ショパン:幻想曲ヘ短調 Op.49 シューマン:謝肉祭 Op.9 エリオット・カーター(1908-):ナイト・ファンタジーズ(1980) |
アレックス・カリス(P) | |
トッド・マコーヴァー: ネイチャーズ・ブリーズ(1984)(*)/パリの亡霊(1984)(#) |
ロバート・ブラック指揮 プリズムo.(*) ペーテル・エートヴェシュ指揮 アスコ・アンサンブル(#) | |
ジョージ・クラム(1929-): クリスマスのための小組曲 A.D.1979 リチャード・ワーニック(1934-): ピアノ・ソナタ「暗き光の反映」(1982) |
ランバート・オーキス(P) | |
ロシアの思い出〜ギターによるロシア、ハンガリー曲集 ソル:ロシアの思い出 イェムニッツ:ギター三重奏曲 Op.33 クルターク:ア・キス・クサヴァ Op.15b/他 |
デイヴィッド、スタロビン(G) ベンジャミン・ハドソン(Vn) キム・カシュカシアン(Va)他 | |
J.S.バッハ: 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV.903/ カプリッチョ 変ロ長調BWV.992/ イタリア風協奏曲 ヘ長調BWV.971/ 協奏曲 ハ短調BWV.906/ 幻想曲とフーガ イ短調BWV.904/ トッカータ ニ長調BWV.912 |
アンドルー・アペル(Cemb) | |
アイヴズ&クラム:歌曲集 アイヴス: 夕焼け/ダウン・イースト/トムが船出する/ ニ輪の可憐な草花/余興/預言者/ ウェスト・ロンドン/白いかもめ クラム:幽霊(1979) |
ジャン・デガエターニ(Ms) ギルバート・カリッシュ(P) | |
トッド・マコーヴァー:歌劇「ヴァリス」(1987) | パトリック・メイソン(Br) ジャニス・フェルティ(Ms) テリー・エドワーズ(B) トッド・マコーヴァー指揮 | |
チャールズ・ウォーリネン(1938-): ヴァイオリンとピアノのための作品集 1969-1983 ザ・ブルー・バンブーラ(1980)/6つの小品(1977)/ スピノフ(1983)/ファンタジア(1974)/ ザ・ロング・アンド・ザ・ショート(1969) |
ベンジャミン・ハドソン(Vn) ギャリク・オールソン(P) スペクラム・ムジケ | |
ギターを伴う新しい音楽 Vol.1-3 スティーヴン・ソンドハイム:Sunday Song Set(1984)(*) エリオット・カーター:チェンジズ(1983) 武満徹:海へ(1981)(#) ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ: カリヨン、レシタティフ、マスク(1974)(+) ジョン・アンソニー・レモン:Another's Fandango(1981) バーバラ・コルブ:3つのララバイ(1980) ウィリアム・ブランド: A Fantasy-Homage to Victoria(1977) ミルトン・バビット:ギターのための作品(1984) |
ディヴィッド・スタロビン(G) パトリック・メイソン(Br;*) スーザン・パルマ(アルトFl;#) ピーター・プレス(マンドリン;+) スーザン・ジョレス(Hp;+) | |
ベートーヴェン: ディアベッリの主題による32の変奏曲Op.120 |
マイケル・オルバウム(P) | |
モーツァルト: ピアノ・ソナタ集 [第8番 イ短調K.310/第12番 ヘ長調K.332/第17番 ニ長調K.576]/ 幻想曲 ハ短調K.475/ロンド ニ長調K.485/ ジーグ K.574/ グラス・ハーモニカのためのアダージョK.617a小品集 |
アレック・カリス(P) | |
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調Op.40(*) リゲティ:ホルン三重奏曲「ブラームス讃」(1982)(#) |
ウィリアム・パーヴィス(Hr) ダニエル・フィリップス(Vn;*) リチャード・グード(P;*) ロルフ・シュルテ(Vn;#) アラン・フェインバーグ(P;#) | |
ウィリアム・ブラント(1947-): フルート、クラリネット、 ヴァイオリンとピアノのための四重奏曲 「温和な田舎の夜」(1985)/ 自作の主題による狂詩曲(1977)/ チェロとピアノのための狂詩曲(1985)/ 三重奏曲第2番 Elegy and Consolation 'above the clouds, midnight passes' (1987) |
ハリー・スタレヴェルド(Fl) ルネ・エックハルト(P) アラン・フェインバーグ(P) マーゴ・ギャレット(P) シャロン・ロビンソン(Vc) ダニエル・フィリップス(Vn) スティーヴン・ドーン(Vc) | |
エリオット・カーターの音楽 Vol.1 〜声楽作品集 1975-1981 詳述すべき鏡 (ソプラノとアンサンブルのための)(1974)/ イン・スリープ・イン・サンダー (テノールとアンサンブルのための)(1981)/ シリンガ(メゾソプラノ、バスバリトン、 ギターとアンサンブルのための)(1978)/ ロバート・フロストの3つの詩 (バリトンとアンサンブルのための)(1942 rev.1980) |
パトリック・メイソン(Br) ジョン・ガリソン(T) ジャン・オパラッチ(B−Br) キャスリーン・チェシンスキ(Ms) クリスティーネ・シャデベルク(S) スペクラム・ムジケ(Ens.) | |
チベット仏教の礼拝音楽 | ロブサン・テンジン師(声楽指導) ガンデン僧院の僧侶たち (Shartse College of Ganden Monastery) | |
録音:1987年2月、ガンデン僧院、モンドゴット、南インド。デジタル現地録音。 | ||
ロマンツェ〜ヴィオラとピアノのための音楽 ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタOp.11-4 シューマン:おとぎの絵本Op.113 ドビュッシー:美しい夕暮れ ファリャ:スペイン民謡組曲 ブルッフ:ロマンツェOp.85 |
カレン・ドレイファス(Va) ロバート・マクドナルド(P) | |
ベルリオーズ:「夏の夜」Op.7 マーラー:「子供の不思議な角笛」〜5曲/ リュッケルトによる5つの歌曲 |
ジャン・デガエターニ(Ms) デイヴィッド・エフロン指揮 イーストマン室内アンサンブル | |
シューベルト: ピアノ・ソナタ第20番 イ長調D.959/ ピアノ・ソナタ第14番 イ短調D.784 |
トッド・クロウ(P) | |
バリ島のケチャ ラーマヤナ・モンキー・チャント(全曲) |
イ・グスティ・プトゥ・プトラ指揮 ケチャ・ガンダ・サリ | |
録音:バリ島(現地収録)。 | ||
トッド・マコーヴァー: フローラ(1989)/真ん中へ(1988-89)/ Famine(1985-86)/Bug-Mudra(1989-1990) |
ロバート・ブラック指揮 ニューヨーク・ ニュー・ミュージック・アンサンブル エレクトリック・フェニックス キャロル・ベネット(S) デイヴィッド・スタロビン(G) | |
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ集 F.A.E.ソナタ〜スケルツォ (バーバラ・ウェストファルによるヴィオラのための編曲)/ ヴィオラ・ソナタ第1番 ヘ短調Op.120-1/ ヴィオラ・ソナタ第2番 変ホ長調Op.120-2 |
バーバラ・ウェストファル(Va) アーシュラ・オッペンス(P) | |
発売:1990年。 | ||
ギターを伴う新しい音楽 Vol.4 マイケル・スタロビン:Chase for Guitar and Tape ハンフリー・サール(1915-1982): Two Practical Cats for Narrator and Three Instruments ロバート・サクストン:Night Dance for Solo Guitar バーバラ・コルブ:Umbrian Colors for Violin and Guitar ロナルド・ロクスバリー: Two Songs of Walt Whitman for Baritone, Flute and Guitar トッド・マコーヴァー: Bug-Mudra for Two Guitars, Percussion and Live Computer Electronics |
デイヴィッド・スタロビン(G) パトリック・メイソン(Vn) スーザン・パルマ(Fl/ピッコロ) ベンジャミン・ハドソン(Vn) ティモシー・エディ(Vc) オーレン・ファーダー(G) ダニエル・ケネディ(Perc) トッド・マコーヴァー指揮 | |
ジャン・デガエターニ・イン・コンサート Vol.1 フォーレ:イヴの歌 Op.95 ジェイコブ・ドラックマン(1928-1996): Dark upon the Harp(1962) |
ジャン・デガエターニ(Ms) リー・ルヴィージ(P) アメリカン・ブラスQ ジョナサン・ハース(Perc) ベンジャミン・ハーマン(Perc) ジェイコブ・ドラックマン指揮 | |
アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ全集 [第1番−第4番] |
グレゴリー・フルカーソン(Vn) ロバート・シャノン(P) | |
ジャン・デガエターニ・イン・コンサート Vol.2 シューマン:歌曲集「女の愛と生涯」 ブラームス:ジプシーの歌/歌曲Op.72より/歌曲Op.91より |
ジャン・デガエターニ(Ms) リー・ルヴィージ(P) ローレンス・ダットン(Va) | |
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 全集 [第2番 ト長調Op.13/第1番 ヘ長調Op.8/第3番 ハ短調Op.45] |
ジェラルド・タラック(Vn) デイヴィッド・ハンコック(P) | |
ロドリーゴ:独奏&デュオのためのピアノ作品全集 「早起き鶏」の前奏曲/3つのスペイン舞曲/他 |
グレゴリー・アラン(P) アントン・ネル(2P) | |
コンプリート・ジョージ・クラム・エディション Vol.1 Songs, Drones, and Refrains of Death (1968)/ Apparition (1979)/A Little Suite for Christmas, A. D. 1979 |
サンフォード・シルヴァン(Br) ランバート・オーキス(P) ジャン・デガエターニ(Ms) ギルバート・カリッシュ(P) スペクラム・ムジケ | |
マウロ・ジュリアーニ: 大序曲 Op.61/Three Pieces from Leçons Progressives Op. 51/ 創作主題による6つの変奏曲 Op.20/2つの前奏曲Op.83/ 2つのロンドOp.14/3つの花 Op.46/メヌエットOp.73-9/ 練習曲Op.100-13/変奏曲Op.101 |
デイヴィッド・スタロビン(G) | |
使用楽器:19世紀制作。 | ||
ニール・B.ロルニック: マケドニアン・エア・ドラミング(1990)/サンクトゥス(1990)/ バルカニゼーション(1988)/ReReBong(1989) |
ニール・B.ロルニック(Perc) | |
ジョナサン・ハーヴェイ(1939-): フロム・サイレンス (ソプラノ、室内アンサンブル、 コンピュータとテープのための)(1988)(*)/ ナタラジャ(フルート[ダブリング・ピッコロ]と ピアノのための)(1983)(#)/ 火の旋律 (クアドロフォニック・テープのための)(1990) |
キャロル・ベネット(S;*) バリー・ヴァーコー指揮(*) マサチューセッツ工科大学 室内アンサンブル(*) ハリー・スターレヴェルド(Fl;#) ルネ・エックハルト(P;#) | |
シェーンベルク:月に憑かれたピエロOp.21/心のしげみOp.20(*) | ルーシー・シェルトン(S) ダ・カーポ室内プレイヤーズ オリヴァー・ナッセン指揮(*) | |
ベートーヴェン(マーラー編): 交響曲第9番 ニ短調 「合唱」Op.125(グスタフ・マーラー版/1895) |
リア・アン・マイヤーズ(S) イレーン・セイムス(Ms) ジェイムズ・クラーク(T) リチャード・コナント(B) ピーター・ティボリス指揮 ブルノpo.、ヤナーチェク歌劇場cho. | |
セルゲイ・タニェエフ: 交響曲第4番 ハ短調 Op.12(1897)/ チャイコフスキーの未完の歌劇 「ロメオとジュリエット」によるデュエット(1894) |
ステラ・ツァンバリス(S) ジョン・ダニエツキ(T) ピーター・ティボリス指揮 モスクワ放送o. | |
ポール・ランスキー: Homebrew/Table’s Clear/Night Traffic/ Now and Then/Quakerbridge/The Sound of Two Hands |
(電子作品) | |
チャールズ・アイヴズ: ピアノ・ソナタ第2番「マサチューセッツ州コンコード 1840-60」 ジョン・ハービソン:ピアノ・ソナタ |
ロバート・シャノン(P) | |
ポウル・ルーザス・エディション Vol.1 ポウル・ルーザス(1949-): ギターとアンサンブルのための「Psalmodies」(1989)/ 増幅ヴァイオリン、クラリネットと ピアノのための「Vox in Rama」(1983)/ 室内アンサンブルのための「Nightshade」(1986) |
デイヴィッド・スタロビン(G) ドナルド・パルマ指揮 スペクラム・ムジケ オリヴァー・ナッセン指揮 カプリコーン | |
フォーレ:チェロとピアノのための作品全集 セレナードOp.98/シシリエンヌOp.78/エレジーOp.24 チェロ・ソナタ第1番 ニ短調Op.109/ ロマンス イ長調 Op.69/初見視奏曲(*)/蝶々 Op.77/ チェロ・ソナタ第2番 ト短調Op.117/夢のあとにOp.7-1 |
スティーヴン・ドーン(Vc) バリー・スナイダー(P) クルト・フォウラー(Vc;*) | |
偉大なるレゴンディ Vol.1 ジュリオ・レゴンディ(1822-1872): ギター、コンチェルティーナ、ピアノのための「鳥」Op.12/ ギターのための10の練習曲/セレナード イ長調 |
デイヴィッド・スタロビン(G) ダグラス・ロジャーズ (コンチェルティーナ) ジュリー・ラストマン(P) ジュリオ・レゴンディ・ギルド | |
トッド・マコーヴァー: 弾力(1993)/ピアノのための「愛の歌」(1982) |
ロバート・シャノン (P/ディスクラヴィア) | |
ギターとハープのための微分音作品集 ルー・ハリソン:6つのソナタ(1943)/組曲第2番(1979/92) ラ・モンテ・ヤング(1935-):サラバンド(1959, rev. 1991) ハリー・パーチ:ギリシャ旋法による2つの習作(1946/50)/ Barstow: 8 Hitchhikers' Inscriptions (1941) ジョン・ケージ:夢(1948)/ある風景の中で(1948) |
ジョン・シュナイダー(G) エイミー・シャルマン(Hp) | |
ギターを伴う新しい音楽 Vol.5 ジョン・アンソニー・レノン:ツィンガリ(1990) メル・パウエル:セッティング(1986) ミルトン・バビット:ソロとデュエット(1989) トム・フラハーティ(1950-):Cross-Currents (1989) ロジャー・レイノルズ:鏡の振る舞い(1989) マリオ・ダヴィドフスキ:シンクロニズム第10番(1992) |
デイヴィッド・スタロビン(G) トッド・シーリー(G) アンダーソン&フェーダー・ ギター・デュオ エルガート&イェーツ・ ギター・デュオ デイヴィッド・ミルンズ指揮 SMUメドウso. | |
スティーヴン・ヴォルペ: 声を伴う五重奏(1957)/ ピアノと16の楽器のための「3声部の小品」(1961)/ オーボエとクラリネットのための「Suite im Hexachord」(1936) |
ジャン・オパラッハ(B−Br) ウィリアム・パーヴィス指揮 スペクラム・ムジケ ピーター・ゼルキン(P) オリヴァー・ナッセン指揮 リンカーン・センター室内楽協会 | |
エリオット・カーターの音楽 Vol.2 〜8つの作品 1948-1993 Gra for Clarinet (1993)/ Enchanted Preludes for Flute and Cello (1988)/ Duo for Violin and Piano (1974)/ Scrivo in Vento for Flute (1991)/ Changes for Guitar (1983)/ Con Leggerezza Pensosa for Clarinet, Violin and Cello (1990)/ Riconoscenza per Goffredo Petrassi for Violin (1984)/ Sonata for Violoncello and Piano (1948) |
グループ・オヴ・ コンテンポラリー・ミュージック [チャールズ・ナイディッヒ(Cl) ハーヴェイ・ソルバーガー(Fl) フレッド・シェリー(Vc) ロルフ・シュルテ(Vn) デイヴィッド・スタロビン(G) チャールズ・ウォリネン(P) マーティン・ゴルドレー(P)] | |
ベネディクト・メイソン(1954-): 弦楽四重奏曲第1番(1987)/ ホルンとトロンボーンのための二重協奏曲(1989)/ Self-Referential Songs and Realistic Virelais (1990) |
アルディッティSQ マイケル・トンプソン(Hr) ディヴィッド・パーサー(Tb) ディエゴ・メイソン指揮 ロンドン・シンフォニエッタ クリスティーン・ウィトルシー(S) インゴ・メッツマッハー指揮 アンサンブル・モデルン | |
ザールラント放送局との共同製作。 | ||
コープランド81歳記念コンサート コープランド:「アメリカの古い歌」より [Zion's Walls (1952)/At the River (1952)/ Simple Gifts (1950)/The Little Horses (1952)/ Three Moods for Piano (1920-21)/ Night Thoughts for Piano (1972)/ Twelve Poems of Emily Dickinson (1949-50)] |
ジャン・デガエターニ(Ms) レオ・スミット(P) | |
録音:1981年1月14日、クーリッジ・オーディトリアム、アメリカ国会図書館、ライヴ。 コープランド自身の語りも含む。 | ||
スティーヴン・ジャッフェ: The Rhythm of the Running Plough for Orchestra/ メゾソプラノと室内アンサンブルのための 「アンサンブル付き4つの歌曲」/ 2台のピアノのための「ダブル・ソナタ」 |
ダンナ・フォーチュナート(Ms) ウィリアム・パーヴィス指揮 スペクラム・ムジケ アントン・ネル(P) バリー・スナイダー(P) ロバート・ブラック指揮 プリズムo. | |
ジャン・デガエターニ・イン・コンサート Vol.3 ジェルジ・クルターク:クルターク:Scenes from a Novel ショスタコーヴィチ:歌曲集「ユダヤの民族詩より」Op.79 ダン・ウェルヒャー(1948-):Abeja Blanca |
ジャン・デガエターニ(Ms) ベニタ・ヴァレンテ(S) ジョン・ハンフリー(T) サミュエル・リップマン(P) スペクラム・ムジケ | |
ディヴィッド・フェルダー: Journal for Orchestra/Canzone XXXI for Brass Quintet/ November Sky for Flutes and Tape(1992)/ Third Face for String Quartet(1988-89)/ Three Lines from Twenty Poems for Orchestra |
アルディッティSQ アメリカン・ブラスQ レイチェル・ルディッチ(Fl) ハービー・ソルバーガー指揮 ブラッドリー・ラブマン指揮 「バッファローの6月」o. | |
ポール・ランスキー: Idle Chatter(1985)/言葉の色(1992)/ just_more_idle_chatter(1987)/The Lesson(1989)/ Notjustmoreidlechatter(1988)/おもいでのページ(1993)(*) |
ハナー・マッケイ(Vo;*) ポール・ランスキー (Vo;*/コンピュータ) | |
ストラヴィンスキー:ピアノ作品集 ピアノ・ソナタ(1924)/セレナード イ長調(1925)/ 「ペトルーシュカ」からの3楽章(1911/21)/ラグタイム(1918)/ ピアノ・ラグ・ミュージック(1919)/5本の指(1921)/ タンゴ(1940)/サーカス・ポルカ(1942)/ ピアノ・デュオのための易しい小品(1916-17) |
アレック・カリス(P) ロバート・ルービン(P) | |
シュラミト・ラン(1949-): 室内協奏曲第2番/独奏フルートのための「東風」/ 独奏ヴァイオリンのための「銘」/ 室内アンサンブルのための「ミラージュ」/ クラリネットのための「俳優のために」/ クラリネットとチェロのための「プライヴェート」 |
ダ・カーポ室内プレーヤーズ | |
シューベルト:歌曲集「冬の旅」D.911 | パトリック・メイソン(Br) フィリス・イースト(P) | |
デンマーク現代歌曲集 ラスムセン:Movements on a Moving Line セーアンセン:The Deserted Churchyards アブラハムセン:Winternacht ルーザス:The Bells |
ルーシー・シェルトン(S) スペクラム・ムジケ | |
偉大なるレゴンディ Vol.2 ジュリオ・レゴンディ(1822-1872): ソプラノとピアノのための4つの歌/ コンチェルティーナとピアノのための 「レジャー・モーメンツ」/ ギターのための「序奏とカプリース」Op.23/ ギターのための「夢」Op.19/ バリトン・コンチェルティーナための「追想」/他 |
ダンナ・フォーチュナート(Ms) ダグラス・ロジャーズ (コンチェルティーナ) デイヴィッド・スタロビン(G) ジュリー・ラストマン(P) ジュリオ・レゴンディ・ギルド | |
ブリテン:チェロ・ソナタ ハ長調Op.65 フランク・ブリッジ:春の歌/チェロ・ソナタ/メロディ/スケルツォ |
スティーヴン・ドーン(Vc) バリー・スナイダー(P) | |
ポウル・ルーザス・エディション Vol.1 ポウル・ルーザス(1949-): クリスマス・ゴスペル(1994)/ヴァイオリン協奏曲第1番(1981)/ ギターのための「エチュードとリチェルカーレ」(1994)/ ソプラノとアンサンブルのための「鐘」(1993) |
オラ・ルードナー指揮 マルメso. ロルフ・シュルテ(Vn) ジョージ・ロートマン指揮 リヴァーサイドso. ルーシー・シェルトン(S) デイヴィッド・スタロビン(G)指揮 スペクラム・ムジケ | |
フランス歌曲集 フォーレ:やさしい歌Op.61 ラヴェル:歌曲集「博物誌」 プーランク:冷気と火 デュティユー:4つの歌 |
パトリック・メイソン(Br) ロバート・シュピルマン(P) | |
ハイドン:歌曲集 12のクラヴィア伴奏歌曲第1部 Hob.XXVIa;1-12/ ナクソス島のアリアンナHob.XXVIb;2 |
アンドレア・フォラン(S) トム・ベギン(Fp) | |
ポール・ランスキー:フォーク・イメージズ | ポール・ランスキー (器楽/コンピューター) | |
ロバート・ブラックの芸術〜最後の作曲とライヴ演奏 ロバート・ブラック(1950-1993): カプリッチョ(Blown Apart)/Foramen Habet!/ ヴァイオリンとピアノのための3つの小品 ストラヴィンスキー:ダンバートン・オークス協奏曲 |
グレゴリー・フルカーソン(Vn) ジェイムス・ウィン(P) チャールズ・アブラモヴィチ(P) ロバート・ブラック指揮 ワルシャワpo.、プリスムo. | |
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.1 ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調Op.34(*) シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調D.667「ます」(#) |
ジョージ・セル(P) ブダペストSQ | |
録音:1945年10月11日(*)/1946年5月16日(#)、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.2 ラフマニノフ: 弦楽四重奏曲第1番/弦楽四重奏曲第2番/ ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.9「悲しみの三重奏曲」(*) |
アルトゥール・バルサム(P;*) ブダペストSQ | |
録音:1952年4月4日、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.3 〜ナタン・ミルシテイン・イン・コンサート 1946 ヴィターリ:シャコンヌ バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ト短調BWV.1001 ミルシテイン: ヴァイオリン独奏のための変奏曲「パガニーニアーナ」 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(ピアノ伴奏版) ショパン:夜想曲 嬰ハ短調 ヴィエニャフスキ:スケルツォ=タランテラ |
ナタン・ミルシテイン(Vn) ジョセフ・ブラット(P) | |
録音:1946年10月7日、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
スティーヴ・マッケイ:電子ギター作品集 Lost and Found/Grungy/ Dancetracks (composed with Paul Lansky)/ Myrtle and Mint/Wish It Were/Cairn |
スティーヴ・マッケイ(電子G) | |
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.4 〜ナタン・ミルシテイン・イン・コンサート 1953 ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調Op.24「春」 J.S.バッハ: 無伴奏ヴィオリン・パルティータ ニ短調BWV.1004 ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.108 |
ナタン・ミルシテイン(Vn) アルトゥール・バルサム(P) | |
録音:1953年3月13日、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.5 ハイドン:弦楽四重奏曲第67番 ニ長調「ひばり」 ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調Op.16(*) ハイドン:弦楽四重奏曲第79番 ト長調「ラルゴ」 |
ミェチスワフ・ホルショフスキ(P;*) ブダペストSQ | |
録音:ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
ウォリングフォード・リーガー(1885-1961): ピアノと木管のための作品集 ピアノと木管五重奏の協奏曲 Op.53/ ピアノのための「4つの音絵」/ 3つの木管のためのデュオ Op.35/ ピアノのための「新と旧」/ 3つのカノン Op.9/ピアノのための小練習曲/ 木管五重奏曲 Op.51 |
ギルバート・カリシュ(P) ニューヨーク木管五重奏団 | |
コンプリート・ ジョージ・クラム・エディション Vol.2 クエスト(1989-94)(*)/ 子供のための「フェデリコの小唄集」(1986)(#)/ ナイト・ミュージック(1963, rev.1976)(+) |
スーザン・ナルッキ(S;*/+) デイヴィッド・スタロビン(G;*) ドナルド・シンタ(S−Sax;*) スペクラム・ムジケ | |
シューベルト: ピアノ・ソナタ第19番 イ長調 D.959 / 楽興の時 D.780 |
ヴィクター・ローゼンバウム(P) | |
録音:1995年2月29日、エルサレム・ミュージック・センター、イスラエル。ライヴ。 | ||
ギター・コンチェルタンテ ジョージ・クラム:クエスト(1994) ポウル・ルーザス:Psalmodies(1989) ジョン・アンソニー・レノン:ツィンガリ(1991) |
デイヴィッド・スタロビン(G) スペクラム・ムジケ デイヴィッド・ミルンズ指揮 SMUメドウso. | |
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.6 ブダペストSQ〜ベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集 [第12番 変ホ長調 Op.127/第13番 変ロ長調Op.130/ 第14番 嬰ヘ短調Op.131/第15番 イ短調 Op.132/ 第16番 ヘ長調 Op.135/大フーガ 変ロ長調 Op.133] |
ブダペストSQ | |
録音:1941年-1960年、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
カール・アーゲ・ラスムッセン:ピアノ作品集 1989-96 練習曲と後奏曲(1989-1990)/バルカローレ(1996)/ Contrary Dances (1992-1993) |
ロルフ・ヒンド(P) | |
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.7 〜ストコフスキー・コンダクツ ワーグナー:ジークフリート牧歌 ヴォーン=ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲 シェーンベルク:浄夜 |
レオポルド・ストコフスキー指揮 シンフォニー・オブ・ジ・エアー | |
録音:1960年11月17日、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
マックス・レーガー(1873-1916):ヴィオラ・ソナタ集 ヴィオラ・ソナタ 変イ長調Op.49-1/ ヴィオラ・ソナタ 嬰へ短調Op.49-2/ ヴィオラ・ソナタ 変ロ長調Op.107 |
バーバラ・ウェストファル(Va) ジェフリー・スワン(P) | |
発売:1997年。ピアノ・マニアにはその腕を知られるスワンが伴奏で参加している。 | ||
ポール・ランスキー:彼女の運んだもの (ハンナ・マッケイ,ポール・ランスキーの詩による) |
ポール・ランスキー(Vo) | |
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.8 〜ブダペストSQ「思い出」 ヘンデル:ハープ協奏曲 Op.4-6 ダニエル・グレゴリー・メイソン: 黒人の主題による弦楽四重奏曲 Op.19 ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲 チャールズ・トムリンソン・グリフェス: アメリカ・インディアンの主題による2つのスケッチ ドヴォルザーク: 弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調Op.96 「アメリカ」〜第2楽章「レント」 |
マルセル・グランジャニー(Hp) ブダペストSQ | |
録音:1941年-1949年、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
モートン・フェルドマン:フィリップ・ガストンのために(1984) | カルフォルニアEARユニット | |
木管とピアノのためのフランス音楽 フランセ:腕白小僧たち プーランク: 六重奏曲/ オーボエ、ファゴットとピアノのための三重奏曲 サン=サーンス: デンマークとロシアの歌による奇想曲 Op.79/ フルート、クラリネットとピアノのためのタランテラ Op.6 ルーセル:ディヴェルティスマン Op.6 |
ヘクサゴン (P&木管アンサンブル) | |
レオ・スミット(1921-): エミリー・ディッキッソンの詩による33の歌曲 |
ロザリンド・リース(S) レオ・スミット(P) | |
ジョン・ケージ:ソナタとインタリュード | アレック・カリス(プリペアドP) | |
リチャード・ワーニック(1934-): ピアノ協奏曲(1989-90)(*)/ヴァイオリン協奏曲(1984)(#) |
ランバート・オーキス(P;*) グレゴリー・フルカーソン(Vn;#) リチャード・ワーニック指揮(*) ラリー・ラクレフ指揮(#) シンフォニーII | |
ポール・ランスキー:カンヴァゼーション・ピーシズ | ポール・ランスキー (Kb/コンピューター) | |
ニュー・ダンス〜ギターのための18の舞曲 ジャッフェ、モレル、カーター、ラヴィスタ、ブランド、 ショーレンセン、J.A.レノン、マッキー、ワーニック、 パラスケヴァス、デュアート、バビット、スタロビン、 ハーヴェイ、ノアゴー、ルーザスの作品 |
デイヴィッド・スタロビン(G) | |
BRIDGEのプロデューサーでもあるスタロビンのギター・ソロ・アルバム。すべて1990年代の後半に、このアルバムのために作られた曲ばかり。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.10 〜ブダペストSQ モーツァルト録音集 弦楽四重奏曲〔第15番 ニ短調 K.421 (1943) / 第18番 イ長調 K.464 (1943) 〕/ 弦楽三重奏のためのディヴェルティメント 変ホ長調 K.563 (1944) / ピアノ四重奏曲 変ホ長調 K.493 (1945) (*) / クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 (1940) (#) |
ジョージ・セル(P;*) ギュスターヴ・ランジュニュ(Cl;#) ブダペストSQ | |
録音:1940年-1945年、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
ウィリアム・グラント・スティル: アフロ・アメリカン交響曲 エイミー・ビーチ:交響曲第1番「ゲリック」 |
カール・クリューガー指揮 RPO | |
黒人として最初に広く認められた作曲家スティルと、女性作曲家として最初に認められたビーチの交響曲。 | ||
ジャン・デガエターニ〜古楽リサイタル ダウランド:愛しい人よ、もし君が/君たちは愛と運命に/他(6曲) カッチーニ:アマリリ麗し/美しき赤きバラ/他 ヴォルケンシュタイン、ルッツァスキ、 ハイネ・ファン・ヒーゼヘム、デ・フロレンティアの作品(全19曲) |
ジャン・デガエターニ(Ms) ポール・オデット(リュート) ジュディス・ダヴィドフ(Gamb) フィリップ・ウェスト(ショーム) | |
録音:1977年9月27日、キルバーン・ホール、イーストマン・スクール、ロチェスター。ライヴ。 アメリカにおける古楽・ルネサンスの歌手の元祖ともいえる、ガエターニ(1933-1989)のリサイタル・アルバム。 | ||
ヒンデミット:チェロとピアノのための作品集 無伴奏チェロ・ソナタ Op.25-3/チェロ・ソナタ(1948)/ チェロ・ソナタ Op.11-3/カプリッチョ Op.8-1/ 踊るカエルの変奏曲 |
ウェンディ・ワーナー(Vc) アイリーン・バック(P) | |
エドワード・マクダウェル(1860-1908):4つの交響詩 「ローランの歌」からの2つの断片Op.30 [サラセン/愛らしいアルダ]/ ハムレット、オフェーリア Op.22/ ランスロットとエレーヌ Op.25/ラミア Op.29 |
カール・クリューガー指揮 RPO | |
エリオット・カーターの音楽 Vol.3 〜ピアノ独奏作品全集 90+(1994)/ソナタ(1945-46)/ナイト・ファンタジー(1980) |
チャールズ・ローゼン(P) | |
アンドルー・イムブリー: レクイエム(1984)/ピアノ協奏曲第3番(1991) |
リサ・サッフォー(S) アラン・フェインバーグ(P) ジョージ・ロートマン指揮 リヴァーサイドso. ニューヨーク・ ヴィルトゥオーゾ・シンガーズ | |
モートン・フェルドマン:不自由なシンメトリー(1983) | カリフォルニアEARユニット | |
長大なスケールを誇るフェルドマン晩年の作品。ミニマルというより、時間を無視した「静謐の音楽」。不可思議な感覚にとらわれるドラッグ・ミュージック。 | ||
ガンサー・シュラー(1925-): ファゴット、弦楽四重奏とピアノのための六重奏曲(1986)/ ギターのための幻想組曲(1994)/ ヴァイオリンとピアノのためのデュオローグ(1981) |
マイケル・フィン(Fg) ミロSQ チャールズ・アブラモヴィチ(P) デイヴィッド・スタロビン(G) グレゴリ−・フルカーソン(Vn) ガンサー・シュラー指揮 | |
余白にはシュラーとスタロビンの対話を収録。 | ||
バッハ:無伴奏チェロ組曲(ヴィオラ版) | バルバラ・ヴェストファル(Va) | |
使用楽器:1570年、ガスパロ・ダ・サロ製。 1983年ミュンヘン・コンクールでヴィオラ賞を獲得、現在リューベックで教鞭を取る実力派ヴェストファル。 | ||
コンプリート・ジョージ・クラム・エディション Vol.3 〜ジョージ・クラム生誕70周年記念アルバム スター・チャイルド(1977)(*)/犬の世界(1998)(#)/ 3つの初期歌曲(1947) |
スーザン・ナルッキ(S;*) ジョセフ・アレッジ(Tb;*) ジョージ・クラム (鐘;*/パーカッション;#/P;*) トーマス・コンラン指揮(*) ワルシャワpo.(*) デヴィッド・スタロビン(G;#) アン・クラム(S;+) | |
(*)と(#)は世界初録音。作曲家自ら参加した意欲的なアルバム。1940年代、1970年代、そして1990年代と、彼の作曲の歴史を探訪できる内容にもなっている。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.13 〜バディ・コレット・ビッグ・バンド・イン・コンサート |
バディ・コレット・ ビッグ・バンド(Jazz) | |
マリオ・ダヴィドフスキ: フラッシュバック(フルート、クラリネット、ヴァイオリン、 チェロ、ピアノとパーカッションのための)(1995)(*)/ フェスティーノ (ギター、ヴィオラ、チェロとコントラバスのための)(1994)(#)/ ロマンチェロ(ソプラノ、フルート、クラリネット、 ヴァイオリンとチェロのための)(1983)(+)/ オーボエ四重奏曲第2番(1996)(**)/ シンクロニズム第10番(1992)(##)/弦楽三重奏曲(1982)(++) |
ニューヨーク・ ニュー・ミュージック・アンサンブル(*) スーザン・ナルッキ(S;+) スペクラム・ムジケ(#/+/++) ペギー・ピアソン(Ob;**) ベイラ・キーズ(Vn;**) マリー・ルース・レイ(Va;**) ロンダ・ライダー(Vc;**) デイヴィッド・ スタロビン(電子音&G;##) | |
ミランダ・ヴァーグナー: フルート、弦楽と打楽器のための協奏曲(*) ポウル・ルーザス:小品の協奏曲「パーセル変奏曲」(#) |
ポール・ラスティグ・ダンケル(Fl;*) マーク・マンダラーノ指揮(*) ウェストチェスターpo.(*) アンドルー・デイヴィス指揮(#) BBCso.(#) | |
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.11 〜ブダペストSQ ベートーヴェン:中期弦楽四重奏曲集 [第7番 ヘ長調 Op.59 No.1(ラズモフスキー第1番)(*)/ 第8番ホ短調 Op.59 No.2(ラズモフスキー第2番)(+) 第9番ハ長調 Op.59 No.3(ラズモフスキー第3番)(#) 第10番変ホ長調 Op.74(**)/第11番ヘ短調 Op.95(++)] |
ブダペストSQ [ヨゼフ・ロイスマン(第1Vn) アレクサンダー・ シュナイダー(第2Vn;#以外) エドガー・ オルテンベルク(第2Vn;#) ボリス・クロイト(Va) ミッシャ・シュナイダー(Vc)] | |
録音:1941年10月26日(*)/1960年4月1日(+)/1946年3月6日-7日(#)/1941年9月7日(**)/1940年3月3日(++)、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
カール・ニルセン(1865-1931): 5つの歌(*)[Sangbag Ploven/Dengang Døden var i vente/I aften/ Irmelin Rose/Min Pige er saa lys som Rav] ルーズ・ランゴー(1893-1952):弦楽四重奏曲第3番(#) ニルセン:ヴァイオリン協奏曲Op.33(+) |
ラース・トズベア・ ベアテルセン(Br;*) フローゼ・ステンゴー(P;*) ミロSQ(#) 松山冴花(Vn;+) ジャン・ヴァーグナー指揮(+) オーデンセso.(+) | |
録音:1999年10月、ニューヨーク。ライヴ。 松山冴花は兵庫県西宮市生まれ。1990年よりジュリアード音楽院でドロシー・ディレーらに学び、1999年カール・ニルセン国際ヴァイオリン・コンクールで第2位および特別オーケストラ賞を受賞、この演奏はそのコンクールのライヴで、 併録の2曲は同時に行われていたデンマーク政府主宰による「デンマーク芸術祭イン・ニューヨーク」での演奏。 | ||
J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ BWV.1001-1006 |
グレゴリー・フルカーソン(Vn) | |
録音:1995年1月&1998年1月、オレゴン州。 | ||
グラズノフ:ピアノ作品全集 Vol.1 2つの即興曲Op.54/ピアノ・ソナタ第2番 ホ短調Op.75/ 主題と変奏 嬰へ短調Op.72/ピアノ・ソナタ第1番 変ロ短調Op.74 |
デュアン・フルバート(P) | |
録音:1998年7月、ニューヨーク。 | ||
ポール・ランスキー: アイドル・チャッター・ジュニア/ライド/ルッキング・バック/ ヘヴィ・セット/ダンストラックス(リミックス) |
ポール・ランスキー (電子作品) | |
アルフレード・シュニトケ: ヴァイオリン・ソナタ第1番/ ヴァイオリン独奏のための「パガニーニ」/ ヴァイオリン・ソナタ第2番「クワジ・ウナ・ソナタ」/ ショスタコーヴィチ追悼の前奏曲 |
ジョアンナ・クルコヴィツ(Vn) セルゲイ・シェプキン(P) | |
コンプリート・ジョージ・クラム・エディション Vol.4 ジョージ・クラム: 2つの増幅ピアノのための絵画第1巻 「時代精神」(1987)(6曲)(*)/ 夏の晩のための音楽 「マクロコスモスIII」(1974)(5曲)(#) |
クアトロ・マニ(*/#) [スーザン・グレイス(増幅P) アリス・リバック(増幅P)] ジョン・キンジー(Perc;#) デイヴィッド・コルソン(Perc;#) | |
エルネスト・アルフテル(1905-1989):ピアノ作品全集 | アダム・ケント(P) | |
ソル: 5つの小品/レッスンOp.60-20/アンダンテOp.45-5/ メヌエットOp.11-5/メヌエットOp.24-1/ ギャロップOp.32-6/幻想曲Op.58/6つのレッスンOp.31 ジュリアーニ: Garyowen Op.125-6/12のワルツOp.57/ スコットランドのブルーベル |
デイヴィッド・スタロビン(G) | |
マールボロ音楽祭50周年記念アルバム | ||
ベートーヴェン:4手ピアノのための行進曲 Op.25(*) | セシル・リカド、 ミェチスワフ・ホルショフスキ(P) | |
ヴェルディ:弦楽四重奏曲(+) | ピーナ・カルミレッリ、 アンドレ・グラナ(Vn) マーサ・ストロンギン(Va) ロナルド・レオナルド(Vc) | |
シューベルト:岩の上の羊飼い(#) | ベニタ・ヴァレンテ(S) ハロルド・ライト(Cl) ルドルフ・ゼルキン(P) | |
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 Op.13(**) | リザ=ベス・ランバート、 ヒロコ・ヤジマ(Vn) アンマリー・ムーアクロフト(Va) ソフィー・シャオ(Vc) | |
バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント(++) | シャーンドル・ヴェーグ指揮 マールボロ音楽祭弦楽合奏団 | |
クルターグ:管楽五重奏曲 Op.2(##) |
ターニャ・デュセヴィック(Fl) ルドルフ・ヴルプスキ(Ob) マイケル・ラジネク(Cl) マーク・ゴールドベルク(Fg) サラ・デュッシング(Hr) | |
クルターグ:ミハイ・アンドラーシュへのオマージュ(##) | ロバート・ウォーターズ、 キャスリン・セベス(Vn) ヤッシャ・トロイ(Va) ジークフリート・パルム(Vc) | |
リゲティ:弦楽四重奏曲第1番(***) | ソーヴィン・キム、 キャスリン・チョ(Vn) カーステン・ジョンソン(Va) ジークフリート・パルム(Vc) | |
録音:1979年7月(*)/1969年8月(+)/1969年7月(#)/1995年8月(**)/1974年7月(++)/1997年8月(##)/1996年8月(***)、マールボロ音楽祭、ライヴ。 アメリカ、バーモント州マールボロという田舎で音楽祭が始まったのは1951年のこと。以来、カザルスやゼルキンといった超一流の音楽家たちが若手を指導、共演することで音楽祭は着実に成果を上げていった。 その50周年にあたって発売された貴重なライヴ録音集。 | ||
ヴィオラとピアノのための作品集 レベッカ・クラーク(1886-1979):ヴィオラ・ソナタ(1919) ヴュータン:ヴィオラ・ソナタ変ロ長調Op.36 エネスコ:演奏会用小品(1906) |
バーバラ・ウェストファル(Va) ジェフリー・スワン(P) | |
クラークは有名なヴィオラ奏者でもあった。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.12 ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 Op.25(*) シューマン:ピアノ五重奏曲 Op.44(#) |
ブダペストSQ アルトゥール・バルサム(P) | |
録音:1951年12月18日(*)/1953年12月18日(#)、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
エリオット・カーターの音楽 Vol.4 Shard(1997)/Luimen(1997)/Tempo e Tempi(1999)/ 4つのティンパニのための8つの小品(1950/1966) |
スペクラム・ムジケ スーザン・ナルッキ(S) ダニエル・ドラックマン(Perc) | |
マリオ・ダヴィドフスキ: Shulamit's Dream/Scenes from Shir ha-Shirim/聖書の歌 |
スーザン・ナルッキ(S) ジョージ・ロスマン指揮 リヴァーサイドso. アンソニー・コーフ指揮 パルナッスス | |
コンプリート・ジョージ・クラム・エディション Vol.5 ジョージ・クラム: 復活祭の夜明け(1992)(*)/天上の力学(1979)(#)/ 魅入られた風景(1984)(+)/行列聖歌(1983)(**)/ 復活祭の夜明け(1982)(*) |
ドン・クック(カリヨン;*) ロバート・シャノン(P;#/**) ハエウォン・ソン(P;#) トマス・コンリン指揮(+) ワルシャワpo.(+) | |
「復活祭の夜明け」はカリヨンのための作品。「天上の力学」はマクロコスモス第4巻からのもので、四手の増幅されたピアノによるもの。「魅入られた風景」は管弦楽作品。「行列聖歌(プロセッショナル)」はピアノ曲。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.14 フリーダム〜ザ・ゴールデン・ゲート・カルテット &ジョッシュ・ホワイト・イン・コンサート |
ジョッシュ・ホワイトと ザ・ゴールデン・ゲート・ カルテット(ブルース) | |
録音:1940年、ワシントン国会図書館、ライヴ。 | ||
バッハ: 無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013(*) フルート・ソナタ [ト短調 BWV.1030/ロ短調 BWV.1020(偽作)/ 変ホ長調 BWV.1031/イ長調 BWV.1032/ ハ長調 BWV.1033/ホ短調 BWV.1034/ホ長調 BWV.1035] |
スーザン・ロートルス(Fl) ケネス・クーパー(Fp) | |
録音:2000年6月&2001年6月、聖ペテロ聖公会、ニューヨーク。 ロートルスはヨーヨー・マ等と共にマールボロ音楽祭への出場経験もあるアメリカの奏者。ピッコロを吹いてドーン・アップショウの「ホワイト・ムーン」(NONESUCH)の録音にも加わっている。 | ||
シュテファン・ヴォルペ(1902-1972): ピアノ作品集 1920-1952 ピアノ・ソナタ第1番「Stehende Musik」(1925)/ バトル・ピース(1943-47)/ The Good Spirit of a Right Cause (1942)/ アダージョ、 Gesang, weil ich etwas Teures verlassen muss(1920)/ タンゴ(1927)/Waltz for Merle (1952)/Zemach Suite (1939) |
デイヴィッド・ホルツマン(P) | |
ヴォルペ生誕100周年を記念してのリリースだった物。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.15 ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100/ F.A.E.ソナタ〜第3楽章「スケルツォ」 プロコフィエフ: ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.80 |
バール・セノフスキー(Vn) ゲイリー・グラフマン(P) | |
録音:1975年3月14日、ワシントン国会図書館、ライヴ。音質良好。 セノフスキーは1955年のエリザベート王妃国際音楽コンクールでユリアン・シトコヴェツキーやピエール・ドゥカンらを押さえて優賞した名手だが、CDは少なく、貴重。 | ||
アラン・シュルマン(1915-2002):作品集 アラン・シュルマン編曲:イスラエル国歌(1949)(*) アラン・シュルマン: ヴィオラと管弦楽のための「主題と変奏」(1940)(+)/ クラリネットと弦楽のための「ランデヴー」(1946)(#)/ 弦楽のための「夜想曲」(1938)(**)/ 管弦楽のためのワルツ(1949)(**)/ 「ローレンシャン」序曲(1951)(++)/ 現代人のためのメヌエット(1954)(##)/ ボップ・ガヴォット(1954)(##) |
エマニュエル・ヴァルディ(Va;+) アルフレッド・ガロドロ(Cl;#) レナード・バーンスタイン指揮(*) フランク・ブラック指揮(+) サミュエル・アンテック指揮(#) ミルトン・カティムス指揮(**) グイド・カンテッリ指揮(++) ドン・ギリス指揮(##) NBCso. | |
録音:1947年(資料によっては1949年)4月23日(*)、他。 アラン・シュルマンはアメリカ、ボルティモア生まれのチェリスト/作曲家。ジュリアード音楽院を卒業後、チェロをフォイアマンに、作曲をヒンデミットに習った。 彼はこのCDがアメリカで発売された翌月の2002年7月に世を去っている。(++)のローレンシャンはカナダの高原地帯。バーンスタインやカンテッリのファンもお見逃し無く。 | ||
ブライアン・ファーニホー(1943-): フルートのための作品集 4つのミニチュア(フルートとピアノのための;1965)/ 夢の歌(フルート独奏のための;1970)/ ユニティ・カプセル(フルート独奏のための;1975-1976)/ スペルスクリクティオ(フルート独奏のための;1981)/ カルチェーリ・ディンヴェンツィオーネ(1984)/ ムネモシネ(1986) |
コルベイン・ビャルネイソン (ピッコロ/Fl/バスFl) ヴァルゲズル・ アンドレスドウッティル(P) | |
デイヴィッド・ラコフスキ: 練習曲集(第2巻、第3巻、第4巻より:20曲) |
エイミー・ディサナヤケ(P) | |
ポウル・ルーザス・エディション Vol.3 ポウル・ルーザス(1949-): ギター協奏曲第2番「パガニーニ変奏曲」(*)/ 海中の都市(エドガー・アラン・ポーの詩による)(#)/ チェロ協奏曲第2番「アニマ」(+) |
