20世紀後半マルタ共和国の作曲家による宗教音楽集 チャールス・カミレリ(1931-2009):アンセム「サルヴェ・レジナ」 ジョン・ガレア(1937-):オフェルトリウム「油を注がれた者」 ジョセフ・ヴェッラ(1942-):2つの神聖な小品〔詩編89/アヴェ・マリア〕 ジョセフ・サッムート(1926-):瞑想曲 / アルベルト・ボルグ(1919-2012):祈り ディオン・ブハギアル(1944-):タルバ / ジョセフ・フェネチュ(1917-2010):アヴェ・マリア ロレンツォ・ガレア(1893-1970):シンフォニア カルメロ・パーチェ(1906-1993):讃歌「T'accogliam Pane celeste」 ジュゼッペ・カミレリ(1903-1976):詩編「称賛」 ジョセフ・アクィリーナ(T) アルフレート・カミレリ(Br) アントニー・モンテベッロ(B) ジョン・ガレア指揮ユーバルo.&ユーバル混声cho. | ||
録音:2004年11月-12月。20世紀前半に生を受けた作曲家たちにも関わらず、音楽はいずれも18-19世紀のスタイルで書かれ、モーツァルトのレクイエム、ドニゼッティ、プッチーニ、ヴェルディを思わせるロマンティックな内容で、オペラの一場面を思わせる作品が多い。ヨセフ・ヴェッラは作曲をフランコ・ドナトーニに師事しているが、彼の「2つの神聖な小品」を聴く限りではいわゆる前衛楽派たちとは無縁のようだ。演奏は声楽、管弦楽ともに洗練とはとても言い難いローカル色全開のひなびた味わいがあり、地中海の海の色と赤茶けた山々、家の土壁のざらざらした感触が音楽から伝わってくるようだ。 | ||
19世紀マルタの作曲家の宗教曲集 Vol.2 ルイジ・フェネッチ、ジュゼッペ・ヴェラ、 アントン・ナーニ、ヴィンチェンツォ・ブゲジャ、 エマヌエレ・ガレア、の作品 |
ジョン・ガレア指揮 ユバル男声cho.&o. | |
18世紀マルタの作曲家の宗教曲集 F.アツォパルディ: シンフォニア第22番/ヴァデ・アナニア ベニーノ・ツェラファ:テ・デウム・ラウダムス ジローラモ・アボス:主は言われた |
ジョン・ガレア指揮 ユバル男声cho.&o. | |
ピエトロ・パオロ・ブゲジャ(1772-1828): 荘厳ミサ曲 (1827)/ オラトリオ「ユダヤの王ヨアシュ」(1813)〜シンフォニア ニ長調 アニタ・ヴェラ・ボンディン(S) コニー・フランシス・ザラファ(Ms) ジョセフ・アクィリーナ(T) アントニー・モンテベッロ(B) ジョン・ガレア指揮ユバルo.、ミラビトゥルcho. | ||
録音:2007年11月26日-30日、フランシスコ会ポルツィウンコーラ・ハウス礼拝堂、Baħar Iċ-Ċagħaq、マルタ島。 | ||
19世紀マルタ島の教会音楽 ピエトロ・パオロ・ブゲヤ [PIETRO PAOLO BUGEJA] (1772-1828):シンフォニア「裏切られた陰謀の中で」 フランチェスコ・デチェーザレ [FRANCESCO DECESARE] (1837-1905):サルヴェ・レジナ ヴィンチェンツォ・ブゲヤ [VINCENZO BUGEJA] (1805-1860):アンティフォナ「苦しみが私を押しつぶし」 アントン・ナーニ [ANTON NANI] (1842-1929):ベリタス・メア [Veritas mea] パオロ・ナーニ [PAOLO NANI] (1814-1904):アンティフォニア「ベアタ・マーテル」 [Antifonia: Beata Mater] ジュゼッペ・スピテーリ・フレモンド [GIUSEPPE SPITERI FREMOND] (1804-1878): 大管弦楽のためのシンフォニア第3番 ジョン・ガレア指揮ユバルo./他 | ||
録音:2002年、ライヴ/発売:2004年。世界初録音。地中海の真中に浮かぶマルタ島で活躍した作曲家たちによる作品集。かなりの珍品。 | ||
ラフマニノフ: パガニーニの主題による変奏曲 Op.43 (*) / コレッリの主題による変奏曲 Op.42 / 前奏曲 [ Op.32 No.9/ Op.29 No.1 ] |
ローラント・デゴウモイス [Roland Degoumois](P) ギョルゲ・ ヴライクレスク指揮(*) ブルガリア国立放送so.(*) | |
ウジェーヌ・イザイ(1858-1931): 6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 |
ヤッセン・トドロフ(Vn) | |
録音:2001年6月、ブルガリア放送スタジオ1。近代ヴァイオリン作品の傑作と目されるイザイの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタはそれぞれがシゲティ、ティボー、エネスコ、クライスラーといった当時の大演奏家に捧げられ今日でもヴァイオリニストの試金石とも言われる名曲。ブルガリアを代表するヴァイオリニスト、ジャッセン・トドロフはバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタでも聴かせた確かな技巧と艶やかな音色で圧倒する。 | ||
イワン・ドンチェフ〜ライヴ・イン・モンペリエ ハイドン:ピアノ・ソナタ第47番 ロ短調 / ショパン:マズルカ第7、13、20、32番/スケルツォ第3番 ヴィト・パルンボ(1972-):ソナチネ / スクリャービン:幻想曲 ロ短調 Op.28 / ラヴェル:悲しき鳥 イワン・ドンチェフ(P) | ||
録音:2009年7月24日、モンペリエ・ラジオ・フランス・フェスティヴァル、ライヴ。 イワン・ドンチェフはブルガリアの中堅ピアニスト。ローマの聖チェチーリア音楽院で学び、その後アルド・チッコリーニからも教えを受け、ピアノ・デュオとして共演したこともある。現在はイタリアを中心に活動、古典から現代まで幅広いレパートリーを持つもののショパン、スクリャービンなどロマン派から近代の音楽を得意としている。このリサイタルではバロック時代の余韻を残すハイドンのソナタ、得意のショパン、スクリャービンなど様式の異なる音楽を見事に自家薬籠中のものとしている。すっきりとした、曖昧さの一切ないクールなピアノは風が吹きすぎるような爽やかな印象を与える。 | ||
ペルソナエ〜無伴奏ヴァイオリン作品集〔曲間の内、(*)に詩の朗読を挿入〕 ジョージ・アンタイル(1900-1959):春 / (*) エズラ・パウンド(1885-1972):マダムあなたは私を打ち倒す/フィドル・ミュージック / (*) ルイ・アンドリーセン(1939-):謎 / エズラ・パウンド:セスティーナ・アルタフォルテ / (*) J. P. メルツ:セスティーナ(パウンドのあとに) ガウセルム・ファイデット(12世紀)/エズラ・パウンド編曲:獅子王リチャード1世の死のために / (*) エゲメン・ケシクリ:論理的帰結 / エズラ・パウンド:アル・ポコ・ジョルノ / (*) カイヤ・サーリアホ(1952-):夜想曲 / ペトルス・コンビトルティオ(15世紀) エズラ・パウンド編曲:あなたは彼女の美の花園にいる ルイ・アンドリーセン:ゼニア〔サラバンド/カッチャ/ソング〕 / (*) レスリー・スマッカー(Vn) ラナ・スマッカー(詩の朗読;*) | ||
録音:2016年12月。 20世紀-21世紀に書かれた無伴奏ヴァイオリンのための小品を集めたアンソロジー。いずれも珍しい作品ばかりで他に録音もなく音の資料としても大変貴重。しかし何よりも作品そのものがとても美しく現代音楽ファン、弦楽ファンは必聴の一枚。バレエ・メカニークで知られる“音楽の悪童 "アンタイルの民謡ともグレゴリオ聖歌風とも聴こえるノスタルジックな「春」、20世紀初頭の有名な詩人で作曲家としても活動したパウンドの刺激的な作品の数々、オランダのミニマリスト・アンドリーセン、いまやフィンランドが誇るカイヤ・サーリアホの夜想曲など、いずれも聴き手の想像力を刺激する詩的でどこかロマンの香りが漂う珠玉の作品ばかり。なお曲の合間に時々、イギリスの詩人ジェシー・ネイサンの短い詩の朗読が入る。 | ||
東からの風〜ブルガリアのピアノ組曲 リュボミール・ピプコフ(1904-74):ブルガリア組曲 Op.2 (1928) パラシケフ・ハジエフ(1912-92):旋律的練習曲(全19曲)(1950) パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):ブルガリアの歌と踊り Op.25 (1932) ヴィクトリア・テレキエフ(P) | ||
録音:2015年7月、ミラノ。ブルガリアを代表する作曲家ヴラディゲロフを始め民族的なピアノのための組曲を集めた興味深いアルバム。ピプコフは師匠であるポール・デュカの影響を受けた温かい作風。ハジエフやヴラディゲロフもブルガリアの伝統音楽に根差した聴きやすい作品を残している。ピアノのテレキエフはブルガリア系のイタリアのピアニスト。マリピエロ:ピアノ作品集(NUOVA ERA)でCDデビュー以来BRILLIANTなどに録音し、コンサートもイタリアを中心に精力的に行っている中堅ピアニスト。 | ||
エウチャル・グラヴィーナ(1994-): ソプラノ、混声合唱とオーケストラのための「スターバト・マーテル」(2012) アドリアーナ・ヨルダノヴァ(S) クリストファー・ムスカート指揮マルタpo.、ベル・カントcho. | ||
録音:2015年11月、ビルキルカラ、マルタ。グラヴィーナはマルタ出身で現在はロンドンを拠点に活動する若手作曲家。宗教曲を得意としており、この作品は彼の代表作。調性で書かれており、アメリカの一部の作曲家に見られる、穏健でロマンティックな作風。親しみ易い内容。 | ||
2012年 マルタ APS 銀行国際作曲コンクール優勝&特別賞作品 スティーヴン=ジョセフ・サイラ(1984-):イムディーナのキャスリン パウル・ポルテッリ(?-):室内オーケストラのための組曲「5つのドゥム・カルム・サイラの詩」 クリストファー・ムスカート指揮マルタpo. | ||
録音:2014年11月。2012年に開催されたAPS銀行国際作曲コンクールの優勝作品と特別賞の受賞作品の二つを収録。このコンクールはマルタ共和国の銀行が主催するもので課題は地中海に浮かぶ島マルタ共和国を題材にした管弦楽組曲を作曲する、というものであった。ジョセフ・サイラが優勝、ポルテッリが特別賞を受賞した。作品はどちらも現代音楽とは無縁で古典派、ロマン派を思わせる親しみ易い作風。 | ||
Love is Forever 〜ソプラノ歌曲集 ブラームス:4つの歌曲〔君の青い瞳/わが恋は緑/ああ、視線を向けて/永遠の愛について〕 ベートーヴェン:ゲレルトの詩による6つの歌 Op.48 ラフマニノフ:4つの歌曲〔友よ、そんなに昔だろうか/私はあなたを待っている/夢/春の水〕 ムソルグスキー:歌曲集「子供部屋」 / ドビュッシー:ビリティスの3つの歌 ディミテル・クリストフ(1933-):3つの歌曲 / ズラテフ=チェルキン(1905-1977):青い瞳の少女 ルミヤナ・エヴァロヴァ(S) ニコライ・エヴロフ(P) | ||
録音:データ不詳。ブルガリア、ソフィア出身のソプラノ歌手エヴァロヴァによる歌曲集。クリストフとズラテフ=チェルキンは母国ブルガリアの作曲家による珍しい歌曲。 | ||
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 〔第4番 イ短調 Op.23 /第5番 ヘ長調 Op.24「春」〕 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105 ディミトリ・ハディペトコフ(Vn) サルキス・バルタイアン(P) | ||
録音:2012年、パサデナ、カリフォルニア州、 US 。シューベルト集(GD-324)に続く、1984年生まれのブルガリアのヴァイオリニスト、ハディペトコフの録音。近年は米国、ニュージャージー州ヴェローナ在住で北米を中心に活躍している。 | ||
クリストファー・ムスカート(1977-):スターバト・マーテル(2012)
シャルレーヌ・ポルテッリ(S) ヨゼフ・ブジェヤ(カントール) クリストファー・ムスカート指揮マルタpo.、聖モニカcho.、ユビラーテ・デオcho. | ||
録音:2013年11月11日-13日、マルタ。シチリア島の南に位置するマルタ発の宗教曲。クリストファー・ムスカート [Christopher Muscat] はマルタ生まれの指揮者、作曲家。スターバト・マーテルは2012年の作で、2013年11月15日に初演された。これはその直前の録音。複雑な歴史を持つマルタを反映したような西欧風の音楽に東方風の神秘的な音楽が強く盛り込まれた作風で、聞き応えがある。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ (無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ Vol.2) パルティータ〔第1番 ロ短調 BWV.1002 /第2番 ニ短調 BWV.1004 /第3番 ホ長調 BWV.1006〕 ヤッセン・トドロフ(Vn) | ||
録音:2013年7月、ブルガリア国立放送、スタジオ1。先に無伴奏ソナタ3曲 (GR-16) がアナウンスされており、完結編の登場。トドロフはブルガリアを代表するヴァイオリニストで、地元で学んだ後に渡米、そこで多くのコンクールに入賞。演奏活動の傍ら、後進の指導も行なっている。演奏は正にモダーン・ヴァイオリンの王道を行くような出来栄え。何ら変わったことはしていないが、素晴らしい美音による朗々とした歌が見事。録音も優秀。 | ||
テネブレ〜聖週間の祭儀のために書かれた19世紀の宗教曲 ピエトロ・パオロ・ブジェヤ(1772-1828):エレミアの祈り アントニオ・ナーニ(1842-1929):聖木曜日のレスポンソリウム パオリーノ・ヴァサロ(1856-1923):キリストは我らのために アリソン・デボラ・ガット(S) グラジーラ・デバッティスタ(Ms) チャールズ・ビンセンティ(T) アルフレッド・カミレリ(Br) ノエル・ガレア(B) ミカエル・ラウス指揮マルタpo.、ミラビトゥールcho. | ||
録音:2012年11月、ビルキルカラ。いずれも地中海に浮かぶ島、マルタ共和国出身の作曲家たちによる宗教音楽集。様式的にはイタリア音楽の影響が強い。ナーニの「聖木曜日のレスポンソリウム」は全曲50分超の大作でドニゼッティ、ヴェルディを思わせる豊かな旋律とダイナミズムあふれる音楽。演奏は声楽陣、オーケストラともにかなりローカルな印象を拭いきれないものの、これはこれでひなびた味わいがあってよい。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 〔第1番 ト短調 BWV.1001 /第2番 イ短調 BWV.1003 /第3番 ハ短調 BWV.1005 〕 ヤッセン・トドロフ(Vn) | ||
録音:2012年12月、ブルガリア放送スタジオ1。ヤッセン・トドロフはブルガリアを代表するヴァイオリニスト。地元で学んだ後渡米し、イーストマン音楽院で研鑽を積んだ。数々のコンクールに入賞、現在はアメリカでソリストとして活動する傍ら、後進の指導にもあたっている。この無伴奏のためのソナタでは見事な弓さばきと朗々とした旋律の歌わせ方などに現代のバッハ演奏のひとつの模範が示されているといってよいだろう。 | ||
ニコロ・イズワール(1773-1818):聖ヨハネのための典礼作品集 シンフォニア ハ短調/讃歌「5声のテ・デウム」/詩篇「主が家を建てるのでなければ」/ モテット「御身の唇には慈しみが置かれた」/モテット「主は誓う」/グローリア ローザベッラ・ビアンキ、クレア・カルアナ(S) クレア・マッサ(Ms) シャルル・ヴァンサンティ(T) アルベルト・ブッティギーク(B) リチャード・ディヴァル指揮マルタpo.、コール・ミラビチュル(cho.) ロミーナ・モロー(Org) | ||
録音:2011年11月29日-12月1日、マルタ。ニコロ・イズワールはマルタ出身の作曲家。1798年にパリに移り、多数の作品を書いて大きな名声を築いた。一世代前のパリの大御所ケルビーニの古典的音楽と、当時絶大な人気を博したチマローザ、パイジェッロからの影響を感じさせる作風。彼の宗教曲が録音されるのは珍しい。 | ||
マルタの音楽家シリーズ〜ジョセフ・サムット(1926-): オラトリオ「使徒ルカの讃歌」〔マリアの賛歌/シメオンの賛歌/ザッカリーの讃歌/終曲「アレルヤ」〕 クレール・マッサ(Ms) チャールズ・ヴィンチェンティ(T) ジョセフ・サムット指揮マルタpo.、ミラベトゥールcho.女声セクション | ||
録音:2008年12月。サムットは指揮者としての活動が比較的知られているようだが、作曲家としても7つの交響曲、5つのピアノ協奏曲、多くの室内楽曲と旺盛な創作活動をしている。この作品は21世紀に入ってからの作曲だが、ロマンティックで朗々とした旋律、オペラ的な構成はプッチーニかニーノ・ロータを思わせる。 | ||
アルベルト・パーチェ:「孤独な男の歌」(2007) (テノール、バリトン、合唱と室内オーケストラのための連作歌曲集) チャールズ・ヴィンチェンティ(T) アルベルト・ブッティギーグ(B−Br) ハンス=ユルゲン・ナーゲル指揮ブランデンブルク・ユンゲpo.、ミラビトゥアcho. | ||
録音:2009年。 パーチェはマルタの中堅作曲家。母国でカルメロ・パーチェやカミレーリに作曲を学んだ。室内楽からオーケストラまで数多くの作品を発表している。様々な潮流の影響を受けており、なかでもショスタコーヴィチの影響が色濃く、時にバビ・ヤール(ほめすぎ?)を思わせる。歌曲集というより、オラトリオに近い内容。いまどきここまで赤裸々な社会主義リアリズム的な表現は貴重。 | ||
マルタの音楽家シリーズ〜アントニオ・ナーニ(1842-1929): 男声合唱と大管弦楽のための「聖パウロ難破教会のミサ」(1871) J.アクィリーナ(T) C.ヴェラ・ザルブ(T) A.カミレリ(Br) A.モンテベッロ(B) ジョン・ガレア指揮ユーバルo.、ミラベトゥールcho.男声セクション | ||
録音:2008年12月。ナーニはマルタ共和国出身の作曲家。この国の音楽文化は地理的にもイタリアの影響を強く受け、ナーニの音楽にはヴェルディの影響が強く聴き取れる。彼は歌劇、交響曲、宗教音楽を数多く作曲した。イタリア・オペラを聴くような劇的で起伏に富んだミサ曲。 | ||
ブラームス: ヴィオラ・ソナタ第1番 へ短調 Op.120 No.1 ヴィオラ・ソナタ第2番 変ホ長調 Op.120 No.2 シューマン:おとぎ話の挿絵 Op.113 |
ブルーノ・パスキエ(Va) ジャン=ベルナール・ポミエ(P) | |
録音:2001年6月。 クラリネット、またはヴィオラ、ヴァイオリンのために作曲されたブラームス2つのソナタは彼の最晩年の作品(1894年)だが、溢れ出るみずみずしいメロディーを聴いていると、「枯淡の境地」などとはまるで正反対の世界が広がっていく。古典派を標榜しつつも、ブラームスが本質的にはロマン派の申し子だったことがよくわかる。第1番のアレグレット・グラツィオーソなどはブラームスが残した最良のパッセージに数えたくなるような、一度聴いたら忘れられない美しい旋律である。パスキエとポミエの息の合った演奏もロマン派の精髄を余すところなく伝えていて好ましい。 | ||
シューマン・リサイタル シューマン: アダージョとアレグロ Op.70/ 3つのロマンス Op.94/ 民謡風の5つの小品 Op.102/ 幻想小曲集(オーボエ・ダモーレのための) クララ・シューマン: 3つのロマンス Op.22/ 夕べの歌 Op.85 No.12(ヨアヒム編曲) |
モーリス・ブルグ (Ob/Obダモーレ) ジャン=ベルナール・ポミエ(P) | |
録音:2000年8月5日-10日、メゾン・ド・ラ・ミュジーク、ラ・フェルテ・サン=トーバン、フランス。 たとえ言葉を伴わない器楽の曲であっても、見えざる文字で書かれた歌を伴うのがシューマンの魅力といえるが、このアルバムに収められたオーボエ、オーボエ・ダモーレとピアノのための作品はまさにその典型。 | ||
