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SWR MUSIC

価格帯記載無し:1枚あたり¥3300(税抜¥3000)



 2000年、ドイツの名門 HÄNSSLER CLASSIC と南西ドイツ放送(SWR)との合弁事業として "Faszination Musik" というシリーズ名でリリースを開始、その後 "SWR Music" という名称に変更された後、2015年に NAXOS ドイツが買収したレーベル。
 なお、当レーベルは2010年頃から海外で CD-R 製版&オンデマンド製作盤が流通しており、さらに2022年からは旧譜の CD-R 化も開始されました。当店と代理店で把握したのものは下記に追記していきますが、プレス盤を指定してのご注文はお受け出来ません
 また、数字で始まる品番のアイテムは2015年以前のリリースで、初期のアイテムから廃盤が増えています。
ヴォルフガンク・リーム(1952-):管弦楽作品集 Vol.7
 他の2つの楽章 [Two Other Movements] (2004) (*) /
 出発 [Abkehr] (1985) (#) /
 管弦楽のための「影の小品 [Schattenstück] 」(1982-1984)
 ロジャー・ノリントン指揮(*) クリスティアン・アルミンク指揮(*以外)
 SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2009年11月4日-6日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ドイツ初演時(*) /2006年12月4日-7日(*以外)。(*/#)は世界初録音。
ニコライ・カプースチン(1937-):チェロ作品集
 二重奏曲 Op.99 /チェロ・ソナタ第2番 Op.84 /ニアリー・ワルツ Op.98 /エレジー Op.96 /ブルレスク Op.97 /
 8つの演奏会用練習曲 Op.40 (チェロとヴィブラフォン版)〔第3番「トッカティーナ」/第5番「冗談」〕/
 チェロ協奏曲第2番 Op.103 / ベニャミン・ニュス(1989-):クリスティーネ・ラウ、カプースチンへのオマージュ

  クリスティーネ・ラウ(Vc) ベニャミン・ニュス(P)
 録音:2015年1月19日-22日、 SWR スタジオ、カイザースラウテルン、ドイツ。
バルトークヴァイオリンとピアノのための作品集
 ラプソディ〔第1番 Sz.86, BB 94 (1928) /第2番 Sz.89, BB 96 (1928/45) 〕/
 ヴァイオリン・ソナタ
  〔第1番 Op.21, Sz.75, BB 84 (1921) /第2番 Sz.76, BB 85 (1922) /ホ短調 BB 28 (1903) 〕/
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz.117, BB 124 (1944) /ピアノ・ソナタ Sz.80, BB 88 (1926) /
 ルーマニア民謡曲集 Sz.56, BB 68(ゾルターン・セーケイ編曲)/アンダンテ イ長調(1902)

  ターニャ・ベッカー=ベンダー(Vn) ペーテル・ナジ(P)
 録音:2013年10月21日-24日、12月16日-19日、SWR室内楽スタジオ、シュトゥットガルト。
ラヴェル:管弦楽作品集 Vol.3
 バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲/
 高雅で感傷的なワルツ
ステファヌ・ドヌーヴ指揮
シュトゥットガルト放送so.
イヴリー・ギトリス〜〜協奏曲とリサイタル
 パガニーニ(1872-1840):ヴァイオリン協奏曲第2番 ロ短調 Op.2
  [スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ指揮シュトゥットガルト放送so./1972年]
 ヒンデミット(1895-1963):ヴァイオリン協奏曲(1939)
 ハウベンシュトック=ラマティ(1949-1994):ゼクエンツェス
  [ハンス・ロスバウト指揮バーデン・バーデン南西ドイツ放送so./1962年]
 バルトーク(1881-1945):ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112
  [ヴォルフガンク・レンネルト指揮マンハイム国立劇場o./1985年録音]
 ブラームス(1833-1897):ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.108
 ドビュッシー(1862-1918):ヴァイオリン・ソナタ ト短調
 サン=サーンス(1835-1921):序奏とロンド・カプリツィオーソ Op.28
 ブロッホ(1880-1959):ニーグン/インプロヴィゼーション
 ヴィエニャフスキ(1835-1880):ポロネーズ ニ長調 Op.4
  [ダリア・オヴォラ(P)/1986年]
 イヴリー・ギトリス(Vn)
 録音:[/内]。おそらく初出音源。
アリシア・デ・ラローチャ〜協奏曲集
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K.482 (*)
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37 (#)
  アリシア・デ・ラローチャ(P) ガルシア・ナバロ指揮シュトゥットガルト放送so.(*)
  エルネスト・ブール指揮バーデン・バーデン南西ドイツ放送so.(#)
 録音:1986年1月(*) /1977年1月(#) 。おそらく初出音源。
SWR-19007CD
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(6CD)
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パイネマン、ヤニグロ、デムスとの共演を含む、ほとんどが初出〜
 ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.1, 1967-2010

 J.S.バッハ:
  前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 BWV.849 [ミヒャエル・ギーレン(P)/2002年6月18日]HRS/
  カンタータ「いまや、われらの神の救いと力と」BWV 50 より [1997年12月12日]BRC/KHF/L
 モーツァルト:
  交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」K.385[1969年2月3日]SB /2つのメヌエット K.463 /
  行進曲 ニ長調「ハフナー」 K.249 /3つのドイツ舞曲 K.605 /田園舞曲「ご婦人の勝利」K.607 /
  交響曲第30番 ニ長調 K.202 [1975年11月25日-26日]BB/HRS /
  6つのドイツ舞曲 K.509[2013年2月6日]BB/KHF /魔笛 K.620 序曲[1968年5月4日]SB /
  コジ・ファン・トゥッテ K.588 序曲[1969年2月7日]SB /
  劇音楽「エジプト王タモス」K.345[エッダ・モーザー(S) ユリア・ハマリ(A)
     ヴェルナー・ホルヴェーク(T) バリー・マクダニエル(B)
     シュトゥットガルト州立歌劇場cho.、他/1973年2月12日]SG/LHS/L /
  交響曲第36番 ニ長調 K.425「リンツ」(#) [1989年6月21日]BB/HRS
 ハイドン:交響曲集〔第95番 ハ短調 HobI: 95 [1969年2月6日]SB /
           第99番 変ホ長調 HobI: 99 (#)[1988年6月13日-14日]BB/HRS /
           第104番 ニ長調 HobI: 104 (#) [1987年11月25日-26日]BB/HRS
 ベートーヴェン:
  序曲「コリオラン」 Op.62 [1969年5月17日]SB /「レオノーレ」序曲
   〔第1番 Op.138 [1973年1月23日]SB /第2番 Op.72 [1989年4月8日]BB/BASFL /
    第3番 Op.72a [1998年4月16日]BB/FK 〕/
  ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲 ハ長調 Op.56[エディト・パイネマン(Vn)
   アントニオ・ヤニグロ(Vc) イェルク・デムス(P)
/1969年5月22日]SB
 シューベルト:
  「ロザムンデ」より〔序曲[1967年10月30日]SB /バレエ音楽 ト長調[1968年2月6日]SB /
            第3幕間奏曲[1996年4月27日]BB/RFH/L〕/
  アンダンテ ロ短調 D.936a No.2 (#) [1998年9月5日]BB/KHF /
  弦楽四重奏曲 ニ短調 D.810「死と乙女」(マーラー編曲/ギーレン補編曲/管弦楽版)[1998年9月5日]BB/KHB/L /
  オッフェルトリウム「声をはりあげよ」 変ロ長調 D.963 (#)[トーマス・モーザー(T)
   ジビッラ・ルーベンス(S) スロヴァキア・フィルハーモニーcho./1988年6月28日]BB/SM/L /
  ミサ曲第5番 変イ長調 D.678 (#)[インゲボルク・ダンツ(A) ドミニク・ヴォルティク(Br)
   SWR シュトゥットガルト・ヴォーカル・アンサンブル/2010年12月6日]BB/KHF/L

 ミヒャエル・ギーレン指揮(1曲目〔ピアノ演奏〕を除く)
 バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.BB、ベルリン放送cho.BRC
 ザールブリュッケン放送so.SB、シュトゥットガルト放送so.SG
 録音:[内]、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデンHRS /コンツェルトハウス、フライブルクKHF /ザールブリュッケンSB /リーダーハレ、シュトゥットガルトLHS / Feierabendhaus der BASF, ルートヴィヒスハーフェンBASFL /ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドンRFH /クアハウス、バーデン=バーデンKHB /シュヴァルツァッハ修道院、ミュンスターSM、 ライヴL 。(#)を除き初出音源。ギーレン生誕90年記念製作。
ドヴォルジャーク:交響曲全集 Vol.3〔第3番 変ホ長調 Op.10 /第4番 ニ短調 Op.13 〕
 カレル・マーク・チチョン指揮ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
 録音:2015年3月16日-19日、2015年6月1日-3日、5日。
キャシー・バーベリアン SWR 録音 1978〜世界の民謡集
 バルトーク:10のハンガリー民謡第1集 Sz.33, BB.42 より Nos.6、9
 コープランド:アメリカの古い歌第1集〜第5曲「私は猫を買って来た」
 イギリス民謡:少女は何につかうのか(家を守るためにイヌを飼う) / フィンランド民謡:かわいい恋人
 クロアチア民謡:美しいユーロ / ブルガリア民謡:ディ=リ=ド / アメリカ民謡:オー、ノー、ジョン
 アーロン・レベデフ(1873-1960):ルーマニア、ルーマニア / ロシア民謡:2つのギター
 スイス民謡:ルツェルンへの道 / オブラドルス(1897-1945):エル・ビト / ハイドン:一晩中 Hob.HXXXI: B9
 ベートーヴェン:23の各国の歌 WoO.158a 〜第8番「元気を出せ、カティーナ」 / 中国民謡:山の花
 ブルガリア民謡:ケリーさんの初恋 / ヴィラ=ロボス:カレイロの歌/:望み
 チェイジュス(1910-1985):古きエルサレム / ラヴェル:2つのヘブライの歌〜第2番「永遠の謎」
 シマノフスキ(1882-1937):クルピエ地方の歌 Op.58 〜第1番 Lecioly zorazie / アレムシャフ:わが歌

  キャシー・バーベリアン(Ms) ハロルド・レスター(P)
 録音:1978年6月8日-9日、 SWR 室内楽スタジオ、バーデン=ヴュルテンベルク、ドイツ。おそらく初出音源。
Volkslieder 2.0
 ラルフ・シュミット:ペール・ギュント(グリーグの同名作に基づく)
  〔 no(r)way no why (花嫁の略奪による)/ toast på coast (朝のすがすがしさによる)/
     verleiht flügel (アラビアの踊り&アニトラの踊りによる)/ solveigssong (ソルヴェイグの歌による)〕/
            Celebrating Beauty in Slow Motion
 民謡集/ヘルゲ・ズンデ編曲:子守歌/木の上で/もし僕が小鳥だったら/ローレライ

 モーテン・シュミット・イェンセン指揮シュトゥットガルト SWR ヴォーカル・アンサンブル、SWR ビックバンド
 録音:2014年1月20日-23日、6月23日-27日、7月14日-18日、シュトゥットガルト、ドイツ。
プライ&ドイチュ 1987 〜
 シューベルト
:歌曲集「冬の旅」 D.911
ヘルマン・プライ(Br)
ヘルムート・ドイチュ(P)
 録音:1987年5月17日、ロココ劇場、シュヴェツィンゲン城、ライヴ。おそらく初出音源。
シューリヒト&ハスキル〜モーツァルト:ピアノ協奏曲
 〔第9番 変ホ長調 K.271「ジュノーム」(*)/
  第19番 ヘ長調 K.459 (#) 〕
クララ・ハスキル(P)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1952年5月23日、ヴァルトハイム、シュトゥットガルト=デゲルロッホ(*) /1956年7月4日、バロック=テアーター、ルートヴィヒスブルク城、ライヴ(#)、共にモノラル。 旧品番: 93-079, 93-153LP 期に (?) フランス・ディスク大賞を受賞した名盤で、特に(#)は彼女の同曲中ベストと思われる高揚感を持つ。第3楽章のカデンツァ中間部で思い切り弾き間違ってあわてて弾き直す等、ライヴならではの傷もないわけではないが、それでも全体の流れを止めないのはさすが。彼女のファンならその弾き直し方のセンスにも惹かれるのではないだろうか。この生命力溢れる演奏はそのような欠点を補って余りある。(*)もライヴではないものの、燃焼度は PHILIPS へのスタジオ録音等、彼女の他演を越える。もちろん両曲とも、ハスキルにぴったり合わせた上に、演奏をダイナミックに盛り立て伴奏の妙技を披露するシューリヒトの指揮も聞き逃せない。
 #入荷状況によっては、旧品番のアイテムをお送りする可能性がございます。
SWR-19014CD
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(10CD)
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ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.2 〜ブルックナー:交響曲全集 1968-2013
 〔第1番(ウィーン版)(*)[バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./
    2009年1月25日、フライブルク・コンツェルトハウス、
    2009年1月29日、グラン・カナリア・アウディトリオ「アルフレード・クラウス」、ライヴ]/
  第2番(1877年第2稿)(*)
   [ザールブリュッケン放送so./1968年3月14日-15日、ザールブリュッケン、セッション]/
  第3番(1876/1877年第2稿)[バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./1999年5月3日-5日、バーデン=バーデン]/
  第4番(1874年第1稿)[バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./1994年4月12日-15日、バーデン=バーデン]/
  第5番(1878年オリジナル版)
   [バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./1988年12月8日-10日、1989年11月9日-10日、カールスルーエ]/
  第6番(1881年オリジナル版)[バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./2001年3月29日、フライブルク]/
  第7番(1883年オリジナル版)[バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./1986年12月15日-16日、バーデン=バーデン]/
  第8番(1887年版第1稿)(*) [バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./2007年6月2日、バーデン=バーデン、ライヴ]/
  第9番(オリジナル版)(*) [バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./2013年12月20日、フライブルク、ライヴ]

 ミヒャエル・ギーレン指揮
 (*)は初出音源。
Himmels lieder
 ブリテン:キャロルの祭典 Op.28 (*) / 伝承曲:ここにすぐれたるバラなし/父の言葉は人となり給う
 ペルト:7つのマニフィカト・アンティフォナ / カミンスキ(1886-1946):3つのクリスマスの歌
 プーランク:クリスマスのための4つのモテット FP152
 プレトリウス/サンドストレム編曲:一輪のばらが咲いて(合唱版)

  マリア・シュタンゲ(Hp;*)
  マルクス・クリード指揮南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
 録音:2015年3月16日-20日、シュトゥットガルト、ドイツ。
ラヴェル管弦楽作品集 Vol.4 シェエラザード(*)/歌劇「スペインの時」
 ステファニー・ドゥストラック(Ms;*/コンセプシオン) ジャン=ポール・フシェクール(T;)トルケマダ
 アレクサンドル・デュアメル(Br;ラミーロ) ポール・ゲイ(B;ドン・イニーゴ・ゴメス)
 ヤン・ビュロン(T;ゴンサルヴェ) 
ステファヌ・ドゥネーヴ指揮シュトゥットガルト放送so.
 録音:2015年3月2日-5日、ヘーゲルザール(*)、2014年12月11日-12日、ベートーヴェンザール、共にリーダーハレ、シュトゥットガルト。
Polska
 シマノフスキ(1882-1937):6つのクルピエ地方の歌 / グレツキ(1933-2010):5つのクルピエ地方の歌 Op.75
 ペンデレツキ(1933-):来たり給え、創造主なる聖霊よ/天使への賛美歌
 ローマン・ハウベンシュ卜ック=ラマティ(1919-1994):マドリガル
 ルトスワフスキ(1913-1994):戦士の主題による10のポーランド民謡 より Nos.1, 7, 6

 中曽和歌子、キルストン・ドローペ(S) ヴィープケ・ヴィグハルト、
 ザビーネ・チンチェル、ユディ卜・ヒルガー(A)アレクサンドル・ユデンコフ(T)
…マーカス・クリード指揮シュトゥットガルト南西放送声楽アンサンブル
 録音:2015年6月16日-19日、24日-25日、シュトゥットガルト。
ジネット・ヌヴー(Vn)〜オリジナル SWR テープ・リマスター 1948-1949
 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 (*)
 ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61 (#)

 ジネット・ヌヴー(Vn) ロジェ・デゾルミエール指揮フランス国立放送o.(*)
 [ハンス・ロスバウト指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.(#)
 録音:1948年4月25日(*)、1949年9月25日(#)、クアハウス、バーデン=バーデン(*/#) 。
サルヴァトーレ・アッカルド
 オリジナル SWR テープ・リマスター 1961-1970 〜パガニーニ

  ヴァイオリン協奏曲〔第1番 ニ長調 Op.6 (*) /第2番 ロ短調「ラ・カンパネッラ」 Op.7 (#) 〕/
  カプリス イ短調 Op.1 No.24 /「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による変奏曲 Op.9 (+)
 サルヴァトーレ・アッカルド(Vn) マリア・ベルクマン(P;+)
 エルネスト・ブール指揮バーデン=バーデン&フライブルク南西ドイツ放送so.(*/#)
 録音:1961年12月14日(+)、1968年5月6日-7日(*)、1970年4月10日(無印/#)、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、放送用セッション。 Digitally remastered from the original SWR tapes.
バレエ・リュス Vol.10 〜ストラヴィンスキー
 バレエ音楽「火の鳥」(*) /バレエ音楽「ミューズを率いるアポロ」(#)」
  ゾルターン・ペシュコー指揮(*) ジェラール・コルステン指揮(#)
  バーデン=バーデン&フライブルク南西ドイツ放送so.
 録音:2001年7月6日-10日(*)、2012年6月12日-13日(#)、コンツェルトハウス、フライブルク。
リヒャルト・シュトラウス:交響詩集 Vol.5
 家庭交響曲 Op.53 (*) /メタモルフォーゼン(#)
 フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮バーデン=バーデン・フライブルク南西ドイツ放送so.
 録音:2014年9月9日-11日(*)、2015年3月6日(#) 、コンツェルトハウス、フライブルク。
ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.3 〜ブラームス:交響曲全集・管弦楽作品・協奏曲集
 悲劇的序曲 ニ短調 Op.81[1995年12月14日]/ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a [2005年5月25-31日KF
 交響曲全集〔第1番 ハ短調 Op.68[1995年5月17日]/第2番 ニ長調 Op.73[1996年1月16日]/
       第3番 ヘ長調 Op.90[1993年5月3日-4日]/第4番 ホ短調 Op.98[1989年4月28日-5月3日]〕/
 ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15 (*)[ゲルハル卜・オピッツ(P)/:1991年5月2日]
 運命の歌 Op.54 (*)[ケルン放送cho./2005年12月7日-8日KF
 ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102
  [マーク・キャプラン(Vn) ダヴィド・ゲリンガス(Vc)/1989年5月3日]/
 ピアノ四重奏曲第1番 卜短調 Op.25(シェーンベルク編曲/管弦楽版)[1991年4月3日]

  ミヒャエル・ギーレン指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.
 録音:[/内]、ハンス・ロスバウト・スタジオ、南西ドイツ放送、バーデン=バーデン(無印)、コンツェルトハウス、フライブルクKF、すべて放送用セッション。(*)は初出音源。
SWR-19023CD
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(6CD)
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ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.5 1967-2014
 バルトーク&ストラヴィンスキー:作品集
  ミヒャエル・ギーレン指揮バーデン=バーデン・フライブルク南西ドイツ放送so./他
アニー・フィッシャー、オリジナル SWR テープ・リマスター 1958-1959
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K.482 (*)
 シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 (#)
  アニー・フィッシャー(P)
  ハンス・ミュラー=クライ指揮シュトゥットガルト放送so.(*)
  ハンス・ロスバウト指揮バーデン=バーデン&フライブルク南西ドイツ放送so.(#)
 録音:1958年2月7日、ヴィラ・ベルク、シュトゥトガルト(*) /1959年2月25日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(#) 。 Digitally remastered from the original SWR tapes 。
フリッツ・ヴンダーリヒ Vol.1 〜祝祭アリア集
 J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオ BWV.248 (抜粋)〔 Nos.2, 6, 11, 15, 30, 34〕
  [アウグスト・ランゲンベック指揮シュトゥットガルト放送so./1955年12月18日、シュトゥットガルト]
 ヘンデル:メサイア HWV.56 (抜粋) 〔 Nos.2-3, 27, 29-32, 42-43, 50 〕
  [マルガレーテ・ベンス(A) ハインツ・メンデ指揮シュトゥットガルト放送so./
   1959年3月21日、リーダーハレ、シュトゥットガルト]
 ブクステフーデ:カンタータ「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」(*)
 シュッツ:2つのクリスマス・モテット(#)〔全ての叡智を超えて SWV.76 /この御恵みの偉大なる奥義に対し SWV.77〕
  [マルゴット・ギヨーム(S;#) ハンネ・ミュンヒ(A) ヘルマン・ヴェルダーマン(B)
   ホルスト・ノイマン(Vn) ベルタ・クリム(Vn;*) ヴァルター・ヘンシェル、
   カール=ゲオルク・メントルップ(Va;#) アルフレート・ゲマインハルト(Vc)
   フリードリヒ・エンゲルト(Cb) マンフレード・フーク(Cemb;*)/
   1956年12月5日、ヴィラ・ベルク、シュトゥットガルト]
 テレマン:カンタータ「なぜあなたはそのようなふりをする?」 TWV.1: 1502
  [フリッツ・フィッシャー(Ob) ヴォルフガンク・マイヤー(Vc)
   ヘルマン・ヴェルダーマン(Cemb)/1958年1月13日、ウンタートュルクハイム]

 フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
 全10巻が予定されているシリーズが開始。
フランスのピアノ協奏曲集
 ラヴェル(1875-1937):左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調
 タイユフェール(1892-1983):ピアノと管弦楽のためのバラード(1920-22)
 ナディア・ブーランジェ(1887-1979):ピアノと管弦楽のための幻想曲(1912)
 フランセ(1912-1997):ピアノ協奏曲(1936)
  フローリアン・ウーリヒ(P) パブロ・ゴンザレス指揮
  ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
SWR-19028CD
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(9CD)
3CD価格
ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.4
 #曲目詳細はリンク先 PDF ファイル(要・閲覧ソフト)をご覧ください。
フリッツ・ヴンダーリヒ〜 1950年代ヒット曲集
 ララ:グラナダ / ポンセ:エストレリータ/他(全39曲)
 フリッツ・ヴンダーリヒ(T) エメリヒ・スモラ、ヴィリー・シュティヒ、
 ヴィリー・マッテス指揮 SWF 放送o.、南西ドイツ小o.
フィンランドの合唱曲集
 マーカス・クリード指揮シュトゥットガルト南西放送声楽アンサンブル
フリッツ・ヴンダーリヒ〜ロマンティック・アリア集
 フリッツ・ヴンダーリヒ(T) アルフォンス・リシュナー、エメリヒ・スモラ、
 ハンス・ミュラー=クライ指揮シュトゥットガルト放送so.、南西ドイツ放送o.
ラヴェル
 歌劇「子供と魔法」/マ・メール・ロワ
ステファヌ・ドゥネーヴ指揮
シュトゥットガルト放送so.
Les Vendredis 〔金曜日の四重奏〕〜「ベリャーエフの金曜日演奏会」
 のために書かれた弦楽四重奏のための小品コレクション(1899)

 アレクサンドル・グラズノフ(1865-1936):前奏曲とフーガ/クーラント
 ニコライ・アルツィブーシェフ(1858-1937):セレナーデ
 ソコロフ、グラズノフ、リャードフ共作:ポルカ
 ヨゼフ・ヴィートルス(1863-1948):メヌエット
 ニコライ・ソコロフ(1859-1922):スケルツォ/マズルカ/カノン
 マクシミリアン・ドステン=ザッケン(1876-1900):子守歌
 アナトーリー・リャードフ(1855-1914):マズルカ/サラバンド/フーガ
 フェリクス・ブルーメンフェルト(1863-1931):サラバンド
 ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908):アレグロ
 アレクサンドル・ボロディン(1833-1887):スケルツォ
 アレクサンドル・コピロフ(1854-1911):ポルカ
  シマノフスキSQ
 (P) 2015 (C) 2017 。
ハンス・ロスバウト〜
 ワーグナー名演集 1955-1959
ハンス・ロスバウト指揮
バーデン=バーデン
 南西ドイツ放送so.
ショスタコーヴィチ
 交響曲第8番 ハ短調 Op.65
アンドレイ・ボレイコ指揮
シュトゥットガルト放送so.
フリッツ・ヴンダーリヒ:オペレッタ・アリアを歌う
 フリッツ・ヴンダーリヒ(T) エメリヒ・スモラ指揮南西ドイツ放送カイザースラウテルンo.
 ヴィリー・マッテス指揮 フリッツ・マレチェク指揮シュトゥットガルト放送so.
 ヴィリー・シュテヒ指揮南西ドイツ放送小o.
 録音:1955年-1956年。
A Cool Breeze SWR ビッグ・バンド
ハンス・ロスバウト + カサドシュ&ロリオ〜ウェーバー&メンデルスゾーン
 ウェーバー:歌劇「プレツィオーザ」Op.78 序曲[1955年4月10日]/
       歌劇「トゥーランドット」Op.37 序曲[1955年1月13日]/
       歌劇「魔弾の射手」Op.77 序曲[1957年12月16日]/
       歌劇「幽霊の支配者」 Op.27 序曲[1962年6月20日]/
       コンツェルトシュトゥック ヘ短調 Op.79 (*)[1959年4月14日]
 メンデルスゾーン:
  「真夏の夜の夢」より〔序曲/スケルツォ/ノットゥルノ〕[1957年1月17日]/
  華麗なるカプリッチョ Op.22 (#)[1961年12月18日]
 ロベール・カサドゥシュ(P;*) イヴォンヌ・ロリオ(P;#)
 ハンス・ロスバウト指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.
 録音:[内]、モノラル。国内代理店によると『初出音源』。
ヘンリク・シェリング
 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集 Op.8「四季」(*)
 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219「トルコ風」(#)
  ヘンリク・シェリング(Vn)指揮プフォルツハイム南西ドイツ室内o.
 録音:1969年12月7日、ライヴ、ステレオ。国内代理店によると『初出音源』。
SWR-19042CD
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(17CD + 1DVD)
6CD価格
ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.6
 1988-2014 〜マーラー
:交響曲全集、歌曲集
ミヒャエル・ギーレン指揮
バーデン・バーデン
 南西ドイツ放送so.
SWR-19043CD
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(8CD)
3CD価格
ブルックナー交響曲選集
 〔第2番[1956年12月10日-13日]/第3番[1960年12月17日-22日]/第4番[1961年4月20日]/
  第5番[1962年5月24日]/第6番[1961年7月3日]/第7番[1957年12月30日](*) /
  第8番[1955年11月17日]/第9番[1959年2月25日]〕

 ハンス・ロスバウト指揮バーデン・バーデン南西ドイツ放送so.
 録音:[内]、 Baden-Baden Studio des Sudwestfunks [Hans-Rosbaud-Studio] (*以外)、Loffenau Sudwest-Tonstudio (*) 、すべてモノラル。
ドビュッシーピアノ作品集 Vol.5
 12の練習曲集/見出された練習曲/仮面/スケッチブックから/喜びの島/夜想曲/スティリー風タランテラ

 ミヒャエル・コルスティック(P)
 録音:2016年6月13日-16日。
SWR-19046CD
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(7CD)
3CD価格
シャルル・ケクラン:管弦楽作品集
 ハインツ・ホリガー指揮シュトゥットガルト放送so. 他
SWR-19047CD
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(7CD)
3CD価格
シャルル・ケクラン室内楽作品・ピアノ作品集
フリッツ・ヴンダーリヒ:古典派アリアを歌う
 フリッツ・ヴンダーリヒ(T) カール・シューリヒト指揮
 ハンス・ミュラー=クライ指揮 ヨゼフ・デュンヴァルト指揮
 アルフォンス・リシュナー指揮 シュトゥットガルト放送so.、
 シュトゥットガルト・ヴュルテンベルク州立歌劇場o.、ベルンso.
 録音:1956年-1963年。
ヘンツェ:合唱作品集
 島からの歌(1964) /鉄条網の向こうのオルフェウス(1984) /5つのマドリガル(1947)
  マルクス・クリード指揮南西ドイツ放送cho.、アンサンブル・モデルン
 録音:2012年、2016年。
ザンデルリング 1995.3
 ムソルグスキー:「ホヴァンシチナ」〜第1幕前奏曲
 ラフマニノフ:交響曲第3番 イ短調 Op.44
クルト・ザンデルリング指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1995年3月29日-31日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト。
フリッツ・ヴンダーリヒ〜バッハ以前の歌曲集 フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
 録音:1954年-1957年。
クララ・ハスキル、ルートヴィヒスブルク城リサイタル 1953.4.11
 J.S.バッハ:トッカータ ホ短調 BWV.914
 D.スカルラッティ:ソナタ〔ハ長調 K.132, L.457 /変ホ長調 K.193, L.142 /ロ短調 K.87, L.33 〕
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111
 シューマン:色とりどりの作品 Op.99 〜 Nos.1-3 (*) /アベッグ変奏曲 Op.1
 ドビュッシー:練習曲集 より〔第10番/第7番〕 / ラヴェル:ソナチネ 嬰ヘ短調
 J.S.バッハ/ブゾーニ編曲:いざ来たれ、異教徒の救い主よ BWV.659 (#)
 シューマン:「森の情景」Op.82 〜別れ(#)
  クララ・ハスキル(P)
 録音:1953年4月11日、ルートヴィヒスブルク城、ライヴ、モノラル。ソース: SWR 所蔵テープ。(#)はアンコール。レーベルと国内代理店は (*/#)を初出音源だとしているが、 TAHRA から TAH-368 (TAH-4024) で既出(ただし曲順が異なっている)。
アレクサンドル・タンスマン(1897-1986):2台ピアノのための作品集
 ピアノ・デュオのための幻想曲「夜の列車」(1951) (*) /ピアノ・デュオのためのソナタ(1940) /
 ヨハン・シュトラウスのワルツによる幻想曲(1961) /3つの情景によるバレエ「大都市」

  デュオ・ダコール[ルチア・ファン、セバスティアン・オイラー(P)]
 録音:2017年7月24日-27日、 Stuttgart, Funkstudio SWR | (*)は世界初録音。
SWR-19054CD
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(5CD)
2.5CD価格
クラウディオ・アラウ〜リサイタル集 1954, 1960, 1963
 *1954年3月27日、ルートヴィヒスブルク・リサイタル
  モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485 / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調「熱情」 Op.57
  シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17 / ドビュッシー:ピアノのために / ラヴェル:水の戯れ/道化師の朝の歌
  ショパン:私の愛しい人(リスト編曲)(*) /練習曲 嬰ハ短調 Op.10 No.4 (*)
  メンデルスゾーン:ロンド・カプリツィオーソ ホ長調 Op.14 (*)

 *1960年3月12日、ルートヴィヒスブルク・リサイタル
  ショパン:バラード〔第3番 変イ長調 Op.47 /第4番 ヘ短調 Op.52 〕/スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54 /
       ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 /24の前奏曲集 Op.28

 *1963年5月26日、シュヴェツィンゲン・リサイタル
  ベートーヴェン:ロンド ト長調 Op.51 No.2 /ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101
  ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調 Op.24 / シューマン:謝肉祭 Op.9

 クラウディオ・アラウ(P)
 (*)はアンコール。
初出、カレル・アンチェル 1967
 ヨセフ・スク(1874-1935):交響曲「アスラエル」 Op.27 (*)
 イシャ・クレイチー(1904-1968):管弦楽のためのセレナーデ(1948-50)
  カレル・アンチェル指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.
 録音:1967年5月、ハンス=ロスバウト=スタジオ、バーデン=バーデン、おそらく放送用セッション。初出音源。国内代理店は『ステレオ』と記載〔商品外装に記載無し〕。 (*)はアンチェルによる初音盤作品(1971年10月2日、ボストン響とのライヴがあるが、2017年現在入手不能)。
SWR-19056CD
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(7CD)
3.5CD価格
ロスバウト〜ハイドン録音集 1952-1962
 交響曲
  〔第12番 ホ長調 Hob.I: 12 [1961年6月22日]/第19番 ニ長調 Hob.I: 19 [1961年7月9日]/
   第48番 ハ長調「マリア・テレジア」 Hob.I: 48 [1961年7月8日]/
   第52番 ハ短調 Hob.I: 52 [1961年12月15日-16日]/第58番 ヘ長調 Hob.I: 58 [1959年2月17日]/
   第65番 イ長調 Hob.I: 65 [1959年2月16日]/第83番 ト短調「めんどり」 Hob.I: 83 [1953年11月7日]/
   第87番 イ長調 Hob.I: 87 [1952年6月23日]/第90番 ハ長調 Hob.I: 90 [1957年10月26日]/
   第93番 ニ長調 Hob.I: 93 [1958年12月19日]/第95番 ハ短調 Hob.I: 95 [1959年5月19日]/
   第96番 ニ長調 Hob.I: 96 [1954年6月25日]/第97番 ハ長調 Hob.I: 97 [1953年12月28日]/
   第99番 変ホ長調 Hob.I: 99 [1952年6月27日]/第100番 ト長調「軍隊」 Hob.I: 100 [1953年3月25日]/
   第102番 変ロ長調 Hob.I: 102 [1953年3月25日]/
   第104番 ニ長調 Hob.I: 104 (2種)[1952年6月27日/1962年3月30日-31日]/
   第45番 嬰ヘ短調「告別」 Hob.I: 45 [1958年11月15日-19日、ステレオ](*) 〕/
 チェロ協奏曲 ニ長調 Hob.VIIb: 2 [モーリス・ジャンドロン(Vc)/1952年12月21日、ライヴ]/
 トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe: 1 [ヴァルター・グライスレ(Tp)/1959年4月9日]/
 ヴァイオリン、チェンバロと弦楽オーケストラのための協奏曲 ヘ長調 Hob.XVIII: 6
  [ズザーネ・ラウテンバッハー(Vn) エディト・ピヒト=アクセンフェルト(Cemb)/1959年2月18日]/
 ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII: 11 [マリア・ベルクマン(P)/1959年4月3日]/
 フルートと弦楽オーケストラのための協奏曲 Hob.VII: D.4 〔擬作/レオポルド・ホフマン(1738-1793)作〕
  [クラフト=トーヴァルト・ディロー(Fl)/1960年7月2日]

 ハンス・ロスバウト指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.(*以外)、 BPO (*)
 録音:[/内]、ハンス・ロスバウト・スタジオ、南西ドイツ放送局、バーデン・バーデン(*以外) / Evangelisches Gemeindehaus, Berlin-Zehlendorf (*) 、モノラル(*以外)、ステレオ(*) 。
SWR-19057CD
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(3CD)
1.5CD価格
バックハウス〜ベートーヴェン&ブラームス録音集 1953-1962
 ルードヴィヒスブルク城リサイタル、1953.12.12 (*)
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第3番 ハ長調 Op.2 No.3 /第21番 ハ長調「ヴァルトシュタイン」 Op.53 /
                  第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」 Op.106 〕

 リーダーハレ、シュトゥットガルト・コンサート、 1962.3.15 (#) 、1959.12.2 (+/**)
  ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調「皇帝」 Op.73 (#)
  ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.83 (+) /ワルツ集 Op.39 より Nos.1-2, 6 (**)

 ヴィルヘルム・バックハウス(P) ヨーゼフ・カイルベルト指揮(*)
 ハンス・ミュラー=クライ指揮(#) シュトゥットガルト放送so.(#/+)
 録音:1953年12月12日、オルデンスザール、ルートヴィヒスブルク城、ルートヴィヒスブルク(*) / 1962年3月15日(#) 、1959年12月2日(+/**) 、リーダーハレ、シュトゥットガルト(*以外)、すべてドイツ。(+)はおそらく初出音源。 既出CD: melo CLASSIC [TAHILAND], mc-1030 〔当盤が初出〕 (*/**) / Tahra, TAH-742 〔他、Stradivarius, Hosanna, Memories 等〕(#) 。
母〜音楽による賛辞〔編曲:アンダーソン&ロウ(*)、ジャン=バティスト・クレポー(#)〕
 ドヴォルジャーク:我が母の教え給いし歌 / フレディー・マーキュリー:ボヘミアン・ラプソディ(*)
 ラフマニノフ:2台のピアノのための組曲第1番 Op.53「幻想的絵画」
 ポール・サイモン:ミセス・ロビンソン(*) / グリーグ:母の嘆き(*)
 ジョージ・デイヴィッド・ワイス/ボブ・シール:この素晴らしき世界(*)
 シューベルト:アヴェ・マリア D.839 (*) / レノン/マッカートニー:レット・イット・ビー(*)
 ブラームス:子守歌(*) / プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」〜ハミング・コーラス(*/#)

 ピアノ・デュオ:アンダーソン&ロウ[グレッグ・アンダーソン、エリザベス・ジョイ・ロウ(P)]
 ヴォーカルアンサンブル・アクセント(#)
 録音:2017年7月6日-8日、 SWR スタジオ、カイザースラウテルン、ドイツ。
フリッツ・ヴンダーリヒ〜モーツァルトとその時代
 イグナーツ・ホルツバウアー(1711-1783):歌劇「ギュンター・フォン・シュヴァルツブルク」、
 グルック(1714-1787):歌劇「証明された無実ー巫女」、ライヒャルト(1752-1814):歌劇「ブレンノ」、
 パイジェッロ(1740-1816):歌劇「モリナーラ」、リギーニ(1756-1812):歌劇「岐路に立つヘラクレス」、
 ケルビーニ(1760-1842):歌劇「水運び人」、アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725):歌劇「ロサウラ」、
 ヘンデル(1685-1759):歌劇「セルセ」からのアリア、重唱等

  フリッツ・ヴンダーリヒ(T) 共演歌手たち 
  エメリヒ・スモラ指揮ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
  ハンス・ミュラー=クライ、アルフォンス・リシュナー指揮シュトゥットガルト放送so.
 録音:1957年-1959年、1962年。
#CDショップ・カデンツァ独自翻訳・編集・作製のため、無断転載・使用は堅くお断り致します
サンソン・フランソワ〜エットリンゲン・リサイタル 1960.5.3
 メンデルスゾーン:無言歌集より〔 Op.67 No.5 / Op.62 No.6 〕
 ショパン:夜想曲 ヘ短調 Op.55 No.1 /ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35
 ドビュッシー:前奏曲集第1巻より〔沈める寺(*) /パックの踊り(*) 〕/
        前奏曲集第2巻〜花火(*)
 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op.83

  サンソン・フランソワ(P)
 録音:1960年5月3日、アザムザール、エットリンゲン城、エットリンゲン、バーデン=ヴュルテンベルク州、ドイツ、ライヴ|初出・既出CD: melo CLASSIC [THAILAND], mc-1027 [(C) 2014] 。ただし既出盤においては、(*)の録音データが「 1962年4月3日、フランス国営放送スタジオ、パリ、フランス、放送用セッション」となっており、さらに1960年5月3日の演奏だとしてドビュッシーのベルガマスク組曲が収録されていた。
SWR-19061CD
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(8CD)
4CD価格
ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.7 〜 1961-2005
 ヤナーチェク:グラゴル・ミサ(*)[1988年6月]/タラス・ブーリバ(*)[1986年11月25日]
 ツェムリンスキー:詩篇第23番 Op.14[1988年6月28日] / カール・ラッグルズ(1876-1971):太陽を踏む者
 アイヴズ(1874-1954):宵闇のセントラルパーク/ブース将軍天国へ行く(1913)
 コリン・マクフィー(1900-1964):2台のピアノと管弦楽のための「タブー・タブハン」(1936)[1975年6月21日]
 アイヴズ:答えのない問い(*)[1995年2月3日] / ヴァレーズ(1883-1965):アルカナ[1995年2月6日]
 エドゥアルト・シュトイアーマン(1892-1964):管弦楽のための変奏曲(*)[1990年2月12日]
 ドビュッシー:聖セバスティアンの殉教[1972年4月14日]/夜想曲[1975年10月30日]
 ブゾーニ(1866-1924):悲しき子守歌 Op.42 (*)[1995年2月3日]/交響的夜想曲 Op.43 [1980年10月29日]/
            「ファウスト博士」のための2つの習作 Op.51 (*)[1987年12月12日]
 レーガー(1873-1916):ピアノ協奏曲 ヘ短調 Op.114 (*)[1987年12月16日]
 シュレーカー(1878-1934):あるドラマへの前奏曲(*)[1995年2月7日]
 ヒンデミット(1895-1963):交響曲「画家マティス」(1934)[1968年2月8日]
 ペトラッシ(1904-2003):管弦楽のための協奏曲第1番(1933/1934)[1961年1月24日-25日、モノラル]
 リヒャルト・シュトラウス:「ばらの騎士」〜光栄にもこの大役を仰せつかり
 プッチーニ:「蝶々夫人」より〔ある晴れた日に/あの桜の枝を揺すって〕[1997年6月16日-19日]
 ワーグナー(1813-1883):ヴェーゼンドンク歌曲集 から〔天使/夢〕[1993年11月30日]
 リヒャルト・シュトラウス:子守歌 Op.41 No.1[1993年11月30日]/死と変容 Op.24[2006年5月4日]
 ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(*)[1997年9月8日-10日]/
      「鏡」より〔海原の小舟/道化師の朝の歌〕(*)[1997年1月9日、1997年1月12日]/
      高雅で感傷的なワルツ(*)[1975年10月10日]/ラ・ヴァルス(*)[1993年3月24日]
 スクリャービン:交響曲第3番「神聖な詩」 Op.43 (*)[1975年5月22日-23日]

 クロード・エルフェ、ペーター・ロッゲンカンプ、スティーヴン・デ・グローテ(P)
 ミヒャエル・ギーレン指揮 バーデン=バーデン・フライブルク南西ドイツ放送so.、
 シュトゥットガルト放送so.、ザールブリュッケン放送po./他、独唱者たち、合唱団
 録音:[内]、(*)を除き初出音源、特記以外ステレオ。
SWR-19062CD
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(2CD)
1CD価格
ロスバウト〜チャイコフスキー:交響曲集
 〔第4番 ヘ短調 Op.36 (1877)(*) /第5番 ホ短調 Op.64 (1888) (#) 〕
 ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送o.〔バーデン=バーデン・フライブルク SWR so.〕
 録音:1957年1月17日(*)、1954年9月8日(#) 。
SWR-19063CD
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(12CD)
4CD価格
ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.8 〜シェーンベルク、ベルク、ヴェーベルン
 ミヒャエル・ギーレン指揮/他
SWR-19064CD
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(3CD)
2CD価格
フリッツ・ヴンダーリヒ〜歌曲録音集 1955-1965
 シューベルト:歌曲集「美しき水車小屋の娘」[フーベルト・ギーゼン(P)/1964年2月5日]/
 シューマン:歌曲集「詩人の恋」[フーベルト・ギーゼン(P)/1965年5月19日]
 他、ブラームス、ヴォルフ、ベートーヴェン、リヒャルト・シュトラウス、シューベルトの歌曲

 フリッツ・ヴンダーリヒ(T) ヨーゼフ・ミュラー=マイエン、
 ロルフ・ラインハルト、フーベルト・ギーゼン(P)
フランスの合唱作品集
 プーランク:小室内カンタータ「ある雪の夕暮れ」/アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り
 ドビュッシー:3つのシャンソン / ミヨー:ヴィーナスの誕生 / ジョリヴェ:祝婚歌
 メシアン:モテット「おお、聖なる饗宴よ」
 アペルギス(1945-): Wölfli-Kantata 〜 II. Die Stellung der Zahlen

  マルクス・クリード指揮南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
 録音:2005年-2018年。
SWR-19066CD
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(9CD)
3CD価格
ロスバウト〜モーツァルト録音集
 ピアノ協奏曲〔第9番 変ホ長調 K.271「ジュノーム」[マリア・ベルクマン(P)/1956年3月28日]/
        第17番 ト長調 K.453[ゲザ・アンダ(P)/1952年3月15日]/
        第14番 変ホ長調 K.449[フリードリヒ・グルダ(P)/1962年1月16日]/
        第21番 ハ長調 K.467[モニク・アース(P)/1956年11月19日]/
        第23番 イ長調 K.488(2種)[ロベール・カサドシュ(P)/1959年4月14日|
                       フリードリヒ・グルダ(P)1962年1月15日]〕/
 ホルン協奏曲[第2番 変ホ長調 K.417 /第3番 変ホ長調 K.447[デニス・ブレイン(Hr)/1953年5月6日]/
        第2番 変ホ長調 K.417[ドメニコ・チェッカロッシ(Hr)/1955年12月21日]〕/
 ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.186e [ヘルムート・ミュラー(Fg)/1956年6月23日]/
 オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314[ホルスト・シュナイダー(Ob)/1957年6月15日]/
 フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299
  [エルンスト・ボーデンゾーン(Fl) アンネマリー・シュマイサー(Hp)/1962年12月19日]/
 協奏交響曲 変ホ長調 K.364 [ルートヴィヒ・ブース(Vn) ウルリヒ・コッホ(Va)/1960年2月22日]/
 交響曲〔第31番 ニ長調 K.297「パリ」[1956年6月28日]/第36番 ハ長調「リンツ」K.425[1956年12月29日]/
     第38番 ニ長調 K.504「プラハ」[1959年4月13日]/
     第40番 ト短調 K.550(2種)[1957年6月19日/1962年5月25日]〕/
 セレナード〔第8番 ニ長調 K.286「ノットゥルノ」[1956年1月27日、ライヴ]/
       第13番 ト長調 K.525 [1955年5月12日]/第11番 変ホ長調 K.375[1951年11月16日]/
       第10番 変ロ長調 K.361「グラン・パルティータ」[1956年1月22日]〕/
 「魔笛」K.620 序曲[1961年1月31日]/「劇場支配人」K.486 序曲[1961年1月12日]/
 どうしてあなたを忘れられよう・・・恐れないで、愛する人よ K.505
  [シュザンヌ・ダンコ(S) マリア・ベルクマン(P)/1953年11月13日]/
 アリア〔もし私の唇を信じないならK.295 /いまや義務の K.36 /怒りにかられ K.21 /従いかしこみて K.210
      [ヘルムート・クレープス(T)/1955年1月12日、1955年2月12日]/
     このうるわしい手と瞳のために K.612 /お前と別れる今 K.513[キム・ボルイ(B)/1955年7月12日]〕

 ハンス・ロスバウト指揮バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送so.
 録音:[/内]、 SWR 南西ドイツ放送第5スタジオ〔ハンス・ロスバウト・スタジオ、すべてモノラル。
SWR-19067CD
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(3CD)
2CD価格
ローラ・ボベスコ〜 1957-61
 J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV.1041 [1957年7月5日](#)
 ヴィターリ/ジャック・ジャンティ編曲:シャコンヌ ト短調[1957年7月5日](#)
 ヴァンハル:ピアノ、ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲 ハ長調[1957年6月12日](+)
 モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364 [1957年4月13日](+) /
        ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219 [1962年5月20日](*/#)
 ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61 [1960年6月10日](#)
 サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 Op.61 [1961年7月4日](*/#)

 ローラ・ボベスコ(Vn) ジャック・ジャンティ(P) ジュスト・カッポーネ(Va)
 ハンス・ミュラー=クライ指揮南ドイツ放送so.〔シュトゥットガルト放送so.〕(#)
 カール・リステンパルト指揮ザール室内o.(+)
 録音:[内]| (*)を除き初出音源|ソース: SWR 所蔵テープ。
SWR-19069CD
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(6CD)
3CD価格
ハンス・ロスバウト、ブラームスを振る
 交響曲全集〔第1番 ハ短調 Op.68 (2種)[1955年9月19日][1960年6月27日、7月4日]/
       第2番 ニ長調 Op.73[1962年12月17日-21日]/
       第3番 ヘ長調 Op.90 (2種)[1956年4月20日][1962年9月5日]/
       第4番 ホ短調 Op.98 [1958年11月5日]〕/
 セレナード〔第1番 ニ長調 Op.11 [1958年12月18日]/第2番 イ長調 Op.16 [1958年1月15日-16日]〕/
 ピアノ協奏曲〔第1番 ニ短調 Op.15 (*)[1950年1月8日、クアハウス、ライヴ]/
        第2番 変ロ長調 Op.83 (#) [1958年4月8日]〕

 ヴァルター・ギーゼキング(P;*) ゲザ・アンダ(P;#)
 ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ〔バーデン・バーデン〕放送so.
 録音:[内]、特記以外 ハンス・ロスバウト・スタジオ、すべてバーデン=バーデン。
フリッチャイ〜シュトゥットガルト・ライヴ 1955.10.10
 ロッシーニ:「ランスへの旅」序曲 / R.シュトラウス:ブルレスケ(*)
 オネゲル(1892-1955):ピアノと管弦楽のためのコンチェルティーノ(*)
 ツィンマーマン(1918-1970):バレエ組曲「アラゴアナ」〜カボクロ、ブラジルの肖像
 コダーイ:ガランタ舞曲 / ラヴェル:ボレロ
  マルグリット・ヴェーバー(P;*) フェレンツ・フリッチャイ指揮
  南ドイツ放送so.〔シュトゥットガルト放送so.〕
 録音:1955年10月10日、ヴィラ・ベルク、シュトゥットガルト、モノラル、ライヴ。おそらく初出音源。
ヴァーシャ・プルジーホダ・プレイズ・モーツァルト&ドヴォルジャーク
 ドヴォルジャーク:ソナチネ ト長調 Op.100 (#)
 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216 (+)
 ドヴォルジャーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調(*)
  ヴァーシャ・プルジーホダ(Vn) マリア・ベルクマン(P;#)
  ハンス・ミュラー=クライ指揮シュトゥットガルト放送so.〔南ドイツ放送so.〕(*/+)
 録音:1951年3月16日、SWF 放送局、バーデン=バーデン(#) /1953年3月12日(+) /1956年3月9日(*) |既出CD: Podium (GERMANY), POL-1004-2 (#), POL-1002-2 (*/+) 。
SWR-19074CD
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(5CD)
3CD価格
エディト・パイネマン (1937-) 〜 SWR 録音集 1952-65
 ヴィターリ:シャコンヌ ト短調(*) / ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ホ長調(*)
 レーガー:ヴァイオリンとピアノのための組曲 イ短調 Op.103a (#)
 ヒンデミット:ヴァイオリンとピアノのための瞑想曲(#)[ローベルト・パイネマン(P)/
  1952年12月12日(*) 、1953年6月12日(#) 、室内ザール、ドイッチュハウス、マインツ]
 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001
 フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(+)[ハインリヒ・バウムガルトナー(P;+)/
  1957年1月25日、クローネ、シュトゥットガルト=ウンターテュルクハイム]
 J.S.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV.1023
 [ゲオルク・トゥーサン(Cemb) ハルトムート・エステルレ(Vc)/
  1957年1月31日、マインツ州立音楽大学]
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30 No.2
 バルトーク:狂詩曲第1番 Sz.86 / ラヴェル:ツィガーヌ / スク:4つの小品(**)
 [ヘルムート・バルト(P)/1962年12月12日(**)、1962年12月13日、 FS、 SWF、マインツ]
 モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.378 / シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105
 ラヴェル/ジョルジュ・カトリーヌ編曲:ハバネラ形式の小品(##)[マリア・ベルクマン(P)/
  1962年12月23日(##)、1965年9月18日、ハンス=ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン]
 ドヴォルジャーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53[ハンス・ミュラー=クライ指揮南ドイツ放送so.
  〔シュトゥットガルト放送so.〕/録音:1958年3月5日、ヴィラ・ベルク、 SDR、シュトゥットガルト]
 バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112 / プフィッツナー:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 Op.34
 [ハンス・ロスバウト指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./
  1957年12月21日〔プフィッツナーは1962年の可能性有〕、ハンス=ロスバウト・スタジオ]
 シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
 [エルネスト・ブール指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./1965年9月16日、ハンス=ロスバウト・スタジオ]

 エディト・パイネマン(Vn)
 おそらく多くが初出。10代中頃の4作でピアノ伴奏を務めるローベルト・パイネマンは彼女の父で、マインツのオケ(州立管?)でコンサートマスターを務めていた。
SWR-19075CD
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(3CD)
2CD価格
フリッツ・ヴンダーリヒ〜 20世紀の音楽集
 フリッツ・ヴンダーリヒ(T)他
ショパンピアノ協奏曲集〔第1番 ホ短調 Op.11 (*) /第2番 ヘ短調 Op.21 (#) 〕
 ハンス・リヒター=ハーザー(P;*) ニキタ・マガロフ(P;#)
 ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送so.
 録音:1951年10月10日(#)、1961年4月28日(*)、音楽スタジオ〔ハンス・ロスバウト・スタジオ〕、バーデン=バーデン、ドイツ、おそらく放送用セッション、モノラル|おそらく初出音源。
チェルニー=ステファンスカ〜ショパン:ポロネーズ集 + ザレンプスキ、シマノフスキ
 ショパン:ポロネーズ集〔第3番 イ長調 Op.40 No.1「軍隊」/第1番 嬰ハ短調 Op.26 No.1 /
             第2番 変ホ短調 Op.26 No.2 /第4番 ハ短調 Op.40 No.2 /
             第8番 ニ短調 Op.71 No.1 /第9番 変ロ長調 Op.71 No.2 /第5番 嬰ヘ短調 Op.44 〕/
      アンダンテ・スピナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22
 シマノフスキ(1882-1937):練習曲 変ロ短調 Op.4 No.3 (*)
 ユリウシュ・ザレンプスキ(1854-1885):大ポロネーズ Op.6 (*)

 ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ(P)
 録音:1960年2月13日、ヴィラ・ベルク室内楽スタジオ、シュトゥットガルト、おそらく放送用セッション(*以外) /1966年6月30日、ゼンデザール、南ドイツ放送曲、カールスルーエ、ライヴ(*)、すべてモノラル|おそらく初出音源。
ワーグナー:楽劇「ジークフリート」第3幕
 リーゼ・リンドストローム(S;ブリュンヒルデ)
 シュテファン・ヴィンケ(T;ジークフリート)
 ピエタリ・インキネン指揮ドイツ放送po.
 録音 2018年7月2日-7日、コングレスハレ、ザールブリュッケン。
日本の合唱作品集
 細川俊夫(1955-):蓮の花(ロベルト・シューマンへのオマージュ)
 間宮芳生(1929-):合唱のためのコンポジション第1番 / 近藤譲(1947-):薔薇の下のモテット
 武満徹(1930-1996):風の馬/「うた II 」より〔さくら/翼〕/「うた I 」〜小さな空

 マーカス・クリード指揮南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
 録音:2018年7月2日-4日、10日-12日。
SWR-19080CD
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(3CD)
1CD価格
ミヒャエル・ギーレン〜
 マーラー
:交響曲第6番〔2種の演奏〕
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1971年5月12日-14日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン/2013年8月21日、祝祭大劇場、ザルツブルク、ライヴ。
 #当盤の初回プレス分には以下の不良があることが明らかになっています。国内代理店での取り扱いがある間は欠落部を下記の通り同時期の別音源で補完した訂正ヴァージョンが流通予定ですが、2019年時点での国内代理店が取り扱いを終了した場合、その後海外から取り寄せた商品は欠落がある初回プレス盤の入荷となる可能性があり、その際は訂正ヴァージョンとの交換等は行われず当店でも保証等をいたしません。ご了承のほどお願いいたします。
 『【不良の内容】 DISC3 Track1(2013年録音の第4楽章)27分25秒(666-667小節)で、半小節欠落
  <マスター音源の状況と処理につきまして>
  この欠落は放送用マスター製作の際に発生し、当時ギーレン氏本人の了承を得たうえで放送されています。今回のCDはこの放送用マスターを使用して製作されましたが、発売後この欠落が判明しました。オリジナル・マスターは既に破棄されているため、レーベルは、このザルツブルク公演(2013年8月21日)の1か月ほど前のライヴ音源(2013年7月12日フライブルク)を使用して欠落した半小節を補いました。この箇所を聴く限り2つの演奏のテンポは同じであり、全く違和感無く補修されているということです。今後は補修されたCDが良品として流通いたします。』(以上『内』、代理店記載ママ)
SWR-19081CD
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(7CD)
3CD価格
グルダ:シュトゥットガルト・ソロ・リサイタル 1966-79
 *1966年11月4日
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ
   〔第8番 ハ短調 Op.13 「悲愴」/第14番 嬰ハ短調 Op.27 No.2 「月光」/
    第26番 変ホ長調 Op.81a 「告別」/第29番 変ロ長調 Op.106 「ハンマークラヴィーア」〕/
          エリーゼのために WoO.59 /6つのエコセーズ 変ホ長調 WoO.83
  J.S.バッハ:イギリス組曲第2番 イ短調 BWV.807 〜ブーレ
  シューベルト:即興曲 変イ長調 D.899 No.4 / F.クープラン:とげとげしい女
  グルダ(1930-2000):プレリュードとフーガ

 *1967年11月3日
  モーツァルト:ピアノ・ソナタ〔第13番 変ロ長調 K.333 /第14番 ハ短調 K.457 〕
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第28番 イ長調 Op.101 /第31番 変イ長調 Op.110 〕

 *1968年11月7日
  ヘンデル:鍵盤楽器のための組曲 ホ短調 HWV.429
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第16番 ト長調 Op.31 No.1 /第17番 ニ短調 Op.31 No.2 「テンペスト」〕

 *1969年10月23日
  ベートーヴェン:「エロイカ」の主題による15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 Op.35
  シューベルト:ピアノ・ソナタ イ短調 D.845, Op.42
  ドビュッシー:前奏曲集第2巻(全曲)   グルダ:前奏曲とフーガ / モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485 / グルダ:シャッフル

