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IVORY

特記以外 1枚あたり¥5500(税抜¥5000)

アメリカのピアノ専門レーベル


 アイヴォリー・クラシックスは1998年設立のレーベルで、そのラインナップはピアノに絡むものばかり。主なアーティストは現代のヴィルトゥオーソとして知られ、2010年1月に94歳で亡くなったアール・ワイルド(1915-2010)、天才少女として知られたルース・スレンチンスカなど。ポリシーとしては、メジャー・レーベルで冷遇されている才能あるアーティストの起用、年に8〜12枚の新譜の発売、発売する音源の多くが初CD化か新録音であること(ワイルドのアイテムは、他レーベルで廃盤になったものの再発売あり)、20世紀の偉大なピアニストによるライヴ録音を発売すること、等が挙げられている。録音やリマスタリングに24bit仕様の機器を使ったり、HDCD方式のエンコードを施すなど音質にもかなりの追求が見られたが、残念ながらワイルドの死去を持ってほぼ活動を停止している。レーベル&流通在庫限りと思われるので、お早めに。## 2015年1月を持って国内代理店が撤退しましたので、入荷までにはお時間がかかります。

ショパン:夜想曲集(全21曲)
 [第1番 変ロ短調Op.9-1/第2番 変ホ長調Op.9-2/
  第3番 ロ長調Op.9-3/第4番 ヘ長調Op.15-1/
  第5番 嬰へ長調Op.15-2/第6番 ト短調Op.15-3/
  第7番 嬰ハ短調Op.27-1/第8番 変ニ長調Op.27-1/
  第9番 ロ長調Op.32-1/第10番 変イ長調Op.32-2/
  第11番 ト短調Op.37-1/第12番 ト長調Op.37-2/
  第13番 ハ短調Op.48-1/第14番 嬰へ短調Op.48-2/
  第15番 ヘ短調Op.55-1/第16番 変ホ長調Op.55-2/
  第17番 ロ長調Op.62-1/第18番 ホ長調Op.62-2/
  第19番 ホ短調Op.72-1/第20番 嬰ハ短調/
  第21番ハ短調]
アール・ワイルド(P)
 録音:1996年。90歳を超えながらも技巧派で鳴らしたワイルド(1915-2010)のもう一面の真骨頂を示す演奏。このレーベルの記念すべき1タイトル目にこれを選んだ事に、彼の自信が表れている。なおCDでの曲配置は上記とは異なり、彼独自の案によるものとなっている。
ガーシュウィン:
 ラプソディ・イン・ブルー(*)/
 7つの練習曲集
  [私の愛する人/アイ・ガット・リズム/
   エンブレーサブル・ユー/魅惑のリズム/
   サムバディ・ラヴズ・ミー/Liza, Lady Be Good]/
 ボーギーとベスの主題による
  大幻想曲(ワイルド編:1976)/
 3つのプレリュード(#)
アール・ワイルド(P)
ポール・ホワイトマン指揮
彼の管弦楽団(*)
 録音:1945年(*)/1964年(#)/1976年。(*)はRCA VICTOR/BMG原盤、モノラル。
 (*)は伴奏が作曲者お抱えのホワイトマンと言うのも魅力の一つ。10代でトスカニーニ&NBCso.とラプソディ・イン・ブルーを競演したというワイルドのもっとも得意なレパートリーの一つ、ガーシュウィン・アルバムということで、さすがにそのリズム感は素晴らしい。
アール・ワイルド・ゴーズ・トゥー・ザ・ムーヴィーズ
 ロジャース(ワイルド編):十番街の殺人
  [ハリー・ラヴィノヴィッツ指揮ロンドン・プロムナードo./録音:1965年8月]
 シュタイナー:シンフォニー・モデルン[エリック・ハマースタイン指揮o./録音:1965年4月]
 リスト:ため息S.144-3[ダグラス・ギャムレイ指揮ギャムレイo./録音:1967年4月]
 ロージャ:「白い恐怖」協奏曲
  [チャールズ・ゲルハルト指揮ロンドン・プロムナードo./録音:1965年8月]
 ショパン:華麗なる大ポロネーズOp.22[ラッセル・スタンガー指揮RPO/録音:1963年5月]
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番(*)[アンソニー・ランダル指揮RPO/録音:1982年4月]
以上、アール・ワイルド(P)
 (*)以外はリーダーズ・ダイジェスト原盤。20ビット&HDCDリマスター。
 これまたワイルドの御得意のレパートリー。モーツァルトはカデンツァがワイルド自作というのも興味を引く。
ルース・スレンチンスカ〜歴史的再発売
 バッハ:
  イタリア協奏曲BWV.971/
  半音階的幻想曲とフーガ BWV.903/
  二つのトッカータ[BWV.911/BWV.963]
 ショパン(リスト編):6つのポーランド歌曲S.480
 リスト:コンソレーション第1番S.172/
      ハンガリー狂詩曲第15番
ルース・スレンチンスカ(P)
 録音:1951年/1952年、サンフランシスコ、モノラル。原盤:ミュージック・ライブラリー。
 4才で初めてリサイタルを開き、10代初めにしてレコードを出し、それが全米でベストセラーになるなど神童として騒がれたスレンチンスカ(1925-)のアイヴォリーでの第1作CD。中村紘子の著作の中で言及されているので(好意的な書き方ではなかったが)ご存じの方もおられよう。彼女はホフマン、シュナーベル、エゴン・ペトリ、ラフマニノフ、バックハウス、ブーランジェ、ホロヴィッツらに学んでいるのだが、父親が彼女にピアノを強要したという点で、あの映画「シャイン」の主人公、ヘルフゴットとも共通点が多く、このあたりは天才と呼ばれたアーティストとしての生い立ちと言う点でも興味深い所。ただ、その後はアメリカでも、1980年代にコンサートに復帰するまではどちらかと言えば忘れられた存在になっていたようだ。このCDでは、神童と騒がれただけあってテクニック的には申し分なく、解釈的にも20代半ばの演奏としては非常に立派。 彼女は70才になってもなお、南イリノイ大学のピアノ科教授を務めていたが、2003年、87歳で岡山へ初来日して国内でも大きな話題となり、2005年には生涯最後と自ら語った演奏会を日本で開催、その模様が4点のCDとしてLiu MAERレーベルから発売された。IVORYからの発売アイテムはそれ以前の物が中心で、当盤を含めアルバム3点などが発売されている(IVORY-70902、71004、72010)。
二台のピアノのための舞曲集
 ラフマニノフ:「組曲第2番」〜ワルツ/
         シンフォニック・ダンス
 ラヴェル:ラ・ヴァルス
アール・ワイルド、
クリスティアン・シュタイナー(P)
 録音:1968年。原盤:リーダーズ・ダイジェスト。20ビット&HDCDリマスター。
 おなじみのワイルドと、「写真家として多くの音楽家を撮影した」というユニークな経歴も持つピアニストが、力強いデュオを聴かせる。
ヒナステラ:ピアノ・ソナタ第1番Op.22
プーランク:夜想曲集(全8曲)
 [第1番 ハ長調/第2番 イ長調/第3番 ヘ長調/
  第4番 ハ短調/第5番 ニ短調/第6番 ト長調/
  第7番 変ホ長調/第8番] シマノフスキ:仮面(3つの詩曲)Op.34
ピアソラ:二つのタンゴ
 [Lo Que Venda / Retrato de Alfredo Gobbi]
ラルフ・ヴォタペック(P)
 録音:1997年7月、デジタル。
 ヴォタペックは1939年生まれ。ロジーナ・レヴィンに学び1962年の第1回「ヴァン・クライバーン国際コンクール」で1位になったアメリカの中堅。切れ味が良く叙情味もある演奏で民俗的リズムを持つ ヒナステラとピアソラを、さらにはプーランク作品において伸びやかな歌を聴かせる。若々しく新鮮な演奏は、このピアニストを再評価するのに十分。
アール・ワイルド、
 スペインとフランスの数珠の小品を弾く

