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マイナー・レーベル
2021年5月新譜情報


・国内盤マイナー・レーベル
・輸入盤マイナー・レーベル
・輸入盤 歴史的アイテム
・映像アイテム
・高音質アイテム


輸入盤の新譜は、基本的には御紹介月の翌月〜翌々月中にリリースされますが、 極端に発売日が遅れることや、初回生産が少なく次回プレスにまわされることがあり、入手に時間がかかるものもございます。 また、発売より時間の経ってからご注文の場合、 中には廃盤や入手不能の商品が出ている場合がありますので、その節は何卒御了承下さい。




国内マイナー・レーベル




BRAVO RECORDS


 クラシック音楽ファンの間では知名度抜群のマンスリー・フリーマガジン「ぶらあぼ」が立ち上げたレーベル「BRAVO Records」。いま最も注目されるアーティストの新録音、続々リリース予定。
BRAVO-10001
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\3300(税抜\3000)
5/上発売
プーランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ FP 119
レントヘン:無伴奏ヴァイオリンのためのファンタジー
ベートーヴェン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」
アルベニス/クライスラー編曲:スペイン Op.165 〜第2曲 タンゴ
 佐原敦子(Vn) 山田武彦(P)
 録音:2019年12月3日、トッパンホール、ライヴ。新レーベル、BRAVO Records第1弾リリース作品はヴァイオリンの佐原敦子とピアノの山田武彦のライヴ録音!プーランク、ベートーヴェンの有名曲の他に、佐原自身が長年にわたり追究を重ねているオランダの作曲家、ユリウス・レントヘンの無伴奏曲を収録している。演奏パートナーに、山田武彦という最良のピアニストを得て、佐原敦子の瑞々しい創造の翼が、自由に飛翔する。『日本が誇るヴァイオリニスト、佐原敦子さんの待望の新録音です。確かな演奏技術、音楽を絶えず高揚させて紡ぎ出すワクワクするような推進力。エスプリの効いたプーランクや至高の名曲、ベートーヴェンのソナタでご一緒させていただき、目の覚めるような鋭さや豊かな音楽性を共にし、幸せな気持ちを感じながら演奏いたしました。そしてロマンティシズム溢れるオランダのレントヘン――佐原敦子さんが長年取り組んでいる珠玉のレパートリーです。生き生きとした演奏が生まれ る瞬間を切り取った記録=録音が、佐原さんの美しい音楽を私たちの身近に届けます。』(山田武彦/ライナーノートより)

KII

KKC-079
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\2970(税抜\2700)
5/下発売
ラザール・レヴィ追悼演奏会〜2台ピアノの競演
 ブゾーニ:モーツァルトによるデュエット・コンチェルタンテ
 シューマン:アンダンテと変奏曲 Op.46 (*)
 シャブリエ:3つのロマンティックなワルツ(#)
 サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲 Op.35 (+)
  高橋幸子、平尾はるな(P;無印) 野辺地勝久(P;*)
  山根美代子(P;#) 田中希代子(P;+) 安川加壽子(P;*/#/+)
 録音:1965年3月4日、イイノホール、ライヴ、モノラル|おそらく初出音源|ソース提供:安川加壽子ご遺族。フランスのピアニストで教育者、ラザール・レヴィが1964年9月に歿して半年後、その薫陶を受けた日本のピアニストたちが東京のイイノホールで追悼コンサートを催した。コンサートの前半はレヴィ作曲のピアノ曲を、後半は彼ゆかりの2台ピアノの名作を驚愕の豪華演奏家が披露している。安川加壽子はエンジニアを雇いコンサート全体を記録していた。今回はご遺族のご好意でその後半が初めて日の目をみる。安川加壽子を中心に田中希代子、野辺地勝久、山根美代子、平尾はるな、高橋幸子が4作品で競演。いずれも日本を代表するピアニストだが、2台ピアノの録音は非常に珍しく貴重。1台のピアノを連弾するのと異なり、練習にも公演にも同質のピアノを2台用意することは当時の日本で楽でなく、現在ほど実演の機会に恵まれない。そうした悪条件にもかかわらず、この6名のピアニストは驚くべき活気と、丁々発止に渡り合う演奏で2台ピアノ芸術の凄さと魅力を全開させている。まさに2台ピアノ演奏の理想形がこの時期の日本で実現していたことを示していたと伝説になったコンサートだった。田中希代子の鬼気迫る集中力、野辺地勝久の繊細極まりないロマンティシズム、平尾はるなと高橋幸子のはじけるエネルギー、山根美代子の華やかさを安川加壽子が端正に支え、少しの隙も無い見事な世界を作り上げた至宝的記録。2台ピアノの効果と魅力に目を開かせてくれるアルバム。
KKC-074/8
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(5CD)
\11000(税抜\10000)
岡村喬生〜日本クラウン全録音
 ■赤とんぼ/岡村喬生 日本の抒情を歌う
   赤とんぼ/砂山/あわて床屋/夏の思い出/われは海の子/ペチカ/朧月夜/あの町この町/月の沙漠/
   待ちぼうけ/浜千鳥/夏は来ぬ/いちじく/早春賦/七つの子/浜辺の歌/故郷/里の秋/
   みかんの花咲く丘/椰子の実/紅葉/夕焼小焼/冬景色/冬の夜/鞠と殿さま/ゆりかご
    [磯崎陽一(Vn) 福本とも子(Va) 永山利彦(Vc) 白石隆(Fl)
     安原理喜(Ob/イングリッシュHr) 池田和彦(Cl) 森田格(Fg)
     伊藤康英(P/編曲) 榊原栄(編曲)/録音:データ不詳〔1990年2月以前〕/旧CD品番: CRCC-1 ]
 ■荒城の月/岡村喬生 日本の抒情を歌う II
   荒城の月/ひぐらし/秋風の歌/悲しくなったときは/幌馬車/かごかき/浅間の馬子/
   かやの木山/平城山/出船/鉾をおさめて/城ケ島の雨/波浮の港/ゴキブリの歌/
   しぐれに寄する抒情/お六娘/丹沢/くちなし/落葉松/この道/黴/曼珠沙華/初恋/びわ
    [伊藤康英(P)/録音:1993年8月9日、15日、9月10日、 IMA ホール - 光が丘 IMA /旧品番: CRCC-14 ]
 ■シューベルト:歌曲集「冬の旅」 Op.89, D.911(全曲)
    [高橋悠治(P)/録音:1991年6月6日、18日、27日、9月10日、 IMA ホール - 光が丘 IMA /旧品番: CRCC-9 ]
 ■懐しき愛の歌
   ヴォルガの舟歌/オールド・ブラック・ジョー(フォスター)/魔王(シューベルト)/シューベルトのセレナーデ/
   プラター公園の春/帰れソレントへ/海に家を建てたい(ドニゼッティ)/遥かなるサンタルチア/
   懐しき愛の歌/さらば草原よ/シェナンドー/アイルランドの子守歌/ウィーン、わが夢の街/
   ブラームスの子守歌/黄昏の夢(リヒャルト・シュトラウス)/ステンカ・ラージン/
   トスティのセレナータ/嘆きのセレナータ(トセリ)/遥かに(トスティ)/最後の歌(トスティ)
    [プラハ・スピリット・クインテット + オーケストラ イジー・ライニシュ(編曲)/
     録音:1995年8月24-29日、 IMG マルティネック・スタジオ、プラハ、チェコ共和国/旧品番: CRCC-21 ]
 ■昭和を歌う
   有楽町で逢いましょう/誰もいない海/上を向いて歩こう/雪の降る街を/知床旅情/
   酒は涙か溜息か/北帰行/影を慕いて/洒落男/見上げてごらん夜の星を/与作/
   北国の春/青葉城恋唄/芭蕉布/死んだ男の残したものは/さとうきび畑
    [前田憲男(編曲)/録音:1999年3月-5月、 CRS 第1スタジオ/旧品番: CRCC-30 ]

