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マイナー・レーベル
2020年8月新譜情報


・国内盤マイナー・レーベル
・輸入盤マイナー・レーベル
・輸入盤 歴史的アイテム
・映像アイテム
・高音質アイテム


輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。




国内マイナー・レーベル




BRINRINRI

 山下和仁(ギター)の自主制作レーベル。
KYBR-2001
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\2970(税抜\2700)
8/8発売
カステルヌオーヴォ=テデスコ:プラテーロとわたし(ギター・ソロ版)
 〔プラテーロ/アンジェラスの鐘/帰り道/春/井戸/すずめ/愁い/月/夕暮れのあそび/ロンサール/結核の少女/
 追憶/白い蝶/四月の牧歌/カナリヤがにげた/子守むすめ/死/つばめ/日曜日/モゲールの空にいるプラテーロへ〕

 山下和仁(G)
 録音:1993年8月18日-21日|リマスター:2020年|初出: Crown (JAPAN), CRCC-7010/1 から、テレサ・ベルガンサの朗読と水野貴子(S)の歌唱を除いて1枚に収録。約二十年ぶりの再発売。『C=テデスコの、朗読とギターのために書かれた『プラテーロとわたしOp.190』は、山下和仁によって全曲世界初録音、全曲世界初演が行なわれた。その、T.J.ベルガンサによるスペイン語原詩の朗読付き2枚組CD(日本クラウン、1997年)は高く評価されたが、この録音から、山下和仁の演奏のみを20曲抜粋し、リマスターを施したものが、今回のギター・ソロ版『プラテーロとわたし』である。ギターのみで奏せられることによって本作は純粋音楽作品へと変貌を遂げ、楽曲の精緻な筆致が一層露わとなっているといえよう。詩人とロバの物語を活き活きと描写する山下の演奏にぜひ耳を傾けて頂きたい。』(渡邊弘文/月刊「現代ギター」編集長)

東武レコーディングズ

 輸入盤ディストリビューターとして既におなじみの東武トレーディングが発売する国内盤自主レーベル。旧譜はこちらから
TBRCD-0093/95
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(3CD)
\3850(税抜\3500)
限定盤
ブルックナー/ジャズ・シンフォニー
 ブルックナー/トーマス・マンデル(1965-)編曲:交響曲〔第5番(*) /第7番(#) 〕
  トーマス・マンデル(ソプラノ&テナーSax/P)指揮テンポラリー・アーツo.
   [ゲルト・ラーシュトルファー(フリューゲルHr/Tp) ヴォルフガング・ブルエンドリンガー(エレキG)
    クリスティアン・ヴィルト(Vn1) マーカス・ウォール(Vn2) ユリアン・ギレスベルガー(Va)
    シュテパン・プンデルリチェク(Vc) ヴォルフラン・デルシュミット(Cb) マルコ・パレヴィッツ
     (P/シンセサイザー) エンゲルベルト・ガグル(Perc) エルヴィン・ドレシェル(ドラム)]
 録音:2007年8月16日、聖フロリアン・ビブロテックセラー(*) /2010年9月17日、ブルックナーハウス、リンツ(#)、ともにライヴ|録音とマスタリング:エーリヒ・ピンター。 「四手ピアノによる交響曲全集」によるエンターテイメント性と啓蒙性を両立した「ブルックナー・アーカイヴ」シリーズ。第2作は、これは超問題作。何とブルックナーのジャズ編曲!!編曲と指揮とソプラ・サックス、テナー・サックスとピアノを務めるのがオーストリアの奇才トーマス・マンデル(1965-)リンツの音楽ギムナジウムでピアノからバロック・フルートまで学び、長じて作曲、編曲を修める。ブルックナー私立音楽大学で作曲を教える硬骨漢。2007年には聖フロリアンにて、自ら率いるテンポラリー・アーツo. を指揮して、ブルックナー:交響曲第5番「ジャズ・ヴァージョン」を初演。かの「マイ・フェイヴァリット・シングズ」を彷彿とさせる長大な序章と怒濤狂乱の演奏で聴衆の度肝を抜いた。調子づいて2010年のブルックナーフェストでは第7番を披露。ブルックナーファンは「宇宙の鳴動」を良く口にするが、これを徹底して人工的に表現する度胸と厚かましさには脱帽という他ない。執拗に繰り返されるトレモロで構築されるバロック建築に例えられるブルックナーの交響楽をサディスティックなまでにマンデルが好き放題に料理した怪作。真面目なブルックナーファンの神経を逆撫る好企画の登場。

KII 「ニッポン放送開局65周年記念 伝説の名演シリーズ」〜
  (フジセイテツ・コンサート/新日鉄コンサート)第4弾 巌本真理弦楽四重奏団の芸術
 2CDのアイテム:¥3960(税抜¥3600)

 『ニッポン放送で1955年から2005年まで続き、音楽ファンから支持を受けていた「新日鉄コンサート」(1970年まではフジセイテツ・コンサート)。既成のレコードを放送するのでなく、内外の名演奏家の実演を公開収録する趣旨だったゆえ、貴重音源が多数作られました。この番組の看板アーチストといえば巌本真理弦楽四重奏団。たびたび出演して弦楽四重奏曲の素晴しさをリスナーに伝えました。アンサンブルの名付け親は当番組のプロデューサーであるニッポン放送の裕川雅雄氏であったとされます。ニッポン放送に保存されている巌本真理弦楽四重奏団の貴重な録音をCD化』『古い音源を使用しているため、テープ劣化によるお聴き苦しい点もございます。予めご了承下さい。』
 ##なお、当シリーズ KKC-2522〜2527 は当初ステレオとアナウンスされましたが、レーベルよりモノラルであったと訂正がなされています。
巌本真理弦楽四重奏団の芸術 Vol.3
 モーツァルト:弦楽四重奏曲集〔第18番 K.464 [1969年4月26日]/
                第17番 K.458「狩」[1967年3月25日]/
                第23番 K.590 [1971年3月14日]〕/
 メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第1番 Op.12 [1973年9月16日]
 *ボーナス・トラック:メンバーのインタビュー肉声[アナウンスに記載無し]
  巌本真理SQ [巌本真理(Vn1) 友田啓明(Vn2) 菅沼準二(Va) 黒沼俊夫(Vc)]
 放送日:上記[内]、モノラル|おそらく初出音源。『巌本真理弦楽四重奏団によるモーツァルト円熟期の3篇が日の目をみました。同四重奏団はライヴでの生気あふれる演奏が魅力といわれていますが、この3篇はまさに彼ら最上の魅力をふりまきます。★フィル・アップにはメンデルスゾーンの第1番。彼らはメンデルスゾーンを得意にしていたとされますが、第1番を聴くことが可能になったことは嬉しい限り。ロマンの香り高い美演を楽しめます。★ボーナス・トラックとしてラジオ番組ならではのメンバーへのインタビューを収録。巌本真理をはじめ貴重な肉声を聴くことができます。』
 #2020年9月追記:『8月19日出荷した下記のタイトルのジャケット写真が変更いたしましたのでお知らせいたします。9月28日出荷分より変更いたします。モーツァルト、メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲集 巌本真理弦楽四重奏団 品番:KKC-2526/7 お手数をおかけいたしますが、どうぞ宜しくお願いいたします。』
巌本真理弦楽四重奏団の芸術 Vol.2 〜ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
 〔第1番 Op.18 No.1[1970年2月23日]/第3番 Op.18 No.3[1971年5月16日]/
  第8番 Op.59 No.2「ラズモフスキー第2番」[1962年9月8日]/
  第11番 Op.95「セリオーソ」[1968年3月23日]/
  第13番 Op.130 〜カヴァティーナ[1968年3月23日]/第16番 Op.135[1971年11月28日]]

  巌本真理SQ [巌本真理(Vn1) 友田啓明(Vn2) 菅沼準二(Va) 黒沼俊夫(Vc)]
 放送日:上記[内]、モノラル|おそらく含・初出音源。#『★放送時間の都合により、第8番(ラズモフスキー第2番)の終楽章はカット付きで演奏されています。ご了承の上お求めください。』『★巌本真理弦楽四重奏団のベートーヴェンは評判高いものの全曲でなく、また多くは今日入手困難となっています。ニッポン放送に残された5作品とアンコールで奏された第13番の第13番の第5楽章「カヴァティーナ」をCD化。★初期作品から最後の16番まで重要作を聴くことができるのも幸運な限り。エネルギーと推進力に満ちた前者も魅力ながら、内省的で未来的とさえ言える後者の深さも申し分なし。半世紀前にこれほど大人の音楽を奏した室内楽団体が日本にいたことを再認識させてくれます。』
巌本真理弦楽四重奏団の芸術 Vol.1 〜バルトーク:弦楽四重奏曲全集
 〔第1番 Sz.40 /第2番 Sz.67 (*) /第3番 Sz.85 /第4番 Sz.91 (*) /
  第5番 Sz.102(第4楽章なし)/第6番Sz.114 (*) 〕/

 「ミクロコスモス」より4曲(シェルイ編曲)
  巌本真理SQ [巌本真理(Vn1) 友田啓明(Vn2) 菅沼準二(Va) 黒沼俊夫(Vc)]
 録音:1966年10月6日、日本都市センターホール(無印) /1966年10月14日、杉並公会堂(*)、公開収録、モノラル。#『放送時間の都合で第5番第4楽章がカットされています。予めご了承ください。』『★「フジセイテツ・コンサート」放送10周年を記念して1966年10月に巌本真理弦楽四重奏団は2夜にわたるバルトークの弦楽四重奏曲全曲の公開録音を行ないました。日本の団体としては初めての試みで、同年2月に常設クヮルテットとして創設された巌本真理弦楽四重奏団の名を一躍あげることとなりました。★日本室内楽演奏史に輝くその録音を2枚でCD化。演奏・アンサンブル技術の高さはもとより、バルトークの音楽ならではの激しさと緊張感に満ちたひとときを体験できます。伝説のエンジニア・半田健一氏の名録音が最新リマスタリングで鮮やかに蘇ります。』

KII 「ニッポン放送開局65周年記念 伝説の名演シリーズ」〜
  フジセイテツ・コンサート第3弾 山田一雄の芸術
 1CDのアイテム:¥2640(税抜¥2400)

 『ニッポン放送で1955年から2005年まで続き、音楽ファンから支持を受けていた「新日鉄コンサート」(1970年まではフジセイテツ・コンサート)。既成のレコードを放送するのでなく、内外の名演奏家の実演を公開収録する趣旨だったゆえ、貴重音源が多数作られました。今回は現在も根強いファンを持つ名指揮者山田一雄がNFC交響楽団と共演した貴重な音源で、すべて初出。NFC交響楽団はニッポン放送のN、フジセイテツのF、コンサートのCの頭文字から由来し、在京オーケストラから選抜した奏者による非常設団体。演奏技術は高く、60年以上前の日本とは思えぬ見事な演奏を繰り広げています。初出音源のみならず、山田一雄のディスコグラフィにない作品も多く含まれ、ファン狂喜の内容となっております。』『古い音源を使用しているため、テープ劣化によるお聴き苦しい点もございます。予めご了承下さい。』
フジセイテツ・コンサート|山田一雄& NFC 響 Vol.5
 プロコフィエフ:ピーターと狼(*) [1956年5月19日]
 ブリテン:
  青少年のための管弦楽入門(#) [1961年12月16日]
山田一雄指揮
NFCso.
佐藤美子(語り;*)
高岡ォ一郎(語り;#)
 放送日:上記[内]、モノラル|初出音源。『★プロコフィエフの「ピーターと狼」とブリテンの「青少年のための管弦楽入門」はともに子供も親しめる名作ですが、プロコフィエフが歿したのは当コンサートの3年前、ブリテンは山田より1歳年少という、まさに同時代の音楽でした。★両作品とも語りが重要ですが、「ピーターと狼」を佐藤美子、「青少年のための管弦楽入門」を高岡ォ一郎が務めているのも注目。佐藤美子(1903—1982)は往年の名ソプラノ歌手。「カルメン」が当たり役で「カルメンお美」と称されるほどでした。母はフランス人で海外生活も長かったにもかかわらず、古風な日本語の美しさに驚かされます。高岡ォ一郎はニッポン放送アナウンサーで長くフジセイテツコンサートのナレーションを務めましたが、1967年に開始された「オールナイトニッポン」の初代パーソナリティとしても人気を誇りました。山田一雄の音楽の語り口の巧さともどもプロの至芸を再認識させてくれます。』
フジセイテツ・コンサート|山田一雄& NFC 響 Vol.4
 グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16 (*) [1957年1月19日]
 シベリウス:フィンランディア Op.26 [1961年12月16日]
 グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.82 〜第1部(#) [1963年6月15日]
  ワルター・ハウツィヒ(P;*) 潮田益子(Vn;#)
  山田一雄指揮 NFCso.
 録音:1956年12月29日、日本青年館(*) |放送日:上記[内]、モノラル|初出音源。 『★山田一雄は協奏曲の指揮でも定評があり、フジセイテツコンサートでも名人技を残していました。グリーグのピアノ協奏曲は懐かしの名手ワルター・ハウツィヒが独奏を務めています。ハウツィヒといえばピアノの名作集で知られており、本格的な協奏曲は珍しいと申せましょう。★グラズノフのヴァイオリン協奏曲は同(1963)年にエリザベート王妃国際コンクールに第5位入賞を果たした潮田益子(1942—2013)の独奏。全曲でないのが残念ですが、新鮮かつ真摯な演奏。山田一雄のバックもグラズノフの色彩的なオーケストレーションを見事に再現しています。フィル・アップのシベリウスの「フィンランディア」は山田一雄ならではの爆演が聴きものです。』
フジセイテツ・コンサート|
  山田一雄& NFC 響 Vol.3 〜ハイドン

 交響曲第100番 ト長調「軍隊」[1956年7月20日]/
 ヴァイオリン協奏曲第1番 ハ長調(*)
  [1961年9月30日]/
 セレナード[1961年9月30日]
巌本真理(Vn;*)
山田一雄指揮
NFCso.
 放送日:上記[内]、モノラル|初出音源。 『★明快で推進力あふれるハイドンの音楽は山田一雄の音楽性と合っているように思われます。しかし残念なことに交響曲第101番「時計」などしか録音が残されていませんでした。ここに3作が登場、その魅力を垣間見ることができます。★「軍隊」は想像以上のきびきびした快演ですが、古典派ながらどこかマーラーの音楽さえ想像させるのが興味津々。ヴァイオリン協奏曲は巌本真理が独奏を務めているのに注目。説得力満点です。フィルアップは名曲「セレナード」で、山田一雄ならではのたっぷり歌いこんだ美演となっています。』
フジセイテツ・コンサート|山田一雄& NFC 響 Vol.4
 モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」[1969年6月7日]
 ショパン/ダグラス編曲:バレエ「レ・シルフィード」[データ不明(1950年代後半)]
  山田一雄指揮 NFCso.
 放送日:上記[内]、モノラル|初出音源。 『★山田一雄はモーツァルトの交響曲第40番「ジュピター」を得意とし、録音も数種残っていますが、さらなる名演が加わることとなりました。いずれの録音よりも若々しいはつらつさに満ち、大きな音楽性を聴かせてくれます。★注目の珍品がショパン作品をオーケストレーションしたバレエ音楽「レ・シルフィード」。細かい記録が残っておらず。放送日から1950年代後半の収録とされています。名ピアニストでもあった山田は、あたかもオーケストラを弾くかのようにロマンティックな情感たっぷりの世界を聴かせてくれます。』
フジセイテツ・コンサート|山田一雄& NFC 響 Vol.1 〜ベートーヴェン
 交響曲〔第8番 ヘ長調 Op.93 [1957年6月1日]/
     第9番 ニ短調 Op.125「合唱」〜第4楽章(*)[1956年10月6日]
 三宅春恵(S;*) 川崎静子(A;*) 柴田睦陸(T;*) 秋元雅一郎(Br;*)
 山田一雄指揮 NFCso.
 録音:1956年9月29日、産経ホール(*) |放送日:上記[内]、モノラル|初出音源。 『★フジセイテツコンサート放送1周年記念として1956年9月29日に産経ホールで、ベートーヴェンの交響曲第9番の終楽章が演奏されました。当時最高の独唱陣、オーケストラはもちろん山田一雄指揮NFC交響楽団でした。★山田一雄の第9は数種の録音が残されていますが、1956年当時はまだ第9を実演で頻繁に楽しめる時代でなかったこともあり満場の聴衆も熱狂、44歳の山田も後年には見られない強烈なエネルギーを発散させています。翌年の第8番も活き活きとした推進力にあふれ、山田一雄壮年期の芸術を明瞭に伝えてくれます。』

KII

KKC-4228/9
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(2CD)
\3300(税抜\3000)
DISCOS, Milano 原盤、フルトヴェングラー 1953.10.12 〜
  ベートーヴェン
:歌劇「フィデリオ」 Op.72
 マルタ・メードル(S;レオノーレ)
 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;フロレスタン)
 ゴットロープ・フリック(B;ロッコ) セーナ・ユリナッチ(S;マルツェリーネ)
 ルドルフ・ショック(T;ヤキーノ) オットー・エーデルマン(B;ドン・ピツァロ)
 アルフレート・ペル(Br;ドン・フェルナンド)他
 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO 、ウィーン国立歌劇場cho.
 録音:1953年10月12日、アン・デア・ウィーン劇場、ウィーン、ライヴ|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売・旧 LP: セブンシーズ, K20C-417/9 (1985年9月21日|オリジナルLP: チェトラ FE-8/10 )|国内発売旧CD: セブンシーズ, K30Y-10154/5 (1992年6月21日|チェトラ輸入盤 CDC-12 の国内仕様)|日本語帯・解説(浅里公三氏)付|台詞場面も含む歌詞対訳はレーベル HP(WEBサイト)に掲載(要:ブックレットに印刷されるパスワード)。 生誕250年を迎えたベートーヴェン・イヤーの2020年、フルトヴェングラーの「大物」貴重音源の登場。1805年「フィデリオ」が初演されたアン・デア・ウィーン劇場で1953年に行われたライヴ「フィデリオ」。巨匠がとりわけ愛好したオペラ、それは「指環」「トリスタンとイゾルデ」「ドン・ジョヴァンニ」「魔笛」「魔弾の射手」とともに「フィデリオ」だった。この「フィデリオ」には4種の録音〔1948年ザルツブルク・ライヴ/1950年ザルツブルク・ライヴ/1953年ウィーン・ライヴ(本録音)/翌日以降に同じ顔ぶれで行なわれたEMIスタジオ録音〕があるが、当録音は音質こそスタジオ録音に及ばないものの、明瞭明晰で解像度高く自然な音色で録音されていること、何よりも台詞もまじえた全曲のライヴ録音であること(スタジオ録音は台詞カット)、そして、生き生きとした音楽の流れの良さで、適度の緊張感をもって、豪華歌手陣も含めて演奏されていることなど、長所が見られる。有名な録音だけにCD 時代に入り、海外盤もいくつか発売されているが、今回のKII盤の特徴は「レオノーレ序曲第3番」演奏後の嵐のような拍手・歓声・床を踏み鳴らす音がマスターテープに遺された1分20秒余りそのまま収録されていること(CETRAのCDC-12も、拍手は15秒ほどでカットされていた)。フルトヴェングラーの遺産として大いなる価値があるCDの復活といえるだろう。1985年(市販)初出音源LPとなった伊チェトラ盤。ミラノ、ディスコス社制作のこの音源をキングレコード(セブンシーズ・レーベル)は同年に国内発売したが、CDはチェトラ輸入盤(CDC-12)の国内仕様(K30Y-10154/5)で対応したため、マスターテープはキングレコードの倉庫に眠ったままになっていた。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から、キング関口台スタジオで35年ぶりにディジタル・リマスタリング!(このテープを用いた)初のCD化になる。アメリカの著名な音楽評論家ジョン・アードイン(1935-2001)は、ファン必読の名著で本録音を称賛している。「ウィーン、ライヴ録音と聴き比べると、EMIのスタジオ録音盤は失望せざるを得ない。監獄場面のメロドラマを除いてせりふが入っておらず、場面転換も息抜きなしに行なわれている。一連の音楽が終わっても感情的に解き放たれることがなく、次の音楽への気持ちの準備ができない。指揮者も歌い手たちも、マイクの前では舞台のときほど熱く垂れていない。概念と実行が理想的な形でまとまりを見せたのは、やはり1953年のライヴ盤であろう。個々のキャストに問題はあるものの、フルトヴェングラーの「フィデリオ」の中では最高の出来映えであり、嵐が吹きすさぶようなすさまじい「フィデリオ」が実現している。」(ジョン・アードイン著 藤井留美訳「フルトヴェングラー・グレート・レコーディングズ」音楽之友社刊、2000年)
KKC-4222/7
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(6CD)
\8250(税抜\7500)
アフェット(Affetto)原盤〜カール・シューリヒト秘蔵ライヴ
 ハイドン: 交響曲〔第86番 ニ長調[北ドイツ放送so./1961年]/
           第104番 ニ長調「ロンドン」[シュトゥットガルト放送so./1952年9月10日]〕
 モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K.550 [ヘッセン放送so./1963年3月20日]
 ベートーヴェン:交響曲
  〔第1番 ハ長調 Op.21 [シュトゥットガルト放送so./1961年3月7日]/
   第7番 イ長調 Op.92 [シュトゥットガルト放送so./1952年10月24日]/
   第9番 ニ短調 Op.125「合唱」[マリア・シュターダー(S) カタリナ・マルティ(A)
     ヴァルデマル・クメント(T) ハインツ・レーフス(B)
     フランス国立放送o.&cho./1954年9月12日、モントルー音楽祭]〕
 メンデルスゾーン:交響曲第4番 イ長調 Op.90「イタリア」[シュトゥットガルト放送so./1954年1月28日]
 ワーグナー:ジークフリート牧歌[シュトゥットガルト放送so./1955年9月27日]
 R.シュトラウス:交響詩「死と変容」 Op.24[シュトゥットガルト放送so./1954年5月20日]
 ブルックナー:交響曲〔第5番 変ロ長調[ヘッセン放送so./1959年2月27日]/
            第7番 ホ長調[デンマーク国立放送so./1954年9月30日]〕

 カール・シューリヒト指揮
 録音:[/内]、すべてライヴ|音源提供: Affetto, Italy |国内旧CD: セブンシーズ, KICC-2391, KICC-2393, KICC-2395, KICC-2401, KICC-2402, KICC-2403, KICC-2404, KICC-2405 〔発売:1995年〕|日本語帯・解説(宇野功芳氏〔1995年当時のもの〕付。『なんと25年ぶりに巨匠シューリヒトの秘蔵ライヴ、お宝級の稀少音源が復活!カール・シューリヒト(1880-1967)生誕140年企画。宇野功芳氏絶賛のハイドン「86番」「ロンドン」から、ヘッセン放送響とのモーツァルト「40番」、パリ音楽院との全集録音を上まわるかシュトゥットガルト放送響とのベートーヴェン「1番」「7番」、人間臭ふんぷんで激しい54年モントルーでの「第九」、貴重なメンデルスゾーン「イタリア」、さらには美演「ジークフリート牧歌」、生々しい名演「死と変容」、そして極めつけのブルックナー「5番」「7番」まで、全11曲。プレミア級の秘蔵名演ライヴがついにキングインターナショナルから復活します!キングレコードの倉庫に眠っていたイタリア・アフェット(Affetto)制作・提供のテープから、25年ぶりに最新リマスタリング!もともと総じて良好な音質がさらに鮮明になって甦った、ファン垂涎の秘蔵音源にご期待ください。全曲、1995年にキングレコード(セブンシーズ・レーベル)から初発売されたときの宇野功芳氏の演奏解説付きです。』

OTTAVA RECORDS

OTTAVA-10004
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(UHQCD)
\3300(税抜\3000)
8/4発売
ベートーヴェン/田尻洋一編曲:
 交響曲第7番 イ長調 Op.92(ピアノ独奏版)(*) /
 序曲「コリオラン」 ハ短調 Op.62 (ピアノ独奏版)/
 序曲「エグモント」 ヘ短調 Op.82 (ピアノ独奏版)
田尻洋一(P)
 録音:2012年2月26日、伊丹アイフォニックホール(*) /2012年5月19日、いたみホール(*以外)、全てライヴ|日本語解説:田尻洋一。桐朋学園大学卒業後、イディル・ビレット女史の唯一の弟子として研鑽を積んだ田尻洋一。1996年から、作曲家ごとの全曲演奏というユニークなスタイルで活動を開始、2000年以降は、管弦楽曲を自身で編曲したソロを次々とプログラムに取り入れ、通常のピアノ演奏会の枠を大きく超えた新たなジャンルを確立している。今回リリースするベートーヴェンの交響曲第7番と「コリオラン」「エグモント」は、共に2012年に伊丹市で開催されたリサイタルの鬼気迫るライヴ録音で、巨匠エンジニア・深田晃氏が念入りにマスタリングを施した。今回のアルバムの解説で、田尻自身、次のように語っている。「魂の鼓動をベートーヴェンが表現すると、まるで地球が地響きをたてて踊り狂うような、強力なエネルギーを感じさせる音楽になる。7番のシンフォニーは、とてつもない熱量を放射する作品で、演奏していてもどんどんエネルギーが湧き出てくる感覚がある」。



輸入マイナー・レーベル




DIGRESSIONE MUSIC (伊) 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 イタリアのモルフェッタ(プーリア州バーリ県)に本拠を置くコンサート・エージェント、ディグレッシオーネ・ミュージックが擁するレーベル。
 #プレス製版品でも、初回プレス完売後はCD-R製版となることがあるようです。プレス盤を指定しての御注文はお受け出来ないものとさせて頂きますので、御了承の程お願い致します。ご案内済旧譜はこちらから
DCTT-95
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(2CD)
香り〜ガブリエーレ・ダヌンツィオとプーリアの作曲家たち|ダヌンツィオの詩による歌曲集
  [CD1] ダヌンツィオと同時代のプーリアの作曲家
  ニコロ・ヴァン・ヴェストラウト(1857-1898):
    Ah, mi sorridi [武田千宜〔ちよ〕(S)]/ Alla memoria di Pietro Cossa [陰山雅代(S)]/
    Forget me not [赤嶺裕子(S)]/ Già l'alba appare [西谷英恵(S)]/
    Heureux qui peut aimer [マルゲリータ・ロトンディ(Ms)]/ I divini occhi tuoi [行天祥晃(T)]/
    Il bacio più dolce [林満理子(S)]/ In riva al mare [マルゲリータ・ロトンディ(Ms)]/
    Invano [森田学(B)]/ Io cerco oblio, non chiedo amor [森田学(B)]/ Lamento [林満理子(S)]/
    Lydia [渡邉公実子(S)]/ L'ultima ebbrezza [陰山雅代(S)]/ Perché non torni? [小村朋代(S)]
  リート・セルヴァッジ(1898-1972): Mistero [赤嶺裕子(S)]/ Poesia e realtà [西谷英恵(S)]
  フランコ・カサーヴォラ(1891-1955):
    Come sorga la luna... 〔月が昇ると〕[赤嶺裕子(S)]/
    Entro i boschi alti e soli... 〔高くひっそりとした森の中に〕[渡邉公実子(S)]/
    La preghiera del lumicino [小村朋代(S)]/ La sera 〔夕暮れ〕[渡邉公実子(S)]/
    Van gli effluvi delle rose... 〔バラの香りが流れ〕[赤嶺裕子(S)]
  パスクアーレ・ラ・ロテッラ(1880-1963): Il mattino della montagna [マウリツィオ・ペレグリーニ(朗読)]

  [CD2] ダヌンツィオと現代のプーリアの作曲家
  ヴィンチェンツォ・アンセルミ(1967-): Alba d'estate 〔夏の夜明け〕[行天祥晃(T)]
  ジュゼッペ・パリーレ(1992-):
    Canta la gioia [渡邉公実子(S)]/ Consolazione 〔慰め〕[赤嶺裕子(S)]/
    La buona voce 〔励ましの声〕[渡邉公実子(S)]
  ジョヴァンニ・キャッパリーノ(1978-):
    Romanza d'autunno [ティーナ・ダレッサンドロ(Ms)]/ Settembre 〔九月〕[赤嶺裕子(S)]
  ロッコ・チャンチョッタ(1969-): Stringiti a me 〔私の側に来て〕[陰山雅代(S)]
  マッシモ・デ・リッロ(1974-):
    Compieta [小村朋代(S)]/ Il vento scrive 〔風が描く〕[武田千宜(S)]/
    Nella belletta 〔ぬかるみに〕[武田千宜(S)]
  カルメン・フィッツァロッティ(1992-):
    Mi parve bere luce 〔私には彼女が月を飲むように見えた] [西谷英恵(S)]
  レオナルド・フリレオ・セメラーロ(1971-):
    Falce di luna calante 〔下弦の月の鎌よ〕[ティーナ・ダレッサンドロ(Ms)]/
    L'onda 〔波〕[渡邉公実子(S)]
  マリア・ガブリエッラ・オルランド(1966-): Oblivia 〔忘却〕[陰山雅代(S)]
  マッシモ・パレンテ(1957-): Consolazione [武田千宜(S)]/ Il piacere [陰山雅代(S)]/
                La sera [陰山雅代(S)]/ Rimani 〔ここにいて〕[武田千宜(S)]
  ニコラ・ペトルツェッラ(1991-): La neve 〔雪〕[西谷英恵(S)]
  ベピ・スペランツァ(1959-): La sabbia del tempo 〔時の砂〕[陰山雅代(S)]
  イラーリア・ストッピーニ(1990-):
    Ammonimento 〔忠告〕[赤嶺裕子(S)]/ La visitazione 〔訪問〕[ティーナ・ダレッサンドロ(Ms)]
  ニコラ・ヴェントレッラ(1970-): Un sogno 〔夢〕[西谷英恵(S)]
  戸田健太 (1993-): Notturnino 〔小夜想曲〕[ティーナ・ダレッサンドロ(Ms)]

