・国内盤マイナー・レーベル |
・輸入盤マイナー・レーベル |
・輸入盤 歴史的アイテム |
・映像アイテム |
・高音質アイテム |
輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。 |
K.オルドニュス(1734-1786):13の交響曲集(1739-1813) 12の交響曲〔 Brown I: B1, A5, G2, D9, C14, Es3, D2, G3, D10, C8, F6, Bm1 〕/ ヴァンハル没後194年命日演奏会ライヴ ガスマン:交響曲 ホ短調 / オルドニュス:交響曲 ト長調 Brown I: G5 ヴァンハル:チェロ協奏曲 ハ長調 Weinmann IId; C2 /交響曲 ト長調 Bryan G4 ハイドン・シンフォ二エッタ トウキョウ[リーダー:松井利世子、福本牧(Vn)他] | ||
録音:2007年-2015年、風のホール、三鷹、東京/他、ライヴ|薄型 PP ケース入り|既出単売の限定セット化。『1760-70 年代、ヴァンハル、ホフマンらと共にウイーンで人気を博した作曲家オルドニュスの交響曲集』『限定盤・楽団結成24周年記念、特別価格!』 | ||
J.B.ヴァンハル(1739-1813):12のカッサシオン (ノットゥルノ、ディヴェルティメント)&フルート四重奏曲集 カッサシオン〔変ホ長調 Weinmann III: Es-deest. / 変ホ長調「葬送行進曲付」 Weinmann III: Es-deest. /ニ長調 Weinmann III: D5 〕/ ノットゥルノ〔ト長調 Weinmanm IV: 5 /ト長調 Weinmann III: G3 /ニ長調 Weinmann III: D2 〕/ 15の弦楽三重奏曲集 Weinmann VIa: C10-G14 / ディヴェルティメント〔変ロ長調 Weinmann VIa: B2 /ニ長調 Weinmann VIa: D2 /ホ短調 Weinmann VIc: 7 〕/ フルート四重奏曲〔ニ長調 Weinmann. III: D4 /ニ長調 Weinmann.deest. /へ長調 Weinmann. III: F4 〕 ハイドン・シンフォ二エッタ トウキョウ[リーダー:松井利世子、福本牧(Vn)他] | ||
録音:2007年-2009年、風のホール、三鷹、東京/他、ライヴ|薄型 PP ケース入り|既出単売の限定セット化。『限定盤・楽団結成24周年記念、特別価格!』 | ||
J.B.ヴァンハル(1739-1813): 18のピアノ作品集(ピアノ・ソナタとピアノを含む室内楽) ヴァイオリン・ソナタ〔ト長調 Weinmann XIA: 11 /変ロ長調 Weinmann XIA: 12 / ニ短調 Weinmann XIA: 13 /変ホ長調 Weinmann XIA: 64 / ヴァイオリン・ソナタ集 Op.33. Weinmann XIA: 55-57 〔変ロ長調/変ホ長調/ト長調〕/ ピアノ・ソナタ〔変ホ長調 Weinmann XIII: 152 /ト短調 Weinmann XIII: 153 /ト短調 Weinmann XIII: 154 〕/ アダージョ ニ長調 - トッカータ Nr.3 W.XIII: 17 /ファンタジー ニ長調 W.XIVb: 30 / 主題と変奏 イ長調 W.XV: A1 /カンタービレ - 交響曲 へ長調 Bryan F5 / ピアノ三重奏曲〔ハ長調 Weinmann XA: 20 /ニ長調 Weinmann XA: 21 / へ長調 Weinmann XA: 22 /ハ長調 Weinmann XA: 23 〕 ハイドン・シンフォ二エッタ トウキョウ[リーダー:松井利世子、福本牧(Vn)他] 江間理恵、船本貴美子、鶴井弥葉(P) 小原圭(Vc) | ||
録音:2007年-20年、風のホール、三鷹、東京/他、ライヴ|薄型 PP ケース入り|既出単売の限定セット化。『限定盤・楽団結成24周年記念、特別価格!』 | ||
東武レコーディングズ輸入盤ディストリビューターとして既におなじみの東武トレーディングが発売する国内盤自主レーベル。旧譜はこちらから。 | ||
トスカニーニ追悼演奏会〜ニューヨーク・ パブリック・ライブラリー・マスターを初使用、 ワルター、ミュンシュ、モントゥー ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(*) ドビュッシー:交響詩「海」(#) エルガー:エニグマ変奏曲(+) |
ブルーノ・ワルター指揮(*) シャルル・ミュンシュ指揮(#) ピエール・モントゥー指揮(+) シンフォニー・ オヴ・ジ・エアー(*/#/+) | |
録音:1957年2月3日、カーネギー・ホール、ライヴ、モノラル|既出CD: Music and Arts, MUA-1010 [CD-1010] (MUA-4010 [CD-4010]) (*), MUA-1201 [CD-1201] (*/#/+) / ATS, ATS-901-02 (*) /他、(*)は既出盤多数|使用ソース:ニューヨーク・パブリック・ライブラリー・マスター・テープ。 UHQCD はすべてのCDプレーヤーで再生可能。 ワルター協会の LP で1973年に初出された(*)と、同日の演奏会で演奏されたものの2007年の CD 、 MUA-1201 が初出となった(#/+)が、新マスター使用で発売。なお MUA-1201 に含まれていた、米 Roulette レーベルから LP 発売された指揮者なし&同団演奏によるステレオ録音の3曲は含まれていない。 代理店のアナウンスに『初回限定1枚価格 UHQCD 』の文字あり。初回限定?終了後予告なく価格変更させて頂く可能性がありますので、お早めにどうぞ。 『1957年1月16日。就寝中に大往生を遂げたトスカニーニ。2月3日にカーネギーホールで行われたのが「メモリアル・コンサート」。トスカニーニとも御縁が深かった三大巨匠(ワルター、ミュンシュ、モントゥー=登壇順)が、それぞれトスカニーニの十八番を振るという伝説の演奏会。オーケストラは旧NBC交響楽団であるシンフォニー・オヴ・ジ・エアー。トスカニーニが長らく応援していたミラノにある音楽家の老人ホーム“カーサ・ヴェルディ”への基金コンサートも兼ねていたことが解りました。この度ニューヨーク・パブリック・ライブラリー所蔵のマスターテープからの商品化が実現しました。演奏内容の素晴らしさは言わずもがな。その上当盤の音質のダイナミックレンジの広さは既出盤の比ではありません。カーネギーホールの豊かな響きがキッチリ収録されております。ワルター協会からのLP初出が1973年。ほぼ50年を経て初の正規発売となります。ワルターは80歳を超えておりましたが、このコンサートの直前1月23日にはシカゴ響に客演。さらに2月17日にはニューヨークフィルとマーラーの「復活」を演奏。同時にスタジオ録音も行うという気力体力の充実が目覚ましい時期です。「英雄」は悠然としたテンポを基調としながらも繊細で効果的なテンポ変化を駆使しティンパニの強打は凄まじく、宇野功芳先生が絶賛したことも有名。この名演は直前にマルケヴィッチが同オケを指揮していた(録音セッション)からなどというまことしやかな説がありますが、有名な第三楽章ホルンのトリオなど最初は低く(小さく)、次は高く(強く)という、進軍が遠くから近づいてくるような絶妙な指揮ぶりはワルターだけです。演奏後の聴衆の拍手を制する姿も感動的。ミュンシュの「海」。その豪快さに圧倒されます。音色の艶やかさには目も眩むよう。練習嫌いと言われておりますが客演オケでもいつものビュンと矢を射るような音の突き刺さり方はどこでも徹底しております。モントゥーのしみじみとしか言いようがない「エニグマ」。ゆったりしたテンポで、渋い悲しみを籠めた名演です。同じオケを同じ日に振ってこの明らかな音色の違い。つくづくこの時代の大指揮者は自分の音楽の理想がはっきりしていたものだと感慨無量です。』(『内』レーベル・インフォメーション) | ||
浮ケ谷孝夫&東京21世紀管〜 ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 |
浮ケ谷孝夫指揮 東京21世紀o. | |
録音:2021年4月9日、東京芸術劇場、ライヴ|マスタリング:ベルンハルト・ハンケ (musikproduktion-hanke) |解説:平林直哉。 UHQCD はすべてのCDプレーヤーで再生可能。『ドイツに浮ケ谷あり!と人に知られたマエストロ浮ケ谷。今やドイツでも見掛けなくなったドイツ的修業で叩き上げた真の巨匠です。今までは珍曲秘曲の録音が多いきらいがありましたが、満を持して登場するのが最新ライヴ録音であるこの「ロマンティック」です。東京21世紀管弦楽団はメンバー表をみればビックリの名手揃いのオーケストラ。流行におもねらない、衒いのない率直で深々とした風情にあふれる大自然が鳴り出すようなブルックナー讃歌。マスタリングはマエストロの友人であり理解者であるベルンハルト・ハンケ(https://www.musikproduktion-hanke.de/)が担当。見事のゲルマン・サウンドが屹立します。マエストロ浮ケ谷自らのメッセージ、そしてブルックナー愛に満ちた平林直哉先生の解説も読みごたえ満点です。』(『内』レーベル・インフォメーション) | ||
2台ピアノによるブルックナー〜キャラガン編曲+演奏&J.シャルク編曲 ブルックナー/ウィリアム・キャラガン2台ピアノ用編曲:交響曲第4番(*) (1874年第一稿) ブルックナー/ヨーゼフ・シャルク4手用編曲、 ウィリアム・キャラガン2台ピアノ用編曲:交響曲第8番(#) ウィリアム・キャラガン、クロフォード・ホヴィ(P) | ||
録音:2011年4月13日、ハートフォード・カレッジ・チャペル(*) /2009年4月18日、オックスフォード大学(#)、ともにロンドン。『どういう訳か第8番の録音が残念なことに落ちる(*オリジナル録音に起因する)ためにあくまでボーナス盤という扱いで1枚価格の特価でご提供します。』とのこと。 ヨーゼフ・シャルク(1857-1900)は弟で指揮者として著名なフランツ・シャルク(1863-1931)と同じくブルックナーに学び、フーゴー・ヴォルフとも親交があったピアニスト。ブルックナーは遺言でヨーゼフ・シャルクを自らの楽譜遺産管理人に指名したが、未完成だった交響曲第9番フィナーレのスケッチの多くが失われたのは、彼のせいだと考えられているという。 『またも怪作が登場。今度はブルックナー研究の第一人者(交響曲第9番のフィナーレの校訂などでも有名)である、ウィリアム・キャラガン博士(1937-)が2台ピアノのために編曲した交響曲集。しかも自らピアノを弾いているという注目盤の登場です。もう一台のピアノを担当するのはキャラガンの盟友でもあるクロフォード・ホヴィ(1942-)。スコットランド生まれのブルックナー学者で、ブルックナーの伝記の最新版を現しております。 https://www.oxfordlieder.co.uk/artist/12 。第4番は嬉しいことに1874年の第一稿です。一般的に知られる“第2稿”とは違う曲と言っても過言ではない程で、近年は評価も高まりファンも増えております。ブルックナーの幽玄さはピアノ版という骨格の状態でも良く理解できます。第8番はヨゼフ・シャルクによるピアノ連弾版をさらにキャラガンが2台ピアノ版に編曲したと言う凝ったものです。ヨゼフ・シャルクは中間の二楽章を入れ替えていたそうで、これに従って演奏されておりますことをご了承ください。即ち、第二楽章がアダージョ、第三楽章がスケルツォとなります。』(『内』レーベル・インフォメーション) | ||
マゼール&トスカニーニ・フィル〜ベートーヴェン:交響曲全集 2008 ライヴ 〔第1番/第3番「英雄」[2008年8月19日]/第2番/第5番「運命」[2008年8月20日]/ 第4番/第6番「田園」[2008年8月21日]/ 第7番/第8番[2008年8月22日]/第9番「合唱」(*)[2008年8月23日]〕 マリア・ルイジア・ボルシ(S;*) エレーナ・ジドコヴァ(Ms;*) マリウス・ブレンチウ(T;*) ラファエル・シヴェク(B;*) ロリン・マゼール指揮アルトゥーロ・トスカニーニpo.、 ブルーノ・ティロッタ合唱指揮フランチェスコ・チレアcho. | ||
録音:[内]、すべてギリシャ劇場、タオルミーナ、シチリア州、イタリア、ライヴ、ディジタル。エンリコ・カスティリオーネ監督率いる映像収録から音源をCD観賞用にマスタリングしなおして発売。第7番の演奏タイムは世界新記録[11:49][8:18][7:06][6:18]。『かのゲーテがここを訪れた際に「ここからの景色は世界一の美しさ」と賞賛した、シチリア最大の名所タルミーナのギリシャ劇場。マゼールはここで2008年の夏に一気にベートーヴェン・ツィクルスを展開し大きな話題となりました。巨匠にとってベートーヴェン全集はクリーヴランド管との1970年代のソニー盤のみ。アンサンブルを強烈に締め付け、トスカニーニ張りの力瘤が盛上るような元気なベートーヴェン。やたらと早いテンポですっ飛ばしたり、対旋律の意識的な強調等。一筋縄ではいかない鬼才ぶりを発揮しております。自信、確信に満ちた巨匠らしい巨匠としての他との格の違いをマザマザと見せつけます。野外公演ながらヨーロッパ好みの完璧なマルチマイク収録であり、隅々まで明瞭で眼の前で演奏してくれているかのよう。お相手はトスカニーニ交響楽団です。来日公演ではトスカニーニ・フィルの名称も使われました。トスカニーニ交響楽団は2002年にパルマにて創設された若いオーケストラ。デビューコンサートも指揮した巨匠マゼールは2004年から音楽監督を務めて鍛えぬき、ヨーロッパでも有数のアンサンブルに成長。2005年、2007年は来日公演も敢行しました。』(『内』レーベル・インフォメーション) |
THE BARBIROLLI SOCIETY 特記以外
イギリスの名指揮者、サー・ジョン・バルビローリ(1899-1970)の芸術を世に知らしめるべく1972年に設立された「バルビローリ協会」自らが発売するレーベル
、約3年ぶりのご案内&新譜とその間の旧譜を掲載。
| ||
初出、ブル8 1963.1.17 + ベルゲン・ライヴ 1963.6.5 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調(ハース版)(*) ディーリアス:夏の庭で シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 Op.82 |
ジョン・バルビローリ指揮 ハレo.& BBC ノーザンso. 合同オーケストラ(*)、 ハレo.(無印) | |
録音:1963年1月17日〔1963年7月17日と本体に記載されているが、誤記。 MusicWeb International のジョン・クインによると7月17日にバルビローリはヴェネツィアで指揮をしているという〕、自由貿易ホール、マンチェスター、 UK (*) /1963年6月5日、グリーグホール [Grieghallen] 、ベルゲン、ノルウェー(無印)、おそらくすべてライヴ、モノラル|初出音源|リマスタリング:ポール・ベイリー|現地発売:2018年9月。 ノルウェーでの演奏会ではV.ウィリアムズの「タリス幻想曲」も演奏され SJB-1094 に収録されている(他にドビュッシー「海」も演奏されたが未発売)。 | ||
初出、ブエノス・アイレス 1963.8.25, 28 ドヴォルジャーク:交響曲第8番 ト長調 Op.88 R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」Op.20 (*) ストラヴィンスキー: バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)(*) シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op.43 (#) |
ジョン・バルビローリ指揮 フィルハーモニアo. | |
録音:1963年8月25日(#以外)、1963年8月28日(#)、コロン劇場、ブエノス・アイレス、アルゼンチン、ライヴ、放送用収録、モノラル|初出音源、かつ(*)はおそらくバルビローリの初音盤レパートリー|リマスタリング:ポール・ベイリー|現地発売:2018年9月。 バルビローリがフィルハーモニア管の録音アーティストとなったその年に行われた南米ツアーからの録音。 | ||
初出〜イギリスの作曲家による管弦楽作品集 エルガー:歌曲集「海の絵」 Op.37 (*) アーネスト・ジョン・モーラン(1894-1950):セレナード(7楽章版)(#) ディーリアス:夏の歌(+) ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲 コンスタンス・シャックロック(A;*) ジョン・バルビローリ指揮ハレo. | ||
録音:1945年5月26日(+)、1958年10月21日(*)、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン、 UK (*/+) /1952年7月16日、タウン・ホール、チェルトナム、 UK (#) /1963年6月5日、グリーグホール [Grieghallen] 、ベルゲン、ノルウェー(無印)、おそらくすべてライヴ、モノラル|初出音源、かつ(#)はおそらく作曲家レヴェルでバルビローリの初音盤レパートリー|リマスタリング:イアン・ジョーンズ|現地発売:2019年3月。 (#)は当初8楽章で書かれたがモーラン自身が1948年の出版時に2つの楽章をカット(理由は不明らしい)、しかし出版4年後&作曲者没後2年にあたる当演奏では当初の第2楽章「間奏曲」が蘇演されている(当作は1996年に全8楽章に復元した新板が出版され、その後8楽章版の録音も成された)。ノルウェーでの「タリス幻想曲」は、残りの3曲中2曲が SJB-1090/91 に収録されている。 | ||
含・初出&初音盤、放送コンサート 1963.1.21 ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 Op.47 (*) R.シュトラウス:交響詩「死と変容」 Op.24 (#) |
ジョン・バルビローリ指揮 ハレo. | |
録音:1963年1月21日、自由貿易ホール、マンチェスター、 UK 、ライヴ(拍手なし)、放送用収録、モノラル|初出音源、かつ(#)はおそらくバルビローリによる初音盤作品|ソース:提供元未判明|収録: BBC |リマスタリング:イアン・ジョーンズ|現地発売:2019年3月。 (*)はバルビローリが同曲を初めて指揮した際の演奏だとのこと。この曲は BBC Legends から同顔合わせの演奏が出ていたが、1963年2月22日 BBC スタジオでの別演奏 (BBCL-4193|廃盤 )。 | ||
初CDフォーマット化〜バルビローリ初のオーケストラ録音集 1927-28 ■エジソン・ベル録音集[リリアン・スタイルズ=アレン(S;*) ダン・ジョーンズ(T;*) 交響楽団/1927年] ワーグナー:「さまよえるオランダ人」序曲/ 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第3幕への前奏曲 フンパーディンク:「ヘンゼルとグレーテル」序曲 プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」〜愛の二重唱(*) マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜サントゥッツァのアリア(*) ■スペイン HMV 録音集[ロンドン・スクール・オヴ・チェロズ/1928年、ロンドン、 UK ] カザルス:サルダーナ(1926) (+) モーツァルト/バルビローリ編曲:「魔笛」〜イシスとオシリスの神々に感謝を [Possenti numi] ■ NGS 〔ナショナル・グラモフォニック・ソサエティ〕録音集 [エセル・バートレット(P;#) チェニル・ギャラリー室内o. 〔 NGS 室内o.〕/ 1927年1月、10月、ヴォカリオン・スタジオ、ロンドン、 UK ] エルガー:序奏とアレグロ Op.47 (+) ピーター・ウォーロック(1894-1930):ディーリアス60歳誕生日のためのセレナード(+) ディーリアス:川面の夏の夜 ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲(ピアノ版)(#/+) マルチェッロ/バルビローリ編曲:ソナタ ハ長調 Op.1 No.5 〜アレグレット(+) ジョン・バルビローリ指揮 | ||
録音:[/内]、すべてモノラル|初CDフォーマット化|ソース:提供元未判明|リマスタリング:イアン・ジョーンズ|現地発売:2019年11月。 1925年に指揮者へ転向したバルビローリによる、最初期の指揮録音集。 (+)など多くが世界初録音に当たると思われる。ドビュッシー作品は、もともと半音ごとに弦が張られたクロマティック・ハープ(現在この楽器は廃れ、ペダル・ハープで奏される)普及のため楽器会社のプレイエル社が委嘱したものだが、(おそらく楽譜の売れ行きを危惧した)デュラン出版社がドビュッシーを説得しソロ・パートについて「またはピアノのための」と追記した(現行のものと思われるデュラン社楽譜表紙には「ハープ(またはクロマティック・ハープまたはピアノ)と弦楽オーケストラのための [pour Harpe (ou Harpe chromatique ou piano) avec accompagnement d'orchestre d'instruments à cordes] 」とあるが、楽譜1ページ目の上部には「クロマティック・ハープと弦楽オーケストラのための [pour HARPE Chromatique avec accompt. d'orchestre d'instruments à Cordes] 」としか書かれていない)。これはそのピアノ版による珍しい録音だが、これが当曲の世界初録音となった点も興味深い。 | ||
初出、1947年&1951年放送コンサート 1947.12.5, 1951.5.10 モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525 ディーリアス:歌劇「フェニモアとゲルダ」〜間奏曲 ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 Op.60 ポール・クレストン(1906-1985):トロンボーンと管弦楽のための幻想曲 Op.42 (*) メイジー・リンガム(Tb;*) ジョン・バルビローリ指揮ハレo. | ||
録音:1947年12月5日(無印)、1951年5月10日(*)、すべてミルトン・ホール、マンチェスター、 UK |おそらく初出音源、かつ(*)は作曲家レヴェルでバルビローリの初音盤作品|ソース:提供元未判明|収録: BBC |現地発売:2019年11月。 | ||
初出、バルビローリ70歳記念コンサート 1969.12.18 英国国歌「女王陛下万歳」 エルガー:序奏とアレグロ Op 47 ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第6番 ホ短調 ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92 #バルビローリへの賛辞とデイヴィッド・ ガーバーによるインタヴュー(#) |
ジョン・バルビローリ指揮 ハレo. | |
録音:1969年12月18日、自由貿易ホール、マンチェスター、ライヴ(#以外) /時期不明(#)、すべて UK 、モノラル|おそらくすべて初出音源|ソース:提供元未判明|収録: BBC |リマスタリング:イアン・ジョーンズ|現地発売:2020年6月。 バルビローリ没後50周年記念盤。バルビローリ自身が、個人的に重要な意味を持つ3曲を選んだバースデイ・コンサート(実際のバルビローリの誕生日は12月2日)。エルガーを除きバルビローリによるセッション録音がない作品。 #2023年9月現在現地で品切れとなっており、国内代理店では廃盤扱いとなっています。このまま廃盤となり入荷しない可能性がありますので、あらかじめご了承ください。 | ||
1曲以外初出〜1965年放送コンサート 1965.9.9 スッペ(1819-1895):「美しきガラテア」序曲 フランク(1822-1890):ピアノと管弦楽のための交響的変奏曲(*) ブルッフ(1838-1920):チェロと管弦楽のための「コル・ニドライ」(#) リムスキー=コルサコフ(1844-1908):スペイン奇想曲 Op.34 #各曲の前に、バルビローリによる短いイントロダクションつき デイヴィッド・ワイルド(P;*) ジャクリーヌ・デュ・プレ(Vc;#) ジョン・バルビローリ指揮ハレo. | ||
録音:1965年9月9日、自由貿易ホール、マンチェスター、 UK 、ライヴ、放送用収録、モノラル| (#)以外:初出音源|既出CD-R: St-Laurent Studio, YSL-T-704 (#) |ソース:提供元未判明|収録: BBC (BBC2 transmission) |リマスタリング:イアン・ジョーンズ|現地発売:2020年6月。 バルビローリ没後50周年記念盤。もともとラジオ放送用に企画された観客入りコンサートから、当日のプログラムを1曲を除き全曲収録。フランクとブルッフの間に演奏されていたヴォーン・ウィリアムズの「グリーンスリーヴスによる幻想曲」は、残念ながら録音が残っていないとのこと。 | ||
初出&〜 1954.8.26 、ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より 〔第2幕(*) (第3場の一部欠落)/前奏曲と愛の死(#) 〕 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;*) マルタ・メードル(S;*) コンスタンス・シャクロック(A;*) ジョン・バルビローリ指揮(*/#) ハレo.(*)、 NYP (#) | ||
録音:1954年8月26日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン、 UK (*) /1938年11月20日、カーネギー・ホール、 US (#) 、おそらくすべてライヴ、モノラル| (*):初出音源|現地発売:2020年6月。 バルビローリは当曲を何度か全曲指揮しているが、2021年現在既知の録音はなぜか第2幕(他に1939年4月16日、NYP と演奏会形式で第2幕のみが演じられた際のもの| Archipel. West Hill Radio Archives )しか残っていない。 (#)はおそらく SJB-1035 (CDSJB-1001) 〔データは月までの記載〕に含まれているもの。 レーベル・インフォメーションの機械翻訳:『サー・ジョン・バルビローリのディスコグラフィは(現在ではありがたいことに)非常に多く、広範囲に渡っているが、彼の人生の様々な時期におけるオペラでの幅広い活動は十分に表現されていない。そのため、バルビローリがワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」第2幕を生演奏で指揮した貴重な録音が現存し、リリースするに足る音質であることが判明した場合、まず録音が残っていることに感謝し、次にこの演奏の美的鑑賞を今日可能にした技術力に感謝しなければならない。しかし、1954年のヘンリー・ウッド・プロムナードのシーズンに行われた「トリスタンとイゾルデ」の第2幕の演奏を BBC の放送から取り出したテープが完全でないことは、熱心なリスナーにとっては残念でならないが、シーン3が未完成のまま、現存するテープを金庫の中で静かに眠らせておくよりは、この演奏をリリースすることにした。オリジナル・テープの録音品質は決して良いとは言えないが、この演奏の音楽的特質を理解するには十分すぎるほどの品質を持っている。メードルとヴィントガッセンはまさに絶頂期にあり、バルビローリは指揮台の上で、この音楽における正しいドイツの伝統の中で育った歌手たちが、偉大な指揮者の手によって、世界で最も評価の高い聴衆の前で演奏するという、宝物のような音楽作りをしているのだ。ボーナスとして、バルビローリがニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団と「トリスタンとイゾルデ」の「前奏曲と愛の死」を指揮した、1938年のニューヨーク・カーネギーホールでの録音も収録されている。』 | ||
初出、デュ・プレのエルガー(1967 モスクワ) + カンポーリのシベリウス(含・映像) エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85 (*) 〔音声のみ〕 シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47 (#) 〔音声/映像〕 ジャクリーヌ・デュ・プレ(Vc;*) アルフレッド・カンポーリ(Vn;#) ジョン・バルビローリ指揮(*/#) ハレo.(*)、 BBC so.(#) | ||
録音:1967年1月7日、ボリショイ・ホール、モスクワ、ソヴィエト〔現・ロシア〕(*) |収録:1964年12月8日〔 BBC International Concert Hall series 放送日:1965年3月16日〕、ロイヤル・カレッジ・オヴ・アドヴァンスド・テクノロジー〔サルフォード上級技術カレッジ(現・サルフォード大学)〕、サルフォード、UK (+) |おそらくともに初出音源|ソース:提供元未判明|収録: BBC (BBC2 transmission) (#) |現地発売:2021年5月。 (*)と同日のシベリウス第2が Everlast から発売されている (EVE-048-M) 。 | ||
含・初出〜ブリテン: シンフォニア・ダ・レクイエム Op.20 (*) / ヴァイオリン協奏曲 Op.15 (1958年最終稿)(#) / 青少年のための管弦楽入門 Op.34 (+) |
ラルフ・ホームズ(Vn;#) ジョン・バルビローリ指揮 BBC so.(*)、ハレo.(#/+) | |
録音:1967年7月20日、ミルトン・ホール、マンチェスター(+) /1967年8月8日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン(*) /1969年4月30日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(#) 、すべて UK 、おそらくライヴ、モノラル| (#/+):おそらく初出音源|既出CD: BBC Legends, BBCL-4013 (*) |リマスタリング:イアン・ジョーンズ|現地発売:2021年5月。 (#)のソリスト、ラルフ・ホームズ(1937-1984)は特にディーリアスなどのイギリス音楽で名を残したものの、早世した奏者。この演奏の最後には、バルビローリがソリストに向かって静かに「ブラボー」と言っているのがよくわかるとのこと。バルビローリ&ハレ管の(+)は BBCL-4013 にも含まれていたが、そちらは1967年5月3日、BBC スタジオにおける別演奏。 | ||
