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GRAMOLA


1枚あたり¥3520(税抜¥3200)

 音楽の都ウィーン発の「いま」の響きのレーベル、Gramola(グラモラ)
 #当レーベルの商品は日本語解説&オビ付の国内仕様盤が出まわっていましたが、この国内仕様盤を発売していた国内代理店が2018年3月23日をもって事業撤退したため、今後の入荷分は全て輸入盤仕様のままとなり、国内解説とオビは添付されません。また品番の若い物には廃盤も出ており、下記でご注文可能でもお届けできない場合があります。また廃盤となった商品が別品番や別レーベルで再発されている場合は、新ヴァージョンでのお届けとなる可能性もございます。以上、その旨御了承の程お願い致します。
GRAM-98701/5
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(2CD)
3CD価格
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 ローランド・バティック(P)
 録音:1990年。ウィーン笛時計賞受賞盤。CAMERATAから国内盤が発売されている録音。
GRAM-98716
廃盤
シューベルト
 ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D.784/
 3つのピアノ曲(即興曲) D.946
リコ・グルダ(P)
GRAM-98727
廃盤
シューマン
 交響的練習曲Op.13/子供の情景Op.15
シューマン/リスト編曲:君に捧ぐ/春の夜
リコ・グルダ(P)
 フリードリヒ・グルダの末子で、日本人の血を引くウィーンのピアニスト、リコ・グルダのアルバム。
GRAM-98732
廃盤
ゲルダ・シュトゥルーハル
 ショパン:
  スケルツォ第4番 ホ長調Op.54/
  24の前奏曲集Op.28
 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番
ゲルダ・シュトゥルーハル(P)
GRAM-98734
廃盤
エルンスト・トッホ(1887-1964):ピアノ作品集
 旋律的なスケッチOp.9/5つの小カプリッチョOp.36/
 ソナタOp.47/3つのブルレスクOp.31/
 ディヴァージョンズOp.78a/
 小さいソナチネOp.78b/リフレクションズOp.86
ガブリエレ・ヘーファー(P)
GRAM-98737
廃盤
ベルンハルト・パウムガルトナー(1887-1971):〜音楽とザルツブルクに捧げた生涯
GRAM-98740
廃盤
エルンスト・クシェネク:まずは内へ(演繹的に)Op.219
ゲルト・キュアー:14 X 1 / アクセル・ザイデルマン:迷宮
フランシス・ブルト:ジャン=アンリ・ファーブル讃
 ペーター・ブルヴィク指揮20世紀アンサンブル
Hommage à Mozart
 モーツァルト:「泉のほとりで」による6つの変奏曲 ト短調K.360
 サラサーテ:モーツァルト「魔笛」による幻想曲 ハ長調Op.54
 ベートーヴェン:モーツァルト「フィガロの結婚」の
          「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲 ヘ長調WoO.40
 モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番 変ロ長調K.454
  ヨアンナ・マドロシュキエヴィチ(Vn) バルバラ・モーザー(P)
 録音:2002年、ライヴ。なお、ヴァイオリン奏者は一般に『モンドロシキェヴィツ』と呼ばれており、国内盤があるものは当店でもこの表記を行っているが、実際には誤り。
J.S.バッハ(1685-1750):
 「通奏低音なしの六つのヴァイオリン独奏曲」
 (無伴奏ヴァイオリンのためのソナタと
  パルティータ)全6曲
ヨアンナ・
 モンドロシキェヴィツ(Vn)
 モダーン楽器使用。高潔純然めったに手に入らない最高級ウォツカのような、強烈なる高雅さ。東欧ユダヤ、フランコ=ベルギー、そしてウィーンと三つの伝統をひく多芸なるポーランドの俊英がおくる、現代楽器ならではの存在感あふれる「無伴奏」。聴いているうちグイグイ本気で引きずり込まれる求心力。演奏者はポーランドの俊英、ヨアンナ・モンドロシキェヴィツ。まずフーベルマン系の師匠から東欧ユダヤの伝統を仕込まれたのち、ベルギーに渡ってグリュミオー門下でフランコ=ベルギー派の濃やかさを身につけ、さらにウィーンでアルバン・ベルクSQのピヒラー教授についてウィーン流儀まで学んだという彼女は多芸ぶりで知られる才人。こういう王道レパートリーで聴いてみると、とほうもない技量と感性の持ち主なのだとわかる。高雅なたたずまいはウィーン流儀の上品さも感じさせつつ、同郷の名匠ヘンリク・シェリングの突き抜けるような高潔さにも相通じる。それなのにポリフォニーの弾き分けは絶妙、長大なフーガやあの「シャコンヌ」など、きれいに分かれたパート進行と強烈な求心力とが信じがたく並存していて、音楽に引き込まれてゆくこと請け合い。軽やかに舞う舞曲群や静謐な緩徐楽章も、えもいわれぬ味わいに陶然となってしまう。クレーメルの旧録音、S.ラウテンバッハー、シェリング、その他東欧ユダヤ系の古めかしい高雅さが好きな方に是非是非おすすめ。ピリオド楽器派という方が聴いても必ずや心に残る何かを与えてくれる、「放ってはおけない」全曲録音。
オーストリア正統派室内楽の「いま」〜ヘラー&モンティ:リサイタル
 モーツァルト(1756-1791):ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調 KV.526
 ドヴォルザーク(1844-1904):4つのロマンティックな小品
 サラサーテ(1844-1908):ツィゴイネルワイゼン / クライスラー(1875-1962):中国の太鼓
 プロコフィエフ(1897-1954):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番 ニ長調
  クリスティーネ・マリア・ヘラー(Vn) ルーカ・モンティ(P)
 生まれはザルツブルク、並居る伝統的奏者に学び古き良きオーストリアの響きを瑞々しく今に伝える弦。ピアニストも只者じゃない、極上デュオ・アルバム!ヴァイオリニストは1978年ザルツブルク生まれ、モーツァルテウム出身、師事してきたのはシムエル・アシケナジィにイゴール・オズィム、シトコヴェツキーといった伝統肌の名教師たち…に加えてハーゲンSQのルーカス・ハーゲン、リコ・グルダの室内楽パートナーでもあり… 対するピアニストはイタリア生まれのスイス&ウィーン育ち、師匠はペルルミュテールにハンス・グラーフ、ハーヴィー・シャピロにセルジョ・ペルティカローリ…とピアノ・ファン垂涎の名が居並ぶなか、伝統肌にしてアルノンクールの共演者でもあるルドルフ・ブッフビンダーからウィーンのピアニズムをみっちり叩き込まれ…といったありよう。聴けば聴くほど、そうしたキャリアの歩み方を思い起こさずにはいられない、しかもプログラムは非常にとっつきやすくも本格的、そんな玄人好みのイージー・アルバム。モーツァルトは端正そのもの、プロコフィエフは勢いと愉悦に満ち、切ないサラサーテに優しいドヴォルザーク、軽快な「中国の太鼓」。空間性のある録音できれいに入れられたヴァイオリンの響きには、瑞々しくありながら典雅なヴィブラートが絶妙の加減でかかっている。歌いまわしは伝統的にして、しかし新鮮さにあふれている。伴奏のピアニストは大事なところで饒舌に前面に出て、しかしヴァイオリンをまったく殺さない。「音楽の国」オーストリアの“いま "ならでは、伝統を大切にしつつも瑞々しく新鮮な息吹きに満ちた室内楽!日本のユーザーがいちばん大事にしたいところを見事に押さえてくれている、好感度バツグンの“本場もの "としてご注目あれ!
ベートーヴェン(1770-1827):弦楽四重奏曲集
 〔第4番 ハ短調 Op.18 No.4 /第15番 イ短調 Op.132 〕
 フーゴー・ヴォルフSQ [ジェヒ・バーク、レジ・ブリンゴルフ(Vn)
               ヴラディーミル・コシャネンコ(Va) フローリアン・ベルナー(Vc)]
 すがすがしいほどの集中力と耽美な弦の音・・・アルバン・ベルクSQ門下の気鋭集団、楽聖の初期作品も、晩期の幽玄も、じっくり描き出す。1993年結成、着々とヴェテラン団体になりつつあるフーゴー・ヴォルフ弦楽四重奏団がGramolaでリリースしたのは、なんといきなりベートーヴェン!それも初期と晩期から1曲ずつ、初期で唯一短調の「第4番」、晩期からは長大難解なる「第15番」というから大胆きわまりない。しかし演奏を聴いて納得、まだまだ「若い」といってさしつかえなさそうな団体なのに、創られてゆく音楽ときたらひどく充実している。密なアンサンブルを織り上げながら飛ぶように突き進む「第4番」にはアルバン・ベルクSQゆずりのスタイリッシュな美しさが漂い、対する「第15番」はあの長さをちっとも長いと思わせない、弛まぬ密なドラマ性を体現してゆく。体臭むんむんではない、どちらかといえば“現代的 "な解釈に近い気もするのだが、それが無国籍的な無機質さに陥らないというか、徹頭徹尾「薫り高い」。そのあたりは彼らにみっちりトレーニングを施したアルバン・ベルクSQのおかげだろうか、またスタイリッシュに曲構造を浮かび上がらせる手腕は、彼らの師匠ラ・サールSQのウォルター・レヴィンの賜物なのだろうか。聴いていて疲れない、それでいてじっくり傾聴すれば充実感はこの上なし。ありそうでなかなかない解釈、豊かな美音の重なりも心地よく、ついつい深く聴き確かめたくなる。対する第4番も軽快なスピード感、それでいて乱れないアンサンブル、意気揚々の音楽づくりがなんとも頼もしい限り! 楽聖の四重奏世界を端的に知らしめてくれる、「現代ウィーンのベートーヴェン」がここにある。
バルバラ・モーザ−
 グリーグ:抒情小曲集 より〔 Op.43 Nos.1, 4, 6 / Op.54 Nos.3, 4 / Op.57 No.1 / Op.65 No.6 〕
 リスト:バラード第2番 ロ短調(別途初版エンディング付)
 ブラームス:ラプソディ ト短調Op.79 No.2 / シューマン:交響的練習曲Op.13(遺作変奏付)

  バルバラ・モーザ−(P)
ウィーンの木管五重奏〜創意、編曲、さまざまな国々
 ラヴェル:クープランの墓 / イベール:木管五重奏のための3つの小品
 モーツァルト/マイヤー編曲:自動オルガンのための幻想曲 ヘ短調 K.594
 バーバー:夏の音楽 / ニルセン:木管五重奏曲 イ長調 Op.43

  qWIENtett 〔ウィーン木管五重奏団〕
   [ヴォルフガング・リンデンタール(Fl) トーマス・マハティンガー(Ob) アレクサンダー・
     ノイバウアー(Cl) ベネディクト・ディンクハウザー(Fg) ラインハルト・ツメールニヒ(Hr)]
 (P) (C) 2003 。
音楽都市ウィーン/新ウィーン楽派
 〜マーラーとシュトラウスの室内楽編曲

 マーラー(1960-1911):
  さすらう若者の歌(シェーンベルク
   による室内楽編曲版)
 シェーンベルク(1874-1951):
  二つの歌曲(アイスラーとシュタイン
   による室内楽編曲版)
 J.シュトラウス II (1825-1899):
  ワルツ「南国のバラ」(シェーンベルク
   による室内楽編曲版)
ペーター・ブルヴィク指揮
ウィーン20世紀
 アンサンブル“exxj "
ルシャサンドラ・
 ドノーゼ(S)
 じわり爛熟する世紀転換期と、輝かしいモダニズム。新ウィーン楽派の音楽が、これほど高雅にシュトラウスと結びつく、室内楽編曲盤の傑作!
 室内楽編曲というのは玄人受けするジャンルでありながら、本盤のようにあくまで「美」を大切にして仕上げられていると、逆に聴きやすさの方が際立つから不思議なもの。伝統の都ウィーンから登場した現代音楽界の奇才ブルヴィクは、ごく若い頃結成したこのウィーン20世紀アンサンブルと30年以上にわたり、クラムにダッラピッコラ、ジルベール・アミにフェルドマンにウルマンにリームにジョン・アダムズ…ときわめて多彩な20世紀音楽の数々ばかりか、古くはバッハからシューベルト、ワーグナーにマルティヌーに…と伝統系の作品も決してなおざりにせず、2006年にはモーツァルトを解体・再考するプログラムも展開していたという。そんな過去と未来をともに大事にしながら自由に行き来できる集団だけに、20世紀初頭の新ウィーン楽派によるロマン派作品の室内楽編曲はまさに自家薬籠中の得意ジャンル、しかも何しろ彼らはウィーンっ子でもあり。オーケストラや濃密なピアノの暑苦しさを脱ぎ捨てた、という感じに昇華され、ひたすら美しく繊細な音楽となったマーラーやシェーンベルクを味わい尽くした後、ひたぶるに美しいシュトラウス・ワルツへなぜかさらっと自然に繋がる、ユニークな音楽作りは必ずやクセになるはず!キィワードはやはり「ウィーンの人が弾くウィーンの音楽」というところになるのだろうか。
 東欧ルーマニアから来たドノーゼの歌声もしなやかにして艶やか、気高く、えもいわれぬ香気を放っている。洗練された器楽陣の名技とともに、世紀末様式のウィーンのカフェ内装のような、優美っきりしていながら荘重でもあるような、この妙なる“ウィーンの響き "にじっくり浸って頂きたい!
J.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080 ハンス・ペーターマンドル(P)
 発売:2006年頃。ペーターマンドルは(元?)ウィーン国立音楽大学教授で、シュテファン・ヴラダーを教えた事で特に知られている。
プレイエル:ピアノ三重奏曲集
 ピアノ三重奏曲 ニ長調 Ben436(1788)/
 ピアノ三重奏曲 変ロ長調 Ben440(1791)/
 ピアノとヴァイオリンのための
  ソナタ 変ロ長調 Ben573(1788)/
 ピアノ三重奏曲 ヘ短調 Ben442(1788)
フルゴヴィエ・ユゴヴィチ(Fp;*)
マルクス・ホフマン(Vn)
ギュンター・シャーゲルル(Vc)
 使用楽器:ヴァルター、1795年製作(*)。ピリオド楽器使用。これぞ真骨頂。本場ウィーンの面子ならではの、オリジナルな響きそのまま「ハイドンの弟子」プレイエルがみせた充実のピアノ・トリオ世界は、当時の楽器でこそ光る。短調作品は、ほとんどベートーヴェンの先駆け? 究極ともいえる名演で、どうぞ。
 モーツァルトが生きていた時代、フォルテピアノの流行にあわせて徐々にフォーマットとして定まっていったのが、ヴァイオリンとチェロを伴うピアノ三重奏編成。当初はチェロがそんなに活躍しなかったりと、ぱっとしない作例も結構あったものだが、ハイドンが晩年とつぜんこの編成で名曲を書き続けたあたりから、三つの楽器すべてに見せ場のある傑作トリオが続々生まれ始めた(そういえば、1795年に出版されたベートーヴェン最初の出版作品もピアノ三重奏曲集だった)。
 この、18世紀最後の15年くらいの時期にわざわざピアノ三重奏曲を書いている人々、コジェルフ、エーベルル、デュセックらの作品には充実した曲が多く「ハズレなし」の感が高いが、その真骨頂ともいえるのが、ハイドンの愛弟子にしてライヴァルたる作曲家、プレイエルの作例。ご存知のとおり後年パリに移ってポケットスコア出版やピアノ製造販売業を起こしたこの名匠、それ以前はアマチュア向け室内楽作曲家として知られたが、彼の室内楽の楽譜たるや、生前はハイドンやモーツァルトに匹敵するほどの人気があったとのこと。世代的にはモーツァルトと同じながら、かの天才が早世せずに生きていたら確実に片足をつっこんでいたであろう「初期ロマン派」の時代を感じさせる作風は、聴き逃すにはあまりに惜しい。古典派的な形式感をふまえながらも、形式の枠に締めつけられず自由な広がりをみせる楽想の豊かさも、抜群のメロディセンスも、けだし絶品である。
 初期のベートーヴェンや“疾風怒濤の ト短調交響曲 "のたぐいが好きな方には、是非おすすめ。 しかも本盤、演奏は作曲家と同じオーストリアの気鋭古楽奏者3人、モーツァルトの室内楽編成版ピアノ協奏曲集(GRML-98803)で素敵な演奏を聴かせた猛者たち。使用楽器もオリジナル。プレイエルがピアノ製作工房を興したのはパリ移住後の1808年のことだから、オーストリア出身のプレイエルがストラスブールで活躍していた1790年前後、ウィーンで出版されたこれらの作品を弾くには、まさにうってつけのピアノ。丸みを帯びてオーガニックな音色は軽快なアレグロにも機敏に対応、ゴージャスすぎない響きの妙は、ウィーン特有のガット弦のエレガントな歌い口にぴったり寄り添い、あるいは丁々発止と対話をくり広げる...ウィーン古典派3巨匠の作品を聴きつくしても、まだまだこんな名品が続々あると思うと、楽しみは尽きない。
ショパン:室内楽作品全集
 序奏と華麗なるポロネーズ Op.3/
 ピアノ三重奏曲 ト短調Op.8/
 マイヤベーアの歌劇「悪魔ロベール」の主題による
  協奏的大二重奏曲(フランショームとの共作)/
 チェロとピアノのためのソナタ ト短調Op.65/
 ロッシーニの主題による変奏曲(遺作)
  〜フルートとピアノのための
ウィーン・イェス・トリオ
[ヨハネス・イェス=
  クロップフィッチュ(P)
 エリザベト・イェス=
  クロップフィッチュ(Vn)
 シュテファン・イェス=
  クロップフィッチュ(Vc)]
ルイーザ・セッロ(Fl)
 ピアノ独奏だけじゃない、しかし録音はめったになしの秘曲、シューマンも絶賛したピアノ三重奏曲ほか 、注目すべき傑作群をウィーンきっての新世代一族トリオが、周到・深遠・充実の演奏でじっくり愉しませる。
ヨハネス・イェス=クロップフィッチュ
 〜ファツィオーリ、ウィーン、幻想と知性〜

