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YSAYE RECORDS
NASCOR



1CDあたり¥6600(税抜¥6000)





 YSAYE RECORDSは、熟成された極上のアンサンブルで評判の実力派クァルテット、イザイ弦楽四重奏団自らが立ち上げたレーベル。別途、彼ら以外の若手アーティストによる録音をリリースするため NASCOR (ラテン語で「誕生」の意味)レーベルを有している。
 #当レーベルは2016年以降の新譜が無く、国内代理店が2017年4月を持って撤退、レーベル自体の活動が停止したと考えられます。流通在庫限りで入手出来なくなりますので、下記で御注文可能な物でもお届けできない場合があります。ご了承下さい。

YR-03
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(2CD)
フランク:
 弦楽四重奏曲 ニ長調
 ピアノ五重奏曲 ヘ短調/
 ヴァイオリン・ソナタ イ長調
パスカル・ロジェ(P)
イザイSQ
[ギヨーム・シュートル(VnI)
 リュク=マリー・
  アグエラ(VnII)
 ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
 ヨハン・マルコヴィッチ(Vc)]
 これはまたなんとも素敵なアルバム、イザイ・カルテットによる不朽の名作、ヴァイオリン・ソナタほかフランクによる室内楽作品集。
 ソナタと五重奏でピアノを受け持つのは、過去にもショーソンの協奏曲やフォーレのピアノ四重奏などのアルバムを共に作り上げて、たいへん親密な関係にあるフランスの名手ロジェ。いずれも循環形式という特徴的な作風で書かれたフランクの室内楽。弟子オルメスへの激しい思いに全曲が染め上げられたピアノ五重奏に、和声と対位法のすべてが結実した最後の室内楽作品である弦楽四重奏。そして、作曲者の友人で、同郷の大ヴァイオリニスト、イザイに献呈されたヴァイオリン・ソナタ。パブロ・カザルス曰く“ウジェーヌ・イザイの名前によって、わたしたちはいつももっとも純粋ばらしい芸術上の理想を具現化できるのだ "と。他ならぬイザイこそ、当アンサンブルにとってはその名を冠していることからも分かるように特別な存在。彼らがこのアルバムに込めた意味の大きさが伺い知れるというもの。
 フルカラー88ページに及ぶブックレットのこだわりの装丁も手にする喜びを与えてくれる。
ハイドン:
 弦楽四重奏曲「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」Op.51
イザイSQ
 [ギヨーム・シュートル、
 リュク=マリー・アグエラ(Vn)
 ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
 ヨハン・マルコヴィッチ(Vc)]
 ハイドンは、十字架に架けられ死を目前としたイエス・キリストの七つの言葉「十字架上の七つの言葉」に基づいた作品をスペインのカディス聖堂より依頼され作曲。演奏時間1時間を越える大作だが、一音たりとも忽せにしない切れ味の素晴らしい演奏。この作品を長年温めてきたというイザイ四重奏団のあまりに高度な音楽性に圧倒される。豪華ブックレットには、ミシェル・セールの詩とジェラール・ロンドーによる多数の写真が掲載されている。
モーツァルト:
 ピアノ四重奏第1番 K.478/同第2番 K.493
イザイSQ
 [ギヨーム・シュートル、
 リュク=マリー・アグエラ(Vn)
 ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
 フランソワ・サルクVc]
ジャン=クロード・ペヌティエ(P)
 
 モーツァルトのピアノ四重奏曲はピアノ四重奏という形式を最初に生み出したといる(室内楽の大先輩のハイドンすら踏み入れていない領域)。第1番は「フリーメイスンのための葬送音楽」の直後、第2番は「フィガロの結婚」直後に相次いで作曲されたもので、調性もト短調と変ホ長調と対照的でモーツァルトの音楽の核に迫ることの出来る作品。