デイヴィッド・スタロビン(G;*) メッテ・エイシング(A;#) ミカエラ・フカチョヴァー(Vc;+) ヤン・ヴァーグナー指揮 オーデンセso. | |
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.16 〜アーヴィング・ファイン(1914-1962)の音楽 父ウィリアム/ヴァイオリン・ソナタ/ 木管四重奏のためのパルティータ/弦楽四重奏曲/ コラール・ニューヨーカー |
アイダ・カヴァフィアン(Vn) アーシュラ・オッペンス(P) コロラドSQ、ゼフィロス五重奏団 ノーマン・スクリブナー指揮 室内cho. | |
録音:デジタル。 | ||
アメリカ管弦楽作品集 1890-1916 エドワード・マクダウェル(1860-1908): 組曲第1番 ニ短調Op.42/組曲第2番Op.48「インディアン」 ホレイショ・パーカー(1863-1919):交響詩「ヴァテク」(1903) ヴィクター・ハーバート(1859-1924): 交響詩「ヒーローとレアンドロス」Op.33 アーサー・フェアウェル(1877-1952):「山の神々」組曲Op.52 ヘンリー・ハドリー(1871-1939): 交響曲第2番 ヘ短調Op.30「四季」/交響詩「サロメ」Op.55 |
カール・クルーガー指揮 RPO | |
録音:ADD。 | ||
ワシントン国会図書館ライヴ・シリーズ Vol.17 〜〜フランチェスカッティ未発表録音集 パガニーニ: ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 Op.6(フランチェスカッティ編曲/ピアノ伴奏版)/ ヴェニスの謝肉祭/24の奇想曲 Op.1 より 〔第9番(#) /第13番(*) /第15番(#) /第17番(*)/第21番(#)/第24番(*)/第20番 〕 (マリオ・ピラーティ編曲(#)、フランチェスカッティ編曲(*)/ピアノ伴奏版(*/#))/ 胸騒ぎ Op.13 ジノ・フランチェスカッティ(Vn) アルトゥール・バルサム(P) | ||
録音:1954年。音源:ワシントン国会図書館。 フランチェスカッティ絶頂期の録音で、奇想曲の17番は今まで録音で聴くことができなかったので貴重。 | ||
ポール・ランスキー: ABC/カウントダウン/ アルファヌメリック・ソング「1ろは2ほへ10」 おもしろい数/模様の模様/Aは/もう一度言ってごらん それらがあったように/う〜〜〜んっと/フォークソング |
ハンナ・マッケイ、 ポール・ランスキー(朗読) グラディ・クライン (アートワークと アニメーション) | |
エンハンストCD(フラッシュムーヴによる画像付き、Win/Mac対応)。 米「プレイボーイ:誌に「アメリカの最も重要なエレクトリック作曲家」と評されているランスキーが、「セサミストリート」に触発されて文字と数字をもとにした音楽を作り上げ、グラフィック・ アーティストのグラディ・クラインにその音楽の映像化を依頼して完成したアルバム。大人も子供も楽しめ、英語の勉強にもなりそう。 | ||
コンプリート・ジョージ・クラム・エディション Vol.6 ジョージ・クラム: 永遠の光(ルクス・エテルナ)(*)/ 牧歌的ドローン(#)/4つの夜想曲(+)/ 格言的変奏曲(**)/時のエコーと川(##) |
ジャン・デ・ガエターニ(Ms;*) リチャード・ウェルニック指揮(*) ベン・コンテンポラリー・ プレイヤーズ(*) グレゴリー・ダゴスティーノ(Org;#) ロバート・シャノン(P;+/**) グレゴリー・ファルカーソン(Vn;+) トーマス・コンリン指揮(##) ワルシャワpo.(##) | |
クラムの作品の中でもとくに人気のある「時のエコーと川」を収録。「牧歌的ドローン」はクラム唯一のオルガン作品。 | ||
エリオット・カーターの音楽 Vol.5 〜9つの作品 1994-2002 スティープ・ステップス(2001)(*)/ 2つの転換(1999)(#)/ オーボエ四重奏曲(2001)(+)/ 空想第2番「アイヴズ氏の思い出」(2001)(**)/ 波止場にて(2002)(##)/挑戦と愛について(1994)(++)/ 空想第1番(1994)(**)/ 再掘り出し物(2000)(#)/ヒヨク(2001)(***) |
ヴァージル・ブラックウェル(バスCl;*) チャールス・ローゼン(P;#) スペクラム・ムジケ(+) フレッド・シェリー(Vc;**) モーリーン・ガラガー(Va;##) ピーター・コルケイ(Fg;##) トニー・アーノルド(S;++) ジェイコブ・グリーンバーグ(P;++) チャールズ・ナイディック(Cl;***) 大島文子(Cl;***) | |
ヴィラ=ロボス:管弦楽作品集 ウイラルプ/ブラジル風バッハ第4番/皇帝ジョーンズ |
ジャン・ワーグナー指揮 オーデンセso. | |
ヒナステラ:管弦楽作品集 「エスタンシア」組曲/「クリオージャ・ファウスト」序曲/ オランタイ/パンペアナ第3番 |
ジャン・ワーグナー指揮 オーデンセso. | |
From Hammers to Bytes ジェイムズ・プリモッシュ: 一人の奏者によるピアノとシンセサイザーのための 「ソナタ・ファンタジア」 リチャード・ワーニック:ピアノ・ソナタ第2番 |
ランバート・オーキス (P/シンセサイザー) | |
ジャスト・ギターズ カーター・ショルツ:リズミコンI ルー・ハリソン: Scenes from Nek Chand/Tandy's Tango/Cinna/Palace Music/ Plaint & Variations on 'Song of Palestine'/ Serenado por Gitaro ハリー・パーチ: ホボ・パブロからの手紙/1942年12月/3つの侵入 テリー・ライリー:ニュー・アルビオンのハープ ジョン・シュナイダー:ラメント |
ジョン・シュナイダー(G/ヴォーカル) ジャスト・ストリングス員 | |
ウォルトン自作自演〜ニュージーランド・ツアー ゴッド・セイヴ・ザ・クィーン ウォルトン: ヴァイオリン協奏曲(*)/管弦楽のためのパルティータ/ 交響曲第1番/彼女の柔らかい唇に触れて別れよう/ ファルスタッフの死 |
バール・セノフスキー(Vn;*) ウィリアム・ウォルトン指揮 ニュージーランドso. | |
録音:1964年2月-3月、ライヴ、モノラル。 20世紀英国を代表する作曲家ウィリアム・ウォルトンは1964年の2月から3月にかけてニュージーランドを訪問、ニュージーランド交響楽団とともにツアーを行なった。 当盤はその時のいくつかのコンサートから1時間半分をまとめたもの。自作自演という興味のみならず、指揮そのものもかなり達者で説得力があるのは面白い。録音はモノラルながら、非常に良好。 | ||
イェフディ・ワイナー(1929-): マドリガル第2番「女性の声」(1999)(*)/ オーボエ四重奏曲(1999)(#)/ホルン三重奏曲(1997)(+) |
ドミニク・ラベル(S;*) イェフディ・ワイナー指揮(*) アンサンブル(*) ペギー・パーソン(Ob;#) バイラ・キース(Vn;#) マリー・ルース・レイ(Va;#) ロンダ・ライダー(Vc;#) ジェームズ・バスウェル(Vn;+) ジーン・ライフ(Hr;+) イェフディ・ワイナー(P;+) | |
ミルトン・バビット:世界初録音集 クァルトレインズ(1993)(*)/マニフォルド・ミュージック(1995)(#)/ 私の終わりは私の始まり(1978)(+)/ ソロとデュエット(1989)(**)/白鳥の歌第1番(2003)(##) |
トニー・アーノルド(S;*) チャールズ・ナイディック(Cl;*) 大島文子(Cl;*) グレゴリー・ダゴスティーノ(Org;#) アレン・ ブルースティン(Cl&バスCl;+) ウィリアム・アンダーソン(G;**) オ−レン・フェーダー(G;**) ジェフリー・ミラースキー指揮(##) シグナス・アンサンブル(##) | |
ポウル・ルーザス(1949-):ギター作品集 ギター協奏曲第1番「サロモディーズ」/ 練習曲とリチェルカーレ/ ギター協奏曲第2番「パガニーニ変奏曲」 |
デイヴィッド・スタロビン(G) ドナルド・パルマ指揮 スペクラム・ムジケ ジャン・ワグナー指揮 オーデンセso. | |
既発売音源編集盤。 | ||
アラン・シュルマン(1915-2002): クラリネットと 弦楽四重奏のためのランデヴー(1946)(*) ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト長調Op.10 ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調 マリピエロ:弦楽四重奏曲第1番 |
ベニー・グッドマン(Cl;*) スタイヴサントSQ | |
録音:1950年/1952年/1953年/他。 スタイヴサント [Stuyvesant] 〔スタイサント/ステューヴサント/ストイヴサント/スタイヴェザント等〕 SQ は1938年に結成された団体で、COLUMBIAや自身のレコード会社「Philharmonia Records」へ録音を残している。1曲目のシュルマンは当団体のチェリスト。 この作品は彼らとグッドマンのラジオ放送での共演のために書かれた。 | ||
グイド・デイロ: 桃色下履きワルツ/キスメット・フォックス・トロット/ エジプト幻想曲/気にしないポルカ/月光ワルツ/ ナポリタン・ポルカ/他 (全47曲) |
ヘンリー・ドクトルスキ (アコーディオン) | |
マリリン・モンロー、ジーン・ハーロー以前のアメリカのセックス・シンボル、メイ・ウエストの夫としても有名だったアコーディオン奏者でボードヴィルの超売れっ子、 グイド・デイロの全作品を録音したもの。音楽そのものはしばらく聞いていると頭の中がディズニーランド状態! | ||
コンプリート・ジョージ・クラム・エディション Vol.7 ジョージ・クラム(1929-): 連作歌曲集「丘の上に」(2002)/黒い天使 |
アン・クラム(S) ジェイムズ・フリーマン指揮 オーケストラ2001 ミロSQ | |
ヘンリー・マーティン:前奏曲とフーガ第2巻 | ヘンリー・マーティン(P) | |
ニュージャージー州ラトガーズ大学教授のヘンリー・マーティンによるピアノ作品。現代におけるフーガのあり方を考えたような真摯な作風の一方、 ラグの要素を生かした楽しい「前奏曲とフーガ第13番」がユニーク。 | ||
スティーヴン・ジャッフェ(1954-): ヴァイオリン協奏曲(*)/ オーボエと5つの楽器のための室内協奏曲(#) |
グレゴリー・フルクカーソン(Vn;*) ドナルド・パルマ指揮(*) オーデンセso.(*) スティーヴン・テイラー(Ob;#) ウィリアム・パーヴィス指揮(#) スペクラム・ムジケ(#) | |
BCD-9047に続くスティーヴン・ジャッフェ作品集、第2巻。どことなく20世紀初頭の雰囲気があるユニークな作風で知られている。室内協奏曲はチェンバロも加わって、新古典主義のよう。 | ||
アレクサンドル・グレチャニノフ(1864-1956):歌曲集 雪片/猫柳/小さな子牛について/森の中で/親指トム/地の精たち/夜/ 霜/雪の花/妖精の歌/鋭い斧で/子守歌/夜/彼女はあなたもののだった/ 子守歌/鐘を集める人/晩/夜/君を愛す/遠い国を夢見る/晩/ 悲しい夢の時/猫/初雪/古いアガシュカ/祈る人/花/若者/ 辛く泣いている/酌人に/晩/日没の薔薇色の反射/ 古斑点を付けられた雌鳥/子守歌/タリタリ |
ジョージン・レジック(S) ウォーレン・ジョーンズ(P) | |
録音:1996年12月。 グレチャニノフはすばらしい歌曲を250曲も残したが、ロシア革命を機にフランスを経てアメリカへ亡命、これが原因かどうか、どうもこの方面では人気が出ない。 ただ、近代にも世紀末にも背を向けたような優しさあふれるグレチャニノフの音楽は、一度聞けば虜になってしまうだろう。もちろん一番有名であろうレールモントフの詩による「子守歌」も収録。 レジックはアメリカのソプラノで、とてもたおやかで伸びる声の持ち主。 | ||
ポウル・ルーザス・エディション Vol.4 ポウル・ルーザス(1949-): おとぎ話(1999)(*)/ピアノ・ソナタ第2番(1982)(#)/ 深き淵より(1990)(+)/コンチェルト・イン・ピース(1995)(**) |
ステファン・ソリヨム指揮(*) ノルデンo.(*) トマス・アデス(P;#) クアトロ・マニ・ ピアノ・デュオ(+) デイヴィッド・コルソン(Perc;+) アンドルー・デイヴィス指揮(+) BBCso.(+) | |
録音:コペンハーゲン、ライヴ(*)/オールドバラ音楽祭、ライヴ(#)/他。 | ||
ギターを伴う新しい音楽 Vol.6 マイケル・スタロビン:ジョシュア変奏曲(*) ジョージ・クラム:犬の世界(#) デイヴィッド・リプタク:フォルラーヌ(*) メリンダ・ワーグナー:アラベスク(*) リチャード・ウェルニク:トロカイック・トロット(*) グンター・シェラー:幻想組曲(*) ポール・ランスキー:恥知らずなサラバンド(*) エリオット・カーター:ルイメン (トランペット、トロンボーン、ハープ、 マンドリン、ギター、ヴィヴラフォンのための)(+) |
デイヴィッド・スタロビン(G;*/#/+) ジョージ・クラム(Perc;#) ウィリアム・パーヴィス指揮 スペクラム・ムジケ(+) | |
録音:デジタル。 | ||
コープランド: 劇場のための音楽(1925)(*)/ 2つのバラード(1957 ed.1986)(#)/ エレジー(+)/ エル・サロン・メヒコ (トスカニーニによるピアノ編曲版;1942年頃)(**)/ 13楽器のための「アパラチアの春」(*) |
スティーヴン・リッチマン指揮(*) ニューヨーク・ ハーモニー・アンサンブル(*) ユージン・ドラッカー(Vn;#/+) ディアーネ・ウォルシュ(P;#/**) ローレンス・ダットン(Va;+) | |
(#)と(**)はこの版での世界初録音。 なんと言っても、大指揮者トスカニーニ自身が編曲したという「エル・サロン・メヒコ」に注目。自筆譜はトスカニーニの死後1961年、息子のワルター・トスカニーニからコープランドへ渡されたというが、長年忘れられていた。 | ||
セシル・テイラー:アルゴンクイン(Algonquin) | セシル・テイラー(P) マット・マネリ(Vn) | |
ベートーヴェン: ピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 Op.70 No.1「幽霊」 ショスタコーヴィチ: ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67 |
ジュピター・トリオ [アグリカ・アンジェロヴァ(P) ロバート・ウォーターズ(Vn) ジュリアン・ハーシュ(Vc)] | |
録音:2002年8月。 ジュピター・トリオは1999年、ブルガリア生まれのアンジェロヴァとアメリカ合衆国生まれのウォーターズ、ハーシュによって結成され、合衆国を拠点に活動、2002年の大阪室内楽コンクール・ピアノ部門で優勝し、2004年4-5月には日本各地で演奏した。 | ||
モーツァルト:4手ピアノ作品集 ソナタ;変ロ長調 K.381/ハ長調 K.521/ 変ロ長調 K.358/へ長調 K.497/ アダージョとアレグロ へ長調 K.594 |
ナディア・ライゼンバーグ、 アルトゥール・バルサム(P) | |
IVORYからの2枚めとなるアルバム(IVORY-74002)に続き、ライゼンバーグのアルバムが今度はブリッジから登場。
しかも伴奏者として著名なバルサムとの共演! ライゼンバーグ(1904-1983)はリトアニアのヴィリニュスに生まれ、渡米してヨゼフ・ホフマンらに師事、モーツァルトのスペシャリストとして活躍した。 ワルシャワ生まれのバルサム(1906-1994)もアメリカ合衆国で活躍、ミルシテインやフランチェスカッティの伴奏者としても知られた。録音年は不明だが音質良好なモノラルとのこと。 | ||
ダン・トゥルーマン: 機械言語/罠/偽の骨董品/春のリズム/静けさ/アカペラ |
アンナ・リム(Vn) ダン・トルゥーマン(電子Vn) アラシュ・アミニ(Vc) ダニー・トゥニック(Perc) ノン・シークイチャー(Ens.) ダエダルスSQ ブレンンターノSQ コートニー・オーランド(Vn) タラブ・チェロ・アンサンブル | |
ダン・トゥルーマン: 機械言語/罠/偽の骨董品/春のリズム/静けさ/アカペラ |
アンナ・リム(Fl) ダン・トゥルーマン(電子Vn) アラシュ・エイミニ(Vc) ダニー・トゥニック(Perc) ダエダルスSQ ブレンターノSQ クートニー・オーランド(Vn) タブラ・チェロ・アンサンブル/他 | |
ホルヘ・リデルマン:ギター作品集 目覚める舞踊(ギターのための(*)/ 渦巻く流れ(ギター、ベース、 クラリネットと弦楽三重奏のための)(*/+)/ 開放弦(ギター・オーケストラと エレクトック・ベースのための)(+) |
デイヴィッド・タネンボーム(G;*) イヤープレイ(アンサンブル;+) ヘルムート・エスターライヒ指揮 バーデン=ヴュルテンベルク 青年ギター・オーケストラ(#) | |
リデルマンはブエノスアイレス生まれの作曲家。デイヴィッド・タネンボームは合衆国のギタリストで、かつてNEW ALBION等に録音があった。 | ||
サミュエル・バーバー:ピアノ・ソナタ Op.26 フランク・マルタン:ピアノのための8つの前奏 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op.14 バルトーク:ピアノ・ソナタ |
ダイアン・ウォルシュ(P) | |
録音:1990年。DDD。73:21。 バーバー、マルタン、プロコフィエフ、バルトークと、意欲的な選曲が目を引く。ダイアン・ウォルシュは、1960年代から1970年代にかけて数々のコンクールを制覇し、すでに30年以上のキャリアを持つピアニスト。 | ||
ジョン・ハービソン(1938-):ミラバイ歌曲集(6曲) シューベルト:ズライカI D.720/ズライカII D.717/ 秘めた恋 D.922/不幸な男 D.713 サン=サーンス:ポプラの葉 フォーレ:水の上の白鳥 コルンゴルト:永遠(5曲) リチャード・ウィルソン:3人の画家 |
ジョージン・レシック(S) ウォーレン・ジョーンズ(P) | |
録音:1997年1月。DDD。70:08。 ジョン・ハービソンが中世インドの女性詩人ミラバイの詩の英訳に曲をつけた6曲が珍しい。ジョージン・レシックはペンシルヴェニア出身のソプラノで、1980-1990年代にモーツァルトなどを中心にヨーロッパでも活躍している。 | ||
フランツ・シューベルト: ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960/楽興の時 D.780 |
アンドルー・ランゲル(P) | |
録音:2002年10月。DDD。77:06。 1948年シカゴ生まれ、コロラド育ちのピアニスト、アンドルー・ランゲルは、豊かな音楽性、表現力、詩情の持ち主である。これまではDORIANへの録音が多く、独自の表現でも評判の高い人だが、このアルバムでも必要とあれば淡々とした表情や、逆にかなりのルバートも用い、確固たる自分のシューベルト像を作り上げている。 | ||
ショパン: ワルツ 変ニ長調 Op.70-3/ワルツ ヘ短調 Op.70-2/ ワルツ 変イ長調 Op.69-1「別れ」/ ワルツ ヘ長調 Op.34-3/ポロネーズ 変ホ短調 Op.26-2 クリスティアン・ウォルフ:ペルーのハネムーン(1990) モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K330 ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952):変奏曲 Op.23 ハイドン:ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI-49 イゴール・ストラヴィンスキー:タンゴ |
アンドルー・ランゲル(P) | |
録音:1998年-1999年。DDD。73:06 ショパンの作品を中心としつつ、間にクリスティアン・ウォルフの1990年の作品、モーツァルト、ハイドンのソナタ、ノルウェーのヴァーレンの無調音楽を挟むなど、問題意識に満ちている。ストラヴィンスキーのタンゴまで、ランゲルにとってはいずれもお手のもの。 | ||
コンプリート・ジョージ・クラム・エディション Vol.7 ジョージ・クラム(1929-): マクロコスモス第1集(*)/マクロコスモス第2集(*)/ 来世への響き(#) |
ロバート・シャノン(P;*) クワットロ・マーニ(Pデュオ;#) [スーザン・グレイス、 アリス・リバク] | |
録音:2003年8月&11月。DDD。77:02。 マクロコスモスは1970年代初めの作品で、第1集、第2集とも各部4曲の三部、計12曲の小品からなる。クラムらしい知の弾ける作風で、それをロバート・シャノンが申し分なく演奏している。来世への響きは2002年の作品で、これが初録音。4音による固執音形が繰り返され、そこに2台ピアノが主張をしていく。70歳を過ぎたクラムの円熟を感じさせる作品。 | ||
バーバーとレオンタイン・プライスの共演 プーランク: ポール・エリュアールの5つの詩(*) サミュエル・バーバー: さあ眠れ Op.10-2(*)/ひなぎく Op.2-1(*)/ 夜想曲 Op.13-4(*)/ヌヴォレッタ Op.25(*)/ 隠者の歌 Op.29(*) アンリ・ソーゲ:予言者(*) プーランク:あなたはそういう人(*) フォーレ:川のほとりでOp.8-1(*) サミュエル・バーバー:6つの民謡(#) シューマン:異郷で(#) メンデルスゾーン:それは本当か(#) C.P.E.バッハ:修道女の歌(#) ブラームス:愛する人のもとへ、死、それは暗い夜(#) シューベルト:泉のほとりの若者 D.300(#) |
レオンタイン・プライス(S;*) サミュエル・バーバー(P;*/#、Br;#) | |
1953年10月30日、リサイタル(*)/1938年12月26日(#)。ADD。79:43。 前半は、1953年10月30日にワシントンDCで行われた名ソプラノ、レオンタイン・プライスのリサイタル。伴奏は20世紀アメリカの最大の作曲家の一人、サミュエル・バーバーが務めている。バーバーはプライスの熱心な賛美者であった。26歳のプライスは既に驚くべき完成度の歌であり、バーバーの感受性豊かな伴奏によって会場が興奮していく様子も生々しい。後半は1938年のバーバーの弾き語りである。彼の柔らかく滑らかに響くバリトンの声に驚かされる。自作はもちろん、ドイツリートも余芸などという程度のものではない。 | ||
デイヴィッド・ラコフスキ:練習曲集第2集(24曲) | エイミー・ディサナヤケ(P) | |
録音:2003年6月。DDD。76:00。 ラコフスキの練習曲集の第2集。24曲選ばれている。どの曲にも副題がついており、たとえば「スライディング・スケール」「ニューヨークを蝕むウイルス」「バン!」などなど。いずれも精緻に描かれた音楽。ディサナヤケもラコフスキの意図を十全に反映している。 | ||
メンディ&キース・オバダイク: インターネット・オペラ 「サワー・サンダー」[THE SOUR THUNDER] |
メンディ &キース・オバダイク (楽器/声/テープ/他) | |
録音:2004年9月。 2002年メディア芸術プロジェクト委託作。サイエンス・フィクション、ニューミュージックとヒップホップなどを背景に持つ作品で、使われる多くのテクスチャーの中には、ナイジェリアのギターをデジタル的に扱ったものや、その周囲を取り巻く環境音も含まれる。 | ||
ベートーヴェン:後期3大ピアノ・ソナタ集 [第30番−第32番 Ops.109, 110, 111] |
ヴィクター・ローゼンバウム(P) | |
録音:2004年1月8日。 ヴィクター・ローゼンバウムはソリスト、室内楽奏者としてアメリカ、ヨーロッパ、アジア、など世界各国で活躍。またマスタークラスや講義を日本を含む世界各地で開催している。ベートーヴェンの後期3大ソナタは、それまでの作品と比べるととりわけ変奏曲形式を意識し、いずれも幻想的で重みのある作品と言われている。ローゼンバウムの力強く丁寧な解釈は広く受け入れられるだろう。 | ||
エルネー・ドホナーニ(1877-1960): ハープと室内管弦楽のための コンチェルティーノOp.45 (1952)(*)/ 六重奏曲 ハ長調Op.37 (1935)(#)/ ピアノのための6つの小品Op.41 (1945)(+) |
サラ・カットラー(Hp;*) レオン・ボッツスタイン指揮(*) アメリカso.(*) エリカ・キースヴェッター(Vn;#) カレン・ドレイファス(Va;#) ユージン・モーイ(Vc;#) ローラ・フラックス(Cl;#) ジェフリー・ラング(Hr;#) ダイアン・ウェルシュ(P;#) トッド・クロウ(P;+) | |
録音:2001年5月(*)/2003年5月(#)/2004年2月(+)。 ドホナーニはブタペスト音楽院で学んだのち、ダルベールからピアノを学び、ピアニストとして名声を博した。ベルリン高等音楽学校、リスト音楽院で教鞭をとり、1949年アメリカに移住。作品はブラームスの影響の濃い後期ロマン派風で、ハンガリーの民族的要素は少ない。コンチェルティーノはロマン派的要素の強い作品だが、若干のフランス風味も感じられる。叙情的な第1楽章ではハープの旋律が際立って美しく、メンデルスゾーンの影響を受けた第2楽章、そしてハープとデリケートなオーボエが奏でる繊細なテーマが魅力の第3楽章と続く。静かに心休まる1枚。 | ||
シア・マスグレイヴ(1928-):合唱作品集 無伴奏合唱と語りのための「当分の間:降臨」(1986)(*)/ 女声、ピアノと打楽器のための 「黒いタンブーラン」(1986)(#)/ 無伴奏合唱のための「ジョン・クック」(1963)/ 無伴奏合唱のための「地下にて」(1994) [セット1「愛と狂喜への感謝」/ セット2「奇妙なものと異国のもの」/ セット3「中世の夏」] |
マイケル・ヨーク(語り;*) ウォルター・ハイルス(P;#) リチャード・フィッツ(Perc;#) ハロルド・ローゼンバウム指揮 ニューヨーク・ ヴィルトゥオーゾ・シンガーズ | |
マスグレイヴはスコットランド出身の女流作曲家。エジンバラ大学で学び、後にアメリカに移住。その作品は、イギリスを始めヨーロッパやアメリカなどで広く演奏され親しまれている。ここに納められている作品も、身構えて聞かなければならないものはひとつもなく、美しいハーモニーが創り出す天上への響きを堪能できる。 | ||
トム・フラハーティ(1950-): フォラルルベルクの響き(*)/ 時間飛行(+/#)/ チェロと電子機器の三重奏曲(#)/ 準組曲(セミ=スイート)(#)/ ヴィオラ、チェロと電子機器の四重奏曲(**/#)/ 旅立ちの時間(*) |
カール・コーン、 マーガレット・コーン(P;*) ピーター・イェイツ(G;+) トム・フラハーティ(Vc;#) シンシア・フォッグ(Va;**) | |
フラハーティはブランデイズ大学、南カリフォルニア大学で学んだ。チェリストとしても現代音楽のスペシャリストなだけに、その作品にも切れ味がある。 | ||
コントラバスの対話 ロッシーニ:二重奏曲 パティトゥッチ:ルート/優美 テレマン:ソナタ第2番 ボッテジーニ:大二重奏曲第2番 ダルビー:マクファーソンがわめきたてる グリエール:子守歌唄 エルガー:二重奏曲 フランセ:バロック風二重奏曲 |
ジェレミー・マッコイ(Cb) スティーヴン・ドアン(Vc) ジョン・パティトゥッチ(Cb) ホイットニー・クロッケット(Fg) ローラ・ギルバート(Fl) イーラ・ウェラー(Va) デミアン・オースティン(Tb) ユン・ハン(Hp) | |
録音:2003、2004年。 コントラバスと様々な楽器の二重奏曲を集めたユニークなアルバム。ジェレミー・マッコイは1963年トロント生まれ。メトロポリタン歌劇場のコントラバス奏者を20年務め、現在首席奏者。 | ||
ホルンによるシューマン作品集 ローベルト・シューマン: 幻想小曲集 Op.73/民謡風の5つの小品 Op.102/ アダージョとアレグロ 変イ長調Op.70/ 3つのロマンス Op.94 クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22 |
ウィリアム・パーヴィス(Hr) ミハエ・リー(P) | |
録音:2003年6月10-13日。 シューマン夫妻の作品をホルンとピアノで演奏。「アダージョとアレグロ」はこれがオリジナル。「幻想小曲集」はクラリネット、「民謡風の5つの小品」はチェロ、ローベルトの「3つのロマンス」はオーボエかクラリネット、クララの「3つのロマンス」はヴァイオリンがオリジナルの楽器。 ウィリアム・パーヴィスはソリストとして、またニューヨーク木管五重奏団、セントルーク・オルフェオ管弦楽団のメンバーとしても活躍するホルン奏者。 | ||
アメリカ国会図書館名演シリーズ Vol.20 ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12 No.1/ 同第3番 変ホ長調 Op.12- No.3/ 同第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」 |
ヘンリク・シェリング(Vn) ゲイリー・グラフマン(P) | |
録音:1971年12月3日、1970年12月10-11日、アメリカ議会図書館クーリッジ・オーディトリアム、ライヴ。 シェリング全盛期の白熱した演奏。ことに「クロイツェル」はシェリングのイメージを覆さんばかりの熱気の充満したもの。グラフマンはピアノにスタインウェイの"OLD 199"という銘器を使用している。 | ||
LES PLUS BELLES PAGES〜 ソル:ギター作品集 練習曲第23番 ト長調/同第17番 ハ長調/同第12番 イ長調/ アレグロ・モデラート ホ短調/村人たちの変奏曲/ カンタービレ イ長調/アンダンテ ニ短調/ 練習曲第2番 イ長調/練習曲(ルソン)第13番 ハ長調/ メヌエット ヘ長調/アンダンティーノ イ短調/ ロンド ニ長調/導入と主題の変奏 Op.20/ アンダンティーノ イ長調 |
デイヴィッド・スタロビン(G) | |
録音:2004年9月1-2日。 デイヴィッド・スタロビンにはソルとジュリアーニのギター作品集(BCD-9107)はあったが、ソル単独のアルバムはこれが初めて。彼一流の品の良い音色と気持ちよい歌の魅力が発揮されている。 | ||
デヴィッド・リプタク(1949-): 壊れた叫び(チェロ八重奏のための;*) 古い歌(バリトン、フルート、クラリネット、 ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、打楽器のための)(+) フォルラーヌ(ギターのための)(#) アルト・サクソフォンと弦楽のためのセレナード(**) |
タラブ・チェロ・アンサンブル(*) ウィリアム・シャープ(Br;+) スコット・ホイーラー指揮(+) ディノサウルス・アネックス・ ミュージック・アンサンブル(+) デイヴィッド・スタロビン(G;#) シエン=クワン・リン(Sax;**) ブラッドリー・ラブマン指揮(**) イーストマン・フィルハーモニア(**) | |
録音:2001年-2004年。 リプタクはペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ。1980年代に各種コンクールで受賞、精力的な活動をしている。アルト・サクソフォンをオブリガート風に用いた(**)は孤独さの滲む作品。 | ||
歌曲集の発達 コンラディン・クロイツァー(1780-1849): 歌曲集「さすらい人の歌」(1818)(*) ペーター・コルネリウス(1824-1874): 花嫁の歌曲集(1856)(*) シジスムント・タールベルク(1812-1871): 6つのドイツ歌曲(1833)(*) アドルフ・イェンセン(1837-1879): スペインの歌の本による7つの歌(1860)(*) カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826): 歌曲集「恋人を失った時の気分」Op.46(4曲;1816)(*) ジャン・クラ(1879-1932): オマル・ハイヤームのルバイヤート(1924)(#) カロル・シマノフスキ(1882-1937): 色とりどりの歌Op.22 (1910)(#) アルチュール・オネゲル(1892-1955): アンデルセン「小さな人魚」による3つの歌(1924)(#) テューレ・ラングストレム(1884-1947): 歌曲集「海の夏」(10曲)(1913-1915)(#) ジャン・フランチェスコ・マリピエロ(1882-1973): 歌曲集「形見」(3曲)(1918)(#) エミール・パラディール(1844-1926): 歌曲集「風に舞う葉」(6曲)(1910)(#) セザール・キュイ(1835-1918): 4つのソネット Op.48(1892)(#) |
ジョージン・レシック(S) アンドルー・ウィリス(Fp) ウォーレン・ジョーンズ(P) | |
録音:2003年5月26日-28日、ノースカロライナ音楽大学、グリーンズボロ(*)/2003年6月11日-13日、15日、16日、リサイタル・ホール、ニューヨーク州立パーチェス大学(#)。 (*)はドイツの歌曲集を5つ。ウェーバーを除けば歌曲作曲家としての知名度は高くない人ばかりだが、この時代のドイツ・ロマン派の音楽が心地よい。(#)は19世紀末から20世紀初頭にかけての各国の歌曲集。ジョージン・レシックはペンシルヴァニア出身のソプラノ。1980年代にヨーロッパで活躍し、エストマンが指揮するモーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」の録音でデスピーナに起用されるなど、人気を博し広く活躍した。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」 トーマス&バーバラ・ウォルフ製 フォルテピアノを使用した演奏 ベーゼンドルファー・インペリアル・ コンサート・グランドを使用した演奏 R.J.リギア製フォルテピアノを使用 |
ランバート・オーキス(P) | |
録音:2003年8月26-27日。 ベートーヴェンの熱情ソナタを3種の異なった楽器で全曲演奏するという面白い試み。トーマス&バーバラ・ウォルフ製作のフォルテピアノは、ベートーヴェンの友人の一人ナンネッテ・シュトライヒャー製1814-1820年頃のフォルテピアノに基づいたもの。ナンネッテの父は初期のピアノ製作者で、彼女は夫アンドレアスとその仕事を受け継いでいた。リギア製作のフォルテピアノは、1830年頃のウィーン・モデルによる。演奏時間が最大一分も違うのは楽器の特性によって解釈を変えているため。 ランバート・オーキスはアンネ=ゾフィー・ムターの伴奏ピアニストとして知られているが、ソリストとしても非常に高い評価を得ており、また時代ピアノに積極的に取組んでいることでも知られている。ソロの録音にはシューベルトの作品集(VIRGIN VBD 5 61797 2)や、過去にはゴッツチョークの作品集(スミソニアン博物館自主製作;廃盤)もあった。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.9 ジョージ・クラム(1929-): いにしえの子供の声 (ガルシア・ロルカの詩による歌曲集;1970)(*) アイネ・クライネ・ミッテルナハト・ムジーク (セロニアス・モンクの「ラウンド・ミッドナイト」 による反芻; アンプリファイド・ピアノのための;2001)(+) マドリガルス I−IV(ソプラノとフルート、ハープ、 コントラバス、打楽器のための;1965、1969)(#) |
トニー・アーノルド(S;*/#) ジャスティン・マレイ(ボーイS;*) ウィリアム・ヒル(Perc;*) エマニュエル・アーキュリー(P;+) デヴィッド・コルソン指揮(*/#) 他 | |
このところちょっとしたクラム作品の録音ラッシュだ。個性的な作曲家が多いアメリカ現代音楽界にあってもなお際立った奇才であるが、そのスタイルに追随する作曲家がいないため、熱烈なファンがいるにも関らず、時代の大きなムーブメントを作り出すには至らなかった。しかし、ケージ、フェルドマンなどアメリカン・モダン・ミュージックの巨星たちも今は亡く、ミニマル・ミュージックの展開も行き詰まりを見せている今、俄然この巨匠の音楽が脚光を浴びているというわけだ。 「いにしえの子供の声」はガルシア・ロルカの詩に基づくソプラノ、ボーイ・ソプラノと室内アンサンブルのための代表作で、人類の太古の記憶を呼び覚ます。このアルバムの目玉が、世界初録音となる2001年の「アイネ・クライネ・ミッテルナハト・ムジーク」。セロニアス・モンクの名曲を「マクロコスモス」風にパラフレーズ。なぜか突然ドビュッシー、R.シュトラウスの引用も現れる。クラムとモンクの真夜中の邂逅。 | ||
マリオ・ダヴィドフスキー(1934-)の音楽 Vol.3 シンクロニズム第5番 (5人の打楽器奏者と電子音のための)(1969)(*)/ デュオ・カプリツィオーソ (ヴァイオリンとピアノのための)(2003)(#)/ シンクロニズム第6番 (ピアノと電子音のための)(1970)(+)/ 四重奏曲、金属鏡的音楽(フルート、ヴァイオリン、 ヴィオラとチェロのための)(1987)(**)/ シンクロニズム第9番 (ヴァイオリンと電子音のための)(1988)(##)/ チャッコーナ、金属鏡的音楽 (ヴァイオリン、チェロとピアノのための)(1971)(++) |
ジェフリー・ミラースキー指揮(*) マンハッタン音楽院 打楽器アンサンブル(*) カーティス・マコンバー(Vn;*/+/##/++) アレック・カリス(Vc;*/#/++) スーザン・パルマ・ニデル(Fl;+) モーリーン・ギャラガー(Va;+) エリック・バートレット(Vc;+/++) | |
録音:2004年。 ダヴィドフスキは作曲をアーロン・コープランドに師事後、ニューヨークのコロンビア・プリンストン電子音楽センターで電子音楽を学んだ際、エドガー・ヴァレーズに出会い影響を受けた。打楽器や金属的な音響への好みはヴァレーズ譲りのものだろう。アメリカでは少数派に属する硬派の前衛音楽だが、生楽器とともに鳴らされるピー・ポポ! ピュッ! という電子音はどこかなつかしく微笑ましい。 | ||
ホルヘ・リデルマン(1957-): カンタータ「ソング・オブ・ソングス」 (ソプラノ、テノール、女声合唱と室内管弦楽のための) |
エリッサ・ジョンストン(S) キャスリーン・ウェブスター(S) サラ・コルバーン(Ms) アメリア・タイレスト(A) チャールズ・ブランディ(T) デイヴィッド・ミルンズ指揮 サンフランシスコ・コンテンポラリー・ ミュージック・プレイヤーズ、 カリフォルニア大学バークレー校室内cho. | |
録音:2005年。 ソング・オブ・ソングスは旧約聖書を題材にとりテキストとした、ある若い女性とその愛人との性を描いた室内オペラとも言えるカンタータ。ミニマル的な反復技法を基礎に置いている。題材のせいだろうか、スティーヴ・ライヒの「詩篇」「砂漠の音楽」やレナード・バーンスタインの宗教的な作品(交響曲第1番「エレミア」など)を彷彿とさせる響きや、ストラヴィンスキー、メシアンにも似た響きを持っている。リデルマンはブエノスアイレスに生まれ、イスラエルで音楽教育を受けた。その後シカゴ、カリフォルニアで研鑚を積み、現在アメリカの主要なオーケストラから委嘱を受け活躍している。 | ||
朱色の影〜 ヴィヴァルディ:リコーダーと弦楽のための協奏曲集 協奏曲 ト長調 RV.443/同 イ長調 RV.108/ シンフォニア ロ短調 RV.169/ 協奏曲 ト長調「アラ・ルスティカ」RV.151/ 協奏曲 ハ短調 RV.441/ トリオ・ソナタ ニ短調「ラ・フォリア」RV.63/ 同 変ロ長調 RV.76.協奏曲 ハ長調 RV.444 |
マティアス・モート(リコーダー) イェルク=ミヒャエル・ シュヴァルツ(Vn)指揮 ルベル・バロックo. | |
録音:2003年2月。 フランス・バロックの作曲家を名に戴くルベル・バロック・オーケストラは、2001年に9.11同時多発テロの犠牲者を悼むコンサートでモーツァルトのレクイエムを演奏して以来、国際的な活動を展開している、1991年オランダで結成され主にアメリカで活躍する新しい古楽合奏団。ドイツ・ハルモニア・ムンディやヘンスラーなどに録音も行っている。リーダーがジュリアードで学んでいることからも推察されるように非常に鋭角的、クリアで現代的なヴィヴァルディを聴かせてくれる。 | ||
ジョージ・クラム(1929-):管弦楽作品集 魅入られた風景 時のエコーと川 スター・チャイルド |
スーザン・ナラッキ(S) トーマス・コンリン指揮 ワルシャワpo.&cho. ワルシャワ少年(Vn)歩。 | |
録音:2001年1月、2002年8月。既出音源からのコンピレーション盤。 既発売のジョージ・クラム・エディションから、現代アメリカの作曲家の代表格といっても過言ではないクラムの代表的管弦楽曲3曲を収めたアルバム。クラムの入門編としても適当。 | ||
アメリカ国会図書館での名演シリーズ Vol.21 ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタOp.11 No.4(*) ブラームス:ヴァイオリン、 ホルンとピアノのための三重奏曲 変ホ長調Op.40(+) ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 ト短調Op.57(#) |
ボリス・クロイト(Va;*) ジャック・ゴロジェツキ(Vn;+) ジョン・バローズ(Hr;+) アルトゥール・バルザム(P) ブダペストSQ(#) | |
録音:1966年3月4日(*)、1952年4月10日(+)、1951年12月18日(#)、ライヴ。 目玉はショスタコーヴィチ。おそらくブダペスト弦楽四重奏団のショスタコーヴィチはかなり稀。第2楽章のフーガの沈み込む美しさが素晴らしい。ボリス・クロイトはブダペスト弦楽四重奏団のヴィオラ奏者、ジャック・ゴロジェツキは同じく第2ヴァイオリン奏者。 | ||
エレイン・ボナッツィの芸術 モンテヴェルディ: 「音楽の諧謔」から [私はこれまで武装し続けたが/ あなたはかつて全て私のものだった/ 面影よ、呪われよ]/ 「オルフェオ」〜伝令の場面 ブリテン:子守歌のお守り Op.41 ブラームス:2つの歌曲 Op.91 ラヴェル:マダガスカル島民の歌 |
エレイン・ボナッツィ(Ms) エレン・マック(P) カレン・タットル(Va) ティモシー・デイ(Fl) スティーヴン・ケイツ(Vc) | |
録音:1985年、ピーボディ音楽院スタジオ。DDD。52:42。今回が初発売となる音源。 エレイン・ボナッツィはニューヨーク出身。1960年代からニューヨーク・シティ・オペラ、サンタフェ・オペラ、ワシントン・オペラなど、米国の主要歌劇場で活躍。ヒンデミットやストラヴィンスキーの指揮でも歌っている大ベテラン。このCDは1985年の全盛期のもの。 | ||
エリオット・カーターの音楽 Vol.6 エリオット・カーター(1908-): ヴァイオリン協奏曲(1990)(*)/ ヴァイオリン独奏のための 「4つの賛美」(1984-2000)(#)/ 「ホリデイ」序曲(1944/1961改訂)(+) |
ロルフ・シュルテ(Vn;*/#) ジャスティン・ブラウン指揮(*) ドナルド・パルマ指揮(+) オーゼンセso.(*/+) | |
録音:2005年2月9日&10日、カール・ニルセン・ホール、オーデンセ、デンマーク(*)/1992年11月10日、KAS スタジオ、ニューヨーク州アストリア、他(#)/2003年5月23日、カール・ニルセン・ホール、オーデンセ、デンマーク(+)。 アメリカの長老、カーターの作品第6集で、97歳の記念リリース。かの国の作曲家では最もヨーロッパに近いと思われている。ヴァイオリン協奏曲は表現主義的な作品。「ホリデイ」序曲は若い頃(と言っても36才)の作品だがコープランドの「ロデオ」と聴き間違えるほど明朗快活、健康優良児のアメリカ音楽で、現在の作風とのギャップが面白い。ヴァイオリンのロルフ・シュルテが熱演している。 | ||
ピーター・リーバーソン(1946-): リルケ歌曲集(1997-2001)(*)/ 6つの王国(1999-2000)(+)/ ホルン協奏曲(1998-1999)(#) |
ロレイン・ ハント・リーバーソン(Ms;*) ピーター・ゼルキン(P;*) ミカエラ・フカチョヴァー(Vc;+) ジャスティン・ブラウン指揮(+) ウィリアム・パーヴィス(Hr;#) ドナルド・パルマ指揮(#) オーデンセso.(+/#) | |
録音:2003年-2005年。 ピーター・リーバーソンはニューヨーク生まれで、現在はサンタフェ在住。1983年、ピーター・ゼルキンと小澤征爾指揮ボストン交響楽団によってピアノ協奏曲が初演され、その成功から米国作曲家のトップランナーとして活躍してきた。比較的穏健な作風の中に鋭い感性を湛えている。歌曲集を歌う名メゾのロレーン・ハント(・リーバーソン)は彼の妻。ここではピーター・ゼルキンが伴奏。またホルンの名手ウィリアム・パーヴィスが協奏曲のソロを務めるなど、豪華な面々による充実した演奏。 | ||
アメリカ議会図書館シリーズ Vol.22 〜ヘンリク・シェリング ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78 シューマン: ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105 ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.12-2 モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第24番 ハ長調 K.296〜第3楽章(*) |
ヘンリク・シェリング(Vn) ゲイリー・グラフマン(P) | |
録音:1971年12月3日/1970年12月11日(*)。初出音源。ADD、STREO。収録時間:56分13秒。 BRIDGEのアメリカ議会図書館シリーズからヘンリク・シェリングのリサイタルがリリース。彼のヴァイオリンは、豊かな芳香の音色で伸びやかに歌うが、決して演奏家の恣意に陥ることなく、熱気をはらんで作品に深く食い入っていく強さもある。ここで聞けるブラームス、シューマン、ベートーヴェンは彼のレパートリーの核をなす作曲家であり、グイッと迫り来る演奏には誰もが魅了されてしまうだろう。スタジオの中のシェリングしか知らない人には驚くべき演奏が聞ける。 | ||
アンドルー・ランゲル〜 バッハ・リサイタル 小前奏曲 イ短調 BWV942/ 半音階的幻想曲とフーガ BWV903/ 前奏曲 ト長調 BWV902/ フランス風序曲 ロ短調 BWV831/ 小前奏曲 ニ短調 BWV936/ イタリア協奏曲 |
アンドルー・ランゲル(P) | |
アンドルー・ランゲルのベートーヴェン ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 [第10番Op.14-2/第17番Op.31-2「テンペスト」/ 第24番Op.78「テレーゼ」/第9番Op.14-1/第27番Op.90] |
アンドルー・ランゲル(P) | |
録音:2004年9月。 ランゲルはシカゴ生まれでジュリアード音楽院出身。アメリカ、ヨーロッパ、イスラエルを中心に活躍しながら、1977年から1985年までダートマス大学のピアノ専任講師を務めた。1984-85年には5回のバッハ演奏会、1986-89年にはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会を行って高く評価された。 彼のレパートリーにはバッハ「ゴルトベルク変奏曲」「6つのパルティータ」、ショパン「マズルカ」などがあり、倒産してしまったDORIANレーベルヘの録音では、個性的で自由な解釈によって、晩年のグールドを思わせる異才ぶりを発揮していた。 | ||
エイミー・ビーチ(1867-1944):歌曲集 黄昏 Op.2-1/夜の女王 Op.2-3/夏の風 Op.14-1/ 甘い心よ、もうため息をつかないで Op.14-3/ 黄金の門 Op.19-3/ヴィラネル Op.20/ おかしくないかしら? Op.26-4/私の心の中に Op.29-1/ アニータ Op.41-1/春の年 Op.44-1/ ああ恋よ、いつの日か Op.44-2/ 来て、ああ来て! Op.48-1/おはようございます Op.48-2/ 遠くに行かないで Op.56-2/シェナ・ヴァン Op.56-4/ 赤ん坊 Op.69-1/おお/甘い満足 Op.71-2/ 西国の風 Op.77-2/黄昏に Op.85/唇は私のもの Op.113/ 暗い庭 Op.131/私は勇気を持とう Op.143 |
パトリック・メイソン(Br) ジョアン・ポーク(P) | |
録音:2004年11月30日-12月2日。56:21 エイミー・ビーチは女性作曲家という区分を抜きにしても、ここ10年ほどで録音はかなり増えた。しかし歌曲集は、ことにOp.40以前の作品となると多くはない。このCDではOp.2からOp.143の歌曲を偏りなく収録。パトリック・メイソンはアメリカ国内を中心に活動しているバリトンで、BRIDGEへはシューベルトの「冬の旅」(BCD-9053)とフランス歌曲集(BCD-9058)を録音している。 | ||
インテリア・デザイン 〜スティーヴン・マッケイ(1956-):作品集 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1996)(*)/ ヴァイオリン独奏のための 「インテリア・デザイン」(2003)(#)/ フルート、ヴァイオリン、 ヴィオラとチェロのための「ハンブル河」(1997)(+) |
カーティス・マコンバー(Vn) アレック・カリス(P;*) スーザン・パルマ・ニデル(Fl;+) モーリン・ギャラガー(Va;+) グレゴリー・ヘッセルリンク(Vc;+) | |
録音:2005年。 マッケイはアメリカ人の両親のもと、ドイツのハンブルクで生まれた。その後カリフォルニアに戻り十代のころにはロック・バンドの活動に熱中したというが、その経験は明らかに彼の音楽に反映されており、現代音楽にロックやジャズの激しいリズムのイディオムを取り入れ、活き活きとした音楽を作り出している。 | ||
エリオット・カーターの音楽 Vol.7 エリオット・カーター(1908-): 対話(2003)(*)/ボストン・コンチェルト(2002)(#)/ チェロ協奏曲(2001)(+)/ASKOコンチェルト(2000)(**) |
ニコラス・ホッジス(P;*) フレッド・シェリー(Vc;+) オリヴァー・ナッセン指揮 ロンドン・シンフォニエッタ(*)、 BBCso.(#/+)、ASKOアンサンブル | |
カーターの音楽第7集はBBCとの共同制作。全てカーターが90歳を越えて以降の作品で、現代作曲家兼指揮者として揺ぎ無い評価を得ているオリヴァー・ナッセンが全曲指揮。(*)はイギリスのピアニスト、ニコラス・ホッジス(KAIROSレーベルでお馴染み)のためにBBCが委嘱、(#)はボストン響の委嘱作、(+)はシカゴ響の委嘱作品で、ヨーヨー・マとバレンボイム指揮シカゴ響によって初演、今回は現代アンサブル「タッシ」のメンバーとして名を馳せたフレッド・シェリーが独奏、(+)はもちろんASKOアンサンブルのために書かれたもの。 | ||
アメリカ議会図書館ライヴ Vol.22 シューベルト:ピアノ五重奏曲Op.114「鱒」 フランク:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 |
ブダペストSQ アルトゥール・バルサム(P) ジュリアス・レヴァイン(Cb) | |
録音:1956年4月26日/1953年12月18日。 20世紀を代表するブダペスト弦楽四重奏団が名曲「ます」を演奏した貴重なライヴ。共演のバルサムはポーランド出身のアメリカのピアノ奏者で、ウッジ音楽院で学んだのちにベルリン音楽アカデミーに留学、独奏者として、また、メニューイン、エリカ・モリーニ、ナタン・ミルシテイン、フランチェスカッティらヴァイオリン奏者を中心とした伴奏ピアニストとして、さらに室内楽奏者としても活躍した。 | ||
ドビュッシー・ピアノ作品全集 Vol.1 ボヘミア風舞曲/2つのアラベスク/間奏曲/ 小さな黒人/夢想/舞曲/子供の領分/前奏曲集第2巻 |
ベネット・ラーナー(P) | |
Vol.1:BCD-9211。 | ||
ショパン&リスト: チェロとピアノのための作品集 ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 Op.65 リスト:悲しみのゴンドラ/ ノンネンヴェルトの僧房 ショパン:華麗なポロネーズ リスト:忘れられたロマンス/ 悲歌第1番/悲歌第2番 ショパン:協奏的二重奏曲 |
フィッシャー二重奏団 [ノーマン・ フィッシャー(Vc) ジーン・キアマン(P)] | |
録音:2002年1月。 この2人の作曲家によるチェロとピアノのための作品全曲ではないが、めったに演奏されない作品を聴くことが出来る。フィッシャーはコンコード弦楽四重奏団のチェロ奏者として国際的な演奏活動を始め、1971年にフィッシャー二重奏団を結成した。古典的レパートリーだけでなく、ブゾーニ、ブーランジェ、リストなどの過去の忘れられた作品の再発見にも努めている。 | ||
