| NAXOS STANDARD(日本語解説書付き) | ||
| シベリウス:交響曲全集 [第1番−第7番]/ 交響詩「タピオラ」/音詩「フィンランディア」 |
ペトリ・サカリ指揮 アイスランドso. | |
| 録音:1996年-2000年、レイキャヴィーク。8.554102、8.554266、8.554377、8.554387で出ている交響曲と、8.554265&8.555299で出ている交響詩2曲を新たにカップリングした物。 2008年10月に来日する予定だった、サカリ&アイスランド交響楽団の来日記念盤(来日は中止となった)。この全集には交響曲全集に加え、サカリが愛してやまない「タピオラ」、そして音詩「フィンランディア」も収録。シベリウスの魅力がぎっしり詰まっている。 不織布包装でCD 4 枚を収めた国内盤仕様オビ付きのボックスに、津田忠亮氏によるアイスランドの歴史や文化、音楽について詳しく言及した解説書を同梱。また、このスペシャルボックスのために津田氏が書き下ろしたシベリウスの作品別解説つき。 # 特別仕様のため、今後在庫切れ&廃盤となる可能性があります。ご注文はお早めに。 | ||
| 8.501004J (10CD) 廃盤 |
ヨハン・シュトラウスII:管弦楽曲有名曲全集 | |
| 8.501501J (15CD) 廃盤 |
ショパン:ピアノ曲全集 | イディル・ビレット(P) |
| 8.514001J (14CD) 廃盤 |
グリーグ:ピアノ独奏曲全集(14枚組) | アイナル・ ステーン=ノックレベルグ(P) |
| 8.504027J (4CD) 廃盤 |
バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ(*) |
ルーシー・ファン・ダール(Vn) ボプ・ファン・アスペレン (Cemb;*) |
| 8.554422、8.554423、8.554783、8.554783のボックス・セット化。 | ||
| 8.504032J (4CD) 廃盤 |
M.=A.シャルパンティエ名曲集〜 没後300年企画:エルヴェ・ニケの芸術 |
エルヴェ・ニケ指揮 コンセール・スピリテュエル |
| 8.504036J (4CD) 廃盤 |
マリン・オールソップの芸術 | |
| ブルックナー:交響曲第9番(ノヴァーク版) | ゲオルク・ティントナー指揮 ロイヤル・スコッティシュo. | |
| 日本語解説書付き。ティントナー自身が「未完の最高傑作」と認めた作品。使用楽譜は通常のノヴァーク版。ティントナー自身の執筆による解説を当盤では翻訳。彼のブルックナー観や曲のアナリーゼなど、興味深い内容。 | ||
| ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第2番 シューベルト:二重奏曲 イ長調 サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ストラヴィンスキー:協奏的二重奏曲 武満徹:妖精の距離 ヨアヒム:3つの小品〜第1番 ヴィエニャフスキ(フランチェスカッティ版): 華麗なるポロネーズ第2番 |
神谷美千子(Vn) イアン・ブラウン(P) | |
| 日本語解説書付き。1997年「ハノーヴァー・ヨアヒム国際ヴァイオリン・コンクール」で優勝した新進プレイヤーが、自信をもっておくる2枚組デビュー盤。 ベートーヴェンからストラヴィンスキー、武満などの選曲にアンコール・ピースも3曲。日本から世界へ、活躍の場を広げる彼女をたくさんの音楽ファンに知ってほしい。 | ||
| 日本作曲家選輯 外山雄三:管弦楽のためのラプソディ/近衛秀麿編曲:越天楽 伊福部昭:日本狂詩曲/芥川也寸志:交響管弦楽のための音楽 小山清茂:管弦楽のための木挽歌/吉松隆:朱鷺に寄せる哀歌 |
沼尻竜典指揮 東京都so. 川本嘉子(Va) 古川展生(Vc) 金崎美和子(P) | |
| 8.555071SACD (HYBRID_SACD) 廃盤 | ||
| 録音:2000年7月、東京芸術劇場。CDは日本語解説付き。いよいよ日本の管弦楽作品が世界に問われる記念すべきシリーズ第1弾。日本の民族主義や古代宮廷の典雅な響きなどを特徴とした作品を集めている。これまでも国内レーベルで録音・紹介されてきたが、広く世界各国でリリースされるのは初めて。もう一度自国の音楽を聴き直すチャンス。現代音楽ファンのみならず、広くクラシック音楽ファンに知っていただきたい一枚。 | ||
| 日本作曲家選輯 第3弾! 大栗裕(1918-1982): ヴァイオリン協奏曲(*)/大阪俗謡による幻想曲/ 管弦楽のための神話 (天の岩屋戸の物語による/管弦楽版)/ 大阪のわらべうたによる狂詩曲 |
高木和弘(Vn;*) 下野竜也指揮 大阪po. | |
| 日本語解説付き。耳で聞く大阪、大栗裕の作品集。吹奏楽の分野では日本で知らぬ者のいない「大阪俗謡〜」のオリジナル管弦楽版は、故 朝比奈隆が1956年にBPOを指揮して演奏し大成功を収めた作品。モダニズムと民族的な香りを持つこれらの曲は、大栗の親しみやすい作風をよく表しており、これまで一般クラシックの分野でほとんど評価されなかった、彼の再評価に繋がる意義あるリリースと言える。また、下野竜也(1969年生まれ/2001年ブザンソン指揮者コンクール優勝)の本格的デビュー盤でもあり、こちらの面でも注目盤。 | ||
| 日本作曲家選輯 山田耕筰(1886-1965): 序曲 ニ長調/交響曲 ヘ長調「かちどきと平和」/ 交響詩「暗い扉」/交響詩「曼陀羅の華」 |
湯浅卓雄指揮 アルスターo.、 ニュージーランドso. | |
| 日本語解説付き。 「日本最初の管弦楽と交響曲」・・・日本の芸術音楽は何処から来て何処へ行こうとしているのか。全ての始まりを聴くことは、21世紀の歴史を刻もうとする私たちに必須の音楽体験である筈です。日本人初の管弦楽曲で、これが世界初録音になる「序曲ニ長調」こそ、正に感涙の小品。当然に日本人初の交響曲である「かちどきと平和」と併せ、西洋音楽との出会いの感動が凝縮されています。僅か一年後の二つの交響詩では、同じ作曲家とは思えないスタイルの変化がみえます。ここで私たちは、夢と希望に溢れて渡欧し、名前を西欧人的に綴り自らを売り出した若者の足跡の偉大さに、平伏するのです。名前だけは誰でも知っている山田耕筰、その真の姿を今、貴方も確認してみませんか? (代理店の宣伝文のまま掲載しました。) | ||
| 矢代秋雄(1929-1976): ピアノ協奏曲(*)/交響曲 |
岡田博美(P;*) 湯浅卓雄指揮 アルスターo. | |
| 日本語解説付き。待望の「日本作曲家選輯」第2弾。20世紀の有名作曲家たちの作風を広く受け継ぎ、ヨーロッパ的な音楽を残した矢代秋雄の作品集。 代表作とも言えるこの2曲は国内演奏家による録音もあったが(渡辺暁雄、中村紘子、他)、今回は初めての海外録音。深みのあるオーケストラの音によるナチュラルな録音で、まったく新しい矢代像が展開される。「日本にもこんな作曲家がいたのだ」との認識を新たにさせるクオリティ。 | ||
| 日本作曲家選輯 武満徹(1930-1996): そして、それが風であることを知った (フルート、ヴィオラとハープのための)/ 雨の樹(3人の打楽器奏者のための)/ 海へ(アルト・フルートとギターのための)/ ブライス(フルート、2台のハープ、 マリンバと打楽器のための)/ 巡り−イサム・ノグチの追憶に (フルート独奏のための)/ ヴォイス(声)(フルート独奏のための)/ エア(フルート独奏のための)/ 雨の呪文(フルート、クラリネット、ハープ、 ピアノとヴァイブラフォンのための) |
ロバート・エイトケン(Fl) ニュー・ミュージック・ コンサーツ・アンサンブル [ノーバート・クラフト(G) エリカ・グッドマン、 サンヤ・エン(Hp) ロビン・エンゲルマン (Perc) ジョン・ワイヤー (Perc) ボブ・ベッカー (Perc) ラッセル・ ハーテンバーガー (Perc) ライアン・スコット (Perc)他] | |
| 第5弾は、いよいよ武満徹の登場。しかもエイトケンを中心に、打楽器アンサンブル「ネクサス」のメンバーなど、作曲者の信頼が厚かったカナダの演奏者による室内楽曲集。日本語解説書付き。 | ||
| 橋本國彦(1904-1949): 交響曲第1番/交響組曲「天女と漁夫」 |
沼尻竜典指揮 東京都so. | |
| 多様化した音楽スタイルや悲しむべき戦争を一端として「カオスと化した20世紀」に翻弄されつつも、日本における近代〜現代音楽の潮流をリードし、後半生には多くの門下生(黛敏郎、團伊玖磨、芥川也寸志、矢代秋雄、中田喜直、江文也、高橋悠治・・・)を世に送り出した功績を持つ橋本國彦。そのあまりに多彩で重要な活動は、第二次世界大戦後になって意識的に封印されていたきらいがある。「交響曲第1番」(皇紀2600年奉祝曲)は第2楽章に沖縄の音階を使ったことで有名。また、羽衣伝説に基づくモダン・バレエのために書かれた「天女と漁夫」は、近代フランス音楽と日本の伝統文化との融合とも言える。これら2曲共が世界初録音と言うのは、まさに橋本がこれまで置かれていた不当な地位の現れともいえるだろう。沼尻&都響による素晴らしい演奏が、21世紀になった今日、作品の再評価を促すことは疑いない。日本語解説付き。 | ||
| 松平頼則(1907-2001): ピアノと管弦楽のための主題と変奏 ダンス・サクレとダンス・フィナル〜 ダンス・サクレ(振鉾) 左舞/右舞/ ダンス・サクレとダンス・フィナル〜 ダンス・フィナル(長慶子) |
高関健指揮 大阪センチュリーso. 野平一郎(P) | |
| 大好評の日本作曲家選輯シリーズ第6弾は、カラヤンが唯一指揮した日本人作品の作者、松平頼則。 華麗な平安絵巻を繰り広げた「藤原」と徳川将軍「松平」の血をひく松平は、 西洋音楽と日本固有の音楽との合体に雅楽を使った。有名な「越天楽」を変奏曲仕立てにした「主題と変奏」は、なんと12音技法も使っていながら原曲の魅力を強く残し、当時流行りのブギウギ・ リズムまでも駆使したという「音楽の錬金術」。「ダンス・サクレ」、「右舞」の世界初録音を含む高関&センチュリーの息のあった演奏。片山杜秀氏による濃密な解説付き。 | ||
| 芥川也寸志(1925-1989): オーケストラのためのラプソディ/ エローラ交響曲/交響三章 |
湯浅卓雄指揮 ニュージーランドso. | |
| 日本作曲家選輯。 24bit録音・編集で蘇る芥川作品の真髄。日本の戦後音楽界のあらゆる分野にわたって大きな功績を残した巨人の作品集がついに発売。文豪・芥川龍之介の三男として生まれ、作曲、指揮、執筆、映画音楽、テレビやラジオへの出演、アマチュア音楽活動の育成、そして数多くの団体組織で事務的なリーダーとしても活躍するなど、芥川は音楽にとどまらない日本の文化全般の指導的人物であった。伊福部昭やストラヴィンスキーに傾倒し、ショスタコーヴィチやプロコフィエフに共感を抱いたという芥川の作品では(かつて芥川は「交響三章」について「アクタガワエフ・ヤスシヴィッチだった時代の作品」と紹介していた)、律動的で速度感のある強靭なオスティナート(反復)音楽と、都会的でメロディアスな音楽への2つの志向が見事に融合していく。作品の魅力を鋭く描き切った湯浅卓雄の指揮。片山杜秀氏による秀逸な日本語解説付き。 | ||
| 日本作曲家選輯〜諸井三郎 諸井三郎(1903-1977): こどものための小交響曲(1943)/ 交響的二楽章(1942)/交響曲第3番(1944) |
湯浅卓雄指揮 アイルランド国立so. | |
| 独学の後にベルリンへ留学してドイツ流作曲法を徹底的に学び、堅固な構成による絶対音楽を追求した諸井三郎。その作風はブルックナーやヒンデミットに大いに刺激を受けたと言われている。白眉である交響曲第3番は、戦局の悪化によって無力に死へと追い詰められてゆく作曲家の精神的危機の中で書かれた作品。思索的な旋律に始まって、響きの大伽藍を築いた後に落陽の中に静かに消えてゆくこの曲は、ひとりの芸術家の精神の発展、戦時の狂的心理、死への諦念・覚悟、そして究極の救済への夢を描く白鳥の歌であり、帝国の黄昏に捧げられた音楽となっている。その美しさと、このような悲壮かつ壮大な音楽が私たちの国から生まれたという事実に、日本人の多くが感動を覚えよう。全曲世界初録音。片山杜秀氏による秀逸解説(もちろん日本語)記載。 | ||
| 日本作曲家選輯 大澤壽人(おおざわひさと;1907-1953): ピアノ協奏曲第3番「神風協奏曲」(*)/ 交響曲第3番(1937)(+) |
エカテリーナ・サランツェヴァ(P;*) ドミトリー・ヤブロンスキー指揮 ロシアpo. | |
| 世界初録音(+)。すでに評価と知名度のある作曲家ばかりでなく、埋もれた作曲家の復興も行う当シリーズ。戦前・戦中に将来を期待されながら、不幸にも戦後忘れられた大澤壽人は、ボストンでシェーンベルクやセッションズほか、パリでナディア・ブーランジェに学んだ先鋭の作曲家であった。「交響曲第3番」は1940年の皇紀2600年を意識して作曲された大作。「神風協奏曲」は朝日新聞社による航空機「神風号」の東京−ロンドン間最速飛行記録樹立飛行を記念したモダニズム音楽(2003年、オーケストラ・ニッポニカが蘇演)。シリーズ監修者、片山杜秀氏による入魂の日本語解説付き。 | ||
| 日本作曲家選輯 伊福部昭(1914-2006): シンフォニア・タプカーラ(1954/1979改訂) ピアノと管弦楽のためのリトミカ・オスティナータ SF交響ファンタジー第1番 |
エカテリーナ・サランツェワ(P) ドミートリー・ヤブロンスキー指揮 ロシアpo. | |
| 「天下無双の生命力、偉大なる伊福部サウンドの底力!」……もはや言をまたない、日本音楽史上のあまりに巨大な峰となってそびえる伊福部昭の作品集がついに本シリーズに登場。並居る日本楽壇中央の俊英を押しのけてのチェレプニン賞の衝撃的受賞(1935年)以来、伊福部昭は教師として、「ゴジラ」に代表される映画音楽の大家として、何よりその圧倒的な魅力を放出する偉大な作品群によって、絶大な影響を音楽界に与え続けている。本CDでは戦後の伊福部の代表的3曲を収録。ファンにとって、伊福部昭の音楽を荒々しいロシアのオーケストラで聴いてみたいというのは、ひとつの夢ではなかっただろうか。ロシア・フィルは野生的な骨太のサウンドでその期待に見事に応え、リトミカ・オスティナータでのサランツェヴァのピアノ・ソロも実に鮮烈。伊福部家のルーツから説き起こす片山杜秀氏の気迫の日本語解説文も素晴らしい読み応え。 | ||
| 日本作曲家選輯〜深井史郎(1907-1959): パロディ的な四楽章(1936)/バレエ音楽「創造」(1940)/ 交響的映像「ジャワの唄声」(1942) |
ドミトリー・ヤブロンスキー指揮 ロシアpo. | |
| 協力:新交響楽団。24bit/48kHz録音・編集。 透徹した眼差しをもつ日本のラヴェル、深井史郎。多くの人にとっては初めて耳にする名かもしれない。しかし「パロディ的な四楽章」の1曲目「ファリャ」を聴いただけで、その繊細、緻密かつモダンな響きにすっかり魅せられてしまうであろう。本格的に作曲家を目指してわずか数年でこれほどの作品をものにしてしまったその才能には驚かざるをえない。 大澤壽人や松平頼則らと同じ年に生まれた深井は、旧制高校で物理学を志すほどの知性の持ち主で、 菅原明朗らに個人的に師事したほかは、興味を持った作曲家の総譜を丸ごと暗記してしまうという特異な方法により独学し、当時第一級の作曲家の管弦楽法を習得した。ラヴェルを模範と仰いだその作品は、精巧で軽やか。収録の「ジャワの唄声」はその「ボレロ」を模したともいえる作品で、これが世界初録音。同世代の多くの作曲家たちに光を当てつつこの作曲家の本質を語る片山杜秀氏の日本語ライナーノートは今回も大充実。筋金入りのモダニスト、深井史郎を知る一枚。 | ||
| 黛敏郎(1929-1997): シンフォニック・ムード(*)/バレエ「舞楽」(*)/ 曼荼羅交響曲/ルンバ・ラプソディ(*) |
湯浅卓雄指揮 ニュージーランドso. | |
| 黛敏郎は終戦直後からまばゆいばかりの才能を輝かせた、戦後日本のまさにスター。パリに留学するも「もはや西洋に学ぶものなし」として早々に帰国し、その後は日本で初めてのミュージック・コンクレートを用いた作品や、戦後日本作曲界における金字塔「涅槃交響曲」などを発表し、常に聴衆の耳目を集めた。テレビ「題名のない音楽界」では名司会者役を長く務めるなどその活動は作曲のみにとどまらず、社会問題に関しても積極的に発言し、国家主義的な論客としても知られた。 当アルバムでは代表曲のほか、師である伊福部昭に作曲者が楽譜を預けたままとなっていた秘曲「ルンバ・ラプソディ」を収録。資料としても大きな価値のある音源。「芥川也寸志」(8.555975J)での素晴らしく迫力ある演奏が大きな評判となった湯浅卓雄とニュージーランド響が、このアルバムでも練られたアンサンブルと開放的でダイナミックな音色を聴かせまる。録音・編集:24bit、48kHz。片山杜秀氏による秀逸日本語解説付き。(*)世界初録音。 | ||
| 日本作曲家選輯〜武満徹(1930-1996) 精霊の庭/ソリチュード・ソノール/ 3つの映画音楽 [「ホゼー・トレス」〜訓練と休憩の音楽/ 「黒い雨」〜葬送の音楽/「他人の顔」〜ワルツ]/ 夢の時/鳥は星形の庭に降りる |
マリン・オールソップ指揮 ボーンマスso. | |
| # Japanese Classics。片山杜秀氏による日本語解説書付き。 日本が生んだ最も著名な作曲家、武満徹(1930-96)。その名声は殊に海外で、一人別格と言うべきほどに抜きん出ており、存在する録音も既に膨大。しかし、「今さらタケミツなんて」とは言わせないこの録音、買って出たのは、なんとナクソスが誇る最高の組み合わせのひとつ、マリン・オールソップと手兵ボーンマス交響楽団。オールソップがボーンマス響をイギリス有数のオーケストラへ鍛え上げたその手腕は、ラトルとバーミンガム市響のそれにも例えられるほど。希少な録音となる最初期の禁欲的な作品「ソリチュード・ソノール」から最晩年の「精霊の庭」までを収録。真にユニヴァーサルで豊麗なるタケミツ・サウンド、ここに全く新しいインターナショナルな名盤誕生! | ||
| 日本作曲家選輯 別宮貞雄(1922-): 交響曲第1番(1961)/交響曲第2番(1977-1978/2005改訂) |
湯浅卓雄指揮 アイルランド国立so. | |
| 日本語解説書付き(執筆:片山杜秀)。 「ドイツの精神性とフランスのエクリチュールが生んだ“美しき”日本のシンフォニーを聴け!」……別宮貞雄(1922-)ほど堅固な信念をもって、美しい音楽を書き続ける作家はいない。東大で物理学と文学を学んだ後、矢代秋雄、黛敏郎と共にパリ音楽院に留学した別宮は、ミヨーやメシアンの下で学んだ(ちなみに、ミヨーのクラスのただ1名の外国人枠を別宮と争って敗れたのはシュトックハウゼン)。第二次大戦後に日本でも吹き荒れた前衛音楽の嵐の中で、別宮はそれに動じることなく「音楽本来の使命は、普通の人々の感情に幅広く訴えるところにある」ことを主張し、新奇な要素による刹那的創作を遠ざけつつ、単純な民族主義でも前衛でもない独自の作品を生み続けた。共に世界初録音となる2曲のうち、特に交響曲第2番はメシアンも惚れ込んだ傑作。複雑なポリフォニーの中に繊細な情感を盛り込んだこの作曲家独特の世界を、リリースごとに評価は高まるばかりの湯浅卓雄が、今回も完璧に表現している。 | ||
| 日本作曲家選輯〜早坂文雄(1914-1955): ピアノ協奏曲/左方の舞と右方の舞/序曲ニ調 |
岡田博美(P) ドミトリ・ヤブロンスキー指揮 ロシアpo. | |
| 日本語解説書付き(執筆:片山杜秀)。録音・編集:24bit/48kHz。 伊福部昭と並ぶ民族楽派の急先鋒でありながら、雅楽などの伝統音楽を大胆に取り入れて独特の日本的美学を音楽にした早坂文雄。その存在はコンサート音楽ばかりではなく、黒澤明や溝口健二などの映画音楽を通じて世界的に広まっており、武満徹の師としても知られている。もっとも人気が高い「左方の舞と右方の舞」は宮廷雅楽のイディオムをオーケストラに変換した作品。「ピアノ協奏曲」は今回が公式には世界初録音で、演奏されることの少ない「幻の名曲」。 | ||
| 日本作曲家選輯 大木正夫(1901-1971):交響曲第5番「ヒロシマ」/日本狂詩曲 |
湯浅卓雄指揮 新日本po. | |
| 録音:2005年5月、東京、すみだトリフォニーホール、24bit/48kHz。 戦後60年にあたる2005年、ナクソスは一つの意義深い交響曲を録音し、原爆の惨禍を忘れてはならないという作曲家の思いと共に、永久に残す。これまではカンタータ「人間をかえせ」が特に知られてきた作曲家、大木正夫による交響曲第5番「ヒロシマ」。原爆の悲惨さを伝える絵画、丸木夫妻の「原爆の図」に触発された悲痛な作品。カップリングは対照的に明るい「日本狂詩曲」。湯浅卓雄とナクソス初登場の新日本フィルが見事に蘇らせた。片山杜秀氏による日本語解説書付き。 | ||
| 日本作曲家選輯 山田耕筰(1886-1965): 長唄交響曲「鶴亀」/明治頌歌/ 舞踊劇「マグダラのマリア」 |
湯浅卓雄指揮 東京都so. 東音 宮田哲男(長唄) 東音 味見亨(三味線) 溝入由美子(篳篥)他 | |
| #Japanese Classics。片山杜秀氏による日本語解説書付き。 山田耕筰は、日本における西洋音楽黎明期の全ての場面において道を切り開いた、偉大な先駆者。山田は日本人の手になる最初の管弦楽曲、交響曲、交響詩、本格的オペラを書き、前二者は当シリーズでも既に紹介されている(8.555350J)。2枚目となる本作品集で、なんといっても注目すべきは、伝統的な邦楽と西洋のオーケストラを衝突・融合させた大胆極まりない「長唄交響曲」だろう。この作品では、邦楽アンサンブルは伝統的な長唄「鶴亀」を奏し、オーケストラがそれに重厚な伴奏で答えるという形式がとられている。武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」からさかのぼること30年余、山田のパイオニアたる実行力と創造力にはただ驚くばかり。長唄に東音宮田哲男(人間国宝)、三味線には東音味見亨という邦楽界最高の奏者を迎え、長く決定盤となるべき録音。巧みに取り入れたれた篳篥(ひちりき)の響きが印象的な「明治頌歌」、R.シュトラウスばりの壮麗な「マグダラのマリア」を併せて収録。 | ||
| 日本作曲家選輯〜安部幸明(1911-2006):作品集 交響曲第1番(*)/シンフォニエッタ/ アルト・サクソフォーンとオーケストラのための嬉遊曲(#) |
アレクセイ・ヴォルコフ (アルトSax;#) ドミトリ・ヤブロンスキー指揮 ロシアpo. | |
| # Japanese Classics (*/#)は世界初録音。※片山杜秀氏による日本語解説書付き。 安部幸明は、伊福部昭、尾高尚忠、早坂文雄らと同世代の作曲家。師であるプリングスハイムの下で西欧の和声システムを徹底的に学んだ安部は、自身が「あらゆる面で簡潔であり、平易でありたい」と語ったように、深刻ぶったポーズをとることをよしとせず、豊かな調性感を保ちながら日本人離れした快活で軽みのあるアレグロを書くことが得意だった。ここに収録された交響曲第1番の出だしを聴けば、推進力あふれるメロディアスなその主題が耳から離れなくなることだろう。事実上の交響曲第3番である重厚な「シンフォニエッタ」、アルトサックスをソロに迎えた愛らしい「嬉遊曲」も必聴。作曲家は2006年末、当CD発売を目前に惜しくも亡くなったが、この録音によって作曲家の魅力をぜひ味わって頂きたい。録音・編集:24bit/48kHz。 | ||
| 日本作曲家選輯〜 大澤壽人(1907-1953):第2弾 ピアノ協奏曲第2番/交響曲第2番 |
エカテリーナ・ サランツェヴァ(P) ドミトリ・ヤブロンスキー指揮 ロシアpo. | |
| # Japanese Classics /日本作曲家選輯。全曲世界初録。録音・編集(24bit/48kHz)。片山杜秀氏による日本語解説書付き。 「神風協奏曲」ほかを収録した第1弾(8.557416J)により、あらためてその名前と作品がクローズアップされ、東京や大阪・兵庫では作品が蘇演された大澤壽人。その第2弾となるのは前回同様にピアノ協奏曲と交響曲のカップリング。どちらの曲も1930年代中盤、パリでナディア・ブーランジェやポール・デュカに師事していた時代の名作であり、戦前モダニズムの粋が結晶化されている。 | ||
| 日本作曲家選輯〜 武満徹(1930-1996):ピアノ作品集 ロマンス/2つのレント/ 遮られない休息[ I / II / III ]/ ピアノ・ディスタンス/フォー・アウェイ/ 閉じた眼〜瀧口修造の追憶に/閉じた眼 II/ 雨の樹素描(1982)/ 雨の樹素描II 〜オリヴィエ・メシアンの追憶に/ こどものためのピアノ小品/ リタニ〜マイケル・ヴァイナーの追憶に |
福間洸太朗(P) | |
| 日本語解説書付き。# Japanese Classics / 日本作曲家選輯。 シューマンの作品を集めたリサイタル盤(8.557668)で世界的に注目され、国内外で活動している若手奏者が武満作品集を録音。パリ音楽院で学んだ感性はフランスで高く評価される武満の音楽にピッタリであり、これまで発売された録音とは別の、新しい個性を秘めている。また若々しい音楽性も新鮮であり、武満作品が時代を超えて受け継がれていくことへの期待さえも感じていただけるだろう。 | ||
| 日本作曲家選輯 須賀田礒太郎(1907-1952):管弦楽作品集 交響的序曲(1939)/双龍交流の舞(1940)/ 生命の律動(1950)/ 東洋組曲「沙漠の情景」〜東洋の舞姫 |
小松一彦指揮 神奈川po. | |
| 録音:2006年6月、かながわアートホール。# Japanese Classics。片山杜秀氏による日本語解説書付き。 「この作曲家の<復活>は日本音楽史上の事件だ!」 おそらくほとんどの音楽ファンにとって、須賀田礒太郎は、完全に未知の作曲家であるに違いない。しかし、遺族が楽譜を発掘し、神奈川フィルが2002年から3回にわたり敢行した歴史的な連続演奏会は、観客にまさに衝撃を与えた。これほどの作曲家を半世紀も忘れて顧みなかった日本の楽壇とは、いったい何なのだ! と思わずにはいられない。須賀田は深井史郎、松平頼則、大澤壽人等と同年に生まれ、戦前は日本放送協会からの委嘱等により数多くの作品を発表。その作風は一種の大艦巨砲主義ともいうべき豪放なもので、大管弦楽によってストラヴィンスキー、ヒンデミットからバルトークまで、あらゆる音楽の傾向を飲み込み総合を目指すという、当時の楽壇において極めて特異なものだった。録音には復活の立役者たる演奏者を迎え、当シリーズでも格別の意義を持つ1枚と言える。 | ||
| 松村禎三: 交響曲第1番(1965)/ 交響曲第2番(1998/1999年改作/2006年最終稿)(*) ゲッセマネの夜に(2002) |
神谷郁代(P;*) アイルランド国立so. 湯浅卓雄指揮 | |
| 録音・編集(24bit/48kHz):2006年9月18日-19日、アイルランド、ダブリン、ナショナル・コンサート・ホール。プロデューサー:ティム・ハンドリー。解説:西耕一。(*)は世界初録音。 戦後の日本作曲界でも独自な頂点を極めた作曲家、松村禎三。本来なら輝かしい青年時代を過ごすはずであった20歳代の始めに、結核のため5年半もの療養生活を送ったことが、彼の作風に大きな影響を及ぼしているという。身動きのできないベッドの上で、一つのものを徹底的に見つめるという「作業」は音楽だけでなく、言葉を自在に操ることにもつながり、その後の彼は俳句の世界にも大きな足跡を残すこととなる。 1965年に作曲された「交響曲第1番」は、日本po.の日本の作曲家への委嘱初演企画「日フィルシリーズ」第14作目として作曲された物。当時携わっていた映画音楽で培った管弦楽法と、彼独自の思想「アジア的な発想をもった、生命の根源に直結したエネルギー」が見事に結実した作品であり、湧き上がる音の奔流に圧倒されるのは間違いない。 「交響曲第2番」はサントリー音楽財団の委嘱を受けて作曲された。1999年に再演(その時に第3楽章を改訂)。2006年には湯浅卓雄指揮によるこのレコーディングのために再改訂を行い、これが結果的に最終稿となった。列車の中で、偶然、興福寺の金剛力士像のポスターを見た松村は、その筋肉隆々の恐ろしい姿の中に、哀しみの光を見出したという。第1番の交響曲から35年の月日が流れ、彼の視点も「アジア的」なものから、もっと大きなものへと移っていく。人間の持つ苦悩、哀しみ、希望…。そのようなものが根底に流れている。ピアノを伴う管弦楽の響きは様々なものを聴き手へと伝えゆく。 「ゲッセマネの夜に」は彼の最後の管弦楽作品。当時オーケストラ・アンサンブル金沢のコンポーザー・イン・レジデンスであった松村は、同団の委嘱を受けてこの曲を作曲した。ゲッセマネとは、キリストがイスカリエオのユダの裏切りにあい、捕えられた場所であり、ユダが銀貨30枚でキリストを売り渡してしまう場面を緊迫感を持った音で描いている。 この頃キリスト教の洗礼を受けていた松村が、ジョットの絵の複製を見ながら構想を練ったというもので、イエスのまなざしは、ユダだけでなく、全ての人間の持つ哀しみまでを見通し、曲の最後は美しいヴァイオリン・ソロで祈るかのように終わりを迎える感動的な曲。 神谷郁代:井口愛子氏に師事。桐朋学園高校卒業の年に毎日音楽コンクール第一位受賞。エッセン音楽院卒業。クラウス・ヘルヴィッヒ、ステファン・アスケナーゼらに師事。1972年、エリザベート王妃国際音楽コンクールに入賞。その後、ヨーロッパ各地で音楽祭、リサイタルなど活発な演奏活動を展開。レパートリーはドイツ古典からから現代曲までと幅広い。 湯浅卓雄:大阪府に生まれ、シンシナティ大学音楽院作曲理論科を経て、ウィーン国立音楽大学指揮科でハンス・スワロフスキーに師事。長年ロヴロ・フォン・マタチッチの助手を務める。NAXOS日本作曲家選輯での一連の演奏は、どれも「比類なき名演」として知られる。現在、最も高く評価されている日本人指揮者の一人。 | ||
| 細川俊夫(1955-):フルート作品集 垂直の歌I(1995)/線I(1984)/リート(2007)(*)/断章II(1989)(#)/ 旅V(2001)(+)/アルト・フルートのための黒田節(2004)(**) コルベイン・ビャルナソン(Fl/アルトFl;**) スノッリ・シグフース・ビルギソン指揮(*) カプト・アンサンブル(*/#/+) ヴァルゲルズル・アンドリェスドウッティル(P;*/+) フ・トゥルニウス(Vn;#/+) ズビグニェフ・ドビク(Vn;#/+) ソウルン・オウスク・マーリノウスドウッティル(Va;#/+) ブリュンディース・ビュオグヴィンスドウッティル(Vc;#) | ||
| 録音:2008年11月5日-6日、12月3日、12月11日、以上 Fella- og Hóla-church 、レイキャヴィク、アイスランド。ベルリンを拠点とし、世界中で最も知られる日本人現代作曲家の一人として国際的に高い評価を受けている細川俊夫のフルート作品集。彼の作風は、最小限の音を用いて、音と音の空白(間)に重きを置き、空間と静寂を意識させるものが多く、このフルート作品集は彼の表現したかった「静寂」を特に具現化したものと言えそう。ここでフルートを演奏しているビャルナソンは尺八を学んだ経歴を持つほど日本通。作曲家言うところの「音楽による書道」の精神性を見事に伝えている。細川自身による作品への解説(日本語)付き。 | ||
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ヨハン・シュトラウスII:管弦楽曲完全全集解説 | |
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| Routine Classics the 1st クラシックなのに、こんなに『SNAZZY』 | ||
| 『世界最大のカタログ数を誇るクラシックレーベルNAXOSと、ROUTINE JAZZでおなじみ、日本を代表するクラブジャズDJ「小林径」による新感覚コラボレーション。時代や作風・編成のカテゴリーを超えてMIXされた画期的なアルバムが完成! クラブジャズDJとして高いステータスを持つ小林径のクラシックに対する驚くべき感性と、世界規模で展開するNAXOSのカタログが生んだ、クラシック音楽の固定観念をひっくり返すラウンジ系クラシックオムニバス。発足以来、世界のクラシック市場を驚愕させてきたNAXOSが放つ新シリーズ第1弾。』とのこと。 | ||
| 銀盤クラシック〜トゥーランドット to タンゴ シュニトケ:歌劇「愚者との生活」〜間奏曲(タンゴ) / リスト:愛の夢第3番 ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」〜ワルツ / ドビュッシー/A.カプレ編:月の光(管弦楽版)/ モンティ・ノーマン/N.レイン編:映画『007 ドクター・ノオ』〜ジェイムズ・ボンドのテーマ モーツァルト:レクイエム より〔涙の日/怒りの日〕 / ショパン:幻想即興曲/夜想曲第2番 ラフマニノフ:前奏曲「鐘」 / モンティ:チャルダーシュ / ニーノ・ロータ:映画「道」〜ジェルソミーナ プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ / リスト:ピアノ協奏曲第1番〜第1楽章 グリーグ:ピアノ協奏曲〜第1楽章【以上、実際の演技で使用された演奏とは異なります】 | ||
| デジトレイ DVD サイズ 特別仕様。フィギュアスケートを彩る数々の名曲をCD1枚に。これまでにフィギュアスケート界を彩った数々のクラシック楽曲を収録。同梱のブックレットでは楽曲解説の他、収録楽曲を使用したスケーターのエピソードなども紹介。 | ||
| 交響戦艦ショスタコーヴィチ〜ヒーロー風クラシック名曲集 ショスタコーヴィチ:交響曲第5番〜第4楽章(抜粋) / ワーグナー:ワルキューレの騎行 ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第1組曲〜戦いの踊り / ヴェルディ:レクイエム〜怒りの日 ワーグナー:歌劇「ローエングリン」〜第3幕への前奏曲 / 芥川也寸志:交響管弦楽のための音楽〜第2楽章 ハチャトゥリアン:組曲「ガイーヌ」〜剣の舞 / ウォルトン:スピットファイアの前奏曲とフーガ クニッペル:ポーリュシュカ・ポーレ / マーラー:交響曲第1番「巨人」〜第4楽章(抜粋) プロコフィエフ:スキタイ組曲〜邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り / ショスタコーヴィチ:交響曲第8番〜第3楽章 オルフ:カルミナ・ブラーナ〜おお、運命の女神よ / ホルスト:組曲「惑星」〜火星(戦争の神) ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」〜終曲 / エルガー:行進曲「威風堂々」第1番(合唱編) | ||
| ニッポン男児の耳に焼きついている「ヒーロー音楽」のルーツであるクラシック音楽の中から、戦闘、勝負、迎撃、進軍、飛行、空中戦、勝利などを特に強くイメージさせる楽曲をセレクトした、個性派のクラシック名曲集。このディスクを手にした貴方こそが、この交響戦艦の新艦長! | ||
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| ドアティ:ルート66(1998)/ ゴースト・ランチ(2006)〜 [骨/雲の上に/ブラックラトル]/ サンセット・ストリップ(1999)〜 [午後7時/夜想曲/午前7時]/ 3人の指揮者と管弦楽のための 「タイム・マシーン」(2003)〜[過去/未来](*) |
ボーンマスso. マリン・オールソップ指揮 陳美安指揮(*) ローラ・ジャクソン指揮(*) | |
| 今や、世界中で最も注目される作曲家の一人となったマイケル・ドアティ(1954-)。しかし、オールソップは彼の作品を20年以上も前から擁護し、積極的に演奏している。今回の作品も極めて創造的でユニーク。 「ルート66」とは、アメリカ合衆国の国道でイリノイからカリフォルニアを結ぶ重要な道だった。映画、音楽、ポップ・カルチャーにもしばしば登場し、多くの人に愛された道路。「ゴースト・ランチ」はアメリカの女性画家ジョージア・オキーフにインスパイアされて書かれた作品。彼女は風景、花、そして動物の骨をモティーフとして70年もの間絵画を書き続けた人。そんな特異な画を彷彿させる煽情的な作品。真夜中の街をドライヴしているような「サンセット・ストリップ」、3人の指揮者による競演「タイム・マシーン」。どれも実験的、かつ興味深い作品ばかり。 | ||
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ブロシュ:ミサ・カンタータ(1999)(*)/聖母マリア(1998)(#)/冷淡な歌(2009)(+)/ キリスト教会のブルース(1990/2005)(**)/キリスト教会のポストリュード(2008)(##) イェルク・ワシンスキ(男声S/ヴォーカル;*/#/+/**) フェルナンド・クァトロッキ指揮パデレフスキーpo.(**) ジャック・デュプリース(Va;#) デイヴィッド・コウルター(ミュージック・ソウ;**/##) トーマ・ブロシュ(グラス・ハーモニカ/クリスタル・バシェット/キーボード/ クリスタル・ベル/ウォーターホン/ベル/オンドマルトノ) | ||
| 「聖母マリア」を除いて世界初録音。トーマ・ブロシュ(1962-)。彼の名前を聞いて思いだすのはオンド・マルトノ?それともグラス・ハーモニカだろうか?とにかく「レアな楽器」を紹介することにかけては類を見ないアーティストとして知られ、クラシックだけではなくレディオ・ヘッドとコラボしたり、 映画のサウンド・トラックに登場したりと八面六臂の活躍をしている人。さあ、このアルバムはそんな彼の全てを丸ごと楽しむ1枚。男声ソプラノの響きを生かした美しいミサ曲、そして様々な楽器の奇妙な音のオンパレードだが、これが何とも面白く、まるで氷の世界を彷徨っているような感じを受けるのではないだろうか。 | ||
| シベリウス:交響曲第4番 イ短調 Op.63/ 交響曲第5番 変ホ長調 Op.82 |
ニュージーランドso. ピエタリ・インキネン指揮 | |
| 日本でますます人気急上昇中。巨匠の道を歩き始めた感のある若手気鋭指揮者インキネンのシベリウス(1865-1957)・交響曲ツィクルス第2弾(第1集は8.572305)。当盤に収録されているのは、最も曲想が晦渋な第4番と祝祭的な雰囲気に満ちた第5番。1911年に完成された第4番は、当時体調不良を訴えていたシベリウスの気分がそのまま反映された作品。寒々とした荒涼な風景の中をよぎる一抹の風のような不気味さが見え隠れする。一転1915年に作曲された第5番は彼の50歳の誕生日の祝賀式典に演奏するために書かれた曲。春の訪れを感じさせるような暖かさを抱いている。対称的な2つの作品を、インキネンは見事に描き分けている。 | ||
| イタリアの歌曲とバラード集 トスティ(1846-1916):マリア/かわいい唇/最後の歌/四月/君なんかもう/夏の月/セレナード/理想 マスカーニ(1863-1945):セレナータ / ドナウディ(1879-1925):ああ、私の愛する人の トスティ:マレキアーレ/夢/暁は光から/去りゆくことは少し死ぬこと ステファーノ・セッコ(T) デイヴィッド・アブラモウィッツ (P) | ||
| トスティの歌曲は聴きたいと思っても、実はあまり録音がないことで有名。何人かの名歌手たちが手掛けてはいるものの「これ」と言ったオススメ盤はなかなかない。この盤に収録された歌曲のほとんどはトスティの作品で、彼が活躍した19世紀後半のイタリアでは、家庭の客間に家族や友人たちが集って、御自慢ののどを聴かせるのが大流行(今で言うとカラオケパーティのようなものだろうか)。そんな時に手軽に歌えて、なおかつ芸術性の高いこれらの歌曲は引く手数多の大人気となった。ほとんどの歌のテーマは「愛」。時として燃え上がり、時として失われる愛。燃える瞳、暖かい腕、そして心ときめかす甘い唇。そういうものが、甘いメロディに乗ってじっくり歌われる。 | ||
| ラテン・アメリカのギター音楽集 ポンセ(1882-1948):前奏曲 / ロメロ(1913-1996):天使のタンゴ ブローウェル(1939-):子守歌 / ポンセ:ギター・ソナタ第3番〜第2楽章 モレル(1931-):師匠 / バリオス(1885-1944):大聖堂 カントラル:時計(V.コベスによるギター編) / ロメロ:グァサ イラディエル(1809-1865):ラ・パロマ(V.コベスによるギター編) コベス(1982-):チェリタンゴ / バリオス:ワルツOp.8 No.4 ラミレス(1921-):アルフォンシーナと海 ピアソラ(1921-1992):バチンの少年(*)(コベスによる声、ナレーター、GとP編) ビセンテ・コベス(G) エンリケ・モレンテ(Vo;*) オラシオ・フェラー(ナレーター;*) エステバン・オカーニャ(P;*) | ||
| 1982年生まれのギタリスト、コベスによるラテン・アメリカ・ギター作品集。彼は1997年から伝説のギタリスト、ペペ・ロメロに学び、その後世界中で演奏旅行を行い、多くのオーケストラとも共演している。2008年にはモスクワのチャイコフスキー音楽院からルービンシュタイン・メダルを授与されているNAXOSにはバロモの録音(8.570420)があり、こちらも好評を博している。この演奏、お聴きいただければわかる通り、粒立ちのはっきりした明晰な音と、迸るような情熱に満ちた表情が素晴らしく、思い切り感情移入できそう。 | ||
| リャプノフ: ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.61(*)/ 交響曲第1番 ロ短調 Op.12 |
マキシム・フェドトフ(Vn;*) ロシアpo. ドミートリー・ヤブロンスキー指揮 | |
| ピアノ協奏曲では、リストの面影を引きずっていたリャプノフ(1859-1924)だが、1915年に作曲され1921年に改訂されたヴァイオリン協奏曲では一転、ロシアの郷愁を前面に出した壮大で抒情的な作品を書いている。フェドトフが鳴らす豪華なソロ・パート。甘美な第2主題、4分にも渡るそして強烈なカデンツァ。これを聴いて魅了されずに済む人がいるのだろうか?もう一つの交響曲第1番は1887年に完成された曲で、まだバラキレフの影響が見られるものの、刺激的で堂々たる楽想を持つ雄大な作品。終楽章での燃え上がる情熱の炎をぜひ体感して頂きたい。 | ||
| マリピエロ: 「ゴルドーニの3つの喜劇」からの交響的断章/ 1幕のバレエ「ストラディヴァリオ」(*)/ 管弦楽のための「チマロジアーナ」/ 管弦楽のための「ガブリエリアーナ」 |
トーマス・メイジャー(Vn;*) スイス・イタリア語放送o. クリスティアン・ベンダ指揮 | |
| マリピエロ(1883-1973)は既に知られている通り、音楽学者としての顔と、作曲家としての顔。その2つをうまく使い分けていたようだ。このアルバムに収録されているのはオリジナル作品が2つと、編曲作品が2つで、彼の個性の両面を味わえる。ヴェネツィア共和国の劇作家ゴルドーニの喜劇のために書いた3つの断章と、バレエ「ストラディヴァリオ」ではモダーンな響きが楽しめ、「チマロージアーナ」と「ガブリエーリアーナ」では清々しい原曲に絡みつく色彩豊かな管弦楽の響きを堪能出来る。彼は作曲家として、ほとんど独学でスタイルを確立できたのは、モンテヴェルディとヴィヴァルディの音楽を徹底的に研究したという成果があるのだろう。 MARCOPOLO 8.225118より移行盤。 | ||
| カルウォヴィチ: セレナードOp.2〜[行進曲/ロマンス/ワルツ/終曲]/ ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.8(*) |
イリヤ・カーラー(Vn;*) ワルシャワpo. アントニ・ヴィト指揮 | |
| ポーランドの作曲家カルウォヴィチ(1876-1909)は、リトアニア州ヴィリニュスに生まれ、ワルシャワでヴァイオリンを学んだ後、ドイツに留学。アルトゥール・ニキシュに指揮法を学びつつ、いくつかの作品を書いている。シマノフスキと並ぶ「ポーランドの新進気鋭の作曲家」として期待されるも、33歳、これからの時にタトラ山で雪崩に巻き込まれその生涯を終えてしまった。彼の華麗な作品は一度でも聴いたら耳に残るのだろう。作品の録音数があまり多くないにも拘わらず、熱心なファンが多いことで知られている。中でも「ヴァイオリン協奏曲」は聴かせどころも多く、華やかさと甘美さを併せ持つ名品。ヴァイオリンを担当するのはおなじみイリヤ・カーラー。文句なしの超絶技巧で難なく弾き切っている。ヴィトについては何も言う事がない。これ以上何を求めるか? | ||
| ロージャ: シンフォニー・コンサートへの序曲 Op.26a(改訂版)/ チェロと管弦楽のための狂詩曲 Op.3(*)/ ハンガリー風夜想曲 Op.28/ 3つのハンガリーの情景〜[奇想曲/田園曲/踊り] |
マーク・コソワー(Vc;*) ブダペストso. マリウス・スモリジ | |
| (*)世界初録音。 ハンガリーの作曲家、ミクロス・ロージャ(1907-1995)の管弦楽作品集第3弾。ハリウッドの映画音楽のようなダイナミックな響きと、ハンガリーの民族性がマッチした色彩豊かな作品は、すでに多くのファンを獲得しているが、今作も期待に違わぬ素晴らしさ。眩暈をもよおすほど悩ましいチェロの狂詩曲。1956年に起きたハンガリーの暴動にインスパイアを受け、当時契約していたMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の仕事の合間に作曲された「シンフォニー・コンサートへの序曲」は、ハンガリーから追放された彼の友人たちに捧げられた。 | ||
| バルトーク(1881-1945): バレエ音楽「中国の不思議な役人」Op.19, BB82 ブラームス(1833-1897):交響曲第1番 ハ短調 Op.68 |
LSO ジョナサン・パステルナック指揮 | |
| LSOと若手指揮者、パステルナックによるバルトークとブラームス。指揮者パステルナックはニューヨーク生まれ。16歳の時に奨学金を得て、マンハッタン音楽院で学びます。ネーメ・ヤルヴィ、デイヴィッド・ジンマン、ヨルマ・パヌラなど錚々たる顔ぶれから教えを受け、2002年バルセロナのカダケス国際指揮者コンクール(第1回優勝者はジャナンドレア・ノセダ)で第2位を獲得。将来が期待される新鋭。このアルバム、そんな彼の若々しい情熱が満ち溢れた好演で、おどろおどろしさよりもシャープさを前面に出したバルトーク、見通しの良いすっきりとしたブラームスと、これらの曲に食傷気味の耳にも新鮮な風をお届けする。 | ||
| J.C.F.バッハ:交響曲第6番 ハ長調 HWI/6/ 交響曲第10番 変ホ長調 HWI/10/ 交響曲第20番 変ロ長調 HWI/20 |
ライプツィヒ室内o. モルテン・シュルト= イェンセン指揮 | |
| 子だくさんであったJ.S.バッハの下から2番目の息子、J.C.F.バッハ(1732-1795)は、ビュッケブッルクの宮廷音楽家となったため「ビュッケブルクのバッハ」と呼ばれる。どちらかというと地味な活動をしたためか、同時代の評論家からは、あまり良い評価を受けなかったが、それは他の兄弟たちが個性的過ぎたせいもあったためで、彼自身、決して音楽家として才能がなかったのではない。ここで聴くことのできる3つの交響曲はどれも上品で、機知に富み、充分に「バロックから古典派への橋渡し」を担うことのできる名作と言えるだろう。 | ||
| バラダ:カプリチョス第2番(2004)(*)/ カプリチョス第4番「ジャズ風に」(2007)(#)/ カプリチョス第3番「国際義勇軍への賛辞」(2005)(+) |
アンドレス・ カルデネス(Vn;*/+)指揮(*/#) ジェフリー・ターナー(Cb;*/#) ピッツバーグ・シンフォニエッタ ローレンス・ロー指揮(+) | |
| スペイン生まれの異色作曲家、レオナルド・バラダ(1933-)の作品はどれも一癖も二癖もある独特なもので、それは交響曲であっても、オペラであっても、いつなんどきも強い主張をしているものから、聴き手としては黙って通り過ぎるわけにはいかない。今作はカプリチョス(狂詩曲)と題された1連の組曲。自由なラテンアメリカのダンス音楽集である第2番、ボランティアの軍隊へ敬意をあらわすための5つの小曲からなる第3番、そしてジャズのイディオムを持つ第4番。暴力的なパワーを持ちながらも、どこか足取りがふらつくような、ユーモラスさと悪魔的な嘲笑を持ち合わせた作品群。 | ||
| F.X.リヒター:室内ソナタ集第1集(1764) フルート、チェロとチェンバロのためのソナタ [第1番 ニ長調/第2番 ト長調/第3番 イ長調] |
パウリーナ・フレッド(Fl) ヘイディ・ペルトニエミ(Vc) アーポ・ハッキネン(Cemb) | |
| シンフォニア集(8.557818)でその典雅な世界へ聴き手を誘った、マンハイム楽派の作曲家フランツ・クサヴァー・リヒター(1709-1789)の室内ソナタ集。時代的には複雑なバロック様式から、装飾の少ないギャラント様式へと移り変わる頃に活躍した人だが、この1764年にニュルンベルクで公表された一連のソナタ集は、まだバロックのトリオ・ソナタの伝統に基づく物。この12のソナタはヴァイオリン(もしくはFl) 、チェロの序奏付きのチェンバロ・ソナタとして書かれたもが、実際に演奏してみるとヴァイオリンでは若干演奏不能な個所があり、これらの曲はフルートで演奏するべきではないかと思われる。北欧の名手たちによる春の陽だまりのようなどこもかしこも柔らかく美しい音楽。 | ||
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ホフマイスター(1754-1812):コントラバス四重奏曲(*) 〔第2番 ニ長調/第3番 ニ長調/第4番 ニ長調〕 シューベルト(1797-1828)/デューカ編曲:アルペジオーネ・ソナタ(#)(コントラバス版) ノルベルト・デューカ(Cb) エルネ・セベスチャン(Vn;*) フィリップ・モル(P;#) ヘルムート・ニコライ(Va;*) マルティン・オステルターク(Vc;*) | ||
| 1754年、ローテンブルクで生まれたホフマイスターは14歳の時に法律を学ぶためウィーンに移り、その後音楽を学ぶためにハンガリーへと移住した。作曲の勉強をしながら、楽譜出版の事業も起こし、ハイドンやモーツァルトの作品の出版を行ったの(現在のC.F.Peters社も彼が創業)。作曲家としても交響曲、協奏曲、器楽曲など多くの作品を残した。このコントラバス四重奏曲は、第1ヴァイオリンで奏する部分をコントラバスが担うという変わり種。本来こまわりの効かない楽器が、こんなにも悠然とメロディを奏でるところを想像するだけで、あまりの愛らしさに抱きしめたくなってしまうほど。ここで演奏しているデューカ本人による編曲の「アルペジオーネ・ソナタ」は全く違和感のない美しさ。音色に絶妙の深みも加わり、良い味出している。 | ||
| ベートーヴェン:弦楽三重奏曲集 Vol.2 〔ト長調 Op.9-1/ニ長調 Op.9-2/ハ短調 Op.9-3〕 コダーイ弦楽合奏団員[アッティラ・ファルヴェイ(Vn) ヤーノシュ・フェヘールヴァーリ(Va) ジェルジ・エーデル(Vc)] | ||
| 27〜28歳。この頃のベートーヴェン(1770-1827)は次第に深刻となる耳の病に悩まされ続けていた。しかし、創作熱は衰えることなく、数多くのピアノ曲や室内楽が生まれていた時期でもある。とはいえ、弦楽三重奏というスタイルはとても珍しく(ハイドンの曲は編成が違う)、なぜ彼が弦楽四重奏でなく、三重奏で、こんなにも充実した作品を書いたのかは良く分かっていない。弦楽四重奏に比べると、ヴァイオリンが1台少なくなるだけだが、透明度は飛躍的にアップし、スリリングな局面も多くなる。そうなると曲の仕上がりは奏者たちの腕にかかって来るが、そこは安心。名門コダーイ弦楽合奏団のメンバーによる納得の演奏。これぞ知られざる名作。充実の響きをお楽しみ頂きたい。 | ||
| ワインベルク:独奏チェロのための作品集 Vol.2 無伴奏チェロ・ソナタ〔第2番 Op.86(1964)/第3番 Op.106(1971)/第4番 Op.140(1986)/ 第4番〜第1楽章(1985年、オリジナル・ヴァージョン)〕 ジョゼフ・フェイゲルソン(Vc) | ||
| 全て世界初録音。 巷でもじわじわファンが増えつつあるワインベルク(1919-1996)のチェロ作品集。なぜ知られていなかったかについては、ただ単に「録音が少なくて聴く機会がなかったから」に尽きるのではないだろうか。この盤は全て世界初録音。最近、他レーベルでも挙ってこれらの作品を録音しているが、やはり系統的に聴くのならNAXOSがオススメ。ショスタコーヴィチ、マーラー、プロコフィエフたち、先人の残滓を感じさせる強烈で感傷的な作品群。ロストロポーヴィチにも学んだチェリスト、フェイゲルソンによる納得の演奏でお聴き頂きたい。 | ||
