ニコラウス・ア・ケンピス(ca.1600-1676): シンフォニア集 3声のためのシンフォニア第1番(Op.3 から)/ 5声のための「O Iesu Fili David 」(同)/ 4声のためのシンフォニア第2番(同)/ ヴァイオリン独奏のためのシンフォニア第6番(Op.1 から)/ 4声のためのシンフォニア第1番(Op.3 から)/ 5声のための「Sicut misit me 」(同)/ シンフォニア第8番「Den Lustelijcken Mey 」(同)/ ヴァイオリンとヴィオラのためのシンフォニア第4番(Op.1 から)/ 5声のための「Ad te suspiro」(Op.2 から)/ 6声のための「パヴァーナ・ドロローサ」(Op.4 から)/ あなたの庇護のもとに(Op.2 から)/ ヴァイオリン独奏のためのシンフォニア第11番(Op.1 から)/ シンフォニア第4番(Op.1 から)/ 5声のためのカンターテ・ドミノ(Op.2 から)/ ヴァイオリン独奏のためのシンフォニア第2番(Op.2 から)/ 3声のためのシンフォニア第1番(Op.1 から)/ 5声のための「恵み深き御母マリアよ」(Op.3 から)/ 3声のためのシンフォニア第7番(Op.1 から) |
セリーヌ・シェーン(S) ステファン・ファン・ダイク(T) ディルク・スネリングス(B) アンサンブル・クレマティス | |
ニコラウス・ア・ケンピスは17世紀のブリュッセルでサント=ギュデル教会のオルガン奏者をつとめるなど、作曲家・オルガン奏者として活躍した音楽家。ケンピスの全4巻から成る「シンフォニア集」は弦楽器を中心に声楽やサックバット、リコーダーなどの器楽を必要とする多彩な作品で構成されている。アンサンブル・クレマティスはベルギーの若手演奏家たちによって2000年に結成された新しいバロック・アンサンブル。17世紀イタリア、ドイツ、フランス、そしてベルギーの作品をレパートリーとしており演奏技術の高さは見事。弦楽器ともに流れる声楽とサックバットの音色が心地よさを運ぶ。 | ||
カンティガス・デ・アミーゴ エステバン・レイモンド(13世紀):Amigo se ben ajades ベルナール・デ・ボナヴァル(13世紀): Fremosa a Deus grado ルイ・フェルナンデス・デ・サンティアンゴ(13世紀): Quand'eu vejo las ondas マルティン・コダス(13世紀): 7つのカンティガス・デ・アミーゴ |
フィン・アモール・アンサンブル | |
1914年にマドリッドの本屋でキケロの著書の裏紙として使われていた羊皮紙から偶然発見された楽譜のスケッチとして知られているマルティン・コダスの「カンティガス・デ・アミーゴ」。7つの連作歌曲として書かれ、コダス自身が住んでいたと推測されるスペイン北西部の港町ビーゴの少女が歌うという設定の愛の歌として13世紀の作品としては余りにも有名。歌を担当するカロル・マトラスの哀愁を帯びた歌声が、中世スペインの音楽を見事に現在に蘇らせる。 | ||
ジュリオ・カッチーニ(1551-1618):マドリガーレとアリア集 泉に野に/だれを待つ愛の神/愛よ、わたしは去り行く/ どうか戻って、私のアモル/聞きたまえ、エウテルペよ/ わが麗しのアマリッリ(ハープ版/声楽版)/ おお、なんと幸せな日か/日がな一日泣き暮らし/ 天にもかほどの星はなく/あの熱きため息に/ 聞いておくれ、恋人たちよ/哀れな我が胸を焦がし/ わたしは行く、愛するひとみよ/わが太陽を見ん/ アモルよ、おまえには翼があるのだから |
ステファン・ファン・ダイク(T) クリスティーナ・プルハール(Hp/テオルボ) エーロ・パルヴィアイネン、 フランシスコ・ガトー(リュート/G) パウリナ・ファン・ラールホーフェン (ヴィオラ・ダ・ガンバ) ヴィンセント・リベルト(Perc) | |
「新音楽」で知られるバロック時代初期のイタリアの大作曲家ジュリオ・カッチーニ。彼は当時のイタリアでは、斬新なスタイルで大きな反響を得ていた。カッチーニ自身はテノール歌手として自らヴィオールを弾き語りしていたという。それだけにバロック時代の声楽作品のスペシャリストであるベルギーのテノール歌手、ステファン・ファン・ダイクが歌うカッチーニは、作曲者の意図に近い姿なのかもしれない。通奏低音も絶妙なバランスのアンサンブルを聴かせ、ダイクの歌声を更に引き立てる。名曲「わが麗しのアマリッリ」がギター独奏版、声楽版と2種類収録されているのもミソ。 | ||
アンドレ=エルネスト=モデスト・ グレトリー(1741-1813):弦楽四重奏曲集 [第1番 ト長調/第2番 変ホ長調/第3番 へ長調/ 第4番 ニ長調/第5番 ト長調/第6番 ハ短調] |
タイスSQ | |
グレトリーはフランスのリエージュ出身。特に18世紀後半のオペラ・コミックの分野を代表する作曲家で、フランスのオペラ全体の発展に多大な足跡を残している。膨大な数の声楽作品を残したグレトリーだが、それに反比例するように器楽作品は非常に少ない。それだけに今回の弦楽四重奏曲集はグレトリーの作曲法を知る上でも非常に重宝されるだろう。 | ||