レイ・デ・ラ・トーレ〜歴史的録音集 アルベニス:伝説/朱色の塔(*) グラナドス:ゴヤの美女(*)/スペイン舞曲第5番(*) ニン=クルメイ:ミランの主題による6つの変奏曲(*) ロドリーゴ:古いサラバンダ(*) ファリャ:ドビュッシー讃(*) オルボーン:前奏曲と舞曲(*) ボッケリーニ:ギター五重奏曲第1番 ニ長調(+) ヴィラ=ロボス:練習曲第11番(#) |
レイ・デ・ラ・トーレ(G) ストゥイヴェサントSQ | |
録音:1952年7月、ニューヨーク(*)/1950(+)/1961年(#)。 キューバ生まれの名ギタリスト、レイ・デ・ラ・トーレ(1917-1994)は、伝説的なギタリスト、ミゲル・リョベト(1878-1938)に学んだ。技巧的に極めて高度で、南米らしい強い情熱もあるが、デ・ラ・トーレの最大の武器は繊細さが行き渡った表現だ。ことに弱音での語りかけの上手さは天才的。聴きなれた名曲が一味違って聞こえるようだ。(+)は幻の名盤として知られていたもの。 | ||
ディアベリの主題による変奏曲集 ベートーヴェン、フンメル、カルクブレンナー、モシェレス、 リスト、シューベルト、ツェルニーの作品 |
メルヴィン・チェン(P) | |
録音:2003年10月30日-11月1日。 ウィーンの出版者アントン・ディアベリは、自作のワルツを主題としてた変奏曲集を企画、一つは多数の作曲家を巻き込んだ「主題+50の変奏曲+コーダ」の作品となり、もう一つはベートーヴェンの高名な「ディアベリ変奏曲」となった。このCDには後者の全曲と、前者から6曲を収録。メルヴィン・チェンはテネシー州出身のホープ。 | ||
アメリカの交響詩集 ルイス・ケーン(1870-1922):「エクスカリバー」Op.180 バーリンガム・ヒル(1872-1960): 「スティーヴンソニアーナ」第1番 Op.24 ホレイショ・パーカー(1863-1919):「北のバラード」Op.46 ジョン・オールデン・カーペンター(1876-1951): 海流 (1933, rev.1942) |
カール・クリューガー指揮 RPO | |
録音:ADD。 いずれも後期ロマン派の色濃い作風で、それぞれに魅力的。「スティーヴンソニアーナ」という題は、「宝島」や「ジキル博士とハイド氏」で有名な作家ロバート・ルイス・スティーヴンソンの「歌のお庭 A Child's Garden of Verses」に基づいているという。 | ||
フレッド・ラダール(1943-): タイム・アフター・タイム(2000)(*)/ 行進(1992)(+)/ オーボエ四重奏曲(2002)(#)/ 波(1988)(**) |
ジェフリー・ミラースキー指揮(*) コロンビア・シンフォニエッタ(*) アンタレス(+) ラ・フェニーチェ(#) オルフェウスco.(**) | |
原盤:DG(**)。 ラダールはアメリカ合衆国ウィスコンシン州出身。1960年代から現在に至るまで多様な作品を作曲し賞賛を得ている。1991年からコロンビア大学教授。「波」では、オルフェウス室内管弦楽団が大変に優れたアンサンブルを聴かせる。 | ||
ソプラノ独唱を伴う弦楽四重奏曲集 リチャード・ワーニック(1934-):弦楽四重奏曲第5番(1995) アルベルト・ヒナステラ(1916-1983): 弦楽四重奏曲第3番 Op.40(1973) ジョン・ハービソン(1938-):リウェイキング(1991) |
ベニタ・ヴァレンテ(S) ジュリアードSQ | |
録音:1999年、2000年。 ソプラノ独唱を伴なう弦楽四重奏曲といえばシェーンベルクの第2番が知られているが、ここに収録された3作品の録音は珍しい。ワーニックのの第5番では第1楽章と第3楽章にソプラノが加わる。ヒナステラの第3番ではほぼ全編に渡ってソプラノが加わり、特にアモローソと題された第3楽章が美しい。ハービソンの「リウェイキング」でも全編にソプラノが加わっている。2006年で結成60年となるジュリアード弦楽四重奏団に、米国のソプラノ、ヴァレンテが彩りを添えている。 | ||
ギャリック・オールソン・エディション Vol.1 J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 ヘンデル:組曲第2番 ヘ長調 HWV.427 |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:1999年1月、2001年11月。 1970年ショパン国際ピアノコンクールの覇者、ギャリック・オールソンの弾くバッハとヘンデル。オールソンは常に音楽に対して余裕を保ち、考え抜かれた曲想と鋭敏な音色への感覚、そしてそれを可能にする見事なタッチのコントロール、そうした高度な要素を、完全に融和するまで練り上げている。この「ゴルトベルク変奏曲」でも、熱狂に身をおくのではなく、常に音楽に熟した味わいが感じられ、素晴らしい。ピアノを用いた演奏の中でも、とりわけ大人の風格を感じさせる演奏だ。ヘンデルの組曲では、冒頭のアダージョの身震いするほどの静寂の美が素晴らしい。 | ||
古き良き時代の音楽〜ピアノ小品リサイタル メンデルスゾーン:春の歌(無言歌集 から) グリュンフェルト:ロマンス ゴドフスキ:アルト・ウィーン グリーグ:蝶々 シンディング:春の訪れ モシュコフスキ:ホ調のワルツ ルビンシテイン:ヘ調のメロディ リャードフ:音楽玉手箱 ルビンシテイン:天使の夢 パデレフスキ:ト調のメヌエット リスト:愛の夢 マクダウェル:魔女のダンス シューベルト/ヘラー編曲:鱒 ドリーブ:ワルツ(バレエ「泉(ナイラ)」から) |
フランク・グレイザー(P) | |
録音:2000年6月。 グレイザーは1915年アメリカ、ウィスコンシン生まれ。イーストマン音楽院で長く教授を務め、シェーンベルク、ペンデレツキ、ジョリヴェなど同時代の作曲家との交友も多かった。この録音は85歳の時のものであるが、演奏に衰えはなく、人生の年輪を感じさせる仕上がりとなっている。親しみやすい小品ばかりというのも今の穏やかな芸風にあっている。ホロヴィッツが晩年に「ホロヴィッツ・アット・ホーム」という小品集を録音したが、同じ境地に達しているといえよう。 | ||
GONE FOR FOREIGN デイヴィッド・クラマン:ゴーン・フォー・フォーリン ウィリアム・アンダーソン:めまいがするもの 内藤明美:マインドスケープ(4つの詩的印象) ロルフ・イトレフス[Rolv Yttrehus]: プレクトラム・スペクトラム ミルトン・バビット:白鳥の歌 第1番 |
ジェフェリー・ミラースキー指揮 シグナス・アンサンブル | |
録音:2005年。 フルート、オーボエ、ヴァイオリン、チェロ、ギター(バンジョー、マンドリン)という編成のアンサンブルのために、いずれも2000年前後に書かれた作品集。注目作はニューヨークに久しく在住の内藤明美の「マインドスケープ」。数年前に日本でも上演されたことがある。印象主義、武満の影響が色濃く、さらに調性、抒情性を深めた繊細な音楽。アルバム・タイトルになっているクラマンの「ゴーン・フォー・フォーリン」(異国に去りぬ、とでも訳そうか)は、アヴァンギャルド・ジャズともプログレとも聴けるポップな要素満載のノイズ系ミュージック。 | ||
アルトゥール・バルサム〜協奏曲録音集 モーツァルト:ピアノ協奏曲第8番 ハ長調 K.246(*) ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 ニ長調 Op.61 (ヴァイオリン協奏曲からの編曲)(#) モーツァルト:ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K.415(+) フンメル:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.85(**) C.P.E.バッハ:ピアノ協奏曲 ニ短調 H.427 Wq23(##) |
アルトゥール・バルサム(P) ウォルター・ゲール指揮(*) クレメンス・ダーヒンデン指揮(#) オットー・アッカーマン指揮(**) ヴィクトル・デザルツェンス指揮(##) ヴィンタートゥールso.(*/#/**/##) ヘンリー・スヴォボダ指揮(+) コンサート・ホールso.(+) | |
録音:1950年代前半、モノラル、AAD、141:16。原盤:米 コンサート・ホール・ソサエティ。 アルトゥール・バルサム(1906-1994)といえば、シゲティやミルシテイン、そしてシュムスキーら一流ヴァイオリニストの伴奏者として、あるいはブダペスト四重奏団などとの室内楽共演が知られているが、もちろん独奏ピアニストとしても極めて優れた才能を持っていた。このCDに収録されているのは、いずれもコンサート・ホール原盤、1950年代前半のモノラル録音。フンメルの作品はバルサム自身のお気に入りだったそうだが、モーツァルトの2曲も含め、企画のためかどちらかと言えば珍しい作品が並ぶ。いずれもバルサムの高い音楽性を実感するには最高の演奏が集められている。 | ||
シューベルト:即興曲集 D.935 ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960 |
イノン・バーナタン(P) | |
録音:2005年9月14日-16日、DDD、74:52。 イノン・バーナタンは1979年、テルアヴィヴ生まれのイスラエルのピアニスト。1997年に英国に留学、数年後には様々なコンクールで入賞を果たしている。技術的な確かさに加え、詩的で深みを感じさせる音色と表現に秀でており、20代後半のピアニストの中でも極めて注目されている人物である。シューベルト晩年のソナタは、カーネギーホールで演奏し絶賛を博し、それを受けて録音が実現した。 | ||
ギャリック・オールソン・エディション Vol.2 〜ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 第1弾 ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 Op.7/ ピアノ・ソナタ第24番 嬰ヘ長調 Op.78/ ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101 |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:2006年1月23日-25日、DDD。 ギャリック・オールソンによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ集が始動。オールソンといえば、1970年のショパン国際ピアノ・コンクールの覇者(この時の第2位が内田光子)だが、彼の特徴である明晰で鋭敏なタッチと頭脳的とすら言えるコントロールは、このベートーヴェンでも最大限に生かさている。ことに28番のソナタで見せる曖昧さの欠片もない演奏は聞きもの。 | ||
歌曲集とアンコール集 ミルトン・バビット(1916-): 現象/家の中のワルツ チェスター・ビスカーディ(1948-): 4つの風についての赤ちゃんの歌 メル・パウエル(1923-1998): レヴァトフの聖務日課 トビアス・ピッカー(1954-): 生地の木/昆虫に/私たちが再会する時 デイヴィッド・ラコウスキ(1958-): 音楽家/田園詩/サラ(ピアノ独奏) クリストファー・バーグ(1949-): グレシアン・アーンについての頌歌 他 |
ジュディス・ベッティーナ(S) ジェイムズ・ ゴールズワーシー(P) カーティス・マコンバー(Vn) トム・コラー (ヴィブラフォン) | |
録音:2004年9月。 ベッティーナはマンハッタン音楽学校在学中から現代音楽に取り組み始め、ここに収録されているのは、皆彼女と関係のある作曲家たちの作品。バビットはマンハッタン音楽学校でベッティーナを最初に激励した作曲家の一人で、バーグは同校で、ピッカーとラコウスキはプリンストンでベッティーナと共に学んだ。ベッティーナと夫のゴールズワーシー、ラコウスキはスタンフォード大学で教えていたことがあり、パウエルはバビットの友人。様式は、伝統的調性に近い全音階的和声語法(バーグ、ピッカー)から、時に調性に近づくけれども、より半音階的な語法(ビスカーディ、ラコウスキ)、調性から全く離れた語法(バビット、パウエル)まで様々。 | ||
ジョン・ハービソンの音楽 Vol.1 ジョン・ハービソン: モンターレのモテットの2つの巻(*)/ オーボエ、クラリネットと 弦楽のための協奏曲(#)/ ピアノ・ソナタ第1番 (ロジャー・セッションズの 思い出に)(+)/ ミラバイの歌(**) |
ロレーン・ハント・ リーバーソン(Ms;*) グリーンリーフ 室内プレイヤーズ(*) ペギー・ピアソン (Ob;#) ジョー=アン・ スターンバーグ (Cl;#) スコット・ユー指揮(#) メタモルフォーゼン 室内o.(#) ロバート・シャノン(P;+) ジョージン・’ レシック(S;**) ウォーレン・ ジョーンズ(P;**) | |
ハービソンは1938年に生まれ、ピストンに師事し、セッションズに強い影響を受けた。作風は新古典主義的で、1987年ピューリッツァー賞を受賞し、マサチューセッツ工科大学の音楽研究所教授を務めている。最後の作品は16世紀にインドで書かれた宗教的な詩に基づいている。 | ||
ギャリック・オールソン・エディション Vol.3 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 第2弾 ピアノ・ソナタ第2番 イ長調 Op.2-2/ ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」/ ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111 |
ギャリック・オールソン(P) | |
DDD、71:17。 オールソンのベートーヴェン、ピアノ・ソナタ集第2集。オールソンはは、一方で繊細な静かな美を持ちつつ、快活で力強い部分では気持ちよくピアノを鳴らしている。「告別」の冒頭は、その対比の鮮やかさが素晴らしい。また最後のソナタである第32番の、20分という長大な第2楽章を、オールソンは様々な表情で見事に纏め上げている。 | ||
20世紀初頭の弦楽四重奏曲集 シベリウス:弦楽四重奏曲 ニ短調 Op.56「親密な声」 ストラヴィンスキー:弦楽四重奏曲のための3つの小品 ラヴェル:弦楽四重奏曲 |
ダエダルスSQ [ミンヨン・キム(Vn) クヨン・キム(Vn) ジェシカ・トンプソン(Va) ラマン・ ラマクリシュナン(Vc)] | |
ダエダルス弦楽四重奏団は2000年夏に結成された新しいグループで、結成直後の2001年にカナダ・バンフの国際弦楽四重奏曲コンクールで優勝している。20世紀初頭の様々なスタイルの音楽だが、しなやかな感性で見事に弾きわけている。特にラヴェルは秀逸。 | ||
ポーラ・ロビソンとルドルフ・ゼルキンの共演!/他、 マールボロ音楽祭創立50周年記念シリーズ マールボロ音楽祭ライヴから二重奏曲を集めて シューベルト: 「しぼめる花」の主題による序奏と変奏曲(*) プロコフィエフ: 2つのヴァイオリン・ソナタ ハ長調 Op.56(#) レオン・カーシュナー(キルヒナー): デュオ第2番(2001)(+) |
ポーラ・ロビソン(Fl;*) ルドルフ・ゼルキン(P;*) ダニエル・フィリップス、 ピーター・ザゾフスキー(Vn;#) イダ・レヴィン(Vn;+) ジェレミー・デンク(P;+) | |
録音:1968年(*)/1978年(#)/2002年(+)。 マールボロ音楽祭の歴史のなかから二重奏の録音をセレクト。ゼルキンは音楽祭の創始者の一人で長く指導にあたった。ここではN響定期に出演したことがあるフルートのポーラ・ロビソンの伴奏で参加、この曲はゼルキンの初音盤レパートリー作品となるはず。 | ||
ニューヨークで活躍 心象風景〜内藤明美:作品集 木の記憶(2000)(*)/旅(2000)(#)/サンクチュアリ(+) マインド・スケープ〜4つの詩的印象(2002)(**) 月暦/ゾディアック行きの宇宙船〜 薩摩琵琶とエレクトロニクスのための(##) |
ウィリアム・マーシュ(マリンバ;*) タラ・ヘレン・オコーナー(Fl;#) リチャード・オニール(Va;#) ジューン・ハン(Hp;#) クラウディオ・ジャコムッチ (アコーディオン;+) シグナス・アンサンブル(**) 上田純子(薩摩琵琶;##) | |
録音:2003-2006年。 ニューヨークを中心に活動する内藤明美は Music Today 国際作曲コンクールのファイナリストになったことあり、作品は多くの音楽祭で取り上げられている。初期の武満を思わせる厳しさと繊細さを持った作風から、近年はドビュッシーを彷彿とさせる抒情的な音楽に大きく変化した。薩摩琵琶の上田純子はオランダとスペインを拠点に活動し、古典、声明、現代音楽に意欲的に取り組み、自作自演も多い。 | ||
5つのピアノ・ソナタ エルネスト・アルフテル(1905-1989): ピアノ・ソナタ(1926-32) エネスコ: ピアノ・ソナタ 嬰ヘ短調 Op.24-1 ストラヴィンスキー:ピアノ・ソナタ エルネスト・アルフテル: ピアノ・ソナタ「ドメニコ・ スカルラッティへの敬意」 ヤナーチェク: ピアノ・ソナタ「1905年10月1日」 |
アンドルー・ランゲル(P) | |
録音:2005年9月。 20世紀に作曲された5曲のソナタが収録された興味深いアルバム。アルフテルはドイツの家系のスペインの作曲家で、ファリャに学び、ストラヴィンスキーやラヴェルの影響を受けた。ストラヴィンスキーのソナタは新古典主義の時期の代表作の1つ。他にヤナーチェクの名作、エネスコのソナタを収録。 | ||
ピリオド楽器使用、 ランバート・オーキスによるゴッツチョーク ルイ・モロー・ゴッツチョーク (ゴットシャルク;1829-1869):ピアノ作品集 2つ目のバンジョーOp.82/孤独Op.65/ 演奏会用ワルツ「そよ風」/ 演奏会用大カプリース「ハバナの思い出」/ 演奏会用練習曲「殉教者の歌」/ 演奏会用練習曲「マンチェガ」/ クリオールのバラード「サヴァンナ」Op.3/ 国民歌による演奏会用パラフレーズ「ユニオン」Op.48 |
ランバート・オーキス(Fp) | |
録音:1982年。使用楽器:1865年製チッカリング・コンサート・グランド(スミソニアン博物館所蔵)。以前 Smithsonian Collection of Recordings から ND-033 という番号で発売されていた録音の、レーベル移行再発売。 アメリカ初期の作曲家、ゴッツチョークの録音も近年は増えてきたが、この盤は録音後25年近く経ちながらも未だにその価値を減じていない。なんといっても最大の魅力は、ゴッツチョークがまだ生きていた年代に作られた、チッカリング製の楽器を使用したピリオド演奏であること。現時点でも、少なくともまとまった録音としては唯一の物だろう。そして奏者も魅力。オーキスはムターやロストロポーヴィチなど大物演奏家の伴奏者としても知られ、録音ではVirginへのシューベルト作品集、DGへムターと入れたベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ全集」のような名盤もある。当レーベルへもクラムの作品集やベートーヴェンの熱情を3つのピアノで弾きわけたアルバムを録音している。 | ||
ギャリック・オールソン・エディション ベートーヴェン・ソナタ集 Vol.3 [第3番 ハ長調Op.2-3/第9番 ホ長調Op.14-1/ 第10番 ト長調Op.14-2/第25番 ト長調Op.79 |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:2003年。 オールソンは1970年のショパン・コンクール1位を獲得して華々しいデビューを果たしたが、その後録音にはあまり恵まれていなかった。当エディションは久々にまとまったシリーズとなりそうで、ファン待望のもの。これまでに2枚のベートーヴェン・ソナタ集とウォーリネンのヴァイオリン作品集(ピアノ・パート)でを録音している。 | ||
テレミンの失われたアルバム クライスラー:愛の悲しみ ドヴォルザーク:ユモレスク シューベルト:アヴェ・マリア ショパン:夜想曲 嬰ハ短調(遺作) カサド:愛の言葉 J.S.バッハ:G線上のアリア ガーシュウィン:サマータイム ポンセ:小さな星/他 |
クララ・ロックモア(テルミン) ナディア・ライゼンバーグ(P) ホルヘ・モレル(G)他 | |
録音:1975年7月。 テルミンは、ロシア人テルメンが1924年に発表した電気楽器で、四角い箱から出ているアンテナに手を近づけたり遠ざけたりして演奏する。ロックモアはロシアで生まれ、ヴァイオリンを学んで姉ナディア(1905年生まれ)と共にアメリカにいった。そこでテルミンと初めて出会ってこの楽器に魅せられ、テルミン演奏の第一人者となった。1975年には演奏活動から引退していたが、勧められて録音を行った。そのうち12曲はデロスから発売されたが、16曲は忘れられていた。ライゼンバーグの息子で批評家・放送キャスターのロバート・シャーマンが数年前にこれを知ってCD化した。 | ||
シュテファン・ヴォルペ(1902-1972) Vol.3〜アインシュタインの演説と歌曲集 原子時代における平和についての アインシュタイン博士の演説からの抜粋/ 10の初期の歌/イディッシュ語の民謡編曲/ ヘブライからの歌曲集/ ハンス・ザックスによる寓話 「怠け者の農夫と犬」/ 墓碑銘 |
パトリック・ メイソン(Br) ロバート・シャノン(P) トニー・アーノルド(S) ジェイコブ・ グリーンバーグ(P) リーア・サマーズ(Ms) アシュラフ・セワイラム (B−Br) スーザン・グレイス(P) | |
録音:2005年10月。 ウォルペはベルリン生まれのユダヤ人で、ナチスの迫害を逃れて1931年からウィーンでウェーベルンに学び、1934年エルサレム、1938年米国に渡った。エルサレムでユダヤやアラブの音楽からの影響を受けて「ヘブライからの歌曲集」が作曲された。 | ||
ポール・ランスキー(1944-): ミュージック・ボックス(オルゴール) 無言/ピンのおしゃべり/黒いパヴァーヌ/ へ音上で/2つずつ/上級生のための作曲計画/ B-O-B-O/ 嬰ヘ短調の喜び/ パッサカリア/オルゴール |
ポール・ランスキー (歌/電子音) ハンナ・マッケイ(歌) | |
録音:2006年。 ランスキーはジョージ・パール(BCD-9214)、ミルトン・バビットに学び、プリンストン大学作曲教授を務めている。電子音楽やコンピュータ音楽を作曲し、アルゴリズムによる作曲というコンピュータ音楽の語法の開拓者として知られている。 ランスキーは、この数年電子音楽を作曲する時は復古的な状態で、新しい音の領域や聴き方を求めたりするよりは、和声進行を試したりするようなもっと旧式の仕事をするためにコンピュータに向かうと述べている。真面目な曲から妙な曲まで、5曲で作曲者と妻が歌(としゃべり)を担当している。「ピンのおしゃべり」はイギリス民謡の歌詞とラップ音楽の要素を取り入れた作品。 | ||
ドビュッシー・ピアノ作品全集 Vol.2 12の練習曲集[第1集/第2集]/ベルガマスク組曲/ 見出された練習曲/ベルガマスク組曲第2番 |
ベネット・ラーナー(P) | |
録音:2006年。ラーナーはコープランド、ポウル・ボウルズ、チェレプニン、ヴァージル・トムソンなどの20世紀音楽の初演者として知られている。そのせいか、このドビュッシーでも新しい作品を読み解くように知的なアプローチがとられている。 | ||
初演ジャズ・オーケストラ版 「グランド・キャニオン」「ミシシッピ」 ジャズ・グローフェ&ガーシュウィン グローフェ:組曲「ミシシッピ」 (ポール・ホワイトマン楽団 初演時のオリジナル版;1925) ガーシュウィン/グローフェ管弦楽編: セカンド・ラプソディ(1931)(*)(#) グローフェ:サックスとピアノのための 「ガロドロのセレナーデ」(1958) (+) グローフェ:組曲「グランド・キャニオン」 (ポール・ホワイトマン楽団 初演時のオリジナル版;1929-1931)(*) |
スティーヴン・リッチマン指揮 ハーモニー・アンサンブル・ ニューヨーク アル・ガロドロ(A−Sax;+) リンカーン・マヨルガ(P;#/+) | |
録音:2004年。(*)は当版での世界初録音。グローフェの名曲「グランド・キャニオン」と、ウルトラ・クイズで有名な「ミシシッピ」を初演時ジャズ版で! キング・オブ・ジャズといわれたポール・ホワイトマン楽団が初演したオリジナル版を使用したグローフェとガーシュウィンの名曲。ラプソディ・イン・ブルーのオリジナル版の録音はすでに世に出ているが、セカンド・ラプソディはこれが初めて。またグランド・キャニオンのオリジナル版、グローフェの知られざる室内楽曲もあり、アメリカ音楽ファンにはたまらない一枚。 | ||
ビーバー(1644-1704): 「技巧的で楽しい合奏」〜パルティータ集 [第1番 ニ短調/第2番 変ロ短調/第3番 イ長調/ 第4番 変ホ長調/第5番 ト短調/第6番 ニ長調] |
ルベル [イェルク・ミヒャエル・ シュヴァルツ(Vn) カレン・マリー・ マーマー(Vn/Va) ジョン・モラン(Vc) ドンソク・シン(Org)] | |
ビーバーはボヘミア生まれのヴァイオリン奏者・作曲家で、1670年以降はザルツブルクを中心として活動した。7つのパルティータからなるこの曲集のうち5曲はスコルダトゥーラ(変則的な調弦法)・ヴァイオリン又はヴィオラと通奏低音のために書かれている。ルベル(バロック・オーケストラ)は大きな編成のバロック・オーケストラだが、今回はそのメンバーによる室内楽編成。 | ||
ジョージ・パール(1915-):「回顧」 9つのバガテル/ 無伴奏ファゴットのための 3つのインヴェンション/ 2つのフランスのクリスマス・キャロル/ ヴァイオリンとピアノのための3部作/ 弦楽四重奏曲第9番「短い出会い」/ ピアノ協奏曲第2番/ ヴァイオリンとヴィオラのための 無伴奏パルティータ/ ファゴット音楽/弦楽五重奏曲/他 |
オラシオ・グティエレス(P) ニューヨーク・ ヴィルトゥオーソ・ シンガーズ カーティス・マコンバー (Vn/Va) デポールSQ リチャード・グード(P) シカゴSQ/他 | |
録音:1983年、1993年、2003年、2005年。 パールはデポール大学とニューヨーク大学で学び、クルシェーネクにも私的に師事した。作曲家としてだけでなく、12音技法の理論家、音楽学者、演奏家、教育者として半世紀以上活動してきた。パールは初め、和声進行と構造の伝統的な手法はもう役立たないと感じ、シェーンベルクの12音技法も音階と動機として同時には機能しないと考えて当惑していた。1937年にベルクの「抒情組曲」の楽譜を見て、これがシェーンベルクの音列ではなく、5度の循環に基づいて構成されているとわかり、翌年最初の無調の曲を作曲し、「12音調性」という体系を作って発展させていった。ここには1950年代から2004年までの作品が収録されている。 | ||
シュテファン・ヴォルペ(1902-1972) Vol.4 オーボエ・ソナタ断章(*)/オーボエ・ソナタ(*)/ 歌、言葉、賛美歌、節…最も優しい動き(*)/ フルートとピアノのための2部からなる曲(#)/ オーボエ、チェロ、 打楽器とピアノのための曲(+) |
ハインツ・ホリガー(Ob;*) ロバート・エイトケン(Fl;#) ジェイムズ・エイヴリー (P;*/#)指揮(+) サープラス・アンサンブル(+) | |
録音:1992年、2001年、2005年、2006年。 ウォルペがパレスティナに住んでいた時の生徒に、ベルリン生まれのオーボエ奏者ヨーゼフ・マルクスがいた。ウォルペはマルクスにオーボエの楽器としての可能性を尋ね、彼のために書かれた作品は20世紀におけるオーボエの技巧を発展させた。演奏は現代最高のオーボエ奏者ホリガーや武満徹作品集(NAXOS)が好評のエイトケンなど。 | ||
バッハへの橋 ギボンズ:ソールズベリー卿の パヴァーヌとガイヤルド スウェーリンク: わが青春はすでに過ぎ去り/ 緑の菩提樹の下で トムキンズ: 心の乱れた時の悲しみのパヴァーヌ/ ヴォランタリー フローベルガー: リチェルカーレ第6番/ リチェルカーレ ハ長調 ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131 〜フーガ ファーナビー:別れのつらさ J.S.バッハ:シンフォニア ヘ短調/他 |
アンドルー・ランゲル(P) | |
録音:2006年6月。 ここに収録されているのは、主に17世紀にヴァージナル、クラヴィコード、チェンバロ、オルガンのために書かれた、舞曲、変奏曲や対位法的な曲。ランゲルはそこにバッハの作品との類似点を見出し、バッハは先駆者たちの作品を解釈するための師だと述べている。 | ||
アルトゥール・バルサム〜 モーツァルト:ピアノ協奏曲集 ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K. 450(*)/ ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K. 453(*)/ ロンド イ短調 K. 511(+)/ ピアノ・ソナタ ハ長調 K. 330(#)/ ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K. 449(*)/ ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K. 456(*) |
アルトゥール・バルサム(P) ハリー・ニューストーン指揮 ハイドンo. | |
録音:1956年6月、放送録音(*)/1950年代、コンサートホール原盤(#)/1980年2月、ニューヨーク(+)。 バルサムは当レーベルの国会図書館ライヴシリーズでブダペスト四重奏団やミルシテインなど大物アーティストとの共演で知られて知られているが、このアルバムは古典派の協奏曲集(BCD-9196)に続くソリストとしての復刻第2弾。 バルサムは1906年ワルシャワで生まれ、ベルリン音楽アカデミーに留学して1930年ベルリン国際コンクールで1位となった。1940年アメリカに移住し、独奏者として活動したほか、ユーディ・メニューイン、ナタン・ミルシテイン、ジノ・フランチェスカッティ、ヨーゼフ・シゲティなどと共演した。ハイドンとモーツァルトの独奏曲全曲と多数の協奏曲や室内楽曲を録音している。 バルサムは、自分の演奏するモーツァルトを常に歌わせたいから、極端なテンポや強弱の対照は避けている、他の作曲家の作品で用いる音の範囲とは異なる美しい音質を目指さなくてはならないと書いている。その言葉通り、特に独奏曲では軽く繊細なタッチで、節度のある、しかし暖かみのある音楽が作り出されている。 | ||
ジョージ・クラム(1929-)・ エディション Vol.10 喜びと悲しみの歌曲集「人生の川」 (賛美歌、黒人霊歌、再流行した曲の連作、 声、打楽器四重奏、増幅された ピアノのための;アメリカン・ ソングブック第1集)(2003)/ 悲しみ、あこがれと無邪気さの 歌曲集「丘へ」 (アパラチアの歌曲連作、 声、打楽器四重奏、増幅された ピアノのための;アメリカン・ ソングブック第3集) |
アン・クラム(S) ジェイムズ・フリーマン指揮 オーケストラ2001 | |
録音:2005年11月、2003年6月。 クラムはアパラチア山脈の西にあるウェスト・ヴァージニア州チャールストンで生まれた。アメリカ民謡に興味を持っていた娘アンの提案でアパラチアの歌曲集を作曲し、それを管弦楽を伴う4集の「アメリカの歌の本」に改作した。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品全集 Vol.3 忘れられた映像/映像第1集/映像第2集/ コンクールの小品/悲歌/レントより遅く/ 英雄の子守歌/ 石炭の熱によって照らされた夕べ/ アルバムのページ/ ハイドンをたたえて/ピアノのために |
ベネット・ラーナー(P) | |
録音:2006年10月。 ラーナーはクラウディオ・アラウや、ドビュッシーの偉大な演奏者ギーゼキングの生徒だったアルゼンチンのピアニスト、アルミンダ・カンテロスに学んだ。現代の作品を多数初演し、1990年からタイに住んでチェンマイの大学で教えている。 | ||
ジャスティン・ デッロ・ジョイオ(1955-):作品集 2つの演奏会用練習曲(*) ピアノ三重奏のための音楽「愚行の行進曲」(#) ピアノ・ソナタ(*) |
ギャリック・ オールソン(P;*) アニ・ カヴァフィアン(Vn;#) カーター・ブレイ(Vc;#) ジェレミー・デンク(P;#) | |
デッロ・ジョイオはジュリアード音楽院でパーシケッティ、セッションズ、ダイアモンドに学び、在学中も、博士号取得後も数々の賞を受賞している。ピアノ・ソナタはコープランドの提案で作曲され、パーシケッティに献呈された。ピアノ・ソロ作品はギャリック・オールソンが弾いている点も注目される。 | ||
ヴィルトゥオーソ・アコーディオン 〜現代のアコーディオン音楽 サンポ・ハーパメキ(1979-):力 ユッカ・ティエンスー(1948-):飛翔 ヴラディーミル・ズビツキー(1953-): カルパティア山脈組曲 サルヴァトーレ・シャリーノ(1947-): 青い放浪者 ジェラール・グリゼイ(1946-1998): パッサカリア マグヌス・リンドベリ (1958-):舌の戯れ ユッカ・ティエンスー(1948-):ゾロ |
ミッコ・ルオマ (アコーディオン) | |
録音:2006年7月、9月。 ルオマはシベリウス・アカデミーを最優秀で卒業し、1997-1998年、ニューヨーク市立大学で現代音楽の演奏を学んだ。フィンランドのトゥルク音楽アカデミーで教え、多数の現代作品を初演している。シャリーノ、グリゼイ、リンドベリなど現代の巨匠の作品も演奏されている。 | ||
エチュード&パロディ〜 ポール・ランスキー:作品集 練習曲とパロディ(*)/ 半組曲(#)/リチェルカーレ・プラス(+) |
ウィリアム・ パーヴィス(Hr;*) カーティス・ マコンバー(Vn;*) ミハエ・リー(P;*) デイヴィッド・ スタロビン(G;#) ブレンターノ四重奏団(+) | |
録音:2006年4月、10月、2005年3月。 ランスキーは若い時はコンピュータ音楽に没頭していたが、50歳を過ぎて器楽作品を書くようになり、60歳を超えて若い作曲家として新しい挑戦を始めたと述べている。最初の曲はランスキーが初めホルン奏者を目指した経験を生かしている。 | ||
ウィリアム・ブランド(1947-): ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 「4つの『告別』〜演奏会用ラグ」/ バレエのアリア/新しいラグ/牧歌/ ピアノ・ソナタ第14番 変ロ長調 |
ウィリアム・ブランド(P) | |
録音:2005年9月。 ブランドはボルティモアのピーボディ音楽院で学び、ニューヨークで活動した後、生地ウェスト・ヴァージニアに戻った。ロマン派音楽とジャズが混合したような様式で、あらゆる調性の24曲のピアノ・ソナタを1998年に作曲し始め、16曲が完成している。 | ||
2台のピアノのための協奏曲集 プーランク: 2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 ミヨー:2台のピアノと打楽器の協奏曲第2番 バルトーク: 2台のピアノ、打楽器と管弦楽のための協奏曲 |
クアトロ・マーニ [スーザン・グレイス、 アリス・ライバック(P)] スコット・ヨー指揮 コロラド大学夏季音楽祭o./他 | |
録音:2006年。 20世紀の二台ピアノのための協奏曲集。その名もピアノの4手を意味するクアトロ・マーニは1989年に結成されたピアノ・デュオ。アリス・ライバックは、ジュリアード音楽院に7歳で入学した程の早熟だったという。BRIDGEレーベルにはクラムやルーザースなど現代音楽を録音している。 | ||
アルトゥール・バルサム、 ルイス・カウフマン&ペーター・リバール/他 ドヴォルザーク: ピアノ四重奏曲第2番 変ホ長調 Op.87(*)/ ピアノ三重奏曲第3番 ヘ短調 Op.65(#)/ 4つのロマンティックな小品 Op.75(+) ショーソン:コンセール ニ長調 Op.21(**) |
アルトゥール・バルザム(P) ペーター・リバール(Vn;*) オスカー・クロマー(Va;*) アントニオ・ トゥシャ(Vc;*) ルイス・ カウフマン(Vn;#/+/**) マルセル・セルヴェラ(Vc;#) パスカルSQ(**) | |
アルトゥール・バルザムのピアノに、ペーター・リバール、ルイス・カウフマンといった名ヴァイオリニストが加わった室内楽集。ルイス・カウフマン(1905-1994)は、米国オレゴン州ポートランド生まれのヴァイオリニスト。ハリウッドの映画音楽の演奏で有名な一方、20世紀の米国の音楽を積極的に紹介したことでも知られている。 | ||
アルトゥール・バルサム〜 マンハッタン音楽院1980年代ライヴ集 ハイドン:ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.XVI-50 ベートーヴェン:ディアベッリの 主題による33の変奏曲 ハ長調Op.120 ブラームス:間奏曲 ロ短調 Op.119-1/ 間奏曲 イ長調 Op.118-2/ カプリッチョ 嬰ハ短調 Op.76-5 メンデルスゾーン: 無言歌 変ホ長調 Op.67-1「瞑想」 ショパン: マズルカ ロ長調Op.63-1/ マズルカ ヘ短調Op.63-2/ マズルカ 嬰ハ短調Op.63-3/ 夜想曲 嬰ヘ短調Op.48-2/ ポロネーズ 変ホ短調Op.26-2/ マズルカ イ短調Op.17-4/ 華麗なる変奏曲 変ロ長調Op.12 |
アルトゥール・バルザム(P) | |
録音:1982年、1986年、1987年。 伴奏ピアニストとして名高いアルトゥール・バルザム(1906-1994)が、マンハッタン音楽院で行ったリサイタルのライヴ録音。バルザムのソロの録音は少ないわけではないが、ディアベッリ変奏曲のような大曲は珍しい。 | ||
レオ・スミット(1921-1999): 歌曲集 歌曲集「円周の向こう」 (ディッキンソンの詩による;18曲)/ マーシャ・ウィリエムの3つの詩 マリーゴールドの心 (ディッキンソンの詩による;15曲) |
ジョージン・レシック(S) ウォーレン・ジョーンズ(P) | |
録音:2006年1月2日-4日。 レオ・スミットはフィラデルフィア生まれの作曲家。BRIDGEからは既に、ディッキッソンの詩による33の歌曲(BCD-9080)が発売されている。 | ||
スペインの愛の歌(全20曲) グラナドス:女の眼差し、秘めたその想いを トゥーリナ:ファルカ ロドリーゴ:ナニ、ナニ、私は羊飼いを愛してる モンポウ:君の上には花ばかり ルーセル:サラマンカの青年 ラヴェル:ヴォカリーズ〜ハバネラ シャブリエ:エスパーニャ シューマン:ロマンツェ ヴォルフ:私の恋は胸の中に/ 全てが、心よ、憩っている/他 |
ロレーヌ・ハント・ リーバーソン(Ms) ヨゼフ・カイザー(T) スティーヴン・ブライアー、 マイケル・バレット(P) | |
録音:2004年7月9日、カトナ市、ニューヨーク、カラムーア音楽祭、ライヴ。 いずれもスペインに因んだ歌曲。この2年後、2006年7月3日に亡くなるハントの素晴らしい歌が聞ける。 | ||
ダニエル・ドルフ(1956-): 語りとオーケストラのための子供のための作品集 発進!/3匹のくま/ビリーと謝肉祭/ 3つの楽しいお伽噺 [狐とカラス/よくばりな犬/ウサギとカメ] |
ロッセン・ミラノフ指揮 シンフォニー・イン C マリア・アビスハウス、 アン・クラム、 ウキー・ワシントン(語り) ハッチンソン小学校cho. | |
録音:2006年2月19日、26日。 いずれも子供を対象にした親しみやすい音楽。ダニエル・ドルフはニューヨーク生まれの作曲家。いずれもナレーションをはさみつつ、オーケストラが物語の場面を描写することで、子供にオーケストラを理解し、楽しんでもらおうというもの。「ウサギとカメ」や「よくばりな犬」、「3匹のくま」など、日本人にも親しまれている童話の音楽は特に楽しめるはず。 | ||
デイヴィッド・ズベイ(1964-):金管アンサンブル作品集 アンティフォナル・ファンファーレ第2番(2006)/ 金管五重奏曲第1番(1988)/ アクロスティック変奏曲(1998)/ソルスI(1990)/ 聖ヴィトゥスの踊り(2003) |
マンハッタン・ブラス [ウェイン・デュ・メイン、 ルー・ソロフ(Tp) アン・エルスワース(Hr) マイケル・セルツァー(Tb) デイヴィッド・テイラー (バスTb)] | |
録音:2006年。 ズベイはオレゴン生まれで作曲をルーカス・フォスらに師事した。この作品集ではソロから3重奏、6重奏までの、メタリックで歯切れの良い壮快な作品を収録。 | ||
タニア・レオン(1943-):作品集 バイラリン(1998)(*)[デイヴィッド・スタロビン(G)]/ ソプラノ、クラリネット、ヴァイオリンと四手ピアノのための 「シンギン・セピア」(1996)(#)[コンティヌウム]/ 軸索(2002)(+)[木村まり(Vn)]/ アレナス・ドゥン・ティエンポ(1992)[スペクルム・ムジケ]/ サティネ(2000)[クアトロ・マーニ(Pデュオ)/ 日の出(1999)(**)[ペーター・ルジツカ指揮北ドイツ放送so.] | ||
タニア・レオンはキューバ生まれの女性作曲家。このアルバムでは無伴奏の器楽から大管弦楽のための作品まで幅広く収録されている。(*)はノスタルジックなわかりやすいギター小品、(#)はリズミックな部分もあるが基本的に無調で静謐な歌曲、(+)は木村まりが開発したヴァイオリンの音域外の低音を出す「サブハーモニック奏法」を駆使した難曲。(**)は、ザルツブルク音楽祭の芸術監督も務めたことのある作曲家ルジツカの指揮によるもので、硬派な無調音楽。ラテンのノリなどは皆無。 | ||
トランペットの遺産〜 トランペットと管弦楽のための作品集 ウィリアム・ペリー(1930-):トランペット協奏曲 ポンキエッリ(1834-1886): トランペット協奏曲 へ長調 ヨハン・メルヒオール・モルター(1696-1765): トランペットと 弦楽オーケストラのための協奏曲(*) オスカー・ベーム(1870-1938): トランペット協奏曲 Op.18 ペリー:トランペットと管弦楽のための2つの舞曲 |
アルマンド・ギターラ(Tp) ウィリアム・ペリー指揮 スロヴァキアpo. カペラ・ イストロポリターナ(*) | |
ギターラ(1925-2001)はジュリアード音楽院で学び、1949年ヒューストンso.、1964年ボストンso.の首席トランペット奏者になった。1979年に退職してミシガン大学教授、続いてライス大学音楽学校教授として死去するまで教職に専念し、その生徒の多くが現在主要なオーケストラで首席を務めている。これはギターラの最後のスタジオ録音で、作品に対する愛着と的確な解釈が示されている。 | ||
アメリカ国会図書館名演シリーズ Vol.24〜 ドロシー・メイナー・イン・コンサート (全22トラック) ヘンデル:「セメレ」 〜おお眠りよ、なぜ私から去るの? ベートーヴェン: 口づけ Op.128/アデライーデ Op.46 シューマン:君は花のよう Op.25-24 ブラームス:僕の恋は新緑 Op.63-5 シュトラウス:子守り歌 Op.41-1 シューベルト:アヴェ・マリア ドビュッシー:美しい晩 ビゼー:別れを告げるアラビアの女主人 シャルパンティエ: 「ルイーズ」〜その日から/他 |
ドロシー・メイナー(S) アルパード・ シャーンドル(P) | |
録音:1940年12月18日。 ドロシー・メイナー(1910-1996)は米国のソプラノ。クーセヴィツキーに絶賛され、マリアン・アンダーソンとともに黒人歌手の地位向上に貢献した。 | ||
プル・マイ・デイジー(ジャズ) プル・マイ・デイジー/ラヴァー・マン A列車で行こう/セント・トーマス/サマータイム グラシアス、アミーゴス/テネシー・ワルツ レッド・リヴァー・ヴァレー/ブルー・モンク |
デイヴィッド・アムラム・ カルテット | |
NYPの初代コンポーザー・イン・レジデンスのアムラムによるジャズ・アルバム。 | ||
スティーヴ・ランパート: ミュージック・フロム・ゼア(ニュー・エイジ) |
スティーヴ・ランパート(Tp) リッチ・ペリー(テナーSax) ジェイミー・バウム(Fl) アダム・コルカー(バスCl) ジョン・ヒバート(Cb) リック・カトラー、 ジェフ・ハーシュフィールド (ドラムス) ジム・クラウゼ(Perc) スー・ランパート(Vo) シンセサイザー | |
ポリトピア〜 ヴァイオリンと電子音のための音楽 ジャン=クロード・リセ(1938-):変形 ナンカロウ(1912-97):トッカータ 木村まり:ポリトピア/ギターボターナ フランシス・ホワイト(1960-):昔のバラの選集 ミリカ・パラノシック(1968-): 来て私と叫んで下さい ロバート・ロー(1954-):潜水艦(サブマリン) タニア・レオン(1943-):軸索 |
木村まり(Vn) | |
木村まりは江藤俊哉に師事して桐朋学園大学を卒業し、ジュリアード音楽院で博士号を取得し、コロンビア大学で作曲、スタンフォード大学でコンピュータ音楽を学び、1998年からジュリアード音楽院でコンピュータ音楽の演奏を教えている。第4曲はコンピュータが制御する、4本のギターからなるロボット「ギターボット」とヴァイオリンのための作品。彼女は調弦を変えずに1オクターヴ下の音を弾く「サブハーモニックス」という技法を開発し、「サブマリン」という曲名はこれと「まり」をかけている。 | ||
ポウル・ルーザス Vol.5 光の序曲「交響的娯楽」(2006)(*)/ 愛のチェンバロ(1985-86)(#) [序曲/アルマンド/コレント/サラバンド/ トッカータ/リパトゥータ]/ クレド(1996)(+)/変化のある空気(1993)(**)/ 第2の茄子「交響的夜想曲」(1991)(##) |
ジャスティン・ブラック指揮(*/+) アラバマso.(*/+) スティーヴン・ ゴスリング(P;#) スティーヴン・ ベック(Cemb;#) ビャーネ・ハンセン(Vn;+) カジミエシュ・ スコウロネク(Vn;+) ジョン・クルーズ(Cl;+) ユン・ハン(Hp;**) ポール・マン指揮(##) オーデンセso.(##) | |
録音:2006年11月8日(*)/2005年2月(+)/2006年10月24日(**)/2006年5月26日(##)。 デンマーク出身の作曲家、ポウル・ルーザスの作品集第5集。「変化のある空気」はデンマークの民謡「ハープの力」に基づいている。 | ||
ショスタコーヴィチ:ピアノ作品集 人形の踊り/格言集 Op.13/ ピアノ・ソナタ第1番 Op.12/ ピアノ・ソナタ第2番 ロ短調 Op.61 |
メルヴィン・チェン(P) | |
録音:2006年6月21日-23日。 テネシー州出身のピアニスト、メルヴィン・チェンによるショスタコーヴィチ。「人形の踊り」は7曲からなる可愛らしい小曲集。チェンの優しい音楽が曲想にぴったり。 | ||
ニュー・ミュージック・ウィズ・ギター Vol.7 ウィリアム・ブランド(1947-):48の前奏曲集〜6曲 ポウル・ルーザス(1949-):ニュー・ロシェル組曲(*) ターニャ・レオン(1943-):バイラリン デイヴィッド・スタロビン: ニュー・ロシェルの3つの場所 ポール・ランスキー(1944-):準組曲 |
デイヴィッド・スタロビン(G) ダニエル・ドラックマン (Perc;*) | |
録音:2005年-2007年。 デイヴィッド・スタロビンによる新作ギター曲集の第7集は、いずれもここ10年以内の作品。ランスキーの作品「準組曲 Semi-Suite 」は、"semi-sweet" のもじり。 | ||
デイヴィッド・フルーム(1951-):の音楽 アミハイ歌曲集/幻想舞曲集/旋回/ エマーソン歌曲集/クラリネット三重奏曲 |
クリスティン・シャドバーグ(S) ウィリアム・シャープ(Br) クリストファー・ケンドール指揮 21世紀コンソート | |
デイヴィッド・フルームはカリフォルニア生まれの作曲家。アミハイ歌曲集は、現代イスラエルの詩人イェフダ・アミハイの詩に基づいた3つのアンサンブル伴奏の歌曲。幻想舞曲集フルート、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロに打楽器が加わったアンサンブル曲。「旋回」は、フルートとクラリネットの二重奏曲。エマーソン歌曲集は、ラルフ・ワルド・エマーソンの詩による3つの歌曲。 | ||
ホルヘ・リデルマン(1957-2008):管弦楽作品集 バルセロナーゾ(*)[マーク・スカッターデイ指揮イーストマン・ムジカ・ノヴァ]/ ほのかな光(#)[ロバート・イアン・ウィンスティン指揮キーウ〔キエフ〕po.]/ リフレインズ(+)[ホセ・ルイス・カスティーリョ指揮カメラータ・デ・ラス・アメリカズ] | ||
リデルマンはブエノス・アイレス生まれでエルサレムで学んだ作曲家だが、惜しくも2008年2月に若くして亡くなった。(*)は2003年秋、バルセロナに滞在中に作曲され、腰の軽いミニマル風な音楽が30分にわたり延々と続く。(#)は1分程度の小品12曲からなり、大オーケストラによる色彩豊かな作品。(+)はフルート、クラリネット、オーボエ、トランペット、ピアノ、打楽器、弦楽器のための作品で、クセナキスの問題作エヴリアリを引用している。 | ||
ドヴォルザーク: ピアノ三重奏曲 ヘ短調 Op.65(*)/ ピアノ四重奏曲第2番 変ホ長調 Op.87(#) |
デイヴィッド・ゴルブ(P;*) ジェイムズ・クリーガー(Vc;*) グレン・ディクテロウ(Vn;*) リリック・ピアノ四重奏団(#) [ジェラルド・ロビンズ(P) グレン・ディクテロウ(Vn) カレン・ドレイファス(Va) ジェイムズ・ クリーガー(Vc)] | |
録音:1970年8月、マールボロ音楽祭(*)/1991年、ニューヨーク(#)。 グレン・ディクテロウは、1980年からNYPのコンサートマスターを務め、度々ソリストも務めている名手。彼と、ジェイムズ・クリーガーは十代の頃からの仲間で、二人を中心に頻繁に室内楽を演奏していた。ピアノ三重奏曲は、そんな彼らの青春時代の記録。ピアノを担当しているデイヴィッド・ゴルブは2000年に50歳で亡くなり、このCDは彼に捧げられたもの。 | ||
セッションズ&シェイピー:ピアノ作品集 ロジャー・セッションズ(1896-1985): ピアノ・ソナタ第1番(1930)/ ピアノ・ソナタ第3番(1964/65) ラルフ・シェイピー(1921-2002): 変異(1956)/変異2(1966)/21の変奏曲(1978) |
デイヴィッド・ホルツマン(P) | |
録音:2007年1月16日-19日。 セッションズのピアノ・ソナタ第1番は単一楽章の曲。第3番は第3楽章に「1963年11月22日の記憶に」とあり、この日ダラスで暗殺されたジョン・F.ケネディ大統領を追悼する内容になっている。デイヴィッド・ホルツマンは1949年ニューヨーク生まれ。近現代ものを得意とする。 | ||
ツェムリンスキー:歌曲集 7つの歌曲(遺作)(1889-90)/ メーテルランクの詩による6つの歌曲Op.13/ トスカーナ民謡によるワルツ・ソングOp.6/ 5つの歌曲(遺作)(1895-96)/ 2つのキャバレー・ソング(遺作)(1901) |
ヘルミーネ・ ハーゼルベック(Ms) フローリアン・ヘンシェル(P) | |
録音:2003年6月、ティボール・ヴァルガ・スタジオ、スイス、シオン。 オーストリアのメゾ、ハーゼルベックによる地元作曲家ツェムリンスキーの歌曲集。ツェムリンスキーはシェーンベルクの義兄で、アルマ・マーラーやコルンゴールドの師でもある。マーラーと新ウィーン楽派をつなぐ作曲家として注目されている。この歌曲集もたゆたうようなものからマーラー風のものまで、聴き応えのある1枚。 | ||
リチャード・フェスティンガー(1948-): 室内楽作品集 どんでん返し(クラリネット、ヴァイオリンと チェロのための)/ ピアノのための変奏曲/ 無伴奏フルートのための三部作/ 金属と木材の建造物(ピアノと打楽器のための)/ アフター・ブルー(フルート、クラリネット、 ヴァイオリン、チェロと打楽器のための) |
ニュー・ミレニアム・ アンサンブル | |
録音:2001年/2006年。 サンフラシスコを拠点に活動、現代音楽のアンサンブル「イヤープレイ」を設立し、サンフランシスコ州立大学で作曲の教授を務めているフェスティンガーは、カリフォルニア大学バークレー校で作曲を学び、ジャズのプレイヤーとして自らグループを率いていたこともある。調性音楽ではないが、耳あたりのよいメシアン様の作風。 | ||
アンドルー・ランジェル〜 J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 |
アンドルー・ランジェル(P) | |
録音:2006年7月、8月。 アンドルー・ランジェルが大作平均律クラヴィーア曲集の録音を開始。まず第1巻がリリースされた。ランジェルは1948年シカゴ生まれ。バッハのピアノ演奏では今日最も注目されているピアニストで、ピアノの特徴を生かしつつ最新の研究成果を踏まえた演奏は高く評価されている。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品全集 Vol.4 ドビュッシー: バラード/マズルカ/夜想曲/ ロマンティックなワルツ/版画(全3曲)/ 前奏曲集第1巻(全12曲) [ドビュッシーに捧げられた作品] バルトーク: ハンガリー農民の歌による即興曲第7番 デュカ:牧神の遥かな嘆き ファリャ:讃歌 フロラン・シュミット: そして牧神は月光を浴びた麦畑のなかに横たわる |
