バッハ: 6つのパルティータ BWV825-830 |
カール・ゼーマン(P) | |
録音:1965年6月5日-6日、ブレーメン放送、ステレオ。 ゼーマンはケンプとともにドイツ・グラモフォンのピアノ部門の二本柱として活躍した巨匠。 | ||
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」〜第1幕 | マリアンネ・シェヒ、 フランツ・フェルカー、 フリードリッヒ・ダルベルグ ゲオルグ・ショルティ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1947年、ライヴ。 ドイツ王道の歌手陣を若きショルティが従えたエネルギッシュな演奏。音質も1950年代後半の水準と非常に良く、ショルティ最初期の録音として貴重な物だ。 | ||
ORFEOR-100841 [C 100 841 B] (CD) 廃盤 |
クライバー&バイエルン国立管の「ベト4」 ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 Op.60 |
カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立o. |
KKC-10000 (SACD) [NOT HYBRID] 国内仕様盤 廃盤/入手不能 | ||
録音:1982年5月3日。 | ||
シューベルト:歌曲集 | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ジェラルド・ムーア(P) | |
録音:1957年、ザルツブルク音楽祭。ライヴ。 | ||
ブラームス:歌曲集 | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ジェラルド・ムーア(P) | |
録音:1957年、ザルツブルク音楽祭。ライヴ。 | ||
シューマン:歌曲集 リーダークライス Op.39/他 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ジェラルド・ムーア(P) | |
録音:1957年、ザルツブルク音楽祭。ライヴ。 | ||
ヴォルフ:メーリケ歌曲集 | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ジェラルド・ムーア(P) | |
録音:1957年、ザルツブルク音楽祭。ライヴ。 | ||
ベートーヴェン:歌曲集 ゲレルトの詩による6つの歌 Op.48/ はるかなる恋人に寄す Op.98/他 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ジェラルド・ムーア(P) | |
録音:1957年、ザルツブルク音楽祭。ライヴ。 | ||
アイヒェンドルフの詩による歌曲集 メンデルスゾーン、シューマン、プフィッツナー、ヴォルフ/他 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ヴォルフガング・サヴァリッシュ(P) | |
録音:1975年。 | ||
ヴェルディ:レクイエム ブルックナー:テ・デウム |
オイゲン・ヨッフム指揮 バイエルン放送so.&cho. | |
録音:1950年、1954年。 | ||
ハイドン:交響曲第88番「V字」 ラヴェル:スペイン狂詩曲 R.シュトラウス:家庭交響曲 |
クレメンス・クラウス指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1953年。 | ||
ヒンデミット: 交響曲 変ロ長調/主題と変奏「4つの気質」 ベルク:室内協奏曲 |
クララ・ハスキル(P) ヴォルフガング・マルシュナー(Vn) カール・ゼーマン(P) パウル・ヒンデミット指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1959年/他。 | ||
ストラヴィンスキー: バレエ「ミューズの女神を率いるアポロ」(1947年版)/ バレエ「カルタ遊び」 |
イゴール・ストラヴィンスキー指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1957年。 | ||
パウル・ヒンデミット:交響曲「画家マティス」 ルーセル:バレエ組曲「バッカスとアリアーヌ」 ラヴェル:ラ・ヴァルス/他 |
ユージン・オーマンディ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1959年、ミュンヘン。 | ||
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 |
アニー・フィッシャー(P) フェレンツ・フリッチャイ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1960年、ミュンヘン。 | ||
バッハ:管弦楽組曲第3番 ブラームス:交響曲第4番 |
オットー・クレンペラー指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1957年、ミュンヘン。 | ||
オネゲル:交響曲第3番「典礼風」 ブラームス:交響曲第3番 |
エルネスト・アンセルメ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1964年、1966年。 | ||
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 | ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1963年。 | ||
シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲 プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 |
ルイス・クラスナー(Vn) ディミトリ・ミトロプーロス指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1954年。 | ||
モーツァルト:ミサ曲 ハ短調 K.427「大ミサ」 | イルムガルト・ゼーフリート(S) アンネリーズ・クッパー(A) ロレンツ・フェーエンベルガー(T) ハンス・ブラウン(B) オイゲン・ヨッフム指揮 バイエルン放送so.&cho. | |
録音:1956年、ヴュルツブルク | ||
クーベリック〜ハイドン&モーツァルト ハイドン:交響曲第99番 変ホ長調 Hob.I: 99 (*) モーツァルト: 交響曲第25番 ト短調 K.183 (#) / 交響曲第38番 ニ長調 K.504「プラハ」(+) |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1982年5月4日(*)、1985年5月9日(+)、ヘルクレスザール、ミュンヘン(*/+)/1981年6月22日、カイザーザール、ヴュルツブルク(#) 、全てライヴ、ステレオ。 | ||
クーベリック「合唱」 1982.5.14 〜ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」
ヘレン・ドナート(S) ブリジッテ・ファスベンダー(A) ホルスト・ラウベンタール(T) ハンス・ゾーティン(B) ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送so. & cho. | ||
録音:1982年5月14日、ヘルクレスザール、ミュンヘン、ライヴ、ステレオ。 | ||
コリン・デイヴィス& BRSO 1987.5.1 〜 ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 |
コリン・デイヴィス指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1987年5月1日、フィルハーモニー、ガスタイク、ミュンヘン、ライヴ、ステレオ。 | ||
ヴォルフ:イタリア歌曲集(全46曲) | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) イルムガルト・ゼーフリート(S) エリック・ヴェルバ(P) | |
録音:1958年。 | ||
ハイドン: チェロ協奏曲第1番 ハ長調/交響曲第104番「ロンドン」 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ指揮 カメラータ・アカデミカ・ザルツブルク | |
録音:1973年/他。 | ||
ウィーン交響楽団90周年アニヴァーサリー Vol.1 | ヘルマン・シェルヘン指揮 フォルクマール・アンドレーエ指揮 ジョージ・セル指揮 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 | |
ORFEOR-228901、229901、230901、231901のセット。 | ||
ウィーン交響楽団90周年アニヴァーサリー Vol.2 | オットー・クレンペラー指揮 ヨーゼフ・クリップス指揮 ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮 ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 ジョルジュ・プレートル指揮 | |
ORFEOR-232901、233901、234901、235901のセット。 | ||
マーラー:交響曲第9番 ニ長調 | ヘルマン・シェルヘン指揮 ウィーンso. | |
録音:1950年、ウィーン。 | ||
ブルックナー: 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」 |
フォルクマール・アンドレーエ指揮 ウィーンso. | |
録音:1953年、ウィーン。 | ||
ハイドン:交響曲第93番 プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 |
ジョージ・セル指揮 ウィーンso. | |
録音:1954年、ウィーン。 | ||
ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 | ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーンso. | |
録音:1954年、ウィーン。 | ||
パウル・ヒンデミット:交響曲「画家マティス」 ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 |
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーンso. | |
録音:1957年、ウィーン。 | ||
ベートーヴェン: 序曲「コリオラン」/交響曲第3番「英雄」 |
オットー・クレンペラー指揮 ウィーンso. | |
録音:1963年、ウィーン。 | ||
R.シュトラウス: 交響詩「ティル・オイゲンシュピーレルの愉快な悪戯」 シューベルト:交響曲 ハ長調「グレイト」 |
ヨーゼフ・クリップス指揮 ウィーンso. | |
録音:1972年。 | ||
マタチッチ& VSO 、1984、1983 ハイドン:交響曲第103番 変ホ長調 Hob.I: 103「太鼓連打」 シューベルト:交響曲第8番(第7番) ロ短調 D.759「未完成」 ゴットフリート・フォン・アイネム:ブルックナー・ディアローグ Op.39 (*) ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮ウィーンso. | ||
録音:1984年1月7日(無印)、1983年3月13日(*)、すべて ウィーン、ライヴ、ステレオ。 | ||
シュトラウス・ファミリーのコンサート 「こうもり」序曲/他 |
ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 ウィーンso. | |
録音:1967年。 | ||
ワーグナー: 歌劇「恋愛禁制」序曲/ 歌劇「タンホイザー」 〜序曲とヴェヌスベルクの音楽(バッカナール)(パリ版)/ ヴェーセンドンクの5つの歌/楽劇「神々の黄昏」より |
マルヤーナ・リポヴシェク(S) ジョルジュ・プレートル指揮 ウィーンso. | |
録音:1989年、ウィーン。 | ||
ベーム& BRSO + グルダ、1969 モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271「ジュノーム」(*) ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68 (#) |
フリードリヒ・グルダ(P;*) カール・ベーム指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1969年9月30日(*)、1969年10月2日(#)、ヘルクレスザール、ミュンヘン。ステレオ、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
ベーム& BRSO 、1973.9.29 シューベルト:交響曲第2番 変ロ長調 D.125 R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40 |
カール・ベーム指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1973年9月29日、ヘルクレスザール、ミュンヘン。ステレオ、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
バルビローリ& BRSO 、1970.4.10 ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73 ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第6番 ホ短調 |
ジョン・バルビローリ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1970年4月10日、ヘルクレスザール、ミュンヘン。ステレオ、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
アンセルメ& BRSO 、1962.5.3-4 ハイドン:交響曲第95番 ハ短調 Hob.I: 95 マルタン:7つの管楽器、ティンパニ、 打楽器と弦楽のための協奏曲 ストラヴィンスキー:組曲「妖精の口づけ」 |
エルネスト・アンセルメ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1962年5月3日-4日、ヘルクレスザール、ミュンヘン。モノラル、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
トルトゥリエ + ケンペ& BRSO 、1966.12.19 ハイドン:協奏交響曲 R.シュトラウス:「ドン・キホーテ」 |
ポール・トルトゥリエ(Vc) ルドルフ・ケンペ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1966年12月19日、ヘルクレスザール、ミュンヘン。ステレオ、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
カイルベルト& BRSO 1967 〜ベートーヴェン 「コリオラン」序曲(*) /交響曲(#) 〔第8番 ヘ長調 Op.93 /第7番 イ長調 Op.92 〕 |
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1967年11月30日(*)、1967年5月5日(#)、ヘルクレスザール、ミュンヘン。ステレオ、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
ライトナー& BRSO ヘルムート・エーダー:オルガン協奏曲「武装した人」 (1968) (*) ブルックナー:交響曲第0番 ニ短調(#) ルートヴィヒ・デール(Org;*) フェルディナント・ライトナー指揮バイエルン放送so. | ||
録音:1970年4月16日(*)、1960年6月11日(#)、ヘルクレスザール、ミュンヘン。ステレオ(となっているが、ブルックナーは年代から鑑みてモノラルかもしれない)、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
E.フィッシャー + ヨッフム& BRSO 、1951-52 〜ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 (*) / ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 Op.13 「悲愴」(#) / 幻想曲 ロ長調 Op.77 (#) |
エトヴィン・フィッシャー(P) オイゲン・ヨッフム指揮(*) バイエルン放送so.(*) | |
録音:1951年11月8日(*)、1952年11月23日(#)、ミュンヘン。モノラル、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 |
ゲザ・アンダ(P) ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1968年/他。 | ||
パウル・ヒンデミット:交響的舞曲/チェロ協奏曲 | エンリコ・マイナルディ(Vc) オイゲン・ヨッフム指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1957年/他。 | ||
プフィッツナー: カンタータ「ドイツの精神について」/ 神秘的な言葉/合唱幻想曲「暗黒の帝国」 |
オイゲン・ヨッフム指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1955年/他。 | ||
シェーンベルク: 5つの管弦楽曲/モノドラマ「期待」/幸福の手 |
マグダ・ラースロー(S) キース・エンゲン(Br) ヘルマン・シェルヘン指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1959年。 | ||
ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6-12 チャイコフスキー:交響曲第4番 |
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーンso. | |
録音:1954年。 | ||
バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 チャイコフスキー:交響曲第5番 |
ジェルジ・シャーンドル(P) フェレンツ・フリッチャイ指揮 ウィーンso. | |
録音:1955年。 | ||
メンデルスゾーン:交響曲「スコットランド」 R.シュトラウス:「ドン・ファン」 ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」の舞曲 |
アタウルフォ・アルヘンタ指揮 ウィーンso. | |
録音:1954年。 | ||
マーラー:「大地の歌」 | アンナ・レイノルズ(A) ジェス・トーマス(T) ヨーゼフ・クリップス指揮 ウィーンso. | |
録音:1972年。 | ||
マーラー:交響曲第7番 | ヘルマン・シェルヘン指揮 ウィーンso. | |
録音:1950年。 | ||
R.シュトラウス:楽劇「ダナエの愛」 | アンネリーズ・クッパー、 アニー・フェルバーマイアー/他 クレメンス・クラウス指揮 VPO | |
録音:1952年、世界初演時のライヴ。 | ||
ベートーヴェン:交響曲第7番/交響曲第8番 | ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO | |
録音:1954年。 | ||
シューベルト:歌曲集「白鳥の歌」 シューマン:歌曲集「詩人の恋」 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ジェラルド・ムーア(P) | |
録音:1956年。 | ||
シューマン: クライスレリアーナ/交響的練習曲/「謝肉祭」 |
ゲザ・アンダ(P) | |
録音:1956年。 | ||
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」 | エリーザベト・シュヴァルツコップ、 イルムガルト・ゼーフリート、 クリスタ・ルートヴィヒ、 ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ、 エーリヒ・クンツ/他 カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1957年。 | ||
ゲーテの詩による歌曲集 モーツァルト、ベートーヴェン、シューマン、 シューベルト、ヴォルフ |
イルムガルト・ゼーフリート(S) エリック・ヴェルバ(P) | |
録音:1957年/他。 ゼーフリートによる歌曲芸術の極致といっても過言ではないCD。 | ||
R.シュトラウス:楽劇「エレクトラ」 | アストリッド・ヴァルナイ、 ヒルデガルド・ヒレプレヒト、 マルタ・メードル、 エーベルハルト・ヴェヒター/他 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 VPO | |
録音:1964年。 | ||
パウムガルトナー、クリーン、コトルバシュ 1968.8.4 〜モーツァルト: 交響曲第9番 ハ長調 K.73 /ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595 (*) / シェーナとロンド「もうよい、全てわかった・・・恐るるな、愛する人よ」 K.490 (#) / 交響曲第19番 変ホ長調 K.132 ヴァルター・クリーン(P;*) イレアナ・コトルバシュ(S;#) ベルンハルト・パウムガルトナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ | ||
録音:1968年8月4日、モーツァルテウム、ザルツブルク音楽祭、ライヴ| (C) (P) 1992 。 | ||
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第12番/ピアノ・ソナタ第14番「月光」/ ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」/ ピアノ・ソナタ第26番「告別」 |
ヴィルヘルム・バックハウス(P) | |
録音:1968年。 | ||
モーツァルト:交響曲第33番/協奏交響曲 K.364 | ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn) ルドルフ・ストレング(Va) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1969年。 | ||
オイストラフ指揮 VPO 、1972.8.23 モーツァルト:セレナード第13番 ト長調 K.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64 |
ダヴィド・オイストラフ指揮 VPO | |
録音:1972年8月23日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。 | ||
モーツァルト: 交響曲 ヘ長調 K.19a/交響曲 ニ長調 K.81/ 交響曲第34番/交響曲第39番 |
シャーンドル・ヴェーグ指揮 ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | |
録音:1988年/他。 | ||
ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第7番「ラズモフスキー第1番」/ 弦楽四重奏曲第14番 |
シュナイダーハンSQ | |
録音:1944年。 | ||
ハイドン:弦楽四重奏曲第33番 コダーイ:弦楽四重奏曲第2番 チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 |
ヴェーグSQ | |
録音:1954年。 | ||
ヴェーグSQ 、バイエルン放送 1968.10.8 コダーイ:弦楽四重奏曲第3番 (1927) シューベルト:弦楽四重奏曲第15番 ト長調 Op.posth.161, D.887 ヴェーグSQ [シャーンドル・ヴェーグ、シャーンドル・ゼルディ(Vn) ジョルジュ・ヤンツェル(Va) パウル・サボー(Vc)] | ||
録音:1968年10月8日、スタジオ3、バイエルン放送局。放送用セッション、ステレオ。(P) (C) 1993 。 | ||
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第1番 シューマン:弦楽四重奏曲第2番 ドヴォルジャーク:弦楽四重奏曲第12番 |
ケッケルトSQ | |
録音:1960年。 | ||
ハイドン:弦楽四重奏曲第75番 シューベルト:弦楽四重奏曲第12番 レーガー:弦楽四重奏曲第5番 |
ケッケルトSQ | |
録音:1969年。 | ||
リーバーマン:歌劇「ペネローペ」 | クリステル・ゴルツ、 アンネリーゼ・ローテンベルガー、 ヴァルター・ベリー、 ルドルフ・ショック、 クルト・ベーメ ジョージ・セル指揮 VPO | |
録音:1954年、世界初演時ライヴ。 | ||
ORFEOR-329931 廃盤 |
ブラームス:交響曲第3番/悲劇的序曲 | ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 VPO |
録音:1955年。下記品番で曲を増やし再発。 | ||
ブラームス: 悲劇的序曲 Op.81 / ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.83 / 交響曲第3番 ヘ長調 Op.90 |
クリフォード・カーゾン(P) ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 VPO | |
録音:1955年7月26日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 クナッパーツブッシュ・ファンの皆様お待たせの新譜。「クナッパーツブッシュ大全集」でマスターからの初CD化となった、1955年ザルツブルク音楽祭でのブラームスのピアノ協奏曲第2番が、同日コンサートの全曲目と共に本家ORFEOから発売。存在は知られていたものの、なかなかCD化されず、幻かと囁かれていた録音、しかし蓋を開けてみればびっくり、カーゾンがスタジオ録音からとても想像も出来ないほど過熱気味、それをクナッパーツブッシュがしっかり受け止めるという白熱した演奏。もちろん「悲劇的序曲」と第3交響曲は圧倒的。ザルツブルクに奇跡的に保管されていた、赤白赤(Rot-Weiss-Rot)放送のオリジナル・マスターを使用。 | ||
モーツァルト: 交響曲第36番「リンツ」/ピアノ協奏曲第16番/ シェーナ「どうしてあなたが忘れられよう」/ ロンド「恐るるな、愛する人よ」/行進曲 K.408(383e) |
ゲザ・アンダ(P) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms) ベルンハルト・パウムガルトナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo. | |
録音:1963年。 | ||
歌曲リサイタル ブラームス、マーラー、R.シュトラウス、プフィッツナー、ベルク |
クリスタ・ルートヴィヒ(Ms) エリック・ヴェルバ(P) | |
録音:1968年。 | ||
シューベルト:ピアノ・ソナタ第14番/「楽興の時」D.780 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 |
エミール・ギレリス(P) | |
録音:1970年。 | ||
マーラー: 子供の不思議な角笛/春の朝/私の歌をのぞき見しないで/ 私は快い香りを吸い込んだ/ドン・ファンの幻想 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ヴォルフガング・サヴァリッシュ(P) | |
録音:1976年。 | ||
シューベルト:歌曲集 流れ/舟びと/鳥たち/ヘリオポリス/ひめごと/他 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) スヴャトスラフ・リヒテル(P) | |
録音:1977年。 | ||
オペラ場面集 モーツァルト、R.シュトラウス、ヴェルディ、メシアン |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ヨーゼフ・カイルベルト指揮 VPO/他 | |
マーラー:さすらう若人の歌/リュッケルトの5つの歌 シューマン:ゲーテ「ファウスト」の場面 マルタン:イェーダーマンより6つのモノローグ |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO/他 | |
フィッシャー=ディースカウ(バリトン)&ジェラルド・ムーア(ピアノ)〜 ザルツブルク、歌曲の夕べ(1956-1965) [CD-1] シューベルト: アトラス D.957 No.8/彼女の肖像 D.957 No.9/漁師の娘 D.957 No.1/都会 D.957 No.11/ 海辺にて D.957 No.12/影法師 D.957 シューマン: 歌曲集「詩人の恋」Op.48/君は花のよう Op.25 No.24/月の夜 Op.39 No.5/ さすらい Op.35 No.7/新緑 Op.35 No.4/美しい見知らぬ土地 Op.39 No.6 録音:1956年8月13日、モーツァルテウム [CD-2] シューベルト: 無限なるものに D.291/十字軍 D.932/悲しみ D.772/墓掘り人の郷愁 D.842/ 馭者クロノスに D.369/海の静けさ D.216/プロメテウス D.674/ ヴィルデマンの丘を越えて D.884/月に寄せるさすらいの歌 D.870/夜咲きすみれ D.752/ 小人 D.771/憩いなき愛 D.138/ひめごと D.719/春のあこがれ D.957 No.3/春に D.882/ 別れ D.957 No.7/さすらい人の夜の歌 D.768/シルヴィアに D.891/夕映えの中に D.799/ さすらい D.795 No.1 録音:1957年8月5日,モーツァルテウム [CD-3] ブラームス: 4つの厳粛な歌 Op.121/夜更けて私は起き上がり Op.32 No.1/私は夢を見た Op.57 No.3/ 私のそばでざわめいていた流れ Op.32 No.4/秋の思い Op.48 No.7/ 教会の墓地にて Op.105 No.4/またしてもぼくを縛りつけようというのか Op.32 No.5/ たそがれ Op.49 No.5/サラマンダー Op.107 No.2/ひめごと Op.71 No.3/ 私たちはさまよい歩き Op.96 No.2/恋しい人のもとへ Op.48 No.1/セレナード Op.106 No.1/ 航海 Op.96 No.4/月の光 Op.85 No.2/湖上にて Op.59 No.2/ 何と喜びに溢れる、ぼくの女王様 Op.32 No.9/便り Op.47 No.1(1868) 録音:1958年8月9日、モーツァルテウム [CD-4] シューマン: 12の歌曲 Op.35/リーダークライス Op.39 録音:1959年7月29日,モーツァルテウム [CD-5] ヴォルフ: 竪琴弾きの歌/竪琴弾きの歌/竪琴弾きの歌/ガニュメート/似たもの同士/めぐり来る春/ 羊飼い/新しいアマディス/現象/鼠捕り/さすらい人の夜の歌/アナクレオンの墓/ プロメテウス/創造と生命を与えること/天才的な行い/コフタの歌/コフタの歌/ コーランが永遠のものならば/めぐりあい/狩人/告別 録音:1960年7月28日 [CD-6] ヴォルフ: 苦悩から癒えて希望に寄せる/明け方に/散歩/火の騎士/眠りに寄せて/真夜中に/狩人の歌/ こうのとりの使い/春に/旅先にて/愛する人に/ペレグリーナ、ペレグリーナ/さようなら/ めぐりあい/狩人/ある婚礼にのぞんで/いましめに/別れ/ヴァイラの歌/鼓手/隠棲/ 打明け話/祈り 録音:1961年7月30日,モーツァルテウム [CD-7] ブゾーニ:不機嫌な歌/ジプシーの歌/酷い慰め/メフィストフェレスの歌 マーラー: うぬぼれ/シュトラスブルクの砦で/魚に説教するパドヴァの聖アントニウス/ 私はこの世に忘れられ/真夜中に プフィッツナー: ダンツィヒで Op.22 No.1/彼女は今夜パーティがある/娘との別れに Op.10 No.3/ 夜 Op.26 No.2 R.シュトラウス: 娘よ、それは何に役立つのだい/春よ Op.37 No.5/夜 Op.10 No.3/ なんと不幸な私 Op.21 No.4/憩え、わが魂 Op.27 No.1/君を愛す Op.37 No.2/ 黄昏をいく夢 Op.29 No.1/朝 Op.27 No.4/親しき幻 Op.48 No.1/献呈 Op.10 No.1 録音:1962年7月30日、モーツァルテウム [CD-8] シューベルト: 魔王 D.328/さすらい人 D.489/月に寄せて D.296/メムノン D.541/友に D.654/ 沈むよろこび D.700/竪琴に寄す D.737/ヘリオポリス D.754/ミューズの子 D.764/ 君はわが憩い D.776/独りずまい D.800/夕映えの中に D.799/ブルックの丘にて D.853/ 漁師の娘 D.957 No.10/夜と夢 D.827/別れ D.957 No.7 録音:1963年7月30日、モーツァルテウム [CD-9] ブラームス: 「美しいマゲローネ」Op.33/野にひとりいて Op.86 No.2/湖上にて Op.59 No.2/ すぐ来て下さい Op.97 No.5/何と喜びに溢れる、ぼくの女王様 Op.32 No.9 録音:1964年8月17日、モーツァルテウム [CD-10] ベートーヴェン: この暗い墓のうちに WoO.133/希望に寄せて Op.94/6つの歌 Op.48/祈り/隣人の愛/ 死について/自然における神の栄光/神の力と摂理/懺悔の歌/うずらの鳴き声 WoO.129/ 「遥かな恋人に」Op.98/うずらの鳴き声 WoO.129/アデライーデ Op.46/ 寂しさの喜び Op.83 No.1/五月の歌 Op.52 No.4/あこがれ Op.83 No.2/ 新しき愛、新しき人生 Op.75 No.2/のみの歌 Op.75 No.3/声高き嘆き WoO.135/ 愛のいらだち Op.82 No.4やさしき愛 WoO.123/モルモット Op.52 No.7 録音:1965年8月13日、モーツァルテウム [CD-11] ヴォルフ: ああ、それは5月のことだった/進軍のラッパが鳴っている/優しい恋をのがした者は/ 気高い主よ、お話し下さい/恋人をからかおうとするんだね/ 口さがのない人たちにはいつも悪態の限りをつく/心よ、がっかりするのはまだ早い/ いつの日か私を思い出して/私の巻髪に包まれて/すべては、心よ、憩いに/ 私を花で覆って下さい/夜に包まれて、死よ来たれ/お行き、愛しい人よさあ行くのです/ 緑の露台の上から イルムガルト・ゼーフリート(S;一部) エリック・ヴェルバ(P;一部) 録音:1960年7月31日、モーツァルテウム | ||
20世紀の偉大なバリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの80歳を記念するCDが各社から発売されているが、ORFEOからも気合の入ったセットが登場。フィッシャー=ディースカウがザルツブルクで行った歌曲の夕べのうち、1956年から1965年までの10年間を各CD10枚に収録、さらに1960年にゼーフリートと共演した「ヴォルフの夕べ」を加え、全部で11CD。半数ほどは既発売(ORFEOR-140101/140201/140301/140401/140501)とはいえ、こうして10年まとまると壮観である。 | ||
R.シュトラウス:楽劇「サロメ」 | インゲ・ボルク、 ローレンツ・フェーエンベルガー、 ハンス・ホッター/他 ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1951年。 | ||
ヴェルナー・エック(1901-1983): 歌劇「サン・ドミンゴの婚約」 |
イヴリン・リアー(S) フリッツ・ヴンダーリヒ(T)他 ヴェルナー・エック指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1963年。 | ||
ヴェルディ:歌劇「椿姫」 | テレサ・ストラータス、 フリッツ・ヴンダーリヒ、 ヘルマン・プライ/他 ジュゼッペ・パターネ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1965年。 | ||
ワーグナー:歌劇「恋愛禁制」 | ヘルマン・プライ、 ロベルト・シュンク/他 ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1983年。 | ||
ワーグナー:歌劇「リエンツィ」 | ルネ・コロ、 シェリル・ステューダー、 ヤン=ヘンドリク・ローテリング/他 ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1983年。 | ||
ヘンデル:歌劇「ジュリアス・シーザー」 | ヴァルター・ベリー、 ルチア・ポップ、 クリスタ・ルートヴィヒ、 フリッツ・ヴンダーリヒ/他 フェルディナント・ライトナー指揮 ミュンヘンpo.、バイエルン放送cho. | |
録音:1965年。 | ||
ヤナーチェク:歌劇「プロウチェク氏の旅」 | ローレンツ・フェーへンベルガー、 フリッツ・ヴンダーリヒ、 クルト・ベーメ、キース・エンゲン/他 ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1959年。 | ||
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 | ギュンター・トレプトウ、 ヘレナ・ブラウン、 フェルディナント・フランツ、 マルガレーテ・クローゼ/他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1950年。 | ||
ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」 | ビルギット・ニルソン、 ベルント・アルデンホフ、 ゴットロープ・フリック、 イラ・マラニウク、 レオニー・リザネック、 マリアンヌ・シェヒ/他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1955年。 | ||
モーツァルト:歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」 | イルムガルト・ゼーフリート、 ダグマール・ヘルマン、 リザ・オットー、アントン・デルモータ、 パウル・シェフラー、エーリヒ・クンツ/他 カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1954年。 | ||
アマデウスSQ 、ザルツブルク 1956.8.11 モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 K.465 「不協和音」 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 Op.127 アマデウスSQ [ノーバート・ブレイニン、ジークムント・ニッセル(Vn) ピーター〔ペーター〕・シドロフ(Va) マーティン・ロヴェット(Vc)] | ||
録音:1956年8月11日、モーツァルテウム、ザルツブルク。ザルツブルク音楽祭、ライヴ、モノラル。収録:オーストリア放送局 (ORF) 。(P) (C) 1994 。 | ||
モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」(*) ブラームス:二重協奏曲(#) シューベルト:交響曲第8番「未完成」(+) |
ヴォルフガング・ シュナイダーハン(Vn;#) エンリコ・マイナルディ(Vc;#) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1956年8月12日(*/#)、1957年8月25日(+)、すべて祝祭大劇場、ザルツブルク、モノラル| (P) (C) 1994 。 | ||
バッハ:無伴奏チェロ組曲[第1番−第3番] | エンリコ・マイナルディ(Vc) | |
録音:1957年。 | ||
ヴェーグSQ 〜ザルツブルク音楽祭ライヴ 1961 ハイドン:弦楽四重奏曲第82番ヘ長調 Op.77 No.2, Hob.III: 82 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op.18 No.3 ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10 ヴェーグSQ [シャーンドル・ヴェーグ、シャーンドル・ゼルディ(Vn) ジョルジュ・ヤンツェル(Va) パウル・サボー(Vc)] | ||
録音:1961年8月19日、モーツァルテウム、ザルツブルク、ライヴ、モノラル| (P) (C) 1994 。収録: ORF 。 | ||
モーツァルト: 交響曲第31番「パリ」/コンサート・アリア集/ 「レ・プティ・リアン」/フルート協奏曲第1番 |
ルチア・ポップ(S) ヴォルフガング・シュルツ(Fl) レオポルド・ハーガー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo. | |
録音:1979年。 | ||
ルチア・ポップ、ザルツブルク・リサイタル プロコフィエフ、コダーイ、ドヴォルジャーク、 マーラー、ブラームス/他の作品 |
ルチア・ポップ(S) ジェフリー・パーソンズ(P) | |
録音:1981年。 | ||
シェック:歌劇「ペンテジレア」Op.39
ヘルガ・デルネシュ、テオ・アダム、ジェーン・マーシュ、マルヤーナ・リポヴシェク/他 ゲルト・アルブレヒト指揮オーストリア放送so.&cho. | ||
録音:1982年8月17日、フェルゼンライトシューレ、ザルツブルク、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 | ||
クリスタ・ルートヴィヒ + カール・ベーム& VPO によるオペラ・ハイライト 1955-1974 R.シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」、モーツァルト:「フィガロの結婚」「コシ・ファン・トゥッテ」、 グルック:「オーリードのイフィゲニー」、ベートーヴェン:「フィデリオ」、R.シュトラウス:「ばらの騎士」 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms) カール・ベーム指揮VPO パウル・シェフラー、イルムガルト・ゼーフリート、ロランド・パネライ、ジェイムズ・キング、 フランツ・クラス、エディト・マティス、タティアナ・トロヤノス、ヴァルター・ベリー/他 | ||
ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」 | ニコライ・ゲッダ、 ヘレン・ドナート、 ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ/他 ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so.&cho. | |
録音:1971年。 | ||
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス Op.123
ヘレン・ドナート(S) ブリギッテ・ファスペンダー(A) ペーター・シュライヤー(T) ジョン・シャーリー=カーク(B) ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送so.&cho. | ||
録音:1977年3月10日。 | ||
フルトヴェングラー:交響曲第2番 ホ短調 | ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO | |
録音:1953年2月22日。 | ||
モーツァルト: アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.551 (*) / 交響曲第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」(*) R.シュトラウス:ホルン協奏曲第2番 変ホ長調(#) |
ゴットフリート・ フォン・フライベルク(Hr;#) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1943年〔と記載されているが、1944年3月28日-29日〕、ムジークフェライン大ホール、ウィーン、放送用収録(*) /1944年〔と記載されているが、1943年8月11日〕、モーツァルテウム、ザルツブルク音楽祭、ライヴ(#) |ソース: ORF 。 | ||
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/交響曲第8番 |
ヴィルヘルム・バックハウス(P) ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1959年12月14日、コングレスザール、ミュンヘン、ライヴ。 | ||
ゲーテの詩による歌曲集 シューマン、ベートーヴェン、シューベルト、 ブラームス、R.シュトラウス |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) カール・エンゲル(P) | |
録音:1970年。 | ||
リート・リサイタル プフィッツナー、R.シュトラウス、ヴェーベルン |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) アリベルト・ライマン(P) | |
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」 | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ、 エリーザベト・ゼーダーシュトレーム/他 フェルディナント・ライトナー指揮 カペラ・コロニエンシス | |
録音:1964年。ピリオド楽器使用。 | ||
モーツァルト:歌劇「後宮よりの誘拐」 | フリッツ・ヴンダーリヒ、 アンネリーズ・ローテンベルガー/他 ズビン・メータ指揮 VPO | |
録音:1965年。 | ||
アイネム:歌劇「審判」 | リーザ・デラ・カーザ、 マックス・ローレンツ、 アルフレード・ペル/他 カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1953年。 | ||
グレイト・モーツァルト・シンガーズ Vol.1〜オペラ・アリア集 1922-1942 エリーザベト・シューマン、エツィオ・ピンツァ、ハンス・ホッター、グスタフ・ナイトリンガー、 リチャード・タウバー、マルゲリータ・ペラス、ハンス・ドゥーハン/他 | ||
グレイト・モーツァルト・シンガーズ Vol.2〜オペラ・アリア集 1949-1960 ディートリヒ・ヂッシャー=ディースカウ、ヒルデ・ギューデン、パウル・シェフラー、ヴィルマ・リップ、 アントン・デルモータ、エーリヒ・クンツ、エリーザベト・グリュンマー、エリカ・ケート、ルドルフ・ショック/他 | ||
グレイト・モーツァルト・シンガーズ Vol.3〜オペラ・アリア集 1961-1982 エディト・マティス、セナ・ユリナッチ、イヴリン・リアー、ミレッラ・フレーニ、 アンネリーゼ・ローテンベルガー、ブリジッテ・ファスベンダー、ヘレン・ドナート、ペーター・シュライヤー/他 | ||
グレイト・モーツァルト・シンガーズ Vol.4〜コンサート・アリア集 1956-1970 レオポルド・シモノー、エリカ・ケート、エディト・マティス、ジョルジョ・トッツィ、ヒルデ・ギューデン、 グラツィエラ・シュッティ、ジェライント・エヴァンズ、レリ・グリスト、インゲボルク・ハルシュタイン/他 | ||
グレイト・モーツァルト・シンガーズ Vol.5〜コンサート・アリア集 1972-1983 アン・マレー、イェスタ・ウィンベリ、マーガレット・マーシャル、ブリジッテ・ファスベンダー、 ヘレン・ドナート、クルト・モル、アーリン・オジェー、ルチア・ポップ、フランシスコ・アライサ/他 | ||
ドヴォルジャーク: ヴァイオリン協奏曲/交響曲第9番「新世界より」 スメタナ:「売られた花嫁」序曲 |
ヨゼフ・スーク(Vn) カレル・アンチェル指揮 チェコpo. | |
モーツァルト:レクイエムK.626/他 | ツィーグラー(S) フェルンワルド(A)他 ヨゼフ・メスナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo./他 | |
録音:1931年/1952年。ザルツブルク音楽祭75周年記念特別CD。 | ||
モーツァルト:ミサ曲 ハ長調「大ミサ」 | マリア・シュターダー(S) アンネローレ・カーンブレイ(S) ジョージ・マラン(T) ヴァルター・ラニンガー(B) ベルンハルト・パウムガルトナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo. | |
録音:1958年8月16日、ザルツブルク。 | ||
シューマン: 歌曲集「リーダークライス」より/歌曲集「女の愛と生涯」 歌曲集「ミルテの花」より/他 ブラームス:「ドイツ民謡集」より/他 |
イルムガルト・ゼーフリート(S) エリック・ヴェルバ(P) | |
録音:1960年/他。 | ||
ドヴォルジャーク:ジプシーの歌 ベートーヴェン:歌曲集「遥かなる恋人に寄す」 R.シュトラウス:14の歌曲集 |
ペーター・シュライヤー(T) エリック・ヴェルバ(P) | |
録音:1979年。 | ||
バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番/ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番/ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番/他 |
ナタン・ミルシテイン(Vn) | |
録音:1957年。 | ||
シューマン:幻想曲 ハ長調 シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 D.960 |
クリフォード・カーゾン(P) | |
録音:1974年。 | ||
シュナイダーハンSQ 、シュトゥットガルト放送 1949-1950 モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調 K.458 「狩」 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調 Op.18 No.6 ラヴェル:弦楽四重奏曲(*) シュナイダーハンSQ [ヴォルフガング・シュナイダーハン、オットー・シュトラッサー(Vn) エルンスト・モラヴェック(Va;*以外) ルドルフ・シュトレング(Va;*) リヒャルト・クロトシャク(Vc)] | ||
録音:1949年3月20日(*以外)、1950年11月25日(*)、全て南西ドイツ放送局、シュトゥットガルト。放送用セッション、モノラル。(P) (C) 1995 。 | ||
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー:交響曲第3番「宿命」 | ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 バイエルン放送so. | |
オルフ:音楽劇「アンティゴネ」 | クリステル・ゴルツ、 ヘルマン・ウーデ、クルト・ベーメ/他 ゲオルグ・ショルティ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1951年。 | ||
グレイト・モーツァルト・シンガーズ BOX ORFEOR-394101、394201、394301、394401、394501のセット | ||
ザルツブルグ音楽祭フルトヴェングラー・エディション〜フルトヴェングラー指揮VPO プフィッツナー:交響曲 ハ長調 Op.46 1949.8.7(*) / ストラヴィンスキー:三楽章の交響曲1949.8.15 ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98 1949.8.15(*) J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲〔第3番/第5番〕1950.8.31 ベートーヴェン:交響曲第3番 Op.55「英雄」1950.8.31 メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」1951.8.19 マーラー:さすらう若人の歌 1951.8.19/DFD(*) / ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調1951.8.19 ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 1951.8.31/Bee9(*) R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」1954.3.2-3, Musikvereinssaal, Wien, Studio(#) ヒンデミット:交響曲「世界の調和」1953.8.30 シューベルト:交響曲第9番 ハ長調 D.944「グレイト」1953.8.30 ベートーヴェン:交響曲〔第8番 へ長調 Op.93 /第7番 イ長調 Op.92 〕(*) /大フーガ Op.133 1954.8.30 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BrDFD) イルムガルト・ゼーフリート(SBee9) ジークリンデ・ヴァーグナー(ABee9) アントン・デルモータ(TBee9) ヨーゼフ・グラインドル(BBee9) ウィーン国立歌劇場cho.Bee9、ザルツブルク大聖堂cho.団員Bee9 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO | ||
録音:上記曲目後年・月・日。(*)を除き、ORFEOからは当セットで初めて発売された音源。(#)はEMI音源(本体には1953年8月30日の日付けがあるらしいが、解説でEMI音源と明かされているとの事)。「世界の調和」「グレイト」と同じ1953年8月30日のプログラムだが、この日の同曲は残されていない。大指揮者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー。巨匠を偲び、ORFEO社がザルツブルク音楽祭の音源を8CDにまとめてリリース。多くがORFEO社からは初めて出る音源。他社から出ている音源でも、信頼と定評のあるORFEOのCDとあらばまた興味大。どの演奏からもあらためてフルトヴェングラーの偉大さを実感できるにちがいない。プフィッツナーとストラヴィンスキーはドイツ協会盤くらいしかまともな CD がなく、また「フィンガルの洞窟」もCDが極端に少なく、貴重。「ブル5」はフルトヴェングラーらしい高カロリーのブルックナーとして人気がある演奏。最後の1954年8月31日の演奏会は、大フーガが入って、これでこの日のベートーヴェン・プログラムが全てORFEOで揃うことになった。 | ||
J.S.バッハ:チェロ・ソナタ BWV.1028 レーガー:チェロ・ソナタ Op.116 |
エンリコ・マイナルディ(Vc) カルロ・ゼッキ(P) カール・ゼーマン(P) | |
R.シュトラウス:歌劇「火の危機」Op.50 | カール・エステルターク、 アントニア・ファーベルク、 モード・クーニッツ、 マルセル・コルデス、 マックス・プレプストル/他 ルドルフ・ケンペ指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
R.シュトラウス:歌劇「エジプトのヘレナ」 | レオニー・リザネック、 アンネリーズ・クッパー、 ベルント・アルデンホフ、 ヘルマン・ウーデ、レナーテ・ホルム、 イラ・マラニウク/他 ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」 | クルト・ベーメ、 ヘルタ・テッパー、エリカ・ケート、 フリッツ・ヴンダーリヒ、 ゲルハルト・シュトルツェ、 ブリジッテ・ファスベンダー/他 ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
ハンス・クナッパーツブッシュ・イン・バイエルン国立歌劇場 シューベルト:交響曲第8番「未完成」 J.シュトラウス: エジプト行進曲/千夜一夜物語/アンネン・ポルカ |
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
ヨハン・ネルストイ:モノローグとクプレ | ヘルムート・ローナー(主演) ミヒャエル・リュッゲベルク(P) ゲオルク・ホモキ、 オルガ・コヴァーチ(Vn) | |
ヨハン・ネストロイ(1801-1862)はウィーンの劇作家、俳優。 | ||
グルック:歌劇「オーリードののイフィゲニー」 | クリスタ・ルートヴィヒ、 インゲ・ボルク、ルチア・ポップ、 ジェイムズ・キング、 ヴァルター・ベリー/他 カール・ベーム指揮 VPO | |
ロルフ・リーバーマン:歌劇「女の学校」(1955)
ヴァルター・ベリー、クルト・ベーメ、アンネリーゼ・ローテンベルガー、 ニコライ・ゲッダ、クリスタ・ルートヴィヒ、アロイス・ペルネルシュトルファー/他 ジョージ・セル指揮VPO | ||
録音:1957年8月17日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。モノラル。ヨーロッパ初演時の演奏で、同月の23日と29日にも上演された。 | ||
ワルター&VPOのモツレク&交響曲第25番 モーツァルト: 交響曲第25番 ト短調K.183/ レクイエムK.526 |
リーザ・デラ・カーザ(S) イラ・マラニウク(A) アントン・デルモータ(T) チェーザレ・シエピ(B) ブルーノ・ワルター指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1956年6月26日、フェストシュピールハウス、ザルツブルク音楽祭ライヴ。モノラル。 | ||
シューラ・チェルカスキー、ピアノ・リサイタル バッハ:パルティータ BWV.830/他 ブラームス:ピアノ・ソナタ Op.5/他 ショパン:24の前奏曲集/ポロネーズ |
シューラ・チェルカスキー(P) | |
〜ザルツブルク・リーダーアーベント ベートーヴェン: アデライーデ/五月の歌/ うずらの鳴声/あきらめ/接吻 シューベルト: 孤独な人/夜の曲/リュートに寄せて/ 双子座に寄せる船乗りの歌/シルヴィア/ ミューズの子 シューマン:歌曲集「詩人の恋」 シューベルト:夕映えのなかで/焦燥 |
フリッツ・ ヴンダーリヒ(T) フベルト・ギーゼン(P) | |
録音:1965年8月19日、ザルツブルク、モーツァルテム、ライヴ。以前ACANTAから出ていた物で、ARTSからも発売されたことがあった(43022-2)が、2つとも廃盤となっており、現在入手出来るのは当盤のみ。 ザルツブルク音楽祭における注目のリサイタル。在りし日のヴンダーリヒが活き活きとよみがえる。 | ||
フリッツ・ヴンダーリヒ、オペラ名アリア集 モーツァルト、ロッシーニ、ドニゼッティ、 ヴェルディ、チャイコフスキー |
フリッツ・ヴンダーリヒ(T) ミュンヘン放送so. | |
モーツァルト: ピアノ協奏曲第25番/ピアノ協奏曲第14番 |
カール・ゼーマン(P) ヴィルフレート・ベトヒャー指揮 レオポルド・ハーガー指揮 ハンブルクNDRso. | |
ケンペ& BRSO 1975.3.20 チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64 ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 Op.93 |
ルドルフ・ケンペ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1975年3月20日、ヘルクレスザール、ミュンヘン、ライヴ、ステレオ。 | ||
クリスマス・コンサート ヘンデル:ハープ協奏曲 Op.4-6/合奏協奏曲 ロ短調 Op.8-12 バッハ:オーボエ・ダ・モーレ協奏曲 イ長調 |
アグネス・ギーベル(S) ウルズラ・ホリガー(Hp) ハンス・シュタットルマイア指揮 ミュンヘン室内o. | |
セル、ザルツブルク音楽祭での「魔笛」 モーツァルト:歌劇「魔笛」 |
リーザ・デラ・カーサ(パミーナ) エリカ・ケート(夜の女王) レオポルド・シモノー(タミーノ) ヴァルター・ベリー(パパゲーノ) クルト・ベーメ(ザラストロ) ハンス・ホッター(弁者)他 ジョージ・セル指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1959年7月27日、フェストシュピールハウス、ザルツブルク音楽祭ライヴ。 | ||
R.シュトラウス:歌劇「エレクトラ」 | インゲ・ボルク(エレクトラ) ジーン・マデイラ(クリテムネストラ) リーザ・デラ・カーサ(クリソテミス) マックス・ローレンツ(エギスト) クルト・ベーメ(オレスト)/他 ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1957年8月7日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 | ||
ベルリオーズ:レクイエム | レオポルド・シモノー/他 ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
ブラームス:交響曲第3番 R.シュトラウス: 交響詩「ツァラツストラはかく語りき」 |
ディミトリ・ミトロプーロス指揮 コンセルトヘボウo. | |
モーツァルト: ピアノ・ソナタ第8番 K.310/ピアノ・ソナタ第14番 K.457/ ピアノ・ソナタ第17番 K.576/幻想曲K.475 |
クラウディオ・アラウ(P) | |
レオポルド・シモノー、ザルツブルク・リートの夕べ ハイドン、ラモー、デュパルク、フォーレ |
レオポルド・シモノー(T) エリック・ヴェルバ(P) | |
バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 モーツァルト:交響曲第29番 K201 |
シャーンドル・ヴェーグ指揮 ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | |
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 | リーザ・デラ・カーサ、 へルタ・テッパー、 フェルディナント・フランツ、 ゴットロープ・フリック/他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
プッチーニ:歌劇「外套」 | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ、 ユリア・ヴァラディ、 ヘルタ・テッパー ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
マスネ:歌劇「ウェルテル」 | プラシド・ドミンゴ、 ブリジッテ・ファスベンダー/他 へスス・ロペス=コボス指揮 バイエルン国立歌劇場o. | |
ヴェーグ〜ハイドン:交響曲集 Vol.1 〔第85番「王妃」Hob.I: 85 /第88番「V字」Hob.I: 88 /第96番「奇跡」 Hob.I: 96 〕 シャーンドル・ヴェーグ指揮ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | ||
録音:1992年8月15日、1993年8月20日、1993年7月25日、以上 ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。 | ||
ヴェーグ〜ハイドン:交響曲集 Vol.2 〔第101番「時計」Hob.I: 101 (*) /第102番 Hob.I: 102 (#) 〕 シャーンドル・ヴェーグ指揮ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | ||
録音:1994年8月25日(*)、1994年8月23日(#)、以上 ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。 | ||
