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マイナー・レーベル
2021年9月新譜情報


・国内盤マイナー・レーベル
・輸入盤マイナー・レーベル
・輸入盤 歴史的アイテム
・映像アイテム
・高音質アイテム


輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。




国内マイナー・レーベル




東武レコーディングズ

 輸入盤ディストリビューターとして既におなじみの東武トレーディングが発売する国内盤自主レーベル。
  UHQCD はすべてのCDプレーヤーで再生可能。旧譜はこちらから
TBRQ-9006/07
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(2 UHQCD)
\2970(税抜\2700)
クレンペラー&フィラデルフィア客演ライヴ 1962.10.19
 ベートーヴェン:交響曲集
  〔第6番「田園」/第3番「英雄」(*) 〕
オットー・クレンペラー指揮
フィラデルフィアo.
 録音:1962年10月19日、アカデミー・オヴ・ミュージック、フィラデルフィア、ライヴ、ステレオ|マスターからの初復刻|ソース:ペンシルバニア大学| (*):ダグ・ハマーショルドの思い出に捧ぐ。
 『クレンペラーV.S.フィラデルフィア1962年ステレオ・ライヴ!!』『ヘビープログラム「田園」+「英雄」 UHQCD 2枚組1枚価格!』 『良好なステレオ録音でリリースのクレンペラー+フィラデルフィアの正規盤シリーズ。肝心のオール・ベートーヴェン・プログラムについては、オーケストラ・アーカイヴの音源に難があり、商品化が見送られておりました。本年ついに良好な音源をペンシルバニア大学にて発見!これで3プログラムが全て揃いました。クレンペラーはそもそもストコフスキーの後任と目されていたのにそれが破談となったためにオーマンディとは深い確執がありました。1935年の登壇後27年振りのフィラデルフィア客演が決まった際には新聞でも大きく取り上げられ大ニュースとなりました。ヴァイオリンは、左右両翼。低弦左サイドの古典型オーケストラ配置。強烈な遅いテンポで繰り広げられるシリアスなベートーヴェン。超デッドなホール故に輪郭がはっきりし、緊張感の途切れがありません。オーケストラの個性が強く、金管の華やかさや木管の巧さは特筆もの。巨匠はこの時一か月以上アメリカに滞在し、フィラデルフィアのみならず、ニューヨーク、ワシントンDC、ボルティモアへも巡演しました。そしてこれが最後のアメリカ訪問となりました。「英雄」はこの前年に飛行機墜落で命を落とした国連事務総長ダグ・ハマーショルドに捧げられております。万感胸に迫る名演です。』

KII

KKC-4288
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(UHQCD)
\2640(税抜\2400)
9/18発売
DISCHI VENEZIA 音源|
 フルトヴェングラー、ヒトラー誕生記念日前夜祭の第九 1942.4.19 〜
  ベートーヴェン
:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」
 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 BPO 、ブルーノ・キッテルcho.
 エルナ・ベルガー(S) ゲルトルーデ・ピッツィンガー(A)
 ヘルゲ・ロスヴェンゲ(T) ルドルフ・ヴァツケ(B)
 録音:1942年4月19日、旧フィルハーモニー、ベルリン、アドルフ・ヒトラー総統誕生記念日前夜祭コンサート、ライヴ、モノラル|音源提供:VENEZIA (Ken Record) |既出CD: Dischi Venezia, V-1025 / King, KICC-1158 〔ともに廃盤、入手不能〕。# UHQCD はすべてのCDプレーヤーで再生可能。
 『演奏は「ものすごい」の一語に尽きる。・・・指揮者もオーケストラもいつもとは気の入れ方がちがう。ときには狂気の凄味を見せる。』(宇野功芳|「レコード芸術」誌「新譜月評」より)
 『★1942年4月、戦況の悪化のなか、国民統合の象徴としてフルトヴェングラーに総統誕生祝賀演奏会を指揮させようと画策した宣伝大臣ゲッベルスの圧力の前に、それまでほかに演奏スケジュールを入れ要請を断っていたフルトヴェングラーもついに屈服、ナチス党旗を前にして指揮する羽目に陥りました。この日の演奏はドイツ全土にラジオ放送されたため、ラジオ中継音源が遺ることに。演奏の終楽章一部はナチスの宣伝用ニュース映画に撮られました。フルトヴェングラーとしては不本意ながらの指揮であるはずなのに、戦時下、ナチス党幹部を背にしての極限状態のなかで行われた指揮は、「メロディアの第九(同年3月のライヴ)」をも凌ぐ激しさ!ヒトラーに対する怒りの爆発ではないかとも思われ、まさに凄絶の極みです。すさまじいまでの集中力と緊迫感で応じるベルリン・フィルの合奏力は文句なし。怒涛の進撃、熱狂の迫力、「第九」への崇高美がきわだつ空前絶後のライヴです。★音の良さで話題を集めたVENEZIAから音源提供をうけて、2014年にキング関口台スタジオでリマスタリングして初の国内盤を発売(キングレコード KICC-1158)。いまは入手難になっておりましたが、このたびキングインターナショナルから“高音質 CD の決定版”であるUHQCD仕様にして再発売!80年前とは思えない驚愕の音で、“世紀のドキュメント”をご確認ください。★初出となった国内盤は「レコード芸術」誌で推薦を獲得しました!』
KKC-4289
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(UHQCD)
\2640(税抜\2400)
9/18発売
日本フルトヴェングラー協会音源|
 フルトヴェングラー、ウィーン芸術週間の第九 1953.5.31 〜
  ベートーヴェン
:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」
 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO 、ウィーン・ジングアカデミー
 イルムガルト・ゼーフリート(S) ロゼッテ・アンダイ(A)
 アントン・デルモータ(T) パウル・シェフラー(Br)
 録音:1953年5月31日、ムジークフェラインザール、ウィーン、ウィーン音楽祭週間開会演奏会、ライヴ、モノラル|音源・表紙写真提供:日本フルトヴェングラー協会|既出CD (ともに1952年11月30日の「ベト1」とカップリング、2CDs ):日本フルトヴェングラー協会, WFJ-10/11 / King, KICC-1159/60 〔ともに廃盤、入手不能〕。# UHQCD はすべてのCDプレーヤーで再生可能。
 『日本フルトヴェングラー協会の原盤を使用して音質の大幅刷新が行われており、市販盤としてはおそらく過去最高の音質と言える。』(平林直哉)
 『★「12〜13種類、全曲演奏音源がある」と言われているフルトヴェングラーの第九のなかでも、「『ルツェルンの第九』と並んで最も音の状態がよい」といわれている「1953年5月31日ウィーン芸術週間開会演奏会の第九」。原盤は1990年に日本フルトヴェングラー協会から会員向けに頒布された2枚組 CD (WFJ-10/11)。「とにかく音がいい、臨場感たっぷりと響く」とファンから大きな評判を呼んでいた協会盤を2014年にキング関口台スタジオでリマスタリングして市販盤として発売(キングレコード KICC-1159/60)。今回、カップリング曲であったベートーヴェンの1番(1952年11月30日)をのぞき、「第九」のみ1枚にして UHQCD 仕様でキングインターナショナルから再発売。演奏前、楽章間のインターバルもそのまま収録。臨場感もたっぷりに生々しく響くウィーン・フィルの弦!第3楽章「アダージョ」はあのバイロイト盤をもしのぐ感動を与えてくれます。★協会盤に掲載されたゴットフリート・クラウス(高橋順一訳)の解説より「この CD には、私の知っているすべての録音の中でも最も直截的なものが刻印されている。なぜならこの録音の中に残されているのはフルトヴェングラーの解釈の内発性の現われや彼の演奏のもっている比類ない緊張だけではないからだ。そこには、フルトヴェングラーと共に、あの「黄金のホール」の比類ない音響の中で演奏したときのウィーン・フィルハーモニカ―の比較を絶した響きを留められているのだ。」』

KII/C−Major

KKC-9689
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[75-8804]
(Blu-ray)
\3850(税抜\3500)
9/中発売
三大テノール〜伝説のコンサート・イン・ローマ 1990 〔映像商品〕
 ■コンサート「3大テノール/世紀の競演〜ローマ 1990
  チレア:歌劇「アルルの女」〜ありふれた話(フィデリコの嘆き)[カレーラス]
  マイアベーア:歌劇「アフリカの女」〜おおパラダイス[ドミンゴ]
  プッチーニ:歌劇「トスカ」〜妙なる調和[パヴァロッティ]
  レハール:喜歌劇「ほほえみの国」〜君はわが心のすべて[ドミンゴ]
  デ・クレシェンツォ:つばめは古巣へ[パヴァロッティ]
  カルディッロ:カタリ、カタリ(つれない心)[カレーラス] / ヴェルディ:歌劇「シチリアの晩鐘」序曲
  デ・クルティス:帰れ、ソレントへ[パヴァロッティ] / ララ:グラナダ[カレーラス]
  ソロサーバル:サルスエラ「港の酒場女」〜そんなことはあり得ない
  ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」〜ある日青空を眺めて[カレーラス]
  プッチーニ:歌劇「トスカ」〜星は光りぬ[ドミンゴ]/
        歌劇「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ[パヴァロッティ]
  メドレー[カレーラス/ドミンゴ/パヴァロッティ]
   〔マリア〜トゥナイト〜太陽の土地〜シェリト・リンド〜メモリー〜〜キャッツ〜黒い瞳〜
    カミニート〜バラ色の人生〜マティナータ〜ウィーンわが夢の街〜アマポーラ〜オ・ソレ・ミオ〕
  ディ・カプア:オ・ソレ・ミオ[カレーラス/ドミンゴ/パヴァロッティ](アンコール)
  プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ[カレーラス/ドミンゴ/パヴァロッティ](アンコール)

 ■ドキュメンタリー「 From Caracalla to the World (三大テノール カラカラ浴場から世界へ)」
 ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴ、ルチアーノ・パヴァロッティ(T)
 ズービン・メータ指揮ローマ国立歌劇場o.、フィレンツェ五月音楽祭o.
 収録:1990年7月7日、カラカラ浴場、ローマ、ライヴ| 1080i, NTSC, 4:3/16:9 | PCM Stereo, DTS-HD MA 5.1 |字幕:英独仏伊西韓日〔コンサート〕/英独(ヴォイスオーヴァー)仏韓日〔ドキュメンタリー〕|総収録:174分(コンサート:86分/ドキュメンタリー:88分)|輸入盤・日本語帯・解説付。#国内仕様盤のみのお取り扱いとなります。2021年から数えること31年前、全世界16億人が観戦したサッカーW杯イタリア大会。サッカー界最大の英雄マラドーナ率いるアルゼンチン代表と「皇帝」の異名をもつベッケンバウアーが代表監督を務めた西ドイツ代表(東西ドイツが統一される直前)が決勝で戦った。 W 杯の歴史に残る名勝負の前日、決勝戦の前夜祭としてこれまたかつてないコンサートがローマのカラカラ浴場で行われた。人気と実力を兼ね備えた当代きっての3人の名テノール歌手、ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴ、ルチアーノ・パヴァロッティの「三大テノール」、そしてメータ指揮によるコンサートは夢の饗宴として、大きな話題となった。サッカー・ファンであっても、1990年 W 杯の一番の思い出を聞かれたら<誰も寝てはならぬ>と答えるほど、聴衆に熱気を与えた伝説のコンサートは、その後も、W杯毎に「三大テノール」のコンサートは開かれ、3人による世界ツアーも行うなど、オペラの魅力を広めることに大きく貢献した。その「三大テノール」の最初のコンサートの記録である本映像は、伝説のコンサートとして世界中で愛されているが、この度ディジタル・リマスター版として初ブルーレイ化された。歴史的なコンサート映像が鮮やかに甦った。さらに「From Caracalla to the World」(三大テノール カラカラ浴場から世界へ)と題された88分にわたるドキュメンタリーも収録。(2021年日本公開の映画「甦る三大テノール永遠の歌声」)ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴ、ズービン・メータ、パヴァロッティ未亡人のニコレッタ・マントヴァーニ、ラロ・シフリン、ブライアン・ラージ、マリオ・ドラディ、ポール・ポッツ、サー・ブリン・ターフェル、ノーマン・レブレヒト、などの最新インタビューが収録され、1990年ローマでのコンサートの裏側、その4年後のロサンゼルス大会の様子、カレーラスの白血病との闘い、3人のライバル関係、壮大な商業イベントにまつわる金銭的な問題、など3人のオペラ・スターの人生が詰まった見ごたえのある内容。



