ミシェル・ジャレル(1958-): ...サム・リーヴス II ...[クリストフ・ドゥジャルダン(Va)]/ オフランド[フレデリク・カンブルラン(Hp)]/ アソナンス[ポール・メイエ(Cl)]/ アソナンス VII [フローラン・ジョドゥレ(Perc)]/ プリズメ[ヘ=スン・カン(Vn)] | ||
ミシェル・ジャレルはジュネーヴ生れ。ウィーン国立音楽大学の作曲科教授や、リヨン管弦楽団、ルツェルン音楽祭、ヘルシンキ・ムジカ・ノヴァのレジデンス作曲家として活躍。 静かな空間の中に凝縮された緊張感を孤独に配置するような音楽は、実に21世紀的。 | ||
AE-0102 廃盤 |
アンドレ・ブークーレシュリエフ(1925-1997):弦楽四重奏のための作品集 〔弦楽四重奏曲 III /鏡(ミロワール)2 /群島 II 〕 イザイSQ | |
録音:2000年12月。他出品番:AE-2040102〔廃盤〕。 | ||
AE-0103 廃盤 |
ミカエル・レヴィナス(1949-): Prefixe/Arsis et Thesis / Froissement d'ailes / Voutes / Rebonds / Trois Etudes pour piano / La cloche felee アラン・ルヴィエ指揮アンサンブル・リティネレール ファーラド・メカ指揮フランス放送po.団員 パスカル・ロフェ指揮フランス国立o. ストラスブール・パーカッションEns. ピエール=イヴ・アルトー(Fl) アラン・ヌヴー(P) | |
AE-0104 廃盤 |
ミカエル・レヴィナス(1949-): アピール/青銅の船の中の声/あべこべ/節理/パル=デラ(*) シャルル・ブリュック指揮 ミカエル・レヴィナス指揮 アンサンブル・リティネレール ミヒャエル・ギーレン指揮 SWF so.(*) ギー・レイバル指揮グルッポ・ヴォーカル・ド・フランス アンドレ・カザレ、ジャン=ジャック・ジュスタフレ(Hr) ネル・フロジェ(S) パトリス・ボキヨン(Fl) Quintette de cuivres Just 'a 5 | |
AE-0105 廃盤 |
フィリップ・ユレル(1955-): ...次第に/フラッシュ=バック/墓(ジェラール・グリゼイの思い出に)/ルイージのために ベルンハルト・コンタルスキー指揮パリo. ピエール=アンドレ・ヴァラド指揮アンサンブル・クール=シルキュイ ジャン・ジョフロワ(Perc) ジャン=マリー・コテ(P) | |
AE-0106 廃盤 |
ジェラール・プソン(1958-): Mes Beatitudes /Nebenstuck / Fureur contre informe / Recreations francaises / Cinq Chansons / Bruissant divise / Rebus |
アンサンブル・ ルシェルシュ |
ブリス・ポーセ(1965-): Huit Canons / Six Preludes / Variations pour piano Op.27 / In Nomine Broken Consort Book |
アンサンブル・ ルシェルシュ | |
AE-0208 廃盤 |
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-): Jazz Connotation / Les Danses interrompues / D'un reve parti / Bug /Appel d'air / Fruh ジェイ・ゴットリーブ(P) ブルーノ・マントヴァーニ指揮アンサンブル・アルターナンス | |
AE-0209 (3CD) 廃盤 |
ユーグ・デュフール(1943-):冬々 〔大洪水/哲学/雪の中の猟師/潟のゴンドラ〕 |
ドミニク・ミ指揮 アンサンブル・モデルン |
エディト・カナート・ド・チジ〔シジ〕(1950-): 弦楽のための作品集(全6曲) |
パリ弦楽三重奏団 パリSQ ディエゴ・トージ(Vn) マルク・シファー(Cb) | |
切り込み鮮やかな弦楽器の扱いが特徴。
#レーベルでは廃盤となっており、流通在庫限りのお取り扱い&高額となります。御注文時に入手できなくなっていた場合はご容赦ください。 | ||
AE-0311 廃盤 |
マウリシオ・カーゲル: Rrrrrrr... (ラジオ幻想曲)/ ルートヴィヒ・ヴァン(映画のための音楽)/ ヒポクラテスの誓い(3手のための)/ 肉体化されし爪/ MM 51 |
アレクサンドル・タロー、 エリック・ル・サージュ(P) フランソワ・ル・ルー(Br) ジャン=ギアン・ケラス(Vc)他 |
レヴィナス&ヒンデミット〜からみあう文字 ヒンデミット: ソナタOp.25 No.11/ソナタOp.11 No.4 ミヒャエル・レヴィナス:ルートヴィヒ四重奏 |
ジェラール・コセ(Va) ミヒャエル・レヴィナス(P)他 | |
ヒンデミットとレヴィナスという対極的位置に立つ作曲家のヴィオラ作品を、名手コセが美しく引き上げたアルバム。 | ||
ハイドン:3つの弦楽四重奏曲 Op.54 〔第1番 ト長調/第2番 ハ長調/第3番 ホ長調〕 |
イザイSQ [ギヨーム・シュートル、 リュク=マリー・アグエラ(Vn) ミゲル・ダ・シルヴァ(Va) フランソワ・サルク(Vc)] | |
録音:2003年3月6日-9日、修道士共同寝室、エポ大修道院、ル・マン、フランス。後出: Ysaye Records, YR-501〔廃盤〕。 | ||
ショーソン:愛と海の詩 ラヴェル:シェヘラザード デュパルク: 旅へのいざない/悲しい歌/フィディレ |
フェリシティ・ロット(S) アルミン・ジョルダン指揮 スイス・ロマンドo. | |
録音:2001年&2002年、ジュネーヴ。 独特の憂いの染みた歌で末期ロマン派の音楽に抜群の適正を持つ名歌手、フェリシティ・ロット。かのカルロス・クライバーが「バラの騎士」の元帥夫人役として彼女に絶大な信頼を置いていたことは言うまでもないが、ここでもショーソンのワグネリアン的傑作「愛と海の詩」が、海風に火照る体温のような極まり。デュパルクの甘美もこれ以上はあり得ない。加えてジョルダンの指揮がすばらしい。 | ||
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-): 第3ラウンド/熟慮の末の死/荒れ狂い |
アンサンブル TM シルヴィア・マリーニ= ヴァディモヴァ(Ms)/他 | |
第3ラウンドではサクソフォン、熟慮の末の死ではメゾ・ソプラノが加わる。 | ||
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) | マルク・コッペイ(Vc) | |
使用楽器:ゴーフレード・カッパ、1697年製。 名器カッパの柔らかな響きが実に絶妙で、とても美しい音色。さすが、シュタルケルの秘蔵弟子だけあって心を掴んでくる。これは新たな名盤といえるだろう。解説をとると、ライプニッツの言葉が飛び込む、ちょっと知的なデジパック仕様。 | ||
AE-0317 廃盤 |
シューベルト: ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)集 〔ニ長調 D.384 /イ短調 D.385 /ト短調 D.408 〕 |
ダヴィド・グリマル(Vn) ヴァレリー・ アファナシエフ(P) |
AE-0418 廃盤 |
シューマン:3つの弦楽四重奏曲 Op.41 〔第1番 イ短調/第2番 ヘ長調/第3番 イ長調〕 |
イザイSQ |
録音:2003年、修道士共同寝室、エポ大修道院、ル・マン、フランス。後出: Ysaye Records, YR-502〔廃盤〕。 | ||
AE-0419 廃盤 |
エルネー・ドナホーニ: チェロ・ソナタ 変ロ短調 Op.8/ ヴァイオリン・ソナタ 嬰ハ短調 Op.21/ 弦楽三重奏のためのセレナード ハ長調 Op.10 |
ダヴィ・グリマル(Vn) ジェラール・コセ(Va) マルク・コッペイ(Vc) ミシェル・ベロフ(P) |
オルガン作品集 ジャン=クリストフ・ルヴェル:パッションズ クラウディオ・メールロ:トッカータ/カンツォーネ レジ・カンポ:カプリッチョ/ソンネリエ ルイ・クープラン:二重奏曲/幻想曲/カリヨン エディト・カナート・デ・チジ:8ヴェガ ブリス・ポセ:オルガンのための6つの小品 より〔第1曲−第4曲〕 ニコラ・ド・グリニー:讃歌「パンジェ・リングァ」/オン・タイユ/フーガ ジェラール・プソン:オルガンのための練習曲−控えめな曲/ファンファーレ ブルーノ・マントヴァーニ:同様に ジャン=クリストフ・ルヴェル(Org) クリストフ・デジャルダン(Va) ジョナサン・ノット指揮コレギウム・ノヴム・チューリヒ、バーゼル・マドリガリステン | ||