 *1979年6月21日(#)
  J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻&第2巻 より 前奏曲とフーガ
   〔第5番 ニ長調 BWV.874 /第24番 ロ短調 BWV.893 /第23番 ロ長調 BWV.892 /
    (第1巻)第8番 ホ短調 BWV.852 /第17番 変イ長調 BWV.886 /第20番 イ短調 BWV.889 〕/
          半音階幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903
  モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397 /ピアノ・ソナタ 第18番 ニ長調 K.576

 *1979年10月31日(+)
  Perspektive 第1番/インナー・サークル(即興演奏)

 フリードリヒ・グルダ(P;+以外/クラヴィコード、リコーダー、クルムホルン、Vo;+)
 ウルスラ・アンダース(ドラムス、Perc、リコーダー、Vo;+) ギュンター・ラプル(Cb;+)
 録音:上記、モーツァルトザール(無印)、ベートーヴェンザール(#)、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ドイツ(+以外) /コンツェルトハウス大ホール、ウィーン(+) |おそらくすべて初出音源|ソース: SWR 所蔵テープ|国内代理店によると、(#)後半のテープが行方不明のため、(+)が追加収録されているとのこと。
ヘンツェ(1926-2012):オラトリオ「メデュサの筏」
 カミラ・ニュルンド(S) ペーター・シェーネ(Br) ぺーター・シュタイン(語り)
 ペーテル・エートヴェシュ指揮南西ドイツ放送so.、
 SWR ヴォーカル・アンサンブル、 WDR 放送cho.、フライブルク大聖堂児童cho.
 録音:2017年11月15日-17日。
ドヴォルジャーク交響曲全集 Vol.4
 交響曲第2番 変ロ長調 Op.4 /劇的序曲 Op.posth., B.16a (歌劇「アルフレート」のための)/歌劇「アルミーダ」序曲 Op.115

  ピエタリ・インキネン指揮ドイツ放送po.
 録音:2018年9月17日-21日。ドイツ放送po.〔旧・ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.〕によるドヴォルジャーク:交響曲全集 Vol.4 。これまではカレル・マーク・チチョンの指揮で第1番、第3番、第4番、第5番が収録されていた。
クラウディオ・アラウ:ピアノ協奏曲を弾く
 ブラームス:ピアノ協奏曲
  〔第1番 ニ短調 Op.15 [エリアフ・インバル指揮シュトゥットガルト放送so./
              1972年3月23日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ]/
   第2番 変ロ長調 Op.83 [エルネスト・ブール指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送o./
               1969年4月2日、ハンス=ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン]〕
 シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 [エルネスト・ブール指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送o./
                     1972年3月28日、ハンス=ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン]
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲〔第3番 ハ短調 Op.37 /第4番 ト長調 Op.58 〕
  [ガリー・ベルティーニ指揮シュトゥットガルト放送so./
   1980年7月9日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ]

 クラウディオ・アラウ(P)
 録音:[/内]|おそらくすべて初出音源。
 #当盤の初回プレス分には以下の不良があることが明らかになっています。国内代理店での取り扱いがある間は正常なディスクが流通予定ですが、2019年時点での国内代理店が取り扱いを終了した場合、その後海外から取り寄せた商品は欠落がある初回プレス盤の入荷となる可能性があり、その際は訂正ヴァージョンとの交換等は行われず当店でも保証等をいたしません。ご了承のほどお願いいたします。
 『【不良の内容】 DISC3 Track1(2013年録音の第4楽章)27分25秒(666-667小節)で、半小節欠落
  <マスター音源の状況と処理につきまして>
  この欠落は放送用マスター製作の際に発生し、当時ギーレン氏本人の了承を得たうえで放送されています。今回のCDはこの放送用マスターを使用して製作されましたが、発売後この欠落が判明しました。オリジナル・マスターは既に破棄されているため、レーベルは、このザルツブルク公演(2013年8月21日)の1か月ほど前のライヴ音源(2013年7月12日フライブルク)を使用して欠落した半小節を補いました。この箇所を聴く限り2つの演奏のテンポは同じであり、全く違和感無く補修されているということです。今後は補修されたCDが良品として流通いたします。』(以上『内』、代理店記載ママ)
SWR-19085
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(3CD)
ハンス・ロスバウト、シューマンを振る
 交響曲〔第1番 変ロ長調 Op.38 「春」[1960年9月8日]/第4番 ニ短調 Op.120 [1961年12月19日]〕/
 序曲「ジュリアス・シーザー」 Op.128[1962年12月18日(ブックレットに1961年12月18日と誤記)]/
 チェロ協奏曲 イ短調 Op.129[ ピエール・フルニエ(Vc)/1957年4月14日、ライヴ]/
 ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 [アニー・フィッシャー(P)/1959年2月25日]/
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 WoO.23[ヘンリク・シェリング(Vn)/1957年3月8日]

  ハンス・ロスバウト指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so.
 録音:[/内]、すべて ハンス=ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、モノラル|おそらく初出を含む。
プロコフィエフ交響曲全集 Vol.1
 〔第3番/第6番〕
ピエタリ・インキネン指揮
ドイツ放送po.
 録音:2018年、2019年。
バルト三国の合唱作品
 マーカス・クリード指揮南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル
SWR-19088CD
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(3CD)
1.5CD価格
グルダ・プレイズ・ピアノ・コンチェルト 1959-62
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491 (#)
  [ヨーゼフ・カイルベルト指揮シュトゥットガルト放送so./1959年7月1日、ルートヴィヒスブルク城]
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 (*)
  [ハンス・ミュラー=クライ指揮シュトゥットガルト放送so./1960年2月18日、リーダーハレ、シュトゥットガルト]
 ハイドン:ピアノ協奏曲第11番 ト長調 Hob.XVIII: 11 (+) / R.シュトラウス:ブルレスケ AV 85 (++)
 *アンコール ドビュッシー:前奏曲集第2巻〜花火
  [ハンス・ミュラー=クライ指揮シュトゥットガルト放送so./1962年1月10日、リーダーハレ、シュトゥットガルト]
 モーツァルト:ピアノ協奏曲
  〔第14番 変ホ長調 K.449 [1962年1月16日](#) /第23番 イ長調 K.488 [1962年1月15日]〕
   [ハンス・ロスバウト指揮バーデン=バーデン南西ドイツ放送so./
    スタジオ V 〔ハンス・ロスバウト・スタジオ〕、バーデン=バーデン、放送用セッション]

 フリードリヒ・グルダ(P)
 録音:[/内]、特記以外ライヴ、すべてモノラル| (*/+/++)は初出、(#)はマスターからの初発売、(+)はおそらくグルダによる初音盤作品、(++)は同じく、彼による初ライヴ作品。
SWR-19089CD
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(7CD)
3CD価格
ロスバウト・コンダクツ・ベートーヴェン
 交響曲集〔第1番[1960年2月24日]/第2番[1959年4月27日](*) /第3番[1959年6月19日-25日]/
      第5番[1961年6月23日]/第6番[1957年11月21日]/第7番[1962年9月10日-15日]/
      第8番(2種)[1956年11月12日|1961年6月23日-24日]〕/
 ヴァイオリン協奏曲[1949年9月25日]/三重協奏曲[1953年2月15日]/ピアノ協奏曲第5番[1956年4月18日]/
 序曲集〔コリオラン[1960年12月22日]/エグモント[1960年12月23日]/フィデリオ[1957年3月27日]/
     シュテファン王[1962年6月22日]/「レオノーレ」第3番[1960年9月8日]〕

 ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送so.(*以外)、ケルン放送so.(*)
 ジネット・ヌヴー(Vn) ゲザ・アンダ(P) トリエステ三重奏団
 録音:[内]| (*):初出。
SWR-19090CD
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(9CD+DVD)
4CD価格
ミヒャエル・ギーレン・エディション Vol.9
  ベートーヴェン:交響曲全集、序曲集、ミサ曲 ハ長調
 ミヒャエル・ギーレン指揮バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送so./他
コール・ポーター・セレブレーション
 ユリアーネ・バンゼ(S) ドリアン・ウィルソン指揮ドイツ放送po.
 録音:2018年。
SWR-19092CD
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(5CD)
3CD価格
ヘンリク・シェリング、協奏曲を弾く
 バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューマン、ラロ、ブラームス、シベリウス、ベルク、シマノフスキ

 ヘンリク・シェリング(Vn) リステンパルト、ザッハー、ブール、
 スクロヴァチェフスキ、ラインハルト、岩城指揮
 #当アイテムの初回ロットには『 DISC 4 Track 8 6分29秒 付近 音の欠落がある』不良があることが判明しました。国内代理店からの出荷分はこの不良ディスクの交換が行われる、あるいはこの不良が解消されていますが、国内代理店の取り扱いが終了した後、海外等からの取り寄せを行った場合にはこの不良が解消されていないアイテムの入荷となる可能性があります。当店では可能な限り国内代理店からの入荷を行いますが、やむを得ず海外ルートからお取り寄せした場合は、上記不良部分に関して保証対象外とさせていただきますのでご了承ください。
ドヴォルジャーク:交響曲第6番
 ピエタリ・インキネン指揮ドイツ放送po.
クリスマス・キャロル
 マーカス・クリード指揮 SWR ヴォーカル・アンサンブル
SWR-19099CD
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(8CD)
3CD価格
ハンス・ロスバウト、マーラーを振る
SWR-19100CD
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(9CD)
3CD価格
世界の合唱作品
 マーカス・クリード指揮南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル/他
鉄道のリズムに乗って
  〔旧・国内盤題名:鉄オタクラシック〜オーケストラ曲編〕

 ハンス・クリスティアン・ロンビ:コペンハーゲン蒸気鉄道ギャロップ
 コープランド:ジョン・ヘンリー/鉄道のバラード
 アロイス・パッヒャーネグ:出発進行!列車は通り過ぎた
 イベール:交響組曲「パリ」〜地下鉄
 ダンディ:交響組曲「海辺の詩」 Op.77 より〔緑の水平線/ファルコナーラ〕
 エドゥアルト・シュトラウス:ギャロップ「テープは切られた!」 Op.45
 ドヴォルジャーク/ボフスラフ・レオポルト編曲:
  ユモレスク 変ト長調 Op.101 No.7, B 187 No.7
 ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第2番〜カイピラの小さな列車
 エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・シュネル「蒸気をあげて!」Op.70
 シルベストレ・レブエルタス:鉄道敷設から
 ヒルディング・ルーセンベリ:抒情劇「アメリカ旅行」交響組曲(1932) 〜鉄道のフーガ
 J.シュトラウス:ポルカ・シュネル「観光列車」 Op.281
 バーンスタイン:ミュージカル「オン・ザ・タウン」
          〜地下鉄乗車と空想のコーニー・アイランド
 オネゲル:交響的運動第1番「パシフィック 231 」
  イジー・スターレク指揮カイザースラウテルン南西ドイツ放送o.
 録音:2005年10月13日-14日、11月29日-12月2日、2006年2月21日|初出・前出・旧品番: Hanssler (SWR Musik), 93-187(国内仕様盤:KKC-5080)〔ともに廃盤〕。 #以下は旧・国内仕様盤(KKC-5080)案内時の旧・代理店コメント
 『鉄道にちなんだオーケストラ曲を集めたアルバム.。いわゆる世の「鉄道オタク」のかなりが「クラシック音楽オタク」と重複しますが、実音を収録した効果音CDは数多いものの、芸術音楽としてのアルバムは何故かこれまでありませんでした。』『そこにガン(カデンツァ注:ファン?)狂喜の本格的CDが登場します。収録されているのは名だたる作曲家たちがオーケストラで機関車を描写したもので、大半が世界初録音。』『古くは19世紀半ばのものから新しいところではバーンスタイン作品まで多種多様。しかし各自がリアルかつユーモラスに機関車を描写していて興味津々。』『鉄オタならば超興奮で座右の盤になること間違いなしと申せましょう。』
クライバー親子によるボロディン「第2」
 ボロディン:交響曲第2番「勇者」〔2種の演奏〕
カルロス・クライバー指揮(*)
シュトゥットガルト放送so.(*)
エーリヒ・クライバー指揮(#)
NBC so.(#)
 録音:1972年12月12日、SWRスタジオ、シュトゥットガルト、ステレオ(*) /1947年12月20日、ニュー・ヨーク、ライヴ、モノラル(#) 。旧品番: Hanssler, 93-116
リヒテル晩年の協奏曲集 1993
 サン=サーンス:
  ピアノ協奏曲第5番 ヘ長調Op.103「エジプト風」
 ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ調
スヴャトスラフ・リヒテル(P)
クリストフ・エッシェンバッハ指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:1993年5月30日、ロココ劇場、シュヴェツィンゲン、ライヴ。 初出: VICTOR (JAPAN), VICC-60080 |前出: Haenssler Classics (SWR Music), 93-707 。 1997年に初出となったものの権利関係の問題で直後に回収され、ヘンスラー盤が出るまで文字通り幻の録音と化していたもの。
リヒテル、シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1994
 グリーグ:叙情小品集 より
  〔感謝/スケルツォ/小妖精/森の静けさ〕
 フランク:前奏曲、コラールとフーガ
 ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ/鏡
スヴャトスラフ・リヒテル(P)
 録音:1994年5月15日、シュヴェッツィンゲン城ロココ劇場、ライヴ。 旧品番: 93-712 。旧盤が初出だった演奏。 晩年の彼が得意としていたグリーグも絶品だが、古くから定評のあるフランクの「前奏曲、コラールとフーガ」とラヴェルの「鏡」全曲。淡々としながらも聴き手の注意を集中させてしまう神業はリヒテルならでは。悠然たるテンポで、巨大な建造物を前にしたような圧倒感に満ちている。音質もクリアで、タッチの美しさも際立っている。
サンデルリング、1999年ライヴ
 ブルックナー:交響曲第7番(ハース版)
クルト・ザンデルリング指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1999年12月15日-17日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ、ステレオ。旧品番: Hanssler, 93-027, 94-604 。 CD-R使用の SARDANA から SACD-275 として出ていた1999年12月16日、リーダーハレでのライヴと同一演奏。以下、93-027 発売時の Hanssler 輸入元のコメントを全文引用。『ヴァントと並ぶ世界の巨匠ザンデルリングの最新ライヴの登場。しかもお得意のブルックナーの第7番。出だしから実に魅力的、1楽章コーダなど雄大の一言。2楽章もハース版ながらも禁欲的にならないところがラフマニノフを得意にする巨匠ならでは。分厚い現の響きを堪能できます。金管も雄渾。えらい演奏の登場で、音質もたいへん良く、ザンデルリングの巨大な音楽をとらえ切っております。今年前半の目玉と申せましょう。』
ジュリーニ〜
 ブルックナー
:交響曲第9番 ニ短調
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1996年9月20日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ、ステレオ。旧品番: Hanssler, 93-186, 94-604 。リハーサル付き映像作品(1996年9月19日;国内GENEON、PIONEER他からのリリース)とは異なり、翌20日のライヴ。
ヴィルヘルム・ケンプ、ピアノ・リサイタル〜シュヴェツィンゲン音楽祭 1962
 ラモー:3つの手/鳥のさえずり / クープラン:シテール島の鐘
 ヘンデル/ケンプ編曲:チェンバロ組曲 HWV434 〜メヌエット ト短調
 モーツァルト/ケンプ編曲:パストラール変奏曲 K.Anh 209b
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第22番 ヘ長調 Op.54
 シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番 イ短調 D.845 /即興曲 変ト長調 D.899 No.3
  ヴィルヘルム・ケンプ(P)
 録音:1962年5月11日、シュヴェッツィンゲン城、ライヴ。モノラル|初出・前出・旧品番: Hanssler (SWR Musik), 93-720〔廃盤〕。
ボレット〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1988.5.14
 メンデルスゾーン:前奏曲とフーガ ホ短調 Op.35 No.1 /ロンド・カプリツィオーソ Op.14
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57 「熱情」
 リスト:ベッリーニ「ノルマ」の回想 / モシュコフスキ:女芸人 Op.52 No.4 (*)
 ゴドフスキ:エレジー ロ短調(左手のための)(*) /30日物語〜サロン(*)
  ホルヘ・ボレット(P)
 録音:1988年5月14日、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴ。(*)はアンコール |初出・旧品番: 93-725 〔廃盤〕。
エリーザベト・グリュンマー
 モーツァルト:恐れるでない、愛する人よ K.490 (*/#) /ああ、私を捨てないで K.486a (*) /
        春の初めに K.597 /夕べの想い K.523 /ひめごと K.518 /菫 K.476
 シューベルト:ズライカ II D.717 /美と愛がここにいたことを D.775 /憩いなき愛 D.138 /子守歌 D.867
 ブラームス:
  エオールスの竪琴に Op.19 No.5 /森に囲まれた丘から Op.57 No.1 /秘め事 Op.71 No.3 /乙女 Op.95 No.1
 ヴォルフ:進軍のラッパが鳴っている/わが恋は胸のうちに/悪態の限りをつく/私を花で覆って/私の巻髪に包まれて

  エリーザベト・グリュンマー(S) アルテュール・グリュミオー(Vn;#)
  フーゴ・ディーツ(P) カール・ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内o.(*)
 録音:1956年7月8日、ルートヴィヒスブルク城(*)/1958年5月30日、シュヴェツィンゲン城(*以外)、全てライヴ、モノラル|収録: SWR |初出・前出・旧品番: Hanssler, 94-209
コンドラシン&南西ドイツ放響
 マーラー:交響曲第6番 イ短調「悲劇的」
キリル・コンドラシン指揮
バーデン=バーデン
 南西ドイツ放送so.
 録音:1981年1月13日-15日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、ライヴ、ステレオ|収録: SWR |初出・前出・旧品番: Hanssler, 94-217
ヒンデミット指揮〜ブルックナー
 交響曲第7番 ホ長調 WAB.107
パウル・ヒンデミット指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:1958年6月24日、シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム、放送用セッション、モノラル。前出・旧品番:94-222〔前出盤が初出〕。
ヤーノシュ・シュタルケル、SWR 放送録音集
 ヒンデミット:チェロ協奏曲(1940) (*)
 プロコフィエフ:チェロと管弦楽のための交響的協奏曲 ホ短調 Op.125 (#)
 ラウタヴァーラ:チェロ協奏曲第1番 Op.41 (1968) (+)
  ヤーノシュ・シュタルケル(Vc) アンドレアス・フォン・ルカーチ指揮(*)
  SWR シュトゥットガルト放送so.(*) エルネスト・ブール指揮(#)
  ヘルベルト・ブロムシュテット指揮(#) バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.(#/+)
 録音:1971年1月14日、放送局スタジオ、シュトゥットガルト(*) /1975年8月16日(#)、1975年2月6日(+)、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(*以外)、すべて 放送用セッション、ステレオ。 前出・旧品番:94-227〔前出盤が初出〕。
ツェルニー(1791-1857):
 交響曲第6番 ト短調/大交響曲第2番 Op.781
グジェゴシュ・ノヴァーク指揮
SWR カイザースラウテルン放送o.
 録音:2004年6月/2005年2月。旧品番: Hanssler, 93-169
ブロッホ:ピアノと管弦楽のための作品集
 交響的協奏曲/コンチェルト・グロッソ第1番/スケルツォ・ファンタスク
  ジェニー・リン(P) イジー・スターレク指揮
  ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
 録音:2006年、SWRスタジオ、カイザースラウテルン|初出・旧品番: 93-192
SWR-19421CD
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(8CD)
3CD価格
カンブルラン〜メシアン:管弦楽作品集
 忘れられし捧げもの(1930)[2002年1月17日]/キリストの昇天(1934)[1999年1月13日-15日]/
 ミのための詩(1948)(#)[/2007年12月19日-20日]/トゥーランガリラ交響曲(1948)(+/**)[2008年2月12日-13日]/
 鳥たちの目覚め(1953)(+)[2007年6月27日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン]/
 異国の鳥たち(1956)[2008年2月12日-13日]/クロノクロミー(1960)[2005年2月24日]/
 われ死者の復活を待ち望む(1964)(+)[2008年5月3日]/我らの主イエス・キリストの変容(1969)[2000年12月12日-15日]/
 峡谷から星たちへ(1974)(+/++)/天より来たりし都(1987)(+)[2007年4月23日-5月4日、バーデン=バーデン/他]/
 ほほえみ(1989)[2008年1月27日、レジデンツ・ヘルクレスザール、ミュンヘン]/
 彼方の閃光(1991)[2002年2月25日、9月19日]

 イヴォンヌ・ナエフ(Ms;#) ロジェ・ミュラロ(P;+) ヴァレリー・ハルトマン=クラヴリー(オンド・マルトノ;**)
 グンヒルト・オット(Fl) ヴォルフハルト・ベンツ(Cl) フランツ・ラング(シロリンバ)
 ホルスト・フリーデル(ヴィブラフォン) ヨッヘン・ショラー(マリンバ) ラインハルト・ラツコ(Vc)
 フロラン・ボファール(P) ヨスハルト・ダウス合唱指揮オイローパ・コールアカデミー
 ティエリー・レンツ(Hr;++) ヨッヘン・ショラー(シロリンバ;++) マルクス・マイアー(カリヨン;++)

 シルヴァン・カンブルラン指揮SWR南西ドイツ放送so.
 録音:[内]、特記以外 コンツェルトハウス、フライブルク。旧品番:93-225
シューマン:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集
 ヴァイオリンとオーケストラ伴奏のための幻想曲 Op.131 (1853/1854出版) /
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(1853/1937出版) /
 ヴァイオリン協奏曲 イ短調(チェロ協奏曲 イ短調 Op.129の編曲)(1850/1987出版) /
 小さな子供と大きな子供のための12の連弾小品 より(3曲)
  レーナ・ノイダウアー(Vn) パブロ・ゴンザレス指揮ドイツ放送po.
 録音:2010年1月25日-29日、ハルベルク放送局、ザールブリュッケン。旧品番:93-258
SWR-19425CD
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(30CD)
8CD価格
カール・シューリヒトの芸術
 (当レーベル既出 BOX 2点のコンピレーション)
ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲集(全曲) イジー・スターレク指揮
カイザースラウテルン
 南西ドイツ放送o.
 録音:2000年-2001年。前出・旧品番:93-037〔前出盤が初出〕。チェコ出身の指揮者スターレク(1923-2011)は、タリフとアンチェルに指揮を学び、1953年から1968年までプラハ放送so.の首席指揮者を務めた。
R.シュトラウス
 「ばらの騎士」組曲/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」/交響詩「ドン・ファン」

 ジョルジュ・プレートル指揮シュトゥットガルト放送so.
 録音:1998年、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。前出・旧品番:93-012〔前出盤が初出〕。
ベルリオーズ:序曲集
 ウェイヴァリー Op.1, H.26 (*) /宗教裁判官 Op.3, H.23d (#) /リア王 Op.4, H.53 (+) /
 ロブ・ロイ H.54 (*) /ローマの謝肉祭 Op.9, H.95 (**) /海賊 Op.21, H.101 (*)
  シルヴァン・カンブルラン指揮 SWR 南西ドイツ放送so.
 録音:2007年5月(*)、2000年2月(#)、2003年2月(+)、以上 コンツェルトハウス、フライブルク(**以外) /2002年1月、祝祭劇場、バーデン=バーデン(**)。前出・旧品番:93-201〔前出盤が初出〕。
ラヴェル:管弦楽曲集
 クープランの墓 (*) /歌曲集「シェエラザード」(+) /古風なメヌエット(#) /
 ツィガーヌ(**) /「ダフニスとクロエ」第1組曲&第2組曲(*)
  アーリン・オジェー(S;+) ピーナ・カルミレッリ(Vn;**)
  エルネスト・ブール指揮南西ドイツ放送so.
 録音:1974年(*)、1975年(+)、1977年(#)、1967年(**)、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。初出: Astree |前出: Hanssler, 93-111
新世界より〜アメリカ音楽集
 ガーシュウィン:「楽隊を始める」序曲(*) /子守歌(1919) (*) /「ガール・クレイジー」序曲(**)
 コープランド:キューバ舞曲(*) / モンカジョ(1912-1958):ウアパンゴ(*)
 アーサー・ベンジャミン(1893-1960):北アメリカのスクエア・ダンス(#)
 ジェイ・リヴィングストン(1915-2001):ミスター・クリストファー・コロンブス(+)
 ジョップリン(1867-1917):歌劇「トゥリーモーシャ」〜2つのラグタイム(*)
 ロジャース(1902-1979):オクラホマ・メドレー(*) / バーンスタイン(1918-1990):ミサ曲〜シンプル・ソング(**)

 クラウス・アルプ指揮(*) サウル・シュヒトマン指揮(#) エルンスト・ヴェダム指揮(+)
 カスパール・リヒター指揮(**) カイザースラウテルン南西ドイツ放送so.
 録音:1990年-1993年、1999年。前出・旧品番:93-021〔前出盤が初出〕。
シューベルト
 交響曲第9番「グレイト」/
 「魔法のたてごと」序曲(*)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2001年7月18日、20日(無印)、2002年5月3日(*)、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。前出・旧品番:93-044〔前出盤が初出〕。
ホルスト:組曲「惑星」
エルガー:弦楽セレナード
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2001年6月、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト。前出・旧品番:93-043〔前出盤が初出〕。
ドビュッシー:管弦楽のための「映像」〔ジーク(*) /イベリア(#) /春のロンド(+) 〕/
       神聖な舞曲と世俗的な舞曲(**) /交響詩「海」(##)
 ウルズラ・アイゼルト(Hp) シルヴァン・カンブルラン指揮
 バーデン=バーデン・フライブルク SWR so.
 録音:2001年1月23日(*/+) /2001年2月28-3月1日(#) /2004年2月18日(**) /2004年2月5-7日(##) 、以上フライブルク・コンツェルトハウス。初出・旧品番:93-067
エルガー:序曲「南国にて」Op.50 (*) /
     序奏とアレグロOp.47 (#) /
     エニグマ変奏曲 Op.36 (+)
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2010年9月30日(*)、10月1日(*)、2007年12月13日-14日(+)、リーダーハレ、ライヴ(*/+) /2010年10月4日-5日、 SWR フンクシュトゥーディオ、セッション(#)、以上 シュトゥットガルト。初出・旧品番:93-191
マーラー
 交響曲第1番 ニ長調「巨人」(花の章付き)
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2004年9月30日、10月1日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。 初出・旧品番:93-137
ドヴォルジャーク:交響曲集
 〔第7番 ニ短調 Op.70 (*) /
  第8番 ト長調 Op.88 (#) 〕
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2010年4月20日、24日(*)、2010年9月30日(#)、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。 初出・旧品番:93-277
ブルックナー:交響曲第9番 フェルディナント・ライトナー指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1983年11月14日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ステレオ、ライヴ。 前出・旧品番:93-052
ル・グラン・タンゴ〜ピアソラ
 ヴァイオリン、チェロとピアノのためのタンゴ「ブエノスアイレスの四季」(ホセ・ブラガート編曲)/
 ヴァイオリン、チェロとピアノのための[オブリビオン」(ホセ・ブラガート編曲)/
 ヴァイオリンとピアノのための4つのタンゴ(オスバルド・カロー編曲)
  〔レビラド/アディオス・ノニノ/天使のミロンガ/フラカナパ〕/
 ヴァイオリンとチェロのための「ル・グラン・タンゴ」

  フリーデマン・アイヒホルン(Vn) ユリウス・ベルガー(Vc) ホセ・ガリャルド(P)
 録音:2005年3月29日-31日、SWR フンクハウス、マインツ。 初出・旧品番:93-205
ベルリオーズ:オーケストラ伴奏付声楽作品集
 美しき旅の女 Op.2 No.4, H 42 (*) /囚われの女 Op.12, H 60 (*) /ブルターニュの若い羊飼い Op.13 No.4 (#) /
 ツァイーデ Op.19 No.1 (#) /水浴びするサラ Op.11, H 69 (+) /トリスティア Op.18, H 119 (**) /
 神聖な歌 Op.2 No.6, H 44 (##) /エレーヌ Op.2 No.2, H 40 (**) /亡霊の踊り H 37 (++)

 ラウラ・アイキン(S;#/+) ラニ・ポールソン(Ms;*/+)
 ティル・アリー合唱指揮 SWR シュトゥットガルト声楽アンサンブル(**/##/++)
 アレクサンドル・ユデンコフ(T;##) フローリアン・ヘルシャー(P;++)
 シルヴァン・カンブルラン指揮 SWR 南西ドイツ放送so.(*/#/+/**/##)
 録音:2003年3月、コンツェルトハウス、ベルリン(*/#/+) /2007年12月、コンツェルトハウス、フライブルク(**/##/++) 、すべてライヴ。 初出・旧品番:93-210
ドヴォルジャーク
 交響曲第9番 ホ短調 Op.95「新世界より」/
 序曲「謝肉祭」Op.92
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2008年7月9日-11日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ|初出・旧品番: 93-251 。#初出盤に付属していたボーナスCDは省かれています。
オルフ/ヴィルヘルム・キルマイヤー編曲:
 カルミナ・ブラーナ(2台のピアノと打楽器伴奏版/1956)
 レンネケ・ルイテン(S) クリストフ・ゲンツ(T) シュテファン・ゲンツ(Br)
 グラウ・シューマッハー・ピアノデュオ、ノルベルト・シュミット=ラウクスマン(ティンパニ)
 クリストフ・ヴィートマン、マルティン・ルーダ、
 マルクス・フィッシャー、ヤーコプ・エッシェンブルク、フランク・ベーレ(Perc)
 ルペルト・フーバー指揮シュトゥットガルトSWRヴォーカルアンサンブル
 ヨハネス・クネヒト合唱指揮シュトゥットガルト州立歌劇場児童cho.
 録音:2010年9月24日、27日-30日、シュトゥットガルト、放送スタジオ、セッション|「作曲者のオーソライズ版による初録音」とされている|初出・旧品番: 93-280
ノリントン&SWR
 マーラー
:交響曲第5番 嬰ハ短調
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルトSWR放送so.
 録音:2006年1月19日-20日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ|初出・旧品番: 93-165 (国内仕様盤:KDC-5015 )〔ともに廃盤〕。
クルト・ヴァイル:バレエ「7つの大罪」/クオドリベット Op.9
 アニア・シリア(S) ユリウス・プファイファー、アレクサンドル・ユデンコフ(T)
 ベルンハルト・ハルトマン(Br) トルステン・ミュラー(B)
 グジェゴシュ・ノヴァーク指揮カイザーラウテン SWR 放送o.
 録音:2002年9月|旧品番: 93-109
エルガー:交響曲第1番
ワーグナー
 「マイスタージンガー」第1幕前奏曲
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1999年10月、ライヴ|旧品番: 93-000 。旧・ Hänssler Faszination Musik シリーズの記念すべき第1作だった物。
ロッシーニ:小ミサ・ソレムニス
 ルーペルト・フーバー指揮 SWR ヴォーカル・アンサンブル
 録音:1995年3月28日、4月3日|旧品番: 93-053
ラフマニノフ:徹夜濤 Op.37
 ウルリケ・コッホ(A) アレクサンドル・ユデンコフ(T)
 ミハイル・ニキフォロフ(B) マーカス・クリード指揮南西ドイツ放送声楽アンサンブル
 録音:2004年6月8日|旧品番: 93-112
フェルディナント・ライトナー
 ブルックナー:交響曲第6番
 ハルトマン:交響曲第6番
フェルディナント・ライトナー指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1982年10月27日-28日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、ステレオ|旧品番: 93-051
ロジャー・ノリントン
 マーラー:交響曲第4番 ト長調
アヌ・コムシ(S)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2005年9月22日-23日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ|旧品番: 93-164 (国内仕様盤:KDC-5013 )〔共に廃盤〕。
SWR-19525CD
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(5CD)
2CD価格
ベートーヴェン:交響曲全集
 ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送so.
 カミラ・ニールンド(S) イリス・ヴェルミリオン(A)
 ヨナス・カウフマン(T) フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(B)
シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊
 録音:2002年|既出単売のセット化。
JAH-476
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[JAZZ]
One Night In Karlsruhe 〜ミシェル・ペトルチアーニ
 13th / There Will Never Be Another You / In a Sentimental Mood / One For Us / Mr. K. J. /
 Embraceable You / She Did It Again / La Champagne / Giant Steps / My Funny Valentine

 ミシェル・ペトルチアーニ(P) ゲイリー・ピーコック(B) ロイ・ヘインズ(Dr)
 録音:1988年7月7日、カールスルーエ、ドイツ、ライヴ。
"SWR MUSIC" HANSSLER 時代の発売盤
93-001
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(2CD)
マーラー:交響曲第2番(*)
シェーンベルク:コール・ニドレ(#)
クルターク:大管弦楽のための「墓石」(+)
ユリアーネ・バンセ(S)
コルネリア・カレシュ(A)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1996年6月(*)/1995年11月(#)/1996年11月(+)。
 Intercordで中断してしまっていたマーラー・シリーズが当レーベルに引き継がれたもの。近年のギーレンらしい細かく過激な、そして後半の盛り上がりも素晴らしく、かなりの名演。
シューマン:
 ロマンスとバラード集(Ops.67/69/75/91/145/146)
ルッペルト・フーバー指揮
シュトゥットガルト
 南西ドイツ放送声楽Ens.
 録音:1998年5月。
 日本ではあまり著名ではないが、ドイツでは代表的声楽アンサンブルの一つらしい。その上手さはやはり定評のことだけはあり、各声部が実に立体的で美しい。
フリッツ・ウンダーリッヒの魅力
 ヴェルディ:女心の歌
 プッチーニ:星は光りぬ
 レハール:また一人だ
 ピクシオ:恋について語っておくれよマリウ
 アンデルス:口が黙る時
 ホルツバウアー:天の美しき息子よ
 A.スカルラッティ:あの哀れな心
 グルック:目も眩む崖のオーク
 シュトルツ:かつて春に幸福が私に笑いかけた
 カールマン:私の愛する人はいつ来るのだ
 ドスタル:カップルが踊る様に
 シュトルツ:美しきイタリアよさようなら
 ファル:おおイスタンブールのばらよ
 ポンセ:エストレリータ
 アンデルス:雲が空を流れる
 レハール:友よ人生は生きる価値がある
 マイ:歌声は世界をめぐる
 エルヴィン:奥様お手に口づけを、ティリトンバ
 ララ:グラナダ
フリッツ・ウンダーリッヒ(T)
エメリヒ・スモラ指揮
カイザースラウテルン・
 シュトゥットガルト放送so.
 録音:1954年-1965年。
 ウンダーリッヒの未発表録音集。放送の記録はあったが、すべて今までは世に出たことがない物ばかりのようだ。彼の声の凄さはどんな役を歌っても違和感が無い事、 そしてその情熱的な歌いぶりに止どめを刺す。もう今後このような歌手は出ないだろうと思うと、改めてその早世が惜しまれる。
93-005
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(2CD)
ベルリオーズ:劇的交響曲「ロメオとジュリエット」(*)
メシアン:キリストの昇天
シルヴァン・カンブルラン指揮
ナディーヌ・ドゥニーズ(Ms;*)
ピョートル・ベンチャーワ(T;*)
ペーター・リカ(B;*)
南西ドイツ放送so.
 録音、1998-1999年。南西ドイツ放送so.の首席指揮者に就任したカンブルランは、日本人にとっては比較的地味な存在かもしれないが、実はヨーロッパ中を飛び回っている今が旬の人気者。フランス音楽を中心にバロックから20世紀まで幅広いレパートリーを誇り、オペラや協奏曲の伴奏も得意。 収録曲は彼にとってまさにうってつけの十八番。
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス Op.123 アマンダ・アルグリムソン(S)
コルネリア・カリッシュ(A)
ジョン・オーラー(T)
アラステア・マイルズ(B)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
シュトゥットガルト
 声楽アンサンブル
北ドイツ放送cho.
 ベートーヴェンを熱愛し、演奏に意欲を燃やすノリントンが、やっとめぐりあったという、ベートーヴェンを本格的に録音するのにふさわしいオーケストラ、シュトゥットガルト放送so.。 ピリオド奏法・唱法と放送系演奏団体の高い技術水準が融合したエネルギッシュでダイナミックな演奏が生まれた。
93-007
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(2CD)
ロベルト・シュトルツ:オペレッタ作品集(大メドレー集) ロベルト・シュトルツ、
パウル・ランデンベルガー指揮
カイザースラウテルン
 南西ドイツ放送o.
 録音:1963-1999年。
ユダヤのヴィオラ音楽
 ヴェープリク(1899-1958):
  ラプソディ Op.11(1926)
 アレクサンドル・クレイン
  (1883-1951):装飾 Op.42
 グネシン(1883-1957):
  吟遊詩人の歌 Op.34/マリアンネの歌 Op.37 No.2
 ヴェープリク:
  死の歌 Op.4/カディッシュ Op.6/厳粛な歌 Op.9
 グリゴーリー・ガンブルグ(1900-1967):
  雅歌 から 2つの小品
 ブロッホ:ヴィオラとピアノのための組曲(1919)
タベア・ツィンマーマン(Va)
ヤッシャ・ネムホツ(P)
 ブロッホ以外はすべてロシアのユダヤ人作曲家たちの作品。彼らはかなり大きな楽派を形成していたにもかかわらず、録音の機会には恵まれていなかった。
93-010
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(2CD)
ヴォルフガング・リーム:
 モルフォニー(1972)(*)
 音の描写I(+)/音の描写II(+)/音の描写III(+)
エルネスト・ブール指揮(*)
ミヒャエル・ギーレン指揮(+)
南西ドイツ放送so.
ガブリエリSQ(+)
 録音:1970年代(*)/他。
 リームの発作的・爆発的な音楽を暴力的に演奏しているとのこと。優秀録音。
ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」
シューマン:交響曲第2番
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1999年、リーダーハレ、ライヴ。
 毎回ユニークな解釈で話題を呼ぶノリントンだが、ここでも「ロンドン」第1楽章主題の遅いテンポ、第2楽章の急速なテンポと珍妙なフレージングなど、あいかわらず楽しませてくれる。シューマンも力の入った演奏で、極端さいっぱい。
ビゼー:交響曲
ラヴェル:
 「ダフニスとクロエ」第2組曲/ラ・ヴァルス
ジョルジュ・プレートル指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1991-1997年。プレートル得意のフランスもの。
モーツァルト:交響曲第40番(含リハーサル)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(*)
ブランカ・ムスリン(P;*)
カール・ベーム指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1974年9月18日、リーダーハレ/1951年4月15日、ヴィラ・ベルク(*)、ライヴ。(*)はモノラル録音。
 何とベームが当レーベルに登場。モーツァルトは得意曲だけあって幅の広い雄大な演奏。リハーサルも貴重な上、聞きやすい良好なステレオ。ベートーヴェンで共演しているムスリン(1920-1975)はユーゴ生まれの女流でコルトーの弟子だった人。彼女はメンゲルベルグとの共演記録もあるようだが、教師としての方が有名なようで、弟子としては、MD+Gにバッハ(レーガー編曲)のブランデンブルグ協奏曲の4手ピアノ版(MDG-330-0635-2, 2CDs、エヴェリンデ・トレンクナーとのデュオ)を録音しているソントラウト・スピーデル等がいる。「なかなかの味がある」とのことで、音質的にも古いながらも良好と言う。
93-015
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(2CD)
マーラー:交響曲第8番 変ホ長調「千人の交響曲」(*)
シェーンベルク:オラトリオ「ヤコブのはしご」(+)
マルク、レイ、ベジガー(S;*)
グリュネヴァルト、ペツィコヴァー(A;*)
ウィンスレイド(T)
マイケルズ=ムーア(Br;*)
リカ(B;*) アイキン(S;+)
レナルド、ハーパー(T;+)
ブレッヒェラー、ジョンソン、
ミュラー=ブラッハマン(Br;+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
ヨーロッパ・コラール・アカデミー(*)
カルフ・アウレリウス児童cho.(*)
ベルリン放送so.(+)
 録音:1998年12月8日-18日(*)/1996年8月26日-28日(+)、コンツェルトハウス、フライブルク(*/+)。
 ギーレンのマーラー・チクルス第5作。(*)はフランクフルト歌劇場とのライヴ録音(1981年/SONY)以来18年ぶりの録音。あらゆる点で旧盤を上回るスケールの大きな演奏で、 長大で混沌とした音楽に対する鬼才ギーレンの冴え渡った指揮ぶりを感じさせる。カップリングはこれまたギーレン得意のシェーンベルク。「千人」のカップリング曲として、これほどぜいたくなものはこれまでなかったであろう。
シューベルト:交響曲第1番
ヴェーベルン:変奏曲 Op.30
シューベルト:交響曲第4番「悲劇的」
ハンス・ツェンダー指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1996年、ハンス・ロスバウト・スタジオ。
 CPOからのエディションで指揮者としての実力を世界に知らしめたツェンダー。現代作曲家としては珍しく古典派作品の解釈に優れ、ここで聴かせるシューベルトも、輸入元によれば「シュタイン&バンベルクso.以来の名演」。ヴェーベルンに関しては悪かろうはずもない。
93-017
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(2CD)
マーラー:交響曲第3番(*)
シューベルト:「ロザムンデ」の音楽
ヴェーベルン:管弦楽のための6つの小品 Op.6
コルネリア・カリッシュ(A;*)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
欧州アカデミー(*)
フライブルク聖堂少年cho.(*)
 録音:1997年、ライヴ(*)/1998年、スタジオ(* 以外)。近年巨匠の風格を加えつつある知性派ギーレンによる切れ味抜群のマーラー。 上記のツェンダーと同様、シューベルトとヴェーベルンが並んでいるが、なんとギーレンはこの2人の作品を1曲ずつ交互に演奏しており、その根拠である二人の作曲家の同質性について自ら解説書に記している。
ラモー:「カストールとポリュクス」組曲
モーツァルト:交響曲第31番「パリ」
ベルリオーズ:「宗教裁判官」序曲
シルヴァン・カンブルラン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1999年。カンブルランが得意とするフランス音楽とモーツァルトだが、なかなかおもしろいプログラム構成である。モダーン楽器によるラモーは珍しくなったが、違和感はなく、むしろストレートな響きが新鮮。
ワーグナー:
 「パルジファル」〜第1幕前奏曲(*)/「トリスタンとイゾルデ」前奏曲(#)/
 「神々の黄昏」より
  [ジーグフリートのラインへの旅(+)/葬送行進曲(+)]/
 ジーグフリート牧歌(+)/
 「パルジファル」より
  [聖金曜日の奇跡(+)/フィナーレ(*)]
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1950年(#)/1955年(+)/1966年3月18日(*)。(*)はステレオ。 (#)はMUSIC AND ARTS、(*)はARCHIPHONで出ている物だが、 (+)は一部がキングの国内盤やDISQUE REFRAINで出ているものの、ひょっとすると初出があるのかもしれない。 どちらにせよ音質はもともとマスター・テープから復刻されていた(*)も含め、「決定的リマスタリング」が成されているとのことで、ファンなら必携のCDであろう。
93-020
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(2CD)
ガラ・ナイト〜オペラ名場面集
 ロッシーニ:「シンデレラ」、「セビリャの理髪師」、
 プッチーニ:「トゥーランドット」、
 チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」、
 グリンカ:「ルスランとリュドミラ:、
 オッフェンバック:「ホフマン物語」、
 ジョン・ウィリアムズ:「スター・ウォーズ」、
 モリコーネ:「ワンス・アポン・ア・タイム」、
 ロイド=ウェッバー:「ジーザス・クライスト・スーパースター」
  他 から
ヴェッセリーナ・カサロヴァ(S)
エヴァ・ポドレス/他
ペーター・ファルク指揮
南西ドイツ放送so.
 ファルクはセミ・クラシックの世界では有名な指揮者らしい。2枚目はポピュラー・ナンバーを収録。
ノーノ:合唱作品集
  ディドーネの合唱(1958)
  イタリアの日記から(1963-1974)(*)
  息づく静寂(1980-1983)
ルパート・フーバー指揮
南西ドイツ放送声楽Ens.
 (*)は世界初録音。
モートン・フェルドマン:合唱作品集
  ケンブリッジのクリスチャン・ウォルフ/他
ルッペルト・フーバー指揮
シュトゥットガルト放送
 声楽アンサンブル
 ドイツで「北のリアス」に対し「南のシュトゥットガルト」と称される名門合唱団。
ヴォルフ:
 弦楽四重奏曲 ニ短調/イタリア風セレナード
ファイン・アーツSQ
 録音:1998年3月、バーデン・バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ。
ヴンダーリヒ〜バロック宗教音楽集
 シュッツ:神よ、立ちあがりたまえ/
       わが魂よ、なぜうなだれるのだ
 ローゼンミュラー:
  聖水曜日の哀歌/聖木曜日の哀歌/聖金曜日の哀歌
 グラウプナー:なんと早くあなたは苦しみ
 テレマン:なぜあなたは身振りを隠すのか
 ブクステフーデ:最後の晩餐に招かれたものは幸せである
 クリーガー:夕方どこへ行くのだ
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
 録音:1956-1958年。
 20世紀最高の美声テノール、ヴンダーリヒの比較的珍しいレパートリー。レコードになった物は少ないが、各放送局にはかなりの数の放送用の音源がある。オーセンティシティなど吹っ飛ぶ、酔わせるバロック宗教音楽だ。伴奏は、楽器群など、様々。
オーボエのための作品集
 R.シュトラウス:オーボエ協奏曲
 ケクラン:9楽章の小品 Op.179
 ブリテン:リュート・ソング(1954)
 ツィンマーマン:オーボエ協奏曲(1952)
ラヨーシュ・
 レンチェシュ(Ob)
ネヴィル・マリナー指揮
シュトゥットガルト放送so.
 レンチェシュはチェリビダッケが見い出した名オーボエ奏者。
ロシアのユダヤ人作曲家たちのヴァイオリン作品集
 ヨゼフ・アクロン、アレクサンドル・ヴュープリック、ヨエル・ヨンゲル、
 ラザレ・サンスキー、アレクサンドル・クレインの作品
インゴルフ・トゥルバン(Vn)
ヨッシャ・ネムツォフ(P)
 録音:1999年11月。
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」
ベルク:3つの小品
シューベルト:
 交響曲第10番〜第2楽章「アンダンテ」(ニュー・ボールト版)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1999年。ギーレンによるマーラー全集の第3弾。遅めのテンポでじっくり聴かせる様はインターコード時代より一層円熟味を感じさせる。 毎度凝ったカップリングも聞き物のこのシリーズだが、今回はニュー・ボールト版によるシューベルトの第10番という、ギーレンとしては珍しいレパートリーが目を引く。
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1993年4月、ハンス・ロスバウト・スタジオ。ギーレンのマーラー・チクルス第4弾。CD収録時間の限界まで詰め込んだ大演奏。録音も優秀でギーレンの緻密な解釈が良く聞き取れる。
ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調「ワーグナー」
        (1877年第2稿/アダージョ:1876年異稿)
ワーグナー:「ローエングリン」〜第1幕前奏曲/第3幕前奏曲
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1999年5月、ライヴ。マーラーに引き続き、ブルックナー・チクルスが始動。ウィーンでの初演時に最も近い形にするため、版に対してもかなりこだわっている。 ブルックナーの作品が「ワーグナー」ということで、カップリングがワーグナーという所もミソ。
93-032
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(2CD)
ヘンデル:
  歌劇「ロデリンダ」/
  組曲「アルチーナ」
ゲルハルト・ヒュッシュ、
フリッツ・クラウス、
エマ・マイヤー、
チェチリエ・ライヒ
カール・レオンハルト指揮
シュトゥットガルト帝国放送o.&cho.
 録音:1938年。
 指揮者カール・レオンハルト(1886-1969)はニキシュの弟子で、シュトスットガルト帝国歌劇場総監督を10年間務めた大物。戦前のドイツ声楽界を代表する豪華歌手陣による濃厚なヘンデル。
あのヌヴーの名演がオリジナル・テープ起こしで登場!
 ベートーヴェン:
  ヴァイオリン協奏曲(*)/
  交響曲第8番(+)
ジネット・ヌヴー(Vn;*)
ハンス・ロスバウト指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1949年9月25日(*)、1961年6月23日(+)。
 有名な録音だが、今回はSWRのオリジナル・テープ使用により最良の音質で復活。初出となる(+)も格調高い演奏。
クラジナ・バツェヴィチ(1913-1969):ピアノ作品集
 ピアノ・ソナタ第2番/スケルツォ/ロンディーノ/
 ソナチネ/子供の組曲/3つのブルレスケ/
 2つの練習曲/小トリプティーク/10の練習曲
エヴァ・クピエツ(P)
 録音:デジタル。 バツェヴィチはは現代ポーランドを代表する女性作曲家で(若い頃は信じがたいまでの美人だったとインフォメーションに記載がある)、あのクリスティアン・ツィマーマンもソナタをかつて録音していた。 ただ、まとまったピアノ曲集としては今回が初めてのようで、ポーランドの民族色に彩られた作品の貴重な録音として歓迎できる。クピエツは作曲家と同郷の俊英(&美人)で、KOCHにも録音がある人。
レーガー:クラリネットとピアノのための作品全集
  クラリネット・ソナタ変ロ長調/変イ長調/嬰ヘ長調
  アルバムの綴り/ロマンス/タランテラ
イプ・ハウスマン(Cl)
ニーナ・ティヒマン(P)
 録音:1999年、ハンス・ロスバウト・スタジオ。
93-038
廃盤、再発
バッハの書庫からの音楽
 アルビノーニ:協奏曲 Op.2 No.2
 F.B.コンティ:モラット
 ロカテッリ:合奏協奏曲 Op.1 No.8
 ヘンデル:カンタータ HWV.105
 バッハ:管弦楽組曲第1番
トマス・ヘンゲルブロック指揮
バルタザール・ノイマン・
 アンサンブル
 録音:2002年1月、SWRスタジオ。
 バッハが収集した楽譜を引っ張り出しCD化したおもしろい企画盤。個性的な学究肌指揮者ヘンゲルブロックがどのような演奏を聴かせるかも楽しみ。93-121で再発されております
J.S.バッハの音楽書庫から Vol.2
 パッヘルベル:復活聖日のためのカンタータ
  「キリストは死の縄目につながれたり」
 J.S.バッハ:
  キリエ ハ短調 BWV.Anh.26/
  同 ト短調 BWV.242
   (フランチェスコ・デュランテ作にもとづく)/
  復活祭日のためのカンタータ
   「キリストは死の絆につきたまえり」BWV.4
 ヨハン・カスパー・ケルル:
  ミサ・スペルバ/主は王となられる
トーマス・ヘンゲルブロック指揮
バルタザール=ノイマン・
 アンサンブル&cho.
 録音:2001年3月15-17日、南西ドイツ放送シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク。
 奇才ヘンゲルブロックのライフワーク。大バッハの書庫に残されバッハ自身の楽譜コレクションを演奏していこうというもの。彼の隠れた音楽的嗜好を覗き見ることができる、うれしい企画。貴重な曲の数々が鑑賞できる。ピリオド楽器使用。Vol.1:93-121
93-040
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(2CD)
ワーグナー:楽劇からの管弦楽曲集
 ワーグナー(ラインスドルフ編曲):
  「ニーベルングの指環」より
   [ヴァルキューレの騎行/ヴォータンの別れ/
    ジークフリートの炎越え/
    ジークフリート、ヴァルキューレの岩山へ/
    夜明けとジークフリートのラインへの旅/
    第1幕場面転換の音楽/
    ジークフリートの葬送行進曲/
    ブリュンヒルデの自己犠牲]]/
  「パルジファル」より
   [第1幕への前奏曲/
    転景の音楽と第1幕フィナーレ/
    第3幕への前奏曲/聖金曜日の音楽/
    ティトゥレルの葬送行進曲/
    第3幕フィナーレ]
 シェーンベルク:室内交響曲第1番 ホ長調 Op.9
エーリヒ・
 ラインスドルフ指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1984年11月、スタジオ・バーデン=バーデン。
 1912年生まれの巨匠ラインスドルフ晩年の至芸。若き日の即物的な演奏から脱皮したスケールの大きなワーグナー。珍しい組み合わせといえる南西ドイツ放送so.から美しい響きを引き出し、 自ら編曲した版で曲趣を大いに盛り上げていく様はみごとで、職人肌の名匠ならではの味わい。
ユダヤの歌の翼に〜ロシア系ユダヤ人作曲家の歌曲集
 サミンスキー:
  ユダヤ歌曲集第1巻 Op.12/ユダヤ歌曲集第2巻 Op.13/
  眠れわが子よ Op.11 No.2
 グネシン:
  モッテレの歌 Op.37 No.2/ラヘルの墓 Op.32 No.2/
  そんなに純粋なものはありません Op.37 No.1/雅歌から Op.37 No.3
 アクロン:小さな部屋で/ここエン・ハロドでは Op.69/楽団 Op.64
 ヴェープリク:2つのユダヤ民謡 Op.8/2つのユダヤの歌 Op.10
 ロソフスキー:おいらは御者
 リヴォフ:どこでビーツが手に入る
 エンゲリ:土地はあるのか Op.39 No.1
 ミルネル:学校で/踊れ、踊れ、娘よ踊れ
 クレイン:10のユダヤ舞曲(ピアノ独奏)/2つのユダヤの歌 Op.39
ヘレン・
 シュナイダーマン(Ms)
ヤッシャ・ネムツォフ(P)
 帝政ロシア時代にペテルブルクでユダヤ音楽協会を結成していた作曲家(ほとんどがリムスキー=コルサコフの弟子)たちの歌曲集。歌詞はイーディッシュ語あるいはヘブライ語で、 音楽には濃厚なユダヤ的感情とロシア国民楽派の音楽的特徴がブレンドされている。作曲家のうち、グネシンはモスクワにある音楽学校の創設者で、ハチャトゥリアンの作曲の師。
シャルル・ケクラン:
 「ジャングル・ブック」〜交響詩「春の歩み」(*)/
 交響詩「燃える茂み」
クリスティーヌ・シナモン
(オンド・マルトノ)
ハインツ・ホリガー指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2000年2月23日-25日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト(*)/2001年2月19日-23日、コンツェルトザール、シュタットハレ、ジンデルフィンゲン。
マーラー:交響曲第4番 ト長調(*)
シュレーカー:ドラマへの前奏曲(+)
クリスティン・ウィトルシー(S;*)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1988年2月23日〜26日、ブラームスザール、シュタットハレ、カールスルーエ(*)/1995年2月7日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。 (*)はINTERCORDで既出の演奏。(+)は初出の演奏。
 好評のギーレンによるマーラー・チクルス。2002年のリマスタリングで、(*)も旧INTERCORD盤と比べると厚く豊かな音質となった。
ヘンツェ:
 交響曲第7番(*)/
 タッソの詩による「アリオーソ」
  (ソプラノ、ヴァイオリンと管弦楽のための)(+)
クリスティアーネ・エルツェ(S;+)
クリスティアン・オステルターク(Vn;+)
シルヴァン・カンブルラン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2001年2月21日&22日、コンツェルトハウス、フライブルク(*)/2001年11月30日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(+)。
ブルックナー:交響曲第6番
ハルトマン:交響曲第6番
フェルディナント・ライトナー指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1982年10月27&28日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、ステレオ。確か今回初登場。
 ブルックナーの第6番は彼が引退演奏会(かつてACCORDから出ていた)の演目に選んだほどの得意曲。終楽章のテンポを遅くとり、第1楽章と同じくらいの時間をかけてスケール豊かに演奏している。 第2楽章も深々とした表現。ハルトマンの第6番は終楽章のバーバリスムが強烈で、ドイツ版「春の祭典」ともいうべき金管打楽器の炸裂は、バルトークも顔負け。この演奏で初めてこの曲の凄さに驚いたとは、 代理店担当者の弁。
カーゲル・バイ・カーゲル
 マウリシオ・カーゲル(1931-):
  無伴奏混声合唱とピアノの7つの小品
   「Rrrrrrr・・・」(1981/82)(*)/
  4人のソロ、語り調の合唱と
   小アンサンブルのための「アナグラマ」(1957/58)(#)/
  声楽とアンサンブルのための「真夜中の曲」(1980/81)(+)
マウリシオ・カーゲル
ウェルナー・ハーゲン(合唱指導;*)
グニルド・クラーメル=ライモルト(P;*)
イングリット・アデ=イェゼマン(S;#)
ハンナ・アウルバッハー(A;#)
マンフリート・アッカーマン(Br;#)
リヒャルト・アンラウフ(B;#)
ウルズラ・ゲルラハ=クライント(S;+)
バルバラ・ミラー(A;+)
マンフレート・ゲルベルト(T;+)
エヴァルト・リスカ(B;+)
シュトゥットガルト放送so.団員、
南西ドイツ放送
 ヴォーカルアンサンブル
 録音:1981年/1984年。
 ブエノスアイレス出身のカーゲルは1957年からドイツを拠点に活動、ユーモアに満ちた独特の作風で人気がある。
フランスの合唱音楽
 ドビュッシー:
  シャルル・ドルレアンの3つの歌
 ラヴェル:3つの歌
 メシアン:5つのルシャン
 ジョリヴェ:祝婚歌
 ショーソン:バラード Op.29
ルッペルト・フーバー指揮
シュトゥットガルト放送
 声楽アンサンブル
 メシアンの作品はルネサンス時代のシャンソンを現代化したというもの。ジョリヴェ、ショーソンの作品の録音は貴重。
ギーレン生誕75年記念エディション分売 Vol.1
 ベートーヴェン:
  交響曲第8番〔2001年1月21-22日、コンツェルトハウス、フライブルク〕/
  ピアノ協奏曲第3番(*)〔1994年4月20日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕/
  大フーガ(ギーレン編曲)〔1993年10月9日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
   ステファン・リトウィン(P;*) ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送so.
ギーレン生誕75年記念エディション分売 Vol.2
 シューベルト:交響曲第9番 ハ長調「グレート」
  〔1996年4月27日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン、ライヴ〕
 ヨハン・シュトラウスII:春の声(ワルツ)〔1998年9月4日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
   ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送so.
ギーレン生誕75年記念エディション分売 Vol.3
 ブルックナー:交響曲第6番 イ長調〔2001年3月29日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 バッハ/シェーンベルク編曲:前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV.552〔1996年8月22日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
   ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送so.
ギーレン生誕75年記念エディション分売 Vol.4
 スクリャービン:交響曲第3番 Op.43「神聖な詩」
   〔1975年5月22-23日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 ブゾーニ:悲歌的子守歌 Op.42〔1995年2月3日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 ラヴェル:海原の小舟〔1997年1月9日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ストラヴィンスキー:ロシア風スケルツォ〔1996年4月17日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
   ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送so.
ギーレン生誕75年記念エディション分売 Vol.5
 シェーンベルク:幸福の手 Op.18(+)〔1996年8月27-28日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ベルク:演奏会用アリア「ワイン」(#)〔2002年3月22日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ウェーベルン:管弦楽のための5つの小品 Op.10〔2001年3月26日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ウェーベルン:カンタータ第1番 Op.29(**)〔1990年9月13日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 エドゥアルト・シュトイアマン:管弦楽のための変奏曲(1958)
  〔1991年5月24日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 ギーレン:アンサンブル「義務と嗜好」〔1990年2月12日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
   ジョン・ブレッヒェラー(Br;+) メラニー・ディーナー(S;#) クリスティアーネ・エルツェ(S;**)
   ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送so.、ベルリン放送cho.(**)
 以上5点、93-080(5CDs)の分売。
93-061
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(2CD)
ブルックナー:交響曲第8番(ハース版)(*)
モートン・フェルドマン:コプトの光(+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1990年12月18日&19日、ハンス・ロスバウト・スタジオ(*)/1997年12月12日(+)、フライブルク。
 旧Intercordから発売され、ブルックナー・ファンから名盤として支持されていたブルックナーが新マスタリングで復活。解説書中でも高く評価するハース版と対向配置を採用した演奏。 (*)はギーレンが「近年作られたあらゆる作品の中でも最高の逸品」と絶賛する作品で、CPO盤のヒットも記憶に新しい。
マーラー:
 交響曲第10番〜アダージョ/亡き子を偲ぶ歌(*)
ウェーベルン:夏風の中で/パッサカリアOp.1
コルネリア・
 カリッシュ(Ms;*)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南ドイツ放送so.
 ギーレン得意のウィーンの近代ものを集めたCD。来日公演でも聴かせてくれた「パッサカリア」は実に細かな演奏だが、 それ以上にウェーベルンばなれした旋律美による隠れた人気曲「夏風の中で」が絶品。 マーラーも、「亡き子」ではギーレンお気に入りの表現派歌手カリッシュが熱演、既発音源の「アダージョ」は格段に音質が向上している。
メシアン:「彼方の閃光」(全11楽章) シルヴァン・カンブルラン指揮
南西ドイツ放送so.
 メシアンに情熱を傾けるカンブルランによるシリーズ第2作。
モーツァルト:
 ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488(*)
 ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218(+)
 ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447(#)
 レチタティーヴォとアリア K.505(**)
フリードリヒ・グルダ(P;*)
アルテュール・グリュミオー(Vn;+)
デニス・ブレイン(Hr;#)
シュザンヌ・ダンコ(S;**)
ハンス・
 ロスバウト指揮(*/#/**)
エルネスト・ブール指揮(+)
南西ドイツ放送so.
 録音:1962年1月15日(*)/1959年3月2日(+)/1953年5月6日(#)/1953年11月13日(**)、 ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(*/+/#/**)。全てモノラル。確か全曲初出音源。
 何とも豪華なソリストが名を連ねたアルバム。中でも貴重なのはブレイン。ロスバウトによる、クレンペラーを思わせる格調高い伴奏に乗り、豊かな美音で酔わせる。 グリュミオーはスタジオ盤よりかなり濃厚な表現に驚かされる。
93-069
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(2CD)
ヴォルフガング・リーム:舞踏詩「トゥトゥグリ」 ファブリース・ボロン指揮
シュトゥットガルト放送so.
同声楽アンサンブル
ルッペルト・フーバー
(合唱指揮)
 録音:2002年7月3日-11日、シュタットハレ。
 古くからリームの代表作といわれながら全曲録音のなかった作品が、ついに最良の形でCD化。ベルリンのリアス室内cho.と並ぶ実力を誇るシュトゥットガルト放送声楽アンサンブルの参加も魅力。
バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」 コルネリア・カリッシュ(Ms)
ペーター・フリート(Br)
ペーテル・エートヴェシュ指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2001年11月、ライヴ。
 近年、現近代物の演奏には定評を勝ち得つつあるエートヴェシュによる「青ひげ公」とは興味深い。ギーレンお気に入りの演技派メゾ、カリッシュの絶叫がノケゾリもの、とのこと。
ブラームス:
 悲劇的序曲(作曲者編曲、ピアノ4手連弾版)/
 ピアノ協奏曲第1番 ニ短調
  (作曲者編曲、ピアノ4手連弾版)
リリヤ・ジルベルシュタイン(P)
コード・ガーベン(P)
 録音:2002年3月5日(*)/2001年9月10日〜12日(+)、シュトゥットガルトSWRスタジオ(*/+)。
 ジルベルシュテインと、元DGプロデューサーのガーベンが組んだブラームス。特にピアノ協奏曲第1番の連弾版は貴重な存在となる。
シビッラ・ルーベンス(S)歌曲集
 モーツァルト:
  すみれK.476/ひめごとK.518/私の胸は喜びに躍るK.579/
  クローエにK.524/夕べの想いK.523/
  ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時K.520/
  孤独に寄せるK.391/別れの歌K.519
 シューベルト:
  盲目の少年D.833/アン・ライルの歌D.830/
  シルヴィアにD.891/エレンの歌D.837-839/
  ミニヨンの歌D.877〜3曲
シビッラ・ルーベンス(S)
アーヴィン・ゲージ(P)
ゴルトマルク:弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.8
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 イ短調 Op.13
クレンケSQ
 録音:1998年12月7日-8日、2001年5月2日-4日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。
 入念な和声処理が特徴的なゴルトマルクの Op.8は、19世紀中葉のヴィルトゥオージ・ヴァイオリニスト、ヘルメスベルガーの四重奏団を念頭に書かれ、ゴルトマルクの名を一躍高めた出世作。 1991年にドイツ人女性奏者によって結成されたクレンケSQは、伝統的解釈に疑問を投げかけ新しい表現を探求する意欲的なクァルテット。
93-078
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(2CD)
メシアン:
 われらの主イエス・キリストの変容(*)/
 鳥の目覚め(+)
フリオ・フェルナンデス(T;*)
クリストフ・ユング(Br;*)
イヴォンヌ・ロリオ(P;+)
シルヴァン・カンブルラン指揮(*)
ハンス・ロスバウト指揮(+)
南西ドイツ放送so.(*/+)
ヨーロッパ合唱アカデミー(*)
 録音:2000年12月12日〜15日、コンツェルトハウス、フライブルク(*)/1953年10月6日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。(+)はモノラルでCOL LEGNOからも出ているが、BOXでの発売だった。
 傑作と呼ばれながら、そのあまりの巨大さにあまり録音されない(*)と、貴重な復刻(+)の組み合わせ。
93-080
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(5CD)
ギーレン生誕75年記念エディション・ボックス
 ベートーヴェン:交響曲第8番〔2001年1月21-22日、コンツェルトハウス、フライブルク〕/
         ピアノ協奏曲第3番(*)〔1994年4月20日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕/
         大フーガ(ギーレン編曲)〔1993年10月9日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 シューベルト:交響曲第9番 ハ長調「グレート」
  〔1996年4月27日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン、ライヴ〕
 ヨハン・シュトラウス II :ワルツ「春の声」〔1998年9月4日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ブルックナー:交響曲第6番 イ長調〔2001年3月29日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 バッハ/シェーンベルク編曲:前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV.552
  〔1996年8月22日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 スクリャービン:交響曲第3番 Op.43「神聖な詩」
  〔1975年5月22-23日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 ブゾーニ:悲歌的子守歌 Op.42〔1995年2月3日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 ラヴェル:海原の小舟〔1997年1月9日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ストラヴィンスキー:ロシア風スケルツォ〔1996年4月17日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 シェーンベルク:幸福の手 Op.18 (+)〔1996年8月27-28日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ベルク:演奏会用アリア「ワイン」(#)〔2002年3月22日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ウェーベルン:管弦楽のための5つの小品 Op.10〔2001年3月26日、コンツェルトハウス、フライブルク〕
 ウェーベルン:カンタータ第1番 Op.29(**)〔1990年9月13日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 エドゥアルト・シュトイアマン:管弦楽のための変奏曲(1958)
  〔1991年5月24日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕
 ギーレン:アンサンブル「義務と嗜好」〔1990年2月12日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン〕