永遠のタンゴ〜サウンド・ムーヴス・デュオ エピソード第1「創造」 サティ(1866-1925):永遠のタンゴ / ストラヴィンスキー(1882-1971):タンゴ バーバー(1910-1981):躊躇するタンゴ エピソード第2「強迫観念」 ジョン・ケージ(1912-1992):永遠のタンゴ スクリャービン(1872-1915):幻想ソナタ Op.19 〜アンダンテ/焔に向かって Op.72 エピソード第3「死刑」 スクリャービン:5つの前奏曲 Op.74 エピローグ「謎」 ヘンリー・カウエル(1897-1965):エオリアン・ハープ/バンシー サウンド・ムーヴス・デュオ [ブリス・コールマイアー(ダンス/振付) スヴェトザル・イワノフ(P)] ウォーレン・コーエン(監督/撮影) ドラ・アレオラ(振付監督) | ||
制作:2017年| NTSC |日本のDVDプレイヤーで視聴可能。 ブリス・コールマイアーはサン・フランシスコを拠点に活動するダンサー、振付家。スヴェトザル・イワノフはフロリダを拠点にするピアニスト。イワノフが弾く19世紀後半から20世紀のピアノ作品に乗せてコールマイアーが踊る4つのエピソードからなるダンス・パフォーマンス。曲はサティ、ケージからスクリャービン、カウエルまで多種多様でミステリアス。映像作品だが曲を聴くだけでも価値ありの一枚。因みにカウエルの「エオリアン・ハープ」はピアノ線を直接つま弾いてまさにハープか未知の弦楽器のような音を出し、「バンシー」に至ってはケージも裸足で逃げ出すほどの内部奏法を行い、この世のものとも思えない神秘的な音響が生み出される。 | ||
レゾルフェスト〜フェスティヴァル・オーケストラ・ライヴ | マリオ・ホッセン(Vn) ジョエル・ マチアス・ジェニー指揮 レゾルフェスト弦楽o. | |
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番 ハ短調 Op.110 マリン・ゴレミノフ(1908-2000):弦楽四重奏曲第4番「マイクロカルテット」(1967) ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 Op.57 (*) ソフィアSQ [ヴァシル・ヴァルチェフ、ニコライ・ガゴフ(Vn) オグニャン・スタチェフ(Va) コリヤ・ベスパロフ(Vc)] ビクトル・チュチュコフ(P;*) | ||
録音:1991年、ライヴ(*以外) /データ未判明(*)。ブルガリア国営放送に所属する弦楽四重奏団、ソフィア弦楽四重奏団によるショスタコーヴィチ2曲と、20世紀ブルガリアの作曲家、マリン・ゴレミノフのマイクロカルテットを収録。ソフィア弦楽四重奏団は1994年結成だが、ヴァシル・ヴァルチェフとニコライ・ガゴフの二人はヴァルチェフSQ (1973-1982)として活動しており、オグニャン・スタチェフは1970代を中心に活動したティレフ弦楽四重奏団のヴィオラ奏者を務めており、実質的にはブルガリアのベテラン四重奏団のようだ。ビクトル・チュチュコフ(1946-)は作曲家としても知られるブルガリアのピアニスト。ゴレミノフのマイクロカルテットはモダニズム風で8分半のコンパクトな弦楽四重奏曲。 | ||
休憩 フェルドマン:休憩1 / モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330 フェルドマン:休憩2 / J.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080 〜コントラプンクトゥス3 フェルドマン:休憩3 / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111 / フェルドマン:休憩4 スヴェトザール・イヴァノフ(P) | ||
録音:2019年12月20日、タンパ、、フロリダ州、 US 。ブルガリア生まれで米国を拠点に活躍するピアニスト、スヴェトザール・イヴァノフのちょっと変わったCD 。これまでもバッハのフランス風序曲の間にサティとデル・トレディチを配置したアルバム(GD-377)など現代音楽と古典を組み合わせたCDを発表していた。今回はモーツァルト、バッハ、ベートーヴェンの名曲を、フェルドマンの4つの「休憩」で挟んでいる。「休憩」はフェルドマンの1950年代の作品で、題名通り若き日のフェルドマンが日々の生活の休憩の息抜きに書いた物。モーツァルト、バッハ、ベートーヴェンの3曲は非常に明快な演奏でこちらも素晴らしい。 | ||
砂川晴彦の思い出に〜ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-):作品集 ルバイヤット(ウマル・ハイヤームの詩による5つのワインの歌) [エメリ・ルフェーブル(Br) レオ・マルグ指揮アンサンブル・ラティネレール]/ ピアノ協奏曲「水晶の森からの響きとささやき」 [デシスラヴァ・シュテレヴァ(P) イワン・ストヤノフ指揮ガヴロボ室内o.]/ アポクリファ(A.タルコフスキーに捧ぐ)[エレクトロアコースティック作品]/ サクソフォン協奏曲「砂の歌」[ニコラス・ケープランド(アルトSax) ヴセヴォロド・シュムイレヴィッチ指揮パリ・サクソフォン・アンサンブル]/ シンフォニア(リュドミラ・ヴィデニチャロフの詩による) [テオドラ・ペトロワ(S) ナディヤ・パヴロヴァ(Ms) イワン・ストヤノフ指揮ブルガリア国立放送so.] | ||
ヤッセン・ヴォデニチャロフ作品集第7弾。日本にも縁の多い作曲家で今回も「砂川晴彦の思い出に」というアルバム・タイトルがついている。砂川晴彦(1946-2022)は福岡出身でフランス在住の画家・彫刻家で抽象的な作品で高い評価を得ていた。ヴォデニチャロフはソフィア国立音楽院で学んだ後、パリ音楽院でポール・メファノに師事、IRCAMでも研鑽を積んだ。現在はパリを拠点に活動している。どの作品が砂川氏に捧げられているということではないようで、作風は不協和音の不気味な静けさ、クラスターの炸裂など駆使した硬派な現代音楽。 | ||
贈り物〜フランス近代ヴァイオリン作品集 ショーソン:詩曲 / フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ / サン=サーンス/イザイ編曲:ワルツ形式の練習曲 ゾルニツァ・イラリオノヴァ(Vn) マリア=エレナ・スレデヴァ(P) | ||
録音:2021年1月、ソフィア。意外なところから素敵なフランス近代ヴァイオリン作品集が出て来た。ブルガリアの若いヴァイオリニスト、ゾルニツァ・イラリオノヴァの、おそらく初CDと思われる。彼女についてはこのCDにも詳しい経歴が載っていないが、1992年、ブルガリア北部のプレヴェンの生まれ。母親もヴァイオリニスト。ソフィア国立音楽院を修了後、マドリッドのソフィア王妃高等音楽院でカザフスタン出身でオイストラフの高弟ザハール・ブロンに学び、さらにソフィアの新ブルガリア大学でブルガリアの高名なヴァイオリニスト、マリオ・ホッセンにも学んでいる。まだ国際的に活躍し始めて5年というところだが、このCDを聞けば彼女が既に大きな魅力を持っていることに気付かされるだろう。線の細いながらも美音の持ち主で、バリバリ弾くのではなく、音に愛情を込めるような弾き方が好ましい。しばしば技巧誇示的に演奏されるサン=サーンス/イザイのワルツ形式の練習曲もいかにもサロン的優美さが漂う。ショーソンの詩曲、フランクのソナタ、ドビュッシーのソナタといった有名曲でも気負わず丁寧に演奏しており、成熟味には薄いかもしれないが、若く素直な良さは楽しめるだろう。マリア=エレナ・スレデヴァのピアノが若いヴァイオリニストをよく助けている。 | ||
ヴォイニッチ手稿〜ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-): ヴォイニッチ手稿(*) [アンサンブル・プレ・ドゥ・ボトレ・オレイユ〔Ms/Gamb四重奏〕]/ コールス・アンド・ソングス・イン・トリオ[ジャンヌ=マリー・コンケル(Vn) ジャン=クリストフ・ヴェルヴォワット(Hr) 永野英樹(P)]/ 音の影[フロレンティーノ・カルヴォ(マンドリン) アンサンブル MG 21 ]/ …子供の頃の記憶…[イヴァン・ストヤノフ指揮ガブローヴォ室内o.] | ||
録音:2018年9月22日、パリ(*) /時期未記載、ライヴ(*以外)。GEGAが積極的に紹介しているブルガリアの現代作曲家ヴォデニチャロフの作品集第6弾。ヴォデニチャロフはソフィア国立音楽院で学んだ後、パリ音楽院でポール・メファノに師事、IRCAMでも研鑽を積んだ。現在はパリを拠点に活動している。「ヴォイニッチ手稿」(15世紀以降に制作され、未解読の文字で記された古文書〔イェール大学所蔵〕。偽書ではないかとも言われる)は6つの小品からなる歌でベリオやメレディス・モンクばりの特殊な唱法から構成される個性的な作品。「コールス・アンド・ソングス・イン・トリオ」はヴァイオリン、ホルン、ピアノのための曲。日本のホープ永野英樹が鮮やかなピアノを聴かせている。オーケストラ曲「子供の頃の記憶」はクラスターや特殊奏法を駆使しながらも、音の身振りや音響にどこかユーモアを感じさせる佳曲。 | ||
ニコラ・ニコロフ、アリア集 ヴェルディ:「アイーダ」〜清きアイーダ[1961年]/ 「トロヴァトーレ」〜あの積み薪の恐ろしい炎がcho.[1963年] 「オテロ」〜神よ!あなたは私に投げつけることができた(*) [1968年] マイヤベーア:「アフリカの女」〜ああ楽園よ[1965年1月23日、ライヴ] ポンキエッリ:「ジョコンダ」〜空と海(#) [1957年] ロッシーニ:「ギヨーム・テル(ウィリアム・テル)」〜先祖代々の住処よ(イタリア語歌唱)(+) [1969年] ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」〜五月の晴れた日のように(+) [1969年] マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜母さん、この酒は強いね[1957年、ライヴ] レオンカヴァッロ:「道化師」〜衣装を着けろ(+) [1961年] プッチーニ:「ボエーム」〜なんて冷たい手、皆行ったかしら? S [1962年]/ 「トスカ」〜星は光りぬ[1962年]/「マノン・レスコー」〜今まで見たことのない美女(*) [1968年] 「蝶々夫人」〜さようなら花咲く家よ(*) [1968年]/「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ[1962年] ピプホフ:「モンチル」〜エレナとモンチルの二重唱(**) S [1969年] フリストフ:ルコヴィトの娘たち(##) [1982年] ニコラ・ニコロフ(T) リリャーナ・ヴァシレヴァ(S S) ヴァシル・ステファノフ指揮(無印) イヴァン・マリノフ指揮(*) ルスラン・ライチェフ指揮(+) コンスタンティン・イリエフ指揮(**) ドラゴミール・ネノフ指揮(##) ブルガリア国立放送so.(#以外)、ソフィア歌劇場cho.cho. アセン・ナイデノフ指揮ソフィア歌劇場o.(#) | ||
録音:[内]。20世紀後半のブルガリアを代表するテノール、ニコラ・ニコロフ(1925-2007)の様々な録音を集めたCD 。ソフィア国立歌劇場で長く活躍し、またボリショイ劇場、スカラ座(1955年初出演)、メトロポリタン歌劇場(1960年、当たり役のビゼーの「カルメン」のドン・ジョゼで初出演)、さらに東欧でも西欧でも広く活躍し、しかも70代でも主役を務めたという。逞しく輝かしい声が魅力。 | ||
シューベルト(1797-1828):弦楽四重奏曲集 〔第14番 ニ短調「死と乙女」/第12番 ハ短調「四重奏断章」〕 ヴァルチェフSQ [ヴァシル・ヴァルチェフ、ニコライ・ガゴフ(Vn) ゲオルギ・ストヤノフ(Va) ヴェッセリン・エマヌイロフ(Vc)] | ||
録音:データ未記載(1982年以前?)。ヴァルチェフ弦楽四重奏団はブルガリアの著名なアンサンブルで1973年に結成、1974年にローマで開催されたヤッキーノ国際コンクールで優勝を果たし、以後世界各地にツアーを行った。1982年に解散しているので、それ以前の録音と思われる。カンタービレ溢れる魅力的なシューベルト。 | ||
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):ピアノ作品集 ブルガリア民謡「いとしい祖国」に基づく変奏曲 Op.3 [1978年]/3つのピアノ小品 Op.15 〜前奏曲[1979年]/ 古典的とロマン的 Op.24(全7曲)[1981年]/エピソード集 Op.36 から(3曲)[1985年]/ 水彩画集 Op.37 から(2曲)[1968年]/4つのフレスコ画 Op.69 /3つのバガテル Op.70 [1984年、ライヴ]/ クラシミル・ガテフ、インタビュー[2000年] クラシミル・ガテフ(P) | ||
録音:[内]。20世紀のブルガリアを代表する作曲家、パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978)のピアノ曲を、ブルガリアの名ピアニスト、クラシミル・ガテフが演奏し様々な録音を集めた物。ヴラディゲロフは若い頃ベルリンで学び活動しており、それを下地に民俗的特色を取り入れた作風。「いとしい祖国」に基づく変奏曲はヴラディゲロフが17歳の時の作品だが、とてもそうは思えないほど充実している。ちなみに「いとしい祖国」は1964年以降ブルガリア国歌。クラシミル・ガテフ(1944-2008)はブルガリアのピアニスト。1963年のロン=ティボー国際コンクールのピアノ部門で第7位、1964年のエリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門で第12位を受賞。その後国際的に活躍していた。後年、ソフィアのパンチョ・ヴラディゲロフ国立音楽院のピアノ教授になった。録音は極めて少なく、その意味でも貴重なCD。 | ||
リリャナ・バレヴァ〜アリア集 モーツァルト:「フィガロの結婚」より 〔恋というものを知るあなた方(*) [1958年]/ああ遅れずにここに来て(#) [1964年]〕 ドニゼッティ:「リタ」〜家も宿屋も上手く行っている(+) [1968年] ヴェルディ:「椿姫」より〔乾杯の歌(##) [1957年]/さようなら、過ぎ去った日々よ(**) [1967年10月28日]〕 ビゼー:「カルメン」〜何を恐れることがあろうか(#) [1964年] プッチーニ:「ボエーム」〜私の名はミミ(#) [1964年]/「蝶々夫人」〜ある日、私たちは見るだろう(#) [1964年] ピプコフ:「ヤナの9人の兄弟」〜ヤナのアリア(*) [1964年] ストヤノフ:「知恵の利くペタル」〜イジカとダミヤンの二重唱(++)[1959年] モーツァルト:すみれ K.476 (***) [1978年] / ベートーヴェン:君を愛す(***) [1958年] シューマン:胡桃の木 Op.25 No.3 (***) [1968年]/静かに舟を漕ぎ Op.25 No.17 (***) [1968年] ブラームス:セレナード Op.106 No.1 (###) [1978年] リリャナ・バレヴァ(S) イリヤ・ヨシフォフ(T;##) ゲオルギ・サプンジエフ(T;++) ヴァシル・ステファノフ指揮(*) ルスラン・ライチェフ指揮(#) ヴァシル・ステファノフ指揮(##) コンスタンティン・イリエフ指揮(++) ブルガリア国立放送so.(*/#/##/++)、ソフィア歌劇場cho.(##) アタナス・マルガリトフ指揮(+) ミハイル・レフテロフ指揮(**) ソフィア歌劇場o.(+/**) ペタル・シュタベコフ(P;***) エレナ・ミンディツォヴァ(P;###) | ||
録音:[内]。リリャナ・バレヴァ(1922-2007)は、第二次世界大戦後のブルガリアの偉大なプリマドンナ。ヴェルディの「椿姫」のヴィオレッタが当り役で、ソフィア歌劇場だけで200回以上歌っているという。実際、このCDに収録された様々な録音を聞くと、世界の主要歌劇場でプリマドンナを務められるだけの素晴らしいソプラノだということがすぐに理解できる。ことに、幸いなことにイタリア語で歌われたプッチーニのミミのアリアは、スケールの大きさと初々しさが両立した名唱。また彼女は歌曲歌手でもあり、このCDで聞くことのできる5曲も実に見事。ああ遅れずにここに来て、私はミミと呼ばれている、ある日私たちは見るだろうは原語イタリア語歌唱。その他のオペラのアリア、およびブラームスのセレナードはおそらくブルガリア語。その他のドイツリートはすべてドイツ語歌唱。 | ||
アセン・セリムスキ〜アリア集 ロッシーニ:「セビリャの理髪師」より 〔私は町の何でも屋[1967年]/第1幕〜ロジーナとフィガロの二重唱「それでは私なの?」[1962年]/ 第2幕〜五重唱「ドン・バジーリオ!」[1965年]〕 モーツァルト:「フィガロの結婚」より(*) [1971年] 〔第3幕〜スザンナと伯爵の二重唱「酷い女だ」/裁判に勝っただと?〕 ヴェルディ:「ドン・カルロ」〜カルロ様、お聞き下さい(「時が来た」の後半)(#) [1963年]/ 「仮面舞踏会」〜立ちなさい....お前だったのか[1967年] チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜人生を家庭の枠だけに[1967年] リムスキー=コルサコフ:「サトコ」〜ヴェネツィア人の歌(+) [1962年] ハジエフ:「陽気な青年」〜オスマン・ベイのアリア[1967年] ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」〜祖国の敵[1967年] レオンカヴァッロ:「道化師」〜よろしいな?[1967年] / ビゼー:「カルメン」〜闘牛士の歌(**) [1961年] アセン・セリムスキ(Br) 共演独唱者たち ルスラン・ライチェフ指揮(無印) アタナス・マルガリトフ指揮(+) ドラゴミール・ネノフ指揮(**) ブルガリア国立放送so.(無印/+/**)、ブルガリア国立放送混声cho.(**) アセン・ナイデノフ指揮(*) アタナス・マルガリトフ指揮(#) ソフィア歌劇場o.(*/#) | ||
録音:[内]。ブルガリアのバリトン、アセン・セリムスキの様々な録音を集めたCD 。アセン・セリムスキは1930年、ブルガリア北部のプレベンの生まれ。力強く輝かしいバリトンで、1960、70年代のソフィア歌劇場で大活躍、絶大な人気を博した。西ヨーロッパでも活躍しているが、知名度は低く、全盛期の歌唱を収めたこのCDは大変に貴重。パラシュケフ・ハジエフ(1912-1992)はブルガリアの作曲家。「陽気な青年 Lud Gidia 」は1959年に初演されたブルガリアの民俗オペラ。今日でもブルガリアでは人気のある作品。歌唱言語は、町の何でも屋に、お前だったのか、祖国の敵、道化師の前口上は原語イタリア語。その他のイタリア語、フランス語の曲は(おそらく)ブルガリア語訳。「オネーギン」と「サトコ」はおそらく原語ロシア語。 | ||