新旧の作曲家を取り混ぜたアルバム。ジャン・ド・ジュワユーズのオルガンを使用。 | ||
シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番 イ短調 D.845 ブリス・プセ(1965-):コントラ=ソナタ〜第1&2楽章 |
アンドレアス・シュタイアー(P) | |
使用楽器はクリストファー・クラーク製とのことで、おそらく作曲当時のフォルテピアノの複製と思われる。プセはブサンソン生まれの作曲家・チェンバロ奏者。 | ||
モーツァルト: クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581/ ケーゲルシュタット・トリオ 変ホ長調 K.498/ アダージョとフーガK.546 |
ミシェル・ポルタル(Cl) ジャン=クロード・ペヌティエ(P) イザイSQ [ギヨーム・シュートル、 リュク=マリー・アグエラ(Vn) ミゲル・ダ・シルヴァ(Va) フランソワ・サルク(Vc)] | |
録音:2004年6月、エポ大修道院の修道士共同寝室、ル・マン(フランス)。前出:AEON (FRANCE), AECD-0422 [AE-0422]。モーツァルトの気品に溢れたメロディとクラリネットのふくよかな音色を堪能できる1枚。稀代の名手たちの豪華共演にも注目される。クラリネットのポルタルはクラシックだけでなく、ジャズや映画音楽の分野でも多彩な活動を展開する奏者。フランスのジャズ・クラシック界を牽引してきた名手の1人と言えるだろう。ペヌティエはラ・フォル・ジュルネにも来日し、日本でも注目されるピアニスト。イザイ四重奏団とは何度か共演し、その息のあったアンサンブルは大きな評価を得ている。名手たちの豪華共演による名盤。 | ||
ティエリー・ペク(1965-):記憶の向こう 四隅への愛着/一斉射撃/ミュロンガ/記憶の筋/ カリュンガ/他(全12曲) |
アレクサンドル・タロー(P) アンサンブル・ゼリグ | |
録音:2004年7月。 ティエリー・ペク(ペクー)はパリ音楽院で学び、現代感覚に優れた作品を多数作曲している。フランスの若いピアニストの中でもクリアな美音と申し分のないテクニックで抜きん出ているアレクサンドル・タローはこうした作品に打ってつけ。 | ||
アストル・ピアソラ: タンガータ/鮫/リベルタンゴ/五重奏のためのコンチェルト/アディオス・ノニーノ/ ブエノスアイレスの夏/ムムキ/ミケランジェロ'70 /天使の死/孤独 カリエンテ・クァルテット [ギョーム・オド(バンドネオン) セドリック・ロレル(P) ミシェル・ベリエ(Vn) ニコラ・マルティ(Cb)] ヴァンサン・マヤール(ヴィブラフォン) | ||
カリエンテ・クァルテットのデビュー盤。ピアソラの名盤あまたの中でも自己主張できるだけの立派な演奏。カリエンテ[Caliente]とはスペイン語で「熱い」という意味。その名の通りの熱い音楽が満載。 | ||
ヴィオラの声 ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):ナトゥラーレ(自然)/シュマン第2 モートン・フェルドマン(1926-1987): ロスコ・チャペル/ヴィオラ・イン・マイ・ライフ第2 クリストフ・デジャルダン(Va) | ||
20世紀を代表する作曲家2人のヴィオラ作品。現代ヴィオラ曲といったらこの人、クリストフ・デジャルダンの出番。 | ||
D.スカルラッティ:15のソナタ(ギター編曲版) K.178(レオ・ブローウェル編曲)/K.330(ジュリアーニ編曲)/ K.1(ロベルト・アウセル編曲)/K.335(ジュリアーニ編曲)/ K.14(ブローウェル&アウセル編曲)/K.375(ジュリアーニ編曲)/ K.254(同)/K.213(同)/K.32(ロベルト・アウセル編曲)/ K.11(カルロス・バルボーサ=リマ編曲)/ K.149(ロベルト・アウセル編曲)/K.377(ジュリアーニ編曲)/ K.431(ロベルト・アウセル編曲)/K.476(ジュリアーニ編曲) |
ロベルト・アウセル(G) | |
アルゼンチン出身のロベルト・アウセルは、1975年第17回パリ国際ギターコンクールにてエドアルド・フェルナンデス、バルタサル・ベニーテスらをおさえ優勝。ルネサンスから20世紀作品まで幅広いレパートリーを持ち、ラテンアメリカ諸国の民族音楽並びに現代音楽を積極的に取り上げている。またバロック音楽の解釈でも高い評価を得ており、このアルバムでは編曲&演奏ともにその実力を発揮している。 | ||
ポップ・アート〜レジス・カンポ(1968-):作品集 ピアノと管弦楽のための協奏曲(1998-1999)(*)/ シェイクスピアのソネットに基づく7つの声と 5つの楽器のための「 Music to Hear 」(1999)(#)/ フルート、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、 チェロとピアノのための 「ポップ・アート」(2001-2002)(+) |
ジェイ・ゴットリーブ(P;*) パスカル・ロフェ指揮(*) フランス放送po.(*) ロラン・アレイベディアン指揮(#) Musicatreize (#) 阿部加奈子 〔あべかなこカンポ〕指揮(+) 音楽院受賞者アンサンブル(+) | |
フランスの若手作曲家カンポの作品集。(#)の指揮者はアレイベディアン[ Haraybedian ]とされているが、ハイラベディアン(アイラベディアン?)[ Hayrabedian ]の誤植である可能性がある。(+)の指揮を務める阿部は、レジス・カンポの夫人。 | ||
グリーグ:劇付随音楽「ペール・ギュント」 (全曲版;ノルウェー語歌唱、フランス語語り) ディートリヒ・ヘンシェル(Br:ペール) インガー・ダム=イェンセン(S:ソルヴェーグ) ソフィー・コーシュ(Ms:アニトラ) ランベール・ウィルソン(語り:ペール) ヴィヴィアーナ・アリベルティ(語り:オーゼ、ソルヴェイグ、ヴェールを被った女、アニトラ) エルス・キスファルディ(語り:山の魔王) ヴェガー・ヴァルダル(ハルダンゲル・フィドル) ギヨーム・トゥルニエール指揮スイス・ロマンドo.、ジュネーヴ・モテット声楽アンサンブル | ||
録音:2000年6月-7月、ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホール。 グリーグの「ペール・ギュント」は全曲聴きとおすことで魅力が倍増する作品。当ディスクは鬼才アラン・ペルーによる新演出の世界初録音。主役ペールは歌唱部分をヘンシェルがノルウェー語で魅力的に演じているが、劇音楽ゆえ、台詞の部分が多く、それをフランスの個性派映画俳優ランベール・ウィルソンがフランス語で務めている。ウィルソンはワイダの「悪霊」やジュワフスキの「私生活のない女」で、繊細な二枚目ながら、どこか変態っぽいオーラを放つ役柄を演じていたが、女たらしでやんちゃなはずのペール役もどこか屈折した陰のあるものになっている。ブックレットはフランス語のみ。台詞無し版(AECD-0638 2CDs)も現地では発売があるが、日本国内へは輸入されていない。 | ||
ミシェル・ジャレル(1958-):作品集 ひとときの音楽(器楽アンサンブルのための)/ フォルムとフラグメントIIb (4つの声、楽器のための)/ パルメニデスの詩の断片について (6人の独唱者のための)/ 群集〜ふるい(室内バレエ) |
シュトゥットガルト・ 新ヴォーカルゾリステン エルネスト・ モリナーリ(バスCl) エミリオ・ポマリコ指揮 アンサンブル・ クラングフォルム・ウィーン | |
ジャレルはジュネーヴに生まれた。東洋哲学などに影響を受け、「時」を音楽で表そうとしたり、哲学的な詩などにインスピレーションを得て作品を書いたりしている。2曲目は「間」を重用していて、ふにゃふにゃしたダダイズムのような独特の世界が広がっている。 | ||
ラフマニノフ: ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36 幻想的小品集 Op.3〜 No.1「悲歌」変ホ長調,No.3「メロディ」ホ短調 ショパンの主題による変奏曲 Op.22 |
ラウラ・ミッコラ(P) | |
録音:2004年11月27-28日。 ラウラ・ミッコラはフィンランド出身の女性ピアニスト。1995年エリザベート王妃国際音楽コンクール、ピアノ部門第2位受賞。これまでBIS、CASCAVELL、ALBA、NAXOSレーベルから北欧の作曲家中心のアルバムを発売している。今回のラフマニノフの演奏は豪快で迫力があり、感情がストレートに表現されている。タッチは華麗なまでにコントロールされており、非常に美しい旋律に心惹かれる。 | ||
J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのための ソナタ&パルティータ BWV.1001-1006 |
