| medici MASTERS | ||
| クレンペラー&ケルン放響の 「ブル4」「ドン・ファン」 ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」(ノヴァーク第2稿)(*) R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」Op.20(#) |
オットー・クレンペラー指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1954年4月5日(*)、1956年2月27日(#)、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。2曲とも ARKADIA/HUNT や MOVIMENT MUSICA などから出ていたものだが、オリジナル・マスター・テープからの初復刻。 1917年から24年にかけてクレンペラーはケルンの音楽監督を務めているが、戦後ヨーロッパに戻って1950年代半ばにまたケルン放送so.とともに数多くのすばらしい演奏を繰り広げた。ベートーヴェンの第4番と第5番(ANDANTE AN-2130)でも確かめられるように、この時期のクレンペラーの音楽は引き締まったフォルムが何よりの特徴。ブルックナーは過去に複数のレーベルから出ていた有名な演奏で、のちのフィルハーモニア管との録音と比較しても全体に4分半ほど短くテンポが速め。併録のドン・ファンも男性的で剛毅なアプローチが魅力。 | ||
| エーリヒ・クライバー〜ベートーヴェン ベートーヴェン: 交響曲第5番 ハ短調 Op.67「運命」 交響曲第6番 ヘ長調 Op.68「田園」 |
エーリヒ・クライバー指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1955年4月4日、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。先に TAHRA (TAH-581)と MUSIC AND ARTS (MUA-1188) からマスターよりの復刻が成されているものだが、1日分の演奏がまとめて発売されるのは、これが初めて。 いまとなっては息子カルロスの圧倒的名声に押されがちだが、生前はトスカニーニやクレンペラーらと肩を並べた巨匠エーリヒ・クライバー(1890-1956)。なかでもベートーヴェンとモーツァルトの演奏では、他をよせつけない絶大な存在感をみせていた。世を去る前年に行なわれた2大シンフォニーのライヴは、優れた内容からすでによく知られていたもの。このたびWDRのオリジナル・マスターからの復刻で、この年代としては驚異的な音質で蘇った。 | ||
| エーリヒ・クライバー、初出あり ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲(*) モーツァルト:交響曲第33番 変ロ長調 KV.319(#) チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」(+) |
エーリヒ・クライバー指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1956年1月20日(*)、1953年11月23日(#)、1955年3月28日(+)、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。(*)は今回初出となる音源で、この曲はエーリヒの初ディスク・レパートリー。(#)と(+)は ARCHIPEL などから発売がある演奏だが、おそらくマスターからの初発売。 こちらも巨匠クライバーの至芸が存分に楽しめるアルバム。ユニークなパリ音楽院管との録音(1953年・デッカ)でも知られる「悲愴」はIDISで出ていたものと同一。機能性抜群の放送オケを得てのライヴは、スタジオ盤とはまた違った内容となっているのも興味深いところ。初出のオイリアンテ序曲と、折り目正しい高潔なモーツァルトも聴きもの。すべてアーカイヴのオリジナル・マスターを使用。 | ||
| クララ・ハスキル〜モーツァルト ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 KV.271 「ジュノム」(*)/ ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 KV.459(#)/ デュポールの主題による9つの変奏曲 KV.573(+) |
クララ・ハスキル(P) オットー・アッカーマン指揮(*) フェレンツ・フリッチャイ指揮(#) ケルン放送so.(*/#) | |
| 録音:1954年6月11日(*)&1952年5月30日(#)、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。1956年9月7日、フランス、ブザンソン音楽祭、ライヴ(+)。(*)と(#)は先にTAHRAから発売されていたが、既に入手困難になっている。(+)はINAからIMV-042 / IMV-061 で発売があるもの。 ハスキルといえばモーツァルト。ライヴの閃きがたまらない魅力でファンをとりこにして放さない。ここで聴く演奏の数々はあまり有名なものばかり(国内代理店[TAHRAと同じ]は「協奏曲はようやくオリジナル・マスターから初めての復刻となる」としているが、誤りだろう)。これまでのものとは音質が著しく改善されているため大きく印象も異なり、改めて聴きなおす価値大いにアリ、とのこと。 | ||
| クレンペラー&ケルン放送so.ライヴ、 ブラ1、エグモント、マーラー ベートーヴェン:「エグモント」序曲(*) ブラームス:交響曲第1番 ハ短調(#) マーラー:亡き児を偲ぶ歌(+) |
ジョージ・ロンドン(B;+) オットー・クレンペラー指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1955年5月28日(*)/1955年10月17日(#/+)、以上、ケルン、WDR フンクハウス、第1ホール、ライヴ。おそらく今回マスターからの初復刻。 巨匠クレンペラーがもっとも意欲が漲っていた時期に行なわれたケルン放送so.とのライヴ集。(#)は当初クナッパーツブッシュの演奏とされ、現在でもその表記のCDが発売されているもので、ファンの間ではとりわけ有名だったもの。全編をつらぬくガッチリとした造詣がこたえられない魅力となっている。エグモントも辛口演奏の典型ともいえるきびしさが潔く、この上ない風格。さらに、同じくロンドンを迎えた NDR との録音(1955年)もある、師マーラー作の「亡き児」。これは「ロンドンの」という以上にまさしく「クレンペラーの亡き児」。クレンペラーが振るとシンフォニックな響きで作品が満たされるから不思議。すべて WDR のオリジナル・マスター・テープよりの CD 化で、驚くほど鮮明な音質で聴けるのが何よりのポイント。 | ||
| 獅子王バックハウス&ショルティ 「皇帝」1956年ライヴ、初出/他 ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調Op.73 「皇帝」(*)/ ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調Op.53 「ワルトシュタイン」(#) ショパン:練習曲集 (+) [変イ長調Op.25-1「牧童」/ ヘ短調Op.25-2/ヘ長調Op.25-3/ 嬰ト短調Op.25-6/変ニ長調Op.25-8/ 変ト長調Op.25-9「蝶々」/ 変ト長調Op.10-5「黒鍵」] |
ヴィルヘルム・ バックハウス(P) ゲオルク・ショルティ指揮(*) ケルン放送so.(*) | |