 ファリャ:「三角帽子」〜粉屋の踊り
 アルベニス:「スペイン」〜マラゲニャ/
        「スペイン組曲」〜カスティーリャ
 ドビュッシー:「映像第1集」〜水に映る影
 アルベニス:「イベリア」〜トリアーナ
 ファリャ:火祭りの踊り
 グラナドス:「スペイン舞曲集」〜アンダルーサ
 モシュコフスキ:スペイン奇想曲Op.37
 ドビュッシー:「前奏曲集第1巻」〜アナカプリの丘
 モンポウ:歌と踊り第8番
 ドビュッシー:「ベルガマスク組曲」〜月の光
 ラヴェル:水の戯れ
 ドビュッシー:「映像第2集」〜金色の魚
 グラナドス:
  「ゴイエスカス」〜嘆きまたはマハとナイチンゲール
 ラヴェル:「鏡」〜道化師の朝の歌
アール・ワイルド(P)
 録音:1964年10月/1965年10月/1968年4月。20ビット&HDCDリマスター。使用楽器:ボールドウィン。
 ワイルドとしてはちょっと珍しいレパートリー。ただしそこは彼の面目躍如、モシュコフスキーなんぞがこっそりと忍ばせてある。
IVORY-70806
(2CD)
廃盤
ナディア・ライゼンバーグ〜絶賛されたハイドンの再発売
 ハイドン:
  ピアノ・ソナタ第13番 ト長調Hob.XVI:6/
  幻想曲 ハ長調Hob.XVII:4/
  ピアノ・ソナタ第62番 変ホ長調Hob.XVI:52/
  主題と6つの変奏 ハ長調Hob.XVII:5/
  ピアノ・ソナタ第50番 ニ長調Hob.XVI:37/
  アリエッタと20の変奏 イ長調Hob.XVII:2/
  ピアノ・ソナタ第53番 ホ短調Hob.XVI:34/
  カプリッチョ ト長調Hob.XVII:1/
  ピアノ・ソナタ第35番 変イ長調Hob.XVI:43/
  アリエッタと12の変奏 変ホ長調Hob.XVII:3/
  ピアノ・ソナタ第60番 ハ長調Hob.XVI:50/
  アンダンテと変奏曲 ヘ短調Hob.XVII:6
ナディア・
 ライゼンバーグ(P)
 録音:1955年-1958年。モノラル。原盤:WESTMINSTER。
 これもこのレーベルならではのCD。ライゼンバーグ(1904-1983)は現リトアニアのヴィリニュス生まれ。ロシア革命で祖国を離れ、ヨーロッパ各地で演奏後アメリカに渡った人。テルミン(本来の発音はテレミンらしい)演奏家として有名なクララ・ロックモアの姉にあたる。
 ロシアではペテルブルグ音楽院でニコライエフに師事しており、アメリカでは、カーティス音楽院でホフマン等に学び、後には母校で教鞭を取った。彼女は30代半ばでモーツァルトのピアノ協奏曲全曲演奏会を開くなど、モーツァルトやハイドンなどの古典派を得意にしていたが、その彼女の残された遺産としてこのCDは貴重なもの。
 オリジナルはLP3枚だったとのことだが、その発売当初から絶賛を受けたということで、確かにそのみずみずしい演奏は只者ではない。ハイドン・ファンなら是非一度聴いてみてほしい演奏。ちなみに彼女はロシア物も得意にしていたようだが録音があれば是非聴いてみたいと思わせる。
アール・ワイルドの技巧
 リスト:半音階的大ギャロップ/
     ハンガリー狂詩曲より[第2番/第4番/第12番]
 チャイコフスキー(ワイルド編):「白鳥の湖」より
 ドホナーニ:カプリッチョOp.28-6
 リスト:メフィスト・ワルツ第1番
 モシュコフスキ:火花Op.36-6
 チャイコフスキー:ロシアによるスケルツォOp.1-1
 シューベルト(タウジヒ編):軍隊行進曲Op.51-1
 リスト:ポロネーズ第2番
 ダルベール:スケルツォOp.16-2
 シューマン(リスト編):春の夜
 リスト:「パガニーニの主題による大練習曲」より
       [第2曲/第3曲「ラ・カンパネッラ」/第5曲]
 ショパン:ポロネーズ第6番
 リスト:超絶技巧練習曲より[第2番/第7番/第10番]
 メンデルスゾーン:春の歌Op.67-4
 リスト:軽やかさS.144-2/リゴレット・パラフレーズ/
     忘れられたワルツ第1番/
     2つの演奏会用練習曲S.145
 ドホナーニ:カプリッチョOp.2-4
アール・ワイルド(P)
 録音:1963年-1985年。
 約20年間の録音を一組のCDに収めても違和感が感じられないのがワイルドのすごい所。彼の魅力がたっぷり詰まった、まるでサロンでの演奏会を聞いているような盤だ。ジャケットもそんな感じである。
ルース・スレンチンスカ・イン・コンサート
 ハイドン:ピアノ・ソナタ第47番 ロ短調Hob.XVI:32
 ブラームス:ラプソディ ロ短調Op.79-1
 コープランド:真夏の夜想曲
 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調Op.58
 ラフマニノフ:8つの前奏曲
 [嬰ハ短調Op.3-2/嬰へ短調Op.23-1/ニ長調Op.23-4/
  変ホ長調Op.23-6/ハ長調Op.32-1/ロ長調Op.32-10/
  嬰ト短調Op.32-12/変ニ長調Op.32-13]
ルース・スレンチンスカ(P)
 録音:1984年4月8日、セントルイス。ライヴ、デジタル。20ビット&HDCDリマスター。
 スレンチンスカ当レーベルでの2枚目のアルバム。彼女がコンサートに復帰した年の録音であり、以前と代わらぬその指のテクニックと共に深みの加わったピアニズムが聞き物。特にショパンはド迫力で彼女の面目躍如と言えよう。
チャイコフスキー:組曲「四季」Op.37b
メトネル:即興曲Op.31-1(*)
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(#)
アール・ワイルド(P)
 録音:1976年/1969年(*)/1966年(#)。20ビット&HDCDリマスター。
 叙情的に歌う「四季」、パワーと深い音色が際だつ「展覧会の絵」。ワイルドののヴィルトゥオジティが見事に発揮され、かつ彼が単なるテクニシャンにとどまらない証明と言える演奏内容。
シューラ・チェルカスキー、
 1982年サン・フランシスコ・リサイタル

