GEN-03011 (3CD) 廃盤 |
ギュンター・ベルクマン(1910-1998):作品全集 | ||
GEN-03015 廃盤 |
シューベルト: ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958/ ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959 |
ダニエル・レーム(P) | |
パウル・バドゥラ=スコダ〜音楽の肖像(75歳を祝して) J.S.バッハ:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調WTC.1 (*) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調Op.53「ヴァワルトシュタイン」〜第1楽章(*) ショパン:舟歌 嬰へ長調Op.60(#)/幻想曲 ヘ短調(+) ハンス=ウルリヒ・シュテープス(1909-1988):パン・パン(+) ルイス・グルーエンバーグ(1884-1964):6つのジャズ・エピグラムOp.30b(**) ビリー・ゴルウィン:バーベナ(フォックストロット)(##) レオポルド・ミットマン:ジャズ・ベイビーズ(##) ロッシーニ:「どろぼうかささぎ」序曲(バドゥラ=スコダ編)(+ACCO) フロッシーニ:タンゴ「イタリアのセレナード」(+ACCO) H.シッテンハイム:アイス・スケーター(+ACCO) ヨゼフ・シュナイダー:タランテラ(*ACCO) バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV.903(++) モーツァルト:ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.533+494(++) ショパン:12の練習曲Op.25(++)/練習曲第4番 嬰ハ短調Op.10-4(***)/ 練習曲第8番 ヘ長調Op.10-8(***)/練習曲第1番 ハ長調Op.10-1(***)/ マズルカ 嬰ハ短調Op.63-3(***) モーツァルト:幻想曲 ハ長調 K.475(###)/ピアノ・ソナタ第13番 変ロ長調K.333(****)/行進曲 ハ長調K.408(####)/ グルック「メッカの巡礼」の「愚かな民が思うには」による10の変奏曲 ト長調 K.455(####) ハイドン:ソナタ ハ長調 Hob.XVI50(####) シューベルト:ロンド ニ長調D.608(++++)/創作主題による8つの変奏曲変イ長調Op.35 D.813(++++)/ レントラーD.366より(ブラームス編)(++++)/ ハンガリー風ディヴェルティメント ト長調Op.54 D.818〜第3楽章(++++) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」(*****) ヴィラ=ロボス:「ブラジルの詩」〜吟遊詩人の印象(*****) ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調Op.53「英雄」(*****) モーツァルト:ピアノ協奏曲第5番 ニ長調 K.175(#####) / ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調Op.36(+++++) バッハ:「フーガの技法」より〔第1番/第4番/第15番/第11番〕(******) ショパン:バラード第4番 ヘ短調Op.52(######) / アルバン・ベルク:ピアノ・ソナタOp.1(++++++) マルタン:フラメンコのリズムによる幻想曲(*******) / リスト:ハンガリー狂詩曲第2番(++++++) シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番 イ短調Op.42 D.845(#######) ブラームス:6つの小品Op.118(#######) / ラヴェル:夜のガスパール(#######) バドゥラ=スコダへのインタビュー(+++++++) J.S.バッハ:パルティータ ホ短調BWV.830〜トッカータCEMB パウル・バドゥラ=スコダ(P;+++++、ACCO、CEMB以外/ アコーディオン;ACCO/Cemb;CEMB) 指揮(#####/+++++) ウィーン室内o.(#####)、 ブリスベーンpo.(+++++)、イェルク・デムス(2P;++++) | |||
録音:1943年(*)/1944年(#)/1942年(+)/1941年(**)/1946年(##)/1962年、プラハ。ライヴ(++)/1965年、カーネギー・ホールでのアンコール。ライヴ(***)/
1965年(###)&1975年(+++)、モーツァルトの生家(###/+++)/1974年、ウィーン美術史博物館(****)/1973年(####)/1978年、サラ・ヴェルディ、ヴェルディ音楽院、ミラノ。ライヴ(++++)/
1992年、リオ・デ・ジャネイロ、ライヴ(*****)/1956年(#####)/2000年(+++++)/1964年(******)/1965年(######)/1983年(++++++)/2003年(*******)/
2002年11月6日、ムジークフェライン・ブラームス・ザール、ウィーン。バドゥラ=スコダ生誕75周年記念コンサート(#######)/2003年6月7日、ブリュッセル(+++++++)。
使用楽器:ベーゼンドルファー(++/*****/#######)/スタインウェイ(***/####)/モーツァルト使用のアントン・ワルター1781年製(###/+++)/ウィーン美術史博物館所蔵のアントン・ワルター1785年頃製(****)。
ピリオド楽器使用(###/+++/****)。ボーナスCDには彼の最新インタビューを収録。
また、ボーナス・インタビューCDを除く7枚中6枚のCDにも、同時収録された彼の音声解説インタビュー&ブックレットにその全文(英語含む)付き(録音:(+++++++))。 1927年生まれのパウル・バドゥラ=スコダの生誕75歳記念コンサートを中軸に据え、彼の業績を振り返った記念ボックス。ほぼ全てが初出音源と思われ。それぞれが非常に興味深い内容となっている。 1940年代の録音は「若く、珍しい」と題されており、中でも、ベートーヴェンとショパンの演奏は秀逸。特におそらく彼の最も古いベートーヴェン録音となるであろう「ヴァルトシュタイン」の第1楽章は非常に快速で、どこか同じ「ウィーンの三羽烏」の一人、グルダの演奏を思わせ、残りの2楽章の録音が無いのが惜しまれる。シュテープス、グルーエンバーグ、ゴルウィン、ミットマン(ミットマンと言えばエルマンの伴奏者として名を残している人だが、同一人物だろうか?)の作品はジャズで、彼が若い頃この分野に興味を持っていたというのは初耳だった。また、非常に面白いのがアコーディオンの演奏。彼の継父アントン・スコダが熱狂的なアコーディオン奏者で、パウルもその彼とのアコーディオン・デュエットなどで興味を持ったのだと言う。自身で編曲した「泥棒かささぎ」序曲などでこの楽器の可能性を探り、いまでも熱く語る彼の姿は印象深い。その他、あまりに膨大な収録内容のため全ての詳細をご紹介できないのは残念だが、彼としては珍しいショパンやラヴェル、ヴィラ=ロボスなどの作曲家が含まれていたり、ベートーヴェンの第2交響曲を指揮していたり、ボーナスのインタビュー・ディスクに、なんとチェンバロを弾いたバッハの作品が収録されていたりと(録音年月日の記載がないが、おそらくインタビューに前後しての収録と思われる)、彼のファンのみならずピアノ音楽ファンなら一度は耳にして損はないすばらしいボックスの登場といえる。 | |||
GEN-03024 (2CD) 廃盤 |
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集 (全5曲) |
アレグザンダー・ベイリー(Vc) ジェイムズ・リズニー(P) | |
ハープのための幻想曲集 イベール:6つの幻想曲 ザーベル:グノーの「ファウスト」の主題による幻想曲 ブーヒェンベルク:5つの夢想 C.P.E.バッハ:幻想曲 サン=サーンス:幻想曲 フンメル:グレゴリオ風幻想曲 シュポーア:幻想曲 ハ長調 |
シャルロッテ・バルツェライト(Hp) | ||
ウィーン・フィルの数少ない女性メンバーの一人シャルロッテ・バルツェライト。1980年生まれの彼女は幼少よりハープを学び、バイエルン国立歌劇場と契約。さらに2001年、ウィーン国立歌劇場(ウィーン・フィル)のハープ奏者に採用された。 | |||
GEN-03026 廃盤 |
シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ ブゾーニ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 |
ゲルトルート・シルデ(Vn) クラウス・シルデ(P) | |
GEN-03027 廃盤 |
J.S.バッハ:トッカータ 嬰ヘ短調 BWV.910 シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 D.894 武満徹:閉じた眼 |
村山卓洋(P) | |
GEN-03028 廃盤 |
オペラ、オペレッタのアリアと名曲集(全21曲) | アンドレアス・ポスト(T) タティアナ・ドラヴェナウ(P) | |
GEN-04040 廃盤 |
ロバート・ムチンスキー:フルート・ソナタ Op.14 リリー・ブーランジェ: 夜想曲/ラヴェル:ハバネラ形式の小品 プーランク:フルート・ソナタ マルティヌー:フルート・ソナタ第1番 キャサリン・フーヴァー:ココペリ ワルター・ギーゼキング:フルート・ソナタ |
ドン・ベイリー(Fl) ドナルド・スルゼン(P) | |
ヒンデミット: 朝の音楽/ ピアノ・金管楽器とハープのための協奏音楽 Op.49/ 金管五重奏のためのソナタ/他 |
ワルター・ヒルガース指揮 ユンゲ・ドイッチェ・ ブレッヒブレーザーゾリステン | ||
ヒンデミットの没後40年を記念して、ヒンデミットの金管アンサンブル曲を集めたアルバム。ユンゲ・ドイッチェ・ブレッヒブレーザーゾリステンは、文字通り訳せば「若いドイツの金管独奏者たち」。かなり高い技術を持った人たちだ。 | |||
ヴィオラとピアノのための作品集 シューマン:おとぎ話の挿絵 ブリテン:ラクリメ ケンジ・バンチ(1973-):組曲 |
清水直子(Va) エツギュル・アイディン(P) | ||
ベルリン・フィルの首席ヴィオラ奏者、清水直子のCDデビュー盤。彼女は1997年ミュンヘン国際音楽コンクール・ヴィオラ部門にて第1位を受賞、その他にも数々のコンクールに入賞した。桐朋学園卒業後、1994年よりドイツのデトモルト音楽大学で今井信子に師事。その後タングルウッドやマールボロの音楽祭への参加、日本国内外のオーケストラとの共演で高い評価を得、2001年にベルリン・フィルの首席に就任した。このアルバムには、ヴィオラ・ソロ作品の名作シューマンとブリテンに加え、アメリカの若手作曲家バンチが清水のために作曲した作品を収録。注目の1枚。 | |||
GEN-04043 (3CD) 廃盤 |
シューマン:ヴァイオリンとピアノのための作品全集 | リザ・マイリー・ ランドグラーフ(Vn) トビアス・コッホ(P) | |
GEN-04044 廃盤 |
シューベルト:幻想曲 ハ長調「さすらい人」D.760 シューベルト/リスト編曲:水車職人と小川 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 |
ダニエル・レーム(P) | |
GEN-04045 廃盤 |
ボヘミアとハンガリーの舞曲 | アンサンブル・プリズマ (木管八重奏) | |
リチャーズ:高貴な葡萄を讃えて ハーゼル:ブラス・キャッツ パーカー:ニューヨークのロンドン子 (ジョン・アイヴソン編):ロンドンデリー・エア エリントン(リチャード・ビシル編):キャラバン アブレウ(アイヴソン編):チコ・チコ ポーター(アラン・ファーニー編):ビー・ア・クラウン |
ワルター・ヒルガーズ指揮 青年ドイツ金管アンサンブル | ||
録音:2004年8月1日-5日。 ブラス・ファンにはおなじみのゴフ・リチャーズの「高貴な葡萄を讃えて」、ジム・パーカーの「ニューヨークのロンドン子」から、デューク・エリントン、コール・ポーターの名曲まで、優秀な金管アンサンブルの妙技名演尽くし。 ヒンデミット作品集(GEN-04041)、レスピーギ:ローマ三部作(GMP-020107)に続く青年ドイツ金管アンサンブル(正式名称は Die Jungen Deutschen Blechblasersolisten)のアルバム。当アンサンブルは2000年創立。ワルター・ヒルガーズの指導のもと、青年たちならではの若さ溌剌とした音楽で人気が高い。 なお、当初GMP-04046という型番でご案内しましたが、上記へ変更となっております。 | |||
レスピーギ:バレエ「シバの女王ベルキス」組曲 リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザート」 |
飯森範親指揮 ロイトリンゲン・ヴュルテンベルクpo. フランク・ボサート(T) 高木和弘(Vn) | ||
録音:2004年3月31日-4月2日。 飯森範親は1963年生まれ。中堅の日本人指揮者たちの中では抜群の才能の持ち主で、2000年以降ヨーロッパでの活躍は実に目覚しい。彼は2001年9月、ドイツのロイトリンゲンのヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督兼首席指揮者に就任している。この組合せがいかに充実しているかはこのCDの中ではっきり示されている。明快かつ質感のある響き、見とおしのよい巧みな構成、楽譜の読みから生まれる立体的な音響。そしてエネルギッシュな鳴らしつつも、決して粗野にならない注意力の鋭さ。ことに従来吹奏楽の演奏ばかりが目だっていたレスピーギの「シバの女王ベルキス」組曲に関して、オリジナルのオーケストラ演奏の新録音が登場することは歓迎すべきことである。 飯森をサポートしているのが、2002年からこのオーケストラの首席コンサートマスターに就任している高木和弘のヴァイオリンである。彼の音楽性が飯森の意思をオーケストラに広めることに一躍買っていることもすぐに理解できるだろう。もちろん「シェーラザート」では官能的なソロを聴かせてくれる。 | |||
ディートリヒ・ブクステフーデ(1637-1707): カンタータ:「われらがイエスの四肢」(1680) |
シュテファン・ シュレッケンベルガー指揮 ムジカ・リングァ ラルパ・フェスタンテ | ||
録音:2004年10月17-19日。 17世紀の北ドイツを代表する作曲家ブクステフーデは、1668年から没するまで40年近くリューベックのマリア教会のオルガニストを務めた。「われらがイエスの四肢」は7つのラテン語のカンタータからなり、それぞれが十字架に架けられたイエスの足、膝、手、脇腹、胸、心、顔について語るという内容。 ムジカ・リングアは、バス歌手としてBCJなどとも多く共演し、またカントゥス・ケルンのメンバーとしても活躍しているシュテファン・シュレッケンベルガーが2001年に結成した声楽グループ。ラルパ・フェスタンテは1983年結成という十分な歴史のあるピリオド楽器アンサンブル。若い歌手が中心となり、無駄な力感の抜けた澄んだ音楽を生み出している。 | |||
シリル・スコット(1879-1970):ピアノ作品集 ソナタ全集/スフィンクスOp.63(*)/虹鱒(*)/ バラード/ヴィクトリア風ワルツ |
ミシェル・シェーファー(P) | ||
録音:2003年4月28日&29日/2005年3月8日(*)。 スコットはイギリスのオクストンに生まれ、ドイツで学び、ピアニストとして活躍、印象派の音楽に傾倒、また、東洋哲学や神智学にも興味を示し、詩作もした。あらゆる分野の作品を残したが、ピアノ曲を中心とした描写音楽、東洋的題材の小品が知られている。簡明な旋律の中に印象派を感じさせる、不思議な独特の世界を持つ名イギリス音楽。 | |||
オイストラフ・ラスト・リサイタル、1974年5月 ウィーン モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第33番 ヘ長調 K.377 シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30-2 モーツァルト: 「泉のほとりで」による6つの変奏曲 ト短調 K.360 シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 D.408 〜アレグロ・ジュスト ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24「春」 〜スケルツォ *ボーナス・トラック* モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第41番 変ホ長調 K.481 〜アダージョ(*) |
ダヴィド・オイストラフ(Vn) パウル・バドゥラ=スコダ(P) | ||
録音:1974年5月29日、ウィーン楽友協会ホール、ライヴ(*以外)/1972年(*)。初出音源((*)のみは Eurodisc 録音の可能性有)。 大変に貴重な録音がCDになった。20世紀を代表する偉大なヴァイオリニスト、ダヴィド・オイストラフ(1908-1974)が最後にヴァイオリンを弾いたリサイタルのライヴ録音である(10月6日にブラームスの第2番を振っており、指揮を含めればこれが最後の演奏会と思われる)。オイストラフはこの年の10月24日に亡くなっているが、ヴァイオリンを弾いた録音は、これまで1972年の物が最後だったので、この最後の年に行われたライヴは大変貴重な存在。死の5ヵ月前だけにどんなに枯れた音楽が披露されているかと思いきや、まったく異なる非常に充実したヴァイオリンが聞ける。大家らしく堂々としたスタイルと、彼の持ち味である豊潤な音楽はそのままに、バドゥラ=スコダのピアノに感化された新鮮さも加味、この20歳近くも離れた二人が頻繁にデュオ組んだのか、その理由もよく分かる演奏である。とりわけシューベルトのD.574は、こんなに素敵な曲だったのか!と聞く者を感嘆せしめる。録音状態も極めて良好、多くのヴァイオリン好きに歓迎されるであろう。 | |||
バベッテ・ドルン〜ドン・ジョヴァンニ・ アドヴェンチャー・オン・ザ・ピアノ モーツァルト(フンメル編): 「ドン・ジョヴァンニ」序曲 ベートーヴェン:アレグロ・モルト (ディアベッリ変奏曲〜第12変奏) モーツァルト(ビゼー編):手を取り合って J.B.クレーマー:序奏/アリアと変奏曲 クレメンティ: 「ぶってよマゼット」による序奏とコーダ F.X.W.モーツァルト: ドン・ジョヴァンニのメヌエットによる変奏曲 シューマン:モーツァルトによる小品 ラインベルガー: 「恋人よこの薬で」による小品 Op.68 No.2 ヘルツォーゲンベルク: ドン・ジョヴァンニの主題による変奏曲 モーツァルト(バレット・ドーン編): ドン・ブラヴィ/ヴィア/バラテ モーツァルト(ビゼー編): ドン・ジョヴァンニ/ア・チェナル・テコ |
バベッテ・ドルン(P) | ||
録音:2006年。 モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の主題に基づいた様々なピアノ曲。ピアノのバベッテ・ドルンは1991年にドルトムントの国際シューベルト・ピアノ・コンペティションで受賞後、ヨーロッパ、アメリカで活躍中のピアニスト。自身もドン・ジョヴァンニの主題に基づく作品を自作自演で収録している。 | |||
ジローラモ・サリエーリ(1794-?): ロッシーニによる主題と変奏/ベッリーニによる主題と変奏/ パチーニによる主題と変奏/導入・主題と変奏 ロッシーニ:導入/主題と変奏 |
ジュゼッペ・ポルゴ(Cl) ゼバスティアン・テヴィンケル指揮 プフォルツハイム南西ドイツ室内o. | ||
DDD。 レニャーノ生まれのジローラモ・サリエーリ(1794-?)のクラリネット作品を収録。彼はモーツァルトのライバルとして有名なアントーニオ・サリエーリの甥(兄の息子)で、オーストリアから北イタリアでクラリネット奏者とした活躍した。いずれの曲もロッシーニやドニゼッティと同時代らしい明るさが魅力。ジュゼッペ・ボルゴは1979年、南イタリアの爪先に当たるレッジョ・カラブリア出身のクラリネット奏者。 | |||
GEN-85054 (1CD + BONUS_CD) 廃盤 |
C.P.E.バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ集(1742-43) | アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P) フェデリーコ・ルンゴ指揮 ザクセン室内po. | |
バドゥラ=スコダのシューベルト 楽興の時 D.780 Op.94/アレグレット ハ短調 D.915/ 4つの即興曲 D.899 Op.90/4つの即興曲 D.935 Op.142 |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | ||
録音:2005年5月12日、8月21日-23日、10月7日。 バドゥラ=スコダは若い頃からシューベルトを非常に得意とし、楽譜の校訂も手がけているが、ここでも力みが無く、さらに自信に満ちた説得力ある演奏を聴かせる。 ディジパック仕様の2枚組だが、1枚半分の特別価格。 | |||
バドゥラ=スコダ、シドニー・リサイタル J.S.バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV825 ブラームス:ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5 バルトーク:組曲 Op.14 ドビュッシー:版画/喜びの島 |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | ||
録音:1982年5月31日、シドニー・オペラ・ハウス、ライヴ。 1952年、24歳のバドゥラ=スコダは初めてオーストラリアを演奏旅行し、熱狂的に歓迎された。30年後にシドニーを再び訪れた時には、歌劇場のホールは期待の聴衆で満員となり、バドゥラ=スコダも十分それにこたえる充実の演奏を行なった。彼は芸術的に成長し、力が増し、音色は多彩になったが、若い時の情緒と優雅さはそのままだった。ブラームスには情熱的でロマン的な力がみなぎっているが、バドゥラ=スコダはこのソナタの記念碑的演奏をしたエトヴィン・フィッシャーの生徒だった。バルトークの作品は他に録音していないが、母はハンガリー生まれで、自身は1948年ブダペスト国際(バルトーク)コンクールに入賞している。 | |||
バドゥラ=スコダ〜 シューベルト:3つのピアノ・ソナタ [第13番 イ長調 Op.120 D.664/ ヘ短調 D625/ ハ短調 D958 |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | ||
録音:1972年、ウィーン、モーツァルト・ザール。 ウィーンの名ピアニスト、バドゥラ=スコダは1966年から1971年までウィスコンシン大学で研究&指導を行ったが、その直後に行われたこの演奏には、大学での研究と長年に渡るシューベルト研究の成果が現れている。バドゥラ=スコダ自身、自らの芸術におけるあるピークの記録だと考え、三十数年経った今でも「(その時には)シューベルトの意図に近づくことができたと感じている」と述べている。 | |||
シューマン: 蝶々 Op.2/クライスレリアーナ Op.16/ 幻想小品集 Op.111 |
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P) | ||
録音:2005年11月2日-5日、DDD。 クロアチア出身でケルン在住、パウル・バドゥラ=スコダに学んでいるピアニスト、アナ=マリヤ・マルコヴィナ。シューマンのロマン色を過度に際立てることなく、あくまで正攻法に質実剛健の音楽を作り上げている。 | |||
ノルベルト・ブルクミュラー(1810-1836):ピアノ作品全集 ピアノ・ソナタ ヘ短調Op.8/ワルツ 変ホ長調/ マズルカ 変ホ長調/狂詩曲 変ロ短調/ポロネーズ へ長調 メンデルスゾーン: 葬送行進曲Op.103(ノルベルト・ブルクミュラーのために) フレデリク・ブルクミュラー: 幻想的夢想Op.41/ 25の練習曲Op.100 より [第2番「アラベスク」/第5番「無邪気」/ 第15番「バラード」]/ 華麗なる円舞曲Op.106 |
トビアス・コッホ(P) | ||
録音:2005年11月。教則本で有名なブルクミュラーの兄、ノルベルトのピアノ作品全集。カップリングにノルベルトの早すぎる死を偲んでメンデルスゾーンが作った葬送行進曲と、弟の有名な教則本からの3曲を含む作品を収めた好企画盤となっている。ノルベルトは2曲の交響曲、ピアノ協奏曲など多数の作曲活動を行い、わずか26年の生涯で生涯を閉じなければ、大作曲家として名を残したかもしれない逸材だった。シューマンやメンデルスゾーン等、初期ロマン派のピアノ音楽ファンの方なら興味はつきない1枚。 | |||
シューマン:後期ピアノ作品集 3つの幻想小曲 Op.111/ フゲッタ形式の7つのピアノ小品 Op.126/ 暁の歌 Op.133/主題と変奏(1854)/ 2つのコラール楽章(1855)/ オレンジとミルテ (4重唱とピアノのための)(1853)/ 「子供のためのアルバム」より [思い出/小さなロマンス/ 田舎風の歌/ゆっくりと] 朗読とピアノのためのバラード Op.106/ 朗読とピアノのためのバラード Op.122 |
トビアス・コッホ(P) デュッセルドルフ・ジンガー・ クレンツヒェン [歌の小花輪] ペーター=クリストフ・ ルンゲ(朗読) | ||
録音:2007年1月、デュッセルドルフ。使用楽器:1855年製コンサート・グランピアノ、1850年製スクエア・ピアノ。 シューマンのヴァイオリンとピアノのための作品全集(GEN-04043)が好評のトビアス・コッホのシューマン作品集。内容も凝ったもので、後期の名作の他、あまり録音のない「朗読とピアノのためのバラード」や「オレンジとミルテ」といった独奏作品以外も収録されている。 | |||
元バイエルン放送響のコンミス、テン=ベルク 〜レスピーギ:ヴァイオリン作品集 ヴァイオリン・ソナタ ロ短調(1916-1917)/ 5つの小品/6つの小品 |
イローナ・テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2005年11月2日-5日。 近年、レスピーギの器楽作品にも光が当たりつつあるが、ヴァイオリン作品だけのCDは珍しい。ヴァイオリン・ソナタは、同時期に作曲された「ローマの泉」とは異なり内省的な美しさに満ちた音楽で、ことに第2楽章の綿々たる情緒は素晴らしい。2つの小品集はいずれもまだレスピーギが20代の頃の佳曲。イローナ・テン=ベルクは、バイエルン放送so.のコンサート・ミストレスを務めた名手。 | |||
ヴォーン=ウィリアムズ: 海の歌(1923)(*)/バス・チューバ協奏曲(1954)(#)/ 交響曲第5番(1938-43)(+) |
ワルター・ヒルガース (チューバ;#)指揮(*/+) ミヒャエル・ルイク指揮(#) フランクフルト・ ブランデンブルグ州立o. | ||
録音:2005年6月/8月、フランクフルト(東)CPEバッハ・ホール。 ウィーン・フィルのチューバ奏者でジャーマン・ブラスでも活躍するチューバ奏者ワルター・ヒルガースが、満を持して傑作ヴォーン=ウィリアムズのチューバ協奏曲を録音。指揮者としても活動している彼は、今回のカップリングに自ら振った交響曲第5番を選択している。 ヒルガースはチューバ奏者としてベルリン・フィルや北ドイツ放送響といったオーケストラに定期的に客演し、2005年からウィーン国立歌劇場・ウィーン・フィルの奏者となった。その間カラヤン、マゼール、アバド、プレヴィン、ブーレーズ、ショルティ、小沢らの元で演奏、1995年にはスロヴァキアで行われた指揮者コンクールで優勝し、指揮者としても活動を始めた。またユンゲ・ドイチェ金管ゾリステンを結成しGENUIN レーベルから3タイトルが発売されている[GEN-04041(ヒンデミット)、GEN-04046(ゴフ・リチャーズ「高貴な葡萄を讃えて」他)、GMP-020107(レスピーギ)。 | |||
イギリス音楽ファン注目 ザ・ブリティッシュ・ブック〜イギリスの弦楽四重奏曲 ジュディス・ウィアー(1954-):弦楽四重奏曲 エルガー:弦楽四重奏曲 ピーター・マックスウェル・デイヴィス(1934-): 小さな弦楽四重奏曲[第1番/第2番] |
ラインホルトSQ (ライプツィヒ・ ゲヴァントハウスo.団員) | ||
録音:2005年。 エルガーの弦楽四重奏曲を20世紀生まれの作曲家の二人の作品で挟んだビューティフルなアルバム。バーミンガム市響のコンポーザー・イン・レジデンスであるウィアーの弦楽四重奏曲は調性感のある憂いを含んだ美しい作品でブリテン-ペルト-ブライヤーズを連想させる佳作。伝統と革新が拮抗せずに軽やかに結びついているのはさすがビートルズの国。ベテラン、マックスウェル・デイヴィスも切りつめられた書法のなかに静謐な美しさが光る。ポスト・モダン・ミュージックの注目盤。 | |||
ハイネ四重奏団 ブラームス:弦楽四重奏曲第2番 イ短調 Op.51 No.2 ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」 |
ハイネSQ [イダ・ビーラー(Vn) ウルリッヒ・グレーナー(Vn) マティアス・ブフホルツ(Va) クリストフ・リヒター(Vc)] | ||
録音:2005年。 ハイネ弦楽四重奏団は、メロス弦楽四重奏団、ケルビーニ弦楽四重奏団、ラヴェル弦楽四重奏段の元メンバーが集まって2003年に結成された新しい弦楽四重奏団。熟練の音楽家たちが新たな出会いによって円熟と同時に新鮮で鮮烈なアンサンブルを聴かせる。 | |||
ピアノによるフィガロの結婚のロマンス モーツァルト/フンメル編曲:「フィガロの結婚」序曲 カルクブレンナー(1785-1849):序奏とロンド ベートーヴェン: 「伯爵様が踊るなら」のによる12の変奏曲 WoO40 フンメル:「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」による幻想曲 モーツァルト/マルクス・ライデスドルフ編曲: 愛の神よ照覧あれ モーツァルト/タールベルク編曲: 恋とはどんなものかしら Op.70-20 フェルディナント・リース(1784-1838): 「貞節な恋人たち」の主題による7つの変奏曲 Op.66-1 モーツァルト/マルクス・ライデスドルフ編曲: なくしてしまったわ、私は不幸ね チェルニー:華麗な変奏曲 Op.493 |
バベッテ・ドルン(P) | ||
録音:2005年8月。 「フィガロの結婚」に含まれる曲を、編曲あるいは主題とした作品集。カルクブレンナーは一時ショパンも師事した大ピアニストで、ピアノ技巧の開発に貢献し、このロンドでも華やかな技巧が用いられている。ベートーヴェンの変奏曲はヴァイオリンのオブリガート付きの作品。リースはベートーヴェンにピアノを学んだピアニストで、様々なジャンルの多数の作品を作曲した。 ドルンはドイツのブラウンシュヴァイクで生まれ、1991年国際シューベルト・ピアノ・コンクールに入賞した。室内楽にも熱心で、また、知られていない作品を研究し、「ドン・ジョヴァンニ」中の曲による作品も録音している(GEN-86052)。 | |||
カロリーネ・フィッシャー、デビュー リスト:ラ・カンパネッラ D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調K.141 リスト:ドン・ジョヴァンニの回想 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番 イ短調K.310 ドビュッシー:前奏曲集 より [妖精たちはあでやかな舞姫/ 風変わりなラヴィーヌ将軍/花火] シチェドリン:バッソ・オスティナート ショパン:練習曲 ハ長調Op.10-1 リスト:ハンガリー狂詩曲第13番 |
カロリーネ・フィッシャー(P) | ||
録音:2006年1月、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・メンデルゾーン・ホール。 GENUINには珍しいビジュアル系ピアニスト、カロリーネ・フィッシャーは1982年ベルリン生まれ。9歳で奨学金を得、16歳のときにハンス・アイスラー音楽大学へ入学するなど天才ぶりを発揮。スタインウェイ国際ピアノ・コンクール(ベルリン)、ソフィ・シャルロッテ女王国際コンクール、ベルリン・ヤング・ピープル・コンクール、チェコやミュンヘンでの国際コクンクールなど多数の優勝、受賞暦がある。またヴェーバージンケ、バドゥラ=スコダ、ナセトキンなどのマスタークラスにも参加し、めきめきと腕を上げている。このアルバムでもリストやショパンといった高度な技術を要するロマン派を中心にバロック、古典、現代と幅広いレパートリーを相当なヴィルトゥオージティを発揮し、確かな腕を発揮して美しく仕上げている。期待の若手ピアニスト。 | |||
フルートと弦楽のための作品集 D.スカルラッティ/フランセ編: 5つのソナタ(Fl, Vn, Va, Vc, Hp版) モーツァルト:フルート四重奏曲 ニ長調 KV.285 シューベルト:弦楽三重奏曲「断章」D.471 シューベルト/フランセ編: 「6つの即興曲」と「楽興の時」より (Fl, Vn, Va, Vc, Hp版) ドビュッシー: フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ |
アンサンブル・オブリガート [インム=ジャンヌ・クレット(Fl) S.ラツコ(Vn) R.キリアン(Va) H.ハンブルク(Vc) H.ウェビー(Hp)] | ||
