集 1951-1955 ベッリーニ:「ノルマ」 ヴェルディ:「アロルド」「アッティラ」「トロヴァトーレ」 「シモン・ボッカネグラ」「運命の力」「アイーダ」からのアリア、場面 ジュゼッペ・カンポーラ(T)録音集 1952-1955 ヴェルディ:「リゴレット」「椿姫」「アイーダ」 プッチーニ:「ボエーム」「蝶々夫人」 ポンキエッリ:「 ジョコンダ」からのアリア、場面 | ||
1950年代を中心に活躍した二人のテノール、ジーノ・ペンノ(1920-1998)と、ジュゼッペ・カンポーラ(1923-2004)の録音集。ペンノの方は、一部を除きライヴ録音。カンポーラの方は、スタジオ録音。 | ||
フランコ・コレッリ(T)〜アリアと場面録音集 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」/プッチーニ:「トスカ」、「西部の娘」 ベッリーニ:「ノルマ」/ヴェルディ:「アイーダ」、「運命の力」からのアリア、場面 | ||
録音:1955年-1958年。 フランコ・コレッリによる比較的初期の録音集。「アンドレア・シェニエ」は、1958年ナポリ、ライヴ、指揮はフランコ・カプアーナ。「トスカ」は、1957年、ロンドン、ライヴ、指揮はアレグザンダー・ギブソン。「西部の娘」は、1956年のスカラ座ライヴ、指揮はアントニーノ・ヴォットー。「ノルマ」は1958年、ローマ歌劇場、ライヴ、指揮はガブリエーレ・サンティーニ。「アイーダ」は1955年、ナポリ、ライヴ、指揮はヴィットリオ・グイ。「運命の力」は1957年のチェトラ録音、指揮はウーゴ・タンジーニ。 | ||
26人の「星は光ぬ」〜プッチーニ:「トスカ」より ジュゼッペ・ボルジョーリ(1905年)、エンリコ・カルーゾ(1909年)、ジョヴァンニ・マルティネッリ(1914年)、 イポリート・ラザーロ(1916年)、ベニャミーノ・ジーリ(1921年)、アルフレッド・ピッカヴァー(1923年)、 フェルディナンド・チニセッリ(1927年)、ジャコモ・ラウリ・ヴォルピ(1928年)、アントーニオ・コルティス(1929年)、 ミゲル・フレータ(1929年)、ジョヴァンニ・ゼナテッロ(1929年)、ガッリアーノ・マジーニ(1929年)、 アウレリアーノ・ペルティレ(1932年)、ジョゼ・ルッショーニ(1936年)、ユッシ・ビョルリング(1937年)、 ジュゼッペ・ルーゴ(1939年)、ジョヴァンニ・マリピエロ(1939年)、ヘルゲ・ロスヴェンゲ(1942年)、 ジュゼッペ・ディ・ステーファノ(1948年)、マリオ・フィリッペスキ(1950年)、マリオ・デル・モナコ(1954年)、 フェルッチョ・タリアヴィーニ(1955年)、フランコ・コレッリ(1957年)、ジャンニ・ポッジ(1961年)、 ダニエーレ・バリオーニ(1961年)、フラヴィアーノ・ラボー(1969年) | ||
BONGIOVANNIの名物企画、一つのアリアを多くの歌手で聞き比べるCD、今回はプッチーニ「トスカ」から、カヴァラドッシのアリア“星は光りぬ "。1905年のジュゼッペ・ボルジョーリの録音から、1969年のフラヴィアーノ・ラボーまで、SP録音やライヴ録音の音源を用いて26種類を集めている。 | ||
ウィリアム・マッテウッツィ(T)〜アリア集 ロッシーニ:「リッチャルドとゾライデ」/「オリー伯爵」/「オテロ」/「タンクレーディ」/ 「泥棒かささぎ」/「ゼルミーラ」/「チェネレントラ」/「セビリャの理髪師」/「アルジェのイタリア女」 モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」/チマローザ:「秘密の結婚」 レハール:「メリー・ウイドウ」/プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」/ベッリーニ:「清教徒」からのアリア | ||
録音:1981年-1999年。 ウィリアム・マッテウッツィといえば、1980-1990年代にロッシーニのオペラで大活躍したテノール。ことに異常なまでの高音は神業クラスで、ハイC(ハ音)よりもさらに高いF(ヘ音)まで出してしまうほど。このCDでも「清教徒」で完璧なFを披露している。また「セビリャの理髪師」の“ もう抵抗を止めろ " は、マッテウッツィが録音に残さなかったものなので貴重。さらに「コジ・ファン・トゥッテ」の“ 愛のそよ風は "、「ジャンニ・スキッキ」の“ フィレンツェは花咲く樹のように "、そしてイタリア語の「メリー・ウイドウ」と、興味深いものばかり。いずれも録音状態はあまり良くないが、スリリングな歌唱なのは間違いなし。 | ||
ジュゼッペ・ジャコミーニ(T) ベッリーニ:「ノルマ」 ヴェルディ:「エルナーニ」「トロヴァトーレ」「ドン・カルロ」「アイーダ」「オテロ」 プッチーニ:「ボエーム」「トスカ」「西部の娘」「トゥーランドット」 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」からのアリア、場面 | ||
録音:1969年-1996年。 ジュゼッペ・ジャコミーニは、今や絶滅寸前の真のテノーレ・ドラマティコとしてたいへんな人気を博し、日本でも何度も舞台に立ち大絶賛されたにもかかわらず、録音が極めて少ないため、その真価を知る人から惜しまれていた。このCDには、様々な機会のライヴ録音が集められている。「オテロ」は4箇所が収録され、その大砲のような声の威力に圧倒される。また藤原歌劇団の公演で、あまりの観客の興奮に東京文化会館が揺れたと噂されたシェニエも4曲収録。一方、若い頃得意としていた「ボエーム」のロドルフォも3曲収録。その他も、ジャコミーニならではのヒロイックな声にドップリと浸れる1枚。 なお、全般に音質が良くない上に、一部音源にかなり耳障りなノイズが入ることもあるが、録音の希少性を鑑みての発売であり、ご了承頂きたい。 | ||
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」 ・ボーナス・トラック ヴィルジニア・ゼアーニ、アリア集(1957年) フラヴィアーノ・ラボー、「西部の娘」からのアリア(1981年、ライヴ) ヴィルジニア・ゼアーニ(S;マノン) フラヴィアーノ・ラボー(T;デ・グリュー) アルベルト・リナルディ(Br;レスコー) レオニダ・ベルガモンティ(B;ジェロンテ) アルベルト・カルージ(T;エドモンド)/他 ウンベルト・カッティーニ指揮o.&cho. | ||
録音:1974年1月4日、ピアチェンツァ。 貴重なライヴ録音がCD化された。ヴィルジニア・ゼアーニ(1925-)とフラヴィアーノ・ラボー(1927-1991)は、どちらも1960年代を中心に高い人気を誇った歌手だが、録音に恵まれなかったことから、日本では「知る人ぞ知る名歌手」といった存在になっている。この1974年のピアチェンツァ、ライヴ録音を聞けば、二人がいかに素晴らしい歌手だったか、実感できることだろう。音質は芳しくないが、マニアにはたまらない記録。 | ||
16の『レオンカヴァッロ:「道化師」のプロローグ』(よろしいかな?)
ティッタ・ルッフォ(1877-1953)、パスクァーレ・アマート(1878-1942)、 ドメニコ・ヴィリオーネ・ボルゲーゼ(1877-1957)、リッカルド・ストラッチャーリ(1875-1955)、 ローレンス・ティベット(1896-1960)、カルロ・ガレッフィ(1884-1961)、マリオ・バジョーラ(1892-1965)、 ジュゼッペ・ヴァルデンゴ(1914-2007)、ジーノ・ベキ(1913-1993)、レナード・ウォーレン(1911-1960)、 パオロ・シルヴェーリ(1913-2001)、ティト・ゴッビ(1913-1984)、ロバート・メリル(1917-2004)、 カルロ・タリアブーエ(1898-1978)、アルド・プロッティ(1920-1995)、マリオ・デル・モナコ(1915-1982) | ||
録音:1912年-1958年。 当レーベル好評の「名歌手アリア聞き比べCD」シリーズ、今回はレオンカヴァッロ「道化師」の冒頭でトニオが歌う印象的な「よろしいかな?」。1912年のルッフォから1958年のプロッティまで、様々な録音から名バリトンの歌唱が15種集められ、そして最後にテノールながらこのアリアを得意にしたデル・モナコで、計16種類。マニアにはたまらない内容。 | ||
パオロ・モンタルソロ(B)ライヴ集 ロッシーニ:幸せな間違い/アルジェのイタリア女/セビリャの理髪師/チェネレントラ/オリー伯爵 ペルゴレージ:奥様女中 / パイジェッロ:ドン・キショッテ/ソクラテス気取り チマローザ:思いがけない結婚/落胆した信じやすい男 / ドニゼッティ:愛の妙薬 ルイージ・リッチ:ピエディグロッタの祭り / プッチーニ:ジャンニ・スキッキ / ケルビーニ:ポルトガルの宿 グノー:フィレモンとボーシス(イタリア語) / モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ、からのアリア、場面 | ||
録音:1952年-1982年、ライヴ。 1950年代から1980年代まで長きにわたってバッソブッフォとして活躍したパオロ・モンタルソロ(1925-2006)のライヴ録音集。お得意のロッシーニを中心に、「ドン・ジョヴァンニ」のカタログの歌のような有名なもの、さらには極めて珍しいオペラのアリアも含まれている。 | ||
ニコラ・マルティヌッチ(T)〜アリア集(全22曲) ヴェルディ:ロンバルディ/アッティラ/運命の力/ドン・カルロ/アイーダ プッチーニ:ボエーム/トスカ/西部の娘/外套/トゥーランドット / カタラーニ:ローレライ ジョルダーノ:アンドレア・シェニエ / ビゼー:カルメン / からのアリア グノー:アヴェ・マリア / カルディッロ:つれない心(カタリ) ディ・カプア:オ・ソーレ・ミオ | ||
録音:1976年-1996年。 ニコラ・マルティヌッチ(1941-)は南イタリアのターラント生まれ。正統派で張りがあり、スカッと抜ける輝かしい声は、ヴェルディやプッチーニに打ってつけ。来日もしばしばで熱心なファンも多いが、録音が極端に少なく、彼の実力の高さを知る人たちからは残念がられている。このライヴ録音集は、マルティヌッチの30代半ばから50代半ばにかけての名唱、絶唱を収録しており、マルティヌッチ・ファンの溜飲を下げる逸品。なお『録音状態が良くないものもある』とのことなので、ご理解頂きたい。 | ||
ジュゼッペ・ヴェンディテッリ(T)、アリア集 ベッリーニ:ノルマ / ヴェルディ:アッティラ/トロヴァトーレ/アイーダ/オテロ マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ/パリジーナ / レオンカヴァッロ:道化師 プッチーニ:マノン・レスコー/外套 / ジョルダーノ:アンドレア・シェニエ サン=サーンス:サムソンとデリラ / マスネ:エロディアード/ル・シド からのアリア、場面、トスティ:私は死にたい / ダンツァ:おいで / カルディッロ:つれない心 | ||
録音:1976年-1995年、ライヴ。 ヴェンディテッリ(1942-)はサン・ヴィットーレ・デル・ラーツィオ生まれのイタリアのテノール。BONGIOVANNIから発売されたマスカーニ「パリジーナ」の全曲録音(GB-2440/2CDs)でウーゴ・デステを歌っていた。 | ||
マリオ・フィリッペスキ Vol.3 プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」(抜粋) [アデリーナ・カンビ(S;トゥーランドット) マリオ・フィリッペスキ(T;カラフ) ロゼッタ・ノーリ(S;リュー) アフロ・ポーリ(B;ティムール) ヴィンチェンツォ・ベッレッツァ指揮o.&cho./ 録音:1957年7月、アレーナ・フレグレア、ナポリ] ロッシーニ:歌劇「グリエルモ・テル」(抜粋) [パオロ・シルヴェーリ(Br;グリエルモ・テル) マリオ・フィリッペスキ(T;アルノルド) アンナ・マリア・ロヴェーレ(S;マティルデ) ラッファエーレ・アリエ(B;グワルティエーロ) ニーノ・サンツォーニョ指揮o.&cho. 録音:1954年、ミラノ] | ||
輝かしい高音で根強いファンのいるイタリアのテノール、マリオ・フィリッペスキ(1907-1979)の貴重な録音集第3弾。「トゥーランドット」は、おそらくこれが初出となる野外上演のライヴ。オーケストラと合唱団はサンカルロ劇場のものと思われる。「グリエルモ・テル」は、RAIミラノへの放送用録音。全曲盤も発売されたことがある。 | ||
チェーザレ・ヴァレッティ(T)録音集 ロッシーニ:アルジェのイタリア女/セビリャ/湖上の美人 / ドニゼッティ:愛の妙薬/ルチア/ファヴォリータ ベッリーニ:夢遊病 / ヴェルディ:ルイザ・ミラー/リゴレット/ファルスタッフ / ビゼー:真珠採り プッチーニ:ジャンニ・スキッキ / チレア:アドリアーナ・ルクヴルール / マスネ:マノン/ウェルテル ヴォルフ=フェラーリ:四人の頑固者 / モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ / フロトウ:マルタ/からのアリア ロッシーニ:何も言わずに嘆きましょう / ベッリーニ:マリンコニア/お行き、幸せなバラよ シューマン:詩人の恋Op.48/くるみの木 Op.25-3/ジャスミンの茂み Op.27-4/新緑 Op.35-4/ 天は一粒の涙を流し Op.37-1/出会いと別れ Op.90-3/レクィエムOp.90-7 | ||
録音:1949年-1963年。チェーザレ・ヴァレッティは、1922年12月18日、ローマに生まれたテノール。伝説的名テノール、ティート・スキーパに学び、その美質を最も良く受け継いだと言われている。イタリアやメキシコで活躍した後、1953年12月にメトロポリタン歌劇場に登場、この大劇場のスターテノールとして活躍した。1960年代にはイタリアに戻って人気を博した。2000年5月13日に亡くなっている。 | ||
ジョルジョ・ザンカナーロ(Br)アリア集 ベッリーニ:清教徒、ドニゼッティ:ルチア/ファヴォリータ、プッチーニ:トスカ/外套、 ヴェルディ:エルナーニ/トロヴァトーレ/運命の力/ドン・カルロ、グノー:ファウスト、 ジョルダーノ:アンドレア・シェニエ、からのアリア、場面 | ||
録音:1977年-1991年、ライヴ。ジョルジョ・ザンカナーロは1939年ヴェローナ生まれ。1970年代から1990年代にかけて活躍し、ことにリッカルド・ムーティがスカラ座音楽監督の前半期に重用していたことで知られている。録音は決して多くないので、全盛期のライヴ録音は嬉しい物。お得意のヴェルディはもちろん、プッチーニ、ジョルダーノ、またグノー(ちゃんと原語のフランス語)、いずれも素晴らしい物。意外なのがベッリーニとドニゼッティ。「清教徒」では細かい音符までキッチリ歌い、「ルチア」では音楽の枠を尊重しつつ大きな盛り上がりを生み出している。#『なお録音の状態には個別にだいぶ差があります。ご了解くださいませ。』とのこと。 | ||
ジャウメ〔ハイメ/ジャコモ〕・アラガル(T)〜ライヴ録音集 ベッリーニ:カプレーティとモンテッキ / ヴェルディ:リゴレット/ドン・カルロ / マスカーニ:友人フリッツ ドニゼッティ:ルクレツィア・ボルジア/カテリーナ・コルナーロ/ファヴォリータ/ルチア / グノー:ファウスト プッチーニ:ボエーム/トスカ / マスネ:マノン/ウェルテル からのアリア、場面 | ||
録音:1966年-1977年。日本ではイタリア式のジャコモ・アラガルで親しまれているバルセロナ生まれのテノール、ジャウメ・アラガル(1939-)。1960年代から長きに渡って活躍したが、同じバルセロナ生まれの後輩ホセ・カレーラスが絶大な人気を誇ったこともあって、録音はあまり残されなかった。ここには比較的若い時期のライヴ録音が収録されている。 | ||
ニコラ・マルティヌッチ(T)〜ライヴ録音集 Vol.2 ベッリーニ:ノルマ、ポンキエッリ:ジョコンダ、プッチーニ:マノン・レスコー、 ヴェルディ:アッティラ/リゴレット/トロヴァトーレ/仮面舞踏会/シモン・ボッカネグラ、 レオンカヴァッロ:道化師、チレア:アドリアーナ・ルクヴルール、 マスカーニ:ピッコロ・マラート、ジョルダーノ:フェドーラからのアリア、場面/他 | ||
録音:1976年-2003年、ライヴ。Vol.1:GB-1216。南イタリア、ターラントに生まれ、ここ40年ほどの本場イタリア・オペラのトップテノールを務めてきたニコラ・マルティヌッチ(1941-)。残念なことに録音が極端に少なく、マニアを嘆かせてきた。そんな中発売された Vol.1 が好評を得て第2集が登場。「ノルマ」のポッリオーネ、「リゴレット」のマントヴァ公、「アドリアーナ・ルクヴルール」のマウリツィオなど、貴重な歌を聞くことが出来る。なお録音状態が良くないものもあることをご理解頂きたい。 | ||
トマソ・トラエッタ:喜歌劇「恋敵女中」 | ダニエラ・デッシー マイナルディ指揮 サン・レモo. | |
録音:1979年。 グルック同様、オペラ改革運動の先駆をなした18世紀イタリア・オペラ作曲家。現在聞けるデッシーの最初期の録音。 | ||
ドニゼッティ: 歌劇「オリーヴォとパスクヮーレ」(1827) |
ジョン・デル・カルロ (オリーヴォ) ガストーネ・サルティ (パスクァーレ)他 ブルーノ・リガッチ指揮 バルガ 国際青少年オペラo. | |
録音:1980年7月27日、ディッフェレンティ劇場、バルガ(ルッカ)、ライヴ。 | ||
レスピーギ:神秘劇「エジプトのマリア」 | ヤヴォラ・ストイロヴァ(S) カルロ・デジデーリ(Br) オッタヴィオ・ジーノ指揮 サンタ・チェチーリア音楽院o.&cho. | |
「ローマ三部作」以外が急速に発掘されてきたレスピーギの神秘劇は、「非凡で高度なに様式化された構想」と絶賛された大作。 | ||
レスピーギ:歌劇「ルクレツィア」 | エットーレ・グラチス指揮 A.M.O.R.青年po. | |
レスピーギの最後のオペラで、未完に終わったため妻エルザにより補筆完成された同曲の珍しい録音。 | ||
アルフレード・カタラーニ(1854-1893): 歌劇「デジャニーチェ」(1883) |
カルラ・バスト(S;デジャニーチェ) ルネ・マシス(Br;ダルダーノ) オッターヴィオ・ ガラヴェンタ(T;アドメート) マリア・ルイザ・ ガルバート(S;アルジェーリア)他 ヤン・レイサム=ケーニヒ指揮 ルッカ・ジーリオ劇場o.&cho. | |
録音:1985年9月6日、ジーリオ劇場、ルッカ、ライヴ。 | ||
チマローザ:歌劇「ロンドンのイタリア女」 | パトリツィア・アルチアーニ、 マリア・ アンヘレス・ペータース、 マウリツィオ・ コメンツィーニ、他 カルロ・リッツィ指揮 ピアチェンツィアso. | |
チマローザ初期の作品ながら、現在では「秘密の結婚」についで人気のある作品。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「サン・ドミンゴ島の狂人」 | ステファノ・アントヌッチ (Br;カルデーニョ) ルチアーナ・セッラ(S;エレオノーラ) ルカ・カノーニチ(T;フェルナンド)他 カルロ・リッツィ指揮 ピアチェンツァso. マッシモ・サッバティーニ合唱指揮 フランチェスコ・チレアcho. | |
録音:1987年11月10日、サヴォナ・キアブレーラ歌劇場、ライヴ。 珍しい作品で唯一のディジタル録音全曲盤。一時は国内盤(ANF-223)も発売されていた。市販全曲音盤は他にOPERA DOROから出ている1958年ライヴ(OPD-1463)位だと思われる。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「気狂いの振りをする人たち(もくろんだ狂人)」(全1幕; 1830)
スザンナ・リガッチ(ノリーナ) アドリアーナ・チコーニャ(クリスティーナ) エンリコ・フィッソーレ(エウスタキオ) レオナルド・モンレアーレ(ダルレモント) グラツィアーノ・ポリドーリ(ブリンヴァル) ガストーネ・サルティ(フランク) ヴィート・マリア・ブルネッティ(B:ヴェナンツィオ) ブルーノ・リガッチ指揮エミリア・ロマーニャ州「アルトゥーロ・トスカニーニ」so. | ||
録音:1988年12月、ロッシーニ劇場、ルーゴ、ライヴ。2009年再プレス。 | ||
アルフレード・カタラーニ(1854-1893): 歌劇「エドメア」(1886) |
グラツィアーノ・デル・ヴィーヴォ (ライトメリツ伯爵) マウリツィオ・フルゾーニ(オベルト) アンジェロ・ノゾッティ(ヴァルデク男爵) マルコ・キンガーリ(ウルモ)他 マッシモ・デ・ベルナルト指揮 ルッカ・ジーリオ劇場o.&cho. | |
録音:1989年9月、ジーリオ劇場、ルッカ。 ライトメリツは、チェコの町リトムニェジチェ[ Litoměřice ]のドイツ語表記。 | ||
ヨハン・アドルフ・ハッセ: 歌劇「ずるい女中」 |
ベルナデット・ ルカリーニ(S;ドリッラ) ジョルジョ・ガッティ (Br;バランツォーネ) ガブリエーレ・カタルッチ指揮 グルッポ・ストゥルメンターレo.、 シンフォニカ・ディ・サッサリ | |
録音:1989年12月。 | ||
ジョヴァンニ・パイジェッロ:歌劇「マレキアーロの居酒屋」(1768)
レンツォ・カセラート、エルネスト・パラシオ、マウロ・ブダ、ヴァレリア・バイアーノ/他 ドメニコ・サンフィリッポ指揮カメラータ・ディ・モスカ | ||
録音:1990年、ライヴ。2010年再プレス。 | ||
ニコラ・マンフローチェ(1791-1813):歌劇「エクバ」(1812)
アンナ・カテリーナ・アントナッチ(S;ポリッセーナ) グラディス・デ・ベッリーダ(S;エクバ) フランチェスコ・ピッコリ(T;アキッレ) ディーノ・デ・ドメニコ(T;プリアーモ)他 マッシモ・デ・ベルナールト指揮イタリアpo.、フランチェスコ・チレーアcho. | ||
録音:1990年、サヴォナ。ロッシーニの一歳年上ながら、夭折してしまった天才による珍しい作品。彼のオペラ作品が全曲録音されたのは、2012年現在でも当盤のみの模様。マンフローチェは1791年2月20日、南イタリア、レッジョ・カラブリアのパルミ生まれ。ナポリで音楽を学んだ後、1810年にローマで初演した最初のオペラ「アルツィーラ」が成功、若手オペラ作曲家として将来を期待される存在になった。しかし健康を害したままナポリのサンカルロ劇場のために「エクバ」を作曲、1812年12月20日の初演は成功を収めたものの、精根尽きたマンフローチェは衰弱し、翌1813年7月9日に僅か22歳で亡くなってしまった。長命すれば、彼よりちょうど一歳下でやはり早熟の天才だったロッシーニと良いライバルになっただろうと惜しまれる。 物語はトロイア戦争物。トロイア最後の王プリアーモ(プリアモス)とその妻エクバ(ヘカベ)の間の娘、ポリッセーナ(ポリュクセネ)が、兄エットレ(ヘクトル)を殺した敵であるアキッレ(アキレウス)を愛してしまったことから起こる悲劇。若書きの青さはあるものの随所に才能の輝きが感じられ、ことに第2幕フィナーレの四重唱はマンフローチェの天才が刻印された名曲。この録音では、まだデビューして間もないアンナ・カテリーナ・アントナッチがポリッセーナを歌っている。 #2012年再プレス。 | ||
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783): インテルメッツォ「百姓女」 |
スザンナ・リガッチ(S) ロマーノ・ フランチェスチェット(Br) ファビオ・マエストリ指揮 イン・カント室内楽協会o. | |
録音:1991年10月5日、ナルニ市民劇場、テルニ県、イタリア。 余談ながら、この「ナルニ」市のラテン語名「ナルニア」から名づけられたのが、作家クライブ・ステープルス・ルイスが書いたファンタジー小説「ナルニア国ものがたり」だという。 | ||
ロムアルド・マレンコ(1841-1907): バレエ「テオドーラ」(抜粋) |
シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 ボルゴグラードpo. | |
19世紀後半スカラ座でバレエ音楽の指揮をしていたマレンコによる、当時最大の振り付け師マンゾッティのグランド・オペラのための作品。 作風は「グランド・オペラ」とは反対に喜歌劇風だが、美しく抒情的な響きはなかなかのもの。 | ||
ハイドン(1732-1809):歌劇「薬剤師」(1768)
チンツィア・フォルテ(S) マヌエル・ベルトラン・ギル、パオロ・ペレグリーニ(T) ダニエラ・ブロガネッリ(A)他 ガブリエーレ・カタルッチ(Cemb) ファビオ・マエストーリ指揮イン・カント協会室内o. | ||
2009年再プレス。 | ||
ヴァレンティーノ・フィオラヴァンティ: 歌劇「魔法の結婚」 |
ロベルト・ティガーニ指揮 シンフォニカ・ディ・サッサリ | |
モーツァルト、ベートーヴェンと同世代のイタリア人作曲家フィオラヴァンティは、当時パイジェルロやチマローザをしのぐ人気を誇った。 | ||
ペルゴレージ:室内カンタータ集 | スザンナ・リガッチ(S) グローリア・バンディテッリ(A) コンプレッソ・バロッコ・ イン・カント | |
ジュゼッペ・マリーア・オルランディーニ(1675-1760): インテルメッツォ「賭け事好きの夫と堅物の妻」(1719)/ 「グリセルダ」からのアリア(6曲) |
グローリア・バンディテッリ(S) アントーニオ・アベーテ(B) アレッサンドロ・バーレス指揮 イル・ヴィアッジョ・ムジカーレ | |
録音:1995年11月。 これは愉快な作品! 夫と妻が罵りあいのダマシあい、音楽も生き生きしていてとても楽しめる。オルランディーニは18世紀前半にイタリア各地で活躍した作曲家で、特にインテルメッツォ(=幕間劇、オペラブッファの祖先と考えていいかと)で大変有名だった人。この「賭け事好きの夫と堅物の妻」はヴェネツィアで発表された典型的なインテルメッツォで、こうした作品が18世紀後半のオペラブッファの時代を導いたことが実感でき、重要だ。一転して高貴な趣の「グリセルダ」も素晴らしい。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「エステ家のパリジーナ」 | カルメロ・エッラード・ カルーソ、 ソニア・ドリーゴ、 アメデオ・モレッティ、他 パオロ・カリニャーニ指揮 ルーゴ・ロッシーニ劇場o. | |
録音:1997年11月。ライヴ。 | ||
ジンガレッリ:シンフォニア集 [ミラノ風シンフォニア/葬送シンフォニア/他、全7曲] |
シルヴァーノ・ フロンタリーニ指揮 ドネツクso. | |
18世紀から19世紀にかけてイタリアで活躍したジンガレッリ。その作品は保守的で卑属過ぎるということで、死後メユールやシュポアに徹底的に攻撃され、 その後演奏されることは滅多になかった。ただ今こうして聞いてみると優雅でそれなりに独創的で悪くない。 | ||
ヨンメッリ:レクイエム | エレーナ・チオリツ(S) シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 モルダヴァso. | |
世界初録音。現在ほとんど聞かれることのなくなったヨンメッリだが、イタリア各地、またシュトゥットガルトなどで幅広く活躍。劇音楽、宗教音楽を数多く作曲し、前古典派の作曲家としては極めて重要な位置にいた。 | ||
レオンカヴァッロ: 歌劇「ベルリンのロランド」〜シンフォニア/ 歌劇「チャタートン」より[間奏曲/スケルツォ]/ 歌劇「ジプシー」〜間奏曲 フランケッティ: 交響的印象「黒き森にて」/シンフォニア |
シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 モルダヴァso. | |
レオンカヴァッロの全く知られていないオペラの管弦楽曲も聴き物だが、今でこそ無名だが、19世紀末のイタリアではヴェルディさえその作品に深く感銘したと記されているフランケッティの交響曲(シンフォニア)が珍しい。彼はワーグナーの影響を受け、大管弦楽作品を得意とした。 | ||
ガルッピ:歌劇「月世界」 | ジョルジョ・ガッティ ガストーネ・サルティ フランコ・ピーヴァ指揮 インテルムジカ・アンサンブル | |
ガルッピは聖マルコ大聖堂楽長、ロシア宮廷礼拝堂楽長として活躍、古典派誕生前のヨーロッパにおいて「4大オペラ作曲家」として革新的なオペラ・ブッファを次々発表し大成功を収めた。 ハイドンのものと同じ台本によるこのオペラは彼の出世作。はつらつとしたリズムに力強いリズムでハイドンに負けない魅力的な作品となっている。 | ||
フランチェスコ・ガスパリーニ(1668-1727): オラトリオ「エジプトの聖マリア」 |
コンスタンツェ・ バックス(聖マリア) ヨアヒム・ディースナー(喜び) クリストフ・ブルマイスター= ストレッファー(悔悛) オラフ・テタンペル(ルチフェーロ) アンサンブル・コリドン・ケルン | |
ガスパリーニは17世紀末にヴェネツィアで、その後ローマで活躍した作曲家。A.スカルラッティと親交があり、彼はかのドメニコをガスパリーニのレッスン を受けさせるためヴェネツィアに送ったほど。彼の作品はその美しいメロディーでつとに有名で、これはヘンデルをはじめとする多くの他の作曲家の模倣(盗用)の対象となっている。この「エジプトの聖マリア」は、彼が1713年にローマに移住した後すぐに発表されたと推測されている作品で、オラトリオといっても話が宗教的な題材に基づいているというだけであり、この当時のオペラ同様美しいアリアがちりばめられている。アンサンブル・コリドン・ケルンは1994年、グラーツでのアーノンクール主催の音楽祭での演奏の成功を基に設立された若い団体だが、実に瑞々しい演奏を聞かせており、今後要注目。 | ||
ペルゴレージ: オペラ・セリア「誇り高き囚人」/ インテルメッツォ「奥様女中」 |
マルチェロ・パンニ指揮 マルケpo. | |
初演時のとおり、「誇り・・」第1幕、「奥様・・」第1部、「誇り・・」第2幕、「奥様・・」第2部、「誇り・・」第3幕の順序で収録。 | ||
ボッケリーニ: カンタータ「サビーニとローマの同盟」 |
ウィリアム・マッテウッツィ(T) アンナ・ヴァレンティ(S) ヘルベルト・ハント指揮 ボッケリーニ室内o. | |
ジャコモ・プッチーニ: カンタータ「サビーニとローマの同盟」 |
マリア・ビレッリ(S) スザンナ・リガッチ(S) ヘルベルト・ハント指揮 ボッケリーニ室内o. | |
フィレンツェに近いルッカの伝統行事のために作られたボッケリーニとジャコモ・プッチーニのカンタータ。22歳にして国際的名声を受けていた若きボッケリーニの声楽作品、 そして田舎町ルッカで生涯過ごした大オペラ作家の先祖に当たるジャコモ・プッチーニの作品。マッテウッツィの歌声は聞けるものの若干水準の低い演奏ながら興味深い2つのカンタータ。 | ||
ジャチント・コルナッキオーリ(1599頃-1673以降): 歌劇(?)「あざけられたディアーナ」 |
サラ・ミオンガルド (S;ディアーナ) マリレーナ・ラウレンツァ (アモーレ) ジョアン・カベロ (エンディミオーネ)他 ルイジ・デ・フィリッピ指揮 アンサンブル・ダ・ポンテ、 イ・ソリスティ・ カントーリ | |
録音:1995年10月。 コルナッキオーリはアスコーリに生まれたイタリアの作曲家だが情報に乏しく、この「ディアーナ」以外、知られている作品はほとんどない。物語は、ディアーナが水浴中に覗きをされ激怒して鹿に変えた相手が実は変装した彼女の恋人で、彼は哀れにも犬に殺されてしまうというもの。これにコミカルな場面などが加えられ、いかにも17世紀前半的で典雅な音楽となっている。 | ||
ガルッピ:歌劇「あべこべの世界」 | フランコ・ピーヴァ指揮 インテルムジカ・アンサンブル | |
有名な台本作家ゴルドーニの脚本に、サン・マルコ大聖堂の楽長からペテルブルグのロシア宮廷楽長を歴任、オペラ・ブッファの父と呼ばれたガルッピが作曲した作品。大作家ゴルドーニが多くの優秀な台本を提供したことで、この時代のヴェネツィア・オペラはナポリの勢いに対抗でき、強力なコンビを組んだガルッピとゴルドーニは中でも20曲の作品を残した。 | ||
ロレンツォ・ペロージ: ポエマ・シンフォニコ「モーゼ」 |
マルコ・カーマストラ(B) アルトゥーロ・サケッティ指揮 ヴィオッティ音楽院o. | |
マスカーニ: アヴェ・マリア/ガルバルディの星/月に寄せて/ 愛の便り/愛の星 |
アナスタシア・ トマシェフスカ=シェピス(S) アンヘル・ロドリゲス(T) ファウスタ・キャンティ(P) | |
マルケッティ:歌劇「ルイ・ブラス」 | ディミトラ・テオドッシゥ アルベルト・ガザーレ ダニエル・リプトン指揮 マルキジャーナpo. | |
初演こそヴェルディの「運命の力」の前に影が薄くなってしまったが、この「ルイ・ブラス」はヴェルディ全盛のイタリア・オペラ界にあってその実力で名声を勝ち得た数少ない作品。 当CDが当作品唯一のCDとなる。オペラ・ファンならイタリア・オペラの誇る傑作を1度は耳にしておきたい。 | ||
ガルッピ:宗教曲作品集 グロリア/天の女王/聖霊讃歌/クリステ・レデムプトール/ エイ・インカルナトゥス・エスト/田園風アリエッタ |
オクサーナ・コプゼーヴァ(S) エレーナ・チョリク(S) シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 モルダヴァ国立アカデミーo. | |
ガルッピの宗教曲も珍しい。 | ||
イシドロ・カピタニオ(1874-1944): 歌劇「フィレンツェの復活祭」 |
アンナ・マリア・チューリ(S) マッシミリアーノ・フィケーラ(Br) アルベルト・ジェルモーニ(T) ヴィットリオ・パリージ指揮 マルチーノ・ディ・キエーティ劇場o. | |
ブレシャで作曲家、教師、オルガニスト、ピアニストとして活躍したカピタニオの貴重なオペラ録音。14世紀後半のフィレンツェを舞台とした悲劇で、「道化師」にも通じる雰囲気を持つ。 | ||
ロッシーニ: 歌劇「マティルダ・ディ・シャブラン、 または冷たい心の美人」 |
天羽 明惠(S) ロスヴィータ・ミュラー(A) リカルド・ベルナル(T) | |
「シンデレラ」と「セミラーミデ」の間にはさまれる、ナポリ時代のロッシーニがローマのために書いた作品。現在他にCDは出ていない。 | ||
マンチネッリ(1848-1921): 歌劇「パオロとフランチェスカ」(1907初演) |
バルバラ・デ・マイオ(S) ドナート・トータ(T) マルコ・ベルドンディーニ指揮 マルケ・プロアルテo. | |
マンチネッリは19世紀末から20世紀初頭にかけての最も重要なイタリア人指揮者で、特にイタリアヘワグネリズムを積極的に紹介した功労者として忘れることのできない人。 この「パオロとフランチェスカ」はボローニャで初演された彼三作目のオペラ。ダンテに基づいたおなじみリミニのフランチェスカのお話で、非常にフレッシュな作風。しかしヴェリズモ一辺倒だった当時のイタリアでは正当な評価はなされず、その実像がやっとこの録音で実際に確認できるようになったという。 確かに音楽だけ聞いているとドイツオペラなんだかイタリアオペラなんだかわからない不思議な魅力がある。このCDのもう一つの魅力は、パオロを歌うトータ。次世代のドラマティック・テナーとして期待できる逸材。 | ||
ジュゼッペ・サルティ(1729-1802): 歌劇「ジューリオ・サビーノ」 |
ソーニャ・プリーナ、 エレーナ・モンティ、他 オッターヴィオ・ダントーネ指揮 アカデミア・ビザンティナ | |
録音:1999年3月、ラヴェンナ音楽祭、ライヴ。収録:RAI。 またもオペラ史上重要であるにもかかわらず埋れていた人物の作品が掘り起こされた。サルティはフィレンツェ生まれ。ナポリとあまり縁がなかったこともあり、A.スカルラッティらのようなA−B−A形式のダカーポ・アリアをあまり好まず、緩−急の二部形式によるアリアを開拓、またオーケストラ伴奏つきの効果的なレチタティーヴォを積極的に活用、これらの手法は古典派の作曲家に多大な影響を与えたというが、何とその中の一人にモーツァルトがいるというから驚く。彼は1784年、ウィーンでモーツァルトと対面しモーツァルトもサルヴィを高く評価したようである。この「ジューリオ・サヴィーノ」は1781年にヴェネツィアで初演され、以来イタリアのみならずヨーロッパ中の諸都市で20年以上も競って上演された名作中の名作。当時、オペラは使い捨てだったから、そんな時代に総譜まで出版されたと聞けばその評価がいかに高かったかが判ろうという物。演奏もかなりしっかりしたもので、忘却のかなたから姿を現した名作を堪能できる。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956):最後の審判 | アルド・ベルトーロ(キリスト) タティアーナ・コッラ・ エルマージ(平和の天使) ネッラ・アクティス・ ペリーノ(正義の精神) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 ノヴァラ「カルロ・コッチャ」so. ミラノ 「オルランド・ディ・ラッソ」cho. | |
ボンジョヴァンニが復権に務めるペロージ。彼はヴェネツィアの聖マルコ大聖堂の聖歌隊の指揮者やローマのシスティーナ礼拝堂の楽長を務めた人物で、かつては彼のオラトリオは大変に人気があったらしい。作風は敬虔な宗教精神に基づき、バロックやルネサンス、古代の音楽への憧憬を持ちつつも、そこに近代和声を無邪気なまでに盛り込んでいる。前衛にはっきりと背を向け、時代に潮流からは外れ、ただただ教会のため、神のために音楽を作った彼、信仰に生きた作曲家だからこその安らぎは、なかなか貴重だ。 | ||
GB-2249 廃盤 |
ニコラ・ポルポラ(1686-1768):サルヴェ・レジナ/マニフィカト/ラウダーテ・プエリ
ジャンフランコ・コズミ指揮ルッカ・ジーリオ劇場室内o./他 | |
ニコロ・ヨンメッリ(1714-1774): インテルメッツォ「バラターヨ」(1753年初演) |
クリスティーナ・クルティ (クラリッサ) シルヴィア・テストーニ (フィッレ) マウリツィオ・シュート (フローロ) トマス・アンデルソン (アルゴーネ) ジョルジョ・ウバルディ指揮 バルガ歌劇場o. | |
有名なブフォン論争まっただなかのパリで初演された作品で、1751年にヴェネツィアで発表した「鳥刺しの女」の改作。「バラターヨ」とは鳥を捕まえるための仕掛け網のこと。 若い娘をものにしようとした男が、わなにはまって捕鳥網でつかまってしまうことから題名となったもの。 | ||
チマローザ:歌劇「困り果てた興行主」 | アンジェロ・ロメーロ パトリツィア・ザナルディ ジョアッキーノ・ザッレッリ ファビオ・マエストリ指揮 オルケストラ・イン・カント | |
録音:1997年11月。オペラの上演を巡る1幕ものの楽屋落ち的オペラ。 | ||
ガルッピ:歌劇「田舎の学者」(カルロ・ゴルドーニ台本;1754) | パオラ・アントナッチ パトリツィオ・サウデッリ アレッサンドロ・カラマーイ 他 フランコ・ピーヴァ指揮 インテルムジカEns. | |
ガルッピの代表作だが、25年ぶりの録音である。新校訂版を使用。 | ||
パイジェッロ:歌劇「空想のソクラテス」 | クリストフォロス・ スタンボーリス クラウディア・マルキ ヨランダ・アウヤネット フィリッポ・ ビーナ・カスティリョーニ ジョヴァンニ・ディ・ステーファノ 指揮サヴォナso. | |
録音:1998年11月、サヴォナ。 | ||
パイジェッロ:歌劇「からかわれた花婿」 | ルチアーノ・パスクワーレ(B;ドン・トトロ) パトリツィア・チーニャ(S;レズビーナ) ヌンツィア・サントディロッコ(S;リゼッタ) マルゲリータ・パーチェ(S;リンドーロ) ヴィート・マルティング(T;ヴァレーリオ) パオロ・パリーニ指揮 イーオー・ムジカ劇場o.&cho. | |
録音:1998年12月。 「からかわれた花婿」は、パイジェッロがサンクト・ペテルブルクでエカテリーナ2世のもとに仕えていた時期の1778年7月24日に夏の屋外公演で初演されたオペラブッファ。 レズビーナはリンドーロという若者と愛し合っているが、亡くなった父が金持ちだけど間抜けな詩人ドン・トトロとの結婚を約束していたので、レズビーナはヴァレーリオという友人に助けを求める、 という話。詩人が主人公ということでオルフェウス伝説をパロディーにしているのも愉快。名の知れた人はパトリツィア・チーニャ位ながら、全体にしっかりした公演。 | ||
ジュゼッペ・ペルジアーニ:歌劇「イネス・デ・カストロ」 | マリア・ドラゴーニ (S:イネス・デ・カストロ) ホセ・センペレ (T:ドン・ペドロ) マッシミリアーノ・ガリアルド (アルフォンソ4世)他 エンリケ・マッゾーラ指揮 マルケpo. | |
