エスパーニャ・ラ・ムーサ D.スカルラッティ:ソナタ K.466/ソナタ K.193 ロッシーニ(ジュリアーニ編):「セビリャの理髪師」序曲 D.スカルラッティ: ソナタ K.183/ソナタ K.386/ ソナタ K.54/ソナタ K.184/ソナタ K.39 グラナドス:「スペイン舞曲」より[ボレロ/バレンシアーナ] アルベニス:アラゴン/カスティーリャ D.スカルラッティ:ソナタ K.27 |
スザンヌ・メイベス(G) ホアキン・フレイレ(G) | |
録音:2004年。 ハーグ音楽院に学んだオランダ人のメイベスと、ブラジル生まれでジュノヴァとローザンヌの音楽院に学び、現在はフライブルク音楽院で教鞭を執るフレイレの二人によるデュオ。 イタリア人でありながらその生涯の大半をポルトガルとスペインで送ったD.スカルラッティは、555曲のソナタをチェンバロのために書いたが、内8曲を演奏者自身がオリジナルの雰囲気を損なうことなく2台ギターに編曲。これらのソナタを柱に、スペインに因む作品がバランス良く配されている。ジュリアーニは自身がギターのエキスパート。グラナドスは自らのリサイタルで、しばしばスカルラッティを取り上げた。 | ||
マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ:ギター作品集 タランテッラ/世紀の変奏曲 Op.71/ 「ゴヤの24のカプリチョース Op.195」 〜誰も自分がわからない/ 「プラテーロと私」より[カナリアの死/春/憂い/子守歌]/ ソナタ「ボッケリーニを讃えて」 Op.77/ 悪魔的奇想曲「パガニーニを讃えて」 Op.85 |
スザンヌ・メイベス(G) | |
録音:1989年10月。 自らインスピレーションの表現にギターを選んだカステルヌオーヴォ=テデスコ。タランテッラは8分の6拍子の急速なダンス。画家の皮肉なカリカチュアに刺激されて作曲した「ゴヤのカプリチョース」。ロバと私の交流の物語プラテーロと私。ボッケリーニへの敬意を表した「ソナタ」。ヴァイオリンの過激派パガニーニに習い、ギターの限界に挑む奇想曲にはメランコリックなメロディも。 | ||
ホアキン・フレイレ〜ラテン・アメリカ・リサイタル ポンセ:スペインのフォリア(変奏曲とフーガ) ヴィラ=ロボス:5つの前奏曲 ヒナステラ:ソナタ Op.47 |
ホアキン・フレイレ(G) | |
録音:1990年7月。 ラテン・アメリカの情熱的な3曲。ポンセの「フォリア」はセゴビアの委嘱作。ヴィラ=ロボスの「5つの前奏曲」は各曲が全く違った表情を見せる。ヒナステラの「ソナタ」は、音楽の新しい表現を追い求め続けた彼が伝統的な音楽形式の復活という生涯の信念を結実させたもの。 | ||
ポンセ:ギター作品集 クラシック・ソナタ「ソルを讃えて」/ カベソンの主題による主題/変奏とフゲッタ/ 組曲 イ短調「古風な組曲」〜ジグ/ 2つの前奏曲[トランクィロ/ヴィヴォ]/ ソナタ第3番 ニ短調/南国風のソナティナ/ ロマンティック・ソナタ「シューベルトを讃えて」 〜「アレグレット・ヴィヴォ」 |
スザンヌ・メイベス(G) | |
録音:1990年12月。 セゴビアの助力により数多くのギター曲を生んだポンセ。明るい雰囲気のクラシック・ソナタや、対して短調のソナタ3番は、より複雑なハーモニーと豊かな色彩感に溢れている。ソナティナは、民俗音楽が自由を得て新しい姿へと飛翔したような作品。ロマンティック・ソナタは、ポンセのギター曲の中でも最も親密な響きを持つ。 | ||
オーボエ・アローン ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より トマジ:「エヴォカシォンズ」より [ペルー人/ナイジェリア人/カンボジア人/エコセーズ] テレマン:「12のファンタジー」より [第2番/第7番/第10番/第11番/第6番] リード:オーボエ・ソロのための7つのミニチュア 「アスペクツ・オヴ・ランドスケープ」(1981) ハインツ・ホリガー(1939-):多重音のための習作(1971) ルチアーノ・ベリオ:セクエツァ第7(1969) マイケル・バークリー(1948-):スネイク(1990) |
