フランスのレーベル
(ジャン=シャルル・アブリゼル特集)

価格帯記載無し:1CDあたり¥2415(税抜¥2300)





 『歴史的オルガン演奏のスペシャリスト、ジャン=シャルル・アブリゼルの知られざるCDをご紹介いたします。
 ジャン=シャルル・アブリゼルは1946年フランスのグランヴィラールに生まれ、オルガンを独学の後ストラスブール音楽院でピエール・ヴィダルに師事。1971年にベルフォール大聖堂のオルガニストに就任し2011年現在もその地位にあり、1971年から2007年まではベルフォール音楽院教授も務めました。歴史的オルガンに造詣が深いアブリゼルはオルガンの修復にも関わっており、一つ一つの楽器を知り尽くし音栓をみごとに活用した演奏は古楽系オルガニストの中でも別格の存在と認識されています。また、イル・セミナリオ・ムジカーレのオルガニストとしてジェラール・レーヌを支えてきたことも特筆すべきでしょう。バロック・ヴァイオリンにおけるエンリコ・ガッティと同様「過不足のない演奏でありながら類まれな魅力に溢れた音楽」を生み出すことのできるアブリゼルには、まさに「別格のオルガニスト」という形容がふさわしいと思います。しかしながら、1980年代半ばから1990年代半ばにかけて彼の数々の名盤を発売してきた HARMONIC RECORDS が倒産した後はオルガン・ソロを継続的に録音するレーベルに恵まれず、散発的に発売された新録音も多くがフランス以外では入手困難で、そのまま廃盤になってしまうものもあったのはたいへんに残念なことです。
 このたび弊社はアブリゼル氏本人と連絡を取り、今世紀に入ってから録音された4点のCDを輸入・発売する運びとなりました。HARMONICレーベルの彼のCDに魅了された古楽ファンはもちろん、オルガン音楽には少々抵抗のあるクラシック・ファンまで、多くの方々にお知らせしたいリリースです。LEO および MUSIQUE ET MEMOIREレーベルは一般的なレコード会社ではなく、ILDレーベルの在庫もわずかとなっておりますので、お客様にはお早目のご購入をお勧めいだだきますようお願い申し上げます。』(株式会社サラバンド代表取締役 金田敏也)


LEO
 新規扱い。ジャン=シャルル・アブリゼルの自主制作レーベル。
フランソワ・クープラン(1668-1733):修道院のためのミサ
 イントロイトゥス: Gaudeamus omnes in Domino (#)
 キリエ(*/+)/グローリア(*/+)
 グラドゥアーレ: Propter veritatem et mansuctudinem(#)
 2声のモテット:来たりて主に歓呼せよ(S/S/*)
 オフェルトリウム(*)/サンクトゥス(*/+)/エレヴァツィオーネ(*)/ベネディクトゥス(+)
 モテット(2声と通奏低音のための):おお、言い難き神秘(S/B/*)
 アニュス・デイ(*/+)/コムニオ: Optimam patrem elegit(#)
 王のための祈り(モテット、2声と通奏低音のための):主よ、王を助けたまえ(S/B/*)
 イテ・ミサ・エスト(*/+)
 聖体の秘跡のモテット(3声と通奏低音のための):大いなる秘跡(S/S/B/*)
  〔出典:ギヨーム・ガブリエル・ニヴェール(1632頃-1714):ミサ第6旋法(1658)から(+)
      ロベール・バラール:ベネディクト会修道女の聖歌集(1664)から(#)〕