 リュリ:アルマンド/エア/クーラント/サラバンド/ジーグ
 メンデルスゾーン:スケルツォ・ア・カプリッチョ 嬰へ短調
 チャイコフスキー:グランド・ソナタ ト長調Op.37
 ショパン:ポロネーズ第7番Op.61「幻想」/
       ワルツ第5番 変イ長調Op.42
 ホフマン:カレイドスコープOp.40
シューラ・チェルカスキー(P)
 録音:1982年4月18日、デイヴィス・シンフォニー・ホール、サンフランシスコ。ライヴ。
 チェルカスキーのライヴはデッカから8枚出ていたが基本的に廃盤となっており、これは現時点では貴重なライヴ。ここでの聞き物はやはりチャイコフスキーのグランド・ソナタ。解釈の難しい曲の一つだがさすがはチェルカスキー、この曲を見事に弾きこなしている。第1楽章の堂々とした導入部分、第4楽章の軽やかさなど対照的な所でも実に素晴らしい。ファンなら必聴であろう。
ベートーヴェン:
 ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調Op.10-3(*)/
 ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調「熱情」(#)
ベートーヴェン(リスト編):交響曲第1番 ハ長調Op.21
アール・ワイルド(P)
 録音:1998年11月2日、フェルンリーフ・アビー、コロンバス、オハイオ(*)/1987年6月15日、RCAスタジオA、ニューヨーク(#)/1984年12月28日、ボーデン講堂、ニューヨーク。デジタル。
 ワイルドはベートーヴェンと結構相性は良く、Dell'ArteやCHESKYに5曲ほど録音しているが、今回の2曲は確か始めて。また、リスト編の交響曲1番も、ヴィルトゥオーソとして鳴らす彼としては意外なことに初録音。これは結構聞き物だ。
モーラ・リンパニー〜伝説への賛辞
 メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番 ト短調Op.25
 リトルフ:スケルツォ
 ファリャ:スペインの庭の夜(*)
 リスト:ピアノ協奏曲第2番 イ長調S.125
モーラ・リンパニー(P)
マルコム・
 サージェント指揮RPO
マッシモ・フレッチャ指揮
RCAビクターso.(*)
 録音:1964年4月28日-29日/1967年2月1日(*)、ロンドン。原盤:リーダーズ・ダイジェスト。
 女性らしい感性を持ちつつも時には必要に応じて豪放的な表現も見せるデイム・モーラ(1915-2005)の名演。1992年の来日後、一時は再評価が著しく、同時期に ERATO へ数枚の新録音を残したこともあって話題となったが、没前後には忘れられてしまった感があるのは少々悲しい所。一度は聞いておきたい録音。
ヴィルトゥオーソ・ピアノ・トランスクリプション集
 サン=サーンス/ワイルド編:オンファールの糸車Op.31
 ヘンデル/ワイルド編:調子の良い鍛冶屋
 ショパン/ワイルド編:
  ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調Op.21〜第2楽章
 ラフマニノフ/ワイルド編:真夏の夜
 チャイコフスキー/パブスト編:
  「眠りの森の美女」によるパラフレーズ
 フォーレ/ワイルド編:
  「夢のあとに」によるインプロヴィゼーション
 バッハ/ワイルド編:プーランク賛
 モーツァルト/バックハウス編:
  「ドン・ジョヴァンニ」セレナード
 F.チャーチル/ワイルド編:白雪姫のための音楽
 チャイコフスキー/ワイルド編:
  舞踏会で/4羽の白鳥の踊り
 J.シュトラウスII/タウジヒ編:人生は一度だけ
 クライスラー/ラフマニノフ編:愛の悲しみ
アール・ワイルド(P)
 録音:1995年5月7日-11日、フェルンリーフ・アビー、コロンバス、オハイオ。デジタル。
 以前SONYから出ていたものだが、廃盤となり当レーベルから再発。初発売時にはワイルド久々のメジャー・レーベルへの録音として話題になった
ホセ・イトゥルビのモーツァルト
 モーツァルト:
  ピアノ協奏曲第20番 ニ短調K.466(*)/
  ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調K.332/
  2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調K.365(#)
ホセ・イトゥルビ(P)指揮(*/#)
ロチェスターpo.(*/#)
アムパロ・イトゥルビ(P;#)
 録音:1937年/1938年/1940年(*/#)。原盤:RCA VICTOR (SONY/BMG)。
 スペインに生まれアメリカで活躍したピアニスト、ホセ・イトゥルビ(1895-1980)はアルベニスとも親交があり、指揮者としても活躍するなど多才な人だった。ただ、CDは少なくこのディスクも非常に貴重な物。演奏の方を一言で言うならば誠に堅固な演奏だ。全体的に早いテンポだが、協奏曲では引き振りもしているのでオーケストラも完全に彼の手の内にあり(彼はこの時期ロチェスター・フィルの音楽監督であった)、一瞬の隙も無い演奏はまさに見事の一言。各曲の3楽章などある意味「突き抜けて」おり、爽快そのものといった演奏である。それでも近年ありがちな「テクニックだけで弾いてます」演奏にならないところがさすがは大ピアニスト。ちなみに2P協で共演のアムパロ(1899-1969)はホセの妹。音質的にはかなり丁寧に復刻されており突発的なノイズは無いが、原盤の状態がかなり悪いらしくレンジが狭め。だが、このCDはピアノ・ファンならぜひ聴いてみて頂きたい。この年代としては特異的な位置にある演奏といってしまってよいだろう。
シューマン:
 トッカータ ハ長調Op.7/
 交響的練習曲Op.13(遺作変奏付き)/
 幻想曲 ハ長調Op.17
アール・ワイルド(P)
 録音:1974年9月19日、クイーン・エリザベス・ホール、ロンドン/1990年10月2日&3日、フェルンリーフ・アビー、コロンバス、オハイオ。
 シューマンも得意とするワイルドだが、意外と録音は少なく、貴重。
フェリクス・ブリュメンフェルト(1863-1931):
 24の前奏曲集Op.17/2つの即興曲Op.13/
 即興曲Op.28/4つの前奏曲Op.12/
 2つの即興曲Op.45/ワルツ即興曲Op.16
フィリップ・トムソン(P)
 録音:1998年11月〜1999年10月、フェルンリーフ・アビー、コロンバス、オハイオ。デジタル。ほとんどの曲が世界初録音と思われる。
 ホロヴィッツ、グリンベルク、そしてロシアの名教師ネイガウスの先生であったブリュメンフェルト〔ブリュメンフェリト〕の作品集。彼はネイガウスの父、グスタフに教えを受け、リムスキー=コルサコフに触発され、A.ルビンシュテインに影響を受けた。若い頃はコンサート・ピアニストとして著名であったが、その多彩な才能ゆえか後年は指揮者としても活躍、前記のとおり名教師としても名を残した。そして今回、作曲家としての彼が姿を現す。もちろん単独としてはアンコール曲集やピアノ小品集に収められていた曲が無いわけではないが、これだけまとまったのは今回が始めて。演奏はNAXOSのリスト:「ピアノ曲全集」にも参加するなど密かに注目を浴びているトムソン。
シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調Op.44
      (弦楽オーケストラ伴奏版)
ドホナーニ:ピアノ五重奏曲 ハ短調Op.1
      (弦楽オーケストラ伴奏版)
アール・ワイルド(P)
イサラン・ジャックソン指揮
アメリカ弦楽o.
 録音:2000年3月13日-14日、コルベット講堂、シンシナティ。デジタル。
 何とこれら2曲の弦楽オーケストラ版!! もちろん世界初録音であり、さらにワイルド晩年の演奏ということでも興味深い1枚。
シューマン:謝肉祭Op.9/子供の情景Op.15/
       ピアノ・ソナタ第2番 ト短調Op.22
ルース・スレンチンスカ(P)
 録音:1999年10月5日-7日、フェルンリーフ・アビー、コロンバス、オハイオ。デジタル。
 スレンチンスカ75才記念盤。天才少女として鳴らした彼女も既に大家の年齢。久々のスタジオ録音となったもの。このシューマン・アルバムは、意外にも彼女唯一の録音だが、彼女が学んだペトリ、シュナーベル、コルトー、ラフマニノフという面々から考えれば、シューマンが彼女に合う作曲家であろうことは想像に難く無い。品の良いおばあちゃんになった(ジャケットは、ピアノの前に座り微笑む彼女だ)彼女のシューマンへの解答を聴いてみようではないか。
20世紀-21世紀のピアノ・ソナタ集
 バーバー:ピアノ・ソナタOp.26 (1949)
 ストラヴィンスキー:ピアノ・ソナタ(1924)
 アール・ワイルド:ピアノ・ソナタ(2000)
 ヒンデミット:ピアノ・ソナタ第3番(1936)
アール・ワイルド(P)
 録音:1999年10月/2000年4月、緑の葉教会堂、コロンバス、オハイオ州。
 作曲はすべて20世紀内に行われたものだが、欧文題名でも上記のようになっている。
シューマン(1810-1856):
 ダヴィッド同盟舞曲集(18の性格的小品)/
 アラベスク ハ長調 Op.18/ユモレスク変ロ長調 Op.20
アン・シャイン(P)
 録音:1998年。24ビット&HDCDマスター。
 アン・シャインはニューヨークに生まれたアメリカの中堅ピアニスト。「気品と詩情」にあふれた演奏スタイルで、シューマン作品をしみじみと聴かせる。
バッハ(1685-1750):
 平均律クラヴィーア曲集 第2巻
アルバート・ウォン(P)
 録音:2000年5月。
 ジャケット写真に写る坊主頭の少年を見て驚き、演奏を聴いて再び驚く。録音時わずか10歳、1990年生まれの(それも1月1日!)アメリカの天才。その純粋無垢なバッハに全米がため息をついたという。
ドホナーニ(1877-1960):ピアノ作品集
 ハンガリー民謡による変奏曲/
 6つの演奏会用練習曲/パストラーレ/
 田園曲(ハンガリーのクリスマスの歌)/ハンガリー牧歌
デイヴィッド・コレヴァール(P)
 コレヴァールは1962年に生まれ、アール・ワイルドに師事したアメリカのピアニスト。チェコの民族風味を帯びた作品を、みごとに弾きこなしている。
アール・ワイルド・プレイズ・リスト
 リスト:
  巡礼の年 第2年「イタリア」より
   [ダンテを読んで(ソナタ風幻想曲)/
    ペトラルカのソネット第47番/
    ペトラルカのソネット第104番/
    ペトラルカのソネット第123番]
  巡礼の年 第3年より
   [エステ荘の噴水/バラード第2番]
  3つの夜想曲より
   [第2番「愛の夢」/第3番]
  3つの演奏会用練習曲〜第3番「溜め息」
  幻想曲とフーガト短調(バッハ/リスト編曲)/
  ピアノ・ソナタ/ローレライ/
  詩的で宗教的な調べ〜葬送、1849年10月
  6つのポーランドの歌
   〜私のいとしい人(ショパン/リスト編曲)
  メフィスト・ポルカ/
  コンソラシヨン(慰め)第3番
アール・ワイルド(P)
 録音:1985年、20ビット&HDCDリマスター。ボールドウィンのピアノ使用。
 ワイルド十八番のリストを、彼ならではの華麗なテクニックとカラフルな音色で楽しめる。その一方で曲目としては「ソナタ」や「愛の夢」といった有名曲も含まれており、ピアノ音楽初心者からマニアまで幅広くお勧めできる内容となっている。
エセル・レギンスカ〜
 コロンビア・マスターズ全集(1926-1928)