ニコラス・ダニエル(Ob) | |
録音:1991年2月。 演奏者いわく「新しい響きに触れた後、親しみのある感覚へ戻って来られるようテレマンを現代作品の間に配した」プログラム。フランスの作曲家トマジの曲は、ペルーのドラムの響きで始まり、スコットランド民謡で終わる。リードの作品は英国サフォーク州の冬を音に映した物。ホリガーの作品はあたかも万華鏡のハーモニー。瞑想的なベリオのセクエンツァはホリガーに捧げられたもの。バークリーの「スネイク」はローレンスの詩(自らの文化に囚われた人間の皮肉)に着想、ダニエルに捧げられている。 | ||
イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(1923) | イフゲニア=マリア・ポポヴァ(Vn) | |
録音:1991年9月。 ブルガリアのヴァイオリニストで、モスクワ音楽院でレオニード・コーガンに学んだポポヴァ。イザイの6つのソナタは、シゲティが弾くバッハのソナタに啓発されて作曲されたもの。偉大なるバッハの作品を「なぞっただけ」と評される危険を避けるため、6曲は全く違ったスタイルで書かれ、別々のヴァイオリニストたちに捧げられた。 | ||
マルロス・ノブレ(1939-):管弦楽、声楽、室内楽作品集 In Memoriam / Mosaico / Convergências / Biosfera / O Canto Multiplicado / Ukrinmakrinkrin / Rhythmetron / Divertimento / Concerto Breve / Variações Ritmicas / Sonâncias I & III |
マリア=ルシア・ゴドイ(S) アマリア・バザン(S) ルイス・デ・モウラ・カストロ(P) マルロス・ノブレ(P)指揮 ムジカ・ノヴァ・フィルハーモニア、 ムジカ・ノヴァ・アンサンブル、 アンサンブル&パーカッション・ジュネーヴ、 アンサンブル・バルトーク | |
発売:1994年、ADD。 ノブレはブラジル出身、その作風は故郷の強い色彩を放つ。イン・メモリアムはタレガのワルツをベースにした父へのオマージュ。「精神の糧」を意味するウクリンマクリンクリンはブラジル原住民の儀式からテキストを取り、自然界の隠れた力を歌い上げる。ディヴェルティメントは生命力溢れるカーニヴァルの雰囲気。ソナンシアスIではピアノとパーカッションの対話が、まるでモノローグのように響く。 | ||
カタラン・リサイタル〜 カタルーニャとバレンシアの音楽 アルベニス:カタルーニャ・カプリッチョ リョベト:「10のカタルーニャ民謡」より [エル・メストレ/盗賊の歌/聖母の御子/ワルツ・スケルツォ] ビセンテ・アセンシオ(1908-1979):ギター作品全集(*) [ソナティナ(D.スカルラッティへのオマージュ)/ 神秘の組曲/哀歌(ファリャを讃えて)/ バレンシア舞曲/不実な女房のタンゴ/ バレンシア組曲/内なる想い] モンポウ:歌 アルベニス:カタルーニャ |
スザンヌ・メイベス(G) | |
録音:1992年9月。(*)は全集としては初録音だった物。 カタルーニャはスペインのどの地方より豊かでクリアな音楽の伝統を持ち、これがギター音楽の発展に大きく寄与して来た。アルベニスのカプリッチョは民俗音楽への回帰を伺わせる作品。リョベトの作品は、100曲近いギター曲から叙情的な代表作をチョイス。 | ||
ロッシーニ:「セビリャの理髪師」序曲 ジョン・ウールリッチ(1954-): 音楽物語(モンテヴェルディの主題による) エドゥアール・ルイ・ベルナール・デトゥネ(1850-1924): オーボエ、クラリネットと ピアノのための三重奏曲 ロ短調 Op.27 ジョン・リントン・ガードナー(1917-): サンライズ・サンセット ポール・ギルソン(1865-1942): オーボエ、クラリネットとピアノのための三重奏曲 ト短調 ジョン・リントン・ガードナー:エコセーズ |
