アルボー先生のダンス教室 (1589年) 第1集〜フランス・ルネサンスのダンス音楽と歌
コンヴィヴィウム・ムジクム(リーダー:スヴェン・ベリエル) コンヴィヴィウム・ヴォカーレ(リーダー:ミカエル・パウルソン) | ||
コンヴィヴィウム・ムジクムは古楽を歴史的に正統な楽器を使って演奏することを目標としているアンサンブルで、メンバーは主に、スウェーデン、エーテボリ音楽大学の教師、学生、元学生達で構成されている。 | ||
春が来た〜中世、ルネサンスの音楽をギターと歌で綴る
アンサンブル・ヴィラネラ(2ソプラノ/G/オブリガート) | ||
アンサンブル・ヴィラネラは1987年に北欧スウェーデンの西海岸、エーテボリ市の音楽大学で結成された。当時の音大生3人(ソプラノ2人、ギター)とその教師(管楽器各種)という組み合わせ。 | ||
スウェーデン娘〜バロック期スウェーデン、 クリスティーナ女王時代の音楽 ガスパール・サンス(1640-1710): スウェーデン女王のトランペット ヒンリヒ・ニーヴェルト(?-1699): 組曲[アルマンド/クラント/サラバンド] ドニ・ゴルティエ(c.1600-1672): クラント「麗しき殺人者」 シャルル・ムトン(c.1626-1699):麗しき殺人者 ピエール・デュビュ(17世紀):麗しき殺人者 アンジェロ・ミケーレ・ バルトロッティ(c.1615-c.1682):組曲 作曲者不詳:スウェーデン女王にささげるクラント アンヌモン・ヴィユー・ゴティエ (c.1575-1651/53): 不朽のクラント 作曲者不詳:前奏曲/エア/シャコンヌ ベション: 前奏曲/アルマンド/クラント/サラバンド ピエール・デュビュ:クラント 作曲者不詳:メヌエット ベション: 前奏曲/クラント/クラント/ジグ/サラバンド ガスパール・サンス: スウェーデン女王のトランペット |
トミー・アンデション (リュート/G) | |
録音:1990年12月15日-19日。 スウェーデンが大国のひとつとしてヨーロッパに君臨した17世紀、クリスティーナ女王 Kristina (1626-1689 ;在位 1632-1654)の宮廷では文化と芸術が栄え、スウェーデン音楽史に記憶される音楽が残された。トミー・アンデションが、当時代表的な楽器だったリュートとギターにより、クリスティーナの時代をしのぶ。 | ||
マリア〜神秘の薔薇(全14曲) マルカントワーヌ・ シャルパンティエ(c.1643-1704): 聖母マリアを賛美する頌歌/聖母マリアの連祷 オーランド・ギボンズ(1583-1625): マニフィカト/主よ/今こそあなたは ウィリアム・バード(1543-1623): めでたし/聖なるみ母よ ジョスカン・デプレ(c.1455-1521): 幸いなるかな天の女王 トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1540-1611): 第1旋法のマニフィカト/他 |
ミカエル・パウルソン(リーダー) コンヴィヴィウム・ヴォカーレ、 器楽奏者 | |
神なる人、イエス・キリストの母として崇められてきた聖母マリア。その姿と心はさまざまな音楽家たちにインスピレーションを与え、多くの作品が音楽史を彩ってきた。ヨーテボリの音楽家が、15世紀と16世紀の曲を歌い、演奏。聖母マリアをかこむ象徴的世界の神秘を探る。 | ||
ティルマン・スザート(c.1500-c.1564): スペイン風パヴァーヌ(王の踊り) エリーアス・ニコラウス・ アンマーバッハ(c.1530-1597):ガイヤルド トワノ・アルボー(1520-1595)/ スヴェン・ベリエル 編曲): ガイヤルド「トラディトーレ」 他(全34曲) |
スヴェン・ベリエル(リーダー) コンヴィヴィウム・ムジクム | |
トワノー・アルボーは16世紀の牧師で若者たちにダンスを通じて社交を教えた。「結婚相手を探すにはダンスが一番!ダンスで相手の体に触れ、匂いを嗅いで腐った肉のようなイヤな臭いをさせないか確かめよう。」 芳しい花や果物のような楽しい、踊り出したくなる曲集。 | ||