  シューベルト:
   4つの即興曲 Op.142(D.935)/
   6つの楽興の時 Op.94(D.780)
  シューベルト(タウジヒ編):
   軍隊行進曲第1番 ニ長調 Op.51-1(D.773-1)
  ショパン:
   ポロネーズ第3番イ長調「軍隊」/
   24の前奏曲〜第15番「雨だれ」
  ラフマニノフ:
   10の前奏曲〜第5番ト短調/
   幻想的小品集〜第2番「前奏曲」
  リスト:ハンガリー狂詩曲第8番
エセル・レギンスカ(P)
 録音:1926年〜1928年、24ビット&HDCDリマスター。
 20世紀初頭にピアニスト、指揮者、作曲家として幅広く活躍したエセル・レギンスカ(レジンスカ; 1886-1970)が1920年代に残した演奏を復刻したもの。彼女は、今日ではレシェティツキーの弟子として知られている程度だが、作曲家のブロッホと共に学んだり、アメリカ初の女性オペラ指揮者やハリウッド・ボウル初の女性指揮者になるなど、女性の社会進出の先がけとなった人でもある。今日からみれば、忘れられたピアニストと言う印象が強いが、特にシューベルトは絶賛されており、ピアノ・ファンなら一度は聞いておきたいピアニストと言えるだろう。
シューラ・チェルカスキー〜1940年代歴史的録音集
 サン=サーンス:前奏曲とフーガ ヘ短調
 ラフマニノフ:W.R.のポルカ
 プーランク:3つの小品〜トッカータ
 シャミナード:6つのユーモラスな小品〜第4曲「昔」
 ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番
 リスト:
  愛の夢第3番/演奏会用練習曲第2番「小人の踊り」
  ハンガリー狂詩曲集より
   [第5番「悲しい英雄物語」/第6番/第11番/
    第15番「ラコッツィ行進曲」]
 ハチャトゥリアン:トッカータ
 メトネル:4つのおとぎ話〜第2番
 プロコフィエフ:4つの小品〜第4番「悪魔的暗示」
 リャードフ:音楽玉手箱
 グリンカ:タランテラ イ短調
 ショスタコーヴィチ:前奏曲嬰ハ短調/ニ短調
 スクリャービン:2つの左手のための小品〜第1番 前奏曲
 チャイコフスキー:四季〜秋の歌
 レビコフ:おとぎ話オペラ「クリスマス・ツリー」〜ワルツ
 グールド:前奏曲とトッカータ/ブギ・ウギ練習曲
 ショパン:
  ポロネーズ第6番「英雄」/
  マズルカ[第46番/第24番]/
  即興曲第2番/幻想即興曲/幻想曲 ヘ短調/
  12の練習曲Op.10より[第12番「革命」/第4番]
シューラ・チェルカスキー(P)
 録音:1940年代。原盤:VOX、HMV等。モノラル。
 最晩年のNIMBUSやDECCAへの録音が有名なチェルカスキーだが、若い頃の録音も捨てがたい。音質良好な復刻も嬉しい所で、この粋なピアニストの名演を楽しめること請合い。
モーリー&ゲアハルト〜2台の魔法のピアノ
 ゲアハルト、R.シュトラウス、ファリャ、カーン、ブラームス、
 プーランク、ガーシュウィン、アレンスキー、バーリン、フォーレ、
 デューク、カーマイケル、ラヴェル、ショパン、ドビュッシー、
 リスト、バッハ、他の作品(全43曲)
ヴァージニア・モーリー、
リヴィングストン・ゲアハルト(P)
 録音:1947-1954年、20ビット&HDCDリマスター。
 まさに日本では「知られざる」デュオの登場。オールド・ロマンの雰囲気にあふれた演奏を聴かせるピアノ・デュオの魅力を2枚に集約。粋な演奏も素晴らしく「こんなデュオがいたのか」と驚いていただけること間違いなし。
クレメンティ(1752-1832):ピアノ・ソナタ集
 3つのソナタ Op.40より[第3番/第2番]/
 3つのソナタ Op.37〜第1番/2つのソナタ Op.24〜第2番/
 3つのソナタ Op.33〜第1番
アルバート・ウォン(P)
 録音:2001年。24ビット&HDCDマスター。
 バッハでCDデビュー(IVORY-71007)した天才少年の名演第2弾。普通の子供なら“練習曲”として弾くクレメンティを、立派に聴かせる才能にあらためて驚かされる。未来の巨匠に今から注目を。
アーン(1874-1847):
 「狂ったナイチンゲール」(ピアノのための53の詩)
アール・ワイルド(P)
 録音:2001年。24ビット&HDCDマスター。世界初録音。
 歌曲で有名なベル・エポックの代表的作曲家による、「香りたつような」美しさを持っており、フランス近代ピアノ音楽ファンには絶好の知られざる曲集といえるだろう。
グラナドス(1867-1916):「ゴイェスカス」(ピアノのための組曲)
ファリャ(1876-1946):4つのスペイン小品
ラルフ・ヴォタペク(P)
 録音:2001年。ことさらにスペイン味を強調せず、それでいてリズムとメロディをはっきりと聴かせるヴォタペクの演奏は、曲の普遍的な魅力を聴き手に教えてくれるもので、これぞヴォタペク再発見と言えるほど。
ブラームス:
 ピアノ・ソナタ第3番(*)/3つの間奏曲〜第2番(#)/
 6つの小品〜第3番「バラード」(#)/
 4つの小品〜第2番「間奏曲」(#)/
 4つの小品〜第3番「間奏曲」(#)/
 8つの小品〜第6番「間奏曲」(#)/
 2つのラプソディ〜第2番(#)
 パガニーニの主題による変奏曲(第1巻、第2巻)(+)
アール・ワイルド(P)
 録音:2002年5月5日&6日、聖三位一体ルター派教会、バッファロー、ニューヨーク(*)/2000年9月21日、コロンバス、オハイオ(#)/1982年3月22日、サル・ガヴォー、パリ。ライヴ(+)。24bit録音またはリマスタリング。
 2002年には86歳だったワイルドのブラームス。80歳半ば以降の演奏である(*/#)は、深みのある音色と表現によって到達した世界でありながら、渋みよりも輝かしさやエネルギッシュな要素が勝っており、正に生涯現役を宣言しているような頼もしさを感じることができる。また、(+)はパリでのライヴという興味深い演奏。
ラヴェル:
 鏡/夜のガスパール/ハバネラ形式の小品/
 亡き王女のためのパヴァーヌ/
 ハイドンの名によるメヌエット/
 ラ・ヴァルス(ハイミ編曲)
エリク・ハイミ(P)
 録音:2002年5月7日〜9日、聖三位一体ルター派教会、バッファロー、ニューヨーク。24bit録音。
 ハイミはジュリアード音楽院出身で、多分1960年代後半〜1970年代前半の生まれ。初めてのCDはフランスで出すなど、フランス物を得意とする人だが、その主要レパートリーの一つ、ラヴェルを引っさげてIvory Classicsに初登場。このCD、特に夜のギャスパールの「スカルボ」は、”正に悪魔的であるので是非お聴きいただきたい”とレーベル自身が絶賛。彼はスペイン物も得意としているということで、これからの活躍がおおいに期待できる。
アイヴォリー・クラシックス5周年記念CD
 トゥリーナ:交響的狂詩曲/アール・ワイルド(P)
 ショパン:マズルカ第13番/モーラ・リンパニー(P)
 ラヴェル:クープランの墓〜トッカータ/ラルフ・ヴォタペク(P)
 リスト:超絶技巧練習曲集〜鬼火/ルース・スレンチンスカ(P)
 ショパン:ワルツ第8番/ルース・スレンチンスカ(P)
 フォーレ:舟歌第6番/同第8番/デイヴィッド・コレヴァール(P)
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第15番/アン・シャイン(P)
 メンデルスゾーン:無言歌集第3巻〜情熱/シューラ・チェルカスキー(P)
 ラヴェル:クープランの墓〜メヌエット/ナディア・ライゼンバーグ(P)
 プロコフィエフ:10の小品〜前奏曲/ナディア・ライゼンバーグ(P)
 フンメル:ロンド 変ホ長調/アルバート・ウォン(P)
 パデレフスキ:ポーランド幻想曲/アール・ワイルド(P)
 2002年に創立5周年を迎えたアイヴォリーが、これまでリリースしてきたピアニストたちの珍しい録音(未発売)を集めて、アニヴァーサリー・ディスクとした一枚。録音時期や状態にはばらつきがあるものの、24bit HDCDエンコードでリマスターされているために音質は良好。リアルなタッチが聴きとれ、各ピアニストたちの個性がスピーカーからほとばしる。特にワイルド、リンパニー、チェルカスキーらといった歴史的大ピアニストの音源は、ファンにはこのうえない贈り物と言える。
シューマン:
 蝶々(*)/ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調(*)/
 森の情景(+)
アール・ワイルド(P)
 録音:1983年11月、モントリオール、ライヴ(*)/1987年1月、オハイオ州、ライヴ(+)。(*) は以前 dell'Arte レーベルから発売されていたものの再発売。
 明快なピアニズムで造型のはっきりとしたシューマン解釈を聴かせ、24ビットHDCDのサウンドが音楽をより豊かに響かせる。
リスト
 3つの演奏会用練習曲〜軽やかさ/溜め息」
  〔1979年10月7日、シカゴ〕
 詩的で宗教的な調べ〜葬送、1849年10月
 超絶技巧練習曲集〜風景
 回想/ハンガリー狂詩曲第4番
 巡礼の年第2年「イタリア」〜
