メジューエワ〜ベートーヴェン(1770-1827): ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」(#) / 創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80 (*) /エリーゼのために WoO.59 (*) / ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27 No.2「月光」/ ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2008年-2013年? /2013年(#) 、新川文化ホール、富山県魚津市。(*/#)は初出音源、他はソナタ全集からの新リマスタリング。イリーナ・メジューエワによるベートーヴェンの三大ソナタ集の登場。メジューエワのベートーヴェンといえば、2007年から2009年にかけてリリースされた「ピアノ・ソナタ全集」(全5巻 10CD)がすべて「レコード芸術特選盤」に輝くなど、高い評価を受けているが、今回、その全集音源から「月光」と「熱情」の二曲をリマスタリング。また、「悲愴」は2013年録音の新バージョンを収録したうえ、初出音源の「創作主題による32の変奏曲」と「エリーゼのために」を併録するという嬉しい内容。演奏クオリティの高さは折り紙つき。数多くの名演・名盤がひしめき合う。ベートーヴェン「三大ソナタ集」に、またひとつ魅力的なアルバムが加わった。古典的な格調の高さとロマン性が見事に調和した秀演として、長く愛聴されることになるだろう。 | ||
メジューエワ〜J.S.バッハ:フランス組曲 BWV.812-817 全曲 〔第1番 ニ短調 BWV.812 /第4番 変ホ長調 BWV.815 /第2番 ハ短調 BWV.813 / 第3番 ロ短調 BWV.814 /第5番 ト長調 BWV.816 /第6番 ホ長調 BWV.817 〕 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器: NY スタインウェイ、1922年製) | ||
録音:2021年7月31日-8月2日、新川文化ホール、魚津市、富山県|録音、発売元:若林工房。バッハの鍵盤組曲の中でもとくにギャラントなスタイルで書かれ、その優雅さと洗練で親しまれている「フランス組曲」。近年バッハにも力を入れているメジューエワによる初の全曲録音の登場。各舞曲のキャラクターを明確に描き分けながら、多種多様で豊かな音世界を編み出していく手腕は、もはや「匠の技」と呼ぶべき素晴らしさ。ピアノによるバッハ演奏史の新たな1ページを開く会心作となった。 | ||
メジューエワ〜J.S.バッハ(1685-1750): 2声のインヴェンション BWV.772-778 / 3声のシンフォニア BWV.787-801 |
イリーナ・メジューエワ(P| 使用楽器:ニューヨーク・ スタインウェイ、1922年製) | |
録音:2020年6月、新川文化ホール、魚津市、富山県|発売元:若林工房。メジューエワの2020年録音。初録音となるバッハの「インヴェンションとシンフォニア」の登場。ピアノ学習者にとってお馴染みである同曲集は、演奏技法と作曲技法の手引きを目的に書かれた教育用の小品であると同時に、高度な芸術性と豊かなイマジネーションに溢れた第一級の芸術作品でもある。「ゴルトベルク変奏曲」や「平均律クラヴィーア曲集」などの録音でバッハ弾きとして高い評価を得てきたメジューエワは、ここでも真摯で感興豊かな演奏を披露。作品の魅力を改めて浮き彫りにする。『解釈は精緻で的確であり、対位法音楽の構造をクリアーに描き切って見せてくれている。一方で、対位法というもの は、知的なゲームなどではなく、音楽の愉悦のもっとも基本的な要素のひとつであることを、イリーナは存分に教えてくれる。』(岡田央太/ライナーノートより) | ||
イリーナ・メジューエワ〜ハイドン&ベートーヴェン ハイドン:ピアノ・ソナタ第59番 変ホ長調 Hob.XVI: 49 / アンダンテと変奏 ヘ短調 Hob.XVII: 6 /アダージョへ長調 Hob.XVII: 9 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第3番 ハ長調 Op.2 No.3 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:1925年製ニューヨーク・スタインウェイ、CD135) | ||
録音:2019年9月18日-20日、新川文化ホール、魚津市、富山県。精力的な録音活動を続けるイリーナ・メジューエワの2019年録音。今回はフランス革命前後のウィーン音楽をテーマに、ハイドンとベートーヴェンの作品を取り上げた。古典的なウィットに富んだ巨匠ハイドンと、ロマン派の胎動を予感させる革命児ベートーヴェン。師弟二人の作品を並べることにより、それぞれの個性を鮮やかに浮き上がらせる。ヴィンテージ・スタインウェイの名器 CD135 1925年製)の素敵な音色とともに、じっくりと味わいたい一枚。 | ||
メジューエワ〜ドビュッシー・リサイタル、東京ライヴ 2018 前奏曲集第1巻/映像〔第1集/第2集〕/喜びの島/前奏曲集第2巻/ 「練習曲集」第2巻〜第5曲 組み合わされたアルペジオのための/「ベルガマスク組曲」〜第3曲 月の光 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、1922年製) | ||
録音:2018年12月1日、小ホール、東京文化会館、ライヴ。 『メジューエワの目と耳はドビュッシーの精神と豊かな響きで交感する。彼女の手元からは、人間の内面にある感覚や記憶が外部の世界のあらゆることがらと秘密裏に結びついた、夢のヴェールに包まれた詩的な時間があふれ出しているのだ』(谷口康雄) メジューエワによるドビュッシー没後100年記念リサイタルのライヴ録音。聴き応え充分のプログラム。いずれも過去に録音のあるレパートリーだが、近年のメジューエワの深化を示す素晴らしい演奏内容になっている。アンコールのエチュード「組み合わされたアルペジオのための」は初録音。使用楽器は今回初登場となる1922年製のニューヨーク・スタインウェイ。力強さと枯れた味わいの両方を持ち合わせた独特の音色が魅力で、詩情あふれる夢幻の世界を紡ぎ出す。 | ||
メジューエワ〜メンデルスゾーン(1809-1847): ロンド・カプリツィオーソ Op.14 /3つの幻想曲、またはカプリス Op.16 /無言歌集(11曲) 〔ホ長調 Op.19 No.1「甘い思い出」/イ長調 Op.19 No.3「狩りの歌」/ト短調 Op.19 No.6「ヴェネツィアの舟歌」/ 変ホ長調 Op.30 No.1 /ト短調 Op.53 No.3 /ト長調 Op.62 No.1「五月のそよ風」/ ホ短調 Op.62 No.3「葬送行進曲」/イ短調 Op.62 No.5「ヴェネツィアの舟歌」/ イ長調 Op.62 No.6「春の歌」/ハ長調 Op.67 No.4「紡ぎ歌」/ト短調 Op.102 No.4 〕/ 厳格な変奏曲 Op.54 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、 CD 135 、1925年製) | ||
録音:2019年4月11日-13日、新川文化ホール、富山県魚津市。 快進撃を続けるメジューエワの2109年録音、得意とするメンデルスゾーンの作品集の登場。11曲の「無言歌」を中心に「ロンド・カプリツィオーソ」や「厳格な変奏曲」などの傑作を配したプログラム。古典的形式感とロマンティックな抒情性が見事に調和した演奏解釈によってメンデルスゾーン音楽の真の魅力を伝えることに成功している。「ピアノ黄金時代」を彷彿させる1925年製のニューヨーク・スタインウェイの輝かしいサウンドも魅力。聴き応えじゅうぶんの一枚。 | ||
メジューエワ・プレイズ・エラール〜びわ湖ホール・リサイタル 2018 ドビュッシー:ベルガマスク組曲/マスク(仮面)/映像第1集/子供の領分/ 前奏曲集より〔亜麻色の髪の乙女/とだえたセレナード/沈める寺/妖精たちは妙なる踊り子/ヒースの荒地〕/ 喜びの島/アラベスク第1番/そして月は廃寺に沈む(映像第2集第2曲) イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:エラール、 model 260 フルコンサート・グランド、1927年製) | ||
録音:2018年10月20日、びわ湖ホール小ホール、ライヴ。メジューエワによるドビュッシー没後100年記念リサイタルのライヴ録音。「月の光」や「沈める寺」、「亜麻色の髪の乙女」といった人気作品のほか、「映像第1集」や「喜びの島」などの傑作も並べたプログラムは聴き応え十分。使用楽器は森田ピアノ工房所有の1927年製の名器エラールmodel260 。ベル・エポックのフランス文化の薫りを彷彿とさせる典雅なサウンドをお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ〜グリーグ: 抒情小曲集(16曲) 〔アリエッタ Op.12 No.1 /メロディ Op.38 No.3 /ワルツ Op.38 No.7 /子守歌 Op.38 No.1 / 蝶々 Op.43 No.1 /春に寄す Op.43 No.6 /民謡 Op.12 No.5 /愛の歌 Op.43 No.5 /ハリング Op.47 No.4 / 夜想曲 Op.54 No.4 /郷愁 Op.57 No.6 /夢想 Op.62 No.5 /トロルドハウゲンの婚礼の日 Op.65 No.6 / あなたのそばに Op.68 No.3 /小妖精 Op.71 No.3 /ゆりかごの歌 Op.68 No.5 〕/ 自作歌曲のトランスクリプション(5曲) 〔初めての出逢い Op.52 No.2 /詩人の心(海の永遠の動きをあなたは知らない) Op.52 No.3 / ソルヴェイグの歌 Op.52 No.4 /愛 Op.52 No.5 /君を愛す Op.41 No.3 〕 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、1967年製) | ||
録音:2018年6月14日-15日、新川文化ホール、富山県魚津市。約18年ぶりとなるメジューエワのグリーグ・アルバム。抒情小曲集からの抜粋16曲に歌曲のトランスクリプション(5曲)を組み合わせた魅力的なプログラム。瑞々しい感性と表現意欲はそのままに、益々の深みと味わいとスケール感を増したメジューエワの解釈は説得力抜群。気品に満ちた北欧の清冽な抒情。繊細なタッチによるグリーグの「歌」をたっぷりとお楽しみ頂きたい。日本ピアノサービス株式会社所有の1967年製のニューヨーク・スタインウェイの華麗なサウンドも聴きどころのひとつ。 | ||
メジューエワ〜ドビュッシー: 映像〔第1集/第2集〕/ 仮面(マスク)/子供の領分 |
イリーナ・メジューエワ(P| 使用楽器:ニューヨーク・ スタインウェイ、1967年製) | |
録音:2018年6月13日-14日、新川文化ホール、富山県魚津市。「ドビュッシー作品集」(WAKA-4167/68) 以来6年ぶりとなるメジューエワのドビュッシー・アルバム。ドビュッシー没後100年を記念してリリースされる今作は、作曲者自身がその出来栄えに満足していたという傑作「映像」(全二集)と、愛娘クロード=エマ(愛称シュシュ)に捧げられた「子供の領分」、そしてエソテリックで謎めいた趣が魅力の「仮面」という組み合わせ。メジューエワは、色彩豊かなタッチ、繊細なペダリング、生命感に満ちたリズムによって、ドビュッシー作品に新たな生命を吹き込んでいく。使用楽器は日本ピアノサービス株式会社の所有する1967年製のニューヨーク・スタインウェイ。往年の名器から引き出される芳醇な響きをお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ〜J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第2巻 (24の前奏曲とフーガ BWV.870-893) |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2017年-2018年、新川文化ホール、富山県魚津市。 2015年にリリースされた「第1巻」が高い評価を獲得したメジューエワによるバッハ:「平均律クラヴィーア曲集」、待望の続編(第2巻)が登場する。今作も期待通りの、いや、期待を上回る素晴らしい出来栄え!作品への献身的な姿勢はそのままに、さらなる自在さを獲得したメジューエワのバッハ解釈は、考え抜かれた響きとテンポ、ダイナミクス、フレージング、アーティキュレーション、ポリフォニーの扱い、すべてが自然で輝かしい説得力に満ちている。バッハ音楽の奥深い魅力をストレートに伝える、「平均律」の新たな名盤の誕生。 | ||
リフシッツ〜ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27 No.2「月光」 ディアベッリの主題による33の変奏曲 Op.120 |
コンスタンチン・リフシッツ(P| 使用楽器:ベーゼンドルファー Model 275 ) | |
録音:2017年10月9日-12日、相模湖交流センター。 ベートーヴェン晩年の大作「アントン・ディアベッリのワルツによる33の変奏曲」は、「音楽史上もっと偉大な変奏曲」と褒め称えられながらも、その晦渋さで知られる作品。単純なワルツが変容しながら巨大な宇宙を作り上げていくさまは、まさに楽聖ベートーヴェンの神業。ロシア・ピニズムを継承する若き巨匠リフシッツは、圧倒的なヴィルトゥオジティに支えられた大胆な解釈よって、この難解な傑作を鮮やかに切り拓いみせる。併録の「月光ソナタ」も古典的な佇まいと新鮮な感覚が共存した味わい深い演奏。なお、ジャケット表紙記載のアルバム・タイトル「AN DIE FERNE UNSTERBLICHTE GELIEBTE(遠くの不滅の恋人に寄せて)」は、作品の被献呈者である二人の女性(「ディアベッリ変奏曲」→アントーニエ・ブレンターノ/「月光ソナタ」→ジュリエッタ・グイッチャルディ伯爵令嬢)が、ベートーヴェンの「不滅の恋人」の候補とされていることに因んでいる。 | ||
メジューエワ〜リスト: 巡礼の年第1年「スイス」S.160 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2017年12月13日-14日、新川文化ホール、富山県魚津市。 メジューエワによるリスト「巡礼の年」全曲録音シリーズの完結編。2017年にリースした「第3年(WAKA-4203)」と「第2年「イタリア」(WAKA-4206)」は、共に高い評価を獲得しているが、今回の「第1年「スイス」」も期待どおりの素晴らしい出来栄え。1835年から36年にかけて恋人マリー・ダグー伯爵夫人とスイスに滞在したリストは、同地での「強い感動」と「鮮明な印象」を作品集「旅人のアルバム」として発表、後にこれを改作したのが「巡礼の年第1年「スイス」」(1855年)。彷徨う旅人の魂の詩ともいうべき、ロマン主義の精神にあふれた音楽をメジューエワは見事に解釈、リスト作品の素晴らしさを伝えることに成功している。『…主人公の魂の遍歴=巡礼を壮大なスケールで描ききったことは、もはやいうまでもあるまい。聴き手は、あたかも長篇を読み終わっときの読後感に似た深い感動にいざなれるにちがいない。』(國重裕/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜リスト:巡礼の年第2年 巡礼の年第2年「イタリア」S.161 / 巡礼の年第2年補遺「ヴェネツィアとナポリ」S.162 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2017年6月&8月、新川文化ホール、魚津市、富山県、 STEREO/DSD 。 メジューエワ日本コンサートデビュー20周年記念、第5弾&リスト「巡礼の年」全曲録音シリーズ第2弾。メジューエワは真摯なアプローチで作品を細部に至るまで彫琢、その新たな魅力を浮き彫りにする。補遺の「ヴェネツィアとナポリ」では劇的表現に満ち溢れた快演が聞き物。ピアニスティックな魅力満載の一枚。『…メジューエワは、リストの音楽に内在する「文学性」のすぐれた読み手である。だからこそ彼女の演奏にはえも言われぬ「深み」をたたえている。あたかも悲劇的ドラマを観ているような迫真性をもって、リストの音楽が迫ってくる。』(國重裕/ライナーノートより) | ||
WAKA-4205 廃盤 |
上野真|月の光〜1927年製エラールの響き | 上野真(P) |
メジューエワ・プレイズ・ベーゼンドルファー ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」 シューベルト:即興曲 変イ長調 Op.142 No.2 シューベルト/リスト編曲:連祷 リスト:エステ荘の噴水 ワーグナー/リスト編曲:イゾルデの愛の死 ドビュッシー:沈める寺 ラフマニノフ:プレリュード Op.32 No.12 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2017年4月23日、相模湖交流センター。STEREO/96kHz-24Bit 。使用楽器:ベーゼンドルファー Model 275 。
メジューエワの日本コンサートデビュー20周年を記念したリリース第4弾は、初のベーゼンドルファーによる録音。このウィーン生まれの名器の魅力を最大限に伝えるプログラム(ベートーヴェン、シューベルト、シューベルト=リスト、リスト、ワーグナー=リスト、ドビュッシー、ラフマニノフ)で、編集なしの一発録りに挑戦した。ウィンナー・トーンと呼ばれる独特のまろやかで美しい音色を駆使したダイナミックな表現は聴き応えじゅうぶん。日本コロムビアのスタッフによる優秀録音もメジューエワの日本デビュー20周年記念に花を添えている。 #2023年7月時点では在庫なし/廃盤とされていたが、少量の在庫があった模様。ただ、売り切れ次第廃盤、あるいは再プレス時の値上げが予想されます。 | ||
巡礼の年第3年〜メジューエワ〜リスト: 巡礼の年第3年 S.163(全7曲)/ 聖ドロテア S.187 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2017年4月8日-9日、新川文化ホール、魚津市、富山県。 STEREO/DSD 。
『…低音のふとい和音から、こまかく繊細なパッセージまで、しっかりピアノを響かせ、鳴らしきっている。その歩みは作曲家の孤独な後姿さえ髣髴とさせる。とくに第6曲の後半、trionfare(勝利を告げるように)の神々しい昂揚感は圧巻だ。それはリストその人の苦悩と偉大を結晶化したかのような音楽だ』(國重裕/ライナ・ノートより) メジューエワによるリスト「巡礼の年」全曲録音がスタートした。第1弾となる今作は、有名な「エステ荘の噴水」を含む「第3年」。レチタティーヴォや不協和音を多用した調性の曖昧な音楽は、難解・晦渋とされる一方で、リスト晩年の深い精神性をたたえた傑作として近年は高く評価されている。メジューエワの一音一音をかみしめるような演奏からは、作曲家の苦悩と諦観が痛々しいまでに伝わって来る。アンコール風に置かれた「聖ドロテア」も魅力的な一曲。 #2024年6月再プレス予定。 | ||
展覧会の絵〜メジューエワ、りゅーとぴあライヴ 2016 ウェーバー:舞踏への勧誘 / リスト:メフィスト・ワルツ第1番「村の居酒屋での踊り」 ワーグナー/リスト編曲:イゾルデの愛の死 / ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/道化師の朝の歌 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 / プロコフィエフ:「束の間の幻想」 Op.22 より Nos.3, 14 スクリャービン:前奏曲 Op.74 No.1 / ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 / シューベルト/リスト編曲:連祷 メトネル:おとぎ話 変ロ短調 Op.20 No.1 / ショパン:マズルカ 嬰ハ短調 Op.6 No.2 /ワルツ ロ短調 Op.69 No.2 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ CD 135 、1925年製) | ||
録音:2016年12月3日、りゅーとぴあ、新潟市民芸術文化会館コンサートホール、ライヴ。 STEREO / 96kHz-24Bit録音。 メジューエワによる2016年12月の新潟リサイタルのライヴ録音。日本屈指の音響を誇るりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館に1925年製ニューヨーク・スタインウェイの華麗なサウンドが響き渡った贅沢なコンサート。オーケストラでも親しまれている楽曲を集めたプログラムはピアニスティックな色彩感に溢れた物。得意とする「展覧会の絵」は4度目の録音となるが、ヴィンテージ楽器を使用した今回のヴァージョンは究極ともいうべきクオリティの高さを示している。凡そ20分におよぶアンコール(8曲)まで含めた当日の演奏曲全てを収録。聴き応えじゅうぶんの二枚組。 | ||