輸入マイナー・レーベル



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RCD (Russian Compact Disc) (チェコ/露) 1CDあたり¥2530(税抜¥2300)

 旧譜はこちらから
ロシア・ピアノ楽派〜セルゲイ・ラフマニノフ
 シューベルト(1797-1828) /リスト(1811-1886)編曲:セレナード D.957 No.4 [1942年2月27日]
 J.S.バッハ(1685-1750):パルティータ第4番 ニ長調 BWV.828 〜第5曲 サラバンド[1925年12月16日]
 J.S.バッハ/ラフマニノフ(1873-1943)編曲:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV.1006 より
   〔前奏曲/ガヴォット/ジーグ〕[1942年2月26日-27日]
 ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757) /カール・タウジヒ(1841-1871)編曲:
  パストラーレ(ソナタ ニ短調 L.413に基づく)[1919年4月19日]
 ジャン=クロード・ダカン(1694-1772):かっこう[1920年10月21日]
 ヘンデル(1685-1759):チェンバロ組曲第5番 ホ長調 HWV.430 〜エアと変奏曲「調子の良い鍛冶屋」[1936年1月3日]
 モーツァルト(1756-1791):ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331から
  〔第1楽章 主題と変奏曲[1919年4月18日]/第3楽章 トルコ風ロンド(トルコ行進曲)[1925年5月14日]〕
 グルック(1714-1787) /ズガンバーティ(1841-1914)編曲:
  歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」〜メロディ(精霊の踊り)[1925年5月14日]
 ベートーヴェン(1770-1827) /ルビンシテイン(1829-1894)編曲:
  劇付随音楽「アテネの廃墟」〜トルコ行進曲[1925年12月24日]
 ベートーヴェン:
  創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80 [1925年4月13日、1925年5月14日]/
  ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 (*) [1928年5月22日]

 セルゲイ・ラフマニノフ(P) フリッツ・クライスラー(Vn;*)
 録音:[内]| (C) 1994 Restored by RCD | (C) (P) 1994 RCD | (P) 2020 Europe RCD 。
ロシア・ピアノ楽派〜ヴィクトル・メルジャーノフ
 スクリャービン(1872-1915):12の練習曲 Op.8 (+)
 ラフマニノフ(1873-1943):
  ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30 (*)
ヴィクトル・メルジャーノフ(P)
ニコライ・アノーソフ指揮(*)
モスクワ放送so.(*)
 録音:1956年(*) /1969年(+) | (C) 1995 Restored by RCD | (P) 2020 Europe RCD 。
ロシア・ピアノ楽派〜エミール・ギレリス
 シューマン(1810-1856):トッカータ ハ長調 Op.7 (*)
 J.S.バッハ(1685-1750) /カール・タウジヒ(1841-1871)編曲:トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565 (+)
 J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ニ長調 BWV.532 (**)
 ウェーバー(1786-1826):ピアノ・ソナタ第2番 変イ長調 Op.39 (#)

 エミール・ギレリス(P)
 録音:1938年(*) /1954年1月6日、モスクワ音楽院大ホール、モスクワ、ソヴィエト〔現・ロシア〕、ライヴ(+) /1968年1月18日、レニングラード・フィルハーモニー大ホール、レニングラード、ソヴィエト〔現・ロシア〕、ライヴ(#) /1969年(**) | (C) 2003 Restored by RCD | (P) 2020 Europe RCD 。
ロシア楽派〜ナターリア・シャメーエワ
 ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):
  鍵盤楽器、2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲第2番 イ長調 Op.1 No.2
   (ハープ、2つのヴァイオリンとチェロのための編曲版) [1986] (+)
 ジョン・パリー(1930-):ハープ・ソナタ第1番 ニ長調 [1983]
 フォーレ(1845-1924):塔の中の奥方 Op.110 [1977]
 アンリエット・ルニエ〔レニエ〕(1875-1956):小さな妖精たちの踊り [Danse des Lutins] [1976]
 ポール・クレストン(1906-1985):狂詩曲「オリンピア」 Op.94 [1970]
 ルイージ・マウリツィオ・テデスキ(1867-1944):ハープとチェロのための劇的即興曲 Op.33 [1995] (#)
 エライアス・パリシュ・アルヴァーズ(1808-1849):セレナード Op.83 [1982]
 マルセル・トゥルニエ(1879-1951):森の泉へ[1982]
 アンドレ・カプレ(1878-1925):ハープと弦楽四重奏のための「幻想的物語」 [1986] (*)

 ナターリア・シャメーエワ(Hp) ヴィクトル・シャメーエフ(Vc;*/#)
 ロベルト・ステパニアン、アレクサンドル・コレスニコフ(Vn;*/+)
 レオニード・カプラン(Va;*) ドミトリー・ミレル(Vc;+)
 録音:[年]| (C) 2003 Restored by RCD | (P) 2020 Europe RCD 。
RCD-30102
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(2CD)
ヴラディーミル・セリヴォヒン〜シューマン(1810-1856):ピアノ作品集
 幻想曲 ハ長調 Op.17 /ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22 /交響的練習曲 Op.13 /
 クライスレリアーナ Op.16 /クララ・ヴィークの主題による変奏曲 Op.14 /謝肉祭 Op.9
 ヴラディーミル・セリヴォヒン(P)
 録音:1996年5月、モスクワ音楽院小ホール、モスクワ、ロシア| (C) 2003 Restored by RCD | (C) (P) 2021 Europe RCD 。セリヴォヒン(1943-2015)はオボーリンに学び、特にラフマニノフを得意としたピアニスト。このシューマンは2003年に各曲からの抜粋が1枚で RCD からロシア国内限定盤 (RCD-30646) としてリリースされたが、他は初出かもしれない。
シューマン(1810-1856):
 ダーヴィト同盟舞曲集 Op.6 /
 ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調「大ソナタ」 Op.14 /
 暁の歌 Op.133
テミルジャン・
 エルジャーノフ(P)
 録音:2001年3月27日、30日、モスクワ放送、モスクワ、ロシア。エルジャーノフはカザフスタン出身でヴォスクレセンスキーに師事、1993年のローベルト・シューマン国際コンクール(ツヴィッカウ、ドイツ)ピアノ部門で最優秀賞(第1位)と金メダルを獲得、カザフスタン初の国際的クラシカル・ピアニストとなった。
ハープの聖なる印象
 グリンカ(1804-1857):モーツァルトの主題による変奏曲 変ホ長調/夜想曲 変ホ長調
 リムスキー=コルサコフ(1844-1908) /ロバート・マクスウェル編曲:
  交響組曲「シェエラザード」〜愛のテーマ
 チャイコフスキー(1840-1893) /クセニア・エルデリ〔エルデーイ〕 (1878-1971)編曲:
  6つの小品 Op.51 〜第4曲 ナタ・ワルツ
 パッヘルベル(1653-1706) /スーザン・マクドナルド(1935-)、L.ウッド編曲:カノン ニ長調
 グラズノフ(1865-1936):バレエ「ライモンダ」〜ソロ
 ジョン・バリー(1933-) /ペニー・ビーヴァーズ編曲:ある日どこかで
 ロバート・マクスウェル(1921-2012):引き潮
 イッシー・アリーフディーン/イリーナ・クラプヒナ編曲:郷愁(間奏曲)
 デイヴ・フランクリン(1895-1970) /デボラ・ヘンソン=コナント(1953-)編曲:アニヴァーサリー・ワルツ
 モーリス・アルバート(1951-) /エレナー・フェル(1994-2013)編曲:フィーリング
 ガーシュウィン(1898-1937) /ポール・ベイカー編曲:サマータイム
 フランシス・レイ(1932-2018) /エレナー・フェル編曲:男と女

 イリーナ・クラプヒナ(Hp)
 録音:2001年8月、アラブ首長国連邦| (C) 2002 I. Kparukhina | (P) 2002 RCD | (C) (P) 2021 Europe RCD 。

CALLIOPE (仏) 特記以外 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 2011年春に突然廃業した当レーベルは、同じくフランスの INDESENS レーベル傘下となって再出発しているが、旧譜の一部は別系列の LA DOLCE VOLTA レーベルから装丁や品番を変更しての再発売が開始されており、さらに PHAIA という別レーベルから異なった再発も一時期行われ、もっとややこしい事に、PHAIA からは2014年に「ナヴァラのバッハ無伴奏が CALLIOPE レーベルとして発売」されるという、訳のわからない状態となっている。どのような分担となったのかは2021年現在でも不明確だが、近年は LA DOLCE VOLTA や PHAIA からのリリースはほぼ途絶えているようだ。
 旧譜はこちらから(ただし、当ページ掲載分とは価格が異なり、アイテムによっては入手出来無い場合もあります)
フィリップ・ゴベール(1879-1941):室内楽作品集
 ヴィオラとピアノのためのバラード/コルネットとピアノのためのカンタービレとスケルツァンド/
 ピアノのためのパヴァーヌ(*) /フルートとピアノのためのフーガ幻想曲(*) /
 ソプラノとピアノのための「幸せになるために私を慰める歌」/ヴィオラとピアノのための悲歌的な詩(*) /
 フルートとピアノのための未出版作品(*) /ソプラノとピアノのためのポール・アローサによる2つの詩(*) /
 フルートとピアノのための「フィロティス」(*) /ピアノのための前奏曲(*) /フルートとピアノのための組曲

ナルシス=オーギュスタン・ルフォール(1852-1933) /フィリップ・ゴベール編曲:
 水の上(*) (フルートとピアノ版|原曲:ヴァイオリンとピアノのための舟歌(1878) )

 マリー=ルイーズ・デュトワ(S) フランソワ・ブリュ(Fl)
 エリック・オービエ(コルネット) ブノワ・マラン(Va)
 ロランス・ディース、パスカル・ギャレ、アリアーヌ・ジャンドラ、
 カトリーヌ・ルグラン、ジェラール・ギルリー(P)
 録音:2019年-2021年| (*):世界初録音。モーリス・ラヴェルの友人であり、当時の重要な作曲家、指揮者、フルート奏者であったフィリップ・ゴーベール(1879-1941)の室内楽作品集。「音楽を愛し、音楽を通して、音楽のためだけに生きた」というゴーベールは1905年にローマ大賞の2等を受賞し、1919年からはパリ音楽院のフルート科教授や、パリ音楽院o. の首席指揮者も務めている。本アルバムには8曲の世界初録音作品と貴重な未発表作品が含まれており、作曲家としてのゴーベールの姿に新たな視点を与えてくれる。豊富な資料が掲載されたブックレットも必見。清々しい佳品の数々をフランスを代表する名手たちの演奏でお楽しみ頂きたい。
チャイコフスキーの秘密〜チャイコフスキー:歌曲集
 夜に/私から離れないで/熱い灰の上で/灯り/再会/信じられない/ジプシーの歌/もう忘れられて/ピンピネルラ/
 木陰で何を歌うのか/騒がしい舞踏会で/どこへ行くの?/狂おしい夜/私の守護神、私の天使、私の友よ/
 ドン・ファンのセレナード/いさしお/星は穏やかに光り/また、前のように/ただ君ひとり