録音:1999年9月、イエージ。ペルジアーニはドニゼッティよりやや年下の世代で、1830年代を中心にイタリア各地で活躍した作曲家。 妻はドニゼッティの「ルチア」初演のタイトルロールを務めたファニー・タッキナルディで、彼は彼女に数多くの作品を提供した。「イネス・デ・カストロ」はペルジアーニの代表作。 歴史的プリマドンナ、マリア・マリブランのために書かれたオペラで、イネスのアリアはきわめて難易度が高い。それゆえ蘇演は不可能と考えられてきたが、 1999年、ドラゴーニがみごとに歌いきってそれを成功に導いた。当盤はその蘇演のライヴ録音である。センペレはスペインの新進。 | ||
チマローザ:歌劇「偽のパリ娘」(1773年ナポリ初演) | アンナ・リータ・ ジェンマベッラ (ドンナ・オリンピア) アレッシア・ スパラーチョ (ドンナ・アルミーダ) アレッサンドロ・ バッティアート (ドン・マルティーノ) ホアン・ガンビナ (ドン・フラミーニオ)他 ダニロ・ ロンバルディーニ指揮 シチリア・ フランコ・フェッラーラpo. | |
録音:1999年10月、パレルモ。死んでしまったと思われていたナポリ娘のオリンピアは実は息を吹き返しており、田舎に逃げて八百屋の娘リピエッラとして暮らしているが、 そこへ元の亭主が登場する。オリンピアは彼をこらしめるため、更にパリ娘に変装し亭主を罠にかけると言う筋。2度変装が行われると言うひねりが特徴。 | ||
トラエッタ: スターバト・マーテル/輝きに満ちた夜(モテット) |
マリア・ノタラリーゴ(S) ソニア・トマジーノ(A) ヴィンチェンツォ・ モンテローネ(T) ウーゴ・グァルアルド(B) ディエゴ・カンニツァーロ(Org) ファビオ・チウッラ指揮 シチリア・“フランコ・ ファッレーラ”po. | |
プリーモ・リッチテッリ:歌劇「コンパニャッチ」(1923) |
アルマンド・アリオスティーニ マウリツィオ・フルゾーニ カルラ・ラウーディ フィオレンツォ・トルニンカーザ アントニオ・デ・アンジェリス、他 アントニオ・ピロッリ指揮 テラーモ・“プリーモ・ リッチテッリ”so. マルケ州立アンコーナ “ヴィンツェンツォ・ ベッリーニ”cho. | |
リッチテッリは1875年に生まれ、マスカーニの一番弟子となった作曲家。「コンパニャッチ」はヴェリズモに飽きた聴衆の心をとらえた軽妙洒脱なオペラで、1940年代までかなりの人気を保った。 ピロッリはミッコ・フランクの急病による代役として来日したこともある指揮者。 | ||
ルイージ・モスカ(1775-1824): 歌劇「アルジェのイタリア女」(1808) |
アガタ・ビエンコウスカ(Ms;イザベッラ) ヴォイチェフ・アーダルペルト・ ギェルラフ(B;ムスタファー) ドナート・ハーヴァー(T;リンドーロ) クリスティアン・ セン・バスケス(Br;タッデーオ) アサ・ファニー・ゲスツドッティル (S;エルヴィーラ)他 プラド・コーエン指揮 ブルノ・チェコ室内ソリスト、 アルス・ブルネンシス室内cho. | |
録音:2003年7月、ヴィルトバート。 モスカの「アルジェのイタリア女」とは聞き慣れないが、実はロッシーニの「アルジェのイタリア女」は時間不足から新しい台本を用意できず、 ミラノのスカラ座で初演されたモスカ作品の台本をほぼそっくり流用している。 ロッシーニの作品を知っていれば、台本がほとんど同じわけだからマイナーなオペラを聞く時につきものの物語を理解するのに苦労するという心配は無い。モスカの作品も当時は大当たりしたもので、 ロッシーニがブレイクする直前のオペラ・ブッファを知るには打ってつけの作品といえる。 代理店曰く「そして最大の関心事は、ロッシーニはいったいパクッたのか否か? その答えは聞いてのお楽しみ」。 ドイツのヴィルトバート・ロッシーニ音楽祭でのライヴ録音。ギュルラフ、ビエンコウスカともポーランド出身。ビエンコウスカはアルベルト・ゼッダが才能を見出し、 1998年からヴィルトバートの音楽祭に不可欠のメゾ。ギェルラフは1976年生まれで、2002、2003年とイタリアのロッシーニ音楽祭の「ランスへの旅」に出演している。 | ||
A.スカルラッティ: オラトリオ「イェルサレムの王セデーチア」(1705) |
アモール・リリア・ぺレス (セデーチア) アレッサンドラ・ カピーチ(アンナ) ロジータ・フリザーニ (イスマエーレ) マリオ・ チェケッティ(ナダッベ) マルコ・ヴィンコ(ナブッコ) エステヴァン・ヴェラルディ指揮 アレッサンドロ・ スカルラッティ・コンソート アルス・カンティカcho. | |
録音:1999年10月。ナブッコはヴェルディの歌劇に登場する人物と共通。 | ||
ヴァレンティーノ・フィオラヴァンティ(1764-1837): 歌劇「旅回りのオペラ一座」(1807) |
パトリツィア・ チーニャ (ロザリンダ) マルゲリータ・ パーチェ (ラウレッタ) アレッサンドロ・カラマイ (ベッラローザ)他 ロベルト・ディエム・ ティガーニ指揮 サッサリso. | |
録音:2000年3月。フィオラヴァンティは18世紀末から19世紀初めに活躍したオペラの作曲家。特にオペラ・ブッファが大人気で、Bongiovanniでも既に代表作「村の名歌手」がCDになっている(GB-2135)。「旅回りのオペラ一座」はパリのイタリア座のために作曲したもので、いわば楽屋落ちの楽しい作品。 | ||
ニコロ・ピッチンニ(1728-1800): インテルメッツォ「仕返しした女たち」 |
レティーツィア・カランドラ ロザンナ・カズッチ ヴィンツェンツォ・サンツォ ジョヴァンニ・グァリアーノ リーノ・マッローネ指揮 コレギウム・ムジクムco. | |
録音:2000年3月19日、パーリ。 | ||
ハッセ:オラトリオ「三人の娘たちの賛歌」(1734) | シルヴィア・ボッサ ステファニア・ドンツェッリ ジャンルカ・ ベルフィオール・ドーロ アリア・ アラマーヨ・サンディヴァーリ アーノルド・ボスマン指揮 Ens.ムジカ・ラーラ | |
ポンキエッリ:オペラからの場面集 「マリアン・デロルメ」、「バレンシアのムーア人」、 「放蕩息子」、「婚約者」、「リトアニア人」から |
ナターリア・マルガリト(S) シルヴァーノ・ フロンタリーニ指揮 ウクライナpo. | |
録音:2002年。 「ジョコンダ」以外はほとんど知られていないポンキエッリのオペラ5作品から、ソプラノのアリアと管弦楽曲を10曲収録。時代はおおむねヴェルディの中期から後期に当たるが、 作風にはプッチーニを予告するものがあり、プッチーニがミラノ音楽院の生徒であった時期の作曲家教授であったポンキエッリの影響力がうかがえる。イタリア・オペラ・マニア向けの一枚。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「女流小説家と黒い男」 | パトリツィア・チーニャ アンア・マリア・ブラコーニ クラウディア・マルキ パトリツィオ・サウデッリ ジョヴァンニ・グレニャーニン マッシミリアーノ・フィケーラ 他 フランコ・ピーヴァ指揮 ヴェネト・マリピエロpo. ロヴィゴ劇場cho. | |
録音:2000年11月25-26日、ロヴィゴ。セリフ入り1幕仕立ての笑劇で、演奏自体非常に珍しい作品。実はセリフは失われていたが、当録音ではそれが再現されている。 どのように再現したのかは輸入元の情報にないが、音楽のみを収録した OPERA RARA盤(1CD)より楽しめて1枚分価格なのだから不問に付してもよい? | ||
レオンカヴァッロ:歌劇「ザザ」(1900) | リーザ・オウベン:ザザ セルジョ・パナイヤ:ミーリオ バリー・アンダーソン:カスカルト 他 シルヴァーノ・フロンターリ指揮 ローマpo.&cho. | |
録音:2000年。 | ||
ロッシーニ:歌劇「イギリス女王エリザベッタ」(1815) | インガ・バラバノーヴァ :エリザベッタ 天羽明恵:マティルデ アガータ・ビエンコフスカ :エンリーコ ハラルト・クヴァーデン :ライチェステル マーリオ・ゼッフィーリ :ノルフォルク 他 ヘルベルト・ハント指揮 シュトゥットガルトpo. チェコ室内cho. | |
録音:1999年7月、ドイツ、ヴィルトバート、ロッシーニ祭、ライヴ。エリザベス1世とレスターの物語を大胆に脚色したオペラで、 序曲をはじめいくつかの音楽が翌年の作品「セビリャの理髪師」に転用されている。長らく録音がなかったので歓迎したいリリースである。 | ||
ピッチンニ:歌劇「チェッキーナ」 | セレーナ・ ファルノッキア(チェッキーナ) エウン・ユン・オー (アルミドーロ) グラツィエラ・メッリーノ (ルチンダ公爵夫人)他 ヴィート・パーテルノステル指揮 リラ・ディ・アンフォーネ | |
1760年にローマで初演されるやいなや熱狂的人気を博した、革命直前期イタリア・オペラの代表的傑作の久々の新録音。 | ||
ベッリーニ: ミサ曲 ト短調/サルヴェ・レジナ/ミサ曲 ニ長調 |
パトリツィア・チーニャ(S) アンア・マリア・キウーリ(A) アニェス・バスティアン(S) ロマーノ・エミーリ(T) マウリツィオ・スカルフェオ(B) ジャンフランコ・コズミ指揮 ルッカ・リージョ劇場o.、 ルッカ聖チェチーリア 大聖堂カペラ | |
録音:2000年6月、ルッカ。意外と珍しいベッリーニの宗教作品。特にニ長調のミサは、ロッシーニの影響が多く見られるが、心地良い旋律が聞き物。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): イエス・キリストの変容 |
ジャンニ・ブッドゥ(T) マルコ・カマストラ(Br) フランコ・ボッダ(Br) カルロ・タッローネ(B) バルバラ・ヴォルタ(S) アルトゥーロ・ サケッティ指揮 ミラノ・ヌオーヴォ・ カメリスティカo. アンサンブル・ヴォカーレ・ フォンス・アモリス | |
ロレンツォ・ペロージ: ミサ・ポンティフィカリス |
アルトゥーロ・サケッティ指揮 イ・ヴィルトゥオージ・ イタリアーニ ポリフォニコ・カステルバルコcho. | |
録音:2000年。 | ||
ボッケリーニ: オラトリオ「認められたジュゼッペ」 |
バルバラ・ヴィニッデッリ (ジュゼッペ) ラウラ・クレシーニ (ベニアミーノ) ニコラ・ ムニャーニ(ジューダ) マリオ・ゼッフィーリ (シメオーネ)他 ヘルベルト・ハント指揮 オルケストラ・ アウゼルムジチ ポリフォニカ・ ルッケーゼ | |
録音:2000年4月28日 ボッケリーニというとチェロ協奏曲や弦楽五重奏曲など、器楽作曲家のイメージが強いだろうが、こんな立派なオラトリオも書いている。この「認められたジュゼッペ」は1765年頃、ボッケリーニがまだ20代前半の青年だった頃の作品で、メタスタージオの台本に真正面から取り組んだ大作。 | ||
チレーア:歌劇「ジーナ」(1889) | アンナ・ルチア・アレッシオ ファビオ・マリア・カピタヌッチ ラウラ・プリオーリ ジャンルーカ・テッラノーヴァ クリストファー・フランクリン 指揮フィラルモニア・ メディテラーネア | |
録音:2000年11月3日&5日、レンダーノ劇場、コセンツァ。ライヴ。 「アドリアーナ・ルクヴルール」の作曲者が20代前半で書いたオペラの世界初録音。 | ||
D.スカルラッティ:セレナータ「季節の争い」 | シルヴィア・ピッコロ(春) エリーザ・ フランゼッティ(夏) ヴィート・ マルティーノ(秋) ヴェーラ・マレンコ(冬) ルーカ・フランコ・ フェラーリ指揮 コンチェルト・ エックレジアティスコ | |
録音:2000年2月。 D.スカルラッティがリスボンでポルトガル王に仕えていた時代、1720年9月6日に王妃マリアの誕生日を祝うためにに書いたセレナータ(一種の室内オペラ)。「父なる時」の主催で四季それぞれが自己主張し、王妃の誕生日のある秋が勝利するというゴマすり的内容だが、音楽的には18世紀前半のオペラやカンタータの様式がとられ、親しみやすい。コンチェルト・エックレジアティスコはピリオド楽器使用の団体。ピッコロ、フランゼッティの名前はイタリア系古楽ファンならおなじみのはず。 | ||
エジティオ・ロムアルド・ドゥーニ(1708-1775): オラトリオ「認められたジュゼッペ」 (メタスタージョ台本;1759初演) |
ニコラ・ セッテ(ジュゼッペ) アッシア・ ポリート(タネーテ) ロセッラ・レッサ (アジェネータ) マリア・パルミテスラ (シメオーネ)他 ヴィート・ パーテルノステル指揮 マテーラ・ドゥーニ音楽祭 バロックo. | |
録音:2001年9月、マテーラ、ライヴ。 ドゥーニは南イタリア、世界遺産指定の洞窟住居サッシで有名なマテーラに生まれ、フィレンツェ等で活躍、その後パルマ滞在中にフランス志向が強まり、1757年以降はパリで活躍し、この地に没した。 「認められたジュゼッペ」はオペラ的傾向の強い作品。生地マテーラでのライヴで、オーケストラはやや粗めながら、パーテルノステルのよく弾む音楽は聴き応えあり。 | ||
アルベルト・マッズカート(1813-1877): ミサ・ソレムニス(1842) |
リッカルド・ボッタ(T) マッシミリアーノ・ フィケーラ(Br) エンリコ・ジュゼッペ・ イオーリ(B) ダニエレ・ ザネットヴィチ指揮 イ・ヴィルトゥオージ・ ディ・アクイレイア 他 | |
録音:2001年8月。 マッズートはヴェルディと同年の生まれで、北イタリアでしばらくオペラ作曲家として活躍していたが、1840年代にヴェルディが台頭してからは教育活動に傾斜し、ミラノ音楽院で教職に就き、 晩年には院長となった。ミサ・ソレムニスは同時期のヴェルディよりむしろモダーンな作風。男声3人のソロ、また独唱ナンバーが1曲もないというのも珍しい。 | ||
アルフォンソ・レンダーノ(1853-1931): 歌劇「コンスエロ」(1902) |
エルミーラ・ヴェーダ (S:コンスエロ) セバスティアン・ナ (T:アンゾレート) ジャンパオロ・フィオッキ (B:ポルポラ) マウロ・ブーダ(Br:アルベルト) ジュゼッピーナ・ピュンティ (S:アメーリア) 他 マルチェッロ・ブファリーニ指揮 地中海po. ソリスティ・カントーリcho. | |
録音:2001年11月28、30日、12月2日、コセンザ、レンダーノ劇場、ライヴ。 プッチーニとほぼ同世代のイタリアの作曲家、レンダーノは南タリアのつま先部分カラブリア州の州都コセンザ近郊の小村カロレイに生まれた。ナポリに出たが、大ピアニスト、ジギスムント・タールベルクの助言ですぐパリに留学、さらにライプツィヒでカール・ライネッケに学んだ。若い頃はピアニストとしても活躍。レンダーノがパリで活躍した時代はちょうどマスネ全盛の頃で、レンダーノも影響を受け1890年頃からオペラの作曲に乗り出した。 「コンスエロ」はトリノで初演。原作はジョルジュ・サンドの「コンスエロ」。ジプシー娘でニコラ・ポルポラに才能を認められてスター歌手になったコンスエロと、漁師出身の歌手アルベルト、バイエルンのルドルシュタット伯爵の息子アルベルトの物語。プロローグと3幕という大作である。さすがパリで学んだ人だけに、同世代のレオンカヴァッロや10歳下のマスカーニと比べても作曲技法は遥かに上で、マスネから影響を受けた上品で美しい情感がそこかしこから聞かれる。レンダーノの名を冠した劇場での上演を収録。 | ||
ガブリエル・デュポン(1878-1914): 歌劇「カブレラ」 |
ロッセッラ・レドーリャ (アマーリア) レンゾ・ズリアン ジョヴァンナ・ランザ ダミアーノ・サレルノ マルコ・ ベルドンディーニ指揮 フォルム・リヴィイpo. メジオ・アゴスティービcho. | |
デュポンはマスネの弟子で、ラヴェル以上に将来を期待されながら30代半ばで肺結核のため亡くなった作曲家。「カブレラ」は、マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」同様、 ソンゾーニョ社主催の一幕ものオペラ・コンクール優勝作品で、彼の出世作。カブレラとは羊飼い娘のことで、主人公アマーリアを指す。長命であったらプッチーニの後を次ぐ存在になったかもしれない、と思わせる。 | ||
A.スカルラッティ: インテルメッツォ「フィンランドラとセルヴィーノ」 ドメニコ・ジポーリ(1668-1726):カンタータ「侮辱に復讐するために」 |
ヴィンチェンツォ・サンゾ(T) カルメロ・コルラード・カルーゾ(Br) ファウスト・ナルディ指揮 プラート「ジュゼッペ・ヴェルディ」 音楽学校合奏団 | |
録音:2000年12月。 スカルラッティの「フィンランドラとセルヴィーノ」は、1698年にナポリで上演されたオペラ「今も貞淑な女」のインテルメッツォとして作られたもの。年増の乳母フィンランドラが老庭師セルヴィーノの気を引こうとしてあれこれ工夫し、 うまくいきそうだったのに最後は喧嘩別れ、というシルバー恋愛もの。フィンランドラ役はなんとテノールで、悪ノリが倍化されている。代理店曰く「バッテン荒川あたりを思い浮かべながらお聞き下さい。」 「侮辱に復讐するために」はバリトン・ソロによる劇的カンタータ。ジポーリはイタリア生まれで後にアルゼンチンへ移住した。 | ||
ロッシーニ:歌劇「絹のはしご」 | ガイア・マッテイニ シルヴィア・ヴィイェンテ スムエーレ・シモンチーニ マリオ・カッシ アンドレア・サーリ アンドレア・カルボーニ ジョヴァン・バッティスタ・ ヴァローリ指揮 イ・ソリスティ・ディ・ フィエゾーレ | |
録音:2001年12月、カスティリオン・フィオレンティーノ。 ロッシーニ初期の名作「絹のはしご」は近年上演がさかんだが、CDは意外なほど少ない。当録音はフィレンツェのから南東へ約100キロ離れた丘の上にある町でのライヴ。地方上演だけに有名人は誰一人参加していないが、水準はなかなかのもの。 CD1のトラック4にオリジナル・マスター由来のデジタル・ノイズが1ヶ所ございます。あらかじめご了承ください。 | ||
ニコロ・ヨンメッリ(1714-1774): 歌劇「鳥刺しの女」(1750) (*) フランチェスコ・マンチーニ(1672-1737): 歌劇「コロンビーナとペルニコーネ」(1723)(#) |
ダニエラ・ファーヴィ・ ボルゴニョーニ (S;メルジェッリーナ;*/ コロンビーナ;#) フィリッポ・ピーナ・ カスティリョーニ (T;ドン・ナルチーゾ;*) マルコ・スポルテッリ (B;ペルニコーネ;#) ピエルカルロ・ オリツィオ指揮 ピアチェンツァ・イタリアpo. | |
録音:2000 11月5日、9日。 楽しいインテルメッツォ(1幕立ての小規模なオペラブッファ)の二本立。ヨンメッリの(*)はヴェネツィア初演。これはインテルメッツォといっても独立したオペラで、当時大変人気を博し、頻繁に上演された。マンチーニはナポリを拠点とした作曲家。(#)はナポリで初演されたオペラセリア「トラヤーノ(=トラヤヌス)」の幕間に上演されたもの。どちらも簡単な筋と親しみやすい音楽で、気軽に楽しむことが出来る。 | ||
ジョヴァンニ・パイジェッロ(1740-1816):歌劇「神々の娯楽」 | クラウディア・マルキ (ヴェーネレ) アレッサンドロ・カラマイ (マルテ) ジャンパウロ・フィオッキ (ジョーヴェ) パトリツィオ・サウデッリ (本当のジョーヴェ) フランコ・ピーヴァ指揮 ヴェネト・マリピエロpo.、 ロヴィゴ歌劇場cho. | |
録音:2000年11月。 ヴィーナス(ヴェーネレ)、マース(マルテ)、ジョーヴェ(ジュピター)三人の愉快な一幕オペラだが、最後に本当のジュピターが現れ、実は彼等は人間で、ジュピターによって神になったと思わされていた、 と言う落ちが付いている。物語は軽い物だが作品はさすがの充実ぶりで、 パイジェッロの力量の高さに感心させられる。 | ||
ニッコロ・ヨンメッリ(1714-1774): ミゼレーレ(1774)/ 6つの宗教二重唱曲 |
ロレダーナ・ バッケッタ(S) シルヴィア・テストーニ(S) ジョルジョ・ウバルディ指揮 アンサンブル・ フォンス・アモリス | |
ミゼレーレはモンメッリが死の数ヶ月前に誰の委嘱もなく自らのために作曲をしたもの。初演は名歌手を集め、ヨンメッリ自身の指揮で私的かつ小規模で行われたが、 その評判はたちまち広まり、ヨーロッパ各地で上演されたという。ソプラノ二人(本来は一方はカストラート)の二重唱とソロ、伴奏は小規模な弦楽合奏とオルガンという質素な構成だが、 そこから奏でられる真摯な美しさは格別。 | ||
アレッサンドロ・スカルラッティ: オラトリオ「処女マリアの苦難」 |
ロジータ・ フリザーニ(マリア) アンナ・キエリケッティ (聖ヨハネ) ジャンルカ・ ペルフィオーリ・ドーロ (ニコデーモ) マリオ・チェケッティ (オニーア) エステヴァン・ ヴェラルディ指揮 アレッサンドロ・ ストラデッラ・ コンソート | |
特典としてCD-ROMが付いており、当作品のスカルラッティ自筆の譜面が画像として収録されている。なお、代理店によると「環境によりましてはこのCD-ROMが正常に動作しない場合もあるかもしれませんが、特典品ですので返品、交換には応じられませんので、御了承下さいませ。」とのこと。 | ||
ストラデッラ: セレナータ「飛べ、飛べ、他の胸の中へ」(*) カンタータ「女神よ、どれほどあの美しい顔は」 カンタータ「暗黒のタルターロの怒りの女神とあなたを呼ぼう」 |
ロジータ・フリサーニ、 アンナ・キエリケッティ(S) ジャンルカ・ ベルフィオーリ・ドーロ(CT) リッカルド・リストーリ(B) エステヴァン・ヴェラルディ指揮 アレッサンドロ・ ストラデッラ・コンソート | |
録音:2000年、2001年。 ヴェラルディ&ASC、久々のリリース。音楽史に残る波乱万丈の人生を送った血気盛んな天才アレッサンドロ・ストラデッラがローマ時代に書いた、有力者の館で演奏されたと思われる声楽作品集。これが世界初録音となる「飛べ、飛べ、他の胸の中へ」は、1674年頃の作品。40分弱のセレナータと規模こそ小さいものの、アリアも重唱もストラデッラらしい熱がたっぷりあって、オペラ並みの醍醐味がある。「女神よ、どれほどあの美しい顔は」はソプラノとバスのための作品。「暗黒のタルターロの怒りの女神とあなたを呼ぼう」はバスのソロ・カンタータで、激しさと穏やかさのコントラストも鮮やかな名曲。いつもながらヴェラルディは完璧にストラデッラの何たるかを理解して、ズバリとした音楽で切り込んでいる。 | ||
アレッサンドロ・スカルラッティ: セレナータ「愛の園」(*)/ カンタータ「テブロ川のほとりで」(+) |
ロジータ・フリザーニ(S) アモール・ リリア・ペレス(A;*) ガブリエーレ・ カッソーネ(Tp;+) エステヴァン・ ヴェラルディ指揮 アレッサンドロ・ストラデッラ・ コンソート | |
録音:1999年10月。ピリオド楽器使用。「愛の園」はヴィーナスとアドニスの二人だけが登場する室内オペラ的作品で、小規模ながら音楽的水準が高いため、最近人気も高い。 「テブロ川のほとりで」は昔から比較的録音の機会は多い。 | ||
ニコラ・ポルポラ(1686-1768): ミサ ニ長調/ オラトリオ「肉体となった神の言葉」序曲/ イエス・キリストの受難曲〜二重唱/ ディクシット |
アンナ・ラウラ・ロンゴ(S) ジャンルカ・ペルフィオーリ・ ドーロ(C−T) レオナルド・デ・リージ(T) フランチェスコ・ ファチーニ(Br) ジャンフランコ・コズミ指揮 チッタ・リリカo. ルッカ大聖堂カペラ “サンタ・チェチーリア” | |
録音:2001年6月。 ヘンデルの同時代人で、オペラの本場ナポリからイタリア各地、ロンドン、ドレスデン、ウィーンへと国際的に活躍したポルポラの宗教曲集。その音楽は薄暗い教会を思わせるものではなく、 南イタリアの光があふれるような、驚くほど明るいもの。モダーン楽器による演奏。 | ||
カルロ・アルフレード・ムッシネッリ(1871-?): 歌劇「ロゼッタの夢」(1901)(*)/ 合唱とメゾソプラノのための「我らが父」(#)/ 舟歌(+)/海(+) |
ニコレッタ・ザニーニ (S;ロゼッタ;*) レオナルド・ デ・リージ(T;彼;*) フェルナンダ・ ピッチーニ(Ms;#)他 マルコ・バルデーリ指揮 スぺツィア・ ムッシネッリso.(*/#) チェチーリア・ ブレシャーニ(P;+) | |
録音:2001年。 ムッシネッリは3才の時に盲目となり、ミラノの盲学校で音楽を学んだ。イタリア人ながらフォーレの影響を強く受けた柔らかな作風で、(*)も耳に優しい作品。(#)はムッシネッリの代表作で、 他に(+)のピアノ曲を収録、ほとんど知られていないムッシネッリの集大成的CDとなっている。 | ||
ペロージ:「嬰児虐殺」 | カルロ・カマストラ ディーノ・ディ・ドメーニコ ルイーザ・ビーニ リヴィア・ベルトンチェッロ エミディオ・グイドッティ アルトゥーロ・サッケッティ指揮 ノヴァラ・カルロ・コッチャso. フォンソ・アモニスcho. | |
ロレンツォ・ペロージ・シリーズ。高名なベツレヘムでのヘロデ王の嬰児虐殺を題材に取り上げたものと思われる。 | ||
フランチェスコ・モルラッキ(1784-1841): レウカーデのサッフォー/ウゴリーノ伯の嘆き しおれたバラ/他 |
パトリツィア・サナルディ(S) ジョアッキーノ・ザレッリ(Br) ガブリエーレ・カタルッチ指揮 オルケストラ・イン・カント コンプレッソ・ヴォカーレ・ イン・カント | |
録音:2001年。 モルラッキはペルージャに生まれ、1810年以降ドレスデンの楽長を務め、ウェーバーと激しいライヴァル関係にあった作曲家。偶然にも、ロッシーニと同時期に「セビリャの理髪師」を作曲した (ドレスデンで初演)ことでも知られている。 | ||
ジュゼッペ・サルティ(1729-1802): 歌劇「ラツィオのエネーア」(1799) |
マラト・ガリャメチトフ :ラティーノ タナ・イヴァニロヴァー :ラヴィーニャ マリーナ・ フィリッポヴァ :エネーア コンスイタンチン・ ニキーチン :トゥルノ アルカジー・ シュテインルフト指揮 ペテルブルク国立 エルミタージュo. ペテルブルク・ユースcho. | |
録音:2000年、サンクトペテルブルク。 以前やはりBongiovanniから発売された「ジュリオ・サヴィーノ」が話題となったサルティの晩年の作品。サルティは1784年からペテルブルクのエカテリーナ女帝に仕え、このオペラもペテルブルクで初演された。 厳寒の地でこのような高水準のイタリア・オペラが上演されていたとは驚き。 | ||
チレア:歌曲集(15曲)/声楽練習曲(6曲) | アナスタシア・ トマシュウスカ・シュピス(S) レオナルド・デ・リージ(T) ファウスタ・チャンティ(P) | |
「アドリアーナ・ルクヴルール」で知られるチレアだが、歌曲はあまり知られておらず、貴重。近代イタリア抒情派的繊細さがこたえられない美しい曲で、ボーナス・ トラックとして収録されている「声楽練習曲」(アだけで歌われる)も、歌詞が無いのがもったいないほど。 | ||
べッリーニ: 歌劇「エルナーニ」(1830、未完、部分のみ) |
パトリチア・ モランディーニ ロザンナ・サヴォイア パオロ・ペッレグリーニ パトリツィオ・サウデッリ フランコ・ピーヴァ指揮 オルテニアpo. | |
録音:2002年。 作曲を始めたものの、台本が検閲を通らなかったため未完に終わったオペラ。べッリーニはこの音楽を「夢遊病の女」に転用したといわれている。存在だけは知られていたが、 これまで音で聴けなかったべッリーニ・ファン待望のCDだ。 | ||
ニコラ・ピッチンニ(1720-1800): シンフォニア ト長調 サルヴェ・レジナ ディクシト・ドミヌス |
マリア・ルイージャ・ボルシ、 エレーナ・ チェッキ・フェーディ(S) マルコ・ラッザーラ(CT) グレゴリー・ボンファッティ(T) フランチェスコ・ファチーニ(B) ジャンフランコ・コスミ指揮 チッタ・リリカo. | |
録音:2002年6月、ルッカ。 おそらくナポリで書かれた珍しい作品を集めたアルバム。ディクシト・ドミヌスの「グローリア・パトリ」が特に美しい。 | ||
マスカーニ:歌劇「イザボー」(1911) | リン・ストロー・ ピッコロ(イザボー) ヘンク・シュミット (ライモンド王) アドリアン・ ヴァン・リンプト (ファルコ)/他 ケース・バケルス指揮 オランダ放送so. | |
録音:1982年2月。日本語解説付き。ステレオ録音では当演奏が初登場となる作品。 「カヴァレリア・ルスティカーナ」ばかり有名なマスカーニだが、他にも結構いいオペラを残している。「イザボー」はお姫様イザボーと鷹匠ファルコの辛口おとぎばなしという感だが、出来は悪くない。 とりわけファルコの歌うテノールのいなせなアリアが有名で、デル・モナコも得意としていた。 解説日本語訳が10ページにわたって掲載されているのもうれしい。イタリアの専門学者による力の入った文章で、このレーベルの元々の解説の詳しさに驚かれる方も多いだろう。 | ||
ジョヴァンニ・シモーネ・マイール(1763-1845): 歌劇「ウェルテル」(1794) |
アンナ・リータ・ジェンマベッラ、 アンケ・ヘルマン、 ダヴィド・チッケッティ、 パヴォル・ブレシュリク、 ルカ・サラージ、 ジャンチト・ザレッリ パウル・テラチーニ指揮 チェコ室内ソリスティ | |
録音:2001年7月、ヴィルトバート、ヴィルトバート・ロッシーニ音楽祭、ライヴ。 ジョヴァンニ・シモーネ・マイール(マイア)は、ドニゼッティを一から鍛えた名教師として知られており、また彼自身、 ドイツ人にもかかわらず18世紀末から19世紀初頭にかけてイタリアの代表的オペラ作曲家でもあった。この「ウェルテル」はもちろんゲーテ原作。1幕もので合唱も無く、どうやら私的な上演のための作品のようだ。 埋もれていた楽譜が発見され一般に世界初演されたのは、 なんとこのCDの録音がなされた音楽祭での公演だったと言う。 | ||
A.スカルラッティ: 三位一体のためのオラトリオ(1715) |
リンダ・カンパネッラ、 シルヴィア・ボッサ、 ジャンルカ・ ベルリオーリ・ドーロ、 マリオ・チェケッティ、 カルロ・レポーレ(独唱) エステヴァン・ヴェラルディ指揮 アレッサンドロ・ ストラデッラ・コンソート | |
録音:2003年。 スカルラッティ後期の作になる充実したオラトリオ。日本語解説付き。 | ||
ロッシーニ: ルーゴのミサ/ルーゴの晩課 |
エイベ・メールマン(Ms) コスミナ・コルダン(A) ジョヴァンニ・ボッタ(T) ヨシハラ・テル[吉原輝?](B) ゲブリエーレ・ベッリーニ指揮 チェコ・ チェンバー・ソロイスツ | |
録音:2001年、ヴィルトバート、ロッシーニ協会フェスティヴァル。 ロッシーニは少年時代、父の故郷であるルーゴという小さな町に滞在、そこで教会楽長ジュゼッペ・マレルビから本格的な音楽教育を受け、作曲を開始した。約10年前、パオロ・ファッブリが、 1808年頃にロッシーニ(当時15〜16歳頃)が書いたミサ曲の断章を発見、これに、同時期に他の町で書かれた作品を加えて再構成されたのが、収録の2作品である。大作曲家の早熟ぶりをうかがえる貴重な録音。 | ||
ジョルダーノ: 歌劇「悪い人生」(マラ・ヴィータ)(1892) |
パオラ・ ディ・グレゴーリオ、 マウリツィオ・ グラツィアーニ、 マリア・ミッコリ/他 アンゲロ・カヴァッラーロ指揮 カピタナータso. | |
世界初録音。「マラ・ヴィータ」は「アンドレア・シェニエ」や「フェドーラ」で有名なウンベルト・ジョルダーノのオペラ処女作。初演時には大成功を収めたが、 いわゆるヴェリズモ・オペラの典型で、受けたわりには忘れられるのも早かった作品。しかしこの成功が「アンドレア・シェニエ」に繋がるという点で重要な位置を占めている。 | ||
プッチーニ家の音楽 Vol.5 ジャコモ・プッチーニ Sr.(1712-1781): モテット「太陽の金色の髪は輝き」 アントーニオ・プッチーニ(1747-1832): モテット「天の女王があなたを祝福する」 ドメニコ・プッチーニ(1772-1815): サルヴェ・レジナ ミケーレ・プッチーニ(1813-1864):キリエ ジャコモ・プッチーニ(1858-1924): カンタータ「武器の音がやみ」/他 |
マリア・ ルイージャ・ボルシ(S) カテリーナ・マリア・ ディ・ティンダーリ(S) ディーノ・ ラッファンティ(T) マウリツィオ・ スカルフェオ(B) ジャンフランコ・コズミ指揮 チッタ・リリカo./他 | |
録音:2003年6月、ルッカ。 Bongiovanniの「プッチーニ家の音楽」シリーズ新刊。先代ジャコモ、アントーニオ、ドメニコ、ミケーレ、ジャコモと200年に渡る一族の音楽の足取りが覗える。 ヴェルディと同年生まれのミケーレを聞き比べるなどというのも乙。また、有名なジャコモの「武器の音がやみ」は意外にも極めて珍しい録音となる。 | ||
フィリッポ・マリア・ゲラルデスキ(1738-1808): レスポンソーリ(応唱歌集)/レクイエム |
マリア・ビッレリ(S) アレッサンドロ・ カルミニャーニ(CT) レオナルド・メラーニ(T) アレッサンドロ・マンゲージ(B) ステーファノ・バランドーニ指揮 サン・ニコラo.、 サン・ニコラ・ コーロ・ポリフォ二コ | |
録音:2003年5月。 レスポンソーリもレクイエムも、ナポレオンが建国させたフランスの傀儡国歌「エトルリア」の王ルドヴィーコ1世(1773-1803)の早すぎる死を悼み、ピサのマエストロ・ディ・カペラであったゲラルデスキに依頼された作品。 ゲラルデスキは高名なボローニャのマルティーニ神父に学んだ人で、非常にしっかりしたこれらの作品、特にレクイエムは当時傑作として広く知られたという。 | ||
ジョゼッペ・サルティ(1729-1802): 歌劇「アルミーダとリナルド」 |
アンナ・キエリケッティ(アルミーダ) グローリア・バンディテッリ(リナルド) フェデリーコ・レプレ(ウバルド) カルラ・ブリジーニ(イズメーネ) マルコ・ベルドンディーニ指揮 プロ・アルテo.&室内cho. | |
録音:2002年10月、ファエンザ。 「ジューリオ・ザビーノ」(GB-2246)、「ラツィオのエネーア」(GB-2334)に続くBongiovanniのサルティのオペラ第3弾。フィレンツェ生まれのサルティはデンマークで才能を認められ、 国王からイタリアに逆留学させられたという珍しい経歴の持ち主。その後1784年からペテルブルクのエカテリーナ女帝に仕えた彼だが、 この「アルミーダとリナルド」は1786年に新築された劇場の御披露目公演のために作曲されたもので、さすがに力の入った名作。ハイドンと同世代によく見られる古典的にかっちりとした音楽に、 力強さと柔和さがバランス良く盛り込まれており、 アルミーダ役やリナルド役の非常に音域が広い超絶技巧のアリアなどは迫力満点。ベルドンディーニも引き締まった緊張感のある指揮で作品の魅力を生かしている。 | ||
ジョルダーノ:歌劇「シベリア」 | アメデオ:ザンボン(T;ヴァッシーリ) ルイーザ・マラリアーノ(S;ステファーナ) ワルター・モナゲージ(Br;グレビ) ダニロ・ベラルディネッリ指揮 ミラノRAIo. | |
録音:1973年。放送用スタジオ録音。 これはテノール・マニアにはたまらないCD。アメデオ・ザンボンは1934年生まれのイタリアのテノールで力強い高音を持っていた人。1960年代から70年代にかけて、プッチーニ時代のスピント系役柄で大変人気があったが、どういうわけかまともな録音が一つも残されなかった。今回Bongiovanniがライセンスを得て発売するのは、ザンボンの全盛期にRAIミラノが残していた放送用スタジオ録音、しかも彼にうってつけのヴェリズモオペラ、ジョルダーノの「シベリア」。第2幕のアリアでのBフラットのド迫力など、近頃ではまずきけない類いの「声の大砲」と言える。また、相手役のルイーザ・マラリアーノはつい先日Dynamic社からアリア集が発売された、これまた知られざる名ソプラノ。二人の往年の名歌手によるジョルダーノ節はオペラ・ファンならたまらない。 なおCD2の無音部分にプレスミスと見られる小さな点があるが、無信号箇所なので再生には全く支障はなく、問題なしと判断したとのこと。どうぞ御了承下さい。 | ||
ロレンツォ・ペロージ:オラトリオ「イェルザレム」(1900) | マルコ・カマストラ(Br) ジャンニ・プッドゥ(T) エミディオ・グイドゥッティ(B) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 マルキジアーナpo.、 コラーレ・チェント・トッリ | |
録音:2003年4月。ロレンツォ・ペロージ・シリーズ。 「イェルザレム」はラテン語で書かれたオラトリオで、キリストが歌う「イェルザレム、イェルザレムよ!」という劇的な歌があることで知られている。 | ||
ポンキエッリ:歌劇「いいなづけ」(1856/1872) | ナタリア・マルガリート(S:ルチア) マルチェロ・ペドーニ(T:レンツォ) マウリツィオ・ザンケッティ (Br:ドン・ロドリーゴ) ロベルタ・マッテッリ (Ms:モンツァ夫人) ジャンフランコ・ズッカリーノ (B:クリストフォロ神父) シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 ドネブロペトロフスク・ ウクライナ国立o.&cho. | |
録音:2003年7月。 「ジョコンダ」で有名なポンキエッリの出世作の世界初録音。イタリアの文豪アレッサンドロ・ マンゾーニの代表作である同名の物語(古い翻訳題は「婚約者」)をオペラ化したもので、もともとは 1856年に作曲者の地元クレモナで書いた最初のオペラであった。それから16年後、大幅に改訂して ミラノで上演し大成功を収め、それによってミラノに拠点を置くことになったポンキエッリはその後 「ジョコンダ」でオペラの大家として認められることとなったのである。当録音は改訂版によるもの で、古い音楽と新しい音楽が入り乱れている印象は多少あるものの、この作曲家らしい感性豊かな メロディーの美しさをあちこちで耳にすることができ、プッチーニの師、先駆者としてのポンキエッリ を感じさせる。 | ||
ジョヴァンニ・パイジェッロ: 歌劇「フラスカーティの娘」(1774) |
カルメラ・カルヴァーノ・フォルテ、 レティツィア・スペルツァーガ、 ロラン・ダルニ/他 フランコ・トリンカ指揮 ジュネーヴ室内o. | |
録音:2002年7月、ジュネーヴ。ライヴ。世界初録音。 18世紀後半におけるパイジェッロの人気には、現在から想像する以上のものがあった。今回の「フラスカーティの娘」もヴェネチアで初演されて大当たりし、それから人気演目としてヨーロッパ各地、 デンマークやアイルランドに至るまで上演されたという。 物語は、あるローマの貴族が、許嫁の元に旅する途中の街で出会ったフラスカーティ生まれの娘にひとめぼれしたが、彼女の後見人も彼女を狙っており、しかし彼女自身は若い羊飼いと相愛で、 そして待ちくたびれた貴族の許嫁が出迎えにやって来て騒動が起るという物。 人気があったわけがよくわかる愉快でよく出来た物語と音楽であり、歌手やオーケストラは堅実に演奏している。 | ||
アントーニオ・カルダーラ(1670-1736): 歌劇「ティートの慈悲」(1734) |
ミア・フラカッシーニ(A;ティート) オルネッラ・プラテージ(S;ヴィテッリア) エレオノーラ・コントゥッチ(S;セスト) パトリツィア・ザナルディ(S;アンニョ) ルクレツィア・ ラッファエッリ(S;セルヴィーリャ) アウリオ・トミチク(B;ブブリョ) セルジョ・バレストラッチ指揮 スタジョーネ・アルモニカo./他 | |
録音:2003年。 「ティートの慈悲」はカルダーラの晩年にウィーンで初演されたオペラ・セリア。このオペラのために宮廷詩人メタスタージョが新たな台本を書き下ろした。これはメタスタージョの作品の中でも屈指の傑作とされ、60人以上の作曲家によってオペラにされたというが、その中の一つが御存知の1791年に書かれたモーツァルトの作品。つまりこのオペラはモーツァルトの「ティートの慈悲」の始祖とも言える。 モーツァルティアンであれば、モーツァルトのオペラと比べてどう違か、など興味は尽きない。もちろん、18世紀前半のイタリア・オペラとしても屈指の名作。世界初録音。 | ||
アレッサンドロ・ニーニ(1805-1880): 歌劇「アンクレ元帥夫人」(1839) |
キアーラ・タイージ (S;アンクレ元帥夫人) マウリツィオ・コメンチーニ (T;コンチーノ・コンチーニ) ミケル・ボルジャ (Br;モルツィオ・ギオッシ) モニカ・ミナレッリ (Ms;イザベッラ・モンティ)他 ファブリツィオ・ マリア・カルミナーティ指揮 マルケpo.、 マルケ劇場 ヴィンツェンツォ・ベッリーニcho. | |
録音:2003年9月、イェージ。世界初録音。 世の中には驚くほどの傑作がまだ埋もれているものだ。アレッサンドロ・ニーニは出稼ぎ先のペテルブルクから戻った1837年にオペラ作曲家としてデビューし、数年間目覚ましい活躍をしたが、1845年にベルガモの教会楽長と音楽院長に就任してからオペラとはほとんど無縁となってしまい、忘れ去られてしまった。「アンクレ元帥夫人」はパドヴァで初演され、その後5年程は各地で頻繁に上演されていたようだ。物語は、ルイ13世の母で摂政のマリー・ド・メディシスを操ってアンクル元帥にまで上りつめた悪名高いイタリア人コンチーノ・コンチーニが1617年に暗殺された史実に基づき、夫人や友人の恋愛沙汰も絡めたもので、少々「仮面舞踏会」風でもある。ドニゼッティ全盛の時期ながら作風はかなりヴェルディを予感させ、イタリア・オペラ好きなら楽しめること間違いなし。 近年著しく風格の増したリリック・テノール、マウリツィオ・コメンチーニをはじめ歌手も指揮も不満なく、未知の傑作オペラと出会う喜びにあふれたCD。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): オラトリオ「ラザロの復活」(1898)/ カンタータ「グラン・サッソ・ディタリア」(1936) |