RAI とのエルガー: 創作主題による「エニグマ」変奏曲 Op.36 (*) / オラトリオ「ゲロンティアスの夢」 Op.38 (#) ジョン・ヴィッカーズ(T;#) コンスタンス・シャクロック(A;#) マリアン・ノヴァコフスキ(B;#) ジョン・バルビローリ指揮(*/#) トリノ RAI so.(*) 、ローマ RAI so.& cho.(#) | ||
録音:1960年11月15日、トリノ(*) /1957年11月20日、 RAI 講堂、ローマ(#)、ともにイタリア、モノラル|既出CD 〔含・推定〕: Arkadia, CDHP 584.2 (*/#) / Archipel, ARPCD-0403 (#) |リマスタリング:イアン・ジョーンズ|現地発売:2021年5月。 Arkadia 盤の録音データは資料によって混乱しており、1957年11月(*/#)、あるいは1957年11月15日または1960年11月25日(*) &1967年11月20日(#) とするものがある上、 John Hunt のディスコグラフィでは (#)のオケがトリノ RAI (合唱はローマ RAI )だと誤記されている〔 Arkadia 盤の本体表記は未確認〕。 | ||
GOODIES ”DIRECT TRANSFER”
東京の東村山市に本拠を構えるクラシックCDの小売り店、グッディーズさんが企画した盤起こしの復刻シリーズ(編集作業を全く行っていないため、レコード盤の切れ目で曲が途切れます)。78〜 はSP復刻、33〜 はLP復刻で、 CD-R と DSD DISC は品番部分の重複無し〔33CDR-3307 という品番がある場合、78CDR-3307というアイテムは存在しません〕。 | ||
アモーディオ + シュトループSQ 〜モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
ルイジ・アモディオ(Cl) シュトループSQ [マックス・シュトループ(Vn1) ヘルマン・フーブル(Vn2) ヘルマン・ヒルシュフェルダー(Va) ハンス・ミュンヒ=ホーラント(Vc)] | ||
録音:1941年、ベルリン|独 ELECTROLA, DB 5683/86 。ルイジ・アモーディオ(1902-1941)はイタリア生まれのクラリネット奏者。ボローニャ音楽院出身。指揮者のアルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957)の目にとまり、ミラノ・スカラ座o. のクラリネット奏者に起用され、その後ベルリン・フィルに招かれウェーバーのクラリネット協奏曲を演奏した。アモーディオはヘビー・スモーカーで肺ガンと診断された後、クラリネットの主要室内楽作品をベルリンで録音し40歳で世を去った。弦楽四重奏団のリーダー、マックス・シュトループ(1900-1966)は1920年代に頭角を表しベルリン高等音楽院で最年少のヴァイオリン科教授になった。1936年弦楽四重奏団を組織した。この録音時のメンバーは第2世代の物。このシリーズでベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番 (78CDR-3750) とカール・ベーム指揮のベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(78CDR-3215) が出ている。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
プフィッツナー指揮〜ベートーヴェン: 交響曲第4番 変ロ長調 Op.60 |
ハンス・プフィツナー指揮 ベルリン国立歌劇場o. | |
録音:1924年6月、ベルリン|独 SCHALLPLATTE "GRMMOPHON", 68663/67 。#機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。 ハンス・プフィツナー(1869-1949)はドイツの後期ロマン派を代表する作曲家の一人。ドイツ人の両親のもとにロシアで生まれた。幼少時にドイツに移住し指揮として地位を固めた後、徐々に作曲活動を活発化させていった。この録音は機械式録音後期のもので、この曲の世界初録音。プフィツナーはこのシリーズで電気録音初期のシューマン:交響曲第2番(78CDR-3837)が出ている。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
20世紀初頭に活躍した名歌手による〜レーガー:マリアの子守歌 Op.76 No.52 ■ユリア・クルプ(A) ケンラート・ファン・ボス(P)〔英語歌唱/ Edwatd Taschemacher 訳〕 [ VICTROLA, 64683 (U.S.) /録音:1917年3月28日、キャムデン(*) ] ■竹岡鶴代(S) 榊原 直(P)〔独語歌唱〕[ NIPPONOPHONE, 15619 (JP) /発売:1925年4月(*) ] ■クレール・デュックス(S) フレデリック・パーソン(P)〔独語歌唱〕 [ BRUNSWICK, 10251 (U.K.) /録音:1926年5月27日、イギリス] ■エレナ・ゲルハルト(S) ケンラート・ファン・ボス(P)〔独語歌唱〕 [ HMV, DB 1030 (U.K.) /録音:1927年3月11日、イギリス] ■リア・ギンスター(S) ジェラルド・ムーア(P)〔独語歌唱〕 [ HMV, DB 1874 (U.K.) 、30cm両面盤/録音:1933年1月30日、アビー・ロード、ロンドン] ■クラウディア・ムツィオ(S) 管弦楽伴奏〔伊語歌唱〕 [ COLUMBIA (JP), アナウンスに番号記載無し/録音:1935年、イタリア] ■エリーザベト・シューマン(S) ローレンス・コリンウッド指揮管弦楽団〔独語歌唱〕 [ HMV, DA 1619 (U.K.) /録音:1937年、アビー・ロード、ロンドン] | ||
録音:1917年-1937年[/内]。# (*):機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。
作曲者のマックス・レーガーはドイツ生まれ。同年生まれの作曲家にはロシアのセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)がいた。レーガーは作曲家、オルガン奏者、ピアニスト、指揮者、音楽教師として活躍したが、43歳の時心筋梗塞で没した。この「マリアの子守歌」は1903年から1912年にかけて作曲された「素朴な歌」(6巻60曲)の52曲目に入っていた。
復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 ユリア・クルプ(1880-1970)はオランダ生まれ。リートを専門にした最初の歌手とされている。1906年から1926年の間に約90面のレコードを吹き込んだ。 竹岡鶴代(1895-1966)は岡山県出身。1917年東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)を卒業後ドイツに留学。帰国後は声楽家として大きな足跡を残した。また国立(くにたち)音楽大学の創立にもかかわり教授として多年のわたって音楽教育に尽力した。ここではこの時代に珍しくドイツ語で歌っている。ピアノの榊原 直(1894-1959)は東京出身。 クレール・デュックス(1885-1967)はポーランド出身。ベルリンとミラノで声楽を修め1906年ケルン歌劇場でデビュー。1911年-18年にベルリン国立歌劇場のメンバーだった。その後ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス、スウェーデン王立歌劇場、さらにシカゴ市民歌劇場のメンバーだった。これは電気録音最初期のもの。 エレナ・ゲルハルト(1883-1961)はライプツィヒ郊外のコネヴィッツ生まれ。ライプツィヒ音楽院で声楽を学び、当時音楽院長だったアルトゥール・ニキシュ(1885-1922)に認められ、20歳の誕生日にニキシュのピアノ伴奏でデビューした。その後ヨーロッパ各地に演奏旅行し国際的名声を確立した。1933年からロンドンを拠点に活躍した。 リア・ギンスター(1898-1985)はフランクフルト生まれ。ベルリン音楽アカデミーで声楽を修めた後すぐにヨーロッパ各地の音楽舞台に登場してスターになった。1938年チューリヒ音楽アカデミーの教授になり、30年以上その地位にあった。ジェラルド・ムーア(1899-1987)はイギリスのピアニスト。多数の著名歌手と共に多くのレコード録音をした。 クラウディア・ムツィオ(1889-1936)はイタリア生まれ。幼少の頃から両親にロンドン、ニューヨークのオペラ劇場に連れて行かれオペラを体感した。1910年21歳の時アレッツォで「マノン」を歌いデビュー。1913年にスカラ座、翌年ロンドンのコヴェント・ガーデン、1916年のクリスマスにはニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれた。さらにブエノスアイレスのテアトロ・コロン歌劇場とサンフランシスコ歌劇場にも出演した。ムツィオは1911年にHMVに初録音、その後パテとエジソン・レコード(いずれも縦振動)に多数録音した。その後レコード会社から声がかかからなくなり、1935年にイタリア・コロンビアに自費録音した。これはその中の一枚。ムツィオは1936年ローマのホテルで心臓発作のため死去した。享年37歳。 エリーザベト・シューマン(1888-1952)はドイツのメルゼブルク生まれ。ドレスデンとハンブルクで学び1909年にハンブルク歌劇場でデビューした。1937年ナチスのオーストリア併合でアメリカに移住、後年をニューヨークで過ごした。 | ||
シュトループ〜J.S.バッハ: ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV.1041 |
マックス・シュトループ(Vn) フリッツ・シュタイン指揮 ベルリン大学器楽合奏団 | |
録音:1939年、ベルリン|独 ELECTROLA, DB 5527/8 。マックス・シュトループ(1900-1966)はドイツのヴァイオリン奏者。1922年、当時ザクセン国立歌劇場の音楽監督だったフリッツ・ブッシュ(1890-1951)の招きでコンサート・マスターに就任。1924年から1928年にはワイマール音楽学校のヴァイオリン教授になり、一方オットー・クレンペラーの要請でベルリン国立歌劇場o. のコンサート・マスターも務めた。大戦後の1947年からはデトモルト音楽アカデミーでヴァイオリンと室内楽の指導にあたった。指揮者のフリッツ・シュタイン(1879-1961)は神学者で教会のオルガン奏者でもあった。1919年から1933年の長期にわたりキール大学で教鞭をとり、ナチス政権の下ではユダヤ人関連音楽の排斥に尽力した。そのため大戦後はは失職し1961年に世を去った。このレコードはドイツ国内だけで発売され、英HMVや米VICTORでは出なかった。原盤番号の末尾の「T」は、演奏会場から電話回線で音声信号を録音室に送り原盤を作成したという記号。フルトヴェングラー指揮ベートーヴェンの「運命」(78CDR-3521)のドイツ盤SPレコードにもこの記号がある。ドイツ以外で発売された盤ではこの記号は削り取られていた。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
プフィッツナー指揮〜シューマン: 交響曲第2番 ハ長調 Op.61 |
ハンス・プフィツナー指揮 ベルリン国立歌劇場管団員 | |
録音:1928年、ベルリン|独 POLYDOR, 95412/6 。ハンス・プフィツナー(1869-1949)はドイツの後期ロマン派を代表する作曲家の一人。ドイツ人の両親のもとにロシアで生まれた。幼少時にドイツに移住し指揮として地位を固めた後、徐々に作曲活動を活発化させていった。この録音は電気録音初期のもので、ベルリン国立歌劇場o. は数々の指揮者のレコード登竜門になったブルーノ・ワルター、エーリヒ・クライバー、オットー・クレンペラー等の後の大物指揮者も同時期に録音している。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
20世紀初頭に活躍した名歌手による〜ブラームス:子守歌 Op.49 No.1 (Vol.2) ■藤原義江(T) マクシム・シャピロ(P)〔日本語歌唱/堀内敬三訳〕 [ NIPPONOPHONE, 16747 (JP) 、25cm両面盤/発売:1928年] ■関屋敏子(S) 日本ビクターo. 〔日本語歌唱/堀内敬三訳〕 [ VICTOR, 13076 (JP) 、25cm両面盤/発売:1930年9月] ■リア・ギンスター(S) ジェラルド・ムーア(P)〔独語歌唱〕 [ HMV, DB 1874 (U.K.) 、30cm両面盤/録音:1933年1月30日、アビー・ロード、ロンドン] ■エルナ・ベルガー(S) ハンス・アルトマン(P)〔独語歌唱〕 [ POLYDOR, 47068 (Germany) /録音:1936年6月16日] ■エリーザベト・シューマン(S) ワルター・ゲール〔ヴァルター・ゲーア〕指揮管弦楽団〔独語歌唱〕 [ HMV, DA 1562 (U.K.) /録音:1937年3月11日、アビー・ロード、ロンドン] ■ブランシュ・シーボム(Ms) マックリン・マーロウ指揮ビクター弦楽o.〔英語歌唱/ Arthur Westbrook 訳〕 [ VICTOR, 10-1173 (U.S.) /録音:1945年4月3日] ■三宅春恵(S) 三宅洋一郎(P)〔日本語歌唱/大木淳夫、伊藤武雄訳〕 [ VICTOR, NK-3136 (JP) /発売:1953年頃] | ||
録音:1928年頃-1953年頃[/内]。
今回はブラースの「子守歌」の後編 (Vol.1: 78CDR-3833, 78DSD-3833) として日本人アーティストを含めて7枚を取り上げた。すべて電気録音。
復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 藤原義江(1898-1976)は大阪府生まれの男性歌手。父親がスコットランド人で母親が日本人。戦前から戦後にかけて活躍した。藤原歌劇団の創設者。ピアノのマクシム・シャピロ(1885-1958)はロシア出身。1927年から1939年まで日本で活躍した。1917年のロシア革命後にドイツに亡命。1927年日本に移住し、映画「藤原義江のふるさと」にピアノ伴奏者として出演した。1933年に大阪音楽学校のピアノ科教授。1939年にアメリカに渡った。 関屋敏子(1904-1941)は東京生まれ。少女時代に三浦環(たまき)(1844-1946)に学び、東京音楽学校に進むが中退し1925年にデビュー、その後イタリアに留学、ボローニャ大学で学んだあとスカラ座のオーディションに合格しヨーロッパ各地で歌った。1929年に帰国、翌年、藤原義江と「ラ・椿姫」をを共演した。その後ふたたびアメリカ、ヨーロッパに渡り演奏活動を続けた。1934年に帰国するが、芸術上と生活上の行き詰まりから1941年に37歳で睡眠薬自殺を図った。 リア・ギンスター(1898-1985)はフランクフルト生まれ。ハイスクール卒業後フランクフルト高等音楽院で声楽を学び、さらにベルリン音楽アカデミーで指導を受けた後ヨーロッパ各地の音楽舞台に登場しスターになった。1938年チューリッヒ音楽アカデミーの声楽科の教授になり、30年以上その地位にあった。 エルナ・ベルガー(1900-1990)はドレスデン生まれ。1926年フリッツ・ブッシュに認められドレスデン国立歌劇場と契約、のちにベルリン国立歌劇場、ハンブルク国立歌劇場を中心に活躍した。1955年引退後ハンブルク音楽大学で教鞭をとった。1958年に来日。 エリーザベト・シューマン(1888-1952)はメルゼブルク生まれ。ドレスデンとハンブルクで学び1909年にハンブルク歌劇場でデビューした。1937年ナチスのオーストリア併合でアメリカに移り、ニューヨークで晩年を送った。 ブランシュ・シーボム(1915-2010)はアメリカのオペラ歌手(Ms)。ニューヨークのメトロポリタン歌劇場の専属として20年以上活躍した。1961年に来日。 三宅春江(1918-2005)は福岡市生まれ。1939年東京音楽学校卒業。ヘルマン・ヴーハー=プフェニッヒに師事した。ドイツ、オーストリアに留学。フェリス女学院短期大学名誉教授。ピアノの三宅洋一郎(1914-1994)は熊本県生まれ。長年にわたり日本女声cho. の指導、フェリス女学院短期大学楽長などをつとめた。三宅春恵の夫君。 | ||
フェルッチョ・ブゾーニ全録音集 ショパン:夜想曲第5番 嬰ヘ長調 Op.15 /練習曲〔変ト長調 Op.10 No.5「黒鍵」/ホ短調 Op.25 No.5 〕 J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ第1番 ハ長調 BWV.846 リスト:ハンガリー狂詩曲第13番 イ短調 ショパン:前奏曲第7番 イ長調 Op.28 No.7 /練習曲第5番 変ト長調 Op.10 No.5「黒鍵」(上記と別テイク) J.S.バッハ/ブゾーニ編曲:コラール前奏曲「いまぞ喜べ、愛するキリスト者の仲間たち」 ベートーヴェン/ブゾーニ編曲:エコセーズ フェルッチョ・ブゾーニ(P) | ||
録音:1922年2月22日|英 COLUMBIA, L-1432, L-1445, L-1456 & L-1470 。#機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。 フェルッチョ・ブゾーニ(1866-1924)はイタリア生まれのピアニスト、作曲家、指揮者。1886年ライプツィヒに行き、その後ロシア、アメリカでピアニストとして演奏旅行をした。1894年にベルリンに居を構えた。この機械式録音の英コロムビア盤はブゾーニが残した SP レコードのすべてで1922年55歳の録音。伝説の音楽家の演奏に耳を傾けて頂きたい。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ニキシュ& BPO 〜ベートーヴェン: 交響曲第5番 ハ短調 Op.67「運命」 |
アルトゥール・ニキシュ指揮 BPO | |
録音:1913年11月18日、ベルリン|英 HMV, D 89/92。#機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。 アルトゥール・ニキシュ(1855-1922)はハンガリー出身の大指揮者。ウィーン音楽院でヴァイオリンと作曲を学び、ウィーン宮廷歌劇場のヴァイオリン奏者として音楽活動をはじめた。1878年にライプツィヒ歌劇場の指揮者になり、1885年にライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. を指揮してブルックナーの交響曲第7番の初演をした。1895年、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. とBPOの常任指揮者になり生涯この地位にあった。この録音は1913年に行われた。BPOの最初の録音とされている。マイクロフォンもアンプも使わない機械式録音で、大きなラッパの前で演奏してレコード原盤を作成した。電気録音が始まったのは1925年だった。途中にキズがあるが、古いレコードなのでご容赦いただきたい。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
20世紀初頭に活躍した名歌手による〜ブラームス:子守歌 Op.49 No.1 (Vol.1) ■カール・イェルン(T) ブルーノ・ザイトラー=ヴィンクラー(チェレスタ)〔独語歌唱〕 [ 独 GRAMOPHONE, 4-42561/録音:1913年10月20日、ベルリン] ■エレナ・ゲルハルト(S) ブルーノ・ザイトラー=ヴィンクラー(P)〔独語歌唱〕 [ 独 GRAMOPHONE, アナウンスに番号記載無し 25cm片面盤/録音:1914年1月13日、ベルリン] ■ユリア・クルプ(A) ケンラート・ファン・ボス(P)〔独語歌唱〕 [ VICTROLA, 566-B 、25cm両面盤/録音:1914年2月6日、キャムデン] ■エルネスティーネ・シューマン=ハインク(A)〔独語歌唱〕 [ VICTROLA, 838-A 、25cm両面盤/録音:1915年9月14日、キャムデン] | ||
録音:1913年-1915年[/内]。# すべて機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。
今回はブラースの「子守歌」の機械式録音(ラッパ吹き込み)4枚を取り上げた (Vol.2: 78CDR-3836, 78DSD-3836) 。ブラームスの子守歌は既発売の「モーツァルトの子守歌」(78CDR-3827)や「シューベルトの子守歌」(78CDR-3830)と同様にラッパ吹き込みのSPレコード時代から数多く発売された。作曲年代は1869年、作曲者ブラームスが35歳の時の作品。ブラームスが指導していた女声cho. のメンバーだったベルタ・ファーバー(Bertha Faber)の次男出生を記念して作曲されたと伝えられる。初演は1869年12月22日にウィーンで行われた。
復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 カール・イェルン(1873-1843)はラトヴィアのリガ生まれ。1896年22歳でドイツのフライブルクとリヨンでデビュー。1898年チューリヒの州立歌劇場、1899年ハンブルク歌劇場、1902年-1908年ベルリン国立歌劇場に出演していた。皇帝ヴィルヘルム二世のお気に入りだった。1908年にアメリカに行きメトロポリタン劇場に出演した。1913年秋ベルリンに戻り、「パルシファル」が絶賛されヨーロッパ永住を説得されたがアメリカに戻った。ブルーノ・ザイトラー=ヴィンクラー(1880-1960)はドイツ生まれのピアニスト、指揮者、編曲者。1890年代にドイツ・エジソン会社の録音ディレクタを務めた。1903年から1923年にはドイツ・グラモフォン会社に奉職し数多くの録音に携わった。1908年のビゼー:歌劇「カルメン」の初の全曲録音(カルメン役はエミー・デスティン)、1923年にはベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」の初の全曲録音を行った。また1938年のジネット・ヌヴーの初録音(78CDR-3148)のピアニストをつとめていた。 エレナ・ゲルハルト(1883-1961)はライプツィヒ郊外のコネヴィツの生まれ。ライプツィヒ音楽院で声楽を学び、当時音楽院の院長だったアルトゥール・ニキシュ(1855-1922)に認められ、20歳の誕生日にニキシュの伴奏でデビューした。1933年からロンドンを拠点に活動するようになり、1947年に引退した。ゲルハルトはこのシリーズで電気録音時代のものが多く出ている。 ユリア・クルプ(1880-1970)はオランダのフロニンヘン生まれ。1896年アムステルダム音楽院に入りコルネリ・ファン・ツァンデンに師事した。クルプはリートを専門にした最初の歌手とされている。クルプはこのシリーズで1910年録音のシューマン:「女の愛と生涯」(78CDR-3792)が出ている。 エルネスティーネ・シューマン=ハインク(1861-1936)はチェコ生まれ。15歳でドイツ楽壇にデビュー。ワーグナー歌手としてヨーロッパ各地で活躍の後、1908年にアメリカに帰化。豊かな声量、声域の広さ、すぐれた解釈力などで、多くの役柄をこなし、オペラ歌手、リート歌手として一世を風靡した。1921年(大正10年)に来日し、帝国劇場でリサイタルを開いた。 | ||
エネスク自作自演〜エネスク: ヴァイオリン・ソナタ第3番 イ短調 Op.25 「ルーマニアの民俗様式で」 |
ジョルジェ・エネスク(Vn) セリニ・シャイエ=リシェ(P) | |
録音:1948年、パリ|仏 COLUMBIA, GFX 121/3 。ジョルジェ・エネスク(1881-1955)が作曲した最後のヴァイオリン・ソナタ。1926年11月に完成し、同年に他界したルーマニア出身のヴァイオリニスト、フランツ・クナイゼル(1865-1926)に献呈された。エネスクはルーマニア出身。1894年13歳でパリ音楽院に入りヴァイオリンをマルタン・マルシック(1848-1924)、和声と作曲をアンドレ・ゲダルジュ(1856-1928)、ジュール・マスネ(1842-1914)、ガブリエル・フォーレ(1845-1924)に師事し、1899年にヴァイオリンで一等賞を得た。1902年にベルリンでデビュー、1910年にピアニストのエドゥアール・リスレル〔リスレ〕(1873-1929)とベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会を開いた。録音の数は多くなかったが、それらはいずれもレコード史上に輝く傑作と言われている。ピアノのセリニ・シャイエ=リシェ(1884-1973)はパリ音楽院でラウル・ピュニョ〔プーニョ〕(1852-1914)に師事し、1898年14歳で一等賞を得た。彼女は1932年から1952年の間にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの全曲演奏会を何度も開いた。エネスクとシャイエ=リシェの演奏は当盤を持って本シリーズで全て出そろった。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
ランドフスカ〜ドメニコ・スカルラッティ:チェンバロ・ソナタ集第2巻(20曲) 〔ニ長調 L.206, K.490 /ロ短調 L.449, K.27 /ニ長調 L.213, K.400 /ハ長調 L.102, K.423 /イ短調 L.138, K.109 / ヘ短調 L.382, K.69 /ヘ長調 L.520, K.276 /ニ短調 L.422, K.141 /ト短調 L.49, K.234 /ニ短調 L.423, K.32 / ニ長調 L.418, K.443 /ニ長調 L.14, K.492 /ニ長調 L.461, K.29 /変ロ長調 L.497, K.544 /ヘ長調 L.228, K.256 / ヘ短調 L.187, K.481 /ト長調 L.103, K.259 /ハ長調 L.255, K.515 /ニ長調 L.56, K.281 /変ロ長調 L.97, K.440 〕 ヴァンダ・ランドフスカ(Cemb) | ||
録音:1939年1月、1940年3月、パリ|仏 LA VOIX DE SON MAITRE, DB 11205/11211 。ヴァンダ・ランドフスカ(1879-1959)によるドメニコ・スカルラッティ・ソナタ集第1巻 (78CDR-3260) の続編。第1巻の5年後の録音。録音時パリは戦火に見舞われTrack1の演奏中に爆弾の破裂音が入っている。ランドフスカはワルソー生まれ。1900年から13年間パリのスコラ・カントルムで教鞭をとった。二段鍵盤と七個のペダルを有する自分用のチェンバロをパリのプレイエル社に特別注文し生涯この楽器を使用した。ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)は生涯500曲を越えるチェンバロ曲を作曲した。 L.はロンゴによる整理番号、 K.はカークパトリックによる整理番号で便宜のために両方を記した。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 | ||
20世紀初頭に活躍した名歌手による〜シューベルト:子守歌 Op.98 No.2, D.498 ■エミー・デスティン(S) ワルター・B.ロジャース指揮管弦楽団〔独語歌唱〕 [ VICTOR, 87214 (U.S.) 、25cm片面盤/録音:1915年1月13日(*) ] ■三浦 環(S) アルド・フランケッティ(P)〔日本語歌唱/内藤濯訳〕 [ NIPPONOPHONE, 5154 (JP) 、25cm盤/録音:1922年(*) ] ■宮川美子(S) 日本コロムビアso. 〔日本語歌唱/内藤濯訳〕 [ COLUMBIA, 35216 (JP) 、25cm 両面盤/録音:1931年] ■関屋敏子(S) ナサニエル・シルクレット指揮ヴィクター・サロンo. 〔日本語歌唱/内藤濯訳〕 [ VICTOR, 13233 (JP) 、25cm 両面盤/録音:1932年、ニューヨーク] ■ロッテ・レーマン(S) エルネー・バログ(P)〔独語歌唱〕[ VICTOR, 1856 (U.S.) /録音:1937年3月13日] ■エリーザベト・シューマン(S) ジェラルド・ムーア(P)〔独語歌唱〕 [ VICTOR, 15168 (U.S.) same as HMV DB3426 (U.K.) /録音:1937年11月29日] | ||
録音:1915年-1937年[/内]。# (*):機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源。
シューベルトは「子守歌」を四曲書いている。1815年に作曲した Wiegenlied D.304 (T.ケルナー詞)、1816年作曲の Wiegenlied 作品98の2, D.498 (作詞者不詳)、1817年作曲の Schlaflied 作品24の2, D.527 (マイルホーファー詞)、1826年?作曲の Wiegenlied 作品105の2, D.867 (J.G.ザイトル詞)。今回取り上げるのは二番目の作品98の2。なおこの曲の作詞者はM.クラウディウスとされていたが、彼の詩集に該当する詩が含まれていないと判明している。また日本語歌詞「ねむれねむれ、母の胸に」で始まる内藤濯訳がよく知られている。