 ヴィート・クレメンテ(P)
 録音:2019年5月、ディグレッシオーネ・ミュージック・スタジオ、モルフェッタ、イタリア|東京アカデミーofミュージック(代表:須ア木の実 氏)他との共同制作。ブックレットに日本語解説が記載されている。歌詞・訳の記載はない。
 イタリアの詩人ガブリエーレ・ダヌンツィオ(1863-1938)の詩によるイタリア・プーリア州の作曲家たちの歌曲をたっぷり収録。
吹き鳴らされるトランペット Vol.2 〜モルフェッタの聖週間の儀式における葬送行進曲
 ヴィンチェンツォ・ヴァレンテ(1855-1921):漁師 [U Varcheceddare]
 ジュゼッペ・デ・カンディア(1997-2019):葬送行進曲第4番 [Marche funebre no 4]
 ラファエーレ・カラヴァリオス(1864-1941):喪失 [Perduta]
 アミルカレ・ポンキエッリ(1834-1886):
  フランチェスコ・ルッカの死に寄せて [In Morte di Francesco Lucca]
 ヴィンチェンツォ・ヴァレンテ:かわいそうなバラ [Povera rosa]
  ミケーレ・コンスエト指揮グランデ・オルケストラ・ディ・
   フィアーティ・フランチェスコ・ペルッツィ・チッタ・ティ・モルフェッタ〔吹奏楽〕
 録音:2018年11月、サン・ピエトロ教会、モルフェッタ、イタリア。

ENCHIRIADIS (西) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 かつて スペイン CANTUSレーベルの共同プロデューサー/エンジニアであったアントニオ・パロマレス(1944-2009)が主宰していたレーベル。主宰者逝去後もムジカ・フィクタのラウル・マリャビバレナが中心となって運営されている模様で、新譜も定期的に発売されている。
 旧譜はこちらから
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[注目盤]
真夜中、パリにて〜ギター伴奏歌曲集
 ジャン・ポール・エジード・マルティニ(1741-1816)/ハビエル・ソモサ編曲:
  ロマンス「愛の喜び [Plaisir d'amour] 」
 エドゥアール・ブリュギエール(1793-1863)/フランチェスコ・モリーノ(1768-1847)編曲:
  ロマンス「けっして愛を語るな [Ne parlons jamais d'amour] 」
 フェルディナンド・カルッリ(1770-1841):
  まじめに私に話しかけて [Parlami pur sincero] /何をしているのか、愛しの人は [Che fa il mio bene]
 フェルナンド・ソル(1778-1839): Si dices que mis ojos / Mis descuidados ojos / Muchacha, y la vergüenza /
                 ギターのための12の練習曲 Op.6 〜第9番(*)
 モーツァルト/フェルナンド・ソル編曲:窓辺においで [Deh vieni alla finestra]
 シューベルト(1797-1828)/ナポレオン・コスト(1805-1883):
  マルゲリーテ [Marguerite] (=糸を紡ぐグレートヒェン D.118 )/アヴェ・マリア D.839
 ビセンテ・マルティン・イ・ソル(1754-1806):「12のイタリア語カンツォネッタ」から
  〔希望 [La speranza] /無垢 [L'innocenza] /愛と嫉妬 [Amore e gelosia] 〕
 マウロ・ジュリアーニ(1781-1829):
  カヴァティーナ「混乱し、動揺し [Confuso, smarrito] 」/リート「別れ [Abschied] 」
 ヨハン・カスパール・メルツ(1806-1856):愛の歌 [Liebeslied] (*)
 シューベルト/ハビエル・ソモサ編曲:月に寄す [An den Mond] D.193
 シューベルト/ヨハン・カスパール・メルツ:セレナード D.957

 マリビ・ブラスコ(S;*以外) ハビエル・ソモサ(G)
 録音:2018年2月19日-20日、ヘタフェ専門音楽院コンサートホール、ヘタフェ、マドリッド県、スペイン。
 ラケル・アンドゥエサとともに「スペインの古楽系ソプラノ」の印象が強いマリビ・ブラスコが、ギター伴奏の古典派・ロマン派歌曲を披露するプログラム。真夜中のパリのちょっとあやしい艶っぽさが伝わってくるようだ。
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[注目盤]
ボッケリーニ(1743-1805):スターバト・マーテル Op.61, G.532
  (ソプラノ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスのための) (1781年版)
 アナイス・オリベラス(S) グアダルペ・デル・モラル(Vn1)
 エリサベト・バタリェル(Vn2) ジョルディ・アルマンゴル(Va)
 オレゲル・アイマミ(Vc) シャビエ・プエルタス(Cb)
 録音:2018年6月、ラトランティダ(ウゾナ舞台芸術センター)、ビク、カタルーニャ、スペイン。
 アナイス・オリベラスはカタルーニャ、スペイン 出身のソプラノ。古楽唱法の師はマルタ・アルマハノ。カペリャ・レイル・デ・カタルーニャ他さまざまな古楽アンサブルへの参加を重ねており、今後の活躍が大いに期待される。
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[注目盤]
ヘンデルのオペラによる「七つの大罪」〜ヘンデル(1685-1759):
 [序奏] オラトリオ「ベルシャザル」 HWV.61 〜序曲
 [暴食] オラトリオ「ベルシャザル」 HWV.61 〜 Let festal joy triumphant reign
 [色欲] 歌劇「アリオダンテ」 HWV.33 〜第2幕 シンフォニア/
      オラトリオ「セメレ」 HWV.58 〜 Come to my arms
 [怠惰] オルガン協奏曲 HWV.309 〜アダージョ/
      合唱曲「快活の人、沈思の人、温和の人」 HWV.55 〜 Come rather, Goddess
 [強欲] 歌劇「ヘラクレス」 HWV.60 〜シンフォニア/
      歌劇「ロタリオ」 HWV.26 から
       〔 Non pensi quell' altera /シンフォニア& Son vinto, o Ciel / Regno, grandezza 〕
 [嫉妬] オラトリオ「テオドーラ」 BWV.68 〜シンフォニア/
      歌劇「ロデリンダ」 HWV.19 から〔 Fatto inferno e il mio petto / Pastorello d'un povero armento 〕
 [傲慢] 合奏協奏曲 Op.3 No.5, HWV.316 〜アダージョ/
      歌劇「タメルラーノ」 HWV.18 から〔 Forte e lieto a morte andrei / A suoi piedi 〕
 [憤怒] オラトリオ「エステル」 HWV.50 〜シンフォニア/歌劇「フラーヴィオ」 HWV.16 〜 Fato tiranno e crudo
 [地獄落ち] 歌劇「タメルラーノ」 HWV.18 〜 Figlia mia, non pianger, no /
        歌劇「ポーロ」 HWV.28 〜シンフォニア
 [贖罪] オラトリオ「テオドーラ」 HWV.68 〜 Descend, kind Pity

 フアン・サンチョ(T) ヤン・トマシュ・アダムス指揮
 カペラ・クラコヴィエンシス〔ピリオド楽器オーケストラ〕
 録音:2016年10月、クラクフ・ラジオ、クラクフ、ポーランド。
 2010年代よりバロック・オペラでの活躍が目覚ましいスペインのテノール、フアン・サンチョ(1982年生まれ)。ヘンデルのオペラとオラトリオに示された、キリスト教における「死に至る七つの罪源」と地獄落ち、贖罪を追って行く興味深いプログラム。
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[注目盤]
モンテヴェルディ・セッションズ〜クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):
 ティルシとクローリ [Tirsi e Clori] (マドリガーレ集第7巻(1619)から)(*) /
 美にふさわしい称賛 [De la bellezza le dovute lodi]
  (スケルツィ・ムジカーリ(1607)から)/
 西風が戻り [Zefiro torna] (マドリガーレ集第6巻(1614)から)/
 ニンファの嘆き [Lamento della Ninfa] (マドリガーレ集第8巻(1638)から) (+) /
 さあ、さあ、可愛い羊飼い娘たちよ [Su, su, su pastorelli vezzosi]
  (マドリガーレ集第8巻から)/
 波はささやき [Ecco mormorar l'onde] (マドリガーレ集第2番(1590)から)/
 愛の神よ、どうすればいいのか [Amor che deggio far] (マドリガーレ集第7巻から)
  ラウル・マリャビバレナ指揮
  ムジカ・フィクタ
   [アリーチェ・バルチアーニ(S1/ニンファ;+) マノン・ショヴァン(S2/クローリ;*)
    ガブリエル・ディアス(CT/ティルシ;*) アリエル・エルナンデス(T1)
    ビクトル・サルド(T2) ファビオ・バルティア(B)]

  アンサンブル・フォンテガーラ
   [エルビラ・マルティネス・ガバルドン(Vn1) ダニエル・ピンテニョ(Vn2)
    サラ・アグエダ(ダブルHp) マリア・アレハンドロ・サトゥルノ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
    パブロ・サピコ(テオルボ/バロックG)]
 録音:2018年5月、オスペディア・デ・サンタ・クルス礼拝堂、マドリッド県、スペイン。
 モンテヴェルディのマドリガーレを演奏する・・・それは歌手たちが時には相和し、時にはぶつかり合う声のセッション。精緻な英国系アンサンブルも良いが、ラテン系歌手たちが飛沫を散らす密な演奏はやはりたまらない。
フィドルの時代〜 13世紀の音楽におけるフィドル
 不詳:コンドゥクトゥス「 Florex fex favellea 」
 ギラウト・リキエル [Guiraut Riquier] (1230頃-1292):2つの宗教的トルバドゥール歌曲
  〔 Humils, forfaitz repres e penedens / Jhesu Crist, filh de Dieu vieu 〕
 不詳:コンドゥクトゥス「 O varium Fortune 」
 ユク・デ・サンシルク[Uc de Sant Circ] (1217?-1253?):2つのトルバドゥール歌曲
  〔 Tres enemics e dos mals segnors ai / Nuls hom no sap d'amic tro l'a perdut 〕
 不詳:ロトルアンジェ〔宗教的トルバドゥール歌曲〕「 Amis, amis, trop me laissiez en estrange pais 」
 ティボー・ド・シャンパーニュ [Thibaut de Champagne] 〔ナバラ王テオバルト1世〕(1201-1253):
  カントゥス・コロナートゥス〔トルバドゥール歌曲〕「 Aussi com l'unicorne 」
 不詳:3つのロンデルス〔 Salva nos stella maris / Veris principium / Psallite regi glorie 〕
 ゴーティエ・ド・ダルジー [Gautier de Dargies] (1165頃-1236):レー「 La douce pensee 」
 アダン・ド・ラール(1240頃?-1287頃):シャンソン「 Merveille est quel talent j'ai de chanter 」
 不詳:ダンス・レアル [Danse Real] 1, 2 /第5のエスタンピー・レアル [La quinte Estampie Real]
 ジャン・ド・レスキュレル(?-1304):3つのバラッド
  〔 Amour, voules-vous acorder / Amours, que vous ai meffait / Abundance de felonnie 〕
 不詳:コンドゥクトゥス「 Clavus pungens acumine 」

 アレハンドロ・トナティウ・エルナンデス(中世フィドル [medieval fiddle]
 ペペ・モラレス・ルナ(シトル [citole]
 ラウル・ラシリャ・クレスポ(バグパイプ [muse]
 マウリシオ・モリナ(各種打楽器
    [frame drum without jingles, tambourine, square frame drum, wooden clappers]
 録音:2016年7月-11月、クリア・レアルのゴシック・ホール、ベザルー、カタルーニャ、スペイン。
内なる魂の歌エドゥアルド・モラレス=カソ(1969-):歌曲集
 ソプラノとピアノのための4つの連作歌曲「空白 [El vacío] 」(1990-93)
  〔広い海を見せてあげよう(1990) /空白(1993) /おお、何が悲しい!(1990) /もはやそこに川は無い!(1990) 〕/
 私の白いノロ鹿 [Mi corza blanca] (1989) /ああ、川![¡Ay del río!] (1990) /
 海辺で [A orillas del mar] (1996) /戻れ、海よ [Vuelve mar] (1998) /
 そしてその陰には深淵が [Y en las sombras lo profundo] (1995) /
 おまえの水の中をどう歩けばいいのか [Cómo andar tus aguas] (1990) /
 心残りは無い[No hay nostalgias] (1996) /泣きやみかた [Cómo no llorar] (1994) /
 花びらを散らしたら、どこへ行く[Si se deshoja a dónde irá] (1994) /
 ソプラノとピアノのための3つの連作歌曲「奇跡 [Un milagro] 」(1989-93)
  〔奇跡(1989) /わたしの心は広い(1991) /山のポプラの木々の中に(1993) 〕/
 ソプラノとピアノのための2つの連作歌曲「病んだバラ [La rosa enferma] 」(2001-09)
  〔病んだバラのプロローグ(2009) /病んだバラ(2001) 〕

 キレニア・コルソ(S) ユーリー・アナニェフ(P)
 録音:2016年12月19日-20日、スペイン著作権協会ファリャ・ホール、マドリッド、スペイン。
 エドゥアルド・モラレス=カソはキューバの作曲家。ハバナに生まれ国内で学んだ後スペインのマドリッド音楽院に留学しアントン・ガルシア・アブリル(1933-)に師事、マドリッド自治大学で博士号を取得し、以来スペインで活躍している。

AZUR CLASSICAL (仏) 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 2014年に国内へ新規案内された、南フランス、コートダジュール地方のトゥルトゥルを本拠に活躍している録音技師リュック・ベヴィールが1985年に創設した独立レーベル「アジュール・クラシカル」の第8回御案内
 ご案内済旧譜はこちらから
AZC-172
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[注目盤]
プーランク、ベヴィール、ラフマニノフ、ドヴォルジャーク、リスト
  2台ピアノ&ピアノ4手連弾のための作品集

 プーランク(1899-1963)/作曲者編曲:
  2台のピアノと管弦楽のための協奏曲(2台ピアノのための版)
 リュック・ベヴィール(1958-)/作曲者編曲:
  世界はワルツだ(地球交響曲 [Earth Symphony] より|ピアノ4手連弾版)/
  運命の行進曲(時代の交響曲 [Symphonie des Ages] より|ピアノ4手連弾版)
 ラフマニノフ(1873-1943):2台のピアノのための組曲第1番 Op.5
 ドヴォルジャーク(1841-1904):スラヴ舞曲 Op.72 No.2 /スラヴ舞曲 Op.46 No.8
 リスト(1811-1886)/フランツ・ベンデル(1833-1874)編曲:
  ハンガリー舞曲第2番(ピアノ4手連弾のための版)
 リスト/作曲者編曲:半音階的大ギャロップ(ピアノ4手連弾版)
  ゾラ・ノヴォトナー、ノラ・ノヴォトナー(P)
 録音:2019年5月-6月、リサイタル・スタジオ、ティアンジュ、ベルギー。
 ゾラ&ノラ・ノヴォトナーはベルギーのリエージュ王立音楽院で学んだチェコの姉妹ピアノ・デュオ。
AZC-164
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[注目盤]
コート・ダルバトルのソナタ集
 ジャック・ド・ラ・プレル(1888-1969):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1913-14)
 ポール・パレー(1886-1979):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1908)
 クロード・デルヴァンクール(1888-1954):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1919)
  クロード・ドーグ(Vn) アラン・ラエス〔ラエ〕(P)
 録音:2016年5月14日-15日、リサイタル・スタジオ B 、ティアンジュ、ベルギー。
 コート・ダルバトルはフランス北部ノルマンディー、イギリス海峡に面したル・アーブルからル・トレポールまでの沿岸地域。パリ音楽院のクラスメイトであったジャック・ド・ラ・プレルポール・パレー、クロード・デルヴァンクールは夏休みを共にコート・ダルバトルで過ごした。このアルバムには当時彼らが書いたヴァイオリンとピアノのためのソナタが収められている。
AZC-161
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[注目盤]
ホルン・アンサンブルのための音楽
 ブリテン(1913-1976):プロローグ(テノール、ホルンと弦楽のためのセレナード から)
 J.S.バッハ(1685-1750):前奏曲とフーガ イ短調/アリア BWV.1068 No.2
 メンデルスゾーン(1809-1847):スケルツォ(タランテラ) Op.102 No.3(無言歌集 から)
 シューベルト(1797-1828):メヌエット Op.142 No.2 (即興曲集 から)
 モーツァルト(1756-1791):アヴェ・ヴェルム・コルプス ニ長調 K.618
 チャイコフスキー(1840-1893):ピツィカート・オスティナート(交響曲第4番 から)
 レフ・コーガン(1927-2007):カディッシュ [Kaddish]
 ニコラス・ジョン・ペリーニ(1932-2019):フェスティヴァル・ファンファーレ
 ワーグナー(1813-1883):トリスタン・ファンタジー [Tristan Fantasy]
 アーネ・ゴールドバーグ(1874-1962):ホルンの響き [Le son du cor]
 ヴィタリー・ブヤノフスキー(1928-1993):ソナタ第1番
 ドン・ハダッド(1935-):アラ・ジャズ [Alla jazz]
 ローウェル・E.ショー(1930-):フリッパリー [Frippery] 第2番
 ジェイムズ・パーカー(1992-):ハバネラ/ソフト・シュー・シャッフル [Soft Shoe Shuffle]
 ローウェル・E.ショー:トリッパリー [Trippry] 第3番
 ギャレット / リスト(1943-):ポントワーズ通り [Rue Pontoise]
 アルバート・ミッキー・インガルス:エクササイズ [Excercise]
 ローウェル・E.ショー:トリッパリー第4番 /トリッパリー第2番
 ジェイ・チャタウェイ(1946-):ロック・エンカウンター [Rock Encounter]
 メシアン(1908-1992):恒星の呼び声(峡谷から星たちへ から)
  フランシス・オーヴァル・ホルン・アンサンブル
   [マルク・ブシャール、フィリップ・セルフォンテン、ポール・メルテンス、
    ニコ・デ・マルキ、エドワード・デスカー、フランシス・オーヴァル、
    カルロ・ペティンガー、ルビー・ミラー、パウル・ショラー(Hr)]
 録音:時期記載無し、リサイタル・スタジオ、ティアンジュ、ベルギー。

CADENCE BRILLANTE (仏) 1CDあたり¥2970(税抜¥2700)

 国内へ初案内されるフランスのレーベル。
ACB-002
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[注目盤]
回復された時間〜サン=サーンス、ショーソン、
  ドビュッシー、イザイ、アーン
ヴァイオリンとピアノのための作品集
 イザイ(1858-1931):
  サン=サーンスのワルツ形式のエチュード Op.52 No.6 に基づくカプリッチョ
 ドビュッシー(1862-1918):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
 ショーソン(1855-1899):ヴァイオリンとピアノのための詩曲
 サン=サーンス(1835-1921):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 Op.75
 アーン(1874-1947):ヴァイオリンとピアノのためのノクターン
  郭立功 [Li-Kung Kuo] (Vn) セドリック・ローレル(P)
 録音:2019年4月23日-25日、フェルム・ド・ヴィルファヴァール、ヴィルファヴァール、フランス|使用楽器:1700年、カルロ・ジュゼッペ・テストロ [Carlo Giuseppe Testro] 製「エクス・ガラミアン」(Vn)/1898年、ベヒシュタイン製(P)。
 パリで活躍する若手デュオによる演奏。郭立功はパリのエコール・ノルマル音楽院で学んだ台湾出身のヴァイオリニスト。セドリック・ローレルはパリ音楽院で学んだフランスのピアニスト。

EROL (仏) 1CDあたり¥2970(税抜¥2700)

 エロルは1990年頃に創業したと思われるフランスのレーベル(1985年に創業し、品番が7000番台の同名レーベルがあるが、内容等が全く異なり別レーベルの模様)。21世紀初頭までは国内代理店があったが、その後は日本へは紹介されておらず、代理店があった時期でも、1990年代後半に発売されたアイテムは未案内のものがある。公式サイトも無いと思われ(検索で出てくるのは上記7000番台使用の別レーベルと思われる)、2017年現在も発売が続いているレーベルながら情報が大変乏しい。  
 。ご案内済旧譜はこちらから
EROL-200051
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[注目盤]
ベートーヴェンの交響曲に基くレクイエム
 ベートーヴェン(1770-1827):「エグモント」序曲 Op.84
 ベートーヴェン/ジャン=ピエール・ロレ、ブリュノ・グセ(1958-)編曲:
  ベートーヴェンの交響曲に基く大レクイエム
   〔イントロイトゥス(第3番〜第2楽章)/キリエ(第1番〜第2楽章)/
    ディエス・イレ - トゥーバ・ミルム(第5番〜第1楽章)/
    リベル・スクリプトゥス(第2番第1楽章)/レクス・トレメンデ(第6番〜第4楽章)/
    レコルダーレ(第4番〜第2楽章)/コンフターティス(第9番〜第1楽章)/
    ラクリモーサ(第7番〜第2楽章)/ドミネ・イエズ・クリステ(第8番〜第1楽章)/
    クアム・オリム・アブラエ - オスティアス(第6番〜第3楽章)/
    サンクトゥス - ベネディクトゥス(第9番〜第4楽章)/アニュス・デイ(第9番〜第3楽章)/
    ルクス・エテルナ(第3番〜第2楽章)/ピエ・イエズ(第10番[未完:バリー・クーパー校訂版])〕

 ブレルタ・ジェグ(S) パトリック・ガレー(T)
 カルロ・ロレ合唱指揮フランス・オラトリオcho.
 ジャン=ピエール・ロレ指揮フランス・オラトリオo.〔ソティリス・キリアゾプロス(Vnソロ)〕
 録音:2020年1月23日-24日、ライヴ、トリニテ教会、パリ。
 20ものレクイエムをレパートリーにしている指揮者ジャン=ピエール・ロレは妄想した・・・「もしもベートーヴェンがレクイエムを書いていたら?」。ベートーヴェン生誕250年となる2020年の初演に向けて、ロレはベートーヴェン・オタクの作曲家ブリュノ・グセの協力を得、ベートーヴェンの交響曲から選んだ部分にレクイエムのテキストを当てて、独唱・合唱と管弦楽のためのレクイエムを完成させてしまった。ベートーヴェン・イヤーだから許される暴挙? それとも世界の合唱団のレパートリーとなるのか?

LARGHETTO MUSIC (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 2015年に国内へ初案内された映画音楽を中心とするレーベル。カナ表記:ラルゲット・ミュージック。
 旧譜はこちらから
ウラジミール・コズマ(1940-):
 マンドリン独奏のための24のカプリッチョ
ヴァンサン・
 ビア=デマンダー(マンドリン)
 録音:時期記載無し、 Danger Studio 、マルセイユ、フランス/ Claudia Sound Studio 、パリ、フランス。
LARGH-036
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[注目盤]
ラ・フレンチ〜マンドリン・カルテットのためのフランス音楽
 ウラジミール・コズマ(1940-):三部作(2016) (*/#) 〔田舎風の踊り/ノクターン/ジムカーナ〕
 クロード・ボラン〔ボリング〕(1930-):アンコール(2015) (+)
 フランシス・レイ(1932-2018):フランス組曲(2017) (*)
   〔無窮動/セレナード・ノクターン/ギャロップ〕

 ジャン=クロード・プティ(1943-):5から6 [De cinq à six] (2018) (*)
 リシャール・ガリアーノ(1950-):ウモレスカ(2016) (+) 〔幻想曲/ワルツ〕
 ヴァンサン・ビア=デマンダー(1982-):ラ・フレンチ(2018) (*)
   〔マルセイエーズ/ラ・パリジェンヌ/ TGV ハンブルク〕

 ジャン・フランセ(1912-1997):3つの小品(1950)
   〔前奏曲/アンダンティーノ/アレグロ・ジョコーソ〕

 フランシス・プーランク(1899-1963):セレナード(1926)
 クロード・ドビュッシー(1862-1918):マンドリン(1897)
 ガブリエル・フォーレ(1845-1924):小品(1921)
  フランス・プレクトラム・カルテット
   [ヴァンサン・ビア=デマンダー(マンドリン1) セシル・ソワラ(マンドリン2)
    ファビオ・ガルッチ(マンドーラ) グレゴリー・モレロ(G)]
 録音:時期記載無し、 Danger Studio 、マルセイユ、フランス(#) / Claudia Sound Studio 、パリ、フランス(#以外)。
  (*)はフランス・プレクトラム・カルテットへの献呈作品。(+)はヴァンサン・ビア=デマンダーへの献呈作品。

LIGIA DIGITAL (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 ご案内済旧譜はこちらから(一部の旧譜は価格が異なります。また御注文可能なものでも廃盤&入手不能の場合がございます)。
LIDI-0301339
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[LIDI-0301339-19]
[注目盤]
麗しのバラよ〜ヨハネス・チコーニア(1373頃-1412):声楽作品集
  Sus une fontaine / Una panthera / Dolçe fortuna / La fiamma / Chi nel servir / O rosa bella /
  Con lagreme harpe / Con lagreme / Ligiarda donna / Per quella strada / Le Ray au Soleyl

  クレマンス・コント(リコーダー)指揮アンサンブル・レザリゼ
   [カプシーヌ・ケラー(歌) レナータ・ドゥアルテ、リュシル・テシエ(リコーダー)
    リアム・フェネリー(フィドル) アンジェリーク・モヨン(Hp)]
 録音:時期記載無し(2019年以前)、ノートル=ダム教会、ブザンソン、フランス。
 ヨハネス・チコーニアはイタリアのトレチェント音楽(14世紀の多声音楽) 末期を代表するフランドル出身の作曲家。アンサンブル・レザリゼはクレマンス・コントにより2006年に創立された古楽アンサンブル。
LIDI-0301331
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[注目盤]
王国の風〜アジアの民族楽器とヨーロッパピリオド楽器のコラボレーション
 ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):「音楽の気晴らし」第2巻 ト長調 Op.8 〜フォルラーヌ(ロンドー)
 即興演奏1 / モンゴル伝承曲: 33 de Gobib
 ジャン=マリー・ルクレール:「音楽の気晴らし」第2巻 ト長調 Op.8 〜メヌエット
 即興演奏2
 ジャン=マリー・ルクレール:「音楽の気晴らし」第2巻 ト長調 Op.8 〜タンブラン
 即興演奏3 / ラプソディ(苗〔ミャオ〕族伝承歌に基く現代中国の楽曲)
 即興演奏4 / モンゴル伝承曲:黒ヤク [Yack noir]

 チアン・ナン(古筝〔グーチェン〕:中国)
 マンダーハイ(ホーミー/馬頭琴:モンゴル) ヤン・イーピン(打楽器:台湾)
 ジャン・マルク・アンドルー(リコーダー)指揮レ・パッション
  [ジローヌ・ゴベール=ジャック(Vn) ポリーヌ・ラカンブラ(Vc)
   ヤスコ・ウヤマ=ブヴァール[宇山=ブヴァール康子](クラヴィオルガヌム)]
 録音:2017年12月19日-20日、エスパス・デ・オギュスタン、モントバン、フランス。
コマントリーのヨゼフ・メルクリンのオルガン(1875年製)
 ルイ・ジェイムズ・アルフレッド・ルフェビュール=ヴェリー(1817-1869):
  宗教的瞑想曲集 [Meditaciones religiosas] から(*)
   〔グラン・クール/アンダンテ/行列または退堂のために使用可能な行進曲〕
 エマヌエル・シェーンフェルダー(1810-1875):オルガン4手連弾のための前奏曲とフーガ(*/+)
 グスタフ・アドルフ・マンケル(1812-1880):オルガン4手連弾のための幻想曲(*/+)
 フランク(1822-1890):(オルガンのための遺作から)(*)
  エレヴァツィオナ イ長調/アンダンティーノ イ短調/アレグロ・モデラート 変ニ長調/
  真夜中のミサのためのオフェルトリムス [Offertoire pour la Messe de Minuit]
 ルイ・ガンヌ(1862-1923):祈り [Prière] (*)
 アレクシス・ドロワ(1973-):メルクリンの名による組曲 [Suite sur le nom de Merklin] (#)
   〔前奏曲/瞑想曲/トッカータ〕