録音:1998年。ピアノ学習者が一度は弾く「楽興の時」が美しい室内アンサンブルの曲に! この団体は1995年にフルートのクレットによってハンブルクで結成された。三重奏から五重奏まで、フレキシブルに編成を変え、変化に富んだ音楽を聴かせる。特にスカルラッティとシューベルトのフランセ編曲版は一聴に値する。 | |||
サンスーシ宮殿とヴェルサイユ宮殿〜 フルートとチェンバロのためのヴィルトゥオーソ音楽 C.H.グラウン(1704-1759): フルート・ソナタ ト長調 J.G.ミューテル(1728-1788): フルート・ソナタ ニ長調/ メヌエットと変奏曲(チェンバロ曲) C.P.E.バッハ(1714-1788): ハンブルク・ソナタ ト長調 Wq.133 ボワモルティエ(1689-1755):組曲 Op.35-6 クープラン(1668-1733): 恋のナイチンゲール/王宮のコンセール第3番 ドンジョン(1839-1912):ナイチンゲール ラモー(1683-1764): クラヴサン曲集から「鳥のさえずり」 ドビュッシー(1862-1918):パンの笛 |
オブリガート合奏団 [インメ=ヤンネ・ クレット(Fl) アンケ・デネルト(Chem)] | ||
録音:2006年4月。 豪華なヴェルサイユ宮殿は18世紀の音楽、舞踊、演劇の背景をなし、壮麗で堂々とした作品は絶対権力の象徴で、宮廷の客をもてなすためにバレエや歌劇が上演された。プロシアのフリードリヒ大王のサンスーシ宮殿でもフランスの趣味と室内楽は高く評価された。グラウン、C.P.E.バッハ、ミューテルらの宮廷作曲家たちは音楽の夕べを催し、フルート愛好家の大王がそこで演奏するための作品も作曲した。J.S.バッハの生徒ミューテルと次男C.P.E.バッハはギャラント様式を発展させ、個性的で表現力豊かな新しい音楽を創造することとなる。 | |||
サルスエラ〜スペインのアリア集 チャピ: 「セベデオの娘たち」〜とらわれ人の歌 「ふるさと」から[羊飼いの歌/前奏曲] ルーナ:「ユダヤの子」〜スペインの歌 ヒメネス: 「テンプラニカ」 〜テンプラニカのロマンス「グラナダ山脈」/ 「金の塔」〜前奏曲 バルビエーリ: 「ラバピエスの理髪師」〜いとしい人の歌」 フェルディナンデス・カバリェーロ: 「ホアキン氏」〜バラードと朝の歌 「澄んだ穏やかな夜」/他 |
ノエミ・ナデルマン(S) トーマス・ヘルツォーグ指揮 ロイトリンゲン・ ヴュルテンベルクpo. | ||
録音:2006年5月。 サルスエラはスペインの歌劇で、17世紀にマドリッド郊外の離宮サルスエラで演じられた歌入り劇がサルスエラと呼ばれるようになった。18世紀末にはイタリア・オペラが全盛となったが、1850年頃にマドリッドにスペインの国民的歌劇を作ろうとする作曲家たちが現れました。1874年に初演されたバルビエーリの「ラバピエスの理髪師」はその先駆で、ロッシーニの「セビリャの理髪師」を皮肉った題名が示すように、イタリア・オペラの技巧的なアリアを退け、もっと単純で地方色の濃い音楽から成っている。ここにはこの作品以降、20世紀初めまでのサルスエラが収録されている。 | |||
フランク:大オルガンのための小品(1854) ジャン=アリスト・アラン(1911-1940): 幻想曲第1番/幻想曲第2番 ヴィドール(1844-1937): オルガン交響曲第7番 Op.42-3 |
ヨハネス・ウンガー(Org) | ||
録音:2002年9月。 アランはパリ音楽院でオルガンをデュプレ、作曲をデュカスに学び、1939年パリ郊外の聖ニコラス教会とパリのユダヤ教会堂のオルガン奏者になったが、翌年戦死した。幻想曲第1番はペルシアの詩人ウマル・ハイヤームの宗教的な4行詩に基づいている。第2番の特徴は旋法的な調子で、その起源は中欧の中世の宗教音楽だけでなく、アラビア語を話す国々の伝承音楽にもある。10曲のオルガン交響曲で知られるヴィドール。この第7番は6楽章から成り、管弦楽書法をオルガンに移すだけでなく、この楽器固有の特性を十分に発揮させる形式が追求されている。 ウンガーは1976年ドイツで生まれ、1998年デンマーク、オーゼンセの国際オルガン・コンクール、2000年英国セントオールバンズの国際オルガン・フェスティヴァルで優勝し、2003年からライプツィヒの聖トーマス教会のオルガン助手を務めている。 | |||
GEN-86074 廃盤 |
フリューベック・デ・ブルゴス&ドレスデン・フィル、 R.シュトラウス・ライヴ R.シュトラウス:アルプス交響曲/「薔薇の騎士」組曲 |
ラファエル・ フリューベック・デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | |
魔笛〜マジック・オン・ザ・ピアノ モーツァルト/フンメル編:「魔笛」序曲 クレメンティ: ソナタ Op.47-2〜アレグロ・コン・ブリオ フェルディナント・リース:幻想曲 クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェ:変奏曲 ベートーヴェン/ドルン編:「魔笛」の主題による 変奏曲 WoO.46〜第7変奏(原曲:チェロ) J.B.クラーマー:魔笛のアリアによる変奏曲 モーツァルト/不明編曲者(1850頃): 「魔笛」第2幕〜静かに、静かに ラインベルガー:魔笛の動機による即興曲 Op.51 |
バベッテ・ドルン(P) | ||
録音:2007年2月、7月。 これまでにも「ドン・ジョヴァンニ」、「フィガロの結婚」のピアノ編曲とそれに基づくピアノ曲を収録してきたドルン女史の今回の録音はすべて「魔笛」にまつわる作品。こんなにたくさんあるとは、改めてこのオペラの魅力に気づく事が出来る。 | |||
ブラームス、メンデルスゾーン、ベートーヴェン: 変奏曲集 ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 ベートーヴェン:15の変奏曲とフーガ「エロイカ変奏曲」 |
クリスティアン・ペーターゼン(P) | ||
録音:2005年。 ペーターゼンはウゴルスキに師事、後にレオン・フライシャー、クリスティアン・カツァリス、ワイセンベルクのマスター・クラスを受けている。数々のコンクールに入賞後、ソリスト、室内楽のピアニストとして今後の活躍が期待されている若手ピアニスト。強靭でクリアなタッチはエロイカ変奏曲で余すところなく聴くことができる。 | |||
ファゴット・アンサンブルによる 「展覧会の絵」とピアソラ/他 アラン・スティーヴンソン:ディヴェルティメント (3つのファゴットとコントラ・ファゴットのための)(*) ムソルグスキー/ダグ・イェンセン編: 展覧会の絵(ファゴット五重奏版)(#) ピアソラ:タンゴ組曲 (4つのファゴットと打楽器版)(+) オスカー・ピーターソン:マーチ・パスト (4つのファゴットと打楽器版)(**) |
カドリーガ・バスーン・アンサンブル [M.ラクツ、E.ゲーリンク、 M.v.シェーナーマーク、 D.ブル(Fg)] 山田知史(コントラFg;*/#) ダグ・イェンセン(Fg;#) A.ベルガー(Perc;+/**) | ||
録音:2006年。 カドリーガ・バスーン・アンサンブルはヨーロッパ各地の名門オーケストラの首席奏者によって1998年に結成された。ダグラス・ブルはベルリン・ドイツso.、エリザベス・ゲーリンクはグスタフ・マーラー・ユーゲントo.、シェーナーマルクはベルリンso.(現コンツェルトハウスo.)、ラクツはチューリヒ・トーンハレo.で、それぞれ首席を務めている。更にはゲストの世界的なソリスト、ダグ・イェンセンと山田はサイトウ・キネン・フェスティヴァルの常連。ムソルグスキーからピアソラ、オスカー・ピーターソンまで、管楽器マニア必聴。 | |||
リミックスされた「魔笛」 ディーター・シュネーベル(1930-): 「娘か・・・」〜魔笛の濃縮 デイヴィッド・ラング(1957-): おお、イシスとオシリスの神よ ロルフ・リーム(1937-):ああ女王様 カローラ・バウクホルト(1959-):追伸 ゴードン・カンペ(1976-):3つに切られた ヴァルター・ツィンマーマン(1949-):踊りと痛み ペーター・アプリンガー(1959-):白は美しい トーマス・ヴィッツマン(1958-):パミーナの映像 (コンピュータによるヴィデオ・トラック付き) |
フィリップ・アルムブルスター指揮 マンハイム国立劇場の楽団員たち | ||
録音:2006年7月。 すべてマンハイム国立劇場の委嘱作品。モーツァルト生誕200年に当たる1956年、国際現代音楽協会会長だったシュトローベルは、ドナウエッシンゲン音楽祭のために「魔笛」に関連した作品を委嘱、しかし何人かからは断られてしまった。それから50年、作曲家たちとモーツァルトの関係は変わったのかという観点から、マンハイム国立劇場は同じ依頼を行った。バウクホルトだけが当初応じなかったが、最後になって承諾、同劇場のクヴィット氏はその反応だけでも、現代の作曲家は50年前以上にモーツァルトへ近いのではないかと述べている。しかし、作品自体はあまりモーツァルトの原型をとどめず、前衛的傾向のものが多くなっている。 | |||
愛の歌〜ブラームス、シューマン、 メンデルスゾーン重唱曲集 ブラームス: 愛の歌、ワルツ)Op.52/ 静かな夜に/別れの歌/ おまえのやさしい恋人 Op.65-4/ 私の胸の思いの全て Op.65-5 他、シューマン、メンデルスゾーンの重唱曲集 |
シュテファン・ シュレッケンベルガー指揮 ムジカ・リングァ ヴォルフガング・ ルンケル、 フリーデリケ・ ヴィーズナー(P) | ||
録音:2006年4月。 ブクステフーデ:祝祭カンタータ集(GMP-020403)に続くムジカ・リングアのGENUINレーベル2枚目のアルバム。ムジカ・リングアは2人のソプラノ、カウンターテナー、テノール、バスからなるアンサンブル。ブラームスの名作「愛の歌」をはじめドイツ・ロマン派作品が美しく歌われている。癒し系としても聴くことが出来る。 | |||
コルネリア・プタセク(S)、オペラ・アリア集 トラエッタ(1727-1779)、モーツァルト、ケルビーニ、 ヴェルディ、プッチーニ、リヒャルト・シュトラウス、 フレデリック・シャスラン(1963-)のオペラからのアリア |
コルネリア・プタセク(S) フレデリック・シャスラン指揮 マンハイム国立劇場o. | ||
録音:2006年7月、8月。 プタセクはミュンヘンで生まれ、VDMK連邦コンクール、エリカ・ケート・コンクール、リッカルド・ザンドナイ国際コンクールに入賞した。ミュンヘンの摂政劇場でデビューし、バイエルン国立歌劇場で歌った後、ブレマーハーフェン劇場の合唱団員となり、2005-06年にはマンハイム国立劇場の歌劇合唱団員を務めた。トラエッタはナポリ派の歌劇のレチタティーヴォ・セッコとアリアの交代という常套的手法を改革し、音楽と劇との有機的な結び付きに配慮した。最後の作品の作曲者で指揮のシャスランはパリで生まれ、1987-89年パリo.とバイロイト音楽祭でバレンボイムの助手、続いてアンテルコンタンポラン合奏団でブーレーズの助手、1991年ルーアンのノルマンディー歌劇場、1999-2002年エルサレムso.の首席指揮者、2005-06年マンハイム国立劇場音楽総監督を務めた。指揮のほかピアノ演奏、作曲も行っている。 | |||
アンコール! フリューベック・デ・ブルゴス&ドレスデンpo. モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 [ホ短調 Op.72-2/変イ長調 Op.46-3] ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ヨハン・シュトラウス II:皇帝円舞曲 ヤロミール・ヴァインベルガー(1896-1967): 歌劇「バグパイプ吹きシュヴァンダ」 〜ポルカとフーガ ビゼー:歌劇「カルメン」〜4つの前奏曲 ベリオ:ボッケリーニ「マドリッドの帰営ラッパ」の 新規の4つの版 ファリャ:歌劇「はかない人生」より [間奏曲/舞曲第1番] グラナドス:歌劇「ゴイェスカス」〜間奏曲 ヒメネス:サルスエラ 「ルイス・アロンソンの舞踏会」〜間奏曲 ヨハン・シュトラウス I:ラデツキー行進曲 |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | ||
録音:2006年12月、2007年1月、ライヴ。 スペインのブルゴス生まれのフリューベック・デ・ブルゴスが、後半ではスペインあるいはスペインにちなんだ作品を生き生きと演奏している。2003年ドレスデン・フィルの首席客演指揮者となり、翌年首席指揮者・芸術監督に就任した。ヴァインベルガーは、「バグパイプ吹きシュヴァンダ」によって19世紀ロマン派の民衆的歌劇にさかのぼり、チェコの歌劇の新しい楽派を作ろうとした。1927年の初演は大成功で、ドイツ語訳によって世界的な人気を得た。ボッケリーニの「マドリッドの帰営ラッパ」はギター五重奏曲で、当時ヨーロッパ中で人気があり、真夜中の帰営ラッパを描写している。 | |||
青山聖樹〜 モーツァルト、シューベルト:オーボエ作品集 モーツァルト: オーボエ・ソナタ ホ短調 KV304 (原曲:ヴァイオリン・ソナタ)/ シューマン: アダージョとアレグロ Op.70 (原曲:ホルンとピアノ)/ 3つのロマンス Op.94 オーボエ・ダモーレとピアノのための 幻想小曲集 Op.73 (原曲:クラリネットとピアノ) モーツァルト: アンダンテとフーガ イ長調 KV402 (原曲:ヴァイオリンとピアノ) |
青山聖樹(Ob) 小山京子(P) | ||
録音:2004年3月、ソウル。日本語解説付き。 シューマンは「アダージョとアレグロ」にはホルン又はチェロ、ヴァイオリン、「3つのロマンス」にはオーボエ又はクラリネット、ヴァイオリン、「幻想小曲集」にはクラリネット又はヴァイオリン、チェロと、オリジナル以外の楽器の使用を許している。「アンダンテとフーガ」のモーツァルトの自筆譜はアンダンテの途中で終わっているとされているが、多くの音楽学者たちは、シュタードラーによるフーガの完成にはモーツァルトも協力したと推定していて、演奏者もそれに賛成している。 青山聖樹はドイツで生まれ、インゴ・ゴリツキに師事した。ドイツのフィルハーモニア・フンガリカの首席オーボエ奏者を経て、2002年から2005年まで新日本po.の首席奏者を務め、現在はNHKso.で演奏している。また武蔵野音楽大学で後進を指導している。小山京子はワルシャワのショパン・アカデミー、ミュンヘン音楽大学を卒業し、独奏者・室内楽奏者として活動しながら武蔵野音楽大学で教えている。 | |||
ダンディ(1851-1931):ピアノ作品集 Vol.1 山の詩 Op.15/旅の画集 Op.33/ 主題、変奏、フーガと歌 Op.85 |
ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2005年12月。 「山の詩」は、祖先の地である南仏ヴィヴァレの風景を描写した、3楽章からなる作品で、恋人の「固定楽想」が各楽章に現れる。形式におけるベルリオーズの影響だけでなく、リストのピアノ書法やワーグナーの和声の影響も明らか。「旅の画集」は、シュヴァルツヴァルトとバイエルン地方のアルプスを旅行した時の印象を13の小品にしたもの。晩年の1925年に書かれた「主題、変奏、フーガと歌」は、単一の主題に基づき、絶対音楽に近づいた様式に変化している。 シェーファーはミュンヘン音楽演劇大学教授を務め、ミュンヘン・ピアノ三重奏団などの一員として活動するほか、レスピーギのヴァイオリン・ソナタやシリル・スコットのピアノ・ソナタなど、忘れられた作品をGenuinレーベルに録音している。 | |||
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜 ニコラス・アルトシュテット ベートーヴェン: チェロ・ソナタ第4番 ハ長調 Op.102-1 ヴェーベルン: 2つの小品/3つの小品 Op.11/チェロ・ソナタ J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV1011 リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ ストラヴィンスキー:イタリア組曲 |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) フランチェスコ・ ピエモンテシ(P) | ||
録音:2007年2月。 ドイツ音楽コンクールは1975年から毎年ドイツ音楽協議会によって行われている。アルトシュテットは1982年ドイツ人とフランス人を両親として生まれ、ペルガメンシチコフとゲリンガスに師事し、2005年サントリー・ホールでシューマンの協奏曲を演奏した。 | |||
デ・ブルゴスの「ブル3」 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調 「ワーグナー」(1889年版) |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | ||
録音:2006年10月4日-7日、ドレスデン・ルカ教会。日本語解説付き。 GENUINのドレスデン・フィル・エディション第3弾は、我が国でもお馴染みの首席指揮者フリューベック・デ・ブルゴスのブル3。数々の名録音で知られるドレスデン・ルカ教会で2006年の10月に4日間を掛けたセッション録音。ラテン系とも思えるブルゴスだけに意外な選曲ともいえるが、ノヴァーク版第3稿というオーソドックスな版を採用し、全体にゆっくりとしたテンポで、第1楽章が22分を越えている。演奏は隅々まで注意が行き届いており、しみじみとした風情も事欠かず、構えの立派な「ドイツ的」な演奏。ドレスデン・フィルの音色はいつにも増して美しく、点の辛いマニアも唸らせること必定。想定外のブルックナー指揮者として今後も目が離せない。70歳を超え、いよいよ円熟味を増してきた巨匠。ラテン系の名前で損をしているとしか思えない正攻法の名演。 | |||
九重奏曲集 シュポア:九重奏曲 ヘ長調 Op.31 クレメンティ:九重奏曲 変ホ長調 (断章、ピエトロ・スパーダ完成版)(*) モーツァルト/ヤン・ベトヒャー編: ハフナームジーク第2番 ニ長調 |
ペルシウス・アンサンブル [Vn、Va、Vc、 Cb、Fl、Ob、 Cl、Hr、Fg] | ||
(*)は当版での世界初録音。古典派作曲家の九重奏曲集だが、オリジナルはシュポアの作品のみ。クレメンティの作品は未完の作品をピアニストでクレメンティ研究の第一人者ピエトロ・スパーダが完成させたもので世界初録音となる。またモーツァルト作品は当アンサンブルのオーボエ奏者ベトヒャーが編曲したもの。室内楽の最大編成ともいえる九重奏曲だが、なかなか興味深いサウンドが楽しめる。 | |||
J.S.バッハ: ピアノ独奏へ編曲された協奏曲集 協奏曲第3番 BWV.974(原曲: A.マルチェッロ「オーボエ協奏曲」)/ 協奏曲 ニ長調 BWV.1054 (原曲:自作「ヴァイオリン協奏曲」)/ 協奏曲第4番 BWV.975(原曲: ヴィヴァルディ「ヴァイオリン協奏曲」)/ 協奏曲第14番 BWV.985(原曲: テレマン「ヴァイオリン協奏曲」)/ 協奏曲第6番 BWV.977(原曲:不明)*/ 協奏曲第7番 BWV.978(原曲: ヴィヴァルディ 「ヴァイオリン協奏曲 Op.3-3」)/ イタリア協奏曲 |
バベッテ・ ヒアーホルツァー(P) | ||
録音:2003年10月。 GENUINレーベルお得意の好企画盤。バッハは自作のみならず他の作曲家の作品もかなりクラヴィーアのために編曲していた。そういった編曲作品が収録された後にイタリア協奏曲が演奏されている。フライブルク生まれのピアニストのヒアーホルツァーはBPOを初めベルリン放送so.やシュターツカペレ・ベルリン、ピッツバーグso.など共演もし、好評を博している。 | |||
GEN-87089 廃盤 |
ゲオルク・ゲーラー(1874-1954): 歌曲・二重唱曲集 |
アンティエ・ペルショルカ(S) ヘンリク・ベーム(Br) ヘンドリク・ブロインリヒ(P) | |
バッハ国際コンクール2006受賞者〜 フランチェスコ・コルティ、 ルイ・クープラン:チェンバロ組曲集 [組曲 ハ長調/組曲 ホ短調/ シャコンヌまたはパッサカリア ト短調/ 組曲 イ短調/組曲 ヘ長調] |
フランチェスコ・ コルティ(Cemb) | ||
録音:2007年2月。 バッハ国際コンクールは、ライプツィヒで開催されている由緒正しいコンクール。1950年に第1回が行われ1964年からは4年おきに行われている。過去の優勝者にはニコラーエワ、カール・リヒター、アファナシエフ、カガン、など巨匠も含まれている。 フランチェスコ・コルティは1984年イタリアの音楽家一家に生まれ、地元でオルガンとチェンバロを学んだ後、最終的にアムステルダムでファン・アスペレンに師事した。既にヨーロッパ各地やアメリカで演奏活動も行っており、ルーヴル宮音楽隊などの古楽アンサンブルとの共演も果たし、将来有望な若手チェンバリスト。 | |||
フーゴー・ヴォルフ:ピアノ作品集 変奏曲/ロンド・カプリツィオーソ/ユモレスク/ 幼年時代より(眠りの精/たわむれと遊び)/ ワーグナー「ニュルンベルクの マイスタージンガー」によるパラフレーズ/ ワーグナー「ワルキューレ」によるパラフレーズ |
アナ=マリヤ・ マルコヴィナ(P) | ||
録音:2007年1月。これは珍しいヴォルフのピアノ作品集。ワーグナーをネタにした作品も収録。 ヴォルフが15歳から22歳の時に書いた作品で、ピアノ曲はこのほか数曲しか作曲していない。作品は古典的な変奏曲や1分ほどの小曲があるかと思えば、ワーグナーをネタにした大作(「マイスタージンガー・パラフレーズ」は12分、「ワルキューレ・パラフレーズ」は20分を超える)までバラエティにとんでいる。マルコヴィナはクロアティアで生まれ、バドゥラ=スコダ、ロルフ=ディーター・アレンスなどに師事し、新日本フィルとも共演している。当アルバムはGENUINレーベルへの3枚目のアルバムとなる。 | |||
ドイツ音楽コンクール2006受賞者〜 デュオ・アルプ・フランツ ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 Op.65 シューマン:幻想小曲集 Op.73 ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調 ヤナーチェク:おとぎ話 |
デュオ・アルプ・フランツ [ユリアン・アルプ(Vc) カスパー・フランツ(P)] | ||
録音:2007年3月。 アルプは1981年ドイツのゾルタウで生まれ、エトヴィン・コッホ、ペルガメンシチコフ、ゲリンガスに学んだ。2006年、メンデルスゾーン・コンクールとフィレンツェのプレミオ・ヴィットリオ・グイ国際室内楽コンクールでも優勝した。 | |||
GEN-87094 廃盤 |
レスピーギ編: ヴァイオリンとピアノのための作品全集Vol.2 〜バロックのヴァイオリン・ソナタ編曲集 |
イローナ・ テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・ シェーファー(P) | |
フリューベック・デ・ブルゴス〜 言葉のないワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より [第3幕への前奏曲/徒弟たちの踊り/ 第1幕への前奏曲]/ 「トリスタンとイゾルデ」より [前奏曲/イゾルデの愛の死]/ 「神々のたそがれ」より [夜明けとジークフリートのラインの旅/ ジークフリートの死/葬送音楽/ フィナーレ] |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | ||
録音:2006年9月。 読売日本響へもたびたび指揮しているフリューベック・デ・ブルゴスは、2003年ドレスデン・フィルの首席客演指揮者、翌年首席指揮者・芸術監督となった。同楽団とはR.シュトラウスの作品や2007年のニュー・イヤーコンサートを録音し、「マイスタージンガー」は1993年ベルリン・ドイツ・オペラと来日して指揮した。この録音は、強音部分や官能的な個所を極度に強調することなく、全体のバランスや流れが考慮され、落ち着いて細部まで丁寧に演奏されている。 | |||
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集 [第25番 ト長調 K.301/第26番 変ホ長調 K.302/ 第27番 ハ長調 K.303/第28番 ホ短調 K.304/ 第29番 イ長調 K.305/第30番 ニ長調 K.306] アンダンテとフーガ K.402 |
リザ・マリア・ ランドグラーフ(Vn) トビアス・コッホ(Cemb) | ||
録音:2006年4月17日-19日。 モーツァルトのヴァイオリン・ソナタの中でも特に人気の高い20番台を中心としたアルバム。ピアノやフォルテピアノではなく、チェンバロを用いた演奏はかなり珍しい。チェンバロを用いると、曲想の高貴さが引き立ち、だいぶ趣が変わって聞こえる。ヴァイオリンのランドグラーフはバロックとモダーンの両方を勉強した名手で、ピリオド演奏の透明感を持ちつつ、しっとりとした柔らかさが美しい。コッホのチェンバロの憂いのある美音も絶品。 | |||
C.P.E.バッハ: プロイセン・ソナタ集 Wq.48(全曲)(*)/ ピアノ協奏曲 イ短調Wq.26(#) |
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P) フェデリコ・ロンゴ指揮(#) ベルリン・ ブランデンブルク室内po.(#) | ||
録音:2008年2月(*)/2007年10月、ライヴ(#)。 当レーベルでフーゴー・ヴォルフのピアノ作品集を出すなど独自の活動を展開しているマルコヴィナの最新録音。C.P.E.バッハの作品はこれまでにヴュルテンベルク・ソナタ集(GEN-86058)を出している。冷たく済みきった音色が大変魅力。ピアノ協奏曲も素晴らしい。 | |||
GEN-87100 廃盤 |
フリューベック・デ・ブルゴスのブラームス ブラームス:交響曲第1番 Op.68/交響曲第3番 Op.90 |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | |
ヴァンサン・ダンディ(1851-1931): ピアノ作品集 Vol.2 ピアノ小ソナタ「古典的形式で」 Op.9 (1880)/ ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.63 (1908)/ フランスのロンドの 古風なエールによる幻想曲(1931) |
ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2005年12月4日、2007年5月7日-8日。 第1集:GEN-87083。ピアノ小ソナタは4楽章構成の伝統的なソナタ。題名と異なり20分以上かかる。 ホ短調のソナタは57歳の時の作品で、40分を越す大作。幻想曲は最晩年の作品。シェーファーの誠実なピアノが曲の魅力を引き出している。 | |||
バドゥラ=スコダ&シェルヘン〜 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集、初CD化 ピアノ協奏曲[第1番−第5番] |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) ヘルマン・シェルヘン指揮 ウィーン国立歌劇場o. | ||
録音:1951年-1958年、原盤:Westminster。ライセンサー:ドイツ・グラモフォン。 グルダ、クリーンとともにウィーン派ピアノ三羽烏と言われたバドゥラ=スコダも今や80歳。それを記念し、ウェストミンスターに鬼才シェルヘンと録音した「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲」が全集として世界初CD化される。第2番のみ IDIS からCD化されたことがあるが、今回はDGから正式なライセンス許可を得ての発売で、GENUIN とバドゥラ=スコダの良好な信頼関係を象徴するかのような好企画。3枚組で2枚価格というのもうれしいところ。 | |||
ドヴォルザーク: 交響曲第9番 ホ短調 Op.95「新世界より」/ チェコ組曲 ニ長調 Op.39 |
ジョン・アクセルロッド指揮 ヴュルテンベルクpo. | ||
録音:2007年1月22日-23日、4月27日-28日。 ドヴォルザークの名曲、新世界交響曲の新録音。ジョン・アクセルロッドはヒューストン生まれ。バーンスタイン、ムーシン、エッシェンバッハ等に学んだ。2004年からルツェルンso.の音楽監督を務める他、シカゴ響、ロンドン・フィル、パリ管、ロサンゼルス・フィルなど世界の名門オーケストラへの客演も多数。今後の飛躍が期待できるホープ。 | |||
アフロディーテの踊り〜 ドレスデンの近代ヴァイオリン作品集 オットー・ラインホルト(1899-1965): ヴァイオリン・ソナタ ヨハネス・パウル・ティルマン(1906-1973): ソナティネ Op.82/ ソナティネ Op.50/8つの二重奏曲 ハンス・ベルナー(1927-2006): 小バレエ Op.24/アフロディーテの踊り |
アンネッテ・ウンガー(Vn) 吉住理絵子(P) | ||
録音:2007年3月8日-10日。 ドレスデンに縁のある近代作曲家の珍しいヴァイオリン作品集。いずれもかなり保守的な作風で、ここに収録された作品も、ロマンティックという以上に古典的なほど。戦後の前衛音楽真っ盛りの中にあって彼らの音楽の評価は低かったが、21世紀の今改めて聞けば、いずれも優れた作品であることが実感できるだろう。ドレスデン出身のヴァイオリニスト、ウンガーが作品の魅力を的確に伝えてくれる。このCDのもう一つのポイントは、ドレスデン在住の日本人ピアニスト、吉住理絵子。大変見事な伴奏。 | |||
ツール・ド・フランス〜 フルート五重奏によるフランス音楽 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲 小組曲/ベルガマスク組曲 ビゼー:子供の遊び サン=サーンス:動物の謝肉祭 ラヴェル:ハバネラ形式の小品/道化師の朝の歌 クープラン:ティク・トク・ショク ガンヌ:アンダンテとスケルツォ |
クインテセンツ (ライプツィヒ・フルート・ アンサンブル) [アンナ・ガルツリ、 グドルン・ヒンツェ、 ウテ・ギュンター、 ベッティーネ・カイサー、 クリスティアン・ シュプレンガー、 フリーデリケ・ フォン・クロシク] | ||
録音:2007年1月20日-21日、3月18日。 フルート五重奏によるフランス音楽。クインテセンツ(五重奏のはずだが奏者は6人記載されている)は技術水準が極めて高いのはもちろん、表現力も豊かで、ことにドビュッシーは非常に魅惑的とのこと。 | |||
世界へのリターン/アルゼンチン、ブラジル、 スペイン、イタリア、ロシア、グルジア ピアソラ:カフェ1930/タンティ・アンニ・プリマ/ リベルタンゴ/忘却/ル・グラン・タンゴ ヴィラ・ロボス: ブラジル風バッハ第5番より「アリア」 ファリャ:7つのスペイン民謡 ストラヴィンスキー:イタリア組曲 ジンザーゼ:サチダオ |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) エルスベト・モーザー (バヤン/編曲) | ||
録音:2008年。 バヤンはアコーディオンに似たロシアの民族楽器で、それにチェロを加えたデュオ。たったこれだけでピアソラからファリャ、ストラヴィンスキーまでやってしまう。編曲も優秀で楽しめること間違いなし。チェロのアルシュタットはドイツ音楽コンクール2005受賞者で、ベートーヴェン、リゲティ、ウェーベルンの作品でアルバムを作っている。 | |||
ピアノ・トリオによるピアソラ作品集 ピアソラ:タンゴと歌曲集 望郷(*)/バチンの少年/私はマリア(*)/鮫/ リベルタンゴ/もしかして、まだ(*)/ アディオス・ノニーノ/ 天使へのイントロダクション/天使の死/ 失われた鳥たち(*)/ロコへのバラード(*)/四季 |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 オフェリア・サラ(S;*) | ||
録音:2006年7月、2007年6月、ガスタイク、ミュンヘン。 ピアノ・トリオによるピアソラ作品集。またゲストに最近オーケストラ・アンサンブル金沢との録音(ワーナー)が発売されたスペインのソプラノ、オフェリア・サラが出演して歌曲を歌っている。ヴァイオリン・チェロ・ピアノによる演奏は美しく、クラシカルな趣き。 | |||
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲全集 [第1番 ニ短調 Op.49/ハ短調 Op.66] |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・スルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | ||
録音:2006年6月18日-19日。 メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲はいずれも短調で書かれ、豊かなロマンの薫りに満ちた名作。ことに第1番はメンデルスゾーン室内楽作品の代表作として知られている。ミュンヘン・ピアノ三重奏団は1982年結成というからもう四半世紀活動を続けるベテラン・トリオ。密度の濃い演奏で、メンデルスゾーンの豊かな情感を引き出している。 | |||
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30/交響的舞曲 Op.45 |
ピエトロ・マッサ(P) ダニエレ・ジョルジ指揮 ブルーノ・マデルナo. | ||
録音:2006年5月28日。 パリでピアノをチッコリーニに学び、ミラノで作曲をベッティネッリに学び、現在はベルリンを中心に活躍するイタリアのピアニスト、ピエトロ・マッサ(1973年生まれ)によるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。このCDはマッサがプログラミングしたもので、曲目の関連を考えピアノ協奏曲ではない交響的舞曲をあえて入れたこだわりをみせている。イタリアのピアニスト、指揮者、オーケストラのフレッシュな演奏。 | |||