モナリザのほほえみ〜 レオナルド・ダ・ヴィンチの音楽の世界(全17曲) ドメニコ・ダ・ピアチェンツァ (14世紀後期-c.1470)/スヴェン・ベリエル編曲: 候爵夫人/輪 マルコ・カーラ: 望みを変えよ/私の願望/森をさまよいながら/ 待つべき時はない/新しい希望はもう買えない ジャコモ・フォリアーノ:愛は与える/他 |
スヴェン・ベリエル(リーダー) コンヴィヴィウム・ムジクム | |
主に画家、発明家、科学者として知られるレオナルド・ダ・ヴィンチは、当時イタリアで流行していた楽器、リラ・ダ・プラーチェの即興演奏をするくらい音楽にも通じていたと伝えられる。声と器楽のアンサンブル、コンヴィヴィウム・ムジクム、レオナルドの時代の音楽世界をたどっていく。 | ||
古い世界と新しい世界のクリスマス(全23曲) ・ヨーロッパとラテン・アメリカ(1500-1700) ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621): 汝らキリスト者よ/こぞりて神をたたえよ/ ピエ・カンツィオーネス (スヴェン・ベリエル 編曲) ・スペイン(1556年-1557年) 作者不詳:3声のファンタジア ・ペルー(1631年) ホアン・ペレス・ボアカネグラ: Hanac pachap cussicuinin ・メキシコ(17世紀) ホアン・ガルシーア(1619-1678):Hermoso amor/他 |
スヴェン・ベリエル指揮 アンドレアス・エードルンド指揮 コンヴィヴィウム・ムジクム | |
結成から20年。コンヴィヴィウム・ムジクムがコンサートで歌い、演奏してきた16世紀と17世紀のクリスマス音楽が集められた。プロテスタントとカトリック、旧世界 (ヨーロッパ) と新世界 (中南米)。スウェーデン= フィンランドの賛美歌と学校唱歌の本「ピエ・カンツィオーネス」の歌も含むさまざまなキャロル。 | ||
ヴィンチェンツォ・ アルブリチ(1631-1690/96):宗教協奏曲 神に希望を/イエスの愛のいかに偉大なる/ 人間よ、創造主の声に耳を傾けよ/ めでたしイエス・キリスト/ おお、わが心よ立ち上がれ/ シンフォニア (2台のヴァイオリンと通奏低音のための)/ 主のしもべよ讃美せよ/ 神が創りしすべてのものを/ あなたを愛し、あなたをたたえます/ 来たれすべての国よ |
マッテオ・メッソーリ指揮 カペラ・アウグスターナ | |
ヴィンチェンツォ・アルブリチは広くヨーロッパにその名を知られていたイタリアの音楽家で、国際的に活躍した作曲家であった。しかし今日ではその存在はほとんど知られておらず、録音や演奏会でとりあげられることもほとんどない。 アルブリチは子供の頃から音楽に親しみ、ローマのイエズス協会ではあのカリッシミの下で歌っていた。1645年からは同教会のオルガニストとして活躍、その後、スウェーデンやドレスデンで音楽活動を行い、数多くの作品を作曲した。作曲家としてのアルブリチの音楽史上最大の功績は協奏的ソロカンタータを発展させたことである。同時期のイタリアのモテットの要素、特に散文的アリアとトゥッティによるリトルネッロを組み合わせた様式は今までドイツで発展したものとされていた。しかし宮廷の記録をたどってみるとアルブリチの協奏的ソロカンタータはすでに1660年に演奏されており、ドイツ人が作曲したものはその後であることが判明。歌詞は聖書からの引用を少なくし、散文と韻文を織り交ぜ、曲の構造とスタイルに変化をつけるなど彼独自の手法が用いられたこの作品は、当時の宮廷音楽を知る上で注目されるべきものだ。 | ||