| 録音:1956年6月25日ケルン、WDR フンクハウス、第1ホール(*)/1959年9月24日、ボン、ベートーヴェンハレ(#)/1953年6月11日、ルガーノ(+)、以上全てモノラル、ライヴ。(*)は初出音源。(#)は以前、伊 SUITE から出ていた物だが、今回約15年ぶりの再発売&マスターからの初発売。(+)は ERMITAGE / AURA から発売されていた物だが、現在入手困難となっている。 これはとんでもなくスゴイ! 1956年の初出「皇帝」は72歳のバックハウス(1884年3月生まれ)に、まだ43歳で血気盛んなショルティ(同年ザルツブルク音楽祭にデビュー)が顔を合わせた願ってもない演奏で、その一歩もゆずらぬやりとりからは、ライヴの醍醐味ここに尽きる、屈指の聴きもの。バックハウスはこれから3年後に、イッセルシュテット&ウィーン・フィルとかの有名なデッカ録音を残すこととなるが、この時期にかくも立派な演奏が繰り広げられていたとは。また、2度目のスタジオ盤全集中の録音と同じ年にあたるソナタのライヴは、揺るぎない打鍵が圧倒的に素晴らしく、「鍵盤の獅子王」による不滅のベートーヴェン演奏が味わえる。ショパンを除くすべてが、WDR のオリジナル・マスターから復刻されており、この年代としては驚異的な音質で蘇ったことも大きな収穫。 | ||
| 名門アマデウス・カルテット、 若き日のケルン・ライヴ モーツァルト: 弦楽四重奏曲第18番 イ長調KV.464 (*) ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調Op.127 (#) |
アマデウスSQ | |
| 録音:1956年2月2日(#)-3日(*)、ケルン、WDR フンクハウス、第1ホール、ライヴ、モノラル。おそらく初出音源。 1987年ヴィオラのシドロフの死によって、メンバーの交替を経験することなく40年に及ぶ活動の幕を降ろした英国の名門アマデウス・カルテット。数多くの録音を残した彼らもライヴとなると貴重。ここに収録された内容は、同時期のライヴを収めたANDANTE盤(AN-2160)中のそれぞれ、モーツァルトがシューベルトの「死と乙女」と、ベートーヴェンがハイドンの ハ長調と同日に演奏されたもの。1948年の華々しいウィグモア・ホール・デビューからまだ10年足らず、アーカイヴのオリジナル・マスターによる生々しい音質が、溌剌としてみずみずしい表現をみせる彼らの姿を刻銘に伝えている。 | ||
| セラフィン〜 イタリア・オペラ名序曲集、EMI録音 ヴェルディ: 「シチリア島の夕べの祈り」序曲(*)/ 「椿姫」より(*) [第1幕への前奏曲/ 第3幕への前奏曲]/ 「運命の力」序曲(*)/ 「ナブッコ」序曲(#)/ 「アイーダ」〜第1幕への前奏曲(#) ベッリーニ:「ノルマ」 より [序曲(+)/第2幕への前奏曲(**)] ロッシーニ:「チェネレントラ (シンデレラ)」序曲 (+) ドニゼッティ: 「シャモニーのリンダ」序曲(+) 「ドン・パスクァーレ」序曲(+) |
トゥリオ・セラフィン指揮 RPO(*)、 フィルハーモニアo.(#/+)、 ミラノ・スカラ座o.(**) | |
| 録音:1959年2月19日、ロンドン、キングズウェイ・ホール(*)/1959年2月27日 (#)& 1961年4月16日 (+)、ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ (#/+)/1960年9月5日-12日、ミラノ、スカラ座(**)。以上ステレオ。原盤:EMI。 2008年に生誕130年と没後40年を同時に向かえるセラフィン(1878-1968)は、スカラ座をはじめメトなど世界の歌劇場で活躍し、歌手の力量を引き出す手腕に長けてたいへん信頼の厚かったイタリアの名匠。こうして彼の独壇場であったイタリア・オペラからの有名序曲を収めたアルバムを聴き、改めて気付かされるのは無類のセンスのよさ。いきいきと名旋律に生命が吹き込まれ、勢いと流れるようなドラマ作りが見事。当盤は EMI よりライセンスを受けての CD 化。 | ||
| ユージン・グーセンス EMI 録音集、初CD化 R=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」(*) スクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」(#) バラキレフ/カゼッラ編:イスラメイ(+) ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」(**) |
ユージン・グーセンス指揮 フィルハーモニアo.(*/#/+)、 ロイヤルpo.(**) | |
| 録音:1956年2月13日(*)/1956年2月13日-14日(#)/1956年2月8日(+)/1957年9月26日、28日(**)、以上ロンドン、キングズウェイ・ホール。原盤:EMI。EMI音源のライセンスによる復刻、おそらくすべて初CD化。復刻エンジニア:ポール・ベイリー。 超難曲「春の祭典」の英国初演を手がけたグーセンス(1893-1962)はロンドンに生まれた名指揮者、作曲家。同名で同じく指揮者であった父も含めて音楽家の家系に生まれた彼は、おもに1950年代にRCA、EMI、最後に Everest (故・長岡鉄男氏推薦の優秀録音、アンティルの「コロボリー」が有名)へ数多くの録音を行ったが、現在ではその大半が入手不可のまま。このたびすべて初CD化となるロシア・プログラムは、同時代の難解なスコアを自分のものにする天賦の才を持ち合わせていた彼の手腕を如実に示すもの。なかでもカゼッラ編曲のイスラメイ。近代管弦楽法が駆使された華麗なサウンドは、まるでラヴェルを聴いているようだ。リマスタリングも大成功でポール・ベイリーが担当している。 | ||
| カサドシュ、セル&ケルン放響/他の モーツァルト:ピアノ協奏曲集/他、初出あり モーツァルト: ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 KV.491(*)/ ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 KV.595(#) ウェーバー: コンツェルトシュテュック ヘ短調 Op.79(+) |
ロベール・カサドシュ(P) ジョージ・セル指揮(*/#) ロマーヌス・ フーベルトゥス指揮(+) ケルン放送so.(*/#/+) | |
| 録音:1960年6月27日(*)/1958年9月8日(#)/1954年3月3日(+)、以上ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。国内代理店は「完全初出」としているが、(*)はGOLDEN MELODRAM GM-4.0078 で1960年(月日未判明)の録音が発売されているため、同一演奏の可能性があり、その場合はマスターからの初復刻。残りは初出音源と思われる。 WDRアーカイヴからの音源復刻。シックで清潔なスタイルが持ち味のカサドシュによるモーツァルト。この名手のピアノでは、奇しくもこれと同一のカップリングで、第24番をミトロプーロス(56年)、第27番をシューリヒト(61年)という個性派の大物指揮者がウィーン・フィルを振ったライヴ(ORFEOR-536001)を聴くことが出来るが、ここでのパートナーはスタジオ盤(1961年&1962年)と同じく、かの「アンサンブルの鬼」セル。このライヴを経てあの不滅の名盤が誕生することになるわけだが、まさに夢の再現とでもいうべき顔合わせから生み出される音楽はあくまで清潔無垢。いまのわたしたちにモーツァルトの理想形を教えてくれる。ほかにウェーバーを収録(「初出レパートリーとなる」と代理店は記載しているが、1952年セルとのスタジオ録音等、数種の録音が残されている)。 | ||
| エーリヒ・クライバー、1956年1月20日ライヴ、 全曲まとめてはマスターからの初復刻、リハーサルは初出?/他 モーツァルト: 交響曲第39番 変ホ長調 KV.543(*)/ オーボエ協奏曲 ハ長調 KV.314(#)/ 4つのドイツ舞曲(*)/ 交響曲第36番 ハ長調 KV.425「リンツ」(+) [ボーナストラック] クライバー、交響曲第39番のリハーサル(**) |
ローター・ファーバー(Ob;#) エーリヒ・クライバー指揮 ケルン放送so.(*/#) シュトゥットガルト放送so.(+) | |