 ジャン=シャルル・アブリゼル(Org;*)
 イザベル・ファロ(S;S) ユリア・ヴィシュニエフスキー(S;S)
 ジュゼプ・カブレ(Br;B/先唱および指揮;+/#)ラ・コンパニー・ムジカーレ(+/#)
 [イザベル・ファロ、イヴェット・ゴンザレス、シェリル・シュイレ(S)
  ベルティル・ド・スワルト、ナタリー・グイダ、フランソワーズ・エル(Ms)]
 録音:2008年9月16日-18日、聖マルタン教会、コート=ドール、スール[Seurre](フランス)。使用楽器:1699年、ジュリアン・トリビュオ[Julien Tribuot]製(1991年、ベルナール・オーベルタン復元)。
 「教区のためのミサ」とともに「2つのミサからなるオルガン曲集」(1690)に収められた「修道院のためのミサ」(オルガン・ミサ)を、出版当時の修道院ミサの形式に沿って再現した興味深いプログラム。(+)(#)は単旋律聖歌の斉唱。(#)のロベール・バラールは同名のリュート奏者・作曲家(1575頃-1650以後)とは別人。モテットにおけるソプラノ二名の担当分けについては表示がなく、不明。
 「修道院のためのミサ」はアブリゼルにとって再録音となるが、旧録音(HARMONIC RECORDD、廃盤)は声楽を伴っておらず、ミサの再現性の点ではこの録音こそが彼の幻の名盤「教区のためのミサ」(HARMONIC RECORDD、廃盤)と対を成すアルバムと言える。(*/+)はクープランが作曲したオルガン曲と単旋律聖歌が交互に演奏される。プログラム構成はバリトン独唱と指揮を担当しているジュゼプ・カブレ。かれば前述の「教区のためのミサ」にもアンサンブル・オルガヌムのメンバーとして参加して先唱者も務めていた。小さくまとまった演奏になりがちな「修道院のためのミサ」を中心にここまで聴かせることができるアブリゼルとカブレの知性と実力には驚嘆させられる。また、これほどすばらしいCDが演奏家のプライヴェート・レーベルから発売され、運良くホームページにたどり着けなければその存在を知ることができないという事実にも、いろいろな意味で感慨深いものがある。
MUSIQUE ET MEMOIRE
 新規扱い。フランスのバロック音楽祭「ミュジーク・エ・メモワール」の自主制作レーベル。
auch auff Orgeln ルネサンス〜バロック過渡期のトランスクリプション技法
 オルガン編曲によるプレトリウスの音楽

 ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):
  パッサメッツォ(「テルプシコーレ」第283番)[JCA]
  −ブルンスヴィック公殿下のバレット(「テルプシコーレ」第246番;*)
  今こそ喜べ、愛するキリストの信者らよ
   [Nun freut euch, lieben Christen G'mein]
   (シンフォニア;「使徒ポリヒムニア」第9番)[FW]
  −今こそ喜べ、愛するキリストの信者らよ
   (二重合唱のためのモテット;「シオンの音楽」第1巻第12番)[FW/ JCA]
  今こそわれらは聖霊に乞う[Nun bitten wir den heiligen Geist]
   (シンフォニア;「使徒ポリヒムニア」第39番)[FW]
  −今こそわれらは聖霊に乞う(コラール;「シオンの音楽」第5巻第7番)[JCA](+)
  −今こそわれらは聖霊に乞う(3声のコラール;
   カントゥス・フィルムス:バス;「シオンの音楽」第5巻第6番[JCA](+)
  −今こそわれらは聖霊に乞う(3声のコラール;
   カントゥス・フィルムス:ソプラノ;「シオンの音楽」第5巻第5番[JCA](+)
  −今こそわれらは聖霊に乞う(3声のコラール;
   カントゥス・フィルムス:テノール;「シオンの音楽」第5巻第8番[JCA](+)
  4声のクーラント(「テルプシコーレ」第125番)[JCA]
  −5声のクーラント(「テルプシコーレ」第72番;*)
  −クーラント・サラバンド(「テルプシコーレ」第104番;*)
  −スペインのパヴァーヌ(「テルプシコーレ」第30番)[JCA]
  −スパニョレッタ(「テルプシコーレ」第38番)[JCA]
  おお、祝福された三位一体の光よ[O lux beata Trinitas]
   (3声の賛歌;カントゥス・フィルムス:バス;「シオンの賛歌」第156番)[FW](+)
  −おお、祝福された三位一体の光よ(4声の上5度カノン;「シオンの賛歌」第162番)[JCA](+)
  −おお、祝福された三位一体の光よ(二重合唱のための;「シオンの賛歌」第144番)[JCA](+)
  あなたに、心の底から(シンフォニア;「使徒ポリヒムニア」第26番)[FW]
  −あなたに、心の底から(二重合唱のためのモテット;「シオンの音楽」第1巻第20番)[JW/ FW]
  われらはみな唯一の神を信じる[Wir gläuben all an einen Gott]
   (ビチニウム;「シオンの音楽」第5巻第24番)[JCA](+)
  −われらはみな唯一の神を信じる(3声;カントゥス・フィルムス:テノール;
   「シオンの音楽」第5巻第27番)[JCA](+)
  −われらはみな唯一の神を信じる(5声;カントゥス・フィルムス:バス;
   「シオンの音楽」第5巻第21番)[JCA](+)
  ヴォルト(「テルプシコーレ」第231番)[JCA]
  −村のブランル(「テルプシコーレ」第14番)[JCA]
  −陽気なブランル(「テルプシコーレ」第5番)
  −新しい簡単なブランル(「テルプシコーレ」第2番;*)
  −ブランル・ドゥブル(「テルプシコーレ」第6番;*)
  −ヴォルト(テルプシコーレ」第230番;*)
  高みにおいては神にのみ栄光あれ(シンフォニア;「使徒ポリヒムニア」から)[FW](+)
  −高みにおいては神にのみ栄光あれ
   (二重合唱のためのモテット;「シオンの音楽」第1巻第3番)[JW/ FW](+)