 アレクシス・ヴァシリエフ(CT) カーチャ・ネミロヴィチ=ダンチェンコ(P)
 録音:2009年7月。フランス放送スタジオ・ロゼ、パリ、フランス| (P) 2009 (C) 2015 。アレクシス・ヴァシリエフは、イギリスの世界的カウンターテナー、ジェイムズ・ボウマンに「印象的な歌声、印象的な存在感」と称賛されたロシアのカウンターテナー。レジーヌ・クレスパンとヴィオリカ・コルテスの指導を受け、17世紀から21世紀までの幅広いレパートリーを持ち味の1つとしている。
ピアノによるワーグナー「パルジファル」と「トリスタンとイゾルデ」
 リスト:ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」
 ワーグナー/ジャック・コーラン(1937-)編曲:
  舞台神聖祝典劇「パルジファル」より〔第1幕への前奏曲/第3幕への前奏曲〕/
  楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜第1幕への前奏曲
 ワーグナー/リスト編曲:楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜イゾルデの愛の死 S.447

 クリストフ・ヴォーティエ(P|使用楽器:スタインウェイ
 録音:2013年11月4日、12月6日、2014年4月4日、スタジオ・クラウディア・サウンド| (C) 2015 。超絶技巧の代名詞的存在であり、20世紀を代表するヴィルトゥオーゾ、ジョルジュ・シフラの最後の弟子であり、師から独り立ちした後の15年もの歳月を自己の研鑽に費やし、自らのスタイルを確立したフランスのピアニスト、クリストフ・ヴォーティエ。1937年パリ生まれの作曲家コーランのアレンジによる「ピアノ版ワーグナー」に、リストの作品とリスト編曲のワーグナー作品を加えたのは、師であるシフラへのオマージュ的な要素が色濃く現れているといっても過言ではないだろう。「技巧を技巧と感じさせない」スタイルを目指してきたフランスの名手が、その両手でワーグナーとリストの世界を描く。

APARTE (仏) 1CDあたり¥3300(税抜¥3000)

 音のよさ、クオリティの高さで定評のある AMBROISIE レーベルのプロデューサーとして名高いニコラス・バルトロメーが立ち上げたレーベル。 旧譜はこちらから
AP-255
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(2CD)
リュリ:ヴィーナスの誕生
 宮廷バレエ「ヴィーナスの誕生」LWV 27(全曲) (*) s1/s2/ms/t/br1/br2/br3 /
 「偽装した愛の神たちのバレエ」LWV 21 〜ああ、リナルド、どこにいるの?ms /
 「プシシェ」 LWV 45 〜イタリア人の嘆きs1/t/br2 /
 「謝肉祭」 LWV 52 〜私はまさしく医者s1/s2/t/br2/br3 /「町人貴族」 LWV 43〜アルルカンのシャコンヌ

 デボラ・カシェ(Ss1) ベネディクト・トラン(Ss2) アンブロワジーヌ・ブレ(Msms
 シリル・オヴィティ(Tt) サミュエル・ナモッテ(Brbr1
 ギヨーム・アンドルー(Brbr2) フィリップ・エステフ(Brbr3
 クリストフ・ルセ指揮レ・タラン・リリク、ナミュール室内cho.(*)
 録音:2021年1月11日-12日、シテ・ド・ラ・ミュジーク、フィラルモニ・ド・パリ| (*):世界初録音。 リュリ作品の普及と録音に心血を注ぐクリストフ・ルセとレ・タラン・リリク。これまでリリースした7篇のオペラはいずれも高い評価を受けたが、今回宮廷バレエ(バレ・ロワイヤル)作品に初挑戦。1665年初演の「ヴィーナスの誕生」で、世界初録音。宮廷バレエはフランス王ルイ14世時代に発達した舞踊劇で、王族が楽しむものだった。声楽が入る点でオペラ的な要素も強く、リュリの真骨頂が発揮される。フランス映画「王は踊る」(2000)でも描かれているように、リュリの宮廷バレエはルイ14世自身が踊るために作ったもので、「ヴィーナスの誕生」はルイ王の義妹アンリエットがヴィーナスを、王がアレクサンダー大王を演じました。全2部、12のアントレからなる55分ほどの作品で、ギリシャ神話の神々オールスターキャストで有名なエピソードを綴り、華やかかつ英雄的に太陽王ルイ14世の権力を象徴する。それはリュリの政治的野心ではなく、強い愛の証であることをルセが見事に表現しているのもさすが。性格で精緻なリズムを重視したリュリならではの舞曲の面白さ、独唱と合唱のコントラスとなど充 実 度満 点 。最後はリュリならではの抒 情 悲 劇的な作風も顔を出す。フィルアップには「偽装した愛の神たちのバレエ」「プシシェ」「謝肉祭」のアリアや重唱、「町人貴族」のシャコンヌをルセならではの冴えた解釈で聴かせてくれる。独唱陣もルセの信任厚い若手実力派揃いで、リュリの「ヴィーナスの誕生」がこれまで録音されなかったのが信じられないほど楽しく充実した世界を描いている。
彼女のための歌
 プーランク:愛の小径/ヴァイオリン/花/小さな水差し / アーン:クロリスに/恋する乙女
 フォーレ:マンドリン Op.58 No.1 /イスパハーンのバラ Op.39 No.4 / ドビュッシー:星月夜/美しい夕暮れ
 フレデリック・シャスラン:彼女のための歌(全7曲)(2017) /裸体(全7曲)(2020)

 ジュリー・シェリエ=ホフマン(S) フレデリック・シャスラン(P)
 録音:2020年8月25日-28日、コレジアル・サン=モール、アトンシャテル。ジュリー・シェリエ=ホフマンはフランスのソプラノ。ナンシー音楽院で声楽とハープを学んだ後、サンタ・チェチーリア音楽院でレナータ・スコットとテレサ・ベルガンサに師事。ナンシー音楽院でクリスティアーヌ・シュトゥッツマン(ナタリーの母)からフランス歌曲の素晴らしさを開眼させられて以来、このジャンルを真摯に追い続けている。このアルバムは、フランスの作曲家たちが女性からインスピレーションを受けて作った歌曲を1世紀にわたり集めている。それらは女性の様々な面を扱い、フランスの作曲家たちがどのような想像力を働かせたかを知ることが出来る。多くは名作として誰もが知る曲だが、ピアノを受け持つフレデリック・シャスランの新作2篇も収められている。
ジョスカン・デ・プレ:世俗曲と電子音
 キスしておくれ/どんな悪より早い噂よ/いとおしい形見よ/美しい人、あなたの愛のために/ベルナルディーナ/
 川端の茂みの陰で/美しい愛/リ(チェルカー)ダ/ああ、あなたは美しい/サヴォワのベルジュレット/
 ギヨームは暖まって〜コオロギ/ウニゾノ2/ニンフ、森の精(*) /私は笑う/フォイボスの輝き/お前がこんなに好きだ/
 限りない哀惜/愛する人よ、さようなら/もはやいかなる哀惜もなく/3声のベルナルディーナ

 ジャン=クリストフ・グロッフェ指揮テレーム
 ニコラス・ブッツィ(ブックラ・シンセサイザー)
 ルドヴィク・ヴァン・ヘレモント(オンド・マルトノ) マテュー・ロマナンス(T;*)
 シモン・マクハーレ(Br;*) ルイス・ネイバー(B;*)
 録音:2021年4月-5月、セント・マルティン教会、マグデン、スイス。テレームは2013年にジャン=クリストフ・グロッフェがバーゼル・スコラ・カントールム出身者で結成した声楽アンサンブル。名称はラブレーの「ガルガンチュア」に登場する理想郷。アンサンブルは可変で、ジャンルを超えたミュージシャンをはじめダンサーや役者とも共演するクリエイティヴな志向が注目されている。このアルバムは、ジョスカン・デ・プレ作品を大胆で独創的に解釈し、ルネサンス語法と非常に異なる音(オンド・マルトノ、電子ピアノ、ブックラ・シンセサイザー)と組み合わせることで、ポップな感覚され感じさせる世界を創り出している。違和感は全くなく、電子音が教会内に響く合唱の余韻さながらの美しさで、500年をタイムスリップしたかのようなイマジネーションあふれるひとときを提供してくれる。

CLAVES (瑞) 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

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GRISCHUNS DAL COR
 ダレッサンドロ:交響曲第2番 Op.72 / ユオン:ヴァイオリンと管弦楽のためのブルレッタ Op.97 (*)
 デルングス:管弦楽のための3つの詩曲(交響曲第9番) Op.173 / ヴェースピ:別れ

 セバスティアン・ボーレン(Vn;*) フィリップ・バッハ指揮
 グラウビュンデン・カンマーフィルハーモニー
 録音:2021年1月、サル・アム・リンダプラッツ。1989年創設のスイス南東部の室内オーケストラ、グラウビュンデン・カンマーフィルハーモニーがラファエーレ・ダレッサンドロ(1911-1959)、パウル・ユオン(1872-1940)、ジャン・アントーニ・デルングス(1935-2012)、オリヴァー・ヴェースピ(1971-)の作品を録音。本拠グラウビュンデンは「アルプスの少女ハイジ」の舞台となったところで、同団も土地柄を反映したかのような伸びやかで明るい音色が魅力。ユオンはドイツで活躍したスイス系ロシア人の作曲家で、タネーエフやアレンスキーに作曲を師事した。ヴァイオリンと管弦楽のためのブルレッタは単一楽章の作品でヴァイオリンの華やかな技巧とオーケストラの掛け合いが魅力。なかなか実演がないだけに当録音は大歓迎と言える。ヴァイオリン独奏はスイスの俊英ヴァイオリニスト、セバスティアン・ボーレン。カルミニョーラ、ブロン、シトコヴェツキーらに師事しその頭角を現した。精緻で美音が魅力のボーレン。とりわけ高音の伸びやかな美しさは聴き物。