ブラームス: クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1/ クラリネット・ソナタ第2番 変ホ長調 Op.120-2 |
ニコレ・ケルン(Cl) ステファノ・ヴィスマラ(P) | ||
録音:2007年7月19日-21日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。 ニコレ・ケルンは1978年生まれのドイツの女性クラリネット奏者。バイエルン州立歌劇場、ブレーメン・ドイツ・カンマー・フィル、ベルリン・コミシェ・オパーなどのソロ・クラリネット奏者を務めたあと現在シュトゥットガルト州立o.の首席奏者を務めている。 | |||
お聞きを!〜エルベブレッヒ(金管五重奏団) ショスタコーヴィチ:祝祭序曲 Op.96 バッハ:フーガ ト短調 BWV.578 テレマン:序曲 ハ長調 メンデルスゾーン:そして主は天使たちに命じた ルトスタウスキ:ミニ序曲 ケツィア:抒情的五重奏曲 バーンスタイン:舞踊組曲 ベーレ:愚作 ジョビン:イパネマの娘 レーン:オールド・デビル・ムーン レノン/マッカートニー:イエスタデイ ポラック:ザッツ・ア・プレンティ(それで十分さ) |
エルベブレッヒ(金管五重奏団) | ||
録音:2007年8月21日-24日。 エルベブレッヒは、ハンブルク在住の若い金管奏者5人で2004年に結成されたブラスアンサンブル。エルベはハンブルクを流れる大河エルベ川のこと、ブレッヒは英語のブラスに相当する語。バッハからショスタコーヴィチ、最新作、さらにビートルズまで収録している。聞けば彼らの技術水準の高さは一発で分かるだろう。加えて屈託のない明るい音楽作りは実に楽しい。ブラスファン必携。 | |||
ドイツ音楽コンクール2006受賞者〜 ニルス・メンケマイアー ベートーヴェン:ノットゥルノ ニ長調 Op.42 ペルト:フラトレス ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ Op.147 |
ニルス・メンケマイアー(Va) ニコラス・リンマー(P) | ||
録音:2007年8月28日-30日、ベルリン。 メンケマイアーは1978生まれのヴィオラ奏者。この世代では最も期待されている逸材で、2006年のドイツ音楽コンクールの他、2005年ORF国際ヴィオラ・コンクール優勝、2005年カール・フレッシュ賞、プリムローズ・ヴィオラ・コンクールで優勝など輝かしい受賞暦がある。 | |||
レスピーギ: ヴァイオリンとピアノのための作品全集 Vol.3 レスピーギ: ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 (1897)(*) タルティーニ/レスピーギ編: ヴァイオリン・ソナタ ホ長調/牧歌 ロカテッリ/レスピーギ編: ヴァイオリン・ソナタ第6番 |
イローナ・テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2008年5月13日-14日、ミュンヘン。 学生時代の作品で、レスピーギの出発点を示す重要作(*)と、バロック・ヴァイオリン曲の編曲作品を収録。テン=ベルクは、19歳でバイエルン国立o.のコンサート・ミストレスに就任、さらにバイエルン放送so.のコンサート・ミストレスも務めた名手。 | |||
シューベルト: 歌曲集「美しき水車小屋の娘」D.795 Op.25 |
アンドレアス・ポスト(T) タチアナ・ドラヴェナウ(P) | ||
録音:2007年9月3日-5日。 シューマン「詩人の恋」(GMP-020204)、アリア集(GEN-03028)に続く、アンドレアス・ポストとタチアナ・ドラヴェナウのコンビのCD第3弾。二人はエッセンのフォルクヴァンク高等学院の同窓。絶妙のコンビネーションはさすが。ポストの軽く漂うようなテノールと、ドラヴェナウのキビキビしたピアノは、新時代のリートのあり方を提示していると言えるだろう。 | |||
メンデルスゾーン:初期作品集 カンタータ 「ただ愛する神の摂理にまかす者」(1828/29)/ キリエ ハ短調(1823)/ 弦楽のための交響曲第3番(1821)/ 「われら人生の半ばにありて」(1830)/ マニフィカト(1822) |
ゲオルク・マイアー指揮 ライプツィヒ・ メンデルスゾーンo. ゲヴァントハウスcho. ゲジーネ・アドラー(S) マライケ・シェレンベルガー(A) バルカヴィッツ(T) トビアス・ベルント(B) | ||
録音:2007年10月-11月、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。 2009年には生誕200周年を迎えるメンデルスゾーン。最近録音も増えてきている。ライプツィヒのレーベルGENUINもメンデルスゾーン縁のこの地のアーティストを起用し珍しい作品集を発売。早熟なメンデルスゾーンが12歳〜21歳までに書いた作品を集めている。 | |||
ベース!どこまで低く弾けるんだい?〜 ダブル・ベースとピアノのための作品集 R.フックス(1847-1927): コントラバス・ソナタ Op.97 K.ライナー(1910-1979):コントラバス・ソナタ F.プロト(1941-):ソナタ1963 A.ミシェック:コントラバス・ソナタ Op.7 |
シルヴィオ・ダラ・トーレ(Cb) マティアス・ペーターゼン(P) | ||
録音:2007年。 シルヴィオ・ダラ・トーレはドイツに生まれたイタリア系のダブル・ベース奏者。ヨーロッパのダブル・ベース奏者の中で中心的存在で現在オーケストラからソロまで幅広く活躍している。ダブル・ベースのための数少ないオリジナル作品集。 | |||
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜 マクシミリアン・ホルヌング サン=サーンス:チェロ・ソナタ第1番 ハ短調 ベートーヴェン: モーツァルトの主題による変奏曲 ヘ長調Op.66 ヒナステラ:プネーニャ第2番 ヤナーチェク:おとぎ話 ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 |
マクシミリアン・ ホルヌング(Vc) ゲルハルト・ フィールハーバー(P) | ||
録音:2007年10月23日-25日、ジーメンスヴィラ、ベルリン。 有望なソリストを紹介していく「ドイツ音楽コンクール受賞者シリーズ」の1枚。ホルヌングは1986年生まれの若いチェリスト。8歳でチェロを始め、1995年にイサカッゼの弟子になる。後にグロッセンバッハーやゲリンガスに学んだ。2005年ドイツ音楽コンクールで1等賞を獲得。2008年よりバイエルン放送so.の首席チェリストになることが決まっている。今回はバラエティにとんだ選曲で挨拶代わりの1枚といえるだろう。 | |||
ショパン:練習曲全集(全27曲) [練習曲集 Op.10/練習曲集 Op.25/ 3つの練習曲] |
ジョアンナ・ジミン・イ [이지민 / イ・ジミン](P) | ||
録音:2008年。 イは韓国出身の若手ピアニストでアシュケナージ、ピエール・ローラン・エマール、ジェルジ・クルタークに師事した。余計なロマン的身振りを一切廃した端正な作りで、現代音楽の演奏様式を思わせる。 | |||
ブゾーニ:ピアノ協奏曲 Op.39 | ピエトロ・マッサ(P) シュテファン・マルツェフ指揮 ノイブランデンブルクpo. エルンスト・ゼンフcho. ノイブランデンブルク・ フィルcho. | ||
録音:2008年1月17日、ノイブランデンブルク・コンサート・チャーチ、ライヴ。 イタリアの新鋭ピエトロ・マッサ(1973年生まれ)のGENUINレーベルへの第2弾。前作はラフマニノフのピアノ協奏曲第3番(GEN-88112)だったが、今回は前作以上の難曲ブゾーニのピアノ協奏曲。今でこそオグドンに始まり、オールソンやポストニコワ、そして決定盤とも言われたアムランの録音などがあるが、技術的にも演奏は難しく、演奏時間も80分前後、何故か終楽章では男声合唱でアラーの神を讃えるという強烈な大作。しかしながら決して近寄りがたい作品ではなく勇壮で美しい場面にも事欠かない。こんな難曲をマッサはなんとライヴで録音(廃盤となってしまっているEMIのドノホー盤以来か)。冴え渡る技巧と圧倒的なパワー、エキサイトな演奏で一気に聴かせる。 | |||
ヨルク・クローネンベルク〜ブラームス・リサイタル 3つの間奏曲 Op.117/ピアノの小品 Op.118/ ピアノの小品 Op.119/2つのラプソディ Op.79 |
ヨルク・クローネンベルク(P) | ||
録音:2008年1月-2月。 クローネンベルクは1973年ドイツ生まれ。ルチアーノ・ベリオに作曲を師事し、作曲家としても活動している。レパートリーはバッハからK.A.ハルトマン、ストラヴィンスキーと幅広い。そうした経歴から、このCDはさぞ斬新な解釈のブラームスが聴けるのかと思いきや、意外にも大変落ち着いた無駄のない、大人の音楽。大器の予感がする期待のピアニスト。 | |||
シューベルト:フルートとピアノのための作品集 「しぼめる花」による変奏曲D.802/ ソナティナ イ短調D.385 (原曲:ヴァイオリン・ソナティナ第2番)/ ソナタ イ長調D.574(原曲:ヴァイオリン・ソナタ) |
フェリックス・レングリ(Fl) ミカエル・バリアン(P) | ||
録音:2007年10月7日-9日、バーゼル。 レングリは1961年バーゼル生まれのフルーティストで、ペーター=ルーカス・グラーフやオーレル・ニコレに学び、チューリヒ・トーンハレ管やルツェルン祝祭管、ヨーロッパ室内管などの首席を務めていた。現在バーゼル音楽院の教授で、2007年日本フルート・コンヴェンションで公開レッスンの講師などもしている。 | |||
パウル・バドゥラ=スコダ〜 シューベルト:ピアノ・ソナタ集 イ短調D.784(第14番)/ イ長調D.959(第20番) |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | ||
録音:2008年2月22日-23日、ウィーン。 2007年のワールド・ツアーの一環で来日し、元気なところをみせてくれた2008年で81歳となった巨匠、バドゥラ=スコダの最新録音。GENUINレーベルではバドゥラ=スコダのシューベルトが2タイトル発売になっている。今回は得意としているシューベルトのソナタ2曲で、第20番は2007年の来日公演でも演奏した得意中の得意。年齢を全く感じさせないテクニック、鮮やかな音色、強靭なタッチに驚嘆する。老練、枯淡の境地とは無縁のみずみずしいシューベルト。 | |||
チェロ・プロジェクト〜チェロ・タンゴ 恐怖/エル・チョクロ/想いの届く日/ ア・フエゴ・レント/天使の死/リベルタンゴ/ ジェラシー/孤独/フーガと神秘/ ル・グラン・タンゴ/忘却 |
エッカルト・ルンゲ(Vc) ジャック・アモン(P) | ||
新シリーズ「チェロ・プロジェクト」第1弾。今後「チェロ・ジャズ」「チェロ・シネマ」が発売予定。このアルバムはピアソラの作品を中心にタンゴの古典的名曲「エル・チョクロ」やコンチネンタル・タンゴの名曲ヤコブ・ガーデの「ジェラシー」なども収録。 | |||
ブラームス:クラリネットのための作品全集 クラリネット五重奏曲 ロ短調Op.115/ クラリネット三重奏曲 イ短調Op.114/ クラリネット・ソナタ ヘ短調Op.120-No.1/ クラリネット・ソナタ 変ホ長調Op.120-No.2 |
フランソワ・ベンダ(Cl) ベンダ音楽一座 [ロラ・ベンダ(Vn) ナンシー・ベンダ(Vn) モニカ・ベンダ(Va) クリスティアン・ベンダ(Vc) セバスティアン・ベンダ(P)] | ||
録音:1988年(CD1)/1990年(CD2)。以前ドイツの FSM (FONO) から出ていた録音(当店未案内)の、レーベル移行再発売。 総代であるピアニストのセバスティアン・ベンダはチェコの名門音楽家ベンダ・ファミリーの血をひき、生前はオネゲル、カゼルラ、マルタンらとも交流があった。彼の家族も皆優れた音楽家となった。クラリネットのフランソワはブラジル生まれ、1988年にソロ・デビュー。このCDは、その頃の若々しい録音。 | |||
クラリネットとオーケストラ ロッシーニ:導入、主題と変奏曲 ドビュッシー:狂詩曲第1番 ブゾーニ:クラリネット協奏曲 Op.48 ニルセン:クラリネット協奏曲 Op.57 |
フランソワ・ベンダ(Cl) クリスティアン・ベンダ指揮 スロヴァキアpo. | ||
録音:1993年6月12日、13日。 フランソワ・ベンダはブラジル出身のクラリネット奏者。祖先は、ボヘミアの音楽一族、ベンダ家の一人で、プロイセン王フリードリヒ2世に仕えたフランツ・ベンダ。フランソワは1988年、チューリヒ・トーンハレo.のクラリネット奏者を皮切りに、ソリストとして広く活躍している。クリスティアン・ベンダもベンダ家の末裔で、プラハ・シンフォニアの音楽監督を務めている。 | |||
J.S.バッハ&ホリガー:無伴奏フルート作品集 J.S.バッハ:無伴奏フルート・ソナタ BWV.1013 ハインツ・ホリガー(1939-): 三重奏「ローラン・カヴァンのために」(2005)(*)/ フルート独奏のための "(é)cri(t)" (2006) (+)/ C.P.E.バッハ:無伴奏フルート・ソナタ Wq.132 ハインツ・ホリガー: フルート独奏のための "(t)air(e)" (1980/83)/ 眠りの雲(1984) (#)/ 無伴奏フルート・ソナタ "Sonate (in)solit(air)e" (1995/96) / 無伴奏フルートのための "Petit Air" (2000) |
フェリックス・レングリ (Fl/トラヴェルソ/ アルトFl;*) アン=ローレ・ パンティヨン(Fl;*) アン・パリソー(Fl;*) マティアス・ヴュルシュ (テンプルベル[リン];#) | ||
録音:2008年3月、ライプツィヒ。 著名な現代作曲家にしてオーボエ奏者ホリガーの作品とバッハ親子の作品を並べて聴いていると、ホリガー作品の中にある伝統、バッハ作品の中にある前衛に自ずと気づかされる。(+)[とあるが、おそらく(*)の記載ミス]はピッコロ、フルート、アルト・フルートのための三重奏で、三者の関係が面白く音響的にも美しい佳品。レングリはスイス生まれでペーター=ルーカス・グラーフ、ニコレらに師事、古典から現代曲まで幅広いレパートリーを持つ。 | |||
ジークフリート・カルク=エーレルト: 宗教合唱曲集 高きみ空より/キリストの埋葬/ 主イエス・キリストよ、われら汝に感謝す/ サンクトゥス/ベネディクトゥス/ レクイエム・エテルナム/交響的カンツォーネ第3番/ 神よ、汝らに近寄らん |
グレゴル・マイアー指揮 ゲヴァントハウスcho. ライプツィヒ・ヴォーカル・ コンソート シュテファン・エンゲルス (Org)/他 | ||
録音:2008年3月、ライプツィヒ。 カルク=エーレルトはオルガン曲がよく知られているが、彼の宗教合唱曲がこれだけまとめて収められたCDはこれが初めてではないだろうか。この19世紀末のドイツの作曲家はワーグナー、スクリャービン、ドビュッシー、12音技法発案以前のシェーンベルクの影響を受け、独自のロマン的作風を確立した。ブルックナーの音楽に内在する女性的な要素をさらに発展させたような甘美な音楽。オルガンは様々なレジストレーションを駆使し多彩な音色を出しているのでさながらオーケストラ伴奏のようだ。 | |||
ドメニコ・スカルラッティ:16のソナタ集 [K.1、2、3、208、209、212、213、214、146、 532、533、462、463、28、29、30] |
松岡友子(Cemb) | ||
録音:2008年5月、ヌシャテル、スイス。 松岡友子は千葉県出身でチェンバロを曽根麻矢子、副嶋恭子の両氏に師事。その後、イタリアに留学。チェンバロをE.ファディーニ氏に、オルガンをE.ベッロッティ氏に師事、数々の賞を受賞、コンサートに出演。2007年8月、第44回ブルージュ国際古楽コンクール・チェンバロ部門で第3位入賞。現在、イタリアを拠点にソリスト、通奏低音奏者として活躍。ミラノ在住。今後の活躍が大いに期待されている。 | |||
アンリ・ボナミ〜ピアノ・リサイタル ブラームス:幻想曲 Op.116/ ラプソディ Op.79 シューベルト:ピアノ・ソナタ D.850(第17番) |
アンリ・ボナミ(P) | ||
録音:2007年。 ボナミはパリ音楽院でジャック・ルヴィエらに師事、その後、数々の国際コンクールに入賞し、今勢いに乗っているフランスのピアニスト。若手とは思えない堂に入った落ち着きのある演奏は将来の巨匠を予感させる。 | |||
メンデルスゾーン:チェロとピアノのための作品全集 協奏的変奏曲 ニ長調Op.17/ チェロ・ソナタ第1番 変ロ長調Op.45/ アルバムの綴り/チェロ・ソナタ第2番 ニ長調Op.58/ 無言歌 ニ長調Op.109 |
デュオ・アルプ・フランツ [ユリアン・アルプ(Vc) カスパール・フランツ(P)] | ||
録音:2008年7月26日-29日、フランクフルト。 ユリアン・アルプは 1981年、ドイツのソルタウ生まれのチェリスト。カスパール・フランツは1980年、キール生まれのピアニスト。二人はまだ十代の1996年から共演を始め、2006年にフェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ・コンクールで優勝している。 | |||
ドイツ音楽コンクール2007受賞者〜 ヨハネス・フィッシャー(パーカッション) クセナキス: ドゥマーテン(1976)〜オーボエと打楽器のための(*) ロザリー・ヒルス(1965-): 事項O(北極を横断する仏陀)(1999)(#) ディーター・マック(1954-):テル(1989/90) ゲラルト・エッケルト(1960-):ノール(2008) ディーター・マック: ワンティラン(1988)〜フルートと打楽器のための クセナキス:プサッファ(1975) |
ヨハネス・ フィッシャー(Perc) ナリ・ホン(Fl;#) クリスティアン・ ホンメル(Ob;*) | ||
録音:2008年。 ヨハネス・フィッシャーは2006年ドイツ音楽院コンクール、2007年ドイツ音楽コンクールなど数々のコンクールで優勝し活動する若手打楽器奏者。ここでは打楽器音楽の古典的傑作、クセナキスのプサッファをメインにして若手中堅作曲家の作品を取り上げている。マルチ・パーカッションの醍醐味を存分に楽しめる。 | |||
ブラームス:ピアノ三重奏曲 [第1番 ロ長調Op.8/第2番 ハ長調Op.87] |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・スルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | ||
録音:2008年8月3日-5日、ミュンヘン。 ピアソラ作品集(GEN-88110)、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲集(GEN-88111)が好評だったミュンヘン・ピアノ三重奏団が、今度はブラームスに取り組んだ。第1番の冒頭、明るく柔らかいスルツェンのピアノと、朗々と歌うツァンクのチェロ、アールトのヴァイオリンにすぐ引き込まれてしまう。ドイツの伝統に乗りつつ、瑞々しい感性が生きている。第2番でも、しっかりとした構成でありながら、重苦しくならないのはさすがだ。 | |||
美しい夜〜男声合唱作品集 ヴォーン・ウィリアムズ:茂みといばら/リンデン・リー/キジバト シューベルト:美しい夜に D.903/セレナード D.920/ 現在の中の過去 D.710/夜の明かり D.892 フリードリヒ・ジルヒャー(1789-1860): 菩提樹/溌剌と歌う/ターラウのエンヒェン/ ペルシャの夜の歌/さらば/遠くで/ローレライ/不実 ヴィルヘルム・ナーゲル(1871-1955): 指環/来ておくれ、世界の慰めよ/美しい夜 ローベルト・プラハト(1878-1961):暁 シューマン:谷に咲くバラ Op.65-1 オットー・フレードリク・トゥールベリ(1802-1853):麗しき水晶 ヒューゴ・アルヴェーン(1872-1960):海の夜明け |
ヤン・シューマッハー指揮 カメラータ・ムジカ・リンブルク | ||
録音:2008年4月11日-13日。 様々な男声合唱作品を集めている。ジルヒャーは「ローレライ」で有名なドイツの作曲家。ナーゲルもドイツの作曲家、指揮者。プラハトはカールスルーエを拠点として活躍した作曲家。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年創立、ヤン・シューマッハーの指揮で活動している。 | |||
GEN-88139 (5CD) 廃盤 |
フリューベック・デ・ブルゴス75歳記念BOX | ||
フランスのオルガン音楽 アレクサドル=ピエール= フランソワ・ボエリ(1785-1858): アンダンテ・コン・モト 変ホ長調/ アレグロ・マ・ノン・トロッポ ヘ短調/ アレグレット ロ短調/オクターブのカノン ホ短調/ 幻想曲とフーガ ロ長調 クロード=ベニーニュ・バルバストル(1724-1799): 前奏曲とロンド ハ長調/題名のない小品 ロ長調/ 前奏曲 ニ長調/デュオ ニ長調/クリスマス イ長調/ 題名のない小品 ハ長調/ 題名のない小品 ニ長調(3曲)/ カノナード ニ長調/死を弔う鐘 へ長調/ ラ・マルセイエーズ行進曲とサ・イラ ハ長調 |
マキシム・アインツ(Org) | ||
録音:2008年8月8日-11日。使用楽器:サン=ソヴール参事会教会のオルガン、グリニャン、フランス。 18世紀に活躍したバルバストルと、19世紀前半に活躍したボエリのオルガン作品集。マキシム・アインツはフランスのオルガニスト。 | |||
ラヴェル:弦楽四重奏曲 へ長調 ストラヴィンスキー:3つの小品(1914)/ 二重カノン(1959)/コンチェルティーノ(1920) ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調Op.10 |
ローザンヌ・シネ・ノミネSQ | ||
録音:2008年8月26日-28日。 主に19世紀末から20世紀初頭の20年間に書かれた弦楽四重奏曲の傑作選。ローザンヌを拠点に活動するシネ・ノミネ四重奏団は1975年に結成された名門で、シューベルトの弦楽四重奏曲全集などで知られている。ラヴェルでみせるふくよかな旋律の歌いまわし、ストラヴィンスキーにおける機動性、キッチュな感覚、ドビュッシーのイメージを覆すかのような大らかで堂々とした音楽のつくりなど、瑞々しい発見が多く、弦楽四重奏好きは必聴。 | |||
ゲヴァントハウス・ ブラス・クインテット・プレゼンツ・・・ ヤン・クーツィール(1911-2006): 小サーカス行進曲/金管五重奏曲 ルトスワフスキ:小序曲 J.S.バッハ:フーガ ト短調BWV.578 アルビノーニ:ソナタ「聖マルク」 ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 ヴィクトル・エヴァリド(1860-1935): 金管五重奏曲第3番 ブラームス:子守歌 |
ゲヴァントハウス金管五重奏団 | ||
録音:2008年8月25日-28日。 ゲヴァントハウス金管五重奏団は1975年にゲヴァントハウスo.のメンバーによって結成された。金管五重奏でどこまで幅広い表現が出来るか試しているかのようなヴァラエティに富んだ楽しいアルバム。指揮者としても録音があるオランダのクーツィール(代理店翻訳者表記の「ジャン・ケツィア」は誤り)は五重奏の醍醐味を充分に堪能させる。ルトスワフスキの小品は現代作品とはいえ洒脱で機知に富みあきさせない。「亜麻色の髪の乙女」は、いかに甘く、柔らかな音色が出せるか試しているようでもあり、実際驚くほどの結果を出している。金管アンサンブルの名曲エワルド(この表記が良く成されるが、ロシアの人なのでエヴァリド、またはエヴァルドあたりの方がベター)の作品も見事。ブラームスの子守歌は、ややジャズ風の重厚な響きのハーモニーにアレンジされている。 | |||
いたずらに〜リコーダー四重奏曲集 ドロテー・ハーン(1966-):死の舞踊 シャイト:「ああ私は傷ついて」による幻想曲 ゴードン・ビーファーマン(1967-):パッセージ ポール・モラヴェッツ(1957-):肉体 ブルックナー:ヴェクシラ・レジス デイヴィッド・コズヴィナー(1957-): かき混ぜられた空気の世界 J.S.バッハ:3つの主題によるフーガ |
カルテット・ ニュー・ジェネレイション (リコーダー四重奏団) | ||
録音:2008年5月29日-6月1日。 リコーダー四重奏というと、可愛らしいイメージを思い浮かべてしまうかもしれないが、これは全く違う。刺激的な現代音楽とクラシカルな作品がほぼ半数ずつ、いずれも優れた演奏で収録されている。カルテット・ニュー・ジェネレイション(略称QNG)は、女性四人による団体。 | |||
ジークフリート・マトゥス(1934-): 最愛のディオニソス(マトゥス75歳記念アルバム) 「アリアドネ」、酒神賛歌(2002)(*)/ マンハッタン協奏曲(1994)(#)/ 歌劇「ユディト」〜ホロフェルネスのアリア(+)/ 公園の夜の情景(1988)(**) |
ジークフリート・ マトゥス指揮(#/+/**) オーラ・ルードナー指揮(*) ロイトリンゲン・ ヴュルテンベルクpo. アリス・アルギリス(Br;*/+) A.ネルツ、 S.ベルンシュタイン、 S.クーン(Perc;#) J.ルーベルク(ティンパニ;#) | ||
録音:2008年6月、11月。 ドイツの作曲家マトゥスは当初指揮を学んだが、後にハンス・アイスラーに作曲を学んだ。1960年代はポップ・ソング、映画音楽などの仕事をしたという彼の作風は、基本的に無調の表現主義的音楽だが、ロマンティックで幻想的でオルフ、ヒンデミット、バルトークを思わせる側面もある。音色や楽器の扱いが変化に富んでおり、聴いていて飽きることがない。彼の75才を記念して作られたこのディスクには、主要作品が全て収められている。 | |||
バドゥラ=スコダ〜ハイドン:ピアノ協奏曲集 [へ長調Hob.XVIII-3/ト長調Hob.XVIII-4/ ニ長調Hob.XVIII-11] |
パウル・ バドゥラ=スコダ(P)指揮 ウィーン・コンツェルトフェライン | ||
録音:2008年10月24日-26日、コンツェルトハウス、ウィーン。 デムス、グルダと並ぶピアニスト・ウィーン三羽烏の一人、バドゥラ=スコダが御歳82歳にして、なんと弾き振りで行なった最新録音! 枯淡の境地とは全く無縁で、余計な身振りがなく、童心に還ったかのようなみずみずしい演奏。遊び心にあふれた実に楽しくチャーミングなハイドン。 | |||
ローベルト&クララ・シューマン: ロマンスとファンタジー ローベルト・シューマン: アダージョとアレグロ Op.70/3つのロマンス Op.94/ クラリネット・ソナタ イ長調Op.105/ 夕べの歌 Op.85-12 クララ・シューマン:2つのロマンス Op.22 ローベルト・シューマン:幻想的小品 Op.73 |
フランソワ・ベンダ(Cl) エリナ・ゴトスリアク(P) | ||
録音:2007年11月、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ。 当レーベル3枚目となるベンダのアルバムはシューマン夫妻のクラリネット作品集。ベンダはブラジル出身で1988年にスイスでソロ・デビュー。以後ヨーロッパを中心に活動、ECM や ヘンスラーなどから多数録音が出ている。独特の高音、潤い豊かなロング・トーンがシューマンに存分に生かされている。なお、ピアニストの Elina Gotsouliak はラトヴィアのリガに生まれた若手。代理店翻訳者は「エリーナ・ゴトショーリャック」としているが、チェコ・ハンガリー系かフランス系と勘違いしたものか。全くの蛇足だが1970年代まで、フランスのノーベル賞作家フランソワ・モーリアック [François Mauriac] がよく「モーリャック」と書かれていたのを思い出してしまった。 | |||
リストマジア シューベルト/リスト編:愛の便り シューマン/リスト編:愛の歌 リスト: バラード[第1番/第2番]/スペイン狂詩曲/ 即興ワルツ/メフィスト・ワルツ第1番 |
カロリーネ・フィッシャー(P) | ||
録音:2008年9月20日-22日。 前作(GEN-86068)でモーツァルトからリスト、シチェドリンまで弾いて鮮烈なCDデビューを果たしたカロリーネ・フィッシャー待望のセカンド・アルバム。前アルバムで既に、リスト演奏に対する並々ならぬ意欲と冴えを見せていたが、今ようやく、ここにオール・リスト・プログラムが実現した。シューベルト、シューマンの歌曲の編曲物のほか大作メフィスト・ワルツまでフィッシャーの妙技をとことんまで堪能できる。どこまでもクリアなタッチ、朗々とした歌いまわし、目の覚めるようなヴィルトゥオージティ、ダイナミックな音響など、ぜひとも生演奏を聴いてみたいピアニスト。 | |||
ハイドン:チェロ協奏曲集 [第1番(カデンツァ:N.アルトシュテット)/ 第2番(カデンツァ:N.アルトシュテット &A.ビルスマ)] |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) ミヒャエル・ザンデルリング指揮 ポツダム・カンマーアカデミー | ||
録音:2008年12月14日-16日。 当レーベルでは既にお馴染み、ベートーヴェンのソナタやバッハの無伴奏組曲で若き天才ぶりを発揮しているアルトシュテット。ベルガメンシチコフとゲリンガスに師事し、リゲティなどの現代音楽にも意欲的に取り組んでいる。その彼が自ら作曲したカデンツァを使ってハイドンの二つの協奏曲に挑んだ。端正なオーケストラの枠組みに入りきらんばかりのパッション。特にスル・ポンティチェロを多用した第1番第1楽章の燃えるようなカデンツァは聴きもの。 | |||
イグナーツ・フリートマン(1882-1948):ピアノ作品集 主題と変奏/間奏曲/パッサカリア/2つのマズルカ/ ポーランドの詩I/ポーランドの詩II/バラード/ ポーランドの詩III/8つの前奏曲/ 蜃気楼/6つのマズルカ |
ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2008年。 同じポーランドのヴァイオリニスト、フーベルマンとのベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタの有名な録音が残されているフリートマン。一方彼は、19世紀に多かった作曲も手がけるピアニストで、多くのロマンティックなピアノ曲を残した。作品はどれもピアニストの余技とは言えない完成された様式と個性をもっている。作風はショパン、ブゾーニなどのヴィルトゥオーゾ系の流れとグリーグ、バルトークなどの民族系の流れがあり、それらは時に交じり合っている。 | |||
ロシアの魂〜カプースチン&ラフマニノフ カプースチン:チェロ・ソナタ第2番 Op.84(*) ラフマニノフ: メロディ(Op.21とOp.26によるパラフレーズ)/ ヴォカリーズ カプースチン:ブルレスケ/エレジー/ほぼワルツ ラフマニノフ:チェロ・ソナタ Op.19 |
チェロ・プロジェクト [エッカルト・ルンゲ(Vc) ジャック・アモン(P)] | ||
(*)は世界初録音。チェロ・タンゴ(GEN-88126)に続く同団体第2弾。1998年に結成されて以来、カプースチン、ピアソラ、チック・コリア、チャップリン、ニーノ・ロータなどジャンルを横断するユニークなレパートリーで人気を博してきた。カプースチンは作曲家にしてジャズ・ピアニストでもあり、ジャズとクラシックを融合したピアノ作品は近年高く評価されている。チェロは時にジャズ・シンガーとなり、時にウッド・ベースと早変わりする。 | |||
メンデルスゾーンのライプツィヒ・オルガン 〜オリジナル作品と編曲、即興演奏 メンデルスゾーン/シュメディング編: オラトリオ「聖パウロ」序曲 J.S.バッハ/R.シュナブ編: 「マタイ受難曲」〜私はイエスの御姿を見たい ルドルフ・ルッツ:即興演奏(3つのコラール前奏曲) メンデルスゾーン:前奏曲とフーガ ハ短調 Op.37-1 ゲーゼ:音の小品第1番 へ長調 Op.22-1 モーツァルト:幻想曲 KV.608 ルドルフ・ルツ:ソナタ/他(多数) |
ルドルフ・ルッツ、 マルティン・ シュメディング(Org) | ||
録音:2008年。使用楽器:バッハ・オルガン、ライプツィヒ・トーマス教会/ジルバーマン・オルガン、レータ聖ゲオルク教会/シュヴァイネフライシュ・オルガン、ライプツィヒ・メッケルン復活教会。 メンデルスゾーン・イヤーに因み、メンデルスゾーンに縁のある教会のオルガンで彼が弾いたであろう作品を演奏、録音したもの。バッハのマタイ受難曲ほか、もともとオルガン曲でないものもオルガンで演奏(ただし編曲はメンデルスゾーンによるものではない)。 | |||
モーツァルト&プロコフィエフ: ソナタ&その他の作品集 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第5番 ト長調KV.283/ アダージョ KV.540/ロンド KV.485/ジーグ KV.574 プロコフィエフ: ピアノ・ソナタ第8番 変ロ長調Op.84 |
ゲザ・リュッカー(P) | ||
録音:2008年10月。 ゲサ・リュッカーは12才でデビューし、その後、数々の国際コンクールに入賞。以後、精力的にソロ活動を続けている。清らかなタッチ、適切で緩みのないテンポ設定など、清潔感のある音楽作りが特徴でモーツァルトのソナタではその個性が十分生かされている。一方、プロコフィエフではタッチを様々に変えてうねる様なドラマティックな空間を作り出す。 | |||
ロシアのヴァイオリン・ソナタ プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調Op.80 ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン・ソナタ ト長調Op.134 |