  シュテファン・リトヴィン(P;*) ジョン・ブレッヒェラー(Br;+)
  メラニー・ディーナー(S;#) クリスティアーネ・エルツェ(S;**)
  ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送so.、ベルリン放送cho.(**)
 すべて初出音源。ベートーヴェンの第8番はIntercord盤とは別の新しい演奏。ギーレンお気に入りのメキシコ出身のピアニスト、リトウィンの共演による(*)は、 エッシェンバッハ&ヘンツェ盤(DG)以来の奇演。「グレート」は出だしのホルンにびっくり、第1楽章コーダも過激。ブルックナーは掛け値なしの名演。「春の声」は冒頭からスコアにはないはずのシンバルが炸裂。
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
 [第1番/第3番/第4番/第7番/第8番/
  第34番/第37番/第44番/第46番]
マリア・ベルクマン(P)
 録音:1961年-1996年、スタジオ。第1−8番はステレオ、以下モノラル。
 マリア・ベルクマン(1918-2002)は、シュトゥットガルト放送に2000回近く録音したという南ドイツの大物ピアニスト。清潔で暖かみがあり、飽きさせない演奏。
映画「007」の音楽 ディーター・ライト指揮
カーザースラウテルン
 南西ドイツ放送o.
 おなじみ「ジェームス・ボンドのテーマ」他を収録。
ベートーヴェン:交響曲第1番/交響曲第2番 ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2002年8月29日、リーダーハレ。ライヴ。
 第2番は先の来日公演でも取り上げられ、ノリントンの好きな曲。宇野功芳氏も2番を絶賛していた。第1番は金管の扱いが素晴らしく、終楽章でのスピード感と打楽器の見事さは特筆物。
ベートーヴェン:
 交響曲第3番「英雄」/交響曲第4番
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2002年8月30日、リーダーハレ。ライヴ。
 シュトゥットガルト放送響の首席トロンボーンをチェリ時代から永く務め、惜しくも2003年に亡くなった山本雅章氏によると「ノリントンという人は自分の好きな曲しかやりたがらない。 しかしいざやってみると実にすばらしい。我々オーケストラのメンバーも新鮮でした。久々にいい指揮者をつかまえた、と近頃は思っている」とのことだったが、確かにノリントンの演奏はどれも面白い。 当盤でも、「エロイカ」では第3楽章トリオの雄渾なホルンや終楽章の冒頭の透明感が実に印象的。4番は始めからノリントンらしからぬ重圧感があるが、そこへ主題が圧倒的迫力で出現するなど、 正に聴くものを飽きさせない。
ベートーヴェン:
 交響曲第5番「運命」/交響曲第6番「田園」
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2002年9月3日、リーダーハレ。ライヴ。
 「運命」は冒頭から風格が漂うが、さすがはノリントン、曲が終わるまでには終止ティンパニーが決まりに決まり、圧倒的盛り上がりを見せる。終演後の大拍手も納得。 一方、「田園」に目を向けると、第1楽章は快速で心地よいテンポ、そして終楽章はゆったりテンポで聴かせてくれる。ノリントンの円熟ぶりを示す格好の一枚。
ベートーヴェン:交響曲第7番/交響曲第8番 ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2002年9月5日、リーダーハレ。ライヴ。
 出だしの大変難しい8番だが、さすがノリントン、見事に名人芸を見せる。第7番は実に精妙ながらリズムも爽快でこちらも聴きもの。
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 カミラ・ニュールンド(S)
イリス・フェルミリオン(A)
ヨナス・カウフマン(T)
フランツ=ヨゼフ・
 ゼーリヒ(B)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.、
ゲヒンゲン・カントライ
 録音:2002年9月8日、リーダーハレ、シュトゥットガルト。ライヴ。
 かつてピリオド楽器使用の手兵ロンドン・クラシカル・プレイーヤーズを率いた全集録音で話題を呼んだノリントンが、モダーン楽器オーケストラにピリオド奏法を取り入れて臨む新たな交響曲全集。 このタイプの演奏の中でも抜群の話題を提供しそうだ。
93-089
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(6CD)
ベートーヴェン:交響曲全集
 [第1番−第9番「合唱」]
ボーナスCD:
 ノリントンが語る「モダン・オケとのピリオド・
  アプローチによるベートーヴェン演奏」について
カミッラ・ニルンド(S)
イリス・フェルミリオン(A)
ヨナス・カウフマン(T)
フランツ=ヨゼフ・
 ゼーリヒ(B)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 1988年に完成したロンドン・クラシカル・プレイヤーズ盤(EMI/Virgin)以来となる、ノリントン2度目のベートーヴェン全集。 修復で汚れを洗い落とした名画が、製作された時の輝きを取り戻すのにも似て、不滅の9曲がこの上なく活き活きと響く。BOXセットでお買い得価格なのに加え、さらに目玉といえるのが特典盤で、 ノリントンが聴衆を前にレクチャーする模様(すべてドイツ語)を収録。 18世紀の音楽事情や各曲の性格の話と並行して、第9を除く8つの交響曲について具体的に数小節を取り出してオケがその場で実演、テンポやアクセントを変えたりする試みなどを通して、 いかに新しいチクルスに取り組んだか、モダーン・オケを選択したことが正しかったことを熱く楽しく語る。これを聞いた上で演奏を聴きなおせば、その面白さもおおいにアップすることだろう。
ベルリオーズ:オラトリオ「キリストの幼時」 クリスティアーネ・エルツェ(S)
マーク・パドモア、
フランク・ポセール(T)
ラルフ・ルーカス、
ベルンハルト・ハルトマン(B)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
同声楽アンサンブル
 いかにもノリントン向けなレパートリーといえるので、期待したい。
フリッツ・ヴンダーリヒ、アリア集
 モーツァルト:「魔笛」/「ツァイーデ」
 ベートーヴェン:「フィデリオ」
 カールマン:
  「マリツァ伯爵令嬢」/「皇后ジョセフィーヌ」
 ケルビーニ:「水運び」
 キーンツル:「アルプスの牧歌」
  からのアリア
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
カール・シューリヒト指揮
ヴィリー・マッテス指揮/他
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1956年-1963年。既出のものも多いと思われるが、詳細不詳。
 おそらく戦後のドイツのあらゆるテノールの中で最も美声の持ち主だったフリッツ・ヴンダーリヒ。1966年にわずか36歳で亡くなってからもう40年近くたっても、 いまだその気品と甘さと情熱が見事に調和した歌は世界中で愛されている。当たり役「魔笛」のタミーノ(シューリヒト指揮)、これまた美声ソプラノ、 シュターダーと共演したモーツァルトの未完の大傑作「ツァイーデ」、疑いなく録音史上最高の「フィデリオ」の第一の囚人、名オペレッタ指揮者マッテスとの共演の「マリツァ伯爵令嬢」など、 どれもこれも絶品。美声ファンには絶対お薦め。
ユダヤのクラリネット音楽
 グリゴーリー・クレイン(1879-1975):
  4つの無言歌 Op.23/3つの無言歌 Op.38
 ブランドマン(1901-1992):民謡による変奏曲 Op.12
 フィテルベルク(1879-1953):婚礼に
 ヤコヴ・ワインベルク(1879-1956):
  カンツォネッタ/子供の輪舞
 ボリス・レヴェンソン(1884-1947):
  ユダヤ舞曲 Op.68
 ユリアン・クレイン(1913-1996):
  3つのユダヤの歌/子守歌/ラプソディ
ヴォルフガング・マイヤー(Cl)
ヤーシャ・ネムフォツ(P)
 ロシア音楽史の中で死角になっているのがユダヤ人作曲家。ここに取り上げられている作品は、これまでまったく聴くことができなかったもので、録音としてきわめて貴重。 東欧のユダヤ音楽には、あの「マイムマイム」でもわかるとおりクラリネットの哀調を帯びた音色がぴったり。フィテルベルクはポーランドの指揮者で、シマノフスキの親友であった。
クレメンティ:ピアノ作品集
 カプリッチョ第1番 変ロ長調Op.17/
 カプリッチョ第4番 ホ短調Op.47-1/
 ピアノ・ソナタ ニ長調Op.40-3/
 「モンフェッリーナス」Op.49 より
リーリャ・ジルベルシュテイン(P)
 DGから移籍した恰好のジルベルシュテイン、HANSSLER第2弾。「故国の大先輩ホロヴィッツに肉薄する名演と申せましょう」と代理店絶賛。
マーラー:交響曲第1番「巨人」
アイヴズ:
 夕暮れのセントラルパーク/答えのない質問
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2002年6月11日、フライブルク。
 ギーレン76歳、待望の「巨人」が登場。いつもながらユニークで緻密な解釈に驚かされる。2003年秋には「第5番」の録音も予定されており、 ヴァント亡き後最後のドイツ本流の巨匠への道を歩むギーレンによる全集完成も間近。録音優秀。
93-098
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(2CD)
マーラー:交響曲第9番 ニ長調(*)
ブーレーズ:
 リテュエル(ブルーノ・マデルナ追悼のための)(+)/
 ノタシオン I-IV, VII(+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2003年6月27日-7月4日、コンツェルトハウス、フライブルク(*)/1990年9月19-21日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。
 マーラー:交響曲全集の分売最終巻。(*)は感動的な終楽章が聴きもの。分売だけのボーナス・トラックとなるブーレーズもポイント。
マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調 ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2003年12月9日-10日、コンツェルトハウス、フライブルク、ライヴ。
 大変評判となったギーレンのマーラー交響曲全集からの分売。
ベルリオーズ:
 幻想交響曲 Op.14/序曲「宗教裁判官」Op.3
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2003年7月2日-4日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。
 ノリントン2度目の「幻想」は、ピリオド楽器オーケストラとの旧盤(1988年、EMI/VIRGIN)以来15年ぶり。さきのベートーヴェン全集ライヴのショックも再び、 ピリオド奏法を叩き込まれた手兵シュトゥットガルト放響との斬新かつ衝撃の「幻想」。
 ゾクッとするほどに前半3楽章における陶酔的なまでの美しさ。一転してギロチンへの行進からサバトの夜の夢へと突入してゆくあたりは、徹底的にグロテスク。ゴリゴリと音を立てる不気味なコントラバス。 凶暴なチューバ、ティンパニの刺すような打撃など、これこそ本来の革新的で異常な響き。やがて狂乱のコーダ、崩れ落ちるようにとんでもないアッチェレランドでの終曲。ようやくノリントンとしても、 誇大妄想狂ベルリオーズのブッ飛んだ音楽を表現し尽くしたのではという思いを強くさせる会心の出来栄え。やはり再録となる序曲もまた目が眩むような鮮烈さ。録音もたいへん優秀。
93-105
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(2CD)
ノリントン、ついにベルリオーズの歌劇に着手
 ベルリオーズ:
  歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」
ブルース・フォード(T;チェッリーニ)
ローラ・クレイコム(S;テレーザ)
フランツ・ハヴラタ(B;バルドゥッチ)
モニカ・グループ(Ms;アスカーニオ)
クリストファー・マルトマン
(Br;フィエラモスカ)他
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.、
ライプツィヒMDR放送cho.
 録音:2003年9月19日、ライヴ。
 ノリントンのベルリオーズ・シリーズ、ついにオペラが登場!!傑作「ベンヴェヌート・チェッリーニ」。
 「ローマの謝肉祭」の元になった作品としても知られるこのオペラ、ベルリオーズが大変な意気込みで作曲した熱気に溢れる傑作にもかかわらず、1838年のオペラ座での初演は無残な失敗。ずっと経った1852年に、リストの後援で改作してワイマールで上演、ようやく好評を得た。ノリントンはこのワイマール稿を選択、この稿が商業レーベルから正式リリースされるのはこれが初めて。至難のチェッリーニ役を歌うのは、ロッシーニ・テノールとして一世を風靡したブルース・フォード。ヒロインのテレーザは、近年フランスで活躍するローラ・クレイコム。二人ともテキサス出身。テレーザの父バルドゥッチには、バイエルンの名バス、フランツ・ハヴラタ、ズボン役のアスカーニオにはモニカ・グループと、強力なキャスト。そして何といってもノリントンの見事な指揮っぷり!ベルリオーズの強い思い入れがヒシと感じられる名演。傑作の名演の優秀録音、これは聞かねば!!!
シャルル・ケクラン(1867-1950):
 星空の詩 Op.129(管弦楽のための夜想曲、
  カミーユ・フラマリオンの思い出に捧ぐ)/
 ファブリチウス博士 Op.202
 (シャルル・ドルフュスの小説にもとづく交響詩)
クリスティーヌ・
 シモナン(オンド・マルトノ)
ハインツ・ホリガー指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2003年2月24日-26日、ジンデルフィンゲン・シュタットハレ。
 天文学者を志し、音楽の道に進んだ後も死ぬまで天空に思いを馳せていたケクラン。その名もズバリ「星空の詩」は、ケクラン少年を天文学に目覚めさせた本の著者である天文学者に捧げられている。 曖昧模糊とした分厚い和声が塊ごと押し寄せてくるところは、ディーリアスやエルガーあたりにも通じる風合いで、曲の終盤でホルンが朗々と旋律を歌い上げる場面もすばらしい効果を上げている。 また「ある種の音楽的遺言」と自ら語った「ファブリチウス博士」は、事実上最後の管弦楽曲で全7部構成の大曲。叔父シャルル・ドルフュス(哲学者で作家)の小説をモチーフにしており、 やはり彼のテーマ「天空」とは切り離せない。オンド・マルトノが神秘性を巧みに演出する複雑な音楽は、作曲当時40年代の相変わらず新古典主義流行下のフランスでは受容されず、 1949年の初演を最後に半世紀以上も封印されていた曰くつきの作品でもある。
 ワイルと同じ20世紀のちょうど真中で世を去ったケクランは、紛れもなくフォーレやドビュッシーの流れを汲む後継者。現代ものでも明晰な指揮で評価の高いホリガーによる万全の演奏だけに、 フランス近代に目がない方はぜひ。
レーガー:ヴァイオリン・ソナタ集
 [第8番 ホ短調 Op.122(*)/第9番 ハ短調 Op.139(#)]
ナッフム・エーリッヒ(Vn)
ジークフリート・マウザー(P)
 録音:2002年6月12日(*)/2000年11月22日(#)、以上、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。
 「渋さの代名詞」レーガーは近年ようやく再評価が進みつつあるが、その驚くべき多作の中でも室内楽曲はピアノ曲と並んでもっとも重要なジャンルと言える。 ヴァイオリン・ソナタも9曲あるが、ここでは最後の2つを収録。とくに作曲者が「自由イェーナ様式」と名付けた作品群にあたるOp.139は、自身がもっとも成熟した出来栄えと自負していた作品。 熱く激しては次の瞬間に内省へと向かう屈折した音楽が、ブラームスへの敬愛ぶりをうかがわせる。Op.122第3楽章やOp.139第2楽章では、甘美な旋律が極端に遅めのテンポでまるで夢みるような表情で紡がれてゆき、とことん溺れてみたくなる誘惑に駆られる。
ショスタコーヴィチ:
 ピアノ協奏曲第1番 Op.35/
 ピアノ協奏曲第2番 Op.102/
 小協奏曲 Op.94(イリヤ・ディモフ編曲)
フロリアン・ウーリク(P)
ペーター・ライナー(Tp)
イジー・スターレク指揮
カイザースラウテルンSWRo.
 2曲のピアノ協奏曲に加えて、もともと2台のピアノ用に作られた「小協奏曲」をイリヤ・ディモフがピアノと室内管弦楽用にオーケストレーションしたスコアの世界初録音が入っているのがポイント。冒頭など変に物々しくなっていて、オリジナルの2篇の協奏曲にひけをとらぬ毒がたまらない。ドイツのウーリクは珍品に意欲を燃やす見所ある若手。
クリスマス音楽の300年
 ブレトリウス:3つのモテット
 バッハ:「クリスマス・オラトリオ」
     〜シンフォニアとアリア「偉大な主よ」(*)
 ハイドン:
  カンティレーナ「ひとりの乙女よ、ひとりの召使い」(#)
 レーガー:ああ、イエスよ
 ニコライ:クリスマスの思い出(+)
 ストラヴィンスキー:クリスマスの歌による変奏曲
 ブリテン:クリスマス・キャロルによる変奏曲
オラフ・ベーア(Br;*)
スーザン・グリットン(S;#)
マインツ大聖堂合唱団(+)
南西ドイツ・
 カイザースラウテン放送o.
南西ドイツ放送
 ヴォーカルアンサンブル
 クリスマスの音楽を集めたCD(既出音源?)。ストラヴィンスキーやブリテンのクリスマス曲も結構珍しい。ベーアやグリットンといった有名歌手も参加。
93-117
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(2CD)
グラジナ・バツェヴィチ(1909-1969):
 ヴァイオリンとピアノのための作品全集

  パルティータ/
  ヴァイオリン・ソナタ[第2番/第3番/第4番/第5番]/
  ユーモレスク/コリサンカ/ヴィトラツ/調べ/2つのオベルキ/
  コンチェルティーノ/奇想曲/主題と変奏/3つの舞曲
ピオトル・プワフネル(Vn)
エヴァ・クピーク(P)
 世界初録音。20世紀ポーランドの作曲家、グラジナ・バツェヴィチの、ヴァイオリンとピアノのための作品を集めたもの。バツェヴィチは、先日来日したクリスチャン・ツィメルマンがピアノ・ソナタ第2番を各地で演奏し、その素晴らしさから日本でも急速に知名度が上がっている。彼女自身ヴァイオリニストとしてもかなり活躍した人で、いずれの曲も醍醐味満点。ヴァイオリンのピオトル・プワフネルは1974年、ポーランドのウーチ生まれ。まだ十代の1991年にヴィニャフスキ国際コンクールで優勝、1995年にはミュンヘン国際コンクールでも優勝した。エヴァ・クピークはドゥシニキ生まれ、現在はミュンヘンを中心に活躍している。
チャイコフスキー:
 交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」(*)/
ワーグナー(ラインルドルフ編):
 「パルシファル」〜 交響的ハイライト(#)
  [第1幕への前奏曲/転景の音楽と第1幕の終景/
   第3幕への前奏曲/聖金曜日の音楽/
   転景の音楽/聖杯の動機と第3幕終曲]
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2004年3月10-12日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ(*)/2004年7月10日-11日、テアーターザール、ルートヴィヒスブルク宮殿フェスティヴァル・フォルム、ライヴ(#)。(#)の11日にはワルキューレの第1幕も演奏され、EN LARMESから先に出ている(ELS-04-593)。
 モダーン・オケにピリオド語法を導入し、つねに斬新な演奏を繰り広げるノリントン&シュトゥットガルト放響の最新ライヴは「悲愴」。全曲が45分を切る異常な速さにまず驚かされるが、弛緩を排し、大時代的な演奏スタイルとは一線を画したテンポ設定に加え、強弱のコントラストがさすがノリントンと唸らされる強烈さで、演奏にこの上ない緊張感と迫力を生み出している。これは2003年のベートーヴェンの衝撃にも匹敵する大満足の出来栄え。また、ラインスドルフ編曲の「パルシファル」交響組曲がまた思いがけない名演。折しも当コンビの来日のタイミングに合わせてのリリース。話題集中のアルバムとなるだろう。
93-120
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(4CD)
ツェンダー〜シューベルト:交響曲全集
 [第1番 ニ長調(*)/第2番 変ロ長調(#)/
  第3番 ニ長調(+)/第4番 ハ短調「悲劇的」(**)/
  第5番 変ロ長調(##)/第6番 ハ長調(++)/
  第8番 ロ短調「未完成」(***)/
  第9番 ハ長調「グレイト」(###)]
ハンス・ツェンダー指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1999年5月19日&11月11日(*)/2002年2月9日-15日(#)/2000年4月14日(+)/1996年3月7日(**)/2004年1月25日&26日(##)/2000年10月31日&11月10日(++)/ 2001年2月6日(***)/2003年1月28日-30日(###)、コンツェルトハウス、フライブルク(*/+/##/++/***)/フェストシュピールハウス、バーデン=バーデン(#)/ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(**/###)。
 鬼才ツェンダーがシューベルトの交響曲全集を完成! ギーレンの盟友で今やドイツ楽壇の長老となったツェンダーが知的かつ各パートが手に取れるように聞こえる美しい演奏を繰り広げる。 現代音楽の旗手でもある彼の「シューベルトとウェーベルンは同じ」という主張に基づくユニークな演奏の登場。
J.S.バッハの音楽書庫から Vol.1
 アルビノーニ:協奏曲 ホ短調 Op.2 No.2
 フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ:
  モテット「わが心は疲れ果て」
 ロカテッリ:合奏協奏曲 へ短調 Op.1 No.8
 ヘンデル:
  カンタータ「見捨てられたアルミーダ」HWV.105
 J.S.バッハ:管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV.1066
シビッラ・ルーベンス(S)
トーマス・ヘンゲルブロック指揮
バルタザール=ノイマン・
 アンサンブル&cho.
 録音:2001年1月20-22日、南西ドイツ放送シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク。
 旧型番 93-038の新装再発売。ジャケットがヘンゲルブロックの顔面になり、シリーズとしてジャケットデザインの統一が図られた。
ペテルブルクからエルサレムへ
 エルネスト・ブロッホ:
  ヘブライ瞑想曲/ユダヤ人の生活から
 サミンスキー:ハシディック舞曲/瞑想曲
 ツェイトリン:エリ・シオン
 ストゥチェフスキー:
  楽しい行進曲/シル・イェフディ/イスラエル組曲
 アクロン:神秘的断章
 ジノーヴィ・フェルドマン:詩曲
 ロソフスキー:狂詩曲
 (レチタティーヴォとハシディック舞曲)
ダーヴィド・ゲリンガス(Vc)
ヤーシャ・ネムツォフ(P)
 世界初録音中心で、根強い支持層を持つヘンスラーのロシア・ユダヤ音楽シリーズ。資料的な価値のみならず、独特な妖しい臭気に満ちた世界を楽しめる。今回は大物チェロ奏者ゲリンガスによるチェロ・アルバム。こうした作品をゲリンガス級の演奏で聴くことができるのは超豪華。熱さと緊張感に満ちた名演を繰り広げている。
マーラー:交響曲第10番 嬰ヘ長調(クック版) ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2005年3月17-19日、コンツェルトハウス、フライブルク。
 ギーレンのマーラー・チクルスはまだまだ終わっていなかった。全集(93130)収録のアダージョ(1989年録音)とは別に、第10番全曲が最新録音で登場。未完に終わった第10番といえば、新たにさまざまな完全版による演奏も注目される中で、ギーレンがここでクック版を採用している点も興味深いところ。「驚くべきことに、ファクシミリスコアに目を通して得た私の最初の印象は正反対に変化した。つまり、最初に見たときよりもはるかにたくさんのマーラーがここにはあると。かつては要らないとまで考えていたフィナーレ。今ではとても普通でないくらいに焼きついている。明らかにクックにはマーラーの魂が乗り移っていた!」−ミヒャエル・ギーレン(ちなみにカーペンター版については退屈だとまで言い切っている。)
 実際にこの言葉を裏付けるように、充実し切ったフィナーレは最大の聴きどころ。端的に旧録音との比較が可能なアダージョにしても、より長大化する傾向がみられる(前回22分13秒に対して今回24分46秒)。このような全曲を通じての圧倒的な響きの豊かさも、優秀な録音あればこそ確かなものとなった。繊細と粗暴。甘美とグロ。マーラーの音楽のみせる複雑で多様な面を気付かせてくれる点で、ギーレンによる演奏はいつも新鮮な刺激に満ちている。
シャルル・ケクラン(1867-1950):ペルシアの時 Op.65(1916)
 [シェスタ、出発を前に/キャラヴァン/宵闇の中を登る/
 涼しい朝、高地の谷で/町の眺め/通りを渡って/夕べの歌/
 テラスに差す月光/オーバード[朝の歌]/
 真昼の太陽のもとのバラ/影の中、大理石の泉のそばで/
 アラベスク/夕映えの丘/
 物語する人;イントロダクション、瓶の中の精霊、
  魔法をかけられた宮殿、若人の踊り、庭に注ぐ月光、
  夕べの平安、墓地にて/
 夜の回教僧たち〜荒れ果てた地に差す月光
ハインツ・ホリガー指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2004年1月。
 ケクランはフォーレの「ペレアスとメリザンド」やドビュッシーの「カンマ」のオーケストレーションを行い、さらに和声や対位法の教科書を書いたことからもわかるように「もう一人のオーケストラの魔術師」というべき存在。しかし、ありがちな「技のためのわざの追求」に陥らず、美しいハーモニーとメロディをけれんみなく創造した作曲家であった。ケクランはフランス音楽史の上ではフォーレ、マスネの世代と「六人組」との間に位置する作曲家であり、それだけに作風は19世紀と20世紀の音楽の美点を合わせ持つものとなっている。
 「ペルシアの時」(ピアノ版も有り)はピエール・ロティの旅行記を題材に想像力の翼を広げて作曲された作品で、ケクランの持ち味である「穏やかな抒情」を湛えた傑作。急速に再評価されているケクランの魅力の秘密がよく分かる一枚だ。
イスラエルのヴァイオリン音楽
 ベン=ハイム:ヴァイオリン・ソナタ(1951)
 アベル・エールリヒ:バシュラヴ(1953)/
  エレミアとスピノザ(1997)/忘却から成る灰(2000)
 モルデカイ・セテル:ヴァイオリン・ソナタ(1953)
 ハイム・アレクサンデル:プロローグとエピローグ(2001/2002)
コーリャ・レッシング(Vn)
 イスラエル音楽と言っても、新興国家ゆえまだ確固とした歴史があるとはいえない。ここに収められた作品からは、いずれも20世紀初頭頃にドイツで生まれ、その地で音楽教育を受けたユダヤ人作曲家たちが、成人後移住したイスラエルで独自の音楽を生み出そうと模索する姿がうかがえる。東方的な素材を西欧的書法で処理した独特の味わいに満ちている。
バルトーク:
 4つの管弦楽曲 Op.12/
 ヴァイオリン協奏曲第1番(*)/
 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
クリスティアン・オステルターク(Vn;*)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2003年、ライヴ。
 近現代作品で抜群の手腕をみせるギーレンによるバルトークの大傑作「弦チェレ」。オケにとっては屈指の難曲として知られるこの作品、まさにこれほどピッタリなレパートリーはほかになく、いままで録音が無かったのはちょっと意外なほど。すべての楽器が洪水のように押し寄せるフィナーレは凄まじいことになっている。なお、ギーレンに抜擢されたソリストのオステルターク。ドイツ=ハンガリー系の音楽一族の流れを汲む彼は1963年カールスルーエ生まれ。ヴァレリー・グラドウとライナー・クスマウルに師事した俊英だ。
ハンス・ツェンダー(1926-):作品集
 シューマン・ファンタジー(1997)(*)
 [前奏曲/廃墟
  (シューマン「幻想曲Op.17」第1楽章による)/
  間奏曲I/凱旋門(「幻想曲」第2楽章による)/
  間奏曲II/静かな夜(「幻想曲」第3楽章による)]/
 Brado(チェロとオーケストラのための)(1999/2000)(#)
ハインリヒ・シフ(Vc;#)
シルヴァン・
 カンブルラン指揮(*)
ハンス・ツェンダー指揮(#)
南西ドイツ放送so.(*/#)
 シューマン・ファンタジーは、文字通りシューマンのピアノ曲、ファンタジー作品17をオーケストレーションしたもの。シューマンの偉大なるピアノ作品は、完全にピアノのために書かれていながら、ホルンや弦楽器の音色を思わせる響きがでてくるときがある。このことが、ツェンダーをピアノ作品をオーケストラ化することへと向かわせた。カンブルランによる指揮で、見通しがよく、ハーモニーのひとつひとつがくっきりと明晰な仕上がり。「Brado」とはチベットの言葉で「〜の間に」を意味している。この作品は、ソロとトゥッティという二つのものの間をいったりきたりする。静寂と喧騒、単音と和声、様々な対立する要素が次々と提示され、次第に熱を帯びてクライマックスをむかえる。ハインリヒ・シフのソロの名手ぶりに注目。
93-129
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(2CD)
バーデン=バーデン放送局、
 モーツァルト:協奏曲&アリアの放送録音集

 ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488(*)
 ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218(+)
 ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447(#)
 レチタティーヴォとアリア「どうしてあなたが
  忘れられるだろう? ... 心配しなくとも
   よいの、愛する人よ」 K.505(**)/
 ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449(##)
 ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216(++)/
 アリア「お願い、私の苦しみの理由を聞かないで」 K.420(***)/
 アリア「もし、恋人の運命の」 K.209(***)/
 ホルン協奏曲第2番 変ホ長調 K.417(#)
フリードリヒ・グルダ(P;*/##)
アルテュール・グリュミオー(Vn;+)
デニス・ブレイン(Hr;#)
シュザンヌ・ダンコ(S;**)
マリア・ベルクマン(P;**)
ヘンリク・シェリング(Vn;++)
ピーター・ピアーズ(T;***)
ハンス・
 ロスバウト指揮(*/#/**/##)
エルネスト・ブール指揮(+/***)
パウル・ザッハー指揮(++)
バーデン=バーデン
 南西ドイツ放送so.
 録音:1962年1月15日(*)&16日(##)/1959年3月2日(+)/1953年5月6日(#)/1953年11月13日(**)/1960年4月13日(++)/1959年11月19日(***)、以上ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(*/+/#/**)。全てモノラル。(##)、(++)、(***)、(###)、(+++)はHansslerから登場するのは初めてのはずで、(##)、(++)などはおそらく初出。(*)、(+)、(#)、(**)は93-064として出ているもの。
 何とも豪華なソリストが名を連ねたアルバム。中でも貴重なのはブレインで、旧盤に加え第2番も登場。クレンペラーを思わせる格調高いロスバウト指揮の伴奏に乗り、豊かな美音で酔わせる。グリュミオーはスタジオ盤よりかなり濃厚な表現に驚かされる。さらにヴァイオリンはシェリング、ピアノはグルダも登場、そしてダンコとピアーズの名歌手も揃っている。
93-130
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(13CD)
ギーレンのマーラー全集、完結[第5番&第9番が初出]
 マーラー:交響曲全集

  [第1番−第9番/第10番〜アダージョ]
独唱者たち
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so./他
 録音:2002年6月11日-13日(第1番)/1997年2月、ライヴ(第3番)/2003年12月9日&10日(第5番)/1998年12月8日-18日(第8番)/2003年6月30日-7月4日(第9番)、 以上 コンツェルトハウス、フライブルク/1996年6月3日-7日(第2番)/1993年4月19日-23日(第7番)/1989年11月16日&17日(第10番アダージョ)、 以上 ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン/1988年2月23日-26日、ブラームスザール、カールスーエ(第4番)/1999年9月7日-10日、フェストシュピールハウス、バーデン=バーデン(第6番)。
 ギーレンのマーラー全集、完成。第5番と第9番が初登場となる(おそらく分売もなされるだろう)。
93-131
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(2 HYBRID_SACD)
ベルリオーズ:レクイエム トビー・スペンス(T)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
シュトゥットガルト
 SWRヴォーカルアンサンブル
ライプツィヒMDR放送cho.
 録音:2003年5月9日。たしか当曲はノリントンにとって初録音となる物。
 ベルリオーズの声楽大作のなかでもその鬼才ぶりが最大限に発揮された「レクイエム」。当レーベルへも既に「幻想交響曲/他」(93-103)「キリストの幼時」(93-091)というベルリオーズの大作2つを録音しているノリントンが見事な演奏を繰り広げ、それを超優秀録音でバッチリ捉えたSACDが登場。 「怒りの日」や「涙の日」での巨大なオーケストラの大爆発(8対のティンパニ、4群の別働ブラス隊)があるかと思えば、「私を探し」では無伴奏合唱が静かに歌うという、演奏者には実にやっかいな作品。これまでの録音でも、やかましいだけの演奏や理知的過ぎて面白くない演奏、さらには演奏は良くても録音が足を引っ張っているケースが少なくはない。そのような不満をこのディスクは解消するものといえよう。迫力は有無を言わせず、ことに「涙の日」は壮絶。それでいて打ち震える感動もジックリ。もちろんノリントンならではのピュア・トーンは絶妙で、あらゆる響きが混濁なく鳴り切っている。これほどまでにベルリオーズの両面性を鮮やかに描いた演奏はなかったであろう。そしてそれを見事に捉えた録音は感激もの。SACDはもちろん、通常CDとして再生しても十分満足できる水準である。
メンデルスゾーン:
 交響曲第1番 ハ短調
 交響曲第5番 ニ長調「宗教改革」
 [ボーナストラック]
 ノリントンによる両曲のコンサート前説(英語)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2004年9月1日、9日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭、ライヴ。
メンデルスゾーン:
 交響曲第3番 イ短調「スコットランド」
 交響曲第4番 イ長調「イタリア」
 [ボーナス・トラック]
 ノリントンによる両曲のコンサート前説(英語)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2004年9月3日、7日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭、ライヴ。
 大ブレイクしたベートーヴェンの新全集や2004年秋の来日公演でも話題沸騰だったノリントン&シュトゥットガルト放送響。いつも新鮮な驚きをくれるコンビによる最新録音はメンデルスゾーン。まず、15年ぶりの再録となるスコットランドとイタリア。「ピュアでリアル。暖かく美しい音が出せるから」とノリントン自身が語るように、持ち味ノンヴィブラート奏法がバッチリ効いて、ここでは音楽が見違えるように鮮烈で、緊張感と迫力も生み出してまたしても驚くべきほど。憂いを帯びた歌に惑溺しそうな美しさが印象的な「スコットランド」。「イタリア」でのサルタレッロの嵐のような切れ味もすさまじい。またノリントン初めての第1番と「宗教改革」。とくに「宗教改革」終楽章の荘厳なムードもすばらしく感動的。ヴァイオリン両翼型配置のオケは、ノリントンの意図をしっかりと汲み息の合ったところをみせる。録音も優秀。なお、ベートーヴェン全集セットと同じく今回も、開演前ノリントン自身が聴衆に曲について説明する模様がボーナスとして収められている。
ブラームス:
 悲劇的序曲 Op.81(*)/交響曲第1番 ハ短調 Op.68(+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1995年12月14日(*)、同年5月17日(+)、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。
 ギーレン&南西ドイツ放送響によるブラームスという、なんとも注目度満点のシリーズがスタート。第1弾は第1交響曲と悲劇的序曲でいずれも初出。怒涛の悲劇的序曲に始まり、きわめて振幅の大きな表現はそのまま交響曲へと引き継がれて行く。緩徐楽章におけるデリケートな美しさも印象深く、そしてスケールが途方もなく雄大なフィナーレ。明晰なスコア・リーディングで知られるギーレンと長年の手兵との息の合ったところが遺憾なく発揮された内容。SWR提供の正規音源で、録音も見事。なお、2006年春には第2番&ハイドン変奏曲(93-135)、第3&4番(93-136)のリリースが引き続き予定されている。
ブラームス:
 交響曲第2番 ニ長調 Op.73(*)
 ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a(+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2005年5月25-31日、コンツェルトハウス、フライブルク(*)/1996年1月16日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(+)。
 第1番&悲劇的序曲(93-134)に続くブラームス・シリーズ第2弾。(*)はフレーズの受け渡しも明快なヴァイオリン両翼型。ギーレンは現代音楽の旗手としての顔から、その演奏は鋭く鮮烈なイメージばかりが先行しがちだが、近年では振幅の大きな表現とたっぷりとした響きが際立っているが、まさにここでのブラームスがそれで、充実しきった迫力のフィナーレあたり息を呑むほどの素晴らしさ。一方、指揮者とオケの技量が否応なく問われるハイドン変奏曲、この種の作品こそギーレンにうってつけの内容と言えるであろう。収録時期と場所は異なるが、両曲ともきわめて優秀な録音。
ブラームス:
 交響曲第3番 ヘ長調 Op.90(*)
 交響曲第4番 ホ短調 Op.98(+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1993年5月3-4日(*)、1989年4月28日-5月3日(+)、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。
 ギーレン&手兵南西ドイツ放送響によるブラームス・シリーズがついに完結。初出の第3番は、録音時期こそ遡るものの、第2番にみられた濃厚で振幅の大きな表現へと傾斜を深めつつあることを感じさせる充実の出来栄え。オーケストラは例によってヴァイオリン両翼型の配置となっており、各声部が明瞭に聴こえてくる明快な音作りにギーレンの持ち味が活きている。またインターコード盤と同一音源の第4番も、新たに施されたリマスタリングによりいっそう感銘の深いものとなっている。
93-139
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(2CD)
シューリヒト、初分売
 マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」
  [ハンニ・マック=コザック(S) ヘルタ・テッパー(A)
   シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、シュトゥットガルト・バッハcho./1958年4月17日、LH]
 ハイドン:交響曲第86番 ニ長調Hob.I-86[1954年5月20日、SVB]
以上、カール・シューリヒト指揮
 没後40周年を記念して先行発売された「カール・シューリヒト・コレクション 1950-1966 」(93-140)からの待望の分売。巨匠の貴重な至芸に触れられるのは無上の喜びと言えるが、とくにハイドン。終楽章の速めのテンポでもみごとに揃った低弦のパッセージは、これぞ名人芸のきわみ。なお、このハイドンについては先ごろ medici MASTERS(MM-016)からも同一の内容がリリースされたばかり。マスタリング・エンジニアの違いによる音の仕上がりを聴き比べたい。
93-140
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(20CD+DVD)
10CD価格
シリーズ初登場のマーラー「復活」&ハイドン「第86番」あり、
 カール・シューリヒト・コレクション BOX