EVIDENCE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 APARTÉ の妹的な役割を担い、フランスの若手を中心としたリリースのレーベル。 旧譜はこちらから
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲集
 〔第2番 ハ短調 Op.18 /
  第3番 ニ短調 Op.30 〕
チョ・ジェ=ヒョク(P)
ハンス・グラーフ指揮
ロシア国立so.
 録音:2019年6月、ザリャーディエ・ホール、モスクワ。チョ・ジェ=ヒョクは韓流ピアニスト。ジュリアード音楽院に学び、1993年プロピアノ社のオーディションで優勝、カーネギー・ホール・デビューを果たした。20代半ばスランプに陥り、ピアノから離れて法律を勉強したという変わり種。またオルガニストとしても優れ、四半世紀にわたりニューヨークの教会で奉仕しています。ピアノから離れた時期がありながら彼のテクニックは完成されていて、ピアノ協奏曲中でも最難曲のラフマニノフの2番と3番を本家モスクワのオーケストラ相手に見事に渡り合っている。高度な技巧に恵まれながらも、演奏は冷静で細部まで曖昧さがない。テンポは比較的遅めで落ち着いているが、その説得力の強さに驚かされる。
伝説
 ルニエ:伝説/小鬼の踊り / カプレ:ハープと弦楽四重奏のための幻想的な物語(*)
 リスト/ルニエ編曲:ナイチンゲール / バンジャマン・アタイール:暗闇 II (2012)
 トゥルニエ:ハープと弦楽五重奏のための「妖精の国」(#) /永遠の夢想家
  コリーヌ・ジャジェ(Hp) アキローヌSQ (*/#) ロレーン・カンペ(Cb;#)
 録音:2020年11月、サル・コロンヌ、パリ。コリーヌ・ジャジェは1992年ニース生まれのハープ奏者。母がニース・フィルのハープ奏者で、当初母から学び、パリ音楽院入学後はイザベル・モレッティに師事。2014年にリリー・ラスキーヌ国際コンクール優勝など輝かしい経歴で今後世界のハープ界を背負って立つ逸材と目されている。クリスタルのように結晶化した音を持ち、フランスの偉大な先達ルニエやトゥルニエ作品が絶品。ここではルニエの独奏曲のはか、トゥルニエとカプレの室内楽、1989年生まれで2014年には委嘱作品上演のため来日したフランスの作曲家バンジャマン・アタイールの作品まで美しく聴かせてくれる。
ヴィヴァルディ〜黄金時代
 ヴィヴァルディ:歌劇「試練の中の真実」〜シンフォニア(原典版) (*)
 バルバラ・ストロッツィ/オリヴィエ・フーレ編曲:わが涙(ディミニッション版) (*)
 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 RV.390(原典版) (*) /
         2つのヴァイオリン、ヴィオラとチェロのためのソナタ 変ホ長調「聖墓にて」 RV.130
 トゥリーニ/オリヴィエ・フーレ編曲:3声のソナタ「コリシーノ」(オーケストラ版) (*)
 ヴィヴァルディ/オリヴィエ・フーレ編曲:ヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ト長調 RV.814 (復元版) (*)
 アルビノーニ:シンフォニア ト短調 / マルカントニオ・ツィアーニ:シンフォニア ハ短調「墓」
 ドメニコ・ガッロ:ソナタ第2番〜アレグロ・ノン・モルト
 ヴィヴァルディ:協奏曲 ニ長調 RV.562〜グラーヴェ/4つのヴァイオリンのための協奏曲 変ロ長調 RV.553 /
         弦楽のための協奏曲 ト短調 RV.157
 モンテヴェルディ/オリヴィエ・フーレ編曲:
  歌劇「ポッペアの戴冠」〜バッソ・ディ・チャッコーナ(ディミニッション版) (*)

 マリアンヌ・ピケッティ(Vn)ル・コンセール・イデアル
 録音:2021年2月、ノワールラック修道院、フランス| (*):世界初録音。バロック期のヴェネツィアはイタリア音楽の黄金時代とされ、重要な作曲家や演奏家が集まった。ヴァイオリニストのマリアンヌ・ピケッティとル・コンセール・イデアルはこの実りの時代の豊かな遺産を復活することに熱意を燃やしている。今回6曲の世界初録音が含まれているのも貴重。ヴィヴァルディ作品の原典版のほか「ヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ト長調」は復元版。ほぼすべて楽譜研究家オリヴィエ・フーレの成果が反映されている。フーレは本業がバレエ・ダンサーで、日本にもしばしば公演、指導で来ていてお馴染みの存在。ここでは天晴れの音楽学者の顔を見せている。
十字架上のキリスト最後の7つの言葉
 ハイドン:十字架上のキリスト最後の7つの言葉(弦楽四重奏版)(1787)
 ドミニク・ヴェラール:十字架上のキリスト最後の7つの言葉(1999)
  ドビュッシーSQ  ドミニク・ヴェラール指揮アンサンブル・ジル・バンショワ
 録音:2021年1月、地下聖堂、ラゴルテ。ハイドンの「十字架上のキリスト最後の7つの言葉」は聖金曜日の礼拝で、福音書中のキリストの7つの言葉を読む間に演奏されるため作られた。当初管弦楽曲として作られ、ハイドン自身が弦楽四重奏版とオラトリオ版にも編曲した。これまでこの器楽パートの後にグレゴリオ聖歌などを挿入する試みが何度も行われたが、いずれも説得力に欠けるため、アンサンブル・ジル・バンショワのリーダー、ドミニク・ヴェラールが自ら作曲した。1999年の作ながら完全に古楽スタイルで、各曲はハイドンの対応部分と同じ調性に設定され、キリスト(テノール)をメインに聖母マリア(低いソプラノ)、天使(S)がエコーのように答える。アンサンブル・ジル・バンショワは今回3名。日本のソプラノ高山潤子が参加し、透明で敬虔なハーモニーを聴かせてくれる。

HANSSLER 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
シューマン:ピアノ曲全集 Vol.15 〜初期作品の第2版
 クララ・ヴィークの主題による即興曲 Op.5 (1850年改訂版)/
 変奏形式による練習曲(交響的練習曲) Op.13 (1852年版)/ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.14 (1853年版)

 フローリアン・ウーリヒ(P)
 録音:2020年9月14日-16日、メニューイン・ホール、 UK 。フローリアン・ウーリヒによるシューマンのピアノ曲全集第15巻の登場。当初これで完結との情報があったが、まだ続くそうで興味がつかない。今回は初期作品を晩年改訂した「第2版」集。シューマンが後年に行った改訂は賛否両論で、改悪とすら言われているが、両版ともに捨てがたいひらめきが見てとれる。そのどちらをも完全に聴くことができるのは大歓迎で、資料としても貴重。破格の難曲として知られるピアノ・ソナタ第3番はじめ、ウーリヒは余裕のテクニックで制覇。シューマンの世界にたっぷりひたることが出来る。
20世紀女性
 リリー・ブーランジェ:夜想曲/ある春の朝に / バチェヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ第4番(1949)
 ウストヴォーリスカヤ:ヴァイオリン・ソナタ(1952)
 ジェニファー・ヒグドン:ストリング・ポエティック(全5曲)(2006)

 ルイーズ・シソン(Vn) タマーラ・アーチバ(P)
 録音:2020年12月7日、9日-10日、16日、18日、エールバー・ザール。フランス出身のヴァイオリニスト、ルイーズ・シソンとジョージア出身のピアニスト、タマーラ・アーチバがフランス、ポーランド、ロシア、アメリカ20世紀の女性作曲家によるヴァイオリン曲に挑戦した。生年や作曲年よりも20世紀に活躍した女性作曲家でくくるが、いずれも個性的で女性が作ったという特徴はあまり感じられない。ことにスターリンの大粛清時に作曲されたウストヴォリスカヤのソナタは、師ショスタコーヴィチ以上に暗い世界を描いている。ほぼ同時期ながらポーランドのバチェヴィチはより自由で、新しい技法を採り入れているのも微妙な国家と社会の違いを示唆している。1962年生まれのジェニファー・ヒグドンの作品は、近年若手演奏家たちが好んでとりあげていて注目されている。作風は基本的に調性のある「新ロマン主義」とされ、いろいろな意味でサミュエル・バーバーの後継者たる作曲家。
モーツァルト
 ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219
  「トルコ風」(カデンツァ:ロバート・レヴィン)/
 協奏交響曲 変ホ長調 K.364 (*)
ミハイル・ポチェキン(Vn)
イヴァン・ポチェキン(Va;*)
シュトゥットガルト室内o.
 録音:2020年12月9日-10日、ムジークハレ、ルートヴィヒスブルク。ロシアの俊英ミハイル・ポチェキンは2009年にリトアニア、ヴィリニュスのヤッシャ・ハイフェッツ国際ヴァイオリン・コンクールに入賞。以後ロシア・ナショナルo. をはじめとする名だたるオーケストラとの共演を誇る。清らかに奏でる「トルコ風」は絶品の一言。また、カデンツァは著名なピアニストにして音楽学者、作曲家のロバート・レヴィンによる物。レヴィンはモーツァルトをはじめとする18世紀の作曲家の未完の作品の校訂、および補筆を行なっており、モーツァルトのレクイエムではモーツァルト自身のスケッチに基づいて改訂を行うなど、その功績は高く評価されておりこのカデンツァも実に注目。カップリングは協奏交響曲で兄イヴァン・ポチェキンの共演。イヴァンは1987年生まれ。2005年にモスクワのパガニーニ・コンクールで優勝しており、Profilレーベルからショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲集(PH-19073)をリリースしている。弟ミハイルと阿吽の呼吸で協奏交響曲を演奏している。ヴァイオリンとフルートによるドッペル・コンチェルト!名手ナドジツキとカチカが艶やかな音色でバッハを奏でる。
HC-20082
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(2CD)
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H.リリングの愛娘による〜J.S.バッハ6つのヴァイオリン・ソナタ
 〔第1番 ロ短調 BWV.1014 /第2番 イ長調 BWV.1015 /第3番 ホ長調 BWV.1016 /
  第4番 ハ短調 BWV.1017 /第5番 ヘ短調 BWV.1018 /第6番 ト長調 BWV.1019 〕

 ラヘル・リリング(Vn|使用楽器:トマッソ・バレストリエーリ、1767年製
 ヨハネス・ロロフ(P)
 録音:2020年5月21日-24日、ベルリン。ヘルムート・リリングの愛娘ラヘル・リリングがヴァイオリン・ソナタを録音!音楽一家に生まれたラヘルは4歳よりヴァイオリンをはじめ、バッハのスペシャリストの父からその薫陶を受け、父が指揮をするオーケストラでも演奏を重ねてきた。ベルリン、チューリヒ、テル・アヴィヴで研鑽を積んだのち、現NDRエルプフィルハーモニーo. に入団。現在はソリストとして活躍する一方、BPOなどに頻繁に客演している。バッハのヴァイオリン作品といえば無伴奏だが、この6つのヴァイオリン・ソナタもまた優れた名作。ヴァイオリンと鍵盤奏者の両の手が紡ぐ三重奏の「トリオ・ソナタ」である、といわれるこの作品をここではヴァイオリンとピアノで演奏。この6つの作品は対位法の最高級の技法が尽くされており、各作品が独自の個性にあふれている。モダーン・ヴァイオリンを弾くラヘル・リリングはピアノのロロフとともに音楽的対話を実に楽しく表現されており、自身が幼少のころから親しんできたバッハの音楽に敬愛をこめて奏でている。
ブゾーニ
 3つのアルバムの綴り BV 289 (1921) 〔ローマ/チューリヒ/ベルリン〕/
 ソネチネ〔第1番 BV 257 (1910) /第3番「子供のために」 BV 268 (1915) /
      第4番「キリスト生誕1917年の日に」 BV 274 (1917) /
      第5番「大ヨハン・セバスティアン氏に」(小ソナチネ) BV 280 (1918) /
      第6番「カルメン・ファンタジー」 BV 274 (1920) 〕/
 クリスマスの夜 BV 251 /ソナタ風ソナチネ(断片) (1914) (*)

ヴィクトル・ニコアラ(1984-):ソナチネ風に(2019) (*)
 ヴィクトル・ニコアラ(P)
 録音:2019年2月-3月、マイスターザール、ベルリン| (*):世界初録音。バッハのシャコンヌのピアノ編曲版で有名なブゾーニ。彼が作曲したソネチネ全6曲をヴィクトル・ニコアラが録音した。「ソネチネ」と言っても、決して“容易な小さいソナタ "ではなく、ブゾーニらしく技巧を散りばめた非常に意欲的な作品で、ブゾーニは1910年から20年の間に副題のついたものを含め6つの作品を書きあげており、円熟期の傑作に数えられる。ブゾーニに魅せられたヴィクトル・ニコアラは1984年、ルーマニアのブカレヒト生まれでロンドンの王立音楽院で学んだピアニスト。現在はベルリンを拠点にソリスト、室内楽奏者、作曲家として幅広く活躍しており、この度ブゾーニ作曲のソナチネ・クアジ・ソナタ(断片)とともに自作クアジ・ソナチネを世界初録音した。
ラデク・バボラーク&ベルリン・バロック・ゾリステン〜
 J.S.バッハ
/バボラーク再構築:ホルン、弦楽と通奏低音のための協奏曲集
  〔変ホ長調 BWV.1053 /ニ短調 BWV.1059R (BWV.974、 BWV.35からの再構築版)/変ロ長調 BWV.1055R 〕