 ヨハネス・ブラームス(1833-97):
  ヘンデルの主題による変奏曲 Op.24
 フレデリク・ショパン(1810-49):
  幻想曲 ヘ短調 Op.49
 ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)
  フェルッチョ・ブゾーニ(1866-1924)編:
   シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリンのための
    パルティータ第2番 BWV.1004より編曲)
ヨハネス・イェス=
 クロップフィッチュ(P
 使用楽器:ファツィオーリ・グランド308。クールで知的な表情が、急激にダイナミックな表現へあなどれない底知れなさで迫るウィーンの異色ピアニスト。ファツィオーリ308に向かい、堂々ソロで登場。
 往年の巨匠ヴィルヘルム・ケンプや、スタニスラフ・ブーニンの父にして巨匠ゲンリフ・ネイガウスの息子スタニスラフ・ネイガウスらに師事してきたウィーンのピアニスト、ヨハネス・イェス=クロップフィッチュ(1960年生まれ)は、これまたちょっと見過ごせない逸材。基本的には知性派寄りの、かなりクールなピアニズムで弾き進めてゆくタイプかと思いきや、曲のダイナミズムにあわせて驚くほどエキサイティングな暴れぶりをみせたり、静々と美音をかさねて信じがたい深遠な表情を醸し出してみたり、しかもテクニックは万全どんな箇所もまったく心配なし、先の読めない展開に徹頭徹尾引き寄せられっぱなしになること請け合い。「ショパンのエチュードとバッハの『平均律』は全部暗譜」という。
 プログラムはごらんのとおり、一見オーソドックスな作曲家ばかりのようで実はあなどれない選曲。確たる構築感覚で築かれてゆくブラームスの変奏曲、がっしりとした面持ちのなか静謐冷徹から激情の奔流まで縦横無尽のピアニズムが味わえるバッハ/ブゾーニ編「シャコンヌ」もさることながら、その両曲に挟まれた、知性と詩情を兼ねそなえたショパンの「幻想曲」作品49は聴きもの。ピアノはファツィオーリの「308」グランド、この楽器の美音で細やかさも豪胆さも思いのままの表現を楽しめるのも、本盤の魅力のひとつだろう。
シューベルト:ピアノ作品集
 ピアノ・ソナタ第17番 ニ長調 D.850/
 即興曲第6番 D.935-3「ロザムンデ」/
 三つの小品(即興曲)D.946
マティアス・
 スーチェク(P)
 使用楽器:ベーゼンドルファー。ウィーンのピアノ、ウィーンのシューベルト!ベーゼンドルファーを澄み切ったタッチで鳴らし瑞々しく描き出されてゆく、この自然な音楽…!
 ウィーン生まれ(データを見ると1978年生まれ、代理店が「サンプル試聴時には思いも寄らなかった若さ!」としている)でタチヤーナ・ニコライエワ、オピッツ、マイセンベルクらに師事、ウィーンではバドゥラ=スコダ門下で研鑽を重ねたマティアス・スーチェク(SOUCEKをウィーン流儀でこう読むのだそう)は、飛ぶ鳥を落とす勢いで名声を高めているベーゼンドルファー使い。すでにウィーン放送so.やヴュルテンベルク・フィル等に名を連ねてきたこの若き俊英の腕前を、まずはシューベルトの多彩な音楽世界のなかで実感していただきたい。
 プログラムは長大にしてコントラスト豊かなD.850のソナタを中心に、収録曲3曲とも長く深みあるD.946の即興曲集、そして素朴な歌心がにじむ「ロザムンデ」の主題による変奏曲D.935-3を冒頭に配したもの。ナイーヴで平明な「うた」を清涼なピアニズムが快く仕上げ、強烈なダイナミズムと静かで天上的な歌が交錯するソナタで構築感と美をあふれさせ、最後の3曲でひたすら深く内面世界を探る...と言葉にすると陳腐?だが、じっさい1曲目をかけてから気が付くとどんどん引き込まれてゆく、あっという間にスチェクの魅力の術中にからめとられてしまうアルバムなのだ。全く親父臭くないのにあくまでベーゼンドルファー!という、柔らかく反応の良いタッチの妙味がこれまたイチイチ快い。
 「本場ウィーンの奏者が、ウィーンのピアノで弾く、ウィーンの作曲家シューベルトの曲」という本場らしさのアイキャッチだけに終わらない、聴いてみれば“その先の何か "が一瞬ごとにきらめく充実アルバム!
ウィーン1900年、新世代と旧世代
 ローベルト・フックス(1847-1920):
  ピアノとヴァイオリンのための七つの間奏曲
 アレクサンダー・フォン・
  ツェムリンスキー(1871-1942):
   ヴァイオリンとピアノのための
    セレナード イ長調
 パヴェル・シンゲル(1962-):
  夜想曲〜ヴァイオリンとピアノのための
エレナ・デニソヴァ(Vn)
アレクセイ・コルニエンコ(P)
 きりりと引き締まる弦とピアノ、艶やかな音楽…ドイツ=オーストリア正攻法の伝統をひく世紀末の音楽世界。緻密なデュオから広がる幻想の香ばしさ。
 ジャケットにはクリムト『接吻』が掲げられ、上品な茶色地に絵画の金色が映えてウィーン気分をいやがおうにも盛り上げるこの1枚。演奏内容が良いからこそ、そのパッケージの美しさも映えるというもの。まずプログラムが奮っている。「ウィーン1900年」と題しながら、ドヴォルザークと同世代の「旧世代」フックスと、シェーンベルクと同世代の「新世代」ツェムリンスキーが、それぞれ1900年前後に作曲した作品を対比させて、その中間に、両作品の主題をあしらったユダヤ人作曲家シンゲルの現代作品を配するというもの。なにやら妥協のなさそうな本格的プログラムと思いきや、玄人好みの選曲のわりに曲はきわめて聴き易い。ツェムリンスキーは彼の“ロマン派時代 "、まだ無調を模索する前の優雅なセレナード。対するフックス(マーラー、R.シュトラウス、シベリウスらの師匠)は彼の常どおり、時代錯誤なまでにシューマン風だったり、ブラームス的歌心が聴かれたりと、まさにロマン派そのもの!しかも無名曲にありがちな演奏家の慢心めいたものが一切なく、弦もピアノもきりりと引き締まり、すがすがしい。それもそのはず、ロシア出身の2人の奏者はこれら2連作にぞっこん惚れ込み、何とか世に知らしめようと日々邁進しているという。ソ連時代の悪名高き?大御所フレンニコフの門下生でもあるシンゲルに収録作を委嘱したのも彼ら。なるほど弾き込んであるはずだ。
 単純に「クリムトを眺めながら、ウィーン世紀末の優美なヴァイオリンを」というライトユーザー的な楽しみ方もOKだろうし、この手の秘曲発掘が好きな玄人筋も絶対満足なインテンスな演奏でもある。優良なる1枚。
GRAM-98777
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(6CD)
3CD価格
モーツァルト(1756-1791):ヴァイオリン・ソナタ全集
 4つのソナタ K.6-9(1764年パリ)/6つのソナタ K.26-31(1766年ハーグ)/
 6つの選帝侯ソナタ K.301-306(1778年マンハイム&パリ)/
 6つのアウエルンハンマー・ソナタ K.296, 376-380(1778-81年マンハイム、ザルツブルク、ウィーン)/
 ソナタ 変ホ長調 K.481(1785年ウィーン)/ソナタ イ長調 K.526(1787年ウィーン)/
 ソナタ ヘ長調 K.547(1788年ウィーン)/3つの未完のソナタ K.402-404 /フランスの歌による12の変奏 K.359 /
 フランスの歌による6つの変奏 K.360 /ソナタ=アレグロ 変ロ長調 K.372(1781年ウィーン)

  エリーザベト・イェス=クロップフィッチュ(Vn)
  ヨハンネス・イェス=クロップフィッチュ(P)
 現地発売:2005年12月。これぞ、21世紀ウィーンのスタンダード。Gramola が送る決定的全曲録音、最初期から晩期まで名演続々。
シューベルト:最晩年のピアノ・ソナタ
 ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958
 ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959
 ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960
 ピアノのための三つの小品(即興曲)D.946
メイラ・ファルカス(P)
 ルーマニアからウィーンへ、さらに新大陸へ。じっくり、静かに積み重ねられてゆく豊かな音楽は師匠ケンプ譲りか、マールボロ音楽祭の賜物か?
 1993年ハスキル・コンクール入賞、2004年ザールブリュッケン・バッハ・コンクール優勝というから、まだまだ若いピアニストには違いないルーマニア生まれのメイラ・ファルカスだが、テルアヴィヴで修行を積んだ後ニューヨークのマンズ音楽学校へ移り、さらに早ヴィルヘルム・ケンプに認められイタリアで師事していたり、マールボロ音楽祭ではゼルキンやカザルスと共演を重ねたうえ、ティボール・ヴァルガやシャーンドル・ヴェーグとも各地の音楽祭で一緒に活躍していたという、もうすでに多くの素晴らしい出会いに恵まれてきた注目株だ。いきなり2枚組で、シューベルト晩期3大ソナタすべてをプログラムに盛り込んできたとはいえ、一聴すればそれが無謀な試みでもなんでもなく、ありあまる音楽性を受け止めるにはそのくらいのプログラムが必要だったのだ、と感じられるはず。
 どのソナタもかなりゆっくりめ、ただでさえ長大な3曲だけれども、この遅さが何とも心地よい。綴られてゆく音楽をじっくり慈しみ、全体の構成感を見すえたうえで必然的にこの速度なのだ、と感じさせるだけの説得力に満ちた弾き方。同じルーマニア出身のラドゥ・ルプーを彷彿させるところもあるかもしれないし、じわりと響いてくる音楽にイングリット・ヘブラーを想起する場面もあるのでは。何しろ2枚組、D.946の「三つの小品」もご存知のとおり各楽章それぞれに長い隠れ名作。愉しみ甲斐はたっぷりだ。
デームス&イルンベルガー〜
 モーツァルト:
  フォルテピアノと
   ヴァイオリンのための作品集

 ピアノとヴァイオリンのための
  ソナタ ト長調 KV.301/
 ピアノのための幻想曲
  ニ短調 KV.397(385g)/
 ピアノとヴァイオリンのための
  ソナタ ホ短調 KV.304/
 ピアノとヴァイオリンのための
  変奏曲 ト短調 KV.360(374b)/
 ピアノとヴァイオリンのための
  幻想曲 ハ短調 KV.396(385f)/
 ピアノとヴァイオリンのための
  ソナタ 変ロ長調 KV.378(317d)
イェルク・デームス(Fp;*)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn;#)
 使用楽器:ヴァルター・モデル(*)/デュルケン、1795年製(*)/ヤーコプ・シュタイナー、1656年製(#)。ピリオド楽器使用。ウィーンの「いま」があらゆる意味で凝縮されたピリオド楽器演奏にしてピリオド楽器演奏ではない?この“若々しくも耽美的 "なモーツァルト世界に驚愕!
 Gramola の充実したラインナップの中で、いかにもこのレーベルらしくありながら同時にかなりの異彩を放っているのが本盤かもしれない。「ヴァイオリン序奏つきのピアノ作品」たるモーツァルト作品、主役たるピアノを弾くのはバドゥラ=スコダと並ぶフォルテピアノの老匠デームス! 例によって楽器コレクターでもある彼らしいこだわりを発揮、ヴァルターとドゥルケンなる18世紀末の製作家の銘器をもってきて自由自在、老人力的奔放さで絶美のモーツァルトを構築してしまう、あのユニークなスタイルはばっちり健在だ。しかしこの名匠と一体何歳違いなのか、シュタイナーのオリジナル・バロックヴァイオリンを手にした共演者は1985年生まれというから驚くほかはない!リンツ・ブルックナー音楽院でヨゼフ・ザバイーニに、パリでギトリスに、その他シトコヴェツキー、アルベルト・リジー、イーゴリ・オイストラフ…といった巨匠たちに師事してきたイルンベルガーの弾くシュタイナーは、ヴィブラートも控えていかにもピリオド楽器でありながらもクライスラーかボフコフスキーかというくらいフレーズを長めにとって歌いあげる、ピリオド楽器らしさを超越した「えもいわれなさ」に満ちているのだ!まさに往年のエドヴァルト・メルクスやコレギウム・アウレウムの奏者たちを髣髴させるようなこの演奏、不覚にも?すぐに虜になってしまう魅力に満ちているのがまた不思議、これもデームスの慧眼か?
 デームスのソロ1曲、ソナタは3曲もありさらに変奏曲と幻想曲がひとつづつ、かなりお得なプログラムのなかで「ウィーン伝統古楽」の妙味に舌鼓を打つ。何はともあれ注目頂きたい一作。
バッハ・ヴァイブレーションズ
 「2声のインヴェンション」を、ジャズの
 ヒーローたちのスタイルで
 〜Produced by ギドン・クレーメル〜

 J.S.バッハ(1685-1750):
  「2声のインヴェンション」BWV.772〜786
  [第1番 ハ長調(ビル・エヴァンス風)/
   第2番 ハ短調(ミッシェル・カミロ風)/
   第3番 ニ長調(ビル・エヴァンス風)/
   第4番 ニ短調(オスカー・ピーターソン風)/
   第5番 変ホ長調(スコット・ジョプリン風)/
   第6番 ホ長調(チック・コリア風)/
   第7番 ホ短調(エロール・ガーナー風)/
   第8番 ヘ長調(オスカー・ピーターソン風)/
   第9番 ヘ短調(ケニー・カークランド風)/
   第10番 ト長調(ミッシェル・カミロ風)/
   第11番 ト短調(ミッシェル・カミロ風)/
   第12番 イ長調(ハービー・ハンコック風)/
   第13番 イ短調(ジャック・ルーシェ風)/
   第14番 変ロ長調(デイヴ・ブルーベック風)/
   第15番 ロ短調(ジョージ・シェアリング風)]
アンドレイ・プシカレフ
(ヴィブラフォン)
 アンビエント&エキサイティング・ヴィブラフォンの優しいサウンドによってやわらかく装いを変えてゆく、あのバッハの名曲群...プロデューサーは、ギドン・クレーメル御大。ロッケンハウス育ちの絶妙センスを。
 鬼才ヴァイオリニストのギドン・クレーメルがプロデュースする、意外なバッハ・アルバムが登場。ロッケンハウス音楽祭や室内楽団クレメラータ・バルティカでも活躍、もちろんクレーメル御大ともデュオなどで共演しているクセモノ打楽器奏者アンドレイ・クシカレフが、無伴奏ヴィヴラフォン・ジャズ・アレンジ一本勝負でバッハの「2声のインヴェンション」を弾いてゆく、アレンジも絶妙で、オスカー・ピーターソンの静けさやスコット・ジョプリンのアクセント、ミッシェル・カミロの細かさにチック・コリアの妙味...と各曲それぞれジャズ・シーンの大御所たちのスタイルが取り入れられている。ジャズも聴くユーザーにはもちろん、やわらかめのバッハ好きにはたまらない1枚のはず。
地中海の歌さまざま〜スペインからマルタまで
 マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946):
  七つのスペイン民謡
 チャールズ・カミレリ(1931-):三つのマルタの歌
 ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868):
  ヴェネツィアのレガッタ
 モーリス・ラヴェル(1875-1937):五つのギリシャ民謡
 カミレリ:マルタの夏の夜
 ラヴェル:ユダヤの調べ
 カミレリ:アラビアの歌
 ラヴェル:スペイン民衆の歌/フランス民衆の歌
 カミレリ:五つのマルタ民謡
 ヴィチェンツォ・ベッリーニ(1801-35):
  三つのアリエッタ(ベッリーニ)
リディア・カルアナ(S)
パウル・グルダ(P)
GRAM-98796
buyボタン
(HYBRID_SACD)
セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943):
 ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-93):
 ピアノ協奏曲第1番 ロ短調 Op.23
マティアス・スーチェク
(P:ベーゼンドルファー)
シュテファン・マルツェフ指揮
ヴュルテンベルクpo.
 すでにシューベルト・アルバム(GRML-98775)で、ベーゼンドルファーからひたすら綺麗な澄み切った音を繰り出し、そのピアニズムを印象づけたウィーンの若き名手マティアス・スーチェク。ドイツの堅固なる仕事人系オーケストラ、ヴュルテンベルク・フィルをバックにDSD録音で収録した彼の協奏曲録音。驚いたことに、曲そのもののドラマティックさに頼る気配はソリストにも管弦楽にもみじんもなく、ひたすら静かに、そして隅々まで丁寧にくっきりと、曲のうまみを確かめつくしてゆくようなユニークな解釈。劇的一辺倒ではない“静 "の名曲として、これら2曲をいかんなく印象づけてくれる。ぜひ味わって頂きたい特異な名演。
ベートーヴェン:
 チェロとピアノのための作品全集

 ソナタ第1番 ヘ長調 Op.5-1/
 ソナタ第2番 ト短調 Op.5-2
 ソナタ第3番 イ長調 Op.69/
 ソナタ第4番 ハ長調 Op.102-1/
 ソナタ第5番 ニ長調 Op.102-2/
 ヘンデルのオラトリオ
  「マカベウスのユダ」の主題による
    変奏曲 WoO.45/
 モーツァルトの歌劇「魔笛」の
  「恋を知る男たちは」の主題による
    変奏曲 WoO.46/
 モーツァルトの歌劇「魔笛」の
  「恋人か女房か」の主題による
    変奏曲 Op.66
ヘルヴィヒ・タヘツィ(Vc)
イヴァン・ケーニヒ(P)
 モダーン楽器使用。アーノンクール来日公演を支えた大立者チェリスト、真正面から堂々登場!モダーン楽器でじっくりと、エキサイティングにしてきわめてインテンスな音楽を仕上げるピアニストも丁々発止と音作りに参加。玄人リスナーも納得、これぞ本場の底力!!
 ちょっと本場志向なベートーヴェンのチェロ・ソナタ集がまた一つふえたくらいじゃ…と思ったら大間違い?! 2006年のアルノンクール来日時、ピリオド楽器オケの方の通奏低音を抜群の存在感で支えていたバロック・チェロ奏者が、何をかくそう本盤のヘルヴィヒ・タヘツィなのだ。しかし彼はここで楽器をモダーン・チェロに持ち替えて、北ドイツ出身のイヴァン・ケーニヒが繰り出す味わい深いピアニズムと濃やか至極の音楽をつくりだしてゆく、血気盛んに荒ぶったりせず、終始ノーブルなチェロ(音色からして極上そのもの)でありながら冗漫にはならず、この絶妙のあわいを何と形容したものか? 傑作ソナタ5編と変奏曲3曲、その楽譜をすみずみまで知り尽くしたうえで、聴き手を「この部分がこうすごい!」などと説き伏せてやろうとは微塵も思わず、ただひたすら自分たちの知る“美 "を心から、能うかぎり完璧に磨き上げようとするかのような。冒頭3小節でただならなさを感じ、聴けば聴くほどその深みにハマり、なんでこんなにヨイのか? 何度も聴き確かめずいはおれなくなる。玄人ほど虜にしてしまいそうな、そして最初にこれらの曲のCDを(単独としても、コレクション最初の全曲盤としても)買おうという方にもぴったりの、インテンスきわまる名盤!
モーツァルト:
 室内楽編成によるピアノ協奏曲