| 録音:1956年1月20日、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ(*/#/**)/1955年12月31日、シュトゥットガルト(+)。(#)は以前、国内キングや AS DISCから出ていたものだが、今回マスターからの初復刻、そして同日の(*)は AMADEO や DECCA からCD発売されているが、まとめて復刻されるのはこれが初めて。また、同日のリハーサル(**)は、今回初登場ではないかと思われる。(+)はCOUPLETから CCD-3007 として発売されたものだが、この曲もマスターからの初復刻。 巨匠真骨頂のモーツァルトばかりを集めたエーリヒ・クライバー第3弾。ケルン放送so.とのライヴは作曲者が生誕200年を迎えた1956年、アニヴァーサリー・イヤーに合わせて巨匠が行なったもの。そして、その年を目前に控えたニュー・イヤー・イヴのシュトゥットガルト放送so.とのライヴ。AMADEOやDECCAから発売されたことでも知られる第39番とドイツ舞曲に加えて、マスターからの初復刻となる協奏曲、第36番とリハーサルを含めたすべてが、まるで別物かのような著しく改善された音質で登場する。 いずれもクライバーの芸風の肝、格調の高さとあふれる愉悦が半世紀の時を経ても色褪せぬ魅力。(+)をのぞいてWDRアーカイヴからの復刻。 | ||
| トマス・シッパーズ EMI 録音集、初CD化 プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 Op.100(*) ロッシーニ:「コリントの包囲」序曲(#) ヴィヴァルディ: シンフォニア ロ短調「聖なる墓に」RV.169(+) フランチェスコ・ドゥランテ: 弦楽のための協奏曲第5番 イ長調(+) サリエリ:歌劇「タラール (またはオルムスの王、アクスル)」序曲(+) |
トマス・シッパース指揮 フィルハーモニアo.(*)、 LSO(#)、 アレッサンドロ・ スカルラッティo.(+) | |
| 録音:1957年5月11日-14日、ロンドン、キングズウェイ・ホール(*)/1974年7月30日-31日、8月1日-28日、ロンドン、トゥーティング、オール・セインツ・チャーチ(#)/1955年7月、ナポリ(+)。原盤:EMI。EMI音源のライセンスによる復刻、(#)を除き、おそらくすべて初CD化。復刻エンジニア:ポール・ベイリー。 20世紀が生んだアメリカの名指揮者シッパース(1930-1977)が世を去って2007年で早くも30年。彼は1950年にメノッティのオペラ「領事」(ブロードウェイで8ヶ月のロングランを記録)を振って一躍スターダムに駆け上がり、1955年にはスカラ座にデビュー。1959年にはバーンスタインとともにNYP初のモスクワ公演に同行。1963年にはバイロイトでマイスタージンガーを指揮、1968年にはコヴェントガーデンにもデビュー。1970年、まさにこれからという時期に惜しくも肺ガンで亡くなった。短い経歴ゆえ録音そのものも多いとはいえず、すぐに米コロムビアの専属となったためEMIのものはさらにレア。没後100周年記念のスカラ座ライヴ(1969年)も記憶に残るロッシーニは既出のスタジオ全曲録音からのもの。ほかはすべて初CD化となる。おもにオペラでの業績が目立つが、レッグ録音のプロコフィエフにおける音楽運びなど、非凡な才能のなによりの証しといえるだろう。現状ではオペラはまだしもオケがほとんど全滅というさみしい状況のため、これは全力で駆け抜けた彼を偲ぶにまたとないリリースと言える。 | ||
| シューラ・チェルカスキー EMI 録音集、初CD化 プロコフィエフ: ピアノ協奏曲第2番 ト短調 Op.16(*) ショスタコーヴィチ: ピアノ協奏曲第1番 ハ短調 Op.35(#) チェイシンズ(1903-1987):3つの中国風小品(+) プーランク:トッカータ(**) ストラヴィンスキー:サーカス・ポルカ(##) ベートーヴェン:バガテル ト短調 Op.119-1(**) |
シューラ・チェルカスキー(P) ハロルド・ジャクソン(Tp;#) ハーバート・メンゲス指揮(*/#) フィルハーモニアo.(*/#) | |
| 録音:1954年11月15日-16日&1955年4月5日(*)/1954年11月16日(#)、以上ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ(*/#)/1956年3月22日(+)/1956年3月21日(**)/1955年8月10日(##)、以上ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ(+/**/##)。原盤:EMI。EMI音源のライセンスによる復刻、おそらくすべて初CD化。復刻エンジニア:ポール・ベイリー。 ホフマンの直弟子で、19世紀の流れを汲む異色のヴィルトゥオーゾだった伝説的ピアニスト、チェルカスキーの珍しいEMI録音集が初CD復刻される。まず、ロシアのふたりによるコンチェルト。録音された1954年はプロコフィエフが亡くなった翌年、ショスタコ−ヴィチもまだ存命中で現役バリバリの頃。ともに作曲家が生きた同時代音楽の記録としてたいへん興味深い。ホロヴィッツとも親交があったピアニストで作曲家のチェイシンズは、かれもまたホフマンの弟子であったためチェルカスキーとは同門にあたる。これら併録の小品を含めてすべて、同じ演奏をふたつとしない自発性を信条とするところと濃厚なロマンチシズムとに、まさに師ゆずりの特徴がよく顕れている。なお復刻が、世評の高いポール・ベイリーによるものである事もポイントのひとつ。 | ||
| ミトロプーロス&ケルン放響、初出あり メンデルスゾーン: 交響曲第3番 イ短調 Op.56「スコットランド」(*)/ 交響曲第5番 ニ長調 Op.107「宗教改革」(#) クープラン/ミヨー編:序奏とアレグロ Op.220(+) (クープランのクラヴサン組曲 「サルタンの妃」断章による) |
ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1960年10月24日(*)/1957年7月19日(#)/1954年7月16日(+)、以上、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール。(+)は今回初出となる音源。(#)はイタリア系の数種レーベルからLPが出ていたものだが、今回が初CD化と思われる。(*)は ARKADIA (=HUNT) から出ていたもので、マスターからの初復刻。いずれもマスターから復刻されるのは今回が初めて。 すべてWDRアーカイヴのマスターから復刻。巨匠ミトロプーロスがケルン放送so.を振ったメンデルスゾーンは、かねてよりマニアの間では有名だったもの。メンデルスゾーンは巨匠が好んで取り上げた作曲家で、NYPとのスタジオ録音(1952年)のほか、BPOとの世を去る60年のザルツブルク・ライヴ(ORFEOR-488981)における「スコットランド」がこれまでにも知られている。Mediciご自慢の極上の音質でよみがえったことにより、融通無碍なるスタイルとオケの熱い意気込みもかつてないほどリアルに伝わって来る。またミヨー編曲作も貴重(代理店は「初出レパートリー」としているが、米COLUMBIAへの1952年録音等があり、誤り)。 なお、ミトロプーロスによる録音はほかにもWDRにシュトラウス、マーラー、ベルリオーズ、ドビュッシーなどが残されており、順次リリースしてゆくとのこと。 | ||
| クレンペラー、1955年の「ミサソレ」 ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調 Op.123 |
アンネリース・クッパー(S) ジークリンデ・ワーグナー(A) ルドルフ・ショック(T) ヨゼフ・グラインドル(B) ハンス・バッヘム(Org) オットー・クレンペラー指揮 ケルン放送so.&cho.、 ハンブルク 北西ドイツ放送cho. | |
| 録音:1955年6月6日、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。今回がマスターからの初復刻。 あまりに巨大で格調の高い音楽が聴き手の心をとらえて離さないクレンペラーのベートーヴェン。なかでもミサ・ソレムニスは、ウィーン響とのVox盤(1951年3月)やフィルハーモニア管とのライヴ(1963年/Testament)のほか、1965年10月ニュー・フィルとのスタジオ盤にとどめをさすといわれる究極の一曲。ケルン放送so.とのライヴは、以前より複数のレーベルから出ていた有名な演奏でようやくマスターからの初リリースの運びとなった。WDRのアーカイヴに残されたオリジナル・マスターからトランスファーされた音質は格段に向上しており、とくに合唱のすばらしさを完璧にとらえている。ブルックナーの「ロマンティック」(MM-001)、ブラームスの1番(MM-005)とともに、クレンペラーが指揮者として心身ともに絶頂にあった時期のかけがえのない記録といえるだろう。 | ||
