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マイナー・レーベル
2024年8月新譜情報


・国内盤マイナー・レーベル
・輸入盤マイナー・レーベル
・輸入盤 歴史的アイテム
・映像アイテム
・高音質アイテム


輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。




国内マイナー・レーベル




HMF/KII

 #同時発売のイザベル・ファウスト関連2点(HMSA-0075, 0076)はSACDシングルレイヤー盤のため、ご案内しておりません(メーカー完売前のお取り寄せは可能です)。旧譜はこちらから
HMSA-0074
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(HYBRID_SACD)
\5500(税抜\5000)
アルカントSQ
 ドビュッシー(1862-1918):弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10
 デュティユー(1916-2013):
  「夜はかくの如し」(弦楽四重奏のための)
 ラヴェル(1875-1937):弦楽四重奏曲 ヘ長調
アルカントSQ
 録音:2009年10月|初出CD品番: HMC-902067 〔廃盤、入手不能〕|レコード芸術誌2010年レコード・アカデミー賞大賞銅賞・室内楽曲部門受賞|2024年DSDマスタリング【キング関口台スタジオ・辻裕行】|日本独自企画・限定盤|国内製作|三方背ケース入り・解説付。『★2010年レコード・アカデミー賞大賞銅賞・室内楽曲部門受賞の名盤がSACDハイブリッドで登場。ハルモニアムンディからハイレゾ音源をライセンスして、日本でDSDマスタリングを施しました(限定盤)。アルカント・カルエットは、ヴァイオリンにアンティエ・ヴァイトハース(クライスラー国際、バッハ国際、ハノーファーの3つのコンクールで優勝。カメラータ・ベルンの音楽監督。ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン教授)、ダニエル・ゼペック(ドイツ・カンマーフィルのコンサートマスター)、ヴィオラにタベア・ツィンマーマン(ジュネーヴ国際、モーリス・ヴュー、ブダペスト国際の3つのコンクールで優勝、世界第一線のソリストであり、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン教授)、そしてチェロにジャン=ギアン・ケラス(アンサンブル・アンテルコンタンポランのソロ・チェロ奏者を1990-2001務める。世界第一線のソリストであり、ドイツ・フライブルク音楽大学教授)という注目のメンバーが集結した夢のカルテット。近年はカルテットとしては目立った活動はありませんが、その演奏は今なお録音・演奏会史上、聴き手の耳と心に鮮烈に焼き付いています。当盤はカルテットの王道レパートリー、ドビュッシーとラヴェルにデュティユーという魅力のプログラムです。ドビュッシーの冒頭の各声部が反行しながら動くさま、陽が差したような明るい音色のハーモニー、くすんだハーモニー、辛口でパンチの利いたハーモニー、官能的に薫る旋律など、刻一刻と変わる表情すべてが豊かに響きます。ラヴェルの第1楽章冒頭、息が深めにとられた絶妙なテンポ設定で、各パートの奏者たちの奏でる旋律線が、絡み合いながら上下に動く様の完璧な「美」を堪能できます。「夜」に秘められた妖しくも官能的な世界が薫るデュティユー作品では、ピチカート、グリッサンド、トレモロ、ハーモニクスなど様々な技巧が用いられていて、このメンバーにしか成しえない完璧な美が広がっています。』



輸入マイナー・レーベル




ザンクトガレン・J.S.バッハ財団 [J.S.Bach-Stiftung] 特記以外
 1枚あたり¥5280(税抜¥4800)〔含 DVD (DVDは基準価格

 バッハの声楽作品をすべて録音しようというザンクトガレン・バッハ財団のバッハ・カンタータ全集シリーズ。  DVDが PAL 仕様盤しかないため、国内代理店は単売 CD のみを扱うとアナウンスしている同レーベル、DVDのお問い合わせも頂いたため、 BOX のみ現地のアナウンスがあった際にご案内。初期に収録された曲には、各 DVD BOX の内容を1枚づつ分売したアイテム(=1曲ごとに1点|全点未案内)もありますが、2018年頃を最後に DVD は BOX のみの発売となっています。
 ご案内済旧譜はこちらから
C-163DVDSET
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(14DVD)
[PAL]
14枚価格
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します
DVD BOX 2023 〜J.S.バッハカンタータ全集 BOX Vol.16 (DVD)
 カンタータ BWV.62, 72, 74, 106, 130, 134, 153, 154, 178, 196, 199, 210
 ミサ曲 BWV 233-234
  ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
 収録:2023年|発売:2024年。PAL|字幕:なし。# PAL 方式のため国内の通常映像機器では再生出来ず、パソコン等での再生保証もございません。
 新型コロナの影響を受けた2021年を除き、毎年リリースされている同全集の DVD BOX シリーズ、今年も登場。DVDの分売は2018年の BWV.5 を最後に成されなくなっており、視聴するならば BOX を購入するしか無い。
ベートーヴェン
 交響曲第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」
ルドルフ・ルッツ指揮
バッハ財団o.
 録音:2022年8月17日、トーンハレ、チューリヒ、スイス、アッペンツェラー「バッハの日」 [Appenzeller Bachtage] (音楽祭)、オープニング・コンサート、ライヴ|ピリオド楽器使用|収録時間:48分31秒。
C-433CD
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(2CD)
J.S.バッハ:ミサ曲集 BWV.233-236
 ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.47〔 BWV.77 / BWV.130 / BWV.202 〕
 ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.46〔 BWV.31 / BWV.85 / BWV.178 〕
 ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.45〔 BWV.41 / BWV.74 / BWV.86 〕
 ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.44〔 BWV.14 / BWV.72 / BWV.144 〕
 ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
 #品番が巻順ではありませんが、これで正しいものです。
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.43〔 BWV.39 / BWV.89 / BWV.138 〕
 ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
 #品番が巻順ではありませんが、これで正しいものです。
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.42〔 BWV.2 / BWV.37 / BWV.185 〕
 ルドルフ・ルッツ指揮バッハ財団o.&cho.
 #品番が巻順ではありませんが、これで正しいものです。

GOODIES ”DIRECT TRANSFER”
 CD/CD−R/DSD DISC (DVD−R)
 価格帯記載無し:1枚でのご注文:¥1650(税抜¥1500)
         2枚以上でのご注文:1枚あたり¥1210(税抜¥1100)
  (当シリーズ以外のアイテムは数に含みません/ DSD DISC [DVD-R] も同一価格)

 東京の東村山市に本拠を構えるクラシックCDの小売り店、グッディーズさんが企画した盤起こしの復刻シリーズ(編集作業を全く行っていないため、レコード盤の切れ目で曲が途切れます)。78〜 はSP復刻、33〜 はLP復刻で、 CD-R と DSD DISC は品番部分の重複無し〔33CDR-3307 という品番がある場合、78CDR-3307というアイテムは存在しません〕。
 # 復刻マスター・データをそのまま収録している DSD DISC [DVD-R] は高音質ですが、DVD-Rで供給されるためCDプレイヤーでの再生は出来ません。ご注意下さい(DSDファイル再生に対応したオーディオ機器、あるいはパソコン&ソフトウェア等の再生環境が必要です)。
 2015年4月からCDプレス盤がリリース開始(今回はプレス盤新譜無し)。ただし、CD の品番は3000から振り直されており、CDR, DSD 盤とは異なっているため、ご注意の程お願い致します。
  #3950〜3952 は2024年8月下旬以降発売予定。 旧譜はこちらから
33CDR-3952
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[CD-R]
フェラス〜J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ Vol.3

  ソナタ第3番 ハ長調 BWV.1005 /
  パルティータ第3番 ホ長調 BWV.1006
クリスティアン・フェラス(Vn)
33DSD-3952
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[DVD-R]
33CDR-3951
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[CD-R]
フェラス〜J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ Vol.2

  ソナタ第2番 イ短調 BWV.1003 /
  パルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004
クリスティアン・フェラス(Vn)
33DSD-3951
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[DVD-R]
33CDR-3950
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[CD-R]
フェラス〜J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ Vol.1

  ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001 /
  パルティータ第1番 ロ短調 BWV.1002
クリスティアン・フェラス(Vn)
33DSD-3951
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[DVD-R]
 以上3点、録音:1967年頃、ヨーロッパ〔あるいは1977年12月、 US ( Ages 盤CDのデータによる)〕、ステレオ|米 SINE QUA NON SUPERBA, SAS 2016 (とあるが、SAS 2028/3 では?)|既出CD: Ages, AGES-509008-2 〔廃盤、入手不能〕。クリスティアン・フェラス(1933-1982)はパリ音楽院出身。49歳の若さで他界したが、DECCA 、EMI 、DEUTCHE-GRAMMOPHONに大量の録音を残した。 (以下、上記3点の1点毎にレーベルのコメントが少しづつ異なっているため、当店で編集しています)この録音は以下の理由で1967年頃のものと思われる。フェラスは当時 DEUTCHE-GRAMMOPHONの専属で、カラヤン指揮のBPOと多くの録音をしていた。その中に1967年のJ.S.バッハ:ヴィオリン協奏曲集があった。当然フェラスはこの録音に引き続き無伴奏ソナタとパルティータ全曲の録音要請が DEUTSCHE-GRAMMOPHON 社から来ると思っただろうが、録音依頼はなかった。それはDG社がヘンリク・シェリングの無伴奏ソナタとパルティータ全曲を発売することになったためと推測する。シェリングの無伴奏は、もともとオランダPHILIPSが発売権を持っていたが、PHILIPSはアルテュール・グリュミオーの無伴奏が完成したために、シェリング盤の発売をDG社に委ねたからだ。それでフェラスの無伴奏の録音は無くなった。その事情を知らないフェラスは録音準備をしていたが、録音がないことをを知らされ、完全に仕上がったJ.S.バッハの「無伴奏」をそのままにしておくのを偲びず、自費で録音をしたと想像する。録音場所は不明だが、音の響き方からスタジオではなくコンサート・ホールだと思われる。時折ホールの外の自動車の音が聞かれる。観客の気配は皆無なのでライヴ録音ではない。 復刻には ステレオ最初期の MM 型カートリッジ SHURE M3D と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
33CDR-3949
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[CD-R]
スポールディング + ドホナーニ〜ブラームス
 ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78
アルバート・
 スポールディング(Vn)
エルンスト・
 フォン・ドホナーニ(P)
33DSD-3949
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[DVD-R]
 録音:1952年|米 REMINGTON, R-199-84 。ピアノのエルンスト・フォン・ドホナーニ(1877-1960)はオーストリア=ハンガリー帝国のポジョニュ(スロヴァキア語名:ブラチスラヴァ)生まれ。ブダペスト音楽アカデミーを卒業後、1897年オイゲン・ダルベルト(1864-1932)のレッスンを受けてピアニストとしてデビューした。ヨアヒムの招きでベルリン高等音楽院で教鞭をとった(1905-1915)。その後祖国に戻り、ブダペストpo. の音楽監督をつとめた。その後アメリカに渡り定住した。ヴァイオリンのアルバート・スポールディング(1888-1955)はシカゴ生まれ。1906年にパリでデビュー。1922年にパリ音楽院o. 初のアメリカ人独奏者に迎えられた。その1年後同音楽院の卒業審査員に選ばれた。スポールディングはエジソンの円筒式レコードの時代から小品の録音を始め、縦振動のダイアモンド・ディスクにも録音を残した。1930年代にはRCA VICTOR社の専属だった。 LP時代に米REMINGTONにブラームスとベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集などを録音していた。 復刻には WESTERN ELECTRIC が原盤作成時に試聴用として開発した WESTR-EX10A カートリッジの復製モデル「クラング・クンスト 10A 」 MC 型カートリッジをモノ接続にし、 コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
33CDR-3948
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[CD-R]
ミルシテイン + ミュンシュ〜チャイコフスキー
 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
ナタン・ミルシテイン(Vn)
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストンso.
33DSD-3948
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[DVD-R]
 録音:1953年3月23日、シンフォニー・ホール、ボストン|米 RCA VICTOR, LM 1760 。ナタン・ミルシテイン(1903-1952)はウクライナのオデッサ生まれ。11歳でペテルブルク音楽院に入学し、名ヴァイオリン教師レオポルド・アウアー(1845-1930)に師事した。後にピアニストのホロヴィッツと知り合い一緒に演奏旅行をしたこともあった。1929年にレオポルド・ストコフスキー指揮フィラデルフィアo.のソリストとしてアメリカ・デビュー。1942年にアメリカ市民権を得た。ミルシテインは生涯に8回もチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をレコード録音している。これはその2番目で50歳の時の物。指揮者のシャルル・ミュンシュ(1891-1968)はドイツのストラスブルク生まれ。ヴァイオリンを学び、1926年にはライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. のヴァイオリン奏者になり、1932年まで楽長のフルトヴェングラーやワルターの下でコンサートマスターを務めた。1929年にパリで指揮者デビュー。1937年にはパリ音楽院管弦楽団の指揮者になり1946年まで在任した。1949年にボストンso. の常任指揮に就任、1962年までその地位にあった。1967年パリo. が出来たとき、初代の音楽監督に就任したが、同年アメリカを演奏旅行中に心臓発作で死去した。享年77。 復刻には WESTERN ELECTRIC が原盤作成時に試聴用として開発した WESTR-EX10A カートリッジの復製モデル「クラング・クンスト 10A 」 MC 型カートリッジをモノ接続にし、 コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
33CDR-3947
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[CD-R]
フェラス + ミュンヒンガー〜
 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集

  〔第6番 変ホ長調 K.268 (365b) /
   第3番 ト長調 K.216 〕
クリスティアン・フェラス(Vn)
カール・ミュンヒンガー指揮
シュトゥットガルト室内o.
33DSD-3947
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[DVD-R]
 録音:1954年10月14日-11月11日、ヴィクトリア・ホール、ジュネーヴ、スイス( FFRR 録音)|英 DECCA, LXT 5044 。ヴァイオリン協奏曲第6番 K.268 (365b)はモーツァルトの死後8年目の1799年にヨハン・アントン・アンドレによって楽譜が出版された。モーツァルト時代にミュンヘンで活躍したヴァイオリニスト、ヨハン・フリートリッヒ・エックがモーツァルトから手渡された楽譜にもとづいて自分で加筆し、さらにモーツァルトの弟子のフランツ・ジェスマイアー(1766-1830)が加筆したという。ジェスマイヤーはモーツァルト最後の作品「レクイエム」を補筆完成させた人物。学者間では第2楽章は疑わしいが、他の楽章はモーツァルトの作品であるという説だったが、現在ではモーツァルトの作品表から除外されている。ジャック・ティボーの(1880-1953)の快心の名演がSPレコード(復刻CDR; 78CDR-3080)にあったが、LP時代には録音はごく僅かだった。クリスティアン・フェラス(1933-1982)はパリ音楽院出身。49歳の若さで他界したが、DECCA 、EMI 、DEUTCHE-GRAMMOPHONに大量の録音を残した。これは21歳のフェラスが取り組んだ最初期の録音。指揮者のカール・ミュンヒンガー(1915-1990)はドイツ生まれ。ヘルマン・アーベントロート(1883-1956)に師事し、シュトゥットガルト室内o. を主宰した。 復刻には WESTERN ELECTRIC が原盤作成時に試聴用として開発した WESTR-EX10A カートリッジの復製モデル「クラング・クンスト 10A 」 MC 型カートリッジをモノ接続にし、 コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3946
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[CD-R]
プフィッツナー指揮〜
 シューマン
:交響曲第4番 ニ短調 Op.120
ハンス・プフィツナー指揮
ベルリン国立歌劇場o.
78DSD-3946
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[DVD-R]
 録音:1926年、ベルリン|日 POLYDOR, 40141/4A (独 POLYDOR, 66410/3 と同一録音)。 ハンス・プフィッツナー(1869-1949)はドイツ後期ロマン派の作曲家。ドイツ人の両親のもとにロシアで生まれ、幼少時にドイツに移住し指揮者としての地位を固めた後、徐々に作曲活動を活発化させていった。レコード録音は機械式録音(1925年以前)の後期から電気録音の初期の時代にベルリン国立歌劇場管弦楽団を指揮したものがドイツPOLYDORに残されているが、その後は作曲活動に専念したためか録音はほとんど無い。この録音は米ブランズウィック社が開発した「ライト・レイ」方式の電気録音。プフィッツナーは機械式録音時代の1923年にBPOを指揮してこの曲を録音していた(独POLYDOR69625/7)。この音楽家のお気に入り作品。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3945
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[CD-R]
自作自演 + アンセルメ〜ストラヴィンスキー
 ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ
イーゴリ・
 ストラヴィンスキー(P)
エルネスト・アンセルメ指揮
ストララムo.
78DSD-3945
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[DVD-R]
 録音:1930年5月8日-10日、パリ|仏 COLUMBIA, LFX 81/3 。この曲は作曲者ストラヴィンスキーがピアニストとしての力量を示すために作曲された。1928年から29年にかけて南フランスで書かれ、初演は1929年末にパリのプレイエル音楽堂で、作曲者自身のピアノ、エルネスト・アンセルメ指揮パリso. によって行われた。エルネスト・アンセルメ(1883-1969)はスイス生まれ。1910年モントルーで指揮者デビュー。間もなくモントルーのカフェでストラヴィンスキーと運命的な出会いをし交友を深めた。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3944
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[CD-R]
ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス〜スペイン古謡集
 カタルニャ古謡:うぐいす [DA 1970A] /アメリアの遺言 [DA 1970 B] /さようなら、わたしのいい人 [DA 1971 A]
 ガリシア古謡:かあさんは私を嫁にやろうとして [DA 1971 A] / アストゥリアス古謡:峠をめざして [DA 1971 B]
 カスティリャのファンダンゴ:わたしの心はここにある [DA 1972 A] /泣いていたあの娘 [DA 1972 B]
 カスティリャ民謡:羊飼いは行ってしまった [DA 1972 B]
  Campanas de Belen :ベツレヘムの鐘/私が歌うハエンの調べ [DA 1973 A]
  ムルシア古謡:すぐにおやすみ [DA 1973 B] / グラナダの歌:歌の文句が知りたいならば [DA 1974 A]
  アンダルシア古謡:嘆きぶし [DA 1974 B] /麦打ち歌 [DA 1975 A]
  マジョルカ古謡:パルデモサのバラード [DA 1975 A] /わたしのもの [DA 1975 B]
  バスク地方古謡:いいなずけ [DA 1975 B]

 ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S) レナータ・タラゴ(G) ガルシア・タラゴ編曲
78DSD-3944
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[DVD-R]
 録音:1950年9月12日-15日、 EMI アビー・ロード第3スタジオ、ロンドン|原盤:上記 [内] 。ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(1923-2005)はスペインのバルセロナ生まれ。幼少時からギターと声楽を習い、長じてリセウ高等音楽院に進みピアノと声楽を学んだ。1944年にバルセロナでリサイタルを開いてプロ・デビューした。その後1947年ジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝。1949年にはパリ・オペラ座、1950年にはザルツブルク音楽祭、コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラハウス、ミラノ・スカラ座でデビュー。この録音は彼女の最初期の物。その後EMIにオペラの全曲録音を20作以上残した。ギターのレナータ・タラーゴ(1927-2005)はバルセロナ生まれの女流奏者。父親からギターの手ほどきを受け、14歳で最初の演奏会を開き、17歳でバルセロナ音楽院の助教授に就任した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3943
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[CD-R]
息子 + ウーブラドゥ〜ストラヴィンキー
 ピアノと管楽器のための協奏曲 ニ長調(1923/4)
スリマ・ストラヴィンキー(P)
フェルナン・ウーブラドゥ指揮
パリ管楽器協会o.
78DSD-3943
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[DVD-R]
 録音:。1943年11月17日、アルベール・スタジオ、パリ|仏 DISQUES "GRAMOPHONE", DB 11.105/6 。ピアノのスリマ・ストラヴィンスキー(1910-1994)は作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーの次男で、父親が「火の鳥」を発表した1910年にローザンヌで生まれた。スリマはパリ音楽院でピアノをイシドール・フィリップ(1863-1958)、作曲をナディア・ブーランジェ(1887-1979)に師事した。1934年にパリでデビューし、父親の作品を共に演奏・録音した。1939年父親はアメリカに亡命したが、スリマはフランス陸軍に籍を置いていた。1948年父の招きで渡米し、以降アメリカで活動した。1950年から1978年までイリノイ大学でピアノを教えた。スリマの作品は父の没後に出版された。大部分はピアノ曲で演奏会用の作品の他に教育用作品があった。レコード録音は父のピアノ曲がこの他にもあった。指揮のフェルナン・ウーブラドゥ(1903-1986)はパリ生まれ。パリ音楽院出身。パリ音楽院o.、パリ・オペラ座o. の首席ファゴット奏者を勤めた後、1939年フェルナン・ウーブラドゥ室内o. を立ち上げ演奏会やレコード録音で活躍した。1941年から母校パリ音楽院教授をつとめた。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3942
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[CD-R]
アラウ〜ウェーバー
 ピアノ・ソナタ第1番 ハ長調 Op.24
クラウディオ・アラウ(P)
78DSD-3942
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[DVD-R]
 録音:1941年2月20日、 VICTOR スタジオ2、ニューヨーク|加 VICTOR, 18524/6 (米 VICOTR, 18521/3 と同一録音)。クラウディオ・アラウ(1903-1991)は南米チリ生まれ。5歳でリサイタルを開き、8歳の時にチリ政府の奨学金を得てドイツに留学、ベルリンのシュテルン音楽院でリストの最後の弟子だったマルティン・クラウゼ(1853-1918)に師事した。1914年ベルリンでデビュー、以降ヨーロッパで名声を確立。1927年にジュネーブ国際音楽コンクールに第1位入賞。1935年からはベルリンでバッハとモーツァルトの全クラヴィーア曲の連続演奏会を開いた。またベートーヴェンやウェーバー、シューベルトのピアノ・ソナタの連続演奏会も開いた。1941年カーネギー・ホールにデビューし、翌年から本拠地をアメリカに移した。第二次大戦後は南北アメリカ、東西ヨーロッパなど世界的に活躍し、レコード録音もRCAVICTOR, CBS COLUMBIA, EMI, PHILIPSに多く残した。この録音はアメリカ・デビュー時にニューヨークで行われた物。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3941
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[CD-R]
カサド + S=イッセルシュテット〜
 ドヴォルジャーク
:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
ガスパル・カサド(Vc)
ハンス・シュミット=
 イッセルシュテット指揮 BPO
78DSD-3941
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[DVD-R]
 録音:1935年11月14日、ベルリン|日 TELEFUNKEN, 13622/26 (独 TELEFUNKEN, 1893/7 と同一録音)。チェロのガスパル・カサド(1897-1966)はスペインのバルセロナ生まれ。7歳でチェロを学び始めた。9歳でリサイタルを開いたとき、聴衆中に居たパブロ・カザルス(1876-1973)に認められ、以来カザルスの薫陶を得た。バルセロナでは街をあげて、カサド少年がパリのカザルスのもとで音楽修行を続けられるよう奨学金を集めた。職業演奏家としての活動は第一次世界大戦(1914-1918)中に始め、欧米各地で演奏活動やレコード録音活動を繰り広げた。1959年に日本人ピアニストの原智恵子(1914-2001)と結婚した。指揮者のハンス・シュミット=イッセルシュテット(1900-1973)はベルリン生まれのドイツの名指揮者。第2次世界大戦中も非ナチス党員をつらぬいた。当シリーズではヴァイオリニストのゲオルク・クーレンカンプとのシューマン:ヴァイオリン協奏曲(1932年録音)(78CDR-3923)が出ていた。大戦後のLP時代にDECCA, PHILIPS, DeutscheGrammophon, TELEFUNKENに多くの名録音を残している。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3940
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[CD-R]
ケンプ〜ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57 「熱情]
ヴィルヘルム・ケンプ(P)
78DSD-3940
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[DVD-R]
 録音:1926年、ベルリン|独 POLYDO, R 66033/5 。#カデンツァ注:この番号の SP は、今日「1924年末-1925年初頭の冬」(録音台帳消失により月日不明)の「アコースティック録音」とみなされているもの。ケンプは同レーベルへ1932年(Dante等で復刻)と1943年6月21日(APR等で復刻)にも同曲を録音し、これらはほぼ確実に電気録音。ヴィルヘルム・ケンプ(1895-1991)はドイツのピアニスト。これは電気録音(1925-)の最初期に録音された物。おそらく米ブランズウィック社が開発したライト・レイ方式電気録音と聴こえる。ケンプはモノLP、ステレオLPにベートーヴェンのソナタ全曲録音を残している。ケンプは1936年(昭和11年)にドイツ文化使節団の一人として初来日、以降1979年までに合計10回日本を訪れて、日本のクラシック音楽の発展に寄与した。1970年にはベートーヴェン生誕200年記念で来日し、ピアノ・ソナタ全曲演奏会を開いた。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3939
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ワルター〜シューマン
 交響曲第4番 ニ短調 Op.120
ブルーノ・ワルター指揮
LSO
78DSD-3939
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 録音:1939年4月26日、ロンドン|英 HMV, DB 3793/5 。ブルーノ・ワルター(1876-1962)はドイツ生まれ。ベルリンのシュテルン音楽院を卒業後にピアニストとしてデビュー、後に指揮者に転向した。1894年ハンブルク歌劇場の指揮者だった時、音楽監督のグスタフ・マーラー(1860-1911)と出会い交友を深めた。その後ウィーン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ベルリン市立歌劇場、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. などの楽長、音楽監督を歴任。またVPOやBPOを指揮した。1938年オーストリアがナチスに併合されると、迫害を避けてフランス、イギリスを経由してアメリカに逃れた。この録音はその途中に立ち寄ったロンドンでの録音。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3938
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関屋敏子〜名唱集 Vol.2
 埴生の宿〔ホーム・スイート・ホーム〕/ソルヴェイグの歌(二見孝平訳詩|グリーグ作曲)/
 アイ・アイ・アイ(フレイレ作曲)/オー・ソレ・ミオ〔私の太陽〕(伊庭 孝訳詩|ディ・カプア作曲)/
 ブラームスの子守歌(堀内敬三訳詩|ブラームス作曲)/ドリゴのセレナード(堀内敬三訳詩|ドリゴ作曲)

 関屋敏子(S) デイヴィス(P) 日本ビクターo.
78DSD-3938
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 録音:1930年頃| 日 VICTOR (すべて25cm盤), 13046 (1930年1月発売), 13074 (1930年7月発売), 13076 (1930年9月発売), 13089 (1930年11月発売)。 関屋敏子(1903-1941) 20世紀前半を代表する日本のソプラノ。東京・小石川生まれ。東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)中退。1926年にデビュー後イタリアに留学し、ボローニャ大学で学んだ。その後スカラ座のオーディションに合格しヨーロッパ各地で活躍した。 Vol.1 (78CDR-3929)ではイタリア、アメリカでの海外録音を紹介したが、ここでは日本ビクターに吹き込んだ作品を集めた。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3937
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レオニード・クロイツァー〜ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調 Op.26「葬送」
レオニード・クロイツァー(P)
78DSD-3937
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 録音:1937年6月頃、東京|日 COLUMBIA, JW 93/4 。レオニード・クロイツァー(1884-1953)はドイツと日本で活躍したロシア生まれのピアニストで指揮者。両親はユダヤ系ドイツ人。サンクトペテルブルク音楽院でアンナ・エシポワにピアノを、アレクサンドル・グラズノフに作曲を学んだ。1906年ライプツィヒに移住、アルトゥール・ニキシュに指揮法を学んだ。1922年から1933年までベルリン音楽大学教授。1931年初来日。1933年再来日。近衛秀麿の要請で帰国せず、1937年から亡くなるまで東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)教授をつとめた。1942年ナチス・ドイツの欠席裁判によってドイツ国籍を剥奪され無国籍となった。1953年10月28日、リサイタル中に心筋梗塞を起こし2日後に死去した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3936
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ハイフェッツ〜R.シュトラウス
 ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)
アールパード・シャーンドル(P)
78DSD-3936
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 録音:1934年2月6日、 RCA スタジオ、キャムデン、ニュージャージー州|日 VICTOR, JI-22/25A (米 VICTOR, 7894/7S と同一録音)。オリジナル SP 盤の面と面の間は編集していない。レコードに入っているまま。曲はリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)が1887年から1888年にかけて作曲した唯一のヴァイオリン・ソナタ。ヴァイオリンのヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)はロシア生まれのアメリカのヴァイオリニスト。ペテルブルク音楽院でレオポルド・アウアー(1845-1939)に師事し、10歳でデビューした。1917年16歳の時にロシア革命を逃れ一家はシベリア経由でアメリカに移住した。その途中日本に立ち寄ったと伝えられる。移住後、少年ハイフェッツは一流ヴァイオリニストトして待遇された。その後青年期、壮年期から引退するまで世界最高のヴァイオリニストとして崇められた。ピアノのアールパード・シャーンドル(1896-1972)はブダペスト生まれ。ブダペスト音楽院でバルトークやコダーイに師事した。1933年にアメリカに渡り、1943年に市民権を得た。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3935
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コルトー〜ショパン
 ワルツ集〔第1番−第14番〕
アルフレッド・コルトー(P
使用楽器: Steinway
)
78DSD-3935
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 録音:1943年5月24日、パリ|仏 DISQUE GRAMOPHONE, DA 4982/84 (25cm盤), W 1603/05 (30cm盤)。コルトー2回目のショパン:ワルツ集。第1回は1934年録音(78CDR-3072)。アルフレッド・コルトー(1877-1962)は1892年パリ音楽院のルイ・ディエメール(1843-1919)のクラスに入り、1896年一等賞て卒業した。1905年にヴァイオリンのジャック・ティボー(1880-1953)、チェロのパブロ・カザルス(1876-1973)とピアノ・トリオを結成した。1917年にパリ音楽院教授に任命され、1919年パリにエコール・ノルマル音楽学校を設立した。この録音はコルトー66歳の時にパリで行われた。1934年の第1回録音では、プレイエル社のピアノを弾いていたが、ここではスタインウェイ社のピアノを弾いている。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3934
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ベッテンドルフ + ヴァイスマン〜シューマン:歌曲集「女の愛と生涯」 Op.42 (抜粋)
  〔第1曲 あの人に会ってから/第2曲 だれよりも素晴らしい彼/
   第3曲 わたしにはわからない/第4曲 指につけた指輪よ/
   第6曲 やさしい友よ、君の眼差しは/第8曲 いまあなたは最初の悲しみをわたしに与えた〕

 エミー・ベッテンドルフ(S) フリーダー・ヴァイスマン(P)
78DSD-3934
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 録音:1926年12月13日、9月30日、ベルリン|日 Parlophone, E 10696/89 (独 Parlophone, P 9281/3 と同一録音)。#第5曲「友に手をかして」と第7曲「わたしの心に、わたしの胸に」は録音されていない。エミー・ベッテンドルフ(1895-1963)はフランクフルト生まれのソプラノ。1909年、14歳の時フランクフルト歌劇場でデビュー。1920年から1924年にベルリン国立歌劇場、その後ベルリン・ドイツ・オペラに出演した。ドラマティック・ソプラノでオペラだけではなく、あらゆるジャンルの声楽曲をこなし、生涯に300枚に及ぶSPレコードをドイツのPARLOPHONEに録音した。舞台を引退後レコード録音を続けると同時にベルリン音楽院で教鞭をとり、その後病気がちで68歳で死去した。伴奏者のフリーダー・ヴァイスマン(1893-1984)は指揮者でピアニスト。1921年から1933年の間に、ドイツのPARLOPHONEとODEONレーベルに多数の録音を残した。ラッパ吹き込み時代の1924年-25年にかけてベートーヴェンの交響曲全曲の初録音をしている。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3933
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ベアトリス・ハリソン〜ブラームス
 チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op.38
ベアトリス・ハリソン(Vc)
ジェラルド・ムーア(P)
78DSD-3933
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 録音:1927年4月11日、ロンドン|英 HIS MASTER'S VOICE, D 1380/82 。ベアトリス・ハリソン(1892-1965)は20世紀前半に活躍したイギリスの女流チェロ奏者。インド北西部のルーキーに生まれ、幼少期に一家はイギリスに戻り、ロンドンの王立音楽院で学んだ。その後ベルリン高等音楽院に留学、1910年にメンデルスゾーン賞を受賞、ベヒシュタイン・ホールでデビューした。師はフーゴ・ベッカー(1863-1941)。ハリソンは1920年11月、HIS MASTER'S VOICEにエルガーのチェロ協奏曲を作曲者の指揮で録音(HMVD1507/09)したのを皮切りに、イギリスの作曲家、特にディーリアス(1862-1934)の作品の多くの初演を行った。ピアノのジェラルド・ムーア(1899-1987)はイギリスのハートフォード生まれ。名伴奏ピアニストとして多くの歌手や器楽奏者と共演した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3932
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ゴールドベルク + クラウス〜ベートーヴェン
 ヴァイオリン・ソナタ第9番
   イ長調 Op.47 「クロイツェル」
シモン・ゴールドベルク(Vn)
リリー・クラウス(P)
78DSD-3932
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 録音:1936年12月4日、7日、1937年4月27日、ロンドン|日 COLUMBIA, JW 100/104 。ヴァイリンのシモン・ゴールドベルク(1909-1993)はポーランド生まれ。8歳の時ベルリンで名教師カール・フレッシュ(1873-1944)に師事し、12歳でワルシャワでデビューした。1916年16歳でドレスデン・フルハーモニーのコンサートマスターに任命され、1929年20歳の時フルトヴェングラー(1886-1954)の招きでベルリン・フィルハーモニーのコンサートマスターに就任した。1934年政権を得たナチスによってその地位を追われ、ニューヨークでデビュー、戦後アメリカ国籍を得て演奏活動と後進の指導を行った。1990年から没年まで新日本フィルハーモニーの指揮者をつとめ、富山県の立山のホテルで死去した。ピアノのリリー・クラウス(1903-1986)はハンガリー生まれ、ブダペスト音楽院でゾルターン・コダーイ(1882-1951)の薫陶を得た。1942年シモン・ゴールドベルクと楽旅中、ジャワ島で日本軍に捕らえられ、家族共々1945年まで抑留生活を送った。戦後はイギリス国籍を取得し活発な演奏活動を行った。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3931
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アコースティック録音復刻、レナーSQ 〜ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131
 レナーSQ [イェネー・レナー(Vn1) ヨーゼフ・スミロヴィッツ(Vn2)
         シャーンドル・ロート(Va) イムレ・ハルトマン(Vc)]
78DSD-3931
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 録音:1924年2月11日、2月21日、2月22日、8月24日|英 COLUMBIA, L 1581/85 。#アコースティック録音〔電気録音以前〕の復刻音源。レナー弦楽四重奏団は1918年にハンガリーのブダペストで結成された。メンバー全員がブダペスト音楽院出身。リーダーのイェノ・レナー(1894-1948)、第2ヴァイオリンのヨーゼフ・スミロヴィッツとヴィオラのシャーンドル・ロートがイェノ・フバイ(1858-1937)の弟子、チェロのイムレ・ハルトマンがダヴィッド・ホッパー(1843-1913)に師事した。4人はブダペスト・オペラの楽員だったが、1918年のハンガリー革命を機に弦楽四重奏団を結成した。2年に渡って田舎の村にこもって練習を積んだ後、1920年にウィーンでデビューした。そこに居合わせた作曲家のラヴェル(1875-1937)が演奏に感動し、彼らをパリに招いた。公演はセンセーショナルな成功を収め、その後1922年にロンドンにデビューした。この録音はレナー弦楽四重奏団初のベートーヴェン録音。9年後の1933年には電気録音で再録音している。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3930
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マリーラ・ヨーナス〜シューマン:子供の情景 Op.15 マリーラ・ヨーナス(P)
78DSD-3930
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 録音:1947年9月30日、ニューヨーク|米 COLUMBIA, 72498/9C 。マリーラ・ヨーナス(1911-1959)はポーランドのワルシャワ生まれ。9歳の時ワルシャワでデビューし、大ピアニスト、パデレフスキの弟子になった。1922年に国際ショパン賞、翌23年にはウィーンでベートーヴェン賞を受賞、1926年からヨーロッパ各地でリサイタルを開くようになった。しかし1939年にナチス・ドイツのポーランド侵攻によって、強制収容所に収監されたが、数週間後に演奏を聴いたことがあるドイツの高官の手助けを得て脱走、数カ月かけてベルリンのブラジル大使館まで約520キロメートルを徒歩で逃亡、リスボン経由でブラジルのリオ・デジャネイロへ亡命した。しかし同郷のアルトゥール・ルービンシュタインが声をかけ、1946年2月25にニューヨークのカーネギー・ホールでアメリカ・デビューして成功をおさめた。1946年にアメリカCOLUMBIAに録音を始めたが、1959年に病気のため48歳で死去した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3929
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超人歌姫! 関屋敏子〜名唱集 Vol.1
 見よ優しいひばりを(ビショプ|英語歌唱)/セレナーデ(シューベルト|堀内敬三訳詩)/
 子守歌(シューベルト|内藤 濯訳詩)/旅愁(オードウェイ作曲|犬童球渓訳詩)/
 故郷の廃家(ヘイズ作曲|犬童球渓訳詩)/庭の千草(アイルランド民謡)