復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジ (3 mil 針) とコルグ の Nu1 DSD 録音機を使用した。 エミー・デスティン(1878-1930)はプラハ生まれ。1898年20歳の時、ベルリン国立歌劇場でデビューし大成功を収めた。その後ロンドンのコヴェント・ガーデン、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場のスーパー・スターになった。オーケストラを指揮するワルター・B.ロジャース(1865-1939)は軍楽隊のコルネット奏者出身。1904年にヴィクター・トーキング・マシン会社に入り、指揮者、編曲者、作曲者として活躍した。三浦 環(1884-1946)は日本人演奏家と初めて国際的名声をつかんだオペラ歌手。東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)出身。1912年の初レコード録音は日本での本格的なクラシック音楽の最初のレコードとされている。1914年医師の夫と共にドイツ留学。第一次世界大戦(1914-1918)の勃発でイギリスに移動。翌1915年イギリス・デビュー。同年渡米し各地で公演。1920年にヨーロッパのオペラ劇場に客演。1922年に帰国した。1925年から再び海外で活動し1936年に帰国して日本国内で活躍した。宮川美子(1911-1995)はアメリカのサクラメント生まれ。1929年フランスに留学、1931年パリのオペラ・コミック座でデビューし、宮川美子の「マダム・バタフライ」が高く評価された。その年の8月に初めて日本を訪問し、全国で演奏会を開いた。この録音は大中寅二編曲のオーケストラ伴奏でレコード会社も力を入れた一枚だった。宮川は戦後の1946年に兄弟のいるアメリカに戻り、声楽の指導者として活躍した。その後時々来日していたが、1995年アメリカのフロリダで死去した。関屋敏子(1904-1941)は大正・昭和時代前期に活躍したソプラノ歌手、作曲家。8歳から三浦 環に師事。1937年イタリアに留学、スカラ座のオーディションに受かり各地をまわる。帰国後オペラ、歌曲などの作曲・公演を行った。1941年11月23日、睡眠薬自殺を図った。伴奏指揮者のナサニル・シルクレット(1889-1982)は作曲家、指揮者、ピアニスト、クラリネット奏者。1926年VICTOR社の軽音楽部門の責任者となり多くの録音を残した。ロッテ・レーマン(1888-1976)はドイツのソプラノ。ベルリンで勉強した後、1910年にハンブルク歌劇場、1914年にウィーン宮廷歌劇場にデビューした。1935年にナチス・ドイツの迫害を逃れアメリカに移住した。この録音はアメリカ時代の物。ピアノのエルネ・バロー(1897-1989)はハンガリー生まれのアメリカのピアニスト、作曲家、教師。エリーザベト・シューマン(1888-1952)はドイツ生まれの名ソプラノ。1909年にハンブルク歌劇場でデビュー。1938年にアメリカに移住し1944年に市民権を得た。彼女はオペラ、オペレッタ、宗教曲、リートと幅広いレパートリーを誇った。 | ||
VOX ”VOX BOX” 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)当店未案内〔 5045, 5081, 5130, 5132, 5181, 3035, 5501, 5523 を除く〕の廃盤旧譜再プレス。基本的にすべて CD-R 製版と思われます。ロットによってはアメリカ国内のレコード・クラブ向け商品が製造される場合があり、各流通業者へも区別無く入荷しているようです。その場合 品番が下記表記と異なる商品でのお届けになります。あらかじめご了承下さい。ご案内済旧譜はこちらから。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ハイドン:オラトリオ「四季」 ヘレン・ドナート(S) クルト・ヴィドマー(B) アダルベルト・クラウス(T) ヴォルフガング・ゲンネンヴァイン指揮 ルートヴィヒスブルク城音楽祭o.、南ドイツ・マドリガルcho. | ||
録音:1975年| (P) (C) 1991 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します モーツァルト:初期交響曲集 〔第1番 変ホ長調 K.16 /第4番 ニ長調 K.19 /(第7a番)ト長調 K.Anh.221 (45a) 「旧ランバッハ」/ (第55番) 変ロ長調 K.Anh.214 (45b) /第9番 ハ長調 K.73 /第42番 ヘ長調 K.75 /第5番 変ロ調 K.22 / 第6番 ヘ長調 K.43 /第7番 ニ長調 K.45 /第8番 ニ長調 K.48 /第10番 ト短調 K.74 /第43番 ヘ長調 K.76 〕 ギュンター・ケール指揮マインツ室内o. | ||
録音:1965年-1966年、南西ドイツ・トンスタジオ、シュトゥットガルト| (P) (C) 1992 。 ギュンター・ケール(1920-1989)は、ドイツのヴァイオリニスト、指揮者、教師。1955年冬にマインツ室内管弦楽団を設立し、亡くなるまで指揮をとった。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します メンデルスゾーン:ピアノ作品集〜無言歌集 全曲 + 厳格な変奏曲 無言歌集〔第1巻−第8巻 Opp.19, 30, 38, 53, 62, 67, 85, 102 〕/ 厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54 レナ・キリアコウ(P) | ||
録音:1961年頃| LP 発売:1962年| (P) (C) 1993 。 レナ・キリアコウ(1917-1994)は、ギリシャのピアニスト。 Vox へのメンデルスゾーン、シャブリエ、アルベニス、ショパンなどで知られたが、現役盤は少ない。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します スターバト・マーテル集 ペルゴレージ:スターバト・マーテル(*) ヴィヴァルディ:スターバト・マーテル(#) ハイドン:スターバト・マーテル(+) マーガレット・マーシャル(S;*) アルフレーダ・ホジソン(*) ギュンター・ケール指揮マインツ室内o.(*) マルガレーテ・ベンス(A;#) マルセル・クーロー指揮シュトゥットガルト・プロ・ムジカo.&cho.(#) クリスティナ・ラーキ(Ms;+) ユリア・ハマリ(A;+) クレス=ホーカン・アーンショー(T;+) リヒャルト・アンラウフ(B;+) フリーダー・ベルニウス指揮ヴュルテンベルク室内o.、シュトゥットガルト室内cho.(+) | ||
録音:1957年(#) /1978年、南西ドイツ・トンスタジオ、シュトゥットガルト(+) /1978年、南ドイツ放送、バーデン=バーデン(*) | (P) (C) 1993 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック ウィリアム・バード:ファンタジア/ミゼレーレ/ファンタジア/パヴァーナ ジャイルズ・ファーナビー:ファンタジア/いとしのロビン/ Loth to Depart ジョン・ブル:イン・ノミネ(2曲) / ピーター・フィリップス:パヴァーナ オーランド・ギボンズ:パヴァーナ ウィリアム・バード:ムッシュ・アルマン/ラ・ヴォルタ/アルマン/ウォルシーズ・ワイルド/ア・ジグ ジョン・マンディ: Goe from my Window /マンディの喜び 作曲者不詳: Why Aske You / Can Shee / リチャード・ファーナビー: Fayne Would I Wedd 作曲者不詳: II Barafostus' Dream / Muscadin ジョン・ブル: The Duke of Brunswick's Alman / The Duchesse of Brunswick's Toye ロバート・ジョンソン:3つのアルマン ジャイルズ・ファーナビー: Tower Hill / A Toye /ファーナビーの夢/ファーナビーの自惚れ/彼の安らぎ ウィリアム・バード:パヴァーナとガリアルダ/カーマンの口笛 ピーター・フィリップス: パヴァーナ・ドロローサ / 作曲者不詳:アルマン/ Watkin's Ale マーティン・ピアソン: The Fall of the Leafe / 作曲者不詳:コラント ジョセフ・ペイン(Cemb/Org) | ||
録音:1964年頃| LP 発売:1965年| (P) (C) 1993 。 ジョセフ・ペイン(1937-2008)は主にアメリカ合衆国で活躍した鍵盤楽器奏者・音楽学者。イギリス人の父とスイス人の母の元、宣教師をの父が赴いていた(旧・)中華民国の察哈爾省〔チャハル省|現・中華人民共和国の内モンゴル自治区、北京市及び河北省〕に生まれ、ヴァンダ・ランドフスカの最後かつ最年少の弟子となり、他にフェルナンド・ヴァレンティらにも学んだ。生前はあらゆる時代の音楽を演奏したと称されて世界的な名声を得、1960年代以降 Vox, Turnabout, RCA, Decca, Musical Heritage Society, HMF, BIS, Naxos, Centaur などのレーベルで100以上のソロ録音を行ったが、没後はあまり顧みられていない。このディスクは彼の初商業録音になったものではないかと思われる。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します サティの音楽 ジュ・トゥ・ヴ/優しく/アンピール劇場の歌姫/3つの歌曲/3つの恋愛詩/4つのささやかなメロディ [エリアーヌ・ボナッツィ(Ms) フランク・グレイザー(P)] 左右に見えるもの(眼鏡なしで)[ミラード・テイラー(Vn) フランク・グレイザー(P)] 不愉快な概要/馬の装具で/梨の形をした3つの小品[フランク・グレイザー、リチャード・ディーズ(P)] バレエ音楽「パラード」(#) [ルイ・ド・フロマン指揮ルクセンブルク放送so.] バレエ音楽「本日休演」〜映画「幕間」のための音楽(#) /組み合わされた3つの小品(#) / 喜歌劇「メデューサの罠」(#) /干からびた胎児(チェルハ編曲|管弦楽版)(#) / 操り人形は踊っている(チェルハ編曲?|管弦楽版)(#) /風変わりな美女(#) /劇音楽「ソクラテス」(#) [マリー=テレーズ・エスクリバーノ、ミシェル・べダール、飯山恵巳子、ゲアリンデ・ローレンツ(Vo) フリードリヒ・チェルハ指揮アンサンブル・ディ・ライエ] #CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します | ||
録音:1970年、エリート・レコーディングズ、ニューヨーク、 US (無印) /1968年、南西ドイツ・トンスタジオ、シュトゥットガルト、ドイツ(#) | (P) (C) 1994 。 ドイツの長老現代作曲家、チェルハ(1926-)が40歳初頭に振ったサティが聞ける。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ハイドン:弦楽四重奏曲集 Vol.1 〔第31番(第28番) 変ホ長調 Op.20 No.1, Hob.III: 31 /第33番(第26番) ト短調 Op.20 No.3, Hob.III: 33 / 第36番(第24番) イ長調 Op.20 No.6, Hob.III: 36 /第32番(第25番) ハ長調 Op.20 No.2, Hob.III: 32 / 第34番(第27番) ニ長調 Op.20 No.4, Hob.III: 34 /第35番(第23番) ヘ短調 Op.20 No.5, Hob.III: 35 / 第2番 変ロ長調 Op.1 No.1, Hob.III: 1 /第2番 変ホ長調 Op.1 No.2, Hob.III: 2 〕 デカニSQ [ベーラ・デカニ〔デカニー〕、ジャック・ハルトグ(Vn1) エルヴィン・シフェル〔シッファー〕(Va) ジェルジ・シフェル〔シッファー〕(Vc)] | ||
録音:1964年| (P) (C) 1996 。 LP ではファイン・アーツSQ と分担して録音されていたシリーズだが、 CD では Vol.2 以降が発売されず当巻のみとなっている。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します アーロン・ロザンド・プレイズ〜シベリウス、チャイコフスキー、サン=サーンス/他 シベリウス:6つのユモレスク(*)〔2つのユモレスク Op.87 /4つのユモレスク Op.89 〕 チャイコフスキー:憂鬱なセレナード Op.26 (*) ベルリオーズ:夢とカプリッチョ Op.8 (*) サン=サーンス:序奏とロンド・カプリツィオーソ Op.28 ショーソン:詩曲 Op.25 / ラヴェル:ツィガーヌ サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 Op.61 /ハバネラ ホ長調 Op.83 ラロ:スペイン交響曲 Op.21 (5楽章全曲版) アーロン・ロザンド(Vn) ロルフ・ラインハルト指揮南西ドイツ放送o.(*) ティボル・セーケ指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送o.(無印) | ||
録音:1957年-1959年| (P) (C) 1995 。 | ||
H.ファーバーマン& LSO 〜マーラー:交響曲集 〔第1番 ニ長調「巨人」(*) /第4番 ト長調(#) 〕 |
コリーン・カリー(S;#) ハロルド・ファーバーマン指揮 LSO | |
録音:1979年11月5日-7日、ヘンリー・ウッド・ホール、ロンドン|録音プロデューサー&エンジニア:ブライアン・カルヴァーハウス| (P) (C) 1995 。 ハロルド・ファーバーマン(1929-2018)は、アメリカ合衆国の指揮者、作曲家、打楽器奏者。 コープランド、バビット、ベリオ、フォスらに師事、1951年史上最年少でボストン交響楽団に入団、以降指揮者としてデンバー響、オークランド響の指揮者などを歴任、さらに自ら夏季指揮講習会を開催、マリン・オルソップ、レオン・ボットスタイン、ピーター・ウンジャンらを輩出した。録音ではアイヴズの交響曲全集、マーラーの交響曲選集、ミヒャエル・ハイドンの交響曲選集(マーラーとM.ハイドンは全集とされる資料があるが、誤りと思われる)、さらにオールスター・パーカッション・アンサンブルを率いた「カルメン幻想曲」などでも知られた。 #ファーバーマンのマーラー「交響曲選集」シリーズ: No.5 (SPJ-97205), No.6 (VOX2-7212), No.2 (VOX2-7213) 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します エリック・カンゼル〜 The Dance エミール・ワルトトイフェル: ワルツ「女学生」 Op.191 /ポルカ「鳥の群れ [Nuée d'Oiseaux] 」/ワルツ「水の妖精」 Op.154 / ベラ・マズルカ Op.113 /ワルツ「スペイン」 Op.263 /ギャロップ「高速 [Grande Vitesse] 」 Op.146 / ワルツ「あなたへ [A Toi] 」 Op.150 /ポルカ「美しい口元」 Op.163 マイアベーア/コンスタント・ランバート編曲:バレエ音楽「スケートをする人々」(1937)(抜粋|7曲) リムスキー=コルサコフ:「雪娘」〜軽業師の踊り マスネ:「ル・シッド」のバレエ音楽〜2つの舞曲〔 Castillane / Aragonaise 〕 グノー:「ファウスト」〜ヌビア奴隷の踊り / ポンキエッリ:「ジョコンダ」〜時の踊り ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」〜ポロネーズ / チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜ワルツ ビゼー:「美しきパースの娘」〜2つの舞曲〔行進曲/ボヘミアの踊り〕 / ドリーブ:「ラクメ」〜アリアと舞曲 エリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップスo. | ||
録音:1980年、ディジタル| (P) (C) 1994 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します エリック・カンゼル〜 Vive La France! 〜オッフェンバック: バレエ音楽「パリの喜び」(マニュエル・ロザンタール編曲)〔抜粋/11曲〕/ 喜歌劇「天国と地獄」〜管弦楽抜粋(約10分)/喜歌劇「ヴェル=ヴェル〔カカドゥ〕」〜管弦楽抜粋(約7分)/ 喜歌劇「ジェロルスタン女大公殿下〔ブン大将〕」〜管弦楽抜粋(約7分)/ チェロと管弦楽のための協奏的ロンド(協奏曲) ト長調「軍隊風」(*) /大管弦楽のための序曲/ ワルツ(ワルツ組曲)「エクス=レ=バンの思い出」/シュラー・ポルカ/ アメリカン・イーグル・ワルツ〔オッフェンバック・ワルツ/黄金の河〕/ 喜歌劇「美しきエレーヌ」〜管弦楽抜粋(約9分)/喜歌劇「チュリパタン島」〜管弦楽抜粋(約5分) オーフラ・ハーノイ(Vc;*) エリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップスo. | ||
録音:1978年、1980年、1983年、一部ディジタル| (P) (C) 1994 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します エリック・カンゼル〜 International Salute エルガー:行進曲「威風堂々」第1番 Op.39 No.1 / チャイコフスキー:戴冠式祝典行進曲(1883) マイアベーア:「予言者」〜戴冠式行進曲 / ヴェルディ:「アイーダ」〜大行進曲 フチーク:剣士の入場 Op.68 / ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」 Op.24 〜ラコッツィ行進曲 ドリーブ:「シルヴィア」〜バッカスの行列 / ベートーヴェン:「アテネの廃墟」 Op.113 〜トルコ行進曲 ヨハン・シュトラウス II :祝典行進曲 Op.396 / ヨハン・シュトラウス I :ラデツキー行進曲 Op.228 スーザ:星条旗よ永遠なれ / モートン・グールド:アメリカン・サリュート ヨハン・シュトラウス II :ワルツ「ウィーン気質」 Op.354 / リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 シャブリエ:スペイン / チャイコフスキー:スラヴ行進曲 Op.31 / シベリウス:フィンランディア Op.26 エリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップスo. | ||
録音:1977年、1983年、一部ディジタル| (P) (C) 1994 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します イタリアン・トランペット ピエトロ・バルダッサーレ(1690?-1768?):トランペット・ソナタ第1番 ヘ長調 アルビノーニ(1671-1750):協奏曲 変ロ長調 Op.7 No.3 ペトロニオ・フランチェスキーニ(1650-1680):ソナタ ニ長調 アレッサンドロ・メラーニ(1639-1703): Cantata "All'armi, pensieri" ジュゼッペ・トレッリ(1658-1709):協奏曲 ニ長調「エティエンヌ・ロジェ」 ヴィヴァルディ(1678-1741):オーボエ協奏曲 ハ長調 PV 44, RV 451 / 2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 PV 75, RV 537 ジローラモ・ファンティーニ(1600?-1645?): L'imperiale, Sonata della del Colloreto ジョヴァンニ・ガブリエリ(1554-1612): Canzon septimi toni No.2 / Sonata pian e forte / Canzon septimi toni No.1 / Sonata No.21 / Canzon per sonare No.2 フレスコバルディ(1583-1643): Canzon a due canti No.3 モンテヴェルディ(1567-1643):トッカータ「オルフェオ」 ジョヴァンニ・ボナヴェントゥーラ・ヴィヴィアーニ(1638-1690): Sonata prima per trombetta sola / Sonata secunda per trombetta sola アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725): Aria, Mio tesoro, per te moro / Aria, In terra la guerra / Cantata, Su le sponde del Tebro エドワード・キャロル(Tp)指揮ニューヨーク・トランペット・アンサンブル ルーシー・シェルトン(S) ハインツ・フリーセン指揮コンセルト・ロッテルダム | ||
録音:時期未記載、ロッテルダム&ニューヨーク、一部ディジタル| (P) (C) 1996 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 リュドヴィク・スピース(ロドルフォ) リュシアン・マリネスク(ショナール) ダヴィド・オハネシアン(マルチェロ) ダン・ザンク(コッリーネ) エウゲニア・モルドヴェアヌ(ミミ) エルヴィラ・クルジ=ドルイカ(ムゼッタ) ポンペイ・ハラステアヌ(ブノワ) コンスタンチン・ガボール(アルチンドロ) アンドレイ・ボルソス(パルピニョール) コンスタンチン・ペトロヴィチ指揮ブカレスト国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1982年|原盤: Electrocord 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ブレンデル・プレイズ・リスト Vol.2 「ランメルムールのルチア」の回想 S.397 / ヴェルディ「トロヴァトーレ」のミゼレレによるパラフレーズ S.433 /「ノルマ」の回想 S.394 / ウェーバー「オベロン」序曲 S.574 /ベルリオーズ「ベンヴェヌート・チェルリーニ」による祝福と誓い S.628 / ワーグナー「タンホイザー」の巡礼の合唱 S.676 /パガニーニによる大練習曲 S.140 / 巡礼の年第2年「スイス」 S.161 〜3つのペトラルカのソネット/ 巡礼の年第2年補遺「ヴェネチアとナポリ」 S.162 〜タランテラ/ 詩的で宗教的な調べ S.173 より 〔第1曲 祈り/第3曲 孤独な中の神の祝福/第4曲 死者の追憶/第7曲 葬送曲/第10曲 愛の讃歌〕 アルフレート・ブレンデル(P) | ||
録音:1955年-1959年| (P) (C) 2001 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します フランス・バロックの名曲集 フランソワ・クープラン:チェロと弦楽のための5つの演奏会用小品(+) ルイ・クープラン:ヴィオールと通奏低音のための5つのサンフォニー(*) サント・コロンブ氏:2つのバス・ヴィオールのための2つのコンセール(*) マラン・マレ:「ヴィオール曲集第2巻」〜組曲 ロ短調(*) /音階(*) ボワモルティエ:「大公妃邸のドン・キショット」からの音楽(#) マルカントワーヌ・シャルパンティエ:弦楽オーケストラのための組曲(#) フランソワ・クープラン:トリオ・ソナタ 変ロ長調「スタインケルク」(*) ジャン=バティスト・バリエール:ソナタ集第5巻(ヴィオールと通奏低音のための)〜ソナタ第4番 ト長調(*) ボワモルティエ:フルートとチェンバロ通奏低音のためのソナタ ト長調 Op,91 (*) ラモー:「コンセール形式によるクラヴサン曲集」〜第2コンセール(*) フランソワ・クープラン:四重奏ソナタ ニ短調「スルタン」(*) ネイサン・スタッチ(Vc;+) オバーリン・バロック・アンサンブル(*) [ロバート・ウィロビー(バロックFl) マリリン・マクドナルド、カタリーナ・マインツ(バロックVn) ジェイムズ・コールドウェル(バロックVn/バロックOb) リサ・クロウフォード(Cemb/リーダー)] リチャード・カップ指揮フィルハーモニア・ヴィルトゥオージ(#/+) | ||
録音:1975年(*)、1976年(#/+) | (P) (C) 1991 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ハンガリーSQ 〜モーツァルト:弦楽四重奏曲集「ハイドン・セット」 〔第14番 ト短調 K.387 /第15番 ニ長調 K.421 /第16番 変ホ長調 K.428 / 第17番 変ロ調 K.458 「狩」/第18番 イ調 K.464 /第19番 ハ長調 K.465 「不響和音」〕 ハンガリーSQ [ゾルターン・セーケイ(Vn1) ミハーイ・クットネル(Vn2) デーネシュ・コロムザイ(Va) ガーボル・マジャール(Vc)] | ||
録音:1972年| (P) (C) 1991 。 ハンガリーQ 解散年(活動:1935年-1972年)の録音とされるもの(日本語資料に1970年解散となっているものがあるが、誤りと思われる)。レーベルの記載が正しければ、当団体最後の録音だろうか。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します フランスの室内楽作品集 サン=サーンス:ピアノ三重奏曲第2番 ヘ長調 Op.18 (*) ラロ:ピアノ三重奏曲第1番 ハ短調 Op.7 (*) / ラヴェル:ピアノ三重奏曲(*) ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10 (#) ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調(#) ヴァイオリン・ソナタ (+) フォーレ:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120 (**) /弦楽四重奏曲 ホ短調 Op.121 (##) ルーセル:弦楽四重奏曲 ニ長調 (++) セシリアン・トリオ(*) [アニー・プチ(P) サリー・オライリー(Vn) ビヴァリー・ローリゼン(Vc)] 新ハンガリーSQ (#) [アンドル・トス〔アンドール・トート〕(Vn1) リチャード・ヤング(Vn2) デーネシュ・コロムザイ(Va) アンドル・トス Jr. (Vc)] サリー・オライリー(Vn;+) アニー・プチ(P;+) ジャクリーヌ・エマール(P;**) ギュンター・ケール(Vn;**) ベルンハルト・ブラウンホルツ(Vc;**) レーヴェングートSQ (##/++) [アルフレッド・レーヴェングート(Vn1) ジャック・ゴトコフスキー(Vn2) ロジェ・ロシュ(Va) ロジェ・レーヴェングート(Vc)] | ||
録音:1965年(++)、1966年(##) /1966年、南西ドイツ・トンスタジオ、シュトゥットガルト(**) /1977年、1978年、エリート・レコーディングズ、ニューヨーク(*/+) | (P) (C) 1994 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します グラント・ヨハネセン、フランスのピアノ作品を弾く フランク:前奏曲、コラールとフーガ フォーレ:夜想曲第7番 嬰ハ短調 Op.74 /即興曲〔第3番 変イ長調 Op.34 /第5番 嬰ヘ短調 Op.102 〕 ショーソン:いくつかの舞曲 Op.26 / サン=サーンス:ブーレ(左手のための練習曲) Op.135 No.4 ダンディ:ハルモニー「荒れ野の歌」 Op.15 No.1 セヴラック:夾竹桃の下で/:演奏会用の華麗なワルツ「ペパーミント・ジェット」 デュカス:ラモーの主題による変奏曲、間奏曲と終曲 / シャブリエ:気まぐれなブーレ/バラビル/即興曲(1860?) サティ:犬のためのぶよぶよした前奏曲/太った木の人形のスケッチとからかい/金の粉 ルーセル:ピアノのための組曲 Op.14 〜ブーレ /3つの小品 ミヨー:4つの無言歌/栄光の讃歌 / ラヴェル: グロテスクなセレナード サン=サーンス:ピアノ協奏曲第4番 ハ短調 Op.44 (*) フォーレ:ピアノと管弦楽のためのバラード 嬰ヘ長調 Op.19 (#) /ピアノと管弦楽のための幻想曲 ト長調 Op.111 (#) ドビュッシー:子供の領分 グラント・ヨハネセン(P) ベルンハルト・コンタルスキー指揮(*) ルイ・ド・フロマン指揮(#) ルクセンブルク放送o.(*/#) | ||
録音:1972年(*) /1974年(#) /1976年、南西ドイツ・トンスタジオ、シュトゥットガルト&エリート・レコーディングズ、ニューヨーク| (P) (C) 1994 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します エリック・カンゼル〜 American as Apple Pie アルバート・フォン・ティルザー:私を野球に連れてって / フランク・プロト:ケイシー打席に立つ スーザ:星条旗よ永遠なれ/ワルツ「海の女王」/タンゴ「滑空する少女」/行進曲「雷神」/ミュラ・ガヴォット/ ワシントン・ポスト/フォックスロット「桃とクリーム」/行進曲「士官候補生」/ オペレッタ「デジレ」〜ワルツ/エル・カピタン/大統領のポロネーズ/行進曲「忠誠」 ガーシュウィン:「オー・ケイ」序曲/「ガール・クレイジー」序曲/「つま先」序曲/「君がために歌わん」序曲 フランク・プロト:ジョージ(・ガーシュウィン)の肖像 リチャード・ロジャース:「回転木馬」のワルツ/「オン・ユア・トーズ」〜10番街の殺人 リチャード・ヘイマン:ポップス・ホー=ダウン / ジェローム・カーン:組曲「マーク・トウェイン」 ヴィクター・ハーバート:講堂祝典行進曲/アメリカ幻想曲 エリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップスo. | ||
