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LINDORO
1CDあたり¥2970(税抜¥2700)

 ALMAVIVAのプロデューサーによる自主独立レーベル。


 スペイン、アンダルシア地方の中心都市セビリャのレーベル、リンドロは、 アンダルシア地方政庁〔 Junta de Andalucia /アンダルシア自治州会議/アンダルシア自治州政府〕が運営する アルマビバ [ALMAVIVA] のプロデューサーも務めるホセ・マリア・マルティン・バルベルデが主宰する独立レーベル。オペラ・ファンならもうおわかりと思われるが、「リンドロ」はロッシーニの歌劇『セビリャの理髪師』でアルマビバ〔イタリア語発音のカナ表記ならば「アルマヴィーヴァ」〕伯爵が身分を隠すために使った偽名であり、なかなか意味深長だ。リリースは1998年に開始されたようで、さすがに古楽レパートリーの演奏・録音水準は高く、ブックレットも充実、ジャケットも美しい。
 アンダルシアという枠から飛び出したバルベルデの真髄を、まずは絶品、リベラのキタローネによるバッハの無伴奏チェロ組曲からご賞味いただきたい。

サルヴァトーレ・ランツェッティ(1710頃-1780頃):チェロと通奏低音のためのソナタ集
 〔変ロ長調 Op.5 No.2 /ニ長調 Op.5 No.3 /イ短調 Op.1 No.5 /
  ハ長調 Op.6 No.2 /へ長調 Op.1 No.11 /イ短調 Op.1 No.9 〕
 エマニュエル・バルサ(Vc) アリックス・ヴェルジエ(Vc;通奏低音)
 ベルトラン・キュイエ(Cemb)
 録音:2004年1月、サン・ピエール教会、パリ、フランス|初出・旧品番: MPC-0715|ピリオド楽器使用。
 ナポリに生まれ、トリノを本拠にヨーロッパ各地で活躍したチェリスト・作曲家サルヴァトーレ・ランツェッティは、ボッケリーニの先駆者として、チェロを通奏低音から解放しソロ楽器の地位に高めた人物とされている。
 そのランツェッティの技巧的なソナタでソロを披露するのは、フランスの名手エマニュエル・バルサ。モダーン・チェロをモーリス・ジャンドロンに、バロック・チェロをリヒテ・ファン・デル・メールに、ヴィオラ・ダ・ガンバをヴィーラント・クイケンに師事した彼は、レザール・フロリサン、ラ・プティット・バンド、リチェルカール・コンソート等のメンバーを務め、バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカとの共演により日本でもファンを獲得している。鈴木秀美のソロによるドメニコ・ガブリエッリ「チェロ作品全集」の録音(TDK)では通奏低音パートを担当していた。
NL-3038
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【注目盤】
ボッケリーニ(1743-1805):弦楽四重奏曲集
 〔ト短調 Op.32 No.5, G.205 /
  ト長調「ラ・ティラナ」 Op.44 No.4, G.223 /
  ト短調 Op.24 No.6, G.194 /
  ハ短調 Op.2 No.1, G.159 〕
トリフォリウム
[カルロス・ガリファ、
 セルヒオ・スアレス(Vn)
 フアン・メサナ(Va)
 ハビエル・アギレ(Vc)]
  スペインのピリオド楽器アンサンブル、トリフォリウムの弦楽メンバーによる四重奏。
NL-3037
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【注目盤】
鳥、花、そして星〜トノ&アリア集
 フアン・デ・ナバス(1647-1719):
  Rústicos ciudadanos de las ondas (*) / Aves, flores y estrellas (*) /
  Y pues que por todas sendas -Llega pues, a mis brazos (*)
 不詳(1720年頃、スペイン): Amable
 フアン・デ・ナバス: Dónde he de ir (*)
 不詳(17世紀、スペイン): Babau
 フアン・デ・ナバス: No es nada lo que piden (*)
 クローディオ・ヴォワイエンヌ(1680頃-1745):第3組曲 [IIIe suite] (*)
  〔 Gravement / Courante: Gayement et marqué / 1re Musete: Tendrement - 2e Musete / Gayement 〕

 フアン・デ・ナバス: Amor, ¿dónde estás? (*) / Y advierta quien oye (*)
 ガスパル・サンス(1640-1710): Pasacalles por la E
 フアン・デ・ナバス: Sosiega, sosiega (*) / Ay divino amor (Solo al S. Sacramento)
 ガスパル・サンス: Fuga por primer tono al ayre español
  ムシカ・フィクタ[ハイロ・セラノ(T/Perc)
    カルロス・セラノ(リコーダー) フリアン・ナバロ(バロックG/ハラナ)]
 (*)は世界初録音。 マドリッドのスペイン王宮で活躍した作曲家・ハープ奏者フアン・デ・ナバスの作品を中心としたプログラム。「トノ」は当時のスペインで広く歌や旋律を指した語。ムシカ・フィクタ [Música Ficta] は1988年コロンビアのボゴタで創設された古楽アンサンブル。
NL-3036
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【注目盤】
万華鏡〜フルートとピアノのためのスペイン音楽
 マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946)/フアン・ロンダ&アウヒリアドラ・ヒル編曲:
  7つのスペイン民謡(フルートとピアノのための版)
 エドゥアルド・オコン(1833-1901):
  フルートとピアノのための「アンダルシアの思い出」 Op.16
 マヌエル・カスティリョ(1930-2005):フルートとピアノのための即興曲
 アマンド・ブランケル(1935-2005):フルートとピアノのための若々しいソナティナ
 ホアキン・トゥーリナ(1882-1949)/フアン・ロンダ&アウヒリアドラ・ヒル編曲:
  ヴァイオリン・ソナタ第2番「スペイン風」 Op.82(フルートとピアノのための版)
 フアン・ロンダ(Fl) アウヒリアドラ・ヒル(P)
  20世紀スペインの作曲家によるフルートとピアノのためのオリジナル作品および演奏者による編曲作品。色彩豊かに変幻する音楽はまさに「万華鏡」。フアン・ロンダは1971年スペインのバレンシアに生まれ、1991年のセビリャ王立so. 創設以来フルート・ソリスト(首席奏者)を務めている。
NL-3034
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【注目盤】
18世紀マドリッドのサロンと劇場の音楽
 ブラス・デ・ラセルナ(1751-1816):
  Agitada me siento (Seguidillas) / La tirana se ha ausentado /
  La soledad del campo (Canción) /
  El tiempo y el amor (Canción) / La mujer sensible (Canción) /
  Mi Corazón señores (Seguidillas) / Ay infelice de mi (Tirana)
 不詳: La Ausencia (Canción) / Entre las ninfas (Canción)
 ブラス・デ・ラセルナ: Un amante que se hallaba (Tirana)
 不詳: Al pasar por la fragua (Seguidillas) /
     Yo soy de amor la víctima (Canción) / Cancion de la cautivita
 ブラス・デ・ラセルナ: Me preguntaron los guardas (Tirana)
 不詳: Seguidillas de Fernando VII / A las armas (Canción patriotica) /
     Dupont rendido (Canción patriotica)
 ブラス・デ・ラセルナ: El garbo y el manejo (Seguidillas)
  〔出典:ベルリンの写本(ブラス・デ・ラセルナ)/ナルシソ・パスの写本(不詳)〕
 インガルツェ・アストゥイ(Ms)
 フェルナンド・アントン(G) マリア・サトゥルノ(Vc)
  18世紀後半のスペインで隆盛したトナディリャ(寸劇的歌芝居)に焦点を当てたプログラム。カンシオン (Canción) は 歌、セギディリャス (Seguidillas) /ティラナ (Tirana) はアンダルシア地方の4分の3拍子系/8分の6拍子系の舞曲。ブラス・デ・ラセルナは500以上ものトナディリャを書いたこのジャンルの代表的作曲家。インガルツェ・アストゥイはスペイン・バスク地方出身のメゾ・ソプラノ。オペラやサルスエラへの出演の他、トナディリャのようなスペイン歌謡や中世音楽の研究も行っている。
NL-3033
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【注目盤】
ジャケット
ガエターノ・ブルネッティ(1743-1798):交響曲集 Vol.2
 2つのヴァイオリンとオーケストラのための協奏交響曲第3番 変ロ長調 L.329 (*) /
 交響曲第25番 ニ長調 L.314 /交響曲第8番 ヘ長調 L.297
  リナ・トゥル・ボネト、イグナシオ・ラマル(Vn;*)
  グスタボ・サンチェス指揮カメラータ・アントニオ・ソレル
 録音:データ記載なし。全収録曲が世界初録音。
 当レーベルが力を入れているガエターノ・ブルネッティのシリーズ第4弾〔 Vol.1: 弦楽四重奏曲(NL-3011), Vol.2: 弦楽三重奏のためのディヴェルティメント(NL-3021), Vol.3: 交響曲集 Vol.1 (NL-3030) 。ガエターノ・ブルネッティはイタリアのファーノに生まれ、ピエトロ・ナルディーニに師事した後1762年頃スペインのマドリッドに移住。1770年に国王カルロス3世の王太子(アストゥリアス公)付き音楽教師に就任。1788年、王太子がカルロス4世として即位するとともに王の私設楽団のヴァイオリニストとなり、さらに1795年に王宮楽団が創設されるにあたってその指揮者に就任した。450を超える作品を残したとされているが、生前・没後とも出版された作品は少なく、演奏・録音される機会も多くない。
 カメラータ・アントニオ・ソレルは主にスペインの古典派・ロマン派音楽レパートリーを開拓するため、2011年スペインのエル・エスコリアルに創設された弦楽主体のオーケストラ。リナ・トゥル・ボネトはムジカ・アルケミカの創設者で Pan Classics等に録音がある。イグナシオ・ラマルはカメラータ・アントニオ・ソレルのコンサートマスター。
NL-3032
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【注目盤】
ジャケット
世間は言う、愛は在ると〜
 マヨルカの歌集およびその他の手写本(17世紀)所収のトノス・ウマノス〔世俗歌〕

 フアン・イダルゴ(1614-1685): Perdone el amor (*)
 セバスティアン・ドゥローン(1660-1716): La borrachita de amor
 フアン・イダルゴ: Al poderoso ruego
 フアン・デ・セリス: Ya no son más de veinte
 不詳: A un infeliz ausente / フアン・イダルゴ: Al ayre se entregue
 不詳: Dicen que hay amor / Déjame, picarillo traidor
 ホセ・マリン(1619頃-1699): Ojos, pues me desdeñáis
 不詳: Si quieres que viva / Niña si encontrares durmiendo a Cupido (*)
     En pira de incendios
 フアン・イダルゴ: La noche tenebrosa (*) / ホセ・マリン: Sepan todos que muero
 フランシスコ・モンホ: Recelos, temed / フアン・イダルゴ: Ay amor, ay ausencia
 ホセ・マリン: Tortolilla si no es por amor
  マリビ・ブラスコ(S) アルモニオージ・コンチェルティ
   [フアン・カルロス・リベラ(5弦G/ディレクター) フアン・ミゲル・ニエト(5弦G/4弦G)
    コンスエロ・ナバス(テオルボ) サラ・ルイス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
    テレサ・マルティネス(カスタネット)]
 録音:データ記載なし。
 (*)以外はバルセロナのカタルーニャ博物館が所蔵するマヨルカの歌集 [Cancuinero Poético-Musical de Mallorca] 所収の楽曲。マリビ・ブラスコはスペインのバレンシアに生まれ、ファーミ・アルクアイ率いるアッカデーミア・デル・ピアチェーレとの共演で古楽ファンの注目を集めるソプラノ。アルモニオージ・コンチェルティはスペイン随一のピリオド撥弦楽器奏者フアン・カルロス・リベラにより2001年に創設されたアンサンブル。
 #ブックレットは簡易な仕様で、解説書・歌詞・英語訳は WEB 上の PDF ファイル (別タブ、別ウィンドウで開きます)をダウンロードする形となっています。インターネット接続環境が必要になりますので、ご注意下さい。
NL-3031
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【注目盤】
イリアルテの12人の音楽家たち
 ホセ・デ・サン・フアン(1685-1747頃):
  エウロタスとディアナのカンタータ・ウマーナ(1721)から
   〔ああ、大量の泡!-眠る、眠る、いや [Al pi&eacutE; lago espumoso! - Duerma, duerma, no] /
    ああ、かわそうな私、殺人者!-私のエウロタス! [Ay de mí que homicida! - Eurotas mío!] 〕

 トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548-1611):
  われは美しき人を見たり [Vidi speciosam] (1572)
 マティアス・フアン・ベアナ(1656頃-1708以後):
  泉へ、森へ [A la fuente, a la selva] (聖体の秘跡のための)
 マティアス・ルイス(1665頃-1702):
  ああ、甘美な気持ち!ああ、優しき苦悩! [Ay, dulce sentimiento! Ay, pena amable!]
 ビセンテ・ガルシア・ベルカイレ(1593-1650):巨大真珠と真珠層 [Gigante de perla y nácar]
 セバスティアン・ドゥローン(1660-1716):
  サルスエラ・アルモニカ「愛の新たな武器」 [Las nuebas armas de amor] (1711)
   〜君の武器のその力 [Su poder en tus armas]
 クリストバル・デ・モラレス(1500頃-1553):
  聖なる神の御母は昇られた [Exaltata est Sancta Dei Genitrix]
 カルロス・パティニョ(1600-1675):悲しむ牧童 [Pastorcillo triste]
 セバスティアン・ドゥローン:心よ、あなたは持っているのだから [Corazón, causa tenéis]
 フランシスコ・ゲレロ(1528-1599):マグダラのマリア [Maria Magdalene]
 アントニオ・リテレス(1673-1747):報われない私に嘆かせよ [Déjame ingrata llorar]
 フアン・ペレス・ロルダン(1604-1672):主は埋葬されぬ [Sepulto Domino]
 ホセ・デ・ネブラ(1702-1768):
  サルスエラ「風は愛の幸せ」 [Viento es la dicha de amor] (1743)
   〜ああ、裏切りの神! [Ay, dios aleve!]
 ラウラ・カサノバ指揮レヒナ・イベリカ シモン・アンドゥエサ指揮グラドゥアリア
 録音:2015年8月10日-13日、マドリッド市立o. & cho. 本部、マドリッド、スペイン。
 啓蒙主義・新古典主義時代のスペインの詩人でアマチュア音楽家でもあったトマス・デ・イリアルテ(1750-1791)の詩「音楽」 [La Musica] (1779)に登場する12人のスペイン人作曲家たちの作品を収めたアルバム。スペインの2つの古楽アンサンブル、レヒナ・イベリカとグラドゥアリアの合同演奏。
NL-3030
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【注目盤】
ボッケリーニ、ブルネッティ:アリア&シーン集
 ガエターノ・ブルネッティ(1744-1798):
  È ver par troppo L.337 (1786) / Se pieta L.333 (1767-1770) /
  L'ossa insepolte L.336 (1776-1779) / Che fa il mio bene F.335 (1767-1770) /
  Involarmi il mio tesoro L.338 (1792頃) (*) /
  Nom so più dov'io sia L.339 (1792頃) (*)
 ルイージ・ボッケリーニ(1743-1805):イネス・デ・カストロ [Ines de Castro] G.541 (1798)
  イェレナ・バンコヴィチ(S)
  グスタボ・サンチェス指揮カメラータ・アントニオ・ソレル
 録音:データ記載なし。(*)以外世界初録音。
 スペインで活躍したイタリア人作曲家ボッケリーニとブルネッティのイタリア語アリアとシーン(一場面の音楽)。イェレナ・バンコヴィチはセルビアのベオグラードに生まれたソプラノ。ベオグラード芸術大学を卒業後ベルリン芸術大学でオペラの修士課程2015年に修了。既に舞台で「カルメン」のミカエラ、「ラ・ボエーム」のムゼッタ等を演じている。カメラータ・アントニオ・ソレルは指揮者グスタボ・サンチェスによりスペインのサン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアルで2011年に創設されたピリオド楽器アンサンブル。
NL-3029
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【注目盤】
カンタレス〜スペインの子供たちのための歌
 アストゥリアス民謡/マヌエル・アングロ編曲:高い所と低い所で [A lo alto y a lo bajo]
 レオン民謡/ペドロ・アイスプルア編曲:私の小屋の隣で [Al lado de mi cabaña]
 カスティリャ民謡/ハイメ・パドロス編曲:君はのっぽでやせっぽち [Eres alta y delgada]
 コロンビア民謡/ホセ・アントニオ・リンコン編曲:ブジェレンゲ [Bullerengue]
 カルロス・ガルデル(1883頃/ 1890-1935)/アルフレド・レ・ペラ(1900-1935)作詩/
  ダンテ・アンドレオ編曲:わが懐かしのブエノスアイレス [Mi Buenos Aires querido]
 アドリアーノ・バンキエーリ(1568-1634):
  カプリッチャータと動物たちの対位法 [Cappriciata e contrappunto bestiale alla mente]
 ジョスカン・デプレ(1450頃-1521):こおろぎ [El Grillo]
 不詳(16世紀):トゥールディオン [Tourdion]
 フランツ・フリードリヒ・リヒャルト・ゲネー(1823-1895)/
  グスタボ・サンチェス編曲:イタリア風サラダ [Insalata italiana]
 アストゥリアス民謡/
  グスタボ・サンチェス編曲:三枚の葉、おかあさん [Tres hojitas, madre]
 フェデリコ・ガルシア・ロルカ(1898-1936):四人の騾馬引き [Los cuatro muleros]
 カスティリャ民謡/
  フランセスク・プジョル編曲:私のハンカチで拭いて [Límpiate con mi pañuelo]
 バスク民謡/ガブリエル・オライソラ編曲:バスクの子守歌 [Aurtxoa seaskan]
 アグスティン・ララ(1897-1970)/マルコス・ベガ編曲:マドリッド [Madrid]
 アストゥリアス民謡/ペドロ・アイスプルア編曲:モロ・モロンドロン [Molo molondrón]
 アンダルシア民謡/グスタボ・サンチェス編曲:コン・エル・ビト [Con el vito]
 レオン民謡/
  エドゥアルド・シフレ編曲:羊飼いたちは行ってしまう [Ya se van los pastores]
 アルゼンチン民謡/
  カルロス・グァスタビノ(1912-2000)編曲:ライス・プディング [Arroz con leche]
 カスティリャ民謡/ペドロ・アイスプルア編曲:モリト・ピティトン [Morito pititón]
 ソリア民謡/ジャン・テュルリエ編曲:ラ・タララ [La Tarara]
 ガリシア民謡/ミゲル・グロバ編曲:あなたの雄鶏 [O voso galo comadre]
  エル・エスコリアル聖歌隊
 録音:データ記載なし。スペインのサン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル王立修道院創建の4年後、1567年に創設されたエル・エスコリアル聖歌隊。現在もその伝統を継承しスペインを代表する少年聖歌隊として活躍している。「カンタレス」は「民謡」を意味するスペイン語。スペイン各地の子供のための民謡を主としたアルバム。
NL-3028
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【注目盤】
証言〜撥弦楽器による中世の音楽
 聖母マリアのカンティガ〔アルフォンソ10世(1221-1284)編纂〕第384番-第2番/
 モンセラートの朱い本〜輝ける星よ/イングランド舞曲/トリスターノの嘆き − ロッタ/
 すべての花/聖母マリアのカンティガ 第179番-第322番/第7のエスタンピー・レアル/
 優しく美しきご婦人よ/モンセラートの朱い本〜喜びの都の女王よ/
 サルタレッロ/聖母マリアのカンティガ 第393番-第353番/トロット/
 エスタンピエー・ガエッタ/モンセラートの朱い本〜天の元后よ
  ホセ・ルイス・パストル(13世紀型スパニッシュ・リュート/シトラ/ビウエラ/
              シンフォニア/14世紀型イタリアン・リュート/中世G)
 録音:データ記載なし。楽譜に楽器指定が書き込まれることが無かった中世音楽において、リュート等の撥弦楽器の奏者たちは何をどう弾いていたのか?…リュート奏者で音楽学者のクロフォード・ヤングは著書において、専門の演奏家たちに14〜15世紀の音楽を撥弦楽器のために書き換えることを提唱している。ホセ・ルイス・パストルは2015年現在セビリャ・マヌエル・カスティリョ音楽院クラシカル・ギター科教授を務めるギター奏者。ホプキンソン・スミス、フアン・カルロス・リベラ他に学んだ彼は中世撥弦楽器のスペシャリスト。ヤングの提唱に従い中世音楽をリュート等の独奏用に書き換え、演奏会と当録音に臨んだ。アルバム・タイトルの「証言」は音楽学者ティモシー・J.マクギーの中世舞曲の解釈に関する書物の第1章のタイトルから採られた物。
NL-3027
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【注目盤】
こんなに楽しい祝宴で!〜マティアス・ドゥランゴ:ビリャンシコ集
 マティアス・ドゥランゴ(1636-1698):
  おーい、船の間で [Hola, ah de los bajeles] (聖体の秘跡のビリャンシコ)/
  私の神がお生まれになった [Pues mi Dios ha nacido por mi] (降誕のビリャンシコ)
 ディエゴ・フェルナンデス・デ・エウテ(1635-1713):パッサカリア第5旋法(ハープ独奏)
 マティアス・ドゥランゴ:
  あなたは完璧に美しい [Tota pulchra es] (聖母のためのビリャンシコ)/
  ああ、甘美な愛 [Ay Dulce amor] (聖体の秘跡のためのビリャンシコ)/
  笛を奏でよ [Toca la flauta] (降誕のビリャンシコ)
 ディエゴ・フェルナンデス・デ・エウテ:カナリオ [Canarios] (ハープ独奏)
 マティアス・ドゥランゴ:
  出港する小さな船 [Navecilla que sales al puerto] (聖体の秘跡のビリャンシコ)/
  気をつけよ [Alerta, alerta] (東方の三博士のビリャンシコ)
 セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア(1561-1627):
  ティエント第8旋法(ヴィオラ・ダ・ガンバとハープの二重奏)
 マティアス・ドゥランゴ:
  歌え、ナイチンゲール [Cante el ruiseñor] (聖体の秘跡のビリャンシコ)
 ルカス・ルイス・デ・リバヤス(1626-1667):ハカラ [Xacaras] 第1旋法(ハープ独奏)
 マティアス・ドゥランゴ:
  こんなに楽しい祝宴で [En fiesta tan alegre] (聖体の秘跡のハカラ [Jacara] )/
  サルベ・デ・ロマンセ [Salve de romance] (聖母のための)
 ラ・ボス・ガラナ
 [ジョバンナ・ウルティア(S) アウラ・エレナ・グティエレス(Ms) ブレノ・キンデレ(CT)
  セバスティアン・レオン(Br) ギセリャ・マッサ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ルイ・カペイユ(ダブルHp)]
 録音:2014年6月5-10日、聖ゲオルク教会、ハルティンゲン、ドイツ。
 マティアス・ドゥランゴはスペインのファルセス(現ナバラ県)に生まれ、教会音楽家としてのキャリアの最後にサント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサダ大聖堂楽長を務めた(1695-1698)作曲家。ラ・ボス・ガラナ〔凛々しい声〕は2011年、バーゼルのスコラ・カントールムで学ぶコロンビア、ブラジル、チリ、フランス出身の学生により創設された、イベリア半島とラテンアメリカのルネサンス・バロックをレパートリーとする声楽・器楽アンサンブル。これがCDデビューとなる。作品・演奏とも高水準で、ロペス・カピリャスのCD (NL-3025)同様、スペイン語圏の古楽レパートリーと古楽演奏家の台頭を感じさせるものがある。
NL-3026
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【注目盤】
ガエターノ・ブルネッティ(1743-1798):シリーズ Vol.3 〜交響曲集
 〔第9番 ニ長調 L.298 /第21番 変ホ長調 L.310 /第29番 ハ長調 L.318 〕
 グスタボ・サンチェス指揮カメラータ・アントニオ・ソレル
 当レーベルが力を入れているガエターノ・ブルネッティのシリーズ第3弾。Vol.1:弦楽四重奏曲(NL-3011) 、 Vol.2:弦楽三重奏のためのディヴェルティメント(NL-3021) 。ガエターノ・ブルネッティはイタリアのファーノに生まれ、ピエトロ・ナルディーニに師事した後1762年頃スペインのマドリッドに移住。1770年に国王カルロス3世の王太子(アストゥリアス公)付き音楽教師に就任。1788年、王太子がカルロス4世として即位するとともに王の私設楽団のヴァイオリニストとなり、さらに1795年に王宮楽団が創設されるにあたってその指揮者に就任した。450を超える作品を残したとされているが、生前・没後とも出版された作品は少なく、演奏・録音される機会も多くない。
 カメラータ・アントニオ・ソレルは主にスペインの古典派・ロマン派音楽レパートリーを開拓するため、2011年スペインのエル・エスコリアルに創設された弦楽主体のオーケストラ。当盤が彼らのデビューCD 。
NL-3025
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【注目盤】
フランシスコ・ロペス・カピリャス:ミサ&モテット集
 フアン・デ・リスコス(1570頃-1637):レ・ソル [Re Sol] (カンシオン、4声;器楽)
 フランシスコ・ロペス・カピリャス(1614-1674):
  ミサ・レ・ソル [Missa Re Sol] (4声)から〔キリエ/グローリア〕/
  欲する者は誰もが [Quicumque voluerit] (モテット、器楽)/
  ミサ・レ・ソル から
   〔クレド/サンクトゥス − ベネディクトゥス/アニュス・デイ I & II 〕/
  寺院のベールは引き裂かれた [Velum templi scissum] (モテット、4声;器楽)/
  われらより取り去りたまえ [Aufer a nobis] (モテット、4声)/
  ミサ・アウフェル・ア・ノービス [Missa Aufer a nobis] (4声)から
   〔キリエ/グローリア〕/
  喜び祝え生誕を [Cum iucunditate Nativitatem] (モテット、4声)/
  ミサ・アウフェル・ア・ノービス から
   〔クレド/サンクトゥス − ベネディクトゥス/アニュス・デイ I 〕/
  おお、驚くべき秘跡 [Oh, admirable Sacramento] (賛歌 [Alabado] 、4声)
 カペラ・プロラツィオーヌム
  [ベロニカ・プラタ・ゲレロ、ロシオ・デ・フルトス(S)
   アンドレス・ミラベテ、イスラエル・モレノ(男性A)
   エドゥアルド・マルティネス・グラシア、フランシスコ・ディアス・カリリョ(T)
   フランシスコ・ハビエル・ヒメネス・クエバス、ナンチョ・アルバレス(B)]