| イディル・ビレット〜ベートーヴェン・ エディション Vol.18(ソナタ集 Vol.9) 〔第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」/ 第30番 ホ長調 Op.109/第32番 ハ短調 Op.111〕 |
イディル・ビレット(P) | |
| トルコの名ピアニスト、ビレットのベートーヴェン(1770-1827)・ソナタ集。こちらは「告別」ソナタと晩年のソナタ、第30番、第32番のカップリング。朴訥とした語り口と、不思議な味わいの音色、そして深みのある歌心。これはまさに彼女の資質その物。どんなに早く流麗なパッセージにおいても、その姿勢を崩すことがないのは見事としか言いようがない。「告別」の終楽章でのノンレガート奏法はある意味グールドを超えるかも。そして最後のソナタ、第32番の第2楽章での「濃い」解釈を聴いてみて頂きたい。最近流行の「スマート」な演奏では物足りない方にぜひお聴きいただきたいベートーヴェン。 | ||
| ゲディーニ:ピアノ作品全集 Vol.2 ソナチネ ニ長調(1913)(*)/5つの音符のための4つの小品「プレリーリャ」(1922)(*)/ ピアノ・ソナタ 変イ長調(1922)(*)/幻想曲(1927)(*)/対位法のディヴェルティメント(1940)/ カプリッチョ(1943)/「鹿が水の泉を求めるように」によるリチェルカーレ(1956)/アレグレット(1957)(*) マッシモ・ジュゼッペ・ビアンキ(P) | ||
| (*)世界初録音。ボローニャでエンリコ・ボッシに学び、作曲家、指揮者として活動。トリノ音楽院とパルマ音楽院で長年作曲を教え、1951年から1962年までミラノ音楽院の院長を務めた作曲家ゲディーニ(1892-1965)の知られざるピアノ作品集第2集。ここでは作曲年代が40年以上に渡る8つの作品を聴くことが出来る。初期のソナチネは、まるでロマン派の作品であり、アルペジョを駆使したその美しさに誰もがため息をつくのではないだろうか?しかしその9年後の「プレリーリャ」は何とも解読不能な作品で、旋律より色彩の豊かさを楽しむものと言えるだろう。他の作品もぜひ聴いてみて頂きたい。ゲディーニの多彩な世界にはまること間違いない。第1集(8.572329)もご一緒に。 | ||
| グエッラの写本 Vol.1 序奏/聞いて聞く/痛みが増し/高く飛びあがれ/厳しさから目を背ける/ 疲弊した創造力/気をつけて、不注意だから/礼拝の栄光 イダルゴ:愛しているのは誰?/魚、獣、鳥/これは誰か?/愛の壊れる先/信用は私への礼儀 マリン:影への執着/私を殺せば私は死ぬ イザベル・モナール(S) マヌエル・ビラス(スペイン・バロックHp) | ||
| 最近発見されたばかりの、17世紀の後半にマドリッドで編纂されたグエッラの写本。ミゲル・デ・グエッラ(1646-1722)は1677年から王宮の礼拝堂の書記を務めた人で、この写本は当時流行していた歌を丹念に集めた物。2人の音楽学者トレントとアルバレスによって発見され1998年に公表された。スペイン王室、貴族、上流階級の作曲をたしなむ文化人たちによる100余りの小品集で、当時のスペインの音楽を肌で感じることができる興味深い物。ほとんどは作曲家不詳だが、中にはサルスエラの大家フアン・イダルゴや、ホセ・マリンなど作曲家名を特定できるものも含まれている。イザベル・モナールの表情豊かな歌に圧倒される。 | ||
| シューベルト:ミサ曲第5番 変イ長調 D678/マニフィカト ハ長調 D486
トリーネ・ウィルスベリ・ルンド(S) ベッティナ・ランチ(A) リ・ミンウ(T) ドミニジュ・ケーニガー(B) モーテン・シュルト=イェンセン指揮 ライプツィヒ室内o.、イモータル・バッハ・アンサンブル | ||
| シューベルト(1797-1828)のミサ曲の中でも「最も美しく創造的」と言われる第5番。未完成交響曲と同じ時期に書かれた作品で、管楽器、とりわけ木管楽器の扱いには目を見張るものがある。流動的なハーモニーが魅力的で、何より全編に曇りなき明るさが満ちているのが特徴。大気を漂うようなキリエ。躍動感溢れるグローリア、例外的な悲しみを帯びたサンクトゥス、ソリストたちの清冽な歌唱が印象的なアニュス・デイと聴きどころ満載。ブルックナーのミサ曲にも通じる重厚な風格も帯びている。マニフィカトはスコアに1816年9月の記載があるが、その前年に書かれた可能性が示唆されている。ルカ伝のマリアが神に感謝する祈り言葉がテキストに使われた祝祭的な曲で一部にオリジナルの聖歌が使われている。モルテン・シュルト=イェンセンの真摯かつ手慣れた指揮棒が、全曲を鮮やかに描きだする。 | ||
| アルティメット・モーツァルト・オペラ・アルバム | ||
| アルティメット・プッチーニ・オペラ・アルバム | ||
| アルティメット・ヴェルディ・オペラ・アルバム | ||
| アルティメット・ワーグナー・オペラ・アルバム | ||
| メノッティ(1911-2007): 歌劇「ブリーカー街の聖人」(*)/ユニコーン、ゴーゴン及びマンティゴア(#) ガブリエッレ。ルッジエーロ(S;*) デイヴィッド・ポレリ(T;*) グロリア・レーン(Ms;*) マリア・ディ・ゲルランド(S;*) レオン・リシュナー(B;*)/他 トーマス・シッパーズ指揮(*/#) スタジオo. & cho. (*)、器楽アンサンブル & cho. (#) | ||
| 録音:1955年2月-3月(*)/1957年(#)、ニューヨーク。ニューヨークのブリーカー街で起こる小さな物語は、ガーシュウィンの「ポーギーとベス」以来の新しいオペラとして、多くの人たちから絶賛された。病身をおして人々のために祈る主人公アニーナ、彼女にすがる貧しき人たち、彼女の神性を否定する兄ミケーレ、その恋人デシテリア。イタリア系の移民たちとその宗教観を見事に描いたこの作品は、1955年のピューリッツァー賞を受賞した(彼はその前年も「領事」で同賞を受賞している)。バレエ音楽「ユニコーン、ゴーゴン及びマンティゴア」は詩人の人生を3つの寓意の動物に見立てた物。E.S.クーリッジ財団の依嘱作品で1957年にニューヨークで初演されている。 | ||
| グレート・ヴァイオリニスト・シリーズ/ハイフェッツ ラロ(1823-1892):スペイン交響曲(4楽章版;*)/ サン=サーンス(1835-1921): 序奏とロンド・カプリツィオーソOp.28(#)/ ショーソン(1855-1899):詩曲 Op.25(+)/ ラヴェル(1875-1937):ツィガーヌ(**)/ チャイコフスキー(1840-1893): 憂鬱なセレナードOp.26(##)/ ヴィエニャフスキー(1835-1880): ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 Op.22(++) |
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn) ウィリアム・ スタインバーグ指揮(*/#) アイズラー・ソロモン指揮(+/++) アルフレッド・ ウォーレンステイン(**/##) RCAビクターso.(*/#/+) ロサンゼルスpo.(**/##) | |
| 録音:1951年6月12日-13日(*)、1951年6月19日(#)、1952年12月2日(+)、1953年12月8日(**)、1954年10月29日(##)、1954年11月5日(++)、ハリウッド。 20世紀を代表する名ヴァイオリニスト、ハイフェッツの至芸を聴く1枚。この録音は1950年代のもので、円熟した音楽性に溢れた一連の演奏として評価の高いお。ラロのスペイン交響曲は、彼のレパートリーの中では比較的珍しい物。ヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第2番は、1935年のバルビローリとのものがより知られているが(8.110938)、こちらはより深みのある、大らかな演奏が魅力。終楽章での激しさは感動物。 | ||
| 世界初録音〜パチーニ(1796-1867):歌劇「石の客」
レオナルド・コルテッラッツィ(T;ドン・ジョヴァンニ) ジェラルディーヌ・ショヴェ(Ms;ドンア・アンナ) ジノヴィア=マリア・ザフェイリアドウ(S;ツェルリーナ) ウーゴ・グアリアルド(B;マゼット) ジョルジョ・トゥルッコ(T;オッターヴィオ伯爵) ジューリオ・マストロトターロ(Br;おせっかい) ダニエーレ・フェラーリ指揮プファルツハイム室内o.、クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニアcho. | ||
| 録音:2008年7月1日、2日、4日、クルテアター、バート・ヴィルトバート、第20回「ヴィルトバートのロッシーニ」音楽祭ライヴ。 世界初録音のみならず、世界初の上演でもあった演奏。モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」で有名な題材を用いた作品。 ロッシーニ財団によるクリティカル・エディション(アジオ・コルギによる校訂版)を使用。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2011年2月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| メンデルスゾーン:交響曲第2番「讃歌」
ルート・ツィーザク、モイカ・エルトマン(S) クリスティアン・エルスナー(T) 準・メルクル指揮ライプツィヒMDRso.&cho. | ||
| メンデルスゾーン(1809-1847)の交響曲第2番は印刷技術発明400年を祝う式典のために書かれ、1840年に完成。実際には彼の交響曲の中で4番目に完成されたもが、出版の関係で第2番の番号が付されている。独唱、合唱、オルガンを用いた壮大な作品だが、なぜかあまり人気のでないところが不思議でもある。たしかに金管楽器で奏される冒頭のテーマは口ずさむのに少々勇気が要りますが・・・。この曲は当初は交響曲ではなく「交響カンタータ」というジャンルで想定された(確かに前半のシンフォニアの部分だけでも、充分に1曲の交響曲として成り立つだけの分量がある) 。メンデルスゾーンは初演後、この曲に改定を加え、現在演奏されるのはほとんどがこちらの改定版で、この準・メルクル盤も改定稿を使用している。全てが念入りに整理され、すっきりとした音色と、厚みのあるハーモニーが愉悦感をもたらすこと間違いない。 | ||
| オネゲル:ヴァイオリン・ソナタ全集 ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 H.3(1912)(*)/ ヴァイオリン・ソナタ第1番 H.17(1916-1918)(*)/ ヴァイオリン・ソナタ第2番 H.24(1919(*))/ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 H.143(1940) |
ローレンス・カヤレイ(Vn) ポール・ステュアート(P;*) | |
| フランスで生まれ、6人組の中心人物であったオネゲル(1892-1955)は、専ら大規模なオラトリオや管弦楽作品などでその作品が知られるが。ここで聴くヴァイオリン・ソナタではかなり内省的な一面を見せてくれるかのようだ。彼は生涯にヴァイオリン・ソナタを4曲(番号付きはそのうち2曲)作曲し、その時期はおよそ30年にまたがっている。最初に書かれた番号なしの二短調のソナタは、まだ調性を保っており、先人の影響下にあることが良くわかる。しかし、その4〜6年後に書かれた第1番のソナタは調性も付されることなく、独自の道を歩み出したオネゲルの姿が見えてくるかのような仕上がり。とは言え、やはり随所に見られるノスタルジックな味付けは、彼の心情を表しているかのようだ。1919年に書かれた第2番も、流動的な旋律に織り込まれた感傷的な気分が耳に残る。1940年の無伴奏ヴァイオリン・ソナタでも、身の引き締まるような厳しい音の中に、やはりどことなく懐かしげな感情が織り込まれている。1742年製のグァルネリを存分に歌わせるカヤレイの妙技にしばし心奪われて頂きたい。 | ||
| ストレンジ・ユーモア マッキー(1973-):ストレンジ・ユーモア ドアティ(1954-): レイズ・ザ・ルーフ(ティンパニと吹奏楽編;*) ドアティ:ブルックリン橋(#」 サイラー(1961-):天国の猟犬 |
トッド・クインラン (Timp;*) モーリーン・ハード(Cl;#) ラトガーズ・ ウインド・アンサンブル ウィリアム・バーツ指揮 | |
| 3人のアメリカ現代作曲家による「イカした作品集」。マッキーの「ストレンジ・ユーモア」は元来、弦楽四重奏とジャンベのための作品で、アフリカの太鼓のリズムと、中近東の民謡を用いた「音楽の文化の融合」を目指しているという。この編曲において、曲は更に熱くなっている。ドアティの2つの作品はどちらも協奏曲風の体裁を取っていて、「レイズ・ザ・ルーフ」ではティンパニ、「ブルックリン・ブリッジ」ではクラリネットが活躍する。「レイズ・ザ・ルーフ」はエンパイヤ・ステート・ビルディングの高さに敬意を払い、「ブルックリン・ブリッジ」ではニューヨークシティを四方から見渡すパノラマの風景を描いている。サイラーの「天の猟犬」はイギリスの詩人、フランシス・トンプソンの同名の詩からインスピレーションを得た作品で、神の救いを求めて精神世界を旅する魂を描いた物。伝統あるラトガーズ・ウィンド・アンサンブルによる渾身の演奏。 | ||
| リャプノフ:ピアノ協奏曲第1番 変ホ短調 Op.4/ ピアノ協奏曲第2番 ホ長調 Op.38/ ウクライナの主題による狂詩曲 Op.28 |
ショレーナ・ ツィンツァバーゼ(P) ドミートリー・ ヤブロンスキー指揮 ロシアpo. | |
| タネーエフに作曲を、フランツ・リストの門弟カール・クリントヴォルトにピアノを学んだ若き青年作曲家リャプノフ(1859-1924)は、モスクワ音楽院を卒業後、バラキレフに出会う。その影響を強く受けたリャプノフは、1885年にバラキレフの家へ身を寄せることになる。2人の芸術家はお互いに影響しあい、バラキレフの絶筆となったピアノ協奏曲第2番(未完)はリャプノフが補筆したことでも知られる。そんなリャプノフ自身のピアノ協奏曲第1番は、もちろんバラキレフに捧げられていて、重く垂れこめるようなメロディと、華々しい技巧がいかにもロシア風。1909年に書かれたピアノ協奏曲第2番は、ピアノと管弦楽が優美に絡みあい、どことなくリストの作品の雰囲気を湛えているが、いつしか彼が敬愛したバラキレフの協奏曲のメロディが現れる。1907年に作曲された「ウクライナの主題による狂詩曲」はブゾーニに献呈された技巧的で華やかな作品。 | ||
| フレイタス・ブランコ:管弦楽作品集第4集 交響曲第4番(1944-1952)/ 交響的詩曲「ヴァテック」(1913) |
アイルランド国立so. アルヴァロ・カッスート指揮 | |
| ポルトガルの作曲家、および音楽学者ルイス・デ=フレイタス=ブランコ(1890-1955)の第4集の管弦楽曲集。第4番の交響曲は彼の最後の交響曲で、8年の年月をかけて入念に仕上げられた作品。4つの楽章からなる伝統に基づいた形式で書かれた後期ロマン派風のアプローチが顕著な作品で、冒頭のユニゾンで奏されるメロディはグレゴリオ聖歌のキリエを引用した物。あまり対位法的な書法は見られず、全体的に厚みのあるハーモニーと躍動的なメロディが支配し、不協和音の中から突如経ち現われる金管のファンファーレや、弦のユニゾンには、思わず耳を欹ててしまう効果があるようだ。交響詩「ヴァテック」はイギリスの作家ベックフォードがフランス語で書いた東方奇譚にインスピレーションを得て書かれた作品。この世のありとあらゆる快楽を極め、地獄の宝物を奪還するために、悪の限りを尽くすヴァテックの物語で、1913年に書かれた作品だが、曲の初演は1950年まで待たなくてはいけなかった。その上、その際は第3変奏が演奏されることなく、結局全曲が演奏されたのは1961年になってから。確かにこの第3変奏曲は1913年当時の聴衆に受け入れられるとは到底思えないほど奇妙な物。弦による59声のフーガはまるで嘲笑のようであり、突然中断されるまでの2分間は生きた心地がしないのから。 | ||
| マリピエロ:交響曲集第5集 黄道十二宮の交響曲(1951)/ 交響曲第9番「悲嘆について」/ 交響曲第10番「アトロポス」 |
モスクワso. アントニオ・デ・アルメイダ指揮 | |
| MARCO POLOの人気シリーズであった、マリピエロ(1883-1973)の交響曲シリーズの掉尾を飾るアルバムとしてリリースされた1枚。1993年の録音だが、演奏、録音ともに申し分ない。イタリアの新古典派の作曲家マリピエロは、生涯に番号の付いた交響曲を11曲書いたが、その他に初期に3曲と、中期に3曲の「番号なし」の交響曲も書いている。この「黄道十二宮の交響曲」は1951年に書かれたもので、12の部分からなる曲は、四季の移り替わる気分を描き出すことに成功している。この当時の彼は「交響曲」という言葉自体に嫌悪感を抱いていたようで、その気持ちは1964年に第8番が書かれるまで払拭されなかったようだ。その次に書かれた第9番溌剌とした気分がトランペットに中断される部分はまるでオネゲル。そして第10番はヘルマン・シェルヘンに絶賛された作品で、 ギリシア神話に登場する女神にちなんで命名された物。 MALCO POLO 8.223697より移行盤 | ||
| ブライアン:交響詩 「イン・メモリアム」(1910)/ 祝典舞曲/交響曲第17番(1960-1961)/ 交響曲第32番(1968) |
アイルランド国立so. エイドリアン・リーパー指揮 | |
| 1950年代までは、「謎の作曲家」とされていたハヴァーガル・ブライアン(1876-1972)。彼はその生涯に32曲の交響曲を始め、管弦楽作品、オペラなど多くの作品を書いている。彼は才能に恵まれながらも、あまり勤勉でなかったためか、作品が上演されることがあまりなく、そのために一部の熱狂的なファンを除いては、その存在すらも忘れ去られかけていた。しかし、彼の最大の作品「交響曲第1番」が1961年にアマチュアを中心としたオーケストラで上演されるやいなや、そのあまりにも破天荒な曲が評判を呼び、再び脚光を浴びた人として知られている。このアルバムには2つの管弦楽作品と2つの交響曲が収録されている。さすがに第1番ほどの大掛かりな仕掛けはないにしても、交響詩「イン・メモリアム」の冒頭のファンファーレを聴くだけでも、確かに心躍る音楽。この機会に再度見直してみたい作曲家。 MARCOPOLO 8.223481より移行盤。 | ||
| サン=サーンス:管楽器のための音楽集 デンマークとロシアの歌による奇想曲 Op.79/クラリネット・ソナタ 変ホ長調 Op.167/ オーボエ・ソナタ ニ長調Op.166/ファゴット・ソナタ ト長調 Op.168/ ロマンス 変ホ長調 Op.67(ホルンとピアノ編)/ フルート、クラリネットとピアノのための「タランテラ」Op.6 カナダ・ナショナル・アーツ・センター管楽五重奏団 [ヨハンナ・グフレエール(Fl) チャールズ・ハマン(Ob) キムボール・サイクス(Cl) ローレンス・ヴァイン(Hr) クリストファー・ミラー(Fg) ステファヌ・ルムラン(P)] | ||
| 生涯に驚くほど多くの作品を書いたのに、穏健な作風が災いしてか、どう考えてもその一部しか知られていないサン=サーンス(1835-1921)。しかし、このアルバムに収録された味わい深い室内楽曲を聴いてみると、「もっと聴いてみたい」という気持ちになる人が多いのではないだろうか。3つのソナタはどれも彼の最期の年に書かれた曲で、澄み切った美しさと深い諦観に満ちている。とは言え、クラリネット・ソナタの終楽章での目まぐるしい楽想の変化などには、天才の閃きを感じずにはいられない。カナダの名五重奏団と、カサドシュ国際コンクールの受賞ピアニストによる魅力的な演奏で、この滋味溢れる佳曲の花束をお聴き頂きたい。 | ||
| マルケヴィチ:管弦楽作品全集第7集 ピアノ協奏曲(1929)(*)/カンタータ(#)/イカロス(1932/1943) マルテイン・ファン・デン・フーク(P;*) ニーンケ・オーステンレイク(S;#) クリストファー・リンドン=ギー指揮アルンヘムpo.、オランダ・コンサート男声cho.(#) | ||
| マルケヴィチ(1912-1983)の作品は聴けば聴く程にその凄さに震撼せざるを得ない。この第7集でも驚異的な才能に驚かされるばかり。1曲目は彼が16歳の時に書いた協奏曲。ちょっと人を食ったような表情を見せるピアノの動きはプロコフィエフでもなくバルトークでもない暴力的で、かつ魅力的な物。メロディの美しさを求める人には向かない音楽だが、この恐ろしいまでの機動力を有した作品が16歳の少年の手から生まれたというのは、確かに恐ろしいこと。カンタータはバレエ・ルセの委嘱に拠って書かれた作品。コクトーのテキストに基づいている。「イカロス」は第3集(8.572153)に収録された「イカロスの飛行」を再構築した物。やはりバレエ・ルセのプロジェクトのために1932年に作曲、翌1933年に初演された作品だったが、出来上がりが気に入らなかったのか破棄してしまったものを、その約10年後に改作した物。 8.225076 MARCO POLO より移行盤。 | ||
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期待の新進演奏家シリーズ〜アドリアーノ・デル・サル、ギター・リサイタル ターレガ(1852-1909):アルボラーダ/アラビア奇想曲/メヌエット/ゆりかご/ロシータ ソル(1778-1839):幻想曲 Op.7 / モレノ・トローバ(1891-1982):性格的小品 ロドリーゴ(1901-1999):祈りと踊り / モリコーネ(1928-)/C.マルシオーネ編曲:ガブリエルのオーボエ アドリアーノ・デル・サル(G) | ||
| スペインの若手ギタリスト、アドリアーノ・デル・サルはフリアン・アルカス国際クラシック・ギター・コンクール優勝者であり、他にも国内、国際コンクールで少なくとも1ダースの1等賞を獲得、その才能はすでに世界中に広く知れ渡っている。このアルバムでは彼の広範囲なレパートリーの中から厳選した、スペイン・イタリアの作曲家たちの作品が取り上げられている。ターレガ、ソル、モレノ・トローバ、ロドリーゴ。この4人の作品はギターを語る上で避けては通れないだろう。デル・サルは全ての曲に新たな命を吹き込む。そして最後に添えられたモリコーネの作品での繊細かつ美しい表現と言ったら!ドイツの名工、マティアス・ダマンが制作した素晴らしい楽器の音色が華を添えている。 | ||
| イディル・ビレット/ソロ・エディション第1集 リスト(1811-1876):ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178/パガニーニによる大練習曲 S.141 イディル・ビレット(P) | ||
| トルコが誇る女性名ピアニスト、イディル・ビレットの名前はNAXOSファンにとってすでにおなじみ。世界中のオーケストラ、指揮者と共演し、また膨大なレパートリーを持つ事でも知られてます。このシリーズにはそんな彼女の姿を知るのに格好のアイテムが揃っている。とりわけリストは彼女が最も得意としている作曲家であり、ここでも冴えた技巧を遺憾なく発揮している。パガニーニ練習曲は1987年の録音だが、ソナタは2010年の最新録音。凄みのある響きと凝った表現をお楽しみ頂きたい。 | ||
| イディル・ビレット/アーカイヴ・エディション第8集 ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ・ソナタ 〔第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」/ 第29番 変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィーア」〕 |
イディル・ビレット(P) | |
| こちらはビレットによるベートーヴェンの2つのソナタ。時には「やり過ぎ?」とも思える濃厚な味付けがたまらない。「悲愴」での第1楽章の冒頭部分の歌い込み、一つ一つ音を愛おしむかのように甘く美しい第2楽章、軽やかさの中とどっしりした風情を併せ持つ終楽章。また「ハンマークラヴィーア」では恐ろしいまでの輝かしい音色と壮大なる迫力で聴き手を魅了する。ベートーヴェンの激情を見事なまでに引き出した名演。 | ||
| タンスマン:24の間奏曲〜 [第1巻/第2巻/第3巻/第4巻]/ 小組曲(1917-1919)/即興的ワルツ(1940) |
エリアーヌ・レイエ(P) | |
| ポーランドに生まれ、パリに移住した作曲家タンスマン(1897-1986)。彼はポーランドで学んだ後、フランスに移住。当時の保守的なポーランドの音楽環境を離れたことや、ラヴェルやストラヴィンスキーに影響されたことで、その創造性を自由に発揮し次々に活躍の場を広げていく。 パリにいた時は、 「フランス六人組」 に参加するように説得されたほど(断ったそう)、フランスに馴染んだが、彼自身は自らを「ポーランドの作曲家」と呼んでいた。しかし、ユダヤの血をひいていたため、迫害を逃れ1941年にアメリカ合衆国に亡命。終戦後はパリに戻ったものの、当時流行していた前衛音楽になじむことができず、次第にその創作能力は衰えてしまった。このアルバムに収録されているのは彼の全盛期に書かれたピアノ曲。極めて精緻に書かれた24の間奏曲、そして表情豊かな小組曲、しゃれた雰囲気を湛えたワルツ、と、彼の実力が存分に発揮された色とりどりの作品集をお聴き頂きたい。 | ||
| ワインベルク:独奏チェロのための音楽全集第1集 24の前奏曲 Op.100(1969)/ 無伴奏チェロ・ソナタ第1番 Op.72(1960)世界初録 |
ジョゼフ・フェイゲルソン(Vc) | |
| 最近、様々なレーベルからワインベルク(1919-1996)のチェロ作品集がリリースされるようになったが、この録音時(1996年)は、この演奏が世界初録音だった。そんなワインベルクの独奏チェロのための24の前奏曲は、バッハの平均律、および、ショパンやショスタコーヴィチの「24の前奏曲」と同じ目的を持って書かれた物。それはもちろん調性の関係性を探ることだけでなく、楽器の特性を深く研究し、音楽様式と技術の頂点を極めることなのは間違いない。名手ロストロポーヴィチに捧げられている。1960年に書かれた無伴奏チェロ・ソナタは3つの楽章からなる完成度の高い傑作。ゆったりと瞑想的な第1楽章、諧謔的とも言える第2楽章、そして爆発的な昂りを見せる第3楽章、と聴きどころたっぷり。ロシア音楽好きの間で高く評価されていたソナタ。これらはまさに、1台のチェロの持つ無限の可能性をとことん引き出した20世紀の名作と言えるだろう。30年以上のキャリアを持つ名手、フェイゲルソンによる納得の演奏。 | ||
| リース:ピアノ・ソナタとソナチネ第4集 ピアノ・ソナタ ニ長調 Op.9-1/ ピアノ・ソナタ 変イ長調 Op.141 |
スーザン・カガン(P) | |
| NAXOSではおなじみのリース(1784-1838)のシリーズ。リースはベートーヴェンにピアノを学び、ピアニストとしてヨーロッパ各地を演奏旅行した。彼の作品は師の影響を受けつつも、とても独創的であり、また確立された個性を有している。 ニ長調のソナタは、1808年に作曲された若き頃の作品。フランス滞在時の1811年に出版されている。 ニ長調という明るい調性を見事に生かした快活な第1楽章は、確かに古典派とロマン派を繋ぐ豊かな発想が感じられる。特徴的なリズムを持つ第2楽章、そして終楽章は見事な変奏曲となっている。この曲の中に「18世紀の良き音」を聴くことができるだろう。 変イ長調のソナタはリースの最後から2番目のソナタ。1826年に書かれ、彼の作曲技法の頂点を極めるものとして聴きどころの多い作品。静けさと平穏に満たされたように見える第1楽章にも様々なドラマが隠されている。 | ||
| ブゾーニ:ピアノ作品集第7集 ゴルトマルクの歌劇「マーリン」の主題による協奏的トランスクリプション/ コルネリウスの歌劇「バグダードの理髪師」の主題による幻想曲/ モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」による練習曲第1番「スタッカート」/ ワーグナーの楽劇「神々の黄昏」〜第3幕「ジークフリートの葬送行進曲」/ ソナチネ第3番「子供のために」/ソナチネ第6番「ビゼーのカルメンによる室内幻想曲」/ 多声演奏の訓練のための5つの小品 ヴォルフ・ハーデン(P) | ||
| ブゾーニ(1866-1924)はイタリアの作曲家として認知されているが、その生涯のほとんどをドイツで過ごし、晩年はベルリン芸術アカデミーで作曲の教鞭もとっていた。彼はピアノのヴィルトゥオーソとして活躍、そのピアノ作品もリストに負けず劣らず絢爛たるものばかり。このアルバムに収録された曲は、全てオペラとの関係を持っていて、それは直接的なトランスプリクションの時もあれば、華麗なパラフレーズの時もある。あまりにも華麗になってしまった場合は、演奏時の困難さを考慮してか、「練習曲」としての体裁を取っているところも面白い物。モーツァルトのセレナードを基にした練習曲は、ちょっと聴くととても軽やかで簡単そうに聴こえるが、実は5声部を弾き分けなくてはいけないという、ゴドフスキーもびっくりの難しい曲だったりする。ジークフリートの葬送行進曲は、ほぼ原曲を忠実になぞっているが、やはりブゾーニらしくひねった編曲をしている。「この曲をもしリストがピアノ独奏に編曲していたらどんな風になっていただろう?」と考えながら聴くのも楽しい物。ブゾーニのピアノ作品のシリーズを全て受け持つハーデンの冴えた技巧は、ここでも光る。 | ||
| ポスト:弦楽四重奏曲第2番(2001)/ 仮想のコラールによる幻想曲/ 弦楽四重奏曲第4番「アベラルド・モレルの 3枚のフォトグラフ」(2005)/ 弦楽四重奏曲第3番(2003) |
ホーソーンSQ | |
| アメリカの作曲家、ポスト(1949-)は弦楽四重奏曲を「音楽の表現の頂点である」と語った。彼の作品はどれも瞑想的な雰囲気と、美しく懐かしい響きを持っている。マルティヌーの作品からインスピレーションを受けた第2番、イラクの戦いを思いながら書かれた第3番、演奏しているホーソーン弦楽四重奏団のヴィオラ奏者ラトヴィックは、退廃音楽の擁護者でもあり、彼の提案に拠って作曲された、マサセッチューセッツの写真家モレルの写真に寄せる第4番。これらの作品の根底には、深い人間愛と平和への祈りが満ちている。またチェコの古いコラールに基づく美しい幻想曲も、切ない祈りが溢れている。 | ||
| ハイドン:ミサ曲集 Vol.6 第1番 ヘ長調「ミサ・ブレヴィス」 Hob.XXII;1(*)/ 第12番 変ロ長調「ハルモニー・ミサ」Hob.XXII;14(#) アン・ホイット、ジュリー・リストン(S;*) リチャード・リポルド(B;*) ナコル・パルマー、ニーナ・ファイア(S;#) キルステン・ゾレク=アヴェラ(A;#) ダニエル・ムトル、マシュー・ヘンスラッド(T;#) アンドルー・ノーレン(B;#) オウエン・バーディック指揮(*) ジェーン・グラヴァー指揮(#) ルベル・バロックo.、ニューヨーク・トリニティ教会cho. | ||
| 「ミサ・ブレヴィス」とは「小さなミサ」という意味。1749年、変声期を迎えた17歳のハイドン(1732-1809)はそれまで活躍していた聖歌隊を去らなくてはいけなかった。この時、彼が今までの音楽的成果を表すために作曲したのがこの曲だと言われている。知識不足を補うため、彼は当時有名な作曲家であったポルポラに会い、イタリアの音楽様式について学んだのもこの時期。小さいながらも充実した書式で書かれた溌剌とした音楽。一方、第12番「ハルモニー・ミサ」は1802年、70歳の時の作品。ハイドン最後のミサ曲で、すでに「天地創造」や「四季」などの傑作をものにしていた彼ならではの堂々とした作品。1802年9月8日。エステルハージ公爵夫人の命名日を祝う日のための演奏会で初演された。ここでいう「ハルモニー」とは木管合奏の意味。充実した管楽器の響きが随所に現れる感動的な大作。ニューヨーク・トリニティ教会合唱団の艶やかな歌声が胸に迫る。 ミサ曲の番号表記は、ブライトコプフ社の旧全集での通し番号に拠る。 | ||
| トゥルヌミール:歌曲集 英知 Op.34/歌曲集「詩曲」Op.32/三部作 Op.39/ 3つの歌曲 Op.46/孤独/自然は胸を躍らせて/ 宗教的対話 Op.50(*) |
クレア・シートン(S;*) マイケル・バンディ(Br) ヘレン・クレイフォード(P) | |
| ボルドー生まれの作曲家トゥルミヌール(1870-1939)はパリ音楽院でフランクにオルガンを学び、サント・クロティルド教会のオルガニストとして活躍した。作曲家としては、「神秘的なオルガン作品を書いた人」としてのみ知られているが、実は彼、室内楽やオペラ、オラトリオの作曲ばかりか、8曲の交響曲までをも書いている。そのほとんどは出版されることもなく、今に至っているが(交響曲のうち7曲はMARCO POLOレーベルに録音あり)、これらがもっと聴かれるようになる日もそう遠くはないだろう。このアルバムに収録されている歌曲も、2つの作品を除いては公表されることもなく、忘れ去られていた存在。ほとんどが彼の初期の作品だが、どれも詩的であり、また不可解な美しさを持った曲として耳に残るだろう。多くは象徴派の詩人、アルベール・サマンの詩を用いられており、美しい言葉と緊密に結びついた極めて繊細な音楽が展開されている。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2011年1月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ドヴォルザーク:交響曲第6番 ニ長調 Op.60/ 夜想曲 ロ長調 Op.40/ スケルツォ・カプリツィオーソOp.66 |
ボルティモアso. マリン・オールソップ指揮 | |
| 交響曲第9番(8.570714)、第7、8番(8.572112)に続くマリン・オールソップのドヴォルザーク・シリーズ第3弾。今回もライヴ録音による、彼女の入念で精緻な解釈を楽しむことができるだろう。この第6番はドヴォルザーク(1841-1904)が1880年に作曲したもので、彼の交響曲の中では最初に出版されたため、当初は「第1番」とされていた。7番〜9番に比べると知名度は低いものの、ボヘミアの豊富な民謡をふんだんに使った爽やかな音楽は、しばしばブラームスの交響曲第2番と比較されるほどに充実した書法を持っている。夜想曲は、彼の弦楽四重奏曲第4番の緩徐楽章を編曲したもので、穏やかな美しさに満ちている。スケルツォ・カプリツィオーソは、名指揮者ニキシュが愛奏したことで知られる祝典的な雰囲気に満ちた華やかな作品。 | ||
| ショスタコーヴィチ:交響曲第10番 ホ短調 Op.93 | ロイヤル・リヴァプールpo. ワシリー・ペトレンコ指揮 | |
| ペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管によるショスタコーヴィチ(1906-1975)交響曲全集の第4集。今作は、最高傑作と言われる第10番になる。作品は多くの謎を孕み、色々なものが織り込まれていると言われているが、作曲家自身も明言を避けているように、そのあたりは永遠の謎とされている。1953年にムラヴィンスキーが初演して以来、多くの指揮者たちがこの曲の本質を描きだすべく願っているが、ペトレンコの演奏は、また新たな一石を投じることになるだろう。第4楽章、燃える。ペトレンコは完全にショスタコーヴィチを手中に収めた! | ||
| ハンス・オッテ(1926-2007):響きの書 〔第1部−第12部〕 |
ラルフ・ファン・ラート(P) | |
| オッテは若い頃からピアノとオルガン演奏に格別の才能を示し、ヒンデミットから作曲を学んでいる。その後、印象派作品に特に造詣が深いピアニスト、ヴァルター・ギーゼキングと親交を結び、強く影響を受けた。1959年にラジオ・ブレーメンの音楽監修担当となり、すぐに歴史的な2つの現代音楽祭を開催。自らも作曲家として活動しながら、同世代の作曲家たち…シュトックハウゼンやメシアン、ナンカロウ、ライリー、ライヒ…を積極的に紹介したことで知られる。彼の作品は、どちらかと言うと電子音楽や、もっと難解な曲が多いが、この「響きの書」だけは、なぜか静かで美しい音に満たされている。演奏は、現代作品の解釈において高く評価されているラルフ・ファン・ラート。ドビュッシーでもなく、メシアンでもなく、ナイマンでもない、永遠に続くかのような不可思議なピアノの響き。ひたすらそんな音と向き合う67分。これは素晴らしい体験。 | ||
| サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲集 ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 Op.61/ ヴァイオリン協奏曲第1番 イ長調 Op.20/ ヴァイオリン協奏曲第2番 ハ長調 Op.58 |
ファニー・クラマジラン(Vn) パトリック・ガロワ指揮 シンフォニア・フィンランディア・ ユバスキュラ | |
| 当時としては独創的な作品を作ったにも拘わらず、その穏健な作風のせいか、イマイチ評価されにくい、フランスの作曲家、サン=サーンス(1835-1921)。彼の書いた曲はどれも精巧で、才能に溢れていて、すごく心に残るメロディも多くあるが、あまりにも良い曲過ぎるのだろうか。気持ち良さとともに、耳をすり抜けてしまうことがしばしば。有名なヴァイオリン協奏曲第3番の第2楽章も、切なく歌うヴァイオリンが心に深くしみ入る。演奏者は、2005年のフリッツ・クライスラー・コンクールで優勝したフランス生まれのクラマジラン。繊細な音色と強靭な表現で、曲の真実の姿をあますことなく伝える。 | ||
| マルティヌー:ピアノ協奏曲集第2集 ピアノ協奏曲第4番「呪文」H.358/ ピアノ協奏曲第1番 ニ長調 H.349/ ピアノ協奏曲第2番 H.237 |
ジョルジョ・コウクル(P) ボフスラフ・マルティヌーpo. アルトゥール・ファーゲン指揮 | |
| あまり聞いたことのない曲のCDを再生する時に、何だかわくわくする人も多いろう。このマルティヌー(1890-1959)の曲は、タイトルからして胸がドキドキしないか?もちろん最初の音が飛び出してきた途端、魅惑されてしまうことは間違いない。まるで鐘の音のように光り輝く音の粒、溢れる躍動感。そして未知への不安感。それら全てがきちんとおさまっている。この曲は1956年に完成、マルティヌーではおなじみのピアニスト、フィルクシュニーと、ストコフスキーに拠って初演されている。第1番の協奏曲は1925年に書かれたもので、とても聞きやすい作品。難解さはほとんどない。バロック風の味わいを持つ終楽章がチャーミング。1934年に書かれた第2番の曲は第1楽章の堂々とした開始部も見事だが、終楽章での超絶技巧は息がとまるほどの驚きを与えてくれることだろう。 | ||
| レシュノフ:二重協奏曲(2007)(*)/ 交響曲第1番「忘れられた聖歌、そしてリフレイン」/ ラッシュ |
チャールズ・ウェザビー(Vn;*) ロベルト・ディアス(Va;*) IRIS o. マイケル・スターン指揮 | |
| ニュージャージー生まれの作曲家若きレシュノフ(1973-)は、早くからその才能を嘱望され国際的な活躍をしている。オーケストラ作品を始め、室内楽作曲家としても名高く、多くの団体や演奏家が彼に作品を委嘱し、新作が次々と演奏されている。このアルバムに収められた3つの作品は、彼の資質をよく表しており、現代的な感覚の中にどこか懐かしさを秘めた聴きやすい物。指揮者スターンの依頼で書かれた5つの楽章からなる「交響曲第1番」は、ベートーヴェンの「第9」に込められたメッセージと同じく、全ての人間を賛美するために書かれている。グレゴリオ聖歌や、ギヨーム・デュファイのミサ曲、17世紀のユダヤ教の典礼、など様々なモティーフを用いながら、新しく構築された音楽は、得も言われぬ感動をもたらすことだろう。現代アメリカの名手2人がソロをつとめる「二重協奏曲」は、神秘的な音の中にも躍動感が溢れている。タイトル通りのせわしなさが楽しい「ラッシュ」もオススメ。 | ||
| カロミリス:狂詩曲、交響詩集 狂詩曲第1番(G.ピエルネによる管弦楽版;*)/ 狂詩曲第2番「夜の歌」 (B.フィデツィスによる管弦楽版;*)/ 抒情詩(#)/聖ルークス修道院にて(+)/ ミナスの反乱、エーゲ海の海賊(**)/ 勇敢な女性の死(**) |
ジュリア・ソーグラクー(S;#) エヴァ・コタマニドウ(語り;+) ロシア国立 シンフォニック・カペラ(*/+/**) カルロヴィ・ヴァリso.(#) バイロン・フィデツィス指揮 | |
| 「ギリシア音楽の父」として称賛される作曲家カロミリス(1883-1962)。もともとはオスマン帝国スミルナ出身、イスタンブールで音楽を学んだが、ウィーンに留学後はアテネに在住。アテネに国民音楽院を創設し、ギリシア音楽の発展を目指した。民謡に基づくオペラや交響曲が有名。ワーグナーとリムスキー=コルサコフを賛美していたといい、自身の作風もドラマティックで重厚なものとなっている。このアルバムには、ピエルネが管弦楽用に編曲した狂詩曲や、朗読を伴う「聖ルークス修道院にて」など6つの作品が収録されている。作品はギリシアの民族音楽のリズムと複雑な対位法を多用した、独特の息の長い旋律線を持つ特異なものばかり。どことなく東洋的な雰囲気も漂わせるという、まさに百花繚乱の世界。 | ||
| フランツ・シュミット:交響曲第4番 ハ長調/ 「軽騎兵の歌」による変奏曲 |
マルメso. ワシーリー・シナイスキー指揮 | |
| NAXOSのフランツ・シュミット・シリーズもこれで第4集。今作は、1932〜33年に書かれた交響曲第4番がメイン。この頃のシュミット(1874-1939)は、私生活でも悲しい事件続きで、もともと不安定だった健康状態まで悪化してしまった。中でも最初の結婚でもうけた一人娘エマ(1899年生まれ)が、初めての出産で命を落としてしまったことが、かなりの打撃だったようだ。そのため、この交響曲第4番は、娘エマへのレクイエムであり、曲全体にも胸が張り裂けるような悲しみが漂っている。1楽章形式だが、全体は4つの部分に分けることができ、第1部の終わりで聴こえてくる波打つようなハープは、天使の羽ばたきとも思える美しさ。第2部では葬送行進曲風の楽想、第3部では壮大なフーガ、そして第4部で最初の主題が帰ってきて、この充実した全曲をしめくくる。かたや、1930年にクレメンス・クラウスの指揮によりウィーン・フィルで初演された「軽騎兵の歌」による変奏曲は軽快な主題と重厚なハーモニーが楽しめる、後期ロマン派特有のまったり感と聞きごたえに満ちた作品。 | ||
| ウォロソフ:無言歌集〜 弦楽四重奏のための18のディヴェルティメント 川/輪舞/ストラヴィンスキーへのブルース/ 緊張する!/私の墓の前で踊る/尊崇/歩道の支柱/ 手紙/スカンク/若き愛/Creepalicious/時間の後/ 猫が狂ったようにひっかく/楽しもうぜ/炎と氷/ 厳しい決断/遺族の真実/最後のキス |
カルペ・ディエムSQ [チャールズ・ウェザビー(Vn) ジョン・ユーイング(Vn) コリーン・フジワラ(Va) ディエゴ・ファイングレッシュ(Vc)] | |
| ピアニストとしても幅広い活動をしているウォロソフ(1955-)は、10代の頃からクラシックの勉強をしながら、ロックやジャズの演奏を行ってきている。そんな彼の作品は、「私の友だちが楽しみのために聴きたい音楽を作曲することに喜びを見出す」と彼自身が語るように、どれも聴きやすく、親しみやすい楽想に溢れている。このアルバムに収録された「無言歌」と名付けられた18曲の小品たちも、ポピュラーとクラシックの境目を外した楽しいものばかり。各々の曲に付けられたタイトルも意味深でおしゃれ。演奏は、こちらもアメリカの最先端を行くカルペ・ディエム弦楽四重奏団。これらの曲は、メンバーのヴァイオリニスト、ウェザビーのために書かれている。とびきりの楽しい一時をお届けする。 | ||
| バックス&ブリッジ:ピアノ五重奏曲 バックス:ピアノ五重奏曲 ト短調 ブリッジ:ピアノ五重奏曲 ニ短調 H49a |
アシュリー・ウェイス(P) ティペットSQ | |
| 2曲の対照的なイギリスのピアノ五重奏曲を、アシュリー・ウェイスとティペット弦楽四重奏団の素晴らしい演奏でお楽しみ頂きたい。バックス(1883-1953)の作品は、1914年から15年にかけての彼の円熟期に書かれた物。批評家エドウィン・エヴァンズに捧げられている。初演時にピアノを演奏したのは、おなじみハリエット・コーエン(彼のパートナー)。彼女がバックスに与えたモティベーションは測りしれないほどの大きさであったことを実感せざるを得ない作品。一方、ブリッジ(1879-1940)の五重奏は、1904年から05年に書かれた最も初期の曲。彼自身は出来上がりに不満があり、1912年に大幅な改訂を加えている。有名な「コベット賞」(イギリスの金満家が設立した若き作曲家のための賞)に応募するための試行錯誤が窺われるが、それはそれで若き情熱の発露と言えるのではないだろうか。 | ||
| ヘルマン: 3つのヴァイオリンのためのブルレスケ ト長調 Op.9/ 3つのヴァイオリンのための狂詩曲 〔第1番 ニ短調 Op.2/第2番 ト長調 Op.5/第3番 イ長調Op.13〕/ ヴァイオリンとチェロのための 華麗なる大二重奏曲 ト短調 Op.12(*)/ 3つのヴァイオリンのための組曲 ニ短調 Op.17 アイヒホルン: パガニーニの「ヴェニスの謝肉祭」の主題による 変奏曲(世界初録音)/ ロッシーニの「モーゼ」の主題による 華麗なる変奏曲(世界初録音) |
レート・クッペル(Vn) アレクシア・ アイヒホルン(Vn/Va) フリーデマン・ アイヒホルン(Vn) アレクサンダー・ ヒュルスホフ(Vc;*) | |
| フリードリヒ・ヘルマン(1828-1907)の作品は、現代ではヴァイオリンとヴィオラを学ぶ人たちの必須アイテム。彼はメンデルスゾーンが設立したライプツィヒのコンセルヴァトワールで学び、1848年にはここの教授に任命された。多くの作品を書いているが、曲よりもヴァイオリン奏法について書いた著作の方が知られているのは何とももったいない話。冒頭の民謡「かわいいアウグスティン」のメロディを使った3台のヴァイオリンによるブルレスケでの魔法のような音は、一度聴いたら忘れられない感動。一方、ヨハン・ポール・アイヒホルン(1787-1861)の作品は、全て世界初録音。ここで素晴らしいヴァイオリンを演奏しているアレクシアとフリーデマンの係累にあたるとか。 | ||
| ヘンツェ:ギター作品集第2集 ギター・ソナタ第1番「王宮の冬の音楽」/ カリヨン(R.エヴァーによるギター編;*)/ レチタティーフ(*)(R.エヴァーによるギター編)/ 仮面(*)(R.エヴァーによるギター編)/ 「ポルチーノ」による3つのおとぎ噺の情景/ エオリアン・ハープに寄せる頌歌(#) |
フランツ・ハラース(G) アンナ・トルゲ(マンドリン;*) クリスティーナ・ ビアンキ(Hp;*) アンサンブル・オクトパス(#) コンスタンティア・ グルズリ指揮(#) | |
| ヘンツェ(1926-)とギター。一見ミスマッチな組み合わせだが、その奥深い味わいは第1集(8.557344)でも実証ずみ。まさにギター音楽に新たな地平を拓いたと言っても過言ではない。このアルバムも、ファンならずとも一聴の価値あるものとなっている。シェイクスピアの戯曲の登場人物に触発された「王宮の冬の音楽」を始め、幼年期に触れたおとぎ話や、メリケの詩による「エオリアン・ハープ」など感覚的で抒情性溢れた作品を聴くことが出来る。マンドリン、ハープなど典雅な音を用いているところもポイント高し。「ネオロマン」という言葉がぴったりの音楽。 | ||
| バーンスタイン: クラリネット・ソナタ(1941)(W.ターウィリガー によるヴァイオリンとピアノ編)/ ヴァイオリン・ソナタ(1939)/ ピアノ三重奏曲(1937)/ 2つの家の歌(E.スターン編による ソプラノ、ヴァイオリンとピアノ編)〜 [ピーター・パンより「我が家」(1950)/ ペンシルヴァニア・アヴェニュー1600番地より 「家の手入れ」(1976)]/ 「キャンディード」からの4つの楽章 (E.スターンによるヴァイオリンとピアノ編) |
オーパス2 [ウィリアム・テルウィリンガー(Vn) アンドルー・クーパーストック(P) チャールズ・バーナード(Vc) マリン・マッジー(S)] | |
| 作曲家としてのバーンスタイン(1918-1990)の功績の一つに「ジャズとクラシックの融合」が挙げられるが、ここに収録された初期の3曲の室内楽作品を聴くと、さすがの彼も、学生時代から20代の初めの頃には、印象派と新古典派の中庸を行く作品を書いていたんだな。と思わざるを得ない。とはいえ、1937年に書かれたピアノ三重奏曲の第2楽章は、やはりバーンスタインならではの物。今にもはじけそうなエネルギーを秘めている。歌を伴う「家の歌」、ヴァイオリンが伸びやかに歌う「キャンディードからの4つの楽章」は全てミュージカル作品からの編曲版で、こちらは彼ならではのノリの良さと、泣かせるメロディを併せ持つナンバー。 | ||
| ゲディーニ:ピアノ曲全集第1集 マズルカ(1908)/29のカノン/ 「信仰」の言葉による主題と変奏/ 踊りながら綱渡りをするサーカスの踊り子/ 小さい料理人のメヌエット/ガヴォット/ 9つの小品/メヌエット=カリカチュア |
マッシモ・ ジュゼッペ・ビアンキ(P) | |
| イタリアの近現代作曲家、ゲディーニ(1892-1965)のピアノ曲をお聴き頂きたい。彼が50年に渡って書いた全作品を2枚のアルバムに収録、こちらが第1集となる。彼はトリノでオルガン、ピアノ、チェロを学んだ後、1911年にエンリコ・ボッシに師事、作曲家、指揮者として活動する傍ら、音楽院で多くの弟子を育てている。ここに収録されたのは、1908年から1916年頃の初期の作品で、新鮮で自発的な作風を備えている。どの曲も工夫が凝らされており、例えば「信仰」の言葉による主題と変奏は、イタリア語で信仰を表す、Fede〜F(ヘ)E(ホ)D(ニ)E(ホ)が音として組み込まれているという物。リストやシューマンが良く使った手法だが、彼は更に現代的な音として、素晴らしい変奏曲を創り上げた。今回の録音は、彼の娘であるマリア・グラツィア・ゲディーニがこの演奏のために楽譜を用意したもので、全て世界初録音となる。 | ||
| ジョンソン:王子のアルメイン 王子のアルメイン、マスク-コラント/ パヴァン第1番 ハ短調/ ガイヤルド「私のマイルドメイズ嬢の喜び」/ パヴァン第2番 ヘ短調/2つのアルメイン/高貴な男/ 魔女の踊り/パヴァン第3番 ハ短調/ 3つのアルメイン/妖精の踊り/幻想曲/ガイヤルド/ ストレンジ嬢のアルメイン/ パヴァン第4番(N.ノースによる改編)/ 王子の仮面、第1、第2、第3の踊り/ 3つのアルメイン/ サテュロスの踊り(N.ノースによる改編) |
ナイジェル・ノース(リュート) | |
| ジェイムズ1世王朝の宮廷リュート奏者として知られるジョンソンの作品集。彼の父ジョン・ジョンソン(1583?-1633)も音楽家として有名だった。ダウランドとほとんど同時期に活躍し、パヴァン、アルメイン、ガイヤルドなど古い形式を踏襲しながらも、9コースリュート(ルネサンスの調弦法に基づく分類)の可能性を極限まで生かした精緻で感傷的な肌触りのよい音楽を残している。演奏するのは、おなじみナイジェル・ノース。オリジナル曲の中に、彼が改編した曲も組み込み、すばらしい演奏効果をあげている。なおジャケットに描かれた絵は、彼が仕えたジェイムズ1世の息子、ヘンリーで、第1曲の「王子のアルメイン」などは彼のために書かれた作品。 | ||
| ジェズアルド(1566-1613):マドリガーレ集 第2巻 親愛なる愛しいほくろ様/そして彼女は持っている/あなたが壊して緩めた/傷は浅い/私の胸は感傷的になる/最も優雅なベールで/ 悲しみが甘い時/私はすぐに死んでしまう/痛みが激しい時、私は無口になる/おお、これほどまでに大きな罰/おお、甘き情熱/ 私が感じるがままに/この手ではない/たいまつか矢のどちらかで/雪のような白い手/あなたの残り香が/そして、幸せの竪琴を/ 私は変わらない/輝く瞳に出会ったとき/私の光を消さないで/フランスの歌/ガリアルダ マルコ・ロンギーニ指揮デリティエ・ムジケ | ||
| 数奇な運命を辿った作曲家、ジェズアルド。テキストの原作者はよくわからないが、少なくとも3人の名前タッソー、グァリーニ、ダヴァロス(最初の妻の父)は確定することができるようだ。中でも「私が感じるがままに」は当時とても有名で、当時の作曲家たちが競って、パロディ・ミサの中で用いている。 | ||
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ビゼー(1838-1875):カンタータ「クロヴィスとクロティルド」(1857)(*)/テ・デウム(#)