 岡村喬生(B)
 録音:[/内]|原盤:日本クラウン。日本クラウンとキングインターナショナルのレコード会社間の垣根を越えたコラボ第2弾は、2021年1月6日に89歳の生涯を閉じた岡村喬生。イタリア歌劇団来日公演に唯一の日本人ソリストとして参加、日本を代表するバス歌手として活躍した。オペラ歌手としてのみならず、その豊かな声量と人目を引く容姿からテレビ番組の司会や役者としてのタレント活動、さらには文筆家としてもお馴染みで、昭和の時代にクラシック音楽を啓蒙した偉大な存在だった。彼はライヴ音源を好まなかったため活躍のわりにディスクは限られ、今日その美声に接する機会は残念ながら多くない。そのなかで日本クラウン制作の5枚のディスクは、岡村喬生の迫力ある歌唱と芸達者ぶりを示し、その魅力をあますところなく伝えると本人も認める名盤だった。現在入手困難なこの5枚をまとめた追悼企画。偉大なバス歌手であり、偉大なエンターテナーだった岡村喬生の永久愛蔵盤。
KKC-069/070
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(2CD)
\4620(税抜\4200)
ピアノ・コスモス〜現代日本ピアノ曲集 1960-69
 佐藤慶次郎:カリグラフィー(*)
 武満徹:コロナ
 篠原真:タンダンス
 入野義朗:2台のピアノのための音楽(#/+)
 三宅榛名:ピアノ・ソナタ第3番(#)
 松下真一:スペクトラ第2番(+)
 石井真木:ピアニストと打楽器奏者のためのピアノ曲(##)
 福島和夫:風の輪(#)
 高橋悠治:メタテーシス
 安達元彦:モノディア(**)
 神良聰夫:叙唱と詠唱現代音楽(+)
 野田暉行:3つの展開 Op.13 (**)
徳丸聡子(P;*)
高橋アキ(P;無印/##)
小林仁(P;#)
本荘玲子(P;+)
平尾はるな(P;**)
有賀誠門(Perc;##)
 録音:データ不明、ステレオ| LP リリース:1969年11月|初CDフォーマット化|原盤:日本クラウン。 日本クラウンが1969年11月にリリースした「ピアノ・コスモス」。1960年代に書かれた日本のピアノ曲を集めた画期的アルバムで、武満徹、高橋悠治、三宅榛名、石井眞木など12名の最新作を高橋アキ、本荘玲子、平尾はるならが演奏。武満徹の「コロナ」は図形楽譜のため演奏機会が非常に少なく貴重。この曲に協力したグラフィックデザイナーの杉浦康平がアルバム・ジャケットを担当したことでも話題となった。いわゆる典型的な現代音楽だが、これのみの音源作品も多く、再発売を待たれていた。加えて昨今、こうした音楽は以前より演奏、録音が少なくなっている傾向にあり、50年を経ていながら、全く色褪せることなく、かえって鮮烈な印象を与えてくれる。
KKC-068
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\2970(税抜\2700)
田中希代子〜ピアノリサイタル
 ベートーヴェン:エリーゼのために WoO.59 / パデレフスキ:メヌエット Op.14 No.1
 リスト:愛の夢第3番 / ショパン:前奏曲 Op.28 No.15「雨だれ」/幻想即興曲 Op.66
 ウェーバー:舞踏への勧誘 Op.65 / モーツァルト:トルコ行進曲
 メンデルスゾーン:紡ぎ歌 / ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
 シューベルト:即興曲 変イ長調 Op.90 No.4 / シューマン:トロイメライ Op.15 No.7
 ショパン:小犬のワルツ Op.64 No.1 / シューベルト:楽興の時第3番
  田中希代子(P)
 録音:1965年5月4日、イイノホール、セッション、ステレオ|初CDフォーマット化|原盤:日本クラウン。田中希代子は東芝へも同様の小品集(曲目も一部重なる)を録音、1990年代後半に山野楽器がCD化していたが、別の録音。田中希代子は1950年18歳で敗戦国の焦土から単身欧州に渡りパリ音楽院に入学、5年後日本人として初めてショパン・コンクール入賞という快挙を成し遂げ、ヨーロッパで華々しい活躍をみせながらも12年後には膠原病という不治の病で演奏生命を絶たれてしまった。彼女の遺された数少ない音源を探し求める人は今も後を絶たないが、なかでも日本クラウンが1965年5月に東京イイノホールでセッション録音した名曲集の音源は、正規にCD化されることなくまさに幻の音源となっていた。それが日本クラウンとキングインターナショナルのコラボで蘇った。ライヴでの鬼気迫る演奏も魅力だが、セッション録音では田中希代子の端正で気品あふれる面をたっぷり堪能出来る。さらにウェーバーの「舞踏への勧誘」やリストの「愛の夢」、シューマンの「トロイメライ」など、他に彼女の録音を聴くことのできない作品もあるのが嬉しい限り。愛弟子の菊池洋子が心打たれる「師の思い出」を当アルバムに寄せていて、それも注目。
KKC-2710
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\3300(税抜\3000)
外山雄三:自作自演集
 管弦楽のための「玄奥」(2015) [2016年5月10日]/沖縄民謡によるラプソディー(1964) [2019年8月31日]/
 バレエ音楽「お夏、清十郎」〜パ・ド・ドゥ(1975) [2019年11月21日]/前奏曲(2012/13) [2019年2月28日]/
 交響曲(世界初演)(2018) [2019年2月28日]/管弦楽のためのラプソディー(1960) [2019年8月31日]