メジューエワ〜ショパン:ポロネーズ集 〔第1番 嬰ハ短調 Op.26 No.1 /第2番 変ホ短調 Op.26 No.2 / 第3番 イ長調 Op.40 No.1 「軍隊」/第4番 ハ短調 Op.40 No.2 /第5番 嬰ヘ短調 Op.44 / 第6番 変イ長調 Op.53 「英雄」 /第7番 変イ長調 Op.61 「幻想」〕 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2016年11月2日-4日、新川文化ホール、魚津市、富山県、STEREO, DSD 。『鮮やかな緩急や得も言われぬデュナーミクを縦横無尽に駆使し、ショパンの心情に迫る』(真嶋雄大) 『われわれの新しい認識を切り開く可能性を与えてくれる。それほどにも、充実した美しい音である』(平野篤司)〔以上、ライナー・ノートより〕 ロシア出身で日本を本拠地として活躍中の名手、イリーナ・メジューエワによるショパン・シリーズの続編は、待望のポロネーズ集。マズルカと並んでショパンの愛国心がもっとも強く表現されたジャンルであるポロネーズから、代表的な7曲を新たに録音した。スケールの大きさとドラマチックな表現が際立った演奏は、まさにロシア・ピアニズムの真骨頂ともいうべき物。力強いffから繊細なppまで幅広いダイナミクスと多彩な音色、強靭なテクニックを自在に駆使して、作曲家の心情を高らかに歌い上げる。ソフロニツキーやネイガウスなど偉大なショパン演奏の伝統を感じさせる、充実の一枚。 #2023年7月時点では在庫なし/廃盤とされていたが、少量の在庫があった模様。ただ、売り切れ次第廃盤、あるいは再プレス時の値上げが予想されます。 | ||
メジューエワ〜ショパン:マズルカ全集〔第1番−第51番〕
イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2016年3月、4月、7月、新川文化ホール、魚津市、富山県、STEREO, DSD 。『ショパンの心象風景が、聴くものにつぎつぎと現れては消えていく。これほどショパンの「心のふるえ」を痛いくらいにありありと感じたことはない』(國重裕) 『ひとつの音、フレーズも疎かにせず、基本的に簡素な構造であるマズルカに、大きなスケールと芳醇な詩情を与えて比類がない』(真嶋雄大)〔以上、ライナー・ノートより〕 『ショパン弾きとして高い評価を獲得しているイリーナ・メジューエワによる待望のマズルカ全集の登場です。ショパンが自身の思いを最も率直に表出したジャンルだと言われるマズルカは、1分に満たない小品から5分を超えるような大作までじつに多種多様ですが、いずれもシンプルな形式の中に濃密な世界が凝縮された素晴らしい音楽です。メジューエワの演奏は、オーソドックスなスタイルを基調としており、繊細優美でありながら、ときに激しく、作曲家の心に寄り添うような表現で聴き手を魅了します。』 #2024年6月再プレス予定。 | ||
メジューエワ〜ショパン:夜想曲全集 2016年録音 夜想曲〔第1番−第21番〕/3つの新練習曲〜第1番 ヘ短調/前奏曲 Op.28 より Nos.4, 8 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2016年6月18日、東京文化会館・小ホール、ライヴ、STEREO, DSD 。使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、1925年製。『 2010年度レコード・アカデミー賞(器楽曲部門)に輝いた前回録音から七年の歳月を経て、メジューエワがショパン:ノクターン全曲を再録音。2016年6月の東京リサイタルのライヴ録音となる今回は、神戸から1925年製のニューヨーク・スタインウェイを運んで使用。繊細かつ強靭なサウンドと圧倒的なダイナミクスを併せ持つ名器スタインウェイCD-135とメジューエワの薫り高いピアニズムは類稀なる調和を生み出し、ショパンの詩情の結晶ともいうべきノクターンの宇宙を見事に再創造しました。満席の聴衆を魅了した記念碑的ライヴをじっくりとお楽しみください。』 | ||
WAKA-4195 廃盤 |
夜のガスパール〜上野 真 ワーグナー/リスト編曲:イゾルデの愛の死 / ドビュッシー:喜びの島/映像第2集 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番 / ラヴェル:夜のガスパール / シェーンベルク:3つのピアノ曲 Op.11 上野 真(P|使用楽器:ベヒシュタイン、1906年製) | |
四季〜メジューエワ、チャイコフスキー・アルバム 12の性格的小品「四季」 Op.37bis /夜想曲Op.10 No.1 /フモレスケ Op.10 No.2 /対話 Op.72 No.8 / 子守歌 Op.16 No.1 (1873)(原曲:歌曲/作曲者自身によるピアノ・ソロ用編曲版) イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2016年3月-4月、新川文化ホール、魚津市、富山県。STEREO / DSD/録音、発売元:若林工房。『それにしても、いまどきこれほど芳しい音は珍しい。演奏解釈も同様である。イリーナさんの演奏は、昨今流行の神経質な演奏の対極にあるといってよい。今回のアルバムでは、「個」を超えた歴史や伝統の素晴らしさを久々に聴いた思いがする。日本の伝統文化にも興味をもっているというイリーナさんの、自らのうちに長年育んできたものが最上の形で表れたものだと確信する。」(佐藤利幸/ライナーノートより) 『イリーナ・メジューエワによる「四季」、待望のチャイコフスキー作品集の登場です。ロシアの一年(12か月)の自然と生活を抒情豊かに描いた「四季」は、チャイコフスキーを代表するピアノ作品。「6月舟歌」や「10月秋の歌」、「11月トロイカ」といった人気曲を含んでいます。メジューエワにとって初となる「四季」全曲録音ですが、その演奏解釈は期待通りの素晴らしい出来栄え。いつもながらの、余分な思い入れを排した説得力抜群の正攻法アプローチにより、作品の魅力をストレートに伝えます。独特の「おおらかさ」と古風な音色は19世紀ロシアの詩的な雰囲気を見事に醸し出し、ニュアンス豊かに作品の細部を彫琢してゆきます。併録の小品四曲も、美しいメランコリーとノスタルジアにあふれた世界。ロシア・ピアニズムの真髄をたっぷりと味わえる至福の一枚です。』
#2023年7月時点では在庫なし/廃盤とされていたが、在庫が発掘された模様。特に「在庫僅少」等の特記もない。 | ||
メジューエワ〜モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.3(完結編) 〔第1番 ハ長調 K.279 (189d) /第6番 ニ長調 K.284 (205b) /第7番 ハ長調 K.309 (284b) / 第13番 変ロ長調 K.333 (315c) /第15 (18)番 ヘ長調 K.533+494 /第18番 ニ長調K.576 〕/ サリエリの主題による6つの変奏曲 ト長調 K.180 (173c) イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2015年11月-12月、新川文化ホール、魚津市、富山県。
『・・・さまざまな登場人物が「語り合ったり」「囁いたり」しているさまが目に浮かぶようであり、その独特の「間合い」がじつにチャーミングです。モーツァルトの音楽における演劇的要素をこれほど明確に打ち出した演奏スタイルはひじょうに個性的で、21世紀の新しいモーツァルト像を聴き手に届けてくれます。」(中川哲也) イリーナ・メジューエワによる好評のモーツァルト・シリーズ第三弾、ピアノ・ソナタ全曲録音の完結編。バロックの影響を感じさせるソナタ第1番(K.279)から、中期の傑作(K.333)を経て晩年の ニ長調ソナタ(K.576)に至るまで、六曲のソナタを通してモーツァルトの創作スタイルの変遷を味わえる興味深いプログラム。メジューエワの演奏は、これまでの二作と同様、瑞々しい感覚と推進力に満ちあふれた物。明確なタッチとアーティキュレーションで、モーツァルトの喜怒哀楽を表情豊かに描き上げる。モダーン・ピアノの長所を最大限に生かしつつ18世紀音楽のスタイルを重視した演奏は、新しい時代のスタンダードと呼ぶに相応しいだろう。新潟在住の画家、堀葉月による描きおろしジャケット絵画もアルバムの美しさに花を添えている。 | ||
メジューエワ〜ショパン:19のワルツ集 | イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2015年7月、9月、新川文化ホール、富山県魚津市。メジューエワにとって5年ぶりとなるショパン作品のセッション録音。待望の「ワルツ集」の登場。メジューエワのショパンといえば、「ノクターン全集」が2010年度レコードアカデミー賞に輝くなど、その実力は折り紙つき。ワルツについては、これまでに9曲の録音があったが、今回は全曲(19曲)新録音となる。アルバム全体の流れや各曲の調性を考慮した曲順も要注目だが、最大の魅力は、古きよき時代のピアニズムを彷彿とさせる多彩な音色と自由で上品なルバート。躍動するリズム、自然なフレージング、えもいわれぬ詩情と憂愁の翳りなど、ショパンのワルツの魅力をたっぷりと引き出した秀演をお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ〜モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.2 〔第8(9)番 ニ長調 K.311 (284c) /第14番 ハ短調 K.457 /第16 (15)番 ハ長調 K.545 / 第10番 ハ長調 K.330 (300h) /第12番 ヘ長調 K.332 (300k) /第17 (16)番 変ロ長調 K.570 〕 幻想曲〔ハ短調 K.475 /ハ短調 K.396 (385f) 〕 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2014年-2015年、新川文化ホール、魚津市、富山県。『イリーナさんの演奏には、バロック期や古典派のスタイルには不可欠の、テンポの柱が鮮やかに立っている。厳然たるイン・テンポであることは言うに及ばず、アクセントやブレス感覚の筆舌に尽くし難い見事さ、またフレージングの自然さによって、音楽が馥郁たる生命力をもって十全に息衝いているのだ。』(真嶋雄大/ライナーノートより)。ロシア・ピアニズムの伝統を受け継ぐ名手、メジューエワによる好評のモーツァルト・シリーズ第二弾の登場。今回は1777年にマンハイムで書かれたとされる名作ソナタK.311と、ウィーン時代の傑作ソナタ5曲を中心に、ソナタK.457とセットで演奏される幻想曲(ハ短調)K.475、マクシミリアン・シュタットラーが補筆完成させた幻想曲 K.396 を併録した充実のプログラム。モダーン・ピアノならではの多彩な音色を駆使しながら、モーツァルトの思い描いた響きを現代に甦らせた演奏は、重ねて聴くほどに味わいが深まる。繊細なタッチが織りなす天才作曲家の微笑とメランコリー。18世紀ロココの理性と、それを突き破る「デモーニッシュなもの」が、不可分に、絶妙のバランスで結びついた表現には、ただ脱帽するばかり。愉悦と哀しみが一瞬のうちに入れ替わるモーツァルト音楽の陰影を濃やかに描き出した、詩情あふれるピアノ。さらなる深化をみせる至高のピアニズムをお楽しみ頂きたい。 | ||
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻(24の前奏曲とフーガ) BWV.846-869
イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2014年-2015年、新川文化ホール、魚津市、富山県、DSD 。高い評価を獲得した「バッハ・アルバム」に続くメジューエワのバッハ、ファンが待ち望んだ「平均律クラヴィーア曲集」より「第1巻」の登場。メジューエワは、気負うこともひるむこともなく、ひたすら謙虚に、バッハの書いた音符ひとつひとつを紡いでゆく。その姿勢は、まるで修道僧の祈りを思わせるもの。厳しい精神性を徹底した先に生まれたのは、「自在の優しさと奥深さ」、そして「光と調和に満ちた世界の妙なる愉悦」。汲んでも尽きぬバッハ音楽の魅力をストレートに伝える、まさに「musizieren(ムジツィーレン=よい音楽をする)」という言葉に相応しい演奏。古来、名演奏の多い「平均律」の録音史にまた新たな一頁が書き加えられた。*ライナーノートより『その世界は光に満ち、音楽の絶え間ない愉悦の中にある』(岡田央太) 『まさに「神を内に招きいれたように」自由であり、それゆえ人間味にあふれている』(國重 裕) | ||
中野振一郎〜J.C.バッハ&モーツァルト ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):クラヴィーア・ソナタ ト長調 Op.5 No.3 モーツァルト(1756-1791):ロンドン音楽帳 〔ヘ長調 K.Anh.109b No.1 (15a) /ハ長調 K.Anh.109b No.2 (15b) / ト短調 K.Anh.109b No.3 (15p) / ニ長調 K.15o /変ホ長調 K.15mm 〕 J.C.バッハ:クラヴィーア・ソナタ ハ短調 Op.17 No.2 モーツァルト:クラヴィーア・ソナタ 変ホ長調 K.282 (189g) 中野振一郎(Cemb) | ||
録音:2014年10月13日-14日、新川文化ホール、富山県魚津市。1764年、ロンドンで出会ったヨハン・クリスティアン・バッハとモーツァルト(当時8歳)は、21歳という年齢差にも関わらず互いに尊敬し合う友好関係を築来る。少年モーツァルトはクリスティアン・バッハの音楽から多大な影響を受けるが、この出会いがなければ、後のモーツァルトの音楽は生まれなかっただろうとまで言われている。18世紀音楽史における「一大事件」ともいうべきこの幸福な出会いをテーマに中野振一郎が編み出した本作では、J.C.バッハの佳品ソナタ(二曲)のほか、8歳のモーツァルトの小品、さらに自らのスタイルを確立した青年モーツァルトが書いたソナタを、チェンバロによる演奏でお楽しみ頂く。チェンバロとフォルテピアノが併存していた時代、1760〜70年代のヨーロッパの音楽事情を想像しながら聴くのもまた一興。上質で知的な遊び心に溢れたアルバム。 | ||
ヴァレリー・アファナシエフ、東京ライヴ 2014 〜ベートーヴェン&シューベルト ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ(*) 〔第30番 ホ長調 Op.109 /第31番 変イ長調 Op.110 /第32番 ハ短調 Op.111 〕 シューベルト:ピアノ・ソナタ(第21番) 変ロ長調 D960 (#) / 3つのピアノ曲 D946 〜第2番 変ホ長調(#) / 楽興の時第3番 ヘ短調 D780 No.3 (+) ヴァレリー・アファナシエフ(P) | ||
録音:2014年6月21日、紀尾井ホール、東京(*) /2014年6月25日、浜離宮朝日ホール、東京(#) /2014年6月24日、小出郷文化会館、新潟(+)、すべてライヴ。(+)はボーナス・トラック。現代最高の鬼才、ヴァレリー・アファナシエフの2014年来日公演ライヴは、得意とするベートーヴェンとシューベルト。ベートーヴェンの最後の3つのソナタは11年ぶり、シューベルトの最後のソナタは17年ぶりの録音!かつて「冥府の音」と称賛されたアファナシエフのサウンドは、いまや冥界すら超えた次元へと到達した感がある。近年、ますます深化の度合いを深めているアファナシエフ・スタイルを示す希代の名演をお楽しみ頂きたい。 | ||
シャコンヌ〜中野振一郎クラヴサン劇場 フレスコバルディ:バレット/コレンテ/パッサカリ ラモー/中野振一郎編曲:優雅なインド 〔序曲/ロンドによるミュゼット/ペルーのインカ人のためのエール〕 フィッシャー:「音楽のパルナッソス山」〜クリオ ハ長調 J.S.バッハ/中野振一郎編曲: 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番〜シャコンヌ ニ短調 ヘンデル/中野振一郎編曲〔W.ベーブル風〕:セルセ 〔序曲/ジーグ/レチタティーヴォとアリオーソ「オンブラ・マイ・フ」〕 ガルッピ:トッカータ ヘ長調 パイジェッロ/中野振一郎編曲:「美しい水車屋の娘」〜アリア「うつろの心」ト長調 ジャン=バティスト・リュリ/ダングルベール編曲:ファエトンのシャコンヌ ト長調 中野振一郎(Cemb) | ||
録音:2014年10月14日-15日、新川文化ホール、富山県魚津市。天才チェンバリスト、中野振一郎の三年ぶりの新録音は「クラヴサン劇場」。バロック舞曲やオペラ序曲、アリア(チェンバロ独奏用編曲)など、劇場に相応しい華やかな作品を集めた一枚。最大の聴きものは、中野自身の編曲によるバッハの「シャコンヌ」。ヴァイオリン独奏のための大傑作がチェンバロ曲として見事に生まれ変わった。天才中野の面目躍如。知的好奇心と遊び心に溢れた愉悦のひとときをお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ〜J.S.バッハ・アルバム イタリア協奏曲 BWV971 /カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」BWV992 / イタリア風アリアと変奏 BWV989 /半音階的幻想曲とフーガBWV903 /ゴルトベルク変奏曲 BWV988 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2013年-2014年、新川文化ホール、富山県魚津市。二年の歳月を経て、メジューエワがふたたびバッハに帰ってきた。きわめて高い評価を獲得した前回の「りゅーとぴあライヴ」(2012年録音、WAKA-4169)をさらに上回る、凄い「ゴルトベルク変奏曲」の登場。今回のホール・セッション録音は、リピート(繰返し)指示をすべて実施(アリア・ダ・カーポでのリピートまで敢行)している点で、前回と大きく異なる。演奏時間は79分21秒。緻密に設計されながら即興的な要素をふんだんに備えた解釈は、じつにフレッシュで奥行きが深く、聴けば聴くほどに味わいを増する。千変万化するタッチと色彩感豊かな音色、たゆたうような抒情、引き締まった造型と明確なポリフォニー、テンポの速い変奏曲での目覚ましい超絶技巧、ゆったりとした変奏曲で聞かせる恐るべき精神性の深さ…。これらすべてが自然の佇まいを見せているのは、まさに入神の芸といっても過言ではない。併録の4曲においても作曲家への敬意と愛情をもってひたすら音楽に奉仕する姿は感動的。「音楽の父」との時空を超えた魂の対話ともいうべき二枚組。 | ||
メジューエワ「展覧会」&ラフマニノフ 2014 セッション ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 ラフマニノフ:断片 変イ長調(1917) /前奏曲集 〔(ピアノ小品) ニ短調(遺作)/ハ短調 Op.23 No.7 /ロ短調 Op.32 No.10 / ト長調 Op.32 No.5 /嬰ト短調 Op.32 No.12 /変ニ長調 Op.32 No.13 〕 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2014年9月、新川文化ホール、富山県魚津市、セッション。イリーナ・メジューエワ久々のロシアン・レパートリー。ムソルグスキーの傑作「展覧会の絵」とラフマニノフの小品を組み合わせた一枚。メジューエワの十八番ともいえる「展覧会の絵」にはこれまで二種類のライヴ録音(2004年 & 2012年)がリリースされているが、今回は待望のセッション初録音。スタンダードな解釈とともに細部まで彫琢された表現は説得力抜群で、作品のもつ深い精神性を見事に浮かび上がらせている。併録のラフマニノフも素晴らしい出来栄え。色彩感豊かな音色と圧倒的に幅広いダイナミック・レンジを駆使しながら、大河のような音楽の流れを作り出している。ロシア・ピアニズムの真髄をたっぷりとお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ〜モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.1 第2番 ヘ長調 K.280 (189e) /第4番 変ホ長調 K.282 (189g) /第9(8)番 イ短調 K.310 (300d) / 第3番 変ロ長調 K.281 (189f) /第5番 ト長調 K.283 (189h) /第11番 イ長調 K.331 (300i)「トルコ行進曲付」〕 マエストロ対位法氏の葬送行進曲 K.453a /幻想曲 ニ短調 K.397 (385g) イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2011年-2014年8月30日、新川文化ホール、富山県魚津市。『「イリーナ・メジューエワさんの新盤、モーツァルトのピアノ作品集で聴ける演奏は、この奇跡のような音楽が生まれ得たのはなぜか、創造という営みの一番奥深くにある神秘とは一体何なのかという謎に真正面から向き合い果敢に挑みかかったものであり、それゆえに、聴く者の心を揺さぶらずにおかない猛烈な力をもった演奏です。恐らく、これまで聴いてきたどの演奏よりも。』(粟野光一/ライナーノートより) 日本を拠点に活躍を続けるロシアの俊英、メジューエワが「満を持して」取り組んだ待望のモーツァルトCDの登場。ソナタ全曲録音の第1弾は、初期の「デュルニッツ・ソナタ」から4曲と、 イ短調と イ長調の傑作2曲(K.310とK.331「トルコ行進曲付き」)のソナタ6曲をメインに小品2曲を配したプログラム。オーソドックスでありながら演奏者の個性が際立つという、希代のユニークな演奏は一聴の価値あり。透明感溢れる美しいタッチが醸し出す豊かな色彩。広大無辺なファンタジーの広がり。まるでオペラの一幕を見ているかのような鮮やかさと華やかさ。「私たちの時代に相応しいモーツァルト」をお楽しみ頂きたい。 | ||