 関屋敏子(S) ナサニエル・シルクレット指揮ヴィクター・サロンo.、
 カルロ・サバイーノ指揮ミラノ・スカラ座o.、管弦楽伴奏
78DSD-3929
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 日 VICTOR, J 1001, 13233 〔録音:1932年2月4日、ニューヨーク〕/日 VICTOR, 4135 〔録音:1929年10月、ミラノ〕/日 VICTOR, 11384 〔録音:1934年、日本〕。関屋敏子(1903-1941)は20世紀前半を代表するソプラノ歌手。東京・小石川生まれ。東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)中退。1928年にデビュー後イタリアに留学し、ボローニャ大学で学んだ後スカラ座のオーディションに合格しヨーロッパ各地で活躍した。その経歴は近刊の「関屋敏子-日本唯一の超人歌姫の謎」(江本弘志著) (文芸社)に詳しい。ここではポピュラーな曲を選んだが、関屋は50枚以上のSPレコード録音があり、未復刻のものを含めて将来このシリーズで発売する予定。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの「スピリッツ SP 78rpm 」 (4 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3928
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[CD-R]
レオン・グーセンス〜R.シュトラウス
 オーボエ協奏曲 ニ長調(1945-46)
レオン・グーセンス(Ob)
アルチェオ・ガリエラ指揮
フィルハーモニアo.
78DSD-3928
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 録音:1947年9月15日、23日、 EMI アビー・ロード第1スタジオ|英 COLUMBIA, DX 1444/6 。レオン・グーセンス(1897-1988)は20世紀前半を代表するイギリスの優れたオーボエ奏者。指揮者のアルチェオ・ガリエラ(1910-1996)はミラノ生まれのイオタリアの指揮者。パルマ音楽院の教授だった父親から音楽の手ほどきを受けた後、生地のミラノ音楽院でピアノ、オルガン、作曲を学んだ。1932年から母校で教鞭をとっていたが、1941年に指揮者に転向し、ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団を指揮してデビューした。第二次世界大戦中にスイスに亡命し、1945年にルツェルン音楽祭に出演した。以降レコード録音を含め活躍した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3927
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フルニエ〜サン=サーンス
 チェロ協奏曲第1番 イ短調 Op.33
ピエール・フルニエ(Vc)
ワルター・ジュスキント指揮
フィルハーモニアo.
78DSD-3927
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 録音:1947年9月29日-30日、 EMI アビー・ロード第1スタジオ、ロンドン|英 HIS MASTER'S VOICE, DB 6602/03 。ピエール・フルニエ(1906-1986)はパリ生まれ。最初ピアノを学んだが6歳の時小児麻痺による右足障害のためにチェロに転向した。1923年パリ音楽院一等賞を得て楽壇にデビュー、ヴァイオリンのガブリエル・ブイヨン、ピアノのヴラド・ペルルミュテルとのトリオで注目された。1937年エコール・ノルマル教授、1941年から49年までパリ音楽院教授をつとめた。1942年ヴァイオリンのシゲティ、ピアノのシュナーベルとのピアノ・トリオ、ヴィオラのプリムローズを加えての四重奏で活躍、さらに1945年にはヴァイオリンのティボー、ピアノのコルトーと演奏活動をした。指揮者のワルター・ジュスキント(1913-1980)はプラハ生まれ。1934年にプラハのドイツ歌劇場でセルのアシスタントとして活躍、1938年にナチスの迫害をのがれてイギリスに移住。以降スコットランドo.、メルボルンso.、トロントso.、セントルイスso.、シンシナティso. の指揮者を歴任した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3926
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E.フィッシャー〜モーツァルト
 ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K.482
エトヴィン・フィッシャー(P)
ジョン・バルビローリ指揮
管弦楽団
78DSD-3926
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 録音:1935年6月6日、 EMI アビー・ロード第1スタジオ、ロンドン|英 HIS MASTER'S VOICE, DB 2681/4 。エトヴィン・フィッシャー(1886-1960)はスイス生まれのピアニスト、指揮者、教育者。ベルリンでリストの最後の弟子だったマルティン・クラウゼ(1853-1918)に師事し、1933年にEMIのアーティストになりJ.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集」全曲(78CDR-1142/6)の世界初録音を行った。ジョン・バルビローリ(1899-1970)はロンドン生まれ。最初チェロ奏者(78CDR-3443J.S.バッハ:チェロ・ソナタ BWV.1027、1929年録音)として音楽活動を始め、1925年室内管弦楽団を組織して指揮者にに転向。1936年NYPハーモニーの首席指揮者になり1943年までつとめた。1943年からイギリスのハレo. の音楽監督を1958年までつとめ、その後ヒューストンso. の常任指揮者(1961-1967)もつとめた。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3925
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ドイツのナイチンゲール〜エルナ・ザックの芸術
 (1)メドレー〔思い出(ドルドラ)/セレナード(トゼリ)/
        デュバリ伯爵夫人〜私は一人の人にのみ心を捧げます(ミレッカー)/
        こうもり-侯爵様、あなたのようなお方には(ヨハン・シュトラウス II )〕
    [ U. S.CAPITOL, 81700 A (8033-1D-1) |録音:1935年11月26日]/
 (2)メドレー〔ワルツ「春の声」(ヨハン・シュトラウス II )/セレナード第1番(ドルドラ)/
        ジプシーの歌(ボルディ)/ウィーンの森の物語(ヨハン・シュトラウス II )〕
    [ U. S.CAPITOL, 81701 A (8034-1D-1) |録音:1935年11月26日、ベルリン]/
 (3)フニクリ・フニクラ(L.デンツァ) [ U. S.CAPITOL, 81702 A (8035-1D-1) |録音:1938年]/
 (4)語りたまえ〔パルラ・ワルツ〕(アルディーティ)
    [ U. S.CAPITOL, 81702 B (8033-1D-1) |録音:1935年1月29日]/
 (5)ユビラーテ(ジルヒャー)[ U. S.CAPITOL, 81701 B (8036-1D-7) |録音:1939年]/
 (6)オーストリアの村つばめ(ヨーゼフ・シュトラウス)
    [ U. S.CAPITOL, 81700 B (8048-1D-3) |録音: 1939年、ベルリン]

 エルナ・ザック(S)
 ヴィリー・チェルニック指揮(1/2/6) ロルフ・シュレーダー指揮(3)
 ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮(4)
 ベルリン・ドイツ・オペラo.(1/2/3/4/6)、同cho. (1/2/3/6)
 ヴォルフガング・ヴァリシャウザー指揮ジルヒャー・ダブル四重唱団(5)
78DSD-3925
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 原録音は独テレフンケン、復刻は米 CAPITOL の戦後盤 SPレコードによった。 エルナ・ザック(1898-1972)はベルリン生まれのソプラノ。ドイツの"ナイチンゲール"と言われ人気を得た。戦前のレコード批評家あらえびすはその著書「名曲決定盤」で彼女の魅力をこう書いていた。「近頃ドイツで騒がれている人気歌手だ。若さと美しさをまき散らすようなところがこの人の受け容れられる原因だろう。声も技巧も良いが、それよりも張り切った若さと、魅力が特色だ。」今回の復刻CDはこれまでのものと一線を画すると思う。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3924
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エマヌエル・フォイアマン
 ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op.38
 グルック:メロディ(オルフェオより)
エマヌエル・フォイアマン(Vc)
テオ・ファン・デル・パス(P)
78DSD-3924
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 録音:1934年7月10日-11日、ロンドン|日 COLUMBIA, J 8517/19 (英 COLUMBIA, LX 404/6 と同一録音)。チェロのエマヌエル・フォイアマン(1902-1942)は現ウクライナのコロミア生まれ。ライプツィヒ音楽院でユリウス・クレンゲル(1859-1933)に師事した。1929年にベルリン高等音楽院の教授になり齋藤秀雄(1902-1974)も教えた。ナチスを逃れ、一時スイスに居を構えたが1938年アメリカに移住した。20世紀前半を代表するチェリストとしてカザルスに次ぐチェロの巨匠として期待されたが、第二次世界大戦中に若くして亡くなった。1934年と1936年の2回来日し、日本コロムビアに多くのSP録音を残した。ピアノのテオ・ファン・デル・パス(1902-1896)はオランダ生まれ。ハーグ音楽院出身。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3923
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クーレンカンプ + S=イッセルシュテット
 シューマン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
 J.S.バッハ:
  無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番
   ホ長調 BWV.1006 〜ガヴォットとロンド
ゲオルク・クーレンカンプ(Vn)
ハンス・シュミット=
 イッセルシュテット指揮 BPO
78DSD-3923
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 録音:1937年12月20日、ジングアカデミー、ベルリン|日 TELEFUNKEN, 23653/6 (独 TELEFUNKEN, 2395/8 と同一録音)。 協奏曲は作曲者シューマンが死の3年前に名ヴァイオリン奏者ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)の依頼で作曲したが、ヨアヒムは楽譜を封印し演奏しなかった。1937年にベルリン図書館のヨアヒムの蔵書から発見され、ナチス宣伝省の主導で録音された。ヴァイオリンのクーレンカンプ(1898-1948)はドイツのブレーメン生まれ。第二次世界大戦中ソリストとして活躍する傍ら、ベルリン高等音楽院教授を1943年までつとめた。指揮者のハンス・シュミット=イッセルシュテット(1900-1973)は大戦中も非ナチス党員を保ち、戦後に北ドイツ放送so. の創立に尽力した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3922
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レナーSQ 〜ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 Op.74 「ハープ」
 レナーSQ [イェネー・レナー(Vn1) ヨーゼフ・スミロヴィッツ(Vn2)
         シャーンドル・ロート(Va) イムレ・ハルトマン(Vc)]
78DSD-3922
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 録音:1932年3月10日、14日、ロンドン|英 COLUMBIA, LX 319/322 。 レナー弦楽四重奏団は1918年にハンガリーのブダペストで結成された。メンバー全員がブダペスト音楽院出身。リーダーのイェノ・レナー(1858-1948)、第2ヴァイオリンのヨゼフ・スミロヴィッツとヴィオラのシャーンドル・ロートの3人がイェノ・フバイ(1858-1937)の弟子、チェロのイムレ・ハルトマンはダヴィッド・ホッパー(1843-1913)に師事した。4人はブダペスト・オペラの楽員だっただったが、1918年のハンガリー革命を機に弦楽四重奏団を結成した。2年間田舎の村にこもって練習を積んだ後、1920年にウィーンでデビューした。その後1922年にロンドンに、1929年にアメリカにデビュー。1927年のベートーヴェン没後100年を記念して16曲の弦楽四重奏曲中11曲(SPレコード40枚)を英コロンビアに録音した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3921
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デニス・ブレイン〜リヒャルト・シュトラウス
 ホルン協奏曲第1番 変ホ長調 Op.11
デニス・ブレイン(Hr)
アルチェオ・ガリエラ指揮
フィルハーモニアo.
78DSD-3921
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 録音:1947年5月21日|英 COLUMBIA, D.X.1397/8 。デニス・ブレイン(1921-1957)はイギリスのホルン奏者。父親で名ホルン奏者のオーブリー・ブレイン(1893-1955)の指導を受けた。デニス・ブレインは1957年9月1日、エディンバラからロンドンに戻る途中、自身が運転するスポーツカー(トライアンフ)の事故で命を落とした。享年36。デニス・ブレインはこのシリーズでモーツァルト:ホルン協奏曲第2番&第4番(78CDR-3291)、モーツァルトホルン、ヴァイオリン、2つのヴォラとチェロのための五重奏曲(78CDR-3386)、チャイコフスキー交響曲第5番(第2楽章のホルン・ソロ)(78CDR-3158)が出ている。指揮者のアルチェオ・ガリエラ(1910-1996)はイタリア、ミラノ生まれ。ミラノ音楽院出身。1941年に指揮者デビュー。第二次世界大戦勃発でスイスに亡命。1945年にルツェルン音楽祭に出演後、演奏活動を再開した。シャルル・デュトワの師。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3920
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ブッシュ&ゼルキン〜シューマン
 ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105
アドルフ・ブッシュ(Vn)
ルドルフ・ゼルキン(P)
78DSD-3920
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 録音:1937年10月9日、 EMI アビー・ロード第3スタジオ、ロンドン|英 HMV, DB 3371/2 。 アドルフ・ブッシュ(1891-1952)はドイツの名ヴァイオリニスト。2歳からヴァイオリンを始め1902年ケルン音楽院でウィリー・ヘスやブラム・エルデリンクに師事した。16歳の時、大作曲家マックス・レーガーに注目された。1912年、20歳の時、ウィーンのコンツェルトフェライン(ウィーンso. )のソロ・ヴァイオリンに抜擢された。1918年ベルリン高等音楽院のヴァイオリン教授に任命され、弦楽四重奏団も組織した。1927年以降スイスのバーゼルに住居をかまえ、若きイェフディ・メニューインを指導したこともある。ナチスの台頭で、ユダヤ系ピアニスト、ルドルフ・ゼルキン(1903-1991)と共にヨーロッパを去り、アメリカに移住した。ゼルキンは1920年にアドルフ・ブッシュのデュオ・ピニストに抜擢され、後にブッシュの娘イレーネと結婚した。1951年マールボロ音楽学校と音楽祭を創設、主宰した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3919
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機械式録音、イゾルデ・メンゲス〜
 ベートーヴェン
:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
イゾルデ・メンゲス(Vn)
ランドン・ロナルド指揮
ロイヤル・アルバート・ホールo.
78DSD-3919
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 録音:1923年9月4日、7日、21日、ロンドン|録音:英 HMV, D 767/71 。#復刻に使用したSP盤のキズによるノイズがある。##機械式録音盤〔電気式録音以前〕の復刻音源 イゾルデ・メンゲス(1892-1976)は20世紀前半に活躍した英国の女流ヴァイオリン奏者。1917年17歳で名ヴァイオリン教授レオポルド・アウアー(1845-1930)に師事するためにロシアのザンクトペテルブルクに向かった。アウアーの元には3年間逗留し教授の最もお気に入りの弟子だった。1913年、20歳でロンドンにデビューした。その時のプログラムはチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、ラロのスペイン交響曲に加えて、ベートーヴェンとブラームスのヴァイオリン協奏曲の縮小版だった。1916年から1919年には北米公演を行いアメリカのメジャーo. のほとんどと共演し名声を高めた。メンゲスはこのシリーズでJ.S.バッハ:「シャコンヌ」(78CDR-3020)、ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番(78CDR-3497)、ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番(78CDR-3497)、シューベルト:ソナチネ第3番(78CDR-3206)が出ている。指揮者のランドン・ロナルド(1873-1938)はロンドン生まれ。LSO、ロンドン新so.(ロイヤル・アルバート・ホールo.)、スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席指揮者を歴任。機械式録音時代からレコード録音が多数あった。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3918
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ウィーン八重奏団員〜ベートヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
 ウィーン八重奏団のメンバー
  [ウィリー・ボスコフスキー(Vn) ヨハン・クルンプ(Cb)
   アルフレート・ボスコフスキー(Cl) ルドルフ・ハンツル(Fg)
   ヨゼフ・ウェレバ(Hr) ギュンター・ブレイテンバッハ(Va) ニコラウス・ヒュブナー(Va)]
78DSD-3918
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 録音:1948年7月、ジュネーヴ放送スタジオ、スイス( ffrr 録音)|英 DECCA, AX 306/310 |プロデューサー:ヴィクター・オロフ|エンジニア:ケネス・ウィルキンソン。ウィーン八重奏団は、長い伝統に育まれた独特の優美な響きと、自発性に富んだ豊かな表現で、世界最高のオーケストラとして、世界中の音楽ファンから愛されてきたVPOの首席奏者たちを中心に結成された。第二次世界大戦後直後の1947年、当時VPOのコンサート・マスターだったウィリー・ボスコフスキー(1909-1991)と彼の実弟で首席クラリネット奏者アルフレート・ボスコフスキー(1913-1990)を中心に弦楽器奏者5人、管楽器奏者3人で結成された。これはその初録音。SPレコードの末期で英国デッカ社はウィーンにスタジオが無く、スイスのジュネーヴの放送局のスタジオに出向き録音した。デッカ社がウィーンで録音を始めたのは1950年だった。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3917
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マルティノン〜ラヴェル&シャブリエ
 ラヴェル:組曲「クープランの墓」(*)
 シャブリエ:田園組曲(#)
ジャン・マルティノン指揮
LPO
78DSD-3919
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 録音:1947年5月13日(*) 1948年12月15日(#) 、キングズウェイ・ホール、ロンドン|英 DECCA, AK 1838/39 (*) [ffrr] /米 LONDON, T.5126/7 (#) (英 DECCA, AK2239/40 と同一録音) [ffrr] 。ジャン・マルティノン(1910-1976)はフランスのリヨン生まれ。パリ音楽院でヴァイオリンを学び、ヴァンサン・ダンディとアルベール・ルーセルに作曲シャルル・ミュンシュとロジェ・デゾルミエールに指揮法を師事した。ヴァイオリニストとして出発したが、途中で指揮者に転向、パリ音楽院o.、ボルドーso.、コンセール・ラムルー、イスラエル・フィルハーモニー、デュッセルドルフso. などの指揮者を歴任。1958年からはフリーランス。その後シカゴso. の音楽監督をつとめた。1968年からフランス国立放送管弦楽団の音楽監督に就任し、フランス指揮界における重鎮として活躍したが、1976年3月1日、66歳で他界した。この録音はSPレコード時代の末期のもので、若き日のマルティノンの音楽を聴くことができる貴重な録音。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3916
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モウラ・リンパニー〜
 グリーグ
:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16
モウラ・リンパニー(P)
シドニー・ビーア指揮
ナショナルso.
78DSD-3916
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 録音:。1945年5月14日、キングズウェイ・ホール、ロンドン|英 DECCA, AK 1134/37 。モウラ・リンパニー(1916-2005)はイギリスのコーンウォール生まれの女流ピアニスト。幼少時にベルギーの修道院に送られ、そこで音楽才能が開花し、リエージュで勉強を続けた。その後ロンドンの王立アカデミーでも学んだ。さらにウィーンでパウル・ヴァインガルテンに師事し、1938年ブリュッセルで開催されたイザイ・ピアノ・コンクールでソ連のエミール・ギレリス(1916-1985)に次いで2位に入賞した。第2次世界大戦後はイギリスで最も名前の通ったピアニストになった。指揮者のシドニー・ビーアはナショナルso. の創立者。このシリーズでチャイコフスキー交響曲第5番(78CDR-3158)が出ている。第2楽章のホルン・ソロはデニス・ブレインが吹いている。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3915
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シュナーベル〜モーツァルト
 ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595
  (カデンツァ:モーツァルト)
アルトゥール・シュナーベル(P)
ジョン・バルビローリ指揮
LSO
78DSD-3915
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 録音:1934年5月2日、 EMI アビー・ロード第1スタジオ、ロンドン|米 VICTOR, 17053/56 (英 HMV, DB 2249/52と同一録音)。今でこそ幾多の録音が存在するこの曲だが、1934年にウィーンでシュナーベルによって演奏されたのは、なんとモーツァルトがこの地で初演して以来の二度目の演奏会だったことはあまり知られていない。この曲の世界初録音。アルトゥール・シュナーベル(1882-1951)はポーランドのリプニク(旧オーストリア領)生まれ。1889年7歳でウィーン音楽院に入り、1891年から1897年に名教授テオドール・レシェティツキ(1830-1915)に師事した。1901年ベルリン・デビュー、1933年までこの地を本拠にした。その後1932年から1934年にロンドンに居を構え、1939年にアメリカに移住した。指揮者のサー・ジョン・バルビローリはロンドン生まれ。1916年ヘンリー・ウッドの率いるクイーンズ・ホールo. に入りチェリストとして活躍を始めた。1925年室内o. を組織して指揮者に転向。1936年NYPの首席指揮者になった。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3914
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モントゥー〜ブラームス
 交響曲第2番 ニ長調 Op.73
ピエール・モントゥー指揮
サンフランシスコso.
78DSD-3914
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 録音:1945年3月19日、サン・フランシスコ|米 VICTOR, 11-9237/40 。ピエール・モントゥー(1875-1964)はフランス生まれの大指揮者。パリ音楽院でヴァイオリンと指揮法を学び、1906年コロンヌo. を指揮して指揮者デビュー。1911年からディアギレフのロシア・バレエ団の指揮者をつとめ、ストラヴィンスキーの「春の祭典」、「ペトルーシュカ」などの初演を指揮した。第一次世界大戦(1914-1918)でモントゥーは兵役に服したが1916年に除隊、アメリカに渡り、翌年からメトロポリタン歌劇場の指揮者に就任、1935年から1953年までサンフランシスコso. の常任となり、同楽団の黄金時代を築いた。モントゥーはその後フリーになり1963年にLSOと共に来日した。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3913
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[CD-R]
ヘルシャー + カイルベルト〜シューマン
 チェロ協奏曲 イ短調 Op.129
ルートヴィヒ・ヘルシャー(Vc)
ヨーゼフ・カイルベルト指揮
ベルリン国立歌劇場o.
78DSD-3913
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 録音:1938年6月8日、ベルリン|日 VICTOR, JD-1599/601 (英 HMV, DB 4550/52 と同一録音)。#一部に使用ディスクの傷によるノイズが入る。 ルートヴィヒ・ヘルシャー(1907-1996)はドイツのチェリスト。6歳でチェロを始め、ライプツィヒでユリウス・クレンゲル(1859-1933)に、ベルリンでフーゴ・ベッカー(1864-1941)に師事し、1930年にメンデルスゾーン賞を受賞し、1936年フルトヴェングラー指揮BPOの演奏会でソリストとしてデビューした。その後ピアノのエリー・ナイ(1882-1968)、ヴァイオリンのマックス・シュトループ(1900-1968)とピアノ三重奏団を組んだヨーゼフ・カイルベルト(1908-1968)はドイツの指揮者。これは大戦中に録音されたこの指揮者の最初期の録音。LP時代になって多くの名録音を残している。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3912
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パガニーニSQ 〜ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 Op.18 No.4
 パガニーニSQ [アンリ・テミアンカ(Vn1) ギュスタヴ・ロッセール(Vn2)
           ロベール・クルト(Va) ロベール・マース(Vc)]
78DSD-3912
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[DVD-R]
 録音:1947年5月22日、 EMI アビー・ロード・スタジオ、ロンドン|英 HIS MASTWER'S VOICE, 8488/90 。パガニーニ弦楽四重奏団は1944年アンリ・テミアンカ(1906-1992)によって結成された。結成の前年テミアンカは元プロアルト弦楽四重奏団のチェリスト、ロベール・マースに会った。マースは新しい弦楽四重奏団のスポンサーになる人物が居ることを話し、またニューヨークの楽器店で売り出されていたパガニーニ(1872-1840)が所有していた4本のアントニオ・ストラディヴァリ(1644-1737)製の楽器を同じスポンサーが購入して貸与されることで四重奏団をスタートした。1946-47年のシーズンにオール / ベートーヴェンのプログラムをワシントンの国会図書館で演奏し大成功を収め、すぐにRCA VICTOR社が契約した。各奏者の略暦は78CDR-3379ドビュッシー弦楽四重奏曲にある。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
33CDR-3911
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シュナーベル〜モーツァルトピアノ協奏曲集
 〔第20番 ニ短調 K.466 (*) /
  第24番 ハ短調 K.491 (#) 〕
アルトゥール・シュナーベル(P)
ウォルター・ジュスキント指揮
フィルハーモニアo.
33DSD-3911
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 録音:1948年6月17日(*)、18日(*/#)、19日(#)、 EMI アビー・ロード第1スタジオ、ロンドン|米 VICTOR, LHMV-1012 。アルトゥール・シュナーベル(1882-1951)はポーランドのリプニク(旧オーストリア領)に生まれた。1889年7歳でウィーン音楽院に入り、1891年から1897年に名教授テオドール・レシェティツキ(1830-1915)に師事した。1901年ベルリン・デビュー、1933年までこの地を本拠にした。その後1932年から34年にロンドンに居を構え、1939にアメリカに移住した。このモーツァルトは大戦後の1948年に録音されたが、SPレコードでは発売されずに、初レコードはこのRCA盤だった。指揮者のワルター・ジュスキント(1913-1890)はプラハ生まれ。1938年ナチスの迫害を嫌ってイギリスに逃れた。EMIのハウス・コンダクターとして、巨匠達の録音伴奏指揮者を務めた。 復刻には 2023年秋発売予定のダイレクト・カップル MC 型カートリッジ(カデンツァ注:実際の発売有無は不明) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3910
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[CD-R]
ルービンシュタイン + バルビローリ〜
 ショパン
:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 (*) /
      ワルツ第7番 嬰ハ短調 Op.64 No.2 (#)
アルトゥール・
 ルービンシュタイン(P)
ジョン・バルビローリ指揮(*)
LSO(*)
78DSD-3910
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 録音:1931年1月8日-9日、キングズウェイ・ホール(*) /1930年12月17日、スタジオC、小クイーンズ・ホール(#)、ともにロンドン|英 HMV, DB 1494/7 。アルトゥール・ルービンシュタイン(1887-1982)はポーランド生まれの大ピアニスト。そのレパートリーは古典派から現代音楽と幅広く、電気録音の初期からレコード録音を始めた。生涯の前半をヨーロッパで過ごし、1937年にアメリカに移住した。このショパンはルービンシュタインの初期の録音で、ここに収められた「ワルツ 嬰ハ短調」はなんとテイク8(八回やり直してOKを出した)だった。これは限られたアーティストにのみ許されたことで、ヴァイオリンの巨匠フリッツ・クライスラーにテイク7(ベートーヴェン:スプリング・ソナタ」の第3楽章-78CDR-3014)というのがあった。ルービンシュタインは後年ショパンのほぼ全作品のレコード録音を完成している。指揮者のジョン・バルビローリ(1899-1970)は1916年にヘンリー・ウッドの率いるクイーンズ・ホールo. にチェリストとして入団(J.S.バッハ:チェロとピアノのためのソナタが78CDR-3443で出ている)。1925年には自らの室内o. を組織して指揮をはじめた。1936-43年にNYPハーモニーso. の首席指揮者をつとめた。SPレコード時代シュナーベルやクライスラーらの巨匠との録音があった。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3909
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メニューイン + モントゥー〜ブルッフ
 ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
イェフディ・メニューイン(Vn)
ピエール・モントゥー指揮
サンフランシスコso.
78DSD-3909
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 録音:1945年1月27日、サンフランシスコ|米 VICTOR, 11-8951/53 。イェフディ・メニューイン(1916-1999)はニューヨーク生まれのユダヤ系ヴァイオリニスト。4歳からヴァイオリン教育を受け、7歳でサンフランシスコso.と共演して初舞台を踏んだ。ルッジェーロ・リッチ(1918-2012)の師でもあったルイス・パーシンガー(1887-1966)が最初のヴァイオリン教師。その後パリでジョルジュ・エネスコ(1881-1955)に、ベルリンでアドルフ・ブッシュ(1891-1952)に師事した。このブルッフはメニューインの2回目の録音。ピエール・モントゥー(1875-1964)はパリ生まれのフランスの大指揮者。1935年から1953年アメリカのサンフランシスコso. の指揮者をつとめ、同楽団の黄金時代を築いた。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3908
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[CD-R]
ケンペン〜ベートーヴェン
 交響曲第2番 ニ長調 Op.36
パウル・ファン・ケンペン指揮
ドレスデンpo.
78DSD-3908
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 録音:1941年ドレスデン|独 GRAMMOPHON, 67608/12S 。 指揮者のパウル・ファン・ケンペン(1893-1955)はオランダ生まれ。アムステルダム音楽院で、ユリウス・レントヘン(1855-1932)、ベルナルト・ズヴェールスに作曲と指揮法を、ルイ・ツィマーマン(1873-1954)にヴァイオリンを学び、アムステルダム・コンセルトヘボウo. の第2ヴァイオリン奏者としてキャリアをスタートした。1932年にドイツ国籍を取得し、1933年に指揮者デビュー。1934年にドレスデンpo. の音楽監督に就任。1942年から1944年までアーヘン市立歌劇場の音楽監督をつとめた。第二次大戦後、活動の場をオランダに移したが、戦時中のナチス政権とのかかわりを問題視され物議を醸した。1955年アムステルダムで死去。ファン・ケンペンはSPレコードにベートーヴェンの交響曲第5番(ドレスデン・フィル)と交響曲第8番(ベルリン・フィル)を独POLYDORに録音していた。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3907
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ストコフスキー〜ブラームス
 交響曲第1番 ハ短調 Op.68
レオポルド・ストコフスキー指揮
ハリウッド・ボウルso.
78DSD-3907
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 録音:1945年8月1日、ロサンゼルス|米 VICTOR, 18-0020/24 。このオーケストラは1922年にロサンゼルス地域で活動するミュージシャンが集まって野外劇場(ハリウッド・ボウル)演奏会を開いたのが始まり。1945年に指揮者のレオポルド・ストコフスキーのもとでハリウッド・ボウルso. が設立された。これはその最初の録音。だがこのオーケストラは7シーズンで解散した。その後ハリウッド・ボウルでの夏のコンサートはロサンゼルスpo.によって続けられている。レオポルド・ストコフスキー(1882-1971)はロンドン生まれ。1912年にフィラデルフィアo. の指揮者に就任し1940年までその地位にあったレオポルド・ストコフスキーはレコードの発展に大きく貢献した。1925年に電気録音による初のオーケストラ録音、1932年にはベル研究所の世界初のステレオ録音の実験に参加し成功させた。この録音は日・米戦争終結の2週間前に行われた。レコードはSP盤ながら従来の落とせば割れるシェラック盤ではなく、LPと同じビニール製。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3906
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[CD-R]
ロン + パレー〜ダンディ
 交響曲第1番 ト長調
  「フランス山人の歌による交響曲」 Op.25
マルグリット・ロン(P)
ポール・パレー指揮
コロンヌo.
78DSD-3906
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 録音:1934年5月24日-25日、パリ|仏 COLUMBIA, LFX 332/4 。作曲者ダンディが毎年夏を過ごしたセヴェンヌ地方山地の民謡を主題にして作曲。マルグリット・ロン(1874-1966)はフランスのニーム生まれ。17歳でパリ音楽院の一等賞を得た後、マルモンテル(1816-1898)教授のもとでさらに研鑽をつみ、1893年にサル・プレイエルでデビューし、1906年32歳でパリ音楽院教授に就任した。指揮者のポール・パレー(1886-1979)はノルマンディのル・トレポール出身。パリ音楽院在学中の1911年、カンタータ「ヤニッツァ」でローマ大賞を受賞。第1次世界大戦(1914-1918)にフランス陸軍に従軍したがドイツ軍の捕虜となり、ダルムシュタット収容所生活の間に音楽家たちと交友を築いた。大戦後は指揮者として活躍した。このシリーズで、この曲と同じセッションで録音されたベートーヴェンの田園交響曲(78CDR-3259)が出ている。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3905
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牧神の午後への前奏曲〜マルセル・モイーズの芸術
 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(*)
 フェルー:無伴奏フルートのための3つの小品(#)〔恋する羊飼い/硬玉/端陽〕
 イベール:フルート協奏曲(1932-33) (+)
  マルセル・モイーズ(Fl) ワルテル・ストララム指揮ストララムo.(*)
  ウジェーヌ・ビゴー指揮交響楽団(+)
78DSD-3905
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 録音:1930年2月24日(*) /1933年(#)、1934年(+)、パリ(#/+) |仏 COLUMBIA, LFX 30 (*), DFX 194 (#) /仏 DISQUE GRAMOPHONE, L 1013/4 (+) 。フルートのマルセル・モイーズ(1889-1984)はパリ音楽院でポール・タファネル(1844-1908)、フィリップ・ゴーベール(1879-1941)に師事し、1906年に一等賞を得て1908年にソロ・デビューした。1913年から32年にオペラ・コミック、1922年から32年にはストララムo. に席を置き、1932年から49年にパリ音楽院の教授をつとめた。指揮者のウジェーヌ・ビゴー(1888-1965)はパリ音楽院出身。シャンゼリゼ劇場の指揮者を経てパリ音楽院o.、フランス国立放送o.、ラムルーo.、オペラ・コミックの指揮者を歴任、母校の指揮科の教授もつとめた。2曲目の作曲者フェルーは現代音楽推進団体(トリトン)の創立者の一人。モイーズはこのシリーズで殆どの録音が復刻されている。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3904
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[CD-R]
百万ドル・トリオ〜
 シューベルト
:ピアノ三重奏曲第1番 Op.99
アルトゥール・
 ルービンシュタイン(P)
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)
エマヌエル・フォイアマン(Vc)
78DSD-3904
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 録音:1939年9月13日、ニューヨーク|米 VICTOR, 11-8394/7 。 この名人3人のトリオは「百万ドル・トリオ」と呼ばれた。ピアノのアルトゥール・ルービンシュタイン(1887-1982)はポーランド出身。20世紀を代表するピアニストの一人。前半生をヨーロッパで、後半生はアメリカで活躍した。演奏家キャリアは80年以上。ヴァイオリンのヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)はウクライナ生まれ。3歳でヴァイオリン教師レオポルド・アウアー(1845-1930)に師事し、第1次世界大戦(1914-1918)中に一家でアメリカに渡り、1925年にアメリカの市民権を得た。その後大ヴァイオリニストとして君臨した。チェロのエマヌエル・フォイアマン(1902-1942)はウクライナのコロミア生まれ。ライプツィヒの音楽院で名教授ユリウス・クリンゲル(1859-1933)に師事した。ナチスを逃れて一時スイスに居を構えたが1938年アメリカに移住した。フィラデルフィアのカーチス音楽院で教える一方、上記の二人とのトリオで活躍したが、1942年に40歳の若さでニューヨークで死去した。このトリオの「大公トリオ」(78CDR-3865)も出ている。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3903
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[CD-R]
トスカニーニ〜モーツァルト
 交響曲第40番 ト短調 K.550
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮
NBC so.
78DSD-3903
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 録音:1938年3月7日、1939年2月27日、 NBC 放送 8H スタジオ、ニューヨーク|英 HMV, DB 3790/2 (米 VICTOR, 15733/5 と同一録音)。アルトゥーロ・トスカニーニ(1887-1967)はイタリアのパルマ生まれ。最初チェロを学んだ。1888年南米への演奏旅行中に指揮者の代役をつとめ、それを機に指揮者に転向した。1898-1908年ミラノ・スカラ座音楽監督、1908-1915年ニューヨーク・メロポリタン歌劇場音楽監督、1926-1936年NYP音楽監督を歴任した。1930-1931年バイロイト音楽祭に出演、1934-1937年ザルツブルク音楽祭に出演した。1937年ムッソリーニの独裁政権に反対してアメリカに亡命、一旦引退を表明したが、NBCso. が創立されて復帰し、途中一年間の空白(1943年)があったが、1954年まで常任指揮者をつとめた。この交響曲40番はモーツァルトの原譜にないクラリネットが加えらている。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
78CDR-3902
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[CD-R]
超希少盤より復刻、ジャック・ティボー〜アコースティック録音集
 ヴェラチーニ/サルモン編曲:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 Op.2 No.8 (*)
  [1924年11月13日、ヘイズ、 UK | HMV, DB 801 (Cc 5352-1 & Cc 5353-2) ]
 サン=サーンス:「大洪水」前奏曲 Op.45 (*) (復刻元ディスクにキズあり)
  [1924年2月26日、キャムデン、 US | HMV, DA 620 (A 29546-2) ]
 ドビュッシー:「小組曲」〜小舟にて (復刻元ディスクにキズあり)
  [1924年2月26日、キャムデン、 US | HMV, DA 620 (A 29545-2) ]
 ヴュータン:セレニテ Op.45 No.5
  [1922年2月6日、ヘイズ、 UK | Victrola, 66064 (Bb 979-2) ]
 ドヴォルジャーク/クライスラー編曲:スラヴ舞曲第2番 ト短調 Op.46 No.2
  [1922年2月6日、ヘイズ、 UK | HMV, 5-7956 (Bb 978-3) ]
 シューベルト:楽興の時第3番 ヘ長調 Op.94 No.3
 ローデ/ティボー編曲:カプリス第18番 ヘ長調「小さなカプリス」
  [1922年2月7日、ヘイズ、 UK | HMV, 5-7955 (Bb 982-3) ]
 ラモー/クライスラー編曲:タンブーラン / ヴィニャフスキ/ティボー編曲:サルタレッロ
  [1922年2月7日、ヘイズ、 UK | HMV, 5-7953 (Bb 983-1) ]
 ジャック・ティボー(Vn) ハロルド・クラクストン(P;*) ピアノ伴奏(*以外)
78DSD-3902
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[DVD-R]
 ジャック・ティボー(1880-1953)は20世紀前半に活躍したフランスのヴァイオリン奏者。ボルドー出身。1893年からパリ音楽院でマルタン・マルシック(1848-1924)に師事し、1896年に一等賞を得た。生活のためにカフェのコンセール・ルージュで弾いていたところ、指揮者のエドゥアール・コロンヌ(1838-1910)に見いだされ楽員に採用された。その時ティボーの親友で後にパリ音楽院の教授になったジュール・ブーシュリ(1877-1962)もコロンヌo. の楽員になった。ここには1922年のHMVでの録音と1924年のアメリカVICTORへの録音と1924年ティボー機械式録音最後のヴェラチーニが入っている。すべて超稀少SPレコード。 復刻には 「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SP レコード専用 MC 型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm 」 (3 mil 針) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
33CDR-3901
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[CD-R]
オレフスキー + シェルヘン〜ヴィヴァルディ
 協奏曲集「四季」(和声と創意への試み Op.8 より)
ジュリアン・オレフスキー(Vn)
ヘルマン・シェルヘン指揮
ウィーン国立歌劇場o.
33DSD-3901
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 ヴァイオリンのジュリアン・オレフスキー(1926-1985)はドイツ生まれ。1935年に家族とともにアルゼンチンのブエノスアイレスに移住、ヴァイオリニストとして研鑽を積んだ。1947年にアメリカに移り、1949年にニューヨークのタウン・ホールでデビュー、1950年にカーネギー・ホールで4回のリサイタルを行った。1959年には来日したこともある。演奏家として活躍すると同時にマサチューセッツ大学で後進の指導にあたった。59歳の時に心臓麻痺で他界した。指揮者のヘルマン・シェルヘン(1891-1966)はドイツ出身。1951年以降ウィーンに設立された新興レコード会社WESTMINSTERで多くのレコーディングを行った。バロック、古典派から当時の現代音楽まで広いレパートリを誇った。 復刻には 2023年秋発売予定のダイレクト・カップル MC 型カートリッジ(カデンツァ注:実際の発売有無は不明) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
33CDR-3900
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[CD-R]
ミシェル・ブシノ〜ヴァイオリン・リサイタル
 タルティーニ/クライスラー編曲:コレッリの主題による変奏曲
 クライスラー:マルティーニの様式によるアンダンティーノ
 パガニーニ:カプリス Op.1 より〔第13番/第9番「狩り」〕
 シューベルト/ヴィルヘルミ編曲:アヴェ・マリア / イザイ:マズルカ
 ヴィニャフスキ:ポロネーズ ニ長調 / ポルディーニ/クライスラー編曲:踊る人形
 フォーレ:子守歌 / ラヴェル:ツィガーヌ
 ミシェル・ブシノ(Vn) ジュヌヴィエーヴ・デフレヌ(P)
33DSD-3900
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[DVD-R]
 録音:1957年、パリ|仏 Disques Festival, JON 100.027 (Mono) 。 パリ音楽院ヴァイオリン科の名教授ジュール・ブーシュリ(1878-1962)に師事したミシェル・ブシノ(1929-2007)はボルドー生まれ。1943年に一等賞を得て卒業。1953年のロン=ティボー国際コンクールのヴァイオリン部門で入賞。このコンクールの審査員の一人だったダヴィド・オイストラフ(1908-1974)がソ連政府を説得しブシノを助手にした。その後ブシノはベルギーのクイーン・エリザベス音楽コンクールでも入賞した。ブシノはフランス国立o. に席を置きジョルジュ・プレートル指揮のサン=サーンス「死の舞踏」の中でソロを聴くことができる。本シリーズでヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番(78CDR-3029)が出ている。 復刻には 2023年秋発売予定のダイレクト・カップル MC 型カートリッジ(カデンツァ注:実際の発売有無は不明) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。
33CDR-3899
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[CD-R]
アンダンテ・カンタービレ、
  正式デビュー前の巌本真理SQ 〜チャイコフスキー