カタリナ・ヨヴァノヴィチ(S) フィリップ・ド(T) マーク・シュネイブル(B;*) ジャン=クロード・カザドシュ指揮リール国立o. パ・ド・カレーcho.(#) | ||
| (*)はかの有名な「ローマ賞」受賞作品。残念なことに楽譜が失われてしまい、1988年に再発見されるまで演奏されることは無かった。フランク族のクローヴィス王と彼の妻クロティルデがキリスト教へ改宗するまでを描いた物語。 | ||
| クリスマスの子守歌とキャロル 伝承曲:イエスの庭 / ダーク(1888-1976):わびしき真冬に / ティーフェンバッハ(1960-):子守歌 ホルスト(1874-1934):おねむりなさい、いとしい子よ / 伝承曲:コヴェントリー・キャロル ブリテン(1913-1976):キャロルの祭典〜間奏曲 / 伝承曲:新しいクリスマス / 作曲家不詳:天国の熾天使 伝承曲:うまやのなかに/このすてきな香りはなんだろう?/神の子がお生まれになった トゥルニエ(1879-1951):6つのノエル / ヘッド(1900-1976):ベツレヘムへの小道 / 伝承曲:不思議の森 ウィッチャー(1931-):ピープル、ルック・イースト! / ヌルミ(1948-):今宵、ベツレヘムにて サルゼード(1885-1961):「アデステ・フィデレス」による演奏会用変奏曲 伝承曲:甘き喜びのうちに/まぶねのなかで/幼児キリストの子守歌/ウェックスフォードのキャロル モニカ・ウィッチャー(S) ジュディ・ローマン(Hp) | ||
| オリジナル曲以外は、ハーピストであるジュディ・ローマンの編曲による。12世紀から現代までのクリスマス音楽を収録。 #入荷は2011年1月になりますので、ご注意下さい。 | ||
| ウィーラー:歌曲集「セレナータ」(1993)(*)/ 歌曲集「日曜日の歌」(1999)(#)/ 歌曲集「天上と地上」(2007)(+)/ 歌曲集「眠りながら歌う」抜粋(1984)(**)/ 連祷(2006)(*)/ 歌曲集「夜の荒廃」(1990)(#)/ モーツァルト、1935(1997)(*)/歌曲集「後戻り」(**) |
ウィリアム・シャープ(Br;*) スザンナ・フィリップ(S;#) ヨーゼフ・カイザー(T;+) クリスタ・リヴァー(Ms;**) ドナルド・ベルマン(P) | |
| ボストンへの深い愛情が込められたオペラ「The Construction of Boston」(8.669018)が評判となった作曲家ウィーラー(1952-)の歌曲集。「言葉と音楽のコンビネーションから生まれる歌曲は最も感覚的で楽しい物。」と作曲家自身が語るように、このアルバムには憂鬱な気分からユーモアに溢れた明るさまで、様々な世界が溢れている。名ソプラノ、ルネ・フレミングのために書かれた「日曜日の歌」、もともとはギターとテノールのために書かれた「セレナータ」のあけっぴろげな愛の表現、「モーツァルト、1935」では、断片的に現れるモーツァルトのおなじみの旋律が微笑を誘う。エミリー・ディキンソン、ブレーク、リルケなど普遍性のあるテキストにつけられた変幻自在なメロディは、聴き手のイマジネーションを刺激することだろう。 | ||
| 作曲者不詳:セネガルの歌「おお、ラルム」 (1982年に録音された音) スウェイン:マニフィカトI(1982)/ 沈黙の地(1997)(世界初録音)/ アヴェ・ヴェルム・コルプス(2003)(世界初録音)/ スターバト・マーテル(2004)(*)(世界初録音) |
ラファエル・ ウォルフィッシュ(Vc) ドミートリー・アンサンブル ソフィー・ベヴァン(S;*) ケイト・ サイモンズ=ジョイ(Ms;*) ベン・オールデン(T;*) ジョナサン・セールズ(B;*) グレアム・ロス指揮 | |
| このアルバムから最初に流れてくるのは、何とも不思議なセネガルの民謡。「なぜ?」と思う間もなく、作曲家による「マニフィカト」が始まる。この新鮮な驚きと言ったら!1946年イギリス生まれのスウェイン(1946-)は、ロンドンで学んだ後、パリでメシアンとともに研鑽を積んだ。彼は多くの合唱作品を書いていて、ここでは30年に及ぶ作曲生活の中から生まれた4つの曲を聴くことが出来る。このマニフィカトは1982年に彼がセネガルを訪れた際、聞いたジョラの民謡「おお、ラルム」を元に書かれている。湧き上がるようなパワーが写し取られた興味深い作品。その後、イギリスに戻った彼が書いたのが、40 部の合唱とチェロ独奏からなる「沈黙の地」。あまりにも切ない挽歌に胸が痛みる。イスラエルとパレスチナでわが子を失い悲しむ母親に捧げられた「スターバト・マーテル」はラテン語のテキストにアラム語、ヘブライ語、アラビア語などのテキストを織り交ぜながら進む。最後のモテットでは、全ての言葉が溶け合うことで平和への祈りを表すという物。決して聞きやすい音楽とは言えないが、じっくり耳を傾けていただきたい1枚。 | ||
| バーバー・コンダクツ・バーバー バーバー(1910-1981): 交響曲第2番 Op.19(1944/1947改作)/ チェロ協奏曲(1945)(#)/ バレエ「メディア〜心の洞窟」Op.23 〜管弦楽組曲(1946) |
ザラ・ネルソヴァ(Vc;#) サミュエル・バーバー指揮 ロンドン新so. | |
| 録音:1950年12月11日-13日、キングズウェイ・ホール、ロンドン。マーク・オーバート=ソーン復刻。 | ||
| グレート・ヴァイオリニスト・シリーズ〜ハイフェッツ チャイコフスキー(1840-1893):ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 [ワルター・ジュスキント指揮フィルハーモニアo./1950年7月19日-20日] コニュス(1869-1942):ヴァイオリン協奏曲 ホ短調[アイズラー・ソロモン指揮RCAビクターso./1952年12月3日]/ サラサーテ(1844-1908):ツィゴイネルワイゼン[W.スタインバーグ指揮RCAビクターso./1951年6月16日]/ コルンゴルト(1897-1957):ヴァイオリン協奏曲[ウォーレンステイン指揮ロサンゼルスpo./1953年1月10日] | ||
| 録音:[/内]。マーク・オーバート=ソーン復刻。 | ||
| ポール・セラーニ(1951-):歌劇「トニー・カルーソー最後の放送」(2004) (デイナ・ジョイアの脚本による10の短い情景からなる) エリック・フェンネル(T;トニー・カルーソー) ジャクリーン・ファミラント(S;研修生) ヤン・オパラッハ(B-Br;エンジニア) ヘンリー・フォーゲル(ナレーター;アナウンサー) ヴィッキー・ドニー、ヴァル・ホーク、ナンシー・リード(S;マーケター 1-3) ディーゼラ・ラールスドッティル(S;教区学校の生徒たち/修道女) キース・ファレス(Br;司祭) ロリー・リプキス(ボーイS;若きトニー) アリソン・トゥペイ(Ms;トニーの母) フィービー・フェンネル(S;マリア・カラス) パトリシア・リズリー(Ms;黒髪の女性) パク・ジュンホ指揮モノカシー室内o. | ||
| 録音:2009年4月11日、 Star City Recording, Bethlehem, Pennsylvania, USA /2009年6月3日-7日、 Red Rock Recording, Saylorsbury, Pennsylvania, USA。アメリカの作家ジョイア(1950-)の台本による「オペラ愛好家」のためのオペラ。翌日からイージー・リスニング専門のスタジオとなってしまうクラシック音楽専門ラジオ局が舞台。若い頃「第2のカルーソー」として嘱望されたテノール歌手で、27年間番組 "Opera Lover" のホストを務めて来たアントニオ・カルーソーは落胆し、他のスタッフは彼を慰めている。その最後の放送中に3人の亡霊が現れた。一人は彼の母、そして何とマリア・カラス、さらに謎の女・・・。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年12月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| シベリウス:交響曲集 〔第1番 ホ短調 Op.39/第3番 ハ長調 Op.52〕 |
ピエタリ・インキネン指揮 ニュージーランドso. | |
| 日本でもおなじみ、ピエタリ・インキネンによるシベリウス(1685-1957)。いよいよ交響曲の登場。まずは第1番からお聴き頂きたい。いつものような透明感溢れるオーケストラの響き、そして湧き上がるような感情の迸り。まさに「これは名演だ」と心から叫ばずにいられない。1899年に書かれた第1番は、表題こそ付いてないものの、終楽章には「幻想風に」と記されていたりと、かなり物語性を帯びた曲。誰もが想像する北欧の大自然を音にすればこんな感じで間違いない。インキネンは曲の随所にメリハリを持たせ、テンポ良く進めていく。そして、金管を思い切り歌わせ、弦を可能な限りまで揺らめかせ、シベリウスをこれ以上ないほどに丁寧に表現している。もっと簡素な趣きを持つ第3番では、爽やかな風を思わせる第1楽章で始まり、曲の最後まで緊張感が途切れることがない。全集完成が本当に楽しみ。 | ||
| メンデルスゾーン:オラトリオ「エリヤ」
ラルフ・ルーカス(B;エリヤ) ルート・ツィーザク(S;寡婦) クラウディア・マーンケ(Ms;天使/女王イゼベル) クリストフ・ゲンツ(T;オバデヤ/アハブ) ルイゼ・ミュラー(ボーイS;少年) ライプツィヒMDR放送cho. 準・メルクル指揮ライプツィヒMDRso. | ||
| イスラエルの神ヤハウェに仕える預言者を描いた、メンデルスゾーン(1809-1847)最後の完成作品であるオラトリオ「エリア」。1836年に初演された「パウロ」を越える物を書くために、ルターが訳したドイツ語聖書をもとに作成された台本を練り上げ、感動的な音楽が付けられている。旧約聖書の「列王記」に記されたエリアは、徹底した預言者であり、正しき言葉を伝えるためには、権力者から民衆まで、この世の全てを敵に回すことも厭わないほど激しい人物だった。しかし、メンデルスゾーンは、彼の中に理想の指導者の姿を見出し、音楽で余すことなく描き切った。準・メルクルは現代最高の歌い手たちとともに、この素晴らしいオラトリオを理想的な形で現代に問う。 | ||
| サラサーテ: ヴァイオリンと管弦楽のための作品集第2集 カルメン幻想曲 Op.25/ グノーの「ロメオとジュリエット」による 演奏会用幻想曲 Op.5/ ロシアの歌 Op.49(ヴァイオリンと管弦楽編)/ ナイチンゲールの歌Op.29(ヴァイオリンと管弦楽編)/ 狩り Op.44/ ホタ・デ・パブロOp.52(ヴァイオリンと管弦楽編) |
楊天堝(Vn) ナバーラso. エルネスト・マルティネス= イスキエルド指揮 | |
| 有名な「カルメン幻想曲」で始まるこのアルバムは、NAXOS期待の新人、1987年生まれの楊天堝によるサラサーテ(1844-1908)の管弦楽とヴァイオリンのための作品集第2集になる。冒頭から素晴らしい緊張感と美音に満ちた彼女の演奏に引き込まれない人はいないだろう。彼女はNAXOS のサラサーテ録音を一手に引き受けているが、リリースが進むごとに成熟度が高まるのはさすが!少女時代から数多くのコンクールを制覇し、アイザック・スターンに学び、13歳でパガニーニの「24の狂詩曲」を録音、世界各国のオーケストラとも共演する彼女の今後が本当に楽しみ。サラサーテは一部の曲のみばかりが知られるが、こんなに良い曲があるとは!と驚かれた人も多いはず。情熱的な曲をもっと聴きたい方は第1集(8.572191)か、ピアノとヴァイオリンのための作品集の第1集(8.557767)、第2集(8.570192)もどうぞ。 | ||
| ショパンの弟子たち ミクリ(1819-1897):2つのポロネーズOp.8〜第1番 ト短調/ 10のピアノ小品集 Op.24 より〔ルーマニア風/練習曲/カンティレーナ/即興曲〕/ 2つのポロネーズOp.8〜第2番 変イ長調 テレフセン(1823-1874):ワルツ 変ニ長調 Op.27/即興曲 ト長調 Op.38/小さな物乞い Op.23/4つのマズルカOp.3 フィルチ(1830-1845):即興曲第1番 変ト長調/マズルカ 変ホ長調 Op.3-3/ヴェネツィアの別れ/ 舟歌 変ト長調/言葉のないロマンス/即興曲第2番 変ロ短調 グートマン(1819-1882):夜想曲 変イ長調 Op.8-1/鳥たちの目覚め、牧歌 Op.44/ボレロOp.35 フーベルト・ルトコフスキ(P) | ||
| 優れたピアニストが、そのまま優れた教師であるとは決して言えないが、ショパンは「本当に素晴らしい才能を持った者」に自らの音楽を伝えていたようだ。ショパンより9歳年下のミクーリは、「ショパンのピアノ奏法の継承者」と言われるが、第1番のポロネーズで見られる和声はかなり独特で、また先進的。洗練されているとは言い難いかもしれないが、今、こうして聴いてみるとかなり面白いと言えるだろう。ノルウェーのピアニスト、テレフセンは2年半待ってショパンに弟子入りを許されたという人。その後パリで大勢し、確固たる地位を築いた。フィルチは11歳から4年間だけショパンに師事したが、残念なことに15歳の時に肺結核で世を去ってするる。タッチもショパンに似ていたそうだが、この即興曲第1番は、ショパンそのものを彷彿させる繊細な作品で、せめてあと20年生きていれば、ピアノ界の歴史を塗り替えていたかもしれない。そしてグートマンはショパンとは違い、大柄で力強い人だったそうで、ショパンは彼に「スケルツォ第3番」を献呈している。ショパンが心から信頼を寄せていた人物の一人。 | ||
| ショパン:歌曲全集 17の歌曲集 Op.74/ 不思議な力/ドゥムカ(寂しき小唄)/ ショパンのマズルカによる歌曲 (4曲/ポーリーヌ・ヴィアルト=ガルシア編曲) |
オリガ・パシシュニュク(S) ナターリャ・パシシュニュク(P) | |
| ショパン(1810-1849)はその生涯に、折りに触れて歌曲を書いていたが、結局のところ出版することは無かった。理由はわからないが、もしかしたらこれらは彼の個人的心情の表れだったのではないだろうか?ショパンの死後、友人のフォンタナが遺稿を整理し、16曲をまとめて作品74として出版する。その後、シュレジンガーがもう一曲追加し17曲としてまとまった。このアルバムではその後に発見された2曲も歌われている。ピアノ曲とは違い、ほとんどが単純な有節歌曲で素朴なもが、実に味わい深い音楽であることに間違いない。このアルバムでは、ショパンの友人で才能ある女性作曲家ポーリーヌ・ヴィアルドがショパンのマズルカに歌詞をつけ「歌曲に設えた」作品も4曲歌われている。パシシュニク姉妹のチャーミングな演奏が知られざるショパンの姿を生き生きと伝える。 | ||
| ルトスワフスキ:ラスト・コンサート パルティータ(ヴァイオリンと管弦楽編;*)/ インターリュード/チェーンII(*)/ 花の歌と花のお話(#)/チェーンI |
フジコ・イマジシ(Vn;*) ヴァルディン・ アンダーソン(S;#) ニュー・ミュージック・コンサーツ ヴィトルト・ルトスワフスキ指揮 | |
| 偉大なるポーランドの作曲家、ルトスワフスキ(1913-1994)は自作を表現するにあたって最高の演奏家でもあった。作曲する際も当時流行の前衛主義などの周囲のやり方に惑わされることなく、常に彼独自の思想に基づいており、常に新しい形式を開発し、またそれを推し進めたことで知られている。彼が追求した形式の一つに「チェーン」というものがあるが、これは偶然性や不確定な繰り返しなど様々な要素を含み、真意を表現するのは並大抵のことではない。ここで聴ける「チェーンI」と「チェーンII」はまさにこの形式の最良の姿と言えるだろう。パルティータは比較的演奏される機会の多い作品だが、ここは作曲家の意図が120%伝わる演奏で聴いてみたい物。仄暗く神秘的な音色に終始する「花の歌と花のお話」も興味深い連作歌曲集。ルトスワフスキはこのコンサートの3か月と2週間後にこの世を去ったが、ここには全く感傷めいたものはない。常に前進する芸術家の意思が強く感じられる。 | ||
| カステルヌオーヴォ=テデスコ: シェイクスピア序曲集 Vol.2 お気に召すまま Op.166/ヴェニスの商人 Op.76/ 空騒ぎ Op.164(*)/ジョン王Op.111/冬の叙事詩 Op.80 |
アンドルー・ペニー指揮 西オーストラリアso. | |
| (*)を除き世界初録音。第1集(8.572500)で、その劇的で壮大な音楽に驚かされた人も多いことだろう。カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968)のシェイクスピア序曲集の第2集。まるで映画を見るかのように、シェイクスピアの名作の各々場面を彷彿させ、ここまで想像を膨らませるだけの音楽を書くには、相当作品を読み込んでいたのだろう。「お気に召すまま」ではアーデンの森に響き渡る角笛の音で幕を開ける。羊飼いたちと主人公たちの恋愛騒動は、まるでワーグナーを思わせる森のささやきと共に描かれていく。トスカニーニに献呈された「ヴェニスの商人」では重苦しい弦のユニゾンで幕を開ける。聴き手は、シャイロックとアントニオのやりとりを頭の中で描きながら音楽に没頭出来る。他の3曲も素晴らしい描写力。 | ||
| モーツァルト:ピアノ協奏曲(ピアノと弦楽四重奏編) ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K414/ ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K415/ ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調K449 |
ロバート・ブロッカー(P) ビアヴァSQ [オースティン・ハルトマン、 コー・ヒュンスー(Vn) マリー・パージン(Va) ジャンソン・キャロウェイ(Vc)] | |
| ザルツブルクの大司教コロレドと訣別し、ウィーンに活動の拠点を移したモーツァルト(1756-1791)が、1782年の秋に作曲し、自ら主宰した予約演奏会で初演した第12番と第13番、そしてその2年後に作曲された第14番。各々作風の違いや、本来の楽器編成の若干の違いはあるが、どれもが若き作曲家の自信に満ち溢れた輝かしい作品。とは言え、当時、旅行する機会の多かったモーツァルトは、例えオーケストラが準備できない場所でも自作を演奏しなくてはいけなかった。そんな時のために、これらの協奏曲には「弦楽四重奏伴奏」の版も用意してあった。オーボエやホルンやトランペット、ティンパニ・・・これらがなくとも何と輝かしくたおやかなことだろう。シンプルな響きの中に溢れる音楽性と知性。「むずかしすぎず易しすぎず、音楽通はもちろん、そうでない人もなぜだか満足」できるように作られた名曲。 | ||
| クロイツェル:ヴァイオリン協奏曲集 〔第17番 ト長調/第18番 ホ短調/第19番 ニ短調〕 |
アクセル・シュトラウス(Vn) アンドルー・モグレリア指揮 サンフランシスコ音楽院o. | |
| クロイツェル(1766-1831 フランス読みではクレゼール)は、フランス・ヴァイオリン楽派の基礎を作った人で、当時としては先進的なヴァイオリンのヴィルトゥオーゾであったため、ベートーヴェンから第9番のソナタを献呈された(クロイツェル自身は演奏しなかった)ことで知られている。このアルバムで聴ける協奏曲はクロイツェルの作曲家としての最も脂の乗った時期に書かれたもので、彼の19曲ある協奏曲の最後の3曲となる(NAXOS では彼の協奏曲を全曲リリースする予定)。溢れるような旋律美はロマン派を先取りしていて、自由自在に歌うヴァイオリンの調べにはため息をつく他ない。脈々と息づくヴァイオリン音楽の伝統を遡る喜びを味わってみて頂きたい。NAXOS イチオシの若手、アクセル・シュトラウスの素晴らしい演奏。 | ||
| リース(1784-1838):ピアノ協奏曲集 Vol.4 ピアノ協奏曲第5番 ニ長調「田園風」Op.120/ ピアノ協奏曲第4番 ハ短調 Op.115/ 序奏と華麗なるロンドWoO54 (1835) |
クリストファー・ ヒンターフーバー(P) ウーヴェ・グロット指揮 ボーンマスso. | |
| 第5番のタイトル「田園風」は、彼自身が名付けたもので、彼の3曲あるタイトル付きの協奏曲の中の1曲だが、他の2曲とは違い、最初に出版されたスコアに付されていた物。このタイトルを聴いて誰もが思い出すのは、ベートーヴェンの「田園交響曲」だろう。もちろんリースもこの曲を良く知ってはいたが、別に影響されたわけではないようで、当時のボヘミアとオーストリアには、「牧歌的」なイディオムがそこら中にあったと考える方が正しいようだ。タイトル通り、平和で美しい音楽。もちろん、時として爆発する瞬間もあるが。それに比べ、 ハ短調の協奏曲は調性の特性もあってか、かなり劇的に始まるが、終楽章が予想外にのどかなのも面白いところ。ロンドは、当時流行の「自らの技巧を誇示するために最適」な作品。こんな良いものが出版されなかったのが不思議。 | ||
| カゼッラ: 声楽と管弦楽のための「五月の夜」Op.20(*)[アリヴィア・アンドレイニ(Ms)]/ チェロ協奏曲 Op.58[アンドレア・ネフェリーニ(Vc)]/ ピアノと小管弦楽のためのD.スカルラッティの音楽によるディヴェルティメント 「スカルラッティアーナ」[ユ・ソンヒ(P)] フランチェスコ・ラ・ヴェッキア指揮ローマso. | ||
| (*)は世界初録音。 NAXOSレーベルが力を注ぐ、アルフレード・カゼッラ(1883-1947)の作品集。今回は声楽曲とチェロ協奏曲、そして彼が研究していたスカルラッティの音楽に基づいた管弦楽作品と、広範囲に渡る曲を収録した。「5月の夜」はストラヴィンスキーの「春の祭典」に触発されて書かれた作品で、不可解な月の光が広がる夜から、光溢れる夜明けまでを入念に描いている。同じくストラヴィンスキーのプルチネルラを思わせる「スカルラッティアーナ」、タイトルこそは付されていないものの、新古典主義的な音の動きを持つ1934年に書かれたチェロ協奏曲、と、カゼッラが目指した音楽の方向が見えるような曲ばかりが選ばれている。 | ||
| スーザ:吹奏楽作品集 Vol.8 士官候補生/北部の松/ 喜歌劇「エル・カピタン」からセレクション/ アメリカのボーイスカウト/十字軍行進曲/ 喜歌劇「エル・カピタン」から第2幕 「オー、ウォリアー・グリム」(*)/ キャンパスにて/ジャック・ター/ 在郷軍人会の戦友たち/ピッツバーグの誇り/ 組曲「王宮にて」〜[伯爵夫人/閣下夫人/女王陛下]/ ワシントン・ポスト |
マーティン・ヒントン (コルネット;*) ロイヤル・ アーティレリー・バンド キース・ブライオン指揮 | |
| NAXOSの人気シリーズ、スーザ(1854-1932)の行進曲集もこの盤で第8集となる。100曲を越えるマーチは、どれもエネルギーに満ち、聴いているだけで元気が出てくるような溌剌としたものばかり。誰もが知っている「ワシントン・ポスト」や「士官候補生」はもちろんのこと、こんなに良い曲があったのか!と驚かせてくれるような曲ばかりが詰まっている。そんなスーザは「マーチ王」として知られているが、実はオペレッタも数多く書いている。この盤では、最も成功した演目「エル・カピタン」からの曲を聴くことが出来る。1896年に作曲されボストンで初演されたこのオペレッタ、17世紀のペルーを支配していた臆病な総督が主役の3幕ものの作品で、今では行進曲ばかりが知られているが、1992年にブロードウェイで再演されてから、少しずつ人気が再燃している息の長い音楽。スーザのオーソリティ、キース・ブライオンの素晴らしい演奏で。 | ||
| レーガー:クラリネット・ソナタ全集 クラリネット・ソナタ第1番 変イ長調 Op.49-1/ クラリネット・ソナタ第2番 嬰ヘ短調Op.49-2/ クラリネット・ソナタ第3番 変ロ長調 Op.107 |
ジャネット・ヒルトン(Cl) ヤコプ・フィッケルト(P) | |
| レーガー(1873-1916)の3曲あるクラリネット・ソナタの全集。第1番と第2番のソナタは、ブラームスのクラリネット・ソナタに触発されて書いたとされるが、曲の雰囲気はかなり違い、妙に懐かしいメロディと複雑な転調が組み合わせられた曲で、なかなか美しさを理解するには時間がかかりそうな作品。彼の個人的な教師であったリントナーが紹介したクラリネット奏者、キュルマイヤーのために書かれており、キュルマイヤーも演奏に際して、この曲を丹念に研究したということ。第3番のソナタは形式こそ古典的だが、曲想はもっと自由で、禁欲的なクラリネットと、演奏困難とも言えるピアノ・パートが見事な対話を繰り広げている。 | ||
| メルツァー(1966-): ブリオン(2008)〔ジェイムズ・ベイカー指揮シグナス・アンサンブル〕/ 「サイラス・マーナー」からの2つの歌(2000-2001)(#)〔夜になると彼はお祭り騒ぎ/目覚めの当惑〕 [エリザベス・ヘンリクソン・ファルム(S) グレゴリー・ヘッセリンク(Vc)]/ シンドバッド[ジョン・シャーリー=カーク(ナレーター) ピーボディ・トリオ]/ 亡命者(**)〔亡命者/亡命者(中国へ)〕[リチャード・ラリ(Br) ポール・ホステッター指揮セクィトゥル] | ||
| 1966年ブルックリン生まれのメルツァーは、作曲だけでなく、教育者としても高く評価されている。新古典主義の影響も感じられる彼の音楽は、深淵でもあり、また探究心を刺激するまたとないユニークな物。「ブリオン」では、楽器たちが入れ替わり立ち替わり、雄弁な歌を歌う。その風景はまるで魔法の森の中で小鳥たちの不思議な歌を聴いているかのようだ。奇妙な懐かしさを持つ「2つの歌」、現代の世界を訪れてテニスをするシンドバット、そして、ピューリッツァー賞も受賞したアメリカの詩人、コンラッド・エイケンの詩に基づいた暗澹とした作品「亡命者」。現代アメリカの混沌とした部分を垣間見るような作品が並ぶ。 | ||
| イギリスの女性作曲家たち エセル・スミス(1858-1944): ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.7 エリザベス・マコンキー(1907-1994):3つの前奏曲 イレーネ・レジーナ・ウィエニアウスカ (ポルドウスキ):ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 フィリス・テイト(1911-1987):三部作 エセル・バーンズ(1874-1948):狩り |
クレア・ホウィック(Vn) ソフィア・ラーマン(P) | |
| 一部の愛好家や研究者の尽力のおかげで、最近になって、ようやくイギリスの音楽は広く普及してきたと思われるが、これが「イギリスの女性作曲家」となると知名度はまだまだ低いのが現状。このアルバムには、19世紀終わりから20世紀を生きた5人の女性作曲家のヴァイオリン作品を収録した。およそ80年の間に彼女たちは様々な音楽を書き、人知れずこの世を去っていった。これらの音楽の何と芳しいこと。決して女性の地位が高くはなかった時代において、彼女たちは音楽でのみ自らの声を伝えていたのだろうか? | ||
| エネスク:ピアノ作品集 ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.24-1/ 組曲第3番「即興的小品」Op.18〜 [コラール/鐘の夜想曲]/ 組曲第2番 ニ長調 Op.10〜 [トッカータ/サラバンド/パヴァーヌ/ブーレ] |
マテイ・ヴァルガ(P) | |
| 20世紀最高のヴァイオリニストの一人、ジョルジェ・エネスク(1881-1955)。彼はパリで学び、自作にルーマニア民俗音楽を取り入れたことでも良く知られている。彼のピアノ曲はあまり知られていないが、魅力的な作品が多く、このアルバムが再評価のきっかけになることを祈るばかり。1924年に作曲されたピアノ・ソナタは彼が休暇で訪れたカルパチア山で完成させたもので、第2楽章の特徴的なリズムが印象的な作品。調性感は弱いものの、得も言われぬ抒情性を帯びたメロディは聴き手を引きつけて離さない。組曲は、もう少し前に書かれた作品だが、こちらもかなり個性的。例えば「鐘の夜想曲」での倍音を模した響きはありそうでなかった音色。後のメシアンを予感させる多元的な音色とでも言えるだろうか。 | ||
| レーガー:オルガン作品集 Vol.10 前奏曲とフーガ ホ短調 Op.85-4/ 52のやさしいコラール前奏曲 より Nos.39-44 / 前奏曲とフーガ 嬰ト短調/ 52のやさしいコラール前奏曲 より Nos.45-52/ コラール幻想曲「おおわが魂よ、大いに喜べ」 |
マルティン・ ヴェルツェル(Org) | |
| 使用楽器:トリーア教会のオルガン(ヨハネス・クライス製作)。 レーガー(1873-1916)の「52のやさしいコラール前奏曲」は彼のオルガン作品の中でも重要な位置を占めている物。1902年に作曲され、プロテスタントの良く知られた讃美歌が元になっており、中にはバッハのコラールなどでおなじみのメロディもあり、なかなか聴きごたえがある。タイトルに「やさしい」とあるが、なかなかどうして。どれも凝った作風で一筋縄ではいかないところがさすがレーガー。さすがに半音階的な和声は姿を潜めているが、いつものような「網の目のような対位法」が散りばめられていて、複雑怪奇な物が好きな人にはたまらない作品群と言える。第1-10番までは8.553927、第11-30番までは8.570455で聴くことが出来る。独立した3つの作品もこれまた素晴らしく、こちらは完全に近代の音楽で、和声的にも音楽的にもすこぶる充実している。 | ||
| D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ全集 Vol.13 〔イ長調 K.65 L.195 P.142/ニ長調 K.160 L.15 P.131/ト長調 K.125 L.487 P.152/ホ短調K.232 L.62 P.317/ ニ長調 K.416 L.149 P.454/ト長調 K.71 L.81 P.17/ニ長調 K.164 L.59 P.274/ト短調 K.35 L.386 P.20/ ニ長調 K.534 L.11 P.538/ハ短調 K.22 L.360 P.78/ヘ長調 K.205 L.S.23 P.171/変ロ長調 K.529 L.327 P.533/ ニ長調 K.491 L.164 P.124/ロ短調 K.197 L.147 P.124/ホ長調K.28 L.373 P.84/ハ短調 K.363 L.160 P.104〕 ホワン・チューファン(P) | ||
| 好評、ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)の同第13集。NAXOSでは各々のアルバム毎に違うピアニストを起用し、それぞれの個性も打ち出している。今回演奏しているのは、中国の若き才能、ホワン・チューファン。彼女は2005年のクリーヴランド国際ピアノ・コンクールで1位を獲得し、ヴァン・クライバーン国際コンクールではファイナリストとなった注目の人。すでに世界的な演奏活動を行っており、日本でも室内楽のコンサートを開いている。全体的にしっとりとした風情があり、重みのある打鍵、美しい音色が印象的。大人の風格を感じさせる。 | ||
| クレメンティ:グラドゥス・アド・パルナッスムOp.44〜第1巻 速く/できるだけ活発に/活発に/早く、しかし優雅に/歩くテンポより少し早く。表情豊かに/ 活発に中庸のテンポで、更に中庸に/極度に早く/やや活発に、中庸のテンポで、そして優雅に/ 3つの小品からなる組曲〔前奏曲/活発に中庸のテンポで/活発に中庸のテンポで、そして歌うように〕/ 4つの小品からなる組曲〔前奏曲/フーガ/ゆるやかに音を保持して〕/ 急速に/急速に/序奏とフーガ/急速に/活発に/急速に/活発に、心をこめて/急速に/急速に アレッサンドロ・マラゴーニ(P) | ||
| グラドゥス・アド・パルナッスム。この名前はドビュッシーの「子どもの領分」の中の1曲でおなじみだろう。しかしこの名前の由来をご存知か?もともとは芸術や文化の聖地、ギリシャにある「パルナッソス山」への梯子という意味で、クレメンティ(1752-1832)は自らの練習曲にこの名前を当てた。この当時は指のために書かれた練習曲がとても少なく、ひたすら機械的に指を鍛えることができるこの曲集は「芸術を極めるための近道」として学習者たちに重用された。ドビュッシーは、愛娘がこの曲を練習している姿を見て、少々皮肉を込めて自作に引用したというわけ。ただ、練習曲として聴くにはもったいないほどの高い音楽性を秘めた曲集でもあることは確か。 | ||
| ハイドン:ミサ曲 Vol.5 〔第2番 変ホ長調「祝福された聖処女マリアへの讃美のミサ(大オルガンミサ)」Hob.XXII; 4(*)/ 第8番 変ロ長調「オッフィーダの聖ベルナルドの賛美のミサ」Hob.XXII; 10(#)〕 アン・ホイット(S) ルーシエン・ブラケット(A;*) ヘイティン・チン(A;#) キルステン・ゾレク=アヴェラ(A;#) スティーヴン・サンズ(T;*) ダニエル・ムトル(T;#) リチャード・リポルド、アンドルー・ノーレン(B) ドンショク・シン(Org;*) オウエン・バーディック指揮ルベル・バロックo.、ニューヨーク・トリニティ教会cho. | ||
| 1768〜69年頃、ハイドン(1732-1809)がエステルハーツィ候ニコラウスに仕え始めた頃に書かれた「ミサ曲第2番」はアイゼンシュタットのベルク教会のために作曲されたとされている(聖母マリアの祝日のために演奏された後は、聖ヨゼフの日にも使いまわされたよう)。全編に渡ってオルガンが活躍するため「大オルガンミサ」と呼ばれる。ハイドン自身がオルガンを演奏し、喝采を浴びたのではないだろうか?曲調も全体的に明るく、快活で喜びに満ちた美しい物。そのほぼ30年後に書かれた「オッフィーダの聖ベルナルドの賛美のミサ」は、サンクトゥスの部分に古い聖歌が使われていることで「ハイリゲ・ミサ」としても知られている。一度はロンドンに永住しようと考えたハイドンだが、結局ウィーンに戻り、この曲が書かれた1796年にはエステルハーツィ家の楽長に再就任、2代目当主のために書かれたミサ曲。合唱パートがとりわけ充実していて、60歳を超えたハイドンの旺盛な創作意欲が感じられる傑作。 | ||
| ミスティック・クラシック(コンピレーション盤) | ||
| グレート・ワルツ集(コンピレーション盤) | ||
| イージー・リスニング・ピアノ・クラシック〜J.S.バッハ(コンピレーション盤) | ||
| イージー・リスニング・ピアノ・クラシック〜ショパン(コンピレーション盤) | ||
| イージー・リスニング・ピアノ・クラシック〜ゴドフスキー (MARCO POLO音源からのコンピレーション) | ||
| イージー・リスニング・ピアノ・クラシック〜モーツァルト(コンピレーション盤) | ||
| イージー・リスニング・ピアノ・クラシック〜シューベルト(コンピレーション盤) | ||
| ルーセル:交響曲全集 8.570323、8.570529、8.570245、8.572135のセット |
ステファヌ・ドゥネーヴ指揮 ロイヤル・ スコティッシュ・ナショナルo. | |
| グレート・ピアニスト・シリーズ〜コルトー 1929-1937年録音集 パーセル(1659-1695)/A.M.ヘンダーソン編曲:組曲 ト長調[1937年10月26日] J.S.バッハ(1685-1750)/コルトー編曲: オルガン協奏曲 ニ短調 BWV596/ピアノ協奏曲 ヘ短調 BWV1056〜第2楽章「ラルゴ」[1937年5月18日] メンデルスゾーン(1809-1847):厳格な変奏曲Op.54/無言歌集第1巻Op.19〜第1番 ホ長調[1937年5月19日]/ フランク(1822-1890):前奏曲、コラールとフーガ[1929年3月6日、19日]/前奏曲、アリアと終曲[1932年3月8日] サン=サーンス(1835-1921):6つの練習曲集Op.52〜第6番「ワルツの形式で」[1931年5月13日] アルフレッド・コルトー(P) | ||
| 録音会場:アビーロード第3スタジオ&小クイーンズ・ホール、以上ロンドン。ウォード・マーストン復刻。 | ||
| ラフマニノフ・コンダクツ・ラフマニノフ 交響詩「死の島」Op.29(*)/ ヴォカリーズOp.34-14(作曲者による管弦楽版;*)/ 交響曲第3番 イ短調 Op.44(#) |
セルゲイ・ラフマニノフ指揮 フィラデルフィアo. | |
| 録音:1929年4月20日(*)/1939年12月11日(#)、以上 アカデミー・オブ・ミュージック、フィラデルフィア。マーク・オーバート=ソーン復刻。 | ||
| ロッシーニ:歌劇「新聞」
マルコ・クリスタレッラ・オレスターノ(B;ドン・ポンポーニオ) ジュディト・ゴーティエ(S;リゼッタ) ジューリオ・マストロトターロ(Br;フィリッポ) マイケル・スパイレス(T;アルベルト) ロッセラ・ベヴァッカ(S;ドラリーチェ) マリア・スリ〔ソーリス〕(Ms;ラ・ローゼ夫人) フィリッポ・ポリネッリ(B;トラヴェルセン氏) ヴィンチェンツォ・ブルッツァニーティ(B;ドン・アンセルモ) ウーゴ・マユー(Cemb) ナポリ・サン・ピエトロ・ア・マジェラ音楽院cho. クリストファー・フランクリン指揮ブルノ・チェコ室内ソロイスツ | ||
| 録音:2007年6月14日、19日、クルハウス、バート・ヴィルトバート(ドイツ)、第19回ロッシーニ音楽祭、ライヴ。ペーザロ・ロッシーニ財団監修のクリティカル・エディション使用。 全曲としては当曲6種目&2010年現在市販されている中では最新の録音と思われるもの。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年11月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ドビュッシー:管弦楽作品集第4集 聖セバスティアンの殉教〜 [交響的断章(ユリの庭/ 法悦の踊りと第1幕の終曲/受難/よき羊飼い)/ 第2幕魔法の部屋より前奏曲/ 第3幕偽りの神の懐柔よりファンファーレ第1/ 第3幕偽りの神の懐柔よりファンファーレ第2]/ バレエ音楽「カンマー」 (C.ケクランによる管弦楽補筆編)/ リア王(J.ロジェ=デュカスによる管弦楽編)〜 [ファンファーレによる序曲/リア王の眠り]/ セーヌ・リリック「放蕩息子」〜「行列と踊りの歌」 |
フランス国立リヨンo. 準・メルクル指揮 | |
| 1911年にドビュッシー(1862-1918)が、イタリアの台本作家ダヌンツィオとの合作の上、作曲した5幕からなる神秘劇「聖セバスティアンの殉教」は、すばらしい力作であったにも拘わらず、上演時間が長すぎること(5時間超え)や、衣装の問題、饒舌過ぎる台本などの理由で賛否両論を巻き起こし、結局のところ、それ以降完全版で上演されることは滅多になくなってしまった作品。このアルバムは、後に編曲された「交響的断章」に劇音楽からのファンファーレを加えた物。神秘性よりも、どちらかというと流麗さが際立つ音楽。他に劇音楽を2作、1884年にローマ賞を獲得したカンタータ「放蕩息子」から1曲を収録。準・メルクルとリヨン管は、いかなる時でも曲の姿を正確に捉えて、説得力ある演奏を聞かせる。 | ||
| ピアソラ: シンフォニア・ブエノス・アイレスOp.15(*)/ バンドネオン、弦楽オーケストラ、パーカッションの ための協奏曲「アコンカグア」(*)/ ブエノスアイレスの四季(L.デシャトニコフによる ヴァイオリンと弦楽編;#) |
ダニエル・ビネッリ (バンドネオン;*) 楊天堝(Vn;#) ナッシュヴィルso. ジャンカルロ・ゲレーロ指揮 | |
| 現在、ピアソラ(1921-1992)を知らない人はいないだろう。彼の名前は、すっかりアルゼンチン・タンゴと同義語になり、誰もがあの哀愁漂うメロディを頭の中に思い描く。この盤に収録されている「シンフォニア・ブエノスアイレス」は華麗なるオーケストラをバックにバンドネオンが妖しく歌う。ここでは、彼が20代の頃に5年間私的に師事したヒナステラの影響も存分に生かされた、豊かな色彩を感じさせる力作。アンデス山脈最高峰の山の名前を取った「アコンカグア」は見事なバンドネオン協奏曲。アグレッシヴな音が魅力的。「ブエノスアイレスの四季」はヴァイオリンとオーケストラ版で、バンドネオンとはまた違った味わいが楽しめる。 | ||
| ステーンハンマル: セレナード ヘ長調 Op.31(改訂版)〜 [序曲/カンツォネッタ/スケルツォ/ ノットゥルノ/終曲]/ フローレスとブランセフロールOp.3(*)/ イタカOp.21(*)/ カンタータ「歌」Op.44〜「インターリュード」/ 前奏曲とブーレ(世界初録音) |
カール=マグヌス・ フレドリクソン(Br;*) イェヴレso. ハンヌ・コイヴラ指揮 | |
| スウェーデンの作曲家、ステーンハンマル(1871-1927)の作品集。彼はドイツで学びワーグナーの影響を受けながらも、スウェーデン民謡をモティーフとした「北欧風」の音楽を追求。後期ロマン派の重厚さを残したまま、独自の作風を確立することに成功した人。この盤に収録された「セレナード」はちょうど自らの方向性が固まってきた頃の作品で、一度1913年に完成させたものの1919年に手直しを加え(曲の調性などを変えたり)、より透明度の高い、簡潔さと力強さを併せもつ交響的な曲となっている。他には2つの声楽を伴う作品も聴き物。架空の島「イターキ」について歌う「イタカ」での流れるような音楽の美しさが耳に残る | ||
| メシアン:聖体秘跡の書 | ポール・ジェイコブズ(Org) | |
| 使用楽器:ニューヨーク、聖母マリア教会のオルガン。 メシアン(1908-1992)最後のオルガン作品である「聖体秘跡の書」は18の部分からなる深淵で長大な曲。当時のメシアンは70 歳を優に超え、完成に8年を要したオペラ「アッシジの聖フランチェスコ」の初演を終えたばかりだったが、創作意欲は全く衰えることもなく、この見事な曲を1年で書き終えた。この曲には彼の宗教観が全て注ぎ込まれ、荘重なるコラール、即興的な部分、体中に浸みわたる三和音が絶え間なく交錯し陶酔の境地へと聴き手を誘う。もちろん彼が愛した鳥の声も至るところから聞こえてくる。米国の名オルガニスト、ジェイコブズの光舞い降りるような神々しい演奏で。 | ||
| ズウィリック:ミレニアム・ファンタジー ミレニアム・ファンタジー(2000)(*)/ 映像(1986)(#)〜[オープニング/見捨てられた人形/ アイリス、チューリップ、クロッカスとジョンキル/ バッカス第3番/スピリチュアリスト]/ ピーナツ・ギャラリー(*)〜 [シュローダーのベートーヴェン幻想曲/ ライナスへの子守歌/スヌーピーはサンバを踊る/ チャーリー・ブラウンの非歌/ルーシーの幻覚/ ペパーミント・パティとマーシーは パレードを先導する] |
ジェフリー・ビーゲル(P;*) ヘイディ・ルイス・ウィリアムズ、 リード・ゲインズフォード(P;#) フロリダ州立大学so. アレクサンダー・ジメネス指揮 | |
| 2009年に70 歳の誕生日を迎えたアメリカの女性作曲家、ズウィリック(1939-)。このアルバムは彼女の一連の作品を収録した物。ミレニアム・ファンタジーは彼女が子どもの頃、祖母が歌ってくれた民謡に基づくのだそう。まるでドビュッシーを思わせる「映像」は、ワシントンD.C.にある「女性芸術美術館」に所蔵された多くの絵画からインスピレーションを得ている。当盤のジャケットに使われたアリス・ベイリーの作品もここの所蔵品。そして、メインの「ピーナツ・ギャラリー」。M.シュルツのコミックでおなじみの彼らが音楽となって生き生きと動き回る様はまさに圧巻!ズウィリック自身がこのコミックに登場しているため、そのお返しとしてこの組曲が出来上がったのだそう。シュローダーの弾くベートーヴェンがこの耳で聴けるなんて大感激。演奏しているのは、名ピアニスト、ジェフリー・ビーゲル(ビーグルではない)。 | ||
| カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968): シェイクスピア序曲集第1集 ジュリアス・シーザーOp.78/ じゃじゃ馬ならし Op.61/ アントニーとクレオパトラOp.134/ 真夏の夜の夢 Op.108/コリオレイナスの悲劇 Op.135/ 十二夜 Op.73(全て世界初録音) |
西オーストラリアso. アンドルー・ペニー指揮 | |
| イタリア系ユダヤ人の家に生まれ、高い教養を持った彼は、シェイクスピアの文学をこよなく愛していた。多くの作品に曲をつけ、その中には2つのオペラや、多数の歌曲とソネット、そしてこのシリーズで聴くことができる11の序曲などがそれにあたる。勇壮なファンファーレに先導されるジュリアス・シーザーの物語、メンデルスゾーンのアプローチとはかなり異なる「真夏の夜の夢」など、どれも極彩色のオーケストラをフルに鳴らした聴き応えのある曲。ギター音楽の作曲家として認知されているが、それだけではない。彼の底力はすごい。 | ||
| ギャラガー:管弦楽作品集 「ディヴァージョン」序曲(1986)(*)/ 子守歌(1977)(*)/ シンフォニエッタ(1990/2007)(#)(世界初録音)〜 [イントラーダ/間奏曲/マランボ/ パヴァーヌ/ロンド・コンチェルタンテ]/ 1楽章の交響曲「哀歌」(*) |
LSO(*) LSOのメンバー(#) ジョアン・ファレッタ指揮 | |
| ニューヨーク生まれの作曲家ギャラガー(1947-)の作品集。彼はカレル・フサ、ネッド・ローレムを始めとした錚々たる大作曲家たちの指導を受け、管弦楽曲、合唱、室内楽、そして吹奏楽まで幅広い作品を書いている。彼の音楽はどれも壮大でかつ抒情的な音色も有している。彼の作品は世界中で高く評価されているが、とりわけ「子守歌」はその美しさでポーランドを始めとした各国のオーケストラで何度も演奏されている。「ディヴァージョン」序曲はもともとシンフォニック・バンドのための書かれた「ディヴァージョン」の素材を使ってフルオーケストラの作品を書きあげた物。まるでハリウッドの音楽を思わせる雄大さがたまらない。豊かな音色のシフォニエッタ、「哀歌」と名付けられていても、中間部ではかなりの盛り上がりを見せる「1楽章の交響曲」とバラエティに富んだ選曲。 | ||
| スーザ:行進曲傑作集 海を越えた握手/忠誠/ロイヤル・ウェールズ・フュージリア連隊/剣と拍車/キング・コットン/パナマの開拓者/ 自由の鐘/自由の精神に敬礼を/黒馬の騎兵隊/士官候補生/テキサスの娘たち/美中の美/旗の騎士/雷神/ ワシントン・ポスト/ヤンキー海軍の栄光/星条旗よ永遠なれ/聖なる殿堂の貴族たち/進めウィスコンシン永遠に/ 無敵の鷲/勇志は前線へ/外交官/ピカドール/ジャック・ター/アメリカ第一/名誉の砲兵隊/ミネソタ行進曲/ アトランティック・シティー・ページェント/150年祭博覧会/セビーリャの花/ココーランの候補生/ 国技/銃弾と銃剣/海軍予備役 キース・ブライオン指揮ロイヤル・アーティレリー・バンド | ||
| この2枚のCDの中にスーザ(1854-1932)の名行進曲が34曲入っている。おなじみの曲から、聴いたことがあってもタイトルを思い出せない曲まで、どこから聴いてもかっこ良く、また気分を高揚させる。家でじっくり聴くのもよし、ドライヴのお供にもよし。 | ||
| シュトックハウゼン: 2人のピアニストのための「マントラ」 |
ペストヴァ/メイエ・ピアノ・デュオ [クセーニャ・ペストヴァ(P) パスカル・メイエ(P)] ヤン・パニス(電子楽器) | |
| この曲を作曲した頃のシュトックハウゼン(1928-2007)は、それ以前の不確定性を持った音楽を離れ、記譜法へと回帰していた。とは言っても、もちろん楽譜に書かれたことをそのまま演奏すれば、彼の意図した曲になるわけではなく、様々な要素が必要で、常に緊張感に満ちたものであることは間違いないのだが。「マントラ」は1970年に大阪万博で来日したシュトックハウゼンが、「何か」を得て作曲したとされているが、それは常人には理解不能。彼のいうマントラは13のフォルメル(短い音楽的素材)からなり、ピアノの音は、変調機で歪められ、電子音と呼応する。そして様々な変遷を経て、果ては大宇宙へと拡散する?のだとか。ま、何も言わずに聴いてみて頂きたい。録音も優秀。 | ||
| シェーンベルク:弦楽四重奏曲集 弦楽四重奏曲第3番 Op.30(1927)/ 弦楽四重奏曲第4番 Op.37(1936)/ ピアノ独奏付きヴァイオリンのための 幻想曲 Op.47(1949)(*) |
フレッド・シェリーSQ ロルフ・シュルテ(Vn;*) クリストファー・ オールドファーザー(P;*) ロバート・クラフト監修 | |
| シェーンベルク(1874-1951)の第3番と第4番の弦楽四重奏曲は、すでに無調の世界へと足を踏み入れているが、第3番の形式はまだ古典的なものを踏襲している。せわしなく動き回る第1楽章の音形は確かに不安を煽りますが、第2楽章の瞑想的な雰囲気で気分はとりあえず落ち着くことだろう。落ち着きのない第3楽章、そして、こちらも判別は難しくとも、ロンドと銘打たれている以上、何度も繰り返される同じメロディ、と、なぜか忘れられない印象を残す曲。第4番は更に熟成した音楽で、伝統と新奇がうまく調和するとこうなる。という見本のような曲。 | ||
| ピストン:弦楽四重奏曲第1番(1933)/ 弦楽四重奏曲第3番(1947)/弦楽四重奏曲第5番(1962) |
ハーレムSQ [イルマー・ガヴィラン(Vn) メリッサ・ホワイト(Vn) ホアン=ミゲル・ヘルナンデス(Va) デズモンド・ネイスミス(Vc)] | |
| アメリカの現代作曲家ピストン(1894-1976)は、ハーヴァードで学んだ後、パリでナディア・ブーランジェに師事した。彼の作品は基本的に新古典派の様式によるもので、代表的なバレエ音楽「不思議な笛吹き」や、8曲の交響曲などが比較的知られている。この弦楽四重奏曲は彼の円熟した作風が楽しめるもので、力強さが横溢する第1番、音と音が激しく交錯する第3番、そして意外にも穏当な響きが戻ったかのような第5番と、多彩な音が詰まっている。新古典派から十二音へと移行した人だが、シェーンベルクのような切れ味ではなく、大地を踏みしめるようなしっかりとした音楽性を感じさせる作品群。 | ||
| グロリア・コーツ: 弦楽四重奏曲第9番(2007)(世界初録音;*)/ 独奏ヴァイオリンのためのソナタ(2000)/ ピアノ三重奏のための抒情組曲「ひばりの中から〜 あなたは音楽を見つけるだろう」(#) |
クロイツェル四重奏団 [ピーター・シェパード・ スケアヴェズ(Vn) ミハイロ・ トランダフィロウスキ(Vn;*) モーガン・ゴフ(Va;*) ネイル・ヘイド(Vc;*/#) ロデリック・チャドウィック(P;#)] | |
| 交響曲の作曲家として良く知られるアメリカの女性作曲家、グロリア・コーツ(1938-)。彼女の作風はとにかく個性的で、至るところに出現する上昇するグリッサンド(音を滑らすように移動する)と、時々挟みこまれる親しげなメロディが、まるで悪夢のように耳を掠める。もちろんここに収録されている弦楽四重奏曲も例外ではなく、低弦で繰り返される分散和音を彩る、鳥のさえずりのようなヴァイオリンの音色は一度聴いたら忘れることはないだろう。対する「ヴァイオリン・ソナタ」は幾分古典的な佇まいを見せる禁欲的な曲。弦の限界に挑むかのような孤高の響きがたまらない。エミリー・ディキンソンの詩の一節をタイトルにした「ピアノ三重奏曲」は、タイトル通り抒情的な曲。とはいえ、美しい響きの中に、さりげなく四分音を紛れ込ませてくるところが彼女流。調子の狂ったような弦楽器の響きをご堪能頂きたい。体が拒否しても脳が陶酔するという「二日酔い」のような気分になれること請け合い。 | ||
| ミヨー: クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための 組曲 Op.157b(*)/ スカラムーシュOp.165d(#)/ ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.40(+)/ クラリネットのためのソナチネOp.100(**)/ 春 Op.18(+)/ シネマ幻想曲「屋根の上の牡牛」 Op.58b(+) |
ジャン=マルク・ フェサール(Cl;*/#/**) フレデリック・プラシー(Vn;*/+) エリアンヌ・レイエ(P) | |
| フランス6人組の一人、ミヨー(1892-1974)は膨大な作品を残した事で知られている。それは、演奏会用の曲、映画音楽、吹奏楽までありとあらゆるジャンルに渡り、作風も曲によって様々。とにかく攻略しがいのある作曲家。若い頃、仕事の関係でブラジルに滞在していたこともあってか、驚くほど情熱的な面が顔を出すこともあったり、新古典派的な機能的な面もあったり、また亡命後のアメリカでは、ロマンティックさも加わるという面白さ。このアルバムでは、どちらかというと明るく楽しい曲を中心に収録。もとはモリエールの喜劇「空飛ぶお医者さん」の音楽を改変した「スカラムーシュ」、もともとはチャップリンの無声映画のために書かれた「屋根の上の牡牛」。どちらもブラジルの香りが漂う名曲。他の曲もステキ。とにかくイケテル1枚。 | ||