リュボミール・ボドゥロフ、テノール・アリア集 ツェラー:「小鳥売り」―チロルでは薔薇が贈られる(*) [1957年] ドニゼッティ:「ルチア」〜私の先祖たちの墓(#) [1960年]/ 「仮面舞踏会」〜だがもし君を失わなくてはならないならば(+) [1965年12月29日] ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」〜あそこに王子が(+) Br [1960年] ワーグナー:「ローエングリン」〜遥かな国で(**) [1975年] マスネ:「マノン」〜ああ消え去れ、優しい面影よ(##) [1960年1月22日] ビゼー:「カルメン」〜お前の投げたこの花(++) [1958年4月22日] スメタナ:「売られた花嫁」より(#) [1962年] 〔イェニクとケツァルの二重唱 B /これから花嫁を 〕 オッフェンバック:「美しいエレーヌ」より(***) [1957年6月13日] 〔第1幕〜パリスのアリア/第2幕〜エレーヌとパリスの二重唱 S 〕 ヨハン・シュトラウス II :「ジプシー男爵」〜気ままな性格なので(###) [1972年] リュボミール・ボドゥロフ(T) アセン・セリムスキ(Br Br ) ボリス・イグナトフ・フリストフ(B B ) リリアーナ・コシュルコヴァー(S S ) ヴァシル・ステファノフ指揮(*) ルスラン・ライチェフ指揮(#/+) ボリス・ヒンチェク指揮(**) ラドスヴェータ・ボヤディエヴァ指揮(##) アタナス・マルガリトフ指揮(++) ドラゴミール・ネノフ指揮(###) ブルガリア国立放送so.(*/#/###)、ソフィア歌劇場o.(+/**/##/++) ボリス・レヴィエフ指揮ステファン・マケドンスキ国立音楽劇場o.&cho.(***) | ||
録音:[内]。リュボミール・ボドゥロフ(1925-1992)は1950、60年代に活躍したブルガリアのテノール。たいへん優れたテノールだったが、専らソフィア歌劇場とモスクワのボリショイ歌劇場で活動したため、西側での知名度は著しく低く、これらの録音は貴重。なおおそらくすべてがブルガリア語での歌唱と思われる。 | ||
ユーリヤ・ヴィエネル・チェニシェヴァ〜アリア集 ヴェルディ:「アイーダ」〜ああ祖国よ(*) [1967年]/「運命の力」〜平安を、主よ(*) [1967年]/ 「トロヴァトーレ」第4幕〜レオノーラとルーナ伯爵の二重唱(#) [1957年]/ 「仮面舞踏会」〜あの草を摘み取って(+) [1965年12月29日] プッチーニ:「トゥーランドット」〜この王宮で(*) Cho [1961年6月27日] チャイコフスキー:「スペードの女王」〜悲しみにも疲れ果てた(*) [1961年] ピプコフ:「モムチル」―エレナとサボの二重唱(**) [1972年] ヴラディゲロフ:二人の若者たち(##) [1960年] シューマン:素晴らしく美しい五月に/私の涙から生まれ出る[1957年] ドリーブ:カディスの娘(++)[1957年] ユーリヤ・ヴィエネル・チェニシェヴァ(S) ペタル・ペトロフ(Br;ルーナ伯爵;#) ストヤン・ポポフ(Br;**) アセン・ナイデノフ指揮(*) ミハイル・アンゲロフ指揮(#) ルスラン・ライチェフ指揮(+) イヴァン・マリノフ指揮(**) ソフィア歌劇場o.(*/#/+/**)、ソフィア歌劇場cho.Cho ヴァシル・ステファノフ指揮交響楽団(##) エレナ・ミンディツォヴァ(P;無印) ゲオルギ・ステファノフ(P;++) | ||
録音:[内]。ユーリヤ・ヴィエネル・チェニシェヴァ(1929-2010)は、20世紀後半のブルガリアを代表するプリマドンナ。1954年にソフィア歌劇場にヴェルディ「トロヴァトーレ」のレオノーラでデビューすると、この歌劇場の看板歌手として大活躍。また東ドイツのベルリン国立歌劇場でも大人気で、もちろんその他各都市の劇場にも多数出演した。それでも祖国、故郷に強い愛着を持っていたヴィネル・チェニシェヴァは、あくまでソフィアでの活動を軸に据え続けたため、国際的な知名度を持つには至らなかったが、大変な実力のある歌手であることはこの録音を通しても分かる。このCDはブルガリア、ライヴ録音が中心となっている。「トロヴァトーレ」「仮面舞踏会」「トゥーランドット」はおそらくブルガリア語による歌唱。 | ||
ディミタル・ウズノフ〜アリア集 レオンカヴァッロ:「道化師」より〔衣装を着けろ(*) [1955]/いや、道化師ではない(#) [1955年]〕 ヴェルディ:「トロヴァトーレ」〜ああそうだ、私のいとしい人よ(+)[1955年]/ 「アイーダ」〜清きアイーダ(*)[1960年]/ 「オテロ」第2幕〜オテロとイアーゴの二重唱「お前か?下がれ!」(*) Br [1958年6月16日] ビゼー:「カルメン」〜花の歌(**)[1963年3月27日] チャイコフスキー:「スペードの女王」〜人生とはなんだ? ゲームだ(#) [1957年]/ 「イオランタ」〜イオランタとヴォーデモンの二重唱(#) S [1955年] ピプコフ:「モムチル」〜モムチルのアリア(*)[1957年] / ハジェフ:グロズダノ・モメ(##)[1956年] ディミタル・ウズノフ(T) ペタル・ペトロフ(Br;イアーゴ Br ) カーチャ・ゲオルギエヴァ(S;イオランタ S ) アセン・ナイデノフ指揮(*/+) ヴァシル・ステファノフ指揮(#) ラドスヴェータ・ボヤディエヴァ指揮(**) ソフィア歌劇場o.(*/**)、 ブルガリア国立放送so.(#/+) カリンカ・ラザロヴァ(P;##) | ||
録音:[内]。ディミタル・ウズノフは1950、60年代に国際的に活躍したブルガリアのテノール。1922年、ブルガリア中央部の町スターラ・ザゴラの生まれ。首都ソフィアに出て正式に歌を学び始め、1947年にマスネの「ウェルテル」のタイトルロールでデビュー。その後、モスクワのボリショイ歌劇場、パリのオペラ座、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場、ミラノのスカラ座、ザルツブルク音楽祭と、破竹の勢いで活躍。特にウィーン国立歌劇場では西側のスター歌手に伍して活躍、カラヤンが指揮したプッチーニ「トスカ」のライヴ録音が残されている。祖国のソフィア国立歌劇場の監督を務めた後に再びウィーン国立歌劇場に戻って脇役などを歌った。1985年に同地で亡くなっている。このCDはブルガリア、ライヴ録音が中心となっている。ウィーンでも人気を博した彼の高い実力を聞いて取れる。「道化師」、「アイーダ」はおそらくブルガリア語による歌唱。 | ||
ブルガリアのスケッチ〜ブルガリアのチェロ作品集 パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):歌 / クラシミル・キュルクチースキー(1936-2011):歌と踊り スヴェトスラフ・オブレテノフ(1909-1955):子守歌/主題と変奏 リュボミル・ピプコフ(1904-1974):パストラル / イリヤ・ドラガノフ(1913-1977):ユモレスク/エレジー/ホロ ゲオルギ・ズラテフ=チェルキン(1905-1977):セヴダナ マリン・ゴレミノフ(1908-2000):歌/バレエ「ネスティナルカ」〜踊り ペーテル・フリストコフ(1917-2006):無伴奏チェロのためのファンタジー マルタ・シミドチエヴァ(Vc) クリス・ピネダ(P) | ||
録音:時期未記載、セントルイス、ミズーリ州、 US 。20世紀初頭に生を受けたブルガリアの作曲家たちによるチェロのための作品を集めた。いずれも東欧系の民族音楽の影響が色濃いがバルトークのような先鋭的なものではなく、むしろボロディンやムソルグスキーあるいはイッポリト=イワノフのような、よい意味での通俗性と哀愁を漂わせて愛らしい。なかでもヴラディゲロフの「歌」はボロディン的なメロディに近代フランス的な和声をつけた素敵な小品。どの曲もチェロのつややかな旋律が充分生かされるようにしっかりと書かれており、肩の力を抜いて楽しめる内容。 | ||
ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-): 室内歌劇「雪女」(2010) (*) /サーディ・シラジーの詩よる6つの歌曲「ペルシャの細密画」(2007) (#) / 中世ドイツの民話に基づく歌劇「ハーメルンの笛吹き」(2006) 阿部加奈子指揮アンサンブル・イティネレール(*/#) マヤ・パヴロフスカ(S;*) ドロテー・ロルティオワ(S;#) ピエール=イヴ・アルトー(Fl;+) アンジェラ・シュマン(S;+) マルク・アジャール指揮フランス・フルート管弦楽団スポークンcho.(+) | ||
作曲者のヴォデニチャロフはブルガリアの作曲家。ソフィア国立音楽院で学んだ後、パリ高等音楽院、IRCAMで研鑽を積み国際的な評価を得ている。ソロ、室内楽、管弦楽、電子音楽、オペラと作品は多岐に渡り、2017年にフランス芸術アカデミーよりアンドレ・カプレ賞を贈られている。現代音楽の諸技法を駆使して世界の伝説、民話が幻想的に描かれている。「雪女」で指揮をしている阿部加奈子は東京藝大作曲科を卒業後、パリ高等音楽院で指揮その他を学ぶ。その後指揮者、ピアニストとして活躍、武満徹ピアノ作品集を含むCDをリリースしている日本のホープ。「ハーメルンの笛吹き」では現代フルートの巨匠ピエール=イヴ・アルトーの超絶技巧が聴き物。 | ||
ニコラ・ギュセレフ(B)の音楽人生 オペラ・アリア集(*)〔夢遊病の女、ナブッコ、サトコ、ミニヨン、アレコ、ドン・カルロ/他 からのアリア〕/ 正教会聖歌集(#)〔チェスノコフ、フリストフ、ディネフ、リュビモフの作品〕/ロシア民謡「12人の盗賊」(#) ニコラ・ギュセレフ(B) メトディ・マタキエフ指揮ソフィアso.(*) ミロスラフ・ポプサヴォフ指揮ソフィア正教cho.(#) | ||
ニコラ・ギュセレフ(1936-2014)はブルガリアを代表するバス歌手でイタリアものとロシアものを得意とした。ブルガリアの他、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場、ウィーン州立歌劇場の舞台にも頻繁に立ち、世界のオペラ・ファンに愛されたが2014年、77歳でその生涯を閉じた。このアルバムはGEGAに残された多くの録音から特に聴きどころを集成した物。 | ||
ブラームス(1833-1897): 21のハンガリー舞曲集(ピアノ連弾版) |
デシスラーヴァ・シュテレヴァ、 エフゲニア・シメオノヴァ(P) | |
デシスラーヴァ・シュテレヴァはブルガリアで学んだ後、モスクワのチャイコフスキー音楽院でジナイーダ・イグナチエヴァに師事し、東欧のみならずヨーロッパで広く演奏活動をしている若手。一方、エフゲニア・シメオノヴァはプラハ、パリで研鑽を積んだ後、やはりモスクワのチャイコフスキー音楽院で学んでいる。活き活きとしたリズムが印象的なハンガリー舞曲集であり、若いピアニストのみずみずしい感性があふれる。 | ||
ブルー・エコー〜ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-): 2台のピアノと2人の打楽器奏者のための「メビウスの輪」 [ダニエル・チャンポリーニ、ミケル・チェルッティ(Perc) ディミトリ・ヴァシラキス、棚田文紀(P)]/ トランペットと弦楽のための協奏曲「ブルー・エコー」 [アンドレ・フェイディ(Tp) イヴァン・ソトヤノフ指揮ソフィア・ソロイスツ室内o.]/ ファゴットとチェレスタのためのバッカスとアリアーヌ[アメリ・ボウラス(Fg) 棚田文紀(チェレスタ)]/ マンドリン・ギター四重奏のための「沈黙の軌跡」[エステュディアンティーナ四重奏団]/ 声と管弦楽のためのラメント[ポール・メファノ指揮ニューアンサンブル・フォー・モダーン・ミュージック]/ クラリネット協奏曲[ルノー・デバゼイユ(Cl) パトリック・ダヴァン指揮アンサンブル・イティネレール] | ||
GEGA NEWレーベルのヴォデニチャロフ作品集第4弾。(既発売はGD-164「不思議な作品」、GD-253「マジ・ミュージック」、GD-350「交響曲第2番、他」)ヤッセン・ヴォデニチャロフは1964年ブルガリア出身の作曲家。ソフィア国立音楽院で学んだ後、パリ国立高等音楽院に留学、その後EHESS (フランス国立社会科学高等研究所)およびIRCAMで研鑽を積んだ。ドビュッシーに端を発し、メシアン、ブーレーズへと連なる20世紀フランスの音楽、スペクトル楽派の他、リゲティの影響も感じられる。煌びやかで美しい音響に加え、画家エッシャーやギリシャ神話などからインスピレーションを受けて作曲したという、豊かなイマジネーションが特徴。演奏はアンサンブル・アンテルコンタンポランのソリストが多数参加。 | ||
スキン・ダブル〜シメオン・ピロンコフ:アコーディン、四分音アコーディオンを含む作品集 フルート、クラリネット、アコーディオン、打楽器とチェロのための「スキン・ダブル」(2010) [ドラゴミル・ヨシフォフ指揮ムジカ・ノヴァ・ソフィア・アンサンブル]/ 四分音アコーディオン独奏のための「絡み」(2009) /中国笙と四分音アコーディオンのための「落下」(2006) (#) / チェロ、フルートと四分音アコーディオンのための「 Nach dem (vor) bild (ode vor?) 」(2009) (+) [クラシミル・ステレフ(四分音アコーディオン) ウ・ウェイ(笙;#) トリオ・アモス(+)] | ||
シメオン・ピロンコフの生年は公表されていないが、ブックレットの記載からブルガリアの中堅以上の作曲家と思われる。ウィーン大学で作曲と指揮を学んだ後、指揮者としてヨーロッパ各地で野心的なプログラムのコンサートを行い、ウィーン・モデルン、ソフィア・ミュージック・ウィークス、ザルツブルク音楽祭などに出演した。アンサンブル・ルシェルシェ、クラングフォルム・ウィーン、アンサンブル2e2mなどにも度々客演している。作曲家としては四分音、リード系の持続音楽器に少なからず関心があり、このアルバムには四分音アコーディオン、中国笙とのコラボレーション作品、様々な楽器との作品が収められている。どれも音色、音律の違いから生じるモアレ効果や独特の色彩のグラデーションの変化が面白く、大いに聴きどころ。 | ||
夢の印象 ジョージ・クラム(1929-):「雨/死」変奏曲/夢の印象〔「愛/死の音楽」〕 スクリャービン(1872-1915):ピアノ・ソナタ第2番「幻想ソナタ」/24の前奏曲集 Op.11 より Nos.10-12, 17, 13-14 / ベリオ(1925-2003):水のピアノ、地のピアノ/ブリン、翼のピアノ ウストヴォーリスカヤ(1919-2006):12の前奏曲集より Nos.4, 12, 5 /ピアノ・ソナタ第6番 スヴェトザール・イワノフ(P) | ||
録音:2016年3月。 スヴェトザール・イワノフはブルガリア出身の中堅ピアニストでこれまでにも当GEGAより数種のディスクをリリースしている。近現代音楽を得意としており、ロスラヴェッツからスクリャービン、ベリオ、サティ、クラム、デル・トレディチまで、その守備範囲は広い。このディスクでは夢をテーマにしており、雨、水、死など象徴的なタイトルの作品が取り上げられている。ベリオの水のピアノ、地のピアノ、翼のピアノはイタリアの鬼才ベリオには珍しい印象派を思わせる美しいピアノ小品で演奏機会も少ないだけに貴重な録音。 | ||
ブラームス周辺の人々 クララ・シューマン(1819-1896):3つのロマンス Op.22 ブラームス(1833-1897):ヴィオラ・ソナタ〔第2番 Op.120 No.2 /第1番 Op.120 No.1 〕 ポーリーヌ・ガルシア=ヴィアルド(1821-1910):6つの小品 ルメン・クヴェトコフ(Va) ルドミル・アンゲロフ(P) | ||
録音:2018年5月。ブラームスの2つのヴィオラ・ソナタを主軸にブラームスと縁の深かった二人の女性作曲家による作品を収めた。クララ・シューマンの3つのロマンスはもともとヴァイオリン作品で美しい旋律に溢れた名品。ヴィオラで演奏されることにより更に深みが増している。ガルシア=ヴィアルドは当時の名アルト歌手でブラームスのアルト・ラプソディの世界初演者として知られる。自ら作曲も行い、歌劇を含む多くの作品を残した。この6つの小品も、もとはヴァイオリンのための作品。サロン的な性格的小品から構成され当時流行だったジプシー風の楽想を取り入れた曲もある楽しい曲集。ヴィオラのクヴェトコフは故国ブルガリアで学んだ後、渡米ベルナルド・ハイティンク、メータ、シャイーらと共演、現在はスペイン王立歌劇場専属ソロ・ヴィオラ奏者の地位にある若手。ブラームスのソナタは彼の十八番で味わい深い演奏を聴かせる。 | ||
ドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975):交響曲全集 〔第4番 ハ短調 Op.43 /第8番 ハ短調 Op.65 /第7番 ハ長調 Op.60 「レニングラード」/第11番 Op.103「1905年」/ 第13番 変ロ短調 Op.113 「バビ・ヤール」/第5番 ニ短調 Op.47 /第6番 ロ短調 Op.54 /第9番 変ホ長調 Op.70 / 第10番 ホ短調 Op.93 /第3番 変ホ長調 Op.20 「メーデー」/第14番 Op.135 「死者の歌」/ 第2番 ロ長調 Op.14 「十月革命に捧げる」/第12番 ニ短調 Op.112 「1917年」/ 第1番 ヘ短調 Op.10 /第15番 イ長調 Op.141 ウラディミール・ペトロフ(B) ネリヤ・クラフチェンコ(S) エミール・タバコフ指揮ブルガリア国立放送so.、 ブルガリア国立放送男声cho.、ブルガリア国立放送混声cho. | ||
録音:2009年-2015年、ブルガリア国立放送スタジオ1|単売商品のセット化。 | ||
ドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975): 交響曲全集 Vol.10(完結編) 〔第1番 ヘ短調 Op.10 (*) / 第15番 イ長調 Op.141 (#) 〕 |
エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:2013年(*)、2014年(#)、ブルガリア国立放送スタジオ1。第4番で始まった、この全集も10枚目となる第1番と第15番のカップリングで完結となる。これまでレコード芸術誌の月評では多くが準特選、特選と常に高い評価を得てきた。4、8、7、11、13、5-6、9-10、3&14、2&12、そして本盤の1&15というこれまでのリリースの仕方を振り返ると5番6番あたりを中核にして初期と後期を交互に出すという、いわば螺旋構造のような意図が感じられる。これがタバコフの意図かどうかは判然としないが、作曲家でもあるタバコフのこと、彼が仕組んだとしても不思議ではない。さて最後のリリースは出発点の1番と到達点の15番。第1番に見られる緻密で室内楽的書法、時に合奏協奏曲を思わせる精妙な楽器の書き分けをタバコフはこれまで大作で見せた豪放磊落な演奏から一転、レントゲン写真を詳細に検討する医師のような繊細なアプローチに変わる。前半の2つの楽章の諧謔的性とユーモア、緩徐楽章の悲劇を予感させる暗い叙情と終楽章の表現主義を思わせる渦巻くドラマも迫力満点。第1番と同じく室内楽的書法を持つ第15番は12音や過去の作品の引用など、作曲者のさらなる様式の展開を暗示させる。タバコフは現代の作曲家として大いなる共感を持って演奏。第2楽章のチェロの独奏の美しさは大いに聴き物。 | ||
ドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975):交響曲全集 Vol.9 〔第2番 ロ長調 Op.14 「十月革命に捧げる」(*) /第12番 ニ短調 Op.112 「1917年」(#) 〕 エミール・タバコフ指揮ブルガリア国立放送so. ルーメン・ライチェフブ合唱指揮ルガリア国立放送混声cho.(*) | ||
録音:2013年(*)、2015年(#)、ブルガリア国立放送スタジオ。好評エミール・タバコフ指揮のショスタコーヴィチ交響曲全集録音チクルス最新盤。いよいよ全集完結まで当盤を除くとあと一枚、ついにリーチがかかった。これまで出された8枚のディスクはいずれも好評で前回の第3番と第14番のカップリング(GD-387)はレコード芸術誌特選、その他のディスクも軒並み準特選を頂いている。低音のミステリアスで不穏な弦の動きで始まる第2番「十月革命に捧げる」の異様なハイテンション、そして40分あまりの大作、第12番の大きくうねるドラマティックな展開など今回もタバコフ節は健在。決して洗練されているとは言い難いブルガリア放送so. を鞭打っての熱演。筋金入りのうるさ型ショスタコーヴィチ・ファンをも唸らせるお薦め盤の登場。 | ||