ジャンニ・プッドゥ(T) マルコ・カマストラ(Br) フランチェスカ・ガヴァリーニ(S) アンナマアリア・ポペスク(Ms) エミーディオ・グィドッティ(B) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 ミラノ・ヌオーヴァ・カメリスティカso.、 ジェノヴァ・イ・ポリフォーニチcho. | |
録音:2002年9月。 ペロージ・シリーズ最新刊。大作オラトリオ「ラザロの復活」のラザロは新約聖書のヨハネの福音に登場する人物で、キリストによって生き返ったとされる。「グラン・サッソ・ディタリア」とはイタリアの大岩という意味で、イタリア半島の真中に聳える山脈のこと。日本で言えば日本アルプスといったところで、その雄大さを歌っている。いずれもペロージの暖かい音楽性が聴き物。 | ||
アントーニオ・カルロス・ゴメス(1836-1896): コンセイサンの聖母のミサ(1854) |
レイラ・ギマランエス(S) ローラ・ディ・ヴィート(Ms) ティエミン・ワン(T) ポール・クラウス(Br) ゲールト・ソエネン指揮 東フランドル州青年o.、 ウルゼル・マニフィカトcho./他 | |
録音:2003年2月、ヘント。 ブラジルのサンパウロに生まれ、イタリアでもオペラ作曲家として大成したアントーニオ・カルロス・ゴメス修行時代の作。彼がまだイタリアどころかリオ・デ・ジャネイロ音楽院に学ぶ前、父から音楽教育を受けていた時期の作曲であり、少なくとも大作としては処女作と言える作品のようだ。まだヴェルディの影響は薄いものの、ロッシーニやドニゼッティ、さらにはモーツァルトあたりをよく勉強していた痕跡が見られる。なお、「コンセイサンの聖母」とは処女懐胎前の聖母のことで、ブラジルではたいへんに敬愛されている。 | ||
ジョヴァンニ・シモーネ・マイール (ジーモン・マイヤー;1763-1845): 1802年の聖体の祝日のための晩課 |
シルヴィア・ボッサ(S) ジャンルーカ・ ベルフィオーリ・ドーロ(CT) アレッサンドロ・コデルッピ(T) ヴィート・プリアンテ(B) ピエールアルベルト・ カッターネオ指揮 ミラノ・クラシカso. コーロ・ヌオーヴァ・ ポリフォニカ・アンブロジアーナ | |
録音:2003年10月26日、ベルガモ。 ドニゼッティの才能を発掘、教育したことで知られるマイール(マイヤー/マイア)は、1802年に北イタリア、ベルガモの教会楽長に就任した。その年の聖体の祝日(コルプス・ドミニ、復活祭の日曜日から60日目の木曜日、1802年だと6月17日)のために作曲された諸々の作品を収録。 | ||
レオンカヴァッロ: 歌劇「カッテルトン(チャタートン)」(1876) |
レナート・ズイン (T:カッテルトン) ティツィアーナ・スカチーガ・ デッラ・シルヴァ(S:ジェニー) エンリカ・バッサーノ(S:小エンリ) マウリツィオ・ザッケッティ (Br:ジョルジョ) 他 シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 ウクライナ・ ドニエプロペトロフスク歌劇場o. ペーザロpo. | |
レオンカヴァッロが1892年に「道化師」で一躍有名になるずっと前に書いたオペラ処女作。当時彼はまだ学生で、二十歳にもなっていなかった。フランスの作家アルフレッド・ド・ヴィニーが18世紀の英国の詩人トーマス・チャタートンを主人公にして書いた劇を元に、レオンカヴァッロ自身が台本を書いている。初演は作曲のずっと後の1896年に行われたが、たいした成功を収められず、20世紀初頭には上演されなった。1908年にレオンカヴァッロ自身の指揮で抜粋が録音されただけで、ライヴも含め全く商業市販された録音が存在しなかった。つまり当盤が世界初の全曲録音。 | ||
マスカーニ:カンタータ「紡績工場で」(1881) | アントーニオ・デ・パルマ (T:ベッペ) ロッセッラ・レドーリャ(S:ニネッタ) マッシミリアーノ・フィケーラ (Br: 工場長) スザンナ・ペシェッティ指揮 ナポリ・イ・ソリスティo.&cho. | |
録音:2003年4月。 イタリアのリヴォルノで初演されたカンタータ。マスカーニは当時まだ17歳であったが、14章と2つの前奏曲からなる堂々たる作品である。紛失したと思われていたが、近年になって再発見され、2003年にナポリで蘇演、これはその時の録音。 | ||
ミヒャエル・ハイドン: 歌劇「アンドロメダとペルセーオ」(1787初演) |
ベアトリクス・フォドール (S:アンドロメダ) ガブリエッラ・ガール (S:ペルセーオ) ティボール・サパノーシュ (T:フィネオ) ベンツェ・アスタロシュ (B:チェフェオ) タマーシュ・パル指揮 サヴァリアso. | |
録音:2004年3月26日。 世界初録音。ミヒャエル・ハイドンは1763年から亡くなる1806年までザルツブルクに留まり活動しており、このオペラも、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」と同じ年にザルツブルクで初演された。これは彼にとって初のイタリア・オペラであった。物語はアンドロメダとペルセウスの神話に基づいたもの。パル率いるハンガリー勢による大変優れた演奏。 | ||
ロータ: 歌劇「二人の内気屋」(1950) 歌劇「ある神経過敏な男の夜」(1959) |
パオロ・ドリーゴ ロレンツォ・バッタジョン ヌンツィオ・ガッリ サブリーナ・テスタ シン・ユン=ホン ソーニャ・リー 他 フラーヴィオ・ エミリオ・スコーニャ指揮 ヴェネタ・G・F.マリピエロpo. ロヴィゴ劇場協会cho. | |
録音:2003年11月、ロヴィゴ。 映画音楽で知られるニーノ・ロータは、実は10を越すオペラを残しており、高い評価を受けている。しかし、最近良く上演される「フィレンツェの麦わら帽子」を除くと、まだ良く知られていないのが実情。 「二人の内気屋」は、とあるアパートでお互い知らずに愛合っている内気な男女が、偶然大接近するも、これまた偶然のいたずらで二人とも別々に結婚してしまう、というちょい苦いコメディ。現代的なユーモアが効いていて、笑える。世界初録音。 「神経過敏な男の夜」は、フェリーニ監督の「甘い生活」と同じ年の作品。とある神経過敏な男がぐっすり寝るためにホテルの両脇の部屋まで借りたのに、勝手に軍人とカップルが入れられて一晩中大迷惑する、というコメディ。これはロータのオペラ作曲家としての才能が発揮された傑作。これらを聴いていると、ロータは「ジャンニ・スキッキ」路線のプッチーニの正当な後継者だったのではないかと思えてくる。 | ||
オペラ作曲家の歌曲集 ジョルダーノ:この言葉/アラブの歌/春が来た/ あなたは知っているのだろうか/あなたは空/ 彼を愛しているのですか? ザンドナーイ: 最後のバラ/セレナータ/空の下/ニ匹の木食い虫 プッチーニ:進め、ウラニア!/ あなたに、約束は偽りだった/太陽と愛/死 レオンカヴァッロ:春/マッティナータ アルファーノ:あの方は来て私のそばに座った/ 夜と魂/お母さん、若い王子が チレーア:私は彼女を愛したくないのだろうか? |
イダ・フラッタ(S) アントーニオ・デ・パルマ(T) ジャンナ・フラッタ(P) | |
6人の有名な近代イタリアオペラの作曲家による歌曲を21曲収録。レオンカヴァッロのマッティナータのように昔から親しまれているもの、プッチーニのように近年になって再発見されすっかり人気曲になったもの、そしてまだあまり知られていないものと様々。知られていないほうでは、ザンドナーイの「最後のバラ」はとても魅惑的な曲で、アルファーノの歌曲は意外や印象派からの影響がダイレクトで、タゴールの詩を用いた神秘主義的なものまである。歌好きの方はもちろん、歌手や歌を勉強している人たちにもレパートリー増に参考になるCD。ジョルダーノの収録作品は世界初録音。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「エルヴィーダ」(1826) | マッシミリアーノ・フィケーラ (Br:アムール) マリア・ピア・モリヨン (Ms:ゼイダール) クリスティーナ・パストレッロ (S:エルヴィーダ) ダニエレ・ガスパーリ (T:アルフォンソ) ルカ・ファヴァロン (T:ラミロ) ステファーノ・ミオット (S:ズルマ) フランコ・ピーヴァ指揮 アドリア市o.&cho. | |
録音:2004年10月。 また一つドニゼッティのレアなオペラが復活。「エルヴィーダ」はナポリで初演された、1幕もののオペラ・セリアという極めて珍しい作品。あらすじ、スペインの貴婦人エルヴィーダがムーア人アムールにさらわれ、彼の息子ゼイダールから求愛されるが、彼女の婚約者であるスペイン王子アルフォンソが救出に現われる。アムールがエルヴィーダを殺そうとすると、ゼイダールがそれを妨害、エルヴィーダとアルフォンソは喜び、ゼイダールの願いでアムールも許される。 初演の歌手が優秀だったことから、ドニゼッティが遠慮なく華やかな装飾をつけた音楽を書いていて、予想以上にイケる作品になっている。演奏もしっかりしており、特に悪役アムールを歌うマッシミリアーノ・フィケーラという若いバリトンは逸材。1820年代の若きドニゼッティの隠れた傑作を楽しめる。 | ||
フランチェスコ・チレーア: 歌劇「グローリア」(1907) 歌曲集 |
フラヴィアーノ・ラボー (T:リオネット・デ・リッチ) マルゲリータ・ロベルティ (S:グローリア) フェルッチョ・マッゾーリ(B: アクイランテ・デイ・バルディ) ロレンツォ・テスティ (Br:バルド) 他 フェルナンド・プレヴィターリ指揮 RAIトリノso.&cho. | |
録音:1969年7月(資料によっては8月8日)、トリノ。以前MEMORIESからCDが出ていたが、RAIからライセンスを得、今回がマスターからの初復刻。 「グローリア」は1907年3月にスカラ座で初演。シエナを舞台に、良家の美しい娘グローリアと一家と敵対関係の若者リオネットとの悲恋の物語。しかし初演の指揮のトスカニーニとチレーアの意見があわず、失敗に終わり、その後の復活も極めて乏しいままである。この録音ではなんといっても名テノール、フラヴィアーノ・ラボーを聴けるのが最大の魅力。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「ピーア・デ・トロメイ」 | レッラ・クベッリ(S:ピーア) ジュリオ・フィオラヴァンティ (Br:ネッロ) ベネデッタ・ペッキオーリ (Ms:ロドリーゴ) レンツォ・カゼッラート (T:ギーノ) 他 ブルーノ・リガッチ指揮 RAIミラノso.&cho. | |
録音:1976年。 BONGIOVANNIによるRAIライセンス・シリーズ、「ピーア・デ・トロメイ」は「ルチア」から1年半後にヴェネツィアで初演された作品。敵対する二つの一家の和解のため政略結婚していたピーアが、夫の敵方にあたる自分の弟と密会したことが不貞と誤解され、死に追いやられるという悲劇。この録音はRAIの放送用の収録で、もちろん良質のステレオ録音。カラヤンのお気に入りのソプラノだったレッラ・クベッリがヒロインを歌っている。 | ||
ジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニ(1700-1775): 序曲/「墓前のマッダレーナの涙」〜震え、興奮し、凍りつき/ ディクシット/ミゼレーレ/テ・デウム |
マリア・ルイージャ・ボルシ、 フランチェスカ・フランカランチ(S) アンナ・マリア・キウーリ(A) グレゴリー・ボンファッティ(T) ガブリエーレ・スピーナ(B) ジャンフランコ・コズミ指揮 ボッケリーニco. ルッカ大聖堂 カペッラ・サンタ・チェチーリア | |
18世紀半ばのミラノを代表する音楽家サンマルティーニ兄弟の弟のほうであろジョヴァンニ・バッティスタは、交響曲,器楽作品、オペラ、宗教作品と多様な作品を書き、ボッケリーニやグルックに多大な影響を与えた。ことに声楽作品に大きな手腕を発揮した人なので、この録音は歓迎されるはず。バッハと15歳しか違わないことを考えると、サンマルティーニがいかに先進的な作曲家だったか理解できる。 | ||
ヴィンツェンツォ・リギーニ(1756-1812):歌劇「石の客」 | バルトロ・ムージル (Br:ドン・ジョヴァンニ) アウグスト・ヴァレンサ (T:アルレッキーノ) フランチェスカ・ランツァ (S:ドンナ・アンナ) マウリツィオ・レオーニ (Br:ドン・アルフォンソ) サン・マン・リー (T:騎士長) 他 ファビオ・マエストリ指揮 国際ベルカントo. | |
録音:2003年9月3-7日、オランダ、ドルドレヒト、ライヴ。 モーツァルトの傑作「ドン・ジョヴァンニ」に、モデルとなったガッツァニーガのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」があることは良く知られているが、これら2つ以外にも当時はドン・ジョヴァンニものが人気を博していた。このリギーニの「石の客」は、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の11年前にプラハで初演された。物語には相違があれど、モーツァルトがなぜプラハで「ドン・ジョヴァンニ」を依頼されたか、そのヒントになりそうだ。その後ウィーンでも頻繁に上演され、さらに1781年にハイドンがエステルハーザで上演、このときハイドンが改編を施していると考えられている。今回の録音は、近年発見されたこのエステルハーザの楽譜を使用した上演時の録音。様々な点で興味深い作品である。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「大洪水」 | ボナルド・ジャイオッティ(B:ノエ) 林康子(S:セーラ) マルティーヌ・デュプイ(Ms:アーダ) オッタヴィオ・ガラヴェンタ (T:カドモ) 他 ジャン・レイサム・コーニグ指揮 ジェノヴァ歌劇場o.&cho. | |
録音:1985年、モノラル。 ドニゼッティのオペラの中でも極めてレア度の高い作品。「大洪水」は1830年にナポリのために作曲され、さらに改訂されて1834年にジェノヴァで上演、成功を収めた。「大洪水」とは旧約聖書の有名なノアの洪水のこと。ノエ(=ノア)を中心とした宗教劇だが、中身はオペラそのもので、ドラマティック。万能型バスとして幅広い活躍をしたジャイオッティがタイトルロール。さらに日本が誇るプリマドンナ、林康子も出演、ジェノヴァの聴衆を沸かせている。 なお、録音はおそらく劇場の記録用のものと思われ、モノラルであり年代としては良好とは言えませんので御了承ください。 | ||
アッリーゴ・ボーイト(1842-1918):歌劇「ネローネ」 | ブルーノ・プレヴェディ(T:ネローネ) アゴスティーノ・フェリン (B:魔術師シモン) イルヴァ・リガブエ(S:アステリア) アレッサンドロ・カッシス (Br:ファヌエル、ドジテーオ) ルツァ・バルダーニ(Ms:ルブリア)他 ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ指揮 RAIトリノso.&cho. | |
録音:1975年8月23日。 ボーイトはヴェルディに「オテロ」、「ファルスタッフ」、ポンキエッリに「ジョコンダ」の台本を提供したことで有名な人物。一方作曲家としても「メフィストーフェレ」などと言うユニークな作品を残している。この「ネローネ」は1870年代に着手してから亡くなるまで作曲を続けたものの、最後の第5幕が欠けたまま未完に終わり、ボーイトを敬愛したトスカニーニが監修、スカラ座で初演した。悪名高いローマ皇帝ネロの話だが、ネロは小心者で、彼を取り巻くキリスト教徒と異教徒の人間模様を描いている。 この録音はRAIトリノの収録で、プレヴェディ、フェリン、リガブエと名歌手が揃い、さらにガヴァッツェーニの指揮と万全。RAI収録の良好なステレオ録音をライセンスを得ての発売。 | ||
ポンキエッリ:歌劇「リトアニア人」 | 林康子(S:アルドーナ) オッターヴィオ・ガラヴェンタ (T:ワルテル/コッラード) アレッサンドロ・カッシス (Br:アルノルド)他 ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ指揮 RAIトリノ放送so.&cho. | |
録音:1979年5月。 ドニゼッティの「大洪水」(GB-2386)に続く、林康子のイタリア・オペラ。ポンキエッリの「リトアニア人」は、「ジョコンダ」の2年前の1874年にスカラ座で初演された作品で、原作はリトアニア生まれのポーランドの国民的詩人アダム・ミツキェヴィチ。 物語は、14世紀終り、キリスト教に改宗したリトアニアと、これに異を唱えたドイツ騎士修道会との争いが背景、リトアニア人のワルテルが妻アルドーナと別れて10年、彼はマリエンブルクでコッラードとう名で騎士修道会の大総長になっている。しかしそれはリトアニアを勝利に導くための作戦。計画はうまく行くが、正体のばれた彼は毒を飲んで死んでしまう。 「アイーダ」と同時期の作品、同じギスランツォーニが台本ということで、比較するのも面白い。林がイタリア人を唸らせる熱唱、第3幕のアリアは感動的。さらに1980年代に藤原歌劇団にも何度か来演した名テノール、ガラヴェンタ、指揮は大御所ガヴァッツェーニと高水準の演奏。RAIの公開収録で、良好なステレオ録音、もちろんRAIのライセンスを得ての発売。 | ||
ガエターノ・ブラーガ(1829-1907):歌劇「肖像画」(1858) | デンヴァー・マーティン・スミス (Br:ヴィラルティエーリ伯爵) アルド・ディ・トロ (T:ジェルナンド) リリアーナ・マルザーノ (S:ジェルソミーナ、イレーネ) レオナルド・ガレアッツィ (B:ジャンネット) マルコ・モレスコ指揮 テラマーナ歌劇場o.&cho. | |
録音:2002年11-12月。 ブラーガは中部イタリア、アドリア海に面したジュリアノーヴァに生まれたチェリスト・作曲家。ナポリで学んだ後ウィーンやパリにも赴き、パリでは大先輩ロッシーニと知り合った。オペラの作曲家としてあまり活躍をしたわけではないが、結構人気があったそうである。 「肖像画」は、ナポリのパトロンのために書かれた喜劇。伯爵の友人の画家ジェルナンドが村娘ジェルソミーナに恋をしたが、これに伯爵が反対、さらに猟場番人のジャンネットが横恋慕。しかしジェルソミーナはジャンネットがかつて愛した公爵夫人イレーネその人と判明、二人は結ばれる、というもの。ヴェルディの「仮面舞踏会」の前年の作品にしてはかなりオールドファッションな作風だが、逆にそれが功を奏して楽しめる作品となっている。もちろん世界初録音。 | ||
アルフレード・カタラーニ(1854-1893):歌劇「鎌」(1875) | パオラ・ロマーノ(S:ゾーラ) カルロ・トリアーニ(T:鎌刈り) シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 ウクライナ・ ドニエプロペトロフスク歌劇場o. ペーザロ・フィルハーモニーcho. | |
世界初録音。「ワリー」でその名を残す夭折の作曲家カタラーニが学生時代に発表したオペラの試作。戦いで家族を失った娘ゾーラは、現れた鎌刈の男を死の使いと思うが、彼は彼女に愛を打明け、二人は通りがかった隊商とともに去って行く、という内容。1幕もので大半がソプラノだけのモノ・ドラマ風。40分強の長さながら交響的前奏と名づけられた序曲が10分強もあるなどかなり奇妙な作品だが、オーケストレーションは独創的で、4歳年下で同じルッカ生まれのプッチーニの憧れだったという話も頷ける。 | ||
ドメニコ・チマローザ(1749-1801):歌劇「クレオパトラ」 | ルイーザ・ジャンニーニ (S:クレオパトラ) パトリツィア・モランディーニ (S:アントーニオ) ルカ・ファヴァロン(T:ドミツィオ) マリア・ピーア・モリヨーン (Ms:アルシノエ) フランコ・ピーヴァ指揮 アドリア市o.&cho. | |
録音:2004年10月。 チマローザは189世紀後半のヨーロッパに広く名を馳せ、1787年から1791年までロシアのザンクト・ペテルブルグに招かれていたほど。この時期には傑作が多々あるが、まだその全貌は知られていない。そこにこの新録音。「クレオパトラ」は1789年にエルミタージュ劇場で初演された作品。有名なクレオパトラとアントニウスの物語だが、女帝の趣味か劇場の都合によるのか、戦いの場面はまるでなく、二人の愛の物語に終始しているのがユニーク。ロココ調のクレオパトラの世界もまた良いもの。 | ||
ドメニコ・チマローザ(1749-1801): 歌劇「焼きもち焼きの夫」(1785) |
ブルーノ・デ・シモーネ (Br;ドン・コルボローネ) ヴァッシリキ・カラヤンニ(S;ジスモンダ) マリアンナ・ピッツォラート(Ms;ドリーナ) カルメン・ジャンナッタージョ (S;エウジェーニア) ファン・ホセ・ロペラ(T;ヴァレーリオ)他 アントニーノ・フォリアーニ指揮 ナポリ・サン・カルロ劇場o. | |
録音:2003年7月20日、宮廷劇場、カゼルタ王宮、ナポリ、ライヴ。 18世紀後半のイタリアオペラ最大の作曲家といえば、この人チマローザ。イタリア各地で活躍したのはもちろん、エカテリーナ2世にペテルブルクに招かれたり、ウィーンの宮廷楽長となって有名な「秘密の結婚」を作曲したり、と国際的に大人気だった。 「焼きもち焼きの夫」(題名は直訳すると「必死の夫」)はナポリで初演されたオペラ。焼きもち焼きのドン・コルボローネは、妻のジスモンダを家に閉じ込めていて、それに女中のドリーナが反発、ジスモンダを手助けするが、そこに未亡人のエウジェーニアとその恋人のヴァレーリオが加わってさらに混乱、というようなお話。ゲーテがワイマールで観て、シラーに「完璧」と手紙を書いたといいる。1970年代?にライヴLPが出たことがあるだけで、これが初CD。ブルーノ・デ・シモーネ、マリアンナ・ピッツォラート、ファン・ホセ・ロペラと、ロッシーニで有名な歌手が中心となって楽しい演奏になっている。会場のカセルダ王宮は「イタリアのヴェルサイユ宮」と讃えられる世界遺産。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): オラトリオ「キリストの復活」(1898) |
マルコ・カマストラ(Br:キリスト) エミーリア・ベルトンチェッロ (S:マリア・マッダレーナ) ルチア・ビーニ(Ms:マリア) グイード・トレーボ(Br:ピラト)他 アルトゥーロ・サッケッティ指揮 ノヴァラ・カルロ・コッチャso. 他 | |
録音:2004年10月29日。 BONGIOVANNIが力を入れている近代イタリアの宗教音楽家ペロージのシリーズ。題名通り聖書のキリストの復活をラテン語で描いている。ペロージらしい穏やかで熱心な信仰心の感じられる音楽で、独特の静かな感動に満ちている。 | ||
パイジェッロ:歌劇「星占師気取り」 | マウロ・ウツェーリ(B:ペトローニオ) ステファニア・ドンツェッリ (S:クラリーチェ) ティツィアーナ・スパニョレッタ (S:カッサンドラ) ドナート・ディ・ジョイア (Br:ジュリアーノ) ロレンツォ・フィーコ指揮 ジョヴァンニ・ パイジェッロ音楽祭o.&cho. | |
録音:2004年11月10日、ターラント、パイジェッロ・フェスティヴァル、ライヴ。 「星占師気取り」(あるいは「偽の星占師」とも)は、パイジェッロがサンクトペテルブルグの宮廷劇場で働いていた時期(1776-1784)の作品の一つで、1779年にエルミタージュ劇場で初演され、大成功を収めた。 自称星占師&哲学者のペトローニオには二人の娘、クラリーチェとカッサンドラがいる。本物の哲学者の青年、ジュリアーノがクラリーチェに恋をし、ギリシャの老哲学者に変装して彼女に近づいて結ばれる、という話。エカテリーナ女帝も見たであろう楽しいオペラ。パイジェッロの生地である南イタリアの港町ターラントでのライヴ。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「マリーノ・ファリエーロ」 | チェーザレ・シエピ (B:マリーノ・ファリエーロ) ジュリアーノ・チャンネッラ (T:フェルナンド) マリーザ・ガルヴァニ(S:エレナ) リチーノ・モンテフスコ(Br: イスラエーレ・ベルトゥッチ)他 エリオ・ボンコンパーニ指揮 RAIミラノso.&cho. | |
録音:1977年。 「ルチア」の前年、1835年にドニゼッティがロッシーニの招きでパリを訪問した折に初演されたオペラ。マリーノ・ファリエーロとは、ヴェネツィアの実在した総督マリーノ・ファリエルのことで、1355年に王政を目指しクーデタを起したものの、失敗して処刑された。このオペラはそこに題材をとったバイロンの戯曲を基にした作品。 偉大なバス、チェーザレ・シエピが見事な存在感のタイトルロールを歌っている。また、当時急速に名を上げながら十年ちょっとで舞台から離れてしまった幻の名テノール、ジュリアーノ・チャンネッラの録音というのも貴重。RAIからライセンスを受けた正規発売で、もちろんステレオ。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「カテリーナ・コルナーロ」 | マルゲリータ・リナルディ (S:カテリーナ・コルナーロ) オッターヴィオ・ガラヴェンタ (T:ジェラルド) リチーニョ・モンテフスコ (Br:ルジニャーノ) ジャンニ・ソッチ (B:モチェニーゴ) 他 エリオ・ボンコンパーニ指揮 RAIトリノso.&cho. | |
録音:1974年8月30日、トリノ放送録音。 ドニゼッティの生前に初演された最後のオペラ。実在のキプロスの女王として数奇な運命を辿ったカテリーナ・コルナーロをモデルにした物語で、ドニゼッティが円熟した筆で見事なプリマドンナオペラに仕立てている。ここでヒロインを歌うマルゲリータ・リナルディは1933年生まれのイタリアのソプラノ。1970年代を中心に活躍した人だが、録音が極端に少なく、ヒロインを演じたこの録音は貴重な記録である。 | ||
レオナルド・レーオ(1694-1744):歌劇「デチェバーロ」 | アドリアン・ジョルジュ・ ポペスク(CT:デチェバーロ) ユリア・スルドゥ(S:ジュリア) アンジェロ・マンゾッティ (CT:フラーヴィオ) ソリン・ドゥミトラスク (B:ドミツィアーノ) 他 ロレンツォ・トッツィ指揮 ローマバロッカ・アンサンブル | |
録音:2005年8月2-3日、タリアコッツォ、ライヴ。 18世紀前半のナポリ派の重要な作曲家レーオのオペラが復活。世界初録音。デチェバーロとは、1世紀のダキア(現在のルーマニアやモルドヴァあたり)の王デケバルスのこと。87年から106年までダキアを支配していたが、101年以降ローマから侵攻され、ついに106年、ローマのトラヤヌス帝に敗れ自害した。 オペラは史実に基づきながらも、ローマ皇帝ティートの娘ジューリアとデチェバーロが恋仲で、そこに皇帝ドミツィアーノ(=ドミティアヌス)、ローマ執政官フラーヴィオ(=フラヴィウス・クレメンス)といった人が絡む。ローマから東へ50km程の山の中、ダンテの神曲にも登場する古い都市タリアコッツォでの上演された。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): マルコ受難曲 (1897) |
ダヴィデ・ペリッセーロ(Br) フランコ・ポッダ(Br) ダヴィデ・バロンケッリ(T)他 アルトゥーロ・サッケッティ指揮 アレッサンドリア古典so. ミラノ・J.S.バッハcho. | |
録音:2005年10月23日。 BONGIOVANNIの進めるペロージの録音シリーズ最新刊は、マルコ受難曲。ペロージは、ローマのシスティーナ礼拝堂の音楽監督を務めた人物で、敬虔で控えめな作風。極めて保守的な音楽のため、ほとんど忘れられていたが、昨今再評価されている。このマルコ受難曲は、もともと1897年に作曲された3つの別個の作品だったが、それらがまとめられ、その年の暮れに初演された。静謐な美に満ちた音楽で、日常の喧騒から逃れた一時を楽しめる。 | ||
ジュゼッペ・ニコリーニ(1762-1842): 歌劇「確かめられた嫉妬」 |
田邊織恵(S;ドンナ・ ベレニーチェ・ ベッラグラーツィエ) フランチェスカ・カッシナーリ (Ms;エリゲッタ) ロベルタ・マメーリ (S;リヴィア) サン・ウク・パク (B;ドン・マトゥージョ・ カピトリーノ) ジャンルカ・パゾリーニ (T;レリオ) マウーロ・ボンファンティ (Br;チッチェリーニ公爵)他 ファブリツィオ・ドルシ指揮 アミリカーレ・ザネッラso. | |
録音:2004年5月14日。世界初録音。 ニコリーニはピアチェンツァ生まれの作曲家。父も町のオルガニストという恵まれた環境で、父から学んだ後、1778年から1784年までナポリに留学、チマローザからも教えを受けている。1793年に初のオペラを発表、以来人気作曲家として各地で活躍、45のオペラを残したと伝えられている。1819年にピアチェンツァの大聖堂のマエストロ・ディ・カペラになった。チマローザ(1749年生まれ)とロッシーニ(1792年生まれ)のちょうど間の世代で、プレ・ロッシーニ世代のイタリアオペラを知るには打ってつけの存在。 「確かめられた嫉妬」は、1804年に1幕の軽いオペラとして初演され、1808年に2幕のオペラ・ブッファに改作されたもの。この録音では後者が用いられている。いたるところでロッシーニを生地ピアチェンツァでの復活上演で、しっかりした演奏。ベレニーチェ役に、関西を中心に活躍されているソプラノ、田邊織恵さんが出演、大変素晴らしい歌を聞かせてくれている。彼女は2006年12月29日、吹田メイシアターの「第9」公演に出演予定。 | ||
ニコロ・ヨンメッリ(1714-1774): インテルメッツォ「ドン・ファルコーネ」 |
リンダ・カンパネッラ (S;カミッレッタ) ジャンルカ・パゾリーニ (T;ジェリーノ) ダヴィデ・ロッカ (Br;ドン・ ファルコーネ) ファブリツィオ・ドルシ指揮 ヌオーヴァ・ カメリスティカo. | |
録音:2004年7月24日。18世紀半ばの偉大なイタリア・オペラの作曲家、ヨンメッリによるインテルメッツォ「ドン・ファルコーネ」の世界初録音。1754年1月22日にボローニャで初演。金持ちのドン・ファルコーネが、若い娘カミッレッタに求婚、しかし彼女はドン・ファルコーネの召し使いジェリーノと相思相愛。二人が一芝居打って結婚を阻止する、という内容。18世紀イタリアオペラ・マニアなら逃せない。 | ||
ドメニコ・サッロ(1679-1744): インテルメッツォ 「エウリッラとベルトランメ」 |
ローザ・モンターノ (Ms;エウリッラ) ジュスト・ダウリア (B;ベルトランメ) エギディオ・ マストロマニコ指揮 アンサンブル・ レ・ムジケ・ ダ・カメラ | |
録音:2006年2月19日。 「エウリッラとベルトランメ」は、サッロが1722年にナポリで初演したオペラ「パルテノペ」の幕間に上演されたと考えられているインテルメッツォ。物語はオペラ本体と関連付けられていて、エウリッラは女王パルテノペを守る兵士の姿、一方ベルトランメは臆病なアルメニア人の召使い。この二人の愉快なやりとり。 | ||
ポンキエッリ: 歌劇「バレンシアのムーア人」 |
マウリツィオ・ザンケッティ (Br;アルベリーゴ・ デラスカール) ナターリア・マルガリート (S;エレマ) フイージ・フラットラ (T;フェルナンド) カテリーナ・ノヴァーク (Ms;カルミーネ)他 シルヴァーノ・ フロンタリーニ指揮 ウクライナ・ドネツクpo. クレモナ・ポンキエッリ= ヴェルトヴァcho. | |
録音:2006年、2007年。世界初録音。 ポンキエッリといえば「ジョコンダ」。その「ジョコンダ」から3年後の1878年に作曲していたのが、この「バレンシアのムーア人」。しかし台本が批判されてしまい、ポンキエッリは途中で作曲を中断、そのまま1886年に亡くなってしまったため「バレンシアのムーア人」は未完で残されてしまった。後にアルトゥーロ・カドーレが補筆完成、1914年にモンテカルロで初演された。 | ||
ペロージ: オラトリオ「魂の死」(*)/ カンタータ「おお、我らが父よ」(#) |
ルチア・ビーニ(Ms) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 アレッサンドリア 「クラシカ」 so.(*) ミラノ「ヨハン・ セバスティアン・ バッハ」cho.(*) ノヴァラ 「カルロ・コッチャ」 so.(#) パルマ「アッリーゴ・ ボーイト」音楽院cho.(#) | |
録音:2006年、トルトーナ(*)/2001年、ロレート(#)。 BONGIOVANNIの進めるロレンツォ・ペロージの録音の新刊。オラトリオ「魂の死」は1907年12月18日にローマで初演された。リハーサルでは密かにダヌンツィオが聞き入っていたそうだ。カンタータ「おお、我らが父よ」も同じ年に作曲されたもの。詩はダンテ。 | ||
バルダッサーレ・ガルッピ(1706-1785): 歌劇「棄てられたディドーネ」(1741) |
ステファニア・グラッソ (S;ディドーネ) フェデリーカ・ ジャンサンティ (S;エネア) マリア・アグレスタ (S;セレーネ) フェデリーカ・ カルナヴァーレ (Ms;アラスペ) ジュゼッペ・ヴァラーノ (T;オズミーダ) アンドレア・カレ (T;イアルバ) フランコ・ピーヴァ指揮 スポレート・A. ベッリ・リリコ・ スペリメンターレ劇場o. | |
録音:2006年9月22日、24日、スポレート、ライヴ。 18世紀半ばの重要なイタリアオペラの作曲家、ガルッピの世界初録音作。モデナで初演、台本はメタスタージョの人気作。ゴルドーニと組んだオペラブッファで知られるガルッピだが、それ以前の作として貴重。この録音では、ナポリ音楽院に保管されていた筆写譜を、指揮者のピーヴァが校訂、ガルッピらしい生き生きとした音楽を見事に蘇えらせている。 | ||
フランチェスコ・マシャンジェロ(1823-1906):宗教劇「シュナミの女」(1874)
レオナルド・ガレアッツィ(B;ダヴィド) マルコ・パウルッツォ(B;ナタン) マウラ・マウリツィオ(S;アビサグ・スナミティデ) シルヴァーノ・マランドラ(T;アドニア) マリアンジェラ・ステッラ(S;使者) ドナート・レンゼッティ指揮アブルッツォ青年o. | ||
録音:2003年9月5日、7日。 マシャンジェロはイタリア中南部のアブルッツォ州、アドリア海に面したランチャーノという町の生まれ。ナポリで音楽を学んだ後、1847年に生地に戻り、教会の楽長を務め、そして亡くなっている。作品は多数残しているが、オペラではなく宗教劇、あるいはオラトリオ。 「シュナミの女」は1874年に初演されたもの。シュナミの女とは、旧約聖書に登場する、老齢となった古代イスラエルの王ダビデの体を温める役を担った美少女アビシャグのこと。その美しさに、ソロモン王の異母兄アドニアが彼女を愛してしまった、というエピソードに基づいている。宗教劇だが、音楽はほとんどヴェルディ中期。生地ランチャーノでの蘇演の録音。 イタリアオペラ界の重鎮、レンゼッティの指揮がダイナミックな音楽で作品の魅力を引き出している。 | ||
ジュゼッペ・モネータ(1754-1806):歌劇「ポリクローニオ伯爵」
アレッサンドロ・ルオンゴ(Br;ポリクローニオ伯爵) エレナ・チェッキ(S;ジューリア) アレッサンドロ・カラマイ(B;ピッローネ侯爵) アニーチョ・ゾルジ・ジュスティニャーニ(T;シルヴィオ) エレナ・バルトロッツィ(S;フェリチャーナ伯爵夫人) シモーナ・ボッターリ(Ms;ドンナ・ポルツィア) ニッコオ・アイロルディ(Br;ストッピーノ) リッカルド・チルリ指揮イ・ソリスティ・フィオレンティーニ | ||
録音:2007年12月8日-9日、ポッジョ・ア・カイアーノ、メディチ荘。 非情に珍しい作品の録音。モネータはフィレンツェに生まれ、トスカーナ地方を中心に活躍した作曲家。1770、80年代に広く活動した。 「ポリクローニオ伯爵」は喜劇。ポリクローニオ伯爵は実は詐欺師。彼は、ピッローネ侯爵と、その嫌々ながらの婚約者ジューリア、その母ポルツィアを騙そうと、夢が叶う不思議な儀式を取り行なう。三人に秘薬を飲ませて、若いジューリアを攫おうとしたものの、シルヴィオとフェリチャーナに邪魔される。こんどは三人を目隠しして金品を盗もうとするが、今度はシルヴィオが兵隊を連れてきて御用。オペラブッファではなく、曲と曲の間が地の台詞で繋がれているフランスのオペラコミーク風の作風。 ロレンツォ・ディ・メディチに縁のあることで知られる、ポッジョ・ア・カイアーノのメディチ荘での上演の収録。 | ||
ドメニコ・チマローザ(1749-1801):カンタータ「アテネ建都」/「兵士達の合唱」
リンディータ・イスク(S;アラウロ) ノヴェッラ・バッサーノ(Ms;チェクローペ) アレッシア・デ・アミチス(S;ニシア/預言者) フランチェスコ・クワットロッキ指揮アリオ・テンポーレ・アンサンブル スコラ・カントルム・サン・シスト | ||
録音:2007年。 18世紀後半を代表するイタリアオペラの大作曲家チマローザは、1787-92年の間、ロシアのサンクトペテルブルクでエカテリーナ2世に仕えた。このCDに収録されているのその時期の声楽作品。1時間を越す「アテネ建都」は、アテネの建都を題材に、サンクトペテルブルクに栄光をもたらしたエカテリーナ2世を讃えるもの。「兵士たちの合唱」は、10分弱の勇壮な小曲。解説は、ナポリ在住の日本人音楽学者、山田高誌氏が書いている(ただし、伊英語のみで日本語は無し)。 | ||
アントニオ・カルロス・ゴメス(1836-1896):カンタータ「コロンブス」
ロッサーナ・ポテンツァ(S;スペイン女王イザベラ) グスターボ・ポルタ(T;国王フェルナンド) アレクサンドル・アガーケ(Br;コロンボ)他 シルヴィオ・バルバート指揮カターニャ・マッシモ・ベッリーニ劇場o.&cho. | ||
録音:2006年5月19日、21日、カターニャ。 ゴメスはブラジル生まれでイタリアに留学、イタリアオペラで大きな成功を収めた作曲家。今日でも代表作である「グワラニー族」や「サルヴァトール・ローサ」は時折上演がある。「コロンブス」は、1892年のコロンブス(クリストフォロ・コロンボが正しい名)の新大陸到達四百年を記念して作曲されたカンタータ。カンタータといっても、3部構成で物語りもあるので、長さの短いオペラといった作品で、ゴメス晩年の力作。音楽にはヴェルディの「オテロ」からの影響が顕著。ルーマニア生まれでリゴレットを得意とするベテランのバリトン、アガーケが気迫の入ったコロンブスを聞かせるほか、アルゼンチン生まれのテノールで、2006年に藤原歌劇団による「蝶々夫人」で好評だったポルタの国王フェルナンドももったいないくらいの配役。ヴェルディ好きなら間違いなく楽しめる作品。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956):宗教的合唱作品集 イン・パトリス・メモリアム (1909-1910) (*) /レクイエム (1897) (#) エミーリア・ベルトンチェッロ(S) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 ミラノ・ヌオーヴァ・カメリスカso.、ジェノヴァ・イ・ポリフォニチcho.(*) イ・ヴィルトゥオージ・イタリアーニ、アヴィオ・ポリフォニコ・カステルバルコcho.(#) | ||
録音:2001年/2003年。イン・パトリス・メモリアム(父の思い出に)は父の死を悼むオラトリオ。レクイエムは、1897年5月に亡くなった教え子の少年合唱団員の死を悼み、僅か一週間で作曲、初演された曲。男声合唱による渋く、そして心優しいレクイエム。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): ソプラノ独唱、合唱、オーケストラのためオラトリオ「苦難の日々に」(1915-16)(*)/ オーケストラのための牧歌「眠りなさい、泣くでない」(#) エミリア・ベルトンチェッロ(S;*) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 アレッサンドリア・クラシカso.(*)、ノヴァラ・カルロ・コッチャso.(#) ミラノ・ヨハン・セバスティアン・バッハcho.(*) | ||
録音:2006年10月12日(*)/2000年10月16日(#)、共にトルトナ。(*)は第一次世界大戦中に作曲された大作。2曲ともペロージらしい温和な優しさに溢れた音楽が魅力。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): ソプラノ・ソロと合唱、オーケストラによるオラトリオ「夕べの祈り」(13曲)/ テノール・ソロと合唱、オーケストラによるカンタータ「生誕曲」 エミリア・ベルトンチェッロ(S) アンジェロ・スカルディーナ(T) アルトゥーロ・サッケッティ指揮ミラノ・ヌオーヴァ・カメリスティカso.、 ジェノヴァ・ポリフォニカcho. | ||