 アンダンテ・カンタービレ(*) /「四季」〜秋の歌(#) /
 「なつかしい土地の思い出」より(+)〔瞑想曲 ニ短調/メロディ 変ホ長調〕
 巌本真理SQ (*) [巌本真理(Vn1) 友田啓明(Vn2) 北爪規世(Va) 黒沼俊夫(Vc)]
 巌本真理(Vn;#/+) 黒沼俊夫(Vc;#) 坪田昭三(P;#/+)
33DSD-3899
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[DVD-R]
 録音:1959年頃| 日 Toshiba Records, JCO-1040 (Mono) 。# LP 特有のパチ・ノイズがある。正式には1964年にデビューした巌本真理弦楽四重奏団の演奏(*)が聴ける。巌本真理(1926-1979)は東京生まれ。6歳から高名なヴァイオリン教師の小野アンナ(1898-1979)に師事した。1937年12歳の時、第6回日本音楽コンクールで第1位。1939年にデビュー・リサイタルを開いた。1948年から音楽学校(現東京藝術大学音楽学部)の教授を務めた後、1951年に渡米し、ジュリアード音楽院でルイ・パーシンガー(1887-1967)、ジョルジュ・エネスコ(1881-1955)に師事し、ニューヨークのタウン・ホールでリサイタルを開いた。帰国後ソロ奏者として積極的に活躍する一方、1964年に巌本真理弦楽四重奏団を結成した。この録音は創立間もない東芝電気のレコード部門で録音された物。巌本真理はこのシリーズでJ.S.バッハ:シャコンヌ(78CDR-3200)、G線上のアリア(33CDR-3469)、アヴェ・マリア(33CDR-3470)、ベートーヴェンのロマンス(33CDR-3479)、ルクー:ヴァイオリン・ソナタ(78CDR-3486)が出ている。 復刻には 2023年秋発売予定のダイレクト・カップル MC 型カートリッジ(カデンツァ注:実際の発売有無は不明) と コルグ の 「 DS-DAC-10R 」 DSD 録音機を使用した。

DOREMI (加) 特記以外 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 #当レーベルは一時「一部アイテムのCD-R化」を発表しましたが すぐに撤回、「すでにCD-Rになったもの以外はプレス盤のまま継続する」としていましたが、2024年6月に1アイテム「既出プレス盤のCD-R化」がアナウンスされました。今後も同様のアイテムが出ると思われますので、アナウンス直後のご注文をおすすめいたします。
 旧譜はこちらから
含・初出、クラウス・テンシュテット・ライヴ Vol.4 〜
  NYP 1980.5.29, 1985.1.17, 4.11 & CSO 1976.12.9

 ベートーヴェン:交響曲
  〔第5番 ハ短調 Op.67 「運命」(*) /
   第4番 変ロ長調 Op.60 (#) 〕
 R.シュトラウス:
  交響詩「ドン・キホーテ」 Op.35 (**)
 ブラッハー:
  パガニーニの主題による変奏曲 Op.26 (+) /
  協奏的音楽 Op.10
ローン・マンロー(Vc;**)
ポール・ニューバウアー(Va;**)
クラウス・テンシュテット指揮
NYP (無印以外) 、
シカゴso.(無印)
 録音:1980年5月29日(#)〔既出盤はすべて1980年5月のみの記載〕、1985年1月17日(*/**)、1985年4月11日(+)、以上、エイヴリー・フィッシャー・ホール、ニューヨーク(無印以外) /1976年12月9日〔既出盤は1970年代との記載〕、シカゴ(無印) | (*/**):おそらく初出音源| (#/+):既知中、テンシュテットによる唯一の同曲録音|既出CD, CD-R: Siberian Tiger [CD-R], ST-001 (#) / Memories [CD], ME-1020/4 (#) / Harvest Classics [CD-R], HC-06010 (+) 〔以上すべて廃盤、入手不能〕/ FKM [CD-R], FKM-CDR304/5 (+) / WME, WME-S-1058 (無印) 。
 当巻も2曲が初出。さらに2曲に関しては初めて録音年月日詳細が明らかになっている。★テンシュテットのお宝ライヴ音源集、第4弾。R.シュトラウスやブラッハーの緻密で壮麗な管弦楽法による作品を巧みにドライヴ!
 #2024年8月上旬発売予定。
クラウス・テンシュテット・ライヴ Vol.3 〜
  BSO 「英雄」 1977.7.30 + 最後のブル8 1992.4.14

 ベートーヴェン:
  交響曲第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」(*)
 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 WAB.108 (#)
クラウス・テンシュテット指揮
ボストンso.(*)、
NYP (#)
 録音:1977年7月30日、タングルウッド〔、マサチューセッツ州、 US 〕(*) /1992年4月14日〔、エイヴリー・フィッシャー・ホール〕、ニューヨーク(#) |既出CD-R: Rare Moth, RM-486S (*) / St-Laurent Studio [CD-R], YSL-T-770 (*) / Ritardando, RIT-5064/5 (#) 。#録音データ中、〔内〕の会場は当店で補完したもので、本体には記載されておりません。
  (#)はテンシュテットによるアメリカ大陸最後の演奏会〔同曲目での演奏会は1992年4月9日、1992年4月10日、1992年4月11日にもあり、 NYP のコンサート・アーカイヴによれば4日とも開催されたことになっている〕、かつ曲を問わず彼最後のブルックナー演奏。 NYP とは16日、17日、21日にも別プログラムで公演が予定されていたがキャンセルとなり、クルト・マズアが代役で登壇した。 『★テンシュテットのお宝ライヴ音源集、第3弾。マニアにはたまらない、92年ニューヨーク・フィルとのブルックナーの8番を収録!』
 #2024年8月上旬発売予定。
1曲以外初出&含・初音盤、クラウス・テンシュテット・ライヴ Vol.2 〜
  CSO 1976.12.9 、 NYP 1985.4.11 & BSO 1979.7.20, 1980.7.26

 ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 Op.67 「運命」(*)
 シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.97 「ライン」(#)
 ハイドン:協奏交響曲 変ロ長調 Op.84, Hob.I: 105 (+) /
      チェロ協奏曲 ハ長調 Hob.VIIb: 1 (++) /
      交響曲第64番 イ長調 Hob.I: 64 「時の移ろい」(+++)
 ジョゼフ・シルヴァースタイン(Vn;+) ジュール・エスキン(Vc;+/++)
 ラルフ・ゴンバーク(Ob;+) シャーマン・ウォルト(Fg;+)
 クラウス・テンシュテット指揮 シカゴso.(*) 、 NYP (#) 、ボストンso.(+/++/+++)
 録音:1976年12月9日、シカゴ(*) /1985年4月11日、ニューヨーク(#) /1979年7月20日(+)、1980年7月26日(++/+++) 、タングルウッド(+/++/+++) | (#以外):既出盤を含め、日付とオケが正しければおそらく初出音源| (+/++/+++):おそらくテンシュテットによる初音盤作品|既出CD-R: Harvest Classics, HC-06010 (#) 〔廃盤、入手不能〕/ FKM, FKM-CDR304/5 (#)。
 テンシュテットによるハイドンが、なんと3曲一挙に音盤初登場。テンシュテットのハイドンは比較的珍しく、音盤既出の交響曲は第57番以降の6曲程度しかなく、協奏曲や協奏交響曲も皆無だったはず。テンシュテットとシカゴ響の(*)には1982年3月6日とされる演奏 (Vibrato, VHL-552) があったが、この日は実際にはボストン響との演奏会 (WME , WME-S/M-1076) で、確実にシカゴ響とされる同顔合わせによる同曲はこれが初出と思われる。なお演奏会の日付は1976年12月8日、あるいは1976年12月11日ともされる。 『テンシュテットの知られざるアメリカ・ライヴ音源集。第2弾は「運命」「ライン」と白熱まちがいなしの曲目にやられます。またハイドンの64番はテンシュテットお気に入りの得意曲で、よくとりあげた作品。』
 #2024年7月下旬発売予定。
含・初出&初音盤、クラウス・テンシュテット・ライヴ Vol.1 〜
  ボストン響 1977.7.29-30, 1979.7.20 & NDR 1977.11.14

 ベートーヴェン:ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲 ハ長調 Op.56 (*) /
         交響曲第7番 イ長調 Op.92 (#)
 マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」(+)
 ハイドン:交響曲第45番 嬰へ短調 Hob.I: 45 「告別」(**)
 ジョゼフ・シルヴァースタイン(Vn;*) ジュール・エスキン(Vc;*) ピーター・ゼルキン(P;*)
 クラウス・テンシュテット指揮 ボストンso.(+以外)、ハンブルク NDR so.(+)
 録音:1977年7月29日(#)、1977年7月30日(*)、1979年7月20日(**)、タングルウッド(+以外) /1977年11月14日〔、ムジークハレ、ハンブルク〕(+) | (**):おそらく初出音源、かつテンシュテットによる初音盤作品|既出CD, CD-R: First Classics, FC-111 (+) / En Larmes [CD-R], ELS-01-82/3 (+) / Re! Discover [CD-R], RED-25 (+) / Rare Moth [CD-R], RM-584S (*) / "000" Classics [CD-R], TH-013 (#), ADB-0003 (#) / Memories, ME-1020/4 (#), ME-1025/6 (+) / Eternities [CD-R], ETCD-168-S (#) / St-Laurent Studio [CD-R], YSL-T-770 (*), YSL-T-1059 (+) 〔以上、一部は月までの記載| En Larmes, Rare Moth, St-Laurent Studio の各盤を除き廃盤、入手不能〕。#録音データ中、〔内〕の会場は当店で補完したもので、本体には記載されておりません。
 テンシュテットによるハイドン「告別」交響曲が音盤初登場。テンシュテットのハイドンは比較的珍しく、音盤既出の交響曲は第57番以降の6曲程度しかなかったはず。『★貴重なライヴ音源をリリースしているDOREMI からテンシュテットのシリーズが始まりました。北ドイツとの『巨人』ライヴは知る人ぞ知る白熱の演奏。タングルウッド音楽祭でのボストン響との録音もピーター・ゼルキンらと共演した三重協奏曲など濃密な内容です。』
 #2024年7月下旬発売予定。

REFERENCE RECORDINGS (米) 
 価格帯記載無し[CD]:1CDあたり¥3080(税抜¥2800) / 価格帯B[SACD等]:1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 757、754、152 のみ新譜、他は2023年リリースの当店未案内旧譜。
 旧譜はこちらから
FR-757SACD
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
ホーネック&ピッツバーグ〜
 ブルックナー

  交響曲第7番 ホ長調(1883年ノヴァーク版)
 メイソン・ベイツ(1977-):レスルレクシト(2018)
マンフレート・ホーネック指揮
ピッツバーグso.
 録音:2022年3月25日-27日、ハインツホール、ピッツバーグ、ライヴ| 5.0 Surround SACD and Stereo CD layers 。『★長年高音質レーベルとして高い評価を得ているREFERENCE RECORDINGS。そしてREFERENCE RECORDINGSはもちろん、PENTATONE,BIS,など録音に定評のある数々のレーベルの録音を40年以上に渡って担当しているsound mirror社がタッグを組んだ大好評「ピッツバーグ・ライヴ!」シリーズ。シリーズ第15弾は、ブルックナー生誕200年のタイミングでブルックナーの交響曲第7番、そしてマンフレート・ホーネックの60歳の誕生日を記念してピッツバーグ交響楽団が委嘱した現代アメリカの作曲家メイソン・ベイツによる「レスルレクシト」が収録されています。★ブルックナーが交響曲第7番の第1楽章を作曲し始めたのは、交響曲第6番の完成後すぐ、1881年9月、夏を過ごしたザンクト・フローリアンでのことでした。1883年の9月5日にフィナーレのスコアが完成。初演は1884年12月30日、ライプツィヒでアルトゥール・ニキシュ指揮によって、そして1885年3月10日にミュンヘンでヘルマン・レーヴィ指揮によって初演され、大成功を収めました。本作は第7番を作曲中に起こった様々な出来事、1881年12月8日に起こった、ウィーンのリング劇場での火災や、ブルックナーが臨席した≪パルジファル≫の世界初演(1882年7月30日)、ワーグナーの死(1883年2月13日)などが大きく影響しているとされています。またこの作品は、リヒャルト・ワーグナーの寛大な後援者であるバイエルン王ルートヴィヒ2世に捧げられています。「初版」はブルックナーの生前、初演の翌年の1885年に出版。国際ブルックナー協会による原典版は、ハース版(第1次全集版)は1944年に、ノヴァーク版(第2次全集版)は1954 年に出版されています。この曲は、第1 番〜第4 番や第8 番のように、ブルックナー自身による大改訂は行われていませんが、この作品が誕生するまでには、ブルックナーとその弟子や同僚でもあったフランツ・シャルクとヨゼフ・シャルク、フェルディナント・レーヴェらの助言や彼らとの議論に基づき、数多くの変形や変更が行われました。そのうちのいくつかは自筆譜に見られ、また初版に初めて現れるものもあります。そのため、残された自筆稿・資料の解釈の相違から、初版・ハース版・ノヴァーク版の間で、相違を見せる箇所がいくつかあります。ホーネックは、ウィーン・フィルのメンバーだった頃からブルックナーの作品とは関りを持っており、ホーネックの深い洞察力と音楽的解釈は、聴くものにブルックナーという人物に対する深い理解を与えてくれます。』
FR-754
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(CD)
価格帯:B
二つの世界の間に〜ガイ・イェフダ(Cl)
 プロコフィエフ:クラリネット、弦楽四重奏とピアノのための「ヘブライの主題による序曲」 Op.34
 ジョエル・エンゲル(1868-1927):クラリネット、弦楽と打楽器のための「悪霊〔ディブク〕」組曲
 パウル・ベン=ハイム(1897-1984):クラリネットと弦楽四重奏のための五重奏曲 B 38

 ガイ・イェフダ(Cl)
 ドミトリ・バーリンスキー、イヴォンヌ・ラム(Vn) エリック ノウリン(Va)
 スレン・バグラトゥーニ(Vc) ケヴィン・ブラウン(Cb)
 ジョン・ウェーバー(打楽器) エリック・ズーバー(P)
 録音:2022年12月14日-15日、クック・リサイタル・ホール、ミシガン州立大学。#CDリリースだが高価格帯。『★20世紀初頭のユダヤの音楽にルーツをもつ作品集。作曲家のコリリアーノに「最も優れたクラリネット奏者のひとり」と賞賛されたガイ・イェフダを中心とした音楽家らが演奏しています。ユダヤ民族に伝わる旋律を取り入れたプロコフィエフによる「ヘブライの主題による序曲」。ユダヤ芸術音楽運動に大きな影響を与え「ユダヤ音楽の父」と賞賛された作曲家ジョエル・エンゲルによる「悪霊」組曲。シュロイメ・アンスキーの同名の劇の付随音楽として書かれました。そして最後にはイスラエルの作曲家パウル・ベン=ハイムのクラリネットと弦楽四重奏による五重奏曲を収録。彼はドイツに生まれ、西ドイツで音楽を学び、ナチスの台頭によりイスラエルに移り住みました。二つの音楽的背景をもつベン=ハイム。この五重奏曲は両方の世界の旋律、リズム、構成を巧みに融合させた傑作です。』
RR-152
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(CD)
価格帯:B
ブラームス・リイマジンド・オーケストレーション
 ブラームス/ヴァージル・トムソン編曲:11のコラール前奏曲 Op.122 (管弦楽編曲版)
 盛宗亮〔ブライト・シェン〕:管弦楽のためのブラック・スワン
  〔ブラームス:6つの小品 Op.118 〜第2番 間奏曲の管弦楽編曲版〕
 ブラームス/シェーンベルク編曲:ピアノ四重奏第1番 ト短調 Op.25 (管弦楽編曲版)

  マイケル・スターン指揮カンザス・シティso.
 録音:2019年5月31日、6月10日、ヘルツベルク・ホール、カウフマン・センター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ、カンザス・シティ、ミズーリ州| HDCD 仕様。#CDリリースだが高価格帯。『★1982年に設立したカンザスシティ交響楽団。マイケル・スターンを音楽監督として迎え、近年目覚ましい飛躍を遂げたオーケストラの一つといえるでしょう。楽団は高い芸術性、独創的なプログラミングのコンサートを行い、現在ではカンザスシティの文化的生活に欠くことのできない存在となっています。今回のテーマはブラームス。カンザスシティ出身のアメリカの作曲家ヴァージル・トムソンが1957/58年に編曲したオーケストラ版の「オルガンのための11のコラール前奏曲」を初録音しています。また中国系アメリカ人作曲家の盛宗亮(ブライト・シェン)が、ブラームスの作品の中でも白眉の美しさを持った一曲である間奏曲第2番を「ブラック・スワン」と題し管弦楽用に編曲したもの、そしてシェーンベルク編曲のピアノ四重奏曲が収録されています。シェーンベルクの編曲はナチスの台頭を逃れてロスに渡った際に、同様の境遇にあった指揮者クレンペラーの提案によって書かれたもの。ブラームスの楽曲の構造はそのままに近代的な色彩溢れるオーケストレーションとなっています。』
スパニッシュ・インプレッションズ
 エンリケ・フェルナンデス・アルボス(1863-1939):3つのスペイン舞曲 Op.1
 ホアキン・トゥリナ(1882-1949):ピアノ三重奏曲第2番 ロ短調 Op.76
 ガスパル・カサド(1897-1966):ピアノ三重奏曲 ハ長調
 マリアノ・ペレジョ(1886-1960):ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための3つの印象

 エルミタージュ・トリオ
  [ミーシャ・カイリン(Vn) セルゲイ・アントノフ(Vc) イリヤ・カザンツェフ(P)]
 録音:2023年4月11日-14日、スカイウォーカー・サウンド、カリフォルニア。2011年に結成されたエルミタージュ・トリオ。2007年の第13回チャイコフスキー国際コンクール・チェロ部門優勝のセルゲイ・アントノフをはじめ、ロシア系の3名による超高性能ピアノ三重奏団。前作はラフマニノフの難曲トリオ(RR-147SACD)に挑戦したが、今作はスペイン物。BPOのコンサートマスターも務めたエンリケ・フェルナンデス・アルボスのスペイン情緒たっぷりのピアノ三重奏曲。アルボスは、アルベニスのピアノ曲集「イベリア」を管弦楽に編曲、後に同曲を編曲しようとしたラヴェルはアルボスが先に編曲していたので断念し、その代わり作曲したのが「ボレロ」であったという逸話でも知られている。そしてスペイン国民楽派を代表する作曲家のひとりホアキン・トゥーリナのピアノ三重奏曲第2番。幼くして亡くなったトゥリナの娘への思いが秘められている。そしてカタルーニャ地方出身の往年のチェロ奏者、ガスパル・カサドによる情熱的なピアノ三重奏曲も収録。そして友人のヴァイオリン奏者に捧げたマリアノ・ペレジョの作品など、濃厚なスペイン色漂う楽曲を収録している。
再会〜セシリア・デュアルテ
  FINA ESTAMPA (粋な男)/ INCERTIDUMBRE (不確実性)/ PELEAS (喧嘩)/ ZAMBA PARA OLVIDAR (忘却のザンバ)/
  LA FLOR DE LA CANELA(ニッケの花)/ LA REVANCHA (復讐)/ ALFONSINA Y EL MAR(アルフォンシーナと海)/
  SABRA DIOS (神のみぞ知る)/ POQUITA FE (少しの信仰)/ LE DIJE A UNA ROSA (一輪のバラの涙)/
  SABRAS QUE TE QUIERO(あなたは知っている 私が愛していると)/ GRACIAS A LA VIDA(人生よありがとう)

 セシリア・デュアルテ(歌)
 Vincent A. Pequeno, Israel Alcala, William Carlton Galvez, Jesus Pacheco
 録音:2020年12月、ワイアー・ロード・スタジオ、ヒューストン。『ここに収録されている曲の多くは、私の母が歌うのを聴いてきた曲であり、幼い頃の思い出とともに、今日のアーティストとしての自分を表現するものでもある。なので、アルバムのタイトルを「再会(Reencuentros)」として、リスナーの方と美しい音楽を共有するとともに、ほんの少しではあるがラテン・アメリカ音楽の芸術的な豊かさも味わってもらいたいと思っている』(セシリア・デュアルテ) メキシコ出身のメゾ・ソプラノ歌手セシリア・デュアルテ。古楽から現代作品まで幅広いレパートリーをもつ多才な歌手。2010年にヒューストン・グランド・オペラで行われたマルティネス作曲の歌劇「Cruzar la cara de la luna」でのレナータ役が高く評価されている。本作は、グラミー賞を何度も受賞している名プロデューサー、ブラントン・アルスポーが手がけたセシリア・デュアルテ初のソロ・アルバム。メキシコやキューバのボレロを中心とした名曲が収録されている。ボレロは、スペイン各地で発生した舞曲で、のちにキューバで広がり、その後スペイン語圏の国々、特にメキシコで、1930年から40年代にロマン歌謡として人気を博した。ここにはアルゼンチン出身のフォルクローレ歌手メルセデス・ソーサが歌って有名となった「アルフォンシーナと海」や「人生よありがとう」なども収録。セシリア・デュアルテは、さまざまなボレロを情感たっぷりに歌い上げている。セシリアはこれらの作品についてこのように語っている。
Le Dolce Sirene - Bach Aria Soloists
 モンテヴェルディ:苦しみが甘美なものならば SV.332 / ヘンデル:「メサイア」〜シオンの娘よ大いに喜べ
 メンデルスゾーン:オルガン・ソナタ 変ロ長調 Op.65 No.4 〜第4楽章
 ヘンデル:甘い静けさ、やさしい泉よ HWV.205
 J.S.バッハ:カンタータ「わたしは自分に満ち足りている」 BWV.204 〜 Die Schatzbarkeit der weiten Erden
 セシリア・マクドウォール(1951-):シェイクスピアの詩による4つの歌
 バッハ・アリア・ソロイスツ:ラ・フォリアによる変奏曲(即興)