ミヒャエル・ ディンネビーア(Vn) アンゲラ=シャルロット・ ビーバー(P) | ||
録音:2008年。 フランク:ヴァイオリン・ソナタ、ラヴェル:ピアノ三重奏曲(GEN-85512)のコンビ、ディンネビーアとビーバーによるロシアン・ヴァイオリン・ソナタの名作2曲。ディンネビーアは1968年ドイツ生まれでソリストの他、弦楽四重奏など室内楽の分野で幅広く活動している。ビーバーはアルフォンス・コンタルスキ、ブッフビンダーに師事した。繊細さと豪快さを併せ持った快演。 | |||
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15 ボーナス・トラック:エトヴィン・フィッシャー演奏 の同曲第1楽章断片(1945年) |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) フェリックス・コロボフ指揮 スタニスラフスキー& ネミロヴィチ=ダンチェンコ・ モスクワ音楽劇場o. | ||
録音:2008年6月14日-17日、モスクワ。80歳のバドゥラ=スコダがモスクワを訪れ、難曲ブラームスのピアノ協奏曲第1番を新録音。傘寿の巨匠が奏でる音楽は、枯淡の味わいの中に、半世紀以上一流のピアニストとして活躍してきた経験の深みが宿っている。素朴な感動に満ちた第2楽章、強い集中力で老体を奮い立たせた第3楽章、いずれも感動的だ。コロボフの厚みのある伴奏も素晴らしい。なお、CDにはブラームスのピアノ協奏曲第1番のみの3トラックで、収録時間は43'32と表示されているが、その後バドゥラ=スコダによる英独仏伊語による紹介とともに、彼の師匠エトヴィン・フィッシャーが演奏した第1楽章の断片が収録されている。 | |||
フェリックス&ファニー・メンデルスゾーン: ピアノ作品集 フェリックス・メンデルスゾーン: アイルランド民謡 「夏のなごりのバラ」による幻想曲/ 3つの奇想的幻想曲 Op.16/ オティリー・ゲーテのためのアルバム綴り/ ロンド・カプリツィオーソ/6つの無言歌 Op.30/ 6つの無言歌 Op.62/無言歌 Op.62-3 ファニー・メンデルスゾーン: 前奏曲 ホ短調/4つの無言歌 |
トビアス・コッホ(P) | ||
録音:2009年。使用楽器:1835年、ベルリン製。 メンデルスゾーン・イヤー企画。ここではメンデルスゾーンが生きた時代に使用されていたピアノを使用。 | |||
大聖堂から〜男声宗教合唱曲集 メンデルスゾーン: 2つの宗教的合唱曲 Op.115/ 主よ、見下ろして下さいOp.121 (*)/ オラトリオ「キリスト」 Op.97〜彼はその背に コルネリウス: 男声のための悲しみの合唱 Op.9(8曲) シューベルト: 聖霊への讃歌 D.948/ 詩篇第23篇 D.706/サルヴェ・レジナ D.811/ 信仰、希望、愛 D.954 |
アンドレアス・ウェラー、 ゼバスティアン・ コールヘップ(T) イェンス・ハマン、 ゼバスティアン・クンツ(Br) アドルフ・ザイデル(B) アンドレアス・フレーゼ(P) ヤン・シューマッハー指揮 カメラータ・ムジカ・リンブルク | ||
録音:2009年5月21日-24日。珍しい男声合唱宗教曲。中ではメンデルスゾーンの晩祷歌(*)は日本でも親しまれている名曲。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年創設の男声cho.。 | |||
シューマン夫妻〜 1845-1849 ドレスデンにおける作品 ローベルト・シューマン: 4つの行進曲 Op.76/森の情景 Op.82/ 4つのフーガ Op.72/ 4つの習作 Op.56 〜 Nos.2, 4, 5, 6/ スケッチと断片 クララ・シューマン:3つの前奏曲とフーガ Op.16 |
トビアス・コッホ(P) | ||
録音:2008年12月。使用楽器:1852年、ピエール・エラール製作。 トビアス・コッホは最近評価を高めている奏者で、当レーベルから先に発売された「メンデルスゾーン姉弟作品集」(GEN-89156)は、レコード芸術2010年1月号で谷戸基岩氏が2009年のプライヴェート・ベスト5に挙げた。このCDもこれまでと同様、19世紀のフォルテ・ピアノを用いて当時響きを忠実に再現しようとしている。クララの作品はもちろんのこと、ローベルトの習作、結局作品として結実しなかったスケッチや断片といった珍しい音楽が収められており、資料的価値も高い。 | |||
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 ドビュッシー:忘れられていた映像/ 映像第1集/映像第2集 |
アンリ・ボナミ(P) | ||
録音:2009年4月6日-7日。アンリ・ボナミは、1979年生まれのフランスのピアニスト。1999年、パリ国立高等音楽院を修了。2002年カサグランデ国際ピアノコンクール第3位受賞によって注目を浴び、若い世代のフランスのピアニストとして注目されている。 | |||
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜 ゾフィア・ヤッフェ(Vn) スク:4つの小品 J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番 |
ゾフィア・ヤッフェ(Vn) ビョルン・レーマン(P) | ||
録音:2009年2月、ベルリン。 ヤッフェはベルリンの音楽家一家に生まれ、7才で既に公開演奏を行い、2003年レオポルド・モーツァルト・ヴァイオリン・コンクールに入賞、その後、2005年にエリザベート王妃コンクールで第3位を獲得した。オーケストラとも多数共演し、これまでにD.R.デイヴィス、M.ヤノフスキ、L.ツァグロセクの指揮で演奏している。繊細な表現とエネルギッシュな情熱が共存したみずみずしい才能の登場。J.スークの4つの小品は掘り出し物の名品で、冒頭の調性のあいまいな部分にシマノフスキーや後の新ウィーン楽派をうっすらと予感させる。 | |||
ハイドン:アコーディオンによるピアノ・ソナタ集 [ニ長調Hob.XVI; 37/ヘ長調Hob.XVI; 23/ 変ホ長調Hob.XVI; 25/ト長調Hob.XVI; 40/ ホ短調Hob.XVI; 34] |
ヴィヴィアーヌ・シャッソ (アコーディオン) | ||
録音:2009年5月。 かつてアコーディオンによるバッハというのがあったが、こちらはハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏したもの。ハイドン・イヤーならではの色物企画かと思いきや、これが実によい。ハイドンの音楽に内在する俗謡的、民謡的イディオムがアコーディオンによって強調され、さながらストリート・ミュージックのように響く。羽根のように軽やかな音楽がなんとも魅力的。演奏のシャッソ(1979-)はチューリヒ生まれ。現代音楽の演奏に特に優れ、これまでに細川俊夫、ホリガー、フラーらの作品を初演し、彼らから絶大な信頼を得ている。 | |||
ピエール=ドミニク・ポネル(1957-): 弦楽四重奏曲集[第1番/第2番]/ 弦楽三重奏曲 |
ジェモーSQ | ||
録音:2009年。 有名な演出家ジャン=ピエール・ポネルの息子で指揮者としても活躍、多くのヨーロッパの歌劇場でタクトを執りCDもショスタコーヴィチの交響曲などが発売されているミュンヘン生まれのピエール=ドミニクだが、作曲もこなすとは。作風は無調から調性、ベルク、バルトーク、新ロマン主義、怪しげな民族音楽と様々な要素が含まれているが、それらを劇的なダイナミズムの中で折衷、聴き手を飽きさせない。 | |||
ドイツ・音楽コンクール2008優勝者 リゲティ(1923-2006):6つのバガテル トゥール(1959-):ラメンタティオ カッツァー(1935-):呼吸のような...だが時には レヴィ(1968-):経て ノイヴィルト(1968-):オンダンテ クセナキス(1922-2001):XAS |
ソニック・アート・ サクソフォン四重奏団 | ||
録音:2009年8月。 2005年結成、2008年ドイツ音楽コンクールで優勝した団体で、その際の副賞として制作されたアルバム。現代音楽ばかりを取り上げ、卓越した妙技が味わえる。リゲティの6つのバガテルは1950年代に作曲されたピアノ曲のアレンジものでバルトークの「ミクロコスモス」の影響が濃い楽しい組曲。北欧のプログレシヴ・ロック・ミュージシャンとしても活躍するトゥールのラメンティオも重音奏法など特殊奏法を使いながらもロマンティックな情感をかもし出している。クセナキスの超絶的な作品にも彼らは臆することなく嬉々として若々しい情熱を迸らせている。 | |||
モーツァルト: クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 (*) シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D.458 |
カリン・ドルンブッシュ(Cl;*) シモン・ガウデンツ指揮 コレギウム・ムジクム・バーゼル | ||
(P) (C) 2010 。ガウデンツ(1974-)はバーゼル出身のスイスの指揮者。カリン・ドルンブッシュはスウェーデン出身のクラリネット奏者で、コレギウム・ムジクム・バーゼルのソリストとしても活躍している。 | |||
メンデルスゾーン(1809-1847): ピアノ四重奏曲第3番 Op.3(1824-25)/ ピアノ六重奏曲 Op.110(1824) |
ミュンヘン・ ピアノ三重奏団と仲間たち | ||
録音:2009年7月、ミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル、ライヴ。 ミュンヘン・ピアノ三重奏団は1982年結成で今日最もアクティヴな活動を展開しているドイツの室内楽アンサンブル。ピアソラ(GEN-88110)、メンデルスゾーン(GEN-88111)やブラームス(GEN-89137)が発売されているが、今回は友人が参加したと思われるメンデルスゾーンの多重奏曲。 | |||
シルヴィオ・ラッザーリ(1857-1944): ヴァイオリン・ソナタ ホ長調 Op.24/ スケルツォ 嬰ト短調 フォルクマール・アンドレーエ(1879-1962): ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.4 |
イローナ=テン・ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2009年4月。 ラッザーリはイタリア生まれでパリに没した。フランクを思わせる詩的な作品。アンドレーエはスイス生まれで、ブルックナーの交響曲全曲を史上初めて録音した指揮者として著名。激動の時代に生きたとはいえ、音楽はそうしたことを全く思わせず、フォーレ、フランクの影響を感じさせる上品な音楽。テン=ベルクとミヒャエル・シェーファーのコンビは、レスピーギのヴァイオリンとピアノのための作品全集など興味深い作品を上質な演奏で録音し、好評を得ている。 | |||
ドイツ音楽コンクール2009優勝者〜デュオ・シュテンムラー ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番 ニ長調 Op.102-2 ミャスコフスキー:チェロ・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12 ルトスワフスキ:グラーヴェ〜変容 R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6 デュオ・シュテンムラー [ペーター=フィリップ・シュテンムラー(Vc) ハンスヤーコプ・シュテンムラー(P)] | |||
録音:2009年10月9日-11日、ベルリン。 デュオ・シュテンムラーは、1978年生まれの兄ハンスヤーコプと、1986年生まれの弟ペーター=フィリップによる兄弟デュオ。1998年から活動を開始。ソロと伴奏ではなく、二重奏としてのチェロ・ソナタを演奏し高く評価されている。このCDは、2009年のドイツ音楽コンクールの優勝を記念した物。古典派、ロマン派、近現代と特色のある曲を選んでいる。 | |||
チャイコフスキー/D.ゲリンガス&L.シャッツ編曲:「四季」Op.37b(弦楽合奏版)(*) バルトーク:トランシルヴァニア舞曲(#)/ルーマニア民俗舞曲(#) ・ボーナスCD チャイコフスキー:「四季」Op.37b(弦楽合奏版/詩の朗読入り) ミヒャエル・ザンデルリング指揮ドイツ弦楽フィルハーモニー | |||
録音:2005年9月27日-29日、イエス・キリスト教会、ベルリン(*)/2009年9月18日-20日、ジーメンスヴィラ、ベルリン(#)。 巨匠クルト・ザンデルリングの子ミヒャエル・ザンデルリング(1967-)と彼が首席指揮者を務めるドイツ弦楽フィルハーモニーのGENUINレーベル第3弾。ミヒャエルはチェリストとして活躍した後、現在は指揮者としての活動を中心にしている。ドイツ弦楽フィルハーモニーは、若者による弦楽オーケストラ。BPOの録音会場として有名なダーレムのイエス・キリスト教会/他での録音。 | |||
シューマン:子供のためのピアノ作品集 子供のためのアルバムOp.68/ 子供のための3つのソナタOp.118/ 子供のためのアルバムOp.68のための補遺 WoO.30/ マリーへの誕生日アルバム/ 音楽史による小学習講座/ 二つのピアノのためのアンダンテと変奏 Op.46(*) |
トビアス・コッホ(P) サラ・コッホ(P;*) | ||
録音:2009年12月1日-4日、ケルン。 ローベルト・シューマンはクララと8人の子をもうけ、幼くして亡くなった一人以外は健やかに成長した。シューマンは子どもたちのための音楽をいくつも書いており、ここにはそうしたピアノ曲集が集められている。よく知られている子供のためのアルバムとその補遺、子どものための3つのソナタの他、これが世界初録音と思しき珍しい曲集が二つ収録されている。マリーへの誕生日アルバムは、長女マリー(1841-1929)の7歳の誕生日のために作られた簡単で短い7つの曲。音楽史による小学習講座は、ヘンデル、バッハ、グルック、モーツァルト、ベートーヴェン(2曲)、ウェーバー、シューベルトの作品をシューマンが練習用にアレンジした物。いずれも子煩悩だったシューマンの愛情が強く感じられる音楽。トビアス・コッホは GENUIN社へ精力的にシューマンを録音している。 | |||
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30-3 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001 R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 ワックスマン:カルメン幻想曲 クリストフ・サイボルト(Vn) ミラナ・チェルニャフスカヤ(P) | |||
録音:2004年7月-8月。 クリストフ・サイボルトは1978年、ハイルブロン生まれのヴァイオリニスト。4歳からヴァイオリンを学び、1989年にはBPOと共演したという早熟。現在はドイツを中心にソリストとして活躍している。 | |||
ハイドン:弦楽四重奏曲集[ハ長調 Op.54-2 Hob.III; 57/ト長調 Op.77-1 Hob.III; 81] バルトーク:弦楽四重奏曲第4番 クレモナSQ [クリスティアーノ・グアルコ、パオロ・アンドレオーニ(Vn) シモーネ・グラマーリャ(Va) ジョヴァンニ・スカリオーネ(Vc)] | |||
録音:2009年12月8日-10日、バーデン=バーデン。 クレモナ四重奏団は2000年結成。歴史は浅いながらも、現代イタリアを代表する弦楽四重奏団として高い評価を得、ボッケリーニのフルート五重奏曲でメジャー・デビューも果たしている(DECCA)。 | |||
ガブリエル・ピエルネ(1863-1937): フルート・ソナタOp.36 ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ(1817-1890): フルート・ソナタ第2番 ニ短調 Op.21 プロコフィエフ:フルート・ソナタ第2番 ニ長調 Op.94 |
ハンス=ウド・ ハインツマン(Fl) エリザヴェータ・ブルミーナ(P) | ||
録音:2007年7月16日-19日、ハンブルク。 3作品は、いずれもフルート版とヴァイオリン版があるソナタ。ピエルネの作品は、1900年にジャック・ティボーのために書かれたヴァイオリン・ソナタがオリジナルで、1909年にフルート・ソナタに編曲。ゲーゼの作品もヴァイオリンがオリジナルで、1886年にカール・ミュラーによってフルート版が出版された。プロコフィエフのソナタ第2番は、フルートがオリジナルで、後にヴァイオリン・ソナタに直された。ハンス=ウド・ハインツマンは1947年生まれ。1982年以来、NDRso.のフルーティストを務めている。 | |||
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜 アレクセイ・ゴルラッチ モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調Op.101 ショパン:4つのマズルカOp.33/ ポロネーズ第6番 変イ長調 Op.53「英雄」 ブリテン:夜の小品(ノットゥルノ) バルトーク:戸外にて(全5曲) |
アレクセイ・ゴルラッチ(P) | ||
録音:2009年10月15日-17日、ベルリン。 ゴルラッチ(1988-)はウクライナのキーウ〔キエフ〕生まれ。まもなくドイツに移住し、ベルリンで学んでいる。十代に数々のコンクールで優勝しており、その中には2006年の第6回浜松国際ピアノコンクールも含まれる。卓越した技術はもちろん、視野の広い設計力のある音楽が強みで、とても21歳のピアニストとは思えない完成度の高い表現には驚かされる。 | |||
ドイツ音楽コンクール2009優勝者〜ビョル・カン&クズネゾフ プーランク:ヴァイオリン・ソナタ / メシアン:主題と変装 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 Op.30-3 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100 ビョル・カン(Vn) ボリス・クズネツォフ(P) | |||
録音:2009年11月28日-30日、ベルリン。 2009年のドイツ音楽コンクールのピアノ部門およびヴァイオリン部門で受賞した二人によるデュオ。ビョル・カン(1985-)はザルツブルク生まれで、両親とも韓国人。逸材の多いアジア人女性ヴァイオリニストらしく、卓越した指捌き、ズバリとした弓運び、そして明快な音楽性で、優れた才能を感じさせる。ボリス・クズネツォフ(1985-)はモスクワ生まれ。押し引きの巧みな演奏で見事な伴奏をつけている。 | |||
バロック時代の嘆きの歌 ヘンデル:「リナルド」〜泣くがままにさせて下さい グルック:「オルフェオ」より〔エウリディーチェを失って/なんという澄み切った空〕 ヘンデル:「ヘラクレス」〜どこへ飛んでいこう ヴィヴァルディ:「ジュスティーノ」より〔胸に感じる/喜びをもって見るだろう〕 モンテヴェルディ:「ウリッセの帰還」〜哀れな王妃の ヘンデル:「アチ、ガラテアとポリフェーモ」〜空に雷が光ろうとも モンテヴェルディ:「アリアンナ」〜アリアンナの嘆き ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」〜侮辱された蛇は パーセル:「ディドとエネアス」〜私が大地に横たわる時 マライケ・モール(Ms) ハノーファー宮廷楽団 | |||
録音:2010年2月11日、4月22日、23日。マライケ・モール(1977-)はドイツ、ヘッセン州ローテンブルク・アン・デア・フルダ生まれで、バロック音楽もリゲティなど現代の音楽も歌う。ハノーファー宮廷楽団は1981年結成の古楽オーケストラ。1996年以来コンサート・ミストレスのアンネ・レーリヒが率いている。 | |||
ルイーゼ・アドルファ・ル・ボー(1850-1927):ピアノ作品全集 3つのピアノ小品 Op.1/独自の主題による変奏曲 Op.3/ピアノ・ソナタOp.8/ 8つの前奏曲 Op.12/即興曲 Op.30/ガヴォットOp.32/バラードOp.47/ 3つの古風な舞曲 Op.48/ドイツの輪舞 Op.49/葬送行進曲 Op.53/ ピアノ小品集 Op.57/舟歌 Op.59/夕べの調べ Op.64 アナ=マリヤ・マルコヴィーナ(P) | |||
録音:2010年5月11日-13日。19世紀後半に活躍したピアニストで、まだ女性作曲家が珍しかった時代に積極的に作曲活動を繰り広げたル・ボー。室内楽作品のCDはあったが、これだけピアノ作品をまとめたCDは初めてだろう。マルコヴィーナは1970年クロアチア生まれ。 | |||
ヴァンサン・ダンディ(1851-1931):ピアノ作品集 Vol.3 3つの言葉のないロマンスOp.1/4つの小品 Op.16/ エルヴェティアOp.17/夜想曲 Op.26/散歩 Op.27/ シューマニアーナOp.30/妖精たちの物語Op.86/ ハイドンの名によるメヌエットOp.65/ フランスの童謡に基づく6つのパラフレーズOp.95 |
ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2009年10月12日-14日、ミュンヘン。Vol.1:GEN-87083、Vol.2:GEN-87101。 第4集完結予定の第3集。1869年作曲のロマンスから始まり、1929年作曲のパラフレーズまで、多様な作品。中でもダンディ75歳時の妖精たちの物語は美しい。M.シェーファーによる申し分ない演奏で。 | |||
ムソルグスキー:展覧会の絵 ラヴェル:鏡 |
ミヒャエル・ゼーヴァン(P) | ||
録音:2009年4月6日、8日-9日、ライプツィヒ。ゼーヴァンはミュンヘン生まれ。11歳にしてオーケストラと共演。以来幅広くピアニストとしての活動を続けてきた。ここでの両名曲には、豊かな経験を背負った芸術家ならではの、しっかりとした語り口の上手さを楽しむことができる。 | |||
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜 アレクザンデル・シンプ ベートーヴェン:32の変奏曲 ハ短調 WoO.80/ ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101 ドビュッシー:前奏曲集第2巻 より [霧/ビーニョの門/月の光がふりそそぐテラス] S.シーベル(1975-):つかの間 モーツァルト:ロンド イ短調 K.511 アルベニス:組曲「イベリア」〜アルメリア |
アレクザンデル・シンプ(P) | ||
録音:2009年10月12日-14日、ベルリン。 シンプはドイツ、ゲッティンゲン生まれ。2008年のドイツ音楽コンクールのピアノ独奏部門を受賞した。しっかりとした構成感が素晴らしいベートーヴェン、クリアで知的なドビュッシー、メランコリックなモーツァルト、いずれも才能が存分に示されている。 | |||
ヴィオラ・ダモーレのための音楽 フランツ・ジーモン・シューフバウアー(?-1743): 2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のためのトリオ イ長調 ヨハン・ペーター・グツィンガー(1683-1773): 2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のための組曲 イ長調 不詳(18世紀):2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のためのトリオ〔ニ長調/イ長調〕 クリスティアン・ペツォルト(1677-1733):パルティータ イ長調 ヴィルヘルム・ガンシュペック(1687-1770):ウヴェルチューレ イ長調 アンネ・シューマン、クラウス・フォイクト(Vaダモーレ) アリソン・マギリヴレイ(Vc) ペトラ・ブルマン(テオルボ/バロックG) セバスティアン・クネーベル(Cemb) | |||
録音:2010年2月15日-18日。鳴弦を持っていることで独特の豊かな音を奏でることができる、バロック時代から古典派初期にかけて人気を誇ったヴィオラ・ダモーレ2つを用いる曲を集めた、バロック音楽ファン待望の録音。 | |||
アルビノーニ(1671-1751): オーボエと通奏低音のための 6つの教会ソナタ集Op.4 (1708出版) 〔第1番 ニ短調/第2番 ホ短調/第3番 ヘ長調/ 第4番 ト短調/第5番 ト短調/第6番 ロ短調]/ 室内ソナタ ハ長調 |
ハイメ・ゴンザレス(Ob) オーサ・オーケルベリ(Vc) トーマス・ボイセン(リュート) マルティン・ミュラー(Cemb) | ||
録音:2010年3月1日-5日。Op.4は6曲のうち5曲が短調というラメントな色合いの濃い物。ハイメ・ゴンザレスはドイツを中心に活躍するオーボエ奏者。2009年からスイス、ベルンの芸術高等学院の教授を務めている。 | |||
ヴィルヘルム・キルマイヤー(1927-): 5つのロマンス/8つのバガテル(*) シューマン: 3つのロマンスOp.94/5つの民謡風の小品 Op.102 |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) ジョゼ・ガリャルド(P) | ||
録音:2010年6月18日-20日。(*)は世界初録音。アルトシュテットは1982年生まれの若いチェリスト。前作のハイドン:チェロ協奏曲集(GEN-89148)では、自作のカデンツァを使用した個性的な演奏を聴かせた。キルマイヤーは戦後ドイツ音楽界の保守派の重鎮として知られる作曲家で、美しさの中に現代的美感を湛えた作風。 | |||
ロマン派流儀のバッハ J.S.バッハ/メンデルスゾーン編曲:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ より 〔第2番 BWV.1004〜シャコンヌ/第3番 BWV.1006〜前奏曲〕 J.S.バッハ/F.ダーフィト編曲: ヴァイオリン・ソナタ第3番 ホ長調 BWV.1016 より〔第3楽章/第4楽章〕 J.S.バッハ/フリードリヒ・W.レッセル編曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 MWV Q 26〜アレグロ・ヴィヴァーチェ J.S.バッハ/シューマン編曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ/ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番BWV.1003〜アンダンテ 平崎真弓(Vn) クリスティーネ・ショルンスハイム(Fp) | |||
録音:2010年4月15日-17日。 たいへん興味深いアルバム。バッハの有名なシャコンヌが3種類、メンデルスゾーン、レッセル、シューマンがそれぞれピアノ伴奏を補った版で演奏。同様に前奏曲とアンダンテ、さらにメンデルスゾーンのソナタも収録。平崎真弓は、東京藝術大学在学中にドイツへ渡り、2006年、ライプツィヒ・バッハ国際コンクールで第2位を受賞。バロック、古典派それぞれのピリオド奏法に精通したソリストとして活躍している。伴奏は名手クリスティーネ・ショルンスハイム。 | |||
フレデリック・ショパンの最後の言葉 ショパン: 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/ ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58/ 子守歌 変ニ長調 Op.57/ 2つの夜想曲 Op.55〔ヘ短調/変ホ長調〕/ 3つのマズルカOp.59〔イ短調/変イ長調/嬰ヘ短調〕/ バラード ヘ短調 Op.52 |
エリナ・ゴトソウリアク(P) | ||
ショパンの作品50から60までの名作を集めたアルバム。ゴトソウリアクは1979年ラトヴィアのリガ生まれ、4歳からピアノを学び、リガでピアノとチェンバロを学ぶ。その後チューリヒでブッフビンダーに学び、様々なコンクールで優勝を得て注目を浴びた。現在ではソリストとして各地で活躍している。 | |||
シューマン:謝肉祭 Op.9/幻想小曲集 Op.12 メンデルスゾーン:幻想曲 嬰ヘ短調 Op.28 シューマン/リスト編曲:君に捧ぐ |
リリアン・アコポヴァ(P) | ||
録音:2010年3月26日、27日、ミュンヘン。アコポヴァは1983年6月、アルメニアの首都エレバンに生まれた若いピアニスト。2001年からミュンヘンに留学、エリソ・ヴィルサラーゼに学び、数々のコンクールで優勝、入賞。ソリストとしての活躍を広げている。清潔感のある音楽作りが好ましい。 | |||
清水直子 ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタOp.11-4 シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2番 |
清水直子(Va) オズガー・アイディン(P) | ||
録音:2000年10月、24 bit。旧品番:GEN-001001。 BPOの首席ヴィオリスト清水直子のデビュー盤が、品番・ジャケ写を変更して再発売。清水直子は1997年ミュンヘン音楽コンクール・ヴィオラ部門にて第1位を受賞、その他にも数々のコンクール受賞暦を誇る。桐朋学園卒業後、94年よりデトモルト音楽大学で今井信子に師事。その後タングルウッドやマールボロの音楽祭に参加したり、日本国内外のオーケストラと共演したりし、高い評価を得ている。2001年よりBPOの首席ヴィオリストを務め、2006年にはテレビ「情熱大陸」(MBS毎日放送/TBS系列)で紹介され、一躍日本での知名度も上がった。ソリストとしては毎年のように日本でリサイタルを行っている。録音は当GENUINレーベルの2枚のソロ・アルバムのほか、ベルリオーズ:イタリアのハロルドの独奏を務めたもの(フォンテック)や室内楽に参加したCDが発売になっている。このディスクは夫君であるトルコのピアニスト、オズガー・アイディンとの共演で、ヴィオラ・ソナタの名曲をずらりと並べた名盤。 | |||
ドイツ音楽コンクール2007優勝者〜 フレデリック・ベッリ ベリオ:トロンボーンと管弦楽のための「ソロ」(*) ラーベ(1935-):トロンボーンのための「バスタ」(#) マルタン:トロンボーンとピアノのためのバラード(+) ジョルジュ・ドルリュー(1925-1992):マドリガル(**) ニーノ・ロータ:トロンボーン協奏曲 ハ長調(##) |
フレデリック・ベッリ(Tb) シルヴァン・カンブルラン指揮(*) パブロ・エラス・カサド指揮(##) バーデン=バーデン・ フライブルクSWRso.(*/##) 竹沢絵里子(P;+) トロンボーン・ユニット・ ハノーファー(**) | ||
録音:2009年9月18日、ストラスブール(*)/2009年5月18日、バーデンバーデン(#/+/**)/2009年5月14日-15日(##)。フレデリック・ベッリは、2006年からバーデン=バーデン・フライブルクSWRso.のソロ・トロンボーン奏者を務めている。 | |||
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲集 〔第3番 ヘ短調 Op.65/ 第4番 ホ短調 Op.90「ドゥムキー」〕 |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・ズルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | ||
録音:2010年7月14日-15日、ミュンヘン。今やドイツを代表するピアノ三重奏団であるミュンヘン・ピアノ三重奏団によるドヴォルザーク。予想に違わぬ充実した演奏。両曲とも比較的チェロが活躍し、ゲルハルト・ツァンクの深々としたチェロの音色が生きている。 | |||
GEN-11195 廃盤 |
ストラヴィンスキー/デュオ・ダコール&イヤードラム・パーカッション・デュオ編曲: 春の祭典(2台のピアノと打楽器のための版) バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ デュオ・ダコール[ルシア・ファン、ゼバスティアン・オイラー(P)] イヤードラム・パーカッション・デュオ [ヨハネス・フィッシャー、ドメニコ・メルヒオーレ(Perc)] | ||
フルートとハープのためのリサイタル バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ハ長調 BWV1033 モーツァルト:アンダンテ ハ長調 K.315 / ショパン:ロッシーニの主題による変奏曲 イベール:フルート・ソロのための小品/アントラクト ベルトミュー:パテティコ/ラシーヴォ/イディリコ/エキゾティコ/ドルチッシモ フォーレ:幻想曲 ハ長調 Op.79 / トゥルニエ:2つのロマンティックな前奏曲 Op.17 フォーレ:夢のあとに / ロッシーニ:アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ サン=サーンス:幻想曲 Op.124 ミヒャエル・マルティン・コフラー(Fl) レギーネ・コフラー(Hp) | |||
録音:2008年9月8日-11日。ミヒャエル・マルティン・コフラーは1966年、オーストリアのフィラッハの生まれ。1987年にセルジュ・チェリビダッケによってミュンヘンpo.の首席奏者に招かれている。 | |||
ブラームス:ピアノ・デュオのための作品集 2台のピアノのためのソナタ ヘ短調 Op.34b/ ハイドンの主題による変奏曲 Op.56b(2P)/ シューマンの主題による変奏曲 Op.23(P連弾) |
オルハ・チパク、 オレクシイ・クシュニル(P) | ||
