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マイナー・レーベル
2022年11月新譜情報


・国内盤マイナー・レーベル
・輸入盤マイナー・レーベル
・輸入盤 歴史的アイテム
・映像アイテム
・高音質アイテム


輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。




輸入マイナー・レーベル




DOREMI (加) 特記以外 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 旧譜はこちらから
含・初出、マルタ・アルゲリッチ・ライヴ Vol.9
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37 (*)
 ショパン:マズルカ〔嬰ハ短調 Op.41 No.4 (おそらく Op.41 No.1 ) (###) /
             ヘ短調 Op.63 No.2 (##) /ハ長調 Op.24 No.2 (##) 〕/

      バラード第3番 変イ長調 Op.47 (#) /スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31 (#)
 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第3番 イ短調 Op.28 (#) / ラヴェル:水の戯れ(#)
 ショパン:夜想曲 ハ短調 Op.48 No.1 (+)
 J.S.バッハ:パルティータ第2番 ハ短調 BWV.826
 シューマン:ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22
 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第3番 イ短調 Op.28
 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58
  マルタ・アルゲリッチ(P) シャルル・デュトワ指揮スイス・ロマンドo.(*)
 録音:1973年10月17日、ローザンヌ(*) /1967年12月2日-3日〔1967年12月2日?〕、ベルリン、放送用(#) /1965年、ワルシャワ(+) /1967年4月1日、ルートヴィヒスブルク、放送用(無印) 、すべてライヴ| (##/###以外):おそらく初出音源|既出の可能性があるCD: DG, 477 755-7 〔1967年12月3日の記載〕(##/###) 。# (###) はバックインレイ写真で上記のように印刷され代理店のアナウンスもこの表記となっていますが、実際には各種資料にもある通り Op.41 No.1 だと思われます(実際の Op.41 No.4 は変イ長調)。誤記のまま供給されますのでご了承ください。
  (*)、(+)とバッハのパルティータ第2番は既知中、アルゲリッチ最若時、逆にプロコフィエフのソナタ第3番は同様に現時点で彼女最後年の同曲録音と思われる。(*)は2004年に収録されたアバド&マーラー室内管との録音が登場するまで、彼女の音盤レパートリーには存在しなかった曲目。
  1967年12月ベルリンでの放送録音は 初出の放送録音ばかりを集め DG から2010年にリリースされたアルバム「アルゲリッチ〜ショパン名演集」に含まれていたもの。練習曲 Op.10 No.4 、 マズルカが Op.41 Nos.1-2, Op.24 No.2, Op.33 No.2, Op.63 No.2 の5曲、さらに夜想曲が Op.15 No.1 と Op.55 No.2 の2曲、以上8曲が1967年12月3日 RIAS 放送局の演奏だとされる。しかしディスコグラフィやマニア間流通音源には前日1967年12月2日 自由ベルリン放送協会(SFB)での演奏とされる録音もあり、ショパンに関してはマズルカのうち3曲、 Op.41 No.1, Op.24 No.2, Op.63 No.2 が共通している。これら3曲が別の録音なのか、実際には1種類しかないのかのどちらかは不明。今回のリリースで1967年12月2日-3日とされている全7曲は、マニア間で1967年12月2日とされている音源の曲目と同一。
含・初出、マルタ・アルゲリッチ・ライヴ Vol.8
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23 (*)
 シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 (#)
 ◆東京リサイタル 1976 (+)
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 Op.10 No.3
  バルトーク:ピアノ・ソナタ Sz.80
  ショパン:24の前奏曲 Op.28
  D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.141, L.422
  ショパン:マズルカ第40番 ヘ短調 Op.63 No.2
 マルタ・アルゲリッチ(P)
 シャルル・デュトワ指揮イェーテボリso.(*) ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコpo.(#)
 録音:1972年10月27日、イェーテボリ(*) /1971年3月29日〔あるいは + 1971年3月31日〕、ミュンヘン、放送用(#) /1976年6月8日、東京文化会館(+)、すべてライヴ| (+以外):おそらく初出音源|既出CD-R: JOY, JOYCD-9025 (+) 〔廃盤、入手不能〕。
 ことに珍しいのが来日時の東京文化会館リサイタル。比較的珍しい曲目で構成されており、ベートーヴェンの当ソナタとショパンの Op.28 全曲は既知中最後年、同様にバルトークは既知中最若時の録音、これらは彼女による既知音源が3〜4種しか無い。