ヴェーグ〜ハイドン:交響曲集 Vol.3 〔第103番「太鼓連打」Hob.I: 103 /第104番「ロンドン」Hob.I: 104 〕 シャーンドル・ヴェーグ指揮ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | ||
録音:1994年8月、1996年8月、以上 ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。Vol.4:ORFEOR-532001 。 | ||
J.シュトラウス:「こうもり」序曲(*) プッチーニ:「トスカ」より[妙なる調べ/愛の二重唱](#) マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」より |
プラシド・ドミンゴ(T) アンナ・トモワ=シントウ、 テレサ・ストラータス(S) プラシド・ドミンゴ指揮(*) へスス・ロペス=コボス指揮(#) | |
J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV1016 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番 シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのデュエット |
ヴォルフガング・ シュナイダーハン(Vn) カール・ゼーマン(P) | |
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第2番(*)/ ピアノ・ソナタ第9番 Op.14-1/6つのパガテル Op.126 |
カール・ゼーマン(P) イシュトヴァーン・ケルテス指揮(*) 北ドイツ放送so.(*) | |
ハイドン:オラトリオ「四季」 | エディト・マティス、 フランツ・クラス、 ウェルナー・ホルヴェーク ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so.&cho. | |
セル& VPO + ギレリス〜ベートーヴェン 1969.8.24: 「エグモント」Op.84 序曲 ヘ短調/ ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37/ 交響曲第5番 ハ短調 Op.67 「運命」 |
エミール・ギレリス(P) ジョージ・セル指揮 VPO | |
録音:1969年8月24日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。 | ||
メシアン:「アッシジの聖フランチェスコ」 | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ、 ラシェル・ヤカール、 ロバート・ティアー/他 ローター・ツァグロセーク指揮 オーストリア放送so.、 シェーンベルクcho. | |
ヴェーク〜モーツァルト:交響曲集 1989、1996 〔第38番 ニ長調 K.504「プラハ」(*) / 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」(#) 〕 |
シャーンドル・ヴェーグ指揮 ザルツブルク・ カメラータ・アカデミカ | |
録音:1992年8月15日〔代理店資料では1989年となっているが、誤りと思われる〕(#)、1996年8月11日(*)、ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。 | ||
ヤナーチェク:歌劇「カーチャ・カバノヴァー」 | アンジェラ・デノケ(S) ジェーン・ヘンシェル(A) ダグマル・ペツコヴァー(Ms)他 シルヴァン・カンブルラン指揮 チェコpo. | |
録音:1998年、ザルツブルク音楽祭。ライヴ。 ザルツブルグ音楽祭で大絶賛された公演が翌年CD化されたもの。ベルギーのモネ劇場で音楽監督を務めるも、なかなか表舞台には出てこない才人カンブルランによる名演。 | ||
ディミトリ・ミトロプーロス メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」 シェーンベルク:管弦楽のための変奏曲Op.31 ドビュッシー:交響詩「海」 |
ディミトリ・ミトロプーロス指揮 BPO | |
録音:1960年8月21日、ザルツブルグ。ライヴ。 とにかく凄いのは「スコットランド」。同曲中、もっとも荒れ狂った演奏といえるかもしれない。同年10月の演奏がARKADIAから出ているが、それと比べると正に「血が吹き出すような」といった表現がぴったりくる。ARKADIA盤も、それだけ聞けば熱血感あふれる演奏なのだが、こちらはオケがベルリン・フィルなのも効いているのだろう。音質も素晴らしく、当盤はクラシック音楽ファン、マスト・アイテムの一つと断言したい。 | ||
オイストラフ&リヒテル・イン・コンサート バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第1番 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 |
ダヴィド・オイストラフ(Vn) スヴャトスラフ・リヒテル(P) | |
ブラームス: 歌曲集「美しきマゲローネのロマンス」Op.60 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) スヴャトスラフ・リヒテル(P) | |
録音:1970年6月30日、モーツァルテウム。ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 | ||
リヒテル、ザルツブルク・リサイタル 1977 ベートーヴェン:アンダンテ ショパン:3つのワルツ Op.34/スケルツォ Op.31/ 舟歌Op.60/他 |
スヴャトスラフ・リヒテル(P) | |
録音:1977年。 | ||
コトルバス、歌曲の夕べ シューベルト、ブリテン、フォーレ、ブラームス |
イレアナ・コトルバス(S) エリック・ヴェルバ(P) | |
マーラー:大地の歌 | イーヴィ・イェニッケ(A) クリスティアン・エルスナー(T) ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ指揮 シュトゥットガルト放送so. | |
録音:1996年7月22日、ステレオ。 1970年代から指揮を始めたF=ディースカウ。一時は歌手に専念するとしてあまり振っていなかったが、引退後は積極的に活動しているようだ。 通常は「無常」とか「寂寥」とかの言葉がぴったりくるこの曲が、透明で明るい仕上がりになっているとのことで、マーラー・ファンならぜひ聴いて見たい所。 彼の弟子で、NAXOSで水車小屋を歌うなど現在若手の注目株の一人でもあるエルスナーにも期待。 | ||
クーベリック& BRSO 1985.5.10 〜 モーツァルト:交響曲集 〔第40番 ト短調 K.550 / 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」〕 |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1985年5月10日、ヘルクレスザール、ミュンヘン、ステレオ、ライヴ。輸入元担当者絶賛!爆演で名高いベーム&VPOを上まわるジュピター、胸が締めつけられる40番と、これは聴かねばなるまい。 | ||
クーベリック& BRSO 〜ベルリオーズ: 幻想交響曲 Op.14 (*) /序曲「海賊」(#) |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1981年9月25日、ステレオ(*) /1962年11月23日、モノラル(#)、共に ヘルクレスザール、ライヴ。 意外にも幻想交響曲のスタジオ録音が存在しないクーベリック。こちらが期待することをもののみごとに実現してくれている演奏。 | ||
ORFEOR-500991 廃盤 |
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番/ アルト・ラプソディ |
クラウディオ・アラウ(P) グレース・ホフマン(A) ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. |
ハンス・ホッター名唱集 ワーグナー、ムソルグスキー/他のアリアより |
ハンス・ホッター(B) オイゲン・ヨッフム指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1957年-1962年。 ホッターのアリア集というのは意外と数が少なく貴重だ。伴奏がヨッフムと言うのも豪華盤。 | ||
R.シュトラウス:歌劇「サロメ」 | アストリッド・ヴァルナイ、 ハンス・ブラウン、 ユリウス・パツァーク、 ヘルタ・テッパー/他 ヘルマン・ヴァイケルト指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1953年6月、バイエルン放送協会。スタジオ収録。Bella Voceからも出ている物。 ヴァルナイと言えばワーグナーだが、このサロメも若い頃は当たり役であった。 ただ、その後ヘロディアス役に変わったため、彼女の当役は珍しい。また他の役が豪華なのもポイントも一つ。さらに、指揮はヴァルナイの夫ヴァイケルトなのだが、 この人、クロール時代のクレンペラーの弟子で、アメリカ亡命中にヴァルナイの才能を見いだし、育成し、おまけに結婚までして戦後彼女をヨーロッパへ連れて行き、彼女のキャリアを支えたと言う人。 早くに亡くなったため録音は少ないが、これは結構聞き物だ。 | ||
レオニー・リザネック、R.シュトラウス名唱集 | レオニー・リザネック(S) アストリッド・ヴァルナイ(S) ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br)他 カール・ベーム指揮 ロリン・マゼール指揮/他 | |
録音:1953年-1980年。 リザネックの魅力を凝縮したアルバム。 | ||
イルムガルド・ゼーフリート(S)ザルツブルク・リサイタル シューマン:メアリー=スチュアート女王の詩Op.135 他、ハイドン3曲、バルトーク5曲、モーツァルト2曲 |
イルムガルド・ゼーフリート(S) エリック・ヴェルバ(P) | |
録音:1969年5月29日、ザルツブルク。ステレオ。 彼女としては珍しいステレオ録音で、レパートリー的にも貴重なバルトークなどがあり、ファンなら是非の注目盤。 | ||
メンデルスゾーン: 夜の歌/歌の翼に/別れて/春の歌/新しい恋 シューマン:歌曲集「女の愛と生涯」Op.42 シェック:あきらめ/思い出/孤独/わが子の死に/ 追悼の辞/格言/Auf der Teck/公園にて/夜に ヴォルフ:「スペイン歌曲集」より [出発のラッパは鳴る/悪態の限りをつく/ 私を花で覆って/私の髪の影に] |
エリーザベト・グリュンマー(S) アリベルト・ライマン(P) | |
録音:1963年-1968年、ベルリンとケルン。放送用スタジオ収録。モノラル。 地味ながらその美声にファンも多いグリュンマー。彼女のリサイタルはほとんど無いから非常に貴重である。伴奏の方も作曲家として有名なライマンが担当し、これまた注目。 メンデルスゾーンの「新しい恋」など、2分にも満たない小曲ながら、その歌唱は絶品! | ||
ハンス・ホッター(B)ハノーヴァー・リサイタル シューベルト: 人間性の限界/さすらい人の夜の歌/ひめごと/プロメテウス/挨拶を送ろう/ 春の小川のほとりで/漁夫の恋の幸せ/アリンデ/冥府から来た群れ ブラームス:墓地にてOp.105-4/サッフォー頌歌Op.94-4/ 日曜日Op.47-3/便りOp.47-1 他、ヴォルフ3曲、レーヴェ3曲&R.シュトラウス3曲 |
ハンス・ホッター(B) ヴァルター・マルチン(P) | |
録音:1961年2月18日、ベートーヴェン・ザール、ハノーヴァー。モノラル ワーグナー歌手ホッターにの深い解釈による歌曲が堪能できる。彼の歌曲のCDはまだまだ少ないから、貴重。 | ||
ニコライ・ゲッダ〜歌曲リサイタル 1964 バッハ:カンタータ第55番〜憐れみたまえ(*)/ カンタータ第96番〜Ach, ziehe die Seele(*) シューベルト: フローリオの歌D.857/舟人D.536/君はわが憩いD.776/ さすらい人の夜の歌D.768/全能の神D.852 フォーレ:ネルOp.18-1/この世でOp.8-3 プーランク:重々しい歌/田舎の歌/ギターに寄せて/パリヘの旅 ヘルマン・ロイター:Epitaph für einen Dichter R.シュトラウス: 愛の讃歌Op.32-3/夜Op.10-3/懐かしい面影Op.48-1 |
ニコライ・ゲッダ(T) ヘルマン・ロイター(P) オーレル・ニコレ(Fl;*) | |
録音:1964年3月19日、北ドイツ放送局、ハノーヴァー。 ヨーロッパのあらゆる言語に通じ、膨大なレパートリーを抱えて20世紀に最も多方面で活躍したテノール、ゲッダのリサイタル・ライヴ。 | ||
アーリン・オジェー〜歌曲リサイタル 1978 グルック:小川に ハイドン:彼女は愛についてかたらなかった/人生は夢/すこぶる平凡な話 モーツァルト:いかにわたしは不幸なことか K.147/アリエット K.308/K.307 孤独に寄せる K.391/満足 K.473/魔術師 K.472/すみれ K.476 秘めごと K.518/ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき K.520 老婆 K.517/春への憧れ K.596/春の初めに K.597/子供の遊び K.598 ベートーヴェン:モルモット/寂しさの喜び/優しき愛 シューベルト:秘めごと/頌栄/野ばら/恋人のそばへ/至福 |
アーリン・オジェー(S) エリック・ヴェルバ(Fp) | |
録音:1978年。 円熟を待たずに亡くなったオジェーのリサイタル・ライヴ。独特な透明感のある歌声と配慮の行き届いた歌いまわしが、ハンマークラヴィーア(フォルテピアノ)の音色とマッチして心地よい。 | ||
エック:オラトリオ「大胆で親切」(1959) | フリッツ・ヴンターリッヒ(T) イシュトヴァーン・ケルテス指揮 バイエルン放送so.&cho. | |
録音:1960年1月21日、ヘルクレスザール。初出音源。 初演奏直後のミュンヘンでの貴重な録音。演奏時間は約1時間、明るい曲想で楽しめる。ヴンダーリッヒの絶頂期の美声が輝き、ファンには見逃せない。 | ||
ロッシーニ:歌劇「モーゼ」 | ライモンディ、アライサ、 ローテリング、モル、 ヴァネス、ゾッフェル、他 ヴォルフガング・ サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1988年、ステレオ。初出音源。 まず歌手陣に注目。まさに当時のベスト・メンバーといっても過言ではなく、サヴァリッシュ自身も同オペラを愛好しているということで、この曲の決定盤と言えよう。 | ||
プフィッツナー:歌劇「パレストリーナ」 | ウール、ホッター、ベーメ、 ホルム、コーン、他 ヨゼフ・カイルベルト指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1963年。モノラル。初出音源。 この年代、通常だとウンダーリッヒが出演するところだがこの演奏ではウール。レーベルによると「この録音はウールが良いのでCD化した」とのこと。ウールはデッカの名プロデューサー、 カルショーが「本当のヘルデン・テナー」と絶賛した人であり、確かに只者ではない。 | ||
R.シュトラウス:歌劇「無口な女」 | グリスト、メードル、 ベーメ、クシェ、他 ヴォルフガング・ サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1971年。ステレオ。初出音源。 名オペラながら録音、演奏ともに揃ったディスクが少ない曲だが、その中で2枚に収まった当盤は歌手陣、演奏&録音共に文句なしでこの曲の新しいスタンダードとも言える。 | ||
カヴァリエリ:舞台音楽「魂と肉体との劇」(1600) (B.パウムガルトナーのリアリゼーションによる) |
ジョセ・ファン・ダム、 ケルンズ、ベムシェス/他 エルンスト・メルツェンドルファー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo. | |
録音:1973年、ライヴ。ステレオ。 現存する最古の舞台音楽作品として知られるカヴァリエリの名作。モーツァルト学者と知らぬ人のいないパウムガルトナーが手を加えて蘇えらせ、ザルツブルク音楽祭で演奏された時の物。メルツェンドルファーの貴重な遺産としても貴重。 | ||
R.シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」 | エーベルハルト・ ビュヒナー(T) アンナ・トモワ=シントウ(S)他 ホルスト・シュタイン指揮 VPO | |
録音:1985年。ステレオ。初出音源。 当時名上演と評判を取った演奏。歌手陣も渋いながらも実力派ぞろい、シュタインも録音が多く元気だった年代。 | ||
ORFEOR-519992 (2CD) 廃盤 |
マーラー:交響曲第8番 |
ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO |
マーラー:子供の魔法の角笛 メンデルスゾーン、ヴォルフ、プフィッツナーの作品 |
ヴァルター・ベリー(Br) ルドルフ・ブッフビンダー(P) | |
録音:1979年。ステレオ。初出音源。 知名度が高くリートも得意としていたのに、なぜかこのような録音が少ないベリーの貴重なライヴ。マーラーは元々得意としているだけに味わい深い歌唱とのこと。ヴォルフも曲目不詳だが注目。 ちなみにブッフビンダーは確か当レーベル初登場。 | ||
チャイコフスキー:交響曲第6番 マルティヌー:フランチェスコのフレスコ画 |
ラファエル・クーベリック指揮 VPO | |
録音:1956年。モノラル。初出音源。 スタジオ録音だと意外に燃焼度の低い演奏になってしまうこのコンビだが、今回のライヴは壮絶。この落差がライヴ演奏ファンを生むのだろう。ちなみにマルティヌーは世界初演時の演奏。 | ||
ベーム& VPO + ルートヴィヒ、1969.8.17 ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 Op.60 マーラー:さすらう若人の歌 シューマン:交響曲第4番 ニ短調 Op.120 |
クリスタ・ルートヴィヒ(Ms) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1969年8月17日、ザルツブルク祝祭大劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。ステレオ、初出音源。 ベームならではの重厚かつ覇気のある堂々たる名演。マーラーもベームとしては珍しく(これ以前にはF=ディースカウとの亡き児とリュッケルトがあっただけと思われる)、確かこの曲はレパートリーとしても初発売。 | ||
ドビュッシー:映像第1集 ブラームス:幻想曲集 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第18番 ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」組曲 |
エミール・ギレリス(P) | |
録音:1972年。ステレオ。初出音源。 ストラヴィンスキーが珍しい。多分ギレリスが自分で編曲したヴァージョンで、メロディアに録音があった。何でも微塵のミスもなく弾きまくっているそうで、 知力体力共にベストのバランスであった頃のギレリスだけに期待できる。 | ||
ORFEOR-524991 廃盤 |
R.シュトラウス &プフィッツナー:歌曲集 |
ヘルマン・プライ(Br) ヴォルフガング・ サヴァリッシュ(P) |
ORFEOR-525991 廃盤 |
ブラームス:交響曲第4番(*) プフィッツナー:交響曲第2番 ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番 |
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO |
ORFEOR-526992 (2CD) 廃盤 |
オルフ:舞台劇「プロメテウス」 | ヨーゼフ・グラインドル、 ヘルマン、エンゲン、 クラーマー/他 ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so.&cho. |
ORFEOR-527002 (2CD) 廃盤 |
クルシェネク:歌劇「カール5世」 |
ゲルト・アルブレヒト指揮 オーストリア放送so.&cho. |
モンテヴェルディ(ヘンツェ編): 歌劇「ウリッセの帰郷」 |
トーマス・アレン(ウリッセ) キャスリーン・クルマン(ペネローペ) ジェイムズ・キング(ジュピター) アン・マレイ(ミネルヴァ)他 ジェフリー・テイト指揮 オーストリア放送so.、テルツ少年cho. | |
録音:1985年8月、フェルゼンライトシューレ。ステレオ。 当時かなり話題になった公演で、現代音楽の大家ハンス・ヴェルナー・ヘンツェがモンテヴェルディの傑作を自由に改編したもの。 かつてのヴェネツィアオペラを今に蘇らせたようなにぎやかさが好評だったらしい。歌手は特に豪華だ。 | ||
F=ディースカウ、シューベルト歌曲リサイタル 1979 | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) イェルク・デムス(P) | |
録音:1979年、ザルツブルク、ライヴ。 伴奏がデムスだから1960年代の演奏と思いきや、1970年代後半の演奏という事で貴重。彼のファンには特にお薦め。 | ||
J.S.バッハ:前奏曲とフーガ モーツァルト: ピアノ・ソナタ第5番/ピアノ・ソナタ第11番 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 |
ヴィルヘルム・バックハウス(P) | |
録音:1966年。モノラル。 曲目的に彼の得意とする物ばかりで大変魅力的。 | ||
メンデルスゾーン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ長調Op.106 ダラピッコラ:パガニーニによるソナティナ・カノニカ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」 ラヴェル:夜のガスパール |
ニキタ・マガロフ(P) | |
録音:1969年8月7日、モーツァルテウム、ザルツブルク。モノラル。 ベートーヴェン、メンデルスゾーンは彼の十八番。特にメンデルスゾーンは全曲15分で駆け抜ける非常に快速な演奏で、彼の真骨頂を示すものといってよい。 ダラピッコラは現代曲にも関心を示した彼ならでは。で、かなり珍しいのはラヴェル。 晩年はスイスに暮らした人だから、フランス物がもっとあっても良さそうだが。これはかなり興味深い。 | ||
ヴェーグ〜ハイドン:交響曲集 Vol.4 交響曲〔第60番「うっかり者」 Hob.I: 60 (*) /第39番 Hob.I: 39 (#) 〕/ 協奏交響曲 Hob.I: 105 (+) シャーンドル・ヴェーグ指揮ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | ||
録音:1995年7月23日(*)、1986年8月19日(#)、1993年7月25日(+)、モーツァルテウム(*/+) & フェルゼンライトシューレ(#)、以上 ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。Vol.1-3: ORFEOR-468971, ORFEOR-469971, ORFEOR-470971。隠れた人気のこのヴェーグのハイドン交響曲シリーズ。新しいものは10年以上出ていないので当巻で完結と思われるが、一見地味に見えながらも、これまた隠れた名曲60番が入っているあたり、侮れない。 | ||
フルトヴェングラーの「第9」、 1951年8月31日、ザルツブルク ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調Op.125「合唱」 |
イルムガルト・ゼーフリート(S) ジークリンデ・ワーグナー(A) アントン・デルモータ(T) ヨーゼフ・グラインドル(B) ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO | |
録音:1951年8月31日、ザルツブルク。初登場の音源だった物。 この年の夏、フルトヴェングラーは極めて精力的な活動をしている。7月29日にはバイロイト音楽祭の再開記念で、かの有名な第9を演奏、その後ザルツブルク音楽祭で「魔笛」と「オテロ」 などの公演をしつつ、途中2回ルツェルン音楽祭にも登場・・・とんでもないスタミナだが、その一連のハードワークの最後を飾ったのが今回のCDの公演。 有名なバイロイトでの同曲録音は録音的な制約と、寄せ集めのオーケストラがマイナス・ポイントだが、ここでは何と言ってもVPO。特に第3楽章の思い入れたっぷりの弦の美しさはこのオーケストラだからこそ。 なおこの演奏は、当CD以前には映像で第4楽章の一部のみが出ていた。 | ||
ベートーヴェン:交響曲第2番(#) ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(*) |
ジノ・フランチェスカッティ(Vn;*) ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO | |
録音:1958年。(#)は初出音源だった物。 何とも凄いブラームスとベートーヴェンで、強烈な爆発力はミトロプーロスならでは。マダム然としたウィーン・フィルを折檻するような、統率ぶりに唖然とされられる。 フランチェスカッティも美音が全開、美しい仕上がりでこれ以上求めようがない。 | ||
ツェムリンスキー:叙情交響曲 ハルトマン:歌の情景 |
ユリア・ヴァラディ(S) ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) ローター・ツァグロセーク指揮 オーストリア放送so. | |
録音:1984年、ザルツブルク。ステレオ。 ドイツ現代音楽の旗手指揮者ツァグロセーク。その存在はかの国で、ロスバウトの再来&ポスト・ギーレンと評されているのだとか。 名門シュトゥットガルト国立歌劇場の監督だけあって、歌ものを振らせても見事に聴かせる。当時大変好評を博した公演のCD化。 | ||
モーツァルト: ピアノ協奏曲第24番(*)/ピアノ協奏曲第27番(#) |
ロベール・カサドシュ(P) ディミトリ・ミトロプーロス指揮(*) カール・シューリヒト指揮(#) VPO(*/#) | |
録音:1956年(*)/1961年(#)。共に初出だった物。 カサドシュの粋なピアノもさることながら、両巨匠のバックも聴きもの。ドロドロした暗黒を思わせるミトロプーロスの24番、枯れ切った味わいが素晴らしいシューリヒトの27番。 共に両曲の最高の伴奏といっても過言ではない。そんな中でカサドシュは自分のスタイルを崩さず、これまた見事。 | ||
バッハ:管弦楽組曲(全曲) | シャーンドル・ヴェーグ指揮 ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | |
録音:1984年。ステレオ。 ピリオド楽器全盛のさなか、ヴェーグが放つ管弦楽組曲! | ||
シューリヒトの「ザルツブルクのエロイカ」 シュテルツェル(1690-1749):合奏協奏曲 ニ長調 ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調Op.55「英雄」 |
カール・シューリヒト指揮 VPO | |
録音:1961年8月23日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 ファンの間で話題になっていたイタリアでの雑誌(De Agostini)付録CDと同一音源。入手困難だったが日本側の要望に応えORFEOから発売されることになったもの。 なお、カップリングのシュテルツェルはドイツ・バロックの作曲家。バロック音楽の演奏において現在の時代考証派に通じる解釈を見せていたシューリヒトならではの選曲であると言えよう。 | ||
ヴォルフ: ゲーテ歌曲集より [竪琴弾きの歌第1/竪琴弾きの歌第2/竪琴弾きの歌第3/ めぐりくる春/ガニュメード/花の挨拶/新しいアマディス/ 羊飼い/ねずみを捕る男/さすらい人の夜の歌/人間の限界/ アナクレオンの墓/プロメテウス/天才的な行い/ コフタの歌第1/コフタの歌第2/ コーランは永遠のものだろうか?/現象]/ メーリケ歌曲集より[めぐりあい/ワイラの歌]/ イタリア歌曲集〜私はもうこれ以上歌えない |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) スヴャトスラフ・リヒテル(P) | |
録音:1977年7月24日、ミュンヘン。ライヴ。ステレオ。 F=ディースカウのヴォルフといえば、もはや付け加えるまでもなく素晴らしい物だということは音楽ファンならご存じな訳だが、 今回は彼としては珍しいゲーテ歌曲集のライヴ。彼は、ヴォルフをリサイタルで取り上げる時は通常はメーリケ歌曲集を歌うから、これはかなり興味深い録音。おまけに今回の伴奏はリヒテル! 同じ頃のメーリケ歌曲集のライヴでも共演し、その名コンビぶりを見せているが(なんでも話によると両者ともその芸術を認めつつも、なかなか譲ろうとしなかったのだとか)ここでもその存在感は健在。 歌ものの好きな人にはぜひお勧めしたい。尚、最後の3曲はアンコールで、取りは彼がこのようなリサイタルの最後によく歌う「私はもうこれ以上歌えない」。いや、これこそ逸品だ。 | ||
フィシャー=ディースカウ(Br)オペラ名場面集 1965-1976 ヒンデミット:「カルデヤック」〜 私の作る物は女王にふさわしい(*) ワーグナー:「パルジファル」〜ああ、わが苦しみよ!(+) R.シュトラウス:「サロメ」〜罪の杯を満たしている者はどこだ(#) ヴェルディ: 「ファルスタッフ」より(**)[名誉だと!/失礼します(独語)] R.シュトラウス:「影のない女」より(++) [私に委ねた/私は歓喜の声をあげたい] |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) リヒャルト・ホルム(*) カール・ヘルム(+) レオニー・リザネク(#) ゲルハルト・シュトルツェ(**) ブリギッテ・ファスベンダー(**) トマス・ティプトン(**) ビルギット・ニルソン(++) イングリッド・ビョーナー(++) ジェイムズ・キング(++) ヨゼフ・カイルベルト指揮(*)、 ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮(+/**/++) カール・ベーム指揮(#) バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1965年7月29日(*)/1973年4月19日(+)/1971年7月26日(#)/1976年8月2日(**)/1976年5月29日(++)、以上バイエルン国立歌劇場。 フィッシャー=ディースカウ全盛期のライヴ録音集。圧巻は「サロメ」のヨハナーンで、ミステリアスで俗なる者を近づけぬ威厳を持ちながら、どこかセクシーな危険さをも漂わせている。 「影のない女」の豪華キャストも魅力。 | ||
フィシャー=ディースカウ(Br)オペラ名場面集 1976-1992 モーツァルト:「フィガロの結婚」より(*) [ひどい奴だ(伯爵とスザンナの二重唱)/ 訴訟に勝っただと!] シューマン:「ゲノフェーファ」より(+) [私を引き止めるものはない/ わが城よもうすぐお前に会える/ゴーロか?] シューマン:「ゲーテのファウストからの情景」 〜小さな天使よ、君とふたたび会えた(#) ワーグナー: 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より(**) [ニワトコがなんと芳しく/今晩は、親方/迷いだ!] R.シュトラウス: 「アラベラ」〜あなたはそうは見えない(++) ヴォルフ:「お代官様」〜 閉っていない?(##) ヴェルディ:「ファルスタッフ」より(***) [名誉だと!/すべてこの世は冗談] |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br) レリ・グリスト(*) マルヤーナ・リポヴシェク(+/***) ペーター・シュライアー(+) ユリア・ヴァラディ(#/**/++/***) グドルン・ヴェヴェゾフ(#) ジークムント・ニムスゲルン(#) コルネリア・ブルコプフ(**) ルチア・ポップ(***) ペーター・ザイフェルト(***) トマス・ハンプソン(***) ルタ・スヴェンソン(***) クルト・モル(***) | |
録音:1976年7月13日(*)/1982年7月20日(+)/1977年3月7日(#)/1979年7月8日(**)/1977年7月31日(++)/1980年7月28日(##)/1992年12月31日(***)、全てバイエルン国立歌劇場。 フィッシャー=ディースカウ円熟期のライヴ録音集。「ファルスタッフ」の超豪華キャストにも注目(イタリア語)。 | ||
プッチーニ:ジャンニ・スキッキ(ドイツ語歌唱) | ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ (ジャンニ・スキッキ) エルケ・シャリー(ラウレッタ) マルタ・メードル(ジータ)他 ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1973年12月7日、ステレオ。 これは珍しいF=ディースカウのジャンニ・スキッキ! 知性派の彼だけあって非常に辛口な歌唱。 ドイツ語ながら、彼のライヴ時特有の即興的雄弁さが非常に目立ち、その個性を際だたせている。なかなか面白い録音だ。 | ||
シューリヒト&バイエルンの「ブル9」 ブルックナー:交響曲第9番 |
カール・シューリヒト指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1963年月8日、ミュンヘン。マスター・テープからの初復刻。以前Disque Refrainから出ていた物と同一と思われる。 シューリヒトのバイエルン放響への最後の客演となった、シリーズ最後の演奏会で、ライヴならでは緊張感にして、スタジオ録音なみの完成度。オーケストラの南ドイツ的な響きと、 シューリヒトの明快で自然な指揮が生み出した奇跡的名演。 | ||
ヴェルナー・エック:歌劇「コロンブス」(1932) | フリッツ・ヴンダーリヒ(T) エルンスト・グートシュタイン/他 ヴェルナー・エック指揮 バイエルン放送so.&cho. | |
録音:1963年1月、モノラル。マスター・テープより初復刻。 エックのオペラ処女作にして最高傑作との呼び声高い作品。とはいってもヴンダーリヒの美声あっての発売であろう。 | ||
クーベリック& BRSO 、1985.6.6 ブルックナー:交響曲第9番 ヘンデル:合奏協奏曲 ニ短調 Op.6 No.6 |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1985年6月6日、ヘルクレスザール、ミュンヘン、ライヴ、デジタル。マスター・テープより初復刻。 クーベリックが心臓発作で倒れる直前、バイエルン放送so.との最後の共演となった演奏会。プログラムを丸ごと収録。 | ||
バルトーク 管弦楽のための協奏曲/ 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1982年6月、ライヴ、ステレオ。マスター・テープより初復刻。 絶頂期のクーベリック、得意のバルトークを変幻自在に演奏。 | ||
ドヴォルジャーク:交響曲第6番 ヤナーチェク;シンフォニエッタ |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1982年6月、ライヴ、ステレオ。マスター・テープより初復刻。 クーベリックはドヴォルジャークを得意としていたが、中でもこの第6番は彼の指揮でこそその真髄が表される隠れた傑作。BPOとのスタジオ録音盤でもそうだが、彼の手にかかると第6番が第7、8番を上回る傑作に感じられる。 第7番から第9番はORFEOR-594031、595031、596031で発売されている。 | ||
ORFEOR-553011 廃盤 |
カイルベルト& BRSO 、1966.12.8 モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K.550 ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73 |
ヨゼフ・カイルベルト指揮 バイエルン放送so. |
ラインスドルフ& BRSO 、1983.6.10 〜 マーラー:交響曲第6番 イ短調「悲劇的」 |
エーリヒ・ラインスドルフ指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1983年6月10日、ヘルクレスザール、ミュンヘン、ライヴ、ステレオ。マスター・テープより初復刻。若き日の彼からは考えられない巨大な音楽を晩年に手に入れたラインスドルフの快演。 | ||
R.シュトラウス: 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」/ 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」/ ホルン協奏曲第1番(*) |
ジャック・メレディス(Hr;*) フェルディナント・ライトナー指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1976年、ミュンヘン、ヘラクルスザール、ライヴ。ステレオ。初出音源。 再評価の気運高まるライトナー。そのオーバーな味つけをしない音楽はR.シュトラウスの知的演奏の最右翼。知らず知らずライトナーのペースに引き込まれ、味わい深い印象が残る。 派手なだけ、と思われるこれらの曲をここまで内容のある音楽にして聴かせるとは脱帽。さすがドイツにおいてベームと並ぶR.シュトラウスの解釈者として名高かったライトナーだけのことはある。 | ||
エルナ・ベルガー(S)歌曲リサイタル ペルゴレージ、カッチーニ、ヴェラチーニ、スカルラッティ、 テレマン、バッハ、グルック、モーツァルト、シューベルトの作品 |
エルナ・ベルガー(S) セバスティアン・ペシュコ(P) | |
録音:1962年。初出。 エルナ・ベルガーは1900年生れの1990年没で、ほぼ20世紀を生き抜いたドイツのソプラノ。夜の女王やツェルビネッタ役で名を馳せていた大コロラトゥーラ・ソプラノで、 リタ・シュトライヒの先生としても知られている。 フルトヴェングラーの指揮した「ドン・ジョヴァンニ」の映画に出演した時点で既に大ベテランだった。 この録音ではなんと60を越えているが、 さすがは骨のあるドイツ女、彼女はまだまだリサイタルでは現役を通すからご立派なもの。偉大な名歌手の到達点として、リート・ファンには逃せない一枚。 | ||
ジェイムズ・キング〜オペラ名場面集 ベートーヴェン:「フィデリオ」、 ワーグナー:「ローエングリーン」、「パルジファル」、 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、 R.シュトラウス:「影のない女」、 ヴェルディ:「オテロ」から |
ジェイムズ・キング(T) ヒルデガルト・ベーレンス(S) ピーター・グロソップ(Br) クルト・アイヒホルン、 ハインツ・ワルベルク指揮 ミュンヘン放送o. | |
録音:1968年7月-1979年11月。 1960年代から長きに渡ってヘルデン・テナーとして活躍したジェイムズ・キング。1925年米国カンサス州の田舎の生まれで、30歳までバリトンを歌っていた。そこからテノールに転向し、ようやく1961年にサンフランシスコでデビュー。ところが翌年初めにはもうベルリン・ドイツオペラに招かれ、さらに夏にはザルツブルク音楽祭にデビュー、翌年にはウィーンと、大スターへとまっしぐら。 このCDは5つの機会の放送録音から集めたもので、フローレスタン、ローエングリーン、ワルター、パルジファル、皇帝と、彼の得意とした役が聴ける。珍しいのがオテロ。イタリア・オペラも多数歌ったキングだが、録音は少ないのでこれは貴重。4つの場面を30分以上収録、朗々とした美しいオテロである。第1幕の二重唱でのデズデーモナはベーレンス。 | ||
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(*) ベートーヴェン:コリオラン序曲(*) シューマン:交響曲第1番「春」(*) ハイドン:交響曲第88番(#) |
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO | |
録音:1951年10月29日、ドイツ博物館、ミュンヘン(*)/1951年10月22日、シュトゥットガルト(#)。いずれも既出音源ながら、
シューマンはDECCAからCDが出ていたものの、他は協会盤を除くと元テープからは初復刻と思われる。 1951年の10月後半フルトヴェングラーとVPOはドイツ楽旅に出ているが、10月29日にミュンヘンで行われた一夜の演奏会を今回は完全収録。ベートーヴェン、シューマン、ブルックナーとオール・ ドイツものの濃厚なプログラムであり、 倒れる(1952年夏)前の元気なフルトヴェングラーが気力充分の素晴らしい音楽を作っている。ハイドンはその一週間前の10月22日のシュトゥットガルトでの公演から取られた物。 | ||
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」 | ヒルデガルト・ベーレンス、 ルチア・ポップ(S) ジェイムズ・キング(T) ドナルド・マッキンタイア(Br) クルト・モル(B) カール・ベーム指揮 バイエルン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1978年、ミュンヘン、ライヴ。 当時最強歌手陣で臨んだのベーム最晩年の「運命のオペラ」。 | ||
シューベルト:交響曲第8番「未完成」 マーラー:交響曲第1番「巨人」 |
ブルーノ・ワルター指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1950年。初出音源。 20世紀最大の名指揮者の一人、ブルーノ・ワルターは、1913年から22年までミュンヘンのバイエルン国立歌劇場の監督で、ここで大変に充実した音楽活動をしていたが、 その後活動の中心をウィーンに移し、戦争によってアメリカに亡命したのは御存知の通り。戦後故郷ベルリンやウィーンは何度か訪問しているにもかかわらず、ミュンヘンはこの1950年の一度きりだったとか。 そんな訳でこれは大変貴重な録音。LPでもCDでも今まで一度も発売されたことはない。 | ||
グルック:歌劇「トーリドのイフィジニー」 | スーザン・グラハム(S) トマス・ハンプソン(Br) アストリット・ホーファー アイヴァー・ボルトン指揮 モーツァルテウムo. | |
録音:2000年、ライヴ、デジタル。 ミュンヘンでもザルツブルクでもいまや古典派オペラならこの人ボルトン。大きな話題を呼んだ公演のCD化。歌手陣も豪華。 | ||
ヴェルナー・エック(1901-1983):歌劇「アイルランドの物語」 | インゲ・ボルク:カトリーン クルト・ベーメ:アレール ヴァルター・ベリー:虎 マックス・ローレンツ:第1の商人 ヴァルデマール・クメント:第1の牧人/他 ジョージ・セル指揮 VPO | |
録音:1955年8月17日、ザルツブルク。 エックの生誕100年を記念して、1955年に初演された「アイルランドの物語」の登場。 初演を担った豪華歌手陣にセル&VPOという最強の布陣。前年フルトヴェングラーが亡くなり、当時ザルツブルク音楽祭は転機にあった。 この後カラヤン時代になるとこうした同時代の音楽には冷淡になっていくので、そういった意味でも貴重な記録。 | ||
シューマン:交響曲第1番「春」 R.シュトラウス:家庭交響曲 |
ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO | |
録音:1957年、モノラル。マスターからの初復刻。 ユニークでダイナミック、切れ味のいい音楽で聴かせるミトロプーロス。VPOとの相性も良い。 | ||
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」 ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」 |
スビン・メータ指揮 VPO | |
録音:1985年、ステレオ。 「グレイト」の第1楽章の強引なまでの盛り上げ方がメータならではで、VPOの厚手の音もマッチ。「春の祭典」はメータ手練の曲。うれしい2枚で1枚分価格。 | ||
モーツァルト: ディヴェルティメント K.136/交響曲第41番「ジュピター」 ストラヴィンスキー:協奏的舞曲 |
ロジャー・ノリントン指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム・ カメラータ・アカデミカ | |
録音:1998年、デジタル。 ノリントンは近年ピリオド楽器よりもむしろモダーン楽器オーケストラの指揮活動が目立つが、 モダーン楽器オーケストラにおけるピリオド的奏法の実践はアーノンクールより過激である。最強のピリオド楽器オーケストラに変身したようなカメラータ・アカデミカの激演に注目。 | ||
モーツァルト: ハフナー・セレナード K.250/行進曲 K.250 |
ウベール・スダーン指揮 モーツァルテウムo. | |
録音:1999年、デジタル。 ヴァイオリンのフレージングや繰り返しなどに古楽の影響を感じさせる一方、バス声部やティンパニなどはドロドロとしたロマン派風、という一筋縄ではいかない怪演。 | ||
ホーフマンスタール: イェーダーマン〜死神に取り憑かれた大金持の男の劇 (音楽:アイナール・ニルソン&ヨーゼフ・メッスナー) |
ヴェルナー・クラウス(神/悪魔) エルンスト・ドイッチュ(死) アッティラ・ヘルピガー(イェーダーマン) マックス・ラインハルト(元演出) ヘレーネ・ティミッヒ(演出) | |
録音(上演):1949年8月15日、モノラル。 | ||
ホーフマンスタール:強情な男 | オットー・フィッシャー (ハンス・カール・ビュール) ズージ・ニコレッティ(その妹) ペター・ヴェック(その息子) ゲルリンデ・ロッカー(ヘレーネ) ルドルフ・シュタインベック(演出) | |
録音(上演):1967年7月28日、モノラル。 ホーフマンスタールはクラシック音楽ファンにとっては、リヒャルト・シュトラウスの楽劇の台本作者として馴染みのある詩人・劇作家だが、日本では彼の劇作品に触れる機会はあまりない。 これら2種のCDその意味では実に貴重と言える。 | ||
シューマン:幻想曲 Op.17 ベートーヴェン:バガテル Op.126 ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番 |
ヴィルヘルム・ケンプ(P) | |
録音:1957年、ザルツブルク、ライヴ、モノラル。 ケンプ円熟期のリサイタル。ミスタッチをも音楽にしてしまう、このピアニストならではの包容力のある大物語り。 | ||
モーツァルト: 歌劇「劇場支配人」序曲/ 2台のピアノのための協奏曲(*)/ アリア「岸辺に近く待ち望む」 K.368(+)/ アリア K.208(+)/交響曲第13番 |
クララ・ハスキル(P;*) ゲザ・アンダ(P;*) エリカ・ケート(S;#) ベルンハルト・パウムガルトナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム カメラータ・アカデミカ | |
録音:1957年、モノラル。 モーツァルトの権威パウムガルトナーによる、豪華ソリストを迎えてのモーツァルト。さすがカラヤンの師だけあってレガート奏法が美しい。中でも2P協は、STRADIVARIUS等で出ていたが、 その生きた音楽は同じくハスキル&アンダによるEMIヘのスタジオ録音を上まわる。この2人のファンなら必聴であろう。 | ||
ブルックナー:交響曲第3番(*) | ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立o. | |
ブルックナー:交響曲第8番(#) | ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立o. | |
ブルックナー:交響曲第9番(+) | ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 バイエルン国立o. | |
録音:1954年10月11日(*)/1955年12月15日(#)/1958年2月10日(+)、以上ミュンヘン。全てマスターからの初復刻だったもの。 オルフェオから一挙に登場したクナのブルックナー3曲。いずれも既出盤を上回る高音質で、クナ・ファン、ブルックナー・ファンは必聴。 | ||
ユリア・ヴァラディ〜オペラ・アリア集 モーツァルト: 「イドメネオ」(*)、「皇帝ティトの慈悲」(*)、 ワーグナー:「さまよえるオランダ人」(#)、 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(**)、 R.シュトラウス:「アラベラ」(++)、 ヴェルディ:「ナブッコ」(##)、「トロヴァトーレ」(***)、 「運命の力」(+++) からのアリア、場面 |
ユリア・バラディ(S) ヴォルフガング・サヴァリッシュ 指揮(*/#/**/++) ベルンハルト・クレー指揮(+) ピンカス・スタインバーグ指揮(##) ジュゼッペ・シノーポリ 指揮(***/+++) バイエルン国立o. | |
録音:1975年(*)、1989年(+)、1992年(#)、1979年(**)、1977年(++)、1990年(##)、1992年(***)、1986年(+++)、バイエルン国立歌劇場、ライヴ。 ドイツを中心に活躍した名ソプラノ、ユリア・バラディの1975年から1992年にかけての歌唱を集めたアルバム。ヴァラディは1941年、ハンガリー人を両親にルーマニアで生まれ、1970年にドイツに移ってからブレイク、特にミュンヘンで活躍した。広範なレパートリーを誇ったマルチなソプラノであり、ここではモーツァルト、ワーグナー、シュトラウス、ヴェルディの様々なオペラでいずれも充実した歌唱を聴かせる。 | ||
なんと、カルロス・クライバー指揮の初出音源を含む ルチア・ポップ名場面集 R.シュトラウス:「ばらの騎士」(2場面)(*)/ 「アラベラ」(#) モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」(+)/ 「フィガロの結婚」(**) ベートーヴェン:「フィデリオ」(##) ニコライ:「ウィンザーの陽気な女房たち」(++) プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」(***) からの場面 |
ルチア・ポップ(S; ゾフィー;*/アラベラ;#/ ツェルリーナ;+/スザンナ;**/ マルツェリーネ;##/ フルート夫人;++/ラウレッタ;***) クレア・ワトソン(元帥夫人;*) ブリギッテ・ファンスベンダー (オクタヴィアン;*) ヴォルフガング・ブレンデル (マンドリーカ;#) ルッジェーロ・ライモンディ (ドン・ジョヴァンニ;+) エンリーコ・フィッソーレ(マゼット;+) ヴォルフガング・ブレンデル(伯爵;**) カルロス・クライバー指揮(*) ヴォルフガング・ サヴァリッシュ指揮(*/##以外) カール・ベーム指揮(##) バイエルン国立歌劇場o. | |
録音:1972年4月20日(*)/1983年12月25日(#)/1973年7月12日(+)/1983年7月13日(**)/1978年1月30日(##)/1983年10月15日(++)/1982年12月17日(***)、以上バイエルン国立歌劇場。ライヴ。(*/+)はモノラル。 ルチア・ポップが癌のために1993年に亡くなってからもう10年以上、世界中を魅了した美声もいにしえになりつつあるが、これはミュンヘンでも大活躍した彼女を偲んで作られたアルバム。 まず大注目は、カルロス・クライバー指揮の「バラの騎士」からの2場面。第2幕の絶美のバラの献呈の場面と、第3幕の三重唱(うれしいことに幕切れまで収録!)という、一番美しい場面がきっちりと、 時間にして23分ほど収録されている。この1972年のライヴは完全初出のため、カルロス・クライバー・ファン要注目の音源ともいえ、40代はじめの覇気溢れる彼の音楽はファンなら悶絶もの。モノラルながら音質も良好。 これ以外では、サヴァリッシュとの名演が数々含まれており、ついに全曲を残さなかった「アラベラ」は1988年の来日公演を思い出させ、「ドン・ジョヴァンニ」 ではポップの若き日の可憐な声に加えこれまた若いライモンディがイタリア男のフェロモン全開で迫り、 ちょっと意外なプッチーニのラウレッタのアリアも実は絶品と聴き物揃い。なお、ベーム指揮の 「フィデリオ」は全曲盤ででていたものと同一。歌ものファン、クライバー・ファン、サヴァリッシュ・ファン、全員に大推薦。 | ||
クライバー1973年、ミュンヘンでの「ばらの騎士」、マスターから初復刻 R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」 クレア・ワトソン(S;元帥夫人) ブリギッテ・ファスベンダー(Ms;オクタヴィアン) ルチア・ポップ(S;ゾフィー) カール・リッダーブッシュ(B;オックス男爵) ゲルハルト・ウンガー(T;歌手) ベンノ・クシェ(Br;ファーニナル)他 カルロス・クライバー指揮バイエルン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1973年7月13日、バイエルン州立歌劇場、ミュンヘン、ライヴ。2ch Stereo/5.0 multi。EXCLUSIVE、GOLDEN MELODRAM、OPERA DOROなどで発売があった演奏(一部の盤には、1974年7月20日、モナコと誤記されている)だが、マスターからの初復刻。 ORFEO がやってくれた! 1973年、カルロス・クライバーがミュンヘンで上演した「バラの騎士」、ステレオの蔵出し音源を、SACDで発売!! 当時43歳だったクライバーによるエネルギーたっぷりの鮮やかな音楽は、ただ最高の一言。しかも歌手は、ファスベンダー、ポップ、リッダーブッシュとミュンヘンにおける「バラの騎士」極めつけの3人、それに加え、クレンペラーとショルティから重用された美声ソプラノ、クレア・ワトソンの元帥夫人も加わり、この上なく強力。この秋、クライバーのゾクゾク感を再び!!! | ||
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」 | デニス・オニール(マンリーコ) ヴォルフガング・ブレンデル(ルーナ伯爵) ユリア・ヴァラディ(レオノーラ) ステファニア・トツィスカ(アズチェーナ)他 ジョゼッぺ・シノーポリ指揮 バイエルン国立o.、 バイエルン国立歌劇場cho. | |
録音:1992年2月2日、ミュンヘン。ライヴ。 ORFEOからまたまた出る、シノーポリの激燃ライブ。前回の「アッティラ」(ORFEOR-601032)はビッグ・ヒットになったが、今回はヴェルディの大傑作「トロヴァトーレ」。 「アッティラ」が若きシノーポリの鮮血噴水的演奏だったのに対し、こちらは1990年代のシノーポリのマニエリズムぶりが発揮されて、細部にこだわった暗い雰囲気が怨念物語にぴったり。 主役にイタリア系が一人もいないが、ヴァラディのレオノーラもなかなか。 | ||
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」 |
アンナ・トモワ=シントウ (S;アイーダ) ブリギッテ・ファスベンダー (Ms;アムネリス) プラシド・ドミンゴ (T;ラダメス) ジークムント・ニムスゲルン (Br;アモナズロ) ロバート・ロイド (B;ランフィス)他 リッカルド・ムーティ指揮 バイエルン国立o. バイエルン国立歌劇場cho. | |
録音:1979年、ミュンヘン。熱血時代のムーティ、全盛期のドミンゴによる燃える「アイーダ」。 | ||
シュレーカー:歌劇「烙印を押された人々」 | アダム(B;アドルノ公爵) ベヒト(Br;タマーレ伯爵) マルティン(Ms;カルロッタ) リーゲル(T;サルヴァーゴ)他 ゲルト・アルブレヒト指揮 オーストリア放送so.&cho. | |
録音:1984年8月16日、ザルツブルク、フェルゼンライトシューレ。ライヴ。 読売日本so.の指揮者として日本でも人気がでつつあるアルブレヒトのライフワークともいえるのは近現代音楽の発掘、そして演奏と録音。作品は繊細なオーケストレーションとドラマ性が特徴。 | ||
ハインリヒ・フォン・クライスト(1777-1811): 小説「チリの地震 [Das Erdbeben in Chili] 」 (1806頃)〔朗読〕 |
マリアンネ・ホッペ(朗読) | |
録音:1986年8月7日、モーツァルテウム。ザルツブルク音楽祭シリーズ。 ドイツの劇作家、ジャーナリスト、ハインリヒ・フォン・クライストが、1647年に実際にチリで起こりサンティアゴの都市を崩壊させた大地震を素材に著した短編小説を、ドイツの女優マリアンネ・ホッペ(1909-2002)がザルツブルク音楽祭で朗読したライヴ。プロローグとして、フォン・クライストが1808年に9冊12巻(途中の一部と後半は資金不足のため合巻化)発行した文芸雑誌『フェーブス』〔注:名はアポローンの別名ともされる古代ギリシャの太陽神ポイボスに因む〕の序文「フェーブスの発刊に寄せて [Zur Eroffnung des Phobus] 」の「プロローグ 汝、炎に包まれた駿馬とともに現れよ [Prolog. Wettre hinein, o du, mit deinen flammenden Rossen] 」と、アンコールとして詩「プロイセン王妃へ [An die Konigin von Preusen] 」からの「私は、あの恐ろしい日々のように考える [Erwag' ich, wie in jenen Schreckenstagen] 」の各朗読も収録。代理店によると「すばらしいドイツ語。音量を上げると口中の音まで聞こえ凄い迫力」という。 | ||
ORFEOR-586021 廃盤 |
R.シュトラウス:アルプス交響曲(*) ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲(+) |
ロベール・カザドシュ(P;*) ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO |
クーベリック&VPO、 ザルツブルク音楽祭ライヴ 1971.8.13 モーツァルト: 交響曲第41番 ハ長調K.551「ジュピター」(*) ベートーヴェン: 交響曲第3番 変ホ長調Op.55「英雄」 |
ラファエル・クーベリック指揮 VPO | |
録音:1971年8月13日、ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。共にCD-R使用の、(*)はPANDRA'S BOX CDPB-245、(#)はFKM FKM-CDR12 でそれぞれ出ている演奏の、マスターからの初復刻。 当日の演目を完全収録。VPOの美音が聴きものの「ジュピター」、BPO盤を上まわる風格の「英雄」。演奏中のクーベリックの激しい足踏みも聞こえる。録音も言うまでも無く優秀。 | ||
モーツァルト:大ミサ ハ短調 K.427 | マリン・ハルテリウス、 シュテラ・ドゥフェクシス(S) マーカス・ウルマン(T) イシュトヴァーン・コヴァーチ(B) アイヴァー・ボルトン指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo. ケンブルッジ・クレア・カレッジcho. | |
録音:2001年7月31日、ザルツブルク、聖ペテロ教会、ライヴ、デジタル。 1985年以来恒例となっている聖ペテロ教会での「大ミサ」、好評であった2001年の演奏を収録。教会の残響をたっぷり取り入れた録音。 | ||
ヘッツェル追悼〜没後10周年記念アルバム バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112 (*) モーツァルト: 行進曲 K.248 /ディヴェルティメント ヘ長調 K.247 「ロドロン・セレナード」 |
ゲルハルト・ヘッツェル(Vn) ロリン・マゼール指揮 VPO(*)、 ウィーン室内アンサンブル(*以外) | |
録音:1984年8月19日、ザルツブルク祝祭大劇場(*) /1983年8月4日、モーツァルテウム(*以外)、すべてザルツブルク、ライヴ、ステレオ。 1992年夏に事故で亡くなり惜しまれたVPOの名コンサートマスター、ヘッツェルをしのぶアルバム。バルトークにおける優れた技巧にご注目。ちなみに、意外にもマゼールは当盤がオルフェオ・ドール初登場という。 | ||
ミルシテイン〜リサイタル ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」 グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調(ピアノ伴奏版) ヴィヴァルディ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 BWV.1002 |
ナタン・ミルシテイン(Vn) エウジェニオ・バニョーリ(P) | |
録音:1956年8月6日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ライヴ、モノラル。 当時技術的に頂点にあったミルシテインの、気品に満ちたリサイタルを収録。グラズノフの協奏曲のピアノ伴奏版は珍しい。 | ||
グルダ〜ベートーヴェン・リサイタル ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 [第2番 イ長調 Op.2 No.2/ 第14番 嬰ハ短調 Op.27 No.2「月光」/ 第31番 変イ長調 Op.110/第32番 ハ短調 Op.111] |
フリードリヒ・グルダ(P) | |
録音:1964年7月29日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ライヴ、モノラル。 グルダ34歳、大家バックハウスと比較され激賞された伝説のコンサートの録音をCD化。ウィーン正統派を地で行く格調高い演奏で、当時の批評でも激賞された物だと言う。 | ||
ヤノヴィッツ〜リサイタル シューベルト:歌曲集 アンゼルム・ヒュッテンブレンナー:歌曲集 |
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S) アーウィン・ゲイジ(P) | |
録音:1972年8月10日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ライヴ。 カラヤンなど大指揮者に盛んに起用されていた頃のヤノヴィッツのリサイタルを収録。ヒュッテンブレンナーはシューベルトと親交のあった作曲家で、「未完成交響曲」が発見されるくだりで名前が出て来る人物。 | ||
ベートーヴェン: ピアノ三重奏曲第5番「幽霊」/ ピアノ三重奏曲第7番「大公」 |
エトヴィン・フィッシャー(P) ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn) エンリコ・マイナルディ(Vc) | |
録音:1953年8月8日、1952年8月9日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ライヴ、モノラル。 豪華メンバーによる三重奏。音質はさすがに時代を感じさせるが、演奏は味わい深さの極み。 | ||
ドヴォルジャーク: 交響曲第7番 ニ短調 Op.70(*)/ ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53(+) |
塩川悠子(Vn;+) ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1978年4月2日(*)、1979年11月2日(+)、ミュンヘン・レジデンツ・ヘルクレスザール、ライヴ。(+)はおそらく初出音源。
(*)はおそらくFIRST CLASSICSから出ていたものだが、マスター・テープからの初復刻。 (*)はクーベリックとしては意外なことに対向配置ではなく通常配置だが、これは曲を知り尽くした上での選択であることは疑いない。演奏は重厚にして胸に迫るもの。(+)は対向配置で、 塩川のソロを抱擁するかのようなヴァイオリン群が効果的。音質良好。 なお、第6番もORFEOR-552011で発売されている。 | ||
クーベリック&バイエルン放響のドヴォルジャーク ドヴォルジャーク: 交響曲第8番 ト長調 Op.88(*)/ 管楽セレナード ニ短調 Op.44(+) |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1976年5月17日、エアランゲン・シュタットハレ(*)/1977年5月27日、ミュンヘン・レジデンツ・ヘルクレスザール(+)、ライヴ。(*)はおそらく以前METEORから出ていた演奏。(#)はFIRST CLASSICS、あるいはEN LARMESから出ていたものと同一か? どちらにせよマスター・テープからの初復刻。 (*)は以前から決定盤的評価を与えられていた演奏。ハイ・テンションで貫かれ、弾むリズムも抜群。今回は音質も良好で、やや近接したマイク・セッティングによる迫力もじゅうぶん。 | ||