アファナシエフ〜ブラームス(1833-1897):後期ピアノ作品集 幻想曲集 Op.116 /3つの間奏曲 Op.117 /6つの小品 Op.118 ヴァレリー・アファナシエフ(P) | ||
録音:2013年6月15日、紀尾井ホール、東京、ライヴ。『しかし、ここに聴く晩年の小品集において、かれは敢えて世界に抗うこともなく、世界を共鳴させることによって、自分を生かす途を見出したのではないか。救いがたい悲哀と憂愁、…(中略)… これは、ブラームスが音の世界を構築しているというより、世界がブラームスという媒体を通して鳴り響いているというていのものだ。アファナシエフの芸術上の営為は、残酷なほどにこのブラームス晩年の表現の特質を浮かび上がらせている』(平野篤司/ライナーノートより)。鬼才ヴァレリー・アファナシエフ2013年来日公演時のライヴ録音、待望のブラームス作品集の登場。アファナシエフのブラームスといえば、なんといっても1992年度レコードアカデミー賞(器楽曲部門)に輝いた名盤「後期作品集(作品117、118、119)」、そしてその続編(作品116ほか)(ともにDENON)が知られているが、20年という歳月を経てアファナシエフの解釈がどのように変化したのか、非常に興味深いところ。じっさい、その印象は大きく異なる。トレードマークだった遅いテンポや意表をつくような表現は影をひそめ、音楽はより自然へと近づきた。60代も半ばを越した巨匠は、ときに無愛想に、なんら特別な演出をほどこすことなく、作品自体にすべてを語らせます。特筆すべきはピアノの音の美しさ。それ自体が発光しているかのような、精妙な陰影とニュアンスに満ちた音(サウンド)。もはや形而上学までも超えてしまったような、前人未踏の世界。融通無碍の境地に名人が遊んでいるともいうべき一期一会の演奏が、ここには刻まれている。 #2024年6月再プレス予定。 | ||
イリーナ・メジューエワ、若林工房10周年記念コンサート・ライヴ〜 ニューヨーク・スタインウェイの華麗なる響き 「舞踏への勧誘/ラ・カンパネッラ〜ピアノ名曲集」 スカルラッティ:3つのソナタ〔ロ短調 K.87 /ロ短調 K.27 /変ホ長調 K.193 〕 モーツァルト:トルコ行進曲(ソナタK.331より) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27 No.2「月光」 ウェーバー:舞踏への勧誘 Op.65 ショパン:華麗なる大円舞曲 変ホ長調 Op.18 /軍隊ポロネーズ Op.40 No.1 /3つのワルツ Op.64 リスト:コンソレーション第3番/ラ・カンパネッラ ラフマニノフ:2つのプレリュード〔ト長調 Op.32 No.5 /嬰ハ短調 Op.3 No.2 〕 ショパン:ワルツ ヘ短調 Op.70 No.2 / シューマン:トロイメライ メンデルスゾーン:「春の歌」 Op.62 No.6 [ボーナス・トラック] メンデルスゾーン:2つの無言歌(*)〔甘い思い出 Op.19 No.1 /羊飼いの嘆き Op.67 No.5〕 メトネル:プリマヴェラ〔春〕 Op.39 No.3 (*) イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2013年8月30日、新川文化ホール、富山県魚津市、若林工房10周年記念コンサート、ライヴ(*以外) /詳細未記載、セッション(*)。『…大地の底から鳴り響いてくるかのような低音、密度の高い核とそれを包む豊潤な色彩感をもつ中高音、そしてなんといってもその濃過ぎるほどの表現力に心底驚きを禁じ得ない。』(土田 哲/ライナーノートより)。まさに一期一会・・・奇跡のような演奏会の記録。「若林工房10周年記念コンサート」のライヴ録音。スカルラッティからラフマニノフまで名曲小品を並べたプログラムをメジューエワが見事な手腕で聴かせる。特筆すべきはこのコンサートのために神戸から運ばれた1925年製のニューヨーク・スタインウェイの華麗な音色!パデレフスキやホフマン、ラフマニノフといった巨匠たちが活躍したピアノ黄金時代を彷彿させるサウンドをお楽しみ頂きたい。ボーナス・トラックとして、セッション録音によるメンデルスゾーンの無言歌(2曲)とメトネルの「プリマヴェラ」が収録されているのも嬉しいところ。 | ||
メジューエワ〜ブラームス:ピアノ作品集 幻想曲集 Op.116 /3つの間奏曲 Op.117 /6つの小品 Op.118 /4つの小品 Op.119 / 「一輪の薔薇が咲いて」(11のコラール前奏曲 Op.122〜第8曲/ブゾーニ編曲) イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2013年7月、9月、新川文化ホール、富山県魚津市。イリーナ・メジューエワがいよいよブラームス後期作品に挑戦! メジューエワによるブラームスには、まとまった作品としては「4つのバラード Op.10」(2007年録音)があった程度で、今回は Op.118 No.2を除く全曲が彼女の初ディスクとなる。枯淡の境地を反映したといわれるブラームスの「晩年スタイル」だが、メジューエワは、「孤独」や「絶望」、「諦念」の裏側で静かに燃えている作曲家の心の裡に迫ることにより、それが、いかに豊穣な世界であったかということを再認識させる。ロマン主義芸術の放った最後の光芒、そしてその先に広がる果てしない闇を、これほどまで見事に描いた演奏はほかにあまり例を見ない。ネイガウスやユーディナ、そしてリヒテル、ギレリス、ヴェデルニコフ、アファナシエフといった巨匠たちの偉大な伝統を継承しつつ独自のブラームス像を確立している点において、この演奏はロシア・ピアニズムのブラームス演奏史に新たな一章を付け加える、記念碑的なものといっても過言ではないだろう。ppからffまで透明感に溢れる変幻自在のタッチ、色彩感豊かな音色。とどまることのないファンタジーの広がりと堅固な造形、巨大なスケール感。ポリフォニーの卓抜な処理。すべてが斬新であると同時にどこか懐かしい、新しいブラームスをお聞き頂きたい。 | ||
メジューエワ〜シューベルト(1797-1828):ピアノ作品集 Vol.4 ピアノ・ソナタ第17番 ニ長調 D850 /2つのドイツ舞曲 D841 /ワルツ(「アルバムの綴り」)D844 / ピアノ・ソナタ第6番 ホ短調 D566 /12のドイツ舞曲(レントラー)D790 / 20のワルツ(「最後のワルツ集」)D146〜5曲(抜粋)/ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2012年12月、2013年4月、新川文化ホール、富山県魚津市。メジューエワによる好評のシューベルト・シリーズ第四弾。今回は三つのソナタと舞曲を組み合わせた魅力的なプログラムをお楽しみ頂く。かの村上春樹氏もお気に入りという ニ短調ソナタ(第17番)D850は、とりとめがなく長大で、まとめ上げるのに多くのピアニストが苦労する曲として知られているが、メジューエワの解釈はシンプルかつ重層的。作品全体の構造を明確に打ち出しながら、各楽章の性格を丹念に描き分け、40分以上の音楽を一気に聞かせる。 ホ短調ソナタ(第6番)D566も若きシューベルトに相応しい瑞々しい解釈が素敵だが、アルバムの白眉ともいうべきは、やはり 変ロ長調ソナタ(第21番)D960だろう。シンフォニックなスケール感、深い精神性、作曲家の心に寄り添うような細やかさをもってひとつひとつのフレーズが彫琢されていくさまは、見事な職人技を見る思いがする。そして時おり現れる、生の深淵を覗きこむかのような、底知れぬ深み。シューベルトのピアノ・ソナタの最高傑作として名高いこの作品に、またひとつ名演が加わった。併録された舞曲集もチャーミングでありながら、ふと人生の儚さを感じさせるような諦観が魅力を放っている。 | ||
WAKA-4170 廃盤 |
上野 真〜ラフマニノフ&ドビュッシー ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 Op.36(1913年オリジナル版) / ドビュッシー:前奏曲集第2巻 上野 真(P) | |
メジューエワ〜J.S.バッハ: フランス組曲第5番 BWV.816 / 半音階的幻想曲とフーガBWV.903 / ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2012年9月7日、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館、日本コンサート・デビュー15周年記念演奏会、ライヴ。メジューエワにとって初のオール・バッハ・プログラムとなった意欲的な内容のリサイタルだったが、注目すべきはなんといっても初録音となる「ゴルトベルク変奏曲」だろう。(「フランス組曲第5番」と「半音階的幻想曲とフーガ」は過去に録音が存在)。モダーン・ピアノならではの幅広い表現を最大限に生かしつつ、緻密さとスケールの大きさを兼ね備えた演奏解釈。全体を包み込む大らかさと高い気品は、同曲の数多の名盤・名演奏の中でもひときわ抜きん出た魅力を放っている。演奏時間は約54分弱。一部の変奏曲においてリピート(繰返し)を行っている。新潟在住の画家、堀葉月(ほり・はつき)氏による描き下ろし作品をジャケット表紙に使用。ファンタジー溢れるアルバムに仕上がった。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品集 前奏曲集第1巻/2つのアラベスク/ベルガマスク組曲/版画/前奏曲集第2巻/喜びの島 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2012年5月、9月、新川文化ホール、富山県魚津市。充実した録音活動を続けるイリーナ・メジューエワによる、生誕150年を迎えたドビュッシーの作品集。傑作の誉れ高い「前奏曲集」(全2巻24曲)を中心として、初期の佳品「2つのアラベスク」と「ベルガマスク組曲」、ドビュッシーが独自の音楽語法を確立したとされる「版画」、そして創作中期を代表する華やかな傑作「喜びの島」をカップリングした二枚組。一部の曲目はかつて録音があったが、大部分はメジューエワにとって初録音。新たなレパートリーに挑戦した意欲作。透明感に満ちた音色、明瞭なフレージング、巧みなペダリングによる色彩の変化。細部のモチーフに新しい意味を見いだしながら重層的に楽曲を構築してゆく手法は、まさにメジューエワならではの卓抜さ。斬新であると同時にどこか懐かしさを感じさせる不思議なドビュッシーとなっている。 | ||
WAKA-4166 廃盤 |
浦川&メジューエワ モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.301(293a) ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 / フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 浦川宜也(Vn) イリーナ・メジューエワ(P) | |
ミューズと前衛〜革命前夜のロシア・ピアノ音楽 スクリャービン:5つの前奏曲 Op.74 /ピアノ・ソナタ第10番 Op.70 /2つの詩曲 Op.69 ルリエ:大気のかたち / プロコフィエフ:風刺 Op.17 (#) ロスラヴェッツ:5つの前奏曲 (1919-22) より (#)〔第2番/第4番/第5番〕 メトネル:ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.25 No.2「夜の風」(+) イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2012年5月(無印)、2010年9月(#)、新川文化ホール(無印/#) /2009年10月2日、HAKUJUホール、東京、ライヴ(+)、DSD 収録 (無印)、"96 kHz / 24 Bit" 収録(#/+)。様々な音楽的実験が繰り広げられていた1910年代、革命前夜のロシア音楽に焦点をあてたアルバム。スクリャービン(1872-1915)後期の「終末」の精神世界。ルリエ(1892-1966)作品にみられる幾何学的要素。プロコフィエフ(1891-1953)の鮮烈なアイロニー。そして「音組織の新体系」へと突き進んでゆくロスラヴェッツ(1881-1944)。いっぽうで保守的な作風を保ちながらも「抒情の革新」を試みたメトネル(1880-1951)。進境著しいロシアのピアニスト、メジューエワ独自のパースペテクティヴにより、この時代のロシア音楽の豊穣さが改めて浮き彫りにされる。なお、アルバム・タイトルはメトネルの著書名「ミューズと流行(ファッション)」(1935)に掛けた物。超難曲として知られるメトネルのソナタ「夜の風」のライヴ録音も話題を呼びそう。 『メジューエワは、かつてのアヴァンギャルドの音楽を、また、当時保守的と言われた音楽をも、等距離から読み解き、あくまで端正な音楽として現代に甦らせる。…一世紀近い時間を氷に閉ざされて生き延びてきた夢の欠片が、どこまでも透明な輝きを放っているばかりだ』(浅田 彰/京都造形芸術大学大学院長) 『メジューエワのスクリャービン演奏は、まさに、そのようにして世界が溶けるさまを、あたかもクリスタルガラスに 盛りつけるかのようにして明晰に構造化している。無機的なものと神秘的なものとのまれな融合――』(亀山郁夫/ロシア文学者、東京外国語大学長)〔以上『内』ライナーノートより〕 | ||
再発売、メジューエワ、メトネル・アルバム〜メトネル(1880-1951): ピアノ・ソナタ ト短調 Op.22 /忘れられた調べ Op.40(全6曲)/牧歌ソナタ ト長調 Op.56 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2002年4月、新川文化ホール、富山県魚津市。STEREO / 24Bit Digital 。録音、発売元:若林工房。前出:音楽之友社、OCD-0055(発売:2002年9月/当店未案内/廃盤)。レコード芸術誌特選盤。長らく入手困難な状態が続いていたメジューエワの「メトネル・アルバム」。今や日本でも有数のレコーディング・アーティストに成長した彼女の記念すべき名盤(魚津・新川文化ホールでの録音第一作)が、日本コンサートデビュー15周年を機に若林工房より再発売。収録されたレパートリーはいずれもメジューエワの「代名詞」とも呼ぶべきもの。ト短調ソナタは、ギレリスやホロヴィッツ、グリンベルクなども愛奏したメトネルの代表的ソナタのひとつ。「忘れられた調べ」Op.40は同名のシリーズ三連作の掉尾を飾る舞曲集。そして、メトネル最後のピアノ・ソナタで、シンプルな作風が魅力的な佳品「牧歌ソナタ」。若く瑞々しい感性と豊かな歌心に満ち溢れながらも、ある種の落ち着きと精神的な深みを持ち合わせたメジューエワの演奏は各方面で高い評価を獲得した。今回のリリースにあたっては再マスタリングを施すと同時にジャケット・デザインも一新。若きメジューエワの記念すべきステップを刻んだ録音、待望の復活リリース。『メトネルの言葉「その本質とは歌にある」が、アルバム・コンセプトとして見事に結実しています。メジューエワの慧眼に改めて驚きと感銘を与えられました。本当に充実の素晴らしい「メトネル・アルバム」の嬉しい再リリースです。』(中川哲也/ライナーノートより) #2024年6月再プレス予定。 | ||
イリーナ・メジューエワ〜シューベルト(1797-1828):ピアノ作品集 Vol.3 2つのスケルツォ D593 /ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 D664 /楽興の時 D780 / ハンガリー風のメロディ ロ短調 D817 / ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D959 /メヌエット イ長調 D334 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2011年7月、11月、新川文化ホール(富山県魚津市)。『ロシア出身の実力派メジューエワによる好評のシューベルト・シリーズ、第三弾の登場です。今回は、1819年作曲(推定)の愛らしい「第13番D664」と最晩年の巨大な「第20番D959」という二つの「イ長調ソナタ」を中心に、人気の高い「楽興の時D780」他を組み合わせたプログラム。2007年以来の再録音となる「ソナタD664」での、さらに表現の幅と深みが加わった解釈は、この奏者のたゆまぬ努力と深化の証。「まるで哀しみが時を止めて響いているかのよう」(佐藤利幸氏)な、詩情溢れる世界へと聴き手を誘います。もうひとつの「ソナタD959」における重厚な構築性も瞠目に値するもの。力強さと繊細さを兼ね備えたピアニズムで、シューベルト晩年の豊穣な世界をドラマティックに謳い上げます。「楽興の時」では、若くして逝った天才作曲家の心に寄り添うような繊細さが見事。続編にもますます期待が膨らむシリーズ第三弾、お聴き逃しなく。』 『…ショパンの「24の前奏曲」がそうであるように、このシューベルトの作った素晴しき「楽興の時」6曲は一つの流れをもった河であると思えないだろうか。愛らしい1曲目から聴き進み、最後の6曲目に至ったとき冒頭の音色がこれほど心に染み入ってくる演奏はそうはない。』(佐藤利幸/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜リスト(1811-1886):作品集 愛の夢第3番(*)/メフィスト・ワルツ第1番(「村の居酒屋での踊り」)/ コンソレーション〔第1番−第3番〕/ラ・カンパネッラ/ピアノ小品 変イ長調 S.192-2/ 夢の中で(ノクターン)S.207/ピアノ小品 嬰ヘ長調 S.192-4/ 「巡礼の年」第3年〜エステ荘の噴水/ 「巡礼の年」第2年補遺「ヴェネツィアとナポリ」〜カンツォーネとタランテラ(*)/ ピアノ・ソナタ ロ短調/子守歌 S.198/瞑想 S.204/忘れられたロマンスS.527/ トッカータS.197a/悲しみのゴンドラ第2番 S.200-2/ ピアノ小品 嬰ヘ長調 S.192-3/P.N.夫人の回転木馬 S.214a/暗い雲 S.199 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2011年4月、6月、9月、新川文化ホール(富山県魚津市)。STEREO、DSD(ただし(*)のみ 24-Bit & 96kHz PCM )。 若くして「巨匠の風格を備えつつある」と、ここ数年の演奏がきわめて高い評価を獲得しているロシア出身の実力派メジューエワが、リスト生誕200年のメモリアル・イヤーに合わせて、超大作「ソナタ ロ短調」を録音。ショパン作品の瑞々しい解釈で知られるメジューエワだが、今回はリスト弾きとしてもその実力を遺憾なく発揮。古今の大ピアニストたちが個性豊かな名演を刻んできたこの傑作ソナタに真っ向から挑み、正攻法の解釈で作品の素晴らしさを伝えてくれる。作品の根幹を見据えた重厚堅固な構築感はまさに巨匠風。19世紀ロマン派のピアニズムを髣髴とさせるレガート奏法、強靭なテクニックと千万変化の多彩な音色を駆使して、リスト音楽の森羅万象を見事に描き上げる。カップリングに選ばれたのは、「愛の夢」や「ラ・カンパネッラ」といった「お約束」の名曲のほかに、神秘的で独自の美しさを備えた晩年の小品の数々。リストの多彩な魅力を満載した2枚組アルバムの誕生。 『「・・・圧倒的な説得力と、どこまでも深く、さまざまな彩りに縁取られた詩情は、どこからもたらされるのだろうか・・・たった一人で楽譜に向き合いながら自分自身に向き合い、作曲家への尽きることのない問いかけは、自身の内奥への問いかけとなっていく。長い時間を要しての孤独な作業を通してのみ、音は磨かれ、純化した精神とともにわきあがってくる』(谷口康雄/ライナーノートより) | ||