PASSACAILLE (白) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 旧譜はこちらから
PAS-1114
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(2CD)
J.S.バッハ:イギリス組曲 全曲 BWV.806-811
 〔第1番 イ長調 BWV.806 /第4番 ヘ長調 BWV.809 /
  第2番 イ短調 BWV.807 /第5番 ホ短調 BWV.810 /
  第3番 ト短調 BWV.808 第6番 ニ短調 BWV.811 〕
ロレンツォ・ギエルミ(Cemb)
 録音:2021年6月21日-23日、サン・ミケーレ教会、カヴォナ、イタリア|使用楽器:2014年、ヒュッケスヴァーゲン、 Detmar Hungelbert 製作〔モデル:1710年頃、ベルリン、Michael Mietke 製)。2021年に発売された素晴らしい「6つのパルティータ」 (PAS-1105) も記憶に新しいギエルミ、次なるバッハの注目盤「イギリス組曲」が登場。オルガニスト、チェンバリスト、指揮者として古楽界を牽引する名匠でありバッハ作品の優れた解釈者でもあるロレンツォ・ギエルミによる、眼の醒めるような名演。「イギリス組曲」というタイトルは必ずしもバッハの意図したものではなく、例えば末息子ヨハン・クリスティアン・バッハの所有していた筆写譜に「イギリスのある人のために作曲」と書かれている、というようなことが由来となっている。比較的平易な「フランス組曲」と比べると技術的な難易度が上がり、前奏曲と様々な舞曲からなる伝統的な組曲から、優雅さと高貴さを保ったまま充実した作曲技法が展開されていく。演奏者にとって腕の見せ所も多い、聴き応えある作品。
芸術的共鳴 〜17世紀イタリアのアーチリュート&テオルボ作品集
 アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638頃):トッカータ〔第20番/第15番〕/ガリアルダ第3番
 ピエトロ・パオロ・ライモンド(1578以降-1647):トッカータ/フーガチ
 プリアーノ・デ・ローレ(?-1565)、ジョヴァンニ・バッティスタ・スパーディ(?-1590):別れのときは
 ピエトロ・パドロ・メッリ(1575-1620):半音階的カプリッチョ/コレンテ「ラ・サンソーナ」/
                    ガリアルダ〔ラ・クラウディアーナ/ラ・ファルネーゼ〕
 マウリツィオ・カッツアーティ(1616-1678):バレット第6番
 ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスペルガー(1580-1651):
  トッカータ〔第2番/第6番〕/アルペッジャータ/パッサカリア/コレンテ第1番/トッカータ/
  ヴィラネッラ「浮世はお世辞にも」/ガリアルダ第13番 /半音階的コレンテ第7番
 アレッサンドロ・ピッチニーニ:トッカータ〔第7番/第4番/第11番〕/ガリアルダ第3番/
                アリア「フォリア・ロマネスカ」/コレンテ第2番/チャコーナ

 ルカ・ピアンカ(アーチリュート/テオルボ)
 録音:2021年。17世紀初頭、イタリアの音楽は大きな変革を遂げた。ポリフォニーの厳しい制約から解放され、単旋律の歌によるモノディーというジャンルが発展したのです。その伴奏者として登場したアーチリュートやテオルボといった新しい撥弦楽器には、歌われる人間の情熱を説得力を持って支えるために、音色、強弱、緩急を駆使した即興的かつ饒舌な演奏が要求された。そうして高められた奏法は独奏曲にも反映され、質の高い楽曲が残されることとなる。イル・ジャルディーノ・アルモニコ創設メンバーのルカ・ピアンカが、そうして高められた独奏曲を華麗に奏でたアルバム。
ある皇帝のカントールの肖像〜ヨハネス・トゥールー(1460頃活躍):作品集
  Adieu m 'amour, adieu ma joye / O generosa nata David / O gloriosa regina mundi /
  Mais que ce fut secretement / O castitatis lilium / O florens rosa / Fors seulement /
  O gloriosa regina mundi in varia prolationes species /マニフィカト/ Mon œil lamente / Missa Mon œil

 ヴォイチェフ・セメラード指揮カペラ・マリアーナ
 録音:2021年。 Tonrroutt 、Thauranth 、Tauront 、Taurath 、Torenthとさまざまな綴りで書き記されいくつかの写本に登場するヨハネス・トゥールー(JohannesTourout)は、長い間謎に包まれていた作曲家。ハプスブルク家の皇帝フリードリヒ3世の礼拝堂でカントールを務めていた人物で、高い作曲技術を持ち、中欧でとても人気があったようだ。まとまった録音は珍しく、ミサ曲やラテン語のモテット、フランス語による世俗的なシャンソンなど15世紀のポリフォニーの幅広い様式が収められたこのアルバムは、資料的にも大変貴重なものと言える。
ティム・マリエン(1975-):地下組曲
 地下組曲(2020) [ティップトゥ・カンパニー、シャンダクション/2020年11月]/
  Toeenwas (2010) /メリッサ (2001) [アンサンブル・イクトゥス/2012年4月、2005年1月]/
 沈黙がその背を破る場所(2016) [アンサンブル・テンポラム/2016年9月]
 録音:[/内]| Passacaille "plus" シリーズ。ティム・マリエンは1975年ベルギー生まれの作曲家。ハリー・パーチに影響され、独自の微分音を駆使した作品を書いている。チェンバロ、ギター、マンドリンといった撥弦楽器をリチューニングして、自由な音程を出せるストリングスと合わせることによって調子っぱずれな世界を描く「地下組曲」をはじめ、不思議な浮遊感に彩られた作品集。

REFERENCE RECORDINGS (米) 
 価格帯記載無し[CD]:1CDあたり¥2970(税抜¥2700) / 価格帯B[SACD]:1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

