| JVC xrcd SHM-CDエディション [限定盤] RCAレッド・シール XRCD 発売10周年アニヴァーサリーとして、SHM-CDエディションが限定生産で発売決定、XRCD マスタリング・エンジニア 杉本一家セレクションによる全20タイトル! 高音質CDとして評価の高いXRCDと、CD素材として脚光を浴びるSHM-CDとが融合!! 史上最高・究極の高音質CDがここに誕生!!! ■1999年の第1回発売以来、その徹底した音質管理による「究極のリマスタリングCD」として日本国内のみならず海外でも高く評価されている、ビクタークリエイティブメディア・プロデュースによるRCAレッド・シールXRCDシリーズ。ミュンシュ、ライナー、ハイフェッツ、ルービンシュタインをはじめとする20世紀にその名を残すRCAアーティストによる歴史的な名盤を続々と発売してきているが、2009年に発売10周年をむかえるにあたり、「究極の高音質CD素材」として熱い注目を浴びているSHM-CD仕様にて、厳選された20タイトルを発売する。 ■20タイトルのセレクションは、第1回発売以来、XRCDシリーズ・プロデューサーとして、RCA音源のXRCD化の原動力となっている、ビクタークリエイティブメディア・エンジニアの杉本一家氏によるもの。アナログLPのカッティング・エンジニア、そして今ではクラシックをはじめとする幅広いジャンルのマスタリング・エンジニアおよびレコーディング・エンジニアとしての豊富な経験と感受性の鋭いその耳によって選びぬかれた20タイトルがここにある。 ■XRCD+SHM=新次元の音楽空間 『CDでは音質の頂点をきわめたXRCDが、透明性の高い新素材SHMの採用で、従来の壁を突き破った音に変容した。あらゆる楽器が立体的に躍動し、高低音の両端まで伸び切った、驚異的に抜けのよい弦や金菅が、ホールの微細な響きを伴って炸裂する。その驚くべき重量感と明晰な分離は、もはやCDの常識を超え、新しい次元の音楽空間を眼前に展開する。この鮮明な体験は、まさしくショックというほかはない。』(音楽評論家 小石忠男) ■新しい感動との出会い 『今回のSHM-XRCDは、どれも透明感に富み、楽音が見事に分離されてよく響き渡り、全体に一皮むけたようだ。従来のXRCDでも十二分に聴き応えのあった音に、さらに磨きがかけられ、20bit原盤でありながら24bit XRCDの音質に肉迫する勢いである。また新しい感動と出会えたことに感謝しなければならない。』(ビクタークリエイティブメディア・エンジニア、XRCDプロデューサー 杉本一家) ■8月29日発売の3タイトルを皮切りに、毎月2〜3タイトル発売予定。 ■初回のみの限定生産盤。 ■豪華デジパック仕様+透明プラスティックケース封入による、永久保存パッケージ。 ■ジャケットには初出LP盤のジャケット・デザインを使用。 ■xrcdの特徴 1. xrcdはマスタリングからマニファクチャリングの工程までを、初めてハイビットで通して作成しました。 2. 全てのデバイスをカスタマイズして、電源、ケーブルなども厳選しています。 3. xrcdは人間がすべての工程を一貫したクオリティ・コントロールにより実現した高品位CDです。 xrcdホームページ:http://www.xrcd.com ■SHM-CD(Super High Material CD)とは? 通常のCDとは別種の液晶パネル用ポリカーボネイト樹脂を使用することにより素材の透明性をアップ、マスター・クオリティに限りなく近づいた高音質CDです。※SHM-CDロゴは、日本ビクター(株)とユニバーサル ミュージック(株)の登録商標です。 ■制作・発売元・お問い合わせ先 :ビクタークリエイティブメディア(株)マスタリングセンター/ 〒221-8528 神奈川県 横浜市 神奈川区 守屋町3-12/ TEL 045-450-2703/ FAX 045-450-2691。 *今後の発売予定* ●バルトーク:管弦楽のための協奏曲[フリッツ・ライナー指揮シカゴso.] ●チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番[ヴァン・クライバーン(P) キリル・コンドラシン指揮] ●チャイコフスキー:序曲「1812年」/リスト:メフィスト・ワルツ他[フリッツ・ライナー指揮シカゴso.] ●ラプソディーズ[レオポルト・ストコフスキー指揮RCAビクターso.] ●ブラームス:ヴァイオリン協奏曲[ヘンリク・シェリング(Vn) ピエール・モントゥー指揮LSO] ●ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番/リスト:ピアノ協奏曲第1番 [アルトゥール・ルービンシュタイン(P)] ●美しき青きドナウ〜ウィンナ・ワルツ名演集[フリッツ・ライナー指揮シカゴso.] ●ベートーヴェン:交響曲第5番/シューベルト:交響曲第8番「未完成」[シャルル・ミュンシュ指揮ボストンso.] ●メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」&第5番「宗教改革」[シャルル・ミュンシュ指揮ボストンso.] ●ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」[ジャン=フランソワ・パイヤール指揮パイヤール室内o.] ●トッカータとフーガニ短調〜J.S.バッハ:オルガン名曲集[ジグモント・サットマリー(Org] *以上、2008年6月現在の予定。カップリング変更・発売中止の可能性もございます。 SHM-CDで製版されているのは、品番の末尾に "S" が付いているアイテムのみとなります。「トスカニーニ・オリジナル・エディション」や「SUPRAHON」「HMF (HARMONIA MUNDI FRANCE)」のシリーズはSHM-CDではありません。 | ||
| ミュンシュ〜「幻想交響曲」1962年 ベルリオーズ(1803-1869):幻想交響曲Op.14 |
シャルル・ミュンシュ指揮 ボストンso. | |
| 録音:1962年4月9日、シンフォニー・ホール、ボストン。[マスター]オリジナル3チャンネル・マスター使用/[オリジナル・プロデューサー]リチャード・モア/[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ルイス・レイトン/[リマスタリング・エンジニア]瀧口博達/[LP初出]LSC-2608[August 1962]/[国内LP初出]SHP-2164[December 1962]。仕様:JVC K2 20 BIT REMASTERING/ STEREO。クレジット:(P) 1962 Sony BMG Music Entertainment. Under license to Victor Company of Japan, Ltd. ミュンシュ=ボストン響による2度目にして、決定的名演となった「幻想」。繊細な弦のつぶやきから、圧倒的なクライマックスまで、オリジナル・マスターの音を完璧に再現。 1999年、記念すべきRCA レッド・シールXRCDの第1弾となったミュンシュの「幻想」。このベルリオーズの代表作を最も得意のレパートリーとしていたミュンシュにとっては、3度目のセッション録音となったもの。ミュンシュのボストン響音楽監督としての最後の録音の一つで、1949年以来10年以上にわたる緊密なパートナーシップがまさに融通無碍の名演に結実。今のボストン響からは失われて久しいフランス風の華麗な響きを保ちつつ、壮絶に高揚していくドラマは、他では聴くことができない。 ・杉本一家による選定コメント:『ミュンシュがボストン響とRCAに録音した「幻想」は2種類ありますが、これは後の方の録音です。どちらがいい演奏か、というのはLP時代から議論がありますが、録音に関していえば、ステレオ録音試運転期の奇跡的な名録音である1954年盤、ロバート・レイトンに代表されるRCAのエンジニアが試行錯誤を重ねてたどりついた3チャンネル録音の完成形である1962年盤、いずれも聴き応え十分と思っています。SHM−CD化によって、低域の輪郭がはっきりとし、各パートの分離がさらによくなりました。全曲にわたって活躍する金管の華やかさ・伸びやかさ、弦の高域のシルキーな質感や歪感のない美しさなど、オリジナル録音の長所がより明解になりました。第4楽章、第5楽章のドラマティックな部分はもちろんですが、第3楽章や第1楽章序奏部の静かな部分での雰囲気感が聴きものです。』 | ||
| ミュンシュ〜「オルガン交響曲」 サン=サーンス(1835-1921): 交響曲第3番 ハ短調Op.78「オルガン付き」 |
ベルイ・ザムコヒアン(Org) バーナード・ジゲラ、 レオ・リトウィン(P) シャルル・ミュンシュ指揮 ボストンso. | |
| 録音:1956年4月5日-6日、ボストン・シンフォニー・ホール。[マスター]オリジナル3チャンネル・マスター使用/[オリジナル・プロデューサー]リチャード・モア/[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ルイス・レイトン/[リマスタリング・エンジニア]瀧口博達/[LP初出]LSC-2262[March 1960]/[国内LP初出]SHP-2117[June 1962]。仕様:JVC K2 20 BIT REMASTERING/ STEREO。クレジット:(P) 1959 Sony BMG Music Entertainment. Under license to Victor Company of Japan, Ltd. XRCDシリーズ永遠のベストセラー。ボストン・シンフォニー・ホールにうずまく音の熱狂をこれほどまでに捉えた名録音があっただろうか? ベルリオーズ「幻想」とともに、RCAレッド・シールXRCDの第1弾となった記念碑的リマスター盤。このXRCD復刻に際して発見された、オリジナルの真性3トラック・マスターからのリマスタリングによって、録音以来封印されていた演奏の輝きが現代によみがえっただけでなく、「リマスター」という仕事の重要性を再認識させ、その意味を再定義させたほど重要な意味を持つ復刻盤となった。作品の構成を完璧に把握した上で、静謐なオープニングから、オルガンを加えた怒涛のクライマックスまで、一瞬一瞬の響きに命が込められた、ミュンシュ渾身の名演である。 杉本一家による選定コメント:『これは、XRCDの新譜が出るたびに売り上げが伸びるロングセラーです。1959年時点で、パイプ・オルガンや2台のピアノを含む大編成のオーケストラを録音する場所としては、ボストン・シンフォニー・ホールは理想的な空間だったと思います。録音に際しては平土間の客席を取り払い、そこにオーケストラを座らせたようですが、過度になり過ぎない美しい残響感が見事です。SHM−CD化によって、オルガンの重低音(特にトラック[4]で顕著ですが、[2]冒頭の静かなパッセージでの存在感も素晴らしい)の輪郭や分離が明快になりました。[3]の中間部で活躍する2台のピアノの粒立ちも美しいし、[4]のクライマックスで響き渡る金管も歪感が少なく、よりストレートに聴こえるようになりました。』 | ||