 ピアノ協奏曲第12番 イ長調 KV.414/
 ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 KV.415/
 ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 KV.449
ウィーン・プレイエル・トリオ
[フルヴォイェ・
  ユゴヴィチ(Fp)
 マルクス・ホフマン(Vn)
 ギュンター・
  シャーゲルル(Vc)]
イェルク・ブシュハウス(Vn)
バールバラ・パルマ(Va)
 ピリオド楽器使用。ありそうで意外となかった「室内楽編成版」を「ピリオド楽器で」ヴァージョンしかも演奏は「モーツァルトの国」本場オーストリアの経験ゆたかなピリオド楽器奏者たち。他国のピリオド楽器では聴けない、しっとり弦の美音&クリスピーなヴァルター・ピアノの妙味。
 天才モーツァルトのピアノ協奏曲10番代前半といえば、本人が手紙のなかで「管楽器を省いても大丈夫」と明言している11〜13番をはじめ、もともと室内楽ヴァージョンでも楽しめるよう作曲されているが、どうしたものか既存の録音は圧倒的に現代楽器アンサンブルのものが多く、フォルテピアノ&ピリオド弦というスタイルではめったに録音されていない。そこへ本盤、ピリオド楽器演奏なのはもちろん、演奏陣営はことごとくオーストリア勢、しかもフォルテピアノはモーツァルトも愛用したことで知られるヴァルター(1795年製オリジナル)と、圧倒的なオーセンティシティで、作曲家が意図したとおりの室内楽サウンドを再現してくれるという嬉しいアルバム。弦楽陣営はF-J.マイア(コレギウム・アウレウム)門下のコンチェルト・ケルン勢がめだち、フォルテピアノ奏者ユゴヴィチもマルコム・ビルソン門下というから国際派と思いきや、響きはしっとりウィーン調、鋭角すぎない絶妙のクリスピーさ加減は現代楽器系ユーザーにも古楽派にも双方おすすめのサウンド作品の美質をきれいに浮き彫りにしてくれる名演ぶりで、作品の妙と Gramola レーベルの底力を印象づけてくれる。
ローベルト・シューマン(1810-56):
 ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.14
 (ゲルダ・シュトゥルーハル校訂版)
モーリス・ラヴェル(1875-1937):夜のガスパール
ゲルダ・シュトゥルーハル(P)
 ウィーン生まれの個性派、求心力あふれる音楽性と印象的な美音でさらりと暴き出してゆくのはシューマンの前衛的可能性、ラヴェルの構造美。
 ウィーン生まれのゲルダ・シュトゥルーハルは各地のコンサートでのプログラムを見る限り、古典的なレパートリーばかり弾いている人かと思いきや、よく見ればラヴェル、ハイドン、クレーネク…と気になる演目も。キャリアを見れば、鬼才にして名教師でもあるアラン・ワイスに師事していたり、指揮法の勉強もしていたり、シュテファン・ヴラダーのアシスタントをしていたり…とこれも一筋縄ではいかなそうなポイントがいくつか。このアルバムにしても、シューマンとラヴェル、しかも「オーケストラのない協奏曲」とも言われたOp.14のソナタと「夜のガスパール」という曲者な組み合わせ。
 しかもシューマンの方は、自ら校訂版を手がける入念ぶり。もともとこの曲には1836年版と1853年版とがあって、スケルツォ楽章が挿し変わっていたり、冒頭楽章にかなりの異同があったりするが、シュトゥルーハルは「どちらも決定的な版とはいえない」と結論づけ、基本的には1836年版をもとに、両版の冒頭楽章を比較検討して楽想の採択を決定、さらに改訂版のスケルツォを最終楽章として配置するという英断にふみきり、ただでさえ「ロマン派の前衛音楽」めいているこの作品の現代的再解釈に踏み切っている。磨きぬかれた彼女のピアニズムといい、曲構造をよく理解させる解釈といい、その効果と説得力を、ぜひ直接聴ききわめていただきたい。対する『夜のガスパール』も強烈なコントラストを生かしながら、完璧な技巧で精緻に曲構造をあばきだしてゆく。ドイツ系奏者のラヴェルともまた少し違う、独特の味わいがクセになるような。ちょっと今後も目の離せない人だ。
ニコロ・パガニーニ(1782-1840):
 ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ短調/
 ワルシャワ・ソナタ〜ヴァイオリンと管弦楽のための
エルンスト・ルートヴィヒ・ライトナー(1943-):
 コンツェルトシュトゥック(協奏曲断章)
  〜ヴァイオリンと管弦楽のための
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
ヨゼフ・サバイーニ指揮
フィルハルモニツェス・ムンディ
 さまざまな時代の奏法に積極的に取り組んできた鬼才イルンベルガーが、ウィーン新世代のユニークな室内合奏団のタッグで打ち出す、何枚も上手のパガニーニ。“上品&艶やかなショスタコーヴィチ "のごときライトナー作品も、ちょっとした発見。
 大ヴェテラン奏者イェルク・デームスとの共演で知られる、古典派から19世紀末まで各時代の奏法にも精通しているウィーン新世代の気鋭ヴァイオリニスト、イルンベルガー待望の協奏曲録音がいよいよ登場する。それも、なんと演目はパガニーニ。よりによってあの陳腐きわまるオーケストレーションで知られる「第4番」がメイン演目なのにもびっくりだが、それを同じく古楽奏法への意識の高いサバイーニ&フィルハルモニツェス・ムンディの周到&ダイナミックな伴奏が、本当にうつくしく、説得力さえ感じられる絶妙サウンドに仕立て上げてしまっているのに唖然。冒頭の弦セクションは整然と揃い、フルートとファゴットのかけあい・重なりぐあいも陳腐にならず、タテの線の揃うところでのパンチの効き方はアーノンクールの修辞法もかくやという強烈さ、緩徐楽章は『魔弾の射手』にも匹敵する浪漫風味さえ漂う。そんなレヴェルの高いユニーク楽団に支えられて、イルンベルガーのテクニックは冴えまくりなのに、押し付けがましさとは小憎らしいほどに無縁、もったいぶったルバートは全然かけずにトゥッティ同様すっきりした音作り、パガニーニ協奏曲の概念をさらりと覆してみせる。併録は作曲家ワルシャワ演奏旅行時の充実作と、聴きやすめのショスタコーヴィチをさらに上品・妖艶にしたような現代作品。このライトナーなる作曲家の一篇が蓋し名品・といった感じなのも嬉しいところ。
シューベルトと舞踏のひとときを〜オーストリアの舞曲によるピアノ作品 シューベルト
 17のドイツ舞曲(レントラー)D.366 /ドイツ舞曲またはワルツ 嬰ハ短調 D.139 /11のエコセーズ D.781 /
 メヌエット 嬰ハ短調 D.600 /2つのレントラー 変ホ長調 D.679 /A.ディアベッリのワルツによる変奏曲 D.718 /
 12の高雅なワルツ D.969 /2つのメヌエットと4つのトリオ D.91 /ワルツ ト長調 D.979 /2つのドイツ舞曲 D.841 /
 12のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783 /12の「ウィーンの貴婦人のレントラー」と2つのエコセーズ D.734

 シャルロッテ・バウムガルトナー(P)
 (P) (C) 2006? 。#レーベル在庫限り。使用楽器:ベーゼンドルファー。ウィーン生まれ、確かな経歴の持ち主だからこそ弾けるリズム感。シューベルトのルーツを伝える名録音。
フランツ・シューベルト(1797-1828):
 ピアノ・ソナタ イ長調 D664/
 ピアノ・ソナタ イ短調 D845
イングリット・マルゾーナー(P)
 使用楽器:ファツィオーリ。さすがは音楽大国オーストリア。続々と登場する注目の演奏家は、紹介に値する味わいあふれる実力派ばかり。 ウィーンの伝統をふまえたマルゾーナーのシューベルト解釈は、堅固さのなかにフォルテピアノ的やわらかさがにじむ、絶妙感触。
モーツァルト:6つのソナタ K.10-15 (1764)
フンメル(1778-1837):ロシア民謡「美しきミンカ」による変奏曲 Op.78
 ウィーン・ユーバル・トリオ
 [ハンス・ギスラー=ハーセ(Flダモーレ) エーヴァ・ラントカンマー(Vc) サラ・ブライアンズ(P)]
 (P) (C) 2007 。
ヨハネス・ブラームス(1833-96):
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ全集

  [第1番 ト長調 Op.78「雨の歌」/
   第2番 イ長調 Op.100/
   第3番 ニ短調 Op.108]
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
エフゲニー・シナイスキー(P;*)
 使用楽器::J.B.シュトライヒャー&ゾーン 1870年頃製作(*)。ドイツ・ロマン派室内楽の大本命・あの3名作が、極上ピリオド楽器演奏で登場。 明らかにレヴェルの違う、ウィーンならではの筋の通った音楽性が光るこの素晴しさ。
 ウィーンの Gramola レーベルから、この音楽都市が「ピリオド楽器でも本格派」であることを印象づける名盤が突如お目見え。 ピリオド楽器でブラームスのヴァイオリン・ソナタ・・・と、これが企画倒れに終わらないというか、企画の趣旨を忘れるくらい、みごとな音楽性に貫かれた快演になっているから嬉しい限り。ピアノはブラームスが1868年頃から死ぬまで弾いていたシュトライヒャーと「ほとんど同じ状態の」シュトライヒャー1870頃モデルのピリオド楽器。やわらかくも明晰な音の粒にはっとさせられる銘器。ヴァイオリンについての記載は解説にはないが、なにしろ奏者は「楽器マニア巨匠」イェルク・デームスの信望もあつい若き気鋭T-A.イルンベルガー。現代楽器もこなしながら、先日リリースされたモーツァルトのソナタ集では「作曲者の生前はイタリアの楽器よりずっと取引価格が高かった」と自ら言明しシュタイナーのオリジナルピリオド楽器をピリオド奏法で弾いたくらい、楽器へのこだわりのある人だし、一聴した限りでは今回の録音でも、独自の見解から「1880年前後の独墺系奏法」に辿りついているよう。ただ、ヴィブラート加減と歌のつけ方、ルバートのタイミングなどは、ヨアヒムの音源の、あのノイズ越しに聴こえるまろやかさを彷彿させる気がする。技師は Pan Classics でもお馴染みイェンス・ヤーミン。楽器の美音の直接音と古雅なる残響とがうまく溶け合い、その点でも雰囲気満点。やわらかさと伝統の峻厳さが交錯する、一味違う境地のブラームス。話題になってくれそうな1枚。
プレイエルのソナタとソナチネ
 〜1831年製作の歴史的プレイエル・ピアノによる

 イグナス・プレイエル(1757-1830):
  ロンド・ファヴォリ 変ホ長調 Ben.613/
  ソナチネ 変ホ長調 Ben.579/
  ソナチネ ニ長調 Ben.578/ソナタ ト長調 Ben.572/
  ソナタ 変ロ長調 Ben.571/ソナタ ニ長調 Ben.436/
  アンダンテ 変ロ長調〜ソナチネ Ben.577より/
  ロンド・ファヴォリ イ長調 Ben.114
マーシャ・ドミトリェヴァ
 (P;プレイエル1831年)
エゴン・ヴェレス、ウィーンの伝統を継ぐ者
 〜ヴァイオリンのための作品集〜

 ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
  ヴァイオリン助奏付ピアノのためのソナタ
  (ピアノ三重奏曲Hob.XV:31をもとに
   作曲者自身が編曲)
 エゴン・ヴェレス(1885~1974):
  ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.56/
  無伴奏ヴァイオリンのためのクーラント/
  テンポ・ディ・シチリアーナ
   (無伴奏ヴァイオリンのための)/
  無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ Op.36/
  無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ Op.72/
  五つのミニアチュール
   (ヴァイオリンとピアノのための)
 ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827):
  ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
  第4番 イ短調 Op.23
ヨハンナ・
 モンドロシキェヴィツ(Vn)
パウル・グルダ(P)
 引き締まったヴァイオリン、芸達者なるP.グルダのピアノうつくしい絶頂へと至る酩酊風の歌い口がクセになる、近代ウィーン隠れ巨匠の作風を、古典派名曲とともに堪能。
 “ウィーン三羽烏 "のひとり鬼才フリードリヒ・グルダの息子で、知る人ぞ知るユニーク&多芸な逸材であるパウル・グルダの絶妙サポートを得て、ポーランドの俊英が鮮やかな美音と揺るぎないスタイルで仕上げる秀逸室内楽版、登場。ヴァイオリンのヨハンナ・モンドロシキェヴィツはベルギーの巨匠グリュミオーと、アルバン・ベルクSQのピヒラーに師事した侮りがたい名手で、彼女の名演ぶりを聴くだけでも価値のあるアルバム。
 中心となるのは、世代的にはシマノフスキやバルトークと同じくらい、音楽界がまだまだ「クラシック」だった20世紀前半のウィーンを生きた名匠、エゴン・ヴェレスの作品群。新ウィーン楽派とも親しくつきあいのあった人だが、もともとウィーン古典派の音楽遺産を整理した事で知られる大学者アートラーに師事した音楽学者だったこともあり(のちにビサンティン音楽研究の権威にもなっている)、古きよきウィーン古典派の良さである「聴きやすさ」をつねに守るタイプのようだ。作風の似た感じのする同時代人イザイが、バッハを意識していたようなものだろうか。ラヴェルとバルトークの間をゆくような、しっとり聴きごたえある歌心豊かなヴァイオリン音楽に、ハマってしまうファンは少なくないはず。
 面白いのは、ウィーンの学者=作曲家ヴェレスのルーツを明かそうとするかのように、彼が尊敬してやまないウィーン古典派の巨匠たちの作品を前後に配しているところ。気鋭タッグによるベートーヴェン・ソナタ4番の秀逸解釈が聴けるのも嬉しいわけだが、ハイドンのデュオも、この作曲家が正真正銘のヴァイオリン・ソナタを全く残さなかったうえ、晩年の名作から作曲者自身が編曲した貴重な版となっていて、アルバム冒頭から聴き応えたっぷり
シューベルト(1797-1828):
 楽興の時 D.780/4つの即興曲 D.935/
 12のグラーツのワルツ D.924/
 グラーツのギャロップD.925
シャルロッテ・
 バウムガルトナー(P)
 使用楽器:ファツィオーリ。
ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
 弦楽四重奏曲第82番 ヘ長調 Op.77-2 Hob.III:82
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827):
 弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op.18-3
フランツ・シューベルト(1797-1828):
 弦楽四重奏曲断章 ハ短調 D.703
アーツィエスSQ
 これは次世代の巨星となるか、オーストリアの名門ケルンテン音楽院から 世界に羽ばたく天才集団、いきなりウィーンならではの名曲ばかりで颯爽とデビュー。プログラムのバランスは完璧&完成度ばっちりの解釈に、嬉しい驚きを禁じえない。音楽大国オーストリアから、フレッシュな才能がまたもや登場ハーゲン四重奏団のデビューと快進撃を想起させる、若くしてすでに偉大なカルテット、アーツィエス四重奏団の登場。
 2000年9月、若き俊英4人がケルンテン音楽院在学中に結成、2002年にはオーストリア放送主催のツアーに招かれて早くもアルプスとアドリア海周辺諸国へとツアーを敢行、すぐにオーストリア内外からコンサート招聘を受けながらもアマデウス四重奏団やアルバン・ベルク四重奏団、バルトーク四重奏団、スメタナ四重奏団...といった名門アンサンブルのマスタークラスに通い続けて腕を磨き続ける周到ぶり。その成果は2006年、ウィーンのグラドゥス・アド・パルナッスム音楽祭優勝、および最優秀モーツァルト賞として結実したばかり、2007年には大手オーストリア銀行が「本年のアーティスト」として全面バックアップに乗り出すほどの人気ぶりを早くも獲得している。
 実際演奏は冒頭から強烈な期待感を漂わせ、キレイに揃ったキメ細やかな音でいきなり彼らの世界に引き込んでくる。ハイドン晩年の深まりと愉悦あふれるウィットも、初期ベートーヴェン独特のあの爽快な勢いも思うがまま、シメのシューベルト「断章」がこれまた痛烈にクール&ナイーヴで、ジャケット写真にみる颯爽としたヴィジュアルはダテじゃないと唸らずにはいられない名演。
クララとローベルト シューマン夫妻のロマンス
 クララ・シューマン(1819-96):
  三つのロマンツェ Op.11/三つのロマンツェ Op.21/
  ロマンツェ イ短調(1853)
 ローベルト・シューマン(1810-56):
  謝肉祭 Op.9/子供の情景 Op.14
 フランツ・リスト(1811-86):
  献呈(R.シューマンの歌曲のピアノ独奏編曲)
ナターシャ・ヴェリコヴィチ
 (P;ベーゼンドルファー)
シューベルト:
 ヴァイオリンとピアノのための作品全集 Vol.1

 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
  [ ニ長調 D.384 Op.posth.137-1/
   イ短調 D.385 Op.posth.137-2/
   ト短調 D.408 Op.posth.137-3]
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
イェルク・デムス(Fp;*)
 使用楽器:グラーフ、1823年製(*)。さきのモーツァルト盤(GRML-98786)で大ブレイクした新旧世代のデュオ、今度はシューベルトのデュオ全曲録音に着手。しっとり繊細なガット弦の響きは他の追従を許さない。グラーフの音色も典雅そのもの、しなやかに決まる本場の逸品。
 年齢差半世紀もあろうかというこのデュオがモーツァルトの次に取り組んだのがシューベルト。楽器はガット弦のピリオド楽器と、シューベルト生前のウィーンで最も完成度の高い機構を誇っていたグラーフのフォルテピアノ、という徹底したピリオド楽器志向で、あらゆる意味において「本場ウィーンのシューベルト」というにふさわしい仕上がりになっている。このイルンベルガーという人、バロック・ヴァイオリンもこなすうえブラームスなどでも細かく楽器や弓を変えたりして、19世紀流儀の奏法で斬新な作品像を打ち出してきたりする、若手だてらに全く侮れない鬼才。本盤でもシューベルトならではの憂愁をきれいに浮き彫りにする運弓の妙味はけだし絶品、巨匠奏でるグラーフ・ピアノの典雅さとあざやかに絡んでゆくこの響きに、誰もが魅了されることだろう。まさにウィーンならではの逸品。
ウィーン、20世紀、ピアニストはひとりで
 ビリー・ストレイホーン:ラッシュ・ライフ / ディジー・ギャレスピー&ルーディ・ヴィルファー:CAのフーガ
 ミシェル・ルグラン:春はきっと来る / ガーシュウィン:「ポーギーとベス」より
 ビル・エヴァンズ:ターン・アウト・ザ・スターズ /シューマン&ルーディ・ヴィルファー:子供の情景
 ルーディ・ヴィルファー:フォー・ジョー/ミッツィとフェリクス
 J.S.バッハ&ルーディ・ヴィルファー:わたしを憐れんで下さい