 アンサンブル・ラ・ダンスリー(アーティスティック・コーディネーション&ディレクション)
  [フェルナンド・ペレス・バレラ(コルネット〔ツィンク〕/サックバット/リコーダー)
   フアン・アルベルト・ペレス・バレラ(チリミア・ティプレ/バホンシリョ・コントラルト/リコーダー)
   ルイス・アルフォンソ・ペレス・バレラ(サックバット/リコーダー)
   エドゥアルド・ペレス・バレラ(バホン〔ドゥルツィアン〕/チリミア・コントラルト/リコーダー)]

 アンドレス・セア・ガラン(ポジティヴOrg)
 録音:2014年6月30日-7月3日、ロレートの聖母聖堂、エスパルティナス、セビリャ、スペイン。ロペス・カピリャスの収録作品はすべて世界初録音。
 フランシスコ・ロペス・カピリャスはメキシコのメキシコシティに生まれ、1654年から亡くなるまで同市の大聖堂楽長を務めた作曲家。その優れたポリフォニー書法により「メキシコのオケゲム」と称えられたが、当然ながら作風はオケゲム(1410/1425-1497)より時代を下ったもので、パレストリーナ、ビクトリアや初期バロックを思わせる部分もある。
 カペラ・プロラツィオーヌムは中世から17世紀、なかでもルネサンス教会音楽の再生を目的として創設されたスペインの声楽・器楽アンサンブル。ラ・ダンスリーは1998年スペインのカラスパラ(ムルシア州)に創設されたピリオド管楽器アンサンブル。
NL-3024
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【注目盤】
コロンビーナ図書館の音楽の足跡〜リュート曲集
 ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ(確認できる活躍期:1508頃):
  フェラーラのパヴァーヌ/サルタレッロ/ピーヴァ
 ピエール・アテニャン(1494頃-1551/1552)出版:前奏曲
 クローダン・ド・セルミジ(1490頃-1562)/ピエール・アテニャン出版: Il me suffit
 /ピエール・アテニャン出版:ガイヤルド
 フランチェスコ・スピナチーノ(確認できる活躍期:1507頃):
  リチェルカーレ/バス・ダンス(「ラ・スパーニャ」)
 ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ:スペイン風カラータ
 ピエール・アテニャン出版:前奏曲/陽気なブランル
 ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ:リチェルカーレ
 ピエール・アテニャン出版: Tresorière [de plaisir amoureux]
 アルノルト・シュリック(1455/1460頃-1521以後): Weg wart dein art
 フランチェスコ・スピナチーノ:リチェルカーレ/ジョスカンのラ・ベルナルディーナ
 ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ:
  スペイン風カラータ「Terzetti」/神をたたえよ [Laudate dio]/カラータ「Zigonze」
 ピエール・アテニャン出版:
  Fortune laisse moy la vye /陽気なブランル/サルタレッロ
 フランチェスコ・スピナチーノ:全旋法によるリチェルカーレ
 クローダン・ド・セルミジ/ピエール・アテニャン出版:楽しみ [La jouissance]
 ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ:リチェルカーレ
 バルトロメオ・トロンボンチーノ(1470頃-1535以後): Poi chel ciel contrario adverso
 アルノルト・シュリック: All ding mit radt
 フアン・デ・ウレダ(1430頃-1482以後)/フランチェスコ・スピナチーノ:
  Nunquam fuit pena maior
 ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ:カスティリャのカルディービ[Caldibi castigliano]
  ミゲル・リンコン(リュート)
 録音:時期、場所記載なし。
 クリストファー・コロンブス[クリストバル・コロン](1451頃-1506)の次男で、スペイン王宮に仕えた書誌家エルナンド(フェルナンド)・コロン(1487-1539)が収集した一万五千冊を超える書物を収めたコロンビーナ図書館(セビリャ)に伝わる音楽をたどるシリーズ第1作。1979年スペインのセビリャ生まれのミゲル・リンコンは近年の躍進著しいリュート奏者。
NL-3023
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【注目盤】
種々様々な甘美なる音楽〜 16 & 17世紀イングランドのコンソート音楽
 ロバート(?)・マロリー(?-1572):ミゼレーレ(5声)
 ロバート・パーソンズ(1530頃-1572):トランペットと呼ばれる歌(6声)
 ジョン・コペラリオ(1570頃-1626):
  無題(ファンタジア;6声)/コペラリオ、またはグレイの宿、第1(6声)
 エドムンド・タージェズ(1450頃-?):ああ、それを何と言うのか私は知らない(3声)
 トマス・タリス(1505頃-1585):私の悲しいため息はいつおさまるのか?(4声)
 ウィリアム・ブレイド(1560-1630):ガイヤルド(6声)/ガイヤルド(5声)
 ジョン・ダウランド(1563頃-1626):
  常にダウランド、常に嘆く(5声)/バクトン氏のガイヤルド(5声)/
  スザンナのガイヤルド(5声)
 ジェイムズ・ハーディング(1560頃-1626):ファンシー(4声)
 トマス・ウィールクス(1576-1623):イン・ノミネ(5声)
 ウィリアム・バード(1543-1623):ブラウニング(5声)
 クレメント・ウッドコック(確認できる活躍期:1575頃):ハックニー(5声)
 アントニー・ホルボーン(1545頃-1602):メランコリーのイメージ(パヴァーヌ;5声)
 不詳:ウィリアムの恋(5声)
 ジョン・ブル(1562-1628):ブルのマスク(5声)
 不詳:キューピッドの舞曲(5声)/メイポール(5声)/[アンティ=マスク](5声)
 パウル・レーンフーツ指揮ロイヤル・ウインド・ミュージック
 録音:2011年4月25-29日、デ・ダウフ、アムステルダム、オランダ。
 2004年よりヨーロッパ・リコーダー演奏家協会会長を務めているパウル・レーンフーツ率いるリコーダー・アンサンブル、ロイヤル・ウインド・ミュージックが奏でる、含蓄に富んだルネサンス期イングランドの音楽。
NL-3022
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【注目盤】
ああ、何という美しさ!〜17世紀イタリアのアリアとカンタータ
 ベネデット・フェッラーリ(1603年頃-1681): A che belleza e gratia!
   「独唱のための様々な音楽と詩」第3巻(1641、ヴェネツィア)から

 ベネデット・フェッラーリ: Scrivete là
   「独唱のための様々な音楽と詩」第2巻(1637、ヴェネツィア)から

 ステファノ・ランディ(1587-1639): Non si scherzi con Amore
   「独唱のためのアリエ・ムジカーリ」(1627、ローマ)から

 バルバラ・ストロッツィ(1619-1677): Sino alla morte
   「Diporti di Euterpe または独唱のためのカンタータとアリエッタ集」(1659、ヴェネツィア)から

 ドメニコ・マッツォッキ(1592-1665): Amar a Dios por Dios
   「神聖にして道徳的な音楽(1640、ローマ)から

 ベネデット・フェッラーリ:宗教的カンタータ 「独唱のための様々な音楽と詩」第2巻 から
 ステファノ・ランディ: Non è piu tempo
   「独唱のためのアリエ・ムジカーリ」(1627、ローマ)から