録音:1976年、1982年、一部ディジタル| (P) (C) 1994 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します 50 Years Of Vox Recordings 1945-1995 〜 VOX 50周年記念盤 シューベルト:交響曲第4番「悲劇的」〜第1楽章[オットー・クレンペラー指揮コンセール・ラムルーo.] パガニーニ:カプリス 第20番 ニ長調[ルッジェーロ・リッチ(Vn) ルイス・パーシンガー(P)] リスト:「ルチア」の回想[アルフレート・ブレンデル(P)] グリーグ:抒情小曲集 Op.54 〜夜想曲[グラント・ヨハネセン(P)] モーツァルト:交響曲第29番〜第1楽章(+) [イオネル・ペルレア指揮ウィーンso.]/ ピアノ協奏曲第19番〜第1楽章(*) [イジドール・フィリップ(P) ジャン=バティスト・マリ指揮プロ・ムジカo.] イジドール・フィリップ:蛍(#) / ルイ・ヴュイルマン:ホーンパイプ(#) [ギオマール・ノヴァエス(P)] ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調〜第3楽章 [イヴリー・ギトリス(Vn) ハロルド・バーンズ指揮コンセール・コロンヌo. ] ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲〜第6−第7&第9〜第10変奏〕 (#) [レナード・シュア(P)] ショパン:夜想曲 変イ長調 Op.32 No.2 (#) [イングリッド・ヘブラー(P)] モーツァルト:ピアノ・ソナタ第12番 K.332 〜第2楽章[ヴラド・ペルルミュテール(P)] ブラームス:クラリネット・ソナタ第2番 Op.120 〜第2楽章(#) [デイヴィッド・グレイザー(Cl) フランク・グレイザー(P)] リスト:ハンガリー狂詩曲第6番(#) [アレクサンドル・ボロフスキー(P)]/ メフィスト・ワルツ(#) [ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.] ロッシーニ:「チェネレントラ」序曲[トマス・シッパーズ指揮シンシナティso.] ヘンデル:「王宮の花火の音楽」序曲(#) [スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ指揮ミネソタso.] モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 〜第1楽章 [ルドルフ・フィルクシュニー、アラン・ヴァイス(P) デイヴィッド・ジンマン指揮ロチェスターpo.] J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV.232 〜 Dona nobis pacem [ロバート・ショウ指揮アトランタso.] ムソルグスキー:禿山の一夜[レナード・スラットキン指揮セント・ルイスso.] アルヴェーン:スウェーデン狂詩曲第1番 Op.19 「夏至の徹夜祭」(#) [セルジュ・コミッシオーナ指揮ボルティモアso.] グリーグ:ノルウェ舞曲集 Op.35 〜第1番[モーリス・アブラヴァネル指揮ユタso.] アイヴズ:ホリデイ・シンフォニー〜第1楽章[ドナルド・ヨハノス指揮ダラスso.] チャベス:交響曲第2番「シンフォニア・インディア」[エドゥアルド・マータ指揮 LSO ] ブゾーニ:「ファウスト博士」のための2つの習作〜行列[ミヒャエル・ギーレン指揮シンシナティso.] ヴィラ=ロボス:練習曲第7番 ホ短調[マヌエル・バルエコ(G)] J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番 より〔ポロネーズ/ドゥーブル〕 [ジュリアス・ベイカー(Fl) アントニー・ニューマン(Cemb)指揮マデイラ祝祭o.] ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第21番「ヴァルトシュタイン」〜第1楽章[ロバート・タウブ(P)] メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 Op.54 (#) [アビー・サイモン(P)] ブラームス:ピアノ三重奏曲集第1番 ロ長調 Op.8 〜第4楽章 [カリクシュタイン・ラレード・ロビンソン・トリオ] ヒンデミット:トランペットとピアノのためのソナタ〜第1楽章 [チャールズ・シュリューター(Tp) デボラ・デウォルフ・エメリー(P)] カール・ラッグルズ:天使(ミュートされた金管楽器のための)[ルーカス・フォス指揮バッファローpo.] ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番〜ロマンス[アーロン・ロザンド(Vn) ヒュー・サン(P)] スクリャービン:マズルカ第7番 Op.3 [マイケル・ポンティ(P)] ラヴェル:ハバネラ形式の小品[エルマー・オリヴェイラ(Vn) ロバート・マクドナルド(P)] ドビュッシー:「版画」〜雨の庭[イヴァン・モラヴェッツ(P)] J.S.バッハ:トッカータ ヘ長調 BWV.540 [アントニー・ニューマン(Org)] ヘンデル:「水上の音楽」〜アラ・ホーンパイプ[エドワード・キャロル(Tp)ニューヨーク・トランペットEns.] スーザ:行進曲「雷神」[エリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップスo.] #CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します | ||
録音:1940年代後半-1990年代前半| (*):おそらく初出音源、2021年7月現在当盤以降の発売盤なし| (#):2021年7月現在おそらく唯一のCD |(+):2021年現在、当レーベル、あるいはその後継レーベルからのCDリリース無し、 Forgotten Records から板起こしCD-R復刻あり| (P) (C) 1995 。 1995年、 Vox レーベルが創立50周年を記念してリリースした BOX 。ご想像の通り三分の二程度は既出CDからの抜粋だが、残りの中にとんでもない初出音源が含まれていた。 (*)は1950年、イシドール・フィリップ(1863-1958)なんと87歳のときの演奏だといい、当盤以前には一切発売の形跡が見られない。肝心の演奏はと言うと、フィリップのテンポ変化に指揮者とオケがついていけずに慌てて追いかける部分が多々見られ完璧な物とは言い難いが、それでも特にピアノ演奏部分には大いに惹かれるものがある。演奏上の乱れが未発売につながったと思われるが、ピアノ愛好家は必聴。他の2楽章も万一残っているのならぜひ聞いてみたいものだが、当盤リリースから26年が経過した2021年現在でも一切音沙汰が無いので、難しいだろう。 他の未CD化音源についても Vox レーベル(と当時の経営陣)は徐々に通常のアルバムとしてCD化するつもりだったに違いないが、実際に Vox レーベル名義で実現したのはスラットキンの「禿山」程度。1978年に Moss Music Group へ売却されて以降、様々な経営母体を渡り歩くような状態であった Vox レーベルはかつてないほど衰えてしまい、2007年、ペルルミュテールのモーツァルト:ソナタ全集のCDは後継の Musical Concepts レーベルから発売され、本体外装に Vox のロゴはなかった。 #カット盤での入荷となる可能性がありますので、あらかじめご了承のほどお願いいたします。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します J.S.バッハ:カンタータ集 〔第202番「しりぞけ、もの悲しき影(結婚カンタータ)」 BWV.202 s1/vn1/ob1/cemb/vc1 / 第212番「わしらの新しいご領主に(農民カンタータ)」 BWV.212 s1/b1/fl1/cemb/vc1 / 第211番「おしゃべりはやめて、お静かに(コーヒー・カンタータ) BWV.211 na/s1/b / 第203番「裏切り者なる愛よ」 BWV.203 b1/cemb/vc2/RE /第80番「われらが神は堅き砦」(*) s3/a/t/b2 / 第204番「わたしの心は満ちたりて」 BWV.204 s2/b1/vn2/fl2/ob1/ob2 / 第209番「悲しみを知らぬ者」 BWV.209 s2/fl2/cemb 〕 ウルズラ・バッケル(Ss1) エリーザベト・シュパイザー(Ss2) アントニア・ファーベルク(Ss3) マルガレーテ・ベンス(Aa) テオフィル・マイヤー(Tt) クラウス・オッカー(Bb1) ウルリヒ・シャイブル(Bb2) ヴィルフリート・ヨッヒムス(語りna) ヴェルナー・ケルチュ(Vnvn1) ズザーネ・ラウテンバッハー(Vnvn2) ガブリエーレ・ツィンマーマン(Flfl1) ヘルムート・シュタインクラウス(Flfl2) ヴィリー・シュネル(Obob1) ディートマール・ケラー(Obob2) マルティン・ガリング(Cembcemb) ペーター・バック(Vcvc1) ディーター・メスリンゲル(Vcvc2) ルドルフ・エヴァーハルト指揮 ヘルムート・リリング指揮(*) ヴュルテンベルク室内o.、 シュトゥットガルト記念教会フィグラルcho.(*)、メモリアル・チャーチ(*) | ||
録音:1964年(*)、1965年-1966年(*以外) | (P) (C) 1996 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集 〔第1番−第10番〕 #CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します |
アーロン・ロザンド(Vn) アイリーン・フリスラー(P) | |
録音:1961年| LP 発売:1965年| (C) (P) 1995 。 アーロン・ロザンド(1927-2019)は77年間の演奏家活動中、1950年代後半以降40年以上に渡る録音歴を誇ったが、その初期録音の一つ。彼による「ヴァイオリン・ソナタ全集」は、他にブラームスがある程度だろうか。フリスラーはロザンドの当時の妻。 ロザンドは2014年、当初は親しくしていたアイザック・スターン(1920-2001)から1950年代初頭以降ライヴァル視され、競合する場面において権力的・金銭的なものを含む様々な妨害を受けることとなり、結果として多くの演奏・録音の機会やキャリアを失ったと告発したことでも話題となった(ロザンドは合衆国において、同様にスターンから妨害を受けようとしていたヘンリク・シェリングを助け、それを恩に思ったシェリングはロザンドにヨーロッパのエージェントを紹介したという)。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ユージン・リスト〜偉大なるピアノ協奏曲集 グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16 (*) リスト:ハンガリー幻想曲(#) ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18 (*) モーツァルト:ピアノ協奏曲集(+) 〔第20番 ニ短調 K.466 / 第26番 ニ長調 K.537 「戴冠式」〕 リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調(*) リスト、ショパン、ツェルニー、エルツ、ピクシス、 タールベルク共作:ヘクサメロン(**) チャイコフスキー: ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23 (#) #CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します |
ユージン・リスト(P) マティアス・クンチュ指揮(*) シュトゥットガルトpo.(*) ズラトコ・トポルスキ指揮(#/+) ウィーン・ トーンキュンストラーo.(#)、 ウィーン室内o.(+) ジークフリート・ランダウ指揮(**) レックリングハウゼン・ ヴェストファーレンso.(**) | |
録音:1966年、カジノ・バウムガルテン、ウィーン、オーストリア(+) /1973年、トンスタジオ・エングレスマン、ドイツ(**) /1976年、南西ドイツ放送スタジオ、シュトゥットガルト、ドイツ(*/#) | (P) (C) 1996 。 12歳でロジンスキ指揮 LAPO と共演しデビューしたユダヤ・ウクライナ系アメリカ人のピアニスト、ユージン・リスト(1918-1985)は1960年代後半から10年ほど VOX へ録音を残したが、それらの中からアメリカ系の作品を除く協奏的作品を集めたもの。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ギオマール・ノヴァエス&オットー・クレンペラー ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 (*) J.S.バッハ:前奏曲 ト短調 グルック/ズガンバーティ編曲:「オルフェオとエウリディーチェ」〜精霊の踊り サン=サーンス:グルック「アルチェステ」のバレエ音楽によるカプリス ブラームス:間奏曲 変ロ短調 Op.117 No.2 /カプリッチョ ロ短調 Op.76 No.2 / ワルツ第15番 変イ長調 Op.39 No.15 ベートーヴェン:「アテネの廃墟」〜トルコ行進曲 ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 (*) シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 (*) ギオマール・ノヴァエス(P) オットー・クレンペラー指揮ウィーンso.(*) | ||
録音:1951年6月9日-11日、ムジークフェライン大ホール、ウィーン(*) /不明(*/#以外)、モノラル| LP 初出:1950年代後半-1960年代前半| (P) (C) 1992 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します リリー・クラウス、モーツァルトを弾く (Vol.1) ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466 (*) /ロンド ニ長調 K.485 (+) / メヌエット ニ長調 K.355 (+) /ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調 K.332 (**) / ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K.459 (#) / ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.311「トルコ行進曲付き」 リリー・クラウス(P) エンリケ・ホルダ指揮プロ・ムジカ室内o.(*) ルドルフ・モラルト指揮ウィーンso.(#) | ||
録音:1950年3月6日(+)、1951年2月7日-8日(**) 、サル・ショパン、パリ(+/**) /1951年9月19日-22日(#) /1950年頃(*)、すべてモノラル| (P) (C) 1992 。バックインレイに『 LP 初出:1950年』とあるが、これは(*/+)のみと思われる。 Vol.2 (CDX2-5516) は廃盤。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します ブロニスワフ・ギンペル〜ブルッフ、クライスラー、ドヴォルジャーク、ゴルトマルク ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26 (*) クルト・クレーメル編曲:クライスラー・トランスクリプションズ(#) 〔タルティーニ「フーガ イ長調」(##) /ギター(##) /愛の喜び/愛の悲しみ/美しきロスマリン/ セレナード「ポリシネル」/リムスキー=コルサコフ「アラブの踊り」(「シェヘラザード」より)/ プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ(##) /ルイ・クープランの様式による貴婦人(##) / ウィーン奇想曲/中国の太鼓/ラフマニノフ「ひなぎく」 Op.38 No.3 /ファリャ「スペイン舞曲」〕 ドヴォルジャーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53 (+) カール・ゴルトマルク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.28 (**) ブロニスワフ・ギンペル(Vn) ロルフ・ラインハルト指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送o.(#以外) クルト・クレーメル指揮シュトゥットガルト・プロ・ムジカo.(#) | ||
録音:1956年(*/**)/1957年(#/+) | (*/#):『当盤が初発売』と記載されているが、少なくとも(##)以外は誤り〔後出の Forgotten Records 盤をご参照〕|後出CD-R: Forgotten Records, fr-1824 (*/+), fr-1854 (#、ただし##を除く) 。 ポーランド出身のブロニスワフ・ギンペル(1911-1979)は幼い頃から神童として知られ、15歳のときには当時のローマ法王の御前で演奏するなどその才能を知られたが、さらにカール・フレッシュの元で研鑽を積んだ。ロサンゼルス・フィルを指揮していたクレンペラーからの招聘とユダヤ系だったためナチスの迫害を避けるためもあってか1940年頃にアメリカへ渡り、その後ピアニストで兄のヤコブと共にアメリカを中心に活躍、そして戦後、幼少からの友人で映画「戦場のピアニスト」の主人公としてで知られるウワディスワフ・シュピルマンとの室内楽活動や教育活動にも力を注ぎ、1979年に68歳で世を去った。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します H.ファーバーマン& LSO 〜 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調 #CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します |
ハロルド・ファーバーマン指揮 LSO | |
録音:1980年7月23日-24日、ワトフォード・タウン・ホール、ロンドン|録音プロデューサー:マックス・ウィルコックス| (P) (C) 1999 。 #ファーバーマンのマーラー「交響曲選集」シリーズ: Nos.1, 4 (CDX-5123), No.6 (VOX2-7212), No.2 (VOX2-7213) 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します 死と乙女、四重奏断章、東京SQ 〜シューベルト:弦楽四重奏曲集 〔第14番 ニ短調 D.810「死と乙女」/第12番 ハ短調 D.703 「四重奏断章」〕 東京SQ [ピーター・ウンジャン(Vn1) 池田菊衛(Vn2) 磯村和英(Va) 原田禎夫(Vc)] | ||
録音:1982年5月24日-25日、27日、エリート・レコーディングズ、ニューヨーク| (P) (C) 1997 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します H.ファーバーマン& LSO 〜 マーラー:交響曲第6番 イ短調「悲劇的」 #CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します |
ハロルド・ファーバーマン指揮 LSO | |
録音:1980年7月28日-29日、ワトフォード・タウン・ホール、ロンドン|録音プロデューサー:マックス・ウィルコックス| (P) (C) 1999 。 | ||
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します H.ファーバーマン& RPO 〜マーラー:マーラー:交響曲第2番「復活」(*) フェリシティ・ロット(S) ヘレン・ワッツ(A) ハロルド・ファーバーマン指揮ロイヤルpo.、ラースロー・ヘルタイ合唱指揮ブライトン祝祭cho. | ||
録音:1981年|録音プロデューサー:マックス・ウィルコックス| (P) (C) 1999 。 #ファーバーマンのマーラー「交響曲選集」シリーズ: Nos.1, 4 (CDX-5123), No.5 (SPJ-97205) 。 | ||
BMOP SOUND (米) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)ボストン・モダーン・オーケストラ・プロジェクト [Boston Modern Orchestra Project] (=BMOP) による自主制作レーベル。代理店によると『近現代のアメリカの管弦楽作品の紹介にこだわったラインナップです。』『ハービソン、ガンサー・シュラー、ルーカス・フォス、ジョン・ケージ、ジョージ・アンタイル、ミルトン・バビットといったアメリカ音楽の前衛たちの作品からヴァージル・トムソン、アラン・ホヴァネスといった分かりやすい作風の作曲家まで幅広く取り上げられています。時代も20世紀前半からバリバリの最新作までバラエティに富んでいます。』とのこと。 | ||
チャールズ・ウォーリネン〔ウーリネン〕(1938-2020): 歌劇「ハルーンとお話の海」(原作:サルマン・ラシュディ) ギル・ローズ指揮ボストン・モダーンo. ・プロジェクト&cho. ヘザー・バック(S) スティーヴン・ブライアント(B−Br) マシュー・ディバッティスタ(T)他/多数 | ||
録音:2019年。アメリカ東海岸の現代音楽シーンを代表する作曲家ウォーリネン(ウーリネン)の大作歌劇。ウォーリネン(ウーリネン)はエリオット・カーターと並ぶアメリカ無調音楽の代表的存在と目され、ピューリッツァー賞ほか数々の賞を受賞している。歌劇「ハルーンとお話の海」はインド系アメリカ人の作家サルマン・ラシュディの子供のための幻想小説を原作としている。原作は児童文学として書かれたが、このオペラは妥協のない厳しい無調様式で書かれており、原作にある、一種のディストピア(反ユートピア)性が強調されている。作品は2004年にニューヨーク・シティ・オペラで初演され好評を博した。 | ||
ロバート・カール(1954-):管弦楽作品集 白鷺(2012) /足元にあるもの(2016) / 弦楽オーケストラのための 「ロッキング・チェア・セレナーデ」(2013) / 交響曲第5番「ランド〔陸上〕」(2013) |
ギル・ローズ指揮 ボストン・モダーンo.・ プロジェクト | |
録音:2017年-2019年。ロバート・カールはジョージ・ロックバーグ、イァニス・クセナキスという個性も作風も著しく異なる作曲家に師事したが、彼の作風は新古典主義もしくは新ロマン主義的な傾向があり、ここに収められた作品もドラマティックで抒情的な作風。交響曲第5番は標題の通り、平原や山、嵐など大地にまつわる様々な自然現象を巧みなオーケストレーションで表した聴きごたえのある作品。 | ||
BRIDGE (米) 特記以外 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから 。 | ||
ポール・ランスキー(1944-)の音楽 Vol.17 ギター四重奏のための「4のカンパニー」(2018) [カーティス音楽院ギター四重奏団]/ ヴァイオリン、チェロとピアノのための「天使たち」(2017) [ワイス・カプラン・スタンプ三重奏団]/ 打楽器四重奏のための「スプリングス」(2016) [ソー・パーカッション]/ 2台ピアノのための「カラー・コーダス」(2017) [クアトロ・マーニ〔スティーヴン・ベック、スーザン・グレース(P)〕] | ||
録音:2019年3月-6月。 Bridge レーベルでは17枚目となるランスキーの作品集。ランスキーはクイーンズ・カレッジとプリンストン大学でジョージ・パールとミルトン・バビットに作曲を師事。コンピュータにも関心を示し、IBMやアップル社と共同でコンピュータ音楽の研究と制作をしたこともある。このディスクは彼の近年の室内楽作品が収められている。ドライな音の選び方とギターのプリプリといったディジタル的な音の佇まいがコンピュータ音楽の影響を感じさせる「4つのカンパニー」、ミニマル・ミュージックとコープランドを思わせるアメリカ民族主義が見事に融合した「天使たち」、ロマン派の音の身振りをディジタル的に分解した(ジョン・アダムスを思わせる)「カラー・コーダス」が聴きどころ。 | ||
ルイス・カーチン(1951-):2009-2019年の作品集 室内交響曲(2009) (*) [ワシントン・スクエア・アンサンブル]/ ロチェスター祝賀(2017)[マーガレット・カンプマイアー(P)]/ 後奏曲(2019) [サム・ジョーンズ(Tp) ハン・チェン(P)]/ 探求(2014) [アリス・テイシアー(Fl) アシュリー・ジャクソン(Hp)]/ 舟歌変奏曲(2015) (#) [ルネ・ジョレス(Vn) スーザン・ジョレス(Hp)] | ||
録音:2015年12月20日、ワシントンハイツ、ニューヨーク市(*) /2019年7月9日、マディソン、ニュージャージー州(無印) /2019年10月13日(#) 。米国の作曲家、ルイス・カーチンの2009-2019年の作品集でここ十年ほどの新作を収録。ルイス・カーチンは1951年、フィラデルフィアの生まれ。作曲家としてまた指揮者として精力的に活動している。室内交響曲は3楽章から成り20分強。現代感覚に富みつつもあまり前衛的でないところはいかにも米国の作曲家らしい。他は小編成作品。もっとも新しい後奏曲は、トランペット独奏のしみじみと美しい曲。 | ||
ブラームス:最後のピアノ作品集 3つの間奏曲 Op.117 (1892) / 6つの小品 Op.118 (1893) / 4つの小品 Op.119 (1893) |
ヴィクター・ローゼンバウム(P) | |
録音:2017年1月24日、2018年10月3日、ボストン。米国ボストンのピアニスト、ヴィクター・ローゼンバウムの新譜はブラームスの晩年のピアノ作品集。これは絶品。60歳のブラームスの内省的な静かな美を、ローゼンバウムは穏やかに味わい深くそして感動をもって演奏している。しかも音色は渋くなり過ぎずむしろ瑞々しい。どちらかというと渋い作品とみなされるこれら全13曲を、夢中になって聞き通してしまうことだろう。派手さは一切ないので通向きの演奏かもしれないが、録音時70代後半のローゼンバウムの至芸をじっくり楽しめる。 | ||
PIANO PROTAGONISTS 〜ピアノと管弦楽のための作品集 コルンゴルト:左手のためのピアノ協奏曲 嬰ハ長調 Op.17 (1926) ショパン:モーツァルトのドン・ジョヴァンニ「お手をどうぞ」による変奏曲 Op.2 (1827) リムスキー=コルサコフ:ピアノ協奏曲 嬰ハ短調 Op.30 (1882-83) オライオン・ワイス(P) レオン・ボットスタイン指揮ザ・オーケストラ・ナウ | ||
録音:2020年1月、フィッシャー舞台芸術センター、バード大学。上演機会は少ないものの19〜20世紀に書かれた美しいピアノ協奏曲を収録。コルンゴルト(1897-1957)の左手のためのピアノ協奏曲はラヴェルのそれと同じく、第一次大戦で右手を失ったピアニスト、パウル・ウィトゲンシュタインのために作曲。ウィトゲンシュタインは他のどれよりもこの作品を好んでいたという。後期ロマン派の色濃い影響とオペラ、映画音楽で培った華麗なメロディとハーモニーが溢れる一方、後期ロマン派から派生した半音階的手法は時に無調音楽に至る、野心的作品。ショパン(1810-1849)初期の作品、モーツァルトの「お手をどうぞ」の主題による変奏曲はシューマンに「天才の登場」と言わしめた逸品。R. コルサコフ(1844-1908)のピアノ協奏曲はロシア民謡の主題に基づく華麗な作品でラフマニノフ、アレンスキーに強い影響を与えた。作曲者を知らされずに初めて聴いたらラフマニノフの未発見のピアノ協奏曲かと勘違いするかもしれない。 | ||
20世紀と21世紀のカタルーニャの芸術歌集 エドゥアルド・トルドラ(1895-1962):口につけたバラ(全6曲) リカルド・ラモーテ・デ・グリニョン(1899-1965):ホメロス讃歌(全3曲) ナルシース・ボネット(1933-2019):アイデ(全3曲) フェデリコ・モンポウ(1893-1987):夢のたたかい(全3曲) エリセンダ・ファブリガス(1955-):炎の模倣(全4曲) ジュアン・コメリャス(1913-2000):聖なる言葉(全5曲) イサイ・ジェス・ムニョス(T) オクサナ・グルシュコ(P) | ||
録音:2019年8月23―25日、ニューアーク、ニュージャージー州、 US 。近現代のカタルーニャの作曲家の歌曲集。カタルーニャはスペインの東部で、歴史的にスペインの主要部であるカスティリャとは別の文化圏で、国境を広く接するフランスからの影響が濃い洗練された美を持っている。このCDには、トルドラ(1895-1962)、ラモーテ・デ・グリニョン(1899-1965)、ナルシース・ボネット(もしくはボネ1933-2019)、フレデリク(あるいはスペイン語化したフェデリコ)・モンポウ(1893-1987)、ファブリガス(1955-彼女は米国に移住)、コメリャス(1913-2000)の歌曲を収録。この中ではモンポウがずば抜けて有名で彼の「夢のたたかい」も人気が高い。他は作曲家としても作品としてもあまり知られていないだろうが、いずれも素晴らしく美しい曲ばかりだ。イサイ・ジェス・ムニョスは米国のテノール。メキシコとプエルトリコの家系だという。非常に柔らかい美声の持ち主で、声だけでうっとりできる。彼は近現代の埋もれた歌曲の発掘に力を入れており、このCDも単に珍しい曲を歌ったというだけでない、心からの入れ込みが感じられる。オクサナ・グルシュコはロシア生まれでイスラエルに移住したピアニスト。 | ||
アナトリアへ〜トルコ5人組のピアノ作品集 サイグン:メシェリ/スケッチ第1番/前奏曲第4番/ソナティナ Op.15 アルナル:斜面で/霧の立ち込める朝/カーテン越しの月明り/物憂げな踊り/ゼイベックの踊り エルキン:幼い羊飼い/小川/ハルヴァを作る人/試合/5つの滴/泣かないで愛する人よ/試合 アクセス:村/詩/アンダンテ第8番 / レイ:ホロン ベイザ・ヤズガン(P) | ||
録音:2020年2月、ブルックリン、ニューヨーク州。ヨーロッパとアジアの境に位置するトルコは、1922年にオスマン帝国が滅亡して以降西洋音楽が著しく発達、その中心となった5人をトルコ5人組と呼んでいる。ザ・ターキッシュ・ファイヴ、つまりトルコの5大作曲家と呼ばれる5人のピアノ作品を収録したCD 。アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991)とウルヴィ・ジェマル・エルキン(1906-1972)はパリで学び、ジェマル・レシット・レイ(1904-1985)はパリとジュネーヴで、フェリット・アルナル(1906-1978)とネジル・カズム・アクセス(1908-1999)はウィーンで学んでおり、作風もそれぞれであるが、いずれもトルコの音楽と近代西欧音楽を巧みに結び付けている。ベイザ・ヤズガンは1989年生まれのトルコのピアニスト。奨学金を得てニューヨークのマネス音楽院に留学、現在はブルックリン在住。 | ||
ポウル・ルーザス(1949-):作品集 Vol.16 アコーディオンと管弦楽のための7つの柱「サウンド・アンド・シンプリシティ」(2018) (*/#) / アコーディオンのための「ドリーム・キャッチャー」(2004) (B.モーゲンセン編曲) (*) / 交響曲第3番「ドリーム・キャッチャー」(2005-06, rev.2009) (+) ビャーケ・モーゲンセン(アコーディオン;*) セバスティアン・ラング=レッシング指揮(#) スコット・ユー指揮(+) オーゼンセso.(*/#) | ||
録音:2020年8月24日-25日(+以外)、2012年1月18日-20日(+)、すべてカール・ニルセン・ホール、オーゼンセ|既出: BCD-9382 (+) 。Bridgeレーベルでは16枚目となるポウル・ルーザスの近作を集めた作品集。ルーザスはデンマーク出身。オルガニストとして修業を積んだ後、カール・オーエ・ラムスセンに作曲を師事した。このアルバムではアコーディオン奏者ビャーケ・モーゲンセンをソリストに迎えた協奏曲、何度も改訂が行われた交響曲第3番が聴き物。 | ||
CASCAVELLE (瑞) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)アナウンスされていない ご案内済旧譜はこちらから(価格が異なります)。 | ||