テディ・パパヴラミ(Vn) | |
1971年アルバニア生まれのパパヴラミは素晴らしい個性の持ち主。生き生きとした、深みのある音色で演奏で、シャコンヌには悲壮感漂う憂いがある。圧倒的なテクニックによる闊達した音楽作りは実に見事。 | ||
ロシアのチェロ・ソナタ集 ショスタコーヴィッチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40 プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調 Op.119 ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19 シュニトケ:チェロ・ソナタ |
マルク・コペ(Vc) ペーター・ラウル(P) | |
ショスタコーヴィチのソナタは緻密でダイナミックな演奏を求められるが、コペとラウルは圧倒的な緊張感で作品を鋭くまとめている。一方ラフマニノフのチェロ・ソナタはロマンティシズムの清華を極めた作品。コペの深みのある美しい音色、ラウルの歌心に満ちたピアノで丁寧に弾かれる演奏には好感が持てる。 | ||
カイヤ・サーリアホ(1952-):チェロ作品全集 | アレクシス・デシャルム(Vc) ジェレミー・フェーブル(Fl) ニコラ・バルデイル(Cl) | |
フィンランドのヘルシンキ出身の女性作曲家サーリアホの作風は、多様な音楽性、音色の多彩さが魅力。チェロ作品では色彩感のある風景を描き出し、フルートとクラリネットを加えることによって新しいチェロの表現を追及している。 演奏はアンサンブル・クール=シルキュイのメンバーである1977年生まれの若手注目チェリスト、アレクシス・デシャルム。E-A-D-Gの調弦によるテノール・チェロを研究しているという。夢幻的な音世界へ引き込まれるアルバムである。 | ||
AE-0638 [AECD-0638] (2CD) 国内扱い無し |
グリーグ:劇付随音楽「ペール・ギュント」(全曲版;ノルウェー語歌唱/語り無し) | |
AE-0530 の台詞無し盤ですが、国内には輸入されていません。台詞入り版が2枚価格で提供されているため、そちらをご注文下さい。 | ||
マウリツィオ・カーゲル(1931-):ピアノ三重奏曲 アルフレート・シュニトケ(1934-1998):ピアノ三重奏曲 |
ワイマール・リスト・トリオ [アンドレアス・レーマン(Vn) ティル・ストレンツブルグ(Vc) クリスチャン・ ウィルム・ミュラー(P)] | |
カーゲルはアルゼンチンのブエノスアイレス出身で、1957年以来ドイツを中心に活動している。作品には放送用の映画や演劇などもあり、活動も多方面に及んでいる。皮肉なユーモアに満ちた作品を数多く発表していることでも知られている(指揮者が突然倒れる「フィナーレ」など)。妻のイリーナに捧げられたシュニトケのピアノ三重奏曲。第2楽章の物悲しい美しさには特筆すべきものがある。 ワイマール・リスト・トリオはクリスティアン・ウィルム=ミュラーをピアニストとして1990年に結成された実力派。 | ||
ショーソン:ピアノ四重奏曲 イ長調 Op.30 フォーレ:ピアノ四重奏曲 ハ短調 Op.15 |
シューマン四重奏団 [テディ・パパヴラミ(Vn) クリストフ・シラー(Va) フランソワ・ギュイエ(Vc) クリスチャン・ファーヴ(P)] | |
ショーソン晩年の曲であるピアノ四重奏曲は、フランス的美的感覚と東洋的な異国趣味とが混じり合った秘曲。クリスチャン・ファーヴの伸びやかなピアノが何よりも美しい演奏。またフォーレは叙情的な旋律が特徴で、特にピアノ四重奏曲の第4楽章ではピアノの清冽さが際立つ。ヴァイオリンのパパヴラミの深みのある音色も印象的。 | ||
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677): カンタータ、アリア集 |
アンサンブル・ポイエーシス | |
バルバラ・ストロッツィはイタリア初期バロック音楽の作曲家・声楽家として活躍した女性。ソロ・カンタータを中心に100曲以上を作曲、これらはストロッツィ自身が歌うために作られたと考えられている。彼女の父親は、モンテヴェルディのパトロンのひとりでもあったジュリオ・ストロッツィで、バルバラは庶子であったといわれている。裕福な父親の後押しもあり、楽譜も多数出版された。また、未婚ながら4人の子供を持つ自由奔放な女性でありあり、その作風は大胆かつ叙情性に溢れている。 | ||
ドメニコ・スカルラッティ (パパヴラミ編):ヴァイオリン編曲ソナタ集 イ短調 Kk54/ハ長調 Kk32/ヘ短調 Kk466/ヘ短調 Kk481 ハ短調 Kk11/イ長調 Kk380/ロ短調 Kk87/ニ短調 Kk141 ト短調 Kk426/ト短調 Kk185/ニ短調 Kk9/イ短調 Kk322] |
テディ・パパヴラミ(Vn) | |
パガニーニの「24のカプリース」をコンサートでも演奏できる数少ないヴァイオリニストとしても名高い、アルバニア生まれのパパヴラミ(1971ー)。今回の新譜は、自身の編曲によるドメニコ・スカルラッティの鍵盤作品集。まさに完璧としかいいようのない編曲で、原曲のもつ魅力が倍増どころか何100倍にもなって蘇る。ヴァイリンでこんなことができるなんて!? ただただ圧倒されるばかりの鮮烈かつ流麗な最高の一枚。 | ||
リスト:チェロのための作品集 悲歌第1番(第1版〜Vc、Pf、 ハープ、ハルモニウムのための)/ 悲歌第2番(チェロとピアノのための)/ 忘れられたロマンス (第3版〜チェロとピアノのための)/ 眠られぬ夜(問いと答え)(デシャルム編) 〜チェロとピアノ/ おお、汝いとしき宵の明星 (レスリー・ハワード編)〜チェロとピアノ/ ノンネンヴェルトの僧房(チェロとピアノ)/ トリスティア〜「オーベルマンの谷」より (ラッセン(1830-1894)リストの弟子編: ヴァイオリン、チェロとピアノのための)/ オルフェ(サン=サーンス編) (ヴァイオリン、チェロとピアノのための)/ コンソレーション第3番(デシャルム編/ クラリネット、チェロとピアノのための)/ 悲しみのゴンドラ(チェロとピアノ)/ 暗い雲(チェロとピアノ) |
アレクシス・デシャルム(Vc) セバスティアン・ ヴィシャール(P) アンサンブル・クアレンド・ インヴェニティエス | |
リストによる作品の中で、チェロのために書かれたもの、あるいはチェロとピアノのために編曲されたもの(リスト自身、あるいは他者による)があつめられた一枚。「おお、汝いとしき宵の明星」はもともとはワーグナーのタンホイザー中の有名な「夕星の歌」。リストによるピアノ・ソロ編曲は現存しているが、リストはチェロとピアノのためにもこの作品を編曲したとされている。楽譜はのこされていないが、音楽学者のレスリー・ハワードによって再現されたもの。コンソレーション第3番は、チェロ奏者デシャルム自身によって第3の楽器クラリネットが追加され、ますます色合いと香りを豊かにしている。「暗い雲」の重苦しい空気が終結部では無へと昇華される様が見事。晩年の作品がおさめられており、研ぎ澄まされた深い精神性、そして神秘的な和声をじっくりと聴かせる演奏となっている。 | ||
トリスタン・ミュライユ:作品集 ウィンター・フラグメンツ/ 答えのない問いかけ〜フルート・ソロ/ Ethers 〜フルートと 器楽アンサンブルのための/ 鐘を吹き渡る葉〜フルート、 ヴァイオリン、チェロとピアノのための/ 湖〜アンサンブルのための |
エリン・レッセール(Fl) ミシェル・ガランテ指揮 アージェント 室内アンサンブル | |
ミュライユは、「ウィンター・フラグメンツ」は、氷の中に閉じ込められたような気分になる曲。打楽器や管楽器による硬質な音は、氷の中に閉じ込められ、叫べども叫べども外にいる人に声が届かないような、絶望的な孤独感を味わうことが出来る。4曲目の「鐘を吹き渡る風」も、音によるオブジェといった感で、美しい響きがとことん追求された音世界となっている。 | ||
モーツァルト: 弦楽四重奏曲 イ長調 K.464(1784)/ 弦楽五重奏曲 ニ長調 K.593(1790) |
ブレンターノSQ Hsin-Yun Huang(Va) | |
薫り高いモーツァルトの「ハイドン・セット」から イ長調の薫り高い名曲と、「コジ・ファン・トゥッテ」のあとに書かれた弦楽五重奏曲というなんともノーブルな組み合わせでの登場。ブレンターノ弦楽四重奏団は、1992年に結成された団体。日本にも来日しており、その甘やかな音色は多くファンを獲得するところとなっている。 | ||
ジャチント・シェルシ: 無伴奏チェロのための三部作〜禅 [ Triphon(三和音/若)(1956)/ Dithome(二分/動と静)(1956-1957)/ Ygghur(浄化/老年)(1965)] |