 オリヴィエ・ヴェルネ(Org;*)
 セドリック・メックレル(Org;+) アレクシス・ドロワ(Org;#)
 録音:2015年10月、サクレ・クール教会、コマントリー、フランス|使用楽器:1875年、ヨゼフ・メルクリン製。
 エマヌエル・シェーンフェルダーはブレスラウ(現・ヴロツワフ、ポーランド)に生まれたドイツのオルガン奏者・作曲家。グスタフ・アドルフ・マンケルはデンマークのクリシュチャンフェルドに生まれたスウェーデンのオルガン奏者・作曲家。
LIDI-0302312
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[LIDI-0302312-18]
[注目盤]
シャルル・ルフェーヴル(1843-1917):ポートレイト歌曲とピアノ三重奏曲
 この世ではすべてのリラの花は枯れ/ヴィラネル/ラメント/不在/石のベンチ/花咲くぶどう/
 ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重奏曲 ニ短調 Op.110 (*) /
 黙想〔瞑想曲〕/瞑想/帰還/ヴィヴァーチェ/蛇使い/草原で
  ジャクリーヌ・ローラン(S;*以外) ヴァンサン・ブリュネル(Vn;*)
  オード・ピヴォ(Vc;*) ローラン・マルタン(P)
 録音:データ記載無し(2018年8月以前)。
 シャルル・ルフェーヴルはパリ音楽院でグノーとトマに師事した作曲家。同世代にシャブリエ、マスネ、フォーレ。オペラやオラトリオを含む幅広いジャンルの作品を書いたが、現在では主に室内楽作品が演奏されている。

MONTHABOR MUSIC (仏) 1CDあたり¥2970(税抜¥2700)

 2020年に国内へ初案内された、フランスの教会音楽系レーベル。カナ表記は「モンタボール・ミュージック」。
J.S.バッハ(1685-1750):オルガン作品全集 Vol.6 〜前奏曲とフーガ
 〔ハ長調 BWV.531 (E/*) /ハ長調 BWV.545 (E/*) /ハ長調 BWV.547 (E/*) /ハ短調 BWV.549 (M/*) /
  ハ短調 BWV.546 (M/*) /ニ長調 BWV.532 (E/*) /ニ短調 BWV.539 (E/*) /ホ短調 BWV.533 (M/*) /
  ホ短調 BWV.548 (E/+) /ヘ短調 BWV.534 (E/+) /ト長調 BWV.550 (M/+) /
  ト長調 BWV.541 (E/+) /ト短調 BWV.535 (E/+) /イ長調 BWV.536 (M/+) /
  イ短調 BWV.551 (E/+) /イ短調 BWV.543 (M/+) /ロ短調 BWV.534 (M/+) 〕

 マリー=アンジュ・ルーラン(Org;M) エリック・ルブラン(Org;E)
 録音〔使用楽器〕:2018年10月22日-24日、シュトロープル教区教会、シュトロープル・アム・ヴォルフガングゼー、オーストリア〔2003年、フライターク=トリコトー製〕(*) /2019年3月7日-9日、イエズス会教会、ポラントリュイ、スイス〔1985年、ユルゲン・アーレント製〕(+)|#ディスクには「 250035-1/2 」と表示されていますが、外装に規格品番表記が無いためバーコード数字列で管理します。
J.S.バッハ(1685-1750):オルガン作品全集 Vol.5
  [CD1] オルガン独奏のための協奏曲と幻想曲(*)
  協奏曲 イ短調 BWV.593 (原曲:ヴィヴァルディ)(E) /協奏曲 ニ短調 BWV.596 (原曲:ヴィヴァルディ)(M) /
  協奏曲 ハ長調 BWV.595 (原曲:ザクセン=ヴァイマルのヨハン・エルンスト)(E) /
  協奏曲 ト長調 BWV.592 (原曲:ザクセン=ヴァイマルのヨハン・エルンスト)(E) /
  協奏曲 ハ長調 BWV.594 (原曲:ヴィヴァルディ)(E) /
  協奏曲 ニ短調 BWV.974 (原曲:アレッサンドロ・マルチェッロ)(M) /幻想曲とフーガ ト短調 BWV.542 (E)

  [CD2] イタリア様式による幻想曲とその他の楽曲(+)
  幻想曲とフーガ イ短調 BWV.561 (M) /汝らキリスト者たちよ、こぞりて神をたたえよ(コラール) BWV.732 (M) /
  愛する神よ、われらはここに在り(コラール) BWV.731 (M) /幻想曲とフーガ ハ短調 BWV.537 (E) /
  フーガ ト短調 BWV.578 (E) /ああ神よ、天よりみそわなし(コラール) BWV.741 (E) /
  アラ・ブレーヴェ ニ長調 BWV.589 (E) /ペダル練習曲 ト短調 BWV.598 (E) /
  幻想曲とフーガ ハ短調 (未完) BWV.562 (M) /幻想曲 ハ長調 BWV.570 (M) /幻想曲 ハ長調 BWV.946 (M) /
  幻想曲 ト長調 BWV.572 (E) /小さな和声の迷宮 BWV.591 (M) /幻想曲 ト長調 BWV.571 (M)

 マリー=アンジュ・ルーラン(Org;M) エリック・ルブラン(Org;E)
 録音〔使用楽器〕:2018年4月23日-24日、サン=ヴァースト教会、ベテューヌ〔2001年、フライターク=トリコトー製〕(*) /2018年4月13日-14日、サン=セヴァール教会、ブロン=マルロット〔2012年、イヴ・フォセール製〕(+)、すべてフランス|#ディスクには「 250034-1/2 」と表示されていますが、外装に規格品番表記が無いためバーコード数字列で管理します。
376004-2500285
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[M 250028-1/2]
(1CD+1DVD
[Pal])
1CD価格
起源の歌「グラデュエル・ド・ベルレ」の音楽(12世紀)
  Ibo michi / Alleluia laetatus sum / Alleluia stantes errant / In splendoribus /
  Jubilate Deo universa terra / Confitemini Domino / Immutemur habitu in cinerere /
  Immutemur habitu in cinerere / Dum fabricator mundi / O admirabile precium
  Super omnia ligna cedrorum / Inventor rutili / Alleluia surrexit Christus
  Alleluia surrexit Christus / Alleluia resurrexit Christus / Cibavit eos
  Cibavit eos / Exaltent eos / Alleluia misso Herodes / Salve sancta parens
  Felix namque es sacra / Beata viscera / Alleluia virga Jesse fouit

 アンヌ=マリー・ドシャン指揮アンサンブル・ヴェナンス・フォルテュナ
  [ドミニク・ティボーダ(S) フランソワーズ・レヴィ(Ms) エリザベト・ラニョー(A)
   ブリュノ・レノルド(T) パトリス・バルテル(Br) アントワーヌ・シコ(B)]
 録音:2005年、イエズス会教会、ポラントリュイ、スイス|#ディスクには「 M 250028-1/2 」と表示されていますが、外装に規格品番表記が無いためバーコード数字列で管理します。
 グラデュエル・ド・ベルレ(ベルレのグラドゥアーレ集)は12世紀に作られ現在ポラントリュイ(スイス)のジュラ・カントナル図書館に所蔵されている写本。どこで誰の手によって作られたかは不明だが、ベルレ修道院(スイス)での礼拝において使われていたと推定されている。
 #当商品の DVD にはドキュメンタリーが収められていますが再生にはPAL方式対応のプレイヤーが必要で、パソコンでの再生保証もございません。
J.S.バッハ(1685-1750):
 フーガの技法 BWV.1080 (2人のオルガン奏者による)
マリー=アンジュ・ルーラン、
エリック・ルブラン(Org)
 録音:2014年7月14日-16日、ニコライ教会、ヘルツベルク、ドイツ|使用楽器:1845年、ヨハン・アンドレアス・エンゲルハルト製|#ディスクには「 250015-1/2 」と表示されていますが、外装に規格品番表記が無いためバーコード数字列で管理します。
クリュニー修道院の歌(12世紀)
   [CD1] 変容(*)  Ecce nubes lucida / Assumens Ihesus / Invitatoire / Assumptis hodie /
           Coram tribus discipulis / Primo genitus / Ihesus ad discipulos / O nata lux de lumine /
           Visionem quam vidistis / Accessit Ihesus / Ut testimonium haberet /
           Lex per moysen / Descententibus illis / Celi aperti sunt / Tribus discipulis /
           Celi aperti sunt / Claruit magnitudo Dei / Hodie in monte / Discipuli Christi /
           Sicut unius Dei trinitas / Videns Petrus / Ave stella matutina
   [CD2] 聖母(+)  Candida virginitas / Preconia Virginis / Gabrieli, celesti nuntio / Rosa flagrans /
           Orbis totus / Kyrie1 / Kyrie2 / Benedicta sit beata Maria / Agnus Dei - qui sedes /
           Agnus Dei - omnipotens / Mater misericordie / Sicut sol / Salve porta Dei /
           Templum pudicie / Ave Virgo singularis / Agnus Dei - cujus ad imperium

 アンヌ=マリー・ドシャン指揮アンサンブル・ヴェナンス・フォルテュナ
  [ドミニク・ティボーダ(S) マリー・エステヴ(S;*) クレール・ボジャール、
   イザベル・エルリック(S;+) フランソワーズ・レヴィ(Ms) アドリアン・ブランド、
   ブリュノ・レノルド(T) パトリス・バルテル、ガブリエル・ラカスカード(Br)
   アントワーヌ・シコ(B;*)]
 録音:1998年5月、モン=サン=ヴァンサン教会、モン=サン=ヴァンサン、フランス(*) /199?年4月、ヴァロワール修道院、ヴァロワール、フランス(+) 。
永遠の歌〜 9-14世紀フランス、シトー派修道院の聖歌集
  [CD1] (*)  Alleluia concinat / Lux fulgebit / Alleluia! Karitate / Lux illuxit gratiosa /
        Alleluia! Dulcis spina / Lux orta est justo / Alleluia! dies sanctificatus /
        Benedicte Dominum / Kyrie rex angelorum / Sequella sur l'Alleluia Karitate / Stetit angelus /
        Alleluia! Angelus domini / De angelis / Alleluia! Angelus domini /
        Angelus Domini descendit de celo / In conspectu angelorum /
        Alleluia! in conspectu angelorum / Gloria
  [CD2] (+)  O Jesu salvator / Terribilis est / Resurgentis Domini / Locus iste /
        Alleluia ! qui confidunt / Superne matris gaudia / Domine Deus in simplicitate / Ave verum /
        Agnus Dei / Domus mea domus orationis / Deus vitam meam / O vere victor / Orietur stella /
        Hec est Mater / Regina celi / Catholicorum concio / Christi patientia

 アンヌ=マリー・ドシャン指揮アンサンブル・ヴェナンス・フォルテュナ
  [カトリーヌ・ウジェル=プティ(S;*) ドミニク・ティボーダ(S) フランソワーズ・レヴィ(Ms)
   カトリーヌ・ラヴァンヌ(A;+) エリク・トレムリエール(T;*) アドリアン・ブランド(T;*)
   ガブリエル・ラカスカード(Br) アントワーヌ・シコ(B) フィリップ・ドザンドル(B;*)]
 録音:1990年、シルヴァネス修道院、シルヴァネス、フランス(*) /1998年、ボンモン修道院、シェズレ、スイス(+) | CD-R 製版盤|#ディスクには「 S-542873 」と表示されていますが、外装に規格品番表記が無いためバーコード数字列で管理します。
 アンサンブル・ヴェナンス・フォルテュナは歌手・合唱指揮者・音楽学者アンヌ=マリー・ドシャンが1975年に創立した中世音楽専門の声楽アンサンブル。

MUSIQUE ET MEMOIRE (仏) 1CDあたり¥2750(税抜¥2500)

 フランスのバロック音楽祭「ミュジーク・エ・メモワール」の自主制作レーベル。
 #ジャン=シャルル・アブリゼル特集第5回
 ジャン=シャルル・アブリゼルは1946年フランスのグランヴィラールに生まれ、オルガンを独学の後ストラスブール音楽院でピエール・ヴィダルに師事。1971年にベルフォール大聖堂のオルガニストに就任し2020年現在もその地位にあり、1971年から2007年まではベルフォール音楽院教授も務めた。歴史的オルガンに造詣が深いアブリゼルはオルガンの修復にも関わっており、一つ一つの楽器を知り尽くし音栓をみごとに活用した演奏は古楽系オルガニストの中でも別格の存在と認識されている。また、イル・セミナリオ・ムジカーレのオルガニストとしてジェラール・レーヌを支えてきたことも特筆すべきだろう。バロック・ヴァイオリンにおけるエンリコ・ガッティと同様「過不足のない演奏でありながら類まれな魅力に溢れた音楽」を生み出すことのできるアブリゼルには、まさに「別格のオルガニスト」という形容がふさわしい。
 「ジャン=シャルル・アブリゼル特集」旧譜はこちらから(今回新譜も掲載済)。
MM-2019-01-02
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(2CD)
1.5枚価格
[新譜]
[推薦盤]
黄金時代〜2018年に新造されたイベリア・タイプのオルガンによるスペインの音楽
 アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):
  パヴァーヌとそのグロサ [Pavana con su glosa] /
  ミラノのガイヤルドによるディフェレンシアス [Diferencias sobre la gallarda milanesa] /
  ティエント第5旋法 [Tiento del quinto tono] /
 「騎士の歌」に基くディフェレンシアス [Diferencias sobre el canto llano del Caballero] /
  われらに告げたまえ、マリアよ [Dic nobis, Maria] /
 「ご婦人の望みの歌」に基くディフェレンシア [Diferencias sobre el canto de la Dama le demanda] /
 ベルナルド・クラビホ・デル・カスティリョ(1545頃-1626):
  ティエント第2旋法、Ge sol re utによる [Tiento de segundo tono por Gesolreut]
 セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア(1561-1627):
  作品第8旋法アルト「エンサラダ」[Obra de octavo tono alto -Ensalada]
  ティエント・デ・メディオ・レヒストロ・デ・バホ(ティエント、バスの分割ストップによる)第1旋法
   [Tiento de medio registro de bajo, primero tono] /
  ティエント・リェノ第2旋法 [Tiento lleno de primero tono] /
  ティエント・デ・ファルサス第4旋法 [Tiento de falsas quarto tono] /
  2つのバス第8旋法 [Dos vajos de octavo tono]
 フセペ・ヒメネス(1601-1672):戦争第6旋法 [Batalla de sexto tono]
 パブロ・ブルナ(1611-1679):
  ティエント・デ・メディオ・ア・ドス・ティプレス(2つのソプラノの分割ストップによるティエント)
   第1旋法、右手のための [Tiento de primero tono de mano derecha y al medio a dos tiples] /
  メディオ・レヒストロ・デ・バホ(バスの分割ストップによる作品)第8旋法
   [Medio registro vasso de octavo tono]
  聖母のリタニアによるティエント第2旋法 [Tiento sobre la letania de la Virgen, segundo tono]
 フランシスコ・デ・ラ・トレ(1460頃-1507頃):
  ラ・スパーニャ、ダンサ・アルタ [La Spagna, danza alta]
 フアン・ベルムド(1510頃-1565頃):
  カントゥス第1旋法、第4旋法の余韻を伴う [Cantus del modo primero con resabios de quarto] /
  王の御旗は進む5声 [Vexilla regis prodeunt a cinco bozes]
 フランシスコ・フェルナンデス・デ・パレロ(1533頃-1597):
  フィロメニアによるティエント [Tiento super Philomenia]
 フラニシスコ・ペラサ(1564-1598):
  メディオ・レヒストロ・デ・アルト(アルトの分割ストップによる作品)第1旋法
   [Medio registro alto, primero tono]
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):
  ティエント第4旋法、カンシオンの様式による [Tiento de quarto tono a modo de canción] /
  ティエント・デ・メディオ・レヒストロ・デ・ティプレ(ソプラノの分割ストップによるティエント)
   第4旋法 [Tiento de medio registro de tiple de quarto tono] /
  モラレスの「戦争」に基くティエント第6旋法、fe fa utによる
   [Tiento de sexto tono por fe fa ut sobre la batalla de Morales] /
  ティエント・デ・メディオ・レヒストロ・デ・ドス・ティプレス
   (2つのソプラノの分割ストップによるティエント)第2旋法
   [Tiento de medio registro de dos tiples de segundo tono]
 フアン・カバニリェス(1644-1714):
  ティエント・リェノ第2旋法 [Tiento lleno segundo tono] /
  ティエント第7旋法、A la mi reによる [Tiento de séptimo tono por A la mi re] /
  パッサカリア第1旋法 [Pasacalles del primer tono] /
  トッカータ第5旋法、左手のための [トッカータde mano izquierda de quinto tono] /
  ティエント・デ・ファルサス第1旋法 [Tiento de falsas del primer tono] /
  パッサカリア第1旋法 [Pasacalles del primer tono] /イタリア風クーラント [Corrente italiana]

 ジャン=シャルル・アブリゼル(Org)
 録音:2018年10月1-9日、サン=マルタン教会、グランヴィラール、ベルフォール県、フランス|使用楽器:2018年、ホアキン・ロイス・カベリョ、クリスティーネ・フェッター製|調律:A 415Hz, メソトニック。
 フランス東部の都市ベルフォールにはドイツ・タイプ(サン=クリストフ大聖堂)、フランス・タイプ(サン=ジャン教会)、イタリア・タイプ(サント=オディール教会)の教会オルガンが在り、これにイベリア(スペイン・ポルトガル)タイプが加わればヨーロッパのオルガン・タイプが全て揃い、大規模なオルガン音楽祭が可能になる。そう考えたのはサン=クリストフ大聖堂のオルガニストでベルフォールの教会オルガンの監督的立場になるジャン=シャルル・アブリゼル。ベルフォールの隣町で自身の生地であるグランヴィラールのサン=マルタン教会にイベリア・タイプのオルガンを新造するプロジェクトを立ち上げ、補助金と寄付を募った。16-17世紀スペイン・ポルトガルのオルガン音楽の演奏に適したオルガンを探すことから始まったプロジェクトはついに実り、2018年6月10日にオルガン開き(披露演奏会)が行われた。
 当CDはオルガンの新造にあたってアドバイザーも務めたアブリゼルによる記念録音。この楽器にふさわしいスペイン黄金時代(16-17世紀)のレパートリー。新造オルガンらしい瑞々しいサウンドが快く、ラテン的な開放感と強い陰影感、そしてアブリゼルならではの抜群のストップ・チョイス(音色を決める音栓の選択) を堪能出来る。
 ティエントはリチェルカールに近い様式の鍵盤楽曲を示すスペイン音楽の用語、ディフェレンシアスはスペインで隆盛した変奏曲の一形式。
 イベント関連商品であり生産数が少なく、完売すると再生産される保証はなく、されるとしても何年も待たされると思われるので、お早目のご購入を願う意味も込めて弊社(カデンツァ注:国内代理店)の[推薦盤]とする。フランス語・英語・スペイン語の解説を記載しオルガンの写真も豊富なブックレットと、それぞれスリップケースに入った2枚のディスクがボックスに収められた仕様。

ELOQUENTIA (仏) 1CDあたり¥2970(税抜¥2700)

 2004年に発売を開始したフランスのレーベル。カナ表記:「エロクエンティア」。旧譜はこちらから
サン=サーンス(1835-1921):ピアノ三重奏曲全集
 〔第2番 ホ短調 Op.92 /第1番 ヘ長調 Op.18 〕
 トリオ・ラティテュード・41
  〔バーナディーン・ブラハ(P) リヴィア・ソーン(Vn) ルイージ・ピオヴァーノ(Vc)〕
 録音:2014年2月、ラ・リバットラ、イタリア|現地発売:2015年1月。
 これまで日本では流通の機会に恵まれなかった旧譜。2009年に結成されたトリオ・ラティテュード・41のセカンドCD 。

PASSAVANT MUSIC (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
PAS-119050
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[注目盤]
フランスの歌曲とメロドラマ
 フランシス・トメ(1850-1909)/ヴィクトル・ユーゴー(1802-1885)作詩:
  エヴィラドニュスの歌 [Chanson d'Eviradnus] (*)
 カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)/ヴィクトル・ユーゴー作詩:誘拐 [L'Enlèvement] (+)
 フランシス・トメ/ルイ・ブイレ(1821-1869)作詩:春 [Printemps] (*)
 ジョルジュ・ビゼー(1838-1875)/ルイ・ブイレ作詩:四月の歌 [Chanson d'Avril] (+)
 フランシス・トメ/シュリ・プリュドム(1839-1907)作詩:苦悶 [L'Agonie] (*)
 エドモン・ド・ポリニャック(1834-1901)/シュリ・プリュドム作詩: Vous qui m'aiderez (+)
 フランシス・トメ/フランソワ・コッペ作詩:メヌエット [Menuet] (*)
 ルイ・ディエメ(1843-1919)/フランソワ・コッペ(1842-1908)作詩:メヌエット [Menuet] (+)
 フィリップ・ゴベール(1879-1941)/アルベール・サマン(1858-1900)作詩:
  エジプトでの休息 [Le Repos en Égypte] (+)
 ガブリエル・ピエルネ(1863-1937)/アルベール・サマン作詩:神聖な夜 [Nuit divine] (*)
 アレクサンドル・タリオ(1867-1943)/ステファヌ・マラルメ(1842-1898)作詩:現れ [Apparition] (*)
 アンリ・ビュッセル(1872-1973)/ステファヌ・マラルメ作詩: Apparition (+)
 シャルル・メラン(1851-1916)/モーリス・メーテルリンク(1862-1949)作詩:
  彼がいつか戻ってきたら [Et s'il revenait un jour] (*)
 マルク・デルマ(1885-1931)/モーリス・メーテルリンク作詩:
  彼がいつか戻ってきたら! [S'il revenait un jour!] (+)
 ガブリエル・フォーレ(1845-1924)/ルコント・ド・リール(1818-1894)作詩:
  イスファハンのバラ [Les Roses d'Ispahan] (+)
 フィリップ・ベルノ(1860-1928)/ルコント・ド・リール作詩:イスファハンのバラ [Les Roses d'Ispahan] (*)
 クロード・ドビュッシー(1862-1918)/ポール・ヴェルレーヌ作詩:
  ひそやかに[En sourdine] (+) /
  艶なる宴第2集 [cycle Fetes galantes II] (+)
   〔うぶな者たち [Les Ingénus] /牧神 [Le Faune] /感傷的な対話 [Colloque sentimental] 〕
 ポール・ヴェルレーヌ(1844-1896)作詩:牧神 [Le Faune] (朗読のみ)(#)
 フェルナン・オクセ(1879-1944)/ポール・ヴェルレーヌ作詩:
  散歩道で [A la Promenade] (+)&(*) /うぶな者たち [Les Ingénus] (*)
 ジェラール・コンデ(1947-)/ポール・ヴェルレーヌ作詩:艶なる宴(特記以外(*) )
   〔あやつり人形 [Fantoches] /感傷的な対話 [Colloque sentimental] /マンドリン[Mandoline] /
    散歩道で [A la Promenade] /パントマイム [Pantomime] /貝殻 [Les Coquillages] /
    ひそやかに [En sourdine] /ピアノ独奏小品 [Pièce de Piano seul] (**) /小舟にて [En bateau] 〕
 以上、(+)バリトンとピアノによる歌曲/(*)朗読とピアノによるメロドラマ

 フランソワ・ル・ルー(Br;+/朗読;*, #) ニコラ・シェヴロー(P;+, *, **)
 録音:2018年8月31日-9月2日、ステュディオ・アクースティック、パッサヴァン、フランス。

PSALMUS (仏) 特記以外 1CDあたり:¥2970(税抜¥2700)

 旧譜はこちらから
死者のためのビザンチン礼拝
  Trisagion / Theodoros Fokareus / Stance 1-3 / Bénédictions des défunts / Kondakion /
  Idiomèles / Béatitudes / Prokimenon / Epître / Dernier adieu / Trisagion, Balasios le Prêtre

 フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス(独唱)指揮
 レ・ソリステ・ド・ラ・ミュジーク・ビザンティン
  [ジャン=クリストフ・カンドー、ジャン=エティエンヌ・ランジャンニ、
   ラファエル・ロバン、アントワーヌ・シコ(歌)]
 録音:2020年2月、ステュディオ・プロデュクソン、トゥールーズ、フランス。
カントルの声
 ジャン・ムーラン(16世紀):深き淵より(ファルソボルドーネ)
 ピエール・セルトン(1510頃-1572):
  クローダン・ド・セルミジの死に寄せる哀歌 [Deploration sur la mort de Claudin de Sermisy] /
  ミサ・アヴェ・サンクティッシマ・マリア [Missa Ave Sanctissima Maria] 〜アニュス・デイ
 クローダン・ド・セルミジ(1490頃-1562):私は復活し [Resurrexi]
 ジャン・リシャフォール(1480-1550):アヴェ・マリア [Ave Maria]
 マテュー・ガスコーニュ(14??-15??):善きイエス [Bone Jesu](オルガンとモテット)
 アニバル・ガンテズ(1607-1668):ミサ・ヴィジラーテ [Missa Vigilate] 〜クレド
 アンドレ・レゾン(1640頃-1719)、アンリ・デュ・モン(1610-1684):オルガン・ミサ第3旋法〜アニュス・デイ
 ピエトロ・エレディア(?-1648):レクイエム〜ピエ・イエズ
 不詳 (17世紀):ミサ「スザンナはある日 [Suzanne unjour] 」〜サンクトゥス
 フランシスコ・ゲレロ(1828-1599):めでたし、海の星 [Ave maris stella]

 ジャン=クリストフ・カンドー指揮ヴォクス・カントーリス
 既発売録音編集盤。
聖ドニのギリシャ語ミサ
 フランソワ・クープラン(1668-1733):教区のためのミサ(オルガン・ミサ)
   &ギリシャ語単旋律聖歌
 〔イントロイトゥス [Sophian ton aghion] /キリエ [Kyrie] /グローリア [Dhoxa en ypsistis theo] /
  エピストル [Praxis apostolon] /アレルヤ [Alleluia] /セクエンツィア [Hellas en tekno chaire] /
  オフェルトリウム [Kafchisondai ostiï] /サンクトゥス [Hagios] /
  アド・エレヴァツィオーネム - ベネディクトゥス [O sotiria thysia - Evloghimenos o erchomenos] /
  アニュス・デイ [O amne theou] /コムニオ [Legho dhe ymin] /デオ・グラツィアス〕

 フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス指揮
 レ・ソリステ・ド・ラ・ミュジーク・ビザンティン
  [アントニオス・アエトプロス、ジャン=クリストフ・カンドー、フリストス・ハルキアス、
   フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス、ヤニス・ツィオツィオプロス(歌)]

 ポリーヌ・クンドゥノ=シャベール(Org)
 録音:2018年7月、シルヴァネ修道院、アヴェロン、フランス。
 11世紀以来フィランスの聖ドニ修道会修道院で歌い継がれている、ギリシャ語による「パリのディオニュシウスのミサ」。ディオニュシウス(聖ディオニジオ)は250年に殉教したパリの司教。当録音ではクープランのオルガン・ミサとの組み合わせで進行する。ハード・カヴァー・ブック仕様。
PSAL-032
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[注目盤]
フランス王フランソワ1世の礼拝堂聖歌隊〜 16世紀フランス王宮礼拝堂のモテット集
 ジャン・リシャフォール(1480-1550):
  アヴェ・マリア(めでたし、マリア) [Ave Maria] (5声)
 マテュー・ガスコーニュ(14??-15??):キリストは勝利した [Christus Vincit] (4声)
 ジャン・ムートン(1459頃-1522):
  めでたし、最も聖なるマリア [Ave Sanctissima Maria] (4声)/
  ある男が盛大な宴を催した [Homo quidam] (4声)
 クローダン・ド・セルミジ(1490頃-1562):
  あなたはすべて美しい、愛する人よ [Tota pulchra est] (4声)/
  神よ、助けに来て下さい [Deus in adjutorium] (4声)/
  マニフィカト第8旋法 [Magnificat octavi toni] (4声&5声とオルガン) (*) /
  平安を与えて頂きたい、主よ [Da pacem Domine] (4声)/
  サルヴェ・レジーナ(めでたし、元后) [Salve Regina] (4声)
 ジャン=クリストフ・カンドー指揮ヴォクス・カントーリス
  [ラファエル・マス(スーペリウス) ジャン=クリストフ・カンドー、
   ダミアン・リヴィエール(コントラT) ジャン=マルク・ヴィエ(T) クリストフ・ゴーティエ(B)]

 ジャン=パトリス・ブロス(Org;*)
 録音:2016年4月、ノートル=ダム・ド・ボン・セクール礼拝堂、パリ、フランス|#各歌手(内)は、声域ではなく歌唱声部を示します。
 ルネサンス的君主を代表するフランス王フランソワ1世は王宮礼拝堂の音楽機能を拡張し、多くの優れた音楽家を登用した。
修道院の宝物〜 17世紀新スペインの音楽
 不詳:ミサ「スザンナはある日 [Susanne un jour] 」(5声)
 フアン・デ・リエナス(確認できる活躍期:1617-1654):終課 [Officium Completorium] から
  〔私を憐れんで下さい [Miserere mihi] (アンティフォナ|3声)/
   光が消える前に [Te lucis ante terminum] (ヒムヌス|5声)/
   あなたの手に [In manus tuas](レスポンソリウム|4声)/
   私たちを救って下さい [Salva nos](アンティフォナ|4声)/
   サルヴェ・レジーナ(めでたし、元后) [Salve Regina] (聖母マリアのアンティフォナ|4声)〕