| ジェイコブ:リコーダーを含む室内楽曲集 アルト・リコーダーと弦楽のための組曲 (リコーダーと弦楽四重奏編)/ ソプラノ・リコーダーのための〔ソナチネ/ソナタ〕/ リコーダー・コンソート/ ソプラノ・リコーダーとピアノのための変奏曲/ ソプラノ・リコーダー、ヴァイオリン、チェロと チェンバロのためのトライフル |
アナベル・ナイト(リコーダー) ロビン・ビッグウッド(P/Cemb) マッジーニSQ デイヴィッド・エンジェル(Vn) ミハウ・カズノフスキ(Vc) フォンタネッラ・ リコーダー五重奏団員 | |
| 世界初録音を含む。 何人かの特別な例をのぞくと、リコーダーを専門とする奏者は現代に書かれた作品を演奏することはない。しかし、これらの曲を聴いてしまったら、その考えは改めた方がいいな。と思うに違いない。イギリスの作曲者、ゴードン・ジェイコブ(1895-1984)は数多くの作品で知られるとともに、優れた教育者。彼は様々な楽器のための協奏曲を書くことで、奏者たちの能力を引き出すことに成功したのだった。ここでリコーダーを吹いているアナベル・ナイトも彼の教え子で、師の思いをそのまま受け継いだ闊達な演奏を聴かせる。時には郷愁を誘い、ある時は鋭く空気を引き裂くかのような音色をお聴き頂きたい。2作の世界初録音を含む興味深い1枚。 | ||
| ピアソラ・ベスト・タンゴ ブエノスアイレスの四季〜 [ブエノスアイレスの夏/ブエノスアイレスの秋/ ブエノスアイレスの冬/ブエノスアイレスの春]/ ロコへのバラード/天使のミロンガ/天使の死/ 天使の復活/さらば、パリ/アルフレイド・ゴビの肖像/ アディオス・ノニーノ/同一の罰/ピカソ/ グアルディア・ヌエバ/センティード・ウニコ (全て A.デレ=ヴィーネによるピアノ独奏編) |
アキレス・デレ=ヴィーネ(P) | |
| 哀愁、情熱、切望、情感、これらが全て含まれたピアソラの音楽は、どのような編成で演奏しても、独特の魅力を発揮するものだが、ピアノ1台で演奏するピアソラは、まるでジャケットに描かれた女性の引き締まった太もものように健康的で躍動的。しか妖艶さを失うことはなく、囁くようなピアニシモは、まるで耳たぶに息を吹きかけられるような色っぽさ。ここでピアノを演奏するデレ=ヴィーネはクラウディオ・アラウの弟子で、数々のコンクールで入賞歴を誇るヴェテラン。このアルバムでは全て彼自身の編曲によるもので、ピアソラの音楽を余すことなくピアノへと移し替えている。 | ||
| ハリス:ピアノ作品全集 ピアノ・ソナタOp.1/ 小組曲/ アメリカのバラード第1集/3楽章のピアノ組曲/ トッカータ/アメリカのバラード第2集/ アメリカ民謡「真実の愛、泣かないで」による変奏曲/ 無題(*)/3楽章のピアノ・ソナタ〜スケルツォ(*)/ シャーリーのハッピーピース(*)/ オーケストレーション(*) |
ジェフリー・バールソン(P) | |
| (*)世界初録音。 オクラホマ州出身の作曲家、ロイ・ハリス(1898-1979)。彼も、この当時のアメリカの作曲家と同様、パリに留学しナディア・ブーランジェの薫陶を受けていて、同時にルネサンス音楽の研究にも没頭していた。彼のピアノ曲の多くは、ピアニストである妻ジョハナのために書かれており、中世の歌とバロック式の対位法を用いながらも、20世紀のフランス音楽の香りを仄かに伝える秀作となっている。多調性の追求、即興的なパッセージ、そしてどこからか聴こえてくるアメリカやアイルランドの民謡・・・と、広範囲に渡る妙技を堪能できる内容。大作から、断片的な作品までどれもが個性的。 | ||
| リスト:ピアノ作品全集第32集 旅人のアルバム第1巻「印象と詩」S156/ 幻影 S155 |
アシュリー・ウェイス(P) | |
| この「旅人のアルバム」は、1834年から1838年に作曲され1842年に完成。当時恋愛関係にあったマリー・ダグーと共に、パリからスイスへと旅行した時の感動を音楽にしている。スイスの美しい風景に感動したリスト(1811-1886)は、その強い印象をまるで絵画を描くようにピアノにぶつけた。力強く野心的な曲が並ぶが、その後リストはなぜか、この曲集を「巡礼の年」に改定、いくつかの曲をそのまま残した上で大きく改変。こちらの「旅人のアルバム」は無きものとしてしまった。巡礼の年第1年(8.550548)と聴き比べてみるのも楽しいだろう。「幻影」も1834年頃の若きリストによる作品だが、驚くほど瞑想的で、リストらしい「派手さ」は見られない。曲だけ聴いていると晩年の作品のような佇まいを持つ不可思議な曲。そのせいかあまり演奏される機会もなく、忘れられた曲集となってしまっている。 | ||
| J.S.バッハ: 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903/ パルティータ第4番 ニ長調 BWV828/ イギリス組曲第3番 ト短調 BWV808 |
リサ・グード・ クロフォード(Cemb) | |
| 使用楽器:リュッケルス、1624年製(ウンターリンデン美術館所蔵)。バッハ(1685-1750)の鍵盤曲の中でも、特に有名で素晴らしい作品を3つ集めてみた。1720年頃に書かれた「半音階的幻想曲とフーガ」は、現在では自筆譜が失われてはいるものの、多くの弟子たちが書き移し、教材として使われていたため、人によって装飾などに違いが発生してしまった。しかし、本来の和声進行などは損なわれることなく、彼の最も雄大で精緻な作品の一つとして愛されている。パルティータは、本来、変奏曲のように主題が一刻一刻と変化していく曲、フランス風組曲は一定の舞曲の配列をもった小曲集。どれも難易度はとても高いものだが、アメリカの名チェンバロ奏者クロフォードは、歴史的価値を持つ楽器から深みのある素晴らしい響きを引き出し、自由度の高い柔軟な解釈を聴かせてくれる。 | ||
| ペンデレツキ(1933-): クレド(1998)(*)/母校ヤゲロニカ大学をたたえるカンタータ(1964) イヴォナ・ホッサ、アガ・ミコライ(S;*) エヴァ・ヴォラク(A;*) ラファウ・バルトミンスキー(T;*) レミギウシュ・ルコムスキ(B;*) アントニ・ヴィト指揮ワルシャワpo.&cho.、ワルシャワ少年cho.(*) | ||
| 1960年代のペンデレツキを知る人が、この「クレド」を聴いたら、あまりのロマンティックさに目を丸くするかもしれない。何しろ、冒頭から切なく激しくとも美しい響きに満ち、調性から逸脱することもないのから。この音楽性の変容を拒否する人もいるかもしれないが、祈りの心を伝えるには、このような調和に満ちた音楽も必要なのだろう。「ペンデレツキらしさ」を求める人は、その30年ほど前に書かれたカンタータをどうぞ。こちらにはおなじみの破壊的な音が横溢している。 | ||
| シューベルト:ミサ曲 〔第1番 ヘ長調 D.105/第3番 変ロ長調 D.324〕 トリーネ・ウィルスベリ・ルンド(S) ベッティーナ・ランチ(A) リ・ミンウ(T) アシャフ・レヴィチン(B) イモータル・バッハ・アンサンブル モーテン・シュルト=イェンセン指揮ライプツィヒ室内o. | ||
| シューベルト(1797-1828)のミサ曲第1番は、彼が17歳の時の作品。当時の彼は小学校の教師として働いていたが、どうもこちらにはあまり熱心ではなく、その熱意は全て作曲活動へ向いていたようだ。個人的にサリエリに作曲を習うも、書いた曲のほとんどは「モーツァルトやハイドンの真似」と酷評され、それはそれで悩みの種だったようで、彼は驚くほどの作品を仕事の合間に書きあげた。それでも、ようやくこのミサ曲はサリエリからお墨付きをもらうことができ、彼はどんなに自信をつけたことだろう。なるほど、曲の完成度は驚くほどに高く、後年の感傷的な面も併せ持つ素晴らしい作品。第3番はその翌年に書かれており、一年で更に進化を遂げた若者の姿と才能を彷彿させる物。 | ||
| ヴィエルヌ(1870-1937): 歌曲集「愛の詩」Op.48/ プシュケOp.33/絶望のバラードOp.61 |
マイケル・バンディ(Br) ジェレミー・フィルセル(P) | |
| フランク、ヴィドールに学び、多くのオルガン曲を残したヴィエルヌは、ほとんど全盲に近かったにも拘わらず、パリのノートルダム大聖堂のオルガニストを務め、通算1750回目の演奏会の最中に演奏台で倒れ、67歳の生涯を閉じた。そんな彼はオルガン曲だけでなくこんなにチャーミングな歌曲も書いていた。この「愛の詩」は各々3〜4曲が、フランス革命歴による四季に分けられて並べられている。自然の大きな営みの前には、人間など無力な存在に過ぎない・・・どこか頽廃的で美しい歌曲集。 | ||
| イギリス歌曲シリーズ Vol.21〜イアン・ヴェナブルス(1955-): 愛の翼の上で Op.38(*)/ヴェネチア歌曲集〜愛の声 Op.22/真夜中の哀歌 Op.6/ 壊れる、壊れる…壊れる Op.33-5(*)/11月のピアノOp.33-4(*)/命の短き要約 Op.33-3/ 歪んだ飛行 Op.28-1/真夜中にOp.28-2/かば Op.33-6/モールヴァンにて Op.24/キスOp.15 アンドルー・ケネディ(T) イアン・バーンサイド(P) | ||
| (*)世界初録音。ヴェナブルスはリヴァプールで生まれ、地元の大学で学んでいる。その後トリニティ・カレッジで音楽を学び、現在「イギリス有数の声楽曲作曲家」としての地位を築き、アーサー・ブリス協会の取締役でもある。彼の書く曲は、もちろん現代的な響きや、様式を踏襲することもあるが、基本的に調性を逸脱することなく常に暖かさと仄暗さを帯びている。アンドルー・ケネディの憂いを含んだ声が、またこれらの曲調にぴったりなことは言うまでもない。世界初録音を含む意欲的な選曲にも注目。 | ||
| ザ・ベスト・オブ・ロンビ(MARCO POLO音源からのコンピレーション) | ||
| ザ・ベスト・オブ・ヨーゼフ・シュトラウス(MARCO POLO音源からのコンピレーション) | ||
| ザ・ベスト・オブ・ツィーラー(MARCO POLO音源からのコンピレーション) | ||
| ウィリアム・シューマン:出版された交響曲全集 8.559254、8.559255、8.559317、8.559625、8.559651のセット | ||
| バーバー:作品集 8.559024、8.559044、8.559088、8.559133、8.559134、8.559135 のセット | ||
| グレート・シンガーズ・シリーズ〜マコーマック Vol.8 1918-1920 アコースティック録音集 サリヴァン:私のアイルランドの歌 / バーリー(1866-1949):私の小さな母 サンダーソン(1878-1935):神は今宵わが息子たちと共に(2種) ライス(1891-1947):私の親愛なるオールド・パル / ウッド(1882-1959):愛する庭のバラの花 ヘッド:いつかあなたは私を思い出す / バーリン(1888-1989):小さな少年兵の夢 コーハン(1878-1942):あなたが戻ってきた時 / メトヴェン:あなたがバラの心を見たら ウッド:ピカデリーのバラ / カーン(1885-1945):夏の最初のバラ / シュナイダー:あなただけ ローア(1871-1943):わが心のバラ / ハンブレン(1877-1962):あなたが私を連れてきた道 サンダーズ(1882-1956):アスローンの壊れそうな小屋 / デル・リエゴ(1876-1968):ありがとう、庭の神 バターフィールド(1837-1891):マギー、若き日の歌を / ウォーターズ:どこかに ブロウフス:あなたの瞳は私にこう語る / ボール(1878-1927):あなたに似ている、私が愛する少女ティス メサジェ(1853-1929):名誉と愛 / クラキシトン(1885-1971):ロンバルディアの月の下 ワールドロップ(1885-1951):スウィート・ペギー・オニール / 伝承曲:アルマーの吟遊詩人/ ウッド:何と不思議な世界のロマンス ジョン・マコーマック(T) ジョセフ・A.パステルナック指揮ビクターo. | ||
| 録音:1918年-1920年、ウォード・マーストン復刻。 世紀のテノール、マコーマックの美声をとことんお楽しみ頂きたい。当盤は第一次世界大戦が終焉を迎えた年から戦後の混乱期にかけての、アメリカの人々に希望を与えた26曲を収録。「カルーソーよりもレコードを売る人気者」の面目躍如たる輝かしい歌声が聴ける物。クラシックから民謡まで幅広いレパートリーを誇った彼だが、ここでのポピュラーソングに老いも若きもが熱狂している様子が目に浮かぶ。 | ||
| ドニゼッティ:歌劇「ランメルムールのルチア」
デジレ・ランカトーレ(S;ルチア) ロベルト・デ・ビアージョ(T;エドガールド) ルカ・グラッシ(Br;エンリーコ) エンリコ・ジュゼッペ・イオーリ(B;ライモンド) マッテオ・バルカ(T;アルトゥーロ) ティツィアーナ・ファルコ(Ms;アリーサ) ヴィンチェンツォ・マリア・サリネッリ(T;ノルマンノ) アントニーノ・フォリアーニ指揮ベルガモ音楽祭o.&cho. | ||
| 録音:2006年10月14日-16日、ドニゼッティ劇場、ベルガモ、イタリア、ライヴ。前出(映像):DYNAMIC DYNDVD-3353。CDフォーマットでは初出となる演奏。 | ||
| ピエール=アレクサンドル・モンシニ(1729-1817):歌劇「脱走兵」(1769)
ウィリアム・シャープ(Br;アレクシス) ドミニク・ラベル(S;ルイーズ) アン・モノイオス(S;ジャンネット) デイヴィッド・ニューマン(Br)他 ライアン・ブラウン指揮オペラ・ラファイエットo. | ||
| 録音:2009年2月1日-3日、クラリス・スミス舞台芸術センター、メリーランド大学。おそらく世界初録音。使用楽譜:シューダンス社出版譜に、ライアン・ブラウンが独自校訂を行った物。台本は、フィリドールの台本作家でもあったスデーヌの手によるもの。 モーツァルトの同世代人で、23歳頃にペルゴレージの「奥様女中」を見て作曲家を志したモンシニは、グレトリやフィリドールと並びフランスにおける「喜歌劇」の創設者であったと考えられており、ボワエルデュ、オーベール、グノー、ビゼーの先駆者ともなった。貴族の家柄に生まれ、ヴァイオリンを習ったと言われているが、19歳で父を亡くしてパリに出、作曲家として成功を収めた。しかし1777年でなぜか突然作曲を止めてしまい、フランス革命で困窮するも、オペラ=コミック座から年金を得る事が出来、その後パリ音楽院の視学官となった。ただ、1778年以降、二度と作曲の筆を取ることはなかったという。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年10月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| セレブリエール:交響曲第1番(1956)/ 「ヌーヴ」〜コントラバス協奏曲(1971)/ ヴァイオリン協奏曲「冬」(1991)/ タンゴ・イン・ブルー(2001)/ほとんどタンゴ/ 日没に彼らは道をゆく〜架空の映画のための音楽(*) |
ボーンマスso.&cho.(*) ホセ・セレブリエール指揮 | |
| (*)世界初録音。 ウルグアイ出身の作曲家=指揮者セレブリエール(1938-)。彼の自作自演集も第3集となった。このアルバムに収録された第1番の交響曲は、彼が18歳の時の作品。当時、故郷ウルグアイで青年オーケストラを率いていた頃の意欲的な表現が垣間見える。彼自身の言葉によれば、 「1960年代と70年代では作曲スタイルの変化こそあれ、そこに込められたメッセージは同じ」とのことだが、確かに様々な年代に書かれた作品を並べて聴いてみると、その根底に横たわるのは感傷的な心と、濃厚な大気の香り、そして情熱的なリズムだろうか。第1集(8.559183)と第2集(8.559303)もご一緒にいかがだろうか? | ||
| パガニーニ:作品集(フリッツ・クライスラーによる ヴァイオリンとピアノ編曲版) ヴァイオリン協奏曲第2番 ロ短調 Op.7〜 第3楽章 ロンド「ラ・カンパネッラ(鐘)」/ ロッシーニの「シンデレラ」のアリア 「悲しみよ去りゆけ」による序奏と変奏曲 Op.12/ 常動曲 ハ長調 Op.11/ 24のカプリースOp.1より第13番 変ロ長調/ 24のカプリースOp.1より第20番 ニ長調/ 魔女たちの踊り Op.8/ 24のカプリースOp.1より第24番 イ短調/ ロッシーニの「タンクレディ」のアリア 「こんなに胸騒ぎが」による序奏と変奏曲 Op.13 |
フィリップ・クイント(Vn) ドミトリー・コーガン(P) | |
| パガニーニ(1782-1840)とクライスラー(1875-1962)。悪魔的で謎めいたパガニーニと、陽気で気さくなクライスラーと性格上は全く違うようだったが、2人ともヴァイオリンの天才であったことは間違いない。彼らはどちらも世界中を旅し、その妙技で聴衆を熱狂させた。この2人の才能が融合したこれらの作品、聴いていて楽しいことこの上ない。冒頭の「ラ・カンパネッラ」も、原曲が一層パワーアップ。驚くこと間違いなし。ロッシーニの作品による変奏曲も眩いばかりの演奏効果をもたらす。名手クイントの超絶技巧と柔軟な感性にも目を見張ることだろう。 | ||
| ショパン: ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 (ショパン・ナショナル・エディション原典版使用)/ 「ドン・ジョヴァンニ」の 「お手をどうぞ」による変奏曲 変ロ長調 Op.2/ アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズOp.22 |
エルダー・ネボルシン(P) アントニ・ヴィト指揮 ワルシャワpo. | |
| 第1番(8.572335)に続く、ショパン(1810-1849)の新原典版による第2番の協奏曲。こちらも、演奏者はヴィトとネボルシン。既存の版との聴き比べも楽しいし、ただただ演奏に浸るのもいいだろう。ヴィトはショパンのスコアを、まるでマーラーのように重厚に響かせ、聴き手に多大なる満足を与えてくれる。カップリングの2曲も素晴らしい演奏。どうしても技術面が空回りしがちな初期の作品が、堂々とした名曲として立ち現れる。 「アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ」のオーケストラパートも、占める割合は少ないとは言え、強烈な存在感を示している。 | ||
| タイベルク:交響曲第3番(1943)(*)/ ピアノ三重奏曲 ヘ長調(1935-36)(#) |
バッファローpo.(*) ジョアン・ファレッタ指揮(*) ミヒャエル・ルートヴィヒ (Vn;#) ローマン・メキヌコフ(Vc;#) チャン・ヤ=フェイ(P;#) | |
| ウィーン生まれの作曲家タイベルク(テュベルク)(1893-1944)。彼は、母親がピアニスト、父親はヴァイオリニストという音楽一家にうまれ、幼い頃から音楽家になることを運命付けられたような人だった。この交響曲第3番は移住先であるアバツィア(現クロアチア領オバツィア)で1943年書かれたもので、 マーラーの第7番の交響曲を思わせる重厚な作品となっている。当時、ムッソリーニの失脚により、イタリアはナチス・ドイツの支配下におかれたため、アバツィアに住むタイベルクもその影響を受けざるを得なかった。彼自身もユダヤの血を引いていたため、その翌年アウシュビッツに送還され悲劇の死を遂げることになってしまったタイベルク。しかし彼の作品は、ヤン・クーベリックの息子ラファエルに拠って演奏され、忘却の淵に沈むことは避けられた。 | ||
| ヴィット:交響曲 ハ長調「イェーナ」/ 交響曲 イ長調/フルート協奏曲 ト長調 Op.8 |
パトリック・ガロワ(Fl/指揮) シンフォニア・フィンランディア・ ユヴァスキュラ | |
| ベートーヴェンと同じ年に生まれたドイツの作曲家、チェリスト、ヴィット(1770-1836)の交響曲をどうぞ。これを聴いたらあまりの素晴らしさに打ちのめされること間違いない。彼はカントールの息子として生まれ、ロゼッティに学び、チェロ奏者として活躍、1793年と1794年にはクラリネット奏者のヨゼフ・ピールとともに演奏旅行をし、1796年にはウィーンで大喝采を浴びた。ヴュツルブルク劇場の音楽監督も務め、劇場用に多くのオペラを書いたが、残念なことにそのほとんどは失われてしまった。知名度こそないが、これらの楽曲の楽しい事。音が艶々し、どこもかしこもぴかぴか磨きあげられているかのようだ。 | ||
| クーマン:夢見るミアコメットOp.781(*)/ 夢見るノバディールOp.784(#)/ ファゴット五重奏曲 Op.764(+)/ 夢見るマダケットOp.774(**)/ 夢見るショウケモOp.811(##)/ 抒情三重奏曲 Op.710(++)/ 夢見るサンカティ(弦楽四重奏曲第4番)Op.461(***)/ フライング・マシーンOp.775(*) |
クリストファー・ゲッカー (フリューゲルHr;#/Hr;++) ローマン・メシーナ(Fg;+) ツヴィーベルSQ(+/***) ジェフリー・グロスマン(P;**/++) エマニュエル・フェルドマン(Vc;++) ボフスラフ・マルティヌーpo.(##) スロヴァキア・ナショナルso.(*) カーク・トレヴァー指揮(*/##) | |
| 全て世界初録音。 相変わらず作品数の多すぎる、アメリカの若き作曲家クーマン(1982-)の最新盤。今作は、米国のマサチューセッツ州ケープ・コッドの南30マイルに位置する、 素晴らしい景観を誇るナンタケット島を題材にした組曲を中心にした興味深い1枚。クーマンはこの作品を仕上げるのに7年の歳月を要し、移ろいゆく美しい景色と風、海の色までを曲に閉じ込めた。抒情三重奏曲や、フライング・マシーンは直接の関係こそ示唆されていないが、やはりこの「ナンカケット」絡みであろうことは、曲の色彩感などから容易に想像されることだろう。 | ||
| マルケヴィチ:管弦楽作品全集第6集 ある男の彫刻〜[前奏曲/装飾されたコラール(*)/ ソナタI:レント/ソナタII; アンダンティーノ(*)/ ソナタIII; スケルツォ/ソナタIV; ロンド(*)] |
ルーシー・シェルトン(S;*) アルンヘムpo. クリストファー・ リンドン=ギー指揮 | |
| MARCO POLO 8.225054より移行盤。 マルケヴィチ(1912-1983)の管弦楽作品第6集は、当時、創作力の頂点にあった彼の渾身の作である「ある男の彫刻」を収録。スイスの詩人、小説家であるチャールズ・フェルディナント・ラミュ(ストラヴィンスキーの「兵士の物語」も彼の台本による)のテキストを用いて1939年に書かれたものの、1982年、マルケヴィチの死の直前までタイトルすら付けられていなかった。マルケヴィチはストラヴィンスキーの作品をこよなく愛し、彼の指揮した「兵士の物語」は今でも永遠の名盤として語り継がれているが、自作の方は第2部も書かれることなく忘れ去られてしまった。緊張感溢れるドラマ仕立ての音楽。身の毛のよだつほどの迫力。 | ||
| イギリスのリコーダー音楽集 レイン(1950-):古風な組曲(*)/ アーノルド(1921-2006)(F.レーン編曲: リコーダーのためのコンチェルティーノOp.41a(*)/ ピットフィールド(1903-1999):リコーダー協奏曲(*)/ グレグソン(1945-):リコーダー、 弦楽ハープと 打楽器のための「3つのマティスの印象」(#)/ ライオン(1938-): リコーダーのためのコンチェルティーノ(*)/ ピットフィールド:リコーダーと弦楽合奏のための 「3つの海の上のスケッチ」(*)/ パロット(1916-):前奏曲とワルツ(*)/ バラード(1947-):レシピ(*) |
ジョン・ターナー(リコーダー) ロイヤル・バレエ・シンフォニア ギャヴィン・サザーランド指揮(*) エドワード・グレクソン指揮(#) | |
| リコーダーと言えば、ルネサンスの時代から変わることのない極めてシンプルな楽器。しかしそこから出てくる音の多彩なこと。ここではそんな楽器のために書かれた現代の作品をご紹介しよう。この録音のために編曲されたアーノルドのコンチェルティーノや、レイン作曲の「古風な組曲」 、これらを始めとした数々の作品は、現代的な響きの中に、どこか鄙びた懐かしさを秘めた味わい。 | ||
| カルロ・ジョルジョ・ ガローファロ(1886-1962): ヴァイオリン協奏曲/ロマンティック交響曲 |
セルゲイ・スタドレル(Vn) ジョエル・スピーゲルマン指揮 新モスクワso. | |
| 前出:MARCO POLO 8.225183。マリピエロ、カセッラやピッツェッティと同世代イタリア生まれの作曲家による、美しく叙情的な作品。20世紀前半に作曲されたとは思えないほどシンプルで流れるようなメロディが続く。「ロマンティック交響曲」はニキシュやトスカニーニも指揮したという代表作ながら忘れられていたが、アメリカの作曲家=指揮者スピーゲルマンが1994年のモスクワ公演でこの交響曲を演奏、聴衆から大絶賛を受けたと言う。また、一時期日本でも天才ヴァイオリニストとして騒がれたスタドレルの登場が目を引く。 | ||
| ハーゲン:ピアノ三重奏曲全集 〔第3番「さすらいの旅人」/ 第1番「トリオ・コンチェルタンテ」/ 第2番「ジャンタン」/第4番「天使の楽隊」〕 |
フィニステラ・ピアノ三重奏団 [パーク・クヮンビン(Vn) ケヴィン・クレンツ(Vc) ターニャ・スタムブク(P)] | |
| ミルウォーキー生まれの作曲家、ドラゴン・ハーゲン(1961-)は1980年代から注目され、数々の作品の上演で成功を収め、今に至っている。彼のピアノ三重奏曲はとりわけ音楽性が高く、どの曲も特筆すべき美点を持っている。第1番は少々実験的ではあるが、研ぎ澄まされた音形と、精巧に仕組まれたパッサカリアが見事。第2番はナディア・ブーランジェの最後の言葉からインスピレーションを受けており、第3番はアメリカ民謡に基づいた美しい仕上がり。そして第4番は彼が敬愛するヴァイオリニスト、ジョイス・リッチー・ストローサルのために書かれている。 | ||
| 目覚め〜現代アメリカのギターを含む室内楽曲集 カーニス(1960-):2つの目覚めと2組の子守歌(2006) [ヒラ・プリットマン(S) アクセル・シュトラウス(Vn) アーロン・ジェイ・カーニス(P)]/ リデルマン(1957-2008):熟成した音(2007)[ラテンアメリカSQ] マッケイ(1956-):波乱の測定(2006)(+)[サンフランシスコ音楽院ギター・アンサンブル] 以上、ディヴィッド・タネンバウム(G)指揮(+) | ||
| 現代アメリカの3人の作曲家によるギターを用いた室内楽曲集。この新鮮な響きをとくとお楽しみ頂きたい。カーニスの美しい歌曲集は、彼自身の「最愛の双子」の子どもたちのために書かれた物。ソプラノのプリットマンはコリリアーノ作品で先鋭的な歌唱を聴かせた人だが、ここでは一転、愛情溢れる表情を見せてくれる。リーダーマンの作品は極めて躍動的なギターと弦楽四重奏のための曲であり、またマッケイの作品はタイトル通り、聴き手の感覚を狂わせるような、この世のものとも思えないような不思議な世界を創り上げている。 | ||
| リース:フルートとピアノのための作品集 感傷的なソナタOp.169/序奏とポロネーズOp.119/ フルートとピアノのためのソナタ ト長調 Op.87/ ポルトガルの讃歌による変奏曲 Op.152-1 |
ウーヴェ・グロット(Fl) マッテオ・ナポリ(P) | |
| ベートーヴェンの弟子であり、また古典派とロマン派を繋ぐ作曲家として人気の高いリース(1784-1838)。彼は交響曲作家、あるいはピアノ曲の作曲家として良く知られているが、室内楽もなかなか素晴らしいものを残している。その中で、フルートの小品は、主に教養あるアマチュア演奏家のために書かれたもので、魅惑的なメロディと煌めくようなピアノ伴奏が魅力。これらの4つの作品は彼がイギリスへ旅行した頃(1813-1823年)の作品とされ、極めて充実した内容を持っている。当時はこのような作品が数多く書かれたのだろうが、やはりベートーヴェンの弟子たるプライドもあったのだろうか。単なる技巧的な作品だけでは終わらないところがさすが。 | ||
| ボッケリーニ/A.ピアッティ編:6つのチェロ・ソナタ 〔第1番 イ長調 G.13/第2番 ハ長調 G.6/第3番 ト長調 G.5/ 第4番 変ホ長調 G.10/第5番 ヘ長調 G.1/第6番 イ長調 G.4〕 フェドール・アモソフ(Vc) スン・ジェンル(P) | ||
| 1771年にロンドンで発表されたこの6曲のソナタは、本来チェロと通奏低音のために書かれていた。それを1870年代にイタリアの名チェリスト、アルフレード・ピアッティがチェロとピアノのために編曲。彼自身が素晴らしい技巧の持ち主だったせいもあり、もともと聴き応え(弾き応え)たっぷりの原曲が、一層輝かしい作品へと変身している。ボッケリーニ特有の滑るようなパッセージはそのまま、竹を割ったような決然とした響きが耳にも新鮮。ここで演奏するロシア出身のチェリスト、アモソフは、2007年クヌシェヴィツキー・コンクールを始めとした多くの国際コンクールの覇者。若々しく溌剌とした音色で聴き手を魅了する。 | ||
| アルウィン:室内楽作品集 クラリネット・ソナタ(*)/オーボエ・ソナタ(#)/ ヴィオラ・ソナタ…世界初録音(+)/ オーボエとハープのための組曲(**)/ 弦楽三重奏曲(##)/ 対話(++)〜 [前奏曲/ロマンス/コラール/フゲッタ/アリオーソ/ カリヨン/インテルメッツォ/カプリッチョ] |
ロバート・プレーン(Cl;*/++) ルーシー・グールド(Vn;++) ソフィア・ラーマン (P;*/#/+/++) サラ・フランシス(Ob;#/**) サラ・ジェーン・ブラッドリー (Va;+) ルーシー・ウェイクフォード (Hp;**) エルミタージュ弦楽三重奏団(##) | |
| 膨大な作品を残したイギリスの作曲家アルウィン(1905-1985)。室内楽作品はその中でも重要な役割を占めることは間違いない。このアルバムには、1934年から1962年までに作曲された6つの作品を収録している。クラリネット・ソナタでは緩やかなメロディーが用いられているが、その作風は後期になるに従って、少しずつ収斂し、より仄暗い世界へと傾いていく。まだ諧謔性のあるオーボエ・ソナタ、そして暗き雲が立ち込めるかのようなヴィオラ・ソナタなど、渋い音楽好きにはたまらない曲集だろう。 「対話」と称された短い8つの曲は、無駄な物が一切ない、厳しく美しい世界。 | ||
| マルティヌー:フルートを含む室内楽曲集 フルート、ヴァイオリンと ピアノのためのソナタH.254(*)/ フルートとピアノのためのソナタH.306/ ピアノと木管楽器のための六重奏曲 H.174(#)/ フルート、チェロとピアノのためのソナタH.300(+) |
ハルデン・マーティンソン (Vn;*) ジョン・フェッリロ(Ob;#) トーマス・マーティン(Cl;#) リチャード・ランティ(Fg;#) スザンヌ・ネルソン(Fg;#) ロンダ・ライダ(Vc;+) フェンウィック・スミス(Fl) サリー・ピンカス(P) | |
| チェコの作曲家、マルティヌー(1890-1959)の室内楽作品集。フルートとヴァイオリン、ピアノのためのソナタH.254は1936年パリで作曲され、高名なるフルーティスト、マルセル・モイーズの妻に捧げられた曲。コンパクトな4つの楽章からなり、プーランク風の軽快さも感じさせる。H.306のフルート・ソナタはナチス・ドイツの迫害を逃れ、ニューイングランドで書かれた物。ニューヨークでは、クーセヴィッツキが彼を擁護し、落胆していたマルティヌーの力になった。ここで彼は、この土地固有の鳥の声(ヨタカ)に興味を持ち、終楽章ではその声が取り入れられている。1929年に書かれた六重奏曲H.174は12月のパリを連想させる曲。民謡からジャズまで様々な音楽が聞こえてくる。1944年に書かれた三重奏曲の自由な作風も期待通り。 | ||
| アイアランド:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調(*)/ ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調(*)/ チェロ・ソナタ ト短調(#) |
ルーシー・グールド(Vn;*) アリス・ニアリー(Vc;#) ベンジャミン・フリス(P) | |
| イギリスの実業家、ウォルター・ウィルソン・コベット(1847-1937)が開催した室内楽コンクールに入賞することは、当時のイギリスの若き作曲家たちにとって大きな励みとなった。もちろんアイアランド(1879-1962)もそんな中の一人。彼は1907年のコンクールに作品(幻想トリオ)を提出し2等賞を獲得。コベットから多くの言葉をかけてもらい、喜んだアイアランドはヴァイオリン・ソナタをコベットに献呈した。第1番のソナタはどことなくフランス風の趣きを持った30分を越える大作。とりわけ第2楽章の幻想的なロマンスが耳に残る。第2番はさらに流動的なメロディが印象的な作品。チェロ・ソナタは幅広く歌うチェロ・パートが美しく、各楽章の色合いの対比も楽しい曲。 | ||
| 期待の新進演奏家シリーズ/ アンドラーシュ・チャーキ(G) J.S.バッハ(1685-1750): リュートのためのパルティータ ホ長調 BWV1006a ブリテン(1913-1976):ダウランドによる夜想曲 Op.70 〜[瞑想するように-非常に興奮して-休み無く-不安げに/ 行進曲のように-夢見るように-優しく揺れて/ パッサカリア-ゆっくり、そして静かに] デュアート(1919-2004): カタルーニャ民謡による変奏曲 Op.25 カステルヌォーヴォ=テデスコ(1895-1968): ソナタ「ボッケリーニを讃えて」Op.77 |
アンドラーシュ・チャーキ(G) | |
| ブダペストのリスト音楽アカデミーを2007年に卒業し、現在は助教授として後進の指導を精力的に行っている若きギタリスト、アンドラーシュ・チャーキのデビュー盤。彼は各地で開催される数多くのコンクールで賞を獲得したが、何よりも第51回東京国際ギターコンクールで優勝したことで、既に日本のファンの間ではおなじみ。このアルバムに楽しみにしていた人も多いのではないだろうか?ここでは、彼が得意とするバッハを始め、難曲として知られるブリテンの作品や、カステルヌォーヴォ=テデスコの作品とデュアートの作品を演奏、また新たな魅力を振りまいている。彼の持つ確固たる音楽性は、輝かしい将来を期待させるだろう。 | ||
| ロックバーグ:ピアノ作品集第4集 カーニバルの音楽〜[ファンファーレと行進曲/ ブルース/ラルゴ・ドロローソ/ スフマート/トッカータ-ラグ]/ 4つの短いソナタ/創作主題による変奏曲 |
サリー・ピンカス(P) | |
| ロックバーグ(1918-2005)のピアノ作品集第4集。第3集にもかなりメロディアスな作品が含まれていたが、こちらはもっと大衆的(?)な肌触りが感じられることだろう。 「カーニバルの音楽」は、冒頭こそ現代的な響きだが、それを縫って聞こえてくるのは何とも楽しい音楽。ジャズ、ラグ、そしてブラームスやバッハの引用など、色とりどり。「4つの短いソナタ」は強烈な音のぶつかり合いが楽しめるが、音楽の構造はスカルラッティに由来する。そして「変奏曲」はまるで19世紀の音楽。ロックバーグは基本的にロマンティストだったに違いない。 | ||
| D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ全集第12集 | ゲルダ・シュトゥルーハル(P) | |
| 生涯に555曲の鍵盤用ソナタを書いたドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)。このアルバムはNAXOSにおける第12集の録音となる。このシリーズは今まで全て別の演奏家を起用しているのが特長で、ここではウィーン生まれの若手ピアニスト、ゲルダ・シュトルーハルが切れ味鋭い演奏を聴かせる。彼女はユトレヒトで初期の音楽教育を受け、パフォーミング・アーツ・ウィーン(UMPAV)で更に研鑽を積んだ人。古典派から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つという才媛。 | ||
| モンサルバーチェ:ピアノ作品集第2集 ホアキン・トゥーリナの 思い出によるアレゴリア(1982)/ 左手のための3つの小品〜 [モンポウの場合/ オスカー・エスプラの思い出のための子守歌/ ルービンシュタインのためのページ]/ ノアの方舟〜 [羊/おんどり/象/ノミ/猫/カンガルー/ワルツ]/ シューベルティアーナ/秋の牧歌/ ミロンガ/ヘネラリフェでの即興曲/ 5つの自由な鳥の歌〜 [すずめ/ナイチンゲール/クロウタドリ/ フィード/カッコウ]/ 子守歌/オーリンクスの朝の歌/即興の要約/ アルバイシン協奏曲(*) |
ホルディ・マソ(P) グラノジェルス室内o.(*) フランシスコ・ギジェン指揮(*) | |
| 20世紀の最も重要な作曲家の一人、モンサルバーチェ(1912-2002)のピアノ作品集第2集。第1集(8.570744)が彼の初期の作品を収録していたのに対し、こちらは後期の25年間の作品を集めた物。極めて興味深い曲が並んでいる。左手のための作品や技術的には比較的容易なのに、実は凄く表現が難しい「ノアの方舟」 、などこの作曲家の自由な感性を存分に楽しむことが可能。「5つの自由な鳥の歌」は最初「かごに入れられた5羽の鳥」というタイトルが付けられていたとのことだが、作曲家自身が変更したのだとか。フランスの先人メシアンの影響も強く感じられる作品。 | ||
| ベートーヴェン:ピアノ変奏曲集 創作主題による15の変奏曲とフーガ 「エロイカ変奏曲」Op.35/ ハイベルのバレエ「妨げられた結婚」の「ヴィガノの メヌエット」の主題による12の変奏曲 WoO68/ ウラニツキーのバレエ「森の娘」から ロシア舞曲による12の変奏曲 WoO71/ サリエリの歌劇「ファルスタッフ」の二重唱 「まさにその通り」の主題による10の変奏曲 WoO73/ ジュースマイアーの歌劇 「スレイマン2世、または3人のサルタン妃」 による8つの変奏曲 WoO76/ 創作主題による6つの変奏曲 ニ長調 Op.76 |
ユ・ヨンユク(P) | |
| 一つの主題を「これでもか」とばかりに変化、発展させ素晴らしい音楽を構築するのが「変奏曲」。この分野が得意な作曲家って何となく凝り性で粘着系のイメージがないか?その最たる人が言わずと知れたベートーヴェン(1770-1827)(バッハやブラームスもそうね)。彼の変奏曲はあまりにも見事で非のつけどころすらない。このアルバムの中で最も有名な曲は第1曲目のものだろう。このテーマは交響曲第3番「英雄」の終楽章として知られているが、もともとはバレエ音楽「プロメテウスの創造物」からのメロディ。あの勇壮なテーマが15の変奏曲となり耳を喜ばせてくれる。おまけに深遠なフーガまで付いてくるという豪華さ。全6曲を楽しめば、満漢全席、もしくはフレンチフルコースの食べ放題くらいのお腹一杯感を味わえる。2007年、ボンのベートーヴェン・コンクールで1位を獲得した韓国のピアニストによる極上の演奏。 | ||
| ガブリエリ:鍵盤音楽作品集 第1旋法のプレアンブラ(*)/第1旋法のリチェルカーレ(第2集;*)/ クレキヨン:「はかない喜びのために」によるリチェルカーレ(第5集;#)/第1旋法のトッカータ(*)/ パッサ・メッツォ・アンティコによるカプリッチョ(第3集;*)/ ラッスス「ある日シュザンヌが」によるカンツォーナ(第5集;#)/ 「クイ・ラ・ディーラ」によるカンツォーナ(第6集;*)/第9旋法のトッカータ(第1集;*)/ 第1旋法のリチェルカーレ(第3集;#)/第4旋法のプレアンブラ(*)/第4旋法のリチェルカーレ(第2集;*)/ クレキヨン「フレイスとガイヤルド」によるカンツォーナ(第5集;#)/ フェラボスコ「私は若い娘」によるマドリガーレ(第3集;*)/ 第10旋法のトッカータ(「トランシルヴァニア人」から;*)/第1旋法のリチェルカーレ(第2集;*)/ リチェルカーレ・アリオーソ(第5集;#)/第3旋法のリチェルカーレ(第2集;*)/ カンツォン・アリオーサ(第3集;#)/ローレ「別れの時には」によるマドリガル(第3集;*) グレン・ウィルソン(Cemb;*/スピネット;#) | ||
| イタリアのルネサンス期において、最も影響力があったとされるジョヴァンニ・ガブリエリ(1532/33-1585)。彼の叔父にあたるのが、このアンドレア・ガブリエリ。彼の若い頃については、ほとんど知られていないが、聖マルコ大寺院のオルガニストの座を争って敗れ、1557年にヴェネツィア共和国カンナレジオ地区のオルガニストになったことはわかっている。イタリアの鍵盤音楽の発展に大きく寄与し、フーガ、リチェルカーレ、トッカータなどに優れた作品を残している。合唱音楽を始め、多くの作品を残したが、自作の出版に対してはかなり慎重で、彼の作品が世に出回るようになったのは死後のことだった。華やかな中に落ち着きのある優雅な曲集。 | ||
| ハイドン:ミサ曲第4集 〔第8番 ハ長調「ミサ・チェレンシス」(マリアツェル・ミサ)Hob.XXII; 8/ 第10番 ハ長調「戦時のミサ」Hob.XXII; 9〕 アン・ホイット(S) キルステン・ゾレク=アヴェラ(A) ダニエル・ニール(T) リチャード・リポルド(B) オウエン・バーディック指揮ルベル・バロックo.,ニューヨーク・トリニティ教会cho. | ||
| マリアツェル修道院のために書かれたミサ曲「ミサ・チェレンシス」は1782年に作曲されたが、この当時ハイドン(1732-1809)はほとんどミサ曲を書くことが無かった。 この曲より以前に書かれたのは1775年頃の小オルガン・ミサし、この曲の次に書かれたのは1796年の「戦時のミサ」。そのどちらも宮廷のために書かれたのではないところも面白いところ。曲は輝かしく大規模で、楽器の使い方などにも独自性があり、ハイドンの校訂者として名高いランドンはこの曲をとても高く評価している。もう1曲の「戦時のミサ」はオーストリアがナポレオンの脅威にさらされていた1796年に作曲されたもので、ティンパニの使い方が特徴的な名曲。 | ||
| 子守歌コレクション | ||
| クラシカル・チル2 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年9月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| コープランド/オールドリッジ:クラリネット協奏曲集 オールドリッジ:クラリネット協奏曲(2004)(*) コープランド:クラリネット協奏曲(1948)(*) オールドリッジ:サンバ(1993)(#) |
デイヴィッド・シンガー(Cl) ア・ファー・クライ(*) 上海クァルテット(#) | |
| オルフェウス室内o.で長年活躍してきたクラリネット奏者、デイヴィッド・シンガーをソリストに迎えたこの協奏曲集。作品と演奏、この両方の素晴らしさに酔えること間違いない。ベニー・グッドマンの依頼によって書かれたコープランド(1900-1990)の協奏曲は、1950年にフリッツ・ライナー指揮のNBCso.でグッドマンの演奏により世界初演された。随所にジャズらしさが感じられる小粋な作品。オールドリッジ(1954-)の作品はクラリネットの名人芸を要求される演奏効果の高い曲。ジャズあり古典的な雰囲気ありの、「21世紀のコープランド」と評される作品。目のくらむようなカデンツァが聴き物。 | ||
| フランツ・シュミット: 交響曲第3番 イ長調/シャコンヌ ニ短調 |
ワシリー・シナイスキー指揮 マルメso. | |
| オーストリアで活躍した作曲家、フランツ・シュミット(1874-1939)の第3番の交響曲(第1番と第2番は8.570828、8.570589で発売中)。この作品は1927〜28年にシューベルト生誕100年の記念祭のために作曲され、VPOに捧げられている。古典的な形式で書かれているが、曲想はとても感傷的で、とりわけ第1楽章は半音階進行を多用した流動的なテーマに彩られ、不安定でとりとめのないメロディは、どことなく聴き手を落ち着かなくさせるだろう。落ち着いた第2楽章、活動的なスケルツォを経て、終楽章はコラールのような重々しいテーマで幕を開ける。アレグロvivaceに転じてからもせわしなく動く低音部は強迫観念のように耳から離れることがない。併録のシャコンヌは1933年にクレメンズ・クラウス指揮のVPOによって初演された作品。古風な旋律が豊かな音で彩られていく様からは、まるで奇跡のような美しさを感じさせる。 | ||
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スコット: ソナタ・メロディカ/ ヴァイオリン・ソナタ[第1番 Op.59/第3番] |
クレア・ホウィック(Vn) ソフィア・ラーマン(P) | |
| 近年再評価の気運が高まるイギリスの近代作曲家、シリル・スコットのヴァイオリン・ソナタ。彼はイングランド北部のオクストン出身で、古代ギリシャ研究家の父を持ち、幼い頃から音楽に親しみ21歳で最初の交響曲を完成させている。91歳という長命を得て、亡くなる2週間前まで作曲活動を続けたが、保守的な作風を貫いたためか、亡くなる頃の彼の評価は決して高いものとは言えず、そのまま忘れ去られそうになってしまったが、印象派を思わせる美しい音楽は一度聴くと忘れえぬ魅力を持つ故か、熱狂的なファンも多く、最近は演奏される機会も増えてきた。ヴァイオリン・ソナタは彼の室内楽作品の中で重要な部分を占める曲で、とりわけ黙想的な第1番のソナタは彼の初期の作品の中でも最も成功している物。これを聴いてスコットのファンになった人は、MARCOPOLO(8.223485)で管弦楽作品を聴くことが出来る。 | ||
| カゼッラ: 交響曲第2番 ハ短調 Op.12(世界初録音)/ ピアノとオーケストラのための「深夜に」Op.30bis(*) |
ユ・ソンヒ(P;*) ローマso. フランチェスコ・ラ・ ヴェッキア指揮 | |
| 1910年4月17日、マーラー自身の指揮による「復活交響曲」がフランスのシャトレ劇場に鳴り響きた。その時、ドビュッシーは途中で退場してしまったが、若き作曲家カゼッラ(1883-1947)の体は興奮で打ち震えていた。そして強い感銘を受けたカゼッラがこの交響曲を書いたのは当然の成り行きと言えるだろう。最初の音、そして打ち鳴らされる鐘の音。これはまさにマーラーその物。人間の苦悩を一身に背負ったかのような悲痛な表情を見せている(この交響曲は結局公表されることなく、すっかり忘れ去られてしまっていたものだが、あまりにもマーラーの影響が強いことに気づいた彼自身が封印してしまったのだろうか? )。イタリア人でありながら、ドイツ音楽へ深く傾倒した彼の根底には、こういう事情があったようだ。同じく公表されることのなかった、彼の第1番の交響曲は8.572413で聴くことが出来る。 | ||
| メンデルスゾーン:劇音楽「夏の夜の夢」Ops.21 & 61(英語歌唱) [序曲/スケルツォ/メロドラマ(第2幕情景1)/妖精の行進/まだら模様のへび/メロドラマ(第2幕情景2)/ 間奏曲/メロドラマ〔第3幕情景1/第3幕情景2〕/夜想曲/メロドラマ(第4幕情景1)/結婚行進曲/ メロドラマ(第5幕情景1)/葬送行進曲/道化役者たちの踊り/メロドラマ(第5幕情景1)/終曲] ジェニー・ウォラーマン、ペペ・ベッカー(S) トム・ミソン、エイドリアン・グローヴ、 エミリー・レイモンド、アン・マリー・ピアッツァ(ナレーター)/他 ジェイムズ・ジャッド指揮ニュージーランドso.、ヴァーシティ・ヴォイセズ、ノータ・ベネcho. | ||
| この「夏の夜の夢」は、まず序曲が1826年に作曲された。まず、17歳のメンデルスゾーン(1809-1947)が姉と楽しむためのピアノ連弾曲として書かれ、すぐに管弦楽版として編曲されている。その16年後、序曲に感銘を受けたプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世の勅命によって「夏の夜の夢の付随音楽」が書かれた。現在では序曲も再利用され、一緒に演奏されることが慣例となっている。しかしながら、彼が付けたメロドラマの部分は省略されることが多く、これでは曲の全貌を理解するにあたって片手落ちとなってしまうではないか。そこで当盤では(英語ではあるが)全部きちんと演奏している。どうぞ、シェイクスピアの描いた妖精物語を心の中で再現して頂きたい。 | ||
| カサブランカス: 過ぎ去った暗黒の時(2005)/3つの警句/ ポストリュード/愛の詩/ダリのためのイントラーダ |
バルセロナso. カタルーニャo. サルバドル・マス=コンデ指揮 | |
| 1956年、バルセロナ生まれの現代作曲家カサブランカス(1956-)の管弦楽作品集。ハムレットの7つの情景(8.579004)も衝撃的な音色に満ちていたが、こちらも負けてはいない。アルバム・タイトル曲の「過ぎ去った暗黒の時」は、バルセロナso.とカタロニア全国オーケストラ(OBC)によって委嘱された作品。暗示に満ちた不可解なタイトルだが、この曲もやはりシェイクスピアへの賛辞が込められているという。ただ、それはとても抽象的であり、どちらかというと先入観にとらわれることなく、音の響きを純粋に楽しむべく作品と言えるだろう。演奏には大編成のオーケストラを必要とするが、瞬間になっている音は少なめで、透明感溢れる室内楽的な静けささえ感じさせる不思議な肌触りを持っている。他には比較的有名な「3つの警句」を始めとした興味深い作品が収録されている。 | ||
| ショパン: ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11/ ポーランドの歌による幻想曲 Op.13/ クラコーヴィアクOp.14 |
エルダー・ネボルシン(P) ワルシャワpo. アントニ・ヴィト指揮 | |
| 協奏曲はショパン・ナショナル・エディション原典版使用。NAXOS には、既にセーケイとビレット(ブレイナー盤もあった)の録音があるショパン(1810-1849)の協奏曲第1番。しかし2010年のショパン・イヤーに合わせて新録音を出すことになった。このネボルシンとヴィトの録音、もちろん演奏自体も素晴らしいものだが、何と言っても「ナショナル・エディション」のスコアを用いているところに注目。ポーランドが国家の威信をかけて、50年かけてショパンの作品を全て見直し出版した「原典版」は、これまでの資料を全て詳細に研究し、今までになかった事実を見せてくれる、ファンにとっては涙が出るほど嬉しい物。この協奏曲第1番では「これまで150年使われてきたスコアとパート譜は、ショパン自身が書いたものとはかけ離れていた」という衝撃的な内容が明かされている。これを聴いてみると、「ショパンは管弦楽法に疎かった」という既成概念が覆されることだろう。確かに冒頭から充実した響きに満たされた素晴らしいものとなっている。まず聴き比べてみて頂きたい。 | ||
| ブライアン: 演奏会序曲「勇気のために」(1902-06)(*)/ 喜劇序曲「メリーハート博士」(1911-12)(#)/ 交響曲第11番(1954)(#)/交響曲第15番(1960)(*) |
トニー・ロウ指揮(*) エイドリアン・リーパー指揮(#) アイルランド国立so. | |
| MARCO POLO 8.223588移行盤。 ハヴァーガル・ブライアン(1876-1972)(本名はウィリアム)は、独学で音楽を学び、小さな教会のオルガニストを務めていた。20歳になる前にエルガーの合唱曲に接し、当時の新作音楽を熱心に支持するようになる。作曲を始めた当初は、その作品を多くの聴衆に支持され順風満帆な作曲家人生を送るかと思われたが、様々な事情でドロップ・アウト。生涯に32曲の交響曲を書きながらも、その作品はほとんど忘れ去られてしまい、現在でもごく一部の熱狂的なファンによって、偉大なる彼の業績が伝えられているに過ぎない。このアルバムには2つの交響曲と、彼のお気に入りであった「メリーハート博士」(変奏曲の形式で書かれている)、そして豪壮な「勇気のために」が収録されている。これを聴くことで一層ファンが増えること間違いない。 | ||
| ルエダ: 交響曲第3番「ルース」(2004-2007)/ 架空の旅「フランシスコ・ゲレロの思い出に」(1998) |
アストゥーリアスso. マキシミアーノ・バルデス指揮 | |
| ピアノ曲集(8.572075)で、その破壊的な音を聴衆に知らしめたマドリッド生まれの作曲家ルエダ(1961-)の管弦楽作品集。彼は2004年にスペインの文化省から全国音楽賞を授賞され、その活動が世界的に知られることになった。この第3番の交響曲は彼が愛するパワーと色彩が充満した作品で、全ての物質を構成するとされる四大元素の考えを基にした深遠で色彩感豊かな曲。この曲は2004年に書き始められたが、様々な改定を経て2008年に決定稿が作られる。この演奏はそのスコアを用いた物。第3楽章の「大地」は、ホルストの名曲「惑星」へのオマージュとして書かれていて、初演当時から高い評価を受けている。「架空の旅」は、彼がバスク地方の温泉ホテルに滞在していた時に書かれた作品。夜の散歩中に目にした山や川から強い感銘を受け、主人公の性格描写に反映させたという物。 | ||