クーベリック&バイエルン放響のドヴォルジャーク ドヴォルジャーク: 交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」(*) / 弦楽セレナード ホ長調 Op.22 (+) |
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1980年6月19日-20日(*)、1977年5月25日(+)、ヘルクレスザール、レジデンツ、ミュンヘン、ライヴ。ステレオ。(*)はおそらくSARDANAやMETEORから出ている演奏と同一でマスターからの初発売。(GNPとは別録音)。(+)はおそらく初発売。 待望の「1980年の新世界」。数あるクーベリックの「新世界」の中でも屈指といえる英雄的演奏。(+)は確かクーベリックによるライヴがこれまで存在しなかった曲で、泣かせる名演。音質良好。 | ||
ヒルデ・コネツニ&ヨーゼフ・クリップス〜歌曲リサイタル 1942-43 ブラームス:夜鶯に Op.46-4/野の淋しさ Op.86-2/セレナード Op.106-1/永遠の愛 Op.43-1 ドヴォルジャーク:歌曲集「ジプシーの歌」 Op.55 フランツ:バラが嘆いて言った/秋に/海の上で / マルクス:ある娘の歌/慎ましい羊飼い シューベルト: 憩いのない愛 D138/ミニョン1「話せと命じないで」D726/春のあこがれ D957-3 シューマン:君に捧ぐ Op.25-1/テントウムシ Op.79-13 R.シュトラウス:ツェツィーリエ Op.27-2/ひそやかな誘い Op.27-3/高鳴る胸 Op.29-2/ 愛を抱いて Op.32-1/荒天 Op.69-5 ヴォルフ:ヴァイラの歌/つきることのない愛/私の巻き毛の影で/ 愛する人よ、あなたが天国に昇る時には/めぐり来る春 ヒルデ・コネツニ(S) ヨーゼフ・クリップス(P) | ||
録音:1942年-1943年。おそらく初出音源。 大変貴重な録音が登場。ヒルデ・コネツニ(1905-1980)は、ウィーンで生まれ育ち亡くなった、生粋のウィーン娘。同じく高名なソプラノだった姉アニー・コネツニ共々、歌手として盛りの30歳台-40歳台に第二次世界大戦&戦後の混乱期が重なり国際的な名声は築けなかったが、ことにヒルデは、1940年代から50年代前半のウィーンでは大人気のスターだった。たとえばフルトヴェングラーは、スカラ座とRAIローマの二回の「ワルキューレ」で、どちらもヒルデをジークリンデとして起用している。 当盤は第二次世界大戦真っ只中の録音だが、伴奏がウィーンの名指揮者ヨーゼフ・クリップスという事に興味深々。ナチに非協力的だったクリップスは、オーストリアがドイツに併合された後ひどく冷遇され、歌唱指導で糊口を凌いでいたという話が伝わっているが、これはその貴重なドキュメントでもある。もちろん腕前も実に見事。 | ||
イルムガルト・ゼーフリート、活動初期の歌曲リサイタル コルネリウス:歌曲集「花嫁の歌」(6曲) ブラームス:悲しみに沈む娘 Op.7-5/私の眠りはいよいよ浅く Op.105-2/夜鶯 Op.97-1/子守唄 Op.49-4 ヴォルフ:捨てられた乙女/庭師/春に / キーンツル:山の上のマリア/五月Op.73-5 モーツァルト:春へのあこがれ K.596 / シューベルト:鱒 D550 マルクス:マリアの歌/記憶/ある娘の歌/ジプシー/聖マリア R.シュトラウス: 明日の朝 Op.27-4/夜 Op.10-3/わが子に Op.37-3/君は僕の心のかわいい冠 Op.21-2/ 憩え、私の魂よ Op.27-1/万霊節 Op.10-8/高鳴る胸 Op.29-2 イルムガルト・ゼーフリート(S) レオポルト・ルートヴィヒ、エリック・ヴェルバ、ヴィクトル・グレーフ(P) | ||
録音:1943年-1952年。キーンツルは彼女の初ディスクと思われるもの。コルネリウスも初出で、他も初出のものが多いとは思われるが、下記のように既出音源があり、また曲毎の録音年は基本的に明らかになっていない(ただし、これまでこの年代で既出の録音は、基本的に Columbia や DG 等への SP 用スタジオ録音なので、他の重複は考えにくい)。 1950年代を代表するモーツァルト・ソプラノ、ゼーフリート(1919-1988)の貴重な録音がCDになった。ゼーフリートは1943年にウィーン国立歌劇場にデビューしてから国際的名声を博したが、コルネリウスの歌曲集「花嫁の歌」はその年の12月、24歳の録音で瑞々しい歌が聞ける。彼女はその年に初SP録音を行ったようだが、それは月日が明らかになっておらず、今回の録音が彼女の初録音となったものである可能性もゼロではない。マルクスの歌曲も珍しい(ただし、この内4曲はORFのマルクス歌曲集 [ORFCD-3013] に含まれているものと同一と思われる)が、もちろんシュトラウスやブラームスの歌曲ももちろん胸を打つ。 ゼーフリートは1976年に引退したが、比較的早く声が衰え、1960年代中頃を境として録音から次第に遠ざかって行った(最後の録音はおそらく1970年)、その前後には既に今ひとつの物もあるため、この活動初期の歌唱はファンにとっても待望の物だろう。 | ||
ウルズラ・シュレーダー=ファイネン〜オペラ・アリア集 ベートーヴェン:「フィデリオ」、ワーグナー:「ワルキューレ」、 R.シュトラウス:「サロメ」、「エレクトラ」、「影のない女」 からの場面 |
ウルズラ・ シュレーダー=ファイネン(S) ギュンター・ヴィヒ、 ペーター・シュナイダー、 アーノルト・クヴェンネト指揮 ライン・ドイツオペラo.&cho. | |
録音:1971-1977年。 ORFEOのライン・ドイツオペラ・ライヴ・シリーズ。ウルズラ・シュレーダー=ファイネン(1936-2005)は1970年代に活躍したドラマティック・ソプラノ。1968年からライン・ドイツオペラに所属し、1970年にメトに、1971年にはバイロイト、1973年にはウィーンにデビューと、かなりの実力者で、カール・ベームも彼女を重用した。しかし1979年わずか43歳で引退、スタジオ録音を全く残さなかったので、日本ではよほどのオペラ・マニア意外には殆ど知られないまま、2005年に亡くなってしまった。ライン・ドイツオペラでの貴重なライヴを収めたこの録音で、彼女の素材の良さを十分理解することができる。 | ||
ORFEOR-600031 廃盤 |
ベートーヴェン: 交響曲第6番 ヘ長調Op.68「田園」 |
カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立o. |
録音:1983年11月7日。 | ||
ヴェルディ:歌劇「アッティラ」 | ニコライ・ギャウロフ:アッティラ ピエロ・カプッチッリ:エツィオ マーラ・ザンピエーリ:オダベッラ ピエロ・ヴィスコンティ:フォレスト/他 ジュゼッペ・シノーポリ指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1980年12月21日、ウィーン国立歌劇場。 シノーポリの経歴の中でも伝説的といわれていたライヴ録音が突如登場。この上演は圧倒的成功を収め、無名指揮者であったシノーポリが一夜にしてスターとなった。シノーポリの切れ味鋭い指揮は当然ながら、 オペラ・ファンであれば全盛期のカプッチッリに注目したくなるに違いない。第2幕のアリア(CD2/トラック4)の最後でバリトンとしての最高音といえるBbを決めたカプッチッリに聴衆が熱狂してアンコールを要求、 それに応えた彼がさらに強烈な歌を聴かせ、劇場は騒然となる。もちろんヴェテランのギャウロフ、当時新進のザンピエーリも極上。シノーポリ・ファン、オペラ・ファン必聴だ。 | ||
ブリテン:歌劇「ビリー・バッド」
ニール・シコフ(T;エドワード・フェアファックス・ヴィア) ボー・スコウフス(Br;ビリー・バッド) エリック・ハルフヴァルソン(ジョン・クラッガート) ジョン・健・ヌッツォ(新兵)他 ドナルド・ラニクルズ指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:2001年2月12日、ウィーン国立歌劇場。ライヴ。フランス革命に揺れる時代の大英帝国の軍艦を舞台にしたブリテンの異色作「ビリー・バッド」。全て男声だけのオペラであり、歌手には強烈な個性が求められる。このウィーンでのライヴは、ピーター・グライムズ役では当代最高と言われ、役へのめり込むことで知られる完全燃焼歌手シコフの艦長、美声が伸びるスコウフスの純真な若者ビリー、METでのオックス男爵が評判となったハルフヴァルソンの悪役クラッガートという充実した歌唱陣に、我らが紅白歌手ジョン・健・ヌッツォも新兵役で出演。ラニクルズも神経を通わせた指揮を見せる。「ビリー・バッド」は録音も少なくないがライヴはほぼ皆無で、この昂揚感はやはりライヴならでは。 | ||
バイロイト音楽祭ライヴ・シリーズ第1回発売 ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 |
マルタ・メードル(S;イゾルデ) ラモン・ヴィナイ(T;トリスタン) イラ・マラニウク(A;ブランゲーネ) ルートヴィヒ・ウェーバー(B;マルケ王) ハンス・ホッター(Br;クルヴェナール) ヘルマン・ウーデ(Br;メロート) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 バイロイト祝祭o.&cho. | |
録音:1952年7月23日、バイロイト。ライヴ。MYTOから3MCD-962.149として出ているものだが、今回マスター・テープからの初復刻となる。 ORFEOの大プロジェクトが始動、なんとあのバイロイト音楽祭のライヴをバイエルン放送協会秘蔵の音源により復刻しようという、ワグネリアンのみならずオペラ・ファン感涙のもの。その第1回として選ばれたのは、 ワーグナーの演奏が戦後世代になったことを高らかに告げた、若きカラヤンによる非常に集中度の高い1952年の「トリスタン」。当時聴衆に大きな衝撃を与えたというそのエネルギーは、 この録音からもはっきりと伝わってくる。そして歌手陣も、無論今日では考えられない豪華キャスト。 以前の盤では霞が掛ったような音質だったが、今回はおおいに鮮度が向上している。 | ||
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番 シューベルト: 弦楽四重奏曲第15番 ト長調 D.887 |
ハンガリーSQ | |
録音:1961年8月14日、モノラル。 EMI、DG等で大活躍した往年の名カルテット、円熟期のライヴ。バルトークの友人のセーケイが第1ヴァイオリンをつとめた名団体による語り口のうまさと暖かみのある音色が、郷愁を誘う。 | ||
ヘンツェ:歌劇「バッカスの巫女」 | ケルスティン・マイアー/他 クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1966年8月6日。 ヘンツェ40歳の時の作品で、4楽章からなる通作音楽劇。マーラーのアダージェットの他、ラモーやバッハの引用がみられて興味津々。バッカスのらんちき騒ぎもライブ録音だけあって迫力満点。 ヘンツェがその実力を広く認められることとなった、きわめて評価の高い世界初演時の実況録音。これを聴けば音楽史の証人になれることまちがいなし。 | ||
シューベルト:交響曲第3番 ニ長調 モーツァルト:バスのための3つのアリア(*) ヴァイル:交響曲第1番 R.シュトラウス: 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」 |
ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br;*) ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 LSO | |
録音:1973年8月8日。 この時期のサヴァリッシュは、「この曲はこう演奏するものです」といった非常に割り切った、もの知り教授的な明解さが大変おもしろく、かつ魅力的。「ティル」も十八番だけあって颯爽とした名演。 ヴァイルも聴きもの。 | ||
ベーム& ドレスデン + ルートヴィヒ、1972.8.15 モーツァルト:交響曲第29番 イ長調K.201 マーラー:亡き子をしのぶ歌(*) R.シュトラウス:交響詩「死と変容」Op.24 |
クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;*) カ−ル・ベーム指揮 ドレスデン・シュターツカペレ | |
録音:1972年8月15日、ザルツブルク祝祭大劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。 モーツァルトの29番といえばベーム。ベームといえば29番。宇野功芳氏もベームの29番は昔から絶賛していた。昨今の古楽器演奏と違い、遅めのテンポが絶品で、この世なさざる美しさ。またドレスデンが美の極み。ベームとドレスデンは最高のコンビであったにもかかわらず、戦後の共演は少ないのでこれは貴重なライヴだ。R.シュトラウス、マーラーも文句無し。 | ||
ベーム&チェコ・フィル + ギレリス 1971.8.8 ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」 チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 Op.36 [ボーナス・トラック:「皇帝」のリハーサル] |
エミール・ギレリス(P) カール・ベーム指揮 チェコpo. | |
録音:1971年8月8日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。 ベーム、チェコ・フィル、ギレリスというの異色にして豪華な組み合わせ。チェコpo.もアンチェル時代=絶頂期の直後だけあって弦の美しさも健在。暖かな風合いの管楽器など魅力満点。ベームの一本筋の通った男性的音楽作りとみごとにマッチしている。ギレリスもまさにピアノの皇帝中の皇帝。カップリングのチャイコフスキーがまた凄まじい名演で、LSOとの枯淡の味わいの演奏とは一味違いヴォルテージ大爆発。ベームとギレリスの細かな音作りがリハーサルで確かめられるのも、うれしいおまけ。音質良好。 | ||
ヘンツェ: カンタータ「新たな限りなき称賛」(*)/ 終末の寓話のカンタータ (+) |
エッダ・モーザー(S;*) ヴェルナー・クレン(T;*) ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ(Br;*)他 ミラン・ホルヴァート指揮(*) エディタ・グルベローヴァ(S;+) レイフ・セーゲルスタム指揮(+) オーストリア放送so.&cho.(*/+) | |
1972年8月1日(*)/1975年8月7日(+)。 ホルヴァートは意外にもザルツブルク音楽祭の常連で、10年連続出演も成し遂げている。 | ||
モーツァルト: レジナ・チェリ(アンティフォナ) ハイドン:ミサ曲第7番「戦時のミサ」 |
ロランス・デュトワ ゲルトルーデ・ピッツィンガー フリッツ・ヴンダーリヒ(T) フランツ・パッハー/他 ヨゼフ・メスナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo. | |
録音:1959年8月16日、モノラル。 聖ヘトヴィヒcho.を率いたフォルスターと並ぶ合唱指揮の名人として知られたメスナー。ボルテージが高く、濃厚な味わいの合唱を聴かせてくれる。ヴンダーリヒの声が聴けるのも貴重。 特に「戦時のミサ」はテノールの名アリアが多く、彼の美声を堪能できる。ピッツィンガーは1950年代ドイツ・グラモフォン所属の名歌手。 | ||
アラウ〜1982年 ザルツブルク・リサイタル リスト: ピアノ・ソナタ ロ短調/ ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」 |
クラウディオ・アラウ(P) | |
録音:1982年8月15日、ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。 ゼルキンとともに2003年に生誕100年を迎えるアラウにとって、ザルツブルク音楽祭への最後の登場となったリサイタルを収録。凄まじい気迫でその超絶ぶりを聴かせてくれる。音質はかなり良好。 | ||
ニコラーエワ〜1987年 ザルツブルク・リサイタル バッハ: 3声のリチェルカーレ/ フランス組曲第4番 変ホ長調 BWV.815 ショスタコーヴィチ: 前奏曲とフーガ Op.87〜第2、7、14、15番 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111 〔アンコール〕 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 Op.79〜アンダンテ |
タチアナ・ニコラーエワ(P) | |
録音:1987年8月18日、ザルツブルク祝祭小劇場、ライヴ。 ニコラーエワ63歳、いずれも彼女のピアノを語る上で落とせない作曲家の名ばかりが並んでいる点に注目。彼女が初演を務めたショスタコーヴィチの「前奏曲とフーガ」は、実に三度も全曲録音 (1962年&1987年;Melodiya、1990年;Hyperion)を完成させている。バッハの偉大な「平均律」を意識したみごとな対位法処理が聴かれる傑作である。 全集ライヴ(Olympia、廃盤)でも知られるベートーヴェンも感動の極み。 | ||
ルートヴィヒ〜リートの夕べ R.シュトラウス: 見出されたもの/夜/明日の朝/万霊節/ 憩え、わが心/ あなたは私の心の王冠/ 出会い/帰郷/ああ恋人よ、私は別れねばならない/ サフラン/献呈 ヴォルフ: 希望の復活/朝早く/庭師/アナクレオンの墓/ 語らぬ愛 スペイン歌曲集〜 私の髪のかげに/花で私を覆って/ 私は罪をにない、御恵みを受け ゲーテの詩による4つのミニョンの歌 〔アンコール〕 リスト:愛し合うことはすばらしいことだろう ヴォルフ: ずっと前からあこがれていた/つきせぬ愛 チャイコフスキー:ただあこがれを知る者だけが |
クリスタ・ルートヴィヒ(Ms) エリク・ヴェルバ(P) | |
録音:1984年8月7日、祝祭大劇場、ザルツブルク。 ルートヴィヒ56歳の時のリサイタル。まさに彼女が脂の乗り切った活躍をみせていた時期のもの。ルートヴィヒとヴェルバのぴったりと息の合った演奏が、身も心も優しく温かく包み込んでくれる。 これを聴かずしてドイツリートを語るなかれ。 | ||
ゼーフリート、ヴォルフを歌う 1956/1959 ヴォルフ: メーリケ歌曲集、イタリア歌曲集、 スペイン歌曲集から |
イルムガルト・ゼーフリート(S) エリク・ヴェルバ(P) | |
録音:1956年/1959年、モノラル。 ヴォルフの第一人者ゼーフリート。今聴くと彼女の発音が強烈で、確かにヴォルフの世界とベストマッチ。 | ||
モーツァルト: 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527 |
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;アンナ) テレサ・ツィリス=ガラ(S;エルヴィラ) ニコライ・ギャウロフ (Br;ドン・ジョヴァンニ) スチュアート・バローズ (T;オッターヴィオ) ジェレイント・エヴァンス(T;レポレッロ) ロランド・パネライ(Br;マゼット) ヴィクター・フォン・ハーレム(B;騎士長) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1970年7月27日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 カラヤンはザルツブルク音楽祭で1960から1988年の間に計3回「ドン・ジョヴァンニ」を振っているが、彼自身この演奏が「最上のメンバー」によるものと語ったもの。 絶頂期のギャウロフだけでも聴きものだが、他のメンバーもこれでもかの熱唱名演。 | ||
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 | チェザーレ・シエピ (Br;ドン・ジョヴァンニ) エリーザベト・グリュンマー (S;ドンナ・アンナ) アントン・デルモータ (T;ドン・オッターヴィオ) エリーザベト・シュヴァルツコップ (S;ドンナ・エルヴィラ) オットー・エーデルマン(B;レポレロ) ラファエル・アリエ(B;騎士長) エルナ・ベルガー(S;ツェルリーナ) ワルター・ベリー(B;マゼット) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1953年7月27日、フェルゼンライトシューレ。 名バス、シエピがフルトヴェングラーのもとドン・ジョヴァンニを歌ったものは、1954年と53年だけ。登場人物は騎士長だけが違いあとは同で、昔から論争が絶えなかったいわく付きの名演。それが見事にマスターから蘇った。 | ||
R.シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」 | エディタ・グルベローヴァ (S;ツェルビネッタ) アンナ・トモワ=シントウ (S;プリマ・ドンナ/アリアドネ) トゥルデリーゼ・シュミット(S;作曲家) ジェイムズ・キング (T;テノール歌手/バッカス) ワルター・ベリー(Br;音楽教師) デイル・デュジング(Br;ハルレキン) ホルスト・ヒースターマン (T;スカラムッチョ) ジークフリート・フォーゲル (B;トルファルディン) マレイ・ディッキー(T;ブリゲッラ) ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 VPO | |
録音:1982年8月6日、ザルツブルク祝祭小劇場。 豪華歌手の共演がすばらしく、中でもグルベローヴァはベームと80年にウィーン初登場以来のあたり役。このサヴァリッシュも大変世評高い名演で知られていた。ベームがこの上演をサヴァリッシュに託したのも道理。当時サヴァリッシュは「小ベーム」との異名を得ていて大巨匠への道を邁進中。音質もリアル。 | ||
ベリオ:作品集 管弦楽と女声のための 「エピファニー」(1965-61/1965改訂)(*)/ 合唱と管弦楽のための「コロ」(1975/76)(#) |
キャシー・バーベリアン(Ms) レイフ・セーゲルスタム指揮 ORF so. & cho. | |
録音:1974年8月19日、フェルゼンライトシューレ(*)/1977年8月8日、モーツァルテウム(#)。オーストリア放送(ORF)収録。 ザルツブルク音楽祭シリーズ。20世紀を代表する作曲家ベリオを、やはり現代有数の作曲家でもあるセーゲルスタムが取り上げたライヴ。 ブレヒト、サングイネーティ、さらにプルーストやジョイスといった複数のテクストに拠る「エピファニー」は、声とオーケストラのための伝統的なカンタータ形式が採られた作品。それぞれが単体で演奏することも可能な、7つの管弦楽のパートと5つの声のパートの全12章で構成されている。これらはまた、演奏順序の入れ替えが可能なため、配置次第ではテクストの意味に影響を及ぼすという“偶然性 "も特徴的。ここではなんといっても元ベリオ夫人で現代作品のスペシャリストとして名を馳せたキャシー・バーベリアンの参加が注目される。カップリングは作曲から間もない時期の「コロ」。29のエピソードからなるこの作品は、ベリオ自身が“進行中の作品 "と述べており、1964年作の「フォークソング」の要素とも強くリンクしたものとなっている。 | ||
シューマン:交響曲第2番 ハ長調 Op.61 プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 Op.100 |
ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO | |
録音:1954年8月21日、ザルツブルク祝祭劇場、ライヴ。 ミトロプーロスとウィーン・フィルによる大迫力のシューマンの登場。今やシューマンの交響曲の中でも屈指の人気曲だが、ミトロプーロスで聴くとまさに巨大な大シンフォニーの仕上がり。強烈な音の強弱。激烈な打楽器等すこぶるインパクト大。得意のプロコフィエフも低弦が猟奇的な迫力でミトプーの面目躍如。音質良。 | ||
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz.119(*) マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」 |
アニー・フィッシャー(P;*) ゲオルク・ショルティ指揮VPO | |
録音:1964年8月16日、ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。 若きショルティがウィーン・フィルをつかまえて、得意のマーラーを凄いボルテージで聴かせる。打楽器の衝撃、金管楽器の異常の咆哮などモノラルながらすごい迫力。終楽章などショルティとウィーン・フィルが一体化して気狂いざたとしか言い様のない爆発熱狂ぶりで、なにもここまでと唖然。バルトークも相手がフィッシャー女史だけに大変なものがある。 | ||
ヨハン・シュターミツ:シンフォニア第9番 ト長調 Op.3-1 ハイドン:ヴァイオリン協奏曲第1番 ハ長調 Hob.VIIa-1 ヘンツェ:弦楽のための幻想曲 モーツァルト:交響曲第38番 ニ長調「プラハ」 |
レオニダス・カヴァコス(Vn)指揮 ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ | |
録音:2003年8月12日、モーツァルテウム。 現地で評判となったライヴが早くもCDに。実に美しい演奏で、弦の美音を堪能できる。録音も大変良し。カヴァコスは1967年生まれのフィンランドのヴァイオリニスト。BISレーベルの録音に、封印されていたシベリウスのヴァイオリン協奏曲(初版)のCDがあり、話題となった。 | ||
モーツァルト: セレナード ニ長調 K.239「セレナータ・ノットゥルナ」(*) メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第9番 ハ長調(*) ドヴォルジャーク:弦楽セレナード ホ長調 Op.22(*) ヴォルフ:イタリア風セレナード(#) |
シャーンドル・ヴェーグ指揮 ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ (カメラータ・ザルツブルク) | |
録音:1986年8月22日、モーツァルテウム(*)/1986年8月19日、フェルゼンライトシューレ(#)。 あらためてヴェーグを聴いてみると、その真摯な表現にうたれる。隠れた名曲のメンデルスゾーンも美しい曲だけに一層引き立つ。 | ||
モーツァルト: ヴァイオリン・ソナタ第40番 変ロ長調 K.454 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100 ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30 No.2 |
ヘンリク・シェリング(Vn) ジェイムズ・トッコ(P) | |
録音:1979年8月1日、ザルツブク祝祭大劇場、ライヴ。 スタジオレコーディングでもシュリングの求道的迫力は印象的だが、ライヴでますますその高潔ぶりが感動的。夢中に引き込まれるすごい音楽。 | ||
シューベルト: 弦楽四重奏曲第12番 ハ短調「四重奏断章」 ルトスワフスキ:弦楽四重奏曲(1964) ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番 Op.130〜フィナーレ |
ラサールSQ | |
録音:1976年8月20日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ライヴ。 ラサール四重奏団の貴重なライヴが登場。生でますます鋭利な迫心ぶりで、音質も抜群。全編聴き手にせまってくる。 | ||
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ「1905年10月1日」 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 |
ルドルフ・フィルクシュニー(P) | |
録音:1957年8月16日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ライヴ。 格調高い音楽家フィルクシュニーの大変貴重なリサイタル。その気品あふれるピアノは一度聴くと忘れられぬ味わいがある。ちなみにフィルクシュニーは「展覧会の絵」が得意でDGとオーディオラボにも録音があった。そのDG盤赤ステのアナログレコードは今でも中古市場で1万円以上という人気ぶり。 | ||
エーリヒ・コルンゴルト:歌劇「死の都」 | トルステン・ケルル(T:パウル) アンゲラ・デノケ (S:マリエッタ、マリア) ボー・スコウフス (Br:フランク、フリッツ) ダニエラ・デンシュラーク (Ms:ブリギッテ)他 ドナルド・ランニクルズ指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:2004年8月18日、ザルツブルク。 コルンゴルトの名作「死の都」は近年各地で盛んに上演され、初演当時の人気を取り戻している。それらの上演の頂点となったのが、2004年のザルツブルク音楽祭での上演であった。トルステン・ケルルとアンゲラ・デノケの二人はここ数年「死の都」の黄金コンビとなっており、実際に会場に居た山崎睦氏も「会場がうっとりとしてノスタルジーに耽っている」と報告している(輸入元による)。加えてスコウフスが見事なバリトン。そしてなんといってもこの録音の主役はウィーン・フィル。彼ら以上にコルンゴルトの魔力を完璧に演奏できるオーケストラがあるだろうか。ランニクルズが驚くべき力を入れた指揮も最高。音だけでは分からないとはいえ、ヴィリー・デッカーの演出も好評で、この年のザルツブルク音楽祭のダントツ一番の大アタリだったそうだ。 | ||
シューベルト: ズライカ I/恋人のそばに/クレールヒェンの歌/ 憩いなき愛/エルラフ湖//流れのほとりにて/蝶々/ デルフィーネの歌/「謀反人たち」のロマンツェ/ 岩の上の羊飼い メンデルスゾーン: 最初のすみれ/ゆりかごのそばで/ズライカ/新しい恋/ 歌の翼に R.シュトラウス:ブレンターノの詩による6つの歌 Op.68 |
エディタ・グルベローヴァ(S) ペーター・シュミードル(Cl) エリク・ヴェルバ(P) | |
録音:1980年8月14日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ライヴ。 グルベローヴァのキャリア的頂点の始まりとも言うべき、絶頂期のすごい歌。すごい声。やはりすごいものはすごいとしか言い様のない一枚。 | ||
シューマン:歌曲集 言づて Op.77 No.5/くるみの木 Op.25 No.3/ 捨てられた娘 Op.64 No.2/そう、春なのだ Op.79 No.23/ 歌曲集「女の愛と生涯」Op.42/ レーナウの詩による3つの歌曲 メアリー・スチュアート女王の詩 Op.135 ハイネの詩による5つの歌曲 [アンコール] シューマン: ジプシーの歌T/ジプシーの歌/春の夜Op.39 No.12 ブラームス:別れ Op.97 No.6 |
ブリギッテ・ファスベンダー(Ms) エリク・ヴェルバ(P) | |
録音:1977年8月13日、ザルツブルク祝祭小劇場。 すばらしい歌い口の名唱、「女の愛と生涯」。ファスベンダーで一枚とれと言われたらこれをとる、という方も多いのではないかと思われる、すばらしいリサイタルの記録。 | ||
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」 | ミレッラ・フレーニ(S;タチヤーナ) ヴォルフガング・ブレンデル(Br;オネーギン) ペテル・ドヴォルスキー(T;レンスキー) ニコライ・ギャウロフ(B;グレーミン公) ハインツ・ツェドニク(T;トリケ)他 小澤征爾指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1988年5月20日、ウィーン。 ORFEOのウィーン国立歌劇場ライヴ・シリーズからとんでもない演奏が登場。現音楽監督の小澤征爾が初めてウィーン国立歌劇場に登場し大成功を収めた「エウゲニ・オネーギン」とは! 「オネーギン」は従来からウィーンでも人気がある演目だったが、それまではドイツ語で歌われており、この時が初のロシア語公演だった。そこに出演したのがこの強力なキャストで、 なんと言ってもフレーニのタチアーナは有名な手紙の場面での詩情たっぷりの切々とした歌にクラッときてしまう。そして彼女の良きパートナーであるギャウロフがグレーミン公で、これはもう圧倒的貫禄。 加えてブレンデルの屈折したインテリジェンス、ドヴォルスキーの実に瑞々しい素直な美声、脇役にツェドニクを配するなど、実に豪華。 小澤の指揮は地元紙から「輝かしいデビュー」と絶賛されたもので、ウィーンのオーケストラから繊細な美に満ちたチャイコフスキーを引き出しこれまた最高。 この成功が音楽監督就任の遠い布石になっていたことは疑い無い。ライヴならではの盛りあがりをたっぷり楽しめる、あらゆる点で聴くべき価値のある名盤。 | ||
ORFEOR-638042 [2CD-R] 廃盤 |
ドヴォルジャーク:歌劇「ルサルカ」 |
ヴァーツラフ・ノイマン指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. |
録音:1987年4月10日、ウィーン。 | ||
ロッシーニ:歌劇「ギヨーム・テル(ウィリアム・テル)」 | トマス・ハンプソン (Br:ギヨーム・テル) ジュゼッペ・サッバティーニ (T:アルノール) ナンシー・グスタフソン (S:マティルド) エギルス・シリンス (B:ジェスレル) ドーン・コトスキ(S:ジェミ)他 ファビオ・ルイージ指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1998年10月24日、ウィーン、ライヴ。 序曲は大変有名なロッシーニの「ギヨーム・テル」、その実態は、まともに上演したら正味で4時間に迫る大作フランス・グランドオペラで、しかも歌手には非常に高度な技術、表現力が要求される。気宇壮大な傑作であることは誰もが認めるところでも、そうそう上演はできない。収録の公演でタイトルロールのハンプソンは大変好評を博し、彼はその後パリでもこの役を歌っている。至難のアルノールは「高音のプリンス」だったころのサッバティーニでハイC連発も苦もなくこなしている。さらに当時彼と頻繁に共演していたグスタフソンのマティルドと、強力なキャスト。しかも指揮は2007年にドレスデン国立歌劇場の音楽監督に就任するファビオ・ルイージ。驚いたことに、オリジナルのフランス語の全曲CDはこれでやっと二つめ。うれしいリリースだ。 | ||
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 | ヴォルフガング・ヴィントガッセン (T;タンホイザー) ディートリヒ・ フィッシャー=ディースカウ (Br;ヴォルフラム) グレ・ブラウエンスタイン (S;エリーザベト) ヨゼフ・グラインドル(B;ヘルマン) ヨゼフ・トラクセル (ワルター・フォン・デア・ フォーゲルヴァイデ) トニ・ブランケンハイム(ビテロルフ) ヘルタ・ヴィルフェルト(ヴェーヌス)他 アンドレ・クリュイタンス指揮 バイロイト祝祭o.&cho. | |
録音:1955年8月9日、バイロイト。ライヴ、モノラル。GOLDEN MELODRAMのGM-1.0055として出ていた物だが、マスターからの初復刻。 ORFEO「バイロイト・エディション」第2弾は1955年の「タンホイザー」。指揮はクリュイタンスだが、彼をフランス音楽の専門家と思ったら大間違い、1950年代にはクナッパーツブッシュ、カイルベルトと並んでバイロイト音楽祭の三大柱の一人だった。この「タンホイザー」の驚くべき音楽、持ち味の明晰な響きと揺るぎない見通しの良い構成に加え、音楽が前へ前へと向かうカロリー燃焼度の高さを聞けばそれも当然と言える。細かい部分まで雄弁で、心底惚れ惚れとするワーグナー。 しかも完璧としか言いようのないヴィントガッセンのタンホイザーに、頭に来るほど巧いディースカウのヴォルフラム、渋いグラインドルの領主、ブラウエンスタインの渾身のエリーザベトなどなど歌手が神様級ばかり。昨今のワーグナーを不甲斐ないとお感じのワグネリアンの方々に大朗報となるアイテムの登場だ。 バイエルン放送蔵出音源で、年代としては非常に良好な音質。 | ||
ヴェルディ:「ドン・カルロス」 (1867年フランス語版) |
ラモン・ヴァルガス (T:ドン・カルロス) ボイエ(ボー)・スコヴフス (Br:ロドリーグ) イアノ・タマール (S:エリザベート) ナージャ・ミヒャエル (Ms;エボリ公女) アラステア・マイルズ (B:フィリップ2世) シモン・ヤン(B:大審問官) 他 ベルトラン・ド・ビリー指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:2004年10月、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。 近年最もウィーンを騒然とさせた公演のライヴ録音がORFEOから登場。鬼才ペーター・コンヴィチュニーが初めてウィーン国立歌劇場でオペラ演出を手がけた「ドン・カルロス」、その斬新で鋭い舞台は大センセーションを巻き起こした。このCDはその初日(10月18日)を中心に完全収録。コンヴィチュニーによる舞台は見られないが、演奏だけでも極めて充実したもの。大喝采を浴びたミヒャエル、タマール、スコウヴス(スコウフス)、マイルズに加え、公演では声量不足を指摘されたヴァルガスも録音では全く問題なし。そしてなにより各誌がこぞって絶賛したド・ビリーの見事な手腕に驚かされれる。またこの「ドン・カルロス」は、1867年の初演版を基本にし、さらに初演前にヴェルディが削除、短縮、変更をした箇所を適宜採用、なんと4時間という前代未聞の大分量。ヴェルディ・マニアにはたまらない。 | ||
ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」 | フランコ・コレッリ(T:ドン・カルロ) ニコライ・ギャウロフ (B:フィリッポ2世) エバーハルト・ヴェヒター (Br:ロドリーゴ) グンドゥラ・ヤノヴィッツ (S:エリザベッタ) シャーリー・ヴァーレット (Ms:エボリ) マルッティ・タルヴェラ(B:大審問官) エディタ・グルベローヴァ (S:テバルド) 他 ホルスト・シュタイン指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1970年10月25日、ステレオ。 昔から存在は良く知られていた1970年のウィーン国立歌劇場での「ドン・カルロ」、ついにORFの蔵出しステレオ音源で登場。コレッリ、ギャウロフ、シャーリー・ヴァーレットといったイタリア・オペラのトップ歌手たちに、ヴェルディはちょっとめずらしいエバーハルト・ヴェヒター、グンドゥラ・ヤノヴィッツ、マルッティ・タルヴェラを交え、とにかくスター尽くしの豪華な歌の饗宴。ことに全盛期の朗々とした美声のギャウロフには後の録音では聞けない気品がある。しかも端役にエディタ・グルベローヴァが顔を並べるというおいしいオマケまで。ホルスト・シュタインの指揮も意外やキビキビと引き締まって勘所を掴んだもの。たっぷりとヴェルディを味わえる「ドン・カルロ」。 | ||
フルトヴェングラー、1949年の「魔笛」 モーツァルト:歌劇「魔笛」 |
ヨゼフ・グラインドル(B;ザラストロ) ヴィルマ・リップ(S;夜の女王) ヴァルター・ルートヴィヒ(T;タミーノ) イルムガルト・ゼーフリート(S;パミーナ) カール・シュミット=ヴァルター (Br;パパゲーノ) パウル・シェフラー(B;弁者)他 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1949年7月27日。 フルトヴェングラーはザルツブルク音楽祭で1949、50、51年と、3年連続で「魔笛」を指揮したが、これはその初年度の録音。序曲からぶっ飛びのフルトヴェングラー節。これほど哲学的深みに満たされた「魔笛」は他にない。愉快なおとぎ話を目当てで聴くとたまげるが、フルトヴェングラー・ファンなら絶対逃せない。1951年の録音もCDになっているので、マニアなら比較してどっちの演奏の方がどうだと議論するのも楽しいであろう。録音状態は1949年としてはかなり上の部類。なお、同内容のCDはTAHRAからも発売されていたが(FURT-1049/51)、現在入手不可能とのこと。 | ||
カイルベルト、1958年の「アラベラ」 R.シュトラウス:歌劇「アラベラ」(*) |
リーザ・デラ・カーザ(S;アラベラ) アンネリーゼ・ ローテンベルガー(S;ズデンカ) ディートリヒ・フィッシャー= ディースカウ(Br;マンドリーカ) オットー・エーデルマン (B;ヴァルトナー伯爵) イーラ・マラニウク (Ms;アデライーデ)他 ヨゼフ・カイルベルト指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
デラ・カーザ&ベーム、「4つの最後の歌」1958年 R.シュトラウス:4つの最後の歌(+) |
リーザ・デラ・カーザ(S) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1958年7月29日(*)/1958年7月30日(+)。おそらく共に初出音源。 1958年ザルツブルク音楽祭での「アラベラ」は、ルドルフ・ハルトマン演出による新制作で、これは以降ミュンヘンとウィーンで長く「アラベラ」の雛型として用いられたほど完成度の高いものであった。主役の3人、デラ・カーザ、ローテンベルガー、フィッシャー=ディースカウは「アラベラ」のドリームキャスト。この3人とカイルベルトの指揮は、4年後ミュンヘンのプリンツレゲント劇場でのライヴ録音でも聴くことができるが、ここでは新演出ならでは緊張感と、そしてウィーン・フィルのとろける美が絶大。カイルベルトとウィーン・フィルの組み合わせは、他には1960年のザルツブルクでの「魔笛」があるくらいの貴重なものだ。 しかも余白に「四つの最後の歌」。デラ・カーザとベーム&ウィーン・フィルは1953年にDECCAに録音しているが、より成熟したデラ・カーザとライヴならではの感動はまた格別。どちらもモノーラルながら録音も良好。こんな素晴らしい演奏が二日連続で聞けたとは、1958年のザルツブルク音楽祭はなんと贅沢だったことか。 | ||
セルの後宮! モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」 |
エリカ・ケート(S;コンスタンツェ) リザ・オットー(S;ブロンデ) ルドルフ・ショック(T;ベルモンテ) マレイ・ディッキー(T;ペドリッロ) クルト・ベーメ(B;オスミン) ハンスゲオルク・ ラウベンタール(B;太守セリム) ジョージ・セル指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1956年8月7日。同年7月25日とされる同曲演奏がGOLDEN MELODRAMから発売されている(GM-5.0042)が、配役などは全く同じで、同一演奏の可能性もある。少なくともマスターからの初発売で、セルの棒による同曲は、意外にもこれらが唯一のもの。 セルが指揮した「後宮からの逃走」。セルのキビキビした音楽は半世紀を過ぎても全く古臭さを感じさせない。そこにウィーン・フィルの滴る音色が加味され、両者の融合が滅多にない見事なモーツァルトが引き出されている。歌手もケート、オットー、ショック、ディッキー、ベーメと、この時期のモーツァルト歌手が見事に揃っており、特に究めつけのベーメのオスミンは最高。 この公演は、祝祭劇場(現在の祝祭小劇場、1300席ほど)ではなく、かつての宮廷劇場、ランデステアター (州立劇場)での上演。席数わずか700席程の小さな劇場なので、歌に台詞に無理をする必要がなくのびのびしており、また小劇場ならではの舞台と客席が一体となって密度の高さものとなっている。これはスタジオ録音では絶対に味わえない醍醐味。録音もモノラルながら十分な音質。 | ||
バーバー:歌劇「ヴァネッサ」 幕間のバーバーの談話 |
エリナー・スティーバー(S;ヴァネッサ) ロザリンデ・エリアス(エリカ) ニコライ・ゲッダ(T;アナトール) イーラ・マラニウク(Ms;老男爵夫人) ジョルジョ・トッツィ(B;老医師)他 ディミトリ・ミトロプーロス指揮 VPO | |
録音:1958年8月16日、ライヴ。バーバーの傑作「ヴァネッサ」、ミトロプーロスとウィーン・フィルのライヴが発掘。おそらく初出音源。 「ヴァネッサ」は、同じ年の1月15日にメトロポリタン歌劇場で初演、大成功を収め、春にはRCAによって録音もされた。そして夏のザルツブルク音楽祭で上演、スティーバー、エリアス、ゲッダ、トッツィらの主要キャストとミトロプーロスの指揮は共通している。 物語は、20年前に恋人アナトールに棄てられたヴァネッサが、彼の同名の息子と出会い、恋に落ちるが、息子アナトールは同時に彼女の姪エリカを誘惑、結局ヴァネッサとアナトールが結婚、エリカは次の「アナトール」が来るまで館で待つことになる、というもの。このザルツブルクの上演は、バーバーへの理解のなさから批評で叩かれしまっているが、演奏そのものは大変高水準、ミトロプーロスの指揮も、セッション録音より明らかに熱が入っている。ザルツブルクのORFのスタジオに保管されていた秘蔵テープからの蔵出し音源で、モノラルながら音も上々。特典に、幕間でのバーバーの談話を収録。 | ||
ジュリーニ追悼、初出音源 1987.8.2 モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 マーラー:交響曲「大地の歌」(*) |
ブリギッテ・ファスベンダー(A;*) フランシスコ・アライサ(T;*) カルロ・マリア・ジュリーニ指揮 VPO | |
録音:1987年8月2日、祝祭大劇場、ザルツブルク、ライヴ、ステレオ。(*)は初出音源。2005年6月14日、巨匠ジュリーニ永眠。享年91歳。この訃報を受けて世界中が悲しみに打ちひしがれるなか、オルフェオから思いがけない知らせが飛び込んできた。スタジオ盤でも起用したお気に入りの独唱陣をそのまま迎えた「大地の歌」は、そのベルリン・フィル盤(1984年2月15日-17日、スタジオ収録[DG]/1984年2月14日、ライヴ[SARDANA SACD-170; CD-R使用、廃盤])から3年後のライヴ。ジュリーニ後年のスタイル、途方もなく大きな構えによる音楽運びがよりいっそう深化を遂げており、まさに圧巻。第6楽章「告別」など、時間の流れをほとんど忘れさせてしまうかのような魔法に彩られている。オケの魅力は言うまでもなく、ウィーン・フィルの美しさはため息のでるほど。さらに贅沢にも大地の歌だけでなく、同日のモーツァルトの40番までまとめて聴けるとは! おそらく以前HALLOOから出ていた演奏だがマスターからの初復刻。ジュリーニのモーツァルトは事のほか少なく、40番もベルリン・フィル(1991年、SONY)、ニュー・フィルハーモニア管(1965年、DECCA)以来。遅めのテンポで進められるうち、耽美的なまでの世界が拡がってゆく。音質も申し分なく、これは名匠を偲ぶにまたとないアルバムといえよう。 | ||
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 | ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 VPO | |
録音:1949年8月30日。 これはLP時代から一体どれくらいの種類の盤が発売されたやら、という有名な録音。クナッパーツブッシュが指揮したブルックナーの第7交響曲はライヴで2種類しか録音が残されておらず、その一つがこれ。61歳のクナーの張りのある音楽と、ウィーン・フィルの瑞々しい音色が曲想にぴたりとマッチしている。オーストリア放送協会が保管していた、当時の赤白赤(Rot-Weiss-Rot)放送のコピーを使用。1949年のライヴとしては極上といってよい明瞭な音。 | ||
ドヴォルジャークとその時代 ドヴォルジャーク: 4つの歌 Op.2[わが歌よ響け/ それは何と素晴らしい夢だったことか/ 私の心は悲しみに沈む/静かな山で](#)/ 夕べの歌 Op.3[汝、空の彼方の星よ/ 私はお前のおとぎ話の騎士/ 神様が一番お喜びのとき](**)/ 4つの歌 Op.82〜 [私にかまわないで/小川のほとりで](+)/ グリーグ:6つの歌曲 Op.48〜[薔薇の季節に/ある夢](+) ブラームス: 4つの歌 Op.43〜[永遠の愛について/五月の夜](+) ドヴォルジャーク: 「ジプシーの歌」Op.55〜[私の歌が鳴り響く/愛の賛歌/ さあ聞けよトライアングル/わが母の教えたまいし歌/ 鷹の翼は](*) モラヴィア二重唱曲(13曲)(+/#) 黒人霊歌:深い川(**)/バイ・アン・バイ(**)/ イエスのそばへ逃れて行こう(**) フェアウェル:3つのインディアンの歌 Op.32(*) キャドマン: 4つのアメリカ・インディアンの歌 Op.35〜2曲(*) マクダウェル:8つの歌 Op.47〜海(*) アイヴズ:わが母の教えたまいし歌(*) ドヴォルジャーク:愛の歌 Op.83〜 [ああ、私たちの愛/多くの人の心に死の思いがある/ ある家のあたりをさまよい/ それが私には分かるのです、楽しい希望を持って/ お前の甘い眼差しに魅せられ/ おお、ただひとりのいとしい女](#) ブラームス:4つの厳粛な歌 Op.121 [世の人に臨むところのことは獣にも臨む/ 私はまた、日の下に行われるすべてのしいたげを見た/ ああ死よ、お前を思い出すのは何とつらいことか/ たとえ私が、 人々の言葉や御使いたちの言葉を語っても](**) マーラー:原光(#) ドヴォルジャーク:「聖書の歌」Op.99〜 [雲と暗闇は主のまわりにあり/ おお神よ、私の祈りを聞きたまえ/主はわが牧者/ バビロンの川のほとりに/ 主に向かって新しい歌を歌え](*) |
トマス・ハンプソン(Br) バーバラ・ボニー(S) ミシェル・ブリート(Ms) ゲオルク・ツェッペンフェルト(B) ヴォルフラム・リーガー(P) | |
録音:2004年8月17日。 ドヴォルジャークの没後100年であった2004年には多くの記念行事があったが、その中でも世界的に特に注目されたのが、このザルツブルク音楽祭での歌曲の演奏会だった。ドヴォルジャークの歌曲と同時代に生きた作曲家の歌曲を取上げて、ドヴォルジャークの時代を浮き上がらるという内容で、特にあまり知られていない合衆国の歌曲を取上げて大きな成果をあげていた。 もちろんザルツブルクならではの歌手の豪華さ。ハンプソンが中心となって、ボニーも加わっている。ミシェル・ブリートは2005年4月に新国立劇場の「フィガロの結婚」でケルビーノを歌って好評を博した南アフリカ出身のドイツのメゾソプラノ。ゲオルク・ツェッペンフェルトはまだ若いながらもドレスデンを中心にメキメキ頭角を現している期待の本格バス。知的刺激に満ちたプログラミングと、素晴らしい歌を楽しめる2枚組。 | ||
レオニード・コーガン〜1978年ザルツブルク音楽祭ライヴ ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12 No.1 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.108 フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 ラヴェル:ツィガーヌ |
レオニード・コーガン(Vn) ニーナ・コーガン(P) | |
録音:1978年8月8日ザルツブルク祝祭大劇場、ライヴ。 オイストラフと比肩して並び称されるロシアの名手コーガン。すぐれた教育者としても知られ、門下にはヴィクトリア・ムローヴァやわが国の佐藤陽子、藤川真弓らがいる。58歳の若さで亡くなったこともあり、不幸にもけっして録音に恵まれていたといえないコーガンは、メジャーに数多くの録音を残したオイストラフに比べるとあまりにも対照的。 そこへ、なんとザルツブルク音楽祭のリサイタル・ライヴ盤が登場。もちろん完全初出。共演は彼の最良の理解者で、晩年のパートナーであった愛娘ニーナ。ブラームスやラヴェルなど選りすぐりのプログラムで、知性と情熱とのバランスがとれた名手を偲ぶ格好の内容。 | ||
シューマン: リーダークライス Op.24/リーダークライス Op.39 歌曲集「詩人の恋」Op.48 |
ペーター・シュライヤー(T) アンドラーシュ・シフ(P) | |
録音:2002年7月9-10日、ドレスデン、ルカ教会。 ドイツが誇る名テノール、ペーター・シュライヤーは2005年7月29日に70歳を迎えたが、これは67歳直前の演奏。歳を重ねても、とても「爺さん」なんて呼べない歌には頭が下がる。しかも2つのリーダークライスに「詩人の恋」と、シューマニアーナを喜ばせる内容。いずれもシュライヤーが得意とし長年歌って絶賛されてきたものだというのは言うまでもないが、ここでも円熟としか言いようのない充実した歌を聴かせる。加えて伴奏がアンドラーシュ・シフという豪華さ。録音会場は、数々の名録音を生み出したことで知られるドレスデンのルカ教会。 | ||
ORFEOR-660513 (13CD) 廃盤 |
クナ1956年の「指輪」がついに当レーベルから! ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指輪」 ハンス・ホッター(Br;ヴォータン/さすらい人) ヴォルフガンク・ヴィントガッセン(T;ジークムント/ジークフリート) アストリッド・ヴァルナイ(S;ブリュンヒルデ) ヨゼフ・グラインドル(B;ファゾルト/フンディング/ハーゲン) グスタフ・ナイトリンガー(B;アルベリヒ) パウル・クーエン(T;ミーメ) ルートヴィヒ・ズートハウス(T;ローゲ) ヘルマン・ウーデ(Br;グンター) グレ・ブラウエンステイン(S;フライア/ジークリンデ/グートルーネ)他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮バイロイト祝祭o.&cho. | |
R.シュトラウス:歌劇「エレクトラ」(抜粋/2種)
アストリッド・ヴァルナイ(S:エレクトラ;*) ジーン・マデイラ(Ms:クリテムネストラ;*) ヒルデ・ツァデク(S:クリソテミス;*) マライケ・ファン・デア・ルフト(S:エレクトラ;#) マルタ・メードル(Ms:クリテムネストラ;#) エンリケタ・タレス(S:クリソテミス;#)他 アーノルト・クヴェンネト指揮(*/#) ライン・ドイツオペラo.&cho.(*/#) | ||
録音:1964年2月21日(*)、1964年12月6日(#)、デュッセルドルフ、モノラル。 ORFEOから新たにライン・ドイツオペラ(Deutsche Oper am Rhein)のライブ録音が登場。ライン・ドイツオペラはデュッセルドルフとデュイスブルクを拠点としている由緒ある歌劇場。今回リリースされるのは1964年の「エレクトラ」2公演の抜粋。2月21日の公演はヴァルナイのエレクトラ、マデイラのクリテムネストラという当り役二人が最高。一方12月6日は何といってもメードルのクリテムネストラが聴きもの。ファン・デア・ルフトはハーグ生まれのオランダのドラマティック・ソプラノ。指揮のアーノルト・クヴェンネト(1905-1998)は1951年から1987年までライン・ドイツオペラの指揮者として水準向上に貢献した。 | ||
ウィーン・オペラ祭 1955〜ハイライト | ||
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」〜抜粋 [序曲/第1幕〜囚人の合唱の場面/第2幕〜フィナーレ] ・録音:1955年11月5日。 おそらく以前 FREQUENZからCD化されていた物。 マスターからの初復刻。 |
マルタ・メードル(S:レオノーレ) アントン・デルモータ(T:フロレスタン) パウル・シェフラー(Br:ピツァロ) ルートヴィヒ・ウェーバー(B:ロッコ) イルムガルト・ゼーフリート (S:マルツェリーネ) ヴァルデマール・クメント(T:ヤキーノ)他 カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」〜抜粋(ドイツ語版) ・録音:1955年11月6日。BMGから全曲発売されたCDと同内容。 |
ジョージ・ロンドン (Br:ドン・ジョヴァンニ) エーリヒ・クンツ(B:レポレッロ) リーザ・デラ・カーサ(S:ドンナ・アンナ) セーナ・ユリナッチ(S:エルヴィーラ) アントン・デルモータ(T:オッターヴィオ) イルムガルド・ゼーフリート(S:ツェルリーナ) ワルター・ベリー(B:マゼット) ルートヴィッヒ・ウェーバー(B:騎士長) カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」〜第3幕(ドイツ語版) ・録音:1955年11月11日。第3幕を全て収録。 何とクーベリックの指揮するヴェルディ。 たしか今回が初CDで、マスターからも初復刻。 |
レオニー・リザネク(S:アイーダ) ハンス・ホップ(T:ラダメス) ジーン・マデイラ(Ms:アムネリス) ジョージ・ロンドン(Br:アモナズロ) ゴットロープ・フリック(B:ランフィス)他 ラファエル・クーベリック指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
ワーグナー: 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第3幕から [ベックメッサーの場面から五重唱まで] ・全曲盤(ORFEOR-667054)と同内容。 |
フリッツ・ライナー指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho.他 | |
ベルク:「ヴォツェック」〜第3幕第1場,第3場 ・録音:1955年11月25日。 Andanteレーベルから全曲発売されたCDと同内容。 |
ワルター・ベリー(B:ヴォツェック) クリステル・ゴルツ(S:マリー) カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」〜抜粋 ・録音:1955年11月16日。BMGから全曲発売されたCDと同内容。 |
マリア・ライニング(S:元帥夫人) クルト・ベーメ(B:オックス男爵) セーナ・ユリナッチ(S:オクタヴィアン) ヒルデ・ギューデン(S:ゾフィー)他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
R.シュトラウス:「影のない女」〜第3幕から ・全曲盤(ORFEOR-668053)と同内容。 |
カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho.他 | |
ウィーン国立歌劇場の再建記念の7公演の全てをハイライト収録した贅沢な3枚組。ことに貴重なのは、まさに柿落としの「フィデリオ」と、珍しくクーベリックがヴェルディを指揮しての「アイーダ」。どちらも今回がマスターからの初復刻で、さらにクーベリックの「アイーダ」はおそらく初CD化。この2つだけのために買う価値は十分あるセットである。もちろん他の録音も含め、全て蔵出し音源。貴重な舞台写真、アーティスト写真多数の約100ページのブックレット(独英仏語)も充実。 | ||
初CD化、ライナーの「親方歌手」 ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 |
パウル・シェフラー(Br:ザックス) ゴットロープ・フリック(B:ポーグナー) エーリヒ・クンツ(Br:ベックメッサー) ハンス・バイラー(T:ヴァルター) イルムガルト・ゼーフリート(S:エーファ) マレイ・ディッキー(T:ダーヴィト) ロゼッテ・アンダイ(Ms:マグダレーネ)他 フリッツ・ライナー指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1955年11月14日。以前MELODRAMからLPで出ていた物だが、たしか今回が初CD化となる物。ライナーの同曲全曲録音は、他に1952年のメトロポリタン歌劇場ライヴがある(ARCHIPEL ARPCD-0063)。 大戦で破壊されたウィーン国立歌劇場は戦後再建され、1955年11月5日に「フィデリオ」で柿落としされた(指揮は監督のベーム)。この時は記念行事として、信じられないほど豪華な上演が組まれた。ベームは他に「影のない女」、「ヴォツェック」、「ドン・ジョヴァンニ」(ドイツ語)を、クナッパーツブッシュが「バラの騎士」、クーベリックが「アイーダ」(ドイツ語)。そして、その中にあって異彩を放っていたのが、フリッツ・ライナーが指揮した「マイスタージンガー」であった。これはもう絶句ものの大名演。驚くほど引き締まったオーケストラの醍醐味。しかもキャストもシェフラー、クンツ、フリック、バイラー、ゼーフリートらウィーンの名歌手総動員、さらに若きエーベルハルト・ヴェヒターがナハティガルを歌っている。ORFの蔵出し音源で、音質も年代にしては十分。 | ||
ベーム1955年の「影のない女」ライヴ、初出 R.シュトラウス:歌劇「影のない女」 |
ハンス・ホップ(T:皇帝) レオニー・リザネク(S:皇后) ルートヴィヒ・ヴェーバー(B:バラク) クリステル・ゴルツ(S:バラクの妻) クルト・ベーメ(B:霊界の使者) エリーザベト・ヘンゲン(Ms:乳母)他 カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1955年11月9日、ライヴ。初出音源。 カール・ベームがシュトラウスと個人的に親交があり、作品に深い愛情を持っていたのことは良く知られている。中でもベームにとって「影のない女」は格別の作品だったようで、ウィーン、ザルブルクで強力な上演をしばしば行い、この難解な作品の真価を広く知らしめた。当然、ウィーン再建記念公演でも取上げ、大評判をとった。この直後にDECCAでほぼ同キャストでスタジオ録音を残している(バラクだけシェフラーに代わっている)。ライブの方が熱気が優っているのは当然、壮年期のベームならではのジンジン来るシュトラウス・サウンドが満喫できる。またウィーンの偉大なバス、ウェーバーが渾身の大熱演。ORF収録でウィーン国立歌劇場のライブラリーに保管されていた秘蔵音源からのCD化。 | ||
ワルター、マスターから初復刻 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 |
ヒルデ・ギューデン(S) エリーザベト・ヘンゲン(A) エーリヒ・マイクト(T) ゴットロープ・フリック(B) ブルーノ・ワルター指揮VPO ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1955年11月13日、ウィーン国立歌劇場。以前 NUOVA ERA から出ていた音源だが、マスターから初復刻。ワルターの同曲ライヴは意外と少なく、他には1947年のロンドン・ライヴがあるだけ(MUSIC AND ARTS/MUA-4733) かつて録音状態の悪い盤で流通しただけだった伝説の演奏がついにマスターから初復刻。戦後のワルターとウィーン・フィルのライヴは随分発掘されたが、これは残る中でも特に大物。ウィーン国立歌劇場がベーム指揮の「フィデリオ」で柿落としをしてちょうど一週間後の1955年11月13日、ワルターはウィーン国立歌劇場で、ブルックナーのテ・デウムと共に、ベートーヴェンの第9交響曲を演奏した。1955年といえば、ワルターの生涯の中でも最も気力の漲ぎっていた時期、加えて記念行事的演奏会、それだけにウィーン・フィルもルーティンなところは一切なく、全パートがフル稼働しているような、熱気と充実感に満ちた演奏になっている。また第3楽章での綿々とした弦、管の美しさはさすがウィーン・フィル。これはワルターの全録音中でも重要な物の一つであろう。 オーストリア放送協会収録で、ウィーン国立歌劇場が保管していた貴重な蔵出音源を使用、1955年のライヴとしては上々の音質。 | ||
ベームのモツレク、1955年 モーツァルト:レクイエム K.626(*) フリードリヒ・ヘルダーリン「人間讃歌」(+) |
イルムガルト・ゼーフリート(S) ヒルデガルト・ レッセル=マイダン(A) アントン・デルモータ(T) ゴットロープ・フリック(B) カール・ベーム指揮VPO ウィーン国立歌劇場cho.(以上:*) ラウール・アスラン(朗読;+) | |
録音:1955年11月20日、ウィーン国立歌劇場。 ベームがモーツァルトのレクイエムに特別の思い入れをしていたことは、残された録音(スタジオ2種、映像2種)がすべて素晴らしい名演であることからも明らかである。この録音は、上記のワルター「第9」の一週間後、1955年11月20日にウィーン国立歌劇場で行われた公演。そのため当時のベームにしても一層気宇が大きく、合唱を雄弁に歌わせている。歌手4人も優秀、オーケストラともども、スタジオの中のガチガチの演奏ではなく、ヒューマンな味のある秀演である。レクイエムの前に、ブルク劇場の名優ラウール・アスラン(「未完成交響楽」のサリエーリ役)が、フリードリヒ・ヘルダーリン「人間讃歌」を朗読しており、これもそのまま収録されている。 | ||
ニコライ・ギャウロフ〜ウィーン国立歌劇場でのライヴ録音集 ヴェルディ:歌劇「シモン・ボッカネグラ」(*)、 「ドン・カルロ」(+)、「アッティラ」(#)、「マクベス」(**)、 ロッシーニ:歌劇「セビリャの理髪師」(++)、 チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」(##)、 ムソルグスキー:歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」(***) からのアリア、場面 |