| シューリヒト、EMI録音の「ブル3」/他 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調(1890年版)(*) ハイドン:交響曲第86番 ニ長調 Hob.I-86(#) |
カール・シューリヒト指揮 VPO(*)、 シュトゥットガルト放送so. | |
| 録音:1965年12月2日-4日、ウィーン、ムジークフェラインザール(*)/1954年5月20日、シュトゥッガルト、ライヴ(#)。原盤:EMI (*)。 シューリヒト没後40周年の2007年、medici MASTERS が取り上げるのは晩年EMIに遺したウィーン・フィルとのブルックナー。生涯を通じてブルックナー指揮者として鳴らした巨匠にとって意外なことに第3番だけはこれが唯一の録音にして、コンサートで振った記録も残っていないレパートリー。これまでにも本家 EMI から、またPreiserからもCD化されており、演奏についてはいまさら余計な説明を加える必要はないが、なんといってもポイントは新リマスタリングでブラッシュアップされ大幅に向上したその音質。まだこの時期ローカル色をとどめた金管になまめかしい弦と、ウィーン・フィル独特の響きがたまらない魅力。 カップリングのハイドンは hanssler の「カール・シューリヒト・コレクション1950-1966」(93-140)に、ボーナス盤としてマーラーの「復活」と収録されていたものとおなじ。単独では初の登場となる。第86番は60年フィレンツェ、62年ルツェルンと頻繁に実演で取り上げていて、1961年の北ドイツ放送so.との別録音というのも出ていた。 ブルックナーはEMIから、ハイドンはSWRアーカイヴから、それぞれライセンスを得ての復刻。 | ||
| ヴァルター・ギーゼキング、 カイルベルト&ヴァントとの共演、初出あり ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58(*) シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54(#) ドビュッシー: レントよりおそく(+)/ 舞曲(スティリー風のタランテラ)(+) ラヴェル:水の戯れ(+) バッハ: パルティータ第1番 変ロ長調 BWV.825(+) |
ヴァルター・ギーゼキング(P) ヨゼフ・カイルベルト指揮(*) ギュンター・ヴァント指揮(#) ケルン放送so.(*/#) | |
| 録音:1953年9月14日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ(*)、1951年1月8日、エッセン、ライヴ(#)、1948年10月23日、スウェーデン、ストックホルム・コンサート・ホール(+)。(*)と(+)はおそらく初出音源(国内代理店は(*)を既出としているが、おそらく誤り)。(#)は確かARKADIA等イタリア系のレーベルから出ていた物で、今回がマスターからの初復刻。 今もってドビュッシーとラヴェル、モーツァルトの演奏で別格ともいえる扱いを受けるドイツの名ピアニスト、ギーゼキング。レパートリーはたいへん幅広く、ここに聴く2つの協奏曲もベートーヴェンがこののちのガリエラ盤(55年)を含めて4種、シューマンではフルトヴェングラー指揮による42年、ライヴなど2種の別演奏を数える。晩年を迎えたライヴは「ともにかねてより知られていた内容とはいえ」(と国内代理店は記しているが、(*)に関しては上記の通り誤りと思われる)、気になる音質は、これまでとは次元を超えたすばらしさで演奏の印象さえ変えてしまうほど。 いっぽう、余白のリサイタル・パートはナチへの戦争協力を問われてからの演奏禁止が明けた1948年のもので初出と思われる。いっそうの傾倒を深めていたドビュッシーとラヴェルが聴けるのは幸い。ベートーヴェンとシューマンがWDR、スウェーデン放送のアーカイヴの正規音源よりの復刻。 | ||
| オイストラフ&クレツキのチャイコ、初出あり チャイコフスキー: 交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」(*)/ ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35(#) |
ダヴィド・オイストラフ(Vn;#) パウル・クレツキ指揮 フィルハーモニアo.(*)、 ストックホルム・ フェスティヴァルo.(#) | |
| 1960年4月11日-12日、ロンドン、アビー・ロード・スタジオ(*)/1955年9月28日、スウェーデン、ストックホルム音楽祭(#)。(#)は今回初出となる音源。原盤:EMI (*)。 ポーランド生まれの指揮者&作曲家クレツキによるチャイコフスキー・アルバム。オイストラフ独奏の協奏曲は初出。ここでもクレツキのダイナミックな指揮のもと、柔に剛にいつもながらの圧倒的な存在感をみせつける。クレツキの代表的録音とされる「悲愴」はEMIからのライセンス復刻。EMIでのCD化以来20年「以上」(と代理店は記しているが、おそらく「近く」の誤り)も廃盤だったが、このたびの復刻ではリマスタリング効果が抜群で、とても半世紀近くも前のものとは思えぬクオリティの高さに驚かされる。 | ||
| ボールト最晩年の「田園」と「ジュピター」、 共に初CD化 ベートーヴェン: 交響曲第6番 ヘ長調 Op.68「田園」(*) モーツァルト: 交響曲第41番 ハ長調 KV.551「ジュピター」(#) |
サー・エイドリアン・ボールト指揮 LPO | |
| 録音:1977年4月17日、5月10日、15日(*)/1974年9月23日、10月(#)、以上ロンドン、アビー・ロード・スタジオ。原盤:EMI。2曲とも今回初CD化となる稀少な録音。 ライプツィヒ音楽院でニキシュとレーガーに師事した英国の指揮者ボールト。ドイツ音楽を得意とした巨匠による2大名曲は、すみずみまで生気があふれこの上ない風格からはいままでCD化が見送られていたのが不思議としかいいようのない立派な内容。また、両曲ともヴァイオリン両翼配置によりステレオ感も申し分なく、当時のパーカー&ビショップが携わった屈指の名録音としてアナログ時代よりマニアには知られていた。medici MASTERS による優秀な復刻は大いに歓迎されるだろう。 | ||
| フリッチャイ&グリュミオー、初出あり ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ調(*) バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント(#) ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」(+) |
アルテュール・ グリュミオー(Vn;*) フェレンツ・フリッチャイ指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1951年7月8日、ドイツ、レックリングスハウゼン、ルール音楽祭(*)/1953年5月4日(#)、1953年10月5日、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ(+)。(#)と(+)はおそらく今回が初出となる音源。(*)は以前イタリア盤CDが出ていたが、今回がマスターからの初復刻。 WDRアーカイヴ蔵出し音源によるハンガリーの名指揮者フリッチャイのリリースが盛ん。すでに audite からコルトーとのシューマン&チャイ5、「カルメン」のハイライト、ハイドンの交響曲が案内されている(と代理店[2レーベルとも同一]は書いているが、ハイドンは当盤案内の一週間後にようやくアナウンスされた)が、medici MASTERS からもストラヴィンスキー/他のライヴ集が登場する。 「春の祭典」はスタジオ録音に先行することおよそ半年ほど、いっぽう師直伝のバルトークはスタジオ録音ののち一ヶ月以内に行なわれたもので完全初出(スタジオ録音のオケはどちらも当時の手兵ベルリンRIAS )。ともに白血病を発病する以前、鋭利なリズムとダイナミックなスタイルを色濃く反映している。また、グリュミオーとの協奏曲はフリッチャイにとって現状では唯一の録音。すべてオリジナル・マスター・テープ使用により驚異の高音質。 | ||
| クレンペラー&ケルン放響の「ブル8」、 マスターからの初復刻 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 |