 ラデク・バボラーク(Hr) ベルリン・バロック・ゾリステン
  [マルティン・フンダ、ドリアン・ジョジ、ハンデ・コデン、ヘレーナ・オッテンリップス(Vn1)
   ライマー・オルロフスキー、アンナ・ルイーザ・メーリン、クリストフ・シュトロイリ(Vn2)
   ヴァルター・キュスナー、マシュー・ハンター(Va) クリスティン・フォン・デル・ゴルツ、
   ジョアン・バシュ(Vc) ウルリヒ・ヴォルフ(ヴィオローネ) ラファエル・アルパーマン(Cemb)]
 録音:2020年10月17日-19日、ブラックバード音楽スタジオ、シャルロッテンブルク、ベルリン|レコーディング・プロデューサー:ギュンター・ヘンスラー。ヘンスラー・レーベルより積極的なリリースが続いているベルリン・バロック・ゾリステン。コロナ禍の2020年10月に録音した当アルバムは鬼才ホルン奏者ラデク・バボラークを迎えてJ.S.バッハの“ホルン "協奏曲。ホルン協奏曲と言ってもバッハはホルンのための協奏曲は残しておらず、バボラークがホルンに合わせて移調し編み直した再構築版で演奏している。ブランデンブルク協奏曲第1番、ミサ曲 ロ短調、カンタータなど、ナチュラルホルンに素晴らしい旋律を書いているバッハ。バボラークはこれまで無伴奏チェロ組曲やヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタなど数多くの作品に触れてきたが、バッハの音楽の一つの結論としてこの“ホルン "協奏曲の録音を実現させた。ベルリン・バロック・ゾリステンとの録音は実にチャレンジングであったと語るバボラークは「本物のバロックに忠実であること」を念頭にこの魅力的なアルバムを完成させた。超人的ともいえる技巧を駆使しこの上なく柔らかく美しい旋律を吹くバボラークが屈指の名団体と音楽の喜びに満ちて演奏している。ここに収録された3篇はいずれもチェンバロと弦楽オーケストラのための協奏曲ながらその原曲はバッハおよび他者の旧作を編曲したもので、オーボエ、フルート、オーボエ・ダモーレをソロとした協奏曲と考えられている。また協奏曲 ニ短調 BWV.1059は第1楽章の冒頭9小節しか現存しておらず、カンタータ第35番の導入シンフォニアが同一音楽であることから同カンタータから復元されている。当演奏の第2楽章にはマルチェッロのオーボエ協奏曲を原曲とする協奏曲 ニ短調 BWV.974を挿入している。
モーツァルト
 セレナード第6番 ニ長調 K.239 「セレナータ・ノットゥルナ」(*) /
 自動オルガンのためのアダージョとアレグロ ヘ短調 K.594 /アダージョとフーガ ハ短調 K.546 /
 セレナード第13番 ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

 ラインハルト・ゲーベル指揮ベルリン・バロック・ゾリステン
  [ロベルト・ゴンザレス=モンハス〔ソロ/コンサートマスター〕、町田琴和、
   ゾルターン・アルマージ、ハンデ・コデン(Vn1)
   ドリアン・ジョジ〔ソロ〕 、アンナ・ルイーザ・メーリン、
   ライマー・オルロフスキー、コルネリア・ガルテマン(Vn2)
   ヴァルター・キュスナー〔ソロ〕、ユリア・ガルテマン(Va)
   クリスティン・フォン・デル・ゴルツ、ジョアン・バシュ(Vc) ウルリヒ・ヴォルフ*(ヴィオローネ)〕

 ライナー・ゼーガーズ(ティンパニ;*)
 録音:2021年1月25日-28日、カンマームジークザール、、フィルハーモニー、ベルリン。世界最高峰のメンバーが揃ったベルリン・バロック・ゾリステン。近年は独ヘンスラー・レーベルより非常に積極的なリリースが続いている。当アルバムではモーツァルトのセレナードを録音。指揮は今回もラインハルト・ゲーベル。ゲーベルといえばムジカ・アンティクヮ・ケルン(MAK)と1986年から1987年にかけて録音したブランデンブルク協奏曲の録音で、ピリオド楽器演奏における新たな解釈でのアプローチで衝撃を与え、以後革新的な演奏で聴衆を魅了してきた。2018年にベルリン・バロック・ゾリステンの音楽監督に就任し、ヘンデルの6つの合奏協奏曲 Op.3(HC-19031)、ベンヤミン・アップルをソリストに迎えた「バッハ・ファミリーのカンタータ集」(HC-19081)をリリースしている。ゲーベルが描くモーツァルトは実に明快。見通しのよい解釈のもとベルリン・バロック・ゾリステンの質の高い演奏が光る。
夢のあとに〜ヴァイオリンとギターのための作品集
 パガニーニ:カンタービレ / モリーノ:夜想曲第2番 Op.38
 ブルクミュラー:3つの夜想曲(ヴァイオリンとギター版)
 ピアソラ:「タンゴの歴史」より〔売春宿1900 /カフェ1930 〕
 バルトーク/レバリング―デステファノス編曲:ルーマニア民俗舞曲
 モンティ/デステファノス編曲:チャルダーシュ / フォーレ/モンノ編曲:夢のあとに Op.7 No.1

 デュオ・マルカント[スワンチェ・アッシェー=タウシェ(Vn) マルコス・デステファノス(G)]
 録音:2020年11月14日-15日、エレントルード教会、ザルツブルク。ヴァイオリンのスワンチェ・アッシェ=タウシェとギターのマルコス・デステファノスによる「デュオ・マルカント」がパガニーニ、ピアソラなどのオリジナル作品からモンティ、フォーレなどのアレンジ作品まで「ヴァイオリンとギターのための二重奏作品」を収録した。奏法が異なるヴァイオリン(弦鳴楽器)とギター(撥弦楽器)。しかし、その相性は抜群で名作曲家がこの組み合わせによる作品を残している。その筆頭はパガニーニの「カンタービレ」!あらゆるデュオ作品の中で最も親しまれている名曲。このほか、パガニーニと同時代を生きたイタリアのヴァイオリニスト、ギタリストのフランチェスコ・モリーノ(1768-1847)の夜想曲第2番、2021年に生誕100周年を迎えたピアソラの「タンゴの歴史」がオリジナル作品。また、原曲はチェロとギターのための作品ながら、あのブルクミュラーが作曲の「3つの夜想曲」も聴き逃せない!後半はヴァイオリンの愛奏曲、バルトークの「ルーマニア民俗舞曲」、モンティの「チャルダーシュ」、フォーレの「夢のあとに」のヴァイオリン&ギター版を収録。この組み合わせで聴くと新たな魅力に気づかされることだろう。
J.S.バッハ:協奏曲集
 ヴァイオリンとフルートのための協奏曲 ハ短調 BWV.1060 (*/#) /フルート協奏曲 ト短調 BWV.1056 (#) /
 ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV.1041 (*) /ヴァイオリンとフルートのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043 (*/#)

 ヤロスラフ・ナドジツキ(Vn;*) クシシュトフ・カチカ(Fl;#)
 ロレンツォ・グゴーレ指揮ラ・パッショナータ
 録音:2020年7月29日-30日、トレニャーゴ、ヴェローナ。ナドジツキはハチャトゥリアン国際音楽コンクール(2010)、ヤッシャ・ハイフェッツ国際コンクール(2000)などで上位入賞を果たしている逸材。一方、カチカは2009年から2012年まで広州so. の首席フルート奏者を務めたのち、現在はソリストとして活動の幅を広げており、これまでにラン・ラン、ヨーヨ・マ、五嶋みどり、サラ・チャンといった世界的アーティストとの共演を果たしている。通常、ヴァイオリンとオーボエで演奏される協奏曲 ハ短調 BWV.1060、そして2つのヴァイオリンで演奏される協奏曲 ニ短調 BWV.1043だが、ヴァイオリンとフルートとの相性も抜群。二人のかけあいでこの傑作の新たな一面をのぞかせてくれる。
ベートーヴェン(1770-1827) /ヴィンツェンツ・ラハナー(1811-1893)編曲:
  ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15 (ピアノと弦楽五重奏版) (*)
メンデルスゾーン(1809-1847) /パウル・ヴァルダーゼー(1831-1906)編曲:
  ピアノ協奏曲第2番 ニ短調 Op.40 (ピアノと弦楽合奏版) (*)
ギュンター・フランツ・カーセカルト(1958-2007):
  Nachtkrapp (#) / Marschierende waldameisen / Ring der Dunkelheit /
  Graf Puckler-Limpurg-Walzer / Feuertanz
  ゲルリント・ベッチャー(P)
  ティモ・ハンドシュー指揮南西ドイツ・プフォルツハイム室内o.(*)
 録音:2014年-2015年、ケーニヒス・ヴスターハウゼン(*) /2020年、バート・ザーロー(#) /2016年、ドイツ(無印) 、すべてライヴ。「驚くべき表現力と輝き」「心の奥底まで響く共感」とヨーロッパで高い評価を集めるゲルリント・ベッチャーがベートーヴェンとメンデルスゾーンのピアノ協奏曲を弦楽合奏の伴奏版で録音した。ラハナーによる弦楽五重奏版のベートーヴェンとヴァルダーゼーによる弦楽合奏版のメンデルスゾーンは実に爽快。ベッチャーが雄弁に語る好演。最後に収録されたのは心理学者で作曲家のギュンター・フランツ・カーセカルト(1958-2007)のピアノ作品。彼は森や自然への深い愛情を示した一方、“人間の精神 "を生涯かけて音楽の形にしたいと取り組んできた。「Nachtkrapp」は空想上の鳥「ナイトレイヴン」で、この化け物のような鳥に脅かされた子供を恐怖心から就寝させるために読まれる童話に出て来る。また「Feuertanz」は火花を散らす炎の踊りで、炎の破壊力とすべてが燃やされたときの終わりを暗示している。ベッチャーはこの様相を見事に表現している。
神話を超えて〜フンパーディンク
 ピアノ五重奏曲のためのメヌエット 変ホ長調 IWV 6.2, EHWV.18 p/vn1/vn2/va/vc1 /
 冷たき土の下に IWV 4.12.1, EHWV.42 br/p /サロン小品 IWV 6.10, EHWV.65 (*) vc1/p /
 スイレン IWV 4.16, EHWV.58 br/p/vn1/va/vc1 /
 ワーグナー「トリスタンとイゾルテ」からの前奏曲 IWV 8.2.4, EHWV.192 p/vn1/vn2/va/vc1/vc2/cb /
 バラード IWV 4.7.1, EHWV.36 (*)br/p/vn1/va/vc1 /
 弦楽四重奏断章(アレグロ) ホ短調 IWV 6.3, EHWV.22 vn1/vn2/va/vc1
 ヴァイオリン・ソナタ IWV 6.4, EHWV.29 より (*) vn1/p
  〔第1楽章 アンダンテ・コン・モート/第2楽章 アレグロ 〕/
 幸せの歌 IWV 4.14, EHWV.51 br/p /子守歌 IWV 4.45.4, EHWV.115.1 br/p/vn1/va/vc1/cb /
 ヴァイオリンとピアノのためのアルバムの小品「とても穏やかに」 IWV 6.11, EHWV.147 (*) vn1/p /
 素敵な時間 IWV 4.5, EHWV.27 (*) br/p/vn1/va/vc1 /
 ヴァイオリンとピアノのためのアルバムの小品「穏やかに」 IWV 7.17, EHWV.99 (*) vn1/p /
 ヴァイオリン独奏と弦楽四重奏のための夜想曲 IWV 6.9, EHWV.63.1 vn1/vn2/vn3/va/vc1 /
 ナイチンゲールに寄せて IWV 4.74, EHWV.163 br/p /
 古いドイツの恋の歌 IWV 4.72.2, EHWV.161.1 (*) br/vn1/va/vc1/cb