 ジャン=クリストフ・カンドー(T)指揮ヴォクス・カントーリス
  [アルメル・マルク、リェナ・オルティス(S) アクセル・ヴェルネル(男性A)
   ジャン=マルク・ヴィエ(B) イゾーレ・ラヴェルニュ(ドゥルツィアン)]
 録音:2017年10月、フランス。

SEULETOIRE (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 国内へ初案内されるフランスのレーベル。
SEC-01
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[注目盤]
二人だけのクープラン
 ルイ・クープラン(1626-1661):
  クラヴサン組曲 ニ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
   〔ヴィオールのためのファンタジア/アルマンド/クーラント/サラバンド/カナリー〕/
  クラヴサン組曲 ト長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
   〔前奏曲/アントレ/サラバンド/ファンタジア/デュオ〕/
  クラヴサン組曲 イ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
   〔サンフォニー/ラ・ピエモンテーズ/サラバンド/ガヴォット/ポワトゥー地方のメヌエット〕
 デュビュイソン(1622-1681):無伴奏ヴィオール曲集 ニ長調 (1666年の手稿譜による) (+)
   〔前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ〕
 ルイ・クープラン:クラヴサン組曲 ハ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
   〔ファンタジー/ル・ムーティエ、アルマンド/ガヴォット/メヌエット/リゴドン〕
 不詳:無伴奏ヴァイオリン組曲 ト長調 (1666年の手稿譜による) (*)
   〔ラ・サンテニャン/パスピエ/メヌエット〕
 ルイ・クープラン:クラヴサン組曲 ニ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
   〔アド・チェナム・アニ・プロヴィディ/ヴィオールのためのファンタジー/サラバンド・アン・カノン/
    ヴォルト/三種の動きの楽曲/ラ・パストゥレル/ガヴォット/シャコンヌ〕
 ニコラ・メトリュ [Nicolas Métru] (1610頃-1668):
  ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバのためのファンタジア(*/+)

 デュオ・コロカント
  [アリス・ジュリアン=ラフェリエール(Vn;*) マティルド・ヴィアル(ヴィオラ・ダ・ガンバ;+)]
 録音:年の記載無し、冬、シャトー・ド・ラ・モグレ、ランパル、フランス|スリム・ディジパック仕様。
 音楽の大家ルイ・クープランの組曲をクラヴサン抜きの弦のデュオで演奏するという興味深い試み。デュオ・コロカントの二人は共に1988年に生まれ、2007年リヨン音楽院で出会いた。アリス・ジュリアン=ラフェリエールはリヨン音楽院でオディール・エドゥアールに師事したフランスのバロック・ヴァイオリン奏者。マティルド・ヴィアルはリヨン音楽院でマリアンヌ・ミュレールに、ハーグ王立音楽院でフィリップ・ピエルロとミーケ・ファン・デル・フェルデンに師事したヴィオール奏者。

OLYMPIA RUSSIA 1CDあたり¥2530(税抜¥2300)

 旧譜はこちらから
ベートーヴェン(1770-1827):
 ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 Op.106
  「ハンマークラヴィーア」
グリゴリー・ソコロフ(P)
 録音:1975年11月18日-19日、ミュンヘン、ドイツ|原盤、初出: Eurodisc/Melodiya 。
ショパン(1810-1849):
 ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11
グリゴリー・ソコロフ(P)
ヴィトルト・ロヴィツキ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1977年11月、ブルゲルバウ、ミュンヘン、ドイツ|原盤、初出: Eurodisc/Melodiya 。
MKM-314
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[注目盤]
ダニール・シャフラン
 シューベルト(1797-1828):アルペジオーネ・ソナタ イ長調 D.821 (1824)
 シューマン(1810-1856):幻想小曲集 Op.73 (1849)(原曲:クラリネットとピアノ)
 ラフマニノフ(1873-1943):チェロとピアノのためのソナタ ト短調 Op.19 (1901)
  ダニール・シャフラン(Vc) フェーリクス・ゴットリープ(P)
 録音:1978年。
MKM-315
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(2CD)
リムスキー=コルサコフ(1844-1908):オペラ・バレエ「ムラダ」
 アレクセイ・コロリョーフ(B;レトラ公ムスチヴォイ)
 タチアナ・トゥガリノワ(S;ムスチヴォイの娘ヴォイスラワ)
 ヴラジーミル・マーホフ(T;アルコナ公ヤロミール)
 ニーナ・クラーギナ(Ms;冥府の女神モレナ)
 アレクセイ・ボリシャコフ(Br;太陽神の神官ラデガスト)
 ヴァレンチーナ・クレパツカヤ(Ms;チェコの吟遊詩人ルミル)他
 エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮モスクワ放送so.、モスクワ放送cho.
 録音:1962年。
チャイコフスキー(1840-1893):
 ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23 (*)
 協奏幻想曲 ト長調 Op.56 (+)
ミハイル・プレトニョフ(P)
ヴラジーミル・フェドセーエフ指揮
フィルハーモニアo.
 録音:1990年、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(*) /アビー・ロード第1スタジオ(+)、ともにロンドン、イギリス|原盤、初出: Virgin Classics 。

AVIE 1CDあたり¥2750(税抜¥2500)

旧譜はこちらから
ウィーンのサロンのための音楽
 ヨーゼフ・マルティン・クラウス:フルートと弦楽のための五重奏曲 ニ長調 VB188
 カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフ:ヴィオラとヴィオローネのための二重奏曲 変ホ長調 Kr.219
 ヨーゼフ・ハイドン:交響曲第94番 ト長調 Hob.I: 94「驚愕」(ザロモン編曲/フルートと弦楽版)

 ナイト・ミュージック
  [スティーヴン・ゾーン(Fl) レベッカ・ハリス、マリカ・ホルムクヴィスト(Vn)
   ダニエル・エルヤー(Va) レベッカ・ハンフリー・ディーデリヒ(Vc)
   ヘザー・ミラー・ラーディン(ヴィオローネ)]
 録音:2018年8月27日-29日、アメリカ。アメリカ、フィラデルフィアを拠点とする「ナイト・ミュージック」は、1760年〜1825年頃の産業革命期の音楽を当時の楽器で演奏するために結成されたピリオド楽器アンサンブル。フィラデルフィア・バッハ・コレギウムやNYSバロックの首席フルート奏者スティーヴン・ゾーンと、テンペスタ・ディ・マーレやフィラデルフィア・バッハ・コレギウム、ブランディワイン・バロックなどで演奏してきたコントラバス&ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、ヘザー・ミラー・ラーディンが共同ディレクターを務め、レベッカ・ハリス、ダニエル・エルヤーなどアメリカの優れたピリオド楽器奏者たちが参加している。デビュー・アルバムの「Music for a Viennese Salon」は、1801年の10月にウィーンのアルンシュタイン宮殿で行われた音楽制作を再創造。クラウスの華やかなフルート五重奏曲、ヴィオラとヴィオローネという珍しい組み合わせによるディッタースドルフの二重奏曲、そしてヨハン・ペーター・ザロモン(「驚愕」を含む、ハイドンのロンドン交響曲集[ザロモン・セット]の作曲を依頼した興行主&ヴァイオリニスト)がクラウスの五重奏曲と同じ編成にアレンジしたハイドンのもっとも有名な交響曲の1つ「驚愕」で、煌びやかなウィーンのサロンを現代に再現している。

STRADIVARIUS (伊) 1枚あたり¥2640(税抜¥2400)

  当レーベルは近年、発売から2年〜3年程度で廃盤となるアイテムが増えて参りました。御早めの入手をお薦め致します。旧譜はこちらから
ハープの言うこと
 ヘンデル:チェンバロ組曲第7番 ト短調 HWV.432〜パッサカリア / パラディージ:ソナタ第6番〜トッカータ
 C.P.E.バッハ:ハープのためのソナタ / トゥルニエ:演奏会用練習曲「朝に」 / ドビュッシー:月の光
 パリシュ=アルバルス:導入/カデンツァ/ロンド / フォーレ:塔の奥方 Op.110
 グリーディ:古いソルチーコ / ゴドフロワ:演奏会用練習曲 / ヒンデミット:ハープ・ソナタ

 シモーナ・マルケージ(Hp)
 録音:2018年4月、ミラノ。オリジナル曲、編曲あわせて様々に収録されている。シモーナ・マルケージはミラノ生まれのハープ奏者。極めて柔らかく気品のある音色が素晴らしく、華やかさが目立ちがちなハープの印象を覆すほど詩的な魅力にあふれている。
初期ユダヤ系イタリア人による宗教歌
 昇天の歌/許しの主/若いシスター/誰が知っていたという?/私たちの間に平和があるように/
 岩の要塞/称賛/イスラエルが前に進む時/閉ざされた門/キドゥーシュ/小さなヤギ/冠

 アイエラ・サイデルマン指揮アンサンブル・ベト・ハガト
 ダニエル・アキヴァ、ヤイル・ハレル(歌)
 録音:2019年7月、イスラエル。16世紀から18世紀にかけてのイタリア諸都市のユダヤ人社会で作られたと思われる宗教歌を集めている。歌はトラディショナル色が強いが、伴奏は時代楽器を用いつつかなり自由に扱っている。アイエラ・サイデルマンはバロック・チェロ奏者で、初期のユダヤ系イタリア人のスペシャリスト。

POLYMNIE (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
アラン・クロテンベルグ(1956-):
 チェロ協奏曲 Op.11 (2002) [ペトル・ノウゾフスキー(Vc) アンリ・ウォイトコウィアク指揮
               プラハ・メトロポリタンo./2019年2月27日、プラハ、チェコ]/
 新しいヨーロッパのための讃歌 Op.14 (2005) [アンリ・ウォイトコウィアク指揮アンサンブル・ヴァントゥイユ、
                   アンサンブル・モーリス・エマニュエル/2020年1月26日、トロワ、フランス]
 録音:[/内]。フランス・パリ生まれで精神科医を務めながら作曲活動を長年続けて来たアラン・クロテンベルグの2作。チェロのペトル・ノウゾフスキーは1982年生まれのチェコの中堅チェロ奏者。新しいヨーロッパのための讃歌は児童合唱、独唱者たち、オルガン、弦楽オーケストラのためのカンタータのような曲。指揮のアンリ・ウォイトコウィアクは、フランス最北部ドゥエの生まれ。
フランスの現代作曲家による歌曲集
 ジュヴ:髪 / フェロン:時の周辺の中で(5曲) / ルゲ:動き60 / マジーニ:融解
 フルショット:…がある / グダール:人生、測定可能な場所 / フイヨ:誰のための夜?
 ゲリネル:田園の伊達男 / ズワエヌポエル:女 / ズラビシュヴィリ:主題と変奏

 ソフィー・ボワイエ(S) マリー=エリス・ボワイエ(P)
 録音:2019年5月、シャロン=シュル=ソーヌ、フランス。ジャン=マルク・ジュヴ(1950-)、アラン・フェロン(1954-)、ジャン=ピエール・ルゲ(1939-)、アレッサンドロ・マジーニ(1955-)、アラン・フルショット(1943-)、アラン・グダール(1958-)、パトリス・フイヨ(1949-)、リュシアン・ゲリネル(1930-)、ジョナタン・ズワエヌボエル(1984-)、ニコラ・ズラビシュヴィリ・ド・ペルケン(1936-)の作品を収録。ソプラノのソフィー・ボワイエとピアノのマリー=エリス・ボワイエはおそらく姉妹、顔はソックリ。どちらもそれぞれの分野で活躍しつつ、しばしばデュオでも活動している。なおいずれの曲も冒頭にゲリネルによる詞の朗読が置かれている。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番
 変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィーア」
デジレ・ンカウア(P)
 録音:2019年4月3日-4日、ムードン、フランス。フランスのベテランのピアニスト、デジレ・ンカウアの演奏するベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」ソナタ。デジレ・ンカウアは1933年、当時フランス領だったアルジェリアのコンスタンティーヌの生まれ。パリ音楽院で学んだ後、1961年、ジュネーヴ国際音楽コンクールのピアノ部門で第1位受賞。長年に渡って演奏活動および教職に活躍してきたピアニスト。録音時にはなんと85歳、歩みは遅めで悠然としているが、音楽は確信に満ちて風格豊か、たいへんに充実している。じっくりしたベートーヴェンを聞きたいという人にはうってつけだろう。
日の出
 コミタス/シャンタル&ジゼル・アンドラニアン編曲:鶴 / ムソルグスキー/レオナール編曲:展覧会の絵〜古い城
 リムスキー=コルサコフ/作曲者編曲:シェヘラザード〜海とシンドバッドの船
 ドビュッシー/ウーレット編曲:月の光 / ドビュッシー/サマズイユ編曲:雲 / ドビュッシー/作曲者編曲:海
 ラヴェル/ロック編曲:ダフニスとクロエ〜日の出 / ドビュッシー/ラヴェル編曲:牧神午後への前奏曲

 シャンタル・アンドラニアン、ジゼル・アンドラニアン(P)
 録音:2018年11月、トロワ、フランス。シャンタルとジゼルのアンドラニアン姉妹による4手ピアノのフランス、ロシア、アルメニアの音楽。多くは編曲もので、4手ピアノのモノトーンだが厚みのある響きが美しい。コミタス(1869-1935)はトルコ生まれのアルメニアの司祭。アルメニアの民俗音楽を取り入れた音楽を書いたことで知られるが、オスマン帝国のアルメニア人虐殺に巻き込まれて、死は免れたものの精神を病んで晩年を過ごした。今日ではアルメニア音楽の父と称えられている。アンドラニアン姉妹もアルメニア系。
アラン・クロテンベルグ(1956-):
 ヴァイオリン協奏曲 Op.3 (1992)
  [ギ・コマンタル(Vn) アンリ・ウォイトコウィアク指揮ドゥエo./2014年、ドゥエ、フランス]/
 大交響曲 Op.33 (2015-16)
  [ヴェロニカ・ハイノヴァ(A) ジェラール・ブルー(語り)
   アンリ・ウォイトコウィアク指揮オストラヴァ・ヤナーチェクpo./2017年9月、オストラヴァ、チェコ]
 録音:[/内]。精神科医を務めながら作曲活動を長年続けて来たアラン・クロテンベルグの2作。ヴァイオリン協奏曲はオーケストレーションを改訂。どことなく20世紀前半のヴァイオリン協奏曲を思わせる晦渋な作風。大交響曲は3楽章構成で、終楽章に語りとアルト独唱が加わる。ギ・コマンタルはフランスのベテランのヴァイオリニスト。リュエイユ=マルメゾン地方音楽院のヴァイオリンの教授を務めている。ヴェロニカ・ハイノヴァはチェコのアルト。

CENTAUR (米) 1CDあたり¥2750(税抜¥2500)

 既案内分はこちらから
シューマン夫妻&エネスク:ヴィオラとピアノのための作品集
  (すべてエリアス・ゴールドスタイン編曲によるヴィオラとピアノのための版)
 ローベルト・シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105
 クララ・シューマン:ヴァイオリンとピアノのための3つのロマンス Op.22
 エネスク:ヴァイオリン・ソナタ第3番 イ短調「ルーマニア民俗風」 Op.25

  エリアス・ゴールドスタイン(Vn) アンジェラ・ドラギチェスク(P)
 録音:2018年2月12日-14日、LSUリサイタルホール(ルイジアナ、アメリカ)。エリアス・ゴールドスタインは、プリムローズ、バシュメット、ライオネル・ターティス国際ヴィオラ・コンクールの各コンクールでの上位入賞の経歴を持つヴィオリスト。カーネギー・ホールでパガニーニの「24のカプリス」のヴィオラ・ヴァージョンのリサイタルを開いた初のヴィオラ奏者として注目されるゴールドスタインが今作で取り組んだのは、全曲自身の編曲によるヴィオラ版のシューマン夫婦、エネスクの作品集!
レオノーラ・ドゥアルテ:作品全集
 アルフォンソ・フェッラボスコII世:アルマン ヘ長調
 テジュ・コール: Great Contentment: An Evening at Huis De Succa
 レオノーラ・ドゥアルテ:シンフォニア〔第4番/第5番/第6番/第3番/第2番/第1番/第7番〕/
 ジョン・ブル:イン・ノミネ第9番 イ短調 MB 28 /5声のイン・ノミネ/
        パヴァン イ短調 MB 88a /ガリアード イ短調 MB 88b
 ジョン・ジェンキンス:パヴァン イ短調 VdGS 45 / ジョン・ブロウ:シャコンヌ ト長調
 フアン・デル・エンシナ:決してあなたを忘れることができないから

 エリザベス・ウェインフィールド(テナー・ヴィオール/ディレクター)ソンナンブラ
  [ジュード・ジリャク、トマ・イリーエフ(Vn) エイミー・ドミンゲス(テナー・ヴィオール)
   シャーリー・ハント(バス・ヴィオール) ジェイムズ・ケナーリー(Cemb/T)]
 録音:2016年12月22日-23日、ドルー大学(アメリカ)。2016年から2017年のシーズンにメトロポリタン美術館のMetLiveArtsシリーズでデビューしたアンサンブル、ソンナンブラ。ニューヨーカー誌から「注目に値する」と称賛され、ピリオド楽器とヴィオールの豊かなサウンドを中心にしたさまざまな組み合わせで未知の音楽を探求している。デビュー盤となる今作では、レオノーラ・ドゥアルテ(1610-1678)の全作品に加え、同時代に活躍した作曲家たちの作品を組み合わせた意欲作。
ブラームス:ヴァイオリンとピアノのための3つのソナタ集
 〔第1番 ト長調「雨の歌」 Op.78 /第2番 イ長調 Op.100 /第3番 ニ短調 Op.108 〕

 ウェンレイ・グ(Vn) キャサリン・カウツキー(P)
 録音:2017年6月12日-14日、ローレンス大学、ローレンス・メモリアル・チャペル(アップルトン、アメリカ)。ソリスト、リサイタリスト、室内楽の演奏家として活躍し、イェフディ・メニューイン国際コンクール第2位など、国内外のコンクールで多くの賞を受賞しているヴァイオリニスト、ウェンレイ・グが奏でるブラームスのソナタ集。
ヴンダーバッハ〜 J.S.バッハ:ギター・トランスクリプション集
 前奏曲, フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV.998(ギター編曲版)/
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004(サイラ・メネセス編曲|ギター編曲版)

 サイラ・メネセス(G)
 録音:2015年1月、2017年2月、ニューイングランド音楽院ジョーダン・ホール(ボストン、アメリカ)。クラシック・ギター界の巨匠、エリオット・フィスクの妻が、独特の感性とスタイルで奏でるバッハのギター・トランスクリプション集!。夫であるエリオット・フィスクからも高い評価を得ているアルバム。メキシコ出身のギタリスト、サイラ・メネセスは、17歳の時にメキシコで開催された国際ギター協奏曲コンクールにおいて、当時最年少で1位に輝いた天才。彼女の温かみのあるサウンド、テクニック、素晴らしい音楽性は国際的に高い評価を得ており、ボストンのジョーダン・ホール、ニューヨークのアリス・タリー・ホール、カーネギー・ホール、ザルツブルクのウィーン・ホールなど、世界の多くの素晴らしいコンサートホールで演奏している。

HALLE (英) 1枚あたり¥2420(税抜¥2200)

 当レーベルは CD-R で製版されています。旧譜はこちらから
ドビュッシー
 管弦楽のための「映像」/荒れた寺にかかる月(コリン・マシューズ編曲管弦楽版/世界初録音)/
 レントより遅く/牧神の午後への前奏曲(*)
 マーク・エルダー指揮ハレo. キャサリン・ベイカー(Fl;*)
 録音:2019年5月10日-11日、BBCスタジオ HQ 9 、サルフォード/ 2018年8月1日、ブリッジウォーター・ホール、マンチェスター、 UK 。長き歴史を誇るイギリス、マンチェスターの雄、ハレo. と音楽監督マーク・エルダー。「前奏曲集(CDHLD-7527)」、「管弦楽のための3つの夜想曲(CDHLL-7552)」に続く新たなドビュッシーの管弦楽作品集は、「管弦楽のための映像」をメインに、「ピアノのための映像」から、今回もコリン・マシューズの編曲による管弦楽版世界初録音となる「荒れた寺にかかる月」をカップリング。さらに、ドビュッシー自身が編曲した「レントより遅く」と、ドビュッシーの名声を高めた名管弦楽作品「牧神の午後への前奏曲」を加えたプログラムで、ドビュッシーの優れた作曲技術を巧みに表現していく。牧神の午後への前奏曲で独奏フルートを担当するキャサリン・ベイカーは、BBCウェールズ・ナショナルo. でキャリアを積み、2004年からハレo. の首席フルート奏者を、現在はロイヤル・オペラ・ハウスの首席フルート奏者を務める名手。

SIGNUM CLASSICS (英) 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)

 旧譜はこちらから
エクストラ・タイム〜ラ・セレニッシマ未発売音源集
 アルビノーニ:歌劇「ラ・スタティーラ」へのシンフォニア ニ長調
  (2本のトランペット、2本のオーボエ、弦楽と通等低音のための)
 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 RV.286「聖ロレンツォの祝日のために」
  (ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための)
 ブレシャネッロ:ヴァイオリン協奏曲 ト長調 Bre.9(ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための)
 若ニコラ・マッテイス(1678頃-1737):カルダーラの歌劇「スペインのシピオーネ」第3幕より
  〔ローマ/スペイン/アフリカの騎士団のバレット ハ長調
   (4本のトランペット、ティンパニ、2本のオーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音のための)〕
 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 RV.171「チェーザレア陛下とカットーリカのために」
          (ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための)/
         ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 RV.365(後期ヴァージョン)
          (ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための)
 若ニコラ・マッテイス:カルダーラの歌劇「カイオ・マルツィオ・コリオラーノ」第3幕〜バッロ ハ長調
  (4本のトランペット、ティンパニ、2本のオーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音のための)

 エイドリアン・チャンドラー(Vn)指揮ラ・セレニッシマ
 録音:2011年、2015年、2016年、2018年、2019年。英国屈指のバロック・ヴァイオリニスト、エイドリアン・チャンドラーによって1994年に創設されたピリオド・アンサンブル、ラ・セレニッシマ。赤毛の司祭ヴィヴァルディと同世代の作曲家たちを中心とするイタリア・バロックの知られざる作品や、再発見された作品の世界初録音を続々と世に送り出し、2度のグラモフォン賞に輝いてきたラ・セレニッシマのSignum Classics第2弾。これまでラ・セレニッシマによって録音されながらも、様々な事情によりCD未収録となっていた音源を集めたファン垂涎のコレクション・アルバムが登場。2015年、「ヴィヴァルディ:四季」(AV-2344)のレコーディングが予定よりも早く終わったために追加で録音しておいたヴィヴァルディのRV.286。「イタリアン・ジョブ」(AV-2371)のアルバムに入りきらなかったアルビノーニのシンフォニア[「ヴェネチア・バイ・ナイト」(AV-2257)に収録された「イル・ノーメ・グロリオーソ」へのシンフォニアの改作]と、若ニコラ・マッテイス[Nicola Matteis the Younger /ロンドンでイタリア音楽の発展を担ったニコラ・マッテイス(f L.c.1670-after1713)の息子]の希少作品。「フレンチ・コネクションII」(AV-2218)に収録されたヴィヴァルディのRV.365の別ヴァージョンとして録音され、これまではダウンロード販売のみが行われていた協奏曲。「ヴィヴァルディ×2」(AV-2392)の録音時に追加で録音が行われていたブレシャネッロのヴァイオリン協奏曲。そして前作「ゴッドファザー」(SIGCD-602)の録音時に、同じような編成を必要とする若ニコラ・マッテイスの舞踏組曲と、神聖ローマ皇帝カール6世へ捧げられたヴィヴァルディのRV.171を録音し、これまでの素材と組み合わせて1つのアルバムを完成させた。埋もれさせるにはあまりにも惜しかったイタリア・バロックの宝石たちが、ようやく日の目をみることになる。

ACCENT (白→独) 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

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ハイドン:交響曲集「朝」「昼」「夕」
 〔第6番 ニ長調「朝」 Hob.I: 6 /
  第7番 ハ長調「昼」 Hob.I: 7 /
  第8番 ト長調「夕」 Hob.I: 8 〕
ジェルジ・ヴァシェギ指揮
オルフェオo.
 録音:2019年8月4日-6日、アポロ・ホール、エステルハージ宮殿、ハンガリー。大変ユニークな標題で知られるこの交響曲三部作は、ハイドンが1761年から長く仕えることになるエステルハージ家のために書いた最初の交響曲。宮廷楽団の編成と技量に合わせた協奏的なパッセージを積極的に採用し、また具体的なイメージを想起させる印象的な標題をつけ、ハイドンは自分の存在を強くアピールすることに成功した。このアルバムはジェルジ・ヴァシェギとオルフェオo. による「エステルハージ・ミュージック・コレクション」の第1弾。エステルハージ家の音楽遺産を紹介するためのもので、録音はまさにこのエステルハージ宮殿で行われている。非常に優れた「歴史的音響」にも注目。
ACC-26414
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(3CD)
2CD価格
ヘンデル:オラトリオ「サウル」 HWV.53 (3幕)
 マルクス・ブリュック(Br;サウル) ベンジャミン・ヒューレット(T;ヨナタン)
 エリック・ユレナス(CT;ダビデ) メアリー・ベヴァン(S;ミカル)
 ソフィー・ベヴァン(S;メラブ) ローレンス・カミングス指揮
 ゲッティンゲン祝祭o.、 NDR cho./他
 録音:2019年5月18日、聖ブラジウス教会、ハン・ミュンデン、ドイツ、ライヴ。「サウル」はヘンデルが大きな成功を収めた作品の一つ。ゴリアテに勝利した英雄ダビデと、彼に嫉妬し殺意を募らせ、魔女の力を得ようとするサウル。聖書に基づく劇的な台本を手掛けたのは、のちに「メサイア」の台本も書くことになるチャールズ・ジェネンズ。ヘンデルならではの魅力的な合唱をはじめ音楽も大規模なもので、本格オペラとしても上演される名作。ローレンス・カミングスはイギリス古楽界の名匠として名を馳せる指揮者・チェンバリスト。1999年からロンドン・ヘンデル音楽祭の音楽監督、2012年からはゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭の音楽監督を務めるヘンデルのスペシャリスト。

ALBA (芬) 1枚あたり¥2860(税抜¥2600)(SACDハイブリッド盤も同一価格)

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マーラー:交響曲第4番 ト長調 エッシ・ルッティネン(Ms)
レイフ・セーゲルスタム指揮
トゥルクpo.
 録音:2019年5月27日-29日、トゥルク・コンサートホール。セーゲルスタムが首席指揮者を務めるトゥルクpo. とのマーラー交響曲第4番。両者は「ブラームス&セーゲルスタム」のシリーズが好評で、その相性の良さは実証済。セーゲルスタムのマーラーといえば、デンマーク国立放送so. との全集録音や、演奏会でも度々取り上げ、お得意の作曲家。自ら「サンタクロースの弟」を名乗るセーゲルスタムだが、その音楽性はそのワイルドな風貌からは想像できない、緻密細やかな音楽作りをしている。マーラーの交響曲第4番は、全ての交響曲の中でも親しみやすく人気の高い作品。セーゲルスタムとトゥルク・フィルの演奏は、冒頭の鈴の音やフルートの響きから北欧らしい静謐な美しさを示していて、色彩豊かな音楽を描き出している。最終楽章ではソプラノの独唱が入り、「角笛」の中から「天上の生活」を歌う。ここではフィンランドのメゾ・ソプラノ、エッシ・ルッティネンが美しい歌声を聴かせる。
ブラームス:チェロ・ソナタ全集
 〔第1番 ホ短調 Op.38 /第2番 ヘ長調 Op.99 〕
マルクス・ホホティ(Vc)
エミール・ホルムストレム(P
使用楽器:ベーゼンドルファー、1882年
 ロードベリ三重奏団として「メンデルスゾーン姉弟」(ABCD-451)でALBAデビューしたチェロ奏者のマルクス・ホホティのソロ・アルバムは、味わい深い旋律が堪能できるブラームスのチェロ・ソナタ集。ピリオド楽器を用いた演奏で、朗々としたホホティのチェロとピアノとが呼応し合い、ブラームスならではの味わい深い対話が繰り広げられる。マルクス・ホホティMarkus Hohti (1976?)。シベリウス・アカデミーでマッティ・ロウシ、バーゼル音楽院でトーマス・デメンガに師事、マルック・ルオラヤン=ミッコラの下でバロック・チェロを学びました。ソリスト、室内楽奏者として活動。ウーシンタ・アンサンブルに参加、現代音楽のグループ「defunensmble」を主宰している。