  ペトラルカのソネット第47番
 巡礼の年第2年「イタリア」〜第123番
 4つの忘れられたワルツ第1番
 メフィスト・ポルカ
  〔1973年6月10日、ロンドン〕
 パガニーニによる超絶技巧練習曲集〜
  第2番/第5番「狩」/第3番「鐘」
  〔1983年3月21日、東京・新宿文化センター〕
アール・ワイルド(P)
 〔録音データ〕。
 アール・ワイルドの十八番であるリストの作品をライヴで味わえる一枚(ADD/24bit/HDCD)。中でも目を引くのは東京でのリサイタルを収録した3曲だが、他のトラックも華麗なテクニックを披露したみごとな演奏が繰り広げられている。
シュムスキー&ワイルド〜イン・コンサート 1979
 ベートーヴェン:
  ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」(*)
 バーバー:チェロ・ソナタ(#)
 チャイコフスキー:
  ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」(*/#)
アール・ワイルド(P)
オスカー・シュムスキー(Vn;*)
チャールズ・カーティス(Vc;#)
 録音:1979年11月19日、ニューヨーク、カーネギー・ホール(*)/録音:1979年9月12日、ラジオ放送(#)。24ビット・リマスタリング/HDCD仕様。
 シュムスキーのアグレッシヴな演奏を、まるでヴァイオリンの松ヤニが飛んできそうな生々しいサウンドで再現。カーティスのチェロは聴き手の身体に振動が伝わるように響き、チャイコフスキーでは大河のように豊かな音の流れが聴き手を圧倒する。
ドビュッシー:
 前奏曲集第1巻/前奏曲集第2巻
ラルフ・ヴォタペク(P)
 録音:2003年、24bit。
 ミルウォーキー生まれの人気ピアニストが明快なタッチで演奏。ハッタリのまったくない正統派。
アール・ワイルド〜88歳記念アルバム
 マルチェッロ/ワイルド編曲:アダージョ
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第12番
 ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲
 バラキレフ:ピアノ・ソナタ第1番
 ショパン:4つの即興曲
 ハラベタ・パティオ/ワイルド編曲:
  メキシカン・ハット・ダンス
アール・ワイルド(P)
 録音:2003年5月、ニューヨーク。カワイEXコンサート・グランド・ピアノ使用。
 タイトル通り、晩年まで衰えを見せなかったワイルドの録音。ワイルドの編曲によるマルチェッロのオーボエ協奏曲からのアダージョに始まり、生き生きとしたモーツァルト、力強いベートーヴェン、珍しいバラキレフのソナタ、圧倒的な存在感のショパン、そして最後はやはりワイルド編曲のラテン・ナンバーで。24-Bit録音・HDCD仕様のサウンドは、タッチを再現し、カワイのダイナミックなサウンドをあますことなく伝える。
IVORY-73006
(4CD)
廃盤
ダニエル・エリクール生誕100周年記念〜
 ドビュッシー:ピアノ作品集
ダニエル・エリクール(P)
 録音:1960年-1962年、ニューヨーク、ADD/24-Bit、HDCD。原盤: Kapp Records, ニューヨーク。おそらく当盤が初CD化。
アール・ワイルドの伝説〜ラフマニノフ:歌曲編曲集
 美しい人よ、私のために歌わないで/子供たちに/
 おお悲しまないで/真鶸の死に寄せて/
 ムーサ(ミューズ)/ヴォカリーズ/夜の静けさに/
 春の洪水/夢/何という苦しさ/小島/この夏の夜/
 ヴォカリーズ/夜の静けさに/ここはすばらしい場所/
 夜の静けさに/春の洪水/ここはすばらしい場所
アール・ワイルド(P)
 録音:1982年、ニューヨーク/1983年、モントリオール、ライヴ/1991年、コロンバス。
 技巧派ワイルドの本領発揮。ラフマニノフの美しいメロディにヴィルトゥオーゾ的なアレンジを加え、「リストがシューベルトの歌曲を編曲したような心持ちで」まったく新しいピアノ作品を創造したと言える、高い完成度を持つ編曲集。24bitリマスタリングの威力もあり、鮮烈な演奏を楽しめる。なお「ヴォカリーズ」、「夜の静けさに」などは、違う日時・場所での音源を重複収録している。
ナディア・ライゼンバーグ(1904-1983)〜生誕100年記念
 カバレフスキー:24の前奏曲
 チャイコフスキー:
  中級程度の12の小品/ロマンス ヘ短調/2つの小品/
  ハープサルの思い出(3つの小品)
 ラフマニノフ:
  幻想的小品集 から/V.R.のポルカ/サロン小品集 から
ナディア・ライゼンバーグ(P)
 録音:1954-1955年、ニューヨーク。ADD/24bitリマスタリング。
 WESTMINETER原盤のハイドン(IVORY-70806)に続く、ライゼンバーグのIVORYからの2タイトル目のアルバムが登場。 ロシア革命時にアメリカへ渡り、ヨーゼフ・ホフマン他に師事、20世紀を彩る作曲家・音楽家たちとともにキャリアを積みながら、ピアニストとして、また優れたピアノ教師として一流であり続けたライゼンバーグを偲ぶ2枚組。レコード録音に恵まれるなど華やかなスターダムには乗らなかったものの、名声と信頼を得たその生涯はブックレットの詳細なバイオや多数の写真からうかがえる。
30代のアール・ワイルド
 D.スカルラッティ:ソナタ K.96 L.465
 メンデルスゾーン:
  3つの幻想曲または奇想曲〜スケルツォ
 ダカン:クラヴサン曲集第1巻第3組曲〜かっこう
 ムソルグスキー:子供の遊び(スケルツォ)
 ラフマニノフ:
  幻想的小品集〜道化役者/13の前奏曲〜第5番
 マクダウェル:魔女の踊り
 リスト:ピアノ・ソナタ
 ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」
アール・ワイルド(P)
 録音:1940年代、ラジオ放送ライヴ。
 才能のきらめきが音楽になったようなラフマニノフの演奏、嵐のようなリストのソナタ、躍動感たっぷりで踊り出したくなる「英雄ポロネーズ」など。若き日のワイルドがいかに素晴らしく、テクニック・音楽性ともに優れていたかを再検証するための一枚。24bitリマスタリング(ADD)で音質もクリアになっている。
ブラームス:変奏曲集
 ローベルト・シューマンの主題による変奏曲Op.9/
 創作主題による変奏曲 ニ長調Op.21-1/
 ハンガリーの歌による変奏曲 ニ長調Op.21-2/
 弦楽六重奏曲第1番 Op.18〜主題と変奏 ニ短調/
 ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調Op.24
デイヴィッド・コレヴァー(P)
 録音:2004年5月26日-28日、ホリー・トリニティ・ルーテル(ルター派)教会、バッファロー、ニューヨーク。使用楽器:カワイEXコンサート・グランド #2425001。
 ドホナーニのピアノ作品集(IVORY-71008)に続く、コレヴァー(コレヴァール)のIVORY2枚目のディスク。 ブラームスの変奏曲にスポットを当てた面白い曲目。彼はアール・ワイルドの弟子で、来日を含む演奏活動と共に、近年はコロラド音大教授としても著名。
アール・ワイルド〜ショパン:
 スケルツォ集(全4曲)/バラード集(全4曲)
アール・ワイルド(P)
 録音:1990年5月7日-10日、ファーンリーフ修道院、オハイオ州コロンバス。原盤&旧品番:CHESKY CD-44。
 「State-of-the-Art」による20ビットのレコーディングで、それを24ビット・リマスタリング。ワイルドのテクニックによって、どの曲も表面上だけではないフォルムの美しさが再現され、しっかりとした造形美が刻まれる演奏になっている。
生ける歴史〜アール・ワイルド
 J.S.バッハ:
  パルティータ第1番 変ロ長調BWV.825
 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第4番 嬰へ長調Op.30
 フランク:前奏曲、コラールとフーガ
 シューマン:幻想小曲集Op.12
アール・ワイルド(P)
 録音:2004年5月23日-25日、聖三位一体ルター派教会、バッファロー、ニューヨーク。使用楽器:カワイ EX コンサート・グランド No. 2425001。
 2005年11月26日に90歳を迎えたワイルドが88歳にして録音したもの。彼は2004年に心臓バイパス手術を受けたが順調に回復し、当盤発売前後には2005年7月23日のニューヨークを皮切りに7回行われる予定の90歳記念ツアーを周到に準備、その後順調に日程をこなしたようだ。
 ワイルドは2010年1月23日に94歳で亡くなった。彼は亡くなった週まで弟子を指導していたというが、当盤が生涯最後のスタジオ録音となった可能性がある(さらに、2005年の90歳記念ツアーが生涯最後の録音〔演奏〕となった可能性もあるが、2010年3月現在では、少なくとも商業的には発売されていない)。
忘れられたメロディ
 アール・ワイルド〜メトネル:ピアノ作品集