 バッハ・アリア・ソロイスツ
  [エリザベス・スー・レーン(Vn) サラ・タンヒル・アンダーソン(S)
   エリサ・ウィリアムズ・ビッカース(Cemb/Org/P) ハンナ・コリンズ(Vc)]
 ヴァイオリン奏者のエリザベス・スー・レーンが創設したバロック・アンサンブル、バッハ・アリア・ソロイスツによるアルバム。ヴァイオリン、ソプラノ、鍵盤楽器、チェロという楽器編成の女性アンサンブルで、モンテヴェルディ、ヘンデル、メンデルスゾーン、バッハ、そしてイギリスの現代作曲家セシリア・マクドウォールの作品を収録している。本作は、ソプラノのサラ・タンヒル・アンダーソンのソロを中心とした選曲だが、4人の多才さと演奏の妙技が存分に発揮された1枚。
FR-751SACD
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(3 HYBRID_SACD)
2.5枚価格
価格帯:B
オールソン + ラニクルズ〜ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
 〔第1番 ハ長調 Op.15 /第2番 変ロ長調 Op.19 /第3番 ハ短調 Op.37 /第4番 ト長調 Op.58 /
  第5番 変ホ長調 Op.58 「皇帝」〕/
「プロメテウスの創造物」序曲 Op.43 (*)
 ギャリック・オールソン(P;*以外)
 ドナルド・ラニクルズ指揮グランド・ティトン音楽祭祝祭o.
 録音:2022年7月5日-9日、ウォーク・フェスティヴァル・ホール、ワイオミング州、 US 、グラウンドティトン音楽祭| 5.0 Surround SACD and Stereo CD layers 。1970年第8回ショパン国際ピアノコンクールで優勝(2位:内田光子)したギャリック・オールソン(1948-)によるベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲録音がリリースされる。アメリカのワイオミング州にあるグラウンドティトン国立公園の麓の街ジャクソンを中心に毎年夏に行われるグラウンドティトン音楽祭での演奏で、同音楽祭の音楽監督を務める名指揮者ドナルド・ラニクルズ(1954-)との共演盤。オールソンは、1998年アメリカのベリングハム・フェスティヴァルに出演した際にピアノ協奏曲全曲(マイケル・パーマー指揮)をライヴ録音しており、今回24年ぶりの再録音となる。ギャリック・オールソン:「60年前にベートーヴェンのピアノ協奏曲をはじめて勉強して以来、これら5曲を世界中のオーケストラと100回以上演奏してきた。今回、尊敬する音楽家ドナルド・ラニクルズ率いるスーパーo. との共演を打診された時は、とても感激した。ジャクソンの標高にも負けないエキサイティングな一週間の成果を存分にお楽しみ頂きたい。」ドナルド・ラニクルズ:「ギャリック・オールソンは音楽界の至宝であり、私の長年の友人でもある。今回この音楽祭に出演してくれたことを心から感謝している。ギャリックが60年間にわたるこの作品へのたゆまぬ努力と研鑽により培われた音楽性は、我々を大いに刺激し、現在はもちろん未来の音楽愛好家への素晴らしいギフトとなった。」
FR-752SACD
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
ホーネック&ピッツバーグ〜
 チャイコフスキー
:交響曲第5番
 エルヴィン・シュールホフ(1894-1942)/
  ホーネック編曲:弦楽四重奏のための5つの小品
マンフレート・ホーネック指揮
ピッツバーグso.
 録音:2022年6月17日-19日、ハインツホール、ピッツバーグ、ライヴ| 5.0 Surround SACD and Stereo CD layers 。長年高音質レーベルとして高い評価を得ているREFERENCE RECORDINGS 。そしてREFERENCE RECORDINGSはもちろん、PENTATONE, BIS, など録音に定評のある数々のレーベルの録音を40年以上に渡って担当しているsound mirror 社がタッグを組んだ好評「ピッツバーグ・ライヴ!」シリーズ。シリーズ第14弾は、チャイコフスキーの交響曲第5番とチェコの作曲家でホロコーストの犠牲となったエルヴィン・シュルホフの作品。2008年からピッツバーグso. の首席指揮者を務めているマンフレート・ホーネック。チャイコフスキーの交響曲第5番は、就任前の2006年に同団と初共演の際に演奏した思い出深い作品。名盤ひしめく名曲だが、ホーネックは初共演から何度もスコアを見直し研究を重ね今回の演奏に挑んだと言う。感情のこもった深い表現から荒々しい金管まで、はっきりしたコントラストを出し、音楽の高揚感とオーケストラと指揮者の一体感が素晴らしい演奏となっている。カップリングのシュルホフの弦楽四重奏のための5つの小品は、ホーネックとトマーシュ・イルによるオーケストラ編曲版。シュルホフはジャズの影響を受けた作品も多く、1924年にに作曲された本作は彼の作品で最も演奏される機会の多い作品。シュルホフはナチス台頭により強制収容所で48年の生涯を閉じた。
シューベルト:ピアノ作品集
 楽興の時 Op.94, D.780 /即興曲集 Op.90, D.899 /
 スケルツォ D.593 /メヌエット 嬰ハ短調 D.600
セルゲイ・クヴィトコ(P)
 録音:2022年4月7日、 Hinves Pianos 、マドリッド、ライヴ。ロシア出身で現在アメリカを拠点にピアニスト、作曲家など幅広く活躍するセルゲイ・クヴィトコが、2022年4月にスペインのマドリッドで行ったシューベルト・リサイタルの模様を録音したCDがリリースされる。演目は、「即興曲」と「楽興の時」のカップリング。19世紀に主としてピアノ曲のジャンルで広まった性格小品「楽興の時」。シューベルトはこのタイトルの小品を1823年頃に6曲書いている。第3曲はこの曲集で最も有名な曲で、愛らしく親しみやすい魅力に満ちた楽曲。そしてシューベルトの代表的なピアノ曲に数えられる「即興曲」。ここでは歌心に溢れた美しい旋律に彩られた作品90の4曲を収録している。セルゲイ・クヴィトコは、6歳から音楽を学び、ミシガン州立大学に留学するために渡米、そこで第1回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの優勝者であるラルフ・ヴォタペックに師事。以降アメリカを拠点に世界各地で演奏会を行っている。また、ザ・レコーディング・アカデミーのメンバーであり米グラミー賞の投票権を持っている。

AD VITAM (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
FLASH-BACK
 シューベルト:君はわが憩い
 クリシュトフ・マルジャートカ(1972-)/メリーナ・ドリノヴァー(1859-1891):チャールダーシュ第3番
 ブリュノ・エルシュトロッファー(1978-):舟
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ(1632-1692)/ロレンツォ・ジロドー編曲:
  ヴァイオリン・ソナタ より〔 Rugiero / Passa Galli / Capritio / Bergamasca / Chiacona 〕
 ロベール・ド・ヴィゼ(1650-1725)/ブリュノ・エルシュトロッファー編曲: La Conversation (対話)
 オロフ・ヨハンソン(1966-): Mattis Valls / ミカエル・マラン(1956-):20 Bucks
 ドナルド・グラント(1980-): Chrissie's / フォーレ:夢のあとに Op.7 No.1

 ロレーヌ・エルストロッファー・ドゥランテル(Cb
   使用楽器:ブレシア、1650年頃制作|使用弓: Tristan Gouhoury

 ルーステン・サイトクーロフ(P) ブリュノ・エルストロッファー(テオルボ)
 クリシュトフ・マルジャートカ(フォークP) ポーリーヌ・シャベール(Org)
 ダヴィッド・ロンバルディ(フィドル)
 録音:2023年8月6日-15日。パリ国立高等音楽院を経て、トゥールーズ・キャピトル国立o. の首席奏者を務めたドゥランテル。現在はオーケストラではなく、ソリストおよび室内楽奏者として、エベーヌ弦楽四重奏団やマティアス・ゲルネらと共演を重ねている。ドゥランテルの言葉(ライナーノートより)『約20年前、私はオーケストラの演奏から離れた。大きな決断だった。オーケストラはオーケストラは大文字の「 O 」がつく巨大な組織体であり、独自のヒエラルキーがあるチームだ。私はその扉を閉ざし、演奏を変えることなく、別の道を歩んだ。私は、クラシック音楽の世界でコントラバスが果たすべき別の役割を探し始めた。私の羅針盤は本能だけで、先入観はなく、唯一の安全策は、必要であれば立ち止まり、見たり学んだりするべき時を見極めることだった。そして、過去と現在の作曲家、音楽家、室内楽奏者たちとの出会いが待っていた。このCDは、まるで写真集のようだ。歴史的なモニュメントの横に置いてあるような、街の名所のスライドをスクロールできる画ビューアーのようなものだ。この一連の画像に共通するものは何だろう?他者を交えた遊び、という以外には何もない。コントラバスには限界があると言われてきた。コントラバスは「限界を押し広げている」とよく表される。私は、まさにその限界にいたかった。音の限界、音量の限界、テクニックの限界... 。そして、僭越ながら、時代の先端。少なくとも夢の中では。』

ATMA (カナダ) 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 旧譜はこちらから
再び見いだされた映像〜チェロとピアノによるドビュッシー
  〔すべてチェロとピアノによる版〕
 スケルツォ L.39 /ピアノ三重奏曲 ト長調 L.5 〜第2楽章 スケルツォ=間奏曲/
 ヴァイオリンとピアノのための間奏曲 L.40b /マズルカ L.75 /バラード L.78 /
 2つのアラベスク L.74 /選ばれし乙女 L.69b 〜前奏曲/コンクール用小品 L.117 /モザイク L.110 /
 スケッチブックから L.112 /喜びの島 L.109 悲歌 L.146 /
 子供の領分 L.119a 〜第6曲 ゴリウォーグのケークウォーク/燃える炭火に照らされた夕べ L.150

 ステファン・テトロー(Vc) オリヴィエ・エベール=ブシャール(P)
 録音:2023年12月11日-15日、ケベック。チェロとピアノで弾くドビュッシー・アルバム、「忘れられた映像」(ACD2-2863)に続く第2弾。20代から晩年の作品までドビュッシーの創作活動を幅広く網羅した選曲。もともとチェロとピアノのために書かれた「スケルツォ L.39」「ヴァイオリンとピアノのための間奏曲 L.40b」の2曲以外はすべて演奏者自らによるチェロとピアノのための編曲版。「アラベスク」「喜びの島」「子供の領分」などピアノ・ソロとして有名な楽曲から新たな魅力を引き出している。
J.S.バッハ:協奏曲集
 2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043 (*/**) /オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV.1055R (#) /
 ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV.1041 (*) /チェンバロ協奏曲 ニ長調 BWV.1054 (+) /
 ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ハ短調 BWV.1060R (*/##)

 ジュリア・ウェドマン(Vn;*) ジェシー・デュベ(Vn;**)
 マシュー・ジェンジョン(Obダモーレ;#/Obダモーレ;##)
 エリック・ミルンズ(Cemb;+)指揮アルモニー・デ・セゾン
 録音:2021年10月21日-22日、ケベック。カナダにおけるグラミー賞、「ジュノー賞」を2度受賞するなど北米で高い評価を受けているピリオド楽器アンサンブル、アルモニー・デ・セゾンによるバッハの協奏曲集。復元版とオリジナルを絡めて様々な編成の楽曲を収録しており、耳に楽しい世界が広がる。録音の質も良く、ソリストの華やかなパッセージはもちろんのこと低音の重厚な存在感もたっぷりと感じられるサウンド。
小さなマエストロ、モーツァルト〜若き天才によるアリア集
 「シピオーネの夢」 K.126 (1772) 〜アリア「 Biancheggia in mar lo scoglio 」(コスタンツァ)/
 「みてくれの馬鹿娘」 K.51 (1769) よりロジーナのアリア(2曲)
   〔 Amoretti che ascosi / Colla bocca, e non col core 〕/
 「第一戒律の責務」 K.35 (1767) 〜アリア「 Ein ergrimmter Lowe brullet 」(慈愛)/
 「バスティアンとバスティエンヌ」 K.50 (1768)
   〜アリア「 Mein liebster Freund hat mich verlassen 」(バスティエンヌ)/
 レチタティーヴォとアリア「 O temerario Arbace...Per quel paterno amplesso」 K.79 (1766?) /
 「ポントの王ミトリダーテ」 K.87 (1770) よりアスパージアのアリア(3曲)
   〔 Al destin che la minaccia / Nel grave tormento / Ah ben ne fui presaga...Pallid 'ombre 〕/
 「アルバのアスカニオ」 K.111 (1771) 〜アリア「 Dal tuo gentil sembiante 」(ファウノ)/
 「ルーチョ・シッラ」 K.135 (1772) よりジューニャによるアリア(2曲)
  〔 Fra i pensier piu funesti di morte / In un istante...Parto, m 'affretto 〕

 マリー=イヴ・マンガー(S) フィリップ・ブーク指揮レ・ボレアド・ド・モントリオール
 録音:2021年11月1日-2日、4日、ケベック。ケベックのソプラノ歌手、マリー=イヴ・マンガーによる、若きモーツァルトが書いたアリア集。10代前半の作品も驚くほど豊かな音楽性を備えており、聴いていてわくわくするような良作ばかり。伴奏はピリオド楽器のアンサンブル。
ACD2-2411
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(13CD)
含・世界初録音〜マスネ:歌曲全集
 〔全333曲|独唱、二重唱、三重唱、四重唱、未出版作品13曲、世界初録音31曲を含む〕
 カリーナ・ゴーヴァン(S) マルク・ブーシェ(Br)他、
 演奏者多数(ピアノのピッチ:435Hz〔1859年パリでの基準〕)
 録音:2020年9月-2022年4月|含・世界初録音。世界初の全集録音。ありそうでなかったマスネの歌曲全集が最新録音で登場する。何とCD13枚、独唱、2重唱、3重唱、4重唱を含む全333曲、うち13曲が未出版作品、31曲世界初録音という快挙。カナダのATMA Classique渾身の制作で、カナダ史上最大の歌曲アルバムとなった。マスネはまずオペラ作曲家として知られ、生前は絶大な人気を誇っていた。オシャレでメロディアスな歌は、ちょうど今日のポップスのようにブティックの店員や飲食店のスタッフが鼻歌で歌うほど浸透していたといわれる。オペラの多くは今日録音で楽しむことが出来るが、終生書き続けた歌曲はいくつかを除き聴く機会が無かった。日本を題材とした「ムスメ」なる秘曲から遺作の「本当の人生」まで興味深い曲が並ぶ。このアルバムは、バリトン歌手マルク・ブーシェのイニシアティブのもと、ケベック州で最も美しい歌声の持ち主たちが集結。オリヴィエ・ゴダンが1854年製エラールのコンサート・グランド・ピアノで伴奏を務めた。マスネはピアノの名手だったこともあり、歌曲のピアノ・パートも冴えた筆致が光り存在感にあふれていることがわかる。ピアノは1859年当時のパリで制定されていたピッチ435Hzによるのも注目。伴奏はピアノだけでなくチェンバロ、ギター、ハープによるものもあり、変化に富み聴きごたえ満点。音楽史上最も旋律の泉に恵まれた作曲家と称されるマスネの絶美の世界を存分に堪能出来る。資料としても超貴重。

COVIELLO (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
女性作曲家を探して Vol.2 〜ロマン派の女性作曲家
 エイミー・ビーチ(1867-1944):ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.34(フルートとピアノ編曲版)
 アマンダ・レントヘン=マイエル(1853-1894):ヴァイオリン・ソナタ ロ短調(フルートとピアノ編曲版)

 ミリアム・テラーニ(Fl) キャサリン・サラシン(P)
 録音:2021年9月17日-20日、マルクス・シティックスザール、ホーエネムス、オーストリア。ミリアム・テラーニ(Fl)とキャサリン・サラシン(P)は、後期ロマン派においては女性作曲家と同じくらいに、フルートという楽器は他の楽器に押されソロ楽器として不遇だった、と捉えている。そしてこの状況を全く不当と考え、音域的に有利なヴァイオリンのための作品を、巧みな編曲を施し、繰り返し取り上げている。ここに聴ける2人の女性作曲家の作品も非常に質が高く、フルートの音色をもってさらに輝きが増している。

FARAO (独) 
 価格帯記載無し [CD or SACD] :1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
イベール(1890-1962):チェロと管楽器のための協奏曲
エミール・ハートマン(1836-1898):セレナード Op.43(Fl, Ob, 2Cl, 2Bn, 2Hn, Cb)
ドヴォルジャーク(1841-1904):セレナード Op.44(木管楽器, Vc, Cb)
 エマニュエル・ベルトラン(Vc) アンサンブル・アラベスク
 録音:2021年12月、ライスハレ、ハンブルク。独仏の腕利き管楽奏者で構成されるアンサンブル・アラベスク。これまでもあまり録音のないレパートリーを質の高い演奏で聴かせてきた彼ら、FARAOCLASSICSから4枚目のアルバムが登場。今作ではセレナードをテーマに、有名なドヴォルジャーク、デンマークの作曲家エミール・ハートマン、そして室内セレナード的な音楽性を持つイベールの協奏曲を取り上げている。チェロ独奏にはHARMONIA MUNDI 等でも活躍するフランスの名手エマニュエル・ベルトランが参加。もともと共演歴もあり息の合った演奏を繰り広げている。

HUNGAROTON (洪) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから(2012年以前の発売分は価格が異なります)。
ホフマイスター:ヴィオラ協奏曲 ニ長調
スタミツ〔シュターミッツ〕
 ヴィオラ協奏曲第1番 ニ長調
モーツァルト:ヴィオラ協奏曲 イ長調 K.622
 (原曲:クラリネット協奏曲)
アニマ・ムジケ室内o.
マテ・スーチュ(Va)
 録音:2021年、フンガロトン・スタジオ、ハンガリー。2011年よりBPOの第1ソロ・ヴィオラ奏者を務める(務めた?)ハンガリー出身のマテ・スーチュがアニマ・ムジケ室内o. との共演でウィーン古典派のヴィオラ協奏曲を録音した。同時代、ヴァイオリンやチェロに比べてヴィオラの協奏曲は極端に少なく、それはヴィルトゥオーゾがいなかったと考えられる。当アルバムではその数少ない作品の中からフランツ・アントン・ホフマイスター(1754-1812)とカール・シュターミッツ(1745-1801)の2つの代表的なヴィオラ協奏曲に加えて、モーツァルトのクラリネット協奏曲 イ長調をヴィオラ用に編曲したもの(編曲者不詳/ 1802年ヨハン・アンドレ出版)を収録した。スーチュは、ハンガリーとベルギーで学び、国際的な様々なコンクールに入賞。その後、バンベルクso.、ドレスデン・シュターツカペレで活躍し、2011年にBPOに第1ソロ・ヴィオラ奏者として入団した逸材。美音が魅力のスーチュは音の立ち上がりが素晴らしく、一音一音、活気にあふれたエネルギッシュな演奏を披露している。アニマ・ムジケ室内o. は古楽から現代まで、ジャンルはハンガリーの伝統音楽からクラシックの室内楽の主要なレパートリーを網羅し、定期演奏会をはじめ各地での音楽祭に参加し国内では定評のあるユースo.。

KLARTHE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3960(税抜¥3600)

  Klarthe はクラリネット奏者のジュリアン・シャボとホルン奏者のピエール・レモンディエルが2014年に創設、イヴリーヌ県(パリの西)にあるヴェルヌイエにおいて、レーベル、マネジメント、そして出版の各事業を総合的に行っている。 #当店でご案内していないアイテムも、廃盤等でなければお取り寄せ可能ですので、お問い合わせください。
 旧譜はこちらから
J.S.バッハ/ゴドフスキー編曲:
 ピアノ編曲版「無伴奏チェロ組曲」

 〔第2番 BWV.1008 /
  第3番 BWV.1009 /
  第5番 BWV.1011 〕
ディミトリ・パパドプーロス(P
使用楽器:
 ステファン・ボレロ製、102鍵
 録音:2021年7月15日-17日、ボレロ・スタジオ、ヴィルティエリー。ショパンの練習曲の超絶技巧の編曲などでも知られるゴドフスキーが編曲したJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第2、3、5番のピアノ独奏版をディミトリ・パパドプーロスが録音した。シリアとギリシャの血を引くパパドプーロスは、1985年アメリカのプリンストン生まれ。7歳のときにフランス、ストラスブールに移り住み同地でピアノを学び始め、その後ドイツなどで研鑽を積んだ。サン・ノム・ラ・ブルテッシュ国際ピアノコンクール第1位、ヴィレーヌ国際コンクール第1位などの入賞歴を誇る。演奏活動の傍ら2014年よりジュネーヴ音楽院で後進の育成にも力を入れている。ゴドフスキーが編曲したバッハの3つの組曲はいかにも彼らしい超重量級の重音の連続。またはスタッカートも多用した楽章もあるなど各組曲の対比も実に面白い編曲。難曲ゆえ、この3曲を揃えた録音が少ないだけにパパドプーロスの卓越した技術で聴ける当録音は大歓迎と言えるだろう。なお、使用楽器は102鍵をもつステファン・ボレロ製のピアノ。この楽器は倍音のスケール、とりわけ低音の鳴りが通常の88鍵ピアノとは異なる。ゴドフスキーのすごみが一層伝わって来る。
踊る女性たち
 マリー・ジャエル:メランコリックなヴァルス より Nos.1-2, 4-5 /かわいいヴァルス(全3曲)
 ポーリーヌ・ヴィアルド:マズルカ/ガヴォット
 エリザベト・ジャケ・ド・ラ・ゲール:ジグ第2番/サラバンド/リゴドン/リゴドン第2番
 ソフィ・ラカーズ:タランテラ / タイユフェール:ラルゲット/ヴァルス・レント/シシリエンヌ
 シャミナード:スウェーデンのマズルカ/クレオール舞曲/バレエの歌/秋のヴァルス
 ファランク:華麗なヴァルス Op.48
 メル・ボニ:神聖な舞曲 Op.35 No.38 /ブーレ Op.62 /スペイン風大ヴァルス「ジプシー」 Op.15

 アクシア・マリネスク(P|使用楽器: YAMAHA
 録音:2021年4月、サル・ガヴォー。1987年ルーマニア生まれのアクシア・マリネスクはピアニストとして活動するかたわら、自己の主張をプレゼンテーションするTDEスピーカーとしての顔を持つ才媛。このアルバムはフランスの女性作曲家たちが舞曲形式で作ったピアノ曲を集めている。17世紀のエリザベト・ジャケ・ド・ラ・ゲール(作曲家ダカンの叔母)から1963年生まれのソフィ・ラカーズまで時代や作風も多彩。ロシアの文豪ツルゲーネフのパートナーで、サン=サーンスが歌劇「サムソンとデリラ」を捧げた大歌手ポリーヌ・ヴィアルドのピアノ曲が収録されているのも注目。女性作曲家ファン必携のアルバム。
おいた〜プーランク:作品集
 黒人狂詩曲(1917) /3つの無窮動(オーケストラ版)/動物詩集(全6曲)(1922|オーケストラ版)/
 「6人組のアルバム」〜ヴァルス(1932|オーケストラ版)/
 付随音楽「理解されない憲兵」(全4曲)(1921) /マックス・ジャコブの詩による4つの歌曲(1921) /
 エッフェル塔の花嫁花婿 より〔将軍の演説/トルヴィユの水浴〕(マリユス・コンスタン編曲)/
 カンタータ「仮面舞踏会」(全6曲)/2つの行進曲と間奏曲(1937) /愛の小径(1940)

 ディディエ・アンリ(Br) 根本雄伯指揮ムジカ・ニジェラ
 録音:2020年8月10日-14日、エリザベト劇場、シャトー・ダルドロ。ミンコフスキのルーヴル宮音楽隊の首席ホルン奏者根本雄伯が音楽監督を務めるムジカ・ニジェラ。2019年結成の若い団体で、根本の指揮のもとラヴェル、ショーソンのアルバムに続く第3弾はプーランクに挑戦。それもありきたりでない選曲に驚かされる。プーランクの処女作でサティに捧げられた「黒人狂詩曲」は黒人が書いたとされるデタラメな詩に作曲したもので、18歳の少年プーランクの才気煥発ぶりの光る知られざる傑作。このほかにもあまり聴く機会のない付随音楽「理解されない憲兵」やマックス・ジャコブの詩による4つの歌曲、3つの無窮動をプーランク自身がオーケストレーションしたものまでプーランクならではの活気と親しみやすいメロディ、色彩的な楽器法が光る。声楽作品はフランスのヴェテラン、ディディエ・アンリが小粋で味わい深い歌唱を聴かせてくれる。
未来前夜
 ベートーヴェン:バレエ音楽「プロメテウスの創造物」 Op.43 より
  〔序曲/序奏/第10曲 パストラーレ/第5曲 アダージョ/
   第8曲 行進曲/第9曲 アダージョとアレグロ・モルト/第16曲 終曲〕
 E. T. A. ホフマン:交響曲 変ホ長調
  ニコラ・シモン指揮カーンo.
 録音:2021年2月、カーン音楽院講堂。ベートーヴェンのバレエ音楽「プロメテウスの創造物」は交響曲第2番と第3番「英雄」の間に作られたが、彼のオーケストラ曲で唯一ハープやバセットホルンを使用していたり、終曲の主題を「英雄」第4楽章の主題にしていたりと興味深い点に満ちている。「クライスレリアーナ」「くるみ割り人形」「コッペリア」などで知られる文豪 E. T. A. ホフマンは作曲家でもあり、なんと交響曲も残している。ホフマンは交響曲第5番を詳細に論じるほどベートーヴェンを高く評価していたが、彼自身の交響曲はより古典派風でハイドンやモーツァルトを思わせる。指揮のニコラ・シモンは2008年からフランソワ=グザヴィエ・ロトのアシスタントを務め、レ・シエクルの副指揮者の任にある。自身が結成した極小団体「ポケットso. 」のほか、近年はモダーンのフルオーケストラやオペラにも登場する注目株。
儀式〜オリヴィエ・カルメル(1974-):コンチェルタンテ作品集
 平和の儀式(RITE OF PEACE)」〜チェロと管弦楽のための交響的協奏曲
  [グザヴィエ・フィリップ(Vc) オーレリアン・アザン・ジエリンスキ指揮レ・シエクル|2020年12月]/
 「ジキル博士とハイド氏」による幻想的狂詩曲(RHAPSODIE FANTASMAGORIQUE SUR DOCTEUR JEKYLL ET M. HYDE)
  〜アルト・サクソフォン、ピアノと弦楽オーケストラのための二重協奏曲/
  [フィリップ・ポルテジョア(アルトSax) フレデリク・ラガルド(P)
   セバスティアン・ビヤール指揮ギャルド・レピュブリケーヌ弦楽o.|2021年2月]/
 クトゥルフの呼び声(CALL OF CTHULHU)〜ホルン四重奏と管弦楽のための幻想的協奏曲
  [フロリアン・ル・ブレイス、アルノー・デレピーヌ、ダヴィド・アルノワ、ステファーヌ・ピーター(Hr)
   ジルダ・アルノワ指揮パリ警視庁吹奏楽団|2019年2月]/
 木の音楽(WOOD MUSIC)〜木楽五重奏と管弦楽のための協奏曲
  [アルテ・コンボ[佐藤=ブレモー・真由(Fl) バティスト・ジビエ(Ob) アンリズ・クレモン(Cl)
           シリル・ノルマン(Hr) フランク・シボルト(Fg)]
   オーレリアン・アザン・ジエリンスキ指揮スコアリングo. |2014年4月]
 録音:[|内]。今最も注目されているフランスの現代作曲家オリヴィエ・カルメル(1974-)のコンチェルタンテ作品集4篇を収めたアルバムの登場。音楽一家に生まれたカルメルはピアノとオーボエを学び、作曲をドミニク・ロッシに師事。彼のクラスで作曲賞(和声、対位法、フーガ)を、ギヨーム・コネソンのクラスではオーケストレーション賞を受賞。その後、即興演奏を学ぶためジャズピアニストのボヤン・ズルフィカルパシチとニコ・モレリのもとで研鑽を積んだ。現在作曲家としてオーケストラ作品を手掛けるほか、コンポーザーピアニストとして自身が率いるピアノ、弦楽器と打楽器奏者によるアンサンブルバンド「Double Celli」のメンバーとしても活躍。クラシックの要素とジャズの即興演奏の見事な融合で高い評価を得ているアルバム「IMMATERIEL」(KRJ-009)、「Metamorphoses」(KRJ-030)でも注目されている。カルメルはJ.S.バッハ、ラヴェル、ドビュッシー、サン=サーンス、メシアン、バルトーク、ストラヴィンスキー、ペンデレツキ、ライヒ、ジョン・アダムス、ジョン・ウィリアムズ、そして父ロジェ・カルメルなど時代とジャンルを超えた作曲家からインスピレーションを得ていると語っており、個性的なキャラクターをもつカルメルの作品は様々な影響から生み出されていることがわかる。チェロと管弦楽のための交響的協奏曲「平和の儀式」ではなんとレ・シエクルとグザヴィエ・フィリップが演奏している。この作品は20世紀のクラシック、エジプトの民族音楽、そしてリズミカルでハーモニーの美しいコンテンポラリージャズからインスピレーションを得て作曲。多様な音楽が混ざり合い新鮮な響きが生まれている。このほか、「ジキルとハイド」の物語をテーマとしたアルト・サクソフォン、ピアノと弦楽オーケストラのための二重協奏曲、米ホラー小説家ハワード・フィリップスの小説「クトゥルフの呼び声」をもとにしたホルン四重奏と管弦楽のための幻想的協奏曲、そしてジョン・ウィリアムズの作品からインスピレーションを得て作曲した木楽五重奏と管弦楽のための協奏曲「木の音楽」と様々なソロ楽器が登場する作品を収録。レ・シエクルなど優れた奏者たちが演奏していることからもカルメルの作品への注目度がうかがえる。
ホルンの秘密
 フランツ・シュトラウス:ホルンのための17の演奏会用練習曲集(ベートーヴェンの交響曲のテーマによる)
              〜第10番(交響曲第5番「運命」)
 クリストフ・シュトルツェネッガー:2つのレアの歌/ロマンス/ルカのための伝説曲
 ロード・テニスン:ブロウ、ビューグル、ブロウ / クリス・ガーランド:メモリアル・ソナタ
 ブリテン:テノール、ホルンと弦楽のためのセレナード Op.31 〜プロローグ(*) / ワルター・デ・ラ・マーレ:ザ・ホルン
 クルト・シュトルツェネッガー:コルニュセン/ホルンとピアノのためのバラード/トリフト(*)
 ベルンハルト・クロル:讃美 / アルフレッド・ド・ヴィニー:角笛 / ハンス・シュトルツェネッガー:ラルゴ
 ブラームス:練習曲 / ジョン・ウィリアムズ:アーリントン / ユスティヌス・ケルナー:アルプホルン(*)

  クリストフ・シュトルツェネッガー(Hr;*以外/アルプHr;*) ジュリー・フォルティエ(P)
 録音:2000年-2021年、フランス。ホルンのクリストフ・シュトルツェネッガーとピアノのジュリー・フォルティエ。「デュオ・スフォルツァンド」として長らく共演しているが、このアルバムでは過去20年の間に録音したホルンを語るうえで必須の作品を集めた。名手だからこそ表現できるこの1枚はホルン・ファン狂喜のアルバムと言えるだろう。『雄々しく誇り高くも、優しく親密に聴こえる多面的な要素をもつ楽器「ホルン」。遠くからでもあたたかくベルベットのような音色に気づくことが出来る。フレンチ・ホルンはバロック時代以降あらゆる作品で登場し、金管楽器の中で唯一ほとんどの古典派の交響曲の登場する楽器。もちろん金管楽器であることは間違いないが、木管楽器、弦楽器そして声楽は時にホルンを「自分たちの仲間」だと思うこともあるだろう。ロマン派の作曲家たちは、しばしばホルンに主役の座を与えてきた。そして20世紀の映画音楽はホルンなしには成立しない。ホルンにはどんな秘密があるのだろうか?このアルバムはその問いに答えるべく、この20年間に録音した数々の音源を集めた物。非常に珍しい作品、今日まで録音されたことのない作品も含まれるが、私がこの楽器の本質を表している思う曲、つまり雄々しく誇り高くも、優しく親密なホルンの作品に出会うことができるだろう。』(クリストフ・シュトルツェネッガー)
KLA-122
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ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集
 〔第1番 ヘ長調 Op.5 No.1 (*) /第2番 ト短調 Op.5 No.2 /第3番 イ長調 Op.69 (*) /
  第4番 ハ長調 Op.102 No.1 (#) /第5番 ニ長調 Op.102 No.2 (+) 〕

 タチアナ・ウーデ(Vc) ミシェル・ウーデ(P)
 録音:2015年5月3日(*)、2019年11月1日(#)、2020年7月10日(+)、2020年10月26日(無印)、フランス。名ピアニスト、ミシェル・ウーデと愛娘タチアナ・ウーデがベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集を録音した。タチアナ・ウーデは現在パリ国立歌劇場o. のソロ首席奏者を務めている実力派。音楽一家に生まれたタチアナは幼いころより室内楽に親しみ、これまでにイヴリー・ギトリス、アントニオ・メネセス、マルタ・アルゲリッチなど世界的名手との共演歴を誇る。父ミシェルと真摯に向き合ったベートーヴェンは必聴。
角柱〜J.S.バッハ
 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903 (1717) /
 平均律クラヴィーア曲集第1巻〜第1番 前奏曲とフーガ ハ長調 BWV.846 (1722) /
 パルティータ第1番 変ロ長調 BWV.825 (1726) /
 平均律クラヴィーア曲集第1巻〜第9番 前奏曲とフーガ ホ長調 BWV.854 (1722) /
 イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971 (1735) /
 平均律クラヴィーア曲集第1巻〜第8番 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV.853 (1722) /
 幻想曲とフーガ イ短調 BWV.944 (1708) /前奏曲とフーガ ロ短調 BWV.855A (1722)〔ジロティ編曲|1912)

 エレーヌ・ティスマン(P)
 録音:2019年、ティトン教会、パリ。故郷パリを拠点に、世界各地の主要なコンサート会場で演奏を行っているエレーヌ・ティスマンがオール・バッハ・プログラムのアルバムをリリース。ティスマンはパリ国立音楽院でピエール=ローラン・エマールに、ウィーンでオレグ・マイセンベルクに、ワイマールのリスト音楽院ではグリゴリー・グルズマンにそれぞれ師事。2010年に開催された第16回ショパン国際ピアノコンクールのファイナリストをはじめ、主要な国際コンクールで入賞している。「バッハの音楽は、完璧さと自発性、創造と再現、充実感、自由さ、そして巧みな幾何学模様のよう」と語るティスマン。美しいタッチで奏でるバッハは気品に満ちた物。「角柱(プリズム)」と題されたこのアルバムで無限に広がるバッハの音楽の神髄に迫る。
シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
ジャン=バティスト・
 フォンルプト(P
  使用楽器: YAMAHA CFX
 録音:2019年3月29日、デュラン劇場、シャンベリー、フランス、ライヴ。ヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場o.、ポール・ダニエル指揮ボルドー・アキテーヌ国立o. などと共演するフランスのピアニスト、ジャン=バティスト・フォンルプト。パリ国立高等音楽院でブルーノ・リグットに、ハンスアイスラー音楽大学でミヒャエル・エンドレスに、ロンドンの王立音楽院でジョルジュ・プルーデルマッハーに、モスクワ音楽院でエリソ・ヴィルサラーゼにそれぞれ師事。現在母国フランスを拠点に演奏活動を展開している。シューマンがリストに献呈した「幻想曲」とその返礼としてリストがシューマンに献呈した「ピアノ・ソナタ」。2人の偉大な作曲家へ思いを馳せながら美しいタッチで見事な演奏を聴かせる。
夜明けと夜の歌〜シリル・アシャール(作曲)/ファブリス・ハジャディ(詩)
  Eve / Les Oiseaux / La princesse sous verre / L'Arche / La Petite Sirene /
  Au couteau / L'Oignon / Dans la chambre du mort / Marie-Madeleine