録音:2003年10月18日、トルトーナ、ライヴ。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): オラトリオ「あがない主の誕生」(1898-1899)(*) /村の祭り(#) ダヴィデ・ペリッセロ(Br;語り手;*) ディーノ・ディ・ドメニコ(T;天使ガブリエーレ;*) エミーリア・ベルトンチェッロ(S;マリア;*) ルチア・ビーニ(Ms;敬虔な女;*) アルトゥーロ・サッケッティ指揮ヴァッレ・ダオスタso.(*)、 ノヴァラ・カルロ・コッチャso.(#)、アヴィオ・カステルバルコcho.(*) | ||
録音:2007年10月28日、トルトーナ(*)/2000年10月16日、トルトーナ(#)。(*)は題名通りキリストの誕生を題材にしている。(#)は13分ほどのオーケストラ作品。 | ||
ポンキエッリ:歌劇「放蕩息子」
マウリツィオ・ザンケッティ(Br;アメノフィ) レナート・ズイン(T;アザエーレ) マリア・クリンカー(S;イェフテレ) カテリーナ・ノヴァーク(Ms;ネフテ) アレッサンドロ・アレーナ(B;ルーベン) シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮ウクライナ・ドネツクpo. クレモナ・ポンキエッリ=ヴェルトヴァcho. | ||
録音:2006年9月、2008年3月、クレモナ。 近年復活が著しいポンキエッリのオペラに、また世界初録音が登場。「放蕩息子」は、1880年12月26日に、スカラ座のシーズンオープニングを飾って初演されたオペラ。初演は成功したものの、その後はほとんど上演がないまま埋もれてしまっていた。アンジェロ・ザナルディーニによる台本は、ルカによる福音書の有名な放蕩息子の物語を自由にアレンジしたもの。イスラエルの部族の長ルーベンの息子アザエーレが、波乱万丈の旅の後、故郷に帰るという物語。ヴェルディの「アイーダ」(1871年)と「オテロ」(1887年)のちょうど真ん中の時期のオペラだけに、当時のイタリア・オペラの状況を知るには打ってつけの作品。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956):オラトリオ「夢解き」
ディーノ・ディ・トメニコ(T;ジュゼッペ) マッシモ・パガーノ(Br;チャンベッラーノ) ダヴィデ・バロンケッリ(B;ファラオーネ) ヴェルバニア・サン・ヴィットーリオ・ポリフォニーcho. アルトゥーロ・サッケッティ指揮アルバso. | ||
録音:2008年10月26日。題材は旧約聖書創生期のヨセフの物語で、エジプトに逃れたヨセフがファラオの夢を解釈するという有名なエピソード。 | ||
ピエトロ・ライモンディ(1786-1853):オラトリオ「最後の審判」(1843)(*) ヴェルディ:「ロッシーニのためのミサ」〜リベラ・メ・ドミネ(#) ヨランタ・オミリアン(S;*) ディーノ・ディ・ドメニコ(T;*) マルコ・カマストラ(Br;*) ジェノヴァ・コロンブスo.(*) ヴィルゴ・ラウレターナ2002宗教音楽祭cho.(*) エミーリア・ベルトンチェッロ(S;#) ノヴァラ・カルロ・コッチャso.(#) パルマ・アッリーゴ・ボーイト音楽院cho.(#) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 | ||
録音:2001年(*)/2002年(#)。(*)は世界初録音。 ローマ出身のライモンディはロッシーニよりも一つ上の世代。ナポリで学び、オペラ作曲家として活動したものの、ロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニらの台頭から、宗教音楽に転じていった。(*)は3人のソリストと二重合唱を用いた大曲。余白にはロッシーニを追悼するために共同で制作されたミサから、ヴェルディの担当したリベラ・メ・ドミネを収録。 | ||
マスカーニ:歌劇「パリジーナ」(1913)
アタラー・ハッザン(S;パリジーナ・マラテスタ) ジュゼッペ・ヴェンディッテッリ(T;ウーゴ・デステ) アルド・プロッティ(Br;ニッコロ・デステ) カーティア・アンジェローニ(Ms;ステッラ・デッラッサッシーノ) フェルッチョ・フルラネット(B;アルドブランディーノ・デイ・ランゴーニ)/他 ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ指揮ローマ歌劇場o.&cho. | ||
録音:1978年12月。おそらく今回初出となる演奏。当曲全曲の録音は大変少なく、既出盤はすべて廃盤となっている。 「パリジーナ」は1913年12月15日にスカラ座で初演された、マスカーニの比較的後期の作品。台本は、フェッラーラ侯ニッコロ3世の妻パリジーナが、ニッコロの庶子ウーゴと愛し合ったために二人とも斬首されたという有名な話を素材にしたバイロンの原作に基づいて、イタリアの文豪ガブリエーレ・ダヌンツィオが書いている。初演は、作品が長大で休憩込みで5時間にも達し、音楽の素晴らしさにもかかわらず好評を得られず、マスカーニは大幅にカットをいれた改訂版をこしらえている。第二次世界大戦後は、ダヌンツィオの人気が下降したこともあって数えるほどしか上演がないが、その中でも最も重要なのが、このCDに収録されている1978年12月のローマ歌劇場での上演。名匠ガヴァッツェーニの指揮によって、「パリジーナ」の豊かな美しさが引き出されている。パリジーナを歌うアタラー・ハッザンはイスラエル生まれ、ニューヨーク育ちのソプラノで、ニューヨーク・シティ・オペラやメトロポリタン歌劇場で活躍した。ニッコロを名バリトン、プロッティが歌っているのもマニアには嬉しいだろう。さらに脇役に、当時まだ29歳だったフルラネットが出演している。 簡単なあらすじ:フェラーラ侯ニコロの息子ウーゴが弓遊びに興じていると、彼の母ステッラがやって来る。彼女は夫であるフェラーラ侯ニコロから離縁されたのだが、それは彼が若く美しいパリジーナを妻に娶るためだった。ステッラはパリジーナへの復讐を誓う。だがウーゴは既にパリジーナに惹かれていた。彼は母に従って館を出ることをパリジーナに伝える。寺院。パリジーナが祈りを捧げていると、近くでウーゴが盗賊と戦って傷を負ったと伝えられる。パリジーナがウーゴの身を案じていると、勝利を収めたウーゴが現れる。彼は、傷を負いながらも勇敢に戦ったのはパリジーナを思ってのことだと彼女への愛を熱烈に打ち明ける。彼の思いにパリジーナも抗せず、二人は抱き合う。1年後のある夜、部屋でウーゴを待っているパリジーナは、「トリスタン」を読んで不安に駆られてしまう。ウーゴが現れ二人は喜びに浸るが、そこに突然ニコロが帰宅し、隠れていたウーゴが見つかってしまう。ウーゴはパリジーナを愛していることを明かし、ニコロは二人に処刑を宣告する。処刑を待つパリジーナとウーゴのもとにステッラがやって来る。パリジーナはウーゴに、母との最後の抱擁を促すが、ウーゴはそれを拒み、二人は斬首台に並ぶ。 | ||
ジュール・マスネ:神秘劇「エーヴ」(1875) ボーナス・トラック: 聖母の御前で(*)/「ル・シッド」〜泣け、私の目よ(#) デニア・マッツォーラ・ガヴァッツェーニ(S;エーヴ/#) マッシミリアーノ・フィケーラ(Br;アダン) ジュゼッペ・ヴェネツィアーノ(T;叙唱者) ダニエーレ・アジマン指揮アブ・アルモニアエso.(*) &cho. | ||
録音:2008年10月5日、ライヴ。 マスネといえば「マノン」「ウェルテル」などのオペラで有名だが、同時に宗教的題材の声楽大作も少なくない。「エーヴ」は若き日のマスネの佳作で、旧約聖書創世記の有名なアダムとイヴが禁断の果実を食べた物語。録音は少なく新録音は貴重。ベテランのマッツォーラ・ガヴァッツェーニのエーヴに、中堅のフィケーラのアダム、ヴェネツィアーノの叙唱者と充実したキャストが揃っている。ダニエーレ・アジマンはミラノ出身の指揮者。日本にも何度か来日している。 | ||
ジュゼッペ・ニコリーニ(1762-1842):歌劇「水車屋の恋」(1794)
パトリツィア・ザナルディ(S;ラウレッタ) ダヴィデ・ロッカ(Br;バルトローネ) マヌエル・ピエラッテッリ(T;アルミドーロ伯爵) イ・ウォン・ジュン(Br;ピッポ) フランチェスカ・ランツァ(S;リザウラ) マッテオ・マッツォーリ(Br;チバンドラ) ファブリツィオ・ドルシ指揮アミルカーレ・ザネッラso. | ||
録音:2007年10月10日-11日、ピアチェンツァ、ライヴ。 ニコリーニはイタリア、ピアチェンツァ出身の作曲家。生年はモーツァルトのほぼ同時代で、チマローザ(1749年生)とロッシーニ(1792年生)の中間世代のオペラ作曲家として1820年頃まで活躍したものの、その後すっかり忘れ去られている。「水車屋の恋」は1794年の春にジェノヴァで初演された1幕もののオペラブッファ。水車小屋の粉挽きバルトローネはラウレッタと密かに結婚しているが、そうとは知らないアルミドーロ伯爵はラウレッタに恋するので、バルトローネは彼女の兄ということで誤魔化す。そこに伯爵を愛する男爵夫人リザウーラが訪れるので、伯爵はうろたえるは、二人の女はいがみ合うは。困ったバルトローネは、女装して暗闇に乗じて伯爵と逢引するが、そこにリザウーラが乱入、ラウレッタのはずがバルトローネで、伯爵もリザウーラもビックリ。結局バルトローネとラウレッタは仲直りし、伯爵に夫婦だと明かしてめでたし。ジュゼッペ・フォッパの台本は、随所でモーツァルトのダ・ポンテ三部作を思わせる箇所があって、モーツァルティアンにとっても興味深いものだろう。ニコリーニの屈託のない音楽はたいへん親しみやすく、展開も簡単なので、気楽に楽しむことが出来る。演技達者な歌手たちと、堅実な指揮で、愉快なオペラをお楽しみ頂きたい。 | ||
ジョヴァンニ・パイジェッロ:オペラブッファ「市(いち)のジプシーたち」(1789)
ドメニコ・コライアンニ(Br;パンドルフォ) ティツィアーナ・スパニョレッタ(S;ステッリダウラ) フランチェスカ・デ・ジョルジ(Ms;チェッカ) テレーザ・ディ・バーリ(S;ルクレツィア) ジャンニ・コレッタ(T;エレウテーリオ) ジュゼッペ・カッチャパーリア(T;バルバドーロ) グラツィアーノデ・・パーチェ(Br;シェヴォラ) ジョヴァンニ・ディ・ステーファノ指揮マーニャ・グレーチャICOo. | ||
録音:2008年11月26日、ターラント。 18世紀後半、最も人気の高いイタリア・オペラの作曲家といえばパイジェッロだっただろう。「市のジプシーたち」はパイジェッロの比較的後期、ナポリで初演された。アンコーナに程近い町にやって来たルクレツィア他のジプシーたちは、意地悪な金持ちパンドルフォの女中ステッリダウラを仲間に引き入れ、「仕事」にかかる。一方、貧乏貴族エレウテーリオは、20年前に仕えていた主人によって訳あって棄てられてしまった姪を捜している。この二人とジプシーたちが騒動を巻き起こし、結局ステッリダウラが行方不明の姪と判明、エレウテーリオと結婚するというような物語。間もなく50歳を迎えるパイジェッロの筆が冴えて、充実した作品で、初演後20年以上に渡って各地で上演された人気作だった。オペラ本体は埋もれてしまったものの、ルクレツィアの歌う「ジプシー女をお望みの方はどなた」は、今日でもよく歌われる古典歌曲になっている。 | ||
マスネ:オラトリオ「マグダラのマリア(マリー=マグドレーヌ)」(1873)
ダニア・マッツォーラ・ガヴァッツェーニ(S;マリア) ラウラ・ブリオーリ(Ms;マルト) ジュゼッペ・ヴェネツィアーノ(T;イエス) コッラード・カッピッタ(Br;ユダ) ダニエーレ・アジマン指揮アブ・アルモニアエso. & cho. | ||
録音:2009年10月4日、カラヴァッジョ、ライヴ。 「エーヴ」(GB-2442)に続くマスネの珍しい声楽大作の録音。マスネが「ラホールの王」で大成功を勝ち取るのが1877年のことだが、「マグダラのマリア」はそれより前に書かれた彼の作品中最も成功したもの。イエスとの出会いから、磔、復活までが物語られている。聖書に題材をとりながらもマスネらしい官能性があり、「タイス」を思わせる音楽もあちこちにある、魅力的な作品。イタリアのベテラン、ダニア・マッツォーラ・ガヴァッツェーニを軸にした演奏。 | ||
ジュゼッペ・シニコ(1836-1907):歌劇「マリネッラ」(1854)
ダックス・ヴェレニク(T;フランチェスコ・カッペッロ) ジョヴァンニ・アルベリコ・スピアッツィ(B;ファルコ/布告役人) マリアンナ・プリッツォン(S;マリネッラ) ジュリアーノ・ペリツォン(Br;バッチョ) イウリア・サボ(Ms;ドンナ・エルヴィーラ/アニェーゼ) セヴェリーノ・ザンネリーニ指揮 フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア・オペラジョコーサo.&cho. | ||
録音:2010年1月3日、トリエステ、復活上演時ライヴ(演奏会形式)。世界初録音。 トリエステ出身で、同地ではかなり親しまれていたという作曲家、シニコによるたいへん珍しい作品。ヴィクトル・ユゴーの『王は楽しむ』(「リゴレット」の原作)を、1500年のトリエステを舞台にした物語に翻案した物で、初演時には大成功を収めたものの、1883年の上演を最後に埋もれてしまった。 | ||
ジャコモ・アントニオ・ペルティ(1661-1756): オラトリオ「自らの感情に打ち克ったアブラーモ」 ラウラ・アントナス(S;サラ/アガル) エレナ・ビスクオーラ(A;天使) ガストーネ・サルティ(B;アブラーモ) ジョエレ・グスベルティ指揮アンサンブル・イル・コンティヌオ | ||
録音:2008年10月、クレモナ。ボローニャ生まれのペルティは17歳で既に作曲家として活動、故郷で長く活躍し、95歳まで約1世紀を生き抜いた。当作は旧約聖書に登場するアブラハムとその妻サラの物語に基づいている。アンサンブル・イル・コンティヌオは1978年創立のピリオド楽器アンサンブル。 | ||
マスネ:オラトリオ「聖処女」(1880)
デニア・マッツォーラ・ガヴァッツェーニ(S;聖処女) キアーラ・ピエレットィ(S;大天使ガブリエル) アモール・ペレス(Ms;マリー=サロメ/大天使) マッシミリアーノ・フィケーラ(Br;主人/シモン/トーマス) カミッロ・ファッキーノ(T;ジャン) エレナ・バカノヴァ(S;若いガリアの娘/マリー=マグダレーヌ/大天使) ダニエーレ・アジマン指揮アブ・アルモニアエso.、ミラノ・J.S.バッハcho. | ||
録音:2010年9月25日、サンタ・マリア・デル・フォンテ、ベルガモ県カラヴァッジョ。「エーヴ」(GB-2442)、「マリー=マグドレーヌ」(GB-2447)に次ぐ、D.M.ガヴァッツェーニとD.アジマンによるマスネの珍しい作品集第3弾。マスネが1877年に「ラホールの王」で大成功を収めた3年後の作品。物語は聖処女マリアの生涯を扱った物。マスネ独特の甘く官能的な音楽に神秘性が加わって、たいへん魅力的。10年ほど前にモンセラート・カバリエがしばしば取り上げたことで、近年再注目されている。ベテランのプリマドンナ、ガヴァッツェーニの説得力のある歌が演奏の大きな核となっている。マッシミリアーノ・フィケーラは1971年、シチリア島のアチレアーレに生まれたバリトン。2007年、スポレート歌劇場来日公演でのロッシーニ「セビリャの理髪師」で、アントニーノ・シラクーザ、ソーニャ・ガナッシを相手にフィガロを歌っていた。ベルガモ近郊のカラヴァッジョという町のでの収録。スタジオやコンサートホールとはまた異なった雰囲気が醸されている。 | ||
トマゾ・アルビノーニ(1671-1751):インテルメッツォ「ピンピノーネ」
ルチアーノ・ミオット(Br;ピンピノーネ) オダ・ホッホスハイト(Ms;ヴェスペッタ) ミケーレ・ニッティ指揮ジュゼッペ・ニコリーニ・バロックo. | ||
録音:2010年12月、ミラノ&ピアチェンツァ。アルビノーニは18世紀前半のヴェネツィアを中心に活躍したが、貴族出身だったこともあって自由気儘な作曲にいそしみ、案外と作曲家の実像がつかめない人物でもある。有名ないわゆる「アルビノーニのアダージョ」という明らかな贋作が世に広まったのも、アルビノーニの作風が知まっていないからこそ。そんなアルビノーニ、オペラも約50作書いたと伝えられているが、ほとんどが散逸。最も有名なのが当「ピンピノーネ」。物語は単純。第1部で、ヴェスペッタが金持ちのピンピノーネの女中に納まり、第2部で二人は結婚、第3部になるとそれまでしおらしかったヴェスペッタが本性を表しわがまま放題、ピンピノーネがトホホとなる、という物。後にテレマンがリメイクしたことでも知られている。名が知れられている割に録音は少なく、しかもほぼ入手難になっていたので、この新録音は歓迎されるだろう。ルチアーノ・ミオットはアルゼンチン、ブエノスアイレス生まれの若いバリトン。現在はイタリアで活動し、モーツァルトやロッシーニのバリトン役を得意としている。オダ・ホッホスハイトはオランダのメゾ・ソプラノ。ミケーレ・ニッティは1981年、南イタリア、プーリア州のバーリに近いアックアヴィーヴァ・デッレ・フォンティに生まれた指揮者。 | ||
ジューン・アンダーソン〜アリア集リサイタル ヴェルディ:「レニャーノの戦い」 〜何度死を望んだ事でしょう ベッリーニ:「夢遊病の女」 〜私にとって何とすばらしい日 ドニゼッティ:「ランメルムールのルチア」 〜まだいらっしゃらない... (*) ヴェルディ:「椿姫」〜ああ、そはかの人か(#) ロッシーニ:「セミラーミデ」〜麗しい光が |
ジューン・アンダーソン(S) デスデモーナ・マルヴィシ(Ms;*) ヴィンチェンツォ・ ラ・スコーラ(T;#) ミゲル・アンヘル・ ゴメス・マルティネス指揮 エミリア・ロマーニャ州 「アルトゥーロ・トスカニーニ」so. | |
録音:1984年11月24日、デュカーレ劇場、パルマ、ライヴ。 おそらくアンダーソンのソロ・デビュー・アルバムだったもので、一時は国内盤も発売された(ANF-229)。 | ||
マリエッラ・デヴィーア、アリア集 ベッリーニ: 「カプレーティ家とモンテッキ家」 〜ああ、いくたびかあなたのために天に祈ったことか/ 「夢遊病の女」〜私にとって今日は何とすばしい日 「清教徒」〜狂乱の場「あなたの優しい声が」 ドニゼッティ:「ランメルムールのルチア」 〜狂乱の場「苦しい涙を流せ」 グノー:「ロメオとジュリエット」〜私は夢に生きたい シャルパンティエ:「ルイーズ」〜その日から ドリーブ:「ラクメ」〜鐘の歌 |
マリエッラ・デヴィーア(S) マルチェッロ・ロータ指揮 スイス・イタリア語放送o. | |
録音:1992年6月14日、ルガーノ会議宮殿。 デヴィーア初のアリア集だった物。国内盤でもKKCC-4113(廃盤)として発売されたことがある。 | ||
カミッロ・トーニ(1908-1992):「バラバ」(*) フランコ・マルゴーラ(1908-1993): 歌劇「カインの神話」(1940初演)(+) |
マーティン・ヒル(若者;*) ザビーノ・タンボッラ(バラバ;*) マルコ・サントロ(カイン;+) グスターヴォ・ボルタ(アベル;+) ソーニャ・ コルシーニ(アララート;+)他 ヴィットリオ・バジーニ指揮 ミラノ・イ・ポメッジョ・ ムジカーリo. | |
(*)はいかにも戦後前衛的作風、(+)は保守的。 | ||
ジュゼッペ・ジャコミーニ、オペラ・アリア集 「ウィリアム・テル」「ルチア」「ファヴォリータ」 「リゴレット」「仮面舞踏会」「カルメン」「ボエーム」 「アルルの女」「トゥーランドット」「ユグノー教徒」より |
ジュゼッペ・ジャコミーニ(T) グィード・マリア・グィーダ指揮 ペルージャso. | |
一時は三大テノールをしのぐといわれた、ジャコミーニのアリア集。 | ||
ナタリア・マルガリート、アリア集 マルケッティ:歌劇「ルイ・ブラス」 ゴメス:歌劇「グァラ一族」 レオンカヴァッロ: 歌劇「ラ・ボエーム」/歌劇「ザザ」/ 歌劇「ジプシー」/歌劇「チャッタートン」 フロリディア:歌劇「マルッツァ」より |
ナタリア・マルガリート(S) フロンタリーニ指揮 モルドヴァso. | |
モルタヴィア国立歌劇場のプリマドンナ、マルガリートのオペラ・アリア集。その珍品ばかりを集めたレパートリーに拍手。 | ||
レイラ・ジェンチェル(S)、パリ・コンサート 1985 ヴィヴァルディ、ヘンデル、ハイドン、ベッリーニ、 ドニゼッティ、メルカダンテ、マイヤベーア、 ロッシーニ、パイジェッロの歌劇から |
レイラ・ジェンチェル(S) ヴィンチェンツォ・スカレッラ(P) | |
カラスのひとつ年下で、一時はそのカラスと覇を競ったジェンチェル。1985年だから60歳のときのコンサート。 | ||
ホセ・センペレ(T)アリア集 ロッシーニ:「グリエルモ・テル」〜涙さそう無人の家よ ベッリーニ:「海賊」〜嵐の恐怖の中 ドニゼッティ: 「アンナ・ボレーナ」より 「連帯の娘」〜ああ友よ、僕にとってはなんと言う幸運 「ファヴォリータ」より[ある無垢な天使が/優しい魂よ] マイヤベーア:「ユグノー教徒」〜アルプスの雪よりも白く 「アフリカの女」〜おお海より現われた楽園よ グノー:「ファウスト」〜この清らかな住まい ヴェルディ: 「ロンバルディ」より [私の喜びで彼女を包みたい/天使のように] 「ルイザ・ミラー」より [夜が静まったとき/祭壇か棺が私を待っている] 「トロヴァトーレ」より [あなたこそ私の恋人/見よ恐ろしい炎を] ビゼー:「真珠とり」〜耳に残る君の歌声 マスネ:「マノン」〜消え去れ優しい面影よ プッチーニ:「トスカ」〜妙なる調和 |
ホセ・センペレ(T) ロベルト・フォレス指揮 ヴァレンチアso. フランシスコ・エステヴェス指揮 マリーナ・アルタso. | |
市原多朗〜アリア集 ヴェルディ: 「マクベス」〜おおわが子よ・・・ああ、父の手は/ 「ルイザ・ミラー」〜穏やかな夜には/ 「リゴレット」〜あれかこれか、頬の涙が/ 「椿姫」〜燃ゆる思いを/ 「シモン・ボッカネグラ」〜慈悲深い天よ/ 「仮面舞踏会」より [今度の航海は無事だろうか/永久に君を失えば]/ 「運命の力」〜不幸なものにとっての人生は地獄だ ・・・天使たちの腕に抱かれて」/ 「ドン・カルロ」〜私は彼女を失った プッチーニ:「ボエーム」〜冷たい手を/ 「トスカ」より[妙なる調和/星は光りぬ] |
市原多朗(T) エドアルド・ミュラー指揮 ペルージャso. | |
録音:1999年11月、ペルージャ。 日本を代表するテノールと言えばこの人、市原多朗。過去20年に渡って日本のテノールのトップランナーとして藤原歌劇団を中心に伝説的な公演を多数を残し、そして海外でのミラノ・スカラ座を初めとするイタリアの数々の劇場や、ドイツ、オーストリアといったヨーロッパでのオペラ出演、そしてとりわけメトロポリタン歌劇場での大活躍などは今だ記憶に新しい。そんな市原多朗だが、意外なことに単独のアリア集はこれがおそらく初めて。ヴェルディとプッチーニだけに絞った濃い選曲からも、市原の並ならぬ意欲がうかがえる。世界を唸らせたテノールの美声にとくと酔って頂きたい。 | ||
ジュゼッペ・ジャコミーニ(T)テノール愛唱曲集 ディ・カプア:あなたにくちづけを デ・クルティス:泣かないお前 カルディッロ:カタリ ヌティーレ:ママ、何が知りたいの レオンカヴァッロ:朝の歌 デ・クルティス:忘れな草 アンニバーレ:太陽の国 クレッツェンツォ:つばめは古巣へ ララ:グラナダ ガスタルドン:禁じられた歌 ディ・カプア:オー・ソレ・ミオ マリオ:サンタ・ルチア マルティネッリ:ゴンドラ漕ぎの歌 |
ジョゼッペ・ジャコミーニ(T) ジョルジオ・ プロイエッティ指揮 ペルージャso. | |
録音:1998年7月、聖アントニオ教会。デジタル。 ここ10数年で最大のドラマティックテノールは間違いなくジャコミーニだろう。熱烈な声の音圧の凄さ、素晴らしさは既に2枚のアリア集で証明済み。 今回はちょっと趣向が変わって、イタリアのテノールが好んで歌う名曲を集めたものとなっている。甘く切なく歌われることの多いこれらの曲も、ジャコミーニの凛とした歌で聴くと素晴らしく格調高く感じられる。 | ||
レイラ・ジェンチェル 1980年 パリ・リサイタル ショパン:「17のポーランドの歌」より [願い/遊び/舞い落ちる木の葉/かわいい若者] ベッリーニ: 激しい希求/わたしのフィッレの悲しげな姿/優雅な月 歌劇「夢遊病の女」 〜おお花よ、おまえに会えるとは思っていなかった ドニゼッティ: サルタンの妃/愛の手紙/真夜中に 歌劇「アンナ・ボレーナ」〜わたしが生まれたあのお城」 歌劇「ロベルト・デヴィリュー」〜生きなさい、むごい人よ」 ロッシーニ:「音楽の夜会」より [約束/叱責/出発/オルジャ/招き/ アルプスの牧歌/ゴンドラ散歩/踊り] |
レイラ・ジェンチェル(S) エドゥアルド・ミュラー(P) | |
録音:1980年10月21日、パリ。ジェンチェル(ゲンジェル)は1960〜70年代にカバリエと並んでベルカント・オペラの復興に多大な貢献を果たしたプリマドンナ。 そのわりに録音が少ないので、このライヴ盤の登場は歓迎に値する。 | ||
カウンター・テナーによるロッシーニ・アリア集 「タンクレーディ」「マティルデ・ディ・シャプラン」 「アデライーデ・ディ・ポルゴーニャ」「湖上の女」 「マオメット2世」/「セミラーミデ」/より |
アンジェロ・ マンゾッティ(C−T) マルコ・ ベルドンディーニ指揮 エミーリア・ ロマーニャ祝祭o. | |
ロッシーニはアルトの男装役をしばしば用いて、名アリアも多数ある。当然アルトの歌ったアルバムもたくさんあるのだが、これはびっくり、 カウンターテナーのマンゾッティが歌っているのだ。雰囲気がなんともビミョーな感じに変っているのが楽しい。 | ||
パイジェッロ:イタリア語カンタータ集 [プティ・コンセール・イタリエン/謝罪/ ティルシがフィッレに/フィッレがティルシに] |
パトリツィア・チーニャ(S) フランコ・ピーヴァ指揮 インテルムジカ・ アンサンブル | |
ブルーノ・プラティコ〜オペラ・アリア集 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」「フィガロの結婚」 ロッシーニ:「シンデレラ」「新聞」「セビリャの理髪師」 ドニゼッティ:「ドン・パスクァーレ」「劇場の都合」から |
ブルーノ・プラティコ(B) マルコ・ ベルドンティーニ指揮 マルケ・プロ・アルテo. | |
録音:2001年9月。 2002年ボローニャ歌劇場の3公園のなかでもとりわけ評判が良かった「セビリャの理髪師」で、バルトロ役として大いに観客を沸かせてくれたのが、当代最高のバッソ・ブッフォ、プラティコ。彼は歌、 演技、さらに容姿も、まさにブッフォのために生まれて来たような人で、とにかく笑い転げさせてくれる。もうヴェテランの域にあるにもかかわらず、どういうわけか録音が少なく、アリアのソロ・ アルバムはこれが初めて。やはりロッシーニの早口アリアが最高。ドニゼッティの「劇場の都合」におけるマンマ・アガータは女装役で、裏ジャケットには彼の扮した強烈な写真が載っているとのことで、 これも楽しみ? | ||
パオロ・ガヴァネッリ〜オペラ・アリア集 ヴェルディ: 「マクベス」、「リゴレット」、「椿姫」、「ドン・カルロ」、 ポンキエッリ:「ジョコンダ」、レオンカヴァッロ:「道化師」、 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」から |
パオロ・ガヴァネッリ(Br) フランチェスコ・ローザ指揮 パドヴァpo. | |
録音:1999年。 ここ十年でめきめき頭角を現してきたバリトンの一人、ガヴァネッリはすでに藤原歌劇団公演や新国立劇場に登場し、2003年9月には松本でのサイトウ・キネン・フェスティヴァルにおけるヴェルディの「ファルスタッフ」においてタイトルロールを歌う予定。 | ||
ムソルグスキー:歌曲集「子供部屋」(7曲) ストラヴィンスキー: 子供のための3つのお話(フランス語&ロシア語) プロコフィエフ: ロシア民謡Op.104より(6曲)/ おしゃべり/見にくいあひるの子 ショスタコーヴィチ:クルイロフによる2つの寓話 |
シルヴィア・マリーニ・ ヴァディモア(Ms) アルベルト・ ガッレッティ(P) | |
ロシア系の大作曲家達が子供向けに書いた歌曲を集めたもの。ただし、子供の方が聴いて喜ぶかどうかは何ともいえない。 | ||
カルロ・コロンバーラ(B)〜アリア集 ヴェルディ: 「ドン・カルロ」/「アッティラ」/ 「シチリアの晩鐘」/「エルナーニ」/「マクベス」 グノー:「ファウスト」 ボーイト:「メフィストフェレ」 ラフマニノフ:「アレコ」/からのアリア |
カルロ・コロンバーラ(B) ジョルジ・ラト指揮 イタリア語地域スイスo. (ルガノ放送o.) | |
録音:2003年5月。 近年、生粋のイタリアの名バス歌手というのは案外少なく、ルッジェーロ・ライモンディ以降目立った人はいない。そんな中、現在最も期待されているのがこのカルロ・コロンバーラはボローニャ生まれで、 1987年にデビュー。それからたった2年後にはスカラ座のムーティ指揮の「シチリアの晩鐘」プロチダ役で舞台に立っているというほどの逸材。スカラ座には近年常連、もちろん世界中の劇場からもひっぱりだこで、 日本にも新国立劇場や藤原歌劇団の公演で何度も来日、2004年8月にもデヴィーアが主役の「ルチア」の公演に参加が予定されている。コロンバーラ一番の特色は、バスでありながらイタリアンな明るさと輝きがたっぷりあること。 これでこそヴェルディのバス役の真の味が出るというもので、渋いフィリッポから迫力満点のアッティラまでたっぷり楽しめる。 | ||
ナポレターナ集 トスティ:かわいい口元 カルディロ:つれないお前(カタリー) デ・クルティス:帰れソレントへ/夜の声/泣かないお前 ドニゼッティ:アンモーレ タリアフェッリ:プジレコの漁師 デスポジト:アネマ・エ・コーレ ラーニャ:静けさに歌う ダンニバーレ:太陽の地 ファルヴォ:ガッパーリア モドゥーニョ:レスタ・クンメ(そばにいて) カンニオ:恋する兵士 |
ブルーノ・プラティコ(B) マルコ・ベルドンディーニ指揮 プロアルテo. | |
世界中で熱狂的ファンのいるナポレターナ。様々な時代の様々なスタイルがあれども、ナポリ人の熱く切ないハートにはいつの世でも引きつけられる。ナポレターナというとテノールで歌われることがほとんどだが、このアルバムでは当代最高のバッソ・ブッフォ、ブルーノ・プレティコが歌っているのが珍しい。彼はバスとはいえ、むしろ持ち声は高めのバリトンであり、やわらかくて力みのない滅法美しい響きに加えて独特の人なつっこさが魅力。代理店曰く「やっぱりナポレターナはシンパティコじゃなきゃ」。オペラとは一味違ったプラティコの魅力を味わいたい。 | ||
ヴェルディ:歌劇「運命の力」(*) | カルロ・ベルゴンツィ (T:アルヴァロ) ピエロ・カプッチッリ (Br:カルロ) イルヴァ・リガーブエ (S:レオノーラ) アゴスティーノ・フェリン (グアルディアーノ) フランカ・マッティウッツィ (Ms:プレツィオジッラ) フェルナンド・プレヴィターリ 指揮RAIトリノso.&cho. | |
カルロ・ベルゴンツィ〜リサイタル トスティ:最後の歌 ショパン:悲しみ ブッツィ=ペッチャ:ロリータ デ・クルティス:忘れな草 |
カルロ・ベルゴンツィ(T) ヴィチェンツォ・スカレーラ(P) 録音:1984年、カルピ | |
ピエロ・カプッチッリ〜リサイタル トスティ:君なんかもう ブロージ:ヴェネツィアの幻影 ガスタルドン:禁じられた音楽 ロトーリ:私の花嫁は旗 |
ピエロ・カプッチッリ(Br) レオーネ・マジエーラ(P) 録音:1984年、モデナ | |
録音:1971年、トリノ、ライヴ、ステレオ、RAI放送音源。 BONGIOVANNIがRAIからライセンスを得てCDにしたもの。他では出た形跡のない、おそらく初出音源。オペラ・ファンならば、全盛期のベルゴンツィとカップッチッリのコンビをライヴで聴けるのが興奮ものであるにちがいない。両者は1969年にEMIにセッション録音しているとはいえ、聴衆を前にしての役者魂はまた各別で、ことにカプッチッリは会場が声で充満しているのが分かるほどのド迫力。 | ||
アントニオ・デ・パルマ〜オペラ・アリア集 ヴェルディ:「ルイザ・ミラー」、「リゴレット」、 ポンキエッリ:「ラ・ジョコンダ」、 レオンカヴァッロ:「道化師」、 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」、 プッチーニ:「マノン・レスコー」、「トスカ」、 「蝶々夫人」、「西部の娘」、「トゥーランドット」、 ジョルダーノ:「フェドーラ」、マスネ:「ウェルテル」から |
アントニオ・デ・パルマ(T) ジャンナ・フラッタ指揮 ソフィア国際o. | |
アントニオ・デ・パルマは近年活躍が目覚しいイタリアのテノールで、力強いリリコ・スピントの声が武器。1988年にデビューして以来、ヴェルディからプッチーニにかけての時代のオペラを中心に活躍している。 | ||
チレーア:歌劇「アルルの女」 | ルカ・カノーニチ(T:フェデリコ) ダリア・マジエーロ (S:ヴィヴィエッタ) エリザベッタ・フィオリッロ (Ms:ローザ・ママイ) ステファノ・アントヌッチ (B:バルダッサーレ) 他 レイナルド・ジョヴァンニネッティ指揮 地中海po. フランチェスコ・チレーアcho. | |
録音:2004年12月10、12日、コセンツァ、ライヴ。 有名テノールが誰でも好んで歌うことで知られているチレーアの名曲「フェデリコの嘆き」で知られるオペラ。原作はビゼーの付随音楽同様、ドーデの「アルルの女」で、美しいアルルの女に恋してしまったがゆえに破滅するフェデリコを描いている。オペラそのものは滅多に上演されないが、南イタリア風の熱く濃厚な雰囲気に満ちた素敵な作品である。 | ||
ベッリーニ:歌劇「ノルマ」 | フィオレンツァ・ チェドリンス(S;ノルマ) ヴィンチェンツォ・ ラ・スコーラ (T;ポリオーネ) カルメラ・レミージョ (S;アダルジーザ) アンドレア・パピ (B;オロヴェーゾ) ファブリツィオ・ カルミナーティ指揮 マルケpo.、 マルケ・ヴィンチェンツォ・ ベッリーニcho. | |
録音:2004年12月1日、4日、7日、アンコーナ、ムーゼ劇場、ライヴ。 チェドリンス、ラ・スコーラ、レミージョと、豪華キャストの揃った「ノルマ」のライヴ録音。アドリア海に面した港町アンコーナには、ムーゼ劇場(ムーゼとはミューズのこと)という、1827年建設の歴史ある劇場がある。規模は千人強という、オペラにはぴったりのサイズの中劇場。近年、内部を完全に新しく直してから、アドリア海岸では随一の意欲的な公演を組む劇場として知られるようになった。 日本人にとって、チェドリンスとラ・スコーラの「ノルマ」といえば、2003年のラ・ヴォーチェ公演が焼きついていることだろうが、この公演でも二人は素晴らしい歌。ことにチェドリンスは驚くほど絶好調で、ゾクゾクさせられっぱなし。加えて、メッゾが受け持つことの多いアダルジーザを、ソプラノのレミージョが歌い、ソプラノ二人の絡みが美しく響く。指揮は、2007年1月のベルガモ・ドニゼッティ劇場の「アンナ・ボレーナ」で好評を博した、ベテランのカルミナーティ。オペラのツボを心得た指揮に唸らされる。 | ||
カルロ・コロンバーラ〜カンツォーネ集 トスティ:かわいい口もと/夢/ 君なんかもう/理想の女/セレナータ/最後の歌 デンツァ:妖精の瞳 ロトーリ:私の花嫁は旗 デ・クルティス: 忘れな草/あなたをとても愛している/泣かないお前 ガスタルドン:禁じられた音楽 ディ・カプア:あなたに口づけしたい カルディッロ:つれない心(カタリ) タリアフェリ:プジレコの漁師 フスコ:彼女に告げてよ ロジャーズ:魅惑の宵 C-M.シェーンベルグ:彼を帰して マンシーニ:ムーン・リバー 黒人霊歌:深い河 カーン:オール・マン・リバー |
カルロ・コロンバーラ(B) リチャード・ベイカー(P) | |
「アリア集」(GB-2543)に続くカルロ・コロンバーラのカンツォーネ集。今やイタリア人バスのトップランナーとして世界中で引っ張りだこのコロンバーラ、バス歌手のアリア集も珍しいのに、カンツォーネ集は非常に稀。しかしバスでありながらイタリアンな明るさと輝きがたっぷりあって、これがいける。また、ミュージカル・ナンバーなども、上質なイタリアン・バスで歌われるとまた別の味わいが引き出される。 | ||
マリア・ドラゴーニ〜アリア集 ヴェルディ: 「ナブッコ」「マクベス」「椿姫」「運命の力」 ベッリーニ:「ノルマ」 ボーイト:「メフィストーフェレ」 マスカーニ:「グリエルモ・ラトクリフ」 ビゼー:「カルメン」 からのアリア/他 |
マリア・ドラゴーニ(S) スザンナ・ペシェッティ指揮 ANCEM o. | |
録音:2001年4月&2003年11月、ライヴ。 マリア・ドラゴーニは、1983年にマリア・カラス・コンペティションに優勝し、プリマドンナとして長年活躍しているソプラノ。しかし録音が少なく、ことに日本ではその実力が伝わらないらないままだった。このCDは、二つのコンサートのライヴ録音から取られたもの。ヴェルディを中心に、多彩な内容となっている。 | ||
ルス・デル・アルバ、アリア集 モーツァルト:「魔笛」 ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」「ルチア」 ヴェルディ:「リゴレット」「椿姫」 プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」「ロンディネ」 オッフェンバック:「ホフマン物語」 からのアリア |
ルス・デル・アルバ(S) ヴィットーリオ・グリゴロ(T) フランチェスコ・グリゴロ指揮 ミラノ・メロスo. | |
録音:2001年。 ルス・デル・アルバは、ウルグアイ出身のソプラノ。バロックからヴェルディまで幅広いレパートリーを持っており、ドミンゴに招かれてワシントン歌劇場でオッフェンバック「ホフマン物語」のジュリエッタとアントーニアを歌ったりしている。 | ||
バロックのバリトン曲集 バッハ: 「ヨハネ受難曲」〜急げ、悩める魂よ ミサ曲 ロ短調〜主である聖霊に テレマン: 4声の協奏曲 ニ長調 TWV43:D4〜第1楽章 モンテヴェルディ:「オルフェオ」から カンプラ:女たち パーセル: 「アーサー王」〜なんと力強い 「パウサニアス」〜薔薇より甘美な ヘンデル: 「デッティンゲン・テ・デウム」 〜お与え下さい/ 「メサイア」〜なぜ国々が |
バルトロ・ムシル(Br) ダニエレ・ボーヴォ指揮 アカデミア・ムジチ・ デイ・ルーミ | |
録音:2006年、ヴェローナ。 独伊英仏のバロックのバリトンのアリアを集めている。バルトロ・ムシルは、1974年、オーストリーのクラーゲンフルト生まれのバリトン。 | ||
ミルコ・パラッツィ ヘンデル:「ベレニーチェ」 ロッシーニ:「セミラーミデ」 ヴェルディ:「シモン・ボッカネグラ」 ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」 からのアリア モーツァルト: アリア「お前と別れようとする時」K513 ラヴェル: ドゥルシネア姫に思いをよせるドン・キホーテ トスティ:君なんかもう/最後の歌 ドニゼッティ:さらば、ブルネットの娘 カーン:オール・マン・リヴァー/他 |
ミルコ・パラッツィ(B) ホン・ジュ・フン(P) | |
録音:2007年9月2日、モンテコーザロ、マルケ州(アドリア海沿い)、ライヴ。 イタリアオペラ好きの間では既に名の知られたバス、ミルコ・パラッツィ。1978年、リミニ生まれ。2008年で30歳という若さで、なかなかの二枚目。ところが出てくる声は、見た目からは想像もつかないほど重厚で立派なバス。少なくともここ5年ほどは各地で引っ張りだこで、日本にも2005年のサンカルロ歌劇場来日公演でのヴェルディ「トロヴァトーレ」のフェルランド役を歌っている。あれを歌ったのが20代半ばの青年だとは、誰も思わなかったことだろう。このライヴCDは、ヘンデルからカーンまで多彩な曲目を揃えている。 | ||
シルヴィア・ベルトラーミ〜 ロッシーニ:アリアと歌曲集 「セミラーミデ」「アルジェのイタリア女」 「タンクレディ」「オテロ」からのアリア、 スペインのカンツォネッタ/アヴェ・マリア/ さらば人生/北京への愛/踊り |
シルヴィア・ベルトラーミ(Ms) サブリナ・アヴァンターリオ(P) | |
録音:2008年6月13日,ボローニャ、ライヴ。 シルヴィア・ベルトラーミは、ここ数年でイタリア各地のコンクールに入賞、売り出し中のメゾ・ソプラノ。これがデビュー・アルバム。オール・ロッシーニという意欲的な内容。 | ||