チェロの祈り〜クリストフ・パンティヨン エルネスト・ブロッホ(1880-1959):祈り(*) オリヴィエ・グレフ(1950-2000):チェロとピアノのための聖歌「その空に」(*) アルベルト・ヘムシ(1898-1975):アルメニアの様式による瞑想曲(*) アレクサンドレ・ギルマン(1837-1911):祈り(*) サン=サーンス(1835-1921):チェロとオルガン伴奏のための祈り Op.158 (#) ダヴィド・シャイユ(1971-):無伴奏チェロのためのソロ フェルナン・アルファン(1872-1917):ヘブライの主題によるアンダンテ・レリジョーソ(#) ゾーイ・マートリュー(1968-):弓なし無伴奏チェロのための「バビロニアの祈り」 オトマール・シェック(1886-1957):夕べの祈り(*) / メンデルスゾーン(1809-1847):アダージョ Op.58 J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏チェロ組曲 BWV.1011 〜サラバンド ピーター・スカルソープ(1929-2014):無伴奏チェロのための哀歌 ジョン・タヴナー(1944-2013):無伴奏チェロのための哀歌 メシアン(1908-1992):〜世の終わりのための四重奏曲〜イエスの永遠性への賛歌(*) クリストフ・パンティヨン(Vc) ミカエル・パンティヨン(P;*) ヴォルフガング・ザウゼング(Org;#) | ||
録音:2020年8月24日、31日、ウィーン音楽院。祈り、瞑想にまつわるチェロのための小品、中品を収録。普段あまり聴くことのできない作品ばかりを収録しているので大変貴重。なお上記作品で特に記載のないものはチェロとピアノのために書かれている。近現代の作品を中心にどれも神秘的で美しい旋律に溢れた作品ばかり。ブロッホのユダヤ的な祈りの音楽からスカルソープのオーストラリアの雄大な大地を思わせる大らかな「哀歌」、かつてビートルズにも曲を提供したタヴナーの「哀歌」を経てメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」の中の一曲まで聴き手を一瞬たりとも飽きさせない。チェロのクリスティオ・パンティオンはバレンティン・エルベンとミッシャ・マイスキーに師事。低音から高音までつやのある美音が特徴の優れたチェリスト。 | ||
3つの世紀の傑作〜フルートとその詩人、バッハからフォーレまで J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏フルートのためのパルティータ〜アルマンド プロシアのフレデリック2世(1712-1786):フルート・ソナタ ニ短調cemb ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):ハ長調の協奏曲〜アダージョ イ短調org1 テレマン(1681-1767):ヘ短調のソナタorg2 グルック(1714-1787):「オルフェオとエウリディーチェ」〜シャンゼリゼの場面org2 モーツァルト(1756-1791):フルートとオルガンのためのソナタ 変ロ長調 K.15 org2 シューベルト(1797-1828):「美しき水車小屋の娘」の主題による序奏と変奏p1 ドニゼッティ(1797-1848):フルート・ソナタp2 / フォーレ(1845-1924):幻想曲p3 ラファエル・フュメ(1898-1979):ロマンティックな間奏曲p4 ガブリエル・フュメ(Fl) ジョルジュ・ラボル(Cembcemb ) ジャン・ガラール(Orgorg1) ジャン=ポール・アンベール(Orgorg2) シルヴィー・デュガ(Pp1) ナタリー・ワイセ(Pp2) エリック・ベルショー(Pp3) ダヴィド・ベルデリー(Pp4) | ||
フルートのガブリエル・フュメは国立パリ音楽院でフルートと室内楽の分野でプルミエ・プリを取得、その後ヨーロッパのコンクールで上位入賞を果たし、現在ノリに乗っているソリストの一人。このディスクでは無伴奏からピアノ、オルガンを伴った古今東西の作品を吹いている。バロックから古典派、近代まで見事に自家薬籠中にした澄んだ音が聴きどころ。 | ||
GALLO (スイス) 特記以外1CD¥2970(税抜¥2700)既案内分はこちらから。 | ||
シェフィカ・クトゥルエル・プレイズ〜無伴奏フルート作品集 C.P.E.バッハ:ソナタ イ短調 Wq.132 (H.562) J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013 / リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行 タッシナーリ:牧神 / ドビュッシー:シランクス / ヴェイセル/クトゥルエル:昼と夜が過ぎて行く クトゥルエル:私の天使たる母アイシェ・アリヤクのためのレクイエム シェフィカ・クトゥルエル(Fl) | ||
トルコを代表するフルート奏者、シェフィカ・クトゥルエルによる編曲も含めた無伴奏フルート作品集。バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータをはじめ有名曲はもちろんのこと、トルコの盲目の詩人にしてトルコ民謡の弾き語りであるアーシュク・ヴェイセル(1894-1973)をフルートで演奏したり、クトゥルエルが亡き母に捧げる自作も素晴らしい。 | ||
アルバニアの音のロマンティシズム トニン・ハラピ(1926-1992):ロマンス/「デリヤ・ルーデ」による主題と変奏 アルベルト・パパリスト(1925-2014):ユモレスカ/カンとラシュテ アレクサンドル・ペチ(1951-):薔薇のワルツ/ヴァレ・ブリランテ・チャメ コズマ・ララ(1930-2019):バラード第2番 / チェスク・ザデヤ(1927-1997):主題と変奏 フェイム・イブラヒミ(1935-1997):トッカータ / リモス・ディズダリ(1935-97):ピアノ三重奏曲第1番(*) エニ・ディブラ・ホフマン(P) エリオーナ・ヤホ(Vn;*) マルセラ・ビネリ(Vc;*) | ||
録音:2019年1月26日(*)、2019年9月28日-30日(*以外)、スイス。アルバニアは東ヨーロッパのバルカン半島南西部に位置する国でアドリア海に面し、対岸にイタリア、南にギリシャと国境を接している。地理的に昔から民族、宗教の交差点として紛争が絶えなかったが、第二次大戦後はソビエトの影響を受け社会主義国家となった。しかしソビエト崩壊後の1991年に民主国家アルバニア共和国が誕生し、今日に至っている。このアルバムには第二次大戦前から社会主義時代に生を受けた世代の異なる作曲家たちのピアノ曲、室内楽が収録されている。ソ連の社会主義リアリズムを反映しているのか、いずれも前衛的ではなく当地の民族音楽を素材にしたものが多く親しみやすい。ハチャトゥリアン、バルトーク、ヤナーチェク、コミタス、モンポウらの音楽が好きな人にはぜひお薦め。前衛音楽が停滞している今日、逆に新鮮な味わいがある。 | ||
テレマン:オーボエのための幻想曲・カノン集 テレマン:12の幻想曲 TWV.40: 2-13 より 〔第11番 ト長調 TWV.40: 12 /第6番 ニ短調 TWV.40: 7 /第1番 イ長調 TWV.40: 2 / 第2番 ホ短調 TWV.40: 3 /第8番 ホ短調 TWV.40: 9 /第4番 変ロ長調 TWV.40: 5 〕/ 旋律的カノン〔イ短調 TWV.40: 123 /ト長調 TWV.40: 118 〕 J.S.バッハ:パルティータ第2番 BWV.1004 より〔アルマンド/ジーグ〕 W.F.バッハ:二重奏曲 変ホ長調 F 56 ■ボーナス:トラック テレマン:旋律的カノン(単声のみ)〔イ短調 TWV.40: 123 /ト長調 TWV.40: 118 〕 ファブリス・フェレーズ(Ob) | ||
録音:2020年7月、ブザンソン。スイスのオーボエ奏者、ファブリス・フェレーズ(若しくはフェレ)の演奏するテレマンを中心とした無伴奏のバロック作品。テレマンの幻想曲集は本来フルートのための作品。ボーナス・トラックにカノンを追いかけ無しで演奏したものも収録。バッハのパルティータはもちろん無伴奏ヴァイオリンのための作品。ファブリス・フェレーズは国立リヨン音楽大学を修了後、グスタフ・マーラー・ユーゲントo. のオーボエ奏者として活躍。現在はブザンソン音楽院の教授を務めている。また指揮者としても知られている。 | ||
孤独 ショパン:夜想曲 ヘ短調 Op.55 No.1 / チャイコフスキー:「四季」 Op.37a 〜秋の歌 リスト:シューベルト「さすらい人」/シューベルト「糸を紡ぐグレートヒェン」 / ドビュッシー:雪の上の足跡 サティ:3つのジムノペディ / ブラームス:3つの間奏曲 Op.117 / ベートーヴェン:6つのバガテル Op.126 アダルベルト・マリア・リーヴァ(P) | ||
録音:2020年6月19日-20日、クヴェーリオ、ロンバルディア州、イタリア。「孤独 solitudes 」と題されたピアノ曲集。選曲が巧く、短調ないしは物憂げな作品が多く収録されていながらも、配列が工夫されていて、しみじみとした一晩の演奏会のように聞ける。アダルベルト・マリア・リーヴァはここ十数年で著しく台頭して来たミラノ出身のピアニスト。CDもいくつも出しており、しかもいずれもかなり意欲的な内容ばかり。名曲集的なCDはこれが初めてだろうが、リーヴァの情感豊かな潤い溢れる美しさにどっぷり浸れる。 | ||
反響〜カタルーニャの作曲家〜モンポウ&ボネット作品集 モンポウ(1893-1987):歌と踊り〔第6番/第1番(*) 〕/前奏曲〔第7番/第5番/第6番/第10番〕/高み(*) /悲歌(*) ボネット(1933-2019):夜想曲〔第1番−第5番〕/フォンテーヌブローのソナタ(*) /遠くの踊り(全4曲)(*) モンポウ/シゲティ編曲:庭の少女たち(*) エステル・ピネダ(P) アリアーヌ・グランジョン(Vn;*印) | ||
録音:2020年10月、ムードン、フランス|簡易収納紙ケース装丁。スペイン、カタルーニャ、バルセロナ生まれの二人の作曲家の作品を収録。フェデリーコ(カタルーニャ語ではフレデリク)・モンポウ(1893-1987)は20世紀のカタルーニャを代表する作曲家で、日本でもおなじみだろう。ナルシス・ボネット(1933-2019)はモンポウより40年下。二度の大戦でパリを離れざるを得なかったモンポウと異なり、ボネットは長年に渡りパリを拠点とし、ナディア・ブーランジェに学び、作曲と教職で活躍した。二人とも近代フランス音楽からの影響が色濃く、いわゆるスペイン情緒は薄く、しかしカタルーニャ気質というべきものは共に感じられる。エステル・ピネダは、カタルーニャ州サバデイ(サバデル)の生まれ。19世紀末から20世紀初めの音楽を得意とし、またスペインものにも力を入れている。アリアーヌ・グランジョンはおそらくフランスのヴァイオリニスト。アール・デコArt d'Echos弦楽三重奏団でヴァイオリンを受け持っている。 | ||
ウルス・ヨゼフ・フルーリー(1941-): ヴァイオリン協奏曲 ニ長調(1971/72) (*) / ロマンティックなピアノ協奏曲 イ短調(2010/11) (#) |
アレクサンドル・ドゥバッハ(Vn;*) マーガレット・ジンガー(P;#) ウルス・ヨゼフ・フルーリー指揮 ビールso. | |
録音:2001年8月24日(*)、2011年8月25日-26日(#)、ともにゾロトゥルン・コンサート・ホール、スイス、ライヴ。ウルス・ヨゼフ・フルーリーはスイスの作曲家。ヴァイオリニストでもあり、バーゼル室内o. のメンバーでもあった。彼の作風は一貫してロマン的なもので後期ロマン派から20世紀前半の諸傾向である(12音主義、無調をのぞく)印象主義、新古典主義などから影響を受けている。無調、前衛主義を固く拒否し美しいハーモニーとメロディをひたすら追求する。ヴァイオリン協奏曲は自身がヴァイオリニストということもあり、ベルク、コルンゴルトの協奏曲を彷彿とさせる華麗な名品。果敢にも(?)「ロマンティックな」と銘打たれたピアノ協奏曲は2011年の作品にも関わらずシューマン(シューマンのピアノ協奏曲と同じ イ短調である)、ブラームス、また時にチャイコフスキーさえ思わせる重厚で叙情的な力作。今どき、何もそこまでしなくても、と思いつつ、つい聴き込んでしまう、なかなかの作品。フルーリーは、さながらスイスの別宮貞雄とでも言うべきか。 | ||
変奏曲と幻想曲 メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54 / ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24 マルタン:フラメンコのリズムに基づく幻想曲(1973) / シューベルト:幻想曲 ハ長調「さすらい人幻想曲」 D.760 レート・ライヒェンバッハ(P) | ||
録音:2020年10月2日、5日-7日、アーラウ、スイス|簡易収納紙ケース装丁。メンデルスゾーンとブラームスの変奏曲に、シューベルトのさすらい人幻想曲、そして珍しいマルタンのフラメンコのリズムに基づく幻想曲を収録。マルタンのフラメンコのリズムに基づく変奏曲は1973年の作。翌年にルツェルンでパウル・バドゥラ=スコダによって初演された。フラメンコという言葉から予想されるようなスペイン情緒ではなく、あくまでマルタンらしい渋めのモダーンな、けれども前衛的ではない独特の作風。レート・ライヒェンバッハは1974年生まれのスイスのピアニスト。 | ||
スタインウェイ・ピアノで聴くラモーとドビュッシー ドビュッシー(1862-1918):ベルガマスク組曲(*) 〔前奏曲/メヌエット/月の光/パスピエ〕 ラモー(1683-1764):新クラヴサン組曲集 イ短調(#) 〔アルマンド/クーラント/サラバンド3つの手/小さなファンファーレと勝利/ガヴォットと6つのドゥーブル〕 ナターシャ・メルコニアン(P|使用楽器:スタインウェイ) | ||
録音:2018年12月(*)、2019年4月(#)、ジュネーヴ高等音楽院スタジオ。ナターシャ・メルコニアンはフランス出身の若手ピアニスト。アンヌ・ケフェレックほかに師事。2015-16年にフランスの「若き才能」に選ばれパリでリサイタルを行った。このディスクは彼女のデビュー・アルバムでフランスの古今を代表する作曲家の作品が選ばれた。彼女はスタインウェイを使いラモーのクラヴサン曲を現代のピアノ曲としてモダーンに弾き切っているのは見事。 | ||
ダンス・トッカータ・ダンス〜ベルン、フランス教会のオルガン J.S.バッハ(1685-1750):トッカータ、アダージョ、フーガ ハ長調 BWV.564 /トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565 ミシェル=リシャール・ドラランド(1657-1726): クリスマスのためのサンフォニー/舞踊組曲 ニ長調 より〔グラン・エア/リゴードン/タンブーラン〕 レオン・ボエルマン(1862-1897):ゴシック組曲〜ハ長調のメヌエット テオドール・デュボワ(1837-1924):トッカータ ト長調 ヨハン・シュペート(1694-1720頃):トッカータ〔第1/第10〕 バルトーク(1881-1945):ミクロコスモスより6つの小品/ルーマニア民族舞曲 アントン・ハイラー(1923-1979):ダンス=トッカータ 1970 / ウジェーヌ・ジグー(1844-1925):トッカータ ロ短調 ルイ・J.A.ルフェーブル=ウェリー(1817-1869):演奏会用ボレロ Op.166 アンネレース・フリガー(Org) | ||
録音:2020年10月-11月、フランス教会、ベルン州、スイス。バロックからロマン派、20世紀まで様々な作曲家のオルガン曲を収録。バルトークにオリジナルのオルガン曲はないため、ここではピアノ曲をアレンジして弾いている。バッハの格調高いトッカータに始まり、ドラランドの神秘的な光彩が美しいクリスマスのためのサンフォニーと続く。バルトークのミクロコスモスからの6つの小品とルーマニア民族舞曲ではオルガンの音色の選択に工夫が凝らされ可愛らしいオルガン曲となっている。最後は再びバッハの有名なトッカータとフーガで壮麗に締めくくられる。オルガンを弾くアネロス・フリガーはスイス、ベルン出身。 | ||
MSR CLASSICS (米) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから。 | ||
トランペットとピアノのための新作集 ジェイミー・ウィットマーシュ(1988-):無伴奏トランペットのための肖像画(2016) エリック・イウェイゼン(1954-):トランペット・ソナタ(1995) ジェイミー・ウィットマーシュ:洞察(2013) / ジョゼフ・ターリン(1947-):カプリス(1972) ライアン・ビーチ(Tp) レイチェル・カー(P) | ||
録音:2016年8月15日-20日、オクラホマシティ。題名の通り、トランペットとピアノのための作品集。ウィットマーシュ(1988-)、エリック・イウェイゼン(1954-)、ジョゼフ・ターリン(1947-)の作品を収録。ターリンのカプリスは1972年の、イウェイゼンのソナタは1995年の作品。ウィットマーシュの2作はごく最近の物。ライアン・ビーチは米国、ネブラスカ州リンカーン生まれのトランペット奏者。現在はアラバマso. の首席トランペット奏者を務めている。 | ||
アラバマ州の作曲家たちによる弦楽四重奏曲集 シンシア・ミラー(1950-):バード・クァルテット / ブライアン・ムーン(1975-):弦楽四重奏曲第2番 モンロー・ゴールデン(1959-):トゥワイン・ミッド・ザ・リングレッツ ローレン・ブライアンナ・ウェア(1994-):上昇 マシュー・スコット・フィリップス(1977-):弦楽四重奏曲第4番〜第1楽章 アンドルー・ラッフォ・デウォー(1975-):弦楽四重奏曲(2003) / トム・ライナー(1969-):テンプス・フギット マーク・ラッキー(1966-):弦楽のための四重奏曲 / マイケル・コールマン(1955-):弦楽四重奏曲第1番 ホーランド・ホプソン(1971-):フォロウズ・フロム・ハミングバード / トム・ライナー(1969-):ケティガ ブライアン・ムーン:線と曲線 / モンロー・ゴールデン:弦楽四重奏曲 クリス・スティール:イマジナリー〜死に際のトーマス・ハーディ ジョエル・スコット・デイヴィス(1982-):弦楽四重奏曲第1番「晩課」 アマーネットSQ | ||
録音:2017年12月、フロリダ。アラバマ出身者やアラバマで活動するなど何らかの形でアラバマ州に関わりのある作曲家たちによる弦楽四重奏曲を収録。アメリカの現代作曲界の一断面を知る上で大変興味深い企画で、こうした内容のディスクは珍しい。作曲家の世代も様々で当然、作風も様々。新古典主義風のもの、ミニマル、ジャズの影響を受けたもの、アメリカの風土に根ざしたフォルクロアな素材に基づく民族的なものなど多種多様。しかしいずれの作品からもヨーロッパの同時代の前衛的な弦楽四重奏曲にはない、大地に根を下ろした土の香りのする逞しい生命力が感じられる。 | ||
スターダスト〜トランペットによるホーギー・カーマイケル(1899-1981):ソング集 冷たき宵に(晩の冷たい、冷たい、冷たい中で)/スカイラーク(ヒバリ)/レイジーリバー(ゆっくりと流れる川)/ 我が心のジョージア/スターダスト(星屑)/ハート・アンド・ソウル(心と魂)/あなたのそばに(君に近いこと)/ 五月のある朝/あなたなんていなくても(あなたがいなくても私はとてもうまく暮らしている) マイク・コーパ(フリューゲルHr/Tp) リック・ヴァイス(ベース) トム・ジョージ(P) | ||
録音:2018年6月12日、セント・ルイス。これはジャズのCDだが、米国のクラシック音楽と言ってよい上質な趣となっている。「我が心のジョージア」などの名曲で知られる米国の歌手、作曲家、ホーギー・カーマイケル(1899-1981)の作品をフリューゲルホルン(太管のラッパの一種。トランペットより音が丸く柔らかい)のトリオで演奏している。マイク・コーパはニューヨークのロチェスターを拠点に幅広く活躍するジャズ・トランペッター。 | ||
エイミー・ジョンソンのポートレイト ワーグナー:「ワルキューレ」〜君こそは春 / シュウォーツ:「濡れた午後」〜一つの小さな嘘が ヤナーチェク:「カーチャ・カヴァノヴァー」〜突然私に何が起こったか分かる? コッポラ:「サッコとヴァンゼッティ」〜ああ私たちの主の聖母よ(ルイージャの祈り) R.シュトラウス:「アラベラ」〜私のエレメール! / マスグレイヴ:「シモン・ボリバル」〜何も残っていない マスネ:「タイス」〜ああ! 私はやっと一人になったわ R.シュトラウス:「サロメ」〜ああ!お前はその口を私に接吻させようとはしなかった、ヨカナーン! オルドリッジ:「エルマー・ガントリー」〜ああ、これは喜びじゃなくって? エイミー・ジョンソン(S) スティーヴン・マーキュリオ指揮 MAV so. ヴァーノン・ハートマン(Br) エミリー・ラングフォード・ジョンソン(Ms) メリッサ・プリマヴェラ(S) | ||
録音:2009年、ブダペスト。米国のソプラノ、エイミー・ジョンソンのアリア集。ワーグナー、ヤナーチェク、R.シュトラウス、マスネの有名作に加え、スティーヴン・シュウォーツ(1948-)、映画音楽でも知られるアントン・コッポラ(1917-2020フランシスコ・コッポラのおじ)、スコットランド生まれの米国の作曲家、エア・マスグレイヴ(1928-)、ロバート・リヴィングストン・オルドリッジ(1954-)など20世紀後半から21世紀の作曲家のアリアも意欲的に取り入れている。ジョンソンの声はたいへんに豊かで力強い。伴奏は近年目覚ましく活躍している米国の指揮者、スティーヴン・マーキュリオが指揮している。 | ||
J.S.バッハ:パルティータ集 〔第1番 変ロ長調 BWV.825 / 第4番 ニ長調 BWV.828 /第5番 ト長調 BWV.829 〕 |
ハスケル・スモール(P) | |
録音:2010年5月、2011年7月、2012年6月、ベセスダ、メリーランド州、 US 。バッハ6つのパルティータから3曲を収録。ハスケル・スモール(1948-)は米国のベテラン作曲家、ピアニスト。作品集のCDも出ているし、ピアニストとしても少なからぬCDを発売している。作曲家がバッハの鍵盤作品をピアノで弾くと、一般的なピアニストがやりがちなピアノならでは感情表現が抑えられ、より静かで透明な美が映えることが少なくないが、スモールの演奏はまさにそれ。バッハの知の世界が広がり、それでいてゆったりとして窮屈さがない。聞けば続編が待ち望まれる演奏。 | ||
金メッキ時代〜 19世紀後半米国の吹奏楽隊のための音楽 ギルモア:ニューヨークに敬意を表する行進曲 / バイヤー:ヤンキー・ティックル・メロディカ ヴァッリ―ニ/カーニー編曲:「夢遊病の女」幻想曲 / ヴェルディ/クラウス編曲:歌劇「ナブッコ」序曲 ミシュド:「マニャナ」―チリの踊り / シュライファース:陽気な熊たち / ダン:空を抜けて スーザ:常に忠実な / ピンスーティ/ペッカム編曲:セレナーデ「おやすみ愛する人よ」 リベラーティ:解放のときの声 / コーツ:「私は起きている」クイックステップ ワルトトイフェル:女学生 / ヴェルディ/クラウス編曲:「アッティラ」〜三重唱とフィナーレ エリザ・ケーラー指揮ニューベリーズ・ヴィクトリアン・コルネット・バンド | ||
録音:2018年7月31日-8月2日、メナンズ、ニューヨーク州、 US |ピリオド楽器使用。トーマス・コーツ作品集(MS-1556)に次ぐニューベリーズ・ヴィクトリアン・コルネット・バンドのCD 。今回はエリザ・ケーラーの指揮で、19世紀後半の米国の吹奏楽隊のための作品を集めている。題名の「金メッキ時代The gilded age」とは、1865年に南北戦争が終結して以降、経済が好調な豊かな時代を指す。収録曲は、軍楽隊音楽、軽音楽、さらにはオペラからの編曲と様々だが、いずれも1880年代に出版された作品。 | ||
ホルンとエレクトロニクスのための新しい音楽 タイラー・オギルヴィー(1983-):ホルンとマルチ・エフェクト・ペダルのための「ゼロ・ポイント」 マーク・オリヴェイロ(1983-):ホルンとエレクトロニクスのための「トールの門」 ピーター・ヴァン・ザント・レーン(1985-):ホルン、ヴァイオリンとエレクトロニクスのための「永続的な軌跡」(*) ゴードン・グリーン(1960-):ホルンとバッキング・トラックのための音楽 サルヴァトーレ・マッキア(1947-):エクフラシス(#) ジョシュア・ミカル(Hr) アリソン・ミカル(Vn;*) ジェイザー・ジャイルズ(エレクトロニクス;#) | ||
録音:2017年-2020年。ホルンと電子的に加工した音響のための様々な実験的な作品を収録。作曲家はいずれもアメリカの様々な世代。ホルンのジョシュア・ミカルはシカゴso.、シンシナティso.と共演したこともある若手。新しい音楽の初演に意欲的でアメリカの様々な現代音楽を紹介している。 | ||
無伴奏ファゴットのための音楽 パウル・ゲニン(1832-1903)/中川良平編曲:ヴェネチアの謝肉祭 ヴィンセント・パーシケッティ(1915-1987):パラブル アレクサンダー・ウーズノフ(1955-):ローソン / アントニオ・ラウロ(1917-1986):ローロ ウィルソン・オズボーン(1906-1979):ラプソディ / リビー・ラーセン(1950-):ジャズ変奏曲 ラッセル・ブラウン(1976-):ファゴットとエレクトロニクスのための「キリエ」 ジョージ・パール(1915-2009):3つのインヴェンション ワーナー・シュルツェ(1952-):フィボナッチ・ハイク / クリス・アレル(1970-):ブルー スコット・プール(Fg) | ||
録音:2017年-2019年。無伴奏ファゴットのために書かれた珍しいディスク。ブラウンの「キリエ」のみエレクトロニクスによる音響の伴奏がつく。ファゴットのスコット・プールはアルバニー響の首席奏者でソリストとしても活躍している。 | ||
マーティ・リーガン(1972-):和楽器による作品集 IV 鷺の静かな鳴き声(2016) [トーマス・ピアシー(Cl) 田辺頌山(尺八)]/ 残菊(2016) [野澤佐保子(琴)]/深山、静寂な渓谷(2015) [坂田誠山、田辺頌山、阿部大輔(尺八)]/ 沈黙(2015) [ユリ・マリア・サエンス(S) アンドレス・ゴンザレス(Vn) 林詩乃(Vc) アンドレーア・ムト(P) クレイグ・ホスチルド(Perc) 小湊昭尚(尺八) 木村伶香能〔陽子〕(13弦琴)]/ 愛する人よ、あなたは二つの遺産を残してくれた(2015) [ショーン・ワン(Vn) 玉木光(Vc) 木村伶香能〔陽子〕(13弦琴)]/ 静かな(2015) [田辺頌山(尺八)]/黄鶴楼(2014) [玉木光(Vc) 木村伶香能〔陽子〕(13弦琴)] | ||
録音:2016年-2017年。日本音楽を愛し、邦楽とその楽器を作品に取り入れている米国の作曲家、マーティ・リーガン(1972-)の作品集。リーガンは日本の伝統楽器の特性を理解し、単にそれを西洋音楽に取り入れるのではなく、西洋的美学と融和させており、したがって「鷺の静かな鳴き声」において尺八とクラリネットが二重奏を奏でてもまったく自然に調和している。日本人であればなおのことぜひ聞くべき作品集だろう。坂田誠山をはじめ邦楽器奏者たちはいずれも国際的な活躍をする邦楽奏者たち。なおこのCDは第4集だが、第1集から第3集は Navona Records からの発売。 | ||
デビュー プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op.14 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第8番 Op.66 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.28 |
キム・ウンテク(P) | |
録音:2019年10月4日、8日、11日、ニューヘヴン、コネチカット州、米国。韓国出身の米国のピアニスト、キム・ウンテク [Euntaek Kim] のデビューCDとなるロシアのピアノ音楽集。3曲とも1910年前後の作品。キム・ウンテクは1987年、インチョンの生まれ。4歳からピアノを習い驚異的に上達。2001年、奨学金を得て米国、ニューヨークのジュリアード音楽学校のプレカレッジに入学。以来20年近く米国を拠点に活動している。キムは指揮者としても活躍している。米国のピアニストらしく技術力が非常に高く、またロシア色もことさら際立たせず、作品に素直に当たってそれぞれの特色を引き出している。 | ||
リスト:ピアノ作品集 巡礼の年第1年「スイス」より〔ウィリアム・テルの礼拝堂/ヴァレンシュタット湖畔で/ジュネーヴの鐘〕/ 灰色の雲/悲しみのゴンドラ/不運!/詩的で宗教的な調べ〜葬送曲/ ワーグナー「ローエングリン」〜ローエングリンの非難/ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」〜愛の死/ 巡礼の年第2年「イタリア」〜婚礼/巡礼の年第1年「スイス」〜オーベルマンの谷 ジェリー・ウォン(P) | ||
録音:2019年6月2日-3日、ニューヨーク。米国のピアニスト、ジェリー・ウォンのリストのピアノ曲集。ジェリー・ウォンは南カリフォルニアの生まれの中国系アメリカ人。インディアナ大学、ピーボディ音楽院、マンハッタン音楽学校で学び、1999年にバルトーク=カバレフスキー=プロコフィエフ国際ピアノ・コンクールで4人の受賞者の一人となる。以降米国を中心にソリスト、室内楽のピアニストとして活躍している。このCDでのリストは非常に丁寧な演奏で、どの曲でもしっとりとした美しさに満ちている。いわば詩的なリスト。ガンガン鳴らすリストが苦手な人に歓迎されるだろう。 | ||
ハウエルズ:レクイエム〜宗教合唱曲集 ミアローマ:光 / レストランジェ:すべての目が / ルカーシュ:怒りの日 メンデルスゾーン:私たちを裁きなさい、神よ / ブーヘンベルク:私たちを哀れんでください ハウエルズ:レクイエム / ランスタッド:私は目を上げる / ビクトリア:ああ、あなた方すべてよ 伝承歌/ショート、ワイルバーグ編曲:死に行く兵士 / ラバー:私は声を聞いている ブライアン・シュミット指揮ベイラー・ア・カペラcho. | ||
録音:2018年4月6日-7日、2019年3月22日-23日、ベイラー大学、ウェイコ、テキサス州、 US 。ハーバート・ハウエルズ(1892-1983)のレクイエムを中心に、トマス・ルイス・デ・ヴィクトリアから1986年生まれのジェイク・ランスタッドまで様々な宗教合唱曲を集めている。ベイラー・ア・カペラ合唱団は、米国、テキサス州ウェイコのベイラー大学の合唱団。全米でも特に優秀な大学合唱団として名高い。ブライアン・シュミットはベイラー大学の合唱および大学院の合唱研究の准教授。 | ||
シューマン・プロジェクト Vol.1 クララ・シューマン:ピアノ・ソナタ ト短調 シューマン:交響的練習曲 Op.13 |
インナ・ファリクス(P) | |