| ライナーのベートーヴェン ベートーヴェン(1770-1827): 交響曲第7番 イ長調Op.92 (*)/ 歌劇「フィデリオ」序曲 Op.72b (#) |
フリッツ・ライナー指揮 シカゴso. | |
| 録音:1955年10月24日(*)/1955年12月12日(#)、以上オーケストラ・ホール、シカゴ。[マスター]オリジナル2チャンネル・マスター使用/[オリジナル・プロデューサー]リチャード・モア/[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ルイス・レイトン/[リマスタリング・エンジニア]瀧口博達/[LP初出]LSC-1991[September 1956]。仕様:JVC K2 20 BIT REMASTERING/ STEREO。クレジット:(P) 1955 Sony BMG Music Entertainment. Under license to Victor Company of Japan, Ltd. 剛直でしかも繊細。細部まで緻密に配慮された巨匠ならではのベートーヴェン。ライナー=シカゴ響初期の充実を音として刻み込んだ名録音。 ライナーがシカゴ響と残した6曲のベートーヴェン交響曲録音は、いずれも個性的な解釈が随所に光る名演ぞろい。1955年に録音されたこの第7番は、シュタルケルがチェロ首席として在籍していたころのライナー=シカゴ響の充実ぶりを物語るLP初期の名演盤。細部まで緻密にバランスが整えられた響きによる思い入れを排した剛直な解釈は、20世紀中葉のベートーヴェン演奏の模範といえるもの。実演よりも録音向きだった1950年代のシカゴ・オーケストラ・ホールの美しい響きも聴きものである。なおオーケストラは、コントラバスを舞台下手側(左チャンネル)に置き、左から第1・第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラと並べた変則的な配置によっている。 ・杉本一家による選定コメント:『シカゴのオーケストラ・ホールは、ボストン・シンフォニー・ホールよりも録音に向いていたようで、このホールで収録された1950年代・1960年代のライナー=シカゴ響の録音はいずれも高いクオリティに仕上がっており、オーケストラのトゥッティの響きと各パートのバランスの明晰さが両立した名録音が多いです。この1955年の録音の2曲は、ステレオで収録されたライナー初のベートーヴェン作品となったものですが、SHM−CD化によってホールの残響感が増し、低域を支えるコントラバス・パートの輪郭がさらにはっきりしました。交響曲第7番第1楽章コーダ部分の低域のオスティナートが、左チャンネルのコントラバスと右チャンネルのチェロとスピーカーの両方から強力に聴こえてくる録音は、このライナー盤以外にはあまりないと思います。』 | ||
| ライナーの「弦・打・チェレ」 ベラ・バルトーク(1881-1945): 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽Sz.106/ 5つのハンガリー・スケッチSz.97 |
フリッツ・ライナー指揮 シカゴso. | |
| 録音:1958年12月28日&29日、以上オーケストラ・ホール、シカゴ。[マスター]オリジナル3チャンネル・マスター使用/[オリジナル・プロデューサー]リチャード・モア/[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ルイス・レイトン/[リマスタリング・エンジニア]瀧口博達/[LP初出]LSC-2374[March 1960]。仕様:JVC K2 20 BIT REMASTERING/ STEREO。 恩師バルトークに寄せる熱い共感が生み出した「弦・チェレ」の歴史的名盤。ライナー&シカゴ響絶頂期の響きを記録した、圧倒的な名録音。 『ライナーがシカゴ響と残した数多くの録音のうち、R.シュトラウスのオーケストラ作品と並んで、最重要の名盤に挙げるべき1枚で、同じコンビによる「管弦楽のための協奏曲」と同じく、初出以来カタログから消えたことがない。ライナーがシカゴ響に着任してから5シーズンが過ぎた1958年秋、全米横断演奏旅行を大成功のうちに終えたライナーが、70歳の誕生日(12月19日)を迎えた直後に録音されたバルトーク畢生の名作2編が収められている。若き日にブダペストのリスト音楽院でバルトークの薫陶を得て以来、二人は強い絆で結ばれ、ライナーがアメリカに活動の本拠を移した後も、積極的にバルトークの作品を取り上げ続けた。ライナーによるバルトークへのそうした献身が結実したのがこの「弦・チェレ」「5つのハンガリー・スケッチ」で、音符の一つ一つにまで血の通った有機的な演奏が熱い感動を呼ぶ。 』(解説:諸石幸生、ロジャー・デットマー) 杉本一家による選定コメント:『RCAが本格的にステレオ録音を開始してから4年が過ぎた1958年の収録なので、もともと非常に安定感のある充実した音に仕上がっています。ライナーがシカゴ響から引き出す派手さのない重厚でしかも繊細な音色が見事に再現された名録音といえるでしょう。SHM-CD化によりさらに1ランク上の音質に変化しました。「弦・チェレ」では、弦楽パートが2組に分かれて左右に配置されていますが、その分離感がよりはっきりと認識できるし、ピアノの粒立ち感やティンパニの輪郭などで明瞭度が更に増しています。また静けさが支配する第3楽章ではいくつもの打楽器が登場しますが、それぞれの個性的な響きが雰囲気感を持って再現されているのもSHM-CD化の成功点といえるでしょう。弦のピッチカートもよりリアルになり、まるでオーケストラが眼前で演奏しているかのように思えます。』 | ||
| ライナーの「新世界」 ドヴォルジャーク(1841-1904): 交響曲第9番 ホ短調Op.95「新世界より」 |
フリッツ・ライナー指揮 シカゴso. | |
| 録音:1957年11月9日、オーケストラ・ホール、シカゴ。[マスター]オリジナル3チャンネル・マスター使用/[オリジナル・プロデューサー]リチャード・モア/[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ルイス・レイトン/[リマスタリング・エンジニア]瀧口博達/[LP初出]LSC-2214[September 1958]。仕様:JVC K2 20 BIT REMASTERING/ STEREO。 シカゴ響の金管のパワフルな咆哮と、木管の繊細でチャーミングな響き。ライナーのストイックな解釈による、あくまでも純音楽的な「新世界」。 『LP時代に「新世界」最高の名盤とされた1枚。シカゴ響は、クーペリック(マーキュリー)、レヴァイン(RCA)、ショルティ(デッカ)、それに当ライナー盤と、代々の音楽監督とこの交響曲を録音しているが、その中でも最もストイックで純音楽美に溢れたのが当盤。速めのテンポでストレートに進行し、大仰な身振りを避けながらも、自然な感興がつくのはライナーの音楽性の賜物であろう。見事なアクセントを付けるティンパニ、立体的に響くホルンやトロンボーン、チャーミングな木管の味わいなど、細部の彫琢は見事。』(解説:諸石幸生) 杉本一家による選定コメント:『1958年録音のバルトークに比べると、1年前のこのドヴォルザーク「新世界」は、シカゴ・オーケストラ・ホールの残響感をより多く取り入れた音作りですが、これは2管編成のベーシックなオーケストラや作品の性格も考慮してのことかもしれません。従来の XRCD に比べると若干スリムですが、全体の輪郭や残響感が良好でスピード感が増しています。金管や弦の強奏でもにごり感が非常に少なく、SHM−CD化の効果が十二分に出ています。第3楽章で加わるトライアングルや第4楽章で一瞬登場するシンバルなども目立ちすぎないものの存在感が明確で、音色の変化がよく捉えられています。』 | ||
| ミュンシュの「英雄」 ベートーヴェン(1770-1827): 交響曲第3番 変ホ長調Op.55「英雄」 |
シャルル・ミュンシュ指揮 ボストンso. | |
| 録音:1957年12月2日、シンフォニー・ホール、ボストン。[マスター]オリジナル3チャンネル・マスター使用/[オリジナル・プロデューサー]リチャード・モア/[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ルイス・レイトン/[リマスタリング・エンジニア]瀧口博達/[LP初出]LSC-2233[September 1958]。仕様:JVC K2 20 BIT REMASTERING/ STEREO。 ミュンシュ&ボストン響が描き出す、豊麗なまでのベートーヴェン。オリジナル・マスターに刻み込まれた真実の響きが蘇る。 『ミュンシュはボストン響音楽監督時代にベートーヴェンの交響曲を7曲録音している。ドイツとの国境が近いストラスブールに生まれ、若いころワルターやフルトヴェングラーのもとでゲヴァントハウス管のコンサートマスターをつとめるなど、ミュンシュはフランス人でありながらもドイツの文化や音楽を血肉のものとしてきた。この1957年録音の「エロイカ」でも、フランス風の趣をたたえ、「オーケストラの貴族」と称されたボストン響の豊麗な響きを生かし、活力に満ちたベートーヴェン像を描いている。第1楽章コーダでトランペット・パートを補充してテーマを吹かせるのはこの世代の指揮者の常套だが、その直前で低弦のテーマにホルンを重ねたり、第3楽章トリオを繰り返さないのはミュンシュならではの処理である』(解説:小石忠男) 杉本一家による選定コメント:『 RCA によるシカゴ交響楽団とボストン交響楽団の録音は、それぞれのオーケストラが通常演奏会を行なっている馴染みのホールで録音が行われているため、オーケストラの音色とホールのアコースティックとに密接な関わり合いがあることが非常にはっきりと聞き取れます。ボストン交響楽団のノーブルで気品のある音色はボストン・シンフォニー・ホールの深みのある空間によって熟成されたもので、このミュンシュの「英雄」もそれを強く感じさせる音作りがされています。従来の XRCD に比べると、SHM-CD は若干スリムではありますが、それがかえって効果的に作用して一つ一つの楽器の粒立ち、輪郭が見事に良好になり歪感も極めて少なくなっています。ホールの残響感も増し、音楽のスケールが一回り大きくなったかのようです。第1楽章冒頭の2つの和音は、SHM-CD の効果を体感できる絶好のポイントです。』 | ||