録音:2010年3月、5月。チパク&クシュニルはウクライナのピアノ・デュオで98年のローマ・コンクール優勝を始め様々なコンクールに入選、現在はウクライナを始めヨーロッパ、アメリカ、中国などで活躍している。 | |||
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜デュオ・リウル ルトスワフスキ:5つの舞踊前奏曲 ベルク:4つの小品 Op.5 ドビュッシー:第一狂詩曲 / イサン・ユン:リウル ブラームス: クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1 ドビュッシー:クラリネットとピアノのための小品 |
デュオ・リウル [ゼバスティアン・マンツ(Cl) マルティン・クレット(P)] | ||
録音:2008年12月12日、ミュンヘン。ドイツ音楽コンクール2008年受賞のデュオ・リウルによるクラリネットとピアノの作品集。クラリネットのゼバスティアン・マンツは1986年、ハノーファー生まれ。まだ20代だが、圧倒的な高評価を得ているクラリネット奏者。マルティン・クレットは1987年、ハンブルク近郊のブクステフーデ生まれのピアニスト。若い二人の生み出す音楽は素晴らしく新鮮。 | |||
ロシアとフランスへの音楽の旅 ムソルグスキー: 展覧会の絵/涙/瞑想曲(アルバムの綴り) ドビュッシー:映像第1集/喜びの島 |
吉住理恵子(P) | ||
録音:2009年10月、ビーレフェエルト。東京芸術大学を卒業後デトモルト音楽大学に留学、ドレスデンに在住する日本人ピアニスト吉住理恵子初のソロ・アルバム(伴奏ではドレスデン近代ヴァイオリン作品集 GEN-87107が出ていた)。彼女はヨーロッパ、アジア、南米で活躍し、2000年からドレスデン音楽大学教授を務めているが、学生時代はロックバンドでヴォーカルをやっていたという。 | |||
パウル・バドゥラ=スコダ、室内楽曲録音集 モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第30番 ニ長調 K.306 [ダヴィド・オイストラフ(Vn)/録音:1972年6月、パリ] シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番 変ホ長調 Op.100 D.929 [ジャン・フルニエ(Vn) アントニオ・ヤニグロ(Vc)/録音:1955年/原盤:WESTMINSTER ] ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 Op.8 ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第4番 ホ短調 Op.90 「ドゥムキー」 [ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn) ボリス・ペルガメンシコフ(Vc)/ 録音:1981年、ウィーン、ザルツブルク] ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34 J.シュトラウス/シェーンベルク編曲:ワルツ「南国のばら」 Op.388 [キュッヒル四重奏団〔ライナー・キュッヒル、エックハルト・ザイフェルト(Vn) ペーター・ゲッツェル(Va)フランツ・バルトロメイ(Vc)〕/ 録音:1980年1月8日、サン=コンタン] オットー・シュールホフによる「ドゥムキー」のレッスン[録音:1954年] 以上、パウル・バドゥラ=スコダ(P) | |||
2011年に84歳を迎えたウィーンの名ピアニスト、パウル・バドゥラ=スコダが加わった様々な室内楽曲の録音を集めたセット。オイストラフ、ヤニグロ、シュナイダーハンなど、優れた演奏家の名前が並んでいる。興味深いのはバドゥラ=スコダの師匠である、オットー・シュールホフが彼にレッスンをつけている様子の録音。バドゥラ=スコダの修行期を物語る貴重な資料。 | |||
シューマン:謝肉祭 Op.9 ショパン:ポロネーズ第7番 変イ長調 Op.61「幻想」 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36 |
アナスタシア・ヴォルチョク(P) | ||
録音:2010年7月4日-6日、ライプツィヒ。モスクワ出身のピアニスト、アナスタシア・ヴォルチョクがGENUINに初登場。ゲルギエフとの共演やNOVARISへの録音で知られている。一件、名曲3つを並べただけのように思えるが、シューマンの「謝肉祭」とショパンの幻想ポロネーズはともにラフマニノフが得意とした曲で、そこにヴォルチョクは関連性を見出そうとしたようだ。ラフマニノフは1931年の改訂版を基本としている。 | |||
ウジェーヌ・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.27(全曲) 〔第1番 ト短調/第2番 イ短調/第3番 ニ短調/第4番 ホ短調/第5番 ト長調/第6番 ホ長調〕 ユディト・インゴルフソン(Vn) | |||
録音:2010年1月5日-7日、マルククレーベルク。イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集に、1973年アイスランド生まれ、1998年のインディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールで金賞を受賞、米国を中心に活躍しているインゴルフソンが挑む。 | |||
クレイン&フェインベルグ:ヴァイオリン・ソナタ集 グリゴリー・クレイン(1879-1957): ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.11/詩 Op.25/ ヤクートの主題による二つの小品 サムイル・フェインベルグ(1890-1962): ヴァイオリン・ソナタOp.46 |
イロナ・テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2010年5月23日-24日、ミュンヘン。同世代のユダヤ系ロシア人作曲家2人によるヴァイオリン・ソナタ。ドイツ語圏でも活躍したクレインの音楽はたいへんに西欧的で、末期ロマン派的魅力に富んでいる。一方名ピアニストのフェインベルグは、渋さと厳しさのある作風。イロナ・テン=ベルクはバイエルン国立o.、バイエルン放送so.のコンサート・ミストレスを務めたヴァイオリニスト。当コンビはレスピーギのヴァイオリン作品全集やラッザーリ&アンドレーエのヴァイオリン・ソナタ集など、近代の秘曲を積極的に紹介している。 | |||
メンデルスゾーン: 弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80 / 弦楽四重奏のための4つの小品 Op.81 メンデルスゾーン=ヘンゼル:弦楽四重奏曲 変ホ長調 |
メレルSQ | ||
録音:2010年12月13日-15日。弦楽四重奏曲第6番は、メンデルスゾーンが姉ファニーの死のショックを音楽にぶつけた悲痛な作品。弦楽四重奏のための4つの小品のうちアンダンテとスケルツォはメンデルスゾーンンの死の直前に書かれたもので、どこか陰鬱な曲想が拭えない。その姉の弦楽四重奏曲も収録、彼女が「メンデルスゾーンの姉」と片付けてよい存在ではないことが実感できる。メレル四重奏団は2002年結成の若い四重奏団。チューリヒを拠点に活動している。 | |||
アントン・ウルシュプルフ(1850-1907):ピアノ作品全集 Vol.1 5つの小品 Op.19/カヴァティーナとアラベスクOp.20/5つの幻想的小品 Op.2 アナ・マリヤ=マルコヴィーナ(P) | |||
録音:2010年9月14日-16日、ビーレフェルト。全曲世界初録音。ドイツ・ロマン派のピアノ曲マニア待望の録音。ウルシュプルフ〔ウアシュプルフ〕は、フランクフルト・アム・マインに生まれ没したドイツの作曲家。教育家としても著名なことから分かるように、作風は概して保守的で、彼の師匠であるヨアヒム・ラフを受け継ぐ存在だった。今日では忘れられた存在だが、彼の音楽の慎ましくも品の良い音楽には独特の魅力がある。今回、クロアチア生まれのピアニスト、アナ・マリヤ=マルコヴィーナによる全作品録音の企画が始まった。 | |||
フィリップ・ラシーヌ(1958-):作品集 大アンサンブルのための「磨耗の詩」(2010)[ペーター・ヒルシュ指揮コレギウム・ノヴム・チューリヒ]/ 合唱とフルートのための「不在」(エリュアールとアポリネールの詩による)(2002-2003) [フィリップ・ラシーヌ(Fl/バスFl) チューリヒ・ヴォーカル・アンサンブル]/ 星々(2003-04)[エリック・フェラン=ヌカウア(P)]/ 黙考〜嘆き(1993)[フィリップ・ラシーヌ(バスFl) エルネスト・モリナーリ(バスCl) ベアト・シュナイダー(Vc)]/ 3つの歌曲(2001)[ルーベン・ドロール(Br) イェンス・フューア(P)]/ ヴァイオリンとアンサンブルのための協奏曲「プロムナード」(2011) [ラファエル・オレグ(Vn) ユルグ・ヘンネンベルガー指揮アンサンブル・フェニックス・バーゼル]/ ソプラノと小アンサンブルのための「ルーのための歌」(アポリネールの詩による)(2004) [マルティナ・ボヴェ(S) フィリップ・ラシーヌ(Fl) バーバラ・ボリンガー(Vn/Va) S.ベールチ(Vc) M.クライザー(P)]/ しかし昨日・・・(1998)[フィリップ・ラシーヌ(Fl) ブリギッテ・マイアー]/ 3つのアルトSaxのための「3つの軸」(2006)[エクササックス四重奏団員]/ 放浪者の気分(2009/2010)[フェリックス・レングリ(Fl) エディクソン・ルイス(Cb)] | |||
録音:1999年-2011年。フィリップ・ラシーヌは音楽をバーゼルとパリで学んだ。作曲のほかにフルート奏者としても活動しており、スイスの室内アンサンブル、コレギウム・ノヴム・チューリヒのメンバーでもある。作風はポスト・セリエリズムの厳しい表現のなかにクリスタルの輝きを思わせるきらきらとした音色が散りばめられている辺りはいかにもフランスの作曲家と思わせる。ブーレーズの作品が好きな人にお勧め。 | |||
E.スヴィリドフ〜バッハ&ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集 J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ホ長調 BWV1016 ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー(1644-1704):ヴァイオリン・ソナタ第4番 ニ長調 J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 BWV1021 ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ第8番 イ長調 J.S.バッハ:パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006 エフゲニー・スヴィリドフ(Vn) ジタ・ミキヤンスカ(Cemb) | |||
ロシアの若手ヴァイオリニストで2010年バッハ国際コンクール優勝者エフゲニー・スヴィリドフはサンクト・ペテルブルクのR.コルサコフ音楽院でクリスティアン・テツラフに学んだ。2008年にメニューイン国際コンクール、2009年にハイフェッツ国際コンクールにそれぞれ上位入賞を果たしている。現在ソリストとしてマリンスキー劇場管弦楽団、サンクト・ペテルブルク・フィルなどと共演している期待の新人。 | |||
ドイツ音楽コンクール2010優勝者〜ライプニッツ・トリオ フランク・マルタン:アイルランド民謡による三重奏曲 ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲へ短調Op.65 ジョセフ・フィンリー(1981-):ピアノ三重奏曲 |
ライプニッツ三重奏団 [ピュン・ファ=ウォン(Vn) レナ・ヴィンヨーザプトロ(Vc) ニコラウス・リンマー(P)] | ||
録音:2011年3月、マルクレーベルク。 ドイツ音楽協会主催・ドイツ音楽コンクールは1975年に開始されたドイツ国内の若い音楽家のための音楽コンクール(日本音楽コンクールのようなもの)で毎年様々なカテゴリーのコンクールが行われている。ライプニッツ三重奏団は2005年にハノーヴァーで結成された全員20代の若々しいグループ。フランク・マルタンの珍しい三重奏曲は美しい旋律と活き活きとした舞曲で構成され、イギリスの作曲家とはまた違った切り口でアイルランド民謡を扱った清冽な作品。ジョセフ・フィンリーの作品はバルトーク、リゲティにロックを折衷したようなポップな現代曲。 | |||
バロック・オーボエ協奏曲集 C.P.E.バッハ:フルート(オーボエ)協奏曲 ニ短調 Wq.22 J.S.バッハ:オーボエ(ヴァイオリン)協奏曲第1番 イ短調 BWV1041 G.P.テレマン:オーボエ・ダ・モーレ協奏曲 イ長調 TWV51: A2 J.S.バッハ:オーボエ(ヴァオリン)協奏曲第5番 ト短調 BWV1056 ラモン・オルテガ・クエロ(Ob) ポツダム・カンマー・アカデミー | |||
録音:2010年10月、イエス・キリスト教会、ベルリン。バイエルン放送so.の首席オーボエ奏者ラモン・オルテガ・クエロ(1988-)は2007年ドイツのミュンヘンで開催されたARD国際音楽コンクールで優勝し、近年人気が急上昇しているスペイン出身の若いオーボエ奏者。バレンボイムのウェスト=イースタン・ディヴァンo.にも参加していた。澄み切った甘い音色、バロック特有のメカニックな動きも申し分ない。今後の活躍が期待される。 | |||
サウンドスケープスII〜ブローウェル、武満、ブラインドル:ギター作品集 レオ・ブローウェル(1939-):森林のカンティレーナ / 武満徹(1930-1996):エキノクス レジナルト・スミス・ブラインドル(1917-2003):G.ロルカの4つの詩 武満徹:森の中で / ブラインドル:ソナタ第3番「エスドラロンの谷」 武満徹:ギターのための小品 / ブラインドル:エトルリア前奏曲 ライナー・シュテークマン(G) | |||
録音:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。Vol.1:GEN-88527。シュテークマンはヘッセン州マインハウゼン出身の中堅ギタリスト。ここでは武満徹の主に晩年期に書かれた円熟のギター曲を味わい豊かに弾いている。イギリスの作曲家ブラインドルの作品は調性と旋法、無調の間を揺れ動く瞑想的な音楽で、武満にも合い通じる世界を持つ。なお武満徹の「ギターのための小品」はシルヴァーノ・ブソッティの60才の誕生日の記念に書かれたもので録音は珍しい。 | |||
ホリガー&レングリ〜フルートとオーボエのための二重奏曲集 アルベルト・ヒナステラ(1916-1983):フルートとオーボエのための二重奏曲 Op.13 W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第1番 ホ短調 F.54 ローベルト・ズーター(1919-2008):フルートとオーボエのための5つの二重奏曲(*) W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第3番 変ホ長調 F.56 アルベルト・メシンガー(1897-1985):7つの寓話(*) W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第4番 へ長調 F.57 ハインツ・ホリガー(Ob) フェリックス・レングリ(Fl) | |||
録音:2010年。(*)は世界初録音。W.F.バッハ作品はフルートとオーボエのための編曲版による。20世紀を代表する作曲家で名オーボエ奏者ホリガー71歳時の録音。管楽器奏者としては高齢だが、全くそれを感じさせず名手レングリと二重奏を吹きまくる。W.F.バッハのソナタ(デュエット)と20世紀の作品が交互に演奏されている。ヒナステラの二重奏曲は南米の民謡を思わせる楽しい作品。ズーターの5つの二重奏曲はヨーロッパの正統的前衛音楽。 | |||
モーツァルト・イン・マイナー〜モーツァルト:短調のピアノ作品集 幻想曲〔ニ短調 KV.397/ハ短調 KV.475〕/ピアノ・ソナタ〔ハ短調 KV.457/イ短調 KV.310〕/ロンド イ短調 KV.511 コンスタンツェ・アイクホルスト(P) | |||
録音:2011年3月、リューベック。アイクホルストは、クララ・ハスキルとゲザ・アンダの、2つの国際ピアノ・コンクールで優勝。その後ソロ、室内楽、オーケストラとの共演など幅広く活動している。CDではバッハ:ゴルトベルク変奏曲(ANTES EDITION, BMCD-31.9048)があった。ペダルを極力押さえ、一音もおろそかにせず端正に磨き上げられた音はモーツァルトの短調の作品を一層、悲しく味わい深く聴かせる。 | |||
ゼレンカ: マニフィカト ニ長調 ZWV108 /生誕ミサ ニ長調 ZWV8 / 主は、私の主に言った(ディクシット・ドミヌス) ZWV68 カーティア・プラシュカ(S) アンネ・ビーアヴィルト(A) クリスティアン・ディーツ(T) マルクス・フライク(B−Br) ニコロ・ソコリ指揮ラルパ・フェスタンテ、マルブルク・バッハcho. | |||
録音:2011年3月5日-7日、ヴェッター。ピリオド楽器使用。ラルパ・フェスタンテも、マルブルク・バッハ合唱団も、優しく美しい音色が魅力的。ドイツの地方における古楽活動の奥の深さを実感できる。 | |||
2種の編曲版による〜シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129 〔独奏チェロと弦楽オーケストラ版、 フローリアン・ヴィゲン、アレクサンダー・カール編曲(*) / チェロ四重奏版、リヒャルト・クレム編曲 (#)〕 ベネディクト・クレックナー(Vc) ミヒャエル・ザンデルリング指揮ドイツ弦楽po.(*) レアンダー・キッペンベルク、ルーカス・ジーバー、ミヒャエル・プロイス(Vc;#) | |||
録音:2010年11月7日-8日、ジーメンスヴィラ。シューマンの名作を弦楽オーケストラ伴奏&チェロ四重奏曲の2種にしてしまった非常に面白い企画。ことにチェロ四重奏のものは、ソロと伴奏が同質な中で微妙な変化を見せるのが非常にユニーク。ベネディクト・クレックナーは1989年生まれのドイツの若いチェリスト。 | |||
ラモー:アコーディオン演奏によるクラヴサン曲集(全18曲) ひとつ目の巨人/クラヴサン曲集第5組曲 ト長調(全8曲)/ 鳥のさえずり/クラヴサン曲集第4組曲 イ短調(全7曲)/溜め息 ヴィヴィアーヌ・シャッソ(アコーディオン) | |||
録音:2011年5月31日-6月2日、バート・ラウシック。ハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏(GEN-89162)して大きな話題を呼んだシャッソの第2弾。軽やかなアコーディオンの演奏そのものも驚きだが、それによってラモーがまるで20世紀のパリの街角で演奏されていたかのように聞こえるのがさらに驚き。ラモーをよく知っているほどに新鮮さに浸れるCDだろう。 | |||
ハイドン:弦楽四重奏曲 〔第48番 ヘ長調 Op.50 No.5 Hob.III-48 /第74番 ト短調 Op.74 No.3「騎士」〕 ヴェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章 アマリリスSQ[グスタフ・フリーリングハウス、レナ・ヴィルト(Vn) レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンド(Vc)] | |||
録音:2010年10月23日、2011年4月27日-29日、ハンブルク。アマリリス四重奏団は2011年、第6回メルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で優勝、さらに全体の大賞も受賞した。その直前に収録されたこのCDは、おそらく彼らのデビューCDだろうが、ハイドンにおける伸びやかで瑞々しい美しさ、ヴェーベルンの研ぎ澄まされた感覚、ともに極めて完成度の高い演奏で驚かされる。 2012年6月には来日公演が予定されている。 | |||
ルネサンス音楽と新時代の音楽 コッホ=ラファエル:気配 / スウェーリンク:大公の踊り/愚かなシモン/それはマルス / アバド:9つの問い ハインツ:隠蔽 / カジェヌリ:断片 / ゴルジ:鱗年輪 / プレレヴィック:ツァゴネトカ /他 ミクストゥラ[マルギット・カーン(アコーディオン) カタリーナ・ボイムル(ショーム)] | |||
録音:2011年5月28日-31日、ケルン。ルネサンス時代の木管楽器ショームと近代の鍵盤楽器アコーディオンを組み合わせ、古楽と現代音楽を共に取り上げたアルバム。 | |||
チェロ・シネマ〜チェロ・プロジェクト ニーノ・ロータ: "8 1/2" / トム・ウェイツ:ナイト・オン・アース / バーナード・ハーマン:「サイコ」組曲 ピアソラ:ヘンリーIV / カルロス・ガルデル:タンゴ・バー / カタラーニ:ディーヴァ / ピアソラ:スール ショスタコーヴィチ:呼応計画/馬あぶ / ヤナーチェク:存在の耐えられない軽さ ディック・デール:パルプ・フィクション / チャップリン:モダン・タイムス/ニューヨークの王様 エンニオ・モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス チェロ・プロジェクト[エックハルト・ルンゲ(Vc) ジャック・アモン(P)] | |||
録音:2003年、フライブルク/2012年、ライプツィヒ。チェロによる映画音楽集、といっても選曲が普通ではない。モダーン・タイムスやニュー・シネマ・パラダイスはともかく、フェリーニの「8 1/2」、タランティーノの「パルプ・フィクション」が取り上げられ、ヒッチコックの「サイコ」では3楽章の組曲を構成するほどの凝り様。「存在の耐えられない軽さ」と「ディーヴァ」では映画の中で印象的に使用されたクラシックが演奏されている。チェロ・プロジェクトはこれまでにもカプースチン等を演奏した「ロシアン・ソウル」やピアソラほかタンゴの名曲を演奏した「タンゴ・チェロ」が高い評価を得ており、このディスクでも雰囲気たっぷりに朗々とチェロを歌わせている。 | |||
フェスティヴァル〜シンフォニック・クラシックス ヴェルディ:「アイーダ」〜合唱と凱旋行進曲 / ヘンデル:「ソロモン」〜女王の到着/「セルセ」〜アリア ワーグナー:「タンホイザー」〜賓客の入場/「ローエングリン」〜エルザの大聖堂への入場 R.ファール:神は我がやぐら〜イントラーダ / J.S.バッハ:イェルサレムよ、主を讃えよ/G線上のアリア メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」〜神はわがやぐら/「エリヤ」〜それ、主汝のためにみ使いたちに命じ クラウス=ペーター・ブルッフマン(1932-):クレッシェンド / ブラームス:ハンガリー舞曲〔第6番/第5番〕 トマス・クラーマー指揮ザクセン管楽フィルハーモニック〔吹奏楽〕 | |||
録音:2011年2月-3月、ライプツィヒ・ベタニア教会。ザクセン・ウィンド・フィルハーモニックは2010年設立60年を迎えた吹奏楽団で、ドイツの主要なso.の腕利きの管楽器奏者たちで構成されている。アイーダの凱旋行進曲、タンホイザーの賓客の入場など吹奏楽の醍醐味を味わえる定番からしっとりとしたG線上のアリアまで幅広い内容。 | |||
サクソフォン四重奏によるグラスとナイマン グラス:弦楽四重奏曲第3番「ミシマ」(1985) /サクソフォン四重奏曲(1995) / ナイマン:トニーへの歌(1993) ソニック・アート・サクソフォン四重奏団 [ルート・フェルテン(ソプラノSax) アレクサンダー・ドロシュケヴィッチ(アルトSax/バリトンSax) マルティン・ポゼッガ(テナーSax) アンネグレート・シュミードル(バリトンSax)] | |||
録音:2011年2月28日-3月1日、ベルリン。ミニマル・ミュージックを代表する二人の作曲家の弦楽四重奏作品等をサクソフォンで演奏。モダーンな響きを持つサクソフォンが微妙で緻密な絡み合いをすることで、弦楽四重奏による演奏とはかなり異なった不思議な雰囲気を醸している。 | |||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集〔第7番 変ロ長調 Op.97「大公」/第3番 ハ短調 Op.1 No.3〕
トリオ・エクス・エクオ [ゲラルト・ファウト(P) マティアス・ヴォロング(Vn) マティアス・モースドルフ(Vc)] | |||
録音:2011年7月1日、8月28日、ライプツィヒ。ベートーヴェンの有名な「大公」と初期の ハ短調を収録。トリオ・エクス・エクオは2005年に結成されたピアノ三重奏団。ドイツの伝統に根ざしつつ、瑞々しい感性をもった演奏が高く評価されている。 | |||
残響〜ユストゥス・ヘルマン・ヴェッツェル(1879-1973):歌曲集 夏の夜の提灯/青い蝶/口笛/横笛の演奏/告白/霊感/夜の挨拶/残響/学生/最後の踊り/三月の晩/夏の晩/あの谷底で/ アグネス/隠遁/告別/問いと答え/祈り/日の出/前の一時/棄てられた娘/娘との別れ/旅の杯/我が母に/月に寄せて/全体 オリフィア・フェルモイレン(Ms) ペーター・シェーネ(Br) リアナ・フラト、エドゥアルト・スタン(P) | |||
録音:2011年5月。ドイツ・リート・ファンは必聴のCD。ヴェッツェルは20世紀前半のドイツの重要な歌曲作曲家だったが、妻がユダヤ系だったためナチ時代にたいへん苦労をし、戦後も忘れられ、長命したにも関わらず作品が顧みられることがなかった。20世紀的な近代性のまったくない、非常にロマンティックなヴェッツェルの歌曲は、21世紀の今になって大きな注目を浴びている。ヴェッツェルだけのCDはおそらくこれが初めて。 | |||
セレナーデ〜夜と愛にまつわる男声合唱のためのパート・ソング集 シューベルト:森の夜の歌 D.913/夜 D.983C/小さな声で歌おう D.635/矛盾 D.865/ 隠棲 D.337/墓と月D.893/墓 D.569/精霊の踊り D.494 ヴォーン・ウィリアムズ:放浪者/ローモンド湖/冬は去った / シェーベリ:調べ アルヴェーン:気分/セレナード / ブルックナー:真夜中に/晩の空/真夜中/晩の魔法 ヤン・シューマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク | |||
録音:2011年6月18日-19日、10月29日-30日。男声合唱によって、夜や愛に関わる様々な曲が歌われている。ほとんどは原曲は歌曲。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年結成。以来ヤン・シューマッハーに率いられ、2010年にはドルトムントでのドイツ合唱コンクールに優勝するほどの実力を得た。 | |||
ヴァイマル木管五重奏団 モーツァルト/リンケルマン編曲:「魔笛」序曲 / ハース:木管五重奏曲 Op.10 ダンツィ:木管五重奏曲 ト短調 Op.56 No.2 / カーター:木管五重奏曲 ポール・タファネル(1844-1908):木管楽器のための五重奏曲 ヴァイマル木管五重奏団[トモ・アンドレアス・イェックレ(Fl) フレデリケ・ティンマーマン(Ob) ゼバスティアン・ランベルツ(Cl) シュテファン・ショットシュタット(Hr) ヤコプ・カルヴァート(Fg)] | |||
録音:2011年7月12日-14日、ベルリン。新旧の木管五重奏曲集。 | |||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.1 ロマンティックなワルツ/夢/マズルカ/ ベルガマスク組曲/ピアノのために/ 映像〔第1集/第2集〕/レントより遅く |
ユリアーナ・ シュタインバッハ(P) | ||
録音:2011年3月27日-4月1日、10月3日、ライプツィヒ。ユリアーナ・シュタインバッハはブラジル生まれのピアニスト。リヨンとパリで学んだ後、現在は世界で活躍している。とても落ち着いた冷静な配慮の届いた演奏。 | |||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.2 アラベスク〔第1番 ホ長調/第2番 ト長調〕/舞曲/ ボヘミア風舞曲/バラード/夜想曲/前奏曲集第1巻 |
アミール・デベニヒン(P) | ||
録音:2011年6月19日-21日、ライプツィヒ。アミール・デベニヒンは1977年、カザフスタン生まれのピアニスト。モスクワ音楽院で学ぶ。2000年の浜松国際ピアノコンクールで奨励賞を受賞、数々のコンクールに入賞。2004年以来ドイツを拠点にしており、2011年4月、ライプツィヒのドイツ・ピアノ賞を受賞。 | |||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.3 喜びの島/版画/スケッチ帳より/ 小品/仮面/前奏曲集第2巻 |
リ・チェンイン(P) | ||
録音:2011年6月19日-21日、ライプツィヒ。リ・チェンイン〔李晨音〕は中国出身のピアニスト。北京音楽院で学んだ後、ニュージーランドのオークランド音楽大学に留学、さらにロンドンのギルドホール音楽演劇学校で学んでいる。高度なテクニックを持ちつつ、やや翳りあるしっとりとした情感の演奏が素晴らしい。 | |||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.4 子供の領分/ハイドンを讃えて/小さな黒人/英雄的な子守歌/悲歌/題名のない小品/練習曲集第1巻/練習曲集第2巻 ユリア・ダールクヴィスト(P) | |||
録音:2011年9月29日-10月2日、ライプツィヒ。GENUIN が1枚ずつ別の奏者を起用して進めているドビュッシーのピアノ作品全集。ユリア・ダールクヴィストはシベリア生まれのフィンランド系ロシア人のピアニスト。2004年に北欧国際ピアノ・コンクールで優勝、以来フィンランド、スウェーデンなど北欧を中心に活躍している。ドビュッシーは2006年から2008年までの間にピアノ曲全曲を演奏するほど得意としている。 | |||
ドイツ音楽コンクール2005優勝者〜アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(Tu) イェルク・ドゥーダ(1968-):チューバ協奏曲第1番 Op.67 No.1 (*) ネトヘル(1948-):二重奏曲 Op.120(#) イェルク・ドゥーダ:幻想曲第2番 Op.29 No.2 (#) /ファンキー・ナイトメアOp.55d No.1 (+) シェル・ロイシェル [Kjell Roikjer] (1901-1999):チューバと管弦楽のためのカプリッチョ(**) イェルク・ドゥーダ:チューバ、ハープ、ピアノのためのブルレスク・オン・ミニアチュア(##) アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(Tu) フィルハーモニー・ザルツブルク(*) アンドレアス・ミルドナー(Hp;#/##) ミヒャエル・マルティン・コフラー(Fl;+) アルベルト・オステルハンマー(バスCl;+) 新ブランデンブルクpo.(**) ハインリヒ・アルペルス(P;##) | |||
録音:2011年11月6日(*)/2007年2月24日(**)/2007年3月1日(##)、ライヴ(*/**/##)。全て世界初録音。チューバ絡みの作品。ドゥーダはミュンヘン生まれの作曲家。ロイシェルはデンマーク生まれの作曲家で、30年以上に渡ってデンマーク国立歌劇場のファゴット奏者を務めた人物。メインとなるチューバを演奏するアンドレアス・マルティン・ホフマイアーは1978年、ミュンヘンの生まれ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で学ぶ。2004年から2008年まで、リンツのブルックナーo.の首席チューバ奏者を務めた。2005年、ベルリンでのドイツ音楽賞を受賞。 | |||
コスモポリタン〜グリンカ&シュナイダー: クラリネット、ファゴット、ピアノのための作品集 ダニエル・シュナイダー(1961-): 外の世界/クラリネット・ソナタ/バロックロッホネス グリンカ:悲愴三重奏曲 ニ短調/ ファゴット・ソナタ/哀歌 |
トリオ・エレゴ [アントニア・ロレンツ(Cl) フィリップ・ツェラー(Fg) イザベル・フォン・ ベルンシュトルフ(P)] | ||
録音:2011年10月7日-9日、フランクフルト・アム・マイン。グリンカと、チューリヒ生まれのダニエル・シュナイダーの作品を集めたCD。トリオ・エレゴは、いずれも2006年のドイツ音楽コンクールの参加者だったアントニア・ロレンツ、フィリップ・ツェラー、イザベル・フォン・ベルンシュトルフによって結成。クラリネット、ファゴット、ピアノという珍しい組み合わせながら、高い音楽性によって評判を博している。 | |||
ピッツェッティ:ペトラルカの3つのソネット / リーム:フリードリヒ・リュッケルトによる4つの晩年の詩 リスト:ペトラルカのソネット / マーラー:リュッケルトの詩による5つの歌 クリストフ・ポール(Br) トビアス・クランペン(P) | |||
録音:2011年4月15日-17日、デュッセルドルフ。新進演奏家を積極的に世に紹介するGENUINが、また新たに優れたリート歌手を見つけ出した。クリストフ・ポールは、まだ修行を終えて数年という若いバリトンだが、その柔らかい美声と、十分に知性によってコントロールされている歌は、数年のうちに彼が名声を高めるであろう期待に満ちたもの。マーラーやリストの有名な曲もさることながら、あまり省みられないピッツェッティの歌曲が大変見事。 | |||