| フルートとパーカッションのための音楽集第2集 ライサイト(1958-):ボッサではない / マクドナルド(1958-):悪魔のダンス ファー(1968-):ケンバン・スリング〜[バリ/日本/インド] / ジョリヴェ(1905-1974):30 分 アンドニャン(1978-):喜びへの憧れ / キラリ(1954-):ミニアチュア / マクドナルド:前奏曲第1番 ヤンセンス(1939-):エリザー / 安倍圭子(1937-):道 / ドゥヴレーズ(1929-):モビール メルテンス(1953-):Inergys(*) / ロサウロ(1952-):2つの小品より「別れの歌」(#) マルク・グローウェルス(Fl) サラ・モーラドグロー(Perc/Vo) ローラ・ケサダ(第2Fl;*) サイモン・ドレイクマン(第2マリンバ;*) ジャッキー・コペンズ(第2マリンバ;#) | ||
| ピアソラから「タンゴの歴史」を献呈されたベルギーの名手、グローウェルスがまたまたスゴイCDをリリースした。あまりにも独創的な演奏をするために、常に賛否両論を巻き起こすグローウェルが、今回のアルバムはいかがだろうか?今回も珍しい作品が目白押し。世界中から選りすぐった、ここでしか聴けない作品ばかりが並んでいる。こちらが初体験の人は、第1集(8.557782)にもぜひ耳を傾けて頂きたい。 | ||
| レンティーニ: オーケストラ・ホール組曲[ポール・ガンソン(Fg) ジェフリー・アップルゲート(Vn) ジェイムズ・ファン・フォルケンブルク(Va) マーシー・シャントゥー(Vc)]/ 天使のサイン[ジャクリーヌ・デイヴィス(Hp) メアリー・ハリス(Va)]/ チェロとピアノの5つの小品 より〔ディアローグ/幻想/夜想曲/歌/コーダ〕/モンタージュ(+) [パンジー・チャン(Vc) タン・ショクリャン(P) ハーヴィー・サーマー(Vn;+)]/ イースト・コートの溝[ヴェルヴェット・ブラウン(Tu) ロバート・コンウェイ(P)]/ セドナからの風景(##) より〔ボイントン峡谷の疫病神/大聖堂の岩/コーヒー・ポット/悪魔の橋/ベル・ロック〕 [シンシア・フォッグ(Va) トム・フラハティ(Vc)] | ||
| デトロイト生まれの作曲家、レンティーニ(1958-)は幼い頃から少年聖歌隊隊員として歌い、8歳でギターの魅力に取りつかれた。当然1960年代から70年代のロックとビートルズの影響を強く受け、15歳の時にはロック・ギタリストとして確固たる名声を築いていた。また、並行してクラシック・ギターと作曲も学び、多くの室内楽と管弦楽のための作品も書いている。彼の作品は独特な楽器の扱いと、創造的な管弦楽の使い方で、評論家たちから「魅惑的な現代音楽」と絶賛されている。ファゴットの扱いが見事な「オーケストラ・ホール組曲」、ハープとヴィオラによって描かれる、この世のものとも思えないほど美しい「天使のサイン」など、確かに独特な美質を備えた曲が並ぶ。 | ||
| ウォーカー:室内楽作品と歌曲集 弦楽四重奏曲第2番(1968)/弦楽のための抒情詩[ソン・ソノラSQ]/ ソプラノと室内アンサンブルのための「詩曲」(1987)[ジャネット・スタジオ(S)キャピトル室内アーティスト]/ 5つのファンシー[ヴィドムス・アンサンブル]/モドゥス[シグナス・アンサンブル]/ 私は荒野を見たことがない(#)/レスポンス(#)/マザー・グース(2054年頃)(#)/ 持って行け、あの唇を(+)/そして汝は我をこのように捨て去るのか?(+) [パトリシア・グリーン(Ms;#) ジェイムズ・マーティン(Br;+) ジョージ・ウォーカー(P;#/+)] | ||
| 作曲年?に『2054年頃』という謎の表記があるが、代理店記載ママ。 黒人初のピューリッツァー賞を獲得した作曲家として知られるウォーカー(1922-)。もともとはピアニストとしてデビューし、オーマンディ指揮のフィラデルフィアo.とともに、ラフマニノフの協奏曲第3番を演奏したことでも知られている。その頃から作曲活動にも熱心で、弦楽四重奏曲や交響曲を次々と発表し、こちらも高く評価されている。彼の作品はどれも激しく情熱的で、多くの黒人作曲家がジャズやポップスを重用する中、彼はひたすらクラシックに拘り、無調や12音を駆使したドラマティックな曲を書き続けている。2000年にはアメリカのクラシック音楽殿堂入りを果たした。ここに収録されている曲も、どれもシリアスで親しみ易さはあまり感じられないが、じっくり味わうことで、その素晴らしさが少しずつ体に浸みこんでいくかと思われる。 | ||
| ピッツェッティ:ピアノ三重奏曲 イ長調/ ヴァイオリン・ソナタ イ長調/ ヴァイオリンとピアノのための「3つの歌」 |
レイラ・ラショーニ(Vn) ラースロー・フェニェー(Vc) アルパスラン・ エルチュンゲアルプ(P) | |
| 1921年にロンドンで刊行された「ミュージカル・タイムズ」誌上で「今日の最も偉大なるイタリアの作曲家」として紹介されたのは当時41歳のピッツェッティ(1880-1968)だった。とは言うものの、この時にはまだプッチーニは存命であり、音楽界で超大な影響力を誇っていたため、ピッツェッティの存在に目を留める人などほとんどおらず、彼がメジャーな作曲家となるにはまだまだ年月を要することだろう。このアルバムに収められたヴァイオリン・ソナタはそんな絶賛を浴びる少し前に書かれたもので、戦争時の暗い不安を感じさせながらも、セザール・フランクのヴァイオリン・ソナタとの共通性を感じさせる力強く輝かしい作品。1925年に書かれたピアノ三重奏も同じ傾向を持つ曲で、なかなか親しみ易い楽想に満ちた美しい作品。「3つの歌」は彼の娘、マリア・テレサに捧げられた比較的簡素な小品。ほっとするような静けさに満ちている。 | ||
| アレンスキー:ピアノ作品集 6つの小品 Op.53(1901)/4つの練習曲 Op.41(1896)/ 12の練習曲 Op.74(1905)/ 6つのエスキース「海の近くで」Op.52 |
アダム・ニーマン(P) | |
| 1861年にロシア・ノヴゴロドで生まれたアレンスキー(1861-1906)は幼い頃から音楽の勉強を始め、10歳になる頃には幾つものピアノ曲や歌曲を作曲していた。18歳の時から作曲をリムスキー=コルサコフに師事し、対位法とフーガをペテルブルク音楽院で学び、1882年には素晴らしい成績で音楽院を卒業している。このアルバムに収められた様々なピアノ曲は、彼の素晴らしい才能を目の当たりにするものばかり。メロディにおける天賦の感受性は、まさに先人ショパンやシューマンを思わせるほどに見事で、この美質はそのままラフマニノフや、後に対立するも、スクリャービンへと受け継がれている。多くの作曲家から影響を受け、また影響を与えたためか、独自性が乏しく感じられてしまう部分もあるが、じっくり聴いてみると良さがわかってくることだろう。 | ||
| ルビンシテイン:ピアノ作品集第2集(1852-1894) ロシア風セレナーデ ロ短調(1879 頃)/ 2つのメロディOp.3(1852)〜[ ヘ長調/ ロ長調]/ ドレスデンの思い出 Op.118(1894)〜 [シンプリシタス/情熱的に/ノヴェレッテ/ カプリース/夜想曲/ポロネーズ]/ ロマンスと即興曲 Op.26(1854/58)/ 折句第1番 Op.37(1856頃) |
ジョセフ・バノヴェツ(P) | |
| ピアノ作品集第1集(8.570941)が好評のロシアのピアニスト&作曲家、アントン・ルビンシテイン(1829-1894)の作品集。この第2集は23歳の時に書かれた、有名な「へ調のメロディ」から、亡くなる年に書かれた「ドレスデンの思い出」まで、作曲家の長い経歴を慮る作品を網羅している。演奏するのは、GRAMMY賞も受賞した名手、バノヴェツ。彼の明晰なピアニズムによって、どの曲にもくまなく光が当てられている。トラック1の「ロシア風セレナーデ」の重苦しくも切ないメロディは、いかなる時もロシア風だが、どことなく日本の演歌に通じるものがあるような気がしないか?また、相変わらず色々な物が織り込まれている「折句」での甘い囁き風のメロディにも心惹かれる。 | ||
| リース:ピアノ・ソナタとソナチネ集第3集 ソナタ ハ長調 Op.9-2/ ソナタ 嬰ヘ短調「不運」Op.26/夢 Op.49 |
スーザン・カガン(P) | |
| 名ピアニストであり、ベートーヴェンの友人、そして伝記制作者として知られるフェルディナント・リース(1784-1838)のピアノ・ソナタ集。彼はクレメンティからハイドン、モーツァルトへとピアノ音楽が変遷していく中、独自の方法でピアノ・ソナタを作曲し始めた。彼の作風はそのままシューベルトやメンデルスゾーンなどのロマン派へと続いて行く物。 ハ長調のソナタは威厳のあるポロネーズで始まり、情緒的な第2楽章、悲痛な第3楽章を経て、快活な終楽章へと続く。巧みな転調などは、古典派の作品には見られない物。「不運」と題された 嬰ヘ短調のソナタは、ベートーヴェンからの影響が見て取れる。第1楽章の構成などはほとんどそのまま「悲愴ソナタ」し、第2楽章にも第3楽章からも「ベートーヴェンらしさ」が漂う。ただ、リースはベートーヴェンほどの破壊力を持つことはなく、あくまでも上品な嘆きに留まってしまったところが不運だったと言えるだろう。単一楽章で書かれた「夢」は6つの部分からなる事実上のソナタ。1813年に訪れたロンドンで自身の活動を広く知らしめるために書いた作品で、翌年に発表したところ大きな成功を収めることになった。 | ||
| イギリス歌曲シリーズ第20集 バターワース: 「シュロップシャーの若者」からの6つの歌/ 11のサセックス民謡より Nos.7-11/ ブレドン・ヒルとその他の歌/ 君のために飾りを作ろう/あなたのキスがこわい/ 安らかに/安息/ 11のサセックス民謡より Nos.1-6 |
ロデリック・ウィリアムズ(Br) イアイン・バーンサイド(P) | |
| NAXOSが精力的にリリースを続ける「イギリス歌曲集シリーズ」は今作で20を数える。フィンジやブリテンなど珠玉の作品を耳にして、イギリス音楽の魅力に取りつかれた人も多いことだろう。このバターワース(1885-1916)の作品も聴けば聴くほどに味わい深い物。彼は最初、弁護士になるべく勉強を始めるが、イートン・カレッジからオックスフォード大学トリニティ・カレッジに進む中で、ヴォーン・ウィリアムズと出会い音楽の道を志する。残念なことに、第1次世界大戦で若き命を散らしてしまい、また気に入らない作品は破棄してしまったため、残された作品は本当に少ないのだが、どれも清々しい青春の息吹のようなものが漂う穏健で美しいものばかり。名バリトン、ロデリック・ウィリアムズの伸びやかな声は聴き手の胸を熱い感傷で満たすことだろう。 | ||
| アメリカの合唱作品集 パーシケッティ(1915-1987):ミサOp.84(1960) ウィリアム・シューマン(1910-1992): 死のキャロル(1958) ボルコム(1938-):マスク(1990) ファイン(1914-1962):砂時計(1949) フォス(1922-2009):詩篇(1956) |
ドワイト・ビグラー& アレーナ・ゴリーナ(P) テキサス大学チェンバー・シンガーズ ジェイムズ・モロウ指揮 | |
| 多様化する20世紀の合唱曲。その中でもとりわけアメリカの作品はヴァラエティが豊か。ここに収録された5人の作品も興味深いものばかり。伝統に則った作風があったり、ジャズやゴスペルの影響を強く受けていたり、どれも特色ある美しさを備えている。パーシケッティの「ミサ」は単旋律の聖歌を上品なハーモニーで包みる。ウィリアム・シューマンの作品は暗黒の闇の中から響いてくるような静謐な美しさがあり、ボルコムの作品はアフリカの情熱的なリズムも感じられる親しみやすい連作。飛び散る響きが斬新なファインの作品、敬虔さを纏ったフォスの作品。見事な声によるタペストリーをお楽しみ頂きたい。 | ||
| チマローザ:レクイエム ト短調
アドリアーナ・クチェロヴァ(S) テレジア・クルツリャコヴァー(A) ルドヴィット・ルーダ(T) グスタフ・バラーチェク(B) カーク・トレヴァー指揮カペラ・イストロポリターナ、ルーチニカcho. | ||
| ナポリ生まれのチマローザ(1749-1801)は、ロッシーニが登場するまでは「オペラ・ブッファの第一人者」として知られていた。70曲ほどある彼のオペラはどれも楽しく軽妙なもので、とりわけ旋律の美しさは筆舌に尽くしがたいものがある。有名なオーボエ協奏曲なども、美しいメロディ全開で人気が高く、それはこのレクイエムも例外ではない。彼は生涯に4曲ほどのレクイエムを書いているが、この作品は1878年頃のもので、彼がロシアの女帝エカテリーナ2世の招きでペテルブルクに行っていた時に、当時滞在していたフランス大使の妻の逝去を悼み作曲されたと言われている。随所にオペラティックな展開が見られる華やかなもので、美しいメロディもふんだんに使われている。結局彼はロシアで活動することは諦め、ウィーンで活躍するが、イタリアに戻ったところで反逆罪に問われ、悲惨な晩年を送ることになる。 | ||
| びっくり箱〜楽しすぎるクラシック名曲集(コンピレーション) | ||
| 流れよ、わが涙〜ダウランドの音楽(コンピレーション) | ||
| ピアノの伝説 サン=サーンス:アルジェリア組曲(ピアノ編曲版)〔フランス軍隊行進曲/夕べの夢想〕 [カミーユ・サン=サーンス(P)] ダンディ:旅の画集 Op.33〜第4番「緑の湖」/山の詩 Op.15〜第2番「リズミカルな舞曲」 [ヴァンサン・ダンディ(P)] シャミナード:へつらう女 Op.50[セシル・シャミナード(P)] グリーグ:人びとの生活の情景 Op.19〜第2番「婚礼の行列」/抒情小品集第5巻Op.54〜第2番 [エドゥアルド・グリーグ(P)] グラナドス:スペイン舞曲集 Op.37〜第10番「悲しき舞曲」/「わら人形、ゴヤ」による即興曲/ ピアノ・ソナタ第9番 ト短調[エンリケ・グラナドス(P)] ブラームス:ワルツOp.39〜 Nos.2, 15/バラード ト短調 Op.118-3(短縮版)[イロナ・アイベンシュッツ(P)] J.シュトラウス II /A.グリュンフェルト編:ワルツ「春の声」Op.410 グリュンフェルト(1852-1924):ウィーンの夜会 / モーツァルト/J.シュールホフ編:交響曲第39番〜メヌエット [アルフレート・グリュンフェルト(P)] シューマン:ペダルピアノのための練習曲集 変イ長調 Op.56-4[マリー・バウマイヤー(P)] ショパン: フーガ イ短調[ナタリア・ヤノータ(P)]/ワルツ第7番 Op.64-2[アレクサンドル・ミハウウォスキ(P)]/ ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」[ラウル・コチャルスキ(P)] チャイコフスキー:ユモレスク ホ短調 Op.10-2[ヴァシリー・サペルニコフ(P)] バード、ブロウ、ブル:ソールズベリー卿のパヴァーヌ/フーガ ハ長調/王の狩りのジーグ[マーク・ハンブルク(P)] グリーグ:抒情小品集第10集〜パックOp.71-3[アルテュール・ド・グレーフ(P)] リスト:2つの演奏会用練習曲〜第2番小人の踊り[フレデリック・ラモンド(P)]/ ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調(短縮版)[アルトゥール・フリードハイム(P)] | ||
| 録音:1901年-1924年。 | ||
| マイ・フェア・レディ(オリジナル・ブロードウェイ・キャスト)(1956) フレデリック・ロウ(1901-1988):マイ・フェア・レディ[録音:1956年] [ジュリー・アンドルース(イライザ・ドゥーリトル) レックス・ハリソン(ヘンリー・ヒギンズ教授) ロバート・クート(ピッカリング大佐) スタンリー・ハロウェイ(アルフレッド・P.ドゥーリトル)他 フランツ・アラーズ指揮スタジオo.&コーラス]/ マイ・フェア・レディ〜大使館のワルツ[パーシー・フェイス&ヒズo.]/ ボーナス・トラック ザ・デイ・ビフォア・スプリング〜ワイン・ボトル/ブリガドーン より(4曲) [ケイ・バラード、アラン・ジェイ・ラーナー(Vo) ビリー・テイラー(P) ミルト・ヒントン(ベース) ハーブ・ハリス&パーシー・ブライス(ドラムス)他] | ||
| 1956年3月にブロードウェイで初演され、6年6カ月に及ぶロングラン公演となったヒット・ミュージカル。1964年にはオードリー・ヘップバーンの主演で映画化もされている。下町の花売り娘イライザのシンデレラ・ストーリーとして知られているが、バーナード・ショウの原作では、「上流階級の人間の身勝手さ」が強調されていて、なかなか一筋縄ではいかない物語。とはいえ、ミュージカルでは登場する全ての人物が愛すべき存在として描かれている。音楽もまた夢心地。トラック8の「踊り明かそう」は誰もが知っている名曲。 | ||
| チャーリーはどこだ?(オリジナル・ロンドン・キャスト)(1958) フランク・レッサー(1910-1969):チャーリーはどこだ?(*)[録音:1958年] [ノーマン・ウィズダム(チャーリー) ピップ・ヒントン(エミー) テレンス・クーパー(ジャック) パメラ・ゲイル(キティ) マイケル・コリンズ指揮&ヒズo.、スタジオ・コーラス]/ レッサー:「ハンス・クリスティアン・アンデルセン」[録音:1952年/8曲] [ダニー・ケイ、ジェーン・ワイマン(Vo) ゴードン・ジェンキンズ指揮&ヒズo.] ボーナス; みにくいアヒルの子/尺取り虫/王の新しい服 [フランク・レッサー、リン・レスラー(Vo)スタジオ・コーラス] | ||
| ブライドン・トーマスの戯曲「のんきな叔母さん」を原作とするミュージカル。ヴィクトリア王朝の格式とルールに囚われた時代(設定は19世紀)に生きる若者たちの恋愛模様を生き生きと描いている。オックスフォード大学の学生チャーリーとジャックは、各々婚約を考えている女友だちがうのだが、当時は、若い男女だけの食事会などもっての他。そこで後見人であるチャーリーの叔母ドンナ・ルシアをだしにすることにする。しかし当日、その叔母が現れず、困ったチャーリーは2役を演ずることに・・・。さてどんな騒動が持ち上がるのだろう。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年8月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ウィテカー:合唱作品集 彼女の聖なる魂が舞い上がる/少年と少女/水の夜/結婚/ルクス・アルムク(黄金の光)/小さな木(*)/眠り/小鳥(*)/ ダビデ王が息子アブサロムの戦死を聞いた時/レオナルドは空飛ぶマシーンを夢見る(#)/素晴しき日を神に感謝する ノエル・エジソン指揮エローラ・フェスティヴァル・シンガーズ レスリー・デアス(P;*) キャロル・バウマン(Perc;#) | ||
| 熟練した指揮者、および作曲家であるウィテカー(1970-)。彼は精巧なテキストと、ユニークな響きを用いて、この世のものとも思われぬ美しい音楽を作り出す。瞬間の美と調和の確かな表出、そして流動的な時間。これらを軸に、荘厳で光に満ちた音を組み上げ、神秘的で詩情豊かな世界を描いていく。多声部からなるクラスターの続出は、同時代のペルトやタヴナーの声楽曲との類似性も感じさせるが、全ての聴き手に微笑みをもたらす彼の曲には、暖かさがより強く宿っているようだ。聴いているうちに不思議な気分になれることだろう。 | ||
| カセッラ:交響曲第1番 ロ短調 Op.5(世界初録音)/ ピアノ、ティンパニ、パーカッションと 弦楽のための Op.69(*) |
デシレ・スクックリア(P;*) アントニオ・セラヴォーロ (Perc;*) ローマso. フランチェスコ・ラ・ ヴェッキア指揮 | |
| 最近、人気が復興しつつあるイタリアの作曲家、カセッラ(1883-1947)の管弦楽作品を4枚のアルバムに収録するシリーズの第1作。世界初録音となる交響曲第1番は、作曲家の23歳の誕生日の前日に完成された作品。パリ音楽院でフォーレに作曲を学んだ彼らしく、先人の影響も多分に認められるが、至るところに若き自信のようなものも感じられ、独自の道を切り開こうとする青年の苦悩が散りばめられているかのようだ。暗く垂れこめた雲の間から光が射すかのように美しい第2楽章に心惹かれぬ人はいないだろう。かたや1943年に作曲された「協奏曲」はまるで筋肉が収斂するかのようなメカニカルで躍動的な音楽。40年ほどの年月を経ると人はこのように変化していく。しかし終楽章にはまたロマンティックな風景に立ち返ります。これが彼における原風景なのかもしれない。 | ||
| リスト:ピアノ作品全集第31集 ベッリーニのオペラ編曲集 ベッリーニの「夢遊病の女」の主題による 幻想曲 S393/R132/ ノルマの回想 S394/R133/ ベッリーニの歌劇「清教徒」の回想 S390/R129/ ヘクサメロン(演奏会用小品)〜 「清教徒」の行進曲による華麗な大変奏曲S392/R131 |
ウィリアム・ウォルフラム(P) | |
| オペラの中の名旋律を用いて、華麗なピアノ作品に仕上げることは、19世紀のピアニストたちにとって必要不可欠な腕の見せ所だった。なかでもリスト(1811-1886)は自らの超絶技巧を惜しげもなく注ぎ込み、数々の作品をこの世に送りだした。このアルバムはベッリーニの美しいメロディをふんだんにつかった聞きごたえのある曲が並ぶ。なかでも「ノルマの回想」はピアニストの限界に挑戦する難所が次々と出現する、難攻不落の名曲。ウォルフラムの妙技をとくとお聴き頂きたい。また、秘曲「ヘクサメロン」はオペラ「清教徒」の中のメロディに、リストの他、ショパン、タールベルク、エルツ、チェルニー、ピクシスの6 人の作曲家が変奏曲を書き、リストがまとめた物。各々の作曲家の個性を楽しみながら、音の奔流に耳を傾けてみて頂きたい。 | ||
| ヒナステラ:ポポル・ヴー(マヤ世界の創造) バレエ音楽「エスタンシア」Op.8 より(*)/ クレオール舞踊組曲 Op.15 (S.コーエン管弦楽編;#)/ バレエ音楽「パナンビ」Op.1 より(*)/ 交響的三部作「オジャンタイ」Op.17(+)/ ポポル・ヴー(マヤ世界の創造)Op.44(+) |
LSO(*) エルサレムso.(#) BBCウェールズ・ナショナルo.(+) ジセル・ベン=ドール指揮 | |
| 世界初録音(*)。 アルゼンチン生まれの大作曲家ヒナステラ(1916-1983)の5つの作品。彼の作品の中でもとりわけ知られる「エスタンシア」と「パナンビ」、インカ文明から霊感を得た「オジャンタイ」、ピアノ曲として書かれた「クレオール舞踊組曲」、そして8年間の作曲期間を経ても、なおも未完成で終わってしまったマヤ神話をもとにする大作「ポポル・ヴー」。とどれもが野性味と強烈な色彩を放つ魅力的な曲。思わず体が動きだしてしまいそうな刺激的な音楽は、同じアルゼンチンの名産であるタンゴとはまた違う直截的なエネルギーに満ちている。このジセル・ベン=ドールの演奏は、録音当時世界初録音だった2つの作品を含む、ヒナステラのパイオニア的存在。世界を元気にするために、もう一度ブームを巻き起こしたい熱き名演の登場。 | ||
| ベック:交響曲集 Op.3 交響曲 ヘ長調 Op.3-1(Callen 13)/ 交響曲 変ロ長調 Op.3-2(Callen 14)/ 交響曲 ト短調 Op.3-3(Callen 15)/ 交響曲 変ホ長調 Op.3-4(Callen 16) |
トロント室内o. ケヴィン・マロン指揮 | |
| マンハイム楽派の一人、フランツ・イグナーツ・ベック(1734-1809)の交響曲集。彼は父親から音楽の手ほどきを受け、様々な楽器を習得し、シュターミッツの弟子としてマンハイムの宮廷楽団の奏者となる。彼の才能があまりにも素晴らしかったのだろう。同業者からいわれのない嫉妬と中傷を受け(例えば、決闘の相手が死んでしまったなど)、結局のところ、彼はマンハイムを離れヴェネツィアに移住することになる。そこから先も波乱の人生を送った彼の作品は、その生涯に似て、とても劇的で大胆さを備えている。大胆な和声進行、柔軟なリズム、これらが溶け合い絶妙な効果を持つこれらの作品。もっと聴きたい方は「6つの交響曲 Op.1」(8.554071)もどうぞ。 | ||
| パヴロワ:交響曲第6番(*)/ サンベリーナ組曲〜 [序曲(主題「サンベリーナの放浪」)/ ワルツ〜幻覚/タンゴ/悲しみの歌/ 王子との出会い] |
ミハイル・シェスタコフ (Vn;*) モスクワ・チャイコフスキーso. パトリック・ベイトン指揮 | |
| ロシア生まれで、現在アメリカで活躍している女性作曲家、アラ・パヴロワ(1952-)の最新録音。彼女はとてもロマンティックな音楽で幅広い称賛を得ていて、既にNAXOSからも4枚のアルバムが発売されており、そのどれもが聴き手を魅了してやまない。今回の作品は、大画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホに捧げられた「交響曲第6番」と、北欧の童話作家アンデルセンのおとぎ話「おやゆび姫」に基づいたバレエ「サンベリーナ」からの組曲。苦渋の生涯を送ったゴッホの代表作「星月夜」からインスピレーションを受けたという交響曲は、哀しみを表す「 ト短調」の調性を得て、臆面もなく身悶えする姿を晒す。対して、サンベリーナはもっと快活な作品。彷徨うサンベリーナが優しい王子と出会い、幸せをつかむまでが描かれる。これでまた彼女のファンが増えるかも知れない。 | ||
| カサブランカス:ハムレットの7つの情景(1989)(*)〜 [プロローグ/王宮にて/生きるべきか、死ぬべきか/ オフェーリア/選手たちのパーティ/ ヨリック〜オフェーリアの埋葬/終曲]/ 新しい警句(1997)/ パッサカリアの旋法による(1993-1996)/ 警句(1990)/小さい夜の曲(1992) |
パウル・ユトスム(ナレーター;*) バルセロナ216 マネル・バルディビエソ指揮 | |
| カタロニアの作曲家カサブランカス(1956-)は、音の持つ官能性を徹底的に追及する。この特性は彼の代表作である「ハムレットの7つの情景」にも顕著に表れ、曲を構成する全ての音には命が宿り、登場人物と背景をたくさんの音で塗り重ねていく。第1の情景の冒頭はチェレスタが用いられ、幽玄な雰囲気を醸し出す。また怯える弦の音色は、薄氷を踏むような脆い人生を表しているかのようだ。ハムレットの最も有名な独白は、複雑な対位法に織り込まれてしまう。そして無垢の象徴オフェーリアは、柔らかい叙情性を帯びた旋律で表される。シェーンベルクの影響もかすかに感じられる、そして、救いようもないほど悲劇的な物語の結末には、不可解な響きと深い静寂が用意されていた。 | ||
| クラリネット・ハイヴ ピアソラ(1921-1992):タンゴの歴史 (B.エドワーズによるクラリネット四重奏編;*) ハービソン(1938-):トリオ・ソナタ (2本のクラリネットとバス・クラリネット編) シュラー(1925-):デュオ・ソナタ トーマス・E=バーカー(1954-1988):シングル・シックス パーシケッティ(1915-1987):セレナーデ第13番 Op.95 ジポリン(1959-):ハチの巣(+) |
テオドーレ・シェーン、 ローラ・アーダン、 リチャード・モラレス、 ティモシー・パラダイス(Cl) ジェイムズ・オグニベーネ (バセットホルン;*) エヴァン・ジポリン (バスCl;+) | |
| このアルバムの最後に収録されている、ジポリンの「ハチの巣」をタイトル名にした、ちょっとオシャレなクラリネット・アルバム。様々なサイズのクラリネットのために書かれた20世紀の作品を、まるでハチが蜜を集めるかのように並べてある。耳にする機会の多いピアソラの「タンゴの歴史」も、クラリネット・アンサンブルで聴くと、感傷的な音色のせいか、いい具合に鋭角さが取れて、まことに穏やかで美しい作品へと変貌するのが興味深いところ。全ての楽章に「速く」と書かれたハービソンのトリオ・ソナタも楽しい曲。他にもジャズ風味あり、古典的な作品ありと、クラリネットの可能性を極限まで追求した作品がぎっしり詰まっている。 | ||
| グラス: 弦楽四重奏曲第2番「カンパニー」(1983)/ 弦楽四重奏曲第3番「ミシマ」(1985)/ 弦楽四重奏曲第1番(1966)/ 弦楽四重奏曲第4番「バツァク」(1989) |
カードゥッチSQ [マシュー・デントン(Vn) マイケル・フレミング(Vn) オーエン・シュミット= マーティン(Va) エンマ・デントン(Vc) | |
| フィリップ・グラス(1937-)が本格的に弦楽四重奏のジャンルに足を踏み入れたのは、いくつかのオペラや映画音楽を書いた後のことで、それ以来、このジャンルにおける彼の貢献度は非常に高いものになった。このアルバムには4つの作品が収録されている。1966年、フランス時代に書かれた第1番はまだ禁欲的だが、その後の作品はどれも特徴的で幾分強迫観念的な響きを持ち、聴く者を不安に陥れ絶望の淵でうごめかせると共に、仄かな美しさを感じさせる。魅惑的な第2番、清廉潔白な響きに満たされた映画音楽「ミシマ」から派生した第3番、最小限の音形が爆発的なエネルギーを有する瞬間を楽しむ第4番、これらの独特な音楽は、多くのファンをつかんで離すことはない。 | ||
| ランジバラン: 覚醒(*)/常動曲(#)/ チェロと弦楽合奏のためのエレジー(+)/ 弦楽のためのエレジー(*)/ ヴァイオリン・デュオのための6つのカプリース(**)/ 弦楽四重奏曲(##) |
セジョンのソリストたち(*/#) チェン・シ(Vn;#/**) フランク・ホアン(Vn/**/##) ウェイン・リン(Vn;##) ベス・グターマン(Va;##) オーレ・アカホシ(Vc;+/##) | |
| イラン生まれでアメリカにベースを置く作曲家、ランジバラン(1955-)の作品集。「とても高貴で光り輝く思いつき」とアメリカの音楽ガイドでも大絶賛された彼の音楽は、好奇心に溢れた聴衆の心をうまく刺激するようだ。戦争に関する平和の勝利を祝す「覚醒」、活発なエネルギーの放出が気持ちよい「常動曲」、命の循環を音で描いた「チェロと弦楽合奏のためのエレジー」そして、そこから派生したチェロのためのエレジー。どれもが何かに突き動かされるような煽情的な音楽。ヴァイオリンの技法と音色を徹底的に追及した、「6つのカプリース」、生命と夢、その他儀式めいたもの全てを包括する弦楽四重奏曲も、屈強なる意志の力を感じさせる逸品。 | ||
| ベートーヴェン:弦楽五重奏曲集 弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.29/ 弦楽五重奏曲 ハ短調 Op.104/フーガ ニ長調 Op.137 |
ジル・シャロン(Va) ファインアーツSQ [ラルフ・エヴァンズ、 エフィム・ボイコ(Vn) チャウンシー・ペターソン(Va) ヴォルフガンク・ロイファー(Vc)] | |
| かなりのベートーヴェン・ファンでもなかなか手を出さないジャンルの一つ、弦楽五重奏曲。何しろ、4曲ある弦楽五重奏のうち、1曲はこの盤にも収録されている単一楽章のフーガOp.137であり、Op.4とされる1曲は、自身の八重奏曲Op.103のベートーヴェン(1770-1827)自身による編曲であり、またOp.104は自作のピアノ三重奏曲Op.1-3を誰かが編曲した物。純然たる弦楽五重奏は1800年〜01年に書かれたOp.29の1曲だけというわけ。こんな扱いだけど、決してベートーヴェンが手を抜いたというわけではないという事は、このアルバムを聴いていただければ納得するはず。弦楽四重奏に、ヴィオラが1 本加わるだけでこんなにも幽玄な音色が生まれる事実を再確認。そしてベートーヴェンの精緻な書法に改めて敬服。ファインアーツ弦楽四重奏団とヴィオラのシャロンの織り成す見事な演奏にうっとり。そして、飛ぶように駆け抜けるフーガに耳を奪われる・・・まさに通向けの音楽。 | ||
| ボッシ:主題と変奏 Op.115/ 5つの小品より「神聖なる家」 Op.132-4/ 英雄的小品 Op.128/ 5つの小品より「喜びの時」Op.132-5/ 聖フランチェスコの3つの契機より「炎熱」Op.140-1/ 小協奏曲 ハ短調 Op.130a/ 聖フランチェスコの3つの契機より 「つばめたちとの対話」Op.140-2 |
ピエール・ダミアーノ・ペレッティ (Org) | |
| イタリアのオルガニスト、エンリコ・ボッシ(1861-1925)の作品集。当時のイタリアはオペラ全盛であったが、彼は終生オルガニストとして活躍、「イタリア器楽曲復興」に貢献した人。また、ボッシはプッチーニの親友であり、多くの示唆を彼から受けたことでも知られている。このアルバムは、彼の素晴らしいオルガン作品を収録したもので、フランクから受け継がれた重厚な音に、ドビュッシーの印象派的な響きを加えたこの時代特有の音色を心から堪能できることだろう。これらの曲をあますことなく弾ききったオルガニスト、ペレッティは1974年生まれの新進気鋭。ウィーンを中心に世界中を飛び回る名手。 | ||
| ロックバーグ:ピアノ曲集第3集 パルティータ-変奏曲(1976)〜 [前奏曲/間奏曲/ブルレスケ/葬列/即興曲/深き鐘/ バラード/狂詩曲/メヌエット/カノン/夜想曲/ アラベスク/三声のフーガ]/ バッハによる(1966)/ソナタ〜幻想曲(1956) |
サリー・ピンカス(P) | |
| ロックバーグ(1918-2005)のピアノ作品集第3集。第1集(8.559631)や第2集(8.559632)の難解で複雑な響きに比べると、この第3集に収録されている「パルティータ〜変奏曲」はどことなく耳に優しい瞬間もあり、聴き手はやすやすと彼の世界へ引き込まれてしまう。しかし、そこはロックバーグ。すぐに音の迷宮へと私たちを連れ去ってしまうのだが・・・。古典的な手法から、最先端の語法まで、様々なテクニックを用いて描かれた12 の作品には、悲劇、原罪、愛など予測不能の世界が描かれていて、まさに目が覚めるほどの面白さ。なかでも「夜想曲」でのなりすましロマン派ぶりには誰しも唖然とすることだろう。チェンバロ奏者、イーゴリ・キプリスのために書かれた「バッハによる」は2人の作曲家による親密な対話。暗く苦痛に満ちた「ソナタ」にも時折抒情的な音が見え隠れするのがロックバーグの持ち味だろう。 | ||
| トゥーリナ:ピアノ作品集第6集 リトモス(舞踏幻想曲)Op.43(1928)〜 [前奏曲/ダンツァ・レンタ/ヴァルス・トラジーコ/ ガロティン/間奏曲/東洋風ダンス]/ 5つの音の幻想曲 Op.83(1934)〜 [前奏曲/トッカータとフーガ/コラール変奏曲]/ イタリア風幻想曲 Op.75(1932)〜 [幻想的情景/ドリュアス/ナポリ]/ 映画の幻想曲 Op.103(1945)/ 時計の幻想曲 Op.94(1943)/ 幻想詩曲 Op.98(1944)〜 [ホテルのロビーで/マドリッドの旧市街/ エンクルシハーダ/映画の夕べ] |
ホルディ・マソ(P) | |
| 「幻想」は心が持つ不思議な能力。最近の出来事から、過去の思い出までありとあらゆることを一瞬に思い起こし、また現実の世界から、遠く離れた世界へと瞬時に旅をすることが可能な能力なのだ。このトゥーリナ(1882-1949)のピアノ作品集第6集はそんな幻想的な作品を集めた物。幼年期のとめどもない空想、大人になってからの極めて現実的な空想、などなど、その描かれた世界はさまざま。伝統的なアンダルシアの音楽とフランス印象主義の作風が微妙に入り組んだ独自の音による風景が目の前に広がる。名手ホルディ・マソが紡ぐ「音による不思議な物語」をお楽しみ頂きたい。 | ||
| マルガリティス&ペティレク:ピアノ作品集 マルガリティス: 練習曲第1番(1901)/ギリシャ狂詩曲(1902)/ 組曲「青春」Op.4(1908-1921)〜[スケルツォ/ スケッチ/謝肉祭「ミュンヘンからの手紙」/ 音合わせ「フモレスケ」/ 三部作「モーニング・トワイライト」/ 三部作「間奏曲」/三部作「夕べに」/ オルセーの数滴/ベネディクティン/子守歌]/ ソネチネOp.5(1922)/詩 Op.10(1923)/ 2つのギリシア風田園曲 Op.18(1927) フェリックス・ペティレク: 6つのギリシャ風狂詩曲〜[アテネ/エウボイア島/ 不満/回転木馬の回りの踊り/ デルフィアン・ラプソディ/ ロバー・バンドのセレナーデ] |
アポストロス・パリオス(P) | |
| ギリシャ生まれのマルガリティス(1895-1953)のピアノ作品集。彼は演奏家、教師、そして作曲家として高名で、ドイツのロマン主義とフランスの印象主義の良いところを取り込んだバランスの良い作品を数多く発表した。「音楽普遍性」の精神を高く掲げ、シューマンやドビュッシーが追求した夢幻の世界を構築している。冒頭の練習曲だけは、比較的、奇抜な音の動きをしているが、他は聴きやすく愛らしいものばかり。同時に収録されている「6つのギリシャ風狂詩曲」の作曲家、ペティレク(1892-1951)はブルノ生まれのウィーンの作曲家。29歳の時にマルガルティスと出会い、その後友情を深めた人。その縁もあってか、アテネでピアノと作曲を教えるなど、ギリシャの音楽の発展に寄与した人としても知られる。 | ||
| モーツァルト:荘厳ミサ曲 ハ長調 K C1.20(偽作) マイール:テ・デウム ニ長調 プリスカ・エセル=シュトライト(S) メリット・オスターマン(A) アンドレアス・ヒルトライター、イェルク・シュナイダー(T) ロベルト・メルヴァルト(B)他 フランツ・ハウク(Org)指揮 インゴルシュタット・グルジア室内o.、ジーモン・マイールcho. | ||
| 「荘厳ミサ曲 ハ長調」…ジーモン・マイール(1763-1845)は1802年にこの曲を書き写した時に「モーツァルト作」と表紙に記した。この作品が本当にヴォルフガンク・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)、あるいは彼の父親レオポルドの作品であるのかは永遠の謎になってしまったが、いずれにしても、この曲がマイールによって上演された時には聴衆から大絶賛を浴びた。一方、マイール自身による祝祭的なテ・デウムは、1805年のミラノ大聖堂で行われたナポレオンの戴冠式のために書かれたもので、マイールの伝記作家ジローラモ・カルビは、この曲を傑作と宣言したほどの魅力的な作品。 | ||
| ハイドン:ミサ曲集 Vol.3 ミサ曲第6番 ト長調「聖ニコライ・ミサ」Hob.XXII; 6(*)/ ミサ曲第11番 ニ短調「ネルソン・ミサ」Hob.XXII; 11(#) アン・ホイット(S) ルーシエン・ブラケット(A;*) キルステン・ゾレク=アヴェラ(A;#) スティーヴン・サンズ(T;*) ダニエル・ムトル(T;#) リチャード・リポルド(B;*) アンドルー・ノーレン(B;#) オウエン・バーディック指揮 レーベル・バロックo.、ニューヨーク・トリニティ教会cho. | ||
| エステルハージ候ニコラウスの聖名日のために作曲された、初期の傑作「聖ニコライミサ」は 1772年の作品。この年は、あの有名な「告別交響曲」が書かれた年。ニコラウス侯の夏の休暇が例年よりも延びてしまったことに対して、その作品で不満を訴えたハイドン(1732-1809)。その意向を汲んで楽員たちを解放したニコラウス侯。そのお礼も込めてこのミサ曲が書かれたとも言われている。もう1曲は、ハイドン自身が「深き悲しみのミサ」と呼んだ劇的な作品。ネルソン率いる艦隊がナポレオンの艦隊を打ち破ったという報を訊いたハイドンが、その感激のあまり、ベネディクトにトランペットのファンファーレを付け加えたことから「ネルソン・ミサ」と呼ばれる。この演奏は、ピリオド楽器によるもので、既発のドラホシュ盤(8.554416)との聴き比べも興味深いところ。 | ||
| ヴィドール:歌曲集 歌曲集「海の歌」Op.75/ 夜/果てしない悲しみ/神秘的な夜/おやすみ、メリテ/ あなたはこの甘き時を忘れてしまった |
マイケル・バンディ(Br) ジェレミー・フィルセル(P) | |
| 壮麗なオルガン作品で知られるヴィドール(1844-1937)が、こんなに素晴らしい歌曲を書いていたとは、誰が知っていただろうか?実は彼多くのジャンルに渡って100曲近くの作品を残しているが、そのほとんどは現在忘れ去られてしまった。まずは、この歌曲集「海の歌」を聴いてみて頂きたい。フォーレよりもベルリオーズの作品に似た、しっかりとした骨組みを持つ歌曲集。柔軟で力強いピアノパート、波間を揺蕩うかのような夢見がちな歌声。しかしこれら14曲の歌曲は、調性や曲順に至るまで入念に準備され、見事な構成を持っている。これを聴いて作曲家の名前が即座に出てくる人は恐らくいないだろう。他に、別のスタイルで書かれた5曲の歌曲も収録。これは聴き物。 | ||
| エンデチャー〜スペインの哀歌、セファルディのロマンスと歌曲集 小さなアーモンドの木/私の最愛の娘/私の前にあるこの山/ヘンルーダの小枝/死よ、あなたは私たち全てを招く/ 少女よ、なぜ泣くの/来て、私の愛しい人/4年間愛してる/今、植物たちが成長している/美しき鳥よ/眠れ、眠れ/ 海に立つ塔/私の心はアラビアに/ねむれ、ねむれ、わが息子/扉を開けて、可愛い人/ニムロド王 ホセ・フェッレーロ指揮カペラ・アンティクァ・デ・チンチラ | ||
| 1942年、イベリアに残っていた最後のイスラム政権は、スペインにおける大規模な排撃によって滅ぼされた。住民たちは祖国を追われ、その多くは南ヨーロッパから中東、北アフリカのオスマン帝国の領域へ移住した。彼らをセファルディと呼び、その子孫は今でも世界中で活躍している。このアルバムに収められたのは、そんな人たちの愛した音楽。彼らは、記憶の中に残る失われた母国の歌や葬式での挽歌、そして生活に即した歌を、あたかも元からスペインにあったかのように、スペインの言葉で歌い、伝えていくことにした。そして時の流れとともに、言葉や楽器、音楽が追加され、バルカン半島、トルコ、モロッコへと伝わり、独特の様相を帯び「エンデチャー(哀歌)」と呼ばれるようになった。ここに収録されているのは、そういった時の流れを超えて伝えられてきた歌たち。 | ||
| 恋人たちのためのクラシック | ||
| ミスティック・ヴォイス | ||
| クラシック・メディテーション | ||
| アルティメイト・オペレッタ・アルバム | ||
| モイセイヴィチ〜ショパン録音集 Vol.3 1939-1952 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60[2種; 1939年3月17日/1941年3月31日]/ ポロネーズ第9番 変ロ長調 Op.71-2[1943年8月21日]/ 夜想曲 [第2番 変ホ長調 Op.9-2[1940年10月31日]/第19番 ホ短調 Op.72-1[1952年1月11日]] スケルツォ [第1番 変ロ短調 Op.20/第3番 嬰ハ短調 Op.39/第4番 ホ長調 Op.54] [1949年9月20日、28日]] ボーナス・トラック メンデルスゾーン(1809-1847)/ラフマニノフ編:真夏の夜の夢〜「スケルツォ」[1939年3月17日] ベンノ・モイセイヴィチ(P) | ||
| ウォード・マーストン復刻。 | ||
| メノッティ:歌劇「領事」(*)/歌劇「アメリア舞踏会へ行く」(#)
パトリシア・ニューウェイ(S;マグダ・ソレル;*) コーネル・マクニール(Br;ジョン・ソレル;*) マリー・パワーズ(A;ジョンの母;*) マルゲリータ・カロージョ(S;アメリア;#) ローランド・パネライ(Br;夫;#) ジャチント・プランデッリ(T;アメリアの愛人;#) レーマン・エンジェル指揮スタジオo.、スタジオcho.(*) ニーノ・サンツォーニョ指揮ミラノ・スカラ座o.&cho.(#) | ||
| 録音:1950年4月、ニューヨーク(*)/1954年3月、ミラノ・スカラ座(#)。マーク・オーバート=ソーン復刻。 「領事」は1950年3月にトーマス・シッパーズの指揮で初演、世界各国で大成功を飾り、その年のピューリッツァー音楽賞など数々の賞を受賞した。この録音は、その初演に先駆けた試験興業の模様を収録した物。「アメリア舞踏会へ行く」は、「20世紀のオペラ・ブッファ復興」と言われた作品。 | ||
| フルトヴェングラー〜ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」(*)/ 交響曲第4番 変ロ長調 Op.60(#) |
エトヴィン・フィッシャー(P) ヴィルヘルム・ フルトヴェングラー指揮 フィルハーモニアo.(*)、VPO(#) | |
| 録音:1951年2月19日-20日、ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ(*)/1950年1月25日、30日、ウィーン、ムジークフェラインザール(#)。マーク・オーバート=ソーン復刻。 | ||
| ギレリス初期録音集 Vol.2 1937-1954 チャイコフスキー(1840-1893):ハプサールの想い出 Op.2-3「言葉のないシャンソン」[1940年] ラフマニノフ(1873-1943):10の前奏曲 Op.23〜第5番 ト短調「行進曲風に」[1937年]/ 6つの歌曲 Op.38〜第3番「ひな菊」(ピアノ版)[1945年]/ 練習曲集「音の絵」Op.39〜第1番 ハ短調[1940年] メトネル(1880-1951):ピアノ・ソナタ第3番 ト短調 Op.22[1951年1月] グラズノフ(1865-1936):ピアノ・ソナタ第2番 ホ短調 Op.75[1950年] プロコフィエフ(1891-1953):ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op.14[1951年]/ 歌劇「3つのオレンジの恋」Op.33ter〜行進曲[1947年] エミール・ギレリス(P) | ||
| 録音:全てモスクワ。ウォード・マーストン復刻。 | ||
| モーツァルト:歌劇「クレタの王イドメネオ」K366
カート・ストレイト(T;イドメネオ) アンヘレス・ブランカス・グリン(S;イーリア) イアノ・タマール(S;エレットラ) ソニア・ガナッシ(S;イダマンテ) イェルク・シュナイダー(T;アルバーチェ) ダリオ・マニャボスコ(T;大司祭)他 マルコ・グィダリーニ指揮サン・カルロ劇場o.&cho. | ||
| 録音:2004年5月、サン・カルロ劇場、ナポリ、イタリア、ライヴ。DYNAMICからDVD映像(DYNDVD-33463)が出ている演奏。 | ||
| ウィリアム・ヴィンセント・ウォレス(1812-1865):歌劇「ラーライン」(1860)
キース・ルイス(T;ルパート) ポール・フェリス(T;ギリェルム) デイヴィッド・ソーア(B-Br;ラインバーグ) ドナルド・マクスウェル(Br;トゥルエンフェルス男爵) ロデリック・アール(B;ツェリエック) サリー・シルヴァー(S;ラーライン〔ローレライ〕) フィオナ・ジェーンズ(Ms;ギーヴァ) バーナデット・カレン(Ms;リバ) リチャード・ボニング指揮ヴィクトリア・オペラo.&cho. | ||
| 世界初録音と思われる。国内代理店は曲名を『ラウリーン』と仮名書きしているが、欧文は "Lurline" 。この作品は、当時有名な脚本家だったイギリス人エドワード・フィッツボール(1792-1873)による英語台本を元とし、イギリスのコヴェント・ガーデン王立歌劇場で初演されたと言う事なので、英語読みして上記とするのが適当だと思われる。 アイルランドのウォーターフォードで生まれたウォレスは、軍楽隊の楽長であった父親から音楽の手ほどきを受け、10 代の半ばでに熟練したヴァイオリニスト&ピアニストとして知られていた。20歳になる前に結婚したが、後に家族を捨て冒険旅行に出かけてしまう。インドでは虎と戦い、南洋では地震に見舞われた(他にも数々の冒険譚があるが、これらはもしかすると彼の自己申告のみの話なのかもしれない)。ヨーロッパに戻り作曲活動を行なうが、またまた冒険旅行にでかけ波乱の人生を送る。このオペラはライン河の伝説で名高いローレライを主人公にした作品。序曲などの雰囲気はウェーバーそのものだが、なかなか楽しい場面が盛りだくさん。リチャード・ボニングによる新しい版を使用した演奏でお楽しみ頂きたい。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年7月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 ハ短調 Op.65 | ロイヤル・リヴァプールpo. ヴァシリー・ペトレンコ指揮 | |
| ショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲演奏に、新しい可能性を示すヴァシリー・ペトレンコ。待望の第3集の登場。今回の第8番は、第2次世界大戦中に書かれ、その曲調のあまりの暗さに初演当時はとても評判が悪く、その上1948年には「ジダーノフ批判」の対象となり、1960年まで演奏が禁止されてしまったという曰く付きの作品。ショスタコーヴィチ自身も非難されることを覚悟していたのか、自らの作品について相反する発言をし、作品の意図の理解の妨げとなったことでも知られている。作品には、常に寒々とした空気が漂い、あらゆるものを残酷に打ち倒す、野蛮で暴力的な雰囲気が満ちている。第2楽章で少しだけ明るさが感じられるものの、最後まで悲劇的な音に満ちているが、あの皮肉屋のショスタコーヴィチの事から、これらの重苦しい音楽にも何かの意図が含まれているのかも知れない。ペトレンコの客観的な演奏を聴いていると、ショスタコーヴィチの投げかけた謎に一層翻弄されてしまうような気もする。 | ||
| ドヴォルザーク:交響曲第7番 ニ短調 Op.70/ 交響曲第8番 ト短調 Op.88 |
ボルティモアso. マリン・オールソップ指揮 | |
| マリン・オールソップによるドヴォルザーク(1841-1904)交響曲シリーズの第2弾。今回は第7番と第8番の2曲。1985年に作曲された第7番は、ブラームスの第3番の交響曲が随所に認められるも、極めてスラヴ的で甘酸っぱい感情を有した名作。第2楽章の天上的な美しさに聴きほれる人も多いはず。かたや第8番は同じくブラームスの第4番との関係性が指摘されることもあるが、旋律のひなびた美しさはドヴォルザークならではの物。牧歌的な第1楽章、溌剌とした第2楽章、つい一緒になって歌ってしまったくなる第3楽章のテーマ、そして自由な間奏曲の形式で書かれた終楽章と聴きどころ満載。オールソップの演奏は、一音たりともおろそかにしない、恐ろしく緊密な物。全ての音がクリアに聞こえてくる様子には驚く他ない。 | ||
| ホヴァネス: イヴリン・バルビローリ嬢の思い出に敬意を表して 交響曲第7番「ナンガ・パルヴァ」Op.178(1959)/ 交響曲第14番「アララト」Op.194(1960)/ 交響曲第23番「アニ」Op.249(1972) |
トリニティ音楽大学ウィンドo. キース・ブライオン指揮 | |
| アルメニア系の父親と、スコットランド系の母親との間に生まれたホヴァネス(1911-2000)は、その生涯に400以上も曲を書き、その中には67曲もの交響曲が含まれる。このアルバムは、3つの交響曲を収録。彼の野趣溢れる音楽がじっくり楽しめる。交響国第6番「ナンガ・ヴァルガ」は世界で9番目に高い山の名前を持つ曲。草木も生えない厳しい山の風景を荒々しく描きだしている。木管楽器のクラスターが印象的。交響曲第14番も火山の荒々しい風景を描いた物。交響曲第23番「アニ」は中世アルメニアの首都の名前で、「1001の大聖堂を持つ都市」を意味する。曲の終盤に現れる鐘の音が圧巻。名指揮者ジョン・バルビローリの未亡人イヴリン・ロスウェル(=バルビローリ)(1911-2008)に捧げられたアルバム。 | ||
| マルケヴィチ:管弦楽作品全集第5集 偉大なるロレンツォ(1940)/詩篇(*) |
ルーシー・シェルトン(S) カペラ・カロリーナ(*) アルンヘムpo. クリストファー・ リンドン=ギー指揮 | |
| MARCO POLO より移行。名指揮者マルケヴィチ(1912-1983)の作曲家としての才能は、管弦楽作品だけに留まることはない。ここに収録された2つの作品も壮大かつ難解なものとして、永遠に歴史に残ることだろう。「偉大なるロレンツォ」はイタリアのルネサンス期におけるメディチ家最盛時の当主、ロレンツォ・デ・メディチを題材にした作品。学問や芸術に造詣が深く、彼の庇護の元でルネサンス文化が花開いたと言っても間違いではない。7つの詩篇を使って書かれた「詩篇」はマルケヴィチ21歳の時の作品。彼は音楽のたゆまぬ進行のためには、聖書の言葉を書きかえることも厭わず、極めて独創的かつ前衛的な作品を書きあげている。まさに「恐るべき子ども」ここにあり。 | ||
| ブリス: ジョン・ブロウの主題による瞑想曲/ 変容的変奏曲 |
ボーンマスso. デイヴィッド・ロイド= ジョーンズ指揮 | |