アルン・デフォルス(Vc) | |
一曲目の冒頭から超人的な超絶技巧。「Triphon」は、金属でできたミュートを使用するよう指示されている。これにより金属的な響きが得られ、まるでケージの「プリペアード・ピアノ」のような音響世界が広がる。時にチベットの僧が唱える経文のように、時に呪文のようにギコギコと奏でられるチェロは不思議と生命力に満ちている。続く「Dithome」では人間が大人へと成長し、精神的にも成熟していく過程が描かれ、最後の「Ygghur」で、いよいよ人間は非物質的な世界、超越的な精神性の境地へとむかう。ディスクが終わったとき、座禅をしたような清々しい気持ちとなる。 | ||
ピアソラ:作品集 Vol.2 ロコへのバラード(*)/南に帰る(*)/カランブレ/ タンゴの追憶/わが死へのバラード/ ブエノスアイレス零時/チェ…タンゴ・チェ(*)/ 新しい波/バチンの少年(*)/他 |
デボラ・ラス(Vo;*) カリエンテ・クァルテット [ギヨーム・オド (バンドネオン) セドリック・ロレル(P) ミシェル・べリエ(Vn) ニコラ・マルティ(Db)] | |
前作のピアソラ作品集(AE-0424)で熱い音楽を聴かせてくれたカリエンテ・クァルテットのピアソラ作品集第2弾!ヴァーカルにデボラ・ラスを迎え甘美で妖艶な音楽を作り上げている。 | ||
L.クープラン、フローベルガー、 クレランボー:クラヴサン作品集 ルイ・クープラン(1626-1661): 組曲 ニ調/前奏曲 ト調/シャコンヌ ト調(1658) ヨハン・ヤーコプ・フローベルガー(1616-1667): カンツォン(1649) ルイ・クープラン:組曲 ニ調 ジャック・シャンピオン・ド・ シャンボニエール(1601-1672):シャコンヌ ヨハン・ヤーコプ・フローベルガー: 組曲 ハ長調(1656) より[ラメント/サラバンド] ルイ・クープラン:曲集 ハ調 |
ヨヴァンカ・マルヴィル (Cemb) | |
録音:2006年6月、ファレル寺院(テンプル・ファレル)、ラ=ショー=ド=フォン。使用楽器:ルイ・ドゥニ制作、1658年。仏ディアパソン誌「音叉5本」獲得盤。 1650年当時パリに在住しており、お互いに影響を与えあったのではないかといわれている3人の作曲家たちによる作品集。ルイ・クープランは、当時フランス国王付きクラヴサン奏者として一世を風靡していたシャンボニエールにその才能を認められ、20歳半ばだった1650年にパリへ上京することができた。フローベルガーも1650年から1653年にかけてパリで暮らしている。マルヴィル [Jovanka Marville] は、おそらくスイスの奏者。 | ||
ミシェル・ジャレル(1958-):作品集 ...プリズム/投射... (ヴァイオリンとオーケストラのための)/ 航跡(または残り香)(フルート、クラリネット、 オーボエとオーケストラのための)/ 3つのエチュード〜ドビュッシーによる/別れ |
エマニュエル・パユ(Fl) ポール・メイエ(Cl) フランソワ・ル・ルー(Ob) ハエ=スン・カン(Vn) モリノ・フェルメンティ(P) パスカル・ロフェ指揮 スイス・ロマンドo. | |
ジャレルはジュネーヴ生まれの作曲家。様々な楽器の能力、そしてそれを演奏するアーティストの潜在能力を最大限に引き出すような楽器の書き方をしている。1曲目の「...プリズム/投射」は、太陽に照らされるプリズムの微妙な光の変容する様を、様々な楽器の微妙な音色を駆使して表現している。オーケストラもソリストも名人ばかりの、豪華な1枚。 | ||
ヨハネス・オケゲム(1420頃-1497): 「いかなる旋法にもなるミサ曲」 (missa quiusvis Toni)と4種の解釈 [ニ調によるミサ/へ調によるミサ/ ホ調によるミサ/ト調によるミサ]/ モテトゥス「けがれなき神の母」 |
Ens.ムジカ・ノーヴァ (中世声楽集団) | |
ジェローム・コンビエ: 「静かな生活 - Vies silencieuses 」 |
ギヨーム・ブルゴーニュ音楽監督 アンサンブル・ケーン | |
詩人作曲家、コンビエの作品集。 「石というものは、ある特定の『音』、すなわち、音楽が満ちた空間の中で、風がそれ自身聞こえるようになる際のミネラル成分が結集してできているのではなかろうか。石、葉、雪は、もっとも重要な要素である自身を『聞く』という方法をどうしても知りたい、と話すだろう。光、影、煙というものは、自身がそうである無機物を、音楽へと構築しようとする努力について語るだろう」(ジェローム・コンビエ) 「聞く」ということに関して非常にセンシティヴな感覚を持つコンビエによる作品集。四分音なども多様された、聴覚が研ぎ澄まされるような音世界。 | ||
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 全集 [第1番/第2番/第3番] |
テディ・パパヴラミ(Vn) フィリップ・ビアンコーニ(P) | |
録音:2007年5月24日-27日。 その超絶技巧で聴衆を魅了するテディ・パパヴラミ。これまでAEON レーベルで発売されたJ.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ (AE-0535)とD.スカルラッティ:ソナタ集/ヴァイオリン編曲版 (AE-0644)ではその奇才ぶりを発揮。均整の取れた音楽性とコントロールされた表現力は、頭の良さを感じさせる切れのある演奏。 このブラームス:ヴァイオリン・ソナタは彼自身2度目の録音(LYRINXから発売/廃盤)。パパヴラミは最良のパートナー、フィリップ・ビアンコーニとともにブラームスの音楽に真摯に語りかけ、音楽を紡ぎだしている。第3番はブラームスらしい重厚さと劇的情感が打ち出された作品。パパヴラミの演奏は直情的ではなく、抑制の効いた構築性、曇りのない美音の中に見え隠れする情感。やはり只者ではないと思わせる演奏。 | ||
エマニュエル・ヌネス(1941-):ヴィオラのための作品集 黒い手(2007)(多重録音)/ インプロヴィゼーションII 〜ポートレート(2003)/ ヴァーサスIII(1987-1990)(*) |
クリストフ・デジャルダン(Va) エマニュエル・オフエール(Fl;*) | |
ヌネスは、ポルトガルの作曲家で、アンサンブル・アンテルコンタンポランのヴィオラ奏者でもあるという大変な名手。アンリ・プスールやピエール・ブーレーズに特に強い影響を受けている。日本人の人気作曲家、望月京もヌネスに師事している。「黒い手」は、ある老女が川に手をつけたら手が完全に真っ黒になるが、その後様々なことがあって最終的にはもとの色にもどる、という話のオペラに基づいた作品。様々な技法が駆使されており、最後にはオクターヴとハーモニクスの饗宴となって幕を閉じる。「ヴァーサスIII」では、ヴィオラだけでなくフルートも様々な技法に通じていることが求められる難曲。無機的な感じのする不思議な作品。 | ||
マーラー:リュッケルト歌曲集 ワーグナー: ヴェーゼンドンク歌曲集/ 「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死 (ピアノ四重奏伴奏版; クリスティアン・ファーヴ編) |
フェリシティ・ロット(S) シューマン四重奏団 [テディ・パパヴラミ(Vn) クリストフ・シラー(Va) フランソワ・ギュイエ(Vc) クリスティアン・ファーヴ(P)] | |
ワーグナーの作品で最も甘美で濃厚な魅力にあふれている作品、「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と「愛の死」の珍しいピアノ四重奏による編曲版。演奏はイギリスが誇る名ソプラノ、フェリシティ・ロットと名手テディ・パパヴラミが第一ヴァイオリンを務めるシューマン四重奏団。ピアニストのクリスティアン・ファーヴによる編曲で、ワーグナーの響きの秘密が浮き上がるようだ。官能的で甘美な旋律の魅力に惚れ薬を飲まされたような酔いを感じる。またマーラーのリュッケルト歌曲、ワーグナーのヴェーゼンドンク歌曲のピアノ四重奏伴奏版も収録。フェリシティ・ロットの清廉な歌声、芸達者たちが揃ったシューマン四重奏団の濃厚なアンサンブルも聴き所。 | ||
ブラームス: ヘンデルの主題による24の変奏曲とフーガOp.24/ スケルツォ 変ホ短調 Op.4/ガヴォット イ長調/ ピアノ・ソナタ第1番 ハ長調 Op.1 |
ラウラ・ミッコラ(P) | |
録音:2006年7月12日-14日。 澄みきった音色と切れ味鋭い技巧が魅力のフィンランド出身の女流ピアニスト、ラウラ・ミッコラによるブラームスの作品集。妻クララの誕生日に贈ったと言われている難曲、ヘンデルの主題による24の変奏曲とフーガ、若きブラームスの情熱が注ぎ込まれた大作、ピアノ・ソナタ第1番、また初期の作品スケルツォOp.4 やグルックの「パリスとヘレネ」より編曲したガヴォット(これもクララに献呈)など聴き応えのある内容。ブラームスの陽の部分に光を当てた演奏。 | ||