 第2即興曲Op.47/牧歌ソナタOp.56/
 忘れられた調べ第2集Op.39
アール・ワイルド(P)
 録音:1988年。以前 CHESKY から AD-1 という品番で発売されていた録音の、レーベル移行&リマスター再発売。全て彼唯一の録音で、彼のメトネルは他に 即興曲Op.31 No.1 (IVORY-70903) があるだけのようだ。
アール・ワイルド〜ベートーヴェン
 ベートーヴェン(1770-1827):
  ピアノ・ソナタ第29番
   「ハンマークラヴィーア」(*)/
  ピアノ・ソナタ第18番
アール・ワイルド(P)
 録音:1994年4月18日&19日、オハイオ州コロンバス(*)/1984年2月1日&2日、ロンドン、フィンチリー(#)。原盤&旧品番:CHESKY CD-120 (*) / Dell'Arte (#)。廃盤となっていた音源のリマスタリング再発売。
 ベートーヴェンのピアニズムを120%投影した「ハンマークラヴィーア」。この作曲家を得意としたワイルドが、持てるテクニックを網羅して演奏するこの録音は、音圧も壮絶。古典的なたたずまいの第18番は、ワイルドの機敏性が発揮される。DDD / 20 bit オリジナル録音/ 24 bit ディジタル・リマスタリング。
アール・ワイルド〜
 モーツァルト:2台ピアノ&連弾のための作品集