 ジュリオ・カッチーニ(1551-1618): Dovró dunque morire?
   「新しい音楽」(1601、フィレンツェ)から

 クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643): Si dolce è il tormento
   「Quarto スケルツォ delle ariose vaghezze」(1624、ヴェネツィア)から
 バルバラ・ストロッツィ: Appena il sol
   「Diporti di Euterpe または独唱のためのカンタータとアリエッタ集」から
 マルコ・マラッツォーリ(1602?-1662): O che sempre tocchi a me
   バチカン図書館キージ財団コレクションの写本から
 クラウディオ・モンテヴェルディ: Quel sguardo sdegnosetto
   「スケルツィ・ムジカーリ」(1632、ヴェネツィア)から
 マリビ・ブラスコ(S) フアン・カルロス・リベラ(テオルボ)
 スペインのバレンシアに生まれ、アッカデーミア・デル・ピアチェーレとの共演で古楽ファンの注目を集めるソプラノ、マリビ・ブラスコがスペイン最高の撥弦ピリオド楽器奏者フアン・カルロス・リベラのデュオによるセイチェント(1600年代イタリア)歌曲集。
NL-3021
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【注目盤】
ガエターノ・ブルネッティ(1744-1798):
 弦楽三重奏のためのディヴェルティメント第4集(1784)
 〔第1番 イ長調 (L.145) /第2番 変ロ長調 (L.146) /第3番 ハ短調 (L.147) /
  第4番 ハ長調 (L.148) /第5番 変ホ長調 (L.149) 〕
 カルメン・ベネリス
  [ラウル・オレリャナ(Vn) パブロ・アルマサン(Va) ギリェルモ・マルティン(Vc)]
 録音:時期記載なし、闘牛博物館図書室、ロンダ、マラガ県、スペイン。
 ガエターノ・ブルネッティはイタリアのファーノに生まれ、ピエトロ・ナルディーニに師事した後1762年頃スペインのマドリッドに移住。1770年に国王カルロス3世の王太子(アストゥリアス公)付き音楽教師に就任。1788年、王太子がカルロス4世として即位するとともに王の私設楽団のヴァイオリニストとなり、さらに1795年に王宮楽団が創設されるにあたってその指揮者に就任した。450を超える作品を残したとされているが、生前・没後とも出版された作品は少なく、演奏・録音される機会も多くない。
 当盤は好評を博した「弦楽四重奏曲集」(NL-3011)に続くカルメン・ベネリスによるブルネッティ第2弾。カルメン・ベネリスは2005年に創設されたスペインのピリオド楽器アンサンブル。ヴィオラのパブロ・アルマサン(・ハエン)とチェロのギリェルモ・マルティン(・ガミス)を核として演奏曲目ごとにメンバーを補強する形をとっている。今回参加のラウル・オレリャナは南米チリ出身、ミラノ市立音楽院古楽科でエンリコ・ガッティに師事したヴァイオリン奏者。音楽、演奏ともにすばらしく、同時代のイタリア人で同様にマドリッドで活躍したボッケリーニも真っ青といったところ。実際にブルネッロの再評価を進めてくれそうな一枚。
バロック音楽に反映されたラテンアメリカの音楽
 アントニオ・ベルターリ(1605-1669):シャコンヌ ハ長調
 ホセ・マリン(1618-1699):声とギターのための51のトノ
  〜乙女よ、あなたの移り気に [Niña, como en tus mudanzas]
 不詳(17世紀):修道士グレゴリオ・デ・スオラの写本〜マリサパロス [Marizápalos]
 ヤコプ・ヘルマン・クライン(1688-1748):
  チェロと通奏低音のための6つのソナタ Op.4 〜ソナタ イ短調
 不詳(17世紀):ペルーのトルヒリョの写本(マルティネス・コンパニョン写本)から
  〔ランチャス・パラ・バイラル [Lanchas para Baylar] /
   ラ・セロサ [Tonada La Selosa] (ランバイエケの村のトナダ)/
   エル・コンゴ [El Congo] (歌踊りのトナダ)〕
 アントニオ・ヴァレンテ(1530-1585) − 不詳:
  ナポリのガイヤルド − トルベリーノ − いかれたハラベ [Jarabe Loco]
 ロス・テンペラメントス
  [スワンティー・タムス・フライアー(S/リコーダー) アンニカ・フォーグルプ(リコーダー)
   ウゴ・ミゲル・デ・ロダス・サンチェス(バロックG)
   ネストル・ファビアン・コルテス・ガルソン(バロックVc) ナディーネ・レンメルト(Cemb)]
 録音:2013年11月20日-23日、聖コスマス&ダミアン教会、ルンゼン、ドイツ。
 スペイン、およびスペイン領だったことのあるオランダと南イタリアからヨーロッパに流入した中南米の音楽をテーマとするアルバム。ホセ・マリンはスペイン、アントニオ・ベルターリとアントニオ・ヴァレンテはイタリア、ヤコプ・ヘルマン・クラインはオランダの作曲家。中南米起源とされるシャコンヌに始まりメキシコの民俗舞曲ハラベで閉じられる絶妙なプログラム。タイトルの「 De la Conquista y otros Demonios 」を直訳すると「征服の悪魔と他の悪魔」になりそうだが、あまり考えずに楽しむほうが良さそう(最近の当レーベルはアルバム・タイトルに凝り過ぎか?)。ロス・テンペラメントスはドイツのブレーメン芸術大学古楽アカデミー卒業生により2009年に結成されたアンサンブル。
16世紀グラナダの楽師たち
 [ I. 宗教的領域]
  フアン・デ・ウレデ(確認できる活躍期:1451-1482頃没):
   Pange lingua (5声), Quinta Boz (Baso)/ Morales (*)
  フランシスコ・ゲレロ(1528-1599): O Maria (4声)
  クリストバル・デ・モラレス(1500頃-1553): Veni Domine (4声)
  フランシスコ・ゲレロ: Ave Maria (4声)
  クリストバル・デ・モラレス: Inter vestibulum (4声)
  フランシスコ・ゲレロ: Dixit Dominus Petro (5声) / Benedictus (4声)
  ロドリゴ・デ・セバリョス(1525/1530頃-1581): Agnus Dei (5声) (*)
 [ II . 大学]
  フランシスコ・ゲレロ: Christe potens rerum (5声) (*)
  ペドロ・ゲレロ(1520頃-?): O beata Maria (4声)
  ジョスカン・デプレ(1450/55頃-1521):
   Lauda Sion [Je ne me puis tenir d'aimer] (5声)
  ペドロ・ゲレロ: Quinque prudentes virgines (4声)
  オルランドゥス・ラッスス(1532-1594): O invidia, nemica di virtute (5声)
  ピエール・サンドラン(1490頃-1560以後): Doulce memoire (4声)
  トマ・クレキヨン(1505/1515頃-1557): Prenez pitie
  フランシスコ・ゲレロ: O quam super terram (5声) (*)
 [ III . 家庭的な場]
  ニコラ・ゴンベール(1495頃-1560頃): J'ay conge prins (4声)
  フランシスコ・ゲレロ: Mi ofensa es grande (5声)
  ジャック・アルカデルト(1507頃-1565): Il ciel che rado (4声)
  フィリップ・ヴェルドロ(1480/1485頃-1530/1532頃、1552以前):
   Madonna no so dir tante parole (5声)
  不詳: S'io fusse certo di levar per morte (4声) (*)
  オルランドゥス・ラッスス: Susanne ung jour (5声)
  トマ・クレキヨン: Pane me ami duche
 [ IV . 都市の道路や広場で]
  フランシスコ・ゲレロ: Todos aman (5声) / Si el mirar (5声)
  フィリップ・ド・マンシクール(1510頃-1564): Yo te quiere matare (4声) (*)
  トマ・クレキヨン: Pour ung plaisir (4声)
  クレメンス・ノン・パパ(1510/1515頃-1555/1556頃):
   Ne scauroit on trouver bon messaigier de France (4声) (*)
  フランシスコ・ゲレロ: No me podre quexar (5声)
  ループス・ヘリンク(1494頃-1541): Ung jeune moine (4声) (*)
  フランシスコ・ゲレロ: Subiendo amor (5声) / Adios mi amor (5声)
 アンサンブル・ラ・ダンスリー
  [フェルナンド・ペレス・バレラ(コルネット〔ツィンク〕/コルネタ・ムダ/サックバット/
                   チリミア・テノル/クルムホルン/リコーダー)
   フアン・アルベルト・ペレス・バレラ(コルネット〔ツィンク〕/コルネタ・ムダ/チリミア/
                   バホンシリョ/クルムホルン/リコーダー)
   ルイス・アルフォンソ・ペレス・バレラ(サックバット/クルムホルン/リコーダー)
   エドゥアルド・ペレス・バレラ(バホン〔ドゥルツィアン〕/バホンシリョ/チリミア/クルムホルン/リコーダー)
   マヌエル・ケサダ・ベニテス(サックバット) ホセ・メンデス・ガルバン(リコーダー)]
 録音:2012年12月16-20日、サクロモンテ修道院教会、グラナダ、スペイン。
 グラナダのマヌエル・デ・ファリャ図書館の写本975番所収の楽曲(*)を中心に、16世紀のグラナダで活躍した楽師たち(管楽合奏団)のレパートリーを取り上げたアルバム。タイトルの「 Yo Te Quiere Matare 」(マンシクールの収録曲名)を直訳すると「私はあなたを殺してしまいたい」になるが、殺伐とした音楽は一つもないのでご安心を。ラ・ダンスリーは1998年に創設されたスペインのピリオド管楽器アンサンブル。
天使、ジプシーと羊飼い〜ヴェネツィア、ナポリとローマのルネサンス音楽
 アレッサンドロ・オロロージョ(1550頃-1633):イントラーダ第10番(6声)
 インノチェンティオ・アルベルティ(1535頃-1615):
  アルバートのパヴァーヌとガイヤルド(5声)
 シモーネ・モリナーロ(1570頃-1633以後):バッロ「オルランド伯爵」(5声)
 ヴィンチェンツォ・ルッフォ(1508頃-1587):苦労[El travagliato](3声)
 ジローラモ・カヴァッツォーニ(1525頃-1577以後):
  「Falt d'argens」によるカンツォン(4声)
 タルクイニオ・メールラ(1595頃-1665):
  カンツォン「ラ・クレマスカ [la Chremasca] 」(4声)
 ジョセッフォ・グアミ(1542-1611):カンツォン「ラ・ポッジーナ [la Poggina] 」(4声)
 ヤコポ・コルフィーニ(1540頃-1591?):主よ、御身の聖霊の何と甘美であることか
   [O quam suavis est Domine spiritus tuus](7声)
 パオロ・アゴスティーニ(1583頃-1629):
  われらは御身を拝む、キリストよ[Adoramus te, Christe](4声)
 アスカーニオ・トロンベッティ(1544-1590):
  われは御身を敬愛す、主よ[Diligam te, Domine](6声)
 ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):
  プレアンブルム・レガトゥーラ[Praeambulum legatura](5声)/
  リチェルカーレ第8番、obligo di non uscir mai di grado(4声)
 アンドレア・ガブリエーリ(1533頃-1585):リチェルカーレ第1旋法(4声)
 オラツィオ・ヴェッキ(1550-1605):サルタレッロ「トリヴェッラ」[Trivella](5声)
 サロモーネ・ロッシ(1570-1630頃):
  答えてくれてありがとう[Odecha ki'anitani](6声)/シンフォニア(5声)/
  ガイヤルド「ナルシス」[Narciso](5声)
 ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575頃-1647):
  ガイヤルド第1番「ラ・ガランテ」(5声)/ガイヤルド第3番「ラ・タリアネッラ」
 バルダッサーレ・ドナート(1529頃-1603):
  ガイヤルドを習ったい人は[Chi la gagliarda, donne, vo' imparare](4声)
 ロドヴィコ・アゴスティーニ(1534-1590): All'arm' all'arme(5声)
  パウル・レーンフーツ指揮ロイヤル・ウインド・ミュージック
 録音:2010年4月9-15日、デ・ダウフ、アムステルダム、オランダ。
 イタリア・ルネサンスから初期バロックの器楽曲、マドリガーレやモテットをパウル・レーンフーツが編曲、14人の奏者が10種のリコーダーを駆使して演奏している。
天使あるいは告天使〜16-17世紀スペインにおける歌唱とオルガン
 ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ(1525/1526頃-1594)/
  ジョヴァンニ・バッティスタ・ボヴィチェッリ(1550頃-1594)編曲:
  アヴェ・ヴェルム・コルプス(*)
 アロンソ・ロボ(1555頃-1617):悲しみのうちに引き戻され[Versa est in luctum](*/+)
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):ティエント第10旋法
 マヌエル・ロドリゲス・チェリョ(1555頃-1635):マニフィカト第1旋法(*/**)
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):
  ソプラノ声部の音栓分割によるティエント第8旋法
 ホセ・デ・トレス(1670頃-1738):聖木曜日のための第3の哀歌(*/#)
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):ティエント第7旋法
 フランシスコ・ゲレロ(1528-1599):めでたし、聖なる処女[Ave Virgo Sanctissima](*/+)
 トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548頃-1611)/
  ジョヴァンニ・バッティスタ・ボヴィチェッリ編曲:
  私は町を歩きまわり[Vadam et circuibo civitatem]
   −あなたが愛する人[Dilectus tuus](第2部;*)
 マーク・チェンバーズ(CT;*) ハビエル・ヒメネス(B;**)
 アルナウ・ロドン(コルネット[ツィンク];+) バルバラ・セラ(Fg;#)
 アンドレス・セア(クラヴィオルガヌム)
 録音:時期の記載なし、ロレトの聖母修道院、エスパルティナス、セビリャ県、スペイン。
 ポリフォニー教会音楽を一人の歌手とオルガンで演奏するというプログラム。パレストリーナとビクトリアの曲はイタリアの作曲家ボヴィチェッリが出版した「マドリガーレとモテットの即興装飾法(Regole, Passaggi di Musica, マドリガルi e Motetti Passeggiati)」に収録された、多声曲の第2声部以下を器楽(当盤ではオルガン)に置き換え装飾(ディミニューション)を施された版。ロボとゲレロの曲ではカノン形式の上2声部をカウンターテナーとコルネットが、下声部をオルガンが担当。コエリョとトレスの曲は独唱とオルガンのために書かれているが、トレスの方は独唱、ファゴットとチェンバロで演奏されている。クラヴィオルガヌムはチェンバロとオルガンが一体化した楽器で、ここでも双方の機能が生かされている。アルバム・タイトルの告天使(コウテンシ)はヒバリ科の鳥で、天使のように歌うという意味で並列されたようだが、日本語だとぴったりはまる。マーク・チェンバーズは王立ノーザン音楽大学で学んだイギリスのカウンターテナー。
Raclerie Universelle 〜17世紀フランスのギター音楽
 フランチェスコ・コルベッタ(1615-1681):組曲 イ短調
  〔前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジグ/パサカーユ〕
 アンリ・グルネラン(1625-1700):組曲 ニ短調
  〔前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジグ/パサカーユ〕
 フランソワ・ル・コック(確認できる活躍期:1685-1729):シャコンヌ
 不詳:ニ調の小品集〔 Mariez Moy / La Vielle / La Bonita / L'Otoñera / La Forlane 〕
 ロベール・ド・ヴィゼ(1650頃-1732頃):
  組曲 ト長調〔前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジグ〕/
  アポロンの入場(アルマンド)/「ロラン」のロジスティーユ/
  マスカラード/ヴィラネル/パサカーユ
 フランチェスコ・コルベッタ:ラ・ストゥアルダ(サラバンド)/アルマンド
  イスラエル・ゴラーニ(バロックG)
 録音:2012年3月14日-17日、プロテスタント教会、テルカプレ、オランダ。
 17世紀後半のフランスで隆盛を極めたバロックギターのための音楽で構成されたアルバム。タイトルは「普遍的な掻き鳴らし」や「掻き鳴らされる音の世界」と訳せばよいのだろうか。イスラエル・ゴラーニはテルアヴィヴ大学で音楽学を修めた後、フレッド・ヤーコプス(アムステルダムのスウェーリンク音楽院)とエリザベス・ケニー(ロンドンの王立音楽アカデミー)にリュートとテオルボを師事。数多くのアンサンブル、オーケストラ、プロジェクトに参加しながらバロックギターも習得し、2010年のユトレヒト古楽祭でバロックギター奏者としてソロ・デビューした。