ダニエル・トリオ [ニコラス・ダニエル(Ob) ジョイ・ファラル(Cl) ジュリウス・ドレイク(P)] | |
録音:1994年。 イギリスの奏者たちによる珍しい編成のトリオ。ウールリッチの曲は、海を隔てた恋人に呼びかけるモンテヴェルディのマドリガーレ「海が静かであろうとも」から主題を取っている。デトゥネはアルジェリア生まれで、後にフランスで活躍した人。自然の美しさを詩的に描写したガードナーの「エコセーズ」にはスコットランドの雰囲気が滲む。ギルソンのトリオは特徴あるリズムと色彩感が魅力。 | ||
フーガとファンダンゴ〜2つのギターのための音楽 ファリャ:「はかない人生」〜スペイン舞曲第1番 カステルヌオーヴォ=テデスコ: 「平均律ギター曲集」より [前奏曲とフーガ イ短調/同 ホ長調/同 ロ短調]/ カノン風ソナティナ Op.196/エレジー風フーガ/ グラナドス:「ゴイェスカス」より [インテルメディオ/ともしびのファンダンゴ] ファリャ:「三角帽子」〜粉屋の踊り(ファンダンゴ) |
スザンヌ・メイベス(G) ホアキン・フレイレ(G) | |
録音:1994年10月。 バッハがソロ・ヴァイオリンでフーガを表現したのに習い、カステルヌオーヴォ=テデスコもギターというポリフォニックでない楽器で同様の試みを行なった。ソナティナは厳密なカノンの作法にファンダンゴとロンドーを融合。スペインの深く暗い側面を表現しようとしたグラナドスは「ゴイェスカス」を後にオペラに発展させた。「三角帽子」はアンダルシアのいたずらっぽい皮肉がエッセンスのクラシカルな響き。 | ||
マルロス・ノブレ(1939-):ギター作品集 想い出 Op.83(1990/91)/ ヴィラ=ロボスへのオマージュ Op.46(1977)/ ヴィラ=ロボス:12の練習曲 |
ホアキン・フレイレ(G) | |
録音:1993年9月。 「想い出」は幼い頃のギター体験をもとに、感情のむくままに書かれた。「オマージュ」はヴィラ=ロボスの前奏曲第4番がモチーフ。 自身ギタリストだったヴィラ=ロボスはこの楽器の可能性を響きとテクニックの両面から拡げた。ここで録音された練習曲は、教則曲の性格を持つのはもちろんだが、技術のみならず音色の表現にも重点が置かれている。 | ||
ジェラルド:フィンジ(1901-56): 間奏曲 Op.21(作曲者編;オーボエとピアノのための版)(*) ポール・パターソン(1947-):デュオローグ ハーバート・ハウエルズ(1892-1983):オーボエ・ソナタ |
ニコラス・ダニエル(Ob) ジュリウス・ドレイク(P) | |
録音:1992年。(*)は当版による世界初録音だった物。 フィンジの「間奏曲」は元々オーボエと弦楽四重奏のために書かれた作品。「デュオローグ」はオーボエとピアノのヴィルトゥオーゾに満ちたリリシズムとユーモアの結合。1943年に作曲されて以来忘れられていたハウエルズのソナタは、親密な会話を聞くような温かみに溢れている。 | ||
ドナホーニ(1877-1960): 弦楽三重奏曲 ハ長調「セレナード」 Op.10 レーガー(1873-1916):弦楽三重奏曲第1番 イ短調 Op.77b ジャン・フランセ(1912-1997):弦楽三重奏曲 |
トリオ・リゲティ [イゴール・ケラー(Vn) シルヴィア・シミオネスク(Va) ダイアナ・リゲティ(Vc)] | |
録音:1996年12月。 リゲティ・トリオは1994年、スイスのメニューイン音楽院出身の3人によって結成され、1996年には大阪国際室内楽コンクールで優勝している。ドホナーニの「セレナード」は、モーツァルトのディヴェルティメントK.563へのオマージュとして書かれた。レーガーのトリオは短いテーマをモチーフに繰り広げられるフーガが基調。フランセはこの「弦楽三重奏曲」により作曲家としてのキャリアをスタートさせた。 |