| JVC XRCD24 "RCAトスカニーニ・オリジナル・エディション" そのすばらしい音質で大好評を得ている "JVC XRCD24" シリーズの一環として、トスカニーニ没後50年記念リリース「JVC XRCD24 RCAトスカニーニ・オリジナル・エディション」が発売。 *「XRCD24 RCAトスカニーニ・オリジナル・エディション」の発売にあたって* 「トスカニーニの録音をXRCD24化するにあたっては、まずXRCD24の大原則である真正のオリジナル・マスターテープを使用するという点にこだわりました。トスカニーニの録音は、LP時代に何度も再発売される過程で、コピーやマスタリングが繰り返され、オリジナル・マスターテープの音とはずいぶんかけ離れたものになってしまいました。B.H.ハギンの名著『トスカニーニとの対話』で明らかにされているように、RCAは同一のカタログ番号であっても、再プレスする際にマスタリングし直して発売することが多々ありました。ハギンはそうしたマスタリングを『enhancement(エンハンスメント=強化、強調)』と称しています。これは、エコー・チェンバーを用いて人工的なエコーを加えたり、特定の音声帯域を持ち上げて強調したり、またステレオ時代に入ってからは擬似ステレオ・イメージを付加したりすることで、『より聴きやすくする』のが目的であったと思われますが、冷静に結果としてみるといたずらに刺激的な音に変貌しただけでした。特にLP時代のトスカニーニ・サウンドのイメージであるヴァイオリンなどの高音域や金管が異様なほどに強調された『硬い・きつい・きたない』の『3Kサウンド』は、この人工的操作によって生み出されたものといえるでしょう。これが良い意味でも悪い意味でも、LP時代のトスカニーニのサウンドを長年にわたって規定してしまったのです。 このイメージを打破したのが、当時のBMGクラシックスが故ジョン・ファイファーの監修で1990年から1992年にかけて完成させたCD82枚組の全集でした。この時のCD化によって、トスカニーニの録音の大部分が、人工的な操作のされていないオリジナル・マスターテープから真正のモノラルで復刻されたのです。LP時代の刺激的なトスカニーニのサウンドに慣れていた耳には大人しく響いたかもしれませんが、それこそがオリジナル・マスターテープに刻みこまれたサウンド・イメージであり、よく聴くと非常にバランスの取れた、緻密な音作りがなされていることがよく判ります。LP時代には不自然なバランスでマスタリングされていたがゆえに聴き取ることの出来なかったディテールまでがクリアになり、トスカニーニが作り上げた演奏のイメージが明確に届くようになったのです。 今回のトスカニーニのXRCD24化は、この成果の上に立つものです。 ペンシルヴァニアの山中にあるBMGのテープ・アーカイヴに保管されているトスカニーニのオリジナル・マスターテープは、76cm/30ipsで録音されており、記録されている音の情報量の多さ、密度の濃さ、SNの良さ、ダイナミック・レンジの広さは驚くべきものです(これまでの私自身の経験では、巷間ささやかれているような転写や音質劣化などの「アナログ・テープの経年変化」は、保存状態が万全である限り、皆無といえましょう)。XRCD24化にあたってのわれわれの仕事は、それをそのままそっくりCDというパッケージに移し変えることでした。 同一番号で複数残されている場合もあるマスターテープの選定に際しては、ニューヨークのソニー・スタジオのアンドレアス・マイヤー氏(彼は現在日本で発売されているグレン・グールドの紙ジャケット・シリーズのリマスタリングも手がけている有能なプロデューサー/エンジニアです)と、スタジオのテープ・アーカイヴのスタッフの知識と経験に多いに助けられました。 オリジナル・マスターテープの再生に当たっては、乾燥のせいで離れてしまう編集箇所のスプライスを一つ一つつなぎ直し、今となっては希少なモノラル・ヘッドを使用して適正な位相でプレイバックしています。よく見過ごされがちなこの基本中の基本を厳守することによって、オリジナル・マスターテープの情報を最大限に引き出すことが出来るのです。またモノラル録音こそ、ステレオ・セパレーションのギミックがないだけに、真の音質向上が問われます。今回のXRCD24化に当たっては、純正モノラル・サウンドの再現にこだわり、究極のリマスタリングを実現しました。 なお、トスカニーニ録音のXRCD24化のレパートリーの選定にあたっては、 @NBC交響楽団との録音であること ANBCの放送録音ではなく、RCAによる録音であること Bテープ録音(つまり1949年12月以降の録音)であること C8Hスタジオなどではなく、音響の良いカーネギー・ホールでの録音であること Dトスカニーニの代表的な名盤であること を原則としました。アコースティック時代の1920年から引退する1954年まで膨大な録音をおこなったトスカニーニの場合、同一曲でも複数の録音が残されていることが多いのですが、そうした場合は以上の原則に基づいて選んでいます。 最後に、トスカニーニのRCA録音がどのように行われたか、”TOSCANINI PLAYS YOUR FAVORITES”(LM-1834)のジャケットに記されたインフォメーションを付け加えておきましょう。 『これらの録音は、マエストロ・トスカニーニとNBC交響楽団によって、ニューヨークのカーネギー・ホールで行なわれました。同一曲が放送用の演奏会で取り上げられた後に録音されたのです。トスカニーニの創り出したオーケストラ各パートのバランスを正確に記録するために、あらゆる周波数帯を満遍なく、しかも広範囲の角度で記録できる録音用のコンデンサー・マイクロフォンが1本、指揮台の約16フィート(約4.8メートル)上に吊り下げられました。このマイクによって収録された演奏は、RCA製のテープ・レコーダーRT-2によって30ipsで原音を損なわぬよう記録されました。』 トスカニーニ指揮NBC交響楽団の録音が全てこのような形で行なわれたかは定かではありませんが、それぞれの録音を比較してみると、これに類したシンプルなセッティングであったと思われます。こうしてオリジナルマスターテープに刻まれたトスカニーニの演奏情報を、最大限に引き出してCDという器に移し替えるのが、私どものXRCD24の究極の目標であるのです。」 (杉本一家[XRCD24プロデューサー、マスタリング・エンジニエア]) *没後50年にふさわしい感動刷新のXRCD24によるトスカニーニ* 「1867年イタリアのパルマに生まれ、1957年ニューヨークに89才で亡くなったアルトゥーロ・トスカニーニは、今年(2007年)が没後50年、生誕140年になる。フルトヴェングラー、ワルター、メンゲルベルクらと並んで20世紀楽壇をリードした巨匠中の巨匠だが、後世に与えた影響力も傑出、カラヤン、ショルティ、ジュリーニ、アバドなど幾多の後継者を生み出している。 トスカニーニが生きた時代は2つの世界大戦を経験した過酷な時代であり、指揮者の生き方も政治抜きには語ることができないほど影響を受けてきた。ことに大戦中アメリカにあったトスカニーニとドイツに留まったフルトヴェングラーは対照的な個性と存在感でそびえたつこととなり、演奏のあり方はもとより、人間性までもがあたかも相容れないものでもあるかのように喧伝されてきたほどである。確かに世界が分断され、物事が敵か味方か、西か東か、といった二元論で即断されるような時代にはそうした対照性が好むと好まざるとに関わらず評価の基準になったことは事実であろう。 だが、フルトヴェングラーもトスカニーニも去って既に半世紀が過ぎた現在、2人の巨匠たちが残した業績を、私たちはともに20世紀の演奏芸術の頂点を究めたかけがえのない表現活動として冷静に受け入れ、また学び取ることこそが求められているように思われてならない。なぜなら21世紀の演奏芸術は今なおこの両者の存在なくしては語ることができないほど影響され、彼らが撒いた種子のもとに花を咲かせているからである。 当然、そこには改められるべき認識もある訳だが、ことにトスカニーニに関しては誤解されてきた側面が大きい。中でも録音で残された彼の演奏は乾いたサウンドに傾きがちで、明晰でドライな演奏こそがトスカニーニの真髄と錯覚され、豊麗さや甘美さとは無縁と思われてきた点は残念であった。確かにトスカニーニの演奏は余情を排してそそりたつ音の結晶であったが、だからといって音楽が避け難く備える甘美な美しさと情緒を排除したものなどでは決してなかった。ただ当時の録音技術ではその魅力の全貌を捉える点で限界があったのである。 もう十数年も前のことになるが、筆者はトスカニーニの孫であるワルフレード氏をニューヨーク郊外の自宅に訪ねた。そしてその時、NBC交響楽団の旧メンバーに話を聞く機会を設けてもらったが、『トスカニーニはドライな響きが好きだったようですね。録音に聴くNBC交響楽団のサウンドはそういう音ですから』という私の質問を彼らが完全に否定したことが鮮烈に思い出されてならない。『考えてもみて下さい、私たちは当時、おそらく世界最高の銘器が集った贅沢なオーケストラだったのですよ。あの豊麗なサウンドは実に見事なものでした』とは楽員の共通した意見、いや主張であったのである。 今回のXRCD24はまさにそうした誤解を改めていく上で待望のリリースといえよう。トスカニーニが、緊迫感あふれるドラマと同時に、響きのマジックも作り出していた巨匠であった事実が浮かび上がってくる歴史的快挙というべきXRCD化である。これは新しいトスカニーニ発見の旅の始まりともいえよう。」 (諸石幸生[音楽評論家]) *今後の発売予定* ● ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」[1953年ライヴ] ● ベートーヴェン:交響曲第7番&第1番 ● メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」、交響曲第5番「宗教改革」 ● ワーグナー:管弦楽曲集(「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死、「神々の黄昏」夜明けとジークフリートのラインへの旅、ジークフリートの葬送行進曲、ほか) ● R.シュトラウス:交響詩「死と変容」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 *なお、メンデルスゾーン「イタリア」「宗教改革」、ベートーヴェン「英雄」に関しては、演奏会でライヴ収録されたものですが、NBCの放送収録と平行してRCAのスタッフによって録音されているため、XRCD24化の対象としました。トスカニーニにとって現役最後のシーズンとなった1953年/54年シーズンは、NBCによる放送用演奏会はRCAによって収録されています(2008年2月現在の予定。カップリング変更・発売中止の可能性もございます。) | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[1]〜 レスピーギ: ローマ三部作 オットリーノ・レスピーギ(1879-1936): 交響詩「ローマの松」(*)/ 交響詩「ローマの噴水」(#)/ 交響詩「ローマの祭り」(+) |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC so. | |