中野振一郎〜チェンバロ名曲集 F.クープラン:葦/神秘のバリケード/ティク・トク・ショク/修道女モニク ラモー:優しい訴え/未開人 / ボワモルティエ:蚤 / ダカン:かっこう ロワイエ:スキタイ人の行進 / ガルッピ:ソナタ ハ長調 D.スカルラッティ:3つのソナタ〔変ホ長調 K.193/ニ短調 K.9/ハ長調 K.159〕 ソレル:ソナタ第25番 ニ短調 / バード:ソールズベリー伯爵のパヴァーヌ パーセル:組曲第4番 イ短調 Z.663 / クロフト:グラウンド ハ短調 ヘンデル:組曲第5番 ホ長調 HWV.430 J.S.バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971/ 3つの小プレリュード〔ハ長調 BWV.933/ハ短調 BWV.934/ニ長調 BWV.936〕 C.P.E.バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ第6番 ロ短調 Wq.49-6 ・ボーナス・トラック S.ジョプリン/中野振一郎 編曲:オリジナル・ラグ F.レハール/中野振一郎 編曲:メリー・ウィドウ・ワルツ 中野振一郎(Cemb) | ||
録音:2011年4月9日-11日、新川文化ホール、富山県魚津市。日本が世界に誇る天才チェンバロ奏者、中野振一郎が楽壇デビュー25周年を迎えて録音した「名曲集」。F.クープランやラモーの作品、ヘンデルの「調子のよい鍛冶屋」、J.S.バッハの「イタリア協奏曲」などおなじみの名曲に加えて、ガルッピやソレル、C.P.E.バッハといったこだわりのレパートリーを披露。ヨーロッパ各国をめぐるチェンバロ音楽の旅、ともいうべき素敵な2枚組アルバムに仕上がった。フレンチ・スタイルとジャーマン・スタイルの2台の楽器を使用し、ボーナス・トラックにラグタイムとウィーンものを収録するというサービスぶり。チェンバロの魅力をさまざまな角度からお楽しみ頂ける。『文化の薫り高い古都に生まれた都人が、チェンバロという雅な楽器を奏でている。いちど音楽史から姿を消しかけた楽器が、天才の手によりいままさに新たな命を吹き込まれている。何世紀も前の音楽が、新しい生きた響きとして立ち上がってくる。伝統的であると同時に、まったく新しい。中野さんの音楽の魅力はまさにその点にある。芸術の原点である。』 (佐藤憲清/ライナーノートより) | ||
シューベルト:ピアノ作品集 Vol.2 ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D.784/ 4つの即興曲 Op.142 D.935/ さすらい人幻想曲 ハ長調 D.760/ さすらい人(リスト編曲)/ 水車小屋の男と小川(リスト編曲)/ 連祷(リスト編曲)/3つのピアノ曲 D.946 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2011年4月、6月、新川文化ホール、富山県魚津市。 「ショパン:ノクターン全集」が2010年度レコードアカデミー賞(器楽曲部門)に輝いたロシア出身の実力派メジューエワによるシューベルト・シリーズ第二弾。今回のプログラムは、1822〜23年に作曲された二つの重要な作品(「さすらい人幻想曲」、「ピアノ・ソナタ第14番」)と晩年の傑作(「即興曲集 Op.142」、「3つのピアノ曲 D946」)という二つの核のほかに、シューベルト歌曲をリストがピアノ独奏用にアレンジした3曲をカップリングするという意欲的な内容。「ソナタ第14番」は1992年(オランダ、Erasmus レーベル)以来、「3つのピアノ曲 D946」は2005年(若林工房)以来の再録音。重厚堅固な構築性と自発的即興性がバランスよく結びついた弾きっぷりは、メジューエワの一層の進化・深化を物語るものだろう。若くして逝った天才シューベルトの孤独と悲哀に満ちた心の奥底を詩情豊かに聴かせる充実の二枚組。 『…内省的で厳しく、恐ろしい音が全体を支配したかと思うと、ふと優しく包み込むような音で癒してくれる。メジューエワさんはこの対極にある音楽を、みごとなまでに表情豊かに聞かせる。』(高坂はる香/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜シューベルト:ピアノ作品集1 ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 D.894/ アレグレット ハ短調 D.915/ 4つの即興曲 Op.90 D.899/ ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2009年5月、11月、2010年11月、新川文化ホール、富山県魚津市。 イリーナ・メジューエワによる待望のシューベルト・シリーズがスタート。2007年から09年にかけてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音を敢行、続いてショパンの主要作品を立て続けにリリース、中でも「ノクターン集」が2010年度レコードアカデミー賞(器楽曲部門)を受賞、素晴らしい活躍を続けるロシア出身の実力派が、いよいよシューベルト作品の録音に着手した。「満を持して」と呼ぶに相応しい第一弾 シューマンが「形式も精神も完璧を極めている」と絶賛した ト長調(D894)と晩年の傑作 ハ短調(D958)のソナタ2曲と、「4つの即興曲」(D899)、「アレグレット」(D915)の組み合わせは、期待通り、いや期待以上の面白さ。繊細優美で愉悦感に溢れる音楽づくりは言うまでもなく、シューベルトの音楽のもうひとつの要素である寂寥感や死の影をそこはかとなく表出して行く。確固たる造型に支えられた線の太さと、千万変化するタッチを駆使した玄妙な表現が一体化した恐るべきシューベルト。続編にも大きな期待のかかるシリーズ第一弾。 『ここに収められているどの曲も、傑作であることを、深く納得させる一枚だ。』(亀田正俊/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜シューマン:作品集 アラベスクOp.18/子供の情景 Op.15/ クライスレリアーナOp.16/ ノヴェレッテOp.21より 〔ヘ長調 Op.21 No.1/嬰ヘ短調 Op.21 Op.8〕/ ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22/ 「子供のためのアルバム」Op.68〜ミニョン/ 3つの幻想小曲集 Op.111/暁の歌 Op.133 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2010年6月、11月、12月、新川文化ホール、富山県魚津市。 「ショパン:ノクターン集」が2010年度レコードアカデミー賞(器楽曲部門)を受賞、大活躍を続けるイリーナ・メジューエワがシューマン・イヤー(2010年)に行った録音が登場。傑作として名高い「クライスレリアーナ」のほか、「アラベスク」、「子供の情景」、ピアノ・ソナタ第2番、「ノヴェレッテ」(2曲)、晩年の名作「3つの幻想小曲集」と「暁の歌」を収録した二枚組。(「アラベスク」と「子供の情景」はDENON盤以来の再録音)。 一般的に扱いにくいと言われるシューマンの音楽だが、メジューエワの手にかかると、すべてが過不足なく自然に表現されるのが素晴らしいところ。シューマン独特の幻想や憧憬、苦悩、恍惚、狂気といった複雑に錯綜した要素を、かくあるべきものとして再創造してゆくさまは圧巻。ニュアンスに富んだ細部の表現ひとつひとつが鮮やかな情景を喚起しながら、全体として大きなストーリーを感じさせる点で比類がない。 『「…メジューエワはいくつもの語り口を使いわけながら、シューマンが愛したドイツ・ロマン派の作家さながらにメルヘンを繰り広げていく。このシューマンの世界はもはや「文学的」ではない。まさに「詩」である。」』(國重 游/ライナーノートより) | ||
幻想即興曲〜ショパン:名曲集 アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22/ ノクターン 変ホ長調 Op.9-2/幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66/ ワルツ〔変ニ長調 Op.64-1「小犬」/嬰ハ短調 Op.64-2/変イ長調 Op.69-1「告別」〕/ マズルカ〔変ロ長調 Op.7-1/ニ長調 Op.33-2/ホ短調 Op.41-2〕/ スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31/プレリュード 変ニ長調 Op.28-15「雨だれ」/ 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/カンタービレ 変ロ長調/ [ボーナストラック](*) エチュード〔「別れの曲」Op.10-3/「革命」Op.10-12/「黒鍵」Op.10-5〕 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2010年4月、6月、9月、新川文化ホール、富山県魚津市(無印)/2010年6月25日、いずみホール、大阪、ライヴ(*)。メジューエワによるショパン生誕200年メモリアル・イヤー企画第6弾。待望の「ショパン名曲集」の登場。 大作「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」や、「幻想即興曲」、「小犬のワルツ」などお馴染みの名曲のほか、既録音のある「ノクターン第2番」、「雨だれ」、「スケルツォ第2番」、「舟歌」を改めて新録音。さらには演奏会のライヴ録音から有名エチュード3曲をボーナストラックとして収録、聴きごたえ充分の一枚。きわめて自然な息遣いをもってショパンならではの「詩情」と「憂愁」を情感豊かに表出す、しなやかで強靭なピアニズム。「ショパンの魂を語り継ぐ真のショパン弾き」メジューエワの真価をお楽しみ頂きたい。 『・・・作品に込められた内的葛藤と、日々の心象風景を見事に描き切り、ショパンにとって極めて大切な各々特有のリズムを、闊達な躍動感と万感胸に迫るような哀感を携えて織り上げるのである。それは作品が誕生してから経過した 200 年近くの時空を打ち消し、その作品が今生まれたばかりのような新鮮さと情熱、そして活き活きとした生命力をもって我々の前に示してくれるのである。イリーナ・メジューエワこそ、ショパンの魂を後世に語り継ぐ真のショパン弾きである。』(真嶋雄大/ライナーノートより) | ||
リフシッツ〜シューベルト: さすらい人幻想曲 ハ長調 D.760 Op.15/ ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958/ アレグレット ハ短調 D.915 |
コンスタンチン・リフシッツ(P) | |
録音:2008年7月3日-5日、新川文化ホール、富山県魚津市。 神童ピアニストとしてセンセーショナルにデビュー。以来、天才の名をほしいままに欧米で大活躍を続けているコンスタンチン・リフシッツの新作アルバムは、2008年来日時に富山県魚津市の新川文化ホールで録音されたオール・シューベルト・プログラム。リフシッツのシューベルトには、ソナタ第20番・21番、即興曲集(全8曲)、楽興の時、3つのピアノ曲(D946)などがあったが、いずれもコンサート・ライヴ録音。今回は初出のレパートリー、しかも待望のセッション録音となる。その演奏は、期待どおり詩情とロマンのほとばしるみずみずしい魅力に満ちた物。自然でありながら重厚な構成感、内省の淵を覗くような思索性、そしてなんといっても透明感あふれる清冽なタッチの生み出す独特のリリシズムによって、作品に内在するファンタジーを変幻自在に描き出す。新しい時代のピアノの抒情詩人リフシッツの魅力を満載した一枚。 『「リフシッツはシューベルトに特定のイメージを想定してそこに収斂させるのではなく、変幻しながら次々と多種多様なファンタジーを創生し、計り知れない躍動を持つ生命体に結実させているのだ。作曲者の高邁な境地や達観を示したこのディスクが、シューベルト演奏のひとつの最高峰であることは間違いない。』(真嶋雄大/ライナーノートより) | ||
イリーナ・メジューエワ〜ショパン: 華麗なる大円舞曲 変ホ長調 Op.18/ ポロネーズ第2番 変ホ短調 Op.26-2/ 即興曲第1番 変イ長調 Op.29/ ポロネーズ第1番 嬰ハ短調 Op.26-1/ 即興曲第2番 嬰ヘ長調 Op.36/ ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2010年3月-4月、新川文化ホール(富山県魚津市)。 メジューエワによるショパン生誕200年メモリアル・イヤー企画、第5弾の登場。ソナタ第3番(WAKA-4145)に続く新作は、もうひとつの傑作ソナタ、第2番「葬送」をメインとしたプログラム構成で、ショパンの若き日の傑作ワルツ「華麗なる大円舞曲」から円熟に向かう時期の作品(二つのポロネーズ作品26、即興曲第1番&第2番)をカップリング。ワルツや即興曲でのえもいわれぬ優美な情感と、ポロネーズやソナタでの強靭なタッチの驚くべきコントラスト。一層の深みとスケールを獲得したその演奏は、もはや堂々たる風格すら漂わせているといっても過言ではない。真摯に作品と向き合い、作品の深奥にひそむ作曲家の声にひたすら耳を傾けることによってのみ可能となった迫真の芸術表現。絶えざる深化を遂げ続ける俊英ピアニストの「いま」をお聞き逸しなく。 『磐石の技巧によって音楽を前に進めていく駆動力、遥か終着を見通す洞察力、緻密な構成観に立脚した造形、大胆な起伏と振幅による音楽的うねりとダイナミズム、瑞々しい息吹、あくまで自然に振舞いながら、畳み掛けるようなフレージングや時折ふと佇むような足取りなど、ショパンが作品に込めた姿を見事に、そして鮮烈に歌い上げていく。』(真嶋雄大/ライナーノートより) | ||
中野振一郎〜 太陽王ルイ14世時代のクラヴサン音楽 ダングルベール(1629-1691):組曲 ト調 L.クープラン(ca.1626-1661):組曲 ト調 ダングルベール:アティスの心地よい夢 L.クープラン:組曲 イ調/パヴァーヌ 嬰ヘ短調 |
中野振一郎(Cemb) | |
録音:2010年4月17日、新川文化ホール(富山県魚津市)。 2009年発売の「女王の祭壇 〜パーセル作品集」(WAKA-4134)がレコードアカデミー賞(音楽史部門)に輝いた中野振一郎。今回のフランス物は、いわゆる「フランス文化」が大きな発展を遂げる17世紀中盤から後半にかけて活躍した代表的な二人の音楽家、ルイ・クープラン(1626頃-1661; 有名なフランソワ・クープランの伯父)とジャン=アンリ・ダングルベール(1629-1691)にスポットを当てた一枚。「偉大なる世紀」へと躍進を続けるこの時代のフランス音楽の特徴は、荒々しいまでの力強さと同時に、後の時代に通じる優美さと繊細さを兼ね備えている点にあるだろう。狂おしいまでに儚くも美しい17世紀ヴェルサイユの響きを、ヴィヴィッドで鮮明なクラヴサンの音色でたっぷりとお届けする。 | ||
中野振一郎〜エリザベス朝のヴァージナル音楽 ブル:イングリッシュ・トイ / モーリー:パヴァーヌとガリアルダ 作者不詳:ナイチンゲール / ギボンズ:プレリュード(*) バード:パヴァーヌとガリアルダ(*) / ブル:王の狩(*) / ピアソン:桜草 作者不詳(バード?):太鼓と笛 / バード:ネヴェル夫人のグラウンド ピアソン:落ち葉 / バード:パヴァーヌとガリアルダ / ブル:グッドナイト(*) バード:戦闘前のマーチ、またはオックスフォード伯爵のマーチ(*) 中野振一郎(ヴァージナル/Cemb;*) | ||
録音:2010年4月15日-16日、新川文化ホール(富山県魚津市)。 日本が世界に誇るチェンバロ奏者中野振一郎による、2009年度のレコードアカデミー賞(音楽史部門)を受賞した名盤「女王の祭壇 〜パーセル作品集」に続く待望のイギリス音楽作品集。女王エリザベス1世の君臨した16世紀後半から17世紀初頭にかけてイギリス音楽は黄金期を迎えるが、とりわけヴァージナル音楽では女王自身がこの楽器を愛好したこともあって、数多くの傑作が生まれた。素朴ながらも心に染み入るような抒情的で美しいメロディ、描写的でときにコミカルでありながらウィットとユーモアを湛えた愛すべき佳品の数々。名手、中野振一郎が弾き分けるヴァージナルとチェンバロの優雅な調べを存分にお楽しみ頂きたい。 | ||
イリーナ・メジューエワ〜ショパン: ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58/ 3つのマズルカOp.56/ 即興曲第3番 変ト長調 Op.51/幻想曲 ヘ短調 Op.49 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2010年3月、4月、新川文化ホール(富山県魚津市)。 ショパン生誕200年のメモリアル・イヤーに続々と新作を発表しているメジューエワが、いよいよ最高傑作のソナタ第3番に挑戦した。カップリングにはショパン円熟期〜晩年の名作を並べるという意欲的なプログラム。まさに「全身全霊を込めた」という表現が相応しい、風格さえ漂わせるスケールの大きな演奏は、ロシア最高のショパン弾きでもあったゲンリフ・ネイガウスの教えがその弟子たち(T.グートマン→V.トロップ)を経てメジューエワに脈々と受け継がれていることを見事に証明している。ロシア・ピアニズムの伝統の重みを感じさせる一枚、「ショパン弾き」としてのメジューエワの面目躍如たるアルバム。 「(ソナタ第3番、第3楽章ラルゴ)…その圧倒的な情感は聴くものの胸を打ちのめす。さらに ホ長調の中間部には沈痛な静寂が与えられ、神韻縹渺たる佇まいに芳醇なロマンが零れるようだ。加えて余韻嫋々たる主題の回帰。(…)このディスクには、ショパンの真実が詰まっているのみならず、イリーナ・メジューエワという稀代のピアニストによる、ひとつの芸術の極致が示されている。」(真嶋雄大/ライナーノートより) | ||
ショパン:ノクターン全集(全21曲) | イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2009年7月、9月、10月、新川文化ホール(富山県魚津市)。 イリーナ・メジューエワによるショパン生誕200年記念企画第3弾。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲シリーズと並行しながら、ショパンの「エチュード集」、「プレリュード集」と立て続けに優れたアルバムをリリース、八面六臂の活躍を見せるロシア出身の俊英が、「ノクターン集(全21曲)」に挑戦した。ショパン作品の演奏に相応しい繊細さと優美さ、そして強靭さとスケールの大きさを兼ね備えつつ、作品55-2や作品62 など後期作品におけるむせ返るような濃密なロマン性とえもいわれぬ儚さの表出も聴きどころのひとつ。磨き抜かれた精妙なタッチと移ろいゆく色彩、確固たる造型と芳醇な情熱が、「この世のものならぬ絶美のショパン」を生み出している。 「…イリーナの演奏は、脇目も振らずにショパンの核心へと迫る。ショパンの内省の淵を除き、心の奥底に秘められた心象風景の扉を開け放つ。そこに湛えられているのは確固たる造形と計り知れないダイナミズムであり、それがみずみずしく芳醇な情熱と融合し、類稀な感性を纏いながらこの世のものならぬ絶美へと向う。」(真嶋雄大/ライナーノートより) #2024年6月再プレス予定。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.5(完結編) [第10番 ト長調 Op.14-2/第18番 変ホ長調 Op.31-3/ 第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」/第28番 イ長調 Op.101/ 第30番 ホ長調 Op.109/第31番 変イ長調 Op.110] |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2009年1月、5月、6月、11月、12月、新川文化ホール(富山県魚津市)。 若林工房創立5周年を記念して2008年にスタートしたイリーナ・メジューエワによるベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲録音シリーズは、これまでに発売した4作品全てが「レコード芸術特選盤」に輝くなど、各方面から高い評価を獲得している。シリーズ棹尾を飾る第5弾は、初期から後期に至る6曲のソナタを収録(うち第23番「熱情」と第28番は二度目の録音。第31番は三度目の録音)。シリーズが進むごとに着実な深化・進化を見せてきたメジューエワだが、今回もまたさらにひとまわり成長した姿を披露している。第18番フィナーレ(プレスト・コン・フォコ)における疾走感や、「熱情」両端楽章での巨大なスケール感の表出、後期ソナタでの深い精神性や厳格なポリフォニーなど、「これぞベートーヴェン」という内容。緩徐楽章における歌い口も清潔な抒情に溢れた物。虚飾を排し、ひたすら作品の核心に迫ろうとする真摯な姿勢を通じて、ベートーヴェン音楽の素晴らしさを改めて認識させる。若きロシアの俊英が渾身の力で挑んだシリーズ、堂々の完結。 『…第30番第2楽章の精妙な変奏曲、第31番終楽章の緻密なフーガなどにおける作曲技法の熟成、深化、ときに遊びこころさえ交えたりのピアニスティックな効果…では、壮年ベートーヴェンが到達した純化至高の境地が展開する。メジューエワによる〈ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集〉の完成を祝う、とともに、日本のみならず世界中のベートーヴェン愛好家、ピアノ・ファンにぜひ聴いてほしい、と心から願う。』(壱岐邦雄/ライナーノートより) | ||