  RR-22, RR-47 は十数年廃盤状態だったアイテムの再プレス、 RR-113 は代理店交代の際にアナウンスから漏れしまったと思しき当店未案内旧譜(それぞれ当店未案内)。  旧譜はこちらから
RR-148
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(2CD)
ロウエル・リーバーマン:バレエ音楽「フランケンシュタイン」
 〔振付:リアム・スカーレット|デザイナー:ジョン・マクファーレイン/
  英国ロイヤル・バレエとサンフランシスコ・バレエの共同制作による〕
 マーティン・ウェスト指揮サンフランシスコ・バレエo.
 録音:2018年3月6日-9日、戦争記念歌劇場、サンフランシスコ、バレエ公演ライヴ|エンジニア:キース・O.ジョンソン。「フランケンシュタイン」。振付けを担当したのは、35歳で死去したリアム・スカーレット。同作品はメアリ・シェリー原作の「フランケンシュタイン」を3幕仕立てにした全幕バレエ。原作も多くの映画や演劇で、様々な歪んだ愛の形が語られてきましたが、このリアム・スカーレットのバレエ「フランケンシュタイン」は博士と怪物、そして博士の妻エリザベスが紡ぎだす苦悩、怒り、切望、そして愛が描き出されている。本盤のブックレットに掲載された豪華な挿絵は、このバレエの舞台装置と衣装を担当したジョン・マクファーレインによる物。サンフランシスコ・バレエは、音楽監督兼首席指揮者であるマーティン・ウェストのもと意欲的な演目を次々と上演する世界有数のバレエ団。
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します
オルガン・オデッセイ〜メアリー・プレストン
 ジークフリート・カルク=エーレルト:今、われらすべての神に感謝する
 ルイ・ヴィエルヌ:幻想的小品集〜第4曲 ナーイアス [Naïades]
 メンデルスゾーン:オルガン・ソナタ第1番 ヘ長調
 シャルル=マリー・ウィドール:オルガン交響曲「ゴシック」〜第2楽章 アンダンテ・ソステヌート
 アイヴズ:「アメリカ」による変奏曲 / メシアン:主の降誕〜第9曲 神は我等のうちに [Dieu Parmi Nous]
 ジョン・メイナード・ラ・モンテーヌ: Even Song
 シャルル=マリー・ウィドール:オルガン交響曲第5番 ヘ長調 Op.41 No.1 〜第5楽章 トッカータ

 メアリー・プレストン(Org)
 録音〔使用楽器〕:2007年7月16日-17日、マクダーモット・コンサート・ホール、マイヤーソン・シンフォニー・センター、ダラス、テキサス州、 US 〔ハーマン・W.アンド・アメリア・H.レイ・ファミリー・コンサート・オルガン、フィスク社 Op.100 、1992年製〕| (P) (C) 2008 。
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します
艦長ホレーショ/他〜ロバート・ファーノン(1917-2005):コンサート作品集
 映画音楽「艦長ホレーショ」(1951)からの組曲(5曲)/泉のほとり [À la claire fontaine] /
 国家行事 [State Occasion] /森の泉 [Lake of the Woods] (*) /春の訪れ [A Promise Of Spring] /
 ハープと弦楽のための間奏曲(#) /ヴァイオリンと管弦楽のためのラプソディ(+)

 ロバート・ファーノン指揮(*以外) ダグラス・ギャムリー指揮(*) ロイヤルpo.
 アリス・ブルワー(Hp;#) レイモンド・コーエン(Vn;+)
 録音:1991年8月13日-14日、ワトフォード・タウン・ホール、ロンドン、 UK | (P) (C) 1992 。
 ファーノンはカナダ生まれの作曲家、指揮者、編曲家、トランペット奏者。その才能はクインシー・ジョーンズを含む多くの作曲家・編曲家に影響を与え、アンドレ・プレヴィンは彼を「世界で最も偉大な弦楽器のための作家」と呼んだ。また、同年生まれで友人のジャズ・トランペット奏者ディジー・ガレスピー(1917-1993)は、ファーノンを奏者としてのライヴァルとみなしており、彼による演奏以外の音楽活動を歓迎していると述べたことがあるという。
 「艦長ホレーショ [Captain Horatio Hornblower R.N.] 」はイギリスの小説家セシル・スコット・フォレスター(1899-1966)の海洋冒険小説「ホーンブロワーシリーズ」からの3冊を原作に、グレゴリー・ペックとヴァージニア・メイヨが主演、ラオール・ウォルシュが監督を務め、日本では1952年に公開された映画(制作はイギリスとアメリカ)。
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します
キース・クラーク&パシフィック響〜
 コープランド

  野外序曲(*) /組曲「アパラチアの春」(#) /
  エミリー・ディキソンの8つの詩(+)
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・製作のため、無断転載・使用は堅くお断り致します
マーニ・ニクソン(S;+)
キース・クラーク指揮
パシフィックso.
 録音:1982年2月21日、 ADD (*)、1985年2月24日(+)、1986年4月27日(#) 、 DDD (#/+) 、すべて講堂、サンタアナ高校、サンタアナ [Santa Ana] 、カリフォルニア州、 US |録音エンジニア:キース・O.ジョンソン| (P) 1986 。「長岡鉄男の外盤A級セレクション」掲載(277) 『ハッタリのない演奏、定位の確かさ、自然なサウンド、音場感は第一級』
侵略|ウクライナへの音楽と美術〜ルイス・スプラットラン
 侵略(2022) (*) /ピアノ組曲第1番(2021) /6つのラグ(2018) /2つのソナタ(2021) /さすらい人(2005)