ベネット・ラーナー(P) | |
録音:2007年4月11日、12日、14日。 ラーナーはクラウディオ・アラウの高弟で、1985年にコープランドのピアノ協奏曲の初演を務めるなど、極めて高い評価を受けた。1990年にタイに移住、現在もここに住んでいる。米国的な機能美に、彼がタイに求めた東洋的神秘感がほのかに漂っている。後半のバルトークらによる4曲は、いずれもドビュッシーに捧げられた作品。 第1巻:BCD-9211(2CD)、第2巻:BCD-9211(2CD)、第3巻:BCD-9219(2CD)。 | ||
アレン・ショーン(1948-):歌劇「音楽教師」
サラ・ウルフソン(S) ジェフリー・ピコン(T) ジェイソン・フォーバック、 レベッカ・ロビンズ、パーカー・ポージー(Vo) ティモシー・ロング指揮アンサンブル | ||
アレン(作曲)とウォレス(台本)のショーン兄弟によるオペラ。アレンはシェーンベルクに関する著作で受賞するなど多彩な活動をしている。このオペラは室内アンサブルと少人数の歌手で演じられ、歌手陣にはミュージカル歌手や、パーカー・ポージーのような映画女優まで登場している。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.4 [第12番 変イ長調Op.26/第15番 ニ長調Op.28/ 第27番 ホ短調Op.90] |
ギャリック・オールソン(P) | |
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.5 [第8番「悲愴」Op.13/第14番「月光」Op.27-2/ 第21番「ワルトシュタイン」Op.53] |
ギャリック・オールソン(P) | |
以上2枚、録音:2007年5月14日-16日。 2008年、60歳を迎えるギャリック・オールソン(1948-)はクラウディオ・アラウに師事し、1970年第8回ショパン国際ピアノコンクールで1位を獲得して以来アメリカを代表するピアニストとして活躍してきた。BRIDGEレーベルでのオールソン・エディションはバッハにベートーヴェンと今までとイメージの違う古典を録音している。前回のベートーヴェン・ピアノ・ソナタ集第3集(第3、9、10、25番; BCD-9207)は「グラミー賞ベスト・ソロ・レコーディング」を受賞。今回も好調を維持し、メリハリがきいた演奏となっている。第12番&第15番第1楽章の柔らかい演奏、「月光」でのテンポを抑えた第2楽章と活動的な第3楽章との対比等、印象深い。 | ||
ヴァシリー・プリマコフ〜 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 [第23番 ヘ短調Op..57「熱情」/ 第9番 ホ長調Op.14-1/第32番 ハ長調Op.111] |
ヴァシリー・プリマコフ(P) | |
録音:2006年11月。 プリマコフは1979年モスクワ生まれのピアニスト。ロシアで学んだあと、17歳でジュリアードにてJ.ルーエンサール(ローウェンタール)に師事。1994年仙台で行われた「若い音楽家のためのチャイコフスキー・コンクール」でラン・ラン、上原彩子に次ぐ3位、2002年YCA (Young Concert Artists) 国際オーディションにて1等賞を獲得。「ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は熱情的だった」とニューヨークタイムズ誌に絶賛された。変化の大きいピアノ・ソナタ第32番では、きめ細かさと大胆さを窺い知る事が出来る。 | ||
ガーシュウィン:ピアノと管弦楽のための作品全集 ラプソディ・イン・ブルー/セカンド・ラプソディ/ 「アイ・ガット・リズム」変奏曲/ピアノ協奏曲へ調 |
アン=マリー・ マクダーモット(P) ジャスティン・ブラウン指揮 ダラスso. | |
録音:2007年6月10-12日ダラス。 きらびやかなダラス響をバックにマクダーモットが雰囲気豊かに弾いている。マクダーモットはナージャ・サレルノ=ソネンバーグの共演者としても知られ、1997年NYPにデビュー(ティーレマン指揮)、プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ&室内楽全集(アラベスク)を録音するなど高く評価されている女流ピアニスト。東京フィルに客演したこともあるジャスティン・ブラウンはイギリスの新鋭。現在アラバマ響の首席指揮者で2008年よりカールスルーエのバーデン州立歌劇場の音楽監督に就任する予定。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.11 変奏曲(1959)[ポール・マン指揮オーデンセso.] 別世界のロマンス(2002/2005)[クアトロ・マーニ(Pデュオ)] 4つの衛星の夜(1969)(*)/眠る人(1984)(#)/3つの初期歌曲(1947)(#) [ジャン・デガエターニ(Ms;*/#) エオリアン室内プレイヤーズ(*) ギルバート・カリッシュ(P;#)] | ||
BRIDGEレーベルのクラム・エディション最新作。1曲目の変奏曲は初期の代表的大作で30分に及ぶベルクやウェーベルンの影響が大きい作品。続いて一気に40年以上後の作品「別世界のロマンス」は初録音。(*)と(#)は現代音楽を得意とし、クラム作品には欠かせなかった名歌手デガエターニ(1933-1989)による歌曲で、特に(*)はアポロ11号が月へ着陸した1969年にロルカのテキストに書かれた名作。 | ||
アメリカのオーケストラ伴奏歌曲集 ヴァージル・トムソン:愛の祝祭(1964) ジョン・オールデン・カーペンター:水・色(1916) ロイ・ハリス:輝き穏やかな日光を下さい(1959) チャールズ・グリフェス: 中国と日本の5つの古い詩(1917) ホレイショ・パーカー: 赤い手のカハル・モル(1893) |
パトリック・メイソン(Br) ポール・マン指揮 オーデンセso. | |
録音:2007年、オーデンセ、デンマーク。 アメリカの古典とも言える作曲家たちによる物ながら、あまり聴く機会のない19世紀末から20世紀半ばまでのオーケストラ歌曲。グリフェス作品は4つの中国の詩に、一つだけ日本から藤原定家の「見渡せば花ももみぢもなかりけり浦のとまやの秋の夕暮」(もちろん英訳)が選ばれている。 | ||
息へのオマージュ〜 スティーヴン・ジャッフェ(1954b):管弦楽作品集 カット・タイム(2004)(*)/チェロ協奏曲(2003)(#)/ ピエドモントの詩(2006)(*)/ 息へのオマージュ(2001)(+) |
グラント・ルレウェリン指揮(*) ノース・カロライナso.(*) デイヴィッド・ハーディ(Vc;#) ポール・マン指揮(#) オーデンセso.(#) ミラグロ・ヴァルガス(Ms;+) クリストファー・ケンダル指揮(+) 21世紀コンソート(+) | |
録音:2007年。 ジャッフェは米国ノース・カロライナ州を中心に活動する作曲家でジョージ・クラム、ジョージ・ロックバーグに師事した。バルトーク的な語法、音列技法、調性を折衷しつつ時にジャズ的なノリをも加味した、シリアスなかにエンターテイメント性を感じさせる親しみ易い現代曲。チェロ協奏曲は鳥の声を模したチェロ独奏で始まるユニークな佳作でレナード・スラットキンにより初演されたジャッフェの代表作。 | ||
マイルド・ヴァイオレンス〜スティーヴン・リックス(1969-):作品集 フルートとエレクトロニクスのための「無限の光」(2003) [カールトン・ヴィッカーズ(Fl)]/ 穏やかな暴力(2005)[ニューヨーク・ニュー・ミュージック・アンサンブル]/ アルト・サックス、パーカッション、ピアノ、コントラバスとエレクトロニクスのための 「アメリカン・ドリームスケープ」 [ジョン・サンペン(アルトSax) ロン・ブロウ(Perc) スティーヴン・リックス指揮/他]/ 隔てられた時間(2000)[タルジョン・パーカッションQ]/ ヴァイオリンとエレクトロニクスのための「ゼロを超えて」(2005) [カーティス・マコンバー(Vn)]/ 打楽器独奏とエレクトロニクスにための「俳句」(2006)[ドミニク・ドナート(Perc)] | ||
「マイルド・ヴァイオレンス」(アメリカにおけるヴィデオ・ゲームのR指定基準を指す言葉)という奇妙なタイトルを持つアルバム。リックスははじめトロンボーンを学び、イリノイやユタで作曲を学んだ後、ロンドンのキングズ・カレッジでバートウィッスルに学んだ。作風はジャズ風なものとライヴ・エレクトロニクスを多様したものが多いようだ。 1曲目は「仏教の神秘的なもの」に影響を受けたものだそうだが、尺八のようなフルートとコンピューターによるノイズが不思議な雰囲気をかもし出している。 | ||
庶民のように話し、王のように書く〜スティーヴン・マッキー(1956):作品集 往生術(アルス・モリエンディ)(2000)(*)[ボロメオSQ]/ ルード(2002)(#)/がちょうの群れと群れ(2001)(+) [ブレンターノSQ ファン・シンユン(Va;+)] | ||
録音:2007年3月。 マッキーはアメリカ人の両親の元ドイツのフランクフルトで生まれ、初めはロック・バンドでエレキ・ギターを弾いていたがクラシックに目覚め、室内楽から管弦楽、そしてオペラを書くまでになった。経験から2曲のエレキ・ギター協奏曲も書いている。BRIDGEレーベルへは3枚目のアルバム。 (*)@は瞑想的な部分とポップなノリな部分が入り混じる。(#)はバッハのフーガの技法に倣ったもので、(+)は軽いノリのミニマル風。 | ||
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集 [第1番−第3番] |
カーティス・マコンバー(Vn) デレク・ハン(P) | |
録音:2007年6月、ニューヨーク。 マコンバーは現代音楽を得意としている人。「演奏技術が素晴らしいのはもちろん、驚くべき感性の深さ」とファンファーレ誌に評されている。一方、中国人の両親を持つアメリカ生まれのハンは、ルドルフ・ゼルキンの案内よりマールボロ音楽祭で演奏したこともあるベテラン。第3番終楽章のうねりのある演奏は、この2人の非凡さを感じさせる。 | ||
シュレーカー:歌曲集(全30トラック) 母の歌(6曲)/2つの歌Op.2/他 |
ヘルミーネ・ ハーゼルベック(Ms) ヴォルフガング・ ホルツマイアー(Br) ラッセル・リャン(P) | |
録音:2007年4月、ニュージャージー。 ツェムリンスキー「歌曲集」(BCD-9244)に続くハーゼルベックのオーストリア後期ロマン派歌曲集。当盤では名バリトン歌手ホルツマイアーと分け合って歌っている。シュレーカーは主にオペラを作曲していたが、それに次いで歌曲に力を入れていた。渋いながらも芸術的価値の高い名作ぞろいで、リート・ファンにはたまらない。 | ||
クアトロ・マーニ/気心の合う二人〜 ピアノ・デュオのための新作 J.ノヴァチェク: 2台のピアノのための3つのラグタイム(2005) スティーヴン・ジャフェ: カット・タイム・シャウト(2004) P.ランスキー:「それで全ての合計があいる」〜 6つの前奏曲(2005) W.ブランド:気心の合う二人(2005) ランス・ヒューム:躁病の音楽〜 2人の熱狂的なピアニストのための(1995) J.ディストラー:小銭(2005) |
クアトロ・マーニ [スーザン・グレイス、 アリス・ライバック (Pデュオ)] | |
録音:2006年。 いずれも二人のピアニストのために作曲された2台ピアノのための新作でラグタイム、ジャズ、ミニマル風と親しみやすいスタイルで書かれた小品が集められている。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.12 ヴァイオリン、フルート、クラリネットと ピアノのための「11の秋のこだま」(1965)(*)/ メゾ・ソプラノとピアノのための「眠る者」(1984)/ フルート、チェロとピアノのための「鯨の声」(1971)/ ピアノのための5つの小品(1962)/ ヴァイオリン、チェロ、ピアノと 打楽器のための「夢の連続」(1976) |
インターナショナル・ コンテンポラリー・アンサンブル ジェイミー・ ヴァン・エック(Ms) | |
録音:1965年(*)/2006年/2007年。70'52。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.6 [第29番 変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィア」/ 第16番 ト長調 Op.31 No.1] |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:1998年。旧 ARABESQUE Z-6737(ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.3) の、レーベル移行&巻数変更再発売。 | ||
マルコム・ビルソン J.L.デュセク(1760-1812): ピアノ・ソナタ 変ホ長調Op.44「告別」 J.B.クレーマー(1771-1858): 魔笛の主題による変奏曲 ハイドン(1732-1809): ピアノ・ソナタ 変ホ長調Hob.52 |
マルコム・ビルソン(P) | |
録音:2007年9月、CBCグレン・グールド・スタジオ、トロント。 かつてアルヒーフでガーディナーとモーツァルトのピアノ協奏曲全集録音の偉業を達成したフォルテ・ピアノの権威ビルソンがBRIDGEレーベルに登場。2007年の最新録音で、普段あまり聴く機会のない珍しい作品を収録。デュセクは日本の「ソナチネ・アルバム」でも有名なチェコの作曲家。 | ||
マーシー・ローゼン/後期ロマン派チェロ・ソナタ集 ルードヴィヒ・テュイレ(1861-1907): チェロ・ソナタ(*) ドナルド・フランシス・トーヴィー(1875-1940): 2つのチェロのためのソナタ(#) エルンスト・フォン・ドホナーニ(1877-1960): チェロ・ソナタ(+) |
マーシー・ローゼン(Vc) フランセス・ロウウェル (Vc;*/#) リディア・アルティミウ (P;*/+) | |
録音:2008年。 19世紀後半から20世紀半ばにかけて活躍した作曲家たちの珍しいチェロ作品集。世代的には後期ロマン派ということになろうが、作風は意外に保守的でブラームス、フランクあたりを思わせる。トーヴィーの作品は2つのチェロという編成が珍しい。チェリストのローゼンはBIS、DG、ノンサッチ、ソニーなどで数多くの録音を行っている。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.7 [第11番 変ロ長調Op.22/ 第13番 変ホ長調Op.27 No.1/ 第31番 変イ長調Op.110] |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:1999年。録音:1998年。旧 ARABESQUE Z-6773(ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.4? 当店未案内)の、レーベル移行&巻数変更再発売。 ベートーヴェンの初期、中期、後期のソナタから一曲ずつ選び、しかも調性関係が五度間隔(A♭-E♭-B♭)に配列された周到なプログラム。確かなテクニックと済みきったタッチ、音楽性で作品と誠実に向き合っている。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.8 ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調Op.2-1/ ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」/ ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調Op.109 |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:1992年6月8日-10日。旧 ARABESQUE RECORDINGS Z-6638(廃盤)の再発売。 1970年のショパン国際ピアノコンクールの覇者、オールソンのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8集。ただしこれは1992年の録音で、アラベスクへのベートーヴェン・ソナタ集第1巻だった物。ベートーヴェン弾きとして高名なクラウディオ・アラウの弟子でもあるオールソンは、集中力が高く構成感が明確な上、米国人ピアニストらしいメリハリの豊かさもあり、硬派のベートーヴェンを聞かせてくれる。 | ||
ポール・チハラ(1938-):作品集 ピアノ三重奏のための「陽射しは無いのかい」 [ワイス・キャプラン・ニューマン三重奏団] ピアノ五重奏曲 "La Foce"[パスカル・ロジェ(P) イザイSQ] ミニドカ(+)[アラン・R.ケイ(Cl) リチャード・オニール(Va) バーバラ・アレン(Hp) ダニエル・ドラックマン(Perc)] 香江 [Perfume River] の午後(#)[ポール・マン指揮オーデンセso.] | ||
録音:2007年。 アメリカの日系作曲家ポール・チハラはシリアスな現代音楽から映画音楽(「デス・レース2000年」や「がんばれベアーズ」など)まで作曲する多作家として知られている。シリアスな作品は無調を基本とし、時に旋法、調性などを折衷的に用いる。(+)は楽章に盆踊り、俳句といった表題が付けられ、背景に篳篥が聴こえたりエスニックなテイストが楽しい。(#)はおそらくベトナム中部の都市フエを流れている川のこと(カナ表記ではフオンザン; 代理店翻訳者は「パフューム川〜」と訳しているが、適切ではない)で、前半の穏やかな部分から激しい後半部分への劇的な変化に興奮する。ピアノ五重奏はDECCAでお馴染みのパスカル・ロジェ&イザイ四重奏団による演奏。 | ||
カラー・オヴ・ザ・ワールド〜歌曲集 ヴォルフ: 夜の魔法/飽くことを知らぬ恋/憩え、憩え!/ 旅先にて/棄てられた娘/あたしの恋人はおチビさん アンドレ・カプレ(1878-1925): カラスと狐/蝉と蟻/狼と子羊 ムソルグスキー:壁に囲まれて/木馬に乗って/悪党/ 子守歌/牡山羊/ゴパック ドビュッシー:ビリティスの3つの歌 パーセル: 薔薇色の住み家から/優しい運命の女神は微笑み/ いとしい人の魅力を思うと/ニンフと羊飼い |
ジョージン・レシック(S) ウォーレン・ジョーンズ(P) | |
録音:2007年5月26日-28日。DDD、70'13 米ペンシルバニア州出身、バロックから現代ものまで幅広いレパートリーを誇り、オペラにコンサートに大活躍するベテラン・ソプラノ、ジョージン・レシックの歌う近代歌曲集。このCDでは、フランスのカプレによる歌曲が貴重。 | ||
フレッド・ラダール(1943-):作品集 Vol.2 クロス・カレンツ(1987)(*)/ワルツ集(1981)(#)/ デュオ(2005)(+)/静かな音楽(1994)(*) |
ポール・マン指揮(*) オーデンセso.(*) ロルフ・シュルテ(Vn;#/+) スコット・ニクレンツ(Va;#) フレッド・シェリー(Vc;#) ドナルド・パルマ(Cb;#) ジェイムズ・ウィン(P;+) | |
録音:2007年6月(*)/1989年(#)/2007年9月(+)。(#)は以前、 CRI レーベルから出ていたもの。 ラダールはアメリカのウィスコンシン州出身。現在に至るまで多様な作品を作曲、賞賛を得ている。1991年からコロンビア大学教授。 | ||
ジェルジ・クルターク:カフカ断章 DVD; 作曲者によるマスタークラス(*) クルターク:カフカ断章(全曲、ライヴ映像;#) CD; クルターク:カフカ断章(全曲;+) |
トニー・アーノルド(S) モヴセス・ポゴシアン(Vn) | |
収録:2004年6月、中央ヨーロッパ大学、ブダペスト(*)、2006年9月、ライヴ、エレヴァン,アルメニア、第7回パースペクティヴXXI国際音楽祭、ライヴ(#)/録音:2004年8月、バッファロー、ニューヨーク(+)。 本作にまた新たな名盤が加わった。CDとDVD、しかもニューヨークとアルメニアと場所を変えて二つの録音。表現主義を基本としながら時に民族的な語法も登場、一曲あたり平均一分弱の小品が万華鏡のごとくたくさんひしめき、カフカの様々な文章の断片に音楽が付けられてゆく。ソプラノのトニー・アーノルドは当レーベルへはクラムの「古えの子供の声」(2006年グラミー賞ノミネート)のほか、エリオット・カーター、ウォルペなど現代物を多数録音している若手。 | ||
ローマのアメリカ人〜ローマ・アメリカン・アカデミーの仲間たち ロバート・ビーザー:4つのディッキンソンの歌/他、歌曲 ランドール・トムソン、エズラ・レイダーマン、ディレク・バーメル、ジャック・ビーソン、 チャールズ・ナジンスキ、レオ・サワビー、デイヴィッド・ラコウスキ、 ヴィットーリオ・ジャンニーニ、スコット・リンドロス共作:ローマ・アメリカン・アカデミーの歌曲集 ロジャー・セッションズ:「モンテズマ」からの二場面とアリア エリオット・カーター:ライラックの頃の鳥のさえずり/船旅 アーロン・ジェイ・カーニス:道すがらのモーツァルト ポール・モラヴェック:パッサカリア アーサー・レブリング:テッセラ ジョン・アンソニー・レノン:サイレーン アレクサンダー・ラング・スタイナート:ヴァイオリン・ソナタ マーティン・ブレスニック:3つの間奏曲 スティーヴン・ハートキ:言葉の向こうに ルーカス・フォス:幻想ロンド カムラン・インス:友モーツァルト ジョージ・ロックバーグ:バガテル[第4番/第5番] ウォルター・ヒルファー:夜想曲 ハンター・ジョンソン:ピアノ・ソナタ マーク・ワインゲイト:陰[第1番/第2番/第3番] ビリー・ジム・レイトン:ピアノのための3つの練習曲 ローレン・ラッシュ:オー・スザンナ イェフディ・ウィナー:コメディア デイヴィッド・ラング:風 アンドルー・インブリー:タンポポ酒 リー・ハイラ:記憶喪失の前/ソージェルティーズの神話の鳥 バン=チン・ラム:ソロ,デュオ ジェイムズ・モバリー:ビームズ! ハワード・ハンソン:オーボエとピアノのための牧歌 ハロルド・シャピロ:木管五重奏曲から | ||
録音:1998年-2007年、DDD、4h44m15。 ローマ・アメリカン・アカデミーは、1913年に創設された研究施設。米国で“ローマ賞 "を受賞した様々な才能ある人物が留学する場所でもある。このアカデミーに縁のある作曲家の作品を集めたもの。米国を代表する大家もいれば、マニア好みの作曲家もおり、いずれも貴重な録音ばかり。 | ||
フェイヴァリット・トラック集 Vol.1 ジュリオ・レゴンディ: 練習曲[第10番/第6番]/夢 Op.19 ソル:ロシアの思い出 パガニーニ:ソナタ・コンチェルタータ ジュリアーニ: 練習曲 Op.100-13/ メヌエット Op.73-9/大序曲 Op.61/ カヴァティーナによる変奏曲 Op.101 |
デイヴィッド・スタロビン(G) | |
録音:1979年-1994年。ADD&DDD、新リマスター。 スタロビンはBRIDGEのオーナーにしてギターの名手。20世紀のアメリカの作曲家とも親交が深く、カーター、クラム、ルーカス・フォスなどから作品を献呈されている。このCDでは19世紀の穏やかな作風の曲が選ばれている。 | ||
ジャスティン・デッロ・ジョイオ(1955-):一幕の室内オペラ「ブルー・マウンテン」
ニョル・スパルボ(B;エドワルド・グリーグ) マリアンネ・アンデルセン(Ms;ニナ・グリーグ) トルベン・グルエ(Br;ロッシング博士) ニルス・ハーラル・ソーダル(T;パーシー・グレインジャ-) ケネス・ジーン指揮ノルウェー・ウィンド・アンサンブル | ||
録音:2007年10月。 ジャスティン・デッロ・ジョイオは高名な作曲家ノーマン・デッロ・ジョイオ(1913-2008)の息子。ギャリック・オールソンやチョン・ミュンフンなどに演奏され、注目を浴びている。この作品は、作曲家グリーグと若きパーシー・グレインジャーとの出会いの史実を基にしたオペラ。グリーグのピアノ協奏曲共演にまつわる、グリーグとグレインジャーの確執をグリーグの妻ニーナを交えて描かれた人間模様。ジョイオの音楽は緊張に満ちた無調様式。ピアノ協奏曲も劇中引用される。 | ||
オールソン〜ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.9(完結編) 〔第5番 ハ短調 Op.10-1(*)/第6番 ヘ長調 Op.10-2(*)/第7番 ニ長調 Op.10-3(*)/ 第22番 へ長調 Op.54(#)/第17番 ニ短調 Op.31-2(#)/第18番 変ホ長調 Op.31-3(#)/ 第19番 ト短調 Op.49-1(#)/第20番 ト長調 Op.49-2(#)〕 ギャリック・オールソン(P) | ||
録音:2008年、パフォーミング・アーツセンター、ニューヨーク州立大学パーチェイス校。使用楽器:ハンブルク・スタインウェイD(*)/メイソン&ハムリン(#)。ARABESQUE で始まったものの頓挫していた全集がBRIDGEレーベルで引き継がれ、ようやく完結に至った。幅広い様式の変化を自在に澱みなく弾ききるオールソンの力量には改めて驚かされる。音色はどこまでも澄み渡り、音楽の流れは無理なく自然、どんな小さなパッセージにもピアニストの意志が明瞭に行き渡っている。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.13 歌曲集「時を越えた旅」 (アメリカン・ソング・ブック第2巻)/ 歌曲集「運命の風」 (アメリカン・ソング・ブック第4巻) |
バーバラ・アン・マーティン(S) ジェイムズ・フリーマン指揮 オーケストラ2001 /他 | |
録音:2006年10月17-19日,2005年11月25-27日、DDD、82'27" 「時を越えた旅」は、アフロアメリカの心情を綴った詩をもとにしている。どちらも、ピアノ伴奏に加え、打楽器などが適宜加わっている。 | ||
ナディア・ライゼンバーグ〜ショパン:作品集 夜想曲全集 [Op.9(3曲)/Op.15(3曲)/Op.27(2曲)/Op.32(2曲)/ Op.37(2曲)/Op.48(2曲)/Op.55(2曲)/ Op.62(2曲)/Op.72-1/嬰ハ短調]/ 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/子守歌 変ニ長調 Op.57/ 演奏会用アレグロ イ長調Op.46/ ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調Op.58(*)/ マズルカ全集 [Op.6(4曲)/Op.7(5曲)/Op.17(4曲)/Op.24(4曲)/ Op.30(4曲)/Op.33(4曲)/Op.41(4曲)/Op.50(3曲)/ Op.56(3曲)/ Op.59(3曲)/Op.63(3曲)/Op.67(4曲)/ Op.68(4曲)/イ短調 「ノートル・タン」/ イ短調 「エミール・ガイヤール」/ 変ロ長調/ニ長調/ハ長調/ト長調/ニ長調] |
ナディア・ライゼンバーグ(P) | |
録音:1955-1957年(*以外)/1947年11月21日、カーネギー・ホール、ライヴ(*)。原盤:ウェストミンスター(*以外)。おそらく全て初CD化か初出。MONO、5h00m40s ナディア・ライゼンバーグ(1904-1983)はリトアニアの首都ヴィリニュス出身。テルミン演奏家として有名なクララ・ロックモアの姉でもあるピアニスト。サンクトペテルブルクで音楽の勉強を始め、ロシア革命を避けて米国に移住、1922年にピアニストとしてデビュー。1930年からカーティス音楽院でヨーゼフ・ホフマンに学んだ。その後はピアニストとして、またピアノ教師として大活躍したが、第二次大戦後は教職に重点を置いたため、残された録音は決して多くない。これは Westminster へのスタジオ録音に、1947年ライヴのピアノ・ソナタ第3番を収めたセット。彼女の明晰で、かつ詩情に溢れたショパンを味わえる。 | ||
チナリー・ウン(ウング; 1942-):室内楽作品集 ヴィオラ独奏のための「 Khse Buon 」(1980) (*)/ アルト・フルート、ヴィオラとピアノのための 「子供の歌」(1985) (#) / ピアノ独奏のための「7つの鏡」(1997)(+) |
スーザン・ウン (ウング)(Va;*/#) クレイ・ エラーブレーク(アルトFl;#) エレナ・ マシュコフツェワ(Hp;#) チャールズ・ウェルズ(P;+) | |
録音:2006年。 ウンはカンボジア出身で現在アメリカ在住。カンボジアの伝統音楽と現代の語法を融合させようとしており、いわば南方の武満といった風情。(#)はドビュッシーのソナタと同じ編成で、武満もこの編成で作曲しているが、独自の世界を築いており、湿った大気のなかでミステリアスな旋律がたゆたう。なお、代理店翻訳者記載のハープ奏者名字「マシュコベセヴァ」は誤り。 | ||
ショパン:ピアノ協奏曲集 [第2番 ヘ短調 Op.21/第1番 ホ短調 Op.11] |
ヴァシリー・プリマコフ(P) ポール・マン指揮 オーデンセso. | |
録音:2008年5月13-16日,DDD,75'04"。 ヴァシリー・プリマコフのBRIDGEレーベルへの2作目のアルバム。プリマコフは、1979年、モスクワに生まれたピアニスト。17歳でジュリアード音楽院に入学、若くして多大な注目を浴びる存在となった。そんなプリマコフも2009年で30歳、音楽には風格が宿ってきた。このショパンの二つのピアノ協奏曲は、濃厚なロマンティシズムの中に、はっとさせるような煌きが随所で弾け、しかも実にデリケートだ。マンとオーデンセso.のピタリと合わせた伴奏も素晴らしい。 | ||
モートン・フェルドマン(1926-1987): クリスティアン・ウォルフのために(1986) |
カリフォルニアEARユニット [ドロシー・ストーン(Fl) ヴィッキ・レイ(P/チェレスタ)] | |
録音:2005年11月。 フィリップ・ガストンのために(BCD-9078 / 4CDs)、不自由なシンメトリー(BCD-9092 / 2CDs)に続く同デュオのフェルドマン第3集は作曲家を代表する大作(演奏に3時間かかる)。代理店翻訳者は『これまでの同作品のCDは4枚組だったがこちらはお得な3枚組』などと書いているが、おそらく唯一の録音だったHAT ART (HAT HUT) 盤(6120; おそらく廃盤)は3CDなので誤り。ただ、前出盤が入手困難な状況での発売は、歓迎されよう。 | ||
スピリチュアル・レジスタンス〜 テレジンシュタット強制収容所からの音楽 パヴェル・ハース:中国の詩による4つの歌 カレル・ベルマン:「回想」より6曲 ハンス・クラーサ:5つの歌 ヴィクトル・ウルマン:男と彼の日 イルゼ・ウェーバー:テレジンシュタットを彷徨う ツィークムント・シュール: そのようなことはなかった ヴィクトル・ウルマン:兵士は疲れた ギデオン・クライン:3つの歌 ヴィクトル・ウルマン:3つの歌 ギデオン・クライン:子守唄 |
ヴォルフガング・ ホルツマイアー(Br) ラッセル・ライアン(P) | |
録音:2008年3月、ニューヨーク。 ナチスが第2次世界大戦下チェコスロヴァキアに作った強制収容所テレジンシュタットは、アウシュヴィッツに送られる前にユダヤ人を収容した場所。ここに収容された子供たちが描いた絵が「テレジンの子供たちの絵」として公開され話題を呼んだこともある。ここに収められた作品はいずれもテレジンに収容された作曲家のもので、多くはアウシュヴィッツで没している(指揮者のカレル・アンチェルもこの収容所に収容され、生還したが、家族を全て亡くした)。ハースの「中国の詩による4つの歌」はマーラーの大地の歌、ツェムリンスキーの抒情交響曲の影響を感じさせる異国趣味と後期ロマン派、表現主義が混じった佳作。全体に表現主義、無調の音楽で時代の空気を強く感じさせるアルバム。バリトンのホルツマイアーはフィッシャー・ディースカウを思わせる深い歌唱力。 | ||
アンドルー・ランジェル〜 J.S.バッハ:フランス組曲 全曲 [第1番 ニ短調 BWV.812/第2番 ハ短調 BWV.813/ 第3番 ロ短調 BWV.814/第4番 変ホ長調 BWV.815/ 第5番 ト長調 BWV.816/第6番 ホ長調 BWV.817] シェーンベルク:組曲 Op.25 |
アンドルー・ランジェル(P) | |
録音:2007年7月,ボストン,DDD,106'28。 平均律クラヴィーア曲集第1巻(BCD-9246)が大きな話題となったアンドルー・ランジェルが、こんどはフランス組曲全曲の全曲に挑んだ。やはりここでも“ピアノによるバッハ "の可能性を探り、バロック音楽の枠を越えたバッハの深みを追及している。 シェーンベルクの組曲も優秀。 | ||
イェフディ・ワイナー(1932-):作品集
ピアノ協奏曲「キアヴィ・イン・マノ(鍵は手の中に)」(2004)(*) [ロバート・レヴィン(P) ロバート・スパーノ指揮ボストンso.] チェロ協奏曲「序奏と物語」(1994)(#)/リリック・ハーモニー(改訂版、1996)(+)/ エピローグ「ジェイコブ・ドラックマンの思い出に」(1996)(**) マクシミリアン・ホルヌング(Vc;#) スーザン・デイヴニー・ワイナー指揮オーデンセso.(#/**)、ボストン祝祭o.(+) | ||
録音:2005年2月、ライヴ(*)/2008年5月(#/**)/1997年2月、ライヴ(+)。(*)は2006年のピューリッツァー賞受賞作。 ワイナーはカナダ出身で現在ニューヨークを中心に活動している作曲家。アメリカ・ローマ大賞、ピューリッツァー賞を受賞していることからもわかるとおり、手堅く巧妙な管弦楽法による保守的な作風。アーロン・ジェイ・カーニス、デル・トレディチらと同じ系譜につながるエンターテイメントの要素を多分に含んだ楽しめる現代音楽。(*)はバルトークのピアノ協奏曲を思わせる。 | ||
ヴァシリー・プリマコフ〜チャイコフスキー: 「四季」 Op.37bis/ ピアノ・ソナタ ト長調「グランド・ソナタ」Op.37 |
ヴァシリー・プリマコフ(P) | |
録音:2008年9月6日、8日。 1979年モスクワ生まれのヴァシリー・プリマコフによる、ベートーヴェン:ソナタ集(「熱情」他; BCD-9251)、ショパン:ピアノ協奏曲集(BCD-9278)に続く、BRIDGE レーベル第3弾。繊細さと濃厚さの絶妙なバランスが素晴らしい。 | ||
イッツ・アバウト・タイム(ジャズ) Hoagy Carmichael: The Nearness of You ガーシュウィン:サマータイム Cole Porter: It's All Right With Me Sergio Mendes: Like a Lover Nat King Cole: Straighten Up and Fly Right Hoagy Carmichael: Skylark Vincent Youmans: (It's Gonna Be A) Great Day Duke Ellington: I Got it Bad (and That Ain't Good) Toots Thielemanns: Bluesette Gene de Paul: You Don't Know What Love Is Álvaro Carrillo: Sabor a Mi Jerome Moross: A Lazy Afternoon |
ラ・ターニャ・ホール(Vo) アンジェロ・ ディピッポ(編曲)指揮 | |
クロス・トーク〜アメリカのスピーチ・ミュージック パメラ・Z.:最初の人の前の宣言 [Declaratives in First Person] ギレルモ・E.ブラウン:電気的祈り人5.0 [ElectroPrayer 5.0] トレーシー・モリス:アフリカ(ン) [Africa(n)] シェリー・ハーシュ:地下にて [In the Basement] ポール・ランスキー:ピンのおしゃべり [Chatter of Pins] メンディ + キース・オバダイク:ステルスのピンク [The Pink of Stealth] DJスプーキー featuring アーシュラ・ラッカー:ビーイング・ブラック [Being Black] ダニエル・バーナード・ルメイン:飛行船/空 [Blimp/Sky from DBR's One Loss] ピーター・ゴードン&ローレンス・ワイナー: 金門橋の熟考建築家協会 [The Society Architect Ponders the Golden Gate Bridge] メンディ + キース・オバダイク:ロデオ・レッド [Rodeo Red] ジョージ・E.ルイス:イヴァンのためのモーニング・ブルース [Morning Blues for Yvan] ジョン・リンク:ライフ・スタディ第1楽章 [Life Studies, Movement #1] ヴィジェイ・イヤー:贖いの歌 [Redemption Chant 2.0.] | ||
ピーター・ゴードンら現代音楽家、名DJ、DJスプーキーらが作る実験的ポップ・ミュージック。具体音のコラージュ、変調などとミニマルが自由に混ぜ合わされた音楽。 #曲名の日本語は代理店翻訳者に拠る物ですが、微妙な物もあるため原文を当店独自に付記しています。 | ||
ジョン・マスト(1954-):歌曲集 歌曲集「ヴィヴァ・スウィート・ラヴ」/ 歌曲集「静かな歌」/ピアノでのヌード/再開/証人/ ソシアル・ノート/フラメンコ/ペネロープの歌/ オールド・グレイ・カップル/トリオレ |
エイミー・バートン(S) パトリック・メイソン(Br) ジョン・マスト(P) | |
録音:2007年。 マストは当初、マンハッタン音楽院でシーモア・リプキンにピアノを学び、コンサート・ピアニストとして活躍。その傍ら交響楽、室内楽、オペラや歌曲を多数作曲し、特に歌手からの信頼が厚い。保守的な作風だが、安定した技術を持った作曲家。 | ||
オールソン〜スクリャービン:練習曲全集 練習曲 嬰ハ短調 Op.2-1/12の練習曲 Op.8/ 8つの練習曲 Op.42/練習曲 変ホ長調 Op.49-1/ 練習曲 変ホ長調 Op.56-4/3つの練習曲 Op.65 |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:2004年9月。使用楽器:スタインウェイ、コンサート・グランド、1876年製。 1970年の第8回ショパン国際ピアノコンクールで優勝した米国のピアニスト、ギャリック・オールソンは、スクリャービン弾きとしても知られたにも関わらず、これまで録音は僅かだった。さすがに神髄を掴み取った見事な出来栄え。 | ||
ゴースト・オブ・ア・チャンス 〜男声アンサンブルで聴くポピュラー・ソング集 ダウン・フォー・ダブル/ラウンド・ミッドナイト/ A列車で行こう/ラッシュ・ライフ/ ハウ・ハイ・ザ・ムーン/横町のサリー/ ノルウェーの森/マイ・ガール/ニューヨークの少年/ 君はすばらしい/ココナッツ/他(全20曲) |
イェール・アレイ・キャッツ | |
録音:2008年。 イェール大学出身者による男性14人組のヴォーカル・アンサンブル。ジャズ・スタンダードを粋なアレンジと絶妙な合唱のハーモニーで。 | ||
ショパン:21のマズルカ [Op.24-2、Op.63-2、Op.24-4、Op.17-1、Op.6-2、 Op.67-4、Op.33-2、Op.33-1、Op.50-3、Op.63-1、 Op.56-3、Op.59-2、Op.30-3、Op.68-2、Op.56-2、 Op.41-2、Op.41-4、Op.68-4、 Op.7-3、Op.63-3、Op.17-4] |
ヴァシリー・プリマコフ(P) | |
録音:2008年、オーデンセ、デンマーク。 1979年モスクワ生まれ、ラフマニノフ国際ヤング・アーティスト・コンペティションで優勝、後にジュリアード音楽院で学んだ期待の新世代ピアニスト、プリマコフによるBRIDGEレーベル4枚目のアルバム。ショパンは彼が得意とするレパートリーで、既にピアノ協奏曲集を発売。端正ながら若々しいエネルギーに溢れている。 | ||
クレージー・ジェーン ポール・ランスキー(1944-):ソングス・オブ・パーティングI デイヴィッド・レイズナー(1953-):3つのジェイムズ・テイトの歌 ロナルド・ロクスバリー(1946-86):クレージー・ジェーン / 内藤明美(1956-):キー・ウェストでの秩序の観念 ポール・ランスキー:ソングス・オブ・パーティングII / ジョン・マスト(1954-):ブリーフ・ライト ジョージ・クラム(1929-):アルハンブラの亡霊 / ポール・ランスキー:ソングス・オブ・パーティング III パトリック・メイソン(Br) デイヴィッド・スタロビン(G) ダニエル・ドラックマン(Perc) | ||
バリトン、ギター、打楽器による現代声楽作品集。武満徹主宰の Music Today 国際作曲コンクールに入選し中川敏郎、南聡らと三年結社で活躍、その後、ニューヨークで独自の活動を続ける内藤明美の近作の叙情的な世界、クラムのミステリアスな「アルハンブラの亡霊」などが聴き物。 | ||
ウルズラ・マムロク(1923-2016)の音楽 Vol.1 管楽五重奏、弦楽、打楽器のためのコンチェルティーノ(1987) [スコット・ユー指揮オーデンセso.]/ 2000ノート(2000)[ギャリック・オールソン(P)]/ 弦楽四重奏曲第1番(1962)[ダエダルスSQ]/ 俳句セッティングズ(1967)[トニー・アーノルド(S) クレア・チェイス(Fl)]/ オーボエと室内管弦楽のための協奏曲(1976/2003) [ハインツ・ホリガー(Ob) ジェイムズ・エイヴリー指揮アンサンブル・サープラス]/ デザイン(1962)[デイヴィッド・ボウリン(Vn) ジェイコブ・グリーンバーグ(P)]/ 木管五重奏曲(1956)[ウィンド・スケープ] | ||
録音:2007年-2008年。 マムロックは1923年ベルリン生まれの女性作曲家。ベルリンでグスタフ・エルネストに作曲とピアノを学んでいたが、ナチス時代のドイツを離れ1940年にアメリカへ移住、ジョージ・セルに作曲を学んだ後、クシェネクにも師事。12音技法によって書かれた表現主義的音楽は強い緊張感を持っている。ホリガー、オールソンら名手が多数参加。 | ||
D.スタロビン〜フェイヴァリット・トラック集 Vol.2 マリオ・ラヴィスタ:ナタラヤー E.カーター:ロベルト・フロストの3つの詩(*)/ ファンシー・ブレッドの居場所を教えろ ヘンツェ:カリヨン・レチタティーフ・マスク ソンドハイム:日曜日の歌 D.スタロビン:チェイス ハンフリー・サール:2匹の実用的な猫 ジェムニッツ:トリオ |
デイヴィッド・ スタロビン(G)指揮(*) パトリック・メイソン(Br) ロザリンド・リーズ(S) ベンジャミン・ハドソン(Vn) キム・カシュカシアン(Va) スーザン・ニデル・パルマ(Fl) ティモシー・エディ(Vc) ピーター・プレス(マンドリン) スーザン・ジョレス(Hp) スペキュラム・ムジケ | |
録音:1976年-1997年、新リマスタリング。 スタロビンは7歳でギターを学び始め、若くして多くの賞を得た。グラミー賞も獲得しており、彼の数々のディスコグラフィーから選りすぐりのトラックを収録。 | ||
ウルスラ・マムロク(1923-2016):作品集 Vol.2 シントラ(アルトfl&Vc,1969)/ ポリフォニー(Cl,1968)/野生の花(Vn,1987)/ アンドレアスの庭(MS、fl&Hrp,1987)/ 彫刻I(Pf,1965)/ 二羽の鳩のラブ・ソング(Pf,1991/1993)/ 5つの間奏曲(G,1984-1990)/ 2つのバガテル(弦楽四重奏,1961)/ 私の庭から(Vn,1983)/組曲(Vn&Pf,1960)/ ソナー・トラジェクトリー(テープ音楽,1966) |
C.チェイス(アルトFl) A.ブラスティン(Cl) D.ボーリン(Vn) J.トンプソン(Va) D.エッガー(Vc) D.リッペル(G) ダイダロスSQ ギャリック・オールソン(P)他 | |
録音:2007年-2009年。ウルスラ・マムロックは1923年ベルリン出身で1939年にナチを逃れてエクアドル、次いでアメリカに移住、現在は生まれ故郷のベルリンに帰郷している。ロジャー・セッションズ、シュテファン・ヴォルペに師事した彼女の作品は典型的なセリー、無調音楽。切り詰められた音、一曲一曲が短いことなどからヴェーベルンの影響が伺われる。1966年のテープ音楽「ソナー・トラジェクトリー」のようなミュージック・コンクレート作品(ピー・ポポという音響が今では懐かしささえ感じられる)も手がけている。 | ||
プレゼンス・フロム・アフォアタイム 〜アンソニー・コーフ(1951-)の音楽 プレゼンス・フロム・アフォアタイム(1999)(*)/ 6つの細密画〜フルートとピアノのための(1997)/ 3つの楽章〜クラリネット独奏のための(1992)(#)/ 交響曲第3番(2007)(+) |
アンソニー・コーフ指揮(*) ジョージ・ロスマン指揮(+) リヴァーサイドso.の 首席奏者たち(*/#)、 リヴァーサイドso.(+) | |
録音:2006年-2008年。 コーフはニューヨーク出身、マンハッタン音楽院で作曲を学んだ。交響楽、室内楽、宗教楽など、あらゆるジャンルの作品を作曲している。現代とロマン派を折衷したような堅実な作風。最新作の交響曲第3番は2楽章からなる30分の作。 | ||
アンドルー・ランジェル ニルセン:組曲「ルシフェリアン」Op.45(1919) ジョン・マクドナルド: ソナタの前の瞑想曲 Op.406(2003) アイヴズ:ピアノ・ソナタ第1番(1902-1910) |
アンドルー・ランジェル(P) | |
録音:2008年8月、ボストン。 シカゴ生まれでジュリアード音楽院出身のピアニスト、ランジェル(1948-)による個性的なピアノ作品集。ニルセンは後期ロマン派から20世紀の語法までを取り入れた作風まで広範囲の作品を残しているが、組曲「ルシフェリアン」は半音階、無調など20世紀の語法を手中に収めた興味深い作品。間にランジェルと親しいジョン・マクドナルドの小品(8分)を挟み、アイヴズの40分弱の大作、第1ソナタも聴きもの。アイヴズの第1ソナタは第2番「コンコード・ソナタ」に比べると演奏される機会も極端に少なく、CDも入手しやすいものはほとんどない貴重な録音。 | ||
カフェ・ミュージック〜トリオ・ソリスティ ピアソラ: ブエノス・アイレスの四季/ル・グラン・タンゴ シェーンフィールド:カフェ・ミュージック トゥーリナ:ピアノ三重奏曲第2番 ガーシュウィン:必ずしもそうじゃないさ |
トリオ・ソリスティ [マリア・バックマン(Vn) アレクシス・ピア・ガーラク(Vc) ジョン・クリボノフ(P)] | |
録音:2007年。 ノリのよいエンターテイメント性に富んだピアノ三重奏曲(ピアソラ、ガーシュウィンは編曲物)を収録。まさにカフェの雰囲気を感じさせる。 | ||
アンドルー・ランジェル〜 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.2 [第5番 ハ短調Op.10 No.1/第6番 ヘ長調Op.10 No.2/ 第7番 ニ長調Op.10 No.3/ 第8番 ハ短調「悲愴」Op.13] |
アンドルー・ランジェル(P) | |
録音:2008年8月、ボストン。 第1集:第10、17、24、9、27番(BCD-9181)。ランジェルは古楽から現代まで幅広いレパートリーを持っている。最近バッハを中心に録音していたが、久々にベートーヴェンを取り上げた。明晰で軽やかなベートーヴェンを展開している。 | ||
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ全集 風刺 Op.17(*)/ ピアノ・ソナタ [第5番 ハ長調Op.135(*)/第6番 イ長調Op.82(*)/ 第8番 変ロ長調Op.84(#)/ 第3番 イ短調「古い手帳から」Op.28(#)/ 第1番 ヘ短調Op.1(#)/第9番 ハ長調Op.103(#)/ 第2番 ニ短調Op.14 (+)/第7番 変ロ長調Op.83 (+)/ ソナタ第4番 ハ短調「古い手帳から」Op.29 (+) |
アン=マリー・ マクダーモット(P) | |
録音:1997年(*)/2002年(#)/2003年(+)。(+)は初発売音源。残りは 旧 ARABESQUE Z-6722 (*) & Z-6768 (#) のレーベル移行&セット化再発売。 マクダーモットは1991年の第1回浜松国際コンクールで2位及び日本人作品最優秀演奏(なんと諸井誠作品)を受賞。1997年クリスティアン・ティーレマン指揮NYPでデビューして以来、世界各地で活動し数々の賞も受賞、N.サレルノ=ソネンバーグと共演したアルバムも発売になっている。このセットは 以前 ARABESQUE から2枚のみが出て頓挫していたピアノ・ソナタ全集(当初は「&室内楽全集」とも言われていたが、これについては不祥)がようやく完成となるもの。既出2枚分もレーベルの商品中かなりの人気で、長らく入手不能になっていただけに、嬉しい発売。 | ||
ジョン・マスト(1954-):コミック・オペラ「バスティアネッロ」(2008) ウィリアム・ボルコム(1938-):コミック・オペラ「ルクレツィア」(2007) P.アップルバイ、M.ベーラー、P.メイソン、L.ブロマン(Vo)他 ニューヨーク・フェスティヴァル・オブ・ソング(アンサンブル) ジョン・マスト(P) | ||
録音:2008年。マストはピアニスト兼作曲家で、主に室内楽と声楽曲の分野で精力的に作品を発表している。ほどよくモダーンでほどよくポップなアメリカ版こんにゃく座のような室内オペラ。ベテランのボルコムはショスタコーヴィチやバーンスタインを思わせる。 | ||
シューマン:ピアノ作品集 謝肉祭 Op.9/クライスレリアーナ Op.16/ アラベスク Op.18 |
ヴァシリー・プリマコフ(P) | |
録音:2009年3月-4月、オーデンセ、デンマーク。 猛烈な勢いで新録音を続けるモスクワ生まれの新世代ヴィルトゥオーゾ、プリマコフ(1979-)のBRIDGEレーベル第5弾。プリマコフは、ショパンのピアノ協奏曲(BCD-9278)で「グラモフォン」や「アメリカン・レコード・ガイド」などの権威ある雑誌で絶賛され、「アメリカン・レコード・ガイド」では表紙にも登場している。この録音もクリアなタッチの鮮やかなテクニックときらびやかな音色で若々しいシューマンとなっており、無駄のないきびきびとした音楽作りが魅力的。 | ||
チャイコフスキー: ピアノと管弦楽のための作品完全全集 ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調Op.23 (1875年原典版)(*)/ 協奏的幻想曲 ト長調Op.56 (*)/ 協奏的幻想曲〜第1楽章の終結部の異版(*)/ ピアノ協奏曲第2番 ト長調Op.44(#)/ ピアノ協奏曲第3番 変ホ長調Op.75(#) |
ジェローム・ ローウェンタール(P) セルジュ・コミッシオーナ指揮 LSO | |
録音:1987年/1989年。旧 ARABESQUE Z-6611 (*) & Z-6583 (#) のレーベル移行&セット化再発売。(#)は当店未案内。 チャイコフスキーの3つのピアノ協奏曲に加え、ほとんど演奏される機会のない「協奏的幻想曲」の第1楽章終結部別ヴァージョンまで収録。そして有名なピアノ協奏曲第1番は、ベルマンも KOCH SCHWANN へ録音していた(廃盤)原典版による演奏。冒頭のピアノがいきなりアルペジオで登場し、以降も時折驚かされる。ローウェンタールは1932年生まれ。カペルやシュトイアマン、コルトーなどに学んだベテラン。60年代から活躍しているヴィルトゥオーゾ。 | ||
サロン・ブエノスアイレス〜 ミゲル・デル・アギラ(1957-):作品集 チャランゴ奇想曲(2Vn,Va,2Vc,4手P)/ プレストII(2Vn,Va,Vc)/ サロン・ブエノスアイレス(Fl,Cl,Vn,Va,Vc,P)/ 人生は夢(2Vn,Va,Vc,語り)/ 時計(全6曲)(2Vn,Va,Vc,P) |
カメラータ・サン・アントニオ | |
録音:2008年6月、8月。 ミゲル・デル・アギラはアメリカでは既に地位を確立、アルゼンチンを始めとする南米音楽の要素とクラシック、現代音楽を融合したピアソラの精神を受け継いだ、実に新鮮な感性を持った作曲家。サロン・ミュージックの親しみやすさを持っているものの、その志しの高さ、実験精神は、やはり現代音楽。親しみやすい民謡的な旋律が朗々と歌っていたかと思えば、ピアノが内部奏法をするわ、フルートが尺八のような「むら息」を奏でて南米の荒野に吹く乾いた風を表現するわ、勢いあまったダンスはついにクラスターの大爆発となるなど、面白さ全開。民族音楽、ポップ・ミュージックのたくましさと、現代音楽の実験精神を兼ね備えた新エスニック・モダーン・ミュージック。クロノス・カルテットが好きな人におすすめ。 | ||
リチャード・ワーニック(1934-):作品集 ホルン五重奏曲(2002)(*)/ダセ(1996)(#)/ 弦楽四重奏曲第6番(1999)(+)/ トロカイック・トロット(2000)(#)/ ゲームの名前(2001)(**) |