ニコライ・ギャウロフ(B) エーベルハルト・ヴェヒター(Br;*) ロハンギス・ヤシュメ(Ms;***) ヴァルデマール・クメント、 カール・テルカル(T;***) ヨゼフ・クリップス指揮(*) ホルスト・シュタイン(+) ジュゼッペ・シノーポリ指揮(#/**) ミゲル・ゴメス・マルティネス指揮(++) 小澤征爾指揮(##) ロベルト・スタノフスキ(***) ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1969年3月28日(*)、1970年10月25日(+)、1980年12月21日(#)、1982年2月7日(**)、1979年9月1日(++)、1998年5月20日(##)、1976年2月21日(***)、ウィーン国立歌劇場。 2004年に惜しくも亡くなったブルガリア出身の世界的大バス歌手、ニコライ・ギャウロフ(1929〜2004)、そのウィーン国立歌劇場でのライヴ録音を集めたアルバム。(+)(#)(##)はORFEOから全曲盤の発売があるが、(**)(++)(***)はどれも初出と思われる。 ギャウロフは活動期間がほとんど半世紀に迫るほど長く、亡くなる直前まで元気に歌っていたが、それでも1960年代から80年代初め頃までの全盛期は、声の張りと美しさが格別でゾクゾクする響きを持っていた。特に聴きものは「シモン」、クリップスのびっくりするほど躍動的な指揮に、ヴェヒターの共演と、白熱の舞台。 | ||
ウィーン国立歌劇場再建50周年記念祭 ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番[小澤征爾指揮] モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より [カタログの歌,ひどい人ですって?…もう言わないで/シャンパンのアリア/ ぶってよ,マゼット…第1幕フィナーレ] [トマス・ハンプソン(Br:ドン・ジョヴァンニ) エディタ・グルベローヴァ(S:ドンナ・アンナ) ミヒャエル・シャーデ(T:ドン・オッターヴィオ) ソイレ・イソコスキ(S:ドンナ・エルヴィーラ) イルディコ・ライモンディ(S:ツェルリーナ) フェルッチョ・フルラネット(Br:レポレッロ)他 ズービン・メータ指揮] R.シュトラウス:歌劇「影のない女」第3幕〜私に委ねられた,彼の愛を私が受けないなら [ヨハン・ボータ(T:皇帝) リカルダ・メルベス(S:皇后) ファルク・シュトルックマン(Br:バラク) デボラ・ポラスキ(S:その妻)他 フランツ・ヴェルザー=メスト指揮] R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」第3幕〜マリー・テレーズ!〜幕切れ [ソイレ・イソコスキ(S:元帥夫人) アンゲリカ・キルヒシュラーガー(Ms:オクターヴィアン) ゲニア・キューマイアー(S:ゾフィー) ゲオルク・ティヒ(Br:ファーニナル) クリスティアン・ティーレマン指揮] ヴェルディ:歌劇「アイーダ」第3幕 [ヴィオレタ・ウルマーナ(S:アイーダ) ヨハン・ボータ(T:ラダメス) ナディア・クラステヴァ(Ms:アムネリス) フランツ・グルントヘーバー(Br:アモナズロ) ダニエーレ・ガッティ指揮] ヴェルディ:歌劇「アイーダ」第4幕第1場〜二重唱 [プラシド・ドミンゴ(T:ラダメス) アグネス・バルツァ(Ms:アムネリス) ダニーエレ・ガッティ指揮] ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕〜 前奏曲,リラの花が何とやわらかく,目覚めよ! [ブリン・ターフェル(Br:ザックス) クリスティアン・ティーレマン指揮] ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」第2幕〜フィナーレ [ヨハン・ボータ(T:フローレスタン) デボラ・ポラスキ(S:レオノーレ) トマス・ハンプソン(Br:ドン・フェルナンド)他 小澤征爾指揮] ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:2005年11月5日、ウィーン国立歌劇場。 2005年の世界のオペラ界の行事の中でも最も注目されたものの一つが、ウィーン国立歌劇場再建50周年記念ガラ・コンサート。大戦で破壊された劇場が1955年に再建された時の公演演目を抜粋で演奏して祝すという内容で、出演者たちが豪華なのは当然のこと。指揮者は、ティーレマン、ヴェルザー=メスト、ガッティ、小澤、メータ。歌手も、ソプラノはグルベローヴァ、ポラスキ、ウルマーナ、メルベス、イソコスキ、メッゾはバルツァ、キルヒシュラーガー、テノールはドミンゴ、ボータ、バリトンに至ってはターフェル、ハンプソン、シュトルックマン、グルントヘーバー、バスはフルラネット。これだけの人たちが結集した興奮の一夜、どれもこれもすごい盛り上がりっぷりである。さらにオーケストラはキュッヒル&ヒンクを筆頭に豪華メンバー、会場にはオーストリア大統領ハインツ・フィシャーを始めとする要人がずらりと並び、おまけに往年の名歌手、指揮者も来賓として招かれていたというから、まさに国家的記念祝典。式典の雰囲気を音でたっぷり楽しみたい。 | ||
サヴェリオ・メルカダンテ(1795-1870): 歌劇「誓い」 |
プラシド・ドミンゴ(T;ヴィスカルド) アグネス・バルツァ(Ms;ビアンカ) マーラ・ザンピエーリ(S;エライーザ) ロバート・カーンズ (Br;マンフレード)他 ゲルト・アルブレヒト指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1979年9月9日、ウィーン国立歌劇場(演奏会形式)。 ドミンゴ、バルツァ、ザンピエーリという豪華キャストで珍しいオペラ。メルカダンテは、ロッシーニ(1792年生まれ)とドニゼッティ(1797年生まれ)とほぼ同世代、ドニゼッティが1838年にパリに移ってからヴェルディの人気が不動になるまで、イタリアのオペラ界は彼が天下を取っており、大御所だった。またメルカダンテは、フランスのグランドオペラの手法をいち早くイタリアオペラに取り入れた改革者としても知られ、ヴェルディがそこから多くを学んでいることでも有名。 「誓い」は、1837年にスカラ座で初演されたメルカダンテの代表作。エライーザはヴィスカルドを愛しているが、彼は人妻ビアンカを愛しており、彼女の夫マンフレードは嫉妬、一方ビアンカはかつてエライーザの父の命を救った恩人だった、という複雑な人間関係の中、エライーザはビアンカを助け死んでしまう、という波乱万丈の話。当盤は1979年9月、ウィーン国立歌劇場での行われた演奏会形式上演のライヴ。驚くほど瑞々しいドミンゴとバルツァはもちろん、この前年にスカラ座の「仮面舞踏会」でセンセーションを巻き起こしたザンピエーリと、実に充実したキャスト。さらにご存知アルブレヒトの引き締まった音楽によって、メルカダンテのオペラが生き返っている。 | ||
ミトロプーロス最後の ウィーン国立歌劇場プロダクション ヴェルディ:歌劇「運命の力」 |
ジュゼッペ・ディ・ステファノ (T;アルヴァーロ) アントニエッタ・ステッラ(S;レオノーラ) エットーレ・ バスティアニーニ(Br;ドン・カルロ) ジュリエッタ・シミオナート (Ms;プレチオシルラ)他 ディミトリ・ミトロプーロス指揮VPO ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1960年9月23日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。モノラル。MYTOから2MCD-004.228という番号で出ている演奏で、以前GDSからもCD化されていたが、今回がマスターからの初復刻。 ウィーン国立歌劇場の歴史でも語り草となった伝説の名演、1960年9月の「運命の力」がORFEOから登場! 約一ヵ月後、11月2日に急逝してしまうミトロプーロス。その神がかったとしか言いようのない絶品の音楽には、ただただ圧倒されるばかりで、あまたの「運命の力」の中でも格別の魅力を放つ。しかも歌手は、当時芸術監督だったカラヤンがスカラ座から引っ張ってきたドリームキャスト。ステッラ、ことに渾身の絶唱を聴かせるディ・ステファノ、バスティアニーニと超強力、さらに脇をウィーンの実力派が固める。 ウィーン国立歌劇場へ奇跡的に保存されていた、ORF 収録のマスターのコピーを使用、音質はこの年代のライヴとしては極めて鮮明。イタリアオペラ・マニアもミトロプーロス・ ファンも飛びつきの名盤!!! なお、第3幕のアルヴァーロとカルロの決闘の場面は上演でカットされており、また当時のドイツ語圏の慣習として、第1幕をプロローグとして扱い、序曲がその後に演奏されている。 CDの裏と背に "STREO" の表示がありますが、実際には "MONO" 。このまま継続販売されますので、ご注意下さい。 | ||
マタチッチ唯一の「アンドレア・シェニエ」、 テバルディ、コレッリ、バスティアニーニの強烈さ ジョルダーニョ:歌劇「アンドレア・シェニエ」 |
フランコ・コレッリ(T;アンドレア・シェニエ) レナータ・テバルディ(S;マッダレーナ) エットーレ・バスティアニーニ (Br;カルロ・ジェラール) マルガレーテ・ ショーンステッド(Ms;ベルシ) エドマンド・ハーシェル(Br;ルーシェ) エリーザベト・ヘンゲン (Ms;コワニー伯爵夫人) ヒルデ・コネツニ(S;マデロン)他 ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1960年6月26日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。モノラル。CETRA(廃盤)やOPERA DORO(OPD-1303)などから発売がある録音だが、マスターからの初復刻。マタチッチ唯一の同曲指揮盤。117'41"。 強烈なライヴがORFEO から登場。この1960年6月の「アンドレア・シェニエ」は、テバルディ、コレッリ、バスティアニーニという、「シェニエ」にはこれ以上考えようのないほどの強力キャスト。特に全盛期のコレッリは、シェニエを歌うために生まれてきたのではないか、というほどのハマリ役。ラストのテバルティとの二重唱では、マタチッチの剛毅な音楽とも相まって、扇情の激流にクラクラとなる。脇はヘンゲン、コネツニといった往年の名歌手まで起用、ウィーンの実力派で固められている。 ウィーン国立歌劇場のライブラリーに残されていた、ORF 収録のマスターのコピーを使用、音質はこの年代のライヴとしては極めて鮮明。 CDの裏と背に "STREO" の表示がありますが、実際には "MONO" 。このまま継続販売されますので、ご注意下さい。 | ||
アントン・デルモータ 1944-1981 モーツァルト: 「魔笛」から(3種)[イルムガルト・ゼーフリート(S;パミーナ;#) カール・ベーム指揮(*/#) トーマス・ザンデルリング指揮(+) VPO(*)、VStO(#/+)/ 1950年9月14日(*)DECCA、1944年11月14日-16日(#)、1981年1月21日(+)]/ 「ドン・ジョヴァンニ」からDE(2種)[セーナ・ユリナッチ(S;ドンナ・エルヴィーラ;##) リーザ・デラ・カーザ(S;ドンナ・アンナ;##) カール・ベーム指揮 VPO(**)、VStO(##)/1950年9月14日(**)、1955年11月6日(##)]/ 「コジ・ファン・トゥッテ」から[イルムガルト・ゼーフリート(S;フィオルディリージ) パウル・シェフラー(Br;ドン・アルフォンソ) エーリヒ・クンツ(Br;グリエルモ) カール・ベーム指揮VPO/1956年8月8日、ザルツブルク] ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から[パウル・シェフラー(Br;ハンス・ザックス) ハンス・クナッパーツブッシュ指揮VPO/1951年9月DECCA] ベートーヴェン:「フィデリオ」から[エリザベート・シュヴァルツコップ(S;マルツェリーネ) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮VPO/1950年8月5日、ザルツブルク]/ 「フィデリオ」から[カール・ベーム指揮VStO/1955年11月5日] R.シュトラウス: 「ばらの騎士」から[ルートヴィヒ・ウェーバー(B;オックス男爵)エーリヒ・クライバー指揮VPO/1954年6月DECCA] 「アラベラ」から[リーザ・デラ・カーザ(S;アラベラ) ゲオルグ・ショルティ指揮VPO/1957年6月DECCA] 「カプリッチョ」から[エリザベート・シュヴァルツコップ(S;伯爵夫人) パウル・シェフラー(Br;ラ・ロシュ) カール・ベーム指揮VStO/1960年5月15日] チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」からDE(3種)[レオニー・リザネク(S;タチアーナ;***) ジョージ・ロンドン(***)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(###)(Br;オネーギン) ベリスラフ・クロブチャール指揮(***)、ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮(###)、ペーター・ シュナイダー指揮(+++) VStO/1955年6月17日(***)、1961年1月26日(###)、1973年11月10日(+++)] ショスタコーヴィチ:「カテリーナ・イズマイロヴァ」からDE[インゲ・ボルク(S;カテリーナ) フリッツ・ウール(T;セルゲイ) セルジュ・ボド指揮VStO/1968年5月10日] プフィッツナー:「パレストリーナ」から[ハンス・スワロフスキー指揮VStO/1970年5月12日] 以上、アントン・デルモータ(T) | ||
録音:特記以外はウィーン。原盤:DECCA DECCA。オケ略号:VPOVPO、ウィーン国立歌劇場o.VStO。ドイツ語歌唱:DE。1950年代を代表するウィーンの名モーツァルト・テノール、アントン・デルモータ(1910-1989)の、ライヴを中心とした録音集。モーツァルトを得意とした人だけに、「魔笛」のタミーノ、「ドン・ジョヴァンニ」のドン・オッターヴィオ、「コジ・ファン・トゥッテ」のフェルランドと、素敵な歌が記録されている。また、チャイコフスキーの「エフゲニー・オネーギン」のレンスキーとトリケ、ショスタコーヴィチの「カテリーナ・イズマイロヴァ」のジノーヴィなど、珍しいロシアオペラも含まれている。1981年の「魔笛」のタミーノでもまだまだ立派な歌、一世を風靡した名歌手の全貌が収められている。 | ||
セーナ・ユリナッチ モーツァルト:「フィガロの結婚」から [セーナ・ユリナッチ(Ms;ケルビーノ) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮VPO/録音:1950年6月、EMI録音] プフィッツナー:「パレストリーナ」から [セーナ・ユリナッチ(S;イギーノ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;シッラ) ローベルト・ヘーガー指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1964年12月16日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] R.シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」から [セーナ・ユリナッチ(S;作曲家) パウル・シェフラー(Br;音楽教師) ジェス・トーマス(T;テノール歌手) クリスタ・ルートヴィヒ(S;プリマドンナ) レリ・グリスト(S;ツェルビネッタ)他 カール・ベーム指揮VPO/ 録音:1964年7月26日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ] R.シュトラウス:「バラの騎士」から [セーナ・ユリナッチ(Ms;オクタヴィアン) マリア・ライニング(S;元帥夫人) ヒルデ・ギューデン(S;ゾフィー) ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1955年11月16日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] ベートーヴェン:「フィデリオ」から [セーナ・ユリナッチ(S;マルツェリーネ) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウィーン国立歌劇場o. 録音:1953年10月12日、アン・デア・ウィーン劇場、ライヴ] モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」から(ドイツ語歌唱) [セーナ・ユリナッチ(S;ドンナ・エルヴィーラ) ジョージ・ロンドン(Br;ドン・ジョヴァンニ) エーリヒ・クンツ(Br;レポレッロ) カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場o./録音:1955年11月6日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] プッチーニ:「蝶々夫人」から [セーナ・ユリナッチ(S;蝶々夫人) エルマンノ・ロレンツィ(T;ピンカートン) ベリスラフ・クロブチャール指揮ウィーン国立歌劇場o. 録音:1961年3月25日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] モーツァルト:「フィガロの結婚」から [セーナ・ユリナッチ(S;伯爵夫人) ハインツ・ワルベルク指揮VPO/ 録音:1962年7月26日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ] モンテヴェルディ:「ポッペアの戴冠」から [セーナ・ユリナッチ(S;ポッペア) ゲルハルト・シュトルツェ(T;ネローネ) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1963年4月1日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] チャイコフスキー:「エウゲニ・オネーギン」から [セーナ・ユリナッチ(S;タチアーナ) ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1961年1月26日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] ヤナーチェク:「イェヌーファ」から [セーナ・ユリナッチ(S;イェヌーファ) マルタ・メードル(Ms;コステルニチカ) ヤロスラフ・クロンブホルツ指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1964年4月7日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] ヴェルディ:「ドン・カルロ」から [セーナ・ユリナッチ(S;エリザベッタ) プラシド・ドミンゴ(T;カルロ) シルヴィオ・ヴァルヴィーゾ指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1968年6月17日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] プッチーニ:「トスカ」から [セーナ・ユリナッチ(S;トスカ) カルロ・コッスッタ(T;カヴァラドッシ) アンドレ・クリュイタンス指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1966年12月15日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] R.シュトラウス:「バラの騎士」から [セーナ・ユリナッチ(S;元帥夫人) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;オクタヴィアン) ハインツ・ワルベルク指揮ウィーン国立歌劇場o./ 録音:1972年6月21日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ] | ||
セーナ・ユリナッチは、1921年ボスニアに生まれたソプラノ。父がクロアチア人、母がウィーンの女性。ザグレブで学び、ここで1942年にデビュー。1944年、23歳の時にカール・ベームの招きでウィーン国立歌劇場と契約、戦後にメキメキと頭角を現し、1950年代から1970年代まで広く活躍した。1983年に舞台から引退。ソプラノながらメゾもよく歌い、ことに「バラの騎士」のオクターヴィアンは彼女の最大の当たり役。このCD 2枚には、1950年から1972年まで、20年以上の録音を収録。ケルビーノ、オクターヴィアン、作曲家といった彼女の得意の役から、伯爵夫人、元帥夫人といったより成熟した役、エリザベッタ、蝶々さん、トスカといったイタリアオペラのヒロイン、さらにイェヌーファやタチアーナといったスラヴ系のオペラまで、ユリナッチの芸の幅の広さには、改めて驚かされる。指揮者は、ウィーン国立歌劇場だけに、カラヤン、ベーム、クナッパーツブッシュ、クリュイタンス、マタチッチら、大変豪華。ユリナッチのファンはもちろん、ユリナッチをよく知らない人にもお勧め。 | ||
リーザ・デラ・カーザ〜アリア集 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」/「イドメネオ」 ワーグナー:「マイスタージンガー」/アイネム:「ダントンの死」 R.シュトラウス:「カプリッチョ」/「アラベラ」からの場面 リーザ・デラ・カーザ(S) カール・ベーム指揮 ヤロスラウ・クロンプホルツ指揮 ハインツ・ワルベルク指揮 ヨゼフ・クリップス指揮 ジョルジュ・プレートル指揮 ヨゼフ・カイルベルト指揮ウィーン国立歌劇場o. | ||
録音:1955年-1971年。1960年代のドイツを代表するソプラノの一人、リーザ・デラ・カーザがウィーン国立歌劇場で歌った舞台のライヴ録音。 注目は、まず「マイスタージンガー」。1961年5月27日の公演で、オットー・ヴィーナーのザックス、ヴォルフガング・ヴィントガッセンのヴァルター、指揮はハインツ・ワルベルク。「アラベラ」は1964年6月21日の公演で、ヨゼフ・カイルベルトの指揮。ORFEO D 'ORからは1958年のザルツブルク音楽祭での全曲録音がCDされているが、もちろんそれとは別の演奏。「ダントンの死」は、1967年11月9日の公演で、ヨゼフ・クリップスの指揮。「イドメネオ」は1971年3月14日の公演で、指揮はヤロスラウ・クロンプホルツ。海賊盤で出回っているものと同一と思われる。これのみステレオ録音。「ドン・ジョヴァンニ」は、1955年の歌劇場再建記念公演でのもので、BMGからCDになっていたもの。ドイツ語による上演。「カプリッチョ」は1964年3月21日の公演で、ORFEOR-734082で全曲盤の出ているもの。 | ||
サヴァリッシュ〜ワーグナー:初期オペラ3作 BOX 歌劇「妖精」(*) [クルト・モル(B;妖精王) リンダ・エスター・グレイ(S;アーダ) カーリ・レファース(S;ファルツァーナ) クリスティーナ・ラーキ(S;ツェミーナ) ジョン・アレグザンダー(T;アーリンダル) ジューン・アンダーソン(S;ローラ) シェリル・ステューダー(S;ドロッラ) ローラント・ヘルマン(Br;モラルト) ヤン=ヘンドリク・ローテリング(B;ゲルノート) ノルベルト・オルト(T;グンター)他]/ 歌劇「恋愛禁制」(#) [ヘルマン・プライ(Br;フリードリヒ) ヴォルフガング・ファスラー(T;ルツィオ) ローベルト・シュンク(T;クラウディオ) フリードリヒ・レンツ(T;アントニオ) キース・エンゲン(B;アンジェロ) ザビーネ・ハス(S;イザベラ) パメラ・コバーン(S;マリアーナ) アルフレート・クーン(B;ブリゲッラ) ライムント・グルンバッハ(Br;ダニエリ) マリアンネ・ザイベル(S;ドレッラ)他]/ 歌劇「リエンツィ」(+) [ルネ・コロ(T;リエンツィ) シェリル・ステューダー(S;イレーネ) カール・ヘルム(B;枢機卿) ヤン=ヘンドリク・ローテリング(B;シュテファノ) ヨーン・ヤンセン(Br;アドリアーノ) ボド・ブリンクマン(Br;パオロ・オルシーニ) ノーベルト・オルト(T;バロンチェリ) キース・エンゲン(B;チェッコ) カルメン・アンホルン(S;和平の使者) ヘルマン・ザペル(T;伝令) ライムント・グルムバッハ(Br;ミラノ公使) ハンス・ヴィルブリンク(Br;ロンバルディア公使) フリードリヒ・レンツ(T;ナポリ公使) アルフレート・クーン(B;バイエルン公使)他] ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮バイエルン国立o.、バイエルン国立歌劇場cho. | ||
録音:1983年7月(*/#)、1983年7月6日(+)、すべて バイエルン国立歌劇場、ミュンヘン、ライヴ。装丁:30ミリ厚紙クラムシェル。分売: ORFEO, ORFEO-062833 (*)、ORFEO D'OR, ORFEOR-345953 (#)、ORFEO D'OR, ORFEOR-346953 (+) 。2013年2月22日に亡くなったドイツの名指揮者、ヴォルフガング・サヴァリッシュによるワーグナー初期三作の録音をセット化。ワーグナー指揮者として高名だったサヴァリッシュは、ワーグナーの没後100年に当たる1983年にバイエルン国立歌劇場でワーグナーの全オペラを演奏、この時、珍しい「妖精」、「恋愛禁制」、「リエンツィ」の3作を取り上げ話題となった。これら3作はライヴ録音され、まず「妖精」が、しばらくして「恋愛禁制」と「リエンツィ」がORFEOから発売された。いずれもサヴァリッシュとバイエルン国立歌劇場の優秀なオーケストラと合唱団による優秀な演奏というのが嬉しい物。 歌手も大物が投入されている。「妖精」にはクルト・モルの他、若き日のステューダー、アンダーソン、ローテリングらが加わっている。「恋愛禁制」はなんと言ってもヘルマン・プライが目玉、そしてローベルト・シュンクとザビーネ・ハス。「リエンツィ」は、極め付けのルネ・コロのタイトルロールを筆頭に、ステューダー、ローテリングも参加。本来男装メゾ・ソプラノ役のアドリアーノを、オランダ出身のハイバリトンのヨーン・ヤンセンに歌わせているのが特徴。いずれにおいても、準主役、脇役にはバイエルン国立歌劇場の優秀なアンサンブル歌手たちが支え、実力派の名前が並んでいる。 | ||
クナッパーツブッシュ最後の雄姿、 1964年バイロイト音楽祭の「パルジファル」が マスターから初復刻! ワーグナー:「パルジファル」 |
トマス・ステュアート (Br;アンフォルタス) ハンツ・ハーゲナウ (B;ティトゥレル) ハンス・ホンター (Br;グルネマンツ) ジョン・ヴィッカーズ (T;パルジファル) グスタフ・ナイトリンガー (B;クリングゾル) バルブロ・エリクソン (Ms;クンドリー)他 ハンス・ クナッパーツブッシュ指揮 バイロイト祝祭o.&cho. | |
録音: 1964年8月13日、バイロイト音楽祭。モノラル・ライヴ。先に GOLDEN MELODRAM からGM-1.0004という品番で発売されている演奏だが、今回マスターからの初復刻。 ORFEO D 'ORのバイロイト・エディション、2007年のリリースは、ハンス・クナッパーツブッシュ最後のバイロイト出演となった、1964年の「パルジファル」。さらに言えば、この時が彼最後の指揮だったわけで、まさにクナの白鳥の歌。演奏は、最晩年のクナの深い世界が遺憾なく発揮されており、高名な1962年の PHILIPS 録音よりもさらに深く大きくなっているのには驚かされる。特に第1幕の場面転換の音楽の巨大さには思わず畏怖の念を感ずるほど。歌手は、ホッター、ナイトリンガーといったバイロイトの常連に、カナダの偉大なテノール、ヴィッカーズや、スウェーデンのメゾ、バルブロ・エリクソンなど新鮮なメンバーを加えたもの。ヴィッカーズのパルジファルはこれが唯一の録音。 もちろんバイエルン放送協会蔵出し音源で、代理店も「音質は驚くほど新鮮になりました!」としている。 | ||
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」 | シャーンドル・コーニャ (T;ローエングリーン) エリーザベト・グリュンマー(S;エルザ) フランツ・クラス(B;国王ハインリヒ) エルネスト・ブランク (Br;テルラムント) リタ・ゴール(Ms;オルトルート) エーベルハルト・ヴェヒター(Br;軍令使)他 ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮 バイロイト祝祭o.&cho. | |
録音:1959年8月4日。GOLDEN MELODRAMからGM-1.0002として発売されている演奏だが、今回マスターからの初復刻。 リリースのある度に大きな話題となる、ORFEO D'ORのバイロイト音楽祭ライヴ・シリーズ。2006年の新刊は、なんとマタチッチ指揮の「ローエングリーン」。マタチッチのワーグナーは定評あるところだが、全曲録音はごく僅かで、これは中でもマタチッチがたった一回だけバイロイト音楽祭に出演した時のもの。柔和な弾力性に富んでいながら、熱気も高いマタチッチのワーグナーの特性が見事に発揮されている。歌手も、前年のヴィーラント新演出初年度に大評判となったコーニャを始め、グリュンマー、ゴール、ブランク(ブラン)、クラス、そしてヴェヒターと、実に豪華。もちろん、バイエルン放送蔵出し音源で、音も上々。ワグネリアンも、マタチッチ・ファンも大喜びの優れもの。 | ||
クナ 1955年バイロイトの「オランダ人」、マスターからの初復刻 ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」 アストリッド・ヴァルナイ(S;ゼンタ) ヘルマン・ウーデ(Br;オランダ人) ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;エリック) ヨゼフ・トラクセル(水夫) ルートヴィヒ・ヴェーバー(B;ダーラント)他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮バイロイト祝祭o.&cho. | ||
録音:1955年7月22日、バイロイト音楽祭。ライヴ、モノラル。以前 GOLDEN MELODRAM から GM-1.0028 という品番で出ていた(他にMUSIC AND ARTS と WALHALLからも)演奏だが、マスターからの初発売。 空前の活況を示した1950年代バイロイト音楽祭の中にあって、1955年にクナッパーツブッシュが指揮した「オランダ人」は、特に強烈な個性を放った名演と言える。このヴォルフガング・ワーグナー新演出のプロダクションは、もともとヨゼフ・カイルベルトが担当だったが、それに対して、この機会にどうしても指揮したかったのか、クナが「わしにも振らせろ」と強引に割り込み、結果7月22日&30日と8月3日の公演を彼が、そして8月7、15、19日の公演をカイルベルトが指揮した。カイルベルトの上演はDECCA が録音しステレオCDが発売されているが、一方クナの上演は初日がバイエルン放送協会によって収録され、LPやCDで上記のように何度も発売されていたが、ついにORFEO から初のマスターからの復刻として世に出た。故黒田恭一氏が「この《オランダ人》は海が主役だ」と述べたように、大きくうねるクナッパーツブッシュの音楽は、物語の背後に存在する広大な海原を思わせ、まるで後期の作品のような大世界を感じさせるそのスケールは、他に類を見ない。いずれも当時のバイロイトでも最上の配役、しかもエリックには偉大なヘルデン、ヴィントガッセンを配するという贅沢さ。ワーグナー指揮者クナッパーツブッシュを語る上で欠かせない録音。 | ||
レオニー・リザネク、ウィーン国立歌劇場ライヴ チャイコフスキー:「エウゲニ・オネーギン」 [レオニー・リザネク(S;タチアーナ) ジョージ・ロンドン(Br;オネーギン) ベリスラフ・クロブチャール指揮/録音:1955年6月17日(モノラル)] ヴェルディ:「アイーダ」 [レオニー・リザネク(S;アイーダ) ラファエル・クーベリック指揮/録音:1955年11月11日(モノラル)] プッチーニ:「トスカ」 [レオニー・リザネク(S;トスカ) ヴァルター・ベリー(Br;スカルピア) ニーノ・ヴェルキ指揮/録音:1962年5月28日(モノラル)] スメタナ:「ダリボール」 [レオニー・リザネク(S;ミラダ) ヨゼフ・クリップス指揮/録音:1969年10月19日(ステレオ)] ケルビーニ:「メデア」 [レオニー・リザネク(S;メデア) ブルーノ・プレヴェディ(T;ジャゾン) ホルスト・シュタイン指揮/録音:1971年1月31日(ステレオ)] ワーグナー:「ローエングリン」 [カタリナ・リゲンツァ(S;エルザ) レオニー・リザネク(S;オルトルート)、 ペーター・シュナイダー指揮/録音:1985年1月4日(ステレオ)] ワーグナー:「パルジファル」 [ジークフリート・イエルザレム(T;パルジファル) レオニー・リザネク(S;クンドリー)、 ホルスト・シュタイン指揮/録音:1979年3月18日(ステレオ)] マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」 [レオニー・リザネク(S;ルチア) ジュリアス・ルーデル指揮/録音:1981年6月12月(ステレオ)] ヤナーチェク:「イエヌーファ」 [ガブリエラ・ベニャチコヴァ(S;イエヌーファ) レオニー・リザネク(S;コスチェルニチカ)、 ハインツ・ツェドニク(T;シュテヴァ) ヴァーツラフ・ノイマン指揮/録音:1991年4月15日(ステレオ)] R.シュトラウス:「影のない女」 [レオニー・リザネク(S;皇后) エリーザベト・ヘンゲン(Ms;乳母)、 カール・ベーム指揮/録音:1955年11月9日(モノラル)] R.シュトラウス:「影のない女」 [レオニー・リザネク(S;皇后) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/録音:1964年6月11日(モノラル)] R.シュトラウス:「影のない女」 [レオニー・リザネク(S;皇后) ビルギット・ニルソン(S;バラクの妻) ヴァルター・ベリー(Br;バラク) カール・ベーム指揮/録音:1977年1月16日(ステレオ)] R.シュトラウス:「エレクトラ」 [ビルギット・ニルソン(S;エレクトラ) レオニー・リザネク(S;クリソテミス)、 カール・ベーム指揮/録音:1965年12月16日(モノラル)] R.シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」 [レオニー・リザネク(S;アリアドネ) カール・ベーム指揮/録音:1967年11月20日(モノラル)] R.シュトラウス:「ばらの騎士」 [レオニー・リザネク(S;元帥夫人) クリスタ・ルートヴィヒ(S;オクタヴィアン)、 ヒルダ・デ・グローテ(S;ゾフィー) ヨゼフ・クリップス指揮/録音:1971年10月3日、モスクワ(ステレオ)] R.シュトラウス:「サロメ」 [レオニー・リザネク(S;サロメ) グレース・ホフマン(Ms;ヘロディアス)、 ハンス・ホプフ(T;ヘロデ) カール・ベーム指揮/録音:1972年12月22日(ステレオ)] 以上、いずれも、ウィーン国立歌劇場o.&cho.、特記ないものはウィーン国立歌劇場でのライヴ | ||
レオニー・リザネクといえば、カール・ベームから絶大な信頼を受けた偉大なソプラノ。1950年代から90年代まで、長く第一線で活躍し、特にウィーン国立歌劇場とは縁が深い存在だった。このCDには、1955年から91年までの貴重なライヴを集めている。シュトラウスを得意としただけに、CD1枚分がシュトラウス。中でも素晴らしいのは、1971年にウィーン国立歌劇場がモスクワへ引っ越し公演を行った際の「ばらの騎士」。ヨゼフ・クリップスの指揮、クリスタ・ルートヴィヒのオクターヴィアンと、極めて充実しており、ことに第3幕の三重唱は大名演!。「ローエングリン」では、幻の名ワーグナー・ソプラノ、カタリナ・リゲンツァとの共演。また、「エウゲニ・オネーギン」、「アイーダ」、「トスカ」、「ダリボール」、「メデア」、「カヴァレリア・ルスティカーナ」など、彼女には珍しい作品の録音でも立派な歌唱を聞かせてくれる。 | ||
クリップスの「コシ」全曲が初登場! モーツァルト: 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」 |
グンドラ・ヤノヴィッツ (S;フィオルディリージ) クリスタ・ルートヴィヒ (Ms;ドラベッラ) アドルフ・ダラポッツァ (T;フェランド) ヴァルター・ベリー (B;グリエルモ) エーベルハルト・ヴェヒター (Br;ドン・アルフォンソ) オリヴェラ・ミリャコヴィチ (S;デスピーナ) ヨーゼフ・クリップス指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1968年9月22日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。クリップスの同曲全曲はこれまで全く存在しなかった。当演奏は、BMGから発売されていたヴェヒターのライヴ集に1曲が含まれていたが、全曲としては初登場。これがクリップスのライヴ、これがクリップスのモーツァルト!!! ヨーゼフ・クリップス(1902-1974)はウィーンの名指揮者。戦後すぐの困難な時代には、ウィーン国立歌劇場はクリップスが支えたようなもの。クリップスはモーツァルトに定評があり、多数の交響曲の他、「後宮からの逃走」(2種)、「ドン・ジョヴァンニ」を録音している。この1968年の「コジ・ファン・トゥッテ」を聞くと、それらの録音と随分印象が異なるのに驚かされる。穏やかで優しい温もりのあるモーツァルトなのは同じでも、ずっと音楽が生き生きして、豊かな幸福感に満ち溢れている。そしてクリップスがオーケストラから引き出すウィーンの薫り!これこそクリップスの本領発揮のモーツァルト。歌手は、ヤノヴィッツとルートヴィヒの黄金の姉妹に、オペレッタから宗教曲まで幅広く活躍したダラポッツァに、ベリーとヴェヒターというウィーンのベテラン男声低音の二人。豪華!! モノラルだが、音は良好。 | ||
ヴェルディ:歌劇「オテロ」 | プラシド・ドミンゴ (T;オテロ) レナート・ブルゾン (Br;イヤーゴ) アンナ・トモワ=シントウ (S;デズデーモナ) クルト・リドル (B;ロドヴィーコ) カルディ・カルードフ (T;カッシオ)/他 ズビン・メータ指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1987年5月10日。 ORFEOからまた注目のウィーン国立歌劇場のライヴ、1987年に上演された「オテロ」が登場。ドミンゴのオテロを筆頭に、ブルゾンのイヤーゴ(二人とも声がまだ瑞々しいこと!)、そしてスカラ座来日公演でもデズデーモナを歌ったトモワ=シントウと強力キャスト。そのトモワ=シントウと同じブルガリア生まれで、フェニーチェ歌劇場やソフィア歌劇場のプリモテノーレとして来日したこともあるカルードフがカッシオを歌っている。ウィーンに縁の深いメータは、ちょうど1985年からフィレンツェ歌劇場の首席指揮者を務めオペラに本腰を入れていた時期だけに、非常に積極的な音楽作りで盛り立てている。 | ||
プラシド・ドミンゴ〜ウィーン国立歌劇場ライヴ ヴェルディ:「椿姫」第1幕への前奏曲[プラシド・ドミンゴ指揮/1993年9月11日] ヴェルディ:「ドン・カルロ」から [プラシド・ドミンゴ(T;カルロ) ベリスラフ・クロブチャール指揮/1967年5月25日、モノラル] ヴェルディ:「ドン・カルロ」から [プラシド・ドミンゴ(T;カルロ) ワルトラウト・マイヤー(Ms;エボリ) レオ・ヌッチ(Br;ポーザ) ファビオ・ルイージ指揮/1992年5月19日] ヴェルディ:「トロヴァトーレ」から [プラシド・ドミンゴ(T;マンリーコ) ライナ・カバイヴァンスカ(S;レオノーラ) フィオレンツァ・コッソット(Ms;アズチェーナ) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/1978年5月1日] ヴェルディ:「オテロ」から[プラシド・ドミンゴ(T;オテロ) バルバラ・フリットリ(S;デズデーモナ) ダニエル・オーレン指揮/1997年2月18日] プッチーニ:「ボエーム」から [プラシド・ドミンゴ(T;ロドルフォ) ミレッラ・フレーニ(S;ミミ) アルベルト・リナルディ(Br;マルチェッロ) ガルシア・ナバロ指揮/1987年12月29日] プッチーニ:「西部の娘」から [プラシド・ドミンゴ(T;ディック・ジョンソン) シルヴァーノ・カローリ(Br;ジャック・ランス) レナード・スラットキン指揮 1988年4月12日] プッチーニ:「トスカ」から(アンコール付き) [プラシド・ドミンゴ(T;カヴァラドッシ) ファビオ・ルイージ指揮/1991年6月27日] ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」から [プラシド・ドミンゴ(T;シェニエ) ネッロ・サンティ指揮/1981年3月30日] レオンカヴァッロ:「道化師」から[プラシド・ドミンゴ(T;カニオ)/1994年4月16日] ベッリーニ:「清教徒」前奏曲[プラシド・ドミンゴ指揮/1994年5月5日] メルカダンテ:「誓い」から [プラシド・ドミンゴ(T;ヴィスカルド) ゲルト・アルブレヒト指揮/1979年9月9日] マイヤベーア:「預言者」から [プラシド・ドミンゴ(T;ジャン) フランツ・ハブラタ(B;ザカリ) トルステン・ケルル(T;ジョナス) マルチェッロ・ヴィオッティ指揮/1998年5月27日] オッフェンバック:「ホフマン物語」から [プラシド・ドミンゴ(T;ホフマン) クリスティアン・バデア指揮/1993年12月20日] ビゼー:「カルメン」第2幕への間奏曲[プラシド・ドミンゴ指揮/1995年11月1日] ビゼー:「カルメン」から [プラシド・ドミンゴ(T;ジョゼ) エレナ・オブラスツォワ(Ms;カルメン) ハインツ・ツェドニク(T;レメンダド) カルロス・クライバー指揮/1978年12月9日] ビゼー:「カルメン」から[プラシド・ドミンゴ(T;ジョゼ) アグネス・バルツァ(Ms;カルメン) ピンカス・スタインバーグ指揮/1992年9月1日] サン=サーンス:「サムソンとデリラ」から[プラシド・ドミンゴ(T;サムソン) アグネス・バルツァ(Ms;デリラ) ジョルジュ・プレートル指揮/1990年12月22日] マスネ:「エロディアード」から [プラシド・ドミンゴ(T;ジャン) マルチェッロ・ヴィオッティ指揮/1995年2月12日] チャイコフスキー:「スペードの女王」から [プラシド・ドミンゴ(T;ヘルマン) リタ・ゴール(Ms;伯爵夫人) 小澤征爾指揮/1999年5月29日] ワーグナー:「ローエングリン」から[プラシド・ドミンゴ(T;ローエングリン) カタリナ・リゲンツァ(S;エルザ) ペーター・シュナイダー指揮/1985年1月4日] ワーグナー:「ワルキューレ」から[プラシド・ドミンゴ(T;ジークムント) ワルトラウト・マイヤー(S;ジークリンデ) ヒルデガルト・ベーレンス(S;ブリュンヒルデ) クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮/1992年12月19日] ワーグナー:「パルジファル」から [プラシド・ドミンゴ(T;パルジファル) ホルスト・シュタイン指揮/1991年9月1日] 以上全て、ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
ウィーン国立歌劇場、ライヴ。 プラシド・ドミンゴがウィーン国立歌劇場にデビューしたのは、1967年5月のヴェルディ「ドン・カルロ」のこと。以来40年に渡って、様々な役を歌って舞台に立っている。この3枚組のCDには、そのデビューの「ドン・カルロ」から、1999年までの33年の録音が収録されている。この1セットで歌手ドミンゴの変遷がほぼ網羅されているわけ。加えて彼の指揮も楽しめるというサーヴィス。共演者も非常に豪華!ファンにはたまらないドミンゴ尽くし。 | ||
何と初出、クライバーの「ベト7」!!! ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調Op.92 |
カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立o. (バイエルン国立歌劇場o.) | |
録音:1982年5月3日、ミュンへン、国立劇場、ライヴ|初出音源。当盤発売時の代理店は「すでに非正規盤などではあまりにも有名ながら、いうまでもなく正規盤で聴くことが夢のまた夢となっておりました」としているが、これは1986年5月の同顔合わせによる同曲(MEMORIES ME-1005 などで既出)と混同しているのではないかと思われる。 追悼盤となった「田園」(ORFEOR-600031)から2年、長き沈黙を経て今此処にオルフェオからカルロス・クライバーの新譜が2006年1月に緊急リリースされた。この第7番ライヴは、発売以来15年以上も屈指のベストセラーとなっている第4番(ORFEOR-100841)と同日に行われた演奏で、これまでは全く発売された形跡が無い。異常なハイ・テンションを保ち、躍動感も豊かに疾走する音楽は、天才クライバーの姿をありのままに刻印したとてつもない内容。 前回の「田園」は、原盤不良によりクライバー私蔵のカセット音源から復刻され、音質面では今ひとつという評判もあったが、今回は音質面でも万全の配慮からSACDでのリリース。「オルフェオ・ドール」シリーズとしては初のSACD盤となる。音質面での評価も高い「第4番」と同日の演奏ということもあって、これは期待できそうだ。 | ||
モーツァルト/R.シュトラウス編: 歌劇「イドメネオ」 |
ロバート・ギャンビル (T;イドメネオ) カミラ・ニルント (S;イズメーネ) ブリッタ・ シュタルマイスター (S;イリア) イリス・フェルミリオン (Ms;イダマンテ)他 ファビオ・ルイージ指揮 シュターツカペレ・ ドレスデン、 ドレスデン国立歌劇場cho. | |
録音:2006年8月25日、フェルゼンライトシューレ、ライヴ。 2007年から、伝統あるドレスデン国立歌劇場の音楽監督に就任したファビオ・ルイージ。2007年11月には両者の来日公演が待っている。オペラで極めて高い評価を得ているルイージだが、実はまだモーツァルトのオペラの録音が無かった。そこにORFEOから、ザルツブルク音楽祭でドレスデンのオーケストラと合唱団を起用しての「イドメネオ」が登場。これがただの「イドメネオ」じゃない、なんとシュトラウス版! 歌詞はドイツ語。シュトラウスによってところどころ思い切った近代化を施された「イドメネオ」は、シュトラウスに定評の高いルイージにはピッタリ。歌手は、来日公演でタンホイザーを歌うギャンビル、サロメとエリーザベトを歌うニールントに加え、実力派のドイツのメッゾ、フェルミリオンに、ここ数年で台頭の著しいドイツのソプラノ、シュタルマイスターと、超強力。演奏会形式とは思えない緊張感の漲った演奏になっている。 | ||
ディアナ・ダムラウ〜歌曲リサイタル ベルク:初期の7つの歌 マーラー:天上の生活 ツェムリンスキー:トスカーナ地方の民謡によるワルツの歌(6曲) ヴォルフ:メーリケの詩による5つの歌曲 R . シュトラウス:少女の花 Op.22(4曲)/ 花束を作ろうと Op.68 No.2/愛の神 Op.68 No.5 [アンコール] マーラー:誰がこの歌を作ったのか ヴォルフ:小さなものでも/ペンナに私の恋人がいる リスト:それは、きっと素晴らしいこと |
ディアナ・ダムラウ(S) シュテファン・ マティアス・ラーデマン(P) | |
録音:2005年8月31日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 今、ドイツの若いソプラノの中では人気・実力とも圧倒的なのが、このディアナ・ダムラウ。バイエルン州東部の町ギュンツブルク出身、ヴュルツブルク音楽院で学び、ドイツの地方劇場で歌った後、1999年にバイエルン国立歌劇場に「ナクソス島のアリアドネ」のツェルビネッタでデビュー。以降は破竹の勢いで、ザルツブルク音楽祭には2001年に初登場以来毎年出演、2004年12月にはスカラ座再建公演のサリエリ「見出されたエウローパ」でタイトルロールを務めた。2005年にメトにデビュー。ツェルビネッタや「魔笛」の夜の女王が当たり役のように、高音とコロラトゥーラに優れている一方、中音域の瑞々しさ、豊かな表現力も卓越していて、リートでも大変高い評価を得ている。ここでも、特に後半のヴォルフ、シュトラウスは極上で、大歌手でも若い旬の頃しか味わえない滴るような新鮮さがたまらない。 | ||
ノリントンの「ミトリダーテ」、カサロヴァも参加 モーツァルト:歌劇「ポントの王ミトリダーテ」 |
ブルース・フォード(T;ミトリダーテ) ヴェッセリーナ・カサロヴァ (Ms;ファルナーチェ) シンディア・シーデン(S;アスパージア) クリスティアーネ・エルツェ (S;シーファレ)他 ロジャー・ノリントン指揮 カメラータ・ザルツブルク | |
録音:1997年2月1日、ライヴ。 なんとノリントンの 「ミトリダーテ」が登場! 1997年のモーツァルト週間のライヴで、その年の夏のザルツブルク音楽祭でも全く同じキャストで上演された。ノリントンの溌剌とした音楽が素晴らしく、当時破竹の勢いで国際舞台に活動を広げていたカサロヴァを始め、ロッシーニ・テノールとして知られるブルース・フォードのタイトル・ロールなど、キャストも優秀。少年モーツァルトのイタリアオペラを、充実した演奏で! ・概要、あらすじ・ 1770年、モーツァルトが14歳の時に作曲されたオペラ。舞台は紀元前135年のクリミア。タイトルロールでもある王、ミトリダーテの婚約者アスパージアを巡る物語。ミトリダーテ王が戦争で留守の間に、ミトリダーテの息子2人、シーファレとファルナーチェは、アスパージアへの恋心を募らせる。アスパージアも、王よりもその息子シーファレのことを愛しており、その想いを打ち明けるが、最終的にミトリダーテは息子シーファレとファルナーチェとの婚姻を許すという物語。2人の男性の間で揺れ動くアスパージアの心を描写する激しいアリア、ファルナーチェが、遂げられぬ想いを裏に隠しながら歌うアリアのなど、作曲当時14歳という年齢が信じられない。 | ||
ORFEOR-704077 (7CD) 廃盤 |
ジョージ・セル〜ザルツブルク音楽祭ライヴ 1958-1968
ジョージ・セル指揮 | |
モーツァルト: 歌劇「バスティアンとバスティエンヌ」(*) 歌劇「劇場支配人」(#) |
イレアーナ・コトルバス(S;バスティエンヌ;*) トーマス・レールベルガー(T;バスティアン;*) ペーター・ヴァン・デア・ビルト(B;コラス;*) エディタ・グルベローヴァ(S;マダム・ヘルツ;#) クリスティーナ・ラキ (S;マドモワゼル・ジルバーラング;#) トーマス・モーザー (T;ムッシュ・フォーゲルザング;#) イシュトヴァーン・ガーティ(B;ブフ;#) レオポルド・ハーガー指揮(*/#) モーツァルテウムo.(*/#) | |
録音:1969年7月31日、レジデンツ(*)/1976年7月29日、モーツァルテウム(#)、以上ライヴ。 「バスティアンとバスティエンヌ」と「劇場支配人」という、決して有名ではないけれどとても楽しいモーツァルトの2作品を収録。12歳の時の作品「バスティアンとバスティエンヌ」は、少年らしさが出た佳作。西側で有名になったばかりの頃のコトルバスが可憐な歌を聞かせてくれる。「劇場支配人」は、半分以上が演劇ということで上演が少ない作品だが、音楽は大変優れたもの。こちらも、破竹の勢いで名声を上げていた頃のグルベローヴァが出演、さらにこれがザルツブルク音楽祭のデビューだったモーザーも出演。名歌手の若い頃を楽しむに打ってつけのCD。 | ||
クララ・ハスキル〜ピアノ・リサイタル 1957 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調 Op.31-3 シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960 |
クララ・ハスキル(P) | |
録音:1957年8月8日、ザルツブルク、モーツァルテウム。以前 Mozarthaus (SF-003;廃盤)や Music and Arts から発売されたことがある音源だが、国内代理店(Mozarthausの現代理店、Music and Artsの旧代理店でもある)はそのことには全く触れていない。ただ、すばらしい演奏であることは間違い無いので、未聴の方には一聴をお勧めしたい。 「モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトからそれぞれ一曲ずつソナタを演奏しています。ハスキルはスタジオの中だと時々神経質さが上回ってしまうこともありますが、このリサイタルでは繊細さと熱気が見事に融合され、ハスキルの魅力の真髄に溢れています。モーツァルトの、細部まで神経の通っていながら、決して力まない美しさ。またベートーヴェンの、特に終楽章のプレスト・コン・フォーコの急速で湧き立つ音楽に、一抹の翳りが走る絶妙の美!そして何と言ってもシューベルト、この深みは絶品と言うほかありません。これはハスキルというピアニスト語る上で絶対に外せない録音でしょう。 尚、この半月後のエジンバラでの同内容のリサイタルもTAHRAからCD化されています。ハスキル・マニアの方はこちらもあわせてどうぞ。」(以上代理店文書そのままを掲載;文中のTAHRA盤はTAH-362のこと) | ||
アメリカの歌声が聞こえる 〜トーマス・ハンプソン、米国歌曲を歌う マクダウェル(国内代理店表記:マクドウェル): ああかわいいバラ/海 レフラー(国内代理店表記:ロフラー):ヘレンに トムリンソン:夕べの歌 リッター:二人の古参兵のための哀歌 ブリッジ:最後の祈り ヴォーン・ウィリアムズ: 澄んだ夜中/喜べ、船乗り仲間よ、喜べ! カステルヌォーヴォ=テデスコ:ルイジアナ ヒンデミット:あそこの沼地で歌おう スタンフォード:勇気はあるのか、おお魂よ ゴールド:出発 カーゲン:ドラム ワイズガル:シロ ボールズ:ブルー・マウンテン・バラーズ(4曲) ローレム:早朝のアダムのように ナギンスキ(国内代理店表記:ナジンスキ): 下を向いてごらん、美しい月よ バーンスタイン:あなたの言ったことに スティル:悲しみ ナイルズ:私の恋人の髪の色は黒い フォスター:夢路より ヒンデミット:私は間で/ああ、あなたは持ち上げる/ 打て!打て!太鼓を叩け! ロイター:太鼓/ある暗い娘のための歌 パーレン:体験/私もアメリカだ ベイコン:黄海の岸/荒々しい夜/柵を下げろ/延期なしの創作 バーガー:心/孤独な人々 ハーゲマン(国内代理店表記:ヘイジマン):裕福な男 ナギンスキ:リチャード・コリー ローレム:下を向いてごらん、美しい月よ/神々 コルンゴルト:祝詞/患者/他 |
トーマス・ハンプソン(Br) ヴォルフラム・リーガー、 マルコム・マルティノー(P) | |
録音:2001年8月12日、17、22日/2005年8月22日(コルンゴルトのみ)。 2001年のザルツブルク音楽祭では、4回に渡って「アメリカの歌声が聞こえる」と題された演奏会が開かれた。ここではそのうち、ハンプソンがピアノ伴奏で歌った曲を集めている。彼は埋もれてしまった米国の歌曲の復興に積極的で、国会図書館に眠っていた自筆楽譜に新たな生命を吹き込み、高い評価を得ている。ここに収録されている数々の曲からも、ハンプソンの熱い想いが伝わってくる。さらに2005年のリサイタルから、コルンゴルトの歌曲を収録。 | ||
ハンプソン、2005年ザルツブルク歌曲ライヴ メンデルスゾーン: 歌の翼に Op.34-2/古いドイツの春の歌 Op.86-6 マイヤベーア: おいで/ばらを、百合を、鳩を、太陽を/人間嫌い マーラー: 私の歌をのぞき見しないで/私はやわらかな香りをかいだ/ 真夜中に/私はこの世に忘れられ/美しさのゆえに愛するなら ツェムリンスキー: 太鼓と笛 Op.8-3/麦畑での戦死 Op.8-4/ 茶色いびいどろの靴をはいて Op.22-1/ 陽光に満ちた夕暮れの花の萼 Op.22-2/ 民謡 Op.22-5/私の心の海で Op.22-6 シェーンベルク: ゲオルク・フォン・フルンツベルクは 自分のことをどう歌ったか Op.3-1/ 失われた大軍 Op.12-1/ あなたの金の櫛を頂きたい Op.2-2/期待 Op.2-1 ベルク:大好きな美しい女性/眠れないいくつもの夜/ 遠くの歌/墓碑銘 ツァイスル:夜が始まる/叫び声 |
トーマス・ハンプソン(Br) ヴォルフラム・リーガー(P) | |
録音:2005年8月18日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 後半にユダヤ系や新ウィーン楽派といった、ナチスによって「禁じられ、追放された」作曲家を集めた凝ったプログラム。ハンプソンの柔らかな美声が会場の隅々にまで響く、メンデルスゾーンの「歌の翼に」から、珍しいレパートリーながら、CDに録音するほど好んでいるマイヤベーアの歌曲も素晴らしい。しかしここでの本領はやはり近代歌曲だろう。ツェムリンスキーのとろけてしまいそうな世紀末美にまみれた「茶色いびいどろの靴をはいて」、若々しい抒情性がハンプソンにピタリのベルクの初期歌曲集、これまた絶品のシェーンベルクの作品2の2曲、そしてお得意のマーラー、とくに「私はやわらかな香りをかいだ」の吸い込まれてしまいそうなソットヴォーチェなど、どれもこれもクラクラ来てしまう。 ハンプソン・ファンはもちろん、19世紀末音楽マニアにもお勧め。 | ||
ゼーフリート、シュライアー、ドナート、マティス、グルベローヴァ、 ザルツブルク音楽祭〜モーツァルト:歌曲集 1958-1984 クローエに寄す K.524/ひめごと K.518/ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時 K.520/ 「フィガロの結婚」の差し替えアリア「私の胸は喜びに踊り」K.579/ 別れの歌 K.519/春への憧れ K.596 イルムガルト・ゼーフリート(S) エリック・ヴェルバ(P) [録音:1958年8月7日、モーツァルテウム、モノラル] 満足 K.473/子供の遊び K.598/かわいい糸紡ぎ娘 K.531/孤独に寄せて K.391/すみれ K.476/ アリエッタ「鳥たちよ、お前たちは毎年」 K.307/ カンツォネッタ「静けさは微笑みながら」 K.152/ 「フィガロの結婚」の差し替えアリア“私の胸は喜びに踊り” K.579 インゲボルク・ハルシュタイン(S) エリック・ヴェルバ(P) [録音:1968年8月19日、モーツァルテウム、モノラル] 希望に寄せて K.390/満足 K.349/偽りの世 K.474/おいで、いとしのツィターよ K.351/ すみれ K.476/別れの歌 K.519/夕べの想い K.523/クローエに寄す K.524/ 夢に見る姿 K.530/アリエッタ「寂しく暗い森で」 K.308/ ドイツ語による小カンタータ「無限なる宇宙の創造者を崇敬する/君たちよ」 K.619 ペーター・シュライアー(T) イェルク・デムス(P) [録音:1975年8月1 日、祝祭小劇場、ステレオ] 小さなフリードリヒの誕生日 K.529/かわいい糸紡ぎ娘 K.531/ひめごと K.518/魔法使い K.472 ヘレン・ドナート(S) クラウス・ドナート(S) [録音:1975年8月14日、祝祭小劇場、ステレオ] ドイツ語による小カンタータ「無限なる宇宙の創造者を崇敬する君たちよ」 K.619 ヴァルター・ベリー(Br) エリック・ヴェルバ(P) [録音:1981年7月31日、祝祭小劇場、ステレオ] すみれ K.476/何と不幸せなことか K.147/アリエッタ「寂しく暗い森で」 K.308/ アリエッタ「鳥たちよ、お前たちは毎年」 K.307/満足 K.473/魔法使い K.472 エディト・マティス(P) ハインツ・メジモレック(P) [録音:1983年8月5日、祝祭小劇場、ステレオ] ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時 K.520/すみれ K.476/夕べの想い K.523/ アリエッタ「鳥たちよ、お前たちは毎年」 K.307/アリエッタ「寂しく暗い森で」 K.308/ カンツォネッタ「静けさは微笑みながら」 K.152/ 「フィガロの結婚」の差し替えアリア“私の胸は喜びに踊り”K.579/ ドイツ語による小カンタータ「無限なる宇宙の創造者を崇敬する君たちよ」 K.619 エディタ・グルベローヴァ(S) アーウィン・ゲイジ(P) [録音:1984年8月4日、祝祭小劇場、ステレオ] | ||
ザルツブルク音楽祭というと、ついオペラやオーケストラ・コンサートばかりに目が向いてしまうが、もちろんリサイタルも毎年極めて充実。このCDには、1958年のゼーフリートから1984年のグルベローヴァまで、7人の歌手のリサイタルから、モーツァルトの歌曲、演奏会用アリアなどを選りすぐっている。最大の注目は、なんといってもグルベローヴァ。1984年の若々しい歌声が聞け、しかも「夕べの想い」「静けさは微笑みながら」「無限なる宇宙の創造者を崇敬する君たちよ」の3曲は、おそらくセッション録音もしていない貴重なもの。ゼーフリートは、既に1957年のリサイタル(ORFEOR-297921)や1969年のリサイタル(ORFEOR-505991)がCD になっているが、これは1958年のものから。親しみやすい可憐な声は、モーツァルトのリートにぴったり。インゲボルク・ハルシュタインは1960年代を中心に活躍したミュンヘン出身のソプラノ、繊細で可憐な歌。そして全盛期のシュライアー、ドナート、マティスら、おなじみのモーツァルト歌手の美しさもすばらしく、至福の時を過ごせる。 | ||
ベームのブルレスケは初音盤か? ベーム&VPO + グルダ、1957年ライヴ、初出 R.シュトラウス:ブルレスケ(*) ベートーヴェン:交響曲第7番(#) |
フリードリヒ・グルダ(P;*) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1957年8月25日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。モノラル、初出音源。 R.シュトラウスを得意としたベームだが、ブルレスケはディスコグラフィに見当たらず、音盤初レパートリー作品かと思われる。また、(#)はベーム&VPOの十八番だが、今回登場する演奏が現時点においては最も若い時の共演となるようだ(次が、国内東芝からLDが出ていた1964年のインスブルック・ライヴ; 廃盤)。 『ベームVPOとなんと大グルダ・ライヴ』『年代離れの高音質で聴き手に迫る!』『元気なベームの筋肉質壮絶ライヴ』『これも大変良い音質にびっくり。1957年のORF オリジナルテープの保存状態も良いのでしょうが、セルのセットも同様のフーバー氏のマスタリングが成功しています。ちょっとモノラル離れのレンジ感でホッホライナーと思われる大迫力のティンパニーや7番コーダの金管の爆発的強奏など見事に、爽快に捉えられています。グルダのピアノも美しく、聴き惚れました。幸福な一枚。』(『内』は代理店のインフォメーションより) | ||
フランチェスカッティ 1958年8月25日ライヴ、初出? ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ペン=ハイム:ソナタ ヘ調 サン=サーンス:序奏とロンド・カプリツィオーソ ラヴェル:ツィガーヌ ショパン/フランチェスカッティ編曲: マズルカOp.68 No.4 サラサーテ:サパテアード |
ジノ・ フランチェスカッティ(Vn) エウジェニオ・バニョーリ(P) | |
録音:1958年8月25日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。モノラル、おそらく初出音源。 『語り草!フランチェスカッティ』『58年8月25日ライヴが』『コンサート完全収録で登場!』『輝かしいフランチェスカッティのヴァイオリンが堪能出来る1枚で、御当地で大変有名な演奏会の完全CD化。バニョーリは作曲家カゼッラの弟子の知性派ピアニスト。こちらも音質良好!』(『内』は代理店のインフォメーションより) | ||
なんとカーゾンが弾いたモーツァルトのピアノ・ソナタとは! 3曲を除き初出(*)、 ハスキル、バックハウス、グールド、アラウ、カーゾン、ギレリス、チェルカスキー、 ザルツブルク音楽祭に出演した大ピアニストたちのモーツァルト:ピアノ・ソナタ集/他 ・ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330 [クララ・ハスキル(P)/録音:1957年8月8日、モーツァルテウム、モノラル] [グレン・グールド(P)/録音:1959年8月25日、モーツァルテウム、モノラル] [シューラ・チェルカスキー(P)/録音:1961年7月31日、モーツァルテウム、モノラル](*) ・ピアノ・ソナタ第12番 へ長調 K.332 [ヴィルヘルム・バックハウス(P)/録音:1962年7月28日、モーツァルテウム、モノラル](*) ・ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331 「トルコ行進曲付き」 [ヴィルヘルム・バックハウス(P)/録音:1966年7月30日、モーツァルテウム、モノラル] ・ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310 [クラウディオ・アラウ(P)/録音:1956年8月23日、モーツァルテウム、モノラル](*) ・パイジェッロ「哲学者気取り」の「主に幸いあれ」による6つの変奏曲/ ・ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310 [エミール・ギレリス(P)/録音:1971年8月6日、モーツァルテウム、ステレオ](*) ・ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K.457 [クリフォード・カーゾン(P)/録音:1974年8月26日、モーツァルテウム、ステレオ](*) | ||