  ルーディ・シュテファン(P)
 現代音楽? それともジャズ?フリードリヒ・グルダやジョー・ザヴィヌルらとともに“生のままの "ウィーン20世紀世界を生きてきた鬼才ピアニスト=コンポーザー、地元では「生きながらにして崇拝の対象になっている」と称されたヴィルファーのピアニズム、ここに。
ハイドンと現代ピアノ〜ソナタと「ハイドン讃」
 ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
  ソナタ ヘ長調 Hob.XVI/23(1773)/
  ソナタ ハ長調 Hob.XVI/48(1789)/
  ソナタ ホ短調 Hob.XVI/34(1781/82)/
  ソナタ ニ長調 Hob.XVI/37(1777-79)/
  ソナタ ト長調 Hob.XVI/8(1766以前)/
  ハイドンを讃えて(1909)〜ドビュッシー、アーン、
   ヴィドール、ダンディ、デュカ、ラヴェル
   による6つのピアノ小品
マンフレート・ヴァクナー=
 アールツト(P)
 モダーン楽器使用。
 往年の巨匠でもバックハウス、ミケランジェリ、近いところではグールド、ブレンデル、シフ、プレトニョフ…とハイドンを取り上げる知性派名ピアニストが後をたたないことからもわかるように、知れば知るほどハマる世界なのがハイドンのソナタ。本盤のヴァクナー=アールツトもそんなハイドン狂のひとり。生まれも育ちもウィーンの名教師で、楽譜出版ユニヴァーサル・エディションの校訂にもたずさわり、今や廃盤となったDivertimentoでのハイドン・ソナタ集(本盤とは全然別の録音)は少し前までとんでもない高値で取引されていたようで。その面白さを知り尽くした人ならではの絶妙のアゴーギグは、ブッフビンダーのベートーヴェン、グルダのモーツァルトなどにも通じる「ウィーンならではの遊び心と手際よさ」。意外にどんどん釣り込まれること間違いなしのピアニズムベートーヴェンのソナタの面白さがわかって、モーツァルト風の古典派的な語り口がイケるなら、迷わずこのアルバムをお勧めする。しかし本盤のポイントは、もうひとつ――ドビュッシーやラヴェルらフランスの近代作曲家たち6人が、ハイドン歿後100周年にあたる1909年、この巨匠への限りない愛情を注ぎ込んだ共同作品「ハイドンを讃えて」を全曲収録していること。HAYDNの名を音符に置き換えた旋律をもとに、ヴィドール、デュカ、アーン、ダンディ…と各員異なるスタイルで書かれた小品群は、本盤のようにセンスあるピアニストでなくては弾きこなせない。現代ピアノでハイドンを堪能する、最上の1枚が本盤というわけ。
シューマン:ヴァイオリンとピアノのための作品集
 幻想小曲集 Op.73/
 ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ短調Op.105/
 ヴァイオリンとピアノのための
  大ソナタ ニ短調Op.121/
 インテルメツォ(「FAEのソナタ」より)
ヨハネス・ブラームス(1833-97):
 スケルツォ(「FAEのソナタ」より)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
イェルク・デームス
 (Fp/シュトライヒャー1868年)
ウィーン、19世紀のたそがれ
 カール・ゴールトマルク(1830-1915):
  ヴァイオリンとピアノのための
   組曲第1番 ホ長調Op.11/
  バラード ト長調Op.54〜vnとpのための/
  エール〜ヴァイオリン協奏曲 Op.28より
 アレクサンダー・ツェムリンスキー(1871-1942):
  ヴァイオリンとピアノのための組曲=
   セレナード イ長調(1896)
 エーリヒ・ヴォルフガング・
  コルンゴルト(1897-1957)(ロジカ・レヴァイ編):
  幻想的奇想曲「小人たち」
 (原曲:ピアノのための「おとぎの絵本」Op.3より)
 アルノルト・シェーンベルク(1874-1951):
  ヴァイオリンとピアノのための小品 ニ短調
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
エフゲニー・シナイスキー(P;*)
 使用楽器:ベヒシュタイン1905年製(*)。「こだわりあり」の名手イルンベルガーが、祖国オーストリアらしさに立ち返るとき。ゴールトマルクの端正なロマンティシズムから、シェーンベルク初期の軽妙さまで、自由自在伴奏ピアノは、1905年製のベヒシュタイン。本格派の薫り漂う、これぞ世紀末の響き。
 モーツァルトからパガニーニ、はてはブラームス中後期にいたる幅広いレパートリーを、折々ピリオド・アプローチを交えながら、筋の通った解釈で、誰も聴いたことのない響きを傑作群から引き出してきたザルツブルク出身の気鋭、トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。名手デームスの弾くフォルテピアノとのタッグもさることながら、最近では気鋭ソリストのエフゲニー・シナイスキーが弾く“現代前夜 "のピアノとのデュオでも旺盛な活躍を続けているもようだ。本盤でもパートナーはシナイスキーで、使われているのは1905年製の古雅なるベヒシュタイン。そんな“時代 "を感じさせる伴奏の上でくりひろげられるのは、1900年前後の“世紀末 fin de siecle "とか“世紀転換期 Jahrhundertwende "と呼ばれる時代のウィーンに花開いたヴァイオリン音楽の数々。クライスラーの、親しみやすいが通俗的な作風にウィーン全体が染まる直前、とでも申せましょうか、芸術方面ではやれ「ウィーン分離派」だのクリムトだのアールヌーヴォー建築だの新芸術がもてはやされはじめた当時のウィーンにあって、音楽はまだまだ(良い意味で)晩期ロマン主義の伝統的な調性感覚・形式感覚がきっちり護られていた。
 プログラムの中核を占めるのは、ゴールトマルクの中〜後期と、ツェムリンスキーの初期作品。1860年代と90年代、つまりブラームスのヴァイオリン・ソナタと前後するようにして書かれた作品群。ゴールトマルクはリストと同じく、ハンガリー出身でドイツ語圏で活躍した名匠、傑作ヴァイオリン協奏曲のかたわら、金字塔的通俗曲「田舎の結婚式」のせいで評価を下げたきらいもあるが、他の作品は室内楽からオペラまで名作だらけ。本盤の「組曲」はCPOにも録音があるが、本場オーストリアの香気を漂わせたイルンベルガーの解釈はやはり出色の仕上がり、けだし絶品。ふわり、ひと弓でフレーズを作ったりする瞬間に、他の追従を許さぬ味わいが宿る。ツェムリンスキー初期でもその芸風はみごと生きているが、コルンゴルトの小品におけるジャズ風な?カッコ良さや、シェーンベルク初期のキャバレーソングめいた掌編での軽妙なタッチなどを聴くと、その表現力の多彩さに唸ってしまうはず。
ローベルト・シューマン(1810-56):
 ヴァイオリン協奏曲 イ短調Op.129
  (チェロ協奏曲からの編曲)/
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(1851)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
マルティン・ジークハルト指揮
スピリット・オヴ・ヨーロッパ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827):
 ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調「悲愴」/
 ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調「テンペスト」/
 ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」
マティアス・スーチェク(P)
 使用楽器:ベーゼンドルファー。ウィーン新世代の名手、とうとうベートーヴェンに着手――。かっちり安定した構造把握力も頼もしく、ピアニシモからフォルテシモまで絶美のタッチが初期3名曲を、どこまでも興味ぶかく聴かせる。後続シリーズも気になる、注目リリース。
 シューベルト、ラフマニノフ、チャイコフスキー...いかなるプログラムにもベーゼドルファーの銘器をみごと適合させ、しなやかなタッチの美音で聴き手をからめとり、確たる楽曲構造を静々と、しかしはっきりと浮き彫りにする新世代の名手、マティアス・スーチェクもまた、オーストリアの“いま "を代表する注目の気鋭奏者。1978年生まれということは、早熟の才人も多いピアニストの世界では「これからが正念場」なのだろう。先日SACDハイブリッドでリリースされたチャイコフスキーとラフマニノフの協奏曲(GRML-98796)といい、実際このこところのスーチェクの録音はそうした気負いを感じさせる、王道レパートリーへの“ウィーンの音楽家からの挑戦 "となっているように思われる。なにしろ今度の新譜は「ついにやったか」という感じのベートーヴェン。 ライナーノートは彼自身へのインタビューなのだが(全訳添付)、そこでスーチェクは「他の誰かと比べられてどう、とかではない、私は私の音楽をするだけ」と言いつつも、影響を受けてきたベートーヴェン弾きとして「ブレンデルとアラウ」をあげつつ、さらにグルダやバドゥラ=スコダといったウィーン派、ヨアヒム・カイザーの大著などにもふれたあと、結局いつも最も示唆的なのが「シュナーベル」…と、歴代の名盤を次々とあげてくるあたり頼もしい限り。そして演奏を聴いてみて納得、いかにもシュナーベルやバックハウスの世代を思わせる渋さ。曲の造形は、いかにも戦前派のような硬派さ。それでいてタッチは実にみずみずしく、ベーゼンドルファーからキラキラと透明な響きを引き出してゆく。この硬質の響きが「月光」や「悲愴」のあの緩徐楽章にしずかな深みを与え、「テンペスト」の“音楽そのもの "にじっくり傾聴させる。
ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906-75):
 ピアノ三重奏曲第1番 ハ短調Op.8/
 ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調Op.67
イヴァーン・エレド(1936-):
 ピアノ三重奏曲第1番 Op.21(1976)
エクナー・トリオ
[ゲオルク・エクナー(Vn)
 フロリアン・エクナー(Vc)
 クリストフ・エクナー(P)]
 力まず、しなやか、優美さをさえ漂わせ。しかし、なんという緊密さ、なんという求心力。“クラシックの祖国 "オーストリアの伝統のなせるわざか、ひたすら自然に響く、このショスタコーヴィチの“気高き軽妙さ "に酔うべし。 エレドのネオ=ロマン的作品も、絶美。
 今回登場するエクナー・トリオなる兄弟ピアノ・トリオは、1997年に結成されたばかりの若手アンサンブル。その音作りには早くも個性が感じられるとともに伝統に裏打ちされた、得体の知れない求心力を強烈に感じさせてやまない注目グループ。ピアノはスコダらウィーン勢のほかパリ音楽院でベロフやエンゲレールにも師事、ヴァイオリンもベルクSQのピヒラー門下生で英語圏でも修業を積んだ国際派。チェロはクロップフィッチュとクレメンス・ハーゲン門下とのこと。エクナー・トリオは Live Classics からベートーヴェン盤でデビューしたそうだが、このたび Gramola から本格的に商業録音の世界へ乗り出す。キッチュな音楽性を打ち出すこともできるはずのショスタコーヴィチ2編を、きわめて自然に、誰も簡単に到達できないくらいの自然さで、しなやかなトリオの傑作に仕上げてしまっている。ショスタコーヴィチが意外な美的メロディメーカーだったことを如実に印象づける解釈
 もうひとつの聴きどころは、併録されているハンガリー人作曲家エレドの新古典的佳品。1960年代にはセリー理論の擁護者だったエレドが1970年代には新技法をことごとく廃した、ブラームスやラフマニノフもかくや、というクラシカルな作風に立ちもどったていたことのおかげか、ひたすら明晰・流麗にして滋味たっぷり、“現代臭 "のいっさいない美がはっきり打ち出されている。まさに“発見 "。筋の通った、玄人にもおすすめの極上室内楽盤。
シューベルト(1797-1828):
 弦楽五重奏曲 ハ長調 D946/
 序曲 ハ短調 D8(校訂:D.ゲリンガス)
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
アーツィエスSQ
 あの名手ゲリンガスが、ウィーン気鋭の四重奏団のゲストでいきなりGramolaに登場。ひたすら静かに、しかしどこまでも豊かに、長大な曲が進んでゆくにつれじっくり掘り起こされてゆく、シューベルト最晩年の深みと叙情。冷たくて熱い充実解釈!
シューベルト(1797-1828):ミサ曲 変ホ長調(1828)
 コルネリア・ホラーク(S) ヘルミーネ・ハーゼルベック(A)
 ミハエル・ノヴァク(T) アレクサンダー・カインバッハー(T)
 ヨゼフ・ヴァークナー(B) マルティン・ジークハルト指揮スピリット・オヴ・ヨーロッパ
 ベートーヴェン『ミサ・ソレムニス』と比べうる、シューベルト最晩年の超・大作。あざやかな管弦楽書法、精緻な対位法、この作曲家の新境地をしめす重要な名作なのに知らないのは勿体ない。本場オーストリア発、鮮烈・壮麗なピリオド派の名演でどうぞ。
ドビュッシー(1862-1918):
 弦楽四重奏曲 ト短調(1897)
フリードリヒ・グルダ(1930-2000):
 弦楽四重奏曲 嬰ヘ短調(1951/52)
プッチーニ(1858-1924):
 弦楽四重奏のための「菊」
アーツィエスSQ
 フリードリヒ・グルダ、歿後10年。彼こそは、芸術首都ウィーンそのものだった...!精妙&痛快なドビュッシー解釈に始まり、クールさと深遠さに彩られたグルダの快(怪)作、そして知る人ぞ知る傑作「菊」へ、絶妙の曲構成。
作曲家としてのフェデリコ・ガルシア・ロルカ
 〜ロルカ ギター伴奏によるスペイン歌曲集

 フェデリコ・ガルシア・ロルカ(1899-1936):
  アンダ・ハレオ(さあ、暴れろ)/
  セビリャの子守唄/巡礼者たち/4人の暴れ者/
  3枚の葉/ハエンのモーロ娘/
  18世紀のセビリャナス/ラ・タララ/
  モンレオンの若い衆ども/ドン・ボイソの武勇伝/
  チニータのカフェ/トランプの王様たち/
  ねむれ、わたしの坊や/カスティーリャの秋の歌/
  ソロンゴ
 ラファエル・カタラ(1960-):
  ロルカの詩のための音楽(ジプシーのセギリヤ)
  [風景/ギター/叫び/静寂/
   セギリヤのパソ/そして、それから...]
カルロス・アルバレス(Br)
ラファエル・カタラ(G)
アレクザンデル・クケルカ(1963-):
 クラリネット四重奏のための「チェルノヴィツ寸描」〔第1番−第12番〕
  ウィーン・クラリネット・コネクション
   [ヘルムート・ヘートル、ルーペルト・ファンクハウザー(Cl)
    フーベルト・セルムホーファー(バセットHr) ヴォルフガング・コルンベルガー(バスCl)]
 現地発売:2008年11月。“東”への郷愁あふれるクラリネットの響きの重なり。ハプスブルク帝国末期の理想郷への憧憬、芳ばしく。
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 イングリット・マルゾーナー(P)
 バッハの音楽のなかで、飛びぬけて後世人を魅了したこの傑作に、好感触の名演がまたひとつ。音楽王国オーストリアから世界に羽ばたくマルゾーナーが、シューベルトと並んで演奏会で磨き上げきた「ゴールトベルク」の、穏やかな美しさへ。
ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
 ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI-38(1780頃)/
 ソナタ ト短調 Hob.XVI-44(1770頃)/
 ソナタ 変イ長調 Hob.XVI-46(1770以前)/
 ソナタ ハ短調 Hob.XVI-20(1771頃)
リチャード・フラー
 (Fp)
ブラームス:ハンガリー舞曲集 全21曲
 (ピアノ連弾によるオリジナル版)
クラシミラ・ヨルダン、
トーマス・クロイツベルガー(P)
 (P) (C) 2008 。
カール・オルフ(1895-1982):
 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」(1937)
 (オルフ承認による、ヴィルヘルム・キルマイヤーの
  室内楽伴奏版(1956))
ヨハネス・シュテーヒャー指揮
ヴィルテン少年cho.
ネクスト・ステップ打楽器Ens.
デュオ・ダコール(2台ピアノ)
 これは思わぬ拾いもの――あの「カルミナ・ブラーナ」に、こんなエキサイティングな異版が!ピアノ2台に打楽器が加わっただけで、オーケストラを数段上回る?迫力と表現力...通念をくつがえす合唱の表現力も、圧巻その物。さすがは合唱の本場オーストリア!
モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集
 [イ長調 KV.526/ト長調 KV.379/ ヘ長調 KV.377]
パウル・
 バドゥラ=スコダ(Fp;*)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn;#)
 使用楽器:ヴァルター、1785年オリジナル(*)/シュタイナー、1656年オリジナル(#)。
 天才イルンベルガー、デームスのみならず、今度はバドゥラ=スコダとも共演!使用楽器はどちらも純然たるオリジナル、モーツァルトが愛したヴァルターとシュタイナー!変幻自在、魔法のように心とろかすバドゥラ=スコダのピアノ、滋味あふれる弦の音色...
レーガー(1873-1916):3つの無伴奏チェロ組曲Op.131c
 [第1番 ト長調/第2番 イ短調/第3番 ニ短調]
アダルベルト・スコチッチ(Vc)
 ウィーン・フィルとウィーン室内合奏団の低弦を支えてきた、名匠スコチッチが練り上げられた感性でじっくり、その魅力を解き明かしてゆく「世紀末芸術」レーガー作品。バッハへの限りない愛、晩期ロマン派特有の深み…ガリアーノの銘器の美音も魅力。
デムス&イルンベルガー〜シューベルト
 ピアノとヴァイオリンのための大二重奏曲 D.574 /アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821(ヴァイオリン版)/
 「しぼめる花」の主題による変奏曲 D.802(ヴァイオリン版)

 トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn
   使用楽器:マルティン・シュトス〔ウィーン〕、1824年製作〔オリジナル〕

 イェルク・デムス(Fp
   使用楽器:コンラート・グラーフ〔ウィーン〕、1823年製作〔オリジナル〕)
 (P) (C) 2009 。ピリオド楽器使用。アルペジオーネもしぼめる花も、当時のヴァイオリン(!)とピアノで。リアルな19世紀情緒、名手2人ゆえの名演。
ホアキン・トゥーリナ(1882-1949):
 ヴァイオリンとピアノのための作品全集

 サンルカールから来た女の詩 Op.28/
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 Op.51/
 エウテルペはひたすら晴れやかに Op.93-2/
 古典的変奏曲 Op.72/
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番 Op.82/
 ナバラの地に捧ぐ/スペイン風ソナタ(1908)
DSデュオ
[ダビド・デルガード(Vn)
 シュテファン・シュミット(P)]
 夏は、スペインへ。 ファリャと並ぶスペイン近代最大の名匠のひとり、トゥーリナの作風はクラシカルな感覚と根っからのアンダルシア気質とが、あざやかに入り混じる傑作ぞろい。作曲家と同郷のヴァイオリニストが艶やかに描きあげる、端的・絶妙な本格派全曲録音。
リスト(1811-1886):
 「巡礼の年第三年」S163〜エステ荘の噴水/
 ノルマの追憶 S394(ベッリーニ「ノルマ」によるパラフレーズ)/
 「2つのポロネーズ」S223〜物憂いポロネーズ/
 ウィーンの夜会第6番 S427 No.6(原曲:シューベルト)/
 オベール「ポルティチの物言わぬ娘」によるブラヴーラ風タランテラS386/
 パガニーニによる大練習曲S141〜第2番 変ホ長調/
 死の舞踏 S525(グレゴリオ聖歌「怒りの日」によるパラフレーズ)/
 イゾルデの愛の死 S447(ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」によるパラフレーズ)
  ヴィンチェンツォ・マルテンポ(P)
 使用楽器:ベーゼンドルファー。完全無欠、この技量――冷徹なまでに磨き抜かれたテクニックはもちろん、圧倒的なカリスマ性で聴き手の心をふりまわす、メフィスト的魅力にみちたリスト...プログラム、ひとくせもふたくせもある。晩期の深みも、初期の超絶技巧も、思いのまま。
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
 〔第31番 変イ長調 Hob.XVI: 46 /第32番 ト短調 Hob.XVI: 44 /第38番 ヘ長調 Hob.XVI: 23 /
  第55番 変ロ長調 Hob.XVI: 41 /第58番 ハ長調 Hob.XVI: 48 /第59番 変ホ長調 Hob.XVI: 49 /
  第60番 ハ長調 Hob.XVI: 50 /第61番 ニ長調 Hob.XVI: 51 /第62番 変ホ長調 Hob.XVI:52 〕
 イヴァーン・エレード(P)
 録音:1970年-1973年、ザールブリュッケン放送、ザールブリュッケン、放送用セッション/ (P) (C) 2010 。おそらく当盤が初出となる放送録音。『当時、ハイドンばかりの体系的録音は珍しかった』(イヴァーン・エレード)。エレード(1936-)はハンガリー出身。その後作曲家として名を成している。
 #第58番以降の作品番号に誤記がある(個々の曲としては誤りではないが、前半の記載からして第58番〜第62番であるべき所、第48番〜第52番になっている)可能性がありますが、現状のまま供給されます。
アントニーン・ドヴォルザーク(1841-1904):
 ヴァイオリン協奏曲 イ短調Op.53/
 チェロ協奏曲 ロ短調Op.104
シャーンドル・
 ヤーヴォルカイ(Vn)
アーダム・ヤーヴォルカイ(Vc)
シャーンドル・ギュディ指揮
セゲドso.
 近隣同士だからこそ、親近感もあれば、確かに違ったアプローチもできる――共通項は「どちらも弦の国」。ハンガリーの新進気鋭陣が、伝統の味わいたっぷりにチェコの巨匠、ドヴォルザークのロマンティシズムを、鮮烈なパワーで確かに描ききる!
ハイドン(1732-1809):ピアノ協奏曲集
 〔ニ長調Hob.XVIII-11/ト長調Hob.XVIII-4/ヘ長調Hob.XVIII-3〕
ナターシャ・ヴェリコヴィチ(P)
パヴェル・ドレジャル(Vn)指揮
カメラータ・ヤナーチェク
 モダーン楽器使用。バドゥラ=スコダの精神を受け継いだ、これが生粋の「中欧流儀の正統派」。 ハイドンを育てた旧・ハプスブルク帝国領の風土が「いま」に育んだ、何度も聴き確かめたくなる、
ブルックナー(1824-1896):男声合唱傑作集
 夕暮れの空I WAB55/真夜中に WAB89/夕暮れの空II WAB56/
 「結婚式の合唱」の主題によるオルガン即興演奏/結婚式の合唱 WAB49/
 「音楽は慰め」の主題によるオルガン即興演奏/音楽は慰め WAB88/秋の歌 WAB73/
 墓場にて WAB2/真夜中 WAB80/3本のトロンボーンのためのエークヴァーレWAB114/
 修道院長アルネートの墓の前で WAB53/3本のトロンボーンのためのエークヴァーレWAB149/
 わたしは下僕のダヴィデに目をかけ WAB19/祝典カンタータ「主をほめたたえ」WAB16
  トーマス・ケルブル指揮アンサンブル・リンツ、ブルックナー08(男声cho.)
 ブルックナー・ファンには意外と数多い、合唱愛好家の方々にぜひとも聴いていただきたい。出るようでなかなか出ない、この深遠にして素朴なる作曲家の手がけたロマン情緒あふれる世俗合唱曲の数々を、本場オーストリアの俊英団体が比類ない詩情とともに歌い上げる。
モーツァルト(1756-1791):弦楽四重奏曲集「ハイドン・セット」
 〔第14番 ト長調 KV387「春」/第15番 ニ短調 KV421 /第17番 変ロ長調 KV458「狩」/
  第16番 変ホ長調 KV428 /第18番 イ長調 KV464 /第19番 ハ長調 KV465「不協和音」〕