 ニコライ・ボルチェフ(Brbr) エレノーラ・ペルツ(Pp
 トーマス・プロプスト(Vnvn1) ウルズラ・フィンゲルレ=フェファー(Vnvn2
 ズザーネ・ウンガー(Vnvn3) ダニエル・シュヴァルツ(Vava
 クララ・ベルガー(Vcvc1) イェルク・ウーリヒ・クラー(Vcvc2
 カルステン・ラウケ(Cbcb
 録音:2021年7月5日-7日、聖ヨハネ教会、ミューレン・アイヒセン| (*):世界初録音。「ヘンゼルとグレーテル」が有名なエンゲルベルト・フンパーディンク(1854-1921)の美しき歌曲と室内楽曲を集めた世界初録音を含むアルバム。フンパーディンクは1872年にケルン音楽院に入学。このとき、ジークブルクの地方裁判官ヨハネス・デーゲンと知りあいた。デーゲンは歌手、ヴァイオリニストとしても活躍し、ジークブルクで定期的に室内コンサートを開いており、当時学生だったフンパーディンクはデーゲンの室内楽サークルに入ったことで定期的な演奏の機会を得て、そのお返しにデーゲンからの依頼で作品を残した。大曲が有名なフンパーディンクだが、ここに聴く室内楽曲と声楽曲でもやはり彼らしい魅力的な旋律に満ちている。
シューベルト(1797-1828):
 歌曲集「冬の旅」 Op.89, D911 (1827)
  (オーボエ、ファゴットとピアノのための版)
トリオ・ボガーニ
[クララ・デント=ボガーニ(Ob)
 ベンツェ・ボガーニ(Fg)
 ゲルゲイ・ボガーニ(P)]
 録音:2021年1月31日-2月2日、ボガーニ・ピアノ・スタジオ、ソブ、ハンガリー。「冬の旅」にユニークな1枚が加わる。オーボエとファゴットの2つの木管楽器とピアノによる三重奏版の登場。「オーボエとファゴットで人間の声と同じように自然に呼吸し歌うことができることを示したいと思った。しかし、それはヴィルヘルム・ミュラーの詩を軽視したのではなく、私たちの演奏でその詩を頭の中で思い描いていただけけるように心をこめて演奏した。」と語る奏者たち。「冬の旅」で歌われる憧れと絶望的で陰鬱な雰囲気をも驚くべき表現力で語りかけて来る。オーボエのクララ・デント=ボガーニはザルツブルク・モーツァルテウム、ミュンヘン音楽大学で学び、1991年にはギリシャのテッサロニキの劇場でソリスト・デビューを果たした逸材。1999年からベルリン放送so. の首席オーボエ奏者を務めるほか、BPO、バイエルン国立歌劇場管弦楽団といった一流のオーケストラの客演もこなしている。現在はニュルンベルクの音楽大学で教鞭をとり、後進の指導にもあたっている。ファゴットのベンツェ・ボガーニは1997年にフィンランドで開催されたクルーゼル国際コンクールで第1位となり、同年フィンランド国立歌劇場に首席ファゴット奏者として入団。2002年にはヘルシンキpo.、2004年にはベルリン放送so. の首席ファゴット奏者に就任した。2007年から2013年までミュンヘンpo. の首席ファゴット奏者を務めた後、現在はハノーヴァー音楽演劇大学で後進の育成にも力を入れている。
啓示〜J.S.バッハアルトのためのアリア集 + カンタータ第35番
 マタイ受難曲 BWV.244 〜憐れみ給え、わが神よ/ヨハネ受難曲 BWV.245 〜罪の縄目より/
 クリスマス・オラトリオ BWV.248 より〔備えよシオン、まごころもて/わが心よ、この聖なる奇跡を〕/
 ミサ曲 ロ短調 BWV.232 より〔クイ・セデス/アニュス・デイ〕/
 カンタータ第35番「霊と心は驚き惑う」 BWV.35 (全曲)

 ツヴィ・エマヌエル=マリアル(A) シャレヴ・アド=エル(Org)
 セバスティアン・ブロイニンガー(Vn) ミヒャエラ・クンツ(Ob/Obダモーレ)
 録音:2020年8月18日-21日、イエス・キリスト教会、オーバーシェーネヴァイデ、ベルリン。イスラエル生まれのアルト、ツヴィ・エマヌエル=マリアルがバッハの作品を録音。エマヌエル=マリアルはザルツブルク音楽祭をはじめ、ベルリン国立歌劇場、ニュルンベルク歌劇場、ボン歌劇場、マンハイム歌劇場、ダルムシュタット州立劇場などドイツを拠点に活躍する歌手。マタイ受難曲をはじめとする有名なアリアをオルガン、ヴァイオリン、オーボエ、オーボエ・ダモーレとともにしっとりと歌い上げる。
メンデルスゾーン
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 遺作 MWV.O3 (*) /
 ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64 (#)
  (ヴィルヘルム・ポップ、ヤクブ・コヴァレフスキ編曲|フルート協奏曲版)/
 無言歌集 より (+) (クリスティアン・ヴォルフ編曲|ヴァイオリンとフルート版)
  〔第1巻第6曲 ト短調「ヴェネツィアの舟歌第1」 Op.19 No.6 /第1巻第1曲 ホ長調「甘い思い出」 Op.19 No.1 /
   第6巻第6曲 ホ長調「子守歌」 Op.67 No.6 /第5巻第6曲 イ長調「春の歌」 Op.62 No.6 〕

 ヤロスラフ・ナドジツキ(Vn;*/+) クシシュトフ・カチカ(Fl;#/+)
 ヤクブ・チェルノホルスキー指揮ヤナーチェクpo.
 録音:2020年8月17日-19日、オストラヴァ、チェコ。ヴァイオリンとフルートによるバッハのドッペル・コンチェルト(HC-21020)でも好演を聴かせたヴァイオリンのヤロスラフ・ナドジツキとフルートのクシシュトフ・カチカ。当アルバムではメンデルスゾーンに挑戦。なんとヴァイオリン協奏曲 ホ短調をフルート版で録音した。驚くべきはカチカがヴァイオリンの奏法をフルートで再現していること。第1楽章のカデンツァから再現部にかけて、ヴァイオリンでは弓を跳ねさせるスピッカート奏法で演奏するが、カチカは一音一音タンギングしフルートで見事に表現。この驚異的な演奏は必聴。 ニ短調のヴァイオリン協奏曲はメンデルスゾーン13歳のときに作曲した作品で、イェフディ・メニューインが1951年に蘇演した遺作。当作品はムローヴァなどの名盤があるが、演奏・録音がそれほどないだけに貴重。ナドジツキのしなやかな演奏で天才メンデルスゾーンの作品をお楽しみ頂ける。最後にヴァイオリンとフルートによる無言歌集から有名作品を収録。こちらも聴き逃せない!ナドジツキはハチャトゥリアン国際音楽コンクール(2010)、ヤッシャ・ハイフェッツ国際コンクール(2000)などで上位入賞を果たしている逸材。一方、カチカは2009年から2012年まで広州so. の首席フルート奏者を務めたのち、現在はソリストとして活動の幅を広げており、これまでにラン・ラン、ヨーヨ・マ、五嶋みどり、サラ・チャンといった世界的アーティストとの共演を果たしている。
HC-21100
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(60CD)
5CD価格
C.P.E.バッハ・エディション〜シンフォニア、協奏曲、ソナタ、室内楽曲(完全版)
 [CD1-26]鍵盤独奏作品集(全曲)/[CD27-31]ピアノ協奏曲集、クラヴィーア・ソナタ集(ピアノ三重奏版)/
 [CD32-37]チェンバロ協奏曲集&シンフォニア集/[CD38]チェロ協奏曲集/[CD39]オーボエ協奏曲集/
 [CD40-41]フルート協奏曲集/[CD42]管楽室内曲集/[CD43-44]フルート・ソナタ集/
 [CD45]ヴィオラ・ダ・カンバ・ソナタ集/[CD46-47]ハンブルクの教会のために書かれた作品集/
 [CD48]ハンブルクの祝祭カンタータ集/[CD49]マニフィカト/[CD50]オルガン作品集/[CD51]室内楽曲集/
 [CD52]ヴァイオリン・ソナタ集/[CD53-54]オルガン作品集-[CD55-56]カンタータ、歌曲集/
 [CD57-58]四重奏曲集、トリオ・ソナタ集/[CD59-60]ピアノ協奏曲集

 アナ=マリヤ・マルコヴィナ、ミヒャエル・リシェ(P) ルカ・スカンダーリ(Org)
 ドロテア・ゼール(フラウト=トラヴェルソ) パトリック・ガロワ(Fl)
 シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム、シュトゥットガルト室内o.
 ベルリン・バロック・ゾリステン、レザミ・ド・フィリッペ/他
 大ベストセラーのJ.S.バッハ大全集(HC-15041)でも有名な独ヘンスラー・レーベル。カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788)の作品も長きに渡り録音してきた。当ボックスは2018年にリリースされた主要作品集54枚組(HC-16000)に新たに6枚追加された60枚組の「C.P.E.バッハ・エディション〜シンフォニア、協奏曲、ソナタ、室内楽曲(完全版)」。エマヌエルは父ヨハン・セバスティアン・バッハとその最初の妻マリア・バルバラとの間に生まれて成人した2番目の息子。バッハ一族のうち最も有名で多作の音楽家であるとともに、ベルリンとハンブルクで極めて有力な地位を占め、クラヴィーア奏者および理論家として尊敬され、北ドイツ「多感様式」の代表者と言われている。エマヌエルの代表作品は鍵盤独奏曲で長い経歴のなかでも中心を占め、エマヌエルの独特のスタイルである突然の遠隔転調、筆記体を思わせる流動的な表現からの意外な離脱、感情のこもった話し言葉の抑揚に似た旋律の形、厳密な強弱法の指示など、随所に現れるこれらの鍵盤独奏作品は似て非なる個性を示している。当セットの主な録音としてはC.P.E.バッハの生誕300周年を記念してリリースされたアナ=マリヤ・マルコヴィナによる鍵盤独奏作品を全曲収録。マルコヴィナはこの録音のために10年間もの間、C.P.E.バッハの作品を研究しこの偉業を達成した。世界初録音の作品も数多く含まれており、内容・演奏ともに充実したピアノによる演奏として話題となった。新装丁の当ボックスには世界初録音となったカンタータ「われはわが身分に満ち足れり」やミヒャエル・リシェ、ベルリン・バロック・ゾリステンによるピアノ協奏曲4篇が加わり、一層充実した内容をお楽しみ頂ける。

HUNGAROTON (洪) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから(2012年以前の発売分は価格が異なります)。
テレマン
 リコーダーとフルートのための協奏曲 ホ短調 TWV.52: e1 re/fl /
 2つのヴァイオリンのための協奏曲 ハ長調 TWV.52: C2 vn1/vn2 /
 2つのヴィオラのための協奏曲 ト長調 TWV.52: G36 va1/va2 /
 フルートとヴァイオリンのための協奏曲 ホ短調 TWV.52: e3 vn1/fl /
 2つのヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV.52: G2「ダルムシュタット」 vn1/vn2 /
 3つのヴァイオリンのための協奏曲 ヘ長調 TWV.53: F1 vn1/vn2/vn3