 生気に満ちた勢いのある演奏が魅力のイザイ四重奏団。ピアノのペヌティエとぴったりと息のあった爽快な演奏を展開している。
ブラームス:弦楽四重奏第3番 Op.67 (*)
シェーンベルク:浄夜 Op.4(弦楽六重奏版)(#)
 イザイSQ [ギヨーム・シュートル、リュク=マリー・アグエラ(Vn)
      ミゲル・ダ・シルヴァ(Va) ヨハン・マルコヴィッチ(Vc)]
 イザベル・カリシウス(Va;#) ヴァレンティン・エルベン(Vc;#)
 録音:2006年3月3日(*)、2011年12月19日-20日、ル・マン、フランス(#)。フランスの名門カルテット、イザイ四重奏団による、確かな技巧とアンサンブルが求められるブラームス弦楽四重奏第3番と、それぞれの強い個性がぶつかり合うシェーンベルクの「浄夜」を収録したアルバム。後者では、アルバン・ベルク四重奏団で演奏していたカリシウスとエルベンが加わり、オリジナル弦楽六重奏版で収録。厚みと深みのある響きで、各楽器の鮮烈でスリリングな音色と響きを堪能できる演奏。イザイ四重奏団の伝統と挑戦の異なる一面を垣間見ることのできる1枚。
アルベリク・マニャール(1865-1914):弦楽四重奏曲 Op.16
ガブリエル・フォーレ(1845-1924):弦楽四重奏 Op.121
 イザイSQ[ギヨーム・シュートル、リュク=マリー・アグエラ(Vn)
      ミゲル・ダ・シルヴァ(Va) フランソワ・サルク(Vc)]
 録音:2004年6月、9月、エポ大修道院の修道士共同寝室、ル・マン(フランス)。前出:AEON (FRANCE), AECD-0426 [AE-0426]。マニャールは、近代フランス音楽にドイツ後期ロマン派の語法を取り入れた音楽家。第一次世界大戦期、別荘で作曲活動に没頭していた所を、侵入してきたドイツ兵と戦闘になり、家ごと焼き殺されてしまった悲劇の作曲家でもある。多くの作品が失われてしまったが、本CDでは彼の残された作品の中でも重要な弦楽四重奏を収録。時に印象主義を想起させるようなフランス的な響きによって生み出される流麗な旋律と、ドイツ的な形式美を併せ持つマニャール独特の魅力を堪能出来る。共に収録されたのは、フォーレの最後の室内楽曲といわれる弦楽四重奏。最晩年のフォーレの音楽性が凝縮された名曲。対位法的に組み合わされたメロディは複雑に絡み合いながら流麗に展開されていく。楽器から楽器へとめまぐるしく受け継がれていく主題の迫力には圧巻。
ベートーヴェン:弦楽五重奏曲&弦楽のための希少な作品集
 弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.29 /フーガ ニ長調 Op.137 /弦楽四重奏断片 ロ短調(*) /
 メヌエットHess 33 /前奏曲とフーガHess 30 /
 ヘンデルのオラトリオ「ソロモン」の序曲の主題によるフーガHess 36/
 弦楽四重奏曲 Hess 34(ピアノ・ソナタ第9番 Op.14 No.1の編曲)
  イザイSQ[ギヨーム・シュートル、リュク=マリー・アグエラ(Vn)
       ミゲル・ダ・シルヴァ(Va) フランソワ・サルク(Vc)]
  シュリ・ウォーターマン(Va)
 録音:2004年11月9日-13日。(*)は初出時の世界初録音。前出:AEON (FRANCE), AECD-0533 [AE-0533]。タイトル通り人気のある名曲から、演奏されることの稀な作品にいたるまで、ベートーヴェンの弦楽の魅力がたっぷり収録された1枚。注目は(*)。1999年に発見されるまで全くその存在が知られていなかった作品で、ベートーヴェンが完成させることを諦めてしまったため、たった数小節にわたる主題しか残されていない。演奏時間わずか32秒だが音楽の濃密さには圧倒される。そのほかにも多数の作品を収録。ベートーヴェン・ファンは見逃せない名盤。イザイ四重奏団が共演に選び、息の合ったアンサンブルで魅せてくれるヴィオラ奏者は、アヴィヴ四重奏団で創立当時よりメンバーとして活躍するイスラエル出身のウォーターマン。重厚かつ迫力に満ちた響きは圧巻。
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