 ウィーン・イェスSQ
  [エリーザベト・イェス=クロップフィッチュ(Vn1) マリー・イザベル・クロップフィッチュ(Vn2)
   ノーラ・ロマノフ=シュヴァルツベルク(Va) シュテファン・イェス=クロップフィッチュ(Vc)]
 録音:モーツァルトハウス、ウィーン、ライヴ。 ウィーン楽壇最前線。「音楽の都」の空気が、ここに詰まっている。モーツァルトが全盛期に暮らしていたドームガッセ5番地の建物にある博物館、モーツァルトハウス、ライヴ収録。当の傑作が生み出された頃の作曲家の自邸に響く、ニュアンス豊かな「ウィーンの弦」の美。
アストル・ピアソラ(1921-1992):
 ブエノスアイレスの四季/オブリビオン(忘却)/
 天使のミロンガ/天使の死/グラン・タンゴ
エンリケ・フェルナンデス・アルボス(1863-1939):
 スペイン様式による三つの舞曲
トリオ・ダンテ
[ドンカ・アンガチェヴァ(P)
 ヴァーリャ・デルヴェンスカ(Vn)
 テオドラ・ミテヴァ(Vc)]
 スペインの19世紀ロマン派サウンドから、エッジの効いたスパイシーなピアソラへ。ゾクゾクする絶妙演奏、ブルガリア出身の美女3人は、「音楽の都」ウィーンが注目する気鋭。
J.S.バッハ(1685-1750):
 モテット「なべての民よ、主を賛美せよ」BWV230/
 モテット「イエス、わが友」BWV227/
 モテット「恐れるな、われ汝の傍にあり」BWV228/
 モテット「聖霊は我らの弱きを助け給う」BWV226/
 モテット「来たれイエス、来たれ」BWV229/
 モテット「主に向かって新しき歌を歌え」BWV225
ヨハネス・ヒーメツベルガー指揮
シネ・ノミネcho.
 コンパクトな一体感、合唱らしいふくらみ。アクセント豊かな解釈でこれら6曲の「ことばはこび」を確かに伝える、オーストリア古楽界の多芸な合唱団。
J.S.バッハ(1685-1750):
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ〔第2番 イ短調 BWV1003 /第3番 ハ長調 BWV1005 〕/
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ニ短調 BWV1004
  前田朋子(Vn)
 使用楽器:ストラディヴァリウス、1709年モデル。「音楽の都」の最前線。アーノンクールのピリオド楽器バンドやモザイクSQでおなじみのエーリヒ・ヘーバルト門下から、真摯にバッハを見据えた頼もしい解釈者が現われた。巨匠バドゥラ=スコダ絶賞、ストレートに心に響いてくるヴァイオリンの響き、聴き逃せない。
カミーユ・プレイエルの音楽世界〜ショパンを世に知らしめた芸術家
 カミーユ・プレイエル(1788-1855):
  奇想曲「水夫」Op.38〜デュシャンゲ夫人お気に入りの歌にもとづく(1824)/
  「ベアルンの吟遊詩人」による変奏曲(序奏とフィナーレ付)Op.1(1816)/
  フィールド風の夜想曲 変ロ長調 Op.52(1828)/序奏つきロンドー ハ短調 Op.2(1817)/
  アリアさまざま、ロッシーニのオペラから(デンマークで出版された楽譜による)/
  オベールの歌劇「石工」の楽想にもとづくメランジュOp.46(1825)/
  ポーランドの歌による変奏曲 Op.3
   〜ベーレル兄弟の奏でたポーランドの調べに、新しい変奏をつけて(1817)
 マーシャ・ドミトリェヴァ(Fp)
 使用楽器:プレイエル、1831年製。ハイドンの弟子じゃない、息子の、「ショパンの紹介者」にして「ベルリオーズの恋敵」!パリ楽壇の伝説を築いてきたピアノメーカー、ショパンやドビュッシーも愛したプレイエル社を父から受け継いだ、センス明敏な作曲家…同社オリジナルの楽器で、生のままの19世紀を。
ウィーンのヴァイオリンは、いま
 クライスラー(1875-1962):プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ/中国の太鼓 Op.3 /
              レチタティーヴォとスケルツォ=カプリース Op.6 /
              コレッリの主題に基づくタルティーニの様式による変奏曲/ウィーン奇想曲 Op.2
 パガニーニ(1782-1840):カンタービレ Op.17 /24のカプリス Op.1 より Nos.17, 24
 イザイ(1858-1931):子供の夢 Op.14 /無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.27 No.3
 サラサーテ(1844-1908):スペイン舞曲集〜アンダルシアのロマンス Op.22 No.1 /序奏とタランテラ Op.43

  ダニエル・アウナー(Vn)
 使用楽器:J.C.ライドルフ(ウィーン)、1740年製作。ウィーン生粋のヴァイオリン奏者、楽器もウィーン製。そこから引き出されるのは、とろけるような魔法のような弦音の妙。往年の名手たちをも彷彿させる、しなやかな、あでやかな、「音楽の都」ならではの歌いまわしで、古き良き日のヴァイオリン芸術をいま、瑞々しく。
ハイドン(1732-1809):
 ピアノ・ソナタにもとづく二重奏ソナタ
 〔第2番 ニ長調(ソナタHob.XVI: 24による)/第3番 変ホ長調(ソナタHob.XVI: 25による)/
  第4番 イ長調(ソナタHob.XVI: 26による)/第5番 ト長調(ソナタHob.XVI: 43による)/
  第6番 ハ長調(ソナタHob.XVI: 15による)]
 さまざまな室内楽曲にもとづく二重奏ソナタ
 〔第1番 ト長調(ピアノ三重奏曲 Hob.XV; 32による)/
  第7番 ヘ長調(弦楽四重奏曲 Op.77 No.2 Hob.III: 82による)/
  第8番 ト長調(弦楽四重奏曲 Op.77 No.1 Hob.III: 81による)〕

 エレナ・デニソヴァ(Vn) アレクセイ・コルニエンコ(P)
 「ハイドンは、ヴァイオリンとピアノのための二重奏を書かなかった」...はずなのに、なんと8曲もの作品がここには収められている。 オーストリア楽壇の腕利きふたりがじっくり聴かせる二重奏の味わいは、まさにハイドンならではの滋味、まさに古典派ならではの親しみやすさ満点。
GRAM-98890
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(HYBRID_SACD)
モーツァルト(1756-1791):ヴァイオリン協奏曲集
 〔第3番 ト長調 KV216/第4番 ニ長調 KV218/
  第5番 イ長調 KV219「トルコ風」〕
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
マルティン・ジークハルト指揮
スピリット・オヴ・ヨーロッパ
 音楽大国オーストリアの最前線をひた走る楽壇の寵児が、本場流儀をあざやかに印象づける。溌剌とした若々しさと、堂々とした威容。オーストリアの空気なくしては得られない独特の抑揚を体得したプレイヤーが、18世紀スタイルを意識したら…さらにザルツブルク流儀の「意外性」も。
ベートーヴェン
 ソナタ第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」/
 ソナタ第7番 ニ長調 Op.10 No.3 /
 ソナタ第32番 ハ短調 Op.111
岡田佳子(P)
 使用楽器:スタインウェイ D 。ブリュッセルで、ワルシャワで…欧州ベースで活躍中のピアニストの敏腕ぶりを見逃さないGramola 、注目の1枚。
GRAM-98895
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(HYBRID_SACD)
イェルク・デームス(1928-):ヴァイオリンとピアノのための「森のソナタ」(1994)
ドビュッシー(1860-1918):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1917)
フランク(1822-1890):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調(1886)
 トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn) イェルク・デームス(P)
 「音楽の都」の重鎮にして、フォルテピアノの達人、巨匠デームスは、さらに作曲家でもあった。ロマン主義の語法を知り尽くした経験豊かな名匠ならではの、19世紀の名品かと思うような艶やかな手法――俊英イルンベルガーとともに、フランス派の超・名曲2作もあまりに秀逸。
少年ハイドンはハインブルクを後にして...〜ウィーン古典派音楽の育ち方
 ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガー(1736-1809):前奏曲とフーガ ハ長調 Op.6-1(*)
 ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):ごきげんよう、天の皇后(サルヴェ・レジーナ)Hob.XXIIIb-2/
                 音楽時計のための三つの小品 Hob.XIX-12〜14(*)
 ヨハン・ヨーゼフ・フックス(1660-1741):第6ソナタK366(*)
 ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):第五旋法によるマニフィカト(わたしの魂は主をあがめ)MH176/
                  ああイエス、その慈悲なる膝に MH131
 ヨハン・ゲオルク・ロイター(1708-1772):オルガン協奏曲 ヘ長調

  アントン・ホルツァプフェル(ポジティヴOrg)
  フローリアン・ヴィーニンガー指揮Ens.ドルチェ・リゾナンツァ(*以外)
 ピリオド楽器使用。オーストリア音楽の真髄は、小編成にあり? ウィーン古典派を準備した18世紀半ばの素朴なサウンドは、曲を味わうにも、楽器の音を味わうにも、うってつけ。少年ハイドンの師匠ロイターの新発見曲も魅力的。
「ウィーン、わが夢の街」本場ウィーンの歌と舞踏〜音楽の都に息づく古き良き舞台の香り
 ヨハン・シュトラウスII(1825-1899):喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
 ルドルフ・ジーチンスキー(1879-1952):ウィーン、わが夢の街
 フランツ・レハール(1870-1948):喜歌劇「ロシアの皇太子」〜きっと来る人
 J.シュトラウスII:皇帝円舞曲 Op.437
 ローベルト・シュトルツ(1880-1975):あなたはわたしの心の王様
 フランツ・フォン・スッペ(1819-1895):喜歌劇「ボカッチョ」〜恋はやさしい野辺の花よ
 J.シュトラウスII&ヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870):ピツィカート・ポルカ
 F.レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」より〔ヴィリアの歌/唇は語らずとも〕
 J.シュトラウスII:ワルツ「美しく青きドナウ」Op.314
 ヴァルター・ユルマン(1903-1971):映画「七人の恋人たち」〜あなたとワルツと私
  中嶋彰子(S) ニルス・ムース指揮モルフィング室内o.
 「音楽の都」が心から愛した音楽、ワルツと、オペレッタを、この都に愛された経験豊かな根っからのオペレッタ指揮者、そして本場の空気で呼吸する希代の名歌手・中嶋のタッグで。威容と繊細さ、華麗と堅固さ...「いま」に息づく、古き良き日の美質。
シューベルト(1797-1828):
 連作歌曲集「冬の旅」D.911
エイドリアン・エレート(Br)
エドゥアルト・クトロヴァツ(P)
 シューベルトの詩情を育んだ町ウィーン。「冬の旅」もまた、この音楽都市と分かちがたく結び付けられている。来日も相次ぐウィーン国立歌劇場の新たな名歌手が、同じく来日多き実力派名教師と織り上げた、精緻な解釈。これぞ「ウィーンのシューベルト」。
シューマンと連弾
 ローベルト・シューマン(1810-1856):
  ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44
   (クララ・シューマンによる連弾版/1857)/
  ピアノ連弾のための「東方の絵」Op.66
ハラルト・オスベルガー、
クリストス・マラントス(P)
 シューマンが室内楽ジャンルで初めてピアノを使った傑作に、作曲者の歿後まもなく妻クララの手で編曲された「連弾版」があった。シンフォニックな作品の魅力を十全に引き出した異色作を、後期シューマンの隠れ名作とともに、「音楽の都」の名タッグの秀演奏で。
ヴァイオリンとチェロ〜野趣と洗練のハンガリー
 コダーイ(1882-1967):ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 Op.7
 バルトーク(1881-1945)/ヤーヴォルカイ編曲:六つのルーマニア民俗舞曲 Sz56(二重奏版)
 ヨハン・ハルヴォルセン(1864-1935):ヘンデルの主題によるパッサカーリャ ト短調
 ニコロ・パガニーニ(1782-1840)/ヤーヴォルカイ編曲:奇想曲第5番(無伴奏チェロ版)
 ヘンリク・ヴィエニャフスキ(1835-1880)/ヤーヴォルカイ編曲:奇想練習曲 イ短調 Op.18-4(無伴奏チェロ版)
 ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンスト(1812-1865):無伴奏ヴァイオリンのための練習曲第6番「夏の名残りのバラ」
 アラム・ハチャトゥリヤン(1903-1978)/ヤーヴォルカイ編曲:バレエ「ガイーヌ」〜剣の舞
 ニコライ・リムスキー=コルサコフ/ヤーヴォルカイ編曲:歌劇「サルタン皇帝の物語」〜熊蜂の飛行(二重奏版)

  シャーンドル&アーダム・ヤーヴォルカイ(Vn/Vc)
 さながら民俗音楽のようにスパイシーで魔術的、なのに稀有の洗練度。中欧の伝統がストレートなまま「いま」に伝わる、この痛烈な芸術性...妖艶なカンタービレのなかで熾烈な交錯をみせる、磨き抜かれた「ハンガリー情緒」
ピアノに息づくベル・カント〜19世紀、オペラとピアノ
 ジョルダーノ(1867-1948):ラツィンスキーの夜想曲
 リスト(1811-1883):「ランメルムールのルチア」の追憶/愛の夢(全3曲)/「夢遊病の娘」の名旋律による幻想曲
 ビゼー(1838-1875):「ラインの歌」〜帰郷
 イニヤス・レバック(1818-1891)/モーザー編曲:ヴェルディ「椿姫」による幻想曲
 カール・ツェルニー(1784-1857):幻想曲「ウィーン新市街の焼け跡」 Op.345
 ロッシーニ(1792-1868):「老年のいたずら」〜わが最後の旅への行進曲と回想
 ポリーヌ・ヴィアルドー=ガルシア(1821-1910):セレナーデ
 グノー(1819-1892):言葉の無い3つのロマンス(無言歌)

  バルバラ・モーザー(P)
 歴史ある楽都ウィーンだからこそ、こういう筋金入りのピアノ・アルバムが出てくるもの。オペラの音は「歌い手」がいなくともクラシック・ファンをここまで惹きつけてやまない。周到なプログラムでロマン派の意外な魅力をあぶり出す、ブッフビンダー門下の異才登場。
GRAM-98919
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(HYBRID_SACD)
シューベルト(1797-1828):
 ピアノ五重奏曲 イ長調 D667「ます」/
 ピアノ四重奏のための
  アダージョとロンド ヘ長調 D487/
 「3つのピアノ小品」〜第2曲 D946-2
イェルク・デームス(Fp;*)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
マルティン・オルトナー(Va)
ハイディ・リッチャウアー(Vc)
ブリッタ・
 ビュルクシュヴェントナー
  (5弦Cb)
 録音:2010年12月。使用楽器:シュヴァイクホーファー、1835年製作オリジナル(*)。ウィーン古典派の故郷、音楽の都ウィーンを支える新旧世代の名手たちが、オーストリア人ならではの呼吸感そのままに、ピリオド楽器を操る。これぞ「生粋の本物」。名曲と秘曲、ご堪能あれ。
ハンス・ガール〔ガル〕(1890-1987):
 ヴァイオリン協奏曲 Op.39(1932)/
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタOp.17 (1920) /
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ニ長調(1933)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
エフゲニー・シナイスキー(P)
ロベルト・パーテルノストロ指揮
イスラエル室内o.
 1920-30年代に、全盛だったのは「美」であって「前衛」ではなかった――近代音楽の語法で、ほんのわずかの薄化粧。あまりにもうつくしすぎるロマン派芸術...録音時代に静々と再発掘されてきた「知られざる名匠」ガール、絶品演奏で、じっくりと。
ショスタコーヴィチ(1906-1976):弦楽四重奏曲集
 〔第3番 ヘ長調 Op.73(1946)/第5番 変ロ長調 Op.92(1948)〕/ポルカ〜バレエ「黄金時代」Op.22(1930)
 アーツィエスSQ[ベンヤミン・ツィーアフォーゲル(Vn1) ラファエル・カスプリアン(Vn2)
         マンフレート・プレースル(Va) トーマス・ヴィースフレッカー(Vc)]
 きりっと引き締まった精緻な解釈、颯爽とクールな音作り。音楽大国オーストリア発、新世代の担い手アーツィエス四重奏団の弾くショスタコーヴィチは、あまりに痛快、ドキドキするような名演。何度も聴き確かめたくなる弦楽四重奏の金字塔的2傑作。
リスト(1811-1886):
 ハンガリー狂詩曲第8番 嬰ヘ短調 S.244 No.8/巡礼の年第3年〜エステ荘の噴水 S.163 No.4 /
 巡礼の年第2年「イタリア」〜ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」S.161 No.7 /
 夜想曲集「愛の夢」(全3曲)/メフィスト・ワルツ第1番 S.514

  ドンカ・アンガチェヴァ(P)
 ブルガリアのピアニズムが今熱い。新世代はパリで、ブリュッセルで、そしてウィーンで!故郷から旅路へ、恋の逃避行をへて、文学世界へ。リストという芸術家の生き方を象徴のような充実プログラムで、その巧まざる優美な、そして桁外れな至芸に酔うひととき。
ハイドン× ピアノ× ロマ [Haydn alla Zingarese]
 ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):ハンガリー風ロンド(ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.III-11より)
 伝承曲/ロボ・ガシュパル編曲:長い長い道を歩いていた
 ヨーゼフ・ハイドン/ロボ・ガシュパル編曲:ロンド〜ロマ風に(ピアノ三重奏曲 ト長調 Hob.XV-25より)
 ヨーゼフ・ハイドン:ロンド〜原作通り(ピアノ三重奏曲 ト長調 Hob.XV-25より)
 伝承曲/フランツ・パウル・リーグラー(18世紀末活躍)編曲:ピアノのためのモデラートとアレグロ(1790)
 伝承曲/ロボ・ガシュパル編曲:ピアノのためのモデラートとアレグロ(1790)
 ヨーゼフ・ハイドン:アレグロ・モデラート(弦楽四重奏曲 ト長調 Hob.III-81より)
 ヤーノシュ・ビハリ(1764-1827):チャルダーシュ「無一文になったとき」
 ヨーゼフ・ハイドン:アダージョ(ピアノ三重奏曲 変イ長調 Hob.XV-14より)
 伝承曲/ロボ・ガシュパル編曲:ロマの心 / 伝承曲/パウル・グルダ編曲:ガランタ地方の踊りを四つ(1790頃)
 伝承曲/ロボ・ガシュパル編曲:ほうきを持って踊る/ロマの嘆き
 ヨーゼフ・ハイドン:ロンド・プレスト(弦楽四重奏曲 ハ長調 Hob.III-39「鳥」より)
 ヨーゼフ・ハイドン/パウル・グルダ編曲:フィナーレのメドレー
 ヨーゼフ・ハイドン:プレスト(ピアノ三重奏曲 ト短調 Hob.XV-1より)
 伝承曲/ロボ・ガシュパル編曲:ビストリツァに行ってきた

  パウル・グルダ(P) ロボ・ガシュパル楽団
 録音:1993年、ライヴ?。前出: MUSICA CLASSIC (Austria), 780014-2(当店未案内、廃盤)。異才パウル・グルダがひそかに録音していた「かけがえのないアルバム」が再浮上。最新コメントを交えての解説も充実、これぞ「一聴に如かず」。ピアノの起源は民俗音楽だった? 痛快に通念を覆すスリリングな1枚。
ショスタコーヴィチ(1906-1976):ピアノ協奏曲集〔第1番 ハ短調 Op.35 (*) /第2番 ヘ長調 Op.102 (#) 〕
 パウル・グルダ(P) ヴラディーミル・ゴンチャロフ(Tp独奏;*)
 ヴラディーミル・フェドセーエフ指揮モスクワ放送so.
 録音:1992年1月(*)/1993年11月(#)、ともにスロヴァキア・フィルハーモニック・コンサート・ホール、ブラティスラヴァ、スロヴァキア。初出・前出:MUSICA CLASSIC (AUSTRIA), 780013-2 (発売:1994年 [または1996年] /当店未案内/廃盤)。思いがけぬ名盤が復活。ソ連崩壊から間もなく、秘かに制作されていた豪華な顔ぶれの傑作盤。フェドセーエフの冴えわたるタクト、闊達至極のパウル・グルダのセンス...これは聴き逃せない。
シューベルト(1797-1828):
 幻想曲 ハ長調 D.760「さすらい人」/5つの小品(ソナタ第3番)D.459/
 ソナタ〔第6番 ホ短調 D.556(未完)/第15番 ハ長調 D.840「レリーク」(未完)/第18番 ト長調 D.894「幻想」〕