 シリル・アシャール(G) メロディー・ルルジャン(S)
 録音:2020年9月、 DAOサウンド・スタジオ「クリストフ・ダル・サッソ」。アルバム「夜明けと夜の歌」は、テクニカル系ギタリストでコンポーザーでもあるシリル・アシャールと気鋭のソプラノ歌手メロディー・ルルジャンとのデュオで、イスラエル系フランス人の詩人、作家のファブリス・ハジャディの詩にのせ、彼の作品からインスピレーションを得てアシャールが作曲した歌曲集。9つの作品は、「生命」「幸福」「希望」「失われた愛」など、生まれるものの美しさと奇跡、そして儚さを称えている。アシャールの作品はフォーレ、ラヴェル、プーランクなどフランスの作曲家の香りを放ちながらも個性的な作風が魅力。詩と音楽の絶妙なバランス感が秀逸で、詩のもつ世界観を表現するために細心の注意が払われております。このデュオの魅力はジャンルレスであること。アルメニア系フランス人のメロディー・ルルジャンはリヨンとウィーンで学び2009年にオペラ・デビュー。ボルドーの劇場をはじめフランスで研鑽を積んでいる気鋭の歌手で古楽から現代までのクラシックのレパートリーを誇りながら近年はジャズの領域でも活躍。一方、アシャールはフランス・ジャズ界で大活躍の名手。声とアコースティックギターでジャンルの超えた究極の美学を探求している。
さびしい泉のほとり〜リヒャルト・シュトラウス/
  オットー・ジンガー(*)、マックス・レーガー(#)、クリストフ・シュトルツェネッガー(+)編曲:
 「ばらの騎士」によるコンサート用ワルツ Op.59, TrV227 (*) /5つのピアノ小品 Op.3 /
 4つの歌曲 Op.27 〜第4曲 明日の朝(#) /「最後の花びら」からの8つの歌曲 Op.10 〜第2曲 何もなく」(#) /
 情緒のある風景 Op.9 /アンダンテ ヘ長調 遺作(+)

 クリストフ・シュトルツェネッガー(P)
 録音:2020年9月1日-3日、ラ・ショー・ド・フォン、スイス。高名なホルン奏者として知られるクリストフ・シュトルツェネッガー。演奏家としてはピアニストとしても活躍する二刀流。その腕前は確かなもので驚かされる。さらに作曲家としても活躍するマルチな才能の持ち主。そんなシュトルツェネッガーのピアニストとしての最新盤はリヒャルト・シュトラウスのオリジナルとアレンジ作品。リヒャルト・シュトラウスといえば交響詩「英雄の生涯」、楽劇「サロメ」など、大規模なオーケストラのイメージがあるが、初期には美しいピアノ作品を作曲。当アルバムには「5つのピアノ小品」「情緒のある風景」を収録している。また編曲ものも注目。ジンガー編の「ばらの騎士」によるコンサート用ワルツ、レーガー編の歌曲から2曲、そしてシュトルツェネッガー編のホルンの作品をピアノ独奏版でお届く。クリスタルな音が魅力のシュトルツェネッガーがリヒャルト・シュトラウスの煌びやかな旋律を奏でる。
コントラスト
 伝承曲:クレズマー組曲(*) / ブルッフ:コル・ニドライ Op.47 (#)
 バーンスタイン:ウェスト・サイド・ストーリー組曲 / ヴァレンテ/ソル編曲:ルネサンス舞曲(*)
 ピアソラ:忘却/ピアソラーダ / ビゼー:カルメン組曲(#) / バッサーノ:シュザンヌはある日(*)

 デュオW[ヴァンサン・バラス(ソプラノSax;*/アルトSax;無印/バリトンSax;#)
       ヴァンサン・テヴェナ(Org)]
 録音:2020年4月11日-15日、サン=ピエール大聖堂、ジュネーヴ。『★2005年以来サクソフォン奏者ヴァンサン・バラスとオルガンのヴァンサン・テヴェナによる「デュオW」は独創的かつカラフルなアレンジで聴衆を魅了してきました。★当アルバム「コントラスト」では時代とジャンルを超えた内容をテーマに2つの楽器の可能性を革新的な方法で引き出しています。★クレズマーのメロディにはじまり、ヘブライの古い聖歌「コル・ニドライ」のオリジナルの旋律を変奏した幻想曲であるブルッフの「コル・ニドライ」、バーンスタインの傑作「ウエスト・サイド・ストーリー」、ビゼーの「カルメン」、そしてピアソラの「忘却」など、実に多彩なプログラムをお届けします!なお、バラスは曲ごとに楽器を吹き分けており各曲のアレンジもまた実に興味深いものとなっております。』
コール・オヴ・ビューティ
 ニコラ・バクリ:抒情的三重奏曲 Op.143
 ジャン=ジャック・シャルル:方位(全4部)
 カロル・ベッファ:さまよえる影(全3曲)
 ジョアン・ファルジョ:天の脅 威
 オリヴィエ・カルメル:美しきものは
ジュリアン・シャボー(Cl)
ピエール・
 レモンディエール(Hr)
ジュリアン・ジェルネ(P)
 録音:2019年12月16日-18日、スタジオ・セクスタン。人気ゲーム「コール・オブ・デューティ」をもじったアルバム・タイトルだが、内容はメロディアスで聴きやすい現代作品集。 Klarthe レーベルマネージャーでもあるジュリアン・シャボーがクラリネット、宮田大との共演でも知られるジュリアン・ジェルネのピアノによるトリオで、パンデミック後の再出発を象徴する新しい音楽文化の模索に挑戦している。
影響
 J.S.バッハ:パルティータ第2番 ハ短調 BWV.826 /
         平均律クラヴィーア曲集第2巻〜第12番 前奏曲とフーガ ヘ短調 BWV.881
 J.S.バッハ/ブゾーニ編曲:われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV.639
 J.S.バッハ/リスト編曲:前奏曲とフーガ イ短調 BWV.543
 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58
 C.P.E.バッハ:オルガン・ソナタ イ長調 Wq.65/32 〜第2楽章 アンダンテ・コン・テネレッツァ

 ローレンス・オルデク(P)
 録音:2018年4月23日-25日、パリ。フランスのピアニスト、ローレンス・オルダクがバッハとバッハから影響を与えられた作曲家の作品を収録した。パリ音楽院にてジャック・ルヴィエら高名なピアニストに師事。なかでもミケランジェリの弟子、ルシエンヌ・マリーノとの出会いは、音楽に対する姿勢とピアノ演奏に多大な影響を与えた。1993年および1995年にブゾーニ国際コンクールのファイナリストになっている実力派。フランスのピアニストらしく粒立ちがよく透き通るような演奏が魅力。
狂乱の時代!〜クレイジー・パリ!
 ジェイムズ・プライス・ジョンソン(1894-1955)/クック編曲:チャールストン(2台ピアノ版)
 サティ/シュワルツ編曲:あなたが欲しい(2台ピアノ版)
 アンヘル・グレゴリオ・ビジョルド(1861-1919)/シュワルツ編曲:街角(2台ピアノ版)
 ガーシュウィン/シュワルツ編曲:私の彼氏/フレンチ・ドール-ドゥ・イット・アゲイン(ともに2台ピアノ版)
 プーランク:シテール島への船出 FP 150 /カプリス FP 155
 アーノルド・バックス(1883-1953):聖アンソニーを誘った悪魔/ハルダンゲル
 カルロス・ガルデル(1890-1935)/シュワルツ編曲:想いの届く日(2台ピアノ版)
 プーランク/シュワルツ編曲:愛の小径 FP 106(2台ピアノ版)
 タイユフェール:2つのワルツ / ラヴェル:ラ・ヴァルス(2台ピアノ版)

 フランソワ・シャプラン、マルセラ・ロッジェーリ(P)
 録音:2019年4月、聖ルーテル教会、パリ。ブエノスアイレスで行われた2台のピアノのためのコンサートがきっかけで親交を深めていったフランソワ・シャプランとマルセラ・ロッジェーリ。この名手2人がアルバム「狂乱の時代!〜クレイジー・パリ!」をリリースした。フランソワ・シャプランはパリ音楽院でジャン=クロード・ペヌティエなどの名ピアニストに師事。これまでショパン、ドビュッシー、スクリャービンのディスクをリリースし、来日公演でもおなじみの個性派ピアニスト。一方、マルセラ・ロッジェーリはアルゼンチン生まれのピアニスト。クラリネット奏者フローラン・エオとのピアソラ・アルバム(KLA-015)でも情熱的な演奏を聴かせてくれた。ルーツと個性の違う二人だからこそ生まれる音楽の化学反応はまさに聴き物。プーランク、サティ、ガーシュウィンなど煌びやかに演奏しており、聴いているだけで楽しくなる1枚。最後に収録されたラヴェルのラ・ヴァルスを聴けば彼らの音楽からみなぎるエネルギーを感じられるだろう。
異国趣味〜ラヴェル:作品集
 シェエラザード(全3曲)(*) /
 序奏とアレグロ(#) /
 マラルメの3つの詩(*) /
 ツィガーヌ(+) /スペイン狂詩曲
マリー・ルノルマン(Ms;*)
イリス・トロシアン(Hp;#)
パブロ・シャツマン(Vn;+)
根本雄伯指揮
ムジカ・ニジェラ
 録音:2018年6月3日、ライヴ/2018年6月4日-5日、セッション、すべてベルク=シュル=メール・クルサール、パ・ド・カレー。ミンコフスキのルーヴル宮音楽隊の首席ホルン奏者根本雄伯が音楽監督を務めるムジカ・ニジェラ。彼らがラヴェルに挑戦。ラヴェル作品のなかでも中東、スペイン、ロマなどエキゾチックな題材に基づくものを集めている。編成を合わすため一部を根本が編曲、ラヴェルの繊細な音色を生かして見事な世界を作り上げている。
アフリカの印象
 モリバ・コイタ:ソロとフランコ・マンディンガの小品(*)
 ケヴィン・ヴォランズ:弦楽四重奏曲第1番「ホワイトマン・スリープス」(#)
 フレデリク・オーリエ:アフリカの印象(+)

 モリバ・コイタ(ンゴニ;*/タマ;*)
 ベーラSQ[ジュリアン・デュウドガール、フレデリク・オーリエ(Vn)
       ジュリアン・ブタン(Va) リュック・ドドルイーユ(Vc)]
 録音:2013年3月27日-30日(*)、2012年10月11日-13日(#)、2017年6月26日(#)、2012年10月13日(+)、すべてランス、マヌル県、フランス。ベーラ四重奏団は結成当時「おそるべき子供たち」とフランスで称されたクァルテット。ベーラ・バルトークの名前をとっていることもあって、バルトークはもちろん中心のレパートリーとして据え置き、近現代の作品を積極的に取り組んでいる。当アルバムではなんとアフリカ音楽を録音!ワールドミュージックにも興味を持つ彼らは民族楽器コラやピグミーのポリフォニックな歌に惹かれOcoraレーベルの現地録音を何度も聴いてきたという。演奏法、作曲法などまるで違うアフリカの民族音楽だが、モリバ・コイタとの出会いによって彼らはますますアフリカ音楽の魅力に取りつかれていった。また、当団のヴァイオリン奏者フレデリク・オーリエが作曲した「アフリカの印象」も収録。ジャンルを超えた世界を見事に表現している。『2016年9月22日、マリの独立記念日にモリバ・コイタは亡くなりました。彼は間違いなく世界におけるマリの最も偉大な文化大使の一人でした。このCDを彼に捧げます。』(フレデリク・オーリエ|ベーラ四重奏団)
嵐の三兄弟
 シュールホフ:弦楽四重奏曲第1番
 ハース:弦楽四重奏曲第2番 Op.7
 クラーサ:主題と変奏
ベーラSQ
[ジュリアン・デュウドガール、
 フレデリク・オーリエ(Vn)
 ジュリアン・ブタン(Va)
 リュック・ドドルイーユ(Vc)]
 録音:2017年4月10日-14日、アルセナル・シテ・ミュジカル・メス、フランス|仏ディアパゾン誌「音叉五本」獲得盤。第二次世界大戦の混乱のなか、何百万人ものユダヤ人が暗殺されたが作曲家パヴェル・ハース(1899-1944)、ハンス・クラーサ(1899-1944)、エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)もその犠牲者。知識人、モダニスト、共産主義者、そして並外れた音楽家であった3人。彼らの色彩感豊かで官能的な音楽をベーラ四重奏団が情熱的に奏でる。
乞うご期待
 グラナドス/ガブリエル・フィリポ編曲:詩的なワルツ集(序奏と7曲)
 ジャン=クロード・ジャンジャンブル(1975-):鋼の天の息吹(*)
 トーマス・エンコ(1988-):6人のためのゲーム(**)
 デリク・ブルジョワ(1941-):金管五重奏のためのソナタ Op.21
 アルトゥロ・マルケス(1950-)/ガブリエル・フィリポ編曲::ダンソン第2番(#)

 ローカル金管五重奏団[フランソワ・プティプレ、ジャヴィエル・ロゼット(Tp)
   ブノワ・コレット(Hr) ロマン・デュラン(Tb) タンクリード・サイマーマン(Tu)]

 トーマス・エンコ(P;**) マティルド・ヌエン(P;#) シリル・ガベ(Perc;#)
 録音:2018年7月、ドゥエ地方音楽院、フランス| (*/**):[世界初演]とのアナウンス。2015年結成のローカル金管五重団。結成3周年を祝し録音した彼らのデビュー・アルバム「乞うご期待」はグラナドス、ジャン=クロード・ジャンジャンブル、トーマス・エンコ、デリク・ブルジョワ、アルトゥロ・マルケスという多様な作品を集めた注目作。当団はパリ国立高等音楽院の卒業生5人で構成され2016/2017年のシーズンにはシェルジェール・ブラス・フェスティヴァルでも演奏している。また2017年に開催された第9回大阪国際室内楽コンクール&フェスタの管楽アンサンブル部門にて第3位を受賞している若手実力派。当アルバムの注目はフランス・ジャズ界の貴公子トーマス・エンコの作品も収録していること。エンコは2014年にコットンクラブに初登場するなど日本でもその名が知られる若手注目株で、子供時代からヴァイオリン、ピアノを演奏し、作曲も手掛けているマルチな才能の持ち主。コンセルヴァトワール在学中にリリースしたファースト・アルバム「エスキス」が2008年の“ジャンゴ賞 "で最優秀新人賞を獲得、その才能は世界的に知られている。ローカル金管五重団と自身のピアノ演奏による「6人のためのゲーム」もエンコのセンスが光る作品。最後に収録したアルトゥロ・マルケス作曲のダンソン第2番は2018年に惜しくも亡くなったエル・システマの設立者ホセ・アントニオ・アブレウへのオマージュとして演奏された。ローカル金管五重団の最新アルバム「ラヴェル-ドビュッシー-フィリポ」(KLA-134)と併せてお楽しみ頂きたい。
道案内
 ピーター・マクスウェル・デイヴィス(1934-2016):荒れ果てた教会のための連祷
 ジャチント・シェルシ(1905-1988):トランペットのための4つの小品
 ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(1926-2012):トランペット・ソナチネ
 武満徹:径 ― ヴィトルド・ルトスワフスキの追憶に― / イヴァン・フェデーレ(1953-):ハイ
 マティアス・ピンチャー(1971-):シャイニング・フォース

 クレマン・ソーニエ(Tp)
 録音:2017年、フランス。『★アンサンブル・アンテルコンタンポランやパリ金管五重奏団のメンバーをつとめるトランペット奏者、クレマン・ソーニエが20&21世紀のトランペット独奏のための作品を録音。現代の偉大な作曲家たちのさまざまなスタイルや作風を見事に表現しています。なかでも注目は武満徹の「径(みち)」。この作品は1994年9月21日、「ワルシャワの秋」でおこなわれたルトスワフスキの追悼演奏会のために書かれ、名手ホーカン・ハーデンベルガーが初演を務めました。現在トランペットの重要な作品として演奏されております。ソーニエが無伴奏トランペットの世界を「道案内」してくれます。★ソーニエは1979年ラ・ロシェル生まれ。6歳からトランペットを始めクリスティアン・メシャン、ピエール・ジレ、ジェラール・ブーランジェ、ピエール・ティボーら名演奏家に師事。パリ国立高等音楽学校ではトランペットのプルミエ・プリを獲得しています。』
崇高なる牧歌
 ローベルト・シューマン:間奏曲 Op.4 / クララ・シューマン:3つのロマンス Op.21(ブラームスに献呈)
 ローベルト・シューマン/クララ・シューマン編曲:リーダークライス Op.39 より
  〔異郷で/間奏曲/静けさ/月の光/美しい異郷/春の夜〕
 ローベルト・シューマン:交響的練習曲のための5つの変奏曲 遺作
 クリストフ・シュトルツェネッガー:アナクロン IV Op.17(コリーナ・ビルの詩による)(*)

 クリストフ・シュトルツェネッガー(P|使用楽器: Steinway D.395870
 クレメンス・ティルカン(S;*)
 録音:2017年6月12日-14日、フランス。「崇高なる牧歌」と題されたこのアルバムはロベルト&クララ・シューマンのピアノ作品集で演奏のクリストフ・シュトルツェネッガーが二人の偉大な作曲家に捧げる思いでアルバムを作成した。収録作品はロベルトの間奏曲 Op.4と交響的練習曲 Op.13から除かれた5つの変奏曲遺作、クララの3つのロマンス Op.21、クララがピアノに編曲したロベルトのリーダークライス Op.39から6曲、そしてシュトルツェネッガーが作曲したソプラノとピアノのための6つの「アナクロンIV」 Op.17。演奏のクリストフ・シュトルツェネッガーはホルン奏者としても有名で作曲家としてもその名が知られるマルチな才能の持ち主。ホルン奏者としてはジュネーヴ・ブラスのメンバーとしても活躍し、Clavesレーベルからスイスの現代作曲家作品集「スイスの顔」(50-3025)がリリースされている。
屋根の上のブラス
 ボリス・ヴィアン:シュルレアリストの歌 / プーランク:酒飲みの歌
 サティ:「スポーツと気晴らし」より〔序(食欲不振のコラール)/狩/イタリア喜劇/ピクニック/タンゴ/いちゃつき〕
 ミヨー/ドゥセ編曲:牛と牛 / サティ:あなたが欲しい/ピカデリー/いいとも、ショショット
 プーランク、タイユフェール:「エッフェル塔の花嫁花婿」より
  〔将軍の話(プーランク)/カドリーユ(タイユフェール)/トルヴィルで水浴する女の踊り(プーランク)〕
 サティ:組み立てられた3つの小品 / ミヨー:やわらかいキャラメル

 パリ金管五重奏団[クレマン・ソーニエ、シャリー・ヴィロトー(Tp) ブノワ・ド・バルソニー(Hr)
   ジョナタン・レイス(Tb) ジェレミー・デュフォール(Tu/Vo]
 録音:2018年、フランス。『★名手が集結したパリ金管五重奏団。「屋根の上のブラス」というユニークなタイトルはもちろんミヨーの「屋根の上のヴァイオリン弾き」からもじったもの。当団の委嘱作を作曲したボリス・ヴィアンからそのタイトル名のアイディアをもらいました。★当アルバムではプーランク、ミヨー、サティなど同時代のフランスらしいユーモアと皮肉さがあらわれた作品を金管五重奏という新たな視点から表現。茶目っ気たっぷりなこれらの作品を自由自在に演奏しております。管楽器の録音でも非常に定評のあるKlartheレーベルらしい、聴き手の興味をそそる1枚と言えましょう。』
夜と氷の中で〜クリストフ・シュトルツェネッガー(1976-):
 10の管楽器と打楽器のための組曲「夜と氷の中で」 Op.19 (*) /
 管楽五重奏のための10の小品「アナクロン II 」 Op.11 (#)
  アントワーヌ・マルギール指揮ジュネーヴ高等音楽院管楽十重奏団(*)
   [アルベルト・アクーナ・アルメラ、グレゴリー・シャリエ(Fl) シリル・ルフランソワ、カミーユ・アンドレ(Ob)
    タンギー・ガラヴァルダン、アッレッサンドロ・ベヴェラーリ(Cl) シルヴァン・ルートワイラー、
    ジャンヌ・シフェルレ(Fg) ジェフリー・ポーティエ=ドゥベ、アニェス・ショパン(Ob)]

  ドリアン・フレット(Perc;*)
  アンサンブル・シグマ(#)
   [アン=ローレ・パンティヨン(Fl) ナタリー・グリュング(Ob) セヴェリーヌ・ペエネ(Cl)
    イゴール・アーシュ(Fg) クリストフ・シュトルツェネッガー(Hr)]
 録音:2015年11月21日、ソルネタン寺院(*) /2015年11月9日-10日、アンセルメ・スタジオ、ジュネーヴ(#)。マルチな才能の持ち主クリストフ・シュトルツェネッガー。当アルバムではコンポーザーとしてシュトルツェネッガーの2篇を収録している。組曲「夜と氷の中で」は、2014年にノルマンディー地方o. の委嘱作。世界初演は2015年1月にカーンで行われ、その後ノルマンディー全域で演奏されている。管楽10人とパーカッションが溶け合う物語性の強い組曲。「アナクロンII」は、2006年にビエンヌso. の管楽五重奏団の委嘱作。スイス、フランス、ベルギー、ドイツなどこれまでに50回以上演奏され、カナダではATMA Classiqueレーベルでもおなじみの木管五重奏団「ペンタドル」が当作をレパートリーにしたことにより有名になった。「アナクロン」はシュトルツェネッガーが作曲する作品群のシリーズ。ここに収録した第2集「アナクロンII」は管楽五重奏のために書かれた10の小品。メロディアスな旋律が印象的で実に馴染みのよい音楽。
スター・ブラス
 デイヴィッド・ギリンガム・ Jr. (1947-):ホエン・スピークス・ザ・シグナル・トランペット・トーン(*)
 ジャン=パスカル・バンテュス(1966-):バッカス協奏曲(#) / マーク・リス(1963-):サクレ・ジュルネ(+)

  クレマン・ソーニエ(Tp;*) ファブリス・ミリシェ(Tb;#) フランソワ・テュイエ(Tu;+)
  フィリップ・フェッロ指揮オルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サント
 録音:2015年、サントル=ヴァル・ド・ロワール、フランス。フィリップ・フェッロ率いるオルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サント(OHRC)のアルバム「スター・ブラス」はフランスを代表する金管楽器奏者をソリストに迎えた協奏的作品集。OHRCからの委嘱作品2曲(バンテュスとリス)を含むオリジナル曲を通して、ソリストの妙技はもちろんのこと金管楽器のキラキラとした華やかさを体感できるアルバム。
アンティークから魔物まで〜ラヴェル
 古風なメヌエット/夜のガスパール/
 ハイドンの名によるメヌエット/
 高雅で感傷的なワルツ/
 亡き王女のためのパヴァーヌ/ラ・ヴァルス
エレーヌ・ティスマン(P)
 録音:2015年8月13日-15日、ブリッツ・スタジオ、ベルリン。現代のフランスを代表するピアニスト、エレーヌ・ティスマンがオオール / ラヴェル・プログラムの録音をリリース。パリ国立音楽院でピエール=ローラン・エマールに、ウィーンでオレグ・マイセンベルクに、ワイマールのリスト音楽院ではグリゴリー・グルズマンにそれぞれ師事。2010年に開催された第16回ショパン国際ピアノコンクールのファイナリストをはじめ、主要な国際コンクールで入賞している実力派。ラヴェルの音楽に魅了されているティスマン。怪物や魔物が宿ったような超絶技巧を要するラヴェルを作品だが、ティスマンの圧倒的な技術をすれば音楽の本質に迫れる演奏を聴くことが出来る。この煌びやかな世界を高水準の演奏でお楽しみ頂きたい。
クローシング・ザ・ライン
 イダ・ゴトコフスキー(1933-):抒情的三重奏曲(1984)[世界初録音]
 メラニー・ボニ(1858-1937):トリオ形式の組曲 Op.59 (1899)
 フィンジ:クローシング・ザ・ライン(2015)
 リリー・ブーランジェ:「空の開けたところ」〜第5曲 ぼくのベッドの裾のところに (1913-14)

 トリオ・オンプラント
  [クララ・アブ(Vn) エミリー・ウルトヴァン(Sax) アンヌ・ド・フォルネル(P)]
 録音:2015年9月7日-10日、マント・アン・イヴリーヌ、フランス。『★ヴァイオリン、サクソフォン、ピアノという珍しい組み合わせのトリオ・オンプラント。その音楽は親しみやすく聴き手に新たな世界を誘います。当アルバムはイダ・ゴトコフスキー、メラニー・ボニ、フィンジ、リリー・ブーランジェを組み合わせた興味深い選曲です。』
タンゴの歴史〜ピアソラ:作品集
 忘却/アディオス・ノニーノ/天使のミロンガ/「タンゴの歴史」より〔売春宿1900 /カフェ1930 /ナイトクラブ1960 〕/
 言葉のないミロンガ/アヴェ・マリア「タンティ・アンニ・プリマ」/いつもブエノスアイレスに帰る/
 ミロンガ・アン・レ/サンバ・ニーニャのアリア(以上、すべてクラリネットとピアノ版)

 フローラン・エオ(Cl) マルセラ・ロッジェーリ(P)
 録音:2015年3月、マルボス・スタジオ、パリ。フランスを代表するクラリネット奏者フローラン・エオとアルゼンチン生まれのピアニスト、マルセラ・ロッジェーリがオール・ピアソラ・プログラムのアルバムをリリースした。クラリネットの表現力の豊かさを生かし、時にバンドネオンのように、時にヴァイオリンのように演奏しており、叙情的で優しい表現からアグレッシブで情熱的な旋律まで、実にさまざまな表情を見せる。
時の情景
 ザヴァロ:メタル・ミュージック(*)
 バクリ:協奏的な音楽 Op.117b (#)
 ルヴィエ:アルシメード(+)
 尊室傑:時の情景
アンドレ・カザレ(Hr;#)
ギレーヌ・プティ=
 ヴォルタ(Hp;無印)
フィリップ・フェッロ指揮(+以外)
ジルダ・アルノワ指揮(+)
オルケストル・ダルモニー・
 ド・ラ・レジョン・サント
 録音:2013年11月16日、オリヴェ(*) /2002年11月2日(無印)、2010年11月7日、ボージャンシー(無印/#) /2006年11月17日、ジュエ=レ=トゥール(+) 、すべてフランス、ライヴ。名人集団オルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サントがフランスで活躍する4人の現代作曲家の作品を収録。パスカル・ザヴァロ、ニコラ・バクリ、アラン・ルヴィエ、尊室傑(ベトナム生まれ)、それぞれの個性を発揮した作品をカラフルに演奏している。
インスピレーションズ
 プーランク:オーボエ、ファゴットとピアノのための三重奏曲
 フランセ:オーボエ、ファゴットとピアノのための三重奏曲
 フロラン・シュミット:渦まき Op.97 (*)
 ジョリヴェ:オーボエとファゴットのためのソナチネ
 プラネル:アンダンテとスケルツォ

 インスピレーションズ
  [フレデリク・ターディ(Ob) ジュリアン・アルディ(Fg) シモン・ザウィ(P)]
 ニコラ・バルディルー(Cl;*)
 録音:2014年、フランス。オーボエ奏者フレデリック・ターディとファゴット奏者ジュリアン・アルディが2008年の音楽祭で共演したことをきっかけに結成したアンサンブル「インスピレーションズ」。その後ピアニストのシモン・ザウィが加わり、オーボエ、ファゴット、ピアノのためのトリオ作品を中心に演奏活動を展開している。プーランク、フランセのトリオはこの演奏形態としては有名な作品だが、そのほかは録音が少ないだけに実に興味深い内容。ロベール・プラネルの「アンダンテとスケルツォ」、ジョリヴェのソナチネ、そしてフロラン・シュミットのリリスムの傑作「渦まき」(クラリネット奏者のニコラ・バルディルーが参加)と彼らならではの選曲で構成されており、オーボエとファゴットの温かい音色とピアノのかけあいが実に魅力的。
フレンチ・タッチ
 タファネル:木管五重奏曲 / ヴェルディエ:アマゾンの夢
 オンスロウ:木管五重奏曲 ヘ長調 Op.81 / ベッファ:5時

 クラルテ五重奏団[クレマン・デュフォー(Fl) マルク・ラシャ(Ob)
  ジュリアン・シャボ(Cl) ギヨーム・ビダー(Fg) ピエール・レモンディエール(Hr)]
 録音:2015年2月、リュエイユ=マルメゾン、フランス。『★クラルテ五重奏団によるフランスの木管五重奏曲集。タファネルとオンスロウの木管五重奏曲はこのジャンルの代表曲。同時代を象徴するリリシズムをあらわした傑作です。一方、クラルテ五重奏団の委嘱作ヴェルディエの「アマゾンの夢」とベッファの「5時」は木管五重奏が生み出すことのできるリズム、コントラス トそして色彩感を表現しております。』
オマージュ
 バリトンと管弦楽のための「ジャン・ゼーへのオマージュ」(*)
  〔デュティユー:離れて / ミカエル・レヴィナス(1949-):36ポート / 尊室傑:通路の角で〕
 ソプラノ、朗読と管弦楽のための「ジャンヌ・ダルクの人生による音楽的フレスコ画」(#)
  〔ジャック・カステレード:ドムレミ、幼少期 / ミシェル・メルレ:シノン、シャルル7世に贈呈
   ロジェ・ブトリー:オルレアン市 / デジレ・ドンデイヌ:コンピエーニュとルーアン
   イダ・ゴトコフスキー:火葬場 / エディト・カナート・デ・チジ:そして、それは記憶に〕

 フランソワ・アリスメンディ(Br;*) コリンヌ・セルティランジュ(S;#)
 ブノワ・ディ・マルコ(朗読) フィリップ・フェッロ指揮
 オルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サント
 録音:2011年5月13日、ジュエ=レ=トゥール、フランス(*) /2012年11月4日、ベルギー(#)、ともにライヴ。オルレアンの歴史上最も重要な人物ジャンヌ・ダルク(1412頃 -1431)とジャン・ゼー(1904-1944)。それぞれのオマージュとして計9人の作曲家の委嘱作をおさめたのがこのアルバム。悲劇的な運命に直面した彼らの魂を讃えるため、フィリップ・フェッロ率いるオルケストル・ダルモニー・ド・ラ・レジョン・サントが心を込めて演奏した。

PARNASSUS ARTS (墺) 3CDのアイテム:¥7590(税抜¥6900)

 オーストリアで1999年に設立、クラシック音楽に特化したアーティスト・エージェンシー、レコーディング・プロダクション供給、舞台制作を行っている同名企業によるクラシック・レーベル。2020年より、オーナーのゲオルク・ラング氏とアーティスティック・ディレクターを務めるマックス・エマヌエル・ツェンチッチ氏が、自らのブランドから音源をリリースすることを決定。ツェンチッチ氏がタイトルロールを歌うヴィンチの歌劇を皮切りに、古楽最先端の録音をリリース予定。2024年7月現在の自社発売CDは、2020年リリースの1点〔ヴィンチ:歌劇「ポーランド王ジズモンド [91-2010487001] 〕と、2023年にリリースされた以下2点の計3点のみ。
ニコラ・アントニオ・ポルポラ(1686-1768):歌劇「カルロ・イル・カルヴォ」
 フランコ・ファジョーリ(CT;アダルジーゾ) マックス・エマヌエル・ツェンチッチ(CT;ロッタリオ)
 ユリア・レージネヴァ(S;ジルディッペ) スザンヌ・ジェローム(S;ジュディッタ)
 ペトル・ネコラネク(T;アスパンド) ブルーノ・デ・サ(ソプラニスタ;ベラルド)
 ニアン・ワン(Ms;エドゥイージェ) 
ジョルジュ・ペトルー指揮アルモニア・アテネア
 録音:2021年8月17-25日、アテネ・コンサートホール。1738年にローマを代表するオペラハウス、テアトロ・デッレ・ダーメで初演された3幕の歌劇。「カルロ・イル・カルヴォ」(Carlo il Calvo)とは「禿頭王」のあだ名をもつシャルル2世(Charles le Chauve)のこと。1699年にヴェネツィアで書かれた台本をもとにしていて、これはA. スカルラッティやテレマンなども音楽化した題材。ポルポラの楽譜はナポリ音楽院に保存されている。中世初期、後継者争いによって王位継承者たるシャルル2世が誘拐され、崩壊していくヨーロッパを描いた本作。主人公はまだ子供であり、まわりの人物が物語を歌っていく。絶望に打ちひしがれる母親をはじめ、息を呑むような感情の爆発がまざまざと音楽化されていて、ポルポラの凄まじい作曲能力に驚かされる。声楽も管弦楽も充実きわまりない圧倒的な響き。復活蘇演は2020年9月3日、バイロイト・バロック・オペラ・フェスティヴァル。ファジョーリ、ツェンチッチ、レージネヴァら古楽界のスター歌手が一堂に会した豪華な舞台で、20世紀のキューバに読み替えた演出やバロックオペラ界で気を吐くジョルジュ・ペトルーによる深く踏み込んだ演奏も相まって、大きな話題となった。PARNASSUS ARTSレーベルのアーティスティックディレクターも務めるカウンターテナー、マックス・エマヌエル・ツェンチッチがプロデューサーとして演出にも関わっている。当CDはそのメンバーによる2021年の録音。
ニコラ・アントニオ・ポルポラ(1686-1768):
  歌劇「ポリフェーモ」(3幕のオペラ・セリア、1735年初演)
 ユーリー・ミネンコ(CT;アーチ) マックス・エマヌエル・ツェンチッチ(CT;ウリッセ)
 パヴェル・クディノフ(B;ポリフェーモ) ユリア・レージネヴァ(S;ガラテア)
 ソーニャ・ルニェ(A;カリプソ) ナレア・ソン(S;ネレーア)