ショパン(1810-1849):
 ピアノ・ソナタ第1番 ハ短調 Op.4 /
 ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58
アンヘレス・イグレシアス(P)
 録音:2012年4月、カハソル財団ホアキン・トゥリナ・ホール。
 アンヘレス・イグレシアスはスペインのセビリャ生まれのピアニスト。セビリャとマドリッドで学んだ後ウィーン音楽大学でハンス・グラーフに師事。マヌエル・デ・ファリャ・コンクール(カディス、スペイン)第1位入賞。2013年現在マドリッドを本拠に演奏・教育の場で活躍しながらブラジリア大学(ブラジル)教授も務めている。
NL-3014
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【注目盤】
エン・エル・ムンド〜世界のクラシカル&ポピュラー・アンコール
 フアン・カルロス・キンテロ・ムニョス(1903-1980、スペイン):
  エン・エル・ムンド(闘牛士のパソドブレ;1930頃)
 フリオ・サルバドル・サグレラス・ラミレス(1879-1942、アルゼンチン):はちどり
 不詳(18世紀、フランス)/
  ジャン=バティスト・ヴェッケルラン(1821-1910)編曲:ママ、教えて
 フランク(1822-1890、ベルギー→フランス):「オルガニスト」第2巻〜行進曲
 プーランク(1899-1963、フランス):「村人たち」(子供のための小品集)〜スタッカート
 アントニオ・カルロス・ジョビン(1927-1994、ブラジル):瞑想/ワン・ノート・サンバ
 アストル・ピアソラ(1921-1992、アルゼンチン):ブエノスアイレスの秋
 ジェリー・グレイ(1915-1976、アメリカ合衆国):真珠の首飾り
 伝承曲(アメリカ合衆国):ロンサム・ロード・ブルース(ブルーグラス・ヴァージョン)
 タピオ・ラウタヴァーラ(1915-1979、フィンランド):ブルー・ドリーム
 伝承曲(スコットランド):かわがらすのストラスペイ
 伝承曲(アイルランド):ウィリアム王のそぞろ歩き
 ヴァルター・デルシュミット(1933-、ドイツ):ボアリッシュ
 ヨープ・デ・ルール(1900-1973、オランダ):ゾイデル海
 ラルフ・アルニー(1924-2003、ドイツ):アムステルダムのチューリップ
 ハイドン(1732-1809、オーストリア):音楽時計のための小品第30番
 ヴェルディ(1813-1901):オペラ「椿姫」〜あたしたちはジプシー娘
 ムソルグスキー(1839-1881):組曲「展覧会の絵」〜リモージュの市場
 伝承曲(中国):紅豆詞
 本居長世(1885-1945):七つの子 / 瀧廉太郎(1879-1903):荒城の月
 伝承曲(ギリシャ):ハサポセルヴィコ
 伝承曲(オランダ/フランドル):雪のように白い鳥がいた
 伝承曲(ハンガリー):ゲメルの男たちの踊り
 バルトーク(1881-1945、ハンガリー):
  「子供のために」〜私はつれあいをなくした
  ルーマニア民族舞曲集〔棒踊り/飾り帯の踊り/足踏み踊り/ブチュムの踊り/
             ルーマニアのポルカ/速い踊り〕
 パウル・レーンフーツ指揮ロイヤル・ウインド・ミュージック
 録音:2010年11月30日-12月4日、デ・ダウフ、アムステルダム、オランダ。
 リコーダー合奏が誘う世界への旅。収録曲の大半はパウル・レーンフーツがロイヤル・ウインド・ミュージックの(一部は彼が所属していたアムステルダム・ルッキ・スターダスト・クアルテットの)アンコール・ピースとして編曲した物。13人の奏者が24種類、約50のリコーダーを駆使して多彩な音楽を楽しませてくれる。
新世界〜トルヒリョ写本による土着の音楽
 [ルーツ] ハレクラ
 [メスティソのアメリカ] テペヤックの丘に
 [ヨーロッパの影響]
  天の元后/ああ、かわいい女よ/夜は招く/美しき処女を/今日、明るい星が生まれた
 [トルヒリョ写本]
  笛と太鼓を伴う踊り手の踊り(コントラダンサ)/ダイアモンド(トナダ)/
  ウイチョ・デ・チャチャポヤス(トナダ)/村の雄鳩(トナダ)/
  トゥパマロ(トナダ)/コンゴ(トナダ)
 [フィナーレ] 解放者(コントラダンサ)/チャコナ/ハレクマ/エピローグ
 フランシスコ・オロスコ(歌/リュート/ビウエラ)指揮ムシカ・プリマ
  [ホセ・マヌエル・バケルロ(オルガネット、ハーディガーディ)
   ホアンナ・ロセ(ヴィオル) ビセンテ・パリリャ(リコーダー) アルバロ・ガリド(Perc)]
 録音:2012年4月、小礼拝堂、キリスト学校、セビリャ、スペイン。
 南米ペルー北西部の都市トルヒリョの司教マルティネス・コンパニョン(1737-1797)により1782年頃〜1785年に編纂された「トルヒリョ写本」(別名マルティネス・コンパニョン写本)に収められた楽曲を中心に、口承記録による中南米に根付いていた作者不詳の音楽で構成されたプログラム。スペインのセビリャに本拠を置くイベリア半島関連の古楽をメイン・レパートリーとするピリオド楽器アンサンブル、ムシカ・プリマのデビューCD。リーダーであるフランシスコ・オロスコのラテン感溢れるヴォーカル、「スペインのリコーダー界にこの人在り」のビセンテ・パリリャをはじめ、演奏陣の水準は文句なし。
無数の窓のある庭園〜声とリコーダー、見方を変えて
 ヨハネス・チコーニア(1370頃-1411):Sus une fontayne en remirant(ヴィルレ)
 アスパシア・ナソプル(1972-): Rodia=SO2H4(2003/2005改訂)
 ギヨーム・デュファイ(1397頃-1474):Resvellies vous et faites chiere lye (バラード)
 不詳(13世紀後半、イングランド): Stella maris illustrans omnia(カンティレーナ)
 アンティ・アウヴィネン(1974-): FACTA (2006) (*)
 ジョン・ダンスタブル(1390頃-1453): Sub tuam protectionem(アンティフォナ)
 ヤコポ・ダ・ボローニャ(活躍:1340頃-1360頃):
  Sotto l'imperio del possente prince(マドリガーレ)
 カタジナ・アルンホルト(1968-): In the alchemy of the world 's dream (2005) (*)
 レオネル・パワー(1370/1385頃-1445):
  Quam pulchra es et quam decora(アンティフォナ)
 ジョン・ダンスタブル: Quam pulchra es et quam decora(アンティフォナ)
 エリザベス・ギャスキル(1950-): Balloons (2010) (*)
  エアロダイナミック
   [ハルマ・エフェルツ(S) ステファニー・ブラント、マリア・マルティネス・アイェルサ(リコーダー)]
 録音:2010年10月4日-7日、2011年8月27日-28日、レイセルト礼拝堂、エーフデ、オランダ。
 ハーグ音楽院、アムステルダム音楽院で学んだソプラノ歌手とリコーダー奏者によって2004年に結成された女性トリオ、エアロダイナミックのCDデビュー盤。(*)はエアロダイナミックのために書かれた作品。大小様々な22種類のリコーダーを駆使し、現代(21世紀初め)と約600年前の音楽で構成した興味深いプログラム。録音も鮮烈。
ガエターノ・ブルネッティ(1744-1798):弦楽四重奏曲集
 〔イ短調 Op.2 No.4 (L.153) /ト長調 Op.3 No.6 (L.161) /
  変ロ長調 Serie 8 No.7 (L.196) /ニ長調 Serie 8 No.10 (L.199)
 カルメン・ベネリス
  [ミゲル・ロメロ・クレスポ、ラファエル・ムニョス=トレロ・サントス(Vn)
   パブロ・アルマサン・ハエン(Va) ギリェルモ・マルティン・ガミス(Vc)]
 ガエターノ・ブルネッティはイタリアのファーノに生まれ、ピエトロ・ナルディーニに師事した後1762年頃スペインのマドリッドに移住。1770年に国王カルロス3世の王太子(アストゥリアス公)付き音楽教師に就任。1788年、王太子がカルロス4世として即位するとともに王の私設楽団のヴァイオリニストとなり、さらに1795年に王宮楽団が創設されるにあたってその指揮者に就任した。450を超える作品を残したとされているが、生前・没後とも出版された作品は少なく、演奏・録音される機会も多くない。当盤は貴重なものと言えるだろう。カルメン・ベネリスは2005年に創設されたスペインのピリオド楽器アンサンブル。
NL-3010
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(2CD)
アルベニス(1860-1909):
 「イベリア」(全曲)
オスカル・マルティン(P)
 録音:2009年7月13日-14日。オスカル・マルティンは1976年スペインのセビリャに生まれ、セビリャ音楽院、ソフィア王妃高等音楽学校、フライブルク音楽大学、アムステルダム音楽院で学んだピアニスト。ソリストおよびアンサンブル・プレイヤーとして活躍する傍ら、セビリャのマヌエル・カスティリョ音楽院で教えている。
マリア・エステル・グスマン、再登場〜フルートとギターのための音楽 Vol.2
 佐々木忠(1943-):2つの日本の歌; 砂山/松島音頭
 リチャード・パターソン(1952-):牧草地の歌
 アストル・ピアソラ(1921-1992):リベルタンゴ/アディオス・ノニーノ
 サンティアゴ・デルガド・リョパルト(1962-):山々の間に/足跡のタンゴ
 マヒモ・ディエゴ・プホル(1957-):
  ブエノスアイレスの雲/ブエノスアイレス組曲〔ポンペヤ/パレルモ/サン・テルモ/ミクロセントロ〕
 ルイス・オルデン(Fl) マリア・エステル・グスマン(G)
 録音:2008年3月7日-8日、マヌエル・カスティリョ音楽院、セビリャ、スペイン。 Vol.1: OP-0818
マリア・エステル・グスマン、登場〜フルートとギターのための音楽
 マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):ソナタ Op.205
 ロバート・ビーザー(1954-):山の歌集[Mountain Songs]
 エドゥアルド・モラレス=カソ(1969-):序奏とトッカータ
 ジョアン・アルベルト・アマルゴス(1950-):カタルニャのタンゴ
 アストル・ピアソラ(1921-1992):タンゴの歴史
  ルイス・オルデン(Fl) マリア・エステル・グスマン(G)
 録音:2002年6月8-10日、クリストバル・デ・モラレス音楽院、セビリャ。ご存知マリア・エステル・グスマンがリンドーロに初登場。ルイス・オルデンはセビリャ生まれ、音楽院ではグスマンの同級生だった。
 ビーザーはアメリカ合衆国のボストン、アマルゴスはバルセロナ出身。モラレス=カソはキューバのハバナ出身・スペイン在住の作曲家で、「序奏とトッカータ」はオルデンとグスマンへの献呈作品。
セビリャ、サン・フェルナンド劇場で歌った偉大な歌手たち(1880-1935)
 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」〜今の歌声は心に響く
  メルセデス・カプシル(S)[録音:1928年、ミラノ/原盤:Columbia]
 ヴェルディ:「椿姫」〜プロヴァンスの海と陸
  マッティア・バッティスティーニ(Br)[録音:1911年、ミラノ/原盤:G. & T.]
 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ローラよ、おまえは花のように美しい
  フェルナンド・ヴァレーロ(T)[録音:1903年、ロンドン/原盤:G. & T.]
 ドニゼッティ:「ランメルモールのルチア」〜狂乱の場
  マリア・ガルヴァニー(S)[録音:1908年、ミラノ/原盤:G. & T.]
 ヴェルディ:「オテロ」〜清らかな思い出は永久に去り
  フランチェスコ・タマーニョ(T)[録音:1903年、ミラノ/原盤:G. & T.]
 バラード「まことの心」
  フランシスコ・ウエタン(Br)[録音:1900年、マドリッド/原盤:Fonorreina(蝋管)]
 ベッリーニ:「夢遊病の女」〜ああ、どうして憎めないのか
  フェルナンド・デ・ルチア(T)[録音:1908年、ミラノ/原盤:G. & T.]
 マイアベーア:「アフリカの女」〜おお、パラダイス
  フランシスコ・グラナドス(T)[録音:1907年、ミラノ/原盤:Pathe]
 ビゼー:「カルメン」〜セギディーリャ
  アルミーダ・パルシ=ペティネッラ(Ms)[録音:1905年、ミラノ/原盤:Fonotipia]
 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」〜セレナータ
  イグナシオ・タブーヨ(Br)[録音:1900年、マドリッド/原盤:Sociedad Anonima Fonografica(蝋管)]
 ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜優勝の歌
  フランシスコ・ビーニャス(T)[録音:1906年、ミラノ/原盤:Fonotipia]
 ヴェルディ:「椿姫」〜パリを離れて、いとしい人よ
  マリア・バリエントス(S) イポーリト・ラーサロ(T)[録音:1917年、アメリカ/原盤:Columbia]
 マスネ:「ウェルテル」〜おお、自然よ
  アントニオ・コルティス(T)[録音:1930年頃、ミラノ/原盤:La Voz de su Amo]
 プッチーニ:「蝶々夫人」〜ある晴れた日に
  オフェーリア・ニエート(S)[録音:1920年頃/原盤:Odeon]
 モーツァルト:「フィガロの結婚」〜もう飛ぶまいぞこの蝶々
  ホセ・マルドーネス(Br)[録音:1918年、アメリカ/原盤:Regal]
 ヴェルディ:「リゴレット」〜慕わしい人の名は
  アンヘレス・オッテイン(S)[録音:1925年頃/原盤:Odeon]
 グノー:「ミレイユ」〜羊飼いの歌
  アルマン・クラッベ(T)[録音:1925頃、パリ/原盤:Gramofono]
 マスネ:「タイース」〜Qui te fais si severe
  ジュヌヴィエーヴ・ヴィクス(S)[録音:1914年頃、パリ/原盤:Pathe]
 H・エスラーバ:「ミゼレーレ」〜確かに見よ
  ガブリエル・オライソーラ(Br)[録音:1930年頃/原盤:La Voz de su Amo]
 ヴェルディ:「アイーダ」〜Nume custode Vindice
  アントニオ・パオーリ(T) アンドレス・ペレッロ・デ・セグローラ(B)
   [録音:1909年、ミラノ/原盤:G. & T.]
 プッチーニ:「トスカ」〜星は光りぬ
  ミゲル・フレータ(T)[録音:1929年、マドリッド/原盤:La Voz de su Amo]
 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」〜わたしの名が知りたければ
  ティート・スキーパ(T)[録音:1923年、ニューヨーク/原盤:HMV]
 美麗ディジパック仕様。
ドメニコ・スカルラッティとスペインのオルガン音楽
 ホセ・リドン(1748-1827):「Sacris Solemniis」によるフーガ第6番
 ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):ソナタ[ニ長調 K.177/ニ短調 K.92/ニ短調 K.434]
 ホセ・デ・ネブラ(1702-1768):インテント(試み)[Intento] ト短調
 ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ[ト長調 K.372/ロ短調 K.87/ニ短調 K.213]
 ホアキン・オヒナガ(1719-1789):インテント ニ長調
 ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ[変ロ長調 K.66/ヘ短調 K.481/ハ短調 K.58]
 ホセ・デ・ネブラ:インテント ハ長調
 ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ[ヘ短調 K.185/ハ長調 K.384/イ長調 K.343]
 ホセ・リドン:「Quem terra」によるフーガ第2番
  アンドレス・セア(Org)
 録音:2007年2月17日-18日、王宮礼拝堂、マドリッド。使用楽器:1788年、レオナルド・フェルナンデス・ダビラ&ホルヘ・ボスク完成。
 師弟二代で完成させたスペイン王宮のオルガンの響きをオンマイク気味に捉えた鮮烈な録音。マドリッド貯蓄銀行財団による、レーベルをまたいだ企画「黄金世紀(Los SIGLOS de ORO)」シリーズの一枚。
レルマのオルガン〜
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ
(1584-1654):オルガン作品集
  ティエント第5旋法(第5番)/ティエント第4旋法(第17番)/
  ティエント・デ・メディオ・レヒストロ・デ・ティプレ第7旋法(第27番)/
  ティエント・デ・メディオ・レヒストロ・デ・バホン第1旋法(第35番)/
  ティエント第5旋法(第20番)/ティエント第1旋法(第13番)/
  ティエント第4旋法(第18番)/陽気な羊飼い(第66番)/
  ティエント・デ・メディオ・レヒストロ・デ・ティプレ第10旋法(第36番)/
  たいへん有名な歌「スサナ(スザンヌ)」(第61番)/ティエント第1旋法(第14番)
 アンドレス・セア(Org)
 録音:2004年12月16日-17日、聖ペドロ神学校、ブルゴス県レルマ(スペイン)。使用楽器:1616年、ディエゴ・キハノ製。
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホはスペイン音楽のルネサンス期からバロック期にかけて活躍したセビリャ出身(異説もあり)のオルガニスト・作曲家・聖職者。スペインにおけるフランドル派オルガン製作の典型とされる歴史的楽器を、アンダルシア・オルガン・アカデミーの校長を務めるアンドレス・セアが弾いている。
ジャック・オッホ〜
 ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):
  鍵盤楽器のためのソナタ集