録音:2020年9月、ロサンゼルス。インナ・ファリクスによるザ・シューマン・プロジェクトの第1弾。ロベルトだけでなくクララの作品も含めて網羅的に録音して、この音楽史に名高い夫婦の音楽を見直そうという物。クララのピアノ・ソナタ ト短調は1841年、結婚直後の作品。インナ・ファリクスはウクライナ生まれの米国のピアニスト。丁寧でしっとりした美しさが映える演奏。MS-R Classicsからはこれが3枚目のCD 。最初のCDでは、「ドクトル・ジバゴ」の作者として名高い作家ボリス・パステルナークのピアノ・ソナタと前奏曲(MS-1333)を収録して話題となった。 | ||
芸術家の肖像〜ジェイムズ・ティンズリー バーンスタイン:生き生きとしたロンド(*) / ヒンデミット:トランペット・ソナタ(*) ガーシュウィン:第2前奏曲(*) / プーランク:ノヴェレッテ第1番 ハ長調(#) /フランス組曲(#) ラヴェル:ハバネラ(*) / バルトーク:スロヴァキア民謡集(#) / ジョプリン:模範ラグ(+) 伝承曲:ロンドンデリー・エア(+) / ダニエル=ルシュール:朝の歌(*) ジェイムズ・ティンズリー(Tp) ルイーズ=アンドレ・バリル(P;*) マイルズ・グレイバー(P;#) ポール・ジェンキンス(P;+) | ||
録音:データ未記載、 DDD 。米国のトランペット奏者、ジェイムズ・ティンズリーの演奏する近代音楽集。ジェイムズ・ティンズリーは、ポートランドso.、ボストン・ヘンデル・アンド・ハイドン協会などのオーケストラで首席奏者を務める一方、フリーの奏者として幅広く活躍している。輝かしい音色はいかにも米国のトランペット奏者でありつつ、柔らかい音色もたいへん見事。 | ||
音楽の花束 シエスラ(1967-):リスボンの踊り / ドゥヴィエンヌ:ファゴット四重奏曲 ト短調 Op.73 No.3 ストロッツィ/ロウ編曲:復讐 / ヤコビ:「ザンパ」によるポプリ Op.16 デュ・ピュイ:ファゴット五重奏曲 イ短調 クララ・シューマン/ロウ編曲:おやすみなさい、そう私はあなたに言う シャノン・ロウ(Fg) クリスティアン・ファイファー・ユ、ケン・デイヴィス(Vn) ローレル・ユ(Va) スティーヴン・テイラー(Vc) モーリス・ベル(Cb) | ||
録音:2019年7月8日-11日、ゲインズヴィル、フロリダ州、 US 。編曲も含め様々な時代のファゴット作品を収録。エドゥアール・デュ・ピュイ(1770頃-1822)はスイス生まれでストックホルムやコペンハーゲンで活躍したヴァイオリニスト、作曲家。彼のファゴット五重奏曲は、ファゴット独奏の室内楽が少ない中人気がある。アレクシス・シエスラ(1967-)はフランスのクラリネット奏者。作曲家として人気が高い。シャノン・ロウは米国のファゴット奏者。現在はフロリダ大学でファゴットの准教授を務めている。高度な技術と癖のない美しい音色が素晴らしい。編曲もロウが手掛けている。 | ||
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 全曲 〔第1番 ト短調/第2番 イ短調/第3番 ニ短調「バラード」/ 第4番 ホ短調/第5番 ト長調/第6番 ホ長調 |
フー・クージャ〔何可嘉〕(Vn) | |
録音:2018年1月4日-6日、3月31日、4月8日、シンシナティ、オハイオ州、 US 。中国の若手ヴァイオリニスト、フー・クージャ何可嘉のデビューCD 、いきなり難曲イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲。フー・クージャは中国、四川省の出身。世界遺産、都江堰の傍で育ったという。中国で学んだ後、シンシナティ大学音楽院に留学、めきめきと頭角を現す。高度な技巧で難易度の高い音楽を丁寧に打ち込むような演奏が好ましい。 | ||
カート・カチョッポ(1951-):歌曲とピアノ作品集 ■歌曲 ベアトリーチェの約束/もう光がない/グローリア/光と女/ワタシ、狂ったように、泣く ■ピアノ曲 ピーアン/インド夜想曲 クリスティーナ・バックラック(S) ウィリアム・シャープ(Br) エヴァン・オチェレット(Ob) カート・カチョッポ、デブラ・ルー・ハーダー、ワンチ・スー(P) | ||
録音:2004年-2020年。カチョッポは作曲をレオン・カーシュナー、イヴァン・チェレプニン、ジョージ・ロックバーグらに師事しオペラから室内楽まで幅広い作品を発表している。このディスクは歌曲とピアノ作品を収めた物。調性のあるわかりやすい作品から無調作品まで作風は多種多様。なおカチオッポは当MSRよりほかに声楽作品集(MS-1773)、室内楽作品集(MS-1261)をリリースしている。 | ||
編曲の芸術| CME プレゼンツ Vol.4 〜クラリネットと弦楽 シューベルト/オルドリッジ編曲:魔王 D.328 / ドヴォルジャーク/パウェル編曲:母が教えてくれた歌 モーツァルト/ジョンソン編曲:ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331 〜第1楽章 主題と変奏 ショスタコーヴィチ:2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品〜前奏曲(2つのチェロ版) グラナドス/テカッリ編曲:ゴイェスカス Op.11 より〔マハとサヨナキドリ/藁人形〕 サン=サーンス/トリンカウス編曲:「サムソンとデリラ」〜私の心はあなたの声に開き ラヴェル/テカッリ編曲:亡き王女のためのパヴァーヌ / ガルデル/ウィリアム編曲:首の差で ピアソラ/ブラガート編曲:忘却 / マンガーニ:ガーシュウィン「パリのアメリカ人」によるブルース ガーシュウィン/ウィリアム編曲:私の愛する男 / エヴァンズ/テカッリ編曲:ワルツ・フォー・デビー バーンスタイン/テカッリ編曲:「ウェストサイド物語」より〔どこかに/素敵な気持ち/今夜〕 チャンドラー:涙で曇ることなく(サミュエル・オーガスタス・ウォードの音楽に基づく) アズナヴール/コールマン編曲:忘れじのおもかげ / マッカートニー/テカッリ編曲:ヘイ・ジュード グレム・スティール・ジョンソン(Cl) ブライアン・ホン、ランバイグ・マータ・サーク、スリマン・テカッリ(Vn) ローズマリー・ネリス(Va) ナン=チェン・チャン、サムエル・デカプリオ、アリ・エヴァン(Vc) ミン・ウォン(P) | ||
録音:2020年8月31日、9月2日-3日、ベドミンスター、ニュージャージー州、 US 。様々な時代の名曲をクラリネットと弦楽合奏で演奏。クラシック音楽に留まらず、ジャズのビル・エヴァンズの「ワルツ・フォー・デビー」、シャンソンのシャルル・アズナヴールの「忘れじのおもかげ」、さらにはビートルズのポール・マッカートニーの「ヘイ・ジュード」まで含まれている。グレム・スティール・ジョンソンは、イェール大学音楽院でデイヴィッド・シフリンに学んだクラリネット奏者。 | ||
キューバの夢〜レクオーナ/他、キューバのピアノ小品集 レクオーナ:古風に/レクオーナ:カルデナスから来た女 / ファイルデ:シンプソンの高台で ガルシア:キューバの思い出 / ボウデット:夢 / フェルナンデス・デ・コカ:アベ・マリア・ガッロ ビラーテ:あなたが望むように / バルデス:美しいキューバの女 / アンカーマン:娘さん ゲレーロ:ラ・カルンガ / サムエル:6つのコントラダンサ / アレア:キューバのリズミカルな小さな絵 ボテット:昨日の歌〔第1番−第4番〕 / グラマトヘス:グアヒラ/ソン センテナト:サンタナ夫人/白い小鳩 / トウゼト:ラとレの間/熱情 エレナ・カサノバ(P) | ||
録音:時期未記載、レッドヴァリー、カリフォルニア州、 US 、 DDD 。「キューバの夢」と題されたキューバの作曲家のピアノ小品集。ほとんどの曲は親しみやすい音楽で、キューバ情緒がたっぷり味わえる。アロルド・グラマトヘス(1918-2008)は20世紀後半のキューバを代表する作曲家で、近代的な作風。エレナ・カサノバはキューバ生まれでサンフランシスコを拠点にするピアニスト。キューバのクラシック音楽を広めることに尽力している。 | ||
MUSIC AND ARTS (米) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから(若い番号の商品等、掲載中でも入手出来なくなっている物もございます)。 | ||
コリン・ティルニー85歳〜J.S.バッハ:パルティータ 全曲 〔第1番 変ロ長調 BWV.825 /第2番 ハ短調 BWV.826 /第3番 イ短調 BWV.827 / 第4番 ニ長調 BWV.828 /第5番 ト長調 BWV.829 /第6番 ホ短調 BWV.830 〕 コリン・ティルニー(Cemb|使用楽器:コリン・ブース、1984年製作 〔モデル:クリスティアン・ツェル、ハンブルク、1728年制作〕) | ||
録音:2019年5月、ヴィクトリア、ブリティッシュ・コロンビア州、カナダ。チェンバロの巨匠コリン・ティルニーがバッハの6つのパルティータを録音。1933年10月31日、生まれのティルニーは録音時85歳、しかし驚くべきは年齢ではなくその演奏の素晴らしさ。柔らかい音色とゆったりした流れでじっくりとバッハの音楽を広げるティルニーの演奏には、道を究めた者だけが得られる達観があり、一貫して落ち着き払ったいながらバッハならではの雄大な世界が広がる。カナダに移住して以降はチェンバロの演奏と教育にほぼ専念しているティルニーだからこそのこのバッハのパルティータだ。 | ||
NEOS
旧譜はこちらから。 | ||
ゲオルク・フリードリヒ・ハース(1952-): 弦楽四重奏曲第7番(ライヴ・エレクトロニクスつき) (2011) (*) / ピアノとライヴ・エレクトロニクスのための「影絵芝居」(2004) (#) / 弦楽四重奏曲第4番(ライヴ・エレクトロニクスつき) (2003) (+) アルディッティSQ (*/+) ゾフィー=マユコ・フェッター(P;#) SWR エクスペリメンタル・スタジオ(ライヴ・エレクトロニクス) | ||
録音:2016年10月15日-16日(*)、2019年7月30日(#)、2017年7月10日(+)、 SWR フライブルク。ドイツにおけるスペクトル楽派の作曲家ハースは微分音音楽の継承者でもあり、この分野の先駆者ヴィシネグラツキ、アロイス・ハーバについての論文も発表している。弦楽四重奏曲第7番と第4番はいずれも弦楽の長く引き伸ばされた音の倍音と色彩の変化にエレクトロニクスの音響が絡む。霧と光が移ろうようなグラデーションが美しく、時に協和音が鳴り響く。ピアノとライヴ・エレクトロニクスのための「影絵芝居」は特殊に調律されたピアノが国籍不明の疑似民族風の音楽を奏でる。 | ||
モーリッツ・エッゲルト(1965-):大オーケストラ、4人のソリスト、 混声合唱と3人の語り手のための「空間の深奥、フットボール・オラトリオ」 モーリッツ・エッゲルト指揮ドイツ国立学術財団o. & cho. アニア・ヴェグリ(S) ルート=マリア・ニコライ(Ms) サイモン・ボード(T) ハンス・クリストフ・ベーゲマン(Br)他、3人の語り手 | ||
録音:2019年、ライヴ。硬派現代音楽の牙城NEOS-レーベルには極めて珍しいエンターテイメント・テイストたっぷりのミュージカル・オラトリオ。ドイツでもプロサッカーは大人気で強豪チームがたくさんあるが、この作品はサッカーの試合を音楽化した物。スポーツをテーマにした管弦楽曲ではオネゲルの「ラグビー」が有名だが、こちらは2つのチームの息詰まるゲーム、観衆の歓声、応援の手拍子、審判の吹くホイッスル、アナウンサーの実況放送、選手の独白、人間模様をオルフのカルミナ・ブラーナばりの親しみ易くゴリゴリした野性的な音楽で表現。しかも前半戦、後半戦と二部構成の全曲2時間近くかかる超大作。作曲者でこの作品を指揮しているエッゲルトはあらゆるジャンルの音楽を折衷しサッカーの熱い人間ドラマを表現している。 | ||
ドナウエッシンゲン音楽祭 2019 マーク・アンドレ(1964-):アンサンブルとエレクトロニクスのための「 rwh1 」(2019) (*) [バス・ヴィーガース指揮アンサンブル・レゾナンツ、 SWR エクスペリメンタル・スタジオ(エレクトロニクス)] ヨハネス・ボリス・ボロフスキ(1979-):アンサンブルのための「一人で」(2018-19) (#) [マティアス・ピンチャー指揮アンサンブル・アンテルコンタンポラン] エヴァ・ライター(1976-):ダブル・ベース・フルートとチューブ・オーケストラのための「守護者」(2019) (#) [ミヒャエル・シュミート(ダブル・ベースFl) エヴァ・ライター、ズザンネ・フレーリヒ(ペツォルドFl) ティト・チェッケリーニ指揮 SWR so.、ドイツ室内cho.] アルベルト・ポサダス(1967-):アンサンブルのための「悪魔の目(宇宙の詩より)」(2019) (*) [シルヴァン・カンブルラン指揮クラングフォルム・ウィーン] | ||
録音:2019年10月19日(*)、2019年10月20日(#)、すべてライヴ。ドナウエッシンゲン音楽祭2019は4日間に渡って様々なコンサートが行われた。その中から注目のオーケストラ、大規模アンサンブルのコンサートのライヴを収録。因みに2020年は世界的なコロナ禍のため中止となっている。さてNEOS-レーベルではおなじみのフランスの中堅マーク・アンドレの「rwh1」はスペクトル楽派と師匠ラッヘンマン譲りの特殊奏法による音色のグラデーションが美しい佳品。スペインを代表するポサダスの「悪魔の目」はIRCAMでの音響研究が結実した曲。まるでブラックホールに飲み込まれるような壮絶な音響の嵐が聴き手を圧倒する。今回の音楽祭で何といっても注目された作曲家がウィーン出身の気鋭、エヴァ・ライター。当初リコーダーやヴィオラ・ダ・ガンバなどピリオド楽器を学んだという彼女の作品「守護者」はダブル・バス・フルートと尺八にも似た音を奏でる創作楽器ペッツォルド・フルートの重低音に混声合唱が更なる音響に厚みを加え、闇の中をさまようかのような暗い音の渦を作り出す。 | ||
エルンスト・ヘルムート・フランマー(1949-):3群のオーケストラ、3つの合唱団、2人の独唱者、 語り手とライヴ・エレクトロニクスのための8部からなるオラトリオ「バベルの塔」(1981/82) テオフィル・マイヤー(語り) キャスリーン・ゲイヤー(S) ギュンター・ビンゲ(Br) クラウス・ベルンバッハー、ローランド・バーダー、ギュンター・コラー指揮 北西ドイツpo.、北ドイツ放送cho.ユーゲン・コーア | ||
録音:1983年1月|世界初録音|初CD化。 NEOS-レーベルで度々作品がリリースされるフランマーが1980年代に発表した大作。旧約聖書のバベルの塔を題材にしており、歌詞にはフリードリヒ・シラー、ショーペンハウアー、ニーチェ、リヒャルト・ワーグナー、ニコロ・マキャベリ、クルト・トゥホルツキの文章が使われている。フランマーは当初、数学を学んだ後、クラウス・フーバー、ブライアン・ファーニホウらに作曲を師事以来、多くの作品を発表してきた。この「バベルの塔」は3群のオーケストラ、合唱と独唱者と語り手が複雑に織りなすオラトリオ。途中、錯綜としたテクスチュアの中に突如としてサイレンやロック・バンドの響きが乱入、音響的にも様式的にも興味深い作品。 | ||
グンナル・ガイセ(1962-): 複数の独奏楽器のための2楽章からなる ディジタル・プレ・ストラクチャード・インプロヴィゼーション「ピアノ協奏曲」(2019) / ラップトップ・ギターのためのソナタ「リズム・チェンジス」(2020) グンナル・ガイセ(ラップトップG/コンピュータ) | ||
録音:2019年-2020年。「ピアノ協奏曲」といっても普通のピアノ独奏と管弦楽のための協奏曲ではなく、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番のピアノ・パートが引用またはコンピューターで変調、デフォルメされ、後はジョン・ゾーン張りの激しいノイズがひたすら果てしなく続く。「リズム・チェンジス」はコンピューターに接続されたエレクトリック・ギターがパリパリ、ギシギシ、ビョンビョンとこれまたノイズの嵐を繰り広げる。アメリカのハードロックを遥かに上回る実験的プログレシヴ・ロックの極北。グンナル・ガイセはドイツの実験音楽、即興音楽の旗手でオーネット・コールマンら先進的ジャズに強い影響を受けた他、物理学の複雑性の理論にも影響を受けていることが混沌としたノイズに拍車をかけている。即興音楽が彼の活動の中心だが、ハンス・ツェンダーは彼の音楽を高く評価している。フリー・ジャズ、ノイズ系ロック愛好家向け。 | ||
クリスティアン・オッフェンバウアー(1961-): 「破壊 - 部屋/現在 2000 」(弦楽四重奏とピアノのためのコンサート版)/ 「破壊 - 部屋/現在 1999 」(ピアノ独奏版) ヨハネス・マリアン(P) ディオティマSQ | ||
録音:2019年-2020年。収録時間:計79分37秒。徹頭徹尾、静寂の中でゆっくりと進行する沈黙の美学とも言うべき音楽。弦楽四重奏とピアノによる版は弦楽器のフラジオレットの高い音が霞のように静かにたなびく中、時折りピアノのアルペジオが最弱音でつまびかれる。これが延々50分も続く。ピアノ・ソロ版はピアノ・パートのみの演奏。最弱音で奏されるアルペジオがペダルで伸ばされ静寂に溶け入って行くプロセスに聴き手は空間と同化するかのように錯覚する。モートン・フェルドマンに次ぐ静寂と沈黙の美学を体現する瞑想的な作品。傾聴するもよし、BGM 、家具の音楽として聴くもよし、メディテーションにも最高。 | ||
川上法子(1955-):室内楽作品集 ソプラノ、フルート、ギターと打楽器のための「気流」(2015) [ユリア・シュペート(S) アンサンブル・ラルト・プール・ラルト]/ サクソフォン、アコーディオンとチェロのための「陰影」(2007) [トリオ・エッコ]/ フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノと打楽器のための「ああ野生のバラが花開く・・・」(2004)/ アコーディオン、ピアノ、打楽器、ヴァイオリンとチェロのための「常に・・・と決して・・・の間で」(2010) [エリック・オニャ指揮テュールムヒェン・アンサンブル]/ 2つのサクソフォンと4チャネル・テープのための「画架のそばで」(2004) [サクソフォン・デュオ・ディアロディア]/ アコーディオンと十七絃箏のための「カオスが紡ぐ夢の中で」(2012/13) [エヴァ・ツェールナー(アコーディオン) 菊池直子(箏)] | ||
録音:2005年-2015年。まとまった形での作品集としては、川上法子初のCDリリース。川上法子は愛媛県出身。国立音大で廣瀬量平に師事、卒業後はフライブルク大学でクラウス・フーバー、エッセン芸術大学でニコラウス・A.フーバーに、その後ジェイムズ・ディロンにも教えを乞うている。経歴も世代も細川俊夫に似ており、実際、細川がプロディースした秋吉台20世紀国際作曲セミナーに講師として参加したこともある。彼女はドイツ国内で特に評価が高く、作風はヨーロッパの前衛的な語法、様式を基本としつつ、それらに沈黙や静寂といった日本的時間、空間を融合する点では前述の細川と似ているが彼女は細川が手掛けることのなかったテープ音楽、ライヴ・エレクトロニクスを積極的に作品に取り入れている。アコーディオンと十七絃箏のための「カオスが紡ぐ夢の中で」はタイトル通り出口のない夢を見ているような幻想的な作品。現代邦楽の傑作といえよう。 | ||
ジャイメ・レイス(1983-): 「逆流する血/血の逆流」(2015-19) [アンサンブル・フラクタル〔 Cl 、Vc 、Pf 、Vn 、Fl 、Va 〕]/ リゾチーム・シンセシス(2003) [アナ・テレス(P)](#) / フルクサス、ヴォルテックス=推力(2018-19) [アレフ・ギター四重奏団] | ||
録音:2019年10月7-13日(#以外) /2014年7月22日(#) 。ジャイメ・レイスはポルトガルの若手作曲家。ポルトガル出身の作曲家は日本ではエマヌエル・ヌネスの他、ルイス・ティノコが僅かに知られている程度なので、この若手作曲家の作品集のリリースは貴重。レイスは前述のヌネスに師事した後、シュトックハウゼンのもとで研鑽を積み、現在はリスボンを中心に作曲と教職に従事している。「逆流する血/血の逆流」はピアノ独奏から最大で6重奏までの様々な編成による9つの曲から構成される。いずれも強い打撃音、強弱の激しいコントラスト、点描的な書法などアグレシヴな身振りに満ちた作品。ギター四重奏のための「フルクサス、ヴォルテックス、推力」は静寂と強いディナーミクの対比から構成される美しい作品。 | ||
ヨンギ・パク=パーン〔朴泳姫〕(1945-):室内楽作品集 クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための「 MAN-NAM I 」(1977) / 女声独唱のための「 ma-am 〔私の心〕」(1990) /7つの楽器のための「 U-MUL /噴水」(1992) / ソプラノとヴィオラのための「 私の心 I 」(2020) /弦楽四重奏のための「高い海の地平線」(2016) アンゲラ・ポストヴァイラー(S) アンサンブル KNM ベルリン〔 Fl 、Cl 、Perc 、2 Vn 、Va 、Vc 、CB 〕 | ||
録音:2020年。朴泳姫は韓国出身の作曲家。早い段階で渡独しフライブルクで後に夫となるクラウス・フーバーに師事。彼女の作品は特にドイツで高く評価されており、日本にも講師として数度来日したことがある。韓国の先達、尹伊桑の次の世代の作曲家として韓国の民族、伝統音楽の要素を現代音楽の技法と融合し普遍化しようとする姿勢が見られる。 ma-am は旋法で書かれたメリスマティックなメロディが美しい独唱曲。「 U-MUL /噴水」は韓国の伝統的な祭祀を思わせる典雅で厳粛な作品。ソプラノとヴィオラのための「私の心」もソプラノの旋法的で息の長い優雅な旋律がヴィオラとエロティックな対位法を形成する。弦楽四重奏のための「高い海の地平線」では弦楽の笙を思わせる長い音符が緊張度の高い音楽を作る。 | ||
マグヌス・リンドベリ(1955-):アコーディオン作品全集 アコーディオン・ジュビリーズ(2003/18) / チェロとアコーディオンのための「2匹のコヨーテ」〔原曲:チェロとピアノ〕 (2002/13) (*) / リードの遊び(1990) /打楽器とアコーディオンのための「メタル・ワークス」(1984) (#) ヤンネ・ヴァルケアヨキ(アコーディオン) トマス・ヌネス(Vc;*) ジェリー・ピーッポネン(Perc;#) | ||
録音:2019年。マグヌス・リンドベリは同世代のフィンランドの作曲家、カイヤ・サーリアホ、エサ・ペッカ・エサ=ペッカ・サロネンらとともに早くから前衛的、実験的作品を発表してきた。パリではグロボカール、グリゼイ、ラッヘンマン、ファーニホウら全く作風の異なる作曲家に師事。彼らから学んだ技法を独特のセンスで折衷し独自の世界を築いた。このディスクではアコーディオンを中心とした器楽、室内楽が収められており、小さい楽器ながらもアコーディオンのためのミクロコスモスとでも言うべき宇宙が拡がっている。 | ||
ダヴィット・フィリップ・ヘフティ(1975-): ソプラノ、2人の語り手と管弦楽のための音楽劇「雪の女王」(2018) 〔台本:アンドレアス・シェーファー(アンデルセンの童話に基づく)〕 モイツァ・エルトマン(S) デリア・マイアー、マックス・シモニシェク(語り) デイヴィッド・フィリップ・ヘフティ指揮チューリヒ・トーンハレo. | ||
録音:2018年、ライヴ、初演時。アンデルセン童話に基づくコンサート形式のオペラともいうべきシアター・ピース。「雪の女王」はディスニーの「アナと雪の女王」の原作としても知られる(話は大きく改変されているが)。アンデルセン童話に基づく現代音楽といえばラッヘンマンの「マッチ売りの少女」が有名だが、この作品もアンデルセンの原作を大胆に解釈、大幅に改変したミステリアスな作品。「雪の女王」のタイトル通り、冷たく、透明できらきらとしたオーケストレーションが美しく、無調音楽ではあるが流麗な旋律にも溢れており楽しめる。デイヴィッド・フィリップ・ヘフティはヴォルフガング・リーム、クリストバル・アルフテルに師事。本作はチューリヒ・トーンハレ協会創立150年の記念コンサートとして委嘱され好評を博した。 | ||
湖からの歌〜ジム・フランクリン(1959-):尺八とライヴ・エレクトロニクスのための作品集 尺八とライヴ・エレクトロニクスのための「舞い降りる霧」/ 尺八、テルミンとライヴ・エレクトロニクスのための「波紋」/ 尺八とライヴ・エレクトロニクスのための「流体のおうとつ」/尺八とシンセサイザーのための「映し出された深度」/ 尺八、ライヴ・エレクトロニクスと Haken ContinuuMini のための「表面の痕跡」/ 尺八、ライヴ・エレクトロニクスとテルミンのための「らせん状の乱気流」/ 尺八、ライヴ・エレクトロニクスとシンセサイザーのための「立ち昇る霧」 ジム・フランクリン(尺八/テルミン/シンセサイザー/ハーケン・コンティニュー・ミニ/ライヴ・エレクトロニクス) | ||
録音:2020年5月-6月、インゲルハイム|日本語解説付。ジム・フランクリンは当初オーストラリア、ドイツ、オランダで作曲と音楽学を学んだ後、1986年に尺八と出会い、古谷輝夫、横山勝也の各氏に師事、その後横山氏より師匠免状を授与される。そして尺八とライヴ・エレクトロニクスを組み合わせた作曲を始める。現在はドイツを中心に活動。自ら尺八のみならずテルミンまで操り、さらにシンセサイザー、ライヴ・エレクトロニクスを融合した独自の幽玄な世界を展開している。なお「表面の痕跡」で使用されるハーケン・コンティニュー・ミニ(Haken ContinuuMini)は小型のアナログ電子楽器の一種で疑似民族楽器風の音が出る。ここでは尺八と組み合わせて演奏されている。 | ||
ダヴィッド・フィリップ・ヘフティ(1975-): メゾ・ソプラノと弦楽四重奏のための、クルト・エーブリの詩による「透明な糸に」(2018) (*) / 弦楽四重奏曲第5番「真夜中」(2018) /バセット・クラリネットと弦楽四重奏のための「星のダンス」(2014) (#) アマリリスSQ マリア・リカルダ・ヴェッセリング(Ms;*) ベルンハルト・レートリスベルガー(バセットCl;#) | ||
録音:2019年-2020年。フィリップ・ヘフティはスイス出身。ヴォルフガング・リーム、クリストバル・アルフテルらに師事、作曲と並行して指揮者としても活動している。このディスクには弦楽四重奏を中心に声楽、クラリネットを加えた近作が収録されている。一聴した印象では非常に切り詰められた素材の拡大と発展によって緊張感のある時間が作られる。また基本的に静謐な時間の中で時折り点描的で激しい音の楔が打ち込まれるあたりの音の身振りにヴェーベルンの影響が感じられる。 | ||
ミヒャエル・クヴェル(1960-):室内楽作品集 Vol.3 目に見えないエネルギー〔 III - フィシス( Fl, Cl, Vn, Vc, アコーディオンのための) (2019) / II (コントラバスCl, アコーディオンのための) (2018) / I ( Fl, Cl/バスCl, Vc, Perc のための) (2013) 〕/ ギターと打楽器のための「相互依存」(1998) / ストリング〔 I (オーボエ独奏のための) (2013) (#) / III - ブレーンズ( Vn, アコーディオン、 Pfのためのデア)(2019) 〕 デア/ゲルベ/クラング〔アンサンブル〕 ベンヤミン・フィッシャー(Ob;#) | ||
録音:2021年1月25日-26日、3月8日-9日、バイエルン放送局第2スタジオ、ミュンヘン。ドイツの作曲家クヴェルのNEOS-レーベルにおける作品集第3弾。彼は作曲をハンス=ウルリヒ・エンゲルマン、ロルフ・リームに師事し、フランクフルト芸術賞、ベルリン国際作曲賞などヨーロッパの多くの作曲賞を受賞、様々な音楽祭、アンサンブルより多くの作曲委嘱を受けている。作風は浮き立つような忙しなく細かい音符の集積と長く棚引く静かな音のコントラストが特徴的。特殊奏法を含む楽器の音色、テクスチュアの変化で構成されており、「新しい複雑性」やラッヘンマンなどの影響が感じられる。「目に見えないエネルギーIII」ではアコーディオンを含むアンサンブルが喧騒から沈黙まで多彩な音響を繰り広げるが、喧騒の中の静寂とでもいおうか「閑さや岩にしみ入る蝉の声」といった感じのどこか日本的な情緒を感じさせる佳曲。 | ||
ピエール・ブーレーズ(1925-2016): ヴァイオリン独奏のための「アンテーム1」(1991) (*) / クラリネットとライヴ・エレクトロニクスのための「二重の影の対話」(1985) (#) / ヴァイオリン独奏とライヴ・エレクトロニクスのための「アンテーム2」(1995) (+) カロリン・ヴィトマン(Vn;*/+) イェルク・ヴィトマン(Cl;#) ミヒャエル・アッカー(音響操作) SWR エクスペリメンタル・スタジオ(#/+) | ||
録音:2019年8月6日-7日(*)、2016年9月20日-22日(#)、2017年5月29日-30日(+)、 SWR エクスペリメンタル・スタジオ、フライブルク。ブーレーズ後期の器楽曲およびライヴ・エレクトロニクスを伴う作品集。「二重の影の対話」では優れた作曲家でありクラリネット奏者でもあるイェルク・ヴィトマンが演奏。因みにイェルク・ヴィトマンは2018年にサントリー国際作曲委嘱シリーズのテーマ作曲家として来日したのは記憶に新しい。アンテーム1と2を弾くヴァイオリンのカロリン・ヴィトマンはイェルクの実妹。二人とも生前のブーレーズと親交が深く、どの作品も晩年の作曲者の監修を受けた上での演奏、録音。 | ||
ルルの夢〜デトレフ・ホイジンガー(1956-): アンサンブルとライヴ・エレクトロニクスのための「4つのクロス・ロード」(2017) (*) / エレクトリック・ギターとエレクトロニクスのための「ルルの夢」(2018) (#) / エレクトリック・ギターと大管弦楽のための「ザブリスキー・ポイント2周年記念」(2005) (+) カロリーナ・エイク(テレミン;*) デトレフ・ホイジンガー指揮(*) アンサンブル・エクスペリメンタル(*) [ユルゲン・ルック(エレキG) 中村れい(P/シンセサイザー) エスター・サラディン(Vc) オラフ・ツショッペ(Perc)] ユルゲン・ルック(エレキG;#) SWR エクスペリメンタル・スタジオ(電子音響)(*/#) デトレフ・ホイジンガー(エレキG;+) シャン・エドワーズ指揮フランクフルト放送so.(+) | ||
録音:2019年5月30日-31日(*)、2020年6月15日-17日(#)、フライブルク(*/#) /2007年11月18日、フランクフルト(+) 。デトレフ・ホイジンガーはフランクフルト出身。作曲の他、リュート、ギターを弾きこなす。作曲をハンス・ヴェルナー・ヘンツェ、クラウス・フーバーに師事した。彼はヨーロッパあるいは日本にも数多くいる西ヨーロッパの「新しい複雑性」を始めとする前衛楽派の亜流とは明らかに一線を画したオリジナリティを持っている。20世紀初期に開発されたテレミンとシンセサイザー、エレキ・ギターのアンサンブルのための「4つのクロス・ロード」はそのサイケデリックで妖しく官能的な響きに魅了される。「ルルの夢」はアルバン・ベルクの歌劇「ルル」の素材に基づく佳品。エレキ・ギターと管弦楽のための「ザブリスキー・ポイント2周年記念」ではエレキ・ギターの挑発的な響きとオーケストラが火花を散らす作曲者渾身の力作。 | ||