 外山雄三指揮大阪so.
 録音:[内]、ザ・シンフォニー・ホール、ライヴ。2021年現在大阪so. ミュージック・アドヴァイザーを務める外山雄三。2021年5月10日に90歳の誕生日を迎える日本現役最長老指揮者で、ますます円熟の芸を聴かせてくれる。それをお祝いしたアルバム。日本で最もポピュラーな管弦楽曲「ラプソディー」の作曲者としても有名な彼は、ほかにも興味深い作品を数多く残している。その中から選りすぐりの6作品を、自身の指揮による大阪so. の最新録音で収録。「ラプソディー」は多くの指揮者がとりあげるが、やはり説得力の違いに感動させられる。2018年作「交響曲」の世界初演時の録音や、エキゾチックな沖縄民謡が巧みなオーケストレーションで描かれる「沖縄民謡によるラプソディー」などオーケストラの効果を知り尽くした職人芸光る世界を楽しめる。注目は1975年作曲ながら、その後スコアが行方不明となっていたバレエ音楽「お夏、清十郎」。「パ・ド・ドゥ」のみながら、邦楽素材の洋楽化が興味深く、独特な世界に引き込まれる。
KKC-4249/51
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(3CD)
\4950(税抜\4500)
フルトヴェングラー〜
  J.S.バッハ
:マタイ受難曲 BWV.244 〔省略15曲/一部省略9曲〕
 アントン・デルモータ(T;福音史家)
 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br;イエス)
 エリーザベト・グリュンマー(S;女中 I 、ピラトの妻) マルガ・ヘフゲン(A;女中 II )
 オットー・エーデルマン(B;ユダ、ペトロ、ピラト)
 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 VPO 、ウィーン・ジングアカデミー、ウィーン少年cho.
 アントン・ハイラー(Cemb) フランツ・シュッツ(Org) ヴィリ・ボスコフスキー(Vn)
 エマニュエル・ブラベック(Vc) ハンス・レズニチェク(Fl) ハンス・カメシュ(Ob)
 録音:1954年4月14日-17日、コンツェルトハウス大ホール、ウィーン、ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 K19C-9406/8 (1984年7月21日)|日本語帯・解説付|歌詞・対訳・省略箇所はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。 少年時代にこの曲を聴いたことが後の成長に本質的な影響を及ぼしたといわれるフルトヴェングラー。生前、多くの文献でこの曲への熱い思いや演奏論を書き記している。「神の子の苦しみ、キリストの救済史を自己の魂において深く体験し、最後の、最大の受難曲においてあの巨大な作品を創造することのできた人間、これがバッハなのだ。この大曲は、少なくとも第一音から最終音に至るまで作品に一貫するあの印象深く巨大な情念の統一性に関するかぎり、ロマン派時代の記念碑的作品であるヴァーグナーのトリスタンにのみ比せられるべきものであろう」(1948年、「音と言葉」フルトヴェングラー著・芦津丈夫邦訳・白水社刊より)「バッハは「客観的」に、つまり無表情に演奏すべきだという考え方がある。(中略)音楽文献全体の中で、バッハの受難曲以上に主観的で、個人的で、これほど完璧に感情のうちに溶けこんだ作品は存在しない。バッハはここでは、かつて存在した最大の「ロマン主義者」。これを確認することこそ、真に「客観性」を意味するといえよう。」(1939年、「フルトヴェングラーの手記」芦津丈夫・石井不二雄邦訳・白水社刊より)本ディスクは、フルトヴェングラーが亡くなる半年前、1954年復活祭週間の4月14〜17日に、ウィーン・コンツェルトハウス大ホールで、マタイ受難曲を演奏したときの記録。1979年イタリア・チェトラ社が初出音源LP(LO-508)を発売、84年に「フルトヴェングラー・エディション」シリーズで再発売(FE-34)。キングレコードでは音源の制作元ミラノのディスコスから、マスターテープの提供を受け、最初はGT-7048/50を(1979年7月21日), 再発盤はK19C-9406/8で発売(1984年7月21日)。今回使用のマスターテープ(2トラック、走行スピード38cm /秒)は再発にあたってディスコスでリマスターされた物。テープヒスやスクラッチノイズはなく、非常にききやすい音質!潤いのある自然な質感!圧倒的臨場感!これまでリリースされてきた他社盤を凌ぐ優秀音質といっても過言ではない。「「マタイ受難曲」は、天上で書かれ、フルトヴェングラーによって感動的に語られた作品。預言的な作品であり、劇的な要素に満ちている「マタイ受難曲」は、主題こそ普遍的なものだが、基本的にはゲルマン世界に属している。フルトヴェングラーの演奏には精神性が感じられるものの、ただの敬虔さだけでは終わっていない。この曲は温かい血も肉も存在する、人間の記録なのだ。」(「フルトヴェングラー グレート・レコーディングズ」ジョン・アードイン著 藤井留美訳 2000年音楽之友社刊より)VPOの雄弁な演奏とソリストの活躍には目を見張る。とりわけ、第10曲アルトのアリア「懺悔と後悔」と第12曲ソプラノのアリア「血塗られよ」におけるレズニチェク(Fl)、第26曲テノールのアリア「イエスの傍らで」でのカメシュ(Ob)、第47曲アルトのアリア「わが神よ、私を憐れんで」でのボスコフスキー(Vn) 第66曲バスのアリア「来たれ甘き十字架」におけるブラベック(Vc)など、各人の妙技には聴きほれてしまう。合唱団は豊かで力強い歌声を聞かせ、独唱者ではフィッシャー=ディースカウのイエスが、29歳のときの録音であるにもかかわらず、その後の録音歴の中でも屈指の出来映えを見せている。グリュンマー、ヘフゲン、デルモータも虚飾を排した歌声で聴く者の心に染み入って来る。(曲番号は旧全集の楽譜による番号)上演時間上の制約なのか(メンゲルベルク盤も同様)、曲全体の悲劇性、ドラマ性を高めるためのフルトヴェングラーの意図なのか、この演奏には15曲の省略、9曲の一部省略がある。ディスコス制作のこの音源は14日の演奏を主体に制作、一部の曲は他の日(15〜17日)の演奏に差しかえられていると思われる。95年に発売されたEMI盤(CD)には2曲(第65曲、第66曲=有名な「来たれ甘き十字架」)が入っていない。このDISCOS (CETRA)盤にはこの2曲も収録されているが、その反面、第64曲がカットされている。詳細は弊社HP (WEBサイト)に掲載している歌詞対訳をご覧頂きたい。省略箇所も明示している。
KKC-4252/3
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(2CD)