オットー・クレンペラー指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1957年6月7日、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。複数のレーベルからCD発売されていたことがある演奏だが、今回がマスターからの初復刻。 WDRアーカイヴからの復刻。スタジオ盤では大胆なカットも辞さなかったクレンペラーのブル8だが、ケルン放送so.との57年のライヴではノーカットで演奏。にもかかわらず全曲で72分弱と快速テンポを採用、心身ともに壮健だった時期ならではの充実ぶりが聴き取れる。マスター使用のため、これまでとは比較にならない高音質で味わえるのがなによりのポイントといえるだろう。 | ||
| アルチェオ・ガリエラ、 EMIへのレスピーギ録音集、初CD化 レスピーギ: 交響詩「ローマの松」(*)/組曲「ブラジルの印象」(#) ロッシーニ/レスピーギ編:風変わりな店(+) |
アルチェオ・ガリエラ指揮 フィルハーモニアo. | |
| 録音:1957年1月22日(*)/1955年3月18日-21日(#)/1959年5月28日-29日(+)、以上、ロンドン、キングズウェイ・ホール。すべて今回が初CD化。 EMIよりライセンスを受けての復刻。アルチュオ・ガリエラ(1910-1996)は、1950年代初めから60年代にかけてオペラやオーケストラ、コンチェルトの伴奏にいたるまで、EMIに膨大なカタログを遺したイタリアの名指揮者。すべて初CD化となるレスピーギとロッシーニは、ポール・ベイリーのリマスタリングも素晴らしく、めくるめく色彩感がいまによみがえった。 | ||
| マイケル・レビンのEMI録音、音質向上 ヴィエニャフスキ: ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 Op.22(*) パガニーニ: ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 Op.6(*)/ 常動曲 Op.11(#) サン=サーンス: 序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28(#) サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン Op.20(#) ディニク:ホラ・スタッカート(#) |
マイケル・レビン(Vn) ユージン・グーセンス指揮(*) フィルハーモニアo.(*) フェリックス・ スラットキン指揮(#) ハリウッド・ボウルso.(#)、 LPO(#) | |
| 録音:1960年5月14日、ロンドン、アビー・ロード・第1スタジオ(*)/1959年9月10日-11日、ハリウッド、サミュエル・ゴールドウィン・スタジオ(#)。(#)のオケ表記に疑問があるが、代理店記載ママ。 EMIよりライセンスを受けての復刻。36歳の若さで急逝したヴァイオリニスト、マイケル・レビン(1936-1972)。甘美で官能的な音色はまさに天性のもので、CDにすれば10枚に満たないほどの、ごく限られた録音がいまも心あるファンの間で大切に聴きつがれている。かれの遺産として真っ先に挙がるツィゴイネルワイゼンほか、このアルバムにはすでにCD化されたものも含まれるが、最新マスタリングで格段に音質が向上しており、あらためて聴きなおす価値大。まさに酔いしれるという形容がピッタリのヴァイオリン演奏。リマスタリングはポール・ベイリーが担当。 | ||
| グルダ、1957年ベートーヴェン・ライヴ集、初出 ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37(*) ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」(#) ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101(#) |
フリードリヒ・グルダ(P) マリオ・ロッシ指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1957年2月25日、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ(*)/1957年2月22日、ケルン、WDRフンクハウス、第2ホール、ライヴ(#)。 すべてWDRアーカイヴからの復刻。鬼才グルダのベートーヴェンでは協奏曲、ソナタともに60年代に行ったステレオ録音があまりにも有名だが、ここでは即興性満点のライヴというのがこのうえない魅力。さきごろORFEO D'ORからリリースされた第1&第4協奏曲の 1953年ライヴ(ORFEOR-745071)に共通する、グルダがまだ20代後半、感性のほとばしりが聴けるたいへん貴重な内容。 | ||
| アタウルフォ・アルヘンタ、音質向上 ファリャ: バレエ「恋は魔術師」組曲(*) 交響的印象「スペインの庭の夜」(#) 歌劇「はかなき人生」より(*) [序奏/ 第1幕サルーのアリア「笑うものたち万歳」] バレエ「三角帽子」より(+) [近所の人たちの踊り/粉屋の踊り/終幕の踊り] [ボーナス・トラック] トマス・ブレトン(1850-1923): 「アンダルシアの情景」より [ポロ・ジターノ(**)/サパテアード(##)] |
テレサ・ベルガンサ(Ms;*) ゴンサロ・ソリアーノ(P;#) アタウルフォ・アルヘンタ指揮 フランス国立放送o.(*/#/+)、 グラン・オルケスタ・ シンフォニカ(大so.)(**) | |
| 録音:1957年2月21日、パリ、モノラル、ライヴ(*/#/+)/1956年-1957年、マドリッド(**)/記載無し(##)。 スペインを代表する指揮者アルヘンタが急逝して2008年でちょうど50年。亡くなる前年パリでのライヴは、地元サルスエラやスペインものに抜群の手腕をみせた彼のきわめつけの演目をそろえた内容となっている。いずれもドキドキさせる魔力をはらんでいるが、なかでも若き日の名花ベルガンサが登場するナンバーはうれしい聴きもの。これらは以前より知られていたものだが、このたびマスタリングを担当したトニー・フォークナーにより著しい音質改善が施されている。ボーナスとして収められたスペインの作曲家ブレトンの作品のみステレオ。 | ||
| ストコフスキー 1970年8月22日、ロッテルダム・ライヴ ラヴェル:「ジャンヌの扇」のためのファンファーレ フランク:交響曲 ニ短調 プロコフィエフ:カンタータ 「アレクサンドル・ネフスキー」Op.78(*) |
ゾフィー・ ヴァン・サンテ(Ms;+) レオポルド・ストコフスキー指揮 ヒルヴェルスム・ オランダ放送po.、 オランダ放送cho.(+) | |
| 録音:1970年8月22日、ロッテルダム、ドーレン、ライヴ。ラヴェルのみ初出音源(これとフランクは、翌日から3日ほど収録されたスタジオ録音がDECCAから発売されている)。フランクと(*)はMUSIC AND ARTSから出ているが、マスターからの初復刻(フランクの第3楽章み、BMGがこのオケの50周年記念盤として発売していたことがある)。 起伏の大きな表現で聴かせるフランクと、持ち前のドラマ作りのうまさが冴え渡るプロコと「すべてがファンにはかねてより知られる内容」(と代理店は記載しているが、ラヴェルに関してDECCAのスタジオ録音と混同している可能性あり)。なにもかもテンションがけた違いで、どんなオケも手中に収めてしまうストコフスキー・マジックが炸裂。ただ、演奏効果を狙う編曲魔ストコフスキーにしては例外的に、ここではすべてストレートな形で演奏されている。当日のコンサートを完全な形で収録。このたびヒルヴェルスムのAVRO提供のオリジナル・マスターを使用し、リマスタリング・エンジニアにはCalaのレオポルド・ストコフスキー協会盤でもおなじみのパスカル・バーンを起用、大幅な音質改善が施されている。 | ||
| エーリヒ・クライバー ベートーヴェン:「フィデリオ」序曲 Op.72b(*) シューベルト: 交響曲第9番 ハ長調D.944「ザ・グレイト」(#) ベルク:「ヴォツェック」からの3つの断章(+) |