ベンクト・トリブカイト、 ドロットニングホルムの カーマン・オルガンを弾く〜 J.S.バッハ:オルガン作品集 トッカータ ニ長調BWV.912/ 「ああ罪人なるわれ、何をすべきか」 による変奏曲 BWV.770(偽作)/ パストラーレ ヘ長調BWV.590/ トッカータ ハ短調 BWV.911/ 「フーガの技法」より [コントラプンクトゥス第1番/ コントラプンクトゥス第9番/ 3声のフーガ]/ コラール 「われは汝の御座の前に進む」BWV.668 |
ベンクト・ トリブカイト(Org) | |
使用楽器:ストックホルム、ドロットニングホルム宮殿のカーマン・オルガン、1730年製。 トリブカイトは1964年、ストックホルムの生まれ。4才の頃からバッハに興味を持ち、8才でピアノ、15才でオルガンを弾きはじめた。1989年、フィンランドで行われたオルガン・コンクールで第3位。1992年ダブリンで行われたオルガン・コンテストでは第1位を受賞。現在はフリーランスとして、オルガンだけでなくピアノ、チェンバロ奏者として室内楽、ソロと多岐に渡り世界的に活動している。 | ||
ベンクト・トリブカイト〜 オールグリューテ教会ライヴコンサート ヴィクトリア・ボリソワ=オッラス(1969-): 雪の中でイエス誕生を祝う三人の博士 セルゲイ・ドミトリーエフ(1964-): 未来への回想 リスト:「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」 による変奏曲(*) バード:パヴァーヌとガリアルド/ ファンタジア イ短調 J.S.バッハ: 協奏曲 イ短調BWV.593(原曲:ヴィヴァルディ)/ われら皆唯一の神を信ずBWV.740/ 前奏曲(トッカータ)とフーガ ニ短調「ドリア旋法」BWV38 |
ベンクト・ トリブカイト(Org) | |
使用楽器:ヨーテボリ(イェーテボリ)、オールグリューテ教会のウィリス・オルガンとバロック・オルガン。(*)を除きライヴ収録。 イギリスのウィルス・オルガンと北ドイツのバロック・オルガンの聴き比べも面白い。 | ||
7つのオルガン ザムエル・シャイト(1587-1654): カンティーノ・ベルジカ/ 「私は傷ついた、ああ」によるファンタジア ハインリヒ・シャイデマン(c.1595-1663): ガイヤルド ニ短調/第2変奏曲 ヨハン・クリーガー(1651-1735): リチェルカーレ ホ短調/アダージョ J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ニ短調 W.F.バッハ:フーガ ト短調/フーガ ハ短調 モーツァルト:アンダンテ ヘ長調 K.616 ヨハン・ルートヴィヒ・クレープス(1713-1780): 前奏曲とコラール「イエスはわが喜び」/ 前奏曲とコラール 「キリストは死の絆につきたまえり」/ われはわがイエスを捨てず |
今井奈緒子(Org) | |
使用楽器:スクークロステル城教会のオルガン(1667年)/マシュトランド島教会のモーランダ・オルガン(1604年/1715年)/シェルモーのイーサク・リースベリ・オルガン(1710年)/レウヴスタ・ブリュークのカーマン・オルガン(1728年)/ヨンセレードのペール・シェーリン・オルガン(1783年)/イッテルグラン教会のユーナス・エーケングレン・オルガン(1776年)/ボシュティルのオーロフ・シュヴァン・オルガン(1783年)。 スウェーデンの歴史的オルガンの美しさを、特に外国の人に知ってもらいたい。その願いから、東京芸術大学でオルガン科、古楽科講師をつとめるオルガン奏者、今井奈緒子がスウェーデンに現存する7種の歴史的オルガンを使用し、生まれたアルバム。44ページのブックレットはカラー写真によるオルガンやスウェーデンの風景紹介などもされた充実の仕上がり。もちろん、当レーベルならではの日本語による解説も付いている。 | ||