 ジョルト・カッロー(Vnvn1/Vava1)指揮カペラ・サヴァリア
 ラースロー・パウリク(Vnvn2) ダーニエル・パップ(Vnvn3
 ガーボル・ラーツ(Vava2) ガーボル・プレホファー(リコーダーre
 アンドレア・ベルタラン(Flfl
 録音:2020年8月20日-22日、バルトーク・コンサート・ホール、ソンバトヘイ、ハンガリー|ピリオド楽器使用〔 a'=415Hz 〕。ハンガリーを代表するピリオド楽器のアンサンブル、カペラ・サヴァリア。HUNGARTONレーベルより積極的なリリースが続いているが当アルバムではテレマンを取り上げた。多作で知られるテレマン。ここでは2つまたは3つの独奏楽器のための協奏曲を録音した。テレマンは複数の楽器を独奏させることで聴衆を楽しませる創意工夫をしており、ここに聴く協奏曲でもそれぞれの独奏楽器の個性が光る。当団はハンガリー最古の都市ソンバトヘイに1981年に設立され、ハンガリーにおいて常設のピリオド楽器アンサンブルとして最も歴史のある団体。これまでに数多くのレコーディングをリリースし、幾度もハンガリーの「レコード・オブ・ザ・イヤー」に選出されるなどその高水準の演奏には定評がある。カッロー率いる当団は極めて端正で硬派な演奏スタイルが特徴で溶け合うようなアンサンブルが魅力。近年はモーツァルトのセレナード集(HCD-32850)、J.S.バッハの二重&三重協奏曲集(HCD-32836)、ハイドンの交響曲第79-81番(HCD-32823)、J.S.バッハのブランデンブルク協奏曲(HCD-32786)などをリリースしている。
弦楽セレナード Vol.3 〜ハーバート、エルガー、フックス、シューベルト
 ハーバート:弦楽オーケストラのためのセレナード ヘ長調 Op.12
 エルガー:弦楽オーケストラのためのセレナード ホ短調 Op.20
 フックス:弦楽セレナード第1番 ニ長調 Op.9
 シューベルト/ナフティン編曲:「白鳥の歌」〜セレナード
  アニマ・ムジケ室内o.
 録音:2020年、フンガロトン・スタジオ、ハンガリー。リスト音楽院の首席メンバーにより2010年に創設された新進気鋭の名人集団アニマ・ムジケ室内o. による弦楽セレナード集。第1集[ドホナーニとチャイコフスキー](HCD-32764)、第2集[スークとドヴォルジャーク](HCD-32824)に続く第3集はロマン派に焦点を当て、ハーバート、エルガー、フックス、シューベルト(マシュー・ナフティン編)の作品を収録した。「ライト・オペラ」と呼ばれた草創期のミュージカルの作曲で人気を集めたヴィクター・ハーバート(1859-1924)の弦楽セレナードは38歳の時に書かれました。舞台音楽を熟知したハーバートらしいメロディアスな作品。オーストリアのローベルト・フックス(1847-1927)は弦楽セレナードを複数のこしているが、当録音では第1番を収録。旋律美豊かな弦楽の響きが最大の魅力。この他、30代半ばに書き上げたエルガーの弦楽セレナード、そしてシューベルトの白鳥の歌からの「セレナード」も聴き逃せない。アニマ・ムジケ室内o. は古楽から現代まで、ジャンルはハンガリーの伝統音楽からクラシックの室内楽の主要なレパートリーを網羅し、定期演奏会をはじめ各地での音楽祭に参加し国内では定評のあるユースo. 。デビュー録音となったモーツァルトの名曲ディヴェルティメント集(HCD-32752)でも抜群のアンサンブル力で高く評価されている。当演奏でもさらに磨きのかかった演奏を聴かせる。
ハイドン/ジェーリ編曲:弦楽四重奏曲(フルート四重奏版)
 〔第76番 ニ短調 Op.76 No.2, Hob.III: 76 「5度」/第79番 ニ長調 Op.76 No.5, Hob.III: 79 「ラルゴ」〕

モーツァルト:フルート四重奏曲〔第1番 ニ長調 K.285 /第3番 ハ長調 K.Anh.171 (285b) 〕
 ノエーミ・ジェーリ(Fl) カタリン・コカス(Vn)
 ペーテル・バールショニ(Va)、ドーラ・コカス(Vc)
 録音:2020年、フンガロトン・スタジオ、ハンガリー。故ゾルターン・コチシュも認めた逸材であるハンガリーを代表するフルート奏者ノエーミ・ジェーリがハイドンとモーツァルトを録音。ジェーリ編曲によるハイドンのエルデーディ四重奏曲からの2篇とモーツァルトのフルート四重奏曲から2篇。モーツァルトはフルート四重奏曲を4篇残しているが、当録音では第1番と第3番を収録している。美しさを際立たせた当演奏は絶品の一言に尽きる。ハンガリーのエルデーディ伯爵に捧げられたことによりその名がついたハイドンの6つの弦楽四重奏曲(第75番〜第80番)。当録音ではジェーリ編曲によるフルート四重奏版で、第1楽章第1主 題が下行5度音程を特 色とする第76番「5度」と第2楽章のラルゴが有 名でその名がついた第79番「ラルゴ」を収録。この名曲の新たな魅力に出会える。シューベルト(ゴールウェイ編曲)のアルペジオーネ・ソナタ、ライネッケのフルート・ソナタ「 水の精 」、フランク(グラーフ編曲)のヴァイオリン・ソナタを収めたジェーリのアルバム(HCD-32767)も好評発売中。

KLARTHE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3960(税抜¥3600)

 Klarthe はクラリネット奏者のジュリアン・シャボとホルン奏者のピエール・レモンディエルが2014年に創設、イヴリーヌ県(パリの西)にあるヴェルヌイエにおいて、レーベル、マネジメント、そして出版の各事業を総合的に行っている。 #当店でご案内していないアイテムも、廃盤等でなければお取り寄せ可能ですので、お問い合わせください。
 旧譜はこちらから
対話
 マントヴァーニ:クラリネットのための「 Bug 」
 ブーレーズ:クラリネットと21の楽器のための「ドメーヌ」(*) 〔オリジナル/ミラー〕/
       クラリネットとテープのための「2つの影の対話」
 ジャレル:クラリネットのための「 Assonance 」

 ニコラ・バルディルー(Cl) 以下(*)
 セシル・アガトル、フロリアーネ・ボナンニ(Vn) オレリア・スヴィネ=コヴァルスキ、
 ユリアン・ダボネヴィレ(Va) ルノー・ギウー、シャルリーヌ・シャシュロー(Vc) ヤン・デュボス(Cb)
 クリスティアン・リヴェ(G) マガリ・モスニル(Fl) エレーヌ・ドヴィレネヴー(Ob)
 ニコラ・バルディルー(バスCl) ユリアン・ハーディ(Fg) ユーグ・ヴィアロン(Hr)
 ヤヴィル・ロセト(Tp) アントニ・ガナイ、ダヴィド・マッケ、アレクシス・ラエンス、
 ユレス・ボワティン(Tb) セドリック・カルセレス(Sax)
 ニコラ・チュリエ(Hp) ルノー・ムッツォリーニ(マリンバ)
 録音:2019年6月、ムードン・スタジオ。クラリネット奏者ニコラ・バルディルーがブーレーズ、マントヴァーニ、ジャレルの作品を録音した。マントヴァーニは現代を代表する作曲家。著名な演奏家が積極的に委嘱、近年ますます注目されている。1999年に書かれた「Bug」はクラリネットの無伴奏作品。ブーレーズは自身の作品を表現するうえで最も優れた楽器としてクラリネットをあげ、その敏捷性に加えて、幅広い音域のクラリネットを吹き分けることで独自の世界を表現しようとした。「ドメーヌ」はブーレーズの代表作のひとつで「オリジナル」と「ミラー」の2曲からなる作品。今回はそのオリジナル版であるクラリネットと21の楽器による演奏で録音された。弦楽器、木管、金管がクラリネットの旋律と交叉しながら立体的に音楽が進む。「2つの影の対話」は先の「ドメーヌ」の一部修正版をなし、6つの楽譜をさまざまな場面に応じクラリネットが演奏し、あらかじめ録音したクラリネットがその音に応えるという実にユニークな作品。テープとはその録音物をさし、クラリネットとテープのための作品とされる。その立体感たるや驚くべき物。クラリネットの世界にどっぷりつかれる。なお、当曲はルチアーノ・ベリオの60歳の誕生日を記念して作曲された。最後にミシェル・ジャレルの「Assonance」で締めくくる。ニコラ・バルディルーはミュンヘンARD国際コンクール(1998年)、ニューヨークヤング・アーティスト(2001年)で優勝している逸材。度々来日もしており、日本でも人気の奏者。
シューマン/コリャール編曲:
 チェロ協奏曲 イ短調 Op.129(チェロと弦楽アンサンブル版)(*) /
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 遺作(ヴァイオリンと弦楽アンサンブル版)(#)
  ジル・コリャール(Vn;#)指揮(*/#) トゥールーズ室内o.(*/#)
  ナデージュ・ロシャ(Vc;*)
 録音:2020年8月26日-29日、トゥルヌフイユ、フランス。トゥールーズ室内o. の芸術監督でヴァイオリストのジル・コリャールがシューマンのチェロ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲をそれぞれ独奏楽器と弦楽アンサンブル版に編曲。ヴァイオリン協奏曲では弾き振りを披露している。コリャールはピリオド楽器の演奏も学んでおり、その自然な運弓とともに官能的な美音で聴かせる。チェロのナデージュ・ロシャはハインリヒ・シフやアンナー・ビルスマのマスタークラスを受講、自身の中心に据えるジャンルはクラシックながら現在は民族音楽など幅広いレパートリーを披露し注目を集めている。このシューマンでも雄弁に語りかける。
ダミアン・ヴェントゥーラ〜チェロ協奏曲集
 サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 イ短調 Op.33 / ティエリー・ユイレ:チェロ協奏曲 Op.99
 ラヴェル/ジャン・ステファン編曲:ハバネラ形式の小品(チェロとオーケストラ版)
 サン=サーンス/ダミアン・ヴェントゥーラ編曲:ロマンス Op.36
 サン=サーンス/飯吉真子編曲:白鳥

 ダミアン・ヴェントゥーラ(Vc) ジル・コリャール指揮トゥールーズ室内o.
 録音:2020年8月、トゥルヌフイユ、フランス。フォーレのアルバム(KLA-008)で高い評価を得たダミアン・ヴェントゥーラが、トゥールーズ室内o. との共演で初の協奏曲アルバムをリリース。2021年に歿後100周年を迎えたサン=サーンスを主軸にコンポーザー・ピアニストのティエリー・ユイレのチェロ協奏曲、ラヴェルのハバネラ形式の小品を収録。フランスのエスプリ漂う演奏を展開している。
バッハと鏡
 J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集〜前奏曲とフーガ
  第1巻より〔第1番 ハ長調 BWV.846 /第3番 嬰ハ長調 BWV.848 /
        第8番 変ホ短調 BWV.853 /第12番 ヘ短調 BWV.857 〕/
  第2巻より〔第6番 ニ短調 BWV.875 /第24番 ロ短調 BWV.893 〕
 クロード=ベニーニュ・バルバトル(1724-1799):前奏曲とフーガ ニ短調
 モーツァルト:前奏曲とフーガ K.404a(BWV.883) / シューマン:前奏曲とフーガ第1番 Op.16
 レーガー:前奏曲とフーガ第2番 Op.99 / ティエリー・エスケシュ(1965-):前奏曲とフーガ(*)