1956年から1974年、ザルツブルク音楽祭でのリサイタルを集めた名ピアニストたち7人の競演集。バックハウスの「トルコ行進曲」は当ーレベルから、ハスキルとグールドは他レーベルからと、計3曲は既にマスターからの復刻が成されている物だが、残る(*)はおそらく今回が初出で、調べた限りではおそらくこれまでに全く発売されたことが無い録音。ことにクリフォード・カーゾンによるモーツァルトの1台用のソナタと言うのは曲に関係なくこれが音盤初登場と思われ(2Pソナタはブリテンとのライヴがあった)正にファン感涙といっても過言ではなさそう。また、バックハウスの第12番、アラウの第8番というのもこれまではスタジオ録音のみで、ライヴはおそらくこれが初登場。 選曲もまた楽しく、K.330で3種、K.310は2種の同曲異演が比較できるのは嬉しい。いずれもモーツァルテウムでのライヴで、音の状態も良好なものばかり。 | ||
4人の名手で聞き比べるモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219「トルコ風」 グリュミオー、モリーニ、ミルシテイン、シュナイダーハン! (*)は初出!! [アルテュール・グリュミオー(Vn) ベルンハルト・パウムガルトナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo./録音:1956年8月5日、モーツァルテウム、モノラル](*) [エリカ・モリーニ(Vn) ジョージ・セル指揮フランス国立放送o./ 録音:1959年8月3日、モーツァルテウム、モノラル] [ナタン・ミルシテイン(Vn) カール・ベーム指揮シュターツカペレ・ドレスデン/ 録音:1961年8月13日、祝祭大劇場、モノラル](*) [ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn)指揮VPO/ 録音:1973年8月4日、モーツァルテウム、ステレオ](*) | ||
モーツァルトのヴァイオリン協奏曲の中でも人気の高い イ長調 K.219の「トルコ風」を4種収録している。ヴァイオリニストも指揮者も個性豊かで、第1楽章の印象的なヴァイオリンの出を比べるだけでも興味津々、グリュミオーの艶のある華やかさ、モリーニのひたむきな歌、ミルシテインの意思の強く気品高い美しさ、弾き振りのシュナイダーハンのまさにウィーン風の柔らかさ、それぞれに4種続けて聞いても飽きることは無い。指揮では、意外なことにセルが一番テンポが遅くじっくり構えているのが面白い。 そしてさらに魅力なのは、SONYからCD化されていたモリーニ&セル盤を除き、おそらく初出音源であること。これは弦&モーツァルトのファンなら必携と言えそうだ。 | ||
インゲ・ボルク ベートーヴェン:「フィデリオ」から メノッティ:「領事」から(ドイツ語歌唱) [アルトゥール・ローター指揮ベルリン市立歌劇場o./録音:1951年12月、ベルリン ウェーバー:「オイリアンテ」から [カルロ・マリア・ジュリーニ指揮フィレンツェ五月祭o./録音:1954年5月8日、フィレンツェ] ワーグナー:「さまよえるオランダ人」から [ジャン・フルネ指揮モンテカルロ歌劇場o./録音:1955年、モンテカルロ] ヴェルディ:「アイーダ」(ドイツ語歌唱)から [ハンス・ミュラー=クライ指揮シュトゥットガルト放送so./録音:1953年7月10日、シュトゥットガルト] ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」から [リチャード・タッカー(T;シェニエ) クルト・ヘルベルト・アドラー指揮o./録音:1954年、ハリウッドボール] ヴェルディ:「トロヴァトーレ」から(ドイツ語歌唱)[ピアノ伴奏/録音:1943年、ルツェルン] ミレッカー:「ドゥバリー」から/レハール:「エファ」から [アレクサンダー・クランハルス指揮チューリヒ・トーンハレo.員/録音:1938年、チューリヒ] エルヴィン:容易じゃないわ[録音:1936年5月15日、ウィーン] インタビュー[録音:2006年9月18日、シュトゥットガルト] | ||
名ソプラノ、インゲ・ボルクの本領がここに! 貴重な録音たっぷり!!! インゲ・ボルクは、1921年マンハイム生まれのドラマティック・ソプラノ。一家はユダヤ系の大商人で、第二次世界大戦中はスイスに移住。1951年、バーゼルでのメノッティの「領事」でデビューし、その成功によってウィーンやベルリンでも歌うようになった。とりわけR.シュトラウスのヒロインで成功を収め、サロメ、エレクトラ、ヘレナ、皇后、バラクの妻などで絶賛された。さらに、ワーグナーをはじめとする諸々のドイツオペラはもちろん、イタリアオペラでも人気を博した。このCDには、彼女のキャリアの初期、1950年代前半の録音が中心になっている。さらに、女優を目指していたという十代の頃のミュージカルナンバーやオペレッタの歌、そして2006年の肉声と、たいへん充実した内容。 | ||
クーベリックのハルトマン カール・アマデウス・ハルトマン(1905-1963): 交響的讃歌(*)/ ヴァイオリンと弦楽のための葬送協奏曲(#)/ ピアノと管楽器、打楽器のための協奏曲(+) |
ヴォルフガング・ シュナイダーハン(Vn;#) マリア・ベルクマン(P;+) ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送so. | |
録音:1975年10月9日(*)/1973年12月7日(#)/1972年3月23日(+)、以上、全てヘルクレスザール、ステレオ。おそらく初出音源。また、演奏者全てにとって、おそらく初音盤となるレパートリー。 ドイツを代表するシンフォニストの1人ハルトマンの作風は、片山杜秀氏いわく暴力的。またフーガにおいては、「地獄の高圧釜の沸騰状態」などといわれるハイボルテージが人気の秘密で、バルトーク好きにはすんなりと受け入れられそうだ。当CD の交響的讃歌も名作ながらあまり録音がないが、終楽章などは春の祭典かペトルーシュカを彷佛とさせ、ハルトマンならではの圧縮されたハイボルテージの音楽が聴き手を直撃する。クーベリックの演奏がまた輪をわけたすさまじさで、ハルトマン入門に最適の一枚。ちなみにピアノのベルクマン(1918-2002)はシュトゥットガルト放送(南ドイツ放送)協会へ、回数で2000回、テープ本数では500本という史上最多の録音を残した人。 マスタリングが当盤以降、これまでの「トーン・アイヒンガースタジオ」から「 msm スタジオ」のクリストフ・シュティッケル氏にチェンジ! 今までのアイヒンガーサンド(代理店記載ママ)と異なり、あまりノイズリダクションをかけず、鮮烈で華のあるサウンドに変身しているという。 | ||
チェルカスキー、ケルン放送録音 ショパン:ポロネーズ 嬰ヘ短調 Op.44/ バラード第4番 ヘ短調Op.52/ スケルツォ第4番 ホ長調Op.54 (*) ブラームス:パガニーニの主題による変奏曲 Op.35 リスト:ドン・ジョヴァンニの回想 メンデルスゾーン::カプリッチョ Op.16-2 |
シューラ・チェルカスキー(P) | |
録音:1951年1月21日(*)/1953年3月5日、以上ケルン西ドイツ放送局。モノラル、おそらく初出音源。 チェルカスキー最盛期ならではの恐るべき超絶技巧と、濃厚な美音全開の至芸を聴くことが出来る。難曲として知られるリストの「ドン・ジョヴァンニの回想」の凄まじさは鳥肌モノ。 | ||
ケンプ&ギグラー、ケルン放送録音 シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17(#) ブラームス:6つのピアノ曲 Op.118 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111(#) ショパン: ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2/子守歌 Op.57/ 即興曲 全曲 [第1番 Op.29/第2番 Op.36/第3番 Op.51/ 第4番「幻想即興曲」Op.66] シューベルト: ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 D.934(*) |
ヴィルヘルム・ケンプ(P) ヘディ・ギグラー(Vn;*) | |
録音:1956年10月20日(#)/1960年3月24日、以上ケルン西ドイツ放送局。モノラル、初出音源。 いずれもケンプならではの滋味あふれる巨匠芸が味わえるが、シューベルトの幻想曲とショパンに注目。ケンプのショパンはデッカにもあるが、ワルツは他では聴けない珍品。第1回エリザベート王妃国際コンクールで6位のオーストリアのヴァイオリニスト、ギグラーとのシューベルトも彼の初音盤作品で、温かな音楽に満ちている。 | ||
エルトマン、ケルン放送録音 レーガー:ピアノ協奏曲 ヘ短調Op.114 (*) シューベルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調D960 シューマン:6つの間奏曲 Op.6 |
エドゥアルト・エルトマン(P) ハンス・ロスバウト指揮(*) ケルン放送so.(#) | |
録音:1951年3月19日(*)/1950年4月18日、以上ケルン西ドイツ放送局。モノラル、初出音源。 非常に知的な演奏で知られたドイツのピアニスト、エドゥアルト・エルトマン(1896-1958)が、とてつもなく難しく長大なレーガーの協奏曲に挑戦している。ロスバウトの名伴奏ともに、一見地味ながら実は凶暴なこの協奏曲の本性をさらけ出している。 | ||
クナ1953年5月8日のブラームス「第4」他、単売化 ワーグナー:ジークフリート牧歌 ブラームス:交響曲第4番 ホ短調Op.98 |
ハンス・ クナッパーツブッシュ指揮 ケルン放送so. | |
録音:1953年5月8日、ケルン、フンクハウス。先にTAHRAから4CD (TAH-606) で出ていたものの単売発売。国内代理店(TAHRAと同じ)によると「正規盤発売!!!(中略)海賊盤で伝説となっていたクナッパーツブッシュの録音がついに正規盤で登場! 1953年5月8日の公演のライヴ録音です。(中略)どちらも WDRの蔵出し音源を使用、音の鮮度も上がりました!」とのことなので、この言葉を信じれば TAHRA 盤は非正規盤だった事になる。どちらにせよ、1枚物で入手しやすくなるのは嬉しい。 クナッパーツブッシュのブラームスでは、第3交響曲が有名で録音も多数残されているが、第4交響曲はわずかに2種が残るだけ。このケルンでの演奏は、クナッパーツブッシュの指揮した交響曲の中でも最も豪演として名高いもの。ブラームスを完全にワーグナーの同時代人として捉え切った深いロマンティシズムに彩られた演奏。ジークフリート牧歌は、過去に発売されたCDもわずかな珍しい音源。こちらはリラックスムードの中に豊かな喜びが繰り広げられている。 | ||
カイルベルトの「ブル8」、マスターから初復刻 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 (1890年第2稿/ハース版) |
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 ケルン放送so. | |
録音:1966年11月4日、フンクハウス、ケルン。ライヴ、ステレオ。先に CD-R 使用の VIBRATO から「1960年代」の演奏として VLL-107 という型番で発売があった物だが、今回がマスターからの初復刻。カイルベルトによる同曲はこの演奏が音盤初登場だった。 ブルックナーとカイルベルト、どちらもドイツ気質丸出しの音楽性ゆえ相性は合いそうなのだが、 CD で聞けるのは 6番、 9番(TELEFUNKEN)と、4番、7番(N響ライヴ)だけ。傑作第8交響曲を聞きたい!というのは、カイルベルト・ファンの念願だった。その指揮は期待通り骨太で一本木なもの。ハース版を使用しつつも、随所にロマンティックな表情を見せ、動的な情感が醸されており、決して生真面目一本の無粋なブルックナーになっていないのがカイルベルトの見事なところ。ケルン放送so.がそれに立派に応えている。近年は稀になった男気のブルックナーに胸を熱くできることだろう。 VIBRATO盤では、3楽章、4楽章に一部音の欠落や、第1楽章にノイズの混入などがあったため、マスターからの復刻には期待したい。代理店は「ライヴといっても放送用の少人数の入りだったのか、ノイズもあまり多くなく、蔵出し音源の新鮮さもあって、この年代としてはかなり聞きやすい」としている。 | ||
ORFEOR-725085 (5CD) 廃盤 |
セルジウ・チェリビダッケ& ケルン放送交響楽団ライヴ録音集 1957-1958 |
セルジウ・チェリビダッケ指揮 ケルン放送so. |
クーベリック&ケルン放送響ライヴ集 1960-1963 ハイドン:交響曲〔第101番 ニ長調 Hob.I: 101「時計」[1963年5月31日]/ 第102番 変ロ長調 Hob.I: 102[1961年4月10日]〕 シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129[ヤーノシュ・シュタルケル(Vc)/1961年4月10日]/ ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54[クラウディオ・アラウ(P)/1963年5月31日](*) / 交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」[1962年9月20日] メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」 Op.26[1962年1月25日(1962年1月27日?)]/ 交響曲第5番 ニ長調 Op.107「宗教改革」[1963年10月18日](#) ドヴォルジャーク:ピアノ協奏曲 ト短調 Op.33[ルドルフ・フィルクシュニー(P)/1960年2月22日] ラファエル・クーベリック指揮ケルン放送so.〔現・ケルンWDRso.〕 | ||
録音:[/内]、すべてザール1、フンクハウス、ケルン、全てモノラル。収録:ケルンWDR /ソース:ケルン WDR アーカイヴ。おそらく(*/#)を除き初出音源。クーベリック生誕100周年記念盤。(*)は WEST HILL RADIO ARCHIVE から1962年5月31日名義の演奏が発売されている(WHRA-6050)が同月&同日で1年違いの同顔合わせ放送音源と言うのも考え辛く、(#)は CD-R 使用の EN LARMES から ELS-05-629 で年月日不詳の演奏が出ており、(*/#)共に既出と同一の演奏では無いかと思われる。 | ||
カラヤン&ウィーン響、1954年の「ヴェルレク」、初出 ヴェルディ:レクイエム アントニエッタ・ステッラ(S) オラリア・ドミンゲス(A) ニコライ・ゲッダ(T) ジュゼッペ・モデスティ(B) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーンso.、ウィーン楽友協会cho. | ||
録音:1954年11月26日、ウィーン、ムジークフェラインザール、ライヴ。初出音源。収録:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。音源:ウィーンso.アーカイヴ。 スタジオ、ライヴ合わせて20種近くの録音があるカラヤンの「ヴェルレク」、ウィーン響とは初顔合わせという点も注目される1954年のヴェルレクは、1955年の第九(ORFEOR-729081)同様にウィーン響のアーカイヴに収蔵されていた、ロート・ヴァイス・ロート放送グループ収録のオリジナル・マスターからの復刻による完全初出という超強力内容。 カラヤンがN響に初来日した1954年、この時期ウィーン響とは10月にブルックナーの5番(ORFEOR-231901)、演奏会形式で「カルメン」を、さらに11月に入り当「ヴェルレク」公演の直前にはチャイコフスキーの4番(ORFEOR-275921)を取り上げており、両者が密接な関係にあったことがうかがえる。なにより公演当時46歳のカラヤンが生み出す熱くエネルギッシュな音楽は、たしかに人を惹きつけてやまないカリスマの魔力。このカラヤンを強力にバックアップする声楽陣も魅力的な顔ぶれ。テノールには前述の「カルメン」でドン・ホセ役のゲッダ。ソプラノはヴェルディ歌いとして華開くことになる、デビューまもない当時25歳のステッラが抜擢されている。そして、ライヴのみならず録音にもひんぱんに起用されていたウィーン楽友協会合唱団がここでも存分に力を揮っている。 まさに生誕100年のアニヴァーサリーを飾る価値あるアルバムの登場といえるだろう。 | ||
カラヤン&VSO、1955年の「第9」初出! ベートーヴェン: 交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱付」 |
リーザ・デラ・カーザ(S) ヒルデ・レッスル=マイダン(A) ヴァルデマール・クメント(T) オットー・エーデルマン(B) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーンso.、 ウィーン楽友協会cho. | |
録音: 1955年6月25日、ウィーン、ムジークフェラインザール、ライヴ。モノラル、初出音源。ウィーンso. アーカイヴからの復刻。収録:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。 生誕100年を記念してORFEOからカラヤンの超強力タイトルがリリースされる。壮年期のカラヤンがウィーン響と行った第九のライヴは、ウィーン響のアーカイヴに収蔵されていた、ロート・ヴァイス・ロート放送グループ収録のオリジナル・マスターからの復刻ということで音質も万全。1955年といえばカラヤンがフルトヴェングラーの後任としてBPOの芸術監督および常任指揮者に就任した記念すべき年。また翌年からはザルツブルク音楽祭の芸術監督を務めるなど、まさに輝かしい前途が約束されていた時期だけに覇気に満ちた表現が特徴となっている。ソリストには女王デラ・カーザを筆頭に当時のベスト・メンバーが、また前年のフィルハーモニアとの録音にも参加していたエーデルマンやウィーン楽友協会合唱団なども参加してこの上ない充実ぶり。これはファンならずとも絶対に見逃すことの出来ないアルバムといえるだろう。 トラック・タイム=I .15 ' 12+II .9 ' 52+III .15 ' 29+IV .25 ' 00= TT.66 '39 | ||
ユリア・ヴァラディ〜ウィーン国立歌劇場ライヴ ワーグナー:「さまよえるオランダ人」より [フランツ・グルントヘーバー(Br) ウルフ・シルマー指揮/1993年1月18日] ヴェルディ:「運命の力」より [ジュゼッペ・ジャコミーニ(T) マルチェッロ・ヴィオッティ指揮/1993年5月5日] ヴェルディ:「アイーダ」より [マリヤーナ・リポヴシェク(Ms) フランツ・グルントヘーバー(Br) クリスティアン・バデア指揮/1993年6月5日] ヴェルディ:「トロヴァトーレ」より [ジュゼッペ・ジャコミーニ(T) シュテファン・ショルテス指揮/1996年2月24日] ヴェルディ:「オテロ」より [ジュゼッペ・ジャコミーニ(T) ドナルド・ラニクルズ指揮/1996年5月9日] 以上、ユリア・ヴァラディ(S) ウィーン国立歌劇場o. | ||
絶頂期のヴァラディのワーグナーとヴェルディ、ウィーンでのライヴ録音集。相手役はジャコミーニ! バイエルン国立歌劇場で活躍したユリア・ヴァラディは、1993年から1996年までウィーン国立歌劇場でも歌っていた。ここに収録されているのはその時期のライヴ録音。いずれも彼女の得意とした役だけに、ドラマティックな声と表現力が楽しめる。このCDのお楽しみはもう一つ、ジュゼッペ・ジャコミーニとの共演。時間的にはあまり多くないとはいえ、「オテロ」第3幕のデズデーモナとの場面が収録されているのは、ファンには要注目。 | ||
グゥンドラ・ヤノヴィッツ、オペラ・アリア集 モンテヴェルディ:「ポッペアの戴冠」から [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;ドルシッラ) オットー・ヴィーナー(Br;オットーネ) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/1963年4月1日、モノラル] ベートーヴェン:「フィデリオ」から(2種) [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;マルツェリーネ(*)/レオノーレ(#)) ルチア・ポップ(S;マルツェリーネ(#)) アドルフ・ダラポッツァ(T;ヤキーノ(#)) マンフレート・ユングヴィルト(B;ロッコ(#)) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮(*)/1962年5月25日、モノラル(*) レナート・バーンスタイン指揮(#)/1978年1月24日、ステレオ(#)] スメタナ:「売られた花嫁」から(ドイツ語歌唱) [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;マリー) ワルデマール・クメント(T;ハンス) ヤロスラフ・クロンプホルツ指揮/1965年10月28日、モノラル] モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」から(*)/ ヴェルディ:「シモン・ボッカネグラ」から(#) [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;ドンナ・アンナ(*)/アメーリア(#)) ヨーゼフ・クリップス指揮(*/#)/1967年7月15日(*)、1969年3月28日(#)、モノラル] ヴェルディ:「ドン・カルロ」から [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;エリザベッタ) フランコ・コレッリ(T;カルロ) ホルスト・シュタイン指揮/1970年10月25日、ステレオ] ウェーバー:「魔弾の射手」から [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;アガーテ) カール・ベーム指揮/1972年5月28日] ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;エーファ) カール・リッダーブッシュ(B;ザックス) クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮/1975年10月21日、ステレオ] モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」から(*) R.シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」から(#) [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;フィオルディリージ(*)/;アリアドネ(#)) カール・ベーム指揮/1975年5月22日(*)、1976年11月20日(#)、ステレオ] モーツァルト:「フィガロの結婚」から [グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;伯爵夫人) ミカエル・シェーンヴァント指揮/1990年2月7日、ステレオ] 以上オケは全てウィーン国立歌劇場o. | ||
1970年代を中心に活躍した名ソプラノ、グンドゥラ・ヤノヴィッツの、ウィーン国立歌劇場でのライヴ録音を集めたもの。初期の娘役から、全盛期のプリマドンナ役まで、いずれもヤノヴィッツならではのクリアな美声を堪能出来る。既に全曲盤が出ているものもあるが、初出やマスターからの初復刻物もあり、貴重音源あれこれ。 | ||
ベーム唯一の「魔弾」全曲、マスターから初復刻 ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」 |
ジェイムズ・キング (T;マックス) グンドゥラ・ヤノヴィツ (S;アガーテ) エーベルハルト・ ヴェヒター (Br;オットカール) マンフレート・ ユングヴィルト (B;クーノ) フランツ・クラス (B;隠者) レナーテ・ホルム (S;エンヒェン) ハインツ・ツェドニク (T;キリアン)他 カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | |
録音:1972年5月28日、ライヴ。以前 ARKADIA、FOYER 等のイタリア系レーベルから出ていた演奏だが、早くに廃盤となり、10年以上入手出来なかった物。今回がマスターからの初復刻。 カール・ベームは膨大な録音を残しているが、意外なことにドイツオペラの傑作「魔弾の射手」は序曲以外の録音が無い。今回登場するのはオットー・シェンクによる新演出の初日にあたる公演で、時にベーム77歳。しかし最晩年のような老いはまだ微塵も感じられず、スタジオでは時に音楽が真面目になり過ぎるベームが、キビキビしたテンポで裁きつつも、音楽を豊かに膨らませ、最高。ウィーンのオーケストラも棒に見事にくらいついている。そして豪華な歌手たち。ベームお気に入りのキング、ヤノヴィッツ、ヴェヒター、クラスら、この当時のベストの布陣。ORFの蔵出しのステレオ音源で、音も文句なし。 | ||
マゼール、1966年ウィーンでの「カルメン」、おそらく初出 ビゼー:歌劇「カルメン」 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;カルメン) ジェイムズ・キング(T;ドン・ホセ) エーベルハルト・ヴェヒター(Br;エスカミーリョ) ジャンネッテ・ピロウ(S;ミカエラ) ルチア・ポップ(S;フラスキータ) マレイ・ディッキー(T;レメンダド) エーリヒ・クンツ(Br;ダンカイロ)他 ロリン・マゼール指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1966年2月19日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。モノラル、おそらく初出音源。 クリスタ・ルートヴィヒ80歳記念リリース。ORFEOがまた貴重な音源を世に出してきた。1966年にウィーン国立歌劇場で上演された「カルメン」。これが驚くばかりの豪華キャスト。カルメンには、名メッゾ、ルートヴィヒ。当時37歳のルートヴィヒのカルメンは、意外やかなり奔放なカルメン。ホセは名ヘルデン、キング。そしてエスカミーリョにはヴェヒター。ミカエラには、この役を当たり役としたギリシャ系イタリア人のピロウ。フラスキータには26歳のポップ。そして56歳のベテラン、クンツがダンカイロ。さすがは天下のウィーン国立歌劇場。指揮は、ベルリン・ドイツオペラの音楽監督に就任したばかりの若きマゼール。切れ味鋭い怪しく光る「カルメン」になっている。モノラルながら、録音も比較的聞きやすいもの。 | ||
プレートルの初出「カプリッチョ」、 デラ・カーザ、ベリー、ルートヴィヒ、ヴンダーリヒらも参加! R.シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」 リーザ・デラ・カーザ(S;伯爵夫人) ロバート・カーンズ(Br;伯爵) ヴァルデマル・クメント(T;フラマン) ヴァルター・ベリー(B;オリヴィエ) オットー・ヴィーナー(B;ラ・ロシュ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;クレロン) ペーター・クライン(T;トープ氏) ルチア・ポップ(S;イタリア人女声歌手) フリッツ・ヴンダーリヒ(T;イタリア人テノール) アロイス・ペルネシュトルファー(Br;執事長) ジョルジュ・プレートル指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1964年3月21日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。初出音源。 シュトラウスの「カプリッチョ」、凄いライヴ音源が登場! 。窮めつけの伯爵夫人、デラ・カーザを筆頭に、カラヤンお気に入りのバリトン、カーンズの伯爵、そしてクメント、ベリー、ヴィーナー、ルートヴィヒ、クラインとウィーンの名歌手が並び、トドメはポップとヴンダーリヒの超豪華脇役!指揮は当時39歳のプレートル。プレートルは「カプリッチョ」を得意とし、度々取り上げているが、市販される音盤は今回が初。ここでも、知的かつ骨太というプレートルの特徴が作品を大いに生かしている。モノラルながら良好な録音状態。 | ||
イングリッド・ビョーナー〜アリア集 ヴェルディ:「運命の力」/「仮面舞踏会」 プッチーニ:「トゥーランドット」 ベートーヴェン:「フィデリオ」 ワーグナー:「神々の黄昏」からの場面 イングリッド・ビョーナー(S) エリアフ・インバル指揮 レオポルト・ハーガー指揮 ネッロ・サンティ指揮 ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮バイエルン国立o. | ||
録音:1967年-1976年。 ノルウェー出身の名ソプラノ、イングリッド・ビョーナー(1927-2006)は、1960、70年代にドラマティックソプラノとして活躍したが、実力のわりに録音が少なく、日本ではその真価が伝わっていなかった。このCDには、彼女の全盛期のバイエルン国立歌劇場、ライヴ録音が集められている。 注目は、サヴァリッシュが指揮をした1976年6月30日の「神々の黄昏」だろう。プロローグの二重唱(ジークフリートはジーン・コックス)と第3幕の幕切れ(最後まで収録されているので、サヴァリッシュの指揮もたっぷり楽しめる)の合計30分強を収録。ビョーナーの瑞々しくも凛々しいブリュンヒルデは実に見事。同じくサヴァリッシュ指揮の「フィデリオ」は1974年7月26日のライヴ。ビョーナーのイタリア・オペラの録音は今まで余り無かった。「運命の力」は1974年2月3日のライヴ。若い頃のインバルが指揮。「仮面舞踏会」は1970年2月15日のライヴ。指揮はなんとハーガー。そして「トゥーランドット」は、1967年3月30日のライヴ(これのみモノラル)。この頃まではドイツ語の上演で、ジーン・コックスのカラフ、クレア・ワトソンのリューと、かなり面白いキャスト。ビョーナーの北欧の声は、まさに氷の姫君、ゾクゾクさせられる! | ||
オイストラフ&ムラヴィンスキー 1956 ウィーン・ライヴ、初出あり モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調K.219 ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 Op.77 |
ダヴィド・オイストラフ(Vn) エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮 レニングラードpo. | |
録音:1956年6月21日(*)/1956年6月23日(#)、以上ウィーン・ムジークフェライン・ザール、ライヴ、モノラル。(#)は初出音源、(*)はマスターからの初復刻。 ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番は、オイストラフの独奏、ムラヴィンスキー&レニングラードpo.により1955年10月29日に世界初演された。同じメンバーによる約1年後1956年11月30日レニングラード・ライヴのメロディア音源は名演の誉れ高いが、その半年前の未知の音源が出現した。それも西側ウィーン・ムジークフェラインザール、ライヴ。メロディア音源以上に音色は鮮明で、オイストラフならではのつやつやとした美音、ムラヴィンスキーならではの緊張感あふれる大きな音楽作りなど、全盛期の二大巨匠の凄さを改めて実感出来る。モーツァルトの「ヴァイオリン協奏曲第5番」は Cetra や Stradivarius から発売されたこともあるが、今回はマスター・テープからの発売。端正かつ推進力にあふれ、理想的なモーツァルト演奏となっている。ムラヴィンスキー・ファン、ショスタコーヴィチ・ファン必携の一枚。 | ||
シャーンドル・ヴェーグ〜 ザルツブルク・モーツァルト・マチネー1988-1993 モーツァルト: カッサシオン ト長調 KV.63(*)/ ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 KV.413(#)/ ディヴェルティメント第10番 ヘ長調 KV.247(+)/ カッサシオン 変ロ長調 KV.99(**)/ ピアノ協奏曲第8番 ハ長調 KV.246(**)/ ディヴェルティメント ニ長調 KV.136(+)/ 交響曲第25番 ト短調 KV.183(**)/ ディヴェルティメント第1番 変ホ長調 KV.113(++)/ ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 KV.415(***)/ アリア「わからないわ、あの人の悩みは」KV.582(###)/ レチタティーヴォとアリア 「どうしてあなたを忘れられよう… 心配しなくともよいわ、愛しい人」KV.505(+++)/ セレナード第13番 ト長調 KV.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(++) |
ジェラール・ コルステン(Vn;*) アンドラーシュ・シフ (P;#/***/+++) ダフネ・エヴァンゲラトス (Ms;###/+++) シャーンドル・ヴェーグ指揮 カメラータ・アカデミカ・ ザルツブルク | |
1989年8月6日(*/+)/1990年8月12日(#/**)/1993年7月25日(++)/1988年7月31日(***/###/+++)、以上モーツァルテウム、ライヴ。 1997年に名匠ヴェーグが世を去って2007年で10年。これを記念してオルフェオから手兵カメラータ・アカデミカ・ザルツブルクとのモーツァルト・アルバムがリリースされる。生地ゆかりのコンビが奏でるモーツァルトづくしは5年分のマチネーから編まれたもの。アイネ・クライネ、ディヴェルティメント、小 ト短調交響曲などの名曲をふんだんに収めたきわめつけの内容となっている。しかもコンチェルトのソリストは、全集録音でお互いにパートナーであったシフ。きらきらと美しい音色で、オケとのみごとな掛け合いが聴かれる。 | ||
ORFEOR-742071 廃盤 |
ゲザ・アンダ、最後のザルツブルク・ ソロ・リサイタル、1972 |
ゲザ・アンダ(P) |
ミルシテイン&クリーン、 ザルツブルク・ライヴ 1963 ヴィヴァルディ: ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 RV.10 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト短調 BWV.1001 モーツァルト: ヴァイオリン・ソナタ第24番 ハ長調 KV.296 ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.108 [アンコール] マリア=テレジア・フォン・パラディス: シシリエンヌ J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ パルティータ第3番 BWV.1006〜プレリュード |
ナタン・ミルシテイン(Vn) ワルター・クリーン(P) | |
録音:1963年7月31日、ザルツブルク・モーツァルテウム、ライヴ。 1957年のソロ・リサイタル、1956年「クロイツェル」ほかにつづく、ロシア生まれの名手ミルシテインによるザルツブルク音楽祭ライヴ第3弾。数々の別録音でも知られるとおり、いつ聴いてもさすがというほかない折り目正しきバッハ。モーツァルトやヴィヴァルディでは甘美な音色が映え、官能的な香り漂うブラームスを経てアンコールにいたるまで比類なき職人芸が光る。これを絶妙にサポートするのはミケランジェリに師事したオーストリーのクリーン(1928-1991)。 | ||
チェーザレ・シエピ〜 1956年ザルツブルク音楽祭リサイタル・ライヴ リュリ:「アマディス」「アルセスト」、 ボーイト:「メフィストフェレ」 ヴェルディ:「シチリアの晩鐘」 「シモン・ボッカネグラ」、 ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」 「セビリャの理髪師」、 ゴメス:「サルヴァトール・ローザ」 からのアリア シューマン:君は花のように Op.25-24/ 私は恨まない Op.48-7 ブラームス: おお、ぼくが帰り道を知っていたら Op.63-8/ 甲斐なきセレナード Op.84-4 モーツァルト: アリア「この美しい手と瞳のために」 K.612 ラヴェル: ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ |
チェーザレ・シエピ(B) レオ・タウプマン(P) | |
録音:1956年7月27日、モーツァルテウム大ホール。ザルツブルク音楽祭、モノラル・ライヴ。先に BONGIOVANNI から GB-1194という品番で発売されている物だが、今回マスターからの初復刻。 天下の名バス歌手、チェーザレ・シエピの伝説的リサイタル・ライヴが復活。イタリアオペラのアリアから、フランスもの、さらには珍しくドイツ・リートまで含めたこのリサイタルは、全盛期のシエピの魅力を余すところなく伝えるものとして、シエピの全録音の中でもとりわけ優れたものと語り継がれてきた。イタリア・オペラはもちろん、リュリの格調の高さ、「ドン・ジョヴニ」(代理店表記ママ)のセレナードを思わせる誘惑の魔力に満ちたモーツァルト、そして孤独の苦味が走るラヴェル、どれもこれも絶品だが、ことに「セビリャの理髪師」のバジーリオの「陰口の歌」は、滑稽な歌のはずが悪魔の嘲笑いに聞こえるほど強烈。半世紀を経っても、驚異の美声バスに唖然とすること間違いなしで、これこそシエピの全録音の中でもとりわけ優れたものと言っても過言ではない。 オリジナルのテープを使用した音源によって、モノラルながら驚くほど新鮮な音で楽しむことが出来る。 | ||
グルダ弾きぶりのベートーヴェン、初出あり ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15 / ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 (*) |
フリードリヒ・グルダ (P)指揮 ウィーンso. | |
録音:1953年1月21日、ウィーン、コンツェルトハウス大ホール、ライヴ。(*)は ARCHIPELから、翌 1953年1月22日 の演奏とされるライヴが発売されている (ARPCD-0277) が、表記が正しければ当盤は2曲とも初出ということになる。音源:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。 なんと22歳の若さのグルダ弾き振りライヴによるベートーヴェンが登場する。ともに曲調とうまくはまって、目の前で音楽がいきいきと弾み駆け抜けてゆくさまはたまらなくスリリング。よく知られるグルダのキーワード、ジャズのスタイルにちょうど開眼する時期にあたることもあり、とにもかくにも即興性にあふれる音楽づくりはちょっとほかに見当たらないほど個性的。 | ||
カイルベルト&VSO、1955年ライヴ、初出あり ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90 シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 (*) R.シュトラウス: 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの 愉快な悪戯」Op.28 |
フリードリヒ・グルダ(P;*) ヨゼフ・カイルベルト指揮 ウィーンso. | |
録音:1955年5月4日、ウィーン、ムジークフェライン大ホール、ライヴ。モノラル。(*)以外は初出音源。(*)は HOSANNA から出ている1955年(月日不祥)の演奏(HOS-06)と同じであろう。音源:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。 ケルン放送so.とのブル8ライヴ(ORFEOR-724071)につづく、ドイツの名匠カイルベルトの貴重なライヴ。才気と若さいっぱいのグルダとのシューマンだけでも大満足なところへ、メインのブラームスがまたさらなる聴きもの。バイエルン放送so.との2番(1966年ライヴ、ORFEOR-553011)がファンを大いに沸かせたが、この3番でも旋律を情感たっぷりに歌わせてグイグイと引き込む。奇しくも翌年、クレンペラーが同じくウィーン響を振った同曲が同時リリースとなるため(ORFEOR-747071)、両者によるアプローチの違いも興味の尽きない作業となる事だろう。 | ||
クレンペラー&VSO、1956年ライヴ、 ライヴは初登場の「ブラ3」あり、初出 ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90 ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92 |
オットー・クレンペラー指揮 ウィーンso. | |
録音:1956年3月8日、ウィーン、コンツェルトハウス、、モノラル、ライヴ、初出音源。音源:ORF。 巨匠クレンペラーがウィーン響を振った大注目のライヴ。それもプログラムの中身がベートーヴェンとブラームスというのだからもう最高。両曲とも快速で、きびしいまでの造形美を打ち出した辛口演奏。とくにブラームス3番はもちろんスタジオ録音こそあったものの、ライヴはこれがおそらく初登場となる曲できわめて貴重。対位法の鬼クレンペラーの巨大な芸風がロート・ヴァイス・ロートの音源によるたいへんなまなましい音質で味わえる。 | ||
クレツキの 「大地の歌」「アルト・ラプソディ」、初出 ブラームス:アルト・ラプソディ Op.53 マーラー:「大地の歌」 |
オラリア・ドミンゲス(A) セット・スヴァンホルム(T) パウル・クレツキ指揮 ウィーンso.、 ウィーン 楽友協会男性cho. | |
録音:1954年11月12日、ウィーン、ムジークフェライン大ホール、ライヴ、モノラル、初出音源。音源:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。 アナログ初期にかけてマーラーの普及に大きく貢献したエキスパート、クレツキによる「大地の歌」ライヴ。クレツキはこれまで1959年のスタジオ盤が唯一の録音だったが、ここでもユダヤ系を理由に悲惨をきわめた自身の生涯を重ね合わせるかのような、痛切にして濃厚な表現が胸を打つ。魅力のソリストは伝説のヘルデンテノール、スヴァンホルムに加え、1928年メキシコ生まれのドミンゲス。カラスと同時代を生きたコントラルトはエキゾチックな独特の声質で人気を集めた。特異な世界観に彩られた当作品でもスパイスの役目を果たしている。 | ||
ベーム 1968年バイロイトの親方歌手、マスターからの初復刻 ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 テオ・アダム(Br;ザックス) ギネス・ジョーンズ(S;エーファ) トーマス・ヘムズリー(B;ベックメッサー) ヴァルデマル・クメント(T;ヴァルター・フォン・シュトルツィング) ジャニス・マーティン(Ms;マグダレーネ) ヘルミン・エッサー(T;ダーヴィット) カール・リッダーブッシュ(B;ポーグナー) ゲルト・ニーンシュテット(B;コートナー) クルト・モル(B;夜番)他 カール・ベーム指揮バイロイト祝祭o.&cho. | ||
録音:1968年7月25日、バイロイト音楽祭、ステレオ。先に CD-R使用の LINK から、LINK 604-4 で出ている物(他に GOLDEN MELODRAM からGM-1.0038としても出ていたが、廃盤)だが、今回がマスターからの初復刻。 ついに幻の上演が登場! この公演は「マイスタージンガー」生誕100年を記念したもので、ベームが指揮に当たり、大変な話題となったものだった。ところが、ドレスリハーサルの後になってザックス役だったヴァルター・ベリーが降板、急遽ダブルで予定されていたテオ・アダムが全日ザックスを歌い、大喝采を受けた。あくまで噂だが、この時の「マイスタージンガー」は某社が録音を予定していたものの、この主役の交代によって不可能になってしまった(知名度の問題であったともされるが、詳細は不明)。ベームらしい硬質の響きのワーグナーは「マイスタージンガー」でも素晴らしいもの。モーツァルトやバッハの名テノールとして知られるヴァルデマル・クメントが意外に素晴らしいワルター。世代交代時期のようで、エファにはギネス・ジョーンズ、夜番にはクルト・モルといった、後のバイロイトの大歌手が登場している。ちなみにツォルン役にギュンター・トレプトウが出演している。音質の劣悪な盤(と代理店は記載しているが、LINK 盤はステレオなので、GOLDEN MELODRAM盤のことか)は出ていたが、これは見事なステレオ。祝祭劇場の響きを自然に捉えた音は、雑音を嫌ってマイクを近づけすげた音より好ましいだろう。40年前のバイロイトの興奮を、ぜひ!! | ||
フルトヴェングラー、1951年「第2の」 バイロイトの第9、初一般市販! |
エリーザベト・ シュヴァルツコップ(S) エリーザベト・ヘンゲン(A) ハンス・ホップ(T) オットー・エーデルマン(B) ヴィルヘルム・ フルトヴェングラー指揮 バイロイト祝祭o.&cho. | |
録音:1951年7月29日、バイロイト音楽祭、ライヴ。モノラル。音源:バイエルン放送。 世紀の再発見盤。先に「レコード芸術」誌2007年9月号でも大きく取り上げられた、日本フルトヴェングラー・センター盤「バイロイトの第九」(会員向け頒布のため、入手には同センターへの入会が必須だった)が待望の初一般市販化! 国内代理店と ORFEO との粘り越しの交渉の末、このたび市販流通化が実現したというこの演奏、フルトヴェングラー1951年「バイロイトの第九」の、EMIとは異なるまったく新たなソース。演奏内容についてはすでに様々な議論が成されているが、このバイエルン放送音源による録音の意味は、やはり聞いて見るしかないだろう。2007年の第九はこれでキマリか | ||
シュティッヒ=ランダル、アリア集 モーツァルト: 「後宮からの逃走」/「フィガロの結婚」 ベッリーニ:「ノルマ」 ヴェルディ:「オテロ」/「椿姫」 プッチーニ:「ボエーム」 チャイコフスキー:「エウゲニ・オネーギン」 R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」 からのアリア |
テレサ・ シュティッヒ=ランダル(S) マックス・シェーンヘル指揮 アントン・ハイラー指揮 クルト・リヒター指揮 ウィーン大放送o. | |
録音:1953年、1956年、1959年。 2007年7月17日に亡くなった、米国生まれのソプラノ、テレサ・シュティッヒ=ランダルがウィーンで放送用に歌ったアリア集。 シュティッヒ=ランダルは1927年、コネッチカット生まれ。若くしてトスカニーニに才能を認められ、「アイーダ」と「ファルスタッフ」の放送で彼女を起用。その後彼女はヨーロッパ、特にフランスで活躍し、モーツァルトを得意とした。近代的知性と洗練さを感じさせつつも、どこか翳りのある美しさと潤いを感じる彼女の歌には、今でも熱烈なファンがいる。このCDには、モーツァルトの「後宮からの逃走」や「フィガロの結婚」のような彼女の得意としたものだけでなく、商業録音で残さなかった珍しい曲が多数。特に聞きものは「ボエーム」のミミ、意外なほど素晴らしい名唱!シュティッヒ=ランダルのファンはもちろんだが、レパートリー的に彼女をあまり聞くことのなかったオペラファンにこそお勧め。 | ||
レオンカヴァッロ:「道化師」
プラシド・ドミンゴ(T;カニオ) イレアナ・コトルバス(S;ネッダ) マッテオ・マヌグエッラ(Br;トニオ) ハインツ・ツェドニク(T;ベッペ) ヴォルフガング・シェーネ(Br;シルヴィオ)他 アダム・フィッシャー指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1985年6月6日、ウィーン。 凄いライヴが出てきた! 1985年、ウィーン国立歌劇場での「道化師」。なんと言ってもカニオがドミンゴ! しかも1980年代半ばというドミンゴ全盛期、気迫の歌唱には唯圧倒される。そしてネッダはなんとコトルバス、これは珍しい記録。さらにトニオをマヌグエッラが渋く好演、ベッペにツェドニク、そしてシルヴィオにはシェーネという、ウィーンらしい配役がまた嬉しい。指揮は、当時まだ35歳だったアダム・フィッシャー。翌年スカラ座にデビュー、国際的な名声を高めている頃で、勢いが感じられる。充実の「道化師」、オペラファンならぜひ! | ||
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」
ビルギット・ニルソン(S;トゥーランドット) レオンタイン・プライス(S;リュー) ジュゼッペ・ディ・ステファノ(T;カラフ) ニコラ・ザッカリア(B;ティムール) ペーター・クライン(T;アルトゥム) コスタス・パスカリス(Br;ピン) アロイス・ペルネシュトルファー(B;役人)他 フランチェスコ・モリナーリ=プラデッリ指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1961年6月22日、ウィーン国立歌劇場。MYTO から発売されている物だが、マスターからの初復刻。 20世紀後半最大のトゥーランドット歌いと言えば、これはもう間違いなくビルギット・ニルソンだろう。ライヴを含め数種の録音が残されている中でも、充実度の高いものの一つがこのウィーン、ライヴ。ニルソン全盛期の声は澄み切った美しさと超人的な強靭さが両立した、まさに氷の姫君。リューを歌うレオンタイン・プライスは、既にヨーロッパで有名になり、この年の1月についにメトでもプリマドンナとしてデビューしたばかりで、日の出の勢いがある。そしてカラフは、ディ・ステファノ、イタリアの心意気を見せてくれる。特筆すべきは名匠モリナーリ・プラデッリが指揮するウィーンのオーケストラ、これが大変に美しい! ニルソンの冷え冷えとした声にウィーンの艶やかな弦が絡むと、その鮮やかな対比にゾクゾクさせられる。第2幕のトゥーランドットの登場の場面は聞きもの! モノラルながら、ORF収録のテープは当時のライヴとしては十分良好。 | ||
クリスタ・ルートヴィヒ〜 1955-1994
モーツァルト:「フィガロの結婚」から [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;ケルビーノ) カール・ベーム指揮VPO/ 録音:1957年7月30日、ザルツブルク音楽祭] R.シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」から [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;作曲家) カール・ベーム指揮VPO/ 録音:1955年8月6日、ザルツブルク音楽祭] モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」から [ヒルデ・ギューデン(S;フィオルディリージ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;ドラベッラ) ワルデマール・クメント(T;フェランド) ヴァルター・ベリー(Br;グリエルモ) カール・デンヒ(Br;ドン・アルフォンソ) カール・ベーム指揮/録音:1966年4月2日] モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」から [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;ドラベッラ) ヴァルター・ベリー(Br;グリエルモ) ヨゼフ・クリップス指揮/録音:1968年9月22日] ロッシーニ:「チェネレントラ」から [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;チェネレントラ) ワルデマール・クメント(T;ドン・ラミーロ) ヴァルター・ベリー(Br;ダンディーニ) ルートヴィヒ・ウェルター(B;アリドーロ)他 アルベルト・エレーデ指揮/録音:1962年9月3日/ドイツ語歌唱] ベートーヴェン:「フィデリオ」から [クリスタ・ルートヴィヒ(S;レオノーレ) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/録音:1962年5月25日] ワーグナー:「タンホイザー」 [ハンス・バイラー(T;タンホイザー) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;ヴェーヌス) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/録音:1963年1月8日] ベルク:「ヴォツェック」から [ヴァルター・ベリー(Br;ヴォツェック) クリスタ・ルートヴィヒ(S;マリー) レオポルド・ルートヴィヒ指揮/録音:1963年5月19日] R.シュトラウス:「影のない女」 [ヴァルター・ベリー(Br;バラク) クリスタ・ルートヴィヒ(S;染め物屋の妻) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/録音:1964年6月11日] R.シュトラウス:「カプリッチョ」 [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;クレロン) リーザ・デラ・カーザ(S;伯爵夫人) ヴァルター・ベリー(Br;オリヴィエ) オットー・ヴィーナー(B;ラ・ロシュ) ロバート・カーンズ(Br;伯爵) ジョルジュ・プレートル指揮/録音:1964年3月21日] プフィッツナー:「パレストリーナ」から [セーナ・ユリナッチ(S;イギノーノ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;シッラ) ローベルト・ヘーガー指揮/録音:1964年12月16日] ワーグナー:「ローエングリン」から [クレア・ワトソン(S;エルザ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;オルトルート) ヴァルター・ベリー(Br;テルラムント) カール・ベーム指揮/録音:1965年5月16日] ビゼー:「カルメン」から[ロリン・マゼール指揮/録音:1966年2月19日] R.シュトラウス:「ばらの騎士」から [クリスタ・ルートヴィヒ(S;元帥夫人) ギネス・ジョーンズ(S;オクタヴィアン) レナード・バーンスタイン指揮/録音:1968年4月13日] R.シュトラウス:「ばらの騎士」から [クリスタ・ルートヴィヒ(S;元帥夫人) ヒルダ・デ・グローテ(S;ゾフィー) ヨゼフ・クリップス指揮/録音:1971年10月3日、モスクワ] ヴェルディ:「マクベス」から [クリスタ・ルートヴィヒ(S;マクベス夫人) シェリル・ミルンズ(Br;マクベス)他 カール・ベーム指揮/録音:1970年4月18日、ステレオ] アイネム:「老婦人の訪問」 [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;クレア) エーベルハルト・ヴェヒター(Br;アルフレート・イル) カール・テルカル(T;コビー)/ 録音:1971年5月23日、ステレオ、初演] ヴェルディ:「ルイザ・ミラー」 [フランコ・ボニゾッリ(T;ロドルフォ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;フェデリーカ) アルエルト・エレーデ指揮/録音:1974年1月23日(ステレオ)] ベルリオーズ:「トロイの人々」から [ギィ・ショベ(T;エネ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;ディド) ニコラ・ギュゼレフ(B;ナルバル)他 ゲルト・アルブレヒト指揮/録音:1976年10月17日、ステレオ] ワーグナー:「ラインの黄金」から [ハンス・ゾーティン(B;ヴォータン) ブリギッテ・ファスベンダー(Ms;フリッカ) ヨゼフ・ホプファーヴィーザー(T;フロー) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;エルダ) ズービン・メータ指揮/録音:1981年3月22日、ステレオ] チャイコフスキー:「スペードの女王」 [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;伯爵夫人) ドミトリー・キタエンコ指揮/録音:1982年11月22日、ステレオ、ドイツ語] ヴェルディ:「ファルスタッフ」 [ヴァルター・ベリー(Br;ファルスタッフ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;クイックリー夫人) ロリン・マゼール指揮/録音:1983年2月22日、ステレオ] ドビュッシー:「ペレアスとメリザンド」 [フランスオワ・ル・ルー(Br;ペレアス) ニコライ・ギャウロフ(B;アルケル) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;ジュヌヴィエーヴ) クラウディオ・アバド指揮/録音:1988年6月11日、ステレオ] R.シュトラウス:「エレクトラ」 [ヒルデガルト・ベーレンス(S;エレクトラ) ジュヌヴィエーヴ[注:おそらくルートヴィヒの誤記](Ms;クリテムネストラ)他 ハインリヒ・ホルライザー指揮/録音:1994年12月14日、ステレオ/ルートヴィヒの最後のオペラの舞台] 以上、記載なきはウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1955年-1994年、記載なきはウィーン国立歌劇場、ライヴ。 クリスタ・ルートヴィヒ80歳記念リリース。20世紀後半を代表する名メゾ・ソプラノ、クリスタ・ルートヴィヒはベルリン生まれだが、ウィーン国立歌劇場を愛し、長く出演し続けた。このCD3枚には、1955年から引退する1994年までの様々なライヴを収録している。しかも初めて表に出る音源も多数。最も注目すべきは、1968年のバーンスタイン指揮による「ばらの騎士」だろう。第1幕の元帥夫人のモノローグから幕切れ前まで、たっぷり24分弱収録。またベーム指揮の「マクベス」も、3場面を計およそ20分収録。そして、とてもオペラ引退の舞台とは思えないほど堂々としたクリテムネストラを歌う「エレクトラ」。さらに、珍しいロッシーニの「チェネレントラ」や、短い期間のドラマティック・ソプラノ時代の録音と、ルートヴィヒ・ファンならずとも大満足の充実した内容。 | ||
カイルベルト、プライ、他、初CD化 R.シュトラウス:歌劇「インテルメッツォ」 ヘルマン・プライ(Br;ローベルト・シュトルヒ) ハニー・シュテフェク(S;クリスティーネ) アニー・フェルベルマイヤー(S;アンナ) フェリー・グルーバー(T;ルンマー男爵) アルフレート・ペル(Br;公証人) ユディト・ヘルヴィヒ(S;公証人の妻) ヴァルデマール・クメント(T;楽長シュトロー) オスカー・チェルヴェンカ(Br;商工業顧問官) アロイス・ペルネシュトルファー(Br;法律顧問官) ルートヴィヒ・ヴェルター(B;宮廷歌手) ヨゼフ・カイルベルト指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1963年5月1日、ウィーン国立歌劇場(注:下記ご参照)。以前MELODRAM から LP が出ていた上演で、初CD化。なお、JOHN HUNT のディスコグラフィでは、このMELODRAM の LPが「ミュンヘンでのバイエルン州立管との上演」とされているが、誤り(カイルベルトによるミュンヘンでの同曲というのは、米 Legato から同じ1963年収録というヴィデオが発売されたことがあるようだが、配役はプライとシュフェテク以外異なっている)。 ORFEO がまた貴重な音源を発掘。1963年にアン・デア・ウィーン劇場(カデンツァ注:上記録音のインフォと異なるが、どちらが正しいかは不詳)で上演されたシュトラウスの「インテルメッツォ」、指揮はなんとカイルベルト! 彼ならではの骨格のガッシリした音楽に、ウィーンの魅惑的な音色が加わることで非常に良い結果を生み出している。歌手は1960年代前半のウィーンのベストキャスト。ことに若きプライの美声は最高! シュテフェクのツンとすましたようなクリスティーネも適役。さらにクメント、ペル、ペルネストルファーなど脇も強力。録音はモノラルながら良好。 | ||
ヴェルディ:歌劇「マクベス」
シェリル・ミルンズ(Br;マクベス) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;マクベス夫人) カルロ・コッスッタ(T;マクダフ) カール・リッダーブッシュ(B;バンクォー) エヴァルト・アイヒベルガー(T;マルコム)他 カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1970年4月18日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ、ステレオ。LEGATO や OPERA DORO から発売があった物で、今回がマスターからの初復刻。ベームによる「マクベス」戦後唯一の録音。 ORFEO から非常に興味深いライヴ録音が発掘された。ウィーン国立歌劇場でのヴェルディ「マクベス」。指揮はなんと御大カール・ベーム! ベームのヴェルディは録音が極めて少なく、それだけでも貴重。テンポはゆったりめながら、緊張感のある音楽で「マクベス」の狂気を掘り出している。歌手も豪華。タイトルロールには、当時国際的名声を獲得して間もないシェリル・ミルンズ。若々しい勢いのある歌。マクベス夫人は、なんとクリスタ・ルートヴィヒ、強靭な声で絡みつくようなマクベス夫人は絶品。さらにバンクォーにはカール・リッダーブッシュという贅沢さ。マクダフには1970年代の重要なイタリア人テノールであるカルロ・コッスッタも加わっている。蔵出し音源によって遥かに鮮明な音質になった。 | ||
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」
セーナ・ユリナッチ(S;蝶々夫人) エルマンノ・ロレンツィ(T;ピンカートン) コスタス・パスカリス(Br;シャープレス) ヒルデ・レッスル=マイダン(Ms;スズキ) グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;ケイト・ピンカートン) ペーター・クライン(T;ゴロー)他 ベリスラフ・クロブチャール指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1961年3月25日、、ウィーン国立歌劇場。2002年にMYTOから全曲が初発売された演奏で、マスターからの初復刻。 なお「MYTO盤に記載された演奏年1961年は誤りで、1960年3月25日が正しい」とする資料がありますが、当盤の欧文インフォメーションでも1961年3月25日(ただし国内代理店は「1961年3月15日」としており、この15日は根拠不明)となっており、とりあえずレーベルの発表に従います。 ORFEOがまた素晴らしい録音を掘り出した! 蝶々さんを歌うのはセーナ・ユリナッチ。彼女は1957年にウィーン国立歌劇場にデビューしたときに蝶々さんを歌って大絶賛され、しばらく「ウィーンの蝶々さんといえばユリナッチ」と決まっていたほどの当たり役だった。ピンカートンには、ウィーン国立歌劇場で20年以上に渡って活躍したイタリア人テノール、エルマンノ・ロレンツィ。シャープレスにはギリシャ出身で、1960,70年代にヴェルディ・バリトンとして活躍したコスタス・パスカリス。スズキはウィーンのベテランメッゾ、ヒルデ・レッスル=マイダン。そしてケイト・ピンカートンがまだ23 歳のグンドゥラ・ヤノヴィッツ! 驚くべきは名匠ベリスラフ・クロブチャールの指揮。40年に渡ってウィーン国立歌劇場の指揮者として活躍したクロブチャールだが、元々1953年5月15日に「蝶々夫人」を指揮したことが始まり(彼は1961年4月にベルリンで独EMIへの同曲抜粋も録音している[一度CD化されたが、廃盤]他、1972年の未発売ライヴも残っている)。故郷の先輩で師匠のマタチッチ譲りのスケール雄大なプッチーニには、泣かずにはいられない! | ||
プッチーニ:三部作 歌劇「外套」(*)/歌劇「修道女アンジェリカ」(#)/歌劇「ジャンニ・スキッキ」(+) レナート・ブルゾン(Br;ミケーレ;*) マリリン・チャウ(S;ジョルジェッタ;*) ウラディーミル・アトラントフ(T;ルイージ;*) ハインツ・ツェドニク(T;ティンカ;*) ピラール・ローレンガー(S;修道女アンジェリカ;#) シャシュティン・マイヤー(Ms;公爵夫人;#) マルガレーテ・ベンス(A;修道院長;#) アクセル・ギャル(S;修道長;#) チェスラワ・スラニア(Ms;修練長;#) ヴァルター・ベリー(B;ジャンニ・スキッキ;+) ゾーナ・ガザリアン(S;ラウレッタ;+) ヨルディ・ラミーロ(T;リヌッチョ;+) ハインツ・ツェドニク(T;ゲラルド;+) マルヤーナ・リポヴシェク(Ms;チェスカ;+) エーリヒ・クンツ(B;スピネッロッチョ医師;+)他 ゲルト・アルブレヒト指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1979年2月11日、ウィーン国立歌劇場。(+)は初出音源。(*/#)は BELLA VOCE から初発売された演奏で、マスターからの初復刻(前出盤ではフォンク指揮オランダでの(+)とカップリングされていた)。 プッチーニの「三部作」は、どれも個性たっぷりの1幕ものオペラ3つをまとめた面白い作品だが、歌手を大人数揃えなければならないので、一挙上演はなかなかない。この録音は1979年にウィーン国立歌劇場が一挙上演した時の録音。さすがはウィーン、国際色豊かな面々を集めている。「外套」では、イタリアの名バリトン、ブルゾンに、ドイツ系アメリカ人でシュトゥットガルトで活躍したチャウ、そしてソ連の強靭テノール、アトラントフというビックリのキャスティング。「修道女アンジェリカ」では、スペインの名花ローレンガーと、スウェーデン人メッゾのマイヤーの南北対決。一方、「ジャンニ・スキッキ」では、タイトルロールのベリーを始め、ウィーンで活躍していた人が集められている。スピネッロッチョ役は、なんとクンツ! もうすぐ70歳になろうという頃。また「外套」では、日本人として初めてウィーン国立歌劇場の専属歌手になった白石敬子の声がちょっとだけ聞ける。さすがウィーン、国際色豊かな役者者が揃った! | ||