 ナージャ・シュパチェンコ(P) アントニー・パーンサー指揮(*)
 パット・ポージー(Sax;*) アイジャ・マットソン=ジョヴェル(Hr;*)
 フィル・キーン(Tb;*) 稲生由里(Perc;;*) ジョティ・ロックウェル(マンドリン;*)
 録音:2022年5月29日、6月22日-23日、サイレント・ズー・スタジオ、グレンデール、カリフォルニア。ウクライナへの音楽と美術」と題されたアルバム。ハリキウ出身で現在アメリカにて活躍するピアニスト、ナージャ・シュパチェンコが7年来交友のある作曲家ルイス・スプラットランの作品5篇を通じ、その感情を伝える。1曲目の「侵略」は2022年3月に作られたばかりの最新作。もちろんロシア軍のウクライナ侵攻を題材とし、アメリカの地から故郷ハリキウが破壊されるのを恐怖で見守ったシュパチェンコの絶望と怒りが込められている。ピアノのほかサクソフォン、ホルン、トロンボーン、パーカッション、マンドリンが加わり、戦争の残酷さを表する。他の作品は戦争前のもので、「さすらい人」は17年前に書かれているが戦争のトラウマを予見、具現化していると見ている。このアルバムの特徴は、音のみならずシュパチェンコがウクライナの美術家にアートワークを依頼、フルカラーで多数掲載している。さらにハリキウの絵画スタジオの10歳から12歳の子供が描いた今回の惨事の衝撃的な作品も含まれる。ディスクの収益はウクライナ人道支援団体へ寄付されることになっている。
FR-747SACD
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」(*)
スティーヴン・スタッキー(1949-2016):
 沈黙の春(#)
マンフレート・ホーネック指揮
ピッツバーグso.
 録音:2017年6月23日-25日(*)、2018年4月20日-22日(#)、ともにハインツホール、ピッツバーグ、ライヴ。長年高音質レーベルとして高い評価を得ているREFERENCE RECORDINGS 。そしてREFERENCE RECORDINGSはもちろん、PENTATONE, BIS, など録音に定評のある数々のレーベルの録音を40年以上に渡って担当しているsound mirror 社がタッグを組んだ好評「ピッツバーグ・ライヴ!」シリーズ。シリーズ第13弾は、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」とカップリングには2016年に亡くなったアメリカの作曲家スティーヴン・スタッキーの「沈黙の春」(ピッツバーグso. の委嘱作品)が収録されている。自然破壊に警告を発した先駆書として全世界に大きな影響を与えた、ピッツバーグ出身の作家レイチェル・カーソンの代表作「沈黙の春」の出版50年を記念しマンフレート・ホーネック指揮で2012年2月12日に初演された。自然を忘れた現代の人間に自然の美しさを想起させる音楽となっている。そして同じく自然への賛美や畏怖心をあらわした偉大な音楽ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」。ホーネックはライナーノーツでこのように述べている。「第5楽章の最後の2つの和音は、第2楽章を彷彿とさせる長三度の音程。これはカッコウの最後の言葉なのか、それとも別れの言葉なのだろうか。いずれにしても、ベートーヴェンの他の8曲のように力強い終結ではなく、特に第5番とは全く対照的なエンディング。(中略) 私たちの目の前にいるベートーヴェンは、輝く英雄ではなく、我々と同じく自然や神と純粋かつ完全に調和しながら、深い感謝を表明しなければならない人間なのだ。」他にも解説には、作品の歴史と音楽的構造、そしてホーネック自身の解釈について興味深い内容が書かれている。ホーネックは2008年から首席指揮者を務めているピッツバーグso. との契約を2027/2028シーズンまで延長。ピッツバーグso. はこれまでに、フリッツ・ライナー、アンドレ・プレヴィンロリン・マゼールマリス・ヤンソンスなど、多くの世界的指揮者たちが率いてきた。また、メイソン・ベイツ、ジョナサン・レシュノフ、ジェイムズ・マクミラン、ジュリア・ウォルフなど現代作曲家への委嘱作品をはじめ、常に新しい作品にも力を入れてきているマンフレート・ホーネックとのシーズンも14年目となり、125年の歴史を誇るオーケストラと共に、今後の更なる活動にも注目が集まっている。
リヒャルト・シュトラウス
 管楽器のための交響曲「楽しい仕事場」(1945) /
 管楽器のためのセレナード Op.7 (1881)
ジョージ・ヴォスバーグ指揮
カーネギー・メロン・
 ウィンド・アンサンブル
 録音:2021年、クレスギ劇場、カーネギー・メロン大学。カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブルのルーツは、1908年に設立された、カーネギー・メロン大学のキルティ・バンド。マーチングバンド、コンサートバンドとして長い歴史を刻んできた名門。現在では、オーケストラの管楽器セクションのように、パートを単独で演奏し、大編成の演奏スタイルでは出せない、シンフォニーo. のような繊細な音色を奏でることのできるバンドとして注目されている。今回、指揮者として登場するのは、長年ピッツバーグso. の首席トランペット奏者を務めたジョージ・ヴォスバーグ。1992年よりカーネギー・メロン大学で教鞭をとり、2011年よりカーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブルの音楽監督を務めている。近年、カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブルは演奏される機会の少ない作品をレパートリーとして積極的に取り組んでいる。今回、リヒャルト・シュトラウスの初期と晩年に書かれた管楽器のための作品を録音した。「管楽器のためのセレナード Op.7」は、リヒャルト・シュトラウス若き日の作品。モーツァルトの傑作セレナーデ「グラン・パルティータ」と同じ13管楽器のために書かれたもので、初期ロマン派的な響きを聴くことが出来る。晩年シュトラウスはこの作品を、「音大生の立派な作品にすぎない」と批判的に語っているが、後に豊かなテクスチャーと清澄な管楽器書法、作曲家の成熟した作品として世に出る管楽器のための交響曲「ザ・ハッピー・ワークショップ(楽しい仕事場)」は、まさにシュトラウスが学生時代に求めた理想の作品であるといえるだろう。シュトラウスは、ナチス政権と対立し、1935年にナチスの音楽局総裁を辞任。音楽的にもシェーンベルクやストラヴィンスキーのような鋭角的なモダニズムが主流の時代に、彼の作風はもはや時代にそぐわないという批判を浴びることになり苦しい時代を迎える。戦火を逃れて疎開先で過ごしていたシュトラウスは1943年、約60年ぶりに管楽器のための作品を書来る。それは、「ザ・ハッピー・ワークショップ」と対になる「傷病兵の仕事場から」と題された管楽器のためのソナチネ。若書きのセレナーデ Op.7よりも充実した書法と平穏で美しい旋律が印象的な作品。タイトルは、インフルエンザに罹患して療養していた自身を自虐的に表現した物。そして、ここに収録されている「ザ・ハッピー・ワークショップ」は、第二次世界大戦終戦の1945年に作曲。この作品は、16本の管楽器(フルート2、オーボエ2、クラリネット3、バセットホルン、バスクラリネット、ファゴット2、コントラファゴット、ホルン4)のために書かれており、若き日の理想モーツァルトの「グラン・パルティータ」のような豊かな響きを持ち、前作同様の巧みな書法を駆使し、自身の作品「英雄の生涯」の旋律など引用が見られるなど、リヒャルト・シュトラウスの軌跡を示すような穏やかで、音楽の喜びにあふれた作品となっている。
FR-744SACD
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(HYBRID_SACD)
価格帯:B
ブラームス:交響曲第4番(*)
ジェイムズ・マクミラン(1959-):
 管弦楽のためのラルゲット(2017) (#)
マンフレート・ホーネック指揮
ピッツバーグso.
 録音:2017年10月27日-29日(#)、2018年4月20日-22日(*)、ともにハインツホール、ピッツバーグ、ライヴ。長年高音質レーベルとして高い評価を得ているREFERENCE RECORDINGS 。そしてREFERENCE RECORDINGSはもちろん、PENTATONE, BIS, など録音に定評のある数々のレーベルの録音を40年以上に渡って担当しているsound mirror 社がタッグを組んだ好評「ピッツバーグ・ライヴ!」シリーズ。シリーズ第12弾は、ブラームスの交響曲第4番、そしてカップリングはマクミランの「管弦楽のためのラルゲット」マンフレート・ホーネックは2008年から首席指揮者を務めているピッツバーグso. との契約を2027/2028シーズンまで延長。ピッツバーグso. はこれまでに、フリッツ・ライナー、アンドレ・プレヴィンロリン・マゼールマリス・ヤンソンスなど、多くの世界的指揮者たちが率いてきた。また、メイソン・ベイツ、ジョナサン・レシュノフ、ジェイムズ・マクミラン、ジュリア・ウォルフなど現代作曲家への委嘱作品をはじめ、常に新しい作品にも力を入れてきているマンフレート・ホーネックとのシーズンも13年目となり、125年の歴史を誇るオーケストラと共に、今後の更なる活動にも注目が集まっている。ブラームスの最後の交響曲第4番。ブラームスの交響曲の集大成ともいえる作品で、1885年10月25日、マイニンゲンでブラームス自身の指揮によって初演された。見事な建築のような絶対音楽でありながら、ブラームス晩年の特有な哀愁と美しさを存分に湛えた孤高の魅力あふれる作品。ホーネックは、その音楽的構造や、独自の解釈について、ライナーノーツで語っている。スコットランド出身の現代作曲家ジェイムズ・マクミラン。ここに収録されている「管弦楽のためのラルゲット」は、ホーネックの音楽監督就任10周年を記念して、オーケストラから委嘱された作品。2017年10月に世界初演され、このアルバムにはその際の演奏が収録されている。
スティルス・ファンタスティクス
 カルロ・ファリーナ(1600-1639):「絶望したソナタ」と呼ばれる2声のソナタ(第5曲集より)
 ジョヴァンニ・デ・マック(1550-1614):トッカータ(baroque harp)
 マルコ・ウッチェリーニ(1603-1680) 満足したルチミーニア Op.4 No.2
 フランチェスコ・コルベッタ(1615-1681):フォリアによるパルティータ
 ジョヴァンニ・アンオニオ・パンドルフィ・メアッリ(1630-1669/70):カスティリャ Op.3 No.4
 ジョバンニ・バッティスタ・フォンタナ(??1630):2声のソナタ
 ビーバー(1644-1704):ソナタ
 ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1620-1680):シャコンヌ イ長調/セレナータ・マスカーラ
 イグナツィオ・アルベルティーニ(1633-1685):ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
  Sonata Seconda from Sonata unarum fidium - Johann Heinrich Schmelzer (1620-1680)
  シュメルツァー:1つの弦楽器のためのソナタ集〜第4曲