CD(シリーズ初発売[93-139;2007年11月新譜で分売];2CD)
 マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」
  [ハンニ・マック=コザック(S) ヘルタ・テッパー(A)
   シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、シュトゥットガルト・バッハcho./1958年4月17日、LH]
 ハイドン:交響曲第86番 ニ長調Hob.I-86[1954年5月20日、SVB]
CD(既出)
 ベートーヴェン:交響曲第7番[1952年10月24日、DW]
 シューマン:交響曲第2番[1959年10月31日、SVB、放送セッション]
 ベートーヴェン:
  交響曲第9番「合唱」
  [マリア・シュターダー(S) マルガ・ヘフゲン(A)
   マーレイ・ディッキー(T) オットー・ヴィーナー(Br)/1961年9月13日、LH]/
  「コリオラン」序曲[1952年9月25日、SVB]
 ブラームス:
  交響曲第2番[1966年3月16日、放送セッション、ステレオ]/
  運命の歌 Op.54/悲歌 Op.82[1954年1月、SVB、放送セッション]/
  ドイツ・レクイエム
  [マリア・シュターダー(S) ヘルマン・プライ(Br)/
   1959年11月4日-9日、放送セッション]
 ブルックナー:
  交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」[1955年4月5日、DW]/
  交響曲第5番 変ロ長調[1962年10月18日、LH]/
  交響曲第7番 ホ長調[1953年3月6日、DW]/交響曲第8番 ハ短調[1954年3月10日、DW]/
  交響曲第9番 ニ短調[1951年11月2日、DW]
 ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死[1950年4月29日、DW]
 グリーグ:演奏会用序曲「秋に」Op.11[1954年12月2日、SVB]
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調Op.26
  [ハンスハインツ・シュネーベルガー(Vn)/1960年9月15日、LH]
 ヘルマン・ゲッツ:ヴァイオリン協奏曲 ト長調Op.22
  [ロマン・シマー(Vn)/1953年4月10日、SVB]
 ローベルト・フォルクマン:序曲「リチャード3世」Op.68[1952年9月12日、SVB]
 ハイドン:
  交響曲第100番 ト長調「軍隊」[1958年4月8日、SVB]/
  チェロ協奏曲 ニ長調[エンリコ・マイナルディ(Vc)/1950年11月5日、DW]/
  交響曲第95番 ハ短調[1955年4月5日、DW]
 マーラー:交響曲第3番 ニ短調[ルート・ジーヴェルト(Ms)/1960年4月7日、LH]
 リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲[1955年1月4日-7日、SVB]
 モーツァルト:
  交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」/交響曲第38番 ニ長調「プラハ」
   [1956年7月4日、ルートヴィヒスブルク]/
  交響曲第40番 ト短調[1961年5月19日、シュヴェツィンゲン音楽祭]/
  歌劇「魔笛」〜なんと美しい絵姿(**)[フリッツ・ヴンダーリヒ(T)/1959年4月12日、SVB]/
  コンサート・アリア「いいえ、いいえ、あなたにはできません」K.419
   [ルート=マルグレート・ピュッツ(S)/1959年4月9日、LH]/
  歌劇「フィガロの結婚」〜愛の神よ、照覧あれ
   [エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)/1959年4月6日、SVB]/
  ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271「ジュノム」
   [クララ・ハスキル(P)/1952年5月23日、放送セッション、DW]/
  ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K.459(+)
   [クララ・ハスキル(P)/1956年7月4日、ルートヴィヒスブルク城、バロック=テアーター]
 レズニチェク:シャミッソーの詩「悲劇的な物語」に基づく
         バリトン独唱と大管弦楽のための主題と変奏
   [バリー・マクダニエル(Br)/1960年2月12日、放送セッション、SVB]
 R.シュトラウス:歌劇「グントラム」第1幕前奏曲[1956年3月20-23日、放送セッション、SVB]
 プフィッツナー:劇音楽「ハイルブロンのケートヒェン」序曲[1956年1月20日、放送セッション、SVB]
 レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132[1950年11月5日、放送セッション、DW]
 シューマン:
  「マンフレッド」序曲 Op.115[1960年12月、放送セッション、シュトゥットガルト、ステレオ]/
 シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ Op.52[1954年9月21日、放送セッション、SVB]
 メンデルスゾーン:
  序曲「静かな海と楽しい航海」Op.27[1961年3月10日、放送セッション、SVB]/
  序曲「フィンガルの洞窟」Op.26[1955年1月4日、放送セッション、SVB]/
  劇音楽「真夏の夜の夢」より[1954年1月26日、放送セッション、SVB]
 ワーグナー:
  「パルシファル」第1幕前奏曲
   [1966年3月17日、放送セッション、シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク、ステレオ]/
  「トリスタンとイゾルデ」第1幕前奏曲[1950年4月29日、放送セッション、DW]/
  「神々の黄昏」より/ジークフリート牧歌[1955年9月28日、放送セッション、SVB]/
  「パルシファル」〜聖金曜日の音楽[1955年9月23日、放送セッション、SVB]/
          〜第3幕フィナーレ(合唱なし)
   [1966年3月19日、放送セッション、シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク、ステレオ]
DVD(既出)[NTSC 4:3、字幕:独・英・仏]
 ロルフ・ウンケル監修「シューリヒト〜生涯の肖像」[1957年]
 ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)[1958年]
 モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」〜終楽章[1956年]
以上すべて、カール・シューリヒト指揮シュトゥットガルト放送so.
 共演/録音:[内]。録音会場略号は[DW:シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム/SVB:ゼンデザール、ヴィラ・ベルク/LH:シュトゥットガルト、リーダーハレ]。特記が無い録音はモノラル・ライヴと思われる。
 ヘンスラーによるSWR MUSICシリーズの柱、シューリヒト・コレクションがたいへんお得なセットになって登場する。しかも、これまで単品発売されたすべてのアルバムと映像作品[93-141〜93-156、KDC-9002]のほかに、マーラーの「復活」とハイドンの第86番が新たに追加された。絶品というほかないモーツァルト、ファンの熱い支持を受けるブルックナーやマーラー、そしてシューリヒトにとってシュトゥットガルト放送との最後の録音となったブラ2などSWR蔵出しの音源の数々は貴重なものばかり。またドキュメントでは、シュターダー、マルツィといった共演経験のある豪華なキャストの回想インタヴューを通じて、彼が高潔な人格者であり誰からも慕われていたことが理解され、こちらも興味が尽きない。
 シューリヒトが70歳の1950年11月に始まり、亡くなる前年の1966年3月まで続いた手兵シュトゥットガルト放送so.との偉大なる足跡。もはや今後これだけまとまった内容が表に出ることはないのではないだろうか。この機会にぜひ。
ベートーヴェン:交響曲第7番(*)
シューマン:交響曲第2番(+)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 1952年10月24日、ヴァルトハイム、ライヴ、モノラル(*)/1959年10月31日、放送セッション、モノラル。(*)はキングの国内盤やRARE MOTHから発売があったもの。(+)はおそらくEN LARMESからELM-02-201として出ている物と思われる(EN LARMES盤は録音月日の記載無し)。ともにマスターからの初復刻となる。
 (*)はシューリヒト&シュトゥットガルト放響のコンビとしては唯一の音盤。彼の個性がストレートに音化されている。(+)はシューリヒトお得意の曲目であり、現在4種の音盤が出ている。複雑な音楽を明快に表現していく圧倒的な力量は、シューリヒトの最大の魅力で、快適なテンポの中で次々と流れ出てくる情報量の多さに目が眩むほど。
ベートーヴェン:
 交響曲第9番「合唱」(*)/「コリオラン」序曲(+)
マリア・シュターダー(S;*)
マルガ・ヘフゲン(A;*)
マーレイ・ディッキー(T;*)
オットー・ヴィーナー(Br;*)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
シュトゥットガルト合唱教導協会(*)
シュトゥットガルト・バッハcho.(*)
シュトゥットガルト放送声楽Ens.(*)
 1961年9月13日、リーダーハレ、ライヴ、モノラル(*)/1952年9月25日、ゼンデザール、ライヴ、モノラル(+)。(*)は代理店資料では記載がないが、おそらく初出音源。(+)はARCHIPHONやURANIAから発売があるもの。
 シューリヒトによる(*)はこれまで3種が発売されているが、すべてフランスのオケとの共演で、シュトゥットガルト放響との演奏としては初の音盤となる。「千金の切れ味で細かなリズム、それに独特のダイナミックスなどライヴのヴォルテージと相まってすさまじい迫力」とのことで、正に待望のコンビによる演奏の登場といえるだろう。
ブラームス:
 交響曲第2番(*)/運命の歌 Op.54(+)/悲歌 Op.82(#)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
シュトゥットガルト放送声楽Ens.(+/#)
 録音:1966年3月16日、放送セッション、ステレオ(*)/1954年1月、放送セッション、モノラル(+/#)。(*)はARCHIPHONなどから発売があった演奏。現在では入手困難で、嬉しい再発。 (#)はおそらくEN LARMESからELM-01-44として発売されている演奏。マスターからの初復刻となる。(#)は代理店資料では記載がないが、おそらく初出音源。
 (*)は全曲としては3種(2種?)の演奏が残されているが、うち最も後年のもの。ステレオ・セッションというのも見逃せず、「最晩年の味わい深い逸品で真の枯淡の風格とはこのこと」と代理店。(+)と(#)はシューリヒトとしてはかなり珍しいレパートリーで、おそらく唯一の録音と思われる。
ブラームス:ドイツ・レクイエム マリア・シュターダー(S)
ヘルマン・プライ(Br)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
シュトゥットガルト放送声楽Ens.(*)
 録音:1959年11月4日-9日、放送セッション、モノラル。代理店はマスターからの初復刻を謳っているが、おそらくARCHIPHONから出ていた演奏と同一と思われる。
 音質は「圧巻で、この年でこれだけの音で残っていたとは感激」とのこと。
ブルックナー:
 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1955年4月5日、シュトゥットガルト=デゲルロッホ・ヴァルトハイム、ライヴ。代理店はマスターからの初発売としているが、先にARCHIPHONから発売されていた録音で、誤り。ただ、久々の再発売となるのでファンにとっては朗報だろう。
ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1962年10月18日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。ARKADIAやLUCKY BALLから発売された音源で、今回がマスターからの初発売。
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調(*)
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死(+)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1953年3月6日、ライヴ(*)/1950年4月29日、シュトゥットガルト=デゲルロッホ・ヴァルトハイム(+)、(*)はDISQUE REFRAIN、LUCKY BALL、EN LARMESなどから出ていた物で、マスターからの初発売。(+)も代理店はマスターからの初発売としているが、既に同じHANSSLERのシューリヒト「ワーグナー:管弦楽作品集」(93-019)で発売されているほか、MUSIC AND ARTSもマスターからのCDを発売している。
93-148
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(2CD)
ブルックナー:
 交響曲第8番 ハ短調(*)/交響曲第9番 ニ短調(+)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1954年3月10日(*)/1951年11月2日(+)、ともにシュトゥットガルト=デゲルロッホ・ヴァルトハイム、ライヴ。(*)は初出となる音源。(+)はDISQUE REFRAINやMUSIC AND ARTSなどから出ていた物。代理店は(+)をマスターからの初発売としているが、発売当時は同じ代理店扱いだったMUSIC AND ARTS盤(MUA-1094)が先にSWRからのライセンスを得て発売されていた。
グリーグ:演奏会用序曲「秋に」Op.11(*)
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調Op.26(#)
ヘルマン・ゲッツ:ヴァイオリン協奏曲 ト長調Op.22(+)
ロベルト・フォルクマン:
 序曲「リチャード3世」Op.68(**)
ハンスハインツ・
 シュネーベルガー(Vn;*)
ロマン・シマー(Vn;*)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1954年12月2日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク(*)/1960年9月15日、リーダーハレ(#)/1953年4月10日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク(#)/1952年9月12日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク(**)、以上全てシュトゥットガルト、ライヴ。モノラル。
 代理店は「一部初出」としているが、おそらく全点初出となる音源。中でも(#)を除く3曲は、作曲家としてシューリヒトの初レパートリー音盤となるのではないかと思われる。(#)は有名なクーレンカンプとの録音などこれまで2種が知られていたが、今回の録音が最も後期の物となる。
ハイドン:
 交響曲第100番 ト長調「軍隊」(*)/
 チェロ協奏曲 ニ長調(#)/
 交響曲第95番 ハ短調(+)
エンリコ・マイナルディ(Vc;#)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1958年4月8日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク、シュトゥットガルト(*)/ 1950年11月5日(#)&1955年4月5日(+)、ヴァルトハイム、シュトゥットガルト=デゲルロッホ(#/+)、以上ライヴ。モノラル。
 (*)は1960年代とされる演奏がCD-R使用のRARE MOTHからRM-447Mとして出ているが、同一録音の可能性もある。同一の場合はマスターからの初発売。(+)はDISQUE REFRAIN、RE! DISCOVERのRED-30などで発売されていた物だが、今回がマスターからの初発売。(#)はMUSIC AND ARTS盤(MUA-1094)が先にSWRからのライセンスを得て発売されていた。
93-151
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(2CD)
マーラー:交響曲第3番 ニ短調(*)
リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲(#)
ルート・ジーヴェルト(Ms;*)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.、
シュトゥットガルト放送
 声楽アンサンブル女声cho.(#)、
シュトゥットガルト・
 エバーハルト=ルートヴィヒ・
  ギムナジウム児童cho.(#)
 録音:1960年4月7日、リーダーハレ(*)/1955年1月4日-7日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク(#)、以上シュトゥットガルト、ライヴ。
 代理店は「マラ3はアルヒフォン盤と年代違い」としているが、2曲ともARCHIPHON盤と同一の録音。ただし(#)の録音日は、ARCHIPHON盤では「1955年1月4日」のみとなっていた。2曲とも現在のところシューリヒト唯一の録音だけに、ARCHIPHON盤が入手出来ない中での再発売は嬉しい。
モーツァルト:
 交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」(*)/
 交響曲第38番 ニ長調「プラハ」(#)/
 交響曲第40番 ト短調(+)/
 歌劇「魔笛」〜なんと美しい絵姿(**)/
 コンサート・アリア
  「いいえ、いいえ、あなたにはできません」K.419(##)/
 歌劇「フィガロの結婚」〜愛の神よ、照覧あれ(++)
フリッツ・ヴンダーリヒ(T;**)
ルート=マルグレート・
 ピュッツ(S;##)
エリーザベト・
 シュヴァルツコップ(S;++)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1956年7月4日、ルートヴィヒスブルク(*/#)/1961年5月19日、シュヴェツィンゲン音楽祭(+)/1959年4月12日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク、シュトゥットガルト(**)/1959年4月9日、リーダーハレ、シュトゥットガルト(##)/1959年4月6日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク、シュトゥットガルト(++)、以上すべてライヴ。モノラル。代理店は記載していないが、(*/#/##)の3曲はおそらく初出となる音源。(++)はCD-R使用のCOUPLETなどから発売があるが、今回マスターからの初発売。(+)はARCHIPHONから、(**)はヴンダーリヒのアリア集としてARTS ARCHIVESから、それぞれ発売されていた(いる)演奏。
 モーツァルトの交響曲3曲はいずれもシューリヒトお得意の曲で、これまでも複数の演奏が発売されているが、(*)は手兵シュトゥットガルト放響との共演はたしかこれが初めて。(#)は発売された演奏中、シューリヒト最若年での演奏(これまでは1960年のウィーン・フィルとの共演盤)となる。(##)はおそらくシューリヒトの初レパートリー音盤となる曲。
シューリヒト、ほぼ初出&初レパートリー
 レズニチェク:シャミッソーの詩「悲劇的な物語」に基づく
   バリトン独唱と大管弦楽のための主題と変奏(*)
 R.シュトラウス:歌劇「グントラム」第1幕前奏曲(+)
 プフィッツナー:劇音楽「ハイルブロンのケートヒェン」序曲(#)
 レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132(**)
バリー・マクダニエル(Br;*)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1960年2月12日(*)、1956年3月20-23日(+)、1956年1月20日(#)、シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク、モノラル(*/+/#)/1950年11月5日、シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム、ライヴ(?)、モノラル。(**)を除いては全て初出音源かつシューリヒトによる音盤初レパートリー作品となる貴重なCD。(**)のみは、先にMEDIAPHONとMUSIC & ARTSからCD化されていた。
シューリヒト、初出あり
 シューマン:「マンフレッド」序曲 Op.115(*)
 メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」Op.27(+)
 シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ Op.52(#)
 メンデルスゾーン:
  序曲「フィンガルの洞窟」Op.26(**)/
  劇音楽「真夏の夜の夢」より
   [序曲 Op.21(++)/夜想曲 Op.61 No.7(##)/
    スケルツォ Op.61 No.1(##)]
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1960年12月、シュトゥットガルト、ステレオ(*)/1961年3月10日(+)、1954年9月21日(#)、1955年1月4日(**)、1954年1月26日(++/##)、シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク、モノラル。 (##)が初出となる音源。今回の同曲集からの3曲は、これまで(++)がRARE MOTHなどから発売されていただけだった。(++)と合わせ、(#/**)もRARE MOTHなどから出ているが、全て今回マスターからの初復刻。(#)はEN LARMESから9月24日とされる演奏(ELM-02-201)が出ているが、同一の可能性もある。(*)は先にADESから1回だけCD化されたことがあるが、ここ5年以上入手困難だった物。
シューリヒト〜ワーグナー:楽劇からの管弦楽曲集
 「パルシファル」第1幕前奏曲(*)/
 「トリスタンとイゾルデ」第1幕前奏曲(+)/
 「神々の黄昏」〜[夜明けとジークフリートのラインへの旅/
   ジークフリートの葬送行進曲](#)/
 ジークフリート牧歌(#)/
 「パルシファル」〜聖金曜日の音楽(**)/
 同〜第3幕フィナーレ(合唱なし)(++)
カール・シューリヒト指揮
シュトゥットガルト放送so.
 旧 93-019の、新ジャケットでの再発売。録音:1966年3月17日(*)、同17-19日(++)、シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク、ゼンデザール U、ステレオ(*/++)/1950年4月29日、シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム、モノラル(+)/1955年9月28日(#)、同23日(**)、シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク、モノラル(+/#/**)。
ケクラン:フルートを伴う室内楽作品集
 ジャン・ハーロウの墓碑銘 Op.164(フルート、
  アルトサクソフォンとピアノのためのロマンス)/
 2つのフルートとクラリネットのための三重奏曲
  (ディヴェルティスマン)Op.91/
 フルート、ヴァイオリン、
  ヴィオラとピアノのための組曲 Op.55/
 フルート、クラリネットと
  ファゴットのための三重奏曲 Op.92/
 2つのフルートのためのソナタ Op.75/
 フルート、ホルンとピアノのための2つの夜想曲 Op.32bis/
 フルートとクラリネットのための
  ソナティヌ・モダーレ Op.155a/
 初見用フルート小品 Op.218(フルートとピアノのための)
タチアナ・ルーラント(Fl)
ヤーラ・タル(P)
クリスティナ・ジンガー(Fl)
ディルク・アルトマン(Cl)
リボル・シーマ(Sax、Fg)
ヨアヒム・バンシュ(Hr)
ミラ・ゲオルギエヴァ(Vn)
イングリッド・フィリッピ(Va)
 オーボエや、クラリネット(HANSSLER 98-446)など木管を使ってなんともおしゃれで素敵な作品を数多く残したケクラン。こちらフルートが主役の一枚もセンスの良さが光る内容。ルーラントはシュトゥットガルト放送響の首席奏者。
93-158
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価格帯:C
SWR music ハイライト集
 ベートーヴェン:序曲「コリオラン」
  シューリヒト指揮シュトゥットガルト放送so.[93-142]
 ラヴェル:3つの歌
  フーバー指揮シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル[93-055]
 レーガー:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 Op.122〜第2楽章
  エーリヒ(Vn) マウザー(P) [93-110]
 シューベルト:交響曲第4番〜第1楽章
  ツェンダー指揮南西ドイツ放送so.[93-120]
 ヴァイル:クォドリベット Op.9〜第4曲
  シリア(S) ノヴァーク指揮SWRカイザースラウテルン放送o.[93-109]
 ワインベルク:カンツォネッタ
  マイヤー(Cl) ネムツォフ(P)[93-094]
 ベートーヴェン:交響曲第7番〜第4楽章
  ノリントン指揮シュトゥットガルト放送so.[93-087]
 カーゲル:Rrrrrrr…
  カーゲル指揮シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル[93-054]
 ドビュッシー:交響詩「海」〜風と海との対話
  カンブルラン指揮南西ドイツ放送so.[93-067]
 ケクラン:ファブリチウス博士 Op.202〜終曲の合唱
  ホリガー指揮シュトゥットガルト放送so.[93-106]
 サミー・ネスティコ:ストライク・アップ・ザ・バンド
  ネスティコ&SWRビッグ・バンド[93-118]
 マーラー:交響曲第5番〜アダージェット
  ギーレン指揮南西ドイツ放送so.[93-130]
93-159
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(2CD)
ケクラン:管弦楽伴奏付き声楽作品集
 エドモン・アロークールによる4つの詩 Op.7/
 2つの交響詩 Op.43〜No.2/秋の詩 Op.13/
 アンドレ・シェニエの2つの詩 Op.23〜No.1/
 3つの歌曲 Op.17〜No.2,3/古風な練習曲 Op.46 No.2-4/
 アルベール・サマンの詩にもとづく6つの歌曲 Op.31〜No.1/
 亡き若い娘の思い出のための葬送歌 Op.37
フォーレ/ケクラン編曲:メリザンドの歌
ユリアーネ・バンゼ(S)
ハインツ・ホリガー指揮
シュトゥットガルト放送so.
シュトゥットガルト
 南西ドイツ放送声楽アンサンブル
 録音:2004年1月19-23日、6月14-17日、ジンデルフィンゲン、シュタットハレ。
 SWRムジークの目玉、ホリガーによるケクラン・シリーズ。収録されている1890年から1910年の間に書かれた歌曲は、ケクランの創作活動の原点というべきもの。初期のものでは書かれた時代を反映してか、シュトラウスやワーグナーばりにドラマティックな起伏に富んだ表情(Op.7,13,17)。また、ぼんやりとあいまいな和声はドビュッシーや作曲の師フォーレを思わせ(Op.43,46)、一度聴くと不思議な魅力のとりこにさせられる。
シューマン:
 交響曲第1番 変ロ長調「春」/交響曲第3番 変ホ長調「ライン」
 [ボーナス・トラック]
 交響曲第1番「春」のノリントンによるレクチャー(英語)
 交響曲第3番「ライン」のノリントンによるレクチャー(英語)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2004年、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。
シューマン:
 交響曲第2番 ハ長調/交響曲第4番 ニ短調
 [ボーナストラック]
 交響曲第2番のノリントンによるレクチャー(英語)
 交響曲第4番のノリントンによるレクチャー(英語)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2004年、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。EN LARMESからも2004年9月のライヴ(ELS-04-616, 7, 8, 9)が出ているので、同一演奏の可能性もある。その場合はマスターからの初発売。
 ノリントン&シュトゥットガルトのコンビがシューマンをライヴ録音。しかも一挙に全集リリース。以前にも同楽団と第2番(1999年;93-011)を、またピリオド楽器オーケストラのロンドン・クラシカル・プレイヤーズと第3&4番(1989年;EMI→VIRGIN[VM 5 61734 2])を録音しているノリントンにとって、「春」をのぞくすべてが再録音と言える。
 聴いてみると実際、面白いことこの上ない。「シュトゥットガルト・サウンド」と近年評判のノンヴィブラート奏法が生み出す美しく暖かい音楽。うきうきとリズムが弾みかえり喜びいっぱいの「春」。重暗い緊張感と迫力に圧倒される第4番。じつに表情豊かで、名曲が見違えるように鮮烈な色彩を取り戻している。また、これまで同様にヴァイオリン両翼型配置で、旋律の受け渡しと掛け合いの面白さがはっきりと確認できるのも大きな魅力。
ロジャー・ノリントン
 マーラー:交響曲第4番 ト長調
アヌ・コムシ(S)
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2005年9月22日-23日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。ノリントンの音盤初レパートリー作品。当初は国内仕様盤(KDC-5013)のみが流通していたが、廃盤となっている。
 「マーラーの演奏で、あってはならない唯一のことは、退屈であることだ。」(ロジャー・ノリントン)。
 第1弾「巨人」(93-137)につづいて、ノリントン&シュトゥットガルトによるマーラー・シリーズに第4番が登場。シンプルで明るく楽しいムードいっぱいの第4交響曲。「シュトゥットガルト・サウンド」としてすっかり定着した当コンビの特色は、ここでも素晴らしい効果を上げている。ステージ上左右両翼に配置した第1・第2ヴァイオリン・パート。背後に一列に並ぶコントラバス。ヴィブラートを排するなどのピリオド語法を導入したフレージング。さらにまた、花を添える独唱もたいへんチャーミング。美しく透明感のある声質で知的な歌唱を聴かせるコムシも、ノリントンの目指す方向性と重なっている。
 かつていかなるオケもなし得なかった刺激的な試み。ノリントン&シュトゥットガルトによるマーラーは新鮮な驚きの連続で一瞬たりとも耳が離せない。
93-166
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(HYBRID_SACD)
1枚価格
ノリントンのマーラー「復活」
 マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」
シビッラ・ルーベンス(S)
イリス・
 フェルミリオン(Ms)
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト
   放送so.、
MDR ライプツィヒ放送cho.
 録音:2006年7月5日-7日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。日本語訳つきブックレット。ノリントン&シュトゥットガルト放送so.によるマーラー・シリーズ第4弾は、「ピュア・トーン」がはじめて可能にした、鮮烈、透明、深遠なる「復活」。
 かくも鮮烈な葬送行進曲と光明に転じるフィナーレとの見事なコントラスト。マーラーが狙った響きの再創造を掲げるノリントンと手兵シュトゥットガルト放送so.によるシリーズに、初めて合唱つきの大曲「復活」が登場する。
 「モーツァルトやモンテヴェルディとおなじように、マーラーも歴史を意識して演奏されるべき、つまりピリオド・アプローチが必要なのです」と力説するノリントン。ステージ上で第1、第2ヴァイオリンを左右に振り分け、コントラバスを背後一列に並べる特徴的な楽器配置。弦楽器をはじめとする徹底したノンヴィブラート奏法。いつしか「シュトゥットガルト・サウンド」と呼ばれるようになった、こうした意欲溢れる試みの結果、美しいハーモニーと透明感のある響きがもたらされ、個々のフレーズは引き立ち振幅の大きな表現が可能となった。たとえば第2楽章アンダンテ・モデラート。前作第5番のアダージェットでも顕著だったように、どこまでも澄み渡る美しさはほかに例を見ない。さらに驚くべきは、クリアなサウンドが大編成の管弦楽に独唱、コーラスの加わるフィナーレでもまったく変わることなく確保されていること。
 従来のマーラー演奏とのギャップで賛否両論を巻き起こしている当シリーズ、このたびの「復活」も大いに話題になるのは間違いない。なお、これまで同様にブックレットはノリントンによるまえがきを含めて日本語訳のついた仕様となっている。
 急遽レーベルからの連絡により、通常盤CDではなくSACDハイブリッド盤仕様でのリリース。代理店交渉の結果、これに伴い価格についても値下げとなった。
ジェルジ・クルターグ:合唱作品全集
 ルイジ・ノーノの思い出 Op.16
  (無伴奏混声合唱のための)(*)/
 デジェー・タンドリの詩による8つの合唱曲
  (無伴奏混声合唱のための)(*)/
 絶望と悲しみの歌 Op.18
  (器楽つき混声合唱のための6つの合唱曲)(#)
マルクス・クリード指揮
シュトゥットガルト
 SWR声楽アンサンブル
アンサンブル・モデルン(#)
 録音:2006年6月28-30日(*)、2006年3月20-23日(#)、シュトゥットガルト、SWR ヴィラ・ベルク。
 ルーマニアに生まれ20代でハンガリーへ移ったクルターグは、その人気実力ともリゲティと並び、バルトーク、コダーイ以後のハンガリーが生んだ最大の作曲家のひとり。このアルバムは寡作家で知られるクルターグが80年代に書いた合唱音楽の世界初演ライヴを収めたもの。ヴェーベルンの影響を受けた作風からは透明感と深い静寂に、研ぎ澄まされた感覚を聴くことができる。現代屈指の前衛音楽集団アンサンブル・モデルンのゲスト参加もポイント。
インプレッションズ〜フルート、ハープと
 弦楽三重奏のためのフランス音楽

 フォーレ:子守歌 Op.16/シチリアーナ Op.78
 ジョリヴェ:クリスマスのパストラール
 クラ:フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、
     チェロとハープのための五重奏曲
 トゥルニエ:フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、
        チェロとハープのための組曲
 ロパルツ:前奏曲と海景と歌
リノス・ハープ五重奏団
[ソフィー・ハリンク(Hp)
 ガビ・パ=ヴァン・リエ(Fl)
 アネッテ・シェファー(Vn)
 グンター・トロイフェル(Va)
 ヤン・パシュ(Vc)]
 フルートとハープの涼しげな響きでフランス近代の詩情豊かなメロディをたっぷりと楽しめるフランス音楽ファンにはたまらない絶品の1枚。おなじみフォーレのメロディに始まり、アンドレ・ジョリヴェの高雅な気品に満ちた作品、海軍軍人として生涯を送る傍らデュパルクの薫陶を受けたジャン・クラの民謡テイストを取り入れた作品、そしてマルセル・トゥルニエの忘れがたいアルカイックな響きの作品など知られざる名作ばかり。演奏者の存在を忘れさせるほどに作品の魅力を描き尽くしているリノス・ハープ五重奏団のすばらしい演奏も特筆もの。
 なお当盤は当初98-175という誤った番号で案内され、その後も代理店は長年この番号で扱っていましたが、2年ほどたってようやく上記の正しい品番へ訂正が成されました。
クナッパーツブッシュ、1963年のブラームス
 ブラームス:
  交響曲第3番 ヘ長調 Op.90/
  ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1963年11月15日。DISQUE REFRAIN、GOLDEN MELODRAM、国内KING、LIVING STAGE、MUSIC AND ARTS、RE! DISCOVER、などから様々な形で発売されていた音源だが、マスターからの初復刻。
 クナッパーツブッシュがシュトゥットガルト放送のオーケストラを指揮したオール・ブラームス・コンサート。クナお得意の曲ばかりだが、まずハイドン変奏曲は、従来のあらゆる演奏とまったく次元の異なった叙事詩的雄大さに圧倒される大名演。さらに第3交響曲は8種ある録音のうち最後のもので、畏怖の念を抱くほどの巨大なエネルギーを持ちながら、深々と染み渡る豊かな感動に溢れた最高の演奏。いずれもクナの面目躍如たる感動に満ちている。
 国内代理店がヘンスラーと数年越しで交渉していたシュトゥットガルト放送収録音源の蔵出しで、音の状態ももちろん優秀、これは2006年秋の大注目盤。
 なお、当初「悲劇的序曲」も含まれているとしておりましたが、代理店から「クナッパーツブッシュのオール・ブラームス・コンサート(93-177)に、悲劇的序曲が入っていないとの連絡がありました。正しくは【ブラームス:交響曲第3番/ハイドンの主題による変奏曲】の2曲のみ収録されています。大変ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんが、宜しくお願い申し上げます。」との告知が参りました。どうぞ御了承下さい。
R.シュトラウス:夕べ Op.34 No.1(*)
ノーノ:それはやさしい沈黙だろう(#)
ワーグナー/ゴットヴァルト編曲:
 夢(「トリスタンとイゾルデ」のための習作)(#)
ノーノ:ディドーネの合唱(+)
ワーグナー/ゴットヴァルト編曲:
 温室で(「トリスタンとイゾルデ」のための習作)(#)
ノーノ: 愛の歌(+)
R.シュトラウス:賛歌 Op.34 No.2(*)
 [ボーナス・トラック]
マーラー/ゴットヴァルト編曲:
 「リュッケルトの5つの詩」〜私はこの世に忘れられ(**)
マルクス・クリード指揮
シュトゥットガルト
 SWR 声楽アンサンブル
ストラスブール・
 パーカッション・グループ
 録音:2004年11月22-24日、シュトゥットガルト=ゲンシャイデ、キリスト教会(*)/2004年10月27-29日(+)、シュトゥットガルト、SWR ヴィッラ・ベルク(+/#)/2004年12月15日、シュトゥットガルト=ガイスブルク教会、ライヴ(**)。
 2003年より芸術監督のポストにあるクリードのもと、今年2006年に創立60周年を迎えたシュトゥットガルトSWR 声楽アンサンブルの最新アルバム。目を惹くのは、重要作をポイントよく押さえたノーノ。点描主義に似た合唱書法の洗練がみられる「ディドーネ」。人生と愛とを純粋無垢に歌い上げる「愛の歌」。最初期の合唱作品「それは…」では、流れるようなメロディラインの回帰が認められる。それにしても柔軟なニュアンスとなんという透明感。録音も見事。
ヴンダーリヒ4種目の「水車小屋」、初出!
 シューベルト:歌曲集「美しき水車小屋の娘」
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
フーベルト・ギーゼン(P)
 録音:1964年2月5日、南西ドイツ放送局室内楽スタジオ、モノラル。初出音源。ただし、ドイツ・ローカルの雑誌付属CDとして、1998年に一度発売されたことがあるらしい。
 1966年(と代理店は書いているが、1965年10月の誤り)、ミュンヘンで録音された有名なDG盤に先立つこと2年弱、ヴンダーリヒ&ギーゼンの黄金コンビによる「水車小屋」が新たに登場。ヴンダーリヒが残した他の2種は1950年代、シュトルツェ伴奏によるものだったので、伴奏のツボを知りつくしたギーゼンによる新音源は朗報。
 ただ何故かこの録音では、20曲中6曲の一部が省略されており、1曲目「さすらい」の第3、4節、7曲目「いらだち」の第3節、8曲目「朝の挨拶」の第3節、9曲目「水車屋の花」の第3節、第10曲「涙の雨」の第3、4節、第20曲「小川の子守唄」の第2、4節が欠けている。いかなる理由で歌わなかったのかは謎だが、若すぎる晩年を迎えつつあったヴンダーリヒの声は、いつもどおり実に魅力的。
 『放送局の録音のため素晴らしい音質で収録され、ディジタルでリマスタリングされている』とのこと。
93-181
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(2CD)
ヤナーチェク:ピアノ作品集
 ピアノ・ソナタ
  「1905年10月1日(1.X.1905)街頭にて」
  [第一楽章:予感/第ニ楽章:死]/
 思い出/3つのモラヴィア舞曲/
 主題と変奏〜ズデンカ変奏曲/霧の中で/
 草陰の小道にて第1&2集
エヴァ・クピエツ(P)
 録音:2005年4月13日-14日、12月19日-20日。
 エヴァ・クピエツは1992年のミュンヘン国際コンクールで優勝経験のある現代ポーランドを代表する女流ピアニスト。HANSSLERレーベルからポーランドの作曲家、バツェヴィチ:ピアノ作品集(93-034)を録音。鮮やかな演奏を聴かせてくれた。2002年に初来日を果たしたが、2007年9月にはスクロヴァチェフスキとショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏する予定。
 ヤナーチェクのピアノ作品は技巧的ではないが特異な民族色を放ち、そこはかとなく漂う絶望感なるものが感じ取れる。民族主義運動への共感を深めていたヤナーチェクを1905年10月1日ブルノでチェコ人のための大学創立を要求するデモと軍隊が衝突し一人の労働者が死亡する事件に触発され「ピアノ・ソナタ」を作曲。「霧の中で」では臨時記号を効果的に使用し、霧の中を歩いているような不安感と抑制の効いた作品。クピエツの郷愁を誘う音色で、これまで注目されにくかった作品も美しく仕上げている。
ギーレン〜ストラヴィンスキー:交響曲集
 3楽章の交響曲(*)/ハ調の交響曲(#)/詩篇交響曲(+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.、
WDRケルン放送cho.(+)
 録音:2003年3月25日&26日(*)/2006年5月2日-4日(#)/2005年12月7日&8日(+)、以上フライブルク、コンツェルトハウス、ライヴ。
 近現代作品にめっぽう強いギーレンの最新録音はストラヴィンスキーの交響曲集。それぞれ、収録順にニューヨーク・フィル、シカゴ響、ボストン響とアメリカを代表するスーパー・オケに捧げられた交響曲は、様式上すべて新古典主義時代と呼ばれる時期に書かれた。ほかならぬギーレンの新盤は、演奏は至難ながらも3大バレエがあまりに強烈すぎてマイナーな位置づけに甘んじているこれらの作品のイメージを一新する強力な内容と言ってさしつかえないだろう。
 ボリュームをいっぱいに上げてみれば、特に(*)では「春の祭典」ばりに、野卑なリズムと音響の大洪水にたっぷり浸れる、刺激的なブラスの咆哮と大迫力のパーカッションを捉え尽くした優秀録音。かつてのカミソリのような切れ味に加え、近年はより響きも豊かな音楽作りへとシフトしている当コンビの充実ぶりを知るのにまたとない一枚。
ギーレンのバルトーク Vol.2
 バルトーク:
  バレエ「かかし王子」Op.13〜組曲(*)/
  管弦楽のための協奏曲(#)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2006年1月30-31日(*)/2005年12月8-14日(#)、フライブルク・コンツェルトハウス、ライヴ。
 ギーレンによるバルトークのオケコンが、ついにリリース。最晩年のバルトークによる最高傑作にして、今日のオーケストラ・ピースとして不動の位置を占めるオケコン。ここ最近、ギーレンは、持ち前の知的かつバランスのとれたアプローチをベースに、より大きく豊かな響きを追求してゆくことで、また新たな魅力を開花させているが、このバルトークもまさにそれ。目くるめく色彩感に加え、第1楽章からすでにすべての音が覚醒したかのような最高に刺激的な音楽が展開、第3、4楽章ではときに、いままでにきいたことのない悲しい美しささえ漂わせる。バルトーク、そしてギーレンの凄味が合わせて感じ取れる内容。
 いっぽうバルトーク30代前半、1916年完成のバレエ「かかし王子」は国際的名声を得るきっかけとなった作品。物語は王女に恋した王子が、自分のダミーである「かかし」(妖精のいたずらで生命を吹き込まれる)を使ってあの手この手でなんとか王女を振り向かせようとする過程を描いたもの。作曲の背景には1913年の春に行われたディアギレフ率いるロシア・バレエ団のブダペスト公演が影響しているともいわれる。その折にはぺトルーシュカが上演されているが、実際、ストラヴィンスキーの同じく「火の鳥」あたりの影響が濃厚なサウンドが特徴的。幻想的な雰囲気に満ちた前奏から、グロテスクな「かかし王子」の踊りと、ここでも起伏の激しい表現で作品の面白さを余すところなく再現している。
 なお、鮮度と深みを同時に録音のすばらしさもこのアルバムの破格の魅力となっている。
ヴォルフガング・リーム(1952-):作品集
 オーボエとオーケストラのための音楽(1995/2002)(*)/
 Styx und Lethe(地底世界の二つの神秘的な川)(#)/
 第3の音楽
  (ヴァイオリンとオーケストラのための)(1993)(+)/
 第1の二つの歌
  (ヴィオラ、チェロとオーケストラのための)(1980)(**)
アレクサンダー・オット(Ob;*)
ルーカス・フェルス(Vc;#)
ゴットフリート・
 シュナイダー(Vn;+)
深井碩章(Va;**)
ヴァルター・グリメル(Vc;**)
ハンス・ツェンダー指揮(*/#)
ミヒャエル・ギーレン指揮(+)
ヤン・レイサム=
 ケーニヒ指揮(**)
南西ドイツ放送so.(*/#/+/**)
 録音:2002年5月2日(*)/1998年10月14日(#)/1993年5月6日(+)/1984年1月17日(**)。
 1曲目のオーボエのための音楽は、冒頭のオーボエ登場の場面からして篳篥を思わせる響きで、雅楽をほうふつとさせる静寂感と神秘性に満ちた作品。2曲目はうってかわって、地底に流れる川の源泉を思わせる、大地の生命力を感じさせる作風。3曲目は未開の地に鳴り響くドラムが登場したり、チェロによる神秘的な旋律が登場したりとヴァラエティに富んだ作品。ギーレンの指揮が冴え渡っている。4曲目はなんといっても、日本を代表するヴィオラ奏者の深井碩章のヴィオラが特筆もの。
93-188
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(2CD)
ショスタコーヴィチ:映画音楽集
 新バビロン Op.18/一生のような一年 Op.120a
カイ・アドマイト(P)
フランク・ストロベル指揮
SWR放送o.
 ショスタコーヴィチが生涯にわたって創作し続けた映画音楽は、彼の作品のなかでも非常に重要ながら、楽譜の散逸などにより録音も少なく未知の領域だったたゆえ、大歓迎のアルバム。「新バビロン」は1929年のサイレント映画のために作曲したもので、91分に及ぶ大作が初めて日の目をみた。交響曲第2番と第3番の間の所産で、初期ショスタコーヴィチの斬新でフレッシュな音楽を楽しめる。
 「一生のような一年」は1965年作の映画のための音楽。カール・マルクスを主人公としたもので、「バリケード」とか「バトル」といった題の曲にそそられる。全ショスタコ・ファン必携のアルバム。
ショスタコーヴィチ:
 ヴァイオリン・ソナタ Op.134
モイセイ(ミェチスワフ)・ヴァインベルグ:
 ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.37/
 ヴァイオリン・ソナタ第4番 Op.39
コーリャ・ブラッハー(Vn)
ヤーシャ・ネムツォフ(P)
 最近世界的な再評価が高まる旧ソ連の作曲家ミェチスワフ・ヴァインベルグだが、彼のヴァイオリン・ソナタ第3番と4番が世界初録音登場。ともに1947年の作で、全体ユダヤ的なメロディに満ち聴き応え満点。カップリングはショスタコーヴィチのヴァイオリン・ソナタだが、この作品を1969年にオイストラフが世界初演した際、作曲者の希望でピアノを弾いたのは他ならぬヴァインベルグだった。その3曲をあの作曲家ボリス・ブラッハーの子息、コーリャが弾くのから興味津々。ロシア音楽ファン必携の一枚。
ショスタコーヴィチ:
 交響曲第4番 ハ短調 Op.43/
 「ムツェンスクのマクベス夫人」
   組曲 Op.29a(オリジナル版)
アンドレイ・ボレイコ指揮
シュトゥットガルト放送so.
 東京so.客演など、日本でもおなじみのロシアの俊英アンドレイ・ボレイコによる初のショスタコーヴィチ交響曲。それも謎めいた第4番なのが興味津々。シュトゥットガルト放送so.がまるでマーラーのようなサウンドを生み出している。滅多に演奏されない「ムツェンスクのマクベス夫人」組曲は金管や打楽器が大活躍する、脂っこさとボルテージの高さ満点の痛快作。
バルトーク:
 中国の不思議な役人 Op.19(*)
 (作曲者によるピアノ・デュオ編曲;
  ピーター・バルトークによる2000年改訂版)/
 2台のピアノと打楽器のためのソナタ Sz.110(1937)(#)
アーコシュ・ヘルナーディ
(第1P;*/第2P;#)
カーロイ・モチャーリ
(第2P;*/第1P;#)
フランツ・ラング、
ヨッヘン・ショアラー
(Perc;#)
 録音:2006年6月(*)/2005年5月(#)、以上、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。
 作曲者自身がピアノ・デュオ用に編曲した「中国の不思議な役人」は、シャープで野蛮な味わいを強調したコチシュ&ハウザーによる世界初録音(88年・廃盤)がすでに知られている。“ドイツにおけるハンガリー文化年 "の2006年3月のオープニングにベルリンとミュンヘンで実演を行なった、ヘルナーディ&モチャーリらハンガリー勢による演奏では、息子ピーター・バルトークの監修のもと2000年に出版された改訂版のスコアにもとづくもので、全体で30小節に及ぶパッセージが復元されているのが大きなポイント。
ロディオン・シチェドリン(1932-):
 ピアノ・テルツェット(1995)(*)/
 3つの愉快な小品(1997)(#)/
 チェロ・ソナタ(1997)(#)
ドミートリー・
 シトコヴェツキー(Vn)
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
ヤーシャ・ネムツォフ(P;*)
ロディオン・
 シチェドリン(P;#)
 バレエの女王プリセツカヤの夫にして旧ソ連を代表する作曲家ロディオン・シチェドリンが健在ぶりを示している。「ピアノ・テルツェット」はロシアのパレードを描写した第2楽章が、ショスタコーヴィチを思わすグロテスクで皮肉に満ちた全くの旧ソ連的音楽で嬉しくなる。途中奏者たちが軍歌をロシア語でがなるのもご愛嬌。「3つの愉快な小品」は第2曲が「誰にでもできるロッシーニ」的パロディ、第3曲はシチェドリンの有名なピアノ曲「ユモレスク」(1957)に基づいている。「チェロ・ソナタ」は先日亡くなったロストロポーヴィチに捧げられた大作。ここではロストロの愛弟子ゲリンガスの独奏、シチェドリン自身のピアノ(絶品)で感動的に奏でている。
シルヴァン・カンブルランの「ハルサイ」〜
 ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.1

 ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」(*)
 ドビュッシー:バレエ「遊戯」(#)
 デュカ:
  ラ・ぺリのファンファーレ(+)/舞踊詩「ラ・ぺリ」(+)
シルヴァン・カンブルラン指揮
SWR 南西ドイツ放送so.
 録音:2006年11月(*)/2006年7月(#)/2004年2月(+)。
 鬼才カンブルランによる衝撃の「ハルサイ」が登場。リズムの冴え、キャンバスに絵の具をたたきつけてぬりたくったような原色のひびきと、近現代の作品を得意とするもの同士の顔合わせがみごとな覚醒作用を生んでいる。さらに、このストラヴィンスキーのドギツさにあてられたあとは、デュカとドビュッシーの精妙な世界が待っている。アルバムのタイトルが示すように、興行師ディアギレフ率いるロシア・バレエ団によって委嘱されたこれらの作品。不世出のバレエ・ダンサー、振付師のニジンスキーが世に出したにもかかわらず、視覚的効果を必要としない傑作のため本来のバレエ・レパートリーではなくなってしまったもの。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽Vol.2
 ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」(全曲;*)
 プーランク:バレエ「牡鹿」組曲(5曲;#)
ミヒャエル・ギーレン指揮(*)
SWR南西ドイツ放送so.(*)
ヨーロッパ合唱アカデミー(*)
(合唱指揮:ヨスハルト・ダウス)
マルチェロ・ヴィオッティ指揮(#)
SWR南西ドイツ放送so.(#)
 録音:1997年9月(*)、1990年7月(#)。
 世にも有名な興行師ディアギレフ率いるロシア・バレエ団の委嘱によって、世に生み出された傑作の数々をたどるシリーズの第2弾。オケは固定で、指揮が前回のカンブルランからギーレンとヴィオッティにチェンジ。プーランクが書いた最初のバレエ「牡鹿」は親しみやすい曲想で人気の高い作品。このところ新録音にめぐまれなかったので、名匠ヴィオッティのセンスの良い演奏の登場はうれしいところ。ギーレンによる「ダフニスとクロエ」はかねてより知られる内容。かつての現代モノでならしたキレ味一辺倒から、ふくよかなサウンドへと移行しつつある時期のもので、ラヴェルが凝らした緻密なオーケストレーションを極上のサウンドで堪能出来る。
93-198
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(2 HYBRID_SACD)
シェーンベルク:グレの歌 メラニー・ディーナー
(S;トーヴェ)
イヴォンヌ・ナエフ(A;山鳩)
ロバート・ディーン・
 スミス(T;ワルデマール)
ゲルハルト・ジーゲル
(T;クラウス)
ラルフ・ルーカス(B;農夫)
アンドレアス・
 シュミット(Br;語り)
ミヒャエル・ギーレン指揮
SWR 南西ドイツ放送so.、
バイエルン放送cho.、
MDR ライプツィヒ放送cho.
 録音:2006年10月28-31日フライブルク、コンツェルトハウス。SACD層は 5.0 サラウンド・ステレオ。ギーレン傘寿(さんじゅ・80 歳)記念リリース。
 ギーレンと手兵南西ドイツ放送so.による最新アルバムは大作「グレの歌」。2007年6月に80歳を迎える知性派の巨匠がますます充実している事を物語る内容。無調や十二音によってではなく、明快な調性音楽である「グレの歌」は、ひとくちに言ってシュトラウスやマーラーによって肥大した後期ロマン派のなれの果てのような作品。オーケストレーションするにあたり、シェーンベルクが48段の五線紙を特注したというエピソードはよく知られるところで、その編成はティンパニ6、バスドラム、スネアドラム、ガラガラ、タム・タム、それにハープ4ほかを含む大管弦楽に、5人の独唱者、3群の男声四部合唱、混声八部合唱を加えたかつてない規模を要する。マーラーの「大地の歌」よろしく、ワルデマールとトーヴェが交互に歌いついでゆく第1部。第2部でのワルデマールの歌。そして混声八部合唱がフィナーレを形作る第3部。全編まさに“歌 "が溢れ返る内容に情感のこもった表現を聴かせるのはギーレンお気に入りの声楽陣。第1部を締め括る山鳩の歌をナエフ、トーヴェの役どころを得意とするディーナーと、豊かな響きの中でドラマティックに歌い上げている。もちろんライプツィヒ、バイエルンからの援軍のコーラスも強力無比。こうした後期ロマン派作品の演奏に圧倒的な強みをみせるギーレンは、細部から楽曲全体に至るまでシェーンベルクが意図したにちがいない音響世界を再構築することに成功している。なお、録音も優秀で、SACD ハイブリッド仕様のリリースであるのも大きなポイント。
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(HYBRID_SACD)
ブルックナー:
 正しい者の口は知恵を語り WAB.30(1879)/
 エッサイの若枝は花開き WAB.52(1885)/
 この所は神により作られた WAB.23(1869)/
 乙女たちは王の前に招き入れられる WAB.1(1861)/
 アヴェ・マリア WAB.6(1861)/
 キリストは従順であられた WAB.11(1884)/
 ミサ曲第2番 ホ短調 WAB.27(第2稿・1882)/
 パンジェ・リングァ WAB.33(1868)
マーカス・クリード指揮
SWRシュトゥットガルト
 声楽アンサンブル
SWRシュトゥットガルト
 放送so.のメンバー
 録音:2007年3月26日-30日、シュトゥットガルト=ジッレンブーフ、聖ミカエル教会大聖堂。
 ブルックナーというと、どうしても交響曲作家のイメージで語られがち。けれども、ザンクト・フローリアンのオルガニストを務めていたこともある経歴を踏まえれば自然なこととも言えるが、世俗のほかとくに、かなりの数に上る宗教声楽曲を遺している。ジャンルの筆頭に挙げられるミサ曲第2番をはじめ、このアルバムではそのエッセンスに触れることが出来る。
 シンフォニーにおけるアダージョの美しさにも似たブルックナー一流の静謐な世界。合唱界の第一人者クリード率いる実力派アンサンブルの演奏は、まさに声による“ピュア・トーン "。メインのミサ曲で加わる管はシュトゥットガルト放送so.の精鋭メンバー。ノリントンのもと、ヴィブラートフリーの心得がすっかり浸透しているのだろう。美しくやわらかく、幾重にも織り成す調べは静かに疲れた心を落ち着かせてくれる。なお、第1稿からもっとも多くの改訂が加えられたクレドでは、開始から40秒過ぎあたりから、かれのシンフォニーで聴かれるスケルツォもどきの音型が現われてハッとさせられる。
 SACDマルチチャンネル再生では、包み込まれるような音響を体感することも出来る。国内代理店が「強くおすすめ」するアイテム。
ヴォルフガング・リーム(1952-):作品集
 大オーケストラのための離接輪郭
  (Dis-Kontur)(1974)(*)/
 ヴァイオリンとオーケストラのための
  「迫る光 Lichtzwang 」(#)
 オーケストラのための副次輪郭
  (Sub-Kontur)(1974/75)(+)
ヤーノシュ・ネージェシ(Vn;#)
シルヴァン・カンブルラン指揮(*)
エルネスト・ブール指揮(#/+)
バーデンバーデン南西ドイツso.
 (#)は*世界初録音。リーム初期の管弦楽作品、激しい感情の吐露。1曲目と3曲目は、もともとは3曲でひとくみの Kontur シリーズ(もうひとつ Kontra-Kontur というのがある)。言葉で言い表しがたい感情を音にしようとした、というリームのコメントがあるが、かなり暴力的ともいえるティンパニの連打がかなり印象的。Sub-Konturは、リームの二番目の師であった、シュトックハウゼンに献呈されている。2曲目の「迫る光」について、リームは、「器楽のためのカンタータであり、自ら、そして他者から受ける束縛によってアーティキュレーションがつけられた孤独の歌を歌っている」というコメントを寄せている。どれも激しいぶつけるような感情と緊張感に満ちた作品。
フルートの悦び〜
 メル・ボニス(1858-1937):フルート作品集

  組曲 Op.59(1903)〜 Fl, Vn &P(*)/
  アンダンテとアレグロOp.133(1929)〜 Fl &P/
  ヴォー地方の調べOp.108(1914-1918)〜 Fl &P/
  七重奏幻想曲あるいは協奏曲 Op.72(1910/1927)〜
   P, 2Fl, 2Vn, Va &Vc(*)/
  森の情景 Op.123(1927/1928)〜Fl, Hrn &P(*)/
  古風な形式の組曲 Op.127-1(1928)〜
   Fl, Vn, Va, &P(*)/
  小品 Op.189(ca.1900)〜 Fl &P/
  ささやく笛 Op.121(1925/1926)〜 Fl &P/
  スケルツォ・フィナーレ Op.187 遺作〜 Fl &P(*)
タチアナ・ルーラント(Fl)
フローリアン・ヴィーク(P)
クリスティナ・ジンガー(Fl)
ヴォルフガング・
 ウィプファー(Hr)
ルーカス・フリードリヒ(Vn)
ゲサ・イェンネ=
 デンネヴェク(Vn)
イングリッド・フィリッピ(Va)
アンスガル・シュナイダー(Vc)
 録音:2006年2月13日-16日、SWRシュトゥットガルト、室内楽スタジオ、(*)世界初録音。
 パリに生まれた女性作曲家メラニー・ボニス(1858-1937)は、メル=ボニス名義で生前は多くの作品を発表しながら、典型的な“忘れ去られた作曲家 "。フランクの勧めで入学したパリ音楽院ではドビュッシーやピエルネの同窓生であった彼女の作風は、ひとくちにいって、おしゃれでセンスのよさが光るもの。300ほどある作品の中でも特に魅力的といわれているのが管楽器のための作品。このアルバムでは世界初録音を含むフルートつきのものが集められている。
ブラームスと同時代の
 作曲家による作品集 Vol.1

 ブラームス(1833-1897):
  チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 Op.99
 ローベルト・フックス(1847-1927):
  チェロ・ソナタ第2番 変ホ短調 Op.83
 ツェムリンスキー(1871-1942):
  チェロ・ソナタ イ短調(世界初録音)
ヨハネス・モーザー(Vc)
パウル・リヴィニウス(P)
 ブラームスのソナタの第1楽章、冒頭の力強く駆け上るようなパッセージにいきなりノックアウトされる。チェロもピアノもとにかく熱い!それでいて、知性もきちんと兼ね備えた稀有な演奏となっている。マーラーやシベリウスの作曲の先生でもあったフックスのソナタの第1楽章は、激しくうねるような旋律によるチェロとピアノの絡み合いが実に美しく響く。世界初録音のツェムリンスキーのチェロ・ソナタは、1894年の初演以降、歴史の波に埋もれてしまっていた作品。この作品は、ツェムリンスキーと親しかった、ウィーン在住でウィーン・フィルの首席チェリストもつとめたブクスバウムとともに作り上げられたもの。1938年のナチによるオーストリーとドイツの合邦により、ブクスバウムはロンドンへと亡命する。1948年のブクスバウムの死後、その息子が出版社にチェロ・ソナタの楽譜を持ち込んだというもの。友情によって生まれ、大切に守られたツェムリンスキーのチェロ・ソナタの全貌がここに明らかとなる。
 モーザーは、2002年の第12 回チャイコフスキー国際コンクールで「ロココ主題による変奏曲」の演奏と解釈でとりわけ高い評価を得、特別賞を受賞している。2006年にはNYPとともに日本に来日、聴衆を魅了したのは記憶に新しいところ。パウル・リヴィニウスは、ベルリン芸術大学、ハンス・アイスラー・スクールでも教鞭をとり、若手ながら、特に室内楽でひっぱりだこの存在。「ブラームスと同時代の作曲家による作品集」は、モーザーとリヴィニウスによって考えられたコンセプトで、ブラームスの時代から、シェーンベルクの十二音技法の時代までのかけはしとなるような作品を集めたもの。
ブラームスと同時代の作曲家による作品集 Vol.2
 R.シュトラウス(1864-1949):
  チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6
 ハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク
  (1843-1900):チェロ・ソナタ第3番 Op.94
 ブラームス(1833-1897):
  チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op.38
ヨハネス・モーザー(Vc)
パウル・リヴィニウス(P)
 録音:2006年6月21日、12月19日-21日、SWR。
 ドイツの俊英チェリスト、モーザーがブラームスと同時代のソナタを弾くシリーズの続篇。ブラームスの第1番ほか、その弟子で生涯にわたる親交を結んだヘルツォーゲンベルク、そしてシュトラウスの作品を収めている。ヘルツォーゲンベルクが多分に師をモデルにしているのは想像どおりだが、シュトラウスが初期に独自の作風を確立する以前に書いた唯一のチェロ・ソナタもまた、メンデルスゾーンやシューマンとくにブラームスの影響が強く感じられるもの。英雄的に開始され、たいへん劇的で変化に富む色彩が魅力となっている。モーザーとリヴィニウスのデュオはカチッとした理性の抑えとスケールのおおきな音楽を聴かせており、アルバムのコンセプトが明快に分かる仕組み。
ブラームスと同時代の作曲家による作品集 Vol.3
 ジュゼッペ・マルトゥッチ(1856-1909):
  チェロ・ソナタOp.52(1880)
 ブラームス(1833-1897)/ノルベルト・ソルター編:
  6つの歌曲
  [野に独りいてOp.86-2/歌の調べのように何かがよぎりOp.105-1/
   サッフォー風の頌歌Op.94-4/
   子守歌Op.49-4/愛の誠Op.3-1/愛の歌Op.71-5]

 テオドール・キルヒナー(1823-1903):8つの小品Op.79
ヨハネス・モーザー(Vc)
パウル・リヴィニウス(P)
 録音:2008年1月14-17日、SWRシュトゥットガルト、室内楽スタジオ。ドイツの俊英チェリスト、モーザーが「ブラームスと同時代のソナタ」を弾くこだわり企画の最終巻。
 マルトゥッチは19世紀後半のイタリアでオペラに背を向け器楽の復興に尽力した作曲家。最重要とされる室内楽の代表作チェロ・ソナタは、シューマンの影響が濃いが、スケルツォ中間部ではザンポーニャ(イタリアの羊飼いたちが用いていたバグパイプ風の楽器)を想起させるパッセージもあらわれて、このあたりお国柄を感じさせる。いっぽう、シューマンが誠実で優しい音楽家と評したキルヒナーは8歳でオルガニストとして認められ、およそ1,000曲に及ぶピアノ独奏曲が有名。ブラームスより10歳上ながら、1865年にブラームス本人に出会ってから、その熱烈な支持者となっている。モーザーはじっくり考えてプログラムを組んだというだけあって、途中に挿まれる、チェロとピアノ用に編曲を施したブラームスの歌曲も選曲のセンスが光る。
ジムロ、頓挫したコンサート・ツアー〜
 新ユダヤ楽派の六重奏曲

 プロコフィエフ:ユダヤ主題による序曲
 グリゴーリ・クレイン:前奏曲
 アクロン:子供の組曲
 ハイェス:パレスチナ組曲
 アクロン&ベリソン:シェル
 アクロン:ショーレム・アッシュの
  「殉教」のための付随音楽から2つの小品
 スティルマン:ハシディック狂詩曲
ヘン・ハレヴィ(Cl)
フォーグラーSQ
ヤーシャ・ネムツォフ(P)
 革命でロシアを離れたペテルブルク音楽院出身のユダヤ人音楽家たちが、エルサレムに音楽寺院(?)を設立しようという志で、資金調達のため結成した合奏団ジムロ。クラリネット、弦楽四重奏とピアノという六重奏で、アメリカで再会した学生時代の級友プロコフィエフに「ユダヤ主題による序曲」を書かせたことで名が残っている。しかしクラリネット奏者シメオン・ベリソンがあまりに頭角を現しすぎてスターになってしまい、合奏団は自然解散となった。当アルバムは、ジムロゆかりの曲と、同じ編成で書かれたロシアおよびポーランド系ユダヤ人作曲家の作品が集められている。クレズマー・バンドを思わす編成の生み出す特異な響き、ムンムンと立ち昇る異教的匂いと哀調に満ちたユダヤの調べが胸に染み入る。
ノリントンのモーツァルト〜
 交響曲集 Vol.1

 モーツァルト:
  交響曲第1番 変ホ長調 KV.16(*)/
  交響曲第25番 ト短調 KV.183(*)/
  交響曲第41番 ハ長調 KV.551
   「ジュピター」(#)
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2006年9月5日(*)/2006年9月17日(#)、以上シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭、ライヴ。リリースのたびに旋風を巻き起こしてきたノリントン&シュトゥットガルト放送so.による、毎年恒例のヨーロッパ音楽祭ライヴ。2006年はモーツァルト生誕250周年のアニヴァーサリーということで、2週間に渡って初期から後期に及ぶ大小20曲以上のシンフォニーが演奏された。
 第1弾は第1番と第25番そして「ジュピター」という魅力たっぷりの選曲。ノリントンのモーツァルト演奏ではかつての手兵ロンドン・クラシカル・プレイヤーズとのスタジオ録音がすでに知られ、後期三大交響曲と「プラハ」(1990&1991年)のほか、ピアノ協奏曲集、オペラ「魔笛」や「ドン・ジョヴァンニ」、レクイエムなどピリオド楽器の斬新な響きを駆使した過激なアプローチが興味深いものだった。また、もうひとつの手兵カメラータ・ザルツブルクとのライヴによる「ジュピター」(ORFEOR-567011)やオペラ「ポントの王ミトリダーテ」(ORFEOR-703062)などもあった。
 さて内容は、一貫して同時代の演奏様式により可能なかぎり作品の再創造を標榜するその音楽が、大きく進化を遂げていることをうかがわせる。すべての反復の指示に遵ったスコア。ヴァイオリンを左右両翼に、通奏低音を中央に据えた楽器配置。編成も初演時のサイズを踏襲して曲ごとに変更。最小わずか18人から、プラハとウィーンのために書かれた最後の4曲では、ヴァイオリン24に木管楽器16というシュトゥットガルトの通常サイズと、作曲年代の変遷がはっきりと分かる仕組み。しかも、聴いてみると変わったことをほかにもいろいろやっていて、面白いことこの上なし。これは大注目のシリーズと言わねばならない。各曲ともすべて拍手入り。
 当シリーズは全6巻、18曲を予定。
ノリントンのモーツァルト〜
 交響曲集 Vol.2

 モーツァルト:
  交響曲第12番 ト長調 KV.110/
  交響曲第29番 イ長調 KV.201/
  交響曲第39番 変ホ長調 KV.543
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト
 放送so.
 録音:2006年9月、シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭、ライヴ。
 2008年1月に4年ぶりの来日公演が予定されているノリントン&手兵シュトゥットガルト放送響。かれらが2006年作曲家生誕 250周年のアニヴァーサリーに行なったモーツァルトのライヴは、“ピュア・トーン "の生み出す清潔であたたかみのある響きがあらためて評判となった。「ジュピター」ほか(93-211)につづく第2弾では、ノリントンが同じ2006年11月の N響定期でも取り上げて大いに話題を集めた第39番、後期の6曲に連なる人気作の第29番、1771年イタリア楽旅の合間をぬってザルツブルクで書かれた第12番を収めている。ピリオド・アプローチの過激さだけでいえば今ではほかにいくらもあるが、優美やユーモアといったモーツァルトに必要なものが失われることなく、さまざまな試みの結果として面白く活き活きと聴かせる手腕はまさに面目躍如といったところだろう。このモーツァルトはノリントンらが到達したこれまでで最高の成功例といえるのではないだろうか。
 ノリントンが当オケの首席指揮者に就任して2008年で10年。さらなる深化を遂げた彼らとの出会いに今から期待が高まる。
ノリントンのモーツァルト〜
 交響曲集 Vol.3

 交響曲第8番 ニ長調 KV.48(*)/
 交響曲 ニ長調
  (「ポストホルン」セレナード KV.320による)(#)/
 交響曲第40番 ト短調 KV.550(+)
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2006年9月12日(*)、2006年9月8日(#)、2006年9月17日(+)、以上、シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭ライヴ。
ノリントンのモーツァルト〜
 交響曲集 Vol.4

 交響曲第22番 ハ長調 KV.162(*)/
 交響曲第33番 変ロ長調 KV.319(#)
 交響曲第38番 ニ長調 KV.504「プラハ」(+)
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2006年9月8日(*)、2006年9月12日(#)、2006年9月10日(+)、シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭ライヴ。
 ノリントンが首席指揮者に就任以来、手兵シュトゥットガルト放送so.とともに10年をかけて取り組み続けてきた、いわゆる“シュトゥットガルト・サウンド "。弦楽器にヴィブラート・フリーを徹底、一貫して作曲と同時代の演奏様式により可能なかぎり作品の再創造を標榜するスタイルは、ベートーヴェン全集をはじめその都度大反響を呼んできたが、ここにきて全6巻の完結を前に早くもその総決算との呼び声が高いモーツァルト・シリーズ。第40番と「プラハ」をふくめた第3集と第4集が2タイトル同時発売、なお、ここまでで後期の三大交響曲がすべて出揃うことになる。
 それにしても、底抜けのノリのよさとおもしろさ!ただ、それもこれも入念な研究と考証があればこそで、なかでも前作までに実証ずみ、最大の聴きどころは創作時期に対応した弦楽器の編成。すなわち、第22番が第1ヴァイオリン4、第2ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ2、コントラバス3、以下順に、第8番が6・6・4・3・3、同じ1779年の第33番と「ポストホルン」交響曲とが6・6・2・2・3、「プラハ」と第40番では12・12・8・6・6という具合。これほどはっきりとした形で響きの違いを示した例もほかにないだろう。また、これに応じて木管、金管楽器の効果の重要性もくっきりと浮かび上がる仕組み。このほかにも、しっかりと通奏低音が聴こえたり(第8番、第22番、第33番と「ポストホルン」による交響曲)、序奏から強烈な一撃の「プラハ」、考え抜かれたテンポとフレージングの第40番と、どこをとってもいたるところに驚くべき仕掛けが施されていて油断がならない。
 2008年1月に4年ぶりの来日公演が予定されているノリントン&手兵シュトゥットガルト放送so.。かれらの最新にして最高の成果をたっぷりとお楽しみ頂きたい。
ノリントンのモーツァルト〜
 交響曲集 Vol.5

 交響曲第19番 変ホ長調 KV.132(*)
 交響曲第34番 ハ長調 KV.338(*)
 交響曲第36番 ハ長調 KV.425「リンツ」(#)
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2006年9月13日(*)、2006年9月15日(#)、シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭ライヴ。
ノリントンのモーツァルト〜
 交響曲集 Vol.6