ティート・スキーパを偲んで ロッシーニ:「セビリャの理髪師」/ドニゼッティ:「愛の妙薬」 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」/ヴェルディ:「リゴレット」「椿姫」 プッチーニ:「ボエーム」「マノン・レスコー」「蝶々夫人」「トスカ」 マスネ:「ウェルテル」「マノン」からのアリア/他 アルド・カプート、アンドレア・カレ、アレッサンドロ・リベラトーレ、 フランチェスコ・マルシーリャ、ジュゼッペ・タラモ(T) マルチェッロ・パンニ指揮ティート・スキーパso. | ||
録音:2009年6月11日、レッチェ。 偉大なテノール、ティート・スキーパの故郷レッチェで、イタリア人の若いテノールが5人集まって歌ったアルバム。 アルド・カプートは1980年、バーリ生まれ。ロッシーニなどを得意としている。アンドレア・カレはパヴァロッティの弟子で、師匠譲りの張りのある美声で今注目されているテノール。2008年にはボローニャで「ノルマ」のポリオーネを歌っている。アレッサンドロ・リベラトーレは、1977年、ローマ生まれ。トリノでのフリットリがタイトルロールのマスネ「タイス」の映像でニシアスを歌っている。フランチェスコ・マルシーリャは1974年、ナポリ生まれ。既にイタリア各地で活躍している。ジュゼッペ・タラモは、2008年(カデンツァ注:代理店記載ママ)ナポリ生まれ。「ボエーム」のロドルフォを得意としている。 いずれもまだ若いものの、次世代のスターになりそうな逸材ばかり。無名なうちに聞いておくのもたのしいものだろう。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「ルクレツィア・ボルジア」
マリエッラ・デヴィーア(S;ルクレツィア・ボルジア) ジュゼッペ・フィリアノーティ(T;ジェンナーロ) マリアンナ・ピッツォラート(Ms;マッフィオ・オルジーニ) アレックス・エスポージト(Br;アルフォンソ公爵) グレゴリー・ボンファッティ(T;ルスティゲッロ) ステーファノ・リナルディ・ミリアーニ(B;グベッタ) ジャコモ・メディチ(Br;アストルフォ)他 マルコ・グイダリーニ指揮マルケpo.、マルケ・ヴィンチェンツォ・ベッリーニcho. | ||
録音:2010年2月19日、21日、アンコーナ、演奏会形式上演 ライヴ。ドニゼッティの傑作「ルクレツィア・ボルジア」に素晴らしい録音が登場。タイトルロールを歌うは大プリマドンナ、マリエッラ・デヴィーア。ルクレツィアは、2002年9、10月にスカラ座で歌って大絶賛された得意の役。イタリア的な美しい声を駆使した歌はまさに完璧。ジェンナーロのジュゼッペ・フィリアノーティは、そのスカラ座公演でBキャストに入っており、9月30日にデヴィーアと共演していた。それから8年後、持ち前の美声に逞しさが加わった見事なジェンナーロを聞かせてくれる。この公演ではさらにオルジーニにマリアンナ・ピッツォラート、アルフォンソにアレックス・エスポージトと、ロッシーニで高い評価を得ている若い歌手を投入。そして脇役までイタリア人ばかりという、近年ではイタリアでも珍しい純国産上演。マルコ・グイダリーニの様式感のしっかりした音楽も見事な物。ライヴならではの高揚感が味わえる。 | ||
レンツォ・ボッシ(1883-1965): ヴァイオリン協奏曲/ 弦楽オーケストラのための「2つの絵」/ 弦楽オーケストラのための「8つの絵」/ 交響的コントラスト「白と黒」 |
シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 モルドヴァso. | |
レンツォは世界最高のオルガニストと呼ばれたマルコ・エンリーコ・ボッシ(1861-1925)の息子。20世紀初頭にはライプツィヒやボローニャなどで指揮者、作曲家、教授として活躍、 ニキシュ最愛の弟子でもあったという。作品はレスピーギにも似たロマンティックで流麗なもの。 | ||
トスティ: タントゥム・エルゴ/ ピッコロ・クイア・ヴィディスティ 他、カミーロ・デ・ナルディスと フランチェスコ・マルキアンジェロの宗教作品 |
ヴィットリオ・アントネリーニ指揮 イ・ソリスティ・アキラーニ、 ザッカリア・ダ・テラモcho. | |
トスティの未出版宗教曲集。 | ||
ステーファノ・ゴバッティ(1853-1913):作品集 「ゴートの人々」/「光」/「マシアス」からの場面/ 歌曲(4曲) |
ダニエラ・フォラパーニ(S) ジャンカルロ・ ガルティエーリ(T) アレックス・マグリ(T) ジャンフランコ・ モントレソール(Br) ヴァレンティノ・ペレーラ(B) ステファノ・マッツォレーニ指揮 クロアチア放送so. | |
廃盤だったアイテムの、同番号での再発売。イタリアの作曲家、ゴバッティの珍しい録音。 | ||
GB-5061/2 (2CD) 廃盤 |
ペルティ(1661-1756): 倫理的、宗教的カンタータ集 |
フリザーニ(S) カルヴィ(A) ヴァルトロ指揮 サン・ペトロニオ・ カペラ・ムジカーレ団員 |
ミケーレ・マシッティ(1663/64-1760): 合奏協奏曲集Op.7/ ソナタ集Op.3 より[第4番 ホ短調/第5番 ニ長調] |
カメラータ・アングサヌム (室内アンサンブル) | |
ナポリ出身ながら王室礼拝堂のヴァイオリニストの地位を蹴ってヨーロッパ各地を転々とし、40歳でパリにおいて認められ、コレッリ、アルビノーニに次ぐイタリア派の巨匠と呼ばれたマシッティ。116曲の作品のほとんどがソロ・ソナタだが、作品7は唯一の合奏協奏曲で旋律の優美さではコレッリのものと肩をならべる。 | ||
トマゾ・アルビノーニ(1671-1750):オーボエ協奏曲全集 ハ長調 Op.7 No.2/変ロ長調 Op.7 No.3/ハ長調 Op.7 No.5/ ニ長調 Op.7 No.6/ニ長調 Op.7 No.8/ヘ長調 Op.7 No.9/ ハ長調 Op.7 No.11/ハ長調 Op.7 No.12/ 「世界の調和」第4番/ニ短調 Op.9 No.2/ ヘ長調 Op.9 No.3/ハ長調 Op.9 No.5/ト長調 Op.9 No.6/ ト短調 Op.9 No.8/ハ長調 Op.9 No.9/ 変ロ長調 Op.9 No.11/ニ長調 Op.9 No.12 |
アレッサンドロ・バッチーニ、 フランチェスコ・ディ・ローザ(Ob) リッカルド・パッラヴィチーニ指揮 ヴェネツィア・ ロッフェルタ・ムジカーレco. | |
録音:1997年。 18世紀前半におけるヴェネツィア派の重要な作曲家アルビノーニ。収録全18曲中7曲は2つのオーボエのための協奏曲。 裕福な家庭の生まれで稼ぐ必要のなかったアルビノーニの作風は自由闊達で個性的。その魅力を地元ヴェネツィアのオーボエ奏者、バッチーニが完璧に引き出している。 | ||
デュセク:
ピアノ協奏曲/ ピアノと管弦楽のための軍隊風大協奏曲/ ソナタ「パリへの帰還」 |
マルコ・ラガナ(P) ダリオ・ルカントーニ指揮 ベネデット・マルチェッロo. | |
名ピアニストとして全ヨーロッパを楽旅、新しいピアノ奏法の形成に主導的な役割を果たしたボヘミア生まれのデュセック。明快で平易な作風の中にロマン派ピアノ音楽の先駆けを見る。 | ||
A.スカルラッティ: セレナータ「オネスタの勝利」/ ソプラノとトランペットと 通奏低音のためのアリア集/ フルートと2つのヴァイオリンのためのソナタ |
チンツィア・フォルテ(S) ガブリエリ・カタルッチ指揮 コンプレッソ・バロッコ・イン・カント | |
とても聞き易いA.スカルラッティのカンタータ集。最後の室内楽も優雅で美しい作品。 | ||
ジュゼッペ・マリア・カンビーニ(1746-1825): フルート、オーボエとファゴットのためのトリオ・コンチェルタンテ(6曲) |
マッシモ・メルチェッリ(Fl) ルーカ・ヴィニャーリ(Ob) パウロ・カルリーニ(Fg) | |
カンビーニはパリで成功したイタリア人作曲家。ギャラントな室内楽曲で名声を上げ、モーツァルトもその作品を高く評価していた。収録曲はモーツァルトの作かと思わせるほど。 | ||
ジョセフ・ポルテッリ: アレルヤ〜グラドゥアーレ集 |
ロベルト・ティガーニ指揮 アルカンジェロ・コレッリo. | |
ポルテッリは18世紀イタリア、スペインで生存したといわれるが、経歴や生没年などまったく不明の謎の作曲家。 | ||
アマドーリ:ベアートス・ヴィル ジレッティ:ミサ曲からのアリア A.スカルラッティ:ミサ曲 |
クラウディア・トーティ(S) ロベルト・ティガーニ指揮 アカデミア・ロマーナ 「アルカンジェロ・コレッリ」o. | |
3曲ともローマのサンタ・マリア・イン・トラステヴェーレのバジリカに保管されていた楽譜を使用。 | ||
ベールヴァルド: 交響曲第2番「気まぐれ」/ヴァイオリン協奏曲 |
マルコ・ロリアーノ(Vn) ロベルト・ティガーニ指揮 サッサリo. | |
ドイツ・ロマン派の様式と北欧の精神がミックスされた明快な作品。どちらも録音があまりない。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.1 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.1 [第1番/第2番/第3番] |
アンサンブル・L.ペロージ | |
ヴィオッティ: 2つのフルートのための協奏曲 チマローザ: 2つのフルートのための協奏曲 ボッケリーニ:シンフォニア |
マクサンス・ラリュー(Fl) ジュゼッペ・ノヴァ(Fl) グイド・リモンダ指揮 ドゥカーレco. | |
ヴィオッティ、チマローザ共フルート曲は珍しい。 | ||
ブリッチャルディ:フルート作品集 「ノルマ」幻想曲/「アイーダ」幻想曲/ 2つのフルートのための協奏曲/エレジー |
ペトゥルッチ(Fl) ピサ(P) アーチェル指揮 セゲドso. | |
17歳でローマ聖チェチーリア教会の教授になった19世紀の天才フルート奏者ブリッチャルディの世界で初めての作品集。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.2 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.2 弦楽三重奏曲第1番/弦楽四重奏曲第4番/ ピアノ四重奏曲第1番 |
アンサンブル・L.ペロージ | |
ヴェネツィア・サン・マルコ大聖堂やヴァチカン・システィーナ礼拝堂の音楽監督を務め、宗教曲作品で知られるペロージの室内楽作品。そういう特殊な立場にいたからか、20世紀もなかばに作られたとは思えないような、ロマンティックな歌心溢れる作品ばかり。 | ||
ジョルダーニ: 弦楽のための4つのノットゥルノ/ チェンバロとヴァイオリンのための ディヴェルティメント/ ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ/ ヴァイオリンとオーボエつきチェンバロ協奏曲 |
ボンジェッリ(Fp) A.ペルピッキ(Vn) E.ペルピッキ(Va) F.ペルピッキ(Vc) | |
「カロ・ミオ・ベン」1曲だけで後世に名を残したジョルダーニの室内楽作品集。素直で平明、素朴な味わいが作曲者の性格のよさまでしのばせる。 | ||
ラファエーレ・ベラフロンテ(1961-): ギターと弦楽四重奏のための「For Five」/ ピアノのための「HYPNOS」/ ギター四重奏のための「4つの舞曲」/ イングリッシュ・ホルンと ピアノのための「インディアン」/ アルト・サックス、バス・クラリネットと ピアノのための「リエゾン」 |
イタリア・ムジカSQ マルコ・サルチート(G) クラウディオ・ トロヴァイオリ(P) | |
前衛でもなければヒーリング系でもない、マイケル・ナイマンをアカデミックにしたような独特の音楽を作り出す新進作曲家ベラフロンテ。イタリア人らしく歌うところはしっかり歌う。 | ||
ベールヴァルド:ピアノ作品集 幻想曲集[第1番−第3番]/ポロネーズ/パガテル/他 |
カーティア・カプア(P) | |
一般にはピアノとあまり縁がないと思われていたベルワルトのピアノ作品集。シンプルで明快な作風は同じ。 | ||
ゴンベール: カール5世の戴冠式のための音楽/ 戴冠式ミサ「すべての悲しみに」/ レジーナ・チェリ(12声)/ モテット「イエスは昇りゆく途中」 他、ファンティーニ、カヴァッツォーニ、リシャフォール ジョスカン・デ・プレ、ロンバルキオンの作品 |
パオロ・ダ・コル指揮 オーデケイトン ブルース・ディッキー指揮 コルネッティ・エ・トロンボーニ ガブリエーレ・カッソーネ指揮 アンサンブル・ピアン・エ・フォルテ | |
ハプスブルグ家が最大の勢力を誇ったスペイン国王カルロス1世(神聖ローマ帝国皇帝カール5世)の時代、 彼がローマ教皇から正式な承認を受けた1530年の戴冠式ミサを音楽的に再現したアルバム。 | ||
ルイ=アントワーヌ・ドルネル(1680頃-1756以降): トラヴェルソのための組曲集Op.2/ 6つの三重奏曲を含む四重奏ソナタ付きの サンフォニー集〜第1組曲 |
ピエロ・カルトージョ(Fr−tr) サロン・ド・マルス | |
現在ではまったく聞かれなくなってしまったが、ドルネルは若い頃ラモーと聖マドレーヌ教会オルガニストの地位を争って勝ち、その後も順調にアカデミーの楽長まで上り詰めた。 しかしその後陰謀にはまり引退、それからの消息がまったく不明で謎が多い。 優れた宗教作品はほとんど消失してしまっているという。 | ||
アントニオ・バッツィーニ(1818-1897): ヴァイオリンとピアノのための作品集 6つの抒情的小品/3つの小品 3つの性格的な小品 |
ロベルト・ノフェリーニ(Vn) ブルーノ・カニーノ(P) | |
ヴァイオリンの名曲「妖精のロンド」で知られるバッツィーニのヴァイオリン小品集。パガニーニに見出され、メンデルスゾーンの協奏曲を非公式ながら初演、 作曲もシューマンから賞賛された。後半生はミラノ音楽院でプッチーニやマスカーニを指導したという。作品はいずれも愛らしくロマンティックな味わいを持つもので、ヴァイオリン・ファンにとっては非常に魅力的な1枚と言える。 | ||
マルケット・カーラ: 世俗的マドリガーレ集(全17曲) |
コンソート・ヴェネト | |
16世紀初期のイタリア人作曲家、歌手、リュート奏者だったカーラ。当時はジョスカン・デ・プレに次いで評価され、彼のリュート歌曲は北イタリア中で話題になったという。 | ||
聖週間の典礼のための単声のバロック時代の夜想曲 ペルティ、ポルポラ、ロッティ、 アルドロヴァンディーニ、プレディエーリの作品 |
アンサンブル・ラ・フローラ | |
ロレンツォ・ペロージ: オーケストラのためのアダージョ/ クラリネット協奏曲/ 管弦楽組曲第6番「ミラノ」 |
アルトゥーロ・サケッティ指揮 ヴィオッティ音楽院o. | |
1872年に生まれ、20世紀の中ごろまで生きていたペロージは、ヴェネツィアの聖マルコ大聖堂やローマのシスティーナ礼拝堂の楽長を務め、ルネサンス様式で宗教作品を残した。当盤は、その意味では彼にとっては珍しい作品。 | ||
ペルゴレージ: オラトリオ 「アキタニアのサン・グリエルモの改宗」(抜粋)/ 独唱と4声のためのクレド/ 独唱と5声のための「主よ急ぎ我を」/ ソプラノと合唱のためのラウダーテ・プエリ |
ジャン・フランコ・コズミ指揮 サンタ・チェチーリア・カペラ ジュリオ劇場o.&cho. | |
コルティチェッリ: 三重奏曲第1番〜第3番/ピアノのための幻想曲/ ファゴットとピアノのための幻想曲/ オーボエとピアノのための幻想曲 |
アレッサンドロ・スペッキ(P) パオロ・カルリーニ(Fg) ルカ・ヴィニャーリ(Ob) | |
ヴィオッティ: ヴァイオリン協奏曲第9番/ ピアノ協奏曲第7番 |
グィード・リモンダ(Vn) クリスティーナ・カンツィアーニ(P) デュカーレco. | |
再評価著しいヴィオッティ。ヴァイオリン協奏曲のほうはヴァイオリンの名手というだけあって録音もすすんでいるが、ピアノ協奏曲に関してはほとんど手付かずだった。 ヴァイオリン協奏曲も、名作第3番以外の作品が聞けるのは嬉しい所。 | ||
チマローザ: フルート四重奏曲集[第1番/第4番/第6番] メルカダンテ: ドン・ジョヴァンニの「手を取り合って」 による7つの変奏曲/ 創作主題による6つの変奏曲 主題と7つの変奏曲 |
ジャン・ルカ・ペトルッチ(Fl) アルベルト・マルティーニ(Vn) エンリコ・バルボーニ(Va) ゾルタン・サボ(Vc) | |
ナポリ楽派を代表する作曲家チマローザと初期ロマン派のメルカダンテ。イタリアの典雅で安らかな室内楽作品集。 | ||
アルミカーレ・ザネッラ(1873-1949): マズルカ[第1番−第3番]/ メヌエットのテンポで/調子のよいワルツ/ ホタ・ダ・コンチェルト/ あこがれ=言葉のないロマンス/ ユモレスク/ア・ラ・ダンツァ/夢/ コンチェルト風ロンド=ジャズ |
ロレンツォ・パヴァイ(P) | |
イタリアの作曲家ザネッラは、7年間ほど南アフリカに滞在したことがあるという。小節線のない作品や、超々絶技巧の曲、サティを思わせる風変わりなタイトルの作品、大胆な不協和音を用いた曲など、奇妙で異質な雰囲気を持った音楽を多く残した。 | ||
ヴィオッティ: チェロと管弦楽のためのアダージョとロンド ボッケリーニ: チェロ協奏曲 変ロ長調(グリュッツマッヒャー編) モーツァルト: 交響曲第1番/ ドイツ舞曲集 [K.600 Nos.1, 2, 5/ K.602 No.3/K.605 Nos.2, 3] |
フランコ・マッジョ・ オルメツォフスキ(Vc) グィード・リモンダ(Vn)指揮 ドゥカーレco. | |
17-18世紀の音楽、特にヴィオッティを研究し演奏することを目的に設立されたドゥカーレ室内o.の録音。 | ||
フリウリ地方の歴史的オルガン ガエターノ・ヴァレーリ: ソナタ[第1番−第5番]/ 唱句[第1番−第3番] ニコロ・モレッティ: ソナタ[第4番−第11番]/ ロンド/パストラーレ/他 |
ヴェイナント・ ヴァン・デ・ポル(Org) | |
イタリア北東部に位置するフリウリ地方の教会に設置されているオルガンを用いた小品集。耳に心地よい落ち着いた雰囲気の作品が選ばれているとのこと。 # 2011年3月18日放送、テレビ朝日のタモリ倶楽部でスピーカーのチェック用のCDとして紹介されました。 | ||
フランコ・マンニーノ(1924-): ヴェルディ「山猫」のワルツに基づくピアノ的推敲/ 魅惑/献辞 |
マルコ・ソッリーニ(P) | |
ヴィスコンティとも親しかったマンニーノのピアノ作品集。「山猫」の舞踏会シーンの音楽をピアノにアレンジした作品が聞き物。 | ||
ニコロ(ニコラ)・ ヴァン・ヴェステルホウト(1857-1898): 不眠に/ピアノ・ソナタ へ短調 |
ピエルルイジ・カミーチャ(P) | |
ヴェステルホウトはオランダからイタリアへ移住した音楽一族の出。マルトゥッチの様式を範とし、古典主義とフランス的優雅さを融合したような優しく静かな作品。 | ||
近代イタリア作曲家のピアノ曲集 アルファーノ:4つの曲 ピッツェッティ:夢/ロマンティックな詩/回想の歌 レスピーギ:ワルツ/カノン/ノットゥルノ/ ミヌエット/習作/間奏曲 |
リッカルド・ サンディフォード(P) | |
非常に珍しい20世紀前半のイタリアの作曲家のピアノ作品を収録。特にレスピーギの作品はR.シュトラウスやドビュッシーの影響が垣間見られる素敵なもの。 | ||
プッチーニ:小さなワルツ/アダージョ/感電/アルバムの紙片/ 小さなタンゴ/穏やかにそしてとても遅く マスカーニ:無垢な女性/キアーヤの岸辺で/間奏曲/ クリスマスの横笛/アンダンテのテーマ/ 赤ちゃんのガヴォット/初めての入浴/ 叙情的光景/トミナ ジョルダーノ: ミヌエット/ガヴォットで/牧歌/荒野で/ 赤ちゃんのクリスマス/カクテル/パルメのすみれ/ チ・ヤン/感傷的なワルツ/ワルツ・セレナータ/ 嘆き/手回しオルガン/オルゴール/ ラジオニュースのためのテーマ音楽、夜のカフェ |
マルコ・ソッリーニ(P) | |
これは珍しいヴェリズモ系のオペラの作曲家のピアノ作品集。ほとんどが初録音と思われる、大変ユニークな一枚。3人ともオペラとはまた一味違う作品も多く、オペラ・ファン、ピアノ・ファン双方に聴いてみて頂きたいアルバムと言えよう。 | ||
ヴィオッティ: ヴァイオリンとオーケストラのための「祈りでの瞑想」 ヴァイオリンとピアノのための協奏曲第3番 ヴァイオリン協奏曲第20番 |
クリスティーナ・カンツィアーニ(P) グイード・リモンダ(Vn)指揮 カメラータ・ドゥカーレ | |
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.3 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.3 ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための三重奏曲第2番/ 弦楽四重奏曲第5番/弦楽四重奏曲第6番 |
アンサンブル・ ロレンツォ・ペロージ | |
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.4 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.4 弦楽四重奏曲第7番/弦楽四重奏曲第8番/ ピアノ五重奏曲第2番 | ||
セバスティアーノ・カルタビアーノ(1899-1987): ピアノ・ソナタ チェロ・ソナタ(*) ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重奏曲(+) |
フランコ・マッジョ・ オルメゾフスキ(Vc;*,+) マルーロ・トルトレッリ(Vn;+) ジュゼッペ・ブルーノ(P) | |
ヴィンツェンツォ・フィオッキ(1767-1843): カンタータ「ピラーモとティスベ」(1798頃) |
エレナ・ぺルフィオーレ エンリコ・ファチーニ リカルド・コッレア指揮 ラ・マニフィカ・コムニタ | |
ビアンチャルディ:シンフォニア ゲラルデスキ: シンフォニア・ルグブレ/ ヴァイオリンとフルートのための協奏曲/ シンフォニア・パストラーレ タルキ:シンフォニア第1番/シンフォニア第2番 |
ミハイル・ ショスタコフ(Vn) ヴァレリイ・ リャプチェンコ(Fl) リカルド・コッレア指揮 ロシアpo. | |
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.5 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.5 弦楽四重奏曲[第11番 ト短調/第12番 イ短調]/ ヴァイオリンとピアノのための小ソナタ/ ロンドンでの5時間/ハ短調の断章 |
アンサンブル・ ロレンツォ・ペロージ | |
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.6 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.6 弦楽三重奏曲変ホ長調 弦楽四重奏曲 [第9番 ニ短調/第10番 イ長調/ 第3番イ短調「エレジー」] |
アンサンブル・ ロレンツォ・ペロージ | |
18世紀イタリアのチェロ・ソナタ集 ヴァレンティーニ:ソナタ ホ長調 ボッケリーニ:ソナタ イ長調 サンマルティーニ:ソナタ ト長調 マルチェッロ:ソナタ ト短調 ロカテッリ:ソナタ ニ長調 |
アンドレア・ノフェリーニ(Vc) ブルーノ・カニーノ(P) | |
トスティ:歌曲集 口づけに/マレキアーレ/君なんかもう愛していない アヴェ・マリア/いつまでも/夢/四月/愛 わたしは死んでしまいたい/他(全19曲) |
ドナータ・ダヌンツィオ・ ロンバルディ(S) イザベラ・クリザンテ(P) | |
エルネスト・カヴァッリーニ(1807-1874): ヴィルトゥオーゾ的クラリネット作品集 アダージョとタランテラ/ロマンツァ「祖国から遠く離れて」 ギリシャの歌/穏やかさ/ロッシーニの花束/エレジー セレナータ/感傷的なアダージョ |
セルジョ・ボージ(Cl) リッカルド・バルトーリ(P) | |
カヴァッリーニはミラノ生まれ、クラリネットの名手であった。 | ||
ホルンとハープのための音楽 フランツ・ヨーゼフ・シュトラウス:夜想曲 ポワエルデュー:ホルンとハープのためのソロ ドップラー:ホルンとハープのためのソナタ テレマン:フルート、ホルンとハープのためのコンチェルト ロンジノッティ:ロマンティックなメロディ ナデルマン:「鳥は歌う」の主題による変奏曲 サン=サーンス:ロマンス |
イルデ・ボネッリ(Hp) ダヴィド・カナレク(Hr) アンジェロ・クッリ(Fl) | |
なんとも珍しいホルンとハープのための作品を集めた一枚。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.7 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.7 弦楽四重奏曲 [第13番(1931)/第14番(1931)]/ ピアノ五重奏曲(1931) |
アンサンブル・L・ペロージ | |
録音:2000年10月。新古典主義的な平明な作風の中に、ペロージのナイーヴで優しい感性が宿った佳作集。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): 室内楽作品集 Vol.8 〜弦楽四重奏曲全集 Vol.8(完結編) [第15番/第16番 ハ長調]/ ヴァイオリンとピアノのための主題と変奏 |
アンサンブル「L.ペロージ」 [マルチェッロ・ビアンキ、 ダニエレ・グエルチ(Vn) アレッサンドロ・ゲー(Va) クラウディオ・メルロ(Vc) ダニエラ・デミケーリ(P)] | |
録音:2000年10月15日。 BONGIOVANNI社が再評価を押し進めている、ロレンツォ・ペロージ(1872-1956)のシリーズ、室内楽編の第8巻。ペロージは16曲の弦楽四重奏曲を1928年から1931年の間の短期間に書き上げている。今回の2曲で全曲の録音が完成した。主題と変奏は、高名なハンガリーのヴァイオリニスト、フランツ・フォン・ヴェチェイ(1893-1935)のために作曲した曲。 ペロージの室内楽作品集既刊(番号のみは弦楽四重奏曲); Vol.1:GB-5075(第1番 イ短調/第2番 変ロ長調/第3番 ト長調)、Vol.2:GB-5079(第4番 嬰ヘ短調[+弦楽三重奏曲第1番 ハ長調/ピアノ四重奏曲第1番 ヘ長調])、Vol.3:GB-5102(第5番,第6番[+弦楽三重奏曲第2番])、Vol.4:GB-5103(第7番/第8番[+ピアノ五重奏曲第2番])、Vol.5:GB-5107(第11番 ト短調/第12番 イ短調[+ヴァイオリンとピアノのための小ソナタ/ロンドンでの五時間/ハ短調の断章])、Vol.6:GB-5108(第9番 ニ短調/第10番 イ短調[+弦楽五重奏曲第3番])、Vol.7:GB-5115(第13番 イ短調/第14番[+ピアノ五重奏曲]) | ||
ロレンツォ・ペロージ: ピアノ協奏曲 イ短調(*)/ 小管弦楽のためのスケルツォ |
マリオ・ デッリ・ポンティ(P) アルトゥーロ・サケッティ指揮 カルロ・コッチャso. | |
録音:2000年10月。 (*)は世界初録音と思われる。イ短調という調性からシューマン・グリーグ的な開始で来たと思ったら、同時代人ラフマニノフ的な感傷あり、ブラームス的思索ありで、 なかなかもりださんな「埋もれた名曲」、演奏時間は50分近い。 | ||
オペラ作曲家とピアノ ヴェルディ:ワルツ/ロマンス ペルジアーニ:華麗な変奏曲/大ワルツ ベッリーニ:ラルゴと主題/コーダ/アレグレット/ カプリッチョ タールベルク: ロッシーニの「モーゼ」に基づく幻想曲 リスト: ロッシーニの「音楽の夜会」からの編曲/ ドニゼッティの「ルチア」と 「パリジーナ」によるワルツとカプリッチョ/ ヴェルディの「トロヴァトーレ」のミゼレーレ/ リゴレット・パラフレーズ |
マルコ・ソッリーニ(P) | |
2001年はヴェルディの没後100年、ベッリーニの生誕200年ということで、記念のCDも随分出たが、BONGIVANNIはヴェルディやベッリーニのピアノ曲というさすがの選曲。 特にベッリーニのピアノ曲(カプリッチョのみオリジナルはオルガン曲)は彼のアリアの美しさがそのまま楽しめるもの。ベッリーニ・ファンは必聴。 | ||
ブラーガ:室内楽作品集 晩/ナポリ/小船で/アブルッツォのサルタレッラ ソーロ、ソーロ、ソーロ!/夢/他 |
パオロ・モレーナ(Vn) ガリレオ・ディ・イリオ(Vc) ジュゼッペ・サバティーニ(P) | |
ドメニコ・アラレオーナ(1881-1928):歌曲集 夜明け(6曲)/二つの戯れの歌曲/五月の歌/他、全25曲 |
ロッセリーナ・ マルカントーニ(S) ファウスト・ ボンジェッリ(P) | |
アラレオーナはレスピーギやピッツェッティ、カゼッラといった人たちと同世代のイタリア作曲家。独特の感性をもった歌曲はなかなかに美しい。 | ||
D.スカルラッティ: チェンバロ・ソナタ [K.140/K.141/LX194/K.44/K.263/K.120/K.145/ K.238/K.377/K.438/K.513/K.516/K.517/K.519]/ マンドリン・ソナタ [K.81/K.88/K.89/K.90/K.91] |
セルジオ・バルトロ(Cemb) ウーゴ・オルランディ (マンドリン) | |
マンドリンとチェンバロ伴奏によるソナタの録音は珍しい。発音構造の似た楽器だけに、奏者の呼吸が合うと音色の違う2台のチェンバロのようにも聞こえる。 | ||
ブゾーニ: ヴァイオリン・ソナタ第1番 ホ短調 Op.29/ ヴァイオリン・ソナタ第2番 ホ短調 Op.36a |
ロベルト・ノフェリーニ(Vn) ブルーノ・カニーノ(P) | |
録音:2001年。 | ||
ナポレオン・コスト:ギターとオーボエのための作品集 ロマンス Op.25/愛惜 Op.36/ 行進曲とスケルツォ Op.33/山の人 Op.34/秋の葉 |
デュオ・エリプシス [アルベルト・ チェザラッチョ(Ob) アレッサンドロ・ デイアーナ(G)] | |
20世紀のクラリネット三重奏曲集 フランク・ザッパ: Regyptian strut/Peaches en regalia/ Music for electric violin and low-budget Orchestra/ Guitar waltz/Uncle meat/Oh,no!/ Let's make the water turn black ウール、フランセ、ヤコブの作品 |
ライネッケ・トリオ | |
注目は御存知フランク・ザッパの作品のクラリネット三重奏用編曲。 | ||
チマローザ: 歌劇「宮廷楽士長」(*)/ 歌劇「秘密の結婚」序曲 ジャンネッラ: ヴァイオリンと管弦楽のための悲哀な協奏曲(+) |
エンツォ・ダーラ(B;*) グイード・リモンダ(Vn;+) カメラータ・ドゥカーレo. | |
1970年代〜1990年代まで代表的なブッフォ歌手として活躍してきたダーラが貫禄で演じきる独り芝居オペラ(*)。(+)はチマローザの死を悼んで書かれた作品で、世界初録音。 | ||
バッハ:オルガン作品集 トッカータとフーガ [ニ短調 BWV.565/ニ短調 BWV.538/ヘ長調 BWV.540]/ トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV.564 |
フェルッチョ・ バルトレッティ(Org) | |
教会でパイプオルガンを聴いている感じに近い、無加工の音質が特徴。 | ||
18世紀のハープ音楽 パリー:レッスンI ドゥセク:お気に入りのアンダンテとロンド C.P.E.バッハ:ソナタ ト長調 W.139 ヴァーゲンザイル:ソナタ ヘ長調 バッハ:パルティータ ホ長調 BWV.1006a |
ルチア・ボーヴァ(Hp) | |
アントニオ・フォルトゥナート: 「サルヴォ・ダックイスト」 |
クリスティアン・リッチ、 アントネッラ・ジョルダーノ、 ルチアーノ・レオーニ(独唱) カルメロ・カルーゾ指揮 シチリア・ フランコ・フェラータo. パレンモ・ベッリーニcho. | |
録音:2002年。詳細不明だが、輸入元によればおそらく新作オペラとのこと。 | ||
フリウーリの音楽 イグナツィオ・ゴッビ(1742-1835): シンフォニア ヘ長調 ピエトロ・カンピュッティ(1807-1871): 「匿名」のシンフォニア アウグスト・チェーザレ・セギッツィ(1873-1933): アヴェ・マリア(ソプラノと弦楽合奏のための) マリオ・モンティコ(1885-1959): アヴェ・マリア(声と弦楽四重奏曲のための)/ 悲歌(ホルンと室内管弦楽のための) ヴィットーリオ・ファエル(1898-1982): 憂鬱のオアシス(オーボエと弦楽のための) エツィオ・ヴィットーリオ(1908-1969): 前奏曲とアレグロ(弦楽のための) |
ロミナ・バッソ(Ms) アンドレア・コルシーニ(Hr) ルカ・ヴィニャーリ(Ob) アルフレード・バルキ指揮 イ・ヴィルトゥオージ・ ディ・アキレイア | |
録音:2002年。 イタリア北部、オーストリア、スロヴェニアとの国境に近いフリウーリ地方(フリウーリ・ベネツィア・ジュリア州のあたり)出身の作曲家たちを取り上げたアルバム。 | ||
ヴィオッティ: ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調/ ヴァイオリン協奏曲第18番 ホ短調 |
グイド・リモンダ(Vn)指揮 カメラータ・ドゥカーレo. | |
録音:2002年。 「石釜で焼いたピッツァのようにパリっとさくさく」とは輸入元のキャッチコピー。スター的な技巧誇示はないが、香りたつようなヴァイオリンの音色がヴィオッティにふさわしい。 作曲者自身によるカデンツァを採用。 | ||
20世紀のイタリアの2台ピアノのための作品集 ヴィットーリオ・リエーティ(1898-1994): セカンド・アヴェニュー・ワルツ フランコ・マルゴラ(1908-1992): 4手のピアノのための3つの小品 カミッロ・トーニ(1922-1993):バッハへの追憶 ブルーノ・ベッティネッリ(1913-):リチェルカーレ アティオ・コルギ(1937-):喜びの小さな列車 |
カミッロ・ベルテッティ(P) ウンベルト・ベルテッティ(P) | |
録音:2001年12月。 | ||
アドリアーノ・バッシ: 歌劇「ヴィーヴァ・ヴェルディ」(2000) |
ダニエラ・ファーヴィ・ ボルゴニョーニ (ストレッポーニ) 東原貞彦(ヴェルディ) アドリアーノ・バッシ指揮 クルト・ゾンネンフェルトo. | |
ヴェルディとその妻ジュゼッピーナ・ストレッポーニを登場人物にした1幕ものの新作オペラで、ヴェルディの生涯のいくつかの場面を曲に綴ったもの。東原貞彦はイタリアで活動するバス歌手で、日本人離れした堂々たる声の持ち主。公式サイト:http://www3.to/higashihara | ||
ジャンカルロ・ファッキネッティ(1936-): 室内協奏曲/ディヴェルティメント第2番/ ジャズ組曲/ソネットを伴った器楽協奏曲 |
ヴィットーリオ・バリージ指揮 デダーロ・アンサンブル、 コンプレッソ・カメリスティコ・ ブレシャーノ | |
ジャンカルロ・ファッキネッティはブレッシャの作曲家。前衛的な作風。 | ||
シルヴィウス・レオポルド・ヴァイス(1686-1750): リュート組曲 ニ短調 ガスパール・サンス(1640-1710): 「スペインギター教本」より ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ(17世紀): 「スペイン風ギター第5巻」より |
ヴィルジーニオ・ファッダ (リュート/バロックG) | |
ヴァイスはポーランドのブレスラウ生まれのリュート奏者。ポーランド王子アレクサンデル・ソビエスキーのお抱え奏者になり、王子がローマに追放になるとこれに従い、 ここでスカルラッティ親子やコレッリなど交流、各地を旅した後、1718年からドレスデンを拠点にし、この地で亡くなった。この組曲もドレスデンに残されている手稿譜をもとにしている。 サンスはスペインのギタリスト、フォスカリーニはローマで活躍した人。ヴィルジーニオ・ファッダはイタリアのリュート奏者で、大変美音。 | ||
ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲集 Vol.2 [第12番 変ロ長調/第24番 ロ短調] |
グイド・リモンダ(Vn)指揮 オーケストラ・ カメラータ・ドゥカーレ | |
録音:2002年8月。 Vol.1:GB-5133[第2番&第18番]。リモンダの明るい風合いのヴァイオリンはヴィオッティの音楽には実にいい相性。今回もヴィオッティ自身によるカデンツァを使用。 | ||
オルガンによる舞曲の楽しみ スヴェーリンク:大公の舞踏 パスキーニ: スペイン風フォリアのアリアによるパルティータ バッハ:パッサカーリア ハ短調 BWV538 マルティーニ: 「オルガンとチェンバロのための ソナタ・ディンタヴォラトゥーラ」より [コレンテ/ガヴォット] パッヘルベル:シャコンヌ ニ短調 ゲラルデスキ:ロンド ディアーナ:ポロネーズ マレルビ:「セビリャの理髪師」の主題によるワルツ ボエルマン:「ゴシック組曲」〜ゴシック風メヌエット ビゼー:「3つの音楽スケッチ」〜トルコ風ロンド ルフェビュール=ウェリ:ボレロ・ド・コンセール Op.166 ギルマン:ソナタ第4番 ニ短調 Op.61〜メヌエット |
アレッサンドラ・マッザンティ(Org) | |
録音:2004年4月。使用楽器:ボローニャ、聖アントーニオ寺院のオルガン。 オルガンといえば日本では未だに荘重な宗教曲のイメージがぬぐい切れないが、実はこんなにも素敵な舞曲の数々もある。スヴェーリンクの良く知られた「大公の舞踏」、 実にかわいらしいゲラルデスキのポロネーズ、 「セビリャの理髪師」のアルマビーヴァ伯爵とフィガロの二重唱から取られたマレルビのワルツ、オリジナルはハルモニウムのビゼーの「トルコ風ロンド」、 果てにはオルガンにボレロまでさせてしまったルフェビュール=ウェリなど、飽きることなく1枚聞くことができる。アレッサンドラ・マッザンティが地元ボローニャのオルガンを多彩に操つる。 | ||
マントヴァのオルガン音楽 ルイージ・カンビアーニ(1822-1914): グローリアのためのヴェルセッティ ヴィンチェンツォ・べナッティ(1767-1797): オルガン・ソナタ アゴスティーノ・ガリアルディ(18世紀):シンフォニア アントーニオ・ファッキ(?-1854):シンフォニア ジョヴァン・バッティスタ・メリーギ(1774-1829): 7つの行進曲 |
カルロ・べナッティ(Org) | |
録音:デジタル。使用楽器:1961年、モンサンティ=トリノ製/1970年頃、アンドレア&ルイージ・モンサンティ製。 オルガン・マニアには興味深いユニークな企画。まず作曲者がかなり珍しく、ほとんど資料も出てこないような人が多い。共通するのはいずれもマントヴァに縁があるオルガニストたちだということ。そして2台のオルガンを使い分けての演奏だが、これが両方ともマントヴァにある楽器を使用。ここまで凝った企画、奏者のべナッティもマントヴァ出身と聞けば納得。 | ||
ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲集 [第4番 ニ長調/第10番 変ロ長調] |
グイド・リモンダ(Vn)指揮 オーケストラ・カメラータ・ドゥカーレ | |
順調に進むリモンダのヴィオッティのヴァイオリン協奏曲全集の新刊。今回もヴィオッティ自身によるカデンツァを使用し、イタリアンなヴァイオリンの音色が生かされている。既発売はGB-5091(第9番/他)、GB-5101(第20番/他)、GB-5133(第2番&第18番)、GB-5138(第12番&第24番)。 | ||
J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲 BWV.1007-1012(マリンバ版) |
イヴァン・マンチネッリ(マリンバ) | |
無伴奏チェロ組曲全6曲をマリンバで演奏。マリンバでの初録音ではないが、マンチネッリはこの6曲をマリンバで演奏するための教本まで出しているほど深く研究をしており、この演奏にはその成果が盛り込まれている。 | ||
フランコ・ マルゴーラ(1908-1992):作品集 ピアノ協奏曲(子供のための協奏曲第1番)/ ヴァイオリン協奏曲 (子供のための協奏曲第2番)/ 弦楽のための三部作/夜想曲とフーガ |
ルッジェーロ・ ルオッコ(P) イレーネ・テッラ(Vn) ヴィットーリオ・ パリージ指揮 イ・ソリスティ・ アクイラーニ | |
録音:2005年。 20世紀イタリアの作曲家、マルゴーラの作品。ピアノ協奏曲とヴァイオリン協奏曲は「子供のための協奏曲」と名付けられているが、「前衛でない」というだけで決して子供向けのための音楽ではなく、実際には新古典主義のおしゃれで素敵な音楽。1955年にはピアノ協奏曲をミケランジェリが弾いたこともあるという。演奏も優れていて、20世紀の隠れた佳作を楽しめる。 | ||