アンネリーズ・クッパー(S;+) エーリヒ・クライバー指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1956年1月7日(*)、1953年11月23日(#/+)、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ。すべてWDRアーカイヴからの復刻で、(*)は先に全曲がCAPRICCIOから、(#)は当初AMADEO→後にDECCAのBOXで出ており比較的入手し易いが、(+)はSTRADIVARIUSや伊ORIGINALSから出ていたものの、マスターからの初復刻と思われる。 medici MASTERSのエーリヒ・クライバー第4弾。このうえなく雄渾なる「フィデリオ」序曲はWDRの放送用オペラ全曲録音からのもので、これがクライバー唯一の録音。その血が脈々と息子カルロスにも流れるベルクは、作曲者と親交のあったエーリヒにとって重要なレパートリー。そのさきがけとして1930年代に作品普及に努めた。メインの「グレイト」はかねてより折り紙つきの内容として知られているが、国内代理店によると「ここにようやくはじめて本来の姿を伝える高音質でよみがえりました。」とのこと。 | ||
| ピエール・フルニエ、初出 エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調Op.85(*) ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調Op.104(#) ベートーヴェン: 「魔笛」の主題による12の変奏曲 ヘ長調Op.66(+) |
ピエール・フルニエ(Vc) ハンス・ロスバウト指揮(*) ジョージ・セル指揮(#) ケルン放送so.(*/#) フランツ・ホレチェク(P;+) | |
| 録音:1955年3月7日(*)、1962年11月16日(#)、以上ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール、ライヴ/1957年4月6日、ケルン、WDRフンクハウス、第2ホール(+)。すべてWDRアーカイヴからの音源復刻で完全初出。 フルニエのドヴォコンといえば、同年6月、やはり同じセルとの顔合わせによるスタジオ録音がこの名曲にとどめをさすものとして広く知られている。そして、そのスタジオ盤の再現というべき5ヶ月後に行われた注目のライヴも、スタジオ盤の内容から考えておおいに期待が持てるところ。また、これはセルの数少ないライヴ録音としても貴重。名手にとって3種目となるエルガーも、チェリストあがりのウォーレンステインが指揮を務めたBPO盤(66年)とはだいぶ印象のちがう仕上がりに。こちらは現代作品のスペシャリストとしても名を馳せた知匠ロスバウトの指揮に注目。怜悧なアプローチのもと“チェロのプリンス "と呼ばれた節度と気品あるフルニエのソロがいっそう際立つ。さらに、このほかではケンプとのライヴで知られる「魔笛」変奏曲も、うれしいおまけ。 | ||
| アルトゥール・ルービンシュタイン ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」 ブラームス:間奏曲 変ロ短調Op.117-2 シューマン:謝肉祭 Op.9 ショパン: バラード第1番 ト短調Op.23/ 練習曲 ホ短調Op.25-5 リスト:ハンガリー狂詩曲第12番 嬰ハ短調 [アンコール] ヴィラ=ロボス: 「赤ちゃんの一族」より道化人形 |
アルトゥール・ ルービンシュタイン(P) | |
| 録音:1963年4月20日、オランダ、ナイメーヘン、ライヴ。初出音源。WDRアーカイヴによる復刻。 20世紀を代表するピアニスト、ルービンシュタインは自身と母国ポーランドが味わった戦争の痛ましい記憶から、1914年を最後にドイツでは決して演奏することは無かった。けれども、ドイツとの国境沿いにあるオランダの古都ナイメーヘンで行われたこのリサイタルには、ドイツからも多くのファンが詰め掛け歴史的に重要な出来事としていまも記憶されている。そのことのみならず、プログラムとしても目を引くのは、ルービンシュタインが‘とても自分には弾けない 'と公言してついに商業録音を残さなかった「ショパンのエチュード」がわずか一曲とはいえ、取り上げられていること。かくいう巨匠も同曲だけは特別であったようで、1958年11月ロンドンBBCスタジオでの放送用録音(BBCL-4216)の演奏も残されている。もちろんシューマン、そしてかれに献呈されたアンコールのヴィラ=ロボスまでいずれもわすれがたいもの。 | ||
| クレンペラー、マスターから初復刻 ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調(*) ワーグナー: 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕への前奏曲(#) |
オットー・クレンペラー指揮 バイエルン放送so.(*)、 トリノRAIso.(#) | |
| 録音:1956年4月12日、ミュンヘン、ヘルクレスザール(*)/1956年12月17日、トリノ、RAIトリノ・オーディトリアム(#)。共にライヴ、モノラル。使用音源:バイエルン放送(*)/RAI(#)、共にマスターからの初復刻。 第4番(MM-001)、第8番(MM-021)につづいて、クレンペラーによるブルックナーが medici MASTERS に登場する。バイエルン放送so.との第7番は現状確認される5種のうちもっとも古く、演奏時間も1960年のフィルハーモニア盤65分に対し、4年前の当演奏は58分と全楽章を通じてかなりの快速テンポを採用しているのがその特徴。アーカイヴのマスターから起こした驚異的な音質はこれまでのリリースで実証ずみだが、このたびも期待を裏切らない出来栄え。さらにこちらもマスターからの初復刻となるカップリングのワーグナー。巨匠がもっとも充実していたといわれる1954年から1958年までの5年間にはさまれたライヴは、よりオケの条件のよい後年の録音にはない、限られたこの時期ならではの充実ぶりも聴きどころとなっている。 | ||
| クレンペラー&ケルン放響の「合唱」 ベートーヴェン: 交響曲第9番 ニ短調Op.125「合唱付」 ボーナス・トラック: 第4楽章リハーサル(詳細不詳) |
マリア・シュターダー(S) グレース・ホフマン(Ms) ヴァルデマル・クメント(T) ハンス・ホッター(Br) ケルン放送cho. オットー・クレンペラー指揮 ケルン放送so. | |
| 録音:1958年1月6日、ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール。RARE MOTH からRM-468M で出ている演奏だが、今回はWDRの音源から復刻で、マスターからの初復刻となる。 クレンペラーといえばベートーヴェンにとどめを刺すのはまず疑いのないところ。ケルン放送so.を指揮した物だけでも、1954年2月の「エロイカ」、1954年10月の第4番(以上ANDANTE)、1955年5月の第8番(TAHRA)がマスターから復刻されているが、今回は1958年1月の第9番。クレンペラー美学の真骨頂ともいえる対位法処理、その雄渾きわまりない造形の打ち出しで、ファンの間ではかねてより高い評価を得ていたもの。ソリストも充実していて、なかでもクメントとホッターは前年に行われたフィルハーモニア管とのスタジオ盤と同一のキャスト。当レーベルにおける一連のリリースで実証済みだが、驚異的な高音質でよみがえったことはなによりの朗報といえるだろう。 | ||
| カサドシュ〜協奏曲集、全て初出 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調KV.488(*) ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調Op.73「皇帝」(#) ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調(+) |
ロベール・カサドシュ(P) ゲオルク・ルートヴィヒ・ ヨッフム指揮(*) クリストフ・フォン・ ドホナーニ指揮(#) ヘルマン・シェルヘン指揮(+) ケルン放送so.(*/#/+) | |