 ヘ短調 K.238/ ヘ短調 K.239/ 変ロ長調 K.351/
 ト長調 K.144/ト長調 K.124/ ニ短調 K.176/
 ロ短調 K.376/ ロ短調 K.377/ イ短調 K.3/
 イ長調 K.211/ イ長調 K.212/ ハ長調 K.308/
 ハ長調 K.309/ ト短調 K.30
ジャック・オッホ(Fp)
 使用楽器:1767年、アントゥネス製(USA、サウスダコタ州ヴァーミントン、アメリカン・シュライン・トゥ・ミュージック博物館所蔵)。
 オランダの名手オッホがフォルテピアノとしてはかなり初期の楽器を弾いている。
ハイドン:十字架上のキリストの最後の七つの言葉(管弦楽版)
 バリー・サージェント指揮セビリャ・バロックo.
 セビリャ・バロック管弦楽団は1995年、バリー・サージェントとベントゥラ・リコにより創設されたピリオド楽器オーケストラ。
甘き木蔭に〜ルネサンス期イタリアとドイツ=オーストリアの
 ムジカ・ポエティカ − リコーダー・コンソートのための音楽

 ヨハン・ヘルマン・シャイン(1586-1630):「音楽の饗宴」〜組曲 X
 ジョルジョ・マイネリオ(1535-1582頃):ミラノのバッロ
 ジョヴァンニ・アントニオ・テルツィ(1580頃-1620):ポーランドのバッロ
 アントニオ・ガルダーネ(1509-1569):ヴェネツィアのガリアルダ
 ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1620頃-1680):7つのリコーダーのためのソナタ
 オルランドゥス・ラッスス(1532-1594):わが魂は悲しむ
 チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565):主は正し
 ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ(1525-1594):ガラリヤ人たちよ
 メルキオーレ・デ・バルベリイス(1500頃-1549以後):いかなる確かさが
 ジローラモ・カヴァッツォーニ(1525頃-1577):「 Falt D'Argens 」によるカンツォン
 ルカ・マレンツィオ(1553頃-1599):美しく輝く瞳
 アントニオ・ベルターリ(1605-1669):5つのリコーダーのためのソナテッラ
 ルートヴィヒ・ゼンフル(1486頃-1542):Das g'laut zu Speyer
 不詳(16世紀ドイツ):わが努力と労苦は
 ハンス・ノイジードラー(1508-1563):わが努力と労苦は
 メルヒオール・ノイジードラー(1531-1591/92):わが努力と労苦は
 ルートヴィヒ・ゼンフル):わが努力と労苦は
 ハンス・レオ・ハスラー(1564-1612):ああ、苦痛に禍あれ
 ウィリアム・ブレイド(1560-1630):ガリアード
 ヤコプ・プレトリウス(1586-1651):太陽の昇る地平から
  パウル・レーンハウツ指揮ロイヤル・ウィンド・ミュージック
 録音:2002年4月、サレジオ会神学校内教会、サンルカル・ラ・マヨル、セビリャ県。ブックレットに簡単な日本語解説が記載されている。
優雅で楽しい会話〜ルイ=ガブリエル・ギユマン(1705-1770):
 四重奏のための6つのソナタ「優雅な会話」 Op.12 より
  〔第3番 ニ短調/第4番 イ長調/第2番 ロ短調/第6番 ハ長調〕
 ポエマ・アルモニコ
 [ギリェルモ・ペニャルベル(Fl-tr) レオナルド・ロッシ(Vn)
  ベントゥラ・リコ(Gamb) アウデ・バァナッケレ(Vc)
  フアン・カルロス・リベラ(G/リュート) ラファエル・ムニョス(テオルボ)]
 録音:2000年8月。ルクレールと同様、フランスに生まれイタリアのソミスに師事したヴァイオリニスト・作曲家、ギユマンの代表的室内楽作品の一つされる曲集から4曲を収録。非常に充実した音楽であり、これまで録音に恵まれたかったのが信じられないくらい。ラモーやルクレールが好きな方には絶対お勧め!
ジャン=フィリップ・ラモー(1685-1767)クラヴサン合奏曲集〔クラヴサン・アン・コンセール〕
 キアラ・バンキーニ(Vn) マリアンネ・ミュラー(Gamb)
 フランソワーズ・ランジェレ(Cemb)
 録音:1999年11月、美術歴史博物館、ヌーシャテル、スイス。使用チェンバロ:ヨハネス・リュッケルス、1632年製。イタリア、ドイツ、フランスの女性ピリオド楽器奏者によるアンサンブル。
 なお、バンキーニの表記が誤って「Bianchini」となっていますが、初回プレス分はこのままだそうです。
われを忘るな〜スペイン・ロマンティシムズの音楽と亡命者
 フェルナンド・ソル(1778-1839):
  悲歌風幻想曲 Op.59 /
  4つのメヌエット(12のメヌエット Op.11 から 〔Nos.2, 3, 4, 12 〕)/
  宗教的な祈りの楽章 Op.33
 サルバドル・カストロ(1770-18??):エール・バリエ(アリアと変奏)
 ディオニシオ・アグアド(1784-1849):
  3つのメヌエット〔 Nos.1, 3, 6 〕/華麗なロンド Op.2 No.1
 トリニダード・ウエルタ(1803-1875):4つのディヴェルティメント/リエーゴの讃歌
  アントニオ・ドゥロ(G)
 「われを忘るな」とは、1824年から1829年にかけてロンドンで出版されていたスペイン自由主義者たちの亡命文学書の表題。スペイン自由主義文学者たちの亡命先となったロンドンやパリでは郷愁に満ちた「スペイン風ロマンティシズム」が流行し、同様に亡命したり仕事を求めて国を出たスペイン人コンポーザー=ギタリストたちに活躍の場が与えられた。そのような歴史的背景に焦点を当てたのがこのアルバム。ドゥロは1970年にスペイン、ハエン県のウベダに生まれ、コルドバとセビリャの音楽院で学んだ後ホプキンソン・スミス、レオ・ブローウェル、マヌエル・バルエコ、ホセ・ミゲル・モレーノ、フアン・カルロス・リベラらの指導を受けたギタリスト。
スパニッシュ・ギターのためのアルモニオージ・コンチェルティ
 ヨハン・ヒエロニムス・カプスベルガー(1580-1651):
  トッカータ第1番/トカータ・アルペジャータ/トッカータ第7番/カポーナ&スフェライーナ/カナリオ
 ドメニコ・ペレグリーニ(1600頃-1662):テオルボによるバスを伴うまさしくスペイン風のシャコンヌ(変奏曲)
 チェーザレ・ネグリ(1535-1604):
  カナリオ(変奏曲)/バレット「アルタ・メンドーザ」(2声)/バレット「白い花」(4声)
 マルコ・ファブリチオ・カローソ(1527頃-1605):スパニョレッタ・ディ・マドリーリャ
 フランチェスコ・コルベッタ(1615-1681):プレリュードとシャコンヌ
 ベレロフォンテ・カスタルディ(1580-1649):チェキーナ
  アウローラ/ムスタッジン/ズグロッパート・パッセージオ
 アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティ(?-1669):組曲 ニ短調
 アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638):
  シャコンヌ(変奏曲)/コレンテ第10番/トッカータ第6番/コレンテ第2番