| 録音:1949年12月12日(*)/1951年12月17日(#)/1953年3月17日(+)、以上ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア/オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン/リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)。解説:諸石幸生/他。JVC K2 24 BIT REMSTERING / MONO。 ■これぞ録音の「世界遺産」――トスカニーニの「ローマ三部作」、XRCD24に登場。 ■2007年10月、ついに待ちに待ったトスカニーニのXRCD24化が実現!RCA所蔵のオリジナル・モノラル・マスターテープ(76cm/30ips)を使用して最高の状態で復刻する「XRCD24 RCAトスカニーニ・オリジナル・エディションの第1回発売は、トスカニーニの数多い録音遺産の中でも最高の名演とされるレスピーギの「ローマ三部作」(1949年〜1953年録音)とドヴォルザークの「新世界より」(1953年録音)が登場。 ■1918年にトスカニーニが「ローマの噴水」を初めて指揮して以来、レスピーギとは深い友情で結ばれ、「ローマの松」アメリカ初演(1926年、ニューヨーク・フィル)、「ローマの祭り」世界初演(1929年、ニューヨーク・フィル)を手がけ、「ローマ三部作」はトスカニーニにとって重要なレパートリーとなった。そして、1949年から1953年にかけてNBC交響楽団と録音された「ローマ三部作」の録音こそが、トスカニーニ最高の名盤として不動の価値を獲得し、LP〜CDとメディアは変遷しても一度もカタログからは消えたことがない。 ■トスカニーニの「ローマ三部作」は、まず「祭り」が10インチ盤として単独で発売され、続いて1953年に「松」「噴水」の2曲のカップリングでLP化(LM-1768)。その後「祭り」は、1956年になってコダーイ「ハーリ・ヤーノシュ」組曲との組み合わせで再発売されている。「松」「噴水」の2曲は、1961年には、ステレオ機器の普及にともなって企画されたトスカニーニ最初の擬似ステレオ(Electronic Stereo)加工された復刻シリーズのライナップにも加えられている(LME-2409)。LP時代の1978年に日本企画で復刻された「偉大なる芸術トスカニーニの真髄」シリーズ中で「祭り」「松」「噴水」の3曲が1枚にまとめられるという画期的なカップリングが誕生し、以後1984年の「ハーフ・スピード・マスタリング」シリーズLP(イタリアRCA主導による新たな擬似ステレオ復刻)、翌1985年のトスカニーニの世界初のCD復刻に際しても同一カップリングで登場し、もちろん1990年の82枚組のCD全集にもこの形で含まれていた。 ■以上のように多様なマスタリングによって発売されてきた経緯がある「ローマ三部作」だが、今回のXRCD24での復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行している。それにより、リビングステレオ・シリーズでRCAの録音黄金時代を築き上げたリチャード・モアとルイス・レイトンの名コンビが捉えたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしいサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。3曲とも名録音として知られるが、殊に1949年12月収録の「祭り」は、RCAによる最初期のテープ録音であることが信じ難いほどのクオリティである。 ■『今回のXRCD化の最大の美点と成果は、モノクロの歴史的名画がカラーになって蘇った衝撃に似ているとでも言えばよいのか、まさに驚くべきものがある。今回のマスター・テープは従来のLP用のマスターではなく、さらに一世代さかのぼったオリジナルマスターに拠っているという。その原テープのクォリティの素晴らしさもさることながら、XRCD化により、トスカニーニ率いるNBC交響楽団が誇っていた、目も覚めるような色彩感と傑出したヴィルトゥオジティが空前の華やかさと繊細さをもって見事に蘇っており、聴き手はほとんどクラクラとするばかりの感動をもってトスカニーニの名演に釘付けにされてしまう。ことに衝撃的なのが、このNBC交響楽団がいかに名手ぞろいのヴィルトゥオーゾ・オーケストラであったかという事実の再認識であろう。テクニックそして音色はいうに及ばず、各パートあるいはセクション相互で重なり合う表現の味わいの豊かさと情報量の精密さには本当に驚かされるし、オーケストラ・サウンドがパノラマのように拡がっていく響きの奥行き感と空間性にも心打たれてしまう。その結果、トスカニーニの演奏が特徴としていた厳格な情熱の背後に、実に柔軟で、さらにふくよかですらあった指揮芸術の妙味と素顔が浮かび上がってきているのである。これは音質改善といつた次元などではなく、新しいトスカニーニの演奏と言いたくなるほど感動的である。』(諸石幸生、ライナーノーツより) | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[2]〜 ドヴォルザーク:「新世界より」 アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904): 交響曲第9番 ホ短調Op.95「新世界より」 |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC so. | |
| 録音:1953年2月2日、ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア/オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン/リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)。解説:諸石幸生/他。仕様:JVC K2 24 BIT REMSTERING / MONO。 ■XRCD24新次元の音へ、真正オリジナル・モノ・マスターからよみがえる、トスカニーニの極めつけ「新世界より」。 ■レスピーギの「ローマ三部作」同様、1954年の発売以来半世紀以上にわたって、トスカニーニの名盤中の名盤として高く評価されてきたドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」がXRCD24化。1961年に擬似ステレオ・シリーズに選ばれたことからも判るように、その音質の良さもトスカニーニの全録音中群を抜いた存在であった。 ■「新世界より」は、トスカニーニにとって、ごく初期からのコンサート・レパートリーに属する作品であり、1897年、30歳の時にすでにトリノで指揮している。NBC交響楽団時代には演奏会で5回取り上げており、当録音は、その最後となった1953年1月31日の演奏会の2日後にRCAによって録音されたものである。トスカニーニの「新世界より」解釈は、構成感が希薄だと思われがちなこの交響曲に明晰なまでの論理的秩序をもたらした画期的なものであり、この交響曲を語る上で欠くことの出来ない名盤とされている。 ■なおジャケット画は、初出LPに使用されたエドワード・ホッパーらと並ぶアメリカの国民的画家、チャールズ・バーチフィールド(1893-1967)による「11月の夕べ」。大のドヴォルザーク・ファンであったバーチフィールドは、1920年にアコースティック録音で初めて聴いたストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団による「新世界より」第2楽章(短縮版/アコースティック録音)に鮮烈な衝撃を受け、そのインスピレーションをもとに「11月の夕べ」のスケッチを書いたという。(このジャケットでは日本初出の可能性あり) ■『今回のXRCD化の成果は実にめざましい。トスカニーニならではの引き締まった演奏の推進力、そこにあるエネルギーと輝かしい表現の気迫がさらに鮮明かつリアルに前面に押し出されるとともに、ほとんど対照的ともいえる表現のしなやかさ、音色やアンサンブルに漂う実に柔軟な情緒や陰影感といったものまでもが心にくい美しさと拡がりを持って聴き手の眼前に再現されており、イメージを一新させる。ことにオーケストラの巧さと感覚的表現力の素晴らしさに対する認識は大きく変えられるはずである。半世紀以上も前の演奏ではあるが、NBC交響楽団が文字通り当時の最先端をいくヴィルトゥオージ・オーケストラであった事実を突きつけられることになるが、もちろんそれは嬉しい衝撃である。』(諸石幸生、ライナーノーツより) | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[3]〜 ベートーヴェンの「第9」 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」 |
アイリ-ン・ファーレル(S) ナン・メリマン(Ms) ジャン・ピアース(T) ノーマン・スコット(B) アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBCso. ロバート・ショウ合唱指揮 ロバート・ショウcho. | |