ウィリアム・ パーヴィス(Hr;*) ジュリアードSQ(*) デイヴィッド・ スタロビン(G;#/**) コロラドSQ(+) クリフ・コルノット指揮(**) インターナショナル・ コンテンポラリー・ アンサンブル(**) | |
録音:1997年-2007年。 ワーニックはボストン生まれで、1977年ピューリッツァー賞受賞。現在はニューヨーク州立大学バッファロー校で教鞭を取っている。セリーを中心とした作法で激しいコントラスト、劇的緊張力など、聴き手をひきつけるドラマ性を持った音楽で、エリオット・カーター、レオン・カーシュナーと並び称される典型的なアメリカ東海岸の作風を示している。 | ||
ナディア・ライゼンバーグ〜 カーネギー・ホール・リサイタル1947 ヘンデル:組曲第9番 ト短調 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番 K.310 ウェーバー:華やかなロンド Op.62 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 バーバー:4つの遠足 Op.20 スクリャービン:6つの練習曲 ストラヴィンスキー:練習曲 嬰ヘ長調Op.7 No.4 プロコフィエフ:練習曲 ニ短調Op.2 No.1 ショパン:夜想曲 嬰ハ短調(*) ハチャトゥリアン:トッカータ(*) チャイコフスキー:村にて(*) |
ナディア・ライゼンバーグ(P) | |
録音:1947年11月21日、カーネギー・ホール、ライヴ、モノラル。(*)はアンコール。 当レーベルでは、「ショパン:夜想曲&マズルカ全集、他」(BCD-9276、4CD)や「モーツァルト:4手のための作品集」(BCD-9148)などN.ライゼンバーグのCDを数々リリースしてきた。またテレミン奏者のクララ・ロックモアの姉でもあり、二人が共演したテレミンのアルバム(BCD-9208)も話題になった。これは彼女が最も精力的に活動していた1947年のライヴ録音。ショパンのピアノ・ソナタ第3番が、「夜想曲・マズルカ全集」のカップリングになっていたが、そのコンサートの全てが今回CD化される。CD1に古典、CD2に当時まだバリバリの現代音楽だったバーバーやストラヴィンスキーなど同時代作品を取り上げるなど、そのレパートリーの広さと対応能力には驚くばかり。リトアニア出身でロシアで音楽を学び、ロシア革命でアメリカに亡命した彼女のピアノは19世紀の華やかな気品に満ちている。 | ||
ベートーヴェン: チェロ・ソナタ第4番 ハ長調Op.102-1/ チェロ・ソナタ第5番 ニ長調Op.102-2/ 6つのバガテル Op.126/ チェロ・ソナタ第3番 イ長調Op.69 |
ターニャ・トムキンズ(Vc) エリック・ジヴィアン(Fp) | |
録音:2008年。ピリオド楽器使用。 トムキンズはバロック、モダーンともに秀でた若手チェリストでアンナ・ビルスマに師事した。現在、フィルハーモニア・バロックo.、ポートランド・バロックo.の首席チェロ奏者。ピアノのジヴィアンはピーター・ゼルキンほかに師事、作曲家としても活躍しているマルチ・タレント。ピリオド楽器にこだわりつつも、ヒストリカル演奏がこんなに伸び伸びと、若々しく演奏された例はそんなにないのではないだろうか。 | ||
クリスティアン・シンディング(1856-1941): ピアノ作品集 ピアノ・ソナタ ロ短調Op.91/炎のように/ メロディOp.76/グロテスクな行進曲/セレナーデ/ 狂気の光/カプリッチョ/カプリース/行進曲風に/ 尊大に/春のささやき |
ジェローム・ ローウェンタール(P) | |
録音:1986年。旧 ARABESQUE Z-6578 のレーベル移行再発売。 グリーグと並んでノルウェーを代表する作曲家シンディングは「春のささやき」が有名だが、それ以外にも数々の美しい小品を作曲している。このCDも20分を超える大作「ピアノ・ソナタ」以外は全て2〜3分の小品。音楽的にはグリーグと共有する要素があるものの、ドイツ滞在が長かったせいか、しっかりとした構成の中に彼の個性がある。ローウェンタールは1932年生まれ、コルトー、ルビンシュタインに教えを受けたヴォルトゥオーゾだが、こうした抒情的な小品を弾かせると深い味わいがある。 | ||
リスト(1811-1886):「巡礼の年」全曲&クリスマス・ツリー 「旅人のアルバム」〜ジュネーヴの鐘/ 巡礼の年第1年「スイス」/巡礼の年第2年「イタリア」/ 巡礼の年第2年補遺「ヴェネツィアとナポリ」/巡礼の年第3年/ 「クリスマス・ツリー」より 第2巻&第3巻(第5曲−第12曲)(*) 〔スケルツォーソ/カリヨン/子守歌/古いプロヴァンスのクリスマスの歌/夕べの鐘/昔々/ハンガリー風/ポーランド風〕 ジェローム・ローウェンタール(P) カーメル・ローウェンタール(第2P;*) | ||
録音:2010年3月-4月。ローウェンタールは1932年生まれ。カペルやシュトイアマン、コルトーなどに学んだ、19世紀〜20世紀前半のヴィルトゥオーゾ・ピアノの伝統を今に受け継ぐ数少ないピアニスト。このCDも録音当時78歳にもかかわらず技術の衰えは感じさせず音色は冴え渡っている。(*)は娘のカーメルとの共演による連弾。 | ||
なまけものの蟻アンディ 〜シュテファン・ヴォルペの音楽 Vol.5 なまけものの蟻アンディ(1947)(*)/ マルテ・クリューガーのための組曲(1940)(#)/ 天使(1959)(+)/ バリトンのための2つの歌曲(1938)(**)/ おお、船長!(1946)(**)/ ユダヤの開拓者の歌(1938)(+)/ 新しい劇場へ(1961)(**) |
クアトロ・マーニ(4手P;*/#) パトリック・ メイソン(Br/語り;*) ザック・ガルシア(Br;*) マシュー・ホイットモア(Vo;*) ウェンディ・バズビー(Ms;*) レベッカ・ ジョー・ローブ(Ms;+) マット・ベーラー(B−Br;**) アーシュラ・オッペンス(P;+/**) | |
ウォルペ・エディション第5弾は声楽を中心とした作品集。ドイツ出身のユダヤ系作曲家ウォルペはフランツ・シュレーカーに学ぶなど、後期ロマン派の影響を受けて出発したが、後に12音技法と表現主義、そしてブレヒト劇の影響を受けた独自の歌曲を多数作曲した。しかし当アルバムに収録された作品は小音楽劇「なまけものの蟻アンディ」に代表されるように前衛色はなく調性で書かれた、とても親しみやすい作品ばかり。 | ||
ドヴォルザーク: ピアノ協奏曲 ト短調Op.33(*)/ 詩的音画 Op.85より[ Nos.1, 3, 8, 6, 12 ] |
ヴァシリー・プリマコフ(P) ジャスティン・ブラウン指揮 オーデンセso. | |
録音:2009年6月、オーデンセ、デンマーク。 1979年モスクワ生まれでアメリカに渡り、ジュリアードでJ.ローウェンタールに師事、今アメリカで最も将来を嘱望され人気急上昇中のピアニスト、プリマコフのBRIDGEへの6枚目となる最新盤は初のドヴォルザーク。ピアノ協奏曲ではこれまでの繊細なタッチに骨太なダイナミズムが加わり、一回り大きくなったことを感じさせる。オーデンセ響はデンマークのオケながらユーラシア的で大らかな響きを出している。詩的音画における民族色豊かなソロも聴きもの。やはりスラヴ系の音楽はお手のもののようだ。 | ||
デイヴィッド・ラコウスキ: 練習曲集第3集(全24曲) |
エイミー・ブリッグズ(P) | |
録音:2008年6月。第1集:BCD-9121、第2集:BCD-9157。演奏者の姓が今回から異なっている(ディサナヤケ→ブリッグズ)が、代理店によると同一人物だとのこと。 ラコウスキは作曲をミルトン・バビッドに師事、アメリカ・ローマ大賞を始めとして数々の作曲賞を得ている。この作品集は、それぞれ意味深なタイトルが付けられた24曲からなり自由な無調、拡大されたブルース、印象派的な響きなど、近現代音楽のイディオムを自由奔放に展開している。BRIDGEからは他に4種のCDが出ている。 | ||
中級マリンバ・マスター・ワークス〜24の演奏会用小品 ルイ・アンドリーセン、ガンサー・シュラー、スティーヴン・マッケイ、 ポール・サイモン、岡谷かおり、ダレン・ジョーンズ、アルヴィナ・タン、 オスナット・ネッツァー、チェン・イ(陳怡)、アンダーズ・ヒルボーグ、 ベッツィ・ジョラス、フレッド・ハーシュ、チナリー・ウンの作品/他(全24曲) W.モアーシュ、B.ジョンストン、N.ゼルツマン、J.V.ギーム、 I.ビリック、T.バリット、G.スタウト(以上マリンバ) | ||
録音:2009年。 マリンバ・ソロのために書かれた2分から6分までの小品を収録。作風はジャズ風、ミニマル風、擬似民族音楽風、セリエル風、マリンバで弾き語りするもの、静かにハーモニーで聴かせるものと多種多様。なかでもオランダのミニマリストと言われるルイ・アンドリーセンの作品、フランスのベテラン、ベッツィ・ジョラスの静謐な作品が聴き物。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.14 「バッド・ドッグ!」ジョージ・クラムの肖像 〜インタビューと作品演奏 3つの初期歌曲(*)/フリッツィ(#)/ アイネ・クライネ・ミッテルナハトムジーク(+)/ 妹よお座りなさい(**)/幻影(*) |
トニー・アーノルド(S;*) ロバート・シャノン(P;*/+) デイヴィッド・スタロビン(G;#) ジョージ・クラム(Perc;#) ジョージ・クラム・アンサンブル(**) | |
制作:2009年。66分(解説:英語/日本語字幕なし)。 この「バッド・ドッグ!」は作曲家クラムのインタビューと秘蔵映像、演奏映像で構成され、多面的なクラムの音楽の秘密を解き明かしている。クラムといえば保守派とも、実験主義とも、またミニマリズムとも一線を置きつつ、他の追随を許さない独自のロマン主義、神秘主義の作曲家。アパリション(幻影)、アイネ・クライネ・ミッテルナハトムジーク(セロニアス・モンクのラウンド・ミッドナイトに基づく)の全曲演奏映像の他、彼の名前を不朽のものとした「スター・チャイルド」、「夏の夕べ」の一部演奏映像を収録。 | ||
ハイドン:ピアノ・ソナタ集 [第42番(旧第56番) ニ長調Hob.XVI-42/ 第37番(旧第50番) ニ長調Hob.XVI-37/ 第44番(旧第32番) ト長調Hob.XVI-44/ 第20番(旧第33番) ハ短調Hob.XVI-20] |
アンドルー・ランジェル(P) | |
録音:2006年8月、2008年7月、ボストン。 ランジェルはシカゴ生まれのピアニスト。ジュリアード音楽院を修了。BRIDGEには継続的に録音を続けている。ここでのハイドンは、強い集中力と自由な発想が見事に両立しており、研ぎ澄まされていながらも随所にハイドンらしいユーモアが宿っている。ハイドンのピアノ・ソナタが単調だと思っていると面食らう、知的刺激に満ちた名演だ。 | ||
エリオット・カーター(1908-)の音楽 Vol.8〜 2002-2009年の16作品 ホルン協奏曲[マーティン・オウエン(Hr) オリヴァー・ナッセン指揮BBC so.]/ マッド・リーガルス(ジョン・アッシュベリーの詩による)[BBCシンガーズ]/ ティンティナビュレーション[ニューイングランド音楽院打楽器アンサンブル]/ 風配図(ウィンドローズ)〜管楽のための/サウンド・フィールズ〜弦楽のための [オリヴァー・ナッセン指揮BBC so.]/ 楽園との会話で[レイ・メルローズ(Br) オリヴァー・ナッセン指揮バーミンガム現代音楽グループ]/ リトレーシング[ピーター・コルケイ(Fg)]/ クラリネット五重奏曲[チャールズ・ナイディック(Cl) ジュリアードSQ]/ フィグメント5[サイモン・ボイアー(マリンバ)]/ラ・ムジーク[ルーシー・シェルトン(S)]/ リトレーシング3[ジョン・ネルソン(Tp)]/ 二重奏曲[ロルフ・シュルテ(Vn) フレッド・シェリー(Vc)]/ フィグメント3[ドナルド・パルマ(Cb)]/フィグメント4[シン=ユン・ファン(Va)] ルイス・ズーコフスキーの詩[ルーシー・シェルトン(S) チャールズ・ナイディック(Cl)]/ リトレーシング2[ウィリアム・パーヴィス(Hr)] | ||
録音:2008年-2009年。 百歳を過ぎてもなお旺盛な創作を続ける驚異の作曲家、カーターのオーケストラを含む作品集。その数もさることながらそれぞれの作品のエネルギーの密度など、とても百歳の作品とは思えない。演奏陣も豪華な面々。 | ||
ヴァシリー・プリマコフ、 ブラームス・ショパン・スクリャービンを弾く ブラームス:3つの間奏曲 Op.117 ショパン:バラード ト短調 Op.23/ バラード ヘ長調 Op.38/バラード 変イ長調 Op.47/ バラード ヘ短調 Op.52 スクリャービン: ピアノ・ソナタ第4番 嬰ヘ長調 Op.30 |
ヴァシリー・プリマコフ(P) | |
録音:2009年6月24日、25日、オーデンセ。NTSC、カラー、STEREO/ DTS 5.1/DOLBY5.1。 今やBRIDGEレーベルの看板アーティストと言っても過言ではないヴァシリー・プリマコフ(1979年モスクワ生まれ)、ついにDVDリリース。ライヴではなく、2009年6月、デンマークのオーデンセのカール・ニルセン・ホールでの録音セッションを利用して収録された物。鮮やかで瑞々しいプリマコフの音楽性は、映像と共にすると一層引き立って聞こえる。ことに新鮮な湧水が撥ねるようなスクリャービンのソナタが素晴らしい。 | ||
20世紀の偉大な歌手たち Vol.1〜ベニタ・ヴァレンテ(S)、アリアと歌曲集 モーツァルト:喜びの感情が胸に湧きK.579(*)/「フィガロの結婚」〜ああ早く来て(#)/ あなたに明かしたい、おお神よK.418(+) ヘンデル:「リナルド」〜私を泣くがままにさせて(#) シューベルト:野ばら D.257/夜と夢 D.827/憩いなき愛 D.138/岩の上の羊飼い D.965(**) ブラームス:私の愛は新緑だ Op.63-5(*)/甲斐のないセレナードOp.84-4(*) ヴォルフ:たとえ小さなものでも(*)/話に聞いたのだが(*)/誰があなたを呼んだの?(*)/ あなたは一本の糸で私を(*)/どんなに長いこと(*)/若いあなた方(*)/ 私の恋人が歌っている(*)/ペンナに恋人が住んでいる(*) ドビュッシー:忘れられたアリエッタ(##) オブラドルス:愛(++)/母の愛(++)/いちばん細くきれいな髪で(++)/花嫁はおちびさん(++) ベニタ・ヴァレンテ(S) ルドルフ・ゼルキン(P;**) ハロルド・ライト(Cl;**) リチャード・グード(P;*) リディア・アルティミフ(P;##) デイヴィッド・エフロン(P;++)指揮(#) イーストマンo.(#) アレクサンダー・シュナイダー指揮モーツァルト・フェスティヴァルo.(+) | ||
録音:1969年-1989年。 ベニタ・ヴァレンテ(1934-)は、アメリカ・カリフォルニア州デラノ生まれ。軽やかな美声を誇り、1960代から1980年代にかけてオペラやコンサートで活躍した。このCDでは、マールボロ音楽祭で巨匠ルドルフ・ゼルキンの伴奏で歌ったシューベルトの歌曲がたいへんに貴重。また名ピアニスト、リチャード・グード伴奏のブラームス、ヴォルフも素晴らしい。 | ||
ピーター・リーバーソン(1946-):作品集 ピアノ協奏曲第2番「赤いガルーダ」(1999)(*)/ リルケの歌「オルフェウスに捧げるソネット」(1997-2001)(#)/ バガテル(1985)(+)/ピアノ五重奏曲(2003)(**) ピーター・ゼルキン(P) ジェイムズ・コンロン指揮NYP(*) ロレイン・ハント・リーバーソン(Ms;#) オリオンSQ(**) | ||
録音:2004年11月、エイヴリー・フィッシャー・ホール(*)/2005年8月(#)/1985年12月(+)/2008年5月(**)。 アメリカの作曲家ピーター・リーバーソンは作曲をミルトン・バビット、チャールズ・ウォーリネンに師事した。アメリカ東海岸の手堅い前衛スタイルを持った作曲家として米国内で評価が高く、かつて武満徹がミュージック・トゥデイで招聘したこともある。硬派な作風ながら色彩的でほどよく乾いた抒情、ファンタジーに武満が惚れこむ作曲家だけのことはあると納得する。「赤いガルーダ」のガルーダとはインド神話の炎を司る神の鳥のことで、ピアノとオーケストラが極彩色の火花を散らす。全曲ピーター・ゼルキンがピアノを弾き、共演もコンロン指揮のNYPやリーバーソン夫人で2006年に亡くなった名歌手のロレイン・ハント、と豪華な演奏陣。 | ||
ストーニー・ブルック・サウンディングズ Vol.1 ダニエル・A.ウェイマウス:In (All) the Time We Have Left [オスカー・エスピナ・ルイス(Cl)] マックス・ギテック・デュイカーズ: Glass Blue Cleft イラリ・カイラ:敬意を表する鐘[ジェイコブ・ロードベック(P)] ユージン・ドラッカー:シェイクスピアの4つのソネット[アンドルー・ノーレン(B−Br)] ペリー・ゴールドスタイン:アルト・サクソフォンと弦楽四重奏のための五重奏曲[ケネス・ツェ(Sax)] エッシャーSQ | ||
録音:2008年-2009年。 ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の音楽学部出身の作曲家たちによる作品集。エマーソン四重奏団のヴァイオリニスト、ユージン・ドラッカーの作品も収録。全曲弦楽四重奏が母体で、1曲を除きソロ、独唱が入る。作風は前衛から新ロマン主義風を幅広い。 | ||
ストーニー・ブルック・サウンディングズ Vol.2 シェイラ・シルヴァー:黄昏の最後の煌き [G.カリッシュ、C.ダール(P) E.リーンドロ、K.デュフォード(Perc)] タイラー・カップ:ストレンジャー・ヴァリエーション[C.シェアー(Vn)](*) ピーター・ウィンクラー:チェロ七重奏曲「ファンタジー」[C.カー(Vc)&チェロ・アンサンブル](#) ダリア・セメゲン:唐草模様[C.カリス(P)] マーガレット・シェーデル:美しいものは傷がない[E.ラムメック(タラガト) ライヴ・エレクトロニクス](+) | ||
録音:1999年-2008年。 上記に続く第2弾。(*)はポルタメントを多様した擬似民族音楽風の音楽が楽しい。(#)は重厚なアンサンブルが心地よく、ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハを思わせる。(+)はクラリネットのような楽器タラガトとライヴ・エレクトロニクスのための幻想的な作品。 | ||
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42(*) プロコフィエフ: ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op.14(*) ムソルグスキー:展覧会の絵(#) |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:2008年11月24日-25日、ニューヨーク(*)/1974年5月17日、プラハ、ライヴ(#)。(#)は CESKY ROZHLAS (CZECH RADIO) からプラハの春ライヴとして既発売の録音。 1970年ショパン・コンクールの覇者、ギャリック・オールソンが弾くロシアの作品集。新録音のラフマニノフとプロコフィエフは冴え渡ったテクニックの中に雑味のない味わいが広がる。「展覧会の絵」では27歳のオールソンによるストレートな勢いが楽しめる。 | ||
チナリー・ウン(1942-):室内楽作品集 チャイルド・ソング(1985)/ ルミナス・スパイラル(発光する螺旋) (1997)(*)/ スパイラル6(1992)/ 死後の静かな生活(1996)(#)/神託(2004)(+) |
ダ・カーポ室内プレイヤーズ ウィリアム・アンダーソン(G;*) ルーシー・シェルトン(S;#) マイケル・アデルソン指揮(+)他 | |
録音:2007年-2008年。 ウン〔ウング〕はカンボジア出身でアメリカ在住。東京フィルが委嘱し、来日したこともある。彼はカンボジアの伝統音楽と現代の語法を融合させようとしていて、作風は南方の武満徹といった風情で湿った大気のなかでミステリアスな旋律がたゆたう。アメリカのルー・ハリソンとも共通する雰囲気を持っている。 大作「神託」では日本の神楽のような旋律素材が使われ、松村偵三、早坂文雄を思わせる部分もある。ダ・カーポ・チェンバー・プレイヤーズはヴァイオリン、チェロ、ピアノ、フルート、クラリネットの5人からなるアンサンブル。このCDでは三重奏から七重奏まで収録されている。 | ||
プリマコフ・イン・コンサート Vol.1 ブラームス/ブゾーニ編曲: 2つのコラール前奏曲 Op.122 Nos.9, 10 シューベルト:「さすらい人」幻想曲 Op.15 チャイフコスキー:こどものためのアルバムOp.39 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 Op.36 |
ヴァシリー・プリマコフ(P) | |
録音:2002年-2007年、ライヴ。 プリマコフにとってBridgeレーベル7枚目となる当アルバムは様々な2002年より2007年までコンサートで特に高い評価を得た演奏をまとめた物。若い力が前のめりに突き進むようなみずみずしい演奏が印象的。ブラームスの2つのコラール前奏曲はもともとオルガン曲だがブゾーニがピアノ用に編曲したものでその迫力は圧巻。 | ||
待っている6つの土地〜アーリーン・ゾールマン(1934-2006):作品集 ヴィラネッラ変奏曲[ルイス・シャピロ(P)]/ トリオ1999「トリケトラ」[トリプル・ヘリックス・ピアノ三重奏団]/ 太陽の東、西[ブライアン・ハルス指揮ウェレスリー大学室内cho.&器楽アンサンブル]/ 待っている6つの土地[ヘクン・ウー(Vc) エリーゼ・ユン(P)]/ 夜の歌[カロル・ベネット(S) レオーネ・バイス(Fl) マイケル・ウェブスター(Cl)] | ||
録音:1998年-2008年。ゾールマンはジュリアード音楽院とペンシルヴァニア大学でパーシケッティとクラムに師事し、後にイタリアでダッラピッコラにも教えを受けている。調性、12音技法などを折衷しながら叙情的な世界を作る。ヴォーカルとアンサンブルのための「太陽の東、西」ではコープランド、バーバーの流れを汲むロマンティックな音楽を聴かせる。 | ||
オリヴィエ・メシアン:アーメンの幻影 | マリリン・ノンケン(P1) サラ・ローゼンバーグ(P2) | |
録音:2009年5月、ヒューストン。 メシアンの代表作。既に多数の録音があるが、本CDは共にニューヨークで活動する女性ピアニストたちによる物。マリリン・ノンケンは現代音楽を専門とし、これまでにパスカル・デュサパン、トリスタン・ミュライユらが彼女のために作品を書いている。サラ・ローゼンバーグは現代音楽の他、ロシアン・アヴァンギャルドにも造詣が深く、ロスラヴェッツ、モソロフ、ルーリーなどもレパートリーにしている。なお、代理店翻訳者は曲名を『アーメンの幻想』としており、一般にもこの訳語が時折使われるが、欧文 "Visions de l'Amen" の "Visions" には「幻想 [Fantasy] 」という意味は無く、誤訳と言って良いかと思われる。 | ||
カントス〜リカルド・ソーン=ムルドーン(1962-): ニニョポリーリャ(*)/風の花/コマーラ(#) T.アーノルド(S;*/#) S.パーキンズ(T;*/#) A.ハード(Br;*) C.サンチェス=グティエレス(語り;#) フアン・トリゴス指揮イーストマン・ブロードバンド | ||
録音:2009年。 リカルド・ソーン=ムルドーンはグアテマラの作曲家。メキシコでギターを学んだ後、渡米しジョージ・クラムに学んだ。現在はアメリカに在住し、彼の作品は世界中で演奏されている。2006年にはFIFAワールドカップ関連のコンサートで作品を委嘱された。(#)は46分の大曲。中南米の原色の自然を思わせる色彩と生命力溢れるリズムが現代的なセンスと結びつき、独特の世界観を作り出す。 | ||
ハイドン:弦楽四重奏曲集 Op.20「太陽」 [変ホ長調 Op.20-1, Hob.III-31/ハ長調 Op.20-2, Hob.III-32/ト短調 Op.20-3, Hob.III-33/ ニ長調 Op.20-4, Hob.III-34/ヘ短調 Op.20-5, Hob.III-35/イ長調 Op.20-6, Hob.III-36] ダイダロスSQ[キム・ミンヨン、キム・ギョヨン(Vn) ジェシカ・トンプソン(Va) ラマン・ラマクリシュナン(Vc)] | ||
録音:2009年1月6日-8日、2月3日-5日、ニューヨーク。 ハイドンの弦楽四重奏曲集の中でも人気の高い「太陽四重奏曲」の全6曲。ダイダロス四重奏団は2000年に結成されたばかりの若い弦楽四重奏団。既にニューヨークではかなり知られた弦楽四重奏団として活躍している。ヴァイオリンの二人のキムが第1と第2を入れ替わることも特徴で、この録音でも奇数番をミンヨン、偶数番をギョヨンが弾いている。BRIDGEからはシベリウス、ラヴェルの弦楽四重奏曲ほかが既刊(BCD-9202)。 | ||
シューベルト:即興曲と舞曲 14のワルツ(プリマコフ編集)/ 即興曲 D.935;Op.142-第1番/ 13のレントラー(ゴルノスタエワ編集)/ 即興曲 D.899;Op.90(全4曲)/ 12のワルツ(ゴルノスタエワ編集)/ 即興曲 D.935;Op.142-第2番 |
ヴァシリー・プリマコフ(P) | |
録音:2009年10月、オーデンセ。 既に当BRIDGEより多数の録音がありアメリカでは大人気ピアニストとなったプリマコフ初のシューベルト。有名な4つの即興曲D.899をアルバムの中心にワルツ、レントラーなど旋律美をたっぷりと味わえる。プリマコフはロシア生まれながら豪快に弾き飛ばすことはせずペダルも極力控え、シューベルト本来の細やかなニュアンスを繊細に表現している。全曲が歌で溢れているアルバム。 | ||
モーツァルト:ピアノ協奏曲集 Vol.1 [第24番 ハ短調 K.491(カデンツァ:フォーレ)/ 第25番 ハ長調 K.503 (カデンツァ:フンメル&プリマコフ) 第26番 ニ長調 K.537「戴冠式」 (カデンツァ:ランドフスカ)/ 第27番 変ロ長調 K.595] |
ヴァシリー・プリマコフ(P) スコット・ユー指揮 オーデンセso. | |
録音:2008年-2009年、オーデンセ。 プリマコフ初のモーツァルト。臆することなく日に向かって伸びる若木のような自由さを持ちさわやか、しかもカデンツァは普段あまり使われることのない版を使用。第24番のフォーレ版はモーツァルトの時代ではありえない和音、華麗でダイナミックなピアノ書法で一聴の価値あり。第25番はフンメル版にプリマコフ自らが手を加え、第26番ではランドフスカ版を使用している。 | ||
ベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集 ヘンデル「ユダス・マカウベス」の「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲 ト長調 WoO.45/ モーツァルト「魔笛」の「恋人か女房か」の主題による12の変奏曲 ヘ長調 Op.66/ モーツァルト「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO.46/ チェロ・ソナタ全集[第1番 ヘ長調 Op.5-1/第2番 ト短調 Op.5-2/ 第3番 イ長調 Op.69/第4番 ハ長調 Op.102-1/第5番 ニ長調 Op.102-2] ローレンス・レッサー(Vc) ペク・ヘソン(P) | ||
録音:2009年1月5日-9日、ボストン。 1966年のチャイコフスキー・コンクールで第4位(この時の第6位がミッシャ・マイスキー)、以来40年以上に渡って世界的チェリストとして活躍してきたベテランの名チェリスト、ローレンス・レッサーによるベートーヴェンのチェロ曲集。衒いの無い温かく豊かな広がりを持つチェロの音色が染み入るような演奏。DVDにはレッサーの演奏風景(2009年2月、ソウル)と語りが50分超収録されており、国内視聴可能だとの事。 | ||
カヴァティーナ・デュオ・プレイズ・ピアソラ リベルタンゴ/レビラード/天使の導入/タンゴ・エチュード/忘却/アディオス・ノニーノ/ブエノスアイレスの四季 カヴァティーナ・デュオ[ユージニア・モリナー(Fl) デニス・アザバギック(G)] | ||
録音:2008年。 セルジオ・アサドが「もっとも優れたフルート、ギターのデュオ」と絶賛するカヴァティーナ・デュオ。CEDILLEレーベルからも、よりバルカン地方に因んだアルバムを発表したが、情熱的な二人にピアソラはぴったり。リベルタンゴ、忘却、ブエノスアイレスの四季など、ピアソラの名曲ばかりを収録。「ブエノスアイレスの四季」では彼らに惚れ込むセルジオ・アサド自らが二人のために編曲を書き下ろした。 | ||
5つの変奏曲 ハイドン:変奏曲 ヘ短調 / ビゼー:半音階的変奏曲 / ニルセン:シャコンヌOp.32 ブラームス:創作主題による変奏曲 Op.21 No.1 シューベルト:ロザムンデの主題による変奏曲(即興曲D.935, No.3) アンドルー・ランジェル(P) | ||
録音:2008年7月。ランジェルはジュリアード音楽院で学び北米、ヨーロッパを中心に活動を続け、当BRIDGEレーベルにも継続的に録音している。レパートリーはギボンズ、スウェーリンクからベートーヴェン、ルチアーノ・ベリオまでと驚異的に幅広い。このディスクは古今の作曲家の変奏曲ばかりを集めたユニークな内容でビゼー、ニルセンの珍しい作品が聴ける。 | ||
昆虫と紙飛行機〜ローレンス・ディロン(1959-):室内楽作品集 弦楽四重奏曲〔第4番「無限の空間」/第3番「エア」/第2番「飛行」〕/ 弦楽三重奏とピアノのための「なにが起こった?」(*) ダイダロスSQ ベンジャミン・ホックマン(P;*) | ||
録音:2010年。ディロンはジュリアード音楽院でパーシケッティ、カーター、バビット、セッションズに学んでおり、20世紀の音楽語法をまんべんなく消化吸収した堅実で聴き所を押さえた優等生的作風。ひとつの作品からベルク、バルトーク、バーバー、はてはミニマルまで幅広い様式を楽しむことができる。 | ||
イェフディ・ワイナー(1929-)の音楽 Vol.3〜宗教音楽集 シル・ハシリム(歌の中の歌)〔女声合唱版(*)/混成合唱版(#)〕(2001)/ 律法の儀式(#)/金曜の夕べの儀式(1963)(#) スーザン・D.ワイナー指揮ウェレスレー・カレッジcho.(*) イェフディ・ワイナー指揮ニューヨーク・ヴィルトゥオーゾ・シンガーズ(#)他 | ||
録音:1996年(*)/2010年(#)。イェフディ・ワイナーは2006年ピューリッツァー賞受賞の作曲家で、これまでに管弦楽曲、室内楽、オペラなど80曲以上の作品を発表している。第1集(室内楽作品集):BCD-9134、第2集(管弦楽作品集):BCD-9282。この第3集はユダヤ教の儀式に基づく音楽でロマン派の語法や無調、ユダヤの宗教音楽が渾然一体に折衷されている。 | ||
お静かに願います〜ダリウス・デ・ハース、ジャズ・スタンダードを歌う(全17曲) みんな笑った/それが魔法なら/アイヴ・ガット・クラッシュ・オン・ユー/誰かが私を見ている/ ペーパー・ムーン/センティメンタルな気分/ソフィスティケーテッド・レディ/ラヴ・フォー・セール/他 ダリウス・デ・ハース(Vo) スティーヴン・ブライアー(P) | ||
デ・ハースはブロードウェイ・ミュージカル「蜘蛛女のキス」でデビュー、ジャズ、ミュージカルの分野で活躍する一方、ジョン・アダムズのオペラにも出演、ジャンルを越えて活動している。本CDではガーシュウィン、デューク・エリントンらの有名なナンバーをピアノ伴奏だけでご機嫌に歌いまくる。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.15〜ジョージ・クラム(1929-): スペイン歌曲集第1巻「アルハンブラの亡霊」(2009)(*)/ 女声、男声、電気増幅されたピアノと打楽器四重奏のための アメリカ歌曲集第5巻「忘れられた世界からの声」(2006)(#) パトリック・メイソン(Br;*) デイヴィッド・スタロビン(G;*) ダニエル・ドラックマン(Perc;*) ジェイミー・ヴァン・エイク(Ms;#) パトリック・メイソン(Br;#) 打楽器四重奏(#) M.バローン(P;#) ジェイムズ・フリーマン指揮オーケストラ2001(#) | ||
録音:2010年1月(*)/2008年10月(#)。ここ数年に作曲された声楽のための大作を2曲収録。ガルシア・ロルカのテキストによる(*)は全7曲19分弱、(#)は全10曲48分。電気増幅されたピアノと打楽器のミステリアスな響きに平易な旋律が絡むクラム・ワールドが全開。彼の代表作「マクロコスモス」と「古えの子供の声」の世界がさらに深化。 | ||
ポウル・ルーザスの音楽 Vol.6 ピアノ協奏曲第2番(2009-10) [ヴァシリー・プリマコフ(P) トマス・セナゴー指揮ノルウェー放送o.]/ ベル・カント(2004)[ルネ・トンスゴー・セーアンセン(Vn)]/ 宇宙の海の岸辺のセレナード(2004)[ミッコ・ルオマ(アコーディオン) イオSQ] | ||
録音:2009年-2010年。ポウル・ルーザスは1949年デンマーク出身の作曲家。作品はアメリカ、イギリス、デンマークで盛んに演奏されている。ピアノの貴公子プリマコフを独奏者に迎えての最新作ピアノ協奏曲第2番はバルトークのそれを思わせるエネルギッシュな音楽。「宇宙の海の岸辺のセレナード」はアコーディオンと弦楽四重奏が時にクラスターでぶつかり、また協調しあう現代のロマン主義ともいえる秀作。 | ||
リスト(1811-1886): コラール「私達へ、魂の救いを求める人々へ」 による幻想曲とフーガS.259(ブゾーニ編曲)/ ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178 |
ギャリック・オールソン(P) | |
録音:2009年4月、ニューヨーク。オールソンが2011年生誕200年を迎えるフランツ・リストに挑む。燃え立つような熱いパッションとロマンティシズムを爆発させている。完全燃焼系の熱演にも関わらず、音は一糸乱れず、音はどこまでも透明という驚嘆の連続。 | ||
メンデルスゾーン(1809-1847): ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49/ 無言歌 Op.53-第2番(ピアノ三重奏曲版)/ ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66 |
アージェンタ三重奏団 [ステファニー・ サンタンブロジオ(Vn) ドミトリー・アタパイン(Vc) ジェイムズ・ウィン(P)] | |
録音:2010年10月。アルジェンタ三重奏団はアメリカ・ネヴァダ大学のレジデンス・アンサンブル。ヴァイオリンのサンタンブロジオはドホナーニ時代のクリーズランドo.でセカンド・ヴァイオリンの副首席を務め、サンアントニオ響のコンサート・ミストレスも歴任、ネヴァダ大学で後進の指導にもあたっている。またピアノのウィンと共にモーツァルトのソナタ集の録音もある(MSRレーベル、MS-1305)。チェロのアタパインはサンクトペテルブルク音楽院に学び東京カルテットと共演したこともある。ピアノのウィンはピューリッツァー賞受賞作曲家でもありネヴァダ大学で作曲と理論の教鞭を執っている。大変軽やかで淀みのないメンデルスゾーンで無言歌のピアノ三重奏編曲版も楽しい。 | ||
モーツァルト:ピアノ協奏曲集 Vol.2 〔第11番 ヘ長調 K.413(カデンツァ:モーツァルト)/ 第20番 ニ短調 K.466(カデンツァ:ベートーヴェン〔第1楽章〕/ クリスティアン・ツァハリアス〔第3楽章〕)/ 第21番 ハ長調 K.467(カデンツァ:ディヌ・リパッティ) ヴァシリー・プリマコフ(P) ジモン・ガウデンツ指揮オーゼンセso. | ||
フォーレやランドフスカなどのカデンツァを使用して効果をあげていた第24-27番(BCD-9328)に続くシリーズ第2弾。今回も様々なカデンツァを使用している。プリマコフはロマン派の大曲でそのダイナミックな音楽性を大いに発揮するが、モーツァルトではころころと真珠のようなタッチから時にモーツァルトでありながらベートーヴェンのようなダイナミックなタッチへと表現を多様に使い分けている。既にバイエルン放送so.やフランス国立管などメジャーo.に客演している期待の若手指揮者ガウデンツとオーゼンセso.は古楽とモダーン的な演奏を折衷しながら変化に富んだ演奏を聴かせてくれる。 | ||
ジャン・デガエターニ・イン・コンサート ベートーヴェン:ゲーテの詩による3つの歌曲/星空の下の夕べの歌 フランシス・プーランク:祭りに行く男/ギター/これがあなたのやり方/心が支配の手/愛 ケネス・フランゼル:世俗的な望み / ジョージ・クラム:3つの初期歌曲/眠る人 ドビュッシー:勇敢な祭り / R.シュトラウス:献身/私は宮廷の愛を運ぶ/お休み私の魂よ/朝 ガーシュウィン:わが愛はここに / スタンリー・ウォールデン:3人の淑女 / ハイドン:ナクソスのアリアンナ ジャン・デガエターニ(Ms) ギルバート・カリッシュ(P) | ||
録音:1987年。アメリカのメゾソプラノ歌手ジャン・デガエターニ(1933-1989)のBRIDGE9枚目となるアルバム。彼女はジュリアード音楽学校に学び、古典から現代音楽までこなす一方、卓越した語学力でドイツ、フランス歌曲、中世ルネサンス歌曲まで歌う驚異的なレパートリーを誇った。広い声域と確かな音程、澄み切った声は現代作品で特に生かされ、彼女の歌ったシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」は名盤として名高い。またジョージ・クラムの声楽曲の多くは彼女のために作曲された。ベートーヴェンの歌曲、ドビュッシー、プーランクのシャンソン、現代作品どれを聴いても高い完成度を保っている。ドーン・アップショー、ルネ・フレミングの師匠としても知られるデガエターニの主要なレパートリーを満遍なくコンパクトにまとめた貴重なリサイタルのライヴ録音。名ピアニスト、ギルバート・カリッシュの伴奏もすばらしい。 | ||
マーラー:さすらう若人の歌/リュッケルトによる5つの歌曲/亡き子をしのぶ歌
ヘルミーネ・ハーゼルベック(Ms) ラッセル・ライアン(P) | ||
録音:2008年5月、2009年1月、ライディング・リスト・センター、オーストリア。ヘルミーネ・ハーゼルベックはオーストリア出身でウィーン大学でリタ・シュトライヒに師事した。その後クーン、アーノンクール、ルイージ、ティーレマンらと共演しオペラ、オラトリオなどで活躍している。当BRIDGEレーベルより既に発売されているシュレーカー歌曲集(9259)、ツェムリンスキー歌曲集(9244)はいずれも好評で今回、満を持してのマーラー歌曲集も期待に違わぬ内容。 | ||
アメリカ議会図書館名演シリーズ Vol.25〜 ベートーヴェン:初期弦楽四重奏曲集 〔第1番 ヘ長調(*)/第2番 ト長調(#)/第3番 ニ長調(+)/ 第4番 ハ短調(**)/第5番 イ長調(##)/第6番 変ロ長調(++)〕 エドガー・オルテンバーグによるリハーサル風景(#) ブダペストSQ [ヨーゼフ・ロイスマン(Vn1) エドガー・オルテンバーグ(Vn2;*/#/+) アレクサンダー・シュナイダー(Vn2;**/##/++) ボリス・クロイト(Va) ミッシャ・シュナイダー(Vc)] | ||
録音:1944年3月23日(*)、1944年4月13日(#)、1944年3月9日(+)、1962年3月30日(**)、1943年11月1日(##)、1960年11月11日(++)、以上 アメリカ議会図書館、モノラル、ライヴ。実に12年ぶりの続巻となる、ライヴのブダペスト弦楽四重奏団によるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集完結編(中期:BCD-9099、後期:BCD-9072)。全集として完結するとは思われていなかったため、ファンには喜びもひとしおだろう。ブダペスト弦楽四重奏団はアメリカ国会図書館のレジデンス・カルテットとして活躍。アメリカ国会図書館からストラディヴァリウスを貸与されていた。このセットもモノラル録音だがライヴならではの迫力をお楽しみ頂ける。 | ||
アーリーン・シエラ(1970-):作品集 Vol.1 蝉貝(2006)(*)/「鳥と昆虫」第1巻(2007)(#)/サラウンデド・グランド(2008)(+)/ 2つのネルーダ賛歌(2004)(**)/コルメナ〜14奏者のための(2008)(*)/バリスター〜13奏者のための(2001)(*) ジョイス・オグレン指揮インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブル(*) ヴァシリー・プリマコフ(P;#) ダイダロスSQ(+) チャールズ・ナイディック(Cl;+) スティーヴン・ゴスリング(P;+/**) スーザン・ナルッキ(S;**) R.ラマクリシュナン(Vc;**) | ||
シエラはジェイコブ・ドラッグマンに師事した女性作曲家。無調様式のなかに様々な素材がめまぐるしく登場し展開される。ヴェーベルンとミニマルを掛け合わせたおうな独自の点描主義音楽。 | ||
シュテファン・ヴォルペ(1902-1972)の音楽 Vol.6〜ピアノ作品集 基本音列による4つのスタディ(1935-36)/若者のための3つの小品(1950)/歌、挨拶、賛美歌、詩、入札、運動(1939)/ 2つの小品(1941)/3つの部分によるトッカータ(1941)/パレスチナ・ノート・ブック(1939)/無言歌(1959)/ ピアノのためのスタディ第1部「追い立てられた空間」(1946-48)/ピアノのためのスタディ第2部(1926) デイヴィッド・ホルツマン(P) | ||
録音:2008年11月、2009年1月。シュテファン・ヴォルペはベルリンに生まれ、シェーンベルクの影響を受けて無調及び12音技法による作品を作曲する一方、社会主義運動に傾倒して労働者のための、いわゆるわかりやすい作品も数多く残した。ナチス台頭後はアメリカに亡命しモートン・フェルドマン、デイヴィッド・テューダーらを育てたことでも知られる。このディスクは12音技法による厳しい作品が中心だが、グルジェフかキース・ジャレットを彷彿とさせる「パレスチナ・ノート・ブック」やラグタイム風の「無言歌」など楽しい作品も含まれている。 | ||
メリンダ・ワグナー(1957-): トロンボーン協奏曲(2006)[ジョセフ・アレッシ(Tb) ロリン・マゼール指揮NYP/録音:2007年2月]/ 4つの場面(2004)[カーラ・レモン指揮 C.ブランデス(S) ローラ・ギルバート(Fl) アラン・ケイ(Cl) C.マコンバー(Vn) R.オニール(Va) F.シェリー(Vc) ジョン・フィーニー(Cb) S.ゴスリング(P)/録音:2008年]/ 導火線(2000)[ジェフリー・ミラースキー指揮ニューヨーク・ニューミュージック・アンサンブル/録音:2008年] | ||
メリンダ・ワグナーはシカゴ大学でクラムに師事、その後作曲したフルート協奏曲で1999年にピューリッツァー賞を受賞している。カリスマ的な人気のあるNYPの首席ジョセフ・アレッシのために書かれたトロンボーン協奏曲は3楽章24分の大作。きらきらと輝くメタリックなオーケストラの音色を背景に叙情的なトロンボーンの旋律が朗々と歌われる秀作。 | ||
トッド・マコーヴァー(1953-): 管弦楽とライヴ・エレクトロニクスのための「スパークラー〔線香花火〕」(2001) (*) / インターリュード1「バッハの後に」(2006/2011) (#) /3つのハイパー・ディム・サムズ(2004) (#) / インターリュード2「バードの後に」(2011) (#) /・・・バット・ノット・シンプラー・・・(2005) (#) / ハイパー・ピアノと管弦楽のための「ジュー・ドゥー〔2つの遊戯〕」(2005) (+) ポール・マン指揮オーゼンセso.(*/+) iO SQ(#) マイケル・チャートック(ハイパーP;+) | ||
マコーヴァーはジュリアード音楽院でエリオット・カーターとセッションズに師事した他、ブーレーズのもとIRCAMでコンポーザー・レジデンスを務め、作曲と電子音響の研鑽を積んだ。その成果は作品に如実に表れ、「スパークラー」ではタイトル通り、色彩豊かな音のイリュージョンが展開する。「ジュー・ドゥー」におけるハイパー・ピアノとは、今回YAMAHAのディスクラーヴィーア・グランドという自動ピアノを使用しており、きらきらときらめく音の光彩といかにもアメリカの作曲家らしい聴き手を喜ばせようとするエンターテイメント性が結合して圧倒的な演奏効果を生み出している。 | ||
ラフマニノフ:チェロとピアノのための作品集 東洋風の踊り Op.2 No.2 / チェロ・ソナタ ト短調 Op.19 / 音の絵 Op.39(全9曲)(*)/歌(1890) |
スティーヴン・ ドーン(Vc;*以外) バリー・スナイダー(P) | |
録音:1996年8月、イーストマン・シアター。間にピアノ独奏曲「音の絵」を挟んでラフマニノフのチェロのための作品を集めた。チェロのスティーヴン・ドーンはイーストマン音楽学校でチェロの教授をしている。カーネギー・ホールとケネディ・センターにもデイヴィッド・ジンマンの指揮でR.シュトラウスの「ドン・キホーテ」でデビューしている。現在、アメリカ、イギリス、アジアで幅広く活動している。ピアノのスナイダーは1966年のヴァン・クライバーン・コンクールでシルバー・メダルを受賞。その後、ストコフスキーやジンマン、デュトワなど巨匠たちとの共演も果たしている。スナイダーもまたイーストマン音楽学校で教授を務めている。 | ||
プリマコフ・プレイズ・ラフマニノフ 前奏曲 変ロ長調 Op.23 No.2/エレジー 変ホ長調Op.3 No.1/前奏曲 嬰ト短調Op.32 No.12/前奏曲 ト短調Op.23 No.5/ 前奏曲 ニ長調Op.23 No.4/コレッリの主題による変奏曲 Op.42/前奏曲 ホ長調Op.32 No.3/ 前奏曲 ト長調Op.32 No.5/前奏曲 ホ短調Op.32 No.4/前奏曲 変ロ長調Op.32 No.2/ 前奏曲 変ホ長調Op.23 No.6/変奏曲 ロ短調Op.32 No.10/前奏曲 嬰ハ短調Op.3 No.2 ヴァシリー・プリマコフ(P) | ||
録音:2011年1月。当BRIDGEの看板アーティスト、プリマコフが得意とするお国物、ラフマニノフの前奏曲を中心としたピアノ作品集。ラフマニノフを取り上げるのはこのCDが初となる。どこまでも澄み切った、むらのないタッチから紡ぎだされるクリスタルのようなラフマニノフはこれまでになかったラフマニノフ像を確立している。特にコレルリの主題による変奏曲Op.42は圧巻。 | ||
ハリー・パーチの音楽 Vol.1〜ハリー・パーチ(1901-1974):ビター・ミュージック
ジョン・シュナイダー(朗読) ゲイリー・エイスター、リチャード・ヴァリトゥット、 ポール・ウェスト(歌/P/G/キターラ/他) | ||
録音:2010年7月。ハリー・パーチはアメリカが大恐慌時代であった1930年代に移動季節労働者(いわゆるホーボー)としてアメリカ各地を放浪する過程で独自の思想と音楽、音律論を築いた西洋音楽史上、特異な作曲家。「ビター・ミュージック」は彼がホーボーとして各地を季節労働者として放浪していた1935-1936年頃につけていた日記であり、このディスクはその日記の朗読と、日記中に書きつけられた楽譜を音化したものから構成されている。音楽は放浪中に聴いた労働者たちが歌う歌、街の物売りの歌、人の話声(ホーボーの収容施設での管理官の言葉「服を脱いで頂きたい、シラミの駆除をする」などなど)のリズムと抑揚を楽譜に書き取ったもの、パーチの創作などさまざま。パーチの音楽の原点となる重要な日記の世界初の再現CD。パーチ作品は今後当レーベルから次々とCD化の予定。 | ||
ワシリー・プリマコフ、イン・コンサート Vol.2 メンデルスゾーン:無言歌第2集 Op.30 J.S.バッハ:フランス組曲第2番 ハ短調 BWV.813 フィリップ・グラス: 「めぐりあう時間たち」組曲(プリマコフ選) ドビュッシー:ベルガマスク組曲 |
ワシリー・プリマコフ(P) | |
1979年モスクワ生まれのプリマコフは渡米後ジュリアード音楽院で学び、クリーヴランド国際コンクール準優勝、またヴァン・クライバーン・コンクールでは上位入賞を逃したもののヴァン・クライバーン自身に絶賛され大活躍する若手ホープ。Bridgeレーベルは既に数多くの録音を行っている。今回は親しみやすい名曲ばかりで構成、なかでもフィリップ・グラスが担当した2002年のアメリカ映画「めぐりあう時間たち」の音楽からの組曲が注目。良質のBGMとしても楽しめる。 | ||
モーツァルト:ピアノ協奏曲集 Vol.3 〔第22番 変ホ長調 K.482(カデンツァ:サン=サーンス)/第17番 ト長調 K.453(カデンツァ:モーツァルト)〕 ヴァシリー・プリマコフ(P) スコット・ユー指揮オーゼンセso. | ||
録音:2010年10月、カール・ニルセン・ホール、オーゼンセ、デンマーク。プリマコフによるモーツァルト:ピアノ協奏曲録音シリーズ第3弾。これまでユニークなカデンツァを使用しており、第24番ではフォーレ、第26番ではランドフスカ、第20番ではベートーヴェン&ツァハリアス、第21番ではリパッティなどを使用していた。今回は第22番でサン=サーンスのカデンツァを聴くことが出来る。澄み切った端正なタッチのプリマコフは新しい時代のモーツァルト弾きと言うに相応しい物。 | ||
フレッド・ラーダール(1943-)の音楽 Vol.3〜弦楽四重奏曲集 〔第1番(1978) /第2番(1982/2010) /第3番(2008) 〕 ダイダロスSQ | ||
録音:2010年-2011年。ラーダールはクーセヴィッツキー作曲賞ほかアメリカ国内の主要な作曲賞を受賞し、現在はハーヴァード大学、ミシガン大学などで教鞭を執っている。無調、モード技法などを折衷しつつ作り出す後期バルトークを思わせる硬質の抒情性が魅力。 | ||
ビート・セラピー〜ドミトリー・ティモチコ:作品集 ループ&スウィング/カチュンク/カトリーナ・ストンプ/神秘的な訪問者/地震/夢はきっと叶う ドミトリー・ティモチコと友人たち | ||
録音:2010年。ティモチコはマサチューセッツ出身のピアニスト、作曲家。ジャズとロックの分野で活躍。本CDはフュージョン系のジャズを演奏。 | ||
トリプル・ダブルス〜3つの二重協奏曲 リチャード・ダニエルプール(1956-):子供の宝箱(1999/2006) (*) デイヴィッド・ラドウィグ(1974-):ヴァイオリンとチェロのための協奏曲(2008) (*) デーロン・アリック・ヘーゲン(1961-):ヴァイオリンとチェロのための協奏曲「仮面舞踏会」(2007) (#) ハイメ・ラレード(Vn) シャロン・ロビンソン(Vc) サラ・ヒックス指揮(*) トロイ・ピーターズ指揮(#) ヴァーモントso. | ||
録音:2008年-2010年。ヨーヨー・マやジンマンも取り上げ、録音も多数出ているダニエルプールを始めとする若手からベテランまで様々な世代のアメリカの作曲家による二重協奏曲。コープランド、W.シューマン、らの影響を感じさせる、いずれも保守的で手堅い手法で書かれており、新古典主義、新ロマン主義と位置づけられる音楽。70歳を迎えた名手ハイメ・ラレードがトリオを組むロビンソンとともに新作を弾きまくる。 | ||
42トラック〜ドヴォルジャーク、バルトーク、プロコフィエフ ドヴォルジャーク:ユモレスクOp.101 Nos.6, 5, 2, 3, 4, 1, 8, 7 プロコフィエフ:束の間の幻影 Op.22 / バルトーク:14のバガテルOp.6 オリオン・ワイス(P) | ||
録音:2010年9月、ニューヨーク。ドヴォルジャークのピアノ曲「8つのユモレスク」を全体にばらして配しつつ、間にロシアのプロコフィエフ、ハンガリーのバルトークという20世紀前半の作曲家を挟んで東欧、ロシアの音楽的共通点、系譜を浮かび上がらせようとした企画。オリオン・ヴェイスはジュリアード音楽院でエマニュエル・アックスに師事したアメリカの若手で既にロサンゼルス・フィル、シカゴ響、クリーヴランド管、ボストン響などと共演しているホープ。 | ||
風景〜フランス歌曲集 ドビュッシー:忘れられたアリエッタ(6曲) メシアン:ミの詩(9曲) フォーレ:イスファハンの薔薇/ネル/夢のあとに/さようなら |
スザンナ・フィリップス(S) マイラ・ファン(P) | |
録音:2010年1月。2011年メトロポリタン歌劇場の公演で来日、「ボエーム」のムゼッタ役で好評を得ていたスザンナ・フィリップスのフランス歌曲集。フィリップスは2010年メトロポリタン歌劇場が主催した2010年ビヴァリー・シルズ・アーティスト・アワードを受賞した若手歌手で、以前よりメトロポリタン・デビュー、シカゴ・リリック・オペラに出演し好評を博してきた。2011年にはマルボロ音楽祭にも出演している。絹のように柔らかな声は今後の更なる飛躍が約束されているといってよかろう。 | ||
J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV988 |
大西孝恵(Cemb) | |