\3960(税抜\3600)
5/20発売
フルトヴェングラー〜グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」(全曲)
 フェードラ・バルビエーリ(Ms;オルフェオ)
 ヒルデ・ギューデン(S;エウリディーチェ) マグダ・ガボリー(S;アモーレ)
 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ミラノ・スカラ座o. &cho.
 録音:1951年4月13日、ミラノ・スカラ座、ライヴ、モノラル|音源提供: DISCOS, Milano |国内発売旧LP; セブンシーズ、 GT-7096/7 (1980年3月21日|オリジナルLPはチェトラ LO-19 )|日本語帯・解説付|歌詞・対訳はレーベルの WEB サイトに掲載(要・ブックレットに記載のパスワード)。 「オルフェオとエウリディーチェ」はオペラの改革者グルックが作曲したイタリア語歌唱の名作オペラ。「アルチェステ」「アウリスのイフィゲニア」の序曲を録音するなどグルックの音楽を重要視していたフルトヴェングラーは1951年4月に、ミラノ・スカラ座でこのオペラを取り上げた。7・11・13・15日の4日間上演され、13日の上演がRAI(イタリア国営放送)で放送。今回の音源はミラノ・ディスコス社が放送原盤から起こした物。このオペラには初演の際の「ウィーン版」をはじめとして、「精霊の踊り」などのバレエ曲や終幕での3重唱を追加してフランス語台本にした「パリ版」、ベルリオーズらの改訂による「パレタン版」、これらを調整し改訂したドゥエルフェル編の「ペーター版」などの版があるが、ここでは混合版、折衷版(主体はペーター版)で公演は行われている。フルトヴェングラーの指揮の特徴は、随所に発揮されている。第1幕葬式での合唱やバレエ「パントマイム」では荘重、厳粛な悲しみの表現。第2幕第1場での復讐の女神たち、妖霊たちの合唱や踊りでは、おどろおどろしい迫力!一転して第2場では楽園の世界、バレエ「精霊の踊り」ではなんとも素朴で美しく清純な表情をみせる。第3幕(終幕)ではバレエ「シャコンヌ」にたたみかけるような緊張感、抑制的ではあっても巨匠らしさをのぞかせる。歌手陣でひときわ輝いているのは、初日のシミオナートとのダブルキャストで、2日、目以降のオルフェオを歌ったイタリアの名ドラマティック・メッゾ、バルビエリ。有名な「エウリディーチェを失って」では豊かな声と表現力で圧巻の歌唱を披露している。アメリカの著名な音楽評論家ジョン・アードイン(1935-2001)は、ファン必読の名著で以下のように「魅力ある録音」と称賛している。「フルトヴェングラーがグルックの“静謐な明快さと高貴な華麗さ "に心惹かれ、グルック作品を古典様式の典型と考えていたことは、演奏会のプログラムからも明らか。晩年には「アルチェステ」「アウリスのイフィゲニア」の序曲がレパートリーに常時顔を出していたが、「オルフェオとエウリディーチェ」に関しては、このミラノ盤がマンハイム時代以来ひさびさの演奏だった。(中略)ミラノ・スカラ座の「オルフェオとエウリディーチェ」は、キャストに不安定な面があるにもかかわらず、魅力ある録音。フルトヴェングラーは威厳を保ちつつも柔軟に取り組んでおり、神話の根底にある人間性と犠牲的精神を充分にしみ通らせている。スカラ座o. の音は無傷とは言えないものの、ふくらみと暖かさがあり、指揮者の手によって一段上の透明さと表現力が引き出されている。この曲では、黄泉の国ハデスの暗く不気味な響きと、極楽エリュシオンにグルックが当てた光の動きが対比されねばならないが、フルトヴェングラーはその対比を見事に作り出した。全体を通して音楽は心地よく流れ、フルトヴェングラーのはっきり出るはずのテンポの揺らぎも、ここでは控えめで節度がある。オーケストラの演奏に当時の時代感覚を見いだすとすれば、それは総譜の根底に流れているとフルトヴェングラーが看破した、抑制感と美しさだろう。しかもここでは、古典的な端正さと、ロマン派的な率直さがうまく同居している。たとえば序曲は、グルックが指定したアレグロ・モルトというよりアレグロ・マエストーソであり、冒頭の<喪の合唱>も、引いては寄せる悲しみのため息のようだ。この演奏を聴いていると、グルックという作曲家は、バロック後期と、やがてベートーヴェンの登場によって再形成される世界にはさまれた過渡期の存在だったことがあらためて認識される。」(ジョン・アードイン著 藤井留美訳「フルトヴェングラー・グレート・レコーディングズ」音楽之友社刊、2000年)(市販)初出音源 LPとなった伊チェトラ盤(LO-19)。ミラノ、ディスコス社制作のこの音源をキングレコード(セブンシーズ・レーベル)は1980年に国内発売したが、CD化は未対応のまま。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm /秒)から、キング関口台スタジオで41年ぶりにディジタル・リマスタリング。初のCD化になる。51年録音ということで、鮮明度は十分とは言えないが、アナログ録音の質感をだいじにした音作りになっている。版の違いで筋を追うのを日本語解説と歌詞対訳でフォロー。歌詞対訳は弊社 HP(WEBサイト)に掲載する。ファンなら待望、必聴・必携!フルトヴェングラーの遺産として大いなる価値があるCDの復活といえるだろう。
KKC-4254
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(4CD)
\5500(税抜\5000)
5/20発売
超絶の至芸! 〜クナッパーツブッシュの遺産
 #収録内容詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください
 旧・ KICC-1252, KICC-1253, KICC-1254, KICC-1255 のセット化|原盤: Affetto (ITALY), Cavia (CANADA) 。ハンス・クナッパーツブッシュ(1888.3.12-1965年10月25)の怪物的・巨大な指揮ぶりは、日本でのブームの火付け役・宇野功芳の評論と相まって、人気を爆発させ、わが国に多大なファン層を作ってきた。2015年に宇野功芳の書き下ろし解説付きでキングレコードが発売したファン垂涎の名演4タイトルが、このたび4CD集成BOXとして、キングインターナショナルより復活する。しかも宇野氏の解説はそのまま。「ワーグナーを除いた全作品の中で、クナッパーツブッシュが最も得意にしていた交響曲、ブラームスの3番の『ベスト』50年BPO盤から、『命を賭けた遊び』と称された「バーデン娘」(55年バイエルン盤)まで、宇野氏のキャッチコピーがぴったりくるクナの超絶『名演』『怪演』を本4CDで存分にご堪能頂きたい。
 #2022年8月現在レーベル品切。