イリーナ・メジューエワ〜 ショパン:25のプレリュード集 24のプレリュード集 Op.28/ プレリュード第26番 変イ長調(遺作) |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2009年10月14日-15日、新川文化ホール(富山県魚津市)。 メジューエワによるショパン生誕200年のメモリアル・イヤー企画第2弾は、かつて自主制作盤としてリリースされて以来10年ぶりの再録音となる「プレリュード集(全26曲)」。さらにみずみずしい感興に溢れた演奏で、10年という歳月の間、彼女がどれほど内面の充実を図ってきたかという証。『驚嘆すべき熟成』(真嶋雄大)を鮮やかに示す一枚となった。19世紀から続くショパン演奏の伝統の重みを感じさせながらも、新鮮な感性が随所に光る秀演。「ショパン弾き」としてのメジューエワの面目躍如たるアルバム。 『磨き抜かれたタッチの美しさや繊細極まりない感受性、躍動に満ちた生命力は言うに及ばず、エモーショナルな激情と深々とした沈潜は限りないコントラストを生み出しながらショパン特有のイマジネーションを膨らませてくれる。どちらかというと淡々とした歩みの中に、計り知れないロマンティシズムとファンタジーが余すところなく語り尽くされており、ときには濃密な詩情やしなやかな官能にむせ返るほどでもある。そして何よりメジューエワは弁証法的唯物論のごとく、ショパン音楽の核心を見事なまでに描いて比類ない。』(真嶋雄大/ライナー・ノートより) | ||
ショパン:エチュード集(24曲) 12のエチュード集 Op.10/12のエチュード集 Op.25 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2009年7月、9月、新川文化ホール(富山県魚津市)。 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲録音シリーズでも好評を博しているイリーナ・メジューエワが、ショパン生誕200年のメモリアル・イヤー(2010年)に向けてリリースする新シリーズ第1弾。 これまでに発表したスケルツォ集(WAKA-4101)、バラード集(WAKA-4112)、幻想ポロネーズ(WAKA-4127)などで「ショパン弾き」としての実力が高く評価されているメジューエワだが、いよいよ満を持して「エチュード集」に挑戦した。優れたテクニックと豊かな音色のパレットを駆使したその演奏は、現代的なセンスに溢れると同時に何かしら古雅な味わいも併せ持つという極めてユニークな物。ショパン演奏の伝統に新たなページが開かれたことを予感させるアルバムの誕生。96kHzハイ・サンプリング+ワンポイント録音によるナチュラルなサウンドで、新しい時代のショパンの響きお楽しみ頂きたい。 なお、当シリーズの続編としては「24のプレリュード集」、「ノクターン集(20曲)」(いずれも全曲新録音)などが予定されている。 『…メジューエワは、エチュードそれぞれの課題を充分に把握し、その上で計り知れない情感を湧き上がらせている。滑舌の良いひとつひとつの音はそれ自体で生命力を有し、自然なフレージングや淀みない音楽的流れは作品の持つ濃密な小宇宙を最大限に引き出しているのだ。』(真嶋雄大/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.4 [第7番 ニ長調 Op.10-3/第15番 ニ長調 Op.28/ 第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」/ 第29番 変ロ長調 Op.106 「ハンマークラヴィーア」/ 第32番 ハ短調 Op.101] |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2008年12月、2009年1月、3月、4月、5月、新川文化ホール(富山県魚津市)。 若林工房創立5周年を記念して2008年にスタートしたイリーナ・メジューエワによるベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲録音、待望の第4集の登場。第1集から第3集までいずれも「レコード芸術特選盤」に輝くなど、各方面で高い評価を獲得している好評のシリーズ最新作は、5曲のソナタを収録。(うち「テンペスト」は再録音)。今回の聞きどころは何といっても第29番「ハンマークラヴィーア」と第32番という後期作品だが、その演奏内容は期待を上回るほどの素晴らしい出来栄えとなった。特に「ハンマークラヴィーア」における巨大なスケール感、第3楽章の深い精神性、フィナーレのフーガの圧倒的な表現力など、これぞベートーヴェンという核心を伝えてくれる。瑞々しい感性に貫かれた、衒いのない正攻法の解釈。鮮やかなテクニック、力強さと繊細さを兼ね備えたタッチ、多彩な音色と響きも素晴らしく、最近のメジューエワの充実ぶりを示す2枚組。 『まず感じたのは、音楽の流れの自然さと、漆黒の光沢を放ちながら厚みを感じさせるタッチ。・・・作品の持つ息遣いと真に一体化しなければ実現不可能と思われる「ゆとりのある没入」が全体に溢れており、これらの作品群の素晴らしさを改めて思い知らされることとなった。』(田中利治/ライナーノートより) | ||
「楽興の時」〜スクリャービン&ラフマニノフ スクリャービン: プレリュード(5曲) [ロ長調 Op.16-1/嬰ハ短調 Op.22-2/ ロ長調 Op.22-3/嬰ト短調 Op.16-2/ ト短調 Op.17-7]/ 即興曲 ロ長調Op.14-1/ ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調Op.19「幻想ソナタ」 ラフマニノフ:楽興の時 Op.16(全6曲) |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2009年1月、4月、新川文化ホール(富山県魚津市)。レコード芸術誌特選。 日本を本拠地として充実した活動を続けるイリーナ・メジューエワの最新録音。ベートーヴェンのソナタ全曲シリーズと並行して録音された今作品はお国もののスクリャービンとラフマニノフを集めた1枚。19世紀末から20世紀初頭にかけて花開いたロシア文化「銀の時代」、ロシア・ピアノ音楽の最も濃密なエッセンスをお楽しみ頂く。 『・・・スクリャービンとラフマニノフの若い時期につくられた曲を、イリーナ・メジューエワは“彼らの時 "を追想するように、演奏しきっている。一音一音を慈しみながらも、それらの音の尖に揺らいでいる望みの翻りまでも、照らしてみせる・・・』(萩原健次郎/ライナーノートより) | ||
すばらしい喜び〜ヘンデル作品集 ヘンデル(1685-1759): 「ジュリアス・シーザー」序曲(編曲者不明)/ 組曲 ニ短調/ フランス風序曲、アントレとシャコンヌ ト短調/ アリア「すばらしい喜び」 〜歌劇「アグリッピーナ」より(W.バベル編)/ 組曲第2番 ヘ長調/組曲第8番 ヘ短調/ アリア「私を泣かせて頂きたい」 〜歌劇「リナルド」より(W.バベル編) |
中野振一郎(Cemb) | |
録音:2009年3月30日-31日、新川文化ホール(富山県魚津市)使用楽器:French double manual harpsichord after Blanchet 1730, William Dowd -録音:パリ、1982 PitcH; a ' = 415Hz、STEREO 24bit/96kHz録音。レコード芸術誌特選。 没後250年を迎えたG.F.ヘンデルの作品を集めた1枚。ドイツに生まれ英国で活躍したヘンデルは、オペラやオラトリオなど声楽を伴う大規模な作品が有名だが、鍵盤楽器のためにも多数の素晴らしい作品を残している。本CDにはヘンデルのチェンバロ作品を代表する「8つの組曲」からの2曲を中心に、オペラ序曲やアリアをチェンバロ独奏用にアレンジした作品も収録した。18世紀を代表する天才作曲家ならではの輝きに満ち溢れた、誰の耳にも心地よい歌心に溢れたアルバム。ウィットとユーモアに富む一方で、深みのある精神性も兼ね備えた中野振一郎の演奏は、ヘンデル音楽の魅力を改めて認識させるだろう。 | ||
女王の祭壇〜ヘンリー・パーセル(1659-1695):作品集 組曲第6番 ニ長調 Z.667 /グラウンド ニ短調「女王の祭壇」Z.D222 / Oのラウンド ニ短調「アブデルアーザー」Z.T684 /組曲第7番 ニ短調 Z.668 / トランペットの調べ ハ長調 Z.T698 /組曲第5番 ハ長調 Z.666 /トランペットの調べ ハ長調(俗称シベル)Z.T678 / 新しいグラウンド ホ短調 Z.T682 /組曲第1番 ト長調 Z.660 /新しいアイルランドの歌 ト長調「リリブレロ」Z.646/ 組曲第2番 ト短調 Z.660 /全音階のグラウンド ト長調 Z.645 中野振一郎(Cemb) | ||
録音:2009年3月29日、新川文化ホール(富山県魚津市)、使用楽器:French double manual harpsichord after Blanchet 1730, William Dowd -録音:パリ、1982 PitcH; a ' = 415Hz、STEREO 24bit/96kHz録音。レコード芸術誌特選&2009年度第47回レコードアカデミー賞 音楽史部門賞受賞盤。 2009年に生誕350年を迎えた英国最初の天才作曲家、ヘンリー・パーセルの作品を集めた1枚。その代表作ともいうべき「組曲」集から5曲をセレクト、そのほかにパーセル独自の個性が開花した「グラウンド」や、ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」の主題で知られる「Oのラウンド」などを収録。バロック・ヴァイオリンの巨匠、サイモン・スタンデイジもブックレットに特別寄稿・・・・『この録音では見事に構成されたプログラムにおいて、中野振一郎のひらめきとセンスある持ち前の才能がいかんなく発揮されている。中野振一郎は、完璧に説得力ある解釈の上にパーセル作品の神髄をみずからのものにしているのだ』。・・・・英国音楽ファン必聴の1枚! | ||
アファナシエフ〜シューマン: 子供の情景 Op.15/交響的練習曲 Op.13 |
ヴァレリー・アファナシエフ(P) | |
録音:2007年12月7日、東京オペラシティ・コンサートホール、ライヴ。レコード芸術誌準特選。 現代最高の鬼才ピアニストとして注目を集めるヴァレリー・アファナシエフの2007年日本公演ライヴ録音。待望のシューマン・プログラムの登場。アファナシエフのシューマンにはこれまで「クライスレリアーナ」と「森の情景」「クララ・ヴィークの主題による変奏曲」などがあったが、今回のレパートリーは全て初録音となる。決して一筋縄ではいかない解釈がユニークな「子供の情景」と、聴き手を壮大な思考の迷宮に誘い込むような「交響的練習曲」。現代屈指の鬼才アーチストを導き手として聴き手はシューマンの狂気、メランコリーの世界を体験することになるだろう。 『自身の創作活動の中に現れる精神的存在としてシューマンは、情熱的で男性的なフロレスタンと、メランコリックな想念を抱えるオイゼビウスを対峙させた。相反する存在は表裏一体であり、いずれも自分自身だと断言する。その拮抗と相克がシューマンの創作の中に一貫して表れ、聴き手を混沌とした精神の中に誘い込む。アファナシエフは、その危うさに鋭く切り込み、意識の底に沈んだ内なる存在に明々とした光を当てて、私たちの前に立ちつくしている。』 (谷口康雄/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.3 [第4番 変ホ長調Op.7/第11番 変ロ長調Op.22/ 第12番 変イ長調Op.26/第13番 変ホ長調Op.27-1/ 第14番 嬰ハ短調Op.27-2「月光」/ 第16番 ト長調Op.31-1/第22番 ヘ長調Op.54] |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2008年7月、9月、12月、2009年1月、新川文化ホール(富山県魚津市)。レコード芸術誌特選盤。 ロシア出身の若き俊英、イリーナ・メジューエワによるベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲録音のシリーズ第3弾。若林工房創立5周年を記念して2008年にスタートした当シリーズは、第1弾、第2弾ともに「レコード芸術特選盤」に輝くなど、各方面で高い評価を獲得して大きな注目を集めている。当盤はこれまでと同じくCD2枚組に初期〜中期のソナタを7曲収録。巨匠作曲家への道を歩むベートーヴェンの野心溢れるソナタ群に対してメジューエワは衒いのない正攻法で臨んでおり、瑞々しい感性に貫かれた秀逸な演奏を展開している。鮮やかなテクニック、力強さと繊細さを兼ね備えた多彩な音色と響きも素晴らしく、シンプルな佇まいの中に作品の核心を伝えてくれる。 『・・・演奏がはじまり、時間の密度がしだいに増していくその場に、わたしたちは半ば強制的に投げ入れられる。メジューエワのピアノ演奏が流れている今この空間で時が熟していく過程を、聴く者はまざまざと、しかしほとんど呆然と見つめるしかない。「時が熟す」とはなじまない日本語だが、彼女はそのような稀有な体験をわたしたちにさせるピアニストだ。今回で三集目となるベートーヴェンのソナタ・アルバムもそれを確信させる。』(國重 游/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集2 [第3番 ハ長調Op.2-3/第19番 ト短調Op.49-1/ 第8番 ハ短調「悲愴」/第5番 ハ短調Op.10-1/ 第20番 ト長調Op.49-2/第9番 ホ長調Op.14-1/ 第21番 ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」]/ アレグレット ハ短調WoO53 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2007年11月、2008年4月、6月、7月、新川文化ホール、富山県魚津市。ロシア出身の若き俊英イリーナ・メジューエワによるベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲録音の第2弾。レコード芸術誌特選盤。 2008年3月にリリースされたシリーズ第1弾は「レコード芸術」誌で特選盤に輝くなど、各方面で高い評価を獲得、続編に大きな期待が寄せられていた。待望の第2弾は「悲愴」と「ワルトシュタイン」をメインに据えたプログラム、初期と中期のソナタ7曲を収録している。前作同様、鮮やかなテクニック、力強さと繊細さを兼ね備えた多彩な音色と響きを駆使、独自の感性に貫かれた見事な演奏を展開。シンプルな佇まいの中に作品の核心を伝えてくれるのはこの演奏家ならではの魅力だが、今回も奇をてらうことのない正攻法で豊かな情感に溢れる壮大なベートーヴェン世界を表現している。とくに「ワルトシュタイン」は、楽聖の胸のうちに吹きあれていた爆発的な内的革命が示されて圧巻。 | ||
ミハイル・リツキー シューマン: 花の曲 Op.19/ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調Op.14 ラフマニノフ: 練習曲「音の絵」Op.33〜[第7番/第2番/第1番] 前奏曲 Op.32-11/前奏曲 Op.32-5/ 練習曲「音の絵」Op.39より[第8番/第9番] |
ミハイル・リツキー(P) | |
録音:2007年10月11日-12日、新川文化ホール、富山県魚津市。レコード芸術誌準特選盤。 ロシアの若き巨匠ミハイル・リツキーの最新録音は、シューマンとラフマニノフという興味深いカップリング。ドイツとロシア、それぞれのロマン派音楽の濃厚なエッセンスを凝縮したアルバムに仕上がった。 シューマンのソナタ第3番は、別名「管弦楽のない協奏曲」と呼ばれるように、巨大な構成と華麗なる技巧性を有した難曲。リツキーは独特の超絶技巧を駆使して淡々と弾き進んで行く。透徹で玲瓏たる美音。あくまで自然な息遣いに包まれたフレージング。凛とした気品。精緻このうえないペダリングは移ろい行く色彩を見事に表出し、激情、目眩めく官能、揺れる情念が渾然一体と調和する絶妙のシューマンを織り上げている。 そして圧巻はラフマニノフ。ロシアの民族的感傷や滴り落ちるようなロマンティシズムを感興豊かに歌い上げた見事な演奏。強靭な打鍵、明晰な輪郭、決して混濁しない和声推移、吟味された音色、そして甘美な叙情と熱い共感、それらすべてが破格のスケールをもって悠揚胸に迫ってくる、まさにラフマニノフが意図した真の響きが再現されたといえるだろう。 | ||
ショパン(1810-1849):ロンド 変ホ長調 Op.16/ 3つのワルツ Op.34/3つの新練習曲(遺作)/ 前奏曲 嬰ハ短調Op.45/ ポロネーズ第6番 変イ長調Op.53「英雄」/ 3つのマズルカ Op.59/幻想ポロネーズ 変イ長調Op.61 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2008年5月14日-16日、新川文化ホール(富山県魚津市)。レコード芸術誌特選盤。 メジューエワによる当レーベルへのショパン・アルバムとしては通算4枚目となる今作は、「幻想ポロネーズ」と「英雄ポロネーズ」をメインに晩年の傑作マズルカ(作品59)や初期の隠れた名曲「ロンド(作品16)」などを配した好プログラム。メジューエワらしい繊細かつ大胆なタッチ、薫り高い詩情、堅牢な造型、堂々たるスケール感などの魅力に溢れた秀演。明晰な論理と深い情感を持って献身的に作品と対峙するその姿は、新しい時代のショパン弾きとして、そしてロシア・ピアニズムの名門ネイガウス流派の継承者の一人として面目躍如たるものがある。 『五感を研ぎ澄ませてこのアルバムに収められた音楽を聴いて欲しい。ショパン→ミクリ→ミハウォスキ→ゲンリフ・ネイガウス→テオドール・グートマン→トロップ→メジューエワ。ショパンから数えて7代目の弟子となるメジューエワの元で今、ショパンの血統が脈々と息づいていることにきっと気付かれるに違いない。』(田中 泰/ライナーノートより) | ||
17世紀ドイツ・バロックの鍵盤音楽 フローベルガー:トッカータ ト調/組曲 ハ調/ 組曲 ニ調/ブランシュロシュ氏を悼むトンボー ヴェックマン:組曲 ハ調/ トッカータ ニ調/トッカータ ホ調 ケルル: 組曲 ニ長調/チャッコーナ(シャコンヌ) ハ長調 ブクステフーデ: 組曲 ホ短調 BuxWV236 |
中野振一郎(Cemb) | |
録音:2007年12月12日-13日、新川文化ホール。使用楽器: Single manual German harpsichord after Michael MietckeMOMOSE HARPSICHORD 2004、ピッチ:a '=415Hz。レコード芸術誌特選盤。 日本を代表するチェンバロ奏者、中野振一郎。大バッハとその先輩作曲家たちの「組曲」を通じて18世紀前半のドイツ鍵盤音楽の流れを俯瞰することを試みた前作 “18世紀ドイツの「組曲」集 "(WAKA-4114/レコード芸術特選盤)に続き、今回のアルバムでは、さらに時代を遡った17世紀中葉のドイツ音楽がテーマになっている。三十年戦争(1618-1648)を経て政治的に混沌としていたこの時代のドイツにおける芸術活動は、「まさにゼロ地点からの出発であり、ある種悲壮な探求の連続だったと思う」と語る中野振一郎。フローベルガー、ヴェックマン、ケルル、ブクステフーデという、この時代のドイツ語圏を代表する作曲家4人の作品を通じて、J.S.バッハの誕生前夜のドイツ音楽の「胎動」とでもいうべき、ダイナミックな動きにスポットを当てた1枚。2007年12月、若林工房の本拠地魚津にある新川文化ホールでの収録。24ビット+96kHzハイ・サンプリングによる鮮烈な録音にもご注目頂きたい。 | ||