オーボエとピアノのための作品集 ヨハン・ペーター・ピクシス(1788-1874): オーボエとピアノのための大ソナタ Op.35 ヤン・ヴァーツラフ・カリヴォダ(1801-1866): オーボエ・ソナタ Op.228 グスタフ・シュレック(1849-1918): オーボエ・ソナタ Op.13 カール・ニルセン(1869-1931): 二つの幻想的小品 Op.2 マーティアーシュ・シャイベル(1905-1960):即興曲 |
アレッサンドロ・バッチーニ(Ob) アレッサンドロ・カッペッラ(P) | |
録音:1998年。 様々な時代の作曲家によるオーボエ作品集。ニルセンの曲が比較的良く演奏される他は、わりと珍しいだろう。ピクシスとカリヴォダの作品は、パウル・ドンブレヒトのオーボエ、ジョス・ファン・インマゼールのフォルテピアノによる演奏があった(ACCENT ACC-78330)。 | ||
ファウスト・ファルローニ(1960-): スターバト・マーテル(1999) |
アレッサンドラ・カーピチ(S) アレッサンドラ・ ザパローリ(Ms) アンジェロ・ ビアンカマーノ指揮 ウルビーノ・アッカデミア・ フィラルモニカo. 「メツィオ・ アゴスティーニ」 リリコcho. | |
録音:1999年、アンコーナ大聖堂、初演時ライヴ。ファウスト・ファルローニは、1960年生まれのイタリアの作曲家。 | ||
レオーネ・マジエラ〜 クレメンティ:ピアノ・ソナタ集 [ニ長調 Op.26-3/変ト長調 Op.47-2/ ト長調 Op.25-2/イ長調 Op.36-1/ ト長調 Op.39-2/変ホ長調 Op.12-4] |
レオーネ・マジエラ(P) | |
録音:2007年6月23日-25日、ボローニャ。 レオーネ・マジエラと言えば、パヴァロッティを始め、数々の大歌手の伴奏を務めた名伴奏ピアニスト。この分野では高い名声を築いた人だが、ソロ活動は極めて稀。そのマジエラが、クレメンティのソナタを録音。これがとても生き生きした演奏でビックリ。モーツァルトにやっかみで酷評されたせいで、長年「凡庸」とみなされてきたクレメンティだが、やはり腕のある人の手にかかると違う。クレメンティのピアノ・ソナタ演奏の規範を示したといってもいい名演。 | ||
テレマン:ヴァイオリン、オルガン、 通奏低音のための協奏曲集 TWV42(全曲) [協奏曲第1番 ニ長調 TWV42:D1/ 協奏曲第2番 ト短調 TWV42:g2/ 協奏曲第3番 イ長調 TWV42:A3/ 協奏曲第4番 ホ短調 TWV42:e4/ 協奏曲第5番 ロ短調 TWV42:b5/ 協奏曲第6番 イ短調 TWV42:a6] |
ファブリツィオ・ アンメット(Vn) ロドルフォ・ポンス・ モンテロ(Org) アンジェロ・シルヴィオ・ ロザーティ(Cemb) | |
録音:2006年8月2日-7日。 たくさんの作品を残したテレマンには、まだまだ未知の楽しみがどっさり残っている。このCDには、TWV42の協奏曲6曲全てを収録。協奏曲といっても、ヴァイオリンと小型オルガンにチェンバロという編成。オルガンはソロ楽器扱いで、通奏低音も兼務といった感じ。いずれも気持ちの良い曲ばかり。もちろんピリオド楽器による演奏。ファブリツィオ・アンメットとアンジェロ・シルヴィオ・ロザーティはペルージャの演奏家。ロドルフォ・ポンス・モンテロはメキシコ出身の奏者。 | ||
ピアソラ:タンゴ組曲/タンゴの歴史 ファリャ: 「恋は魔術師」〜パントマイム/ 「はかない人生」〜スペインの踊り |
イヴァン・マンチネッリ (G/マンドリン) クリスティーナ・ショルン(G) | |
録音:2007年。 ギター・デュオによるピアソラとファリャ。マンチネッリとショルンの冴えた腕前が映えている。 | ||
ヴィンチェンツォ・ベナッティ(1767-1797): 鍵盤作品集 アレグロ/シンフォニア/オルガンのためのポラッカ/ オルガンのための牧歌/ソナタ集(9曲、オルガン)/ オルガンのためのソナタ集(6曲)/ チェンバロのためのソナタ |
カルロ・ベナッティ (Org/Cemb) | |
録音:2006年10月。 ベナッティはマントヴァに生まれた鍵盤奏者。教会の楽長を務めていたそうだが、余り詳しいことは伝えられていない。音楽はいかにも18世紀後半のイタリアの様式。マントヴァの聖マリア・アッスンタ教区教会に据えられている、アンドレア・モンテサンティとルイージ・モンテサンティ製作のオルガンを使用。カルロ・ベネッティもマントヴァ生まれの鍵盤奏者。 | ||
ヴィンチェンツォ・アントーニオ・ ペトラーリ(1830-1889): オルガンのための荘厳ミサ ヘ長調 |
パオロ・ボッティーニ(Org) ミウラ・ヒロコ(S) | |
録音:2006年9月20日、28日。使用楽器:1865年フラテッリ・リンジャルディ製オルガン、カステルヴェトロ・ピアチェンティーノのクローチェ・サンタ・スピリト地区教区教会。 ヴィンチェンツォ・アントーニオ・ペトラーリは、当時の高名な音楽評論家から「イタリアのオルガニストの王子」と讃えられた作曲家。彼自身はオペラや器楽曲も作曲しているが、オルガンで大いに認められた人だった。1時間を超す大作だが、曲は当時のイタリア音楽の趣味を反映した聞きやすいもので、所々に加わるソプラノソロが素敵なアクセントになっている。ソプラノ独唱のミウラ・ヒロコは、京都市立芸術大学卒業後、イタリアに渡って十年近く活躍している。 | ||
アントニオ・ソレル(1729-1783):6つのコンシエルト集 (原曲:2つのオルガンのための協奏曲集) |
マリア・クロティルデ・ シエーニ(Cemb) カーティア・ロッチ(Cemb) | |
録音:2008年9月。『ソレルの2つのオルガンのための協奏曲を2つのチェンバロで演奏してみたらとても素敵になりました』と代理店。 スペインの作曲家ソレルの代表作の一つが「2つのオルガンのための協奏曲」。これを2つのチェンバロで演奏したもの。当然、より歯切れの良い演奏。マリア・クロティルデ・シエーニとカーティア・ロッチは、モーツァルトの2つのチェンバロのためのソナタ集(GB-5632)で見事なコンビネーションを聞かせてくれた。このソレルも、ウキウキするような楽しさ。 | ||
ボッシ&ペロージ:オルガン作品集 マルコ・エンリーコ・ボッシ(1861-1925): 聖マルコによるキリストの受難 ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): プレルーディオ/インテルルーディオ/ ポストルーディオ/ オルガンのための6つのトリオ より [Nos.1, 3, 6] / オルガンのための20のトリオ より [Nos.4, 5, 6, 7, 17, 20] / 13の瞑想 より [Nos.1-7] |
アルトゥーロ・ サッケッティ(Org) | |
ボッシの作品は、ペロージの同名声楽作品をオルガン用にリダクションしたもので、40分超の堂々たる作品。加えて、ペロージのオルガン作品を19曲収録。 | ||
ジャコモ・カリッシミ(1605-1674):オラトリオ集 ヴァニタス・ヴァニタトゥム(空の空)(*)/ ヨブの物語(*)/ソロモンの裁き |
フェデリーコ・バルダッツィ指揮 アンサンブル・サン・フェリーチェ | |
録音:2005年9月、フィレンツェ。 初期のオラトリオの発展に大きな貢献を果たした17世紀ローマの作曲家カリッシミの代表的作品。(*)の2曲にはフレスコバルディなど同時代の音楽も取り入れて演奏している。指揮のフェデリーコ・バルダッツィは、アンドレ・ナヴァラに学んだチェリストで、今日ではイタリアの代表的バロック・チェロ奏者として知られている。 | ||
パオロ・ベネデット・ベリンツァーニ(1682-1757):聖なる三日間のための聖哀歌(1735)
アンナ・マラヴァージ(Ms) ラツェク・フランソワ・ビタール(CT) ブルーノ・タッディア(Br) アントーニオ・マラーニ(B) ダヴィデ・マルサーノ指揮イ・ミラジェティチ | ||
録音:2008年。 フェラーラに生まれたベリンツァーニは、ウーディネ、フェラーラ、ペーザロ、ウルビーノ、ファーノなど各地の大聖堂で楽長を務め、ボローニャのアッカデミア・フィラルモニカの作曲家も務めた。オルヴィエートで初演された当作は9つの哀歌からなり、それぞれ一人のソリストが歌う。アンナ・マラヴァージは、マントヴァ出身で、今売り出し中の優れたメゾ・ソプラノ。ラツェク・フランソワ・ビタールは、シリアのダマスカス出身、注目されているカウンターテナー。ブルーノ・タッディアはパヴィア出身のバリトン。ロッシーニ、ドニゼッティのオペラで活躍している。 | ||
ジューリオ・ブリッチャルディ(1818-1881): フルート協奏曲集 [第1番 変ロ長調/第2番 ホ短調/ 第3番 ハ長調/第4番 変イ長調] |
ジネーヴラ・ペトルッチ(Fl) イ・ヴィルトゥオージ・ イタリアーノ | |
録音:2008年2月15日-16日、アヴィオ。 ブリッチャルディは、イタリア中央に位置するテルニ生まれ。十代から天才フルーティストとして名を馳せ、スカラ座のフルート奏者を務めた後、ソリストとして欧米を楽旅し名声を得、晩年はフィレンツェ音楽院の教授、学長を務めた。フルート奏者には知られた名前とは言え、一般的にはあまり知られていないが、その作品は埋もれさせるには惜しい名曲揃い。 ジネーヴラ・ペトルッチは1989年、ローマ生まれのフルーティスト。録音時19歳ということだが、技術はもちろん、音楽性もすでにたいへんなレベルにある。 | ||
イタリア近代歌曲集 フィリッポ・イヴァルディ(1874-1943): 遠く/過去/悲しい夜/穏やかな湾 レスピーギ:対比/霧/冗談/エンツォ王/舞踏への勧誘/ ストルネッロを歌う女 ヴィットーレ・ ヴェネツィアーニ(1878-1958):秋の日没 フィリッポ・クレメンティ(1857-1909): 歌え!/船は行く/ラ・ペッレグリーナ アドルフォ・ガンディーノ(1878-1940): 4つの花 [秋のシクラメン/春のシクラメン/小さな薔薇/ザクロ]/ 9時の鐘が鳴った ルイージ・マンチネッリ(1848-1921): プロヴァンスの島 カルロ・ムージ(1851-1920):ファゾールだった フェルディナンド・ラヌッツィ(1859-1939):祈り |
クリスティアーノ・ クレモニーニ(T) デニス・ビアンクッチ(P) | |
録音:2008年12月8日-9日、ボローニャ、ライヴ。 イタリア近代歌曲というと、レスピーギ、ピッツェッティあたりを中心に日本でも良く歌われるが、しかし名曲はゴマンと埋もれている。このCDには極めて珍しい作品ばかりが収録され、大半は世界初録音。 ヴェネツィアーニはトスカニーニに招かれ、スカラ座の合唱指導者を1954年まで務めた人。ガンディーノの「4つの花」は、全音のイタリア近代歌曲集第2巻に収録されている。マンチネッリは、指揮者としても高名でメトロポリタン歌劇場でも活躍、彼のオペラ「パオロとフランチェスカ」は、ヴェリズモ全盛期のイタリア・オペラで、ワグネリズムの濃厚な作品として知られている。その他いずれも貴重な曲ばかり。 クリスティアーノ・クレモニーニは、1974年、ボローニャ生まれのテノール。正統イタリアンな抜けの良い声の持ち主で、時折パヴァロッティを思わせるほどの明るい美声が魅力。 | ||
ダニエーレ・ヴェントゥーリ(1971-):作品集 ヴァイオリン独奏のための「天の四つの端」/ フルートとチェンバロのための「無限の沈黙への前奏曲」/煌き/3つの強い悲しみ/ カウンターテナーとハープのための「響きを必要とする天使たち」/真っ青な海/悲歌/他 ラッファエッロ・ネグリ(Vc) デュオ・ノヴォチェンバロ[キアーラ・アゴスティ(Fl) ディアドリム・サヴィオラ(Cemb)] ニコラ・バローニ(Vc) ファビアーナ・チャンピ(Cemb) バルバラ・ヴィニュデッリ(S) アントネッラ・グアスティ(Vn) モニカ・モローニ(Fl) アレッサンドロ・カルミニャーニ(CT)他 | ||
録音:2003年-2008年。 ダニエーレ・ヴェントゥーリはボローニャ近郊ポレッタ・テルメ生まれの作曲家。ボローニャ音楽院で学んだ後、精力的な活動をしている。近代的かつ神秘的な響きが魅力。 | ||
イルデブランド・ピッツェッティ(1880-1968): ヴァイオリン協奏曲 イ長調 ルイージ・ダッラピッコラ(1904-1975): タルティニアーナ アルフレード・カゼッラ(1883-1947):組曲「瓶」 |
チュルトミル・ シシュコヴィツ(Vn) ダニエーレ・アジマン指揮 マルケpo. | |
録音:2004年。 20世紀半ばに活躍した三人のイタリア人作曲家によるヴァイオリンと管弦楽のための作品。いずれも新古典主義的作風。シシュコヴィツは、トリエステ出身のヴァイオリニスト。 | ||
フランツ・アントン・ホフマイスター(1754-1812): 二つのフルートとチェロのための三重奏曲集 [第1番 ニ長調/第2番 ト長調/ 第3番 ハ長調/第4番 変ホ長調] |
フランコ・ヴィゴリート、 アルド・ フェルランティーニ(Fl) マッテオ・パリージ(Vc) | |
録音:2010年2月14日、エーボリ。世界初録音。 ホフマイスターは南ドイツ、テュービンゲン近郊のロッテンブルク・アム・ネッカーに生まれた作曲家。14歳でウィーンに出て音楽を勉強、作曲家として活躍しただけでなく、音楽出版業も手掛けて成功している。モーツァルトの同世代ということで、ハイドン、モーツァルトらとの交流もあった人物。作品は多数あり、録音もかなりの数に上るが、この曲集は初録音。フルート二本ということで、非常に華やかな音楽。ヴィゴリートもフェルランティーニも、20年以上に渡って活躍しているベテランのフルーティスト。 | ||
バルダッサーレ・ガルッピ(1706-1785): チェンバロ・ソナタ集(10曲) [ト長調/へ長調/変ロ長調/イ長調/変ロ長調/ 変ホ長調/ト長調/イ長調/変ロ長調/ニ長調] |
マリア・クロティルデ・ シエーニ(Cemb) | |
録音:2009年11月。 18世紀のヴェネツィアの作曲家ガルッピは、100曲を越す膨大なチェンバロ(もしくはピアノ)・ソナタを作曲、いずれもバロックから古典派へと変わり行く時代の作風が感じられる。マリア・クロティルデ・シエーニは、イタリアのベテラン・チェンバリスト。上品な響きがガルッピに合っている。 | ||
ルイージ・ヴェルディ(1958-): ピアノのための69の小品集「詳細と小片」 |
ダニエーレ・ブッチョ(P) | |
録音:2010年、ボローニャ。緻密に計算され書かれた作品で、メカニカルな快感に浸れる。題名は、「詳細 [dettagli] 」と「切れ端 [ritagli] 」の語呂合わせ。 | ||
I premio 2ndo Concorso Organistico Internazionale ムファット:トッカータ第10番 / コレア・デ・アラウホ:ティエント[第29番/第16番] キルシェンバウム:ヴィヴァーチェ パーセル:ダブル・オルガンのためのヴォランタリー ニ短調 Z.719 パッヘルベル:トッカータ ニ短調/コラール「ああ神よ、天からご覧下さい」/ コラール「われらの救い主イエス・キリスト」 J.S.バッハ: 協奏曲 ハ長調 BWV976/コラール「いと高きところにいる神にのみ栄光あれ」BWV.663/ コラール「天にまするわれらの父よ」BWV.737/前奏曲とフーガ ト短調 BWV.535 カンドッティ:シンフォニア第22番 Op.142 オーレン・キルシェンバウム(Org) | ||
録音:2009年4月。2009年に行われた第2回バッソ・フリウーリの歴史的オルガン、国際オルガン・コンクールで優勝した、イスラエルのオルガニスト、キルシェンバウム(1982-)による記念録音。彼はテルアヴィヴで学んだ後、現在はスイスで活動している。 | ||
エティエンヌ・オジ(1754-1813):二つのバソンのための6つの大ソナタ集
マッシモ・マルトゥシェッロ(Fg) | ||
録音:2008年3月、ラクイラ。革命前ル・コンセール・スピリチュエルでも活躍したフランスの名バソン奏者オジは、1803年にバソンの教則本を出版、その中に含まれていたのがこの6つの大ソナタ集。マッシモ・マルトゥシェッロはローマ出身のファゴット奏者。『はっきりした記載がありませんが、多重録音で一人で二重奏を行っているようです。』とのこと。 #曲目欄詳細には、なぜか APARTEレーベル AP-008 の物と思われる内容(シューベルト)が書かれているのみでしたので、上記では省略しています。 | ||
レモ・ヴィンチグエッラは(1956-):前奏曲集 東洋風前奏曲(6曲)/公園の前奏曲(6曲)/ 色の付いた前奏曲(12曲)/公園の前奏曲(7曲)/ 東洋風の前奏曲(5曲) |
サンドロ・バルディ(P) | |
録音:2009年9月/2010年3月。ヴィンチグエッラはランチャーノ生まれのピアニスト、作曲家。前奏曲はいずれもサロン風の聞きやすい作風。サンドロ・バルディはボローニャのピアニスト。 | ||
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783): オルガンのための6つの協奏曲 |
マヌエル・トマディーン(Org) | |
録音:2009年2月15日、ポルチェニーゴ。使用オルガン:ジャチント・ペシェッティ、1732年-1733年作。ハッセはヘンデルよりも一世代下になるドイツの作曲家。ヘンデル同様イタリアに留学、ナポリでアレッサンドロ・スカルラッティと交流を持ち、最先端の音楽をたっぷり吸収した。ドイツに戻るとドレスデンを拠点とし、高い名声を誇った。このオルガンのための6つの協奏曲は、元になった管弦楽曲をハッセ自身が鍵盤楽器用に編曲したものと考えられている。使用楽器は、ヴェネツィアから北に50、60km離れた町にある小型のオルガン。大パイプオルガンと異なった素直で愛らしい響きが魅力的。 | ||
ナン・ツェン〜イタリア歌曲集 トスティ:夢/そうしたいのだが/セレナータ/苦しみ/あなたが帰って来ないなら/別れの歌 レオンカヴァッロ:私に愛させて/マッティナータ / ドニゼッティ:遥かに/愛と死/船乗りの恋 マスカーニ:セレナータ/バッラータ/アヴェ・マリア / ロッシーニ:約束/フィレンツェの花売り娘 ベッリーニ:熱い願い/フィッリデの悲しげな姿よ/優美な月よ/マリンコニア ナン・ツェン(S) ロレンツォ・バヴァイ(P) | ||
録音:2011年。ナン・ツェンは中国出身。トスティの名曲や、音大の学生も好んで歌うロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティの歌曲、そして比較的珍しい曲も含まれるレオンカヴァッロ、マスカーニの歌曲と、盛りだくさん。 | ||
ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1682-1738): クラヴサン曲集 |
マリア・クロティルデ・ シエーニ(Cemb) | |
録音:2011年。フランスの作曲家ダンドリューはラモーより1歳年上で、クラヴサン、オルガン奏者として比類ない名声を誇った。マリア・クロティルデ・シエーニはイタリアのベテラン・チェンバリスト。彼女の演奏は誠実で温かみがあり、また録音もチェンバロのありのままの音を捉えているので、室内での少人数の演奏会で小型チェンバロの演奏を聞いているような気分になる。 | ||
ヴェネツィアからワルシャワへ〜16世紀-17世紀の複合唱曲集 ヤン・シンブラッキー(?-1657):空に喜びがあり マルチン・ミエルチェフスキ(?-1651):幸せな神の御母/とても聡明な処女 フランチェスコ・スティヴォーリ(1550頃-1605):名高い博士よ オルフェオ・ヴェッキ(1551頃-1603):主がシオンの捕われ人を連れ帰られるときいて ジョヴァンニ・フランチェスコ・アネーリオ(1569頃-1630):キリエ/ブドウのように アスピーリオ・パチェッリ(1570頃-1623):真夜中に ジョヴァンニ・マッテオ・アゾーラ(1532頃-?):天の女王 ヴィンチェンツォ・ベルトルージ(?-1608):主の御使い アントーニオ・グワルティエーリ(1574-1661):大いに祝福されたマルコ ジューリオ・チェーザレ・ガブッシ(1562頃-1611):喜びは失せ マリーナ・マラヴァージ指揮アンサンブル・ドデカントゥス | ||
録音:2011年6月30日-7月2日、ヴィチェンツァ。 16世紀のヴェネツィアでは、サン・マルコ聖堂の構造に由来する複合唱の音楽が流行、これはやがてヨーロッパ全土に広がる。このCDには、イタリア人作曲家はもちろん、珍しい北方の作曲家の複合唱曲も集められている。 シンブラッキーはボヘミアの作曲家。ミエルチェフスキは17世紀のポーランドでももっとも高名だった作曲家。イタリア人スティヴォーリはクラウディオ・メールロとジョヴァンニ・ガブリエーリの弟子で、晩年をグラーツで過ごした。ヴェッキ(オラツィオ・ヴェッキ(1550-1605)とは別人らしい)はミラノ近辺で活躍した人。アネーリオは1624年から1630年にかけてポーランドで活躍した作曲家。ローマ出身のパチェッリも、1602年以降ポーランドで20年以上活動。ベルトルージはヴェネツィア出身で、1595年から1607年までポーランドのジグムント3世の宮廷で働いたオルガニスト。グワルティエーリはヴェネトを中心に活動。ガブッシはミラノの聖堂の楽長を務め、1601年から翌年の短期間ポーランドでも働いた人。いずれも珍しい人ばかり。 アンサンブル・ドデカントゥスは、1984年に結成された合唱団で、ルネサンスからバロックにかけての合唱曲を主に扱う団体。指揮のマリーナ・マラヴァージは合唱指揮者としても有名で、2007年1月のベルガモ・ドニゼッティ劇場来日公演でも合唱指揮を担当していた。 | ||
GB-5500 (10CD) 5CD価格 廃盤 |
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 | アルド・チッコリーニ(P) |
チッコリーニは日本でこそサティのスペシャリストという印象があるかもしれないが、実はモーツァルト、ベートーヴェンを得意とするヴィルトゥオーゾである。CASCAVELLから、VEL-3100という番号で再発売がアナウンスされている。 | ||
ボンポルティ:独唱と弦楽によるモテット集 | ウッチェロ(S) チャヴァッタ指揮 カウナス室内o. | |
哲学、神学を学ぶ聖職者でもあったが、世俗作品を有力者や教会に送り付けて名声を得ようとした「俗物」ボンポルティ。その強欲さに、当時の人々からは敬遠されたが、美しい旋律と、 堅実な語法で作られたその作品は、傑作が輩出した18世紀イタリアの中にあってもひときわ目を引く。 | ||
B.マルチェルロ:合奏協奏曲Op.1(全曲) | ルカ・アレティーニ(Vn) ジャンタ・ソリス(Vn) シルヴァーノ・フロンタリーニ指揮 カウナスco. | |
現在唯一の「作品1」全曲となる。 | ||
パレストリーナ:マントヴァ・ミサ曲集 Vol.2 祝福されし聖母マリアのミサ より〔第1番−第3番〕 |
セルジオ・ヴァルトロ指揮 サン・ペトロニオ・カペラムジカ | |
発売:1996年。指揮者に、鍵盤楽器奏者と精力的に活躍しているヴァルトロによるパレストリーナのミサ曲。このシリーズは第3集までが出ていたようだが、他の2巻は2011年現在入手困難の模様。 #2011年再プレス。 | ||
ヘンデル:イタリア・カンタータ集 | アンジェロ・ マンゾッティ(ソプラニスタ) マッシモ・メルチェッリ(Fl) ソフィア・ルッフィーノ(Vc) ジョルジュ・キス(Cem) | |
カウンター・テナーではなく男声ソプラノ(ソプラニスタ)だからこそ実現できたヘンデルのカンタータ集。この曲の持つ華やかさと勇壮さは、 マンゾッティの存在あってこそ現代に甦るといえる。 | ||
ルートヴィヒ・ホフマン(1738-1793):フルート協奏曲(3曲) | マッシモ・メルチェッリ(Fl) アルフォンソ・ ザウラ・ラチェール指揮 シンフォニア・ペルジーナ | |
ホフマンはヴァーゲンザイルの弟子で、ウィーンの聖シュテファン大聖堂の楽長を務めた音楽家。 | ||
GB-5587 廃盤 |
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.8 [第23番/第13番/第16番] |
アルド・チッコリーニ(P) |
GB-5588 廃盤 |
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.9 [第26番/第3番/第8番] |
アルド・チッコリーニ(P) |
レオンカヴァッロ:ピアノ曲集 Vol.1 はじめのワルツ、セレナーデ、甘い夜、愛の歌、 夜想曲、イタリアの夜、初めてのキス、サラバンド、 道化師のメヌエット、ヴェニスの舟歌、他 |
マルコ・ソッリーニ(P) | |
好評の第1集(GB-5578)に続くもの。 | ||
GB-5600 廃盤 |
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第19番/第22番/第29番 |
アルド・チッコリーニ(P) |
すっかり巨匠の風格を備えたチッコリーニの、柔らかでクリアなベートーヴェン。 | ||
ベートーヴェン・レアリティーズ Vol.1 〜ベートーヴェン(1770-1827): ヴァイオリン協奏曲(1792頃; 未完)〜アレグロ・コン・ブリオ(*) / 12のドイツ舞曲 WoO 8 /騎士のバレエのための音楽 WoO 1 マルコ・ロリャーノ(Vn) ロベルト・ディエム・ティガーニ指揮サッサリso. | ||
発売:2000年。(*)はスケッチの断片しか残されていない作品。以前にも補筆をしたものがあったが、当盤は指揮のティガーニの補筆した楽譜を用いた世界初録音。他の作品もボン時代のベートーヴェンによる青春の息吹が感じられる。 なお、当シリーズの続編は INEDITA レーベルから発売されている。 | ||
ピエトロ・アレッサンドロ・グリエルミ(1728-1804): クレディーディ/シンフォニア(6曲) |
エンリーカ・バッソ(S) ルチア・シャンニマーニコ(Ms) マン−タエク・ハ(B) ジャンルイージ・フォンディ(B) パオロ・ビアンカラーナ指揮 グリエルミco. | |
録音:1999年4月。 グリエルミは、パイジェッロとチマローザと並ぶ18世紀後半のイタリアの作曲家で、イタリア各都市のみならずロンドンでも活躍した。音楽だけでなく、その激しい気性、奔放な生活でも有名な人物である。クレディーディは1793年以来サンピエトロのヴェネラビェ・カッペッラ・ジュリアの楽長も務めており、宗教音楽を多く手がけているが、この「クレディーディ」もその時期の作品と考えられてる。シンフォニアも、イタリアにおける交響曲の祖先の状態を知ることができるという点で貴重。 | ||
フレスコバルディ:フィレンツェのアリアによるミサ | フェデリーコ・バルダッツィ指揮 アンサンブル・サン・フェリーチェ | |
録音:1999年6月、フィレンツェ。カヴァリエーリ作曲の有名なメロディ(別名「大公の踊り」)を定旋律とした珍しいミサ曲。 | ||
ジュゼッペ・マッテオ・アルベルティ(1685-1751): ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 |
ダヴィデ・アモーデオ(Vn) フランク・ベルネーデ、 ルチアーノ・コンティーニ(リュート) アレッサンドロ・デ・マルキ(Cemb) | |
アルベルティは18世紀前半にボローニャで活躍、またロンドンでも人気を博したヴァイオリニスト・作曲家。作品は超絶技巧的ではなく、明快でわかりやすい。 | ||
フランチェスコ・ビスコーリ(1740頃活動): 「トランペット、オーボエ、ファゴット、 ヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲」 ジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニ(1701-1775): シンフォニア(4曲) |
イ・ヴィルトゥオージ・イタリアーニ | |
ビスコーリについてはほとんど何も知られておらず、残されている作品は収録曲のみだが、これはナポリ的な軽い響きに、パリ風に各楽器の名技を散りばめた、ギャラント様式の隠れた名曲。 | ||
ラ・スパーニャ 作曲者不詳(15世紀イタリア):ラ・スパーニャ(*) イザーク:ミサ「ラ・スパーニャ」(#)/ あなたは何もかも美しく(#)/ 私の頭に水を授けるものは(#) トラバーチ:定旋律 第2旋法(+) ルッツァスキ: ラ・スパーニャに基づくリチェルカーレ(*/+) フランシスコ・デ・ラ・トーレ: 「スペインの王様」 (ラ・スパーニャ)に基づくアルタ(+) ロディオ: ラ・ミ・レ・ファ・ミ・レ (ラ・スパーニャ)に基づくファンタジア(*/+) カベソン:アルタの旋律に基づくトレス(+) オルティス: 単旋律(ラ・スパーニャ)に基づく レセルカーダ(第1−6番)(*/+) コッター: コッヒェルシュペルガー・シュパニエラー(+) |
パオロ・パンドルフォ(ガンバ;*) リューウェ・タミンガ(Org;+) パオロ・ダ・コル指揮(#) アンサンブル・オデカドン(#) | |
「ラ・ミ・レ・ファ・ミ・レ」という冒頭のシラブルで特定できる有名な旋律「ラ・スパーニャ」は、現存する数少ない15世紀イタリアの旋律の一つで、10ほどの異名を持つ。舞踏書などに収録され、対位法的処理を施されたものを経て、イザークの当盤収録のミサの定旋律に採用されてから、16世紀を通じて定旋律として広く用いられることとなった。当盤では、イザークの2つのモテットをのぞくすべての楽曲が、この「ラ・スパーニャ」に基づいて書かれたもの。グロッサ・レーベルで大活躍中のパンドルフォにご注目。 | ||
トマゾ・アルビノーニ: 作品番号無しのヴァイオリン協奏曲とシンフォニア [ヴァイオリン協奏曲(4曲)/4楽章のシンフォニア(8曲)] |
ファブリツィオ・ アンメット(Vn)指揮 オルフェオ・アンサンブル | |
各地の図書館からマニュスクリプトを集めて録音したと言う労作。 | ||
イタリアのファゴット協奏曲集 アレッサンドロ・ロッラ(1757-1841):ファゴット協奏曲 ジョヴァンニ・ジーモン・マイル(1763-1845):ファゴット協奏曲 フェルディナンド・リツィオ(?-1778):ファゴット協奏曲〔ハ長調/変ロ長調〕 ヴィヴァルディ(1678-1741):ファゴット協奏曲 ハ長調 RV.468 パオロ・カルリーニ(Fg) マルコ・ズッカリーニ指揮 アカデーミア・イ・フィラルモニチ | ||
録音:2000年8月19日-21日、モローネ・ホール、ヴェローナ/発売:2001年/再プレス:2016年。 | ||
ジョヴァンニ・ナスコ(1500頃-1561): エレミヤの哀歌/レスポンソリウム「わが魂は死に至るほどに悲しむ」 |
マリーナ・マラヴァージ指揮 Ens.ヴォカーレ・ スペクルム・ムジカーレ | |
日本語解説・歌詞訳付き。ナスコはおそらくベルギーの出身で、晩年イタリア、トレヴィーゾで楽長を務めていたことがわかっている。収録曲はその頃の作。 | ||
ニグラ・スム〜修道院と宮廷におけるマリア信仰 聖母マリアの祝日の晩課(詩篇/アンティフォナ/マニフィカト) 聖母マリアのカンティガ集(13世紀) から |
フェデリコ・バルダッツィ指揮 Ens.サン・フェリーチェ | |
録音:2000年9月。 | ||
ジョヴァンニ・ベネデット・ プラッティ(1697-1763): 4声のミサ曲 ヘ長調/ スターバト・マーテル/ 4声のミサ曲 イ長調 |
シモーナ・ チェルボネスキ(S) ピエラ・カズーラ(Ms) ファブリオ・フレージ(T) アントーニオ・パーラ(B) パオロ・ルッジェーロ(Br) アントーニオ・サンナ指揮 サッサリ共同o. イ・カントーリ・デッラ・ レズレツィオーネ・ディ・ ポルト・トレス | |
録音:2001年12月、サッサリ。 パドヴァに生まれた作曲家プラッティは、1722年にヴュルツブルクに移り、亡くなるまでヴュルツブルクの宮廷で働いていた。バッハ、ヘンデルより一世代下に当たり、末期バロックから前古典派の特長が顕著。音楽はいずれも優しい明るさのある親しみやすいもの。サッサリの団体の愛情ある演奏と相まって、宗教曲マニアなら逃がせない出来栄え。 | ||
おお、高貴なるローマよ〜 中世の巡礼たちの音楽、歌、声 ギロー・リキエ:慈愛と愛情と (パリ国立図書館蔵の写本より) 「聖母マリアのカンティガ集」〜 聖母マリアは喜んで(第253番)/ 聖母マリアを愛し(第7番)/ すばらしい奇跡を(第272番)/ 今日から私は歌いたい(第1番) 「ベネディクト会交唱集」〜救い主の慈しみ深き御母 アダン・ド・サン=ヴィクトール: おおマリア、海の星(プローサ) 「モンセラートの朱い本」より [声そろえ歌わん/われら死をめざして走らん] 伝ヴィトルキアーノのトラピスト会修道女:聖母よ 作曲者不詳:騎士たちよ(アンプロイアーナ写本より) マルカブリュ:平安あれ、主の御名のもとに 作曲者不詳:おお、高貴なるローマよ (モンテカッシーノ修道院の写本より) |
アンサンブル・ オリエンティス・ パルティブス、 アルモニオーソ・ インカント | |
録音:2001年8月8日〜10日、ペルージャ、聖チェチーリア教会祈祷所。 中世ヨーロッパの聖地巡礼にまつわる音楽を収録。打楽器の演奏がすばらしく、アラブの影響を多分に受けた当時の地中海ヨーロッパの音楽を生き生きと再現している。 | ||
インノチェンティウス・ダンモニウス(15c): ペトルッチのラウダ集第1巻の音楽 |
アンサンブル・ヴォカーレ・ ドデカントゥス、 コンソート・ベネト | |
ダンモニウスについて詳しいことはよく判っていないが、1460年頃にヴィンツェンツァで生まれ、ヴェネチアのサン・サルヴァトーレ修道会に属していた。史上に名高いペトルッチの印刷楽譜のラウダ集第1巻はこの人の作品からなる物で、いずれも極めて優れている。今回のアルバムではそこから16曲を選び、時にごきげんに、時にしみじみと演奏している。 | ||
コスタンツォ・ポルタ(1529-1601): レクイエム/メメント・ドミネ・ダヴィド/ デウス・イン・アディウトリウム |
アンサンブル・ ヴォカーレ・スペクルム | |
コスタンツォ・ポルタはクレモナ生まれのイタリアの作曲家。 | ||
パイジェッロ:聖週間のための音楽 キリスト/ミゼレーレ/聖木曜日の晩のためのレツィオーネ/ 聖週間のための2つのモテット/オルガン・ソナタ |
ウォン・ミ・ユン(S) ジョルジョ・ウバルディ指揮 アンサンブル・ストルメンターレ・ フォンス・アモリス、 パルマ・アッリーゴ・ボーイト 音楽院室内cho. | |
ピリオド楽器使用。パイジェッロの作品でもまだ珍しい存在といえる宗教音楽。「キリスト」と「ミゼレーレ」はともに1794年の作で、 ソロと合唱、2つのチェロ、コントラバスとオルガンという慎ましい編成。 | ||
ヴァッセナール伯ウーニコ・ヴィルヘルム: 6つのコンチェルト・アルモニコ |
ファブリツィオ・アンメット指揮 スポレート・オルフェオEns. ヘルマンス・コンソート | |
録音:2003年8月。アルバート・ダニング新校訂クリティカル・エディション
による世界初録音。 ながらくペルゴレージ作曲と誤認され、その一部をストラヴィンスキーが「プルチネッラ」の素材 として用いたことでも知られる作品。誤認されるほどの名曲なのだが、その境遇ゆえかこれまで ピリオド楽器による演奏に目立ったものがなく、イタリア勢の録音となると当盤が初であると思われる。 | ||
アレッサンドロ・ロッラ(1757-1841): ヴァイオリン協奏曲 ニ長調(1796)/ 友人カヴィナッティのためのアダージョ ヘ長調/ シンフォニア ニ長調 |
グイド・リモンダ指揮(Vn) アレッサンドロ・ロッラ室内o. | |
録音:2003年12月。 ロッラはイタリアのヴァイオリニストで、ミラノ・スカラ座でコンサートマスター(当時は指揮者も兼ねていた)を務めたこともある名手。モーツァルトと同時代で、イタリアにウィーン古典派の作風を広めた作曲家の一人としても知られる。 ヴァイオリン協奏曲はモーツァルトからの影響が顕著。アダージョは比較的晩年の作品で、モーツァルトの影響から抜け出し、ベッリーニやドニゼッティの時代も感じさせる。 ヴィオッティのヴァイオリン協奏曲(GB-5133、GB-5138)が好評だったリモンダが、節度あるイタリアン・カラーでロッラの持ち味を引き出している。 | ||
フランチェスコ・カヴァッリ:宗教曲集 聖母マリアのための晩課/ 6声のマニフィカト/ サルヴェ・レジナ/他 |
マルコ・フラカッシ指揮 チャンピ器楽グループ チャンピ声楽グループ アンサンブル・デ・ラビリント | |
モンテヴェルディの後継者カヴァッリの作品集。マルコ・フラカッシはクレモナ出身、四半世紀にわたって指揮活動をしている他、チェンバロ、オルガンなどの鍵盤楽器奏者としても知られている。 | ||
ヴィヴァルディ:弦楽と通奏低音のための協奏曲とシンフォニア集 協奏曲 ハ長調 RV.111/ シンフォニア ハ長調 RV.111〜第2楽章の遺稿 RV.111a/ 協奏曲 変ロ長調 RV.165/シンフォニア ハ長調 RV.802/ シンフォニア ト長調 RV.147/同 ニ長調 RV.122/ 同 ヘ長調 RV.135/同 変ロ長調 RV.162/協奏曲 ヘ長調 RV.139/ シンフォニア ハ長調 RV.Anh.93/同 ト長調 RV.Anh.4 |
ファブリツィオ・アンメット (Vn)指揮 スポレート・ロルフェオ・アンサンブル | |
スポレートのロルフェオ・アンサンブルが演奏するヴィヴァルディ。珍しい作品がいろいろ。小型チェンバロと弦楽四重奏の編成による演奏で、独特の鄙びた味わいがかえって新鮮。 | ||
ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ(1689-1755): ファゴットと通奏低音のためのソナタ集 イ短調 Op.26 No.2/ホ短調 Op.26 No.4/ ト短調 Op.26 No.5/ホ短調 Op.50 No.1/ ト長調 Op.50 No.2/ニ短調 Op.50 No.4/ ハ短調 Op.50 No.5 ミルデ:協奏練習曲 Op.26 No.31,41,49 |
マルーロ・モングッツィ(Fg) フェデリーカ・サイナーギ(Hp) | |
録音:2003年7月21-22日。 18世紀前半のパリを代表する作曲家の一人ボワモルティエが1729年と1734年に出版したソナタ集から7曲を演奏。ファゴット・ソロにハープ伴奏という組み合わせが興味深い。フランス風の音楽にイタリア的な名技性が盛り込まれている。 | ||
ファゴットとピアノのための20世紀音楽 ピエルネ:演奏会小品 Op.35 プレヴィン:ファゴット・ソナタ フランセ:2つの小品 エルガー:ロマンス ピアソラ:ノビタンゴ ロータ:トッカータ ヴィオッツィ:ファゴット・ソナタ |
パオロ・カルリーニ(Fg) アレッサンドロ・スペッキ(P) | |
録音:2005年1月。 ファゴットの独奏曲なんてそんなにないだろう…と思いきや、こんな素敵な曲がたくさんあるとは驚き。指揮者アンドレ・プレヴィンの作品はなかなかにいい曲。フランセの2つの小品は気が利いた曲で、おすすめとのこと。 | ||
カトリック女王イサベラの時祷書 [Un libro de horas de Isabel la catolica] アロンソ・ペレス・デ・アルバ: 来たれ、創り主なる聖霊よ/めでたし天の女王 フランシスコ・デ・ペニャローサ: めでたし、処女マリアより生まれ給いし/聖母よ、お願いします フアン・デ・アンキエタ: 主イエス・キリストの最期/めでたし、聖なる御顔/ 主よ、われを解き放ちたまえ ジョスカン・デ・プレ: アヴェ・マリア/主よ、あなたの怒りで私を責めたもうな アントワーヌ・ブリュメル:御父の母であり娘よ 他(全15曲) |
パオロ・ダ・コル指揮 オデカトン | |
録音:2004年5月。 BONGIOVANNIは時々優れた古楽ものを出してくるが、これもそのひとつで、スペイン女王イサベラに由来するモテットを集めたアルバム。パオロ・ダ・コル率いるオデカトンは1998年に結成されたイタリアの声楽アンサンブル。古楽に不可欠な透明感を持ちつつ、イタリア的な陽光あふれる柔らかさが特徴。 | ||
フランチェスコ・パオロ・トスティ(1846-1916): 英語による歌曲集 永遠に、そして永遠に!/さようなら!/私の心においで!/ あの日!/しばらくそのままに/もう訊かないでおくれ/晩祈に/ さようならを求めて/私が祈るのを手伝ってくれ/ 陽気な五月と共にやって来た/私の愛と私/遅く来すぎた愛 私たちは見て待った/昨日/コヴェント・ゲイトにて/愛は結ぶ/ 私たちは愛し合った/夏の夜の夢/彼らに告げてくれ!/ 懐かしい愛に戻れ/さらば、わがいとしい人/さらにさらに/ まだ覚えている/忘れようか/美人の目/敬具/記憶/ ここにいるように言ってくれ/ヴェネツィアの歌/ 翼の生えたこだま/人生の歌/あなたを愛します/愛を目覚めさせよ/ ナポリの歌/二つ/なぜそんなに脈打つのだ、心よ?/黄昏の物語/ 私の夢/リドの海岸で/薔薇の歌/休息の歌/落ち葉/夜の静寂の中で/ 眠って、思い出しなさい、いとしい人/舟歌/愛の帰還/ 私の最愛の人/あなたゆえ/五月の時/誰が知っているというのか?/ もし/今日愛してくれ/話しておくれ!/春/銀の裏地/愛の贈り物/ 別れ/遠くに/別れの時/若い時分には/ピエロの嘆き/ 私は公平でない/愛の道/私を愛しておくれ!/夏/もう一度!/ 星の光/決して!/でも告げられたら!/告げられない/誰が?/今!/ 最初のワルツ/自由への連合国の行進曲/リハーサルの二重唱 |