輸入マイナー・レーベル






映像新譜




RUBICON CLASSICS (英) 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

 長年ワーナー・クラシックスとドイツ・グラモフォンで要職を務め、2009年以降 2017年現在 ONYX CLASSICS のエグゼクティヴ・プロデューサーも務めるマシュー・コスグローヴ氏が設立、2017年1月からリリースを開始したイギリスのレーベル。第一線で活躍する世界的アーティストたちの演奏を発売する ONYX に対し、 Rubicon は才能を持ち次代を担うべき若きアーティストたちの「クリエイティヴ・ホーム」となるべく立ち上げられたという。
 #2021年4月下旬以降発売予定。旧譜はこちらから
プーランク&フランク:チェロ・ソナタ集
 プーランク:チェロ・ソナタ Op.143 / デュティユー:ザッハーの名による3つのストロフ
 フランク:チェロ・ソナタ イ長調 M 8 (原曲:ヴァイオリン・ソナタ)

 ミヒャエル・ペトロフ(Vc) エルデム・ミシルリオグル(P)
 キアロスクーロ・クァルテットのヴァイオリニスト、パブロ・エルマン・ベネディが参加するピアノ三重奏団「トリオ・イシムシズ」のメンバーとしてRubicon(ルビコン)から2つのアルバムをリリースしてきたブルガリア出身のチェリスト、ミヒャエル・ペトロフによるソロ・デビュー・アルバム。2015/16シーズンのECHO Rising Starに選ばれ、アムステルダム・コンセルトヘボウ、パリのシテ・ド・ラ・ミュージック、ウィーン楽友協会、ブダペスト芸術宮殿、フィルハーモニー、ケルンなどヨーロッパの主要なコンサートホールで演奏し、中国とアルゼンチンをツアーしてきたミヒャエル・ペトロフが贈るのは、フランクからデュティユーまで、約1世紀にわたる魅力的なプログラム。イザイの結婚式のプレゼントとして作曲されたフランクの傑作「ヴァイオリン・ソナタ」の「チェロとピアノ版」、パウル・ザッハーの誕生日祝いに書かれたデュティユーの「3つのストロフ」、ピエール・フルニエに捧げられたプーランクのチェロ・ソナタを、同じくトリオ・イシムシズのメンバーであるトルコ系イギリス人ピアニスト、エルデム・ミシルリオグルとの親密なデュオで悠々と描く。
ラフマニノフ
 ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調/
 10の前奏曲 Op.23 より Nos.4-6 /
 6つの楽興の時 Op.16
ソニア・バッハ(P)
 イギリス室内o. との共演、弾き振りでのバッハ協奏曲集でデビューしたソニア・バッハは、イタリアでラザール・ベルマン、スペインでアリシア・デ・ラローチャにピアノを学び、現在はスタインウェイ・アーティストとして活躍中の女流ピアニスト。オイゲン・ダルベール国際音楽コンクールでの第1位&大賞受賞や、第12回ヴィオッティ=ヴァルセージア国際音楽コンクールでの特別賞受賞など順調にキャリアを重ねてきた。バッハ(RCD-1006)、ショパン(RCD-1042)に続くサード・アルバムは、ラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番に、若きヴィルトゥオージティが発揮された「楽興の時」、そして10の前奏曲 Op.23からの3曲を収録した、ラフマニノフ・アルバム。「表情豊かな正確性と完璧なテクニック... クリーンで宝石のようなトーン」(英BBCミュージック・マガジン)と称賛された、エレガントにきらめくスタインウェイの音色でラフマニノフを彩る。

SIGNUM CLASSICS (英) 〔5月新譜〕 1枚あたり¥2750(税抜¥2500)