 マリー=アンドレ・ジョエルジェ(アコーディオン)
 録音:2020年12月17日-20日、ストラスブール(*以外) /2019年3月、フィルハーモニー、ベルリン、ライヴ、世界初演時(*) 。アコーディオン奏者マリー=アンドレ・ジョエルジェが「バッハと鏡」と題したアルバムをリリース。J.S.バッハの平均律クラヴィーア曲とバロックから現代(バルバトル、モーツァルト、シューマン、レーガー、エスケシュ)の前奏曲とフーガを交互に演奏。この構成によりバッハの作品と鏡のような効果を生み出す。ジョエルジェはまるでアコーディオンに書かれた作品のように実にカラフルな音色で演奏。
現代のブラームス・・・
 エルサン:ヴァイオリンとピアノのための「雨の歌」
 バクリ:ヴァイオリン・ソナタ第4番「ブラームス風」 Op.148
 フィンジ:ヴァイオリンとピアノのための「冬の夜」

 アンサンブル・デ・ゼキリーブル[アニエス・ピーカ(Vn) ローラン・ヴァグシャル(P)]
 録音:2020年7月、フランス。ブラームスの3つのヴァイオリン・ソナタに着想を得て作曲された3篇。フィリップ・エルサン(1948-)は第1番「雨の歌」、ニコラ・バクリ(1961-)は第2番、ジェラルド・フィンジ(1901-1956)は第3番からそれぞれインスピレーションを得て作品を仕上げた。現代のブラームスをここに聴くことが出来る。
シスターズ〜ブーランジェ姉妹のピアノ曲
 リリ・ブーランジェ:前奏曲 変ニ長調(1911) /前奏曲 ロ調(1911) /
           主題と変奏曲(1914) /3つの小品〔古い庭/明るい庭/行列〕
 ナディア・ブーランジェ:2台のピアノのための小品(1910) (*) /3つの小品(1914) /音楽院コンクール用小品(1914) /
             新生活に向けて(1915) /ボーナストラック 歌曲「私の魂」(1906) (#)

 ジョアン・ファルジョ(P〔*:多重録音〕) カリーヌ・デエ(Ms;#)
 録音:2020年11月30日、12月1日、バル・ブロメ、パリ。近年女性作曲家の研究や演奏が盛んだが、天賦の才と音楽界への貢献の点でナディア&リリ・ブーランジェ姉妹ほど偉大な存在は稀。姉ナディアは名教師として多数の20世紀作曲家たちからピアソラやクインシー・ジョーンズまでを育てました。妹リリは女性で初めてパリ音楽院作曲科のローマ大賞を受賞するほどの天才だったが25歳で夭折、20世紀音楽の大損失となった。ナディアは妹の才能を前にして、作曲を止めてしまったとされ、またリリも凄い作品ばかりながら短命だったこともあり、ピアノ曲は両者あわせても少ししか残されていない。それらを徹底的にまとめた好企画の登場。リリの作品で「古い庭」「明るい庭」「行列」の3篇は楽譜も出版され知られているが、未発表の前奏曲と変奏曲が貴重。いずれもリリの情念に満ちた個性的な作風を明瞭に示しているのに驚かされる。ナディア作品はフランス6人組を思わす洒脱さが魅力。ボーナストラックとして、2021年に初めて日の目を見たナディアの歌曲「私の魂」が世界初録音で収録。カリーヌ・デエが1曲だけ参加しているのも超豪華。ジョアン・ファルジョは1975年生まれのフランスの作曲家。ピアニストとしてコンサートやCDも多く、パリのジャズ・クラブのディレクターも務める才人。ナディアの2台作品では一人二重奏の多重録音を行うなど才気煥発ぶりを発揮している。ファルジョのプロデューサー嗅覚はクラシック音楽の狭い範疇を超えるブーランジェ姉妹の真価を誰よりも理解し、理想的に表現している。

MIRARE (仏) 特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 旧譜はこちらから
魂の喜び〜リスト:作品集
 メフィスト・ワルツ第1番/愛の夢/イゾルデの愛の死(原曲:ワーグナー)/
 「詩的で宗教的な調べ」より〔愛の賛歌/葬送曲 1849年10月〕/
 巡礼の年第1年「スイス」〜泉のほとりで/コンソレーション(全3曲)
  クレール=マリ・ル・ゲ(P|使用楽器:ベーゼンドルファー
 フォルジュルネ音楽祭の常連として日本でもお馴染みのクレール=マリ・ル・ゲ。彼女お得意のリストは、2011年に生誕200年を記念してピアノ・ソナタをメインとした第1弾が高い評価を受けた。今回10年を経て第2弾の登場で、「愛」と「死」をテーマに凝った選曲を見せている。リストの作品中でも人気の高い「愛の夢」や「コンソレーション」をシックに聴かせてくれるのも彼女ならではだが、ワーグナーの「イゾルデの愛の死」の編曲では濃密かつうねる情感をたっぷり表現。もちろん「メフィスト・ワルツ第1番などでは技巧の冴えを披露している。
シューマン
 交響的練習曲 Op.13 (1837年版)/交響的練習曲〜遺作の5つの変奏/
 ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲/天使の主題による変奏曲
  クレール・デゼール(P)
 録音:2020年8月17日-19日、フラジェ・スタジオ4、ブリュッセル。フォルジュルネ音楽祭でもお馴染みのフランスのピアニスト、クレール・デゼール。フランス的でオシャレなピアニズムが魅力だが、数多いディスクの中で意外にもシューマン作品の演奏が絶賛され、今回待望の新録音登場となる。創作期もさまざまな4作品が収められているが、いずれも変奏形式なのと、練習曲的な要素を兼ね備えている点で共通している。最晩年のシューマンが幻覚のなかで天使から聴かされた主題に基づいたとされるいわくつきの作品まで、重さや深刻さを感じさせない的確な技巧と清潔な演奏で一気に聴かせてくれる。
ナターリヤ・ミルシテイン〜つかの間の幻影
 バルトーク:野外にて(全5曲) / リスト:忘れられたワルツ〔第1番−第4番〕
 プロコフィエフ:つかの間の幻影 Op.22(全20曲)
 アルズマノフ:ピアニスティックな世界〔第12巻 Op.100 /第13巻 Op.107 〕/
        ユーモアの境で Op.237 〜行進曲/7つの民謡調 Op.201 〜あるロシアの歌の思い出
 ショパン:3つのマズルカ Op.63

 ナターリヤ・ミルシテイン(P|使用楽器: Yamaha CFX
 使用録音:2020年7月20日-24日、ザーンダム音楽ホール、オランダ。1995年リヨン生まれのピアニスト、ナターリヤ・ミルシテイン。ヴァイオリニストの姉マリヤとのデュオで意欲的なディスクをリリースして注目されている。今回は小品集だが、若さに似合わぬ世界観とこだわりを示す。ショパン、リスト、プロコフィエフ、バルトークらはいずれも異郷の地で活動したが、1944年生まれのワレリー・アルズマノフも1974年以来フランス在住、ナターリヤ・ミルシテインの両親もロシアからフランスに移住者で共通する思いがある。加えて曲も作曲者思い出の音楽素材が多用され心の叫びをミルシテインが代弁するかのようだ。メインはプロコフィエフの「つかの間の幻影」。全曲演奏も貴重だが、原題のロシア語の「つかの間」が翻訳不可能なニュアンスを持っていて、同じ感覚の作品を集めたとのこと。ブックレット解説も自ら執筆するナターリヤ・ミルシテインならではの文学的解釈が興味津々。ワレリー・アルズマノフはスターリンの暗黒時代に「人民の敵」とされた両親の流刑先コミ自治共和国で生まれ、レニングラード音楽院でサルマノフ(ムラヴィンスキーが熱心に紹介した作曲家)に師事。フランス人と結婚したことで1974年にフランスへ移りメシアンに師事した。ロシアの民俗音楽やメシアン譲りのインド的な要素を盛り込んだ作風で、ここに収めたピアノ曲は近年教材として用いられている。
女性視線
 ルイーズ・ファランク:「ノルマ」のカヴァティーナによる変奏曲 Op.14 No.1
 エレーヌ・ド・モンジュルー:ソナタ ヘ短調 Op.5〜フィナーレ
 アンナ・ボン・ディ・ヴェネツィア:チェンバロ・ソナタ ト短調 Op.2 No.1
 エイミー・ビーチ:舞う木の葉 Op.102 No.2 /スコットランドの伝説 Op.54 No.1
 アガーテ・バッケル=グレンダール:小品 Op.19 No.2 / クララ・シューマン:ロマンス Op.21 No.1
 ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:さすらいの歌 Op.8 No.4
 エセル・スマイス:自作主題(とてつもなく陰気な)による変奏曲 / メル・ボニ:伝説の女たち〜メリザンド
 ジャンヌ・バルビヨン:プロヴァンス〔海辺。夕暮れ/太陽祭〕 / リリー・ブーランジェ:古い庭園
 ヘンリエッテ・ボスマンス:6つの前奏曲 / ジュルメーヌ・タイユフェール:即興曲
 セシル・シャミナード:トッカータ Op.39 / マリア・エステル・パルク:ソナタ Op.4 No.1〜メヌエット
 エミーリエ・ツムシュテーク:ポロネーズ第3番 / クララ・ゴットシャルク=ピーターソン:スタッカート・ポルカ

 マリー=カトリーヌ・ジロー(P)
 録音:2020年12月21日-23日、サル・コルトー、エコール・ノルマル音楽院。フォルジュルネ音楽祭でもおなじみのマリー・カトリーヌ・ジロー。ケフェレックとならび現代のフランス・ピアノ界を背負って立つベテラン女性ピアニスト。繊細で薫り高い演奏が特徴で、フレンチ・ピアニズムの極意を味わせくれる。彼女は珍しいレパートリーの録音にも熱心で、それも極上の演奏で披露してくれるのもこともあいまって貴重な宝となっている。今回は女性作曲家のピアノ曲を集めたアルバムで興味をそそられるが、選曲は凝っていてさすがジロー。作曲家をあえて初期ロマン派から後期ロマン派にしぼり、国は南北ヨーロッパからアメリカに及ぶ。シューマン(妻)、メンデルスゾーン(姉)、ゴットシャルク(妹)のような有名作曲家の親族から、ビーチ、スマイス、シャミナード、タイユフェールら作曲家としても評価されている人々、パリ音楽院ピアノ科最初の女性教授となったエレーヌ・ド・モンジュルーまで多彩な音楽を楽しむことが出来る。マリー・カトリーヌ・ジローは1984年以来女性作曲家の作品を積極的に披露してきたが、今回の17人の作はその中から厳選した物。ジローによれば、女性が作曲家として生きるのに最も難しかった時代の産物とのこと。

GRAND PIANO (香港?) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 知られざるピアノ作品にスポットを当てることを目的に、2012年に発足したレーベル。発売元は、一時の NAXOS と同じ HNH INTERNATIONAL 名義となっている。世界初録音を含むレアなピアノ作品を中心に、年に15タイトル程新譜がリリースされる予定。
デュティユー:ピアノ・ソナタ/バレエ音楽「狼」3つの前奏曲 【バック・インレイ PDF
 ジャン=ピエール・アルマンゴー(P)
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バラキレフ:独奏ピアノのための作品全集バック・カヴァー画像 PDF
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 ニコラス・ウォーカー(P)
セリム・パルムグレン:ピアノ作品全集 Vol.3バック・インレイ PDF
 ヨウニ・ソメロ(P)


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