ショスタコーヴィチ(1906-1975):交響曲全集 Vol.8 〔第3番 変ホ長調「メーデー」 Op.20 (*) /第14番「死者の歌」 Op.135 (#) 〕 ネリヤ・クラフチェンコ(S;#) ウラディミール・ペトロフ(Br;#) エミール・タバコフ指揮ブルガリア国立放送so.、ブルガリア国立放送混声cho.(*) | ||
録音:2013年11月25日-29日(*)、2015年2月9日-13日(#)、ともにブルガリア国立放送スタジオ1、セッション。ブルガリアの名指揮者エミール・タバコフのライフワーク、ショスタコーヴィチの交響曲全集シリーズ第8弾。既に第4〜11、13番がリリースされ、第13番と第5、6番はレコード芸術誌の月評で準特選盤に選ばれている。今回リリースされるのは万国の労働者の団結を謳った第3番「メーデー」と作曲者晩年の「死者の歌」という全く対照的な作品のカップリング。プロパガンダ作品という批判が未だに消えない第3番をタバコフは華やかに力強くまとめている。そして何といっても極めつけは「死者の歌」。このマーラーの「大地の歌」と双璧ともいえる作品を自身が作曲家でもあるタバコフはどこまでも緻密に、そして室内楽のように繊細にリアリゼーションする。いつもはゴリゴリ、ジャリジャリとした豪快なブルガリア国立放送so. がここでは大変内省的で深みのある演奏を聴かせてくれる。これまでと同様、スタジオでじっくりと行われたセッション・レコーディング。音質も大変優秀。 | ||
ショスタコーヴィチ(1906-1975):交響曲全集 Vol.7 〔第9番 変ホ長調 Op.70 (*) / 第10番 ホ短調 Op.93 (#) 〕 |
エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:2010年5月17日-21日(*)、2009年11月30日-12月4日(#)、ともにブルガリア国立放送スタジオ1、セッション。)ブルガリアの名指揮者エミール・タバコフがライフ・ワークにしているショスタコーヴィチの交響曲全集シリーズ第7弾。既に第4、5、6、7、8、11、13番がリリースされ、 Vol.5の第13番と Vol.6の第5、6番はレコード芸術誌の月評で準特選盤に選ばれている。シリーズ折り返し地点の今回、取り上げられるのはショスタコーヴィチ後期創作期入口の左右に仁王像のように立つ9番と10番。相変わらず聴き手に媚びる姿勢の全くない、無骨な頑固職人のように強固な意志が感じられる。有名なジダーノフ批判にさらされた第9番の軽妙な楽章と内省的な楽章との対比をタバコフは作曲家の心の葛藤として、あたかも衣の下にひそかに身に着けた鎧のように聴かせる。そして、これこそショスタコーヴィチの最高傑作と評価の高い第10番だが、これまでのタバコフ&ブルガリア国立放送so. のゴリゴリ、ジャリジャリとした、よい意味での(?)ローカルな演奏から一転、大変内省的で深みのある演奏により、聴き手を作曲家の苦悩する孤独な心の深奥へと連れて行く。録音はこれまでと同様、スタジオでじっくりと行われたセッション・レコーディング。作曲家でもあるタバコフのショスタコーヴィチへの信仰告白ともいえる名演奏。音質も大変優秀。 | ||
ショスタコーヴィチ(1906-1975): 交響曲全集 Vol.6 〔第5番 ニ短調 Op.47 (*) / 第6番 ロ短調 Op.54 (#) 〕 |
エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:2012年3月(*)、2009年3月(#)、ブルガリア国立放送スタジオ1、セッション。 GEGA NEWが進めるエミール・タバコフ指揮ブルガリア国立放送so. によるショスタコーヴィチ交響曲全集シリーズの最新録音。これまで第4、8、7、11、13番の順でリリースされ、そのいずれもがコアなファンから熱烈に支持されてきた。第6弾となる今回はいよいよ人気曲第5番(日本では「革命」と呼ばれることが多い)と渋い傑作第6番のカップリングで登場。これまでの録音と同様、聴き手に媚びる姿勢が皆無の無骨な頑固職人のごとく、俺のやりたいようにやるんだ、という指揮者の強い意志が感じられる。自らが優れた作曲家でショスタコーヴィチやシュニトケの影響を受けた作品を精力的に発表するタバコフはここでも作品を緻密に分析した上で自らと作品を同一化させ、熱い演奏を繰り広げる。第5番ではこの曲に対する聴き手の安易な期待に反して(抗して?)と言おうか、金管をこれ見よがしにバリバリと鳴らすことは決してなく、極めて誠実で節度を持ったアンサンブルを聴かせ、弦楽はこれまでの録音の中で最も抒情的で美しいハーモニーで第3楽章は特に絶品。そして終楽章はテンポをややゆったりめに取り、一音一音をはっきり、くっきりと際立たせる。また中ほどで出てくるホルン・ソロはロシアの大河を思わせる悠然とした風格を感じさせて鳥肌物。そして終結部の大団円は横綱力士の確固たる歩みのごとく、地に足をつけたような、がっしりとした重厚な音楽作りが大変感動的。第6番はブルガリア国立放送so. の進境著しい成果が最も表れた演奏で冒頭の荘厳さは格別。第2、3楽章の軽快さも弦楽、木管セクションの冴えが際立つ出色の出来栄えで終結部の狂喜乱舞へと聴き手を導く。これまでと同様、スタジオにおける丁寧なセッション録音。全てのショスタコーヴィチ・ファン必聴。 | ||
ショスタコーヴィチ:交響曲全集 Vol.5 交響曲第13番 変ロ短調「バビ・ヤール」 Op.113 |
ウラディミール・ペトロフ(B) エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so.男声cho. | |
録音:2012年11月、ブルガリア国立放送スタジオ1、セッション。 GEGA NEWが進めるエミール・タバコフ指揮ブルガリア国立放送so. によるショスタコーヴィチ交響曲全集シリーズの最新録音。これまでに第4、8、7、11番の順でリリースされ、そのいずれもがコアなファンから熱烈に支持されてきた。今回はショスタコーヴィチ後期の最高傑作との呼び声高い「バビ・ヤール」。自らが優れた作曲家でショスタコーヴィチやシュニトケの影響を受けた作品を精力的に発表するタバコフはここでも作品を緻密に分析した上で自らと作品を同一化させ、作曲者と共に泣き、吠えるといった熱狂的な演奏を繰り広げる。ウィーンやシカゴ、ロンドンなどの一流オーケストラの洗練度には到底及ばないものの、東欧のオーケストラでしか表現できない、ゴリゴリとした手触り、土の香りを思わせる独特の音色はショスタコーヴィチの表したかったものに最も近いはずだ、と言っても言い過ぎではないだろう。指揮者、オーケストラ、声楽陣ともに作品に対する愛と共感にあふれた熱演。これまでと同様、スタジオにおける丁寧なセッション録音。全てのショスタコーヴィチ・ファン必聴。 | ||
ショスタコーヴィチ:交響曲全集 Vol.4 交響曲第11番「1905年」 Op.103 |
エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:2013年2月、ブルガリア国立放送スタジオ1、セッション。日本では知る人ぞ知るブルガリアの名指揮者エミール・タバコフによるショスタコーヴィチの交響曲、最新録音。既に第4番、第8番、第7番の順でリリースされ、その録音の順番(選曲)のセンスも演奏そのままに大変個性的だが、今回も聴き手に媚びる姿勢が全くない、無骨な頑固職人のように俺のやりたいようにやるんだ、という強固な意志が感じられる。全体にゴツゴツ、ジャリジャリとした演奏は近年稀にみる男道、体育会系全開のショスタコーヴィチ。決してうまいとは言えないブルガリア国立放送so. を鞭打って叱咤激励し迫真の演奏を生み出した。録音はこれまでと同様、スタジオでじっくり、ねっとりと行われたセッション・レコーディング。音質も大変優秀で弦楽の弓が弦をこするガシガシという音が耳元で間近に聞こえ迫力満点。 | ||
ショスタコーヴィチ:交響曲全集 Vol.3 交響曲第7番 ハ長調 Op.60「レニングラード」 |
エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:2011年6月13日-17日、ブルガリア国立放送スタジオ1、ソフィア、セッション。「レニングラード交響曲」をファシズムへの勝利の象徴として、勝利の賛歌を壮大に打ち上げる演奏はほとんどなくなった。タバコフの指揮も、悲劇性や勝利の賛歌を強調した過度に劇的なものではなく、極めて理知的に展開する。第1弾の第4番、第2弾の第8番同様、音楽の全体的な流れは自然で、繊細かつしなやかな表現に好感が持てる。第1楽章冒頭の「人間の主題」は、弦楽器がダウン・ボウ、アップ・ボウを一音ごと交互に繰り返すが、弓全体を使ったテヌートのたっぷりとした響きは、まるでパイプ・オルガンのようだ。弦が冒頭より1オクターヴ上で「人間の主題」を奏でて静かになるまで、低音に比重をおいてオーケストラがすみずみまで明快に鳴り響いている。静かになった部分で現れる「平穏な生活の主題」(ヴィオラとコントラバスの伴奏は、交響曲第5番第1楽章主部の低弦とピアノの伴奏の音形と酷似している)のニュアンスのきめが細かく内面的で叙情的な表現は、音楽に潤いをもたらしている。小太鼓の規則的なリズムにのって「戦争の主題」が楽器を替えて執拗に繰り返され、次第にオーケストレーションが厚くなってゆく箇所は、この交響曲を代表する部分だが、決してアッチェレランド的にテンポを煽るのではなく、端整で堅牢な造形性に貫かれる中で、デュナーミクと音色的コントラストを中心にして効果を上げていく点は、タバコフの類まれなバランス感覚を物語っている。第2、第3楽章も、研ぎ澄まされたディテールと心に染み入るニュアンスに満ちている。とりわけ第3楽章後半、しばらく弱音が続いたあと、コラール主題が再現された時に「パッ」と光が差したようになる瞬間の宗教的な煌きは、この演奏の孤高のごとく深い内面性の象徴になっている。終楽章は、鮮明なディテールの処理と確信に満ちたデュナーミクで、音楽は加熱するが、過剰な演出は避け、終始洗練された表現を失っていない。したがって、音楽のスケールはあまり大きいとは言えないが、作品そのものがもっとも質朴な姿で語りかけてくるといった質の表現で、聴くほどに味わいが増してくる類の演奏ということができる。指揮者とオーケストラの作品に対する共感が、このような押し付けがましさが一切ない形で現れた演奏は多くなく、「純音楽」としての「レニングラード交響曲」の本質が十全に示された稀有な名演として、歓迎すべき盤。 | ||
ショスタコーヴィチ:交響曲全集 Vol.2 交響曲第8番 ハ短調 Op.65 |
エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:2013年1月、ブルガリア国立放送スタジオ1,ソフィア、セッション。タバコフ指揮のブルガリア国立放送so. による『ショスタコーヴィチ:交響曲全集』の第2弾。ブルガリア国立音楽院でコントラバスと指揮を学んだエミール・タバコフ(1947年生まれ)は、作曲家としても活動し、様々な方面で活躍している。彼の名が、日本のリスナーも含めて広く知れ渡ったのは、90年前後に録音したソフィア・フィルとのマーラーの交響曲全集だった。アンサンブル的には決してヴィルトゥオーゾとはいえなかったオーケストラを率いて、非凡なマーラーを聴かせ、カルトな人気を得た。2008年からブルガリア放送so. のシェフに招かれて、オーケストラ・ビルダーとしての手腕を発揮し、同響の演奏レベルをメキメキと上げてきた。タバコフの指揮は、オーケストラの機能をいかに発揮するかに主眼が置かれ、作曲家らしい音楽の流れを重視した自然体の解釈に好感が持てる。例えば、楽句のセクションごとの区分が明確で、どのフレーズもクリアに聴き分けられて、見通しが良い。そして長大な両端楽章とスケルツォ的な第2、第3楽章、そして陰鬱な第4楽章の対比も鮮やかで、それぞれの音楽の性格が適切に描かれている。両端楽章中間部の強奏部は、ただ音が大きく力技で押し切るのではなく、厳しさの点に於いて、どことなくムラヴィンスキーを彷彿とさせる部分もある、というのは言い過ぎだろうか。加えて、本盤は録音の良さも特筆に値するだろう。このシリーズが完成すればマーラーに代わるタバコフの代表盤となるだろう。 | ||
ショスタコーヴィチ:交響曲全集 Vol.1 交響曲第4番 ハ短調 Op.43 |
エミール・タバコフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
ブルガリアの指揮者&作曲家で、CAPRICCIOから出ていたマーラーの交響曲全集が意外な名演として知る人ぞ知る、タバコフ(1947-)とブルガリア国立放送so.のショスタコーヴィチ:交響曲シリーズ第1弾が登場。タバコフは余計な思い入れを排し終始速目のテンポでストレートに音楽を構築していくが、その緊張感が凄い。オーケストラの技術とアンサンブルも見事で、ブルガリア国立放送so. の上手さに驚くに違いない。録音も大変優秀で、あまたあるショスタコーヴィチの第4の中でも上位に入る秀演と言ってよい。 | ||
エコー〜バッハ「フランス風序曲」とサティ、デル・トレディチ J.S.バッハ:フランス風序曲 BWV 831 〜序曲 / サティ:ジムノペディ第1番 デイヴィッド・デル・トレディチ(1937-):ジムノペディ第1番「私のゴルトベルク」 J.S.バッハ:フランス風序曲 BWV 831 より〔クーラント/ガヴォットI& II /パスピエI& II 〕 サティ:ジムノペディ第2番 / デイヴィッド・デル・トレディチ:ジムノペディ第2番「私のレ」 J.S.バッハ:フランス風序曲 BWV 831 より〔サラバンド/ブーレI& II /ジーグ〕 サティ:ジムノペディ第3番 / デイヴィッド・デル・トレディチ:ジムノペディ第3番「私のロス」 J.S.バッハ:フランス風序曲 BWV 831 〜エコー スヴェトザール・イワノフ(P) | ||
録音:2014年8月。J.S.バッハの8曲からなるフランス風序曲にサティの3つのジムノペディ、アリス・シリーズで知られるアメリカのデル・トレディチによる、これまた3つのジムノペディと称する作品を挿入。バッハ、サティ、トレディチ・・・バッハの曲順で聴くユニークな企画。 | ||
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 Op.13 / プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.80 ヴィエニャフスキ:グノーのファウストの主題による華麗なる幻想曲 Op.20 ジョアンナ・カメナルスカ(Vn) イリーナ・ゲオルギエヴァ(P) | ||
録音:2014年。ジョアンナ・カメナルスカはブルガリア、ソフィア出身のヴァイオリニスト。ザルツブルクのモーツァルテウム音楽院でルジェーロ・リッチに師事、2002年にはザルツブルク国際モーツァルト・コンクールに第3位入賞を果たしている。その後、ヨーロッパ各地でソリストとして活動、デニス・ラッセル・デイヴィス、ピエール・ブーレーズらと共演。近年はNDRso. で第2コンサート・マスター、ハンブルク・フィルのコンサート・ミストレスを務めている。艶やかな音色と確かな技術で今後が大いに期待されるヴァイオリニスト。 | ||
ペタル・フリストスコフ(1917-2006):ヴァイオリン協奏曲集 〔第1番 Op.6 /第3番「ネドヤルカ・シメオノヴァの追憶に」 Op.35 〕 エフゲニア=マリア・ポポヴァ(Vn) ゲオルギ・ディミトロフ指揮ブルガリア国立放送so. | ||
録音:2011年、ブルガリア放送スタジオ1。ペタル・フリストスコフ(ローマ字綴りは "Petar Christoskov" と書かれる場合が多いが、本来のキリル文字 Петър Христосков からの転写の違いから、当盤では "Peter Hristoskov" 〔ペテル・フリストスコフ〕と記載されている)はブルガリアを代表するヴァイオリニスト、作曲家。1936年に地元のソフィア音楽院を卒業後ベルリンに留学、ヴァイオリンの腕に磨きをかける。作曲家としては50曲以上の合唱曲、膨大な数の室内楽(その多くはヴァイオリンが中心で、特に無伴奏ヴァイオリンのための24のブルガリアン・カプリスは有名)を残した。ここに収められた2つのヴァイオリン協奏曲は祖国ブルガリアの民族音楽が濃厚に反映された生命力あふれる躍動的な音楽でプロコフィエフ、ハチャトゥリアン、バルトークを思わせる。第3番ではムチも登場、古代の騎馬民族の遠い記憶がよみがえる。なおヴァイオリン・ソロのマリア・ポポヴァは作曲者の愛弟子でブルガリアの熱い血を感じさせる快演。情熱的なヴァイオリン協奏曲が好きな人には絶対お奨め。 | ||
ブラームス: クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114 (*) / 2つのクラリネット・ソナタ Op.120 〔第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 (#) /変ホ長調 Op.120 No.2 (+) 〕 ペトコ・ラデフ(Cl) マリア・プリンツ(P;#) ニコライ・エヴロフ(P;*/+) ヴェンツェスラフ・ニコロフ(Vc;*) | ||
ブルガリアの偉大なクラリネット奏者、ペトコ・ラデフによるブラームスのクラリネット作品集。ラデフは1950年代から奏者として活動し、1974-1985年、クラウディオ・アバド時代のスカラ座で首席奏者を務めた。その後はソリストとして国際的に活躍している。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品集 前奏曲第2集/子供の領分/英雄の子守歌/ 燃える炭火で照らされた夜 |
イーヴォ・カルチェフ(P) | |
録音:2012年11月、ウォード・リサイタル・ホール、アメリカ・カトリック大学ベンジャミン・T.ローム音楽学校。イーヴォ・カルチェフはベーゼンドルファー社の専属アーティストであり、現在はアメリカを中心に活動している。アメリカ、ヨーロッパの多くの賞を受賞し現在脂の乗り切った中堅ピアニスト。本CDではドビュッシーの前奏曲第2集をメインにドビュッシーの淡い色彩を水墨画の墨の微妙なグラデーションを思わせるレベルまで音色と強度、タッチをコントロールした繊細かつ洗練極まるドビュッシー。 | ||
フルート・ソナタ集 モーツァルト(1756-1791):フルート・ソナタ(第4番) ヘ長調 KV.13 ドゥヴィエンヌ(1759-1803):フルート・ソナタ第1番 ニ長調 Op.68 ライネッケ(1824-1910):フルート・ソナタ「ウンディーネ」 Op.167 ミロスラフ・ダネフ(1958-):フルート・ソナタ(1987) クリスト・クリストフ(Fl) マリオ・アンゲロフ(P) | ||
録音:1990年-2008年。フルートのクリスト・クリストフは1966年ソフィア生まれのブルガリアの奏者。ソフィア音楽院で学んだ後、ベルリンでカール=ハインツ・ツェラーに師事し、その後ジェイムズ・ゴールウェイ、パトリック・ガロワにも師事して研鑽を積んだ。現在はソリストとしての活動のほか、ブランデンブルク警視庁o.の首席フルート奏者を務めている。軽やかで輝きのある音色が魅力のフルーティスト。 | ||
シューマン: アベッグ変奏曲 Op.1 /ベートーヴェンの主題による変奏曲/ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22 (#) / プレスト・パッショナート(ピアノ・ソナタ第2番第4楽章初稿) フィアンメッタ・タルリ(P) | ||
録音:2007年12月29日、ソフィア、ブルガリア・コンサート・ホール(#) /2012年2月28日、ヘンリー・ウッド・ホール、ロンドン(無印)。既に交響的練習曲&蝶々(GD-325)が発売されているタルリのシューマン第2弾。当ディスクでの注目はほとんど演奏も録音もされないベートーヴェンの主題による変奏曲。シューマン25歳時の作品で、テーマにはベートーヴェンの第7交響曲のアレグレットが用いられている。変奏はのちの交響的練習曲に似たところもある佳品。他の有名曲2曲もツボを押さえた秀演。 | ||