 〔第3番 ニ長調 Op.18 No.3 (*) /第10番 変ホ長調 Op.74「ハープ」(*) /第16番 Op.135 (#) 〕
 イザイSQ [ギヨーム・シュートル、リュク=マリー・アグエラ(Vn)
      ミゲル・ダ・シルヴァ(Va) ヨハン・マルコヴィッチ(Vc)]
 録音:2008年3月29日-30日(*)、2008年4月19日-20日(#)、オルセー美術館講堂。2008年に録音されたイザイQ.のベートーヴェン弦楽四重奏曲集。ベートーヴェンが最初に完成させた弦楽四重奏曲である第3番は、古典的な作風で明るい雰囲気に溢れた曲。そして「ハープ」の名で親しまれている第10番は、中期から後期への過渡期にあたり、小規模ながら伸び伸びとした楽想が味わい深い作品。最後の弦楽四重奏曲の作品135、最晩年の作品だが颯爽とした音楽でありながらも、ベートーヴェンらしい深淵な部分も携えた魅力的な作品。ベートーヴェンが描いた音楽を忠実に再現した濃密な表現は、イザイQ.の音楽性の高さを感じさせる。
ドビュッシー:映像100%
 映像第1集第1曲「水の反映」
 [イグナツィ・ヤン・パデレフスキ〔1926年〕/
  マリウス=フランソワ・ガイヤール〔1928年〕/ヴァルター・ギーゼキング〔1936年〕/
  ジャン・ドワイヤン〔1943年〕/アルトゥール・ルビンシュタイン〔1945年〕/
  アルトゥール・ベネデッティ=ミケランジェリ〔1948年〕]
      第2曲「ラモーを讃えて」
 [ジャン・ドワイヤン〔1943年〕/マルセル・メイエ〔1947年〕]
      第3曲「運動」
 [ジャン・ドワイヤン〔1943年〕/クラウディオ・アラウ〔1949年〕]
 映像第2集第1曲「葉末を渡る鐘の音」
 [ヴァルター・ギーゼキング〔1948年〕/クラウディオ・アラウ〔1949年〕]
      第2曲「そして月は荒れた寺院に落ちる」
 [マルセル・メイエ〔1947年〕]
      第3曲:金の魚
 [リカルド・ビニェス〔1930年〕/ヴァルター・ギーゼキング〔1937年〕/
  アルトゥール・ルビンシュタイン〔1945年〕/マルセル・メイエ〔1947年〕]
 録音:おそらく〔内〕。"Ysaÿe Records In Memoriam" シリーズ。ドビュッシーのピアノ曲中でも、印象主義的筆致が魔術的高みに達している「映像」。これをピアノ音楽史上の巨匠たちが弾いた古いもののみを集めたアルバム。古くはパデレフスキ、ビニェスといった歴史上の大物から若き日のルビンシュタイン、ミケランジェリまで盛りだくさんで復刻も鮮明。
 『ドビュッシー資料センター、フランス国立図書館、イザイ・レコードの共同で蘇りました。』(代理店記載ママ)とのこと。
NASCOR
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 Op.44 No.1
シューマン:弦楽四重奏曲 Op.41 No.1
ウォルフ:イタリアンのセレナード
アメデオ・モディリアーニSQ
 アメデオ・モディリアーニ弦楽四重奏団はパリ国立高等音楽院出身の若い音楽家で構成。イザイ四重奏団のメンバーに師事し、ニューヨークやパリで行われたコンサートでも評価が高く、急速に成長している注目の四重奏団である。
 メンデルスゾーンの「弦楽四重奏曲 Op.44」は3曲からなり、これらの作品は円熟した書法をみせているものの、評価としてはあまり高くはなく、特にここで収録されている第1曲は演奏の機会も少ない。しかしアメデオ・モディリアーニ弦楽四重奏団は、この作品の魅力を伝えるべく生き生きと鮮やかに演奏している。
 ヴォルフの「イタリアンのセレナード」は作曲者自身のイタリアに対する強い憧憬を表現した作品で、曲調は抒情豊かで鮮烈な色彩を帯びている。アメデオ・モディリアーニ弦楽四重奏団興奮と鎮静を繰り返しアグレッシブに演奏している。
プロコフィエフ
 「ロメオとジュリエット」からの10の小品 Op.75
シューマン:交響的練習曲 Op.13
アルベルト・ノーゼ(P)
 ユンディ・リが優勝した第14回ショパン・コンクールで5位入賞を果たしたイタリア出身の若きピアニスト、アルベルト・ノーゼのデビュー・アルバム。