坂本龍右〜リュートとの旅(全25曲) ダウランド: エセックス伯のガリアード/ファンタジー カプスベルガー:トッカータ VI J.S.バッハ: プレリュード/ガヴォットとロンド ルイス・デ・ミラン(1500-1561): ファンタシア/美しいフランス娘 アロンソ・ムダラ(1500-1580): ファンタシア ルイス・デ・ナルバエス: 千々の悲しみ (ジョスカン・デ・プレによる)/ バハ・デ・コントラプンクト カベソン:ディフェレンシアス ブルグミュラー:貴婦人の乗馬 ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 他、イタリア、スウェーデンの曲 |
坂本龍右(リュート) | |
坂本龍右:古楽器奏者の両親の影響を受けて3歳頃から古楽に興味を示し、6歳からリュートを、また10歳からはヴィオラ・ダ・ガンバを弾き始める。1994年、第8回日本古楽コンクールにおいて最年少(10歳)で本選出場者に選ばれ注目を浴びる。 これまでにH.スミス、J.リンドベルイ、P.オデットの各氏にリュートの、またW.クイケン氏にヴィオラ・ダ・ガンバの指導を受ける。現在、リュート及びヴィオラ・ダ・ガンバ奏者として様々なアンサンブルと共演し、近年は主に古楽器を対象とした作曲や編曲なども手がける。 東京大学文学部(美学藝術学専修過程)在学中(2007年3月に卒業)に渡欧して録音を行い、当リュート・ソロのCDをリリース。 | ||
ニッケルハルパによる作品集 J.S.バッハ: 無伴奏ニッケルハルパ組曲 ト長調 (原曲:チェロ) C.P.E.バッハ: ニッケルハルパ・ソナタ ハ長調 (原曲:ヴィオラ・ダ・ガンバ) マレ: スペインのフォリアによる32の変奏曲/ 夢見る人 エリック・サールストレーム(1912-1986): 春の雫/あらし ウロフ・ヤンソン(1927-1993):教会行進曲 ラーシュ・ネスボム(1925-):教会ポルカ |
トルビヨルン・ネスボム (ニッケルハルパ) アンドレアス・ エードルンド(Cemb) | |
ニッケルハルパはスウェーデンの民族楽器でキー(ニッケル)でメロディー弦を押さえ、それを短い弓で弾く。ちょっと見、ヴァイオリンから沢山牙が生えたようで、カブトガニが楽器になったらこんな感じだろうか? でも音は美しくそして鄙びていて魅力的。 そのニッケルハルパで、バッハの無伴奏チェロ組曲やマレの名曲を始め、様々な作品を弾いたのがこのCD。装丁・録音とも美しく、(2007年時の)代理店が「正直驚きました」とのこと。日本語解説も充実しており、「このレーベル1の名盤になりそうだ」(2007年時の代理店)。 | ||
マリア〜中世の歌とスウェーデン伝承の音楽 ニルス・セーデルストレム(1894-1956): ソプラノ・ソロのための青春のマリア 伝承曲(1500年頃):聖ヨーランと龍 13世紀の新レトロワンジ(聖歌曲) アルフォンソ十世(13世紀、スペイン): 薔薇の中の薔薇 伝承曲:牧歌 オズワルド・フォン・ ヴォルケンシュタイン(1377-1445): そこに輝くは誰そ 伝承曲(1300年頃、イギリス): 乙女に向かう天使 伝承曲(16世紀、ドイツ):ヨセフ、愛するヨセフ 伝承曲(13世紀末、イギリス): 至福なるかな、天上の女王 リオネル・パワー(c.1375-1445):幸運なる者たち 伝承曲(14世紀、イギリス): 十字架の下の母上、しっかりとお立ち下さい 尊い薔薇(スウェーデン民謡「うるわしき水晶」 による即興演奏) 伝承曲(ダーラナ地方、スカットングビ): うるわしき水晶 伝承曲(14世紀、スペイン):輝く星 伝承曲(13世紀、スペイン):天上の女王 アルフォンソ十世:奇跡を讃える歌 エルヴダーレン(ダーラナ地方)民謡: リム、リム、リーマ ジャン・ギセリン(c.1455-1511): おお、咲き誇る薔薇よ オズワルド・フォン・ヴォルケンシュタイン: アヴェ・マリア、おお、マリア ギヨーム・デュファイ(c.1400-1474): 華麗なる乙女 C.J.L.アルムクヴィスト(1793-1866): マリアの驚き、耳を傾けるマリア |
ヘレーナ・エーク(S) ヨーラン・モンソン (ピーパ/フレームドラム/ ストリングドラム/ ハーディガーディ) ヨハンネス・ ランドグレン(Org) マリ=ルイーズ・マルミング (中世フィドル/Vo) ベーリト・リンドベリ(Hp) ベルイェル・里子 (ハーディガーディ) ヘレーナ・セルヴィン(Vo) | |