| 「色彩交響曲」で知られるイギリスの作曲家、ブリス(1891-1975)の渾身の大作。1955年にヴァーノン・ハンドリーの指揮するLSOによって初演されている。彼の親友ジョージ・ダンナットが描いた3枚の連作絵画から触発された作品で、凝った管弦楽法も素晴らしく、巨大な力と情熱にもみくちゃにされる素晴らしい音楽。各々の曲には聖書からの言葉がタイトルとして付けられているが、本当は極めて個人的な思いに満ちた物。第1次世界大戦で失われた若き命への個人的な賛辞(自らの兄弟も含まれる)が溢れている。 | ||
| フレイタス・ブランコ:管弦楽作品集第3集 交響曲第3番(1944)/マンフレッドの死(1906)(*)/ アレンテジャーナ組曲第2番(1927)〜 [前奏曲/間奏曲/終曲] |
アイルランド国立so. アルヴァロ・カッスート指揮 | |
| (*)世界初録音。 20世紀のポルトガルにおいて、最も重要な作曲家の一人フレイタス・ブランコ(1890-1955)。彼はとても若い時期に作曲を始めたが、高度かつ精巧な作曲技法を身に付けるためにベルリンで学び、その後パリで過ごしたせいか、最初の交響曲が完成した時は既に34歳になっていた。この第3番の交響曲は1930年から1944年に渡って書かれたもので、冒頭の雰囲気はまるでブルックナーを思わせる荘厳で雄大な仕上がりになっている。第2楽章は簡素な形式の上を極めて滋味深い音楽が流れていく。対する第3楽章は少し暴力的。胸をかきむしるかのような弦の響きは唐突に断ち切られ、荒々しい音に飲みこまれてしまうかのようだ。そして快活な終楽章は目が覚めるような鮮やかさ。初期の作品、「マンフレッドの死」は若干習作の域を出ないようだが、16歳の作品としては上々だろう。第1集(8.570765)で第1番をお聴き頂きたい。第2集(8.572059)もオススメ。 | ||
| ドホナーニ: 交響的小品 Op.36(1933)〜 [カプリッチョ/ラプソディ/スケルツォ/ 主題と変奏/ロンド]/ 童謡の主題による変奏曲 Op.25(1914)(*)/ 組曲 嬰ヘ短調 Op.19(1908-09) |
エルダー・ネボルシン(P;*) バッファローpo. ジョアン・ファレッタ指揮 | |
| エルンスト(エルネ)・フォン・ドホナーニ(1877-1960)は、ハンガリー屈指の作曲家、指揮者、ピアニスト、そして教師だった。息子たちは、それぞれ指揮者、法学者として活躍していることでも知られている。今作は組曲形式の3つの作品再生可能。なかでも聴きものは「童謡の主題による変奏曲」だろう。大掛かりな序奏に導かれて始まるのは、あのおなじみの「きらきら星」のメロディ。まるでハリウッド映画を見ているかのような爽快感を味わえる。 | ||
| グアルニエーリ:ピアノ協奏曲第4番/ ピアノ協奏曲第5番/ピアノ協奏曲第6番(*) |
マックス・バロス(P) ワルシャワpo. トーマス・コンリン指揮 | |
| (*)世界初録音。ヴィラ・ロボスの次の世代における、最も重要なブラジルの作曲家、モサルト・カマルゴ・グアルネルリ(1907-1993)のピアノ協奏曲。彼は40年間に6つのピアノ協奏曲を書いていて、これらを聴けば彼の創作の源泉が全てわかる。初期の3曲(8.557666)に続く録音だが、この後期の3作品は更にブラジル風な中にアバンギャルドな味付けを施した音楽で、まさに「音の祭典」! 80歳の誕生日直後に完成された第6番も、少しだけ簡素なスタイルに立ち返ったとはいえ、存分に煽情的。身も心も熱くなりまくり間違いない。 | ||
| コリリアーノ: ファンタズマゴーリア 「ヴェルサイユの幽霊」からの組曲/ ヴァイオリン協奏曲 「レッド・ヴァイオリン」(2003)(*)〜 [シャコンヌ/ピアニッシモ・スケルツォ/ アンダンテ・フラウタンド/ アッチェルランド・フィナーレ] |
ミヒャエル・ルートヴィヒ (Vn;*) バッファローpo. ジョアン・ファレッタ指揮 | |
| 最近活躍中の女性指揮者、ファレッタによるコリリアーノ(1938-)の作品集。1曲目の「ベルサイユの幽霊」で描かれているのは、かの王妃マリー・アントワネット。幽玄な弦の響きに誘われて、ロッシーニ、ワーグナー、モーツァルトのオペラの一部が幻想的に顔を覗かせる。もう1曲は、おなじみ「レッド・ヴァイオリン」による協奏曲。映画から派生した音楽で、組曲よりも抽象的な世界を描いている。3世紀に渡って様々な人間関係を見てきた「赤きヴァイオリン」。その悪魔的とも言える存在そのものを描きだした夢幻的な物語を音にしたこの作品は、限りなくロマンティックで情熱的。ルートヴィヒのすすり泣くような音色は、この悩ましい音楽を存分に表現し尽くしている。 | ||
| ヴュータン:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集 ファンタジア・アパッショナータOp.35/ バラードとポロネーズOp.38/ ファンタジー・カプリースOp.11/ アメリカへの挨拶 Op.56 (全てヴァイオリンと管弦楽編) |
ミッシャ・ケイリン(Vn) スロヴァキア放送so. アンドルー・モグレリア指揮 | |
| 音楽を愛する職人の家系に生まれたヴュータン(1820-1881)は、地元の音楽家からヴァイオリンの手ほどきを受け、6歳で公開デビューを果たし、ブリュッセルではシャルル・ド・ベリオに師事するようになり、一層その腕に磨きをかけた。ローデ、ベリオからヴィエニャフスキー、クライスラーへと、その名人芸の橋渡しをした偉大なるヴィルトゥオーゾであり、その技巧の冴えから「小さなパガニーニ」と異名を取るまでの人気者になった。華麗な技が炸裂する彼の作品は今でも広く愛されている。ここではその中から4曲をお聴きいただきましょう。ロシア滞在中に書かれた「ファンタジア・アパッショナータ」、緊張感溢れる「ポロネーズ」や「カプリース」、そしておなじみのメロディが印象的な「アメリカへの挨拶」と、多様な音色を聴くことが出来る。 | ||
| ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集第4集 ピアノとクラリネット、チェロのための三重奏曲Op.38 (七重奏曲 Op.20の作曲者による編曲)/ ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」(クラリネット版) |
イブ・ハウスマン(Cl) マリア・クリーゲル(Vc) ニーナ・ティクマン(P) | |
| ベートーヴェン(1770-1827)のピアノ三重奏曲第4集は、クラリネットを含む2つの作品。七重奏曲から編曲された三重奏曲は、1799年に初演され、1800年には慈善コンサートで演奏された、この時はモーツァルトやハイドンの作品と共にこの曲を演奏、すぐさま大きな反響を呼んだそう。あまりの人気で色々なアレンジが施されたため、ベートーヴェン自身が「著作権侵害」(当時はまだこんな言葉はない)を心配して、出版者に早く出版するように持ちかけたそう。とはいえ、彼自身もこのように編曲していたのだが・・・)。もう一つの曲は「街の歌」として知られる有名な作品。簡潔な形式の中に充実の音楽が詰まった名作で、クラリネットの艶やかな音色で演奏されると、また違った味わいが感じられる。第1集(8.557723)、第2集(8.557724)、第3集(8.570255)。 | ||
| シェーンフィールド:6つのイギリス民謡集(1985)〜 [ジャック・ター(*)/籠の中の卵(*)/ ジプシー・ラディ(#)/別れのキス(*)/ 不機嫌な仕立て屋(#)/ナポレオンの夢(*)]/ 小さな罪(1997)(+)〜 [アルマンド/フゲッタ/ラグ/ワルツ/ シャッフル/ブギ]/ リフレクションズ(2006)(**)〜 [トッカータ/マーチ/ インテルメッツォ/タランテラ] |
ジェイムズ・トッコ(P;#/+/**) ユフダ・ハナーニ(Vc;*/#/**) アレクサンダー・ フィッターシュタイン (Cl;**) ポール・シェーンフィールド (P;*) | |
| シェーンフィールド(1947-)の音楽はどこかで聞いたメロディが歪曲され、聴き手をあざ笑うかのように響き渡り、一瞬の内に耳を通り抜けていく。これを聴いていると、妙な感覚に襲われるのは一体どういう訳なのだろうか?ここに収録された3つの作品も、どれも親しみ易さの仮面の下に深い闇を抱えているかのようだ。名チェリスト、デュ・プレへの賛辞として書かれた「6つの民謡」、“大きなチョコレート・サンデーをぱくつく時に感じる罪悪感(作曲家の弁) "を音で表す「小さな罪」、そして、モーツァルトの「フィガロ」をモティーフにした「リフレクション」。 | ||
| メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲集第3集 弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op.44-1/ 主題と変奏 Op.81-1/スケルツォOp.81-2/ 弦楽四重奏曲 変ホ長調 |
ニュージーランドSQ [ヘレン・ポール、 ダグラス・ベイルマン(Vn) ジリアン・アンセル(Va) ロルフ・ジェルステン(Vc)] | |
| ニュージーランド弦楽四重奏団によるメンデルスゾーン(1809-1847)の弦楽四重奏曲、完結編。第1集(8.570001)、第2集(8.570002)。今回はメインに第3番という円熟の作品を持ってくることで、またファンを増やすことだろう。第3番のアンダンテ楽章の美しさは誰もが認めるところだが、ここでの彼らの演奏はまさに美音が滴り落ちるかの如く、耳に直接訴えかけてくるかのような説得力を有している。14歳の時に書かれた番号なしの弦楽四重奏曲にも注目。終楽章の堂々たるフーガは、当時バッハたち先人の作品を研究し尽くした若き天才の面目躍如。まさに双葉より芳しの言葉が当てはまるのではないだろうか。 | ||
| ボッテジーニ:ロッシーニの主題による幻想曲/ パッション・アモローザ/大ニ重奏曲第2番/ 2台のコントラバスのための協奏曲(ピアノ伴奏編) |
トーマス・マーティン(Cb) ティム・コップ(Cb) クリストファー・ オールドファーザー(P) | |
| 「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるボッテジーニ(1821-1889)は1821年にイタリア北部、クレマで生まれた。彼は5歳から音楽を学び、教会の聖歌隊で歌い、そして地方のオーケストラでティンパニを演奏していた。ここに収録された2つのコントラバスのための作品は、彼が学生時代に書いたもので、どれも楽器の特性を存分に生かしたすばらしいものとなっている。「ロッシーニの主題による幻想曲」は激しいタランテラで始まり、感傷的な中間部を経て、また嵐のようなフィナーレで曲を閉じる。華麗なパッション・アモローザと、ピアノ伴奏とは言え、とてもかっこよい協奏曲。そして大二重奏曲は2台のコントラバスのみのオリジナル版にて演奏。どの曲も低音楽器ならではの深い音色にしびれてしまうことだろう。 | ||
| モンサルヴァーチェ:ピアノ作品集第1集 3つの即興曲(1933)/シチリアーナ(1940)/ 3つのディヴェルティメント(1941)/リトモス(1942)/ ラヴェルへのエレジー(1945)/さまよい(1950)/ イヴェットのためのソナチネ(1961)/スケッチ(1966)/ ピアノと弦楽合奏のための「妙なる調和」(1955)(*) |
ホルディ・マソ(P) グラノジェルス室内o.(*) フランシスコ・ギジェン指揮(*) | |
| スペイン、ジローナ出身のハビエル・モンサルバーチェ(1912-2002)は20世紀のカタロニアにおける最も重要な作曲家の一人。十二音技法と、アンティル諸島の音楽、メシアンなどのフランス音楽、ダンス音楽から、ラテン系、そしてラヴェルの血を受け継ぐジャズ音楽。これらが混然一体となった魅惑的な音楽は、一度聴いたら忘れることができないほどの強烈な印象を残す。ドビュッシー風の「3つの即興曲」から個性全開の音楽が続く(トラック9 の「ラヴェルへのエレジー」はこの第2曲から派生している)。とても活発な「妙なる調和」は、まるでフランス6人組の音楽のような諧謔性も感じられる。現代的な響きの中に、何とも言えない親しみやすさを秘めた名曲の数々をお楽しみ頂きたい。 | ||
| 期待の新進演奏家シリーズ フローリアン・ラルース ダウランド(1563-1626): ファンシー/涙のパヴァアーヌ/ファンタジア レゴンディ(1822-1872):序奏とカプリース ホセ(1902-1936):ギター・ソナタ ダンジェロ(1955-):2つのリディア調の歌 コスト(1806-1883):ル・デパル-劇的幻想曲 Op.31 |
フローリアン・ラルース(G) | |
| 2009年、アメリカ・ギター財団による国際コンクールの覇者、フローリアン・ラルースの受賞記念アルバム。彼は1988年に生まれ8歳からギターを学び、すでに多くのコンクールに参加、その実力は少しずつ認められている逸材。このアルバムでは、類い稀な技巧を示すかのように、広い範囲の時代から選曲されており、この見事な選曲にこそ彼の自信が見て取れるではないか。ダウランドの落ち着いた響きに漂う大人の風格、優雅なレゴンディでの滑らかな音作り、そして憂愁ただようホセのソナタ、時の隙間から一つ一つ音を紡ぎ出すかのようなダンジェロの作品、様々な曲想が楽しめるコストの「劇的幻想曲」と、後から後から湧きだす才能の迸りが魅力。 | ||
| 期待の新進演奏家シリーズ アントニー・バリシェフスキー D.スカルラッティ(1685-1757): ソナタ ホ長調 K.135/L.224/P.234/ ソナタ ニ短調 K.1/L.366/P.57 ラヴェル(1875-1937):ラ・ヴァルス(ピアノ独奏版) ドビュッシー(1862-1918):映像第2集〜 [葉末を渡る鐘の音/ そして月は荒れた寺院に落ちる/金色の魚] マテオス(1977-):オリオン ラフマニノフ(1873-1943): ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調Op.36(1931年版) ストラヴィンスキー(1882-1971): ペトルーシュカからの3楽章 |
アントニー・バリシェフスキー (P) | |
| 1988年ウクライナ生まれのピアニスト、アントニー・バリシェフスキーは1999年にブカレストで開催されたエネスク・コンクールを始め、たくさんのコンクールで入賞を重ねている実力派。まだまだ素材的には未知数だが、ここで聴ける演奏からは、やはり「何か違うもの」が感じられないだろうか?冷徹なスカルラッティは、ホロヴィッツの名演に匹敵するほどし、ラヴェルのラ・ヴァルスからは仄暗い狂気すら漂って来る。幾重にも塗り重ねられたドビュッシーの彩色、そして荒ぶる技巧が炸裂するラフマニノフのソナタ、目を見張るばかりのストラヴィンスキー、星の煌めきにも似たマテオスのマリオン・・・。さて、彼はこれからどのような芸術家になっていくのだろうか? | ||
| ルビンシュテイン:ピアノ作品集 主題と変奏 Op.88(1871)/折句第2番 Op.114(1890) |
ヨゼフ・バノヴェツ(P) | |
| 全て世界初録音。 アントン・ルビンシュテイン(1829-1894)はロシア人ピアニストとしてはじめて世界的名声を博し、またサンクトペテルブルク音楽院を開設し、1859年にはロシア音楽協会を開設、以降のロシアのピアノ界に多大なる影響を与えた人。また歌劇、交響曲からピアノ曲までとあらゆるジャンルにたくさんの作品を残したのだが残念なことに、「ヘ調のメロディ」や「天使の夢」の小さなピアノ曲以外はほとんど忘れ去られてしまった。ここでは、シューマンの「交響練習曲」に触発されて書かれた「主題と変奏」と、サロン風な「折句」第2番でその才能をじっくり味わってみて頂きたい。「折句」とは聞き慣れない言葉だが、今でいう「縦読み」のようなもので、並んだ文章の頭だけを読んでいくと他の文が浮かびあがる仕掛けのような物。こちらもシューマンが好んだ手法だが、このルビンシュテインの作品には曲を献呈した相手の名である「S-O-F-I-A」の音が織り込まれているということ。 | ||
| グラナドス:ピアノ作品集第1集 スペイン舞曲集 Op.37, DLRI; 2/ ホタ・バレンシアにおける即興曲 (A.M.マルティネス編) |
ダグラス・リーヴァ(P) | |
| NAXOS屈指のラテン系ピアニスト、リーヴァによるグラナドス(1867-1916)のピアノ作品集の第1集。もちろん期待に違わぬ鮮やかな切り口でこの魅力的な小品集を聴かせてくれる。通常と違う曲順にもドキドキしてしまう。マスネ、サン=サーンス、グリーグ、キュイら大作曲家たちが絶賛したという魅力あふれる小さな曲たち。どの曲もスペインの熱き風を運んでくるようだ。 | ||
| パロモ:ドゥルシネア〜「騎士の恋」への幻想的カンタータ
アインホア・アルテタ(S;ドゥルシネア) キエリ・ローゼ・カッツ(Ms;テレサ・パンサ) ブルクハルト・ウルリヒ(T;サンチョ・パンサ) アルチュン・コチニャン(B;ドン・キホーテ) ミゲル・アンゲル・ゴメス・マルティネス指揮ベルリン・ドイツ・オペラo.&cho. | ||
| 17世紀に流行していた騎士道物語。セルバンテスが描いた「ドン・キホーテ」はそのパロディ小説だという説もある。確かに勇敢な騎士に憧れた老人、ドン・キホーテは、奇行ばかりが目に付くが、実は正義感に溢れた熱血な人。永遠に愛を追い求め、悪を砕く・・・そんなところが今でも愛されているに違いない。この物語は多くの画家や音楽家に影響を与え、様々な名作を生み出しているが、このパロモ(1938-)の作品は、彼の行いを壮大なカンタータとして描いている。様々な場面を想起させるために多彩な管弦楽を駆使し、ペーソス溢れる物語を生き生きと表出すパロモの才能。恐ろしいまでに冴えている。 | ||
| J.S.バッハ:名アリアと合唱曲集 もろびとよ歓呼して神を迎えよ BWV51/ ミサ曲 ロ短調 BWV232 より/ われ喜びて十字架を担う BWV56/ 喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜 BWV170/ マタイ受難曲 BWV244 より/ われ満ちたれり BWV82/ ロ短調ミサ曲 BWV232〜平和をわれに |
ドレスデン室内cho. ケルン室内o. ヘルムート・ミュラー= ブリュール指揮 | |
| ドイツの重鎮指揮者、ミュラー=ブリュールによる既出盤からのコンピレーションの模様。 | ||
| スズキ・エヴァーグリーン Vol.1 キラキラ星変奏曲/軽くこげよ(蝶々)/風の歌(こぎつねこんこん)/ロビーおばさんに言っといで(むすんでひらいて)/おいで、子どもたち 五月の歌(かすみか雲か)/ロング・ロング・アゴー イ長調/アレグロ イ長調/無窮動 イ長調/無窮動 ニ長調/アレグレット/アンダンティーノ エチュード / J.S.バッハ:メヌエット[第1番/第2番/第3番] / シューマン:楽しき農夫 / ゴセック:ガヴォット 見よ、勇者は帰る / J.S.バッハ:ミュゼット / ウェーバー:狩人の合唱 / ロング・ロング・アゴー ト長調 / ブラームス:ワルツ ヘンデル:ブーレ / シューマン:二人の擲弾兵 / パガニーニ:魔女たちの踊り / トマ:ミニョン〜ガヴォット リュリ:ガヴォット / ベートーヴェン:メヌエット ト長調 / ボッケリーニ:メヌエット 西崎崇子(Vn) テレンス・デニス、サラ・ワトキンズ(P) | ||
| スズキ・エヴァーグリーン Vol.2[(*)はスズキ版のみの収録] マルティーニ(1706-1784):ガヴォット(*) / J.S.バッハ(1685-1750):メヌエット BWVAnh 114, 115/ガヴォット ト短調(序曲BWV.822より) ドヴォルザーク(1841-1904):ユモレスク / ベッカー(1833-1884):ガヴォット(*) J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068〜ガヴォットI, II/無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV1009〜ブーレ I-II 西崎崇子(Vn) テレンス・デニス(P) | ||
| スズキ・エヴァーグリーン Vol.3[(*)はスズキ版のみの収録] フリードリヒ・ザイツ(1848-1918):ヴァイオリン協奏曲集(ピアノ伴奏版)(*)[第2番 Op.13/第5番 Op.22] シューベルト(1797-1828):子守歌 / ブラームス(1833-1897):子守歌 ヴィヴァルディ(1678-1741):ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6 RV356 より[第1楽章/第3楽章] J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043〜第1楽章, Violin II 西崎崇子(Vn) テレンス・デニス(P) | ||
| スズキ・エヴァーグリーン Vol.4[(*)はスズキ版のみの収録] J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012〜ガヴォットI, II ヴィヴァルディ(1678-1741):ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6 RV356〜第2楽章/ヴァイオリン協奏曲 Op.12-1 RV317 ウェーバー(1786-1826):カントリー・ダンス(*) / ディッタースドルフ(1739-1799):ドイツ舞曲(*) ヴェラチーニ(1690-1768):ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.2-7〜ジーグ(*) / J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043〜第1楽章 西崎崇子(Vn) テレンス・デニス(P) | ||
| スズキ・エヴァーグリーン Vol.5[(*)はスズキ版のみの収録] コレッリ(1653-1713):ヴァイオリン・ソナタ ニ短調「ラ・フォリア」Op.5-12 / ヘンデル(1685-1759):ヴァイオリン・ソナタ第3番 ヘ長調 (*) フィオッコ(1703-1741):アレグロ(*) / ラモー(1683-1764):ガヴォット(*) / ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番 ニ長調(*) 西崎崇子(Vn) テレンス・デニス(P) | ||
| スズキ・エヴァーグリーン Vol.6[(*)はスズキ版のみの収録] モーツァルト(1756-1791):弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K.421〜第3楽章「メヌエット」 コレッリ(1653-1713):合奏協奏曲Op.6-9〜クーラント / ヘンデル(1685-1759):ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調(*) J.S.バッハ(1685-1750): ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV1041 / 無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV1007 より[ジーグ/クーラント] コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.5-1〜アレグロ 西崎崇子(Vn) テレンス・デニス(P) | ||
| スズキ・エヴァーグリーン Vol.6[(*)はスズキ版のみの収録] エックルズ(1675-1745):ヴァイオリン・ソナタ ト短調 (*) / グレトリー(1675-1745):タンブーラン(*) J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005〜ラルゴ/ヴァイオリン・ソナタ ホ短調BWV1023〜第1楽章 プニャーニ(1731-1798):ラルゴ・エスプレッシーヴォ(*) / ヴェラチーニ(1690-1768):ヴァイオリン・ソナタ ホ短調(*) 西崎崇子(Vn) テレンス・デニス(P) | ||
| NAXOSの創始者クラウス・ハイマンの妻で優れたヴァイオリニストでもある西崎崇子は、父・西崎信二の手ほどきで4歳からヴァイオリンを始めた。信二はスズキ・メソードの創始者・鈴木慎一の親友でもあり、2人は試行錯誤しながらヴァイオリンの上達法を研究、西崎崇子はスズキ・メソードの第1期生となって素晴らしい才能が花開いた。 スズキ・メソードの模範演奏集である当シリーズ全7巻は、巻順に内容が高度となって行く。西崎崇子による模範演奏(基本的にメソッドの楽譜に基づくと思われるピアノ伴奏版)に加え、基本的には原曲も、おそらくNAXOS他の既出音源によって収録されているようだが、代理店案内では詳細に関しては記載されていないため、上記演奏者には模範演奏分のみを記載している。 | ||
| ターリヒ〜ドヴォルザーク&スーク:作品集 スーク: ソコル祭典行進曲(祖国新生に向けて)Op.35c (*)/ セレナード 変ホ長調 Op.6 ドヴォルザーク(1841-1904): 交響曲第6番 ニ長調 Op.60 |
ヴァーツラフ・ターリヒ指揮 チェコpo. | |
| 録音:1938年11月22日-23日 EMI アビーロード第1スタジオ、ロンドン。マーク・オーバート=ソーン復刻。(*)は今回初CD化らしい。 | ||
| クライスラー、完全録音集 Vol.1 J.S.バッハ:パルティータ第3番〜前奏曲(*)/管弦楽組曲第3番〜「エア」(ヴィルヘルミ編)(*) チャイコフスキー/クライスラー編:ハプサールの想い出 〜無言歌(*) ズルツァー:サラバンドOp.8(*) / フランソワ・シューベルト:バガテルOp.13〜第9番「蜜蜂」(*) スメタナ:わが故郷〜第2番「ボヘミア幻想曲」(2テイク) フォスター/クライスラー編:故郷の人々 / クライスラー:ウィーン奇想曲 Op.2(2テイク) ドヴォルザーク/クライスラー編:ユモレスク / マスネ/マルシック編:タイスの瞑想曲(2テイク) クライスラー:中国の太鼓/愛の悲しみ/愛の喜び(2テイク)/コレッリの主題による変奏曲 ブラームス/ヨアヒム編:ハンガリー舞曲第5番 / シューベルト/クライスラー編:楽興の時第3番 ラモー/クライスラー編:タンブーラン / チャイコフスキー/クライスラー編:ハプサールの想い出〜無言歌 コットン/クライスラー編:歌〜瞑想 / J.S.バッハ:パルティータ第3番〜ガヴォットとロンドー フリッツ・クライスラー(Vn) ピアノ伴奏(*) ジョージ・ファルケンシュタイン(P;*以外) | ||
| 録音:1904年(*)/1910年5月(*以外)。原盤: Gramophone and Typewriter Ltd., Berlin (*) / Victor Talking Machine Company, New York City (*以外)。ウォード・マーストン復刻。 | ||
| クライスラー、完全録音集 Vol.2 クライスラー:クープランの様式による気取った曲/ディッタースドルフの様式によるスケルツォ(2テイク)/ ボッケリーニの様式によるアレグレット/ウィーン奇想曲 Op.2/中国の太鼓 Op.3/愛の悲しみ/愛の喜び コットン/クライスラー編:歌〜瞑想 / チャイコフスキー/クライスラー編:ハプサールの想い出〜無言歌 ブラームス/ヨアヒム編:ハンガリー舞曲第5番 / クライスラー:クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ J.S.バッハ/クライスラー編:パルティータ第3番〜ガヴォット/ クライスラー:クープランの様式によるプロヴァンス朝の歌(2テイク)/カルティエの様式によるシャス/ 美しきロスマリン(#)/マルティーニの様式によるアンダンティーノ(#)/ クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ(#) グルック:精霊の踊り(#) / J.S.バッハ/クライスラー編:パルティータ第3番〜ガヴォット(#)/ クライスラー:愛の悲しみ(#) / タウンセンド:子守歌(#) / コットン/クライスラー編:歌〜瞑想(#) フリッツ・クライスラー(Vn) ハッドン・スクワイアー(P;無印) ジョージ・ファルケンシュタイン(P;#) | ||
| 録音:1911年11月6日(無印)/1912年12月18日、23日(#)。原盤: Gramophone Company, London (*) / Victor Talking Machine Co., New York City (#)。ウォード・マーストン復刻。代理店表記では『ハドン・スカイア』なるピアニストが登場するが、誤り。 | ||
| ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」
ロレンツォ・レガッツォ(B;ムスターファ) ルース・ゴンザレス(S;エルヴィーラ) エルザ・ジャヌリドゥ(Ms;ズルマ) ジューリオ・マストロトターロ(B;ハリ) ローレンス・ブラウンリー(T;リンドーロ) マリアンナ・ピッツォラート(A;イザベッラ)他 アルベルト・ゼッダ指揮ヴィルトゥオージ・ブルネンシス クルジュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニックcho. | ||
| 録音:2008年7月2日-3日、5日、クルザール、バート・ヴィルトバート、第20回「ヴィルトバートのロッシーニ」音楽祭ライヴ。ロッシーニ財団によるクリティカル・エディション(アジオ・コルギによる校訂版)を使用。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年6月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ジェズアルド(1566-1613):マドリガーレ集 第1巻 | マルコ・ロンギーニ指揮 デリティエ・ムジケ | |
| ジェズアルド=殺人者ということは広く知られている。不貞を働いた妻とその愛人を残忍な方法で殺害したものの、貴族であったため(ヴェノーサ公国君主、コンザ伯爵)罪には問われなかったジェズアルド。しかし彼の本当の心は永遠に理解されることはないのだろう。当時は良くあることだったと言え、もしかしたら一生を罪の意識の中で過ごしていたのかもしれない。そんな彼の音楽は演奏不能なほどに難解だとも言われている。あまりにも大胆な半音階進行、予測不能な旋律、当時としては濃密過ぎるエロティックな表現。これらは彼の複雑な心情を反映しているのかもしれないが、もしかしたら本当は独自の偉大なる才能だったのではないだろうか?ここでは、彼の行いは全て忘れて、ただただ不思議な音楽に身を委ねてみることにしよう。 なお、国内代理店は「このシリーズは、ジェズアルドのマドリガル初の全曲録音」としているが、先にGLOBEからカシオペア・クィンテットによる全集録音が発売されており(GLO-5221〜5226)、誤り。 | ||
| シチェドリン: 管弦楽のための協奏曲第4番「輪舞」/ 管弦楽のための協奏曲第5番「4つのロシアの歌」/ クリスタル・グスリ |
ボーンマスso. キリル・カラボワツ指揮 | |
| 全て世界初録音。 ロシアの現代作曲家シチェドリン(1932-)は小さな町アレクシンで幼い頃を過ごしたが、そこでは川に浮かぶボートからいつもアコーディオンやバラライカ、人々の歌う声や、時には、葬式で嘆く人々の声すらも聞こえてきたと彼は述べている。このアルバムに収録された3つの作品は、全て彼の幼年期の思い出に基づいた曲でノスタルジックな雰囲気を湛えている。「輪舞」は古いスラブのお祭りの風景。若者たちの歌と踊りが聞こえてくるが、どれも本物のロシア民謡ではなく、シチェドリンの空想の中にある音で構成されている。「4つのロシアの歌」は1曲だけ本当のロシア民謡が使われている。これはリムスキー=コルサコフも自身の民謡集に収めたものだが、ここでは現代的な衣装を纏って目の前に現れる。「クリスタル・グズリ」は彼の友人でもあった武満徹の記念祭のために書かれた曲で、シチェドリンの武満に対する強烈な賛美が表現されている。 | ||
| ウルフ・ラウンズ ドアティ(1954-):月への梯子(2006)(*)〜 [夜、ニューヨーク/見上げよう] マスランカ(1943-):トロンボーンと ウィンド・アンサンブルのための協奏曲(2007)(#)〜 [レクイエム/愛する人/満足して、平穏に] ラウズ(1949-): ウルフ・ラウンズ〜オオカミの巡回(2006) |
グレン・バシャム(Vn;*) ティム・コナー(Tb;#) マイアミ市 フロスト管楽アンサンブル ギャリー・D.グリーン指揮 | |
| すっかり人気が定着したNAXOSの吹奏楽シリーズ。今作は3つの対照的な「新しい作品」のご紹介。ドアティの「月への梯子」は1930年代のマンハッタンの高層建築、及び都市風景を彷彿させる印象深い作品。ヴァイオリン・ソロと管楽八重奏、そしてコントラバスのために書かれていて、ちょっと気怠く、またオシャレな雰囲気を醸し出している。マスランカのトロンボーン協奏曲は、2006年に死去した彼の友人であったフルーティスト、クリスティーネ・N.カポーティの思い出のために書かれている。高い空へと昇っていくようなトロンボーンの音色が心に浸み入る。ラウズの「オオカミ」はオオカミの習性を「循環的な」音楽で示した物。せわしなく動き回る音がなんとも落ち着かない気分を醸し出している。 | ||
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ブルッフ:交響曲第1番 変ホ長調 Op.28/ 交響曲第2番 ヘ短調 Op.36 |
ワイマール・シュターツカペレ ミヒャエル・ハラース指揮 | |
| ブルッフ(1838-1920)というと、あのヴァイオリン協奏曲第1番や、コル・ニドライの名旋律が良く知られているが、彼は多くの合唱作品と、3曲の壮大な交響曲も残している。第1番の交響曲は1868年に完成され、ブラームスに捧げられている。明らかにシューマンやメンデルスゾーンの影響が認められるものの、 変ホ長調特有の壮大な響きに乗って、美しいメロディが楽器を変えて次々に展開されていく。活発な第2楽章、チェロ、オーボエ、クラリネット、ヴィオラによって旋律が受け継がれていく悠々とした第3楽章、そしてリズミカルで精緻に書かれた終楽章、と、聴きごたえは充分。この交響曲が大成功したのを受けて1870年に書かれた第2交響曲(こちらはヨアヒムに捧げられた)、一層重量感のある作品。第1楽章の第1 主題は、少々悲しげだが、曲が盛り上がるにつれて情熱的な雰囲気へと変化していく。静かな第2楽章、そして、まさに「歓喜の歌」である輝かしい終楽章。ブラームスの交響曲第1番が「ベートーヴェンの第10 交響曲」ならば、こちらはもしかしたら「第9.5番」と呼んでもよいかもしれない。 | ||
| タネーエフ: 交響曲第2番 変ロ長調 (V.ブロクによる補筆完成版)/ 交響曲第4番 ハ短調 Op.12 |
ノヴォシビルスク・アカデミックso. トーマス・ザンデルリング指揮 | |
| 「ロシアのバッハ」として、ラフマニノフやチャイコフスキーも一目置いていたタネーエフ(1856-1915)の交響曲を2曲お聴き頂きたい。未完に終わった第2番の交響曲は、モスクワ音楽院の学生だった時に書き始められた若書きの作品。教師であったチャイコフスキーは1875年に書きあげられた第1楽章で彼の天分を認め、全曲書きあげるように説得したのだが、結局2年経っても完成せず、1877年に終楽章のスケッチが出来ただけだった。第1楽章はアントン・ルービンシュタインによってモスクワで演奏されたのだが、ルービンシュタインのお気に召さなかったようで、チャイコフスキーは「あまり気にしないように」と助言したそう。その20年後に書かれた第4番の交響曲は、タネーエフの最も素晴らしい管弦楽作品の一つ。当時多くの重厚な作品を発表していたタネーエフは「ロシアのブラームス」と呼ばれていたが、彼自身はその呼び名は嫌いだったそうだが、書式の厳格さや曲の持つ雰囲気は、確かに両巨匠に共通する部分もある。 | ||
| ザイモント:管弦楽作品集 クロウマ〜ノーザンライツ(1985)/ 交響曲第2番「私を忘れないで」(2000)〜 [ゴースト(*)/弦楽のためのエレジー(#)]/ 管弦楽のためのスティルネス〜詩曲(2004) |
ロベルト・マレシェク (Vn;*/#) ジョゼフ・スコレパ(Vn;#) スロヴァキア・ナショナルso. カーク・トレヴォー指揮 | |
| アメリカの女性作曲家、ジュディス・ラング・ザイモント(1945-)の作品集。彼女はメンフィスの音楽一家に生まれ、5歳の時からピアノを始め、11歳でジュリアード音楽院のプレカレッジで学んだ。すぐに作曲家として頭角を表し、18歳でBMI(ブロードキャスト・ミュージック社)の若い作曲家賞を与えられた。彼女の音楽は、ここに収録された4つの管弦楽作品を聴いてもわかるように常に動的かつ、とても抒情的。強烈な光を放つオーロラを描いた「クロウマ〜ノーザンライツ」、6人の偉大なる作曲家の面影(スクリャービン、ブリテン、ラヴェル、ベルク、クリストファー・ラウスおよびローリー・アンダーソン)が交錯する「ゴースト」、彼女のおばに捧げられた弦楽合奏による「エレジー」、そして、モートン・フェルドマンの音楽と共通する極めて静謐な音楽「管弦楽のためのスティルネス」。と、どれもが個性的で独自の美しさがゆらめく作品。 | ||
| レブエルタス:ラ・コロネラ(*)〜 [第1部・1900年の上流階級社会/第2部・勘当/ 第3部・フェリコ氏の悪夢/第4部・最後の審判] (世界初録音)/ 旅行記(1938)(*)/コロリネス(1932)(#) |
サンタ・バーバラso.(*) イギリス室内o.(#) ジセル・ベン=ドール指揮 | |
| メキシコ、ドゥランゴ州のサンチャゴ・パパスキアーロに生まれたレブエルタス(1899-1940)の扇情的な作品集。彼は指揮者、ヴァイオリニストとして活躍し、1929年からはカルロス・チャベスの招きでメキシコso.の指揮者助手を6年間務め、同時代のメキシコ音楽の普及に努めた。最期は貧困のうちに若くして世を去ってしまったが、長生きすれば、もっともっと楽しい音楽を書いていたに違いない。彼の音楽は通俗的なものを孕みながらも、常に革新的で不協和音に満ちている。しかしどこもかしこも「メキシコ的」であり、熱く昂るリズムが激しく煌めく。世界初録音となる「ラ・コロネラ(女性大佐)」は4つの部分からなるバレエ音楽。第1部は1900年代の上流社会、第2部は独裁政治における労働者階級の生活を鋭く描きだする。第3部に現れる優雅なワルツは、あのベルリオーズの舞踏会を思わせるほどに、陳腐な美しさの影に潜む嫌な感じを表現している。そして第4部は戦いの場面。鋭く切り裂くようなトランペットの咆哮は戦死者たちへの弔いの音楽。 | ||
| グラナドス:室内楽曲集 ピアノ三重奏曲 Op.50/ ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.49(*)/ ゴィエスカスより間奏曲 (G.カサドによるピアノ三重奏編) |
ロムピアノ三重奏団 [ジュアン・オルペッラ(Vn) ホセ・モール(Vc) ダニエル・リゴリーオ(P)] マニュエル・ポルタ・ガリェゴ(Vn;*) ホアキン・リケルメ・ガルシア(Va;*) | |
| ファリャ、アルベニスと並ぶスペイン近代の大作曲家グラナドス(1867-1916)は、その生涯に(あまり知られていないが)室内楽を1ダース程度書いている。ここではその中からピアノ三重奏曲およびピアノ五重奏曲をお届けする。彼の作風は「新しいロマン派」とも呼べるもので、この1984年頃から書き始められた2つの室内楽作品も、温和で美しい曲調に終始する。柔らかい分散和音で始まるピアノ三重奏は、彼が愛したムーア風やハンガリー風のメロディを織り込みながらも、全体的にはサロン風の優しい音楽が展開されていく。第3楽章の「デュエット」での抒情的な味わいは、シューベルト風らある。ピアノ五重奏曲は緊張感に満ちた音楽で、こちらもやはりエキゾチックな雰囲気を持っているが、やはり全体的にはロマンティック。第2楽章の鄙びた佇まいが心を捉える。「ゴィエスカス」からの間奏曲は、カサドによる編曲版で、こちらは心行くまで「スペイン風」の音楽を楽しめる。 | ||
| ブラームス:ヴィオラ・ソナタ集 ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.78 (C.エルデーイによるヴィオラ編)/ ヴィオラ・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1/ ヴィオラ・ソナタ第2番 変ホ長調 Op.120-2 |
ロベルト・ディアス(Va) ジェレミー・デンク(P) | |
| もともと渋い作品を書いていたブラームス(1833-1897)だが、晩年になってその傾向は一層強まった。ここに収録されたヴィオラ・ソナタは1894年に作曲されたもので、彼による最後のソナタ形式の作品でもある。その少し前から創作意欲が衰えてしまっていたブラームス、一度は作曲活動を断念するのだが、1891年に名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトと知り合い、彼の演奏に感銘を受けたことで、また「作曲するぞ」という気持ちが芽生える。これによって生まれたのがクラリネット三重奏曲Op.114 とクラリネット五重奏曲Op.115、そしてクラリネット・ソナタOp.120 だった。1895年1月7日にウィーンでミュールフェルトのクラリネットとブラームス自身のピアノによって行われ、その直後に、このアルバムに収録されたヴィオラ版として作曲家自身の手で編曲が行われた。まるで秋の高く澄みきった空を思わせる深い曲調が今でも広く愛されている名曲。ヴァイオリン・ソナタ第1番の編曲版は、ハンガリーの奏者エルデーイの編曲による物。移調されているせいか、原曲の持つ落ち着いた美しさが一層強調されている。 | ||
| シュルホフ:弦楽四重奏のための音楽集 弦楽四重奏曲第1番(1924)/ 5つの小品(1923)〜[ウィンナ・ワルツ風に/ セレナーデ風に/チェコ風に/ タンゴ・ミロンガ風に/タランテラ風に]/ 弦楽四重奏曲第2番(1925) |
アヴィヴSQ [セルゲイ・オストロフスキ エフゲニア・エプシュタイン(Vn) シュリ・ウォーターマン(Va) レイチェル・マーサー(Vc)] | |
| チェコの作曲家、エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)。ユダヤ系の血を引いていた彼の作品は、ナチス・ドイツによって「退廃音楽」の烙印が押されてしまい、演奏されることも出版されることもなく、彼の死後はずっと忘れ去られてしまった。しかし、最近の「退廃音楽復興」の流れに乗り、彼の作品もようやく注目されるようになってきたと言えそう。彼の弦楽四重奏曲は1920年代の最も脂の乗った時期に書かれている。未だ活動の制約を受ける前の彼のとても前衛的な作品で、ジャズのリズムを取り入れたり、特殊奏法を取り入れたり、バルトーク風な風情を見せたりと興味深いものばかり。どことなく民族音楽的で、決して調性感がなくなるところがないのも、彼の音楽の聴き易さを助長している原因だろう。5つの異なるスタイルで書かれた「5つの小品」での生真面目さを装ったアイロニカルな表情もたまらない。 | ||
| レノックス・バークリー(1903-1989):室内楽曲集 ホルン三重奏曲 Op.44 (*/#) /フルートとピアノのためのソナチネ Op.13 (+) / ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op.22 (**)/ オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットとピアノのための五重奏曲(##) ラファエル・テローニ(P) スザンネ・スタンツェライト(Vn;*) パトリック・ウィリアムズ(Fl;+) モーガン・ゴフ(Va;**) 新ロンドン室内アンサンブル(##) [メラニー・レッジ(Ob) ネワイヤ・アシュウォース(Cl) スティーヴン・スターリング(Hr;#) アダム・マッケンジー(Fg)] | ||
| 録音:2009年5月6日-8日、セント・ポールズ、サウスゲート、ロンドン。 オックスフォード出身の作曲家、レノックス・バークリー(1903-1989、息子のマイケルも作曲家)は、生涯に100以上のほとんど全てのジャンルに渡る作品を書き、イギリス近現代音楽の発展に寄与した。少々地味な作風のせいか、あまり聴かれる機会は多くないが、ここに収録されたホルン三重奏曲は、彼の代表作として時折演奏されている。名ホルン奏者、デニス・ブレインのために書かれたこの作品は、聴いてみるとわかるとおりなかなかの充実した音楽で、友好的なテーマで始まる第1楽章、哀切な第2楽章、そしてモーツァルト風の主題が様々に変奏されていく第3楽章と、一切ムダのない凝縮された書法で書かれている。晩年に書かれたピアノ五重奏曲は、この頃の彼が十二音技法を採用していたこともあり、極めて難解な音に終始しているが、絡み合う各楽器のメロディにはどことなく解放感もあり、なかなか侮れない音楽となっている。 | ||
| ロックバーグ:ピアノ作品集第2集 12のバガテル(1952)/3つの悲しい小品(1945-1998)/ ソナタ・セリア(1948-1998) |
エヴァン・ハーシュ(P) | |
| 第1集(8.559631)、第4集(8.559634)に続く、アメリカの作曲家ロックバーグ(1918-2005)のピアノ作品集第2集。彼は長い作曲家生活のほぼ全域でピアノ作品を書いていて、1941年の最初期の変奏曲から、1996〜97年の「2台ピアノのための炎の環」まで様々な作風の変遷を経ながら、凝縮された世界を表現し続けた。ここに収録された「12 のバガテル」は短いながらも完結した内容を持つ小品の集合体で、以前、ピアニスト、ハーシュがロックバーグに「シェーンベルクとの関連」を指摘したところ、即座に「それは違う」と反論されたという作品(確かに、使っている12の音が同じであろうとも、その構成や並べ方が変われば全く違う色合いが出ることは間違いない)。3つの悲しい小品は驚くほど抒情的だがジャズ風な趣きも垣間見える美しい曲。ソナタ・セリアは着想こそ初期だが、50年代に改定され、1998年になってようやく発表された力作。 | ||
| クレメンティ:初期ピアノ・ソナタ集第3集 ピアノ・ソナタ ハ長調 Op.20/ ピアノ・ソナタ ヘ長調 WoO 3/ ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Op.6-2/ ピアノ・ソナタ 変ロ長調 Op.9-1/ ピアノ・ソナタ ヘ長調 Op.13-5 |
スーザン・アレクサンダー= マックス(Fp) | |
| フランスの宮廷音楽家として活躍したクレメンティ(1752-1832)は、モーツァルトのライバルとして知られ、また彼の初期のソナタは若いベートーヴェンに強い影響を与えた。当時のピアノ音楽の発展に寄与し、後のロマン派へと繋ぐ重要な作品を多く書き、それらの曲に見られる程良く駆使された技巧は、ピアノを学ぶ若き人たちの指の訓練としても重要な役割を担っている。この第3集には5曲のソナタを収録。演奏しているのはニューヨーク生まれの鍵盤奏者、アレクサンダー=マックス。彼女はフォルテピアノとクラヴィコードの演奏家として国際的な名声を得ており、世界中の教育機関で若い才能を指導していることでも知られる名手。彼女による絶妙なプログラミングは、全ての曲を関連付け、実に興味深く聴かせる。 | ||
| ヴォーン・ウィリアムズ: ソプラノとバリトン独唱、合唱と管弦楽のためのカンタータ「平和を我らに」(*)/ バリトンとテナー独唱、合唱、小合唱、遠位合唱と管弦楽のための オラトリオ「聖なる市民」(1923-25)(#) クリスティーナ・ピア(S;*) アンドルー・ステイプルズ(T;#) マシュー・ブルック(Br) デイヴィッド・ヒル指揮ボーンマスso.、 バッハcho.、ウィンチェスター大聖堂少年聖歌隊(#)他 | ||
| 録音:2009年9月26日-27日、ザ・ライトハウス・コンサート・ホール、プール、ドーセット、UK。 ホルストの大親友でもあったイギリスの大作曲家、ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)の声楽作品集。彼は民謡の採集や教会音楽の研究を通して、英国国教会の伝統を身につけたが、「感覚と知識を超えて位置するもの」・・・象徴的なものにも敏感で、伝統と革新を統合した独自の作風を作りだした人でもある。ここに収録された2つの声楽作品集は、そんなヴォーン・ウィリアムズの思いが込められた曲。1936年の「ドナ・ノビス・パーチェム」は人類への警告と祈願。ウォルト・ホイットマンおよびジョン・ブライト、そして聖書から採られたテキストは、人類が成熟して争いが無くなるまでへの願いが込められている。ソプラノ、バリトン独唱と合唱、オルガンというかなり大規模な編成で歌われ、時折、ソプラノが絶望的な爆発の中で祈りの歌を歌い続ける。1926年の「サンクタ・シヴィタス」も大編成の作品で、神の偉大なる秘跡を描いた強烈で壮大な大作。 | ||
| ハワード・ブレイク(1938-): マリア(メアリー)の受難 Op.577 (2006) (*) / キリスト降誕の4つの歌 Op.415 (1990) (#) パトリシア・ロザリオ(S;*) ロバート・ウィリアム・ブレイク(ボーイS;*) リチャード・エドガー=ウィルソン(T) ディヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(B-Br;*) ハワード・ブレイク指揮ロイヤルpo.(*)、ロイヤル・フィル・ブラス(#)、ロンドン・ヴォイシズ | ||
| 録音:2009年8月12日-13日、アビー・ロード・スタジオ、ロンドン。 数々の映画音楽で知られるハワード・ブレイク(1938-)のオラトリオ「メアリー(マリア)の受難」は、聖母マリアの目を通して描かれたイエス・キリストの一生の物語。ソプラノ・ソロとボーイS、合唱とオーケストラ(改訂版ではここにテノールとバリトン・ソロが加えられた)で歌われる受胎告知からキリストの復活までの出来事は、時に激しく、時に優しく心に染みいるように歌われる。映画音楽を得意とするブレイクだけあって、常に響きは美しく、耳に心地良いものとなっている。ソプラノ・ソロを歌うのはパトリシア・ロザリオ。現在のイギリスにおいて宗教曲、現代曲を歌わせたら右に出る者はいない名歌手。その16年前に作曲された「キリスト降誕の4つの歌」は金管の伴奏と合唱とテノールで歌われる素朴な歌曲集。こちらはマリアの喜びが全編に溢れる美しい曲。 | ||
| ハイドン:ミサ曲集第2集 ミサ曲第3番 ハ長調 「聖チェチーリアのミサ」Hob.XXII; 5 キリエ/グローリア/クレド/サンクトゥス/ ベネディクトゥス/アニュス・デイ |
ニューヨーク・トリニティ教会cho. レーベル・バロックo. J.オウエン・バーディック指揮 | |
| このミサ曲はハイドン(1732-1809)がエステルハージ公のために書いた最初のミサ曲。スターバト・マーテル(8.572121)と同様に、当時のウィーンの様式で1766年頃に書き始められた。最初は恐らくキリエとグローリアのみが演奏されたようだが、後の1770年代中ごろになって、クレド以降が付け加えられたらしいと研究が進んでいる。明快で荘厳な合唱で始まるキリエはすぐに快活な表情を持ち、ソロで歌われる「クリステ・エレイゾン」をはさみ、精巧なフーガへと進んでいく。次の長いグローリアは8つの部分に分けられ、華麗な祈りの音楽が展開される。「クレド」、「サンクトゥス」「ベネディクトゥス」と続き、最後は「アニュスデイ」の「ドナ・ノビス・パーチェム」の大フーガで曲を締めくくる。まさに感動的な音楽がここにある。 | ||
| ONCE UPON A TIME | ||
| アダージョ2 | ||
| イージーリスニング・ピアノ・クラシック〜ベートーヴェン | ||
| イージーリスニング・ピアノ・クラシック〜ブラームス | ||
| イージーリスニング・ピアノ・クラシック〜ドビュッシー&ラヴェル | ||
| イージーリスニング・ピアノ・クラシック〜メンデルスゾーン&フィールド | ||
| イージーリスニング・ピアノ・クラシック〜ロマン派の表現 | ||
| イージーリスニング・ピアノ・クラシック〜シューマン | ||
| マーラー:交響曲全集 [第1番(花の章付き)(*)/第2番「復活」(#)/第3番(#)/第10番〜アダージョ(#)/第4番(#)/ 第5番(#)/第6番(#)/第7番(*)/第8番(#)/第9番(*)/第10番(ウィーラー版)(+)] ミヒャエル・ハラース指揮(*) アントニ・ヴィト指揮(#) ロバート・オルソン指揮(+) ポーランド国立放送so. | ||