サウンド・マジック〜民謡から近現代までの合唱音楽(全22曲) バルトーク:騎兵の歌 / ヴェルヨ・トルミス:旋法的なエチュード〔それがどれだけ明るいか/雲/冬/そりの歌〕 エヒム・アドラー:嵐 / バルトーク:鳥の歌(*) /森の彷徨(*) /パンを焼く(*) / フォーレ:ラシーヌの雅歌(#) ドブリ・フリストフ:鉈の王国で / パヴェル・チェスノコフ:聖金口イオアン聖体礼儀〜平和の慈悲 ステファン・ムタフチェフ:鉈の王国で/ケルビムの賛美歌/ Otishal Stoyan na mehana (Stoyan na Mehana) アレクサンデル・タネフ: Moya da bade devoyka (Let The Maiden Be Mine) アセン・ディアマンディエフ : Dorke, Todorke / イヴァン・スパソフ: Songs from Pirin Region ニコライ・ストイコフ: Koyo, Kostadine / Kalugerine, tsran gyavoline (Hey, Nun) 民謡?: Yurgo, mila sestro (Yourga, My Sister) / Margalinku, devoiku (Margalinka, a Young Girl) / Sabrali se, mori, lele Yano (Yana, They Gathered Together) / Gore si otidoh, mayu le (Up I Went) / Mar, Prodano, gizdava devoiku (Prodana, Pretty Girl) イヴァン・スパソフ:2つの太鼓が鳴っている クリコル・チェティニアン指揮プロヴディフ音楽舞踊ファインアーツ・アカデミー女声室内cho. ヴァシル・カザンディエフ指揮ブルガリア放送so.(*) アレサンドラ・トロマノヴァ(P;#) | ||
ロシア、東欧の珍しい合唱曲を多数収録。バルトークが民謡を採集して作った作品がここではオーケストラ伴奏つきで歌われているのは珍しく、また「雷鳴への連祷」で一躍有名になったトルミスのあまり知られていない作品も貴重。なぜか途中にフォーレが入っているのが、その他、普段聴くことのない様々なロシア東欧系の作曲家の珍しい合唱作品多数満載。 | ||
ダニエル・シュタイベルト(1765-1823):ピアノ作品集 (Vol.1) ピアノ・ソナタ ハ短調 Op.6 No.2 /練習曲集 Op.78 より〔第50番 変ホ短調/第32番 イ長調/第3番 イ長調〕/ ピアノ・ソナタ ニ長調 Op.82 /コンチェルト第6番 ト短調「サン・ベルナール山への旅」 アンナ・ペトロワ=フォルステル(P) | ||
録音:2012年9月4日-7日、福音ルーテル聖カタリナ教会、サンクト・ペテルブルク。おそらくほとんどが世界初録音。 Vol.2: Forgotten Records (FRANCE), fr-32P [1CD-R] 。 ベートーヴェンにピアノ演奏の腕比べを申し込み、結局負けてしまった事で知られるシュタイベルトのピアノ作品。録音自体が貴重で、アルバムに1曲と言った物は数点あるが、1枚まるごと彼の作品集と言うのはこれが世界初かもしれない。当盤以前には、FORGOTTEN RECORDS から出ている18-19世紀のピアノ作品集「戦いのこだま」(fr-16/17P; 2CDs) に2曲が含まれていたのが最多だろう(曲の重複は無し)。しかし、ピアノ独奏ソナタだけでも77曲あると言う(内 録音済なのは、当盤のものを含めても五曲前後と思われる)から、その全貌はまだ全く明かされていないと言っても良い。シュタイベルトはドイツのベルリン生まれ。父はピアノ製作者。母がフランス系だったことからフランス趣味が強く、1787年にはパリに出てピアニスト・作曲家として活動、後にロシアで活動しサンクトペテルブルクで亡くなった。作風はまさに独仏の特徴を兼ね備えたもので、華やかさを持ちつつ骨太さが感じられる。アンナ・ペトロワ=フォルステルはサンクトペテルブルクの生まれで、ブルガリアのソフィアで学んだピアニスト。 | ||
ニャグル・トゥマンゲロフ ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 Op.44(*) エフゼン・ザメツニーク(1939-): ヴァイオリンのための12の練習曲〜 現代音楽演奏の技術向上のための(#) ヴラディゲロフ(1899-1978): 「ブルガリア組曲」 Op.21〜歌(+)/ ブルガリア狂詩曲「ヴァルダル」 Op.16(+) |
ニャグル・トゥマンゲロフ(Vn) ハインツ・ワルベルク指揮(*) ミュンヘン放送o.(*) ボジダール・ノエフ(P;+) | |
録音:1978年11月(*)/1977年(#)、バイエルン放送(*/#)/1984年、ORF(+)。 ニャグル・トゥマンゲロフはブルガリアの音楽家一家に生まれ、ソフィア国立音楽院で学んだ後、ソフィア・フィルハーモニーのコンサート・マスターとなる。1980年代以降は指揮者としても活躍し独墺系のオペラ、交響楽を得意とした。GEGA レーベルからはマーラーの交響曲第1番「巨人」などが発売されている。なおブルッフの協奏曲の伴奏指揮をしているのはN響に度々客演して日本のファンに馴染みの深い、あのハインツ・ワルベルク。 | ||
ミンチョ・ミンチェフ〜ヴァイオリン・リサイタル ヴィターリ:シャコンヌ ト短調 ブゾーニ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 パンチョ・ヴラディゲロフ: ソング/ブルガリア狂詩曲「ヴァルダル」 |
ミンチョ・ミンチェフ(Vn) マリーナ・カピタノヴァ(P) | |
制作:2010年。ミンチェフは1970年のパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールに第1位なしの第2位入賞者(前年度の優勝者はクレーメル)。その後ソリストとしてマリナー、グローヴズ、L.スラットキン、ガーディナーらと共演、ゲオルギエヴァやルセフといったブルガリアの著名ヴァイオリニストの師でもある。最近ではあまり聴かれなくなった一時代前のおおらかなカンタービレ、たっぷりとしたヴィブラートが巨匠の風格を感じさせる。 | ||
エミール・タバコフ(1947-): チェロ協奏曲(2006)(*)/ アド・インフィニトゥム〔永遠に向かって〕(1989) |
エミール・タバコフ指揮 ビルケントso. ティム・ヒュー(Vc;*) | |
タバコフは指揮者としてのマーラー「交響曲全集」等の録音で知られているが、作曲家でもある。作品集はガロワやコラールをソリストとしてナクソスから協奏曲集が出ており、弾けた作風が一部ファンの間で話題となった。タバコフは当初コントラバスとして音楽家としてのキャリアを始めたが、1964年ショスタコーヴィチとの出会いがその後の彼の人生を決定づけた。タバコフの音楽はどれも重厚なオーケストラの響きで満たされたドラマティックな展開を持っている。チェロ協奏曲はバルトークの「弦楽、チェレスタと打楽器のための音楽」の第1楽章の主題によく似た旋律が縦横無尽にうねり歌いまくり聴き応え十分。アド・インフィニトゥムは、うっすらと棚引く弦楽の響きの帯が次第に厚みを増し徐々に壮大なクライマックスへと向かう緊張感溢れる作品。トルコのビルケントso.は1993年創立の新しいオーケストラ。タバコフが2002-08年に音楽監督を務めた。ティム・ヒューはロンドン響の首席チェリストでソリストとしても活躍している。 | ||
フリーメイソンの作曲家による音楽 ジェミニアーニ:チェロ・ソナタ ハ長調 / ラモー:メヌエット/タンブーラン J.C.バッハ:アダージョ・モルト・エスプレッシーヴォ/チェロ・ソナタ ニ長調 ハイドン:アダージョ/メヌエット / モーツァルト:アンダンティーノ リスト:愛の夢/天からいらしたあなた / ガーシュウィン:「ポーギーとベス」から2曲 ヴェンツェスラフ・ニコロフ(Vc) ルジカ・チャラクチエヴァ(P) | ||
録音:2010年4月-5月、ブルガリア放送スタジオ。ブルガリアを代表するチェリスト、ニコロフがフリーメイソンとの関与が噂される様々な作曲家の作品を弾いているが『あまりこだわらずとも音楽的に楽しめる内容』とのこと。 | ||
シューベルト:交響曲第4番「悲劇的」D.417 メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」Op.90 |
ウラディーミル・ギャウロフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
指揮のウラディーミル・ギャウロフはその名前から想像出来る通り、名歌手ニコライ・ギャウロフと、最初の妻でピアニストのミシャコワとの息子。ソフィア国立歌劇場の音楽監督を務めており、同歌劇場2002年の来日公演におけるヴェルディ「ドン・カルロ」でもタクトを執っていた。Capriccio (LASERLIGHT) よりオペラ、GEGAよりリスト、スクリャービン、プロコフィエフのピアノ協奏曲(GD-318)をリリースしている。メリハリのある目鼻立ちのくっきりとした演奏はロシア東欧系のオーケストラにありがちな情熱にまかせたローカルな演奏とは無縁な快演。ブルガリア国立放送so.のアンサンブル・レベルも高い。 | ||
ブルガリア国立放送児童合唱団創立50周年記念コンサート(全20曲) T.ポポフ編曲:わが親愛なる母 / タネフ:若い娘 / スラバコフ編曲:春のワルツ シューマン:流浪の民 / プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」から チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」から ドニゼッティ:歌劇「マリア・ストゥルダ」〜合唱 / シューベルト:セレナード/他 フリスト・ネデャルコフ指揮ブルガリア国立放送児童cho. S.アナニエフスカ、S.ガラボヴァ(P) | ||
制作:2010年。1960年3月に結成され創立50周年を迎えたブルガリア国立放送児童合唱団の記念公演ライヴ。民謡の編曲から歌劇の児童合唱、ブルガりアの作曲家の作品ありとヴァラエティに富んでいる。アンサンブルの水準が極めて高い。いわゆるブルガリアン・ヴォイスではなく通常の発声法だが、ソリストの歌唱法に独特の民族的なメリスマティックな歌いまわし(つまりコブシ)が味わい深い。 | ||
天体力学〜ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-): ヴァイオリン協奏曲[アレクシス・ガルプリーヌ(Vn) ピエール・ルリエ指揮アンサンブル 2E2M ]/ 良寛の俳句による「蛍」[ロザリナ・カサボヴァ(S) ロッセン・イデアロフ(Cl) タチアナ・カルパロヴァ(Perc)]/ 7つのバガテル[棚田文紀(プリペアドP)]/ ステュムパリデス湖の鳥[ナタリー・フォルゲ(オンド・マルトノ) ピエール・クサック(アコーディオン)] 交響曲第2番「天体力学」[イヴァン・ストヤノフ指揮ブルガリア国立放送so.] | ||
ヤッセン・ヴォデニチャロフはブルガリアの現代作曲家。「蛍」は良寛の俳句にインスパイアされた曲。「ステュムパリデス湖の鳥」はギリシャ神話に登場する同名の怪鳥をモチーフにしており、また交響曲第2番の副題である「天体力学」は天文学の一分野で、ニュートンの運動の法則や万有引力の法則に基づいて天体の運動と力学を研究する学問のことを指す、という。 | ||
ルーメン・バリョゾフ(1949-):チェロとピアノのための作品集 ウェディング・カプリッチョ(結婚奇想曲)(*)/ 動物寓話集[猿/らくだ/カモシカ/クロコダイル/こうもり/かば/ナマケモノ/ペンギン](#)/ 2つの子供のための物語(#)/ようこそ20世紀(*)/ 別の機会のカプリッチョ「モーツ・アルト・ア・ラ・・・」(*)/ モーツ・アルト・ア・ラ・シュニトケ(#)/ inVENTSIons(+)/ ある機会のためのカプリッチョ「ハッピー・バース・デイ・トゥ・・・」(*) ヴェンツェスラフ・ニコロフ(Vc;*/+) ラドスラフ・ニコロフ(P;#/+) | ||
ブルガリア出身のバリョゾフは当初チェロを学び、後に作曲に転向した。彼はこれまでにオペラ、バレエ、4つの交響曲など多くの作品を生み出している。作風はタイトルにも引用されているシュニトケの影響が強く、様々な様式が折衷され、一見おどけた身振りの中にも辛らつなメッセージ性と悲観的な警句が含まれている。チェリストのヴェンツェスラフ・ニコロフはブルガリアでは有名なチェリスト。モスクワでロストロポーヴィチに一年間学んでいる。 | ||
ウォーキング・スルー・スタイルズ ペルゴレージ:シチリアーナ カステルヌオーヴォ=テデスコ:ソナチネ ニルセン:霧がのぼる イヴァン・イェコフ:ダイアログ ピアソラ:タンゴの歴史/ブエノスアイレスの夏/ 天使のミロンガ/エチュード・タンゴ第3番 ヴィラ=ロボス:花の分布 ヒナステラ:忘却の木の歌 セルソ・マシャド:2つのブラジル舞曲 |
リディア・ オシャヴコヴァー(Fl) カリ・カストリ(G) | |
オシャブリコヴァーはランパルに師事、ソフィア・フィルの首席フルーティストを永らく勤めた後、ソリストとして独立、来日公演の経験もある。ラテン情緒溢れるこのアルバムは彼女のしなやかな音楽性がよく表れている。温かな音色が魅力。 | ||
ハイドン:ピアノ・ソナタ ニ長調Hob.XVI; 24 ショパン:4つの練習曲 Op.10 リスト:「詩的で宗教的な調べ」〜葬送 バルトーク:「ミクロコスモス第6集」 〜ブルガリアのリズムによる6つの舞曲 |
ベリーナ・コスタディノヴァ(P) | |
録音:2007年6月13日-14日、チューリヒ放送スタジオ、スイス。 コスタディノヴァは5才でピアニストを志し、ブルガリア・ソフィアで学び、ロシアン・ピアニズムの影響を受けた。現在はスイスに在住しヨーロッパを中心に演奏活動を展開、主要レパートリーは古典、ロマン派、ロシアの作曲家と広範囲に及ぶ。洗練されたタッチにクールな知性を感じる。 | ||
チェロとピアノのためのロマンティックな作品集 パガニーニ:ロッシーニの主題による変奏曲 パンチョ・ヴラディゲロフ:歌 シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 Op.99 ポッパー:ハンガリー狂詩曲 Op.68 |
ディリアナ・モムチロヴァ(Vc) ローラ・チェコラトヴァ(P) | |
録音:2008年、ニューヨーク。 モムチロバはブルガリア生まれで、後にジュリアード音楽院でヤノシュ・シュタルケルの指導を受けた。伸びやかな音色を歌い回しが魅力で、現在はニューヨークを拠点に室内楽を中心とした活動を行っている。ピアノのチェコラトバもブルガリアで教育を受けた後、ジュリアードに学びシーモア・リプキンに師事、やはり現在はニューヨークを中心に活動している。 | ||
ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-):作品集 マジ・ミュージック/雨を作る歌/4つの習作/ レプリカ/枯葉への6つの歌 |
フランス・フルートo. ヨハンネ・モリン(Vn) カサボワ=クシンチャコヴァー (Ms) ブルガリア国立放送so./他 | |
ゲオルギ・ミンチェフ(1939-):管弦楽作品集 管弦楽のための「コントラスツ」(2002)(*)/ モノディアと合奏協奏曲(2006)(#)/ 管弦楽のための演奏会用音楽(1976)(+) |
ディミタール・ペンコフ(Va;#) ロッセン・ミラノフ指揮(*) プラメン・ジュロフ指揮(#) ヴァシル・ステファノフ指揮(+) ブルガリア国立放送so. | |
ブルガリアの作曲家ミンチェフは地元で学んだ後、モスクワでシチェドリンとハチャトゥリアンに師事、パリではメシアンとも交流を持った。珍しい師事歴だが、そのユニークさは作品にも表れている。ハチャトゥリアン譲りのドンジャカするリズム、シチェドリン譲りの洗練、メシアン譲り(?)のモダニズムが派手なオーケストレーションで大爆発。 | ||
ミロスラフ・ダネフ(1958-):管弦楽&室内楽作品集 イーオン(2000)(*)/カルヌーシュカ(2006)(#)/パッサカリアとトッカータ(2007)(+) [ミレン・ナチェフ指揮(*) グリゴレ・パリカロフ指揮(#) ゲオルギ・アンドレエフ指揮(+) ブルガリア国立放送so.(*/#/+)]/ 木管五重奏曲(1986) [K.アチェヴァ(Fl) K.イオツォフ(Ob) V.タンガロフ(Cl) Y.テオドシエフ(Hr) I.マリンスカ(Fg)]/ フルート・ソナタ(1987)[クリスト・クリストフ(Fl) マリオ・アンゲロフ(P)]/ 弦楽四重奏曲(1996)[L.ネンチェフ、N.ディミトロフ(Vn) O.コンスタンティノフ(Va) C.タネフ(Vc)] | ||
録音:1992年-2008年。 ブルガリアの作曲家ダネフは当初フルートを学び、後に作曲をオランダのトン・デ・レーウに師事した。またブルガリア国立放送の音響エンジニアと音楽顧問も務める。作風は自由な無調という感じで、巧みなオーケストレーションでSF映画のサントラばりに派手に暴れまくる。類似の作曲家としてヒンデミット、バルトーク、ショスタコーヴィチ、ピストンといった作曲家の名前が浮かんでくるが、それら全ての折衷ともいえるかも知れない。 | ||
オペラ・フェイヴァリッツ〜 ヴァニア・ヴァトラロヴァ=スタンコフ、 オペラ・アリア集(全10曲) ベッリーニ:「ノルマ」〜清らかな女神よ ドニゼッティ:「アンナ・ボレーナ」 〜あなたたちは泣いてるの? 私をお城に連れてって ヴェルディ:「椿姫」〜花から花へ プッチーニ:「ボエーム」〜私の名前はミミ ビゼー:「カルメン」〜何を恐れることがあろう/他 |
ヴァニア・ヴァトラロヴァ= スタンコフ(S) ノエル・トレディニク指揮 ソフィアso. | |
録音:2008年4月。 ヴァトラヴァ=スタンコフはブルガリアの若手ソプラノで、レナータ・スコット、ミレッラ・フレーニ、モンセラート・カバリエらの教えを受け、現在ヨーロッパを中心に活動している。 | ||
ニコライ・ロスラヴェッツ(1881-1944): ヴァイオリンとピアノのための小品集 朝の雰囲気(*)/夢(*)/エレジー(*)/ 3つの詩曲(*)/3つの舞曲/ ポエム・ロマンティク(*)/夜想曲(*)/伝説(*)/ 24の前奏曲より[第4、9、11、12、17、20、24番] (*)印は世界初録音 |
ステュアート・イヴァノフ・デュオ [カロリン・ステュアート(Vn) スヴェトザール・イヴァノフ(P)] | |
ロシア・アヴァンギャルドの代表的作曲家ロスラヴェッツが生涯に渡って作曲したヴァイオリン作品をまとめたもの。未出版・世界初録音作品多数。彼による創作変遷のプロセスはスクリャービンのそれと重なる所が多い。すなわち後期ロマン派の影響に始まり次第に独自の無調様式に至るが、その過程でシマノフスキ、印象派からの影響を見せる。初期の「朝の雰囲気」、「夢」、「エレジー」などはグラズノフ、ブラームスあたりを思わせる叙情的小品。前3曲との年代の差はたった1年だが、次の「3つの詩曲」で大きく変わり、スクリャービン、シマノフスキを思わせ、無調まであと一歩というところ。そして「3つの舞曲」では既に独自の様式を確立している。しかし様式は変われど基本的に彼の音楽は薄明のなかで、どこへ向かうとも知れず、うねり、たゆたい、ひたすらフェティッシュなエクスタシーを歌い続ける。 | ||
ロッセン・バルカンスキー(1968-):ギター作品集 スケルツォ/夜想曲/ ラチェニツァ/バルカンスカ・ソナタ |
ゲルハルト・ライヘンバッハ(G) | |
録音:2006年4月。 | ||
ホフマイスター:ヴィオラ協奏曲 ニ長調 シュターミッツ:ヴィオラ協奏曲 ニ長調Op.1 テレマン:ヴィオラ協奏曲 ト長調 |