 パシフィック・ミュージック・ワークス
  [テクラ・カニンガム(バロックVn) ウィリアム・スケーン(バスVn)
   スティーヴン・スタッブズ(バロックG/キタローネ) マキシーン・エイランダー(バロックHp)
   ヘンリー・レベディンスキー(Org/Cemb)]
 録音:2018年2月15日-17日、聖トーマス教会、ケンモア、ワシントン、 USA 。リュート奏者でもあるスティーヴン・スタッブズが音楽監督を務めるパシフィック・ミュージック・ワークス。バロック音楽の普及と知られざる作品の探求を行っている。本作は、17世紀ドイツの音楽で度々語られる「スティルス・ファンタスティクス(Stylus Phantasticus)」をテーマとした内容。「スティルス・ファンタスティクス」とは、イタリアのカンツォーナに起源を持つ自由形式の作曲技法。バッハやヘンデルといった後の音楽家たちに大きな影響を与えた、ドイツのイエズス会士、科学者であったアタナシウス・キルヒャー(1601-1680)の著「普遍音樂」。その中でキルヒャーは、「スティルス・ファンタスティクス」について以下のように定義している。「スティルス・ファンタスティクスは器楽に向いている。これは最も自由で制約のない作曲法であり、言葉にも和声的主題にも縛られない。それは、和声の隠れた意味の開発と、和声的なフレーズとフーガの独創的で熟練した技能を示すものであり、一般にファンタジア、リチェルカーレ、トッカータ、ソナタなどに分類される」ここに収録されている作品は、キルヒャーが定義する前の「スティルス・ファンタスティクス」のルーツであるイタリアの作品から、後に中欧やハプスブルク帝国へと広まった様式の作品を収録している。