 交響曲第32番 ト長調 KV.318
 交響曲第28番 ハ長調 KV.200
 交響曲第35番 ニ長調 KV.385「ハフナー」
 交響曲第31番 ニ長調 KV.297「パリ」
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2006年9月、シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭ライヴ。
 ノリントン&手兵シュトゥットガルト放送so.によるモーツァルト・シリーズ、ここに完結! 今回も2タイトル同時のリリースで、「リンツ」ほか第5集3曲と「ハフナー」「パリ」をふくむ第6集の4曲というラインナップ。
 このうえなくあたたかく透明感を保持した美しいひびき。そして刺激的なアプローチ。ノリントンは志向する音楽について自ら熱く雄弁に語ることで知られるが、実際出てくる音に力みは感じられず無理なく聴かせる。弦楽器のノンヴィブラート演奏を基調とするシュトゥットガルト・サウンドがもたらした成果はこれまで数知れないが、あえていうならノリントンが苦手なかたでさえもこのモーツァルトは認めざるを得ないところ。シリーズ全19曲は今後、当コンビの代表作となるのはまず疑いないだろう。
ノリントン〜ブルックナー・シリーズ Vol.1
 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調
  (1873年第1稿)
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト
 放送so.
 録音:2007年5月22日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ、初出音源。ノリントンの同曲は LCP とのEMI盤、2006年10月6日のHARVEST CLASSICS 盤(HC-06055; 廃盤予定)に続き、これが3種め
 ノリントン、衝撃のブルックナー・シリーズが開始。第1弾の第3交響曲では、ノリントンによる前回のロンドン・クラシカル・プレイヤーズ(1995年)のときと同じく、作曲者が崇拝するワーグナー作品からの引用が顕著な第1稿を採用している。
 ピリオド楽器による旧盤も刺激に満ちたものだったが、今回はそれにもまして、ポイントといえるのが響きのこのうえない透明感。オケの精度が格段に向上しているため、ノリントンの意図はよりすみずみまで徹底されている。とりわけ、「ワルキューレ」の眠りの主題や「タンホイザー」を想わせる音型が現れる第2楽章の静けさと佇まいは絶品。ふんわりと夢のように浮遊するやわらかい弦の感触。いっそう研ぎ澄まされたピュアトーンの威力が最高に発揮された場面は一度聴いたら忘れられない。なお、前回の録音ではその急速テンポも刺激的な要因として評判となったが、それでも旧録音との比較では演奏時間も全体で3分以上長くなっているのも新録音の特徴と言える。
 オルガン的とたとえられ従来分厚い響きの魅力が語られ、ともすればピリオド・アプローチの鬼門とさえいわれてきたブルックナーのシンフォニー。ノリントンは長年の手兵シュトゥットガルトを随え、ここにまったくあたらしいブルックナー像を打ち立てたといっても言い過ぎではない。ブルックナーにピュアトーンを持ち込むとどうなるか? モーツァルトやベートーヴェンはともかく、ブルックナーなんて…とお思いの向きにこそぜひともお聴きいただきたい意欲作。
 ノリントン&手兵シュトゥットガルト放送so.は2008年1月末から2月の初めにかけて、当コンビでは3度目となる日本全国8か所におよぶ列島縦断ツアーを敢行、一大旋風を巻き起こした。練り上げられた演奏のすばらしさはもとより、楽章の合間に指揮台から客席に向けて汗を拭うポーズをとって笑いをとるなどのサービス精神満点のステージ・マナーでも、マエストロは天性のエンターテイナーぶりを発揮して会場に詰め掛けた多くのファンを魅了したのは記憶にあたらしいところ。
ノリントンの「ロマンティック」
 ブルックナー:
  交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」
   (1874年第1稿)
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2007年4月26日-27日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。
 まったくあたらしいブルックナー像の到来を予感させる、ノリントンと愛器シュトゥットガルト放送so.によるシリーズ第3弾は「ロマンティック」。第6番につづいてノリントン初のレパートリーである点とともに、画期的快挙と騒がれたインバル以来、最近ではヤングやナガノも取り上げて話題を提供している第1稿を採用していることも注目される。
 従来親しまれている第2稿との比較では第3楽章が顕著なように、ブルックナー・ファンのあいだでもまったく別の音楽だという声の多い第1稿。斬新にすぎて初演では不成功に終わった第1稿の選択頻度が近年ますます高まりつつある背景には、そもそも校訂譜の問題がつきまとうブルックナーにあって、かつてほどには違和感なく受容できる環境が整ってきたこともあるようだ。
 前2作も驚きをもって迎えられたノリントンのブルックナーだが、本作「ロマンティック」は衝撃度ではまちがいなくシリーズ随一といえるだろう。たとえば第1楽章開始から5分。ぐんぐんと一気に加速してゆき、小気味よいまでの清清しさに胸が躍る。しかもあくまで自然。この感覚は過去のいかなる演奏からも聴くことの出来なかったもの。ここでの第1稿の選択にしても、弦のヴィブラート・フリーを基調とする「ピュア・トーン」固有の魅力もはたらいて、より鮮明に違いを印象づけるものと思われる。
 このたびの「ロマンティック」を頂点とする、ブルックナー3部作2007年、ライヴ。ノリントン&シュトゥットガルトが目指してきたものがいよいよ完成の域に達していることを実感させる内容。
ノリントンのブルックナー Vol.2
 ブルックナー:交響曲第6番 イ長調 WAB106
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2007年7月11日-13日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ベートーヴェン・ザール、ライヴ。トラックタイム:I.15'33+II.15'34+III.7'56+IV.12'08=TT.51'41
 ノリントン&シュトゥットガルト放送so.が取り組む、あらたなブルックナー・シリーズ。第2弾は第3交響曲(93-217)から一ヶ月あまりのち、2007年7月に行われた第6番ライヴ。ノリントンにとって、初出のレパートリーという点でも大いに注目されるところ。
弱音で開始される第1楽章の冒頭から、 ピュア・ トーンの生み出す驚くべき透明感。 そのままアダージョに受け継がれて行くが、低弦にのせて首席レンチェシュのオーボエ・ ソロが哀切きわめるパッセージを奏でるこのあたり、グッと息を呑むほどの美しさ。すっきりとしているのに、 陰影にも富んでいるのが独特の魅力。 すでに前作第3番で未知のブルックナー体験を提示してみせたこのコンビだけに、第6番もかつて聞いたこともないような瞬間の連続でわたしたちを圧倒してくれるにちがいない。これはじつに意欲的なアルバムの_誕生といえるだろう。
ケクラン:ピアノ曲集 Vol.1
 アンダンテ・クアジ・アダージョ(1895)〜
  「はるかに」の第1稿 Op.20, II/
 ソナチネ Op.87-1(1923-24)/
 リリアンのアルバム第1巻 Op.139(1934)〜
  [第2番/第3番/第5番]/
 ソナチネ Op.87-2(1923-24)/
 陸景と海景 Op.63(1915-16)/
 ソナチネ Op.87-3(1923-24)/
 リリアンのアルバム第2巻 Op.149(1935)〜
  [第2番/第4番/第8番]/
 ソナチネ Op.87-4(1923-24)
ミヒャエル・コルスティック(P)
 録音:2007年12月17日-19日、シュトゥットガルト、室内楽スタジオ。
 hansslerの人気シリーズ最新作はピアノ曲。12の小品からなる陸景と海景は、のちに室内楽版にも編曲された作品。リリアンのアルバムは、1930年代に活躍した女優リリアン・ハーヴィーの映画よりインスパイアされた曲集で、タイトルにはリリック(抒情的)という意味も掛詞になっている。未出版のアンダンテ・クアジ・アダージョが世界初録音というのも目を引く。ピアノは学究肌として知られるコルスティック。
シャルル・ケックラン
 バンダール・ログ Op.176/
 バッハの名前による音楽の捧げもの Op.187
ハインツ・ホリガー指揮
シュトゥットガルトSWR放送so.
 録音:2007年9月11日-13日、2008年8月31日。
 近代フランスの作曲家、ケックランの代表作2曲を、オーボエ奏者として高名なハインツ・ホリガーが指揮した。「バンダール・ログ」は、ケクランの代表作の一つで、ラドヤード・キップリングの「ジャングル・ブック」に基づいた一連の作品の一つ。「バッハの名前による音楽の捧げもの」は、12曲からなる大作。題名通り、B-A-C-Hの音形をもとに展開させた様々なスタイルの音楽で、オンドマルトノも加わった大編成のオーケストラの美しい色彩は聞き物。作曲家、指揮者としても高名なホリガーが明晰な音楽を作り上げている。
サン=サーンス:チェロと管弦楽のための作品全集
 チェロ協奏曲第1番 イ短調Op.33/
 チェロ協奏曲第2番 ニ短調Op.119/
 組曲 ニ短調Op.16/ロマンス ヘ長調Op.36/
 アレグロ・アパッショナート Op.43/白鳥
ヨハネス・モーザー(Vc)
ファブリス・ボロン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 「ブラームスと同時代の作曲家たち」をテーマにこれまで3枚のアルバムを発表してきたドイツの俊英チェリスト、モーザー。来日で人気も急上昇中の彼が第4弾にして初の協奏曲アルバムをリリース。内容はサン=サーンスが書いたオーケストラを伴うすべてのチェロ作品を収めたもの。聴く機会の多い協奏曲第1番をはじめ、極端に録音に恵まれないのがふしぎな隠れ名曲の第2番、アンコール・ピースとしておなじみの「白鳥」にいたるまで、知と情のバランスの取れた作品の数々は、ただの速筆の多作家ではないサン=サーンスを知るに十分。ときに若者らしく颯爽と、またときにじっくりと語りかけるようなモーザーのチェロは、ケラス、ブルネロ、ウィスペルウェイと実力を兼ね備えたイケメンのチェリストが居並ぶ中で、若き大器としての存在感を存分に感じさせるものとなっている。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.3
 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
 フロラン・シュミット:
  バレエ「サロメの悲劇」Op.50(*)
 ストラヴィンスキー:
  バレエ「ペトルーシュカ」(1947年版)
SWRシュトゥットガルト声楽
 アンサンブル女声合唱(*)
シルヴァン・カンブルラン指揮
SWR南西ドイツ放送so.
 名興行師ディアギレフ率いるロシア・バレエ団ゆかりの傑作シリーズ第3弾。1911年に上演された「ペトルーシュカ」に1912年の「牧神の午後」、そして1913年の「サロメの悲劇」の3作品を収録している。
 まず、アルバムの開始を告げるのは、象徴派の詩人マラルメによる同名詩に着想し、ドビュッシーが印象派と称される直接的な由来にもなった出世作「牧神の午後への前奏曲」。幻想的で夢のような時間が過ぎたあとには、フロラン・シュミットの個性が遺憾なく発揮された代表作が続く。同じ「サロメ」のエピソードを題材としたシュトラウスの楽劇と同様に、エキゾチックでおどろおどろしくも妖しい世界が繰り広げられるなか、狂気に満ちた終曲「恐怖の踊り」でピークを迎える。このくだりはどこか「春の祭典」を先取りしたようでもあり、じっさいこの作品はストラヴィンスキーに献呈されている。
 締め括りはそのストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」。カンブルランは前回の「春の祭典」(93.196)でも、類まれなる色彩のセンスを発揮してじっくりと描き上げていただけに、三大バレエ中もっともカラフルな魅力を放つ本作にも期待が高まるところ。
アイヴズ:詩篇全集(全10曲)
 [第90番/第25番/第24番/第100番/第67番/
  第54番/第135番/第150番/第14番/第42番]
アレクサンドラ・ルスティヒ(S)
ユリウス・プファイファー(T)
カイ・ヨハンセン(Org)
SWRシュトゥットガルト放送so.団員
マーカス・クリード指揮
SWRシュトゥットガルト
 声楽アンサンブル、
フリーデマン・ケック指揮
「コレギウム・イウヴェヌム」
  シュトゥットガルト児童cho.
 録音: 2007年11月26日-29日べブリンゲン州立教会/2007年3月21日-22日、シュトゥットガルト放送スタジオ。
 クリード率いる手兵SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブルの最新アルバムは、アメリカの生んだ前衛音楽のパイオニア、アイヴズ。詩篇はアイヴズの初期を代表する作品。教会で詩篇を歌った経験が活かされ、それぞれ異なる手法を模索して、たとえば、全音三和音と不協和音のカノン(詩篇54)、多調性(詩篇67)、中心から放射する自由な鏡状カノン(詩篇24)、密集した不協和音とパンダイアトニック(全音階に拠りながら、古典的な機能和声でのさまざまな制約を排除した自由な和音使用)なフガートでの平行和音(詩篇150)など、実験精神に富んだもの。こうした複雑で多様なアイヴズの世界に、当アンサンブルはいつもながら驚異的な表現力で迫る。
ストラヴィンスキー:
 カンティクム・サクルム(*)/
 バレエ「アゴン」(#)/レクィエム・カンティクルス(+)
ステラ・ドゥフェクシス(Ms;+)
クリスティアン・
 エルスナー(T;*)
ルドルフ・ローゼン(Br;*/+)
ミヒャエル・ギーレン指揮
SWR南西ドイツ放送so.、
SWRシュトゥットガルト
 声楽アンサンブル(*/+)
 録音:2007年6月14日-16日(*/+)、2004年2月26日-28日(#)、コンツェルトハウス、フライブルク。
 交響曲集(93.183)に続く、ギーレンによるストラヴィンスキー第2弾。このたびはすべて十二音技法を採用した点で共通する、後期の3作品を取り上げている。
 カメレオンと揶揄されたことでも知られるように、ストラヴィンスキーは生涯に大きく作風を変遷させた作家だったが、このアルバムでは晩年迎えてなおその実験的精神と旺盛な創作意欲がうかがえる仕組みとなっている。初めて十二音技法を用いたとされる「カンティクム・サクルム」につづいて、名振付師ジョージ・バランシン率いるニューヨーク・シティ・バレエ団のために書かれた「アゴン」。これは抽象バレエの舞踊技法と十二音技法という到底相容れないもの同士を調和させみごとに解決した作品。そして、演奏時間15分ほどの「レクイエム・カンティクルス」は、十二音技法による最後の大曲。古来のレクイエムとは様式的にもかけ離れており、ほかの2作品に比べてより複雑で集大成的色彩の濃い内容となっている。とくに、ここでは精鋭SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブルの起用も当たり、無機的な美ともいえる怜悧で特異な味わいが魅力。
 シェーンベルクほか一連の新ウィーン楽派の演奏でも示したとおり、ここでも豊富な情報量を引き出すギーレンの手腕にはみごとなものがあり、ストラヴィンスキーの天才をあますところなく解き明かしている。
ヴォルフガング・リーム(1952-):作品集
 交響曲第1番 Op.3「K.A.ハルトマンの思い出に」(管弦楽のための; 1969) (*)/
 交響曲第2番(大管弦楽のための; 1975)(#)
 [ジョナサン・ストックハマー指揮SWRシュトゥットガルト放送so.]
 8人の独唱、混声合唱、4本のトロンボーンと
  ウッドブロックのための「Nachtwach」(1987/1988)(+)
  [バルバラ・ヴァン・デン、アレクサンドラ・ルスティヒ(S) ウテ・ヴィッレ、
   シュザンヌ・マイスナー=シャウフェルベルガー(A) リュディガー・リン、ユベール・メイエ(T)
   ベルンハルト・ハルトマン、ミハイル・シャシコフ(B) アンゲリカ・フライ、
   マルタン・ユベール、ミヒャエル・ポイゼ、ハインリヒ・ゲルツェンロイヒター(Tb)
   マーカス・クリード(ウッドブロック)指揮SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル]

 管弦楽のための「大河交響曲に向かって III」(1992/1995)(**)
 [ジャンルイジ・ジェルメッティ指揮SWRシュトゥットガルト放送so.]
 混声合唱とパーカッションのための「 Raumauge 」(1994)(##)
 [ルペール・ユベール指揮SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル、ヴァリアンティ]
 録音:2007年11月5日-8日、ジンデルフィンゲン、シュタットハレ(*/#)/2004年9月14日-15日、シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク(+)/1995年10月25日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、世界初録音(**)/1994年1月20日、シュトゥットガルト、テアーターハウス、世界初録音(##)。
 リーム・エディションの第3集。弦の官能的なひびきが印象的な交響曲第1番、第2番の精緻な演奏につづいて、演奏時間23分弱でアルバム中最長の曲「大河交響曲に向かってIII」と、合唱と打楽器が過激に交錯するRaumaugeという、ふたつの世界初録音を収めており、現代音楽ファン注目のアルバム。
 #人名読みが少々怪しい気がしますが、代理店記載ママです。
ペーテリス・ヴァスクス(1946-):
 チェロのための作品集

 本〜無伴奏チェロのための(1978)/
 パルティータ〜チェロとピアノのための(1974)/
 エピソードと終わりなき歌〜
  ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための(1985)
ダーヴィド・ゲリンガス(Vc)
カッレ・ランダル(P)
ドミートリー・
 シトコヴェツキー(Vn)
 現代ラトヴィアのヴァスクスは現存作曲家のなかでも人気のあるひとり。当アルバムはゲリンガスの名演でヴァスクス作品を楽しめる豪華盤だが、メシアン追悼に書かれた大作「エピソードと終わりなき歌」が特に聴きもの。非常な力作で、ゲリンガスとシトコヴェツキーがこの上なく見事に再現している。
93-230
buyボタン
(6CD)
ノリントンのモーツァルト〜交響曲集 BOX(全19曲)
 [第1番 変ホ長調 KV.16/第25番 ト短調 KV.183/
  第41番 ハ長調 KV.551「ジュピター」/第12番 ト長調 KV.110/
  第29番 イ長調 KV.201/第39番 変ホ長調 KV.543/
  第8番 ニ長調 KV.48/
  ニ長調(「ポストホルン」セレナード KV.320による)/
  第40番 ト短調 KV.550/第22番 ハ長調 KV.162/
  第33番 変ロ長調 KV.319/第38番 ニ長調 KV.504「プラハ」/
  第19番 変ホ長調 KV.132/第34番 ハ長調 KV.338/
  第36番 ハ長調 KV.425「リンツ」/第32番 ト長調 KV.318/
  第28番 ハ長調 KV.200/第35番 ニ長調 KV.385「ハフナー」/
  第31番 ニ長調 KV.297「パリ」]
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2006年、シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭、ライヴ。93-211、212、213、214、215、216のセット化。
 #当レーベルのBOXは、発売後半月で完売してしまった例がありますので、お早めのオーダーをお薦め致します。
エリオット・カーター:合唱作品集(全8曲)
 タランテラ/陽気にやろう/標章/音楽家はいたるところで格闘する/音楽に/収穫の家/他
  マーカス・クリード指揮シュトゥットガルト SWR ヴォーカルアンサンブル
  アンドレアス・グラウ、ゲッツ・シューマッハー(P)
 録音:2008年-2009年。
 大半は1930、40年代の作品。合唱指揮の王者マーカス・クリードが、シュトゥットガルトSWRヴォーカルアンサンブルの優秀な合唱を見事に操っている。
93-232
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(2CD)
ロジャー・ノリントン〜ベスト・オブ・シュトゥットガルトサウンド
 録音:2001年-2008年。
 ノリントンが手兵シュトゥットガルト放送so.の首席指揮者に就任して、2008年で10周年。弦のヴィブラート・フリーによる「ピュア・トーン」を基調とする、いわゆるシュトゥットガルト・サウンドを武器に、当コンビはつねに音楽に新鮮な風を吹き込んできた。この間3度の来日公演を果たし、着実にファン層をひろげてきたのもご存知の通り。
 このたびhansslerが、クラシック界を席捲してきたかれらの足跡をたどるベスト盤をリリース。CD2枚分、トータル2時間半弱の内容は、2003年レコード・アカデミー賞を獲得したベートーヴェン以下、衝撃的にすっきりとしたマーラーに、つい最近も大きな話題を集めたモーツァルトまで、どれも聴きどころばかりを収めている。2009年には75歳を迎える巨匠ノリントンの入門篇としても最適。
ヴァインベルク:
 小品集「子供の雑記帳」(1944/5; 全3巻23曲)
ショスタコーヴィチ:アフォリズム Op.13
ザラ・ネムツォフ(1980-):20のスケッチ
ヤーシャ・ネムツォフ(P)
 ヴァインベルクの「子供の雑記帳」はタイトルとは似つかわしくない過激で技巧的な曲が続く傑作。英 Olympia にアナトーリー・シェルディアコフ独奏による録音(OCD-581; 廃盤)があったが、入手不可能になったので嬉しいリリース。ロシアのユダヤ系作品普及に情熱を傾けるヤーシャ・ネムツォフが説得力満点の大熱演を見せている。カップリングの「20のスケッチ」は彼の愛妻にして新進作曲家のザラ・ネムツォフの作品。かなり前衛的な作風で、不思議な世界に浸れる。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.4
 チャイコフスキー:
  バレエ「白鳥の湖」Op.20(ハイライト;*)
 チャイコフスキー(ストラヴィンスキー編):
  バレエ「眠りの森の美女」Op.66〜3つの小品(#)
 [リラの精のヴァリアシオン/交響的間奏曲/
  青い鳥のパ・ド・ドゥ]
 ストラヴィンスキー:交響詩「うぐいすの歌」(+)
クリスティアン・
 オステルターク(Vn;#)
ユーリー・アーロノヴィチ指揮(*)
若杉弘指揮(#)
エルネスト・ブール指揮(+)
SWR南西ドイツ放送so.(*/#/+)
 録音:1996年6月、バーデン=バーデン、クアハウス・ベーナツェト・ザール(*)/1999年2月、コンツェルトハウス、フライブルク(#)/1972年1月、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(+)。
 名興行師ディアギレフ率いるロシア・バレエ団ゆかりの傑作シリーズ第4弾。そのディアギレフを語る上で欠かせない作曲家といえばやはりストラヴィンスキーだろう。3大バレエを書き上げたのちの1921年、ロシア・バレエ団と合流したストラヴィンスキーは、ディアギレフがロンドンのアルハンブラ劇場で「眠りの森の美女」を再演するという連続興行のプランに同意してアレンジを引き受けた。ディアギレフがストラヴィンスキーに依頼したのはピアノ譜しか残されていなかった2曲で、オリジナルでは「オーロラ姫の変奏曲」と呼ばれた「リラの精のヴァリアシオン」と、長いヴァイオリン独奏つきの「交響的間奏曲」。さらに、この試行を経てストラヴィンスキーは1928年に、チャイコフスキーのピアノ曲や歌曲を題材に、心から敬愛していた大作曲家へのオマージュとして「妖精の口づけ」を書き上げている。なお、同様にピアノ譜で発見された「青い鳥のパ・ド・ドゥ」はディアギレフとは無関係に、1941年になってニューヨーク・バレエ・シアターのためにストラヴィンスキーによって室内オケ用に編曲されたもの。これらは過剰な色づけが施されているように思われがちだが、その実、チャイコフスキー本人の手によるものとしか思えぬほど完璧な仕事。わが国を代表する若杉弘の指揮というのも注目。さらに、当オケの首席指揮者(1964-1980)を務めたブールの指揮する交響詩「うぐいすの歌」は、1914年に完成した自作オペラ「うぐいす」からの改作。内容は3大バレエの作曲を通じて音楽語法を確固たるものとしたのちに着手された第2幕、第3幕の音楽を組み合わせたもので、ストラヴィンスキー自身も、交響詩への構想をあたためていたましたが、1917年の初めに、バレエでの舞台上演を希望するディアギレフの申し出を契機に仕上げている。まず、1919年に演奏会形式で初演、バレエ形式による舞台初演は1920年2月にパリ・オペラ座で、いずれも指揮はアンセルメが担当している。
 「ぺトルーシュカ」と同じ1911年にロシア・バレエ団としての初演を行った「白鳥の湖」を指揮するのは、イスラエル亡命以前にロシアでレニングラードpo.やボリショイ劇場管を振った経歴を持つ名匠アーロノヴィチ。ダイナミックな音楽運びで傑作バレエの魅力も全開。
ヴォルフガング・リーム・エディション Vol.4
 神とは何か(*)[シルヴァン・カンブルラン指揮 SWRヴォーカルアンサンブル]/
 描かれざる絵(#)[フリードリヒ・ゴルトマン指揮]/
 女・声(+)[イゾルデ・ジーベルト、カルメン・フギス(S) ミヒャエル・ギーレン指揮]
以上3曲とも、バーデン=バーデン・フライブルクSWRso.
 録音:2007年11月2日-5日(*)/1991年3月21日(#)/1989年10月17日(+)。
 今回もSWRの優れた音源を用いている。(*)は合唱とオーケストラのための作品。(#)の題名は、ドイツの画家エミール・ノルデ(1867-1956)が、第二次世界大戦中にナチスに活動を禁止された際、監視の目を逃れて描いた小さなサイズの水彩画のこと。ノルデは後年にこれらを通常サイズの油絵で書き直すつもりでいたのだが、実現したものは僅かだった。曲はそのイメージに基づいた管弦楽曲。(+)は1989年、ドナウエッシンンゲン音楽祭で初演された作品。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.6
 ストラヴィンスキー:バレエ「プルチネッラ」全曲(*)/幻想曲「花火」Op.4(#)
 R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28(+)
 ラヴェル:ラ・ヴァルス(**)
  アーリーン・オジェー(S;*) ロバート・ギャンビル(T;*)
  ゲロルフ・シェダー(B;*) クリストファー・ホグウッド指揮(*)
  シルヴァン・カンブルラン指揮(#/+/**) バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.
 録音:1985年11月26日-27日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、ライヴ(*)/2007年2月8日、コンツェルトハウス、フライブルク、ライヴ(#)/2005年12月30日-31日、バーデン=バーデン、フェストシュピールハウス、ライヴ(+)/2007年5月25日、コンツェルトハウス、フライブルク、ライヴ(**)。
 名興行師ディアギレフ率いるロシア・バレエ団ゆかりの傑作シリーズ第6弾。ホグウッドによる「プルチネッラ」と、おなじみ色彩の魔術師カンブルランによる「花火」に「ティル」そして「ラ・ヴァルス」という組み合わせ。
 英国におけるピリオド楽器演奏の草分けとして活躍したホグウッドは、いっぽうでピリオド・アプローチのふんだんな経験を活かして、モダーン楽器のオケとともにストラヴィンスキーをはじめとする20世紀新古典主義作品を積極的に取り上げていることでも知られている。その活動は実績としていくつものレコーディングに残されており、ホグウッドはストラヴィンスキーの「プルチネッラ」を1989年に、当時音楽監督を務めていたセント・ポール室内管と全曲をセッション録音、2003年にバーゼル室内管と組曲をセッション録音している。抜群の機能性を備えた放送オケの特徴をうまく引き出した当ライヴ・レコーディングもまた、セッション録音同様にヴィブラートも控えめな弦、管のひびきなどにピリオド奏法のアイデアが盛り込まれ、独特の美観に彩られた内容。なお、バロックや古典でも評価の高い名花オジェーの清楚な歌声も魅力。
 カンブルランによるカップリングのナンバーもすぐれた出来栄え。妖美で幻想的に蠢くストラヴィンスキーの「花火」とラヴェルの「ラ・ヴァルス」は、すでに「春の祭典」(93-196)や「ペトルーシュカ」(93-223)、そして「ボレロ」や「高雅で感傷的なワルツ」(GC-08061)からも作品との相性が最高なのは当然として、シュトラウスにも注目。ユーモラスで目まぐるしく転換する曲想を、芝居がかっていると思えるほどにおおげさな身振りでテンポを自在に揺らし、最後まで惹きつけて放さない。
ベルリオーズ
 交響曲「イタリアのハロルド」Op.16(*)/
 「ファウストの劫罰」より
  [ハンガリー行進曲(#)/妖精の踊り(#)/
   鬼火のメヌエット(#)]/
 「トロイアの人々」〜王の狩りと嵐(#)
ジャン=エリク・
 スーシ(Va;*)
シルヴァン・カンブルラン指揮
バーデン=バーデン&
 フライブルクSWRso.
(旧・SWR南西ドイツ放送so.)
 録音:2002年1月14日、15日、フライブルク・コンツェルトハウス、ライヴ・ステレオ(*)/2007年7月5日、10日、フライブルク・コンツェルトハウス、ライヴ・ステレオ(#)。カンブルランが取り組むベルリオーズのシリーズに、交響曲「イタリアのハロルド」が登場する。
 パガニーニの委嘱が作曲の契機となった「イタリアのハロルド」は、波瀾万丈の「幻想交響曲」に似て標題的な内容と、自意識過剰なベルリオーズらしく自叙伝的な性格を持つ作品であり、また、ヴィオラ独奏より受け継がれるハロルドの固定楽想が全篇を通じて用いられる点も共通している。
 ここまでhänsslerより劇的交響曲「ロメオとジュリエット」、序曲集と歌曲集、またGlor Classicsからは「レクィエム」と「キリストの幼時」を発表し、ベルリオーズのエキスパートを自認するカンブルランだけに、ここでも快活なるアレグロ楽章や、激情と狂乱の錯綜するフィナーレを独特の濃密な美感をもって描いてゆくものと期待される。さらに、カップリングのナンバーがまた強力で、絢爛たる「ハンガリー行進曲」や「王の狩りと嵐」、精妙な色彩を放つ「妖精の踊り」など、カンブルランの色彩のセンスが際立つ内容となっているとおもわれる。
 なお、「イタリアのハロルド」でヴィオラ独奏を受け持つスーシは、アルバン・ベルク四重奏団のハット・バイエルレに師事した当オケの首席奏者。
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調WAB.107 ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2008年9月27日-28日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。
 ヴィブラート・フリー奏法を基調とするピリオド・アプローチにより、従来の世界観を一変させると評判のノリントン&シュトゥットガルト放送so.によるブルックナー・シリーズ。第4弾は、前作第6番につづいてノリントン初出のプログラムという点も注目される交響曲第7番ライヴ。
 全曲の白眉であるアダージョを筆頭に伸びやかな旋律線が魅力の第7番。これまでの第4番や第6番などでも確かめられたのと同様に、やわらかく、あたたかみのあるピュア・トーン特有の無類の美しさが自然に受け容れられるものと思われる。また、軒並み1時間を越えるチェリビダッケやヴァントらとは対照的に、ここでは55分台という快速テンポも特徴といえるだろう。
ノリントンのマーラー Vol.5
 マーラー:交響曲第9番 ニ長調
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2009年9月5日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。
 弦のヴィブラート・フリーを基調とする、持論のピリオド語法に依拠するノリントンが、後期ロマン派の作曲家マーラーにまでも例外なくピュア・トーンを導入していることでおおきな反響を呼んでいる当シリーズだが、その弦楽のとびきりの美しさについてはまず異論のないところ。その意味では、陶酔と頽廃そして官能とが綯交ぜになった畢生のアダージョで知られる第9番だけに、期待は膨らむばかり。
 本作ではノリントンみずからが手掛けたライナーノートからも窺い知れるとおり、十分な自信と検証の上に臨んだレコーディングなのだろう。加えて、ブラスや木管の巧さもさすがというべきか、10年来の手兵との息もピッタリ。従来同様、ヴァイオリン両翼型配置を採用した弦楽セクションも複雑な内容に対して、混濁のない明解なサウンドがじつに効果的。この演奏がじっくり練り上げられたものであることを実感させる仕上がりとなっている。
ラフマニノフ:チェロ作品全集
 チェロ・ソナタ ト短調 Op.19/2つの小品 Op.2/
 メロディ Op.3-3(マトコフスキー編)/歌 ヘ短調/
 前奏曲 ト長調(ブランドゥコフ編)/
 ヴォカリーズ(ブランドゥコフ編)/
 ゲリンガス編による歌曲〜
 [朝 Op.4-2/夜の静けさに Op.4-3/
  美しい人、歌わないで Op.4-4/
  ライラック Op.21-5/ここは素晴しい場所 Op.21-6/
  まひわの死に寄せて Op.21-8/春の洪水 Op.14-11]
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
イアン・ファウンテン(P)
 ラフマニノフは大ピアニストだったゆえか、ピアノ音楽が一番彼の表現したいことを伝えていると言われている。しかしその息の長い旋律はチェロにこそふさわしいと言えるだろう。ここでは彼によるチェロのオリジナル作品すべてと、チェロ向きの曲を編曲したものを集め、巨匠ゲリンガスが弾くという超豪華盤。淡彩画のような前奏曲とヴォカリーズは、チェロ・ソナタを献呈されラフマニノフ自身と初演したブランドゥコフの編曲というのも興味津々。ゲリンガスの演奏は雄弁のひとことに尽来るが、辛口で知的な解釈が新鮮。
ケクラン:ピアノ曲集 Vol.2〜
 ペルシアの時 Op.65 (1913-19/ピアノ版)

 [シェスタ、出発を前に/キャラヴァン/宵闇の中を登る/
  涼しい朝、高地の谷で/町の眺め/街道を渡って/夕べの歌/
  テラスに差す月光/オバド(朝の歌)/真昼の太陽のもとのバラ/
  影の中、大理石の泉のそばで/アラベスク/夕映えの丘/
  語り部〈イントロダクション/瓶の中の精霊/
      魔法をかけられた宮殿/若人の踊り/庭に注ぐ月光〉/
  夕べの平安、墓地にて/
  夜の回教僧たち〈コーダ:〉荒れ果てた地に差す月光]
ミヒャエル・コルスティック(P)
 録音:2008年12月15日-18日、シュトゥットガルト、室内楽スタジオ。
 コルスティックの弾く注目のシリーズ第2弾。ケクランは終生一度もペルシアを訪れたことがなく、ピエール・ロティの紀行文「イスファハンへ」と千夜一夜物語(アラビアンナイト)とを題材に想像でこの曲集を書き上げた。茫漠とした抒情が独特の魅力で“もう一人のオーケストラの魔術師 "とも呼ばれるケクランの手腕が光る管弦楽版に対し、ピアノ版は微弱音などほかにたとえようもない繊細な美しさを持つ。コルスティックの演奏は入念に準備を重ねて録音に臨んだことをうかがわせるもので、ブックレットには自身の本格的な解説とともに運指の配置写真までが掲載されている。
93-249
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(2 HYBRID_SACD)
廃盤
流通在庫限り
ヴェルディ:レクィエム(*)
ハイドン:交響曲第26番 ニ短調Hob.I; 26「ラメンタツィオーネ」(#)
モーツァルト:キリエ ニ短調KV.341(+)
 アナ・マリア・マルティネス(S;*) イヴォンヌ・ナエフ(Ms;*)
 マリウス・ブレンチウ(T;*) ジョルジョ・スーリアン(B;*)
 ヨスハルト・ダウス合唱指揮オイローパ・コールアカデミー(*)
 マーカス・クリード合唱指揮SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル(+)

 シルヴァン・カンブルラン指揮SWR南西ドイツ放送so.
 録音:2008年5月11日、バーデン=バーデン、祝祭劇場、ライヴ(*)、2005年5月21日(#)、2007年11月5日(+)、以上フライブルク、コンツェルトハウス、ライヴ。
 近現代作品を中心に色彩表現において非凡な感覚をみせるカンブルランの最新録音は、ヴェルディの大曲レクィエム。このたびは大規模な声楽作品にふさわしく、マルチチャンネル・サラウンドも体感可能なSACDハイブリッド盤でのリリースもポイントとなっている。
 高評価で迎えられた前作メシアンのセットがその代表例だが、ここに至るカンブルラン独自の切り口とは音価をじゅうぶんに保ちながら、ほとんど耽美的なまでに作品へと肉迫する傾向にこそあるとおもわれる。その意味では、劇的な部分とその音響効果で、全曲中もっとも有名な第2曲「怒りの日」、そして、その黙示録をおもわせる激烈な場面とは著しい対照をなす、たとえば、第6曲「ルクス・エテルナ(永遠の光)」といった静謐なる美が集約された祈りの部分を、鬼才カンブルランがどのように描いてゆくのかおおいに注目されるところ。
 しかも、なんといっても鍵を握る声楽陣の顔ぶれもまた大いに魅力的で、リリカルで若々しい素直な声質が好ましいルーマニア出身のブレンチウや、実力派のナエフといったソリスト。さらに、それぞれ第一人者ダウス、クリードが率いるふたつの精鋭コーラスもカンブルランの意図を十全に汲んでいるものと期待される。
 なお、カップリングにはヴェルディに関連して、宗教的性格の2作品を収録。まず、ハイドン自らの手によって「哀歌」と名付けられたタイトルをもつ交響曲。第1楽章の“コラール "と楽譜に記された箇所では、オーボエと第2ヴァイオリンに聖週間用のグレゴリオ聖歌から採られた旋律が現れてしめやかなムードを醸成。この曲はそもそも宗教的な目的のために書かれた2つの楽章を発展させたものと考えられている。
 そして、 ニ短調によるハイドンの調性を引き継ぐ形でアルバムを締め括るのは、モーツァルトのキリエ。演奏時間10分にも満たない短い作品にしては、同時期のオペラ「イドメネオ」と一する異例ともいえる破格の編成で書かれており、その比類なき高みに達しているという点では、やはり同じ調性による傑作「レクィエム」にも迫る内容。

 #当盤は2009年の発売ですが、同年半ばを持って廃盤となった旨、国内代理店から連絡が参りました。当店では、しばらくの間流通在庫を御取り寄せしますが、最終的には供給不可となりますので、あらかじめご了承下さい。
93-250
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(HYBRID_SACD)
沈黙と音楽〜ヴォーン・ウィリアムズ&マクミラン:無伴奏声楽作品集
 ジェイムズ・マクミラン(1959-):
  無伴奏混声合唱のための「おお、慈悲深きイエスよ」(2002)(*)/
  16部無伴奏混声合唱のための「 Màiri 」(1995)(#)
 ヴォーン・ウィリアムズ:
  独唱と無伴奏二重合唱のためのミサ曲 ト短調(1920/21)(+)/
  混声のためのパート・ソング「沈黙と音楽」(1953)〜(**)
 ケルスティン・シュトイベ(S;*) マリア・ヴァン・エルディク(A;*)
 アレクサンドル・ユデンコフ(T;*) アキム・イェケル(B;*)
 アレクサンドラ・ルスティヒ(S;+) ウルリケ・ベッカー(A;+)
 ユリウス・プファイファー(T;+) ベルンハルト・ハルトマン(B;+)
 マーカス・クリード指揮SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル
 録音:2008年6月20日(*)、2008年7月9日-10日(#)、2008年6月17日-19日(+)、2008年2月22日(**)、シュトゥットガルト放送スタジオ。
 クリード率いる現代最高水準を誇る手兵SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブルの最新アルバムは、英国が生んだ合唱音楽の大家ふたり。2008年に歿後50年を迎えたヴォーン・ウィリアムズと、2009年が生誕50年にあたるマクミランの作品集。
 バードやタリス、タヴァナーのようないにしえの巨匠たち。ヴォーン・ウィリアムズのミサ曲は、かれらを通じて英国に培われたチューダー朝以来のアカペラの伝統を再生するための道筋をあらたに示したもので、その美しさといい、このジャンルの最重要作。「沈黙と音楽」は1952年のエリザベス2世戴冠式のために、ヴォーン・ウィリアムズのほか、バックス、ブリス、フィンジ、ハウエルズ、アイアランド、ティペットら総勢10名の著名な英国の作曲家が力を結集させた共作曲集「女王への花飾り」より。同年、2番目の夫人となる、英国の詩人アーシュラ・ウッドによる詩がテキストに選ばれている。
 いっぽう、前年に世を去ったヴォーン・ウィリアムズよりバトンを受け継ぐかのように、スコットランドに生まれたマクミランはイギリス合唱音楽における当代きっての担い手。「おお、慈悲深きイエスよ」は2002年にザ・シックスティーンを率いるハリー・クリストファーズが16世紀のプログラム用にマクミランに作曲を依頼したモテット。16世紀に人気を誇ったスコットランドの作曲家ロバート・カーヴァー(c.1484/87-1567)の同名曲をモデルに、独立した姉妹作として準備されたいきさつがあり、長年マクミランの名を広く世に知らしめることになった作品。
 Màiriは創立70周年を迎えるBBCシンガーズのためのBBC委嘱作。テキストはスコットランド高地ゲール語で書かれたエヴァン・マッコール(1808-1898)の詩をマクミラン自ら英訳したもので、ロマンティックな描写で失われた大いなる愛情を嘆いている。技巧的でパワフルであることよりむしろ、すべては重厚なオスティナートで8度に渡り繰り返される「彼女は去ってしまった」というフレーズに特徴付けられ、痛いほど打ちのめされる。不安と絶望がうねるように上声部を支配しながら、最後はあきらめと悲しみに包まれて静けさを取り戻す。
93-252
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(4CD)
ノリントン〜ハイドン:ロンドン交響曲集(全12曲)
 [第93番 ニ長調Hob.I-93/第97番 ハ長調Hob.I-97/第101番 ニ長調Hob.I-101「時計」/
  第94番 ト長調Hob.I-94「驚愕」/第98番 変ロ長調Hob.I-98/
  第102番 変ロ長調Hob.I-102/第95番 ハ短調Hob.I-95/第100番 ト長調Hob.I-100「軍隊」/
  第103番 変ホ長調Hob.I-103「太鼓連打」/第96番 ニ長調Hob.I-96「奇蹟」/
  第99番 変ホ長調Hob.I-99/第104番 変ホ長調Hob.I-104「ロンドン」]
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2009年9月7日-12日、シュトゥットガルト・リーダーハレ、ヘーゲルザール、シュトゥットガルト音楽祭2009ライヴ。
 ハイドン歿後200年のアニヴァーサリーを締め括るのはこれしかない!ノリントン率いるシュトゥットガルト放送so.による「ロンドン・セット」が一挙にBOXセットで登場する。ノリントンはシュトゥットガルト放送so.と、首席指揮者に就任した翌年の1999年にも第104番のライヴ録音(93-011)をおこなっているが、このたびは第104番を含めたすべてが2009年の最新録音となっている。
 持ち前の「ピュア・トーン」を武器につぎつぎと作品のイメージを一新し、とりわけベートーヴェンやモーツァルトといった古典派の作品で最高の成果を収めてきた当コンビによるハイドンとくれば、そもそも相性は悪かろうはずがない。
 フレージングはより徹底され、音を割ったブラスやケトル・ドラムも意表を突くというよりむしろ必然とさえおもえるほど自然で効果満点。前作ドヴォルジャークの「新世界より」(93-251) も深化を続けるアプローチを実感させる内容だったが、ハイドンの「ロンドン・セット」はフレッシュでエレガント、あたたかなぬくもりと、なにより音楽の喜びと楽しさを授けてくれるもの。これこそ10年間の集大成と呼ぶにふさわしく、ベートーヴェンやモーツァルトに匹敵する最大のヒット作となる予感さえ感じさせるものとなっている。なお、すべての曲の終演後に拍手が入る。
 約22ミリ厚のクラムシェル・ボックス仕様。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.5
 ファリャ:バレエ「三角帽子」〜8曲(*)
  [序奏/[第1部]昼下がり/粉屋の女房の踊り/
   ぶどう/[第2部]近所の人たちの踊り/
   粉屋の踊り/代官の踊り/終幕の踊り]
 プロコフィエフ:バレエ「道化師」組曲 Op.21bis(#)
オフェリア・サラ(S;*)
ファブリス・ボロン指揮(*)
キリル・カラビツ指揮(#)
バーデン=バーデン&
 フライブルクSWRso.
(旧・SWR南西ドイツ放送so.)
 録音:2008年5月26日-28日、フライブルク・コンツェルトハウス、マインツ・ラインゴルトハレ、ライヴ・ステレオ(*)/2009年5月7日、フライブルク・コンツェルトハウス、ライヴ・ステレオ(#)。
 不世出の興行師ディアギレフ率いるロシア・バレエ団ゆかりの傑作をたどるシリーズの第5弾は、最新録音で聴くフランスとウクライナの気鋭指揮者ふたりによるファリャとプロコフィエフ。
 1965年パリに生まれたファブリス・ボロンはザルツブルクのモーツァルテウムでギーレンとアーノンクールに師事したフランスの指揮者。1994年から98年にかけてフランダースso.の首席指揮者を務め、1998年より2003年にかけてケムニッツ歌劇場の副音楽監督を務めたのち、2006/07および2007/08シーズンには当オケのほか、ライプツィヒ放送so.、SWRシュトゥットガルト放送so.、ベルリン・コンツェルトハウスo.、ルクセンブルク・フィル、ベルン響などに出演、2008/09シーズンからはフライブルク歌劇場の音楽監督に就任している。バレンシア生まれのソプラノ、サラを迎えたファリャはオケを存分に鳴らし切りじつに壮快、エネルギッシュな指揮ぶりが目に浮かぶようだ。
 いっぽう、1976年キエフ生まれの指揮者キリル・カラビツが取り上げるのは、プロコフィエフの「道化師」組曲。当オケをはじめ、ヒューストン響やロサンゼルス・フィル、ボルドー・アキテーヌ管に定期的に客演を重ねるカラビツは、オールソップのあとを受けて2009/10シーズンより、ボーンマス響の第13代首席指揮者に就任することが決まっている。けたたましい音響とモダニズムの先鋭的作風で知られるプロコフィエフ初期の傑作に、大胆に若い感性をぶつけているのが聴きどころといえるだろう。
チャイコフスキー:
 交響曲第5番 ホ短調Op.64 (*) /
 バレエ「くるみ割り人形」組曲 Op.71a (#)
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2007年9月20日-21日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、ライヴ(*)/2008年7月15日-16日、SWR放送スタジオ、セッション(#)、共に シュトゥットガルト。
 2004年、ライヴの「悲愴」交響曲(93-119)が大きな反響を呼んだノリントン&手兵シュトゥットガルト放送so.によるチャイコフスキーの第2弾。いずれも当コンビにとって初のレパートリー。前説&リハーサルを含んだ映像作品(93-901)としてもリリースされた「悲愴」は、ノリントンの志向するチャイコフスキーを知る上で大きな手掛かりとなったが、かれらの演奏は独創的でユニークな魅力にあふれたもの。
 まず、ヴァイオリン両翼型の古典的な楽器配置によって得られる立体感ある音響。これにより、第1楽章の主部に入ってから、第1主題がさまざまに形を変えてゆくなかで、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという具合に、さらに左右に振り分けられた木管も巻き込んで、左から右、右から左と交互にパッセージの受け渡されてゆく面白さがはっきりとわかる。また、弦によってやわらかく夢見るように歌われる第2主題では、ヴィブラートフリー奏法が活きている。そして、白眉というべきは中間のふたつの楽章。アンダンテ・カンタービレの終盤、はじめはゆっくりと、次第に高揚し加速してゆくクライマックスや、つづくワルツの恍惚とした美しさなどは、あらためて「ピュア・トーン」の効果を証明するものといえるだろう。同じ流れを汲む「くるみ割り人形」組曲も、花のワルツなどとてもチャーミング。
シューマン:合唱のためのロマンスとバラード集
 ロマンスとバラード(*)[第1集 Op.67/第2集 Op.75/
           第3集 Op.145/第4集 Op.146]/

 女声のためのロマンス(#)[第1集 Op.69/第2集 Op.91]
ルペルト・フーバー指揮
シュトゥットガルト
 SWR声楽アンサンブル
 録音:1998年5月4日-7日(*)/1997年2月27日-28日(#)、以上 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク。旧品番:93-002
 シューマン多作期の1849年に書かれた、混成合唱と女声のためのロマンスとバラードは、「楽園とペリ」といった管弦楽を伴う大掛かりな合唱作品とは対照的に、念入りな対位法で書かれながらも平易で明快、ハーモニーの美しさが共通の魅力となっている。世界最高水準のアンサンブルを聴かせるSWRのグループによるレコーディングは、初出時にドイツ・レコード批評家賞を受賞している。
 このたびシューマンのアニヴァーサリーに合わせて品番移行、新装再発リリース。
ブリッジ、ブリテン、バックス:チェロ・ソナタ集
 フランク・ブリッジ:チェロ・ソナタ ニ短調 H.125
 ブリテン:チェロ・ソナタ ハ長調 Op.65
 アーノルド・バックス:
  チェロとピアノのための「伝説ソナタ」(1943)
ヨハネス・モーザー(Vc)
パウル・リヴィニウス(P)
 録音:2009年1月12日-15日、SWRシュトゥットガルト、室内楽スタジオ(セッション・ディジタル)。
 ロシアのチェロ・ソナタ(93-176)、「ブラームスと同時代の作曲家たち」シリーズ(93-206、93-207、93-208) を発表して注目されるドイツの若きチェリスト、モーザーの最新アルバムはイギリスのチェロ・ソナタ集。すべてイニシャルが「B」で始まる作曲家の作品が選ばれている。
 名ヴィオラ奏者、名指揮者として知られたブリッジにとって、室内楽は創作上の進歩の段階をもっともよく示すジャンル。1913年から1917年にかけて作曲されたチェロ・ソナタは、半音階が多用され全編を彩るメランコリーの色調が、どこか第1次大戦の戦禍に対するブリッジの心情を反映しているかのようだ。このブリッジに学んだブリテンのチェロ・ソナタは、それまでの10年間器楽曲の創作から遠ざかっていたブリテンが1961年に作曲したもので、名手ロストロポーヴィチとの親交によって生まれた5つの作品のうち、最初の記念すべき作品。そして、バックスの「伝説」ソナタ。作曲された1943年は1953年に亡くなるバックスにとって事実上、創作の最後の時期にあたり、たゆたうような旋律線とこのうえなくロマンティックな語法が印象的。
ギーレン〜シューマン
 交響曲第2番 ハ長調 Op.61(*)/
 交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」(#)
ミヒャエル・ギーレン指揮
バーデン=バーデン&
 フライブルクSWRso.
 録音:2010年1月31日、マンハイム・ローゼンガルテン、2010年2月2日、フライブルク・コンツェルトハウス、ライヴ(*)、2002年3月17日-3月24日、フライブルク・コンツェルトハウス&フランクフルト・アルテオーパー、セッション(#)。
 2010年にその多大な業績が認められ、「音楽のノーベル賞」ともいわれるエルンスト・フォン・ジーメンス音楽賞を授与された巨匠ミヒャエル・ギーレン。最新アルバムはシューマンの交響曲、アニヴァーサリーの2010年にライヴ収録されたばかりの第2番が登場する。
 シューマンが第2交響曲を書いたドレスデンに生まれ、同様に作曲家としても知られるギーレンといえば、以前よりのスコアの入念な読み込みや持ち前の細部にこだわるアプローチに加え、近年はいっそうスケールも大きくゆたかな響きを追求してゆく傾向を強めている。その成果は、2005年に行われたブラームスの第2番や、代表的録音に挙げられるマーラーの交響曲全曲シリーズのうち、後年のレコーディングとなる第5番、第9番やクック版による第10番全曲でも顕著だが、ギーレンはここでもたいへんロマンティックにたっぷりとシューマンの旋律美を歌いあげているのが印象的。また、手兵のSWR響とは1986/87年のシーズンの首席指揮者就任以来、すでに20年以上、1999/2000年より終身客演指揮者のポストに就任してなお、いっそうの結びつきを強めていることから、まさにギーレンの近況をうかがい知る格好の内容といえるだろう。
 カップリングの第3番は2002年のセッション・レコーディング。こちらもおおきな流れのなかで、楽章ごとの性格を描き分けながら陰影豊かな音楽をしっかりと聴かせるあたり、さすがというほかないみごとな出来ばえとなっている。
ワインベルク:ピアノ五重奏曲 Op.18
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 Op.57
マティアス・
 キルシュネライト(P)
シマノフスキSQ
 精神的師弟のピアノ五重奏曲を好カップリング。どちらも作曲者がピアノを受け持った歴史的名盤(メロディア)が残されているが、若手演奏家たちのフレッシュな演奏&最新録音で聴けるのは嬉しい限り。重く深刻な緩徐楽章と皮肉に満ちたソヴィエト風な急速楽章を持つなど、両作品は共通点も多いものの、作者の個性の違いが明瞭に現れていて興味津々。コンサートやマスタークラスで日本でもおなじみのキルシュネライトが巨匠風のピアノを聴かせるほか、ワインベルクの故郷ポーランドのシマノフスキSQが演奏しているのも特筆。驚くほど雄弁にワインベルクの音楽を表現している。
ケクラン:ピアノ曲集 Vol.3
 ジンジャー・ロジャースのための舞曲 Op.163(1937/9)/ソナチネ第3番 Op.59-3(1915/6)/
 アンダンテ・コン・モト(1896)/古い田舎屋敷 Op.124(1923/33)/ソナチネ第2番 Op.59-2/
 小品(アダイジョ・トレ・カルム)Op.83bis(1923)/12のエスキスOp.41(1905/15)
  ミヒャエル・コルスティック(P)
 コルスティックによるケクランの第3弾。「展覧会の絵」のプロムナードを想わす「古い田舎屋敷」の冒頭、ガーシュウィンかサティのようにオシャレな「ジンジャー・ロジャースのための舞曲」、バッハのインヴェンション風な「12のエスキス」など美しい曲の発見に興味津々だが、独特のユルさが全体を覆う世界にはまるとなかなか抜け出せられない。
ペル・アモーレ〜ユリアーネ・バンゼ、オペラ・アリア集
 モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」〜向こう見ずな人たちね…岩のように動かず/
        「フィガロの結婚」〜スザンナはまだ来ない…幸せな日々はどこへ
 ウェーバー:「魔弾の射手」〜あの人を知らぬうちは、眠りもたやすく訪れたのに…
 チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜たとえ死んでもいいの(手紙の場)
 スメタナ:「売られた花嫁」〜とうとうひとり…まわりのものが何とみんな気ぶせく
 プッチーニ:「ラ・ボエーム」〜私の名はミミ/「ジャンニ・スキッキ」〜わたしのお父さん
 マスネ:「マノン」〜さようなら,私たちの小さなテーブルよ
 ビゼー:「カルメン」〜何を恐れることがありましょう(ミカエラのアリア)
 グノー:「ファウスト」〜なんと美しいこの姿(宝石の歌)
  ユリアーネ・バンゼ(S) クリストフ・ポッペン指揮
  ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
 録音:2010年3月22日-25日、2010年7月12日、コングレスハレ、ザールブリュッケン。  清楚な歌声と、容姿端麗でコンサートにオペラにひっぱりだこの人気ソプラノ、ユリアーネ・バンゼがhaensslerに登場。それも、まるごと一枚、オペラの名アリアばかりがたっぷりと収められ、バンゼの魅力全開の内容となっている。
 プッチーニのナンバー、グノーの「宝石の歌」と選曲もたいへんチャーミング。ここで万全のサポートを務めるのはバンゼの夫君ポッペン率いるドイツ放送フィルハーモニー。まさに「婦・唱夫・随」という趣きの仕上がりとなっている。
ヴォルフガング・リーム(1952-):
 オーケストラのための音楽「変容」

  〔変容(2002)(*)/変容2(2005)(#)/
   変容3(2007/2008)(+)/変容4(2008)(+)〕
クリスティアン・
 アルミンク指揮(*/#)
マティアス・ピンチャー指揮(+)
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2006年12月4日-7日(*)、2007年10月18日-19日(#)、2008年11月29日(+)。ヘンスラーのひそかな人気シリーズ、ヴォルフガング・リーム作品集最新盤。今回は注目のアルミンクの登場。暗闇に一筋の光が差すような、一音から始まる「変容」、牧歌的な三度の和音から始まる「変容2」では、緊張の糸が気持よく張り詰めたアルミンクの指揮が光る。続く「変容3」は音量が大きくなり、「変容4」では冒頭から激しい描写やリズムが顕著にあらわれるようになる。作曲家でもあるピンチャーの構築力が光る。暗闇から始まったこの世がカオスから激しい爆発や衝突を経ながらも、最後は徐々に秩序だっていく変容の様子がオーケストラによって見事に再現されている。
シューマン:ピアノと管弦楽のための作品全集
 ピアノ協奏曲(協奏曲断章) ニ短調(1839)/
 アベッグ変奏曲〜
  ピアノと管弦楽のための(1830/31)(*)/
 ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54(1841/45)/
 序奏とアレグロ・アッパッシオナート
  (コンツェルトシュテュック) ト長調 Op.92(1849)/
 序奏とアレグロ ニ短調・ ニ長調 Op.134(1853)
フローリアン・ウーリヒ(P)
クリストフ・ポッペン指揮
ザールブリュッケン・
 カイザースラウテルン・
  ドイツ放送po.
 録音:2010年6月15日-18日。使用ピアノ:スタインウェイ D。(*)は当版による世界初録音。
 2010年のシューマン・アニヴァーサリーを機に、最新のクリティカル・エディションによるピアノ独奏曲全集シリーズをスタートさせたドイツの若手ウーリヒが、こんどは有名な協奏曲 イ短調を含むピアノと管弦楽のための作品全集をリリース。ソロ・アルバム(98-603)同様に、ここでも最新の研究成果がしっかり盛り込まれている。
 第1楽章のみの「ピアノ協奏曲 ニ短調」は、1986年にピアニストで研究者のヨゼフ・デ・ベーンハウウェルが復元&補完し、1988年にヨアヒム・ドラハイムが校訂した版による演奏。そして、本アルバムの目玉といえるのが、現行のピアノ独奏版と同時期に着想された、オケ伴奏つきの「アベッグ変奏曲」。シューマンのオリジナルによる、ピアノと管弦楽版の草稿を2010年にドラハイムが復元したもので世界初録音となる。
 すべてドイツ勢で揃えた演奏陣の顔ぶれは、指揮のポッペンがほかのレコーディングで知られるように、ウーリヒ共々シューマンを熟知していることもあり、演奏はきわめて高水準。同じウーリヒの弾く独奏曲シリーズと併せて注目の内容といえるだろう。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.7
 ジョルジュ・オーリック:
  バレエ音楽「うるさがた」/
  バレエ音楽「牧歌劇」(*)
クリストフ・ポッペン指揮
ザールブリュッケン・
 カイザースラウテルン・
  ドイツ放送po.
 録音:2009年3月30日-4月11日、ザールラント放送、大ゼンデザール。(*)は世界初録音。
 「フランス6人組」のオーリックは多作家として知られ、とくにジャン・コクトーとのコラボによる映画音楽の仕事は重要で、ほかにも150近くに上る作品のフィルム・スコアを手掛けている。
 そのオーリックが創作初期の1924年から1926年の間に、ディアギレフのために書いたバレエ音楽は全部で3つ。そのうち、もっとも成功した「船乗りたち」以外はほとんど知られていない。
 ピカソとならびキュビズムを創始したことで有名な画家ジョルジュ・ブラックが舞台装置、衣裳、緞帳をデザインした「うるさがた」。シナリオは、恋人を追いかける若い男が、さまざまなウルサイ奴らによって何度も何度も恋路を邪魔されるというもので、17世紀のモリエール作品にヒントを得て台本を手掛けたのは、ディアギレフの片腕と云われたボロ・コシュノ(ボリス・コフノ)。一方、1926年のプロダクションで、ジョージ・バランシン振付による「牧歌劇」は、ディアギレフのために書いた第3作にして最後のバレエ音楽。物語は田舎での一本の映画撮影と、村人と映画のキャスト、スタッフとの間の緊張関係を巡って展開する。
 ここで、ゆたかなユーモア精神を交えながら、メロディ、テクスチュア、形式の明晰さへの回帰という「6人組」の基本精神を強く打ち出した内容は、終生、平易な作風を心がけたオーリックの方向性を先取りしているものといえ、おおいに注目されるところ。ポッペンの丁寧な音楽づくりもあって、魅力的な仕上がり。
93-267
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(3 HYBRID_SACD)
1.5枚価格
ノリントン〜ブラームス:交響曲全集
 〔第1番 ハ短調 Op.68/第2番 ニ長調 Op.73/
  第3番 ヘ長調 Op.90/第4番 ホ短調 Op.98〕
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 収録:2005年7月4日-6日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト(スタジオ・セッション)。DVD: 93-303 から交響曲のみを抜き出し、SACDハイブリッド盤で発売するもの。、SACD層は 5.1 マルチチャンネル 対応。
 *おことわり:当SACD盤に関して『当アルバムのインレイ、ならびにブックレットの表記上、ライヴ録音となっておりますが、レーベルに確認しましたところ、既発DVD と同一の音源からの製作であり、セッション収録であるとのことです。また、表記の訂正予定はないとのことです。あらかじめご了承願います。』とのことです。
ヴィラ=ロボス:合唱曲集
 甘美な合唱、愛らしい合唱/ホセ(*)/縫い物をする女/ブラジル風バッハ第9番/ショーロ第3番「きつつき」/
 言葉のない祈り(*)/ニェエンガトゥ語による2つのアメリカ・インディアンの伝説/アヴェ・マリア/バッズム/
 J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ 変ホ短調 BWV.853」(合唱版)(*)/
 ナ・バイア・テム/知識に祝福あれ