エリサヴェタ・スタネワ(Va) ナイデン・トドロフ指揮 プロヴディフ・ トラキア室内o. | |
マーラー:交響曲第1番「巨人」 | ニャグル・トゥマンゲロフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:2007年10月。 | ||
オペラ・アリアとデュエット集〜 パヴェル・ゲルディコフ ペルゴレージ:「奥様女中」 ヴェルディ:「アイーダ」 ボロディン:「イーゴリ公」 ラフマニノフ:「アレコ」 ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」 ガーシュウィン:「ポーギーとベス」より |
パヴェル・ゲルディコフ(B) 室内o. ブルガリア国立放送so. パスクアーレ・リスポリ指揮 A.ヴラディゲロフ指揮/他 | |
擬人化〜テオドッシ・ソパソフとブルガリア国立放送ビッグバンド(全14曲) テオドッシ・スパソフ、スタイコ・スタイコフ、ミレン・クコシャロフ、 クラッシミール・ミレトコフ、ステファン・ディミトロフ、チャーリー・ミンガスの作品 テオドッシ・スパソフ(カヴァル[笛]) ブルガリア国立放送ビッグバンド、 ブルガリア国立放送so. | ||
制作:2009年。 ブルガリアのジャズ(?)。作風は様々で主に放送用に制作されたものと思われる。聴いているとブルガリアの日常的な風景が目に浮かんでくる。妙にアメリカナイズされた傾向があり、時に下手なクインシー・ジョーンズ、時に不器用なキース・ジャレット、時に陳腐なアイザック・ヘイズといった感じで笑える。創作の世界では何かを真似しようとして真似しきれず、全く別物になってしまい、結果として独創的なもの出来てしまうことがたまにあるが、これもそんなものかもしれない。「擬人化」というアルバム・タイトルがそういうことだとすれば、確信犯か? | ||
グラナドス:スペイン舞曲(全12曲)/ ムーア風舞曲とアラブの歌 |
ルドミル・アンゲロフ(P) | |
ネイキッド・タンゴ サティ:ペルペチュアル・タンゴ ストラヴィンスキー:タンゴ シチェドリン:アルベニス風に ナザレ:6月9日のタンゴ/他ロバート・ヘルプス、ティスダル、 バーバー、ケージの作品 |
スヴェトザール・イヴァノフ(P) | |
フィアメッタ・タルリ〜シューマン・リサイタル 蝶々 Op.2/ 交響的練習曲 Op.13(1852年版) (5つの追加変奏曲付) |
フィアメッタ・タルリ(P) | |
録音:2007年12月、ブルガリア・コンサート・ホール。 タルリはイタリア出身、9才で初リサイタルを開き、その後、数々のコンクールで上位入賞を果たし、端正な音楽作りを信条とする。 | ||
シューベルト:ロンド・ブリリアント D.895/ 幻想曲 ハ長調D.934/ヴァイオリン・ソナティナ D.385 |
ディミトリ・ハディペトコフ (Vn) ユアン・シャン(P) | |
炎に向かって ドビュッシー:映像第1集 ベルク:ピアノ・ソナタ シェーンベルク:3つのピアノ小品 スクリャービン: 5つの前奏曲 Op.74/炎に向かって Op.72 |
スヴェトザール・イヴァノフ(P) | |
バルトーク: ヴァイオリン・ソナタ〔第1番/第2番〕/ ラプソディ〔第1番/第2番〕 |
ゲオルギ・ヴァルチェフ(Vn) ローラ・チェコラトワ(P) | |
パンチョ・ヴラディゲロフ: 「歌」(ブルガリア組曲 Op.21より)/ ブルガリア狂詩曲「ヴァルダル」Op.19 パラシュケフ・ハディエフ(1912-92): ヴァイオリン・ソナタ第2番 ヴェセリン・ストヤノフ(1902-69): ヴァイオリン・ソナタ |
ヤナ・ブロワ(Vn) ヴァセリナ・チャカロワ(P) | |
リスト:ピアノ協奏曲第1番 スクリャービン:ピアノ協奏曲 プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番 |
パヴリナ・ドコフスカ(P) ヴラディミル・ギャウロフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
クラシミル・タスコフ(1955-):作品集 ピアノ独奏のための「古代の絵画」(1980)/ 2台ピアノのための「相関」(1998)/ ソプラノ、フルート、ヴィオラ、ハープと ピアノのための「ナヴァの断章 II」(1999)/ 2つのチェロのための 「ペッツォ・ディアフォニコ」(2002)(*)/ 交響管弦楽のための「変容 IV」(1997)(#) |
クラシミル・タスコフ、 ディミテル・タスコフ(P) リュドミラ・ゲロワ(S) エオリナ四重奏団 アニ・アタナソワ、 ストヤン・ボズコフ(Vc;*) スタニスラフ・ウシェフ指揮(#) ブルガリア国立so.(#) | |
アレクサンデル・テケリエフ(1942-):作品集 民謡叙情詩による 女性合唱と交響管弦楽のための「ルーツ」(1997)/ 女性民族合唱と交響管弦楽のための 「交響曲=レクイエム」第4番(2002)/ 交響組曲「ハッピー・バースデイ」(2005) |
ミレン・ナチェフ指揮 ナイデン・トドロフ指揮 マルティン・パンテレーフ指揮 ブルガリア国立放送so. ヴァニャ・モネワ合唱指揮 コスミック・ヴォイス 女声民族cho. | |
録音:DDD。 | ||
「ムノガヤ・レタ」〜正教集 グレチャニノフ、ディネフ、フリストフ、 チェスノコフ、ジノヴィエフ、他の作品(全14曲) | ||
ムソルグスキー:歌曲集「死の歌と踊り」 ショスタコーヴィチ: 歌曲集「ミケランジェロによる組曲」Op.145 |
ギェンコ・ギェチェフ(B) スザンナ・レンベルスカヤ(P) | |
録音:2005年、リッジウド・スタジオ、ピッツバーグ、ペンシルヴァニア州、アメリカ。ブルガリア出身で、アメリカのピッツバーグを中心にオペラなどでも活躍するバス歌手。 | ||
2台のピアノと打楽器のための20世紀と21世紀の作品集 バルトーク: 2台のピアノと打楽器のためのソナタ(1937) アリ・ベン=シャベタイ(1954-):ホラ(1997) ゲオルギー・アルナウドフ(1957-): ラフマニノフの主題による変奏曲 (2001) アレクサンドル・アルチュニアン(1920-): 祝祭 (1962) クリスト・ヨツォフ(1960-):楽興の時 (2004) イェジ・バウエル(1936-): ディヴェルティメント(1965) |
ヴォランド四重奏団 [イヴォ・ヴァルバノフ、 ミハル・ドレフノフスキ(P) クリスト・ヨツォフ、 ラドスヴェト(エティ)・ ククドフ(Perc)] | |
録音:2004年2月、ブルガリア・コンサート・ホール、ソフィア。 ベン=シャベタイはイスラエル、アルナウドフとヨツォフはブルガリア、アルチュニアンはアルメニア、バウエル(代理店翻訳者記載の「ジェルジ・バウアー」は誤り)はポーランドの作曲家。 | ||
FESTIVE DAY WITH “RADIODETSA” | イリーナ・ドドロワ指揮 “Radiodetsa” 声楽グループ | |
RADIODETSAは、5歳から11歳までの子供たちによるブルガリア放送所属の声楽グループ。1990年の創設で、国連50周年の行事に参加した事もある。「これまで彼らのために書かれた400以上の歌を録音した」とあるので、当盤はおそらく新作童謡集と思われる。ブックレットはブルガリア語のみ。 | ||
ブラームス:ピアノ作品集 4つの小品 Op.119/2つの狂詩曲 Op.79/ ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24 |
イヴォ・ヴァルバノフ(P) | |
録音:2006年2月、ブルガリア・コンサート・ホール。 | ||
ショスタコーヴィチ:チェロのための作品集 チェロ協奏曲第1番 変ホ長調Op.107/ チェロ・ソナタ ニ長調Op.40/ 「馬あぶ」〜3つの小品/ 「バレエ組曲」〜3つの小品 |
アレクサンドル・ソモフ(Vc) ボグダナ・ポポワ(P) ミレン・ナチェフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:DDD。 | ||
バルトーク:ヴィオラ協奏曲 シュニトケ:ヴィオラ協奏曲 |
ディミタル・ペンコフ(Va) ニコス・アティネオス指揮 ブルガリア国立放送so. | |
録音:DDD。 | ||
シューマン: ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 (*)/ クライスレリアーナ Op.16 |
アンナ・ストイチャヴァ(P) ロッセン・ミラーノフ指揮(*) ブルガリア国立放送so.(*) | |
発売:2006年。外へ外へと開花しているような美しい容貌とは対照的な内省的演奏でシューマンの本質に迫った滋味溢れる好演。外面的な効果などまるで意に介さずシューマンの精神の深淵をひたすら指向した演奏なので、聴いている時はそれほどでないようでも、聴き終えた時にはシューマンの音楽の全てを伝えられたような尋常ならざる感銘を受けることだろう。 | ||
黄金のまどろみ〜プッチーニ:歌曲集 太陽と愛/おまえに/そして小鳥は/カンツォネッタ「春」/ 心の歌/亡き人に/愛の小さな物語/わが家/ 黄金のまどろみ/勧めウラニア/死ぬ?/サルヴェ・レジナ/ 大地と海/ディアナ賛歌/アヴェ・マリア・レオポルダ/ 偽りの忠告〜レチタティーヴォとアリア/ローマ賛歌/ サルヴェ・レジナ |
クラッシミラ・ ストヤノヴァ(S) マリア・プリンツ(P) | |
録音:2005年9月。 甘いメロディーのオペラ・アリアを数多く書いたプッチーニの、これは歌曲を集めたアルバム。フォーレのバルカローレを思い出させる表題作ほか、ボーナストラックとしてオルガンとソプラノのための「サルベ・レジナ」を併録。シューベルトからフォーレまでの作風を一人で表現しているプッチーニの多様な歌曲をストヤノヴァのリリックなソプラノで楽しめる。ストヤノヴァはウィーン国立歌劇場、メトなどで大活躍のブルガリアのソプラノ。 | ||
ブルガリア正教の聖歌 グレチャニノフ、フリストフ、リュビモフ、 ディネフ、チェスノコフ、アルカンジェルスキ、 ニコラエフ=ストルムスキの作品(全11曲) |
オルリン・アナスタソフ(B) ディミタル・グリゴロフ指揮 セブン・センツ・コール | |
録音:2004年3月。 バスのソリストに合唱という編成のブルガリア正教聖歌集。ソロを務めるアナスタソフは1976年生まれの若いバス。先日亡くなったブルガリアの大バス、ニコライ・ギャウロフどころか、 その先輩ポリス・クリストフに近いくらいの大迫力。既に各地の劇場で活躍しており、CDもコリン・デイヴィスとLSOのベルリオーズ「ロメオとジュリエット」がある。作曲家は全員18世紀後半生まれ。 | ||
女声によるブルガリア正教の聖歌 ククゼル、ディネフ、フリストフ、テケリエフ、スパソフ、 タフネ、シュヴェドフ、チャイコフスキー、 ラフマニノフ、ボルトニャンスキー、他の作品(全17曲) |
テオドラ・パヴロヴィチ指揮 ヴァシル・アルヌドフ・ ソフィア室内cho. | |
ロシアの三人以外は馴染みのない作曲家ばかりで、中世の伝説的歌手セント・ヨアン・ククゼル(1280頃-1360)の作品を除くと大半は19世紀から20世紀の作品だが、どれも東方美の薫る名作。 | ||
ショパン:24の練習曲集 12の練習曲Op.10/12の練習曲Op.25 |
ヴェッセリン・スターネフ(P) | |
録音:2003年1月。2002年、ソフィア。 スターネフはGEGAが看板アーティストに掲げている 1964年生まれのブルガリアのピアニスト。モスクワ音楽院で学んだ後、パリで同郷出身のワイセンベルクに学んでいる。 | ||
ブラームス: 6つの小品Op.118/7つの幻想曲Op.116/ パガニーニの主題による変奏曲Op.35 |
ヴェッセリン・スターネフ(P) | |
録音:2001年、2002年、ソフィア。 | ||
ソフィア・ソロイスツ40周年記念アルバム テレマン:「ドン・キホーテ」組曲 ブリテン:シンプル・シンフォニー シューベルト(マーラー編):「死と乙女」(合奏版) |
プラメン・ジュロフ指揮 ソフィア・ソロイスツ | |
バーバー:チェロ・ソナタ Op.6(1932) ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第5番 ホ短調 シューマン:幻想的小品集 Op.73 ブラームス: チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op.38 |
カリン・イヴァノフ(Vc) エミリー・ホワイト(P) | |
ブルガリアの若手カリン・イワノフがバロック、ロマン派、20世紀の作品を一気に聴かせる。バーバーのソナタは22歳のときの作品で、なかなかの名曲。 | ||
演奏会名曲集〜ミラ・ゲオルギエヴァ モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番 ショパン:夜想曲第20番 サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン ズラテフ=チェルキン:セヴダナ ブラームス:ハンガリー舞曲第7番 |
ミラ・ゲオルギエヴァ(Vn) マルティン・パンテレーフ指揮 クラシックFMo. | |
録音:ライヴ。 | ||
ブルガリア Greetings for Mitko / From somewhere in Thrace / "Joke in 7/8" / Memory from time of Yore / St.Lazarus' day dance /他 |
ペタル・ラルチェフ (アコーディオン)他 | |
オペラ・アリア集〜イナ・カンチェワ(S) 「椿姫」/「ロメオとジュリエット」/ 「アンナ・ボレーナ」/「シチリア島の夕べの祈り」/ 「つばめ」/「カプレーティ家とモンテッキ家」より |
イナ・カンチェワ(S) ミレン・ナチェフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番/第3番/第5番 | ヴェリチカ・ヨエチョヴァ(Vc) | |
録音:2001年12月、ブルガリア・コンサート・ホール。 ヨエチョヴァはブルガリア出身でカナダで活躍しているチェリスト。ロストロポーヴィチの直弟子で助手のマリーナ・チャイコフスカヤ、次いでフェイギンに師事した彼女はロシア派の奏法を受け継いでおり、肉感的で力強い音色を持ち味としている。 | ||
イルデブランド・ピッツェッティ(1880-1968): チェロ・ソナタ ヘ長調(1921)/ チェロとピアノのための3つの歌(1924) |
セーリ・トイヴィオ(Vc) イーヴォ・ヴァルバノフ(P) | |
発売:2003年。おそらく共に初録音。 | ||
ベートーヴェン:エロイカ変奏曲 Op.35 シューマン:クライスレリアーナ Op.16 |
ヴェッセリン・スターネフ(P) | |
ソフィア・ソロイスツのブルガリア作品 リュボミル・ピプコフ:交響曲第4番 ラザール・ニコロフ:瞑想 ディミタル・タプコフ:ミクロシンフォニー シメオン・ピロンコフ:名も無き若者へのレクイエム |
プラメン・ジュロフ指揮 ソフィア・ソロイスツ | |
カルディ・カルドフ〜ヴェルディ・リサイタル 「リゴレット」/「エルナーニ」/「トロヴァトーレ」/ 「アイーダ」/「仮面舞踏会」より |
カルディ・カルドフ(T) メトディ・マタキエフ指揮 ソフィアso. | |
プロコフィエフ: ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調Op.94b ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタOp.134 シチェドリン(ツィガーノフ編): ユモレスク/アルベニス風に |
ヴェスコ・ エシュケナージ(Vn) リュドミル・アンゲロフ(P) | |
録音:2001年4月23日&24日、マドリッド。 2001年6月22日にアムステルダムでロストロポーヴィチ、バシュメトと共演して注目を浴びたブルガリアの若手エシュケナージ。1738年製グァルネリの銘器の音色が魅力的。 | ||
ケルトの影so. アイリッシュ、ガリシア、ブルガリア、 ブルターニュのポピュラー音楽、 ウィリアム・バードの作品 |
カトリーヌ・マルケーゼ(Fg) サラ・スティーヴンス= エスタブルック (Fg/アコーディオン) エミール・ナウモフ(P) | |
イリーナ・ゲオルギエヴァ・プレイズ・ラフマニノフ ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36/ 前奏曲集より 〔嬰ヘ短調 Op.23 No.1/変ロ長調 Op.23 No.2/ ニ短調 Op.23 No.3/ニ長調 Op.23 No.4/ト短調 Op.23 No.5/ 変ホ長調 Op.23 No.6/ハ短調 Op.23 No.7 〕/ コレッリの主題による変奏曲 Op.42 |
イリーナ・ゲオルギエヴァ(P) | |
録音:2011年3月5日-7日、ソフィア。イリーナ・ゲオルギエヴァ(1978-)はブルガリアのソフィア生まれのピアニスト(米国で活動する同姓同名の指揮者は別人)。ソフィア音楽院で学んだ後、スイスのバーゼル音楽院でルドルフ・ブッフビンダーに学んだ。おそらくこれがデビュー録音だと思われる。力強く打ち鳴らされる、感傷性に流されない生々しいラフマニノフで、思いっきりのよいダイナミックな音楽でありながら、しかもニュアンスも豊かで決して荒削りではない。 | ||
われらが父〜東欧・ロシアの作曲家による宗教曲(全15曲) アポストル・ニコラエフ=ストロームスキー(1886-1971):われらが父 聖イオアン〔イオアネス/ジョン〕・ククゼレス(1280?-1360):父に栄えあれ ペーテル・ディネフ(1889-1980):われらが父 / チャイコフスキー(1840-1893):偉大なる頌栄 ドブリ・フリストフ(1875-1941):われらが父 / アレクサンドル・グレチャニノフ(1864-1956):信条/他 ストヤン・クラレフ指揮マドリガル・ソフィア室内cho.、 アドリアーナ・ブラゴエヴァ指揮ソフィア少年cho.、7聖人室内cho./他 | ||
東欧、ロシアのアカペラの古今の宗教合唱曲を古くは13世紀から20世紀の合唱曲まで幅広く収録。ククゼレスの「父に栄えあれ」はオルガヌムつきの初期ポリフォニー様式の作品で、遠いロシアにまでノートルダム楽派のエコーが響いていて興味深い。ほかに東方教会聖歌特有のバス・バリトンの野太いメリスマティックな独唱が聴かれ雰囲気満点。 | ||
ファリャ:バレエ「三角帽子」より 〔隣人たちの踊り/粉屋の踊り/終幕の踊り〕 ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲 ヒンデミット:交響曲「画家マティス」 |
ミレン・ナチェフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
1995年以来ブルガリア国立放送so.の首席指揮者を務めている1957年生まれのナチェフは、ベオグラード放送so.の同職にも就いており、バルカン諸国での活躍がめざましい有望株。 | ||
ペトコ・スタイノフ(1896-1977):作品集 交響組曲「おとぎ話」〜ドラゴン(1930)(*)/ 「トラキア舞曲集」〜パイドゥシュコ・ホロ(*)/ 交響詩「伝説」(1927)(#)/交響的スケルツォ(1938)(*)/ もみの木がたわむ(+)/輝かしい太陽が昇る(**)/ おい、ヤナ(##)/ああ、ディモよ(++)/ 私には夢がある(++)/騎手(***)/ストルマ川の秘密(###) |
ヴァシル・ステファノフ指揮(*) エミール・カラマノフ指揮(#) ブルガリア国立放送so.(*/#) テオドラ・パヴロヴィチ指揮 ヴァシル・アルナウドフ・ ソフィアcho.(+) ペーチャ・パヴロヴィチ指揮 ペトコ・スタイノフ混声cho.(**) 聖キリル・聖メトジウス新混声cho.(##) ミハイル・ミルコフ指揮 ブルガリア国立放送混声cho.(++) ミハイル・アンゲロフ指揮 カヴァル男声cho.(***) ヴァシル・ステファノフ指揮 ゲスラ男声cho.(###) | |