エモシオン〜オブラドルス、アーン、R.シュトラウス、エルナニ・ブラガ:歌曲集 フェルナンド・オブラドルス(1897-1945):恋人に/僕のただ一人のラウレオラ/その柔らかな黒髪で/心よ、お前はなぜ/ 愛をこめて、私のお母さん/嫉妬深い恋人/小さな花嫁 レイナルド・アーン(1874-1947):クロリスに/春/リラの木の夜鳴き鶯/五月/最後のワルツ R.シュトラウス:巡り合い/赤い薔薇/薔薇のリボン/目覚めた薔薇/母の自慢話/わが子へ/セレナード フランシスコ・エルナニ・ブラガ(1868-1945): 草むしり/小さな家/オキニンバ/聖ジョアンのわらべ歌/子守歌/新しいサトウキビ絞り器 カロリーナ・ウルリヒ(S) マルセロ・アマラル(P) | |||
録音:2011年10月20日-23日、ベルリン。順にカタルニャ、フランス、ドイツ、ブラジルの作曲家による変化に富んだ歌曲。ブラガの歌曲は、メトロポリタン歌劇場のプリマドンナだったブラジル出身のソプラノ、ビドゥ・サヤンが好んで歌った。ウルリヒは2010年以来ドレスデンのゼンパー・オーパーに所属している若いソプラノ。しっとりとした情感のある声の持ち主。彼女はドイツ系チリ人で、ドイツ的なカッチリした音楽にも、ラテン系の情熱的な音楽にも、どちらにも秀でている。 | |||
ドイツ音楽コンクール 2010 優勝者〜デュオ・アンガー=ゲラッシメツ ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 Op.99 ベートーヴェン:モーツァルト「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 シューマン:アラベスク ハ長調 Op.18 / ドビュッシー:チェロ・ソナタ / ペンデレツキ:全くのチェロ シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70 / ピアソラ:ル・グラン・タンゴ ノルベルト・アンガー(Vc) ニコライ・ゲラッシメツ(P) | |||
録音:2011年7月25日-27日、ベルリン。2010年のドイツ音楽コンクールで優勝したデュオのお披露目CD。ノルベルト・アンガー1987年、ドレスデン近郊のフライタル生まれ。滴るような美音を駆使して実によく歌い、たいへん優れたチェリストであることがこのCDからよく分かる。ニコライ・ゲラッシメツはエッセンの出身。前に出すぎず堅実にチェロを支えながら、全体の手綱を見事に引き締めている。今後が注目のデュオ。 | |||
レオニード・サバネーエフ(1881-1968): ピアノ三重奏曲 Op.4 /ピアノ、ヴァイオリン、チェロのためのソナタOp.20 イロナ・テン=ベルク(Vn) ウェン=シン・ヤン(Vc) ミヒャエル・シェーファー(P) | |||
録音:2011年4月、ミュンヘン。サバネーエフは、ロシア生まれで後にフランスで活動した作曲家。長命したが、戦後に活躍しなかったこともあり、作品が演奏される機会は乏しい。このCDに収録されている二つのピアノ三重奏曲はサバネーエフの代表作といってもよい物。ほの暗いロマンティックな曲想は魅力的。バイエルン放送so.のコンサートミストレスを務めたイロナ・テン=ベルク、同じくバイエルン放送so.の首席チェロ奏者だったウェン=シン・ヤン(台湾系、スイス生まれ)、そしてテン=ベルクとのコンビでおなじみのミヒャエル・シェーファーの三人による非常に高い水準の演奏で珍しい作品が楽しめる。 | |||
チェコの作曲家による四手ピアノ作品集 ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲 Op.46 フィビフ:四手ピアノのためのソナタ 変ロ長調 Op.28 シュールホフ:皮肉 Op.34 フルニーク(1922-):ペルゴレージの主題による変奏曲 |
ピアノ・デュオ・ダンヘル=コルプ [ロマナ・ダンヘル=コルプ、 オリヴァー・コルプ(P)] | ||
録音:2010年8月9日-12日、ノイマルクト。 | |||
ミヒャエル・ザンデルリング指揮 フォーレ:「ペレアスとメリザンド」組曲 Op.80 チャイコフスキー:イタリア奇想曲 Op.45 プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」Op.64より [モンタギューとキャピュレット/ジュリエット/踊り/ ロメオとジュリエット/ジュリエットの墓の前のロメオ/タイボルトの死] |
ミヒャエル・ザンデルリング指揮 ドレスデンpo. | ||
録音:2011年、クルトゥア・パラスト、ドレスデン、ライヴ。ザンデルリング一家の末弟ミヒャエルは1967年生まれ。チェリストから2001年に指揮者に転向し、GENUINレーベルへも主に弦楽オーケストラと録音を行っていたが、いよいよフルo.を振ってのCDが登場した。ミヒャエル・ザンデルリングは、その優れた音楽性から急激に人気が上昇しており、その理由は、フォーレの「ペレアスとメリザンド」の前奏曲の潤いに満ちて美しく流れる音楽を聞けばよく分かる。また名演あまたのプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」の音楽も、いずれの曲もザンデルリングの豊かな感性が羽ばたく様を感じることができる。 | |||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第1番 Op.1 No.1 キット・アームストロング(1992-): 笑うのを止めなさい、リハーサル中。 ハイドン:ピアノ三重奏曲 Op.73 No.1, Hob.XV-24 リスト:トリスティア |
キット・アームストロング(P) アンドレイ・ビエロフ(Vn) アドリアン・ブレンデル(Vc) | ||
録音:2012年1月1日-4日、ブレーメン。ベートーヴェンとハイドンのピアノ三重奏曲に、ピアノのアームストロングの自作を含めた面白い内容。キット・アームストロングは米国カリフォルニア州生まれ、両親は英国人と台湾人。アンドレイ・ビエロフは1981年、ウクライナ生まれ。シマノフスキ四重奏団のリーダーでもある。アドリアン・ブレンデルは、アルフレート・ブレンデルの息子。1976年、ロンドン生まれ。室内楽で活躍している。 | |||
ファゴット協奏曲集 ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲 イ短調 RV497 / ジェイコブ:ファゴット、弦楽と打楽器のための協奏曲 フランセ:ファゴットと11の弦楽器のための協奏曲 / C.P.E.バッハ:協奏曲 イ長調(原曲:フルート) クリスティアン・クーネルト(Fg) ポツダム室内アカデミー | |||
録音:2011年11月22日-24日、ベルリン。ハンブルクpo.の首席ファゴット奏者、クリスティアン・クーネルトによるファゴット協奏曲集。ゴードン・ジェイコブ(1895-1984)は20世紀英国の作曲家で、このファゴット協奏曲は彼の代表作の一つ。フランセの協奏曲が珍しい。 | |||
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲集 〔第1番 ニ短調 Op.49 /第2番 ハ短調 Op.66 〕 |
ライプニッツ三重奏団 [ファ=ウォン・ピョン(Vn) レナ・ヴィグンヨサプトロ(Vc) ニコラス・リマー(P)] | ||
録音:2009年8月、2011年3月、ライプツィヒ。2005年結成の若い団体ライプニッツ三重奏団による「マルタン、ドヴォルジャーク、フィンリー作品集」(GEN-11208)に続くGENUINへの録音第2弾。ファ=ウォン・ピョンは1982年、ゾーリンゲン生まれ。2007年からバーデン・バーデン・フライブルク南西ドイツ放送so.の団員。レナ・ヴィグンヨサプトロは、1983年、エッセン生まれ。室内楽活動を盛んに行っている。ニコラス・リマーは、英国、ウィガン生まれ。ピアニストだけでなくオルガニストとしても活躍している。 | |||
ドイツのミサ曲(シューベルト「ドイツ・ミサ」の曲間に別作品を挿入) シューベルト:ドイツ・ミサ曲 D.872 / ヘラー:キリエ・エレイソン トーマス:私たちは人生のただ中にある / ハウプトマン:高みにおいて神に栄光があるように シュレンカー:神は光の中にお住まいになる / サン=サーンス:来て頂きたい、創造主である聖霊よ ディストラー:私たちは父である神を信じる/主よ、お望みになるものをお授け下さい/人よ、お前の大きな罪を嘆け マウエルスベルガー:ベッソブルンの祈り / プレトリウス:深き淵より / ビラー:恵み深く平和を授けて下さい アンサンブル・ノビレス〔男声五重唱〕 | |||
録音:2011年9月6日-10日、2012年1月14日、ライプツィヒ。シューベルト「ドイツ・ミサ曲」の8部間に、9人の作曲家による作品を挟み込んだ企画。アンサンブル・ノビレスは、2006年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル。現在5人のメンバーで活動している。 | |||
ドイツ音楽コンクール2010年受賞者、アレクセイ・ゲラッシメツ(Perc) エマニュエル・セジョルネ(1961-):ファミム2 (*) / アレクセイ・ゲラッシメツ(1987-):エコトナン(#) トビアス・ブロストローム(1987-):アレナ(独奏版) / アレクセイ・ゲラッシメツ:エラヴィー ジョン・サーサス(1966-):1つの研究・1つの要約(#) / アレクセイ・ゲラッシメツ:リベルタンゴによる変奏(+) アレクセイ・ゲラッシメツ(Perc) ユリウス・ハイゼ(Perc;*/#) ニコライ・ゲラシメッツ(P;*/+) | |||
録音:2011年10月。1975年に開始された国営のドイツ音楽コンクールは、日本における「日本音楽コンクール」に相当する若手音楽家のための権威ある登竜門。打楽器奏者のアレクセイ・ゲラッシメツは1987年生まれでに多くのコンクール入賞歴があり、ベルリン放送so.のコンサートにソリストとしても登場している。このCDは自作を含む、比較的若い世代の作曲家の作品で構成されており、その多くがスティーヴ・ライヒ、グレアム・フィットキンなど、ミニマルもしくはミニマルにポップスとエスニックな要素を加味したポピュラリティのある親しみやすい作品。 | |||
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847):ピアノ作品集 アンダンテ・カンタービレ 変ニ長調/アレグロ・モルト ハ短調/ 「12ヶ月」〜フォルテピアノのための12の性格的小品/ローマのサルタレロ/ローマへの別れ エルス・ビーセマンス(Fp) | |||
録音:2011年10月、ラジオ・スタジオ、チューリヒ。使用楽器:プレイエル(パリ)、1851年製作。ビーセマンスはベルギーの若手女流鍵盤奏者で、モダーン・ピアノ、フォルテピアノ、チェンバロ、オルガンとあらゆる鍵盤楽器でリサイタルを行っている。数々のコンクール受賞歴があり、第5回武蔵野市オルガン・コンクールでも2位に入選した経験がある。このCDでは早世したファニー・メンデルスゾーン最晩年のピアノ作品を、ほぼ同時代に製作された1851年製プレイエルのフォルテピアノで弾き、往時の雰囲気を見事に再現している。 | |||
ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調Op.101 /ピアノ四重奏曲第1番 ト短調Op.25 (*)
ティロ・ヴィデンマイヤー(Va;*) ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・シュルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | |||
録音:2012年5月26日-28日、ミュンヘン。ピアノ三重奏曲第1番、第2番: GEN-89137。4年ぶりとなる同団体のブラームス。ドイツの伝統を受け継いだ密度の濃いしっかりした響きを持ちつつ、新鮮な感性も併せ持つこの団体の長所が良く出ている。ピアノ四重奏曲第1番は、バイエルン国立o.のヴィオラ奏者ヴィデンマイヤーを加え、内省的渋さを生かした演奏。 | |||
アメリカン・クラシックス バーンスタイン:「キャンディード」序曲/演奏会序曲「スラヴァ!」/ 「ウェストサイド・ストーリー」より〔サムウェア/交響的舞曲〕 ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド/ メドレー〔ライザ、ス・ワンダフル/お前が好きだ、ポーギー/ 誰かが私に恋している/サマータイム/アイ・ガット・リズム〕 マンシーニ:ムーン・リバー / 伝承歌:山を登って告げよ ペンダース:グレンがヴォルフガングに会う トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー イネス・アグネス・クラウトヴルスト(Vo) | |||
録音:2011年10月7日-9日、バート・ラウシック。BPOの元トランペット奏者、トーマス・クラモーが、60年以上の歴史を持つ名門管楽オーケストラを指揮してアメリカ音楽を演奏。このCDは「シンフォニック・クラシックス(GEN-11221)に続く当コンビのGENUINへの第2弾。イネス・アグネス・クラウトヴルストは、ライプツィヒのメンデルスゾーン音楽大学で学んだ後、ミュージカルなどで活躍している歌手。 | |||
ヴィヴァルディ:ピゼンデル・ソナタ集 ヴァイオリン・ソナタ〔ハ長調 RV2 /イ長調 RV29 /ト長調 RV25 /ハ短調 RV6 /ヘ長調 RV19 〕 アンネッテ・ウンガー(Vn) ミヒャエル・プフェンダー(Vc) ルドガー・レミー(Cemb) | |||
録音:2011年8月22日-24日、イエス・キリスト教会、ベルリン。18世紀前半のドイツのヴァイオリンの名手、ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)は、ドレスデンの宮廷楽団で活動していたが、その初期の1716年にヴェネツィアを訪れ、9歳年上のヴィヴァルディに学んでいる。彼がドレスデンに持ち帰った筆者譜のいくつかには「ピゼンデル氏のために」と銘打たれた曲があり、ここにはその5曲のヴァイオリン・ソナタが収録されている。アンネッテ・ウンガーはドレスデン生まれのヴァイオリニスト。ソリストとして活躍する他、1992年からドレスデン音楽大学の教授を務めている。瑞々しい音色が美しい。 | |||
ファンタジーとシンメトリー ヘンデル:フーガ ハ短調 HMV610 / チャイルズ(1957-):花壇 / ブレハルツ(1981-):航空路線 バッハ:フーガの技法 BWV.1080〜コントラプンクトゥス〔4/9〕 ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガOp.87〜フーガ ハ長調 パソフスキ(1980-):ペッセル / ヘンデル:フーガ ロ短調 HWV.608 / ライター(1976-):約束の地への移動 カルテット・ニュー・ジェネレーション〔ズザーネ・フレーリヒ、アンドレア・グートマン、 ハンナ・パーペ、ハイデ・シュヴァルツ(リコーダー)〕 | |||
録音:2011年2月24日-25日、ヌレンベルク。斬新な選曲で話題となった「いたずらに」(GEN-89143)に続くリコーダー四重奏団(略称QNG)のCD。女性4人のアンサンブルは実に鮮烈。今回も古楽と近現代音楽を交えたプログラミングが刺激的。 | |||
J.S.バッハ:7つのトッカータ 〔嬰ヘ短調 BWV.910 /ハ短調 BWV.911 /ニ長調 BWV.912 /ニ短調 BWV.913 /ホ短調 BWV.914 /ト短調 BWV.915 〕 ステパン・シモニアン(P) | |||
録音:2011年11月7日-9日、ハンブルク。ステパン・シモニアン(1981-)はモスクワ生まれのピアニスト。チャイコフスキー音楽院を修了した後 数々のコンクールに優勝&入賞、現在はドイツに拠点を移し活躍している。透明で雑味のない響きによるキリリとした演奏で、その中に自由な感性を滲ませている。 | |||
バドゥラ=スコダ〜シューベルト: 3つのピアノ小品 D946 (*)/ ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960(3種;*/#/+) |
パウル・バドゥラ=スコダ (Fp;* /P;#, +) | ||
録音:2011年11月28日-12月1日、ザルツブルク/2012年4月28日-20日、ウィーン/2011年3月27日-28日、ウィーン。使用楽器:コンラート・グラーフ、1826年頃製作(*) /スタインウェイ、2004年製作(#) /ベーゼンドルファー、1923年製作(+)。2012年10月6日に85歳を迎えた巨匠パウル・バドゥラ=スコダ。彼らしく楽器選択にこだわったディスクで、3つのピアノ小品はピリオド楽器使用、ソナタ第21番は同楽器を含む3つの楽器による3種の演奏を収録しており、同じ曲がどう違って聞こえるのか比較ができるようになっている。 | |||
トリグヴェ・マドセン(1940-):ホルンを伴う作品集 ホルン・ソナタOp.24 (*) /無伴奏ホルンのための「サイの夢」Op.92 / ヴァイオリン、ホルン、ピアノのための三重奏曲 Op.145 (#) / ホルン、ヴァイオリン、2つのヴィオラとチェロのための五重奏曲 Op.145 (+) / アイネ・クライネ・ヤクトムジーク〔小狩曲〕(**) /ホルン協奏曲 Op.45 (##) クリストフ・エス(Hr) ボリス・クズネツォフ(P;*) トリオ・トリコロール(#) [K.アルテンベルガー(Vn) B.クズネツォフ(P) Ch.エス(Hr)] ツェムリンスキー四重奏団(+/**) ティモ・シュタイニンガー(Hr;**) ゼバスティアン・テヴィンケル指揮バンベルクso.(##) | |||
録音:2012年3月25日、5月28日-29日/ライプツィヒ、2012年4月18日、バンベルク。 ノルウェーの作曲家マドセンによるホルンのための作品集。いずれも非常にロマンティックな作風。サイの夢はホルン独奏曲、小狩曲は2 本のホルンと弦楽四重奏のための小品で、途中に有名曲の引用がある。クリストフ・エス(Christoph Eß エシュという表記は誤り)は、バンベルクso.の首席ホルン奏者。マドセンとも親交がある。 | |||
エッセンス・オヴ・クリスマス ブリッジ:サー・ロジャー・ド・カヴァリー / モーツァルト:キラキラ星変奏曲 K.265 ドビュッシー:雪は踊っている/雪の上の足跡 / ブランヅ・ブイス:フルート四重奏曲 ニ長調 Op.21 チャイコフスキー:「四季」Op.37 bis 〜12月/ 「くるみ割り人形」組曲 より〔行進曲/アラビアの踊り/金平糖の精の踊り/トレパーク〕 バッハ:コラール「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV659 クインテセンツ(ライプツィヒ・フルート・アンサンブル) [アンナ・ガルズリ=ヴァールグレン、グドルン・ヒンツェ、ウテ・ギュンター、 ベッティーネ・カイサー、クリスティアン・シュプレンガー(Fl)] | |||
録音:2012年2月27日、ライプツィヒ。収録されている曲はいずれもクリスマスに関わるものばかり。クインテセンツは5人からなるフルート・アンサンブル。 | |||
ロマンティック・オーボイスト シューマン:幻想小曲集 Op.73 / シューベルト/オルテガ・クエロ編曲:即興曲 変ト長調 D899 No.3 チャイコフスキー/オルテガ・クエロ編曲:「エフゲーニ・オネーギン」〜レンスキーのアリア パスクッリ:ドニゼッティの「ポリウート」に基づく幻想曲 / シューマン:3つのロマンスOp.94 ラリエ:ショパンの主題による変奏曲 Op.31 / カリヴォダ:サロンの小品 Op.228 ラモン・オルテガ・クエロ(Ob) カテリーニャ・ティトヴァ(P) | |||
録音:2012年5月4日-6日、ベルリン。バロック協奏曲集(GEN-11209)に続くクエロのアルバム第2弾。若い奏者二人によるロマンティックなオーボエ演奏。オーボエのクエロは、1988年、スペイン、アンダルシアのグラナダの生まれで、2008年からバイエルン放送so.の首席オーボエ奏者を務める。ティトヴァは1983年、ウクライナ生まれのピアニスト。2010以来ベルリンを拠点に活躍している。 | |||
1842年エラール製ピアノによるショパン、ヒラー、リスト ショパン:3つの夜想曲 Op.15 / リスト:まぼろし S155 /詩的で宗教的な調べ S154 フェルディナント・ヒラー(1811-1885): リズムの学習 Op.52 から(4曲)(*) /3つのガゼル Op.54 / 即興曲「ギターに」Op.97 /8つの様々な旋律 Op.57 トビアス・コッホ(P) | |||
録音:2012年3月11日-14日、ハンブルク。(*)は世界初録音。使用楽器:エラール、1842年製作。シューマンのシリーズやメンデルスゾーン姉弟の作品集が好評のドイツのピアニスト、トビアス・コッホによるピリオド楽器を用いたアルバム。これら3人の作曲家たちは、1830年代初頭にパリで親しい間柄だった。 | |||
J.S.バッハ:チェロ・ソナタ(全曲)&クルターグ J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第3番 ト短調 BWV.1029 クルターグ:私たちは花…/ジョン・ケージ賛/ピアノ独奏のための前奏曲とコラール J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第2番 ニ長調 BWV.1028 クルターグ:リガトゥーラY/信号/深い苦しみから J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第1番 ト長調 BWV.1027 クルターグ:ピリンスキー・ヤーノシュ/影/ジェルジ・クローの思い出 J.S.バッハ:アダージョ(BWV.564より) デュオ・アルプ・フランツ[ユリアン・アルプ(Vc) カスパール・フランツ(P)] | |||
録音:2012年5月25日-28日、ベルリン。ショパン、シューマン、ドビュッシー、ヤナーチェク(GEN-87093)、メンデルスゾーン(GEN-89133)に続くデュオ・アルプ・フランツのアルバム。バッハのチェロ・ソナタ3曲と、ジェルジ・クルターグの小品集という面白い内容。 | |||
ジャック・シャルパンティエ(1933-): 72のカルナティク練習曲(1957-1984) |
ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2011年2月7日-9日、12月19日-20日、ミュンヘン。フランスの作曲家ジャック・シャルパンティエは、青年期にインドに滞在していたことから同地の音楽語法から深い影響を受け、フランスに持ち込んだことで知られている。当アルバムの作は四半世紀以上かけて作られ、各曲はカルナティック音楽の調性素材に基づいている。ダンディのピアノ作品シリーズなどGENUINへ多数録音している卓越したピアニスト、ミヒャエル・シェーファーが、この難曲を僅か5日で録音したことからも、彼の強い意気込みが感じられる。 | |||
メシアン:室内楽作品集 世の終わりのための四重奏曲(*) /クロウタドリ(#) /ヴォカリーズ・エチュード(+) /主題と変奏(**) フランソワ・ベンダ(Cl;*/+) イヴァン・モニゲッティ(Vc;*) セドリック・ペシャ(P) フェリックス・レングリ(Fl;#) ヌリト・スターク(Vn;*/**) | |||
名曲「世の終わりの四重奏曲」をメインにし、それぞれの楽器の名手たちによって演奏されたメシアンのアルバム。本来声楽のための作品であるヴォカリーズ・エチュードはクラリネットで演奏されている。フランソワ・ベンダはボヘミアの音楽家・作曲家一族ベンダ・ファミリーの血をひき、チューリヒ・トーンハレ管のクラリネット奏者などを勤めた。チェロのモニゲッティはピリオド楽器でのバロック演奏から現代音楽まで幅広いレパートリーで質の高い演奏活動を行っている。ピアノのペシャは CLAVES レーベルや ÆON レーベルに多数録音があり好評を博している。スタークはイスラエルの若手女流ヴァイオリニスト。 | |||
ファンタジー ブリッジ:幻想曲 嬰ヘ短調 / マルティヌー:ピアノ四重奏曲第1番 シューマン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47 マリアーニ・ピアノ四重奏団[フィリップ・ボーネン(Vn) バルバラ・ブントロック(Va) ペーター=フィリップ・シュテンムラー(Vc) ゲルハルト・フィールハーバー(P)] | |||
録音:2012年10月11日-14日、ベルリン。室内楽マニアは注目すべきCD。ドイツの若いピアノ四重奏団、マリアーニ・ピアノ四重奏団のデビューCD。2009年創立のこの団体は、若々しい感性と高度な技術力を持ちつつ、既に落ち着きと余裕を感じさせる素晴らしい演奏で驚かさせる。ことにブリッジの幻想曲の渋い味わいは、彼らがただの優秀な若者ではないことを証明しているだろう。ドイツでは発売後かなり話題になったのも当然の名演。 | |||
マンボとファンファーレ ダッドーナ:グランド・ファンファーレ Op.7 ペレス・プラード/エウジェニオ・トゥサン編曲:エル・マンボ,マンボ第8番 ヒナステラ/デイヴィッド・ジョン編曲:「エスタンシア」〜マランボ ラヴェル/ヘンク・ファン・レインスホーテン編曲:ボレロ メンデルスゾーン/S.ゴルトハンマー編曲: クラリネット、バセットホルンとピアノのための演奏会用小品第1番 ヘ短調 Op.113 (*) ムソルグスキー/マーク・H.ヒンズリー編曲:展覧会の絵 トーマス・クラモー指揮シモン・ボリバル・ユース・シンフォニー・バンド ヴァルデマル・ロドリゲス(Cl;*) ビクトル・メンドサ(バセットHr;*) | |||
録音:2012年3月26日-30日、カラカス。BPOの元トランペット奏者で、現在はザクセン・ウィンド・フィルハーモニックの首席指揮者、ドイツ金管アカデミーの芸術監督を務めるトーマス・クラモーが、ベネズエラのエル・システマで育った管楽器奏者の団員によるブラスバンド(ただしチェロとコントラバスが入っている)を指揮したディスク。いずれも明るく活気のある演奏。 | |||
アマリリス四重奏団 ベルク:弦楽四重奏曲 Op.3 ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131 |
アマリリスSQ [グスタフ・フリーリングハウス、 レナ・ヴィルト(Vn) レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンドゥ(Vc)] | ||
録音:2012年8月16日-19日、ブレーメン。アマリリス四重奏団は、2011年6月にイタリアのパオロ・ボルチアーニ賞国際弦楽四重奏コンクールで最高位(第1位なしの第2位3団体の一つ)を獲得、同年7月にはメルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で優勝。2012年に発売された GENUIN への初録音、ハイドンとヴェーベルンのCD(GEN-11218)は、ドイツの権威あるエコー・クラシック賞で2012年の室内楽録音部門賞を受賞している。当盤の2曲も緻密で細部にまで目の行き届いた演奏で、アマリリス四重奏団が既に高い完成度に至っていることを実感させるもの。 | |||
2011年ドイツ音楽コンクール2011優勝者 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 / 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 ラヴェル:夜のギャスパール |
ミャオ・ファン 〔黄邈〕(P) | ||
録音:2012年7月、ベルリン。ミャオ・ファンは中国出身の若手ピアニスト。ドイツ・ハノーファー音楽大学でピアノを学び、2011年にドイツ音楽コンクール・ピアノ部門で優勝、その後数々のコンクールで上位入賞を果たし、現在ソリストとして多くのオーケストラと共演している若手。凛としたタッチと音色、一切迷いのない毅然とした音楽つくりには、すでに大家の貫禄すら感じさせる。ショパン、ラヴェルともに、絶妙にコントロールされたタッチ、ペダル、ディナーミク、そして右手と左手の微妙な弾き分けなど、繊細極まる表現に驚かされる。大型新人の登場。 | |||
シューベルト: ピアノ・ソナタ〔第9番 ロ長調 D575 /第19番 ハ短調 D958 〕/12のドイツ舞曲 D790 ・ボーナスMP3:「シューベルトについての考察」〔英/独/仏/伊/西〕(*) フィリッポ・ファエス(P/語り;*) | |||
録音:2010年6月3日-4日、8日-9日、カステルクッコ。シューベルトに並ならぬ情熱を注ぐピアニスト、ファエスは1960年ロンドン生まれ。両親はイタリア人。1989年にドルトムントのシューベルト国際ピアノ・コンクールで第1位を獲得。ピアニストとして高い名声を築いて活動しつつ、シューベルト研究にも勤しんでいる。たいへんに知的かつ明快で曲の隅々まで神経を通わせ、思索的な曖昧さを排して曲に挑んでいる。特典として、ファエス自身がシューベルトについての考察を5ヶ国語で4時間近く語っている(ボーナス部はMP3 AUDIOでの収録のため、一般的なCDプレイヤーではご利用いただけません。MP3 対応CD/DVDプレイヤー、もしくはPCが必要です)。 | |||
「ジークフリートとヴィオレッタ」あるいは「リシュト・ラシュト・ルストそしてルンゲ」〜 リヒャルト・ワーグナーとジュゼッペ・ヴェルディの音楽に基づく4本のホルンと語りによる3幕のオペラ断章 ジャーマン・ホルン・サウンド[シュテファン・ショットシュテット、ゼバスティアン・ショル、 クリストフ・エス、ティモ・シュタイニンガー(Hr)] カール・ディートリヒ・グレーヴェ(語り;テオドロ) マルティン・ザイフェルト(語り;ワーグナー) | |||
録音:2012年11月26日-28日、ベルリン。ワーグナー、ヴェルディの生誕200年記念企画アルバム。二人の代表的なオペラ、楽劇、さまよえるオランダ人、タンホイザー、トリスタンとイゾルデ、ローエングリン、椿姫、リゴレット、アイーダ、オテロ、マイスタージンガー、パルジファルなどの中から特に有名曲をホルン4本に編曲し収録多数収録。曲の合間に語り手が二人の人生や作品について語る。ジャーマン・ホルン・サウンドはバンベルクso.を始めとするドイツのオーケストラの若手奏者により2009年に結成された。 | |||
無伴奏ヴィオラ作品集 パウル・ヒンデミット(1895-1963):無伴奏ヴィオラ・ソナタ〔 Op.25 No.1 / Op.11 No.5 〕 ギュンター・ラファエル(1903-60):無伴奏ヴィオラ・ソナタ〔 Op.46 No.3 / Op.46 No.4 〕 ユルゲン・ウェーバー(Va) | |||
録音:2012年1月。ユルゲン・ウェーバーはシャーンドル・ヴェーグらに師事しローベルト・シューマン四重奏団のメンバーとしてキャリアを積み、1973年には同四重奏団として国際ARDコンペティションに入賞、1975年にはドイツ音楽家協議会により、その年のベスト・ソリストに選ばれている。1977年以後、ソリストとしてベーム、バーンスタイン、ラトル、マゼールら多くの指揮者と共演している。近年再評価が進んでいる作曲家ギュンター・ラファエルの作品は後期ロマン派からバルトーク、ヒンデミット辺りまでの20世紀前半の諸様式を取り込んだ内省的な音楽。作曲家はバロックや古典派の研究者でもあり、作品にもその方面の造詣の深さが反映している。 | |||
鏡〜アコーディオンのための新しい音楽 バベッテ・コブレンツ(1956-):日陰 / アンネッテ・シュリュンツ(1964-):ジャーナル第2番(雪国) ジン=アー・アン(1969-):夢のあいだ / シャルロッテ・ザイタアー(1965-): Never real, always true アール・キム(1920-1998):オフィーリア / ミヒャエル・ベイル(1963-):そして「8」 マルギット・カーン(アコーディオン) | |||
録音:2012年6月。大衆的な楽器の印象が強いアコーディオンは近年、現代音楽表現の担い手として注目され新しい作品が続々と発表されている。奏者のマルギット・ケルンはその苗字とは裏腹にダルムシュタット近郊の出身で現代音楽演奏の登竜門として著名な国際ガウデアムス・コンペティションで優勝し、以後ソリストとしてアンサンブル・モデルンとも共演、多くの音楽祭に出演している。このディスクでは1960年代出身の作曲家の作品が中心に選ばれており、アコーディオンの機能を駆使し、その可能性を限界まで探ろうとする実験的な作品からオルガンや日本の笙にも似た音楽を奏でるものまで多種多様。 | |||
J.S.バッハ:チェロ演奏によるヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ 〔第1番 ト長調 BWV.1027 /第2番 ニ長調 BWV.1028 /第3番 ト短調 BWV.1029 〕 ニコラス・アルトシュテット(Vc) ジョナサン・コーエン(Cemb) | |||
録音:2012年5月9日-11日。2013年も含め既に何度か来日している期待のチェリスト、アルトシュテット。既にGENUINレーベルから4タイトルが発売になっている。チェロによるバッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集の録音は多々あるが、えてしてチェロらしい朗々とした演奏に引っ張りがちであった。ここでのニコラス・アルトシュテット(1982年生まれのドイツのチェリスト)の演奏は、ヴィブラートを控えた軽い弓圧で演奏することで、チェロの機能性を生かしつつ、ヴィオラ・ダ・ガンバのために書かれたこの作品の特性を殺さないよう十分な配慮をしている。ジョナサン・コーエンのチェンバロとの絡みもピッタリで、チェロによるこのソナタ集のCDの中でも注目すべきべき出来栄えになっている。 | |||
シューベルト(1797-1828):八重奏曲 ヘ長調 D.803
マルクス・クルシェ(Cl) ダニエル・モーアマン(Fg) クリストフ・エス(Hr) アレクサンドラ・ヘングシュテベック(Cb) アマリリス四重奏団 | |||