  マーカス・クリード指揮シュトゥットガルトSWRヴォーカルアンサンブル
 (*)は世界初録音。クリード&手兵によるヴィラ=ロボスの合唱曲集。精緻なアンサンブルによる掘り込みの深い表現はいつもながら、加えてヴィラ=ロボスならではの内に秘めた熱さも見事。
ギーレン〜マーラー:大地の歌
 〔大地の哀愁を歌う酒の歌(*)/秋に寂しきもの(#)/青春について(*)/美について(#)/春に酔えるもの(*)/告別(#)〕
  コルネリア・カリッシュ(Ms;#) ジークフリート・イェルザレム(T;*)
  ミヒャエル・ギーレン指揮バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.
 録音:1992年11月、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(*)/2002年11月、フライブルク・コンツェルトハウス(デ(#)。マーラー歿後100周年記念の2011年に、ミヒャエル・ギーレン指揮SWR響による「大地の歌」が登場。ハンス・ベートゲの編訳した中国詩集「シナの笛」を、友人テオバルト・ポッラクに紹介されたことがきっかけで生まれた「大地の歌」は、この詩集の背景にあるこの世のものとも思われない美しさに強く魅かれたマーラーが、かねて抱いていた厭世思想や死生観といった独自の世界観を共鳴、投影させ、自由な想像力を羽ばたかせて書き上げた作品。歌曲集「子供の不思議な角笛」と、第2、第3、第4交響曲との素材の引用関係などでも知られるように、もともと歌曲と交響曲との密接なつながりを指摘されるマーラーだが、「大地の歌」というタイトルが如実に示す通り、この作品はまぎれもなくリートと交響曲との本質的な同化体ともいうべき内容となっている。また、全曲が6つの楽章からなり、それぞれテノールとコントラルト(もしくはバリトン)独唱によって交互に歌われるという構成もユニークなつくりといえるだろう。
 すでにギーレンはSWR響とともに、1988年から2003年までにおこなわれた演奏をまとめて、第1番から第9番および第10番のアダージョを含む、マーラーの交響曲全集を完成させており、その後、2005年に収録された第10番のクック全曲版もリリースしている。このたび登場する「大地の歌」は、イェルザレムの歌う奇数楽章については第7番収録の前年にあたる1992年に、また、カリッシュの担当する偶数楽章については全集シリーズ終盤、第1番と同じ2002年と、ふたつの時期におこなわれた演奏を合わせた形となっている。収録時期がまたがる「大地の歌」ということでは、かのクレンペラーによるレコーディングも思い起こされるところだが、ギーレンによる一連のシリーズではいずれも各声部のバランスを保持する明晰なアプローチにより、きわめて情報量の多い内容を作品から引き出していたので、「大地の歌」でも同様のすぐれた成果を期待できるものと思われる。
 ソリストにはマーラーの演奏経験ゆたかなふたりが起用されているのも注目。1956年ドイツ生まれのカリッシュは、ギーレンによるマーラー・シリーズでは、1996年の第2番、1997年の第3番のレコーディングにも参加しており、さらに1998年の「亡き子をしのぶ歌」でも情感ゆたかな歌唱を聴かせていた。テノールのイェルザレムは1940年ドイツのオーバーハウゼン生まれ。マーラーをはじめ、シュトラウスやワーグナーの作品を得意とするイェルザレムは、ほかに「大地の歌」を1991年にバレンボイム指揮のシカゴ響と、1992年にレヴァイン指揮のBPOとも録音している。実演では、これまでにもたびたび「大地の歌」を取り上げていることで知られるギーレンだが、こうしてアニヴァーサリーという絶好のタイミングでようやくリリースが叶ったのはなんともうれしい限り。なお、ギーレン&SWR響の顔合わせでは、2011年9月に、クリスティアーネ・イヴェンとハンノ・ミュラー=ブラッハマンとをソリストに迎えた、歌曲集「子供の不思議な角笛」のリリースも予定されているので、こちらにも期待が高まる。
シューマン
 レクィエム 変ニ長調Op.148 (1852) /王の息子Op.116 (1851) /夜の歌Op.108 (1849)
 シビッラ・ルーベンス(S) インゲボルク・ダンツ(A) クリストフ・プレガルディエン(T)
 アドルフ・ザイデル(Br) ヨルック・フェリックス・シュペール(B) ゲオルク・グリュン指揮
 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.、ザールブリュッケン室内cho.
 録音:2010年6月5日、聖マクシミン旧大修道院聖堂、トリーア。シューマン生誕200年のアニヴァーサリーにあたる2010年に、合唱音楽のエキスパートとして著名なゲオルク・グリュンが1990年に自ら設立した手兵ザールブリュッケン室内合唱団を率いておこなったレコーディングは、作曲家晩年の3作品を収録した注目の内容。「レクィエム」は、作品番号147の「ミサ曲」の対の片方の作品として書かれたもので、楽譜に書き留められた美しい音楽は、一般的な「レクィエム」がイメージさせる厳めしい内容とは違い、重さや暗さの控えめな、穏やかに死を受け容れるような独特の雰囲気を味わえる。ほかにも、ドイツのロマン派詩人ウーラントのバラードに付曲した意欲作「王の息子」、シューマン多作期1849年の重要作で、わずか数日で一気に仕上げられた「夜の歌」が収録されている。いずれも滅多に演奏されないが、プレガルディエンにルーベンス、ダンツら、名の知られた歌手を擁した「王の息子」はもちろん、すぐれた演奏によるあたらしい録音の登場は歓迎。
93-272
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(3CD)
ベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集
 チェロ・ソナタ 全集〔第1番 ヘ長調 Op.5 No.1/第2番 ト短調 Op.5 No.2/第3番 イ長調 Op.69/
            第4番 ハ長調 Op.102 No.1/第5番 ニ長調 Op.102 No.2〕/
 ホルン・ソナタ ヘ長調 Op.17(ベートーヴェン自身によるチェロ版)/二重奏曲 変ホ長調 Op.64/
 ヘンデルの「マカベウスのユダ」による12の変奏曲 WoO.45/
 モーツァルトの「魔笛」による12の変奏曲 WoO.66/モーツァルトの「魔笛」による7つの変奏曲 WoO.46

  ダヴィド・ゲリンガス(Vc) イアン・ファウンテン(P)
 録音:2008年11月、2009年3月、2010年2月、SWRシュトゥットガルト放送室内楽スタジオ。リトアニア出身の巨匠ゲリンガスによる同曲集は、同じファウンテンとの共演でEXTONレーベルからもリリースがあるが、全く別の録音。ゲリンガスは誠実で丁寧なだけでなく、深みと苦みも込めていてオトナの風格に満ちている。もちろんテクニックの冴えも安心。定番として持っていたいセット。
ブルックナー
 交響曲第9番 ニ短調 WAB.109(1894年原典版)
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2010年7月15日-16日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。2011年をもって13年間に亘る首席指揮者のポストから勇退するノリントン&シュトゥットガルト放送so.のブルックナー・シリーズ第5弾。これまでの第3番、第4番、第6番、第7番がそうであったように、ここでも相変わらずの快速テンポが注目されるところで、通例1時間を越える長大な演奏も少なくないなか、ここでの演奏時間はおよそ52分と最速の部類に入る。さらに、ノリントンによるブルックナー演奏のおおきな特徴として、響きのこのうえない透明感がある。じっさい、第3番や第4番の演奏が驚きをと感心をもって迎えられていただけに、従来、重厚なスタイルで演奏されてきたフィナーレなど、あらたにどのような美を引き出しているのか、おおいに期待されるところ。いずれにしても、このたびの内容もまたブルックナー・ファンのあいだで話題必至となるのはまず、間違いのないものとおもわれる。
マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」全曲(花の章・原光 付)
 〔番兵の夜の歌(*/#)/この歌を作ったのは誰だろう?(*)/魚に説教するパドヴァの聖アントニウス(#)/
  塔の中の囚人の歌(*/#)/ラインの伝説(#)/高い知性への賛美(#)/不幸なときの慰め(*/#)/この世の生活(*)/少年鼓手(#)/
  花の章/美しいトランペットが鳴り響くところ(*/#)/天上の生活(*)/無駄な骨折り(*/#)/死んだ鼓手(#)/原光(*)〕

 クリスティアーネ・イヴェン(S;*) ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Br;#)
 ミヒャエル・ギーレン指揮バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.
 録音:2009年1月25日、29日(#)/2011年3月22日-28日(*)。「大地の歌」に続くギーレン指揮による2011年のマーラー歿後100周年記念リリース第2弾。マーラーの歌曲集「子供の不思議な角笛」は、ドイツの詩人アルニムとブレンターノが編纂した同名の民謡詩集に由来するが、その詩集を愛し、マーラー自身が長きに亘り深くのめり込んだというだけに、この間に並行して作曲された交響曲への素材引用も多く密接な関係にある重要な歌曲集であるため、すでに交響曲全曲、クック版による交響曲第10番、「大地の歌」を発表しているギーレンによる新録音は、シリーズを補完する意味からも、強く待たれていたものといってよいだろう。ギーレンのこのアルバムでは、1899年に出版されたオリジナル12曲のほか、交響曲のふたつの楽章、第2番の第4楽章「原光」と第4番の第4楽章「天上の生活」が含まれていることに加えて、当初、第1交響曲の第2楽章として構想され、のちにカットされた「花の章」までも含まれるという、なんとも至れり尽せりの収録内容となっているのもうれしいところ。「子供の不思議な角笛」のアルバムには、全12曲をソプラノとバリトンが交互に歌い分けたものがあるいっぽうで、シュヴァルツコプフとフィッシャー=ディースカウをソリストに迎えたセル盤に代表されるように、いくつかのナンバーをデュエットで収めたものも存在していて、ここでギーレンもセル盤と同じ5曲を二重唱で歌わせている。ギーレンが起用したドイツの歌手たちは、ともにそのフィッシャー=ディースカウにリートを学んだ点で共通するふたり。ハンブルクに生まれたイヴェンは、生地でロッテ・レーマンの弟子ジュディス・ベックマンに師事した経歴を持つソプラノで、ちなみに、イヴェンは1993年にもピアノ伴奏で「この歌を作ったのは誰だろう?」「この世の生活」「ラインの伝説」の3曲をセッション録音していた。バリトンのミュラー=ブラッハマンは、オペラやオラトリオへの出演だけでなく、リートでの活動にも傾倒しており、繊細で濃やかな表現を得意としている。ミュラー=ブラッハマンは、過去にギーレンの指揮では、シェーンベルクのオラトリオ「ヤコブの梯子」(1996年)、ベートーヴェンの「合唱付き」の映像作品(1999年)にもキャスティングされていた。折に触れて自身も述べているように、「近現代音楽、とりわけ同時代の音楽で自らの進路を切り開いてきた」ことも影響して、細部に徹底的にこだわり、鋭利で明晰きわまりないアプローチを持ち味としてきたギーレンだが、そうした要素に加えて、近年はいっそうスケールも大きくゆたかな響きを志向していることはファンも広く認めるところなので、2009年、2011年と収録時期の新しい「子供の不思議な角笛」でもそうした内容を期待できるのではないかとおもわれる。
ヨハネス・モーザー〜20世紀のチェロ協奏曲集
 マルティヌー:チェロ協奏曲第1番 H.196(1955)
 ヒンデミット:チェロ協奏曲(1940)
 オネゲル:チェロ協奏曲(1929)
ヨハネス・モーザー(Vc)
クリストフ・ポッペン指揮
ザールブリュッケン・
 カイザースラウテルン・
  ドイツ放送po.
 録音:2010年6月8日-12日、カイザースラウテルン、SWRスタジオ。ドイツの俊英チェリスト、モーザーによる20世紀のチェロ協奏曲を集めた意欲的なプログラム。西洋音楽を取り巻く環境が激変した20世紀に、シェーンベルク、ストラヴィンスキーやバルトークがあらたな方向性を模索していたいっぽうで、ここでの3人に共通するのは調性音楽に留まりながらも、きわめて個性的な作品を生み出している点。ジャズ調のシンコペーションも特徴的なマルティヌーの第1番は、4曲あるマルティヌーのチェロ協奏曲のなかでも、1930年の第1稿、1939年の第2稿がそれぞれ名手フルニエに献呈され、1955年の決定稿までに3度手が加えられた力作。マルティヌーはキャリアを通してずっと、ネオ・バロック・スタイルからジャズに至る多くのさまざまな手法を実験してきたが、この愉快な協奏曲ではそのどちらもが聞こえるというのが、作曲家マルティヌーの有様をそのまま反映していると言える。ヒンデミットの3番目にして最後のチェロ協奏曲は、錯綜とした対位法で書かれていることに加えて、この楽器の気質にうまく合わせて、オケと渡り合うひとりの英雄として、協奏曲におけるソリストのコンセプトを復活させているのも聴きどころとなっている。それにひきかえ、オネゲルの単一楽章によるチェロ協奏曲は、親しみやすく、詩的で洗練され、同時にラヴェルとガーシュウィンの影響を受けたフランス風のジャズをはっきりと感じさせる作品。
 1979年生まれのモーザーは若い世代ということもあり、たしかな技巧で努めて客観的に作品を見つめるスタンスが印象的。ポッペン率いるオケも色彩豊かな音色で強力にバックアップ、注文の多いスコアの本質を完璧に捉えることに成功している。
93-281
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(HYBRID_SACD)
シュニトケ:無伴奏混声合唱のための「12の回心のための詩篇」(1988) (*) /
       10人の女声とヴィブラフォンのための「自然の声」(1972) (#)
 マルクス・クリード指揮SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル
 ヨッヘン・ショーラー(ヴィブラフォン;#) 教会スラヴ語歌唱
 録音:2011年4月、SWR放送スタジオ、シュトゥットガルト。シュニトケには現代的な管弦楽曲や気味の悪い映画音楽まで多彩な作品があるが、ロシアのキリスト教受洗1000年祭を記念して書かれた(*)は非常に真摯で感動的。古いロシア聖歌を基本にしながらも、シュニトケならではの不協和音や対位法を駆使して斬新。人声の表現力の豊かさに驚かされる。(#)はより初期の作品ゆえ、シュニトケらしさ満載。映画音楽にも使えそうなイマジネーション溢れる世界が展開する。
ヴォルフガング・リーム(1952-):
 クラリネットとオーケストラのための音楽「線について」(1999) (*) /
 ヴァイオリンとオーケストラのための音楽「弓で」(2008) (#)
  イェルク・ヴィトマン(Cl;*) カロリン・ヴィトマン(Vn;#)
  シルヴァン・カンブルラン指揮(*) エイヴィン・グルベルグ=イェンセン指揮(#)
  バーデン=バーデン・フライブルクSWRso.
 録音:2009年2月12日(*)、2010年2月27日、3月3日(#)。密かに話題を集めてきたヘンスラーの人気シリーズ、ヴォルフガング・リームの作品集、アルミンク音源が好評の第5弾(93-263)に続き、第6弾となる今回はソロ楽器とオーケストラのための管弦楽曲を2曲収録。第4弾(93-236)でも好評を博した名匠カンブルランの再登場、そしてドイツの俊英イェルク&カロリン・ヴィトマン兄弟のソロにも注目される。ヴィトマン兄弟は各曲の初演を担当したソリストでもあり、作品への造詣深い演奏を堪能できる希少なアルバムと言えるだろう。
 カンブルラン指揮による(*)は緩やかなテンポと激しいテンポが頻繁に入れ替わり、連続する弛緩と緊張のコントラストが魅力的な作品。初演でもソロを担当したヴィトマンの卓越したソロが光る。クラリネットの広い音域と多彩な音色をフルに活かした超絶技巧のソロは圧巻の一言! 近作の(#)は、ソリストによる印象的なピッチカートの和音の連続から始まり、やがて“弓によるcoll ' arco "というタイトルの通り、密やかながらも情熱的なソロが展開されていく。カロリン・ヴィトマンは、兄イェルクと同じく現代音楽演奏に積極的なヴァイオリニスト。イゴール・オジムやミシェル・オークレールらに師事し、これまで世界各国の名門オーケストラと共演してきた実力派。終盤の優美かつ情熱的に繰り広げられるヴァイオリンのソロは必聴。
ショスタコーヴィチ:交響曲集 Vol.2
 〔第9番 変ホ長調 Op.70 (*)/第15番 イ長調 Op.141 (#) 〕
アンドレイ・ボレイコ指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2009年5月28日-29日(*)、2010年6月24日-25日(#)、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。Vol.1:第4番(93-193)。謎めいた問題作でスタートした、ロシアの俊英ボレイコ指揮によるショスタコーヴィチの交響曲シリーズ第2弾。ディヴェルティメント風の軽快なスタイルが大交響曲の完成を期待していたソヴィエト当局の怒りを買った第9番。声楽を用いた前2作から純器楽に回帰した最後の交響曲で、ロッシーニやワーグナーそして自作からの引用などパロディの香りも強烈な第15番。相通じるシニカルでおどけた調子が、一筋縄ではゆかないこの作曲家の一面を伝える2曲のカップリングに対して、前作に引き続き、ボレイコが2011/12年のシーズン終了まで首席客演指揮者を務めるシュトゥットガルト放送so.とのコンビワークもますます冴えている。
93-285
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(5CD)
ギーレン〜ベートーヴェン:交響曲全集
 〔第1番 ハ長調 Op.21 (*) /第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」(*) /第2番 ニ長調 Op.36 (#) /
  第7番 イ長調 Op.92 (#) /第4番 変ロ長調 Op.60 (+) /第8番 ヘ長調 Op.93 (+) /
  第5番 ハ短調 Op.67 (**) /第6番 ヘ長調 Op.68「田園」(**) /第9番 ニ短調 Op.125「合唱」(##)〕

 レナーテ・べーレ(S) イヴォンヌ・ナエフ(A)
 グレン・ウィンスレイド(T) ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(B)
 ミヒャエル・ギーレン指揮バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.、ベルリン放送cho.
 録音:2000年2月16日-18日(*)、1998年6月16日、17日(#)、2000年1月21日、22日(+)、1997年11月29日、12月1日(**)、1999年7月15日、16日(##)、フライブルク・コンツェルトハウス、ライヴ。前出:EUROARTS (DVD)。リマスタリング:2012年。ただし代理店によると『なお、ここではすべてフライブルクのコンツェルトハウスでの収録となっていますが、EUROARTS の DVD では、第1番と第3番の2曲の収録場所がバーデン=バーデンのフェストシュピールハウスとなっていました』とのこと。2004年にEUROARTSよりリリースされ、現在までロングセラーを続けるギーレンの代表作のひとつ。その映像作品をCD化したもので、ヘンスラーが、あらたにSWRメディア・サービスの許諾を取得してリリースに漕ぎ着けた。2最新のリマスタリングが施され、音質の向上が計られている。ギーレンのスタンスは一貫して、各声部のバランスを保持する明晰なアプローチにより、きわめて情報量の多い内容を作品から引き出すというものであり、それにはヴァイオリン両翼型の配置を採用していることも重要な役割を果たしている。ちょうどこのベートーヴェンの交響曲の収録あたりから、ギーレンの音楽はそれまでのストイックなまでの鮮烈さに加えて、スケールも拡大し、潤いやゆたかな音響をも志向してゆくことになる。
ケックラン:オーケストラ編曲集
 ドビュッシー/ケックラン編曲:バレエ音楽「カンマ」
 ケックラン&キャサリン・アーナー共作:遠き波濤に Op.130
 フォーレ/ケックラン編曲:組曲「ペレアスとメリザンド」Op.80 (*)
 シューベルト/ケックラン編曲:さすらい人幻想曲 D760
 シャブリエ/ケックラン編曲:ブレー・ファンタスク
  サラ・ヴェゲナー(S;*) ハインツ・ホリガー指揮シュトゥットガルト放送so.
 録音:2010年11月、SWR放送スタジオ。これは面白い。シューベルトのピアノ曲「さすらい人幻想曲」がフルオーケストラのゴージャスな響きで鳴り渡る。それも「オーケストレーションの魔術師」と称されるフランスの作曲家シャルル・ケックランのオーケストレーションというのが興味津々で、もちろん世界初録音。そもそもは1933年にバランシン振付による「さすらい人」用にロシア・バレエ団から編曲を依頼された。ベルリオーズの幻想交響曲を想わせるボルテージの高く華麗な金管や、打楽器の効果もまじえ凄い充実感を与えてくれる。フィナーレのワルツではシューベルトが完全にフランス風のオシャレな音楽に装いを変えている。ドビュッシーの「カンマ」とフォーレの「ペレアスとメリザンド」は、元来作曲者からケックランにオーケストレーションを任された作品。後者は後にフォーレ自身が5曲の組曲に編み直しているが、こちらは7曲で、ケックランのオーケストレーションの妙が光る。指揮は名オーボエ奏者ハインツ・ホリガー。現在最も面白い指揮者のひとりで、統率力、アンサンブル能力、歌い回しいずれも新鮮でエネルギッシュ。間違いなく次世代と巨匠となるはず。あっという間の77分。
シューベルト:交響曲集
 〔第5番 変ロ長調 D.485/
  第4番 ハ短調 D.417「悲劇的」〕
ロジャー・ノリントン指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2011年11月5日-8日、シュトゥットガルト、SWRフンクシュトゥーディオ、セッション。共にノリントンにとっては LCP とのEMI録音があり、再録音となる曲目。「ピリオド・アプローチの雄」として知られる巨匠ノリントンが、13年間にも亘る首席指揮者を勇退して間もない2011年11月に、現在名誉指揮者のポストにあるシュトゥットガルト放送so.を指揮し、シューベルトの交響曲をレコーディング。これまでにもノリントンはシューベルトの交響曲をレコーディングしており、ピリオド楽器使用のオケ、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズと、1988年9、10月に「グレイト」を、1989年3月に第5番と「未完成」を、1990年5月に第4番と第6番を、いずれもセッション録音しているほか、2001年にシュトゥットガルト放送so.と「グレイト」をライヴ録音、2002年に首席指揮者時代のカメラータ・ザルツブルクと第3番と「未完成」をライヴ録音している。このようにノリントンにとって、交響曲第4番は11年ぶり、交響曲第5番は12年ぶりのいずれも再録音ということになるが、前回との比較では新録音は7〜10パーセント程度全曲の演奏時間が拡大しており、細部への目配りとともに、よりスケールゆたかな歌へとシフトした表現を展開しているものとおもわれる。ノリントンといえば、NHKso.を指揮した2012年4月の来日も好評で、旺盛な表現意欲と健在ぶりを広く示していたが、お気に入りのシューベルトを取り上げたここでの内容は、かつての手兵との良好な関係を伝えるもので、なによりファンにとっては嬉しい一枚といえるだろう。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.8
 リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」Op.35 (*)
 プロコフィエフ:スキタイ組曲「アラとロリー」 Op.20 (#)
  ヤーモライ・アルビカー(Vn;*) アレホ・ペレス指揮(*)
  キリル・カラビツ指揮(#) バーデン=バーデン&フライブルクSWR so.(*/#)
 録音:2011年3月2日-3日(*)、2011年11月23日(#)、コンツェルトハウス、フライブルク(*/#)。近年、目覚ましい活躍をみせる指揮者ふたり、ペレスとカラビツがロシア音楽の名作2曲を取り上げた注目の内容2009年よりラ・プラタ・アルゼンチン劇場の音楽監督を務め、同世代の指揮者のなかでももっとも将来を嘱望される指揮者のひとりであるアレホ・ペレスは、フランコ・ドナトーニやペーテル・エトヴェシュに師事した作曲家でもあり、ベルンハルト・コンタルスキー、ミカエル・レヴィナス、ミヒャエル・ギーレンのアシスタントも務めていたという経歴の持ち主。地元ブエノスアイレスで作曲と指揮とピアノを学び、ブエノスアイレス大学を卒業後は、テアトロ・コロン実験センターの委嘱でオペラを手掛けるなど作曲活動に専念していたが、さらにカールスルーエの音楽大学院に進むため渡独したペレスは、ハンブルク NDR so.でクリストフ・フォン・ドホナーニのアシスタント・コンダクターを務め、2006年に同オケで指揮者デビューを果たしている。ペレスはすでに、ロイヤル・ストックホルム・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、フランス国立放送フィル、ベルリン・ドイツ響に登場するいっぽう、パリ国立バスティーユ・オペラ、リヨン国立オペラ、パリ・オペラ・コミーク座、シャンゼリゼ劇場、フランクフルト歌劇場でオペラの実績を重ねているが、2011年にSWR 響を指揮した「シェエラザード」は、アンサンブルの組み立てにたくみなドラマ作りと、その実力のほどを知るにうってつけの内容といえるだろう。全曲を通じて重要な役割を演じる独奏ヴァイオリンは、1981年ベルリン生まれ、2008年よりSWR 響に在籍、現在コンマスを務めるヤーモライ・アルビカー。ロシア系の流れを汲む濃厚な味付けにも注目されるところ。当シリーズ第5集のバレエ「道化師」組曲 (93253) につづいて、ふたたびプロコフィエフでの登場となるカラビツが取り上げるのは「スキタイ組曲」。「道化師」に先立つプロコフィエフによるバレエ第1作は、やはりディアギレフ率いるロシア・バレエ団のために書かれたストラヴィンスキーの「春の祭典」に通じる異教的・原始的題材に基づく内容から想像されるように、「野趣に富むリズムとけたたましい音響」路線の作品となっている1976年キエフ生まれの指揮者キリル・カラビツは、SWR 響との前作「道化師」組曲や、首席指揮者を務めるボーンマス響ともハチャトゥリアンなどで成功を収めているので、得意とするロシアものだけに、ここでの内容にもおおいに期待が持てそう。
世界初録音作品あり〜ドビュッシー:ピアノ曲集 Vol.1
 前奏曲集第1集/燃える炭火に照らされた夕べ/バレエ音楽「カンマ」/間奏曲(1882)/
 象使いトゥーマイ(オーレッジ補筆完成)(1913年頃)(*) /小ワルツ(オーレッジ補筆完成)(1915年頃)(*)

  ミヒャエル・コルスティック(P)
 録音:2011年2月、SWR室内楽スタジオ、シュトゥットガルト。(*)は世界初録音。ベートーヴェンからシューマン、リスト、さらにはケックランのピアノ曲までを新鮮な解釈で提起するドイツの個性派ピアニスト、ミヒャエル・コルスティックがドビュッシー全曲シリーズに挑戦。期待の第1巻から、この凝りよう、並みのドビュッシー集とは次元が違う。前奏曲集第1巻こそ王道ながら、残る5作は世界初録音ないしは珍品ばかり。「燃える炭火に照らされた夕べ」はドビュッシー最後の作のひとつで、2001年に世に出て以来録音も増えてきている。バレエ音楽「カンマ」はオーケストラ版がケックランによる編曲で、オリジナルはあくまでもピアノだが、その形態ではほとんど聴くことができなかった。実際ピアノの方がはるかに魅力的で、約20分間エキゾチックな世界にひたることが出来る。しかし一人で演奏できないように記譜されている箇所があり、楽譜に忠実に演奏するため23秒間ほどコルスティックは多重録音を行っている。「間奏曲」はドビュッシー若書きのピアノ三重奏曲からの独奏用編曲で、おそらくドビュッシー自身の編曲と思われる。「象使いトゥーマイ」はキプリングのジャングル・ブック中のエピソードからインスパイアされた物。古いインドの歌を素材とした前奏曲となる予定だったが未完で、ロバート・オーリッジが補筆完成した。2004年にパリのオークションに自筆譜が出品されたことで存在が知られた「小ワルツ」は「レントよりゆっくりと」を思わすワルツで、オトナの色気に満ちた魅力作。ドビュッシー・ファン狂喜の労作CD。
93-292
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(10CD)
初出多数、カール・シューリヒト・コレクション Vol.2 〜
 シュトゥットガルト放送so.歴史的録音集 1951-1966

 ベートーヴェン:交響曲集
  〔第1番 ハ長調 Op.21[1961年3月7日VB/RS]/第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」[1952年2月29日DW/RS]/
   第4番 変ロ長調 Op.60[1959年4月8日LH/L]/第5番 ハ短調 Op.67「運命」[1953年4月10日VB、初出]/
   第6番 ヘ長調 Op.68「田園」[1957年2月14日LH/L]〕
 シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D.485[1960年4月11日VB
 ブラームス:交響曲集〔第1番 ハ短調 Op.68[1963年9月18日FS/L]/第3番 ヘ長調 Op.90[1954年12月2日VB]/
            第4番 ホ短調 Op.98[1964年3月6日LH/L]〕/
       アルト・ラプソディOp.53[ルクレツィア・ウェスト(A) ヘルマン・ヨーゼフ・ダーメン合唱指揮
                    シュトゥットガルト南ドイツ放送cho.男声合唱、
                    シュトゥットガルト教員声楽協会/録音:1964年3月5日LH/L、初出]/
       悲劇的序曲 Op.81[1954年1月29日VB、初出]
 シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」[1960年9月15日LH/L
 R.シュトラウス:家庭交響曲 Op.53[1960年12月14日VB、初出]
 ウェーバー:「オイリアンテ」序曲[1962年2月19日VB]/「オベロン」序曲[1953年4月10日VB、初出]
 ヴォルフ:イタリアのセレナード[ヘルマン・ヒルシュフェルダー(Vn)/録音:1957年2月14日VB
 チャイコフスキー:幻想序曲「ハムレット」Op.67[1952年10月24日DW/L
 レズニチェク:「ドンナ・ディアナ」序曲[1960年2月12日VB、初出]
 ブラッハー:管弦楽のための協奏的音楽Op.10[1951年10月29日VB
 ドビュッシー:「海」〜3つの交響的スケッチ[1952年5月23日DW/L
 ギュンター・ラファエル(1903-1960):シンフォニア・ブレーヴェOp.67[1952年3月14日VB/L、初出]
 ロベール・オブシエ(1900-1957):ヴァイオリン協奏曲[ロマン・シマー(Vn)/録音:1955年1月4日VB、初出]
 リスト:交響詩「人、山上にて聞きしこと」R.412[1961年3月7日VB
 レーガー:ヒラーの主題による変奏曲とフーガOp.100[1953年1月10日VB
 ・リハーサル風景 抜粋
  ブラームス:交響曲第2番 第4楽章より/ワーグナー:「パルシファル」より〔第1幕への前奏曲より/
   第3幕終結部より/第3幕、聖金曜日の音楽より〕[1966年3月15日-16日VB、リハーサル部分、初出]

 カール・シューリヒト指揮シュトゥットガルト放送so.
 録音:[内]、ヴィラ・ベルクVB、デゲルロッホ、ヴァルトハイムDW、リーダーハレLH、SDRフンクシュトゥーディオFS、以上 シュトゥットガルト、放送用セッション/RS、ライヴ/L。使用ソース: SWRアーカイヴ収蔵。2007年に歿後40周年記念盤として発売された「カール・シューリヒト・コレクション 1950-1966」(93-140)から5年を経て、haenssler からファン待望の続篇が登場。これまで商品化されたことがなく、おそらく当セットで初めて日の目をみる音源が数多く含まれ、さらにもちろん、オーソライズ・リリースとしては初となる物も多い。同時代の空気を吸い、シューリヒトが得意としていたシュトラウスの「家庭交響曲」をはじめ、ベートーヴェンの「運命」、ブラームスの「アルト・ラプソディ」「悲劇的序曲」、ウェーバーの「オベロン序曲」、レズニチェクの「ドンナ・ディアナ序曲」、ギュンター・ラフェエルの「シンフォニア・プレーヴェ」といった独墺系のプログラムに、楽団のコンマスで名手シマーが独奏を務める、オブシエの「ヴァイオリン協奏曲」がこれにあたる。そして、なにより興味深いのが、ディスク10にはリハーサル風景がたっぷり収められていること。高潔な人柄で団員や共演したソリストたちから尊敬を集めたシューリヒトだが、プローベは「蜜のように甘いものではなかった」とウィーン・フィル・エピソードにも記載されているように、思いがけず巨匠による至芸の奥義に触れられるのは無上の喜びといえるだろう。
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(HYBRID_SACD)
アルノルト・メンデルスゾーン(1855-1933):
 ドイツ・ミサ曲 Op.89(8声部アカペラ混声合唱と独唱のための)(1923) /
 宗教合唱曲 Op.90(8声部合唱と独唱のための)(1923-24) より
  〔待降節のモテット「天よ 上より水を注げ」 Op.90 No.5 /
   クリスマスのモテット「汝キリスト者たち、神を讃えよ」 Op.90 No.9 /
   公現祭のモテット「見よ 闇が地を覆う」 Op.90 No.10 〕
  フリーダー・ベルニウス指揮SWRヴォーカル・アンサンブル・シュトゥットガルト
 録音:2008年9月、2009年2月、10月、2011年1月。アルノルト・メンデルスゾーンは、フェリックス・メンデルスゾーンの「はとこ」にあたる。フェリックスはアルノルトが生まれる8年前に没したため、二人が実際に会うことは無かったが、その存在に強い影響を受けた。20世紀初頭、様式の創造よりも破壊へと向かうような音楽の方向性や作曲技法に対して懐疑的だったアルノルトは、伝統の作曲技法を重視し、教会オルガニストや合唱指揮フランクフルトの音楽院で教鞭を執ったほか、長年にわたりダルムシュタットの教会で音楽監督を務めた。3作のオペラをはじめ、歌曲、室内楽曲、協奏曲、交響曲などを一通り書いたが、教会との深い関わりから宗教作品を数多く残している。
 1923年に出版された「ドイツ・ミサ曲 Op.89」は、古いポリフォニーの技法を主軸としているが、無調すれすれまで行くかと思うと古典的な和音構成が戻るなど、時代を超えた多彩な音楽語法が魅力。2 組の4声部をさまざまに組み合わせることにより、表情豊かな、変化に富んだ、奥行きのある響きを実現している。1923/24年に書かれた「宗教合唱曲Op.90」は14曲のモテットからなる作品。待降節およびクリスマスのモテットでは、各詩節の間にコラールが支柱のごとく配され、ときにシンプルなホモフォニー、ときに網の目のようなポリフォニーで聴き手を魅了する。公現祭のモテット冒頭、相対する闇と光を男女声部に分けるなど、効果的な技法があちこちで駆使されていて、メンデルスゾーン一族の血の優秀さを実感する。
 合唱と管弦楽の両方で活躍するベテラン指揮者で、ライプツィヒ市からバッハ・メダルを授与されたこともあるフリーダー・ベルニウス(1947-)の確かな指揮に、創立65年を迎えた世界トップクラスの現代音楽アンサンブル、SWR ヴォーカル・アンサンブル・シュトゥットガルトが見事に応える。
マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」 / ヴェーベルン:夏風のなかで
 フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.
 録音:2011年10月29日、11月2日、3日、コンツェルトハウス、フライブルク、ライヴ。
 2011/12年のシーズンよりバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.の首席指揮者に就任したフランソワ=グザヴィエ・ロト。ロトがあらたな手兵を指揮してマーラーの第1交響曲を演奏したアルバムは、首席指揮者就任から間もない時期の2011年秋にライヴ収録された物。
 1971年パリに生まれたロトは、クラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」への度重なる出演を通じて、日本のファンにもその名前が浸透しつつあるフランスの指揮者。過去の「ラ・フォル・ジュルネ」では、2003年に自身が創設したピリオド楽器の室内オーケストラ「レ・シエクル」を率いての登場だったが、LSOやトゥールーズ・キャピトルo.、マリインスキー劇場o.、パリo.へも定期的に客演していることから、ロトの人気と実力のほどが窺える。マーラーの第1交響曲は、ロト率いるバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.がドナウエッシンゲン音楽祭期間中の2011年9月に本拠フライブルク・コンツェルトハウスで行われた首席指揮者就任演奏会でも取り上げたプログラム。その意味では、当アルバムは熱狂に包まれた記念すべきデビューの再現ともいうべきもので、今後の展開におおいに期待をつなぐ内容となっている。いっぽう、1946年に設立されたバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.は、当初のハンス・ロスバウト以来、ミヒャエル・ギーレン、シルヴァン・カンブルランといった顔ぶれが歴代首席指揮者を務め、なかでも後期ロマン派から近現代にかけてのレパートリーにすぐれた実績を示してきたオーケストラ。マーラーのレコーディングでは、ギーレンがクック版による第10番全曲も含めた交響曲全集を完成させたことからも、マーラー演奏に対する適性とたしかな実力はすでによく知られるところ。ちなみに、ギーレンとの全集録音中、第1交響曲は2002年のライヴ収録だったので、このたびのロトとの新盤は、当楽団にとって9年ぶりのライヴ録音ということになる。カップリングは、ヴェーベルンの「夏風のなかで」。2012年2月に予定される当コンビの来日公演曲目である、この作品でも十分な仕上がりを確かめることが出来る。
 【フランソワ=グザヴィエ・ロト】1971年パリに生まれたフランスの指揮者。父はオルガニストで作曲家、教育者としても高名なダニエル・ロト。指揮者に転向する以前はフルートも学んでいたため、パリ音楽院でアラン・マリオンとヤーノシュ・フュルストのもとで研鑽を積み、ロンドンのドナテッラ・フリック指揮コンクールで第1位を獲得。この受賞により、LSOのアシスタント・コンダクターに任命され、ジョン・エリオット・ガーディナーのアシスタント・コンダクターも務めることになる。これに並行して、ロトはアンサンブル・アンテルコンタンポラン、カーン劇場と密接な関係を築き、さらにトゥールーズ・キャピトルo.、マリインスキー劇場o.、パリo.とも関わりを深め、2003年9月にパリ音楽院の指揮科教授となる。2011年9月にはドナウエッシンゲン音楽祭/フライブルク・コンツェルトハウスにて、ヴェーベルン、ブーレーズ、マーラーの交響曲第1番を指揮して、バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.の首席指揮者としてデビューを果たす。ロトのレパートリーは幅広く、17世紀から現代作品に至るまで、また交響曲、オペラ、室内楽など、精通するジャンルも多岐に亘る。2003年に、ピリオド楽器の室内オーケストラ「レ・シエクル」を創設、ときにはモダーン楽器も柔軟に使用して多様なプログラムを取り上げている。「レ・シエクル」とは、日本のラ・フォル・ジュルネのほか、フランス、イタリア、ドイツ、イギリスで公演を行っている。今後、ロトはバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.との来日公演のほかに、ロンドン響、ロッテルダム・フィル、ベルゲン・フィル、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、フィンランド放送so.、グルベンキアン管、ミュンヘン室内管との共演に加えて、「レ・シエクル」とはケルンのフィルハーモニー、ブリュッセルのクララ・フェスティヴァル、ラインガウ・フェスティヴァル、ローマの聖チェチーリア音楽院ホールでの公演が予定されている。
ヒンデミット:神の定めの日は来たらん(1947) /6つの歌(リルケ詩/フランス語)(1939) /
        古い詩文による6つの歌(1923) /ミサ曲(1963)
 マルクス・クリード指揮シュトゥットガルト SWR ヴォーカル・アンサンブル、シュトゥットガルトSWR放送so.団員
 録音:2011年10月、2012年5月、9月、シュトゥットガルト放送スタジオ。ヒンデミットはあらゆるジャンルのために作品を残したが、合唱にも彼ならではの逸品がある。合唱の世界では重要なレパートリーとなっている「ミサ曲」やフランス語によるシンプルで優美な「6つの詩」など、予想外のメロディの美しさと面白さで思わず聴き入ってしまう。「神の定めの日は来たらん」は10の管楽器伴奏で、シュッツの世界を20世紀に再現している。現代の合唱の神様マルクス・クリードが率いるシュトゥットガルトSWRヴォーカル・アンサンブル。ピュアで正確な美演で、ヒンデミットの合唱音楽の理想像を作り上げている。
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽 Vol.9
 ミヨー:青列車(1924) / スカルラッティ/トマジーニ編曲:上機嫌な婦人たち(1917) / ソーゲ:牝猫(1927)
  ローベルト・ライマー指揮ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
 録音:2011年11月、2012年1月、カイザースラウテルンSWRスタジオ。約100年前のパリを席巻したロシア・バレエ団。稀代のプロデューサーだったディアギレフが制作させた数々の作品を再現する好企画も第9弾。今回も名のみ高く、聴く機会の少なかった作品集。まさに大歓迎。ミヨーの「青列車」は、ブロニスワヴァ・ニジンスカの振付、ココ・シャネルの衣装、アンリ・ローランスの美術、アントン・ドーリン主演という豪華キャストで1924年6月にシャンゼリゼ劇場で初演された。「鉄オタ」音楽かと思いきや、タイトルはパリと南仏をつなぐ夜行列車名で、内容はコートダジュールを舞台に美男美女がスポーツに興じるセレブなお話となっている。テニスや水泳を描写するのに、バレエはアクロバティックな演技が要求されるため、今日上演されることはほとんどないが、むしろスポーツをオーケストラが描く点に大注目、とんでもなく画期的な音楽。バランシンの振付で1927年4月にモンテカルロで初演されたソーゲの「牝猫」は、人間の若者に恋した牝猫がアフロディーテに頼んで少女に姿を変えるイソップ童話に基づ来る。ロシア・アヴァンギャルドのナウム・ガボとアントワーヌ・ベヴスナーによる、現代のコスプレを先取りしたような透明プラスチック素材による衣装と装置で話題となった。1917年4月にローマで初演されたトマジーニの「上機嫌な婦人たち」はカルロ・ゴルドーニの原作に基づき、スカルラッティのチェンバロソナタ5篇が見事にオーケストレーションされている。トマジーニはレーガー門下ながら、オーケストレーションは透明で軽やか。トスカニーニが愛奏したといわれる逸品。指揮のローベルト・ライマーは1967年生まれ。エッシェンバッハ、カンブルラン、アルブレヒトらのアシスタントを経て、主にオペラ界で活躍する実力派。
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[CD-R]
プーランク:スターバト・マーテル(*) /バレエ音楽「牝鹿」(#)
 マリス・ペーターゼン(S) ステファヌ・ドゥネーヴ指揮SWRシュトゥットガルト放送so.
 SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル、北ドイツ放送cho.
 録音:2012年3月23日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト(*) /2012年3月12日-15日、フンクスタジオ、SWR シュトゥットガルト(#)。2013年はプーランク没後50周年。フランスの音楽評論家クロード・ロスタンが「プーランクには修道士とガキ大将の2人の人間が住んでいる」と言ったように、プーランクの音楽には相対する性格が含まれており、それが絶妙なバランスとなり素晴らしい作品が生み出されている。このアルバムには、プーランクの「聖」と「俗」の二面性を感じ取ることのできる合唱の2作品が収録されている。プーランクの宗教曲の最高傑作とも言われる「スターバト・マーテル」。ソプラノ独唱、混声合唱と管弦楽で演奏される透明で静謐な音楽が感動的な名曲。伸びやかで抜群の表現力が秀逸のソプラノ、マリス・ペーターゼン。彼女の歌声も、楽曲の感情表現をより一層豊かに聴かせてくれる。また20世紀初頭のバレエ界の巨匠、ディアギレフからの委嘱によって24歳の若きプーランクが最初に作曲したバレエ音楽「牝鹿」。バレエ自体にはストーリー性はなく、当時人気の女流画家マリー・ローランサンの絵からイメージを得ており、3人の青年と16人の若い娘たちの他愛ない戯れを描き、音楽も深刻なものではなく軽やかにそして官能的に表現されている。彼女は初演時に衣装と舞台装置を担当している。プーランクは後に序曲と合唱を省いた演奏会用組曲を発表しているが、ここに収録されているのは合唱を伴った全曲版。歌詞はプーランクが選んだ古いシャンソンが使われている。
シューベルト:交響曲集 Vol.3
 〔第6番 ハ長調 D589 /
  第7番(第8番) ロ短調 D759「未完成」〕
ロジャー・ノリントン指揮
SWR シュトゥットガルト放送 so.
 録音:2011年11月9日-11日、SWRフンクシュトゥーディオ、シュトゥットガルト、セッション。2001年録音の「グレート」、第4番&第5番に続くノリントン&SWRのシューベルト第3作。前作と同時期の2011年11月に収録された。シューベルトの交響曲について、ノリントンは過去四半世紀近くを通じ、その都度レコーディングしてきたことからもたいへん得意としているようで、「未完成」を1989年にピリオド楽器使用のオーケストラ、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ(LCP)を指揮してセッション録音、2002年にカメラータ・ザルツブルクを指揮してライヴ録音しており、第6番を1990年にロンドン・クラシカル・プレイヤーズを指揮してセッション録音していた。このようにノリントンにとって、交響曲第6番は21年ぶりの再録音、「未完成」は9年ぶり3種目の録音ということになるが、第1回録音とのデータ比較で15パーセント程度の違いが認められる。回を重ねるごとに全曲の演奏時間が拡大する傾向がみられることから、ここでも細部に至る情報量の多い内容と、よりスケールゆたかな歌へとシフトした表現を展開しているものと期待される。
リヒャルト・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 Op.40 (*) /交響詩「死と浄化」 Op.24
 クリスティアン・オステルターク(独奏Vn)
 フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.
 録音:2012年11月7日、8日(*)、2012年6月26日-28日(無印)、フライブルク、コンツェルトハウス、セッション。2011/12年のシーズンよりバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.の首席指揮者に就任、マーラーの第1交響曲(93-294)で鮮烈なるデビューを飾ったロトが、手兵とともに2012/13年のシーズンに力を入れて取り組んでいるのがシュトラウス。2012年11月7日、と8日の2日間に亘り、フライブルクのコンツェルトハウスでセッションを組んでレコーディングされた「英雄の生涯」は、11月3日のフライブルク、4日のバーデン=バーデン、6日のフライブルク、さらに9日のフランスのディジョンという実演の流れのなかで演奏内容を検証しつつ、ロトが集中して、その解釈を掘り下げる機会を得て臨むことが可能であったと考えられるので、ここでの成果にはおおいに期待が持てそう。カップリングの「死と浄化」は、「英雄の生涯」に先立つこと4か月ほど前のレコーディング。なお、「死と浄化」については6月の録音を経て、2012年9月にロトが臨んだベルゲン・フィルとのコンサートでも「ドン・ファン」と共に取り上げられ、高い評価をもって迎えられたと伝えられている。実力派ロト率いるバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.によるシュトラウスの交響詩シリーズは続篇も予定されており、今後の展開に目が離せないものといえるだろう。フランソワ=グザヴィエ・ロト:1971年パリに生まれたフランスの指揮者。父はオルガニストで作曲家、教育者としても高名なダニエル・ロト。指揮者に転向する以前はフルートも学んでいたため、パリ音楽院でアラン・マリオンとヤーノシュ・フュルストのもとで研鑽を積み、ロンドンのドナテッラ・フリック指揮コンクールで第1位を獲得。この受賞により、LSOのアシスタント・コンダクターに任命され、ガーディナーのアシスタント・コンダクターも務めることになる。これに並行して、ロトはアンサンブル・アンテルコンタンポラン、カーン劇場と密接な関係を築き、さらにトゥールーズ・キャピトルo.、マリインスキー劇場o.、パリo.とも関わりを深め、2003年9月にパリ音楽院の指揮科教授となる。2011年9月にはドナウエッシンゲン音楽祭/フライブルク・コンツェルトハウスにて、ヴェーベルン、ブーレーズ、マーラーの交響曲第1番を指揮して、バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.の首席指揮者としてデビューを果たす。ロトのレパートリーは幅広く、17世紀から現代作品に至るまで、また交響曲、オペラ、室内楽など、精通するジャンルも多岐に亘る。2003年に、ピリオド楽器の室内オーケストラ「レ・シエクル」を創設、ときにはモダーン楽器も柔軟に使用して多様なプログラムを取り上げている。「レ・シエクル」とは、日本のラ・フォル・ジュルネのほか、フランス、イタリア、ドイツ、イギリスで公演を行う。手兵であるバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.とレ・シエクルとの活動を軸に、今後もロンドン響、ベルゲン・フィル、フィンランド放送so.への客演を予定するロトは、現在、同世代の中でももっとも多忙な活動をきわめる指揮者のひとり。
ドビュッシー:ピアノ曲集 Vol.2
 前奏曲集第2集/小さな黒人/
 バレエ音楽「おもちゃ箱」/英雄の子守歌/
 アルバムのページ/エレジー
ミヒャエル・コルスティック(P)
 録音:2012年7月、SWR室内楽スタジオ、シュトゥットガルト。ベートーヴェンからシューマン、リスト、さらにはケックランのピアノ曲までを新鮮な解釈で提起するドイツのピアニスト、ミヒャエル・コルスティックによるドビュッシー全曲シリーズ第2巻。傑作の前奏曲集第2巻をメインに、こだわりのプログラミングを見せている。バレエ音楽「おもちゃ箱」は管弦楽曲として知られているが、オーケストレーションの大半がカプレの手によるため、オリジナルはあくまでもピアノ。この中で効果的に現れる曲と同素材による「小さな黒人」を前に置いているのも示唆にあふれ興味津々。後期ドビュッシーの音楽の魅力をたっぷり味わえる。
ハンガリーの作曲家によるヴァイオリンとチェロのための作品集
 ゾルターン・コダーイ(1882-1967):ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 Op.7
 シェイベル・マーチャーシュ(1905-1960):ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
 ロージャ・ミクローシュ(1907-1995)/ボリス・グレーヴィチ編曲:
  ヴァイオリンとチェロによるシンフォニア・コンチェルタンテの主題と変奏曲 Op.29a
 ゾルターン・セーケイ(1903-2001):ヴァイオリンとチェロのためのポリフォニーとホモフォニー Op.2
 ジェルジュ・リゲティ(1923-2006):ヒルディング・ルーセンベリへのオマージュ
 ベーラ・バルトーク(1881-1945)/アイヒホルン&ヒュルスホフ編曲:
  2台のヴァイオリンのための44の二重奏曲から(ヴァイオリンとチェロ版)

 フリーデマン・アイヒホルン(Vn) アレクサンダー・ヒュルスホフ(Vc)
 録音:2008年4月22日-24日、SWRスタジオ。なお上記作曲者記載は代理店記載ママ。ハンガリー語圏の人名は本来、日本のように姓→名の順で表記するが、上記は一般的な欧米風の名姓順が混在しており、全く統一されていない(シェイベルとロージャが姓名、他が名姓順)。ここに収められた曲の中でコダーイのヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 Op.7は特に有名ではないだろうか。次のシェイベル・マーチャーシュはブダペストでコダーイに師事した作曲家で、作風はジャズ的要素を含んだ作品を残している。また、ハンガリーを代表する現代作曲家リゲティは2013年生誕90周年を迎え、近年演奏会でも頻繁に取り上げられるようになった。ここに収録されたルーセンベリへのオマージュはアルディッティ弦楽四重奏団が愛奏していることでも有名な名曲。この他、ゾルターン・セーケイはバルトークの友人でありハンガリー弦楽四重奏団の第1ヴァイオリンをつとめていた作曲家で、今やヴァイオリンのアンコールピースでも有名で人気の高いバルトークのルーマニア民族舞曲をヴァイオリンとピアノ編曲したのはこのセーケイによる物。ここに収められたすべての作品がヴァイオリンとチェロにために書かれたオリジナル作品ではないが、コダーイからバルトーク、リゲティへと主に20世紀に活躍したハンガリーの作曲者の作品に触れることができるのはもちろんのこと、ヴァイオリンとチェロのデュオの魅力と可能性を広げた画期的なアルバムと言えるだろう。ヴァイオリンのフリーデマン・アイヒホルンは1971年ドイツ生まれ。hänsslerレーベルにはリストのヴァイオリンとピアノのための作品集(98-588)やピアソラのタンゴ・アルバム(93-205、98-508)でも注目される実力派。一方、チェロのアレクサンダー・ヒュルスホフは1969年ドイツ生まれ。現在はフォルクヴァンク芸術大学で教授をつとめる一方で室内楽を中心に現在世界で最も活躍するチェリストの一人。最近では名作でありながら演奏機会の少ない作品を積極的に取り上げ、ドイツの作曲家フリードリヒ・ゲルンスハイム(1839-1916)のチェロ協奏曲を蘇演、レパートリーも広い演奏家。
ドビュッシー、プーランク、ラヴェル、フランセ:ピアノ協奏曲集
 ドビュッシー:ピアノと管弦楽の幻想曲[2012年2月9日]
 フランセ:ピアノと管弦楽のためのコンチェルティーノ[2012年2月11日]
 プーランク:ピアノ協奏曲FP146[2012年6月21日-22日]
 ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調[2012年6月23日、2012年12月18日(終楽章のみ)]
  フローリアン・ウーリヒ(P) パブロ・ゴンザレス指揮
  ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
 録音:[内]、カイザースラウテルン SWR スタジオ。当レーベルで進行中のシューマンのピアノ独奏曲全集プロジェクトも好調の俊才ウーリヒが、2012年にバイバ・スクリデと共に来日し、N響と熱演を繰り広げて注目を集めたスペインの中堅指揮者パブロ・ゴンザレスと共に、19-20世紀近代フランスを代表する協奏曲を一挙に収録。知的かつ詩情にあふれた音楽性が高い評価を受け、すでに10年以上活躍歴のあるウーリヒだが、フランスものの録音は意外にも今回が初めて。繊細かつ緻密なフレンチ・サウンドの魅力を巧みに引き出す演奏。オーケストラはゴンザレスが2010年よりバルセロナ響の音楽監督として活躍する傍らで関係を深めている名門ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー。新星ヴァイオリニストのノイダウアーを迎えたシューマンの「ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集(93-258)」でも堅密な演奏を披露しているだけに、期待もひとしお。本アルバムの更なる魅力は、その充実した選曲ぶり。プーランクのピアノ協奏曲といえば「2台のピアノと管弦楽のための協奏曲」が専ら知られるが、今回収録されているのは1950年に初演された嬰ハ短調のピアノ協奏曲。嬰ハ短調から始まる美しい憂愁の旋律を始め、随所から抒情性があふれる優雅な作品。ジャジーな雰囲気も漂う軽妙洒脱な掛け合いが愉しいのはフランセのコンチェルティーノ。ピアノとオーケストラが織りなすロマンティックなフレンチ・サウンドを存分に堪能出来るプログラム。
ショスタコーヴィチ:交響曲集 Vol.3
 〔第1番 ヘ短調 Op.10 (*) /第6番 ロ短調 Op.54 (#) 〕
アンドレイ・ボレイコ指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2011年3月24日-25日(*)、2011年11月17日-18日(#)、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。ロシアの俊英アンドレイ・ボレイコとシュトゥットガルト放送so.によるショスタコーヴィチの交響曲シリーズ第3弾。今回もボレイコ&シュトゥットガルト放送so.のコンビネーション絶妙。1957年レニングラード生まれのボレイコは母国ロシア音楽を得意とし、シュトゥットガルト放送so.によるショスタコーヴィチの交響曲シリーズ、第1弾[交響曲第4番、「ムツェンスクのマクベス夫人」組曲](93-193)、第2弾[交響曲第9番、第15番](93-284)やシュターツカペレ・ベルリンとのチャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」、武満徹:レクィエム(IPPNW-74、IPPNW-1DVD)など、数々の名ライヴを発売している。
リヒャルト・シュトラウス交響詩集 Vol.2
 ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯 Op.28 (*)/
 ドン・キホーテ Op.35 (#) /マクベス Op.23 (+)
  フランク=ミヒャエル・グートマン(Vc;#) ヨハネス・リューティ(Va;#)
  フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮バーデン=バーデン&フライブルク SWR so.
 録音:2012年6月23日-29日(*)、2013年3月14日-19日(+)、コンツェルトハウス、フライブルク、セッション(*/+) /2012年12月20日、マンハイム、ローゼンガルテン & 2012年12月21日、コンツェルトハウス、フライブルク、ライヴ(#)。プログラムに応じて柔軟にピリオド、モダーンの楽団を運用する実力派の指揮者として知られるフランソワ=グザヴィエ・ロト。2011年よりロトが首席指揮者のポストにある「モダーンの手兵」バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.とともに進めるシュトラウスの交響詩シリーズの第2弾。2012/13年のシーズンも引き続き、実演でシュトラウスに力を注いでいる当コンビだが、前作「死と浄化」と収録時期が重なる「ティル」は、2012年6月24日のフライブルクでの実演をはさみ、その前後にセッション録音された物。以下、収録順に「ドン・キホーテ」は、2012年12月20日のマンハイムと翌21日のフライブルクとにおける実演の模様をライヴ収録したもので、最新の「マクベス」が2013年3月フライブルクでのセッション録音となっている。じっくりセッションを組んで録音された2作品の高い完成度もさることながら、楽団の首席奏者ふたりをソリストに起用した「ドン・キホーテ」も、ロトと共にシリーズのおおきな流れのなかでシュトラウス作品を検証しつつ、その解釈を深める機会を得て臨むことが可能であったメンバーゆえの人選と考えられ、ここでの演奏内容にはおおいに期待がつながる。ロトの的確な棒さばきで引き出された情報量も豊富で、録音がたいへん優秀なこともあり、シュトラウスによる大編成管弦楽の傑作群を味わうのにまたとないアルバムといえるだろう。【フランソワ=グザヴィエ・ロト】:1971年パリに生まれたフランスの指揮者。父はオルガニストで作曲家、教育者としても高名なダニエル・ロト。指揮者に転向する以前はフルートも学んでいたため、パリ音楽院でアラン・マリオンとヤーノシュ・フュルストのもとで研鑽を積み、ロンドンのドナテッラ・フリック指揮コンクールで第1位を獲得。この受賞により、LSOのアシスタント・コンダクターに任命され、ガーディナーのアシスタント・コンダクターも務めることになる。これに並行して、ロトはアンサンブル・アンテルコンタンポラン、カーン劇場と密接な関係を築き、さらにトゥールーズ・キャピトルo.、マリインスキー劇場o.、パリo.とも関わりを深め、2003年9月にパリ音楽院の指揮科教授となる。2011年9月にはドナウエッシンゲン音楽祭/フライブルク・コンツェルトハウスにて、ヴェーベルン、ブーレーズ、マーラーの交響曲第1番を指揮して、バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.の首席指揮者としてデビューを果たす。ロトのレパートリーは幅広く、17世紀から現代作品に至るまで、また交響曲、オペラ、室内楽など、精通するジャンルも多岐に亘る。2003年に、ピリオド楽器の室内オーケストラ「レ・シエクル」を創設、ときにはモダーン楽器も柔軟に使用して多様なプログラムを取り上げている。「レ・シエクル」とは、日本のラ・フォル・ジュルネのほか、フランス、イタリア、ドイツ、イギリスで公演を行う。手兵であるバーデン=バーデン&フライブルクSWRso.とレ・シエクルとの活動を軸に、今後もロンドン響、ベルゲン・フィル、フィンランド放送so.への客演を予定するロトは、現在、同世代の中でももっとも多忙な活動をきわめる指揮者のひとり。
ドゥネーヴ& SWR シュトゥットガルト〜
 ラヴェル
管弦楽作品全集 Vol.1
 ラ・ヴァルス(*) /クープランの墓(*) /
 道化師の朝の歌/スペイン狂詩曲/ボレロ
ステファヌ・ドゥネーヴ指揮
SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2012年10月25日-26日(*)、2012年12月13日-14日(無印)、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト。SWRシュトゥットガルト放送so.とのデビュー盤プーランク没後50周年アルバム(93-297)や、2013年4月の来日でも話題となった指揮者ドゥネーヴによるラヴェル管弦楽曲全曲集第1弾。フランス人のドゥネーヴは2011/12年シーズンよりシュトゥットガルト放送so.の首席指揮者を務め、2013年のサイトウ・キネン・フェスティヴァルでも、小澤征爾と一緒にオペラを振ることになっている。
アメリカ
 コープランド:4つのモテット / ライヒ:プロヴァーブ / ケージ:ファイヴ
 フェルドマン:ロスコ・チャペル バーンスタイン:ミサ・ブレヴィス / バーバー:ストップウォッチと軍用地図