SPECTRUM SOUND (韓国)  特記以外 1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 #今回、当初掲載していたイザベル・ファウスト + メルニコフ&シュタイアー、マウリツィオ・ポリーニ、クン=ウー・パイク、内田光子の各アイテムは、それぞれ発売中止、あるいはレーベル回収(廃盤)となりました。今後の入荷予定はございません。
 ご案内済アイテムはこちらから。ただし元々限定盤とされており、既に廃盤も発生しています。御注文可能となっているものでも、今後入荷しないアイテムがあるかもしれません。
CDSMBA-108
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(2CD)
限定盤
含・初出、オハン・ドゥリアンへのオマージュ〜 1971・1980・1981年ライヴ音源集
 ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第1幕への前奏曲(*)
 ハイドン:交響曲第102番 変ロ長調 Hob.I: 102
 ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
 モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲(#)
 ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調(##)
  オハン・ドゥリアン指揮 フランス国立o.(*)、フランス放送新po.(*以外)
 録音:1971年1月13日(*)、1981年5月8日(#)、シャンゼリゼ劇場(*/#/##) /1980年5月22日、メゾン・ドゥ・ラ・ラジオ・パリ 104 スタジオ(無印)、すべてパリ、ステレオ、ライヴ| (#/##以外):おそらく初出音源|既出CD-R: Lanne Historical Collection, LHC-7082 (#) / Eternities, ETCD-246-S (##) 〔ともに廃盤、入手不能〕| Recorded by France Musique of Radio France | Licensed by Radio France | 24bit/192kHz Digital remastering from the original master tapes |解説:平林直哉。
 イスラエルに生まれたアルメニアの指揮者オハン・ドゥリアン [Ohan Dourian] 〔アルメニア語: Օհան Դուրյան |ローマ字翻字例: Ohan [Ogan] Durjan [Durian/Duryan/Dourian] 〕 (1922-2011)の生誕100年オマージュ・アルバム。 Philips (→Decca) へショスタコーヴィチの交響曲第12番を録音しているので、これでご存じの方も多いだろう。なお、公式サイトにおける彼のアルファベット表記は "Ogan Durjan’narc" 〔オガン・ドゥリアンナルク〕とされる(当盤ジャケットでは "Ogan Durjan’Narc" |姓の表記違いについて公式サイトでの説明は一切ない)。 "’narc" というのはネット上で調べた限りでは他のアルメニア人姓名でも見当たらず、詳細不明〔10世紀のアルメニア人聖人に Gregory of Narek という似た綴りの人がいるが、関係はあるのだろうか?〕。 なお日本で(##)が FM 放送された際や、1970年代-1980年代?には欧米でも「オーガン・ドナルク [Ogan d'Narc] 」と呼ばれた時期がある模様で、前記の「ドゥリアンナルク」を短縮形にしたとも思えるがこちらも詳細不明。このあたりの混乱もマニア心をくすぐる一因と言えるのかもしれない。 ドゥリアンは1922年イェルサレム生まれ。同地の音楽学校で学んだのち、パリにてロジェ・デゾルミエール(1898-1963)とジャン・マルティノン(1910-1976)に指揮を師事している。正規録音が少ないために日本ではその名は親しまれていないが、ドゥリアンの音楽は一聴価値ありの唯一無二の実に見事な物。悠然としたワーグナー、たっぷりと歌うハイドン、驚くほど遅いテンポから不思議な響きを生み出すストラヴィンスキー、スケールの大きなモーツァルト、そして立派かつ柔らかな響きがこの上なく美しいブルックナーと、“ドゥリアン節 "炸裂の演奏を展開している。この度のリリースは未亡人アリス・ドゥリアン全面協力のもと実現。記念すべき年に復刻された熱量高いドゥリアンの演奏をご堪能頂きたい。