 #2021年4月下旬以降発売予定。旧譜はこちらから
ジェレ・ハンコック(1934-2012):合唱作品集
 子羊への歌/ユビラーテ・デオ/聖なる幼子(インファント・ホーリー、インファント・ローリー)/トゥ・サーヴ/
 聖トーマス・サーヴィス/オルガンのためのエア/復活祭のミサ/ The Lord Will Surely Come /ジャッジ・エターナル/
 キリスト・イエスにあって一つ/あなたのすまいはいかに麗しいことだろう/ Come Ye Lofty, Come Ye Lowly /
 神の賜物を再び燃えたたせなさい/詩篇第8篇/祈り、働け/「祈り、働け」による変奏曲/ディープ・リヴァー

 ジェレミー・フィルセル(Org)指揮
 ニューヨーク五番街・聖トーマス男声cho.&少年合唱団、聖トーマス・ブラス
 録音:2020年2月、聖トーマス教会、ニューヨーク、 US 。アメリカの聖公会合唱の伝統における主要団体、ニューヨーク五番街・聖トーマス男声cho. &少年合唱団が、元合唱団長でオルガニストのジェレ・ハンコック(1934-2012)に敬意を表し捧げたトリビュート・アルバム。合唱関係者にとって父親のような存在であったハンコックは、その30年以上に渡るキャリアの中で、数多くの合唱曲やオルガン曲を生み出した。その多くは彼の友人や同僚のために作曲されている。演奏は、現オルガニストで音楽監督のジェレミー・フィルセル(オルガニストとしてもピアニストとしても活躍する数少ないヴィルトゥオーゾとして知られている)が指揮し、聖トーマス・ブラスが伴奏する(曲によってはアソシエイト・オルガニストのベンジャミン・シーンとアシスタント・オルガニストのニコラス・クアルドクスがオルガンを担当している)。

AD VITAM (仏) 1枚あたり¥3300(税抜¥3000)

 旧譜はこちらから
AV-210215
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(3CD)
2CD価格
サン=サーンス:弦楽とピアノのための二重奏曲集
 チェロ・ソナタ(vc) 〔第1番 ハ短調 Op.32 /第2番 ヘ長調 Op.123 /第3番 ニ長調(未完)〕/
 ロマンス Op.36 (vc) /アレグロ・アパッショナート Op.43 (vc) /白鳥 (vc) /ガヴォット Op.16 No.3 (vc) /
 ロマンス Op.51 (vc) /サッフォー風の歌 Op.91 (vc) /組曲 Op.16 (vc) /祈り Op.158 (vc) /
 ヴァイオリン・ソナタ〔第1番 ニ短調 Op.75 (vn1) /第2番 変ホ長調 Op.102 (vn3) 〕/子守歌 Op.38 (vn3) /
 2つのエレジー (vn2) 〔第1番 Op.143 /第2番 Op.160 〕/サラバンドとリゴドン Op.93 (vn2) /
 トリプティク Op.136 (vn2) /瞑想曲 (vn2) /振り子時計のエア (vn2) /ノアの洪水〜前奏曲(vn3)

 ポリーヌ・バルティソル(Vc;vc) 田中綾子(Vn;vn1)
 セバスティアン・シュレル(Vn;vn2) ピエール・フシェヌレ(Vn;vn3)
 ローラン・ヴァグシャル(P) アンサンブル・ル・デリージュ
 録音:2019年10月、2020年7日、クロード・ドビュッシー音楽院講堂、パリ。2021年はサン=サーンスの歿後100年にあたる。彼は多作家だったがポピュラーな作品はわりと限られていて、聴く機会の少ないものもあった。このBoxは弦(ヴァイオリンかチェロ)とピアノのための二重奏曲を3枚に集めた好企画。サン=サーンスはピアノの名手だったこともあり、どの曲もピアノ・パートが効果的ながら難しく書かれている。当企画ではすべてのピアノ・パートをローラン・ヴァグシャルが担当。ヴァグシャルは1972年リヨン生まれ。レパートリーは広く、ゴドフスキの編曲やワインベルクのヴァイオリン・ソナタの伴奏まで手掛けていますが、やはりフランス物に特別の愛着と巧さを示している。彼は室内楽にも熱心で、数多くのディスクをリリースしているが、2010年にサン=サーンスの管楽器を含む作品全集で注目された。今回は弦楽器とのデュオに集中、有名作はもとより、近年出版されたチェロ・ソナタ第3番ももれなく収録。弦楽器も、フランス国立放送フィル副コンサートマスターの田中綾子を含む実力派揃い。いずれも正確なテクニックに驚かされるが、それ以上にサン=サーンスの音楽の魅力である洗練と爽やかさが鮮烈。ぜひとも持っていたくなる逸品。

CONTINUO CLASSICS (仏) 1CDあたり¥3080(税抜¥2800)

 2013年に立ち上げられたフランスのレーベル。室内楽を中心としたレパートリー。イタリアの CONTINUO RECORDS とは無関係。
 旧譜はこちらから
ドミニク・プローブスト(1954-):管弦楽作品集
 管弦楽のための「群雲」序曲(2014) [エン・シャオ指揮スロヴェニア放送so.]/
 ロック・ミュージックのトリオと大編成の管弦楽のための「世界の期限」(2006)
  [マット・ザ・ファックス・トリオ ポール・ポリヴニック指揮リール国立o.]/
 ヴァイオリンと管弦楽のための「同じ波長で」(1999)
  [ディディエ・ロックウッド(ジャズVn) パスカル・ロフェ指揮フランス放送po.]/
 管弦楽のための「ヴェルサイユの1日」(1991) [バンジャマン・レヴィ指揮カンヌo.]/
 *ボーナス・オーディオ
   シャルル・ボードレール詩:恋人たちの死[ジゼル・カザドゥシュ、リュシアン・パスカル(朗読)]/
 *ボーナス・ヴィデオ( Quiktime Player で再生可能)
   ドミニク・プローブスト:ソプラノと弦楽四重奏のための「恋人たちの死」(2014)
    [タチアナ・プローブスト(S) エルメスSQ ]
 ドミニク・プローブストはフランス現代作曲家。デュティユー門下ながら、作風はフランス音楽のいかなる系譜にも属さず、前衛的でありながらジャズやロックの世界にも足を踏み入れている。このアルバムは1991年から2014年までの作品を収めており、その壮大な音楽をご堪能頂ける。ボーナス・トラックには1980年にドミニク・プローブストがシャルル・ボードレールの詩を用いて作曲することを夢見ていたころに、プローブストの両親で偉大な俳優だったジゼル・カザドゥシュ(1914-2017)、リュシアン・パスカル(1906-2006)が朗読した貴重音源も収録している。日本語解説付。