| ホセ・セレブリエール〜ストコフスキー・トランスクリプション集
ホセ・セレブリエール指揮/他 | ||
| 8.570293、8.557883、8.572050、8.557645 にボーナスCD「セレブリエールとストコフスキー(セレブリエールが語るモントゥーと、ストコフスキーの生涯と業績&演奏)をセット。 | ||
| レナード・ウォーレン 民謡/トム・スコット編曲:海の男たちの歌(バリトンと管弦楽のための編曲版)(*) [Blow the Man Down /ドラマーとコック/ジョー、網をひけ/ 酔った船員/流浪/Low Lands/シェナンドア/リオ・グランデ] ラドヤード・キップリングの詞による歌(F.ブラック編曲)(#) [ジャーマン: The Just So Song Book: No. 12. Rolling Down to Rio / SPROSS: Gunga Din / DE KOVEN: Recessional / DAMROSCH: Danny Deever / McCALL: Boots / TOURS: Mother O’Mine / KERNOCHAN: Smuggler’s Song / SPEAKS: On the Road to Mandalay ] SONGS FOR EVERYONE (#) [アメリカ・ザ・ビューティフル/ MOLLOY: Love’s Old Sweet Song / OLCOTT & BALL: Mother Machree / BALL: The Heart of Paddy Whack: A Little Bit of Heaven / KELLEY, arr. GUION: Home on the Range/ KERN: Show Boat: Ol’Man River /リパブリック讃歌] レナード・ウォーレン(Br) モリス・レヴァイン指揮スタジオo.&cho.(*) フランク・ブラック指揮RCA ビクターo.(#) | ||
| 録音:1947年7月8日-9日、RCA ビクター第2スタジオ(*)/1950年9月26日、28日、1951年10月2日、5日、マンハッタン・センター(#)、以上ニューヨーク。マーク・オーバート=ソーン復刻。 グレート・シンガー・シリーズ。毛皮商を営むユダヤ系ロシア移民の長男としてニューヨークに生まれたバリトン歌手、レナード・ウォーレン。彼はメトロポリタン歌劇場の花形スターとして1950年代に華々しい活躍をしたことで知られる。活動の全盛期である48歳の時に、「ドン・カルロ」の舞台上で急死、まさに伝説のスターとなった人でもある。このアルバムは民謡やポピュラーソングを収録したもので、オペラを歌う時とは一味違う表現力と芸術性が漲る素晴らしい歌声に満ちている。豊かな声量、とろけるような甘い響き、そしてテノールと見紛うばかりの張りのある高音と、彼の全てを堪能できる1枚。 | ||
| グレン・グールド〜J.S.バッハ: ピアノ協奏曲 ニ短調 BWV1052(*)/ パルティータ[第5番BWV829/第6番BWV830]/ 平均律クラヴィーア曲集第2巻〜2つのフーガ [嬰ヘ短調 BWV883/ホ短調 BWV878] |
グレン・グールド(P) レナード・バーンスタイン指揮(*) コロムビアso.(*) | |
| 録音:1957年4月11日&4月30日(*)、7月29日-31日(*以外)、8月1日(*以外)、以上 コロンビア30番通りスタジオ、ニューヨーク。マーク・オーバート=ソーン復刻。 カナダの名ピアニスト、グレン・グールドのコロンビア録音。この 1957年録音のバッハの協奏曲集は、その前年の1956年のゴルトベルク変奏曲(この録音はニューヨーク・タイムズの批評家ハロルド・ショーンバーグに大絶賛され、チャートの1位に輝いた)に続くもので、LP時代から名盤とされている物。後のブラームスでは相反する芸術性を見せてくれるバーンスタインとグールドだが、ここでのバッハは互いに認め合い、流麗で力強い音楽を聞かせる。バーンスタインの粘り気たっぷりの個性、その上を行くかのようなグールドの深い思索など興味深い面も。全体的にゆったり目のテンポも彼ららしい表現。独奏曲はグールドの個性炸裂!バッハの音楽の持つ複雑さと面白さを極限まで高めた究極の美演。 | ||
| バーンスタイン:オン・ザ・タウン オン・ザ・タウン (オリジナル・キャスト・レコーディング 1945年&1956年;*)〜 [オープニング: 心はまだベッドのなか〜 ニューヨーク・ニューヨーク/ われを忘れて/ぼくでよかった/寂しい街/ 料理は得意/私がいるから/いつかきっと]/ ニューヨーク、ニューヨーク〜ぼくでよかった (1945年ピアノ・デュオ編;#)/ オン・ザ・タウン〜バレエ・ミュージック(1945)(+)〜 [偉大な恋人のダンス/寂しい街/ タイムズ・スクエア/地下鉄の中の夢]/ The Revuers のための音楽と詩 (1940年オリジナル・キャスト;**)/ バレエ音楽「ファンシー・フリー」〜 3つのダンス(1946)(##) |
レナード・バーンスタイン指揮(+) レナード・バーンスタイン(P;**) ベティ・コムデン(Vo;*/**) アドルフ・グリーン(Vo;*/**) スタジオ・コーラス(*) スタジオo.(*/+) リン・マレー指揮(*) イーディー・アンド・ ラック・ピアノ・デュオ(#) アルヴィン・ハマー(Vo;**) ジュディ・ホリデ(Vo;**) ボストン・ポップスo.(##) アーサー・フィードラー指揮(##) | |
| 1944年のミュージカル作品である、「オン・ザ・タウン」は別名「踊る大紐育」としても知られている。ニューヨークに24時間だけ上陸許可を与えられた3 人の水兵たちの恋愛騒動を描いた人情物語で、初演時は450回以上も上演されるほどの大人気を得た作品。この名作の脚本を書いたのはベッティ・コムデンとアドルフ・グリーンの2人で、彼らは1938年からtheRevuersという劇団を作り、グリニッジ・ヴィレッジのクラブであるヴィレッジ・ヴァンガードで多くの作品を上演したのだった。その時はグリーンが喜劇女優として演じ、コムデンが歌い、バーンスタインがピアノを弾いていた。その楽しい模様はトラック13と14で。なんとも贅沢な一幕。 | ||
| サミュエル・アーノルド(1740-1802):歌劇「ポリー」(1777)
ラウラ・アルビーノ(S;ポリー) イヴ・レイチェル・マクロード、ジリアン・グロスマン(S) マリオン・ニューマン、ロラリー・カークパトリック(Ms) バッド・ローチ、 ローレンス・J.ウィリフォード(T) アンドルー・マーン(Br) マシュー・グロスフェルド(B) ジェイソン・ネデッキー(Br) ケヴィン・マロン指揮アラディア・アンサンブル | ||
| 録音:2008年6月14日-16日、聖アン教会、トロント、オンタリオ州、カナダ。 1729年に書かれた風刺劇「ベガーズ・オペラ」は当時のロンドンで大人気を博し、これまでイギリスで隆盛を極めていたイタリア・オペラが衰退する原因にもなった。以降のイギリスの全ての喜劇(ギルバート&サリヴァンなど)から現代のミュージカルに強い影響を与え、現在でも絶大な人気を誇っている。さて、この「ポリー」だが、音楽はとても優雅だが内容は過激。西インド諸島が舞台となり、マクヒースは海賊になり、トレイプス夫人は奴隷売買業をはじめ、ポリーをだまし金持ちのダカット氏に売り飛ばしてしまう。彼女は少年に変装して脱出、最後はカリブ首長の息子と結婚する。最初はベガーズ・オペラと同じくペープシュが曲を付けたが、あまりにも政治的な風刺が強すぎて、当時の首相から上演禁止の圧力がかかりお蔵入りになってしまった。その50年後にS.アーノルドがスコアを一新し、ようやく上演されたという物。 | ||
| ロッシーニ(1792-1868):歌劇「オテロ、またはヴェネツィアのムーア人」
マイケル・スパイレス(T;オテロ) ジェシカ・プラット(S;デスデモーナ) ウーゴ・グァリアルド(B;エルミーロ) フィリッポ・アダミ(T;ロドリーゴ) ジョルジョ・トゥルッコ(T;ヤーゴ) ジェラルディーヌ・ショヴェ(Ms;エミーリア) アントニーノ・フォリアーニ指揮ヴィルトゥオージ・ブルネンシス、 トランシルヴァニア州立クルジュ・フィルcho. | ||
| 録音:2008年7月12日、17日、19日、クルザール、バート・ヴィルトバート、ドイツ、ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル・ライヴ。 このロッシーニの「オテロ」は1816年にナポリで初演されている。シェイクスピアの戯曲を基にしたヴェルディの同名作品と異なり、台本がベリオ公爵のもので、原本は新古典作家ジャン=フランソワ・デュシスのフランス語のものをイタリア語に翻案したものが使われている。そのため、あらすじはヴェルディの作品とかなり違い、また、オテロとデスデモーナは愛し合ってこそいるものの、まだ夫婦にはなっていないし、デスデモーナを巡って争う3人の男は全てテノールで歌われ、これがまた絶妙な人間関係を醸し出している。全編華麗なコロラトゥーラの歌唱が炸裂し、悲劇であるものの、ヴェルディのオテロのような重苦しさは感じられない。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年5月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ドビュッシー:管弦楽作品集第3集 管弦楽のための映像〜 [ジグ/イベリアI 街の道や抜け道を通って/ イベリアII 夜の香り/イベリアIII 祭りの日の朝/ 春のロンド]/ ピアノのために〜第2番「サラバンド」 (M.ラヴェルによる管弦楽編曲版)/ ダンス(スティリー風タランテラ) (M.ラヴェルによる管弦楽編曲版)/ スコットランド行進曲(管弦楽編曲版)/ レントよりも遅く |
フランス国立リヨンo. 準・メルクル指揮 | |
| 準・メルクルとリヨンo.によるドビュッシー(1862-1918)の第3集。第1集:8.570759/第2集:8.570993。今回も色彩感と和声をとことん追求した美しい演奏。第3集に収録されている「管弦楽のための映像」はドビュッシーが心身ともに疲れていたスランプの時期の作品。もともと2台ピアノと管弦楽のために書かれていて、曲順も違っていた。曲が完成するまでに6年半を要し、最終的に現在の形に落ち着いたという苦心作。とは言え、イギリス、フランス、スペイン民謡から素材を取ったわかりやすいメロディと、印象派特有の神秘的な響きが交錯、そして脈打つリズムは多分に南国的要素も備えている。特に「イベリア」は単独でも演奏されるほどの人気曲。 | ||
| ルーセル:交響曲第4番 イ長調 Op.53/ 交響詩「フランドル狂詩曲」Op.56/ 小組曲 Op.39〜 [オーバード/パストラール/仮面舞踏会]/ 小管弦楽のためのコンセール Op.34/ シンフォニエッタ Op.52 |
ロイヤル・ スコティッシュ・ナショナルo. ステファン・ドヌーヴ指揮 | |
| フランスの作曲家ルーセル(1869-1937)は海軍での活躍も有名。1889年と1890年にフリゲート艦イフジェニー号でインドシナ近海を航海したことは、後の作曲家人生に大きな発展をもたらしたことは間違いない。この第4番の交響曲は1934年に作曲され、1935年にアルベール・ヴォルフ指揮コンセール・パドルーによりパリにて初演された。リズミカルで明瞭な形式を持っていた第3番の作風を継承し、さらにより多くの楽想を加えた厳粛な美が感じられる音楽。第1楽章の冒頭の柔らかな弦のメロディと活発なテーマの対比、そして第2楽章の多彩な木管楽器の使い方はルーセルの音楽の特徴とも言えるものだろう。「フランドル狂詩曲」は1936年に作曲され、その年の12月12日にエーリヒ・クライバーに初演されている。ルーセルのフランドルの祖先への敬意が表された作品で16世紀から17世紀に採取された5つのベルギー民謡をもとにした快活な音楽。 | ||
| アミーロフ:管弦楽作品集 交響的ムガーム「シュール」(1948)/ アゼルバイジャン・ムガーム(1948)/ グリスタンのバヤティ・シラーズ(1971)/ アゼルバイジャン・カプリッチョ(1961) |
ロシアpo. ドミートリー・ヤブロンスキー指揮 | |
| アゼルバイジャンの作曲家、アミーロフ(1922-1984)の作品集。父親は有名な「ハナンデ」(ムガーム歌手)で、タールの作曲家・演奏家であり、彼も幼少の時から民謡を聴いて育ち、成長してからは民俗音楽の研究家としても名を成した。多くの作品を残し、中でもここに収録されている「シュール」は彼の特質をよく表した作品として知られている。即興的で豊富なメロディは、まるで目の前でカラフルな踊りと歌が展開されているかのように、生き生きとしていて、聴く者に底知れぬ力を与えてくれる。とりわけ1973年にモスクワで行われた演奏会では、彼の第3交響曲と、「グリスタン」が演奏され、聴衆から大喝采を浴びたという。アゼルバイジャン特有の言語と、クラシック音楽の語法が巧みに融合された音楽は、満場の聴衆を興奮させたことだろう。 | ||
| 早朝に CD1(*): シベリウス(1865-1957):フィンランディア Op.26 / マデトーヤ(1887-1947):弦楽のためのエレジー O.メリカント(1868-1924):ロマンス Op.12/ゆるやかなワルツ Op.33 シベリウス:悲しきワルツ Op.44-1 / アールトイラ(1905-1992):アクセリとエリナのウェディング・ワルツ カスキ(1885-1957):前奏曲 変ト長調 Op.7 / ラウタヴァーラ(1928-):組曲「村の音楽師」Op.1 クーラ(1883-1918):結婚行進曲 Op.3-2 / メラルティン(1875-1937):「眠れる森の美女」Op.22〜祝典行進曲 シベリウス:トゥオネラの白鳥 Op.22-2 / ヤルネフェルト(1869-1958):管弦楽のための前奏曲/子守歌 シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ / クーシスト(1905-1988):フィンランドの祈る人 CD2(#): ルオラヤン=ミッコラ(1911-2005):結婚式の踊り / ソールストレム(1870-1934):エレジー O.メリカント:民謡 / カスキ:トロルの円舞 / シベリウス:鶴のいる風景 Op.44-2 クーラ:羊たちのポルカ / ユルハ(1910-1984):コンスタのよりよいワルツ / フィンランド民謡:早朝に シベリウス:わが心の歌 Op.18-6 / パチウス(1809-1891):フィンランドの歌 フィンランド民謡:オルファンの嘆き / メラルティン:蝶々のワルツ Op.22-17 O.メリカント:夏の夜の牧歌 Op.16-2 / シベリウス:即興曲 / クーラ:オストロボスニアの民謡 メラルティン:子守歌 / パルムグレン(1878-1951):幻惑 Op.1-2 / シベリウス:クリスティアン2世〜エレジー ヨルマ・パヌラ指揮 トゥルクpo.(*)、カメラータ・フィンランディア(#) | ||
| フィンランドと聞いて何を思い出すか?きんきんに冷えた空気、朝もやがたちこめる湖、白夜、フィヨルド、トロール、屹立する針葉樹の合間をぬって駆け抜ける少女、オーロラたなびく星空・・・そんな静かで雄大な世界をこの2枚組に閉じ込めた。知られざる作曲家たちの、宝石のような小品。朝のすがすがしいひと時に聴くもよし、夜のしじまに流すもよし、もちろん仕事をしながら、食事をしながらのBGMにも最適。 | ||
| クレツキ:ピアノ協奏曲 ニ短調 Op.22(1930) (J.ノリスJrによるオーケストラ補筆版;*)/ 3つの前奏曲 Op.4(1923)/ 3つの出版されなかったピアノ小品/ 幻想曲 ハ短調 Op.9(1924) |
ジョセフ・バノウェツ(P) ロシアpo.(*) トーマス・ザンデルリング指揮(*) | |
| フルトヴェングラーには「息子のように」扱われて、作曲家と指揮者としてはトスカニーニに称賛された才能ある音楽家、パウル・クレツキ(1900-1973)の作曲家としての真価を問う1枚。ここに収録された作品は、全てピアニストに技術的限界を突き付けるような困難さを有している。冒険的で即興的、時として調性をも逸脱せんばかりの創造性は、20世紀の最も素晴らしいピアノ協奏曲の一つとして数えられることだろう。本来は正式なスコアとしててBreitkopf社から出版されるはずだったが、出版されることなく破棄されてしまった。この録音は、もともと2台ピアノ版として出版されたものに新たなオーケストレーションを施し、華やかな協奏曲として再構築したものが演奏されている。他にも個性的なピアノ・ソロ作品が聴ける興味深いアルバム。 | ||
| ボリス・チャイコフスキー: 室内オーケストラのための4つの前奏曲/ 組曲「ぶた飼いの王子さま」〜 [イントロダクション/庭で/メヌエット/バラの花/ ナイチンゲール/鈴の音/魔法のやかん/ワルツ/ ポルカ/ラチェット]/ 組曲「アンデルセンのおとぎ話」〜 [バラの木/掛け時計/兵士の航海/織り手/ かがり針の旅行/踊る針/ファンファーレ/ 皇帝行進曲/小さな踊り子/おもちゃの舞踏会]/ 組曲「幸福の長靴」 |
ルースカヤ音楽院チェンバー・ クワイア・ソロイスツ ムジカ・ヴィーヴァ室内o. キリル・エルショフ指揮 | |
| ボリス・アレクサンドロヴィッチ・チャイコフスキー(1925-1996)は、ロシアの作曲家だが、あのピョートル・イリイチ・チャイコフスキーとの親戚関係はない。彼はロストロポーヴィチとも親しい交友関係があり、多くのチェロ用作品をロストロポーヴィチに献呈している。またロシアでは今でも人気のある作曲家で、このNAXOS からも交響曲(8.557727)とピアノ作品集(8.570195)がリリースされている。彼は1954年から1958年の間に、アンデルセンの話に基づいた5つのラジオ・ドラマ用付随音楽を作曲した。しかし、このスコアは作曲家が急死した7年後に失われてしまい、それは2003年まで発見されることが無かった。ここではその中から3組を取り上げ、もう一度音として蘇らせている。管弦楽作品ではかなり晦渋な作風を見せる人だが、このおとぎ話のための音楽はとてもわかりやすいもので、とりわけ今回の演奏では歌の部分を全て削除して音楽のみを再現、この無垢な世界を再現することに成功した。 | ||
| イギリスのヴィオラ・ソナタ集 ジェイコブ(1895-1984):ヴィオラ・ソナタ アイアランド(1879-1962):チェロ・ソナタ (L.ターティスによるヴィオラとピアノ編) アーノルド(1921-2006):ヴィオラ・ソナタ Op.17 ディーリアス(1862-1934):チェロ・ソナタ (M.アウトラムによるヴィオラとピアノ編) バークリー(1903-1989):ヴィオラ・ソナタ Op.22 |
マーティン・アウトラム(Va) ジュリアン・ロルトン(P) | |
| このアルバムには、20世紀イギリスのヴィオラ・ソナタが5曲収録されている。その内の2曲はチェロ・ソナタからの編曲だが、これもまた味わい深い物。90年近くの長き生涯を生き抜いたジェイコブのソナタは、1978年に作曲されている。活動的な第1楽章と諧謔的な第2楽章を経て、現れる第3楽章の何と美しい事。現代では失われてしまった「平穏な世界」へのオマージュとも言える音楽。宗教と自然に触発されたアイアランドのソナタ、映画音楽の分野でもおなじみのアーノルドの移り気なソナタ、単一楽章で書かれ、恐ろしいまでの完成度を見せるディーリアスのソナタ、ナディア・ブーランジェから強く影響を受けたバークリーのソナタと、各々多彩な表情を見せてくれる。 | ||
| シェーンベルク:弦楽三重奏曲 Op.45(*)/ 混声合唱のための4つの小品 Op.27(#)〜 [逃れ去らずに/あなたは望まぬ/月と人間/ 恋する者の願い/3つの諷刺 Op.28]/ 別れ道で(#)/多芸多才(#)/新古典主義(#)/ 七重奏のための組曲 Op.29(+)/ 映画の一場面への伴奏音楽 Op.34(**) |
ロルフ・シュルテ(Vn;*) リチャード・オニール(Va;*) フレッド・シェリー(Vc;*) サイモン・ジョリーcho.(#) ロンドン・シンフォニエッタ団員(#) チャールズ・ナイディック、 アラン・R.ケイ(Cl;+) マイケル・ローウェンスターン (バスCl;+) ロルフ・シュルテ(Vn;+) トビー・アペル(Va;+) フレッド・シェリー(Vc;+) クリストファー・ オールドファーザー(P;+) LSO(**) ロバート・クラフト指揮(#/**) | |
| NAXOSの人気シリーズである、ロバート・クラフトのシェーンベルク(1874-1951)作品集。今回は合唱作品を中心に室内楽曲を含む興味深いアルバムとなっている。弦楽三重奏曲は、アメリカに亡命した後の1946年に、ハーバード大学から作品の委嘱を受け作曲された物。作曲の動機は彼の持病である喘息の発作を起こした時のエピソードが基になっていて、十二音で書かれていながらも、時としてユーモラスな場面も持ち合わせている。2つの合唱作品はモーゼとアロンの無機質な世界に共通する素晴らしい音楽。7つの楽器による「組曲」も緊張感溢れる豊かな作品。 | ||
| ワインベルク:チェロ・ソナタ集 チェロ・ソナタ第1番 Op.21(*)/ チェロ・ソナタ第2番 Op.63(*)/ 無伴奏チェロ・ソナタ第1番 Op.72/ 無伴奏チェロ・ソナタ第3番 Op.106 |
ドミトリー・ ヤブロンスキー(Vc) リュウ・シン=ニ(P;*) | |
| ワルシャワのユダヤ人家庭に生まれたワインベルク(1919-1996)は、最初ワルシャワ音楽院で学びますが、1939年、ナチス・ドイツのポーランド侵攻のためにソヴィエト連邦へ亡命することとなる。ミンスクからタシュケント、そして最後はモスクワに定住し、亡くなる直前にロシア正教会に改宗した。彼のチェロ・ソナタ(第2番はロストロポーヴィチのために作曲された)は、チェロの表現能力の限界までを使用しており、憂鬱さと抒情性、そして激しさを兼ね備えたもので、しばしばショスタコーヴィチの作品と比較される。また無伴奏ソナタの第1番と第3番もやはりロストロポーヴィチに捧げられている。第1番は比較的コンパクトな作品だが、第3番は規模、楽想ともに大きく、これは確かにJ.S.バッハの作品に比肩するものと言えるだろう。 | ||
| 馬思聡(マー・スツォン): ヴァイオリンとピアノのための音楽集第2集 春の踊り(1953)/ロンド第2番(1950)/ メロディ(1952)/秋の収穫祭の踊り(1944)/ ヴァイオリン・ソナタ第3番(1984)/ 高山組曲(1973)〜 [祭祀/飲酒/蘆萩/戦いの舞/招魂/豊年の舞]/ ロンド第3番(1983)/バラード(1952)/ ロンド第4番(1983) |
顧小梅(Vn) 魯寧(P) | |
| 第1集(8.570600)でその才能をまざまざと見せつけた中国の作曲家、馬思聡(1912-1987)の作品集第2集。このアルバムにも興味深い作品ばかりが収録されている。1912年に広東省海豊県で生まれ、最初はフランスへ留学、パリ音楽院で学びます。その後、文化大革命で迫害を受けアメリカに亡命した。1983年に「ロンド第4番」を作曲した直後、彼は日記の中で「私はいつ、この追放から解放されるのか誰もしりません」と胸が張り裂けんばかりのコメントを残している。ここで聴ける彼の作品も、フランス風な流麗で移ろう和声と、中国音楽独特の五音階が入り混じっているものばかりで、その独特な味わいは聴くほどに深みを増すものばかり。 | ||
| アンデルセン:練習曲とサロン音楽集 チャルディ(1818-1877): 「ロシアの謝肉祭」のためのカデンツァ ダンストレム(1812-1897): スウェーデン・ポルスカ歌曲集より Op.50(アンデルセン編)/ 8つの講義の小品 Op.55〜 [第4番水車小屋/第5番伝説/ 第8番タランテラ]/ フルートのための24の練習曲 Op.15〜 [第3番 ト長調/第24番 ニ短調]/ オペラ・トランスクリプション集 Op.14〜 第5番モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」/ フルートのためのコンチェルトシュテュック 第2番 Op.61(フルートとピアノ編) |
カイル・ツァッポ(Fl) A.マシュー・マッツォーニ(P) | |
| 「フルートのショパン」と異名をとるデンマーク生まれのヨアキム・アナセン(1847-1909)はフルートを吹く人ならば知らない人はいないと言ってもよいだろう。様々な逸話の持ち主だが、彼の残したフルートのためのエチュードOp.15は今でもフルートを学ぶ人にとっての宝物。しかし、彼の名前が忘れられてしまったのは、一重に作品が残っていないからなのかも知れない。1847年に生まれた彼はオーボエ奏者の父親から音楽の手ほどきを受け、13歳の時に公開演奏会を開き、22歳の時にデンマーク王立o.のフルート奏者になった。その後世界中で研鑽を積み、1882年にビルゼがベルリン・フィルハーモニーを創立した時にはフルーティストの一人として名前を連ねている(当時のBPOのプログラムでも彼の名前がソリストとして挙げられている)。ここで聴ける様々の作品は、それぞれに技巧をこらしつつも、耳当たりのよいものばかり。演奏しているツァッポは、作曲家の伝記付き作品目録の著者で、ピオリアso.の首席フルート奏者。 | ||
| オーストラリアのギター音楽集 エドワーズ(1943-):ブラックワトル・カプリース ホートン(1954-):石碑 スカルソープ(1929-):フロム・カカドゥ エドサーズ:ギター・ダンス (A/ウォルターによるギター編) クーネ(1956-): 素晴らしい感情および壮大なデザインの閉じた世界 ディーン(1961-):ゴヤからの3つのカプリチョス スカルソープ:夢の中へ(ギター編) スカルソープ:ジリル (S.ウィングフィールドによるギター編) |
アレクサンドル・ チボルスキー(G) | |
| ようやく最近になって、オーストラリアのクラシック・ギター界が世界的に重要な存在になってきた。これには、名ギタリスト、ジョン・ウィリアムズ(1941年生まれ)が自国の作曲家に「ギターの曲を書いてほしい」と委嘱したことが大きな要因だろうか。また、同国の著名な弦楽器奏者、スモールマンがギター制作に乗り出したことも特筆すべき事項だろう。現在では、彼の制作した楽器は世界中のギタリストの羨望の的となっている。そんなオーストラリアのギター作品を演奏するのは、2006年の東京国際ギター・コンクールで優勝、高い評価を受けたチボルスキー。彼の美しく透明で、リュートにも似たギターの音はこれらの作品の本質と聴きどころを聴き手に確実に届けている。 | ||
| モンポウ:ピアノ作品集第5集 ドン・ペリンプリン (モンサルヴァーチェとの共作)(1955)/ バレエ(1946)/「月の光」によるグロッサ(1946)/ ロマンス(1944)/ モデラート・エスプレッシーヴォ(1946)/ 「月の光」による幻想曲(1946)/ ヴァイオリンとピアノによる「標高」(*)/ チェロとピアノによる「橋」(#)/ 4手による「3つの子守歌」(+) 全て世界初録音 |
ホルディ・マソ(P) マルク・オリウ(Vn;*) ホアン=アントニ・ピッチ (Vc;#) マリザ・ルイス・マガルディ (P;+) | |
| このアルバムは、パリに20年近く滞在したモンポウ(1893-1987)が、バルセロナへ帰国した後の1944年から1955年の間に書かれたピアノ曲を収録している。これらは出版されなかった作品で、このマソの演奏が世界初録音となる。バレエ音楽「ドン・ペリンプリン」のピアノ版は2007年に公表されたもので、12曲からなる短い小品からなっている。ロルカの戯曲「庭のドンとベリーサの恋」を下敷きにしたこのバレエは、舞台美術家シャヴィエル・コルの発案で、マーキス・デ・クエヴァスのバレエ団によって依頼された物。このバレエは1956年5月8日にリセウ劇場で初演された。しかし、実のところモンポウは、初演までにオーケストレーションを間に合わせることが出来ず、友人であるモンサルバーチェに助けを求める他無かった。モンサルヴァーチェはオーケストレーションを施した上で、2曲のダンスを追加し、初演に間に合わせることができた。時としてプーランクやワーグナーを思わせるロマンティックな個所もあるが、やはりモンポウらしい音楽で、スペイン風でエキゾチックな味わい。 | ||
| ヘンデル:鍵盤楽器のための組曲集第1集 組曲第1番 イ長調 HWV426〜 [プレリュード/アルマンド/クーラント/ジグ]/ 組曲第2番 ヘ長調 HWV427〜 [アダージョ/アレグロ/アダージョ/ フーガ-アレグロ]/ 組曲第3番 ニ短調 HWV428〜 [プレリュード/フーガ-アレグロ/アルマンド/ クーラント/エア/ ドゥブレ1-5(変奏曲)/プレスト]/ 組曲第4番 ホ短調 HWV429〜 [フーガ-アレグロ/アルマンド/ クーラント/サラバンド/ジグ] |
フィリップ・エドワード・ フィッシャー(P) | |
| ヘンデル(1685-1759)の鍵盤楽器のための組曲は、多数の曲があるにも拘わらず、残念なことに現代ではあまり知られてはいない。しかし、ここに収録した1720年作のいわゆる「8つの大きな組曲」はヘンデルによる紛れもない傑作。恐らく、組曲第5番 HWV.430の終曲が「調子のよい鍛冶屋」として知っている人はいるだろうが、他の曲も素晴らしいものばかり。精緻極まる対位法、伝統を打ち破る新しい形式の中に、イタリア風の気取った楽想を盛り込んだ聴き応えたっぷりの1枚。このアルバムは第1組曲の1番から4番までを収録している。ピアノで演奏するヘンデルには異論もあるだろうが、この瀟洒な響きは一聴の価値がある | ||
| ジュリアン・ワクナー:合唱作品集第1集 時々私は生きているように感じる(1998)〜 [月が足の裏にある/海の驚異であるように/ 私は旅行したことがない]/ リルケ歌曲集〜 [かもしか/豹/フラミンゴ/白鳥/白いネコ/一角獣]/ 御公現の祝日の時期のための入祭唱/ 私の愛が生まれる(*)/ 来て頂きたい、あなたこそ恵みの泉(*)/ 幸いあれ、いと優しきマリアよ/ ミサ・ブレヴィス/アロンの祝祷/ 神の御身体を見たまえ(*) |
エローラ祝祭シンガーズ マイケル・ブロス(Org;*) ノエル・エジソン指揮 | |
| ハリウッド生まれのジュリアン・ワクナー(1969-)の合唱作品集。彼は4歳からチェロとピアノを始め、聖トマス聖歌隊の少年聖歌隊員としても活躍した。1990年にはボストン大学の礼拝堂聖歌隊の指揮者として、バッハから現代音楽までを演奏、ボストンで最も有名な音楽家の一人として称賛されるまでになった。彼の作品は「大胆で、空気のようだ」とニューヨーク・タイムズで大絶賛。他のメディアでもひっぱりだこ。「多様化した現代音楽に新たな秩序を見出し、調性を与え、自由な創造性を持って音をパレットに載せる」と語るワクナーの作品。どうぞじっくり聴いてみて頂きたい。 | ||
| ロクンベ:ミセス・パークス様へ 世界の祈る人:溢れる魂を私たちへ/世界の祈る人/ 四万の強い人のために 私たちはバビロンの通りを歩きた/ 犠牲の中で/未来のために/世界の種/堕天からの歌/ イシスの娘の上の輝く雨のように/ 彼らの子どもたちに継続する意志を与えること/ 世界の魂に祈りを歌うこと |
ジャニス・チャンドラー(S) ジェヴェッタ・スティール(Ms) ケヴィン・デース(B) テイラー・ギー・ガードナー(S) ラクハム交響cho. ブラジル・デンナード・コラーレ デトロイトso. トーマス・ウィルキンス指揮 | |
| この作品は、米国連邦議会から「公民権運動の母」と呼ばれたローザ・パークス夫人に敬意を表して書かれている。1955年にアラバマ州のバスの中で白人に席を譲るのを拒み、人種分離法違反で逮捕され有名になった彼女。この事件をきっかけにモンゴメリー・バス・ボイコット事件が勃発した。ロクンベ(1948-)は彼女を含む全ての人々のための祈りの音楽を書いた。これは2組の合唱団、4人のソリスト、そしてフルオーケストラを必要とする大作。ブルース、ジャズ、アフリカ音楽、そしてゴスペルが随所に使われており、ソリストたちにはそれぞれ役割が与えられている。この録音には曲毎に感じられる聴衆たちの熱い吐息と拍手も洩れなく収録されている。 | ||
| ハイドン:ミサ曲第1集 スターバト・マーテル Hob.XXbis 御母は悲しみに暮れ/おお、神のひとり子の/ かくも責め苦を負う/かくも御子とともに苦しめる/ 人々の罪のために/愛しい御子が/ さあ、御母、愛の泉よ/聖母よ、十字架にかかりし/ 私の命ある限り/乙女の中のいと清き乙女よ/ 地獄の業火で焼かれても/十字架によりて私を守り/ 肉体が死するとき/天国の栄光を |
アン・ホイット(S) ルーシエン・ブラケット(A) スティーヴン・サンズ(T) リチャード・リポルド(B) ニューヨーク・トリニティ教会cho. レーベル・バロックo. オウエン・バーディック指揮 | |
| 1761年、西部ハンガリー有数の大貴族、エステルハージ家の副楽長という仕事を得たハイドン(1732-1809)だが、当時老齢だった楽長のグレゴール・ヴェルナーが1766年に死去した後、ようやく楽長へと昇進することができた。その最初の大きな仕事として作曲されたのが、有名な第3番のチェレンシス・ミサと、この「スターバト・マーテル」だった。これは、ハイドンの前任者であるヴェルナーが確立した、聖金曜日にGrabmusik(「重大な音楽」)を演奏するという伝統を継承したためで、ハイドンは入念な準備をして素晴らしい作品を作り上げた。当時はペルゴレージやスカルラッティの同名作品が書かれており、この作品もそれらに肩を並べる壮麗で美しい曲となっている。 | ||
| シューベルト:ドイツ語歌曲全集35〜希少作品、断章、違稿版集(完結編) 異国から来た乙女 D117/ピアノを弾くラウラ D388(第1稿)/ラウラへの歓喜 D577/ バスのための歌曲のスケッチ D1a/アンドレアス・シラー氏の命名日に D83/ドイツの勝利に寄せて D81/ 人生の夢 D39/子供の歌 D596(断章)/私の父の墓で D496/ゆりかごの中の男の子 D579(第2稿)/ 愛を知る者だけが D513a/タルタロスの群れ D396(未完)/リートのスケッチ イ短調 D555/ ミニョン「このままの姿でいさせて下さい」D469(未完断章)/大ハレルヤD442(ヴァージョンA)/ ヨハネ福音書 D607/戦の歌 D443(独唱版)/水の上の精霊の歌(第1作)D484 シビラ・ルーベンス(S) デトレフ・ロート(Br) ダニエル・グロギュラン(Vc) レト・クッペル、ペーター・リーム(Vn) ウータ・ユングヴィルト(Hp) ウルリッヒ・アイゼンロール(P) | ||
| 「歌曲の王」シューベルトの全リート作品を録音するというプロジェクトも遂に完結編。全てに渡って高水準の演奏を収録するというコンセプトはこのアルバムでも変わることはなく、完全版を目指してスケッチも洩らさず収録。歌詞がなければチェロで歌わせ、途中で楽譜が終われば、歌もそこで終わり。おなじみのアイゼンロールの他、ハープやヴァイオリンが最終巻に華を添える。 | ||
| R.シュトラウス(1864-1949):歌劇「カプリッチョ」
エリーザベト・シュヴァルツコップ(S;伯爵夫人) エーベルハルト・ヴェヒター(Br;伯爵) ニコライ・ゲッダ(T;フラマン) ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br;オリヴィエ) ハンス・ホッター(Br;ラ・ローシュ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;クローレン) マヌーグ・パリキアン(Vn) レイモンド・クラーク(Vc) レイモンド・レッパード(Cemb) ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮フィルハーモニアo. | ||
| 録音:1957年9月2日-7日、9日、11日、1958年3月28日、ロンドンキングズウェイ・ホール。 | ||
| ルービンシュタイン〜 ショパン(1810-1849):ポロネーズ集 〔第1番−第7番「幻想」〕/ アンダンテ・スピアナートと 華麗なる大ポロネ-ズ Op.22 |
アルトゥール・ ルービンシュタイン(P) | |
| 録音:1950年-1951年、ハリウッド・RCAスタジオ、マーク・オーバート=ソーン復刻。 | ||
| フルトヴェングラー〜ワーグナー(1813-1883): 歌劇「タンホイザー」序曲(*)/ 楽劇「ローエングリン」〜第1幕への前奏曲(*)/ 楽劇「神々の黄昏」より 〔夜明けとジークフリートのラインの旅(*)/ ジークフリートの葬送行進曲(*)/ ブリュンヒルデの自己犠牲(#)] |
キルステン・ フラグスタート(S;#) ヴィルヘルム・ フルトヴェングラー指揮 VPO(*)、 フィルハーモニアo.(#) | |
| 録音:1952年6月23日、キングズウェイ・ホール、ロンドン(#)/1952年12月2日(*)-3日(*)、1954年3月2日(*)、4月(*)、8日(*)、ムジークフェラインザール、ウィーン(*)。マーク・オーバート=ソーン復刻。 | ||
| ベスト・オブ・ブロードウェイ | ||
| オリジナル・キャストで聴くブロードウェイの名曲集。 | ||
| ラブ!マリリン〜マリリン・モンロー(Vo)オリジナル・レコーディング集 1953-1958 リトルロックから来た娘/ダイヤモンドは少女たちの一番のお友だち/恋に失敗したら/ バイバイ・ベイビー/もう一度!/キス/請求書につけておくわ/帰らざる河/通りの情景/ 驚かないでね/ヒート・ウェイヴ/レイジー/気ままなあなた/女のお手本/素晴らしいロマンス/ 2階の少女/ランニン・ワイルド/あなたに愛されたいのに/恋はおしまい/お熱いのがお好き | ||
| マイアベーア(1791-1864):歌劇「エジプトの十字軍」(1824)
マイケル・マニアチ(CT;アルマンド) パトリツィア・チョーフィ(S;パルミーデ) マルコ・ヴィンコ(B;アラディーノ) イオリオ・ゼンナーロ(T;オスミーノ) シルヴィア・パジーニ(Ms;アルマ) フェルナンド・ポルターリ(T;アドリアーノ) ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms;フェリシア) ルカ・ファヴァロン(T)他 エマニュエル・ヴィヨーム指揮フェニーチェ劇場o.&cho. | ||
| 「エジプトの十字軍」はマイアベーアがフランスで成功する足掛かりを作ったオペラで、1824年にフェニーチェ劇場で初演された時は好評だったが、1835年の再演以降、およそ170年も忘れられた演目となっていた。今回の上演はアメリカの男声ソプラノ、マニアチと、人気沸騰のソプラノ、チョーフィ、そして名バス、ヴィンコらによる充実の歌手陣を得て、最高の盛り上がりを見せたという。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年4月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ムーヴィーブラス〜映画でおなじみのアノ曲 バーンスタイン(1918-1990) (金管五重奏編:M.ピエロボン): ウェスト・サイド物語〜 [序曲/ジェット・ソング/なにか起こりそう/ ブルース/パブ/マンボ/マリア/アメリカ/ こっそりと/一つの手、一つの心/トゥナイト/ アレグロ/アイ・フィール・プリティ/ 恋は永遠に/クラプキ巡査/フィナーレ] バーバー(1910-1981) (金管五重奏編:S.マクネフ): 弦楽のためのアダージョ Op.11 J.ウィリアムズ(1932-)/ J.ゴールドスミス(1929-2004)/ D.アーノルド(1962-) (金管五重奏編:M.ピエロボン): スペース・ブラス〜 [スーパーマン「メイン・テーマ」/ E.T.「メイン・テーマ」/ スター・トレック「オープニング・テーマ」/ スター・トレック「コラール」/ スター・トレック「終わりのテーマ」/ インペンデンス・ディ「メイン・テーマ」/ アポロ13号「メイン・テーマ」/ 未知との遭遇「メイン・テーマ」] J.ウィリアムズ(金管五重奏編:M.ピエロボン): インディ・ジョーンズ「メイン・テーマ」 エルフマン(1953-)(金管五重奏編:M.ピエロボン): ザ・シンプソンズ「メイン・テーマ」 F.ミカリッツィ(1939-)/大野雄二(1941-) (金管五重奏編:M.ピエロボン): ルパン三世「メイン・テーマ」 |
ゴマラン・ブラス・クインテット [マルコ・ブライト(Tp) マルコ・ピエロボン(Tp) ニーロ・カラクリスティ(Hr) ジアンルーカ・シピオーニ (Tb) オズワルド・プレーダー (Tuba)] | |
| 1999年、イタリアの金管楽器奏者5 名によって結成されたゴマラン・ブラス・クインテット。それから僅か2年後、「パッサウ管楽器国際コンクール」で優勝し一躍世界中の注目を集めた。ロジャー・ボボを始めとした同業の奏者たちや、ズービン・メータら大指揮者もこぞって絶賛。輝かしい音色とともに知名度は急上昇中のアンサンブル。そんな彼らが満を持して演奏するのが、映画で使われた名曲の数々。これらの曲のほとんどが、メンバーのトランペット奏者M.ピエロボンによって、曲の特性が存分に生かされた編曲を施され、とても楽しい曲として生まれ変わっている。日本人にはおなじみの「ルパン三世」のテーマの変貌ぶりに、ぜひ驚いてみて頂きたい。 | ||
| ハチャトゥリアン:チェロ協奏曲 ホ短調/ チェロと管弦楽のための「コンチェルト・ラプソディ」 |
ドミートリー・ヤブロンスキー (Vc) モスクワ市so. マキシム・フェドトフ指揮 | |
| ハチャトゥリアン(1903-1978)はこのチェロ協奏曲の他にも、ピアノとヴァイオリンのためにも協奏曲を1曲づつ書いている。この2曲は全体的に旋律美に溢れ躍動的な作品であるためか人気が高いのだが、1846年に作曲されたチェロ協奏曲は、ハチャトゥリアンが心血を注いだ作品であるのにもかかわらず、現在ではあまり演奏されることがない。どうしても戦時の不安定な空気を反映しているせいか、全体的に重苦しく、オーケストラの華やかさも少々控えめになっているようで、確かに「剣の舞」のような絢爛豪華な音色を求める人にはちょっと物足りなく思えるのかもしれないが、休みなく動き回るチェロの活躍ぶりと、丁寧に書かれたオーケストラ部分を味わってみると、やはりこの曲が20世紀を代表するチェロ協奏曲であることに異論を唱えることは不可能だろう。1963年に作曲された「コンチェルト・ラプソディ」は名手ロストロポーヴィチに献呈されたもので、こちらは突き抜けたかのようなチェロの妙技をたっぷり堪能できる曲になっている。現代の名手ヤブロンスキーの燃えるような熱い演奏で。 | ||
| ソヴィエトとロシアのヴィオラ音楽集 クリュコフ(1902-1960):ヴイオラ・ソナタ Op.15(*) ワシレンコ(1872-1956):ヴィオラ・ソナタ Op.46(*) フリード(1915-):ヴィオラ・ソナタ Op.62-1(*) クレイン(1913-1996):ヴィオラ・ソナタ(#) ボグダーノフ=ベレゾフスキー(1903-1971): ヴィオラ・ソナタ Op.44(#) |
イーゴリ・フェドトフ(Va) レオニード・ヴェシュアイツェル (P;*) ゲイリー・ハモンド(P;#) | |
| ほとんど耳にすることのないロシア、ソヴィエトの作曲家たちの、これまた渋いヴィオラ・ソナタ集。通して聴いてみると各々の作曲家たちの個性の違いが際立つ面白いアルバムとなっている。これらの曲の中には、ロマン主義の叙情性とスクリャービン、ショスタコーヴィチの明らかな影響、そしてロシアらしい感傷性とわずかに感じられるフランスの空気がごちゃ混ぜになって含まれていて、それを感じ取るのがとても楽しいひと時となるに違いない。フェドトフとヴェシュアイツェルはこれがNAXOS へのデビュー盤となる。瑞々しい才能の発見も楽しい限り。 | ||
| ヴィルトゥオーゾ・ヴィオラ ベンジャミン(1893-1960):ラヴェルの墓 エネスコ(1881-1955):演奏会用小品/ J.S.バッハ(コダーイ編): ファンタジア・クロマティカ (原曲:J.S.バッハの 「半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903」) ジョンゲン(1873-1953):序奏と踊り Op.102 ヴュータン(1820-1881): 無伴奏ヴィオラのためのカプリッチョ/ エレジー Op.30 パガニーニ(1782-1840):大ヴィオラのためのソナタ (カデンツァ:A.アラッド) クライスラー(1871-1962): プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ ショア(1896-1985):スケルツォ |
ロジャー・チェイス(Va) 大滝美知子(P) | |
| 「ヴァイオリンでもなく、チェロでもない中間の大きさ」というイメージの付きまとうヴィオラだが、一度この音色にはまってしまうと、もう後には戻れないほどの魔力がある楽器。特に中音域から低音域の艶やかさと、絶妙な表現力はどんな言葉を持ってしてでも表すことはできない。そんなヴィオラの魅力を存分に楽しむ1枚がこれ。もともとヴィオラのために書かれた曲と、他の楽器のために書かれた曲を聴き比べるのも楽しいだろう。通好みの人が愛する作曲家ジョンゲンの珍しい作品も収録されている。またバッハの曲をコダーイが編曲したトラック3もオススメ。見事なヴィオラを演奏するチェイスはロンドン生まれでカナダで学んだ人。優れた室内楽プレイヤーとして世界中で絶賛されている。 | ||
| ウィリアム・シューマン::交響曲第8番(1962)/ 夜の旅(1947) アイブズ(1874-1954):「アメリカ」による変奏曲 (管弦楽編曲:ウィリアム・シューマン)(1891/1964) |
シアトルso. ジェラルド・シュワルツ指揮 | |
| NAXOS の人気シリーズ、ウィリアム・シューマン(1910-1992)の交響曲集も今作が最終巻となる。このアルバムのメインは大編成のオーケストラを用いた交響曲第8番。1962年10月4日にリンカーンセンターでバーンスタイン&NYPによって初演された3つの特徴的な楽章からなる作品。ゆったりとした第1楽章は、過去のいくつかの自作を引用しながら、ハープ、ピアノを含む印象的な音色を交え少しづつ熱を帯び、金管楽器の咆哮によるクライマックスを迎える。そのまま休みなしで続く第2楽章も、1950年作曲の弦楽四重奏曲第4番のメロディを用た息の長い旋律が歌われる。そして快活な最終楽章が続く。ここではピアノや打楽器が縦横無尽に活躍し、多彩な音色で耳を楽しませてくれる。彼の素晴らしい管弦楽法を体感する一瞬。モダーンな響きの中にどことなく懐かしさを纏った音楽。長大な「夜の旅」も陰鬱な音楽ではあるが、やはりどこか郷愁を誘う部分もあり、何とも魅力的な作品。最後のアイブズの変奏曲の編曲版は原曲ともども有名。アメリカと銘打たれているが実はイギリス国歌。それもかなり歪曲されているけどね・・・。 | ||
| マルケヴィチ:管弦楽作品全集第4集 レブス〜[前奏曲/ダンス/ ジグ/ヴァリアション/フーガ/パレード]/ 讃歌/死への讃歌〜 [前奏曲/第1の讃歌〜労働への讃歌/ 第2の讃歌〜春への讃歌/第3の讃歌/死への讃歌] |
アルンヘムpo. クリストファー・リンドン=ギー指揮 | |
| MARCO POLO 8.223724 より移行盤。 好評のマルケヴィチ(1912-1983)管弦楽曲集シリーズの第4作。ここでは彼の作品の中で最も不可解で興味をそそられる2つの曲が中心。興行師レオニード・マシーンに依頼されて作曲したにも関わらず、どうしたわけか上演されることのなかったバレエ「レブス」。そして「讃歌」と名付けられているのに、内容は極めて世俗的な作品(これはマルケヴィチの実験的な作品と言われている)。どうしても、ストラヴィンスキーやプロコフィエフの筋肉質の音楽を想起させられるが、やはり曲に現れる独特のポリリズムと多調性はマルケヴィチならではの物。同時多発的な音の爆発には心地良さすら感じる。 | ||
| シュポア:コンチェルタンテ第1番 イ長調 Op.48/ コンチェルタンテ第2番 ロ短調 Op.88/ ヴァイオリン二重奏曲 ト長調 Op.3-3 |
ヘニング・クラッゲルード(Vn) オイヴィンド・ビョーラ(Vn) オスロ・カメラータ バラット=ドゥーエ室内o. ステファン・バラット=ドゥーエ指揮 | |
| 複数のソリストが活躍する「コンチェルタンテ」は、バロック時代にはよく作曲されたものの、ロマン派の時代になるとほとんど書かれることは無かった。ソリストはたった一人で大オーケストラに立ち向かい、眩いばかりの技巧を誇示するのが当たり前となったから。そんな中でシュポア(1784-1859)は積極的に優れたコンチェルタンテを作曲し、ソリストたちの親密な対話を促した。当時の音楽界では、彼のメロディは上品過ぎて発展性がない。と揶揄されたということだが、例えばこのコンチェルタンテの第1番の冒頭での長調と短調が目まぐるしく交錯し、すばらしいハーモニーを作り上げていく場面などを目の当たりにするとベルリオーズやチャイコフスキーの音楽と比べても何の遜色もないと言ってしまっても良いほどではないだろうか。演奏するのは、シベリウスやシンディングで優れた解釈を聴かせる名手クラッゲルードと、同じく北欧の名手で現ノルウェー国立オペラo.コンサートマスター、オイヴィンド・ビョーラ。目を見張るばかりの美音が炸裂する。 | ||
| メンデルスゾーン=ヘンゼル:ピアノ作品集 アレグロ・モルト ハ短調/小夜想曲 ト短調/ ピアノ・ソナタ ハ短調/歌 変ホ長調/ ピアノ・ソナタ ト短調/アダージョ 変ホ長調/ アンダンテ・コン・モート ホ長調/ ソナタあるいはカプリッチョ/ アレグロ・モルト・アジタート ニ短調/これで終わり |
ヒーザー・シュミット(P) | |
| 長い間、音楽史では弟の栄光のみが語られ、その脚注にひっそりと記されるばかりであった姉、ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847)のピアノ作品集。先にリリースされた歌曲集(8.570981)で、その才能の片鱗に触れた方も多いことだろう。彼女は42年の生涯の内におよそ500もの作品を残し、弟フェリックスにも多大な影響を与えたにも関わらず、ただ女性というだけで、その作品はずっと軽んじられてきてしまった。まずは先入観を一切捨てて、この雄弁な音楽に耳を傾けて頂きたい。本人は自分の作品を「主婦の片手間として扱ってほしい」と望んでいたというが、その言葉の奥底には溢れるほどの才能を持てあます天才の姿が見てとれるはず。とりわけ短調の曲には、悲痛さと激情が溢れていて、まるでベートーヴェンの作品を聴いているかのような興奮さえ覚える。 | ||
| ロックバーグ(1918-2005):ピアノ作品集第1集 2台ピアノのための「炎の環」(1996-97)〜 [厳粛なリフレイン1/明暗1/ カノン・ヴァリエーション/ゲームフォーカス/ 厳粛なリフレイン2/ガーゴイル/星雲/ 厳粛なリフレイン3/夢見るように/ 無限のリチェルカーレ/厳粛なリフレイン4/ カプリチョス/6声のフーガ/明暗2/ 厳粛なリフレイン5] |
ハーシュ=ピンカス・ピアノ・デュオ [エヴァン・ハーシュ サリー・ピンカス] | |
| 心の内部、そして脳の内部に炎は宿る。それは太陽系を銀河系を形造る普遍的な炎であり、小惑星、彗星すらも内包している。それらは大きな軌道に乗り、巨大な螺旋を描きつつ、数百万マイルという想像を絶する距離を横切って流れていく。そんな風景を心に描いて頂きたい。この15曲からなるピアノ・デュオ曲は想像を絶する世界を目の前に見せてくれるかのようだ。ある時は煌めき、ある時はぶつかり合い、湧き上がる音の炎を丹念に描いていく。静かに燃える炎、くるくる回る炎。人間の原始的感覚に直接訴える音楽。 | ||
| ロビン:オルガン作品集 空に目を向けよ(初稿)(2001)(*)/ 環の反射(2007-2008)(#)〜 [環の踊り/環の風/ハイフン1/環の反射/ ハイフン2/環の調べ/遠くの環]/ 3つの夢の元素(2004)(#)〜[第1番「口絵」/ 第2番「脹らむもの」/第3番「ミステリー」]/ 空に目を向けよ(第2稿;#) |
ジャン=バティスト・ロビン (Org) | |
| サン・ルイ・アン・リル教会のオルガン(*)、サン・テティエンヌ・デュ・モン教会のオルガン(#)。 1976年生まれの若きオルガニスト、ロビン(1976-)の作品集。演奏家としての彼の腕前はクープランの「教区のためのミサ曲」(8.557741-42)で伺い知ることが出来るが、作曲家としての才能に触れる事はまた違った驚きに満ちている。彼の作品は強さと詩的な情感を兼ね備えていて、オルガンの性能を知り尽くした者にしか書き得ない新しい音の構造を伴っている。2台のオルガンの音色比べも楽しい「空に目を向けよ」での力強い音のアラベスクや、カンザス大学の委嘱作である「環の反射(リフレティング・サークル)」での飽くなき音色への追求に耳をすますと、彼がどんなものをオルガンの音色で描きたいのかが理解できるだろう。また終始ミステリアスな雰囲気の漂う「3つの夢の元素」は従来のオルガンのイメージを覆すほどの斬新な作品。 | ||