| 録音:1956年3月7日(*)/1965年1月29日(#)/1957年3月11日(+)、以上ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール。すべてWDRアーカイヴからの復刻。 現状ではカサドシュにとっておそらく、モーツァルトが5種目、「皇帝」は6種目、ラヴェルが5種目(代理店担当者は韓国のマニアが作製したディスコグラフィを見たようで、順に3種目、5種目、5種目としているが、このディスコグラフィにはここ3年ほどに発売された新発売音源にかなりの抜けがある)となるもので、いずれも初出という注目の内容。多くの共演を通じて作曲者より薫陶を授かったラヴェルに、輝かしくデリケートな表情にも事欠かない「皇帝」。そして、すでにセルとの第24番、第27番(MM-010)でもみせたように、絶品というほかないモーツァルト。‘フランスのエスプリ 'という表現がカサドシュほどぴったりなピアニストもいないだろう。それぞれ個性的な指揮者との顔合わせがまた演奏内容を引き立てている。 | ||
| シフラ 1964 東京ライヴ、初出 ショパン: 幻想曲 ヘ短調Op.49/ スケルツォ第2番 変ロ短調Op.31/ ワルツ第1番 変ホ長調Op.18「華麗なる大円舞曲」/ ワルツ第4番 ヘ長調Op.34-3「華麗なる円舞曲」/ 即興曲第3番 変ト長調Op.51/ バラード第4番 ヘ短調Op.52/ ポロネーズ第6番 変イ長調Op.53「英雄」 リスト: スペイン狂詩曲 S.254/ ポロネーズ第2番 ホ長調S.223/ 半音階的大ギャロップ S.219/ ハンガリー狂詩曲第6番 変ニ長調S.244 |
ジョルジュ・シフラ(P) | |
| 録音:1964年4月23日、東京。おそらく初出音源。 2009年に歿後15周年を迎えるハンガリーの名ピアニスト、ジョルジュ・シフラ(1921-1994)。ここではともにかれの代表的なレパートリーながら、ひたすら華麗にして凄絶なリストと、センシティヴに歌いこまれたショパンという、ある意味で対極をなすプログラムを楽しめる。とくに、リストは聴き手を引きずり込む悪魔的名演。アルバム最後からの3曲では、そのスピード感、急激な跳躍をものともしないテクニックを目の当たりにされるはず。リスト再来とあだ名され、超絶の代名詞的存在としていまなおファンを魅了し続けるシフラを偲ぶに格好の内容となっている。 | ||
| アルヘンタ チャピ:「人騒がせな娘」前奏曲(*) ソウトゥリョ:「キスの言い伝え」前奏曲(#) フェデリコ・チュエカ(1846-1908):「大通り」序奏(#) パブロ・ルナ(1880-1942):「ユダヤの子」前奏曲(#) トマス・ブレトン(1850-1923): アルハンブラにて(*)/演奏会用ボレロ(*) グリーディ:10のバスクの旋律 グラナドス:「ゴイェスカス」間奏曲(#) アルベニス:ナバーラ(#) トゥーリナ: 交響詩「ロシーオの行列」(#)/闘牛士の祈り(#) |
アタウルフォ・アルヘンタ指揮 大so.、スペイン国立o. | |
| 録音:1954年-1957年、マドリッド。 ファリャ(MM-025)につぐ、スペインの名匠アルヘンタによるお国もの。あふれる生命感と極彩色のサウンドは相変わらずで、このたびはサルスエラのナンバーが並んでいるのが目を引く。Deccaに残したベルリオーズやチャイコフスキーなどの爆演が根強い人気のアルヘンタだが、ここでの作品もまた情熱的な演奏にかけては相通じるものがある。 | ||
| ROYAL OPERA HOUSE HERITAGE | ||
| クーベリックの「オテロ」、おそらく初出 ヴェルディ:歌劇「オテロ」 |
ラモン・ヴィナイ(T:オテロ) グレ・ブラウエンスタイン (S:デズデーモナ) オタカール・クラウス(Br:イヤーゴ) ジョン・ラニガン(T:カッシオ) ノリーン・ベリー(Ms:エミーリア) レイモンド・ナイルソン (T:ロデリーゴ) 他 ラファエル・クーベリック指揮 コヴェントガーデン 王立歌劇場o.&cho. | |
| 録音:1955年10月19日、ロンドン、ロイヤル・オペラ・ハウス、ライヴ、モノラル。おそらく初出音源。 名指揮者ラファエル・クーベリックの指揮したヴェルディ、それも「オテロ」。クーベリックは1954年から1958年までコヴェントガーデン王立歌劇場の音楽監督を務め、この歌劇場の発展に多大な貢献を残したが、その時期の録音そのものがごく少なかった。それだけに貴重なCD化である。クーベリックのヴェルディとは意外だが、このほぼ一月後には、ウィーン国立歌劇場再開公演に招かれ、ドイツ語とはいえ「アイーダ」を指揮しているので、高い評価を得ていたことは間違いない。そして歌手は、ブッシュ、トスカニーニ、フルトヴェングラーの指揮のもとでも歌った天下のオテロ歌手ヴィナイに、オランダの名ソプラノ、グレ・ブラウエンスタイン、チェコ出身でロンドンで大活躍したオタカール・クラウスと、かなり豪華。 | ||
| ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」 | ジョーン・サザーランド(S:ルチア) ジョアン・ジビン(T:エドガルド) ジョン・ショー(Br:エンリコ) ジョゼフ・ルルー(B:ライモンド) ケネス・マクドナルド (T:アルトゥーロ) 他 トゥリオ・セラフィン指揮 コヴェントガーデン 王立歌劇場o.&cho. | |
| 録音:1959年2月26日、ロンドン、ロイヤル・オペラ・ハウス、ライヴ、モノラル。GOLDEN MELODRAMからGM-5.0024として出ている演奏の、マスターからの初発売。 サザーランドは1952年にコヴェントガーデン王立歌劇場の舞台を踏んでいるが、脇役であったり、あるいはヴェルディなどのドラマティックな役であったりと、本領を発揮していなかった。しかしこの1959年の「ルチア」が大成功、彼女ドは一夜にしてスターとなり、まもなくDECCAへ録音を開始、世界的プリマドンナへの道を突き進んでいった。これまでもかなり知られた録音だったが、ついに蔵出しで登場。 | ||
| ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」(5幕版) | ジョン・ヴィッカーズ(T;ドン・カルロ) グレ・ブラウエンスタイン(S;エリザベッタ) フェドーラ・バルビエーリ(Ms;エボリ公女) ティート・ゴッビ(Br;ロドリーゴ) ボリス・クリストフ(B;フィリッポ) マイケル・ラングドン(B;大審問官) 他 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮 コヴェントガーデン王立歌劇場o.&cho. | |
| 録音:1958年5月12日。 これはLP時代から有名だったものだが、マスターからの初発売。ジュリーニがスカラ座の音楽監督(1953-56年)の後、各地でオペラを頻繁に指揮していた頃のもの。この上演は、ルキアーノ・ヴィスコンティの演出で、それまであまり上演の多くなかった5幕版の「ドン・カルロ」の真価を知らしめたものとして、後々まで語り草になった名舞台だった。当時まだ英国ではそれほど有名ではなかったジュリーニが、この公演で一気に人気が上がり、1960年代のEMIへの多数の録音に繋がりました。歌手は、カナダのヴィッカース、オランダのブラウエンスタイン、イタリアのバルビエーリとゴッビ、ブルガリアのクリストフと国際色豊かで、それぞれが実力を存分に発揮している。 | ||
| R.シュトラウス:歌劇「エレクトラ」 | ゲルダ・ラマーズ(S;エレクトラ) ヘドヴィヒ・ミューラー=バトー(S;クリソテミス) ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィチ (Ms;クリテムネストラ) オタカール・クラウス(Br;オレスト) エドガー・エヴァンズ(T;エギスト) ルドルフ・ケンペ指揮 コヴェントガーデン王立歌劇場o.&cho. | |
| 録音:1958年5月29日。おそらく初出音源。 これは驚いた!名指揮者ルドルフ・ケンペの「エレクトラ」。これまで全く出回った形跡のない、非常に珍しいもの。ケンペはドレスデン、バイエルンと、シュトラウスと縁の深い劇場の指揮者を務め、シュトラウスで高い評価を得ていたケンペだが、残された録音は少なく、「エレクトラ」もこれが初出。さすがはケンペ、血生臭いこの作品の野蛮さをひけらかすことなく、常にエレクトラの抱える「悲しみ」を前面に打ち出した、非常に情感豊かな「エレクトラ」を作り上げている。下手をするとお祭り騒ぎになってしまう復讐の後の歓喜の音楽も、ケンペは実にしっとりと美しい音楽を作りあげながら、ジワジワとクライマックスへ向かいる。単なる安っぽい復讐劇に留まらないシュトラウスの豊かな感情描写を、見事に描き切っている。これはケンペのオペラ録音でも特筆すべき名演だろう。 タイトルロールのゲルダ・ラマーズは、1915年ベルリン生まれのソプラノ、エレクトラと「ヴォツェック」のマリーが当たり役だった。ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィチは、1950年代のバイロイトに頻繁に出演したメッゾ。 | ||