ヴァルター・ベリー〜1955-1993 モーツァルト:「フィガロの結婚」/「ドン・ジョヴァンニ」/「コジ・ファン・トゥッテ」 ベートーヴェン:「フィデリオ」/ワーグナー:「ローエングリン」/「パルジファル」 R.シュトラウス:「バラの騎士」/「影のない女」/「カプリッチョ」 ベルク:「ヴォツェック」/ヴェルディ:「ファルスタッフ」からの場面 ヴァルター・ベリー(B−Br) カール・ベーム指揮 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 レナード・バーンスタイン指揮 ホルスト・シュタイン指揮 ロリン・マゼール指揮 ペーター・シュナイダー指揮 ウィーン国立歌劇場o. | ||
録音:1955年-1993年、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。 戦後のウィーンを代表するバス・バリトン、ヴァルター・ベリー(1929-2000)。珍しい音源としては、バーンスタインが指揮した1968年4月13日の「バラの騎士」の第2幕幕切れが約12分たっぷり収録されている。1983年2月2日の「ファルスタッフ」は、当時音楽監督だったマゼールの指揮。ベリーのタイトルロールともども、非常に個性的な「ファルスタッフ」。1966年4月2日の「コジ・ファン・トゥッテ」は、まだドイツ語で歌われているが、ヒルデ・ギューデン、クリスタ・ルートヴィヒ、ヴァルデマル・クメントら、充実したキャストによる上演。その他、何らかの形で全曲録音として聞けるものも多いものの、ベリーの至芸を楽しめること間違いなし。「パルジファル」(シュタイン指揮/1979年)、「ファルスタッフ」、「カプリッチョ」(シュナイダー指揮/1993年)はステレオ。 | ||
ヴァルデマル・クメント〜アリア集 モーツァルト:「イドメネオ」/「コジ・ファン・トゥッテ」 グルック:「タウリスのイフィジェニー」/ベートーヴェン:「フィデリオ」 ロッシーニ:「チェネレントラ」/グノー:「ファウスト」 オッフェバック:「ホフマン物語」/スメタナ:「売られた花嫁」 ヤナーチェク:「イェヌーファ」/ストラヴィンスキー:「放蕩者の成り行き」 R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」/「ばらの騎士」からのアリア、場面 ヴァルデマル・クメント(T) カール・ベーム、ヤロスラフ・クロンプホルツ、ホルスト・シュタイン、 アルベルト・エレーデ、ジョルジュ・プレートル、ヨゼフ・クリップス、 オスカー・ダノン、レナード・バーンスタイン指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1955年-1996年。 1929年ウィーン生まれのテノール、ヴァルデマル・クメントは1960-1970年代のウィーン国立歌劇場で大活躍した。甘く柔らかい美声でモーツァルトの諸役で活躍しただけでなく、端整で知性的な歌でピリオド楽器のバッハ演奏でも重用され、しかもバイロイト音楽祭では「マイスタージンガー」のヴァルターを歌うほどの力強さもあるという、非常に優れた才能を持ち合わせた歌手。 ここには1960年代のウィーン国立歌劇場のライヴを収録。クメントが軽々と高音を出せるのには驚かされる。「ファウスト」や「チェネレントラ」では、ハイC(しかもウィーンのピッチなので普通より高い)を朗々と出している。また「ホフマン物語」の狂気を感じさせる歌や、スメタナ、ヤナーチェクのボヘミア・オペラとの相性の良さも驚き。1996年、67歳の「ナクソスのアリアドネ」の語り役、執事長が矍鑠としているのも当然。もちろんモーツァルトは絶品。そして「ばらの騎士」のイタリア人歌手は、バーンスタインの指揮ということでも貴重。「イドメネオ」と「ナクソスのアリアドネ」のみステレオ。 | ||
カラヤン、1957年ザルツブルクのフィデリオ、マスターからの初復刻 ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」 クリステル・ゴルツ(S;レオノーレ) ジュゼッペ・ザンピエーリ(T;フロレスタン) オットー・エーデルマン(B;ロッコ) セーナ・ユリナッチ(S;マルツェリーネ) パウル・シェフラー(Br;ドン・ピツァロ) ヴァルデマル・クメント(T;ヤキーノ) ニコラ・ザッカリア(Br;ドン・フェルナンド) エーリヒ・マイクート(T;囚人1) ヴァルター・ベリー(B;囚人2) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1957年7月27日、ザルツブルク、フェルゼンライトシューレ。CLAQUE(廃盤)とANDROMEDA から全曲が発売がある演奏だが、今回がマスターからの初復刻。 1956年、カラヤンはザルツブルク音楽祭の音楽監督に就任、1957年の音楽祭はカラヤン色が急速に広まったものだった。この「フィデリオ」はその年の開幕公演のライヴ。1950年代のカラヤンの特徴である颯爽としてダイナミックな演奏が存分に生かされた演奏。サロメやエレクトラ役で知られるクリステル・ゴルツのレオノーレ、当時のカラヤンのお気に入りテノールとして活躍した、ジュゼッペ・ザンピエーリのフローレスタン、さらにオットー・エーデルマンのロッコ、セーナ・ユリナッチのマルツェリーネ、パウル・シェフラーのドン・ピツァロは当時のウィーンのベスト・キャスト。帝王カラヤンの全盛期を偲ぶに最適なライヴだろう。音質もモノラルながら、1957年としては上々の部類ではないだろうか。 | ||
カラヤン、1957年ザルツブルクのファルスタッフ、待望の単売 ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」 ティト・ゴッビ(Br;ファルスタッフ) ローランド・パネライ(Br;フォード) エリーザベト・シュヴァルツコップ(S;フォード夫人) アンナ・モッフォ(S;ナンネッタ) アンナ・マリア・カナリ(Ms;ページ夫人) ジュリエッタ・シミオナート(Ms;クィックリー夫人) ルイジ・アルヴァ(T;フェントン)他 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1957年8月10日、ザルツブルク、祝祭劇場。先にANDANTEがトスカニーニ指揮1937年の同曲とカップリングしてマスターより初復刻していた (AN-3080; 流通在庫限り)物だが、カラヤン・ファン待望の分売。 これまた1957年のザルツブルク音楽祭で大きな話題になった公演。カラヤンはトスカニーニが指揮した「ファルスタッフ」に痛く感激し、ことのほか思い入れのあるオペラで、ザルツブルク音楽祭で取り上げたのがこの上演だった。前年にEMIへ録音したキャストとは、ゴッビ、シュヴァルツコップ、パネライ、モッフォ、アルヴァなどが共通しており、アンサンブルは見事に出来上がっている。後年に取り上げた時に比べ、若々しく張りのある音楽が「ファルスタッフ」の生命力を生かしているように思われる。これまた、帝王カラヤンの全盛期を実力を見せつける名演。 | ||
半数が初出! ヘルベルト・フォン・カラヤン〜 ザルツブルク・オーケストラ・コンサート 1957 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調(*) モーツァルト: 交響曲第35番 ニ長調K.385「ハフナー」(#)/ ピアノ協奏曲第21番 ハ長調K.467(+)/ 交響曲第41番 ハ長調K.551「ジュピター」(#)/ ブラームス:ドイツ・レクイエム(**) テオドール・ベルガー(1905-1992): シンフォニア・パラボリカ [Sinfonia parabolica] (##) ゴットフリート・フォン・アイネム(1918-1996): ピアノ協奏曲Op.20(++) アルテュール・オネゲル(1892-1955): 交響曲第3番「典礼風」(##) |
ゲザ・アンダ(P;+) リーザ・デラ・カーザ(S;**) ディートリヒ・フィッシャー= ディースカウ(Br;**) ゲルティ・ヘルツォーク(P;++) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 VPO、BPO(##/++) | |
録音:1957年7月28日、祝祭劇場(*)/1957年7月29日、モーツァルテウム(#/+)/1957年8月22日、フェルゼンライトシューレ(**)/1957年8月13日、モーツァルテウム(##/++)、以上全てライヴ。収録:ORF。(#/+/**)を除き初出音源。(#/+)は1999年にDGから、(**)は1998年にEMIから、それぞれ初発売された物だが、共に廃盤となっている。 これはカラヤン・ファン感涙、彼がザルツブルク音楽祭の芸術監督に就任した初年度のライヴ(就任自体は1956年)が一挙CD4枚分登場、それも半数が初出! まず大曲のブルックナーは、ANDANTEから発売されたウィーンでの4月ライヴがあったが、もちろん別の演奏(ふたつの演奏時間は約80分半でほぼ同じ。後年1979年や1988年の録音とは、全体で3分ほど早くなっている)。いつにもまして自信と覇気に満ちたアプローチが大きな魅力で、次第に高揚してゆくアダージョも切に訴えかけるものがある。 廃盤となっていたモーツァルトとブラームスも嬉しい再発だが、更にマニアックな喜びは、最後の8月13日の現代物演奏会。オネゲル(当盤では、これがカラヤン&ベルリン・フィルかと耳を疑うほど、冒頭から思いのほか過激)を除きカラヤンの音盤はこれまで存在しなかった曲目で、ベルガーは初演時のもの。この2曲の演奏記録自体、アイネムが同年にあと2回ほどあるだけのようだ。 ベルリン・フィル芸術監督、ウィーン国立歌劇場総監督、さらにはザルツブルク音楽祭芸術総監督とつぎつぎにポストを掌中に収めてゆくこの時期、「帝王」時代の幕開けを告げる栄光のドキュメントであり、カラヤンの愛好家はもちろんだが、現代音楽の愛好家にも、歴史的な記録として欠かすことのできないアイテムではないだろうか。 | ||
半数が初出〜セル&BPO 1957年ザルツブルク録音集 モーツァルト: 交響曲第29番(*)/ピアノ協奏曲第25番(#)/ 交響曲第40番(*) ドビュッシー:海(+) メンデルスゾーン::ヴァイオリン協奏曲(**) ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(+) |
レオン・フライシャー(P;#) ナタン・ミルシテイン(Vn;**) ジョージ・セル指揮 BPO | |
録音:1957年8月3日(*/#)/1957年8月9日(+/**)、以上ザルツブルク音楽祭、ライヴ、モノラル。(+)と(**)は今回初出となる音源。(*)と(#)はARCHIPEL等から既出だが、マスターからの初復刻。 セルがベルリン・フィルを振ったのは、この時が1932年以来なんと25年ぶりだった(この次に振ったのは1964年8月10日の同じくザルツブルクで、これもORFEOからセットCD化されている[ORFEOR-704077])。なおこの年セルはザルツブルク音楽祭で、他にスイスの作曲家リーバーマンの歌劇「女の学校」をヨーロッパ初演している(ORFEOR-429962)。 『セル・ベルリンフィル大集成!』『ベルリンフィルザルツブルク初登場 1957 年ライヴ』『 ORF のオリジナルテープより CD 化のため音質良好!』『椅子のきしむ音まで収録の音解像度セット!』『音質が大変良好で驚きました。8月9日のライヴは初出! 8月3日分は他レーベルより出ていましたが比べものになりません。初出のエロイカや40番のマッシブな迫力はセルならではでベルリンフィルがそれに輪をかけた熱演で聴き手を大いに魅了します。恐ろしく充実の1セットと申せましょう。』(『内』は代理店のインフォメーションより) | ||
ブッフビンダー、2004年ザルツブルク・ライヴ J.S.バッハ:イギリス組曲第3番 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」 シューマン:交響的練習曲Op.13/ 交響的練習曲より除かれた5つの変奏 J.S.バッハ:パルティータBWV825〜ジーグ |
ルドルフ・ブッフビンダー(P) | |
録音:2004年7月29日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。ディジタル、初出音源。 『ウィーン楽壇の重鎮、世界の巨匠』『ルドルフ・ブッフビンダー』『2004年話題のライヴ』『実に誠実で味わいとテクニックもあり、押しも押されぬ巨匠となったブッフビンダー教授の最新録音ともいえる逸品の1枚。録音もえらく優秀。近年の教授の充実ぶりを認識せしめた名ライヴで、しみじみ聴き惚れました。まさに誠実は力なり!と申せましょう。』(『内』は代理店のインフォメーションより) | ||
マリヤーナ・リポヴシェク〜歌曲集 シューベルト: ズライカ1 D.720/ズライカ2 D717/ 話せと命じないで下さい D.726/ ただあこがれを知る者だけが D.310/ このままの姿でいさせて下さい D.727/ 君よ知るや南の国 D.321 ブラームス: アルトのための2つの歌 Op.91/ ジプシーの歌 Op.103(8曲) ムソルグスキー:歌曲集(6曲) チャイコフスキー: なぜ? Op.28-3/ 彼はとても私を愛していた Op.28-4/ セレナード Op.63-6/灼熱の灰のあるごとくOp.25-2/ 狂おしい夜 Op.60-6/昼の光が満ちようと Op.47-6 ・アンコール シュトラウス:夜 Op.10-3 ブラームス:僕の恋は新緑だ Op.63-5 シューベルト:至福 D.433 |
マリヤーナ・リポヴシェク(Ms) エリーザベト・レオンスカヤ(P) | |
録音:1987年8月5日。 スロヴェニアのリュブリャナに生まれたマリヤーナ・リポヴシェクは、1980-1990年代にドイツ語圏で活躍したメゾ・ソプラノ。ワーグナーのメッゾ役や、シュトラウスの「影のない女」の乳母役として知られた。一方で歌曲も得意としており、ここではドイツ・リートからシューベルトとブラームスを、ロシア歌曲からムソルグスキーとチャイコフスキーを取り上げている。どちらも全盛期の歌手の充実感の感じられるもの。伴奏がレオンスカヤというのも驚き。 | ||
マゼール&ウィーン国立歌劇場、1983年の「ファルスタッフ」、初出 ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」 ヴァルター・ベリー(B;ファルスタッフ) ジョルジョ・ザンカナーロ(Br;フォード) フランシスコ・アライサ(T;フェントン) ピラル・ローレンガー(S;アリーチェ) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;クイックリー夫人) パトリシア・ワイズ(S;ナンネッタ) ハインツ・ツェドニク(T;医師カイウス)/他 ロリン・マゼール指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1983年2月2日、ウィーン、ライヴ。ステレオ、おそらく初出音源。 ロリン・マゼールは1982年、指揮者としてはカラヤン以来となったウィーン国立歌劇場監督へ就任、精力的な活動で高い評判を得るが、様々な事情から僅か2年で辞任に追い込まれてしまった。そのためこの時期のオペラの録音は少なく、ウィーンでのマゼールの真価は良く伝わらないままだった。この「ファルスタッフ」はそうした穴を大きく埋めるもの。およそ一発録音のライヴとは思えないほど完成度が高く、驚嘆するしかない。ヴェルディの込み入った音楽を、マゼール一流の切れ味鋭い指揮で鮮やかに捌きながら、時には甘い旋律をうっとりと歌わせている。ヴェルディがあちこちに意味深く書き込んでいる音楽を浮き上がらせるのも見事。これを聞くと、マゼールが20年程時代を先取りしていて、保守的なウィーンから反発を食らったようにも思える。歌手もまた大変豪華。ウィーンの大ベテラン、ベリーの大らかな題名役を筆頭に、ザンカナーロ、アライサ、ローレンガー、ルートヴィヒと大歌手の名前が並ぶ。またナンネッタには、1980年代のウィーン国立歌劇場で娘役として大活躍したワイズ、そしてご存知ツェドニクのカイウス。もちろんウィーンのオーケストラの艶やかな音色も聞きもので、優れたステレオ録音で楽しめる。マゼール絶頂期の貴重なオペラのライヴをお楽しみ頂きたい! | ||
ヴェルディ:歌劇「ルイザ・ミラー」
フランコ・ボニゾッリ(T;ロドルフォ) リリアン・スーキス(S;ルイザ・ミラー) ジュゼッペ・タデイ(Br;ミラー) ボナルド・ジャイオッティ(B;ワルテル伯爵) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;フェデリーカ) マルコム・スミス(Br;ウルム)他 アルベルト・エレーデ指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1974年1月23日(資料によっては1974年6月20日だが、1月が正しい模様)、ウィーン国立歌劇場、ステレオ・ライヴ。2002年に PONTO から初出となった演奏だが、おそらく今回がマスターからの初復刻。 素晴らしい「ルイザ・ミラー」が登場 ロドルフォのアリア「穏やかな夜に」ばかりが有名だった「ルイザ・ミラー」は、1970年代になって俄かに注目を浴び、各地で上演され、録音も数種現れた。この録音は、ウィーン国立歌劇場が久々に取り上げた新制作上演の初日の物。ロドルフォには、この役を得意としたボニゾッリ。当時35歳の瑞々しい声と情熱的な歌はすごぶる魅力的。ミラーには大バリトン、タッデイ、伯爵にメトで大活躍したイタリアのバス、ジャイオッティ、そして脇役のフェデリーカにルートヴィヒを配するという贅沢な配役は、ウィーンのプレミエならでは。スーキスはリトアニア出身でドイツに移住したソプラノ。1970年代に欧米で広く活躍していた。日本では若い頃ばかりが知られているエレーデ、実はドイツ語圏ではイタリア・オペラの巨匠として知られており、ここでも知情のバランスの取れた見事なヴェルディを聞かせてくれる。 | ||
スメタナ:歌劇「売られた花嫁」(ドイツ語歌唱)
ヴァルデマル・クメント(T;イェニーク) イルムガルト・ゼーフリート(S;マリー) ハンス・ブラウン(Br;クルシナ) ヒルデ・コネツニ(S;ルドミラ) ルートヴィヒ・ヴェルター(B;ミヒャ) ロゼッテ・アンダイ(Ms;ハータ) マレイ・ディッキー(T;ヴァシェク) オスカー・チェルヴェンカ(B;ケチャル)他 ベリスラフ・クロブチャール指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1960年11月11日、ウィーン、ライヴ。初出音源。 スメタナのオペラは通常チェコ国内でしか上演が盛んではないが、この代表作「売られた花嫁」だけはドイツ語圏での上演も非常に盛ん。このCDにはウィーン国立歌劇場で取り上げられたクルト・ホノルカによるドイツ語訳詞の上演が収録されている。これはギュンター・レンネルトの演出で前年に新製作されたもので、カラヤン時代のウィーン国立歌劇場の成果として充実した舞台の一つに数えられるものだった。歌手は、おなじみクメント、ゼーフリートを始め、当時のウィーンの名歌手が多数出演。指揮は、クラウスとマタチッチの弟子として有名なクロブチャール。東欧風のローカル色と、カラヤン時代のウィーンのインターナショナルな気風とが上手くかみ合った名演になっている。 | ||
アルベルト・ロルツィング(1801-1851):歌劇「密猟者」
カール・デンヒ(Br;バクルス) レナーテ・ホルム(S;グレートヒェン) ゲオルク・フェルカー(Br;エーベルバッハ伯爵) ヒルデ・レッスル=マイダン(Ms;伯爵夫人) ヴァルデマル・クメント(T;クロンタル男爵) イルムガルト・ゼーフリート(S;フライマン男爵夫人) アニー・フェルベルマイヤー(Ms;ナネッテ) ペーター・クライン(B;パンクラティウス) ハインツ・ヴァルベルク指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1960年10月31日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。おそらく初出音源。 1830-40年代のドイツ語圏で高い人気を誇ったロルツィングによる代表作の一つ。原作はアウグスト・フォン・コツェブという18世紀末から19世紀初頭にかけての大人気劇作家の戯曲で、変装と騙し合いが交錯し、実の兄妹、姉弟が知らずに惹かれあうという際どさもあって、いかにも大衆受けする話。今までにもスタジオ録音や放送用音源による全曲CD、抜粋CDはあったが、舞台上演のライヴはこれが初めてのようだ。劇場の生の雰囲気が歌芝居にうってつけ。カラヤン時代のウィーン国立歌劇場は手抜かりがなく、こうした作品でも、ゼーフリート、クメント、デンヒ、ホルム、レッスル=マイダンら、一流の歌手を揃えている。N響の指揮者としてお馴染みのヴァルベルク(1923-2004)のツボを心得た指揮も見事。 | ||
クナッパーツブッシュの「ウィンザーの陽気な女房」全曲、初出&初レパートリー! オットー・ニコライ:歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」 マックス・プレープストル(B;ファルスタッフ) カール・シュミット=ヴァルター(Br;フルート氏) キース・エンゲン(B;ライヒ氏) リヒャルト・ホルム(T;フェントン) パウル・クーエン(T;シュペールリヒ) ルドルフ・ヴュンツァー(Br;医師カイウス) アンネリース・クッパー(S;フルート夫人) リリアン・ベンニングゼン(Ms;ライヒ夫人) リゼロッテ・フェルザー(S;アンナ・ライヒ) ハンス・クナッパーツブッシュ指揮バイエルン国立o.、バイエルン国立歌劇場cho. | ||
録音:1957年12月14日、バイエルン国立歌劇場(プリンツレゲント劇場)、ミュンヘン、ライヴ。モノラル、初出音源。 クナッパーツブッシュ、待望の新発掘録音が登場! 1957年暮れに上演された「ウィンザーの陽気な女房たち」で、これまで序曲も含め一切発売されたことがないもの。ハインツ・アルノルトによる新演出の初日にあたる。ワーグナーで高名なクナだが、「ウィンザーの陽気な女房たち」にはとりわけ愛着があったようで、亡くなる1964年まで度々指揮し、気宇壮大なワーグナーのオペラとはまた異なった、カペルマイスターとしてクナの魅力を楽しめる。序曲は複数の演奏が残され、これまでにもCD化されている。 歌手は基本的に皆バイエルン国立歌劇場のメンバーで、国際的なスターはいないものの、皆たいへんに実力ある人。ミュンヘンでありとあらゆるバス役を引き受けたプレープストル、戦前からのスター・バリトンのシュミット=ヴァルター、米国のバスで2年前にバイエルン国立歌劇場のメンバーになったばかりのエンゲンと、強力な男声低音陣。テノールには、モーツァルト歌手として活躍したホルムと、強烈な個性で知られるクーエンと対照的。一番のスターは、1930年代末からプリマドンナとして活躍しているクッパーだろう。ベンニングゼンはウィーン生まれで、長いことミュンヘンで活躍した。貴重な録音の登場、ぜひお楽しみ頂きたい。 | ||
チェリ& VSO + カサドシュ リスト:交響詩「前奏曲」 ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調(*) ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68 |
ロベール・カサドシュ(P;*) セルジュ・チェリビダッケ指揮 ウィーンso. | |
録音:1952年10月30日、コンツェルトハウス、ウィーン、ライヴ、モノラル。ソース:ウィーン交響楽団アーカイヴ/収録:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。ブラームスを除き、おそらくマスターからの初復刻。ブラームスは2012年冬にウィーン響が自主製作盤 (WS-002) で発売したばかり。(*)はカサドシュとの唯一の共演&チェリにとってはおそらく唯一の同曲録音で、1990年代にイタリア系レーベルから何度か発売されたが、長年入手出来なかったもの。当夜の模様をすべて収録。繊細な美観と雄渾な表現のあざやかな対比で楽曲の魅力を的確につかんだリストに加え、カサドシュの高雅な気品を湛えたピアノが雄弁に歌うラヴェルもまた次元の異なるすばらしさで、夢のような一夜に心ゆくまで浸ることが出来る。 | ||
ルチア・ポップ、1984.7.25 ミュンヘン・リート・リサイタル シューベルト: 少年D692/茂み D646/流れ D693/蝶々 D633/薔薇 D745/溢れる愛 D854/私の心へ D860/ 泉のほとりの若者 D300/恋する女の手紙 D673/孤独な男 D800 シェーンベルク:4つの歌曲 Op.2[期待/おまえの黄金の櫛を僕におくれ/高揚/森の太陽] R.シュトラウス: オフェーリアの3つの歌Op.67 Nos.1-3/私の眼Op.37 No.4/わが子にOp.37 No.3/ サフランOp.10 No.7/もの言わぬ花々Op.10 No.6/父は言ったOp.36 No.3/万霊節Op.10 No.8 シューベルト:シルヴィアに D891/至福 D433 ルチア・ポップ(S) アーヴィン・ゲイジ(P) | ||
録音:1984年7月25日、ミュンヘン、クヴィリエ劇場。 1984年、ルチア・ポップ(1939-1993)がミュンヘンの由緒あるクヴィリエ劇場で行ったリート・リサイタルのライヴ。44歳のポップは円熟期へと向かおうとする頃。温かみのある瑞々しい美声に円熟した味わいが加わり、包み込むような安心感を与えてくれる。得意のシューベルトを中心としつつ、R.シュトラウスとシェーンベルクを加えたプログラム。ポップはシェーンベルクの4つの歌曲 Op.2を好んでいたようで、前年のエディンバラ音楽祭でのリサイタルでも歌っている(BBCL-4148)。このミュンヘン、ライヴは、小ぶりの劇場ということで聴衆との一体感が強く感じられ、CDを聞きながら自分も劇場で聞いているような気分になる。 | ||
ドヴォルジャーク:歌劇「ルサルカ」
カミッラ・ニールンド(S;ルサルカ) ピョートル・ベチャワ(T;王子) アラン・ヘルト(B;ヴォドニック・河童) エミリー・マギー(S;外国の令嬢) ビルギット・レンメルト(Ms;イジェババ・魔法使い) アダム・プラチェツカ(T;森番) エヴァ・リーバウ(S;皿洗いの少年) アンナ・プロハスカ(S;第1の木の精) ステファニー・アタナソフ(S;第2の木の精) ハンナ・エステル・ミニュティロ(Ms;第3の木の精)他 フランツ・ヴェルザー=メスト指揮クリーヴランドo.、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:2008年8月17日、モーツァルトハウス(旧祝祭小劇場)、ザルツブルク、ザルツブルク音楽祭ライヴ。2008年のザルツブルク音楽祭はカラヤン生誕百年を記念して盛大に行われたが、中でも白眉と絶賛を博したドヴォルジャークの歌劇「ルサルカ」の待望のCD化。「ルサルカ」は、フケー「ウンディーネ」やアンデルセン「人魚姫」をヒントに、水の精ルサルカと人間の王子との悲恋を、民族情緒溢れる旋律とワーグナー流のライトモチーフでドラマティックに描いた傑作。この上演では、森の妖精たちを「娼婦」に読み替えたヨッシ・ヴィーラーとセルジョ・モラービトによる演出が賛否を巻き起こしたのに対して、フランツ・ヴェルザー=メスト指揮する音楽面は聴衆から圧倒的な支持を獲得した。特筆すべきは、わざわざアメリカから連れてきてザルツブルク音楽祭のピットに初めて入れたクリーヴランドo.のクウォリティの高さ!セル、ドホナーニなど中欧の名指揮者たちの薫陶を受けたこのオケのもつ格調高い音色と精緻なアンサンブルはドヴォルジャークのスコアから極めて説得力に満ちたサウンドを生み出して感動的。ヴェルザー=メストの指揮も極めて誠実でバランスのとれた物。ドヴォルジャークの民族的な旋律を巧みに生かしつつも情緒に溺れることなく全体を構築し、作品の素晴らしさを改めて実感させる。歌手は、新国立劇場に度々登場して日本でもお馴染みのニールントによる清純なルサルカが絶品、メトロポリタン・オペラ来日公演で絶賛されたベチャラもリリックな表現とドラマティックな声量の両方を求められる難易度の高い王子役で驚異的な絶唱を聴かせる。他にも2011年11月の新国立劇場公演でイジェババを歌うレンメルト、情熱的な外国の令嬢役のマギー、ヴォドニク役のヘルトの性格表現、そして木の妖精役に今売り出し中のアンナ・プロハスカを起用するなど端役に至るまで充実した配役。舞台上演のライヴ録音であることを忘れさせるほど細部まで完璧な演奏で、この魅力的な作品を鑑賞する上で強力なファーストチョイスが登場した言えるだろう。録音も劇場空間をよく捉えていて、優秀。 | ||
レヴァイン&VPOの「ホフマン物語」、初CD化 オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」 プラシド・ドミンゴ(T;ホフマン) アン・マレイ(Ms;ニクラウス) ジョセ・ヴァン・ダム (Br;リンドルフ/コッペリウス/ミラクル博士/ダペルトゥット船長) キャスリン・マルフィターノ(S;ステラ/オランピア/アントニア/ジュリエッタ) レミー・コラザ(T;アンドレス/コシェニール/フランツ/ピティキナッチョ) ジョスリーヌ・タイヨン(Ms;アントニアの母の声) ペーター・ヴェーバー(Br;ヘルマン/ペーター・シュレミール) ジェラール・フリードマン(T;ナタナエル/スパランツァーニ) クルト・リドル(Brルーテル/クレスペル) ジェイムズ・レヴァイン指揮VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1982年8月(注:後述)、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。以前 Legendary Recordings から LP で出ていた録音だが、初CD化&マスターからの初発売。 1980年代、カラヤン色が一層濃厚になったザルツブルク音楽祭は豪華さを増していたが、その中にあっても特に評判が高かったのが1980年新演出の「ホフマン物語」。ドミンゴのタイトル・ロールとレヴァインの指揮、ウィーン・フィル、そして名演出家ジャン=ピエール・ポネルの舞台と豪華なアーティストを起用、さらに1978年に出版されたばかりのフリッツ・エーザーの新校訂譜を使用、あらゆる点で完璧を求めた上演は大成功。このプロダクションは1981、1982年と再演されている。国内代理店によると『このCDに収録されているのは1981年の再演の初日です』とのこと(欧文資料では1982年とされており、詳細不詳)。 この年には、ヒロイン四役に当時33歳のマルフィターノ、ニクラウスには32歳を目前にしたマレーと(注;以上年齢は国内代理店表記)、若い二人の女声歌手が新たに抜擢され目覚しい結果を出し、「ホフマン物語」に新しい時代が到来したことを告げている。もちろん、若々しい声のドミンゴの熱唱にはただ圧倒されるしか無い。伝説の歴史的公演を、優れたステレオ録音でお楽しみ頂きたい。 | ||
三島由紀夫原作 ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ:歌劇「午後の曳航」(1990 rev. 2003-2006)[日本語歌唱] 緑川 まり(S;黒田房子) 高橋 淳(T;黒田登[三号]) 三原 剛(Br;塚崎竜二) 小森 輝彦(Br;一号) ズヴィ・エマニュエル=マリアル(CT;二号) キム・グァンイル[ Kwang-Il Kim ](Br;四号) 平野 和(B;五号) ゲルト・アルブレヒト指揮 RAI 国立so. | ||
録音:2006年8月26日、ザルツブルク音楽祭、演奏会形式ライヴ。当版による世界初演時の演奏。この音楽祭で、日本人が日本語でオペラを歌ったのは、当上演が初めてだったと言う。 三島由紀夫の小説「午後の曳航」を原作とするヘンツェの歌劇。この作品は、当初「裏切られた海」の名で1990年に初演された音楽劇を、日本語歌唱とした上原題に戻した改訂作。2003年に同じくアルブレヒトの指揮の下、日本で演奏会形式にて初演されているが、この2006年上演の際には、アルブレヒトの希望によりさらに改訂が行われ、40分ほどが追加されたと言う。当上演は日本語歌唱であったため、ドイツ語と英語の同時字幕が付けられていたが、その字幕ではかなりの省略があったとの事。しかし現地では「2006年の同音楽祭中最長のスタンディング・オヴェイション」とも言われるほど大変な好評を博し、ヘンツェ自身にとっても近年の自信作であるようだ。 なお、レーベルのサイトでは、役名の黒田房子が「ふさこ・くどら [Fusako Kudora] 」となっており、商品本体でも誤記されている可能性があります。 | ||
サヴァリッシュ&ACO + グルダ 1958 ザルツブルク・モーツァルト・ライヴ、初出 モーツァルト: 交響曲第25番 ト短調K.183/ ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調K.449 (*) / 交響曲第40番 ト短調K.550 |
フリードリヒ・グルダ(P;*) ヴォルフガング・ サヴァリッシュ指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウo. | |
録音:1958年8月2日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ORF 収録。おそらく初出音源。なお、オケは当時アムステルダム・コンセルトヘボウ管だが、(おそらくオケ側の意向により)古い録音でも現在の名称を記載するのが通例。 若き日のサヴァリッシュによる、かなり強烈でジョージ・セルをほうふつとさせる徹底した楷書演奏。その強い意志みなぎる指揮ぶりがライヴならではの感興を呼び、モーツァルトとは思えぬ熱気爆発、ファン必聴の2大 ト短調となっている。第2楽章は隠れた名曲中の名曲である14番の協奏曲も、グルダがさすが、文句なしのすばらしさ。 | ||
バックハウス、ベーム&VPO、ザルツブルク・ライヴ モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調K.595(*) ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調Op.83(#) |
ヴィルヘルム・バックハウス(P) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1960年8月2日(*)/1968年8月18日(#)、以上ザルツブルク、祝祭大劇場、ライヴ・モノラル、ORF 収録(*/#)。以前 Disque Refrain から MADR-207(廃盤)で、 CD-R 使用の RE! DISCOVER でも RED-105 として出ている物(カップリングも同一)で、共に今回がマスターからの初復刻。 ブラームスの演奏会を聴いた吉田秀和氏は「私がバックハウスの実演に接したのは1968年夏のザルツブルクであった。この巨匠晩年も晩年、彼が死ぬ1年前のこと。彼を聴いてみてびっくりしたのは、まず音楽の美しさであった。私の聴いたのはブラームスの協奏曲第2番だった。あの曲のソロ冒頭の低音の『深深とした厚み』とでもいったくなるような感触が格別だった...」と激賞されている。ベームの伴奏もたいへんな堂堂ぶりでかくも重厚な迫力はほかに例をみない。 また、モーツァルトもスタジオ盤(1955年)以上にウィーン・フィルの甘美なポルタメントが炸裂していて、第2楽章など、まるであちら側につれていかれそう!一度聴いたら忘れられない。『新マスタリングも成功しており、かつての音よりえらく濃厚』と代理店。 | ||
新進指揮者、ダヴィド・アフハム リゲティ:アトモスフェール ショスタコーヴィチ:交響曲第10番 ホ短調 Op.93 |
ダヴィド・アフハム指揮 グスタフ・マーラー・ユーゲントo. | |
録音:2010年8月14日、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。初出音源。1983年フライブルク生まれの指揮者ダヴィド・アフハムによる待望のデビュー盤。ドイツとインドのハーフのエキゾキックなイケメンながら、2008年にドナテッラ・フリック指揮コンクールで入賞して以来、ロンドン響とグスタフ・マーラー・ユーゲントo.のアシスタント・コンダクターを務め、2010年にはフランス国立放送管、チューリヒ・トーンハレ管、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ブロッサム・フェスティヴァルでクリーヴランド管なども振る活躍ぶり。さらに「若き才能のためのベルナルド・ハイティンク指揮基金」の第1号として、ハイティンク自身の薫陶も得ている。 リゲティの「アトモスフェール」はキューブリックの「2001年宇宙の旅」に使われて以来、現代音楽としては異例の人気を誇る作品。アフハムの指揮ぶりは、これが映画に使われていたらさぞや凄い効果をあげたと思える雄弁さ。メインのショスタコーヴィチの交響曲第10番の荒れ狂う過激さもムラヴィンスキー盤以上。今後目の離せぬ逸材の出現。 | ||
フルニエ、1958年ザルツブルク・ライヴ、初出 ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調Op.99 コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op.8 ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調(1915) チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 Op.33 |
ピエール・フルニエ(Vc) フランツ・ホレチェク(P) | |
録音:1958年8月3日、ザルツブルク、モーツァルテウム、ORF 収録。おそらく初出音源。 「チェロの貴公子」フルニエがようやくザルツブルク音楽祭に登場したのは、意外にも52歳というすでに押しも押されもせぬ大家として知られた時期のこと。ほかにこのような「遅いデビュー」は11歳年上のヴィルヘルム・ケンプくらいできわめて異例なことと言えるが、1958年のデビュー・リサイタルは「長年待たされただけの甲斐のある」(代理店記載ママ/カデンツァ注:おそらく「当時の聴衆にとっても」という意味だろう)充実の内容となっている。ホレチェクとのみごとな掛け合いが評判を裏付けるブラームス、難曲コダーイの無伴奏、自由にたゆたうようなドビュッシー、そして気品をめいっぱいに湛えたロココ変奏曲とプログラムもたいへん魅力的。いずれもフルニエにとって数種の別演奏を数えるレパートリーだが、当リサイタルそのものはすべて初出とおもわれる。 | ||
リーザ・デラ・カーザ、ザルツブルク・ライヴ シューベルト: 笑いと涙 D.777 /春に D.882/君は我が憩いD.776/糸を紡ぐグレートヒェンD.118 ブラームス:調べのように Op.105 No.1 (1886) /野に一人 Op.86 No.2 / 永遠の愛について Op.43 No.1/僕の恋は新緑だ Op.63 No.5 (1873) オトマール・シェック:私を見るの、神聖な人よ Op.25 No.16 / 深い息で Op.25 No.15 ラヴェル:民謡集 より[フランスの歌/イタリアの歌/スペインの歌] リヒャルト・シュトラウス: 星 Op.69 No.1 /森の幸せ Op.49 No.1 /単調さ Op.69 No.3 / 解き放たれた心 Op.39 No.4 (1898) / 父が言った Op.36 No.3 (「子供の魔法の角笛」より)/悪天候 Op.69 No.5 ヴォルフ:庭師 (1888) / 春だ (Frühling läßt sein blaues Band, 1888) リーザ・デラ・カーザ(S) アルパード・シャーンドル(P) | ||
録音:1957年8月11日、モーツァルテウム大ホール、ザルツブルク、ライヴ。 名ソプラノ、リーザ・デラ・カーザによる1957年ザルツブルク音楽祭リサイタル・ライヴ。有名曲に加え、同年3月に亡くなったシェックから2曲、さらにラヴェルも収録。アンコールのヴォルフの2曲まで彼女の魅力をたっぷり味わえる。 | ||
ジョージ・ロンドン、リサイタル シューベルト:「白鳥の歌」 D.957(*) より [アトラス/彼女の肖像/漁師の娘/ 都会/海辺にて/影法師] イベール:ドン・キショットの4つの歌(*) ムソルグスキー:歌曲集「死の歌と踊り」(*) ・ボーナストラック: デュパルク:5つのフランス歌曲(#) |
ジョージ・ロンドン(B−Br) エリック・ヴェルバ(P) | |
録音:1964年6月11日、アン・デア・ウィーン劇場、ウィーン、ライヴ(*)/1955年4月8日、ニューヨーク(#)。共にモノラル、おそらく初出音源。 1950-1960年代に活躍したバスバリトン、ジョージ・ロンドンは、オペラの分野での活動が広く知られているが、歌曲でも素晴らしい歌を聞かせてくれた。お得意のムソルグスキーはさすが天下一品! また、重厚な声で歌われるシューベルト、イベールはたいへんにユニークなもの。録音もモノラルながら良好で、全盛期における彼の魅力をたっぷり味わえる。ボーナス・トラックのデュパルクも、普通のものとは一風変わった、独自の魅力がある。 | ||
グノー:歌劇「ファウスト」
ピョートル・ベチャワ(T;ファウスト) ヨン・グァンチョル(B;メフィストフェレス) ソイレ・イソコスキ(S;マルグリート) エイドリアン・エレート(Br;ヴァランタン) ミヒャエラ・ゼリンガー(S;シーベル) ゾリャナ・クシュプラー(Ms;マルト) ハンス・ペーター・カンマラー(Br;ワグナー) ベルトラン・ド・ビリー指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:2009年9月5日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。 2009年秋に上演されたばかりのグノー「ファウスト」がCDに、しかも指揮はド・ビリー! オペラ指揮者としての高い実力が評価されウィーンとミュンヘンでの活動が増している彼は、この「ファウスト」でもオペラ的な盛り上げの巧さが光り、華やかさも十分でありつつ質感もあって、音楽にグイグイ引き込まれる。タイトルロールは、ポーランド出身で今やトップテノールと言ってよいピョートル・ベチャワ。定評ある柔らかい美声はもちろん、ファウストの危険な破滅的衝動を見事に表現した歌は大絶賛を浴びた。メフィストフェレスは、韓国人でベルリン国立歌劇場で大活躍しているバス、ヨン・グァンチョル。ワーグナーのバス役などで評価されたグァンチョルの悪魔的な声はメフィストフェレスにピッタリなのはもちろん、フランスオペラに不可欠な軽妙さも欠けておらず、歴代の名メフィストフェレスと並べても遜色ない物。マルグリートはフィンランドを代表するソプラノ歌手、ソイレ・イソコスキ。伸びやかな美声はこの役にまさに打ってつけ。さらにウィーン生まれのバリトン、エイドリアン・エレートのスマートで力強いヴァランタン、男装役を得意にするソプラノ、ミヒャエラ・ゼリンガーと、役者が揃っている。 かつては大人気作で録音も多数作られた「ファウスト」も、もう長いこと新録音がない。一発録りのライヴとはいえ、この優れた演奏のCDはオペラファンに大歓迎されることだろう。 | ||
初出音源多数、ミレッラ・フレーニ〜ウィーン国立歌劇場ライヴ プッチーニ:「ボエーム」から(3種) [ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/1963年11月9日、モノラル]/ [プラシド・ドミンゴ(T;ロドルフォ) アルベルト・リナルディ(Br;マルチェッロ) ガルシア・ナバロ指揮/1987年12月29日(*)] [ルチアーノ・パヴァロッティ(T;ロドルフォ) オラツィオ・モーリ(B;ショナール) マルガリータ・グリエルミ(S;ムゼッタ) ヴォルフガング・ブレンデル(Br;マルチェッロ) カルロス・クライバー指揮/1985年1月18日(*)] プッチーニ:「マノン・レスコー」から [ペテル・ドヴォルスキー(T;デ・グリュー) ジュゼッペ・シノーポリ指揮/1986年2月2日(*)] ヴェルディ: 「ドン・カルロ」から(2種) [ルイス・リマ(T;ドン・カルロ) クラウディオ・アバド指揮/1989年10月7日(#)]/ [ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/1979年5月6日(+)]/ 「オテロ」から[プラシド・ドミンゴ(T;オテロ)ジェイムズ・レヴァイン指揮/1982年6月2日(#)]/ 「シモン・ボッカネグラ」から[ハンス・グラーフ指揮/1984年5月20日(*)]/ 「アイーダ」から[ルチアーノ・パヴァロッティ(T;ラダメス) ロベルト・アバド指揮/1990年9月5日(*)] チャイコフスキー: 「エフゲニー・オネーギン」から [ヴォルフガング・ブレンデル(Br;オネーギン) 小澤征爾指揮/1988年5月20日(全曲:ORFEOR-637042)]/ 「スペードの女王」から[ウラディーミル・アトラントフ(T;ゲルマン) 小澤征爾指揮/1992年5月16日] ジョルダーノ:「フェドーラ」から[ルイス・リマ(T;ロリス) ファビオ・ルイージ指揮/1995年6月14日(*)] 以上、ミレッラ・フレーニ(S) | ||
録音:1963年-1995年[上記内]、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。特記以外はステレオ。(*)は完全初出と思われるもの。(+)は私家盤のテープが出まわったことがあるが、初CD化&初一般発売と思われるもの。(#)は私家盤CD-Rが海外で出ているが、一般市販は初となるもの。 20世紀後半の最も偉大なイタリア人ソプラノの一人、ミレッラ・フレーニ。2010年で65歳を迎えた記念に、ORFEOが貴重な音源を世に出した。彼女は1963年のスカラ座での「ボエーム」のミミで大成功、カラヤンが彼女を気に入り同年に同じプロダクションでウィーン国立歌劇場にデビューした。それからおよそ30年、フレーニはウィーン国立歌劇場で様々な重要な公演で舞台に立った。このCDには、そのウィーン・デビューとなるカラヤン指揮の「ボエーム」から始まり、1980年代を中心に収録。中でも完全初出となるクライバー指揮パヴァロッティ共演の「ボエーム」や、1986年3月の来日公演で大評判になったシノーポリ指揮の「マノン・レスコー」の来日直前の本場での公演(「一人寂しく残され」から幕切れまで)は大注目。また1990年9月のヴェルディ・コンサートでは、パヴァロッティと「アイーダ」の夢の共演が実現。また夫ギャウロフからロシア語の指導を受け、チャイコフスキーまで領域を広げてもいる。2時間半超、フレーニの魅力にドップリ漬かれる素晴らしいCD2枚! | ||
初出! グルダのベートーヴェン「ソナタ全集」、 オーストリア放送への「第1回」録音 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ全集[第1番−第32番](#)/ エロイカ変奏曲Op.35 (+) / ディアベッリ変奏曲Op.120 (+) / 6つのバガテルOp.126 (*/+) |
フリードリヒ・グルダ(P) | |
録音;1953年10月-11月、1954年1月、RAVAG (現・ウィーン放送)、ウィーン(#)/1957年11月、オーストリア放送(+)。全て初出音源で、(*)の内4曲はグルダにとって音盤初レパートリーと思われる。 グルダのベートーヴェン「ピアノ・ソナタ全集」と言えば、1950年代に録音されたDECCA盤(一部後述)と、1967年に録音されたAMADEO盤の2種が知られているが、今回、何とそれ以前に完成したと思われる全集が発掘された。DECCAへの全集中、第26番「告別」は1950年、第29番「ハンマークラヴィーア」も1951年の録音が使われており、第14番「月光」と第31番にも1949年のDECCA別録音があるが(第28番にもDECCAへの1950年録音があるというが詳細不明)、少なくともソナタ27曲分はおそらくグルダにとって初録音となった曲ばかり。これは見逃せない全集の登場だ。 #2021年以降CD-R製版になっています。 | ||
クレメンス・クラウス、1953年バイロイトの「指輪」 ワーグナー:舞台祝典劇「ニーベルングの指環」 ハンス・ホッター(B−Br;ヴォータン/さすらい人) アストリッド・ヴァルナイ(S;ブリュンヒルデ) ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;ジークフリート) グスタフ・ナイトリンガー(B−Br;アルベリヒ) レジーナ・レズニク(S;ジークリンデ) ラモン・ヴィナイ(T;ジークムント) ヨゼフ・グラインドル(B;ファーフナー/フンディング/ハーゲン) パウル・クーエン(T;ミーメ) ヘルマン・ウーデ(Br;ドンナー/グンター) イーラ・マラニウク(Ms;フリッカ) マリア・フォン・イロスファイ(A;エルダ)他 クレメンス・クラウス指揮バイロイト祝祭o.&cho. | ||
録音:1953年8月8日、9日、10日、12日、バイロイト音楽祭、ライヴ、モノラル。GALA、ARCHIPEL 等から既出の演奏だが、今回がマスターからの初復刻。 名演あまたのバイロイト音楽祭の「指環」の中でもとりわけ素晴らしい演奏だったと語り継がれている「クレメンス・クラウスのリング」が、ついにORFEO D'ORから発売! 『今回はバイエルン放送協会所蔵のオリジナル・マスターを使用しています。1953年としてはかなり良好な録音で、従来出回っていた盤よりかなり音質向上が感じられます。また従来のCDの多くでは、初出LPのマスターを転用したためか、LPの面に合わせて切ったテープを再び接合したためにできたと思しき継ぎ目で不自然な空白が生じていましたが、今回はオリジナル・マスターを使用したことで、そうした邪魔な継ぎ目はほぼ一掃されています。』とのこと。 それはただ単に名歌手、名指揮者が集った豪華な上演というばかりではない。バイロイト音楽祭1951年に再開されてから手探り状態だった「新バイロイト主義」が、この1953年になってようやく方向性が定まり、それによって後に大物となる若い世代の歌手たちと、ウィーンの名指揮者クレメンス・クラウスの素晴らしい指揮そしてヴィーラント・ワーグナーの演出がオペラならではの“化学反応"を起こし、輝かしい爆発を起こしているから。クレメンス・クラウスのバイロイト出演は、ヴィーラント・ワーグナーと対立したハンス・クナッパーツブッシュが出演辞退したため巡って来た。クラウスの生み出すワーグナーは、明るく美しくしなやかで、躍動感と熱気に満ち溢れている。ドイツ風のドッシリガッシリしたワーグナーと異なり、旋律を伸びやかに歌わせ、場面に合わせてテンポを柔軟に動かして音楽を煽るので、雄弁かつドラマティックな、とてもエキサイティングなワーグナー。クラウスのバイロイト出演は好評になったが、翌1954年5月にクラウスが急死してしまい、彼のバイロイトはこの一年だけ、「指環」は第2チクルスの1回だけに終わってしまった。その意味でもこの「指環」は貴重な録音。1953年の「指環」上演では、1951、52年からの引継ぎ歌手に加え、多くの新しい世代の歌手が投入された。そして彼らの多くは1950、60年代に活躍する偉大なワーグナー歌手へと成長していく。特に絶賛されたのが、名ヘルデン・テノール、ヴォルフガング・ヴィントガッセン。この年初めてジークフリートに大抜擢されたヴィントガッセンがいかに新鮮な驚きだったのかは、「ジークフリート」での聴衆の熱狂ぶりで明らか。39歳のヴィントガッセンは、後の録音と比べて声がずっと若く瑞々しく、たいへん魅力的。ヴォータン/さすらい人にはハンス・ホッターが初めてフル起用された。「20世紀の後半の」という括りを入れなくても「最高のヴォータン」と言って過言でないホッター、彼もまた後年よりも遥かに声に張りとツヤ、そして力強さと威力があり、ことに「ラインの黄金」は圧巻。全盛期のホッターがいかに物凄い歌手だったかを証明してくれる。ブリュンヒルデのアストリッド・ヴァルナイは、いまだ「録音で聞ける最高のブリュンヒルデ」に挙げる人も少なくない名ソプラノ。ことに女性らしい感情描写は、その後のブリュンヒルデでヴァルナイを凌ぐ人はいないだろう。1950年代末になると高音に翳りが出るヴァルナイも、1953年は素晴らしく美しい声で、持ち前の体当たり的歌唱と相まって最高。バイロイトで実に1975年まで20年以上に渡って頻繁にアルベリヒを歌った「極めつけのアルベリヒ」であるグスタフ・ナイトリンガーもこの頃が全盛期。朗々と響く美声と暗く屈折した感情表現が見事に融合しており、ホッターとの丁々発止はスリリングきわまりない。ジークムントには、既にオテロで世界的大成功を収めていたドラマティック・テノールのラモン・ヴィナイを起用。暗く力強い声によってジークムントの悲劇性がいや増している。他にも、ヨゼフ・グラインドルとルートヴィヒ・ウェーバーの二大名バス、クールでニヒルなエーリヒ・ヴィッテのローゲ、演劇的上手さではいまだこれを凌駕するミーメはないというほど巧いパウル・クーエン、今だったらヴォータンとして引っ張りだこになりそうな素晴らしいバリトン、ヘルマン・ウーデのドンナーとグンター、名コロラトゥーラ・ソプラノ、リタ・シュトライヒの森の小鳥、など、とにかく隅々まで充実したキャスト。1956年のクナッパーツブッシュが指揮した「指環」が、新バイロイト様式が安定した時期のこの上なくスケール雄大な演奏だとすると、このクラウスの「指環」は、新時代への扉が開かれた時特有の、出演者と観客が興奮の渦に巻き込まれるような熱い演奏。クラウスも含め初出演者が多いことであちこちでミスが散見されたりするものの、それでもかまわず新時代へと突き進もうとする演奏は、ワグネリアンはもちろん、あらゆるオペラファンに聞いてもらいたい、奇跡的な名演。 | ||
チャイコフスキー:歌劇「スペードの女王」
ウラジーミル・アトラントフ(T;ゲルマン) ユリア・ヴァラディ(S;リーザ) エレーナ・オブラスツォーワ(Ms;伯爵夫人) リュドミラ・シェムチュク(Ms) 山路芳久(T;チェカリンスキー) アレクサンドル・ヴォロシロ(Br;トムスキー伯爵) ボド・ブリンクマン(Br;エレツキー侯爵) カール・ヘルム(Br;スーリン) アルギス・ジュライティス指揮バイエルン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1984年11月24日、バイエルン国立歌劇場、ライヴ。PONTO から PO-1049 で出ている演奏だが、マスターからの初復刻と思われる。バイエルン国立歌劇場の貴重なライヴ音源を世に出す人気シリーズ。アルギス・ジュライティスはソ連時代のボリショイ・バレエで一時代を築いた名指揮者で、オブラスツォーワの夫君。バレエの巨匠と称された彼がオペラを振るのは珍しいと言える。それは1978年にシュニトケがチャイコフスキーの「スペードの女王」を改編し、ロジェストヴェンスキーがその版を用いてパリ上演を企てた際、ジュライティスとオブラスツォーワ夫妻は新聞「プラウダ」でこれを「国辱」と攻撃し、中止にさせたことに起因する。その両者が6年後、国の威信をかけてボリショイの正統派「スペードの女王」をミュンヘンで示すこととなった。その任務の重大性ゆえか、驚くほどの緊張感あふれる凄い名演となっている。 1966年に行われた第3回チャイコフスキー国際コンクール声楽部門優勝のアトラノトフ十八番のゲルマンは美声、声量、演技いずれも完璧。ソ連時代の演奏家の凄さを改めて実感させられる。リーザ役のヴァラディが絶品。実はヴァラディとたいして年の変わらない祖母役のオブラスツォーワの伯爵夫人も怖いまでに真に迫りまさに神業。カードゲームでゲルマンに勝つチェカリンスキー役を夭折の山路芳久が演じているのも注目。彼の数少ない録音でもあり超貴重。勝ち組を朗々と演じている。 | ||
ショスタコーヴィチ:歌劇「ムツェンスクのマクベス夫人」
アンゲラ・デノケ(S;カテリーナ) ミーシャ・ディディク(T;下男セルゲイ) クルト・リドゥル(B;ボリス) マリアン・タラバ(T;ジノーヴィ) ドンナ・エレン(S;アクシーニャ) ミヒャエル・ロイダー(T;ボロ服の農民) ヤヌシュ・モナルハ(B;司祭) 甲斐栄次郎(Br;警察署長) ナディア・クラステワ(S;ソネートカ) インゴ・メッツマッハー指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:2009年10月23日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。ショスタコーヴィチの最も先鋭的な問題作「ムツェンスクのマクベス夫人」。上演、録音されれば、必ず話題となるが、非常に刺激的な新録音が登場した。現在人気・実力ともに最高のアンゲラ・デノケが主人公カテリーナを演じているのが注目。難技巧に加え、性的な場面や堕ちていく女の哀れさと怖さを体当たりで熱演、カテリーナ本人に思えてしまうほどの没入ぶりが見られ、後半は涙なしには聴けない。イケメンなだけのサイテー男セルゲイはミーシャ・ディディクが甘い声で好演。セクハラ爺のボリスはクルト・リドゥル。ネチネチとしたいやらしさでこれも好演。 ショスタコーヴィチがまだ国から弾圧を受ける前、自由な表現ができた時期の作で、かなり急進的かつ不道徳でもあり、性行為を音楽で描写する場面などスターリンを激怒させたと言われる。しかし、どの部分もまさに天才の筆で、聴く者を圧倒、あらゆる演出を音楽が凌駕してしまう。 声楽陣の重要さはもちろんだが、「四幕の交響曲」とも称されるこのオペラは、オーケストラの役割の大きさも命。そこはさすがメッツマッハー、驚くべき緊張感とコントロールで絶大な効果をあげている。もともとはキリル・ペトレンコが振る予定だったが、キャンセルのためメッツマッハーが代役を務めたとのことだが、明らかにこちらが正解と断言できる凄さ。寒々とした陰惨さはトラウマになりそうなリアルさ。ロシア音楽に興味を持つ方は必聴の超強力盤。 | ||
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」
マルタ・メードル(S;レオノーレ) アントン・デルモータ(T;フロレスタン) パウル・シェフラー(Br;ドン・ピツァロ) ルートヴィヒ・ヴェーバー(B;ロッコ) イルムガルト・ゼーフリート(S;マルツェリーネ) ヴァルデマル・クメント(T;ヤキーノ) カール・カーマン(B;ドン・フェルナンド) カール・テルカル(T;第一の囚人) アルフレート・イェーガー(B;第二の囚人) カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1955年11月5日、ウィーン国立歌劇場再建記念ライヴ。ソース:オーストリア放送&ウィーン国立歌劇場所有のテープ。MELODRAMからLPで初出され、CDでは Movimiento Musica, Frequenz, Walhall から既出の演奏だが、今回がマスターからの初復刻。 1955年、第二次世界大戦で破壊されたウィーン国立歌劇場が再建され、一連のたいへん豪華な記念上演が行われた。当時の音楽監督ベームはベートーヴェン「フィデリオ」、R.シュトラウス「影のない女」、ベルク「ヴォツェック」、モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ」(ドイツ語)を上演。さらにクナッパーツブッシュが「バラの騎士」、クーベリックが「アイーダ」(ドイツ語)、ライナーが「ニュルンベルクのマイスタージンガー」。そしてこけら落としの上演こそが、11月5日の「フィデリオ」だった。「フィデリオ」に思い入れのあるベームは、残された「フィデリオ」の録音すべてが名演だが、中でもこの1955年の再建記念公演は気合の入り方が違う。長いベームの音楽歴においても、特筆すべき名演。 歌手がまた大物揃い。フルトヴェングラーのお気に入りのドラマティック・ソプラノで、彼がEMI録音でもレオノーレのに起用したマルタ・メードルがここでもレオノーレ。ウィーンのモーツァルト・テノールとして名高いアントン・デルモータがフローレスタン、偉大なバリトン、パウル・シェフラーが凄みのあるピツァロ、ワーグナー・バスとして一世を風靡したルートヴィヒ・ウェーバーが味のあるロッコ、そして名花イルムガルト・ゼーフリートがマルツェリーネ、ウィーンの人々に愛されたテノール、ワルデマル・クメントがヤキーノと、まさに1950年代のウィーンを代表する歌手ばかり。まさにオールスターキャスト。 LP時代から有名だった演奏だが、音の状態が芳しくない盤ばかりで、演奏の真価が伝わって来なかった。今回のORFEO盤は『音質が格段に鮮明になっています』と代理店。ベーム一生に一度の晴れ姿、素晴らしい上演を蔵出し音源でお楽しみ頂きたい。 | ||
ヴェルディ:歌劇「椿姫」
イレアナ・コトルバス(S;ヴィオレッタ) ニコライ・ゲッダ(T;アルフレード・ジェルモン) コーネル・マックニール(Br;ジョルジョ・ジェルモン) エミー・ローゼ(Ms;アンニーナ) クルト・エクヴィルツ(T;ガストーネ) エディタ・グルベローヴァ(S;フローラ) エルンスト・グートシュタイン(Br;ドゥフォル男爵) ハラルト・プレーグルホフ(B;オビニ侯爵) ヘルベルト・ラックナー(B;医師グランヴィル) マリオ・グッジャ(T;ジュゼッペ) ルドルフ・レッシュ(B;フローラの召使) リュボミール・パンチェフ(Br;使者) ヨーゼフ・クリップス指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1971年12月25日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ、ステレオ。以前 ARKADIA (HUNT) からCDが出ていた演奏だが、約15年ぶりの再発売&マスターからの初復刻。1971年のクリスマスにで上演された「椿姫」のライヴ。指揮はなんとウィーンの名匠ヨーゼフ・クリップス。さすがウィーンのオーケストラの魅力を見事に引き出しており、これほど柔らかな美しさに溢れたヴェルディは珍しいだろう、何気ないところでの弦や管のとろけるようにまろやかな魅力はたまらない。オペラ指揮者クリップスの本領を発揮した演奏。 ヴィオレッタは、この役が当たり役だったイレアナ・コトルバス。当時まだ32歳、ウィーン国立歌劇場に所属して国際的名声を高めている最中だった。後年と比べてもなお瑞々しい声で切々とヴィオレッタを歌っている。アルフレードのニコライ・ゲッダは、この頃が一番脂の乗り切った時期。第2幕のアリアでは、当時としては珍しくカバレッタ「おお、恥ずかしいことだ」を歌い、ハイCを伸ばして大喝采を貰っている。ジェルモンは、メトロポリタン歌劇場で活躍した米国のバリトン、コーネル・マックニール。スタジオ録音だと分かりづらいマックニールのとてつもなく巨大な声がはっきり収録されている。スペシャルサプライズに、フローラがエディタ・グルベローヴァ!二日前に25歳を迎えたばかりのグルベローヴァの声が、ほんの少しだけだが楽しめる。さらにアーノンクールのバッハ録音でおなじみのウィーンの万能テノール、クルト・エクヴィルツ、長年活躍した知る人ぞ知る名脇役、エルンスト・グートシュタインと、クリスマス公演ならではの豪華さ。 ありがたいことに良好なステレオ録音。今ほぼ失われてしまったウィーン風の優美豪華なヴェルディをたっぷりお楽しみ頂きたい。 | ||
R.シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;アリアドネ/プリマドンナ) ジェイムズ・キング(T;バッカス/テノール歌手) エディタ・グルベローヴァ(S;ツェルビネッタ) アグネス・バルツァ(Ms;作曲家) ヴァルター・ベリー(B;音楽教師) エーリヒ・クンツ(執事長) ハインツ・ツェドニク(T;舞踏教師) ゲオルク・ティヒ(Br;かつら師) バリー・マクダニエル(Br;ハレルキン) クルト・エクヴィルツ(T;スカラムッチョ) マンフレート・ユングヴィルト(B;トルファルディン) ゲルハルト・ウンガー(T;ブリゲッラ) ヒルダ・デ・グローテ(S;水のニンフ) アクセル・ガル(S;木のニンフ) ソーナ・ガザリアン(Ms;こだま)他 カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1976年11月20日、ウィーン国立歌劇場、ウィーン、ライヴ、ステレオ。おそらく初出音源。音源提供:ORF。ORFEOがドエライ音源を発掘してくれた。巨匠カール・ベーム指揮&フィリッポ・サンユスト新演出で上演された1976年の「ナクソス島」。ベームは1969年にDGにスタジオ録音しているが、ウィーンではなくバイエルン放送so.だった。ウィーンとの演奏は、1977-78年のユニテル制作のオペラ映画や、1944年のウィーン国立歌劇場での公演のライヴ、1954年のザルツブルク音楽祭ライヴなどがあるが、いずれもそれぞれに一長一短があった。ベーム全盛期の決定盤というものが待ち望まれていたわけだが、この1976年ウィーン・ライヴ、豪華なキャストにはただ驚くしかない。ベームの「アリアドネ」の常連、ヤノヴィッツのタイトルロール、キングのバッカス、ベリーの音楽教師に加え、当時メキメキと台頭していたグルベローヴァのツェルビネッタにバルツァの作曲家、誰も彼もが歴代最高レベル!そして脇にはツェドニク、ユングヴィルト、エクヴィルツ、ウンガーら実力派歌手が並び、止めに執事長が往年のウィーンの名バリトン、クンツ!これは空前絶後だろう。もちろんベームの指揮の素晴らしさは改めて言うまでもない、特殊な性格を持つこの作品の本質をズバリと突いた至芸。しかもウィーンのオーケストラが絶品、小編成だからこそウィーンの音色が強い力となっている。聴衆が熱狂するのも当たり前。すべてひっくるめて、ここには歌劇場が興奮に包まれた時だけに味わえる奇跡の瞬間に満ち溢れている。1976年のライヴ録音としては十分良好な音質。これまでLPやCDでは発売された形跡がない、まったくの初出音源、その奇跡の名演を存分にお楽しみ頂きたい。 | ||