デュティユー:はるかなる世界すべて・・・ 〜チェロとオーケストラのための/ 3つのストローフェ アンドレ・カプレ:エピファニー インタビュー (デュティユー、ジャン=ミシェル・ネクトゥ、 マルク・コッペイ) |
マルク・コッペイ(Vc) パスカル・ロフェ指揮 リエージュ・ワロニー・ ブリュッセルpo. | |
夢から生まれ出でたような幻想的な世界が広がるデュティユー作品。「静けさを聴く」、という日本のわび・さびの世界のようでもあり、しかし一つ一つの音の韻律はきわめて明瞭。くっきりとした筆づかいながら、幻想的な世界が広がるなんとも独特なデュティユー・ワールドを堪能出来る。そして、ドビュッシーの同時代人カプレの作品では近代の和声による中世ポリフォニー的な世界が広がる。インタビューでは、デュティユーがそれぞれの作品について語っている、興味深い内容となっている(英語訳のブックレットあり)。 | ||
アタウアルパ・ユパンキ(1908-1992):作品集 エル・トゥルンバノ/恋に落ちた鳩の踊り/ エル・アディオス(今生の別れ)/ お祖父さんの色々な歌/忘れられた財産/貧しき娘/ わが荷馬車の車軸/先住民とケーナ(*)/ ペレス・カルドーソへの祈り/告別の調べ/ 田舎の踊り/ヤナルカのビダラ/ ラ・カチャルパヤ(*)/ 風が吹いて、梢が泣いている/南十字星 |
ロベルト・アウセル(G) ベネディクト・ フレトー(第2G;*) | |
録音:2006年。 ユパンキは、アルゼンチンのギタリスト、歌手、そして作家。60年代から70年代にかけてギタリストとして来日もしている人物。ここでギターを奏でるアウセルは同じくアルゼンチンが生んだ世界的ギタリスト。ピアソラから作品を献呈されているほどの腕前。熱く、それでいて哀愁漂う独特の世界に引きずりこまれる一枚。 | ||
フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック〜100年前の鍵盤曲集、英国のルネサンスからバロックへ ウィリアム・バード(1543-1623):わが仇敵に好機あれ/フィリップ・トレジアンのパヴァーナ/ガリアルダ/ 或るメドレー/ロウランド/ジョン、来てキスして今すぐ!/涙のパヴァーナ/ガリアード ジャイルズ・ファーナビー(1566-1640):或るトイ/教えてくれ、ダフネ/そびえる丘/モール・シムズ/ 去りがたく/ファーナビーの夢/年老いたスパニョレッタ ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(1562-1621):プレルーディウム=トッカータ ジョン・ブル(1563-1628):ブラウンシュヴァイク公爵夫人のトイ/Dのプレリューディアム/ブル博士の宝石 作者不詳の歌:どうして訊くの/イン・ノミネXII /ブラウンシュヴァイク公爵夫人のアルメイン/イン・ノミネ IX ジョヴァンカ・マルヴィル(Cemb/ヴァージナル) | ||
現地発売:2009年(日本国内&当店未案内)。使用楽器:イタリア型単弦チェンバロ〔バーゼルのトーマス・シュタイナー1989年製作/ドミニクス・ピサレンシス(ピサのドメーニコ)1533年製作モデルのチェンバロ(ライプツィヒ楽器博物館所蔵)に基づく〕、フランデレン型ヴァージナル〔ヴォードリヴィレールのアラン・デュー2003年製作/アントヴェルペンのアンドレアス・リュッケルス1620年製作モデルのミュゼラール(ブリュッセル楽器博物館所蔵)に基づく〕。古楽界の隠れ先進国スイス生まれ。当時の楽器に情熱を燃やす俊才マルヴィルが、艶やかなルイ・クープラン盤に続いて世に問うたのは、英国ルネサンス最大の鍵盤曲集。端整な美音が精巧をきわめる復元楽器で、その魅力をじっくり解き明かす忘れがたい名盤。 | ||
ステファーノ・ジェルヴァゾーニ(1962-):作品集 Least Bee 〜小さき蜜蜂〜 エミリー・ディキンソンの詩による/ An あるひとつの〜5つの楽器のための〜 シューベルトのセレナードのように/ アニマート〜8つの楽器のための/ アンティテッラ〜12の楽器のための/ エピカデンツァ〜 打楽器、二つのトリオとツィンバロンのために/ Godspell〜フィリップ・レヴィンのテクストに |
バーバラ・ザニケッリ(S) シルヴァーナ・トルト(Ms) フランソワ・ヴォルペ(Perc) ルイージ・ガッゲーロ (ツィンバロン) 杉山洋一指揮 アンサンブル・ミディ | |
ジェルヴァゾーニはノーノの勧めで作曲を学び始め、その後リゲティの下でも研鑽を積んだ。2008年のサントリー音楽財団サマーフェスティヴァルでも来日が予定されており、委嘱作品も世界初演されるなど、今一番輝いている、熱い作曲家といえるだろう。指揮の杉山洋一はフェスティヴァルでも実際に演奏することになっており、色々な面で注目の一枚。ジェルヴァゾーニの音作りはどちらかというとシャープなタイプだが、緊張と弛緩、人間の高揚と沈静、人が満たされたり空虚になったりすること、と言ったすべての「対照的な事物」間に存在している距離感を表現しており、実に奥深い。 | ||
ブラームス:チェロとピアノのための「3つの」ソナタ チェロとピアノのためのソナタ第1番 イ短調Op.8/ チェロとピアノのためのソナタ ニ長調「雨の歌」 (ヴァイオリンとピアノのためのソナタ Op.78 (1878)から作曲者自身が編曲、1897年)/ チェロとピアノのためのソナタ第2番 ト短調Op.38 |
マルク・コッペイ(Vc) ピョートル・ラウル(P) | |
チェロで弾く、シューベルトの歌曲〜フランツ・シューベルト(1797-1828): 母なる大地 D788/解脱 D807/春の想い D686/しずかな国へ D403a/春に D882/楽に寄す D547/死と乙女 D531/憧れ D879/ ロザムンデのロマンツェ D797/小川のほとりの若者 D638/月に D193/タルタロスの群 II D583/ます D550/夜曲 D672/ 泉のほとりの若者 D300/夜と夢 D827/水の上で歌う D774/わが挨拶を D741/万霊祭の祈り D343/きみこそ憩い D776 アレクシス・デシャルム(Vc) セバスティアン・ヴィシャール(P) | ||
誰もが愛するシューベルトの叙情と歌心を、うつくしいチェロの響きで、じっくりと...まるで、彼が最初から「チェロのための小品」を書いたかのよう。この美は何とも捨てがたい油断ならないフランスの異才が、リスト作品集に続いて放つ、わすれがたい艶やか名盤。 | ||
D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ集(17曲) [ニ長調 K.492/ホ長調 K.381/ト長調 K.427/ホ短調 K.394/変ホ長調 K.193/ヘ長調 K.107/ニ長調 K.118/ ト長調 K.125/ニ短調 K.64(ガヴォット)/ト長調 K.454(ホタ)/ヘ短調 K.239(ファンダンゴ)/ ト長調 K.470/ニ短調 K.32(アリア)/ニ長調 K.45/ト長調 K.547/イ長調 K.39/ト長調 K.124] オリヴィエ・カヴェー(P) | ||
ナポリの血を宿したスイスの俊英は、稀代のスカルラッティ弾きマリア・ティーポをして「あなたの心にある、ナポリの響きに耳を傾ければいい」と言わしめた。巨匠チッコリーニも心を奪われた、なぜか心に引っかかる静かなピアニズム――じっくりお愉しみあれ。 | ||
ジョナサン・ハーヴィ(1939-):弦楽四重奏曲全集 [第1番/第2番/第3番/第4番]/ 弦楽三重奏曲 |
アルディッティSQ | |
モートン・フェルドマン(1926-1987): 半音階平原の模様 [Patterns in a chromatic field] (1981) /プロジェクション1 [Projection I] (1950) / コンポジション −8つの小品 [Composition - 8 little Pieces] (1950) / 交叉点 IV [Interjection IV] (1951) /持続 II [Duration II] (1960) アルヌ・ドフォルス(Vc) 大宅裕(P) | ||
まるで一面に広がる草原に、風が模様をつくってゆくようだ。じわり感じ入る、フェルドマンの音世界。ケージと並ぶニューヨーク楽派の大立者が残した後期の大作に、初期の出発点をしめす掌編をいくつか。画期的なクセナキス盤(MAECD-1109)で注目されるドフォルス、堂々の2枚組。 | ||
ローベルト・シューマン(1810-56): ピアノ五重奏曲 変ホ長調Op.44/ ピアノ四重奏曲 変ホ長調Op.47 |