サラ・ケットナー(S) クリスティーナ・ファール(Ms) アルド・ディ・トーロ(T) デンヴァー・マーティン・スミス(Br) マルコ・モレスコ、 ロベルト・ルーポ(P) | |
トスティといえばロマンティックで情熱的なイタリア歌曲で知られた人物。今でも彼のイタリア歌曲は大歌手から声楽初心者まで広く親しまれている。一方、実はトスティは30年以上もロンドンに滞在、王室付音楽教師となり、王室音楽アカデミーの教授に就任、英国人女性と結婚して、1906年には英国の市民権まで獲得していたということはあまり知られていないのではないだろうか。当然、彼は多数の英語の歌曲も作曲している。現在「さようなら!( Addio! )」としてイタリア語で親しまれている曲も、実は「Good-Bye !」という英語の歌の翻訳なのだ。 従来、トスティの英語の歌曲は稀にしか取上げられなかったが、それをBONGIOVANNIが一挙集大成、なんとCD4枚に75曲も収録。これはトスティ・ファンにはたまらない。実力派の歌手4人が、それぞれ適した声種を分担して歌っている。 一部を除き、題名の日本語訳は参考のためで、確定的なものではありません。 | ||
トマーゾ・アルビノーニ(1671-1751): 3声のバッレット集 Op.3(1701;全12曲) |
アンサンブル・ ベネデット・マルチェッロ | |
アルビノーニはヴィヴァルディと同世代のヴェネツィアの作曲家。裕福な家に生まれたため自由な音楽活動をしたことで知られている(ちなみに、有名な「アルビノーニのアダージョ」はほぼ捏造品)。「バレット Balletto」とは、舞踏もしくは舞踏音楽のこと。4楽章ないしは3楽章の作品に、アッレマンダ(アルマンド)、ガヴォッタ(ガヴォット)、サラバンダ(サラバンド)、ジガ(ジグ)など、フランス由来の音楽が用いられている。代理店は世界初録音としているが、個々には録音がある曲があるため、「全曲まとめては」あるいは「この編成では」世界初録音の誤り。アンサンブル・ベネデット・マルチェッロは、ヴァイオリン2、チェロ、チェンバロという編成のピリオド楽器アンサンブル。溌剌とした演奏を繰り広げている。 | ||
バード:4声のミサ/目覚めていよ/おお主よ、僕が タリス:預言者エレミヤの哀歌/われらを憐れみたまえ |
ラファエーレ・プッチャンティ指揮 オペラ・ポリフォニカ | |
録音:2005年5月。 バードとタリスという16世紀の英国音楽を代表する二人の宗教声楽作品を、イタリアの無伴奏声楽団体オペラ・ポリフォニカが演奏。大らかさと明るさはさすがイタリア。ラファエーレ・プッチャンティは1972年フィレンツェ生まれ。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956): ヴァイオリンと弦楽合奏のための協奏曲(1903) ヴァイオリン協奏曲第2番(1916) |
フランチェスコ・チェラート(Vn) アルトゥーロ・サッケッティ指揮 ミラノ・ヌォーヴァ・ カメリスティカso. | |
録音:2003年10月25日、2002年11月11日。 BONGIOVANNI社の進めるペロージのシリーズ新刊。「ヴァイオリン協奏曲第2番」はペロージならではのしっとりとした宗教的情感を湛えた名曲。「ヴァイオリンと弦楽合奏のための協奏曲」は擬バロック風の作品で、弦の絡みが美しい。 | ||
ドメニコ・プッチーニ(1771−1815): テ・デウム 「フランス皇帝かつイタリア王ナポレオン陛下を讃える」(*) 「クイント・ファビオ」序曲 |
バルバラ・ヴィニュデッリ(S) バルバラ・ディ・カストーリ(A) ダーノ・ラッファンティ(T) ニコラ・ムニャーニ(B) ヘルベルト・ハント指揮 ジーリオ歌劇場so. ルッカ室内o. | |
録音:2001年4月20日。 お馴染みジャコモ・プッチーニの祖父にあたるドメニコ・プッチーニ。プッチーニ家はルッカで教会音楽に携わっていたが、ドメニコはオペラに関心を持ち、ナポリでパイジェッロに学んだ。たしかに音楽の印象はパイジェッロ風。1800年に書かれた「テ・デウム」を聴くと、ドメニコが非常に優れた作曲家であったことがすぐにわかる。ドメニコはちょうどナポレオン時代を生きた人で、「フランス皇帝、イタリア王ナポレオン陛下を讃える」というナポレオンの聖名祝日のための機会音楽も書いるが、(*)はピアノ伴奏によるソプラノ独唱曲。 | ||
モーツァルト: 2つのチェンバロのためのソナタ集 4手のためのソナタ ハ長調 K.19d/ 4手のためのソナタ ニ長調 K.381(123a)/ 4手のためのアンダンテと 5つの変奏曲 ト長調 K.501/ 2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448(375a)/ フーガ ト短調 K.401(375e) |
マリア・クロティルデ・ シエーニ、 カーティア・ロッチ(Cemb) | |
録音:2006年9月、ローマ。 チェンバロによる2台の鍵盤のための作品集。チェンバロ2台だと、ピアノ3台やフォルテピアノ2台とも全く違った、雅なモーツァルトになるのが面白い。マリア・クロティルデ・シエーニはローマのチェンバロの大御所的存在。カーティア・ロッチはその高弟。 | ||
教会で聞くパレストリーナの合唱曲 パレストリーナ: ミサ曲「おお、天の王を」/ スターバト・マーテル/ 主よ、今こそ御身のしもべを/ 汝はペテロなり/デ・シルヴァ/ おお天の王を |
ラッファエーレ・ プッチアンティ指揮 フィレンツェ・ アッカデミア・ムジカーレ・ オペラ・ポリフォニカ | |
録音:2006年、フィレンツェ。 パレストリーナの無伴奏宗教合唱曲集。教会内の録音が、透明な合唱にさらに雰囲気を豊かにしている。ラッファエーレ・プッチアンティは1972年生まれのピアニスト、指揮者。 | ||
モーツァルトの周辺の作曲家のオペラ序曲集 ニッコロ・ピッチンニ(1728-1800): 「偽のトルコ人」序曲/ 「アメリカのナポリ人たち」序曲 ジョヴァンニ・パイジエッロ(1740-1816): 「親切なアラビア人たち」序曲/ 「ゼルミーラ」序曲/「ダルダネ」序曲/「太鼓」序曲 パスクワーレ・アンフォッシ(1727-1797): 「迫害された見知らぬ女」序曲/ 「パルミーラのゼノービア」序曲 アンドレア・ルケージ(1741-1801): 「明かされた裏切り」序曲 ドメニコ・チマローザ(1749-1801): 「偽の貴族たち」序曲 |
フランチェスコ・ クワットロッキ指揮 アブルッツォso. | |
録音:2006年。 5人の作曲家によるオペラの序曲を10曲収録。 | ||
14世紀イタリアの カッチャとマドリガーレ(全13曲) ヤコポ・ダ・ボローニャ: 良い時が巡って来た/ わたしが不死鳥だったとき ジョヴァンニ・ダ・フィレンツェ:木蔭に腰掛けて ニッコロ・ダ・ペルージャ: 考えながら過ごし/帆は壊れ ランディーニ:想いに耽って/ああ、言っておくれ ザカリアス:楽しみに狩りをして 作者不詳:海岸で/甘美な水で漁をして/他 |
アンサンブル・ オリエンティス・ パルティブス | |
録音:2005年、ペルージャ。 ヤコポ・ダ・ボローニャとジョヴァンニ・ダ・フィレンツェ(もしくはジョヴァンニ・ダ・カッシャ)は、ともにミラノでヴィスコンティ家に仕えた音楽家。アンサンブル・オリエンティス・パルティブスの演奏は、名前通り、東方風の響きを取り入れたもので、心地よいと同時に刺激的。 | ||
ドメニコ・チマローザ(1749-1801):宗教音楽集 チェリ・ヴォチェス(1767)/ドミネ・アド・アディウヴァンドゥム/ クレド/マニフィカト/アントラ・ウビ・クエストゥス・エコ リンディタ・イスク、アレッシア・デ・アミチス(S) アントーニオ・ジョヴァンニーニ(CT) ルイージ・デ・ドナート(B) フランチェスコ・クワトロッチ指揮アブルッツォso.、 スコラ・カントルム・サン・シスト | ||
録音:2008年。ほとんどが世界初録音。 18世紀後半のイタリアの大作曲家チマローザは、オペラのみならず宗教音楽も多数の傑作を残しているが、実際に耳にできる機会はそうはない。このCDにはチマローザの初期の宗教作品が録音されており、ナポリ在住の音楽学者、山田高誌が自らチマローザの自筆譜から演奏譜を起こしたもの。 メインのチェリ・ヴォチェスはチマローザがまだ十代の頃の作品。50分に迫る大曲で、その瑞々しくも豊かな音楽は、チマローザがいかに若くして才能に恵まれていたかを示している。クワトロッチとアブルッツォso.の誠実な演奏で作品の魅力を万全に伝えている。山田による詳細な作品解説(伊・英文)も貴重。 | ||
アンニバーレ・スタービレ(1535頃-1595): モテット「羊飼いたちが互いに言うだろう」 フランチェスコ・ソリアーノ(1548/49-1621): 教皇マルチェリスのミサ/8声のモテット |
ラッファエーレ・ プッチアンティ指揮 オペラ・ポリフォニカ | |
録音:2009年6月4日-6日、フィレンツェ。 ソリアーノは16世紀末から17世紀初めにかけてのイタリアの作曲家。後半生をローマで過ごし、パレストリーナの流派を継いだ音楽家として重要な人物。「教皇マルチェリスのミサ」は30分を越す大作で、パレストリーナの手法をさらに拡大しているという点で興味深い作品。スタービレはもう一世代前のローマの作曲家。プッチアンティは1972年生まれのピアニスト、合唱指揮者。オペラ・ポリフォニカを創設し、ルネサンス期の合唱作品を指揮して高い評価を得ている。 | ||
ロレンツォ・ペロージ(1872-1956)シリーズ〜 組曲集 組曲第5番「トルトーナ」(*)/ 組曲第7番「トリノ」(#) |
アルトゥーロ・サッケッティ指揮 ミラノ・ヌオーヴァ・ カメリスティカso. | |
録音:2002年11月11日(*)、2003年10月25日(#)。 BONGIOVANNIの進めるペロージ・シリーズ、オーケストラのための組曲を2曲収録。どちらも3楽章形式で、イタリア都市にちなんだ題名がつけられている。トルトーナは、ちょうどミラノとジェノヴァの真ん中辺りに位置するピエモンテ州の町。素朴で親しみやすい音楽。「ジェノヴァ」は45分もかかる堂々とした大作。第2楽章のしみじみとした味わいにペロージの特色が現れている。両曲とも、20世紀に入ってからの作品とは思えない作風で、メンデルスゾーン辺りの時代を想定するとちょうどいいと思う。 | ||
声のないアリア〜テノール編 | ||
声のないアリア〜バリトン編 | ||
声のないアリア〜ソプラノ編 | ||
声のないアリア〜 メゾ・ソプラノ・アリア集カラオケ モーツァルト: フィガロの結婚〜恋とはどんなものかしら ロッシーニ:セビリャの理髪師〜今の歌声は ビゼー:カルメン〜ジプシーの歌 ヴェルディ:トロヴァトーレ〜炎は燃えて、他 |
シルヴァーノ・ フロンタリーニ指揮 モルドヴァso. | |
一部のオペラ・ファンなら喉から手が出るほど欲しいカラオケ・オペラ。全11曲を収録。 | ||
声のないアリア〜ヴェルディ、プッチーニ/ソプラノ編 ヴェルディ:「ナブッコ」、「トロヴァトーレ」、 「仮面舞踏会」、「アイーダ」、「運命の力」 プッチーニ:「トスカ」、「蝶々夫人」、「トゥーランドット」から |
シルヴァーノ・フロンターリ指揮 ウクライナpo. | |
パスクァーレ・アンフォッシ(1727-1797): 歌劇「魔女チルチェ」(1788)(*) モーツァルト(1756-1791): アンフォッシの歌劇のための3つのアリア [ああ、あなたに明かしたい、 おお神よK.178(#)/ 手にキッスK.541(+)/ どうぞ、尋ねないでK.420(**)] |
マーガレット・ベイカー= ジェノヴェージ(S;チルチェ) アンナマリア・フェランテ (S;リンドーラ、S;#) ジョルジョ・ガッティ (B;ブルノーロ、B;+) ジュゼッペ・サバティーニ (T;プティ氏、T;**) ロベルト・アッボンダンツァ (Br;ノチェセッカ男爵) フラーヴィオ・ コルッソ指揮(*/+/**) イル・グルッポ・ ディ・ローマ(*/+/**) ジャン・ロザリオ・ プレスッティ(P;#) | |
録音:1987年10月、ローマ。世界初録音(*)。 アンフォッシはモーツァルトより少し前に活躍したナポリ派の巨匠作曲家。録音当時ももちろんだが、20年近く経過した今日でも、まだ忘れ去られた作曲家といってよいだろう。(#)(+)(**)は、モーツァルトがアンフォッシのオペラ上演のために作曲したアリア3曲で、(#)と(**)は1783年「ぶしつけな好奇心」ウィーン上演時の、(+)は1788年「上手くいった嫉妬」ウィーン上演時の、各追加アリア。 | ||
メルカダンテ: 3声のミサ/サルヴェ・レジナ/タントゥム・エルゴ1/同2 |
マリア・ルイーザ・ ファゾリーモ(S) イオリオ・ゼンナーロ、 ルイジ・ペトローニ(T) ロベルト・アボンダンツァ(Br) マッシモ・モンデッリ ジャン・ロザリオ・ プレズッティ指揮 グランデ・アカデーミア・ ヴォカーレ&ストルメンターレ | |
ヴィヴァルディ:歌劇「館のオットーネ」RV.729 | パトリツィア・ パーチェ(S;クレオニッラ) アンナ・マリア・フェランテ(S;トゥリア) アリス・クリストフェリス(CT;カイオ) ジャン・ニルエ(CT;オットーネ) ルイージ・ペトローニ(T;デチオ) フラヴィオ・コルッソ指揮 17世紀アンサンブル | |
発売当時は世界初録音だった物だが、その後CHANDOS盤も発売された(CHAN-0614)。 | ||
レオナルド・レオ(1694-1744): セレナータ「ディアーナ・アマンテ」(4声、1717) |
ロセッラ・ラガッソ(アモーレ) モニカ・ バチェッリ(ディアーナ) フィリッポ・ピッコロ (エンディミオーネ) ダニロ・ セライオッコ(プロテオ) ヴィート・パーテルノストロ指揮 レオナルド・レオo. | |
録音:1988年12月3日、ブリンディージ。実質的には室内オペラである。 | ||
BONGIOVANNI "DVD" | ||
ヴェルディ:歌劇「レニャーノの戦い」 | セザール・エルナンデス(T;アッリーゴ) エリーザ・ベーテ・マトス(S;リーダ) ジョルジョ・チェブリアン(Br;ロランド) マンリーコ・シニョリーニ(B;バルバロッサ)他 ネッロ・サンティ指揮 ベッリーニ大劇場o.&cho. | |
収録:2001年12月、110m、リージョン・フリー、NTSC、16:9、STEREO, DTS 5.1,、Dolby digital 5.1、字幕:伊英独仏日。 ついにBONGIOVANNIが DVD に参入。第1弾は、ヴェルディの熱血愛国オペラ、「レニャーノの戦い」。2001年12月にカターニャのベッリーニ大劇場で上演された舞台を、RAIが収録、そこからライセンスを受けての発売。画質はバッチリな上に、嬉しい日本語字幕付き!歌手で注目は、プエルト・リコ出身のテノール、セザール・エルナンデス! 1970年10月13日生まれ、19歳の時に「ボエーム」のロドルフォでデビュー、近年は30代の人気テノールとして世界中で引っ張りだこ。 | ||
ガッツァニーガ:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 | ロベルト・ルリアーノ (T;ドン・ジョヴァンニ) リンダ・カンパネッロ (S;ドンナ・エルヴィーラ) クリスティーナ・マンテーゼ (S;ドンナ・アンナ) パオラ・ヴァレンティーナ・ モリナーリ(S;マトゥリーナ) マウリツィオ・レオーニ (Br;パスクワリエッロ) ジョルジョ・トゥルッコ (T;オッターヴィオ公爵) アルベルト・ロータ(B;騎士長) ルカ・タマーニ(ランテルナ) ピエランジェロ・ペルッキ指揮 ガエターノ・ドニゼッティo.、 ドニゼッティ劇場cho. 演出:アレッシオ・ピッツェク | |
収録:2005年10月、ベルガモ。130'00"。字幕:伊英仏独。同曲の世界初映像。 モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」作成にあたって、台本作家のロレンツォ・ダ・ポンテが、もう一つの「ドン・ジョヴァンニ」から「パクリ」をしていることは有名。それこそがこのガッツァニーガの「ドン・ジョヴァンニ」。モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の初演に遡ること8ヵ月半、ヴェネツィアで初演され人気を博した作品で、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」を理解するには不可欠。日本でも何度か上演されているが、映像はこれが始めて。ベルガモのドニゼッティ劇場での上演。 なお、今日、ガッツァニーガの「ドン・ジョヴァンニ」は1幕もののオペラとして上演されているが、もともとはプロローグがあったことが伝えられている。その部分は失われてしまったため、今回は音楽なしで簡単なプロローグが付けられている。 | ||
ヴェルディ:歌劇「アロルド」 | グスターヴォ・ ポルタ(T;アロルド) アドリアーナ・ ダマート(S;ミーナ) フランコ・ヴァッサッロ (Br;エグベルト) エンリコ・ジュゼッペ・ トーリ(B;ブリアーノ) ヴァルター・ボリン (T;ゴドヴィーノ)他 ピエール・ジョルジョ・ モランディ指揮 アルトゥーロ・ トスカニーニ財団o. ピアチェンツァ市立劇場cho. | |
収録:2003年10月13日。リージョン・オール、NTSC、120m、Stereo、Dolby 5.1、字幕:伊英仏日。演出、舞台装置、衣装:ピエール・ルイージ・ピッツィ。嬉しい日本語字幕付き!!! CDでも録音が極めて少ないヴェルディの極レア・オペラ「アロルド」が、DVDになった。もちろんDVD初登場! 「アロルド」は、数年前にカレーラスがタイトルロールを歌って大評判になったオペラ「スティッフェーリオ」の改作。「スティッフェ-リオ」は、大傑作「リゴレット」に先立つことわずか5ヶ月の作品で、ヴェルディの創作意欲が最も盛んだった頃の作品。19世初頭を舞台に、妻の不倫に苦悩する牧師を描いた異色作に、ヴェルディはかなり入込んで作曲したにもかかわらず、大きな成功を収められなかった。そこで、舞台設定を1200年頃の第三次十字軍の時代にし、1857年にリミニで初演したのが、この「アロルド」。宗教色が払拭されたものの、物語の大筋は「スティッフェ-リオ」と変らない。「アロルド」は、かつては時折上演されたのだが、1990年代に「スティッフェーリオ」の再評価が進み上演が盛んになると、逆に「アロルド」の上演が稀になった。このピアチェンツァでの上演の映像は貴重。 グスターヴォ・ポルタは、アルゼンチン生まれの、今バリバリに活躍中のテノール。2006年3月に藤原歌劇団の「蝶々夫人」でピンカートンを歌っている。アドリアーナ・ダマートは、南イタリア、バーリ出身のソプラノ。2003年、ドミンゴ主催のオペラリア国際声楽コンペティションで優勝、ドミンゴ主演のプッチーニ「エドガール」のCDにフィデーリア役に起用されている。ピッツィの、時代様式に則した、手堅くも鋭い演出も見物。RAI収録の映像を、ライセンスを受けてDVD化。 | ||
カルロ・コッチャ(1782-1873): 歌劇「アリゲット」 |
ゲジム・ミシュケタ (Br;コルラード) エリザヴェータ・ マルチロジャン (S;デスピーナ) エンリカ・ファブリ (S;ローザ) フィリッポ・アダミ (T;ジャンノット) マウリツィオ・ロ・ ピッコロ(B;テバルド) ダヴィデ・ロッカ (Br;パスクァーレ)他 ファブリツィオ・ ドルシ指揮 カルロ・コッチャso. 演出:ロゼッタ・クッキ | |
収録:2005年11月。85m、NTSC、リージョン・フリー、4:3、Dolby Digital 5.1,、Dlby Digital 2.0、字幕:伊英日。 珍しいオペラがDVDで世界初登場。ナポリ生まれの作曲家コッチャはパイジェッロに学び、1810年代から30年代前半まで、イタリアのみならずリスボンやロンドンなどでも活躍をしていた。しかし、ちょうどロッシーニの台頭する時代だったため、その陰に隠れて、忘れ去られていた。その後ノヴァラの大聖堂の楽長に就任、91歳を迎える前日にこの地で亡くなっている。 「アリゲット」は、1813年1月9日、ヴェネツィアのサン・モイゼ劇場で初演されたオペラ。ちょうど同時期に同じ劇場で若きロッシーニが活躍していたことから、2005年8月にペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルで蘇演、それを受けて同年11月に、コッチャ縁の地ノヴァラで上演された舞台。庭師アリゲットを騙って身を隠すシチリアの副官テバルドを軸に、お嬢様デスピーナと召使いジャンノットの恋が絡み、ラストに意外などんでん返しがある、楽しめる話。主要キャストの大半はペーザロと同じで、クッキの女性らしさの生きた演出と相まって、作品の魅力を十全に伝える出来栄えとなっている。うれしい日本語字幕付き! | ||
ガルッピ:歌劇「狩りをする王」(DVDとCDで別々の演奏)
[DVD;* /CD;# ] クラウディオ・ザンコペ(*/#)(B;エンリーコ5世) ヴィート・マルティーノ(*/#)(T;フィデリング卿) ジョヴァンナ・ドナディーニ(*/#)(S;マリントン夫人) エレナ・ベルフィオーレ(*)、ソーニャ・ザラメッラ(#)(Ms;ジャンニーナ) ロベルタ・カンジャン(*/#)(S;リゼッタ) マウリツィオ・ダレーナ(*)、ニコラ・パミオ(#)(T;ジョルジョ) ダニエレ・ガスパーリ(*)、フィリッポ・ピッコロ(#)(T;パスカレ・グァルディア) アッラ・シモニシュヴィリ(*/#)(S;リッカルド) ジューリオ・ズヴェリャード指揮コレギウム・シンフォニウム・ヴェネトo.(*/#) 演出:レナート・スタニーシ(*) 装置、衣装:マリーノ・ボルトロッティ(*) | ||
収録:2000年4月8日、ヴェネツィア、カルロ・ゴルドーニ劇場(DVD)/1998年10月、パドヴァ(CD)。なんとDVDとCDが1セットになった。しかも収録されているのはDVDとCDと別の演奏!これはBONGIOVANNIも太っ腹。 「狩りをする王」は、1763年にヴェネツィアで初演されたオペラ。婚約者を棄て若い水車小屋の娘ジャンニーナをものにしようとするフィデリング卿を、狩りに来ていたエンリーコ王が変装して解決するという物語。オペラは大ヒット、60年以上も上演された。DVDはゴルドーニ縁のゴルドーニ劇場での上演。スタニーシも伝統的な演出で、初演にタイムスリップした気分になれる。嬉しい日本語字幕付き!! | ||
モーツァルト:歌劇「アルバのアスカーニオ」
マリアンナ・ピッツォラート(Ms;アスカーニオ) チンツィア・フォルテ(S;シルヴィア) エリーザベト・ノルベルイ・シュルツ(S;ヴェーネレ) デジレ・ランカトーレ(S;ファウノ) ベルンハルト・ベルヒトルト(T;アチェステ) オッターヴィオ・ダントーネ指揮ボローニャ市立歌劇場o.&cho. | ||
収録:2005年12月16日、18日、20日、ボローニャ歌劇場。演出:ミハウ・ズナニェツキ。リージョン・オール、NTSC、128m、4:3、Dolby Digital 5.1, 2.0、字幕:伊英日。BONGIOVANNIからまた注目のDVDが登場!モーツァルト15歳の時のイタリアオペラ「アルバのアスカーニオ」。 2005年のボローニャ歌劇場での上演を収録したもの。バロック音楽でおなじみのオッターヴィオ・ダントーネが指揮に当たり、ピリオド・アプローチのキビキビしたモーツァルトを聞かせてくれる。タイトルロールのアスカーニオには、ロッシーニ・メッゾの新星、マリアンナ・ピッツォラート。アスカーニョが愛するシルヴィアには、チンツィア・フォルテ。女神ヴェーネレにはエリーザベト・ノルベルイ・シュルツ。そして脇役のファウノにデジレ・ランカトーレという、非常に豪華なキャスト。ミハウ・ズナニェツキは、ポーランド出身の演出家。18世紀風の衣装に、青い光を活用した幻想的な舞台が美しいもの。うれしい日本語字幕付き。 | ||
マスネ:歌劇「ドン・キショット」
ジャコモ・プレスティア(B;ドン・キショット) アレッサンドロ・コルベッリ(B;サンチョ) ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms;ドゥルシネ) マリー・ドゥヴェレロー(S;ペドロ) トゥッリア・マンチネッリ(S;ガルシアス) チェーザレ・ルータ(T;ロドリゲス) ジャンルカ・ソレンティーノ(T;ファン)他 ドワイト・ベネット指揮トリエステ・ジュゼッペ・ヴェルディ歌劇場o.&cho. | ||
収録:2006年2月、トリエステ、ジュゼッペ・ヴェルディ歌劇場、ライヴ。演出:フェデリーコ・ティエッツィ。リージョン・オール、NTSC、16:9、118m、Dolby Digital 5.1, 2.0、字幕:仏伊英日。 マスネ後期の傑作「ドン・キショット」のDVD。ドン・キショット役は、今イタリア人バスでも最も人気の高い一人、ジャコモ・プレスティア。1991年デビューという若さだというのに、ドン・キショットが驚くばかりのハマリ役。朗々とした声と堂々とした存在感で、すでに貫禄が漂うほど。そしてサンチョには、イタリアのバッソブッフォの至宝、アレッサンドロ・コルベッリ。さらにドゥルシネにはラウラ・ポルヴェレッリと、最上級のキャスト。ドワイト・ベネットは1945年、カナダ、オンタリオ州ピーターバラ生まれの指揮者。フェデリーコ・ティエッツィの演出は、舞台役者たちの物語にし、老俳優が現実と虚構が入り混じってドン・キショッテになりきり、ドゥルシネ役の女優に恋してしまう、というようなもの。良く考えられた演出。装置や衣装もモダーンでおしゃれ。これぞ21世紀の「ドン・キショット」。 | ||
モーツァルト:歌劇「フィンタ・センプリーチェ」(見てくれの馬鹿娘)
平川千志保(S;ロジーナ) レオナルド・コルテッラッツィ(フラカッソ) ジョヴァンナ・ベレッタ(S;ニネッタ) カタリーナ・ニコリク(Ms;ドンナ・ジャチンタ) マウリツィオ・ミネッリ(T;ドン・ポリドーロ) ヤンソン・ヴァルディス(B;ドン・カッサンドロ) カルロ・ガブリエーレ・ニコリーニ(B;シモーネ) ファブリツィオ・ドルシ指揮A.ザネッラso. 演出、装置、衣装:サンドロ・サンティッロ | ||
収録:2006年10月、ピアチェンツァ、ライヴ。 「見てくれの馬鹿娘」という邦題で知られているモーツァルトが12歳の時に作曲したオペラ。話は、ドン・カッサンドロとドン・ポリドーロの兄弟の監視下で窮屈な生活をしている妹のジャチンタが、恋人のフラカッソの妹ロジーナをカマトト娘に仕立てあげて兄弟を翻弄し、無事恋人と結ばれるというもの。CDもDVDも僅かしかないので、この映像は歓迎されるだろう。ピアチェンツァ国立音楽院に留学していた若いソプラノ、平川千志保が主役のロジーナを歌っているのも注目。嬉しい日本語字幕付き!! | ||
パイジェッロ:歌劇「セビリャの理髪師」
ミルコ・グァダニーニ(T;アルマビーバ伯爵) ドナート・ディ・ジョイア(Br;フィガロ) ステファニア・ドンツェッリ(S;ロジーナ) マウリツィオ・ロ・ピッコロ(B;ドン・バルトロ) パオロ・ボルドーニャ(B;ドン・バジーリオ)他 ジョヴァンニ・ディ・ステファノ指揮ジョヴァンニ・パイジェッロ音楽祭室内o. 演出:ロゼッタ・クッキ/装置、衣装:ルイジ・スコーリオ | ||
収録:2005年11月23日、25日、オルフェオ劇場、ターラント、ジョヴァンニ・パイジェッロ音楽祭ライヴ。NTSC 4:3, Dolby Digital 5.1, Dolby Digital 2.0, 117m, 字幕:伊英。同曲の初映像作品。 18世紀後半の最大のオペラ作曲家、ジョヴァンニ・パイジェッロの代表作と言えば、この「セビリャの理髪師」。後にロッシーニが同じ題材のオペラ(展開は結構異なる)を作曲、大人気となったために影が薄くなってしまったが、こちらも素敵な名作。録音は数種あったものの、DVDはこれが初登場。収録の地ターラントはパイジェッロの生地。アルマビーバ伯爵のグァダニーニはミラノ出身のテノールで、現在メキメキと頭角を現している注目株。フィガロ役のディ・ジョイアはカンポバッソ出身で、ロッシーニ、ドニゼッティなどを得意とするバリトン。ロジーナ役のドンツェッリは、娘役やスーブレット役で大活躍のソプラノ。さらにロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルでも活躍のロ・ピッコロとボルドーニャと、適材適所の配役。演出を手掛けるクッキは伴奏ピアニストとして高名な人。スコーリオの品の良い装置ともども、作品の特性を良く生かした舞台になっている。日本語のあらすじが付いているので、この作品を全く知らない人でも安心。 | ||
Omaggio a Giacomo Puccini プッチーニ: 「マノン・レスコー」/「ボエーム」/「トスカ」/「蝶々夫人」/ 「修道女アンジェリカ」/「ジャンニ・スキッキ」/「トゥーランドット」からのアリア/ 前奏曲 ホ長調/「エドガール」第3幕への前奏曲/「マノン・レスコー」間奏曲/ 「トスカ」第3幕前奏曲/「蝶々夫人」第3幕前奏曲 フィオレンツァ・チェドリンス(S) ジュリアーノ・カレッラ指揮トスカーナo. | ||
収録:2006年3月12日、ルッカ。76m、STEREO,DOLBY 5.1,4:3、字幕:伊英。 2008年12月22日はプッチーニ生誕150周年。『それを記念してプッチーニの故郷、ルッカで行われた、オール・プッチーニ・コンサートの模様を収録。』とのこと。歌うはフィオレンツァ・チェドリンス。お得意のミミ、トスカ、蝶々さん、リューを始め、正統イタリア・プリマドンナの充実した声にはただ感動! 伴奏は熱血系オペラ指揮者、カレッラ。「マノン・レスコー」間奏曲もかなり燃えている。故郷ならでは愛情溢れた演奏会をぜひDVDで!! | ||
カルロ・ペドロッティ(1817-1893):歌劇「皆で仮面をつけて」
パオロ・ボルドーニャ(Br;アブダル) ダヴィド・ソトジュ(T;騎士エミーリオ) ヨランダ・アウヤネット(S;ヴィットーリア) ドメニコ・コライアンニ(B;ドン・グレゴーリオ) アンナリタ・ジェンマベッラ(Ms;ドロテア) マッシミリアーノ・ヴィアピアーノ(B;マルテッロ)他 ジョヴァンニ・ディ・ステーファノ指揮サンレモ=リグリアso. 演出:ロゼッタ・クッキ/装置:フェデリーコ・ビアンキ/衣装:クラウディア・ペルニゴッティ | ||
収録:2007年10月12日-14日、サヴォナ、キアブレラ劇場。リージョン・オール/NTSC/16:9/117m/stereo 5.1。ヴェルディと同世代の作曲家カルロ・ペドロッティの愉快なオペラ「皆で仮面をつけて」、世界初収録、日本語あらすじ付き! ペドロッティはヴェローナ生まれの作曲家。後年はトリノのレージョ歌劇場の監督になり、この歌劇場の水準を飛躍的に高めたことでも知られている。「皆で仮面をつけて」は、ヴェローナを拠点に活発な作曲活動をしていた時期の作品で、1856年11月4日にヴェローナで初演され成功を収めたペドロッティの代表作。台本は、ゴルドーニの喜劇「スミルネの興行主」を翻案したもの。プリマドンナのヴィットーリア、彼女を愛する騎士エミーリオ、ヴィットーリアのライバル歌手ドロテアとその夫で音楽マネージメント業のドン・グレゴーリオといった面々が、ダマスカスの大金持ちアブダラからトルコ巡業を持ちかけられ、それに端を発して起こるドタバタ模様の物語。 ペドロッティはヴェルディとほぼ同時代人で、1856年というと、ヴェルディの「トラヴィアータ」の3年後、「シチリアの晩鐘」の翌年というイタリア・オペラの傾向が大きく動き始めた頃。しかしペドロッティの「皆で仮面をつけて」は、そんなことにはお構いなしといった、ドニゼッティのブッファを思わせるような軽快ぶりで、ヴェルディの独走の陰には、まだまだこうした「昔ながら」のオペラが生きていたことを忍ばせる。 ヴィットーリア役のヨランダ・アウヤネットは、スペイン、カナリア諸島のラス・パルマス・デ・グラン・カナリア出身のソプラノ。晩年のアルフレード・クラウスから実力を認められた逸材。娘役を得意としている。対するドロテア役のアンナリタ・ジェンマベッラはロッシーニなどで活躍するメッゾ。騎士エミーリオ役のダヴィド・ソトジュは、ペルージャ出身の若手。2005年夏のマチェラータ音楽祭で「ドン・カルロ」のタイトルロールを歌っている。アブダル役のパオロ・ボルドーニャは、若手のバッソブッフォとしてここのところ活躍が目覚ましい人。ロゼッタ・クッキの優しい感性の演出も作品にぴったり。 | ||
ヴェルディ:歌劇「ルイザ・ミラー」
ラケーレ・スタニッシ(S;ルイーザ) フランチェスコ・デムーロ(T;ロドルフォ) アルベルト・ガザーレ(Br;ミラー) アントーニオ・デ・ゴッビ(B;ワルテル伯爵) パク・タイファン(Br;ヴルム) サラ・マリア・プンガ(Ms;フェデリーカ)他 カルロ・モンタナーロ指揮サッサリ“マリアリーザ・デ・カロリス "コンサート協会o.、 ルイージ・カネーパcho. 演出:マルコ・スパーダ/装置,衣装:トマゾ・ラガットッラ | ||
収録:2007年12月5日、7日,サッサリ。リージョン・オール NTSC 16:9 stereo /5.1 / 150m。イタリアの地方劇場、侮るなかれ!実力者が揃った「ルイザ・ミラー」、日本語あらすじ付き! イタリア、サルデーニャ島最北部の町サッサリには、ヴェルディ劇場という歌劇場があり、こんな田舎の地方劇場とは思えないほど活発な公演を行っている。ルイーザ役のラケーレ・スタニッシは、南イタリア、プーリア州ブリンディジ生まれのソプラノ。しっかりした質感のある声の持ち主で、ヴェルディソプラノとして着実にキャリアを伸ばしている。ロドルフォ役のフランチェスコ・デムーロは、1978年、サルデーニャ島のポルト・トレスに生まれた今注目されている若手テノール。2008年10月、パルマでのヴェルディ・フェスティヴァルでの「リゴレット」で、レオ・ヌッチ相手にマントヴァ公を歌っている。これに、日本でもおなじみのアルベルト・ガザーレ、ベテランのアントーニオ・デ・ゴッビが加わり、予想を遥かに越える水準になっている。マルコ・スパーダの伝統的で安定感のある演出も日本のオペラファンには歓迎されることだろう。 | ||
アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725):歌劇「コリントの牧人」
ブルーナ・トレディチーネ(S;クローリ) アンナ・カルボネーラ(S;フィッレ) クリスティーナ・カッペッリーニ(S;ニーゾ) カテリーナ・ノヴァーク(Ms;シルヴィオ) カルロ・プテッリ(T;メリッソ) ロベルタ・デ・ニコラ(S;セルピッラ) マッシモ・ディ・ステーファノ(B;セルポッロ) ロレンツォ・トッツィ指揮ロマバロッカ・アンサンブル 演出:ティート・スキーパ・ジュニア/衣装:アドリアーナ・ルヴォーロ | ||
収録:2007年8月17日、ボルセーナ。リージョン・オール、16:9、STEREO、140m、字幕:伊英。 A.スカルラッティのオペラの復活が中々進まない中、嬉しい映像の登場!「コリントの牧人」は、スカルラッティが最も精力的に活動していたナポリ時代(1984-1702)[注:代理店記載ママ]の末期に作曲されたもの。3幕仕立てながら、牧歌ものなので物語は単純。ニンファのクローリは、コリントの牧人シルヴィオと、テッサリアの牧人ニーゾから求愛されている。一方彼らの友人メリッソは、ニンファのフィッレを愛している。しかしフィッレはニーゾを愛している。この5 人の恋の物語が本筋で、その合間にセルピッラとセルポッロの二人の喜劇役による滑稽場面が挟まれている。このDVDに収録されているのは、2007年8月に、イタリアのボルセーナ(ローマとシエナの中間辺りの小都市)で上演された舞台。演出のティート・スキーパ・ジュニアは、かの大テノールの息子で、ポップス歌手としても有名な人物。なお、完全な舞台上演ではなく、楽譜を持った上で簡単な所作をつけるセミ・ステージ形式。嬉しい日本語あらすじ付き。 | ||
ジョルダーノ:歌劇「王様」(1929)
ジュゼッペ・アルトマーレ(Br;王様) パトリツィア・チーニャ(S;ロザリーナ) ファビオ・アンドレオッティ(T;コロンベッロ) フランチェスコ・ファチーニ(B;粉挽き) マリア・スコーニャ(Ms;粉挽きの妻)他 ジャンナ・フラッタ指揮カピタナータso.、「ウンベルト・ジョルダーノ」リリコcho. | ||
収録:2006年1月、フォッジャ。リージョン・オール、NTSC、Dolby Digital 5.1,、Stereo PCM、75m、字幕:伊英。演出,装置,衣装:ヌッチ・ラドガーナ。映像の登場は初となる作品。 ジョルダーノの「王様」は、1929年1月12日にミラノのスカラ座で初演された。ジョルダーノはこの後オペラを完成させていないので、事実上の彼の最後のオペラ。 粉挽きの娘ロザリーナは、コロンベッロという青年と婚約していたのに、突然恋人に冷淡になってしまった。理由を尋ねると、彼女は6日前に森の中で美しい王様に出会い、心を奪われてしまったのだという。王様としか結婚しないというロザリーナに困り果てるコロンベッロたちは、何とか王様に謁見し、事情を話す。すると王様は、彼女を宮廷に連れてくるように命じ、さらに彼女を一晩宮廷に泊まらせるという。これにコロンベッロたちは反対するが、王様は彼らを捕らえさせ、ロザリーナを呼ぶ。王の寝室で、ロザリーナは喜びに浸っている。しかし王様の本当の姿は禿げ頭の老人。これにはロザリーナは幻滅、現実に立ち返る。すべては王様の意図通りで、ロザリーナとコロンベッロが結ばれめでたし。 初演はトスカニーニが指揮し、スカラ座の優れた歌手たちが出演したものの、成功は収められないでいた。しかし近年、大人のためのお伽噺といった内容が評価され、上演の機会も増えている。ラドガーナの演出は、ちょっとオリエンタル趣味を混ぜ込みつつも、極めて真っ当なもの。指揮者のフラッタが金髪の美しいイタリア美女というのも映像ならでは楽しみ。 | ||
ミケーレ・カラーファ(1787-1872):歌劇「二人のフィガロ」
ジョルジョ・トゥルッコ(T;アルマヴィーヴァ伯爵) ロッセッラ・ベヴァックワ(S;伯爵夫人) キム・ウンシル(S;イネス) サイモン・ベイリー(B−Br;ケルビーノ) チンツィア・リッツォーネ(S;スザンナ) カルミネ・モナコ(Br;フィガロ)/他 ブラッド・コーエン指揮ヴュッテンブルクpo.、 ナポリ・サン・ピエトロ・マイエッラ音楽院cho. 演出:ステファノ・ヴィツィオーリ/装置:マティアス・ミュラー/衣装:クラウディア・メビウス | ||
収録:2006年7月13日、15日、バート・ヴィルトバート。リージョン・オール、NTSC、16:9、STREO PCM、160m、字幕:伊英。 カラーファはナポリ生まれの作曲家で若い頃パリに留学、ルイージ・ケルビーニに当時の最新の音楽を学んだ。同時代人ロッシーニ(1792年生まれ)の友人で、いくつかの作品ではロッシーニの作曲の手伝いもしている。彼は優れた作曲家として多数のオペラを残しているが、今日ではほぼ忘れ去られている。 この「二人のフィガロ」は、カラーファがパリで観たオノレ・フランソワ・リショー(通称マルテリ)作の戯曲を元にしたもの。ボーマルシェの「フィガロの結婚」の後日談(15年後という設定)だが、ボーマルシェとは縁のない物語。後にベッリーニとのコンビで知られるフェリーチェ・ロマーニの台本で、1820年6月にミラノ・スカラ座で初演された。「二人のフィガロ」というのは、すっかり立派な大人になったケルビーノが、フィガロを騙っていることを意味する。様々に「フィガロの結婚」のパロディが盛り込まれて愉快。 このDVDに収録されているのは、2006年7月に、ドイツのバート・ヴィルトバートで行われたロッシーニ音楽祭での上演。若手が中心となって、作品を楽しむに十分な出来栄えになっている。 解説冊子に日本語あらすじ付き。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「劇場での都合と不都合」(1827)
パオロ・ボルドーニャ(Br;マンマーガタ) ドナータ・ダンヌンツィオ・ロンバルディ(S;ダリア) エンリコ・マラベッリ(Br;プローコロ) ステファニア・ドンッツェッリ(S;ルイージャ) アンナ・カテリーナ・コルナッキーニ(Ms;ピペット) ダニロ・フォルマッジャ(T;グリエルモ) ドメニコ・コライアンニ(Br;ビスクローマ) アントーニオ・マラーニ(Br;チェーザレ) ダニエーレ・ジロメッティ(Br;興行主) フェルッチョ・フィネッティ(Br;指揮者) ヴィート・クレメンテ指揮ジョアキーノ・ロッシーニso.、フォルトゥーナ劇場cho. 演出:ロベルト・レッキア 衣装:セレーナ・マージ 照明:エミリアーノ・パスクッチ | ||