イリーナ・メジューエワ〜 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 Vol.1 ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.2-1/ ピアノ・ソナタ第2番 イ長調 Op.2-2/ バガテル「喜びと悲しみ」WoO54/ ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」/ ピアノ・ソナタ第6番 ヘ長調 Op.10-2/ 前奏曲 ヘ短調 WoO55/ ピアノ・ソナタ第24番 嬰ヘ長調 Op.78/ ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 Op.79/ ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op.90 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2007年5月、6月、9月、2008年2月、以上、新川文化ホール、富山県魚津市。レコード芸術誌特選盤。 イリーナ・メジューエワが、いよいよベートーヴェンのピアノ・ソナタ集の録音を開始。ここ5年ほど、「ベートーヴェンとシューベルト」を演奏活動のテーマのひとつに据え、浜離宮朝日ホールでのシリーズ演奏会(2002/03)、国内各地でのリサイタル、青山バロックザール(京都)でのリサイタル・シリーズ(2006〜)、朝日カルチャー(東京、新宿)でのベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲演奏(2008〜)などで、この二人の作曲家に対する意欲的な取り組みを見せているメジューエワだが、これまでのベートーヴェン録音では、第14番「月光」、第17番「テンペスト」、第23番「熱情」、第28番、第30番、第31番などの真摯な演奏が高い評価を得ている。ツィクルス新録音第1弾となる今回は、初期と中期のソナタを7曲収録(全て初録音)した2枚組。鮮やかなテクニック、多彩な音色と響き、力強さと繊細さを兼ね備えたタッチを駆使した独自の感性に貫かれた演奏は、何よりも作品の魅力をストレートに伝えており、ベートーヴェン音楽の素晴らしさ・偉大さを改めて感じさせる。何度でも繰り返し聴きたくなるような魅力に満ちた秀演。 | ||
コンスタンチン・リフシッツ〜東京ライヴ チャイコフスキー:四季 Op.37bis プロコフィエフ:3つの小品 Op.59 ムソルグスキー:展覧会の絵 プロコフィエフ: 散歩 Op.65-2/ 夕べ Op.65-11(アンコール曲) |
コンスタンチン・リフシッツ(P) | |
録音:2006年2月13日、東京オペラシティ・コンサートホール、ライヴ。レコード芸術誌特選盤。 神童ピアニストとしてセンセーショナルにデビュー。以来、順調にその才能を開花させ、ヨーロッパ、アメリカで大活躍を続けているコンスタンチン・リフシッツによる2006年2月の東京でのリサイタルの模様を収録したライヴ録音。日本の羽織を着用して演奏するという型破りなスタイルが話題を呼んだが、その演奏もユニークそのもの。ピアニスティックなアプローチを通じて作品に新たな光をあてたチャイコフスキーの「四季」、鋭敏なセンスの光るプロコフィエフ、そして前代未聞の強烈な表現で聴衆の度肝を抜いたムソルグスキーの「展覧会の絵」。朝日新聞の演奏会評で『羽織に宿った序破急美学』(片山杜秀氏)と絶賛されるなど、リフシッツの天才的個性が最高度に発揮されたコンサート、必聴のライヴ録音。 コンスタンチン・リフシッツ:1976年、ウクライナ生まれ。5歳よりモスクワのグネーシン特別音楽学校で名教授タチアーナ・ゼリクマンに師事。13歳でモスクワ・デビュー、ロシア文化財団の「ニュー・ネームズ」の一員に選ばれ、国内外での演奏活動を開始。イタリア、ドイツなどでセンセーショナルな成功を収める。その後ロンドン(王立音楽院)やイタリアでも研鑽を積み、世界各地でリサイタルやオーケストラとの共演で活躍。2006年にはザルツブルク音楽祭へデビューも果たした。これまでにクレーメル、ヴェンゲーロフ、ハレル、マイスキー、ターリヒ四重奏団などと室内楽を共演。共演した指揮者は、スピヴァコフ、テミルカーノフ、ハイティンク、マリナー、ノリントン、インバル、ロストロポーヴィチなど。13歳時に録音したCDが1995年のドイツ・エコー・クラシック最優秀新人賞を獲得。94年録音の「J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲」(DENON)は1996年度の米グラミー賞にノミネートされるなど録音面でも高い評価を受けている。 | ||
イリーナ・メジューエワ ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1 シューベルト: ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 D.664 シューマン:アレグロ ロ短調 Op.8 ブラームス:4つのバラード Op.10 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2007年5月9日-11日、新川文化ホール、富山県魚津市。レコード芸術誌特選盤。 ドイツ、オーストリーのロマン派作品を集めた今回のアルバムは、アルバン・ベルクに始まり、同じウィーンにゆかりのシューベルトの可憐な イ長調に続いて、シューマンの知られざる名曲と若きブラームスの傑作を配するというユニークな構成。明快なロジックと堅牢な造型により、それぞれの作品の表面的な美しさだけでなく、その奥に潜む濃密な抒情や不安、感傷といった要素をニュアンス豊かに表現している。『音楽の核心に肉薄した出色の録音』(真嶋雄大氏)。 | ||
アファナシェフのシューベルト Vol.2 シューベルト: ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D.784 / ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 D.664/ ピアノ・ソナタ第16番 イ短調 D.845 |
ヴァレリー・ アファナシエフ(P) | |
録音:2005年10月30日、浜離宮朝日コンサートホール、ライヴ。レコード芸術誌特選盤。 現代最高の鬼才ピアニストとして名高いヴァレリー・アファナシエフの2005年日本公演時のライヴ録音。前作(WAKA-4115/16、シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番&3つのピアノ曲 D.946/「レコード芸術」特選盤)に続くオール・シューベルト・プログラム第2弾。 シューベルトはアファナシエフが最も得意にしている作曲家の一人だが、今回の3曲はいずれも初録音(ただしピアノ・ソナタ第13番のみ1972年ブリュッセルでのエリザベート王妃国際コンクール本選でのライヴ録音が存在)。いずれも期待に違わぬアファナシエフ独特の解釈が光る個性的な名演で、ニュアンス豊かなppから強烈なffに至るまで、現代ピアノのもつ可能性を徹底的に駆使しながらシューベルトの巨大な作品宇宙を創造してゆくさまはまさに圧巻。 『・・・連綿たる時間の織物に、目ざとく端緒を見つけて、間髪を入れず鋭利な爪をさしこむと、恰も包丁の名人にかかって牛の巨躯が自ずと骨と肉に分かれ解体するのにも似て、時の流れの此処彼処に、見えない渦が現れ、虚ろの洞が空く。・・・(中略)・・・そのどれにもひとしく出現する『ブルックナー休止』を想わせる森羅万象がひととき鳴りをひそめるような空白は、およそ類を見ない、独りアファナシエフのみのものである・・・』(須永恆雄/ライナーノートより) | ||
WAKA-4118 廃盤 |
ミハイル・リツキー ショパン: マズルカ風ロンド Op.5/ ノクターン ト短調 Op.15-3/ ワルツ [変ニ長調 Op.64-1「小犬」/ 変イ長調 Op.69-1「告別」/ 変イ長調 Op.34-1「華麗なワルツ」/ ヘ短調 Op.70-2] ノクターン ホ長調 Op.62-2/ ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 |
ミハイル・リツキー(P) |
イリーナ・メジューエワ〜 ドビュッシー&メトネル ドビュッシー:ベルガマスク組曲 [前奏曲/メヌエット/月の光/パスピエ] メトネル:忘れられた調べ Op.38 [追憶のソナタ/優美な舞曲/ 祝祭の舞曲/川の歌/田舎の舞曲/ 夕べの歌/森の舞曲/追憶] |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2006年12月22日-24日、富山県魚津市、新川文化ホール。レコード芸術誌準特選盤。 2007年には日本コンサート・デビュー10周年を迎え、2006年度青山音楽賞(京都)を受賞するなど、ますます充実した活動を続けるイリーナ・メジューエワ。ドビュッシーとメトネルという組み合わせによる今作は、19世紀末から20世紀初頭のフランス、ロシアの香り漂う1枚。アルバムのメインとなるメトネルの「忘れられた調べ」作品38(全8曲)は演奏時間約40分という大作だが、ロシア音楽ならではの郷愁感や繊細な詩情、豊かなイマジネーションに溢れた解釈は、まさにメトネル演奏スペシャリストの独壇場と呼ぶにふさわしいもの。また、興味深いのは初録音となる「ベルガマスク組曲」。色彩豊かな音色を用いながら作品構造を緻密に彫琢してゆくメジューエワのスタイルとドビュッシーの相性は抜群で、今後のドビュッシー作品録音に大きな期待を抱かせる。クリスタルなタッチを捉えた優秀録音も聴き所のひとつ。メジューエワの充実ぶりを示す絶好の1枚といえるだろう。 | ||
ヴァレリー・アファナシエフ、 浜離宮朝日コンサートホール・ライヴ シューベルト: 3つのピアノ曲 D.946/ ピアノ・ソナタ第 20番 イ長調 D.959 ショパン:マズルカ イ短調Op.67 No.4 |
ヴァレリー・アファナシエフ(P) | |
録音:2005年10月23日、浜離宮朝日コンサート・ホール、ライヴ。
STEREO / 24 bit Digital。レコード芸術誌特選盤。 現代最高の鬼才として名高いヴァレリー・アファナシエフ、2005年日本公演からのライヴ録音。オール・シューベルト・プログラム第1弾で、「3つのピアノ曲」(初録音)と、得意の「 イ長調ソナタ(第 20番)」という組合わせ。特有のニュアンス豊かな表現を湛えながらライヴならではの昂揚感に満ちた素晴らしい演奏で、シューベルト・ファン必聴のアルバムとなった。再録音となるソナタ第20番では、1997年のスタジオ録音との比較も興味深いところ。 『・・・この点で、アファナシエフという演奏家は、謙虚であり、真摯なのである。かれの弾くシューベルトは、一見すると滑らかではなく、見通しがよくないとおもわれるだろう。だが、これはもちろんアファナシエフの表現の特性でもあるが、同時にシューベルトの巨人的豊穣さの世界の特性でもある。そして、ときおり垣間見せる静謐さは、なんと恐ろしいほど美しいことか。これもほかならぬシューベルトの世界である。こんな経験をさせてくれる演奏家は、かれがはじめてだったかもしれない。』(平野篤司/「アファナシエフふたたび」〜ライナーノートより) | ||
中野振一郎楽壇デビュー20周年記念 〜18世紀ドイツの「組曲」集 G.ベーム: 組曲 ハ短調 テレマン:「エセルチジ・ムジチ」 〜チェンバロのためのソロ(組曲) ハ長調 J.K.F.フィッシャー:「音楽のパルナソス」 〜組曲「オイテルぺ」 へ長調 J.S.バッハ: イギリス組曲第2番 イ短調 BWV807 |
中野振一郎(Cemb) | |
以上2タイトルとも、録音: 2006年5月30日-6月1日、山梨市花かげホール。使用楽器:French double manual harpsichord After N. et F. Blanchet 1730, William Dowd-PARIS 1982,ピッチ:a '=415Hz。STEREO / 24bit Digital 。レコード芸術誌特選盤。 2006年に楽壇デビュー20周年を迎えた日本チェンバロ界の第一人者、中野振一郎。「ヴェルサイユ・クラヴサン音楽の精華」は、中野の得意とするフランスもの(ポルトレ)を集めた1枚。18世紀フランス宮廷文化を代表する4人の作曲家の音楽的饗宴。もう1枚のドイツものでは、大バッハとその先輩作曲家たちの「組曲」を手掛かりにして、18世紀前半のドイツ鍵盤音楽の流れを俯瞰する試みに挑戦。18世紀におけるフランス、ドイツのそれぞれの音楽をたっぷりとお楽しみいただく2タイトル。 | ||
中野振一郎楽壇デビュー20周年記念 〜ヴェルサイユ・クラヴサン音楽の精華 F.クープラン: 「第14オルドル」〜恋のうぐいす/ 第17オルドル [威厳、別名「フォルクレ」/小さな風車/ 鐘/クーラント/バニョレの乳搾りの女] A.フォルクレ: 「第5組曲」より[ラモー/シルヴァ/ジュピター] ラモー: クラヴサン曲集(1724)〜組曲 ホ短調 [アルマンド/クーラント/ ロンドによるジーグ I & II/鳥たちのさえずり/ リゴードン I & II とそのドゥーブル/ ロンドによるミュゼット/タンブーラン/村人たち] J.デュフリ:「クラヴサン曲集第3巻」〜 三美神 |
中野振一郎(Cemb) | |
メジューエワ〜ショパン:バラード&舟歌 ショパン: バラード 全曲 [第1番 ト短調 Op.23/第2番 ヘ長調 Op.38/ 第3番 変イ長調 Op.47/第4番 ヘ短調 Op.52] 子守歌 変ニ長調 Op.57/舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2006年6月22-23日、新川文化ホール(富山県魚津市)。レコード芸術誌準特選盤。 イリーナ・メジューエワのショパン・アルバムとしては若林工房へのデビュー作となった「スケルツォ集」(2002年11月録音 レコード芸術特選盤; WAKA-4101)以来となる1枚。今回は傑作として名高い4曲の「バラード」と、これまた屈指の名作「舟歌」に挑戦した。ゲンリフ・ネイガウス→テオドール・グートマン→ウラジーミル・トロップ→そしてメジューエワと受け継がれてきたロシア・ピアニズムならではの繊細霊妙なタッチが生み出す馥郁たる詩情。虚飾を排し、ひたすら作品の本質に迫る真摯な精神性に貫かれた強靭なピアニズムは、作品そのものの魅力を存分に引き出すことに成功している。 | ||
memoire〜メジューエワ、ロシア・ピアノ小品集 スクリャービン: 左手のための前奏曲と夜想曲Op.9 前奏曲Op.17-5/練習曲Op.42-4 ボロディン:「小組曲」より(間奏曲/夢想) ムソルグスキー:瞑想(アルバムの綴り) リャードフ:3つの小品Op.57/前奏曲Op.11-1 キュイ:前奏曲Op.64-16/同Op.64-10 チャイコフスキー:ロマンスOp.51-5/感傷的なワルツOp.51-6 ラフマニノフ:リラの花Op.21-5/前奏曲Op.3-2 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2005年11月29日-30日、新川文化ホール(富山県魚津市)。レコード芸術誌特選盤。 イリーナ・メジューエワ約1年ぶりのスタジオ録音だったもの。2005/06年のシーズンにザ・シンフォニーホール(大阪)で行った4回のソロ・リサイタル(テーマ:「ショパンとロシアの作曲家たち」)で取り上げたロシアの作品を基に編んだ1枚で、「追憶」「想い出」を意味するタイトル(memoire)に相応しい、ノスタルジックで詩情溢れるアンソロジー・アルバム。チャイコフスキー、ラフマニノフ、スクリャービンからリャードフやキュイなどの知られざる名曲に到るまで、細やかで濃密な抒情の世界へ聴き手を誘う。ブックレットには演奏者自身の手によるライナーノーツを収録。文学的・詩的なファンタジーに溢れる美しいアルバムの誕生。 | ||
中野振一郎〜インヴェンションとシンフォニア J.S.バッハ: 2声のインヴェンション BWV.772-786/ 3声のインヴェンション (シンフォニア) BWV.787-801 |
中野振一郎(Cemb) | |
録音: 2005年5月7日-8日、新川文化ホール、富山県魚津市。使用楽器:French double manual harpsichord After N. et F. Blanchet 1730, WilliamDowd - PARIS 1982。ピッチ: a’=415hz。STEREO/24-Bit Digital Recording 。レコード芸術誌特選盤。シンプルにして美しい――名匠の手により新たな命を吹き込まれたバッハの小宇宙。 2004年度文化庁芸術祭・大賞を受賞するなど、充実した活動を続ける中野振一郎によるバッハの「インヴェンションとシンフォニア」。今日ではピアノ学習者の重要な教材のひとつに数えられるこの作品は、元来、J.S.バッハが長男ヴィルヘルム・フリーデマンの音楽教育を目的に作曲したもので、教育目的と同時に「多声音楽における美の追求」というバッハ自身の目的も明確に感じさせる、大変充実した傑作。二声体と三声体という限られた音だけを用いてシンフォニックな響きを生み出すという、チェンバロという楽器を知り尽くした鍵盤の達人バッハならではの試みを、中野振一郎は実際の音響の世界で見事に実現。シンプルにして奥行きの深い美しい演奏により、作品の魅力を引き出すことに成功している。 | ||
シューマン:交響的練習曲Op.13 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調Op.110 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2004年6月&12月、新川文化ホール、富山県魚津市。レコード芸術誌特選盤。 日本を本拠地に着実な活動を続けているロシアのピアニスト、イリーナ・メジューエワ、今回のアルバムでは、近年特に力を入れている古典派〜初期ロマン派のドイツ音楽を取り上げた。演奏時間38分を超えるシューマンの「交響的練習曲」は、巨大なスケール感と繊細優美な表現を併せ持つ見事な演奏。5曲ある遺作変奏のうち4曲を独自の配列で挿入しているのも注目。カップリングされたベートーヴェンのソナタ第31番は、これまでにコンサートでも何度も取り上げ、1998年にはコロムビアへ録音もしているお気に入りの作品。終楽章「嘆きの歌」とフーガにおける清澄で深みある表現の迸りに演奏家の深化の跡が鮮やかに刻印されている。 『・・・このアルバムに収録された二作は共に、作曲者が精神的な打撃から回復する過程で作曲された。「苦悩(闇)から歓喜(光)へ」という晩年のベートーヴェン特有の図式は、ベートーヴェンの後継者を目指したシューマンの作品にも感じられるだろう。メジューエワの演奏は、闇から光にむかう薄明のところがじつに美しい。薄明の中で、人は遙かな光を憧れ、夢み、希望を秘かに抱く。彼女の演奏には、こうした心情への深い暖かい共感が感じられる。このような演奏こそ「ロマンティック」というのだと思う。・・・』(亀田正俊〜ライナーノートより) | ||
展覧会の絵〜 イリーナ・メジューエワ・ライヴ・イン・魚津 ショパン: ポロネーズ第1番 嬰ハ短調 Op.26 No.1/ 練習曲;エオリアン・ハープ/別れの曲/革命 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 メトネル:おとぎ話 Op.26 No.3 ショパン:前奏曲 Op.28 No.11,7 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2004年12月2日、新川文化ホール、富山県魚津市。レコード芸術誌特選盤。 イリーナ・メジューエワ初のライヴ・アルバム。リサイタルを収録したもので、ショパンとムソルグスキーを中心としたプログラム。注目すべきは「展覧会の絵」。深いスコアの読みと豊かなイマジネーションから生み出される新鮮な解釈によって、この傑作に新たな光をあてることに成功しており、巨大なスケール感とライヴならではのテンションの高さも圧倒的。アンコールで弾かれたメトネルとショパンもコンサートの雰囲気をよく伝えていつ。なお、ブックレットにイリーナ本人のエッセイを収録しているのも見逃せない。 『・・・イリーナは、さながらロシアの大地を踏みしめてゆくようなじっくりとした歩みで弾き進めてゆく。遅めのテンポによる彫りの深い演奏によって、「展覧会の絵」が如何に前衛的作品であったかがあぶりだされ、往時の聴衆の驚きを追体験しているような錯覚を覚えるほどだ。楚々とした華奢な容姿からはとても想像できない重厚でテンションの高い演奏で、ラヴェルによる管弦楽編曲のようなスマートで華麗な音楽とは対極にあるといってよい。そこには、作品(楽譜)に忠実であろうとする客観性と、こぼれ落ちんばかりの音楽的感情を赤裸々に吐露しないではいられないかような切迫感とがあり、しかも両者が矛盾なく同居していて強い説得力を放っている。これは、思わず襟を正して聴きたくなる、まさに渾身の演奏だ。・・・』(國嵜裕、ライナーノートより) | ||