 フアン・カルロス・リベラ(バロックG/テオルボ)
 コンスエロ・ナバス(テオルボ) アントニオ・ガルシーア(G)
 録音:1999年7月、マヌエル・カスティリョ高等音楽院オーディトリアム、セビリャ。みずからの編曲版を演奏した「キタローネによるバッハの無伴奏チェロ組曲」のCD(MPC-0704)で話題を呼んだリベラが、今度はバロック・ギターとテオルボで抜群の腕を披露し、イタリア人作曲家たちが「スペイン風」に書き上げた作品を中心に聴かせるアルバム。どこか夏のくつろいだ雰囲気を感じさせ、爽やかなヒーリング効果が期待できる。
スペインの歌〜チェロとピアノによるスぺインの音楽
 グラナドス:歌劇「ゴイェスカス」間奏曲
 アルベニス:マラゲニャ Op.165 No.3
 トゥリーナ:ロマンス/ポリムニア/聖木曜日午前零時
 ガスパル・カサド(1897-1966):愛の言葉/チェロ・ソナタ
 マヌエル・カスティリョ(1930-):アルボラダ〔暁の歌〕
 ファリャ(1876-1946)/モーリス・マレシャル編曲:スペイン民謡組曲
  [ムーア人の衣装/子守歌/歌/ポーロ/アストゥリアーナ/ホタ](「7つのスペイン民謡」から)
 ルイザ・ナンク(Vc) タチアナ・ポストニコワ(P)
 19〜20世紀スペインの作曲家たちによるオリジナル作品、あるいは作曲家自身(ファリャをのぞく)による編曲作品集。ナンクはルーマニア、ブカレスト生まれで、1990年から1999年までセビリャ王立管弦楽団、現在はバルセロナ交響楽団のソリストを務めている。ポストニコワはモスクワ生まれで、現在はセビリャ王立管弦楽団に所属。二人はセビリャ時代からデュオを組んでいるようだ。
空気のかけら〜無伴奏リコーダーのための音楽
 ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):Gesti (1966)
 フランコ・ドナトーニ(1927-2000):Sweet (1992)
 ルイス・アンドリーセン(1939-):Sweet (1994)
 アンナ・ボンフィル(1944-): Altenanze
  (バルバラ・ストロッツィに捧げる; 1997)
 石井眞木(1936-2003):テナー・リコーダー小品(1991)
 ビクトル・バレーラ(1955-):Oriente (1991)
 ジセプ・マリア・メストレス・クァドレニ(1929-):
  Sonades entre volves(1997)
ジュアン・イスキエルド(Fl)
 録音:1997年11月24日、26日、セビリャ。
MPC-0704
廃盤
キタローネによるバッハの無伴奏チェロ組曲
 バッハ/フアン・カルロス・リベラ編曲:
  無伴奏チェロ組曲第1番−第3番 BWV1006-1008(キタローネ版)
 フアン・カルロス・リベラ(キタローネ[14コース])
バルトロメ・デ・セルマ・イ・サラベルデ(17世紀):
 「カンツォーナ、ファンタジアとクーラント集」(1638;ヴェネツィア刊)より
 カンツォーナ 35(3声)/カンツォーナ 12(2声)/クーラント 43(3声)/カンツォーナ 36(3声)/
 カンツォーナ 2(1声)/カンツォーナ 11(2声)/クーラント 56(4声)/カンツォーナ 20(2声)/
 ファンタジア 10(ファゴット独奏)/バレット 29(2声)/カンツォーナ 3(1声)/カンツォーナ 22(2声)/
 クーラント 26(2声)/スザンナ・パセジャータ(1声)/クーラント 53(4声)/カンツォーナ 23(2声)/
 クーラント 24(2声)/クーラント 39(3声)/カンツォーナ 51(4声)

 ビセンテ・パリリャ(リコーダー)指揮モーレ・イスパーノ
 [レオナルド・ロッシ(Vn) ハビエル・サフラ(Fg) ファーミ・アルクァイ(Vg)
  ヘスス・フェルナンデス(テオルボ/リコーダー) ハビエル・ヌニェス(Cemb/Org)]
 録音:1998年7月、マヌエル・カスティリョ音楽院講堂、セビリャ。
 セルマ・イ・サラベルデはスペインに生まれたファゴットの名手で、1628年から1630年までレーオポルト大公のインスブルック宮廷、その後おそらくブレスラウの司教のもとで活躍した。「カンツォーナ、ファンタジアとクーラント集」は現存する彼の唯一の曲集で、17世紀初頭の器楽曲の形式を伝えるものとして重要であり、また、収録されたファゴット独奏曲は、出版され現存するものとしては最古である。この曲集のためにCD1枚を使ったアルバムはきわめて貴重かつ有意義だといえる。モーレ・イスパーノはスペインのピリオド楽器アンサンブル。達者な演奏ぶりで、2000年代はスペインのピリオド勢勃興か、と本気で思わせるものがある。美麗ディジパック仕様。
リコーダーと通奏低音のためのソナタ集
 ピエトロ・カストルッチ(1679-1752):アルト・リコーダーと通奏低音のためのソナタ ハ長調 Op.1 No.6
 アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713):アルト・リコーダーと通奏低音のためのソナタ ハ長調 Op.5 No.6
 ピエトロ・カストルッチ:アルト・リコーダーと通奏低音のためのソナタ ニ短調 Op.1 No.10
 フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ(1690-1768):アルト・リコーダーと通奏低音のためのソナタ第9番 ト短調
 ピエトロ・カストルッチ:アルト・リコーダーと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 Op.1 No.5
 ジュゼッペ・サンマルティーニ(1695-1750):アルト・リコーダーと通奏低音のためのソナタ ト短調(Sibley No.13)
 ピエトロ・ロカテッリ(1695-1764):ヴォイス・フルートと通奏低音のためのソナタ ニ長調 Op.2 No.2

  ポエマ・アルモニコ
  [ギリェルモ・ペニャルベル(リコーダー) ベントゥラ・リコ(Vg)
   フアン・カルロス・リベラ(テオルボ/バロックG)]
 録音:1997年11月14-17日。リベラが参加しているスペインのピリオド楽器アンサンブル、ポエマ・アルモニコは1984年頃に結成された。作曲家のなかで比較的知られていないカストルッチは、ローマに生まれ、おそらくコレッリに師事した後、主としてロンドンで活躍しダブリンに没したヴァイオリニスト。ヴォイス・フルートとはアルト・リコーダーより3度低いD管リコーダーのこと。
スペイン風のティエント〜スペイン大帝国時代の音楽
 フランシスコ・デ・テハダ:「チェンバロの音楽」(1721;セビリャ刊)〜エスパニョレタ
 ベルナルド・ストラーチェ:「さまざまな曲の森」(1664;ヴェネツィア刊)〜スパニョレッタ
 アントニオ・ヴァレンテ:「チェンバロ曲集 第1巻」(1576;ナポリ刊) より
  〔リチェルカーレ/ロ・バッロ・デリントルキア〕
 「リーベル・フラトールム・クルツィフェロールム(1617;リエージュ刊) より
  〔ピーター・フィリップスのファンタジア/エコー/ファンタジア/トランペットのためのエコー〕
 マヌエル・ロドリゲス・コエリョ:「音楽の花束」(1620;リスボン刊) より
  〔テント 第6旋法/テント 第2旋法「ポル・ベモル」〕
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ:「オルガンの技法、オルガンの理論と
  その音楽的実践としてのティエントとディスクルソ集」(1626;アルカラ刊) より
  〔歌の様式による第4旋法のティエント第2番/ソプラノ音栓分割による第4旋法のティエント第2番/
   バス音栓分割による第9旋法のティエント/短く容易な第7旋法のティエント por alamire
 「やさしい音楽の花束の楽しい思い」(1707年;アルカラ刊) 〜エスパニョレタ
  アンドレス・セア(Org)
 録音:1997年7月、サン・フアン教会、マンチェーナ、セビリャ県。使用楽器:フアン・チャバリア、1765年製。
 スペインが南イタリアやポルトガルにまで覇権をきかせていた時代の、スペイン様式のオルガン作品集。ティエントはスペイン独特の変奏形式で、ポルトガルのテントと同義。セアはセビリャのサン・サルバドール教会のオルガニストで、1993年からコレア・デ・アラウホ・オルガンの友協会総裁も務めている。美麗ディジパック仕様。
比喩的な歌〜スペイン・ルネサンスの声楽と器楽
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1575頃-1654):グロサダLXVI
 フアン・デル・エンシナ(1468-1529):不運な悲しきスペイン
 マテオ・フレチャ(子;1530-1604): Ay que vivo en tierra extraña
 アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):Ad Dominum cum tribularer(ティエント XIV)
 ジョスカン・デプレ(1450頃-1521):あなたは祝福された、天の元后よ(*)
 エンリケス・デ・バルデラバノ(活躍:1547頃):
  満ち渡る(デュオ;+)/そしてその憐れみは(デュオ;+)/アニュス・デイ(デュオ;+)
 アブロシオ・コテス(1550-1603): De virginibus(カンシオン;*)
 フランシスコ・ゲレロ(1528-1599):めでたし、この上なく聖なる処女よ
 エンリケス・デ・バルデラバノ:満ち渡る(デュオ;+)/ Per illud ave(デュオ;+)
 アントニオ・デ・カベソン:ティエント V
 フアン・デ・カベソン(1519-1566):ティエント LXXIV
 フランシスコ・ペラサ(1564-1598):メディオ・レヒストロ・アルト第1旋法
 アントニオ・デ・カベソン:
  ティエント IV(アドリアン・ウィラールトの「Qui la dira」による)/
  Pisne me pulvenir(トマ・クレキヨンによる)
 エンリケス・デ・バルデラバノ:ソネット(IX;+)/ソネット(X;+)
 トマス・デ・サンタ・マリア(1510頃-1570):ファンタジアI
 不詳:「牛の番」による5つのディフェレンシア(16世紀後半、スペイン)
 エルナンド・デ・カベソン(1541-1602):スザンナはある日
 フアン・アラネス(?-1649頃):シャコンヌの夜会
 エンリケス・デ・バルデラバノ:
  そしてよみがえられた(デュオ;+)/ベネディクトゥス(デュオ;+)
 ジョスカン・デプレ:あなたと別れる千々の悲しみ
 クリストバル・デ・モラーレス(1500頃-1553):
  ミサ「ミル・ルグレ(千々の悲しみ)」〜アニュス・デイIII (*)
 エンリケ・ロペス=カルトン指揮カペリャ・サンクタ・マリア(声楽アンサンブル)(*)
  [オルランダ・ヴェレス・イジドロ、シルヴァ・ダ・シルヴァ(S) ブラム・フェルヘーイェン、
   エステバン・マンサノ(T) エンリケ・ロペス=コルトン(Br) 三浦英治(B)]

 アルフレド・フェルナンデス(ビウエラ;+) パウル・レーンフーツ指揮(*/+以外)
 ロイヤル・ウインド・ミュージック(リコーダー・アンサンブル)(*/+以外)
 録音:2009年5月3日-6日、デ・ダウフ、アムステルダム、オランダ。ロイヤル・ウインド・ミュージックの当レーベルへの録音第4作。旧譜: MPC-07120118、0119
啓蒙時代のヨーロッパへの旅
 フランソワ・ドヴィエンヌ(1759-1803):
  フルート、ヴィオラとチェロを伴うチェンバロのための四重奏ソナタ
 ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):
  フルート、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ホ短調
 トマゾ・ジョルダーノ(1730-1806):
  フルート、ヴィオラのオブリガートを伴うチェンバロのためのソナタ
 ジャン=フランソワ・タプレ(1738-1798):
  フルート、ヴィオラとチェロを伴うチェンバロのための四重奏曲第6番 Op.19
 アンサンブル・カルメン・ベネリス
  [アナ・ロペス・スエロ(Fl) パブロ・アルマサン・ハエン(Va)
   ギリェルモ・マルティン・ガミス(Vc) ジュルダン・フマド・ジュルネト(Cemb)]
 録音:2008年8月26日-29日、ロンダ、マラガ県、スペイン。
音楽の花束〜アントニオ・マルティン・イ・コルの書写による曲集
  (1706; マドリッド国立図書館所蔵 M 1357)に収められた様々なオルガニストたちの作品集