  メイラ・ファルカーシュ(P)
 稀代のシューベルト解釈者、ルーマニア出身のファルカーシュ。すでに生涯最後のソナタ群で素晴らしい実績をあげたこの超・実力派は、演奏もさることながら選曲センスも絶妙。若き野心、未完成の美と幻想と――テーマ性あるプログラムも絶妙。
リストなのか、シューベルトなのか〜ピアノで弾く「歌曲王」の世界
 シュ−ベルト/リスト(1811-1886)編曲:
  糸を紡ぐグレートヒェンS 558-8, D 118/涙の讃美 S 557, D 711/シェイクスピアのセレナード S558-9, D 889/
  あなたは憩いS558-3, D 776/セレナーデS 560-7, D 957-4/ますS 563-6, D 550/水車職人と小川S565bis-2, D795-19/
  仕事を終えて S560-3, D 957-5/万霊節の祝日の連祷 S562-1, D 343/春への憧れ S 560-9, D 957-3/
  辻楽師 S 561-8, D 911-24/さすらいびとS 558-11, D 489/影法師 S 560-12, D 957-13/魔王S 558-4, D 328

 ドラ・デリイスカ(P)
 使用楽器:ベーゼンドルファー。「クラシック声楽が苦手」で、シューベルト歌曲の世界に近づけないのはあまりにもったいない。それならいっそ、リストの精巧な編曲を通じてピアノ曲に姿を変えたヴァージョンで...魔王、セレナーデ、辻楽師...稀代のベーゼンドルファー使いの手で、思わぬ名曲体験を。
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(HYBRID_SACD)
リストとヴァイオリン、二重奏のためのオリジナル作品さまざま〜リスト(1811-1886):
 3人のロマびと S.383 (1864) /ピアノとヴァイオリンのための協奏的第二重奏曲 S.128 (1849) /
 悲しみのゴンドラ S.134 (1882) /ヴァイオリンとピアノのための墓碑銘 S.129 (1872) /
 ハンガリー狂詩曲第1 番(ヨアヒム編曲;1871?) /ピアノとヴァイオリンのための二重奏曲 S.127 (1832-35)

  トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn) エドアルド・トルビアネリ(P)
 作品の大半が、ピアノ曲か管弦楽曲か声楽曲と思いきや、思いのほかたくさんあるのがオリジナルの室内楽曲。超絶技巧ピアノだけにとどまらない、生粋のロマン派感性が思い描いた響きを、「同郷」オーストリアの俊才の弦と、作曲当時のオリジナル歴史的ピアノで。
ウィーンのピアノ三重奏曲、ロマン派から近代へ
 カール・ゴルトマルク(1830-1915):ピアノ三重奏曲 Op.33
 ハンス・ガル(1890-1987):ピアノ三重奏曲 Op.49b
 アレクサンダー・ツェムリンスキー(1874-1942):ピアノ三重奏曲 Op.3
  エフゲニー・シナイスキー(P) トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
  アッティラ・キョウコ・チェルニトーリ(Vc)
 現地発売:2012年4月。室内楽の殿堂ウィーン。一人一人の才覚が冴えわたるロマン派後期〜近代の注目すべき作曲家3人。
ウィーンのしなやかなコントラバス〜VPOのソリスト、めくるめく独奏芸術の世界
 ジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889):ドニゼッティの歌劇「ランメルムールのルチア」による幻想曲/
                     ベッリーニの歌劇「テンダのベアトリーチェ」による幻想曲
 フェレンツ・ヴェチェイ(1893-1935)/エデン・ラーチ編曲:悲しきワルツ ハ短調
 ゴットフリート・フォン・アイネム(1918-1996):無伴奏コントラバスのための「ソナタ・エニグマティカ」 Op.81
 ペートリス・ヴァスクス(1946-):無伴奏コントラバスのための「ベース・トリップ」
 パガニーニ(1780-1840)/ステュアート・サンキー編曲:ロッシーニの歌劇「エジプトのモーセ」による幻想曲
 リムスキー=コルサコフ(1844-1908)/ティボール・コヴァーチ編曲:熊蜂の飛行

  エデン・ラーチ(Cb) ヤーノシュ・バラージュ(P) ザ・フィルハーモニクス(VPO団員)
 名門VPOの若きソリストは、なんと侮りがたい異才なのだろう。コントラバスを縦横無尽に操り、超絶技巧などもはや余裕綽々、無伴奏作品での小宇宙も実に味わい深く響く。通念をくつがえすコントラバスの可能性、何とも快い響きの低音盤。
フンメル(1778-1837):
 ピアノ協奏曲第2番 イ短調 Op.85
ベートーヴェン(1770-1827):
 ピアノ協奏曲第1番 ト長調 Op.15
イングリット・マルゾーナー(P)
トーマス・レスナー指揮
ビール=ビエンヌso.
 「ピアノの貴公子」リストは、この協奏曲でデビューした。 徹底した作品愛が、曲の魅力を十二分に伝えてやまない。モーツァルトの弟子だった名匠フンメルの イ短調協奏曲は、知らずに過ごすのはあまりに勿体ない傑作。堅固で精緻なベートーヴェンも、また美しい。
Facets of the Clarinet
 モーツァルト/M.サラモン編曲:クラリネット協奏曲(室内楽版)
 プーランク:クラリネットとピアノのためのソナタ
 マイク・ガーソン(1945-):ジャズ変奏曲、バラードとジャズ・エチュード
  ヴィルフリート・ゴットヴァルト(Cl) アンナ・ワーグナー(P)
  リーボル・マイスル、榎本麻衣子(Vn) ヨハネス・フリーダー(Va)
  吉井健太郎(Vc) フランツ・シャーデン(Cb)
 (P) (C) 2012 。
モーツァルトハウスのバセットホルンと、ファゴット
 ウィーン生粋の娯楽音楽〜モーツァルト
(1756-1791):
 3本のバセットホルンのための「魔笛」(1791年頃の編曲譜より7曲+新編曲5曲)(*) /
 2本のバセットホルンとファゴットのためのディヴェルティメント ヘ長調 KV439b No.3 /
 2本のバセットホルンとファゴットのための「フィガロの結婚」によるディヴェルティメント/
 2本のバセットホルンとファゴットのためのアダージョ ヘ長調 KV410

  ハインツ=ペーター・リンスハルム、ペトラ・シュトゥンプ(バセットHr)
  ミラン・トゥルコヴィチ(Fg) ラインホルト・ブルンナー(バセットHr2;*)
 現在は指揮者としての活動が増えているミラン・トゥルコヴィチの、ファゴット奏者としての最後の録音になる可能性がある物だとの事。音楽の都ウィーンの名所、モーツァルトハウス直送。この楽都の最前線をゆく俊才たちとピリオド楽器でも現代楽器でも大ヴェテラン、アーノンクールの協力者トゥルコヴィチ御大が余裕綽々、阿吽の呼吸で聴かせる「バセットホルン系モーツァルト」は、隅々まで本場の絶品。
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メンデルスゾーン(1809-1847):
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(1823) /ヴァイオリン、ピアノと弦楽合奏のための二重協奏曲 ニ短調(1822)
  トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn) ロベルト・パーテルノストロ指揮
  イスラエル室内o. エドゥアルド・トルビアネッリ(Fp;*)
 使用楽器:ベーゼンドルファー、1846年製(*)。ロマン派室内管弦楽作品の至宝、メンデルスゾーン初期の傑作2編を、この俊才が鮮やかに。闊達・溌剌とした作品の美質をきわだてるのは、引き締まった少数精鋭集団のクールな名演。しかも二重協奏曲では、メンデルスゾーン存命時のベーゼンドルファー初期楽器の妙音も。
レーガー(1873-1916):弦楽三重奏曲全集
 〔第1番 イ短調 Op.77b (1904) /
  第2番 ニ短調 Op.141b (1915) 〕
フォークル弦楽三重奏団
[イヴァ・ニコロヴァ(Vn)
 エリサヴェタ・
  スタネヴァ=フォークル(Va)
 ベルンハルト・フォークル(Vc)
 現地発売:2012年7月。バッハへの崇敬と、ロマン派末期のえもいわれぬ情感レーガーの室内楽、今こそ聴きき深められるべき世界。
バックォーフェン:バセットホルンと弦楽四重奏のための五重奏曲 ヘ長調 Op.9
ヴィンター:クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 変ホ長調
モーツァルト
 バセット・クラリネットと弦楽四重奏のためのアレグロ断章 KV Anh.91 /
 バセット・クラリネットと弦楽四重奏のための五重奏曲 イ長調 KV 591
  エルンスト・シュラーダー(Cl/バセットCl/バセットHr)
  ウィーン・コンツィリウム・ムジクム団員(弦楽四重奏)
   [クリストフ・アンゲラー、ロベルト・ノイマン(Vn)
    パウル・アンゲラー(Va) ウーテ・グロー(Vc)]
 現地発売:2013年。ピリオド楽器使用。モーツァルトの名作他、中音の魅力は「当時の楽器」で聴いてこそ!クラリネット発達期の名作群、傾聴に値!
J.S.バッハ(1685-1750):
 パルティータ第2番 ハ短調 BWV826 /目ざめよと呼ぶ声が聞こえ(BWV140より)/
 パルティータ第4番 ニ長調 BWV828
  ヴォルフガング・ディメトリク(アコーディオン)
 どんな楽器でも演奏できるけれど、「作曲家自身は知らなかった」楽器での素晴しい演奏は、やっぱりいとおしくてたまらない。アコーディオンで奏でられる、音楽の父バッハの鍵盤芸術の集大成『パルティータ』と、あのあまりにもうつくしいコラール編曲...至福。
ブルックナー(1824-1896)/マーラー(1860-1911)編曲:交響曲第3番 ニ短調(ピアノ連弾版)
リスト(1811-1886)/作曲者編曲:交響詩「前奏曲」(ピアノ連弾版)
 マリアレーナ・フェルナンデス、ランコ・マルコヴィチ(P)
 若きマーラーの限りない敬意と明敏な作品分析から生まれた「ピアノ版」が、作品本来の「唯一のインスピレーション」を静かに浮かび上がらせてゆく。これぞブルックナー芸術の真髄。超絶技巧への配慮から解き放たれたリスト作品の、作曲者自身によるピアノ語法にも注目。
ラフマニノフ(1873-1943):ピアノ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.28
リスト(1811-1886):ピアノ・ソナタ ロ短調(1852)
 ケテヴァン・セパシヴィリ(P)
 超絶技巧だけでなく、圧倒的な音楽性と洞察力なくしては、この名演は成り立たない。近年ますます異才が続出しているグルジアから、とてつもないピアニストが現れた。ラフマニノフの第1ソナタ、そしてリストの ロ短調。隠れたテーマは「ファウスト」。
シャルル=ヴァランタン・アルカン(1813-1888):
 ピアノのための大ソナタ「4つの年代」Op.33 /ピアノのための3つの大練習曲 Op.76
  アルバート・フランツ(P)
 指廻りは桁外れ、創意も常軌を逸していた。19世紀フランスの異才アルカンが残した壮大そのもののソナタと、もはや練習曲の域を大いに外れかかっている異色の練習曲。よどみないテクニックでたたみかけるように、新世代名手フランツの腕が冴える。
ジュゼッペ・サンマルティーニ(1695-1750):
 オーボエと低音伴奏のための6つのソナタ〔6つのオーボエ・ソナタ/シブリー図書館の写本より〕
 〔第3番 変ロ長調/第4番 変ホ長調/第1番 ハ長調/第5番 ト長調/第6番 ト短調/第2番 変ロ長調〕

 コンチェルティーノ・アマリッリ
  [アンドレア・ミオン(Ob) マリー・オルシーニ=ローゼンベルク(Vc)
   ステファノ・ロッコ(テオルボ) ウリ・ナジ(Cemb/Org)]
 (P) (C) 2013 。ピリオド楽器使用。
ヤナーチェク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタJW VII: 7 (1914)
プロコフィエフ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 ヘ短調(1938/46)
プーランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1943/49)
 ルイーズ・シソン(Vn) タマラ・アチュバ(P)
 現地発売:2013年。楽都ウィーンには、世界から優れた演奏家が集まる... フランスとグルジアから来た2名手、艶やかに。
ウィーン、古典派の精華
 ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):交響曲第39番 ハ長調(1788)
 モーツァルト(1756-1791):バセット・クラリネット協奏曲 イ長調 KV622
 ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):交響曲第101番 ニ長調「時計」
  エルンスト・シュラーダー(バセットCl)
  パウル・アンゲラー指揮ウィーン・コンツィリウム・ムジクム
 ピリオド楽器使用。ウィーンに「ピリオド楽器演奏」を軟着陸させた名門団体、ついに結成30年、着実に積み重ねられてきた経験あればこその確かさ、「音楽の都」の伝統ゆえの深み。「他の土地では出せない」ウィーン古典派の心意気、当時の楽器とともに。他の追従を許さぬ境地。
ブラームス(1833-1897):
 ピアノ三重奏曲第2番 ハ長調 Op.87 (1883)
クララ・シューマン(1819-1896):
 ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.17 (1846)
エックナー・トリオ
[ゲオルク・エックナー(Vn)
 フローリアン・エックナー(Vc)
 クリストフ・エックナー(P)]
 同時代人との交流など本人の人物像もさることながら、一人の作曲家としてのクララ・シューマンと仮借なく向き合わせてくれるのは、こうした性差を越えての本格録音なのかもしれない。ブラームス後期の充実作の演奏もみごとなもの――ウィーン最先端のトリオの至芸、要注目!
チャイコフスキー(1840-1893):
 懐かしき土地の思い出 Op.42 /ワルツ=スケルツォ ハ長調 Op.34 /憂鬱なセレナーデ Op.26
ストラヴィンスキー(1882-1971)/
 サムエル・ドゥシキン(1891-1976)編曲:「妖精の口づけ」からの4つの場面
 アンナ・カンディンスカヤ(Vn) イリーナ・カンディンスカヤ(P)
 現地発売:2010年? 東の雰囲気を妖しくたたえた、完璧なコントロールでくりだされる精悍なヴァイオリンの音色。美しくエモーショナルなだけではない、本場ならではのチャイコフスキーをじっくり聴かせ、ストラヴィンスキーに宿る東欧的センスをあぶりだす、ロシア大御所ふたりの妙技が頼もしい。
ベートーヴェン:七重奏曲 Op.20
ドヴォルジャーク/ウルフ=グイード・シェファー編曲:チェコ組曲(八重奏版)
 ヨーロピアン・チェンバー・プレイヤーズ( EU青少年o.団員)
 [ジョルト・ティハメール・ヴィションタイ、エイミー・カーディガン(Vn) ラファエル・ハントシュー(Va)
  コルネリア・ブルクハルト、ベンジャミン・カニンガム(Vc) トーマス・レッセルズ(Cl)
  ポヴィカス・ヴビンゲリス(Fg) アルフレード・バレラ(Hr)]
 (P) (C) 2013 。
シュールホフ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ〔第2番 WV91 (1927) /第1番 Op.7, WV24 (1913) 〕/
 ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.1, WV18 (1911) /無伴奏ヴァイオリン・ソナタ WV83 (1927)

  デュオDS[ダビド・デルガード(Vn) シュテファン・シュミット(P)]
 もっと知られるべき大天才のひとりシュールホフ、凄腕の室内楽デュオ、ユダヤ東欧風の味わい豊かに。
ベルク(1885-1935):ピアノ・ソナタ Op.1 / ローラント・バティック(1961-):パトリツィアのためのワルツ
ブラームス(1833-1897):4つのピアノ曲 Op.119 / ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111

 ユウコ・バティック(P)
 ウィーンの名手ローラント・バティックのパートナー、日本の名手が鮮やかに織り上げるプログラムは“音楽の都ウィーン "に息づく伝統の意外な側面を描き出す“BB" の作曲家たちの至芸。隠れファンも多いベルクの名品やブラームス晩年の逸品、楽聖最後のソナタ、そしてバティック。
GRAM-98986
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(HYBRID_SACD)
カール・ゴールトマルク(1830-1915):
 ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.28 (1877) /
 ヴァイオリンとピアノのための
  ソナタ ニ長調 Op.25 (1874)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
ドロン・サロモン指揮
イスラエル室内o.
パヴェル・カシュパル(P)
 ブラームスやリストと同時代を生き、大いに人気と敬意をあつめたゴールトマルクの名声はユダヤの血ゆえに失われた? ひとつだけ言えるのは作品があまりにすばらしいということ。最高傑作群から2曲、きりりと堅固でひたすら甘美に。ロマン派好きにはたまらない至高の名演。
ワーグナー(1813-1883)/エンゲルベルト・フンパーディンク(1854-1921)編曲:
 楽劇「パルジファル」(ピアノ連弾のためのパラフレーズ版)
  アンナ=マリヤ・マルコヴィーナ、コード・ガーベン(P連弾)
 ワーグナー最後の傑作に、こんな注目すべきピアノ版があったとは。しかも編曲者は当時バイロイト祝典劇場で作曲家のそばにいた、若きフンパーディンク。さらに演奏陣は、名盤あまたなドイツ・リートの超有名伴奏者&多芸な異才。
ヨハン・バプティスト・ヴァンハル〔ヤン・クシチテル・ヴァニハル〕(1739-1813):
 フォルテピアノとクラリネットのためのソナタ集((*)の原曲:ヴァイオリン・ソナタ)
  〔変ホ長調(1800頃) /ト長調(1808頃) (*) /変ロ長調(1801頃) /ハ長調(1803頃) /変ホ長調(1808頃) (*) 〕
 エルンスト・シュラーダー(Cl) ヴォルフガング・ブルンナー(Fp;#)
 ピリオド楽器使用。使用フォルテピアノ:1795年頃製、オリジナル(#)。「ウィーン古典派っぽさ」を作ったのは、どうやらこの人だったらしい。ハイドンもモーツァルトもあれこれ感化された、モーツァルトより前からフリーランスでやれていた天才器楽作曲家。まさか晩年の傑作がこんなに続々。ピリオド楽器でも珍しい楽器の顔ぶれ、じっくりとどうぞ。
モーツァルト(1756-1791):
 ソナタ〔第16番 ハ長調 KV545「やさしいソナタ」/第10番 ハ長調 KV330 /第11番 イ長調 KV331 〕/
 鍵盤楽器のための小品 ハ長調「バター付パン」 KV Anh. C.27.09
  パウル・バドゥラ=スコダ(Fp)
 録音:2013年、フィガロハウス、ウィーン。使用楽器:アントン・ヴァルター1790年製作(オリジナル)。2014年6月に最後の来日公演を行なうウィーンの巨匠による、あふれんばかりの作曲家愛が宿るモーツァルト独奏作品集。しかも録音場所はモーツァルトが過ごしたフィガロハウス、使用楽器も作曲家自身が愛したヴァルターの楽器。
GRAM-98992
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リヒャルト・シュトラウス(1830-1915):
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.6 (1882) /ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 変ホ長調 Op.18 (1888)
  トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn) マルティン・ジークハルト指揮
  イスラエル室内o. ミヒャエル・コルシュティック(P;シュトライヒャー1884年)
 生誕150周年、オーケストラ語法の達人R.シュトラウス、発掘されるべき傑作はたくさんある。『英雄の生涯』よりも早く、意欲たっぷり練り上げられていた充実の協奏曲を、ウィーンの異才が名匠ジークハルトとともに織り上げる。名作ソナタでの共演は、知る人ぞ知るコルシュティック。
J.S.バッハ:フルート・ソナタ集
 BWV.1030, 1033, 1020, 1031, 1032, 1035, 1034
  グジェゴシュ・チモシュコ (Fl|使用楽器:ムラマツ、14-carat Gold
  リヒャルト・フラー(Cemb|
    使用楽器: Titus Crijnen [アムステルダム]、2001年製作〔モデル:リュッケルス、1624年製〕
 録音:2013年6月23日-26日、モーツァルトハウス、ウィーン/ (P) (C) 2014 。
ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ三重奏曲集
 〔第5番 ニ長調 Op.70 No.1「幽霊」/変ホ長調 WoO.38 /第1番 変ホ長調 Op.1 No.1 〕
 トリオ・ファン・ベートーヴェン
 [クレメンス・ツァイリンガー(P) ヴェレナ・ストウルジ(Vn) エーリヒ・オスカル・ヒュッター(Vc)]
 ウィーン楽壇なお快調、最近の新進奏者たちのベートーヴェン録音は堅固な様式感、匂い立つウィーン情緒。ピリオド楽器演奏派も往年名演派も、耳を洗ってくれる。
ブルックナー(1824-1896):男声合唱のための作品集 Vol.2
 セレナーデWAB 84 /祭りのときに WAB 59 /教師という仕事 WAB 77 /私たちみな、老いも若きもWAB 148-2 /
 夢と目覚め WAB 87 /祖国の酒の歌 WAB 91 /深夜に(第2の作例)WAB 90 /自由な心、喜ばしき勇気 WAB 147 /
 感謝の言葉を、わたしが口に出来るよう WAB 62 /民の歌 WAB 94 /君の結婚に寄せて WAB 54 /
 歓喜の声が轟きわたり WAB 76 /比類なき恵み、父なるかたの国の安らぎ WAB 95-2 /ドイツ祖国の歌 WAB 78 /
 ドイツの歌 WAB 63 /偉大なる聖職者フリードリヒ・マイヤーのための第1カンタータWAB 60