知るひとぞ知るブルガリア民族主義作曲家ペトコ・スタイノフ。11歳で視力を失って以来全盲ながら数々の美しい作品を残した。考えてみるとブルガリアの国民主義音楽はあまり聴いたことがないので、大歓迎のCD。 | ||
マスターズ・オヴ・クラシック・ミュージック Vol.5 モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク シューベルト:軍隊行進曲 メンデルスゾーン::フィンガルの洞窟 イヴァノヴィチ:ドナウ川のさざ波 シュターミッツ:ヴィオラ協奏曲 ニ長調 |
ヴァシル・カザンディエフ指揮 ソフィアso. ディミタル・ペンコフ(Va) | |
マスター・オブ・クラシカル・ミュージック モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲 ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 エルガー:「威風堂々」第1番 ロッシーニ:歌劇「セビリャの理髪師」序曲 ベートーヴェン:「エグモント」序曲/ロマンス ト長調 Op.40/ ロマンス ヘ長調 Op.50/「アテネの廃墟」〜トルコ行進曲 |
ヴァシル・カザンジェフ指揮 ソフィアso. | |
なんということはないブルガリアの指揮者、オーケストラによる名曲集だと思って聴いてみると、なんだかどこかで聴いたことがあるような…。やや遅めのテンポでなんともいえない味わいのオーケストラの歌わせ方。特に「威風堂々」や「アテネの廃墟」などはまるで甦ったクナッパーツブッシュが指揮をしているかのような感覚に襲われる。 | ||
ロシア音楽名曲集 ハチャトゥリアン:剣の舞 チャイコフスキー:「眠れる森の美女」より [パノラマ/ワルツ] グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲 プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」 〜行進曲とスケルツォ ボロディン:だったん人の踊り チャイコフスキー:「白鳥の湖」より [ワルツ/白鳥の踊り] R.コルサコフ:熊蜂の飛行 チャイコフスキー:「胡桃割り人形」より [小序曲/こんぺいとうの踊り/トレパーク] カバレフスキー:「道化師」〜ギャロップ |
ヴァシル・カザンディエフ指揮 ソフィアso. | |
ソフィアso.はブルガリア有数のオーケストラ。カザンディエフはブルガリアの指導的指揮者。 | ||
ブルガリア現代作曲家シリーズ Vol.3 ヴェリスラフ・ザイモフ(1951-): 12のチェロのためのラルゴ ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-): ピアノとクラリネットと 2つの打楽器のための2つのバガテル アンドリアン・ペルヴァゾフ: 「ジグラート」からの断片 アルティン・ポトゥルリアン(1943-):ファンタジア ボジダール・ペトコフ(1940-):トッカータ ユリア・ツェノーワ:π |
ムジカ・ノーヴァ室内Ens./他 | |
ブルガリア現代作曲家シリーズ Vol.2 クラシミール・キュルチイスキー(1936-): ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ アレクサンデル・カンドフ(1949-): 管弦楽のための音楽 アレクサンデル・タネフ(1928-1996):建築音楽 シメオン・ピロンコフ(1927-):夜曲 プラメン・ジュロフ(1949-):幻想曲 |
ディミタル・マノーロフ指揮 プラメン・シュロフ指揮 ブルガリア国立放送so. ソフィア国立歌劇場so. | |
ブルガリア現代作曲家シリーズ Vol.1 イヴァン・スパソフ(1934-1996): 聖職者の聖歌(全3曲) |
クリコル・チェトニアン指揮 イヴェリン・ディミトロフ指揮/他 | |
シュスターミッツ:ヴィオラ協奏曲 ニ長調(*) ペンデレツキ:ヴィオラ協奏曲(#) |
ディミタル・ペンコフ(Va) ヴァシル・カザンジェフ指揮 ソフィアso.(*) アルド・チェッカート指揮 NDRso.(#) | |
ブルガリア・ヴィオラ界の俊英ペンコフの腕が冴え渡る。 | ||
フロラン・シュミット:ピアノ・アルバム 内なる音楽 第1集 Op.16(全6曲)/ ローマの夜 Op.23(全2曲)/ 内なる音楽 第2集 Op.29(全6曲)/ ちょっとした身振り Op.92(全3曲)/ 前奏曲(これから作る組曲のための) |
イーヴォ・カルチェフ(P) | |
録音:2001年1月、ブルガリア・コンサート・ホール。 世界初録音。ドビュッシー風だが、もっと男性的で骨太なフロラン・シュミットのピアノ作品にはこれまでまとまったCDがなかったので、初期の「内なる音楽 第1集」から最後のピアノ作品「前奏曲」まで、彼の作風の変遷を追える当アルバムの存在意義は大きい。カルチェフは音楽博士号も持つヴィルトゥオーゾ。 | ||
マスターズ・オヴ・クラシック・ミュージック Vol.6 グリーグ:「ペール・ギュント」第2組曲 ローサス:波涛を越えて シベリウス:フィンランディア バーバー:アダージョ ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴス幻想曲 パッヘルベル:カノン |
ヴァシル・カザンディエフ指揮 ソフィアso. | |
マスターズ・オヴ・クラシック・ミュージック Vol.3 ポンキエッリ:時の踊り スッペ:「美しきガラテア」/「軽騎兵」序曲 ブラームス:ハンガリー舞曲(第1、5、6番) スメタナ:モルダウ ウェーバー:舞踏への招待 ヘンデル:「マカベウスのユダ」より |
ヴァシル・カザンディエフ指揮 ソフィアso. | |
マスターズ・オヴ・ クラシカル・ミュージック Vol.2 ドヴォルジャーク: スラヴ舞曲 Op.46 Nos.1, 3, 8, Op.72 No.2 シベリウス:悲しきワルツ モーツァルト: 「レ・プティ・リアン」〜2つの楽章 シューベルト:「ロザムンデ」から [バレエ音楽第2番/間奏曲] リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 |
ヴァッシル・カザンジェフ指揮 ソフィアso. | |
マスターズ・オヴ・クラシック・ミュージック Vol.1 グリーグ:「ペール・ギュント」第1組曲 シベリウス:トゥオネラの白鳥 ヘンデル:「水上の音楽」より スッペ:「詩人と農夫」序曲 |
ヴァシル・カザンディエフ指揮 ソフィアso. | |
シモン・ブリクシ(1693-1735):マニフィカト(*) ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782): 2つのイタリア語カンツォネッタ Op.4(+) ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):ドイツ・ミサ(#) |
ヨアンニス・ キュルゾグル(CT;*/#) イレーナ・ペトコヴァ(Ms;*) ニコライ・モツォフ(T;*/#) ニコライ・ペトロフ(Br;*) アドリアーナ・ブラゴエヴァ指揮 ブルガリア少年cho. アタナス・アタナソフ (P;+、Org;#) | |
シューマン:幻想曲 Op.17 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 |
ヴェセリン・スタネフ(P) | |
録音:2001年1月、ブルガリア・コンサート・ホール。 | ||
四手ピアノのマスターピース プロコフィエフ:幻想組曲「シンデレラ」 スクリャービン:幻想曲 マヌエル・インファンテ(1883-1953): 3つのアンダルシア舞曲 ラヴェル:スペイン狂詩曲 ガーシュウィン:3つの前奏曲 コープランド:キューバ舞曲 |
ゲノーヴァ&ディミトロフ・ ピアノ・デュオ | |
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978): ピアノ作品集 3つの小品 Op.15(*)/ ソナチネ・コンチェルタンテ Op.28(+)/ 即興曲(*)/トッカータ(*)/ ブルガリア狂詩曲「ヴァルダル」Op.16 (作曲者編曲)(+) |
ラーダ・チョマコヴァ(P;*) デシスラヴァ・ シチェレヴァ(P;+) | |
ブルガリア最大の作曲家ヴラディゲロフのピアノ作品には魅力的なものが多く、日本の音楽大学でもよく弾かれているようだが、当アルバムの登場によってそのすばらしさが知れわたるのは歓迎すべきことだ。隣国トルコの影響を感じさせる東洋風なメロディーと鈴のように透明な響きが魅力で、それはとくに Op.28に顕著。また彼の代表作「ヴァルダル」のピアノ独奏版にも注目を。 | ||
ブルガリア歌曲の美と英知とともに プロコポヴァ、フリストフ、ハディエフ、 ヴラディゲロフ、他の歌曲 |
オグニャン・ニコロフ(T) イヴェリナ・イヴァンチェワ (P) | |
キリスト生誕二千年に捧げる ブルガリア正教会の聖体礼儀 |
ゲオルギ・ロベフ指揮 スヴェトスラフ・オブレテネフ 国立フィルハーモニーcho.員 | |
ブルガリアのクリスマス | フリスト・ネデャルコフ指揮 ブルガリア国立放送児童cho. | |
オペラ・リサイタル ロッシーニ:「セビリャの理髪師」、 リムスキー=コルサコフ:「サトコ」、 プロコフィエフ:「戦争と平和」、 ヴェルディ:「シモン・ボッカネグラ」 「エルナーニ」「ドン・カルロ」、 ボロディン:「イーゴリ公」、 ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」 「ホヴァンシチナ」 からのアリアとシーン |
ステファン・エレンコフ(B) ヒンチェフ、エルムレル、 ナイデノフ、ライチェフ指揮 ソフィア国立歌劇場o. アンゲロフ指揮 ブルガリア国立放送so. | |
ヴラディゲロフ(1899-1978): ソナティナ・コンチェルタンテ Op.28 アレクサンドル・タネフ(1928-1996):ピアノ・ソナタ ペンチョ・ストヤノフ(1931-):ピアノ・ソナタ/変容 プラメン・ジュロフ(1949-):ピアノ・ソナタ |
イヴァン・エフティモフ(P) | |
ハイドン:ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII:11 モーツァルト: ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 K.413/ ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.483 |
マリア・プリンツ(P) ヴァシル・カザンジェフ指揮 ソフィアso. | |
録音:2001年3月、ブルガリア・コンサート・ホール。 マリア・プリンツは、デムスやルフェビュールに師事したピアニストで、ブルガリアの代表的作曲家・指揮者であるコンスタンチン・イリエフを父に持ち、夫はVPOの名クラリネット奏者アルフレート・プリンツ。 | ||
モーツァルト:レクイエム K.626
イーナ・シュリンゲンジーペン(S) エミリア・ボテヴァ(Ms) ニコライ・モツォフ(T) オルリン・アナスタソフ(B) メトディ・マタキエフ指揮ブルガリア国立放送so.&混声cho. | ||
録音:データ未判明(未記載?)、 DDD |発売:2000年。 | ||
ブラームス: クラリネット・ソナタ第1番 Op.120 No.1 プーランク:クラリネット・ソナタ マルティヌー:クラリネット・ソナタ ベーラ・コヴァーチ(1937-): ファリャへのオマージュ マリン・ヴァルチャノフ(1949-): スペイン様式のロンド |
ペトコ・ラーデフ(Cl) マリア・プリンツ(P) | |
スラヴのオルガン音楽 クラクフのミコワイ、 ボフスラフ・マチェイ・チェルノホフスキー、 イジ・イグナツ・リンカ、 ヤン・クシチテル・クハーシュ、 スメタナ、ドヴォルジャーク、ヤナーチェク、 ショスタコーヴィチ、グバイドゥーリナ、 クラッシミル・キュルクチイスキー、 イヴァン・スパッソフ、 ネーヴァ・クリステヴァの作品 |
ネーヴァ・クリステヴァ(Org) | |
ヴィラ=ロボス:ヴァイオリン・ソナタ集 ソナタ・ファンタジア第1番/ ソナタ・ファンタジア第2番/ ヴァイオリン・ソナタ第3番 |
ニャグル・ トゥマンゲロフ(Vn) ポジダル・ノエフ(P) | |
ORF制作による、オーストリア放送so.のコンサートマスターを務めるブルガリアのヴァイオリニスト、トゥマンゲリフのソロ・アルバム。ヴィラ=ロボスのヴァイオリン・ソナタはいずれも1915年頃に書かれた初期作品ということもあり、録音の機会に恵まれていなかった。 | ||
ゲオルギ・アルナウドフ: ティエポレオ〜オルフェウス教の神秘的な儀式(1955) |
テオドラ・パヴロヴィチ指揮 室内アンサンブル タニア・カザンディエワ(S)/他 | |
ヴァイオリンとギターのためのさらなる宝物 ヴェラチーニ:ソナタ第2番 ショパン:マズルカ タレガ:アラビア奇想曲 タルティーニ:悪魔のトリル/他 |
ヨッヘン・ブルシュ(Vn) フィン・スヴィト(G) | |
ヴァイオリンとギターのための宝物 ヘンデル:ソナタ ニ長調 J.S.バッハ:サラバンド ダカン:かっこう パガニーニ:ソナタ Op.3-12 ショパン:夜想曲 サン=サーンス:白鳥/他 |
ヨッヘン・ブルシュ(Vn) フィン・スヴィト(G) | |
録音:1996年3月/1999年4月、以上デンマーク。 | ||
ブルガリア国立放送児童合唱団40周年記念アルバム フランク:天使の糧 アダム:オー・ホリー・ナイト モーツァルト:レジナ・チェリ/他全16曲 |
フリスト・ネデャルコフ指揮 ブルガリア国立児童cho. | |
ショパン:24の前奏曲 Op.28 ラヴェル:夜のガスパール ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 |
ヴェセリン・スタネフ(P) | |
録音:2000年1月。 | ||
ディミタル・タプコフ(1929-):作品集 平和のカンタータ/ AH(オネゲル)によるミクロシンフォニー/ ヴァリアンツ/ファゴット・コンチェルティーノ/ チェロ・ソナタ/クラリネット・ソナタ |
ステファノフ指揮 ブルガリア国立放送so.&児童cho. ジュルホフ指揮 ソフィア・ソロイスツ 室内アンサンブル ミルチェワ(Ms) クラステフ(Vc)/他 | |
ヴィヴァルディ:シンフォニア第1番 ハ長調/ 「四季」より「春」「冬」 バッハ:アリア ゴレミノフ:5つのスケッチ〜舞曲 キュルクチイスキ:8つのミニアチュア〜アダージョ コストフ:3つのスケッチ フリストスコフ:トッカータ シューベルト:楽興の時第3番 ジョプリン:ラグタイム |
プラメン・マルコフ指揮 ブレヴィス室内o. | |
録音:1998年6月23日、ヴァルナ芸術ギャラリー、ヴァルナ市、ブルガリア、ライヴ。 | ||
バルトーク:野外にて ドビュッシー:映像第2集 ブラームス:幻想曲集 Op.116 |
アンナ・ストイチェワ(P) | |
録音:1999年9月。 | ||
トランペットとオルガンによるバロック音楽 アルビノーニ:アダージョ バッハ/グノー:アヴェ・マリア バッハ:G線上のアリア マルティーニ:トッカータ 他、トレッリ、テレマン、ヘンデル、パーセルの作品 |
ブラゴイ・アンジェロフスキ(Tp) ヴェリン・イリエフ(P) | |
録音:1999年7月、ブルガリア・コンサート・ホール。 マケドニア生まれのアンジェロフスキは、師匠であるアンドレに「本物の才能を持った数少ないトランペット奏者」と言わしめた奏者。 | ||
ルクレール:2つのヴィオラのための6つのソナタOp.12 [第1番 ホ短調(*)/第2番 イ長調(#)/ 第3番 ト長調(#)/第4番 ニ長調(*)/ 第5番 ハ短調(*)/第6番 変ホ長調(#)] |
ヨハネス・フリーダー(Va) ディミタル・ぺンコフ(Va) | |
録音:1997年9月4日&5日、パレス・オヴ・ビュッケブルク(*)/1998年1月17日&18日、ハノーヴァー北ドイツ放送局スタジオ。 原曲はヴィオール。前半と後半とで第1パートと第2パートをそれぞれの奏者が弾き分けている。舞踏的で優雅な音楽が、落ち着いた2挺のヴィオラによって味わいぶかく奏でられる。 | ||
ロマンティック・ヴァイオリン ブラームス:ヴィオリン・ソナタ第3番 フランク:ヴァイオリン・ソナタ 他チャイコフスキー、パガニーニ、ラフマニノフ、 クライスラー、ガーシュウィンの小品 |
セルジュ・シュヴァルツ(Vn) ルズカ・チャラクチエワ(P) | |
セファルディム歌曲集 | ユリア・ ミラノヴァ=ステイネル(S) ニーナ・アラジェム(P) | |
オグニャン・ニコロフ/オペラ・リサイタル 「イドメネオ」/「アルルの女」/「椿姫」/ 「ノルマ」/「イタリアのトルコ人」/ 「ラ・ボエーム」/「トスカ」/ 「シピオーネの夢」より |
オグニャン・ニコロフ(T) エレナ・ストヤノワ(S) ルムヤナ・ペトロワ(Ms) ボリス・ヒンチェフ指揮 ソフィアso. | |
クリスティアン・ルロワ(1952-): 「エスキモーのナヌーク」 (ロバート・フラハティ監督(1921))/ 「魔人ドラキュラ」 (トッド・ブラウニング監督(1931)) のための音楽 |
クリスティアン・ルロワ (P/Perc) フィリップ・ソース(Cl) ホセ・ベドゥ(Cb) ジャノット・ジル(Vn) | |
ゲオルギ・ミンチェフ(1939-): チェロ協奏曲「センチメンタル」 (ルトスワフスキの想い出に)(1993)(*)/ バレエ「華氏451度」〜交響組曲(1993)(#) |
マイケル・ミュラー(Vc;*) ミシャ・ハメル指揮 オランダNOS放送so.(*) ミレン・ナチェフ指揮 ブルガリア国立放送so.(#) | |
録音:1996年、オランダ(*)/1997年、ソフィア国立歌劇場。ともに初演時のライヴ。 ブルガリアの現代作曲家ミンチェフの初演時の実況録音。ルトスワフスキの想い出に捧げられたチェロ協奏曲、アメリカの作家レイ・ブラッドベリの代表作を元にしたバレエからの交響組曲と、食指をそそる内容。 | ||
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978): ブルガリア・ラプソディ/ピアノ協奏曲/ チェロ幻想協奏曲/ 室内オーケストラのためのディヴェルティメント |
アレクサンドル・ヴラディゲロフ指揮 ブルガリア国立so. スヴェトラ・スラヴチェワ(P) ヴェンツェスラフ・ニコロフ(Vc) | |
ヴェルディ:オペラからの2重唱 「運命の力」/「リゴレット」/「ドン・カルロ」/ 「マクベス」/「アッティラ」/ 「シモン・ボッカネグラ」より |
ニコラ・ギュセレフ(B) アレクサンドリナ・ ペンダチャンスカ(S) ヴラディミル・ストヤノフ(Br) ヒンチェフ指揮 ソフィアso. | |
正教会聖歌集 グレチャニノフ、ジノヴィエフ、ストロキン、リュビモフ、 チェスノコフ、フリストフ、ディネフ、 ニコラーエフ=ストルムスキーの作品 |
ニコラ・ギュセレフ(B) ミロスラフ・ポプサヴォフ指揮 ソフィア正教会cho. | |
ニコラ・ギュセレフ〜オペラ・アリア集 「魔笛」/「モーゼ」/「夢遊病の女」/「ノルマ」/ 「ナブッコ」/「ドン・カルロ」/「ローエングリン」/ 「ラ・ボエーム」/「サトコ」他より |
ニコラ・ギュセレフ(B) メトディ・マタキエフ指揮 ソフィアso. ブルガリア国立フィルcho. | |
ヴィヴァルディ: 主を恐れる者は幸いなり/グローリア RV.589 |
ストヤン・カラレフ指揮 ソフィア・マドリガルcho. &管弦楽アンサンブル | |
シュニトケ:チェロ・ソナタ 無伴奏チェロのための即興演奏 プロコフィエフ:チェロ・ソナタ |