| 録音: 1952年3月31日&4月1日、ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア/オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン/リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVC マスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)/LP初出: LM-6009 [ October 1952, coupled with Beethoven: Symphony No.1 as 2LP set]/第9のみ単独でのLP 初出: LSX-2001[October 1957 (Japanese reissue) /国内LP初出: LS2012-3 [July 1954 as 2 LP set]。トスカニーニ本人が満足し発売を認めた唯一の「第9」、XRCD24 で登場 トスカニーニがミラノ・スカラ座で初めてベートーヴェンの「第9」全曲を指揮したのは1902年のこと。それ以来、メトロポリタン歌劇場、NYP、ロンドンのBBC 響との重要な演奏会で取り上げ、さらに17年間にわたるNBC 響時代には5回演奏している(そのうち1回はTV 中継された)。RCA は、レコード発売を前提としてニューヨークでの演奏会を何度か録音したが、トスカニーニが発売を許可したのは、1952年3月31日と4月1日にカーネギー・ホールで行なわれた録音セッションで収録された当盤の演奏のみだった。編集テープを試聴したトスカニーニは、「これまで50年、この作品を研究、指揮してきたが、この録音が私の考えるベートーヴェンの『第九』に最も近い。今回の出来にはほぼ満足している」と語ったという。 「バイロイトの第9」の異盤出現で巷間をにぎわせているフルトヴェングラーの有名な解釈とはあらゆる点で対照的なトスカニーニの「第9」は、オーケストラの鋼のような直接的迫力が際立っている。随所に見られるオーケストレーションの増強(第2楽章主部主題、第4楽章冒頭など)も編曲魔トスカニーニならではだが、むしろ興味深いのは第2楽章主部で各部の繰り返しをベートーヴェンの指示通り忠実に行なっていることだろう(特に後半の繰り返しを励行しているのはこの世代の演奏家としては珍しい)。第3楽章での息の長いカンタービレの見事さ、第4楽章での祝祭的な盛り上がりも凄まじく、フルトヴェングラーとは異なり、これも楽譜の指定を生かして堂々と終結するのもトスカニーニらしいポイント。 今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24 の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行している。それにより、リビングステレオ・シリーズでRCA の録音黄金時代を築き上げたリチャード・モアとルイス・レイトンの名コンビが捉えたトスカニーニ=NBCso.の輝かしいサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。4 人の独唱と四部混声合唱、シンバル、トライアングルを含む倍管のオーケストラという大編成ながら、全体の響きと細部の明晰さが奇跡的なレベルで同居しており、トスカニーニの中では比較的触れられることの少ない隠れた名演が今回のリマスタリングでようやく正統的な評価を得ることになろう。 ■画期的なリマスタリングで蘇るトスカニーニの「第九」 「ミュンシュやライナーなどRCAの誇る往年の名指揮者たちの演奏のすばらしさを、より一層すぐれた音質で再現するXRCD24 シリーズにいよいよ本命ともいうべきトスカニーニが登場した。(・・・)トスカニーニの「第九」はフルトヴェングラーのバイロイト音楽祭のライヴ録音の対極に立つ演奏と思っているが、こんどのXRCD24 を聴いて不思議だったのは、もう何十回も聴いているのに最初に聴いたときのような感動をおぼえたことである。それは多分、音の明晰度や透明感がこれまでより増し、また響きも全体に薄い膜がとり払われた豊かになったため、ディテールが鮮明に聴けるとともに演奏の美しさと気迫も一段もストレートに伝わってくるからではないだろうか。例えば第1楽章の冒頭、第2ヴァイオリンとチェロの6連音に「絶対的な汚れのなさ」を求めたのは「トスカニーニ以来の伝統」と言ったのはガーディナーだったと思うが、今回のXRCD24 では6連音がこれまでよりはっきりと聴きとれるし、第2楽章のティンパニも乾いた音ではなく全体の響きと調和しながらはっきりと聴こえ、独唱と合唱も加わる終楽章の凄まじいまでの迫力とともに常に明晰さを失わないトスカニーニならではの演奏のすばらしさを味わうことができる。その意味でも画期的なCDといえるだろう。」[浅里公三(ライナーノーツより)] ■解説:浅里公三、岡本稔ほか/歌詞対訳付き(日本語訳:舩木篤也) | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[4]〜 「ザンパ」序曲&時の踊り〜 トスカニーニ・管弦楽名演集 ベートーヴェン:「エグモント」序曲Op.84(+) ブラームス:ハンガリー舞曲集 より(**) [第1番 ト短調/第17番 嬰ヘ短調/ 第20番ホ短調/第21番 ホ短調] ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」Op.9(+) フェルディナン・エロール(1791-1833): 歌劇「ザンパ」序曲(#) ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」〜時の踊り(*) ジャン・シベリウス(1865-1957): 交響詩「フィンランディア」Op.26 (#) |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBCso. | |
| 録音:1952年7月29日(*)/1952年8月5日(#)/1953年1月19日(+)/1953年2月17日(**)、以上ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア/オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン/リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)。LP初出: LM-1834 [ September 1954 ]/国内 LP 初出: LS2124 [ July 1957 ]。「ザンパ」序曲の切れ味の鋭さ!XRCD24 で蘇るオリジナル小品集の多彩な響き。 当アルバムは、1954 年4 月のトスカニーニの引退の直後、同年9月に発売されたオリジナルの小品集で、1952 年と1953 年に行われた4 回の録音セッションで収録されている。ベートーヴェンからシベリウスまで、6人の作曲家の有名オーケストラ曲が収められており、いずれもトスカニーニにとっては唯一の録音となったもの。中でもエロールの「ザンパ」序曲とポンキエッリの「時の踊り」は、トスカニーニのような巨匠が取り上げるのは比較的珍しいポピュラー名曲であるが、モノラル時代これらの作品の代表的名演とされていた。弾力溢れるリズムにのってトスカニーニならではの熱いカンタービレと熱狂的な興奮が凝縮されている。 米盤初出ジャケットに記されている通り、「指揮台の約16フィート(約4.8メートル)上に吊り下げられたコンデンサー・マイクロフォン1本」によって収録されたサウンドは、各声部の明晰さを保ちつつ、全体の響きのバランスをも味わうことのできる名録音として名高い。今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24 の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行している。それにより、リビングステレオ・シリーズでRCA の録音黄金時代を築き上げたリチャード・モアとルイス・レイトンの名コンビが捉えたトスカニーニ=NBC 交響楽団の輝かしいサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。 ■オリジナルLP の曲順で鮮度高く蘇る「TOSCANINI PLAYS YOUR FAVOTIRES」 「過去の名演をオリジナル・マスターテープから忠実に復刻し、修復された絵画のように鮮明な音質に甦らせ、多くのファンに注目されているXRCD24 シリーズにいよいよトスカニーニが加わることを喜んではいたが、この「『ザンパ』序曲〜トスカニーニ名演集」が4枚目に登場するとは思いもよらなかっただけに大変うれしい。多分、同好の士がいるのだろうが、「TOSCANINI PLAYS YOUR FAVORITES」というオリジナル・タイトルのこのLPは、筆者にとっては忘れもしない最初に入手したトスカニーニの外国盤LPだったからである。(・・・)演奏がすばらしいのはもちろんだが、国内盤にはなかった外国盤の美しい光沢のある盤質と美しいレーベル印刷、そしてもちろん音質のよさである。当時のレコード雑誌などでは、トスカニーニのレコードは「演奏はともかく録音がドライで」といわれていたが、このLPはそうではないことを教えられたし、少なくともわがコレクションでは最高のハイ・ファイ録音であり、しばらくして発売された国内盤を買った友人のレコードと比較してみても、音質の差は明らかだった。(・・・)今回のXRCD24 ではオリジナルどおりの曲順で甦る。それも「エグモント」序曲の最初の強靭の和音からも明らかなように、どの曲もトスカニーニとNBC交響楽団のとびきりの名演がかつて聴いたことのないすばらしい豊かな音でまたコレクションに加わることになる。家出した子猫が立派な親猫になって帰ってきたようなうれしさ、といったら大巨匠に失礼だろうか。」[浅里公三(ライナーノーツより)] ■解説:浅里公三、ヴィンセント・シーアンほか | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[5]〜 ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」(*) フランク:交響詩「プシュケ」〜 第4曲「プシュケとエロス」(#) |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBCso. | |
| 録音:1952年1月7日(#)/1953年1月26日(*)、以上ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。JVC K2 24 BIT REMSTERING。オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア/オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン/リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)。LP初出:LM-1838[September 1954]/国内LP初出:LS-2035[December 1955]。 オリジナル・マスター使用により、尋常ならざる臨場感と鮮明度を得てよみがえる、ワンポイント収録による「展覧会の絵」名録音! ■トスカニーニは、ラヴェルにオーケストラ編曲を依頼したクーセヴィツキーの独占演奏権が切れた直後の1930年に初めて「展覧会の絵」を取り上げている(ニューヨーク・フィル)。NBC響とは4回演奏し、その最後の演奏会の2日後にRCAによるセッションが組まれて収録されたのが当盤の演奏(同日にはJM-M24XR06の「ハイドン変奏曲」が収録されている)。いわばトスカニーニ「展覧会の絵」についての総決算といえるだろう。 ■トスカニーニ自身、このラヴェル編曲版を「オーケストラ編曲における偉大な論文の一つ」と高く評価しており、強靭なカンタービレを基本に、随所にNBC響の名手たちのソロを活かしつつ、熱く盛り上げていく手腕はトスカニーニならでは。