 2006年は多くの作曲家がアニバーサリー・イヤーを迎えるが、没後150年のローベルト・シューマンもその一人。数あるシューマンのピアノ曲の中でも、シューマンらしい抒情と壮大な技巧を要する難曲である「交響的練習曲」。同じイタリアの巨匠マウリツィオ・ポリーニを思わせるテクニシャン、ノーゼのピアノが冴え渡る。
イザイ
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(全曲)
ファニー・クラマジラン(Vn)
 録音:2006年12月2日-8日、2007年1月9日-15日。
 ファニー・クラマジランは1984年4月12日パリ生まれ。幼少の頃からメキメキと才能を現し、ジャン・ジャック・カントロフとパヴェル・ヴェルニコフらに師事。2005年クライスラー国際コンクール優勝、第2回モンテカルロ・ヴァイオリン・マスターズ優勝、2003年イフラ・ニーマン国際コンサクール第3位と輝かしい受賞歴を持つ今後注目のヴァイオリニスト。イザイ弦楽四重奏団のミゲル・ダ・シルヴァも彼女の才能を高く買っており、強い個性と卓越した技巧が求められるイザイの無伴奏の録音にあたり彼女を選んだということ。
シューベルト:
 弦楽四重奏曲第8番 変ロ長調D.112, Op.168/
 弦楽四重奏曲第12番 ハ短調D.703「四重奏断章」/
 弦楽四重奏曲第14番 ニ短調D.810「死と乙女」
ヴォーチェSQ
[サラ・デイヤン(第1Vn)
 セシル・ルーバン(第2Vn)
 ギヨーム・ベケール(Va)
 ジュリアン・ドゥコワン(Vc)]
 録音:2008年10月26日-31日、フランス、サルテ、プリューレ・ド・ヴィヴォアン(セッション・ステレオ)。
 2006年10月に行われた第61回ジュネーヴ国際音楽コンクールで弦楽四重奏部門の最高位に輝いたヴォーチェ四重奏団。2008年1月には日本デビューも果たし、一躍その名を知られるところとなったかれらが恩師であるイザイ四重奏団のレーベルより、いよいよアルバム・デビューを果たす。
 「フランスのクァルテットの世界でに欠かせない存在であり、素晴らしい音楽性を持ち、つねに豊かな好奇心をもって音楽に取り組む彼らは、若手の中でもとりわけ魅力的なクァルテットであり、彼らの指導は私にとっても大きな喜びだ」と語るのはイザイ四重奏団のヴィオラ奏者ミゲル・ダ・シルヴァ。
 すべてシューベルトで固められたプログラムは、とめどなく溢れ返る歌と若々しい感性が弾けて、師の言葉をそのまま裏付ける内容となっている。
 ヴォーチェ四重奏団:2004年にパリ国立高等音楽院の卒業生により結成されたフランス新進のアンサンブル。2005年第8回クレモナ国際弦楽四重奏コンクール第3位、フランスのノルマンディー地方で開催された「フォーラム・ミュージカル・ド・ノルマンディー」コンクール優勝、同時にドビュッシーの演奏に対して「音楽の遺産賞」を授与される。2006年第61回ジュネーヴ国際音楽コンクールで最高位(第2位)を獲得。2007年第3回ヨーゼフ・ハイドン国際室内楽コンクール(ウィーン)第3位入賞。2007年夏に開催された第5回ボルドー弦楽四重奏国際コンクールでは、現代音楽作品の優れた演奏に対して「SACEM賞」と、モーツァルトの優れた演奏に対し「セルゲ・デン・アレント賞」を授与される。
 結成直後よりフランス内外の音楽祭やコンサートで演奏を重ねるのと並行して、プロ・クァルテット=ヨーロッパ室内楽センターの推薦により、2005年からはパリ国立高等音楽院でイザイ四重奏団の指導を受ける。またヴァレンティン・エルベン、ヴァルター・レヴィン(ラサール四重奏団)、アルテミス・カルテットなどにも師事する。さらに、クリストフ・コワン(モザイク・クァルテット)、マーティン・ロヴェット(アマデウス四重奏団)、ジャン・ムイエール(ヴィア・ノヴァ四重奏団)、フランソワ・サルク、ターリヒ四重奏団から度々アドバイスを受けている。
ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 Op.101
シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番 Op.100
フォルトゥーナ・ピアノ・トリオ
[マルクス・プラッチ(Vn)
 リ・キュンミ(Vc)