 クラリーノによる作品第8旋法、右手のための(*) /パッサカリア第1旋法(*) /
 作品第1旋法、右手のための(*) /聖体奉挙のためのリガトゥーラ(*) /
 リェーノによる作品第4旋法(*) /パンジェリングァ(*) /バタリャ第5旋法 /
 半音階的ファルサス作品/リェーノによるバイレテ/リェーノによる作品第4旋法/
 ガイタによるディフェレンシア(#) /作品第1旋法、イタリアの歌(#) /
 パッサカリア第1旋法(#) /ハカラ(#) /作品第3旋法(#)
  アンドレス・セア(Org)
 録音:2010年11月5日-7日、マドリッド自治州、スペイン〔救いの聖母教会、エストレメラ(*) /救世主教会、レガネス(無印) /聖母被昇天教会、バルデモロ(#) 〕。使用楽器:1716年、ペドロ・リボルナ・エチェバリア製(1994年、ホセ・マリア・アリアサバラガ復元;*)/1790年、ホセ・デ・ベルダロンガ製(1993年、ホセ・マリア・アリアサバラガ復元;無印)/1737年、ペドロ・デ・エチェバリア製(2006年、フェデリコ・アシトレス復元;#)。
甘美さと風変わり〜アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):オルガン作品集
 「新記譜法による曲集」(1557)から
  〔おお、輝かしき光、三位一体(第89曲)/パンジェ・リングァ(第80曲)/ティエント第6旋法(第33曲)/
   アヴェ・マリス・ステラ(第86曲)/ティエント第2旋法(第31曲)/アヴェ・マリス・ステラ(第83曲)/
   私たちに告げて下さい、マリアよ(第28曲)/ティエント第4旋法(第94曲)〕

 「コインブラの写本」第242号 から
  〔無題、カントゥス・フィルムス(fol 110)/パンジェ・リングァ(fol 108r)/
   サルヴェの第2部、do cego(fol 9v)/私たちに告げて下さい、マリアよ(fol 106)〕

 「鍵盤楽器、ハープ、ビウエラのための曲集」(1578)から
  〔聖母のキリエ(第10曲)/ティエント第1旋法(第60曲)/陽気な羊飼い(クレキヨンによる)/
   ティエント第4旋法(第64曲)/別れの時に(デ・ローレによる)ティエント第4旋法(第59曲)/
   喜びのために(クレキヨンによる)/パンジェ・リングァ(第40曲)/
   ティエント第2旋法(第62番)/処女マリアの子宮は幸いである(第72曲)/
   甘美な記憶(サンドランによる、エルナンド・デ・カベソン作曲のグロサ)〕

 アンドレス・セア(Org)
 録音:2009年11月4日-5日、サンティアゴ教会、カスタニョ・デル・ロブレド、ウエルバ県(スペイン)。使用楽器:1750年、フランシスコ・オルティゲス。
神々の笛の楽園
 ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(1562-1621):それは軍神マルス
 ジョン・ダウランド(1563-1626):地上に住むすべての人々よ(The Old 100th)
 ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク:詩篇134(見よ、今こそ主をたたえよ;4声)
 ヨハン・パッヘルベル(1653-1706):主である神よ、私たちは皆あなたをたたえる
 ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク:詩篇134(見よ、今こそ主をたたえよ;6声)
 エマヌエル・エイドリアンセン(1550頃-1604):王子のアルマンド
 ウィリアム・ブレイド(1560-1630):クーラント第24番(オランジュ)/
                  クーラント第32番(ラヴィニョンヌ)
 ロバート・ダウランド(1591頃-1641):アマリッリ、私の美しい人
 ヤコブ・ファン・エイク(1590頃-1657):アマリッリ、私の美しい人(第4旋法)
 不詳(17世紀中盤):(喜ばしい)五月
 マッテイス・ルネンブルグ(1981-):「喜ばしい五月」によるリチェルカーレ
 クレメンス・ノン・パパ(1545頃-1602):喜ばしい五月
 不詳(17世紀初頭、イングランド):ダフネが美しいフォエボスから逃れたとき
 トマス・モーリー(1557頃-1602):ナンシー(第1変奏)
 不詳(17世紀初頭、イングランド):モール・シムズ
 ヴァレンティン・ハウスマン(1516-1614):舞曲第74番
 アンドレアス・ベーレン(1983-):道化師
 ジョン・ダウランド:昔の涙/エセックス伯のガリアード
 ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク:詩篇68(神は立ち上がり;6声)
 J.S.バッハ(1685-1750):人よ、お前の大きな罪を嘆け BWV622/同 BWV402
 不詳(16世紀終盤、フランス):サン・ニコラからの帰り道で
 ジョヴァンニ・ガストルディ(1550-1619):麗しいセイレーン
 ミヒャエル・プレトリウス(1572/1572-1621):ラ・ブレ(中間部)
 不詳/アンドレ・ダンカン・フィリドール(1647-1730):アヴィニョンのブレ
 ヴァレンティン・シューマン(1520頃-1559以降):天におられる私たちの父
 ヨハン・ウルリフ・シュタイグレーダー(1593-1635):天におられる私たちの父第4番
 アダム・グンペルツハイマー(1559-1625):天におられる私たちの父(半音カノン)
 ザムエル・シャイト(1587-1653):
  ユニゾンの3声カノン、聖歌/詩篇68(神は立ち上がり;6声)
 J.S.バッハ:
  天におられる私たちの父 BWV737 /
  カンタータ「恐ろしき終末がお前たちを引きさらう」BWV90
   〜あなたの正しい手で私たちを導いて下さい(コラール)
 パウル・レーンフーツ指揮ロイヤル・ウインド・ミュージック
 17世紀にオランダで編纂されたリコーダー曲集に収められた当時流行の旋律が各国にどのように伝わっていったかを探るという趣旨のアルバム。ロイヤル・ウインド・ミュージックは1997年、アムステルダム・ルッキ・スターダスト・クアルテットのメンバーであるパウル・レインフーツによって創設されたリコーダー・アンサンブル。アムステルダム音楽院で学んだ各国出身の奏者十数名から成り、ソプラニーノからサブコントラバスまで様々なリコーダーを駆使して演奏している。
音楽の高貴なるざわめき〜イギリス・ルネサンスの声楽&器楽名曲集
 ジョン・ブル(1562頃-1628):In Nomine IV(**)
 トマス・タリス(1505頃-1585):Iam lucis orto sidere(#)
 ジョン・レドフォード(1486頃-1547):O lux beata Trinitas(#)
 リチャード・アリソン(1560頃-1610頃):Quadran Pavan(+)
 不詳(16世紀イングランド):In Paradise(*/++) / I love unloved(++)
 ウィリアム・ミュア・オヴ・ローラン(1594-1657):
  Kathre in Bairdie(+) / Gypsies Lilt(+) / Ouer the Dek Davie(+) / Corn Gaird(es)(+)
 ウィリアム・バード(1543-1623):幻想曲 I a 6(++)
 アントニー・ホルボーン(1545頃-1602): Galliard The Teares of the Muses(++)
 ウィリアム・バード:Ave verum corpus(#)
 ジョン・コプラリオ(1570頃-1626): Fortune and glory(*/+)
 ジョン・ダニエル(1564-1626頃): Can doleful notes ?(**)/ Time, cruel time(##/+)
 トマス・キャンピオン(1567-1620): Author of light(*/+)
 トマス・タリス: When shall my sorrowful sighing slack(#)
 エドワード・コラード(活躍:1598年頃): Go from my window(+)
 ジョン・ブル:English toy(**) / Irish toy(**)
 不詳(16世紀イングランド): Farewell the Bliss(*/++)
  クリストファー・フィールド(CT;*) イスラエル・ゴラーニ(リュート;+)
  マティアス・ハフィンハ(Org;#) ヨハン・ホーフマン(ヴァージナル;**)
  パウル・レーンハウツ(リコーダー;##)指揮(++) ロイヤル・ウインド・ミュージック(++)
 録音:2004年6月21日-25日、改革派教会、フランスム(オランダ)/2004年6月26日、改革派教会、ウットゥム(ドイツ)。
1899年版「ブル6」の初ステレオ録音
 ブルックナー
(1824-1896):
  交響曲第6番 イ長調(1899年版)/
  弦楽四重奏曲 〜 アダージョ
アイラ・レヴィン指揮
ノールランド・オペラso.
 録音:2008年5月、ノールランド・オペラ・コンサートホール、ウメオ(スウェーデン)。
 交響曲第6番はブルックナーの弟子シリル・ヒュナイスらの写譜に基づき1899年に出版された「初版」を使用した演奏で、これが初のステレオ録音であると外装に記されている。この版はこれまで、チャールズ・アドラー&ウィーン響による1952年のモノラル録音(TAHRA TAH-239/40|当店未案内、廃盤)があるのみだった。スウェーデン北部の都市ウメオのオーケストラを米国シカゴ出身のアイラ・レヴィンが指揮、スペインのレーベルから発売という意外性に富んだ一枚。レヴィンは編曲者&ピアニストとしても活躍しており、先にピアノ編曲集を同レーベルへ録音していた(AA-0102)
アメリカノス〜フルートとピアノのための南北アメリカの音楽
 フランシスコ・アキノ(1956-)
  &ヒカルド・ヴァスコンセロス(1955-):ブラジル流/海辺/聖テレーザ
 エドムンド・ヴィラーニ=コルテス(1930-):
  セレスタ[セレナード](無伴奏フルートのための)
 ホセ・カルリ(1934-):4つのタンゲーロ
 ハダメス・ニャタリ[ジナッタリ](1906-1988):フルート・ソナタ
 アーロン・コープランド(1900-1990):二重奏曲
 マイケル・コリーナ(1956-):浅瀬の島々
  デュオ・ブラジリス[ダヴソン・ジ・ソザ(Fl) アナ・クラウディア・ブリト(P)]
 録音:2005年12月、テアトロ・ダ・パス、ベレン、パラ州、ブラジル。カルリはアルゼンチン、コープランドとコリーナは合衆国、他はブラジルの作曲家。
オープス・ブラジル・アンサンブル・プレイズ〜ヴィラ=ロボス、メーマリ&フランセ
 エイトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959):
  オーボエ、クラリネットとファゴットのための三重奏曲/
  ピアノ、クラリネットとファゴットのための協奏幻想曲
 ジャン・フランセ(1912-1997):
  オーボエ、クラリネットとファゴットのためのディヴェルティメント
 アンドレ・メマリ(1977-):短いショーロ/ヴィラ=ロボス変奏曲
  オープス・ブラジル・アンサンブル
  [エゼル・メネゼス(Ob) ルイス・アフォンソ・モンタニャ(Cl)
   ファビオ・クリ(Fg) アンドレ・メマリ、マルコス・アラゴニ(P)]
 録音:2006年8月8日-14日、フンボルト劇場、サンパウロ、ブラジル。
「ジークフリート牧歌」もあり〜アイラ・レヴィン:ピアノ編曲集
 J.S.バッハ(1685-1750):
  トッカータ ヘ長調 BWV540 /「狩のカンタータ」BWV208 〜羊は安らかに草を食み/
  汝を飾れ、おお、愛する魂よ BWV654 /いと高きにある神にのみ栄光あれ BWV664 /
  トリオ・ソナタ第4番 BWV528〜アンダンテ
 ワーグナー(1813-1883):ジークフリート牧歌
 チャイコフスキー(1840-1893):バレエ「くるみ割り人形」Op.71 〜4曲
 ヴィラ=ロボス(1887-1959):ブラジル風バッハ第2番〜田舎者の小さな汽車
  アイラ・レヴィン(P)
 録音:2005年12月12日-15日、平和劇場、ベレン・ド・パラ、ブラジル。
 シカゴに生まれ、現在はブラジルで主に指揮者として活躍しているアイラ・レヴィンが、自身による編曲版を演奏している。
ニーノ・ロータ:ピアノ協奏曲 ホ短調
アラム・ハチャトゥリアン:ピアノ協奏曲
アナ・
 クラウディア・ジロット(P)
エレナ・エレラ指揮
コルドバo.
 録音:1999年7月1日-2日、コルドバ。ジロットはブラジル生まれ、エレラはキューバ生まれの女性音楽家。演奏はどうということはない。アートワークにはオオクボ・カズオによる花などの写真があしらわれている。もしかしたらファッション系アルバムか。


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