録音:2006年1月25日-27日、ヘムシェー教会、ヨーテボリ(イェーテボリ)郊外、スウェーデン。日本語解説&訳詞付。 親密な音で加わる笛やフィドルやオルガン。教会で歌うソプラノ、ヘレーナ・エークの姿が目に浮かぶ。風の音に耳を傾け、夜の闇の音を聴く・・・人が自然とともに生きるスウェーデンで育まれた感性から生まれた音。プロデューサー、里子ベルイェル藤本さんの思い描いた音楽が、美しい音として姿を現したアルバム。貴重なレパートリー、美しい装丁(ディジパック)、超高品位録音。「魅力あるレーベル、 Musica Rediviva を代表するアルバムとなるはず」(2007年時の代理店)。 | ||
J.S.バッハ:オルガン作品集 オルガン小品 (幻想曲 ト長調) BWV572/ 種々の手法による6つのコラール [目覚めよ、と呼ぶ声あり BWV645/ われいずこに逃れ行かん わが愛する神に) BWV646/ ただ愛する神の摂理にまかす者BWV647/ わが魂は主をあがめ BWV648/ ああ、われらのもとにとどまれ、 主イエス・キリストよ BWV649/ 汝イエスよ、 今天より降りたもうや BWV650]/ 前奏曲とフーガ ハ長調 BWV545/ トリオソナタ ホ短調 BWV528/ コラール変奏曲「おお神よ、 汝義なる神よ」 BWV767/ バビロンの流れのほとりに BWV653/ 幻想曲とフーガ ト短調 BWV542 |
ハンス・ ファーギウス(Org) | |
録音:2006年12月17日。使用楽器:レウヴスタ・ブリューク教会のヨハン・ニクラス・カーマン・オルガン、1727年-1728年製。 レウヴスタ・ブリュークはストックホルムの北西、大学都市ウプサラ近郊にある町。18世紀、鉄鋼業で栄え、町の産業発展に貢献したベルギーの資本家、ルイ・ド・イェールの膨大な自筆譜コレクションでも知られる。この町の教会に設置されたヨハン・ニクラス・カーマン・オルガンは、スウェーデンで最良の状態で保存されたバロックオルガンとされ、2006年に新たな修復が終わった。このレウヴスタ・ブリューク教会のオルガンがもつ魅力を幅広く紹介すること。この楽器により、J.S.バッハの無比の音楽をできるだけ忠実に、説得力のある音楽として再現すること。ハンス・ファーギウスは、その2点を念頭に置き、このアルバムの選曲を行った。 バッハのオルガン全作品を BISに録音したファーギウスは1951年、スウェーデンのノールショーピング生まれ。彼が生まれた1950年代から60年代にかけての演奏とは異なる、力強くあっても、いささかも威圧的でないバッハ。 幻想曲、コラール、フーガ、トリオソナタ。バッハの音楽を適確なスタイルで弾いているのは、現代のアーティストの証し。録音エンジニアはヨーラン・フィンベリのセンスと技術のおかげで、バロック期オルガンの音色と響きが、瑞々しい、鮮やかな音質で収録された。 | ||
J.S.バッハ: フーガの技法 BWV1080 | ベンクト・トリブカイト(Org) | |
録音:2007年4月12日-15日、レウヴスタ・ブリューク教会、スウェーデン。使用楽器:カーマン・オルガン、1728年製。制作:藤本=ベリエル・里子、オオバ・ミカ/録音:トゥルビョーン・サミュエルソン。Surround / stereo。日本語解説付。 「バッハ・カーマン・トリブカイト」(MRCD-009)に次ぐトリブカイトのバッハは最大傑作の一つ「フーガの技法」。正確な演奏技術がこの作品のカウンターポイントをくっきりと刻み込んで行く。今回は同じカーマン製作のオルガンながら、ずっと規模の大きいローフスタ・ブリュークのバロック・オルガンを使用。大学都市ウプサラの近郊、18世紀に鉄鋼業で栄えた町レウヴスタ・ブリューク。この町の教会に設置されたオルガンは、当時スウェーデンで最高の技術をもっていたヨハン・ニクラス・カーマンが1727年から1728年にかけて造った。