収録:2009年2月21日、ファーノ。リージョン・オール、NTSC、Dolby 5.1/Stereo、PCM、16:9|字幕:伊英。『日本語あらすじ付き』とのこと。 とある田舎劇場におけるオペラのリハーサルのドタバタを描いた喜劇。初演後たいへんな人気を博し、ドニゼッティ自身の手でなんどか改訂されながら、かなり長く上演され続けた。バリトンが女装して脇役ソプラノの母親を演じるという「掟破り」が滅法愉快で、達者な歌手が演じると抱腹絶倒。この上演では若手バッソブッフォの逸材、ボルドーニャが、いかにも劇場関係者にいそうな?うるさいオバサンを歌い演じて大笑い。その他若手歌手を起用してコンパクトにまとめた楽しい舞台。ドニゼッティに定評のあるヴィート・クレメンティの指揮も手際が良い。 ロジャー・パーカーとアンダース・ウィクルンド校訂のクリティカル・エディションを使用、1831年のレチタティーヴォ・セッコを用いた楽譜を基本とし、そこに他の版から数曲加えるなどの変更がなされている。 | ||
ロッシーニ:歌劇「結婚手形」
ユリア・サムソノヴァ(S;ファンニ) ヴィート・プリアンテ(B;トビア・ミル) ダニエーレ・ザンファルディーノ(T;エドアルド・ミルフォルト) ジュリオ・マストロトターロ(Br;スルック) トマシュ・ヴィヤ(Br;ノルトン) フランチェスカ・ルッソ・エルモッリ(Ms;クラリーナ) クリストファー・フランクリン指揮ヴュルテンベルクpo. 演出:アンネッテ・ホルンバッハー/装置:マティアス・ミュラー/衣装:クラウディア・メビウス | ||
収録:2006年7月14日、16日、バート・ヴィルトバート、ロッシーニ音楽祭ライヴ。リージョン・オール、NTSC、16:9、STREO PCM、73m|字幕:伊英。 ドイツ、プフォルツハイムから森の奥へと入った小さな町、バート・ヴィルトバートのロッシーニ音楽祭2006年公演から、ロッシーニ最初期の喜劇「結婚手形」が映像になった。貿易で財を成したトビア・ミルは、カナダの取引相手スルックと娘ファンニを結婚させようとするものの、彼女はエドアルドという青年と恋仲。事情を知ったスルックは、ミルの書いた婚姻契約書を手形として「裏書」してエドアルドに譲渡、ファンニとエドアルドが結ばれる。 歌手は全員若手。ヒロインのファンニを歌うサムソノヴァはリトアニア出身。まだ20 代だが、ここ数年ヴィオレッタやミミを歌って高評価の逸材。エドアルドを歌うザンファルディーノは、ペーザロのロッシーニ音楽祭にも出演した期待の若手テノール。2009年5月に行った来日リサイタルも好評だった。ミルのプリアンテは、2002年にデビューしたばかりの若いバス。特にバロックオペラで活躍しており、アラン・カーティスのヘンデルなどのバロックオペラの録音では常連。ホルンバッハーの演出は、舞台を現代の商社のオフィスにした物。若い歌手たちに似合った舞台。 | ||
ハイドン:歌劇「月の世界」
カルロ・トリアーニ(Br;ブオナフェーデ) ロベルト・ヤキーニ・ヴィルジーリ(T;エックリティコ) カーティア・ピッツィ(Ms;エルネスト) マリア・ジョヴァンナ・ミケリーニ(S;クラリーチェ) カリーナ・カラフィウーラ(S;フラミーニャ) ガイア・ペトローネ(Ms;リゼッタ) セバスティアン・フェラーダ(T;チェッコ) ジュゼッペ・カメルリンゴ指揮チェゼーナ・ブルーノ・マデルナ音楽院o.&cho. 演出:ガブリエッラ・メデッティ|舞台美術:ラウラ・ダルトリ、アレッサンドロ・トゥローニ | ||
収録:2009年6月、チェゼーナ。リージョン・オール、NTSC、16:9、140m。 ハイドンのオペラの中でも最近特に人気の高い「月の世界」。カルロ・ゴルドーニ原作で、金持ちのエックリティコが二人の娘フラミーニャとクラリーチェに厳しいので、クラリーチェの恋人エックリティーコが、フラミーニャの恋人エルネストらと共謀、ブオナフェーデを偽の月の世界に招いて、混乱に乗じて結婚してしまう、という物。先日、ウィーンでアーノンクール指揮による上演の映像がC MajorレーベルからのDVD(70-3508)とBlu-Ray(70-3604)で案内されたばかりだが、こちらはサッカーで有名なイタリア、チェゼーナでの上演の映像。現代化して話の奇想天外ぶりを強調していたアン・デア・ウィーン劇場の舞台と異なり、ガブリエッラ・メデッティの演出は小劇場の長所を生かした手作り感のある丁寧な舞台作りが好ましい物。エステルハーザで初演された時の雰囲気はこちらの方が出ているのではないだろうか。歌手は総じて若手。ブオナフェーデのカルロ・トリアーニは、ミラノ出身のバス。ブッフォ役を得意としている。 | ||
ロッシーニ:歌劇「イタリアのトルコ人」(1820年ナポリ版)
ロレンツォ・レガッツォ(B;セリム) シルヴィア・ダッラ・ベネッタ(S;フィオリッラ) フィリッポ・モラーチェ(Br;ドン・ジェローニオ) ダニエーレ・ザンファルディーノ(T;ドン・ナルチーゾ) ジューリオ・マストロトターロ(Br;詩人プロスドーチモ) コンチェッタ・ダレッサンドロ(Ms;ザイダ) マリア・ピーア・モリナーリ(タリンダ) マッテオ・マルケッタ(ナルブート) ジョヴァンニ・バッティスタ・リゴン指揮パドヴァ・ヴェネトo.、コーロ・ドデカントゥス | ||
収録:2009年6月、オリンピコ劇場、ヴィチェンツァ、ライヴ。リージョン・オール、NTSC、16:9、Stereo PCM、153m。演出:フランチェスコ・ミケーリ。A.パッラーディオ(1508-1580)設計による世界遺産として高名な名建築での上演というだけで貴重なところだが、さらに重要なのが、1820年にナポリで上演するためにロッシーニが改変を加えた版を用いていること。通常のものと比べると、いくつか特徴がある。まずレチタティーヴォ・セッコを用いず、地の台詞を用いている。いくつかの曲が差し替えられており、フィオリッラの登場のアリアやナルチーゾの最初のアリアはいずれも聞き覚えのある別の曲。さらにタリンダとナルブートという道化が二人据えられている。ロッシーニ・マニアなら、ぜひともチェックすべき物。 歌手は優れた人選。セリムは、日本でもすっかりおなじみのバス、ロレンツォ・レガッツォ。ヒロインのフィオリッラは、地元ヴィチェンツァ出身のソプラノ、シルヴィア・ダッラ・ベネッタ。優男のドン・ナルチーゾには、近年ロッシーニ・テノールとして注目されているダニエーレ・ザンファルディーノ。気の毒な夫のドン・ジェローニオは、フィリッポ・モラーチェ。その他、若手の優秀な歌手が集っている。フランチェスコ・ミケーリの演出は、現代の詩人がコンピュータで打ち込んだ物語が舞台になるという物。あのオリンピコ劇場の舞台が本当に舞台として用いられている様子は、ちょっと感動的。 | ||
ドニゼッティ:歌劇(ファルサ)「呼び鈴」
ロベルト・デ・カンディア(Br;エンリーコ) ステファニア・ドンツェッリ(S;セラフィーナ) アルフォンソ・アントニオッツィ(B;ドン・アンニバーレ・ピスタッキオ) エレナ・ブレシャーニ(Ms;ローザ夫人) マルティーノ・ダミーコ(スピリディオーネ) マッテオ・ベルトラーミ指揮G.ロッシーニso.、フォルトゥーナ劇場cho. 演出:マウーロ・アヴォガドロ 装置:サルヴァトーレ・シモーネ 衣装:セレーナ・マージ 照明:エミリアーノ・パスクッチ | ||
収録:2010年2月、ファーノ。リージョン・オール、NTSC、16:9、74m、Stereo PCM|字幕:伊英。ドニゼッティは喜劇も得意としていたが、なかでもファルサと呼ばれる1幕ものの笑劇には傑作が少なくない。この「呼び鈴」はドニゼッティのファルサの中でも特に人気が高い物。物語は単純。金持ちの薬局の主人ドン・アンニバーレは、若く美しい娘セラフィーナと新婚ホヤホヤ、しかし彼女を諦められない元恋人エンリーコが夜になると変装して何度も薬局を訪れ初夜の晩を邪魔する。そうこうしているうちに朝になり、ドン・アンニバーレは出張に出かけてしまう。ちなみにタイトルのIl Campanelloとは呼び出しに用いられる「鈴、ベル、鐘」のことで(女性形のcampanellaは教会などの立派な「鐘」)、ドン・アンニバーレを邪魔するために鳴らされる呼び鈴を示す。こういう話から、男二人のキャラクターが立っていないと面白くない。邪魔する側のエンリーコは、バッソブッフォとして大人気のロベルト・デ・カンディア。変装はどれも愉快で、ことにパヴァロッティもどきのオペラ歌手姿は笑える。気の毒なドン・アンニバーレは、これまたブッフォとして人気のバリトン、アルフォンソ・アントニオッツィ。伊達男だけれどどこか間抜けな役作りで、タイプの違うブッフォ二人のダブルボケになっている。さらに、ステファニア・ドンツェッリのいかにも気の強そうなセラフィーナがアクセントになっている。マウーロ・アヴォガドロは、1951年、トリノ生まれの演出家。この上演では、舞台を1950年代風に据えており、イタリア的な色彩美も映えた優れ物。イラリア・ナリーチによるクリティカルエディションを使用。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「ポリウート」
グレゴリー・クンデ(T;ポリウート) パオレッタ・マッローク(S;パオリーナ) シモーネ・デル・サヴィオ(Br;セヴェーロ) アンドレア・パピ(B;カッリステネ)他 マルチェッロ・ロータ指揮ベルガモ・ガエターノ・ドニゼッティ音楽祭o.&cho. マルコ・スパーダ(演出) アレッサンドロ・チャンマルーギ(装置・衣装) ファビオ・ロッシ(照明) | ||
収録:2010年9月17日、19日、ベルガモ。リージョン・オール|NTSC|120m|Stereo PCM、Dolby digital 5.1|字幕:伊英。ブックレットに詳しい日本語あらすじ付(当店では、初回プレス以降日本語添付の保証をいたしません。御了承下さい)。ドニゼッティの傑作「ポリウート」のDVDが登場。「ポリウート」は、ドニゼッティのナポリ時代の末期、1838年に作曲されたものの、初演目前になって検閲から上演禁止を喰らってしまいた(聖人を題材としているためとも言われるが、本当の理由は不明)。ドニゼッティはパリに移ってからこのオペラを大幅に改作、フランス語のオペラ「殉教者」として1840年に初演。その後「ポリウート」は、ドニゼッティが亡くなった1848年になってようやくナポリで初演されたが、これはドニゼッティの書いた通りのものではなく、「殉教者」の音楽を取り入れて改竄されたものだった。「ポリウート」は近年までこの改竄版が一般的に用いられていた。ウィリアム・アシュブロックとロジャー・パーカーによるクリティカル・エディションが出来上がって以降はこれが一般的に用いられている。もちろんこのベルガモのドニゼッティ音楽祭での上演もクリティカル・エディションを使用。 タイトルロールは、ロッシーニ・テノールとして長年活躍しているグレゴリー・クンデ。近年著しく円熟味を増しており、ここでも風格のある歌が素晴らしい物。パオリーナのパオレッタ・マッロークは、ムーティがスカラ座でのヴェルディ「マクベス」でマクベス夫人に起用したことで知られるソプラノ。微妙な役どころを上手く演じ歌っている。セヴェーロのシモーネ・デル・サヴィオは、このところ急速に人気が上昇しているイタリア人バリトン。2012年の夏にはザルツブルク音楽祭でラトル指揮の「カルメン」に出演予定。マルチェッロ・ロータはイタリアの中堅指揮者。2004年からチェコ国立so.の首席客演指揮者を務めている。ドニゼッティ音楽祭には2006年にも出演して好評を博している。マルコ・スパーダの演出は、物語をムッソリーニ時代に据えつつ、その中にローマ時代風の衣装や装置を巧妙に混ぜ込んだ物。分かりやすい舞台。 | ||
BONGIOVANNI "HISTORICAL OPERA COLLECTION" | ||
ロッシーニ:歌劇「セビリャの理髪師」 | チェーザレ・ ヴァレッティ(アルマビーヴァ伯爵) ロバート・メリル(フィガロ) ロバータ・ピータース(ロジーナ) チェーザレ・シエピ(バジーリオ) フェルナンド・コレナ(バルトロ) アルベルト・エレーデ指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1954年 | ||
マスネ:歌劇「タイス」(イタリア語歌唱)(*) プッチーニ:「外套」〜フィナーレ(#) |
エットレ・バスティアニーニ (アタナエル;*/ミケーレ;#) フィオレッラ・カルメン・フォルティ(タイス;*) グラウコ・スカルリーニ(ニーチャ;*)他 ルイージ・トッフォロ指揮(*) トリエステ・ヴェルディ歌劇場o.&cho.(*) ノーラ・デ・ローザ(ジョルジェッタ;#) アントーニオ・マッサーリア(ルイージ;#) マリオ・コルドーネ指揮 ハンブルクNDRso.(#) | |
録音:1954年(*)/1953年(#)。 | ||
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」 | ティト・ゴッビ(リゴレット) リーナ・パリューギ(ジルダ) マリオ・フィリッペスキ(マントヴァ公) ジュリオ・ネーリ(スパラフチーレ) トゥリオ・セラフィン指揮 RAIo. | |
録音:1946年 オペラ映画のサウンドトラックの模様。ゴッビのリゴレットを始めかなり強力な面々。余白にマリオ・フィリッペスキのアリア集付き。 | ||
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」(イタリア語歌唱)
ジュゼッペ・タデイ(Br;オネーギン) ロザンナ・カルテリ(タチヤーナ) チェーザレ・ヴァレッティ(T;レンスキー) ユージニア・ザレスカ(オリガ)他 ニーノ・サンツォーニョ指揮RAIミラノo.&cho. | ||
録音:1953年(別資料によると1953年3月13日/放送日:1953年10月7日)、放送音源。 CDフォーマットでは初出で、LPでは抜粋しか出ていた無かったもの。かもしれない。名バリトン、タッデイのオネーギンとは! 余白にロザンナ・カルテリが「トラヴィアータ」のアリアを歌った録音を収録。 | ||
グノー:歌劇「ファウスト」(イタリア語版)(*) | フェルッチョ・タリアヴィーニ (ファウスト) ボリス・クリストフ (メフィストフェレ) アンナ・マリア・ロヴェーレ (マルゲリータ) エンツォ・マスケリーニ (ヴァランティーノ) 他 ガブリエーレ・サンティーニ指揮 ナポリ・サンカルロ劇場o.&cho. | |
グノー:歌劇「ファウスト」(イタリア語版)〜 第4幕&第5幕フィナーレ(+) |
レナータ・テバルディ (マルゲリータ) マリオ・フィリッペスキ (ファウスト) イタロ・ターヨ (メフィストフェレ) ウーゴ・サヴァレーゼ (ヴァランティーノ) | |
録音:1954年8月14日(*)、1950年7月30日(+)、ナポリ、ライヴ。 おそらくアレーナ・フレグレアでの野外公演の録音。(*)(+)とも初出と思われ、音質はあまり良くないが、声は問題なく聴けるとのこと。(+)の、若きテバルディが歌うマルゲリータは貴重。 なお、(+)の指揮者、オケ、合唱はインフォメーションに記載が無い。 | ||
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」(抜粋) | アニタ・チェルケッティ(アイーダ) ジーノ・ベンノ(ラダメス) アレナ・ニコライ(アムネリス) ジャンジャコモ・グェルフィ (アモナズロ) ボリス・クリストフ(ランフィス) 他 ガブリエーレ・サンティーニ指揮 ナポリ・サンカルロ劇場o.&cho. | |
録音:1954年7月24日、ナポリ、アレーナ・フレグレア、ライヴ。 以前イタリア製のCDで出まわっていた音源と同じ。ヴェルナー・シュレーター監督映画「愛の破片」 に出演した幻のソプラノ、アニタ・チェルケッティがアイーダを歌った唯一の録音としてたいへん 貴重なもの。彼女は当時23歳あたりだが、そのみごとな声、深い感情表現と圧倒的存在感は、 「勝ちて帰れ」を聴くだけで明らか。イタリア・オペラ・ファン必聴。 | ||
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」 | フランコ・コレッリ(T;カニオ) ティト・ゴッビ(Br;トニオ) マファルダ・ミケルッツィ(S;ネッダ) マリオ・カルリン(T;ベッペ) リノ・プリーゼ(Br;シルヴィオ) アルフレッド・シモネット指揮 ミラノRAIo.&cho. | |
録音:1954年9月26日、ミラノ。以前SROから、現在でもOPERA DOROから出ているもの。 | ||
マスネ:歌劇「マノン」 | ヴィクトリア・ デ・ロス・アンヘレス(マノン) チェーザレ・ヴァレッティ(デ・グリュー) フェルナンド・コレナ(レスコー) ジェローム・ハインズ(デ・グリュー伯爵)他 ピエール・モントゥー指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1954年12月18日、メトロポリタン歌劇場、ライヴ。おそらく初出音源。 モントゥーは1955年に、やはりデ・ロス・アンヘレスをマノン役にしてEMIへ録音を残しているが、オペラ・コミークとメトの違いが出て、今回のライヴの方が華やかでゴージャスな演奏。 そして当たり役マノンを歌うデ・ロス・アンヘレスにはやはり抗しがたい魅力がある。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「アルバ公」(サルヴィ補筆版;1882) | ジャンジャコモ・グェルフィ(Br;アルバ公) アメーデオ・ベルディーニ (T;マルチェッロ・ディ・ブルジェス) カテリーナ・マンチーニ(S;アメリア) ダリオ・カゼッリ(B;サンドヴァル) アルド・ベルトッチ(T;カルロ)他 フェルナンド・プレヴィターリ指揮 ローマRAIo.&cho. | |
録音:1951年11月29日、ローマ。数ヶ月前にGOLDEN MELODRAMからGM-5.0045として初出発売された物。 「アルバ公」はもともと1839年にパリ・オペラ座で上演するために着手されたものの、上演計画が流れてしまったため未完のまま残されてしまった。その後40年以上経ってからイタリアでこれを補完して上演する計画が立てられ、ポンキエッリらのチームがドニゼッティの弟子マッテオ・サルヴィに補筆させたのが当演奏の版で、1882年にローマで初演されている。この演奏は当サルヴィ盤唯一の録音となる物だが、1959年に指揮者トマス・シッパーズがより現代的な補筆版を完成させ(こちらはOPERA DOROからシッパーズ指揮の1959年録音が発売されている[OPD-1178])、現在では二つの版がある。ちなみに物語はヴェルディの「シチリアの晩鐘」とはぼ同じ。台本作家のスクリーヴがヴェルディにお古をまわしたためで、ヴェルディの作品と比べるのもおもしろいだろう。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「シャモニーのリンダ」 | ジャンニ・ライモンディ(T;シルヴァル子爵) マルゲリータ・カルージオ(S;リンダ) ジュゼッペ・タディ(Br;アントーニオ) リナ・コルシ(S;ピエロット)他 アルフレード・シモネット指揮 RAIミラノo.&cho. | |
録音:1953年。 若い頃のジャンニ・ライモンディやジュゼッペ・タディの声が聴けるのが魅力。 | ||
ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」 | ジンカ・ミラノフ(S:アメーリア) リチャード・タッカー(T:リッカルド) ヨゼフ・メッテルニヒ(Br:レナート) ロバータ・ピーターズ(S:オスカル) ジーン・マデイラ(Ms:ウルリカ) ディミトリ・ミトロプーロス指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1955年1月22日、ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場、ライヴ。先にWALHALLから久々の再発盤がアナウンスされたばかり(WLCD-0104)。 ミトロプーロスのコントロールの効いたダイナミックな指揮が見事。ミラノフ,タッカー, ピーターズ,マデイラとメトで活躍したスターたちに加えて、ドイツのメッテルニヒが加わっているのが面白そう。 | ||
プッチーニ:歌劇「トスカ」 | フランコ・コレッリ (T:カヴァラドッシ) カルロ・タリアブエ (Br:スカルピア) レナータ・エレディア・ カプニスト(S:トスカ) アントーニオ・サッケッティ (Br:アンジェロッティ) 他 アントニーノ・ヴォットー指揮 RAIミラノso.&cho. 録音:1955年 | |
ビゼー:歌劇「カルメン」〜抜粋 | ジュリエッタ・シミオナート (Ms:カルメン) フランコ・コレッリ(T:ホセ) セーナ・ユリナッチ(S:ミカエラ) ウーゴ・サヴァレーゼ (Br:エスカミーリオ) アルトゥール・ロジンスキー指揮 ナポリ・サンカルロ歌劇場o.&cho. 録音:1953年12月、ナポリ、ライヴ | |
「トスカ」はRAIのTV放送のための音源。ビデオテープで映像ごと出まわったことはあるようだが、全曲の音源はこれが完全初出。コレッリのカヴァラドッシは今のところこれが最も若い記録のようである。音質はまあまあというところ。 「カルメン」抜粋は、第1幕のミカエラとの二重唱、竜騎兵の歌、花の歌、第3幕フィナーレ、第4幕のカルメンとホセの二重唱を収録。録音は貧弱ながら、コレッリはさすが。 「トスカ」の第3幕の一部に、テープが伸びたためとおぼしき不安定な箇所があります。 | ||
ビゼー:歌劇「カルメン」 | ジュリエッタ・シミオナート (Ms:カルメン) ニコライ・ゲッダ(T:ホセ) ヒルデ・ギューデン(S:ミカエラ) ミシェル・ルー (Br:エスカミーリオ) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーンso. ウィーン楽友協会cho. 録音:1954年10月8日、 ウィーン、ムジークフェライン、 ライヴ(演奏会形式) | |
ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」〜第2幕の二重唱 | ユッシ・ビョルリング(T) エリーザベト・レートベルク(S) 録音:1941年 | |
ウィーン国立歌劇場から締め出しを食らっていたカラヤンが一流の歌手を集めて行った演奏会形式上演の「カルメン」は、名演として知られているもの。先にMYTOからも案内されている。 | ||
ヴェルディ:歌劇「シチリアの晩鐘」 | マリオ・フィリッペスキ (T:アッリーゴ) ジャンジャコモ・グエルフィ (Br:モンフォルテ) アンナ・デ・カヴァリエーリ (S:エレナ公女) ジューリオ・ネーリ (B:プロチダ) 他 トゥリオ・セラフィン指揮 | |
録音:1955年,ナポリ。 セラフィンとフィリッペスキによる1957年のパレルモでのライヴ録音がCDになっていたが、これはナポリでの録音とのこと。 | ||
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」(*) | アルド・プロッティ (Br:リゴレット) ヴィルジニア・ゼアーニ(S:ジルダ) カルロ・ザンピーティ (T:マントヴァ公) ニコラ・ザッカリア (B:スパラフチーレ) ニーノ・サンツォーニョ指揮o. | |
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」(+) | アルド・プロッティ(Br:リゴレット) ジャンナ・ダンジェロ(S:ジルダ) マリオ・フィリッペスキ (T:マントヴァ公) o. | |
録音:1955年、RAIミラノ放送(*)/1956年、ベネズエラ、カラカス、ライヴ(+)。どちらも初出音源と思われる。 (+)は音の状態も程々で、ライヴでのプロッティの豪快な歌を楽しめる。 | ||
プッチーニ:歌劇「トスカ」(*) | レナータ・テバルディ(S:トスカ) フェルッチョ・タリアヴィーニ (T:カヴァラドッシ) ティート・ゴッビ (Br:スカルピア) 他 フランチェスコ・ モリナーリ・プラデッリ指揮 コヴェントガーデン王立歌劇場o. | |
オペラ・アリア集 ボーイト:「メフィストーフェレ」、 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」、 チレーア:「アドリアーナ・ルクヴルール」、 ヴェルディ:「椿姫」、 プッチーニ:「蝶々夫人」から |
レナータ・テバルディ(S) | |
録音:1955年、コヴェントガーデン歌劇場、ライヴ(*)/1950年、サンフランシスコ、ライヴ。 | ||
サン=サーンス:歌劇「サムソンとデリラ」(*) | ラモン・ヴィナイ(T:サムソン) エベ・スティニャーニ(Ms:デリラ) アントーニオ・マンカゼッラ (Br:ダゴンの大司祭) 他 フリッツ・リーガー指揮o. | |
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」(抜粋)(+) | ラモン・ヴィナイ(T:ラダメス) リューバ・ヴェリッチ(S:アイーダ) ロバート・メリル(Br:アモナズロ) | |
録音:1955年、ナポリ、ライヴ、おそらく初出(*)/1950年、ミューヨーク、メトロポリタン歌劇場、ライヴ(+)。 | ||
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 | ジュゼッペ・ディ・ステファノ (T:ロドルフォ) ビドゥ・サヤン(S:ミミ) ジュゼッペ・ヴァルデンゴ (Br:マルチェッロ) チェーザレ・シエピ (B:コッリーネ) 他 ファウスト・クレーヴァ指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1951年、メトロポリタン歌劇場、ライヴ。 | ||
ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」 | ベニアミーノ・ジーリ (T:ネモリーノ) リーナ・ジーリ(アディーナ) ジュゼッペ・タッデイ(ベルコーレ) イタロ・ターヨ(ドゥルカマーラ) 他 ジャナンドレア・ ガヴァッツェーニ指揮 サン・カルロ歌劇場o.&cho. | |
録音:1953年、ナポリ、サン・カルロ劇場、ライヴ。 ジーリが当り役ネモリーノを歌い、娘のリーナがアディーナを歌っている。さらにタッデイ、ターヨと役者が揃っている。 | ||
ヴェルディ:歌劇「エルナーニ」 [ボーナス・トラック] チェーザレ・シエピ、ヴェルディとロッシーニを歌う |
マリオ・デル・モナコ (T:エルナーニ) ジンカ・ミラノフ(S:エルヴィーラ) レナード・ウォーレン(Br:カルロ) チェーザレ・シエピ(B:シルヴァ)他 ディミトリ・ミトロプーロス指揮 メトロポリタン歌劇場o.&cho. | |
録音:1956年。 豪華キャストとミトロプーロスのガップリ五つの白熱した上演。なんといってもデル・モナコの剛毅なタイトルロールがスリリング。 | ||
ロッシーニ:「モゼ」 | ニコラ・ロッシ・レメーニ (B:モゼ) アニタ・チェルケッティ (S:アナイーデ) ジュゼッペ・タデイ (Br:ファラオーネ) アゴスティーノ・ラッザーリ (T:エリゼーロ) ジャンニ・ヤイヤ (T:アメーノフィ) 他 トゥリオ・セラフィン指揮 RAI ローマso.&cho. | |
録音:1956年、ローマ。 「モゼの祈り」で有名な、ロッシーニのパリ時代の傑作「モゼ」の現存する最初期の録音。伝説のソプラノ、アニタ・チェルケッティの素晴らしい歌だけでも聴く価値がある。豊潤で奥行きのある声は旨みに満ちており、これで当時まだ20代半ばというのだから驚くほかはない。録音状態はあまりよくないが、これは貴重な記録である。 | ||
グノー:歌劇「ファウスト」(イタリア語版) | ジャンニ・ポッジ(T:ファウスト) ラファエレ・アリエ (B:メフィストフェレス) マルチェッラ・ポッベ (S:マルグリート) エットレ・バスティアニーニ (Br:ヴァランタン) ガブリエーレ・サンティーニ指揮 o.&cho. | |
録音:1956年。初出音源と思われる。 おそらく1956年12月1日、ナポリのサン・カルロ歌劇場でのライヴ録音。イタリア語ながらなんとバスティアニーニがヴァランタン。おそらくこれ以外に録音は残されておらず、これは貴重である。この「ファウスト」は調べた限りではLPやCDで発売された形跡はなく、初出の模様。音も年代相応というところで、バスティアニーニ・ファンなら聴き逃せない。 | ||
マイヤベーア:歌劇「ユグノー」(イタリア語歌唱) [ボーナス・トラック] ラウリ・ヴォルピ〜オペラ・アリア集 ドニゼッティ:「ファヴォリータ」、 ヴェルディ:「トロヴァトーレ」からの場面 |
ジャコモ・ラウリ・ヴォルピ (T:ラウール) ジュゼッペ・タッデイ (Br:ネヴェルス伯爵) アントニエッタ・パストーリ (S:マルゲリータ) アンナ・デ・カヴァリエーリ (S:ヴァレンティーナ) 他 トゥリオ・セラフィン指揮 RAIミラノso.&cho. | |
録音:1955年。 往年の名テノール、ジャコモ・ラウリ・ヴォルピ(1892-1979)。「ユグノー」は第5幕をカットして第4幕で終わっている。 | ||
マスネ:歌劇「ウェルテル」 | チェーザレ・ヴァレッティ (T:ウェルテル) ネル・ランキン(Ms:シャルロット) アーサー・コセンツァ (Br:アルベール) ジョセフィーヌ・グイード (S:ソフィー) レナート・チェッリーニ指揮 ニューオリンズ歌劇場o.&cho. | |
録音:1956年、ニューオリンズ、ライヴ。 ニューオリンズはもともとフランス移民の街として発展したため、フランスオペラが盛んであった。は美声テノールのヴァレッティを中心に、スカラ座やメトでも活躍した米国のメッゾ、ランキンらを配した優れたキャストによる上演。ちなみにコセンツァはその後27年もニューオリンズ歌劇場の総監督を務めた人。 | ||
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」 | マリオ・フィリッペスキ (T;マンリーコ) アントニエッタ・ステッラ (S;レオノーラ) アルド・プロッティ (Br;ルーナ) フェドーラ・バルビエリ (Ms;アズチェーナ) フランコ・カプアーナ指揮 ナポリ・ サンカルロ歌劇場o.&cho. | |
録音:1957年12月7日、ナポリ、サンカルロ歌劇場。 以前 THE GOLDEN AGE OF OPERA (GAO) というレーベルから出ていた、ナポリでのライヴ。プロッティのルーナ伯爵は、ひょっとしたらこれが唯一の録音かもしれない。ステッラが最大の当り役レオノーラで瑞々しい歌を聞かせてくれるが、音があまり良くない上に、小さな欠落もあるので、マニア向け。 | ||
ロッシーニ:歌劇「グリエルモ・テル」 | ジュゼッペ・タデイ (Br;テル) マリオ・フィリッペスキ (T;アルノルド) ガブリエッラ・トゥッチ (S;マティルデ) イーヴォ・ヴィンコ (B;グアルティエーロ)他 フランチェスコ・モリナーリ・ プラデッリ指揮 ボローニャ 市立歌劇場o.&cho. | |
録音:1957年。おそらく全曲は当盤が初出。 今まで一部だけがCDで聞けたボローニャでのライヴ。タデイとフィリッペスキはCETRA録音でも共演しているが、こちらはライヴだけに一層役に入っている。特にタデイのテルは圧倒的。 | ||
ヴェルディ:歌劇「運命の力」
フラヴィアーノ・ラボー(T;ドン・アルヴァーロ) ジンカ・ミラノフ(S;レオノーラ) マリオ・セレーニ(Br;ドン・カルロ) チェーザレ・シエピ(B;修道院長) フェルナンド・コレナ(B;メリトーネ神父) マーガレット・ロッジェーロ(Ms;プレツィオシッラ) ルイス・スガロ(Br;カラトラーヴァ伯爵) フリッツ・スティードリー指揮管弦楽団 | ||
録音:1958年、ニューヨーク(おそらく1958年1月25日、メトロポリタン歌劇場、ライヴ)。初出音源。 録音が極めて少ないイタリアの名テノール、フラヴィアーノ・ラボーがアルヴァーロを歌った貴重な録音な上に、共演者がミラノフ、セレーニ、シエピ、コレナとたいへんに豪華。フリッツ・スティードリー(1883-1968)は、ウィーン生まれで米国で活躍した指揮者。メトロポリタン歌劇場では1946年から1961年まで300回以上も指揮をしている実力者で、「運命の力」は既に1952年、1954年、1956年のライヴ録音が出回っている。なおこの時期のメトロポリタン歌劇場では「運命の力」をかなり短縮して上演するのが常で、この上演でも同様だと思われる。 | ||
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」
メアリー・カーティス・ヴァーナ(S;アイーダ) カルロ・ベルゴンツィ(T;ラダメス) アイリーン・デイリス(Ms;アムネリス) ロバート・メリル(Br;アモナズロ) ジョルジョ・トッツィ(B;ランフィス)/他 ファウスト・クレヴァ指揮管弦楽団&cho. | ||
録音:1957年、ニューヨーク(おそらく1957年11月30日、メトロポリタン歌劇場、ライヴ)。初出音源。 カルロ・ベルゴンツィはこの2週間ほど前の11月13日にラダメスでメトにデビューしたばかりだった。メアリー・カーティス・ヴァーナ(1921-2009)は、ヨーロッパではイタリア風にマリア・クルティス・ヴェルナと名乗っていた米国のソプラノ。メトではヴェルディ・ソプラノとして活躍した。 | ||
ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」
ルシル・ウドヴィク(S;ジョコンダ) フラヴィアーノ・ラボー(T;エンツォ・グリマルド) アルド・プロッティ(Br;バルナバ) ノーマン・スコット(B;アルヴィーゼ・バドエロ) ミニョン・ダン(Ms;ラウラ・アドルノ) カルロ・フェリーチェ・チラーリオ指揮o.&cho. | ||
録音:1960年、ブエノスアイレス。商業盤としては初出となる、1960年7月28日、ブエノスアイレスのコロン劇場でのライヴ録音と思われる。イタリアの名バリトン、アルド・プロッティ(1920-1995)は日本でも人気があるし、1960年代を中心に活躍したフラヴィアーノ・ラボー(1927-1991)も、ヴェルディ・テノールとして高い評価を得たテノール。しかし米国生まれでイタリアで活躍したソプラノ、ルシル・ウドヴィク(1930-1999)となると、日本ではほとんど知られてないだろう。しかしこの三人はいずれもたいへんな実力の持ち主。さらにメトの万能バス、ノーマン・スコット(1921-1968)、まだ20代だったメゾ・ソプラノ、ミニョン・ダン(1931-)と、実は相当に良いキャストが集っている。しかも名匠カルロ・フェリーチェ・チラーリオの指揮。実力のある人たちが舞台に集った時だけに味わえる興奮がしっかり収められている。音は1960年の南米のライヴの標準よりはいくらかよいか、というくらいだが、興奮のライヴをぜひ。 | ||
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」
フロリアーナ・カヴァッリ(S;マノン) カルロ・ベルゴンツィ(T;デ・グリュー) ジュゼッペ・ヴァルデンゴ(Br;レスコー) マリアーノ・カルーゾ(T;エドモンド/舞踏教師) アントニオ・カッシネッリ(B;ジェロンテ) カルロ・ロマーノ(B;宿屋の主人) ビアンカローザ・ザニベッリ(Ms;音楽家)他 ガブリエーレ・サンティーニ指揮o.&cho. | ||
録音:1960年、おそらくサンカルロ劇場、ナポリ、ライヴ。初出音源。名テノール、カルロ・ベルゴンツィのデ・グリューは珍しく、同年暮れにメトロポリタン歌劇場で歌ったライヴ録音が出回ったことがあるだけなので貴重。マノンを歌う1924年生まれのフロリアーナ・カヴァッリは1960年代を中心に活躍したが、録音がほとんど残されていない幻のソプラノ。そしてトスカニーニがファルスタッフやイヤーゴに起用したジュゼッペ・ヴァルデンゴがレスコーを歌っている。これら名歌手たちを、名匠ガブリエーレ・サンティーニが守り立てる。音の状態はあまり良くないが、熱のある「マノン・レスコー」。 | ||
ヴェルディ:歌劇「シチリアの晩鐘」(*)/ 歌劇「椿姫」第2幕から〔天使のように清らかな娘が/プロヴァンスの海と陸〕(#) マルゲリータ・ロベルティ(S;エレナ) ピエル・ミランダ・フェラーロ(T;アリーゴ) アルド・プロッティ(Br;モンフォルテ) プリニオ・クラバッシ(B;プロチダ) ブルーナ・ロンキーニ(Ms;ニネッタ) グラウコ・スカルリーニ(T;ダニエリ)他 アントニーノ・ヴォットー指揮o.&cho. ガブリエッラ・トゥッチ(S;ヴィオレッタ;#) アルド・プロッティ(Br;ジェルモン;#) | ||
録音:1959年、トリエステ/1959年、東京(#)。これまでCDはもちろん、LPやCD-Rなどでも発売された形跡のない「シチリアの晩鐘」が登場。おそらく1959年11月トリエステ歌劇場での上演のものと思われる。日本でも人気の高いプロッティを始め、ミランダ・フェラーロ、ロベルティ、そしてスカラ座で活躍した指揮者ヴォットーと、たいへん豪華な面々、しかもいずれの人も他に「シチリアの晩鐘」の録音は残されていない。録音状態はあまり良くないが、熱心なイタリア・オペラマニアなら十分楽しめるだろう。ボーナスに、1959年のイタリア・オペラ公演から、これも貴重。 | ||
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」(*)
ベニャミーノ・ジーリ(T;カニオ) ピーナ・マルガリーニ(S;ネッダ) ジュゼッペ・ジェンティーレ(Br;トニオ) ピエロ・デ・パルマ(T;ベッペ) サトゥルノ・メレッティ(Br;シルヴィオ) フランコ・パタネ指揮サンカルロ劇場o. | ||
ヴェルディ:歌劇「運命の力」(抜粋)(#)
ベニャミーノ・ジーリ(T;アルヴァーロ) エリザベッタ・バルバート(S;レオノーラ) エンツォ・マスケリーニ(Br;ドン・カルロ) ジューリオ・ネーリ(B;修道院長) グィレルモ・ネヴィアーモ(Br;フラ・メリトーネ) ジュゼッペ・モデスティ(Br;カラトラーヴァ侯爵) アントニーノ・ヴォットー指揮リオ・デ・ジャネイロ市立劇場o.&cho. | ||
録音:1952年1月8日、ナポリ、ライヴ(*) /1951年8月16日、リオ・デ・ジャネイロ、ライヴ(#)。既出CD: EKLIPSE (*), GOP (*), OPERA FANATIC (*), SRO (#)。(#)が特に珍しい録音。元々抜粋で、約20年ぶりの再発売。『どちらも音の状態は良くありませんが、ジーリ目当てなら十分楽しめることでしょう。』とのこと。20世紀前半を代表する偉大なテノールの一人、ベニャミーノ・ジーリ(1890-1957)は、1914年のデビュー以来、50年以上に渡って第一線で活躍、60歳を超えても素晴らしい美声と卓越した表現力、力強さと柔軟な歌い回しを堅持した驚異的な人。「道化師」は聴衆の熱狂的な喝采に「衣装を着けろ」をアンコールするのは珍しくはないとしても、そのアンコールはジーリの凄さをまざと感じさせる絶唱。今度は聴衆がシーンと聞き入ってジーリの退場を見届けている。「運命の力」は元々全曲ではないが、アルヴァーロが歌う部分はすべて収録されている。ジーリはアルヴァーロを得意とし、リサイタルでもしばしばアリア「天使の腕に抱かれたあなたは」を歌って聴衆を熱狂させている(ブエノスアイレスにおけるリサイタルでの素晴らしい歌がIDIS-6356で聞ける)。しかしジーリの「運命の力」のまとまった録音はこれしかないので、とても貴重。 | ||
ビゼー:歌劇「カルメン」(イタリア語歌唱)
ジュリエッタ・シミオナート(Ms;カルメン) フランコ・コレッリ(T;ドン・ホセ) レナータ・スコット(S;ミカエラ) アデリーナ・グリゴラート(S;フラスキータ) エットレ・バスティアニーニ(Br;エスカミーリオ) アウローラ・カステッラーニ(Ms;メルセデス) ヴィルジーリオ・カルボナーリ(Br;ダンカイロ) ピエロ・デ・パルマ(T;レメンダード) フランチェスコ・モリナーリ・プラデッリ指揮アレーナ・ディ・ヴェローナo.&cho. | ||
録音:1961年8月2日、ヴェローナ、アレーナ・ディ・ヴェローナ、ライヴ。前出: The Golden Age of Opera (GAO / G. A. O. ), GAO-118/119(当店未案内)。『野外劇場のライブなのでお世辞にも良好な音質ではないので、録音状態については十分ご覚悟くださいますようお願いいたします。』とのこと。主要4役に、シミオナート、コレッリ、スコット、バスティアニーニと、これ以上ないくらい強力な歌手を揃えている。ベテランの貫禄で舞台を支配するシミオナートに、まだ若々しいコレッリが情熱剥き出しで向かっていく終幕の二重唱は鳥肌モノ。バスティアニーニが歌うエスカミーリオはこれが唯一のCD(他にナポリのライヴがあるが未CD)で、ファンには涙物。レナータ・スコットは当時27歳。彼女の歌うミカエラもこれが唯一の録音。20年近く前に一度CD化されただけで、待望の復活。 |