カロルス・ハッカルト(ca.1640-ca.1701):聖歌とソナタ 「パルナソス山の調和Op.2」より [ソナタ第5番(3声)/ソナタ第9番(4声)/ ソナタ第8番(4声)/ソナタ第1番(3声)/ ソナタ第6番(3声)]/ 聖歌集第1巻〜 Miser es / 聖歌集第3巻〜 Domine quae est fiducia tua / 聖歌集第7巻〜 Nunc loquar Domine |
セリーヌ・シェーン(S) ステファン・ファン・ダイク(T) ディルク・シュネリングス(B) アンサンブル・クレマティス | |
古楽&中世の音楽界に新風を吹き込み、早くも支持を集めているベルギーの新興レーベル「ムジカ・フィクタ(Musica Ficta)」の最新盤。 カロルス・ハッカルトは17世紀オランダでヴィオラ・ダ・ガンバの名手として名を馳せていた音楽家であるが、生涯には今なお不明な点がある。ハッカルトは当時のオランダ・ハーグの大臣、詩人、作曲家でもあったコンスタンティン・ホイヘンス(土星の輪を発見したクリスティアーン・ホイヘンスの実父)に「音楽の大巨匠」と称賛され、特に「パルナソス山の調和」はパーセルやコレッリのトリオ・ソナタに匹敵する名作として絶大な評価を受けた。 演奏はニコラウス・ア・ケンピスのシンフォニア集(MF-8001)で若さに溢れ瑞々しく溌剌とした演奏を聴かせたアンサンブル・クレマティス。3人のソリストの歌声も絶品の。 | ||
ルイエ一族〜ソナタとトリオ・ソナタ集 ジャン・バティスト・ルイエ (ヘントのルイエ/ca.1688-1720): リコーダーと通奏低音のためのソナタ集 [第1番Op.3/第3番Op.4/第5番Op.2] ジャン・バティスト・ルイエ (ロンドンのルイエ/1680-1730): フルートとオーボエのためのトリオ・ソナタ [第2番Op.2/第6番Op.2]/ フルートと通奏低音のためのソナタ第4番Op.3 ジャック・ルイエ(1685-1748): 2本のトラヴェルソ、2本のフルートと 通奏低音のためのソナタ |
ラ・カッチャ | |
17世紀-18世紀フランドルのヘントで隆盛を誇った音楽一族、ルイエ一族。その中でも特に歴史へ大きな足跡を残した、2人の「ジャン・バティスト」の作品を集めた好企画盤。 「ヘントのルイエ」は約50曲に及ぶリコーダーのための作品を書き上げ、その作品はイタリア様式で書かれていることと優れた対位法が特色。一方「ロンドンのルイエ」(「ヘントのルイエ」の従兄弟)は、1705年頃に移り住んだイギリスでオーボエ奏者として活躍していたとされ、鍵盤楽器から器楽作品に渡る作品を残している。 当盤には「ロンドンのルイエ」の実弟、ジャック・ルイエの作品もカップリングされている。 | ||
ヘンデル:モテットとソナタ・ダ・キエザ グローリア/トリオ・ソナタ ト短調HWV.393/ サルヴェ・レジナ HWV.241/ トリオ・ソナタ第6番 ヘ長調Op.5-6,HWV.401/ モテット「天に在す者が息を吐き給うと」HWV.231 |
マガリ・レジェ(S) ロザソリス | |
ハンブルク大学のハンス・ヨアヒム・マルクス教授によって2001年にヘンデルの作品と断定された「ソプラノと弦楽のためのグローリア」や美しいモテットなどを収録したヘンデルのアニヴァーサリー・アルバム。当盤が本格的な古楽デビューとなるフランスの若いソプラノ歌手マガリ・レジェと、同じくフランスのピリオド・アンサンブル、ロザソリスの演奏。 | ||
晴れても曇っても〜リュート歌曲集 ダウランド:時よしばし止まれ/恋人よ話しておくれ/流れよわが涙/甘き恋よもういちど カヴェンディッシュ: Wand'ring in this place ダウランド:ウィンター夫人のジャンプ/彼女は私の過ちを許してくれるだろうか? ロセター:ラウラが微笑むとき ダウランド:悲しみよとどまれ/ダウランド氏の真夜中/おいでさあかわいい人 わが君の嘆くを見て/つれない人ぼくの心を奪って/ ロセター: No grave for woe / ホルボーン: Cradle Pavan / The Fairy Round ダウランド:晴れても曇っても / フォード:来たれ、フィリスよ来たれ キャンピオン: Fain would I wed / Shall I come sweet love? / ダウランド:前奏曲 ピルキントン:おやすみ愛しい妖精たち / ジョンソン:あなたは見たのか バレリア・ミナコ(S) アルフォンソ・マリン(リュート) | ||
アルゼンチンのソプラノとスペインのリューティストのデュオによるデビュー盤。 | ||
17世紀&18世紀フランスのパロディとボードビル
セリーヌ・シェーン(S) レ・ムニュ・プレジール・デュ・ロワ | ||
当レーベルの中核グループ、アンサンブル・クレマティスのメンバーで、ピエルロ&リチェルカーレ・コンソートとの共演で多くの人々を魅了したベルギーのソプラノ、セリーヌ・シェーンによる、17世紀-18世紀のフランスで流行した歌と劇による風刺。 | ||