 ジョルジュ・ペトルー指揮アルモニア・アテネア
 録音:2021年7月1日-3日、5日、9日、8月20日、2022年8月23日-27日、29日、アテネ・コンサートホール。名カウンターテナー、ツェンチッチがアーティスティックディレクターを務める「PARNASSUS ARTS」からポルポラの3幕のオペラ・セリア「ポリフェーモ」が登場。2021年のバイロイト・バロック・オペラ・フェスティヴァルでも披露された演目で、当代随一の歌手が結集した古楽オペラ・ファン垂涎のたまらない内容です。1730年頃、イギリスでは絶大な人気を誇っていたヘンデルに対抗する団体として「貴族オペラ」が設立された。ポルポラはこの団体お抱えの作曲家としてロンドンで5つのオペラを作曲、その最後の作品が「ポリフェーモ」。ヘンデルがバレエや合唱を巧みに用いて人気を得ていたのに対し、貴族オペラは歌手の技巧で勝負。声楽教師でもあったポルポラに師事し、伝説的カストラートとして名を残すファリネッリもここで大いに活躍し、バロック・オペラ黄金期が築かれることになる。「ポリフェーモ」(=ポリュペモス)はキュクロプス(=サイクロプス)のことで一つ目の巨人。物語はこの巨人が登場する2つのギリシャ神話が組み合わされています。まずニンフのガラテアと羊飼いのアーチ(=エイシス)の恋仲を邪魔するポリフェーモの話。巨人が岩を投げアーチを殺してしまうが、アーチは川の神として復活するという物。次にウリッセが出てきて、ポリフェーモにワインを飲ませ酔っぱらわせ、目を潰し撃退するという八岐大蛇的物語が続く。演奏は言わずもがなたいへん充実。器楽も声楽も物語の展開に合わせ変幻自在に音楽を繰り出して来る。技巧的なアリアから叙情的に歌いあげるアリアまで、役者それぞれの歌の多彩さにも注目。映画「カストラート」の日食シーンでも有名なガラテアのアリア「アルト・ジョーヴェ」は、スローテンポの音楽にのった歌声がぐさりと胸を突きぬく迫真の出来。

PROSPERO CLASSICAL (スイス) 特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 ソニーや EMI で長年エグゼクティブ・プロデューサーを務めたマーティン・コーン氏と、デザイナーでありソーシャルメディアの専門家でもあるクリスティーネ・シュバイツァー氏によって2019年に設立されたスイスのレーベル。レーベル名はシェイクスピア「テンペスト」の登場人物、プロスペローから。
含・初出、アンダ + べーム〜協奏曲集
 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15 (*)
 モーツァルト:
  ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K.456 (#)
ゲザ・アンダ(P)
カール・ベーム指揮(*/#)
フィルハーモニアo.(*)、
VPO (#)
 録音:1963年9月14日、ルツェルン音楽祭、モノラル(*) /1974年8月25日、ザルツブルク音楽祭、ステレオ(#)、ともにライヴ| (*):おそらく初出音源| (*)の前にスイス放送 (DRS) の、 (#)の後にオーストリア放送 (ORF) の、各アナウンス入り|既出CD-R: All Karl Bohm Fan Club (Wall), WALL-7017 (#) 。
 ガンのため早世したゲザ・アンダ〔アンダ・ゲーザ〕(1921-1976)。かれはブラームスの第2協奏曲を得意とし、セッションだけでもフリッチャイ(1960年)&カラヤン(1967年)と短期間でDGへ2度も録音、商業リリースされたライヴ(あるいは放送録音)もクレンペラー、フリッチャイ、クーベリックらとのものがある。しかしなぜか第1番は大変希少。これまでリリースされた音盤はポール・シュトラウス指揮ローマ RAI 響とのもののみ (Everseen, EVS-1094-M) で、それも発売は2023年。他の演奏は一切知られていなかった(ヨッフム指揮の演奏があるとも言われているが、誤りの可能性がある)。
 そんな所になんとベーム指揮、しかもなぜかフィルハーモニア管という王道的演奏がリリースされる。既知中、べームとの第2番の協奏曲は無いはずで、そんなところも興味津々。ブラームスのピアノ協奏曲を、(得手不得手はあれど)ここまで片方のみ偏演した例はあまりないはずで、その意味でも一度聞いてみたい演奏。
 モーツァルトの方は早すぎる最晩年のもので、ザルツブルクへも最後の登場となった年。枯淡の境地が聞ける。アンダとベームとの共演、注目の完全初出音源。63年ルツェルン音楽祭でのブラームス1番と74年ザルツブルク音楽祭でのモーツァルト18番。それぞれの協奏曲の前には放送時のアナウンスも収録されている。第2番の録音が複数知られているのに対し、第1番はあまり世に出ていないアンダのブラームス。ベームとの共演で聴けるとは僥倖。深くじっくりと奏でられるオーケストラに対し、熱っぽくもしっかり構築的に弾きあげるアンダ。卓越した技量と比類のない激しさがぶつかりあう白熱の演奏。モノラル録音とはいえ音楽の充実ぶりは十二分に堪能出来る。アンダは52年から毎年ザルツブルク音楽祭に出演し、この地と良好な関係を続けた。60年代に弾き振りでカメラータ・ザルツブルクと録音したモーツァルトの協奏曲全集は至高の名盤として聴き継がれている。そんなアンダの最後のザルツブルク音楽祭出演となったのがこの74年のモーツァルト。透明な音で軽やかに舞い上がり、かつ心の内をじっとみつめるような、確たる芯のある上質の戯れ。癌を患う1年前、死の2年前の演奏であり、緩徐楽章などまさにアンダの「白鳥の歌」と言えるだろう。たまらぬ響きを持つベームVPOとの対話も多角的に愉しめるステレオ録音。カデンツァは全集録音のものと同一。
手に負えない運命の女神 [Fortuna desperate] 〜イタリア歌曲の新旧ヴァージョン
 作曲者不詳: Fortuna desperata / Fortune esperee
 アレクサンデル・アグリーコラ: Fortuna desperata / ジョスカン・デ・プレ: Fortuna disperata
 ハインリヒ・イザーク: Sancte Petre / Ora pro nobis / Fortuna disperata
 ルートヴィヒ・ゼンフル: Virgo prudentissima / Fortuna / Herr durch de in Blut / Pange lingua / Fortuna
 作曲者不詳: Fortuna disperata / Fortuna disperata zibaldone /  Ivana Kis: Fortuna disperata
 ヨハネス・マルティーニ: Fortuna disperata
 ルートヴィヒ・ゼンフル: Es taget vor dem Walde / Fortuna / Helena desiderio plena / Fortuna
 ハインリヒ・イザーク: Fortuna desperata / ヤーコプ・オブレヒト: Missa Fortuna desperata - Kyrie II
  Kilian Deissler; Fortuna disperata / ハインリヒ・イザーク: Fortuna desperata
 作曲者不詳: Consideres mes incessantes plaintes / Fortuna desperata
  Cabilliau : Anima mea liquefacta est / Amica mea /  Jean PinaroL; Fortuna desperata
  ハインリヒ・イザーク: Sanctus /  Robertus FabrI: Fortuna desperata quae te dementia vertit?

 マルタ・レダエッリ(S) アンドレス・モンティッラ=アクレロ(T)
 コンソート・ミラビレ〔リコーダー合奏〕
 録音:2023年。手に負えない運命の女神はルネサンス期に最も人気のあったイタリアの歌曲。流行歌として人々に歌われ、またリュートや鍵盤楽器、ヴィオールのために編曲され、ミサ曲にも使われるなど、少なくとも38の派生作品が知られている。その一端を聴く内容でありながら、なかには現代に書かれた曲も入っている。リコーダー・アンサンブルと声による演奏。
 #2024年9月中旬以降入荷予定。
ピアノの声〜歌曲のピアノ独奏用編曲を中心に
 ドビュッシー/ Andreas J. Winkler 編曲:美しき夕暮れ L.6 /噴水 L.64 No.3
 プーランク:即興曲第15番 ハ短調「エディット・ピアフを讃えて」FP.176 /メランコリ FP.105
 モンポウ/アルカディ・ヴォロドス編曲:今日、大地と天は私に微笑みかける/君の上にはただ花ばかり
 ラフマニノフ:リラの花 Op.21 No.5 /ひなぎく Op.38 No.3
 マーラー/ Andreas J. Winkler 編曲:私はほのかな香りを吸いこんだ Op.44 No.1 /私はこの世に忘れられ Op.44 No.4
 グリーグ/カルメン・ステファネスク編曲:君を愛す Op.41 No.3 /口のかたいナイチンゲール Op.48 No.4
 シューベルト/リスト編曲:セレナード S560 No.7 / R.シュトラウス/ゴドフスキー編曲:セレナード Op.17 No.2
 ブラームス/ゴドフスキー編曲:子守歌 Op.49 No.4
 ルーマニア伝承曲/ Andreas J. Winkler 編曲: Frică mi-e că mor ca mâine
 ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴスによる幻想曲 / ファジル・サイ:ブラック・アース
 ファリャ/エルネスト・アルフテル編曲:7つのスペイン民謡 / シベリウス:即興曲 Op.5 No.4 /即興曲 Op.5 No.5
 J.S.バッハ/ブゾーニ編曲:われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ

 カルメン・ステファネスク(P)
 録音:2024年、トンスタジオ、エールベルク教会、ベルリン。ルーマニアのピアニスト、カルメン・ステファネスクによる2枚組アルバム。歌曲からのトランスクリプションを中心に据え、「ピアノの声」すなわちピアノの声楽的特質に焦点をあてた内容。さらに自身がお気に入りだというピアノ作品をカップリングしており、音楽をピアノで歌うことをとことん追求した演奏となっている。
 #2024年9月中旬以降入荷予定。
アルメニアン・ミニアチュール
 コミタス(1869-1935):7つの民族舞踊
 アラム・ハチャトゥリアン(1903-1978):
  子供のアルバム第1集
 コミタス:子供のための小品集
 アルノ・ババジャニアン(1921-1983):6つの絵
 コミタス:7つの歌
ツォヴィナール・スフリャン(P)
 録音:2023年8月、ベルムント、スイス。アルメニア出身でスイスに住み活動しているピアニスト、ツォヴィナール・スフリャンによる祖国の作曲家のピアノ作品集。ヨーロッパで取りあげられる機会が少ない、しかしクラシック音楽史における重要な作曲家であるコミタス、ハチャトゥリアン、ババジャニアンの3人に焦点をあてている。コミタスは司祭、民族音楽学者、作曲家等の顔を持ち、アルメニア民族音楽の保護と研究に多大な貢献をした人物。ハチャトゥリアンはショスタコーヴィチ、プロコフィエフと並ぶソビエト連邦の三大作曲家の一人とみなされている。西洋と東洋の音楽的伝統を融合させ、さらにアルメニアの音楽と混ぜあわせた作風が魅力。ババジャニアンはヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしても知られる人物。アルメニアの民族音楽やハチャトゥリアン、ラフマニノフといった作曲家からインスピレーションを得て、表現力ゆたかなピアノ曲を残した。
J.S.バッハ:ピアノ・ソナタ集 BWV.963-970
 ソナタ イ短調 BWV.967 /ソナタ イ短調 BWV.965(ラインケン「音楽の園」第1番からの編曲)/
 ソナタ ニ長調 BWV.963 /ソナタ ニ短調 BWV.964(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 BWV.1003からの編曲)/
 アダージョ ト長調 BWV.968 (無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 BWV.1005からの編曲)/
 アダージョ ト短調 BWV.969 /プレスト ニ短調 BWV.970 /
 ソナタ ハ長調 BWV.966(ラインケンの「音楽の園」第3番からの編曲)

 フランチェスコ・トロペア(P)
 録音:2023年9月28日-30日、10月1日、アレッツォ、イタリア。1994年イタリア生まれのピアニスト、フランチェスコ・トロペアによるバッハの鍵盤楽器のためのソナタ集。なかには偽作も含まれるとされるこれらの楽曲をモダン・ピアノ演奏で網羅しているだけでも大変珍しいアルバムだが、演奏面でも「ピアノによるバッハ」の新時代を思わせる、まばゆいほとばしりを感じさせる。若きバッハの残したこれらのソナタはどれも実験精神にあふれ、単純な構造ながら時にいびつで、本能的な勢いがあり、独自の世界を貫く強さを持っている音楽。ラインケンの「音楽の園」(2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ集)からの編曲でも積極的に音を加え鍵盤作品としての完成度を高めることに力を入れており、先人から学びつつも自身の新たな世界を打ち立てんとする気概に満ちている。アルバム全体を通してイタリア風の華麗かつ即興的な要素が盛り込まれており、後年の「イタリア協奏曲」 BWV.971へと続く流れが見えてくるのも興味深いポイント。無伴奏ヴァイオリン・ソナタからの編曲やカッコウの鳴き声を用いたフーガをもつ BWV.963は作品としての聴き応えもばっちり。トロペアは音楽院で即興演奏も本格的に学んだピアニスト。バッハの譜面から即興的・装飾的パッセージを自然と引き出し、瑞々しく奏でている。またバッハの愛したクラヴィコードを意識したという、繊細なタッチとペダリングによる音楽のしなやかさにも注目。「ピアノによるバッハ」については、ソコロフとリヒテルから大きな影響を受けたと語っている。新しい世代のバッハをお楽しみ頂きたい。
トルコ、交響楽100年
 アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):儀式の踊り Op.57 (1975)
 ジェマル・レシット・レイ(1904-1985):スナップショット(1931)
 ウルヴィ・ジェマル・エルキン(1906-1972):交響的楽章(1967/69)
 ネジル・カズム・アクセス(1908-1999):チェロとピアノのための詩曲(1930) (*)
 フェリト・トゥズン(1929-1977):トルコ奇想曲(1957)
 マヒール・セティツ(1977-):管弦楽のための「川の夢」(2022)
 ファジル・サイ(1970-):チェロ、打楽器と管弦楽のための「シャーマラン」 Op.85 (2020) (**)
 ゼイネプ・ゲディズリョグル(1977-):失われた沈黙の記憶に反して(2012)
 シーナム・アルタン(1985-):弦楽四重奏曲第1番「制御不能」(2015) (***)
 オヌール・トゥルクメン(1972-):襲来(2019) (*)
 アリジャン・シューナー(Vn) イリス・シェントゥルケール(P;**)
 ジャマル・アリエフ(Vc) タンス・カラピナル(Perc;***)
 エマニュエル・コッペイ、アビゲル・クラリグ(Vn) マティス・ロシャ(Va)
 ポール・ヘイマン(Vc) ハワード・グリフィス指揮ベルリン・ドイツso.
 録音:2023年5月16日-17日、19日、7月12日、9月19日-21日、 RBB スタジオ、ベルリン。イギリス生まれでスイス在住のハワード・グリフィスはトルコ人のヴィオラ奏者と結婚しておりスイスとトルコの現代音楽に力を入れている指揮者。このアルバムではトルコ・クラシック音楽の礎を築いた「トルコ5人組」と呼ばれる20世紀初期生まれの作曲家のなかから4人と、次世代にあたる作曲家たちを一挙に紹介。ピアニストとしても有名なファジル・サイの作品も収録している。トルコ特有の感性と響きを西洋音楽のなかに注ぎ込んだ刺激的な現代音楽をお楽しみ頂きたい。グリフィス指揮の管弦楽曲のほか室内楽もある。
シューマン:ピアノ作品集
 ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6 /トッカータ Op.7 /
 アラベスク Op.18 /ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26
セルゲイ・タニン(P)
 録音:2022年12月14日-16日、 ZKO ハウス、チューリヒ。2018年ゲザ・アンダ国際ピアノコンクールで第3位と聴衆賞、2020年バート・キッシンゲンでのクラヴィーア・オリンプで優勝と聴衆賞を獲得しているシベリアの若きピアニスト、セルゲイ・タニン(1995-)によるシューマン・アルバム。技巧をものともしない自由闊達な指の動きがすばらしく、シューマンの複雑で多層的な音を軽やかに解きほぐし、繊細な綾を活き活きと描ききっている。
スイスの夢
 ヨーゼフ・フランツ・クサーヴァー・ドミニク・スタルダー(1725-1765):交響曲 変ホ長調
 ジャン・バティスト・エドゥアルド・デュピュイ(1770-1822):歌劇「若さと愚かさ」序曲
 フランツ・クサヴァー・シュニーダー・フォン・ヴァルテンゼー(1786-1868):序曲 ハ短調
 ハンス・フーバー(1852-1921):セレナード第2番「冬の夜」
 ジョージ・テンプルトン・ストロング(1856-1948):組曲第3番「絵本」
 ヘルマン・ズーター(1870-1926):ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.23
 パウル・フーバー(1918-2001):ダルシマーと弦楽合奏のための協奏曲

 マイケル・バレンボイム(Vn) クリストフ・プフェンドラー(ダルシマー)
 レナ=リザ・ヴュステンドルファー指揮スイスo.
 録音:2019年-2023年、すべてライヴ。18世紀から20世紀にかけてのスイスの管弦楽作品集。スイス国内でも知名度が高いとはいいがたい作品群を積極的に取り上げている、2018年設立のスイスo.(Swiss Orchestra)による演奏。ダニエル・バレンボイムの息子、マイケル・バレンボイムも協奏曲のソロで参加している。
しぼめる花 〜パンフルートとピアノのための作品集
 ドニゼッティ:フルート・ソナタ / シューベルト:しぼめる花の主題による序奏と変奏曲 D.802
 シューベルト/リスト編曲:影法師 S.560 No.12 / リスト:巡礼の年第1年「スイス」〜夕立
 グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」〜聖霊の踊り / ブラームス/ヨアヒム編曲:ハンガリー舞曲第2番
 ドビュッシー:「小組曲」〜小舟にて / ピアソラ/ミケーレ・マンガーニ編曲:忘却
 リゲティ:ムジカ・リチェルカータ より〔 III / IX / VII 〕
 ディニク/クルト・レーデル編曲:ホラ・スタッカート / モンティ:チャールダーシュ
 伝承曲/ファビアン・ミュラー編曲:ルーマニア組曲〔 Giampara / Hora lenta / Sirba Olteneasca 〕

 ハンスペーター・オジエ(パンFl) マリーナ・ヴァシリエヴァ(P)
 録音:2022年11月29日-12月1日、グスタフ・マーラーザール、ドッビアーコ、イタリア。驚異のパンフルート奏者、ハンスペーター・オジエによるアルバム。楽器のイメージを覆す技巧的な内容に驚かされる。シューベルトの「しぼめる花」をメインとし重厚な変奏を聴かせつつ、「ホラ・スタッカート」「チャールダーシュ」からルーマニア音楽まで、何でも来いとばかりに演奏。
ヘンゲルブロック〜マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」
 カロリナ・ロペス・モレノ(サントゥッツア) ジョルジョ・ベッルージ(トゥリッドゥ)
 エリザベッタ・フィオリッロ(ルチア) ドーメン・クリザージ(アルフィオ) エヴァ・ザイシク(ローラ)

 トーマス・ヘンゲルブロック指揮バルタザール・ノイマンo. & cho.
 録音:2022年11月7-13日、バーデン=バーデン祝祭劇場、ライヴ。カットなし、一部の歌手の声域をオリジナルに戻すなどして、1890年のローマ初演のかたちを再現している。ヘンゲルブロックの綿密な自筆譜研究がもたらす刺激的な快演。
忘れ去られた歌、忘れ去られた愛〜ヴィリー・ハインツ・ミュラー/他:歌曲集
  Bela Laszky (1867-1935): Auf einen Zweig von Rosen
 ヴィリー・ハインツ・ミュラー(1900-1974): Traumen Op.7 / Schliese mir die Augen beide Op.9
 エルンスト・フォン・ドホナーニ(1877-1960):歌曲集 Op.14 より
  〔第1曲 Was weinst du, meine Geige? /第2曲 So fugtsich Blut' - an Blutezeit /
   第6曲 Vergessene Lieder, vergessene Lieb 〕
 ヴィリー・ハインツ・ミュラー: Von unserer Liebe Op.11 / Ich habe gegraben Op.12 /
                 Blumlein steht am Walde Op.13 No.1 / Sonne Op.13 No.2
 フランツ・リース(1846-1932):6つの歌曲 Op.31
  Eugen Hildach (1849-1924): Abschied der Vogel Op.14 No.1
 ヴィリー・ハインツ・ミュラー:7つの歌曲 Op.14
 カール・ゲーツェ(1836-1887): Still wie die Nacht, tief wie das Meer

 メラニー・アダミ(S) エネアス・ヒュム(Br) ユディト・ポルガー(P)
 録音:2023年4月、スイス。ソプラノ歌手のメラニー・アダミが楽譜を所有していた、曽祖父ヴィリー・ハインツ・ミュラー(1900-1974)の歌曲。2020年に時間のできた彼女がこの楽譜に改めて向き合い、忘れられていた音楽に命を吹き込んだ。独唱のほか二重唱もある。また、ミュラーに大きな影響を与えた、あるいは個人的に親交のあった他の作曲家の作品も収録。
 #2024年9月中旬以降入荷予定。
ジョージ・ジェフリーズ(1610頃-1685):宗教歌曲とアンセム集
 [ Disc 1 :5声と通奏低音]
   Hark, shepherd swains / Busy time this day / Brightest of days / Whisper it easily /
   Rise heart; thy Lord is risen / Look up, all eyes / The Lord in thy adversity (*) / A music strange

 [ Disc 2 :4声と通奏低音]
   What praise can reach thy clemency (*) / Turn thee again (*) / Awake my soul (*) /
   How wretched is the state you all are in / In the midst of life / Turn thou us, O good Lord (*) /
   Great and marvelous are thy works (*) / He beheld the city

   ソロモンズ・ノット
 録音:2022年8月20日-23日、カービーホール、ノーサンプトンシャー、イギリス| (*):世界初録音。イギリスの知られざる作曲家、ジョージ・ジェフリーズの4声および5声と通奏低音のための英語による声楽作品全集。驚くほど完成度の高い作品ばかりで、音楽史から消えてしまっているのがまったく不思議。イギリス気鋭の声楽グループ、ソロモンズ・ノットの歌唱がまた素晴らしく、ジェフリーズの音楽との最高の出会いを作ってくれる。通奏低音はテオルボとオルガンを使用。ジェフリーズはモンテヴェルディが提唱した第二作法(厳格なルネサンス書法に対する形で生まれた劇的で自由なバロック的手法)をイギリスにもたらした最初の作曲家。当時の現代音楽だったイタリアのマドリガルを取り入れ、情感豊かに宗教声楽曲を書いた、非常に先駆的な人物。パーセル以前のイギリスに初めてバロック音楽を響かせたと言っても過言ではない大きな存在と言えるだろう。ジェフリーズはオックスフォードでチャールズ1世のオルガニストを務めたのち、1648年頃から亡くなるまで、ノーサンプトンシャー州カービーのハットン家に勤めた。ここが今アルバムの録音場所である歴史的建造物「カービーホール」。作曲家が生涯の大半を過ごした建物の、同じ壁に音を反響させて、じっくり丁寧に歌われた音楽はまさに格別。たまらない美しさが耳を満たす。
ヨハン・ヨーゼフ・フックス(1660頃-1741):皇帝レクイエム
ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ(1710-1736):ミサ曲 ニ長調
 ルーカス・ヴァナー指揮
 ゼロノーヴェ〔声楽アンサンブル〕、イ・ピッツィカンティ〔古楽アンサンブル〕
 スイスのアンサンブルによる演奏。対位法の大家として知られたフックスの「レクイエム」と、2015年に現代譜がきちんと出版されてようやく取り上げられるようになったペルゴレージの「ミサ曲 ニ長調」を収録。どちらも非常に美しい作品。
モーツァルト:ホルン協奏曲集
 〔第2番 変ホ長調 K.417 /第4番 変ホ長調 K.495 /
  第3番 変ホ長調 K.447 /第1番 ニ長調 K.412 〕
ジビュレ・マーニ(Hr)
アンドレアス・シュペリング指揮
ブランデンブルクso.
 録音:2023年。モーツァルトのホルン協奏曲は、ホルンの名手でありモーツァルトと冗談をとばしあいふざけあう間柄だったヨーゼフ・ロイトゲープ(1732-1811)のために書かれた。どれも美しく整った音楽でありながらユーモアのある名品で、ホルン奏者にとって欠かせない重要レパートリーになっている。ジビュレ・マーニはマリー=ルイーズ・ノイネッカーに師事したホルン奏者。1997年から2016年までフランクフルト歌劇場のo. で首席ホルン奏者を務めました。ソリストとしても数多のオーケストラと共演、2020年からはベルリン・ハンス・アイスラー音楽大学のホルン科教授を務めている。指揮は古楽ファンになじみのあるシュペリング。ブランデンブルクso. は1810年創設の長い歴史を持つオーケストラ。
グリーグ:叙情小曲集(抜粋)
 〔アリエッタ Op.12 No.1 /子守歌 Op.38 No.1 /小人の行進 Op.54 No.3 /過ぎ去った日々 Op.57 No.1 /
  小川 Op.62 No.4 /孤独なさすらい人 Op.43 No.2 /春に寄す Op.43 No.6 /ハリング Op.47 No.4 /
  あなたのそばに Op.68 No.3 /蝶々 Op.43 No.1 /メロディ Op.47 No.3 /ガーデ Op.57 No.2 /
  アルバムの一葉 Op.47 No.2 /バラード調で Op.65 No.5 /夏の夕べ Op.71 No.2 /小鳥 Op.43 No.4 /
  農民の歌 Op.65 No.2 /夜想曲 Op.54 No.4 /ゆりかごの歌 Op.68 No.5 /小妖精 Op.71 No.3 /森の静けさ Op.71 No.4 〕

 ダニエル・ゴルトレル(P)
 録音:2021年10月31日-11月2日、2022年6月20日-22日、エルサレム音楽センター。グリーグによる詩的な日記のような「叙情小曲集」。これは1867年から1901年にかけて書かれた66の小品を、10 冊の楽譜として出版した物。イスラエル系アメリカ人ピアニスト、ダニエル・ゴルトレルが個人的に好きな21曲を選んで演奏したアルバム。
スイスの至宝〜知られざるスイスの木管五重奏曲
 ペーター・ミーク(1906-1990):木管五重奏曲(1977) (*)
 パウル・フーバー(1918-2001):アダージョとスケルツィーノ(1963) (*)
 パウル・ユオン(1872-1940):五重奏曲 Op.84 (1928)
 ジャン・アントニ・デルングス(1935-2012):木管五重奏のためのディヴェルティメント Op.69 (1977)

 アルト・ヴェントゥス木管五重奏団
 録音:2021年9月1日-3日(*)、11月10日-12日(無印) 、すべて、サン・ロウレンソ・ドス・グリロス教会、ポルト、ポルトガル| (*):世界初録音。2020年に結成されたアルト・ヴェントゥス木管五重奏団は、ポルトガルの新世代を代表する5人の管楽器奏者からなるグループ。メンバーは皆さまざまなオーケストラの奏者であり、ポルトガルの主要な音楽大学や音楽院で教鞭をとっている。スイスの4人の作曲家の木管五重奏曲を収録。20世紀作品とは言え、どれも調性的で耳なじみ良い響きを持った明るく軽やかな作品。なおかつ各楽器のキャラクターが十分に考慮され書き込まれた譜面で、個性的な5人の役者がにぎやかに立ち回るような複雑な面白さもある。未だ知られざる木管五重奏のレパートリーを徹底的に研究した成果ともいえるアルバム。
トランペットとオルガンのための17世紀スペイン音楽
 ホセ・ヒメネス: Batalla de 6°tono / フランシスコ・ディエゴ・デ・コンセイサン: Batalha de 5°tom
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ: Tres glosas sobre el canto de la Inmaculada Concepcion
 アントニオ・コレア・ブラガ: Tiento de 6°tom / Batalha de 6°tom
 フアン・カバニーリェス、ヨハン・カスパール・ケルル: Batalla Imperial
 フランシスコ・ヴァルス: Kyrie de Quarti Toni / パブロ・ブルーナ: Batalla de 6°tono
 ペドロ・デ・アラウージョ: Batalha de 6°tom
 パブロ・ブルーナ/ヘンリー・モデラーク:「 Pange lingua 」 Variationes
 セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア: Obra de 8°tono 「 Ensalada 」
 フランシスコ・カルロス・デ・サンクト・ヨセフ: Obra de 5°tom
 アントニオ・デ・カベソン/ヘンリー・モデラーク: Pavana con su glosa / 作曲者不詳: Batalla Famosa

 ヘンリー・モデラーク(Tp) ジョアン・ボロナート・サンス(Org)他
 録音:2023年。バロックトランペットとオルガンで聴く17世紀スペイン音楽。曲によってはクラリーノを追加したりティンパニを入れたりしていて、様々な音響が楽しめる。
忘却のアルペジオーネ
 シューベルト(1797-1828):アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821
 ベルンハルト・ロンベルク(1767-1841):チェロ協奏曲 イ長調 Op.3 〜アダージョ
 シュポア(1784-1859):歌劇「ファウスト」〜ポラッカ
 シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)〔第1番 ニ長調 D.384 /第3番 ト短調 D.408 〕/
        白鳥の歌 D.957 より〔第9曲 君の肖像 /第4曲 セレナーデ〕

 マルティン・ツェラー(アルペジオーネ)
 ジョルジョ・パロヌッツィ(Fp) ビクトル・カスティーリョ・ルナ(G)
 録音:2022年7月11日-14日、チューリヒ放送スタジオ。1823年に発明された楽器アルペジオーネの生誕200年記念として作られたアルバム。実際に聴いたことのある人は少ないであろうアルペジオーネ。よく知られているシューベルトのソナタでさえ作曲当時ヴァイオリンやチェロのために書き換えた楽譜も作られたほどマイナーな楽器だった。しかしその独特の音色は何とも印象的。ロンベルクとシュポアの作品は1825年に編曲されたアルペジオーネとギターのための版を使用。「白鳥の歌」は演奏者マルティン・ツェラー自身による編曲。
 #2024年9月中旬以降入荷予定。
ルーツ〜20世紀ブラジルとスイスのヴァイオリン・ソナタ集
 エルンスト・ブロッホ(1880-1959):組曲「バール・シェム」(1923)
 オトマール・シェック(1886-1957):ヴァイオリン・ソナタ Op.16 (1908)
 エイトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959):幻想ソナタ第1番「絶望」(1912)
 エルンスト・ヴィトマー(1927-1990):ソナチネ Op.48 (1967)
 カマルゴ・グアルニエリ(1907-1993):ヴァイオリン・ソナタ第2番(1933)

 レナート・ヴィーデマン(Vn) マリヤ・ボコル(P)
 録音:2023年2月22日-24日、スイス。スイスとブラジルの二重国籍を持つヴァイオリニスト、レナート・ヴィーデマンによるデビュー・アルバム。自らのルーツに思いを馳せた20世紀の作品集。珍しい作品を取り上げるというコンセプトとは違い、自らの音楽言語が反映された作品として奏でているので説得力がある。
J.S.バッハ
 平均律クラヴィーア曲集第1巻 BWV.846-869
アレクサンドラ・ソストマン(P)
 録音:2023年1月、3月、フリードリヒ=エーベルト=ハレ、ハンブルク。グランド・ピアノのソノリティを活かしたバッハ演奏。アレクサンドラ・ソストマンはバッハと他の作曲家を混ぜたプログラムを発表するなどし、グランド・ピアノの系譜でバッハにとりくむ演奏家であり、「平均律」への挑戦は彼女の意気込みが強く感じられる。
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):鍵盤作品集
 J.C.F.バッハ:ソナタ第2番 イ長調 BR A 14b  イェルマイネ・シュプロッセ:幻想曲 ヘ長調「J.C.F.バッハの諸感覚」(2022)b  J.C.F.バッハ:b   フーガ ヘ長調 BR A inc.5 /ソナタ第3番 ヘ長調 BR A 18 /ソナタ第1番 ハ長調 BR A 3 /
  ソナチネ イ短調 BR A 12/1 /ソルフェッジョ ニ長調BR A 108 /ソナタ第1番 ニ長調BR A 13 /
  ポロネーズ ト長調 BR A 109 /アングロワーズ ト長調 BR A 67 /
  「ああ、ママに言うわ」によるアレグレットと18の変奏 ト長調 BR A45(きらきら星変奏曲)

 イェルマイネ・シュプロッセ(Fp|使用楽器:
    J. Haselmann (ca.1805), Romeo Ciuffa Collection / Pitch: 430 hz, unequal temperament
 録音:2022年7月、パラッツォ・アンニバルデスキ、モンテコンパトリ、ラツィオ、イタリア。J.S.バッハの息子の中で、あまり聴かれないヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795)。音楽の大都市から遠いビュッケブルクのカペルマイスターを務めていたこともあまり表に出てこない要因と思われる。しかし鍵盤作品のレベルは高く、そのヴィルトゥオーゾぶりは当時有名だったという。彼の作品に魅せられたピアニスト、イェルマイネ・シュプロッセによる厳選された鍵盤作品集。最後の「きらきら星変奏曲」がおもしろい。
J.S.バッハ&J.C.バッハ:モテット集
 J.S.バッハ(1685-1750):来たれ、イエスよ、来たれ BWV.229
 J.C.バッハ(1642-1703):主よ、われらを目覚めさせ給え
 J.S.バッハ:御霊は我らの弱さを支え助け給う BWV.226
 J.C.バッハ:正しきものは、仮にひとたび死のうとも
 J.S.バッハ:イエス、わが喜びよ BWV.227 /主を讃えよ、すべての異邦人よ BWV.230
 J.C.バッハ:恐れるなかれ / J.S.バッハ:恐れるな、私はあなたと共にいる BWV.228
 J.C.バッハ:主よ、誓いのごとく、やすらかにこの世を去らせ給え
 J.S.バッハ:歌え、主に向かい新しい歌を BWV.225 /われを祝福し給わずは、われ汝を離さじ BWV.1164