シューマン四重奏団 [クリスティアン・ファヴル(P) テディ・パパヴラミ(Vn) クリストフ・シラー(Va) フランソワ・ギィ(Vc)] ギューラ・ストゥレル(第2Vn) | |
とんでもないソリスト集団・シューマン四重奏団の本分がここに明かされる!鬼才パパヴラミ以下、ソリスト揃いのグループが艶やかに描きあげる21世紀のシューマン像。 | ||
長い道のり〜無伴奏ヴァイオリン自作自演集〜 バンジャマン・ド・ラ・フエンテ(1968-): 長い道のり/灯台と波/ ギヴ・サムシング(何か、出せ)/地下6フィート/ クレム/白いもの/ ノウン・バイ・ア・ナンバー (ある数字で覚えられている)/ スロウ・トレイン(ゆるやかに行く電車)/ ゴット・リド・オヴ・ザ・シャックルズ (枷を外した) |
バンジャマン・ ド・ラ・フエンテ(Vn) | |
超絶技巧と、妙なる歌心。無伴奏ヴァイオリンの美が、音波レヴェルまで分析されて、おどろくほど細やかなセンスで電子操作される...かぎりなく繊細で美しい、「オーガニックな電子音楽」という思わぬ美質が、鑑賞体験に新たな境地を切りひらく! | ||
ギヨーム・ド・マショー(1300頃-1377): 運気のことで、わたしは嘆き、かつ喜ぶ/貴き婦人、あなたがわたしから遠ざかるなら/ 希望こそ、わたしを安心させるもの/ピュトン、この恐ろしき大蛇/もしも、恋神のあらゆる贈りものが/ 3声〜[悲しき心で楽しき歌をつくるとき/誠実な恋人が、恋心から愛すると/わたしはこう提案したい]/ 思うに、大自然の恵みの価値を知る人などいないのだ/ 3声〜[わたしの心はここにない、だから悲しみにくれ、涙しよう/ 友よ、わたしを悲しみ取り乱すままにして/貴き婦人、あなたゆえにわたしは慰められ]/ ダヴィデのホケトゥス(器楽合奏)/恋神が、わたしの欲望をかきたてる/ 2声のモテトゥス〜[テーセウスが、ヘルクレスが、イアソーンが/アプサロムの美など見たくない]/ わたしにはとても思えない、恋神がこの現世で/あなたに再びまみえるため/それはいつでも、朝も、夜も(作者不詳) リュシアン・カンデル指揮アンサンブル・ムジカノーヴァ(中世音楽集団) | ||
オケゲム「いかなる旋法にもなるミサ曲」でその技量をあざやかに印象づけた中世〜ルネサンス多声芸術のプロフェッショナル、L.カンデル&ムジカノーヴァ再び。マショーと同郷人、本場フランスの腕利きたちが織りなす、しっとり高次元のポリフォニー。 | ||
パスカル・デュサパン(1955-):弦楽四重奏曲集 [第1番(1982/96)/第2番「タイム・ゾーン」(1989)/ 第3番(1993)/第4番(1997)/第5番(2004/05)]/ 弦楽三重奏曲〜逃げてゆく音楽(1980) |
アルディッティSQ | |
名門アルディッティSQがaeonで問い直す「いま、聴くべき現代作曲家」はフランス楽壇きっての人気ある大御所、パスカル・デュサパン。「音楽と、時間」を見つめながら、さまざまな様相をみせてきた、かつてのクセナキスの愛弟子の足跡ここに。 | ||
ニコロ・パガニーニ(1782-1840): 無伴奏ヴァイオリンのための24の奇想曲(*) 「ボーナスCD」 無伴奏ヴァイオリンのための24の奇想曲(#) |
テディ・パパヴラミ(Vn) | |
録音:2001年4月19日、日経ホール、ライヴ(編集加工無し)(*)/1997年、グラディニャン(スイス)・キャトルセゾン劇場(旧 Pan Classics PC-510513 からの移行&若干再編集)(#)。 あの超・難曲「24の奇想曲」をライヴで、完璧に弾きこなす――それをやってのける、鬼才。編集いっさいなし。刃の先にいるような緊張感で、ヴァイオリンの響きは、未踏の領域へ…!超絶技巧というものの底知れない魔力、そのひとつの到達点をしめす、けた外れの名演。 いつも自らライナーノートに言葉を寄せるだけでなく、祖国アルバニアの世界的作家イシマイル・カダレの小説の専属翻訳者もつとめるほど頭脳明敏なこの天才、近年は現代音楽にも強いフランスの知性派レーベルaeonで多くの名盤も残しているが、そんな知性派名手だけに、自分の超絶技巧と日々向きあいながら演奏活動をつづけるうち「ライヴ」と「セッション録音」の違いについて、ちょっと思うところもあったのだろう。実は彼、かつてスイスのPan Classicsで「24の奇想曲」をきちんとセッション録音しているのだが、東京での稀有のライヴ録音を aeon でアルバム化するにあたって、その音源も引き取り、新たに aeon で若干の再編集も行い、付録盤として添付することにした。そのかわり、ライヴ収録した方の音源は「いっさい編集加工なし」。たいていの場合、「ライヴ録音」と言いながら、鑑賞に堪えうるよう、別録りしたテイクで問題箇所を修正するものだが、いわば、その「別テイク」をまるまる1枚、別にして同封したというわけ。 | ||
サン=サーンス(1835-1921): 序奏とロンド・カプリツィオーソOp.28/ ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 Op.61 ショーソン(1855-1899):詩曲 Op.25 イザイ(1858-1931):悲しき詩 Op.12 |
テディ・パパヴラミ(Vn) フランソワ=グザヴィエ・ ロート指揮 リエージュpo. | |
各作品から匂い立つような高雅さが、精悍な弓さばき、完璧な超絶技巧と融け合うとき...オーケストラは、フランス語圏ベルギーど真ん中の老舗名門(リエージュ=ワロニー=ブリュッセルpo.)。ラ・フォル・ジュルネでも活躍する多芸な気鋭指揮者とともに送る傑作協奏作品。イザイの初期作品も絶品。 | ||
ギヨーム・ド・マショー(1300頃-1377): 3声のモテトゥス「おとめたち、なぜ驚くの/なんとたおやかな聖母の美/歓喜めされよ、祝福されたる方」/ オルガン独奏によるディミニュシオン*(ロバーツブリッジ写本より)/ 3声のモテトゥス「わたしは恥知らずにも/あなたは誉れ高く/救世主をお育てになった母」(フィリップ・ド・ヴィトリ作曲)/ 音楽のことわり、修辞のことわり(ブリュッヘのペトルス作曲 イヴレア写本より)/ モテトゥス「実り豊かな天上の統治/定められたる南極に」(ジル・ドルレアン作曲 シャンティイ写本より)/ 3声のモテトゥス「洗礼を、偽りの神々の神殿にも/ アポロンの輝きは/神のしるしが黄道を通るとき」(ベルナール・ド・クリュニー作曲)/ オルガン独奏によるディミニュシオン*(ロバーツブリッジ写本より)/ ノートルダム・ミサ(「キリエ」にファエンツァ写本のディミニュシオン* を含む)/ オルガン独奏によるディミニュシオン*(ファエンツァ写本より)/ バラード「武器、恋愛、貴婦人、騎士道/あらゆる旋律の真なる精華」(F.アンドルー作曲/シャンティイ写本より) リュシアン・カンデル指揮Ens.ムジカ・ノーヴァ ジョゼフ・ラサン(Org) | ||
『レコ芸』特選、その前にもGrammophoneやDiapason など各誌大絶賛。ウワサの古楽集団、満を持して臨んだ超・有名レパートリーの決定的解釈。理屈ぬきに美しい、専門研究の集大成と、ずばぬけた音楽性のあざやかな融合。 | ||
クレメンティ(1752-1832):ソナタ集 〔嬰ヘ短調 Op.25-5(1790)/ロ短調 Op.40-2(1802)/ ヘ短調 Op.13-6(1785)/ ト短調 Op.50-3「捨てられたディドーネ」(1821)〕 |
オリヴィエ・カヴェー(P) | |
モダーン楽器使用。現代ピアノで弾くからこそごまかし一切なしに、この巨匠の真価を深々と印象づける――異才カヴェー、更なる躍進。 | ||
シューベルト(1797-1828): アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821(1824)/ ソナチネ第1番 ニ長調 D384(1816-17)〜 チェロとピアノによる演奏/ ピアノ三重奏曲 変ロ長調 D898(1827) |
イリヤ・グリンゴルツ(Vn) マルク・コペー(Vc) ピョートル・ラウル(P) | |
室内楽大国フランスから今をときめく超実力派3人、艶やかにチェロと三重奏の世界を織り上げるのは名門イザイSQ出身のコペー、ロシア新世代の優駿ラウル、そして「DGの」グリンゴルツ。 | ||
無伴奏ヴィオラで辿る、20世紀の5人 ハインツ・ホリガー(1939-):トレーマ(1981) ジェルジ・リゲティ(1923-2006):無伴奏ヴィオラのためのソナタ(1991-1994) フランコ・ドナトーニ(1927-2000):アリ(1977) ヘルムート・ラッヘンマン(1935-):トッカティーナ(1986) ジャチント・シェルシ(1905-1988):マント(1957) ジュヌヴィエーヴ・シュトロッセ(Va) | ||