マザー・タン〜チャールズ・ウゾー(1961-): メゾ・ソプラノ、テープとアンサンブルのための「マザー・タン〔母国語〕」(2019) (*) / 何らかの楽器を伴う何人かのアンサンブルのための「 8' 46" - ジョージ・ロイドの追憶に」(2020) / 想像上のバレエのための六重奏曲「 Go 」(1999/2019) [ルペルト・フーバー指揮アンサンブル・マザー・タン イザベル・プフェッファーコーン(Ms;*) チャールズ・ウゾー(テープ;*)/2020年9月6日]/ 5つのチェロのための「天安門広場に降り注ぐ白い紙の花」(1989) [チャールズ・ウゾー指揮アンサンブル・ラ・ノッテ〔チェロ・アンサンブル〕/1996年9月4日]/ 2つのギターのための「 Zimzum 」(1998) [アンサンブル・クアジ・ファンタジア/1998年6月6日-7日]/ ギター、アコーディオンとテープのための「 Sephardic lilt. mimicri 」(2017-18) [ルクス・ノヴァ・デュオ ドメニコ・チェラサーニ(テープ)/2020年3月3日-5日]/ 打楽器独奏のための「サマルカンドの王女」(2001) [エルンスト・ブルンナー(Perc)/2001年2月18日] | ||
録音:[/内]。チャールズ・ウゾーはナイジェリア出身の作曲家。母国の内戦のため親とともに幼少期にスイスへ移住した後、ベルン、チューリヒ、ロンドンで作曲を学んだ。作品はオペラ、ダンスのための音楽、管弦楽、室内楽と多岐に及んでいる。このディスクに収められた作品は編成も作風も非常にバラエティ豊かであり、アフリカの民族的な要素は直接感じられないものの、それらはヨーロッパ前衛音楽の語法の中で抽象化され昇華されている。むしろ作曲者の経て来た過酷な前半生を反映してか、民主主義や平和への思いが作品に強く反映されている。母国ナイジェリアの思いをつづった「マザー・タン(母国語)」ではナイジェリアの自然が描かれるとともに重苦しいノイズが民衆への暴力を感じさせ、天安門事件の直後に書かれた「天安門広場に降り注ぐ広い紙の花」には力に圧制への強い抗議の意志が感じられる。一方、実験的な作品も見られ、「8'46"」ではケージの4 '33 "さながらに8分46秒間、ほとんど無音(吐息のような音が僅かに聴かれる)しかないという野心的な試みがなされている。ヨーロッパ前衛音楽界に一石を投じるユニークな才能のまとまった作品集。 | ||
Rimixed ブラームス(1833-1897):2台のピアノのためのソナタ ヘ短調 Op.34b ワーグナー(1813-1883)/レーガー編曲:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死 ドビュッシー(1862-1918)/ラヴェル編曲:3つの夜想曲 グラウ・シューマッハー・ピアノ・デュオ[アンドレアス・グラウ、ゲッツ・シューマッハー(P)] | ||
録音:2020年。ワーグナーと彼に抗いつつも少なからず影響を受けたブラームスとドビュッシーの作品を2台ピアノで聴く一枚。「トリスタンとイゾルデ」の「前奏曲と愛の死」を中心に据え様式と和声の影響をピアノではっきりと聴くことが出来る。ブラームスの2台のピアノのためのソナタはピアノ五重奏曲としても演奏される作品。ドビュッシーの3つの夜想曲のラヴェル編曲版の音源は少なく、この録音は貴重。 | ||
PLUS ! 〜クラリネット二重奏とアコーディオンのための作品集 J.S.バッハ(1685-1750)/第3声部作成:マックス・レーガー(*)、カール・シュトラウベ(*)、 ヘルムート・ラッヘンマン(#):二声のインヴェンション 〔ハ長調(*) /変ホ長調(*) /ニ短調(#) /イ短調(*) /ヘ長調(*) 〕 ユッカ・ティエンスー(1998-): Plus IV (1992) / ニコラウス・ブラス(1949-):歌と旋律(2019) ヨンギ・パク=パーン(1945-):タ・リョン V (1995) ゲオルク・カッツァー(1935-2019):促し、躊躇し、消える(2007/19) クラリネッテン・デュオ[ベアト・ツェリンスキー、デイヴィット・スマイヤーズ(Cl)] クリスティアン・パラギー(アコーディオン) | ||
録音:2020年1月23日-26日。J.S.バッハの鍵盤楽器のための二声のインヴェンションの中の作品を間に挟みつつ現代曲を並べたユニークな企画。バッハのインヴェンションは2本のクラリネットとアコーディオンのために斬新な編曲がためされている。ユッカ・ティエスウはフィンランドの作曲家でチェンバロ奏者としても活躍。ここではややミニマル的でユーモラスな作品を書いている。ヨンギ・パク=パーンは韓国出身でドイツを拠点に活動しており、ここではシェル・チャイム、ウッド・ブロックを追加して用い古代の儀式のような峻厳な作品を書いている。 | ||
アコーディオンで聴くセザール・フランク(1822-1890):ハーモニウム作品集 オルガン奏者のための59の小品 FWV 41 (1889-90) 〜(各主音ごとに)7つ(づつ)の小品集 より 〔「ハ長調/ハ短調」/「変イ長調/嬰ハ短調」/「ニ長調/ニ短調」/「変イ長調/嬰ト短調/「ホ短調/ホ長調」〕/ クリスマス・イヴのために(1890) ドリス・ベルチンガー(アコーディオン) | ||
録音:2019年12月27日-29日、シュタルデン、ヴァレー州、スイス。まずハーモニウムとはいわゆる足踏み式の小型のリード・オルガンのことでパイプ・オルガンが非常に高価な上、大型で場所も取るため、その代用楽器として19世紀に開発された。オルガンと同じようにストップを備えたハーモニウムも作られ、19世紀〜20世紀前半までに活躍した何人かの作曲家はこの楽器のためのオリジナル作品を作曲している。しかし次第に新たに作られる楽器は減ってゆき現在残されているハーモニウムは決して多くない。優れたオルガニストでもあったフランクはこの楽器のためにかなりの数の作品を残しており、まとまった量の作品を聴ける本盤は貴重。しかもここではアコーディオンで演奏しており、そのひなびた音色はハーモニウム以上に独特の素朴な味わいがある。因みにフランクが書いた対位法的書法や分厚いコラールを制約の多いアコーディオンで弾くことは至難の業であり、奏者ドリス・ベルチンガーの妙技も大いに聴きどころ。スイスの音楽家でチューリヒ音楽大学、トロシンゲン(ドイツ)音楽大学で学んだ。現代音楽の演奏にも力を入れており、多くの作曲家から作品を献呈されている。 | ||
J.S.バッハ(1685-1750): ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 (1741) |
アルベルト=ヤン・ ローロフス(Cemb) | |
録音:2020年8月10日-11日、バレーヌ教会、ノルマンディ、フランス|使用楽器:ヤン・カルスビーク、1992年制作。チェンバロのルーロフスはオランダ出身。オルガンとチェンバロをグスタフ・レオンハルトトン・コープマンほかに師事、17〜18世紀の鍵盤音楽を専門としている。チェンバロの音色の選択が豊か。活き活きとしたリズム、旋律の朗々とした歌い方など、バロック音楽の伝統を踏まえつつもバッハの鍵盤音楽に内在する即興性要素を生かした自由な演奏が魅力の一枚。 | ||
ODRADEK RECORDS (米) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800) | ||
コネクティング・アイデンティティ〜現代リトアニアの室内楽 ジョエル・ホフマン(1953-):エイ・ジャウガ・ジャウガ(2017) ミコラス・ナタレヴィチウス(1985-):沈黙のこだま(2017) アレギルダス・クローヴァ(1958-):フェリヒムニア(2017) / ユタ・プラヌリテ(1983-):ラダ(2017) ヨナス・ユルクナス(1978-):「オーディオ・ドゥードゥル#2」(2017) ユオザス・ナウヤリス(1869-1934)/ジルヴィナス・ブラザウスカス編曲:夢(1921) トリオ・アゴラ [ジルヴィナス・ブラザウスカス(Cl) ナターニア・ホフマン(Vc) ロベルタス・ロジンスキス(P)] | ||
録音:2018年12月27日-30日、リトアニア音楽演劇アカデミー、ヴィリニュス。1980年代後半まで大国ソ連の支配を受けて来たバルト三国はその独立と共にその音楽も西側に知られることになった。著名な作曲家ではエストニアのアルヴォ・ペルト、ラトヴィアのペーテリウス・ヴァスクスだが、なぜかわが国でリトアニアの作曲家が紹介されることは無かった。古い世代では幻想的な作風の画家としても知られるチュルリョーニス(1875-1911)くらいしか知られていない。このディスクでは現代リトアニアで活躍する様々な世代の作曲家の作品が収録されており、リトアニア現代音楽を知る上で最適の一枚。同じバルト三国のペルト、ヴァスクスに通じる叙情的、ロマン的な作品が多く、唯一リトアニア人ではないホフマン(カナダ生まれ)の「エイ・ジャウガ・ジャウガ」はリトアニアの民族音楽とミニマル・ミュージックが融合した作品。演奏するトリオ・アゴラはクラリネット、チェロ、ピアノによるトリオでナウヤリスの「夢」以外は全てこのアンサンブルによる委嘱作品。 | ||
沈黙の量子〜無伴奏ヴィオラ作品集 ハインリヒ・イグナーツ・ビーバー(1644-1704):パッサカリア(1676) アラム・ハチャトゥリアン(1903-1978):ソナタ・ソング(1976) / タデウス・ディクサ(1983-):エレジー(2020) マチエイ・ジムカ(1989-):ストレンジ・ウェイヴス / カミル・チースリク(1991-):印象(2020) マグダレーナ・クルジエル(1996-):夏の夕べ(2020) マレク・チェルニエヴィッツ(1974-):私は南の庭で一人遊ぶ(2020) クシシトフ・ペンデレツキ(1933-2020): 舞曲(2010) /J.S.バッハの追憶によるサラバンド(2000/01) /カデンツァ(1984) アンナ・ロクワフスカ=ムシャウツィク(1987-):スペース(2020) クシシトフ・コメンダレク=ティメンドルフ(Va) | ||
録音:2020年。ビーバー(1644-1704)を除いて全て20〜21世紀に書かれた無伴奏ヴィオラのための作品を収録。ほとんどが1970年代以降に生まれた作曲家による2020年作曲というところは今日のヴィオラ音楽を知る上で興味深い。ヴィオラを弾いているクシストフ・コメンダレック=ティメンドルフはポーランド出身でポーランド国内の数々のコンクールを総なめした後、現在はソリストとして活動の傍ら、EURO室内音楽フェスティヴァル、スペース・アート・フェスティヴァル・ポーランドの音楽監督としても活躍している。 | ||
La Recherche 〔研究〕 フランク(1822-1890):ヴァイオリン・ソナタ イ長調(1886) ドビュッシー(1862-1918):ヴァイオリン・ソナタ ト短調(1917) フロラン・シュミット(1870-1958):4つの小品 Op.25 (1901) フランコ・メッゼーナ(Vn) エレナ・バッラーリオ(P) | ||
録音:2020年11月6日-9日、オドラデク・スタジオ、ザ・スフェアーズ、イタリア。ヴァイオリンのフランコ・メッゼーナはイタリア・トレント出身。サルヴァトーレ・アッカルドに師事、ソリストとして数多くのコンサートを行い、当ODRADEK RECORDSを始め多くのレーベルからCDをリリースしている。やや、くぐもった感のある独特の深みのある甘い音色から紡ぎ出される旋律はイタリア・バロックからロマン派、近代フランス音楽に最もよく合う。このディスクではベル・エポック時代フランス語圏の名曲が収められており、艶のある音色とイタリア風カンタービレとでも言うべきか、今時珍しい、とろけるような旋律の唄いまわしは他では決して聴くことのできない、まさに絶品。! | ||
シューベルト:ピアノ三重奏曲全集 〔第1番 変ロ長調 D.898, Op.99 / 第2番 変ホ長調 D.929, Op.100 〕 |
トリオ・メッゼーナ・ パートリア・バッラーリオ [フランコ・メッゼーナ(Vn) エレナ・バッラーリオ(P) セルジオ・パートリア(Vc)] | |
録音:2019年4月25日-29日、ペスカーラ、イタリア。イタリアの3人のベテラン奏者、ヴァイオリンのフランコ・メッゼーナ、チェロのセルジオ・パートリア、ピアノのエレナ・バッラーリオによる、その名もトリオ・メッゼーナ・パートリア・バッラーリオによるシューベルトのピアノ三重奏曲2曲。フランコ・メッゼーナはサルヴァトーレ・アッカルドの高弟として知られ、録音も多数ある名ヴァイオリニスト。エレナ・バッラーリオはイタリア最北西部、ピエモンテ州のビエッラ出身。ソリストとしてのみならず室内楽のピアニストとして活躍。セルジオ・パートリアは1974年から1999年までトリノのレージョ劇場の首席チェロ奏者を務めた後、ソリストに。バッラーリオとパートリアは夫妻。3人は旧知の仲だったが、トリオを組んだのは2015年から。イタリア人たちのピアノ三重奏団というと朗々と歌う流麗な演奏を想像するかもしれないが、実際にはベテラン3人による抑制を利かせた渋い旨味に満ちた演奏。 | ||
ミケーレ・カンパネッラ〜リスト:巡礼の年 第1年−第3年 巡礼の年〔第1年「スイス」S.160 /第2年「イタリア」S.161 /第3年 S.163 〕 ミケーレ・カンパネッラ(P) | ||
録音:2019年12月9-15日、ペスカーラ、イタリア。1947年生まれのイタリアのピアニスト、ミケーレ・カンパネッラによるリストの巡礼の年3作、全23曲。カンパネッラは学生の頃にリストに取り組んで以来、納得できる演奏に達してから録音することを目標にしていたそうで、なんと50年もの時間と経験が必要だったという。まさに満を持した録音だが、その演奏が素晴らしい。力の抜けきった音から静かに広がる情感は、腕が立つというだけでは決して到達できないリストの真の詩情だろう。 | ||
[p]ers[on]a mis[ce]llanea 〜ポンセ(1882-1948):ギター作品集 ギター・ソナタ〔第3番/第1番「メキシコ」〕/3つのメキシコ民謡/ 6つの短い前奏曲/前奏曲/スペインのフォリアに基づく変奏曲とフーガ ベルトランド・チャヴァリーア=アルドレーテ(G) | ||
録音:2019年12月16日-20日、ペスカーラ、イタリア。ベルトランド・チャヴァリーア=アルドレーテのODRADEKへの2枚目のCD(1枚目はODRCD-346)。メキシコの作曲家、マヌエル・ポンセ(1882-1948)のギター作品集。チャヴァリーア=アルドレーテはフランスのリヨン生まれでパリ在住だが、メキシコ=スペイン系で、メキシコの偉大な作曲家ポンセには大きな敬意を抱いている。彼の演奏は高度な技術による洗練された響きが素晴らしいのだが、それでもなお音楽の奥にメキシコ魂といったものが感じられる。ちなみにチャヴァリーア=アルドレーテは造形美術家としても活躍しており、メキシコの民俗仮面をつけた写真や、ポンセの作品に触発された絵画の写真なども面白い。 | ||
シューマン: アレグロ ロ短調 Op.8 /色とりどりの小品 Op.99 / ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.11 |
アルトゥール・ピサロ(P) | |
録音:2019年10月28日-30日、ペスカーラ、イタリア。1990年のリーズ国際ピアノ・コンクールで優勝したポルトガルの人気ピアニスト、アルトゥール・ピサロの弾くシューマン。14曲の「色とりどりの小品」はシューマンの素敵なピアノ小品集にもかかわらず全曲では演奏も録音もあまり機会が多くない不遇な作品。しかしさすがはピサロ、ロマンティシズム豊か溢れる美しい演奏この作品がまごうことなくシューマンの傑作であることを知らしめてくれる。また極めてシューマンらしいがゆえに人気では今一つのピアノ・ソナタ第1番も、ピサロがじっくり向き合って丁寧に音楽を取り扱うことで真の魅力に触れることができる。 | ||
アール・ワイルド(1915-2010)によるピアノ編曲集 ヘンデル:「調子のよい鍛冶屋」によるアリアと変奏曲 / マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調〜アダージョ ラフマニノフ:夢/ここは素晴らしい場所/ミューズ/春の洪水/悲しまないで/春の悲しみ/まひわの死に寄せて チャイコフスキー:4羽の白鳥の踊り/舞踏会で Op.38 No.3 アール・ワイルド:ガーシュウィンのポップ・ソングによる7つのヴィルトゥオーゾ・エチュード アール・ワイルド編曲:即興曲〜ガーシュウィン「誰かが私を見ている」による主題と3つの変奏 C.P.E.バッハ/ヴィットリオ・フォルテ編曲:ソルフェジェット ヴィットリオ・フォルテ(P) | ||
録音:2020年10月20-25日、オドラデク・スタジオ、ザ・スフェアーズ、イタリア。19世紀型ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、アール・ワイルドは過去の作曲家の名曲を数多くピアノ独奏用に編曲し自ら演奏しているが、このアルバムはその編曲作品を改めてヴィットリオ・フォルテが演奏、録音した一枚。ワイルド本人は2010年まで生き95歳の天寿を全う、88歳で録音したCDはグラミー賞を受賞するという充実したピアニスト人生を送った。今改めて彼の編曲作品を若いピアニストによる優秀な録音で聴くと編曲家、作曲家としてのアール・ワイルドの卓越した一面が見えてくる(因みにワイルドは作曲をエゴン・ペトリに師事している)。最後に収められているのはヴィットリオ・フォルテ自身のC.P.E.バッハの主題による即興曲。真面目に聴くもよし、良質のムード音楽、BGMとして聴くとしても最良のディスク。 | ||
マルク・モネ(1947-):ピアノ作品集 第1小品集(全12曲)(2006) / 第2小品集(全8曲)(2010) / アルベルティーヌへの手紙(2018) |
フランソワ=フレデリック・ ギィ(P) | |
録音:2020年2月27日-29日、オドラデク・スタジオ、ザ・スフェアーズ、イタリア。人気のピアニスト、フランソワ=フレデリック・ギィによるマルク・モネ作品集。モネの第1小品集はギィに献呈されるなど、この二人は芸術的な結びつきだけでなく真の友情で結ばれている。マルク・モネはパリを拠点に活動する作曲家。ケルン音楽大学でマウリツィオ・カーゲルに師事した後、作曲の傍ら、音楽祭の企画をするなど多角的な活動を続けている。このディスクは彼の比較的最近のピアノ曲が収められている。ほとんどが1分から5分、最大で10分程度の小、中品から構成されている。それぞれ「子守歌」とか「幽かな歌」「魂の死のために」「それはどこにある?」といった意味深で詩的な標題がつけられている性格的小品。時にクラスターの嵐があるかと思えばバルトーク風だったりバッハのインヴェンション風の曲があったりと多種多様。カーゲル風のシアター・ピースではないものの、漂うユーモアはまさにカーゲルの弟子。 | ||
澄み切った月〜ヘスス・ガルシア・レオス(1904-1953): パレデスによる5つの歌/ガルシア・ロルカによる3つの歌/マチャドによる6つの歌/ ヒメネスによる2つの歌/子守歌/ビリャンシーコ/私の心はあなたに送る/セラニーリャ/マリブランの歌 マル・モラーン(S) アウレリオ・ヴィリバイ(P) | ||
録音:2020年7月6日-9日、ペスカーラ、イタリア。スペインの作曲家、ヘスス・ガルシア・レオスの歌曲集。ヘスス・ガルシア・レオス(1904―1953)はスペイン北部、ナバラ州のオリテ生まれの作曲家。1930年代後半から亡くなるまで膨大な数の映画の音楽を手掛け、スペイン映画音楽の父と称えられているのだが、一方でホアキン・トゥーリナの弟子としてクラシック音楽にも傑作は多い。しかし50歳目前の若さで亡くなってしまったこともあり、近年までスペイン国内でも彼のクラシック音楽はあまり顧みられなかった。ODRADEKからは既にヴァイオリン・ソナタおよびピアノのための作品集(ODRCD-347)が発売されていたが、歌曲集はよりトゥーリナ譲りのスペイン民俗色が濃く、いずれも素敵だ。レオスの歌曲集のCDはスペイン・ローカルらほとんどなく、このODRADEKのCDは非常に価値が高い。マル・モラーンはスペイン最西部、ポルトガルとの国境の町バダホスの生まれ。まだ本格的に活動するようになって数年の若いソプラノで、これがCDデビュー。しっとりとした人情味のある美声の持ち主で、こうした歌曲には打って付けだ。アウレリオ・ヴィリバイはビルバオ生まれのピアニスト。伴奏ピアニストとして活躍しており、ことにスペイン歌曲の伴奏においては絶妙な腕前を披露する。歌詞は西英仏語の3か国語(ガリシア語歌詞のみ4か国語)対訳で表記されている。 | ||
デンマークのオルガン音楽 ニコラウス・ブルーンス(1665-1697):前奏曲 ホ短調「グレイト」 イェスパー・マドセン(1957-1999):5つの前奏曲 / ルーズ・ランゴー(1893-1952):昇天の日 ヨハン・ペーター・エミリウス・ハルトマン(1805-1900):アレグロ・マエストーソ レイフ・ティボ(1922-2001):夏は来たりぬ / トレ・ビョルン・ラーセン(1957-):春の前奏曲 ケヴィン・ドゥガン(1959-):賞賛/エアロの讃美歌 / カール・ニルセン(1865-1931):コンモティオ ケヴィン・ドゥガン(Org) | ||
録音:2019年、ダンブレーン大聖堂。17世紀のブルーンスから19世紀のニルセン、ランゴーを経て20世紀の作曲家に至るデンマークの作曲家によるオルガン作品集。17世紀のブルーンスはまだドイツ音楽の影響が濃いが、異端の作曲家ルーズ・ランゴーに至って独自の個性が存分に発揮され、ニルセンの大作「コンモティオ」では彼の交響楽に匹敵する壮大な音の宇宙が展開する。デンマーク音楽史をオルガンで辿るユニークな企画。 | ||
歌垣〜高橋悠治(1938-):作品集 アンサンブルのための「クロマモルフI」(1964) /2つのオーボエのための「オペレーション・オイラー」(1968) / アンサンブルのための「あえかな光」(2018) /4つのヴァイオリンのための「6つの要素」(1964) / ホルン独奏のための「さ [SA] 」(1999) /ピアノと管弦楽のための「歌垣 [KAGAHI] 」/ クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための「散ったフクシアの花」(2010) /チェロのための「石」(1993) / ピアノのための「メタテーシスI」(1968) /増幅ヴァイオリンのための「ローザス」(第2版) (1975) / アコーディオン、エレクトリック・ギター、バリトン・サックスとピアノのための「タラとシシャモのため」(2015) / アンサンブルのための「和幣〔ニキテ〕」(1971) /声、アンサンブルと3つのテープのための「般若波羅蜜多」(1968) 杉山洋一(企画)指揮東京コンテンポラリー・ソロイスツ [黒田亜樹(P) 波多野睦美(Ms) 上野由恵、泉真由(Fl) 鷹栖美恵子、荒木奏美(Ob) 田中香織、伊藤圭(Cl) 原浩介(コントラバスCl) 山田知史、 笹崎雅通(Fg) 栃尾克樹(Sax) 福川伸陽、根本めぐみ(Hr) 上田じん、宮本弦、松山萌、守岡未央、植竹佑太(Tp) 村田厚生、廣瀬大悟、橋本晋哉(Tb) 神田佳子、會田瑞樹(Perc) 窪田健志(ヴィブラフォン) 山宮るり子(Hp) 尾池亜美、印田千裕、城代さや香、周防亮介、徳永慶子、松岡麻衣子(Vn) 中木健二、山澤慧、長谷川彰子、細井唯、蟹江慶行、山本大(Vc) 佐藤 洋嗣(Cb) 大田智美(アコーディオン) 山田岳(G) 有馬純寿(エレクトロニクス/サウンドアート)] | ||
録音:2018年12月29日、2019年10月29日、リサイタルホール、東京オペラシティ、ライヴ|録音・ミキシング・マスタリング:櫻井卓。 『子供のころから、作曲家としてピアニストとしてそして思索家として、音楽のみならず、わたしたちが生きる社会において、高橋悠治の存在に憧れていた。当時、我々が熱望して止まなかった海外の情報といえば、高橋悠治や、武満徹、一柳慧、湯浅譲二、石井眞木といった凡そ同世代に属する作曲家たちが日本に紹介していて、それらの演奏会に通うたび、鮮烈な感動に胸が高鳴ったのをおぼえている。彼らこそがわたしたちの興味を呼び覚まし、育んでくれたのだ。今日まで、わたしたちを高橋悠治や彼の周りの作曲家が育んでくれた。だから、彼らの音楽を未来のため若い世代に橋渡ししたいと願うのは、ごく自然のことだ。高橋悠治の古い資料や録音の多くは消失していて、探し出すのに何年もかかった。「歌垣(Kagahi)」はニューヨーク公共図書館で発見され、「般若波羅蜜多(Prajna Paramita)」と「和幣(Nikite)」は、実妹であるピアニストの高橋アキ氏宅で、人知れず大切に保管されていた。それらの楽譜を、大西義明氏や栃尾克樹氏がていねいに浄書して下さり、蘇演が可能となった。楽譜の所在の調査にあたっては、小野光子氏の掛け値なしの献身的努力に、心から謝意を記したい。みなさんが、高橋悠治の驚くほど美しい音楽世界を存分に愉しまれることを願いつつ。』(杉山洋一|ライナーノートより抜粋) | ||
EXODUS 〔移住〕 コルンゴルト:4つの小さな楽しいワルツ〜マルギット/ ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.6 (*) /待雪草 Op.9 No.1 (#) ツァイスル:ヴァイオリン・ソナタ「ブランダイス」(*) マグダ・アマーラ(P) ヨハネス・フライシュマン(Vn;*) ギュンター・ハウマー(Br;#) | ||
録音:2018年5月24日-27日、ウィーン。ナチのオーストリア併合によって米国に亡命した二人のウィーン人、エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)とエーリヒ・ツァイスル(1905-1959)の作品を、ウィーンで生まれ育ったヴァイオリニスト、ヨハネス・フライシュマンが演奏している。ツァイスルは日本ではクラシックの作曲家としてはあまり知られていないかもしれないが、コルンゴルト同様ウィーンでは若くして成功を収め、米国に亡命後は映画音楽で活躍した。作風は、後期ロマン派色が濃厚なコルンゴルトと異なり、モダニスム。ブランダイス・ソナタは1950年の作品。ヨハネス・フライシュマンは、何度かの来日で既に日本での人気も高いオーストリアの中堅のヴァイオリニスト。ウィーンの伝統を受け継いだヴァイオリニストでありつつ、クラシック音楽の枠を超えた21世紀的活動で人気を博してもいる。 | ||
無伴奏クラリネット作品集 アンリ・トマジ(1901-1971):古風なソナチネ(1966) / ゴードン・ジェイコブ(1895-1986):5つの小品(1973) ルドルフ・エッシャー(1912-1980):無伴奏クラリネット・ソナタ(1973) エルランド・フォン・コッホ(1910-2009):モノローグ第3番(1975) ベラ・コヴァチ(1937-):ファリャへのオマージュ(1994) ヘンリク・オーデゴール(1955-):アンティフォナ V 「アヴェ・マリア」(2008) セルジオ・アゼヴェド(1968-):無伴奏クラリネットのためのソナチネ(2015) ジョヴァンニ・マッタリアーノ(1969-):ゼタ・ワールド(2011) ルイ・トラヴァッソ(Cl) | ||
録音:2020年。20-21世紀の作曲家による無伴奏クラリネット作品を収録。アンリ・トマジ以外はあまり知られていない作曲家ばかりだが無調から調性のある作品までヴァラエティに富んでおり、クラリネット・ファン、新しいレパートリーを探している演奏関係者は必携。クラリネットのトラヴァッソはポルトガル出身。ポルトガルとヨーロッパ諸国を中心にソリストとして活動している。 | ||
POLYMNIE (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 〔第1番 ト長調 BWV.1007 /第2番 ニ短調 BWV.1008 /第3番 ハ長調 BWV.1009 〕 ベルトラン・ブライヤール(Vc) | ||
録音:2020年7月10日-12日、マルボワ、フランス。ベルトラン・ブライヤールによるバッハの無伴奏チェロ組曲の第1番から第3番。ベルトラン・ブライヤールはバーゼル音楽アカデミーで学んだ後、1997年に奨学金を得て米国に留学、その後欧米で広く活躍している。2005年からイル・ド・フランス国立o. の第2独奏チェロ奏者を務めている。ここでのバッハはたいへんに優しく温かみのある優れ物。多くのチェロ奏者がチェロを朗々と歌わせて雄弁なバッハにしてしまいがちなところを、ブライヤールは節度を持ってじっくりと弾いてバッハならではの敬虔な思いを広げている。北フランスの小村、マルボワの小さな教会での録音がそれに輪をかけている。 | ||
ハンガリーの舞曲 ヴェイネル:バグパイプの調べ/3つのハンガリー民俗舞曲 / コダーイ:バレエ音楽/マロシュセーク舞曲 ファルカシュ:17世紀の古いハンガリーの舞曲/古い歌/古い踊り / コダーイ/ケネセイ編曲:ガランタ舞曲/小ワルツ エマニュエル・モリア(P) | ||
録音:2020年7月3日-4日、ヴィルティエリ、フランス。1900年前後に生まれたハンガリーの作曲家、ゾルターン・コダーイ(1882-1967)、レオー・ヴェイネル(1885-1960)、フェレンツ・ファルカシュ(1905-2000)のピアノのためのハンガリー舞曲を集めている。作風はそれぞれだが、いずれもハンガリーの土臭く生命力の強い音楽を楽しい音楽に仕立てている。エマニュエル・モリアはフランスのピアニスト。母はポーランド系。適度にハンガリー情緒を醸しつつ、それをことさら強調せず上品な味に仕上げている。 | ||
STRADIVARIUS (伊) 1枚あたり¥2640(税抜¥2400)当レーベルは近年、発売から2年〜3年程度で廃盤となるアイテムが増えて参りました。御早めの入手をお薦め致します。旧譜はこちらから | ||
ネイ・ロサウロ(1952-): ティンパニと弦楽のための協奏曲(*) /マリンバと弦楽のための協奏曲第1番(#) / マリンバ、ティンパニと管弦楽のための二重協奏曲(+) イヴァン・マンチネッリ(マリンバ;#/+) ドメニコ・カニャッチ(ティンパニ;*/+) ロベルト・モリネッリ指揮(*/#) ジョージ・ぺーリヴァニアン指揮(+) ボルツァーノ・トレント・ハイドンo. | ||
録音:2018年。ネイ・ロサウロはブラジル、リオ・デジャネイロ出身のマリンバ、打楽器奏者で自らも作曲を盛んに行っており、このアルバムは彼の主要な協奏曲を収録している。難解な現代音楽臭は皆無でいずれもロマンティックで新古典主義的あるいはブラジルの民族音楽の影響を受けた親しみ易い作風。マリンバ、打楽器奏者の作曲だけあって演奏効果の高いグルーヴィでノリのよいラテン音楽が耳に心地よい。 | ||
シモーネ・ピライーノ(1985-): 光に向かって/ダンテへのオマージュ/夢/懐かしい痛み/会議の価値/ため息/ ヴォカリーズ〔第1番/第2番〕/沈黙/はしけ/習作第2番「音色」/光に向かって(ピアノ独奏版) シルヴュー・ディマ、ジョアッキーノ・ディ・ステファノ(Vn) ガスパーレ・ダマート(Va) ジュゼッペ・ナストロ(Vc) アルベルト・マニアッチ(P) | ||