 ソロモンズ・ノット
 録音:2022年6月25日-28日、バッハ教会、アルンシュタット。「ソロモンの結び目」をシンボルマークにしている「ソロモンズ・ノット」は、声楽と器楽からなる指揮者なしの小編成古楽グループ。音楽を舞台作品のように軽やかに柔軟にとらえ、演奏はすべて暗譜で綿密な準備・練習期間を経て、かつ本番では直感的な自由さや激しさを伴ったパフォーマンスを行っている。実際の舞台演出家や振付家たちとのコラボレーションも多く、常に新たな古楽演奏の在り方を追求。一見不釣り合いに見える当アルバムのジャケットデザインも彼らのイメージ上では正しく成り立っているのだろう。2023年には本拠地イギリスのウィグモア・ホールからバロック・アンサンブル・イン・レジデンスに任命されている。ヨハン・セバスティアン・バッハのモテット全曲を、父の従兄弟にあたるヨハン・クリストフ・バッハのモテットと組み合わせたアルバム。J.S.バッハはJ.C.バッハの音楽を高く評価し、これらのモテットも研究していた。聴き比べることによってふたりの個性と近似性が見えてくるだろう。録音場所はアルンシュタットのバッハ教会。J.C.バッハはアルンシュタットで生まれ、J.S.バッハがオルガニストとして初めて仕事をしたのもこの教会だった。美しい音響効果のみならず、ふたりをつなぐ場所として選ばれたうってつけの「舞台」。
RICHARD 〜R.シュトラウス&ワーグナー:声楽作品集
 R.シュトラウス:ツェツィーリエ Op.27 No.2 /憩え、わが魂! Op.27 No.1
 ワーグナー:遥かなる国(ローエングリン) / R.シュトラウス:セレナード Op.17 No.2
 ワーグナー:ニュルンベルクのマイスタージンガー WWV 96 〜前奏曲/優勝の歌(ニュルンベルクのマイスタージンガー)
 R.シュトラウス:ひそやかな誘い Op.27 No.3 /暖炉のそばの夢(インテルメッツォからの交響的間奏曲第2番)/
          解放 Op.39 No.4
 ワーグナー:ローマ語り(タンホイザー第3幕) / R.シュトラウス:明日 Op.27 No.4

 ダニエル・ベーレ(T) トーマス・レスナー指揮ボルサン・イスタンブールpo.
 録音:2022年11月20日-23日。イスタンブールドイツのテノール歌手ダニエル・ベーレにとってR.シュトラウスとワーグナーは音楽界の2大スターであり、このふたりの「RICHARD」の作品をオーケストラと共に歌い録音することが長いあいだ夢だったそう。めくるめく管弦楽と歌のおりなす名シーンの数々をお楽しみ頂きたい。
旅へのいざない〜ラロ「ロシア協奏曲」とその原曲/他
 デュパルク:旅へのいざない(ヴァイオリンと管弦楽のための編曲版)
 ラロ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ヘ長調 Op.20
 サン=サーンス:序奏とロンド・カプリツィオーソ イ短調 Op.28
 ラロ:ヴァイオリン協奏曲第4番 ト短調「ロシア協奏曲」 Op.29 〜第1楽章
 リムスキー=コルサコフ:「100のロシア民謡」 Op.24 〜エヴラシェヴォ村の鐘が鳴る(*) (弦楽合奏のための編曲版)
 ラロ:ヴァイオリン協奏曲第4番 ト短調「ロシア協奏曲」 Op.29 〜第2楽章−第4楽章
 リムスキー=コルサコフ:「100のロシア民謡」 Op.24〜ノヴゴロドに鳴り響く鐘(*)
  (ヴァイオリン、バセットホルン、チェレスタ、ハープ、チェロのための編曲版)
 ムソルグスキー:愛しいサーヴィシナ(*)
  (ヴァイオリン、チェロ、コントラバス、クラリネット、ホルン、ファゴットのための編曲版)

 ドミトリー・スミルノフ(Vn|編曲;*) ハインツ・ホリガー指揮バーゼル室内o.
 録音:2022年2月23日-25日、ドン・ボスコ・バーゼル、スイス。ラロのヴァイオリン協奏曲第4番「ロシア協奏曲」と、この曲でロシアの旋律を使うにあたってラロが参照したR =コルサコフ編纂の「100のロシア民謡」を中心にして、19世紀末における東西の音楽の橋渡しをテーマに、絶妙な選曲でこまやかに作りこまれたアルバム。歌や民謡をヴァイオリン編曲版で演奏し、ヴァイオリンの協奏作品と組み合わせることで、音色の統一感もありつつ様々な音楽言語が織り込まれた幻想的な世界を生み出している。アルバムの扉を開く1曲目、「旅へのいざない」は、東方の地を幻想的に描いたボードレールのたいへん美しい韻文詩に基づく歌曲。もともとはピアノ伴奏だがデュパルク自身が管弦楽伴奏版も書いており、当盤ではそれをもとに歌のパートをヴァイオリンで演奏している。原曲がピアノとは思えない繊細なオーケストレーションと夢みるような歌の旋律が、聴く者を彼の地へといざなう。スペインの血を引くラロは、有名な「スペイン交響曲」(ヴァイオリン協奏曲第2番)以外でもスペインの色彩をもつ音楽を書いていて、協奏曲第1番もそのひとつ。この作品と響き合うものとして、同じくスペインの名手サラサーテのために書かれスペインの響きをもつ、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」が選ばれている。そして「ロシア協奏曲」は、印象的に使われたロシア民謡の原曲を大胆に挟み込むかたちで演奏。各々の作品が繋がっていくことで、音楽の味わいがぐっと深まっていく。最後を締めくくるのはムソルグスキーの歌曲「愛しいサーヴィシナ」。ロシア的な5拍子による物悲しくも美しい歌を、低音中心の印象的な編曲で奏でている。ドミトリー・スミルノフは古楽から現代まで幅広くこなす若き俊英ヴァイオリニスト。2018年にバーゼルで自ら設立した室内アンサンブル「カメラータ・ライン」では実験音楽や映画音楽まで手掛けるという多彩な音楽家。今作ではロマン派作品のガット弦での演奏に挑戦、また巧妙なプログラミングと鮮やかな編曲も彼による物。フランス・ロマン派の色彩に負けず、しかも編成にまでこだわった編曲はアルバムのハイライトとも言え、自身で演奏することによりさらに迫真の表情が生まれている。巨匠ホリガーにとっても刺激的で新鮮なプロジェクトだったようで、非常にレベルの高い、真に交響的な演奏が繰り広げられている。
音の意味〜チェロのための現代作品集
 ユルク・ヴィッテンバッハ(1935-2021):チェリストと朗読のためのクルト・マルティによる7つの歌
  「音に意味はあるのか? [Ist Klang der Sinn?] 」(2011) 〜音に意味はあるのか?
 ヴェレシュ・シャーンドル(1907-1992):無伴奏チェロ・ソナタ(1967)
 クルターグ・ジェルジ(1926-): 「サイン、ゲームとメッセージ」 〜 "Az hit.../Jelek III" (Op.5b)
 ローラント・モーザー(1943-):ガラスの上のワルツの如く [...wie ein Walzer auf Glas...] (1986)
 ユルク・ヴィッテンバッハ:音に意味はあるのか?(2011) 〜綱渡り [Seiltanzerin]
 ハインツ・ホリガー(1939-):チェロ独奏のための「 Aleh Stavi 」(2019)
 ユルク・ヴィッテンバッハ:音に意味はあるのか?(2011) 〜機織りの時間 [Webschiffchen Zeit]
 リゲティ・ジェルジ(1923-2006):無伴奏チェロ・ソナタ(1948-53)
 ユルク・ヴィッテンバッハ:音に意味はあるのか?(2011) 〜正気でない [Nicht bei Trost]
 クルターグ・ジェルジ(1926-): 「サイン、ゲームとメッセージ」〜 Nepdalfele
 ユルク・ヴィッテンバッハ:音に意味はあるのか?(2011) 〜美しき日 [Schoner Tag]
 トーマス・デメンガ(1954-):チェロ独奏のための「 EFEU 」(2010)
 ユルク・ヴィッテンバッハ:音に意味はあるのか?(2011) 〜昔の方法 [Alte Weise]
 クルターグ・ジェルジ(1926-): 「サイン、ゲームとメッセージ」〜 Schatten

 アレクサンドル・フォスター(Vc) ハインツ・ホリガー(朗読 )
 録音:2022年6月29日-7月2日、チューリヒ放送スタジオ。バーゼルを拠点に活動するカナダ人チェリスト、アレクサンドル・フォスターによる現代作曲家の無伴奏作品集。スイスの作曲家、ユルク・ヴィッテンバッハの「Ist Klang der Sinn?」を核として、チェロのさまざまな可能性を追求。「Ist Klang der Sinn?」(音に意味はあるのか?)は詩の朗読をともなう作品。朗読はなんとホリガーが担っている。言葉と向き合い、現代音楽のありかたを再考し鋭く斬りこむように繰り出されるチェロの音が、他作曲家のこれまた鋭い無伴奏作品と反響しあい、謎めいて刺激的な空間を創造している。
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1763):室内楽作品集
 フルート、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための室内ソナタ ニ長調「こだま」/
 フルート、オーボエ、ヴィオラと通奏低音のための室内ソナタ ハ短調/
 フルート、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ト長調 Op.1 No.2 (*) /
 オーボエ・ダモーレ、2つのヴィオラと通奏低音のための室内ソナタ ホ短調(*) /
 オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための四重奏曲 ト短調「血潮したたる」

 フライタクスアカデミー
 録音:2022年5月22日-24日、チューリヒ放送スタジオ| (*):世界初録音。音楽に造詣が深くフルートの名人だったフリードリヒ大王のもとには、多くの音楽家が集まった。ヤニッチュもまた大王の宮廷楽団に在籍していた作曲家で、ここで「金曜アカデミー」なるものを開催し、中流階級の人々にも宮廷音楽を聴かせる場を提供していた。ここから名をとった古楽アンサンブル「フライタクスアカデミー」による、ヤニッチュの四重奏作品集。ヤニッチュは対位法の大家として名を知られた作曲家であり、その実力が遺憾なく発揮された4声体書法が味わえる。同時にフルートやオーボエと弦の色彩の対比が鮮やかで、ギャラントな性格と見通しの良い和声をまとっているのも大きな特徴。充実していながらも堅苦しさのまったくない、隅々まで耳を澄まして聴きたくなるようなとても美しい音楽。2曲は世界初録音。
モノローグ
 ニコロ・ジンガレッリ:声とピアノのためのモノローグ「私は・・・だった」
 ドニゼッティ:声とピアノのためのカンタータ「サッフォー」
 ロッシーニ:声とピアノのためのカンタータ「ジョヴァンナ・ダルコ」
 ワーグナー:声とピアノのための「メアリー・ステュアートの別れ」 WWV.61
 ポーリーヌ・ヴィアルド:コントラルトとピアノのための「ヘルミオネーの情景」
 メル・ボニ:ピアノのための舞曲「サロメ」 Op.100 / レスピーギ:ピアノのための短詩「アレトゥーザ」

 アンナ・ボニタティブス(歌) アデーレ・ダロンツォ(P)
 録音:2022年5月、 SRF スタジオ、チューリヒ。モノローグ(独白)の技法はオペラや歌曲においても特別な表現力を持っている。感情のわずかな機微までも視覚化するような効果があり、語りすぎると冗長なものになりかねない側面もある。作曲家にとって絶妙なバランス感覚を強いられる技法と言えるだろう。アンナ・ボニタティブスは1999年にスカラ座デビューして以降、多くのベルカント・オペラ出演やレコーディングを行ってきたイタリアのメゾ・ソプラノ歌手。様々な作曲家が用いたモノローグ技法に注目し、熱意をもって表現している。
スカルラッティ父子:カンタータとソナタ
 アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725):カンタータ「行け、わが溜め息」 H.53
 ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):ソナタ ト短調 K.108
 アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ「ここにようやく落ち着いて」 H.618
 ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ ヘ短調 K.466
 アレッサンドロ・スカルラッティ:
  カンタータ「行け、わが溜め息」 H.54 /
  カンタータ「蝶はさまよい」 H.256
   (ドメニコ・スカルラッティのソナタ3曲〔嬰ヘ短調 K.25 /ト短調 K.450 /嬰ヘ短調 K.67 〕を含む)

 テンタ・ラ・フーガ[アリス・デュポール=ペルシエ(S)
   ペトル・スカルカ(Vc) ディルク・ヴェルナー(Cemb)]
 録音:2021年11月23日-26日、ヴァルデンブルク、バーゼル、スイス。スカルラッティ一族の中でも特に有名な音楽家として知られているアレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725)とその息子ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)。アレッサンドロはナポリ楽派の中心的存在で、オペラ、オラトリオ、カンタータなどの声楽曲で高く評価されていた。一方ドメニコは、主にスペインで書かれた多くの鍵盤曲で名を残している。このアルバムでは父のカンタータと息子の鍵盤曲を組み合わせ、ひとつの作品であるかのように演奏。書法の違いがありつつもどこか親和性のある世界が生まれている。
ビーバー:ロザリオのソナタ
 〔「喜びの秘蹟」ソナタ第1番−第5番/「哀しみの秘蹟」ソナタ第6番−第10番/
  「栄光の秘蹟」ソナタ第11番−15番/「パッサカリア」ソナタ第16番(*) 〕

 メレット・リュティ(Vn)指揮レ・パシオン・ド・ラーム
 録音:2022年1月23-29日、レールベルク(*以外) /2019年9月27-20日、チューリヒ放送スタジオ(*)。「レ・パシオン・ド・ラーム」(デカルトの「情念論」に由来)はベルン出身のヴァイオリニスト、メレット・リュティが2008年に結成したスイスの古楽アンサンブル。さまざまな音楽祭に出演し多くのアーティストと共演しながら、ビーバーの作品に長年取り組んできた。演奏してきた作品にはもちろん名作「ロザリオのソナタ」も含まれる。そして今回リリースされるのは「ロザリオ」のスタジオ録音。これまで培ってきた演奏経験が大いに活かされた出来栄えで、高度な技術を要するヴァイオリン・パートがみごとに敬虔な祈りに昇華されていく。通奏低音にはチェンバロとオルガンが合体したクラヴィオルガヌムや、キラキラした音を出すサルテリオが登場。リュートは野入志津子が担当している。アンサンブル全体が呼吸するかのようにうごき、音楽が豊かに湧き上がってくる演奏。名盤ひしめく「ロザリオ」にまたひとつ注目盤が加わった。
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲とアリア集
 ソプラニーノ・リコーダー協奏曲 ハ長調 RV.443 /アルト・リコーダー協奏曲 ハ短調 RV.441 /
 歌劇「救われたアンドロメダ」RV Anh.117 〜アリア「いつも太陽が」/
 ソプラニーノ・リコーダー協奏曲 ニ長調「ごしきひわ」 Op.10 No.3, RV.428 /
 アルト・リコーダー協奏曲 ト短調「夜」 Op.10 No.2, RV.439 /
 歌劇「ジュスティーノ」 RV.177 〜アリア「喜びをもって見よう」(アルト・リコーダー編曲)/
 ソプラニーノ・リコーダー協奏曲 イ短調 RV.445 /
 協奏曲 ヘ短調 RV.297 「冬」〜第2楽章(ソプラノ・リコーダー編曲)

 イサーク・マクドゥーミ(リコーダー/編曲) アルノー・グルック(CT)
 アンサンブル・ピッカンテ
 録音:2022年7月、聖ドイツ教会、ゼーヴェン、スイス。スイスのリコーダー奏者イサーク・マクドゥーミによるヴィヴァルディの協奏曲集。技巧的なヴァイオリン協奏曲で知られるヴィヴァルディだが、リコーダー協奏曲もまた、驚くような技術が求められる難曲ぞろい。時にあきれるほどのヴィルトゥオジティがほとばしり、かと思えば美しいカンティレーナが現れる、この音楽構造はまさにオペラ・アリア。実際のアリアを挿入することによって、協奏曲との近似性が証明されている。「いつも太陽が」では原曲のヴァイオリン・オブリガートをリコーダーが担当。「喜びをもって見よう」では歌そのものをリコーダーが担当。めくるめく装飾音がまばゆい輝きを放つ。また最後にはヴィヴァルディの残した旋律の中で特に人気の高い、「冬」第2楽章のリコーダー版を収録している。
フルートとピアノのためのベートーヴェン作品集
 ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調「春」 Op.24(チーリン・チェン編曲|フルートとピアノ版)/
 フルートとピアノのためのセレナーデ ニ長調 Op.41 /
 ロマンス ヘ長調 Op.50(テオバルト・ベーム編曲|フルートとピアノ版)

 チーリン・チェン(Fl) 岩井美子(P)
 録音:2021年1月6日-7日、ムジークインセル、ライナウ、スイス。スイスを拠点に活動するフルート奏者チーリン・チェンによるベートーヴェン・アルバム。フルートのための編曲作品集でもある。音域の近いヴァイオリンからの自然な編曲で、フルートが自在に立ちまわり軽やかな音色をふりま来る。奏者自身の編曲によるスプリング・ソナタはこのアルバムのハイライト。うららかな旋律美が輝く。「ベーム式フルート」の発明者、テオバルト・ベームの編曲したロマンスも楽器を熟知した見事な仕上がり。 Op.41のセレナーデは、ベートーヴェンが自らの作品「フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ Op.25」から編曲した物。
ヴァレー地方からの歌〜スイスの作曲家による歌曲集
 オイゲン・マイアー(1934-):
   Chiajeri (Taugwalder) / Wela Wag (Taugwalder) / Ds Hittuliechtje (Taugwalder) /
   Dr Schuelschatz (Taugwalder) / Dr Bluusuchnopf (Taugwalder) / Herbschtwind (Taugwalder)
 エミル・フレイ(1889-1946): Junges Madchen in den Bergen (Morgenstern) Op.49 No.1
 ヴェルナー・ベルチ(1950-): Die Felswand (Meyer) Wege III
 ヨゼフ・ラウバー(1864-1952): Fruhlingsnacht (Hesse) Op.37 No.2
 ハンス・フーバー(1852-1921): Mir traumte von einem Myrtenbaum (Heyse) Op.61 No.47
 ワルター・クルヴォワジエ(1875-1931): Morgens (Storm) Op.2 No.7
 ハインツ・ホリガー(1939-): Herbst (Morgenstern) Sechs Lieder VI

 フランツィスカ・ハインツェン(S) ベンジャミン・ミード(P)
 録音:2022年5月。スイスのソプラノ歌手フランツィスカ・ハインツェンが歌う、故郷ヴァレー州とスイスの歌の芸術への愛に満ちたアルバム。ヴァレー語の詩によるオイゲン・マイアーの作品を中心に、過去2世紀のスイスの作曲家による歌曲を収録している。
ヴィオラで聴くバッハ&ペルト
 J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番 ト長調 BWV.1027
 ペルト:鏡の中の鏡
 J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第3番 ト短調 BWV.1029
 ペルト:フラトレス
 J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第2番 ニ長調 BWV.1028

 アンネッテ・バルトルディ(Va) ベンジャミン・エンゲリ(P)
 録音:2022年7月7日-9日、アルテ教会、ボスヴィル、スイス。バッハのガンバ・ソナタ BWV.1027-1029とアルヴォ・ペルトの人気曲「フラトレス」「鏡の中の鏡」をヴィオラとピアノの演奏で収録。バッハも比較的ゆったりしたテンポで、アルバム全体を通して、温かみのある落ち着いた演奏で構成されているのが印象的。
サン=サーンス:交響詩集
 歌劇「サムソンとデリラ」 Op.47 〜バッカナール(*) /交響詩「ファエトン」 Op.39 /
 交響詩「ヘラクレスの青春」 Op.50 /交響詩「オンファールの糸車」 Op.31 /交響詩「死の舞踏」 Op.40

 アイヴォー・ボルトン指揮バーゼルso.
 録音:2021年7月(*)、2021年2月(*以外)、シュタットカジノ・バーゼル|『ベーレンライター版、ヒュー・マクドナルド氏による新たなクリティカル・エディションによる初録音』とアナウンスされている。サン=サーンス(1835-1921)の没後100年記念として2021年に録音された交響詩集。バーゼルso. とその首席指揮者アイヴォー・ボルトンによる演奏。繊細なひびきを美しくとらえた好録音で、サン=サーンスの流麗な音楽を満喫出来る。新たな版のスコアを使った初録音というのも興味深いポイント。リストが創始した交響詩というジャンルは、色彩的な情景描写を得意としたフランスの作曲家たちが受け。サン=サーンスはその筆頭と言える存在で4曲の交響詩を残している。どれも分かりやすい物語を巧妙なオーケストレーションで自然に音楽化した佳品。美しいハープの用法なども花を添え、じつに耳を愉しませてくれる。勝利の大祝宴をアラビア風の野太い旋律で描いた、熱気あふれるバレエ音楽「バッカナール」を併録。「オンファールの糸車」(1871)…ギリシャ神話。女王オンファールの女性的な魅力にヘラクレスが屈する様を描く。「ファエトン」(1873)…ギリシャ神話。馬車で太陽を駆けるファエトンが暴走し、地に落ちてくる。父ゼウスはやむなく雷光で息子もろとも消し去り、地上の危機を払う。「死の舞踏」(1874)…フランスの詩人アンリ・カザリスの詩をもとに作曲。真夜中の墓場で踊りだす骸骨。鶏が朝を告げると、骸骨は墓へと帰っていく。「ヘラクレスの青春」(1877)…ギリシャ神話。快楽の煩悩におぼれた若きヘラクレスが、英雄としての威厳を取り戻すまでの成長譚。
DORMI BEL BAMBIN 〜スイスのクリスマス
 アルベルト・ベッカー(1834-1899): Joseph, lieber Joseph
 カール・リュッティ(1949-): O nata lux de lumine / ザムエル・シャイト:(1587-1654): Puer natus in Bethlehem
 ギオン・アントニ・デルングス(1935-2012): Tut ils fideivels
 ジュリア・シュヴァルツ(1963-): Das Christkind im Wald
 ゴットフリート・ヴォルタース(1910-1989): Maria durch ein Dornwald ging
 ピーター・アッペンツェラー(1955-): Maria va tras un god spinus
 ハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1843-1900): Meine Seele erhebt den Herrn
 アンドレ・サラ(1899-1968): Que j 'aime ce div in Enfant / カルロ・ボラー(1896-1952): Dormi bel bambin
 マスクス・フリッカー(1943-): Advent / フェリクス・メンデルスゾーン(1809-1847):聖夜 Op.79 No.1
 ピーター・アッペンツェラー: Neues Quempas Lied 〔 I / II 〕
 アンドレ・デュクレ(1945-): La Marche des Rois
 ロバート・ルーカス・ピアサル(1795-1856): In dulci jubilo
 マルクス・フリッカー(1943-): Liislig fallt de Schnee
 ブルクハルト・キンツラー(1963-): Still, still, still
 ツェザール・ブレスゲン(1913-1988)/マルクス・シュミードル(1971-)編曲: O du stille Zeit

 マルコ・アマード指揮シュヴァイツァー・ヴォーカルコンソート
 録音:2022年7月4日-6日、チューリヒ放送スタジオ。1988年生まれで指揮とオルガン、経済学を学び、合唱指揮者として活躍しているスイスの指揮者マルコ・アマードと、彼が2018年に設立した合唱団「シュヴァイツァー・ヴォーカルコンソート」によるクリスマスアルバム。
それでも、愛は〜ブラームス:歌曲とピアノ曲
 青春の歌 Op.63 No.5 /永遠の愛について Op.43 No.1 /お前の青い瞳 Op.59 No.8 /日曜日の朝 Op.49 No.1 /
 間奏曲 Op.116 No.4 (ピアノ独奏)/ドイツ民謡集 WoO.33 より
  〔第5曲 太陽はもう輝かない/第6曲 谷底で/第25曲 私の恋人の唇はバラ色〕/
 心変わり Op.48 No.2 /カプリッチョ Op.116 No.3 (ピアノ独奏)/
 2つの歌曲 Op.91 (**) /カプリッチョ Op.116 No.1 (ピアノ独奏)/
 4つの厳粛な歌 Op.121 (ジャン=ピエール・メクリ編曲|弦楽四重奏伴奏版(*)

 マリー=クロード・シャピュイ(Ms) クリスティアン・シャモレル(P)
 ハンス・エディジ(Va;**) シネ・ノミネSQ (*)
 録音:2021年1月14-16日、サル・ド・ミュジーク、ラ・ショー=ド=フォン、スイス。ブラームス晩年の傑作歌曲「4つの厳粛な歌」を頂点に据え、声楽曲とピアノ独奏曲を絡めて構成したアルバム。愛について歌いながらも、どこか超越した雰囲気をもつ形而上学的な音楽が続き、最後の「4つの厳粛な歌」が本来のピアノ伴奏ではなく弦楽四重奏伴奏になっていることで、特別感のあるクライマックスが築かれている。この曲のもつ懐の深さ、一音一音を踏みしめる重みが、原曲とは一味違った質感で表現された魅力的な編曲。マリー=クロード・シャピュイはスイスのメゾ・ソプラノ歌手。バロック・オペラや宗教曲での活躍が多く、ノリントン、ヤーコプス、アーノンクール、シャイーらと共演している。
未知との遭遇〜ファゴットと弦楽四重奏のための作品集
 エドゥアール・デュ・ピュイ(1770-1822):ファゴット五重奏曲 イ短調
 ウィントン・マルサリス(1961-):ファゴット五重奏曲「ミーラーン」
 ヘレナ・ヴィンケルマン(1974-):ファゴット五重奏のための2つの情景「 Gott-Fa 」(*)
 マルセロ・ニシンマン(1970-):ファゴット五重奏のための「ルイのタンゴ」(*)
 サン=サーンス(1835-1921)/ヴォルフガング・レンツ編曲:ファゴット・ソナタ Op.168(ファゴット五重奏版)(*)
 ピアソラ(1921-1992)/ロヘル・エロウ編曲:タンゴ・エチュード第3番(ファゴット五重奏版)(*)

 ルイ・ロペス(Fg) グリンゴルツSQ ルスラン・ルツィク(Cb)
 録音:2021年1月29日-30日、 SRF 放送スタジオ| (*):曲自体、あるいは当編曲による世界初録音。ファゴットと弦楽四重奏が混ざりあい作られる美しい音色に魅せられたルイ・ロペスが、自ら思い入れのある6人の作曲家の6作品を選び、全曲をファゴット五重奏として演奏した。長い準備期間を経て作られたアルバムで、他人には真似のできない唯一無二の個性が炸裂した1枚と言える。デュ・ピュイの五重奏曲はロペスがこの編成の虜になったきっかけの作品。美しい旋律と愉悦たっぷりの楽器間の掛け合いに彩られている。サン=サーンスの名作ソナタでは、難しいピアノ・パートを鮮やかに弦楽四重奏に生まれ変わらせたアレンジの巧さにも驚き。他にもジャズ、ロック、タンゴのイディオムを採り入れた音楽を収録、同じ編成なのに飽きの来ない、作りこまれた構成で楽しませてくれる。
チャイコフスキー:ピアノのための18の小品 Op.72
 〔即興曲 ヘ短調/子守歌 変イ長調/穏やかなおしかり 嬰ハ短調/性格的舞曲ニ長調/瞑想曲 ニ長調/
  踊りのためのマズルカ 変ロ長調/演奏会用ポロネーズ変ホ長調/対話 ロ長調/少しシューマン風に 変ニ長調/
  幻想的スケルツォ 変ホ短調/ヴァルス・ブルエッテ 変ホ長調/いたずら女の子 ホ長調/村のこだま 変ホ長調/
  哀歌 変ニ長調/少しショパン風に 嬰ハ短調/ 5拍子のワルツ ニ長調/遠い昔 変ホ長調/
  踊りの情景(トレパークへの誘い) ハ長調〕/
夜想曲 嬰ハ短調 Op.19 No.4
 ヌーロン・ムクミ(P)
 録音:2022年5月、テルデックス・スタジオ、ベルリン。チャイコフスキーが弟に「18の小品」 Op.72の完成を報告した手紙は、過度な誇張や虚飾のない、控えめなものだった。これは曲の内容と近いものがある。一見シンプルな小品集と思わせておいて、踏み込んで深く接するほどに、この曲集が詩的な輝きと旋律美、そしてきわめて多様なムードに満ちていることに気づかされる。ドイツ系ウズベク人のピアニスト、ヌーロン・ムクミの演奏がその魅力をしっかりと伝えてくれる。[ヌーロン・ムクミ]1996年、ウズベキスタンのタシケント生まれ。6歳でピアノを始め、8歳でモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を弾き振りするという神童ぶり。フランクフルトとチューリヒで学び、現在は世界各地でソリストとして活躍している。
エネスク:ピアノ作品集
 ピアノ・ソナタ 嬰ヘ短調 Op.24 No.1 /
 ピアノ組曲第2番 ニ長調 Op.10 /
 ピアノ・ソナタ ニ長調 Op.24 No.3
ダリア・パルホメンコ(P)
 録音:2021年3月1日-3日、ロルフ・リーバーマンスタジオ、NDR 、ハンブルク。2018年のジョルジュ・エネスク・ピアノ・コンクールで優勝したピアニスト、ダリア・パルホメンコが奏でるエネスクのピアノ曲。エネスクはロマン派からモダニズムへと進む20世紀音楽界の重要作曲家の一人であり、当時の高い世評を考えると、現在の評価はあまり良いものではない感がある。パルホメンコはそんなイメージを払拭するべく、音楽への熱い共感とともに楽譜を深く読みこんで、曲の持つ美しさを最大限引き出す演奏をしてくれる。[ダリア・パルホメンコ]ルーマニア出身のロシア人若手ピアニスト。フィエーゾレ音楽院でエリソ・ヴィルサラーゼに師事したのち、ハンブルク音楽大学でステパン・シモニアンに師事。2018年に世界的に有名なジョルジュ・エネスク・ピアノ・コンクールで1位を獲得。他にも2019年仙台ピアノコンクールで第3位および聴衆賞を獲得するなど数々の受賞歴を持つ。世界有数のコンサートホールで演奏し、多くの指揮者やオーケストラと共演している。
月はわが友
 テオドール・キルヒナー:歌曲集 Op.1(全10曲)
 ドビュッシー:ベルガマスク組曲〜月の光/忘れられた小唄(全6曲)
 グリーグ:叙情小曲集〜夜想曲 Op.54 No.4 /歌曲集 Op.48(全6曲)
 キルヒナー:幻想的小品集〜夜想曲 Op.14 No.4 / ピエール・モーリス:中国の歌(全7曲)

 キャスリン・ホッティガー(S) エドワード・ラシュトン(P)
 録音:2020年7月25日、2021年8月22日、26日-27日。夜と月をテーマにした歌曲とピアノ曲をあつめたアルバム。キルヒナーやピエール・モーリスといっためずらしい作品も。キャスリン・ホッティガーはルツェルン応用科学芸術大学で学んだスイスのソプラノ歌手。バロック・オペラや、フランスとスカンディナヴィアのリートなどに力を注いでいて、ピアノのエドワード・ラシュトンと定期的にリートのリサイタルを行っている。
ピッコロ・レジェンド
 @ダニエル・シュナイダー(1961-):アポロとマルシュアス(2021) Picc, Hrp
 Aボフスラフ・マルティヌー(1890-1959):スケルツォ(ディヴェルティメント) H.174 (1929) Picc, Pf
 Bヤン・ノヴァーク(1921-1984):マルシュアス(1983) Picc, Pf
 Cボフスラフ・マルティヌー:ディヴェルティメントH365 (1957) 2Picc
 Dヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):ちいさな笛の物語(1940) Picc, Pf
 Eガブリエル・マランチオーユ(1979-):マルシュアスを讃えて(2014) Picc solo
 Fダニエル・シュナイダー:テイレシアス(1992) Picc, Hrp
 Gレオナルド・デ・ロレンツォ(1875-1962):神話組曲 Op.38 (1930) Fl / Picc, Pf
 Hダニエル・シュナイダー:バロックロッホネス(ネス湖バロック)(1996) Picc, Pf
  @DE:世界初録音、ACFGH:ピッコロ版初録音(Gは第2楽章のみ)