 ミケランジェロ・カルボナーラ(P)]
 2007年結成の若き団体フォルトゥーナ・ピアノ・トリオ。エマニュエル・アックスに見出され、イタリアを中心に世界的に活動している。オーケストラ曲をピアノ・トリオに編曲したレパートリーで名を売ったが、ここでは独墺系の名作2篇に挑戦。長いシューベルト作品でも美しい歌に満ちた若々しい魅力を撒き散らしている。
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調Op.85(*)
ヤナーチェク:おとぎ話(#)
プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調Op.119 (+)
イシュトヴァーン・
 ヴァールダイ(Vc)
シモン・ガウデンツ指揮(*)
ジュネーヴ室内o.(*)
バラージュ・フュレイ(P;#/+)
 録音:2009年6月22日-26日、スイス・ジュネーヴ、スイス・ロマンド放送、アンセルメ・スタジオ(セッション・ステレオ)。
 2008年10月に行われた第63回ジュネーヴ国際音楽コンクール「チェロ部門」の覇者、イシュトヴァーン・ヴァールダイ。グートマンやシュタルケルらの薫陶を受けたハンガリーの気鋭は、エルガーをはじめ、すべてのナンバーで美しくのびやかな音色とスケール豊かな音楽が際立つ魅力。ペレーニなど、多くの優秀なチェリストを輩出してきたハンガリーのチェロ楽派にあって、まことに継承者たるにふさわしい逸材の登場といえるだろう。
 イシュトヴァーン・ヴァールダイ:1985年ハンガリー生まれ。2004年よりフェレンツ・リスト音楽院でラースロー・メジェーに師事。2005年にウィーン音楽アカデミーでラインハルト・ラツコーのクラスを受講。また、ナターリャ・グートマン、ナターリャ・シャホフスカヤ、ヤーノシュ・シュタルケル、フランス・ヘルメルソンに学ぶ。
 2007年チャイコフスキー国際音楽コンクール第3位、併せて特別賞受賞。2008年10月に行われた第63回ジュネーヴ国際音楽コンクール「チェロ部門」で優勝、併せて3つの特別賞「オーディエンス賞」「ピエール・フルニエ賞」「Coup de Coeur Breguet 賞」をも獲得。1998年にハーグでデビュー以来、これまでにロンドン、フィレンツェ、プラハ、神戸、フランクフルト、モスクワ、ミュンヘン、サンクトペテルブルク、ニューヨーク、中国と世界的な舞台へと飛躍する期待のチェリスト。
ポリーナ・パスティルシャク
 R.シュトラウス:4つの最後の歌
 ショスタコーヴィチ:
  アレクサンドル・ブロークの詩による
   7つのロマンスOp.127(ロシア語歌唱)
 バルトーク:8つのハンガリー民謡
        (ハンガリー語歌唱)
 コダーイ:2つのハンガリー民謡
ポリーナ・パスティルシャク(S)
アレクサンダー・ラハバリ指揮
ヴィンタートゥール・
 ムジークコレギウム
アレクサンドラ・
 サーシャ・コズロフ(P)
 録音:2010年6月21日-24日。パスティルシャク(1982-)はブダペスト生まれ。ロシア人の母とハンガリー人の父をもち、幼い頃から歌を愛し、またフルートを演奏していた。フレーニのもとでも研鑽をつみ、2009年ジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝、同時にスイスの高級時計会社ブレゲ賞も受賞し、ブレゲのサポートでこのCDの録音が実現した。R.シュトラウスでみせる深い世界にまず驚かされる。民謡で見せる可愛らしい表情もたまらない魅力に溢れている。愛らしくも変幻自在な声と美貌をあわせもつ新時代のスターがここに誕生した。「すべての器楽奏者たちは人間の歌声のような音楽を目指すが、その完璧な理想図がこのポリーナの声だ」と世界が絶賛してやまない美声をご堪能頂きたい。
イ・ヒョジュ
 ベートーヴェン(1770-1827):
  ピアノ協奏曲第5番「皇帝」Op.73
 シューマン(1810-1856):
  ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6
イ・ヒョジュ(P)
ダグラス・ボイド指揮
ヴィンタートゥール・
 ムジークコレギウムo.