 マルクス・クリード指揮シュトゥットガルト声楽アンサンブル
 アンドラ・ダルジンス(Va) ヘンミ・トモコ、ユルゲン・クルーゼ(シンセサイザー)
 マルクス・シュタンゲ(チェレスタ) フランツ・バッハ、モリス・ミュラー(Perc)
 録音:2012年11月、2013年3月、キリスト教会、シュトゥットガルト。透明な響きが魅力のシュトゥットガルト声楽アンサンブルがアメリカ作品に挑戦。いずれも20世紀アメリカを代表する大物の作品だが、作風はバラエティに富んでいる。意外にも弱音による神秘的なものが多く、ちょっとペルトを思わすライヒの「プロヴァーブ」、やケージの「ファイヴ」は最高の美しさ。敬虔なバーンスタイン作品に、打楽器炸裂の戦場のオトコを描くバーバーの力強い作品も興味津々。
アントニオ・サリエリ(1750-1825):歌曲集
 1798年1月、ヴェネツィアにオーストリア軍が進軍した際のヴェネト国の精神/
 ディヴェルティメント
  〔第5番「羊飼いの娘よ、僕は誓うよ」/第10番「私が愛するのを止めることができたら」/
   第2番「もう夜が近づいた」/第7番「美しい唇よ」/第26番「私たちは苦しんでいる、本当に」/
   第22番「愛する人よ、こうして私はあなたのものに」/第14番「誠実でいておくれ」/
   第11番「神々よ、もしあなた方が公正なら」/第24番「あなたに説明できない」/
   第8番「あなたの目にはたしかに魔法がある」/第9番「私がまだあなたをどれほど愛しているかご覧なさい」/
   第17番「穏やかさを取り戻しなさい」/第3番「あなたは永遠に私を棄て去るつもりなの!」/
   第16番「美しい陰よ」/第27番「ニーゾよ、あなたの心はどうなの?」〕/
 カヴァティーナ「不吉な思い」/オーデ「ああ、本当に心地よい」/この暗い墓に(2種)/戻ってきて、愛の喜びよ/
 満ち足りた人生/私の最大の望み/五月の歌/未来の恋人に/思い出

 イルゼ・エーレンス(S) アンネリー・ゾフィー・ミュラー(Ms)
 ウルリヒ・アイゼンロール(Fp)
 録音:2012年9月24日-27日、トロッシンゲン音楽大学コンサートホール。サリエリと言えば、根も葉もないモーツァルト暗殺嫌疑をかけられ、天才モーツァルトに対して凡才のイタリア人作曲家と貶められていた気の毒な人。実際には半世紀にも渡ってウィーンの宮廷で活躍した大作曲家。イタリアオペアの作曲家のイメージが強いものの、実際には作品は多岐に渡る。このCDには歌曲を収録。伊独仏と3ヶ国語が用いられている。メインは声のディヴェルティメントと名付けられた曲集。メタスタージョを中心としたイタリア語詩に音楽をつけた全28曲の曲集で、1803年にウィーンで出版された。そのうち15曲を収録。上品な中に生き生きとした活気の感じられる名曲ばかり。「1798年1月、ヴェネツィアにオーストリア軍が進軍した際のヴェネト国の精神」という長い題名の3分ほどの曲は、イタリア方面軍司令官のナポレオンがヴェネツィア共和国(実質オーストリアの支配下にあった)を滅ぼし、和約でヴェネツィアをオーストリアに譲った時の歌。驚くべきはドイツ語歌曲。サリエリはシューベルトの師匠としても知られているが、サリエリのリートを聞けばいかにシューベルトがサリエリから多くのことを学び受け継いでいたか理解出来る。
 イルゼ・エーレンスは1982年、ベルギー生まれのソプラノ。モネ劇場を中心に幅広いレパートリーで活躍している。アンネリー・ゾフィー・ミュラーはドイツ、フライブルク生まれのメゾ・ソプラノ。ベルリン・コーミシェ・オパーで活躍している。ウルリヒ・アイゼンロールはドイツのピアニスト。伴奏ピアニストとして非常に高名で、彼が伴奏を務めたCDは既に数十枚発売されている。このサリエリの歌曲集ではフォルテピアノを演奏している。
グンター・トイフェル〜ヒンデミット:ヴィオラ・ダ・モーレのための作品集
 ビーバー/ヒンデミット編曲:技巧的で楽しい合奏(7曲の3声のパルティータ)(*)
 カール・シュターミッツ/ヒンデミット編曲:ヴィオラ・ダモーレ・ソナタ
  [アンネッテ・シェーファー(ヴィオラ・ダモーレ;*) ヨーク・ハルベク(Cemb)
   クリスティアン・ジンケ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)]
 ヒンデミット:ヴィオラ・ダモーレ小ソナタ[アンソニー・シピリ(P)]/
        室内音楽第6番 Op.46 No.1(ヴィオラ・ダモーレと室内管弦楽のための)(#)
  [ギャビー・パス・ファン・リエト(Fl) フィリップ・トンドレ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
   ルドルフ・ケーニッヒ(バスCl) ハンノ・デネヴェーク(Fg) イェルク・ベッカー(Tp)
   ヴォルフガング・ウィプフラー(Hr) アンドレアス・クラフト(Tb)
   マーティン・スメスノイ、ヘンドリック・ゼン・バーグ(Vc) 幣隆太朗(Cb)]

 グンター・トイフェル(ヴィオラ・ダモーレ)
 録音:2012年11月5日-6日(#以外)、2013年3月21日(#)、SWRスタジオ、シュトゥットガルト。2013年、ヒンデミットの歿後50年記念にふさわしいアルバムがまた1枚登場。ヴィオラ奏者であったヒンデミットは、ヴィオラの独奏曲を多く残し、さらには当アルバムでおさめられたヴィオラ・ダモーレを用いた作品も作曲した。ヴィオラ・ダモーレは主に17世紀後半のバロック時代に用いられた、6または7弦の演奏弦と同数の共鳴弦を持つ楽器で、ヒンデミットは20世紀の作品では登場することのほとんど無くなってしまったこの楽器に日の目をあてた。当アルバムにはヒンデミット作曲のヴィオラ・ダモーレ小ソナタと室内音楽第6番をメインとし、ヒンデミットが通奏低音を補筆したビーバー作曲の「技巧的で楽しい合奏」、そしてシュターミッツのヴィオラ・ダモーレ・ソナタが収録されている。楽器の特性を知り尽くしたヒンデミットだからこその編曲となっている。演奏のグンター・トイフェルは、1982年より長きわたりシュトゥットガルト放送so.の首席ヴィオラ奏者をつとめ、また2000年よりシュトゥットガルト音楽演劇大学の教授として、後進の育成に励んでいる。当アルバムでは共演陣も充実しており、シュトゥットガルト放送so.の首席ファゴット奏者、ハンノ・デネヴェークなど堂々たるメンバーが揃った。
C.P.E.バッハ(1714-1788):フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ集
 ソナタ〔ハ短調 Wq78, H514 /変ロ長調 Wq77, H513 /ロ短調 Wq76, H512 〕/アリオーソと変奏曲 イ長調 Wq79, H535
  アルブレヒト・ブロイニンガー(Vn) ピート・クイケン(Fp)
 録音:2006年1月9日-11日、SWRスタジオ、シュトゥットガルト。2014年C.P.E.バッハ生誕300周年記念盤。ヴァイオリンのブロイニンガーは、1997年エリザベート王妃国際音楽コンクールにてニコライ・ズナイダーにつぐ第2位受賞など、華々しい経歴の持ち主。ヨハン・セバスティアンの次男として誕生したカール・フィリップ・エマニュエルは1740年よりプロイセンのフリードリヒ大王の宮廷音楽家兼チェンバリスト奏者として活躍した。その後も作曲・演奏を勢力的に行い、多くの室内楽作品を残した。ここに収録されたフォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタは、ヴァイオリン・ソナタ発達の歴史を聴く上でも興味深いレパートリーで、鍵盤楽器が通奏低音としての役割だけでなく、ヴァイオリンと対等な存在で作曲されている点や華やかな旋律が織り込まれている点など、改めてその魅力に気付かれる作品。
93-313
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(10CD)
ロジャー・ノリントン〜ザ・ロマンティックス
 シューベルト:交響曲第9番「グレート」/「魔法のたてごと」序曲[2001年-2002年/93-044]
 ベルリオーズ:序曲「宗教裁判官」 Op.3 /幻想交響曲 Op.14[2003年/93-103]
 メンデルスゾーン:交響曲集〔第3番 イ短調「スコットランド」/第4番 イ長調「イタリア」〕
  (ノリントンによるコンサート前解説付〔英語〕)[2004年/93-133]
 ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 WAB104「ロマンティック」(1874年第1稿)[2007年/93-218]
 ブラームス:交響曲集〔第3番 ヘ長調 Op.90 /第4番 ホ短調 Op.98〕[2005年、セッション/93-267 より]
 ドヴォルジャーク:交響曲第9番 ホ短調 Op.95「新世界より」/序曲「謝肉祭」 Op.9[2008年/93-251]
 チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」[2004年/93-119 より]/
          バレエ「くるみ割り人形」組曲 Op.71a[2008年、セッション/93-254 より]
 マーラー:交響曲〔第1番 ニ長調「巨人」(花の章つき)[2004年/93-137]/
          第4番 ト長調[アヌ・コムシ(S)/2005年/93-164]〕
 エルガー:序曲「南国にて」 Op.50 /序奏とアレグロ Op.47 (#) /エニグマ変奏曲 Op.36 (+)
 [2010年、2007年(+)、セッション(#) /93-191]

 ロジャー・ノリントン指揮 SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:特記以外ライヴ。2014年3月16日に80歳を迎えるノリントンが、「ピュア・トーン」を掲げ、1998年の首席指揮者就任以来シュトゥットガルト放送響と残した選りすぐりの名演を BOX 化。
93-314
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(2 HYBRID_SACD)
シェーンベルク:歌劇「モーゼとアロン」
 フランツ・グルントヘーバー(語り;モーゼ) アンドレアス・コンラート(T;アロン)
 ヨハンナ・ヴィンケル、カタリーナ・ペルシッケ(S) エルヴィラ・ビル、
 ノラ・ペトロチェンコ(A) ジャン=ノエル・ブリエン、ジェイソン・ブリッジズ(T)
 アンドレアス・ヴォルフ(Br) フリーデマン・レーリヒ(B) ヨーロッパ合唱アカデミー
 シルヴァン・カンブルラン指揮バーデン=バーデン・フライブルクSWRso.
 録音:2012年9月2日、ベルリン、2012年9月12日、ルツェルン、2012年9月20日、フライブルク、2012年9月21日、ストラスブール、おそらく全て演奏会形式、ライヴ。12音技法による超難曲大作として知られるシェーンベルクの「モーゼとアロン」に素晴らしい録音が登場した。日本でも読売日本so. の常任指揮者として非常に人気の高い指揮者シルヴァン・カンブルランが、2011年まで首席指揮者を務めたバーデン=バーデン・フライブルクSWRso. を指揮して各地で行った演奏会形式上演の録音。とかく鉛色で晦渋になりがちなシェーンベルクだが、カンブルランの手にかかると精緻で透明でありながら色彩と温もりのある美しい音楽になり、恐ろしく手の込んだ音楽から心地良い醍醐味が放たれて楽しめる。モーゼは、偉大なバリトン、フランツ・グルントヘーバー。近年モーゼを得意としており、ことに2006年6月にウィーン国立歌劇場で新演出上演された際には大きな話題になった。アロンのアンドレアス・コンラートもこの役を得意とするテノール。彼は性格テノールでありながら美声かつ強い声も出せるという優れた人で、まさにアロンに打ってつけ。しかも至難な高音にも不安なし。その他の歌手やヨーロッパ合唱アカデミーも見事としか言いようがない。こうした音楽ではSACDの効果は絶大。SACDプレイヤーを持っているなら一度はトレイに乗せてみるべき内容。演奏、録音、両面でシェーンベルクの新たな時代を切り開くものだろう。
ドビュッシー
 クラリネットのための第1狂詩曲(*) /
 管弦楽のための映像/牧神の午後への前奏曲(#) /
 サクソフォンのための狂詩曲(+)
ハインツ・ホリガー指揮
シュトゥットガルトSWR放送so.
ディルク・ハルトマン(Cl;*)
タチアナ・ルーラント(Fl;#)
ダニエル・ゴーティエ(Sax;+)
 録音:2012年6月11日-15日、シュタットハレ、ジンデルフィンゲン。ホリガーとシュトゥットガルトSWR放送so. によるドビュッシーの管弦楽曲集。ホリガーは1980年代より指揮活動に勢力をそそぎ、近年は同オーケストラとも演奏・録音を続けている。ヘンスラー・レーベルからの前作、ケックランのオーケストラ編曲集(93-286)ではシューベルトの「さすらい人幻想曲」のオーケストラ・アレンジなど世界初録音を含む珍しい作品を取り上げた。ホリガーのドビュッシーは香り高き変幻自在の魅力的を持っている。とりわけ当ディスクに収録された作品は各曲クラリネット、フルート、サクソフォンと言った木管楽器がソロ・パートをつとめるものが集められた。世界的に高名なオーボエ奏者でもあるホリガーだが、これらの作品のフレージングは木管楽器奏者ならではの解釈と言える細部までねられており、音楽が生き生きとしている。とりわけ「牧神の午後への前奏曲」の絶妙な雰囲気は抜群。そして、各ソロ・パートをつとめる演奏者も実力派揃いで、統率力、アンサンブル能力にたけたオーケストレーションには脱帽。言うことなしの絶品のドビュッシー・アルバム。
93-316
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(2CD)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
 〔第1番 変ロ長調 KV.207 (*) /第2番 ニ長調 KV.211 (*) /
  第5番 イ長調 KV.219「トルコ風」(*) /第3番 ト長調 KV.216 /第4番 ニ長調 KV.218 〕/

 アダージョ ホ長調 KV.261 (#) /ロンド〔ロ長調 KV.269 (#) /ハ長調 KV.373 (#) 〕
  レナ・ノイダウアー(Vn) ブルーノ・ヴァイル指揮
  ザールブリュッケン=カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
 録音:2013年7月24日-28日(*)、2013年10月14日-18日(無印)、すべて SWR スタジオ、カイザースラウテルン。麗しき女流ヴァイオリニスト、ノイダウアー、満を持してのモーツァルト協奏曲。デビュー盤となったシューマンのヴァイオリンと管弦楽のための作品全集(93-258)でもその実力と独特の濃厚な歌い回しで一躍人気ヴァイオリニストとなったが、今回のリリースは自身が長年あたためてきた。というのもノイダウアーは2006年にアウグスブルクのレオポルト・モーツァルト国際コンクールで第1位を受賞しており、その演奏は言わずもがなの名演(当コンクールの優勝者にはイザベル・ファウスト(1987年)、ベンジャミン・シュミット(1991年)など著名なヴァイオリニストを輩出している)。ブルーノ・ヴァイルの好サポートのもと、瑞々しいこの上なく美しいモーツァルトを聴かせてくれる。名教師チュマチェンコの秘蔵っ子としてドイツをはじめヨーロッパ各地で活躍しているノイダウアーの決定的名盤の登場。
 レナ・ノイダウアー(Vn):1984年ミュンヘン生まれのヴァイオリニスト。3歳でヴァイオリンを弾き始め、10歳でオーケストラと初共演を果たす。ユリア・フィッシャーやアラベラ・美歩・シュタインバッハーと同世代のヴァイオリニストで、名教師アナ・チュマチェンコに師事。2006年にアウグスブルクのレオポルト・モーツァルト国際コンクールで第1位を獲得すると同時に、モーツァルト賞、R.シュトラウスのヴァイオリン協奏曲のベスト・パフォーマンスによりR.シュトラウス賞と聴衆賞も獲得。以降、クリストフ・ポッペンのほか、マリス・ヤンソンス、デニス・ラッセル・デイヴィスといった指揮者のもと、MDR 響、ミュンヘン室内管、ノイス・ドイツ・カンマーアカデミー、ベルギー国立管といったオーケストラと共演を果たす。出演コンサートの模様はドイツ国内外で幾度も放送される。近年、ノイダウアーはまた現代作品の演奏にも専念しており、アンサンブル・アンテルコンタンポランや、ピエール・ブーレーズ、新しい音楽のためのオーストリアのアンサンブル(OENM)などとも共演。ソロ活動とともに室内楽での活動も重要な位置を占めており、ザルツブルクのモーツァルト週間、メクレンブルク=フォアポンメルン、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン、ブラウンシュヴァイク・クラシックス、ホーエンシュタウフェン室内楽、トゥン・ガイア室内楽などの数々の音楽祭にも出演。使用楽器は1743年製ロレンツォ・グァダニーニ。
ロシア〔ロシア語(教会スラヴ語)歌唱〕
 シュニトケ:3つの宗教曲(1984) / ラフマニノフ:神の母(1893)
 グバイドゥーリナ:マリーナ・ツヴェターエワ讃歌(1984)
 タネーエフ:ポロンスキーによる合唱曲 Op.27 (1911)
 グリンカ:ヘルビムの歌 / チャイコフスキー:聖金口イオアン聖体礼儀 Op.41 〜ヘルビムの歌

 マルクス・クリード指揮シュトゥットガルト声楽アンサンブル
 中曽和歌子(S) ザビーネ・ツィンツェル(A)
 アレクサンドル・ユーデンコフ(T) ミハイル・シャシコフ(B)
 録音:2013年7月、11月、SWRフンクスタジオ、シュトゥットガルト。ロシア音楽の魅力のひとつである合唱。ロシア正教は教会内での楽器演奏を禁じているため、聖歌隊教育の歴史があった。グリンカ、チャイコフスキー、ラフマニノフら大作曲家も個性的な無伴奏宗教曲を残している。そのほか宗教曲ではないが、帝政ロシア末期の1911年に作られたタネーエフ作品の心洗われるような美しさも必聴。さらに、シュニトケとグバイドゥーリナともに1984年の作品も興味津々。シュニトケ作品はチャイコフスキーやラフマニノフの宗教曲の系譜上にあり、彼独特の皮肉やグロは全く見られない。非常にピュアで敬虔、ソ連時代にこのような作品が書かれたことは驚き。グバイドゥーリナの作品は対照的に実験的で演劇的。グバイドゥーリナが崇拝しているロシアの女流詩人ツヴェターエワの詩を驚くほど適確に音楽化している。クリード率いるシュトゥットガルト声楽アンサンブルはロシアの合唱団とはひと味違う洗練された響きが絶美。アンサンブルが恐ろしく難しいグバイドゥーリナ作品も完璧。
93-318
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(3CD)
ラヴェルピアノ独奏作品全集
 水の戯れ/鏡(#) /シャブリエ風に/ボロディン風に/亡き王女のためのパヴァーヌ/
 ハイドンの名によるメヌエット/メヌエット 嬰ハ短調(#) /ソナチネ/クープランの墓/前奏曲 イ短調/
 ダフニスとクロエ(断章)(+) /ラ・ヴァルス(+) /夜のガスパール(+) /グロテスクなセレナード(#) /
 古風なメヌエット(#) /見世物小屋(#) /高雅にして感傷的なワルツ

  フローリアン・ウーリヒ(P)
 録音:2012年6月8日-10日(無印)、2012年11月5日-8日(#)、2013年11月20日-23日(+)、SWRスタジオ。ヨーロッパにて売れっ子のピアニストとして活躍しているドイツの俊英ピアニスト、フローリアン・ウーリヒ。ヘンスラー・レーベルにはこれまでにシューマンのピアノ独奏曲全集シリーズやペンデレツキのピアノ協奏曲「復活」(2007年再稿版)(98-018)などを録音しいずれも好評を博している。『俊英ウーリヒの確かなテクニックと類まれな表現で、新たな全集の名盤が登場したと言えましょう。』とのこと。
ドビュッシーピアノ作品集 Vol.3
 前奏曲「選ばれた乙女」/映像第1集/映像第2集/忘れられた映像/6つの古代の墓碑銘/
 コンクール用小品/ハイドンを讃えて/レントよりも遅く/バラード
  ミヒャエル・コルスティック(P)
 録音:2013年11月12日-15日、SWR 室内楽スタジオ、シュトゥットガルト。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集、シューマン、リスト、さらにはケクランのピアノまで新鮮な解釈で提起するドイツの個性派ピアニスト、ミヒャエル・コルスティックによる好評のドビュッシー・シリーズ、世界初録音を含む第1弾(93-290)、傑作の前奏曲集第2巻(93-300)に続く第3弾は。独創的な表現力はこのドビュッシーのシリーズでも堪能することが出来る。通常のドビュッシー集とは次元が違うコルスティックこだわりの全集をご堪能頂きたい。
リヒャルト・シュトラウス
 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30 /交響的幻想曲 Op.16「イタリアより」(#)
  イェルモライ・アルビケル(Vnソロ) フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮
  バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.
 録音:2013年9月4日-5日(無印)、2014年2月17日-18日(#)、コンツェルトハウス、フライブルク、ライヴ。ロト&バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.が進めるシュトラウスの交響詩シリーズ。最新盤。作曲家生誕150周年を迎えた2014年に登場するのは、「ツァラトゥストラはかく語りき」と交響的幻想曲「イタリアより」。順に2013年9月と2014年2月に、いずれもフライブルクでおこなわれたコンサートの模様をライヴ収録した物。シリーズ前2作のアルバムからもわかるように、これまでもロトはレコーディングに際して、実演でのプログラムと並行して演奏内容を検証しつつ、その解釈を掘り下げる機会を得ていたとおもわれるが、このたびの「ツァラ」のケースも周到な準備をもって臨んでいることがうかがえる。ロトは2013年5月にBBCウェールズ・ナショナル管を指揮して同曲を演奏していたほか、2013年8月にフランスのラ・コート=サン=タンドレにおけるベルリオーズ・フェスティヴァルでも、バーデン=バーデン&フライブルクSWRso. を指揮して同曲を演奏していた。さらに、本録音を挟んで、2014年4月にデンマーク国立響を指揮して同曲を演奏、2014年9月にはケルン・ギュルツェニヒ管を指揮して演奏予定といった具合に、レコーディングがまた実演との相乗効果を生んでもいるようだ。2012/13年のシーズンより継続してシュトラウスの管弦楽曲に取り組んでいるロトだが、結果としてシュトラウスの音楽全体に対する理解を深め、シリーズを通して高水準の仕上がりにつながっているようにみえる。なお、ライヴ録音でありながら音質がすぐれているのもシリーズの特色。ピリオド楽器の手兵レ・シエクルも運用して「楽器の扱いのセンス」に秀でたロトが、スコアから引き出す膨大な情報量をあますところなく収めることに成功している。
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 Op.65 (*) /ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.8 (#)
 ヨハネス・モーザー(Vc) エヴァ・クピーク(P) コリア・ブラッハー(Vn;#)
 録音:2010年12月20日-21日(*)、2013年6月21日-22日(#)、SWRフンクハウス・スタジオ、シュトゥットガルト。グラモフォン誌が『驚くほど数多くいる若きヴィルトゥオーゾ・チェリストの中でもっとも素晴らしい才能を持つアーティストのひとり』と絶賛している俊英チェリスト、ヨハネス・モーザーによるショパンのチェロ・ソナタとピアノ三重奏曲。モーザーは知的にコントロールしつつも情感豊かで魅惑的な演奏を披露している。ピアノ三重奏曲 ト短調はA.H.ラージヴィウ公爵に献呈された初期の美しい作品。
93-324
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(2CD)
ウェーバーを讃えて
 ウェーバー:歌劇「アブ・ハッサン」序曲(クラインミヒェル編曲)/8つの小品 Op.60 /
       歌劇「ジルヴァーナ」序曲(クラインミヒェル編曲)/
       ピアノ協奏曲第2番 変ホ長調 Op.32(イェーンス編曲/2台ピアノ版)/
       アルマンド Op.4 より Nos.11-12 /歌劇「魔弾の射手」序曲(デュオ・ダコール編曲)/
       6つの小品 Op.10 /6つの易しい小品 Op.3
 ゴドフスキ:「舞踏への勧誘」による対位法的パラフレーズ(2台ピアノ版)
 モシェレス:ウェーバーを讃えて Op.103

 デュオ・ダコール[ルシア・ファン、セバスティアン・オイラー(P)]
 録音:2013年6月-7月、SWR室内楽スタジオ、シュトゥトガルト。これまでもベートーヴェンの「大フーガ」の作曲者編によるピアノ4手版やレーガー作品集などで高い評価を受けてきたドイツ人オイラーと台湾人ファンによるデュオ・ダコールによる、ヘンスラー・レーベル・デビュー・アルバム。華麗な難曲揃いのウェーバーの独奏曲と異なり、連弾曲は小曲中心で、親しみやすく、彼ならではのボルテージの高い魅力的な世界を創り上げている。録音に恵まれているとは言い難いため大歓迎。 Op.60の第4曲と第7曲 Op.10の第2曲はヒンデミットの「ウェーバーの主題による交響的変容」の主題に用いられていて、その原曲を聴くのも興味津々。加えて、ウェーバーのオペラの序曲を連弾用に編曲したものと、ピアノ協奏曲第2番を2台のピアノで弾いているのも嬉しい限り。ドイツ・ロマン派の香りに満ちている。さらに嬉しいのは、ゴドフスキが「舞踏への勧誘」を素材に、2台のピアノ用編曲した珍品が収められていること。「対位法的パラフレーズ」の副題を持ち、様々なモチーフをゴドフスキならではの悪魔的ポリフォニーでからませた恐ろしく複雑な難曲となっている。また、ウェーバーと同世代のヴィルトゥオーソ、モシェレスの連弾曲「ウェーバーを讃えて」もピアノ・デュオ・ファンが待ち望んでいた作品。こちらも演奏至難な大作だが、このアルバムに収録されなかった「オベロン」と「オイリアンテ」のメロディを華麗なポプリとしたもので、ゾクゾクするほど演奏効果抜群。
ラヴェル管弦楽作品集 Vol.2
 亡き王女のためのパヴァーヌ(*) /バレエ「マ・メール・ロワ」全曲/海原の小舟/
 「シェエラザード」序曲(+) /古風なメヌエット/「ジャンヌの扇」〜ファンファーレ
 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮 SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:2014年1月16日-17日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ(*)、2013年9月9日-13日、SWRフンクシュトゥーディオ(無印)、シュトゥットガルト(+以外) /2014年7月30日、シュタットハレ、ジンデルフィンゲン(+) 。ステファヌ・ドゥネーヴが2011年より首席指揮者を務めるSWRシュトゥットガルト放送so. と取り組むラヴェルの管弦楽作品シリーズの第2弾。1曲目、やわらかなホルンの音色が雰囲気満点でたちどころに惹き込まれる「亡き王女のためのパヴァーヌ」、各ナンバーの性格の描き分けもみごとな、アルバム屈指の聴きもの「マ・メール・ロワ」全曲ほか、全6曲を収録している。1971年フランス北部のトゥールコワンに生まれ、パリ国立高等音楽院を卒業したドゥネーヴは、SWRシュトゥットガルト放送so. を指揮したhaensslerへのデビュー盤、プーランクの「スターバト・マーテル」およびバレエ「牝鹿」全曲をはじめ、ほかにもスコティッシュ・ナショナル管を指揮したドビュッシーやルーセルのシリーズと、目下のところ母国フランスものにすぐれた実績を示している。このラヴェルのシリーズもドゥネーヴのフランス音楽との相性の良さをあらためて実感させるもので、続篇への期待をつなぐにじゅうぶんな魅力にあふれている。
ショスタコーヴィチ
 交響曲第5番 ニ短調 Op.47
アンドレイ・ボレイコ指揮
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:2011年6月30日、7月1日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。1957年サンクトペテルブルクに生まれたロシアの指揮者アンドレイ・ボレイコが、客演指揮者時代(2004-12)にシュトゥットガルト放送so. を指揮してスタートしたショスタコーヴィチの交響曲シリーズは、一貫して知的で明晰なアプローチを基調に、この作曲家特有のシニカルな毒もきっちりにじませるというもので、これまでに第1番、第4番、第6番、第9番、第15番の5曲がリリース済み。第5番は、前作第1番、第6番と同じく2011年のライヴ。総じて遅めのテンポを採用。全曲が49分と、巨匠スタイルの音楽運びが特徴的で、両端楽章、なかでもフィナーレをほぼ12分かけて丁寧に描いており、この交響曲の持つ明快にみえて複雑な様相を浮き彫りにしている。指揮ぶりに応えるシュトゥットガルト放送so. の緻密なアンサンブルと、迫力あるひびきも光る。なお、終演後には拍手が入る。
ブラームス:ドイツ・レクイエム Op.45
 クリスティーナ・ランツハーマー(S) フローリアン・ベッシュ(B)
 ロジャー・ノリントン指揮 SWRシュトゥットガルト放送so.、
 SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル、北ドイツ放送cho.
 録音:2014年2月20日-21日、ベートーヴェンザール、リーダーハレ、シュトゥットガルト、セッション。2014年に傘寿を迎えた巨匠ノリントンが、手兵SWRシュトゥットガルト放送so. とドイツ・レクイエムを収録。ノリントンと言えば「ピリオド・アプローチの雄」として知られ、モダーン楽器のオーケストラで斬新な解釈を披露し聴衆を驚かせてきたが、今ではその音楽は定着し、日本でもNHKso. をはじめ度重なる来日公演を経て、名実ともに人気の指揮者の一人となった。ノリントンにとって、ドイツ・レクイエムは重要な作品の一つといえ録音では1992年にロンドン・クラシカル・プレイヤーズ、ロンドン・シュッツ合唱団が残されているが、2014年2月に満を持してのセッション録音となった。曲の持つ美しさは言わずもがなだが、ノリントンのブラームスは「ピュア・トーン」の透き通った響きにより傑出した美しさを呈し、合唱とオーケストラが溶け合った崇高な世界へと導く。また、ソプラノのクリスティーナ・ランツハーマーとバスのフローリアン・ベッシュの美しき歌声も注目。
イタリア
 ヴェルディ:アヴェ・マリア/聖母マリアへの讃歌/主の祈り / シェルシ: Yliam 〜女声合唱のための
 ノーノ:それはやさしい沈黙(#) / ピツェッティ:3つの合唱曲(+)〔夕暮れに/泣き叫べ/主よ、思い出したまえ〕
 シェルシ: TKRDG〜男声6部と3人の打楽器奏者、エレクトリックギターのための / ペトラッシ:ナンセンス

 マルクス・クリード指揮シュトゥットガルト声楽アンサンブル フーベルト・シュタイナー(EG)
 モリス・ミュラー、マルティン・ホーマン、アダム・ヴァイスマン(Perc)
 録音:2012年12月17日-19日、SWRフンクスタジオ(無印)、2004年10月27日-29日、ヴィラ・ベルク(#)、2013年3月13日、15日、キリスト教会(+)、以上すべて シュトゥットガルト、セッション。シュトゥットガルト声楽アンサンブルによる国別の合唱曲集はこれまでに「アメリカ」(93-306)、「ロシア」(93-317)が出たが、当盤は「イタリア」。オペラの明るく華やかな作品をイメージするが、当ディスクではヴェルディの崇高で美しい作品やコンクールの課題曲として歌われることなどから日本でも馴染み深いピツェッティの「3つの合唱曲」、前衛的なシェルシの現代作品など、イタリアの合唱曲を語る上で重要な作品が集められた。シュトゥットガルト声楽アンサンブルの抜群の歌唱により作品の美しさが一層際立つ。
ドヴォルジャーク:交響曲全集 Vo.1
 交響曲第1番 ハ短調「ズロニツェの鐘」 Op.3 (*) /ラプソディ Op.14 (#)
 カレル・マーク・チチョン指揮ザールブリュッケン=カイザースラウテルン・ドイツ放送po.
 録音:2014年2月4日-6日(*)、2014年4月17日、18日(#)、コングレスハレ、ザールブリュッケン、セッション。ニューヨーク・タイムズ紙に「天才的な指揮者」と絶賛され、世界から注目を集めているカレル・マーク・チチョンが、2011年9月に首席指揮者に就任したザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po. とドヴォルジャークの交響曲全曲録音を開始。非常に情熱的で豊かな音楽性が魅力のチチョンだが、当演奏も全体的に歯切れがよく高いボルテージは聴き手に高揚感をあたえる。期待大のシリーズ開始。カレル・マーク・チチョン:1971年ロンドンで生まれ、ジブラルタルで育つ。ロンドン王立音楽院で学び、ジュゼッペ・シノーポリ、ヴァレリー・ゲルギエフのアシスタントを務めた。2003年から定期的にイギリス室内o. へ客演。2004年にはVPOに招かれてザルツブルクの国際オーケストラ協会でのコンサートを指揮
その公演の大成功により、2005年、2006年にも再び同演奏会を指揮している。2006〜2009年グラーツso. の首席指揮者、2009〜2012年ラトヴィア国立so. の首席指揮者と芸術監督を歴任した。2011年9月にザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送po. 首席指揮者に就任。ザールブリュッケンでのポストに加え、オペラ指揮者としても活躍。ウィーン国立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、バイエルン国立歌劇場、ローマ歌劇場、ボローニャ市立歌劇場、マドリッド王立歌劇場、バルセロナのリセウ大劇場に定期的に登場し、モンセラート・カバリエ、ホセ・カレーラス、ホセ・クーラ、エディタ・グルベローヴァ、ヨナス・カウフマン、ラモン・ヴァルガスといった一流アーティスト達と共演している。【情報提供:パシフィック・コンサート・マネジメント】
Remembering The Rain a Jazz View
 ビル・エヴァンズ: INTERPLAY / TURN OUT THE STARS / REMEMBERING THE RAIN / LAURIE
 エネスク:クレマン・マロの7つのシャンソン Op.15 〜お前は私をやつれさせている
 ジェローム・カーン: SMOKE GETS IN YOUR EYES / アーサー・ハミルトン: CRY ME A RIVER
 ファレンティン・ラドゥティウ〜マルクス・レイク: INTERLUDE / ベンジャミン・シェーファー: ALMERÍA
 バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 より〔踏み踊り/角笛の踊り〕 / ジョン・ルイス: DJANGO
 ピーター・ドロウズ〜ジョン・コルトレーン: AUTUMN SERENADE

  ファレンティン・ラドゥティウ(Vc) ベンジャミン・シェーファー(P) マルクス・レイク(Dr)
 録音:2014年5月19日-22日、カイザースラウテルンSWR スタジオ、セッション。ドイツの若手世代の中でも屈指の実力で注目を集めるチェリスト、ファレンティン・ラドゥティウがなんとジャズに挑戦。ビル・エヴァンズ、アーサー・ハミルトン、ジョン・コルトレーンといったジャズ界の巨匠のナンバーを主軸に自身が得意とするルーマニアのエネスク、バルトークの作品を交え、さらには共演のマルクス・レイク共作の小品を収録しており、どの楽曲もラドゥティウのウィットに富んだ語り口の演奏で楽しむことが出来る。ドイツの若手ジャズ奏者として注目を集めているベンジャミン・シェーファー、マルクス・レイクとともに新境地を拓きた。ファレンティン・ラドゥティウは1986年ミュンヘン生まれの若手チェリスト。6歳よりチェロを始め、これまでにクレメンス・ハーゲン、ハインリヒ・シフ、ダヴィド・ゲリンガスら名手に師事。2008年にはカール・ダヴィドフ国際コンクールで第1位と特別賞を同時受賞したほか、国内外問わず数々のコンクールで輝かしい受賞歴を誇り、名実ともにドイツ屈指の若手実力派として注目を集めている。これまでにエネスコのチェロとピアノのための作品全集(98-021)をはじめ意欲的なプログラムに挑戦している。
Insomnia 〔不眠症〕
 ガーシュウィン:プレリュード〜眠らない夜(*) / ケージ:夢
 ジョージ・クラム:アイネ・クライネ・ミッテル・ナハトムジーク
           (セロニアス・モンクのラウンド・ミッドナイトに基づく)
 ブライアン・ベレット:サマー・ファントム(夜想曲) / ブルース・スターク:アーバン・ノクチューン

 カイ・シューマッハー(P)
 録音:2014年12月28日、Djäzz Jazzkeller 、デュースブルク(*) /2015年1月6日-9日、カイザースラウテルン SWR スタジオ(*以外)。眠りにまつわる作品を集めたアルバム。しっとりとしたガーシュウィンやケージなどを聴くと心から癒される。演奏は現代作品からジャズ的要素を含んだ作品を得意とし、クラシックにとどまらず多ジャンルで活躍する若手ピアニストのカイ・シューマッハー。フレデリク・ジェフスキ「不屈の民による36の変奏曲」の録音 (WERGO, WER-6730) では、エネルギッシュかつものすごい集中と迫力で、聴き手を圧倒した。
HANSSLER "SWR MUSIC" Archive Series
 アルヒーフ・シリーズと銘打たれているが、バックハウスのSP録音も含まれており、放送録音とは限らない。
D.F=ディースカウ〜バッハ放送録音集
 ヨハン・クリストフ・バッハ:ラメント「ああ、私が頭に豊かな水を持っていれば」(*)
 J.S.バッハ:
  カンタータ第158番「われは行きて汝をこがれ求む」BWV.158(#)/
  カンタータ第178番「主なる神われらの側にいまさずして」BWV.178〜第3曲(+)/
  カンタータ第83番「新しき契約の喜びの時」BWV.83〜第2曲(**)/
  カンタータ第117番「讃美と栄光 至高の善なる者にあれ」BWV.117〜第6曲(**)/
  カンタータ第13番「わがため息、わが涙は」BWV.13〜第5曲(##)/
  シェメッリ歌曲集 BWV.439-507より
   [われ汝のうちにて喜べり BWV.465(++)/われここ汝の飼葉桶の側にたち BWV.469(++)/
    おお、甘く柔和なる幼子イエスよ BWV.493(++)/事は成れり、忘るるなかれ BWV.458(++)/
    来たれ、甘き死よ、来たれ、幸いなる安らぎよ BWV.478(***)/
    わがイエスよ、どれほどの魂の痛みを BWV.487(***)/苦き悩みの時、またもや始まり BWV.450(***)/
    かくして汝は去りゆきたもう、わがイエスよ BWV.500(***)]

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)
アウグスト・ランゲンベック指揮
エルゼ・ゲールム(Vn;*/#/**) ロルフ・オシャー(Vn;#)
ヘルマン・ヒルシュフェルダー(Va;*/+) ヴァルター・ヘンシェル(Va;*)
カール・ゲオルク・メントゥルプ(Va;#) ヘルマン・クライス(Vc)
 ウェルナー・タウベ(Vc;*)
マックス・シュルツェ(Cb;*/#) カール=フリードリヒ・メス(Fl;##)
フリッツ・フィッシャー(Ob;#) リズドア・プレトリウス(Cemb)
シュトゥットガルト・カンタータcho.団員]
 録音:1959年4月19日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク(*)/1957年5月9日、リーダーハレ、シュトゥットガルト(#)/1954年10月23日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク(+/**/##/++)/1953年2月11日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク(***)。
 ドイツの生んだ名バリトン、フィッシャー=ディースカウが20代後半から30代前半にかけて吹き込んだバッハの宗教曲をまとめたもの。16歳で声楽のレッスンを受けてすぐに、カンタータを学習用のプログラムの一部に取り入れて以後、バッハはずっと歌い継いできた作曲家。このアルバムではやわらかい歌声と、この時期すでに完成された表現とを確かめることが出来る。
イダ・ヘンデル、おそらく初出音源
 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調Op.77(*)
 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調Op.64(#)
イダ・ヘンデル(Vn)
ハンス・ミュラー=クライ指揮
SWRシュトゥットガルト
 放送so.
 録音:1955年9月20日(*)/1953年1月10日(#)、以上、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク。2曲ともおそらく今回が初出。
 イダ・ヘンデル(1928年生まれ)の弾く貴重な協奏曲録音。ブラームスは1937年のロンドン・デビュー、そして、彼女の代表的録音(1953年)とされるチェリビダッケとの共演でも知られる最高のプログラム。サージェントとの録音(1945年)が現状では唯一のメンデルスゾーンもファンにはかけがえのないものといえるだろう。いずれも共演は首席指揮者ミュラー=クライ率いる当時の南ドイツ放送so.。SWRの収録で音質もたいへんすぐれている。
ヴィルヘルム・バックハウス
 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調Op.83(*)
 シューマン:幻想曲 ハ長調Op.17(#)
ヴィルヘルム・バックハウス(P)
カール・ベーム指揮(*)
ザクセン国立歌劇場o.(*)
 録音:1937年5月、ロンドン(*)/1939年6月、ドレスデン(#)。SP 復刻。旧品番:94-044の再発、2003年リマスタリング。
94-204
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(2CD)
ストコフスキー 1955年ドイツ・ライヴ、初出あり
 ブラッハー:パガニーニによる変奏曲Op.26 (*)
 プロコフィエフ:
  「ロメオとジュリエット」組曲より(#)
   [ジュリエット/ジュリエットの死/
    ジュリエットの墓の前のロメオ]
 ミヨー:打楽器と小管弦楽のための協奏曲Op.109 (#)
 エック:
  ラモーによるフランス組曲(大管弦楽のための)(+)
 ワーグナー:
  「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死(**)
 ムソルグスキー:
  「ホヴァンシチナ」〜第4幕への前奏曲(**)
 チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調Op.64(**)
レオポルド・ストコフスキー指揮
バーデン=バーデン
 &フライブルクSWR so.(*/#/+)、
シュトゥットガルト放送so.(**)
 録音:1955年6月6日(*)/1955年5月15日(#/+)1955年5月20日、シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(**)、以上ライヴ。(*/+)は初出音源。(#)はMUSIC AND ARTSから発売されている演奏だが、おそらく今回がマスターからの初復刻。(**)は GUILD HISTORICAL から GHCD-2329 で発売された演奏。
 巨匠ストコフスキー(1882-1977)が、1955年に南西ドイツ放送響とシュトゥットガルト放送響へ客演した際のライヴ。SWR アーカイヴの音源使用で『格段に向上した音質でのリリース』とのこと。
 ダイナミックな音楽運びで得意としたチャイコ5番はもちろん、当時人気のあった同時代の作曲家ブラッハーやエックの作品を取り上げているのも注目。特にエックの作品はドイツ風重厚なサウンドに大きく様変わり。全篇、音楽を面白く楽しく聴かせる稀代のエンターテイナーの面目躍如。
イダ・ヘンデル、チャイコフスキーと
 ドヴォルジャークを弾く〜SWR 放送録音集 Vol.2

 チャイコフスキー:
  ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35(*)
 ドヴォルジャーク:
  ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53(#)
イダ・ヘンデル(Vn)
ハンス・ミュラー=クライ指揮
南ドイツ放送so.
 録音:1960年1月8日(*)/1965年9月21日(#)、以上 シュトゥットガルト、リーダーハレ、放送用セッション・モノラル。おそらく初出音源。
 ヴァイオリン好きを夢中にさせるイダ・ヘンデルの貴重な協奏曲録音。ブラームス&メンデルスゾーン(94-202)のほかにも、SWRのアーカイヴにはまだまだお宝音源が残されていた。いまも現役、息の長いアーティスト人生を送るヘンデルは、キャリア初期にチャイコフスキー、ドヴォルジャークをともにデッカへSP録音しており、チャイコフスキーについては、1958年にグーセンスの指揮でセッション録音(HMV)している。このたびの放送用セッション録音は、ヘンデルが英国からカナダに移住してなお、依然としてヨーロッパで精力的に活動を続けていた時期のもので、充実の演奏内容が期待される。バックを務めるのは前回に引き続き、首席指揮者ミュラー=クライ率いる当時の南ドイツ放送so.(現:SWRシュトゥットガルト放送so.)。なお、第3弾ではハチャトゥリアンとバルトークの協奏曲が予定されている。
 SWRアーカイヴのオリジナル・マスター・テープよりディジタル・リマスタリングを施しているため、モノラルながら鮮明な音質もうれしいところ。
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)、シュッツを歌う
 手を叩いて喜び SWV.349/主は私の力 SWV.345/十字架上のキリストの最後の七つの言葉 SWV.478/
 私のもとへ来なさい SWV.260/神よ、すぐに救って下さい SWV.282/
 ああ慈愛に満ちたイエス様 SWV.309/私の息子アブサロン SWV.269/
 主に向かって新しい歌を歌え SWV.342/私は横になって眠る SWV.310
 録音:1953年-1959年、シュトゥットガルト。
 なんとフィッシャー=ディースカウが歌うシュッツの録音が大量に復活。膨大なレパートリーを誇るフィッシャー=ディースカウだが、シュッツを市販音盤用に録音したのは1961年の1曲だけだという。今回は1950年代にシュトゥットガルトのSWRに録音した9曲。いずれも小編成の慎ましいオーケストラ伴奏(チェンバロも加わっている)で、曲によって共演者や合唱が入っている。当時彼は30歳前後、その瑞々しい声と知性的な歌い口は、半世紀たった今でも古めかしくない。バッハの宗教曲でも高い評価を得ていただけに、これらの録音も非常に高水準な出来栄え。放送局からの蔵出し音源で、モノラルながら音質も良好。ファンには極めて貴重なCD。
イダ・ヘンデル
 ハチャトゥリアン:
  ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(1940)(*)
 バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番
   BB 117, Sz 112 (1937-1938)(#)
イダ・ヘンデル(Vn)
ハンス・ミュラー=クライ指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1962年2月5日、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク、シュトゥットガルト、放送用セッション、モノラル(*)/1967年11月23日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ、ステレオ(#)。SWRアーカイヴのオリジナル・マスターテープより続々と復刻されるイダ・ヘンデルの協奏曲録音。ブラームス&メンデルスゾーン(94-202)、チャイコフスキー&ドヴォルジャーク(94-205)に次ぐ第3弾は、ほぼ同時期に書かれた20世紀を代表するヴァイオリン協奏曲の傑作。現状、ヘンデルがセッション録音を残していないレパートリーという点でも注目の内容。
 1928年生まれで、カール・フレッシュとジョルジュ・エネスクに師事し、第2次大戦後の20代からバリバリ活躍したヘンデルにとって、両作品ともにまだまだリアルに同時代の音楽であったわけだが、ほかにもルイージ・ダッラピッコラやアッラン・ペッテションの初演も手掛けている事実も示すように、同時代作品への関心と造詣の深いヘンデルの姿を伝える貴重なドキュメント。これまでのリリース同様に、ヘンデルの良きパートナーであったクライ率いるオーケストラも優秀。
94-208
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(2CD)
ゲザ・アンダ、放送録音集 Vol.1〜協奏曲集
 ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調Op.11 (*)
 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調Op.18 (#)
 シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調Op.54 (+)
 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調Op.83 (**)
ゲザ・アンダ(P)
エルネスト・ブール指揮(*/+)
ハンス・ロスバウト指揮(#/**)
バーデン=バーデン
 &フライブルクSWR so.
 1952年3月18日(*)/1953年5月3日(#)/1963年3月12日(+)/1958年4月8日(**)、以上すべてハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン。SWR 収録。すべて初出音源。
 ヴィルトゥオーゾとして知られるアンダは、ここに収められた協奏曲をすべて別演奏でも残しているが、当盤は現代音楽の明晰なアプローチで評価の高かったロスバウト、ブールの両巨匠との顔合わせというところがポイント。過度なロマン性を排しているのが共通した特徴で、とくにロスバウトとの(#)と(**)はユニークな仕上がり。SWR 収録の音源による復刻で音質もたいへんクリア。audite のアンダ・エディションとともに、ファンにはうれしい内容
エリーザベト・グリュンマー
 モーツァルト:恐れるでない、愛する人よ K.490(*/#)/ああ、私を捨てないで K.486a(*)/
        春の初めに K.597/夕べの想い K.523/ひめごと K.518/菫 K.476
 シューベルト:ズライカ2 D.717/美と愛がここにいたことを D.775/
        憩いなき愛 D.138/子守歌 D.867
 ブラームス:エオールスの竪琴に Op.19-5/森に囲まれた丘から Op.57-1/
       ひめごと Op.71-3/乙女 Op.95-1
 ヴォルフ:進軍のラッパが鳴っている/わが恋は胸のうちに/
      悪態の限りをつく/私を花で覆って/私の巻髪に包まれて
  エリーザベト・グリュンマー(S) アルテュール・グリュミオー(Vn;#)
  フーゴ・ディエツ(P) カール・ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内o.(*)
 録音:1956年(*)/1958年、シュヴェツィンゲン城。
 1950年を中心に活躍したドイツの名ソプラノ、エリーザベト・グリュンマー(1911-1986)全盛期の録音。モーツァルトのK.490とK.486aのみ1956年の録音で、バックはなんとミュンヒンガーとシュトゥットガルト室内o.、しかもK.490のヴァイオリン・ソロはグリュミオーという豪華なもの。グリュンマーの瑞々しい声がモーツァルトに映えている。これ以外は1958年録音。さすが全盛期だけに、モーツァルト、シューベルト、ブラームス、ヴォルフ、いずれも充実した歌唱。モノラルながら録音もかなりよく、グリュンマーの魅力をたっぷり楽しめる。
94-211
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(2CD)
ゲザ・アンダ〜 SWR 放送録音集 Vol.2
 ハイドン:ピアノ・ソナタ ヘ長調 Hob.XVI; 23(*)
 シューマン:交響的練習曲 Op.13
  (遺作第4、第5変奏付)(#)
 ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ(+)
 ロルフ・リーバーマン(1910-1999):
  ピアノ・ソナタ(**)
 ショパン:バラード第1番 ト短調 Op.23(##)
 シューマン:謝肉祭 Op.9(##)
 ショパン:練習曲集 Op.25(##)
 ブラームス:間奏曲 変ホ長調 Op.117-1(##)
ゲザ・アンダ(P)
 録音:1950年4月17日(*)、1951年10月2日(#)、1951年5月19日(+)、1951年10月2日(**)、シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク 第6スタジオ/1955年5月21日、ルートヴィヒスブルク(##)、以上放送用セッション・モノラル。ショパン「エチュード」のみ EURODISC から既出だが、他はすべて初出。
 ショパンの第1番、ラフマニノフの第2番、ブラームスの第2番そしてシューマンを収めたピアノ協奏曲集(94-208)に続く第2弾はソロ・リサイタル。初出レパートリーのハイドンとリーバーマンが収録されているのも見逃せない。
 アンダが類希なるヴィルトゥオーゾとして活躍した実績をそのまま裏付けるように、アルバム収録曲の大半については、いくつもの別演奏が知られている。なかでもシューマンとショパンについては数も多く、まず、シューマンの2曲はともにこれで6種目。「交響的練習曲」は1943年にベルリンでセッション録音、1953年にロンドンでセッション録音、1954年にケルンで放送用セッション録音(AU-23409)、1956年にザルツブルクでライヴ録音(ORFEOR-295921)、1963年にベルリンでステレオ・セッション録音している。いっぽう、「謝肉祭」は1950年ベルリンでセッション録音、1955年ロンドンでセッション録音、1956年にザルツブルクでライヴ録音(ORFEOR-295921)、1960年にケルンで放送用セッション録音(AU-23409)、1972年にザルツブルクでライヴ録音(ORFEOR-742071) を残している。
 次いで、ショパンでは、「バラード第1番」が翌1956年5月ロンドンでのセッション録音に次いで2種目であるのに対して、全曲としての「エチュードOp.25」がじつに5種目。ほかに1955年ケルンでの放送用セッション録音(AU-23409)、1956年ロンドンでのセッション録音、1960年ザルツブルク、ライヴ録音、1965年スイスのアスコーナ、ライヴ録音が知られている。
 そのほか、ラヴェルが1972年ザルツブルク、ライヴ録音(ORFEOR-742071) に次いで2種目。ブラームスは1957年のロンドンでのセッション録音についで2種目となる。

 このようにシューマン、ショパンを筆頭に、絶えず磨きあげてきたプログラムだけに完成度の高さはピカイチ。SWR収録の音源によるイキのよい復刻が演奏当時の息づかいを生々しく伝える。
ニコライ・ゲッダ〜アリア、歌曲集 (SWR録音集)
 アダン:「ロンジュモーの郵便御者」〜友よ物語を聞いてくれ
 グルック:「アルチェステ」〜どんな感情が私の胸を膨らますのだ(独語)/
      「アウリスのイフィゲニー」〜カルカスにこの剣が落ちよう(独語)
 モーツァルト:「イドメネオ」〜海から離れて / ロッシーニ:「オリー伯爵」〜栄えある運命が
 グリンカ:「イワン・スサーニン(皇帝に捧げた命)」〜兄弟よ、嵐の中で
 シューベルト:春に D882 /愛は裏切った D751 /夜と夢 D827 /舟人 D536
 プーランク:パガニーニ/重々しい歌/田園の歌
 リムスキー=コルサコフ:たなびく雲は薄くなり Op.42 No.3 /空の雲 Op.3 No.1 /ひばりの歌声は響き Op.43 No.1
 ラフマニノフ:夜の静けさ Op.4 No.3 /ミュッセからの断片 Op.21 No.6 / ドビュッシー:美しい夕暮れ/マンドリン
 ニン:グラナディーナ第7番 / レスピーギ:夜/ストルネッロを歌う女 / プラテッラ:白い道
 カゼッラ:海賊に攫われた娘の物語 / カルネヴァーリ:風変わりなストルネッロ