また、おそらくムソルグスキーのオリジナル版に順じてラヴェルのオーケストレーションを変更している箇所(「ザムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」の結びなど)、あるいはトスカニーニ独自の変更(「キエフの大門」の[116]以降[117]までの金管パートを弦パートに移す)が見られる点も興味深い。 ■トスカニーニの1951年以降のRCA録音の多くは、指揮者の頭上約5メートルの位置につるされたコンデンサー・マイク1本によるワンポイント収録で、細部のパートまで明晰に収録しながらも直接音を主体にしたバランスによる名録音が多いが、この「展覧会の絵」はその中でも特に優れたものの一つである。ラヴェルの多彩なオーケストレーションを余すところなく捉えたこの録音は、発売当初、オーディオ装置のデモンストレーションにも多用されるなど優秀録音として知られていた。 ■カップリングは、初出LP通り、フランクのオーケストラ曲の中でも最も官能的な響きで知られる佳品、「プシュケとエロス」。NBC響時代には2回取り上げており、その2回目の演奏会の2日後のRCAによるセッションで収録された。同日にはワーグナー「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死が収録されている。 ■今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行。それにより、リビングステレオ・シリーズでRCAの録音黄金時代を築き上げたリチャード・モアとルイス・レイトンの名コンビが捉えたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。特に「展覧会の絵」は、過去の3度にわたるCD化(RCCD-1009=1984年、60287-2-RG/BVCC-5156=1991年[全集版]、74321-59484-2/BVCC-38100〜01=1999年[2for1シリーズ])においても聞くことのできなかった、オリジナル・マスターの圧倒的な鮮明度(特に高音域の輝かしさ)がXRCD24化によってよみがえり、カーネギー・ホールの空気感(残響感)までをもが瑞々しく再現されている。 ■解説:浅里公三、ハリー・ゴールドスミス、ジョン・W・フリーマン、岡本稔ほか。 | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[6]〜 エルガー:エニグマ変奏曲Op.36(*) ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲Op.56a (#) |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBCso. | |
| 録音:1951年12月10日(*)/1952年2月2日(#)、以上ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。JVC K2 24 BIT REMSTERING。オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア/オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン/リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)。LP初出:LM-1725[March 1953]/国内LP初出:A-4009(「トスカニーニとロマン派音楽」第2集[LP4枚組])[February 1963]。 英国人をも唸らせた、トスカニーニの「エニグマ変奏曲」解釈の総決算。今までにない豊潤なサウンドで復活する秘蔵の名演。 ■トスカニーニが「エニグマ変奏曲」を初めて指揮したのは1905年で、作品が作曲されてから6年後のことであった。1935年にBBC響に客演してロンドンでこの曲を指揮したとき、指揮者のランドン・ロナルドは「これまで聴いたベストの演奏は作曲者の自作自演だったが、トスカニーニはそれを上回る」と絶賛し、著名な評論家アーネスト・ニューマンも「〈ニムロッド〉はイギリス風でないアクセントもあったが、あれほどの深みを湛えた演奏は聴いたことがない」と賛辞を呈しているほど、その解釈は絶対的な評価を得ていた。 ■当録音は、トスカニーニがこの曲を最後に指揮した演奏会の3ヶ月前に収録されたもので、いわば彼にとってこの曲の解釈の総決算といえるもの。ここでも、NBC響のヴィルトゥオジティを最大限に発揮させて、主題と14曲の変奏の多彩さな魅力を引き出している。その1週間前にはブラームスの交響曲第4番、その1週間後にはレスピーギ「ローマの噴水」と、いずれも定評ある名盤を録音していることからも、トスカニーニとNBC響が絶頂期にあったことがうかがい知れる。なおトスカニーニが全生涯で取り上げたエルガー作品は、「エニグマ変奏曲」のほかには「序奏とアレグロ」があるのみである。 ■カップリングは、オリジナルLP通り、ブラームスによる変奏曲の名品「ハイドンの主題による変奏曲」。NBC響時代には5回演奏しているが、当盤の録音は、それとは無関係に純粋なレコード録音を目的として収録されたもので、トスカニーニにとっては1936年のニューヨーク・フィルとの歴史的名盤以来のセッション録音となった。和声変化がそれぞれの変奏を結び付けているという作品の構造を息彫りにした名演である。トスカニーニの1951年以降のRCA録音の多くは、指揮者の頭上約5メートルの位置につるされたコンデンサー・マイク1本によるワンポイント収録で、直接音を主体にしたバランスによる名録音が多いが、この2曲も、特に「エニグマ」は特に優れたものの一つに数えられている。 ■今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行。それにより、リビングステレオ・シリーズでRCAの録音黄金時代を築き上げたリチャード・モアとルイス・レイトンの名コンビが捉えたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。 ■解説:松本學、ハリー・ゴールドスミス、モーティマー・H・フランク、岡本稔ほか。 | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[7]〜 メンデルスゾーン: 交響曲第4番「イタリア」(*)/ 交響曲第5番「宗教改革」(#) |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBCso. | |
| 録音:1954年2月26日-27日、リハーサル&1954年2月28日、ライヴ(*)/1953年12月13日、ライヴ(#)、以上、ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。JVC K2 24 BIT REMSTERING。リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)。LP初出:LM-1851[February 1955]。 オリジナル・マスター使用により、尋常ならざる臨場感と鮮明度を得てよみがえる、「イタリア」「宗教改革」。これぞトスカニーニ畢生の名盤。 ■当アルバムのメンデルスゾーンの交響曲2曲は、いずれも1953/1954年シーズンにトスカニーニが演奏会で取り上げた際のライヴ・レコーディング。このシーズンは、トスカニーニにとって現役最後となったシーズンであり、1954年4月4日のオール・ワーグナー・プログラムによる有名な演奏会をもって指揮活動から引退した。このシーズンは、RCAによる純粋なレコーディング・セッションは行なわれなかったが、毎週ラジオで生中継されていたNBC交響楽団との演奏会は、放送用と並行してRCAのスタッフによって録音されていた。引退後、トスカニーニは息子のワルターと共に残された放送録音からレコード化できる演奏を試聴・選定する作業を行なったが、このメンデルスゾーンの2曲もその過程で選ばれたもので、引退の翌年にLPで初めて発売された。それ以来半世紀以上にわたってカタログからは消えることがなく、現在でもトスカニーニの代表的な名盤のひとつとして高く評価されている。 ■交響曲第4番「イタリア」では、87歳という年齢を感じさせない厳格なオーケストラ・コントロールと熱いカンタービレがききもの。特に終楽章で、楽譜にはないティンパニを追加してタランテラのリズムを強調している点は、音楽の本質を表現するためには敢えて楽譜の改変も辞さないというトスカニーニのポリシーを端的に表したものである。トスカニーニはこの交響曲をNBC時代に4回取り上げており、その最後となったのが当盤所収の演奏。1955年の発売に際しては、トスカニーニのリクエストで、2月28日の演奏会当日のライヴ・テイクに加えて、前日と前々日のリハーサル録音からのテイクも使用されて編集されている。これは、ライヴ演奏では特にリズムの扱いに自由さを許していたが、繰り返し聴かれるレコードとしては相応しくないとトスカニーニが判断し、より厳格で折り目正しいリハーサル時の演奏に差し替えたためである。当然今回のリマスタリングにあたってもそのマスターが使用されている。 ■交響曲第5番「宗教改革」は、トスカニーニがNBC時代に4回取り上げた中で最後の演奏となった12月13日のライヴがそのままレコード化された。トスカニーニによる解釈で改めて注目されるべきは、第1楽章の異例なまでの激しい高揚感と、第4楽章で採用されている通常よりもゆっくりしたテンポであろう。それによって第4楽章コーダにおけるコラールが荘厳に再現されており、これこそまさにトスカニーニ渾身の表現といえるだろう。なお12月13日の演奏会では、ムソルグスキー「ホヴァンシチナ」前奏曲、フランク「アイオリスの人々」、ウェーバー「舞踏への勧誘」という多彩なプログラムが組まれ、この交響曲はその最後を飾った。 ■今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行。1950年代のライヴ録音としては驚異的なクオリティで収録されたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。 ■鮮やかな音質で甦ったトスカニーニの名演盤 『今回、XRCD24の画期的なリマスタリング・テクニックによって甦った当盤所収の演奏を耳にして、第1に感じたのは、既出の通常盤よりも、各楽器の表情がさらに潤い豊かになった点である。それは、《イタリア》第1楽章の381小節(トラック1:5分05秒〜)からのように、フルート、クラリネット、ヴィオラ、チェロが、互いに生き生きと絡み合いながら、手応えに富んだアンサンブルを紡いでいく箇所をはじめ、オーケストラの強奏時にも及んでいる。したがって、鮮烈なエネルギー感を保ちながらも、通常盤に比べて余裕のある響きが確保されており、トスカニーニは強圧的で硬直気味だ、という誤ったイメージを払拭するにたるサウンドが確保されているのである。』