 録音:2011年。第65回ジュネーヴ国際音楽コンクール第2位及び聴衆賞(この年の一位は日本人、萩原麻未)を受賞したイ・ヒョジュが、名曲中の名曲2曲を収録。粒の揃った美音と、生き生きとした情感でナチュラルに歌いあげている。イ・ヒョジュは1985年韓国生まれ。パリ国立高等音楽・舞踊学校にてイタマール・ゴラン、ジャック・ルヴィエ、テオドール・パラスキヴェスコに師事。さらにパリ・エコール・ノルマル音楽院を非常に優秀な成績で卒業した。1998年の13歳の時に、シンシナティ・コンクールで優勝して以来、数多くの権威あるコンクールで優勝を重ね、世界有数のオーケストラと共演している実力派。
フォーレ
 イスパハーンのばら Op.39 No.4 /ばら Op.51 No.4 /消え去らぬ香り Op.76 No.1 /
 イヴの歌 Op.95 (全曲)/ヴォカリーズ・エチュード/閉ざされた庭 Op.106
  高橋さやか(S) ダルトン・ボールドウィン(P)
 録音:2011年9月21日-23日、ヴィルクローズ音楽アカデミー、フランス。バロックから20世紀作品まで幅広いレパートリーを持つ若手実力派で、日本が誇る期待の新星ソプラニスト(代理店記載ママ。通常は、男性でソプラノの声域が歌える声楽家〔またはソプラニスタ/=カウンターテナー〕を指す)、高橋さやかによる、彼女が最も得意とする音楽家の一人フォーレの歌曲集。彼女の持ち味は、何といっても音域差を物ともしないその歌唱力。特に低音の安定感はメッゾ顔負けの見事さで、低音域を駆使するフォーレの歌曲も難なく歌いこなしている。低音域の深みのある声は高音域になっても失われることがなく、耳障りのない透明感あふれるピアニッシモの響きは絶品の一言。ピアノ伴奏と共に、綿々と続くフォーレの美しい旋律の数々をたっぷりと聴かせてくれる。今回のプログラムは、彼女の魅力を存分に知らせてくれる素晴らしい選曲といえるかもしれない。ピアノを務めるのは、フォン・シュターデやニコライ・ゲッダの伴奏も務めた往年の名手、ダルトン・ボールドウィン。高橋がフランスで師事した人物でもあり、2011年10月に行ったパリの学士院のリサイタルでも伴奏を担当している。絶妙な師の伴奏に乗せて歌う高橋の貫禄は、早くもベテランの域に差しかかっているようだ。今後の飛躍に多大な期待が寄せられる若手歌手と言えるだろう。高橋さやかは東京藝術大学音楽学部声楽科出身のソプラノ歌手。2006年の日仏声楽コンクール第3位、2009年の東京音楽コンクール声楽部門第3位など、在学中より数々のコンクールで賞に輝き、国内で注目を集めた。2009年より渡仏し、ボールドウィンらに師事。2011年夏にはドイツ、エアフルト国立劇場の音楽祭でモーツァルト:魔笛 パミーナ役を演じ、ヨーロッパ・オペラデビューも果たしたばかり。日本だけでなくヨーロッパでの演奏活動も本格的に開始しており、今後の活躍にも注目される。
ハイドン:弦楽四重奏曲第5番 ヘ短調 Op.20 Hob.III: 35
ベートーヴェン:弦楽四重奏第12番 変ホ長調 Op.127
 エルメスSQ [オメール・ブシェーズ、エリーゼ・リュウ(Vn)
        ユン=シン・チャン(Va) アンソニー・コンドウ(Vc)]
 録音:2012年6月3日-8日、ラ・ショー=ド=フォン音楽ホール、スイス。若手音楽家の登竜門2011年ジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝&クー・ド・クール・ブレゲ賞に輝いたエルメス弦楽四重奏団は、2008年、リヨン国立音楽院のゾルターン・トートと北浜玲子(ラヴェル弦楽四重奏団)のクラスで設立されたフランスの若手カルテット。
Lorenzo Soulès
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 KV.491 (*)
 ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲 WoO.80
 ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」 Op.68
ロレンツォ・スレ(P)
シモン・ゴーデン指揮
ジュネーヴ室内o.