 〔 [JCA] ジャン=シャルル・アブリゼル(1946-)編曲
   [FW] フリードリヒ・ヴァンダースレープ編曲
   [JW} ヨハン・ヴォルツ編曲:「新オルガン音楽タブラチュア譜集」(1617)から〕
 ジャン=シャルル・アブリゼル(Org)
 ウィリアム・ドンゴワ(コルネット[ツィンク」;*)
 クリスティアン・ヴェークマン(T;+)
 録音:2008年9月5日-8日、フレゼリクスボー城(デンマーク)。使用楽器:1605-1610年、エザイアス・コペニウス製(1616年、ヘッセン城からフレゼリクスボー城へ移動/1985-1988年、ユルゲン・アーレント、マッツ・キャースゴー復元)。
 アルバム・タイトルはプレトリウスが「シオンの音楽」の序文に記した「…合唱のためのこのようなポリフォニー作品はオルガンでも(such auff Orgeln)演奏可能であり…」からの引用。プレトリウスの声楽曲や器楽のための舞曲の同時代作曲家ヨハン・ヴォルツによるトランスクリプションと、その様式に従った現代のオルガニスト、ジャン=シャルル・アブリゼルとフリードリヒ・ヴァンダースレープによるトランスクリプションで構成された、注目すべきプログラム。使用楽器はヘッセン公の没後に未亡人エリーザベトから弟のデンマーク国王クリスティアン4世に贈られた据え置き式オルガンで、細部まで装飾が施された歴史的名器。アブリゼルはこの小型のオルガンから多彩な音色をみごとに引き出している。次世代のシュッツ、シャイト、シャインらの音楽に比べていささか魅力に乏しいプレトリウスの音楽を、奇をてらうことなくここまで面白く聴かせる企画と演奏は傑出したものと言える。クラムシェル・ボックス・タイプの豪華仕様。
ILD
 当レーベルの他ご案内済旧譜はこちらから
北の息吹き〜スウェーリク、リューベック、ベーム、
       ブクステフーデ、ブルーンス、バッハ:オルガン作品集

 ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(1562-1621):エコー・ファンタジア/大公のバッロ
 ヴィンツェント・リューベック(1654-1740):前奏曲 ハ長調
 ゲオルク・ベーム(1661-1733):天におられるわれらの父
 ディートリヒ・ブクステフーデ(1637-1707):前奏曲 ハ長調 BuxWV137
 ニコラ・ブルーンス(1665-1697):今こそ来たれ、異教徒の救い主よ
 J.S.バッハ(1685-1750):
  前奏曲とフーガ ホ短調 BWV533/今こそ来たれ、異教徒の救い主よ BWV659
  高き天より私は来た BWV606/ベツレヘムにお生まれになった BWV603
  われらはキリストをたたえまつる BWV611/これほどの喜びに満ちた日BWV605
  前奏曲とフーガ ハ長調 BWV541
 ジャン=シャルル・アブリゼル(Org)
 録音:2003年7月2日-3日、聖ジャン聖堂、ベルフォール(フランス)。使用楽器:1984年、マルク・ガルニエ製。
 北ドイツ・オルガン楽派と彼らに影響を与えたスウェーリンク、彼らの影響を受けたバッハのオルガン作品で構成された正統派プログラム。アブリゼルが得意とするレパートリーであり、細部まで神経が行き届かせながら全体としては堂々たるその演奏は他の追随を許さないものがある。
ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1682-1738):ノエルとマニフィカト
 声高らかに歌おう/若い娘/ポワトゥのノエル/われらに告げよ、マリア/
 マニフィカト第1旋法/陽気な羊飼いたちはどこへ(オフェルトリウム)/
 ぼくらは歩く、歩く、陽気に/サントンジュのノエル/マニフィカト第2旋法/
 おお、息子らよ、娘らよ/果てしなく願うあなたがた/
 教会に従うキリスト教徒(オフェルトリウム)
  ジャン=シャルル・アブリゼル(Org)
 録音:2004年6月10日-11日、聖モーリス教会、ドンジェルマン(フランス)。使用楽器:1720年、シャルル・カシェ製(1994年、ディディエ・シャノン復元)。
 パリで活躍したオルガニスト・作曲家ダンドリューによるクリスマスのためのオルガン作品集。同時代に製作されたオルガンをアブリゼルが雰囲気豊かに演奏している。クリスマス向けCDとしてももちろんおすすめ。


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