――満津岡信育(ライナーノーツより) 『1992年に『大全集』の一環としてリマスタリングされたときは、その時点までのLPや1984年の初CD化(日本のみで発売)で使用されていたRCA保管のマスターテープではなく、ニューヨーク公立図書館のロジャース・アンド・ハマースタイン・アーカイヴに収められている「トスカニーニ・レガシー」コレクション保管の音源がマスターとして使用されました。これはトスカニーニ家が所有していた膨大な録音資産に含まれていたNBC放送の録音テープのことです。今回のXRCD24化にあたってはRCA保管のオリジナル・モノラル・マスターを使用しています。「レガシー」音源と比べて、どちらがよりオリジナルに近いかという判断は難しいですが、音自体の密度の濃さ、鮮明さ、そして力強さの点で、やはりRCAマスターの方に分があると感じました。RCAマスターでは、「イタリア」の第4楽章の最後の和音が、おそらくその後に続く拍手をカットするための残響処理のせいでしょうか、わずかに音質が異なるのですが、今回はオリジナルのままとしあえて音質調整は施しておりません。RCAによるセッション録音と比べると、聴衆のいる演奏会での録音ということで、響きがややドライになってはいますが、それでも1950年代のライヴとしては驚異的なクオリティで収録され、それが鮮度を保ったまま保存されています。トスカニーニとNBC交響楽団の熱のこもった、輝かしく豊潤なサウンドが生々しく刻み込まれたこの2曲は、まさにXRCD24すべき音源であると感じ、あえて今回のラインナップに加えた次第です。これまでのCDでは決して聴くことのできなかった明晰さと色彩感とが瑞々しくよみがえり、この2曲の名演の永久保存にふさわしいリマスタリングが出来たと自負しています。』――杉本一家[XRCD24プロデューサー、マスタリング・エンジニア](ライナーノーツより) ■解説: 満津岡信育、岡本稔ほか | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[8]〜 ベートーヴェン:交響曲第7番(*)/交響曲第1番(#) |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBCso. | |
| 録音:1951年11月9日、セッション&1951年11月10日、ライヴ(*)/1951年12月21日(#)、以上ニューヨーク、カーネギー・ホール、モノラル。JVC K2 24 BIT REMSTERING。オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア/オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン/リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)。LP初出:LM-1756[Septembe 1953]、LM-6009[October 1952, coupled with Symphony No.9] /国内LP初出:LS-2016[December 1954]、LS-2012〜13[July 1954, coupled with Symphony No.9]。 トスカニーニが生涯をかけて追求したベートーヴェン解釈の総決算。オリジナル・マスター使用により、圧倒的な鮮度で復活する名演2曲。 ■当アルバムのベートーヴェンの交響曲2曲は、いずれも1951年に収録された。この年の7月、長年連れ添った妻のカルラが死去し、悲嘆に暮れたトスカニーニは、それを打ち消すかのように演奏に没頭し、1951/52年シーズンでは、12回の放送演奏会に加えて20回もの録音セッションをこなしている。その結果、皮肉なことに、トスカニーニの最晩年で最も実りの多かったシーズンとなった。 ■トスカニーニによるベートーヴェンの交響曲第7番は、ニューヨーク・フィルとの1936年のSP録音が歴史的名盤として名高いが、このNBC交響楽団との1951年11月の演奏は、作品全体の強固な一貫性と構築性、細部の明快さ、オーケストラ書法の透明度の高さなどの点で、トスカニーニがその最晩年に到達した円熟の境地を物語っている(トータルの演奏時間も34:25⇒32:56と、1分30秒ほど短くなっている)。NBC時代に4回取り上げたうちの最後の演奏で、発売に際しては、トスカニーニのリクエストによって演奏会前日のRCAへの録音セッションのテイクと組み合わされて編集された(第1楽章序奏部を除いては、ほとんど演奏会ライヴのテイクが用いられることになった)。 ■交響曲第1番は、上述の通り忙しい演奏活動の合間を縫って組まれたRCAによる録音セッションで収録されたもので、もともと交響曲第9番と組み合わされてLP2枚組で発売された。同じ月(1951年12月)には、ブラームスの交響曲第4番、すでにXRCDシリーズでも発売されているエルガー「エニグマ変奏曲」やレスピーギ「ローマの噴水」が立て続けに収録されていることからもわかるように、この時期トスカニーニは演奏の面で一つのピークにあった。録音セッションの翌日には、イタリア健康組合のための慈善演奏会(NBCによる放送はされなかった)でも取り上げられている。曲全体に息づく躍動感は、「トスカニーニの晩年はリズムが硬直化した」という通説への反証となるものである。 ■今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行。1950年代のモノラル録音としては驚異的なクオリティで収録されたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。特にセッション収録された第1番は、トスカニーニの1951年以降のRCA録音に共通する、指揮者の頭上約5メートルの位置につるされたコンデンサー・マイク1本によるワンポイント収録で、細部のパートまで明晰に収録しながらも直接音を主体にしたバランスによる名録音でもある。 ■今まで以上に豊潤なサウンドで甦ったベートーヴェン 『今回、XRCD24の画期的なリマスタリング・テクニックによって甦った当盤では、既出の通常盤よりも、各楽器の表情がさらに潤い豊かになる一方で、オーケストラの強奏時にも、鮮烈なエネルギー感とインパクトが保たれ、見通しの良い響きとカーネギー・ホールの空気感までもが確保されている点が好ましい。(・・・)XRCD24化に関しては、オリジナル・モノラル・マスター・テープに収録されていた驚くほど豊富な情報量を余すことなく再現することによって、トスカニーニ特有のエネルギー感を保ちつつ、潤いに満ちたみずみずしい響きを得ることに成功している。』――満津岡信育(ライナーノーツより) ■解説: 満津岡信育、岡本稔ほか | ||
| XRCD24 RCAトスカニーニ・ オリジナル・エディション[9]〜 ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」 |
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBCso. | |
| 録音:1953年12月6日、ニューヨーク、カーネギー・ホール、ライヴ、モノラル。JVC K2 24 BIT REMSTERING。リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)/マスターテープ・トランスファー:ジョン・サミュエルズ(ニューヨーク、レコーディッド・レガシー)。LP初出:LM-2387[1960年1月]/ 国内LP初出: A-3012(「トスカニーニ名盤頒布会」の「トスカニーニ/ベートーヴェン」3枚組LPセットとして)[1963年8月]/国内単独初出: VRA-2001(世紀の巨匠「トスカニーニ芸術の神髄」第1巻)[1965年7月] ■RCA所蔵のオリジナル・モノラル・マスターテープ(76cm/sec.)を使用して最高の状態で復刻する「XRCD24 RCAトスカニーニ・オリジナル・エディション」の第5回発売は、トスカニーニが生涯にわたって取り上げ続け、ベートーヴェンの交響曲の中でも最も数多く演奏した、交響曲第3番「英雄」の1953年盤。トスカニーニにとって現役最後のシーズンとなった1953/54年シーズンの3回目の演奏会で取り上げた時のライヴ・レコーディングである。このシーズンは、RCAによる純粋なレコーディング・セッションは行なわれなかったが、毎週ラジオで生中継されていたNBC交響楽団との演奏会は、放送用と並行してRCAのスタッフによって録音されていた。引退後、トスカニーニは息子のワルターと共に残された放送録音からレコード化できる演奏を試聴・選定する作業を行なった。この「英雄」もその過程で選ばれたものと思われる。 ■トスカニーニによる「英雄」は、RCAから正規盤として3種類の録音が発売されている(NBC響との同一曲の録音としては最多)ことからも、この作品へのこだわりが見て取れる。1939年の有名なベートーヴェン・チクルスでのライヴはSP時代にこの曲の決定盤の一つと謳われたし、最初期のテープ収録である1949年のセッション録音は、LP初期の代表盤であり、ベートーヴェンの交響曲全集としてBOX発売されたときにも含まれていた。当1953年のライヴ盤は、トスカニーニの没後3年が経過した1960年に発売され、演奏・音質両面でトスカニーニによる「英雄」の決定盤とされてきたもの。 ■この演奏が、トスカニーニにとって生涯最後の「英雄」の指揮となったが、この演奏会のゲネ・プロの時に、トスカニーニは第2楽章の「葬送行進曲」を一通り演奏したあと、「もう一度、私のために」と言って、再度演奏させたという。生涯を通じて演奏を重ねてきた最愛の交響曲への惜別の思いのこもった本番の演奏は、この作品におけるトスカニーニならではの刻印(例えば第1楽章コーダで第1主題が最後にトランペットに出るとき、旋律線を補強した上でレガートで演奏させ、最初にチェロで提示される第1主題の回帰を力強く印象付けるなど)はそのままに、それ以前の演奏よりもさらに深く、雄大なスケールで作品を描き出している点に大きな特徴がある。 ■今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行。1950年代のモノラル・ライヴ録音としては驚異的なクオリティで収録されたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。 | ||
| JVC XRCD24 "HMF" 名レーベル、ハルモニア・ムンディ・フランスの中でも、名録音として知られるグレゴリオ・パニアグワの初期録音を復刻。 | ||