録音:2011年12月、ハンブルク=ベルクシュテット。シューベルトがその短い生涯の終わり頃に作曲した室内楽の大作を、全員がほとんど20代というドイツの若手演奏家たちが演奏、大変瑞々しい演奏。既に来日経験もあるアマリリス四重奏団は既に GENUIN より2枚のCD(ベートーヴェン&ベルク/GEN-13261)、(ハイドン&ヴェーベルン/GEN-11218)をリリースしており、何れも高い評価を得ている。 | |||
2011年ドイツ音楽コンクール優勝者 「フル・パワー」〜ハノーヴァー・トロンボーン・ユニット ダニエル・シュニーダー(1961-):8本のトロンボーンのための「オリンピア」 サスキア・アポン(1957-):トロンボーン四重奏曲 クリスチャン・リンドベリ(1958-):4本のトロンボーンのための「枕の下」 デレク・ブルジョア(1941-):8本のトロンボーンのための「葬送のスケルツォ」 ダニエル・シュニーダー:トロンボーン四重奏曲 フォルケ・ラーベ(1935-)&ヤン・バルク(1934-):ボロス デレク・ブルジョア:8本のトロンボーンのための「骨芽細胞」 ハノーヴァー・トロンボーン・ユニット [フレデリック・ベッリ、マテウス・ドヴレツキ、ラルス・カーリン、アンゲロス・クリティコス、 トメール・マシュコフスキ、トビアス・シースラー、マテウス・スツェンジーナ、ミヒャエル・ズュール(Tb)] | |||
録音:2012年10月、ベルリン。ハノーヴァー・トロンボーン・ユニットは2008年にハノーヴァー大学音楽学部で学ぶ8人の若手トロンボーン奏者によって結成された。2011年の彼らは現在、バンベルクso.、ベルリン・ドイツ響、SWRバーデン・バーデン・フライブルク響、オーフス響などの団員としても活動している。収録されている作品はいずれも親しみやすいものばかり。 | |||
クロード・デルヴァンクール(1888-1954):ヴァイオリンとピアノのための作品集 ヴァイオリン・ソナタ(1923) /デカメロンの4つの肖像「ボッカチオ」(1926) (*) / ヴァイオリンとピアノのための舞曲集(1935) /ヴァイオリンとピアノのための「熟考」(1935) イロナ・テン=ベルグ(Vn;*以外) ミヒャエル・シェーファー(P) | |||
録音:2012年4月、6月、ミュンヘン。デルヴァンクールはパリ音楽院でアンリ・ビュッセル、シャルル=マリー・ヴィドールに師事し後にローマ大賞を受賞した。第一次大戦では徴兵され重傷を負ったが、1940年にはパリ音楽院の院長に就任した。第二次大戦下のパリではユダヤ系の音楽家が強制収容所に送られないよう、尽力したとされる。作品は管弦楽から室内楽まで幅広く、ラヴェルをさらに現代的に先鋭化したような雰囲気を持ち、ラヴェルとデュティユーを結ぶ様式的架け橋といっても言い過ぎではない。ひとつひとつの音の選び方から全体の構成まで、洗練と彫琢の限りが尽くされている。作品がまとまって一枚のアルバムになるのはおそらくはこれが初めての画期的リリース。レスピーギ・シリーズ等近代の珍しいヴァイオリン作品の紹介で定評のあるテン=ベルグ&シェーファーのコンビによる演奏。 | |||
シューマン(1810-1856): 幻想小曲集 Op.12 /幻想曲 ハ長調 Op.17 |
アニカ・トロイトラー(P) | ||
録音:2011年11月。アニカ・トロイトラーは2013年22歳になるドイツのピアニストで2010年にドイツso.とシューマンのピアノ協奏曲を弾いてデビューした。これまでにミュンヘン国際ピアノ・コンクール優勝、ドイツ国際音楽コンクール特別賞など、多くのコンクールに優勝もしくは上位入賞している。澄み切った音色と完璧にコントロールされた感情とエネルギーの配分など、これからの活躍が期待される若手。 | |||
モーツァルト:弦楽五重奏曲全集 〔第1番 変ロ長調 K.174 /第2番 ハ長調 K.515 /第3番 ト短調 K.516 / 第4番 ハ短調 K.406 /第5番 ニ長調 K.593 /第6番 変ホ長調 K.614 〕 シネ・ノミネSQ [パトリック・ジュネ、フランソワ・ゴトロー(Vn) ハンス・エジディ(Va)マルク・ジェルマン(Vc)] ラファエル・オレグ(Va) | |||
録音:2012年9月-10月、コルソー、スイス。ローザンヌを拠点に非常に人気の高いシネ・ノミネ四重奏団が、1986年チャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門の第1位、ラファエル・オレグをヴィオラに招いてのモーツァルトの弦楽五重奏全集。シネ・ノミネ四重奏団は1975年に結成、40年近くに渡って幅広く活躍している四重奏団。シネ・ノミネとはラテン語で「名前の無い」という意味。柔らかい音色と丁寧な演奏が持ち味で、しかも四人の団結が感じられる熱気が魅力。彼らは実力のわりには録音が少なく、モーツァルトは弦楽四重奏集が1枚あっただけ。ここでも幾分速めのテンポで聞くものをグイグイ引き込む演奏を繰り広げている。名盤の多いモーツァルトの弦楽五重奏曲でも充実感の高いCD2枚。 | |||
メシアン(1908-1992): 聖なる三位一体の神秘についての瞑想 |
ダニエル・ バイルシュミット(Org) | ||
録音:2012年12月、パリ。ダニエル・バイルシュミットはドイツの中堅オルガニストのひとりでライプツィヒ大学で学んだ後、アメリカ、北欧、メキシコなどで多忙な演奏活動を行う。レパートリーはバロックからロマン派、現代まで幅広く、モヴィメント・フェスティヴァルではバッハ作品とここに収録されたメシアンを演奏し好評を博した。豪華絢爛、極彩色のメシアンの世界を見事に再現した同作品の決定盤となるディスク。 | |||
弦楽オーケストラのための作品集 ヒューバート・パリー(1848-1918):イギリス組曲(1914-18) メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第10番 ロ短調 / チャイコフスキー:フィレンツェの思い出 Op.70 カール・ジェンキンス(1944-):弦楽オーケストラのための合奏協奏曲「パラディソ」(1996) ミヒャエル・ザンデルリング指揮ドイツ弦楽フィルハーモニー | |||
録音:2012年8月、ベルリン。パリーはエルガーやヴォーン・ウィリアムズの前世代で、ブラームス風の堅固な様式にイギリス的な素朴な情緒を加えた作風で知られる。ここに収められた「イギリス組曲」はイギリスの田園風景や祭りの風景が見えてくるような魅力的な音楽。CM音楽、「アディエマス」や「ソフト・マシーン」でお馴染みのカール・ジェンキンスのバッハとロックを混合したような「パラディソ」も必聴。 | |||
ホワイ・ノット?〜チューバとハープの二重奏 イェルク・ドゥーダ(1968-):ファンタジア II (2001) / テレマン(1681-1767):フルートのための幻想曲第2番 クイント・マガニーニ(1897-1974):デモワゼル・クロコダイルの午後 ジスベルト・ネーター(1948-):チューバとハープのためのデュオ / アストル・ピアソラ(1921-92):忘却 アンドレ・カプレ(1878-1925):2つのディヴェルティメント / イェルク・ドゥーダ:哀歌とアラベスク アストル・ピアソラ:ナイト・クラブ 1960 / ジュール・マスネ(1942-1912):タイスの瞑想曲 アンドレアス・マルティン・ホフマイア(Tu) アンドレアス・ミルトナー(Hp) | |||
録音:2011年3月、イエス・キリスト教会、ベルリン。チューバとハープのデュオという珍しい組み合わせによるアルバム。チューバのホフマイアは1978年ミュンヘン生まれで、2004年にイタリアの「チッタ・ディ・ポルチャ」国際チューバ・コンペティションに入賞、現在はバイエルン州のポピュラー・バンド「ラブラスバンダ」に在籍する傍ら、ソリストとしてベルリン放送so.、リンツ・ブルックナーo.などとも共演している。力強いチューバと繊細なハープという一見対照的な楽器が生み出す洒落っ気たっぷりの妙味が楽しい。 | |||
シュンケ一家の管弦楽曲 フーゴー・シュンケ(1823-1909):ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための小協奏曲(*) ヨハン・クリストフ・シュンケ(1791-1856):ホルンのための小協奏曲(#) ヘルマン・シュンケ(1825-1898):交響曲 変ロ長調 Op.6 井手上康(Vn;*) デイヴィッド・ピア(Vc;*) ローベルト・ラングバイン(Hr;#) パヴェル・バレフ指揮バーデン=バーデンpo. | |||
録音:2012年6月。全曲世界初録音。代々、25人の音楽家を輩出しているドイツのシュンケ・ファミリーの管弦楽曲集。20世紀初頭まで存命したフーゴーの二重協奏曲は様式的には初期ロマン派でメンデルスゾーン、ウェーバー、シュポアの影響が感じられる。フーゴーの父ヨハン・クリストフのホルン協奏曲は古典派、初期ロマン派の折衷様式でもっとも若い世代であるヘルマンの交響曲はベートーヴェン、シューベルト、シューマンらの影響が感じられる抒情的な作品であるが、終楽章では、もろベートーヴェンの交響曲第7番そっくりの主題が現れる。井出上康はバーデン=バーデン・フィルのコンサート・マスター。 | |||
ウィニペグ〜音楽と亡命 ラモン・ゴリゴイティア(1958-):2人の歌い手、室内アンサンブルとテープのための「ウィニペグ」(2010) シャビエ・ベンゲレル(1931-): ピアノ、フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロと打楽器のためのファンタジア・ドマラティカ(2010) フェルナンド・ガルシア(1930-):ソプラノと弦楽四重奏のための「夜明けが来る」(1978) マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946): ピアノ、フルート、オーボエ、クラリネット、ヴァイオリンとチェロのための協奏曲(1923-26) アンサンブル・イベロアメリカーノ | |||
録音:2012年3月。20世紀スペインとラテン・アメリカの作曲家の室内アンサンブルの作品を収録。チリ出身のゴリゴイティアの「ウィニペグ」は歴史に題材を取った作品でテープで演説が流されるなど、政治的な内容を併せ持つ。ベンゲレルはスペイン出身で作品はスペイン内戦に題材を取っている。ガルシアはチリの作曲家でノーベル文学賞受賞のチリの詩人パブロ・ネルーダの詩をテキストにした瞑想的な作品。ファリャのチェンバロ協奏曲として知られるこの作品はここではピアノで演奏されている。はもはや民族主義を超えたキッチュな名曲で新古典主義時代のストラヴィンスキーと同様の先進的なモダニズムに溢れている。 | |||
セバスティアン・ベンダ〜メモリーズ ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲 ハ短調(*) / シューベルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 Op.Posth (#) シューマン:幻想小曲集 Op.12 (#) / リスト:ペトラルカによるソネット第104番(+) ヴィラ=ロボス(**) :ブラジルの魂/内なる祭り/メスティソの伝説/セレステイラスの印象/白人インディアンの踊り マルタン:8つの前奏曲(##) / ムソルグスキー:展覧会の絵 セバスティアン・ベンダ(P) | |||
録音:1979年(*)、1961年(#)、1979年(+)、1981年(**)、1994年(##)。セバスティアン・ベンダ(1926-2003)は名門音楽一家ベンダ・ファミリーの血筋で、ヴァイオリニストの父とピアニストの母という音楽一家にスイスに生まれ、幼い頃よりピアノの才能を発揮し、後にエトヴィン・フィッシャーに師事、18-19世紀の独墺系音楽の演奏スタイルを今に引き継ぐピアニストとしてデムスらと並んで音楽界の重鎮として活動してきた。その一方で20世紀の音楽にも積極的に取り組み、その堅実な演奏スタイルは作曲者からも絶大な支持を得た。このセットでは得意のベートーヴェンからロシア物の展覧会の絵、20世紀のマルタン、ヴィラ=ロボスまであらゆる時代と様式の作品が選ばれ、ベンダの多彩な側面を知ることができる。 | |||
マショー列島〜中世と現代の音楽 ギヨーム・ド・マショー(1300-1377):ノートル・ダム・ミサ/甘き淑女よ/私は忘れられたので/ 私はとても良い時に生まれた/とても優しい淑女/私の終わりは私の始まり シドニー・コーベット(1960-):アーチペル・マショー サラー・ネムツォフ(1980-):手紙〜ヘロイザ / サミール・オデー=タミミ(1970-):オド ミィクストゥラ[カタリーナ・ボイムル(ショーム) マルギット・カーン(アコーディオン)] | |||
録音:2012年11月5日-8日、ハインスファルト。GEN-11219に続くショームとアコーディオンのデュオ、ミィクストゥラの録音。今回も新旧時代を混ぜ込む作りで、マショーの曲を中心に現代作品も収録。オーボエの先祖であるショームのひなびた響きと、アコーディオンのモダーンな響きの絡みがユニーク。 | |||
シューマン:色とりどりの小品 Op.99 (14曲) /アルバムの綴り Op.124 (20曲) /予感/君からの手紙が来ないので ブラームス:シューマンに基づいて自由に/マティルデ・ハルトマン嬢の親しい思い出に/アルノルト・ヴェーナーに テオドール・フュルヒテゴット・キルヒナー(1823-1903):ピアノの調律師が来る/ローベルト・シューマン回想記 ヴォルデマール・バルギール(1828-1897):アルバムの一葉 トビアス・コッホ(Fp) | |||
録音:2012年10月29日-31日、ライプツィヒ。使用楽器:1830年、ヨハン・ネポムク・トレンドリン製作。シューマンのピアノ小品集、色とりどりの小品 Op.99とアルバムの綴り Op.124を中心に、ブラームス、キルヒナー、バルギールの小品を収録。トビアス・コッホは、1968年、ケンペン生まれのピアニスト。フォルテピアノ奏者として知られており、GENUINから多数の録音がCDで発売されている。 | |||
グランド・ソナタ〜4手のためのピアノ・ソナタ集 モーツァルト:四手ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.497 ヨハン・バプティスト・クラーマー(1771-1858): 四手ピアノ・ソナタ第2番 ト長調(*) オンスロー:四手ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.22 |
ピアノ・デュオ・ダンヘル=コルプ [ロマナ・ダンヘル=コルプ、 オリヴァー・コルプ(P)] | ||
録音:2013年1月10日-13日、オーバープファルツ。(*)は世界初録音。四手ピアノのためのソナタを3曲。ロマナ・ダンヘル=コルプはチェコのプラハの生まれ。オリヴァー・コルプはドイツのダルムシュタットの生まれ。フランクフルト音楽院の学生時代に出会った二人の連弾。 | |||
小山莉絵〜ドイツ音楽コンクール2012優勝者〜ファゴット協奏曲集 ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲 へ長調 RV491 / モーツァルト:ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191 ジョリヴェ:ファゴット、弦楽、ハープとピアノのための協奏曲 ポール=アグリコール・ジュナン(1832-1903):ヴェネチアの謝肉祭(原曲:フルートとピアノのための) 小山莉絵(Fg) ゼバスチャン・テヴィンケル指揮プフォルツハイム南西ドイツ室内o. | |||
録音:2013年5月16日-18日、マタイ教会、プフォルツハイム。小山莉絵は1991年生まれで、2012年に第37回ドイツ音楽コンクールに優勝、他にも2013年にMuri Competition第1位など多くのコンクールに優勝し、現在ソリストとしてヨーロッパの多くのオーケストラと共演している。幅広い音域に無理のない音色と豊かな音楽性を感じさせ、特に高音域の柔らかな音は見事で今後の活躍が期待される。バロックから古典派、現代音楽までファゴットの可能性と魅力を詰め込んだ快心のデビュー・アルバム。 | |||
シューベルト:さすらい人幻想曲 ハ長調 D760 /楽興の時 D780(全6曲)/ ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958 コンスタンツェ・アイクホルスト(P) | |||
録音:2012年8月22日-24日、ノイマルクト。モーツァルトの短調ピアノ作品集(GEN-11212)に続く、1961年ブレーメン生まれのピアニスト、アイクホルストのGENUIN 第2弾。カッチリした真面目なドイツ風シューベルト。 | |||
グリーン〜シューマン&クルターク:弦楽四重奏曲集 シューマン:弦楽四重奏曲〔第1番 イ短調 Op.41 No.1 /第3番 イ長調 Op.41 No.3 〕 ジェルジ・クルターク(1926-):アンドレー・セルヴァンスキを追悼する小聖務日課 Op.28 アマリリスSQ [グスタフ・フリーリングハウス、レナ・ヴィルト(Vn) レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンドゥ(Vc)] | |||
録音:2013年3月-6月。ベートーヴェンとベルク、ハイドンとヴェーベルンという異色の組み合わせでアルバムを出してきたアマリリス四重奏団、今回もシューマンとクルタークという意表をつくカップリングだが、ある種の狂気じみた内容に意外な共通点が見出せる。クルターク作品は14の小品からなり、厳しい表現主義ありヴェーベルン風の極小主義ありと西洋前衛音楽を俯瞰するような内容。シューマンと聴き、クルタークを聴き、再びシューマンを聴くと聴き手の耳は奇妙な錯覚、異化作用を起こしヨーロッパの歴史の裏に横たわる暗黒の精神史に勢い、思いをさせることになる。 | |||
フランスのクラシック デュカ:バレエ「ラ・ペリ」のためのファンファーレ / フランセ:陽気なパリ ビゼー:「カルメン」組曲/「アルルの女」第1組曲 / ラヴェル:パヴァーヌ/ボレロ トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー | |||
録音:2013年1月28日-31日、バート・ラウシック。フェスティヴァル(GEN-11221)、アメリカン・クラシックス(GEN-12247)に続くトーマス・クラモーとザクセン管楽フィルハーモニーによる第3弾。クラモーはBPOの元トランペット奏者で、現在は指導者、指揮者として活躍。名門ザクセン管楽フィルハーモニーの首席指揮者を務めている。 | |||
リアル・タイム〜現代の弦楽四重奏曲 ジャレル(1958-):時の断章 / ナンカロウ(1912-1997):弦楽四重奏曲第3番 ロルフ・リーム(1937-):テンポ・ストロッツァート アサセッロSQ [ロスティスラフ・コジェフニコフ、バルバラ・クスター(Vn) ユスティナ・シュリワ(Va) ヴォルフガング・ツァマスティル(Vc)] | |||
録音:2013年2月7日-10日、ケルン。現代の注目すべき作曲家の弦楽四重奏曲を演奏。アサセッロ四重奏団は、2000年にバーゼルで結成、2005年以降ケルンを本拠とする弦楽四重奏団。 | |||
ポートレイト〜 10 フォー・ブラス デュカ:ラ・ペリのためのファンファーレ / ガブリエリ:カンツォン XIV / ヘンデル:シバの女王の入城 J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ / マーラー:私はこの世に捨てられて / ショスタコーヴィチ:祝典序曲 エンリケ・クレスポ(1941-):ブルックナー・エチュード / ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 ヴィクター・ヤング(1900-56):星影のステラ / デューク・エリントン(1899-1974):キャラヴァン アーヴィング・バーリン(1888-1989):プティン・オン・ザ・リッツ 10 フォー・ブラス [10 for Brass] (金管アンサンブル) | |||
録音:2012年7月、ヨハネス教会、フェルクセン・ドイツ。10フォー・ブラス(ブラスのための10)はユンゲ・ドイチェ・フィル、マーラー・ユーゲントo.等で活躍する若手奏者達により2010年に結成された金管アンサンブル。編曲物を中心に金管アンサンブルの定番レパートリーの多くを収録、バロックからジャズまで肩の力を抜いて楽しめる内容。 | |||
仮面劇〜劇場の記憶 ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3章 / ラヴェル:道化師の朝の歌/ラ・ヴァルス ラフマニノフ:ロマンス / リスト:リゴレット・パラフレーズ アブラム・チェイシンズ(1903-1987):カルメン幻想曲/こうもり幻想曲 リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行 / ルトスワフスキ:パガニーニ変奏曲 ピアノ・デュオ・チパク=クシュニル[オルハ・チパク、オレクシイ・クシュニル(P)] | |||
録音:2013年8月、ゲヴァントハウス・メンデルスゾーン・ザール、ライプツィヒ。ピアノ・ソロ曲、管弦楽曲のピアノ・デュオへの編曲およびピアノ・デュオのために書かれたオリジナル作品でまとめたアルバム。ウクライナのリヴィウ音楽院に在学中にコンビを組み、数々のコンクールに上位入賞を果たしている当デュオは、これまでにブラームスのピアノ・デュオのための作品集(GEN-11197)をリリースしている。ストラヴィンスキーのペトルーシュカからの3章やラヴェルの道化師の朝の歌は、既にピアノ独奏曲として完成された作品だが、デュオ版はさらに音が増やされ複雑な音楽になっている。チェイシンズのカルメン幻想曲はサラサーテに勝るとも劣らずの名編曲。ルトスワフスキのパガニーニ変奏曲は現代のピアノ・デュオの名曲でパガニーニのおなじみのカプリスの主題による自由奔放なヴァリエーション。 | |||
シュヌアー、オジコンド(Otjikondo)のために弾く モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397 /アダージョ ロ短調 K.540 /デュポール変奏曲 K.573 ベートーヴェン:エリーゼのために/ロンド Op.51 No.1 / シューベルト:即興曲 Op.142 No.2 メンデルスゾーン:無言歌 Op.67〜第1、4番 / J.S.バッハ/M.ヘス編曲:主よ人の望みの喜びよ フリードリヒ・ヴィルヘルム・シュヌアー(P) | |||
録音:2013年3月16日-17日、コンツェルトハウス、デトモルト。シュヌアーは1929年生まれのドイツの重鎮的ピアニストでウィルヘルム・ケンプに師事し、質実剛健、その堅実な音楽作りは今日の現役ピアニストの中で際立っており、84歳とは思えぬしっかりとしたタッチと澄んだ音色には驚かされる。なおこのCDはナミビアにあるオジコンド(Otjikondo)スクール援助のための企画で収益金CD一枚あたり5ユーロが同学校に寄付される。 | |||
モーツァルト:弦楽四重奏曲集〔第14番「春」 ト長調 K.387 /第15番 ニ短調 K.421 〕
メレルSQ [ユリア・シュレーダー、メアリー・エレン・ウッドサイド(Vn) イルヴァリ・シリアクス(Va) ラファエル・ローゼンフェルト(Vc)] | |||
録音:2013年2月。いわゆるハイドン・セットと呼ばれる弦楽四重奏曲の最初の2曲を収録。メレル四重奏団は2002年に結成されたチューリヒを中心に活動する若いアンサンブルで、既にザルツブルク音楽祭、ルツェルン音楽祭などに出演しキャリアを積んでいる。古典派の他に現代音楽なども度々取り上げている。当CDは若木のような清新さを感じさせる瑞々しいモーツァルト。 | |||
マルマライ〜オリエンタル・コンテンポラリー アタツ・セゼル(1979-):弦楽四重奏のための「サブジェクト」 マティアス・ピンチャー(1971-):「ヴェールのための考察」への習作 IV アフメト・アドナン・サイグン(1907-91):弦楽四重奏曲第1番 アタツ・セゼル:弦楽三重奏のための「フロウ」 アサセッロSQ [ロスティスラフ・コジェフニコフ、バーバラ・クスター(Vn) ユスティナ・シュリワ(Va) ヴォルフガング・ツァマスティル(Vc)] | |||
録音:2011年11月。オリエンタル・コンテンポラリーという副題の通り、エキゾチックな雰囲気を持つ現代の弦楽四重奏曲および三重奏曲を収録。オリエンタルといっても安易なエキゾチシズムとは無縁でオリエンタルな要素は完全に消化され、抽象化されている。セゼルはトルコ・イスタンブール出身の若手でトルコの民族音楽の要素は全て一度解体され、再構成されている。サイグンは20世紀トルコ音楽の父を言われる重鎮で、弦楽四重奏曲第1番はさながらトルコのバルトークといった趣き。セゼル、サイグンともにクロノスQが喜んで演奏しそうな作品。ピンチャーはドイツの若手でマンフレート・トロヤーンに師事しラッヘンマンやブーレーズの影響を受け一見、オリエンタリズムとは無縁の作曲家だが、サイグンらと並べて聴くとまるで中東の砂漠で呪術師の呪文と笛を聴いているような気分に陥るから不思議。 | |||
シビラ〜ルネサンスの音楽と新時代の音楽 オルランドゥス・ラッスス(1532-1694):シビラの預言 / カリン・ハウスマン:声を知る アンネッテ・シュリンツ:カウンターテナーとショーム、アコーディオンのための9つの歌 バベッテ・コブレンツ:アラウンド ミクストゥーラ[カタリナ・バウムル(ショーム) マルギット・カーン(アコーディオン)] カイ・ヴェッセル(CT) | |||
録音:2014年3月11日-14日。ラッスス作品以外はデュオの委嘱作で、世界初録音。前2作も新旧の音楽を織り交ぜたテーマで個性的なリリースを続けている、ショームとアコーディオンのデュオ、ミクストゥーラ。ルネサンス後期、フランドル学派の重要な作曲家、ラッススの12曲のモテットからなる傑作「シビラの預言」を中心に、この作品にインスパイアされ作曲された委嘱作品を散りばめ構成されたアルバム。ショームはオーボエの祖先と言われる、ヨーロッパで13世紀後半から17世紀にかけて作られたルネサンス期の木管楽器。ラッススの宗教曲を神秘的な響きで表現している。 | |||
谷間の嵐〜ブリテン、ヘッド、アイアランド:歌曲と二重唱曲(全28曲) アイアランド:夏の森で/彼女の顔の中に森が/オバド/緑のエコー / ヘッド:月の縁の上に/アヴェ・マリア ブリテン:福で希少/真夜中に/夏の名残りのバラ/サリー・ガーデン/グリーン・スリーヴス/谷間の嵐/他 アリソン・ブラウナー、シャロン・カーティ(Ms) アンドレアス・フレーゼ(P) クラウディア・スティルマーク(Vc) | |||
録音:2013年6月。近代イギリスの比較的珍しい歌曲を収録。この中でマイケル・ヘッド(1900-1976)は日本ではあまり知られていないが、イギリスではポピュラーな作曲家でピアノ協奏曲や交響詩がよく知られている。ここでは繊細な和声の乗せられたアイルランド風の素朴な旋律を楽しむことができる。ジョン・アイアランド(1879-1962)はモーランやブリテンの師匠でもあり、印象派の和声と親しみやすい旋律が魅力的。ブリテン(1913-1976)は「イギリス民謡の編曲集」からのセレクションも収められており、おなじみのメロディがブリテン独自の感性により全く新しい歌曲に生まれ変わっている。 | |||
ダンス、詩、おとぎ話 リスト:愛の夢/タランテラ/アッシジの聖フランチェスコ/ローレライ/ハンガリー狂詩曲 シューベルト/リスト編曲:糸を紡ぐグレートヒェン / ラフマニノフ:V.Rのポルカ / ファリャ:火祭りの踊り ショパン:ワルツ イ短調「遺作」/小犬のワルツ / メトネル:4つのおとぎ話 Op.26 〜 Nos.1-3 アンナ・シェップス(P) | |||
録音:2013年6月。アンナ・シェップスはロシア出身の若手女流ピアニスト。6歳でチャイコフスキー音楽院に入学を許され、その後、1992年に一家でベルリンに移住、西側で教育を受け、2013年、すべての教育課程を終えてデビュー。得意のロシア物、リスト、ショパンを瑞々しい感性で旋律もたっぷりと歌いこみ、タッチも澄み切って美しい。今後の活躍が期待される新星。 | |||
民謡風〜チェロとアコーディオンによるシューマン、ドヴォルジャーク、マルティヌー マルティヌー:スロヴァキア民謡による変奏曲 H.378 / マルティヌー:7つのアラベスク「律動的な練習曲」H.201 シューマン:おとぎの絵本 Op.113 /民謡風の5つの小品 Op.102 / ドヴォルジャーク:ポロネーズ イ長調 デュオ・エスカルラータ[ダニエラ・フンツィカー(Vc) イナ・ホフマン(アコーディオン)] | |||
録音:2013年10月21日-24日。チェロとアコーディオンという珍しい編成のデュオ・エスカルラータ。民族色溢れる選曲。アコーディオンはまるでオルガンのようで、特有の郷愁感のある音色がとても自然に聴こえてくる。 | |||
フリー・フォール〜 2012年ドイツ音楽コンクール優勝者、チェロとピアノのための作品集 メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2番 Op.58 / ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ Op.40 ヴァシリー・ゲラシメッツ(1970-):無伴奏チェロのための「チェロ・ブルース」(2007) ファジル・サイ(1970-):ピアノ独奏のための「パガニーニ変奏曲」(1995) ヴァシリー・ゲラシメッツ:トランジション(2009) ヴァシリー・ゲラシメッツ(Vc) ニコライ・ゲラシメッツ(P) | |||
録音:2013年3月23日-25日、ベルリン。ワシリー&ニコライ・ゲラシメッツ兄弟はドイツ・エッセンの音楽家一家に生まれ、これがCDデビューとなる。チェロのヴァシリーはジャズ・テイストあふれる作曲もし、ファジル・サイのパガニーニ変奏曲と共に若々しいパワーが弾ける。メンデルスゾーンとショスタコーヴィチのソナタでもその力は変わることなく、クラシックに荒々しくも新鮮な風を吹き込ませている。 | |||
歌にインスパイアされて ヴォーン・ウィリアムズ:ピアノ五重奏曲 ハ短調(1903) シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」(1820) ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・ズルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] ティロ・ヴィデンマイヤー(Va) アレクサンダー・リリング(Cb) | |||
録音:2013年7月、ミュンヘン。ヴォーン・ウィリアムズのピアノ五重奏曲は既に CHANDOS 盤が出ており、数年前、日本でも読響のメンバーによって演奏されたこともあって、マイナーな曲ながら一部のファンに愛されている。重厚な弦楽の響きときらめくピアノの繊細な響きはヴォーン・ウィリアムズの室内楽版交響曲といってもよく、イギリス民謡風の旋律、フォーレを思わせる華麗な室内楽書法など、イギリス、フランス音楽ファンならきっと気に入るはず。ミュンヘン・ピアノ三重奏団ほかによるシューベルトの「ます」五重奏曲のシンフォニックともいえる弦楽パート、それに対して協奏曲風に対峙するドナルド・ズルツェンのピアノも聴き物。 | |||
音楽の空想 三善晃:フルート、チェロ、ピアノのためのソナタ(1955) ウェーバー:フルート三重奏曲 ト短調 Op.63 マルティヌー:フルート、チェロ、ピアノのための三重奏曲 H.300 古賀敦子(Fl) ゲオルギー・ロマコフ(Vc) ラドスワフ・クレック(P) | |||
録音:2013年3月、ベルリン。ドイツを中心に活躍するフルート奏者、古賀敦子を中心としたフルート三重奏曲集。古賀は福岡生まれ。パリ国立高等音楽院を修了。数々のコンクールで優勝、入賞を収め、ソリストとして活動している。GENUINからは、フルートとチェロの対話(GEN-12537)、フルートとピアノによるロマン派名曲集(GEN-13540)のCD2枚が発売されている。三善晃は古賀が桐朋学園高校在学中に桐朋学園大学長を務めており、特別な敬意を持っていたという。演奏にもそれが強く現れている。この録音から7ヵ月後の2013年10月4日に三善が亡くなり、この録音は図らずも追悼盤になってしまった。ゲオルギー・ロマコフはウクライナの生まれ。13歳でドイツに移住している。ラドスワフ・クレックはポーランド生まれのピアニスト。 | |||
交響的舞曲集 ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲〔第8番 ト短調(バウマン編曲)/第2番 ホ短調(シェーファー編曲)〕 J.シュトラウス/ベートマン編曲:トリッチ・トラッチ・ポルカ Op.124 /常動曲 Op.257 オッフェンバック/シルマー編曲:カンカン / ペレス・プラド:マンボ第5番 / プラド:マンボ・キ・リコ グティエレス/オスナ編曲:アルマ・ジャネラ / ヒナステラ:マランボ ムソルグスキー/ヒンズリー編曲:卵の殻をつけた雛の踊り / モンティ/クナイフェル編曲:チャールダーシュ ブラームス/シュロッター編曲:ハンガリー舞曲第5番 / ショスタコーヴィチ/スミス編曲〕:ポルカ チャイコフスキー/シュロッター、コバー編曲:くるみ割り人形より〔行進曲/中国の踊り/葦笛の踊り/トレパーク〕 ストラヴィンスキー/ゴールドスミス編、アールズ編曲:火の鳥 より〔王女たちの円舞/カスチェイの邪悪な踊り〕 トーマス・クラモー指揮ザクセン・ウィンド・フィルハーモニック | |||
録音:2013年4月15日-19日、バート・ラウシック。すっかりお馴染みになったトーマス・クラモー指揮のザクセン・ウィンド・フィルハーモニックのニューリリース。「交響的舞曲集」のタイトル通り、オーケストラ用の舞曲をウィンド・アンサンブル向けに編曲して演奏している。ドイツ伝統のガチッと力強い管楽器が現代風にノリノリで吹き鳴らされると、もはや無敵。トーマス・クラモーはBPOの元トランペット奏者で、ザクセン・ウィンド・フィルハーモニックの首席指揮者を務めている。 | |||