20世紀に入り何回か改修。1997年、できるかぎり本来の姿に戻すことを目標にオーケルマン&ルンドとマッツ・アルヴィドソンが共同で修復作業することになった。ナイトハルト調律法。2006年6月奉献。響きの美しい楽器が蘇った。ベンクト・トリブカイト(1964-) はフリーランスのオルガニスト、室内楽奏者、伴奏者。ストックホルムの王立音楽アカデミーのトゥールヴァルド・トレーンとハンス・ファーギウス、イギリスのデイヴィッド・サンガーに学んだ。 | ||
マーラー(1860-1911): 亡き子をしのぶ歌/5つのリュケルトの歌/ 交響曲第2番〜第4楽章/「大地の歌」〜告別 |
マリア・フォシュストローム(A) ヨハネス・ ランドグレーン(Org) | |
録音:2009年10月12日-15日、ヴァーサ教会、イェーテボリ、スウェーデン。使用オルガン:1909年、エスキル・ルンデーン制作。ブックレットに日本語解説あり。 2010年に生誕150年、2011年に没後100年を迎えるマーラー・イヤーに興味深い1枚が発売される。声楽とオーケストラのために書かれた「亡き子をしのぶ歌」や「5つのリュケルトの歌」など、マーラー歌曲をアルト独唱、オルガン伴奏での録音。 使用オルガンはイェーテボリ市内のヴァーサ教会にある1909年エスキル・ルンデーン制作による物。ヴァーサ教会のオルガンはもともと40のレジスターを持ち、それぞれが3つの鍵盤とペダルに配置されていたが、2001年から02年にかけて、グリューンルンド社によって修復が行われ、全てのオリジナルのレジスターが再設置された。 マリア・フォシュストローム(A):西スウェーデン、イェーテボリ出身。ストックホルム音楽大学卒業。専攻は教会音楽、合唱並びにオーケストラ指揮。後、ロンドン、ペータースブルクなどに留学。声楽はステン・ショーステッド、ドロシー・アーヴィングなどに師事した。レパートリーは高度の技巧を必要とするバロック・アリアを始めとして、ロッシーニから現代音楽の作品まで。アルト歌曲の入った交響曲、歌曲、バッハのマタイ受難曲、ブラームスのラプソディーなどを得意とし、グスタフ・マーラーの作品には特別の興味を持っている。 ヨハネス・ランドグレーン(Org):1961年、北スウェーデン、ラップランドのアリエプローグ生まれ。イェーテボリ音楽大学卒業。専攻は音楽指揮並びに合唱教師。1997年チェコの現代作曲家、ペーター・エーベンの研究でイェーテボリ大学音楽学学科博士課程終了。国際的にもオルガン奏者、合唱指揮者として国際的に活躍中。現在イェーテボリ大学音楽・演劇科でオルガン演奏及び即興演奏の教授。 | ||
ブラスの花束 [A Flourish of Brass]〜 アンサンブル・ペガサス・トウキョウ デュカ:「ラ・ペリ」へのファンファーレ グレインジャー:「モールバラ公爵」のファンファーレ ブルックナー/山本訓久 編曲:ロークス・イステ ブラームス/山本訓久 編曲:コラール前奏曲 「私はこの世から去らねばならぬ」Op.122-11 ヒンデミット:金管のための「朝の音楽」 シベリウス:ティエラ マーラー/山本訓久 編曲: 原光/交響曲第5番〜アダージェット(6'24") 山本訓久:日本の子どもの歌による組曲 [あんたがたどこさ/さくらさくら/ ずいずいずっころばし/浜辺の歌] J.ランナー/山本訓久 編曲:シュタイヤー舞曲集 Op.165 J.シュトラウスI/山本訓久 編曲: 愛すべきアンネンポルカ Op.137 ヨハンとヨーゼフ・シュトラウス/山本訓久 編曲: ピツィカート・ポルカ J.シュトラウスII /山本訓久 編曲): ポルカ「ハンガリー万歳!」Op.332 マーラー/山本訓久 編曲:交響曲第3番 〜アダージョ〜愛が私に語ること(8'28") |
山本訓久指揮 アンサンブル・ ペガサス・トウキョウ | |