J.S.バッハ(1685-1750): オルガンのための幻想曲とフーガ ト短調 BWV542/ チェンバロ独奏のための組曲 ト短調 BWV822 バルトーク(1881-1945): 無伴奏ヴァイオリン・ソナタSz.117 |
テディ・パパヴラミ(Vn) | |
多芸をきわめる知性派パパヴラミが、またもや...ぴたりと決まるバルトークはもちろん、驚くべきはバッハ作品。なんと「あの6曲」ではない?それは鍵盤楽器と同じくらい、バッハが終生弾き親しんだ楽器。有無を言わさぬ説得力。 | ||
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-): 2挺のヴィオラと管弦楽のための協奏曲(2008)/ タイム・ストレッチ(ジェズアルドによる) 〜管弦楽のための(2005)/ フィナーレ〜管弦楽のための(2007) |
タベア・ツィンマーマン、 アントワーヌ・タメスティ(Va) パスカル・ロフェ指揮 ベルギー王立リエージュpo. | |
なんて豪華な、この顔ぶれ――今、もっとも聴くべきフランス最重要の作曲家マントヴァーニが最新協奏曲のために選んだ楽器は「ヴィオラ2挺」。その弾き手は、超・大御所ツィンマーマンと新世代の異才タメスティ、そしてベルギー随一の「古びぬ老舗楽団」。 | ||
ピアソラ(1921-1992):カモッラ〔I−III 〕 (*) /コントラバヒシモ(*) グスタボ・ベイテルマン(1946-):出会い(*) /声はさまざま(#) /消滅 カリエンテ四重奏団[ヒルベルト・ペレイラ(バンドネオン) ミシェル・ベリエ(Vn) セドリック・ロレル(P) ニコラ・マルティ(Cb)] ローラン・コロンバニ(G;*) ヴァンサン・マイヤール(Vib;#) | ||
ピアノが濃密なサウンドを刻んでゆくなか、「夜」と「悪」の香りも漂う艶やかなタンゴが心憎い。パリ暮らしのアルゼンチン人ベイテルマンの名品もはさみながら、クラシカルにしてエモーショナルな音世界へ。 | ||
クセナキス:チェロのための作品全集 ノモス・アルファ〜無伴奏チェロのための(1966) /カリスマ〜クラリネットとチェロのための(1971) (*) / コットス〜無伴奏チェロのための(1977) /エピシュクレス〜チェロ独奏と12楽器のための(1989) (#) / 風のなかの藁(パーユ)〜チェロとピアノのための(1992) (+) / フネム=イドゥヘイ〜ヴァイオリンとチェロのための(1996) (**) / ロスコベック〜チェロとコントラバスのための(1996) (##) / ディプリ・ジア〜ヴァイオリンとチェロのための(1951) (**) アルノ・ドフォルス(Vc) ベンヤミン・ディールチェンス(Cl;*) アンサンブル・ムジークファブリーク(#) ダーン・ファンドヴァール(P;+) ヴィベルト・アールツ(Vn;**) ロード・レール(Cb;##) | ||
現代音楽の枠を超え、あらゆるジャンルの音楽愛好家から注目される人物のひとりクセナキス。その芸術性を端的に知るには「定点観測」が一番。欧州楽壇で最も刺激的な活躍を続けるチェロ奏者がaeonに刻んだ金字塔的全集。 | ||
ベートーヴェン(1770-1827): 弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 Op.127/ 弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131 |
ブレンターノSQ [マーク・スタインバーグ、 セレーナ・キャニン(Vn) ミッシャ・エイモリー(Va) ニナ・マリア・リー(Vc)] | |
ベートーヴェン演奏が、どんどん塗り替わっている――アメリカ出身、英国からも熱烈な讃美を受け、今や最も注目されている気鋭カルテットが放った、後期の傑作2作。作品の充実をこともなげに受け止め、さらりと呈示するのに深みたっぷり。 | ||
J.S.バッハ(1685-1750): 協奏曲集〔ヘ長調 BWV978 〜ヴィヴァルディによる/ニ短調 BWV974 〜A.マルチェッロによる/ ト長調 BWV973 〜ヴィヴァルディによる/ハ短調 BWV981 〜B.マルチェッロによる/ ヘ長調 BWV971「イタリア協奏曲」〕/ イタリア様式によるアリアと変奏 BWV989/カプリッチョBWV992「最愛の兄の門出に」 オリヴィエ・カヴェー(P) | ||
バッハの音楽を、現代ピアノで。しかもチェンバロの二段鍵盤で対比を演出すような曲をわざわざ聴く価値がいかにあるかということは、一聴すれば、わかるはず。ナポリ系の光あふれる音楽表現あればこそ、名手カヴェーの艶やかなピアニズムに陶酔。 | ||
バーバー(1910-1981): ノックスヴィル、1915年夏 Op.24 (1948) ベルリオーズ(1803-1869):歌曲集「夏の夜」(1838-43) ブリテン(1913-1976):イルミナシオン(1940) |
アンヌ=カトリーヌ・ジレ(S) ポール・ダニエル指揮 ベルギー国立リエージュpo. | |
ガーディナー、ミンコフスキ、プラッソン...この10年、彼女の声を認めた巨匠たちは熱心なリピーターとして共演を重ねてきた。侮りがたきベルギーの歌姫ジレ、入念すぎるほど満を持してのソロ・デビュー盤は、その持ち味を十全に生かす異色選曲。 | ||
ドビュッシー・アルバム〜作曲家と演奏家たち ブリジストン美術館「ドビュッシー、音楽と美術」展・公式アルバム リカルド・ビニェス、セルゲイ・ラフマニノフ、クロード・ドビュッシー/他(P) ロジェ・デゾルミエール、 ピエール・モントゥー、ピエロ・コッポラ、ギュスターヴ・クロエ/他指揮 マルセル・モイーズ(Fl) クレール・クロワザ、メアリ・ガーデン、ジェラール・スゼー、ジャーヌ・バトリ/他(声楽) | ||
ドビュッシー生誕150周年、2012年7月-10月に、パリ・オルセー美術館の充実企画とのタイアップでブリヂストン美術館にて行われる展覧会会場で公式CDとして発売されるアルバム。作曲家自身がピアノを弾いた瞠目もののトラックほか、驚きの歴史的名手の「生の音」が続々。 | ||
ハリスン・バートウィッスル(1934-):弦楽四重奏曲「弦の木」(2007) /弦楽四重奏のための9つの楽章(1991-96)
アルディッティSQ[アーヴィン・アルディッティ、アショット・サルキシヤン(Vn) ラルフ・エーラーズ(Va) ルーカス・フェルズ(Vc)] | ||
アルディッティ四重奏団、2年ぶり待望の新譜はなんと「お国もの」、しかも音盤少なき重要作曲家バートウィッスル。満を持して弦楽器に向きあいはじめた大家後年の2傑作、存命中の作曲家としてはもはや重鎮クラスの充実した抒情性を、じっくりと。 | ||
ティボー・ド・シャンパーニュ〔シャンパーニュ伯=ナファロワ王ティボー〕(1201-1253): 歌を作りたい気分だ/これまでは、相手ほど深く愛したりはしなかった(器楽)/正しき愛は美と礼節からなる/ 恋の相手に、忠実に使える者は(器楽)/それは散歩中のこと/恋する男の慰めは/王の第7エスタンピ(器楽)/ ひとつだけ願いを聞いて頂きたい/ちょっと言わせてくれ、俺の思うところを/苦しみを和らげるため/ ある日、ある朝、森と牧場の間で/聖母マリアの優しき名、MARIA の5文字について語ろう/ このご時世ときたら/王の踊り(器楽)/諸君のうち、聖地へ行かない者は/王の第5エスタンピ(器楽) ブリジット・レーヌ(歌/中世Hp/プサルテリウム/Perc) 指揮 Ens.アラ・フランチェスカ | ||
ピリオド楽器使用。13世紀、中世騎士物語さながらの十字軍士にして吟遊詩人たる王ティボー・ド・シャンパーニュは、ナファロワ〔ナバラ〕王国の主君でありながら、時代を代表する大の文学通ぱ破天荒な人生と恋をうたった。せつなくも神秘的な古楽歌唱とピリオド楽器の響き。 | ||
ベートーヴェン(1770-1827): 弦楽四重奏曲集〔第16番 ヘ長調 Op.135 /第15番 イ短調 Op.132〕 ブレンターノSQ [マーク・スタインバーグ、セレーナ・キャニン(Vn) ミッシャ・エイモリー(Va) ニナ・マリア・リー(Vc)] | ||
日本公開2013年7月6日予定の映画、「25年目の弦楽四重奏」のサウンドトラック担当団体による新録音。カルテット最前線。痛快な躍進をつづけるブレンターノSQ、映画参入で話題必至。ベートーヴェンが生涯最後のひとときを賭けて練り上げた傑作中の傑作2編、塗り替えられてゆく名演史、精巧にして深遠、21世紀型ベートーヴェンの桁外れな周到さ。 | ||
ラファエル・センド(1975-): ピアノとチェロのための「 Furia 」/ 7つの楽器とエレクトロニクスのための「 Charge 」/ チューバックス(コントラバスサクソフォン)と エレクトロニクスのための「 Decombres 」/ 弦楽四重奏のための「 In Vivo 」/8つの楽器のための「 Tract 」 Ensemble Cairn ギヨーム・ブルゴーニュ | ||