HANSSLER 1枚あたり¥3080(税抜¥2800)

  19037 と 19070 は、当店のミスにより未案内となっていた旧譜(現地発売:2020年1月)。旧譜はこちらから
シューベルト(1797-1828):
 連作歌曲集「冬の旅」 Op.89, D.911 (1827)
ベンヤミン・ブルンス(T)
カローラ・タイル(P)
 録音:2020年、ドイツ。2016年にバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)と「マタイ受難曲」で初共演、また2019年にBCJの「マタイ受難曲」の新録音(BISSA-2500)でもエヴァンゲリスト役を務め話題を集めている名唱ベンヤミン・ブルンス。ヘンスラー・レーベルからリリースした「詩人の恋」(HC-18025)でも聴き手の心をとらえる素晴らしい歌唱を披露してくれた。期待の高まる当アルバムではブルンスが得意とするシューベルトの最高傑作「冬の旅」。故郷のハノーファーの少年合唱団のアルトのソリストとしてキャリアを開始したブルンスはハンブルク音楽演劇大学にてレナーテ・ベーレに師事。在学中にブレーメン歌劇場の所属歌手となり注目を集め、その後ケルン歌劇場とも同様の契約をしている。バッハ、ヘンデル、ハイドン、モーツァルト、メンデルスゾーン、シューベルトを得意とし、ソリストとして幅広い演奏活動を展開している。共演のカローラ・タイルはソプラノのシルヴィア・ヴァイス、テノールのスコット・ウィアーなどと録音もしているピアニストでリートの伴奏に定評がある。ブルンスとは「詩人の恋」でも共演しており、絶大なる信頼を寄せている。この二人が思いを込めて録音した「冬の旅」、大注目。
ハンガリアン・メロディ
 ブラームス:ハンガリー舞曲第14番(テオドール・キルヒナー編曲)/
       ハンガリーの歌の主題による変奏曲 Op.21 No.2 /
       変奏曲 ニ短調(作曲者編曲|原曲:弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 Op.18 〜第2楽章)/
       ジプシーの歌 Op.103 (テオドール・キルヒナー編曲)
 リスト:ハンガリー狂詩曲集 S.244 より〔第17番 ニ短調/第18番 嬰ハ短調/第19番 ニ短調〕
 シューベルト:ハンガリー風のメロディ ロ短調 D.817

 ソフィア・ギュルバダモーワ(P)
 録音:2017年4月18日-19日、サンクトペテルブルク。ロシアのピアニスト、ソフィア・ギュルバダモーワ。これまでドホナーニのピアノ作品を録音するなどハンガリーに魅せられたピアニストとして知られている。当アルバム「ハンガリアン・メロディ」ではブラームス、リスト、シューベルトがハンガリー民謡をもとに作曲された作品を収録した。3人の偉大な作曲家がそれぞれのカラーを示した珠玉のこれらの名曲をギュルバダモーワが情熱的に奏でる。
ベートーヴェン
 「エロイカ」の主題による15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 Op.35 /自作の主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80 /
 自作の主題による6つのやさしい変奏曲 ト長調 WoO.77 /ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111

 フローリアン・ファイルマイア(P)
 録音:2018年、ドイツ。1989年生まれのフローリアン・ファイルマイア。弟のクラリネット奏者ベンヤミンとの共演でも活躍する期待のピアニスト。満を持してのベートーヴェン・イヤーに捧げるアルバム。しなやかかつ、ふくよかな音色が魅力のファイルマイアが構築力と豊かな音楽性が求められるベートーヴェンの傑作に挑む。
私の2020年
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第30番 ホ長調 Op.109 /第32番 ハ短調 Op.111 〕
 J.S.バッハ/フェインベルク編曲:トリオ・ソナタ第5番 ハ長調 BWV.529 〜第2楽章 ラルゴ
 J.S.バッハ/リパッティ編曲:カンタータ「楽しき狩こそわが悦び」 BWV.208 〜羊は安らかに草をはみ
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 第1楽章〜カデンツァ+終結部(カデンツァ:ベートーヴェン)/
         エリーゼのために WoO.59

 ハイオウ・チャン〔張海鴎〕(P|使用楽器:ベヒシュタイン D 282
 録音:2020年10月15日-16日、トーンスタジオ、エールベルク教会、ベルリン。中国の貴公子ハイオウ・チャン。これまでヘンスラー・レーベルよりリスト、モーツァルトなどをリリースしヨーロッパを中心に高い評価を得てきた。チャンは北京中央音楽学院に学び、2002年からはドイツ国立ハノーファー音楽演劇メディア大学でベルント・ゲツケに就いて研鑽を積んだ。キエフで行われたウラジーミル・ホロヴィッツ国際ピアノコンクールで銀メダル、中国国立ピアノデュオ・コンクール金メダルなど輝かしい受賞歴を誇る。ピアニストしてのキャリアはもちろんのこと、現在は1976年創業のイタリア・ナポリのメンズ・ファッション・ブランド「Sartoria Dalcuore」のアンバサダーに演奏家として初めて就任、多方面からの注目を集めている。そのチャンが2020年に収録したアルバム「私の2020年」をリリース。収録内容は同年に生誕250周年を迎えたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番&第32番を主軸に、やはり同年に生誕335周年、歿後270周年を迎えたJ.S.バッハの編曲作品。新型コロナウィルス感染拡大により、生活が一変してしまった2020年。チャンもまた様々な思いを持ちながら自問自答の日々が続いた。その中で今だからこそ聴衆に届けたいと思いから当アルバムを制作した。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番は今から20年前、チャンが初めて耳にしたとき「人生の浮き沈みに関わらず、常に私に寄り添う音楽」と確信した大切な作品。またピアノ・ソナタ第32番は「儚く崇高な色彩に包まれた特別な世界」と語る。バッハもまたチャンの人生に欠かせない作曲家。ここに収録したフェインベルク編の「ラルゴ」、リパッティ編の「羊は安らかに草をはみ」はチャンが愛奏する小品。ボーナスにはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番のカデンツァ、そして「エリーゼのために」で締めくくる。この時代だからこそうまれたチャンの思いが詰まったアルバムが完成した。
イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27
 〔第1番 ト短調「ヨーゼフ・シゲティ」/第2番 イ短調「ジャック・ティボー」/
  第3番 ニ短調「ジョルジェ・エネスク」/第4番 ホ短調「フリッツ・クライスラー」/
  第5番 ト長調「マテュー・クリックボーム」/第6番 ホ長調「マヌエル・キロガ」〕