  トーマス・ケルプル指揮男声cho.「ブルックナー12 」、
  アンサンブル・リンツ フィリップ・ゾンターク(Org)
 Vol.1: GRML-98869。第1弾のロングセラーを受け、ブルックナーの祖国から新たなる名盤が登場。ア・カペラもあればピアノ伴奏もあり、ルネサンス=バロック風金管伴奏や管楽合奏付もあり。聴くほどに多元的。一言ではくくれない、ドイツ=オーストリアのロマン派の広大無辺な音楽。
モーツァルト(1756-1791):弦楽四重奏曲集
 〔第15番 ニ短調 KV421 /第21番 ニ長調 KV575(プロイセン四重奏曲第1番)〕
 モーツァルトハウス・ウィーンSQ [シャーンドル・ヤーヴォルカイ(Vn1) 高橋和貴(Vn2)
                    アレクサンダー・パーク(Va) アダム・ヤーヴォルカイ(Vc)]
 伝統を確かに受け継ぎながら、日々進化しつづける「音楽の都」ウィーンのモーツァルト演奏。1784年以降、作曲家が最も幸せだった時期に暮らしていた「フィガロハウス」での録音シリーズ。来日公演も好評だったヤーヴォルカイ兄弟参加の最新作は、深みにも鮮烈さにも瞠目。
フランス近代の無伴奏チェロ
 オネゲル(1892-1955):無伴奏チェロのための「パドゥアーナ(パヴァーヌ)」H.181 (1945)
 イベール(1890-1962):無伴奏チェロのための練習曲=奇想曲〜ショパンの墓標(1949) /
            無伴奏チェロのための「ギルラルツァーナ」(1950)
 アンリ・ソーゲ(1901-1989):(無伴奏)チェロのためのソナタ(1956)
 アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974):無伴奏チェロのための演奏会用組曲(1965)
 アンリ・デュティユー(1916-2013): SACHER の名による3つの詩節(1976-82)
 ダヴィド・シャイユー(1971-):ひとり〜チェロのためのモノローグ(2011)

  クリストフ・パンティヨン(Vc)
 チェロ無伴奏と、フランス近代。この国から世界的なチェロ奏者が次から次へとあらわれた時代、センス抜群のフランスの作曲家たちは、その「生楽器ひとつ」の魅力にとりつかれる。「無伴奏チェロ盤に駄盤なし」をあらためて印象づける、実力派パンティヨンの絶妙な1枚。
パヴェル・ハース(1899-1944):弦楽四重奏曲第2番 Op.7「猿の山から」(1925) (*)
コルンゴルト(1897-1957):弦楽四重奏曲第2番 Op.26 (1933)
ハイドン(1732-1809):弦楽四重奏曲第63番 Op.64 No.5「ひばり」(1790)
 アダマスSQ [クラウディア・シュヴァルツル(Vn1) ローラント・ヘルレット(Vn2)
          アンナ・デカン(Va) ヤーコプ・ギスラー(Vc)]

 イヴァン・ブルビツキ(Perc;*)
 室内楽ファンにとって知る人ぞ知る名曲ハース第2、あの美しいコルンゴルトの第2、みずみずしさと古雅な美しさが同居する近代2作のあと、あらためて響くハイドンの清らかさ。理屈ぬきに耳が、心が魅了されてしまう。一味違う音楽大国オーストリアの凄腕集団。
ブラームス(1833-1697):ドイツ・レクィエム(ピアノ連弾伴奏版)
 エレーナ・コポンス(S) アドリアン・エレート(T) ヨハンナ・グレープナー、
 ヴェロニカ・トリスコ(P) ヨハネス・ヒーメツベルガー指揮シネ・ノミネcho.
 ドイツ・レクィエム。作品本来のしなやかな魅力は、オーケストラの大音響から解き放たれてこそはじめて見えてくる。19世紀以来のオーセンティックな縮小編成=ピアノ連弾伴奏版で、独唱者にウィーンの「いま」を代表する名歌手ふたりを招いての、気鋭合唱団の快挙。
北ドイツ弦楽四重奏450年の歴史〜メクレンブルク地方の伝統と今
 トーマス・メンケン(1550-1612):4パートのための第2ファンタジア(1588)
 アントニオ・ロゼッティ(1750-1792):弦楽四重奏曲 イ長調 Op.2 No.1 (1775)
 ワーグナー(1813-1883)/ラインハルト・リッペルト編曲:
  ヴェーゼンドンクの5つの歌(1857-58)〜温室にて(弦楽四重奏版)
 フリードリヒ・フォン・フロトウ(1812-1883):弦楽四重奏曲 ハ長調
 イェルク・ウルリヒ・クラー(1976-):弦楽四重奏のためのファンタジア(2006-07)
  デムラーSQ [ディートリヒ・ヘンペル(Vn1) トーマス・プロープスト(Vn2)
          マリア・シェーネ(Va) イェルク・ウルリヒ・クラー(Vc)]
 ロゼッティ初期の名品、ルネサンス作品のほか、近年の大発見フロトーの弦楽四重奏曲も。室内楽ファン垂涎のめくるめくプログラム、さすがドイツ、筋金入りの企画力。好感度大の室内楽盤、聴けば聴くほど好感度が高い1枚。
ベートーヴェン
 ディアベッリ変奏曲 Op.120 / 11のバガテル Op.119
エドアルド・
 トルビアネッリ(Fp)
 使用楽器:コンラート・グラーフ(ウィーン)、1827年製作 オリジナル。期待感をそそる達人のフォルテピアノさばき、さすが!多忙な超・実力派、ついに正面から王道名曲と対峙!
ミヒャエル・ハイドン:6つのメヌエット(1784年、ザルツブルク)
ヨーゼフ・ハイドン:ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットと
              管弦楽のための協奏交響曲 変ロ長調(1792年、ロンドン)
モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調「ジュピター」
 パウル・アンゲラー指揮コンツィリウム・ムジクム・ウィーン
 クリストフ・アンゲラー(Vn) ウーテ・グロー(Vc)
 ズザンネ・レーゲル(Ob) カトリーン・ラザル(Fg)
 ピリオド楽器使用。ウィーン古典派の呼吸感は「ウィーン訛り」あればこそ独特のアクセントで、ウィーン生粋のピリオド楽器ジュピターを。
J.S.バッハ(1685-1750):クリスマス・オラトリオ BWV.248
 パウル・シュヴァイネスター(T) ダニエル・シュムッツハルト(Br)
 ヨハネス・シュテーヒャー指揮ヤコブス・シュタイナー・アカデミア、ヴィルテン少年cho.
 ピリオド楽器使用。しっとり精妙歌唱+滋味と切れ味の極上古楽バンド。オーストリアの伝統の確かさ、しみじみ体感できる。
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ドヴォルジャーク
 ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53 (*) /
 ロマンツェ Op.11 (*) /マズルカ Op.49 (*) /
 ソナチネ ト長調 Op.100 /
 スラヴ舞曲第2番 Op.46 No.2(クライスラー編曲)/
 ユモレスク Op.101 No.7(クライスラー編曲)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
ペトル・アルトリフテル指揮(*)
プラハ・フィルハーモニア(*)
パヴェル・カシュパル(P;無印)
 ウィーン新世代きっての俊才奏者、さらに続く快進撃。隣国チェコの名匠は、ウィーンで技量を花開かせた頃。
ワーグナーとヴァイオリン〜ワーグナー作品によるヴァイオリンとピアノのための19世紀音楽
 ラフ:ワーグナー「タンホイザー」の楽想によるヴァイオリンとピアノのための二重奏曲
 ヴィルヘルミ:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜ヴァルターの讃歌/
        「ジークフリート」によるパラフレーズ/「パルジファル」によるパラフレーズ
 リッター:「トリスタンとイゾルデ」〜イゾルデの愛の死
 ワーグナー/ザイボルト編曲:ヴェーゼンドンク歌曲集

 ゲルハルト・シューベルト(Vn) ベルナデッテ・バルトシュ(P)
 身近な編曲こそ、19世紀音楽の最も典型的な姿。ヴァイオリンの名手たちがワーグナーにみた響きとは。
ヴィオラと、オーストリア近代の作曲家たち
 ハンス・ガール(1890-1987):ヴィオラとピアノのためのソナタ イ長調 Op.101 (1941)
 エーリヒ・ツァイスル(1905-1959):ヴィオラとピアノのためのソナタ イ短調(1950)
 カール・ヴァイグル(1881-1949):ヴィオラとピアノのためのソナタ(1940)
 フリッツ・クライスラー(1875-1962)/ユリア・レベッカ・アドラー編曲:美しきロスマリン(1905)

  ユリア・レベッカ・アドラー(Va) アクセル・グレンメルシュパッハー(P)
 ヴィオラの魅力を最もよく知るのは、やはり「ユダヤ系」。静かに話題を呼ぶガール他、近代名匠たちの傑作群。
ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ協奏曲集
 〔第2番 変ロ長調 Op.19 /第4番 ト長調 Op.58 〕
シュテファン・
 シュトロイスニヒ(P)
ハインリヒ・シフ指揮
ウィーン放送so.
 端正なシフの指揮のもと、一貫性あるベート―ヴェン解釈を聴かせてくれる新世代の才人! スタインウェイD-274のゴージャスさを上品にねじふせ、美質あふれるピアニズムでド・ビリーとの交響曲録音も好調なウィーンの銘団体と織り上げる、上質現代ベートーヴェン。
モーツァルト(1756-1791):
 ピアノ・ソナタ〔第11番 イ長調 K.331 「トルコ行進曲付」/第14番 ハ短調 K.457 〕/
 幻想曲 ハ短調 K.475 /サリエーリの主題による変奏曲 K.180
  イングリット・マルゾーナー(P)
 現地発売:2015年1月。使用楽器:スタインウェイ。しなやかに、一瞬ごとの気配の変化で描きき出される現代楽器ならではのモーツァルト。
シューベルト(1797-1828):
 幻想曲 ハ長調 D760「さすらい人」(*) /
 ピアノ・ソナタ第14番 ハ長調 D840「レリーク」
  (バドゥラ=スコダ校訂による全4楽章版)(#)
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
 録音:2009年(*) /1968年? (#)。使用楽器:スタインウェイ(*)/ベーゼンドルファー(#) 。20世紀ウィーン最高の巨匠が、モーツァルトとともに愛してやまないシューベルト。1968年、自ら補筆・完成させた「レリーク」の旧録音とともに、新録音で綴られた「さすらい人幻想曲」のたとえようもない音楽性、艶やかな美質、夢のような楽興のひととき。
ベートーヴェン
 ピアノ三重奏曲第7番 変ホ長調 Op.70「大公」/
 W.ミュラーの歌「わたしは仕立て屋カカドゥ」に
  よるピアノ三重奏のための変奏曲 Op.121a /
 ピアノ三重奏曲断章 変ホ長調 Hess 48(アレグレット)
トリオ・ファン・ベートーヴェン
[クレメンス・ツァイリンガー(P)
 ヴェレナ・シュトウルツ(Vn)
 フランツ・オルトナー(Vc)]
 「音楽の都」最前線。楽聖の名を冠すだけある超実力派集団、文句なしの傑作&秘曲を堪能!
ブラームス(1833-1897):チェロとピアノのためのソナタ第1番 ホ短調 Op.38
グリーグ(1843-1907):チェロとピアノのためのソナタ イ短調 Op.36
 アダム・ヤーヴォルカイ(Vc) クララ・ビールマス(P)
 北欧情緒をさりげなくしのばせた、ドイツ流儀の傑作ソナタ。グリーグの思わぬ傑作をウィーンに来て間もなくのブラームスが書き上げた、あのみごとなチェロ・ソナタと対置させて。ひたすらしなやかに、そして深く。来日公演も超・人気のヤーヴォルカイ「弟」、躍進す。
モーツァルト(1756-1791):ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集
 〔ヘ長調 K.377 /変ロ長調 K.454 /ト長調 K.301 〕
 ダニエル・アウナー(Vn) ロビン・グリーン(P)
 ヴァイオリンは、クライスラーの小品を艶やかに弾きこなす、生粋のウィーンっ子、ピアニストは英国から来た、確かな存在感をしめす室内楽の達人。21世紀のいま、現代楽器で聴く絶品モーツァルト、しみじみ沁みわたる弦音とピアニズム... 中期・後期、選曲もバランスよく。
シャルル・ケクラン(1867-1950):ヴァイオリン・ソナタ Op.64 (1915-16)
ルイ・ヴィエルヌ(1870-1937):
 ピアノのための前奏曲集 Op.36 (1914) より〔第1曲:プロローグ/第2曲:たおやかさ/第3曲:予感/
                        第7曲:苦しみ悶える日を思い描いて/第10曲:墓標の前で〕/

 ピアノ五重奏曲 Op.42 (1917)
 タマラ・アチュバ(P) ルイーズ・シソン(Vn) マティアス・アーデンザーマー(Vn2)
 アレクサンドル・ズナーメンスキー(Va) クリストフ・パンティヨン(Vc)
 フランス音楽好きの心をそそるプログラム。オルガニストとして名高いヴィエルヌの思いがけないピアノ曲と大作室内楽、そしてドビュッシーやラヴェルとのかかわりでも知られる名曲多きケクランの、ほとんど知られていない絶妙ヴァイオリン・ソナタ。演奏陣も確かな名手揃い。
ただ憧れを知る者だけが〜チャイコフスキー:歌曲集
 語るな、おお友よ Op.6 No.2 /なぜ? Op.6 No.5 /ただ憧れを知る者だけが Op.6 No.6 /和解 Op.25 No.1 /
 恐ろしい瞬間 Op.25 No.1 /早春のことだった Op.28 No.6 /騒がしい舞踏会の中で Op.38 No.2 /
 夕闇が地上を覆い Op.38 No.3 /森よ、私は祝福する Op.47 No.5 /昼の光が満ちようと Op.47 No.6 /
 私は小さな草の葉ではなかったか Op.47 No.7 /黄金の野原で Op.57 No.2 /ただ君だけが Op.57 No.6 /
 狂おしい夜 Op.60 No.6 /ジプシーの歌 Op.60 No.7 /星はやさしく私たちを照らし Op.60 No.12 /
 私たちは一緒に座っていた Op.73 No.1 /夜 Op.73 No.2 /日は沈み Op.73 No.4

  ナディア・クラステヴァ(Ms) ドラ・デリィスカ(P)
 ロシアにおけるロマン派の分野で幅広く世界で愛される作曲家チャイコフスキー。世界的に活躍するブルガリア出身メゾ・ソプラノのクラステヴァと、ソリストとしても活躍のデリィスカが、その叙情的で感傷的な哀しみや喜びを深い表現で聴かせる。憂いをもった厚みのある声質はこれぞチャコフスキーというところ。
ブルックナー(1824-1896):
 交響曲第3番 ニ短調 WAB 103(1873年第1稿)
レミ・バロー指揮
聖フローリアン・アルトモンテo.
 整然として端正、おどろくべき鑑賞体験。近年発見された資料にもとづき、ブルックナー自身の企図を忠実に反映させるかたちで演奏陣がたどりついた、驚異の遅さがもたらす圧倒的感動。テンポ設定に確かな説得力を与える、本場ザンクトフローリアンの才人たちによる作品愛。
ウィンナ・ワルツ小史
 ヨハン・シュトラウス I :信号の踊り Op.218 / サティ:「風変わりな美女」〜眼の中の神秘的な口づけ
 ラフマニノフ:ピアノ四手連弾のための6つの小品 Op.11 〜第4番「ワルツ」
 チャイコフスキー/ラフマニノフ編曲:「眠れる森の美女」序曲
 ブラームス:「16のワルツ集」 Op.39 より Nos.14-15 / リーム:「短いワルツ集」より

  マリアナ・フェルナンデス、ランコ・マルコヴィチ(P)
 「マーラー編曲ブルックナー」で注目を集めた名手二人。新たなる冒険は、ウィーンならではのジャンルの名演。
ウィーン古典派、18世紀から19世紀へ〜短調の弦楽四重奏曲をめぐって
 イグナーツ・プレイエル(1757-1831):弦楽四重奏曲 ト短調 Op.2 No.3, Ben.309
 カール・チェルニー(1791-1857):弦楽四重奏曲 ニ短調
 フランツ・ヴェルナー(1693-1766)/ハイドン編曲・校訂:フーガ第4番 ハ短調
 ハイドン(1732-1809):弦楽四重奏曲第61番 ヘ短調「剃刀」 Op.55 No.2, Hob.III: 61
  ハイドンSQ [フリッツ・キルヒャー(Vn1) マルティン・コチシュ(Vn2)
          ゲルスヴィント・オルトホフ(Va) ニコライ・ネフ(Vc)]
 (P) (C) 2014 。チェルニーまで、気になる作曲家続々の選曲で辿るウィーン楽壇の流れ。チェルニーの室内楽曲はきわめて希少で、ここで演奏されている1曲は手稿譜でしか残っていない、2006年に初めて印刷された楽譜による逸品。ヴェルナーはハイドン幼少期の恩人で、当盤のフーガは、オラトリオの序曲をハイドンが四重奏用に編曲したもの。
GRAM-99050
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(HYBRID_SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集
 〔第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」/
  第10番 ト長調 Op.96 〕
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
ミヒャエル・コルスティック(P)
 さすが、本場ウィーンの楽壇で注目されるだけはある。知る人ぞ知る異才ピアニストと、妥協なしの鮮烈名演。
GRAM-99051
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(HYBRID_SACD)
ベートーヴェンヴァイオリンとピアノのためのソナタ全集 Vol.2
 〔第8番 ト長調 Op.30 No.3 /第1番 ニ長調 Op.12 No.1 /
  第2番 イ長調 Op.12 No.2 /第3番 変ホ長調 Op.12 No.3 〕
 トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
 ミヒャエル・コルシュティック(P|使用楽器:スタインウェイD)
 コルシュティックの精妙ピアノ、歌うイルンベルガーの弓。ピアニストの存在感が、作品美をみずみずしく一新。
GRAM-99052
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(HYBRID_SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ全集 Vol.3
 ソナタ〔第4番 イ短調 Op.23 /第5番 ヘ長調 Op.24「春」〕/
 モーツァルト「フィガロの結婚」の「もしも伯爵様が踊るのなら」の主題による12の変奏曲
 トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn) ミヒャエル・コルスティック(P)
 塗り替えられる名演の歴史、さらなる新世代のみずみずしい感性が「春」の息吹を一層魅力的に。
GRAM-99053
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(HYBRID_SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集 Vol.4
 〔第6番 イ長調 Op.30 No.1 /第7番 ハ長調 Op.30 No.2 〕/
 ロンド ト長調 WoO.41 /6つのドイツ舞曲 WoO.42
 トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn) ミヒャエル・コルスティック(P)
GRAM-99054
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(2 HYBRID_SACD)
ブルックナー(1824-1896):
 交響曲第8番 ハ短調
レミ・バロー指揮
オーバーエスターライヒ青少年so.
 総演奏時間、実に103分以上。『第3番』異例の解釈で度胆をぬいた名匠バロー、聖フローリアンの奇跡再び。
シューマン:クライスレリアーナ Op.16 /子供の情景 Op.15 /
      パガニーニのカプリスによる練習曲 Op.3 より〔第1曲/第2曲〕
 ドラ・デリイスカ(P)
 ロマン派の心を伝えるブルガリア出身のウィーンの俊才、待望のシューマン、名曲と艶やかな超絶技巧の世界。
シューベルト:歌曲集「美しき水車小屋の娘」D.795(ギター伴奏版)
 マティアス・ヘーレム(Br) デュオ・ハザート
  [シュテファン・ブッヘガー、グントラム・ツァウナー(G)]
 オーストリア出身のバリトンマティアス・ヘーレムはその幅広いレパートリーで様々なコンサートやフェスティヴァルで演奏。特にシューベルトをはじめとするドイツ・リートを専門とし、その軽やかな声質はまさにギターとの共演にぴったり。1994年に結成されたドゥオ・ハザート(G)は歌曲の伴奏をギター編曲にして多数演奏。このアルバムでつくりだす素朴な味わいの音はまるでフォルテピアノのようであり、シューベルトの当時に奏でられていた音のように耳に心地よく響く。
アルバニアの花、コソヴォの花〜アルバニアとコソヴォの伝統歌をピアノ三重奏と
 〔クシトリム・ガシ(1984-)編曲/
  地方:アルバニア北部シュコドラ(*)、コソヴォ南部プリズレン(#)、他は曲目最後に記載〕
 伝承歌:愛おしい花盛りの薔薇よ(アルバニア南部ベラト)
 ジェト・べべティ詩・曲:ずっとおまえを愛していた(アルバニア中部エルバサン)
 アルクサンダル・バヌシ詩、プレンク・ヤコヴァ曲:マルジェロ(*) / 伝承歌:一輪の花(*)
 ガズメンド・ザイミ詩、曲:私たちの結婚(#) / 伝承歌:漆黒の瞳を開けてくれ(アルバニア南部パルメト)
 ナショ・ヨルガチ詩、シモン・ジョニ曲:待雪草(*) / R.クラスニチ詩、曲:郷愁(#)
 S.ヴァルダリ&I.ドゥカ詩、プランヴェラ・バディヴク曲:あなたのほほえみを(#)
 伝承歌:おお百合よ、白百合よ(南西部ジャコヴァ)/日が昇る(アルバニア中部ティラナ)