録音:2011年5月18日-20日、スタジオA、ウォーレン・レクチャー・ホール、カリフォルニア大学、サンディエゴ。大西孝恵は大阪市出身で相愛大学音楽学部及び桐朋学園大学研究科ピリオド楽器科卒業。チェンバロを有田千代子、室内楽を有田正広に師事。第9回古楽コンクール入賞。卒業後より東京・大阪を中心に日本各地でソリスト、通奏低音奏者として数多くのソロリサイタル、室内楽のメンバーとして活躍。現在はアメリカを拠点に演奏活動を続けている。アトランティックso.、プロ・アルテ室内o.、バッハ・コレギウム・サン・ディエゴの首席鍵盤楽器奏者としても活躍している。このCDはレコード芸術誌2013年2月号175ページの海外盤REVIEWコーナーでも絶賛された。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ BWV1001-1006 〔ソナタ第1番 ト短調/パルティータ第1番 ロ短調/ソナタ第2番 イ短調/ パルティータ第2番 ニ短調/ソナタ第3番 ハ長調/パルティータ第3番 ホ長調〕 セシリア・アルゼウスキ(Vn) | ||
録音:2011年3月、5月。アルゼウスキはポーランド出身で1957年に家族と共にイスラエルへ移住、テルアビブ音楽院で学んだ後、ジュリアード音楽院でイヴァン・ガラミアンに師事した。2008年までアトランタ響のコンミスを務めた後、現在はソリストとして活躍。確かなテクニックと毅然と前に進もうとする強固な意志に貫かれた音楽性、凛とした音色はバッハ演奏史に新たな一頁を開いたといっても言い過ぎではない。 | ||
ショパン:作品集 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 /4つのマズルカOp.17 /子守歌 変ニ長調 Op.57 / バラード第1番 ト短調 Op.23 /3つのマズルカOp.50 /夜想曲 変ホ長調 Op.9 No.2 / 夜想曲 ロ長調 Op.9 No.3 /3つのワルツOp.64 アン=マリー・マクダーモット(P) | ||
録音:2011年1月。マンハッタン音楽院でジョン・ブラウニングらに師事した後、レオン・フライシャーのマスター・クラスに学んだマクダーモットは、1992年マレイ・ペライアの代役で弾いたモーツァルトのピアノ協奏曲第20番が絶賛され一躍注目を集めた。オーケストラとの共演も多く、NYP、アトランタ響のほか、大阪フィルとも共演している。歌心に溢れた清潔感のあるショパン。 | ||
ウルスラ・マムロク(1923-2016)の音楽 Vol.3 5つのカプリッチョ(1968)[ハインツ・ホリガー(Ob) アントン・ケルニャク(P)]/ ストレイ・バード(1963) [フィリス・ブリン=ジュルソン(S) ハーヴィー・ソルバーガー(Fl) フレッド・シェリー(Vc)]/ 幻想的変奏曲(1982)[ヤコブ・シュパーン(Vc)]/弦楽四重奏曲第2番(1998)[ソナーSQ]/ パンタ・レイ(1981)(*)/5つのバガテル(1988)(#)/合流(2001)(+)/ [ズザンネ・ツァップ(Vn;*) コジマ・ゲルハルト(Vc) ヘザー・オドンネル(P;*/+) ヘルゲ・ハーディング(Cl;#/+) キルステン・ハルムス(Vn;#/+)]/ コントラスト(2009/10)[ハインツ・ホリガー(Ob) ウルスラ・ホリガー(Hp)] | ||
録音:2010年-2011年、ケルン&チューリヒ。マムロックはベルリン出身で、ナチス台頭後アメリカへ移住、ジョージ・セル、セッションズらに師事した。ヒンデミットや新ウィーン楽派の影響を受けたと公言しており、本CDに収められた作品は特にセリエリズムの影響が色濃い。ホリガーを始め作曲家の母国ドイツ系のアーティストによる演奏も聴きどころ。 | ||
ウルズラ・マムロク(1923-2016)の音楽 Vol.4 チェロとピアノのための「ローテーション」/ピアノのための2つの小品/バリトンとピアノのための4つのドイツの歌/ 無伴奏ヴァイオリンのための「アフォリズム I 」/2つのクラリネットのための「アフォリズム II 」/ 無伴奏チェロのためのコンポジション/ピアノのための3つのバガテル/ピアノのための3声のフーガ/ ピアノのための飛蝗/2つのクラリネットのためのソナチネ/クラリネット、ヴィオラとピアノのためのラプソディ/ フルート、オーボエ、ヴィオラと打楽器のための「4人のための演奏会用小品」/ フルート、コントラバス、ヴィブラフォンと打楽器のための「ムーヴメンツ」/ フルート、チェロと打楽器のためのディヴェルティメント/4つの打楽器のための変奏と間奏曲/ オーボエ、2台のピアノと打楽器のための協奏曲 アンサンブル・ムジーク・ファブリーク ケルン打楽器四重奏団/他 | ||
録音:2010年-2012年。ドイツ出身で現在はアメリカで活動している作曲家、教育者、ウルズラ・マムロクの作品集第4弾。ニューヨークでジョージ・セル、ロジャー・セッションズらに師事、初期はヒンデミットの影響を受け、やがて新ウィーン楽派の影響を受けるようになった。12音、無調を中心とした作風だが、ベルク同様、背景には微妙な調性感が漂っており、そこには独自のほの暗い抒情性が感じられる。このアルバムでは当年とって90歳の女流作曲家の初期から今日までの代表的な室内楽が収められている。 | ||
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 Op.8 スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15 ワイス・カプラン・ニューマン三重奏団 [ヤエル・ワイス(P) マーク・カプラン(Vn) クランシー・ニューマン(Vc)] | ||
録音:2010年1月。ワイス・カプラン・ニューマン三重奏団は2001年に結成され、アメリカ、ヨーロッパを中心に活動を続けている。彼らはプラハ音楽祭でベートーヴェンの三重協奏曲を演奏したり、ポール・チハラのピアノ三重奏曲などの現代音楽にも意欲的に取り組んでいる。このアルバムは一枚、彼らの演奏だけで構成された初めてのディスク。 | ||
シューベルト:弦楽四重奏曲第15番 ト長調 D.887, Op.161 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調 Op.135 ニュー・オーフォードSQ[ジョナサン・クロウ、アンドルー・ワン(Vn) エリック・ナウリン(Va) ブライアン・マンカー(Vc)] | ||
録音:2010年12月。1965年に結成され1991年に活動を停止したカナダのグループ、オーフォード弦楽四重奏団の志を継いで2009年に新メンバーで再結成されたのが当団体。全員がモントリオール響の首席&副首席(ヴィオラ)を務めており、安定した技術とアンサンブル能力はアメリカ、カナダで高く評価されている。 | ||
あなたは色つきの夢を見る? アドルフェ(1955-):あなたは色つきの夢を見る?(詩:ローリー・ルービン) ロドリーゴ:カンティガ「女の子は面白い」/ソネット/セラニーヤ/舟歌/少年の歌/花の少女 フォーレ:揺りかご/月の光/小さな声で/ネル / ノアム・シヴァン(1978-):エルサレムの山々で(#) ローリー・ルービン(Ms) マリヤ・ストローク(P;無印) ノアム・シヴァン(P;#) | ||
録音:2010年12月。ルービンは米英で活動しているメゾ・ソプラノ。ニューヨーク・シティ・オペラでロッシーニの「チェネレントラ」のタイトル・ロールを、グリーンヴィッチ音楽祭でモンテヴェルディの「ユリシーズの帰還」のペネロペ役で好評を博している。また現代音楽にも意欲的でハービソンを始め多くの作品の初演している。 | ||
ポール・チハラ(1938-):作品集 Vol.2〜ヴィオラのための音楽 4つのヴィオラのための「コンチェルト・ピッコロ」 [ベン・ウラリー、ジーナ・コレッティ、ザック・デリンジャー(Va)]/ ヴィオラ協奏曲[イェフダ・ジラッド指揮コルバーンo.]/ ヴィオラと打楽器のための「レッドウッド」[ジャック・ヴァン・ギーム(Perc)]/ ヴィオラ・ソナタ[ヴィヴァン・ファン(P)] ポール・コレッティ(Va) | ||
録音:2011年-2012年。最後のボーナス・トラックでは作曲者ヘのインタビューを収録。日系アメリカ人の作曲家、ポール・チハラはアメリカでも著名な存在でBRIDGEはその録音に特に力を入れている。このアルバムではチハラと親交の厚いヴィオリスト、ポール・コレッティのために書かれた作品が収録されている。チハラの作品はのびのびと歌われる旋律と華麗なオーケストレーションに裏打ちされたファンタジーと叙情に特徴があり、聴衆のみならず、演奏家からの人気も高い。4つのヴィオラのための「コンチェルト・ピッコロ」では山田耕筰の「あかとんぼ」の旋律が引用され、大作ヴィオラ協奏曲では新古典主義もしくは新ロマン主義とでも呼べそうなおおらかな流れの中に豊かなロマンが展開する。 | ||
イマジナリー・アイランド〜ポール・ランスキー(1944-): 2台ピアノと管弦楽のため協奏曲「シェープシフターズ」(2007-08) (*) / ギター協奏曲「木目に沿って」(2009) (#) /イマジナリー・アイランド(2010) クアトロ・マニ[スーザン・グレース、アリス・リバック(P;*)] デイヴィッド・スタロビン(G;#) ジャスティン・ブラウン指揮アラバマso. | ||
録音:2010年-2011年。ポール・ランスキーはミルトン・バビットらに作曲を学び、主にコンピュータ音楽、電子音楽の分野で多くの仕事をしている。現在はプリンストン大学の作曲科教授として後進の指導にもあたっている他、アルゴリズムによるコンピュータ音楽作曲のためのソフトを開発するなどテクノロジーの進歩にも一役買っている。収録の作品は伝統的な管弦楽曲ではあるもののコンピュータ音楽に関わっている作曲家らしくミニマル的な音の堆積が次第に大きなうねりを形成し、時にバルトーク、ジョン・アダムズ、ハリウッド映画のサントラのように変化に富んだ様相を見せる。ランスキーは当Bridgeより既に10枚のCDと1枚のDVDをリリースしており、ジョージ・クラムを並んで当レーベル一押しの作曲家。 | ||
メンデルスゾーン姉弟のピアノ音楽 フェリックス・メンデルスゾーン:ソナタ ト短調 Op.105 /前奏曲とフーガ ファニー・メンデルスゾーン:ソナタ ト短調/前奏曲とフーガ/ラルゴ/ アンダンテ・ディ・モルト/前奏曲とトッカータ ジョアン・ポーク(P) | ||
録音:2011年1月。ジョアン・ポークはジュリアード音楽院で音楽博士号を取得しソロ、室内楽の分野で活躍している。アメリカの女流作曲家エイミー・ビーチのピアノ作品全集、歌曲集(ピアノ伴奏を担当)、クララ・シューマンの歌曲全集の録音にも参加しており、才能ある女流作曲家の再評価に務めている。 | ||
チナリー・ウンの音楽 Vol.3〜チナリー・ウン〔ウング〕(1942-): スパイラルXI「母と子供」(2007) (*) /スパイラル\「マハ・サトゥカール」(2006) (#) スーザン・ウン(Va/Vo/Perc;#) トーマス・バックナー(Br、Perc;#) リン・バータン、スティーヴン・ソルック(Perc、Vo;#) チナリー・ウン指揮(#) | ||
ウンはカンボジア出身でアメリカ在住。東京フィルが委嘱し、来日したこともある。彼はカンボジアの伝統音楽と現代の語法を融合させようとしていて、作風は南方の武満徹か佐藤聡明といった風情で湿った大気のなかでミステリアスな旋律がたゆたう。スパイラルXIではヴィオラによる日本民謡に似たどこか懐かしい旋律に奏者自身が歌う歌が加わる。スパイラルIXでも同じように奏者の弾き歌い、叩き歌いによる作品で儀式的、祭礼風の雅やかな雰囲気に溢れている。 | ||
モートン・フェルドマン(1926-1987):ピアノと弦楽四重奏(1985)
ヴィッキ・レイ(P) エクリプスSQ[サラ・ソーンブレイド、サラ・パーキンズ(Vn) アルマ・リサ・フェルナンデス(Va) マギー・パーキンズ(Vc)] | ||
録音:2011年2月。BRIDGEレーベルで3枚目となるフェルドマン作品、CD1枚にトラックはたった一つの79分。ピアノの繊細な不協和音とそれに呼応し生起する弦楽四重奏の響きの帯がひたすら延々と静かにたなびく美しい作品。高橋アキとクロノス・クァルテットの同曲CDが入手困難な現在、うれしいリリース。 | ||
トラヴェル・ダイアリー〜打楽器奏者のための作品集 トリスタン・ペリッチ:観測 / ネイサン・デイヴィス:ダイヴィング・ベル デイヴィッド・ラング:目次 / ポール・ランスキー:トラヴェル・ダイアリー ミーハン・パーキンズ・デュオ[トッド・ミーハン、ダグラス・パーキンズ(Perc)] | ||
録音:2010年。ミーハン・パーキンズ・デュオは2人の打楽器奏者によって2006年に結成された。これまでアメリカ国内はもとよりロシアでもコンサートを行っている。ペリッチの「観測」はコンピュータの打ち込み音楽に似たミニマル音楽、ピューリッツァー賞受賞作曲家のデイヴィッド・ラングの「目次」は金属製とガラス製の打楽器の対話が涼しげな響きをたてる佳曲、ポール・ランスキーの「トラヴェル・ダイアリー」は旅の思い出を各種打楽器で綴った可愛らしい音のスケッチでラテンの要素が入った楽しい作品。 | ||
アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713):12のヴァイオリン・ソナタ集 Op.5 〔第1番 ニ長調/第2番 変ロ長調/第3番 ハ長調/第4番 へ長調/第5番 ト短調/第6番 イ長調/ 第7番 ニ短調/第8番 ホ短調/第9番 イ長調/第10番 へ長調/第11番 ホ長調/第12番 ニ短調「ラ・フォリア」〕 トリオ・コレッリ[エリザベト・ソイテン・シュナイダー(Vn) ヴィゴ・マンゴー(アーチリュート/テオルボ) ウルリク・スパング=ハンセン(コンティオOrg)] | ||
録音:2010年、2011年、ヘンドリクス教会、コペンハーゲン。ピッチA1:415。生誕360年&没後300年にあたる2013年のコレッリ・イヤーより一足早く注目盤登場。トリオ・コレッリはデンマーク出身の音楽家3人による古楽アンサンブルで、かつてデンマークの CLASSICO レーベルで多くの作品を録音していた。基本的にモダーン楽器で演奏しており、その現代的でシャープな音色と無駄のない解釈、音楽作りは耳に爽快。 | ||
風は東から吹く〜4人の中世ドイツの歌人 ナイトハルト・フォン・ロイエンタール:Blozen wir den anger ligen sahen ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ:「ティトゥレル断章」より オズヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン:Es seusst dorther von Orient ハンス・ザックス:われらの女性 ドリュー・ミンター(Vo/中世Hp) | ||
中世ドイツのミンネゼンガー(吟遊詩人)とマイスタージンガー(名歌手)の歌を収録。ドリュー・ミンターはアメリカ人のカウンターテナーでワシントンの教会の少年合唱団で活動した後、ウィーン、ブリュッセル、トゥルーズなどで研鑽を積み、現在世界有数のカウンターテナーと目されるに至った。ハルモニア・ムンディ、Deccaよりバッハのカンタータの名盤を多く録音している実力派。 | ||
アメリカのフルート五重奏曲 ジョン・タワー(1938-):ライジング(2010) アーサー・フット〔フート〕(1853-1937):2つの小品(1918) エイミー・ビーチ(1867-1944):主題と変奏 Op.80 キャロル・ウィンセンス(Fl) ケヴィン・ローレンス、キャロリン・ステュアート(Vn) シェイラ・ブラウニー(Va) ブルックス・ホワイトハウス(Vc) | ||
録音:2011年12月。エマーソンSQと共演したモーツァルトのフルート四重奏曲集の録音(DG)で知られるフルートのキャロル・ウィンセンスは現代音楽の初演と紹介に力を入れており、これまでにルーカス・フォス、トビアス・ピッカーらアメリカ勢の他、ヘンリク・グレツキのコンチェルト・カンタータの世界初演にも参加している。このCDに収録のジョン・タワー作品はメシアンの影響を受けた穏健な現代音楽、アーサー・フート、エイミー・ビーチ作品は19世紀から20世紀初頭の様式で書かれたロマンティックな音楽。 | ||
レナード・シュアー、ジョーダン・ホール・コンサート ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35 /バラード第1番 ト短調 Op.23 (#) / 前奏曲集〔第24番 ニ短調 Op.28 No.24 /第23番 ホ長調 Op.28 No.23 (+) 〕 ブラームス:幻想曲集 Op.116 / シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17 レナード・シュアー(P) | ||
録音:1977年12月3日(無印)、1979年10月27日(#)、1980年4月24日(+)、ニュー・イングランド音楽院ジョーダン・ホール、ボストン、ライヴ。レナード・シュアー(1910-1995)はアメリカのピアニストで教育者としても有名な人物。ベルリンでシュナーベルに学び、やがてシュナーベルのアシスタントを務めた唯一の人物。ベートーヴェン、シューベルト、シューマンといったドイツ物を中心のレパートリーとしており、1940年代にははやくもSP録音を行い、LP時代にも録音を行っている(未だにCDされていない)。初期の名声の割に後年の録音が少ないのは教育活動に力を入れていたためで、ニュー・イングランド音楽院を始め全米各地で後進の指導にあたっていた。このディスクには1977年のリサイタルのライヴを中心に納められ、堂々とした演奏ぶりは、もっと知られてよいピアニストであろう。 | ||
ポウル・ルーザスの音楽 Vol.7〜ポウル・ルーザス(1949-): 交響曲第4番「オルガン交響曲」(2008) [フレミング・ドレイジグ(Org) ロベルト・ミンチュク指揮オーゼンセso.]/ 超越的トリオ(2010)[ニコラス・ウェアン(Org)]/ 歌とラプソディ(2011)[フローゼ・アナセン(アコーディオン) コペンハーゲン・アテラス・シンフォニエッタ] | ||
録音:2011年、デンマーク。デンマーク出身の作曲家ポウル・ルーザスの作品集第7弾。大作のオルガンつき交響曲は現代音楽特有の晦渋さは皆無で、ニルセン、近代イギリスの何人かの作曲家を思わせるダイナミックな作品。演奏はサンパウロso.とのヴィラ=ロボス等でお馴染のミンチュクがデンマークのオケを振っている点も注目。「歌とラプソディ」はリゲティのメロディーエンを思わせる小さなメロディ、モティーフの断片が集積して大きなうねりを生み出す佳曲。 | ||
シューベルト:ピアノ三重奏曲全集 ピアノ三重奏曲 〔第1番 変ロ長調 D.898, Op.99 /第2番 変ホ長調 D.929, Op.100 / 変ロ長調「ソナタ断章」D.28〕/ ノットゥルノ 変ホ長調 D.897, Op.148 /アルペジオーネ・ソナタD.821 カリクスタイン・ラレード・ロビンソン三重奏団 [ジョセフ・カリクスタイン(P) ハイメ・ラレード(Vn) シャロン・ロビンソン(Vc)] | ||
録音:2010年12月。グレン・グールドとの共演などSONYレーベルへの数々の録音で知られる名ヴァイオリニスト、ハイメ・ラレード(1941-)率いるこのピアノ三重奏団は1977年1月にホワイト・ハウスでカーター大統領の就任式に演奏したことがデビューとなった。以来、アメリカ、ヨーロッパを中心に活動し、レパートリーは古典から現代まで幅広い。このアルバムはラレード70歳記念に2011年に発売された物。結成してから歴史の長いこのトリオはアラベスクやDORIAN、VOX、KOCH等のレーベルに多数の録音がある。 | ||
ヴェネチアの夢〜ヴィヴァルディ: 6つのフルート協奏曲集 Op.10(全曲)〔ヘ長調「海の嵐」RV.433 /ト短調「夜」RV.439 / ニ長調「ごしきひわ」RV.428 /ト長調 RV.435 /ヘ長調 RV.434 /ト長調 RV.437 〕/ 弦楽のためのソナタ「聖なる墓へ」 ホ長調 RV.130 /弦楽のための協奏曲 ト短調 RV.157 ルベル(バロック・アンサンブル) [マティアス・マウテ(アルト・リコーダー/6度フルート〔ソプラノ・リコーダー〕/トラヴェルソ) イェルク=ミヒャエル・シュヴァルツ(Vn/リーダー) カレン・マリー・マーマー(Vn) リサ・ブラウダー(Va) ジョン・モラン(Vc) 五十嵐元美(Cb/ヴィオローネ) ドンソク・シン(Cemb/Org) ダニエル・スウェンバーグ(テオルボ/アーチ・リュート/バロックG)] | ||
録音:2012年1月。ニューヨークに本拠地を置くピリオド楽器バロック・アンサンブル、ルベルはニューヨークらしく様々な人種、国籍の音楽家から構成され、レパートリーはバロック全般からモーツァルトあたりまでをカバーしている。マティアス・マウテはドイツ人で1990年にベルギーのブルージュ国際古楽コンクールで優勝し、近年はカナダ、アメリカを中心に活動しているベテラン。ヴィヴァルディの協奏曲 Op.10全曲をリコーダー、Fl−trで吹き分けている。 | ||
ヴォルフ:スペイン歌曲集(全44曲)(*) /イタリア歌曲集(全47曲)(#)
ミヒャエラ・ゼリンガー(Ms) ヴォルフガング・ホルツマイアー(Br) ブリジット・シュタインベルガー(S;*) ラッセル・ライアン(P;*) ゲオルク・ベックマン(P;#) | ||
録音:2010年3月、ウィーン・ラディオ・クルトゥーア・ハウス。バリトン歌手ホルツマイアー監修の下、ドイツとオーストリアを中心とした歌手とピアニストによるヴォルフの二つの歌曲集をディスク3枚に渡ってコンプリート。明るく張りのある歌声を聴かせるホルツマイアー、明暗の切り替えが絶妙なゼリンガーによるイタリア歌曲集では、爽やかさ湛えたドラマが展開される。スペイン歌曲集では、アメリカ人ピアニスト、ライアンの表現力豊かな伴奏にも注目したい。 | ||
ジェニファー・ヒグドン(1962-): 弦楽四重奏のための「ひばりの高揚」(2005) (*) / 左手ピアノと弦楽四重奏のための「詩人の夢」からの場面(1999) (#) / クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための屈折した光(2002) (+) ラークSQ ゲイリー・グラフマン(P;#) トッド・パーマー(Cl;+) ブレア・マクミラン(P;+) | ||
録音:2011年。ジェニファー・ヒグドンはニューヨーク・ブルックリン出身の作曲家でピューリッツァー賞を受賞している。作品はフィラデルフィアo.、シカゴso.、東京カルテットなどが盛んに演奏している。作風はドビュッシー、ラヴェル、ヴォーン・ウィリアムズなど印象主義的な語法にメシアンのほか、いくつかの現代的な要素を加味したもので、作曲者は鳥の声や自然から多くのインスピレーションを受けていると語っていることから想像できるように、基本的に大変ロマンティックな音楽。 | ||
密接な関係〜20世紀ピアノ作品集 ルイス・ワインガーデン(1943-1989):トリプティーク(1969) ロバート・ヘルプス(1928-2001):シャル・ウィ・ダンス(1994) シュテファン・ヴォルペ(1902-1972):パッサカリア(1936) ウィリアム・ヒッバード(1939-1989):ハンドウォーク(1986) オルドジフ・コルテ(1926-):ソナタ(1951-53) ギャリック・オールソン(P) | ||
録音:2011年10月。現代アメリカを代表するピアニストの一人、オールソンによる20世紀作品集。チェコのコルテを除き、20世紀前半生まれのアメリカの作曲家の作品が選ばれており、様式は様々。ロバート・ヘルプスの、その名も「シャル・ウィ・ダンス」の後期ロマン派から無調、クラスターと様々に移り変わる音の渦、ウィリアム・ヒッバードの「ハンドウォーク」の厳しい点描的音楽、アメリカの田舎町を思わせるどこか懐かしい旋律と自由な展開がアイヴズを思わせるオルドジフ・コルテの「ソナタ」が特に印象的。 | ||
ポウル・ルーザスの音楽 Vol.8 〜ポウル・ルーザス(1949-): オフレッド組曲(2000) 〜歌劇「ハンドメイド・テイル」より(*) / ツンドラ(1990)〜ジャン・シベリウスへのオマージュ/ 交響曲第3番「ドリーム・キャッチャー」(2005-06/2009) スザンナ・フィリップス(S;*) スコット・ユー指揮オーゼンセso. | ||
録音:2012年1月。デンマークの現代作曲家ルーザスの8枚目となる作品集。オフレッド組曲は歌劇からの組曲。また第7集(BCD-9375)の交響曲第4番「オルガン付き」に続いて交響曲が登場。その交響曲第3番「ドリーム・キャッチャー」は、ハリウッドの映画音楽を思わせる、大管弦楽を駆使した効果満点の交響曲。シベリウス好きにはたまらない、ツンドラ〜シベリウスへのオマージュを収録。 | ||
風変わりな賛美歌〜ドミトリー・ティモツコ(1969-):作品集 エッグマン変奏曲(2005) [ジョン・ブラックロウ(P) コリリアーノSQ ]/ タイプ・ケース・トレジュリー(2010) (#) /この絵は動いているように見える(1998) [ケヴィン・ウェン=イー・メイヤー(Cb;#) アマーネットSQ ]/ もうひとつの幻想的な旅(2012) [ダニエル・シュロスバーグ(P) スティーヴン・テイラー指揮イリノイ・モダーン・アンサンブル] | ||
ティモツコはハーヴァード大学、オックスフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校で学び、現在はプリンストン大学で教鞭を執っている。作風はジャズ、ロック、ミニマルの影響を受けた活発な運動を特徴とするもので、バルトーク、ストラヴィンスキーにマイケル・ナイマン、マイケル・トーク、グレアム・フィットキンらを加えたような音楽。調性、モードを基本とする耳なじみのよい、親しみやすい現代音楽。 | ||
震える空気〜ベンジャミン・ブローニング(1967-): 「夢のように、統計は願望実現の一形態である」/暗い森/軌跡I/ 震える空気/夜想曲=ダブルス/軌跡II/アリオーソ=ダブルス/チェンジング・ライト エイト・ブラック・バード [ティム・マンロ(Fl) マイケル・J.マッカフェリ(Cl) マット・アルバート(Vn) ニコラス・フォティノス(Vc) マシュー・デュヴァル(Perc) リサ・カプラン(P)] | ||
録音:2008年-2009年。ベンジャミン・ブローニングはオーケストラ、室内楽の他、エレクトロニクスを伴う作品をさかんに発表しており、このディスクでもアコースティックな楽器とコンピュータで制作した音響を重ね合わせる手法を用いている。作風は極めて多様で「夢のように、統計は願望実現の一形態である」では調性的な響きやフォークロアな旋律と現代的な手法が混在し、さながら21世紀風のコープランドといった印象なのに対し、「軌跡I」ではまるでIRCAMで研鑽したヨーロッパの若手前衛が書いたような音楽を聴かせ、「夜想曲/ダブルス」ではジョージ・クラムの21世紀的形態といった様相の音楽を聴かせる。 | ||
モハメド・ファイルーズ(1985-): 歌劇「スメイダの歌」〜トーフィク・アル・ハキムの「死の歌」による ジョー・エレン・ミラー(S) レイチェル・キャロウェイ(Ms) ロバート・マック(T) ミッシャ・ブヴィエ(Br) スコット・ダン指揮ミメーシス・アンサンブル | ||
録音:2012年4月。モハメド・ファイルーズはアラブ系アメリカ人の若手作曲家でリゲティ、ガンサー・シュラーらに作曲を師事した。作品はエジプトの作家トーフィク・アル・ハキムの代表作を基に作曲者が自ら台本を手がけ、自由な無調で書かれているファイルーズの初めてとなる歌劇。 | ||
ロンサム・ロード〜ダン・ヴィスコンティ(1982-): 黒いゆがみ (2Vn, Va, Vc, Db) /手に負えないアリア (Vn, Hp) /彷徨と溝 (Fg) /ハード・ノック・ストンプ (Va) / 虹の漂流(室内アンサンブルとディレイ・ユニットのための)/骨折したジャム (Vn, Vc, Cl, Pf) /記憶 (Vc, Pf) / 低地の煙(室内オーケストラのための)/ロンサム・ロード (Vn, Vc, Pf) (#) シャロウン・アンサンブル・ベルリン&BPO ゲスト達(無印) ホルショフスキ・トリオ(#) | ||
録音:2008年-2009年(無印) /2012年(#)。ダン・ヴィスコンティの音楽はジャズ、ブルースなどアメリカン・ポップスの要素と現代音楽を融合したような作風で作曲者はクロノスQからも委嘱を受けるなど、多彩な活動を展開している。作品にはラグ・タイムのパロディがあるかと思えば、ポスト・ヴェーベルン風の前衛的なゲンダイ・オンガクあり、「低地の煙」ではコープランド風の素朴な抒情が聴かれるなど、様々なスタイルを器用に扱える作曲家だが、いずれの様式で書いても完成度が高いのは驚き。(#)以外はBPOのメンバーを母体としたシャロウン・アンサンブルによる演奏。 | ||
ヴィオラ・ヴィオラ スティーヴン・マッキー(1956-):ヴィオラとアンサンブルのための「グランド・スウェル」(2007) [スティーヴン・マッキー指揮アメリカン・モダーン・アンサンブル] ポウル・ルーザス(1949-):ヴィオラとピアノのためのロマンス(2011)[サラ・ローセンバーグ(P)] ジョージ・ベンジャミン(1960-):2つのヴィオラのための「ヴィオラ、ヴィオラ」(1996) [ミーシャ・アモリー(Va1)] エリオット・カーター(1908-):無伴奏ヴィオラのための「フィグメント IV 」(2004) シー=フイ・チェン(1962-):ヴィオラと管弦楽のための「記憶」(2005) [ゲルノート・シュマルフス指揮エヴァーグリーンso.] シン=ユン・ファン(Va) | ||
録音:2009年-2011年。シン=ユン・ファンは1993年にミュンヘンのARD国際コンペティションに上位入賞し国際的なデビューを果たした。その後、ライオネル・ターティス国際ヴィオラ・コンクールにも優勝しソリストとして活動している。このディスクは世代も国籍も様々な現代作曲家のヴィオラ作品を収録。特に様々な様式が交錯しディヴェルティメント的な楽しいマッキーの「グランド・スウェル」、2つのヴィオラが緊張感のある対話を繰り広げるベンジャミンの「ヴィオラ、ヴィオラ」、中国の伝統音楽の要素が現代的に再構成されたチェンのヴィオラと管弦楽のための「記憶」が聴き物。 | ||
バルトーク(1881-1945):ハンガリーの農民の歌による即興曲 Op.20 ミクローシュ・ロージャ(1907-1995):ピアノ・ソナタ Op.20 エリオット・カーター(1908-2012):ピアノ・ソナタ(1945-46, rev.1982) マーティン・ペリー(P) | ||
録音:2008年8月。「ベン・ハー」や「白い恐怖」「エル・シド」など往年の名画の音楽を作曲したミクローシュ・ロージャは終生、芸術音楽の作曲の筆を休めることなく、また南カリフォルニア大学では教鞭を執ってジェリー・ゴールドスミスらを育てるなど、多忙な人生を送った。そんなローザのソナタはバルトークの影響を多大に受けた傑作。12音技法を基本とした前衛作曲家カーターのピアノ・ソナタは1945-46年の作曲で、この時点ではまだ12音技法に移行しておらず、バルトークの影響や、新古典主義的、ロマン主義的傾向を持つ抒情的な内容。ピアノのマーティン・ペリーはジュリアード音楽院で学び、現代音楽のみならず、古典からポップスまでこなすマルチ・タレント。圧倒的な超絶技巧で現代音楽を楽しく聴かせる天才。 | ||
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集 〔第1番 ニ長調 Op.12 No.1 /第2番 イ長調 Op.12 No.2 /第3番 変ホ長調 Op.12 No.3 / 第4番 イ短調 Op.23 /第5番 ヘ長調 Op.24「春」/第6番 イ長調 Op.30 No.1 /第7番 ハ短調 Op.30 No.2 / 第8番 ト長調 Op.30 No.3 /第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」/第10番 ト長調 Op.96 〕 バーバラ・ゴヴァトス(Vn) マルカントニオ・バローネ(P) | ||
録音:2008年-2011年。バーバラ・ゴヴァトスはジュリアードでイヴァン・ガラミアンに師事した後、フィラデルフィアo.の楽員を務めたほか、ソリストとしてエマニュエル・アックス、ラドゥ・ルプー、ムーティ、サヴァリッシュらとも数多く共演、またデラウェア室内楽フェスティヴァルの音楽監督として室内楽の振興と後進の指導にも励んでいる。なお映画「オーケストラの向こう側/フィラデルフィアo.の秘密」にも楽員として出演している。安定した技術としっかりとした構成感、しっとりとしたカンタービレ、作品の構造をあますところなく聴き手に伝える過不足のない客観的なバランス感覚など、古典派の様式をしっかりと踏まえた秀演。 | ||
ゴードン・ビンカード(1916-2003):ピアノのためのエッセイ〔 IV / V / VI 〕 アイヴズ(1874-1954):ピアノ・ソナタ第2番「マサチューセッツ州コンコード 1840-1860」 (ジョン・カークパトリックによる最終校訂版) マーティン・ペリー(P) | ||
録音:2011年3月。ゴードン・ビンカードはイーストマン音楽院とハーヴァード大学で学び、イリノイ大学で教鞭を執った作曲家で「ピアノのエッセイ」は印象派に近代的要素を加えたラヴェル、シマノフスキを思わせるリリカルな音の絵。近現代アメリカのピアノ音楽の金字塔、アイヴズのコンコード・ソナタはすでに多くの競合盤が存在するが、マーティン・ペリーは全体にゆったりとしたテンポをとって大河の流れのように弾き、この作品の神秘的、宗教的側面に光を当てている。コンコード・ソナタにまた新たな名盤が加わった。 | ||
フレッド・ラーダール(1943-):作品集 Vol.4 スパイラル(2006)[スコット・ユー指揮オーデンセso./録音:2012年]/ 3つの調性的な習作(2004-2009)[ミルカ・ヴィターラ(P)/録音:2012年]/ 瓦状模様(2001)[マイケル・ガランテ指揮アルジェント室内アンサンブル/録音:2010年]/ 航跡(1968)[ベサニー・ビアードスリー(S) デイヴィッド・エプスタイン指揮 ボストン交響楽団室内プレイヤーズ/録音:1970年]/ ファンタジー・エチュード(1985) [エイト・ブラックバード〔Fl、Cl、Vn、Vc、Perc、P〕/録音:1999年] | ||
ラーダール作品プロジェクト第4弾。「スパイラル」は無窮動風の早い楽章と無調のゆっくりとした楽章の2曲からなる。「3つの調性的な習作」ではバッハのゴルトベルク変奏曲のアリア主題に今日風の新たな変奏を加え、「航跡」「ファンタジー・エチュード」ではリゲティ風の密度の濃いすばやい運動の中からエネルギッシュな旋律が立ち上がる。フレッド・ラーダールはプリンストン大学でミルトン・バビット、ロジャー・セッションズらに師事、エリオット・カーター亡き後、アメリカ東海岸のアカデミズム派を代表する作曲家の一人。これまでに3回ピューリッツァー賞にノミネートされている。 | ||
フレデリック・ジェフスキ(1938-):「不屈の民」変奏曲 (原題:チリの政治闘争歌「団結した民衆は決して敗れることはない」による36の変奏曲) オーレ・キレリク(P) | ||
録音:2009年5月。ジェフスキーの代表作「不屈の民」変奏曲は現代音楽のピアノ曲の中では例外的にヒットし、再演される機会が多い曲で、ピアニストの高い技術を披露する上で効果的であるだけでなく、ブルースから現代音楽までの幅広い様式が取り入れられたヴァラエティに富んだ魅力的な内容が多くのピアニストを魅了している。オーレ・キレリク [Ole Kiilerich] はデンマーク出身で現代音楽を得意とし、みずからインプロヴィゼーションも行う。超絶的な技巧はもちろんのこと、ブルースのイディオムや叫び声を出すなど様々なパフォーマンを要求するこの作品を共感をもって嬉々として演奏している。 | ||
ドヴォルジャーク(1841-1904):ピアノ三重奏曲集 〔第3番 ヘ短調 Op.65 /第4番 ホ短調 Op.90「ドゥムキー」〕 トリオ・ソリスティ[マリア・バックマン(Vn) アレクシス・ピア・ガーラック(Vc) ジョン・クリボノフ(P)] | ||
録音:2011年5月。トリオ・ソリスティは2012年、結成10周年を迎えたグループで、当BRIDGEからピアソラ、シェーンフィールド、ガーシュウィンを収録した「カフェ・ミュージック」(BCD-9296)を、またMARQUIS、NAXOSからもアルバムをリリースし好評を得ている。ヴァイオリンのマリア・バックマンはかつてCatalystからボルコムやシュニトケを収録した「キス・オン・ウッド」やペルトを収録した「フラトレス」をリリースして現代音楽の演奏家として広く知られたが、ドヴォルジャークの作品にも現代音楽で培われたみずみずしい感覚がほとばしるような活き活きとしたアンサンブルを生み出している。 | ||
フレンチ・ファンタジー ドビュッシー/ハイフェッツ編曲:美しい夕べ / フランク:ヴァイオリン・ソナタ ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 / サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 Op.75 マリア・バックマン(Vn) アダム・ニーマン(P) | ||
録音:2012年12月。マリア・バックマンはカーティス音楽院で巨匠イヴァン・ガラミアンとシモン・ゴールドベルクに師事し、フリッツ・クライスラー賞を受賞、アメリカ、ヨーロッパ、アジアで活躍し早くも巨匠の域に達しつつあるヴァイオリニスト。Catalystからリリースしたアルバム「キス・オン・ウッド」や「フラトレス」がヒットした他、フィリップ・グラスの二重協奏曲の初演を行うなど、現代音楽のスペシャリストという印象が強いが、いわゆるクラシック作品の演奏も艶のある音色と流麗なメロディの歌いまわし、安定した技術で定評があり、録音ではベートーヴェン&メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(SONY CLASSICAL)が発売になっている。ここに収められたロマン派から近代までのフランス音楽はいずれも品格と適度のエロティシズムをたたえた結晶度の高い演奏となっている。 | ||
ベートーヴェン(1770-1827): ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲 ハ長調 Op.56 (*) / ピアノ三重奏曲第1番 変ホ長調 Op.1 No.1 (#) クレアモント・トリオ [エミリー・ブラスキン(Vn) ジュリア・ブラスキン(Vc) アンドレア・ラム(P)] マーティン・ウェスト指揮サンフランシスコ・バレエo.(*) | ||
録音:2012年4月、カリフォルニア(*) /2012年5月、ニョーヨーク(#)。クレアモント・トリオはジュリアード音楽院出身者からなる若い女性三人のグループで、1999年に結成された。すでにカリクシュタイン=ラレード=ロビンソン国際トリオ賞受賞、ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディション優勝など数多くの賞を受賞している。円熟や老練、作為の極北にあるような若さと生命力がほとばしるみずみずしい演奏で、まるで若い木がまっすぐに迷いなく青空に向かって伸びているような爽やかさに溢れている。 | ||
エリオット・カーター(1908-2012)の音楽 Vol.9 テル・ミー・ウェア・イス・ファンシー・ブレッド(1938) [ロザリンド・リース(S) デイヴィッド・スタロビン(G)]/ 旅(1943, orch.1979) /ライラックが咲く頃に鳥のさえずりが聴こえる(1943, orch. 1979) [トニー・アーノルド(S) スコット・ユー指揮コロラド大学祝祭o.]/ ピアノ協奏曲(1946-65)[チャールズ・ローゼン(P) ジョエル・スミルノフ指揮バーゼル・シンフォニエッタ]/ ピアノに関する2つの論考(2005-06) /トリ・トリビュート(2007-08)[スティーヴン・ベック(P)]/ ナイン・バイ・ファイヴ(2009)[スロウ木管五重奏団] | ||
録音:2001年-2012年。2012年、104歳の天寿を全うして亡くなったエリオット・カーターの作品全集第9弾。このアルバムでは初期から晩年(100歳前後!)の作品を収めてあり、その作風の違いに驚かされる。カーターは今日ではセリー音楽とその影響を受けた思考による硬派な前衛作曲家として認識されているが、初期作品はコープランドばりの抒情的な作風で、この時点で作風を定着させるか作曲家が亡くなっていたらバーバー、コープランドと並ぶアメリカ抒情主義の作曲家の一人として記憶されるにすぎない存在であったであろう。第二次大戦直後の1946年にすでに12音技法によるピアノ協奏曲で大きく方向転換し、その後はヨーロッパ前衛楽派と方向をほぼ同じくして活動を続けてきた。アルバムの最後に収められた作曲者101歳の作「ナイン・バイ・ファイヴ」は相変わらず12音技法によりながらも、年齢を一切感じさせない攻撃的な創作姿勢には驚かされる。 | ||
ストイフェサント四重奏団&アルフレッド〔アル〕・ガロドロ ブラームス:クラリネット五重奏曲 Op.115 (*) モーツァルト:弦楽四重奏曲(#)〔第20番 ニ長調 K.499 /第21番 ニ長調 K.575 〕 ストイフェサントSQ アルフレッド・ガロドロ(Cl;*) | ||
録音:1947年、マジェスティック劇場(*) /1951年、ヴィレッジ・ルター教会(#)、以上 ニューヨーク。原盤:おそらく CONCERT HALL 。ジャズ・プレイヤーのアルフレッド〔アル〕・ガロドロ(1913-2008)はジャンルを超えた活躍をしたクラリネット&サックス奏者で、トスカニーニ指揮NBCso.とも共演、そのヴィルティオーゾぶりは当ブラームスでも発揮されている。最終楽章・変奏曲での枠に囚われない表現がいい。ストイフェサント四重奏団は、NBCso. メンバーであったシルヴァンとアランのシュルマン兄弟によって設立されたカルテット。古雅な響きのアンサンブルながら、屹立するかのようにスピーディーでシャープな表現も存分に交えてくる、この時代の合衆国ならではの四重奏団。 | ||
ジョージ・パール(1995-2009):弦楽四重奏曲集 弦楽四重奏曲〔第2番 ニ短調 Op.14 (1942) /弦楽四重奏曲第5番(1960) 〕/ 秩序の窓(弦楽四重奏曲第8番)(1988) /モルト・アダージョ(1938) ダイダロスSQ | ||
録音:2012年6月、9月、ディメンナ・クラシック音楽センター、ニューヨーク。渡米したクシェネクの弟子で、セリー音楽の理論家でもあった作曲家ジョージ・パール。ストラヴィンスキーとアルバン・ベルク協会を設立した彼の四重奏曲第2番は、ベルクのようなしっとり感のあるウィーン楽派風。第5番は微分音を用い、第8番はさらに晦渋な装いを見せるものの、そこには独特なリリカルさを潜ませる。 | ||
ジョン・マスト(1954-):ピアノ協奏曲集 ピアノ協奏曲〔第1番(1988/2005) (*) /第2番(2006) (+) 〕/2つの演奏会用ラグ(1996/1990) ジョン・マスト(P) スコット・ユー指揮オーゼンセso.(*) グレン・コルテーゼ指揮グリーリーpo.(+) | ||
録音:2012年5月(+以外)、2010年3月(+)。ジョン・マストは、近年アメリカで評価が高まりつつある作曲家。辻井伸行が優勝したヴァン・クライバーンコンクールで現代曲の課題曲を担当したことで、日本でも知られるようになった。自身がピアニストだけに、ピアニズムの粋を尽くした作品が並ぶ。憂いの気配の強い協奏曲第1番、ユーモラスなオーケストレーションが魅力なネオ・ロマン風第2番。そして、気の効いたアンコール・ピース作品も。 | ||
フランツ・シュレーカー(1878-1934):歌劇「烙印を押された者たち」
アニャ・カンペ(S;カルロッタ・ナルディ) ロバート・ブルベイカー(T;アルヴィアーノ・サルヴァーゴ) マルティン・ガントナー(Br;アンドレア・ヴィテロッツォ・タマーレ伯爵) ジェイムズ・ジョンソン(Br;アントニオット・アドルノ公爵) ボー・ギブソン(T;メナルド・ネグローニ) ヴォルフガング・シェーネ(B;ロドヴィーコ・ナルディ) ヒョン・ユン(Br;ミケロット・チーボ) ジョエル・ソレンセン(T;グィドマルド・ウーゾディマーレ) マシュー・バーンズ(B−Br;パオロ・カルヴィ) エウジェネ・ブランコヴェアヌ(Br;ゴンサルヴォ・フィエスキ) ベン・ワグナー(B;ユリアン・ピネッリ) キース・ジェイムソン(T;ピエトロ) ロニタ・ニコル・ミラー(S;マルトゥッチャ) コリー・ビックス(T;第1の元老院議員) ホゼ・アダンン・ペレス(Br;第2の元老院議員) クレイグ・コルクラフ(B;第3の元老院議員) ヴァレリー・ヴィンザント(S;ジネヴラ・スコッティ) ダニエル・ウォーカー(S;侍女)他 ジェイムズ・コンロン指揮ロサンゼルス歌劇場o.&cho. | ||
録音:2010年4月(代理店コメント中に2010年3月との表記あり、どちらが正しいのか不明)、ドロシー・チャンドラー・パヴィリオン、ロサンゼルス、ライヴ。16世紀のジェノヴァ。容姿の醜いアルヴィアーノは島を所有していたが、自らの容姿ゆえ近づかず、それを良いことに貴族たちが娘を浚って悦楽に耽っていた。アルヴィアーノの市長の娘の画家カルロッタの愛を打ち明けられる、彼は自信がなく受け止められない。カルロッタは貴族の一人に島へと浚われ、アルヴィアーノは相手を殺すが、官能に耽ったカルロッタは相手の名を求めながら息絶える。あまりのことにアルヴィアーノは狂ったように立ち去る。「烙印を押された者たち」は1918年4月にフランクフルトで初演され、大きな成功を収めた。美と毒が混じったような物語と音楽には効し難い魅力があり、規模が大きく上演困難な作品にも関わらずしばしば取り上げられている。このロサンゼルス歌劇場での上演では、2006年から音楽監督を務めているジェイムズ・コンロンが極めて力の入った演奏をしており、さらにアニャ・カンペ、ロバート・ブルベイカー、ヴォルフガング・シェーネ(ブルベイカーとシェーネは2005年のザルツブルク音楽祭での上演でも同じ役を歌った)、マルティン・ガントナーとヨーロッパで活躍する名歌手を招き、さらに座付きの優秀な歌手たちを総動員して、たいへんに力の入った演奏を繰り広げている。英文解説冊子に歌詞の独英対訳付き。 | ||
ギター四重奏のためのイタリア現代作品 カルメロ・ニコトラ:アブシンチウム / マウロ・スキアボーネ(1975-):四重奏曲第5番 ニコラ・ジャッペッリ(1975-):カタストロフ・ポルカ / ジョヴァンニ・ソッリマ(1962-):レオナルドの寓話 パオロ・アルカ(1953-):4人のためのワルツ / ブルーノ・マデルナ(1920-1973):衛星のためのセレナータ ギタリアン四重奏団 | ||
録音:2011年1月、市民芸術学校、ローマ。最後のマデルナ作品以外はギタリアン四重奏団のために書かれ、世界初録音。四台のギターによるイタリア現代作品集。ギターのアンサンブルならではの特殊な音響を追求した「レオナルドの寓話」、諧謔を極めた「カタストロフ・ポルカ」や、フレキシブルな編成と演奏様式で知られる「衛星のためのセレナータ」(このギター四重奏で聴くと、ここまで軽やかな作品だったのかと驚かされる)など多彩なスタイルな作品を収録している。 | ||
エアリー〜ジョン・マクドナルド:ヴァイオリンとピアノのための音楽 リリカル・スタディ Op.10 No.2 (1985) /ポエム Op.12B (1985) /つのひたむきな細密画 Op.27 (1987) / シェーンベルクの主題による短いパスティーシュ Op.15 (1985)/ヴァイオリン独奏のためのソナタ Op.219 (1994) / ユリの花イベント(7つの小さな習作のための組曲) Op.97 (1989) /ラインズ・アフター・キーツ Op.326 (2000) / 6つの簡潔な小品による組曲 Op.326 (1999-2000) /エアリー Op.436 (2007-2008) ジョアンナ・クルコウィッツ(Vn) ジョン・マクドナルド(P) | ||
録音:2010年3月、マサチューセッツ・タフツ大学ディストラー・パフォーマンス・ホール。ジョン・マクドナルドはアメリカの中堅作曲家。作品番号からもわかるように多作で、当盤の収録作品にはベケットやキーツの詩にインスパイアされた曲もあるが、作曲家本人はより純音楽的な作品を志向しているらしい。作曲者のピアノとクルコウィッツのヴァイオリンのデュオからは、透明感のある抒情が香り立つ。 | ||
モーツァルト:ピアノ協奏曲集(室内楽版) 〔第12番 イ長調 K.414 /第13番 ハ長調 K.415 /第14番 変ホ長調 K.449 (*) 〕 アン=マリー・マクダーモット(P) カルダーSQ デイヴィッド・J.グロスマン(Cb;*) | ||
録音:2012年12月、芸術文学アカデミー、ニューヨーク。弦楽四重奏を伴奏としたモーツァルトのピアノ協奏曲集。第14番のみ、それにコントラバスが加わることで、通常の室内楽版にはない厚みのある演奏になっている。1963年クイーンズ生まれのマクダーモットは、アメリカの様々な音楽祭の監督を務める、プロコフィエフ演奏に定評のあるアメリカのピアニスト。ナージャ・サレルノ・ソネンバーグの共演者としてもしられている。あでやかで、アダルトなピアニズムが特徴。 | ||
ギターのための新しい音楽 Vol.8 デイヴィッド・スタロビン(1951-):カール・ニルセンの主題による変奏曲(2010) ポール・ランスキー(1944-):パルティータ(2010) (*) / ポウル・ルーザス(1949-):6つのページ(2008) ジョージ・クラム(1929-):アルハンブラの幽霊(2009) (#) デイヴィッド・スタロビン(G) 吉永真梨(Perc;*) パトリック・メイソン(Br;#) ダニエル・ドラックマン(Perc;#) | ||
録音:2012年6月、グールド・リハーサル・ホール、フィラデルフィア。「20世紀で最も影響力のあるアメリカのクラシック・ギタリスト」(サウンドボード誌)と呼ばれたスタロビンによる21世紀のギター作品集。BRIDGEレーベルの看板作曲家でもあるルーザスとクラムの作品を始めとして、明確な個性を持った作品が並ぶ。ガルシア・ロルカの詩に基づくクラム作品は、この作曲家の最近の傾向としてより抒情性を増している。ランスキー作品で打楽器を担当する吉永真梨は、鹿児島出身でカーティス音楽院へと進み、現在はアークス・デュオのメンバーとしても活躍中。 | ||
自己へのノート〜ポール・ランスキー(1944-): アーチ[ジャスティン・ブラウン指揮オーデンセso.] /地平線[リアル・クワイエット 〔アンドルー・ルッソ(P) フェリックス・ファン(Vc) デイヴィッド・コシン(Perc)〕]/ 自己へのノート[ミヘ・リー(P)]/パルティータ[D.スタロビン(G)]/線と影[吉永まり(Perc)] | ||
録音:2009年、2012年。ポール・ランスキーはニューヨーク出身で、ジョージ・パール、ミルトン・バビットらに師事。繊細な調性感やジャズのリズムを現代音楽の語法と融合した洗練された作風。様々なジャンルの音楽の要素をほどよくモダーンにミックスするところに、この作曲家の技術の確かさが感じられる。BRIDGEレーベルからは10枚のアルバムが発売されている。弦楽オーケストラのための「アーチ」はバーバーやコープランドとの親近性も感じさせつつスパイスの効いた都会的なリリシズムを感じさせる。「地平線」ではジャズとヴェーベルンが融合し、管弦楽曲「線と影」はジェリー・ゴールドスミスを思わせるダイナミックな作品。 | ||
愛の時〜ラヴェル、サン=サーンス、ワイナー、アーン、ブリテン:歌曲集 ラヴェル:ステファヌ・マラルメの3つの詩 サン=サーンス:私たちは愛と眠り/注意深く/てんとう虫/めまい/死の舞踏 イェフディ・ワイナー:マドリガル第2番「女の声」 レイナルド・アーン:春/ライラックの夜鶯/夜に/絶妙な時間 ベンジャミン・ブリテン:キャバレー・ソングより(4曲) ドミニク・ラベル(S) イェフディ・ワイナー(P) | ||
録音:2012年。ラヴェルの「マラルメの3つの詩」(原曲は室内アンサンブルによる伴奏)を始め、美しいハーモニーと洒落た歌詞による20世紀名歌曲選。ソプラノのドミニク・ラベルはアメリカの中堅歌手でバロックから現代曲まで幅広いレパートリーを持ち、近年ではイヴァン・フィッシャーの指揮によりブダペストで行われた「フィガロの結婚」が好評を博した。ピアノ伴奏のワイナーはピューリッツァー賞受賞作曲家でもあり、このアルバムでは近代フランス音楽の影響を受けた抒情的な自作を披露している。 | ||
アメリカン・ツアー〜ピアノ三重奏曲集 ポール・シェーンフェルド(1947-):4つのミュージック・ヴィデオ(2000/12) クランシー・ニューマン(1977-): Juxt - 野党(2010) / 陳怡〔チェン・イ〕(1953-):わが故郷からの曲(2007/08) レーラ・アウエルバッハ(1974-):トリプティーク/三面鏡 ワイス=カプラン=ニューマン三重奏団 [マーク・カプラン(Vn) クランシー・ニューマン(Vc) ヤエル・ワイス(P)] | ||