APARTE (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 音のよさ、クオリティの高さで定評のある AMBROISIE レーベルのプロデューサーとして名高いニコラス・バルトロメーが立ち上げたレーベル。 旧譜はこちらから
A.スカルラッティ:聖テオドシアの殉教
 ティボー・ノアリ指揮レ・ザクサン
 エマニュエル・ド・ネグリ(S;テオドシア) レナート・ドルチーニ(Br;ウルバーノ)
 エミリアーノ・ゴンザレス・トロ(T;アルセニオ) アンテア・ピカニク(A;デチオ)
 録音:2019年9月9日-12日。14世紀ローマ帝国の愛と死のドラマを生き生きと描いたオラトリオの傑作、「聖テオドシアの殉教」。神にその人生を捧げようとし、ローマの有力者の息子アルセニオの愛をこばむテオドシア。最後は死を選ぶ、という物語。聖テオドシアは西暦308年、18歳で亡くなっている。この物語をリブレットに仕立てた人物はわかっていないが、この物語に音楽をつけたのはA. スカルラッティのみだった。この作品をA. スカルラッティに委嘱した人物や初演日などもはっきりとはわかっていないが、1683年に初演されたと考えられている。ドラマ自体のもつ劇的な内容と強いメッセージ、そして冒頭の器楽による導入のソナタとシンフォニア、美しい歌のメロディの連続の傑作ぶりに驚かされる内容。器楽は2014年にティボー・ノアリによって創設された17, 18世紀の声楽・器楽作品をレパートリーとするアンサンブル、レ・ザクサン。歌唱陣はクリスティにも認められたエマニュエル・ド・ネグリ、レ・タラン・リリクなど一流の古楽アンサンブルと共演多数のエミリアーノ・ゴンザレス・トロ、バルトリの薫陶を受け、またクリスティの「声の庭」出身でもあるレナート・ドルチーニ、そしてスピノージら指揮者との共演でならすアンテア・ピカニクと、第一線で活躍する歌手がそろった。ナポリ楽派の始祖アレッサンドロ・スカルラッティの偉大さをあらためて感じる作品。

AUDITE (独)
 価格帯記載無し[CD]:特記以外 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

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ドヴォルジャーク:弦楽セレナード ホ長調 Op.22
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48
柳澤寿男指揮
バルカン室内o.
 録音:2019年5月13日-15日、大賀ホール、軽井沢。指揮者柳澤寿男が2007年に設立したバルカン室内o. がドヴォルジャークとチャイコフスキーの弦楽セレナードを録音した。柳澤寿男はバルカンの民族共栄を願って当団を設立。同年「ニューズウィーク日本版・世界が尊敬する日本人100」に選出されている。度々来日公演も行っており結成から10数年以上たった現在もさらなる活躍が期待される。ドヴォルジャークの弦楽セレナードはわずか11日間で書かれ、1876年に初演され大成功を収めた作品。一方、第1楽章冒頭があまりにも有名なチャイコフスキーの弦楽セレナードは、チャイコフスキーの親友でチェリストの K.K.アルブレヒトに捧げられた作品。両作品とも作曲者の個性をあらわした情熱的なメロディ。柳澤寿男率いるバルカン室内o. が思いを込めて演奏している。演奏の素晴らしさに加えて、アウディーテの社主にしてトーン・マイスターのルトガー・ベッケンホーフ氏による録音であることも注目。弦楽オーケストラの音色の美しさを十分にとらえた軽井沢の大賀ホールにおけるセッション録音。
モーツァルト:弦楽三重奏曲全集
 ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563 /
 6つの前奏曲(アダージョ)とフーガ K.404a より〔第1番−第5番〕(*) /
 弦楽三重奏曲 ト長調第1楽章(断章) K.Anh.66 (K.562e)
  ジャック・ティボー・トリオ
   [ブルクハルト・マイス(Vn) ハンナ・ストライボス(Va) ボグダン・ジアヌ(Vc)]
 録音:2020年2月28日-3月2日、トラウムトン・スタジオ、ベルリン=シュパンダウ、ドイツ| (*)の第6番は『アウディーテのWEBサイトでフリー・ダウンロード可能』とのこと。ジャック・ティボー・トリオは1994年に結成され、結成当時から弦楽トリオの作品で演奏機会に恵まれない、しかし素晴らしい作品も積極的に演奏してきた。2019年には結成25周年を迎え、さらなる活躍をみせている。2020年の最新録音は結成当初からの重要レパートリーであるモーツァルトの弦楽三重奏曲全曲をついに録音した。モーツァルトが作曲した弦楽三重奏の形態をとるディヴェルティメント 変ホ長調 K.563は6楽章構成の大曲。当演奏では44分30秒の演奏時間。1788年9月27日にウィーンで完成したモーツァルト晩年の名曲で、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロそれぞれに高い演奏技術を要する難曲であることでも知られ、時には協奏曲のような妙味も見せる。弦楽四重奏団に比べればもともと常設の弦楽三重奏団が少ないうえに難曲であるこの名作をジャック・ティボー・トリオが密なアンサンブルと雄弁な語り口で聴かせる。バッハのフーガに前奏曲(アダージョ)をつけた構成でモーツァルトが作曲したと言われている6つの前奏曲とフーガ K.404a(当アルバムではアダージョとフーガと記載)。モーツァルトがバッハの作品、特にフーガの研究に没頭するうちに弦楽三重奏曲のための6つの前奏曲とフーガを書いたとも言われている。フーガは主にバッハの平均律クラヴィーア曲集の作品による。当アルバムに収録できなかった前奏曲とフーガ第6番 ヘ短調および弦楽三重奏曲 ト長調第1楽章(断章) K.An H.66( K.562e)はボーナストラックとしてアウディーテのWEBサイト(www.audite.de)からフリー・ダウンロードできる予定。名録音技師ルトガー・ベッケンホーフが手掛けたジャック・ティボー・トリオの録音は、これまでにミヨー&マルティヌー(2017年録音/AU-97727)、ベートーヴェン(2015年録音/AU-23430)、ジャン・クラ(2014年録音/AU-97534)などをリリースしている。

BONGIOVANNI   1枚あたり¥2750(税抜¥2500)

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パイジェッロ:歌劇「勇敢な競演」
 ゲリンダ:マリアーナ・マッパ(S) バルチアーノ:ブルーノ・タッディア(B)
 ドン・ベルリッコ:マヌエル・アマーティ(T)他
 ジョヴァンニ・ディ・ステファノ指揮ジョヴァンニ・パイジェッロ祝祭o.
 録音:2018年9月14日-15日、2018年パイジェッロ・フェスティヴァル、ライヴ。「勇敢な競演」はほとんど知られていないオペラだが、モーツァルトがフルート四重奏曲第4番 K.298 の第3楽章で旋律を拝借したのがこのオペラの中のアリア「Chi mi mostra, chi m'addita」。当時は名の通った存在であったパイジェッロの知られざるオペラの貴重な録音。
ジローラモ・ロッシ
 2つの声とヴァイオリンのためのカンタータ「聖パドヴァのアントニオ」(1738) /
 コントラルト独唱とサルテリオまたはチェンバロのためのレクティオ・クアルタ(1760)
  ルチア・カーザグランデ・ラッフィ(S) エリザベッタ・パッルッキ(A)
  ローマバロッカ・アンサンブル
 録音:2019年。18世紀半ばに書かれた作品。カンタータは明るい曲想で協奏的な器楽の動きも面白く、世俗的趣味が溢れている。
パイジェッロ:歌劇「奥様女中」
 ジュゼッペ・ナヴィーリョ(B;ウベルト) ヴァレリア・ラ・グロッタ(S;ウベルト)
 ガブリエーレ・サロンネ(パントマイム;ヴェスポーネ)
 サビーノ・マンツォ(Cemb)指揮サンタ・テレサ・デイ・マスキ・バロックo.
 録音:2018年4月19日。「奥様女中」と言えばペルゴレージのものが有名だが、パイジェッロも同じ台本に曲を付けて発表している。軽快な音楽が可愛らしく聴いていて楽しい作品。
ヴィオラとギターのためのイタリア音楽集
 フランコ・マルゴーラ(1908-1992):幻想曲 dC 758 /スケルツォ dC 274
 フェルナンド・カルッリ(1770-1841):二重奏曲 ハ長調 Op.137 No.1
 ブルーノ・バッティスティ・ダマーリオ(1937-):ラ・フォンテ
 ニコロ・パガニーニ(1782-1840):大型ヴィオラのためのソナタ
 ラッファエレ・ジェルヴァジオ(1910-1994): Violakit

 デュオ・メビウス[ファビオ・カターニア(Va) ジョルジョ・ナポリターニ(G)]
 録音:2018年7月14日-15日。ヴィオラとギターのデュオを集めたアルバム。どちらも輝かしい高音より渋みのある中低音が得意な楽器だけに特有の魅力がある。細かなパッセージの応酬も聴き物。
カリッシミ: Indicium Extremum /オラトリオ「イェフタ」
ウッチェリーニ: Aria sopra la bergamasca
 フェデリコ・バルダッツィ指揮アンサンブル・サン・フェリーチェ
 録音:2017年4月。史上初のオラトリオとして知られるカリッシミの「イェフタ」を収録。勇壮な戦いの場面から一転、一人娘を生贄として神にささげるイェフタの悲しい物語が見事に描かれた印象的な音楽。

CHALLENGE CLASSICS (蘭) 特記以外
 価格帯記載無し:1枚あたり¥3300(税抜¥3000)
 価格帯C[SACD/DVD/高価格帯]:1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

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ゲオルギー・カトゥアール(1861-1926):室内楽作品集
 弦楽五重奏曲 Op.4a (*) /弦楽四重奏のためのアンダンテ(*) /ピアノ三重奏曲 Op.14 /2つの詩曲 Op.34

 カトゥアール・アンサンブル
 録音:2015年| (*):世界初録音。フランス系ロシア人の作曲家カトゥアールは今では忘れ去られた存在だが、モスクワ音楽院の教授となりミャスコフスキーやカバレフスキーの師としても活躍した人物。初期の作品である弦楽五重奏曲や「アンダンテ」はフォーレを思わせる美しい音楽。一方晩年の作品である「詩曲」はロシア革命、内戦、家族との別離といった経験が音楽に影を落とし、暗い独白となって聴く者の心をつかむ。
CC-72801
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(HYBRID_SACD)
価格帯:C
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲全集 Vol.5
 ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための三重協奏曲 ハ長調 Op.56 (*) /
 ピアノ三重奏曲第8番 変ホ長調 Op.38(七重奏曲 変ホ長調 Op.20からの編曲)
 ファン・ベーレ・トリオ
  [ハンネス・ミンナール(P) マリア・ミルシテイン(Vn) ギデオン・デン・ヘルデール(Vc)]

 ヤン・ヴィレム・デ・フリーント指揮ハーグ・レジデンティo.(*)
 録音:2019年11月26日-27日(*)、2019年11月30日、12月1日。1984年生まれで、エリザベート王妃国際音楽コンクール第3位など数多くの国際コンクールの入賞歴を誇るオランダの俊英ピアニスト、ミンナールが率いるファン・ベーレ・トリオによるベートーヴェンのピアノ三重奏全集録音プロジェクトの第5弾。今作で完結となる。三重協奏曲をこのシリーズで聴けるとは驚き。しかし編成的にも内容的にもピアノ三重奏を拡大した音楽なので、ピアノ三重奏曲のすべてを自家薬籠中のレパートリーとした彼らの演奏には説得力がある。第8番は管楽器のための七重奏曲 Op.20からの編曲であり、ディヴェルティメント的な要素が楽しい作品。編曲とは思えない生き生きとした語り口が印象的。
J.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080(ベルリン自筆譜版)
 アルベルト・ラージ(トレブル・ヴィオール)指揮
 アッカデミア・ストゥルメンターレ・イタリアーナ
  [ロゼッラ・クローチェ(Vn) クラウディア・パセット(テノール・ヴィオール)
   パオロ・ビオルディ(バス・ヴィオール) ミケーレ・ツェオーリ(ヴィオローネ) ルカ・ギエルミ(Org)]
 録音:2019年9月10日-13日、ナザレス教会、ヴェローナ、イタリア。バッハの「フーガの技法」は対位法芸術の最高峰であり、バッハ書法の究極とも言うべき作品。しかし演奏にあたっては、鍵盤楽器で弾けるように書かれていながら楽器指定がなく、また曲順をどうするか、未完フーガを含めるか否かという問題がつきまとう謎に満ちた作品でもある。楽譜は出版譜の他にいわゆる「ベルリン自筆譜」(Mus / Ms / Bach P200)が残されていて、曲数や曲順、譜面の各所に違いがある。このアルバムでは自筆譜を採用し、「完成した作品」として演奏することが試みられている。自筆譜の曲順と曲種を読み解くと、バッハがそこに「数の象徴」を盛り込んでいたことが分かった。BACH をアルファベット順に数字に変換すると2-1-3-8となり、バッハはその合計数14を象徴的に作品に潜り込ませていたことが知られている。自筆譜の「フーガの技法」は基本となるフーガがまず2曲、次に半終止(ラ、Aの音!)で終わるフーガが1曲、そして反行形や対主題を伴うフーガが3曲、最後に複雑さを極めていく8曲というように構成されている。8曲のセクションは2-1-2-1-2と細分化でき、拡大・縮小を伴うフーガ、カノン、多重フーガ、カノン、鏡像フーガ(正立+ 倒立で1曲とする)と書法が発展していく。バッハは曲集のタイトルを「Die Kunst der Fuga」とした。フーガの綴りだけイタリア語になっている。これは上記の方法で数字に直したとき158になり、「J.S.バッハ(1685-1750):」もまた158になる、という数遊び。1+5+8=14(BACH)、というのもバッハは気に入っていたようだ。このアルバムではアンサンブルでの演奏が採用されている。スコアの音域に即した楽器が選択され、各種ヴィオールが美しく響き、机上の空論的な楽曲と思われがちな「フーガの技法」から驚くほど音楽的な対話が生まれている。オルガンは通奏低音として入ったり時にソロで弾いたりとアレンジも面白く考え抜かれていて、最後に未完フーガを添えているのも嬉しいところ。アッカデミア・ストゥルメンターレ・イタリアーナはこれまでStradivariusやDIVOXに録音があり、今作がChallenge Classicsでの初作品。リーダーのアルベルト・ラージはサバールに学んだヴィオール奏者。
CC-72845
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(HYBRID_SACD)
価格帯:C
C.P.E.バッハ&モーツァルト:変奏曲集
 C.P.E.バッハ:「アリオーソ」による9つの変奏曲 ハ長調 Wq.118/10
 モーツァルト:「美しいフランソワーズ」による12の変奏曲 変ホ長調 K.353 (300f)
 C.P.E.バッハ:「スペインのフォリア」による12の変奏曲 ニ短調 Wq.118/9
 モーツァルト:「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 ハ長調 K.265 (300e)
 エヴァルト・デメイエル(Cemb)
 録音:2019年3月7日-8日。インマゼールに学び、クイケンのラ・プティットバンドなどに参加しているベルギーのチェンバロ奏者、デメイエルによるソロ・アルバム。C.P.E.バッハとモーツァルトの変奏曲を組み合わせたプログラムで、収録されているのはどれも1777年から1782年の間に書かれた作品。モーツァルトはC.P.E.バッハから大きな影響を受けつつも独自の作風を展開した作曲家でもあるので、同時期に書かれたこれらの変奏曲を聴き比べるのは大変興味深いものがある。「きらきら星変奏曲」が名手のチェンバロで聴けるのもありがたい。
ブラームス:ピアノ作品集
 8つの小品 Op.76 /2つのラプソディ Op.79 /
 ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5
ピーター・オース(P)
 録音:2019年9月9日-11日。1979年にドイツのナウムブルク国際ピアノコンクールで優勝。ルドルフ・ゼルキンの招きでマールボロ音楽祭に参加、その後ゼルキンのもとでさらに研鑽を積みセルジュ・チェリビダッケとの邂逅も自身の音楽活動に大きな影響を与えたピーター・オース。スクリャービン&ラフマニノフ(CC-72684)、ベートーヴェン(CC-72634)に続くChallenge Classics 3枚目のアルバムはブラームス。若い時分の大作で高い完成度を誇る最後のピアノ・ソナタに、成熟期の名作 Op.76と Op.79をカップリング。形式と音楽性のバランス、表現力豊かなタッチ、コントロールされた緊張感と有機的なフレージングで高い評価を得るオースがブラームスの音楽をじっくりと聴かせてくれる。

CLAVES (瑞) 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

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ジャコモ・マイアベーア(1791-1864):
 ソプラノ、クラリネット、合唱と管弦楽のための情景カンタータ「テオリンダの愛」(1816)
  レネケ・ルイテン(S) ダヴィデ・バンディエーリ(Cl)
  ディエゴ・ファゾリス指揮ローザンヌ室内o.
  ジャン・フィリップ・クレール合唱指揮ローザンヌ歌劇場cho.
 録音:2019年11月8日、ローザンヌ歌劇場、ライヴ|収録時間:38'58"。
 「ユグノー教徒」「預言者」「アフリカの女」等の大作オペラでで今日でも知られる作曲家マイアベーアは、生前バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンにも匹敵するとされ絶大な人気を誇ったが、メロディー、リートやミュージカル・ドラマも作曲した。 当盤の作品はマイアベーアの友人であり、クラリネット奏者・作曲家として歴史に名を残すハインリヒ・ベールマン(1784-1847)とその妻のソプラノ歌手ヘレーネ〔ヘレーナ〕・ハーラス(1785/86-1818)の才能に触発された作品。恋する羊飼いのテオリンダをソプラノ歌手が、相手のアルミドーロを魅惑的なクラリネット・ソロで、旋律的でロマンチックな交流をヴィルトゥオシティに表現している。ダヴィデ・バンディエーリはローザンヌ室内o.の首席ソロ・クラリネット奏者。
クサヴァー・ダイヤー(1972-):室内楽作品集
 無伴奏チェロのための「 Solus cum Solo 」(2009) [2009年10月9日、ジュネーヴ]/
 フルート、ヴィオラとチェロのための「 Come heavy sleep 」(2016) [2016年3月8日、チューリヒ]/
 フルートと弦楽三重奏のための「 De Umbris (II) 」(2018) [2018年9月27日、バーゼル]/
 オーボエと弦楽三重奏のための「 Memoire, cercles 」(2011) [2011年5月9日、バーゼル]/
 オーボエ、フルートと弦楽三重奏のための「 Nocturne 」(2014) [2014年3月23日、ジュネーヴ]

  スイス・チェンバー・ソロイスツ
   [ハインツ・ホリガー(Ob) フェリックス・レングリ(Fl)
    アイリーン・アブリゴ、ダリア・ザッパ(Vn)
    ユルク・デーラー(Va) ダニエル・ヘフリガー(Vc)]
 録音:[内]、すべてライヴ。ダイヤーは1972年ジュネーヴ生まれ。エリック・ガウディバートに作曲を師事し、その後ハインツ・ホリガーのもとで作曲の研鑽を積みその才能を開花させた。現在、スイスを代表する作曲家として活躍している。ここに収録された室内楽5篇はすべて初演をおさめたライヴ録音。才能豊かなダイヤーの注目作で、なかでもオーボエ、フルートと弦楽三重奏のためのノクターンはホリガー、レングリが2015年の来日した際にも披露し話題となった。スイス・チェンバー・ソロイスツはダニエル・ヘフリガー、ユルク・デーラー、フェリックス・レングリを中心に1999年に設立。その後、ハインツ・ホリガー、トーマス・ツェートマイヤー、パトリツィア・コパチンスカヤ、イリア・グリンゴルツなど世界的アーティストも参加したことのある可変アンサンブルで、バロックから多数の委嘱を含む現代作品まで幅広いレパートリーを演奏している。Clavesレーベルから新ウィーン楽派をはじめとする前衛的現代音楽を推進するフリードリヒ・チェルハ(1926-)の室内楽作品3篇を収録したアルバム(50-1816)をリリースしている。
フランチェスコ・マンチーニ(1672-1737):リコーダー・ソナタ集
 〔第11番 ト短調/第12番 ト長調/第2番 ホ短調/第6番 変ロ長調/第4番 イ短調/第7番 ハ長調〕

 アンサンブル・アイ・スペース
  [イーチャン・リャン(リコーダー) 須藤真地子(Cemb)
   上田朝子(リュート/バロックG) ジャファ・ジャン(バロックVc)]
 録音:2018年3月、ディーメン、オランダ。新世代を担う古楽アンサンブル「アイ・スペース」堂々のデビュー盤はフランチェスコ・マンチーニの6つのリコーダー・ソナタ。アンサンブル・アイ・スペース(Ensemble IJ SPACE)は2014年リコーダー奏者のイーチャン・リャンとチェンバロ奏者の須藤真地子によって創設。2018年には第19回ピアジョ・マリーニ国際室内楽コンクールで第1位、同年ファン・ヴァッセナール国際室内楽コンクールで第3位を受賞するなど権威ある国際コンクールでの受賞歴を誇る。古楽から現代、そして委嘱作品まで幅広いレパートリーをピリオド楽器で演奏し、作品の魅力を伝える新世代の古楽アンサンブルとして注目されており、オランダ、ドイツ、イタリア、日本や台湾をはじめ各国で演奏活動を展開。確かな技術のもと感性豊かな表現で高い評価を受けている。フランチェスコ・マンチーニ(1672-1737)はイタリア・ナポリで活躍した演奏家。器楽曲、歌劇、宗教曲などを残したが、今日ではここに収録されたリコーダーの作品が主に演奏されている。ナポリ楽派に属したマンチーニの豊かなメロディが魅力のソナタ集。

CONTINUO CLASSICS (仏) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 2013年に立ち上げられたフランスのレーベル。室内楽を中心としたレパートリー。イタリアの CONTINUO RECORDS とは無関係。
 旧譜はこちらから
ファンダンゴ! 〜ボリビアのビリャンシコ集
 サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739):
   La Jota / Canarios, Cumbee / Fandango / El Paloteado / Folias Gallegas / Tarentella /
   Jacaras Por La E / Otros Canarios Por La A / Espanoletas / Las Bacas / Zarambesques /
   O Muecas / Que Luces / Gaitas
 作曲者不詳:
   Y Mientras Pues Soy Dios / Ah Del Tiempo / A Quien No Mueve A Dolor / Que Gloria Aumenta Divino
 マヌエル・デ・メサ: Las Flores Y Las Estrellas
 フアン・デ・アラウホ: Mariposa Que Vuelas Can Alas De Amor

 エレオノラ・ドヴェーズ(S)
 クリスティアン・マンドーズ指揮ムジカ・アンティクヮ・メディテラネア
 録音:2009年8月、サン=マルティアル教会|おそらく初発売音源。 スペインは、アラブ、イタリア、フランスなど、様々な文化が混ざり合い、独自の音楽が生まれてきた。その歴史の中心にはギターが特別な位置を占めている。また、スペインのバロック音楽は、フランスやイタリアの影響を受けながらも、スペイン的な旋律は持ち合わせ、演劇だけでなく、器楽曲、世俗的な歌曲で繁栄した。特に教会や世俗的なお祝いの時にはカスタネット、ギター、バスクの太鼓、鐘を伴った歌と踊りが人気を集めた。ここに収録されたアルバムは、サンティアゴ・デ・ムルシアの代表作「ファンダンゴ」を含むムルシアの作品を中心に、スペインにおけるクリスマス・ソングのことを意味するビリャンシコの作品を収録。クリスティアン・マンドーズ率いるムジカ・アンティクヮ・メディテラネアが幸福感に満ちた陽光漂う明るいスペイン、メキシコのバロック舞曲を演奏する。
ジェラール・プーレ〜ロシアのヴァイオリン・ソナタ集
 ストラヴィンスキー:イタリア組曲
 プロコフィエフ:2つのヴァイオリンのためのソナタ Op.56 (#) /5つのメロディ
 モシュコフスキ:2つのヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.71 (+)
 ショスタコーヴィチ/アトヴミヤン編曲:2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品(+)

 ジェラール・プーレ(Vn) 間宮美紗(Vn;#/+) 池田珠代(P;#以外)
 録音:2018年11年、2019年1月、ムードン・スタジオ。日本でも活躍する巨匠ジェラール・プーレ。ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタを作曲者と世界初演したガストン・プーレを父に持ち、名手シェリングに学んだ彼の演奏は技術的な安定はもとより、軽やかで明るい音色とフランス風の洒脱さで誰も真似のできぬ名人芸を示している。彼には多数の録音があるが、このアルバム収録曲はいずれも初物。「ロシアのヴァイオリン・ソナタ集」と銘打っているもののソナタはプロコフィエフのみでモシュコフスキはポーランド人。むしろパリに暮らしたストラヴィンスキー、プロコフィエフ、モシュコフスキのフランス的センスをプーレならではの至芸で再 現している。伝ペルゴレージ素材によるストラヴィンスキーのバレエ音楽「プルチネルラ」を作曲者自身がヴァイオリンとピアノ用に編曲した「イタリア組曲」と、プロコフィエフの歌曲集をやはり作曲者自身が編曲した「5つのメロディ」ではプーレの独奏をたっぷり堪能出来る。またプロコフィエフのパリ時代最後の作「2つのヴァイオリンのためのソナタ」では、無伴奏の二重奏をプーレの1994年生まれの愛弟子間宮美紗と共演。懸命な間宮を支えている。モシュコフスキ円熟期の「2つのヴァイオリンとピアノのための組曲」は、ピアノ作曲家で知られる彼としては珍しい形態だが、この編成の貴重なオリジナル作品で、華やかかつ美しいメロディにあふれているため良く演奏されている。プーレの演奏で聴くことができるのはとんでもない幸せ。ピアノ・パートを担う池田珠代は桐朋学園で学んだ後、パリ音楽院でジャック・ルヴィエにピアノ、ジャン=ミシェル・ダマーズに室内楽を師事。プーランク国際ピアノ・コンクール優勝の実力派。

COVIELLO (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
突然変異〜クレマン・ジャヌカン・キメラ
 ヤニック・ギーガー、ジャン=クリストフ・グロッフェ: Mutation 〔 I - IX 〕
 ジャヌカン: La chasse "Gentilz veneurs" / Escoutez tous gentilz Gallois / Le Blason du Beau Tetin
 マイク・スヴォボダ、クレマン・ジャヌカン: Voulez ouyr les Cris de Paris
 クレメンス・ノン・パパ: Le Blason du Laid Tetin / ヤニック・ギーガー: On one or with you
 ベッツィ・ジョラス: LASSUS-FANTAISIE "O doux parler" / ラッスス: Je l‘ayme bien  ジャン=クリストフ・グロッフェ、オルランドゥス・ラッスス(1532-1694): La nuict froide et sombre

 テレーム〔声楽アンサンブル〕 XASAX 〔サクソフォン四重奏〕
 録音:2019年。ラブレーの「ガルガンチュワとパンタグリュエル」にインスピレーションを受けた作品。ルネサンスと現代の音楽が並置されユニークなサウンドが展開される。
モーツァルト/ミヒャエル・オストシガ(1975-)補筆完成:レクイエム K.626
イグナーツ・リッター・フォン・ザイフリート(1776-1841):リベラ・メ
 ガブリエラ・シェラー(S) アンケ・フォンドゥンク(A)
 ティルマン・リヒディ(T) トビアス・ベルント(B)
 フローリアン・ヘルガート指揮コールヴェルク・ルール、コンチェルト・ケルン
 録音:2019年。ジュスマイヤー、アイブラーの補筆も参照しながらミヒャエル・オストシガが完成させた版による「モツレク」全曲録音。1999年に結成されドイツ屈指の室内合唱団として活躍するコールヴェルク・ルールと、こちらも指折りのピリオド楽器オーケストラであるコンチェルト・ケルンによる注目の演奏。オストシガは1975年生まれのドイツの作曲家。また、カップリングされているザイフリートはモーツァルトに師事したと自らの手記に書き止めている作曲家。ベートーヴェンの「レオノーレ(フィデリオ初稿)」1805年11月20日初演時の指揮者でもあった。この作品はベートーヴェンの葬儀の際、モーツァルトの「レクイエム」ともに演奏されたもので、モーツァルトの主題に拠っているという。
カレイドスコープ〜ウィリー・メルツ:チューバ作品集
 ディヴェルティメント(チューバ、ハープと管弦楽のための)/
 カプリッチョ・エネルジコ(チューバとピアノのための)/朝の歌(チューバとピアノのための)/
 ババロア組曲(チューバとハープのための)/ダンス・アジーレ(チューバとピアノのための)/
  Siebz'ger Boarisch(チューバとハープのための)
イオネル・ドゥミトゥル/ウィリー・メルツ編曲:ルーマニア舞曲(チューバと管弦楽のための)

 ジークフリート・ユング(Tu) ヤスコ・カーゲン(P) ヨハンナ・ユング(Hp)
 ワルター・ヒルガース指揮マンハイム国立歌劇場o.
 録音:2019年。作曲家であり編曲家でもあるウィリー・メルツはチューバの特徴を熟知しており、効果的な演奏法を知っている。ハープとオーケストラを相手にしたディヴェルティメントでは、軽快に旋律を吹きながらも時に論理的な表現を繰り出し、チューバ演奏の柔軟性を見せつけてくれる。チューバとハープの掛け合いも醍醐味で、一見不釣り合いに見えるデュオがお互いを完璧に補い合って音楽を作り上げていくのは聴いていて新鮮な驚き。
アンディ・アキホ:俳句 II / デイヴィッド・クローウェル:打楽器四重奏のための音楽
エイミー・ベス・カーステン:彼女は神話 / トーマス・コッチェフ:それのみならずあれも