| ブランカフォート:ピアノ作品全集第5集 5つの夜想曲/フォーレへのオマージュ/ 2つの曲〜[素朴な曲/断続的な曲]/ サルダナ・シンフォニカ/強迫観念/ パラウ・ソリタの乙女/トゥーリナへの3つの忠告/ エレジー/ 小さな手のための小品集〜 [パートブラリを飾るイラスト/間奏曲/ サイエントロジー/ワルツ/マーチ/ エリザベスの歌/インマ/カミラから/ユージニア/ 礼儀(*)/お気に入りのギャロップ(*)] |
ミケル・ビリャルバ(P) ミゲル・オリウ(P;*) | |
| ブランカフォート(1897-1987)のピアノ作品全集も第5番目のリリース、こちらが最終巻となる。ピアニストのビリャルバが作曲家の遺族に直接交渉し、未出版のスコアを借り出して、この録音が実現した。どの作品も珍しいのだが、とりわけフォーレの作品からインスピレーションを受けたであろう「夜想曲」の美しいこと。第1番と第2番は大いなる自然への憧憬で、第1番の不明瞭な調性感は聴き手を即座に夜の世界へと引き込む。第3番と第5番はより抽象的な世界感に支配されていて、聴き手も感覚を研ぎ澄ませなくてはいけない。第2番は若き日への懐古。第4番は諦観に支配されているようだ。ある時期のブランカフォートは挫折感を味わい、自らを翼の切り取られた鳥と称したが、ここで聴ける彼の音楽にはどれも真の魂が宿っているように思われてならない。 | ||
| ファーガソン: ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.8(1938-1940)/ 発見 Op.13(1951)(*)〜[溶けて行く夢/ 自由の都市/バビロン/ジェーン・エレン/発見]/ 5つのバガテル Op.9(1944)/ 2台のピアノのための パルティータ Op.5b(1935-1936)(#) |
ラファエル・テッローニ(P) フィリダ・バニスター(A;*) ワディム・ピースマン(P;#) | |
| 北アイルランド、ベルファスト生まれの作曲家、ファーガソン(1908-1999)は幼い頃から早熟で、14歳の彼の評判を聞きつけたピアニスト、ハロルド・サミュエルがロンドンに呼びたいと両親に申し出たほどだった。イギリスに渡った彼はフィンジらと共に、ヴォーン・ウィリアムズの教えを受け、イギリス風の作風を身につけた。実際に作曲に勤しんでいたのは1928年から1959年までの短い間で、声楽曲を含む19の作品のみが公表されている。このアルバムには1935年から1944年までの作品が収録されていて、中でも連作歌曲集「発見」は本来テノールのための歌曲だが、名アルト歌手キャスリーン・フェリアーが愛した曲として知られている。 | ||
| 期待の新進演奏家シリーズ ニコラス・アルトシュテット ピエルネ(1863-1937):チェロ・ソナタ ヘ短調 Op.46 ブーランジェ(1887-1979):3つの小品 ダンディ(1851-1931): 歌 Op.19(チェロとピアノ編)/ チェロ・ソナタ Op.84 ピエルネ:エクスパンシオン Op.21/カプリース Op.16 |
ニコラス・アルトシュテット (Vc) ジョゼ・ガラルド(P) | |
| 1982年生まれのアルトシュテットは、すでにいくつかのCDもリリースしている期待の若手チェリスト。ベルガメンシチコフとゲリンガスに師事し、2005年ドイツ音楽コンクール、及びシュトゥットガルト国際チェロ・コンクール、そして2006年アダム国際コンクールなどいくつものコンクールでも優勝。その実力は誰もが認めるところ。このNAXOSでのデビュー盤はピエルネとダンディ、ブーランジェの作品を演奏している。ロマン派と印象派の境目にあるかのようなピエルネのチェロ・ソナタ、古いフランスの舞曲形式を踏襲したダンディの作品、薄氷の上に築かれるかのような繊細な面持ちのブーランジェの作品と、同じ「フランス音楽」とひとくくりにはできないような多彩な表情を持った曲たちを、柔軟な歌い口と艶やかな音色で歌いあげている。 | ||
| フォーレ:チェロとピアノのための音楽集 シシリエンヌ Op.78/チェロ・ソナタ第2番 Op.117/ 夢のあとに Op.7-1(P.カザルス編)/ エレジー Op.24/ロマンス Op.69/ 子守歌 Op.16(チェロとピアノ編)/蝶々 Op.77/ セレナーデ Op.98/チェロ・ソナタ第1番 Op.109/ パヴァーヌ Op.50(H.ビュッセル編) |
イナ=エスター・ユースト・ ベン=サッソン(Vc) アラン・スターンフィールド(P) | |
| エルサレムso.の首席チェロ奏者、および世界的ソリストとして活躍するイナ=エスター・ユースト・ベン=サッソンの弾く味わい深いフォーレ(1845-1924)のチェロ作品集。彼女はフルニエに学び、ベルグラード国際チェロ・コンクールで優勝し、チェリビダッケを始めとした大指揮者とも数多く共演している。フォーレの2曲のチェロ・ソナタはどちらも晩年に書かれた独特の渋い魅力を放つ作品として知られる。時は20世紀に入り、もともと緩やかだったフォーレの調性感はいよいよ希薄となり、その響きは水面を反射する光のように移ろっていく。彼女はそんな繊細な流れを的確に捉え、流麗さを損なうことなく淡々と音にしていく。良く知られた「夢のあとに」などの初期の作品の編曲集はまた違った味わいがあり、こちらもフォーレの音楽を聴く喜びに浸れる。 | ||
| ヴォーン・ウィリアムズ:宗教的合唱曲作品集 モテット「旋風からの声」(*)/ 真理のために勇敢に/ミサ曲 ト短調/ 3つの合唱による讃歌(*)〜 [復活祭のための讃歌/クリスマスのための讃歌/ 聖霊降臨祭のための讃歌]/ ジョージ5世の死を悼む涙(*)/ 飛行体の車輪のヴィジョン(#)/ 正義の精神/賛美のコラール(*) |
ケンブリッジ・クレア・カレッジ聖歌隊 アショク・グプタ(Org;*) ジェイムズ・マクヴィニー(Org;#) ティモシー・ブラウン指揮 | |
| ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)が1921年から22年にかけて作曲した ト短調ミサは彼の宗教作品の中でもとりわけ有名。英国後期ルネサンスの様式と、彼自身の対位法への興味が融合した大作で、無伴奏の合唱のみで歌われる。しかし、このアルバムで興味深いのは、今までほとんど顧みられることのなかったいくつかの作品。本来はオーケストラと合唱のために書かれた「3つの合唱による讃歌」(今回はオルガン伴奏による)や、オルガンと混声合唱のために書かれた「飛行体の車輪のヴィジョン」はほとんど耳にする機会がない。この作品は彼の友人であった聖マイケル教会のオルガニスト、ハロルド・ダークのために書かれたもので、オルガン・パートには超絶技巧が要求されている。出所は旧約聖書のエゼキエル書で、そこに書き記された謎の飛行物体についての音楽。この物体の謎は現代でも解明されておらず、もしかしたらUFOでは?とも言われている不思議な物。 | ||
| ホワイトボーン:ルミノシティーと合唱作品集 コレギウム・レガーレ(*)〜 [マニフィカト/ヌンク・ディミティス]/ アレルヤ・ユビラーテ(#)/ デズモンド・ツツの祈る人(+)/ 彼は別れの精神で私に施す(**)/生命の水の純粋な川/ 永遠の休息(**)/公正さと明るさはただ一つ/ ここには音も言葉もない/ ルミノシティ(##)〜 [ルクス・イン・テネブリス/変わりゆく情景/ 沈黙/生物/ダイヤモンドの城/ 美についての問い/全てのものは全て善く] |
クリストファー・ジレット (T;*) アンドラーデ・レヴァイン (Va;##) ヘンリー・パークス (Org;*/#/**/##) デズモンド・ツツ (ナレーター;+) ステファン・ジョーンズ (ターンブーラ;##) アンドルー・カー (Perc;*/+/##) コモーショ マシュー・ベリー指揮 | |
| サクソフォンと合唱音楽の作曲家として主にBBCで活躍するイギリスの現代作曲家、ホワイトボーン(1963-)の感動的な合唱作品集。このアルバムではケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団のために書かれた最新の作品を始め、古代の詩から、インドの古典詩、そして南アフリカの平和主義家で1984年のノーベル平和賞受賞者であるデズモンド・ムピロ・ツツをフィーチャーした祈りの歌まで、様々な表情の作品を聴くことが出来る。彼の音楽は本当に単純明快で、複雑なハーモニーを重んじるのではなく、その気になれば一緒に祈りを捧げるのも可能なほどに判りやすいメロディ。聴き手の心にまっすぐに飛び込んでくる美しいメロディを演奏するのは、オックスフォード室内合唱団の中でも現代的レパートリーを得意とするグループ、コモーショ。 | ||
| ヘンデル:オラトリオ「アレクサンダーの饗宴」 | ガーリンデ・ゼーマン(S) クヌート・ショッホ(T) クラウス・メルテンス(B) ユンゲ・カントライ フランクフルト・バロックo. (ピリオド楽器使用) ヨアヒム・カルロス・ マルティーニ指揮 | |
| ヘンデル(1685-1759)は晩年になって精力的にオラトリオを作曲した。この「アレクサンダーの饗宴」もそんな中のひとつ。この作品は1736年ロンドンで初演された時、1300 人もの観客が大興奮したというもので、1697年ドライデンが書いたアレクサンダー大王を讃える詩が元になっている。愛と戦い、そして祝宴。これらが見事に音で表現された華やかなオラトリオ。しかし現代では、その幕間に演奏された合奏協奏曲ばかりが有名で、本来のオラトリオが演奏されることはほとんどなくなってしまった。初演時、ヘンデルは理想的なソプラノ歌手を得るためにイギリス中を探しまわり、結果、見つけたのはアンナ・マリア・ストラーダ(ルール・ブリタニアを作曲したトマス・アーンの未来の妻)で、彼女はこの公演の成功に大きく貢献した。このアルバムには合奏協奏曲は含まれていないが、その曲は8.550158で聴くことが出来る。 | ||
| グレート・コンダクター・シリーズ フルトヴェングラー シューベルト: 交響曲第8番 ロ短調 D759「未完成」(*)/ 交響曲第9番 ハ長調 D944「グレート」(#) |
ヴィルヘルム・ フルトヴェングラー指揮 VPO(*) BPO(#) | |
| 録音:1950年1月9日-21日、ウィーン・ムジークフェライン・ザール(*)、1951年11月-12月、ベルリン イエス・キリスト教会(#)、マーク・オーバート=ソーン復刻。 このアルバムは、シューベルト(1797-1828)の交響曲の中でも、最も名演とされている2曲を収録した物。このフルトヴェングラーの演奏は、人間のあらゆる感情…悲嘆、激怒、喜び、そして慰めを曲の流れとともに洗い出し、爆発的な音楽の流れを作りだする。感情表現の見事さは、とりわけゆっくりとした楽章に顕著でまさに滔々と流れる大河を思い起こさせるかのような不滅の輝きを持つ演奏。この堂々とした演奏を聴いていると、交響曲作家としてのシューベルトが目の前に立ち現れることだろう。 | ||
| グレート・ピアニスト・シリーズ ミケランジェリ初期録音集第2集 モーツァルト(1756-1791): ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K450(*) [録音:1951年6月26日-27日] ベートーヴェン(1770-1827): ピアノ・ソナタ第3番 ハ長調 Op.2-3 [録音:1941年9月-10月ミラノ] ショパン(1810-1849): スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31 [録音:1940年1月ミラノ] 子守歌 変ニ長調 Op.57 マズルカ第25番 ロ短調 Op.33-4 [録音:1943年1月20日ミラノ] マズルカ第47番 イ短調 Op.68-2 ワルツ第9番 変イ長調 Op.69-1 [録音:1939年12月-1940年1月ミラノ] |
アルトゥーロ・ベネデッティ・ ミケランジェリ ミラノ・ポメリッジ・ムジカーリso.(*) エットーレ・グラチス指揮(*) | |
| ウォード・マーストン復刻。 天才ピアニスト、ミケランジェリ。彼の19歳から31歳までの輝かしい軌跡がこの1枚に収められている。ここには、暖かみのある音色、洗練された表現力、そして完全無欠なテクニック。これら全てが融合された若きピアニストの姿が映し出されている。1948年にある批評家が書いた文章。「なんというピアニストだろう!彼のテクニックは驚くばかりで、解釈はまさに偉大なる音楽家。」そんなミケランジェリの演奏は、同じく初期録音集の第1集(8.111351)でも確かめることが可能。 | ||
| ポーター: アラジン(1958)(*)〜 [序曲/スーパーマーケットにおいで/道をつくる/ 星にあなたの運命を託そう/ちょっと微笑み返し/ アラジン/楽しくないだろうな/あなたを崇拝する/ 税金の高さが不思議/あなたを崇拝する/終曲]/ アラジン(プライベート・エディション・プレビュー) (1957)(#)〜 [コール・ポーターによるイントロダクション/ アラジン/星にあなたの運命を託そう/ あなたを崇拝する/ちょっと微笑み返し]/ 魅惑の巴里(サウンドトラック)(1957)(+)〜 [魅惑の巴里/あなたも/愛/ レディを待って/なぜ私は行くのか]/ エニシング・ゴーズ(サウンドトラック)(1955)(**) |
シリル・リチャード(Vo;*) デニス・キング(Vo;*) ジョージ・ホール(Vo;*) サル・ミネオ(Vo;*) アンナ・マリア・アルベルゲッティ (Vo;*) スタジオ・コーラス(*) スタジオo.(*) ロバート・ラッセル・ ベネット指揮(*) コール・ポーター (ナレーター;#) スタジオ・ヴォーカルズ (Vo;#) スタジオ・コーラス(#) スタジオo.(#) スタジオ・コンダクター(#) ジーン・ケリー(Vo;+) ミッチ・ゲイナー(Vo;+) ベティー・ワンド(Vo;+) ソーラ・マティアソン(Vo;+) MGM スタジオo.(+) アドルフ・ドイッチェ指揮(+) パラマウント・スタジオo.(**) ジョセフ・リリー指揮(**) | |
| 2004年に公開された映画「五線譜のラブ・レター」で描かれたように、作曲家コール・ポーター(1891-1964)の生涯は必ずしも幸せなものではなかったようだ。しかし彼の音楽はいつの時も輝かしく楽天的で、聴く人にやさしい微笑みをもたらしてくれる。この「アラジン」は1958年2月21日、CBSテレビで放送されたテレビ・ドラマのために作曲された物。当時の彼は肉体的にも精神的にもぼろぼろの状態にあったのだが、書かれた音楽にはその苦悩はみじんもない。美しく夢のような音楽。1957年のプライベート・エディション・プレビューでは彼の肉声を聴くことが可能。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年3月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| ラフマニノフ: ヴォカリーズ Op.34-14(管弦楽版)/ 交響曲第2番 ホ短調 Op.27 |
デトロイトso. レナード・スラットキン指揮 | |
| 今更何の説明も要らない超名曲を、名指揮者スラットキン&デトロイトso.の華麗なる演奏で。1897年に満を持して発表した「第1交響曲」の初演が大失敗に終わってしまったラフマニノフ(1873-1943)、そのショックでしばらく作曲の筆が止まってしまったのだが、何とか立ち直り1900年に書いた「ピアノ協奏曲第2番」は大成功を収め、ようやく作曲家としての自信を取り戻したのだった。しかし、第2番の交響曲に着手するのはそのほぼ6年後。公私ともに充実した頃合いを見計らうかのように書かれたこの曲は、どこもかしこもドラマティックで素晴らしいメロディに溢れている。陰鬱で幅広い楽想を持つ第1楽章、ホルンの動機が印象的な第2楽章スケルツォ、そしてこの曲の白眉とも言える美しすぎる第3楽章、劇的な盛り上がりを見せる最終楽章と、どこから聴いても真の名曲たる風格を備えている。 | ||
| プロコフィエフ: 吹奏楽によるロメオとジュリエット(抜粋) |
エイカンゲル=ビョルスヴィク・ ムシッグラーグ・バンド ビャーテ・エンゲセット指揮 | |
| プロコフィエフ(1891-1953)のバレエ音楽を吹奏楽とパーカッションで。そんな試みを音にしたのがこのアルバム。ノルウェーの誇る名バンド「エイカンゲル=ビョルスヴィク・ムシッグラーグ・バンド」の冴え渡るアンサンブルには驚くばかり。彼らは、すでにコンサートでもこのヴァージョンを2年近くに渡って上演してて、常に満場の人気を得ており、この曲を楽団のレバートリーとして定着させている。このユニークなプロジェクトに参加した3人の編曲者は、すでに様々な作品の編曲で知られている人たちで、長年この楽団とも関係があり、もちろんブラスバンドについて完璧な知識を持っている人たち。彼らは原曲の味わいを全く損なうことなく、名曲に新たな姿を与えた。 | ||
| クラウス:歌劇「カルタゴのイーニアス」〜管弦楽作品集 | シンフォニア・ フィンランディア・ユバスキュラ パトリック・ガロワ指揮 | |
| 最近、急速に知名度が上がってきている「北欧のモーツァルト」ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)がとりわけ得意としていたのがオペラや劇音楽だった。この分野で彼がどれほどの偉業を成し遂げたのかは、このアルバムをお聴きいただければ即座にわかっていただけることと思う。この「カルタゴのイーニアス」は1781年に建立されたストックホルムの新しいオペラ・ハウスのこけら落しのためにと作曲を始めたものだが、負債を背負ったプリマドンナが、オーケストラのコンサートマスターである夫と共にスウェーデンから逃げてしまったという突然のアクシデントをきっかけに、クラウス自身が作品を見直し手を入れ続けたため、結局10年後の1791年になるまで初演されなかったという渾身の作品。今や名指揮者として君臨するガロワの的確な演奏は、この曲の評価を揺るぎないものにしている。 | ||
| ハリス: 交響曲第6番「ゲティスバーグ」/ 交響曲第5番/アクセレレーション |
ボーンマスso. マリン・オールソップ指揮 | |
| オクラホマ出身の作曲家ロイ・ハリス(1898-1979)はカリフォルニアで学んだ後、パリに留学しナディア・ブーランジェに師事した。ルネサンス音楽にも造詣の深かった彼は、アメリカ音楽、特に管弦楽作品の礎を作り、それをゆるぎないものにした事で現在でもとても高く評価されている。この第5番と第6番の交響曲はヨーロッパでの戦争を背景にして書かれたもので、1942年から書き始められた第5番は「偉大なるソ連の英雄的で自由を愛する人々」へ捧げられている。第6番は、4つの楽章のタイトルに「人民の人民による人民のための政治」で知られるリンカーンの有名なゲディスバーグの演説が直接引用されている興味深い作品で、ハリスの国家主義への情熱もそのまま反映された密度の濃い物。1941年に書かれたアクセレレーションは、楽想の一部が第6番の交響曲へと転用されたこともあり、「もう一つの戦争交響曲」と呼ぶにふさわしい作品。 | ||
| ヒナステラ: パブロ・カザルスの主題による変奏曲 Op.48/ 協奏的変奏曲 Op.23/ 弦楽五重奏と弦楽オーケストラのための パブロ・カザルスの主題による変奏曲 Op.46 |
LSO ジセル・ベン=ドール指揮 | |
| 伝説的名チェリストで作曲家でもあるカザルスと親友であったヒナステラ(1916-1983)は、カザルスの生誕100 周年の記念祝賀祭のために一つの変奏曲を作曲した。最初は弦楽五重奏と弦楽オーケストラという編成で書き上げたのだが、当時ワシントン・ナショナルso.の音楽監督であったロストロポーヴィチから「作品を世界初演したい」という申し出があり、ヒナステラは作品をより大きな編成へと生まれ変わらせ、一層の輝きを与えた。この曲を作曲するにあたって、彼がどれほどカザルスに敬意を払っていたかは、後にBoosey & Hawkes 社から出版される際に付された「作曲家ノート」に詳しく綴られている。もちろん曲の中にも偉大なるチェリストの面影はいたるところに散見され、とりわけ第4曲での「鳥の歌」の扱いは永遠なる友情の証しとして強く印象に残る。 | ||
| グラズノフ:管弦楽作品集第19集 1幕のバレエ「恋愛合戦」Op.61 |
ヤシ・モルドヴァpo. ホリア・アンドレースク指揮 | |
| MARCO POLO 8.220485 より移行。MARCO POLO で発売時、大変な話題となったグラズノフ(1865-1936)の秘曲がついにNAXOS に登場する。この1900年に初演されたバレエ「恋愛合戦(別題…女の試み)」は、公爵家の娘イザベラが、婚約者の真の愛を確かめるために、小間使いに変装し誘惑するというお話。付された音楽は重厚なロシア風味ではあるものの、徹底的にフランスのロココ調を模しているという面白い作品。この精緻な総譜は、グラズノフの師であるリムスキー・コルサコフにも称賛された。ワルツを始めとした美しいメロディが満載。もっと多くの方に聴いて欲しい隠れた名曲。 | ||
| ベートーヴェン: 付随音楽「エグモント」全曲 Op.84/ 行進曲 ヘ長調「ボヘミア国防軍のために」WoO18/ 行進曲 ヘ長調 WoO19/ああ、不実なる人よ Op.65 |
マドレーヌ・ピラード(Ms) クラウス・ オバルスキ(ナレーター) ニュージーランドso. ジェイムズ・ジャッド指揮 | |
| 熱気溢れる第5交響曲を完成したベートーヴェン(1770-1827)が次に手掛けたのが、この劇音楽「エグモント」だった。1809年当時のウィーン宮廷劇場支配人であったハルトルが、ゲーテの戯曲を音楽とともに上演する計画を立て、選ばれた題材がこの作品。内容はエグモント伯ラモラール(フランドルの軍人、政治家。八十年戦争初期の指導者の一人)の自己犠牲と英雄的行為を讃えた物。この作品を通してベートーヴェン自身の政治への思いも描かれている。今では序曲のみが演奏される作品だが、第5交響曲に通じる情熱が随所に感じられる名作として、もっと高く評価されても良いだろう。 | ||
| マルティヌー:ピアノ協奏曲集第1集 ピアノ協奏曲第3番 H.316/ ピアノ協奏曲第5番 変ロ長調 (ファンタジア・コンチェルタンテ)H.366/ ピアノと管弦楽のためのコンチェルティーノ H.269 |
ジョルジョ・コウクル(P) ボフスラフ・マルティヌーpo. アルトゥール・ファーゲン指揮 | |
| チェコの作曲家、マルティヌー(1890-1959)の知られざるピアノ作品集を全て録音するという快挙を成し遂げたNAXOS だが、どうせならマルティヌーのピアノ協奏曲も全部お聴きいただく計画を立てている。このアルバムには2つの協奏曲と1938年に作曲されたコンチェルティーノを収録。どの曲も印象主義と原始的な躍動感が絶妙にブレンドされた個性的な音楽。演奏はおなじみコウクル。マルティヌー研究家でもある彼の表現は、作曲家の友人であったフィルクシュニーの演奏と並び、スタンダードな形として後世に残ることだろう。 | ||
| ドーマン:協奏曲集 マンドリン協奏曲/ピッコロ協奏曲/合奏協奏曲/ピアノ協奏曲イ調 アヴィ・アヴィタル(マンドリン) ミンディ・カウフマン(ピッコロ) エリラン・アヴニ(P) アルノー・サスマン、リリー・フランシス(Vn) エリック・ナウリン(Va) ミハル・コールマン(Vc) 濱田あや(Cemb) アンドルー・シル指揮メトロポリス・アンサンブル | ||
| イスラエルの作曲家ドーマン(1975-)は、ジュリアード音楽院でコリリアーノに学び博士号を取得、25歳の時に「イスラエルの最も重要な作曲家」として数々の賞を獲得した。以来、メータ、オールソップ、シモーネ・ヤングなど多くの指揮者たちが彼の作品を演奏、同世代の作曲家たちの中でも抜きんでた存在として知られている。このアルバムで聴ける様々な楽器による協奏曲は、彼が好む「バロック風のイディオム」の中に民族音楽やジャズ、ロックの風味を利かせた物。明瞭なリズムと揺るぎない低音の上に築かれる哀愁ただようメロディが印象的なマンドリン協奏曲、躍動的かつ流麗なピッコロ協奏曲、多彩な音色がはじけるコンチェルト・グロッソ、快活なピアノ協奏曲と、どれもが印象的で親しみやすい風情を備えている。 | ||
| ブラスコ・デ・ネブラ:ピアノ・ソナタ全集第3集 ワシントン DC 国会図書館写本のソナタ [第3番 イ長調/第4番 ト短調/ 第5番 嬰ヘ短調/第6番 ホ短調] |
ペドロ・カザルス(P) | |
| 知られざる作曲家、ブラスコ・デ・ネブラ(1750-1784)のソナタ全集の完結編。第1集(8.572068)、第2集(8.572069)に続くこの第3集は、ワシントンDC の国会図書館で保存されていたソナタを収録している。このソナタは全て2楽章形式で、各々対称的な楽想を持っている。温和な緩徐楽章に続く、高い技術が要求される早い楽章。形式は定型に沿っているが、メロディは高度に洗練されていて、決して冗長になることはない。彼が理想としたと言われる、スペインで発達したギター音楽を思わせる華やかで機敏な音の動きに、思わず胸がときめいてしまう。 | ||
| バルバートル:チェンバロのための音楽集 クラヴサンのための小品集第1集[第1番−第17番]/ クラヴサンとオルガンのための小曲集より [ソナタ第5番 ト長調/ガヴォット・ロンド ト短調/ソナタ ト長調/ソナタ第2番 ヘ長調/ メヌエット第1番&第2番/ソナタ ヘ長調「カッコウ」/バディヌ イ長調/ソナタ第6番 ヘ長調]/ エスクリナック/前奏曲/マルセイエーズによる行進曲と「サ・イラ」/ ラモー(1683-1764)の歌劇「ピグマリオン」より(バルバートル編)[序曲/パントマイム/ジグ/コントルダンス]/ エリザベス・ファー(Cemb) | ||
| 「自由・平等・同胞愛」を基本的理念に掲げたフランス革命は、それまでの市民の生活を一変させた。貴族たちの支配する社会から民主主義へ。毎夜ロココ調の音楽を奏でていた宮廷音楽家たちも、貴族たちと運命を共にするか、またはいつしか革命家を演奏するようになっていく。そんな激動の時代を生きたバルバートルの作品は、まさに「音で聴くフランスの変遷」と言えるだろう。オルガニストの父を持つ18 人兄弟の16番目の息子であった彼は、父の友人であったクロード・ラモー(ジャン・フィリップの弟)の弟子となり、その才能を伸ばしていく。その後、ヴェルサイユでの華々しい活躍中に革命に巻き込まれ、奇跡的に処刑をまぬがれたものの、亡くなるまでの10年間は貧困生活を送ったのだった。アルバムの最後に収録されている「行進曲」は1792年に書かれた物。 | ||
| ヴァイス:リュートのためのソナタ集第10集 ソナタ第28番 ヘ長調「有名な海賊」/ ソナタ第40番 ハ長調/ロジ伯爵の死を悼むトンボー |
ロバート・バート(リュート) | |
| NAXOS の人気シリーズ、ヴァイス(1687-1750)のリュート作品集もついに第10集を数えた。シリーズを通して深い解釈を聴かせるロバート・バートの冴え渡る技巧も、ますます深化を遂げている。このアルバムでは2曲のソナタを中心に収録。どちらもかなり規模の大きな作品で、静けさの中に周到に張り巡らされた音の迷宮を彷徨う楽しみを味わうことができるだろう。「有名な海賊」と題された第28番のソナタは、恐らく1719年頃の作品で、その前年に海上で戦死した「黒ひげ」と呼ばれる海賊の追悼の意味で書かれた作品といわれているが、詳しいことはよくわかっていない。最後の曲に名前の残るロジ伯爵は、実は素晴らしいリュート奏者で、当時「リュートの王子」と呼ばれた名手。もし彼が貴族でさえなかったら、後世に残る音楽家になっていたに違いない。ヴァイスも多大なる影響を受けており、伯爵が亡くなった時に音による賛辞を送った。 | ||
| セルヴェ、ギス、レオナール、ヴュータン:ヴァイオリンとチェロによるグラン・デュオ集 ギス(1801-1848)&セルヴェ(1807-1866):「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」の旋律による華麗にして協奏的な変奏曲 Op.38 レオナール(1819-1890)&セルヴェ:マイアベーアの歌劇「アフリカの女」による演奏会用大二重奏曲第4番 レオナール&セルヴェ:演奏会用大二重奏曲第3番 ヴュータン(1820-1881)&セルヴェ:マイアベーアの歌劇「ユグノー教徒」の主題による大二重奏曲 レオナール&セルヴェ:ベートーヴェンの主題による演奏会用大二重奏曲第2番/演奏会用大二重奏曲第1番 フリーデマン・アイヒホルン(Vn) アレクサンダー・ヒュルスホフ(Vc) | ||
| 「チェロのパガニーニ」との異名を取るベルギー生まれの作曲家セルヴェ。彼はチェロとヴァイオリンとのデュエットを作曲するために、当時、隆盛を誇っていた3 人のヴァイオリニストたちに協力を仰いだ。その結果生まれた6曲のデュエットを収録した興味深い1枚。名手たちの力を出し合ったこれらの作品は、当時流行していたメロディを用いた上、チェロとヴァイオリンのお互いの音色と技巧をとことん生かしたもので、この仕上がりには作曲家たちも聴衆も大満足だったに違いない。もちろん演奏するためにはチェロ、ヴァイオリンそれぞれに再難関の技巧を要求されるが、ここで演奏する2 人は息のぴったりあった極上の演奏を聴かせる。 | ||
| イタリアのクラリネット組曲集 ロンゴ(1864-1945):組曲 Op.62 ブゾーニ(1866-1924):組曲 K.88 スコントリーノ(1850-1922):6つのボツェット フルガッタ(1860-1933):組曲 Op.44 |
セルジオ・ボシ(Cl) リッカルド・バルトリ(P) | |
| 20世紀前半、レスピーギやマリピエロ、カゼッラたちが現れるまで、イタリアの器楽曲はどうしてもオペラの勢いに押されてしまいがち。しかし、そんな中でも一部の作曲家たちは「伝統と現代性の妥協点」を探るべく、クラリネットとピアノのための優れた組曲を作曲した。このアルバムに収録されたのは、そんな作品たち。古典的形式を極めたロンゴ、印象派の影響を強く受けているスコントリーノ、後期ロマン派の香り漂うフルガッタ。そして情緒的で感傷的なブゾーニのエレジー。と個性はさまざまだが、どの曲もクラリネットの音の持つ独特の憂愁を見事に生かした歌心溢れる作品となっている。 | ||
| ユダヤの冬の旅 花婿のための歌/灼熱の/歌/ヴィルナ/暖炉のそばで/どんな時に救い主は来るの?/ラビは私たちに幸せを/干しブドウとアーモンド/ イェルサレム/菩提樹/バラライカを弾こう/モイシェレ、わが友/もしユダヤ人の妻が/あなたの白き星の下で/Khatskele/ 天から見下ろす/ラビ・エルメレヒ/時計/幼児の頃/小さな孤児/小さな少年は彼らを導く/幼児は生まれた/カディッシュ マーク・グランヴィル(B−Br) アレクサンダー・ナップ(P) | ||
| この曲集は、ホロコーストの悲劇をシューベルトの「冬の旅」になぞらえ、ユダヤのメロディで繋いでいく物。無垢な幼年期から静かな老年期までの人生の旅の途中に深く暗い亀裂を作ったゲットーでの体験。そしてユダヤ人というだけで迫害されることの不条理。人々が虐殺され、生まれ育った街が破壊されるのを目の当たりにするという、決して癒されることのない心の苦痛を背負いながら、歌手グランヴィルとピアニストのナップは歌いながら旅を続けていく。 | ||
| 死の舞踏集 | ||
| 戦いの音楽 | ||
| アルティメット・チャント | ||
| 歌のないブロードウェイ(編曲:すべてリチャード・ヘイマン) ロイド=ウェッバー:オペラ座の怪人より/ロジャース:南太平洋/ライオネル・バード:オリバー!/ ロジャーズ:王様と私/ジュール・スタイン:ファニー・ガール/ポーター:キス・ミー・ケイト/ バーンスタイン:ウェスト・サイド・ストーリー/ロジャース:サウンド・オブ・ミュージック/ チャールズ・ストラウス:アニー/カーン:ショーボート/クロード=ミッシェル・シェーンベルク:レ・ミゼラブル/ ロジャース:オクラホマ!/ジュール・スタイン:ジプシー/ロジャース:カルーセル リチャード・ヘイマン&ヒズo. | ||
| バルトーク・プレイズ・バルトーク コントラスツ Sz.111(*)/狂詩曲第1番 Sz.86(#)/ ミクロコスモス Sz.107(抜粋)(+) |
ベラ・バルトーク(P) ヨーゼフ・シゲティ(Vn) ベニー・グッドマン(Cl) | |
| 録音:1940年5月13日(*)/1940年5月4日(#)/1940年4月29-30日、5月7日、16日(+)、以上ニューヨーク。復刻:マーク・オーバート=ソーン。 第二次世界大戦中に、ハンガリーからの移住を考えていたバルトークにとっては、演奏旅行で訪れた新大陸はまさに理想郷だった。この録音はその演奏旅行中のニューヨークでセッションが組まれた物。伝説的名ヴァイオリニスト、シゲティと、「スウィングの王様」グッドマンという夢のような顔合わせが実現。名実ともにバルトークの最高録音として、永く歴史に残るものになった。しかし、この翌年、アメリカへ移住したバルトークを待っていたのは、決して平和で穏やかな日々ではなく、貧困、そして忍び寄る病魔との闘いの日々だった。 | ||
| グレート・シンガーズ〜リーザ・デラ・カーザ、R.シュトラウス名唱集 4つの最後の歌(*)/ 歌劇「ナクソス島のアリアドネ」Op.60〜全てのものが清らかな国がある(#)/ 歌劇「カプリッチョ」Op.85 より(#) [月光の音楽/お兄さまはどちら?/明日のお昼の11時に!/いいえ、それは心の中で燃えている/ あなたの愛は私に向かって/あなたを映し出すマドレーヌの愛]/ 歌劇「アラベラ」Op.79 より [この人は私に相応しい人ではないわ(+)/本当にわたしのための人が(#)/マンドリカ、それは良かった(+)] リーザ・デラ・カーザ(S) カール・ベーム指揮(*) ハインリヒ・ホルライザー指揮(#) ルドルフ・モラルト指揮(+) VPO(*/#/+) | ||
| 録音:1953年6月(*)/1954年4月21日-23日(#)/1952年5月19日-20日(+)、以上ムジークフェラインザール、ウィーン。復刻:マーク・オーバート=ソーン。 作曲家自身が「私における最上のアラベラ歌い」と評価したリーザ・デラ・カーザ。ウィーンの黄昏をそのまま体現したかのような爛熟さと清純さを併せ持つ彼女の歌は、永遠のアラベラ歌いとして語り継がれて行くことだろう。 | ||
| プッチーニ(1858-1924):歌劇「マノン・レスコー」(*) ジュゼッペ・ディ・ステファノ〜プッチーニ・アリア集(#) 歌劇「トスカ」〜妙なる調和/歌劇「西部の娘」〜やがて来る自由の日/ 歌劇「ジャンニ・スキッキ」〜そうではない/ 歌劇「トゥーランドット」より[泣くな、リュウ/誰も寝てはならぬ] マリア・カラス(S;マノン・レスコー) ジュリオ・フィオラヴァンティ(Br;マノンの兄) ジュゼッペ・ディ・ステファノ(T;騎士デ・グリュー/#) フランコ・カラブレーゼ(B)他 トゥリオ・セラフィン指揮(*) アルベルト・エレーデ指揮(#) アントニーノ・ヴォットー指揮(+) ミラノ・スカラ座o.&cho.(*/+)、スタジオo.(#) | ||
| 録音 1957年7月、ミラノ・スカラ座(*)/1947年12月6日、1955年6月23日(#)。復刻:マーク・オーバート=ソーン。 この 1957年のマノン・レスコーの驚くばかりの音の良さ。もともとクリアな音質だったが、名手オーバート=ソーンはその音に更に磨きをかけた。当時34歳の世紀の歌姫、マリア・カラスの歌声も瑞々しく蘇っている。とりわけ第2幕「L'ora、o Tirsi〜時は美しく楽しうある」の正確な歌唱と艶やかな声をお聴き頂きたい。必ずや陶酔の境地へと達することだろう。余白に収録されたディ・ステファノのアリア集も秀逸。 | ||
| ドニゼッティ:歌劇「ルクレツィア・ボルジア」
ディミトラ・テオドッシュウ(S;ルクレツィア) ロベルト・デ・ビアシオ(T;ジェンナーロ) ニディア・パラシオス(Ms;マッフィオ・オルシーニ) エンリコ・ジュセッペ・ロリ(B−Br;アルフォンソ公爵) ルイジ・アルヴァーニ(T;ルスティヘッロ) ティツィアーノ・セヴェリーニ指揮ベルガモ・ドニゼッティ音楽祭o.&cho. 合唱指揮:ファビオ・タルターリ/演出:フランチェスコ・ベッロット | ||
| NAXOS DVD 2.110264 と同内容。ドニゼッティ(1797-1848)だけでなく、原作者ヴィクトル・ユゴーの最高傑作でもあるこのオペラ。当時の人々にとって、全ての悪(拷問、近親相姦、同性愛、殺人、陰謀、らんちき騒ぎ) 、を網羅したかのような内容で、全く救いの手が差し伸べられることはないが、ドニゼッティは全ての行為を感動的な結論に導けるように、素晴らしいアリア、デュエット、合唱を用意した。劇的な内容もオペラを聴く醍醐味の一つと言えるかもしれない。初演から再演まで3年の月日をかけ、様々な改訂を施したこの問題作、タイトル・ロールのテオドッシュを始めとした見事な歌手たちの演奏でお聴き頂きたい。 | ||
| NAXOS STANDARD, HISTORICAL, OPERA 2010年2月発売分[代理店アナウンス順] | ||
| 期待の新進演奏家シリーズ マイケル・アンガーオルガン・リサイタル ブクステフーデ(1637?-1707): 前奏曲とフーガ ホ短調 BuxWV142 J.S.バッハ(1685-1750): 「バビロン川のほとりに」BWV653/ 「いと高きところにいる神にのみ栄光あれ」BW662/ 前奏曲とフーガ イ短調 BWV543 リテーズ(1909-1991): 12のオルガン小品より第1番「前奏曲」/ 前奏曲と舞踏フーガ ヴィドール(1844-1937): オルガン交響曲第7番 Op.42-3〜第2楽章 メシアン(1908-1992):主の降誕〜 第9曲「神はわれらのうちにいたもう」 |
マイケル・アンガー(Org) | |
| 武蔵野市国際オルガンコンクールは4年に1回開催され、この2008年が第6回目にあたるアジア唯一のオルガン国際コンクール。27カ国から152名のエントリーがあり、この激戦を勝ち抜いたのがカナダ生まれのマイケル・アンガーだった。彼はすでにアメリカやオランダでのコンクールで高い評価を受けていて、今回の武蔵野でもその手腕を存分に発揮した形となった。この演奏は優勝後すぐに録音されたもので、ブクステフーデの劇的な作品に始まり、最後はメシアンで締めくくるという絶妙のプログラム。大いなる将来性に期待できる演奏家の誕生を目の当たりにする、静かな興奮に満ちた1枚と言えるだろう。 | ||
| ラヴェル・レスピーギ・グラナドス: ヴァイオリン・ソナタ集 ラヴェル(1875-1937):ヴァイオリン・ソナタ ト長調 レスピーギ(1879-1936): ヴァイオリン・ソナタ ロ短調 P.110 グラナドス(1867-1916):ヴァイオリン・ソナタ |
フレデリーケ・サイス(Vn) モーリス・ランメルツ・ファン・ ビューレン(P) | |
| 20世紀の偉大なる作曲家3人のあまり知られていないヴァイオリン・ソナタを3曲集めたアルバム。ラヴェルのソナタは厳粛な美と悦楽のブルースの幸せな出会いの歌。彼の最後の室内楽曲として知られる。レスピーギの作品はこんなにも素晴らしいのに、必要以上に軽視されてしまっている。グラナドスの単一楽章のソナタはスペインの民俗音楽とロマン派音楽の美しき融合。演奏しているサイスはオランダ出身の若手女性奏者。2005年ロン・ティボー国際コンクールの覇者。しなやかな音楽性が魅力的。 | ||
| ガルビス:チストゥとピアノのための作品集 古き時代のサン・ゼバスティアンの6つの歌 (チストゥとピアノ編)〜 [サン・セバスティアン通りへ/太った牛の歌/日没/ かわいい女の子/赤ん坊/ヨゼフの子守歌]/ バスク組曲第1番/バスク組曲第2番/ 4つのゾルツィコ〜 [手入れの行き届いたエントランス/ 聖ジョンの日のゾルツィコ/樫の木とオンブの木/ 赤いショールの女の子]/ 山の影/ 4つの伝統的なギプコアの踊り (チストゥとピアノ編)〜 [剣の踊り/市長の行進曲/ 若者たちの踊り/果樹園の中のイチジクの木]/ お集まりの皆様に挨拶を! |
ホセ・イグナシオ・アンソレーナ (チストゥ&タンブリル) アルバロ・センドージャ(P) | |
| 「チストゥ」はバスクに伝わる舞曲用の小型フルート。3つの穴を持ち片手で演奏できるため、空いたもう片方の手で打楽器などが演奏可能という優れもの(ちなみにビゼーの「アルルの女」の“ファランドール "で使われるガルベも同種の楽器)。バスクの作曲家ガルビス(1901-1989)は、鄙びた音色を持つこの楽器とピアノ、そして、こちらもバスクの特有の楽器であるタンブリル(双頭のドラム)の音色を合わせ、実に楽しい音楽を作り上げた。ここで演奏しているのは、バスク地方で最も名高いチストゥ奏者(タンブリル奏者でもある)ホセ.I.アンソレーナ。聴いているだけで元気になれそうな楽しい1枚。 | ||
| マリピエロ:交響曲集第4集 交響曲第7番「カンツォーネ風」/ 1つのテンポによる交響曲/ シンフォニア・ペル・アンティジェニーダ |
モスクワso. アントニオ・デ・アルメイダ指揮 | |
| 8.223604(MARCO POLO)より移行盤。 イタリアの近代作曲家、マリピエロ(1883-1973)は番号なしの作品も含めると、全部で17曲もの交響曲を書いている。ここに収録された第7番を書いたあと、彼は少しの間番号なしの「シンフォニア」を書くことで自身の思いを整理したと言われているが、この第7番も随分変わった佇まいの印象的な作品で、とりわけ重厚な第2楽章はレスピーギ好きにも一度は聴いていただきたいところ。シンフォニア・ペル・アンティジェニーダとは古代のテーベのpiffero吹き(木製のピッコロ)のシンフォニアの意味。複雑な構成の曲だが、タイトル通りに笛が自由自在に歌うところが聴き物。 | ||
| フェトラー(1920-): ウォルト・ホイットマンの3つの詩(*)〜 [私は歩く、夜にそっと成長する/ 叩け、叩け、ドラムよ/ああ、幼い子から]/ カプリッチョ/ヴァイオリン協奏曲第2番(#) |
トーマス・H.ブラスケ (ナレーター;*) アーロン・ベロフスキー (Vn;*/#) アナーバーso. アリー・ピプスキー指揮 | |
| 1976年、アメリカ建国200年を記念して作曲された「3つの詩」は、スクロヴァチェフスキ指揮ミネソタo.によって初演され、高く評価された。ウォルター・ホイットマンの詩から喚起された音楽とナレーターによる朗読は私たちに新たな世界を提示してくれる。夜の気分を湛えた暗く静かな最初の曲。激しい叫びを伴う、鋭敏なリズムに支配された恐ろしげな第2曲。そして美しいヴァイオリンのソロに彩られた煌めく光を伴う第3曲と、どれも表情豊かで叙情的な側面を備えた、現代における美しい夜想曲と言えそう。東ヨーロッパのエキゾチックな雰囲気を持つヴァイオリン協奏曲も夢を見るような甘さを持っている。 | ||
| マルケヴィチ:管弦楽作品集第3集 愛の歌/ イカロスの飛翔〜 [前奏曲/青少年の試合〜知識の目覚め/ イカロスは研究のために2羽の鳩を捕える/ イカロスは肩に羽をつけ、飛ぼうとする/ イカロスは飛翔する/しかし彼は落下する/ イカロスの死]/ 合奏協奏曲 |
アルンヘムpo. クリストファー・ リンドン=ギー指揮 | |
| MARCO POLOで好評!早熟過ぎた天才指揮者、マルケヴィチ(1912-1983)の管弦楽作品全集第3集のNAXOS移行盤が登場。各々の作品に見られる切れ味鋭い才能の表出を心行くまでご堪能頂きたい。大作であるバレエ音楽「イカルスの飛行」、1933年にこの曲が初演された時、あまりの大胆さに会場は騒然となった。そこに居合わせたミヨーは「音楽が発展した日」と宣言したというからスゴイ物。スクリャービンのカオスをより濃厚にした感のある「愛の歌」での言葉にならない「むず痒さ」もたまらない。「合奏協奏曲」はこの録音が世界初。発売当時大変な話題となった物。 | ||
| サザン・ハーモニー カバレフスキー(1904-1987): 歌劇「コラ・ブルニョン」より序曲 (D.ハンスバーガーによる吹奏楽編;*) スティーヴンス(1951-):3楽章の交響曲 グランサム(1947-):サザン・ハーモニー ローリゼン(1943-):「おお、大いなる神秘」 (H.R.レイノルズによる吹奏楽編) コープランド(1900-1990):エル・サロン・メヒコ (E.ズヴァーノによる吹奏楽編) |
オハイオ州立大学 ウィンド・シンフォニー ラッセル・C.ミッケルソン指揮 リチャード・L.ブラッティ指揮(*) | |
| オハイオ州立大学ウィンド・シンフォニーは現在最も素晴らしいと評されるアンサンブル。彼らはミッケルソン教授の下、日夜新たなレパートリーの拡充に励んでいる。今回のNAXOSへの録音は、これまた吹奏楽ファンにはたまらない選曲となっている。カバレフスキーの最初のオペラである「コラ・ブルニョン」の序曲での溌剌としたリズムと多彩な音色が見事なまでに再現されているのを聴いて驚かない人はいないだろう。また、誰もが知っているコープランドの「エル・サロン・メヒコ」も最初からこの編成で書かれていたと思わせるほどの見事な演奏。もちろん神聖さに満ちたローリゼンの作品も素晴らしい出来栄え。スティーヴンスとグランサムの曲はオリジナル。楽しさに満ちたスゴイ1枚。 | ||
| ローデ:練習曲の形式による24のカプリース ハ長調/ イ短調/ ト長調/ イ短調/ ニ長調/ 変ロ短調/ イ長調/ 嬰ヘ短調/ ホ長調/ 嬰ハ短調/ ロ長調/ 嬰ト短調/ 変ト長調/ 変ホ短調/ 変ニ長調/ 変ロ短調/ 変イ長調/ ヘ短調/ 変ホ長調/ ハ短調/ 変ロ長調/ ト短調/ ヘ長調/ ニ短調 |
アクセル・シュトラウス(Vn) | |
| 1774年、ボルドーで生まれたローデ(1774-1830)は13歳の時にパリへ行き、すぐにヴィオッティの愛弟子となった。恐らく1790年にデビューを飾り、オーケストラにも参加するようになる。以降様々な音楽家と知り合いになった彼はヨーロッパ全土で演奏会を行い、またヴァイオリンのための作品を数多く作曲、後進の演奏家たちにも多大なる影響を与えた。この24のカプリースは、彼の代表作として知られ、今でもヴァイオリンを学ぶ人たちがパガニーニを演奏する前段階の練習曲として愛用している。技術だけでなく旋律美に溢れた良質の作品。 | ||
| ロッシーニ: ピアノ作品全集第3集 老いのいたずら第5集 「幼い子供たちのためのアルバム」 最初の聖体拝受/素朴なテーマと変奏、同じく…/ イタリアのサルタレッロ/ムーア風前奏曲/ 憂鬱なワルツ/すぐに効く鎮痛剤/ イタリア風無邪気さ、フランス風純真さ/ 痙攣した前奏曲/1861年度のヴェネツィアの潟の干満!/ やれやれ!小さなえんどう豆よ/バター炒め/ ロマンティックな挽き肉料理 |
アレッサンドロ・マランゴーニ (P) | |
| ロッシーニ(1792-1868)の知られざるピアノ作品を集めたアルバムの第3集。第1集(8.570590-91)、第2集(8.570766)で素晴らしい演奏を披露したマランゴーニの美しいタッチはここでも健在。ロッシーニのユーモアに満ちた小さな曲たちを、どれも表情豊かに聴かせる。どの曲も興味深いのだが、とりわけロッシーニらしいのが10曲目から12曲目の3つの作品。グルメで知られる彼らしく、大好きな食べ物を賛美した内容となっている。えんどう豆について曲を書くなんて、あのサティも顔負けのユニークさ。こんな楽しい曲集がなぜあまり知られていないのか不思議なところ。 | ||
| リゲティ:弦楽四重奏曲集 弦楽四重奏曲第1番「夜の変容」(1953-54)/ 弦楽四重奏曲第2番(1968)/ アンダンテとアレグレット(1950) |
パーカー弦楽四重奏団 [ダニエル・チョン(第1Vn) カレン・キム(第2Vn) ジェシカ・ボドナー(Va) キム・キー=ヒュン(Vc)] | |
| よく「猟奇的」と評されるリゲティ(1923-2006)の音楽。しかし彼の多彩な音楽を表現するにはこんな言葉で足りるはずがない。例えば「2001年宇宙の旅」で使われたいくつかの彼の音楽は、作曲家の名前を知らずとも、映画を見た人には強烈なインパクトを与えているはず。ここに収録された弦楽四重奏曲はリゲティの作品の中では、あまり知名度の高いものではないが、作曲家の特性を存分に伝えてくれることだろう。初期に書かれた「アンダンテとアレグレット」はシェーンベルクを思わせる驚くほどメロディアスな作品。 | ||
| エイト・ヴィジョンズ〜フルートとピアノのための現代作品集 ケンジ・ブンチ(1973-):ベロシティ モラヴェック(1957-):ナンシーの歌 陳怡(1953-):西南小曲三首(西南の3つの小バラード) レオン(1943-):アルマ ベグラリアン(1958-): 私はこの世界で悲しくなることはないだろう サンフォード(1963-):クラトカ・スティル ヒュイ(1966-):トレース ローレム(1923-):「4人の祈る人」 |
マーリャ・マーティン(Fl) ヴァレンタイン・コレット(P) | |
| 国際的なキャリアを誇るニュージーランド生まれのアメリカ人フルーティスト、マリア・マーティン。このアルバムには彼女のために書かれた8つの作品が収録されている。フルートのレパートリーを拡大させることと、現代音楽の幅広い可能性を聴き手に届けることに熱心な彼女。その姿勢に賛同した作曲家たちの書き起こした多彩な作品。それはジャズ風であったり、また他の曲は中国の民謡からインスピレーションを得ていたりと本当に興味深いものばかり。現代の作曲家たちの才能を感じつつ、フルートとピアノの奏でる変幻自在な音風景に身を委ねる幸せを味わってみて頂きたい。「現代音楽は苦手」という人でも大丈夫。 | ||
| ゲーゼ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 Op.6/ ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調 Op.21/ ヴァイオリン・ソナタ第3番 変ロ長調 Op.69 |
ハッセ・ボロプ(Vn) ヘザー・コナー(P) | |
| ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ(1817-1890)は、デンマークの作曲家・指揮者・音楽教師。コペンハーゲンの王室オーケストラでヴァイオリン奏者として活動を開始、自作の交響曲を演奏しようと楽譜を提出したのだが、そこでの演奏を拒否されてしまった。失意を味わったゲーゼは、その楽譜を何とメンデルスゾーンに送ったところ、好評を持って迎えられライプツィヒで初演してもらうことができたという。そんな彼の作品は恩人の影響を受けつつも、北欧の民謡を随所に取り入れた印象深いものばかり。とりわけこれらのヴァイオリン・ソナタに見られる旋律美は他の誰にも真似し得ないほどの光を放っている。 | ||
| ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲集 ピアノ四重奏曲 ニ長調 Op.23/ ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.87 |
ヘレナ・スハーロヴァー= ヴァイゼル(P) プラハ・ヴラフSQ団員 | |
| ドヴォルザーク(1841-1904)の室内楽作品の中でも、これらのピアノ四重奏曲はほとんど知られていない。しかしこの2曲の完成度の高さには目を見張るものがある。1875年、34歳の時に作曲した第1番は、同じ年に書かれたピアノ三重奏曲と合わせ、彼が音楽家として輝かしい経歴を歩み始めた頃の意欲溢れる作品。冒頭からめまぐるしく長調と短調のメロディが入れ替わり、落ち着かない気分の中にひっそりと忍びこむ懐かしい郷愁がたまらない。第2番は1889年の作品。こちらはチャイコフスキーと親交を結んだ時期で、曲も一層の叙情性を帯びている。洗練された土臭さとも言える独特の風情がたまらない。 | ||
| ロゲール:室内楽作品集 クラリネット五重奏曲 Op.116(*)/ ピアノ・ソナタ Op.43/ピアノ三重奏曲 Op.77(#)/ アイルランド民謡による変奏曲 Op.58(+) |
ロバート・プレーン(Cl;*) ルーシー・グールド(Vn;*/#) ミア・クーパー(Vn;*) デイヴィッド・アダムス(Va;*) アリス・ニアリー(Vc;*;#/+) エミリー・バイノン(Fl;+) ベンジャミン・フリス(P;#/+) | |
| 1895年、オーストリアで生まれウィーンで育ったロゲール(1895-1966)は、シェーンベルクの下で学び1923年から1938年まではウィーンの音楽院で教鞭をとった。しかしその後アメリカに行き、1945年にはアメリカ国籍を取り、ニューヨークとワシントンで活動を始める。彼の作品は多くの演奏家たちに支持され、例えば名指揮者クーベリックやE.ラインスドルフらが積極的に彼の作品を演奏会で取り上げている。作風は後期ロマン派の挑発的な和声と保守的な形式をうまくミックスさせたもので、曲によって | ||