ワルター&VPO 1950.8.24、初出あり ベートーヴェン:「エグモント」序曲Op.84 (*) マーラー:交響曲第4番 ト長調 (#) |
イルムガルト・ゼーフリート(S) ブルーノ・ワルター指揮 VPO | |
録音:1950年8月24日、ザルツブルク 旧・祝祭劇場、モノラル、ライヴ。収録:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。(*)は初出音源で、ウィーン・フィルとの同曲はおそらく唯一。(#)はTAHRA (TAH-571)等から出ていた物だが、ORFEOの国内代理店(TAHRAの国内代理店でもある)は『正規初CD化!』『かねてより有名な内容で正規音源より初CD化となります』と記載しており、これが正しければ TAHRA 盤はノン・オーソライズ盤で、かつマスターを使用したものではなかった事になる。 「大地の歌」と第9交響曲の初演を務め、キャリアの初期よりマーラーの直弟子として作曲者と特別ゆかりの深かったことで知られるワルターだが、ザルツブルク音楽祭も初めの40年間は、マーラーといえばほとんどワルターの独壇場だった。ワルターは1926年に音楽祭でウィーン・フィルと初めて第4交響曲を指揮、その2年後には「大地の歌」のザルツブルク音楽祭初演をおこなっている。ワルターは、マーラーのより良い理解の促進にはこの2作品が最適だと考えていたようで、1931年と1934年に「大地の歌」、1933年と1936年に第4交響曲という具合に、1937年までの間幾度も取り上げている(マーラー歿後25周年にあたる1936年には、第3交響曲も演奏)。このような指揮者の考えを反映してか、ワルターによるマーラーの第4交響曲は現状での録音点数も13種を数える。ほかに2種あるウィーン・フィルとの同曲第4交響曲ライヴも、1955年のギューデン、1960年のシュヴァルツコップと、それぞれソリストの個性が花を添えているが、当録音ではザルツブルク音楽祭の常連だったゼーフリートが凛とした佇まいで格別の魅力。ほかに4種の別演奏が存在するカップリングの「エグモント」序曲はおそらく完全初出。 | ||
バーンスタイン&NYP ザルツブルク音楽祭デビュー・コンサート 1959、初出 バーンスタイン:交響曲第2番「不安の時代」 ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 Op.47 |
レナード・バーンスタイン指揮 NYP | |
録音:1959年8月16日、ザルツブルク 旧・祝祭劇場、モノラル、ライヴ。おそらく初出音源。収録:ORF。 1959年夏、バーンスタイン率いるNYPはヨーロッパ・ツアーの最中にザルツブルクに立ち寄り、センセーショナルな音楽祭デビューを飾っている。これは旧祝祭劇場最後の年におこなわれた、そのコンサートの模様を収めたもので、とにかくものすごい内容。ここでは冷戦下という政治情勢を反映してか、アメリカとソビエトとの作品を並べることによって政治色をも滲ませたプログラム構成となっているのが注目されるところ(当日はほかにバーバーの「管弦楽のためのエッセイ第2番」も演奏されている)。まず、これより10年前の1949年に31歳のバーンスタインが作曲した交響曲第2番は、半音階主義的、ロマン的、十二音主義、そしてジャズと、自由に手法を組み合わせた作風により、若き才気が爆発した出世作。バーンスタインにとってザルツブルクは、現代アメリカを代表する、成功した作曲家としての自身をヨーロッパでアピールする絶好の機会だったと考えられ、大胆にも自作を持ってくるあたり、いかにもバーンスタインらしい自信の顕れといえるだろう。超絶技巧を要するピアノ独奏は、NYPの副指揮者(1959-1960)でもあったシーモア・リプキン。そして、作曲者のお墨付きを与えられたというショスタコーヴィチの交響曲。バーンスタインとNYPは交響曲第5番を、この2カ月後の1959年10月20日に、ボストン、シンフォニー・ホールでステレオ・セッション録音、さらに1979年7月に東京文化会館大ホールでライヴ録音している。とりわけ、後者は緊張感と燃焼度の高さでたいへん有名な内容だが、バーンスタイン41歳、前年1958年にNYPの音楽監督、首席指揮者に就任してこれからという時期におこなわれた当演奏は、3種のうちもっとも快速で、特別な空気と気迫に圧倒される壮絶な仕上がりとなっている。 | ||
クーベリック&VPO 1959.8.30 コンサート、初出 シューベルト:交響曲第4番 ハ短調D.417「悲劇的」 マーラー:交響曲「大地の歌」 |
ヒルデ・ レッスル=マイダン(Ms) ヴァルデマル・クメント(T) ラファエル・クーベリック指揮 VPO | |
録音:1959年8月30日、ザルツブルク 旧・祝祭劇場、モノラル、ライヴ。おそらく初出音源。収録:ORF。 ザルツブルク音楽祭開始以来、最初の40年間というもの、マーラーを取り上げることは作曲家の直弟子でもあったワルターのほとんど専売特許だった。1960年まで、ワルター以外でマーラーを指揮した例はわずかに2度しかなく、そのいずれもがクーベリックによるもので、1952年に第5交響曲を、そして、ここに収録された、翌年1960年のマーラー生誕100周年を控えた1959年に行われた、ウィーン・フィルの顔合わせによる「大地の歌」を指揮している。世界初演も果たしたワルターによる1928年の音楽祭初演より30年以上を経ての再演ということでもおおきな注目を集めたが、1959年の音楽祭を締め括るにふさわしいみごとな出来ばえであったと、当時、ウィーンの Die Presse も最大級の賛辞を寄せている。こののち、クーベリックは手兵バイエルン放送so.との実演ならびに、セッション録音による全集シリーズを通じて、マーラー演奏のあらたな時代を切り開く役割を担うことになる訳だが、じっさい、ここでの演奏はそうした未来を先取りするもので、マーラー指揮者としてのたしかな適性を示すに十分な内容といえるだろう。なお、カップリングは、当日前半に演奏されたシューベルトの「悲劇的」。シューベルトとマーラー、互いに「歌曲」が作風の重要なキーワードであることをあきらかにするプログラム構成が秀逸で、翌1960年に行われたEMIへのセッション録音に通じるウィーン・フィルならではの美しい音色もたいへん魅了的。 | ||
マゼール&VPO + アンダ、1963.8.24 初出 ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調Op.15 (*) R.シュトラウス:交響詩「ティル・ オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」Op.28 |
ゲザ・アンダ(P;*) ロリン・マゼール指揮 VPO | |
録音:1963年8月24日、ザルツブルク祝祭大劇場、モノラル、ライヴ、初出音源。収録:ORF。33歳の若きマゼールがザルツブルク音楽祭へデビューした1963年、彼とウィーン・フィルとの初顔合わせ(ウィーン国立歌劇場管とは、1ヶ月程前に同音楽祭の「フィガロ」で共演済)となった、同音楽祭のファイナル・オーケストラ・コンサートが初出。 1963年のザルツブルク音楽祭は、まさしく「マゼールのための年」となった。この年はモーツァルトの歌劇新チクルスが予定されていたが、指揮のフリッチャイは病に倒れ同年2月に死去、急遽代役を探した音楽祭事務局によって白羽の矢を立てられたのがマゼールで、グスタフ・ルドルフ・ゼルナーのプロダクションによる「フィガロの結婚」を見事に成功へと導いた。また、チェコ・フィルとのコンサートではJ.S.バッハのブランデンブルク協奏曲第4番のあと、マゼール自身の「弾き振り」でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番を演奏、さらにベートーヴェンの第5交響曲で聴衆のハートをわしづかみにした。そして音楽祭の大詰めでもアクシデントが発生。こんどはウィーン・フィルと共演予定のショルティが突然出演をキャンセル、またしてもマゼールは事務局とオケの双方から代役を任された。まず前半、スコアの完璧な読み込みに裏付けられ、驚くほど変幻自在に姿を変える「幻想交響曲」から、すでに会場は熱狂状態。後半に入り、ピアニストのエリク・ヴェルバが「いま、なにか特別なことが起きている」と評した名手アンダとのベートーヴェンの第1協奏曲。そして、マゼールの天才的なバトン・テクニックが冴えに冴える「ティル」がまた圧巻というほかなく、決定的な成功を疑う余地は微塵もない。このアルバムは、そのスリリングな一夜の模様をすべて収めたもので、半世紀近い時を経て初めて日の目をみる最高の内容。すべて拍手が入る。 | ||
マイナルディ&ゼッキ〜 ザルツブルク・リサイタル 1959、初出 ベートーヴェン: チェロ・ソナタ第4番 ハ長調 Op.102 No.1 ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op.38 シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821 |
エンリコ・マイナルディ(Vc) カルロ・ゼッキ(P) | |
録音:1959年8月13日、モーツァルテウム、ザルツブルク、モノラル、ライヴ。初出音源。 同じイタリア出身で、ミラノに生まれたマイナルディ(1897-1976)と、ローマ生まれのゼッキ(1903-1984)といえば、いまなお熱心なコレクターのあいだで人気の高い顔合わせ。ここに収められた1959年ライヴは、すべてのプログラムについてマイナルディには別演奏が存在し、彼にとっては全て2種目の演奏となるようだ(ベートーヴェンは、ゼッキとともに1955年から1957年にかけてセッションで全集を完成、第4番は1957年、ブラームスも1952年頃に同じくゼッキとモノラル・セッション録音、シューベルトは1950年のグイド・アルベルト・ボルチアーニとのモノラル・セッション録音がある)。『わたしの信条と目標は、音楽に奉仕することであって、自分自身を見せるために音楽を利用することではない』と語ったマイナルディは演奏当時62歳。円熟期を迎えていた巨匠が奏でる内容に、言葉の重みがまざまざと実感される瞬間の連続で、そのひたむきな音楽にどなたも心をうたれるにちがいない。 | ||
エトヴィン・フィッシャー〜ライヴ録音集 1946-1954 モーツァルト:ピアノ協奏曲集〔第25番ハ長調KV.503/第22番変ホ長調KV.482〕 [エトヴィン・フィッシャー指揮VPO/1946年8月7日] モーツァルト:ピアノ三重奏曲ハ長調KV.548 (*) ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調Op.97「大公」(*) シューマン:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調Op.63 (#) ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8 (#) [ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn) エンリコ・マイナルディ(Vc)/1952年8月9日(*)、1953年8月8日(#)] ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 〔第32番ハ短調Op.111/第15番 ニ長調Op.28「田園」/ 第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」〕[1954年7月28日] 以上すべて、エトヴィン・フィッシャー(P) | ||
録音:[内]、すべてザルツブルク・モーツァルテウム、モノラル、ライヴ。収録:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ。 2010年に歿後50周年を迎えるエトヴィン・フィッシャー(1886-1960)はバーゼルに生まれ、ドイツ・ピアニズムを代表する名教師マルティン・クラウゼに師事したのち、ドイツで活躍した名ピアニスト。バドゥラ=スコダやブレンデル、バレンボイムの師としても知られるフィッシャーの演奏は人間性あふれるもので、内面的であると同時に深い音楽性がその特徴として挙げられる。このたびORFEOより登場する4枚組のセットに収められた演奏はそうしたフィッシャーの特徴がよく反映されたものとして、フィッシャーのファンにはよく知られている内容。クーレンカンプ亡きあとに加わったシュナイダーハン、マイナルディとフィッシャーが組んだ黄金のトリオ演奏、ベートーヴェンのソナタはすべて別のレーベルからCDリリースされているが、国内代理店によるとマスターからのCD化は当盤が初とのこと。当音楽祭の名物プログラムであった、ウィーン・フィルとの弾き振りスタイルのモーツァルトの協奏曲もともにEMIよりCD化されているが、こうした形でまとめて聴けるのはなにより。 | ||
アンダ、ショパンを弾く〜 ザルツブルク・リサイタル 1965 24の前奏曲集Op.28 (*)/ 12の練習曲Op.10 (*) /12の練習曲Op.25 (#) |
ゲザ・アンダ(P) | |
録音:1965年7月27日、モーツァルテウム、ザルツブルク、モノラル、ライヴ。(#)は初出音源。(*)は以前、FONIT CETRA からCD化されていたことがあるが、代理店によると今回がマスターからの初復刻である模様。アンダは何故かOp.10の練習曲集を殆ど録音せず、これが唯一の全曲録音。 ハンガリー出身のヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、ゲザ・アンダ(1921-1976)は、1950年代中頃からモーツァルテウムでも教鞭を取り始めたこともあり、ザルツブルク音楽祭の常連だった。過去にORFEOからは、1956年のシューマン・プログラム(ORFEOR-295921)、シューマン、J.S.バッハ、ラヴェル、ショパンを収めた1972年の演奏(ORFEOR-742071)などがリリースされている。エチュードOp.25全曲は、アンダによるショパン中もっとも録音点数が多く、順に、1955年5月ルートヴィヒスブルクでのモノラル・ライヴ(HANSSLER 94-211)、1955年7月ケルンでのモノラル・放送用セッション(AUDITE AU-23409 + Op.28)、1956年ロンドンでの HMV モノラル・セッション(→TESTAMENT SBT-1066)、1960年ザルツブルクでのモノラル・ライヴ(伊 DEAGOSTINI; 入手不可)、1965年9月アスコーナでのステレオ・ライヴ(ERMITAGE→AURA, MEMBRAN)に続いて、当盤が6種目&5番目の演奏。前奏曲集Op.28全曲は3種あるが、ライヴは当録音のみと思われる。ほかに上記1957年のAUDITE盤と1959年ベルリンでの DG ステレオ録音(代理店は『モノラル&ステレオ・セッション録音』と訳のわからない事を書いているが、これはゲザ・アンダ・ピアノ・コンクール・サイト内のディスコグラフィにモノラル版LPが掲載されているのを誤解した物だろう)がある。 | ||
ニコライ・ゲッダ、ザルツブルク音楽祭リサイタル・デビュー 1959 ピッチンニ:おお夜よ、神秘の女神よ ファルコニエーリ:きれいな、かわいい燃えるような瞳よ レスピーギ:夜/真っ赤な美しい唇/ストルネッロを歌う女 バリッラ・プラテッラ(1880-1925):ラ・ストラーダ / ビアンカ・フランク:行列WV88 ドビュッシー:美しき夕べ/マンドリン / フォーレ:ネルOp.18-1/捨てられた花Op.39-2 グリンカ:舟歌/ああ、かわいい美しい娘 チャイコフスキー:かれは私をとても愛していたOp.28-4/ドン・ファンのセレナードOp.38-1 リムスキー=コルサコフ:ニンフOp.56-1/モミと棕櫚Op.3-1 ラフマニノフ:ここは素晴らしいOp.21-7/ああ、わたしの畑よOp.4-5 ムソルグスキー:牡山羊/星よ、おまえはどこに ショスタコーヴィチ:「ユダヤの民俗詩」Op.79〜みじめさについての歌 [アンコール] ラフマニノフ:「アレコ」〜若いジプシー娘のロマンス ロシア民謡:鐘の音は単調に鳴り響く/道に吹雪が吹き荒れて シューベルト:夜と夢D827 ニコライ・ゲッダ(T) エリク・ヴェルバ(P) | ||
録音:1959年8月18日、ザルツブルク・モーツァルテウム、モノラル・ライヴ、収録:ORF。 1925年ストックホルムに生まれ、一世を風靡した名テナー、ゲッダがザルツブルク音楽祭に初登場したのは1957年。「後宮からの逃走」のベルモンテを歌い、セル指揮ウィーン・フィルによるリーバーマンの「女の学校」の世界初演(ORFEOR-429962)にも参加している。そして、1959年には「コジ・ファン・トゥッテ」のフェランド役ですっかりザルツブルク音楽祭の顔なじみとして存在感を示すと同時に、ゲッダは待望のソロ・リサイタル・デビューを果たした。ここでは、バロック・アリアに始まり、レスピーギのレアなナンバー、ドビュッシーやフォーレといったフランスもの、ラフマニノフやショスタコーヴィチまで広大なレパートリーを誇ったゲッダの姿を垣間見ることが出来る。なかでもロシア歌曲は、ロシアの血を引く父を持ち、ロシア語も堪能だったゲッダならではのプログラムといえるだろう。いずれの作品でも、やわらかく、若々しく、伸びのある声がたまらない。 | ||
エリーザベト・シュヴァルツコップ シューベルト&ヴォルフ:歌曲の夕べ〜ライヴ録音集 1953-1963 ヴォルフ: ゲーテの詩による歌曲 〔現象/つれない娘/改宗した女/アナクレオンの墓/花の言づて/公現祭〕 [ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(P)/1953年8月12日]/ 〔ガニュメート/めぐりくる春/羊飼い/フィリーネ〕 [ジェラルド・ムーア(P)/1958年7月27日]/ メーリケの詩による歌曲 〔春に/妖精の歌/さようなら/眠れる幼な子イエス〕 [ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(P)/1953年8月12日]/ 〔クリスマス・ローズに/癒えた者が希望に寄する歌/明け方に/眠りに寄せて/ 夜明け前の楽しいひととき/飽くことを知らぬ恋/子供とミツバチ/ コウノトリの使い/風の歌/問わず語り/ネズミ捕りの呪文〕 [ジェラルド・ムーア(P)/1957年8月19日、1958年7月27日、1963年8月17日]/ アイヒェンドルフの詩による歌曲〔夜の魔法/ジプシーの少女〕 [ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(P)/1953年8月12日]/ ケラーの6つの詩による昔の歌[ジェラルド・ムーア(P)/1958年7月27日]/ スペイン歌曲集より 〔罪を負い、辛苦の果てにわたしは来た/主よ、この地には何が芽生えるのだろう/ 花でわたしを覆ってね/君のあんよを痛めたのはだれ/響け、わたしのパンデーロ/ 進軍のラッパが鳴っている/わたしの恋人を誘惑した人なんか/愛を信じてはだめ/ 口さがない人たちは/わたしの髪の陰で/さあ、もう行かなくちゃ、わたしの恋人〕 [ジェラルド・ムーア(P)/1957年8月19日、1958年7月27日、1963年8月17日]/ イタリア歌曲集より 〔どんなに長い間わたしは待ち望んでいたことだろう/何をそんなに怒っているの/ まあ、お若いかた/恋人がわたしを食事に招いてくれた〕 [ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(P)/1953年8月12日]/ 〔だれがあなたを呼んだの/さあ、仲直りしようよ/もう乾いたパンなど食べないわ/ まあ、お若いかた/ああ、もしあなたの家が透けて見えたら/ 言ったわね、わたしが侯爵夫人でないくせにと/ちょっと黙ってておくれ/ 奈落にのみ込まれるがいい/ペンナにわたしの恋人がいる〕 [ジェラルド・ムーア(P)/1957年8月19日] シューベルト: どんなに慕っていることかD510/さすらいびとの夜の歌D224/水の上で歌うD774/ 愛は裏切ったD751/至福D433/孤独な人D800/鳥D691/緑野の歌D917/ 付随音楽「ロザムンデ」〜ロマンス「満月は丘の上に輝き」D797-3b/ 糸を紡ぐグレートヒェンD118/君はわが憩いD776/シルヴィアにD891/ わたしのクラヴィーアにD342/恋はいたるところにD239/6/ガニュメートD544/ 恋人のそばにD162/漁師の歌D881/子守歌D498/音楽に寄すD547/野薔薇D257 [ジェラルド・ムーア(P)/1960年8月13日]/ 【ボーナス】「美しき水車小屋の娘」〜いらだちD795-7 [ジェラルド・ムーア(P)/1956年8月7日] 以上、エリーザベト・シュヴァルツコップ(S) | ||
録音:[内]、すべてザルツブルク・モーツァルテウム、モノラル、ライヴ。収録:ロート・ヴァイス・ロート放送グループ(1953年)/ORF(1956年-1963年)。 20世紀を代表する偉大なソプラノ、シュヴァルツコップは、1953年から1964年にかけてザルツブルク音楽祭の期間中、モーツァルテウムで10回のリサイタルを行っている。そのうちの大部分がヴォルフの歌曲に充てられ、唯一1960年だけがオール・シューベルト・プログラム。1956年と1962年はヴォルフとシューベルトはもちろん、ブラームスやR.シュトラウスといった複数の作曲家の作品を歌っている。1960年のシューベルトの夕べのほか、もっとも重要なヴォルフをたっぷり収めた、この4枚組のセットは、ザルツブルク音楽祭におけるシュヴァルツコップの輝かしきハイライトと呼べる内容。すべてのリサイタルで伴奏を務めたムーアのピアノがまたすばらしいのだが、大指揮者フルトヴェングラーがピアノ伴奏を受け持っているナンバーが聴けるのはなんともぜいたくなかぎり。まるでオケのように雄弁なピアノが、シュヴァルツコップの破格の歌をさらに濃いものにしている。 | ||
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー〜ウィーンでの演奏会 1944-1954 モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K.550 / ベートーヴェン:「レオノーノ」序曲第3番 シューベルト:「ロザムンデ」間奏曲第3番[録音:1944年6月2日-3日] ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調[録音:1944年10月17日] ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」[録音:1944年12月19日] フランク:交響曲 ニ短調 / ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73[録音:1945年1月28日] モーツァルト:2つのピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 [パウル・バドゥラ=スコダ(P) ダグマール・ベッラ(P)/録音:1949年2月8日]/ ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K.482[録音:1952年1月27日] ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」 [イルムガルト・ゼーフリート(S) ロゼッテ・アンダイ(A) ユリウス・パツァーク(T) オットー・エーデルマン(B) ウィーン・ジングアカデミー/録音:1951年1月7日] ブラームス:ドイツ・レクィエムOp.45 から[ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br) イルムガルト・ゼーフリート(S) ウィーンso.、ウィーン・ジングアカデミー/録音:1951年1月25日] ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a /交響曲第1番 ハ短調 Op.68 / ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102 [ヴィリー・ボスコフスキー(Vn) エマヌエル・ブラベッツ(Vc)/録音:1952年1月27日] バッハ:マタイ受難曲〜第1部[イルムガルト・ゼーフリート(S) ヒルデ・レッスル=マイダン(A) ユリウス・パツァーク(T) ハンス・ブラウン、オットー・ヴィーナー(Br) ウィーン・ジングアカデミー/録音:1952年4月9日] ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 Op.21[録音:1952年11月29日、ウィーン] マーラー:「さすらう若人の歌」 / ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」 [アルフレート・ペル(Br)/録音:1952年11月30日] グルック:「アウリスのイフィジェニー」序曲 / フルトヴェングラー:交響曲第2番 ホ短調 [録音:1953年2月22日] ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」 [イルムガルト・ゼーフリート(S) ロゼッテ・アンダイ(A) アントン・デルモータ(T) パウル・シェフラー(Br) ウィーン・ジングアカデミー/録音:1953年5月30日] ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調[録音:1954年4月10日] バッハ:マタイ受難曲[エリーザベト・グリュンマー(S) マルガ・ヘフゲン(A) アントン・デルモータ(T) ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、 オットー・エーデルマン(Br) ウィーン・ジングアカデミー/録音:1954年4月15日] ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 特記を除き VPO | ||
録音:すべてウィーン。#『録音の日付はすべて ORFEO 社によるもの』とアナウンスされている。ORFEOからフルトヴェングラー・ファン大喜びのセットが登場。1944年から1954年までのウィーンでの録音がドドッとまとめて18CD! 第二次世界対戦中のマグネトフォンコンツェルト(磁気テープ録音の放送用聴衆なし録音)や、数々のライヴ録音が収められている。中には他に入手が容易でない録音も含まれているので、要注目。 | ||
マタチッチ 1982年の「我が祖国」 スメタナ:連作交響詩「我が祖国」全曲 |
ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮 ウィーン放送so. 〔オーストリア放送so.〕 | |
録音:1982年1月15日、ムジークフェラインザール、ウィーン、ライヴ。 前出: WEITBLICK, SSS-0084-2(ただし、前出盤記載の日付は1982年1月14日)。前出盤がマスターからの初復刻だった物で、それ以前にはおそらくHALLOO HAL-07/8 (廃盤)& RE! DISCOVER RED-47 でも出ていたが、その際には1980年代の演奏とされていた。 宇野功芳氏絶賛の演奏だが、前出盤の方が音質が良い可能性が有る上 価格も同一帯なので、基本的にはWEITBLICK盤をお勧めします。 | ||
マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」 | キャスリーン・バトル(S) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms) ジェイムズ・レヴァイン指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | |
録音:1989年8月19日、ザルツブルク、祝祭大劇場、ライヴ・ステレオ。ORF収録。レヴァインにとって2種目となるマーラーの「復活」は、イスラエル・フィルとの同曲のライヴより半年ほどのち。このライヴよりひと月ほど前の1989年7月16日に、それまで30年以上に亘りザルツブルク音楽祭の“帝王 " として影響力を保持していたカラヤンが世を去っている。1973年よりメトロポリタン歌劇場の首席指揮者に任命され、1976年には同歌劇場の音楽監督に就任したレヴァインは、1970年代半ば以降、カラヤンよりザルツブルク音楽祭におけるオペラハウスとコンサートの両面で広範囲に重要な仕事を任されるようになる。レヴァインは、モーツァルトのオペラ・シリーズをスタートさせて、1976年に「皇帝ティートの慈悲」、1978年に「魔笛」、1983年に「イドメネオ」、1986年に「フィガロの結婚」のプロダクションで好評を博すと同時に、1980年から3年連続でオッフェンバックの「ホフマン物語」、1987年と88年はシェーンベルクの「モーゼとアロン」を上演している。 そもそも1975年にレヴァインはロンドン響を指揮してザルツブルク音楽祭のデビューを飾っているが、ウィーン・フィルとの顔合わせでオーケストラ・コンサートが初めて実現したのは1977年8月21日のことだった。このときレヴァインは34歳の若さだったが、モーツァルトのピアノ協奏曲第12番を自らの弾き振りで演奏した後のメイン・プログラムこそが、マーラーの「復活」だった(独唱はバーバラ・ヘンドリックスとジェシー・ノーマン)。この1977年以降、レヴァインはウィーン・フィルとともに、シューマンやシューベルト、ブラームスのオーケストラ作品を次々と取り上げていくが、1979年にベルリオーズの「レクィエム」、1981年にハイドンの「四季」、1982年にストラヴィンスキーの「エディプス王」、1984年にメンデルスゾーンの「エリヤ」、1987年にハイドンの「天地創造」、1991年にベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」といった声楽を伴う大曲を継続的に取り上げていることからも、じきに音楽祭に欠かせない存在として目を瞠る活躍をみせていたことがわかる。 「マーラー指揮者」としてのレヴァインのキャリアを一躍不動のものとしたのが、1974年から1980年にかけて、シカゴ響、フィラデルフィア管、ロンドン響と3つの名門オケを振り分けておこなった、番号付きの8つの交響曲のセッション・レコーディング。レヴァインにとって、マーラーの交響曲は名門ウィーン・フィルともぜひとも取り上げるべきレパートリーだったのだろう。ザルツブルク音楽祭では上記2度の「復活」のほかに、レヴァインはウィーン・フィルを指揮して、1983年には第7交響曲を演奏しており、さらにウィーン・フィルとはムジークフェラインザールでもマーラーの交響曲を取り上げ、1982年5月に第6番、1989年6月に第2番、1990年に第3番を演奏していた。 1965年から1999年のあいだに、ザルツブルク音楽祭でウィーン・フィルはマーラーの「復活」を5度演奏している。ちなみに、レヴァイン以外の顔ぶれとは、クラウディオ・アバド(1965年。このときがアバドのザルツブルク音楽祭デビュー)、ロリン・マゼール(1993年)、サイモン・ラトル(1999年)の3人。こうしてみるとレヴァインが、1977年と1989年と2度に亘り「復活」を指揮しているのはやはり異例のことであり、レヴァインの特別な意気込みがそのまま窺い知れるという以上に、1989年の演奏内容もまたウィーン・フィルの長きにわたるマーラー演奏の伝統の一部にしっかりと位置づけられるものであるということがあらためて実感される。絶賛を浴びた一連のセッション録音の記憶もたしかに、集中力の高さと鮮烈でメリハリの利いた音楽運びはここでも絶好調で、当時、ミュンヘン・アーベントツァイトゥング紙、ウィーンのディー・プレッセ紙の批評でも激賞されていた。 ここでも第4楽章「原光」を歌うメッツォはクリスタ・ルートヴィヒ。同じレヴァイン指揮のイスラエル・フィル盤に続いての起用で、ほかにも1975年のメータ盤、1987年のバーンスタイン盤と、ゆたかな経験に裏打ちされた深々とした歌唱はもはや孤高の境地ともいうべきもので、この場面はひときわ感動的。対するソプラノは、可憐で清楚な歌声の魅力と、なにより日本では1986年以来テレビコマーシャルの効果で爆発的人気の絶頂にあったキャスリーン・バトル。バトルは、1982年のスラットキン指揮セントルイス響のセッション録音、同じく1982年のメータ指揮NYPのライヴ録音でも同パートを歌っていた。 | ||
カイルベルト&BPO + フェラス、 TESTAMENTからもほぼ同時に発売されるが、初出 シューベルト: 劇付随音楽「ロザムンデ」序曲 Op.26, D.644 ベルク:ヴァイオリン協奏曲 ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調(原典版) |
クリスティアン・フェラス(Vn) ヨーゼフ・カイルベルト指揮 BPO | |
録音:1960年8月17日、ザルツブルク、祝祭大劇場、ライヴ・モノラル。おそらく初出音源。収録:ORF収録。「ザルツブルク音楽祭ドキュメント」シリーズ。カイルベルトがザルツブルク音楽祭でただ一度きり、BPOを指揮した演奏会。名手フェラスを迎えたベルクの協奏曲ももちろんだが、メインにブルックナーの第9交響曲という駑級の内容。ドイツの名匠ヨーゼフ・カイルベルト(1908-1968)は、記録によると、戦後1957年から1962年にかけて毎年ザルツブルク音楽祭に出演し、オペラとコンサートの双方でウィーン・フィルとの共演を重ね、おもにモーツァルトのオペラやシンフォニーの数々を演奏しているが、1959年からの3年間はオーケストラ・コンサートにウィーン・フィルではなく、一年ごとにフランス国立放送管、BPO、シュターツカペレ・ドレスデンを率いて登場している。カイルベルトによるブルックナーの交響曲録音では、1956年にハンブルク州立フィルとセッション録音した第9番や、1963年にBPOとセッション録音した第6番がかねてより有名で、ORFEOからは1966年にケルン放送so.を指揮した第8番のライヴ・レコーディングもリリースされているが、そのいずれもがドイツ本流の伝統を汲んだ剛直なスタイルとスケールの大きさが特徴的で、みごとな演奏内容を示していた。ここでは、そうしたカイルベルトの指揮に加えて、カラヤン色に染まり切る以前、古くからの響きをとどめた時期のBPOが相手である点にも注目したいところ。いっぽう、前半に演奏されたベルクのヴァイオリン協奏曲は、プレートル指揮パリ音楽院管とのセッション録音(1963年)をはじめ、アンセルメ指揮スイス・ロマンド管とライヴ録音(1957年)、フレッチャ指揮ベルリン放送so.とライヴ録音(1964年)していることからもわかるように、フェラスがもっとも得意とする作品として以前より知られる物。なお、カイルベルトとフェラスの顔合わせということでは、1967年におこなわれたフランス国立放送管とのライヴで取り上げたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が屈指の出来ばえとしてファンには強く記憶されていたので、フェラスのザルツブルク音楽祭デビューという機会に実現したこちらの内容にもおおいに期待が持てそう。 # TESTAMENTからも、SBT2-8472 (SBT2-1472) という品番で、ほぼ同時に発売される模様です。 | ||
コンヴィチュニー&SKD + グルダ、初出 ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 Op.60 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 KV.488 R.シュトラウス:家庭交響曲 Op.53 |
フリードリヒ・グルダ(P) フランツ・コンヴィチュニー指揮 シュターツカペレ・ドレスデン | |
録音:1961年8月4日、ザルツブルク、祝祭大劇場、ライヴ・モノラル。おそらく初出音源。収録:ORF収録。「ザルツブルク音楽祭ドキュメント」シリーズ。コンヴィチュニー(1901-1962)が世を去る前年にザルツブルク音楽祭へただ一度だけ登場し、かつての手兵を指揮した演奏会の模様。グルダとの共演と言うのも見逃せない。 1961年のザルツブルク音楽祭のオーケストラ・コンサートでは、全11公演のうち、レギュラーのウィーン・フィルが6公演を、残りの5公演をシュターツカペレ・ドレスデンが演奏している。シュターツカペレ・ドレスデンを指揮した顔触れは、ジョージ・セルとミルティアディス・カリディスのほか、過去に同オケの首席指揮者を務めた3人、カール・ベームとヨーゼフ・カイルベルト、そしてフランツ・コンヴィチュニーというものだった。 コンヴィチュニーによるベートーヴェン演奏といえば、1949年より亡くなる時点までカペルマイスターのポストにあったゲヴァントハウス管とのセッションによるステレオ全集録音(1959-1961)が、このドイツの名匠による代表的録音として知られているが、1954年に、首席指揮者在任中(1953-1955)のシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して、モノラル・セッション録音した「エロイカ」もまたファンの間では高い人気がある。そこでは、雄渾なアプローチと筋肉質のフォルムによる造詣がとにかく見事で、このオケ独特の音色とともにマッシブな存在感を示していた。それより7年後の同じ顔合わせによるベートーヴェンの第4交響曲は、コンヴィチュニーにとって上記ゲヴァントハウス管とのシリーズ進行中という時期にも重なることから、充実の内容を期待できるのではないかと思われる。 モーツァルトの第23番でピアノを弾くのはフリードリヒ・グルダ(1930-2000)。グルダといえばやはりモーツァルト。ザルツブルク音楽祭におけるオーケストラとの共演で、グルダはモーツァルトのピアノ協奏曲を弾く機会が多く、ほかにも1958年にサヴァリッシュ指揮コンセルトヘボウ管と第14番、1960年にミュンヒンガー指揮ウィーン・フィルと第25番、1968年にミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト・クラシック・フィルと第20番、1970年にアバド指揮ウィーン・フィルと第20番、1974年にアバド指揮ウィーン・フィルと第27番という具合に、コンスタントに取り上げている。グルダの弾くモーツァルトの第23番では、のちのアーノンクールとのセッション録音(1983年)や、ロスバウト指揮南西ドイツ放送so.とのライヴ(1962年/93.129)などもあったが、当時31歳のグルダのいきいきとした表情や閃きをここでも確かめられるはず。 当日最後のプログラムであった家庭交響曲は、作曲者ゆかりのシュターツカペレ・ドレスデンと、ベートーヴェンからワーグナー、シュトラウスやレーガーに至るドイツものをレパートリーの中心に据えていたコンヴィチュニーの両者にとって、まさにきわめつきといえる内容で、当コンビは1956年に同曲のモノラル・セッション録音をDGに行ってもいた。シュトラウスが大編成のオーケストラを念頭に、持てる管弦楽法の粋を凝らして書き上げた作品だけあって、各種管楽器の見せ場もふんだんで、ライヴの自然な流れのなかに、ここでも圧倒的な手ごたえを与えてくれるものと期待される。 | ||
メシアン:世の終わりのための四重奏曲
カロリーネ・ヴィトマン(Vn) イェルク・ヴィトマン(Cl) ニコラス・アルトシュテット(Vc) アレクサンダー・ロンクィッヒ(P) | ||
録音:2008年7月26日、モーツァルテウム、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。メシアン生誕100周年を迎えた2008年のザルツブルク音楽祭で行われたライヴ。クラリネット独奏曲として特に有名な第3楽章では、W.リームなどの作品も得意とするイェルク・ヴィトマンが、長大なクレッシェンドと幅広い音域を縦横無尽に走り回る素早いパッセージからなる難曲を見事に演奏しきっている。また、名手ベルガメンシコフの最後の愛弟子の一人、ニコラス・アルトシュテットによる第5楽章の美しいチェロ・ソロも聴き所。室内楽のキャリアも豊富なベテラン、アレクサンダー・ロンクィッヒと共に、永久に途切れることのないような静謐な美しさに満ちた音空間を作り出している。「世の終わりのための四重奏曲」は、第二次大戦中にドイツ軍の捕虜となったメシアンが収容所内で作曲、初演したというエピソードで知られ、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、クラリネットというユニークな編成は、メシアン自身がピアノを弾き、収容所で出会った音楽家たちと演奏するためであったとされている。当時置かれていた極限状況を反映してのことだろうか、「ヨハネの黙示録」第10章を題材とし、6日間の天地創造と7日、目の安息日の後に不変の平穏が約束された8日、目が訪れる…という構想に基づき、安息日を最終8楽章目に置いているのが特徴と言えるだろう。四重奏のユニゾンで行われる楽章もあれば、複雑なアンサンブルを織り成す楽章もあり、さらには独奏で完結する楽章もあり…各楽章のコンセプトに合わせた、多彩な楽器編成が見られるのも印象的。 | ||
ヴァン・クライバーン、ザルツブルク・ライヴ、初出 ブラームス:間奏曲 イ短調 Op.118 No.1/ バラード ト短調 Op.118 No.3 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」 バーバー:ピアノ・ソナタ 変ホ短調 Op.26 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 |
ヴァン・クライバーン(P) | |
録音:1964年8月3日、モーツァルテウム、ザルツブルク音楽祭、リサイタル・ライヴ。おそらく初出音源。 凄い音源。1958年に行われた第1回チャイコフスキー国際コンクールで衝撃的な優勝を果たし、時代の寵児となっていたクライバーンが、1964年のザルツブルク音楽祭に出演した際(欧文資料によると唯一の出演だった模様)の貴重な記録。音はモノラルながら、彼のクリアなタッチははっきり聴きとれる。 彼の十八番ばかりをあつめているのも嬉しい限りだが、この頃のクライバーンの演奏は本当に凄いのひと言に尽き、ただならぬオーラと、エネルギーが横溢している。特に母国アメリカの誇るピアノ音楽として得意としたバーバーのピアノ・ソナタが圧巻。ホロヴィッツに捧げられたこのソナタは、とてつもなく難しい技巧が要求されるが、クライバーンはホロヴィッツのアクの強さとは別次元の、すっきりと明るいスピーディさで聴く者の心をとらえて離さない。1972年のスタジオ録音よりもはるかに霊感に満ちた演奏。ショパンのピアノ・ソナタ第3番とベートーヴェンの「熱情」もナイーヴな情感と切れ味の良さが痛快。全体を通じての集中力の凄さ、演奏後に思わず拍手してしまいそうになるほどの興奮を与えてくれる。 | ||
アレクサンダー・ロンクィッヒ〜モーツァルト: 6つのドイツ舞曲 KV.571/ 交響曲第36番 ハ長調 KV.425「リンツ」/ フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 KV.477/ ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 KV.482 |
アレクサンダー・ ロンクィッヒ(P)指揮 ザルツブルク・モーツァルテウムo. | |
録音:2009年8月9日、ザルツブルク、モーツァルテウム、モーツァルト・マチネー、ライヴ。1960年ドイツのトリーアに生まれたピアニスト、ロンクィッヒは、バドゥラ=スコダ、アンジェイ・ヤシンスキ(ツィメルマンを輩出し、ショパン・コンクールの審査委員長を歴任したことで知られる)、ハンガリーの名手イロンカ・デッカース=クースラーに師事、16歳でイタリアのアントニオ・カーサグランデ・ピアノコンクールで第1位を獲得して以降注目を集め、ピアニストとして古典から現代まで広範なレパートリーをこなして評価を得るとともに、室内楽でもクリスティアン・テツラフ、ヴェロニカ・ハーゲンといった顔ぶれとも共演を重ねてきた。さらに、ロンクィッヒは近年、オーストリアやイタリアで、マーラー・チェンバーo.、カメラータ・ザルツブルク、マントヴァ室内管といった、室内オーケストラを率いて、モーツァルトの協奏曲を弾き振りするコンサートを頻繁に開いているが、そこではモーツァルトのオーケストラ曲もプログラムに取り入れ、ソリストたちを別に迎えて自身は指揮を担当、おおいに才人ぶりを発揮していると伝えられている。 | ||
ヴェルディ:歌劇「マクベス」
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br;マクベス) グレース・バンブリー(S;マクベス夫人) ペーター・ラッガー(B;バンクォー) ボジェナ・ルク=フォチッチ(Ms;侍女) エルマンノ・ロレンツィ(T;マクダフ) フランシスコ・ラザロ(T;マルコム) アロイス・ペルネルシュトルファー(B;医者) ヴァルター・ラニンガー(B;マクベスの従者) ヘルベルト・ラックナー(B;刺客) ヴォルフガンク・サヴァリッシュ指揮VPO、ウィーン国立歌劇場cho.、ザルツブルク音楽祭室内cho. | ||
録音:1964年8月7日、フェルゼンライトシューレ(ザルツブルク音楽祭)、モノラル、ライヴ。ソース:ORF〔オーストリア放送〕。以前FREQUENZ から CDが出ていた演奏と思われるが、当盤がマスターからの初復刻&約20年ぶりの再発売。 1956年、ザルツブルク音楽祭音楽監督に就任したカラヤンはその目玉企画として「ヴェルディ・チクルス」を打ち出し、「ファルスタッフ」を皮切りに「ドン・カルロ」「イル・トロヴァトーレ」「オテロ」「アイーダ」を自ら指揮して大成功を収めたが、1964年の「マクベス」は例外的にサヴァリッシュによる指揮とオスカー・フリッツ・シュー演出で上演され、今日まで語り継がれる大変な名演となった。まず特筆すべきは当時40歳のサヴァリッシュの指揮。後年の大家然としたオーソドックスなものとは全く趣を異にした、若々しく燃えあがる演奏が圧倒的。この上演では前奏曲がカットされいきなり緊迫した魔女の場面からはじまるが、この演出が情熱的な指揮にぴったりはまり、最初から最後まで耳が離せない。マクベスが祝宴の席でバンクォの亡霊を見る場面(二幕)など、フィッシャー=ディースカウによる迫真の歌唱と相まって今だ聴いたことのない凄まじい迫力!一方、マクベス夫妻の緻密な性格表現も巧みで、サヴァリッシュの偉大な才能を改めて認識させられる。歌手では、フィッシャー=ディースカウとバンブリーがともに「明るめ」の声でマクベス夫妻を演じていることが大きな特徴。フィッシャー=ディースカウの演じるマクベスでは、かつては皆から尊敬を集めた勇士であったことを思い出させ、その凋落ぶりの悲劇性が一層際立っている。バンブリーは、同時期(1962年)にやはりサヴァリッシュ指揮で「タンホイザー」をバイロイトで歌った際の「黒いヴィーナス」という評その物。醜さを強調されがちなマクベス夫人像とは一線を画す、美しくしなやかな解釈は、原作にある「きれいは汚い、汚いはきれい」というシェイクスピアの謎掛けに応える、非常に説得力のある物。録音はモノラルながら、劇場的感興をよく捉えた優れた物。聴き逃せない爆演! | ||
F=ディースカウ、ザルツブルクにおける最後のライヴ〜モーツァルト: アダージョとフーガ ハ短調 KV.546 /ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 KV.456 / 交響曲第30番 ニ長調 KV.202 /交響曲第32番(序曲) ト長調 KV.318 コンスタンチン・リフシッツ(P) ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ指揮モーツァルテウムo. | ||
録音:2006年8月6日、モーツァルテウム、ザルツブルク、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。2012年5月に86歳で歿したディートリヒ・フィッシャー=ディースカウは、歴史と伝統あるザルツブルク音楽祭においても、1951年にフルトヴェングラーとの共演でマーラーの「さすらう若人の歌」を歌いデビューしてから半世紀に亘り、バリトン歌手に、語り手、そして指揮者として重要な役割を果たした。荘厳なる「アダージョとフーガ」で開始され、単一楽章形式の「序曲」とも呼ばれる交響曲第32番で閉じられるという構成のなかでも、ひときわ目をひくのがリフシッツをソリストに立てたピアノ協奏曲第18番。2002年12月にF=ディースカウの指揮でブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏したときの模様(ORFEO-810102)も心に迫るものがあったが、やはりここでもリフシッツは、もはやただのソリストとしてではなく、偉大なる音楽家と対話する誠実なパートナーとしての姿を強く印象付けている。 | ||
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」(*) レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」(#) プラシド・ドミンゴ(T;トゥリッドゥ;*/カニオ;#) レオニー・リザネク(S;サントゥッツァ;*) アストリッド・ヴァルナイ(Ms;ルチア;*) ベニト・ディ・ベッラ(Br;アルフィオ;*/トニオ;#) ルース・ファルコン(S;ローラ;*) テレサ・ストラータス(S;ネッダ;#) ノルベルト・オルト(T;ペッペ;#) ヴォルフガング・ブレンデル(Br;シルヴィオ;#) ネッロ・サンティ指揮バイエルン国立o.、バイエルン国立歌劇場cho. | ||
録音:1978年12月25日、ミュンヘン、ライヴ、ステレオ。(*)が以前、LEGATO から1度だけCD化されたことがあったが、私家盤 CD-R を除くと初出(#)&マスターからの初復刻(*/#)。ドミンゴがダブルで主役を歌った「カヴァレリア」と「道化師」の1978年ミュンヘンのクリスマス公演ライヴ。ドミンゴのカヴァ&パリといえば、1976年の第8次NHKイタリア歌劇団公演が語り草になっているほど、30代後半の若きドミンゴの十八番だった。ここでも彼ならではの逞しい声と知的な役の掘り込みが効いている。(*)では、なんとリザネクがド迫力のサントゥッツァ。ヴァルナイのルチアというのも嬉しい。(#)では、当時40歳のストラータスがネッダ。ベニト・ディ・ベッラはイタリア歌劇団公演でもトニオを歌った人。シルヴィオをまだ31歳の若手だったヴォルフガング・ブレンデルが歌っている。どちらもネッロ・サンティがこの上なく見事にまとめている。 | ||
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」
ルッジェーロ・ライモンディ(B−Br;ドン・ジョヴァンニ) スタッフォード・ディーン(Br;レポレッロ) マーガレット・プライス(S;ドンナ・アンナ) ユリア・ヴァラディ(S;ドンナ・エルヴィーラ) ルチア・ポップ(S;ゼルリーナ) エンリーコ・フィッソーレ(Br;マゼット) ヘルマン・ヴィンクラー(T;ドン・オッターヴィオ) クルト・モル(B;騎士長) ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 | ||
録音:1973年7月12日、ミュンヘン、ライヴ、ステレオ。収録:バイエルン放送。サヴァリッシュがバイエルン国立歌劇場を指揮した「ドン・ジョヴァンニ」のライヴ、しかもタイトルロールはライモンディ! ヴォルフガング・サヴァリッシュ(1923-2013)は1971年にバイエルン国立歌劇場の音楽総監督に就任、1992年まで精力的に活動した。20年以上の充実した期間だったにもかかわらず、サヴァリッシュとバイエルン国立歌劇場によるオペラ全曲録音は決して多くはなく、ことに活動前半にあたる1970年代は僅か。この1973年の「ドン・ジョヴァンニ」は、バイエルン国立歌劇場音楽総監督に就任した初期のサヴァリッシュの充実振りを伝える貴重な記録。あと1ヵ月半で50歳を迎えるサヴァリッシュの指揮はたいへんに気力の漲ったもので、老年に入ってからのドシッと安定した音楽とはだいぶ趣が異なる。壮年期のサヴァリッシュの武器である知的で明晰な音楽作りによる「ドン・ジョヴァンニ」は、40年以上経った今聞いてもとても新鮮。サヴァリッシュも若ければ、歌手もほとんどが30代前半という若い人たち。タイトルロールはルッジェーロ・ライモンディ。ライモンディといえば艶やかなイタリア的美声が魅力だが、当時31歳のライモンディの声は輪をかけて甘く瑞々しい。しかも貴族的気品の中にほのかに危険な香りが漂うという素晴らしいジョヴァンニ。サヴァリッシュの快速テンポに煽られたシャンパンのアリアでは聴衆が熱狂している。レポレッロは、この役を当たり役とした英国のバス、スタッフォード・ディーン(36歳)。演技達者なことで知られるディーンの本領発揮で、ライモンディと見事な対を成している。女声三人が豪華。ドンナ・アンナは、モーツァルト・ソプラノとして一時代を築いたマーガレット・プライス(32歳)。ドンナ・エルヴィーラは、この年にバイエルン国立歌劇場に所属し、後にこの劇場の看板ソプラノにのし上がるユリア・ヴァラディ(31歳)。ゼルリーナは、既にドイツで圧倒的人気を博していたルチア・ポップ(33歳)。さらにこの後30年以上に渡ってドイツの筆頭バスとして活躍するクルト・モル(35歳)が騎士長という豪華さ。様々な点で当時の勢いのあるサヴァリッシュとバイエルン国立歌劇場の素晴らしさが味わえる。ミュンヘンでのサヴァリッシュの職歴について、日本ではWikipediaをはじめとして多くのサイトで「1971年からバイエルン国立歌劇場の音楽監督、1982年から音楽総監督」という記述が見られるが、バイエルン国立歌劇場のサイトのサヴァリッシュのページでは、1971年から音楽総監督、1982年からバイエルン国立歌劇場芸術総責任者と記載されている。 | ||
ORFEOR-850113 [C 850 113 D] (3CD) 廃盤/入手不能 |
ケンペ、バイロイトの「ローエングリン」、初出〜ワーグナー:「ローエングリン」
ジェイムズ・キング(T;ローエングリン) ヘザー・ハーパー(S;エルザ) ドナルド・マッキンタイア(Br;フリードリ) グレイス・ホフマン(Ms;オルトルート) カール・リッダーブッシュ(B;国王ハインリヒ) トーマス・ティプトン(Br;軍令)他 ルドルフ・ケンペ指揮バイロイト祝祭劇場o.&cho. | |
録音:1967年7月30日、ライヴ。ステレオ、初出音源。これまで GOLDEN MELODRAM から出ていた同年の同作(GM-1.0035/廃盤/入手不能)は1967年7月21日の録音で、ローエングリンはシャーンドル・コニヤ〔コーンヤ〕だった。 # 当盤は2011年秋の発売にもかかわらず、2013年4月に国内代理店から『レーベルより廃盤との案内がありました。(小売り店向け受注関係文のため中略)何卒御理解いただきますようお願い申し上げます。』とのアナウンスがありました。通常廃盤を行わないレーベルがわずか一年半程度で廃盤にしており、さらに公式サイトから商品画像が削除されている(2013年4月15日時点)など、何か問題点があったように思われますが詳細は不明です。御了承の程お願い致します。 | ||
フルトヴェングラー、1954.8.9 バイロイトの「第9」 ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱付き」 グレ・ブラウエンステイン(S) イーラ・マラニウク(Ms) ヴォルフガンク・ヴィントガッセン(T) ルートヴィヒ・ウェーバー(B) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭o.&cho. | ||
録音:1954年8月9日、バイロイト。既出CD: Disque Refrain, DR-910016, MUSIC AND ARTS, MUA-1127。音質が良くない事で知られる1954年のバイロイト第9が、遂に ORFEO からリリース。肝心の音質やソースに関しては代理店が一切アナウンスで触れておらず、色々と不安は残るが、マニアなら必携であることは疑いない。なお、下記の代理店コメントに『正規盤、初登場』という文言があるが、2003年に MUSIC AND ARTS 盤 (MUA-1127) が発売された際の国内代理店は当 ORFEO 盤の代理店と同一で、当初は音質向上も謳っていた(その後、MUSIC AND ARTSの国内代理店は2回変更になっている)。『吉田秀和先生がバイロイトで聴いたフルトヴェングラーの「第9」遂に正規盤、初登場!!!』『バイロイトの「第9」は、私の管弦楽演奏会経験の王者』『私が彼から受けた最も深刻な感銘は---これも前に書いたことだが---バイロイトできいたベートーヴェンの第9交響曲の演奏から来たものである。あれは本当にすごかった。その後、私も「第9」を何回、何十回きいたか知れないが、あの時以上の「第9」は、ついに、きいたことがない。フルトヴェングラーにとって「第9」はあらゆる交響音楽の王者、至高究極の作品だったように、私にも、あの「第9」はあらゆる管弦楽演奏会の経験の王者だった。(レコード芸術・別冊「フルトヴェングラー」より1984刊)』『フルトヴェングラーは、その後、ザルツブルクで「ドン・ジョヴァンニ」と「フライシュッツ」を、バイロイトで「第9」をきいた。ことに「第9」は感心した。第3楽章がよかった。第4楽章の歓喜の主題がバスで出た時はずいぶん遅く、それが反復されるたびにだんだん速くなり、次第に盛り上がっていって、合唱にもってゆくところは、なんともめざましいばかりだった。(「音楽紀行」1957刊〜「荘厳な熱狂」より)』(以上『内』、代理店のインフォメーションによる) | ||
カラヤン1977年の「フィガロ」、初出〜モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」
ジョゼ・ヴァン・ダム(B;フィガロ) イレアナ・コトルバス(S;スザンナ) アンナ・トモワ=シントウ(S;伯爵夫人) トム・クラウゼ(Br;アルマビバ伯爵) フレデリカ・フォン・シュターデ(Ms;ケルビーノ) ジュール・バスタン(B;バルトロ) ジャヌ・ベルビエ(M;マルツェリーナ) ハインツ・ツェドニク(T;ドン・バジーリオ) クルト・エクヴィルツ(T;ドン・クルツィオ) ゾルターン・ケレメン(B;アントーニオ) ジャネット・ペリー(S;バルバリーナ/第1の娘) ヘルミーネ・ザイドゥラ(S;第2の娘) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1977年5月10日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。ステレオ、初出音源。収録:ORF。なお、1977年5月17日とされる演奏がカナダの私家盤CD-Rで発売されているが、下記代理店記載のように17日には実際の演奏は行われておらず、当盤と同じ演奏(あるいは、1977年5月14日の別演奏)である可能性がある。1977年5月、カラヤンは1964年にウィーン国立歌劇場の音楽監督を辞任してから始めてウィーンのピットに戻り、5月8、12、15日にヴェルディ「トロヴァトーレ」を、5月10、14、18日にモーツァルト:フィガロの結婚」を、そして5月13、16、20日にプッチーニ「ボエーム」を上演、鮮やかに復帰を果たした。このCDには5月10日の「フィガロの結婚」が収録されている。カラヤンは1972年から1976年までの毎夏ザルツブルク音楽祭で「フィガロの結婚」を上演、このウィーン復帰にはザルツブルクでのジャン=ピエール・ポネル演出の舞台を持ち込んでいる。キャストもザルツブルクでの上演で歌った人が多く起用されており、例えばジョゼ・ヴァン・ダム、トム・クラウゼ、ゾルターン・ケレメンは1972年から、ジャヌ・ベルビエは1973年から、フレデリカ・フォン・シュターデは1974年から高い頻度で出演、当然カラヤンの意図を十分に理解した歌を繰り広げている。その一方で、スザンナにウィーンで大ブレイクしたイレアナ・コトルバスを投入、そして伯爵夫人にアンナ・トモワ=シントウ、バルバリーナにジャネット・ペリーとカラヤン御贔屓のソプラノを起用して、ますます豪華な布陣。カラヤン復帰に沸くウィーンの聴衆の熱狂も込みでお楽しみ頂ける。 | ||
エディタ・グルベローヴァ、ウィーン国立歌劇場 1977-2010 ドニゼッティ:「ドン・パスクァーレ」より(ドイツ語歌唱)〔その眼差しに騎士は/用意はいいわ〕 [エディタ・グルベローヴァ(S;ノリーナ) ハンス・ヘルム(Br;マラテスタ) エクトル・ウルボン指揮ウィーン国立歌劇場o./1977年10月24日、ミュルツツーシュラーク] 「ルチア」より〔あたりは静寂に包まれ/裏切られた父の墓で〕[エディタ・グルベローヴァ(S;ルチア) ペテル・ドヴォルスキー(T;エドガールド) ジュゼッペ・パターネ指揮ウィーン国立歌劇場o./1978年3月23日] モーツァルト:「後宮からの逃走」〜どのような責苦があろうとも [エディタ・グルベローヴァ(S;コンスタンツェ) カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場o./1979年6月15日] 「ドン・ジョヴァンニ」〜失せなさい、ひどい人[エディタ・グルベローヴァ(S;ドンナ・アンナ) ジェリー・ハドリー(T;ドン・オッターヴィオ) イヴァン・フィッシャー指揮ウィーン国立歌劇場o./1989年6月13日] 「ルーチョ・シッラ」〜ああ、残酷な危険が [エディタ・グルベローヴァ(S;ジュニア) アルノルト・エストマン指揮ウィーン国立歌劇場o./1991年1月20日] ヴェルディ:「椿姫」〜ある喜ばしい日/ああ、きっとあの人なのね[エディタ・グルベローヴァ(S;ヴィオレッタ) アルフレード・クラウス(T;アルフレード) ピンカス・スタインバーグ指揮ウィーン国立歌劇場o./1990年9月11日] J.シュトラウス:「こうもり」〜侯爵様[テオドール・グシュルバウアー指揮ウィーン国立歌劇場o.& cho./1979年12月31日] マスネ:「マノン」より〔さようなら、わたしの小さなテーブル/私が道を歩くと/この静かな部屋〕 [エディタ・グルベローヴァ(S;マノン) フランシスコ・アライサ(T;デ・グリュー) アダム・フィッシャー指揮ウィーン国立歌劇場o.& cho./1983年12月8日] ドニゼッティ:「マリア・ストゥアルダ」〜薔薇色の光の昼が[エディタ・グルベローヴァ(S;マリア・ストゥアルダ) クルト・リドル(B;タルボ) アダム・フィッシャー指揮ウィーン国立歌劇場o./1985年9月28日] 「シャモニーのリンダ」〜この心の光が [エディタ・グルベローヴァ(S;リンダ) ブルーノ・カンパネッラ指揮ウィーン国立歌劇場o./1997年10月19日] 「ロベルト・デヴェルー」〜行け!死がお前を頭上に抱えた[エディタ・グルベローヴァ(S;エリザベッタ) ラモン・ヴァルガス(T;ロベルト)他 M.ヴィオッティ指揮ウィーン国立歌劇場o.& cho./2000年12月7日] 「ルクレツィア・ボルジア」〜何と美しい[エディタ・グルベローヴァ(S;ルクレツィア) ミケーレ・ペルトゥージ(B;アルフォンソ)他 フリードリヒ・ハイダー指揮ウィーン国立歌劇場o./2010年10月2日] ベッリーニ:「ノルマ」〜ご覧下さい、ああノルマよ[エディタ・グルベローヴァ(S;ノルマ) ナディア・クラステヴァ(Ms;アダルジーザ) M.ヴィオッティ指揮ウィーン国立歌劇場o./2005年2月5日] 「清教徒」〜ああ!寺院へ行って下さい[エディタ・グルベローヴァ(S;エルヴィーラ) カルロス・アルバレス(Br;リッカルド)他 M.ベニーニ指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho./1996年12月10日] R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」〜偉大な王女様 [エディタ・グルベローヴァ(S;ツェルビネッタ) ホルスト・シュタイン指揮ウィーン国立歌劇場o./1996年4月20日] | ||
エディタ・グルベローヴァがウィーン国立歌劇場で歌った(上記のうち特記ないもの)ライヴ録音集。ブラチスラヴァ生まれのグルベローヴァは、20代半ばでウィーン国立歌劇場に進出、ここでスターの座を勝ち取り、現在に至るまで彼女の重要な拠点の一つ。このCD2枚には、1977年から2010年まで、30年以上のウィーン国立歌劇場でのグルベローヴァの名唱を集めている。ことに若い頃のグルベローヴァの舞台の中でも飛び切りの名演として知られる1978年の「ルチア」が部分的にも聞けることはありがたい物。またグルベローヴァの得意中の得意であるツェルビネッタを、ホルスト・シュタインの指揮で聞けるのも嬉しいこと。1990年の「椿姫」では、アルフレードは62歳のアルフレード・クラウス、しかし舞台裏から見事なハイCを聞かせ、それを受けたグルベローヴァが一段と気合の入った歌を歌うというスリリングな面白さも楽しめる。またマニアには、ウィーン国立歌劇場の地方公演でのドイツ語歌唱の「ドン・パスクァーレ」という珍品も用意されている。いずれもORF の音源を使用、もちろん優秀なステレオ。グルベローヴァの至芸をお楽しみ頂きたい。 | ||
小澤 1998 〜ヴェルディ:歌劇「エルナーニ」
ニール・シコフ(T;エルナーニ) ミシェル・クライダー(S;エルヴィーラ) カルロス・アルバレス(Br;ドン・カルロ) ロベルト・スカンディウッツィ(B;シルヴァ) リリアーナ・チューカ(S;ジョヴァンナ) ベネディクト・コーベル(T;ドン・リッカルド) アイク・マルティロシャン(B;ヤーゴ) 小澤征爾 指揮ウィーン国立歌劇場o. &cho. | ||