 サンドボックス・パーカッション デイヴィッド・クローウェル(G) エイミー・ベス・カーステン(歌)
 録音:2019年。アメリカの若手音楽家4人が集まり2011年に結成された打楽器アンサンブル「サンドボックス・パーカッション」による、COVIELLOレーベルへのデビュー・アルバム。彼らの信条は作品を委嘱した作曲家との長期的かつ密接なコラボレーション。作曲家がアンサンブルに参加する曲もあり、9年間の濃密な活動が実を結び出来上がった充実のアルバム。
COV-91916
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(HYBRID_SACD)
デイヴィッド・フェルダー(1953-): Les Quatre Temps Cardinaux
  Preface-Stanza1a (Daumal) / Stanza [1b/2a/2b/3a/3b/4a/4b] (Daumal) Spring Light (Creeley) /
  Fragments (from Neruda) / Buffalo Evening (Creeley) / Insomnia (Gioia) / アンサンブル・シグナル XII

 ブラッド・ルブマン指揮スリー・シンフォニエッタ
 録音:2019年。フランスの詩人ルネ・ドーマルの詩をもとにした、ソプラノ、バス、オーケストラ、エレクトロニクスのための作品。朗読や電子音の組み立てをより感じられるよう、マルチチャンネルのSACD 層もついている。

eaSonus (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

EAS-29407
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(2CD)
シューマン
 アベッグ変奏曲 Op.1 /蝶々 Op.2 /
 交響的練習曲 Op.13 (遺作変奏曲付き)/
 天使の主題による変奏曲 WoO.24 /
 ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.11 /
 ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22
エリーザベト・レオンスカヤ(P)
 録音:2018年10月1日-5日、2019年6月30日、ゼンデザール、ブレーメン。円熟著しいレオンスカヤ最新盤はシューマン作品集。2枚組で変奏曲形式のものがディスク1、2篇のピアノ・ソナタがディスク2に収められた力作で、充実の至芸を堪能出来る。レオンスカヤといえば巨匠リヒテルから高く評価され可愛がられたことで知られているが、このアルバムもシューマンを愛したリヒテルの影が見え隠れする選曲と演奏になっている。収録されている作品の多くはリヒテルの十八番で、交響的練習曲を遺作の5曲も加えているのも師ゆずり。高度なテクニックと高い構成力が必要とされる2篇のピアノ・ソナタが驚愕の名演。落ち着いた音楽作りながら、激しい箇所は別人のような力で迫る。興味深いのは、精神の破綻が言行にあらわれ、厳寒のライン川に飛び込み自殺未遂をした頃のシューマンが、天使から授かったとされる主題に基づき作った変奏曲をレオンスカヤの演奏で味わえること。この不思議な作品を強い説得力で解き明かしてくれる。余裕のテクニックはもとより、たっぷりとした歌い回しと深い音楽性で現役最高のピアニストのひとりと目されるレオンスカヤ。凄さに圧倒される。

EPRーCLASSIC 特記以外 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 ベルギーの EVIL PENGUIN RECORDS 傘下のクラシック・レーベル。
G. B. ペルゴレージ(1710-1736):スターバト・マーテル
アントニオ・カルダーラ(1670-1736):キリストの足元のマッダレーナ より
 〔私の涙の海に/価値のない輝き/私は泣きたい〕
  バルト・ネッサンス指揮カプリオーラ・ディ・ジョイア
  アマリリス・ディールティエンス、クリント・ファン・デン・リンデ
 録音:2019年4月18日-21日、ベルギー。カプリオーラ・ディ・ジョイアは、指揮者・鍵盤奏者のバルト・ネッサンスと、その妻でソプラノのアマリリス・ディールティエンスが中心となって設立したバロック・アンサンブル。ペルゴレージのスターバト・マーテルは録音も多い名曲だが、ディールティエンスのまっすぐな声は、思わずはっとさせられる美しさに満ちている。カルダーラの作品からは、マッダレーナが歌う3篇のアリアを収録。マリア、そしてマグダラのマリアの嘆きが美しく音楽化された音楽史上の傑作2作が、このうえない透明感で歌われている。

FIRST HAND RECORDS 特記以外 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
サロン音楽の歴史 1823-1913
 アレクサンデル・ザジツキ(1834-1895):マズルカ第1番 ト長調 Op.26
 ニコロ・パガニーニ(1782-1840):カンタービレとワルツ Op.19
 アルフレード・ダンブロージオ(1871-1878):セレナーデ Op.4
 モーリツ・モシュコフスキ(1854-1925)/フリードリヒ・ヘルマン編曲:
  5つのピアノ小品 Op.18 〜第1番 メロディ ヘ長調
 バンジャマン・ゴダール(1849-1895)/作曲者編曲:ロマンティック協奏曲 Op.35 〜第3楽章 カンツォネッタ
 ヨアヒム・ラフ(1822-1882):6つの小品 Op.85 〜第3番 カヴァティーナ
 フランティシェク・ドルドラ(1868-1944):セレナーデ第1番 イ長調
 ガエターノ・ブラーガ(1829-1907)/アドルフ・ポリッツァー編曲:天使のセレナーデ
 フランソワ・シューベルト(1808-1878):12のバガテル Op.13より第3、4、8、9、12番
 ジョヴァンニ・ズガンバーティ(1841-1914):2つの小品 Op.24 〜第2番 ナポリ風セレナータ
 アルフレード・ダンブロージオ:アリア Op.22 / アレクサンデル・ザジツキ:マズルカ第2番 ホ長調 Op.39
 フェルディナント・ラウプ(1832-1875):4つの小品 Op.12 〜第1番 カンツォネッタ ロ短調
 ヨアヒム・ラフ/フリードリヒ・ヘルマン編曲:瞑想曲 イ長調 Op.75 No.5
 ブノワ・ホランダー(1853-1942):マズルカ ホ長調 Op.25
 ルイ・シュポア(1784-1859):6つのサロン風小品 Op.135 〜第1番 舟歌 ト長調
 フランツ・フォン・ヴェチェイ(1893-1935):悲しきワルツ ハ短調
 モーリツ・モシュコフスキ:2つの小品 Op.45 〜第2番/ギター ト長調(サラサーテ編曲)
 エンリケ・グラナドス(1867-1916)/ヴォーン・ジョーンズ編曲:スペイン舞曲 Op.37 〜第2番 オリエンタル

 ヴォーン・ジョーンズ(Vn) マーカス・プライス(P)
 録音:2019年12月27日-28日、30日、ロンドン。美しい19世紀のサロン音楽を23曲収録。初録音の作品も含まれる珍しいプログラム。ジャケットデザインも19世紀の流行を感じさせる、楽譜風のも。ヴァイオリニストのヴォーン・ジョーンズは過去にもマニアックな内容のCDを2作リリースしていて (FHR-29、FHR-38) 、グラモフォン誌のエディターズ・チョイスにも選ばれている奏者。約100年にわたって書かれたヴァイオリンとピアノのための名品たち。サロン音楽は小品でありながら様々な感情を表現するヴァラエティ豊かな音楽で、ロマン派の作曲家が腕を振るって己の表現を突き詰めて書いた結晶のような音楽と言えなくもない。その多くは録音黎明期まで人気を保ったが、今ではほとんど流行らなくなってしまった。これらの名曲を再発見することは、19世紀の音楽スタイルや嗜好をより深く理解することにつながる。そして何より、うっとりするような美しさに心を奪われる感動的な体験ができることだろう。
SOLAS
 レオナルド・ヴィンチ:アダージョとアレグロ(フルート・ソナタ第1番 ニ長調より)
 ハイドン:アダージョ(弦楽四重奏曲第1番 変ロ長調「狩」 Hob.III: Iより)
 ニコラ・シェドヴィル:ソナタ第6番 ト短調(「忠実な羊飼い」より)
 ヘンデル:アン女王の誕生日のための頌歌 HWV.74 / バーバラ・トンプソン(1944-):グリーン(2002)
 ヘンデル: Cara sposa, amante cara, dove sei? (「リナルド」第1幕より)
 ジェイムズ・ウィットボーン(1963-): A Brief Story of Peter Abelard (2011)
 ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.1 No.6, HWV.364a
 ジャン・アラン(1911-1940):フリギア旋法のコラール AWV 76 (1935)
 パーセル: When I am laid in earth (「ディドとエネアス」第3幕より)

 ジェラルド・マクリスタル(Sax) クリスティアン・ウィルソン(Org)
 ジェラルド・マクリスタルによる、当レーベル2枚目のアルバム。前作 FHR-13 に続き魅力的なアレンジと選曲。タイトルの「SOLAS」とはゲール語で「光」を意味する言葉。バロックと現代を自由に行き来し、ソプラノ、アルト、さらにCD録音が割と少ないソプラニーノ・サックスを用いて演奏。オルガンの伴奏とも相性抜群。

HANSSLER 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

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ツヴィ・アヴニ(1927-):ピアノ協奏曲、ピアノ小品集
 ピアノ協奏曲(2010) (*) /ソナタ・ブレヴィス「それにも関わらず」(2014) /秋の間奏曲(2006) /刻一刻と(1993) /
 「それから先」(1998) 〜前奏曲とパッサカリア/アンダンテ・メディタティーヴォ(2006)

 ハイドルン・ホルトマン(P) ジェイミー・フィリップス指揮(*)
 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.(*)
 録音:2017年10月20日(*)、2018年1月16日-19日、SRW スタジオ、ハルベルク、ザールブリュッケン。イスラエル人の両親の元、1927年ザールブリュッケンで生まれた現役作曲家ツヴィ・アヴニのピアノ協奏曲とピアノ小品集。アヴニ一家は1935年にナチスの支配下にあったドイツがザールを奪還した4ヶ月後にパレスチナに移住。1948年イスラエルの設立後、テル・アヴィヴに移り、ツヴィ・アヴニは同地で作曲の研鑽を積んだ。1962年にはタングルウッドにてコープランドに作曲を学びその才能を一層開花させた。1971年からはエルサレム音楽舞踏アカデミーにて音楽理論及び作曲科の教授として後進の育成にも力を注いでいる。ピアノと小編成の管弦楽のための協奏曲はハイドルン・ホルトマンの依頼で2009年に着手、翌2010年に完成、そして初演された作品。また1990年代以降に作曲されたピアノ小品集はまるで日記を思わせる副題のついた作品が並ぶ。アヴニ独自の世界を数多くの初演を行ってきたホルトマンが思いを込めて演奏している。
アダ・アーリア・リュークシュロス
 フランク:前奏曲、コラールとフーガ ロ短調 M.21
 J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ヘ短調 BWV.88
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調「狩」 Op.31 No.3
 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op.14
 アダ・アーリア・リュークシュロス(1994-):ギッター
  アダ・アーリア・リュークシュロス(P|使用楽器: Steinway & Sons D-274
 録音:2017年6月26日、シュタットハレ、ゲッピンゲン。1994年生まれのピアニスト、アダ・アーリア・リュークシュロスのソロ・デビュー盤のリリース。リュークシュロスは3歳よりピアノの手ほどきを受け、カールスルーエ音楽大学で研鑽を積んだ若手音楽家。これまで100以上の国際コンクールでの受賞歴を誇る。ピアノだけでなくヴァイオリンも演奏する才女リュークシュロスはフライブルク・バロックo. でコンサートマスターを務めるゴットフリート・フォン・デア・ゴルツに師事している。2011年よりヤング・スタインウェイ・アーティストとして活躍しており、現在欧米を中心に演奏活動を展開している。リュークシュロスは2歳年下の弟エアド・アンネル(チェリスト、ピアニスト)とともに「デュオ・アダ・アーリア・ウント・エアド・アンネル・リュークシュロス」を結成。可変のデュオ・アンサンブルとしても注目されている。注目のピアノ・ソロでのデビュー盤はフランク、バッハ、ベートーヴェン、プロコフィエフ、そして自作を交えた5篇。色彩感豊かに織りなすリュークシュロスの妙技を堪能出来る。
バッハ・ファミリーのカンタータ集
 C.P.E.バッハ(1714-1788):
  バス、弦楽合奏と通奏低音のためのカンタータ「われはわが身分に満ち足れり」Wq.HWV.deest (*)
 C.P.E.バッハ?:弦楽合奏と通奏低音のためのシンフォニア「ベルリンのバッハ氏に捧ぐ」 ヘ長調(*)
 J.C.F.バッハ(1732-1795):バス、弦楽合奏と通奏低音のためのカンタータ「ピュグマリオン」 G 50
 W.F.バッハ(1710-1784):弦楽合奏と通奏低音のためのシンフォニア 変ロ長調 Falck 71.C5 (*)
 J.S.バッハ(1685-1750):
  バス、オーボエ、弦楽合奏と通奏低音のためのカンタータ第82番「われは満ちたれり」 BWV.82

 ベンヤミン・アップル(Br)
 ラインハルト・ゲーベル指揮ベルリン・バロック・ゾリステン
  [マルティン・フンダ(コンサートマスター) 町田琴和、ゾルターン・アルマージ、ドリアン・ジョジ(Vn1)
   ライマー・オルロフスキー、アンナ・ルイーザ・メーリン、クリストフ・シュトロイリ、
   ヨハンナ・シュテムラー(Vn2) ヴァルター・キュスナー、ユリア・ガルテマン(Va)
   クリスティン・フォン・デル・ゴルツ、レア・ラヘル・バデール(Vc)
   ウルリヒ・ヴォルフ(ヴィオローネ) ラファエル・アルパーマン(Cemb/Org)
   クリストフ・ハルトマン(Ob/Obダカッチャ) ギヨーム・サンタナ(Fg)]
 録音:2019年12月9日-13日、イエス・キリスト教会、ベルリン| (*):世界初録音。フィッシャー=ディースカウ最後の弟子としても知られるドイツ期待のバリトン、ベンヤミン・アップルがベルリン・バロック・ゾリステンとの共演でヘンスラー・レーベル初登場!「バッハ・ファミリーのカンタータ集」と題された当アルバムで世界初録音を含むバッハ一族が作曲したカンタータで独唱しております。ベンヤミン・アップルは1982年レーゲンスブルク生まれ。少年期から地元レーゲンスブルク大聖堂少年聖歌隊で歌い、その後はミュンヘン音楽演劇学校、ギルドホール音楽演劇学校で研鑽を積んだ。2009年にシュヴァルツェンベルクのシューベルティアーデにてディートリヒ・フィッシャー=ディースカウに出会い、フィッシャー=ディースカウが亡くなる2週間前までベルリンの自宅で学んだ最後の弟子。ECHO「ライジング・スター」など数々の受賞歴を誇り、現在は世界各地で活躍している。当アルバムではバッハ一族のカンタータ3篇、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788)のカンタータ「われはわが身分に満ち足れり」(世界初録音)、ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795)のカンタータ「ピュグマリオン」、そしてヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)のカンタータ第82番「われは満ちたれり」を収録。低音から高音まで柔らかい響きが魅力のアップルが魂を込めて歌い上げている。またカンタータ3篇の間に収録されている弦楽と通奏低音のためのシンフォニア2篇はともに世界初録音。カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(?)のシンフォニア「ベルリンのバッハ氏に捧ぐ」 ヘ長調、そしてヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784)のシンフォニア 変ロ長調。演奏は世界最高峰のメンバーが揃ったベルリン・バロック・ゾリステン、指揮はラインハルト・ゲーベル。ゲーベルは同団と録音したヘンデルの6つの合奏協奏曲 Op.3 (HC-19031)でも高い評価を集めた。ピリオド楽器演奏における新たな解釈でのアプローチで衝撃を与え、以後革新的な演奏で聴衆を魅了している。最高の組み合わせによる注目アルバムの登場。
シューベルト〜 THE STRING QUARTETS PROJECT 1
 シューベルト(1797-1828):弦楽四重奏曲
  〔第10番 変ホ長調 Op.125 No.1, D.87 /第12番 ハ短調「四重奏断章」 D.703 /第1番 変ロ長調 D.18 〕
 トーマス・コッチェフ(1988-):シューベルトへのオマージュ「未開始」

 アリンデSQ
  [エウジェーニア・オッタヴィアーノ(Vn1) グッリエルモ・ダンドーロ・マルケージ(Vn2)
   エリン・カービー(Va) モーリツ・ベンヤミン・コルブ(Vc)]
 録音:2019年11月13日-15日、インマヌエル教会、ヴッパータール。シューベルトの歌曲からその名が付けられた2018年結成のクァルテット、アリンデ弦楽四重奏団が2028年のシューベルト歿後200周年を目指して録音を開始した一大企画が始動。その記念すべき第1弾にはシューベルトが13歳の時に作曲した弦楽四重曲第1番 D.18、その2年後の作品である第10番 D.87、そして未完の第12番「四重奏断章」 D.703を収録している。国際的な室内楽コンクールにて受賞歴を誇る新進気鋭のクァルテットがシューベルトへの思いを込めて演奏した注目のシリーズ始動。当シリーズではシューベルトの作品に挟み委嘱作も録音していく。当アルバムには1988年アメリカ生まれの期待の作曲家トーマス・コッチェフの「未開始」〜シューベルトへのオマージュを収録した。この作品はシューベルトの歌曲「アリンデ」の冒頭6小節に基づき、和声感もシューベルトのハーモニーを感じさせる弦楽四重曲。まさに当団に捧げたシューベルトのプロジェクト始動にふさわしい作品が誕生した。当プロジェクト「シューベルト2020-2028THE STRING QUARTETS PROJECT」は当アルバム第1弾(2020年)をリリースののち、第2弾(2021年)、第3弾(2022年)、第4弾(2024年)、第5弾(2026年)、第6弾(2028)の計画でリリースされる予定。
シューマン
 アラベスク Op.18 /
 クライスレリアーナ Op.16 /謝肉祭
クララ・ミン(P
使用楽器:スタインウェイ D-73765
 録音:2019年12月14日-15日、2020年1月12日、テルテックス・スタジオ、ベルリン。韓国出身でパリとニューヨークを拠点に活躍するスタインウェイ・アーティストのクララ・ミンが敬愛する作曲家のひとりであるシューマンのアラベスク、クライスレリアーナ、謝肉祭を録音した。「ダイナミックにして実にコントロールされた演奏」と欧米で高く評価されるミンはこれまでにウィグモア・ホール、カーネギー・ホール、リンカーン・センター、フィルハーモニー・ホール(ベルリン)、ベルリン・コンツェルトハウスなど、世界の由緒あるコンサートホールでリサイタルを行う実力派。また、フェドセーエフやタカーチ=ナジなど著名な演奏家とも共演を果たしている。期待のシューマン・プログラムでは彼女の情熱に満ちた演奏で聴き手を引き込む。演奏のすばらしさはもちろんのこと録音にも注目。ハルモニアムンディなど数々の名録音が生まれてきたベルリンのテルデックス・スタジオにおけるセッション録音で、レコーディングは当スタジオの名録音技師マルティン・ザウアーがつとめている。
HC-18016
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(CD+
BD-AUDIO)
2枚価格
フリードリヒ・グルダ:チェロ協奏曲
チャイコフスキー
 ロココの主題による変奏曲 イ長調 Op.33 (ダーヴィト・シュトロンベルク編曲|チェロと木管五重奏版)/
 弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.11 〜第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」
  (ダヴィド・ゲリンガス編曲|チェロと弦楽三重奏版)

 ヤコブ・シュパーン(Vc) ステファン・フルフト指揮バイエルン国立o.アカデミー
 録音:2017年8月、シーメンス・ヘッドクォーターズ/2017年12月、バイエルン国立歌劇場、ミュンヘン| Blu-ray Audio 盤仕様: 2.0 PCM(24bit/96kHz), 11.1 Auro-3D(immersive)(24bit/96kHz), Dolby Atmos(24bit / 48kHz), 映像なし(インデックスのみ)。 ドイツの俊英チェリスト、ヤコブ・シュパーンがグルダのチェロ協奏曲を録音した。1983年ベルリン生まれのシュパーンは幼いころ聴いたベルリン・po. が演奏した「動物の謝肉祭」の録音に魅了され、7歳からチェロを習いはじめた。その後、ハンス・アイスラー音楽大学にて名チェリストにして名教師のダーヴィト・ゲリンガスに師事しその才能を開花させた。2011年よりバイエルン国立o. の首席チェリストをつとめる一方、ソリストとしても活躍。今後更なる活躍が期待されるドイツの俊英チェリスト。名ピアニストにして作曲も手がけたフリードリヒ・グルダ(1930-2000)。チェロ協奏曲は名チェリストハインリヒ・シフ(1951-2016)の委嘱作品で、グルダ指揮、シフ独奏、ウィーン管楽アンサンブルにより1981年10月にウィーン・コンツェルトハウスで初演された。このチェロ協奏曲の魅力といえば、ドラムやギター、ジャズベースが加えられていること。冒頭チェロのソロとドラム、ベースとの掛け合いが絶妙。ジャズ、ロックのテイスト満載の、ノリノリのチェロ協奏曲。カップリングのチャイコフスキーは「ロココ風の主題による変奏曲」がダーヴィト・シュトロンベルクによるチェロと木管五重奏編、「アンダンテ・カンタービレ」が師ゲリンガスによるチェロと弦楽三重奏編での録音。気心の知れたメンバーとの演奏にご注目頂きたい。
ハイドンと友人たち
 ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
  ディヴェルティメント第2番 Hob.X: 10 /
  バリトン三重奏曲〔第36番 ニ長調 Hob.XI: 36 /第52番 ニ長調 Hob.XI: 52 /第87番 イ短調 Hob.XI: 87 〕
 フランツ・クサヴァー・ハンマー(1741-1817):ソナタ ニ長調
 カール・・シュターミッツ(1745-1801):四重奏曲 ニ長調/六重奏曲 変ホ長調
  ハンブルク・ラーツムジーク
   [ジモーネ・エッケルト(バリトン/ヴィオラ・ダ・カンバ) クリストフ・ハイデマン(Vn)
    ベッティーナ・イーリヒ(Va) ドロテー・パーム(Vc)
    クリストフ・モイニアン、オリヴァー・ケルスケン(ナチュラルHr)]
 録音:2019年2月20日-22日、ハイルスブロン修道院。数多くの録音でも知られるジモーネ・エッケルト率いるハンブルク・ラーツムジークがヨーゼフ・ハイドン、ハンマー、シュターミッツの作品を録音した。18世紀半ばにはヴィオラ・ダ・ガンバを用いる作品は少なくなっていたが、ハイドン、ハンマー、シュターミッツはこの楽器の良さを評価し続けていた。また、楽器のバリトンは18世紀頃まで使われた弦楽器で、ハイドンはこの楽器のための作品を数多く作曲した。当アルバムではバリトン三重奏曲から3曲収録している。今回、ドイツ北部の音楽図書館で楽譜が発見され世界初録音となったシュターミッツとハンマーの作品にも注目。ナチュラルホンの名手、クリストフ・モイニアン、オリヴァー・ケルスケンが演奏している。17世紀から18世紀の作品を主なレパートリーとする古楽アンサンブル、ハンブルク・ラーツムジークによる質の高い演奏でお楽しみ頂きたい。
HC-17036
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(4CD)
2CD価格
ヘンデル(1685-1759):6つの合奏協奏曲 Op.3 & 12の合奏協奏曲 Op.6
 6つの合奏協奏曲 Op.3 〔第1番 変ロ長調 Op.3 No.1, HWV.312 /第2番 変ロ長調 Op.3 No.2, HWV.313 /
             第3番 ト長調 Op.3 No.3, HWV.314 /第4番 ヘ長調 Op.3 No.4, HWV.315 /
             第5番 ニ短調 Op.3 No.5, HWV.316 /第6番 ニ長調 Op.3 No.6, HWV.317 〕/
 12の合奏協奏曲 Op.6 〔第1番 ト長調 Op.6 No.1, HWV.319 /第2番 ヘ長調 Op.6 No.2, HWV.320 /
            第3番 ホ短調 Op.6 No.3, HWV.321 /第4番 イ短調 Op.6 No.4, HWV.322 /
            第5番 ニ長調 Op.6 No.5, HWV.323 /第6番 ト短調 Op.6 No.6, HWV.324 /
            第7番 変ロ長調 Op.6 No.7, HWV.325 /第8番 ハ短調 Op.6 No.8, HWV.326 /
            第9番 ト長調 Op.6 No.9, HWV.327 /第10番 ニ短調 Op.6 No.10, HWV.328 /
            第11番 イ長調 Op.6 No.11, HWV.329 /第12番 ロ短調 Op.6 No.12, HWV.330 〕

 アイオナ・ブラウン(Vn)指揮 ASMIF
  [パメラ・トービー(Fl) レベッカ・オースティン=ブラウン(Fl)
   ジョナサン・リース(Vn) フィリッパ・デイヴィス(Fl) イアン・ワトソン(Org)]
 録音:1995年9月14日-17日、1994年8月23-30日、ヘンリー・ウッド・ホール|リマスタリング:ヴォルカー・リティングハウス(2020年)。ヘンリク・シェリングに師事し、1974年からアカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズの芸術監督をつとめたアイオナ・ブラウン(1941-2004)が指揮をつとめた名録音、ヘンデルの6つの合奏協奏曲 Op.3と12の合奏協奏曲 Op.6。ブラウンの没後15年を記念して再発売となる。合奏協奏曲(合奏協奏曲)とはバロック時代特有の協奏曲で、複数の独奏者によって編成される独奏楽器群と、オーケストラ全員による大合奏群との間の音量的、技巧的対比を楽しむ音楽。6つの合奏協奏曲 Op.3は、小規模ながら管楽器を効果的に取り入れた編成をとりヘンデルらしい豊かな旋律に加えて合奏協奏曲ならではの華やかな響きが魅力。一方、1739年に作曲された12の合奏協奏曲 Op.6は、コレッリの協奏曲の形式に基づいており、最も密度の高いヘンデルの傑作の一つ。

LSO LIVE (英) 特記以外 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 旧譜はこちらから
パヌフニクの遺産 III
 アヤンナ・ウィッター=ジョンソン: Fairtrade? / イーヴァン・キャンベル: Frail Skies
 セヴァンヌ・ホロックス=ホパイヤン: A Dancing Place (スケルツォ)
 ドンフン・シン: In This Valley of Dying Stars / アレックス・ロス: Bone Palace Ballet
 マシュー・サージェント: But today we collect ads / パトリック・ジゲール: Revealing
 サーシャ・シーン: Ojos Del Cielo / ベタン・モルガン=ウィリアムズ: Scoot
 マイケル・タプリン: Ebbing Tides / ベンジャミン・アシュビー: Desires
 ジョアンナ・リー: Brixton Briefcase

 フランソワ・グザヴィエ=ロト指揮 LSO
 録音:2019年4月26日-27日、ジャーウッド・ホール、セント・ルークス。2017年3月以来LSOの首席客演指揮者の任にあるロト。これまで「パヌフニク・レガシー・シリーズ」(I: LSO-5061、II: LSO-5070)や、「若きドビュッシーへのオマージュ」(LSO-3073)があるが、パヌフニクの第3弾の登場。ポーランド出身のアンジェイ・パヌフニクは、半世紀にわたる後半生をイギリスで送った。ロンドン響とも縁の深い作曲家であっただけでなく、現在もカミラ未亡人の協力のもと「LSOパヌフニク・スキーム」を通じ毎年有望な若手作曲家を選出して作品発表の機会を設け、彼の偉大さを特別に讃えていることで知られる。 今回も、ホルストの「惑星」に「冥王星」を付け足したことで知られる作曲家コリン・マシューズのもと、クラシックだけでなくR&Bも手掛ける異色作曲家アヤンナ・ウィッター=ジョンソン、図形楽譜を用いて作品を書くイーヴァン・キャンベル、ジャズの分野でも作曲賞を受賞したセヴァンヌ・ホロックス=ホパイヤン、韓国出身でロンドンに拠点を置き、オーケストラからの委嘱多数のドンフン・シン、作曲家・即興家・ギタリストなど多彩な面をもつアレックス・ロス、7つのエピソードからなる作品を書いたマシュー・サージェント、北米・ヨーロッパで人気のパトリック・ジゲール、ケンブリッジとハーヴァード大学で音楽と詩を学んだサーシャ・シーン、ウェールズ出身のベタン・モルガン=ウィリアムズ、大規模な管弦楽作品を得意とするマイケル・タプリン、受賞多数のベンジャミン・アシュビー、子供向けのオペラなども手掛けるジョアンナ・リーらによる世界初録音の作品を収録。指揮を務めるのは、この趣旨に賛同して第1弾から引き受けるフランソワ=グザヴィエ・ロト。今回は多彩な作曲家による多彩な作品がそろったが、ロトならではの抜群のセンスと推進力、色彩感覚とバランス感覚で、非常に楽しめる1枚となっている。