録音:2012年。アメリカ在住の人種も性別も世代も様々な作曲家による現代のピアノ三重奏曲。シェーンフェルドはこの中で最年長で彼の「4つのミュージック・ヴィデオ」はロックンロール/ボサ・ノヴァ/映画音楽/サンバの4曲からなる現代音楽とポップ・ミュージックの融合。当アンサンブルのメンバーでもあるニューマンの「juxt - 野党」もフォーク・ミュージック、ブルース、ロックの影響が色濃い。中華出身の陳怡は中国民謡に基づくファンタジックな組曲。アウエルバッハの「トリプティーク」はロックとバルトークが結びついたような燃焼度の高い佳作。 | ||
モーツァルト:ピアノ協奏曲集 Vol.4 〔第12番 イ長調 K.414 /第23番 イ長調 K.488 〕 |
マリアンナ・シリニヤン(P) スコット・ヨー指揮 オーデンセso. | |
録音:2012年5月7日-11日、オーデンセ。第3集まではヴァシリー・プリマコフが演奏していたこのシリーズ、今回からピアニストがシリニヤンに交代。モーツァルトの同じ調性による新旧二つのピアノ協奏曲を収録。マリアンナ・シリニヤンはアルメニア出身。2006年にミュンヘンで行われたARD国際音楽コンクールに入賞後、ソロ、室内楽を中心に活動し、2009年、2010年と連続でデンマーク批評家協会賞を受賞している若手ピアニスト。2013年以降、スタインウェイ・アーティストの称号を得て活躍している。この録音でもスタインウェイを使用しての演奏だが、イチゴのジャムを食した際のタネがぷちぷち弾けるような音色、タッチでモーツァルトの様式に見事に現代のスタイルで応えている。 | ||
リスト:ピアノ作品集 Vol.2 ベートーヴェン/リスト編曲:アデライーデ / バッハ/リスト編曲:幻想曲とフーガ リスト:エステ荘の噴水/詩的で宗教的な調べ より〔孤独な中の神の祝福/葬送〕/ 灰色の雲/4つの小品〜第2番 変イ長調 モデラート/メフィスト・ワルツ第1番 ギャリック・オールソン(P) | ||
録音:2012年7月23日-25日、パーチェイス、ニューヨーク。Vol.1:BCD-9337。オールソンのリスト第2集。1970年のショパン・コンクールの覇者であるオールソンは極めて明快で曇りがなく、透明な美しさがたいへん魅力。有名なメフィスト・ワルツ第1番にしても誤魔化しのないクリアな演奏でとても新鮮に感じられる。 | ||
チャイコフスキー: 交響的幻想曲「テンペスト」 Op.18 (*) / ピアノ協奏曲第1番 Op.23 (#) |
ジョイス・ヤン(P) アレクサンドル・ラザレフ指揮 オーゼンセso. | |
録音:2013年11月(*)、2011年12月(#)、共にライヴ。指揮者アレクサンドル・ラザレフ(1945-)はムラヴィンスキーの弟子で、70歳を前にしていよいよ巨匠の域に入りつつある(ちなみにタモリと同い年)。1972年カラヤン指揮者コンクールで優勝後、ボリショイ劇場の音楽監督(1995年まで)に就任する一方、西側でもさかんに活動し、日本ではN響、読響、とも共演して好評を博し、現在は日フィルの首席指揮者を務めている。このディスクではデンマークのオーゼンセ響を指揮して得意のチャイコフスキーを披露。ピアノ協奏曲のソリスト、ジョイス・ヤンは韓国出身でジュリアード音楽院で研鑽を積み、同校のアルトゥール・ルービンシュタイン賞を受賞、在米の主要オーケストラとの共演も数多く行っている期待の若手。 | ||
アメリカン・タペストリー〜フルート作品集 ロバート・ビーザー(1954-):変奏曲(1982) / アーロン・コープランド(1900-1990):デュオ(1971) ロバート・ムチンスキ(1929-2010):フルート・ソナタ Op.14 (1961) ローウェル・リーバーマン(1961-):フルート・ソナタ Op.23 (1987) スーザン・ロソルツ(Fl) マーガレット・カンプマイアー(P) | ||
録音:2013年。現代アメリカのフルート作品集。ビーザーはアメリカ・ローマ大賞を獲得、グラミー賞候補にもなったボストン出身の作曲家で、その経歴の通り、ややフランス寄りの保守的で穏健な作風。コープランドのデュオはフルートとピアノによる「アパラチアの春」といった趣きの素朴で抒情的な小品集。ムチンスキのソナタはジャズの影響にフランス趣味が加味され、ややプーランクを思わせる洒落た作品、そしてリーバーマンのソナタは名手ポーラ・ロビソンの委嘱で書かれた、こちらもフランス趣味の都会的な音楽。なおこの作品はナショナル・フルート・ソサエティによリ「出版された新しいフルートのためのベスト作品」に選出された。 | ||
ピーター・リーバーソン(1946-2011):作品集 Vol.3 ピアノ協奏曲第3番(2003) (*) / ヴィオラ協奏曲(1992/2003) (#) |
スティーヴン・ベック(P;*) ロバート・ディアズ(Va;#) スコット・ユー指揮 オーデンセso. | |
録音:2012年。同レーベル3枚目となるリーバーソンの作品集。前回リリースまで作曲者は存命であったが、惜しくも2011年に癌のため死去した。リーバーソンはミルトン・バビット、チャールズ・ウォーリネン(ウーリネン)に師事し、アメリカ東海岸流のアカデミックな前衛音楽のスタイルを貫いた。武満徹が主催する音楽祭「今日の音楽」でも特集が組まれ来日したこともある。ピアノ協奏曲第3番は無調ながら急・緩・急のわかり易い構成と穏やかな調性感のある叙情的な中間楽章、アメリカらしい豪快な管弦楽法で楽しめる。ヴィオラ協奏曲も無調ながら、叙情的なメロディと民族的ともいえる活き活きとしたリズムがバルトークを思わせる。 | ||
ジョージ・クラム(1929-):エディション Vol.16 〜2つの歌曲集 ガルシア・ロルカの詩による5つの連作歌曲「 スペイン歌曲集 II 『太陽と影』」(2009) (*) / アメリカ先住民の民謡による聖歌、霊歌「アメリカ歌曲集 VII 『ハートランドからの声』」(2010) (#) アン・クラム(S) パトリック・メイソン(Br;#) マルカントニオ・バローン(P;*) ジェイムズ・フリーマン指揮オーケストラ2001 (#) | ||
録音:2012年-2013年。個性派揃いの現代音楽作曲家の中でも更に異色の存在、クラムの全集シリーズ。ロルカの詩はクラムが早い段階から好んで取り上げている。ハートランドからの声は4人の打楽器奏者と電気増幅されたピアノと2人の歌手のための作品でヴァレーズの「イオニザシオン」ばりにサイレンの音が不気味に鳴り響く、神秘家クラムの面目躍如の秀作。 | ||
消耗ゲーム〜アーリーン・シエラ(1970-)の音楽 Vol.2 モウラー(2012) /ピアノ協奏曲「アート・オブ・ウォー」(2010) (*) / 消耗戦 [Game of Attrition] (2009) /アクィロ(2001) ヒュー・ワトキンス(P;*) ヤク・ヴァン・ステーン指揮BBCウェールズ・ナショナルo. | ||
録音:2013年。アーリーン・シエラはロンドンを拠点に活動するアメリカの作曲家でオバーリン大学、イエール大学大学院を経て、1999年ミシガン大学博士課程修了。これまで数々の賞や奨学金を獲得。作品はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツをはじめ、アスペン音楽祭などで演奏されている。2001年には東京オペラ・シティ文化財団主催の武満徹作曲賞で優勝(審査委員:オリヴァー・ナッセン)、また日本文化への造詣も深い。BRIDGEレーベルではこれが2枚目(1枚目はBCD-9343)となる本ディスクではオーケストラ作品が集められており、管弦楽の機能を最大限に生かした圧倒的な効果と新鮮なアイデアであふれている。 | ||
バーナード・ランズ(1934-):ピアノ作品集 1960-2010 3つの表現(1960) (*) /2台ピアノのための「表現 IV 」(1964) (*/#) / メモ5 (1975) (*) /前奏曲(2007) (#) /即興曲(2010) (#) アーシュラ・オッペンス(P;*) ロバート・レヴィン(P;#) | ||
録音:2013年。バーナード・ランズはイギリス出身でダルムシュタットでブーレーズ、マデルナに指導を受けた後、イタリアでダッラピッコラ、ベリオに師事した。このため、1960年代の作品はトータル・セリエリズムの点描的な厳しい作風となっている。2000年代の作品では印象主義や様々な音楽の影響を受けたより柔軟な作風へと変貌している。いずれも寡黙で沈黙と測りあうような静かな音楽で、生前、武満が彼を高く評価していたのも頷ける。かつてサントリー・ホール国際作曲委嘱シリーズにも招かれた。 | ||
ウェーバー:クラリネット協奏曲集 〔第1番 ヘ短調 Op.73 /第2番 変ホ長調 Op.74 〕/ クラリネット小協奏曲 変ホ長調 |
アレクサンダー・ フィタースタイン(Cl) マーティン・ウェスト指揮 サンフランシスコ・バレエo. | |
録音:2011年3月、サン・ラファエル、カリフォルニア。クラリネットを独奏に用いたウェーバーの協奏曲を3つ収録。アレクサンダー・フィタースタインは米国のクラリネット奏者。近年、独奏者として、また室内楽演奏でのクラリネット奏者として幅広く活躍している。 | ||
ロックバーグ、チハラ、ローレム:ピアノ作品集 ジョージ・ロックバーグ(1918-2005): カーニヴァル・ミュージック/ナッハ・バッハ [Nach Bach] /パルティータ・演奏曲 ポール・チハラ(1938-):バガテル集(2セットの7つの俳句) ネッド・ローレム(1923-):ジェリーのための75の音 ジェローム・ローウェンタール(P) | ||
録音:2013年。ローウェンタールによる現代アメリカのピアノ作品集。ロックバーグはブルース、ジャズ、フォークのスタイルを20世紀音楽の様式をミックスした独自の世界。日系のチハラはむしろ無調の簡素で抽象的な様式の中に純化された東洋を描き出す。ローウェンタールはカペル、コルトー、ルビンシュタインに師事、19世紀から20世紀初頭のヴィルトゥオーゾ・ピアノを完全に身につけたピアニスト。同時代を生きたロックバーグやポール・チハラ、ローレム(たったの1分半の作品だが)作品を共感を持って弾いている。 | ||
マウロ・ジュリアーニ(1781-1829):作品集 Vol.2 サヴォワの主題による大変奏曲 WoO.(posth)G-1 /アレグレット Op.98 No.4 /アンダンティーノ Op.98 No.7 / 前奏曲 Op.83 No.1 /変奏曲 Op.24a (*) /2つのロンド Op.68 (#) /前奏曲 Op.83 No.4 / アレグレット Op.98 No.8 /ケルビーニの行進曲による変奏曲 Op.110 デイヴィッド・スタロビン(G) アマリア・ホール(Vn;*) イノン・バルナタン(P;#) | ||
録音:2010年-2012年、ニューヨーク。Vol.1: BCD-9029 。幅広いレパートリーを持つスタロビン(このレーベルにはソルやカーターなど20枚以上の録音がある)が最近特に関心を持っている作曲家は、ジュリアーニだという。19世紀初頭のウィーンでギターのヴィルティオーゾとして知られ、多くのギター曲を残したジュリアーニの初期ロマン風の抒情性が、スタロビンの完璧なテクニックによって紡ぎ出されている。「変奏曲」はヴァイオリン、「ロンド」はピアノとの二重奏だが、いずれもその風通しのいいアンサンブルが実に爽やか。 | ||
中世の歌 ヨハネス・チコーニア:泉へと見下ろして / ジョン・ダンスタブル:ああ美しいばらよ / デュファイ:花の中の花 トレボール:美しいサクラソウ / ジル・バンショワ:価値ある花マーガレット/愛の果樹園で アルフォンソ10世:ばらの中のバラ / ラインバウト・デ・ヴァケイラス:五月の始め / マショーに基づく ファエンツァ手稿:すべての花の / 作曲者不詳:ああ美しいばらよ/私が新しい花を見つめる時/ ゼフィルスを見つけたのは昔のことではない/愛は私に/雪も氷もバラを/王のエスタンピ第3番 トレフォイル[ドルー・ミンター(CT/Hp/Perc) マーク・リンプル(CT/リュート/中世G/シトル) マーシャ・ヤング(S/Hp)] | ||
録音:2013年3月19日-21日、マディソン、ニュージャージー。米国の3人の優れた古楽歌手によるアンサンブル、トレフォイルによる中世歌曲集。男声に透明な美声のソプラノが加わることでキリリとした美しさが引き立っている。 | ||
ヴェーベルン、ヴォルペ、フェルドマン:ピアノ作品集 シュテファン・ヴォルペ(1902-1972):フォーム(1959) /フォーム IV 「壊れたシークエンス」(1969) モートン・フェルドマン(1926-1987):ピアノ(1977) /廃墟の静寂(1986) アントン・ヴェーベルン(1883-1945):変奏曲 Op.27 アレック・カリス(P) | ||
録音:2013年。ヴェーベルンと彼の音楽に強い影響を受けた二人の作曲家のピアノ曲を収録。ウォルペの1959年の「フォーム」はヴェーベルンの音楽と見分けがつかないほどよく似ているが、1969年の「フォームIV」では独自の個性が感じられる。フェルドマンの1977年の大作「ピアノ」は演奏時間(23分)といい、その内容といい、強烈な個性が迸っている。フェルドマン晩年の大作「廃墟の静寂」では22分の間、終始、ピアニッシモと沈黙が作り出す瞑想的な時空間が拡がる。 | ||
テレマン:管楽器と弦楽器のための二重協奏曲集 フルート、ヴァイオリン、弦楽のための協奏曲 ホ短調 TWV 52: E3 / 2つのヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 ト長調 TWV 52: G1 / トランペット、ヴァイオリン、弦楽のための協奏曲 ニ長調 TWV 53: D5 / 2つのフルート、ファゴット、弦楽のための協奏曲 ホ短調 TWV 52: E2 / 2つのヴァイオリンと弦楽のための6声の協奏曲 ト長調 TWV 52: G2 / リコーダー、フルート、弦楽のための協奏曲 ホ短調 TWV 52: E1 ルベル(バロック・アンサンブル) [マティアス・マウテ(リコーダー/Fl) ソフィー・ラリヴィエール(リコーダー) アンドルー・シュワルツ(Fg) イェルク=ミヒャエル・シュヴァルツ、 カレン・マリー・マーマー(Vn) ドンソク・シン(Cemb)他] | ||
録音:2013年1月21日-25日、スタンフォード、コネチカット。バロックの協奏曲がお好きなら強くお勧めの1枚。ニューヨークを拠点とするバロック・アンサンブルのルベル。6つの協奏曲はいずれも多彩で楽しめる曲ばかりだし、ルベルの演奏も鮮やか。米国のバロック音楽は穏健というイメージがあるが、ドイツ生まれのリーダーのイェルク=ミヒャエル・シュヴァルツの趣味だろう、総じて骨太の演奏でガツンと来る手応えがたまらない。 | ||
神聖な歌〜ジェイムズ・プライモッシュ(1956-): 「時の書」より(2001/06) /4つの神聖な歌(1989/90) / ダーク・ザ・スター(2008) (#) /聖なる星(1999/2000) スーザン・ナルッキ(S;#以外) ウィリアム・シャープ(Br;#) クリストファー・ケンドール指揮21世紀コンソート | ||
ジェイムズ・プライモッシュはジョージ・クラム、ジョン・ハービソンらに学び、作品はロサンゼルス・フィル、シカゴso. などでさかんに演奏されている。本CDに収められた曲はいずれも信仰をテーマとしているが、実験的なものから表現主義的なもの、コープランドやバーバーを思わせる抒情的なものまで多様。21世紀コンソートはフルート、クラリネット、ハープ、打楽器、ヴァイオリン、チェロからなるアンサンブルでアメリカ・スミソニアン・アート・ミュージアムで定期的に活動しており、現代音楽の初演と普及に力を入れている。 | ||
コンポージング・アメリカ ジョン・アダムズ(1947-):「舞曲についてのジョンの書」〜5つの頁(*) ウィリアム・ボルコム(1938-):ビリー・イン・ザ・ダービーズ(#) コープランド(1900-90):2つの小品 / ポール・モラヴェック(1957-):ピアノ五重奏曲(+) ラークSQ ユーシフ・シェロニック(Perc;*) スティーヴィン・ソルタース(Br;#) ジェレミー・デンク(P;+) | ||
録音:2012年-2013年。ポスト・ミニマリズムの旗手と言われたジョン・アダムズの「舞曲についてのジョンの書」はクロノス・カルテットのために作られた作品。ここでは抜粋しての演奏だが、打楽器パートの軽快なリズムに乗せられてジャズや多様なエスニック・ダンスが展開する。他にコープランドのリリカルな「2つの小品」、バリトン独唱を伴うボルコムの「ビリー・イン・ザ・ダーク」、ピアノと弦楽がコンチェルトなみの緊張感をもってぶつかりあう密度の高いモラヴェックのピアノ五重奏曲など、弦楽四重奏を中心とした近現代アメリカ音楽を俯瞰するかのような内容。ラーク四重奏団は古典から現代まで幅広いレパートリーを柔軟にこなすカルテットとして定評があり、これまでにアーロン・J.カーニス、エイミー・ビーチなどのアメリカの作曲家から、シューマン、ボロディン、シェーンベルク、ツェムリンスキー、シュニトケなど独特の選曲センスでCDをリリースし注目されている。 | ||
目覚めと夢〜リオ・ロスナー [Lior Rosner] :作品集 ヴァイオリンと管弦楽のための「目覚めと夢」Vn/Or / ソプラノと管弦楽のための「サッフォーによる3つの詩」S/Or / ソプラノとピアノのための「銀色の雨の時の中で」S/P / ヴァイオリンとピアノのための「インナー・スケイプ」Vn/P / 無伴奏ヴァイオリンのための「 G-PULL 」Vn カティア・ポポフ(Vn Vn) ジャナイ・ブラッガー(S S) リオ・ロスナー(P P)指揮Orハリウッド・スタジオso.Or | ||
録音:2013年。『一番最初のトラックの「目覚めと夢」を聴いて驚いた!!見事に武満の模写!コピーに成功している!日本の作曲家でも(いや日本の作曲家だからこそ)ここまで武満トーンを真似て自分の作品としては発表できないでしょう。タイトルにある「夢」という言葉といい、武満の晩年様式、例えば「ア・ストリング・アラウンド・オータム」などのスコアのいくつかを勉強していることは明らか。これで副題に一言「武満の追憶に」とでもあればご愛嬌でしょうが、解説にもタケミツの名はどこにも見当たりません。他の曲もこんな調子の曲ばかりなのかと期待しましたが、これ以外はコープランドぽかったり、ジョン・アダムズぽかったりと普通のアメリカの作曲家の仕事をしています(?)このロスナーなる人物、通常はテレビ、映画の音楽の仕事をしており、ジャズにも造詣が深いとのこと。武満氏が存命ならさぞ話が盛り上がったことでしょう。』 | ||
バンブー・ライツ〜レイ・リャン(1972-): フルート、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスとピアノのための リスニング・フォー・ブロッサム[シカーダ室内アンサンブル]/ ソプラノ、ピアノ、打楽器のための「湖の情景」[ "soundSCAPE" の音楽家たち]/ 弦楽四重奏のための「セラシ断章」/弦楽四重奏のための「ゴビの栄光」[ジャックSQ ]/ 打楽器三重奏のための「湖の情景 II 」[ルートストック・パーカッション]/ フルートとアルト・サクソフォンのための「湖」[ AWEA デュオ]/ 室内オーケストラのための「バンブー・ライツ」[カリサンピアン・コンソート] | ||
録音:2012年-2014年。ボストンのニューイングランド音楽院にて学士号と修士号、ハーバード大学で博士号を取得した中国系アメリカ人の作曲家、レイ・リャン。バートウィッスル、ダヴィドフスキなどに師事し、2011年にローマ賞を受賞した。その作風はニューヨーク・タイムス紙に「忘れがたい美しさ、そして色彩に富んでいる」と評されている。今作は室内楽を中心に、山水画や俳句のような静けさの中の美しさ、そしてエキゾチックな雰囲気に満ちた作品が収められている。気鋭の弦楽四重奏団、ジャック・クァルテットが参加しているのも注目。 | ||
ジョージ・パール(1915-2009):ピアノ作品集 古典組曲(1938) /6つの祝典的インヴェンション(1981-1995) /抒情的間奏曲(1987) /短いソナタ(1964) / トッカータ(1969) /隠された歌(1946) /6つのプレリュード(1946) /旋法的な組曲(1940) マイケル・ブラウン(P) | ||
録音:2013年。パールはアメリカの作曲家、理論家でアメリカにおける12音技法の推進者でもあった。エルンスト・クシェネクに学び、アルバン・ベルク協会設立にも関わった。このアルバムでは初期から晩年のピアノ作品が収録されており、調性的な作品から無調を経て12音技法に至るパールの作風の変遷を辿ることができる。 | ||
ポウル・ルーザス(1949-):Vol.9 ニュー・ロシェル組曲(*) /ヴァイオリンとギターのための12のカノン「シュレディンガーの猫」(#) [アメリア・ホール(Vn;#) デイヴィッド・スタロビン(G;*/#) ダニエル・ドラックマン(Perc;*)]/ ピアノ・エチュード第2番「トゥウィンクル・ベルス」/12の後奏曲[デイヴィッド・ホルツマン(P)]/ ロマンス[シン=ヤン・フアン(Va) サラ・ローゼンバーグ(P)] | ||
録音:2007年、2011年-2012年。ルーザスはデンマーク出身の作曲家で、カール・オーエ・ラムスセンに師事、作風は新古典主義から前衛的な様式まで幅広い。アメリカのギタリスト、D.スタロビンのために多くの作品を発表し、このアルバムでもスタロビンのギターを念頭に置いて書かれた作品が収められている。 | ||
ギルバート・カリッシュ、ピアノ・リサイタル ハイドン:ピアノ・ソナタ第62番 変ホ長調 / ベートーヴェン:バガテル Op.119 シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960 ギルバート・カリッシュ(P) | ||
録音:2013年。ギルバート・カリッシュはニューヨーク出身でボストンso. チェンバー・プレイヤーのメンバーとして30年活動した。アメリカ現代音楽にも造詣が深く、アイヴズ、クラム、カーター、キルヒナー作品の録音が知られている。一方でハイドン弾きとして定評があり、かつてNon suchよりソナタ集が出ていた。このアルバムは彼にとっては久々の古典〜初期ロマン派の作品で構成されており、得意のハイドンも楽しむことができる。 | ||
オール・ザ・シングス・ユー・アー〜レオン・フライシャー、左手のためのピアノ作品集 J.S.バッハ/ブラームス編曲:シャコンヌ(左手のための) レオン・カーシュナー:L.H.(レオン・フライシャーのために)(1995) ガーシュウィン/アール・ワイルド編曲:私の彼氏 / ジョージ・パール:音楽の捧げもの(1997/98) フェデリコ・モンポウ:前奏曲第6番 / ダイナ・コストン:エヴリンの考え ジェローム・カーン:オール・ザ・シングス・ユー・アー〔君こそすべて〕 レオン・フライシャー(P) | ||
録音:2013年8月。レオン・フライシャーは、1960年代に局所性ジストニアにより右手の自由を失い、2000年代に右手が回復するまで左手だけのレパートリーで活動を行った。これはその時代のレパートリーで、編曲物、もともと左手のために書かれたモンポウの前奏曲などに加え、ジャズ・スタンダードして知られる「オール・ザ・シングス・ユー・アー」など、左手のための作品という事を忘れさせるほど充実した作品が揃っている。 | ||
GOT A LITTLE RHYTHM 〜アメリカン・ソング・ブック ガーシュウィン:魅惑のリズム/ジャズをさえずる小鳥/愛しい人よ/バイ・シュトラウス/天国への階段 フレッド・ハーシュ:ア・ウィッシュ / コール・ポーター:牡蠣の物語 ジェローム・カーン:オール・スルー・ザ・デイ / ナット・D.エイヤー:俺を忘れろ アーヴィング・バーリン:レイジー/アイル・シー・ユー・イン・C-U-B-A/私はどうしたらいいのだろう? ヴァーノン・デューク:オータム・イン・ニューヨーク / ホーギー・カーマイケル:ニアネス・オブ・ユー リチャード・ロジャース:愛のかけ違い/イフ・ネヴァー・エンター・マイ・マインド フランク・レッサー:あなたが眠るとき、みんなあなたを愛してる シェルマン&ルイス&シルバー:ヒーズ・ソー・アンユージュアル ロビン&レインガー:フェイスフル・フォーエヴァー エイミー・バートン(S) パトリック・メイソン(Br) ジョン・マスト(P) | ||
録音:2012年4月2日-5日、ニューロシェル・スタジオ、ニューヨーク。アメリカを中心に活躍しているソプラノのエイミー・バートンと、バリトンのパトリック・メイソン。古き良きアメリカを象徴する1930-50年代にかけてのアメリカのポピュラー・ソング&ミュージカルの黄金時代を築いた、ガーシュウィン、コール・ポーター、アーヴィン・バーリン、リチャード・ロジャースなどの名曲を多数収録。他にも、シンディー・ローパーの代表曲 He 's so Unusual 、ジャズ・ピアニスト、フレッド・ハーシュの A Wish などをミュージカル調に、親しみやすさと気品のあるアレンジで聴かせてくれる。ロマンティックで楽しく、楽曲の世界に連れて行ってくれそうな雰囲気に満ち溢れている。 | ||
マックス・コヴァルスキ(1882-1956):歌曲集 ハーフィスの詩による8つの歌曲/ 美しい星は夜に上昇する/春/夜の音/熟女/ 月に憑かれたピエロ/深刻な時間/何回も/豹/愛の歌 |
ヴォルフガング・ ホルツマイアー(Br) テレーズ・リンドクィスト(P) | |
録音:2011年11月。マックス・コヴァルスキはポーランド出身の作曲家、声楽家。前半生はドイツで活動し多くの歌曲を発表したがユダヤ人であったため1939年にイギリスヘ移住。その後はロンドンで音楽教師として生計を立てた。ここに収められた歌曲では14世紀初頭のペルシャの詩人ハーフィス、ハイネ、ヘルダーリン、ステファン・ギヨルゲ、リルケの詩に付曲しているほか、シェーンベルク作品で有名なアルベール・ジローの「月に憑かれたピエロ」にも作曲している。しかし作風は「月に憑かれたピエロ」をはじめ何れも後期ロマン派の抒情的な物。 | ||
ハリー・パーチ(1901-1974)の音楽 Vol.2 プレクトラム(つめ)と打楽器のダンス (「ダンス・シアターのためのサテュロス劇の音楽」(1953)を再現したアルバム)/ カストールとポルックス/リング・アラウンド・ザ・ムーン/野生の馬さえ ・ボーナス・トラック ハリー・パーチによる1953年 KPFA-fm での初演ライヴ放送の紹介トーク(約7分) エリン・バーンズ(ダイヤモンド・マリンバ/マリンバ・エロイカ/シンバル) ポール・ベルコルズ(歌) アリソン・ビョルケンダール(キタラ) マット・クック(カノン/サロゲート・キタラ/マリンバ・エロイカ) デイヴィッド・ジョンソン(クラウド・チェンバー・ボウルズ/クロメロデオン) ウーリッヒ・クリーガー(SAX) ユミ・リー(Perc) トム・ピータース(カノン) ジョン・シュナイダー(G/カノン) デレク・スタイン(改造したヴィオラ) ニック・テリー(クラウド・チェンバー・ボウルズ/ベース・マリンバ/マリンバ・エロイカ/ファイト・ベル) T.J.ジョイ(ベース・マリンバ/歌) アレックス・ヴァント(G/カノン) | ||
録音:2013年6月。アメリカの重要な現代音楽作曲家、ハリー・パーチ。独自の楽器、奏法、リズム、独自の1オクターブを43音に分解する43微分音楽を基準にした音律理論を完成させ、独創的な音楽を生み出した。1953年に初演ライヴ放送がおこなわれたパーチの“ダンス・シアターのためのサテュロス劇の音楽 "を再現したアルバム。ボーナス・トラックはその時のパーチ自身による曲紹介の音源が!貴重。その音楽は西欧音楽を超越し、原始的で刺激的。考えて聴くのではない、感じる音楽。まるでアフリカやアジア、中東などのワールド・ミュージックを聴いているかのようだ。摩訶不思議な音楽なのに、違和感がない。古代ギリシャの撥弦楽器キタラ、パーチの創作楽器サロゲート・キタラ、12ガロンの巨大なガラス瓶の上部/下部を切り取った「ボウル」をいくつも吊り下げたクラウド・チェンバー・ボウル、多数の弦を持つハーモニック・カノン、巨大な鍵盤のベース・マリンバなど、パーチが作り上げた楽器がいくつも登場、彼の魅力が詰まっている。 | ||
ポウル・ルーザス(1949-): ナイトシェイド〔イヌホオズキ〕三部作 10の楽器のためのナイトシェイド(*) / セカンド・ナイトシェイド(交響的夜想曲)(#) / ファイナル・ナイトシェイド(夜のアダージョ)(+) |
オリヴァー・ナッセン指揮(*) カプリコーン(*) ポール・マン指揮(#) スコット・ユー指揮(+) オーデンセso.(#/+) | |
録音:1987年11月22日(*)、2006年5月26日(#)、2014年5月7日(+)。現代デンマークを代表する作曲家、ポウル・ルーザス。カール・オーエ・ラスムセンに師事し、作風は新古典主義から前衛的な様式まで幅広い物。18年という歳月をかけて完成された三部作は、強弱、速度、高低差など音楽のコントラストで暗闇に潜む様々な不吉を表現。たとえば、“ナイトシェイド "は月明かりに浮かび上がる墓石、深夜の古代の森奥深くに見える陰影など、ゴシックの影響を受けた音楽。1992年に初演された“セカンド・ナイトシェイド "は危険な森をパニック状態でさまよう夜を描く。“ファイナル・ナイトシェイド "は2004年にロリン・マゼール指揮& NYPで初演されている。ダークで不穏な音楽と徐々に編成が大きくなるところも注目。 | ||
マーティン・ボイカン(1931-):ソロ・ピアノ作品集 侵害〜ピアノのための5つのバガテル/地平線へ向かって/幻想ソナタ/ ピアノ・ソナタ第3番「エドワード・コーエンを偲んで」 ドナルド・バーマン(P) | ||
録音:2012年-2013年。ピストン、ヒンデミット、コープランドなどに師事したアメリカの作曲家マーティン・ボイカン。無調ながらも、ベルク、ヴェーベルンらセリー主義の影響が色濃く、ひんやりとした抒情が漂う。繊細に作られる響き。静謐な空気感の中にうごめく音。「侵害」は、シーモア・シフリンやロス・バウアーなど5人の作曲家仲間や弟子の名前がタイトルになっている。 | ||
織物&織り糸〜ポール・ランスキー(1944-):打楽器作品集 2台のピアノと2つの打楽器のための「織物」[「ハンマー/クラヴィーア」 〔トーマス・ローゼンクランツ、マイケル・シェパード(P) スヴェト・ストヤノフ、グウェンドリン・ブルゲット(Perc)〕]/ 4つの打楽器のための「織り糸」(#) [タイムトラベラーズ〔グウェンドリン・ブルゲット、スヴェト・ストヤノフ、 イアン・ローゼンバウム、片岡綾乃(Perc)〕] | ||
録音:2012年-2013年。2曲とも世界初録音。ミルトン・バビットらに作曲を学び、1970年代から主にコンピューター音楽、電子音楽の分野で多くの功績を残している、アメリカの作曲家ポール・ランスキー。BRIDGEレーベルからは10枚以上のアルバムが発売になっている。電子音楽作品「MILD-Und Leise」は、作品に出てくる4つのハーモニーが Radiohead の楽曲「idioteque」にサンプリングされて使われている。今作は、パーカッション作品を収録した意欲作。新進気鋭の打楽器四重奏団タイムトラベラーズは、メンバー全員がピーポディ音楽院、エール大学音楽院にてロバート・ヴァン・サイスに師事。2013年に初演された「織物」はピアノがパーカッションのように聴こえてくる。美しく共鳴しあい、タイトルのように折り重なる音。宇宙的な雰囲気を感じながら、リズミカルでとても心地よく聴きやすい。 | ||
スティーヴン・ダグラス・バートン(1943-):交響曲第2番「エリアル」
ダイアン・カリー(Ms) スティーヴン・ディクソン(Br) クリストファー・キーン指揮シラキューズso. | ||
録音:1978年4月。アメリカの現代音楽作曲家バートンの代表作。LPでリリースされていた音源を復刻。アンタル・ドラティ&ワシントン・ナショナル響により初演されたこの交響曲は、アメリカの伝説の詩人シルヴィア・プラスの詩からインスパイアされ作曲した5楽章形式の交響曲。すべての楽章のタイトルはプラスの詩のタイトルで、カリーとディクソンがその詩を歌う。栄光と苦悩、恐怖と喜び、激しく心揺さぶられる言葉に寄り添うように音楽が流れる。神秘的であり、牧歌のようにも聴こえる優しさが見える。 | ||
太陽と星へ〜ルイス・カーチン(1951-):声楽作品集 アメリカの幻想(*)〔グランド・キャニオン、あなたは誰?/挑戦者のためのレクイエム〕/ 冬の神(#)〔老兵の埋葬地/冬の神〕/離れる道(+)[トーマス・メグリオランツァ (Br;*/#) シャロン・ハームズ(S;+) ルイス・カーチン指揮(+以外) ザ・リーグ・オヴ・コンポーザーズo.(*)、ダ・カーポ室内プレイヤーズ(*以外) ]/ 太陽へ[メアリー・マッケンジー(S) エリック・セジウィック(P)]/ 星へ[エクメルス(ヴォーカル・アンサンブル)] | ||
録音:2012年-2014年。フィラデルフィア生まれのアメリカの作曲家、ルイス・カーチン。レオン・カーシュナー(キルヒナー)、サミュエル・アドラーなどに師事。この作品は彼の声楽曲をまとめたもので、神秘的で、美しく聴きやすいメロディ。「太陽へ」と「星へ」は、ギリシャのオルフェウス教の讃美歌からインスパイアされ作曲。「アメリカの幻想」はロシアの詩人エフゲニー・エフトゥシェンコ(ショスタコーヴィチが交響曲第13番の歌詞に用いた、詩「バビ・ヤール」が有名)の2つの詩に音楽をつけた物。 | ||
ハイドン:ピアノ・ソナタ&ピアノ協奏曲集 ピアノ・ソナタ〔第38番 ヘ長調 Hob.XVI: 23 /第54番 ト長調 Hob.XVI: 40 /第60番 ハ長調 Hob.XVI: 50 / 第33番 ハ短調 Hob.XVI: 20 /第62番 変ホ長調 Hob.XVI: 52 〕/ ピアノ協奏曲〔ニ長調 Hob.XVIII: 11 /ト長調 Hob.XVIII: 4(カデンツァ:チャールズ・ウーリネン)〕 アン=マリー・マクダーモット(P) スコット・ユー指揮オーデンセso. | ||
録音:2014年5月。アメリカの実力派ピアニスト、アン=マリー・マクダーモット。ヴァイオリニスト、ナージャ・サレルノ=ソネンバーグとの共演でも知られ、現在は演奏活動のほかに、アメリカの様々な音楽祭のディレクターを務めている。ピアノ協奏曲 ト長調 Hob.XVIII: 4 は彼女のために、作曲家チャールズ・ウーリネンがカデンツァを書き下ろした。卓越したテクニック、軽やかに舞うタッチ。クリアな音色で生き生きとした演奏。 | ||
ストリングス・イン・スウィングタイム チャールズ・ミラー編曲:弦楽四重奏のためのジェローム・カーンの6つの歌 〔ミュージカル「ミュージック・イン・ジ・エアー」〜ザ・ソング・イズ・ユー/ ワンス・イン・ア・ブルー・ムーン/オール・ザ・シングス・ユー・アー/ 映画「有頂天時代」〜今宵の君は/ミュージカル「ロバータ」〜煙が目にしみる/ ミュージカル「ショウ・ボート」〜ビル〕 ウラジミール・セリンスキー編曲:弦楽四重奏のための8つのポピュラー・ソング 〔デューク・エリントン:ソリチュードムード・インディゴ/ソフィスケイテッド・レディ ジュリー・ハースト:ソー・レア / ジョー・ヴェヌーティ:リンゴの花 フランク・シニョレリ:ブルー・セレナーデ / ファッツ・ウォーラー:ハニーサックル・ローズ ヴィクター・ヤング:スウィート・スー〕 【アンコール・トラック】 ジェローム・カーン/ポール・シュワルツ編曲: 映画&ミュージカル「カバーガール」〜ロング・アゴー(*) フィルハーモニック・チェンバー・ソロイスツ [アンナ・ラビノヴァ、ナ・サン(Vn) キャサリン・グリーン(Va) キアン・トゥー(Vc)] NYP 団員(*) [デイヴィッド・J.グロスマン(Cb) ナンシー・アレン(Hp) エリック・チャールストン(Perc)] | ||
録音:2010年-2014年。NYPのメンバーで結成されたフィルハーモニック・チェンバー・ソロイスツによる、古き良きアメリカのポピュラー・ソング編曲集。アメリカの偉大な作曲家ジェローム・カーン。ミュージカルの礎を築き、今でも色褪せない名曲を多数作曲した。楽しいメロディ、生き生きとリズミカルなメロディ、しっとりと響くメロディ、弦楽器のシンプルな音色が美しく響き渡る。ウラジミール・セリンスキーは1910年生まれ、作曲家であり指揮者で、1940年代にNBCで自身のラジオ番組(「Strings in swingtime」)で、このアレンジした8つのポピュラー・ソングを実際に演奏したそう。今作は、それを再現、アルバム名もこのラジオ番組にちなんで付けられた。名ソングの数々をインストで聴けるオススメの一枚。 | ||
トリオ・ソリスティ ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調 ショーソン:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.3 |
トリオ・ソリスティ [マリア・バックマン(Vn) アレクシス・ピア・ガーラク(Vc) アダム・ネイマン(P)] | |
録音:2013年12月16日-18日、ニューヨーク。2001年にアメリカで結成された実力派、トリオ・ソリスティ。古典から現代音楽まで幅広いレパートリーで好評を博している。近代フランスの作曲家エルネスト・ショーソンの隠れ名曲と言われるこの“ピアノ三重奏曲 "は、ほの暗くも美しくデリケートなメロディで、物憂げな雰囲気が漂いながらも気品を感じる。第一楽章のクライマックスは3つの楽器が超絶技巧で絡み合いながら、トリオ・ソリスティも息の合った演奏で躍動をしている。楽器の技巧を遺憾なく詰め込んだラヴェルのトリオも情感あふれる演奏。 | ||
ホルショフスキ・トリオ サン=サーンス:ピアノ三重奏曲第1番 ヘ長調 Op.18 フォーレ:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120 ダンディ:ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op.98 |
ホルショフスキ・トリオ [相沢吏江子(P) ジェシー・ミルス(Vn) ラーマン・ ラマクリシュナン(Vc)] | |
録音:2013年7月23日-24日、9月24日、ニューヨーク。20世紀の偉大なピアニストの1人、ホルショフスキの名を冠したピアノ・トリオのデビュー・アルバム。内田光子に見出され、カーティス音楽院でホルショフスキ最後の弟子となったソロでも活躍著しいピアニスト、相沢吏江子とヴァイオリンのジェシー・ミルス、チェロのラマクリシュナンが2011年に結成した。サン=サーンスの爽やかに躍動する美しい「第1番」、隠れ名曲ダンディのトリオは憂愁な雰囲気溢れる。キレのある音色が生き生きと音楽を創り上げ、3つの楽器が緊密に演奏。造形がしっかりとしているので、曲の本質に迫る丁寧さを感じさせる。 | ||
収束〜ブラームス&クリアフィールド:ヴィオラ作品集 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」(ヴィオラ編曲版)/チェロ・ソナタ第1番(ヴィオラ編曲版) アンドレア・クリアフィールド(1960-):収束(2008) (*) バーバラ・ウェストファル(Va) クリスティアン・ルヴォロ(P) | ||
録音:2013年10月。(*)は世界初録音。ドイツのゲテラン・ヴィオラ奏者ウェストファルは1983年ミュンヘン国際ヴィオラ・コンペティションで優勝し、ソロや室内楽で活躍、現在ドイツのリューベック音楽大学の教授を務めている。既にブラームスのヴィオラ・ソナタは発売になっている(BCD-9021)。今作は、ヴィオラ版に編曲されたブラームスのヴァイオリンとチェロの名ソナタ集。渋みのある音色で奏でられる音楽は、落ち着いた気持ちにさせる。 | ||
エドワード・バーリンガム・ヒル(1872-1960): ピアノと管弦楽のためのディヴェルティメント(*) /交響曲第4番 変ホ長調 Op.47 (#) / ピアノと管弦楽のためのコンチェルティーノ(*)〔第1番 Op.36 /第2番 Op.44 〕 アントン・ネル(P;*) ピーター・ベイ指揮オースティンso. | ||
録音:2013年5月-6月(#)、2014年1月(*)、テキサス州オースティン。すべて世界初録音。レナード・バーンスタイン、エリオット・カーターなどの教師としても知られるアメリカの作曲家ヒル。後期ロマン派をベースにした作風で、ジャズの要素も感じる美しく巧みな管弦学法。交響曲第4番は1940年に作曲されたまま埋もれていた。2013年に、このベイ指揮&オースティン響のコンビで初演。1930年〜40年代は「アメリカ映画の黄金時代」と称されるように、この交響曲もゴージャスで流麗なアメリカ的美しさを感じる。知られざる作曲家でいるのはもったいない、アメリカの偉大な作曲家の1人。 | ||
ギターの新しい音楽集 Vol.9 リチャード・ワーニック(1934-):ギターと11人の音楽家のための「ザ・ネーム・オブ・ザ・ゲーム」(2001) [クリフ・コルノ指揮インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブル] ポウル・ルーザス(1949-):ヴァイオリンとギターのための12のカノン「シュレーディンガーの猫」(2012) [アマリア・ホール(Vn)] ポール・ランスキー(1944-):ギター協奏曲「木目に沿って」(2009)[ジャスティン・ブラウン指揮アラバマso.] デイヴィッド・スタロビン(G) | ||
録音:2007年-2013年。デイヴィッド・スタロビンはアメリカの名門ピーポディ音楽院でアーロン・シュアラーに師事。エリオット・カーター、ジョージ・クラムなど、現代音楽作曲家から何百と作品を献呈され、現代音楽のエキスパートとしても知られる著名なギタリスト。この“New Music with Guitar "シリーズは最初のリリースが1981年。長い月日をかけて続く、ギターのレパートリーを増やし続ける素晴らしいシリーズ。今作は第9巻。多彩な編成のギター作品を録音している。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.17〜ジョージ・クラム(1929-): 地球の夜明けからの声(アメリカン・ソング・ブック VI)(*) /出来損ないのための牧歌(#) /枕木(+) アン・クラム(S;*/+) ランドール・スカルラータ(Br;*) ジェイムズ・フリーマン指揮オーケストラ 2001〔打楽器アンサンブル&ピアノ〕(*) レイチェル・ラディック(Fl;#) デイヴィッド・コルソン、ポール・ヘリック、 A.J.マシューズ(Perc;#) マーカントニオ・バローン(P;+) | ||
録音:2013年(*/+)、2002年(#) 。(*)は世界初録音。クラム作品全集シリーズ。2015年86歳となるクラムは老いてもなお創作意欲は旺盛で、演奏時間約50分の大作(*)は2008年の作品。ゴスペルやアメリカの古い聖歌の旋律に打楽器の様々な響きが加えられ、さながらスティーヴン・キングの怪奇小説を思わせる。「出来損ないのための牧歌」ではフルートの呪術的な旋律にドラムの低音のロールが絡み、シャーマニズムの儀式を思わせる傑作。ミステリアスなクラム・ワールドはいまも健在。 | ||
モートン・フェルドマン(1926-1987):ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ(1987)
アレックス・カリス(P) カーティス・マコンバー(Vn) ダニエーレ・ファリナ(Va) クリストファー・フィンケル(Vc) | ||
録音:2013年12月。アメリカのミニマリズム作曲家、モートン・フェルドマンが死去年に作曲した最後の作品。遅いスタイルで作られた75分に及ぶ長大な室内楽は、音が少なく、音型が反復を繰り返し、リズムが微妙に揺らいでいく。乾いた空気感。長い時間の中で研ぎ澄まされたミニマリズム、静かに力強く響く。 | ||
思考する気候〜ポール・ランスキー(1944-): 思考する気候(ジョナサン・グリーンの詩による)(2013) (*) /旅の日記(2007) (#) /すべてを加算する(2005) (+) キンバリー・ダン・アダムス指揮西ミシガン大学cho.(*)、バード・オン・ワイア(Ens) (*) トッド・ミーハン、ダグ・パーキンス(Perc;#) スーザン・グレース、アリス・ライバック(P;+) | ||
録音:2014年(*)、2010年(#)、2006年(+)。Bridgeレーベルが進めるポール・ランスキー作品シリーズ第7弾。ランスキーはミルトン・バビットらに師事、アメリカにおける初期の電子音楽の作曲にも携わった。「思考する天候」は西ミシガン大学の委嘱により作曲されたカンタータ。語法にミニマル音楽に似た部分があり、J. アダムスを思わせる美しい佳曲。「旅の日記」は打楽器デュオ、「すべてを加算する」はピアノ・デュオでいずれもミニマルの影響が感じられ、活き活きとしたリズムが特徴。 | ||
カヴァティーナ・アット・ザ・オペラ ビゼー/ボーン編曲:「カルメン」ファンタジー(フルート&ギター編曲) ジュリアーニ:ロッシーニ:歌劇「タンクレディ」からのポプリ Op.76 ソル:モーツァルトの主題による序奏と変奏 Op.9(フルート&ギター編曲) タレガ:ヴェネチアの謝肉祭による変奏曲(フルート&ギター編曲) クラカンプ:ヴェルディの歌劇「椿姫」による幻想曲 / タファネル:歌劇「魔弾の射手」による幻想曲 カヴァティーナ・デュオ[ユージニア・モリナー(Fl) デニス・アザバギーク(G)] | ||
録音:2013年-2014年。セルジオ・アサドが「最も優れたフルートとギターのデュオ」と絶賛したカヴァティーナ・デュオ、 BRIDGE レーベルへの録音第2弾。サロン音楽隆盛と共に、オペラのメロディを主題にしたフルート曲は19世紀数多く作曲された。今アルバムはフルートとギターのデュオで、これらの作品を軽やかに、時にはしっとりと奏でる。 | ||
ヒンデミット:歌劇「長いクリスマスの晩餐」(オリジナル版)
カミーユ・サモラ(S;ルチア/ルチア2世) サラ・マーフィー(Ms;マザー・ベイヤード/アーメンガード) ジャレット・オット(Br;ロドリック/サム) ジョシュ・クィン(B;ブランドン) グレン・セヴン(T;チャールズ) キャスリーン・マーティン(Ms;ジュヌヴィエーヴ) キャスリン・ガスリー(S;レノーラ) スコット・マーフリー(T;ロドリック2世) レオン・ボトスタイン指揮アメリカso. | ||
録音:2014年12月19日、アリス・タリー・ホール、リンカーン・センター、ニューヨーク、ライヴ。同版の初録音。パウル・ヒンデミットの「長いクリスマスの晩餐(ロング・クリスマス・ディナー)」オリジナル英語版の初録音。「長いクリスマスの晩餐」はヒンデミット晩年のオペラ。1幕仕立てで1時間にも満たない短さ、小編成のオーケストラと小振りなオペラだが、晩年のヒンデミットの熟達した筆が楽しめる作品。1960年から翌年にかけて作曲、1961年12月にマンハイムでドイツ語訳により初演、オリジナルの英語版は1963年3月にジュリアード音楽院で初演された。舞台は米国の田舎町のベイヤード家。クリスマスの夜、ベイヤード家の人々が集まりディナーが始まるが、時代が徐々に進み、古い世代が亡くなり新しい世代が生まれながら、90年ほどの時が過ぎていく。珍しい作品を積極的に取り上げることで知られるレオン・ボトスタインが、長年の手兵アメリカso. を指揮したライヴ。米国の優秀な若手歌手が多く起用されている。 | ||
デイヴィッド・クラム(1962-): 9月のエレジー[フリッツ・ギアハート(Vn) コリー・ハム(P)/2011年]/ サウンディングス[ジェローム・シマス(Cl) スティーヴ・バッキ(Fg) コリー・ハム(P)/2011年]/ 「赤い砂漠」三章[マーカントニオ・バローン(P)/2014年]/ 原初的幻想曲〔Ob, Cl, Hrn, Hp, 2Perc, Va, Vc, Cb, Pf〕[ロバート・ポント指揮アンサンブル/2013年] | ||
録音:[/内]。デイヴィッド・クラムはジョージ・クラムの息子で当初、ピアノとチェロを学び、後にイーストマン音楽院で作曲をサミュエル・アドラーに師事、さらにはタングルウッドでルーカス・フォス、オリヴァー・ナッセンにも指導を受けている。父ジョージのような特異な世界観はないものの、ストラヴィンスキーや様々な民族音楽、ジャズ、ブルース、ミニマルの要素と現代音楽の様々な技法を巧みにブレンドした自由な作風で明るいロマンティシズムが魅力。 | ||
ベニタ・ヴァレンテ、歌曲を歌う シューベルト:「結託する人たち(家庭争議)」〜私は不安を口に出さずに歩き回り(*/#) / 糸を紡ぐグレートヒェン D.118 (*) /ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスター」からの歌(3曲)(+) 〔話すようにと言わないで D.877 No.2 /この装いを許して D.877 No.3 /ただあこがれを知る者のみ D.877 No.4 〕 シューマン(**):蓮の花 Op.25 No.7 /君は花のよう Op.25 No.24 /テントウムシ Op.79 No.13 R.シュトラウス(*):帰郷 Op.15 No.5 /万霊節 Op.10 No.8 /かわらないもの Op.69 No.3 / どうやって本当の恋人を見分けるの Op.67 No.1 /今日は聖バレンタインの日 Op.67 No.2 / 人々は彼を剥き出しの棺台に乗せて運び去った/献呈 Op.10 No.1 /夜 Op.10 No.3 / セレナード Op.17 No.2 /ツェツィーリエ Op.27 No.2 ヴォルフ(*):春だ/秘めた愛/隠棲/捨てられた女中/私の巻き毛の影で/ねずみ捕りの金言 ベニタ・ヴァレンテ(S) ハロルド・ライト(Cl;#) シンシア・レイム(P;*) リディア・アーティミウ(P;+) リー・ルヴィージ(P;**) | ||
録音:1980年、1985年、DDD 。#ブックレットの独英対訳のうちトラック1が間違っており、「キプロス女王ロザムンデ」の中のロマンツェ「満月は輝き」の歌詞が掲載されていますが、このまま供給されます。 Vol.1 (BCD-9316) に続くベニタ・ヴァレンテの第2集は、ドイツ・リート。ヴァレンテは1934年、米国、カリフォルニア州のディレイノの生まれ。1970-1980年代を中心に活躍し、可憐な声で娘役で人気が高かった。メトロポリタン歌劇場には70回以上も出演。ドイツでも活動したのでドイツ・リートは得意にしており、このCDにはシューベルト、シューマン、R.シュトラウス、ヴォルフの素敵な歌が収録されている。 | ||
シュテファン・ヴォルペ(1902-1972)の音楽 Vol.7 〜ヴァイオリン作品集 1924-1966 ヴァイオリン独奏のための小品第2番(1966) /2つのヴァイオリンのためのデュオ Op.2 (1924) / 2つのヴァイオリンとピアノのための2つの習作(1933) /ヴァイオリン・ソナタ(1949) / ヴァイオリン・ソナタ第2番(断章) (1958/59) /ヴァイオリン独奏のための2つのパートからなる小品(1964) モブセス・ポゴシアン、ヴァーティ・メーヌエリアン(Vn) スーザン・グレース(P) | ||
録音:2014年。Bridgeレーベルが進めるシュテファン・ヴォルペ作品シリーズ第7弾。ウォルペはベルリン出身で12音技法の影響を強く受けたが、社会主義者として労働者のための音楽やジャズや当時のポピュラー音楽を取り入れた作品を発表、多様な作風を持つ作曲家であった。ナチス政権樹立後はアメリカに亡命、ブラックマウンテン大学で教鞭を執り、モートン・フェルドマン、チャールズ・ウォーリネン、デイヴィッド・テュードアらを育てたことでも知られる。ここに収められたヴァイオリン作品は彼が得意とした12音技法による作品のほかバルトークを彷彿とさせる民族主義的な曲など、彼の多様な作風が端的に示されている。 | ||
ロジャー・セッションズ(1896-1985):ヴァイオリンとピアノのための作品集 デュオ(1942) (*) /アダージョ(1947) /ブレンダのためのワルツ(1936) / ヴァイオリン・ソナタ(1953) (*) /ピアノ・ソナタ第2番(1946) デイヴィッド・ホルツマン(P) デイヴィッド・ボウリン(Vn;*) | ||
録音:2009年-2012年。アメリカ作曲界の重鎮セッションズが1930年代から50年代までに書いた作品。いずれも無調による厳しい音楽で、新ウィーン楽派との強い親和性が見られる。 | ||
アイドル・ファンシー〜ポール・ランスキー(1944-):マリンバ作品集 マリンバ独奏のための「スパイラルス」(2013) /マリンバ独奏のための「3つの動き」(1998) / 一人の奏者による打楽器を伴うマリンバのための「アイドル・ファンシー〔偶像崇拝〕」(2008) グウェンドリン・ディーズス(マリンバ) | ||
BRIDGE で継続的に作品集を発表しているポール・ランスキーはプリンストン大学でミルトン・バビットに学んだ。その後コンピュータ音楽の研究と作曲にも取り組み、多種多様な作品を数多く発表している。このアルバムにはマリンバ独奏のための比較的親しみ易い作品が収められている。いずれも民族音楽、新ロマン主義的で演奏者、聴衆に広くアピールする内容。演奏のグヴェンドリン・ディースはミシガン州立大学で教鞭を執りつつソリストとして活動し、デトロイト響、ロチェスター・フィルと度々共演している若手。 | ||
ソー・ロウ〜デニース・トライオン、ホルン・リサイタル ヘルマン・ノイリング(1897-1967):バガテル / ピーター・アスキン(1971-):闇への扉 ティム・マーティン(1988-):ラメント / ブレット・ミラー(1976-):狩りの歌 ナザン・パウェレック(1968-):取返しのつかない分裂 ダンテ・エンケ(1964-):タンギート / カール・ニルセン(1865-1931):カント・セリオーソ アンドレア・クリアフィールド(1960-):リバー・メロス / 作曲者不詳:グンミ・ポルカ デニース・トライオン(Hr) ジュリー・ニシムラ(P) | ||