録音:2016年-2019年。シモーネ・ピライーノはパレルモ音楽院アルトゥーロ・トスカニーニ音楽院で学び、室内楽から管弦楽曲、オペラまで幅広い作品を発表している作曲家。このアルバムには弦楽とピアノによる室内楽が収められている。彼の作風はこのディスクを聴く限りでは調性に基づくロマンティックで叙情的なものだが、ピアノのアルペジオに弦楽の息の長い旋律が歌われる辺りに若干のミニマリズムの影響を感じることが出来る。いわばイタリア風カンタービレの明るいギャヴィン・ブライヤーズと言った趣き。アンビエント、一種のサロン音楽としても楽しめる。 | ||
武満徹(1930-1996):ギター独奏のための作品全集 ギターのための小品(シルヴァーノ・ブソッティ60歳の誕生日のために) (1991) / すべては薄明のなかで(1987) /フォリオス(1974) /エキノクス(1993) /森のなかで(1995) / ギターのための12の歌(1977) 〔ロンドンデリーの歌/虹の彼方へ(H.アーレン)/サマータイム(ガーシュウィン)/早春賦(中田章)/ 失われた恋(J.コスマ)/星の世界(C.C.コンバース)/シークレット・ラヴ(S.フェイン)/ ヒア・ゼア・アンド・エヴリウェア/ミシェル/ヘイ・ジュード/イエスタディ(レノン&マッカートニー)/ インターナショナル(P.ドジェイテール)〕/ 最後のワルツ(レスリード&バリー・メイソン/武満徹編曲(1983) フラヴィオ・ナティ(G) | ||
録音:2020年7月16日-18日、サン・ビアージョ教会、カティチアーノ。武満徹の作品は死後20年以上経てもその人気に陰りは全く見られず、むしろますます多くの人に愛され聴き続けられている。彼の残したギター独奏のための作品は既に多くのギタリストによって演奏、録音されているが、ここにまた一枚、若くて優秀なギタリストによる武満作品集が生まれた。フラヴィオ・ナティは2012年にサンタ・チェチーリア音楽院を首席で卒業した後、オランダ、マーストリヒト大学で更に研鑽を積み今最もヨーロッパで注目を集めているギタリスト。最近では東京国際ギター・コンクールでも上位入賞を果たし、日本国内でもリサイタルを開いている。武満音楽に重要な沈黙と静寂、間の感覚は非常にデリカシーを持って演奏、また12の歌における歌心はイタリア人らしいカンタービレが生かされ実に美しい演奏になっている。何よりも艶やかな音色が武満の官能的な響きに更なる輝きを与えている。 | ||
ジェルジ・クルターグ〜リガトゥーラ ジェルジ・クルターグ(1926-):「ヤーテーコク〔遊び〕」より 〔無窮動/ウルリヒ・シュスターのためのひとつの花/永遠と遊べ/ドローイング/5度/幻想的に/悪魔との静かな会話/ D.スカルラッティ讃/マグリット・マンディのための鐘/シャーンドル・ヴェレシュのための鐘のファンファーレ/ 花よ私たちは・・・/草の葉/ボルソディ・ラースロー讃/シューベルト讃/ジェルジ・ソルチャーニの追憶/影芝居/ ラーンキ・ジェルジ讃/ワルツ(ショスタコーヴィチ讃)/暗い日に/ベレンニ・フェレンチク70歳を讃えて/ リゲティへのリガトゥーラ/チャイコフスキー讃/アンティフォニー/頑固/ドイナ/ ジュディ・マロの結婚式のためのファンファーレ/さようなら/批判的な質問/ワルツ/リガトゥーラ/ アンドレアス・スコルシーへの85歳の誕生日によせる個人的な手紙/JSB讃/Yへのリガトゥーラ〕 D.スカルラッティ(1685-1757):ソナタ ニ短調 K.32 / シューベルト(1797-1828):ハンガリーの旋律 D.817 ショスタコーヴィチ(1906-1975):24の前奏曲〜第10番 嬰ハ短調 Op.34 チャイコフスキー(1840-1893):「四季」〜秋の歌 ヤナーチェク(1854-1928):「草陰の小径」〜彼女たちは燕のようにしゃべった J.S.バッハ(1685-1750):フランス組曲第1番 BWV.812 〜サラバンド マリア・グラツィア・ベロッキオ(P|使用楽器:ファツィオーリ) | ||
録音:2020年2月28日、オフィチーネ・メッカーニケ。リゲティと並んでハンガリーを代表する現代音楽の作曲家ジェルジュ・クルターグが長い間に渡って書き継いでいるピアノ小品シリーズ「ヤーテーコク(遊び)」は喩えるとバルトークの「ミクロコスモス」、グリーグの「抒情小品集」、ヤナーチェクの「草陰の小径」などに相当する作品。ほんの気晴らしや新しいアイデアの実験、友人への個人的なギフトとして大作の作曲の合間に書かれた日記のようなシリーズ。クルターグが好む過去の大作曲家へのオマージュとして書かれた曲も含まれており、そうした過去の作曲家の作品を間に挟むこと(シューベルト讃のあとでシューベルト作品を挟むといった具合)で、よりクルターグの音楽の本質への入り込むことができる。なお「ヤーテーコク」は現在5巻まで出版されており、2001年現在95歳の今も作曲は続けられている。 | ||
ソー・ファー〜マッテオ・リゴッティ(1980-): クラリネットのための「 Q 」(2013) /クラリネットのための「 Q2 」(2013) / ピアノのための「とろける頬として」(2012) /ギターのための「眩しさ」(2013) / アコーディオンとアルト・サックスのための「絶え間のないエコー」(2019) / エレクトリック・ギター、金属物とエレクトロニクスのための「金属の変更」(2017) / サクソフォン四重奏のための「蜘蛛の巣…一枚のガラス」(2017) ロレンツォ・マルコロンゴ(Cl) マウロ・トノッリ(G/エレキG) アレッサンドロ・ジャノッティ(P) マルゲリータ・ベルランダ(アコーディオン) エマヌエーレ・ダルマソ(アルトSax) マテオ・リゴッティ(エレクトロニクス) クーゲル・アンサンブル | ||
録音:2017年/2020年。リゴッティはトレント音楽院でまずギターを学んだ後、スイスのルガーノ音楽学校で作曲と理論を学んだ。その後バートウィスル、ラッヘンマン、ベッツィ・ジョラスら、それぞれ作風が著しく異なる作曲家達の指導を受けた。彼の作風はエレクトロニクス、特殊奏法を駆使した音色、質感、テクスチュアの推移で構成されており、そういう意味ではラッヘンマンの影響が濃い。しかしもともとギターを学んだ作曲家らしく、パンク・ロック、ノイズ系ロックへの愛着も感じられ、ジョン・ゾーンのばりのアナーキーな音響が炸裂する。 | ||
マリピエロ(1882-1973):ピアノ作品全集 Vol.2 3つの古風な舞曲(1910) /秋の前奏曲集(1914) /アルメニア(1917) /反響(1918) / カ・ティエポロのミヌエット集(1932) /明日のための5つの練習曲(1959) /3つの小品(1901-02) アルド・オルヴィエート(P) | ||
録音:2020年7月6日-9日。アルド・オリヴィエーロによるジャン・フランチェスコ・マリピエロ(1882-1973)のピアノ作品集の第2集。第1集はSTR-37133。マリピエロは、1歳下のアルフレード・カゼッラと共に、オペラが絶対主流だったイタリア音楽史に転換をもたらした作曲家。またモンテヴェルディとヴィヴァルディの校訂をしたことからイタリアのバロック音楽を現代に蘇らせた立役者でもある。このCDに収録されているピアノ作品も、擬バロック的なものからフランス近代音楽の影響が色濃いものまで、20世紀のイタリアの音楽に近代的洗練をもたらそうとするマリピエロの特徴がよく見て取れる。 | ||
フランチェスコ・ペンニージ(1934-2000):ピアノ作品集 6つの小品/ピアノのための音楽/後遺症/プロムナード/フラメンコ99 /クワジ・カンタービレ/牧歌風に/ カルロ・マリネッリのための縁起の良いアラベスク/メイビー・ブルース/とても大きな夜/他(全24曲) ステファーノ・カシオーリ(P) | ||
録音:2020年。フランチェスコ・ペンニージはダッラピッコラの音楽に刺激を受け作曲を志した。同時にグラフィック・デザインと美術にも関心を示し、多くの美術作品を残している。作曲家として当初はドビュッシーなどの印象派の影響から始まり、新古典主義、やがて新ウィーン楽派の影響を強く受け12音技法による作品を多く手がけるようになる。このディスクでは20代の作品(新古典主義の影響が色濃い)から晩年までのピアノ独奏曲(晩年はロマン的なものに回帰している)が収められており、彼の創作の過程をこれ一枚で俯瞰出来る内容となっている。日本ではほとんど紹介されてこなかった作曲家の貴重な作品集。 | ||
無伴奏ヴァイオリンのためのオーストリアのバロック音楽 Vol.2 ヨハン・ヨーゼフ・フィルスマイア(1663-1722):パルティータ 〔第2番 変ロ長調/第3番 ハ短調/第4番 ニ長調〕 ニコラ・マッテイス(ca.1690-ca1737):幻想曲 ハ長調/アリア・ファンタジア リリアーナ・ベルナルディ(Vn) | ||
録音:2020年8月24日-26日、サンタ・マリア・アスンタ教会、ローマ。「フィルスマイア&ビーバー作品集(STR-37147)に続くあまり知られることのないバロック時代のオーストリアの作曲家の無伴奏ヴァイオリンのための作品集第2弾。二人ともJ.S.バッハと同時代人である後期バロック時代の作曲家。フィルスマイアはヴァイオリニストとしてザルツブルクの宮廷で活動し作曲は H.I. ビーバーに師事した。無伴奏ヴァイオリンのための6つのパルティータは彼の最もよく知られた作品。マッテイスはイタリア出身のヴァイオリニストで主にロンドンで活躍、在世時にはコレッリに次ぐ名ヴァイオリニストを謳われた。多くのヴァイオリン作品を作曲したが、そのほとんどは今日忘れられており、この20年ほどの間に再評価が進んでいる。フィルスマイアにせよマッテイスにせよバッハと同時代の作曲の様式を知る上で貴重な一枚。 | ||
ダニエーレ・ヴェントゥーリ(1971-):フルート作品集 ルーメン(2010-11) s /アーリア(2006-08) (*) s /トロワ(3つの)・トレ・トリステ(2007) s / アルト・フルートとライヴ・エレクトロニクスのための「ペリオの聖歌」(2008) a /星を打つ夜(2008) b / ドゥーブル(2010) s /ラディ(2009) (#) s /光(2011) s /スペクトル(2012) 〜バス・フルートのための第2版 b リサ・チェッラ(ソプラノFls /ソプラノFla /バスFlb ) マーク・メンツィス(Vn;*) ファビアーナ・チャンピ(Cemb;#) | ||
録音:2015年7月、2016年7月、2017年7月、サウンドスケイプ・フェスティヴァル、イタリア。ダニエーレ・ヴェントゥーリはイタリア、ボローニャ出身。作曲をジェラール・グリゼイ、ジャコモ・マンツォーニらに師事。またフランコ・ドナトーニ、ルイス・デ・パブロのセミナーに参加、作風の異なる複数の作曲家に学んでいる。このアルバムに収められた作品を聴く限りで彼の作風はモティーフではなく、音色の変化のみで作品を構成しており、ジェラール・グリゼイのスペクトル楽派の影響が聴きとれる。音楽は極めてストイックで墨絵のようなモノクロームな色彩が微妙に変化してゆく。「ラディ」はフルートの息の長い音符にチェンバロがきりきりと時を刻むように絡んでゆく佳作。 | ||
サルセード:無伴奏ハープ作品集 古風な様式の主題に基づく変奏曲/ 5つの前奏曲/8つの舞曲の組曲 |
アントネッラ・ チッコッツィ(Hp) | |
録音:2020年10月、ラクイラ、イタリア。20世紀にハープ音楽を飛躍的に発展させたことで知られるカルロス・サルセード(1885-1961)の無伴奏ハープ作品を収録。サルセードはフランスのアルカションの生まれ。名前の通りスペイン系。パリ音楽院でハープとピアノで一等賞を獲得。ハープ奏者としての評判は欧州にとどまらず、かのアルトゥーロ・トスカニーニがメトロポリタン歌劇場に彼を招いたほど。またジャズ・サックス奏者のジョン・コルトレーンも尊敬するミュージシャンの一人としてサルセードを挙げている。後半生は米国に移住し、教育者としても活躍した。サルセードの作品は、時に斬新かつ高度な技巧を用いつつもあくまで親しみやすい音楽で、たいへん素晴らしい。これらの曲をハープ好きだけのものにするのはもったいない、近代ピアノ音楽が好きな人なら間違いなく気に入るはず。アントネッラ・チッコッツィはイタリア、ラクイラ生まれのハープ奏者。独奏者として活躍する一方で、フィレンツェのルイージ・ケルビーニ音楽院でハープの指導もしている。 | ||
ダニエーレ・グアシーノ(1975-): チェロとエレクトロニクスのための「トランク・インサイド」/ バンスリとエレクトロニクスのための「波をコントロールする森」/ ピアノとエレクトロニクスのための「東から南へ」/コラとエレクトロニクスのための「幹を離れて枝が歩く」/ ヴァイオリンとエレクトロニクスのための「サッジオ・ピノ・ロリカート」/ ドラムスとエレクトロニクスのための「ラウンド・ストライプス」/ テナー・サクソフォンとエレクトロニクスのための「パイン・ソースを調理せよ2」 ダニエーレ・グアシーノ(エレクトロニクス) アルフレード・モラ(Vc) リシュブ・プラサンナ(パンスリ) フォルチュナト・ドリオ(P) セフォルディ・コウヤテ(コラ) シュワ・ウー(Vn) フランソワ・メルヴィル(ドラムス) クエンティン・ボイヤルド(テナーSax) | ||
録音:2017年-2020年。ダニエーレ・グアシーノはイタリア出身で現在はフランスを拠点に活動している作曲家。様々なジャンルの音楽家、振付師らとコラボレーションし、フランスの幅広いアート・シーンで活躍している。彼の音楽はアカデミックな現代音楽よりむしろ、ジャズ、ロック、フリー・ミュージックに近い。アコースティックな楽器とエレクトロニクスのために制作されたこのアルバムはテリー・ライリーなど1970年代アメリカのカウンター・カルチャーを思わせ活気にあふれている。なおこのアルバムで使われている楽器バンスリはインドの横笛、コラはアフリカのリュート系の撥弦楽器。ワールド・ミュージックの要素も兼ね備えた無国籍風アシッド(麻薬)系のトリップ感が味わえる。 | ||
ミンモ〔ドメニコ〕・ダンツァ:合唱作品集 アヴェ・マリア(2010) /サンクトゥス(2012) /アニュスデイ(2013/17) / サルヴェ・レジーナ(2016) /パドレ・ノストロ(2011) /アヴェ・マリア(2014) アレクセイ・A.エリザロフ指揮サンクトペテルブルク「スタニスラフ・レグコフ」室内cho. | ||
録音:2019年。ドメニコ〔ミンモ〕・ダンツァの生年は不詳だが20世紀〜21世紀の作曲家。彼はイタリア・プッリャ州に生まれ地元の大学で音楽を学んだ。教会の合唱指揮者として長年活動し、その傍ら宗教を題材にした混声合唱曲を多く作曲した。作風は確固とした調性で書かれており、J.S.バッハ、モーツァルト、あるいはロシア正教の聖歌と見紛うばかりの古典的な書法で作曲されている。しかしながら、ところどころバロック、古典派の作曲家が決して書くことのなかった音の動き、音の選び方がなされており、そういう点で紛れもない今日の音楽といえる。 | ||
ロベルト・HP.プラッツ(1951-):フルートのための作品集 コントラバス・フルートのための「夢以上」(2017) /アルト・フルートのための「ワンダーブロック」(2007/8) / フルートのための「ファウスト」(2018) /アルト・フルートのための「ホルトマン」(2019) / 3本のフルートのための「フルト・トリオ」(2010) /フルートのための「その後 I 」(2003) / フルートのための「揺り木馬」(2003) /アルト・フルートのための「線香花火」(1997/2000) / フルートのための「ルフト・フルート」(2009) /フルートと磁気テープのための「カリンの塔」(2002) / フルート、アルト・フルート、バス・フルート、ピッコロと磁気テープのための「レジタル」(1992/93) ロベルト・ファブリツィアーニ(コントラバスFl/バスFl/アルトFl/Fl/ピッコロ) | ||
録音:2019年、フィレンツェ。ドイツの作曲家ロベルト・HP.プラッツの独奏フルートのための作品集。多くの作曲家から信頼される名フルーティストで自らも作曲するロベルト・ファブリツィアーニの妙技が聴ける一枚。プラッツはヴォルフガング・フォルトナー、シュトックハウゼンに師事、ラッヘンマンと並ぶ今日のドイツ現代音楽界の重鎮。指揮者としても広く活動している。 | ||
カステルヌオーヴォ=テデスコ:ギター室内音楽集 ギターと弦楽のための五重奏曲 Op.143 /アリア Op.146 /フルートとギターのためのソナティーナ Op.205 / ギターとピアノのための幻想曲 Op.145 /2つのギターのための悲歌のフーガ Op.21 / 書き止め:ギターのための前奏曲と練習曲集 ドゥイリオ・メウッチ」(G) ヴィンチェンツォ・メリアーニ、 アントネッラ・ダンドレア(Vn) フランチェスコ・ヴェンガ(Va) マッテオ・パリージ(Vc) マルコ・サルヴィオ(Fl) マリーナ・ペッレグリーノ(P) ピエトロ・ロカット(G) | ||
20世紀のギター音楽の大家として知られるマリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968)のギター室内楽作品集。イタリア生まれのカステルヌオーヴォ=テデスコは1939年に米国に亡命しており、ここに収録されているのはいずれも1950年以降の作品。いずれも平明な作風が美しく、ことに1950年のギターと弦楽のための五重奏曲は、弦楽四重奏伴奏のギター協奏曲とも採れる隠れた名作。ドゥイリオ・メウッチ」はイタリアの若手ギター奏者。同じラテン系でもスペインのギター奏者とは異なった明るく伸びやかな音色がイタリア人らしい。 | ||
DYCE (ディスカバーリング・ヤング・コンポーザーズ・オブ・ヨーロッパ) ジョアン・セイティル(1984-):サラバ‘ン 'デ(2020)[タレー・ソノーロ(Ens.) /セビリャ、スペイン] J−T.ヴェシッカラ・ウィットマッハー(1990-): これらの世界のない家に(2019/20)[アンサンブル・U/タリン、エストニア] アンドレアス・ツィアルタス(1986-):イエルコス(2019/20) [クリスティアン・エッゲン指揮チカーダ(Ens.) /オスロ、ノルウェー] イーキン・ズー(1989-):パルティータ(2019) [サンドロ・ゴルリ指揮ディヴェルティメント・アンサンブル/ミラノ、イタリア] | ||
録音:2020年12月、場所上記[/内]。DYCEはDiscovering Young Composer of Europeの略で、新しい作曲家の才能にチャンスを与えるために企画し2018年から2019年まで作品を公募した。入選作品は4つのコンサートで演奏されたが、このアルバムはその中から室内オーケストラ、アンサンブルのための作品を集めた物。セイティルはポルトガル出身。滝廉太郎の「荒城の月」を思わせる日本の陰旋法の響きに驚かされるが、終始その旋法の解体と展開により作品が構成されている。ウィットマッハーはフィンランド出身。特殊奏法と新奇な響きだけで15分あまり聴き手の興味をつなぎとめる。ツィアルタスはギリシャ出身。古代の哲学、シャーマニズムに影響を受けたというヴァイオリンの奏でる澄んだ持続音にピアノの高音の煌びやかな響きが美しい。イーキン・ズー(Yiqing Zhu)は中国出身で現在ドイツ在住。中国の伝統音楽からジャズ、電子音楽まであらゆる音楽の影響を受けているといい、ここに収められた作品はノイズ中心のいささかサイケデリックな実験音楽。 | ||
コントラバスのためのイタリアの新しい音楽 ルチアーノ・ベリオ(1925-2003)/ステファーノ・スコダニッビオ編曲:セクンツァ XIVb (2004) ジャチント・シェルシ(1905-88):深い目覚め(1972) / フランコ・ドナトーニ(1927-2000):レム(1983) サルヴァトーレ・シャリーノ(1947-):白の探検I (1986) / ステファーノ・スコダニッビオ:アンド・ロール(2007) ダリオ・カルデローネ(Cb) | ||
録音:2020年7月9日、スタジオZ、アムステルダム。20-21世紀に書かれたイタリアの作曲家によるコントラバス独奏のための作品を集めた一枚。ありとあらゆる楽器のための独奏曲を書いたベリオのセクエンツァ・シリーズのひとつXIVbはもともとチェロのための曲をコントラバス用に編曲した物。特殊奏法を含むあらゆる楽器の機能を駆使した作品でフリー・ジャズをも思わせるグルーヴィな作品。ひとつの音を徹底して聴き込む作風で知られるシェルシの「深い目覚め」では低弦から導き出される倍音が美しい。ハーモニクスと特殊奏法だけで書かれたシャリーノの「白の探検」では何も知らされなければコントラバスとはわからないくらい(何かの金管楽器に聴こえる)特殊で新奇な響きに溢れている。コントラバスのダリオ・カルデローネはソロ、アンサンブルを中心に現代音楽に特化した演奏活動を続けている若手。多くの新作を作曲家に委嘱し初演している。最後に収められたカルデローネの師匠スコダニッビオの「アンド・ロール」はジミ・ヘンドリックスの「紫のけむり」を思わせる痛快なロックン・ロール調のアンコール・ピース。 | ||
思い出の主題 パイッサ:3つの思い出の主題 / モレーノ・トロバ:夜想曲 / ファリャ:ドビュッシーの墓のために ヴィラール:スペイン舞曲 / マラツ:スペインのセレナータ / リョベート:盗賊の歌 ピアフ:ばら色の人生 / ドノスティア神父:バスク風前奏曲哀歌 / アルベニス/セゴビア編曲:タンゴ アルベニス/タレガ編曲:カディス / スザーニ:リチェルカーレ・ポエティコ ポンセ:2つの素描/5つのメキシコの歌/タレガ讃のフィナーレ/カベソンの主題による変奏曲 ステファノ・グロンドーナ(G) | ||
録音:2013年7月、2017年6月、9月、2018年6月、2019年4月、9月、2020年5月-7月、キウーロ、ラーギ、イタリア。イタリアのギター奏者、ステファノ・グロンドーナによる近代ギター作品集。グロンドーナは1958年、ジェノヴァの生まれ。イタリアのギター界の重鎮で、2013年にはイタリア共和国功労勲章を授与されている。彼はたびたび来日しており、ブックレットには交流の深かったギター製作者の松村雅亘(1942-2014)とギター奏者の渡部延男(1951-2020)の思い出にという献辞が写真付きで添えられている。 | ||
アゴラフィリア〜 20-21世紀のサックス音楽集 吉松隆:ファジー・バード・ソナタ(1991) / ダニエーレ・サルヴァトーレ:ヘリン(1999) エウゲニオ・カトーネ:サンクトペテルブルク変奏曲(2010) /距離に関する対話(2020) (*) ペドロ・イトゥラルデ:ギリシャ組曲(1988) / ヤコブ・テル・ヴェルデュイ:この至福が終わらないように(1966) アストル・ピアソラ:アヴェ・マリア(1992) デュオ・アゴラ[ドメニコ・ルチアーノ(Sax) エウゲニオ・カトーネ(P)] 特別ゲスト:マリオ・マルツィ(Sax;*) | ||
録音:2011年-2020年。いずれもジャズ、ロックあるいはミニマルの影響を受けたノリのよいサックスのための作品を収録。吉松隆の「ファジー・バード・ソナタ」は彼の「サイバー・バード協奏曲」と兄弟関係にある曲で世界中のサックス奏者に人気のある作品。その他の曲も難しい現代音楽ではなく、ジャズ、クロスオーバー、ワールド・ミュージックの影響を受けた楽しい作品ばかり。 | ||
ニコラ・サーニ(1961-):管弦楽作品集 「海の情景 IX /ミュンスター」(2016) [2019年3月27日]/ アンサンブルのための「2、1の反対」(2012) [2019年4月10日]/ 弦楽とエレクトロニクスのための「ライト・レッド・オーヴァー・ブラック」(2012) [2020年10月21日]/ アンサンブルのための「ギム・シェルシ」(2013) [2019年5月3日]/ 管弦楽とライヴ・エレクトロニクスのための「テンペスト〔嵐〕」(2019) [2019年2月28日] マルコ・アンギウス指揮パドヴァ・ヴェネトo. オルヴィス・ヴィドリン(ライヴ・エレクトロニクス) | ||
録音:[内]、すべてパドヴァ。ニコラ・サーニはシュトックハウゼンに作曲と電子音楽を師事、その後、スペクトル楽派の先駆者トリスタン・ミュライユ、イギリスのジョージ・ベンジャミン、ジョナサン・ハーヴィーらにも学んでいる。ザーニの音楽は様々な音響の色彩、テクスチュアの変化のみで構成されており、シュトックハウゼンやスペクトル楽派の影響を濃厚に聴き取ることが出来る。アンビエント・ミュージックとしても楽しめる彼の音楽は映画、ヴィデオ、美術作家とのコラボレーションが多い。 | ||
20世紀のクラシック・ギター二重奏曲集 ピアソラ:タンゴ組曲(3曲) / ベッティネッリ:二重奏のディヴェルティメント カステルヌオーヴォ=テデスコ:平均律ギター曲集 より前奏曲とフーガ 〔第7番 嬰ハ短調/第3番 イ短調/第23番 ヘ長調/第12番 ハ長調/第4番 ホ長調/第13番 ト長調〕 ヴィクトル・ヴァリセーナ、ラッファエーレ・プツォル(G) | ||
録音:2019年9月16日-18日、ノマーリオ、イタリア。題名の通り20世紀のギター二重奏曲を集めている。カステルヌオーヴォ=テデスコの平均律ギター曲集は、もちろんバッハの前例に倣いかつ敬意を表した作品で、24の前奏曲とフーガからなる。カステルヌオーヴォ=テデスコの傑作としてギター愛好者にはよく知られているが、録音は少なく、抜粋とはいえ新録音はありがたい。二人のギター奏者はどちらもイタリアの20代の若手。ヴィクトル・ヴァリセーナは1996年、パドヴァの生まれ。2020年、ペスカーラでのアンドレス・セゴビア国際コンクールで優勝、多数のコンクールで優勝、入賞をしており、イタリアの若い世代のギター奏者で目覚ましい頭角を現している。ラッファエーレ・プツォルは1997年、サルデーニャ島のバラーティリ・サン・ピエトロの生まれ。7歳からギターを習い、2016年からヴィチェンツァのアッリーゴ・ペドロッロ音楽院で学ぶ。既にギター奏者としてイタリアで広く活躍している。二人は2016年からデュオを組んで活動している。 | ||
リヒテル・プレイズ・ハイドン&モーツァルト ハイドン:ピアノ・ソナタ第20番 ハ短調 Hob.XVI: 20 (*) /アンダンテと変奏 ヘ短調 Hob.XVII: 6 (*) モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475 (#) /ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K.457 (#) スヴャトスラフ・リヒテル(P) | ||
録音:1992年2月22日、ジューク、フランス(*) /1991年10月2日、ツーク、スイス(#)、すべてライヴ|初出・旧品番: STR-33343 |リマスター:2021年|日本語ライナー・ノート〔予定〕:伊熊よし子。20世紀最高のピアニストの一人巨匠スヴャトスラフ・リヒテル(1915-1997)のライヴ録音再発売シリーズ。今回は1991年と1992録音のハイドンとモーツァルト。リヒテルはハイドンを度々取り上げており、この92年録音の第20番は評価が高い。またモーツァルトの2曲も近い時期のライヴがPHILIPSからも発売になっていたが別録音。 | ||
ニコロ・パガニーニ(1782-1840): 24のカプリス Op.1 |
アンカ・ ヴァシーレ・カラマン(Vn) | |
録音:データ不詳| (P) (C) 2021 。アンカ・ヴァシーレ・カラマンはルーマニア出身。ブカレストのジョルジュ・エネスコ高等音楽院、国立ブカレスト大学で学んだ後、ローマ・サンタ・チェチーリア音楽院でドメニコ・ノルディオに師事した。2010年に3つの国際コンクールに入賞しヨーロッパ、アメリカそして日本でもコンサートを行っている。Brilliant classicsほかより録音も多数行っている。このディスクではイタリア仕込みのヴィルトゥオジティでパガニーニの難曲24のカプリスを華麗に弾き切っている。 | ||
TRITON (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)旧譜はこちらから。 | ||
パルティータ・アフリカーナ〜ヘンドリック・ホフマイヤー(1957-): バラータ・アフリカーナ Op.162 /フルート・ソナタ Op.99 (*) /エンディミヨンと月 Op.113a (#) / パルティータ・アフリカーナ Op.95 /フィロメラの夜の歌 Op.78a (#) /ヴィブラフォン・ソナタ Op.206 (+) マリカ・ホフマイヤー(P) フィリップ・ベルナルド(Fl;*) ベルティルド・デュフール(Vn;#) フィリップ・ボワテュロン(ヴィブラフォン;+) | ||
録音:2020年7月-10月。ヘンドリック・ホフマイヤーは南アフリカ、ケープタウン出身。イタリアへ移住し音楽を勉強した。その後、南アフリカ・オペラ・コンペティションに優勝、またドイツの映画監督ヴィム・ヴェンダースの短編映画の音楽を担当しイタリア国内の映画祭で音楽賞を受賞している。その他ISCM (国際現代音楽協会) World Music Daysのクロアチア大会で作品が入選、幅幅広く活動、現在は南アフリカに居を戻し大学で教鞭を執りつつ精力的に創作している。このディスクに収められた作品の彼の作風はラヴェルからミヨーあたりまでの近代フランス音楽からの影響を基礎にしながら自分の出自であるアフリカ(ホフマイヤー自身は白人である)のアイデンティティを打ち出した物。ヨーロッパの前衛楽派とは明らかに一線を画し、アフリカ民族音楽のエネルギーを直截に表現している明朗な音楽。 | ||
TOCCATA CLASSICS 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)旧譜はこちらから | ||
フルーリー:サッポーの死/フィレンツェの悲劇【レーベル公式ブックレット PDF 】
ユリア・ゾフィー・ワーグナー(S) ロン・ロン(T) ダニエル・オチョア(Br) ポール・マン指揮ニュルンベルクso. | ||
シュルマン:室内楽作品集 Vol.4 【レーベル公式ブックレット PDF 】
ランドール・ビルズ(T) マーク・ロブソン(P) マキシム・ルブツォフ(Fl) ミハイル・コルジェフ(P) | ||
ダート:室内楽作品集&歌曲集
ジェニー・ダック=チョン(Ms) サリー・ウォーカー(Fl/ピッコロ) ジェフリー・ガートナー(Vc) ブラッド・ジル(パーカッション) アリソン・プラット(マリンバ) ダニエル・ヘルスコヴィッチ、クレメンス・レスケ(P) | ||
フルーリー:管弦楽作品集 Vol.2
アレクサンドル・ドゥバッハ(Vn) ポール・マン指揮リエパーヤso. | ||
レスピーギ:ピアノ作品全集 Vol.2
ジョヴァンナ・ガットー(P) | ||
エッレル:ピアノ作品全集 Vol.7
ステン・ラスマン(P) | ||
王子のための音楽、王子による音楽【レーベル公式ブックレット PDF 】
ジェレミー・ヒュー・ウィリアムズ(Br) セオドア・ブフホルツ(Vc) エドワード・リード、ジェイソン・カーダー(Tp) パウラ・ファン(P) | ||
コロンビア万歳!【レーベル公式ブックレット PDF 】
マウリシオ・アリアス=エスゲーラ(P) |