録音:2008年8月、教会、イェーテボリ、スウェーデン。同団体のデビューCDとなる物。 現在、日本を代表する大編成ブラス・アンサンブルである「アンサンブル・ペガサス トウキョウ ENSEMBLE PEGASUS, TOKYO」(以下EPT)は2002年に結成以来、年1度の日本国内での演奏会とともにチェコ、ドイツ、オーストリア、ノルウェー、スウェーデンなどヨーロッパ各国で数多くの公演を行なって来た。EPTの音楽的コンセプトは、その15名の基本編成[3trp/picctrp/flghn/2hn/4trb/bsflghn/euph/2tub] に端的に表れている。金管楽器本来の輝かしい音色を持つトランペット、トロンボーン、ホルンに加えて、より柔和なサウンドのフリュ-ゲルホーン、バス・フリューゲルホーン、ユーフォニアム、2本のテューバ(FおよびC管)を取り入れて中低音域の充実を図り、リーダー・山本訓久のスペシャル・アレンジによってこれまでのブラス・アンサンブルにない独自のレパートリーを創り上げている。またルネサンス、バロックなど歴史的なレパートリーを取り上げる際には、古楽のアーティキュレーションを用いて作品本来の姿を再現すべく配慮している。現代楽器によるブラス・アンサンブルにおいて、古楽奏法を用いて演奏している例は他にほとんどみられない。EPT によるこの試みは世界に先駆けるものとして注目されている。 | ||
ある風景の中で〜独奏マリンバのための作品集 新実徳英(1947-):マリンバのためにI(1975) ジョン・ケージ(1912-1992):ある風景の中で(1948) ミクローシュ・マロシュ(1943-):マリンバカプリッチョ (マリンバとヴィブラフォーンのための)(1996) 坪能克裕(1947-):マリンバのためのメニスクス(1970) ヘンリク・マッテーン(1970-): Through Waters I Tread(流れのなか、歩を運ぶ)(1998) ヘイメル・シェーブルム(1910-): マリンバのためのイマジネーション(1977) ダニエル・ベリ(1971-):Over the Moon(月を越えて) 三木 稔(1930-):マリンバ・スピリチュアル(1983-1984) |
ダニエル・ベリ(マリンバ) フレードリク・アンデション、 フレードリク・ビョーリン、 フレードリク・ティーゲル (Perc) | |
スウェーデンの打楽器(マリンバ)奏者ダニエル・ベリが演奏する独奏マリンバの作品集。1997年にロッテルダム音楽大学、2000年にイェーテボリ音楽大学のマリンバ独奏者の課程を修了。現在は、イェーテボリの母校でマリンバを教えるかたわら、北欧各地で客員講師として活躍中。演奏されているのは、アメリカ、スウェーデン、日本の作曲家による作品と、ベリ自身がスウェーデンの小曲を編曲した作品が1曲。ハンガリー出身のスウェーデン人ミクローシュ・マロシュの 「マリンバカプリッチョ」は、ギターのために書いた曲の改作。 | ||
透明の響き カタリーナ・パルメール(1963-):透明のひびき ミクロス・マロス(1943-):ゴルグ スタファン・ストルム(1964-): 荒れ果てた庭からの三つの歌 マルタン:ソナタ・ダ・キエザ ウーレ・リュッツォ・ホルム(1954-):韻と対 ベリー・ガイ(1942-): ウィッスル・アンド・フルート ヴィクトリア・ボリソワ=オラス(1969-): 双子に捧げるセレナーデ ヘンリク・ストリンドベリ(1954-):モデル2 レミジュス・シレイカ(1950-):トリオ |
トリオ・トリブカイト・ ペッテション・ベリ [ベンクト・トリブカイト (Org/P/Cemb) ミカエル・ペッテション(Fl) ダニエル・ベリ (マリンバ/Perc)] | |
この団体は鍵盤楽器、フルート、打楽器という組み合わせで1996年に結成され、これまでに70曲以上の楽曲を提供された、スウェーデンのコンテンポラリー・ミュージックを代表するアンサンブル。近現代作品の演奏や紹介だけでなく、子供たちのための教育プログラムに対しても積極的に取り組んでいる。 |