  2台のピアノのための協奏曲(*)/
  ピアノ連弾ソナタK.497/
  2台のピアノのためのソナタ
アール・ワイルド(P)
ザイディー・パーキンソン(P)
リチャード・デュファロ指揮(*)
ナショナルpo.(*)
 録音:1975年11月、ロンドン。原盤:RCA。今回が初CD化となる音源。
 「のだめカンタービレ」で話題騒然、モーツァルトの「2台ピアノ・ソナタ」ほか、デュオ演奏の曲を集めた1枚。おおらかな演奏により、モーツァルトの楽しさがストレートに伝わって来る。ADD / 24 bit ディジタル・リマスタリング
アール・ワイルド
 〜ショパン(1810-1849):練習曲 全集

 12の練習曲Op.10/12の練習曲Op.25/
 3つの新しい練習曲
アール・ワイルド(P)
 録音:1992年6月8日-12日、オハイオ州、コロンバス。原盤&旧品番:CHESKY CD-77。
 ワイルドのショパンには、音楽の喜びや悲しみを惜しげもなく音楽に表現する、ストレートな魅力がある。それがピアニズムの愉悦を誘い、このピアニストの芸術になっているのは言うまでもない。開放的なショパンがお好みの方におすすめ。DDD/20bitオリジナル録音/ 24 bit ディジタル・リマスタリング ( SADiE Artemis / High Resolution digital workstation 使用)
アール・ワイルド(P)〜イン・コンサート 1973-1987
 ウェーバー:華麗なロンド「ざれごと」
  (録音:1985年3月、トロント、ロイ・トムソン・ホール)(*)
 ショパン:
  マズルカ[第34番/第41番/第32番(録音:1977年11月、ニューヨーク、YMHA)(*)/
  舟歌(録音:1987年1月、オハイオ、コロンバス、オハイオ州立大学)(*)
 ダルベール:4つのピアノ小品〜第2番「スケルツォ」
  (録音:1973年10月、ロンドン、クイーン・エリザベス・ホール)(#)
 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
  (録音:1987年1月、オハイオ、コロンバス、オハイオ州立大学)(*)
 メンデルスゾーン:無言歌集第6巻〜第4番「紡ぎ歌」
  (録音:1973年10月、ロンドン、クイーン・エリザベス・ホール)(#)
 フォーレ:舟歌第3番(録音:1982年7月、メリーランド大学)(*)
 モシュコフスキ:8つの性格的小品〜第6番「火花」
  (録音:1973年10月、ロンドン、クイーン・エリザベス・ホール)(#)
 ドビュッシー:スティリー風タランテラ(舞曲)(録音:1983年3月、東京文化会館)(#)
 リスト:ハンガリー狂詩曲[第12番/第4番/第2番
  (録音:1986年3月、ロンドン、ウィグモア・ホール)(+)
 使用楽器:ボールドウィン(*)/スタインウェイ(+)/ベーゼンドルファー(#)。
 幅広いレパートリーの中から選ばれた作品を、3つのピアノで聴く好企画のリサイタル盤。リマスタリングによって音の精度がアップし、ピアノの音色の比較とそれに伴うワイルドの演奏比較が楽しめる。ADD 24bit / 88.2リマスタリング (SADiE High Resolution digital workstation 使用)。
アール・ワイルド:ショパン〜
 1981年ボールドウィン録音集

 ショパン(1810-1849):
  幻想曲/
  ワルツ[第6番「小犬」/第8番/
      第7番/第9番「告別」]/
  バラード第4番/
  夜想曲[第20番(遺作)/第4番/
      第5番/第9番]/
  12の練習曲〜第5番「黒鍵」/
  アンダンテ・スピアナートと
   華麗なる大ポロネーズ/
  24の前奏曲より[第1番/第7番/
          第22番/第24番]
アール・ワイルド(P)
 録音:1981年、アメリカ、マイアミ大学、グズマン・ホール。使用楽器:ボールドウィン SD-10。
 希代のテクニシャンという高い評価を受けたワイルドが、自身のピアニズムを100%伝えるピアノとして愛用しているのがボールドウィン。ショパンはリストと並ぶ得意なレパートリーであるため、このリサイタル盤は聴きもの。ADD / 24-Bit リマスタリングで、そのサウンドと演奏がさらにリアルに伝わって来る。
アール・ワイルドのパデレフスキとシャルヴェンカ
 イグナツィ・ヤン・パデレフスキ(1860-1941):
  主題と変奏 Op.16 No.3 (*)/
  ピアノ協奏曲 イ短調Op.17 (#)/
  幻想的ポロネーズ ト短調Op.19 (+)
 クサヴェル・シャルヴェンカ(1850-1924):
  ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調Op.32 (**)/
  ポーランド舞曲 変ホ短調Op.3 No.1 (##)
アール・ワイルド(P)
アーサー・フィードラー指揮(#/+)
LSO(#/+)
エーリヒ・ラインスドルフ指揮(**)
ボストンso.(**)
 録音:1964年6月15日、ニューヨーク(*)/1970年9月6日(#)&7日(+)、ベイキング・タウン・ホール、ロンドン(#/+)/1969年1月20日、シンフォニー・ホール、ボストン(**)/1976年4月、RCA スタジオ「A」、ニューヨーク(##)。原盤:VANGUARD (*) / RCA (*以外)。(+)は当盤が初CD化となる物。他も現在では他盤の入手が困難となっている物ばかりで、全曲新リマスターが施されている。
 ワイルドによるこの2人の作曲家の全録音を集めた物。彼が1970年代に録音した大曲の(#)と(**)は、パデレフスキとシャルヴェンカが再評価されるきっかけとなり、1990年代に入ってスティーヴン・ハフやセタ・タニエルによって HYPERION や COLLINS(活動停止のため、現在HELIOSへ移行)等から独奏作品や室内楽作品も含む体系的な録音が発売されることとなった。当盤には既に録音から40年以上を経たものも含まれているが、音質面、解釈とも古さは全く感じられず、ワイルドの鮮やかな妙技を楽しむことができる。
デイヴィッド・コレヴァー〜
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集

 [第28番 イ長調Op.101/
  第16番 ト長調Op.31 No.1/
  第32番 ハ短調Op.111]
デイヴィッド・コレヴァー(P)
 録音:2006年5月、ホリー・トリニティ・ルーテル(ルター派)教会、バッファロー、、ニューヨーク。使用楽器:KAWAI EX コンサート・グランド。
 1962年生まれでアール・ワイルドに学んだコレヴァー(コレヴァール)は、IVORY レーベルが注力するアメリカの中堅ピアニスト。ドホナーニのピアノ作品集(IVORY-71008)、ブラームスの変奏曲集(IVORY-74004)に続く3枚目の当アルバムでは王道のベートーヴェンに挑んで来た。来日を含む演奏活動と共に、近年はコロラド音大教授としても著名な彼、演奏面でも極めてオーソドックスに、しかし昨今よくあるつまらない演奏とは一線を画す、きめ細やかな心配りが行き届き、テクニック的にも優れた解釈を見せる。
デイヴィッド・コレヴァー
 バッハ:ゴルドベルク変奏曲
デイヴィッド・コレヴァー(P)
 以前から「通な聞き手」に人気のあった実力派ピアニスト、コレヴァーが弾くバッハのゴルトベルク。ワイルドに師事し、どちらかと言うとマニアックなレパートリーで評価されていた彼だが、王道曲目にどう立ち向かうか。
イゴール・ロヴチンスキ、デビュー!
 ショパン/スクリャービン、
 ガーシュウィン=ワイルド編曲集(全15曲)
イゴール・ロヴチンスキ(P)
 1984年、ロシアのカザンに生まれたイゴール・ロヴチンスキーは2歳という極幼い時期からピアノを始めたという神童で、国際コンクールの入賞歴も多く、将来を期待される逸材。このアルバムは彼のデビュー盤で、各曲を実にのびのび演奏している。
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アール・ワイルド・リストについて [Wild about Liszt]
 ウィンヤードにて
 【詩人リスト】
  リスト:バラード第2番/エステ荘の噴水/ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」/葬送/
      3つのペトラルカのソネット Nos.47, 104, 123 /忘れられたワルツ第1番/
      メフィスト・ポルカ/メフィスト・ワルツ第1番
  レスピーギ:夜想曲(アンコール)[収録:1986年7月26日]
 【編曲者としてのリスト】
  J.S.バッハ/リスト編曲:幻想曲とフーガ ト短調
  ベートーヴェン/リスト編曲:交響曲第1番 ハ長調 Op.21
  ヴェルディ/リスト編曲:リゴレット・パラフレーズ
  シューマン/リスト編曲:献呈/春の夜 / ショパン/リスト編曲:わが喜び
  リスト編曲:ローレライ / ワーグナー/リスト編曲:さまよえるオランダ人〜紡ぎ歌
  リスト:パガニーニによる大練習曲集 より〔第2番/第3番「ラ・カンパネッラ」/第5番「狩り」〕
  ショパン/アール・ワイルド編曲:ピアノ協奏曲第2番〜ラルゲット(アンコール)[収録:1986年7月28日]
 【ドキュメンタリー:ウィンヤードにて/1986年7月24日-28日】