メトネル:作品集 ピアノ・ソナタ ホ短調Op.25-5「夜の風」/ 6つのおとぎ話Op.51 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2003年5月7日-9日、新川文化ホール、富山県魚津市。レコード芸術誌特選&レコード・アカデミー賞ノミネート盤。 メトネル演奏の若きスペシャリスト、遂に最高傑作「夜の風」を弾く! 日本を本拠地に着実な活動を続けているロシアのピアニスト、メジューエワのライフワークというべきメトネル作品集。 2001年にメトネル没後50年を記念したシリーズ演奏会「忘れられた調べ〜メトネルの夕べ」(全4夜)を開いたり、2002年にリリースした「メトネル・アルバム」(音楽之友社)が「レコード芸術特選」を獲得するなど、メトネル演奏のスペシャリストとしての地位を確固たるものにしているメジューエワだが、今作では演奏に36分を要する大曲ソナタ「夜の風」に取り組んだ。この作品はメトネル作品中でも屈指の難曲であり、20世紀最高のピアノ・ソナタのひとつとも称されている。カップリングの「6つのおとぎ話」Op.51は8年ぶりの再録音だが、その間の音楽的成長を如実に物語る素晴らしい演奏。メトネルのスケールの大きさと情緒の豊かさや細やかさをともに堪能できるアルバムとして、メトネル・ファン必聴の1枚。 『曲の冒頭、唐突に叩きつけられる和音からして只事ではない。そこに表現された、人間には計り知れない風の叫び声、喘ぎ、苦悩の歌声は、演奏者のイマジネーションの豊かさを大いに物語っている。その後、音楽は、夜の闇の魂を呼び覚ますべく襲いかかる風の様子をありとあらゆる手法で描いてゆくが、メジューエワは、その目まぐるしいニュアンスの変化に完璧に対応し、鋼鉄のような強音から頬を撫でるような柔和な囁きに至るまでの多彩なタッチを使い分け、響きの末端まで意味を持たせていく。このような離れ業は、全く驚異的である。しかも、聴き手は、曲の最中には混沌としか感じられなかったものが最後には見事に統合され一つのドラマとして成立していることに聴後に気付き、衝撃と感動を新たにすることになるのだ・・・』(田中利治/ライナーノートより) | ||
中野振一郎 〜C.P.E.バッハ:チェンバロ作品集 ヴュルテンベルク・ソナタ 第3番 ホ短調 Wq49-3/ ヴュルテンベルク・ソナタ 第1番 イ短調 Wq49-1/ プロイセン・ソナタ 第5番 ハ長調 Wq48-5/ プロイセン・ソナタ 第4番 ハ短調 Wq48-4/ 「識者と愛好家のためのソナタ集」 〜ソナタ ヘ長調 Wq56-4/ 優しい恋わずらい Wq117-30 |
中野振一郎(Cemb) | |
録音:2004年6月23日-25日、牧丘町民文化ホール、山梨。24-Bit録音。レコード芸術誌準特選盤。 天才 中野振一郎の深化と円熟をここに聞く。「18世紀を代表するバッハ」のエッセンスが凝縮された恰好のアルバム。 | ||
シューベルト: ピアノ・ソナタ第16番 イ長調 Op.42 D.845 ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2002年9月27-28日、笠懸野文化ホール、群馬。レコード芸術誌推薦盤。 『・・・このディスクに聴かれるイリーナ・メジューエワの音に驚かない人がいるだろうか。なめらかな磨き上げられた宝石のような美音というのではない。むしろ原石の持つ厳粛さと強靭さを備えた独特な音である。それは、原石の豊かさ、そしてそれを生んだ宇宙の大きさを感じさせるという意味で、程よく磨かれた音よりもはるかに美しいのである。』(平野篤司/ライナーノーツより) | ||
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」 シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17 |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2003年10月23日-24日、2004年6月18日、新川文化ホール、富山。レコード芸術誌特選盤。 『・・・(メジューエワは)詩情に溢れた感受性と卓越した演奏技術をベースに、常に新しい視点を持ち込み、音楽の永遠の本質に到達するべく挑戦を続けています。このようなメジューエワの音楽は、これからも、どのような楽曲においても、私達の本当の音楽の喜びを再発見させてくれるでしょう。』(岡田央太/ライナーノートより) | ||
ベートーヴェン:最後の3つのソナタ ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調Op.109/ ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調Op.110/ ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調Op.111 |
ヴァレリー・アファナシエフ(P) | |
録音:2003年10月27日、サントリーホール、ライヴ。レコード芸術誌特選盤。 「心より出て、心へ通わん」作曲者と演奏者の心がひとつになった奇跡的瞬間。現代屈指の鬼才による待望のベートーヴェン、ソナタ集 | ||
ショパン:スケルツォ集 スケルツォ第2番 変ロ短調Op.31/ スケルツォ第3番 嬰ハ短調Op.39/ 即興曲第1番 変イ長調Op.29/ スケルツォ第1番 ロ短調Op.20/ スケルツォ第4番 ホ短調Op.54/ 夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作) |
イリーナ・メジュエーエワ(P) | |
録音:2002年11月26日&27日、新川文化ホール、富山県魚津市。レコード芸術誌特選盤。 聴き手の魂を揺さぶる渾身の演奏。21世紀最高の女性ピアニストの呼び声も高いイリーナの録音。 | ||
メジューエワ〜若林工房15周年記念コンサート モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397 /ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.280 メンデルスゾーン:無言歌(6曲) 〔ホ長調 Op.19 No.1 /ト短調 Op.19 No.6「ヴェネツィアの舟歌」/ト短調 Op.53 No.3 / ホ短調 Op.62 No.3「葬送行進曲」/イ長調 Op.62 No.6「春の歌」/ト短調 Op.102 No.4 〕 ショパン:2つのノクターン Op.27 /スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31 スクリャービン:左手のための2つの小品 Op.9 /2つの詩曲 Op.32 / エチュード〔嬰ヘ長調 Op.42 No.4 /ヘ短調 Op.42 No.7 〕/ 焔に向かって Op.72 /欲望 Op.57 No.1 /エチュード 嬰ニ短調 Op.8 No.12 ショパン:ノクターン第2番 変ホ長調 Op.9 No.2 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、 CD135 、1925年製) | ||
録音:2019年8月31日、富山県民会館ホール、「若林工房15周年記念コンサート」、ライヴ。古典作品(モーツァルト)に始まり、ロマン派(メンデルスゾーン、ショパン)を経て、ロシア音楽(スクリャービン)で終わるという魅力たっぷりのプログラム。アンコールまで含めた全曲を収録している。メジューエワにとってその多くが初録音となるスクリャービンはとくに聴き物。ロシア・ピアニズムの真髄を1925年製の名器スタインウェイの華麗なサウンドでお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ〜京都リサイタル 2018 メンデルスゾーン:ロンド・カプリツィオーソ Op.14 / リスト:ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」 ショパン:24の前奏曲 Op.28 /マズルカ ハ長調 Op.33 No.3 (*) リスト:愛の夢第3番(*) / メンデルスゾーン:無言歌 ト短調 Op.102 No.4 (*) イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ CD 135、1925年製) | ||
録音:2018年11月9日、京都コンサートホール「アンサンブルホールムラタ」、るライヴ| (*)はアンコール。メジューエワによる恒例の京都リサイタル。2018年はロマン派の作曲家三人を取り上げた。興趣に富むメンデルスゾーン。圧倒的に輝かしいエネルギー感で聴衆を完全にノックアウトしたリスト(「ダンテを読んで」)。ショパンの傑作「24のプレリュード」では作曲家の内面に深く踏み込んだ解釈が聴き物。ヴィンテージ・スタインウェイの華麗なサウンドも相俟って魅力的な一枚となっている。『古いスタインウェイの陰影豊かな音色を伴って描かれるショパンの音楽の抒情は味わい深く、しかし、いつもどこかに死の観念がべっとりとまとわりついていて、ぞっとするほどに美しい。(中略)・・・やみがたい衝動に突き動かされ、創造のマグマに嬉々として身を投じてしまう表現者の「業」を、メジューエワは余すことなく音にしている。』(粟野光一/ライナーノートより) | ||
メジューエワ〜京都リサイタル 2017 〜ベートーヴェン:後期三大ソナタ集 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 〔第30番 ホ長調 Op.109 /第31番 変イ長調 Op.110 /第32番 ハ短調 Op.111 〕 J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 〜プレリュード ヘ短調 BWV.857 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、1967年製) | ||
録音:2017年6月9日、京都コンサートホール「アンサンブルホールムラタ」、メジューエワ日本デビュー20周年記念リサイタル、ライヴ。 STEREO / 24-Bit & 96kHz録音|発売元:若林工房。 恒例となったメジューエワの京都リサイタル・ライヴ録音シリーズ。2017年は日本コンサートデビュー20周年を記念したオール・ベートーヴェン・プログラム。楽聖最後のピアノ・ソナタ三曲を確信に満ちた解釈で聞かせる。徹底的に細部まで明瞭な音とリズム。均整のとれた構成感と巨大なスケール感に、即興性や思い切りの良さが加わった、メジューエワの近年の一層の成熟ぶりを伝える一枚。余白にはアンコールとして演奏されたバッハのプレリュードを収録。1967年製ニューヨーク・スタインウェイの輝かしく格調高いサウンドも魅力。 『たった一つの音であっても、その意味を重層的に求める彼女(メジューエワ)の執念が感じられるところだ。楽譜から読み解いたことを、強弱、表情、和声、リズム、テンポなど音に関わるあらゆる要素を考慮しながら、一音一音丁寧に演奏へと実現しようとする恐ろしく強固な意思、彼女の個性はここから立ち現れてくるのではないか。』(井上建夫/ライナーノートより) | ||
メジューエワ・プレイズ・シューベルト〜ヤマハホール・ライヴ 2017 シューベルト:3つのピアノ曲 D.946 /ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960 / 3つのピアノ曲 D.946 〜第1番 変ホ短調より(アンコール) イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2017年3月17日、ヤマハホール、東京、ライヴ。 STEREO/96kHz-24Bit 。
『…(変ロ長調ソナタ)第一楽章のダ・カーポを誘導する部分が今回ほど意味をもって語られたことはない。また反復を終えて次の天国的なくだりにいたると、ここがこれほど懇ろ念入りに奏でられるのをついぞ聴いた覚えがないのである。得も言われぬ色合いの彩なすこの急所こそは、ますます遅くなる、その必然性は、ファウストの、留まれ汝は斯くも美しい、の求めに委ねるに如くはない。』(須永恆雄/ライナー・ノートより) メジューエワによる2017年3月のライヴ録音、初登場となったヤマハホールで得意のシューベルトを披露したリサイタル。繊細かつ強靭なタッチはヤマハCFXから玲瓏な響きを引き出し、作曲家晩年の深まりゆく孤独の世界を見事に描く。清澄で古典的な佇まいと、抒情の奥にひそむ始原の混沌(カオス)の暗翳が絶妙にバランスされた演奏。シューベルト・ファン必聴の一枚。 | ||
リフシッツ 2013 〜ベートーヴェン:後期三大ソナタ集 〔第30番 ホ長調 Op.109 /第31番 変イ長調 Op.110 /第32番 ハ短調 Op.111 〕 コンスタンチン・リフシッツ(P|使用楽器: YAMAHA CFX ) | ||
録音:2013年2月9日、ミューズアークホール、所沢市民文化センター、コンサート・ライヴ、 STEREO/24-Bit。世界が注目する才能、コンスタンチン・リフシッツによる2013年来日公演ライヴ録音――ベートーヴェンの最後の三つのソナタの登場。リフシッツは透徹した美音と圧倒的なテクニックを自在に駆使、まるで宇宙の真理を解き明かすように、怜悧な感性と鋭敏な知性の結びついたユニークな解釈によって、人類の叡智の結晶ともいうべきこれらの傑作に新たな命を吹き込んでいる。ロシア・ピアニズムの偉大な伝統を受け継ぐ希代の天才の稀有なるピアニズムをお聞き逃しなく。 | ||
メジューエワ〜京都リサイタル 2016(ショパン・リサイタル) 幻想即興曲 Op.66 /マズルカ ハ長調 Op.24 No.2 / アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22 /マズルカ ロ短調 Op.33 No.4 / ワルツ 変イ長調 Op.42 /スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39 /ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2016年9月29日、京都コンサートホール「アンサンブルホールムラタ」、ライヴ、STEREO, DSD 。使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、1925年製。 メジューエワによる恒例の京都リサイタル・シリーズ、2016年は得意とするオール・ショパン・プログラム。いずれもホール・セッション録音の存在するレパートリーだが、ライヴでのテンションの高さと燃焼度はやはり格別。まさに「一期一会」と呼ぶにふさわしい演奏が展開されている。確信に満ちた解釈を名器ヴィンテージ・スタインウェイ(1925年ニューヨーク製、CD135)による輝かしいサウンドでお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ、京都リサイタル 2013 & 2015 Disc 1 :2013年11月15日、京都コンサートホール、アンサンブルホール・ムラタ (*) ショパン:ポロネーズ第2番 変ホ短調 Op.26 No.2 /3つのマズルカ Op.63 / ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」 ブラームス:幻想曲集 Op.116 /間奏曲 イ長調 Op.118 No.2 Disc 2 :2015年11月27日、京都芸術センター講堂 (#) モーツァルト:幻想曲 ハ短調K.475 /ピアノ・ソナタ ハ短調 K.457 シューベルト:4つの即興曲 Op.142, D.935 /ハンガリー風のメロディ D.817 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
使用楽器: Steinway & Sons (*) / Petrof 、1910年製作 (#) 。イリーナ・メジューエワによる2013年と2015年の京都リサイタルから、得意とする古典派〜ロマン派のレパートリーを収録。2013年公演はショパンとブラームスというユニークな組み合わせ。モーツァルトとシューベルトを披露した2015年公演では、1910年ボヘミア製の名器「ペトロフ」を使用。典雅なピアノの響きがえもいわれぬ詩情を醸し出している。ライヴならではの高いテンションに貫かれた演奏は、セッション録音とはまた一味異なった魅力をたたえている。近年のメジューエワの充実ぶりを如実に示す二枚組。『聴きなれたはずの古典のピアノ曲から、初めて耳にする音響の構造体が立ち現れる。・・・(中略)・・・それは個人的な感情というよりも運命あるいは歴史といった人間を超えた大きな力だ。』(井上建夫/ライナーノートより) | ||
イリーナ・メジューエワ、京都リサイタル2014 モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.396 /ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330 ショパン:ノクターン第6番 ト短調 Op.15 No.3 /バラード第3番 変イ長調 Op.47 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/ソナチネ ラフマニノフ:プレリュード より(5曲) 〔嬰ト短調 Op.32 No.12 /ロ短調 Op.32 No.10 /ハ短調 Op.23 No.7 /ト長調 Op.32 No.5 /変ニ長調 Op.32 No.13〕 *アンコール曲 ラフマニノフ/作曲者編曲:リラの花 Op.21 No.5 ラヴェル:前奏曲/悲しい鳥 / ショパン:マズルカ イ短調 Op.67 No.4 イリーナ・メジューエワ(P〔使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、1925年製〕) | ||
録音:2014年10月31日、京都コンサートホール、アンサンブルホールムラタ、ライヴ。2014年10月31日に京都コンサートホール(小)で開催されたメジューエワのリサイタルを収録した二枚組。近年集中的に取り組んでいるモーツァルトのほか、得意のショパン、ラヴェル、そしてお国もののラフマニノフという魅力的なプログラム。初録音となるレパートリー(モーツァルト二曲、ラヴェル:ソナチネ)のほか、当日演奏されたアンコールが全曲含まれているのも嬉しいところ。名器スタインウェイ CD-135 (1925年ニューヨーク製)の輝かしいサウンドが満席のホールに響き渡った素晴らしい演奏会の記録をじっくりお楽しみ頂く。 | ||
葬送〜アファナシエフ、ライヴ・イン・大阪2011 ベートーヴェン:バガテル Op.119 Nos.1-4 リスト:4つの小品 S.192/暗い雲 S.199 /悲しみのゴンドラ第2稿 S.200 No.2 ドビュッシー:前奏曲集第1巻 より〔帆/雪の上の歩み/沈める寺〕 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第12番 Op.26 〜第3楽章「葬送行進曲」 ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 Op.35 〜第3楽章「葬送行進曲」 ワーグナー/リスト&アファナシエフ編曲:「パルシファル」〜聖杯への厳かなる行進 リスト:「詩的で宗教的な調べ」S.173 〜葬送 ヴァレリー・アファナシエフ(P) | ||
録音:2011年11月20日、いずみホール、大阪、ライヴ。現代屈指の鬼才アーティスト、ヴァレリー・アファナシエフによる2011年来日公演時のライヴ録音。主題は「葬送」、リストと彼を取り巻く(リスト以前・以降の)作曲家たちが取り上げられ、後半には葬送行進曲が並ぶという前代未聞のプログラム(同年三月に起こった東日本大震災との因縁を感じさせる内容だが、公演曲目は震災以前から決まっていた)。収録曲のいくつかは過去にスタジオ(セッション)録音があるものの、今回の演奏は近年のアファナシエフ・スタイルを反映したものとなっており、その変貌ぶりに驚くファンも多いことだろう。ある種の過酷さをもって容赦なく刻まれる律動。形而上学的な「重み」はそのままに、光り輝くような「軽み」の加わった、独特の陰影に彩られた変幻自在のタッチ。2011年時点でのアファナシエフの立ち位置を記す貴重な記録。 | ||
京都のイリーナ・メジューエワ〜ライヴ録音集 2007-2012 シューベルト:楽興の時 D780 Op.94 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110 /バガテル Op.126 No.3 / ピアノ・ソナタ第14番「月光」〜第2楽章[録音:2011年] シューマン:暁の歌 Op.133/幻想小曲集 Op.111 ベートーヴェン:前奏曲 WoO.55 /ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111[録音:2008年、2010年] モーツァルト:ピアノ・ソナタ(第18番) 変ロ長調 KV570 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op.90 シューベルト:4つの即興曲 D899 Op.90 /楽興の時第3番[録音:2009年、2011年] ブラームス:4つのバラード Op.10 シューベルト:ピアノ・ソナタ(第19番) ハ短調 D958[録音:2007年、2008年] ドビュッシー:版画(*) /前奏曲集 より(*)〔帆/野を渡る風/アナカプリの丘/雪の上の歩み/ 沈める寺/ヒースの荒地/花火〕 ムソルグスキー:展覧会の絵(*)[録音:2012年] イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:青山音楽記念館バロックザール(無印)、京都コンサートホール(*)、全てライヴ。日本を拠点に活躍するロシアの実力派ピアニスト、イリーナ・メジューエワが2007年から2012年にかけて京都で行なった演奏会のライヴ録音集。シューベルトとベートーヴェンを中心にシューマン、ブラームスなど独墺系レパートリーを集めた4枚と、2012年のコンサートで取り上げたドビュッシー&ムソルグスキーの1枚を合わせた5枚組。大半の曲はすでに録音の存在するレパートリーだが、ライヴ特有の熱気と昂揚感は、スタジオ・セッション録音とは異なった魅力を備えている。聴衆ひとりひとりとの音楽的対話が聞こえてくるような趣は、まさにライヴ録音の醍醐味。繊細さと強靭さを兼ね備えたピアニズムをお楽しみ頂きたい。 | ||