録音:1998年12月11日、ライヴ。収録: ORF、ディジタル。ご存知の通り2002年から2010年までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた小澤征爾が、就任の少し前に同劇場で好評を獲た「エルナーニ」のライヴが登場。この作品は1870年代にはウィーン国立歌劇場の人気演目で、その後も1925年まで散発的に上演があったが、それを最後に上演が途絶えてしまった。73年ぶりの上演とあってウィーン国立歌劇場は力を入れた。12月という重要な時期に新演出(グレアム・ヴィック)でお披露目。タイトルロールには、情熱的で破滅的人物を歌わせたら天下一のニール・シコフ。難役エルヴィーラには、「ナブッコ」のアビガイッレでも楽々歌いこなせるミシェル・クライダーと二人の実力の高い米国人歌手を起用、国王ドン・カルロには、1990年代半ばに急速に国際的評判を高めていたカルロス・アルバレスを、シルヴァにはこの役を得意とするロベルト・スカンディウッツィを起用、ツボを押さえた配役になっている。小澤がウィーン国立歌劇場の新制作上演の指揮を任されるのはこれが初めてのことだったが、彼ならではの活気のある音楽によって若き日のヴェルディの傑作が新鮮味を取り戻し、上演の成功に大きく寄与した。小澤はこの後、ウィーンに限らずヴェルディのオペラはあまり指揮していないので、小澤のヴェルディというだけでも貴重。音の状態も上々。 | ||
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」
ジェス・トーマス(T;ローエングーリン) クレア・ワトソン(S;エルザ) ヴァルター・ベリー(Br;フリードリヒ・フォン・テルラムント) クリスタ・ルートヴィヒ(Ms;オルトルート) マルッティ・タルヴェラ(B;国王ハインリヒ) エーベルハルト・ヴェヒター(Br;伝令) クルト・エクヴィルツ(T;ブラバントの貴族) フリッツ・シュペルバウアー(T;ブラバントの貴族) ヘルベルト・ラックナー(B;ブラバントの貴族) リュボミール・パントチェフ(B;ブラバントの貴族) カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1965年5月16日、ウィーン国立歌劇場、ウィーン、モノラル、ライヴ。前出(初出): Golden Melodram, GM-1.0045(廃盤/入手不能)。今回がマスターからの初復刻。ワーグナー・イヤーにORFEOが素晴らしい音源を発掘してくれた。なんと大指揮者カール・ベームの指揮に名歌手がズラリと並んだ超豪華上演。脇役の伝令がウィーンの名バリトン、ヴェヒター、チョイ役のブラバントの貴族の一人がエクヴィルツという、ウィーン国立歌劇場ならではの贅沢。ベームの指揮はいつもながらの剛直で逞しいもので、しかもライヴとあってかなり燃えている。しばしば神秘的に演奏されがちな「ローエングリン」を、劇的な人間ドラマに鍛え直している。モノラルながら聞きやすい音。 | ||
ムーティ&VPO + リヒテル、へッツェル、シュトレング ザルツブルク・ライヴ 1972, 1974 ロッシーニ:「セミラーミデ」序曲(*) シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54(*) モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調 K.364(#) |
スヴャトスラフ・リヒテル(P;*) ゲルハルト・ヘッツェル(Vn;#) ルドルフ・シュトレング(Va;#) リッカルド・ムーティ指揮 VPO | |
録音:1972年8月17日(*)、1974年7月27日(#)、共に 祝祭大劇場、ザルツブルク、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。ロッシーニのみ完全初出。残りの2曲は 伊 デアゴスティーニの雑誌付録で頒布されたことがあるようだが、日本に輸入されたことはないと思われる。一般に流通するのは初。 巨人リヒテルをソリストに迎えたシューマンの協奏曲は、1954年(1948年とも)のガウク指揮モスクワ放送so.とのセッション録音盤、1958年のロヴィツキ指揮ワルシャワ・ナショナル・フィルとのセッション録音盤、1974年のマタチッチ指揮モンテ・カルロ国立歌劇場管とのセッション録音盤につづくもので、リヒテルにとって4種目で現状、唯一のライヴ録音となる。当時31歳の若きムーティとリヒテルの顔合わせといえば、こののちEMIにおこなったセッション録音、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番(1977年)や1979年のモーツァルトのピアノ協奏曲第22番(1979年)でのスリリングな掛け合いも思い起こされるところで、ここでの内容にも期待が高まる。1969年よりコンマスに就任したヘッツェルと、ヴィオラの首席シュトレングとが独奏を担当したモーツァルトの協奏交響曲は、まさしく「ウィーン・フィルによるモーツァルト」の魅力が花開いた内容。当日は交響曲第25番も取り上げられ、巨匠となったいまに至るまで、ムーティがモーツァルトを得意としていることをあらためて実感させる物。「セミラーミデ」序曲は初CD化。ムーティの実演がロッシーニやヴェルディの序曲で幕を開け、詰め掛けた聴衆の心を掴んでしまうのはいつものことながら、きびきびとした音楽づくりには、やはり新鮮でいつ聴いても心躍らせるものがある。 | ||
W=メスト、1989年ライヴ〜 ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 WAB.107 |
フランツ・ヴェルザー=メスト指揮 グスタフ・マーラー・ユーゲントo. | |
録音:1989年8月18日、祝祭大劇場、ザルツブルク、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。おそらく初出音源。1960年にオーストリアのリンツに生まれたヴェルザーメストはブルックナーを得意としていて、第7番については、ヴェルザー=メスト初のブルックナー録音であり、1991年8月のプロムスで、翌年9月より音楽監督を務めるロンドン・フィルを指揮したライヴ録音に次いで、2008年9月に、2002年より音楽監督に就任して現在に至る手兵クリーヴランド管を指揮したセヴェランス・ホールでのコンサートの模様をライヴ収録した映像作品を発表していた。これまでのところ、ヴェルザー=メストによるブルックナーの第7番のアルバムはすべてライヴによる演奏となるが、ヴェルザー=メスト自身による第5番のケース同様に、およそ20年近くの隔たりのなかで、より後年の録音になるほど、ゆるやかで全体の演奏時間が長大になる傾向がうかがえる。ヴェルザーメストとマーラー・ユーゲント管とは、2002年に第8番をウィーン・ムジークフェライン大ホールで演奏したライヴ録音でも、若々しい感性が荒々しくぶつかり合いながらもソリッドな表現で全曲をまとめ、結果的に相性の良いところをみせていたので、同じ顔合わせということで、ここでもホットで刺激的な内容を聴かせてくれるものとおもわれる。 | ||
アレクシス・ワイセンベルク、1972年モーツァルテウム・リサイタル ラヴェル:クープランの墓 / シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 / ショパン:夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作) リスト:即興的ワルツ / ブラームス:狂詩曲 ト短調 / モシュコフスキ:練習曲 ヘ長調 J.S.バッハ:コラール「主よ、人の望みよ喜びよ」BWV 147 アレクシス・ワイセンベルク(P) | ||
録音:1972年8月7日、モーツァルテウム、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。ムソルグスキーまでが本プログラムで、以降はアンコール。20世紀を代表するピアニストの一人で、2012年に惜しまれつつこの世を去った巨匠ワイセンベルクの、珍しいライヴ録音がリリース。10年にも及ぶ突然の活動休止から復活し、輝かしいキャリアを築き上げつつあった全盛期の録音。うれしいことに当日のコンサートの模様が、アンコールまで余すところなく収録されている。ラヴェルの「クープランの墓」では「クリスタル・クリア」とも称された美しい響きが遺憾なく発揮されているほか、シューマンの「幻想曲 ハ長調」は、難パッセージも物ともせず弾きこなしていく高い演奏技術に圧倒される。さらに印象的なのは後半のメイン、ムソルグスキーの「展覧会の絵」。華麗で端正な演奏で魅せた前半とは打って変わり、迫力あふれる強靭なタッチと鮮烈な表現のコントラストで一気にワイセンベルクの音世界へと惹き込まれる。来日公演でも話題なった山盛りのアンコールぶりは本公演でも相変わらずで、リスト、ショパンといった得意の超絶技巧で聴衆を沸かせた後、J.S.バッハでしっとりとコンサートを締めくくるという心憎い演出。アンコールのナンバーを紹介するワイセンベルクの肉声が聞けるのも感慨深いものがある。圧巻の超絶技巧、透明感のある極上の音色、安定感のある端正な演奏…ワイセンベルクの魅力の粋の詰まった、まさにファン必携のアルバム。 | ||
フレデリカ・フォン・シュターデ、1986年祝祭大劇場リサイタル フォーレ:イスファハンのばら/マンドリン/墓地にて/ばら / R.シュトラウス:3つの恋の歌 マーラー:さすらう若人の歌 / コープランド:なぜ私は天国から締め出されるのか アイヴズ:平穏/思い出 / T.パサティエーリ:ヴォーカル・モデスティ カントルーブ:ブロンドの娘のそばで/どこへ嘆きに行こう/ばらのそばで/娘さん、どちらから来たの? シェーンベルク:ガラテイア/ギガレッテ/「アルカディアの鏡」〜アリア / プーランク:華やかな宴 オッフェンバック:喜歌劇「ラ・ペリコール」〜ほろ酔いのアリエット「ああ、素敵な食事だったわ!」 フレデリカ・フォン・シュターデ(Ms) マーティン・カッツ(P) | ||
録音:1986年8月18日、祝祭大劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。プーランクとオッフェンバックはアンコール。ユーモアあふれる人柄と、麗しい相貌に違わぬ美しい歌声から“フリッカ " の愛称でも親しまれる世界的メッゾ、フレデリカ・フォン・シュターデ。2010年に現役を引退してしまった今、彼女の全盛期ともいえる1980年代のリサイタルの模様が全て収録された本アルバムは、ファンにとっては聴き逃せない1枚。フォーレやシュトラウス、マーラーのリートを中心に、得意のカントルーブのほか、母国コープランドやアイヴズのナンバー、シェーンベルクのキャバレー・ソングあたりを自然に織り交ぜてくるのは、ジャズやポピュラーにも通じて多彩なレパートリーを持つフォン・シュターデならではのプログラム。天にまで届いてしまうかの如く伸びやかな高音の響きと、力みのない自然なヴィブラートから生まれる歌声は絶品!その歌声に息を呑む会場の雰囲気がこちらにも伝わってくるようだ。卓越した歌唱力をただただ見せつけるのではなく、表現力で魅せるのも素晴らしいところ。多彩な曲調で構成されたプログラムを見事な表現力で描き分け、衰えぬ声量と愉快なパフォーマンスで最後まで聴衆を惹き付けてくれる。第一人者として世界的歌手たちからの信頼厚きマーティン・カッツのピアノとの息もぴったり。現役の身を退いた今なお輝き続ける、フォン・シュターデのラヴリー・ヴォイスを余すところなく堪能できる。 | ||
ホセ・カレーラス、1981年祝祭大劇場リサイタル マスネ:秋の思い/悲歌/青い目を開けて / フォーレ:夢のあとに/いつの日も トスティ:マリア/もはや君を慕わず/私は死んでしまいたい/4月 モンポウ:君の上には花ばかり/君の気配は海のよう / トゥーリナ:忘れないでね/二つの恐れ/恋狂い ファリャ:7つのスペイン民謡 / トスティ:かわいい口もと / カルディッロ:カタリ・カタリ トスティ:暁は光から闇をへだて / ララ:グラナダ / プッチーニ:だれも寝てはならぬ ホセ・カレーラス(T) エドアルド・ミュラー(P) | ||
録音:1981年8月16日、祝祭大劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。ファリャまでが本編のリサイタルで、残り5曲はアンコール。2012年のザルツブルク音楽祭にてソロ・リサイタルを行ったことでも話題沸騰中のホセ・カレーラスが、1981年に同音楽祭で初めてソロ・リサイタルをおこなった際のライヴ録音が登場。1981年といえば大病に倒れる以前、飛ぶ鳥を落とす勢いのが如き1970年代の躍進をバネに、若きカレーラスがこれから更なる絶頂期へと上り詰める頃。本録音でも、カラヤンとの「カルメン」、レヴァインとの「ボエーム」など数々の名演を生み出した1982年の活躍も思い起こさせるカレーラスの素晴らしい甘美な歌声をたっぷりと堪能出来る。アンコールも含め、コンサートの模様全てが収録されているのも嬉しい限り。コンサートのプログラム構成も魅力的な本アルバム。マスネでしっとりとコンサートの幕を上げたかと思うと、そこから終盤のファリャに向けてぐいぐいとテンションをあげていく。アンコールでは、トスティの「かわいい口もと」やカルディッロの「カタリ・カタリ」といったお馴染みのレパートリーを惜しみなく繰り出し、艶やかな歌声を存分に披露。ララの「グラナダ」では、途中で拍手が起きてしまうハプニングもあったりと、当時の演奏会場にいるような気分で聴き入るのも、ライヴ録音ならではの楽しみと言えるだろう。アンコール・ラストのプッチーニの「だれも寝てはならぬ」では、カレーラスならではの伸びやかで繊細な歌声に圧倒される。今なお世界的注目を集めるカレーラス。今となっては聴くことの叶わない、若き日ならではの瑞々しい歌声にどっぷりと骨抜きにされる必聴の名盤。 | ||
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」第1幕
ニーナ・ステンメ(S;ジークリンデ) ヨハン・ボータ(T;ジークムント) アイン・ アンガー(B;フンディング) フランツ・ヴェルザー=メスト指揮ウィーン国立歌劇場o. | ||
録音:2007年12月2日、ウィーン国立歌劇場、ライヴ。スヴェン=エリック・ベヒトルフ新演出の「ワルキューレ」初日のうち、第1幕が発売。ジークリンデにステンメ、ジークムントにボータと、今考える最高の二人が配されているのが大きな特徴。加えて指揮は2010年からの音楽監督就任が決まっていたヴェルザー=メスト。いろいろな意味で話題になった公演だった。ところがこの初日は、第2幕でヴォータンのユハ・ウーシタロが不調で歌えなくなってしまい交替、ちゃんと上演できたのはこの第1幕だけだった。なのでここでも第1幕だけの発売。生誕200年の2013年の割には話題になる新しい録音のCDがあまり登場しないワーグナーだが、この「ワルキューレ」第1幕はそうした渇きを潤してくれることだろう。 | ||
カラヤン 1979 ウィーン〜ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」(改訂4幕版)
ホセ・カレーラス(T;ドン・カルロ) ミレッラ・フレーニ(S;エリザベッタ) ルッジェーロ・ライモンディ(B;フィリッポ2世) ピエロ・カプッチッリ(Br;ロドリーゴ) アグネス・バルツァ(Ms;エボリ公女) マッティ・サルミネン(B;大審問官) ルイージ・ローニ(B;修道士) マリョン・ランブリクス(S;テバルド) エヴァルト・アイヒベルガー(T;レルマ伯爵) トーマス・モーザー(T;国王の布告者) エディタ・グルベローヴァ(S;天の声) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン国立歌劇場o. &cho. | ||
録音:1979年5月6日、ウィーン国立歌劇場、ウィーン、ライヴ、ステレオ。収録・ソース: ORF 。全曲は私家盤で出まわっていた物だがマスターからの初発売、当レーベルからもフレーニのアリア集(ORFEOR-806102)で一部が発売されていた。ヴェルディ・イヤーの最後にORFEOが凄い音源を出してきた。カラヤン指揮の「ドン・カルロ」。カラヤンは1977年5月にウィーン国立歌劇場に復帰すると、1980年までの4年間、5月に同劇場に出演、ザルツブルク音楽祭のプロダクションを歌手ごと持ってくる形で豪華な上演を行っていた。ヴェルディの「ドン・カルロ」は、カラヤン自身の演出で、ザルツブルク音楽祭で1975-1978年毎夏上演されたプロダクションで、全盛期のカラヤンの極めて完成度の高い上演として知られる物。ウィーン国立歌劇場では1979、1980年と上演され、これは1979年5月6日、初日のライヴ。カラヤンは1978年9月に「ドン・カルロ」をEMI に録音しており、ホセ・カレーラスのカルロ、ミレッラ・フレーニのエリザベッタ、ピエロ・カップッチッリのロドリーゴ、アグネス・バルツァのエボリ公女は共通。しかしさすがライヴ、歌手はずっと伸び伸び歌っており、ことにカレーラスのひたむきで情熱的な歌はこちらの方がずっと胸に迫って来る。また録音では真面目にまとめがちなカップッチッリも、あり余る声を劇場中に満たして圧倒的。一方、フィリッポはルッジェーロ・ライモンディ。ライモンディの同役は、若い頃の録音(EMI 、ジュリーニ指揮)とフランス語歌唱の録音(DG 、アバド指揮)しか無かった。当時37歳のライモンディ、この上なく美しく魅惑的なフィリッポを歌っている。対するマッティ・サルミネンが北方的巨声で冷酷な大審問官を歌い、両者の激突はかなり壮絶な物。さらに端役にはエディタ・グルベローヴァやトーマス・モーザーが出演しているという贅沢。特筆すべきはウィーンのオーケストラ。実はザルツブルク音楽祭での上演では常にVPOが起用されていたのに、EMI録音と1986年3月のザルツブルク復活祭音楽祭での上演ではBPOに替わり、響きが著しくドイツ風に傾いてしまった。ここでのウィーン国立歌劇場o. は、さすがVPOの母体、カラヤンの重厚な音楽作りを受けても決してシンフォニックにならず、劇場感覚豊かな演奏で「ドン・カルロ」を大いに盛り上げてくれる。ORF音源を使用、上々のステレオ録音で、劇場の興奮ごとお楽しみ頂きたい。 | ||
イルムガルト・ゼーフリート録音集 1944-1967 CD1 1944年、ウィーン ハイドン:アリア「情け深い人は」 Hob.XXIVb-13 ベートーヴェン:「フィデリオ」より〔ねえ、俺たちだけだ(*) /かわいそうなヤキーノ!〕 ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」〜まどろみが近寄るように・・・静かに、清らかな [ペーター・クライン(ヤキーノ;*) レオポルト・ルートヴィヒ指揮ウィーンso./1944年10月]/ プッチーニ:「修道女アンジェリカ」〜母もなしに(ドイツ語歌唱) [レオポルト・ルートヴィヒ指揮ウィーン国立歌劇場o.&cho./1944年] モーツァルト:歌劇「魔笛」より〔ああ、私にはわかる/あなたも私の花婿〕11 ワーグナー:「親方歌手」より〔親方、こんばんは!/ああ、ザックス!〕12 R.シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」より〔プロローグ/先生、お許し下さい〕6 [パウル・シェフラー(ザックス12) エルゼ・シュールホフ(マグダレーネ12) カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o./1944年11月14日-16日11、1944年12月2日-5日12、1944年6月11日6] CD2 モーツァルトのプリマドンナ〜モーツァルト: 「フィガロの結婚」より〔恋とはどんなものかしら/恋人よ、早くここへ〕 [ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮VPO/1947年12月11月]/ 「魔笛」〜ああ、私にはわかる[ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮VPO/ 1951年8月6日、フェルゼンライトシュピーレ、ザルツブルク]/ 「羊飼いの王」〜あの人を僕は愛そう、心変わりはすまい [フェルディナント・ライトナー指揮ウィーンso./1952年9月15日]/ 「ツァイーデ」〜おやすみ、いとしい人よ、やすらかに [ハリー・ブレック指揮ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ/1953年9月2日、ロンドン]/ エクスルターテ・ユビラーテ(全曲)[ブルーノ・ワルター指揮NYP /1953年12月27日、ニューヨーク]/ 「フィガロの結婚」〜とうとうその時が来た(ドイツ語歌唱) [ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮VPO/1953年8月11日、ザルツブルク祝祭歌劇場]/ 「コジ・ファン・トゥッテ」より〔岩のように動かずに/あの人は行ってしまう〕 [カール・ベーム指揮VPO/1956年8月8日、レジデンツホーフ、ザルツブルク] コンサート・アリア集 〔私はあなた様に明かしたい、おお、神よ KV.583 /どうしてあなたを忘れられようか KV.505 [アンネマリー・ボーネ(P) エルネスト・アンセルメ指揮ケルン放送so./1956年4月9日、会場未記載]/ もういいの、すべてを聞いてしまったわ〜心配しなくてもよいの、いとしいひとよ KV.490 [フェルディナント・ライトナー指揮ウィーンso./1952年9月15日] CD3 リート歌手 ハイドン:彼女は決して恋について話さない Hob.XXVIa: 34 /するどい目つき Hob.XXVIa: 35 / 亡霊の歌 Hob.XXVIa: 41 / モーツァルト:春へのあこがれ KV.596[1956年1月、モーツァルテウム]/ シューベルト:漁夫の歌 D881 /春に D882 /水の上で歌う D773 /至福 D443 /ガニュメートD544 / アヴェ・マリアD839 No.3 /糸を紡ぐグレートヒェンD118[1957年9月、ミュンヘン]/ シューマン:哀れなペーター Op.53 No.3 /くるみの木 Op.25 No.2 /献呈 Op.25 No.1 ブラームス:湖上で Op.59 No.2 /おまえの青い瞳よ Op.59 No.8 /憩え、いとしい恋人 Op.33 No.9 / 動かぬなまぬるい空気 Op.59 No.8[1954年3月20日、ハンブルク]/ かわいい恋人よ、素足で来ないで WoO.33 No.12 /お姉さん、私たちはいつ家に帰るの WoO.33 No.15 / 静かな夜に WoO.33 No.42[1951年4月28日、ミュンヘン][以上 エリック・ヴェルバ(P)] CD4 彼女はいつも何かを語っている ムソルグスキー:子供部屋〜6曲(ドイツ語歌唱)〔ばあや、お話して/部屋の片隅に/かぶと虫/ お人形を持って/おやすみの前の祈り/木馬に乗って][エリック・ヴェルバ(P)/1958年8月7日] 作曲者不詳:月の光の中のピエロ/ Trimouzet / アントワーヌ・ルナール:さくらんぼの実る頃(ドイツ語歌唱) コスマ:冬の子供たちの歌/鳥さしの歌/二匹のカタツムリ/美しい季節/庭で/寓話(ドイツ語歌唱) ミヨー:りんごとカタツムリ(ドイツ語歌唱)[ハインツ・ゲーゼ指揮器楽アンサンブル/1967年4月] | ||
録音:[内]、特記以外ムジークフェライン、ウィーン〔オペラ等のオーケストラ伴奏物〕/基本的に記載無し〔歌曲〕。[CD3][CD4]は初出音源だと代理店アナウンスに記載されている。ウィーンで活躍したリリック・ソプラノ、イルムガルト・ゼーフリート(1919-1988)の貴重な音源集。ゼーフリートは1919年ドイツに生まれ、1943年にウィーンに渡り、同年ベーム指揮のマイスタージンガー(エヴァ役)でウィーン国立歌劇場デビュー。親しみやすく愛らしい歌声で活躍した。このボックスにはデビュー翌年44年のエヴァ役が収録されているのをはじめ、彼女の十八番であったモーツァルトのオペラの数々のアリアも収録されており、ゼーフリートの魅力がたっぷり味わえる。ムソルグスキーでの慈愛に満ちた声から、「さくらんぼの実る頃」の優しい表情、コスマの珠玉の曲まで、様々な魅力がつまった貴重なボックス。 | ||
フルトヴェングラー〜ヴェルディ:歌劇「オテロ」
ラモン・ヴィナイ(T;オテロ) カルラ・マルティニス(S;デズデーモナ) パウル・シェフラー(Br;イヤーゴ) ジークリンデ・ワーグナー(Ms;エミーリア) アントン・デルモータ(T;カッシオ) アウグスト・ヤレッシュ(T;ロデリーゴ) ヨーゼフ・グラインドル(B;ロドヴィーコ) ゲオルク・モンティ(B;モンターノ)他 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1951年8月7日、旧祝祭劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。既出CD : Rodolphe, VITUOSO, Hunt (Arkadia), foyer, EMI (以上廃盤), OPERA DORO 。フルトヴェングラー唯一のヴェルディとして貴重な記録だが、当録音のマスター・テープは残っていないと言われており、EMI 盤でも私的保存(フルトヴェングラー夫人所有?)録音からの復刻とされていた。当盤の音質・ソースに関しては、代理店側も一切触れていない。フルトヴェングラーは1910年代、マンハイム国民劇場時代には様々なオペラを指揮していたが、ヴェルディのオペラは「アイーダ」と「オテロ」しか指揮したことがなかったという。それから三十数年経っての当演奏、当時ザルツブルク音楽祭でヴェルディを上演すること自体が異例で、様々な意味で貴重。歌手はかなり豪華。タイトルロールは、当時極めつけのオテロだったラモン・ヴィナイ。トスカニーニの録音で歌い、METやスカラ座でも歌っただけに、役作りは完璧。デズデーモナは、クロアチア出身でウィーンで活躍したソプラノ、カルラ・マルティニス(本名ドラジカ・マルティニス)。イヤーゴは、ウィーンの名バリトン、パウル・シェフラー。さらにカッシオにアントン・デルモータ、ロドヴィーコにヨーゼフ・グラインドルと、ウィーン国立歌劇場で活躍した錚々たるメンバーが揃っている。 | ||
シュヴァルツコップ、ケルテス& BPO ザルツブルク・ライヴ 1962.8.11 、初出 ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 Op.93 R.シュトラウス:4つの最後の歌 バルトーク:管弦楽のための協奏曲 Sz.116 |
エリーザべト・ シュヴァルツコップ(S) イシュトヴァーン・ケルテス指揮 BPO | |
収録:1962年8月11日、モーツァルテウム、ザルツブルク、ライヴ。モノラル、おそらく初出音源。ハンガリーの名指揮者イシュトヴァーン・ケルテス(1929-1973)がザルツブルク音楽祭にデビューを果たしたのは1961年。モーツァルテウムo.を指揮して、モーツァルトの「後宮からの逃走」と「ハフナー・セレナード」そのほかを取り上げ、大成功を収めた。今回登場するのはその翌年今度は BPO を指揮したコンサートの模様すべて。意外な事に、彼が同音楽祭でモーツァルト以外の曲を振ったのはこのコンサートのみだとの事(同年に新キャストで「後宮からの逃走」を再演、1963年にオットー・シェンク新演出による「魔笛」を上演しているほか、1963年と1972年にVPOを指揮してオーケストラ・コンサートをおこなっている)。まず、ベートーヴェンの第8交響曲では、深い呼吸の悠然たるテンポ設定が、ほぼ同時期の1960年にバンベルクso.を指揮した第2番、第4番のセッション録音をほうふつとさせて絶妙な味わい。すでに音楽祭の常連であったシュヴァルツコップがお得意の「4つの最後の歌」で、美しく気高い佇まいをみせたあと、やはり圧巻はバルトーク。コダーイに師事したケルテスにとっては、バルトークもまた同じく自らのルーツを呼び覚ます別格の位置づけだからだろうか、語法を体得したエキスパートの名にふさわしい熱演ぶり。ヴィルトゥオーゾo.の切れ味鋭いサウンドとソリスティックな名技を駆使して、聴きごたえ満点の出来ばえ。ちなみに、1962年のザルツブルク音楽祭はBPOにとって1957年、1960年に続いて3度目の出演にあたり、カラヤンがヴェルディの「レクィエム」を指揮したのをはじめ、ケルテスのほかにルドルフ・ケンペ、ウィリアム・スタインバーグともオーケストラ・コンサートをおこなうなど、たいへん豪華なものだった。なお、終演後すべてに拍手が入る。 | ||
シューラ・チェルカスキー〜 1961年ザルツブルク音楽祭ライヴ モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330 (*) シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17 (#) ムソルグスキー:展覧会の絵 / バーバー:遠足 Op.20 ショパン:夜想曲 Op.55 No.1 /アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ Op.22 シューラ・チェルカスキー(P) | ||
録音:1961年7月31日、モーツァルテウム、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。モノラル。(*)のみ先に、同レーベルの「ザルツブルク音楽祭に出演した大ピアニストたちのモーツァルト:ピアノ・ソナタ集」(ORFEOR-712062) で発売されていたが、残りはおそらく初出音源。なお、代理店の曲目欄記載では(#)がモーツァルトの作品となっているが、もちろん誤り。超絶的なレパートリーの広さと濃厚な音色で人気の高いピアニスト、チェルカスキー。彼の芸風がひとつの頂点に達していた1961年のライヴ。他に録音のないものも多く興味津々。たとえばバーバーの「遠足」全4曲。アメリカ的な語法による技巧的作品だが、チェルカスキーの手にかかると、面白さ倍増。列車のリズムによる第1曲など、鉄オタでなくとも興奮させられる。また、チェルカスキーがあまりとりあげないモーツァルトのソナタも貴重。さらに、入手可能盤が晩年のものであるムソルグスキーの「展覧会の絵」やシューマンの「幻想曲」も、この年代ならではの超絶技巧とバリバリのチェルカスキー節を聴かせてくれる。ピアノ好き必聴のアルバム。 | ||
エミール・ギレリス〜1976年ザルツブルク音楽祭ライヴ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 〔第16番 ト長調 Op.31 No.1 (*) /第12番 変イ長調 Op.26「葬送」(*)〕 シューマン:トッカータ Op.7 /アラベスク Op.18 ブラームス:4つのバラード Op.10 (*) エミール・ギレリス(P) | ||
録音:1976年8月9日、祝祭大劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。ステレオ、シューマンは初出音源。(*)は CD-R 使用の FKM から FKM-1030 で出ているものだが、マスターからの初復刻。円熟の「鋼鉄のタッチ」が聴けるギレリスの1976年ライヴ。何より録音が良いので、ギレリスの輝くようなピアノの音色と音圧がダイレクトに伝わって来る。ベートーヴェンのソナタ2篇は、奇を衒わないオーソドックスな演奏ながら、この安定感と一点の曖昧さもない安心感はギレリスならでは。シューマンの技巧的な「トッカータ」ではギレリスの腕の冴えが光り、ブラームスの「バラード」は曲の構造がはっきり見える明快さ。ギレリスというピアニストがとてつもない巨人だったことを再認識させる。 | ||
ORFEOR-884131 [C 884 131 B] [CD-R] 廃盤 |
F=ディースカウ&ポリーニの「冬の旅」、マスターより初復刻 シューベルト:歌曲集「冬の旅」D.911 (全曲) ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br) マウリツィオ・ポリーニ(P) | |
録音:1978年8月23日、ザルツブルク小劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。ステレオ。CD-R 使用の FKM から FKM-1012 で出ているものだが、マスターからの初復刻。 | ||
R.シュトラウス:歌劇「エレクトラ」
ビルギット・ニルソン(S;エレクトラ) レオニー・リザネク(S;クリソテミス) レジーナ・レズニク(Ms;クリテムネストラ) ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;エギスト) エーベルハルト・ヴェヒター(Br;オレスト) フレデリック・ガトリー(B;オレストの侍者) マルガレータ・シェーステット(S;クリテムネストラの側近の侍女) ダニカ・マスティロヴィッチ(S;監視の女) マルガリータ・リロヴァ(S;クリテムネストラの裾持ち) ゲルハルト・ウンガー(T;若い従者) ヘルベルト・ラックナー(B;老いた従者) グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S;女中)他 カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1965年12月16日、ウィーン国立歌劇場、ウィーン、ライヴ、モノラル。おそらく初出音源。ソース: ORF 。なお『 CD リブレットのトラックリストで、第1幕のトラック11が欠けております。訂正表示にての対応とさせていただきます』との事。一定期間経過後は訂正表示が無いものの入荷も考えられますので、予めご了承下さい。シュトラウス・イヤーにORFEOが素晴らしい音源を発掘!伝説的な1965年12月16日、ベーム指揮ウィーン国立歌劇場でのヴィーラント・ワーグナーによる新演出上演「エレクトラ」(1980年来日公演時の演出と同じ)が ORF 所蔵の蔵出し音源から全曲CD化。偉大なベームの指揮というだけでも極めて力の入った上演だが、こうした特別な時のウィーン歌劇場の豪華さは半端なものではなく、それは歌手の名前だけでも分かる。エレクトラは当時最全盛期、圧巻としか言いようのないビルギット・ニルソン。クリソテミスはベームが長年重用した大ソプラノ、レオニー・リザネク。クリテムネストラは性格的な役を得意としたレジーナ・レズニク。これだけでも豪華なのに、さらにオレストにはウィーンの名バリトン、エーベルハルト・ヴェヒター、エギストに偉大なヘルデン・テノール、ヴォルフガング・ヴィントガッセン、若い従者にゲルハルト・ウンガー、そして四人の女中の一人には、既に人気が出ていたグンドゥラ・ヤノヴィッツ!こんな豪華なキャストはまさに空前絶後。もちろんベームの指揮は素晴らしいことこの上なし。「エレクトラ」に格別の愛着をもつこの大指揮者としてもなお一世一代の気合の入った演奏で、ほぼ完全にVPOであろうオーケストラが終始一貫激しい緊張感を持って唸りを上げている。しかもどんな時でも音が情感を湛えているところがさすがベーム、さすがウィーン。オレストとの再会の場面ではウィーンの弦もむせび泣いている。モノラルながらORFの蔵出し音源で、十分音楽を楽しむことのできる音質。約半世紀前の豪華な一夜を、シュトラウス・イヤーにお楽しみ頂きたい。 | ||
フェルッチョ・フルラネット、オペラ・アリア集 ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より 〔第1幕「とどまれ!国王の面前で」(*) /第3幕より[彼女は決してわしを愛していない(*) / 大審問官である(#) /陛下、お裁きを!(#) /ああ!どうにもならぬ宿命の疑惑よ (#) ]〕/ ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」より 〔第2幕 より[ボリスのモノローグ「私は最高の権力を手に入れた」(+)/何の用ですか?…陛下!(+) / もういい。…うーん、苦しい。息をつかせてくれ!(+) ]/ 第4幕第1場(1869年版)「もうわれわれだけにしてくれ!みんな引き下がれ!さらばだ、わが子よ!」〕 フェルッチョ・フルラネット(B;フィリッポ2世;*, # /ボリス・ゴドゥノフ;;*, #以外) カルロス・アルバレス(Br;ロドリーゴ;*) ミリアム・ガウチ(S;エリザベッタ;#) エリック・ハーフヴァーソン(B;大審問官;#) ドローラ・ザジック(Ms;エボーリ公女;#) ベネディクト・コベル(T;レルマ伯爵;#) ブルーノ・カプローニ(Br;ロドリーゴ;#) ミヒャエラ・ゼリンガー(Ms;フョードル;+) ヨルマ・シルヴァスティ(T;シュイスキー公爵;+) ヴォルフラム・イーゴリ・デルントル(T;貴族;+) ステファニー・ハウツィール(Ms;フョードル;無印) ミヒャエル・ハラース指揮(*) ヴェコスラフ・シュテイ指揮(#) ダニエーレ・ ガッティ指揮(+) トゥガン・ソヒエフ指揮(無印) ウィーン国立歌劇場o.&cho. | ||
録音:1997年9月16日(*)、2001年1月19日(#)、2007年5月28日(+)、2012年4月20日(無印)、すべてライヴ。イタリアの生んだ世界的バス、フェルッチョ・フルラネットが、「ドン・カルロ」のフィリッポ2世と「ボリス・ゴドゥノフ」を歌ったアルバムは、ウィーン国立歌劇場における4つの公演から編まれた物。フィリッポ2世といえば、フルラネットが1986年にザルツブルク・イースター音楽祭でカラヤンの指揮で歌って一躍脚光を浴びて以来の当たり役。1949年生まれのフルラネットはいまや押しも押されぬ大御所だが、やはり舞台での存在感にはすごいものがあり、ここでも貫禄の歌唱を聴かせている。アルバム後半、有名な「モノローグ」と「ボリスの別れ」を歌ったボリスも圧巻の出来栄え。2007年のガッティ指揮、2012年のソヒエフ指揮、いずれもおおいに評判を取った内容でこちらもファンには見逃せないところ。 | ||
サヴァリッシュ、バイロイト「タンホイザー」1961.8.3、初出 ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;タンホイザー) ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br;ヴォルフラム) ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S;エリーザベト) グレース・バンブリー(Ms;ヴェーヌス) ヨーゼフ・グラインドル(B;へルマン) ゲルハルト・シュトルツェ(T;ヴァルター) フランツ・クラス(B;ビテロルフ) ゲオルク・パスクダ(T;ハインリヒ) テオ・アダム(B;ラインマル) エルゼ=マルガレーテ・ガルデッリ(Ms;牧童) ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮バイロイト祝祭o. & cho. | ||
録音:1961年8月3日、バイロイト。初出音源。これまで出まわっていたバイロイト同年の同曲(既出CD: MYTO)は1961年7月23日の初日のもので、特にヴィントガッセンの調子が当演奏の方が優れているとの事。バイロイト音楽祭でも特に歴史的重要度の高い公演のライヴ録音が蔵出音源で登場。1961年の「タンホイザー」、しかもこれまで出回っていた音源とは異なる、完全に初出の音源。1961年、ヴィーラント・ワーグナーが初めて手掛けた「タンホイザー」は大成功を収めた。演出の斬新さはもちろんだが、音楽だけでも物凄い力の入れようだ。タイトルロールには偉大なヘルデンテノール、ヴォルフガング・ヴィントガッセンが据えられ、さらにヴォルフラムには天下の大バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(これが最後の音楽祭出演)。なんという信じがたい豪華さ!一方女声には新風を送り込み、エリーザベトには優しい気品に包まれたカタルーニャの歌姫、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス、ヴェーヌスには当時まだ無名だったグレース・バンブリーを抜擢、強い対比は大当たりになった。さらに領主へルマンはヨーゼフ・グラインドル、ヴァルターはゲルハルト・シュトルツェ、ビテロルフはフランツ・クラス、ハインリヒはゲオルク・パスクダ、そして脇役と言うべきラインマルはテオ・アダムと、バイロイトの常連大物歌手をこれでもかと投入、1960年代のバイロイト音楽祭といえどもこれほど豪華なキャストは珍しい物。ヴィーラントがいかに勝負に打って出たかが分かるという物。そして指揮は30代ながらバイロイトの中核指揮者として大活躍していたヴォルフガング・サヴァリッシュ。知性的で切れ味が良く、若々しい情熱に溢れながら、ドイツのワーグナーの伝統をもしっかり踏まえたサヴァリッシュの音楽は「タンホイザー」の音楽に打ってつけ、聞いていると気持ちが良くなってくる素晴らしい演奏。ところで、1961年の「タンホイザー」は既にLPやCDで出回っているが、それらは初日の7月23日の録音と言われている。この初日はヴィントガッセンが本調子ではなく、それは録音でも分かる。また開幕公演、新演出初日ということで全体にやや固め。ORFEO社が初日の録音の発売を見送ろうとしていたところ、バイエルン放送には三日目の8月3日の録音も残されていることが判明、こちらではヴィントガッセンも復調し、固さが抜けてしっかり噛み合った演奏になっている。初日と三日目では、聴衆の咳や舞台上の物音などの場所がまったく異なるし、三日目では第1幕の終わり近くでヴィントガッセンが少しばかり歌詞を落とすなど、明らかに別の演奏だと確認出来る。録音はモノラルながら上々で、歌もオーケストラもどちらも臨場感を楽しめる。このプロダクションは翌1962年の再演のライヴ録音が有名だが、歌手の豪華さでは初年度の方が上。バイロイト音楽祭特有の興奮に満ち満ちた演奏、ワグネリアンでなくても聞けば大満足。なお楽譜は、ドレスデン版を基本にした上で、序曲の途中からヴェーヌスベルクの音楽(やや短くされている)に接続、パリ版を部分的に取り入れている。 | ||
フリッチャイ指揮、初出〜マルタン(1890-1974):歌劇「魔法の酒」 (ドイツ語歌唱歌劇版, 1948/フランス語歌唱オラトリオ版 [1938-1942] からの改訂) ユリウス・パツァーク(T;トリスタン) マリア・チェボタリ(S;イズー) エンドレ・コレー(B;マルケ王) ヒルデ・ツァデク(Ms;ブランギャン) マリア・イロスファイ(Ms;イズーの母) ダグマル・ヘルマン(白い手のイズー) アルフレート・ペル(Br;語り手) ヴィルヘルム・フリードリヒ(Br;カエルダン) カール・デンヒ(B;オエル公) フェレンツ・フリッチャイ指揮 ブダペストpo.団員、ウィーン国立歌劇場cho. アントン・ハイラー(P) | ||
録音:1948年8月24日、ザルツブルク、モノラル、ライヴ(同版初演は1948年8月15日、他に1948年8月20日、1948年8月28日にも演奏された)。おそらく初出音源。ORFEO がまた貴重な音源を発掘した。「魔法の酒」は、元々ロベール・ブリュムという人から依頼された30分程度のマドリガル合唱曲(オラトリオ)で、1938年から作曲、1940年にチューリヒで初演された。その後マルタンは、これを第1部として第2部と第3部を追加、やはりブリュムによって1942年に初演されている。この「魔法の酒」は舞台作品ではないが、題材がトリスタンとイゾルデの物語ということで、当時新作オペラを舞台に掛けることに積極的だったザルツブルク音楽祭が舞台上演を計画、オスカー・フリッツ・シューの演出、カスパール・ネーエルの舞台装置で舞台化することになった。オリジナルの歌詞はフランス語だが、ここでは作曲者と詩人ルドルフ・ビンディングによるドイツ語訳で歌われ、前年にアイネムの「ダントンの死」を大成功に導いたフェレンツ・フリッチャイが指揮に当たっている。イズーは、ベッサラビア(現モルドヴァ)生まれの名ソプラノ、マリア・チェボタリ。リヒャルト・シュトラウスに気に入られ、1935年、まだ25歳の時に「無口な女」初演でアミンタを歌ったほど有望な歌手だったが、1949年、癌のため39歳で早世してしまった。彼女の録音そのものが貴重で、ことにこうした20世紀作品は他にほとんど聞けない。トリスタンはウィーン生まれで、主に第二次大戦直後に活躍したテノール、ユリウス・パツァーク。この時期にはワルターとマーラーの「大地の歌」を録音している事で有名。この年代ながらテープ録音で、帯域が狭く歪っぽいなど限界はあるものの、それほどの聞き苦しさはない。 | ||
ベーム& VPO + ポリーニ、1980.8.30 〜モーツァルト: 交響曲第29番 イ長調 K.201 / ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K.459 (*) / 交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」K.385 |
マウリツィオ・ポリーニ(P;*) カール・ベーム指揮 VPO | |
録音:1980年8月30日、ザルツブルク祝祭小劇場、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。 既出 CD, CD-R : POMPADOUR, SH-1004 [Mono?] (*) 〔入手不能〕、 FKM, FKM-CDR123 [CD-R/Mono] (*) 、 ALL KARL BOHM FAN CLUB, WALL-7008/9 [CD-R] (*以外) 。全曲マスターからの初復刻。(*)は既出盤の音質に問題があったので、特に音質向上が期待される。またまた驚きの音源が残っていた。ポリーニ + ベーム& VPO の同曲は1976年4月の DG &ユニテルの映像を含むセッション収録が著名だが、今回登場するのはおそらく唯一残されているライヴと思われるもの。ポリーニは当時34歳、生気あふれる若々しさと輝くような音色が最高。急速楽章でのモーツァルト特有なテンションの高さ、緩徐楽章での透明な味わいと、観客の興奮にあわせて音楽に没入していくのがライヴならでは。絹のようなつやのある美音にも魅了される。当時86歳のベームも、孫ほど年の離れたポリーニの生命力に触発され、驚くほど若々しい音楽を聴かせる。2曲の交響曲には同年6月のセッション録音もあるが、こちらはライヴ特有の熱気と推進力が強く、いにしえのVPOにしかできない魅力を満喫させる。 | ||
アバド& EC ユース管、マーラー・ユーゲント管、ザルツブルク・ライヴ 1979, 1994 ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」 Op.43 序曲 シェーンベルク:ワルシャワの生き残り Op.46 (#) ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥」組曲(1919年版) プロコフィエフ:バレエ「ロメオとジュリエット」〜タイボルトの死 ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(原典版)(+) マクシミリアン・シェル(語り;#) ウィーン・ジュネスcho. (#) クラウディオ・アバド指揮 ECユースo.(+以外)、グスタフ・マーラー・ユーゲントo.(+) | ||
録音:1979年8月13日(+以外)、1994年7月29日(+)、共に フェルゼンライトシューレ、ザルツブルク、ライヴ、ステレオ。前出: MOZARTHAUS (SALZBURGER FESTSPIELDOKUMENTE), SF-004〔廃盤、入手不能〕。前出時が初出だった演奏。 2014年の ORFEO「ザルツブルク音楽祭ドキュメント」の一枚は、2014年1月に世を去ったアバドを追悼するもの。いずれの設立にも巨匠が深く関わったふたつのユースo. を指揮してザルツブルク音楽祭でおこなったライヴ。演奏を収録している。1976年の設立当初よりアバドが音楽監督を務めたEC(欧州共同体)ユースo.(現在は EU ユースo. へと改称)との演奏は1979年の物。アバドが若き音楽家たちを率いたアムステルダム、ボン、パリ、ルクセンブルク、ブリュッセル、ミラノ、ローマを巡る就任ツアーの翌年にあたり、由緒ある音楽祭の晴れの舞台のお披露目ということで、プログラムにはアバドが得意とするシェーンベルク、ストラヴィンスキーが組まれ、アンコールの「タイボルトの死」まで気合いの入った内容となっている。「ワルシャワの生き残り」では、映画「ニュルンベルク裁判」「遠すぎた橋」で知られるオーストリアの名優マクシミリアン・シェルが迫真の語りを聴かせてくれる。VPO 、BPOをはじめ、ヨーロッパ有数の楽団のメンバーを数多く輩出しているグスタフ・マーラー・ユーゲントo. もまた、1986年にアバドの提唱で設立されており、亡くなるまで音楽監督を務めた。ムソルグスキーはアバドが好んでよく取り上げた作曲家だが、「はげ山の一夜」は1980年のロンドン響とのセッション録音、1993年のBPOとのライヴ録音でもそうだったが、こだわりの原典版による演奏。こちらも巨匠を慕ってやまない若い音楽家たちとのコラボレーションで生み出される演奏の熱に圧倒される出来ばえ。 | ||
ボロディンSQ ブラームス:弦楽四重奏曲第2番 イ短調 Op.51 No.2 / ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調 ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番 ハ短調 Op.110 ボロディンSQ | ||
録音:1961年8月7日、モーツァルテウム7〔代理店記載ママ〕、ザルツブルク音楽祭、ライヴ。旧ソ連の音楽家が鉄のカーテンの奥にいた1960年代初頭、ボロディンSQがザルツブルク音楽祭へデビューした貴重な記録。この回はボロディンSQのほか、ヴェーグSQ 、アルバン・ベルクSQ 、ハンガリーSQも出演するなど「弦楽四重奏サミット」の様相を呈していた。注目はショスタコーヴィチの8番。今日では彼の弦楽四重奏曲を代表する名作だが、この前年にあたる1960年の作で、おそらく国外初演と思われる。物凄い緊張感と完璧なアンサンブル、人間業とは思えぬ演奏が録音に残されていたのは奇跡。空前絶後の名演。 | ||
ザルツブルク音楽祭〜R.シュトラウス:歌曲集 憩え、わが魂よ Op.27 No.1 /ひどい天気 Op.69 No.5 /父は言った Op.36 No.3 [エリーザベト・シュヴァルツコップ(S) ジェラルド・ムーア(P)/1956年8月7日、モーツァルテウム、モノラル] 星 Op.69 No.1 /森の至福 Op.49 No.1 /変わらないこと Op.69 No.3 [リーザ・デラ・カーザ(S) アールパード・シャーンドル(P)/1957年8月11日、モーツァルテウム、モノラル] 明日 Op.27 No.4 /子守歌 Op.41 No.1 /セレナーデ Op.17 No.2 [イルムガルト・ゼーフリート(S) エリク・ウェルバ(P)/1958年8月7日、モーツァルテウム、モノラル #『 CDブックレットでは1961年8月17日となっていますが間違いと思われます』とのこと] 密やかな誘い Op.27 No.3 /帰郷 Op.15 No.5 /愛の賛歌 Op.32 No.3 [ニコライ・ゲッダ(T) エリク・ウェルバ(P)/1961年8月17日、モーツァルテウム、モノラル] あなたは私の心の王冠 Op.21 No.2 /夜 Op.10 No.3 /ツェツィーリエ Op.27 No.2 [クリスタ・ルートヴィヒ(Ms) エリク・ウェルバ(P)/1968年7月27日、モーツァルテウム、モノラル] 女たちは時にはつつましく Op.21 No.5 /放蕩な男 Op.41 No.4 /どうやって私たちはそれらを秘密に Op.19 No.4 [ヘルマン・プライ(Br) ヴォルフガング・サヴァリッシュ(P)/1970年8月8日、モーツァルテウム] あなたの眼が私を見た時から Op.17 No.1 /ひどい天気 Op.69 No.5 /帰郷 Op.15 No.5 [レオンタイン・プライス(S) デイヴィッド・ガーヴィー(P)/1975年7月28日、祝祭小劇場] ダリア Op.10 No.4 /イヌサフラン Op.10 No.7 /私の想いのすべて Op.21 No.1 [ペーター・シュライアー(T) エリク・ウェルバ(P)/1979年8月12日、祝祭小劇場] 夜に Op.68 No.1 /ささやけ、愛らしいミルテよ Op.68 No.3 /アモール Op.68 No.5 [エディタ・グルベローヴァ(S) エリク・ウェルバ(P)/1980年8月14日、モーツァルテウム] 私は愛を抱いて Op.32 No.1 /あなたの青い目で Op.56 No.4 /ツェツィーリエ Op.27 No.2 [ジェシー・ノーマン(S) ジェフリー・パーソンズ(P)/1980年7月27日、祝祭大劇場] ああ恋人よ、もう別れなくては Op.21 No.3 /空の星は美しく、だが冷たい Op.19 No.3 /口を閉ざす者たち Op.10 No.6 / 高鳴る胸 Op.29 No.2[エディト・マティス(S) ハインツ・メジモレツ(P)/1983年8月5日、祝祭小劇場] 私の心は黙り冷える Op.19 No.6 /憩え、わが心 Op.27 No.1 /解き放たれた心 Op.39 No.4 [マルヤーナ・リポヴシェク(Ms) エリク・ウェルバ(P)/1985年8月10日、モーツァルテウム] 商人の鑑 Op.66 より〔音楽は商人の喰いものに/創造する者は芸術家たち/音楽商と首謀者/ああ、創造する皆様と商人の方々〕 [ハインツ・ツェドニク(T) コンラート・ライトナー(P)/1985年8月19日、モーツァルテウム] 目覚めた薔薇 WoWAV 66 /出会い WoWAV 72[フレデリカ・フォン・シュターデ(S) マーティン・カッツ(P)/ 1986年8月18日、祝祭大劇場 #『 CDブックレットでは1985年8月19日となっていますが間違いと思われます』とのこと] たそがれの夢 Op.29 No.1 /献呈 Op.10 No.1 /セレナーデ Op.17 No.2 [フランシスコ・アライサ(T) アーヴィン・ゲイジ(P)/1987年8月11日、祝祭小劇場] なつかしい面影 Op.48 No.1 /天の使者 Op.32 No.5 /ああ、私は不幸な男だ Op.21 No.4 /密やかな誘い Op.27 No.3 [トーマス・ハンプソン(Br) ヴォルフラム・リーガー(P)/1995年8月1日、モーツァルテウム] 私は花束を編みたかった Op.68 No.2 /矢車草 Op.22 No.1 /水蓮 Op.22 No.4 [ディアナ・ダムラウ(S) シュテファン・マティアス・ラーデマン(P)/2005年8月13日、モーツァルテウム] もはやこれ以上は Op.87 No.3 /太陽の輝きの中で Op.87 No.4 /あなたの黒髪を私の頭に広げて Op.19 No.2 [ミヒャエル・フォレ(Br) ヘルムート・ドイチュ(P)/2010年8月25日、祝祭大劇場] | ||
ザルツブルク音楽祭といえばモーツァルトとR.シュトラウスが二本柱。2014年のシュトラウス・イヤーを記念して、ORFEOが貴重音源を発掘、CD2枚にたっぷり収録してくれた。1956年から2010年まで、ソプラノがシュヴァルツコプフ、デラ・カーザ、ゼーフリート、L.プライス、グルベローヴァ、ノーマン、マティス、ダムラウ、メゾ・ソプラノがルートヴィヒ、リポヴシェク、フォン・シュターデ、テノールがゲッダ、シュライアー、ツェドニク、アライサ、バリトンがプライ、ハンプソン、フォレと18人の名歌手たち。いずれも素晴らしい歌唱ばかり。しかもORFの蔵出音源で音質も良好、1970年以降はステレオ録音。シュトラウス・イヤーにたっぷりお楽しみ頂きたい。 | ||
クナのローエングリンが残っていた! 〜ワーグナー:歌劇「ローエングリン」
ハンス・ホップ(T;ローエングリン) イングリッド・ビョーナー(S;エルザ) ハンス・ギュンター・ネッカー(Br;テルラムント) アストリッド・ヴァルナイ(Ms;オルトルート) クルト・ベーメ(B;国王ハインリヒ) ヨーゼフ・メッテルニヒ(Br;伝令)他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮バイエルン国立歌劇場o. & cho. | ||
録音:1963年9月2日、プリンツレーゲンテンテアター、ミュンヘン、モノラル、ライヴ、初出音源。クナによる同曲全曲は音盤初登場。『★クナッパーツブッシュのディスコグラフィにこれまでなかった「ローエングリン」全曲がついに登場。バイエルン国立歌劇場におけるライヴを収めたもので、バイエルン放送協会蔵出し正規音源使用による、正真正銘、完全初出の内容となります。バイロイトの常連のヘルデンテノール、ハンス・ホップをタイトル・ロールに据えたこの公演が収録された1963年は、クナッパーツブッシュがバイロイト音楽祭への最後の出演となった前年にあたります。クナッパーツブッシュ最高の出来との呼び声のバイロイトの「パルジファル」もこの年で、途方もなく巨大で奥深い世界へと踏み入った、最晩年のクナならではの表現を聴けたように、ここでの出来栄えにはおおいに期待がかかるところです。クナッパーツブッシュ・ファン、ワーグナー・ファンにとって、これは最大級の話題盤といえるでしょう。』 | ||
マゼール & VPO 1983.8.5 ザルツブルク〜ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」
トム・クラウセ(Br;ドン・フェルナンド) テオ・アダム(B;ピツァロ) ジェイムズ・キング(T;フロレスタン) エヴァ・マルトン(S;レオノーレ) オーゲ・ハウグランド(B;ロッコ) リリアン・ワトソン(S;マルツェリーネ) トマス・モーザー(T;ヤキーノ) ロリン・マゼール指揮 VPO 、ウィーン国立歌劇場cho. | ||
録音:1983年8月5日、祝祭大劇場、ザルツブルク、ザルツブルク音楽祭、ライヴ、ステレオ。ほぼ初出、初商業発売&マスターからの初復刻。1980年代? ごく一部のマニア間でオープン・リール・テープが出まわったことがあるようだが、以降は幻となっていた演奏。 1982年のプレミアの好評を受けて再演されたマゼールの「フィデリオ」1983年、8月5日公演初日の模様を収めたもの。歌手の顔触れもほぼ同じで粒ぞろい(1982年はフロレスタンがライナー・ゴルトベルク、ヤキーノがイェスタ・ヴィンベルイ)。この年のザルツブルク音楽祭は、カラヤンの「ばらの騎士」、ムーティの「コジ・ファン・トゥッテ」と、同じVPOを相手にぜいたくなプログラムが話題を集めたが、ようやくソフト化されるこの「フィデリオ」もまた、ウィーン国立歌劇場音楽監督時代(1982-84)のマゼールの真価を伝える貴重なドキュメント、同年の2月のウィーンでの公演「ファルスタッフ」(ORFEOR-783092)と並んで、ここでも天才的な指揮ぶりを堪能することが出来る。 | ||
クナ 1960.7.23 バイロイト〜ワーグナー: 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 ヨゼフ・グラインドル(Br;ハンス・ザックス) テオ・アダム(B;ポーグナー) ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T;ヴァルター) カール・シュミット=ヴァルター(Br;ベックメッサー) ヴィルフリート・クルーク(T;フォーゲルゲザング) ゲルハルト・シュトルツェ(T;ダヴィッド) エリーザベト・グリュンマー(S;エファ) エリーザベト・シェルテル(A;マグダレーナ) ルートヴィヒ・ウェーバー(B;コートナー)他 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮バイロイト祝祭o.& cho. | ||
録音:1960年7月23日、バイロイト祝祭劇場、モノラル、ライヴ。マスターからの初復刻。 既出CD: GOLDEN MELODRAM, GM-1.0029 / MYTO, 4CD-00274〔共に廃盤〕。 1960年バイロイト音楽祭開幕公演のクナッパーツブッシュ「マイスタージンガー」が久々のリリース。バイロイトにおけるザックス役デビューとなったグラインドルをはじめ、ヴィントガッセン、グリュンマーらが集い、数あるクナッパーツブッシュの同曲中でもひときわ豪華なキャストが目を引く。既出 CD も発売後数年で品切・入手困難となる状態が繰り返されていたので、朗報といえるだろう。 | ||
カラヤン& VPO + フルニエ〜 1964.8.30 ザルツブルク音楽祭ライヴ R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」 Op.35 (*) / 交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」 Op.30 (#) ルドルフ・シュトレング(Va;*) ピエール・フルニエ(Vc;*) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 VPO | ||
録音:1964年8月30日、ザルツブルク音楽祭、モノラル、ライヴ。(*)は初出音源。既出 CD : ANDANTE, AN-2060〔廃盤、入手不能〕(#) 。1964年、 VPO 6月定期の目玉であったカラヤン、フルニエ共演のドン・キホーテだが、直前に2人の見解の相違からフルニエがキャンセルするという事件が起こり、当時ウィーンの新聞でもとりあげられる事態となったが、ザルツブルク音楽祭で劇的に和解、ここで聴かれる大名演の誕生となった。両者の気迫が凄まじいものがある。カラヤンのツァラも大スケール。 国内代理店によると『モノラルながら大変良好な音質です』との事。 | ||
ベーム & VPO 〜 1980.8.17 ザルツブルク音楽祭ライヴ ベートーヴェン:交響曲集〔第2番 ニ長調 Op.36 /第7番 イ長調 Op.92〕 カール・ベーム指揮 VPO | ||
録音:1980年8月17日、ザルツブルク音楽祭、ステレオ、ライヴ。マスターからの初復刻。既出 CD-R : FKM, FKM-CDR19/20 / GREAT ARTISTS, GA4-11。カール・ベーム翁の白鳥の歌というにふさわしい格調高い美演! 2番の第2楽章などこれほど美しい曲だったか、と目を開かせられるほどのとろける美しさ。スケルツォのリズムもイキで晩年離れしている。終楽章も格調のかたまりで、ベーム翁本来の端正な味にあふれている。第7番も翁の晩年にも関わらず、冒頭からきまっており、これもまた第2楽章が絶品!この味わいの深さは神品といえる域ではないだろうか。おどろきた。第3、4楽章とも最晩年のベーム翁とは思えぬリズム感と迫力。さらには終楽章コーダでのマタチッチもかくやと思わせる大爆発、心からうちのめされる。CD化のリクエストが多いのもうなずける大演奏。ベーム翁の晩年を代表する名演。国内代理店によると『音質も自然で大変良好です』との事。 | ||
プライ&ムーア 1964.8.14 ザルツブルク音楽祭ライヴ リートの夕べ〜シューベルト:歌曲集 歌びと D149 /3つの「竪琴弾きの歌」 D478 /歌曲集「白鳥の歌」 D957 〔アトラス/彼女の絵姿/漁夫の娘/都会/海辺で/影法師/鳩の使い/ 愛の便り/戦士の予感/春のあこがれ/セレナード/わが宿/遠い国で/別れ〕 *アンコール ミューズの息子 D764 /夕映えの中で D799 /シルヴィアに D891 ヘルマン・プライ(Br) ジェラルド・ムーア(P) | ||
録音:1964年8月14日、ザルツブルク音楽祭、モーツァルテウム、モノラル、ライヴ。おそらく初出音源。「白鳥の歌」は詩人毎に曲をまとめたプライこだわりのもの。ヘルマン・プライ(1929-1998)は1960年にメトロポリタン歌劇場へデビュー、1965年にはバイロイトにデビューするなど、1960年代はまさに実力・人気ともに世界が認める存在となっていた。1964年のザルツブルク音楽祭では、3週間に当時人気の歌手たちが夜な夜な魅惑のプログラムを展開する豪華な催しが行われ、得意のシューベルトで聴かせる当盤の演奏もその際の物。格調の高さ、力強さ、それでいて親しみやすい表情も垣間見られる絶妙のバランスで、プライの歌唱を満喫出来る。名伴奏者ジェラルド・ムーア(1899-1987)の味わい深いピアノも、言うまでもなく必聴。 | ||
グリュミオー〜 1961.7.27 ザルツブルク音楽祭ライヴ ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12 No.1 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 「雨の歌」 Op.78 ストラヴィンスキー:ディヴェルティメント ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 アルテュール・グリュミオー(Vn) イシュトヴァーン・ハイデュ(P) | ||
録音:1961年7月27日、モーツァルテウム、ザルツブルク音楽祭、モノラル、ライヴ。おそらく初出音源。ビロードのように美しく洗練の極致といえるヴァイオリニスト、アルテュール・グリュミオー。彼の全盛期である1961年ザルツブルク音楽祭のライヴが日の目をみた。プログラムはレパートリーの広いグリュミオーらしい選曲。ベートーヴェンは1950年代に収録され世紀の名演と称されるクララ・ハスキルとの有名な全集があるが、当ライヴも恐ろしい程の美しさを讃えた名演。またブラームスとドビュッシーは同年4月の来日公演でも演奏されたが、グリュミオーから紡ぎだされる美音には感動せずにはいられない。ハイデュとのライヴならではの白熱した演奏をお楽しみ頂きたい。 | ||
KKC-1049/51 [3LP] 廃盤 |
クライバー&バイエルン国立管〜 ベートーヴェン:交響曲集 〔第4番 変ロ長調 Op.60 /第7番 イ長調 Op.92 / 第6番 ヘ長調 Op.68「田園」(#) 〕 |
カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立o. |
KKC-8004 (30CD) 廃盤 |
ORFEO D'OR ステレオ名演集 |