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678):4声のコンソート・ミュージック集 パヴァン/ファンタジー〔第7番/第6番/第3番/第12番/第9番/第14番/第13番/ 第11番/第5番/第8番/第15番/第2番/第16番〕 スピリット・オヴ・ガンボ | ||
録音:2009年2月。イギリスの器楽黄金時代にヴィオール・コンソートのための傑作を数多く遺したジェンキンズの作品集。「ガンバの魂」の名を持つスピリット・オヴ・ガンボは、名手フレーク・ボルストラップを中心としたオランダのヴィオール・コンソート。 | ||
ペルゴレージ、ポルポラ:カンタータと室内ソナタ(シンフォニア)集 ペルゴレージ:室内カンタータ「オルフェオ」Op.2-4 / ポルポラ:3声の室内シンフォニアOp.2-2 ペルゴレージ:室内カンタータ「別離」Op.2-1 / ポルポラ:3声の室内シンフォニアOp.2-3 ペルゴレージ:室内カンタータ「秘めたる苦悶」Op.2-3 マガリ・レジエ(S) アンサンブル・ロザソリス | ||
録音:2010年5月。 | ||
エルマン=フランソワ・ドランジェ(1715-1781):ソナタと3声のソナタ集 3声のソナタ〔第5番 ハ長調/第2番 イ短調/第6番 ニ長調〕/ ヴァイオリン(あるいはフルート)独奏と通奏低音のための6つのソナタ集 Op.1 より 〔第2番 ト長調/第5番 ニ長調/第1番 ハ長調/第3番 ロ短調〕 アンサンブル・ソルスティス | ||
録音:2010年9月、2011年3月。世界初録音。ピリオド楽器使用。おそらくアンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリの父フランソワ・グレトリの弟子だと考えられ、18世紀のリエージュで活躍した知られざる作曲家&ヴァイオリニスト、ドランジェ。20歳代で奨学金を得てイタリアへ留学しており、Op.1 のソナタ[原題: VI Sonate a violino solo e basso da camera di Ermanno Fco di Liegi ]は、タルティーニからの影響が見て取れる。帰国後、1962年からは教会のヴァイオリニストとなり、死の年まで活躍した。 | ||
ルイ13世時代のフランスにおけるイタリア語アリア集(1608-1643出版) エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676): Non ha sott'il Cie / O stelle homicide / Dove ne vai, crudele? / Orilla del claro Tajo / O che gioia ne sento mio bene / Seguir piu non voglio アントワーヌ・ボエセ(1586-1643): Segua chi vuoi, iniquo amore / Se vedessi le piague / Non speri pieta / L'Anemone fastosa バタイユ: Credi tuper fugire / El bajel esta en la playa / Passava Amor フレスコバルディ:カンツォーナ「ラ・スペルバ」 / サンス:カナリオス / バラール: Premiere Entree イル・フェスティーノ[ダグマール・サスコヴァー(S)他 〔G、リュート〕] | ||
録音:2011年7月-8月。 | ||
ルートヴィヒ・ゼンフル(1486頃-1543頃):歌曲と器楽作品集 我不幸にさからうを望まず/森で夜が明ける/イ調のカルメン/ Tandernac à 4 / Ungnad’ begehr’ ich nit von ihr / I m meyen hört man die hanen kreen / Albrecht mirs schwer und gross Leid / Dort oben auf dem Berge / Das lang / Mein Fleiß und Müeh’ (Ammerbach) / Mein’n Fleiß und Müeh’ / I ch scheid dahin / Rosina, wo was dein Gestalt / Carmen in la / Fortuna ad voces musicales / "E lend bringt Pein / Vor Leid und Schmerz" / "Tandernac / Felices, quicumque deo confidere possunt" / Dem ewigen Gott / Carmen / Unsäglich Schmerz トア・トム・デニス(T) ラ・カッチャ | ||
録音:2012年2月。 |