  ニコライ・ゲッダ(T) エルネスト・ブール指揮バーデン=バーデン SWR so.
  ヴェルナー・ジンガー、エリック・ヴェルバ(P)
 録音:1954年-1965年。ソース: SWR 。おそらく初出音源。ニコライ・ゲッダといえば、優れた発声に加え、多言語を自由に操り、膨大なレパートリーをこなしたテノールとして非常に有名。そんなゲッダが南西ドイツ放送に残した様々な録音を集めたCD。アダンの「ロンジュモーの郵便御者」のアリアは、ゲッダの得意中の得意のもの。その他のアリアも十八番が揃っている。一方歌曲は、シューベルト、ドビュッシー、プーランク、レスピーギあたりはゲッダらしい選曲だが、さらにリムスキー=コルサコフ、ラフマニノフのロシア歌曲や、フランチェスコ・バリッラ・プラテッラ(1880-1955)、アルフレード・カゼッラ(1883-1947)、ヴィート・カルネヴァーリ(1888-1960)といったイタリア近代の作曲家、さらにキューバのホアキン・ニンと、相当に意欲的な内容。ゲッダの至芸を楽しむにも、珍しい作曲家の作品を楽しむにも、どちらも大満足のCD。
 #ご注意:当CDでは、トラック17のラフマニノフ:夜の静けさ Op.4-3と、トラック18の同:ミュッセからの断片 Op.21-6の2曲が、誤ってリムスキー=コルサコフの作品として扱われております。国内代理店からは『シールにて訂正表示する対応とさせていただきます。ご了承お願い申し上げます。』とのアナウンスがありますが、発売から時期が経過した後の入荷分に関しては、シール等の訂正が無いまま流通する可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。
ブリテン・コンダクツ・ブリテン
 ブリテン:交響組曲「グローリアーナ」Op.53a(1953)(*)/
      シンフォニア・ダ・レクィエムOp.20(+)/
      エリザベス朝の主題による変奏曲(1953)(#)/
 パーセル/ジュリアン・ハーベッジ編:
  歌劇「アーサー王」〜シャコンヌ ヘ長調(弦楽とチェンバロのための)
 ピーター・ピアーズ(T;*) ベンジャミン・ブリテン指揮南西ドイツ放送so.
               (現:バーデン=バーデン&フライブルクSWRso.)
 録音:1956年12月1日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(放送用セッション)、モノラル。ソース:SWR アーカイヴ、オリジナル・マスター・テープ使用。モノラルながら鮮明な音質。
 当時、新設されたばかりの南西ドイツ放送(SWR)音楽部門のディレクター、ハインリヒ・シュトローベルは、放送局付きのオケとのコンサートや番組制作に同時代の作曲家=指揮者を招聘することにたいへん積極的で、オネゲル、ヒンデミット、コープランド、ストラヴィンスキーにつづいて、1956年12月に招かれたのがブリテンだった。このアルバムはメインを飾る3作品が、それぞれ英日の祝賀行事に向けて作曲されているのが特徴で、ブリテンがバーデン=バーデンを訪れた際に録音された物。
 (*)は、エリザベス2世の戴冠を記念しブリテンが英国政府より委嘱されたオペラを、4楽章形式の組曲としたもの。第2楽章で深深とした歌唱を聴かせるのはブリテンの公私にわたるパートナーであったピアーズ。(#)も同じくエリザベス2世戴冠に際して作られた物だが、こちらはブリテンの呼びかけに賛同した応じた英国作曲家たちとの共作。内容はバードのオリジナル作品「セリンジャーのラウンド」を主題に、ブリテン、ティペット、ウォルトン、アーサー・オールドハム、レノックス・バークリー、ハンフリー・サールがそれぞれ思い思いに変奏曲を書いた物。1953年のオールドバラ音楽祭で作曲者を伏せて初演、ブリテンは聴衆に作曲家の身元を中てさせるという実験を行っている。
 そして、日本の皇紀2600年を祝う作品として委嘱されながら、痛烈な皮肉に満ちた形式と内容のため日本政府から受取りを拒否されたいわくつきの傑作(+)。ブリテン自演は極め付きの内容揃いだが、1953年のデンマーク国立放送so.とのモノラル・セッション録音と、1964年のニュー・フィルハーモニアとのステレオ・セッション録音とのあいだに位置する当演奏も、質の高い演奏内容が期待される。
94-214
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(2CD)
ペーター・アンデルス、SWR録音集(すべてドイツ語歌唱)
 ワーグナー:「ローエングリン」〜遥かな国から / スメタナ:「売られた花嫁」〜君を見つけた
 プッチーニ:「ボエーム」〜二人だけだよ / ビゼー:「カルメン」〜花の歌、母からの手紙
 ヴェルディ:「オテロ」〜夜もふけた / プッチーニ:「蝶々夫人」〜第1幕の愛の二重唱
 キーンツル:「エヴァンゲリマン」〜幸いである / ベートーヴェン:「フィデリオ」〜神よ!ここはなんと暗いのだ
 ウェーバー:「魔弾の射手」〜森を過ぎ野を越えて / J.シュトラウス:「ジプシー男爵」〜気楽な奴だった俺は
 シューベルト:どこへ? D795-2/夜と夢 D827/愛の便り D957-1/ガニュメートD544/
        双子座に寄せる舟人の歌 D360/ミューズの子 D764/春の想い D686
 シューマン:美しい見知らぬ土地 Op.39-6/終わりに Op.25-26/間奏曲 Op.39-2/春の旅 Op.45-2/二人の擲弾兵 Op.49-1
 ベートーヴェン:歌曲集「遥かな恋人に」Op.98(全6曲)
 チャイコフスキー:愚かなものと言われ Op.25-6/ただ憧れを知る者だけが Op.6-6/あの歌を歌っておくれ Op.16-4/
          なぜそんなに Op.16-5/涙は震える Op.6-4/なぜ?Op.28-3/騒がしい舞踏会の中で Op.38-3

  ペーター・アンデルス(T) オットー・アッカーマン指揮 パウル・ブルクハルト指揮
  バーデン=バーデン放送so. ハインツ・メンデ、フーベルト・ギーゼン(P)
 録音:1952年4月17日-19日、1951年7月9日、1946年3月6日、1949年4月17日、1951年4月23日。ペーター・アンデルス(1908-1954)は、20世紀半ばのドイツを代表する名テノール。1938年から1940年までバイエルン国立歌劇場に、1940年から1948年までベルリン国立歌劇場に所属、甘い美声の持ち主でありながら、ドラマティックな役もこなせるレパートリーの広さで人気を博した。しかし、30代が第二次世界大戦と重なったこと、戦後活動を活発にしていた46歳の時に交通事故のため亡くなったことから、その実力はドイツ国内でしかあまり知られなかった。このCDには、南ドイツ放送が所有する貴重な音源が用いられており、オペラ歌手として、ドイツ・リート歌手としてのアンデルスの素晴らしさが遺憾なく収められている。
94-215
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(2CD)
フルトヴェングラー&
 シュトゥットガルト放響 1954.3.30、久々の再発

 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー:
  交響曲第2番 ホ短調
 ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 Op.21
 ハンス・ミュラー=クライとフルトヴェングラーの対談
ヴィルヘルム・
 フルトヴェングラー指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1954年3月30日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ。前出CD:MEDIAPHON, JA 75.100(当店未案内)。他にも ARCHIPEL や DELTA 等から出ている演奏だが、マスターから復刻されるのは MEDIAPHON 盤以来だと思われる。MEDIAPHON 盤はノイズを取りすぎだという評が多かったが、当盤はどうだろうか。
 フルトヴェングラーはBPOやVPOとの楽旅で度々シュトゥットガルトを訪問したものの、当オケを指揮したのはこれが唯一。自作の大作交響曲第2番をメインに据えているだけあって気合十分、もちろんベートーヴェンの交響曲第1番も聞き逃せない。さらに1948年から1969年まで20年以上に渡ってシュトゥットガルト放送so.の音楽監督を務めたハンス・ミュラー=クライとの対談も貴重。
ゲザ・アンダ SWR 録音集 Vol.3 〜モーツァルト&ラヴェル
 モーツァルト:ピアノ協奏曲集〔第17番 ト長調 K.453 (*) /第23番 イ長調 K.488 (#) 〕
 ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調(*)
  ゲザ・アンダ(P) ハンス・ロスバウト指揮(*)
  エルネスト・ブール指揮(#) 南西ドイツ放送so.(*/#)
 録音:1952年3月15日(*)、1963年3月13日(#)、共に ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、放送用セッション、モノラル。おそらく初出音源。
 ゲザ・アンダのSWR放送録音シリーズ、第1集(94-208)以来となる協奏曲アルバム。DG への全集が有名なモーツァルトは、清潔感と気品あふれるスタイルがたいへん魅力的。木管をはじめオーケストラの味わいゆたかなひびきも華を添えている。ピアノを深く鳴らし切ったラヴェルも大スケールの名演で、彼が無類のヴィルトゥオーゾであったことをあらためて思い起こさせる。アーカイヴのマスター・テープは状態も良く、モノラルながら聴きやすい音質。
コンドラシン&南西ドイツ放響、初出
 マーラー:交響曲第6番 イ短調「悲劇的」
キリル・コンドラシン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1981年1月13日-15日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、ライヴ・ステレオ、SWR収録。おそらく初出音源。なお、オケの表記は現団体名であるバーデン=バーデン&フライブルクSWR放送so.となっている模様。
 ロシアを代表する巨匠指揮者コンドラシンが世を去る2ヶ月ほど前、当時の南西ドイツ放送so.を指揮してマーラーの第6交響曲を演奏したアルバム。1981年3月7日、コンドラシンは急遽テンシュテットの代役として、アムステルダムのコンセルトヘボウでハンブルク NDR so.を指揮し、マーラーの第1交響曲を演奏したのを最後に、演奏会終了後に心臓発作を起こして帰らぬ人となってしまうが、最後の演奏会のプログラムがほかならぬマーラーであったというのも、この名匠のなんとも象徴的な最期としてあまりに有名。
 いっぽうで、コンドラシンは史上初の交響曲全集を完成させた実績からも、ショスタコーヴィチ指揮者として名高い存在で、長らく封印されていた第4交響曲の世界初演を果たした同じ1961年に、第3交響曲をモスクワpo.と取り上げて、ソビエト初のマーラーの交響曲録音を行っている。ショスタコーヴィチの第4交響曲といえば、当時ショスタコーヴィチが傾倒していたマーラーの影響が色濃いことで知られる作品で、そのことはマーラーの第7番や第1番の引用からもあきらかだが、この作品とゆかりの深いコンドラシンが同時にすぐれたマーラー指揮者であったこととは偶然ではないようにおもわれる。かつては演奏機会も限られていたマーラーの音楽がポスト・スターリン時代になってようやく一般的になり始めたばかりの旧ソビエトで、マーラー受容をけん引する役割を担った第一人者がコンドラシンであり、メロディヤにおこなった一連の録音を通じても確かめられる。このなかで、コンドラシンは第6交響曲を1978年5月にレニングラードpo.とレコーディングしており、もっとも出来ばえがすぐれていたものして、きわめて緊張感に満ちた迫真の内容を聴かせていた。
 このたびの南西ドイツ放送so.盤は、前回との比較では、全曲で2分半ほど演奏時間が拡大した結果、細部のより克明な表現が印象的な仕上がりとなっており、繊細なアンダンテのあとにくる終楽章の暴れっぷりもすさまじいものがある。また、SWRのアーカイヴより復刻されているため、鮮明な音質が確保されているのもうれしいところ。なお、コンドラシンはここでも前回同様、中間2楽章について、第2楽章スケルツォ、第3楽章アンダンテの配置を採用している。
フィッシャー=ディースカウ、ドイツ・バロック・アリアを歌う
 シュテルツェル:深き淵より主よ、われ汝に呼ばわる / トゥンダー:「主よ、我に与えたまえ
 ブクステフーデ:夜われはふしどにて求めぬ Bux WV.50 (*) / ブルーンス:聖なるキリストは起ち上がり(*)
 A.クリーガー:バビロン川のほとりに(#) / ブルーンス:深き淵よりわれ汝を呼ぶ

  ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br) 南西ドイツ放送so.団員
  ヘルムート・クレプス(T;*/#) エリカ・ヴィンクラー(A;#)
  ヘルマン・ヴェルダーマン、リゼドーレ・プレトリウス、カール・ゲロク(Cemb)
 録音:1952年-1954年、シュトゥットガルト、放送用セッション、モノラル。おそらく初出音源。J.S.バッハ(94-201)、シュッツ(94-206) につづく、フィッシャー=ディースカウがSWRに残した放送録音集の第3弾。オペラからリートまで膨大なレパートリーに対して、そのいずれにも楽譜の深い読み込みと正確な発声ぐれた水準の内容を聴かせてきたフィッシャー=ディースカウ。これは「バリトンの帝王」が、当時のドイツを代表するバッハ・テノール、クレプスや、メゾのヴィンクラーと組んで、1950年代にシュトゥットガルトのSWRを拠点に古楽演奏に力を入れていた時期の姿を伝える貴重な記録。これまで同様、音の状態もすこぶる良好で、若々しく張りのある歌声を堪能出来る。
フランチェスカッティ&ブール〜ブラームス
 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 (*) /セレナード第2番 イ長調 Op.16 (#)
  ジノ・フランチェスカッティ(Vn;*) エルネスト・ブール指揮南西ドイツ放送so.
 録音:1974年4月27日(*)、1978年5月16日(#)、共に ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、放送用セッション、ステレオ。おそらく初出音源。(*)はフランチェルカッティ最後年となる同曲6種目?の演奏。2年後には引退しているだけに、(#)と共にステレオという事と、ブール指揮である点も含めファンには見逃せない。代理店によると(*)は『匂い立つような音色と練り上げられた歌い回しに、やはり作品への愛情の深さが強く感じられる』、(#)は『腕っこき揃いの放送オケが活き活きとした演奏を聴かせる』とのこと。
ケンペ&シュトゥットガルト放響、1961.1.21、初出
 バルトーク:バレエ「中国の不思議な役人」組曲 Sz 73, Op.19
 R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 Op.30
  ルドルフ・ケンペ指揮南ドイツ放送so.〔現・SWR シュトゥットガルト放送so.〕
 録音:1961年1月12日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ライヴ、モノラル。初出音源。収録: SWR/ソース:SWRアーカイヴ収蔵マスターテープ。 ケンペのバルトークは意外にも珍しく、ひょっとすると作曲家レベルで彼の初音盤となるものかもしれない。また、彼の「ツァラ」は EMI の1971年スタジオ録音のみで、ライヴは初登場と思われる。ドイツの名指揮者ルドルフ・ケンペ(1910-1976)が当時の南ドイツ放送so.へ客演した際の模様を収めた貴重なアルバム。シュトラウスとゆかりの深い名門シュターツカペレ・ドレスデンのカペルマイスター(1949-1953)を務めた経歴もあって、ケンペは舞台作品も含むシュトラウスのエキスパートとしてよく知られている。ケンペによる「ツァラトゥストラ」、客演を重ねたシュトゥットガルト放送so.との顔合わせでも、有名な冒頭から一貫して語り口のうまさが光る。カップリングは、バルトークのバレエ「中国の不思議な役人」組曲。表現主義的色彩の強い個性的な作風にあざやかな棒さばきをみせるあたり、こちらも幅広いレパートリーを誇ったケンペの姿を伝えるもの。モノラルながら鮮明な音質が確保されているのもうれしいところ。
ギレリス、ルートヴィヒスブルク音楽祭ライヴ 1980.9.21、初出〜ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 Op.10 No.3 /エロイカの主題による変奏曲とフーガ Op.35 /
 ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 Op.79/ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」
  エミール・ギレリス(P)
 録音:1980年9月21日、ルートヴィヒスブルク音楽祭、ライヴ。ステレオ、初出音源。これまでディスコグラフィでは「1980年9月17日」の未発売ライヴとなっていた録音と思われるもの。当日は第27番のソナタも演奏され、録音も残っているようだが、残念ながら収録されていない。いずれも翌月のモスクワ・ライヴがある曲目だが、代理店によると『当盤は録音の良さも特筆』とのこと。また、「エロイカ変奏曲」とソナタの第7番は、DGのスタジオ録音が1980年9月12日-15日にベルリンで行われており、その直後ということになる。ギレリス晩年の至芸を堪能できるアルバム。壮年期には「鋼鉄のピアニスト」としてならしたギレリスは、還暦を迎えた頃から枯淡の芸風を示すようになった。ここに収められたライヴは、ギレリス最後の光を放つ円熟の至芸となっている。ギレリスならではの推進力、クリアに研ぎ澄まされながらも温かな音色に魅せられる。
ゲザ・アンダ SWR 録音集 Vol.4 〜ベートーヴェン:ピアノ協奏曲集
 〔第1番 ハ長調 Op.15 (*) /第5番 変ホ長調「皇帝」 Op.73 (#) 〕
 ゲザ・アンダ(P)指揮(*) カメラータ・アカデミカ・ザルツブルク(*)
 ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送so.〔現・バーデン=バーデン&フライブルク SWRso.〕(#)
 録音:1960年2月9日、SDRシュトゥットガルト (*) /1956年4月18日、SWR ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(#) 、共にモノラル。収録: SWR (#) 。アンダの SWR 放送録音シリーズ第4集。前作「モーツァルト&ラヴェル」(94-216)での気品と音楽に対する敬愛を、当盤でも聴かせたくれる。引き振りによる(*)は気品の極みで、丁寧な音楽作りの中から美しい音楽を紡ぎ出している。(#)では信頼の厚いロスバウトを迎え、堂々たる演奏を披露。技巧的な箇所も音楽的に自然な流れを大切に演奏をしており、単に丁寧なだけではない、確固たる実力と表現力に圧倒される。ゲザ・アンダ・ファンにはたまらない、新たな名演が当シリーズに加わった。なお、アーカイヴのマスター・テープは状態も良く、モノラルながら聴きやすい音質。
マゼール&シュトゥットガルト放響、1958
 ベートーヴェン:コリオラン序曲 ハ短調 Op.62 /
         交響曲第2番 ニ長調 Op.36
 バルトーク:管弦楽のための協奏曲 Sz.116
ロリン・マゼール指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:1958年12月3日、シュトゥットガルト、リーダーハレ。収録: SWR 。巨匠ロリン・マゼール28歳の若かりし演奏が当シリーズで初登場。同年9月にはルツェルン・フェスティヴァルにも登場し、アイザック・スターン独奏のチャイ・コンを指揮している (Audite, AU-95624) 。レパートリーが広く、様々な演奏形態の作品を演奏しているマゼールだが、20代にしてベートーヴェンと当時の現代曲とも言えるバルトークを取り上げていたのは、やはりただものではなかったことがわかる。マゼールはこのバルトーク晩年の傑作に挑む知識と情熱により演奏した。当録音は非常に歴史的価値の高い演奏と言えるだろう。
ゲザ・アンダ SWR 録音集 Vol.5 〜ピアノ協奏曲集
 バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 BB.101 (*)
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 Op.23 (#)
 ブラームス:間奏曲 ホ長調 Op.117 No.1 (+)
ゲザ・アンダ(P)
ハンス・ミュラー=クライ指揮(*)
フェルディナント・
 ライトナー指揮(#)
SWRシュトゥットガルト放送so.
 録音:1950年11月14日、モノラル(*)、1973年3月13日、リーダーハレ、ステレオ(#/+)、すべて シュトゥットガルト。(+)はアンコール。ゲザ・アンダの SWR 放送録音シリーズ第5集。しっかりとした技術のもと、清潔感と気品あふれるスタイルがたいへん魅力的なアンダ。チャイコフスキーはアンダ追悼盤としてかつてアナログディスク時代にオイロディスクで発売された有名演奏。ライトナーの滋味あふれる伴奏が追悼盤に実にふさわしくひびいたものだった。初CD化。
ヨハンナ・マルツィ、協奏曲集
 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64 (*)
 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 (#)
  ヨハンナ・マルツィ(Vn) ハンス・ミュラー=クライ指揮(*)
  ギュンター・ヴァント指揮(#) SWR シュトゥットガルト放送so.
 録音:1964年2月6日(*)、1959年2月5日(#)、共に リーダーハレ、シュトゥットガルト、モノラル。ハンガリーが生んだ伝説の女流ヴァイオリニスト、ヨハンナ・マルツィ。当ディスクはSWRシュトゥットガルト放送so. との録音から彼女の得意としていたメンデルスゾーンとブラームスが収録されている。両曲ともにマルツィの他録音は存在するが、録音総数がわずかという事情もあり貴重な録音であることは言うまでもない。メンデルスゾーンは1954年6月にはサヴァリッシュと翌1955年12月にはクレツキとともにフィルハーモニア管とのEMI録音があるが、当録音は1959年で一音一音に魂を込めて弾くメンデルスゾーンはあまりに美しく、特に第2楽章はまるで声楽家が歌っているかのように表現され、熟考の結果からのフィンガリングと思われる。そして、ただ自由に歌うだけでなくオーケストラと対話しながらの演奏にも驚かされる。ブラームスは54年2月にクレツキ指揮フィルハーモニア管とのEMI録音を残しているが、当録音は1964年で、協奏曲録音は50年代に集中していることからも貴重な録音と言える。しかも指揮は録音時52歳だったギュンター・ヴァントというところも注目。ヴァイオリン・ソロがオーケストラと対等な存在感を示した難曲のブラームスだが、マルツィの凛凛しく高貴なアプローチは聴き手を圧倒する力を持っている。モノラルながらその迫力を感じられる名演と言えるだろう。
ヘンリク・シェリング&ロスバウト〜バーデン=バーデン放送録音集、初出
 ナルディーニ/シェリング改訂:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調(*)
 ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ短調 Op.31 (*)
 ラヴェル:ツィガーヌ(#) / シューマン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(+)
  ヘンリク・シェリング(Vn) ハンス・ロスバウト指揮
  南西ドイツ放送so.〔現・バーデン=バーデン&フライブルク SWR 放送so.〕
 録音:1955年1月9日(*)、1957年3月9日(#)、1957年3月8日(+)、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン、ライヴ(*)、セッション(#/+)、全てモノラル、初出音源。 『ヘンスラーのSWRアーカイヴ復刻シリーズからシェリングが登場!収録曲は、ナルディーニのヴァイオリン協奏曲ホ短調、ヴュータンのヴァイオリン協奏曲第4番、ラヴェルのツィガーヌ、そしてシューマンのヴァイオリン協奏曲で、ハンス・ロスバウト指揮、南西ドイツ放送交響楽団との放送用ライヴおよびセッション録音です。』『ヘンリク・シェリング(1918-1988)は1954年にアルトゥール・ルービンシュタインにその才能を高く評価され、ルービンシュタインの強い働きかけにより国際的な演奏活動をおこなう道が開けることになりました。当ディスクはまさに人生の転機をむかえた1955年と1957年の録音で、シェリング30代の最も輝かしい記録と言えましょう。』『ナルディーニとヴュータンは1955年1月にライヴ収録されました。ナルディーニ(1722-93)はタルティーニに学び、その直系を継ぐヴァイオリニストとして活躍し、シュトゥットガルトの宮廷楽団のコンサートマスター、フィレンツェのトスカナ大公の宮廷楽長を歴任した人物で、ヴァイオリンのための協奏曲やソナタを作曲しました。ヴァイオリンの美しさを追求したメロディアスな作品が多く20世紀の巨匠たちの多くが演奏し、なかでもシェリングは愛奏しておりましたが、録音は非常に珍しく貴重と言えます。ここに収録されたヴァイオリン協奏曲ホ短調はナルディーニの代表作でここではシェリングによる改訂版で演奏されております。また、ヴュータンも超絶技巧を物ともせずに音楽に没入できる快演です。そして、ラヴェルとシューマンは1957年3月の放送用セッション録音です。両曲はシェリングが特に愛奏した作品で録音も複数ございますが、当録音はシェリングの全盛期1950年代の最も瑞々しい演奏と言えましょう。なお、アーカイヴのマスター・テープはいずれも状態も良く、モノラルながら聴きやすい音質です。』
ヨハンナ・マルツィ 〜シュトゥットガルト放送録音集 Vol.2 、 初出
 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集
〔第4番 ニ長調 K.218 (*) /第3番 ト長調 K.216 (#) 〕
 ヨハンナ・マルツィ(Vn) ハンス・ミュラー=クライ指揮シュトゥットガルト放送so.
 録音:1956年10月4日、ヴィラ・ベルク、セッション(*) /1962年4月12月、リーダーハレ、ライヴ(#)、共にシュトゥットガルト、モノラル、初出音源。 『大好評、ヘンスラーのSWRアーカイヴ復刻シリーズからマルツィの第2弾が登場!収録曲は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番と第4番で、ハンス・ミュラー=クライ指揮、SWRシュトゥットガルト放送交響楽団との録音です。マルツィは今もなお屈指の人気を誇るヴァイオリニストの一人ですが、活動期間の短さもあいまって、残された録音は貴重と言え、この正規初出音源はマルツィ・ファン狂喜と言えます。いずれの録音もモノラルながら非常に良好な音質で、リマスタリングも万全です。』『ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218はマルツィが愛奏した作品の一つで、1952年11月にオイゲン・ヨッフム指揮、バイエルン放送交響楽団とのセッション録音がありますが、当音源は1956年10月に放送用にセッション録音されたものです。非常にふくよかな音色を奏でる演奏は一聴後に心打たれてしまうほど衝撃的で、マルツィ全盛期の演奏を堪能できます。一方、ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216は、EMIとの契約後の1954年6月にヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮、フィルハーモニア管弦楽団とセッション録音した名盤をはじめ、1961年11月にウィレム・ヴァン・オッテルロー指揮、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団とのライヴ録音など複数の音源が残っておりますが、当録音は1962年12月4日のシュトゥットガルトでのコンサート・ライヴです。このときの使用楽器は、マルツィの再婚相手ダニエル・シューディより贈られた1733年製のカルロ・ベルゴンツィ「タリシオ」で、のびやかな美音を聴かせてくれます。マルツィは、その後のレコーディングにはすべてこの楽器を使用したと言われているので、一番のお気に入りの楽器での録音ということも注目と言えましょう。マルツィの第1弾(メンデルスゾーン、ブラームスの協奏曲/94-226)と併せてお楽しみください。』
HANSSLER "SWR MUSIC"
 シュヴェツィンゲン音楽祭エディション

 1952年に南ドイツ放送によって創始され、今日、世界有数の音楽祭として知られるシュヴェツィンゲン音楽祭。毎年5月にシュヴェツィンゲン宮殿をメイン会場に、これまでに100ほどの古楽のオペラに2,000近いコンサートと並行して、およそ40のオペラが初演されてきた。現在はSWRが運営を継承しているが、そもそも放送局主導という性格から、音楽祭の模様は当初から録音放送されてきた。このたび、そのお宝音源による大注目のシリーズがhansslerよりスタート。クレーメル、ヴンダーリヒなど、超豪華アーティストの極上ライヴの数々が続々と登場するという。
ヴンダーリヒ&ギーゼン
 シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1965、初出!

 シューマン:歌曲集「詩人の恋」Op.48
 ベートーヴェン:アデライーデ Op.46/
         諦め WoO.149/くちづけ Op.128
 シューベルト:
  一人住まい D.800/夜曲 D.672/リュートに D.905/
  双子座の星に寄せる舟人の歌 D.360/
  シルヴィアに D.891/ミューズの子 D.764
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
フーベルト・ギーゼン(P)
 録音:1965年5月19日、シュヴェツィンゲン宮殿、ライヴ。初出音源。
 おなじみギーゼンとの顔合わせによる、永遠の貴公子ヴンダーリヒのリートの夕べ。「詩人の恋」ほか、得意としたナンバーで構成されたプログラムは、丁度3ヶ月後に、ここで歌われているすべてのナンバーが含まれるザルツブルク音楽祭でのリサイタルの記録もある(ORFEOR-432961)。ヴンダーリヒが歌っているというその事実だけで、内容そのものは折り紙つきだが、「詩人の恋」トラック1から、せつなくも甘美な世界の虜。『加えて録音状態が抜群に良いこととリマスタリングが成功して、こうして張りのある歌声がよみがえったのは驚異的』とのことで、これは末永く宝物になるにちがいない。
クレーメル&マイセンべルク、
 シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1977

 プロコフィエフ:
  ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調Op.80
 シューベルト:ロンド ロ短調D.895
 ヴェーベルン:4つの小品 Op.7
 ベートーヴェン:
  ヴァイオリン・ソナタ第10番 ト長調Op.96
 クライスラー:アレグロ・グラツィオーソ
ギドン・クレーメル(Vn)
オレグ・マイセンベルク(P)
 録音:1977年5月23日、シュヴェツィンゲン宮殿、ロココ劇場、ライヴ。おそらく初出音源。
 シュヴェツィンゲン音楽祭エディション。1975年にドイツのコンサートで、西側において鮮烈なデビューを飾った鬼才クレーメル。翌1976年にカラヤンの指揮でザルツブルク音楽祭に出演、1977年にはニューヨーク・デビューも果たし、カミソリのように鋭利な音色と完璧な技巧、冷徹な音楽運びを武器に、急速にその名を知られるところになる。
 1977年のシュヴェツィンゲン音楽祭でのリサイタルは、クレーメルが「私がすべてを話せる初めての人物だった」という、朋友マイセンベルクとのデュオ。彼とは、音楽評論家ヨアヒム・カイザーが「事件」と呼んだ、1975年のミュンヘンでのリサイタルでも共にステージに立っている。ここではまず、陰鬱で瞑想的なプロコフィエフが掛け値なしに破格の内容。この時期、華々しく脚光を浴びるのとは裏腹に、ソ連当局とは緊張関係が続いていたことが演奏に影を落としているかのようだ。ほかに94年に同じマイセンベルクとセッションで録音しているヴェーベルン、シューベルトやベートーヴェンの第10番という凝ったプログラムといい、たいへん価値のある内容といえるだろう。音質もすぐれている。
93-703
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(2CD)
クラウディオ・アラウ
 シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1963 &1973

 ベートーヴェン:
  ロンド第2番 ト長調Op.51-2(*)/
  ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101(*)
 ブラームス:
  ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24(*)
 ベートーヴェン:
  ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調Op.10-3(#)/
  ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」(#)
クラウディオ・アラウ(P)
 録音:1963年5月26日(*)/1973年5月20日(#)、以上シュヴェツィンゲン宮殿、ライヴ。、おそらく初出音源。
 アラウがそれぞれ60歳、70歳と異なる時期におこなったリサイタルから収録。独墺系レパートリー、とくにベートーヴェンで名を取った巨匠だけに、ソナタは絶品。なかでも、第28番などスタジオ盤からはけっして窺い知ることのできない、イマジネーションの閃きがある。変奏曲の達人ブラームスの傑作では、全盛期だけに闊達な表現が聴かれる。当時の南ドイツ放送局の高い技術水準に感謝したくなる、録音時期の開きを感じさせないすぐれた音質。
フリードリヒ・グルダ〜
 1959年シュヴェツィンゲン音楽祭リサイタル

 J.S.バッハ:カプリッチョ
  「最愛の兄の旅立ちに寄せて」 変ロ長調 BWV.992 (*)
 ハイドン:
  アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII-6/
  ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調 Hob.XVI-52
 ベートーヴェン:
  ピアノ・ソナタ第10番 ト長調 Op.14-2(#)/
  ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110
フリードリヒ・グルダ(P)
 録音:1959年6月3日、シュヴェツィンゲン宮殿、ライヴ・モノラル。(*/#)はおそらく初出音源。他は 伊 ARTISTS から FED-058 で出ていた演奏だが、マスターからの初復刻。(*)はDGから同年のスウェーデン・ライヴが発売されたばかりの曲目で、グルダによる録音は他に発売された事がないはず。なお、国内代理店は『J.S.バッハとハイドンのソナタという初出のレパートリーを含む』『1959年ウィーン、1968年ルガーノと2種のライヴ音源が存在するハイドンの変奏曲も初出の音源』としているが、前記のとおりで誤り。なお、韓国のマニアが作製したディスコグラフィにおいて、ARTISTS 盤の収録曲中ハイドンの2曲に関する情報が抜けており、国内代理店はこれを見てそのまま信じた可能性が高い。
 シュヴェツィンゲン音楽祭エディション。録音当時グルダ29歳、猛烈にキャリアを積み上げていたころに行われたライヴ。(*)における沈潜のアリアもみごとで惹き込まれるが、それでもやはりグルダといえばベートーヴェン。こぼれ落ちるような煌めきと彫の深さを兼ね備えた音色とともに、完成されたアプローチを実感させる。
テレサ・ベルガンサ〜シュヴェツィンゲン音楽祭リサイタル
 ハイドン:カンタータ「ナクソス島のアリアドネ」Hob.XXVIb-2
 ムソルグスキー:歌曲集「子供部屋」(7曲)
 フォーレ:いなくなったひと Op.5-3/マンドリンOp.58-1/
      月の光 Op.46-2/捨てられた花 Op.39-2
 レスピーギ:いつかあのひとが帰ってきたら(1911)/霧(1906)/ストルネッロを歌う女(1906)
 フランシスコ・ブラーガ:6つのノルデスチーナ歌曲(ブラジル民謡)
 ロッシーニ:「タンクレディ」〜アリア「大いなる不安と苦しみの後で」
  テレサ・ベルガンサ(Ms) フアン=アントニオ・アルバレス・パレホ(P)
 録音:1985年5月6日、シュヴェツィンゲン宮殿、ライヴ・ステレオ。おそらく初出音源。
 1935年マドリッド生まれ、才色兼備で人気を博したメッツォ、ベルガンサの魅力が詰まったすばらしいアルバムが登場する。1985年に行われた歌曲の夕べは、ハイドンにムソルグスキーから、アンコールのロッシーニに至るまで、あらためてレパートリーの広さを確かめられる内容だが、さらに驚くべきはひとつひとつの完成度の高さ。ブラーガのゆたかな民俗色、やわらかな感触で夢のようなフォーレと、ベルガンサは異なるパレットを使い分け、いきいきと描写して行く。これはファンには一生の宝物になるに違いない。
アマデウスSQ〜シュヴェツィンゲン音楽祭リサイタル
 ブリテン:弦楽四重奏曲第3番 Op.94
 シューベルト:
  弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D.810「死と乙女」
アマデウスSQ
 録音:1977年5月21日、シュヴェツィンゲン宮殿、コンサートホール、ライヴ・ステレオ。おそらく初出音源。
 シュヴェツィンゲン音楽祭エディション。1947年に結成、1950年代から1970年代にかけて最盛期を迎え、英国を代表する世界的アンサンブルとして活動したアマデウス四重奏団。1977年のシュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴは、このアンサンブルを知る方にとっては、たいへん興味深いプログラムとなっている。
 ブリテンの第3四重奏曲は、このライヴ演奏に先立つこと半年ほど前に、ほかでもないアマデウスが世界初演を手がけた作品。1976年12月19日におこなわれたオールドバラ近郊のスネイプ、モルティングスでの世界初演に向けて、1976年9月の段階で、アマデウスのメンバーはその準備にブリテンと共同作業をつづけていたエピソードが残されている。(ブリテン自身はその2週間前にすでに他界していたため初演に立ち会うことはかないなかった)。そして、1956年2月のケルン、ライヴ・レコーディング(AN-2160)や、1959年を含め3度のセッション録音で知られる、シューベルトの「死と乙女」。ここでの演奏も、きわめつけの演目にふさわしい出来栄えとなっている。
ワイセンベルク、シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1972〜ショパン:
 幻想ポロネーズOp.61/ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58/
 夜想曲〔嬰ハ短調(遺作)/ヘ長調 Op.15 No.2/ロ長調 Op.9 No.3/ハ短調 Op.48 No.1/変ニ長調 Op.27 No.2〕/
 バラード第4番 ヘ短調 Op.52
  アレクシス・ワイセンベルク(P)
 録音:1972年5月19日、ライヴ。初出音源。超絶的なテクニックと陶酔的な演奏で人気のあったワイセンベルク。1990年代以降の演奏活動を耳にすることが無いのは真に残念だが、久々の新譜リリース。大活躍していた1972年のコンサート・ライヴ。得意のショパンを集め、クリスタルのように澄んだ美音とはかないまでに陶酔的な演奏が魅力。近頃こういう演奏をする人がいなくなったので貴重。
ヘルマン・プライ〜シュヴェツィンゲン音楽祭リーダーアーベント 1963
 コルネリウス:9つの宗教歌曲 Op.2 より〔天におられる私たちの父よ/あなたの国が私たちへとやって来る/
                     私たちを誘惑に導かないで下さい/私たちを災いから救って下さい〕
 プフィッツナー:アイヒェンドルフの詩による4つの歌
  〔秋に Op.9-3/ダンツィヒで Op.22-1/大胆 Op.9-4/庭師 Op.9-1]
 フォルトナー:ヘルダーリンの詩による4つの歌
 ブラームス:あなたの青い瞳 Op.59-8/調べのように Op.105-1/五月の夜 Op.43-2
 R.シュトラウス:あした Op.27-4/解脱 Op.39-4
  ヘルマン・プライ(Br) ギュンター・ヴァイセンボルン(P)
録音:1963年5月15日、シュヴェツィンゲン城、ライヴ。おそらく初出音源。プライ34歳のリサイタル・ライヴ。持ち前の美声がこの上なく甘美だった頃で、いずれも魅力に溢れている。お得意のブラームス、R.シュトラウスに加えて、珍しいコルネリウスの歌曲や、渋いプフィッツナー、さらに20世紀ドイツ音楽界の重鎮フォルトナーの作品まで、多様な歌が楽しめる。
93-714
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(2CD)
ミュラー=クライ〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1959〜ハイドン:オラトリオ「四季」
 アグネス・ギーベル(S) フリッツ・ヴンダーリヒ(T) キート・エンゲン(B)
 ハンス・ミュラー=クライ指揮南ドイツ放送so.〔シュトゥットガルト放送so.〕、
 シュトゥットガルト放送cho.、フランクフルト放送cho.
 録音:1959年5月24日、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴ、モノラル。マスターからの初復刻。既出CD:BELLA VOCE /他。1948年からシュトゥットガルト放送so.の初代首席指揮者を務めたハンス・ミュラー=クライ(1908-1969)。伴奏ものは比較的あるが、今日では本格作品で真価を見極められない状況だった。しかもギーベル、ヴンダーリッヒを独唱陣に添えているのも豪華。ミュラー=クライの構築力と統率力を再認識させる。
ボザール・トリオ〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1960
 ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ロ短調 Op.8 / ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調
  ボザール・トリオ[ダニエル・ギレ(Vn) バーナード・グリーンハウス(Vc)
           メナヘム・プレスラー(P)]
 録音:1960年5月28日、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴ、モノラル。初出音源。1955年創設のボザール・トリオ、オリジナル・メンバーで1960年シュヴェツィンゲン音楽祭へ出演した際の貴重な記録が日の目を見た。当日は上記2曲に加えベートーヴェンのピアノ三重奏曲第1番も演奏されたが音源は現存せず、奇跡的に残っていたという2曲のみがCD化された。ピアノ・トリオの最高峰となったボザール・トリオだが、当時はまだ若く、驚くほどの熱気とロマンにあふれる演奏を繰り広げている。
メロスSQ 〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1979
 ハイドン:弦楽四重奏曲第79番 ニ長調 Op.76 No.5, Hob.III-79
 フォルトナー:弦楽四重奏曲第4番(1975) / ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調
  メロスSQ
 録音:1979年5月9日、シュヴェツィンゲン宮殿、ライヴ。1965年に結成、2005年 第1ヴァイオリンのヴィルヘルム・メルヒャーの死をもって40年の活動に終止符を打ったメロス四重奏団。結成後も一時期メンバー各人がシュトゥットガルト室内管とヴュルテンベルク室内管に在籍していたことや、ヴィオラのヘルマン・フォスとチェロのペーター・ブックは共に師事した場所であるこの地と結びつきが強かったことなどから、シュトゥットガルトを拠点にしていた。メロス四重奏団にとって1979年は、1970年と1975年に続く3度目の出演だったが、シュヴェツィンゲン音楽祭はどこかホームグラウンドでの試合のようなものだった。同時代作品が常にプログラムの重要な役割を果たしてきたというメロス四重奏団だが、古典のハイドンやラヴェルとも違和感なく、ここでフォルトナーを聴かせてしまうあたり、このアンサンブルの真骨頂ともいえるだろう。フォルトナーの第4四重奏曲は、1977年にザールブリュッケンでメロス四重奏団が初演した作品でもある。ドイツでもっとも権威ある作曲家、また同時代の作曲教師のひとりであったフォルトナーはすでにシュヴェツィンゲン音楽祭ではよく知られた存在で、ちなみに、ガルシア・ロルカの原作に基づくオペラ「ドン・ペルリンプリンが庭で愛をささやく」は1962年に当音楽祭で初演されている。作曲者によれば「作品は4楽章形式で、つまり、対照的な動機から発展する第1楽章、4つの変奏からなる第2楽章、ブルレスケと題され、活き活きとした表情を示す第3楽章、叙情的な第4楽章にして最終楽章はマドリガル-変奏楽章の遅い要素を吸収して、修正を加えたそれは、いくぶん性格的に哀愁を帯び、落ち着いたものとなっている」とのこと。また、12音技法の自由な運用と偶然性のセクションを交替させたり、即興的なパッセージと並行して詳細に記譜された部分を置いたり、テンポを固定したセクションに、自由なテンポによるセクションが続くといった具合に、フォルトナーがさまざまな作曲技法を用いているのも聴きどころとなっている。
ジェラール・スゼー〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1960
 シューベルト:小人 D771 /花の歌 D431 /至福 D433 /音楽に寄す D547
 フランク・マルタン:「イェーダーマン」よりの6つのモノローグ
 ラヴェル:5つのギリシャ民謡/2つのヘブライの旋律
 R.シュトラウス:帰郷 Op.15 No.5 /セレナードOp.17 No.2 /憩え、わが心 Op.27 No.1 /献呈Op.10 No.1

  ジェラール・スゼー(Br) ダルトン・ボールドウィン(P)
 録音:1960年5月25日、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴ、モノラル。初出音源。スゼーの歌曲ライヴ自体ほとんど無いはずで、貴重なもの。フランスの稀代バリトン、ジェラール・スゼー(1918-2004)が壮年期に残していた円熟の貴重ライヴ。シューベルトのリートから近代的なマルタン、ほとんどワールド・ミュージックのようなラヴェルまでこなす芸風の広さに感服。たっぷりとした艶のある美声にも酔わされる。
アンドレ・ワッツ〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1986〜リスト
 ワレンシュタット湖畔で/物思いに沈む人/ピアノ・ソナタ ロ短調/
 ハンガリー狂詩曲第13番 イ短調/忘れられたワルツ第1番/パガニーニによる6つの大練習曲
  アンドレ・ワッツ(P)
 録音:1986年5月25日、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴ、ステレオ。初出音源。今や巨匠的存在となったアンドレ・ワッツ。パワーとエネルギーに満ち溢れていた彼40歳の貴重なライヴ録音。それも得意のリストで、そのバネのようなリズム、轟くフォルテッシモ、凄い指回りなど、まるでスポーツのような爽快さ。リスト演奏の理想といえる例。
マーティナ・アーロヨ、リートの夕べ〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1968
 ロッシーニ:「音楽の夜会」より〔いざない/約束/踊り〕
 シューベルト:ガニュメートD 544 /若き尼 D 828 /山びこ D 990c /憩いなき愛 D 138
 ブラームス:乙女の歌 Op.107 No.5 /乙女の歌 Op.95 No.6 /
       乙女 Op.95 No.1 /乙女の呪い Op.69 No.9
 ドヴォルジャーク:ジプシーの歌 Op.55, B 104
 4つの黒人霊歌〔ヨルダンの川に立っていた/少年ダヴィデよ、竪琴を鳴らせ/天はわが街/わが主の証〕
  マーティナ・アーロヨ(S) レナード・ホカンソン(P)
 録音:1968年5月25日、シュヴェツィンゲン宮殿、ライヴ。1940年ニューヨークに生まれたマーティナ・アーロヨは、1958年にカーネギー・ホールでのコンサート・デビュー以来、バーンスタインとの数多くの共演からも知られるように、ゆたかなスケールと深みのある歌唱で人気を博したアメリカのソプラノ。活動10周年を迎えた彼女がシュヴェツィンゲン音楽祭に出演した際のリート・リサイタルが残されていた。これより3年前1965年に、ビルギット・ニルソンの代役でアイーダを歌って大成功を収めたアーロヨは、ほかにドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィーラなどヴェルディのオペラを主要なレパートリーに、ドラマティック・ソプラノとして名を馳せたが、もともとレパートリーには幅広いものがあり、このアルバムからもわかる通り、リートもこなす多様な表現力を持ち合わせていた。前半のロッシーニ、シューベルトも魅力的だが、乙女づくしのブラームスで折り返したあとの、民俗色あふれるドヴォルジャークあたりからいっそう熱がこもり、コンサートの最後を飾る「黒人霊歌」は、アフリカ系アメリカ人の魂の声という内容が自然とそうさせるのだろうか。感極まるものがある。
マリリン・ホーン、ロッシーニ・リーダーアーベント〜シュヴェツィンゲン音楽祭 1992
 ロッシーニ:
  なんという声、なんという調べ!/残酷な女/アルプスの羊飼いの女/フランチェスカ・ダ・リミニ/
  イル・トルヴァトーレ/歌劇「オテロ」〜柳の歌/もしも粉挽き娘を望むなら/「老いのいたずら」〜ボレロ/
  何も言わずに/ソルツィコ/最後の思い出/「老いのいたずら」〜スペインのカンツォネッタ/ジャンヌ・ダルク/
  我が義母へ/さようなら人生/ジプシーの少女/歌劇「アルジェのイタリア女」〜むごい運命よ、はかない恋よ/
  さらばウィーンの人々よ/歌劇「タンクレディ」〜こんなに胸騒ぎが

 マリリン・ホーン(Ms) マーティン・カッツ(P)
 録音:1992年4月25日、シュヴェッツィンゲン城、ライヴ。モノラル or ステレオ or ディジタル記載無し。おそらく初出音源。ソース: SWR 。20世紀を代表するメゾ・ソプラノ歌手で、現役引退後もなお燦然たる存在感を放つ名手ホーンによる、ロッシーニ生誕200周年にあたる1972年〔注:代理店記載ママ。誤りと思われる〕、行われたリーダーアーベントのライヴ。「老いのいたずら」に収録されている小品を中心としつつ、著名なオペラ・アリアも盛り込んだ充実したプログラム。サン=サーンスのデリラ役やビゼーのカルメン役などでの熱演も著名なホーンだが、やはり彼女といえばロッシーニ!という方も少なくないのではないだろうか。「強靭」という言葉がぴったりな彼女独特の歌唱には賛否が分かれるものの、ベルカント・オペラの立役者としてジョーン・サザーランドと共に活躍し、世界的メゾ・ソプラノ歌手の一人として確固たる地位を築いていたのは事実。ロッシーニを中心とする白眉の活躍によって、メゾ・ソプラノの魅力を大きく押し出した立役者とも申せましょう。どの音域においてもぶれない安定感、優れた装飾歌唱の技術、そして何より艶やかで毅然とした悠然たる歌声。ライヴ当時はすでに58歳を迎えていた彼女だが、多くの人を魅了し続けた力強い歌声に更に円熟した表現が加わり、絶美の歌唱を見せている。マリリン・ホーン:1960-70年代前半のオペラ界を席巻し、その後も1998年の引退までソリストとして第一線で活躍し続けた20世紀を代表するメゾ・ソプラノ。バッハからベルクまでを網羅する広いレパートリーを持つことでも知られる。20世紀前半に活躍した名ソプラノ、ロッテ・レーマンに師事した後、1954年にデビュー。同年公開のミュージカル映画「カルメン・ジョーンズ」で主役の吹き替えを担当して美声を披露、一躍脚光を浴びる。同時にオペラ界にも積極的に活躍の幅を広げていたが、1961年にカーネギー・ホールで行われた「ベアトリーチェ・デ・テンダ」でサザーランドの相手役として大成功をおさめ、その評価を確立。以降はベルカント歌手としてバロック・オペラの発掘にも尽力し、メゾ・ソプラノのレパートリーを拡げた貢献者としても名高い。
ABQ 〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1978.4.28
 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 Op.59 No.1
 ルトスワフスキ:弦楽四重奏曲(1964)
  アルバン・ベルクSQ [ギュンター・ピヒラー(Vn1) ゲルハルト・シュルツ(Vn2)
              ハット・バイエルレ(Va) ヴァレンティン・エルベン(Vc)]
 録音:1978年4月28日、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴ。おそらく初出音源。当四重奏団結成時から演奏していたベートーヴェンはまさに絶品の一言。きめ細やかな抜群のアンサンブルは速いパッセージでも一切乱れることがなく、ライヴとは思えないほどの完璧な演奏。一方、後半のプログラムはルトスワフスキ。アルバン・ベルク四重奏団はウィーンの伝統や様式を守りつつ、コンサートで必ず20世紀の曲も取り上げるポリシーを掲げていた。1964年に作曲されたルトスワフスキ唯一の弦楽四重奏曲は十二音技法を駆使して、各パートが異なるテンポとリズムで交錯する立体的で独特の魅力を持った作品。終楽章ではまるであちこちから亡霊が浮かび上がってくるようなおどろおどろしさを感じさせる。このような当時の現代作品をライヴにて積極的に取り上げてきた重要性を再認識されられる。第1ヴァイオリンのギュンター・ピヒラーとチェロのヴァレンティン・エルベンは1970年の団結成時から解散した2008年まで変わらず活躍したが、第2ヴァイオリンとヴィオラはメンバー変更があった。当ライヴ録音では1970年結成以後はじめてのメンバー変更があった時期で、ちょうど第2ヴァイオリンのクラウス・メッツルからゲルハルト・シュルツに代わった直後にあたる。しかし、シュルツの演奏はこの時すでにアルバン・ベルク四重奏団の音色を奏でており、ひと際熱のこもった演奏となっている。
東京SQ 〜シュヴェツィンゲン音楽祭 1971
 ベルク:弦楽四重奏曲 Op.3
 ベートーヴェン:
  弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 Op.74「ハープ」
 バルトーク:弦楽四重奏曲第1番 Op.7
東京SQ
[原田幸一郎(Vn1)
 名倉淑子(Vn2)
 磯村和英(Va)
 原田禎夫(Vc)]
 録音:1971年5月11日、シュヴェツィンゲン城、ライヴ。モノラル or ステレオ記載無し。おそらく初出音源。ソース: SWR 。2013年7月をもって、44年にわたる活動に幕を閉じる東京クァルテット。この記念すべきラスト・イヤーに、1971年のシュヴェツィンゲン・フェスティヴァルで行われたリサイタル・ライヴがリリース。現在では世界トップクラスの団体として知られる東京クァルテットも、当時は創立からわずか二年という新進気鋭の若手団体。1970年のミュンヘン国際コンクールで優勝を飾り、一気に注目度を高めていった頃の録音で、「東京クァルテット」の名を世界に押し上げた懐かしき創立メンバー4 人による若きエネルギーに満ちた熱演が収められている。ベルクでは複雑な音楽の構造をクリアに捉えた冴えわたるアンサンブルを見せている一方、バルトークでは艶やかでエネルギッシュ。第1楽章のヴァイオリンのピッチカートがハープを思わせることから「ハープ」の名でも知られるベートーヴェンの弦楽四重奏曲第10番でも、若者ならではの瑞々しい音色と活気あふれる表現で魅せてくれる。この翌年にはハイドンの弦楽四重奏曲全集の録音を開始し、さらにその後もバルトーク、ベートーヴェンの全集を次々とリリース、名実ともにトップへと駆け上がっていく当団の勢い垣間見える熱演に圧倒される。これまで幾度かのメンバー交代を経験しながらも、常に世界的弦楽四重奏団の一つとして第一線で活躍を続けてきた東京クァルテット。現メンバーでの活動も終幕を迎えつつある今だからこそ、その原点をふりかえる。感懐に充実した気分で聴き入る1枚。
スク、シュタルケル、ブッフビンダー〜シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1973.5.16
 ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 Op.1 No.3
 メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49
  ヨゼフ・スク(Vn) ヤーノシュ・シュタルケル(Vc)
  ルドルフ・ブッフビンダー(P)
 録音:1973年5月16日、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭、ライヴ。おそらく初出音源。宝のような貴重ライヴ! 全盛時のスーク、シュタルケルという2大巨匠と当時27歳だった若きブッフビンダーが共演。ベートーヴェンのトリオでは美しすぎるほど丁寧なアンサンブルを聴かせてくれる。ブッフビンダーは今日ではベートーヴェン弾きとして巨匠の道をたどっているが、この当時から既にその演奏は確立されていたことがわかる。一方、メンデルスゾーンでは彼らの硬派な演奏スタイルは決してくずすことなく、ライヴならではの迫力に満ちた演奏。ピアニストのジュリアス・カッチェン生前の1960年代後半まではスーク、シュタルケル、カッチェンでトリオを演奏し、ブラームスのピアノ三重奏曲全曲録音を残しているが、カッチェン没後は当ライヴでも共演しているブッフビンダーと演奏した。シュタルケルとブッフビンダーは後の1978年にベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲も録音していることから絶大なる信頼を得ていたと思われる。このような豪華なメンバーによる極上のトリオの名演が良質な状態で残っていたことに感謝したくなる、非常に貴重なライヴ録音。
シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1971
 シュタルケル&ルージチコヴァー・デュオ・リサイタル〜J.S.バッハ

 チェロ・ソナタ第1番 ト長調 BWV 1027 /無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV 1011 /
 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903 /チェロ・ソナタ第3番 ト短調 BWV 1029
  ヤーノシュ・シュタルケル(Vc) ズザナ・ルージチコヴァー(Cemb)
 録音:1971年5月22日、シュヴェツィンゲン城、ライヴ。またしても宝のような貴重なライヴ音源の登場!チェロ界の巨匠シュタルケルとチェンバロのファースト・レディとも評されたルージチコヴァーによる1971年5月のシュヴェツィンゲン音楽祭のライヴ録音。シュタルケルは言わずと知れたバッハ弾きであり、数々の名録音を残してきた。なかでも当ライヴで演奏された無伴奏チェロ組曲やチェロ・ソナタは最も得意とし、説得力のある演奏で聴衆を沸かせてきた。ルージチコヴァーも同様に幅広いレパートリーの中でもバッハ演奏は傑出しており、残された録音は評価の高いものばかり。彼らの共演盤と言えば、1977年に録音されたバッハのチェロ・ソナタ集が誉れ高き名盤として知られているが、当ライヴはその6年前のライヴ。両者の個性を示しながらも抜群のアンサンブルを聴かせてくれる。シュタルケルの無伴奏、ルージチコヴァー独奏の半音階的幻想曲とフーガもこの上なく美しい。
シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴ 1966 〜グリュミオー・トリオ・リサイタル
 ベートーヴェン:弦楽三重奏曲第1番 変ホ長調 Op.3
 モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲第1番 ト長調 K.423 /
        ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563
 グリュミオー・トリオ
 [アルテュール・グリュミオー(Vn) ジョルジュ・ヤンチェル(Va) エヴァ・ツァコ(Vc)]
 録音:1966年6月8日、シュヴェツィンゲン城、ライヴ。気品に満ちた名演! 煌びやかで気高いアルテュール・グリュミオーの音楽は、今もなおヴァイオリン・ファンを魅了し続けているが、とりわけモーツァルトとベートーヴェンの演奏は最高峰と言える。3篇はいずれも1967-1968年のセッション録音があるが、その前の貴重なライヴ音源のリリースはファン狂喜と言え、ビロードのように美しいグリュミオーの音色とライヴならではの迫力を楽しむことが出来る。
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ノリントン 指揮を語る〜ロマン派について ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
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カール・シューリヒト・ポートレイト カール・シューリヒト指揮
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ノリントン〜ブラームス:交響曲全集 ロジャー・ノリントン指揮
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ノリントン〜ハイドン:交響曲集 ロジャー・ノリントン指揮
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(DVD+CD)
1枚価格
D.F=ディースカウ〜シューマン
 リーダークライスOp.39 (*) /ケルナーの詩による12の歌 Op.35 (*)/
 君は花のよう Op.25 No.24 (*) / 私の馬車はゆっくりと行く Op.142 No.4 (*)/
 春の夜に霜が降り Op.64 No.3 (*) /私は一人座り Op.25 No.5 (*)
 ・ボーナスCD:朗読とピアノのための作品集
  シューマン:野の少年のバラードOp.122 No.1 (#)
  リスト:レオノーレ(#) /悲しい修道士 (#)
  ウルマン:旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌 (#)
 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br;*/語り;#) ハルトムート・ヘル(P)
 収録:1987年11月14日、SWFスタジオ、バーデン=バーデン、ライヴ(*)/録音1997年9月3日、シュトゥットガルト(#)。リージョン・オール、NTSC、カラー、16:9、Dolby Digital 5.1、STEREO、75'48。
 フィッシャー=ディースカウのリーダーアーベントの映像がDVDに! 聴衆を入れて公開収録されたリサイタル。長年にわたりシューマンの芸術を追い求めてきたフィッシャー=ディースカウ、62歳の時のこの歌は「極まり」の一言。いずれの曲も隅々まで神経の行き渡っているのはもちろん、そこに風格の味わいも豊かに加わっている。じっくりと歌うフィッシャー・ディースカウの姿を映像で見られるのは、リート・ファンには格別の喜びだろう。
 ボーナスとして、シューマン、リスト、ウルマンによる朗読とピアノのための作品を収録。フィッシャー=ディースカウが歌手としての第一線を退いて後の1997年の物。朗読もフィッシャー=ディースカウによると「歌」のように聞こえてくる。ウルマンの「旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌」は40分以上の大作。


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