| 古代ギリシャの音楽 あの驚異の超優秀録音で知られる伝説のアルバムが、 いま XRCD で蘇る!! 2ch.オリジナルマスター使用 序奏/「オレステース」のスタシモン/ コントラポリノポリスの器楽曲断片/ デルポイのアポロン讃歌第1/テクメッサの嘆き/ パピルス・ウィーン29825/太陽神への讃歌/ ミューズ(ムーサ)への讃歌/ネメシスへの讃歌/ パピルス・ミシガン/ アエナオイ・ネフェライ(不断に流れる雲)/ セイキロスの墓碑銘/パイアン、ベレルマンの無名氏/ ピュティア祝勝歌第1/パピルス・オクシュリンコス/ オクシュリンコスのキリスト教賛美歌/ホメロスの讃歌/ パピルス・ゼノン・カイロ断片/ テレンティウス「義母」第861行/ 「道徳詩」第1歌第11-12行 (ミーニュ版教父全集37,523:f)/ デルポイのアポロン讃歌第2/ パピルス・オスロ1413 A B/終奏 |
グレゴリオ・パニアグワ指揮 アトリウム・ムジケー古楽合奏団 | |
| 録音:1978年6月 / xrcdリマスタリング:2006年11月25日。ステレオ 52' 36" ずば抜けた優秀録音と独特の音響世界とでハルモニアムンディ・フランスの大ベストセラーとなった、もはや説明不要の名盤「古代ギリシャの音楽」が XRCD化! 今は亡きオーディオ評論家長岡鉄男氏も、アナログ盤初出時に絶賛していたあの録音。現在はこのような古典に対するアプローチもやっと市民権を得て来たような感があるが、このアルバムの発売当初は一部に内容に関する大激論を巻き起こした。パニアグア一家は未だに別レーベルにて活発な活動を繰り広げているが、その原点ともいえるこのアルバムは、やはり不朽の名作であろう。 録音面から見て見れば、聴き比べの楽しみこそオーディオの醍醐味。通常盤(HMA-1951015)でも十分に録音の素晴らしさを確かめられるが、より良い音で楽しみたいというのがオーディオ・ファイルの見果てぬ夢。XRCDで聴くと、アナログ録音の持つ風合い・空気感がダイレクトに届く。ぜひ、お手持ちの装置とご自分の耳でお確かめ頂きたい。 「ぞっとするほどの生々しい優秀録音。オーディオ評論家長岡鉄男 SN比がよく、残響がすごく長く豊かで美しく、しかも直接音は鮮明で力強い。音像の輪郭は自然、定位も自然で、音場は3次元的に深く広い。はるか彼方に雀の声がきこえる。雀の声はアルバムを通して絶えず入っている。 Dレンジは圧倒的に広く、こんなに力感のある、厚みのある音はきいたことがない。ぞっとするほどの生々しさがある。こんな録音は通常の方法では不可能である。筆者の想像では、録音場所は、人里離れた修道院の、天井の高い礼拝堂、時間は早朝、マイクは2本、2トラックデッキ直結、リミッター、ドルビー、ミキシング等いっさいなし、というのを基本にしていると思う。とにかくすばらしい録音である。」(1980年ステレオ誌11月号より抜粋) | ||
| 古楽狂想〜ラ・フォリア 生命の泉〜天使的早発性痴呆の 〜ソファミレドによる/ 途方もなき〜微小なる栄光の〜ガラスの/ フォリアに寄せる祈り〜名声は飛んで行く 〜レモン風・南欧風/ 肝要なる・根源的の(一名「何ひとつ我に関せず」) 〜正調インド風〜逆流的/貴族的倹約の/ 繊細なる〜深き淵より/「壁の外に/通俗的なる」/ 人々に知られざる〜そこはかとなく やわらかき/ 北欧的にして 荒涼たる〜平凡にして 金色なる/ いとも高貴なる〜退嬰的かつ退廃的なる/ 牧人らの〜数学的:怒りの日〜黄昏の〜無名の 〜わが霊魂は悲し〜武装せる強き騎馬兵の 〜大胆の:運勢は助く〜包皮なき〜教会風の/ 劇場風かつ偽善的の〜田園の 〜いまひとつの完全にインド風な/ 天界的忍耐の〜偽装的逃亡および凱旋の車 |
グレゴリオ・パニアグワ指揮 アトリウム・ムジケー古楽合奏団 | |
| 録音:1980年6月、xrcdリマスタリング:2006年9月12日。 原題「スペインのフォリア」。こちらも「古代ギリシャの音楽」同様にロングセラーを続ける、もはやまったく説明不要の名盤中の名盤。フォリアとはスペイン(イベリア半島)起源の舞曲で、‘狂気 'というトスカーナ語に由来して正気を失うほどにとても騒々しいもの。ここでも細かい理屈など吹き飛ぶ痛快なつくりはまさにアイデアの勝利!なお、このタイトルはSACD化(HMC-801050)もされており、こちらとの聴き比べもまたオーディオ・ファイルには楽しみなところ。 | ||
| 「タランチュール=タランテラ」 アンティドトゥム・タラントゥレー (毒グモの解毒剤)/ コレア(舞曲)/ タランテラ第1・第2・第3旋法/神秘な防壁/ ナポリのタランテラ;フリギア旋法 ブクステフーデの固執低音による ナポリのタランテラによるリトル ネロ われは喜ぶ:詩篇第121番/ タランテーラ/タランテラ、またの名クラウズラ/ タランテーラ第1・第2・第3番/ タランテラ;ヒポドリア旋法/ラ・タランテーラ/ スコットランドのジグ/タランテーラ/ タランテーラス/カントリーダンス「走る歩兵」/ ラ・タランテーラ/魔法使いたちの踊り/ タランテーラI〜VI/ ナーナ・アンダルーサ(アンダルシアの子守歌)/ タラント・デアルメリア |
グレゴリオ・パニアグワ指揮 アトリウム・ムジケー古楽合奏団 | |
| 録音:1976年10月、xrcdリマスタリング:2006年9月12日。通常CD:HMA-190379。 急拍子のナポリ舞曲“タランテラ "はイタリア南部タラントの地名に由来するといわれ、またいわゆる音楽療法のひとつ、毒グモ“タランチュラ "に咬まれた際にこれを踊ると治るという民間伝承と結びついてきた。これをテーマに医学も修めたパニアグワが研究を重ねて、自由に遊んだ傑作アルバム「タランチュール=タランテラ」。文献資料をもとに自ら制作したピリオド楽器のヴァラエティ豊かな音色が、うきうきする楽しさとなんともいえない安らぎを与えてくれる。 | ||
| JVC XRCD24 "SUPRAPHON" チェコの名門、SUPRAPHON の録音を復刻。 | ||
| マタチッチ&チェコ・フィルの「ブル5」 ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 |
ロヴロ・フォン・ マタチッチ指揮 チェコpo. | |
| 録音:1970年11月2日-6日、プラハ、芸術家の家。xrcd リマスタリング:2006年2月。ステレオ、2ch オリジナルマスター使用。つい先ごろ、本家からも SU-3903 という番号で再発盤がアナウンスされたばかりなので、聞き比べたい所。 豪放雄大な芸風で知られる巨匠マタチッチの持ち味が最大限に活かされたブルックナー演奏。不滅の金字塔として聳えるチェコ・フィルとの第5番は、まさにスプラフォン XRCD シリーズ第1弾にふさわしい圧倒的な内容。 このたびの XRCD 復刻では細心のマスタリングが施され、アナログの風合いを伝える腰の据わったじつにしっかりした音作りがなされている。すでにスプラフォン、日本コロムビアでもCD化されており、それらとの音質の違いを聴き比べて楽しむこともできる。しかも、これまでのリリースではすべてCD1枚であったのに対し、あくまで音にこだわり抜いた結果、今回の発売ではCDのフォーマットをぜいたくに使って2枚組みとしている。「ゴシック建築のように全体の調和が大切」と語るマタチッチによる、壮大な世界をたっぷりと味わい尽くせる嬉しいリリース。 | ||
| マタチッチの XRCD 化ブルックナー Vol.2 ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 |
ロヴロ・フォン・ マタチッチ指揮 チェコpo. | |
| 録音:1967年3月27日-30日、プラハ、ルドルフィヌム。ステレオ、日本語解説・帯付2ch オリジナル・マスター使用。xrcd リマスタリング:2007年4月。 「マタチッチは最初の2つの楽章がこれ以上を求め得ないような美演である。第1楽章は実に広々として雄大、厚みのあるハーモニーと豊かな歌が全編にみなぎる。悠揚として迫らぬテンポもすばらしい。ブルックナーの音楽をこんなにたっぷりと堪能できる演奏はほかに例があるまい。」(改訂新版『宇野功芳のクラシック名曲名盤総集版』[講談社]) 第5番(JMXR-24203)が好評のマタチッチ&チェコ・フィルによる XRCD シリーズ第2弾。なかでも腰を落としたサウンドは第2楽章のアダージョで最大限の威力を発揮して、「アダージョも同じスタイルで、深い心の声と、恰幅の良さと、勁烈な透明感と、絶美の感情移入が行なわれてゆく。第1主題3現におけるヴァイオリンの対旋律の美しさなど、ピカイチといえよう。」 マスターの状態がより良好な第7番もまた、前回同様に骨太のサウンドがアナログの風合いを感じさせて申し分ない。このたびも、あくまで音にこだわり抜いた結果 CD のフォーマットをぜいたくに使いきって2枚組みとしている。 | ||
| パネンカ&スメタナ・カルテットの「ます」 シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」 |
ヤン・パネンカ(P) フランティシェク・ポシェタ(Cb) スメタナ四重奏団のメンバー | |
| 録音:1960年6月1日-4日、6日-10日、プラハ、ドモヴィナ・スタジオ。xrcd リマスタリング:2006年2月。ステレオ、2ch オリジナルマスター使用。 アナログ期の代表的演奏を最上の音質で復刻。スメタナ四重奏団にとって記念すべき第1回目の「ます」。往年のファンにとってシューベルトの「ます」といえば、まず思い浮かべるのがこの録音だろう。過去にCD化されているが、現状では国内・海外とも廃盤となっている。「弦の国チェコの至宝」絶頂期のアンサンブルに、美しく溶け合うパネンカのピアノ。とめどなく溢れかえる歌に楽しさいっぱいのシューベルト。音質最重視で贅沢にも1曲のみ。丁寧かつ最新のリマスタリングが、アナログに針を下ろしたときの当時の興奮と喜びをふたたび約束してくれることだろう。 | ||
| アンチェルの「新世界」、XRCD化 ドヴォルザーク: 交響曲第9番 ホ短調Op.95「新世界より」 |
カレル・アンチェル指揮 チェコpo. | |
| 録音:1961年12月6日、プラハ、ルドルフィヌム。ステレオ、日本語解説・帯付2ch オリジナル・マスター使用。xrcd リマスタリング:2007年4月。 ついにアンチェル&チェコ・フィルが残した最大の遺産のひとつ「新世界より」が、まったく装いも新たに XRCD で登場する。数種あるアンチェルの同曲演奏のベストとされ、さらにチェコ・フィル=「新世界より」という流れを決定的にした名演奏の誉れ高い内容は、国内ならびに海外とも CD 化されているが、このたびの XRCD ではその特徴のひとつ、厚みのある音づくりが成され、違いは歴然。たとえば第3楽章トリオでの木管のローカルな味わいなど、これまで聴こえてこなかった音にさぞや驚かれることだろう。すでに過去のアルバムをお持ちの方にも、ぜひお手にとって戴きたい自信作。 当初、序曲「自然の王国で」Op.91と序曲「謝肉祭」Op.92も収録の予定でしたが、代理店より「一曲のみとなります」との連絡が参りました。何とぞ御了承下さい。 | ||