 ピアニストとして
 【超絶技巧のリスト】
  リスト:ポロネーズ第2番 ホ長調/ピアノ・ソナタ ロ短調/
      3つの演奏会用練習曲より〔軽やかさ/溜め息〕/2つの演奏会用練習曲〜小人の踊り/
      超絶技巧練習曲より〔第3番「風景」/第2番 イ短調/第9番「回想」/第10番 ヘ短調〕/
      ハンガリー狂詩曲〔第12番 嬰ハ短調/第4番 変ホ長調/第2番 嬰ハ短調〕
  オイゲン・ダルベール:スケルツォOp.16 No.2(アンコール)[収録:1986年7月30日]
 【アール・ワイルドの夕べ】
  リスト:小人の踊り/ペトラルカのソネット第104番/ラ・カンパネッラ / ダルベール:スケルツォOp.16 No.2
  ショパン:華麗なる大ポロネーズOp.22[収録:1974年9月21日、BBC]
 【各テレビ局によるアール・ワイルド特集】
  CBS放送「 Sunday Morning 」[1986]
  オランダ放送「90歳誕生日記念コンサート[2005年9月25日、アムステルダム・コンセルトヘボウ]
 【音声トラック】
  2003年11月6日、カーネギーメロン大学芸術学校音楽学部でのアール・ワイルドの講義
  2003年7月20日、マネス音楽大学国際ピアノ音楽祭でのアール・ワイルドのインタビュー
  1986年、BBC放送「ジョン・エイミスの音楽について語ろう」アール・ワイルドをゲストに迎えて
  1982年、フィラデルフィアにてシャロン・アイゼンハワー氏によるアール・ワイルドのインタビュー

以上、アール・ワイルド(P/語り)
 2010年1月25日、94歳で亡くなったアール・ワイルドが、1986年イギリス北部のロンドンデリー卿の本拠地ウィンヤード・パークで行った歴史的な3つのリスト・リサイタルの模様を収録したDVD。アール・ワイルドは第9代ロンドンデリー侯爵に招待&リクエストに応じ、オール・リスト・プログラムを行なった。1986年はリスト没後100年の記念の年でもあり、BBC放送でもこのリサイタルに関しての特集番組が組まれ、またその他各放送局が放送したアール・ワイルドへのインタビューの音声も2時間に渡って収録されている。
 #マスターが劣化しており、見づらい部分があります。
アール・ワイルド・イン・コンサート Vol.1
 ハイドン:
  ピアノ・ソナタ第50番 ニ長調Hob.XVI-37 (*)
 モーツァルト:グルックの主題による変奏曲K.445(#)
 クレメンティ:ピアノ・ソナタ ニ調Op.40 No.3(+)
 ブクステフーデ:組曲 ニ短調BuxWV 233 (**)
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ ヘ長調K.332 (##)
アール・ワイルド(P)
 録音:1982年7月20日、メリーランド大学(*)/1987年1月11日、オハイオ州立大学(#)/1978年10月25日、YMHA、ニューヨーク(+)/1951年11月16日、カーネギー・ホール、ニューヨーク、モノラル(**)/1980年9月25日、クィーン・エリザベス・ホール、ロンドン(##)。使用楽器:ボールドウィン(##以外)/ベーゼンドルファー(##)。(**)を除きおそらく初出音源で、(*)、(#)、(**)はワイルド唯一の録音と思われる作品。(**)は以前 PEARL (GEM-0024) から出ていた物と同一録音だが、PEARL版では1940年代のスタジオ録音と誤記されていた。今回は VOICE OF AMERICA への放送用マスターを当レーベルの社長が米議会図書館アーカイヴから発見し(ワイルドも放送用に収録された事には気付かず、未所持だったという)、それを使用しての復刻。
 ハイドン、クレメンティ、ブクステフーデはワイルドとしては珍しい作曲家で、2009年時点では、これら其々の3作品が彼唯一の録音。収録年代は様々ながら、どの作品でも彼の妙技を堪能できるのは楽しい。
アール・ワイルド、ラフマニノフを弾く
 ラフマニノフ:
  ショパンの主題による変奏曲 Op.22 (*)/
  コレッリの主題による変奏曲 Op.42 (*)/
  3つの編曲集(#)
  [リムスキー=コルサコフの「熊蜂は飛ぶ」/
   メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」のスケルツォ/
   クライスラーの「愛の悲しみ」]/
  ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調Op.36 (+)/
  10の前奏曲集 Op.23 (+)/
  13の前奏曲集 Op.32 〜9曲(+)
   [Nos.1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 10(**)]
アール・ワイルド(P)
 録音:1991年5月12日-13日(*)、1993年10月(+)、以上 Fernleaf Abbey (*/+)/1981年11月1日、カーネギー・ホール。使用楽器:ボールドウィン?。(*)と(+)は CHESKY から CD-58 (*) & CD-114 (+) で出ていた物だが、前奏曲Op.32の第10曲(**)だけは、前出盤に含まれておらず、初出音源と思われる。ブックレットの録音データも他曲と同じで、特に説明も無く詳細は不明。(#)は AUDIOFON から CD-78002(廃盤)で出ていた物。
 ワイルドの豪放なヴィルトゥオジティを堪能出来る曲集。ソナタ第2番の冒頭、「熊蜂〜」などは正に聴き物。反面、「真夏の夜の夢」のスケルツォは、ワイルドであっても多少音にムラが出ており、ベンノ・モイセイヴィチの1939年同曲録音(NAXOS から 8.110669で復刻あり)がいかに驚異的な物か改めて認識できる。
アール・ワイルド・
 イン・コンサート Vol.2〜 協奏曲編

 ラフマニノフ(1873-1943):
  ピアノ協奏曲第3番 ニ短調Op.30(*)
 ウェーバー(1786-1826):
  コンツェルトシュテュック Op.79(#)
 リスト(1811-1886):ハンガリー幻想曲 S.123(+)
アール・ワイルド(P)
アントニオ・デ・
 アルメイダ指揮(*)
ラリー・ニューランド指揮(#/+)
フロリダpo.(*/#/+)
 録音:1981年4月25日、マイアミ(*)/1980年4月(#/+)。使用楽器:ボールドウィン。24/88.2 リマスタリング( SADiE 高分解能ディジタル・ワークステーション使用)。初出音源。(#)はおそらく彼唯一の録音。(*)は名盤として知られる 1965年、ホーレンシュタイン&RPOとの協奏曲全集(原盤:リーダーズ・ダイジェスト/ CHANDOS CHAN-X10078) 以来となる再録音。(+)は3種目の録音。
 現地では2009年に発売された物だが、前代理店が取り扱わなかったため今回が初案内。
 新・国内代理店はニューランドの指揮を(#)のみとしており、この書き方だとワイルドの独奏(オケ無し)ということになるが、公式サイトの情報によれば誤り。


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