| プッチーニ:歌劇「トスカ」 | ジンカ・ミラノフ(S;トスカ) フランコ・コレッリ(T;カヴァラドッシ) ジャン・ジャコモ・グェルフィ(Br;スカルピア) フォーブズ・ロビンソン(Br;堂守) マイケル・ラングドン(Br;アンジェロッティ) デイヴィッド・トゥリー(T;スポレッタ) 他 サー・アレグザンダー・ギブソン指揮 コヴェントガーデン王立歌劇場o.&cho. | |
| 録音:1957年7月1日。 これは何と言ってもコレッリのカヴァラドッシが目玉!コレッリはこの役を得意とし、各地で歌っては熱狂を巻き起こしている。とあるイタリアの地方劇場では、興奮した観客が終演後も帰らず、コレッリを引っ張り出してピアノ伴奏でアンコールを歌わせた、という嘘のような本当の話があるほど。このコヴェントガーデンでのライヴでは、若々しいコレッリの声を堪能できる。二つのアリア、ことに「星は光りぬ」はもちろん、圧巻は、ナポレオン勝利の報を聞いたカヴァラドッシの「勝利だ Vittoria」の一言、これをコレッリは10秒を超えて伸ばしている。その他、メトのプリマドンナとして活躍したミラノフのタイトルロール、力強いグェルフィのスカルピアも素晴らしいもの。当時のコヴェントガーデンは観客が行儀よく、拍手や歓声で音楽が煩わされることが少ないのもありがたい。 | ||
| プッチーニ:「蝶々夫人」 | ビクトリア・ デ・ロス・アンヘレス (S;蝶々さん) ジョン・ラニガン (T;ピンカートン) バーバラ・ハウィット (Ms;スズキ) ジェライント・エヴァンス (Br;シャープレス) デイヴィッド・トゥリー (T;ゴロー) マイケル・ラングドン (Br;ボンゾ)他 ルドルフ・ケンペ指揮 コヴェントガーデン 王立歌劇場o.&cho. | |
| 録音:1957年5月2日。GOLDEN MELODRAMから発売がある演奏だが、今回マスターからの初復刻。 なんと、ドイツの名匠ルドルフ・ケンペの指揮した「蝶々夫人」のライヴ。そもそもケンペの指揮したイタリア・オペラの録音がほとんどない。しかし、そこはドレスデンやバイエルンといった歌劇場の監督を務めたケンペ、勘所はピシャリと決めている。蝶々さんは、デ・ロス・アンヘレスのお得意の役。彼女は1951年に蝶々さんでコヴェントガーデン・デビューで成功を収めている。さすがに見事なもの。ジョン・ラニガンは、1950年代から80年代まで、主として準主役や脇役で活躍した万能テノール。貴重な主役の録音で、その実力の高さを見せている。 | ||
| モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 | チェーザレ・シエピ (B;ドン・ジョヴァンニ) ジェライント・エヴァンス (Br;レポレッロ) レイラ・ジェンチェル (S;ドンナ・アンナ) セーナ・ユリナッチ (S;ドンナ・ エルヴィーラ) ミレッラ・フレーニ (S;ツェルリーナ) リチャード・ルイス (T;ドン・ オッターヴィオ) デイヴィッド・ ウォード(B;騎士長) ロベルト・サヴォワ (Br;マゼット) ゲオルク・ショルティ指揮 コヴェントガーデン 王立歌劇場o.&cho. | |
| 録音:1962年2月19日。LIVING STAGE、OPERA DORO等から発売があるものだが、今回マスターからの初復刻。 ショルティは1960年代にコヴェントガーデン歌劇場の音楽監督を務め、この歌劇場を名門入りするだけの実力を高めた立役者。これはその時期のライヴ。何と歌手の豪華なこと!特にチェーザレ・シエピドン・ジョヴァンニは聞きもの。さらに当時全盛期のジェンチェルとユリナッチ、まだ新進歌手だったフレーニと、贅沢なこと。さらにエヴァンス、ウォードといった英国の実力派名歌手が上手く組み合わさっている。有名な演奏だが、既出盤は音が悪かっただけにマスターからの復刻は歓迎。余白に、この公演の二日前に亡くなったブルーノ・ワルターを追悼したデイヴィッド・ウェブスターの語りを収録。さらにスピーチに続き、ショルティとオケによる魔笛(ワルターがコヴェントガーデンを振った最後の演目)第2幕からの僧侶たちの行進の演奏も収めている。 | ||
| ワーグナー:歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
ジョン・トムリンソン(Br;ザックス) エスタ・ヴィンベルイ(T;ヴァルター) ナンシー・グスタフソン(S;エファ) カスリーン・ウィン・ロジャース(Ms;マグダレーネ) ヘルベルト・リッペルト(T;ダーヴィット) トーマス・アレン(Br;ベックメッサー) グウィン・ハウエル(B;ポーグナー)他 ベルナルト・ハイティンク指揮コヴェントガーデン王立歌劇場o.&cho. | ||
| 録音:1997年7月7日、ステレオ。ついにこの録音が登場!ハイティンク指揮の「マイスタージンガー」のライヴ!!! ハイティンクは、1987年から2002年まで、コヴェントガーデン王立歌劇場の音楽監督を務めていた。その任期中でも、語り草になるほど大評判だったのが、この「マイスタージンガー」だった。ハイティンクの資質からして「マイスタージンガー」が打ってつけなのは容易に想像がつくだろう。明るく柔らかく自然体でありながら、大らかな豊かさに溢れ、しかも説得力が強い。さらにライヴならではの起伏や昂揚もあって、まさに「充実している」としか言い様のない演奏。幕切れ後の大喝采も当然の大名演。また、惜しくも2002年に亡くなってしまった、スウェーデンの名テノール、エスタ・ヴィンベルイの瑞々しいワルターが今となっては極めて貴重なワーグナー役の録音になってしまった。その他、トムリンソン、アレン、グスタフソン、リッペルト、ハウエルと、当時のロイヤル・オペラ最高の布陣。録音も良好。 | ||
| 初出!バスティアニーニの「仮面舞踏会」 ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」 エイミー・シュアード(S;アメーリア) ジョン・ヴィッカーズ(T;グスターヴォ) エットレ・バスティアニーニ(Br;レナート) レジーナ・レズニク(Ms;ウルリカ) ジョーン・カーライル(S;オスカル) マイケル・ラングドン(B;ホーン) デイヴィッド・ケリー(B;リッビング)他 エドワード・ダウンズ指揮コヴェントガーデン王立歌劇場o.&cho. | ||
| 録音:1962年2月23日&27日、ロンドン、モノラル。なんと言っても、バスティアニーニのレナートが魅力。バスティアニーニは英国とはあまり縁がなく、コヴェントガーデン王立歌劇場への出演はこれ一回だけだったそう。しかし、バスティアニーニのノーブルなレナートは、英国の紳士たちをも唸らせたと伝えられている。録音の存在は知られていたものの、これが初出。もう一つの魅力は、ヴィッカースがグスターヴォはこれが唯一の録音。シュアードは、1924年ロンドン生まれの純英国ソプラノ。1950-60年代の英国を代表するドラマティック・ソプラノで、1968年にはバイロイトでクンドリーを歌っている。 | ||
| グルック:歌劇「アルセスト」
ジャネット・ベイカー(Ms;アルセスト) ロバート・ティアー(T;アドメート) ジョナサン・サマーズ(Br;ヘラクレス) マシュー・ベスト(Br;預言者) モールドウィン・デイヴィス(T;エヴァンドル) ジョン・シャーリー=カーク(Br;大祭司) フィリップ・ジェリング(B;伝令官)他 チャールズ・マッケラス指揮コヴェントガーデン王立歌劇場o.&cho. | ||
| 録音:1981年12月12日、ステレオ。グルックのフランス語のオペラは、今でこそ人気があるが、かつては上演が非常に珍しいものだった。この1980年の上演では、ジャネット・ベイカーとロバート・ティアーという、1980年代のロイヤル・オペラを代表する名歌手が共演、さらに知性派のマッケラスが指揮した、当時最先端の上演だった。ベイカーの気品ある歌は、四半世紀以上経った今聞いても実に感動的。 | ||