ヴェンツェスラフ・ニコロフ(Vc) ロスティラフ・ヨフチェフ(P) | |
ニコロフはシュタルケルに師事したブルガリアの巨匠。多くの作曲家から作品を献呈されている。 | ||
ヴィクトリア・ボンド(1945-):作品集 弦楽四重奏のための「飛行の夢」(vn1/vn2/va/vc) /ピアノのための「 Rage 」 (p) / 無伴奏ヴァイオリンのための「結婚式とバル・ミツワー」(vn1) / ヴァイオリン、チェロとピアノのための「 Other Selves 」(vn1/vc/p) / ピアノのための「 Batucada 」 (p) /フルートのための「 Shenblu 」 (fl) / チェロとピアノのためのソナタ(vc/p) ゲオルギ・ヴァルチェフ(Vn;vn1) ニコライ・ガゴフ(Vn;vn2) ヴァレンティン・ゲロフ(Va;va) クリスト・タネフ(Vc;vc) アンナ・ストイチェヴァ(P;p) クレメナ・アチェーヴァ(Fl;fl) | ||
録音:データ未判明、 DDD |発売:1996年。ボンドは合衆国の作曲家。 | ||
R.シュトラウス:ピアノ作品集 ピアノ・ソナタ Op.5/4つの情緒のある風景 Op.9/ 5つの小品 Op.3 |
ルドミル・アンゲロフ(P) | |
録音:1995年11月、ソフィア。 | ||
ドブリ・フリストフ(1875-1941): ブルガリア正教会聖歌集 |
ミロスラフ・ポプサヴォフ指揮 ソフィア正教会cho. | |
メンデルスゾーン: ヴァイオリンとピアノのための協奏曲(*) ヴィヴァルディ:「四季」から[春/冬] |
スヴェトリン・ルーセフ(Vn) ゲオルギ・チェルキン(P;*) クラシックFMラジオ・ ユース室内o. | |
録音:2002年11月。 スヴェトリン・ルーセフ(スヴェトゥリン・ルセヴ)は1976年ブルガリア生まれ、2001年の第1回仙台国際音楽コンクール・ヴァイオリン部門第1位。 | ||
エミール・イヴァノフ〜アリア集 「トスカ」/「アルルの女(チレア)」/ 「ジョコンダ」/「蝶々夫人」/「アフリカの女」/ 「アンドレア・シェニエ」/「トゥーランドット」/ 「カヴァレリア」/「道化師」/ 「マノン・レスコー」より |
エミール・イヴァノフ(T) ステファン・リネフ指揮 ソフィアso. オブレテノフ・ ブルガリア国立フィルcho. | |
天のいと高きところにホサナ〜 ブルガリアの合唱作品集 |
アドリアーナ・ブラゴエヴァ指揮 ブルガリア少年cho. | |
フィン・スヴィト&フレンズ ヴィヴァルディ、チマローザ、ジョンソン、メルツ、 シューベルト、グラナドス、セゴビア、ファルカス、 ヒンデミット、レン・エイリアムズの作品 |
フィン・スヴィト(G) ゲスト多数 | |
ブルガリアのオルガン ルイ・ニコラ・クレランボー(1676-1749): 組曲第2旋法(*) J.S.バッハ: トッカータとフーガ BWV565 (*)/ コラール前奏曲「おお、人よ、 汝の罪の大いなるを嘆け」BWV622 (#)/ 前奏曲とフーガ BWV552 (*) フランク:幻想曲 イ長調(+) リオネル・ロッグ(1936-): 詩篇92による6つのヴァーセット(#) |
ヴェリン・イリエフ(Org) | |
録音:DDD、ドブリチ(*)、ソフィア(#)、ヴァルナ(+)。 | ||
ヨーゼフ・マティアス・ハウアー(1883-1959):ピアノ作品集 ノモス Op.2 /7つの小品 Op.3 /舞曲 Op.10 /5つの小品 Op.15 /幻想曲 Op.17 / ヘルダーリンによるピアノ小品集 Op.25 (全16曲)/12音の戯れ(1947新年)/12音の戯れ(1953年2月19日) アンナ・ペトロヴァ(P|使用楽器:スタインウェイ D ) | ||
録音:時期未判明、ブルガリア・コンサート・ホール、ソフィア、 DDD |発売:1995年。シェーンベルクよりも早く、独自に十二音技法を発展させていたことで知られるオーストリアの作曲家ハウアーによる、貴重なピアノ作品集だったもの。CDではそのリリースの嚆矢となった。 | ||
ショパン: ピアノ協奏曲代2番 ヘ短調 Op.21/ 演奏会用ロンド「クラコヴィアク」 ヘ長調/ アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調/ ボレロ Op.19/夜想曲 嬰ハ短調 |
ナデジャ・ヴラエヴァ(P) バジル・カザンジェフ指揮 ソフィアso. | |
録音:2003年7月、ソフィア。 | ||
メンデルスゾーン::無言歌(10曲) シューマン:幻想小曲集 Op.12 |
ルズカ・チャラクチエワ(P) | |
録音:2003年。 | ||
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ ブラームス:ヴィオラ・ソナタ〔第1番/第2番〕 |
グレゴリ・バデフ(Va) ボイダル・ノエフ(P) | |
発売:1995年頃。 | ||
ボヤン・ヴォデニチャロフ〜 現代ブルガリアのピアノ音楽 アレクサンデル・カンドフ(1949-):夜の蝶 ゲオルギ・アルナウドフ(1957-): 儀式 I/光の中での降生(儀式 II) ミハイル・ゴレミノフ(1956-):ピアノ小品 I ボイダル・スパッソフ(1949-):滝 ボヤン・ヴォデニチャロフ(1960-):前奏曲 II |
ボヤン・ヴォデニチャロフ(P) | |
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲集 [第8番 Op.110/第10番 Op.118/第11番 Op.122] |
ソフィア弦楽四重奏団 | |
Y.トチコヴァー:ハープ協奏曲/アルペジオ L.シャルパンティエ:ラプソディ F.ゴドフロワ:コンサート・スタディ |
ユリアナ・トチコヴァー(Hp) ドミニク・パトルイユー指揮 バンキア・コレギウム・ムジクム | |
カヴァイヴァンスカ・イン・コンサート 「アドリアーナ・ルクヴルール」/「ボエーム」/ 「ワリー」/「メリー・ウィドウ」/「マノン」/ 「運命の力」/「スペードの女王」/ 「ドン・カルロ」/「トスカ」より |
カヴァイヴァンスカ(S) カザンディエフ指揮 ブルガリア放送so. ライチェフ指揮 ヴァルナpo. | |
録音:1991年、93年、ライヴ。 | ||
マルティヌー: チェロとピアノのための作品集 アリエッテ H.188B/パストラーレ集 H.190/ 小品組曲 H.192/夜想曲集 H.189/ ロッシーニの主題による変奏曲 H.290 |
アナトーリ・クラステフ(Vc) クラッシミル・タスコフ(P) | |
ヤッセン・ヴォデニチャロフ(1964-): 異教徒の歌[パスカル・ロフェ指揮アンサンブル・イティネレール]/ シルバー・ドロップス[クワザー・サクソフォン四重奏団]/ 蝶のメタモルフォーゼ[ロビン・ファロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)]/ キネティック・コンポジション[アンサンブル・イティネレールの独奏者たち 〔フロリアン・ロリドン(Vc) ナタリー・フォルジェ(オンド・マルトノ) 棚田文紀(P)〕] 5つの不思議な作品 [ピエール=イヴ・アルトー(オクトバスFl) アンヘル・ケミン(S) マキシヌ・エカドール(Perc) アントワーヌ・アレリーニ(P) ヤッセン・ヴォデニチャロフ(エレクトロニクス) グザヴィエ・ゴンザレス指揮フランス・フルートo.] | ||
ヤセン・ヴォデニチャロフはブルガリア出身の気鋭の作曲家でソフィア国立高等音楽院で学んだ後、パリ国立高等音楽院でポール・メファノに師事した。数々のコンクールで受賞し国際的評価を得ている。現代音楽の様々な技法を駆使しジョージ・クラムにも通じる神秘的でイマジナリーな世界が拡がる。ブックレットには日本語解説のページもある。 | ||
オネゲル:チェロ協奏曲 ミヨー:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 イ短調 |
ロバン・クラヴルール(Vc) ファブリス・ボロン指揮 「オーケストラル」 アンサンブル | |
録音:1993年頃。クラヴルールは1950年、パリ生まれでナヴァラの弟子。ボロンも1965年、パリ生まれ。 | ||
ギデオン・ウォルドロップ(1919-2000):管弦楽作品集 交響曲第1番(1951) /バリトンと室内オーケストラのための「南西からの歌」(1983) (#) / プレッシャー(1955) /管弦楽組曲「南西より」(1964) /前奏曲とフーガ(1963) プラメン・ヒジョフ(B−Br;#) レムス・ジョルジェスク指揮ソフィアpo. | ||
録音:データ未判明、 DDD | (C) (P) 1993 。ウォルドロップは合衆国の作曲家。 | ||
ソフィア少年合唱団のブリテン&ペルゴレージ ブリテン:ミサ・ブレヴィス ペルゴレージ:スターバト・マーテル |
ガブロフスカ(S) アレクサンドロワ(S) アンゲラコヴァー(Ms) ブラゴエワ指揮新室内o. ソフィア少年cho. | |
サルゼード:古風な主題による変奏曲 トゥルニエ:イマージュ第4組曲 ピエンエル:奇想的即興曲 タイユフェール:ハープ・ソナタ フォーレ:即興曲 モーリス・フランク:ハープ組曲 ヘンリエッテ・レニエ:伝説 |
アンナ=マリー・ ラヴノポルスカ(Hp) | |
ギデオン・ウォルドロップ(1919-2000):管弦楽作品集 交響曲第1番(1951) /バリトンと室内オーケストラのための「南西からの歌」(1983) (#) / プレッシャー(1955) /管弦楽組曲「南西より」(1964) /前奏曲とフーガ(1963) プラメン・ヒジョフ(B−Br;#) レムス・ジョルジェスク指揮ソフィアpo. | ||
録音:データ未判明、 DDD | (C) (P) 1993 。ウォルドロップは合衆国の作曲家。 | ||
水晶の夢〜アルベーナ・ペトロヴィッチ・ヴラチャンスカ:ピアノ作品集 水晶の夢(2013) /神秘の夢(2015) /燃える影(2013) / ジャスト・シャドウ(2014) /隠された手紙(2015) /ちょっと待って下さい(2014) ロマイン・ノスバウム(P) | ||
録音:2015年11月、ブルガリア・コンサートホール、ソフィア。アルベーナ・ペトロヴィッチ・ヴラチャンスカ [Albena Petrovic Vratchanska] はルクセンブルク人の両親のもとブルガリアで生まれた女流作曲家で現在はルクセンブルクで活動を続けている。現時点で600曲あまりの作品を発表している多作家でヨーロッパの多くの音楽祭で演奏されているとのこと。このディスクには最近のピアノ曲が収められており、東欧風の民族音楽を基本としてプリペアド、内部奏法も駆使したミステリアスでアキゾチックなピアノ作品集。 | ||
ブルガリアの伝統的愛唱歌集 | ドーラ・フリストヴァ指揮 ブルガリアン・ ヴォイスの神秘cho. | |
シューマン:女声のための作品集 女声(合唱)のためのロマンス〔第1集 Op.69 /第2集 Op.91 〕/少女の歌 Op.103 / 女声三重唱のための3つの歌 Op.114 /子供のための歌のアルバム Op.79 /夏の憩い(1849) / 「楽園とペリ」 Op.50〜フーリーの合唱/3つの詩 Op.29 より〔田舎風の歌 Op.29 No.1 /リート Op.29 No.2 〕 イリーナ・シュティグリヒ(P/Org)指揮 テオドラ・パヴロヴィチ指揮 ヴァシル・アルナウドフ・ソフィア室内cho. | ||
録音:データ未記載、 DDD | (C) (P) 1993 。 | ||
モーツァルト: アヴェ・マリア/アヴェ・ヴェルム・コルプス グノー:ミサ曲第4番 ツェリオリ:ラウダーテ・ドミヌム/レジナ・コエリ アニエス・デイ、優しく旋律的なミサ |
アドリアーナ・ブラゴエヴァ指揮 ソフィア少年cho. | |
ブルガリア正教会の婚儀と新年の務め | ミロスラフ・ポプサヴォフ指揮 混声cho. | |
アルメニアの聖餐式 | ベドロス・パパジアン指揮 ソフィア・アルメニアcho. | |
ショパン: ロンド(全曲)[Ops.1, 5, 7, 16]/ ドイツ民謡による変奏曲/ 華麗なる変奏曲 |
ルドミル・マンゲロフ(P) | |
聖金曜日の音楽〜ブルガリア正教の典礼 ケドロフ、バフメチェフ、 チャイコフスキー、他全9曲 |
ミロスラフ・ポプサヴォフ指揮 混声cho. | |
シューマン: 幻想曲 ハ長調 Op.17 / ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26 / 自作の主題による変奏曲 |
パヴリナ・ドコヴスカ(P) | |
録音:時期未判明、ブルガリア・コンサート・ホール、ソフィア、 DDD |発売:1992年頃。 | ||
ヴィヴァルディ:「四季」(フルート独奏版)(*) ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6 No.9 |
リディア・オシャフコヴァ(Fl;*) ニコライ・ボヤジェフ指揮 レディース・チェンバーo. | |
マリン・ゴレミノフ(1908-2000): フルートと管弦楽のための二部作(*)/ 弦楽四重奏曲第3番「古いブルガリア風」(+)/ 弦楽四重奏曲第7番(#)/ オーボエ協奏曲(**) |
シメオン・シュテレフ(Fl;*) ソフィアSQ(+) ブルガリア国立放送SQ(#) カーメン・ゴレミノフ指揮(*/**) ブリガリア国立放送so.(*/**) | |
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉(オラトリオ版)
ブリスタ・ズラトコヴァ(S) ガリヤ・パヴロヴァ(Ms) ヴェッセリン・フリストフ(T) ニコライ・ペトロフ(B) グイ・コンデッテ指揮アニマート混声cho.、オルケストラル・アンサンブル | ||
録音:1998年4月14日、ブルガリア・コンサート・ホール、ソフィア。 | ||
ウェーバー:クラリネット協奏曲第1番/同第2番/ コンチェルティーノ |
スヴィレン・シメオノフ(Cl) チェ・ヨンホ指揮 ソフィア・アマデウスo. | |
チャールズ・グリフェス:ピアノ作品集 ローマの素描/クブラ・カーンの楽園/冬の情景/ 伝説/深き淵より/ピアノ・ソナタ |
イーヴォ・カルチェフ(P) | |
モーツァルト: クラリネット協奏曲 イ長調K.622/ クラリネット五重奏曲 イ長調K.581 (弦楽オーケストラ伴奏版/シメオノフ編) |
スヴィレン・シメオノフ(Cl) ヨン=ホー・チョイ指揮 ソフィア・アマデウスo. | |
録音:1997年6月、ブルガリア・コンサート・ホール、ソフィア。 シメオノフ編曲による14の弦楽器の伴奏によるクラリネット五重奏曲が聞き物。なかなか上手く編曲されており、この曲の新たな美しさを体験できる。 | ||
ラモー:変奏を伴うガヴォット ショパン:ピアノ・ソナタ第2番「葬送」 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 |
トミスラフ・バイノフ(P) | |
ペテル・ディネフ(1889-1980): 金口聖イオアンの聖体礼儀 |
ストヤン・クラーレフ指揮 マドリガル・ソフィア室内cho. | |
ブルガリア正教会聖歌集 | ソフィア聖職者cho. | |
ムソルグスキー: 組曲「展覧会の絵」/涙/はげ山の一夜/ 「ソロチンツィの市」からの情景/ゴパック |
イーヴォ・ヴァルバノフ(P) | |
録音:1997年6月、ソフィア。 | ||
シューマン:チェロ協奏曲(*) エルガー:チェロ協奏曲(#) |
カリーナ・クルステヴァ(Vc) ボリス・ヒンチェフ指揮(*) ミレン・ナチェフ指揮(#) ブルガリア国立放送so.(*/#) | |
録音:DDD。クルステヴァはブルガリア生まれで、マイスキー、イッサーリス、コーエンなどそうそうたるチェリストに師事している。 | ||
ソフィア聖ネデリャ大聖堂男声合唱団 〜我らが救済者、主イエス・キリストの 生誕2000年記念に捧ぐ 徹祷夜のための聖歌集/聖餐式のための聖歌集 |
K.ポポフ指揮 ソフィア 聖ネデリャ大聖堂男声cho. | |
K.ポポフの作品を中心とした力強い男声合唱による宗教曲集。 | ||
エミール・ナウモフのショパン ショパン: マズルカ [Op.67 No.4 / Op.68 No.4 / Op.33 No.1 / Op.50 No.3 / Op.7 No.2 / Op.67 Nos.2, 3 / Op.17 No.4]/ 前奏曲 Op.28 より[ Nos.4, 6, 15 ]/ ワルツ [ Op.64 No.2 / Op.34 No.2, B.i.150 / Op.69 No.2 ]/ 夜想曲 Op.72 No.1 /練習曲 Op.10 No.6 |
エミール・ナウモフ(P) | |
録音:1996年10月16日。モントレー、カリフォルニア州。 | ||
ヴェセリン・スタネフ〜ショパン、ラフマニノフ&リスト ショパン:舟歌 Op.60 /ポロネーズ第5番 Op.44 / スケルツォ第3番 Op.39 / バラード〔第1番 Op.23 /第4番 Op.52 〕 ラフマニノフ:楽興の時 Op.16 より Nos.2-4 リスト:ハンガリー狂詩曲〔第11番/第12番〕 |
ヴェセリン・スタネフ(P) | |
録音:2000年1月、ブルガリア・コンサート・ホール、ソフィア。 | ||
パガニーニアーナ パガニーニ: 奇想曲第1番、第13番、第24番(ピアノ伴奏つき) ブラームス:ハンガリー舞曲第2番 ドヴォルザーク:わが母が教え給いし歌 サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン クライスラー:ウィーン奇想曲 ラフマニノフ:ヴォカリーズ/他 |
マリオ・ホッセン(Vn) ルドミ・ペトコフ(P) | |
主の生誕をたたえて〜ブルガリア正教会聖歌集 | キリル・ポポフ指揮 ソフィア・スヴェタ・ ナデリヤ大聖堂cho. | |
ブルガリアの民族楽器〜ガイダ(バグパイプ) ロドペ、トラキア、ストランジャ、ピリン・マケドニア、 ショッペ・レジョン、北西ブルガリア、北ブルガリアの音楽 |
ゲオルギ・キチューロフ、 ゲオルギ・ムッソルリエフ (ガイタ) ブルガリア国立放送 民族o./他 | |
民族音楽のアルバムというわけではなく、民族楽器を使って伝承曲から現代曲までこだわりなく集めたもの。バグパイプを用いた曲が多いが、スコットランドのそれとは異なりかなり野性的でアラブ的な趣があるのが特徴。 | ||
ダリーナ・タコヴァ〜オペラ・リサイタル モーツァルト:「魔笛」、 ベッリーニ:「清教徒」「夢遊病の女」、 ドニゼッティ:「アンナ・ボレーナ」 「ランメルムールのルチア」、 リムスキー=コルサコフ:「金鶏」 ドリーブ:「ラクメ」、 ヴェルディ:「椿姫」からのアリア、シーン |
ダリーナ・タコヴァ(S) メトディ・マタキエフ指揮 ソフィアso. | |
シモン・レオン・ラザール(1948-): 「ホロコースト」 (ユダヤ人たちの死へのレクイエム;1993-1995) |
シモン・レオン・ラザール、 ヴェニズ・レヴィ指揮 ユダヤ・シナゴーグcho./他 | |
ストラヴィンスキー: バレエ「火の鳥」組曲(1919年版) エミール・タバコフ(1947-): 管弦楽のための協奏曲(1995) |
エミール・タバコフ指揮 ソフィアpo. | |
発売:1996年。 同番号ながら、1990年代初期にアナウンスされた物(現代物)とは内容が異なっている。 | ||
聖ヨアン・ククゼレス:ブルガリア正教会聖歌集 | ニコラ・ギュセレフ/他 ソフィア聖職者cho. ソフィア少年cho. ソフィア・マドリガル室内cho. ソフィア正教cho. | |
パオリーノ・ヴァサロ(1856-1923):大ミサ曲(1889) | ディオン・ブハギアル指揮 コレギウム・ムジクム o.&cho. アニラ・サリバ(S) アルフレッド・カミレリ(Br)/他 |