APR (英)特記以外 1枚あたり¥2970(税抜¥2700)

 旧譜はこちらから
APR-6039
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(2CD)
1.5CD価格
フレンチ・ピアノ・スクール、
  マルグリット・ロン Vol.2 〜ショパン、ドビュッシー、ミヨー&ラヴェル

 ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op.49 [1929年3月11日〔と代理店アナウンスにあるが1929年5月11日〕]/
      マズルカ 嬰ヘ短調 Op.59 No.3 [1929年11月6日]/ワルツ 変イ長調 Op.64 No.3 [1929年6月3日]/
      ワルツ 変ニ長調 Op.70 No.3 [録音:1929年11月12日]/舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 [1933年3月6日]/
      子守歌 変ニ長調 Op.57 [1937年1月12日]/幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66 [1937年1月12日]/
      スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31 [1936年7月23日、1937年5月10日]/
      ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 [フィリップ・ゴベール指揮パリ音楽院o./1929年6月28日-29日]
 ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調[ペドロ・デ・フレイタス・ブランコ指揮管弦楽団/1932年4月14日]
 ドビュッシー:2つのアラベスク[1930年7月10日]/版画〜第3曲 雨の庭[1929年11月12日]
        レントより遅く[1929年11月6日]
 ミヨー:ピアノ協奏曲第1番 Op.137 [ダリユス・ミヨー指揮管弦楽団/1935年4月5日-6日]/
     ブラジルの郷愁 Op.67 〜第12曲 パイサンドゥ[1935年5月10日]/
     秋 Op.115 〜第2曲 アルファマ[1935年5月10日]
 ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調[ジョルジュ・ツィピーヌ指揮パリ音楽院o./1952年6月12日]

 マルグリット・ロン(P)
 録音:[内]|リマスタリング:マーク・オバート=ソーン。
 フォーレとダンディを収録した Vol.1 (APR-6038) に続く第2弾。ロンのCDは、当時原盤権を保有していた EMI からはなぜか協奏曲やティボーらとの室内楽などばかりが復刻され、他レーベルから復刻されたものも多くがそれに倣い、さらに独奏曲が復刻されたのは作曲家のアンソロジー・アルバムばかり、かろうじて Cascavelle から4枚セットが出ていたが廃盤になっていた。また、ショパンの協奏曲は後年クリュイタンス指揮で再録音したためか、この1929年録音は過去にケン・レコードから Wing Disc, WCD-42 〔廃盤〕で一度CD化されたのみと思われる。フレンチ・ピアニズムの愛好家ならば必携のアイテム。
APR-6037
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(2CD)
1.5CD価格
ほぼ初復刻、ウナ・ボーン〜オーストラリアにおける録音のパイオニア
 パーセル/アルフレッド・モファット編曲:2つのブレ[1925年6月15日]
 ウィアリアム・シールド/アルフレッド・モファット編曲:ウェストモーランド伯爵夫人の喜び[1925年6月15日]
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331 「トルコ行進曲付」〜トルコ行進曲[1925年9月16日]
 モーツァルト/パルムグレン編曲:ディヴェルティメント第17番 ニ長調 K.334 〜メヌエット[1923年6月6日]
 ウェーバー:華麗なるロンド 変ホ長調 Op.67 [1924年7月7日]
 シドニー・スミス:噴水 Op.17 [1925年9月16日]
 ステファン・ヘラー:タランテラ 変イ長調 Op.85 No.2 [1916年8月24日]
 ヴェルディ/リスト編曲:歌劇「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ S.434 [1916年8月23日]
 ワーグナー/リスト編曲:
  歌劇「さまよえるオランダ人」の紡ぎ歌 S.440 [1916年8月23日]/
  楽劇「トリスタンとイゾルデ」によるイゾルデの愛の死 S.447 [1917年10月31日]/
  歌劇「タンホイザー」〜ヴァルトブルク城への客人の入場 S.445 No.1 (短縮版)[1917年10月31日]
 ズガンバーティ:組曲 ロ短調 Op.21 〜第5曲 旋律的な練習曲[1924年7月7日]
 スメタナ:チェコ舞曲第1巻〜第4曲 ポルカ 変ロ長調[1925年11月25日]
 クサヴェル・シャルヴェンカ:ポーランド舞曲 変ヘ短調 Op.3 No.1 [1926年10月18日]
 パデレフスキ:伝説 Op.16 No.1 /幻想的クラコヴィアク Op.14 No.6 [1926年10月7日]
 チャイコフスキー:四季 Op.37b より〔6月 舟歌[1923年6月6日]/11月 トロイカ[1923年6月27日]〕/
          ユモレスク Op.10 No.2 [1925年3月19日]/ワルツ 嬰ヘ短調 Op.40 No.9 [1925年3月19日]
 イグナシオ・セルバンテス:6つのキューバ舞曲[1923年4月11日]
 アルベニス:スペイン組曲第1番 Op.47 より
  〔第1曲 グラナダ(セレナータ)/第3曲 セビリャ〕[1923年4月24日、6月6日]
 グラナドス:モレスク[1923年4月24日]
 グリーグ:ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.7 (フィナーレ短縮版)[1921年4月20日]/
      抒情小品集〔第1集 Op.12 より[第2曲 ワルツ/第6曲 ノルウェーの旋律/
                      第5曲 民謡/第4曲 妖精の踊り][1925年3月19日]/
            第3集 Op.43 より[第1曲 蝶々/第4曲 小鳥/第6曲 春に寄す][1917年10月31日]/
            第8集 Op.65 〜第6曲 トロールハウゲンの婚礼の日[1925年3月19日]〕
 オーレ・オルセン:フモレスケ/子守歌/マズルカ[1924年7月7日]
 シンディング:春のざわめき Op.32 No.3 [1925年9月16日]
 パルムグレン:フィンランドのリズム Op.31 より〔第1曲 カレリアの踊り/第2曲 メヌエット/
                         第4曲 メヌエット=ワルツ〕[1924年6月27日]/
        春 Op.47 〜第4曲 夕べのささやき[1923年4月11日]
 シャミナード:演奏会用練習曲集 Op.35 より〔第2曲 秋[1915年3月16日]/第3曲 糸を紡ぐ女[1914年4月22日]〕/
        クレオールの踊り(ハバネラ第2番) Op.94 [1925年11月25日]/
        ピエレット(エール・ド・バレ) Op.41 [1925年11月25日]/森の精 Op.60 [1916年8月24日]
 ウナ・ボーン:小さなヴァルス・カプリス[1914年4月22日]/カプリス[1914年4月22日]/
        夜想曲[1926年3月5日]/グロテスクな行進曲[1923年4月24日]
 シリル・スコット:
  即興曲 Op.41 [1923年4月24日]/
  サマーランド Op.54 より〔第2曲 東方からの歌/第4曲 妖精たち〕[1923年6月6日]/
  3つの小さなワルツ Op.58 〜第1番[1923年4月24日]/ハクセキレイ Op.71 No.3 [1923年4月24日]