MD+G (独) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)〔SACDも同一価格〕

 前・代理店の品番表記は「 3桁(アーティストや団体の固有番号) + ハイフン + 3桁(企画?順) + 1桁(CDは「2」、SACDは「6」など)=7桁数字のみ|例:906-21376 」というものだったが、「 MDG + ハイフン + 7桁数字|例:MDG-90621376 」表記となり、当店では下5桁順に並べます。旧譜はこちらから(当分の間、入荷までにお時間がかかり、廃盤の物があるかもしれません)。
MDG-90321496
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(HYBRID_SACD)
ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847):
  フルートとピアノのためのソナタ Op.15 Vol.1
 〔第1番 イ長調/第2番 ヘ長調/第3番 ハ長調〕
ヘレン・ダブリングハウス(Fl)
セバスティアン・ベラクダル(P)
 世界初録音。ベートーヴェンと同時代を生きた作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムスによるフルートとピアノのためのソナタ集。ヴィルムスは、ライン川中流部右岸のベルギッシェスラント地方の小さな村にに生まれ、父や兄からピアノと作曲の手ほどきを受け、フルートを独学で学んだ。1791年19歳のときにアムステルダムに渡り、そこでフルート奏者、ピアニスト、オルガニスト、そして興行師としても活躍。その後、アムステルダムの裕福な美術収集家の娘と結婚し、彼も大きな恩恵を受ける。そして暇を見つけては、作曲をするという生活をしていたが、それでも彼の作曲家としての評判は高く、ライプツィヒのゲヴァントハウスでも演奏され、その演奏にはE. T. A. ホフマンも肯定的な批評を書いたとされている。ヴィルムスは、1815年オランダ王国が成立をきっかけに行われた、新たな国歌のコンテストを受け、見事に採用される(1932年まで)。「外国人」であった彼の音楽が採用されたというのは、彼の才能がオランダで広く認められていたということだろう。交響曲、協奏曲、ピアノ曲、室内楽作品を残し、彼の作風は、「非常にのどかで心地よい」と評されるように、優しく優雅な音楽。このフルートとピアノのためのソナタも、モーツァルトとメンデルスゾーンの間の歴史を埋める、ピースとなるような、重要な作品。
MDG-90621576
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(HYBRID_SACD)
グダンスクのオルガンの風景 Vol.1
 グダンスクのタブラチュア(1591):ファンタジー第1旋法
 ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(1562-1621):ポーランドの踊りによる変奏曲
 ジローラモ・フレスコバルディ(1586-1643):第5声部を伴うリチェルカーレ
 ヨハン・フローベルガー(1616-1667):トッカータ ト長調/カプリッチョ ト長調
 ヨハン・カスパール・ケルル(1627-1693):トッカータ第5番「Tuttade Salti」
 ゲオルク・ムッファト(1635-1704):トッカータ第5番
 ゲオルク・ベーム(1661-1733):パルティータ「ああ、如何にはかなき、如何にむなしき」
 J.S.バッハ(1685-1750):幻想曲とフーガ イ短調 BWV.561
 ブクステフーデ(1637-1707):アダムの堕落によりてすべては朽ちぬ BuxWV183 /第1旋法によるマニフィカトBuxWV203
 アンドレアス・ニコラウス・シャーデー(1674-17??):パッサカリア ニ短調

 アンドレイ・ニコライ・シャデイコ(Org)
 グダンスク、フランシスカン・ホーリー・トリニティ教会オルガン奏者でもあり指揮者でもあるアンドレイ・ニコライ・シャデイコ。2018年に再建されたグダニスのクフランシスカン・ホーリー・トリニティ教会のオルガンを用いて、17世紀初頭から18世紀半ばまでのバルト海沿岸諸国のオルガン建築の壮麗な響きを再現した「バルト海沿岸諸国の音楽シリーズ」で高い評価を得ている。このオルガンは、1616年頃に創られ、1943年には第二次世界大戦により解体、2008年から歴史的オルガンの再建プロジェクトが立ち上がり10年かけて再びその響きを取り戻した。以後、このオルガンを中心に展開する音楽祭をアンドレイ・ニコライ・シャデイコが主 催している。今回は、15世紀、16世紀の作曲家たちによる作品を収録している。スウェーリンク、フローベルガー、ブクステフーデ、ベームからバッハへと続く、北ドイツ・オルガン音楽の黄金時代の作品を収録している。
MDG-94321626
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(HYBRID_SACD)
フォーレ:ピアノ五重奏曲〔第1番 ニ短調 Op.89 (*) /第2番 ハ短調 Op.115 (#) 〕
 モーツァルト・ピアノ四重奏団
  [マルク・ゴトーニ(Vn) ハルトムート・ローデ(Va) ペーター・ヘール(Vc)
   パウル・リフィニウス(P) レジス・パスキエ(Vn;*) 瀬川祥子(Vn;#)]
 フォーレの室内楽作品を語る上で欠くことのできない「ピアノ五重奏曲」。フォーレは2曲を残しているが、どちらもフォーレ独特の響きをもつ美しい作品。1909年に作曲された第1番は、フォーレの人生の充実期であり音楽にも懐深く温かさを感じる。また最晩年に書かれた第2番は、聴覚異常との戦いもあり内省的であり悲壮感が強く出ている。第2番はフォーレの室内楽作品の最高峰とも言われ、フォーレらしい各声部の洗練された絡み合いは聴きどころ。演奏は、2020年結成20周年のモーツァルト・ピアノ四重奏団。そして20世紀初頭のパリで大活躍したパスキエ・トリオのヴィオラ奏者ピエール・パスキエの息子で、フランス音楽の香りを直接継承するレジス・パスキエと、パリを中心に活躍する日本人ヴァイオリニスト瀬川祥子の2人を迎え、これ以上ない布陣。
MDG-90321696
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(HYBRID_SACD)
祝祭〜「シュタルンベルク音楽の日」20周年記念
 ドヴォルジャーク/ウルフ=グイド・シェーファー編曲:アメリカ組曲 イ長調 Op.98b
  (クラリネット、ホルン、ファゴット、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
 シュポア:九重奏曲 Op.31 (フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット、
                ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
 ウォルフ・ケルシェック(1969-):祝祭狂詩曲(フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット、
                       トランペット、ヴァイオリン(ソロ)、ヴァイオリン、ヴィオラ)

 ルーデンス・トゥルク祝祭アンサンブル
 ヴァイオリニスト、ルーデンス・トゥルクが学生時代に創設した「シュタルンベルク音楽の日」。コンサートと充実したマスタークラスが開催されるこの音楽祭は20周年を迎え、錚々たる講師陣、演奏家を集め室内楽の意欲的なプロジェクトを立ち上げた。クラリネット奏者でもあり卓越した編曲者であるウルフ=グイド・シェーファーの編曲による「ドヴォルジャーク:アメリカ組曲」。そして滅多に演奏されることのない「シュポア:九重奏曲」。そしてこの音楽祭のために書かれた「ケルシェック:祝祭狂詩曲」。名奏者でしか成し得ない難曲を卓越した演奏、そして各楽器の特徴をよくとらえた名録音で聴くことのできる貴重なアルバム。
MDG-90321716
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(HYBRID_SACD)
クリスティアン・ハインリヒ・リンク(1770-1846):室内楽作品集 Vol.1
 ヴァイオリン、チェロ、ピアノのためのソナタ ニ長調〜アレグロ /
 ピアノ三重奏曲〔第1番 ヘ長調 Op.32 No.1 /第2番 ト長調 Op.32 No.2 /第3番 イ長調 Op.32 No.3 〕/
 ヴァイオリンとピアノのためのとてもやさしいソナタ 変ロ長調/ピアノ三重奏曲 変ホ長調

 トリオ・パルナッスス
  [ユリア・ガリッチ(Vn) ミヒャエル・グロス(Vc) ヨハン・ブランシャール(P)]
 2020年はベートーヴェンだけではない! ドイツで活躍したオルガニスト兼作曲家で、大バッハの孫弟子にあたるクリスティアン・ハインリヒ・リンクは生誕250周年を迎える。トリオ・パルナッススが今日では忘れられてしまったこの作曲家に光りをあてる。3つの作品32のピアノ三重奏曲は二楽章構成。その中で失われたチェロ・パートを演出家でもあるウーリッヒ・ラッシュがピアノ・パートを手掛かりに復元した。一方、 変ホ長調のピアノ三重奏曲は、三楽章構成であり古典派の形式を感じさせる。表情豊かな和声をもつこの作品はベートーヴェンの音楽言語に通ずる部分もあり、この記念の年に新しい音楽世界を広げることが出来る。
MDG-91721746
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(HYBRID_SACD)
ブルックナー:オルガン編曲版初期管弦楽作品集
 序曲 ト短調 WAB 98 /行進曲 ニ短調 WAB 96 /管弦楽のための3つの小品 WAB 97 /交響曲 ヘ短調 WAB 99

 ルドルフ・インニヒ(Org|使用楽器: Goll Organ 、マルクト教会)
 ブルックナーのオルガニストとして名声は、当時ヨーロッパ中に知れ渡っており、交響曲作曲家として成功を手にした後でも、生涯オルガニストとして活動した。本作は、ブルックナーの初期のオーケストラ作品をオルガンによる編曲で録音した物。ブルックナーの交響曲がオルガン的発想に基づいているということを再認識させられるディスク。演奏は、MDGレーベルで数多くのオルガン・レパートリーを録音してきたドイツのオルガニストで、ロマン派時代のオルガン音楽のスペシャリストでもあるルドルフ・インニヒ。
フリードリヒ・キール(1821-1885):チェロとピアノのための作品全集
 ソナタ ニ長調 WoO. /ソナタ イ短調 Op.52 /小組曲 イ長調 Op.77 /
 3つの小品 Op.12 /ソナタ ト短調 Op.67 /旅の景色 Op.11

 ハンス・ツェントグラーフ(Vc) クリストフ・ウーリッヒ(P)
 既出音源〔1997年/2002年〕のセット化。19世紀ドイツで活躍した作曲家フリードリヒ・キール。多くの室内楽作品を残したことで知られている。独学で音楽を学び、14歳の時ヴィトゲンシュタイン家の宮廷で披露したヴァイオリンでその才能を見出され、わずか2年後宮廷オーケストラのヴァイオリン奏者として雇われ、その音楽的才能は一気に開花した。ここにはチェロとピアノのための作品がすべて収められている。中でもユニークなのが、旅の印象をもとに作曲した「旅の景色」。“アルプスにて "や“滝のほとりで "といったタイトルは、聴くものに情景を思い起こさせる。チェロのハンス・ツェントグラーフは、そうしたキールの色彩豊かな音楽を理想的に引き出している。
MDG-90421776
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(HYBRID_SACD)
バーバー:ピアノ作品集
 遠足 Op.20 /ピアノ・ソナタ Op.26 /バラード Op.46 /思い出(4手) Op.28 (*) /ノクターン Op.33

 イェスル・ムーン(P) ハーディ・リットナー(P;*)
 韓国出身の若手ピアニスト、イェスル・ムーンによる「バーバーのピアノ作品集」。バーバーはカーティス音楽院で作曲を学び、最優秀で卒業。その後、ローマに留学、この時期に彼の代表作「弦楽のためのアダージョ」が書かれているアルトゥーロ・トスカニーニによって初演され、広く知られるようになる。バーバーの作品は、当時主流のモダニズムではなく、クラシックの伝統的な和声や様式に従って作曲されており、「最後のロマンティスト」と言われる所以。「ピアノ・ソナタ」は、巨匠ホロヴィッツによって初演され、大成功をおさめた作品。そして4曲からなる「遠足」は、明るく開放的、旋律的な小品で、アメリカのフォークソングのような雰囲気をもっている。連弾曲として人気のある「思い出」。自身の編曲によるピアノ・ソロ版、管弦楽版もあり、バーバーが幼少期に旅したニューヨークの思い出をもとに書かれ、1920年代のアメリカを思わせるスタイル。ジョン・フィールドを讃えてという副題がつく「ノクターン」。ミステリアスな雰囲気をもつ「バラード」とバーバーらしい知的で洗練された曲集。
アイヴズ:歌曲と室内楽曲集
 ストックブリッジのフーサトニック河/ラルゴ(*/#) /檻の中 /サイドショー/古き家庭の日(+) /記憶(*/+/**) /
 今生の別れ/3つの即興/霧/自然のやり方/春の歌/我が母の教え給いし歌/思い出/裏通りで/日の出/無言歌/
 サーカス・バンド/記憶(*) /病んだ鷲のように/鷲はどこに/ラルゴ(*) /野辺の寂しさ/イルメナウ/記憶(*)

 ユリア・ゾフィー・ワグナー(S;無印) シュテフェン・シュライエルマッハー(P)
 アンサンブル・アヴァンギャルド
  [アンドレアス・ザイデル(Vn;*) マティアス・クレール(Cl;#)
   ラルフ・ミールケ(Fl;+) ヨッヘン・プレス(Hr;**)]
 アメリカ現代音楽の父といわれるチャールズ・アイヴズ。生命保険会社の仕事で成功し、膨大な量の作曲をこなした、不可解で謎の多い作曲家。夥しい数の作品を生み出し、その作風も多岐に渡る。彼の幅広いレパートリーにおいて、歌曲は生涯にわたって書き続けられていた。アイヴズの交響曲や管弦楽曲に登場する旋律は、歌曲をもとにしたものも多いのもそのせいだろう。ソプラノのユリア・ゾフィー・ワグナーと室内アンサンブル、アンサンブル・アヴァンギャルドは、多様なアイヴズの魅力に迫っている。
MDG-30121792
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(4CD)
3CD価格
アントン・ライヒャ(1770-1836):五重奏、弦楽四重奏、管弦楽作品集
 フルート五重奏曲 イ長調 Op.105 /ホルン五重奏曲 ホ長調/オーボエ五重奏曲 ヘ長調 Op.107 /
 大四重協奏曲 変ホ長調 Op.104 /クラリネット五重奏曲 変ロ長調/シンフォニア・コンチェルタンテ/
 ファゴット五重奏曲 変ロ長調/序曲 ニ長調/交響曲 変ホ長調 Op.41

 コンソルティウム・クラシクム ペーター・ギュルケ指揮ヴッパータールso.
 おそらく既出音源のコンピレーション。アントン・ライヒャは、ベートーヴェンと同年生まれなので、2020年生誕250年を迎える。ライヒャ(レイハ)は、プラハで生まれ、ボン、ハンブルク、ウィーン、パリなどで活動し最後はフランスに帰化している。15歳の頃ボンでベートーヴェンと出会い、その後も親交があったという。また、パリ音楽院の作曲法教授として、リスト、ベルリオーズ、グノー、フランクなどを教え、論家、教育者としての大きな功績を残している。そして作曲の中心は、木管五重奏曲などの室内楽作品で、自身もフルートを演奏することから、「木管五重奏の父」とも言われるほど、多くの木管楽器をいかした曲を残し、木管アンサンブルというジャンルを確 立している。本作は、ライヒャを再発見できる4枚組のアルバム。
MDG-90421806
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リスト:ピアノ作品集
 ワーグナー/リスト編曲:「タンホイザー」より
  〔序曲による演奏会用パラフレーズ/レチタティーヴォとロマンス「優しい夕星よ」〕/
 リスト:6つのコンソレーション/バラード第2番 ロ短調
 シューベルト/リスト編曲:セレナード「白鳥の歌」

 ユリア・ヘルマンスキー(P)
 台湾出身ドイツ育ちのピアニスト、ユリア・ヘルマンスキーのデビュー盤。彼女は、2017年ミュンヘン国際ピアノ・コンクールで「年間最優秀技巧賞」を獲得、その後もローマ、ウィーン、ストックホルムの国際コンクールで優勝するなどの実績をもつ。デビュー盤となる本作は、19世紀の音楽界でとりわけ異彩を放つ存在、フェレンツ・リストのピアノ作品集。リストは1848年から1885年にかけて、15のワーグナー作品のピアノ編曲を行った。今回は歌劇「タンホイザー」からの編曲2作品を収録。10本の指では演奏不可能と思えるほどの超絶技巧を用いており、高いテクニックを誇る彼女らしい選曲。また、1901年製のスタインウェイ「Manfred Burki」を用いた美しい音色で奏でられる「6つのコンソレーション」も、彼女の豊かな音楽表現の幅を聴かせる演奏。

MIRARE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 旧譜はこちらから
ムッシュ・ド・サント=コロンブと息子たち
 *ニ調作品 サント=コロンブ:コンセール〔第41番「再会」/第25番「カリジエ」/第27番「気まぐれ」〕
       ルイ・クープラン:3本のヴィオールのための組曲
 *ト調作品 サント=コロンブ:コンセール〔第48番「親愛」/第44番「悲しみのトンボー」〕
       シャンボニエール:パヴァーヌ「神々の話」 / シャンボニエール:サラバンド「若きゼフィールたち」
 *ハ調作品 サント=コロンブ:コンセール〔第66番「不貞」/第54番「デュボワ」〕
       ロベール・ド・ヴィゼ:ヴィゼ嬢たちのトンボー

 リチェルカール・コンソート
  [フィリップ・ピエルロ(トレブル&バス・ヴィオール) リュシル・ブーランジェ、
   ミリアム・リニョル(バス・ヴィオール) ロルフ・リスレヴァン(テオルボ)]
 録音:2016年12月7日-10日、無原罪御宿り礼拝堂、ナント。日本でもおなじみのリチェルカール・コンソートの最新盤。リーダーのフィリップ・ピエルロ以外は曲に応じてメンバーと編成を変えるが、一貫したスタイルと音楽性の深さでリリースするディスクすべてが高い評価を受けている。今回はサント=コロンブとその後継者たちのヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)合奏曲を集めたアルバム。ジャン・ド・サント=コロンブは17世紀フランス・バロックのヴィオール奏者で作曲家。マラン・マレの恩師ということのほか、生涯は今日謎とされている。彼は2本のヴィオールのためのコンセールを67曲残しているとされ、ここでは7篇をフィリップ・ピエルロとリュシル・ブーランジェが絶妙に奏している。彼には「サント=コロンブの息子」と称される作曲家の息子がいたが、このアルバムには彼ではなく、同時代のルイ・クープランやシャンボニエールらのヴィオール合奏曲が収められているのも魅力。名手ロルフ・リスレヴァンのテオルボの響きも加わり、古雅な美しさを存分に味わせてくれる。

MYRIOS CLASSICS (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

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MYR-028
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(HYBRID_SACD)
ロト〜シューマン:交響曲集
 〔第1番 変ロ長調 Op.38「春」(*)
  第4番 ニ短調 Op.120 (1841年初稿)(#) 〕
フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮
ケルン・ギュルツェニヒo.
 録音:2018年12月16日-18日(#)、2019年6月16日-18日(*)、フィルハーモニー、ケルン、ライヴ。今や世界中で評判となっている指揮者フランソワ=グザヴィエ・ロト。ロトとケルン・ギュルツェニヒo. は、これまでに同オーケストラが世界初演したマーラーの交響曲第3番(HMM-905314/15)と5番(HMM-905285)をリリースし、絶賛されている。同じコンビによる次なる挑戦はシューマンの交響曲。第1番「春」と第4番のカップリングで番号順ではないものの実はともに1841年の作。後者は10年後に大改訂して出版する際に4番となったことが知られている。名作の最もオリジナルな形にこだわるロトは、もちろん第4番も初稿にて演奏。各楽章の表示がイタリア語(改訂版はドイツ語)で、音楽もかなり異なる。シューマンの作品はとかくオーケストレーションが問題となり、後世の人々が見通しを良くするように手を入れているが、ロトは改訂版以上に音の重なった初稿から抜群のバランス感覚で独特な音響を引き出し、陰影のはっきりしたにごりのないセピア色の世界を絶妙に表している。ケルン・ギュルツェニヒo. のシューマンといえばギュンター・ヴァントの名演が思い出されるが、ロトのテンポはヴァントに近く、同オーケストラの伝統を強く感じさせる。リズム感と推進力はロトならではで、両曲のフィナーレなどぐいぐい引き込まれる。新しいシューマンの交響曲名盤の誕生。
トマス・アデス
 2台ピアノのための「パウダー・ハー・フェイス」によるパラフレーズ(*) /
 子守歌「皆殺しの天使」/マズルカ/ピアノと管弦楽のための「イン・セブン・デイズ」(#)
  キリル・ゲルシュタイン(P) トマス・アデス(P2;*)
  トマス・アデス指揮タングルウッド音楽センターo.(#)
 本来ならば2020年5月28日に東京フィルを指揮してジョセフォウィッツと共演予定だったトマス・アデス。作曲、指揮、ピアノいずれにも才能を発揮し、オールドバラ音楽祭音楽監督や王立音楽アカデミー教授も務め、「ブリテンの再来」と評される1971年生まれのイギリスの鬼才。彼のピアノを主役とする作品を若き奇才キリル・ゲルシュタインが披露している。アデスの作品はラトルが熱心に紹介していることもあり、現代作曲家としては破格に演奏される機会が多いと言えるが、1995年作の歌劇「パウダー・ハー・フェイス」では過激な性描写が問題となった。このオペラの聴きどころを四半世紀経て作曲者自身が2台のピアノのためのパラフレーズにした。リストのオペラ・パラフレーズのように技巧的で華麗な作品で、ここではアデス自身が名手ぶりを発揮、ゲルシュタインとのデュオはブリテンとリヒテルの伝説的演奏を彷彿させる。「皆殺しの天使」はルイス・ブニュエルの有名な映画をオペラ化。2016年のザルツブルク音楽祭の委嘱で作曲された。初演を聴いたゲルシュタインの所望でアデスが自ら子守歌をピアノ用に編曲した。マズルカはショパン生誕200年の2010年に作曲されエマニュエル・アックスが初演。シマノフスキのマズルカをさらに新しくしたような作風で、ピアニスティックな魅力にも満ちている。「イン・セブン・デイズ」は2008年の作で、プロジェクターによる映像、ピアノと管弦楽のための7部分からなる協奏作品。旧約聖書創世記の7日間を描いたもので、ピアノは難技巧が要求される。NHK-FM「現代の音楽」のテーマ曲にもなっているためご存知の方も多い作品。このアルバムではゲルシュタインのピアノ、作曲者指揮というお宝演奏となっている。
リヒャルト・シュトラウス
 イノック・アーデン Op.38
ブルーノ・ガンツ(朗読)
キリル・ゲルシュタイン(P)
 録音:2016年8月31日-9月2日、トラウムトン・スタジオ、ベルリン。リヒャルト・シュトラウスの朗読付ピアノ曲「イノック・アーデン」を話題の奇才ゲルシュタインが挑戦。朗読をスイス出身のドイツの名優ブルーノ・ガンツ(1941-2019)が務めているのも注目。テクストはイギリスの詩人テニスンの「イノック・アーデン」ドイツ語版。妻子のために一攫千金を夢見て海外へ赴くものの暴風雨で難破し、無人島で10年暮らした末帰郷すると、子は亡くなり妻は恋仇と幸せに暮らしていることを知り絶望する男を物語る。ブルーノ・ガンツはヴィム・ベンダース監督の「ベルリン・天使の詩」をはじめ渋い演技で知られ、「ヒトラー〜最期の12日間」ではアドルフ・ヒトラー役も演じた演技派。ここでも苦悩し絶望する男の悲しみを絶妙に表現。たとえドイツ語がわからなくてもその世界に引き込まれてしまう。ロシア出身のゲルシュタインは1台のピアノから海、暴風などリヒャルト・シュトラウスのオーケストラ的描写力を存分に再現していて聴き物。

PAN CLASSICS (瑞) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 
人魚の歌
 作曲者不詳: La Petenera / ホセ・デ・トレス(1665-1738): Mortifera Cicuta
 セバスティアン・ドゥローン(1660-1716): Ondas, riscos, peces, mares
 ヘンデル(1685-1759):「リナルド」〜 Il vostro maggio / キト・ガト(1960-): Tarantella Partenope
 パーセル(1659-1695):「アーサー王」〜 Two daughters on the stream
 ヘンリー・ロウズ(1595-1662): Slide soft, your silver floods
 タルクイニオ・メルラ(1595-1665): Folle e ben / ピエトロ・ベッコーリ(1540頃-1597以降):協奏曲 di Sirene
 ジョヴァンニ・バッティスタ・マリアーニ(1634頃-1697以降): Belle donne
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ペデルツォーリ(1630頃-1689): Piangete pur / Di due stelle
 ジョヴァンニ・ジョルダーノ(17世紀): Piangi pena ed adora
 ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1555頃-1609): Questa dolce sirena

 アリーチェ・ボルチアーニ、アニー・デュフレーヌ(S)
 キャサリン・ピロネル・バチェッタ(Ms)
 ロゲリオ・ゴンサルヴェス指揮ア・コルテ・ムジカル
 録音:2019年2月25日-27日、スイス。美しい歌声で船人を惑わし難破させるというセイレーンはギリシャ神話で語られる恐ろしい海の魔物だが、のちに人魚の姿で描かれるようになった。セイレーンにまつわるスペイン、イタリア、イギリスの古楽を集めたこのアルバムは美しさと妖しさが同居する魅惑的な内容。
PC-10418
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(12CD)
3CD価格
ケンペ、バイロイト 1960〜ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」全曲
 〔ラインの黄金[1960年7月26日]/ワルキューレ(*) [1960年8月17日]/
  ジークフリート[1960年7月28日]/神々の黄昏[1960年7月30日]〕
 ヘルマン・ウーデ(ヴォータン/さすらい人) ジェローム・ハインズ(ヴォータン;*)
 ビルギット・ニルソン(ブリュンヒルデ)アストリッド・ヴァルナイ(ブリュンヒルデ;*)
 ハンス・ホップ(ジークフリート) ヴォルフガング・ヴィントガッセン(ジークムント)
 オーセ・ノルモ=レーヴベリ(ジークリンデ) オタカール・クラウス(アルベリヒ)
 ゴットロープ・フリック(フンディング/ハーゲン) ヘロルド・クラウス(ミーメ)
 ゲルハルト・シュトルツェ(ローゲ) グレース・ホフマン(ヴァルトラウテ)
 ヘルタ・テッパー(フリッカ) イングリット・ビョーナー(フライア/グートルーネ)
 マルガ・ヘフゲン(エルダ)  トーマス・ステュアート(グンター/ドンナー)
 ゲオルク・パスクダ(フロー) ペーター・ロート・エーラング(ファフナー)
 アルノルト・ファン・ミル(ファゾルト) ドロテア・ジーベルト(森の小鳥)
 ルドルフ・ケンぺ指揮バイロイト祝祭o.&cho.
 録音:[内]、バイロイト音楽祭、ライヴ、モノラル|前出: Myto, 2CD-00270, 3CD-00271, 4CD-00272, 4CD-00273 〔4分売のみ、セットなし|廃盤〕|他出: Golden Melodram, Audiophile Classics 等。MYTOレーベル(2011年発売)からの移行再発売。ケンぺ指揮による1960年バイロイトでの「指環」全曲が12枚組ボックスセットで復活!ケンぺは1960年から1963年にかけて4回バイロイトの「指環」を振った。初登場となった1960年の公演は新演出を採用し、さらにビルギット・二ルソンやハンス・ホップをはじめ多くの新しい声楽家を起用したもので、50年代とは違う魅力を持つ新時代の「指環」となった。ケンぺの指揮もすばらしく今なお名演として語り継がれる。「ワルキューレ」に関しては残された録音が第2サイクルのものであることが判明しているため一部キャストが異なり、7月27日ではなく8月17日になっている。

PASSACAILLE (白) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

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17世紀イタリアの技巧的ヴァイオリン作品集
 ジローラモ・カプスベルガー: Sinfonia Decimaterza a un canto(ローマ、1615)
 ビアジョ・マリーニ: Sonata terza per il violino solo Variata(ヴェネチア、1629)
 アウレリオ・ヴィリアーノ: Ricercata per flauto et ogni altro istromento(ボローニャ、1600?)
 バルトロメオ・デ・セルマ・エ・サラベルデ: Canzon Terza Soprano, solo(ヴェネチア、1638)
 ビアジョ・マリーニ: Sonata Quarta per il Violino Per sonar con due corde(ヴェネチア、1629)
 ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンタナ: Sonata6 / A Violino Solo(ヴェネチア、1468)
 マルコ・ウッチェリーニ: Sonata Quarta a violino solo detta la Hortensia virtuosa(ヴェネチア、1645)
 フランチェスコ・レニョーニ・タエージョ: Io son ferito hai [sic] las[s]o del [P]alest[r]ina(ミラノ、1620)
 ジョヴァンニ・アントニオ・パンドルフィ・メアッリ: Sonata Prima La Bernabea(インスブルック、1660)
 バルトロメオ・モンタルバーノ: Sinfonia Quarta Geloso a Violino solo(パレルモ、1629)
 マルコ・ウッチェリーニ: Sonata Terza a violino solo(ヴェネチア、1660)
 アレッサンドロ・ウッチェリーニ: Sonata a violino solo, violone e basso(ローマ?、ca.1670?)