録音:2015年1月。デニース・トライオンはアメリカの女流ホルン奏者。ボルティモア響、デトロイト響を歴任した後、2009年よりフィラデルフィアo.に在籍している。室内楽、ソロ活動にも精力的に取り組んでおり、特に近年、現代音楽の分野での活躍がめざましい。ここに収められた作品はノイリング、ニルセンを除き、全て作曲者とのコラボレーションから生まれた。全体にロマンティックな聴きやすい作品でまとめられている。 | ||
ピエール・ブーレーズ(1925-2016):ピアノ独奏曲全集 ピアノ・ソナタ〔第1番(1946) /第2番(1947-48) /第3番(全5部中出版されている2部) (1955-57) 〕/ 12のノタシオン(1945) /アンシーズ(2001年版) /天体暦の1ページ(2005) マルク・ポントゥス(P) | ||
録音:2012年12月、2013年1月、2015年7月。2016年1月5日に亡くなったピエール・ブーレーズを偲んでの緊急リリース・・・といっても、録音は2015年の7月に終了、図らずも追悼盤となってしまったもの。厳しい自己批判精神と作品の完成度にこだわったブーレーズは修正癖の著しい寡作家と言われているが、それでも破棄した作品を含めると生涯に50曲あまりを作曲している。ピアノ独奏曲は1955年のピアノ・ソナタ第3番を頂点に数が限られているが、1945年の「12のノタシオン」から第3ソナタに至るブーレーズのピアノ独奏曲の変遷は12音技法に始まりやがて総音列主義、その行き詰まりからケージの不確定性の受容といった、戦後の現代音楽史の縮図と言ってよいほど密度の濃い物。新ウィーン楽派から多大な影響を受けつつ、ドビュッシー、ラヴェルのきらびやかな色彩と明晰性とストラヴィンスキーやバルトークの組織的なリズム語法を取り入れ他の追随を許さない独自の世界を開いたブーレーズの音楽をあらためてこのディスクで。演奏するマルク・ポントゥスはパリ出身で1950、60年代のアヴァンギャルドをもっとも得意としており、最近モスクワ音楽院で行われたベートーヴェンのハンマークラヴィーアとブーレーズの第2ソナタを組み合わせたリサイタルで絶賛を博したという。 | ||
図らずも追悼盤〜ウルズラ・マムロク(1923-2016):作品集 Vol.5 ピアノ・ソナタ(1942) P /鳥の夢(1944) P /モルト・ヴィーヴォ(1947) P / ヴァオイリンとピアノのためのアレグロ(1943) P/Vn /六重奏曲(1977) P/Vn/Ens / 回想(2002) Sax/P2 /5つの幻想小曲集(2012-13) Ob/Vn2/Va/Vc / 雲の上(2013-14) Va2/P /そよ風(2015) SCP ホルガー・グロショップ(PP) コーリャ・レッシング(VnVn) パルナッスス・アンサンブルEns フランク・ルンテ(アルトSaxSax) タチアーナ・ブローメ(PP2) ハインツ・ホリガー(ObOb) ハンナ・ヴァインマイスター(VnVn2) ユルク・デーラー(VaVa) ダニエル・ヘフリガー(VcVc) ハルトムート・ローデ(VaVa2) スペクトラム・コンサート・ベルリン団員SCP | ||
録音:2013年7月8日/他。ドイツ生まれの女性作曲家ウルスラ・マムロックが2016年5月4日にベルリンで亡くなった。このマムロック作品集第5集は、図らずも追悼盤となってしまった。ウルスラ・マムロックは1923年ベルリン出身で1939年にナチを逃れてエクアドル、次いでアメリカに移住、現在は生まれ故郷のベルリンに帰郷している。ニューヨークでジョージ・セル、ロジャー・セッションズらに師事、初期はヒンデミットの影響を受け、やがて新ウィーン楽派の影響を受けるようになった。12音、無調を中心とした作風だが、ベルク同様、背景には微妙な調性感が漂っており、そこには独自のほの暗い抒情性が感じられる。名オーボエ奏者ハインツ・ホリガーが参加。 | ||
ギターのための新しい音楽 Vol.10 グレッグ・スミス(1931-):ステップス(*) / マイケル・スタロビン(1956-):4つのスティーヴンス(+) ウィリアム・ブランド(1947-):カール・ニルセン「不思議な夕方のそよ風」による主題と変奏(#) ポール・チハラ(1938-):エレバンからの少女(**) / ポウル・ルーザス(1949-):歌劇「13人の子供」〜母よ(##) デイヴィッド・スタロビン(G)指揮(##) ロザリンド・リース(S;*) ヴァシリー・プリマコフ(P;#) パトリック・メイソン(Br;+) モヴセス・ポゴシアン(Vn;**) ポール・コレッティ(Va;**) カミーユ・ザモラ(S;##) ロバート・ベリニッチ(G;##) ジョヴァンニ・アンドレア・ザノン、キム・ジヨン(Vn;##) トーマス・ホワートン(Va;##) ブレイク・アンソニー・ジョンソン(Vc;##) | ||
マンハッタン音楽院教授、カーティス音楽院主任教授として後進への指導と共に、「20世紀で最も影響力のあるアメリカのクラシック・ギタリスト」(サウンドボード誌)と呼ばれたスタロビンによる21世紀のギター作品集。今作は歌や器楽との共演作品。グレッグ・スミスは第1集でも取り上げた作曲家。アメリカのニューヨーク派の詩人であり、ニューヨーク近代美術館の学芸員でもあったフランク・オハラの「ランチ・ポエム集」から「ステップス」を基に作曲されたソプラノとギターのための作品。ロサンゼルスのディリジャン・コンサート・シリーズのために委嘱されたヴァイオリン、ヴィオラ、ギターのトリオによるポール・キアラの「エレバンからの少女」など収録。 | ||
プーランク:ピアノ作品集 間奏曲(1952) /主題と変奏(1951) /3つの無窮動/バッハの名によるワルツ即興曲(1932) / 15の即興曲(1933-59) /バディナージュ(1934) /3つの小品〔牧歌/讃歌/トッカータ〕 アレック・カリス(P) | ||
録音:2013年。幅広いレパートリーで活躍するピアニスト、アレック・カリスによるプーランク。プーランクというとベルエポックの残り香に満ちた演奏も少なくないが、カリスの透明で不純物の感じられない美しい音色と冴えた技巧で奏でられるプーランクは、娯楽的な親しみやすさと洗練された芸術性が同居した現代アート風の音楽になっている。 | ||
レーガー(1873-1916):クラリネットとピアノのための作品集 アルバムの一葉 WoO.II No.13 /タランテラWoO. II No.12 / クラリネット・ソナタ〔変イ長調 Op.49 No.1 /嬰ヘ短調 Op.49 No.2 /変ロ長調 Op.107 〕 アラン・R.ケイ(Cl) ジョン・クリボノフ(P) | ||
録音:2014年9月2日-4日、ニューヨーク。独特の渋いロマンティシズムが強い魅力のマックス・レーガーの作品の中でも、クラリネットを独奏に用いた作品は人気が高い。このCDには、レーガーの3つのクラリネット・ソナタと、作品番号が与えられていない2曲が収録されている。ほの暗く常に孤独さが感じられながらも奥深くに温かさを湛えた作風は、一度はまると病み付きになるだろう。アラン・R.ケイはニューヨーク、ロチェスター生まれのクラリネット奏者。オルフェウス室内o. のメンバーで、また米国の様々なオーケストラでも活躍している。 | ||
ロバート・ナサニエル・デット(1882-1943):オラトリオ「モーセの秩序」(1937)
ラトニア・ムーア(S) ロンニータ・ニコル・ミラー(Ms) ロドリック・ディクソン(T) ドンニー・レイ・アルバート(Br) ジェイムズ・コンロン指揮シンシナティso.、メイ祝祭cho. | ||
録音:2014年5月9日、カーネギー・ホール、ニューヨーク、春の音楽祭 [SPRING FOR MUSIC] 、ライヴ。ロバート・ナサニエル・デットはアメリカ作曲家作家出版協会の初めての黒人作曲家だった。19世紀ロマン派のスタイルで、黒人霊歌とフォーク・ソングを基に合唱曲やピアノ曲を作曲している。 モーセの秩序は1937年、メイ祝祭〔メイ・フェスティヴァル〕合唱団とシンシナティso.により世界初演されたオラトリオ。当盤はカーネギー・ホール恒例の音楽祭において行われた、初演時と同じオケ&合唱団&ジェイムズ・コンロン指揮の演奏をライヴ収録。情熱的なオーケストラ、エモーショナルな合唱と、パワフルなオラトリオ。 | ||
ポートレイト&トリビュート〜スコット・ウィーラー(1952-):ピアノ作品集 アルファベット・ダンス/トニーへのバースデイ・カード/偽りのラグ: GS /ブリーカー・スタディ/カウリーの瞑想/ 崖の散歩/人生の勉強/婚礼の歌/モーニングサイド/バイ・ザ・シー/カラミティ・ラグ/深夜の鐘/ホタルの子守歌/ コンコードでの勉強/南の石/ 7月5日、フロー・チャート/アリエッタ/かすかに光る/彼の音楽へ/ スティーヴのポートレイト/田園曲/クッキー・ワルツ&ギャロップ/写生/アイランド・ララバイ/緑のガチョウ/野放し ドナルド・ベルマン(P) | ||
録音:2015年6月。アメリカの作曲家スコット・ウィーラー。メトロポリタン歌劇場やワシントン・ナショナル・オペラからの委嘱によって作曲したオペラが有名だが、ここでは1977年から2014年までに作曲したピアノ作品を収めている。無調の作品や調性があって抒情的な作品、ラグタイムのリズムを用いた作品など、多彩な色彩を持っている。 | ||
ブラームス(1833-1897):弦楽四重奏曲集 〔第1番 ハ短調/第2番 イ短調〕 |
ニュー・オルフォードSQ | |
録音:2013年5月。カナダのオルフォード弦楽四重奏団がメンバーを一新し、ニュー・オルフォード弦楽四重奏団として2009年にデビュー。2011年にリリースされたデビューCDではベートーヴェンとシューベルトを取り上げていたが、今回はブラームスの傑作1番、2番。この団体の持ち味である細やかな情感と陰影のある表現がブラームスの繊細な音楽性と見事に一致し完成度の高い仕上がりになっている。 | ||
チャイコフスキー&ラフマニノフ チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の想い出に」 Op.50 ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲〔第2番 ニ短調 Op.9 /第1番 ト短調(1892) 〕 トリオ・ソリスティ [マリア・バックマン(Vn) アレクシス・ピア・ガーラク(Vc) アダム・ネイマン(P)] | ||
録音:2015年5月。2001年にアメリカで結成された実力派、トリオ・ソリスティ。古典から現代音楽まで幅広いレパートリーで好評を博している。チャイコフスキーの旧友ニコライ・ルビンシテインの死を悼んで作曲した傑作「ある偉大な芸術家の想い出のために」。この曲から影響を受けたであろうと言われているラフマニノフの「ピアノ三重奏曲」。“第2番 "はチャイコフスキーが亡くなったのを受けて作曲された物。長きにわたり練り上げられたアンサンブルで、美しくも激しい哀しみに満ちた名曲を丁寧に歌い上げている。 | ||
極西部地方〜ザカリー・ウォズワース(1983-):合唱作品集 カム・トゥ・ザ・ロード/山に登れ(#) /極西部地方(+) ティモシー・シャンツ指揮ルミナス・ヴォイセズ(cho.) カーティ・パートリッジ(S;#) ローレンス・ウィリフォード(T;+) | ||
録音:2015年5月。 ザカリー・ウォズワースはアメリカの若い世代を代表する作曲家の一人。コーネル大学、イェール大学、イーストマン音楽院で学びスティーヴン・スタッキー、イングラム・マーシャルらに学んだ。このアルバムには彼の最近の混声合唱が収められている。作風は概ね調性で書かれ、コープランド、バーンスタインらの宗教曲を思わせる堅実で真摯な祈りの音楽。 | ||
ザ・ウェイ・シングズ・ゴー〜フルートとピアノのためのアメリカ現代音楽 ランドール・ウールフ(1959-):ライトハウス・ベイブ / スティーヴン・マッキー(1956-):クリスタル・シャドウズ ジョン・ハレ(1959-):視線 / エリック・モー(1954-):全ての感覚は既に記憶済み ベリンダ・レイノルズ(1967-):シェア / リチャード・フェスティンガー(1948-):ザ・ウェイ・シングズ・ゴー ローラ・カミンスキー(1956-):デュオ タラ・ヘレン・オコーナー(Fl) マーガレット・カンプマイアー(P) | ||
録音:2013年。アメリカで団塊の世代にあたる作曲家たちによるフルートとピアノのための作品を収録。収録の作品はジャズ風、ロック風のものからアカデミックな現代音楽、タンゴ風、近代フランス音楽を思わせるものまでヴァラエティ豊か。フルートのタラ・ヘレン・オコーナーはアメリカ現代音楽を得意としており、BRIDGE レーベルでは日本の内藤明美作品集にも登場している。 | ||
オールソン〜スクリャービン:ピアノ・ソナタ全集 〔第1番 ヘ短調 Op.6 /第2番 嬰ト短調 Op.19 「幻想ソナタ」/第3番 嬰ヘ短調 Op.23 / 第4番 嬰ヘ短調 Op.30 /第5番 嬰ヘ長調 Op.53 /第6番 Op.62 /第7番 Op.64 「白ミサ」/ 第8番 Op.66 /第9番 Op.68 「黒ミサ」/第10番 Op.70 〕/幻想曲 ロ短調 Op.28 ギャリック・オールソン(P) | ||
録音:2014年8月27日-29日、2015年4月21日-23日、2015年5月、ニューヨーク。 1970年のショパン国際コンクールの覇者、米国のピアニスト、ギャリック・オールソン(ちなみに2位は内田光子)がスクリャービンのソナタ全集を録音。オールソンは若い頃からスクリャービンを得意とし、BRIDGEからは既に練習曲全集が発売されており(BCD-9287)、また他レーベルで詩曲全集もある。満を持してのピアノ・ソナタ全集。スクリャービンの10曲のピアノ・ソナタはロマン主義から無調の神秘主義へと向かうスクリャービンの芸術的変遷を辿っているが、オールソンはいずれの曲でも彼一流の硬質でキリッとした演奏で、雰囲気に流されない意志の強いスクリャービンを聞かせてくれる。幻想曲 ロ短調も含めて、スクリャービン・ファンならば逃せないCD。 | ||
影と光〜ルーミー・エクスペリエンス ジョヴァンニ・ソッリーマ(1962-):ラメンタティオ / エヴァン・ジポリン(1959-):ハニー・フロム・アラスト シリシュ・コルデ(1945):ジョイ / 佐藤聰明(1947-):歪んだ時の鳥たち II 趙季平〔チャオ・チーピン〕 (1945-):草原の夏 / Ljova 〔レヴ・ズービン〕 (1978-):影と光 デュオ・ジャラル[キャサリン・ロックウッド(Va) ユーシフ・シェロニック(様々な打楽器)] | ||
13世紀ペルシャ語文学史上最大の神秘主義詩人ジャラール・ウッディーン・ルーミーにインスパイアされた作品をヴィオラとカホン、バウロン、カシシ、ヴィブラフォン、ウドゥ、カンジーラ、ジャンベなどの打楽器による演奏。深く心に響く音色、デュオ・ジャラルが委嘱した2作品(ジポリン、Ljova)はルーミーの詩を基に作曲。時代も国も言語も超越した、聴くだけで癒されるパワーを感じさせる。 | ||
バール・セノフスキー・イン・コンサート〜ブリュッセル万国博覧会 1958 ラヴェル:ハバネラ形式の小品 / バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 ラフマニノフ:ヴォカリーズ / イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 〜第6番 クレストン:ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.19 ヴィエニャフスキ:ポロネーズ大二重奏曲 Op.8 / J.S.バッハ:シャコンヌ ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番〜第3楽章/ハンガリー舞曲第7番 バール・セノフスキー(Vn) マリー・ルイーズ・バスティンズ(P) | ||
録音:1958年10月6日、ベルギー、ブリュッセル万国博覧会、ライヴ。初出音源か。 まさに秘蔵音源、ファン垂涎! 1926年アメリカ生まれで、1955年にエリザベート王妃国際コンクール・ヴァイオリン部門でアメリカ人として初めて優勝したバール・セノフスキー。このアルバムはその3年後の1958年、第二次世界大戦後初めての大きな国際博覧会となったベルギーで開催されたブリュッセル万国博覧会で行われたコンサートの貴重な録音。 | ||
トランスフォーメーション」〜現代テューバ作品集 ガンサー・シュラー(1925-2015):バス・テューバ協奏曲第2番 カールハインツ・シュトックハウゼン(1928-2007):ハーモニーエン ダナ・ウィルソン(1946-):テューバと吹奏楽のための協奏曲 デイヴィッド・ラング(1957-):〜エレクトリック・テューバ、語りと室内管弦楽のための「君は経験した?」 アーロン・ティンダル(Tu) ジェフリー・マイヤー指揮 スティーヴン・ピーターソン指揮 イサカ・カレッジso.、イサカ・カレッジ室内o.、 イサカ・カレッジ・ウィンド・アンサンブル スティーヴン・スタッキー(語り) | ||
録音:2013年-2015年。 | ||
ハット・トリック〜喜びの庭 ミゲル・デル・アギラ(1957-):水面下(2013) / ドビュッシー:フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ(1915) 武満徹(1930-96):そしてそれが風であることを知った(1992) / テオドール・デュボワ(1837-1924):三重奏曲(1905) ソフィア・グバイドゥーリナ(1931-):喜びと悲しみの庭(1980) ハット・トリック [エイプリル・クレイトン(Fl) デイヴィッド・ワラス(Va) クリスティ・シェイド(Hp)] | ||
録音:2014年12月。ヴィオラ、フルート、ハープという編成は決してドビュッシーが史上初めてというわけではないが、ドビュッシーの作品があまりにも名曲であるため、これに触発されて多くの作品が書かれている。それぞれの作曲家が個性や自らの美学を発揮しており、聴きごたえ充分。作曲家アギラはウルグアイ出身。「水面下」は南米先住民の音楽の要素を反映させたトロピカルで鳥の鳴き声も聴こえる楽しい佳品。武満作品は晩年に書かれた名高い傑作。晩秋を思わせる静寂の中で澄み切った旋律が歌われる。グバイドゥーリナはフランシスコ・タンツェの同名の詩に霊感を得て作曲されたシュールレアリスティックな美しい作品。音色への非凡なこだわりが感じられ、最後に詩が朗読される。ハット・トリックはアメリカの若手によるアンサンブル。それぞれソリスト、オーケストラの首席奏者としても活動しながらアンサンブル活動を続けている。極めて質の高いアンサンブル。 | ||
4つの語り歌 エベルト・バスケス(1963-):白ユリ / アーリーン・シエラ(1970-):ダリア レイ・リャン(1972-):バラ / イルダ・パレデス(1957-):蜜の地(スミレ) スーザン・ナルッキ(歌)パブロ・ゴメス(G) アレック・カリス(P) 片岡綾乃(Perc) | ||
録音:2015年3月29日-31日、サン・ディエゴ、カリフォルニア州。メキシコの小説家、ホルヘ・ヴォルピ(1968-)の書いた4つの台本に、メキシコ人のバスケス(1963-)、ロンドン在住の米国人シエラ(1970-)、中国生まれで米国で活動するリャン(1972-)、メキシコ生まれでロンドンで長く活動している)パレデス(1957-)の4人の作曲家が音楽をつけた物。CDでは室内オペラと紹介しているが、クラシックのジャンルで言えば歌曲のバラード(物語歌)に近い。歌詞英語訳あり。このCDは打楽器奏者に片岡綾乃が参加しているでも注目される。片岡は東京芸術大学やエール大学音楽院を修了後、ニューヨークを中心に世界で活躍している。また現在はマサチューセッツ大学アマースト校の人類学美術学部の音楽舞踊分門の講師も務めている。歌が主役のCDだが、片岡の鮮やかな打楽器捌きはいたるところで楽しめる。 | ||
レヴァイン& BSO + P.ゼルキン〜 チャールズ・ウォーリネン(1938-): 交響曲第8番「神学上の見解」(2005-06) (*) / ピアノ協奏曲第4番(2003) (#) |
ピーター・ゼルキン(P;#) ジェイムズ・レヴァイン指揮 ボストンso. | |
録音:2007年2月15日-17日(*)、2005年3月24-26日(#)、28日(#)、ボストン、共にセッション。 小澤征爾の後を継いで2004年よりボストン響の音楽監督に就任したジェイムズ・レヴァインはとりわけ現代音楽の演奏、普及に積極的に取り組み、2011年にそのポストを退くまで実に12作品の世界初演を行った。このディスクではアメリカ東海岸を代表するウォーリネン〔ウーリネン〕の10年ほど前の大作を2曲収録している。ウォーリネンはニューヨーク出身。アメリカで独自の発展を遂げた12音技法のひとつの考え方であるピッチクラスセット理論を基礎とした作曲を行っている。交響曲第8番は無調音楽特有の厳しい表情の中に時折り見せるクリスタルのように澄み切った抒情が魅力的。ボストン響の見事なアンサンブル、各奏者の妙技、名人芸が聴きどころ。武満徹とも親交の深かったピーター・ゼルキンをソリストに配したピアノ協奏曲は円熟期を迎えたゼルキンの枯淡とは程遠い切れ味の鋭いヴィルトゥオーゾぶりに驚嘆。いずれもボストン・シンフォニー・ホールで数日間、念入りに行われたセッション録音。 | ||
ポウル・ルーザスの音楽 Vol.10 〜 ポウル・ルーザス(1949-):交響曲第5番(2012-13) |
オラリー・エルツ指揮 デンマーク国立so. | |
録音:2015年1月、デンマーク放送新コンサート・ホール。収録時間:26分30秒。Bridgeレーベルが進めるルーザス・シリーズ。交響曲は第4番(第7集、BCD-9375)、第3番(第8集、BCD-9382)に続くリリース(因みに第1番はCHANDOSから、第2番はDACAPOから発売になっている)。ルーザスはデンマークの作曲家で作曲をカール・オーエ・ラムスセンに学んだ。多作家として知られ、オペラを筆頭にあらゆる種類の作品を書いている。作風は20世紀のあらゆる潮流を吸収し折衷しているが、故国デンマークの大作曲家ニルセンのダイナミックな音楽作りが大きく影響していると思われる。またアメリカ東海岸流の新保守主義的な傾向も多分に含んでいる。この交響曲第5番は急緩急の伝統的な3つの楽章から構成されているが、音響的に新しい試みが随所に仕掛けられている。 | ||
ジョージ・クラム・エディション Vol.18 〜ジョージ・クラム(1929-): スペイン歌曲集 III 「アンダルシアの黄色い月」(2012) (*) / セロニアス・モンクのラウンド・ミッドナイトによる反芻 「アイネ・クライネ・ミッテルナハトムジーク」(2001) (#) アンプリファイド4手ピアノのための「セレスティアル・メカニクス」(1979, rev.2012) (+) / メゾ・ソプラノ、アンプリファイド・ピアノと打楽器のためのヴォカリーズ「2016年」(2005, rev.2013) (**) トニー・アーノルド(S;*/**) マルカントニオ・バローン(P;+以外) クアトロ・マーニ(Pデュオ)[スティーヴン・ベック、スーザン・グレース(P;+)] デイヴィッド・ネルソン、ウィリアム・ケリガン(Perc;**) | ||
録音:2016年6月-8月。(#)を除き世界初録音。 BRIDGEレーベルで進行中のジョージ・クラム作品全集録音シリーズの最新盤。2017年87歳のクラムは相変わらず元気で創作に取り組んでいるそうで今後が更に楽しみ。このアルバムでは最新作が2012年の「アンダルシアの黄色い月」でクラムのライフ・ワークであるスペインの詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカの詩による歌曲集。「アイネ・クライネ・ミッテルナハトムジーク」はセロニアス・モンクの有名な「ラウンド・ミッドナイト」のクラム流パラフレーズ。以前にもこのシリーズに収録されたが、こちらは新たに録音された物。「イースター・イヤー」はこのアルバムで最も聴きごたえのある作品で、メゾ・ソプラノの美しくメリスマティックな歌声に打楽器とプリペアド、アンプリファイド・ピアノの神秘的な音響が絡み、まさに妖艶なクラム・ワールドが拡がる。 | ||
デイヴィッド・ラコウスキ:練習曲集第4巻 〔第77番 エッコ・エコ/第86番 プログ・スプリングス/第80番 花火/第71番 掛け合い/第73番 大物/ 第72番 ドリアン・ブルー/第81番 カイン変奏曲/第74番 でない/第85番 消えていく回帰/第87番 子守歌/ 第75番 黄昏/第82番 Fこれ/第89番 これは囀りを意味する/第76番 クレイヴ/第97番 静けさ/ 第93番 ポークリテュード/第87番 子守歌/第84番 何がヘアピンしたのか/第88番 一緒におもちゃした/ 第78番 反射の上で/第83番 私を助けて/第90番 ソリッド・ゴルディー/第79番 ナルシステュード〕 エイミー・ブリッグズ(P/トイP/チェレスタ) | ||
録音:2014年6月9日-11日、ニューヨーク。 エイミー・ブリッグズ(ディサナヤケ)による米国の作曲家、デイヴィッド・ラコウスキのピアノ練習曲集第4集(既発売:BCD-9121、9157、9310)。ラコフスキはバーモント州セントオールバンズ出身。21世紀に入ってから著しく頭角を現している。この練習曲集では、いくつかの曲におもちゃのピアノやチェレスタを用いているのが面白い。エイミー・ブリッグズは米国の現代作曲家のピアノ作品のスペシャリストとして知られている。 | ||
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):室内楽作品(ソナタ)集 2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ 〔変ロ長調 DurG 10 /ト短調 DurG 12 /イ短調 DurG 11 /ハ長調 DurG 13 〕/ 2つのヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ホ短調 DurG 14 ルベル[イェルク=ミヒャエル・シュヴァルツ、カレン・マリー・マーマー(Vn) リサ・ブラウダー(Va) ジョン・モラン(Vc) ドンソク・シン(Cemb)] | ||
録音:2016年1月4日-7日、ウィルトン、コネチカット州。 ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756)といえば、バッハのゴルトベルク変奏曲にまつわる逸話で名前だけは有名。彼は優秀な鍵盤楽器奏者、作曲家だったものの、20代で若くして亡くなったため名声を博するまでには至らなかった。残された僅かな作品はどうしても若書きに相当してしまうが、それでも独特の魅力も持っている。これまでゴルトベルクの作品だけを収録したCDは少なかったので、トリオ・ソナタなどを5曲を収録したこのCDは作曲家ゴルトベルクの実像に迫るものだ。ルベルは北米を代表するバロック・アンサンブルの一つ。多数のCDを出しており、BRIDGEレーベルではテレマンの協奏曲集(BRIDGE 9421)と2枚のヴィヴァルディ(BRIDGE 9173、BRIDGE 9377)が高評価を得ている。 | ||
オラシオ・グティエレス ショパン:24の前奏曲集 Op.28 シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17 |
オラシオ・グティエレス(P) | |
録音:2015年3月26日、28日、ニューヨーク。キューバ出身の米国のピアニスト、オラシオ・グティエレス(1948-)が、ショパンの24の前奏曲とシューマンの幻想曲 ハ長調という人気曲を録音。グティエレスは1970年のチャイコフスキー・コンクールで銀メダルを獲得以来クリップスユージン・オーマンディクラウス・テンシュテット、プレヴィン、メータ、マゼールといった名指揮者達と共演し、録音もEMIやTELARCなどに行っていた。グティエレスは極めて卓越した技術の上に19世紀風のロマンティシズムを豊かに盛るタイプのピアニストで、根強い人気がある。このショパンとシューマンも、昔の大ピアニストの演奏を最新録音で楽しむような趣がある。 | ||
リチャード・ワーニック(1934-):作品集 Vol.3 六重奏曲(2003)[ロバート・ハンフォード、シェイラ・ハンフォード(Vn) キース・コナント(Va) バーバラ・ハフナー(Vc) コリンズ・トライアー(Cb) アラン・チョウ(P)]/ チェロと10奏者のための協奏曲(1980)[バーバラ・ハフナー(Vc) ロバート・トレヴィーノ指揮 アンサンブル〔Cb/Vn/バスCl/Ob/Hr/コントラFg/Tu/Tp/Perc/Hp〕]/ ピアノ三重奏曲(1994) [グレゴリー・フルカーソン(Vn) バーバラ・ハフナー(Vc) ランバート・オーキス(P)] | ||
録音:2009年-2013年。リチャード・ワーニックはボストン出身で1977年にピュリッツァー賞を受賞、作品は北米、ヨーロッパで盛んに取り上げられている。作風はアメリカ東海岸の出身作曲家らしく、12音技法を中心とした厳しい無調音楽で巨匠エリオット・カーターとの親密性を感じさせる。ギリシャ彫刻のようにくっきりと刻まれた美しい造型とひとつの作品にぎっしりと詰め込まれた多くの身振りと感情、ドラマが密度の高い時間を作り上げる。 | ||
ラフマニノフ:ヴァイオリンとピアノのための作品集 ロマンス イ短調 TN ii-31 /ロマンス「4月」TN ii-50: 1 /セレナード 変ロ短調 Op.3 No.5 / 東洋風のロマンス Op.4 No.4 /ロマンス ニ短調 Op.6 No.1 /ハンガリー舞曲 Op.6 No.2 / ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18 〜第2楽章/ここはすばらしい場所 Op.21 No.7 /調べ Op.21 No.9 / 前奏曲集 Op.23 より Nos.3-4, 9 /イタリアのポルカ TN ii-21 /前奏曲 ト長調 Op.32 No.5 / 絵画的練習曲集 Op.33 より Nos.3, 7 /ヴォカリーズ Op.34 No.14 /ひなぎく Op.38 No.3 / 東洋風の素描 TN ii-19: 2 /パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43 〜第18変奏 アネル・カズミ・グレゴリー(Vn) アレクサンドル・シンチュク(P) | ||
録音:2016年6月、バーバンク、カリフォルニア州。 ラフマニノフの様々な小曲をヴァイオリンで演奏している。編曲ものはハイフェッツやクラシルナーなどによる物。アネル・カズミ・グレゴリーは、ここ5年ほど世界各地のコンクールで優勝、入賞を果たしている注目の若手ヴァイオリニスト。ミドルネームにカズミとあるように日本人の血を引いているとのこと。アレクサンドル・シンチュクは1988年、極東ロシア、日本海の対岸の町ナホトカの生まれ。2008年、モスクワでのラフマニノフ・コンクールで第1位を獲得、以来国際的に活躍している。 | ||
パリの創造性 デュティユー:フルートとピアノのためのソナチネ ポール・タファネル(1844-1908):アンダンテ・パストラルとスケルツェッティーノ ゴベール:ノクチュルヌとアレグロ・スケルツァンド / ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):フルート独奏のための映像 ルーセル:笛吹きたち Op.27 / ピエール=オクターヴ・フェルー(1900-1936):フルート独奏のための3つの小品 ドビュッシー:シランクス / プーランク:フルートとピアノのためのソナタ ディオンヌ・ジャクソン(Fl) マリヤ・ストローク(P) | ||
録音:2015年12月26日-27日、マジソン。フランス近代のフルート作品集。ドビュッシーのシランクスやプーランクのフルート・ソナタのような有名曲から、タファネル、フェルー、ボザらの作品も収録。ディオンヌ・ジャクソンはシカゴ生まれのフルーティスト。パリ音楽院で首席を取ったほどの腕前で、安定した技術と品の良い芳香の音色が素晴らしい。近年はシカゴ・リリック・オペラのオーケストラやシカゴso. で活躍している。マリヤ・ストロークの繊細で抑えた味わいの伴奏も良い。 | ||
マーティン・ボイカン(1931-):室内楽作品集 1993-2012 無伴奏ヴァイオリンのための即興曲/ピアノ三重奏曲第3番「通過儀礼」(*) /詩篇第121番(#) [ヨハナン・ケンドラー(Vn) ジョシュア・ゴードン(Vc;*/#) スティーヴン・ウェイト(P;*) パメラ・デラル(Ms;+) エミル・オルトシュラー(Vn;#) メアリー・ルース(Va;#)]/ ヴァイオリン・ソナタ第2番(**) [カーティス・メイコーマー(Vn) スティーヴン・ゴスリング(P)]/ ヴィオラ・ソナタ(##) [マーク・バーガー(Va) 萩野陽子(P)] | ||
録音:2011年3月3日(無印/*/#)、2015年5月17日(##)、ウォルサム、マサチューセッツ州(**以外) /2011年9月20日、ニューヨーク(**) 。 マーティン・ボイカンの室内楽作品集。ボイカンは1931年、ニューヨークの生まれ。ピアニストとしても有名で、室内楽演奏に参加したり、ラインスドルフ時代のボストンso. のピアニストを務めたりしていた。このCDには1993年から2012年までの比較的近年の作品が収録されている。ケンドラーはイスラエル出身で米国に渡ったヴァイオリニスト。現在は日本でも活躍している。 | ||
フレッド・ラーダール(1943-):作品集 Vol.5 エピソードとリフレイン [タラ・ヘレン・オコナー(Fl) ランダル・エリス(Ob) アラン・R.ケイ(Cl) フランク・モレッリ(Fg) デイヴィッド・ジョリー(Hr)]/ クワイエット・ミュージック[スティーヴン・ベック、スーザン・グレース(P連弾)]/ 時間 III [ヴァイス・カプラン・スタンプ・トリオ〔P/Vn/Vc〕]/ タイム&アゲイン[ロベルト・アバド指揮セント・ポール室内o.] | ||
録音:2015年-2016年。 「ポスト・モダニズム」の作風で描かれた作品集。「エピソードとリフレイン」は木管五重奏曲、「クワイエット・ミュージック」はピアノ4手連弾、「時間3」はピアノ三重奏曲、「タイム&アゲイン」は管弦楽作品。フレッド・ラーダールはプリンストン大学でミルトン・バビット、ロジャー・セッションズらに師事、エリオット・カーター亡き後、アメリカ東海岸のアカデミズム派を代表する作曲家の一人。これまでに3回ピューリッツァー賞にノミネートされている。 | ||
レナード・バーンスタイン(1918-1990):ピアノ作品全集 7つのアニヴァーサリー(1943) /4つのアニヴァーサリー(1948) /5つのアニヴァーサリー(1951) / 13のアニヴァーサリー(1988) /コラール、8つの変奏曲とコーダ「タッチズ」(1980) / ピアノのためのソナタ(1938) /ノン・プレスト・トロッポ(1937) /踊りのための音楽第2番(1938) / 4人のイスラエル人(1950年代) /ブライダル組曲(1960) コープランド/バーンスタイン編曲:エル・サロン・メヒコ(ピアノ版)(1939) アンドルー・クーパーストック(P) | ||
録音:2015年8月23日-25日、10月16日、コロラド大学グルーシン・ホール、ボールダー。 2018年、バーンスタインは生誕100周年を迎える。それに合わせて、「ウェストサイド・ストーリー」だけではない、作曲家としてのバーンスタインもクローズアップされている。彼のピアノ作品をすべて収めたこのディスクもその一つ。コロラド大学鍵盤楽器学部長を務め、アメリカ音楽に定評のあるアンドルー・クーパーストックの演奏。19歳で書いた「ノン・プレスト・トロッポ」、20歳のソナタから、死の2年前の作品まで収録している。なかには、西欧の現代曲を思わせる無調の旋律を提示し、それがジャズ風に変奏されるような、バーンスタインならではの縦横無尽な才気が感じられる作品も。また、彼のピアノ作品の中心となる「アニヴァーサリー」シリーズも全曲収録。親しい友人に向けて、あるいは家族の記念日のために書かれたインティメイトな小品集。最晩年の「13のアニヴァーサリー」では、亡くなった人たちへの思いが切々と歌われている。 | ||
アメリカの4手ピアノ作品集 フレッド・ラーダール(1943-):静かな音楽(1994/2001) / ジョン・マスト(1954-):パッサカリア(2000,2001) アイヴズ:3つの四分音小品(1925) / アーリーン・シエラ(1970-):危険と記憶について(1997) マイケル・ドアティ(1954-):ラウンジ・リザーズ(1994) (*) クアトロ・マーニ[スティーヴン・ベック、スーザン・グレイス(P)] ジョン・キンジー、マイケル・テトロールト(Perc;*) | ||
録音:2015年10月4-10日、コロラドスプリングス。 クワットロ・マーニはイタリア語で4手の意味。(*)だけ打楽器が参加。 | ||
ヒューゴ・ワイズガル(1912-1997): ピアノ・ソナタ(1982) ヒンデミット:ルードゥス・トナリス(1942) |
マーティン・ペリー(P) | |
録音:2016年3月25日-26日、ブランズウィック、メイン州、 US 。 メインはヒンデミットの50分を超える大曲「ルードゥス・トナリス」。1942年、米国時代のヒンデミットの作品で、ルードゥス・トナリスとは音の遊びという意味。前奏曲の後、フーガ、間奏曲が繰り返され、12番目のフーガの後に後奏曲が置かれ、全25曲。ヒューゴ・ワイズガル(1912-1997)は、オーストリア=ハンガリー帝国時代のブルノ近郊のイヴァンチツェの生まれ。少年時代に一家で米国に移住している。ピアノ・ソナタは1982年、70歳の時の作品。マーティン・ペリーはカリフォルニア出身のピアニスト。アルメニア人の血を引いているという。近現代のピアノ曲を得意としている。 | ||
A列車で行こう〜ポール・チハラ(1938-): 弦楽三重奏曲[ジェシー・マイルズ(Vn) マスミ・ロスタッド(Va) ラマン・ラマクリシュナーン(Vc)]/ バガテル(ソロ・ピアノのための7つの俳句第1集・第2集) [ジェローム・ローウェンタール(P)]/ イェレバンから来た少女[デイヴィッド・スタロビン(G) モヴセス・ポゴシアン(Vn) ポール・コレッティ(Va)]/ 弦楽四重奏のための「エリントン・ファンタジー」 〔アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト/ ソフィスケイテッド・レディ/A列車で行こう〕 [ラークSQ ] | ||
録音:2013年-2014年。 日系アメリカ人の作曲家、ポール・チハラ。アメリカでも著名な存在で、テレビや映画の音楽なども手掛けている。「エリントン・ファンタジー」はジャズ・ジャイアント、デューク・エリントンが残した名曲3曲を弦楽四重奏にアレンジ。「バガテル」はピアノ・ソロ作品で、俳句などにインスパイアされた合計14曲が収録されている。“盆踊り "は、日本のお祭りのメロディが聴こえてくる。 | ||
グレゴリー・マートル(1969-): アフターグロウ・オブ・ア・キス(2000) (*) /皇后(1998) (#) /ピアノ協奏曲(2008-10) (+) クレイグ・カーチホフ指揮ミネソタ大学ウィンド・アンサンブル インマヌエル・デイヴィス(Fl;*) ソルンガ・リウ(P;+) | ||
録音:@2012年2月10日-11日(*)、2012年4月2日-4日(+)、2013年5月2日-3日(#)。 グレゴリー・マーテルはイエール大学、イーストマン音楽院で学んだ後、タングルウッド・コンポーザー・フェローシップを得てディティーユ、マウリツィオ・カーゲルにも師事している。作風はアメリカの作曲家にありがちなハリウッド調に派手に鳴らしまくる軽薄なエンターテイメント系とは無縁。ラテン的な色彩的で内省的な表現から聴こえるヨーロッパ的な深い知性に短期間師事したディティーユの影響が感じられる。楽しい鳥のさえずりを思わせるフルートに精妙なアンサンブルが絡む美しい「アフター・グロウ・オブ・ア・キス」、ピアノとウィンド・アンサンブルが火花を散らしあうピアノ協奏曲は聴きごたえ充分。 | ||
チャールズ・ウォーリネン〔ウーリネン〕(1938-):作品集 Vol.3 プラニスフィアからの4つの詩「アルファベティカル・アッシュベリー〔 ABC 順の灰色〕」(2013) [カルロス・コルデイロ(Cl/バスCl) ジェフリー・ガベット(Br) アンディ・コザール(Tp) ウィリアム・ラング(Tb)/2014年5月]/ ピアノ・ソナタ第4番(2007)[アン=マリー・マクダーモット(P)/2010年11月]/ ジェイムズ・テイトの詩による4人の歌手と12の奏者のための カンタータ「それはこのように起こる」(2010) 〔チャールズ・ウォーリネン指揮現代音楽グループ シャロン・ハームス(S) ローラ・メルカド=ライト(A) スティーヴン・ブレンフレック(T) ダグラス・ウィリアムズ(Br)/2014年1月] | ||
録音:[/内]。すべて世界初録音。 BRIDGEレーベルで新たにシリーズ化されることになったチャールズ・ウォーリネン作品シリーズ第3集。前作はジェイムズ・レヴァインによる「交響曲第8番、他」(BCD-9474)、第1集は「ヴァイオリン作品集」(BCD-9008) 。今作からVol.番号が付くことになった。ウォーリネンはアメリカ東海岸を代表する存在で特にアメリカで独自に発展を遂げた12音技法であるピッチ・クラス・セット理論の主導者の一人。ピアノ・ソナタ第4番は極めて抽象度の高い音楽でその理知的で美しい響きの中にピッチ・クラス・セット理論の精髄を聴きとることができる。反面、近作の「アルファベティカル・アッシュベリー」、「それはそのようにして起きる」では声楽を起用していることもあり、クリスタルのごとき硬質な響きの中にもロマンティック叙情が感じられる。「それはそのようにして起きる」はアメリカのピューリッツアー賞受賞作家の詩によるカンタータ。 | ||
スペインの魂〜歌とギターのための作品集 フェデリコ・ガルシア・ロルカ/シャロン・イズビン編曲:13のスペイン古謡 より 〔チニタスの酒場/ハエンのムーア娘たち/アンダ・ハレオ/ドン・ボイソのロマンセ/ソロンゴ/ セビリャの子守歌/ラ・タララ/モンレオンの若者たち/18世紀のセビリャナス〕 グラナドス/リョベト編曲:「スペイン舞曲集」〜第5番 アンダルサ(*) ロドリーゴ:わが心のアランフェス / アグスティン・ララ/シャロン・イズビン編曲:グラナダ タレガ:アラブ風奇想曲(*) / ファリャ/リョベト編曲/プジョル、イズビン改訂:7つのスペイン民謡」 シャビエ・モンサルバジェ/シャロン・イズビン編曲:5つの黒人歌曲 より〔黒人の歌/黒人の子供のための子守歌〕 イザベル・レナード(Ms;*以外) シャロン・イズビン(G) | ||
録音:2016年6月11日-12日、18日-19日、アメリカン・アカデミー・オヴ・アーツ&レターズ・オーディトリアム、ニューヨーク。 メトロポリタン歌劇場で活躍し、小澤征爾が振ったラヴェルの歌劇「子供と魔法」にも参加しているアメリカのメゾ・ソプラノ、イザベル・レナードと、グラミー賞を何度も受賞しているアメリカで絶大なる人気を誇るギタリスト、シャロン・イズビンによるメゾ・ソプラノとギターによるスペイン歌曲集。20世紀スペインの詩人・劇作家ロルカによるスペイン歌曲集「13のスペイン古謡」は、13曲の古いスペイン民謡からなる曲集で、オリジナルはピアノ伴奏曲として書かれた物。今回はシャロン・イズビン編曲によるギター伴奏版。ファリャ「7つのスペイン民謡」は、スペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャによるスペイン民謡に基づいた歌曲集。リョベートがギター伴奏に編曲したものをプジョルとイズビンが改訂している。イズビンが編曲を手掛けたフェデリコ・ガルシア・ロルカ、アグスティン・ララ、モンサルバジェの作品は世界初録音。 | ||
ルーベ(田舎の)・ゴルトベルク変奏曲〜ドミトリー・ティモーチコ(1969-): 私は従うことができない[フレキシブル・ミュージック]/ ルーベ・ゴルトベルク変奏曲[アトランティス金管五重奏団 ジョン・ブラックロウ(P)]/ S.センセーション・サムシング[アマーネット四重奏団 マシュー・ベンストン(P)] | ||
ドミトリー・ティモーチコはマサチューセッツ州出身の中堅作曲家。アカデミックな教育課程を経たものの、作品はジャズ、ロックの影響が濃厚でその辺りはイギリスのマーク・アンソニー・ターネイジ、ギャヴィン・ブライヤーズを彷彿とさせる。エレキ・ギターを含む室内アンサンブルのために書かれた「私は従うことができない」は初期のブライヤーズの、「ルーベ・ゴールドベルク」はマイケル・ナイマンと英国実験音楽をまぜこぜにした雰囲気。「S.センセーション・サムシング」は最近のブライヤーズを思わせる癒し系ミュージック。 | ||
アルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957)生誕150周年記念アルバム ヴェルディ:「アイーダ」序曲 / ビゼー/トスカニーニ編曲:「カルメン」組曲 チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」 Op.71a ワルトトイフェル/トスカニーニ編曲:スケートをする人々 / ロッシーニ:「ギヨーム・テル」序曲 スティーヴン・リッチマン指揮ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク | ||
録音:2015年3月23日-25日、ニューヨーク。 20世紀のもっとも偉大な指揮者アルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957年)の生誕150周年を記念して作られたCD 。指揮者のスティーヴン・リッチマンはトスカニーニを崇拝しており、ここではトスカニーニ・マニアを唸らせるこだわりのある選曲をしている。ロッシーニの「ギヨーム・テル」序曲とチャイコフスキーの「くるみ割り人形」の組曲はトスカニーニが生涯に渡って何度も指揮した愛好曲。ビゼーの「カルメン」は、オペラとしてもトスカニーニの十八番だったが、自身の選曲による組曲も晩年にしばしば指揮した。ワルトトイフェルのスケートをする人々をトスカニーニはたった2回しか取り上げていないが、その際に大オーケストラ用に手直ししており、ここではそれが用いられている。ヴェルディの「アイーダ」序曲は、カイロでの初演(1871年12月24日)からら46日、後の1872年2月8日、ミラノでのヨーロッパ初演のために作曲されたが、ヴェルディ自らが不採用にしてお蔵入りになった幻の曲。通説ではトスカニーニはヴェルディの遺族から楽譜を借りたことになっているがアルトゥーロ・トスカニーニ研究の権威、ハーヴィー・サックスによるとアルトゥーロ・トスカニーニがヴェルディの自筆譜を閲覧したのは1920年代のスカラ座音楽監督時代のことで、それから十数年後に彼の驚異的な記憶力でそれを書き起こし、演奏したのだという。スティーヴン・リッチマンの指揮するハーモニー・アンサンブル・ニューヨークは、キビキビとした運びにトスカニーニへの敬愛を滲ませつつ、しかし単なる模倣ではない生命力のある自らの音楽を生み出しているのが素晴らしい。ちなみにリッチマンはトスカニーニが用いた指揮棒を使ったとのこと。 | ||
RE-STRUCTURES 〜4手鍵盤楽器のための現代音楽 ポール・ランスキー(1944-):2台ピアノのための「アウト・オブ・ザ・ブルー」 ポウル・ルーザス(1949-):チェンバロとピアノのための「愛のチェンバロ」第2集 トッド・マコーヴァー(1953-):2台ピアノとライヴ・エレクトロニクスのための「リストラクチュアズ」 ジェルジ・クルターク(1926-):ピアノ、4分音ピアノ、2つのバセット・ホルンのための「要素の履歴」(*) オファー・ベン=アモッツ(1955-):2台ピアノのための「タンゴ・フォー・ザ・ロード」 クアトロ・マーニ[スティーヴン・ベック(P/Cemb) スーザン・グレース(P/4分音P)] アンディ・スティーヴンス、セルゲイ・ヴァシリエフ(バセットHr;*) | ||
録音:2016年10月10日、コロラド。 2台4手のピアノ・デュオ・グループ「クアトロ・マーニ」は1989年に結成され現代音楽をレパートリーとしてアメリカ、ヨーロッパで盛んに活動を行っている。ジョージ・クラム(彼の代表作マクロコスモスなど)、フレデリック・ジェフスキなど現代音楽の古典的傑作のほか新作の委嘱初演にも意欲を燃やしている。このディスクでは細かい音符がミニマル風に鍵盤上を踊りまわる様が可愛らしいランスキーの「アウト・オブ・ブルー」、チェンバロとピアノの似て非なる意外な組み合わせが面白い効果を生むルーザスの「愛のチェンバロ」、ハンガリーの巨匠クルタークのピアノと4分音ピアノが組み合わされることで生まれる奇妙な音色に2つのバセット・ホルンが絡む「要素の履歴」が聴き物。 | ||
モートン・フェルドマン(1926-1987) Vol.6 ジョン・ケージのために(1982) |
エリック・カールソン(Vn) アレック・カリス(P) | |
録音:2017年3月23日-24日、コンラッド・プレビズ・ホール、サン・ディエゴ。 フェルドマン晩年期の代表作。初演はポール・ズーコフスキのヴァイオリン、高橋アキのピアノで行われた。ディスクは1トラックのみ、演奏時間71分あまりを一貫して静謐な音空間が持続する。ピアノの繊細な和音を引き伸ばすヴァイオリンの一筋の光。時にヴァイオリンとピアノは枝分かれしそれぞれ別の運動をしたかと思えば、いつしか互いに連動し、また同じ和音のなかに溶け入ってしまう。ロマン的なドラマ性を一切排除しつつも、そこから香り立つリリシズムは絶品。ヴァイオリンのカールソン、ピアノのカリスはフェルドマンの意図と詩学をよく捉えて秀演。 | ||
ジョージ・パール(1915-2009):管弦楽作品集 ダンス・ファンタジー(1986) / 6つのバガテル(1965) /チェロ協奏曲(1966) (*) / シンフォニエッタ I (1987) /短い交響曲(1980) |
ジェイ・キャンベル(Vc;*) リュドヴィク・モルロー指揮 シアトルso. | |
録音:2016年-2017年|全曲世界初録音。 ジョージ・パールはエリオット・カーターと並ぶアメリカ作曲界の中心的人物。エルンスト・クシェネクに私的に師事、新ウィーン楽派に深い共感を寄せ、以降、基本的に12音技法または無調による作曲した。それは「シンフォニエッタ」や「短い交響曲」など比較的小規模な作品でも同様で様式上の厳しさでは一切妥協していない。しかし新ウィーン楽派のなかでも特にベルクに傾倒するパールの音楽は独自のロマンティシズムが感じられ、アメリカ東海岸の作曲家のなかでも作品の美しさは群を抜いている。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 + 室内楽版第1番 無伴奏チェロ組曲(全6曲) BWV.1007-1012 (*) / 組曲第1番「再訪」(マンゴア編曲/原曲:無伴奏チェロ組曲第1番)(#) トーケ・メルドルップ(Vc;*/#) エリサベト・ソイテン・シュナイダー、 キルスティーネ・ソイテン・シュナイダー(Vn;#) ヴィゴ・マンゴア(室内Org;#) | ||
録音:2015年(*)、2017年(#)、コペンハーゲン(*/#)。 デンマークを代表するチェリスト、トーケ・メルドルップが演奏するバッハの無伴奏チェロ組曲全曲がメインであり、その演奏も特筆すべき素晴らしいものなのだが、本来付録であるはずのヴィゴ・マンゴアが組曲第1番を室内楽曲に編曲した組曲第1番再訪(組曲I Revisited)を先に紹介。デンマークのリュート奏者、音楽学者であるマンゴアの編曲は、原曲を生かしつつも完全にバロックの室内楽曲に仕立てられており、そう来たか!というしてやられた喜びが感じられる。これはぜひ実際に耳にして欲しい物。メインの無伴奏チェロ組曲全曲の演奏も本当に素晴らしい。トーケ・メルドルップは1980年、デンマークのオーフスの生まれ。11歳の時にチェロを始め、現在はコペンハーゲンpo. の首席チェロ奏者であり、また母校であるデンマーク王立音楽院の教師でもある。ピリオド奏法のチェリストではないが、ヴィブラートはかなり控え目で、朗々とチェロを鳴らすのではなくさらりと自然体に響かせ、北欧的モノトーンと知的な意欲を併せ持つ演奏。数多いバッハの無伴奏チェロ組曲全曲録音の中でも際立った演奏。 | ||
DVD | ||
映画「耳のための私の映画」(ウリ・アウミュラー監督) 〜オーディオ・トラック フランシス・ドーモン:エン・クエルダス(*) ポール・ランスキー: ナイト・トラフィック/テーブルは片づいて アイドル・チャッター・ジュニア |
アルトゥーロ・パラ(G)他 | |
カナダの大自然の風景にヴィヴァルディの「夏」(「四季」から;トーマス・ツェートマイヤー(Vn)指揮カメラータ・ベルン)がかぶさり、 アメリカ現代音楽の巨匠ランスキーの音楽と独白、会話を通じてアウミュラーの映像世界が展開される。映像が非常に美しく、イメージ・ビデオとしても一見の価値あり。オール・リージョン・NTSC。 |