(P) (C) 2012 。 | ||
ロベルト・ジェラルト(1896-1970): 弦楽四重奏曲〔第2番(1961) /第1番(1950-55) 〕/ 無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ(1959) |
アルディッティSQ アーヴィン・ アルディッティ(Vn) | |
現代音楽集団アルディッティSQ、今度はぐっと時代を遡り、スペイン・カタルーニャの20世紀へ。カザルスの活躍をよそに、あらゆる技法が交錯する1950年代、シェーンベルク直系の技法を独自に消化していった才人ジェラルトの音楽世界を、聴きごたえ充分の無伴奏曲とともに。 | ||
ジョン・ケージ(1912-1992): プリペアード・ピアノのための「ソナタとインターリュード」(1946-48) セドリック・ペシア(プリペアードP) | ||
あまりにも美しい、煌びやかな音色。現代音楽への恐怖感をとりのぞくには、飛び抜けた巨匠の重要作でありながら耳にもやさしい、こういう傑作にふれるのが一番では? 欧州の現代音楽最前線を支えるaeon、素晴しいピアニストと名盤を作った。 | ||
ジョン・コリリアーノ(1938-):協奏曲(クラリネットと管弦楽のための) (1977) エリオット・カーター(1908-2012):クラリネット協奏曲(1996) エディ・ファンオーストハイス(Cl) ポール・メイエ指揮ブラッセルズpo. | ||
「指揮者ポール・メイエ」、自らの楽器クラリネットのための協奏曲で素晴しい充実名演を。クラシカルな作曲ジャンルで名匠たちが綴ったニュアンス豊かな表現世界を鮮やかに伝えるのは、飛び抜けた技量のスーパー・プレイヤーとベルギーの実力派楽団。インタビューも充実の内容。 | ||
ジェルジ・リゲティ(1923-2006): 弦楽四重奏曲〔第1番「夜の変容」(1953-54/58) /第2番(1968) 〕/無伴奏チェロ・ソナタ(1948-53) ベーラSQ [ジュリアン・デュードガール、フレデリク・オーリエ(Vn) ジュリアン・ブタン(Va) リュク・ドゥドルイユ(Vc)] | ||
クラシック・ファン以外まで広く魅了する名前リゲティ、確かにこの人の音楽は「伝わる」物。現代音楽の名盤あまたなAeonが満を持して放つリゲティ弦楽四重奏曲集は、とてつもない凄腕プレイヤー4人がスタイリッシュに、心にすっと伝わるクラシカルさとともに届ける新名盤。 | ||
J.S.バッハ(1685-1750): フーガの技法 BWV1080(全曲) |
セドリック・ペシア(P) | |
使用楽器:スタインウェイ、1901年製作/オリジナル不均等調律。ケージ記念年には、プリペアド・ピアノのための名曲で心を奪った現代音楽系の異才ペシア。今度はなんと1901年のヴィンテージ・スタインウェイ、こだわりの調律で、バッハの問題作を。しなやかで冷徹、深い響きは楽器の力か、あるいは解釈の妙か。21世紀のフーガは一味違う。 | ||
ブライアン・ファーニホウ(1943-):弦楽四重奏曲全集 〔第1番(弦楽四重奏のためのソナタ)(1967) /第2番(1980) /第3番(1987) / 第4番(弦楽四重奏とソプラノのための)(1990) (*) /第5番(2006) (#) /第6番(2010) 〕 弦楽三重奏曲(1994) /弦楽三重奏曲(1995) /アダージッシモ(1983) / 時の過ぎゆくあいだ〔 I − IV 〕(2006) /エクソルディウム(2008) クレアロン・マクファーデン(S;*) アルディッティSQ | ||
録音:2006年11月20日、カンマームジークザール、ベートーヴェンハウス、ボン(#) /2011年4月16日-21日、2011年7月4日-7日、2012年11月14日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(#以外) 。収録: SWR (#以外) / WDR (#) 。アルディッティSQ 40周年記念盤。彼等は、第1番−第3番、アダージッシモ、第4番を1989年と1992年に MONTAIGNE へ録音しており、これらは再録音になる。20世紀以来、英国楽壇のみならず世界で静かに物議を醸してきた「新・複雑性派」の大御所、ファーニホウの至芸を全曲録音で伝えられるのは、世界随一の前衛集団アルディッティSQだけ。おそるべき超絶技巧もお手のもの、入念な解釈がうみだす至芸の深み、浸りきりたい充実盤。 | ||
ベートーヴェン(1770-1827):弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調 Op.130 /大フーガ Op.133
ブレンターノSQ [マーク・スタインバーグ、セレーナ・キャニン(Vn) ミッシャ・エイモリー(Va) ニナ・マリア・リー(Vc)] | ||
ベートーヴェンの深み、音楽のみずみずしさ。に後期全曲録音の様相を呈しはじめたブレンターノSQによるベートーヴェン録音、第3弾は後期の核ともいうべき大作の全容に迫る。バッハ以後、最も重要なフーガと併せての第13番 | ||
ベルナール・フォクルール:歴史的オルガンのための新作楽曲さまざま トッカータ(2001) /色とりどり、笛さまざま(2007) /私の肌は黒い〜ソプラノ、ツィンクとオルガンのための(2012) / ああ、あなたはなんと美しい(2009) (*) /「レ・ファ・ミ・ソ」によるカプリッチョ(1986) /鏡〜 アルノルト・シュリック(1460頃〜1521以降)の「ごきげんよう、聖母さま(サルヴェ・レジーナ)」と対話する六つの詩節 ベルナール・フォクルール(各種歴史的Org) アリス・フォクルール(S;*) ランベール・コルソン(ツィンク;*) | ||
使用楽器:ハンブルク聖カタリナ教会、アルクマール、オランダ/聖ラウレント教会、ボーファイ、ベルギー/福音書記者聖ヨハネ教会、ボッシュ、ベルギー/聖母被昇天教会、キュキュロン、フランス/ボーリュー聖母教会。オルガニストは即興演奏が仕事、つまり作曲センスも恵まれている…アンビエントな音響空間、しなやかに! | ||
ハイドンとスカルラッティ〜光と影の鍵盤 ハイドン:ソナタ ニ長調 Hob.XVI-37 / スカルラッティ:ソナタ ト長調 K.425 ハイドン:パルティア(ソナタ) ト長調 Hob.XVI-6 / スカルラッティ:ソナタ ホ長調 K495 ハイドン:ディヴェルティメント(ソナタ) ハ長調 Hob.XVI-10 / スカルラッティ:ソナタ ト長調 K432 ハイドン:ソナタ ヘ長調 Hob.XVI-23 / スカルラッティ:ソナタ イ長調 K342 ハイドン:ソナタ ニ長調 Hob.XVI-24 / スカルラッティ:ソナタ 変ロ短調 K128 オリヴィエ・カヴェー(P) | ||
「あえて現代ピアノ」だから見えてくる、音楽の隠れた糸。南イタリアの感性で、俊才カヴェーが縦横無尽に。 | ||
世界を越えて〜ティエリー・ペクー(1965-): 6つの管楽器、打楽器と12の弦楽器のための「磁力関係」(2013) / フルート、クラリネット、サクソフォン、ホルン、バソンとピアノのための六重奏曲(2011) / ヴァイオリンとピアノのための「太陽=炎」(2013) / ピアノ独奏、フルート、サクソフォン、クラリネット、ヴァイオリンとチェロのための「欲望を抱えた機械」(2008) / サクソフォン、コンガとピアノのための「エリサのサルサ」(2013) /ドミニカ・レゲエ(2009) ジョナサン・ストックハマー指揮アンサンブル・ヴァリアンス、アンサンブル・レゾナンツ ティエリー・ペクー(P) カラン・トゥレ(Perc) ニコラ・プロスト(Sax)他 | ||
孤独〜無伴奏チェロの新たな地平 レベッカ・サウンダーズ(1967-):ソリチュード〔孤独〕 / マウロ・ランツァ(1975-):四旬節と肉食の戦い ジェイムズ・ディロン(1950-):雨の神〔パルジャニヤ〕と風の神〔ヴァータ〕 リザ・リム(1966-):インヴィジビリティ〔不可視なるもの〕 ティエリー・ブロンドー(1961-):ブラックバード〔クロウタドリ〕 セヴリーヌ・バロン(Vc) | ||
やはりチェロの世界は、とてつもない名手の宝庫。楽器一本。絶美の環境音と聴くか、深く傾聴するか。 | ||
リチャード・バーレット(1959-): チェロと8チャンネルのエレクトロニクスのための「 Life-form 〔いのち・かたち〕」(2011-12) / チェロ、ピアノとエレクトロニクスのための「 nacht und träume 〔夜と夢〕」(2009) / チェロとエレクトロニクスのための「 Blattwerk 〔木葉細工〕」(2001-02) アルヌ・ドフォルス(Vc) 大宅 裕(P) |