 エンリコ・オノフリ(Vn) イマジナリウム・アンサンブル
 録音:2019年6月21日-24日。古楽ヴァイオリン界の巨匠オノフリによる2019年新録音。17世紀、ヴァイオリン発祥の地であるイタリアではこの小さな楽器のために技巧と情熱を注ぎこんだ魔術的な作品が次々と生まれた。そんなヴィルトゥオジティあふれる作品を集めたのがこのアルバム。当時の音楽家が憑依したかのようなオノフリの強烈な演奏が、聴く者を初期バロック時代のヴェネツィアやシチリアへといざなう。
バッハの息子たちの音楽
 ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):
  シンフォニア ト短調 Op.6 No.6(オーボエ2、ホルン2、弦楽、通奏低音)
 ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):シンフォニア ニ短調 WFV I: 3(弦楽、通奏低音)
 ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784):
  シンフォニア ニ長調 Fk64(オーボエ2、ホルン2、ファゴット、弦楽、通奏低音)
 カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788):
  シンフォニア ホ短調 Wq.177(弦楽、通奏低音)/
  シンフォニア へ長調 Wq.181(オーボエ2、ホルン2、弦楽、通奏低音)

 コントロコレンテo.
 録音:2019年7月9日-12日。J.S.バッハの息子たちによるシンフォニア集。18世紀中頃に書かれたこれらの作品は古典派交響曲が産声を上げる前の、さまざまな様式傾向を持つ音楽で、4人それぞれの作風にも明らかな違いがある。イタリアの若いアンサンブル、コントロコレンテo. による可能性を感じさせるデビュー・アルバム。「controcorrente」は「上流」といった意味があり、歴史の源流に遡って新しい発見をしようという意気込みが表れているかのようだ。
ニコロ・ヨンメッリ(1714-1774):
 死者のためのミサ曲(レクイエム) 変ホ長調 HocJ A1.3 /
 リベラ・メ ハ短調 HocJ E.2 /ミゼレーレ ト短調 HocJ C1.23
  ピーター・ファン・ヘイゲン指揮イル・ガルデリーノ
 録音:2019年10月8日-10日、 AMUZ 、、アントワープ。ニコロ・ヨンメッリは当時最も人気のあったオペラ作曲家の一人で、1753年にはシュトゥットガルトの宮廷楽長に任命された。その3年後、パトロンであったヴュルテンベルク公カール・オイゲン公の母を偲ぶレクイエムを作曲する。このレクイエムは作曲家の死後とても有名になり、アメリカを含むヨーロッパ中の約70の図書館に手稿譜や印刷譜のコピーが保管されているほど。ピーター・ファン・ヘイゲンとイル・ガルデリーノは初演時に最も近いであろう版を選んで演奏しており、今はちょっぴりマイナーなこの名作に感動的な光を当てている。
J.S.バッハ
 ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ〔ト長調 BWV.1021 /ホ短調 BWV.1023 /ハ短調 BWV.1024 〕/
 チェンバロ・ソナタ ニ短調 BWV.964 /ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ヘ長調 BWV.1022 /
 チェンバロのためのアダージョ ト長調 BWV.968

 ラ・ディヴィーナ・アルモニア
   [平崎真 弓(Vn) アンナ・カンポリーニ(Vc) ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)]
 録音:2019年10月9日-11日、ブレンタ、イタリア。現存するバッハの通奏低音付きヴァイオリン・ソナタは3曲( BWV.1021、1023、1024)のみだが、実際はもっと多くの作品が書かれたと考えられている。編曲物を交えて構成することで、今では知りえないその全貌、バッハの創作における自由で広大な可能性をどことなく感じることができるのがこのアルバム。オブリガート・チェンバロを伴う ヘ長調ソナタ( BWV.1022)はフルート、ヴァイオリンと通奏低音のための ト長調ソナタ( BWV.1038)を編曲したもので、フルートの声部がチェンバロの右手に委ねられている。また無伴奏ヴァイオリン・ソナタからのチェンバロ独奏用編曲も収録しており、チェンバロ・ソナタ( BWV.964)は第2番 イ短調( BWV.1003)から、アダージョ( BWV.968)は第3番 ハ長調( BWV.1005)からそれぞれ編曲された物。各々に魅力があり、原曲とも聴き比べたくなる。ヴァイオリンの平崎真弓はケルン在住の名手で、ロレンツォ・ギエルミとたびたび共演している。コンチェルト・ケルンにも在籍しており、カルミニョーラとの共演盤でも知られている。イタリア古楽界の大巨匠ギエルミの雄弁なチェンバロも聴きもので、アンサンブルはもちろん、独奏曲が収録されているのも大きな喜び。

PREISER 1枚あたり¥2640(税抜¥2400)

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反射
 ウェーバー:クラリネットとピアノのための協奏的大二重奏曲 変ホ長調 Op.48
 ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120 No.1
 ドビュッシー:クラリネットとピアノのための第1狂詩曲
 ジョーゼフ・ホロヴィッツ:クラリネットとピアノのためのソナティナ
 C.P.E.バッハ/ヘルムート・ヘドル: Solfeggietto
 ヘルムート・ヘドル: Rush Hour /前奏曲 for JSB / Ana / Memories of India /
            ブラームス-reflected / Easy-going / Hommage to Aaron
 ヘルムート・ヘドル(Cl) ユンシャン・リン(P)
 録音:2019年。ヘルムート・ヘドルは1969年生まれのオーストリアのクラリネット奏者・作曲家。6歳でクラリネットを始め、ウィーンとグラーツの音楽大学で学んだ。1993年からウィーン・フォルクスオーパーの首席クラリネット奏者を務め、VPOやBPOとも共演している名手。ピアノ伴奏によるこの2枚組アルバムは、クラシカルなクラリネット作品を集めた1枚目とジャジーな響きを持ったポップス風味あふれる自作の2枚目を対比させることによって、互いの面白味を引き出す構成になっている。明るく軽快な演奏が心地よく、クラリネットのさわやかな歌が素敵。
ウィーンへのオマージュ
 ヨハン・シュトラウス II:トリッチ=トラッチ・ポルカ/南国のばら/ Mein Herr Marquis (*) /
              Drausen in Sivering bluht schon der Flieder (*) /アンネン・ポルカ(*)
 シュトルツ: Mein Liebeslied muss ein Walzer sein (*) /Du sollst der Kaiser meiner Seele sein (*)
 ヨハン・シュトラウス I :ギャロップ「中国人」/人気のアンネン・ポルカ / シュランメル: Weaner Gmuath
 レハール: Vilja-Lied (*) / ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「憂いもなく」/ Cabriole Op.145 (Schnell Polka)
 ストレッカー:愛していると言って(*) / ランナー: 2 Mazurken / シューベルト: Grazer Galopp

 ダニエラ・ファリー(S;*) アンサンブル・ウィーン
 ウィーンのソプラノ歌手と奏者たちによるウィーン情緒あふれるアルバム。伴奏は10人の室内アンサンブルで、構成はヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、クラリネットにウィンナホルン3。ウィーン流アレンジの妙、といった音響が楽しいアルバム。

Printemps des Arts de Monte Carlo (モナコ) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 「モンテ・カルロ春の芸術祭」。国内代理店は「モナコ春の芸術祭 [Printemps des Arts de Monaco] 」とアナウンスしているが、商品外装に記載があるのは「〜 Monte Carlo 」の方
マルク・モネ
 動き、予見できない、そして…[テディ・パパヴラミ(Vn)
  フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮バーデン=バーデン&フライブルク SWRso.]/
 動きなく、世界なく〜チェロと管弦楽のための[マルク・コッペイ(Vc)
  クリスティアン・アルミンク指揮ベルギー王立リエージュpo.]
 マルク・モネは1947年生まれのフランスの作曲家。マウリシオ・カーゲル門下で、作風は典型的な「ゲンダイオンガク」。2003年にモナコのカロリーヌ公女から「春の音楽祭」の監督に任命されている。このアルバムは同音楽祭レーベルで、公演のライヴ。なにより驚かされるのは豪華な演奏陣。ヴァイオリンの協奏作品「動き、予見できない、そして…」はアルバニア出身の名手パパヴラミの独奏、フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮バーデン=バーデン&フライブルクSWRso. との共演。ロトは現代作品紹介にも非常に熱心で、ここでも緊張感に満ちた鋭い解釈を聴かせてくれる。チェロの協奏作品「動きなく、世界なく」は名手コッペイの独奏、クリスティアン・アルミンク指揮ベルギー王立リエージュ・フィルとの共演。35分の大作で熱い演奏を 聴かせてくれる。

PROFIL 特記以外 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

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PH-19013
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(10CD)
3CD価格
ルドルフ・フィルクシュニー(P)名演集
 #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください
ルドルフ・フィルクシュニー(1912-1994)は四半世紀前に亡くなったチェコ出身の名手。5歳で作曲家ヤナーチェクに才能を認められ、彼からピアノを学び息子のように可愛がられたといわれる。その後ピアニストとしてデビューするが、1938年に故国を離れ、最終的にアメリカへ落ち着来る。その後は独奏、室内楽と世界的に活躍し、数多くの録音も残した。端正で滋味あふれる芸風なため、独墺系レパートリーでいぶし銀の風格を示しているが、故国チェコの音楽とりわけ恩師ヤナーチェク作品で他の追随を許さぬ絶妙な演奏を繰り広げる。ここでは4作品、ピアノ・ソナタは2種の録音を収めているのも嬉しい限り。またフィルクシュニーの委嘱で生まれたマルティヌーのピアノ協奏曲第4番「呪文」を、クーベリックのバックで聴くことができるのも貴重。独奏はもとより、室内楽、協奏曲の共演者の豪華さにも注目。ブラームスの協奏曲はロスバウト指揮のNYP 、フランクとモーツァルト、ベートーヴェンはエリカ・モリーニ、ベートーヴェンの「春」はミルシテイン、ブラームスのヴィオラ・ソナタはプリムローズとの夢の共演で、決して伴奏に終わっていないのがフィルクシュニーの凄さ。今日入手難な音源も数多く含まれており、まさにお買い得なアルバム。
PH-19014
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(10CD)
3CD価格
ヤッシャ・ホーレンシュタイン〜録音集
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ヤッシャ・ホーレンシュタイン(1898-1973)はウクライナ出身の大指揮者。11歳の時家族とウィーンに移り、長じてベルリンでフルトヴェングラーの助手となった。1940年にナチスの台頭を避けアメリカへ渡り、そこを拠点にして国際的な活躍をした。ホーレンシュタインはマーラーやブルックナーの交響曲をブームになるはるか以前から積極的に採りあげ、それらの録音は今日でも決定盤とされています。また同時代作品にも熱心で、シェーンベルクやヒンデミット、バルトークにも鋭敏な感覚を示している。今回ホーレンシュタインの名演を10枚組で驚きの価格にてご提供する。嬉しいのがオイストラフ、ペルルミュテル、ギトリス、アラウを独奏者に迎えての協奏曲。彼らの名人芸を発揮させながら、恰幅の良いオーケストラの響きで万全のバックを支えている。10枚組で驚くべき価格。超お買い得。
ヴィオラとハープ
 バックス:幻想ソナタ(1927)
 サン=サーンス:幻想曲 Op.124
 シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ D.821
 ブリテン:ラクリメ Op.48
ペイジュン・シュー(Va)
ゴドリーブ・シュラマ(Hp)
 録音:2019年7月29日-31日、マリエンミュンスター・コンツェルトザール、ヘクスター。ヴィオラとハープという組合せは一見奇異のように思われるが、これにフルートを加えたトリオはドビュッシーの名作をはじめ玄妙な響きを作り出すことが示すように、相性の良いアンサンブルとなっている。ここではその両者のデュオを集めているが、オリジナルはバックスの「幻想ソナタ」のみで、サン=サーンスはヴァイオリンとハープ、ブリテンはヴィオラとピアノのための作品。シューベルトの名作を含め、いすれも美しく説得力満点。ヴィオラのペイジュン・シューは1985年上海生まれ。今井信子らに学び、2010年にモスクワで行われたユーリー・バシュメト・ヴィオラ・コンクールで優勝。現在将来を嘱望されるヴィオラ奏者のひとり。ハープのゴドリーブ・シュラマはオランダのベテラン女流。アスコ・シェーンベルク・アンサンブルのハープ奏者を長年務め、2001年からはデトモルト音楽大学の教授として後進の育成にも力を注いでいる。
PH-20012
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(11CD)
3CD価格
ルドルフ・ショック〜イタリア・オペラ名演集
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 今日オペラは書かれた言語で歌われるのが通例だが、20世紀前半は上演国語に翻訳され歌われることが当り前だった。ヴェルディやプッチーニもドイツ語訳で歌われていたことを証明する貴重な音源がBoxで登場する。ルドルフ・ショック(1915-1986)はデュイスブルク生まれのテノール。1937年にデビューするものの兵役に就いていたため本格的な活動は戦後になってからだが、フルトヴェングラー、セル、ベームらと共演するかたわら、オペレッタやポピュラー・ソングまでレパートリーに持ち、テレビでもおなじみの存在となった。ショックは独特な陽性で官能的な美声を持ち人気を誇ったが、ここではその芸風を存分に堪能することが出来る。貴重な音源も多数収録。グラインドル、メッテルニヒの歌唱も味わえる。加えて絶頂期に家庭の不幸から公を退いた幻のソプラノ、カルラ・マルティニスのイタリア・オペラのアリア集で一枚構成。カラヤンが「世界でもっとも美しい声」と称えた伝説を伺うことができるのも嬉しい限り。
PH-20017
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(4CD)
2CD価格
チェルニー=ステファンスカ〜ショパン:作品集
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 ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ(1922-2001)はポーランドの名女流ピアニスト。1949年に行なわれた第4回ショパン国際コンクールで優勝、ショパンのスペシャリストとして日本でも人気がある。彼女が1955年にスメターチェク指揮チェコ・フィルと録音したショパンのピアノ協奏曲第1番は、長くリパッティの演奏とされベストセラーになっていた。しかし1981年にチェルニー=ステファンスカのものと判明したという逸話がある。今回はその名演中の名演も収録。そのほかにも、英雄ポロネーズや幻想即興曲、バラード第1番などももれなく収められているのが嬉しい限り。ポロネーズやマズルカの説得力は今日でも誰も真似の出来ぬ至芸となっている。
PH-20028
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(2CD)
コンスタンティン・シルヴェストリ:ピアノ曲全集
 「子供の遊び」〔第1組曲 Op.3 No.1(全7曲)/第2組曲 Op.3 No.2(全8曲)/第3組曲 Op.6 No.1(全6曲)〕/
 ソナチネ ニ長調 Op.3 No.3 /トランシルヴァニアのルーマニア民俗舞曲 Op.4(全6曲|ボラック編曲)/
 幻想曲風ソナタ Op.19 No.2 /72声の短いソナタ Op.13 No.2 /演奏会用小品 Op.25(全3曲)/
 郷愁の歌 Op.27(全3曲)/ピアノ・ソナタ第4番(3つのエピソードによる狂詩曲) Op.28 No.1
クルターグ:2つのピアノ小品
エネスク:ピアノ協奏曲 ニ短調〔単一楽章|未完〕(*)
 ルイザ・ボラック(P) ロッセン・ゲルゴフ指揮ブカレスト国立放送o.(*)
 Profilレーベルに名指揮者シルヴェストリ登場、とは言っても指揮録音の復刻ではなく、なんと作曲家として残した全ピアノ曲を収めているのが驚き。彼はかなりの作曲を残しているが、自身ピアニストとして鳴らしただけにピアノ曲が注目。シルヴェストリの作風は故郷ルーマニアの民俗音楽を源とする東欧色に満ち、バルトークと同郷の先輩エネスコの影響が感じられる。「トランシルヴァニアのルーマニア民俗舞曲」はバルトークが採譜した素材に基づき、オーケストラ曲だったものを演奏者ルイザ・ボラックがピアノ独奏用に編曲。1933年作の「第3組曲」は個性的で、シルヴェストリ自身終曲の「バッカナーレ」を20世紀最高のピアノ曲と考えていたといわれる。さらに興味深いのは、フィル・アップとしてエネスコの未完のピアノ協奏曲が収められていること。彼が16歳だった1897年の作で、未完の1楽章しか残っていない。後期ロマン派的な作風で、グレゴリオ聖歌「怒りの日」を主題とし、ルーマニアの民俗音楽とジプシー音楽の影響を受けつつラフマニノフ流の華麗なピアニズムで処理した美しい作品。公開初演の際の12分のライヴで、非常に貴重。もうひとつのフィル・アップは現存の巨匠クルタークの新作世界初録音。うちひとつは2017年に妻の90歳の誕生祝いに書かれている。ルイザ・ボラック(P)は1968年ルーマニア出身のピアニスト。メンデルスゾーン国際ピアノ・コンクールとヴィオッティ国際コンクールともに優勝。エネスコやリパッティなど故国の偉大な先達のピアノ曲の普及に務めている。
PH-20032
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(10CD)
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ソロモン〜名演集成
 #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください
 ソロモン(本名ソロモン・カットナー)は1902年生まれのイギリスのピアニスト。神童として鳴らし、9歳の時にバッキンガム宮殿で御前演奏、その後パリでラザール・レヴィに師事し、20世紀前半のイギリスを代表する名手として活躍、1953年には来日公演も行っている。しかし働き盛りの1956年夏に脳梗塞を発症し、指の自由がきかなくなったため公から退かざるを得なくなる悲劇に見舞われた。1988年まで存命したが、録音が1956年までしかないため伝説の存在と化し、日本でも吉田秀和氏が高く評価したことで知られている。高度な技巧に恵まれ詩情あふれる真摯な演奏は、今日あまり聴くことのできなくなった正統派イギリス・ピアニズムで、滋味あふれる魅力がある。多くはEMI音源だが、定評あるベートーヴェンやブラームスはさすがの大きな演奏。さらにドブローウェンの指揮でチャイコフスキーとスクリャービン、ボールトの指揮でソロモンが世界初演したブリスの協奏曲など興味深いものも多数収録。さらに彼が倒れた時と、その半年前にBBCで行ったベートーヴェンやショパンの放送用録音も貴重。上品なイギリス・ピアニズムを満喫出来る。

SKARBO (仏) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから。ただし、代理店ヘの旧譜入荷は年1度程度のようですので、お時間がかかります。
J.S.バッハ(1685-1750)/ジャン・ジョフロワ編曲:
  6つのトリオ・ソナタ BWV.525-530(マリンバ三重奏版)
 〔第1番 変ホ長調 BWV.525 /第2番 ハ短調 BWV.526 /第3番 ニ短調 BWV.527 /
  第4番 ホ短調 BWV.528 /第5番 ハ長調 BWV.529 /第6番 ト長調 BWV.530 〕

 ジャン・ジョフロワ、ミン=ナム・グエン、ガルドリク・スビラナ(マリンバ)
 録音:2019年1月3日-6日、シテ・ド・ラ・ヴォワ、ヴェズレー、ヨンヌ県、フランス。マリンバのみならずマルチパーカッショニストとして世界で活躍するジャン・ジョフロワ、待望の新録音は弟子ミン=ナム・グエン、ガルドリク・スビラナとの共演でバッハがオルガンのために作曲した6つのトリオ・ソナタをマリンバ三重奏版で録音した。ジャン・ジョフロワ(ジャン・ジョフロイ)は1985年から2000年までフランス国立パリ室内o. の首席打楽器奏者をつとめた傍ら、1999年から2006年までジュネーヴ音楽院の教授を、1999年からフランス国立リヨン高等音楽院の教授をつとめ、さらに2005年からは国立パリ高等音楽院でも教鞭をとっている。日本には安倍圭子国際マリンバアカデミーの講師としてたびたび来日し、マスタークラスと演奏会を開いている。これまで35枚を超えるディスクをリリースし、なかでも仏スカルボ・レーベルからリリースしているジャン・ジョフロワのヨハン・セバスティアン・バッハ・プロジェクト「無伴奏チェロ組曲」、そして「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ」は話題となった。また、「ゴルトベルク変奏曲」をマリンバ5台とヴィブラフォン1台のためにジョフロワが編曲した録音(DSK4147)では巧みなアンサンブルとともに音響効果も狙った録音で注目されている。6つのトリオ・ソナタ BWV.525-530は1727年から1732年にかけて作曲されたと考えられており、右手、左手、ペダルが完全に独立した3つの声部で構成された独奏オルガンのための作品。6つのソナタがそれぞれ違った個性を放ち、バッハのオルガン作品の中でも難曲としても知られるが、ジョフロワのマリンバ版ではこの楽器の特性を生かした巧みな編曲が聴き物。三位一体ともいえる阿吽の呼吸から生み出される躍動感に満ちた演奏は一度聴いたら虜になってしまう。鬼才ジョフロワが満を持して録音したバッハの新録音がここに完成した。

SONARE 1枚あたり¥2640(税抜¥2400)

藤原浜雄〜ヴァイオリン・リサイタル 2020
 ヴィターリ/シャルリエ編曲:シャコンヌ ト短調 / ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ イ短調 遺作
 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105
 ストラヴィンスキー/ドゥシュキン編曲:ディヴェルティメント「妖精の口づけ」
 ヴィエニャフスキ:「ファウスト」による華麗なる幻想曲 Op.20

 藤原浜雄(Vn) 三上桂子(P)
 録音:2020年2月20日、紀尾井ホール、ライヴ。日本を代表するヴァイオリニストの藤原浜雄と藤原の夫人、ピアニストの三上桂子。期待の最新盤は2020年2月20日、紀尾井ホールにおけるリサイタルを収めたライヴ録音。収録作品はヴィターリのシャコンヌにはじまり、ラヴェルのヴァイオリン・ソナタ遺作、シューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番、ストラヴィンスキーのディヴェルティメント、そしてヴィエニャフスキの「ファウスト」による華麗なる幻想曲という充実の内容!藤原浜雄が奏でる輝かしく美しい音色と三上桂子の表情豊かな演奏。阿吽の呼吸から奏でられる二人の演奏は常に聴き手の心に届く唯一無二の世界が広がる。常に進化し続けるデュオの演奏をお楽しみ頂きたい。「ストイックで、しかし決してペダンティックにならない透明で温かい演奏は、藤原さんの良心だ(西原 稔)」ライナー・ノーツより

TYXart (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 公式サイト:http://www.tyxart.de/
バッハ、バード、ギボンズ + コンテンポラリー
 J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV.1079〜3声のリチェルカーレ / オリヴァー・ナッセン: Prayer bell sketch
 ジョン・タヴナー: The Lord 's Prayer / バード:パヴァーヌ MB52, FVB254/55 /ガイヤルド MB52 / FVB254/255
 マルクス・ホーン: Piece after Byrd (2019) / ジョン・タヴナー: In memory ofmy two cats
 ジョン・アダムズ: China Gates / ギボンズ:ソールズベリー卿のパヴァーヌとガイヤルド MB18/19
 ジョン・タヴナー: Zodiacs / チェン・シャオユン: Diary VI
 J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV.1079〜6声のリチェルカーレ

 アレクサンドラ・ソストマン(P)
TXA-20146
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[LP]
1.5枚価格
 録音:2019年。バッハ、バード、ギボンズ。グールドも愛した3人の古楽作曲家の作品と現代音楽を絡めたアルバム。バードの作品とこのCDのために書かれたチェン・シャオユンの作品の間には429年の歳月が流れている。バッハのリチェルカーレに挟まれて、異なる時代のポリフォニーが展開される。
メロディズ
 グリエール:夜想曲 Op.35 No.10 / グラズノフ:夢 Op.24 / サン=サーンス:ロマンス ヘ長調 Op.36
 R.シュトラウス:アンダンテ(遺作)(1888) / ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
 グリエール:ロマンス Op.35 No.6 / ケルビーニ:ソナタ第1番 (1804)
 アンリ・ビュッセル:カンテコール Op.77 / レナード・バーンスタイン:ミッピーのためのエレジー第1番
 フランツ・ヨーゼフ・シュトラウス:夜想曲 Op.7 / レオーネ・シニガーリャ:リートとユモレスク Op.28 〜リート
 ニコラウス・フライヘル・フォン・クラフト:ソナタ ホ長調〜アンダンテ / シャブリエ:ラルゲット(1875)
 スクリャービン:ロマンス / ジャン=ミシェル・ダマーズ:バレエ「ダイヤモンドを噛む女」(1950)〜アダージョ
 ダンディ:アンダンテ・カンタービレ /  Laurent Couson: 映画「 The Rest is Silence 」メインテーマ

 エルヴェ・ジュラン(Hr) アリアーヌ・ジャコブ(P)
 録音:2019年。ホルンとピアノによるアルバム。選ばれた曲は編曲物ではなく、ホルンのために書かれた作品。のびやかなホルンの歌をお楽しみ頂きたい。
ブリッジ:ピアノ三重奏曲第2番 H.178
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 Op.8
 ネミロフスキー・ラーク・パエ三重奏団
  [ミーシャ・ネミロフスキー(P) テッサ・ラーク(Vn) デボラ・パエ(Vc)]
 録音:2019年。あまりないカップリングのピアノ三重奏曲集と言えるが、演奏者たちはブリッジの2番をこのジャンルでの傑作ととらえ、人々に浸透させるのが目的であるようだ。そのため有名な作品の中からブリッジとは別の語法を持ったブラームスをカップリングすることで、それぞれの音楽的特徴を聴かせることに成功している。ネミロフスキー・ラーク・パエ三重奏団は2012年結成のトリオで、ひとりひとりが国際的に評価を得ている。

WAON RECORDS (日) 価格帯B:1枚あたり:¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
WAONCD-360
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(HQCD)
価格帯:B
J.S.バッハ:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲 II
 〔第1番 ト長調 BWV.1007(無伴奏チェロ組曲第1番から編曲)/
  第3番 ニ長調 BWV.1009(無伴奏チェロ組曲第3番から編曲)〕

 宇田川貞夫(ヴィオラ・ダ・ガンバ|使用楽器:アドレア・カスタニェリ、パリ、1720-30年作
 日本語解説・帯付き。ヴィオラ・ダ・ガンバによってふくよかにゆったりと紡ぎだされる時空。静かに熱く語る音楽が豊かな音でとらえられている。宇田川氏が考える「J. S.バッハはもっと本当はヴィオラ・ダ・ガンバのための作品を書いていて、しかしそれらは音楽史の中で失われてしまったのではないだろうか」という壮大な物語が生んだバッハ作品集の第2弾の登場。第1弾(WAONCD-310)では、無伴奏チェロ組曲第2番および第5番(バッハがリュート用に編曲したものをさらに宇田川氏が編曲)をヴィオラ・ダ・ガンバで演奏。この第2弾では、無伴奏チェロ組曲第1番および第3番を、アレンジして演奏している。 J.S.バッハが書いたヴィオラ・ダ・ガンバのための作品で現存するのは、13。しかし実際には、「バッハが編曲した無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲の楽譜が、バッハの息子カール・フィリップ・エマヌエル・バッハから王様フリードリヒ・ウィルヘルム2世に献上され、王様からフォルクレーへ提供され演奏されたという、途方もない空想の結果として、音楽史の中で失われてしまったのかもしれない、無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲をフランス・ロココ風に再現してみたい。」とは演奏者の宇田川氏がライナーノートに寄せた言葉。ベルギー・ブリュッセル王立音楽院に学び、ヴィオラ・ダ・ガンバをヴィーラント・クイケンに師事し、各地で多彩な演奏活動を展開している宇田川貞夫が永年あたためてきた思いのこもった、音楽の愉悦のきわみの1枚。氏の熱き魂が生みだした音楽を余すところなくとらえた、電流伝送型マイク(ピュアートレコーズ製)を使用したペアマイクステレオDSD録音。

WERGO 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
ナオミ・ピノック(1979-):
 弦楽四重奏曲第2番(2011-12) [ボッツィーニSQ /2019年11月22日]/
 バリトンとアンサンブルのための「言葉」(2010-11) [オマール・エブラヒム(Br)
   ベアト・フラー指揮ロンドン・シンフォニエッタ/2011年3月12日]/
 ピアノのための「ライン&スペース」(2015)[リチャード・ウッテリー(P)/2019年5月21日]/
 フルート、クラリネット、打楽器、ピアノとハープのための「ヨーロッパのための音楽」(2016)
  [アンサンブル・アダプター/2019年1月23日]
 録音:[/内]。1979年イギリスのウェストヨークシャー生まれのナオミ・ピノック。ロンドンでバートウィッスルに、カールスルーエでヴォルフガング・リームに作曲を師事した。作風は静謐で、リズムの複雑さよりも単純な音の持つ根源的な力に重点を置いているようだ。弦楽四重奏曲第2番は下降する短い動機がひたすら繰り返され激烈なムードで始まるが、次第に音楽は力を失い静謐の中でほとんど動けなくなり消えていく。「言葉」はバリトンと楽器の区別もなく、言葉と音の区別もない。言葉以前の意識が薄明の中で揺らめいているような感覚。「ライン&スペース」はアグネス・マーティンの抽象画にインスピレーションを受けたもので、線と線、その間の隙間が様々な差異を見せながら静かに発展する。音符と休符で横方向に延びる縞模様を作り、また音域を分け単純な音を持続させることで縦方向にも多層の線を描く。「ヨーロッパのための音楽」はイギリスのEU離脱を受けて書かれた作品。作曲者は離脱に反対だったようで、単純な音響ながら憤りや不安といった負の感情が表現されているようにも聴こえる。


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