メジューエワ〜京都リサイタル 2011 シューマン:アラベスクOp.18 /クライスレリアーナOp.16 ショパン:ノクターン 嬰ヘ長調 Op.15 No.2/舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 メトネル: 4つのおとぎ話 Op.26/ピアノ・ソナタ 変イ長調 Op.11 No.1 /夕べの歌 Op.38 No.6 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
録音:2011年7月24日、京都コンサートホール・小ホール(アンサンブルホールムラタ)、ライヴ。ここ数年の目ざましい活躍ぶりが注目を集めているメジューエワの2011年京都ライヴが登場。得意とする三人の作曲家の作品を収録。「クライスレリアーナ」や「舟歌」といった大作における堂々とした構成感、「アラベスク」や「ノクターン」での詩情あふれる語り口、そしてメトネル作品で聞かせる瑞々しく色彩感豊かなロシア情緒など、今回も聴きごたえたっぷりの内容。アンコールとして演奏された「夕べの歌」も秀逸。収録曲はいずれもセッション録音の存在するレパートリーだが、ライヴならではのドライヴ感と熱気にあふれた演奏は、ファンにとっては嬉しい「別バージョン」。ピュアな感性が紡ぎだす、しなやかで強靭なピアニズムをお楽しみ頂きたい。 | ||
アファナシェフ〜シューベルト: ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 D894 (*) 即興曲 ハ短調 Op.90 No.1, D899 No.1 / 即興曲 変ト長調 Op.90 No.3, D899 No.3 / 即興曲 変イ長調 Op.142 No.2, D935 No.2 |
ヴァレリー・アファナシエフ(P) | |
録音:2010年11月20日、紀尾井ホール、ライヴ(*)。即興曲はボーナス・トラック。『…私の今日聴くシューベルトは、なにかしら善悪を超えており、神と地も超えている。一方の足を墓穴に、またもう一方の足を空中に置いているということかもしれない。』(V.アファナシエフ/ライナーノートより)現代屈指の鬼才アーティストとして新録音を出すたびに大きな注目を集めるヴァレリー・アファナシエフ。今回登場する2010年来日公演時のライヴ録音は、シューベルトのピアノ・ソナタ第18番「幻想ソナタ」(ト長調 D894)。DENONへの録音(1992年)以来、18年ぶりの再録音。48分を超えるスロー・テンポが特徴だった旧盤に対し、今回のバージョンは約40分。独特の「重さ」を保ちながらも変幻自在の様相を見せるその演奏は、ある種の「軽み」をたたえ、アファナシエフの到達した新たな境地を物語っている。ボーナス・トラックとして収録された即興曲(3曲)はアファナシエフにとって初出となる貴重なレパートリー。アファナシエフ・ファン必聴の一枚。 | ||
メジューエワ〜ショパン・リサイタル 2010 ・2010年7月15日、クロスランドおやべ・セレナホール、富山県小矢部市、ライヴ ノクターン〔嬰ハ短調(遺作)/変ホ長調 Op.9-2/ヘ短調 Op.55-1/変ホ長調 Op.55-2〕/ 幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66/ エチュード〔変イ長調 Op.25-1/ヘ短調 Op.25-2/ ホ長調 Op.10-3「別れの曲」/ハ短調 Op.10-12「革命」〕/ ワルツ〔嬰ハ短調 Op.64-2/変イ長調 Op.69-1「告別」〕/ ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 2010年7月16日、新川文化ホール・小ホール、富山県魚津市、ライヴ ノクターン〔変ロ短調 Op.9-1/嬰ヘ長調 Op.15-2〕/バラード第1番 ト短調 Op.23/ プレリュード 変ニ長調 Op.28-15「雨だれ」/ポロネーズ第6番 変イ長調 Op.53「英雄」/ ワルツ〔ヘ短調 Op.70-2/変ニ長調 Op.64-1「小犬」〕/幻想曲 ヘ短調 Op.49/ 3つのマズルカOp.59/幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61 イリーナ・メジューエワ(P) | ||
「ノクターン集」(WAKA-4143/44)が見事2010年度レコードアカデミー賞(器楽曲部門)に輝いたメジューエワによるショパン生誕200年メモリアル・イヤー企画の最終リリースは、2010年7月に富山県内二箇所で行われたリサイタルのライヴ録音を集めた二枚組。お馴染みの名曲のほか、「ピアノ・ソナタ第3番」、「幻想曲」、「幻想ポロネーズ」などの大作も収録。ライヴならではの熱気に溢れるテンションの高さに貫かれた聴きごたえ充分の156分。スタジオ(セッション)録音との聞き比べも興味深いところ。ネイガウス・スクールのショパン演奏の伝統に即しながら「詩情」と「憂愁」を情感豊かに表出す、しなやかで強靭なピアニズムをお楽しみ頂きたい。 『「(メジューエワが他のピアニストたちと一線を画すのは)…あくまでも過剰を排しつつ、巧みなフレージングとペダリングを駆使しながらメリハリをつけて大胆かつ情熱的に演奏し、まるで求道者のように作品の新しい深奥へ迫っていく運びだ。こうした二面性をバランスよく備え、しかも巧みな弾き分けと統合を同時に実現できるのが、彼女のかけがえのない魅力だと私は思う。』(渡辺謙太郎/ライナーノートより) | ||
アファナシエフ・プレイズ・ショパン ワルツ [イ短調 Op.34-2「華麗なるワルツ」/ ヘ短調 Op.70-2/変イ長調 Op.69-1「告別」/ ロ短調 Op.69-2/嬰ハ短調 Op.64-2]/ ポロネーズ [第1番 嬰ハ短調 Op.26-1/ 第2番 変ホ短調 Op.26-2/ 第4番 ハ短調 Op.40-2] |
ヴァレリー・アファナシエフ(P) | |
録音:2009年6月5日、武蔵野市民会館小ホール、ライヴ。 現代屈指の鬼才ピアニストとして注目を集めるヴァレリー・アファナシエフによる2009年来日公演時のライヴ録音が登場。 アファナシエフのショパンといえば、ノクターン集やマズルカ集(いずれもセッション録音)でのユニークな演奏が賛否両論を惹き起こしてきたが、今回のアルバムでも独自のショパン解釈を開陳。一見無愛想な表情の奥にえも言われぬ味わいを秘めた5つのワルツに続くポロネーズ(3曲)では、容赦ないほどの壮絶さをもって生と死のドラマが展開される。作品の深奥にある真実を求めてやまない魂の求道者アファナシエフの近年の境地を示す絶好の一枚、メモリアル・イヤー最高の贈り物のひとつ。 『…死は肯定されも否定されもしない。死と表裏一体をなす生についても、賛美もしなければ絶望もしない。ただ生と死、憧憬と慟哭の事実だけが厳然と示されるだけだ。美しさの極みのようなショパンを聴きながら慄然とするしかすべがないのだ。』(谷口康雄/ライナーノートより) | ||
WKLC-7006 廃盤 |
ミハイル・リツキー、モスクワ・ライヴ 2008 | ミハイル・リツキー(P) |
WKLC-7005 廃盤 |
リツキーの「超絶技巧練習曲」 リスト:超絶技巧練習曲集 S.139(全12曲) |
ミハイル・リツキー(P) |
メジューエワ〜ライヴ録音集 J.S.バッハ: 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903(*)/ トッカータ ホ短調 BWV.914(*) ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第30番 ホ長調Op.109(*)/ ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」(#) シューマン:ロマンス 嬰ヘ長調Op-28-2(#)/ アラベスク ハ長調Op.18(#) ショパン: 夜想曲[ハ短調Op.48-1(#)/ホ短調Op.72-1(#)]/ 幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66(#)/ 夜想曲 嬰ハ短調 遺作(#)/ スケルツォ第3番 嬰ハ短調Op.39(#)/ 練習曲 ホ長調Op.10-3「別れの曲」(#) キュイ:前奏曲 ヘ短調 Op.64-16(#) メトネル: 朝の歌 Op.39-4(+)/悲劇的ソナタ Op.39-5(+) |
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音: 2005年6月14日、所沢市民文化センター・ミューズ(#)/2003年4月8日、浜離宮朝日ホール(*)/2002年7月23日、新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあ(+)。以上ライヴ。STEREO/Digital録音。レコード芸術誌準特選盤。 ここ数年のめざましい深化・成長ぶりが大きな注目を集めているイリーナ・メジューエワのライヴ・アルバム第2弾。初のライヴ盤となった「展覧会の絵〜ライヴ・イン・魚津」(WAKA-4108)は各方面で極めて高い評価を受けたが、今回も期待に違わぬ素晴らしい出来映え。メインとなる2005年6月の所沢での演奏会からはベートーヴェンの「熱情」(初録音)のほか、得意のシューマン、ショパンを収録。2002年のスタジオ録音でも絶賛されたショパンの「スケルツォ第3番」はさらに風格と味わいを増して聴き応え充分。また2003年の浜離宮朝日ホールでの演奏会からはバッハの「半音階的幻想曲とフーガ」「トッカータ ホ短調」とベートーヴェンの「ソナタ第30番」という傑作を、2002年の新潟でのコンサートからは十八番のメトネルをカップリング。ライヴならではのドライヴ感と感興溢れる演奏で、特に「悲劇的ソナタ」におけるテンションの高さは圧倒的。 | ||
コンスタンチン・リフシッツ シューベルト: ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959(*)/ ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960(#) |
コンスタンチン・リフシッツ(P) | |
録音:1996年11月26日、東京芸術劇場(*)/2002年11月10日、フィリアホール、横浜(#)。共にコンサート・ライヴ。レコード芸術誌特選盤。 神童ピアニストとしてセンセーショナルにデビュー以来順調にその才能を開花させ、欧米で大活躍を続けているリフシッツの日本公演より、シューベルト最晩年の傑作ソナタ2曲を組み合せたアルバム。第20番のソナタはリフシッツ19歳時の記録で、その年齢からは信じられない深みをたたえた音づくりはまさに天才の証。その6年後の録音である第21番のソナタでは、さらなる深まりと成熟を見せており、一人の芸術家の成熟の過程を示す文字通りの「記録(record)」となっている。 コンスタンチン・リフシッツ:1976年、ウクライナ生まれ。モスクワのグネーシン特別音楽学校で名教授タチアーナ・ゼリクマンに師事。13歳でモスクワ・デビュー、ロシア文化財団の「ニュー・ネームズ」の一員に選ばれ、国内外での演奏活動を開始。イタリア、ドイツなどでセンセーショナルな成功を収める。その後ロンドン(王立音楽院)やイタリアでも研鑽を積み、世界各地でリサイタルやオーケストラとの共演で活躍。2006年にはザルツブルク音楽祭への出演も予定されている。これまでにクレーメル、ヴェンゲーロフ、ジョセフォヴィッツ、ハレル、マイスキー、ターリヒ四重奏団などと室内楽を共演。共演した指揮者は、スピヴァコフ、テミルカーノフ、ハイティンク、マリナー、ノリントン、インバル、ロストロポーヴィチなど。13歳時に録音したCDが1995年のドイツ・エコー・クラシック最優秀新人賞を獲得。1994年録音の「J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲」(DENON)が1996年度の米グラミー賞にノミネートされるなど録音面でも高い評価を受けている。「・・・リフシッツは鍵盤上のシューベルトに匹敵する天才であることを証明した!」(2000.7.14 ボストン・グローブ紙による演奏会評) | ||
WKPR-8015 廃盤 |
美しい五月に〜シューマン:歌曲集
近野賢一(Br) 上野 真(P|使用楽器:ベヒシュタイン) | |
WKPR-8011/14 (4CD) 廃盤 |
田崎悦子〜三大作曲家の遺言 Vol.1-3〔WKPR-8007、8008/09、WKPR-8010 のセット〕 ブラームス:3つの間奏曲 Op.117 /6つの小品 Op.118 /4つの小品 Op.119 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第30番−第32番〕 / シューベルト:ピアノ・ソナタ〔第19番−第21番〕 田崎悦子(P) | |
WKPR-8010 廃盤 |
田崎悦子〜三大作曲家の遺言 Vol.3 ブラームス:4つの小品 Op.119 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111 シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960(遺作) 田崎悦子(P) | |
WKPR-8008/09 (2CD) 廃盤 |
田崎悦子〜三大作曲家の遺言 Vol.2 ブラームス:6つの小品 Op.118 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110 シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959(遺作) 田崎悦子(P) | |
WKPR-8007 廃盤 |
田崎悦子〜三大作曲家の遺言 Vol.1 ブラームス:3つの間奏曲 Op.117 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109 シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958(遺作) 田崎悦子(P) | |
WKPR-8006 廃盤 |
田崎悦子〜ドビュッシー&リスト ドビュッシー:前奏曲集第1巻 リスト:巡礼の年第2年「イタリア」S.161 〜ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」 |
田崎悦子(P) |
WKPR-8005 廃盤 |
田崎悦子〜ショパン・ファンタジア ショパン: 夜想曲〔ホ短調 Op.72-1(遺作)/ 嬰ハ短調「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」(遺作)〕/ マズルカ(11曲) 〔嬰ハ短調 Op.6-2/変ロ長調 Op.7-1/ヘ短調 Op.7-3/イ短調 Op.17-4/ ハ長調 Op.24-2/変ロ短調 Op.24-4/嬰ハ短調 Op.50-3/ハ長調 Op.56-2/ ハ短調 Op.56-3/イ短調 Op.67-4(遺作)/ヘ短調 Op.68-4(遺作)〕/ 幻想曲 ヘ短調 Op.49/幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61 田崎悦子(P) | |
WKPR-8004 廃盤 |
MIYAKE Susumu and Four Great Cellos | 三宅 進(Vc) 崔 善愛[チェ・ソンエ] (P;##以外) |
WKPR-8003 廃盤 |
Piano, my Identity / CHOI Sun-ae Lois(崔 善愛) | 崔 善愛[チェ・ソンエ](P) |
WKPR-8002 廃盤 |
ショパン&リスト 〜ミハイル・カンディンスキー |
ミハイル・ カンディンスキー(P) |
WKPR-8001 廃盤 |
ZAL(ジャル)〜 崔 善愛 & 三宅 進 | 崔 善愛(P;*以外/朗読;*) 三宅 進(Vc;*以外) 本田雅和(朗読;*) |
イリーナ・メジューエワ、日本デビュー20周年記念リサイタル 2017-18 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第27番 ホ短調 Op.90 /第30番 ホ長調 Op.109 / 第31番 変イ長調 Op.110 /第32番 ハ短調 Op.111 〕/ バガテル ト長調 Op.126 No.5 リスト:告別(ロシア民謡) S.251 /ピアノ・ソナタ ロ短調/夢の中で(ノクターン) S.207 /エステ荘の噴水 ショパン:マズルカ(5曲)〔 Op.6 No.2, Op.17 No.4, Op.24 No.4, Op.41 No.2, Op.41 No.4 〕/ ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35 /子守歌 変ニ長調 Op.57 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36 / 絵画的練習曲 ハ長調 Op.33 No.2 /楽興の時 ホ短調 Op.16 No.4 メトネル:「忘れられた調べ」より〔夕べの歌 Op.38 No.6 /田舎の舞曲 Op.38 No.5 /波の舞曲 Op.40 No.5 / 優美な舞曲 Op.38 No.2、祝祭の舞曲 Op.38 No.3 〕 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 /マズルカ イ短調 Op.67 No.4 / 練習曲 嬰ハ短調 Op.25 No.7 /マズルカ ハ短調 Op.30 No.1 メトネル:おとぎ話 変ホ長調 Op.26 No.1 イリーナ・メジューエワ(P|使用楽器:ニューヨーク・スタインウェイ、1925年製 CD 135 ) | ||
録音:2017年8月26日(ベートーヴェン)、2017年11月18日(ショパン)、2018年2月24日(リスト、ラフマニノフ、メトネル)、東京文化会館 小ホール、ライヴ| 24-Bit 96kHz |発売元:若林工房|装丁:透明 24mm 厚プラスチックケース。 イリーナ・メジューエワが日本コンサートデビュー20周年を記念して東京文化会館で行った三回のリサイタル・シリーズのライヴ録音、アンコールを含む全演奏曲目を収録した四枚組。ベートーヴェンの後期三大ソナタやショパンのソナタ二曲、リストのソナタといった、節目の年に相応しい大曲をメインとした王道プログラムでロシア音楽では得意のメトネル作品のほか、ラフマニノフのソナタ第2番を初披露。お気に入り1925年製ニューヨーク・スタインウェイ (CD 135) の色彩豊かなサウンドによる圧倒的なパフォーマンスを繰り広げている。 | ||
WKSP-1006/17 (12CD) 廃盤 |
イリーナ・メジューエワ〜ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
イリーナ・メジューエワ(P) | |
録音:2007年-2009年、新川文化ホール/2011年12月、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 | ||
WKSP-1001/05 (5CD) 廃盤 |
イリーナ・メジューエワ(P) 日本コンサートデビュー10周年記念 BOX | |
若林工房/ YUKIKO YAMAMOTO | ||
SPYK-1401 廃盤 |
はなやぐ朝〜いま、この歌を
山本有希子(S) 原なぎさ(P) | |
若林工房 − AfiA | ||
AFIA-9001 廃盤 |
メンデルスゾーン:交響曲集 Vol.2 〔第5番 ニ短調 Op.107「宗教改革」(1832年初稿版) / 第4番 イ長調 Op.90「イタリア」(1833年版)〕 |
村中大祐指揮 オーケストラ・アフィア |
AFIA-9000 廃盤 |
メンデルスゾーン: 交響曲第3番 イ短調 Op.56 「スコットランド」(*) / 弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20(弦楽オーケストラ版/2013)(#) 村中大祐指揮オーケストラ・アフィア |