 フラカ・ゴルナンツィ(S) ディエッリ・アンサンブル
  [メンナン・バルヴェニク(P) アデラ・フラシネアヌ(Vn) エディソン・パシコ(Vc)]
 バルカン半島の豊かな音楽芸術、この未踏の沃野に眠る美しい音楽遺産を、室内編成と絶美の歌で。
モーツァルト
 ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 KV467 /
 ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 KV271「ジュノム」/
 グラスハーモニカのための
  アダージョ ハ長調 KV356, 617a
パウル・バドゥラ=スコダ
 (P;スタインウェイ)
ヴォルフガング・ドルナー指揮
カンヌ地方o.〔カンヌso.〕
 録音:2015年2月、カンヌ。いまだ健在、深まりゆく音楽愛。作曲家最晩年の佳品とともに。
ブルックナー(1824-1896):青年期の歌曲と合唱作品
 主よ、私はあなたに従います WAB 12 /おお、わが愛しき幼児イエス WAB 145 (#) /「イエスはわが心」の歌 WAB 144 /
 最後の晩、わたしはオリーヴ山で WAB 17 (#) /最後の晩、わたしはオリーヴ山で/アヴェ・マリア WAB 7 (#) /
 死の歌(第1版) WAB 47 /死の歌(第2版) WAB 48 /春の歌 WAB 68 (*) アマランサスの森の歌 WAB 58 (*) /
 四月に WAB 75 (*) /デカント・ヨドック・シュテュルツに捧ぐカンタータ WAB 15 /悩ましき秋 WAB 72 (*) /
 わたしの心、きみの声 WAB 79 (*) /マニフィカト WAB 24 (+) /夕暮れに月 WAB deest29 (*)

 ローベルト・ホルツァー(B;*/#) フィリップ・ゾンターク(Org;#)
 クリスティアン・シュミットバウアー指揮ブルックナー合唱協会(*/#以外)
 トーマス・ケルブル(P;*)指揮リンツ・ブルックナー私立音楽大学室内o.(+)
レーガーとギター〜無伴奏ヴァイオリン&チェロのための作品
 無伴奏ヴァイオリンのための前奏曲とフーガ ホ短調 Op.117 No.3 /
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 Op.42 No.1 /
 無伴奏ヴァイオリンのための前奏曲とフーガ ト長調 Op.131a No.3 /
 無伴奏チェロ組曲〔第3番 イ短調 Op.131c No.3 /第1番 ト長調 Op.131c No.3 〕
  ローラ・ヤング(G)
 使用楽器:コーリャ・パンハイゼン製作。基本的にほぼ原作の楽譜通りで演奏。ローラ・ヤングはカナダ生まれ。アムステルダム国際ギター音楽祭を創設、2015年現在ザルツブルク・モーツァルテウム教授。
ディスタンス〜ソプラノ・サックスとアコーディオン
 テオドール・ブルカリ(1975-):サックサコールディア〔陽気に/悲しく/明瞭に〕
 ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):セクエンツァ7b
 J.S.バッハ(1985-1750):フルートとチェンバロのためのソナタ ト短調 BWV 1020
 武満徹(1930-1996):ディスタンス / アレッサンドロ・マルチェッロ(1673-1747):オーボエ協奏曲 ハ短調
 ペンデレツキ(1933-):3つの小品〔アレグロ/アンダンテ・カンタービレ/アレグロ・マ・ノン・トロッポ〕
 ピアソラ:オブリビオン

  デュオ・ファガルト[ミヒャエル・クレン(ソプラノSax) ユエミン・シュー(アコーディオン)]
GRAM-99075
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(HYBRID_SACD)
ゲーゼ:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.56 (1880)
メンデルスゾーン
 ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64 (1845)
トーマス・アルベルトゥス・
 イルンベルガー(Vn)
ドロン・サロモン指揮
イェルサレムso.
 ますます勢い盛んなイルンベルガー、思わぬ併録曲と「あの」超名曲を録音!名楽団との共演にも注目。
カール・ゴールトマルク(1830-1915):
 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.8 (1860) /弦楽五重奏曲 イ短調 Op.9 (1862) (*)
  ハイドンSQ [フランツ・キルヒャー、マルティン・コチシュ(Vn)
          ゲルスヴィント・オルトホフ(Va) ニコライ・ネーフ(Vc)]

  ルドルフ・レーオポルト(Vc;*)
 ウィーンのロマン派、ブラームスの同時代人。この人をもっと知りたい。名曲あまたの大家、出世作2曲の名演。
オーストリアのトランペット楽隊、バロックから古典派へ、そして…
 ビーバー:聖ポリカルプスに捧ぐ9声のソナタ / ドンニンガー:音楽による海戦の想像図
 作曲者不詳(クロムニェジーシュ、1670年頃):
  5本のクラリーノ[=トランペット]とオルガンのためのソナタ ハ長調
 シュタルツァー:きわめて特殊な室内楽 / フィクスルミルナー:「カエサル・アウグストゥス」のための付随音楽
 モーツァルト:ディヴェルティメント第6番 ハ長調 KV 188 / サリエーリ:ファンファーレ〔第8番/第7番〕
 ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」の行進曲/行進曲
 作曲者不詳(ウィーン、19世紀前半):4本のトランペット、2本のクラリネットとティンパニのためのファンファーレ
 シーダーマイヤー:6つの当世風ファンファーレ / 伝シーダーマイヤー:ドイツ騎士団行進曲/騎士団総長行進曲

 シュヴァンタール・トランペット・コンソート
 ピリオド楽器使用。意外な編成? 否、ピリオド楽器演奏が伝統を解き明かす。モーツァルトの秘曲真筆、ウェーバーの行進曲。
ベートーヴェン:幻想曲風ソナタ第2番〔ピアノ・ソナタ第14番〕 嬰ハ短調 Op.14 No.2「月光」
リスト:ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」 / ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」

 ユウコ・バティック(P|使用楽器:べーゼンドルファー
 静かに驚きがふくれあがる――圧倒的存在感を誇るムソルグスキーへ、幻想は続く。
フルートでめぐる音楽の旅
 C.P.E.バッハ(1714-1788):無伴奏フルートのためのソナタ イ短調 Wq.132 (1747)
 ライネッケ(1824-1910):フルートとピアノのためのソナタ ホ短調「ウンディーネ」Op.167 (1882)
 ジャン・フランセ(1912-1997):フルートとピアノのためのディヴェルティメント(1953)
 武満 徹(1930-1996):無伴奏フルートのためのエア(1995)
 メシアン(1908-1992):フルートとピアノのための「黒つぐみ」(1951)
 プロコフィエフ(1891-1951):フルートとピアノのためのソナタ ニ長調 Op.94

  ビルギット・ラムスル(Fl) ヴィート・ラッタルロ(P)
アパッショナート〜情熱的な愛の音物語
 クララ・シューマン(1819-1896):ロマンス 変ロ長調 Op.22 No.3
 グリーグ(1843-1907):ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.45 〜第2楽章
 ヨセフ・スク(1874-1935):愛の歌 Op.7 No.1 / サラサーテ(1844-1908):アンダルシアのロマンス」 Op.22 No.1
 エルガー(1857-1934):愛の挨拶 Op.12 / イェネー・タカーチ(1902-2005):ハンガリー狂詩曲 Op.49
 シマノフスキ(1882-1937):アレトゥーザの泉 Op.30 No.1
 プロコフィエフ(1981-1953):ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.80 〜第2楽章
 ミロスラフ・スコリク(1938-):メロディ / クライスラー(1875-1962):愛の悲しみ/美しきロスマリン
 ラヴェル(1875-1937):ヴァイオリン・ソナタ〜第2楽章

  アルカディ・ウィノクロフ(Vn) エリーザベト・エシュヴェ(P)
ハイドン:ピアノ三重奏曲 ト長調 Hob.XV: 25
モーツァルト:ピアノ三重奏曲 ホ長調 K.542
シューベルト
 ピアノ三重奏曲第2番 変ホ長調 Op.100 D929
ハイドン室内合奏団
[コルネリア・レシャー(Vn)
 ルカ・モンティ(P)
 ハネス・グラドヴォール(Vc)]
GRAM-99089
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(HYBRID_SACD
+ CD)
1.5枚価格
ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 WAB109
 〔作曲者自身による原作 [HYBRID_SACD] (*) /
  2台ピアノ版 [CD] (#) 1911年カール・グルンスキーによる
   楽譜をもとに再構成、監修:マティアス・ギーゼン&クラウス・ラチカ〕
 レミ・バロー指揮ザンクトフローリアン・アルトモンテo.(*)
 マティアス・ギーゼン、クラウス・ラチカ(P;#)
 録音:2015年、聖フローリアン大聖堂、ライヴ(*のみ?)。ついに待望すぎる「第9」が!聖フローリアン大聖堂の長い残響ありきの超絶テンポ設定、圧巻の仕上がり。ボーナスCDとして2台ピアノ版も全曲収録。
ベートーヴェン、ドホナーニ、ヘルツォーゲンベルク:弦楽三重奏曲集
 ベートーヴェン(1770-1827):弦楽三重奏曲第2番 ト長調 Op.9 No.1
 ハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1845-1900):弦楽三重奏曲第1番 イ長調 Op.27 No.1
 エルネー・ドホナーニ(1877-1960):弦楽三重奏のためのセレナード ハ長調 Op.10

 アレクシチ弦楽三重奏団
  [アレクサ・アレクシチ(Vn) ナデジダ・アレクシチ(Va) アナ・アレクシチ(Vc)]
 現地発売:2016年6月。第2ヴァイオリンなしの稀有のバランスを愛した3巨匠。弦楽三重奏曲の至宝3作、やはり欧州最前線。
舞踏への勧誘 〜チェロの音色に誘われて
 ピアソラ:ル・グラン・タンゴ(1982) / ファリャ/ジャンドロン編曲:スペイン舞曲第1番
 ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲第3番 イ長調 / ブラームス/ピアッティ編曲:ハンガリー舞曲第2番
 ラヴェル:ハバネラ形式の小品 / チャイコフスキー:感傷的なワルツ / カサド:緑の悪魔の踊り
 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲より〔第6番〜クーラント/第1番〜ジーグ/第3番〜アルマンド〕
 グラナドス:スペイン舞曲第5番〜アンダルサ / ポッパー:妖精の踊りOp.39 / ウェーバー:舞踏への勧誘 Op.65

  トーマス・アウナー(Vc) イリーナ・アウナー(P)
ダンス!〜ピアノとともにダンスを
 グレッグ・アンダーソン(1981-):ビゼーの主題による2台ピアノのための「カルメン幻想曲」(*)
 ピアソラ(1921-1992):ル・グラン・タンゴ(ヴィオラとピアノのための)
 バルトーク(1881-1945):シク地方のハンガリー民謡 Sz.35a /
  ミクロコスモス第6巻 Sz.107 Nos.148-153「ブルガリアのリズムによる6つの舞曲」
 ストラヴィンスキー(1882-1971)/サミュエル・ドゥシュキン編曲:1タンゴ(ヴァイオリンとピアノ版)
 ヒナステラ(1916-1983):アルゼンチン舞曲 / ゲオルク・ブラインシュミット(1973−)バルカンドロム

 ドラ・デリイスカ(P) ルカ・モンティ(P;*)
 ノーラ・ロマノフ=シュヴァルツベルク(Va) ユーリ・レヴィチ、
 フロリアン・ヴィルライトナー(Vn) ゲオルク・ブラインシュミット(Vc)
Accento Austria オーストリアのフルート〜フルートとギターのための作品集
 ツェザール・ブレスゲン(1913-1988):5つの小品
 マウロ・ジュリアーニ(1781-1829):グラン・デュオ・コンチェルタンテ イ長調 Op.85
 アルフレート・ウール(1909-1992):3つの小品〜スケルツォ・カプリツィオーソ
 ヤン・トゥルーラー(1928-2007):Sonata Semplice Op.18
 レオンハルト・フォン・デ・カル(1767-1815):セレナード ニ長調 Op.19

 エリーザベト・メスト(Fl) マロジェ・ブルチッチ(G)
 録音:2015年11月20日-22日、コンツェルトハウス、ウィーン、オーストリア/ (P) (C) 2016 。
バドゥラ=スコダのウィーン舞曲〜シューベルトとヨハン・シュトラウス、ウィーンのリズムで
 シューベルト:ワルツのひとつづき(バドゥラ=スコダ編曲)/ワルツ ロ短調 D.145 Op.18 No.6 /
        ドイツ舞曲とエコセーズ 嬰ハ短調 D.643 /6つのワルツ 嬰へ長調 D.365 (722) /
        6つのアッツェンブルク風ドイツ舞曲 D.145 より/高貴なワルツ D.969 Op.77 /
        ワルツ ホ長調 D.924 Op.91 No.1「別れのワルツ」/ひばりのワルツ 変ニ長調 D.145 Op.18 Nos.7-8
 J.シュトラウス II /シュールホフ編曲:「こうもり」ポルカ/ピツィカート・ポルカ/音楽時計のポルカ

 パウル・バドゥラ=スコダ(P)
 録音:2015年4月。使用楽器:ベーゼンドルファー・インペリアル。ウィーンの名匠、健在。最期の来日を過ぎてからじっくり録音。ウィーンを愛でる珠玉の1枚。
愛の道〜ウードとチェンバロ、東洋とと西洋の出会うところ
 メルワン・アバド:愛の道/そして、オルガンだけが歌っている/飾りたてて/ベイルートのバッハ/夢はまだあって/
          さくらんぼ/わたしは進み続ける/雨が降れば/アル・アンダルースからの便り/夜明け前に
 クープラン:神秘的な障壁
 J.S.バッハ:「平均律クラヴィーア曲集第1巻」より 前奏曲とフーガ
   〔ニ短調 BWV 851 /ホ長調 BWV 854 /ハ短調 BWV847 〕/前奏曲〔嬰ハ短調 BWV 849 /ニ長調BWV 850 〕

 メルワン・アバド(ウード/一部朗読) パウル・グルダ(Cemb)
 思わぬ楽器同士、思わぬ弾き手と楽器――東洋と西洋、パウル・グルダのチェンバロと東洋楽器に陶酔。
憧れ〜歌でたどるバロック音楽の流れ
 ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス(1600-1679):スターバト・マーテル
 テオドール・シュヴァルツコプフ(1659-1732):ヴィオラ・ダ・ガンバ合奏のための「シャコンヌ」
 スタニスワフ・シルヴェステル・シャジニスキ(1670-1713):
  アンティファナ「アヴェ・マリア」/2つのヴァイオリンのためのソナタ/モテット「イェーズ・スペス・メア」
 フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):歌劇「カリスト」〜輝く月よ
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ボンチーニ(1670-1747):歌劇「セルセ」〜オンブラ・マイ・フ
 クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):苦しみはとても甘く
 ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1620-1680):ヴァリエーション・ソナタ
 ヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679-1745):クリステ・エレイソン ZWV.29
 J.S.バッハ(1685-1750):「マタイ受難曲」BWV.244 〜憐み給え、わが神よ

 ニコラス・スパノス(CT) パンドルフィス・コンソート
 録音:2016年1月22日-24日、モーツァルトザール、ウィーン、オーストリア/ (P) (C) 2016 。ピリオド楽器使用。
人類最後の日々〜第一世界大戦時のウィーン
 カール・クライス(1874-1936):戯曲「人類最後の日々」(朗読)(*)
 パウル・ユオン(1872-1940)、ラルフ・ベナツキー(1884-1957)、ローベルト・シュトルツ(1880-1975)、
 カール・ミヒャエル・ツィーラー(1843-1922)、エミール・ホフライター(1872-1938)の歌曲

  フランツ・シュー(朗読;*)
  ソンゴール・サント(Br;*以外) カリン・ヴァーグナー(P*以外)
 録音:2015年3月、7月、オーストリア/ (P) (C) 2016 。 戦争への熱狂、暴力的な愛国心。経済・文化・生活も目まぐるしく変化した第一次世界大戦初期の軍歌とも言える音楽。併せて、そのような世情に早くから批判を投げかけていたオーストリアの著名な作家カール・クラウスの大作「人類最後の日々」を現代の人気作家で批評家のフランツ・シューが朗読している。
ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ三重奏曲集 Vol.3
 〔第2番 ト長調 Op.1 No.2/第6番 変ホ長調 Op.70 No.2 〕/アレグレット WoO.39 (1812)
 トリオ・ファン・ベートーヴェン
 [クレメンス・ツァイリンガー(P) ヴェレナ・ストウルジ(Vn) フランツ・オルトナー(Vc)]
 ウィーン最前線をゆく実力派集団、じっくり聴かせるみずみずしい全曲録音シリーズ。
ヨハン・ハインリヒ・フォスの詩による歌曲集(全36曲)
 レーヴェ(1796-1869)、シュテルケル(1750-1817)、C.P.E.バッハ(1714-1788)、シュルツ(1747-1800)、
 シューベルト(1797-1828)、メンデルスゾーン(1809-1847)、ライヒャルト(1752-1814)、ツェルター(1758-1832)、
 クンツェン(1761-1817)、ツムシュテーク(1760-1802)、ウェーバー(1786-1826)、ネーゲリ(1773-1836)、
 メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847)、ブラームス(1833-1897)の作品

  ウルフ・ベシュトライン(Br) サッシャ・エル・モウイッシィ(P)
 録音:2016年4月6日-9日、トンスタジオ・トーナル、ウィーン、オーストリア/ (P) (C) 2016 。 ヨハン・ハインリヒ・フォス(1751-1826)は、ギリシャ・ローマの古典文学、特にホメーロスの作品をドイツ語に翻訳したことで知られる詩人。


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