 ハイカ・リュブケ(ピッコロ) ヘンドリク・ハイルマン(P)
 サラ・ベリュー(Hp) パメラ・シュタヘル(ピッコロ)
 録音:2021年12月20日-22日、チューリヒ放送スタジオ。チューリヒ・トーンハレo. の首席フルート奏者ハイカ・リュブケによるソロ・アルバム。オーケストラ曲以外ではなかなか聴く機会のない楽器、ピッコロにあらゆる角度から焦点を当て、楽器の可能性を最大限に発揮できるプログラムを組んでいる。とうぜん近現代作品が多いが、伝説・神話といったイメージの楽曲が散りばめられ、美しい幻想性に貫かれた聴きやすい内容になっている。ジャズのリード奏者でクラシックと融合した作風をもつダニエル・シュナイダーの作品はちょっぴり暗めの洒落た響きが魅力的。「アポロとマルシュアス」ではハープの手の込んだ奏法が花を添え、バッハのパロディのような「ネス湖バロック」では不思議なユーモアが煌める。
故郷の歌、500年〔先に題名があるものは詩作等の朗読/
   (#以外):アレクサンダー・クランペによるホルン四重奏とテノールのための編曲〕
 ハインリヒ・イザーク(ca.1450-1517):インスブルックよさようなら
 「人にはどれほどの家が必要か?」ジャン・アメリー(*)
 ミッシャ・スポリアンスキー(1898-1985):人には家がなくてはならない
 ブラームス(1833-1897):ドイツ民謡集 WoO.33 〜谷底で / リヒャルト・トルンク(1879-1968):都市
 「友へ」テオドール・シュトルム / シューベルト(1797-1828):魔王 D.328
 ドヴォルジャーク(1841-1904)/アンドレ・フィッシャー編曲:家路 / 「郷愁、とは何?」マーシャ・カレコ
 ハンス・ナウミルカート(1919-1994):私たちの家 / 民謡:クルプファルツの狩人
 「丘の上から見下ろす私の世界」ベッティーナ・フォン・アルニム(*)
 クシェネク(1900-1991):オーストリア・アルプスからの旅日記 Op.62 より〔雨天/モティーフ/上へ下へ〕
 ダニエル・ベーレ(1974-):家とは鍵のあるところ(#) / シューベルト:海の静けさ / 「家の祝福」著者不明(*)
 ブラームス:荒野の上を / 伝承曲:鳥が飛んできて / 「孤独」フリードリヒ・ニーチェ(*)
 ワーグナー(1813-1883):聖杯伝説(彼方の国に)(#) / 「モットー」フリードリヒ・ヘルダーリン(*)
 アイスラー(1898-1962):故郷/逃避行 / カルロ・ジグムンド・タウベ(1897-1944):ユダヤの子
 ウィリー・エンゲル=ベルガー(1890-1946)、ウィル・マイゼル(1897-1967):新しい春
 ヘルマン・レオポルディ(1888-1959):ブーヘンヴァルトの歌
 「浮浪」マックス・ヘルマン=ナイセ(*) / ヴェルナー・アイスブレンナー(1908-1981):難民の歌
 マーラー(1860-1911):この世の暮ら / シューベルト:さすらい人の夜の歌
 「旅の途中」李白/リヒャルト・デーメル(*) / スウェーデン民謡:朝露に濡れた山の中で
 ゲオルク・クライスラー(1922-2011):ウィーン人のいないウィーン / 「異国にて」フランツ・グリルパルツァー(*)
 ヨハネス・オルディング(1981-):故郷 / ヴェルナー・ボッホマン(1900-1993):故郷、あなたの星
 テオ・マッケベン(1897-1953):そして私たちの上には空が

 ダニール・ベーレ(T) ジャーマン・ホルンサウンド〔ホルン四重奏〕
 クリストフ・エス、セバスティアン・ショール、ステファン・ショットシュテット、
 ティモ・シュタイニンガー、マリオ・アドルフ(朗読;*)
 録音:2021年1月9日-13日、2022年4月4日。2017年に知り合ったテノール歌手ダニエル・ベーレとホルン四重奏団ジャーマン・ホルンサウンドによるアルバム。彼らは「家」から派生し「故郷・母国」といった意味を持つドイツ特有の言葉「Heimat」をテーマとして曲を集め、自分たちの編成に合わせてアレンジするというプロジェクトを行い、最終的にあらゆる時代とジャンルの歌を50曲集めた。そこからCD2枚分選曲し、実演でも共演した著名な俳優マリオ・アドルフの朗読を絡めて構成。家や故郷、自身のルーツについて考えさせる労作となっている。
光点〜トルコのピアノ作品とシューベルトの最後のソナタ
 ブラク・チェビ(1985-):光点〜ピアノのための4つの幻想曲〔光度/時の色彩/振動/陶酔〕
 アフメト・アドナン・サイグン(1907-1991):アクサク・リズムによる12の前奏曲 Op.45 より
  〔第9番 プレスト/第10番 ラルゴ/第11番 アレグロ/第12番 ヴィーヴォ〕
 イルハン・バラン(1934-2016):3つのバガテル〔スケルツォ/センプリーチェ/マルカート〕
 ネジル・カズム・アクセス(1908-1999):5つのトルコのピアノ小品 より
  〔第3番 エレジー/第4番 夏の思い出 /第5番 村〕
 フランツ・シューベルト(1797-1828):ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960

 ブラク・チェビ(P)
 録音:2021年11月7日-11日、ライトシュターデル、ノイマルクト。音楽家系に生まれニュルンベルク音楽院で学んだドイツ系トルコ人のピアニスト、ブラク・チェビによるアルバム。とくに祖国の作品にこだわったわけではなく、好みの曲を選んでいったらこのプログラムになったのこと。トルコの作品を、自作とシューベルトのソナタで挟んだ構成が異彩を放っているように感じるが、意外とひとつの流れに溶け込んでおり、チェビの音楽観が垣間見えるようだ。
フィエスタとシエスタ〜スペイン、アルゼンチン、ブラジルのピアノ作品集
 ヒナステラ:アルゼンチン舞曲 Op.2 〔老いた牛飼いの踊り/優雅な乙女の踊り/さすらうガウチョの踊り〕
 カルロス・グァスタビーノ:ラ・シエスタ〔中庭 /しだれ柳 /すずめ〕/美しき故郷/小さな踊り
 トゥーリナ:幻想的詩曲 Op.98 〔ホテルのロビーで/マドリッドの旧市街 /十字路 /映画館の午後〕/
       マドリッド放送〔プロローグ マイクの向こう側 - ラジオ放送局の人たち/
        中継その1 サンティアゴの学生たち/中継その2 カスティリャの道/中継その3 セビリャの祭り〕
 ヴィラ=ロボス:ブラジルの子供の謝肉祭
  〔小さなピエロの小馬/小さな悪魔のむち/ピエレットの気まぐれ/小さなドミノの鐘/小さなくず屋の冒険/
   仮面をつけたミニョンのいたずら/着飾ったおませのハーモニカ/子供のグループの喜び〕

 マリアン・ローゼンフェルド(P)
 録音:2001年11月、ザールバウ、アーラウ、スイス。スイス人ピアニスト、マリアン・ローゼンフェルドによる、スペインとラテンアメリカの作品を集めたアルバム。トゥーリナ、ヴィラ=ロボスなど、知られざる魅力的な作品が目白押し。ローゼンフェルドはルツェルンの音楽家の家庭に生まれ、13歳でチューリヒ音楽大学に入学し、14歳でトーンハレにデビューと、若い頃から神童ぶりを発揮した名手。情熱的で個性的な演奏に魅了される。
スラヴの旅〜フルートとピアノのためのチェコ音楽集
 マルティヌー:フルートとピアノのためのソナタ H.306
 インドジフ・フェルト:フルートとピアノのためのソナタ/
            フルート独奏のための4つの小品〔瞑想曲/カプリス/幕間劇(バルトーク讃)/ブルレスケ〕
 エルヴィン・シュルホフ:フルートとピアノのためのソナタ
 ジェラルディン・ミュシャ:フルートとピアノのための「私たちの旅」
 ヤナーチェク:ピッコロとピアノのための「青い鳥の行進曲」
 ドヴォルジャーク/クライスラー編曲:スラヴ幻想曲(サラ・ルメールによるフルートとピアノ版)

 サラ・ルメール(Fl/ピッコロ) ウルリヒ・コエッラ(P)
 録音:2021年8月、チューリヒ放送スタジオ。スイス・ロマンドo. の首席フルート奏者サラ・ルメールによる、チェコ作曲家のフルート作品集。あまり聴きなじみのないジェラルディン・ミュシャはスコットランドの作曲家だが、アール・ヌーヴォーを代表する画家アルフォンス・ミュシャの息子であるチェコの作家ジリ・ミュシャ(イジー・ムハ)と結婚し、プラハに移り住んだ人物。
プロコフィエフ
 ヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調 Op.63 /
 「ロメオとジュリエット」 Op.64 〜仮面
ミャスコフスキー:交響曲第25番 変ニ長調 Op.69
ダーヴィト・ネベル(Vn)
ダニエル・ユペール指揮
ベルギッシュso.
 録音:2021年8月、ケルン。ダニエル・ユペールは有望なドイツの指揮者で、ベルギッシュso. の20119/2020シーズンの音楽監督を務めた。世評も高く、同オケの水準がかなり高まったと認識されている。その成果があらわれた録音の登場。ダーヴィト・ネベルはチューリヒ生まれのヴァイオリニスト。クリスティアン・ヤルヴィとの共演でSONYから協奏曲アルバムが発売されている。「仮面」はこの演奏のために特別にアレンジされたヴァイオリンと管弦楽のための版を使用。
ドヴォルジャーク
 4手連弾のためのスラヴ舞曲集
  〔スラヴ舞曲集 Op.46 /スラヴ舞曲集 Op.72 〕
アドリエンネ・ソーシュ、
イーヴォ・ハーグ(Pデュオ
使用楽器: Bosendorfer 280VC
 録音:2021年11月22日-24日、チューリヒ・スタジオ。4手作品の名作とされるドヴォルジャークのスラヴ舞曲。ブラームスの「ハンガリー舞曲」がヒットしたため出版社がドヴォルジャークに書かせたもので、母国の中での人気作曲家だったドヴォルジャークが国際的にブレイクしたきっかけとなった作品でもある。スイスのピアノ・デュオがベーゼンドルファーで演奏。技術的に非常に難しい作品ながら、音楽的な高揚を大いに感じさせる魅力的な演奏となっている。
詩人の恋〜チェロとギターのための編曲による歌曲集
  [ CD1:音楽のみ| CD2:音楽+詩の朗読/曲目は同一]
 シューマン:詩人の恋 Op.48
 ミカエラ・カトラニス(1985-):愛と死について
 シューマン:リーダークライス Op.39 〜第7曲 古城にて
スザンヌ・シャンベラン(Vc)
Jerzy Chwastyk (G)
ハンス・ツィッシュラー(朗読)
 シューマンの「詩人の恋」をチェロとギターのための異色のアレンジで聴くアルバム。2枚組になっており、CD2にはCD1と同じ演奏が1曲ごとに詩の朗読トラックを挟みながら進んでいく構成になっている。
スイスのピアノ音楽
 アルテュール・オネゲル:トッカータと変奏曲 H.8 /7つの短い小品 H.25 /3つの小品 H.23
 フランク・マルタン:フラメンコのリズムによる幻想曲/8つの前奏曲

 ジェレミー・コニュス(P)
 録音:2021年6月25日-27日、 SRF スタジオ、チューリヒ・ブルーネンホフ、スイス。若きスイス人ピアニスト、ジェレミー・コニュスは音楽家としてのアイデンティティをスイスの音楽に求め、必ずしも多くは採り上げられてこなかったその音楽にどんどん魅せられていった。そしてデビュー・アルバムとして発表されたのが当盤。フランス生まれのオネゲルは両親がスイス人で、フランス・スイスの二重国籍を持っていた。一方、マルタンはスイスで生まれたフランス系スイス人。両者のピアノ作品を並べてこれほど共感たっぷりに奏でるアルバムは稀少。乾いた響きと憂いのある和声の絶妙な交錯、心地よい技巧など、聴かれないのがもったいない良曲ばかり。[ジェレミー・コニュス]1994年生まれ。6歳でピアノを始め、13歳でバーゼル音楽院にてアリシャ・マサンに師事。2013年からチューリヒ芸術大学にてコンスタンティン・シチェルバコフのピアノクラスで学ぶ。
バルトーク:2つのエレジー Op.8b, Sz.41 /
      ハンガリー農民の歌による8つの即興曲
ヴォーン・ウィリアムズ
 6つの小品による「チャーターハウス組曲」
ベンジャミン・ユスポフ(1962-):
 潜在意識化の迷宮/メタファー/
 憂鬱/クロスロード第2番
マリヤ・ボコル(P)
 録音:2021年。スイス人ピアニストのマリヤ・ボコルによるアルバム。1962年タジキスタン生まれの作曲家ベンジャミン・ユスポフの音楽を、バルトークとヴォーン=ウィリアムズの演奏機会の少ない作品とともに紹介。ユスポフの音楽は西洋と東洋、そしてユダヤ系民族の音楽的伝統に基づく独特な物。
ラヴェル:鏡
ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27 No.2 「月光」
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35
ジョルジアナ・プレテア(P
使用楽器:ベーゼンドルファー 280VC
 録音:2021年7月12日-14日、 ZKO ハウス、チューリヒ。数多くのコンクールで優勝しているバーゼル在住のルーマニア人ピアニスト、ジョルジアナ・プレテア(1993-)のデビュー盤。
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 オリヴァー・シュニーダー(P
使用楽器:ベーゼンドルファー 280VC
 録音:2022年5月2日-3日、チューリヒ放送スタジオ、スイス。各声部を歌うのに最適な楽器としてベーゼンドルファーの280VCを使用。落ち着いたテンポとはっきりした発音からは楽曲をじっくり掘り下げ創りあげた深い解釈が感じられ、アクセントやリピートでの独自の装飾からはさらなる即興性への挑戦がみられる。幼いころからバッハの音楽に魅了され続け、グールドのゴルトベルク録音にもやはり衝撃を受けたというシュニーダーが、「今できる自分のバッハ演奏」を刻み込むべく丹精込めて録音した力強いゴルトベルク。オリヴァー・シュニーダーは1973年スイス生まれのピアニスト。これまでもSONY 等からCDをリリースしている。
ヴァイオリンに敬礼を〜チェロとピアノ
 J.S.バッハ:シャコンヌ ニ短調 BWV.1004
 サン=サーンス:
  序奏とロンド・カプリツィオーソ イ短調 Op.28
 パガニーニ:カプリス第24番 イ短調
 フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
ティモシー・
 ホプキンス(Vc/編曲)
ヴィタ・カン(P)
 録音:2021年3月19日-21日、グリマ、ドイツ。他の楽器からチェロ用に自ら編曲した作品を演奏することに特別な魅力を感じるという若きチェロ奏者、ティモシー・ホプキンスによるアルバム。まるでヴァイオリンの名作アルバムと見紛うラインナップだが、すべてチェロで、原曲の調性のまま弾いている。しかも作品を完全に手中にし、リラックスし、心から歌うように演奏しているのがみごと。もちろん技術も素晴らしく、速いパッセージにおける一呼吸や、高音のキレイなはまり具合などにも驚かされるが、まず技巧よりも音楽の豊かさに耳がいってしまうほど自然な完成度。編曲アルバムということを忘れて音楽に浸りたい1枚。ティモシー・ホプキンス1995年生まれ。ドイツ在住のドイツ/アメリカ人チェロ奏者。ライプツィヒ音楽大学でペーター・ブルンスに師事し、現在はベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でトロエルス・スヴァーネの指導を受けている。国内外のコンクールで入賞し、各国でソロや室内楽の演奏を行い、ソリストとしてゲッティンガーso.、MDR交響楽団などと共演。同じチェロ奏者のモーリッツ・クラウクと結成した「デュオ・グランチェッリ」としての活動にも力を注ぐ。
ボヘミアン・ラプソディ〜ピアノ三重奏曲集
 スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
 ドヴォルジャーク:
  ピアノ三重奏曲第4番 ホ短調「ドゥムキー」
オリヴァー・シュニーダー・トリオ
[アンドレアス・ヤンケ(Vn)
 ベンヤミン・ニッフェネッガー(Vc)
 オリヴァー・シュニーダー(P)]
 録音:2020年5月23日-24日、スイス。スメタナのピアノ三重奏曲とドヴォルジャークの「ドゥムキー」、ふたつのボヘミア室内楽の名作を収録。アルバム・タイトルは「ボヘミアン・ラプソディ」。フレディ・マーキュリーとの関連については、音楽学者エヴァ・ゲジーネ・バウアーがブックレットで詳しく説明している。(独英仏のみで、日本語はつかない)
ラフマニノフ・ストーリーズ〜ラフマニノフ
 チェロとピアノのための小品 Op.2 /
 前奏曲集 Op.23 〜第4曲 ニ長調/
 チェロ・ソナタ ト短調 Op.19 /
 12の歌 Op.21 〜第7曲 ここはすばらしい場所/
 6つの歌 Op.38 より〔第3曲ひなぎく/第5曲 夢〕/
 ヴィオラ独奏のためのラフマニノフの主題による
  カプリッチョ(前奏曲 Op.23 No.5に基づく)/
 14の歌 Op.34 〜第14曲 ヴォカリーズ
マティス・ロシャ(Va)
エルデム・ミシルリオグル(P)
 録音:2021年3月26日-29日、ベルギー。コロナとロックダウンが契機となって、ヴィオラ奏者のマティス・ロシャは自身のレパートリーを見つめ直し、ラフマニノフの音楽に行き着いた。チェロ作品や歌曲を独自にヴィオラのために編曲し、ロシアのメロディに新たな色彩を与えている。
ブリテン(1913-1976):声楽と管弦楽のための作品集
 テノールと管弦楽のための「狩をする私たちの先祖」 Op.8 (*)/
 ソプラノと管弦楽のための4つのフランス歌曲(#) 〔6月の夜/良識 /幼時 /秋の歌〕/
 テノールと管弦楽のための交響組曲「グロリアーナ」 Op.53a (+)

  マーク・パドモア(T;*) クリスティーナ・ランツハマー(S;#)
  アラスデア・ケント(T;+) アイヴァー・ボルトン指揮バーゼルso.
 録音:2020年8月10日-14日(*/+)、2020年8月17日-18日(#)、ドルナッハ、ゲーテアヌム。2016/17年シーズンの初めからバーゼルso. の首席指揮者を務めているアイヴァー・ボルトン。彼は常に祖国イギリスの音楽に特別な親近感を抱いており、ベンジャミン・ブリテンの割とマイナーな作品を取り上げた当盤はボルトンのやりたかったことが詰まったアルバムと言える。パドモアら声楽陣の活躍も聴き逃せない。「狩をする私たちの先祖」は23歳、「4つのフランス歌曲」は僅か14歳で作曲された天才的な作品。また1953年にエリザベス二世の戴冠式のために書かれたオペラ「グロリアーナ」からの組曲も収録している。
バラード〜ピアノ独奏曲集
 D.スカルラッティ:ソナタ〔ホ長調 K.380 /ニ短調 K.9 /ニ短調 K.141 〕
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ ハ長調 K.545
 ドビュッシー:ベルガマスク組曲 L.75 〜月の光 /前奏曲集 Vol.1 L.117 〜アナカプリの丘
 J.S.バッハ/ジロティ編曲:前奏曲 ロ短調
 ショパン:12の練習曲 Op.25 より〔第5番 ホ短調/第12番 ハ短調〕/バラード第1番 ト短調 Op.23
 ブリュノ・ドルプレール: Eclats 第2番 / ブラームス:間奏曲 イ長調 Op.118 No.2

 キム・バルビエ(P)
 録音:2021年。パリのコンセルヴァトワールで学びベルリンに住むフランスのピアニストで、BPOのメンバーとコラボした室内楽活動にも力を入れているキム・バルビエによる、解放された国際性を感じさせる独奏曲集。幅広い時代から選ばれたプログラムは彼女の音楽家としての経験が組ませたもので、しっかりとした構築感というよりは、移ろいながら進んでゆくような楽曲が多く、全体が一つの物語のように響いて来る。このアルバムのタイトル「バラード」には、その本来の意味であるフランスで生まれ中世ドイツで流行した吟遊詩人トルバドゥールのイメージが組み込まれている。

SPECTRUM SOUND (韓国)  特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 ご案内済アイテムはこちらから。ただし元々限定盤とされており、既に廃盤も発生しています。御注文可能となっているものでも、今後入荷しないアイテムがあるかもしれません。
初出、アーロノヴィチ、フランス・ライヴ Vol.3 〜
 ショスタコーヴィチ

  交響曲第7番 ハ長調 Op.60「レニングラード」
ユーリー・アーロノヴィチ指揮
フランス放送新po.
 録音:1980年3月10日、スタジオ104、メゾン・ド・ラジオ・フランス、パリ、ライヴ、ステレオ|おそらく初出音源|音源: 24bit/192kHz Digital Transfer & Remastering from the original master tapesLicensed by INA & Radio France 。#日本語帯・解説はつかない。ユーリー・アーロノヴィチの初出音源! 1980年3月公開収録されたフランス放送新po. との演奏で、ショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」を収録している。アーロノヴィチが最も得意としたショスタコーヴィチ。各パートの鳴らし方、構成力、そして聴衆を沸かせる熱き演奏。アーロノヴィチのすべての魅力がこの演奏から伝わって来る。オリジナルマスターの保管状態もよく、生々しい演奏がここに蘇る。
 #2024年10月上旬以降発売予定。
初出、アーロノヴィチ、フランス・ライヴ Vol.2
 ドヴォルジャーク:交響曲第8番 ト長調 Op.88 (*)
 ムソルグスキー/ラヴェル編曲:展覧会の絵(#)
ユーリー・アーロノヴィチ指揮
フランス国立o.(*)、
フランス放送新po.(#)
 録音:1976年4月7日、サル・プレイエル(*) /1978年10月5日、スタジオ104、メゾン・ド・ラジオ・フランス(#)、ともにパリ、ライヴ、ステレオ|おそらく初出音源|音源: 24bit/192kHz Digital Transfer & Remastering from the original master tapesLicensed by INA & Radio France 。 # (#)の第9曲「バーバ・ヤガー」冒頭2秒ほど、マスター起因による歪みがある。予めご了承頂きたい。##日本語帯・解説はつかない。 アーロノヴィチの初出音源! 1976年のドヴォルジャークと、1978年の「展覧会の絵」。ドヴォルジャークでは弦楽器の美しさを際立たせた演奏を披露。最終楽章はダイナミックな演奏で聴衆を沸かせる。「展覧会の絵」は息つく暇もないほどの大熱演を披露!!大砲と思わせるほどの大音量のティンパニが非常に印象的。そしてガチっとした音楽の組み立て方は流石!の一言。しかし、決して力尽くで押し通すことなく、メリハリの利いた解釈で聴き手を集中・熱狂させていく。時よりアーロノヴィチの唸り声も聴こえるボルテージの高い名演をご堪能頂きたい。
 #2024年10月上旬以降発売予定。
初出、アーロノヴィチ、フランス・ライヴ Vol.1
 ストラヴィンスキー:小管弦楽のための組曲第2番(*)
 チャイコフスキー:
  交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」(*)
 ■ボーナス・トラック ショスタコーヴィチ:
  交響曲第7番 ハ長調 Op.60「レニングラード」
   〜第4楽章〔第2部−第3部〕
     (当日のアンコール)(#)
ユーリー・アーロノヴィチ指揮
フランス国立o.(*)、
フランス放送新po.(#)
 録音:1977年10月19日、サル・プレイエル(*) /1980年3月10日、スタジオ104、メゾン・ド・ラジオ・フランス(#)、すべてパリ、ライヴ、ステレオ|おそらく初出音源|音源: 24bit/192kHz Digital Transfer & Remastering from the original master tapesLicensed by INA & Radio France 。 #日本語帯・解説はつかない。 アーロノヴィチの初出音源! なんといってもヴォルテージの高い演奏が魅力のアーロノヴィチだが、歌うところはじっくりと歌い上げるのもまた彼ならでは。母国の名曲をこれ以上ないほどの熱量で演奏している。ボーナス・トラックは1980年3月、フランス放送新po. との公開収録から、アンコールとして演奏されたショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」第4楽章を収録。当日のプログラムが同曲(CDSMBA-170で同時発売)で、鳴り止まない拍手に応えて第4楽章の中間部(第2部)から最後までを演奏した。低音の鳴らし方はもちろん弦楽器の美しさもアーロノヴィチならではと言える。
 #2024年10月上旬以降発売予定。
含・初出、エミール・ギレリス・ライヴ・イン・パリ
 モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 (316a) (*)
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」
  〔第1楽章(#) /第2楽章(##) /第3楽章(##) 〕
 リスト:ラ・カンパネッラ(+) /ハンガリー狂詩曲第15番「ラコッツィ行進曲」(++)
  エミール・ギレリス(P) エレーナ・ギレリス(P;*)
  ジャン=クロード・カサドシュ指揮フランス公共放送室内o.(*)
  シャルル・ブリュック指揮フランス国立放送po.(#/##)
 録音:1969年10月28日(#/##)、1974年12月6日(*)、シャンゼリゼ劇場(*/#/##) /1954年2月26日(+)、1960年3月6日(++)、サル・プレイエル(+/++)、すべてパリ、ライヴ、ステレオ(*/#)、モノラル(##/+/++) | (+/++以外):おそらく初出音源|既出CD, CD-R: Doremi, DHR-7805 (+) / St-Laurent Studio [CD-R], YSL-T-1047 (++) |音源:フランス国立視聴覚研究所音源提供 (24bit/192KHz digital restoration and remastering from the original master tapes) 。#皇帝は『録音当時のレコーディング・エンジニアのミスでライヴ翌週にステレオ・マスターテープの一部を破損』したため、第1楽章を除きモノラル。##日本語解説はつかない。エミール・ギレリスがパリで行った演奏会からの初出音源集。注目は娘エレーナと共演したモーツァルトの2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調。当曲は1973年カール・ベーム指揮VPOとの大名盤があるが、当録音は翌1974年12月の演奏。非常にあたたかい音楽を奏でている。「皇帝」はライヴを含め数多く録音が残されているが、当演奏は1969年10月。ギレリスらしい一切ぶれることのない演奏を披露している。なお、録音当時のレコーディング・エンジニアのミスでライヴ翌週にステレオ・マスターテープの一部を破損してしまった。そのため第1楽章のみマスターからの復刻でステレオ、第2、3楽章は1969年11月11日に放送された音源を使用、モノラルとなっている。スペクトラム・サウンドの丁寧な復刻で美しい演奏が蘇った。ボーナストラックとしてサル・プレイエル、ライヴ音源から自身で編曲を加えたリストのラ・カンパネッラ(1954年/モノラル)、リストのハンガリー狂詩曲第15番「ラコッツィ行進曲」(1960年/モノラル)を収録。演奏終了後の大熱狂も堪能出来る。切れ味抜群のギレリスの演奏をお楽しみ頂きたい。
 #2024年10月上旬以降発売予定。
初出&含・初音盤、サンソン・フランソワ〜
  リサイタル・アット・ザ・サル・プレイエル 1968.11.18 (or 13)

 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第3番 嬰ヘ短調 Op.23 (+)
 リスト:
  巡礼の年第1年「スイス」〜第4曲 泉のほとりで S.160 No.4 /
  アリャビエフの「夜鳴きうぐいす」 S.250 No.1 /
  巡礼の年第2年補遺「ヴェネツィアとナポリ」〜第3曲 タランテラ S.162 No.3 (#)
 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/鏡(全5曲)/
      夜のガスパール〜第3曲 スカルボ(*)
 サンソン・フランソワ(P)
 録音:1968年11月18日〔あるいは1968年11月13日〕、サル・プレイエル、パリ、ライヴ、モノラル|おそらく初出音源| (*):アンコール| (#):おそらく彼による初音盤作品| (+):おそらく彼による初ライヴ録音となる作品|音源:フランス国立視聴覚研究所音源提供 (24bit/192KHz digital restoration and remastering from the original master tapes) 。#日本語解説はつかない。 サンソン・フランソワ(1924-1970)は2024年、生誕100周年を迎えた。これを記念してスペクトラム・サウンドから正規初出音源をリリース。フランス国立視聴覚研究所(INA)所有音源から1968年11月18日、サル・プレイエルにおけるリサイタルが日の目を見る。当復刻はフランソワの孫クローディ・フランソワの全面協力のもと実現した。フランソワは1970年10月22日に心臓発作で46歳という若さで歿した名ピアニスト。亡くなる2年ほど前の当演奏だが、表現の幅が広がり美しく磨きあがった演奏は、40代半ばとは思えないほど円熟している。収録作品はスクリャービン、リスト、ラヴェルで、いずれもフランソワが得意とした作曲家だが、独特の語り口で弾くフランソワはセッションよりもライヴでより一層発揮され、その香り高き演奏は当リサイタルでも聴くことが出来る。アンコールで演奏された「スカルボ」も圧巻の出来栄え。歿後50年が経った今もなお色あせることのないフランソワの芸術。記念すべき生誕100年にふさわしいリリースと言えるだろう。
マルティノン& ORTF 1970.5.27 〜
 マーラー
:交響曲第10番(クック版)
ジャン・マルティノン指揮
フランス国立放送o.
 録音:1970年5月27日、シャンゼリゼ劇場、パリ、ライヴ、ステレオ(終演後拍手入り)|既出CD-R: St-Laurent Studio, YSL-T-874 |音源:フランス国立視聴覚研究所音源提供 (24bit/192KHz digital restoration and remastering from the original master tapes) 。#日本語解説はつかない。 フランス指揮界における重鎮として活躍し、サン=サーンス、ドビュッシーなどフランス作品で評価の高いマルティノンだが、マーラーでも非常に見通しがよく、堂々たる演奏を披露している。なお、マルティノンは1967年にグスタフ・マーラー国際交流協会(the International Association Mahler)よりメダルを授与されている。マルティノンの豊かな音楽性は交響曲第10番の演奏でも光り輝いている。非常に貴重な復刻にご期待頂きたい。ライヴ録音のため演奏後に拍手が入る。
初出、マルティノン +
  カサドシュ最後年/他 1969, 1975

 ビゼー:「祖国」序曲 Op.19 (*)
 サン=サーンス:
  交響曲第3番 ハ短調 Op.78 「オルガン付」(#)
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488 (+)
ベルナール・ガヴォティ(Org;#)
ロベール・カサドシュ(P;+)
ジャン・マルティノン指揮(*/#/+)
フランス国立o.(*/#)、
フランス国立放送o.(+)
 録音:1969年6月18日(+)、1975年1月8日(*/#)、すべてシャンゼリゼ劇場、パリ、ライヴ、ステレオ|アナウンスに『ライヴ録音のため演奏後に拍手が入』ると記載|既出盤も含め、日付等が正しければすべて初出音源| (+):おそらくカサドシュによる最後年の同曲|音源:フランス国立視聴覚研究所音源提供 (24bit/192KHz digital restoration and remastering from the original master tapes) 。#日本語解説はつかない。
 カサドシュの(+)は意外と少なく、セル&クリーヴランドとの1959年セッションを除くと、ライヴあるいは放送録音既出は1938年3月20日 バルビローリ& NYP (APR, APR-5601)、1956年12月9日 パレー& NYP (Vibrato [CD-R], VHL-585)、1959年4月14日、ロスバウト& SWR (SWR Music) しかなかった(他に1943年とされる第3楽章のみの AFRS 〔米軍放送〕録音があるが、未復刻)。1960年代、それも最晩年のものが登場するというのは少々驚き。 大注目は「オルガン付き」! マルティノンは晩年、1970年9月(オルガン:マリー=クレール・アラン)と1975年1月(オルガン:ベルナール・ガヴォティ)に商業録音を残しているが、75年の同月1月8日、シャンゼリゼ劇場で演奏されたライヴがINAに残っていた! あの名盤同様、ボルテージが高いにも関わらず決して演奏が破綻しないのがマルティノン。各パートの輪郭もはっきりしながら、音楽の見通しがよい当演奏は、マルティノン最晩年の「もう一つの名演」と言える。カップリングは1969年6月18日、ロベール・カサドシュをソリストに迎えたモーツァルトのピアノ協奏曲第23番。マルティノンとの相性も非常によく、カサドシュのクリアなタッチが生きた驚くほど美しい演奏。すべてステレオで収録されていることも非常に喜ばしい。
含・初出〜パリ国立高等音楽院の名教師たち
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47 「クロイツェル」(*)
 パガニーニ:24のカプリス Op.1 より Nos.13-18 (6曲)(#)
 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64 (+)
  ロラン・シャルミー(Vn;*) フランソワーズ・ドロー(P;*)
  ドヴィ・エルリ(Vn;#) ジャン=ジャック・カントロフ(Vn;+)
  ポール・パレー指揮フランス国立o.(+)
 録音:1962年11月27日、フランス国立放送局内スタジオ(*) /1967年5月12日、メゾン・ド・ラ・ラジオ内スタジオ120 (#) /1973年10月2日、オペラ=コミック座、ライヴ(+)、モノラル(*/#)、ステレオ(+)、すべてパリ| (*/#):おそらく初出音源|既出CD-R: St-Laurent Studio, YSL-T-1136 (+) |ライセンサー: INA。#日本語解説はつかない。 当アルバムにはロラン・シャルミー(1908-1987)、ドヴィ・エルリ(1928-2012)、ジャン=ジャック・カントロフ(1945-)という3名のヴァイオリニストの正規初出録音を収録。パトリック・ビスマス〔ビスミュート〕などを育てたロラン・シャルミー。妻は高名なハープ奏者リリー・ラスキーヌ。1955年にロン=ティボー国際音楽コンクールで優勝し、ソリストとしての活動を始めたドヴィ・エルリは、同年初来日を果たし、日本の聴衆にも情熱的な演奏を届けた。今やアレクサンドル・カントロフの父としても有名なジャン=ジャック・カントロフはカール・フレッシュ国際コンクール、パガニーニ国際コンクールなどで優勝した天才ヴァイオリニスト。この3人はいずれもパリ国立高等音楽院で後進の育成にも力を注いた。貴重な音源で聴く名手の演奏をお楽しみ頂きたい。

TYXart (独) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 公式サイト:http://www.tyxart.de/
エミール・ジャック=ダルクローズ(1865-1950):
  チェロとピアノのための作品集
 3つの小品 Op.48 /
 「見捨てられたリズム」組曲 Op.9 /3つの素描
ピ=チン・チェン(Vc)
ベルンハルト・パルツ(P)
 録音:2021年6月、 SRF 放送スタジオ、チューリヒ。エミール・ジャック=ダルクローズ(1865-1950)はスイスの作曲家。500曲を超える歌曲に加え、いくつかのオペラ、祝典音楽、カンタータ、室内楽、ピアノ曲、教育用音楽などを残した多作家で、生前はとても人気があったが死後すぐに忘れ去られてしました。ここに収録されたチェロ作品はこの作曲家の魅力の再発見に一役買うにちがいない魅力を持っている。


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