 ウナ・ボーン(P)
 録音:[内]|数曲を除き初CDフォーマット化( LP 以降の初復刻)|原盤: The Gramophone Company/HMV |エクゼクティヴ・プロデューサー:マイケル・スプリング|リマスタリング・エンジニア&キングズ・カレッジ所蔵盤トランスファー:アンドルー・ハリファックス|ブリティッシュ・ライブラリー所蔵盤復刻:カール・ジェンキンズ|解説:ジェレミー・ニコラス。#国内代理店が『ウナ・ボーンの残したほぼすべての録音が初CD化』とアナウンスしているが、英文誤読。
 ▼ブックレットに1面分『1928年』録音だという誤記がありますが、これはプロデューサーによると「1925年9月16日が正しい」とのこと。ダウンロード品は訂正されましたが、フィジカル品(実商品)は現状ママで供給されます。
 今日では完全に忘れられているといっていいピアニストのウナ・ボーン(1882-1974)は、イギリス人の両親の元オーストリアのメルボルンで育ち、まず神童として大きな名声を得た。同郷の国際的歌手ネリー・メルバ(1861-1931)のツアーに伴奏やソロ奏者として複数回同行、また1914年にはメアリー・オヴ・テック(イギリス国王ジョージ5世王妃/エリザベス2世女王祖母)のために御前演奏、同時期に演奏を聞いたゴドフスキーから弟子になるよう誘われたり、ヴィオラ奏者のライオネル・ターティスと知己であったりと、1920年代まで特にイギリスを中心に母国とヨーロッパで大活躍していた。1930年代も3大陸を股にかけて活躍、1939年にオーストラリアへ帰国し1942年以降は教師活動に尽力したようだ。
 一方で92歳まで長命したにも関わらず録音は40歳代中頃までのものしかなく( HMV へは曲目重複こそあるものの全部で91タイトルを残したとされ、当時の人気ぶりが伺える)、これらが内容的にサロン的な小品と判断されたためもあってか、1930年代までにほぼ廃盤となって以降 LP では1曲も復刻されず、 CD も1曲単位かつ数曲しかリリースされたことがない。
 当盤の曲目は、短期間師事したことがあるというシャミナード、フィナーレに1〜2分ほどのカットがあるものの、世界初かつ SP 期唯一の全曲録音となったグリーグのソナタ(作曲者の1903年自作自演録音があるが2楽章分のみ)に加え、珍品を含む北欧作品、リスト編曲のワーグナーやヴェルディ、さらには自作自演等々ヴァラエティに富んでいる。当盤に含まれていない大曲録音としてはモーツァルトのソナタ K.378 、シューマン「子供の情景」抜粋、イギリスのヴァイオリニスト、マージョリー・ハワード(1885-1953)と共演した短縮版「クロイツェル」、フランク&エルガーの各ヴァイオリン・ソナタがあるらしい(すべて未復刻)。
 演奏はとにかく指の回るピアニストだというのが第一印象。曲によっては少々軽すぎるような、あるいは弾き飛ばすような癖がないでもないが、これだけのテクニックとピアニズム、さらに広大なレパートリーを持っていた人が今日忘れられているというのは大きな損失といえる。マニアにとってはこれらの俯瞰像を一度は聞いておきたいピアニスト。


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