 マクシム・ブリリンスキー(Vn)
録音:2018年12月27日-28日、2019年1月2日-3日、聖ヤコブ教会、ハイリゲンシュタット、ウィーン。マクシム(マキシム)・ブリリンスキーが2021年に歿後90年を迎えたイザイ(1858-1931)の無伴奏ソナタを録音した。1985年ウクライナのリヴィフに生まれたブリリンスキーはウィーン音楽院、パリ音楽院で研鑽を積み、2004年に開かれた第2回仙台国際音楽コンクールで第2位を受賞、世界の名だたるコンクール入賞歴を誇る。2008年、23歳でウィーン国立歌劇場o. に入団。その後2011年、26歳で名門VPO管弦楽団に入団し、現在同団の第1ヴァイオリン首席奏者を務めている。ブリリンスキーといえば超絶技巧の持ち主として知られ、デビュー盤はSONY Classicalからリリースされたパガニーニの24のカプリスだった。注目の第2作はイザイの無伴奏に挑んだ。6曲からなるイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータを強く意識して書かれているものの、各曲が名ヴァイオリニストやイザイの高弟に捧げられており、それぞれ強い個性を示した作品で、近年名手の必須レパートリーに数えられる。ブリリンスキーは技巧派ながら情感豊かな演奏が魅力。ガブリエル・レムベック1862年製作の銘器でこの名曲を演奏している。
バロック・リュートとマンドリンのための二重奏曲集
 バロン:二重奏曲 ト長調/協奏曲 ニ短調(2曲) / デュラン:二重奏曲 ト短調
 ハーゲン:二重奏曲 ハ短調/ソナタ ト長調 / ブローム:協奏曲 ハ長調 / ヴァイス:ソナタ ト短調〜チャコーナ

 シュナイダーマン=ヤマヤ・デュオ
  [ジョン・シュナイダーマン(バロック・リュート) 山谷英己(マンドリン)]
 シュナイダーマン=ヤマヤ・デュオがバロック・リュートとマンドリンのための二重奏曲を録音。エルンスト・ゴットリープ・バロン(1696-1760)、ポール・シャルル・デュラン(18th c. )、ベルンハルト・ヨアヒム・ハーゲン(1720-1787)、ブローム(18th c. )、ヴァイス(1687-1750)の作品を収録。格調高いバロック・リュートとマンドリンの二重奏をお楽しみ頂ける。東京に生まれアメリカで育った山谷英己はリュート、マンドリン、ギター奏者。近年はジョン・シュナイダーマンとのデュオでの活動も多く「ギター・デュオのためベートーヴェン」(HC-17029)などの録音でも知られ、非常に息の合ったアンサンブルで定評がある。

EURO ARTS DVD/Blu−ray /CD 特記以外 
 価格帯E3:¥4400(税抜¥4000) / 価格帯E4:¥5500(税抜¥5000) / 価格帯J:¥37400(税抜¥34000)

 #2021年4月下旬以降発売予定。旧譜はこちらから
20-97098
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(2DVD)
価格帯:E4
バーンスタイン& IPO, BSO 〜ブラームス:交響曲全集
 〔第1番 ハ短調 Op.68 (*) /第2番 ニ長調 Op.73 (#) /第3番 ヘ長調 Op.90 (*) /第4番 ホ短調 Op.98 (#) 〕

 レナード・バーンスタイン指揮(*/#) イスラエルpo.(*)、ボストンso.(#)
 収録:1972年8月、タングルウッド(#) /1973年8月1日-3日、大ホール、イェルサレム(*)、すべてライヴ|監督:ハンフリー・バートン(*)、ロバート・イングランダー(#) | 4:3 | NTSC | PCM Stereo, DD 5.1, DTS 5.1 |リージョン: All | 180分|字幕(ボーナス:代理店アナウンスに内容記載無し):英独仏西。 レナード・バーンスタインによるブラームス交響曲全4曲の映像集。ひとつは、1972年タングルウッド音楽祭におけるブラームス第2、4番のライヴ。バーンスタインはこの時の演奏をこのように振り返っている。「タングルウッドに戻るたびにいつも、私はなつかしい気持ちで満たされる、でも、1972年のこの夏は、こよなく愛したブラームスのシンフォニーを振っていたクーセヴィツキーのことがとりわけ鮮明な思い出となっている」(レナード・バーンスタイン/1972年)。1940年に若き日のバーンスタインはクーセヴィツキーのもと、ここタングルウッド音楽祭から指揮者としての第一歩を踏み出した。また、かれは当ライヴより2年後の1974年には、クーセヴィツキー生誕100周年記念コンサートをタングルウッドでボストンso. を指揮している。こうした背景も絡んでのことだろうか。第2番のフィナーレに、第4番でのパッサカリアと、ここでのレニーは憑かれたように燃えに燃えまくっている。やはりライヴによるVPOとの全集(1981、1982年)もそうだったが、バーンスタインのたいへん情熱的なアプローチとブラームスとの相性の良さを当ライヴにより再認識されることだろう。もうひとつは、タングルウッドの翌年バーンスタインと親しい関係にあったイスラエル・フィルとの第1、3番。躍動感みなぎるエネルギッシュな演奏。


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