 録音:2013年6月16日-17日(*)、2013年6月29日(無印)、アンセルメスタジオ、スイス・ロマンド放送セッション。スレは、リヨンの音楽的家庭に生まれた。3歳からピアノを始め、ケルンでエマールらに師事。さらに、並行してアリシア・デ・ラローチャのもとでイベリア全曲を学んでもいる。2012年、20歳で受けた初めての世界的コンクールがジュネーヴ国際音楽コンクールだった。ここで彼は選考会ごとに、霊感と輝かしさに満ちた演奏で聴衆と審査員を魅了し、第1位および聴衆賞、ヤング・オーディエンス賞、エール・フランス・KLM賞などすべての賞を獲得。世界の注目を一身に受けた逸材。ここに収録されたモーツァルトの協奏曲の第2楽章冒頭のソロの美しさは格別。モーツァルトやベートーヴェンなどの古典は非常にきっちりとした、しかし固すぎない好感のもてる演奏を聞かせ、ブラームスでは20歳の若者とは思えないようないぶし銀のような渋い音で枯淡の境地ともいえるような抑えの効いた世界を聞かせ、そしてスクリャービンでもひとつひとつのハーモニーを噛んで含めるように奏でている。決して自己主張には陥らず、それでいてスレにしか展開できない世界をもっていて、音楽作品の最良の代弁者としての才能を垣間見ることのできる1枚。
ブラームスヴァイオリン・ソナタ 全集
 〔第1番 ト長調 Op.78「雨の歌」/第2番 イ長調 Op.100 /第3番 ニ短調 Op.108 〕
 郷古廉(Vn|使用楽器:1682年製ストラディヴァリウス「Banat」) 上田晴子(P)
 録音:2013年12月27日-30日、パリ。人気実力を兼ね備えた若手ヴァイオリニスト郷古廉によるブラームスのヴァイオリン・ソナタ全3曲が堂々のリリース。2007年12月のデビュー以来着実にキャリアを積み表現の幅を広げている郷古。20歳を迎えた2013年12月に収録したこのブラームスでも驚くほど成熟した演奏を聴かせてくれる。この豊潤なヴァイオリンの響きは安定した技術と圧倒的な表現力を兼ね備えた郷古だからこその演奏と言え、その才能には驚かずにはいられない。無駄な力が一切抜けた運弓から奏でられるブラームスは天下一品で、一音一音の敬愛を込めた粒立ちのよい演奏。名ピアニスト、上田晴子の好サポートのもと極上のブラームスアルバムが完成した。郷古廉(Vn):1993年12月生まれ。宮城県多賀城市出身。2006年第11回イェフディ・メニューイン青少年国際ヴァイオリンコンクールジュニア部門第1位(史上最年少優勝)。2007年12月のデビュー以来、新日本po.、東京so.、東京po.、読売日本so.、日本po.、大阪po.、札幌so.、仙台po. などと共演。これまでに、ゲルハルト・ボッセ、パヴェル・ヴェルニコフの各氏に師事。国内外の音楽祭でジャン・ジャック・カントロフ、アナ・チュマチェンコの各氏のマスタークラスを受ける。


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