エネスク&フォーレ:ピアノ三重奏作品集 ジョルジェ・エネスク(1881-1955): ピアノ三重奏曲 イ短調(1916) /セレナード・ロワンタン(1903) フォーレ:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120 (1923) トリオ・エネスコ[アリーナ・アルモナ=タンブレア(Vn) エドヴァルダ・アルモナ(Vc) ガブリエル・ギリテ=ヘイン(P)] | |||
録音:2013年3月、フランクフルト。トリオ・エネスクはエネスクの生誕130年を記念して、2011年に結成された若手アンサンブル。多作のエネスクは三重奏曲でも秀作を残しており、作曲の師匠フォーレの影響を強く受けながら出自のルーマニアを思わせるノスタルジックなメロディが魅力的。フォーレ最晩年の「ピアノ三重奏曲」の澄み切った世界も聴き物。 | |||
聞け! ジョン・ベネット:泣け、我が目よ / パスロー:私の亭主は美男でお人好し / ジャヌカン:戦い シュロネン:戦いと平和 / ペッテション=ベリエル:気分 / ドイツ民謡:ああ、厳しい冬よ メンデルスゾーン/ブーヒェンベルク編曲:森への別れ / ギーズ:ああ、広い谷よ ドイツ民謡/ブラームス編曲:別れの歌/私が考えている全て / ドイツ民謡/シュミット編曲:それ、カトライレルネ フランス民謡/スンド編曲:ひばり / バッハ/ウィリアム編曲:G線上のアリア スタンフォード:青い鳥 / シューマン/ゴットヴァルト編曲:月の夜 アレクサンダー・ラウアー指揮ランデスユーゲントコール・ザール | |||
録音:2013年10月18日-20日、ザールブリュッケン。ランデスユーゲントコール・ザールは2008年創立の若者たちの合唱団。女声がほぼ半数を占めるため、若い女性特有の、少年の声でも大人の女性の声でもない独特の透き通った魅力が強く出ている。指揮のアレクサンダー・ラウアーは、ラインラント=プファルツ州の都市シュパイアーの大聖堂のカントール。 | |||
J.S.バッハ(1685-1750): 平均律クラヴィーア曲集第2巻 |
ゲルリンデ・オットー(P) | ||
録音:2013年3月、ライプツィヒ。ゲルリンデ・オットーは現在ヴァイマールのフランツ・リスト音楽大学の教授を務めるベテラン女流ピアニスト。旧東ドイツ・ザーレ川沿いのハレ出身でルドルフ・ノイマン、ハインツ・フォルガーらに師事。現在、ヨーロッパ、アジア、北米と広く活動している中堅。それぞれの声部を生き生きと歌わせつつ、全体のフォルムは凛とした雰囲気を漂わせている。音色も大変美しく、久々のドイツのピアノを聴いたという気持ちにさせる。 | |||
シューベルト(1797-1828):幻想曲 ハ長調 D.934 R.シュトラウス(1864-1949): ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 |
ニーナ・カーモン(Vn) マリア・ソフィアンスカ(P) | ||
録音:2013年1月-3月。シューベルト最晩年の傑作とR.シュトラウス若書きのヴァイオリン・ソナタ。シューベルトの幻想曲は作曲者の晩年の心情を反映した傑作に対してR.シュトラウスはシューベルトやシューマンの影響を受けつつまだ作曲家の個性は発見されていないものの若々しい力を放っている佳作。ドイツのヴァイオリン奏者ニーナ・カーモンはこれまでピンカス・ズッカーマン、ズービン・メータ、ヘルムート・リリングらと共演し、2008年からはドイツ・シュタインハイムにあるシャウベック城においてミュージカル・サロン室内楽音楽祭を主宰する女流ヴァイオリニスト。 | |||
フランスのエスプリ フロラン・シュミット(1870-1958):ヴァイオリンとピアノのための自由なソナタ Op.68 ヤン・インヘンホーフェン(1876-1951):ヴァイオリン・ソナタ〔第1番(1919-20) /第2番(1921) 〕 ラースロー・ライタ(1892-1963):ヴァイオリンとピアノのための協奏的ソナタ Op.68 (1962) イロナ・テン=ベルグ(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | |||
録音:2013年7月14日-16日、ミュンヘン。すっかりGENUINの看板アーティストになったイロナ・テン=ベルグとミヒャエル・シェーファーのコンビ、今回はかなり珍しい作曲家のヴァイオリン・ソナタを集めている。いずれもフランスで作曲された曲で、ライタを除くと1920年前後の作品。フロラン・シュミットは比較的知られているだろう。インヘンホーフェンはオランダの作曲家。ドイツで活動した後、1915年以降はパリやスイスに拠点を移し、晩年のドビュッシーと交流を持った。ソナタは2曲ともパステル画のような美しさを湛えた佳曲で、埋もれるには惜しい。ライタはハンガリーの作曲家。若い頃パリで学んだ。協奏的ソナタは1962年の作品。ハンガリー人らしい曲想にほのかにパリの香りがする。 | |||
R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6 /ロマンツェ ヘ長調 プーランク:チェロ・ソナタ Op.143 /ルイ・アラゴンの2つの詩〜第1番「セー」 / リーム:遠くから ベネディクト・クレックナー(Vc) ホセ・ガリャルド(P) | |||
録音:2013年11月19日-21日、ノイマルクト。非常に注目されているドイツの若いチェリスト、ベネディクト・クレックナーによる、2種の伴奏によるシューマン:チェロ協奏曲(GEN-11215) に続く GENUIN へのセカンド・アルバム。太く熱い音で朗々と歌うチェロはたいへんに魅力的で、R.シュトラウスのチェロ・ソナタがこんなに素敵な曲だったのかと認識を新たにするほど。一方でリームの静寂、ロマンツェの素朴さと、若いにもかかわらず表現の幅が極めて広い。遠からず世界的なチェリストになるだろう。 | |||
Be welcome 〜降臨節、クリスマス、公現祭のための賛歌とモテット 【降臨節】 プレトリウス:輝く実り多き天の創り主 / ディストラー:汝らの頭を上げ門を開け/全地よ主に喜びの叫びをあげよ デュシス:今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ / P.K.W.ベルク:舟が来る / トーマス:舟が来る ビクトリア:輝く実り多き天の創り主 / ポーラーズ:アヴェ・マリア / プレトリウス:讃美、名誉、徳、栄光 【クリスマス】 ラファエル:ようこそ、主イエス / ストミウス:ベツレヘムは幼な子生まれぬ/賛美の歌声を鳴り響かせよ ヘラー:マリアは茨の森を通って行った/清しこの夜 / ディストラー:汝らキリスト者よ、こぞりて主をたたえよ 【公現祭】 ローソン:主よ歓喜せよ / ビラー:魂に、そして遅れずに/愛しまつる主キリスト P.K.W.ベルク:主キリスト、神の独り子 / ユング:詩篇100番に アンサンブル・ノビレス(男声五重唱) | |||
録音:2013年8月20日-22日、2014年4月24日-27日、5月1日-2日、5日。クリスマスとその前後にある降臨節と公現祭で歌われる、新旧の讃美歌とモテットを収録。神聖な響き、祈りの音楽。アンサンブル・ノビレスは、2006年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル。現在5人のメンバーで活動している。 | |||
アコーディオンの新しい地平 シュテファン・ヴィルト(1975-):怠惰(2012) / ケルターボーン(1931-):3楽章の室内ソナタ(2008) (*) ハインツ・ホリガー(1939-):ピアノのためのパルティータ〜フーガ(1999/アコーディオン版) ベルンハルト・ラング(1957-):シュリフト〔フォント〕(1997) / ヘレナ・ヴィンケルマン(1974-):潮流(2010) (#) ヴィヴィアーヌ・シャッソ(アコーディオン) マルクス・ヴァイス(Sax;*) ラファエル・ローゼンフェルト(Vc;*) フォーグラーSQ (#) | |||
録音:2010年-13年。アコーディオンのヴィヴィアーヌ・シャッソ、 GENUIN 3枚目のアルバム。ラモーのクラヴサン曲をアコーディオンで演奏したり(GEN-11216)、ハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏(GEN-89162)するなど、バロックおよび古典を新しい視点で読み替える新鮮な活動でいずれも高い評価を得てきたが、今回は満を持しての現代音楽。巨匠ハインツ・ホリガーのピアノ作品のアコーディオン版の他、ベルナルト・ラング、ルドルフ・ケルターボーンなど、ヨーロッパ前衛のベテラン作曲家の作品を演奏。アコーディオンという楽器の先入観を覆す鮮烈な作品集。 | |||
2011年ドイツ音楽コンクール優勝者〜トビアス・フェルトマン イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.27 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30 No.2 バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ / ワックスマン:カルメン幻想曲 トビアス・フェルトマン(Vn) ボリス・クズネゾフ(P) | |||
録音:2013年5月。素晴らしく優秀なドイツの若いヴァイオリニスト、フェルトマンの初ソロCD 。1991年生まれで、僅か8歳でヴュルツブルク高等音楽院に入学したという神童だった。2012年のドイツ音楽コンクールで大賞を獲得。極めて高度な技術、高貴な音色、一見クールなようで内に秘めた情熱と、見事な演奏を聞かせてくれる。イザイやバルトークの高難易度の無伴奏曲を切れ味も鮮やかに弾くと思えば、ベートーヴェンのソナタを古典的にカッチリまとめ、カルメン幻想曲を楽しさ一杯に奏でる。 | |||
ベルリン・カウンターポイント プーランク:六重奏曲 Op.100 / ベートーヴェン:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 Op.16 ギヨーム・コネソン:テクノ・パレード / バーバー:夏の音楽 Op.31 R.シュトラウス/アーロン・ダン編曲:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら ベルリン・カウンターポイント(木管五重奏とピアノ) [アーロン・ダン(Fl) ヴィオラ・ヴィルムゼン(Ob) サーシャ・ラトル(Cl) ハイディ・エリザベト・モッカート(Fg) アンドレイ・ズスト(Hr) ゼイネプ・オズシュカ(P)] | |||
録音:2014年2月25日-28日。若手音楽家で2007年に結成されたベルリン・カウンターポイント。2013年にウーゼドム音楽賞を受賞、今作がデビュー・アルバムとなる。ホルンのアンドレイ・ズストは2011年からBPOのメンバー。エネルギッシュなアンサンブルで、フルートのアーロン・ダンが編曲した室内楽版「ティル・オイレンシュピーゲル…」は興味深い。 | |||
魔笛〜ドビュッシー、フランク、ジョンゲン:フルート作品集 ジョセフ・ジョンゲン:フルート・ソナタ Op.77 フランク:フルート・ソナタ(原曲:ヴァイオリン・ソナタ) ドビュッシー/カール・レンスキ編曲:牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ版) ハンス=ウド・ハインツマン(Fl) エリザヴェータ・ブルーミナ(P) | |||
録音:2013年11月11日-14日。ミュンヘンso.、フランクフルト歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、1982年から2013年まで北ドイツ放送so. のフルート奏者として活躍中のハインツマンによる、フランスとベルギーのフルート作品集。近代ベルギーを代表する作曲家ジョンゲンはドビュッシーのようなフランス印象派の影響を受けた作風を感じさせる、人気上昇中の作曲家。この「フルート・ソナタ」も神秘的で色彩溢れるセンスの良さを感じさせる旋律を聴くことが出来る。ドビュッシーの傑作「牧神」のフルートとピアノ版も収録。 | |||
モーツァルト:管楽器を伴う室内楽作品集 フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285 /オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370 (K.368b) / クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 (#) スイス室内ソロイスツ [フェリックス・レングリ(Fl) ハインツ・ホリガー(Ob) フランソワ・ベンダ(バセットCl) エステル・ホッペ、ダリア・ザッパ(Vn) ユルク・デーラー(Va) ダニエル・ヘフリガー(Vc)] | |||
録音:2009年3月9日-10日(無印)、2010年5月12日(#)、コルソー、スイス。ハインツ・ホリガーを中心に1999年に結成された名手揃いのスイス室内ソロイスツは、バロックからロマン派、更には彼らのために献呈・作曲された現代曲まで幅広いレパートリーが持ち味。モーツァルトの名曲3曲を収めた今作は、さすがの名演。流れるように自然なアンサンブル、音色の豊かさに引き付けられる。ホリガーの繊細な表現で奏でるオーボエ四重奏曲、モーツァルトの時代のバセット・クラリネットで弾くクラリネット五重奏曲の柔らかに漂う音色は心地よい。 | |||
冬の旅〜フォルテピアノで聴くリスト編曲歌曲集 シューベルト:水の上で歌う/「冬の旅」からの12の歌曲〔おやすみ/幻の太陽/勇気/郵便馬車/かじかみ/ あふれる涙/菩提樹/辻音楽師/幻覚/宿屋/嵐の朝/村で〕 メンデルスゾーン:7つの歌曲 より〔春の歌/旅の歌/ズライカ/歌の翼に/新しい恋] ショパン:6つのポーランドの歌〔乙女の願い/春/指環/バッカナール/私のいとしい人/家路〕 リスト:愛の夢第3番〔原曲:歌曲「おお、愛しうる限り愛せ」〕 エルス・ビーセマンス(Fp) | |||
録音:2014年4月28日-30日。ピリオド楽器使用。使用楽器: Aloys Biber 、 1835年製作。ビーセマンスはベルギー出身の鍵盤楽器奏者。数々のコンクールでも入賞、ピアノからクラヴィコード、チェンバロ、オルガン、フォルテピアノなど、あらゆる鍵盤楽器でリサイタルを行っている。今作はリストが編曲した歌曲を当時の楽器で演奏した注目作。しっとりと歌われる歌曲が軽やかな音色で親しみやすく響くが、難技巧な作品も多数。「冬の旅」は絶望と希望、喜びと哀しみを丁寧に表現。メンデルスゾーンの名曲「歌の翼に」も収録。 | |||
バッハ:鍵盤楽器(ピアノ&チェンバロ)のための協奏曲集 BWV1052-1058 〔第1番 ニ短調 BWV1052 /第2番 ホ長調 BWV1053 /第3番 ニ長調 BWV1054 /第4番 イ長調 BWV1055 / 第5番 ヘ短調 BWV1056 /第6番 ヘ長調 BWV1057 (*) /第7番 ト短調 BWV1058 〕 ヨルク・クローネンベルク(P;*以外/Cemb;*) ヴィリ・ツィマーマン(コンサートマスター) チューリヒ室内o. ローラ・シュミット、クラウディス・カンプ(リコーダー;*) | |||
録音:2014年3月、5月。1973年ドイツ生まれ、ピアニスト、作曲家、作家など多才な顔を持つクローネンベルク。古典から近代まで幅広いレパートリーの持ち主で、リューベック・ノイエ・ムジークのメンバーでもある。1998年にドイツ・ザールブリュッケンで行われたバッハ国際ピアノ・コンクールで優勝。このバッハもシンプルで水彩画のように淡々と、端正な演奏。強すぎず、弱すぎず、芯のあるクリアなタッチが美しい。「第6番」のみチェンバロで弾いている。 | |||
Bach and B-A-C-H 〜スウェーリンク、J.S.バッハ、R.シューマン、クール J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV 566 /フーガの技法 BWV 1080 〜コントラプンクトゥス14 トリオ・ソナタ第6番 ト長調 BWV 530 /トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV 564 スウェーリンク:四声のファンタジア SwWV 273 / シューマン:バッハの名による6つのフーガ〜第2番 ヤン・エズラ・クール(1988-): B-A-C-H による変奏曲 (*) ヨハネス・ラング(Org) | |||
録音:2014年3月27日-29日。(*)は世界初録音。ヨハン・セバスティアン・バッハ国際コンクール2012オルガン部門優勝のヨハネス・ラングは新進気鋭のオルガニスト。J.S.バッハの作品と、「B-A-C-H 主題」を用いた作品を収録。 | |||
夜の到来〜ハートキー、ピアソラ、ブラームス:ピアノ四重奏のための作品集 スティーヴン・ハートキー:太陽の王 / ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 Op.60 (*) アストル・ピアソラ/コンスタティノス・ラプティス編曲:悪魔のタンゴ/悪魔をやっつけろ/悪魔のロマンス フレックス・アンサンブル [杉村香奈(Vn) アンナ・スルツ=カパラ(Va) マルタ・ビルスマ(Vc) エンドリ・ニニ(P)] エルスベト・モーザー(バヤン;*) | |||
録音:2014年3月29日-31日。杉村香奈をリーダーとして結成して1年足らずで、フランクフルト国際シューマン室内楽賞2013で第1位と最優秀解釈賞を受賞、注目をあつめるピアノ四重奏団のデビュー・アルバム。「夜」というテーマでセレクト。ミロの絵画に影響された、現代アメリカの作曲家ハートキーの作品は表情豊かな響きが印象的。ピアソラ作品は「悪魔」が付く3曲をピアノ四重奏曲に編曲。バヤンも加わり、渇いた空気感、リズミカルなタンゴが繰り広げられる。 | |||
歌と絵画 リスト:12のシューベルト歌曲編曲 S.558 〔挨拶を贈ろう/水に寄せて歌う/君こそわが憩い/魔王/海の静けさ/若い尼僧/春の想い/ 糸を紡ぐグレートヒェン/聞け、ひばり/休みない愛/さすらい人/アヴェ・マリア〕 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 ミハイル・モルドヴィノフ(P) | |||
録音:2013年11月。 リストの12のシューベルト歌曲編曲はシューベルトの有名歌曲ばかりを一同に集めた上さらに鮮やかなピアノ・ヴィルトゥオーゾを施した名編曲でピアニストの技量を試される試金石的な作品。モルドヴィノフはウラディーミル・トロップに師事し1996年のローベルト・シューマン・コンクール、1997年のフランツ・シューベルト・コンクール入賞、ヨーロッパを中心にソロ活動を繰り広げている。リストの華やかなピアニズムからムソルグスキーの骨太な音楽まで幅広い表現力を備えた期待の若手。 | |||
シューベルト:後期ピアノ作品集 アレグレット ハ短調 D.915 /4つの即興曲 D.899 / ピアノ・ソナタ第21番 変ロ短調 D.960 |
江尻南美(P) | ||
録音:2014年1月10日-12日、テルデックス・スタジオ、ベルリン。日本語解説付。桐朋学園大学音楽学部研究科とフランクフルト音楽大学卒業、第13回ショパン国際ピアノ・コンクールで最優秀演奏者賞、チェルニー=ステファンスカ氏よりマズルカ特別賞を授与など、ドイツを拠点に活躍中のピアニスト、江尻南美。幼少時から思い入れの深いシューベルトを録音した今作。シューベルトの繊細で孤独な魂を、慈しみながら、共感しながら奏でる。聴こえてくるのは音楽への希望。亡くなる直前に作曲された「ピアノ・ソナタ第21番」は、深い悲しみと静けさ、そして未来への決意が波のように押し寄せてくる。 | |||
ハインツ・ホリガー(1939-):チェロとピアノのための作品集 チェロとピアノのための「ロマンスエンドレス」(2003) (*/#) / 「カトルズ・ジュイエ」のための小花火(2012) (*) / シャコンヌ(1975) (#) /ピアノのためのパルティータ(1999) (*) ダニエル・ヘフリガー(Vc;*) ジル・ヴォンサッテル(P;#) | |||
録音:2012年(*)、2013年(#/+)。2014年で75歳となったホリガーのチェロとピアノの作品集。「ロマンセンドレス」は内部奏法および(おそらくは何らかのプリペアリングを施された)ピアノとチェロの寡黙な旋律がおりなす私的な作品。「パルティータ〜」はアンドラーシュ・シフのために書かれた作品で、いまや現代音楽の古典として知る人ぞ知る名曲。 | |||
バドゥラ=スコダ〜ベートーヴェン:後期ピアノ・ソナタ集 2013 & 1976 ライヴ 第30番 ホ長調 Op.109 /第31番 変イ長調 Op.110 / 第32番 ハ短調 Op, 111 /第29番「ハンマークラヴィーア」 変ロ長調 Op.106 (#) 〕 パウル・バドゥラ=スコダ(P) | |||
録音:2013年12月27日-30日、ヨーゼフ・ハイドン音楽院(無印) /1976年6月26日、ポーランド国立フィルハーモニー、ライヴ(#)。使用楽器:ベーゼンドルファー・インペリアル(第29番)、ベーゼンドルファー(第30番)、スタインウェイ(他2曲)。グルダ、デムスとともに「ウィーンのピアノ三羽烏」と言われたバドゥラ=スコダは2014年春、最後の日本公演を終えた。(#)を除く3曲は来日の少し前、2013年末に録音した物。86歳とは思えない美しく柔らかな音。深みのあるタッチでたおやかに包容力を持って聴き手に伝える。(#)の「ハンマークラヴィーア」はワルシャワでのライヴ。まだまだ激しく勢いがある。 | |||
セレニッシマ〔ヴェネチア〕〜アルビノーニ、ヴィヴァルディ:ヴェネチア教会ソナタ集 アルビノーニ:3声のソナタ Op.1 ヴィヴァルディ:2つのオーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタ RV 81 / ヴィヴァルディ:オーボエと通奏低音のためのオーボエ・ソナタ RV 53 ハイメ・ゴンザレス(Ob)指揮カメラータ・デリ・アミーチ | |||
録音:2014年6月23日-27日、アンサンブルハウス、フライブルク。ヴェネチア生まれの2人の偉大な作曲家、アルビノーニにヴィヴァルディ。文化、音楽が隆盛だった黄金期、朗らかに軽やかな作風のオーボエを含んだソナタ集。アルビノーニの作品は、ロマンティックな旋律に溢れ、典雅なリズム。穏やかな気分にさせる。ヴィヴァルディは、軽快なで爽快なリズムに哀愁漂うメロディで、ヴィヴァルディらしい妙技が聴こえてくる。 | |||
ザクセン〜バッハ、メンデルスゾーン、ワーグナー ワーグナー/ゴールドハンマー編曲: 「ローエングリン」より〔第3幕への前奏曲/朝の歌と軍隊の行進〕 「トリスタンとイゾルデ」〜イゾルデの愛の死/「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行 ワーグナー/M.ネストラー編曲:「神々の黄昏」〜葬送行進曲 メンデルスゾーン/ゴールドハンマー編曲:前奏曲とフーガ ハ短調 Op.37 J.S.バッハ/G.ブラウアー編曲:管弦楽組曲第3番 BWV1068 トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー〔吹奏楽〕 | |||
録音:2014年3月17日-20日、ベサニー教会、ライプツィヒ。ザクセン管楽フィルハーモニーは60年以上の歴史を誇る吹奏楽団。指揮はBPOの元トランペット奏者だったトーマス・クラモー、メンバーはドイツの主要な交響楽団の管楽器奏者たちで構成されている。ドイツのザクセンにゆかりのある3人の作曲家バッハ、メンデルスゾーン、ワーグナーの名曲を吹奏楽版にアレンジ。力強く響き渡る管楽器がエネルギッシュに清々しく奏でている。ワルキューレの騎行は色彩感豊かに躍動するメロディ、キレのある音色は開放的で爽快!バッハの管弦楽組曲第3番は、典雅に華麗なサウンドで聴かせてくれる。 | |||
ドナウ川下り〜小山莉絵ファゴット作品集 ベートーヴェン:ファゴット・ソナタ ヘ長調(原曲:ホルン・ソナタ Op.17)(#) ウェーバー:アンダンテとハンガリー風ロンド Op.35 カリヴォダ:ファゴットとピアノのためのサロンの小品 Op.230 (*) モーツァルト:ファゴット・ソナタ ト長調 (原曲:ヴァイオリン・ソナタ 第35番 K.379, 373a)(#) ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 Op.26(原曲:フルートとピアノのための) 小山莉絵(Fg) クレメンス・ミュラー(P) | |||
録音:2014年7月9日-11日、トロッシンゲン・コンツェルトハウス、ドイツ。(*)は世界初録音、(#)は当版による初録音。突出した才能に大注目の逸材!1991年生まれ、父も名ファゴット奏者小山昭雄氏。第37回ドイツ音楽コンクールで優勝、第62回ミュンヘン国際音楽コンクールにて最高位の第2位を受賞、参加したコンクールすべてで最高位を受賞する才媛、小山莉絵。GENUINレーベルからの2枚目のアルバムはファゴットの可能性を広げる意欲作。豊かな音色は力強くも、暖かく繊細にコントロールされている。ベートーヴェンやモーツァルトなど、オリジナルの楽器に引けを取らないファゴットの魅力と美しさに溢れている。 | |||
ロマンティック・インプレッションズ ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78 / クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22 グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45 /歌曲編曲集 〔はじめての出会い Op.21 No.1 /薔薇の時に Op.48 No.5 /ソルヴェイグの歌 Op.23 No.19 〕 ビョル・カン(Vn) ボリス・クズネゾフ(P) | |||
録音:2014年2月3日-5日、イエス・キリスト教会、ベルリン=ダーレム。2009年のドイツ音楽コンクールのピアノ部門とヴァイオリン部門で優勝したビョル・カンとボリス・クズネゾフによるデュオ第2作。1985年生まれの若き2人だが、2011年にはカーネギー・ホール・デビューも果たし、ビョル・カンは2013年のラルス・フォークトが主催するシュパヌンゲン音楽祭にも参加するなど実力も評価も急上昇中。エレガントなスタイルで伸びのある音色がふくよかにロマンを湛えている。2人の美しい調和、お互いがバランス良く丁寧に演奏している。グリーグの歌曲編曲はシンプルなメロディが優しく心に響く。 | |||
ドイツ音楽コンクール2013優勝者〜ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ(Tu) クリステル・ダニエルソン(1942-1989): テューバとブラス・アンサンブルのための「カプリッチョ・ダ・カメラ」(*) アルマンド・ラッセル(1932-):テューバと木管五重奏のための協奏的組曲(#) アンリ・トマジ(1901-1971):生きるべきか、死ぬべきか(+) ウィリアム・ペン(1943-):テューバとマリンバのための「カプリッチョ」(**) モルテン・ゴートハウグ(1955-):テューバと金管五重奏のための協奏的ソナタ(##) ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ(Tu) アンサンブル・シュワープンクト(*/##) ユヴァル・ウォルフソン(Tb;*) ケルヴィン・グアラパーナ(Hr;*/#/##) ワイマール木管五重奏団(#) トロンボーン・ユニット・ハノーファー(+) サブリナ・マ(マリンバ;**) | |||
録音:2014年3月25日-27日、イエス・キリスト教会、、ベルリン=ダーレム。スペイン生まれ、ドイツのハノーファー音楽大学でイェンス・ビョルン=ラーセンに師事したテューバ奏者ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ。2012年第8回エオルス国際管楽器コンクール、マルクノイキルヘン国際器楽コンクールで優勝、数々のコンクールで入賞している。2013年のドイツ音楽コンクールで優勝し、CDデビューを果たした。テューバの超絶技巧を駆使し、様々な編成の室内楽でテューバの魅力を最大限に引き出している。 | |||
ラーシュ・カーリン(Tb)〜ドイツ音楽コンクール 2011 優勝者 アンデシュ・ヒルボリ(1954-):トロンボーンとテープのためのスキン・トロンボーン ラーシュ=エーリク・ラーション(1908-1986):トロンボーンと弦楽のためのコンチェルティーノ/ 4本のトロンボーンのための「変態創造主たち」/日出ずる国(*) クリスチャン・リンドベリ(1958-):ソロ・トロンボーンのための「ジョー・ジャック・ビングルバンデット」 ベンジャミン・ステルン(1978-):ソロ・トロンボーンのための「ユーモラスな独白」(*) フォルケ・ラーベ(1935-):ソロ・トロンボーンのための「バスタ」 ヒューゴ・アルヴェーン(1872-1960):羊飼いの娘の踊り トロンボーンとトロンボーン・アンサンブルのためのスウェーデンの3つの歌曲 〔ペテリク・モラレス(1950-):コッポンゲン / ホーカン・ノーレン(1917-2003):真夏の歌 / オスカル・リンドベリ(1887-1955):夏の牧舎の古い讃美歌〕 ローランド・ペンティネン(1963-):トロンボーンとピアノのためのカメラ ラーシュ・カーリン(Tb/編曲) トロンボーン・ユニット・ハノーファー 弦楽アンサンブル カタジナ・ウィエチョレク(P) | |||
録音:2014年3月-4月。(*)は世界初録音。スウェーデン出身の新進気鋭のトロンボーン奏者、ラーシュ・カーリン。スヴェン=エーリク・エーリクソンやヨナス・ビルントに師事し、このドイツ音楽コンクールを含む、多数のコンクールで優勝を果たしている。デンマークのオーフス響の元首席奏者であり、現在トロンボーン・ユニット・アンサンブルのメンバー。このトロンボーン・アンサンブルも2011年のドイツ音楽コンクールのアンサンブル部門で優勝した。このアルバムは20世紀の作曲家の作品を中心にソロやトロンボーン・アンサンブル、ストリング・アンサンブルと様々な編成で、トロンボーンの魅力を聴かせてくれる。新しい作品ばかりだが、メロディも牧歌的だったりと、とても親しみやすい。 | |||
C.P.E.バッハ&ドヴィエンヌ:フルート協奏曲集 C.P.E.バッハ:フルート協奏曲 イ短調 WQ 166 ドヴィエンヌ:フルート協奏曲第2番 ニ長調 C.P.E.バッハ:フルート協奏曲 ニ短調 WQ 22 |
フェリックス・レングリ(Fl) バーゼル室内アカデミー | ||
録音:2014年8月、バーゼル音楽院大ホール。スイスのバーゼルを拠点に世界各地でソリストとして活躍しているフルート奏者フェリックス・レングリ。フルートをペーター=ルーカス・グラーム、オーレル・ニコレに師事した実力派フルート奏者。C.P.E.バッハの イ短調は1750年にチェロ協奏曲として作曲された作品を作曲家自身がフルート協奏曲に編曲した。フルートの繊細な響きが軽やかに演奏されている。自信もフルート奏者だったフランスの作曲家ドヴィエンヌ。快活で流麗な音楽でヴィルトゥオーゾ的な技巧も楽しめる作品。 | |||
Dō 〔小道〕〜現代ヴァイオリン作品集 ブライト・シェン(1955-):無伴奏ヴァイオリンのための「流れ」 / ペルト(1935-):フラトレス(*) シュニトケ(1934-98):無伴奏ヴァイオリンのための「ア・パガニーニ」 レーラ・アウエルバッハ(1973-):無伴奏ヴァイオリンのための「孤独の組曲」 グバイドゥーリナ(1931-):綱渡りの踊り子(*) ジジョン・ワン〔王之Q〕(Vn) ヤーシュゥァンズー・シェ〔谢 亚双子/謝 亜双子〕(P;*) | |||
録音:2014年7月19日-20日、メンデルスゾーンザール、ライプツィヒ。中国出身の注目若手ヴァイオリニスト。上海音楽院で学び、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、コーリャ・ブラッハーに師事。1998年にメニューイン・コンクールのジュニア部門で優勝、第6回中国ヴァイオリン・コンクールで史上最年少優勝を果たしている。フランス放送フィルやヘルシンキ・フィルなど、様々なオーケストラのソリストとして出演。2014年にはN響にも客演してシベリウスのヴァイオリン協奏曲を演奏している。今作は技巧的な現代ヴァイオリン作品集。ペルトの名作フラトレスはシンプルな音の反復から生まれる澄んだ透明感、静謐な空気の中、時に激しく。ワンは、丁寧に奏でながら、その美しさを表出させている。クレーメルの演奏でも有名なシュニトケのア・パガニーニ。不穏な静けさから始まり、パガニーニの断片が織り込まれた超絶技巧曲。グバイドゥーリナの綱渡りの踊り子は、ヴァイオリンが踊り、ピアノが不安を掻き立てる。収録曲もどれもが魅力的なアルバム。 | |||
ピクチャーズ〜ホルン八重奏と打楽器のための編曲集 ムソルグスキー:展覧会の絵/禿山の一夜 / ショスタコーヴィチ:オーケストラのための組曲 プロコフィエフ:ロメオとジュリエット / チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」 ジャーマン・ホルン・サウンド 8.1 [クリストフ・エス、シュテファン・ショットシュテット、セバスティアン・ショル、 ティモ・シュタイニンガー、ラルフ・フィッカー、マルティン・グロム、 カーステン・ドゥフィン、クリスティアン・ランペール(Hr)] シモン・レスラー(Perc/P/チェレスタ) ハンネス・クレマー指揮 | |||
録音:2014年4月。バンベルクso. をはじめとするドイツのオーケストラの若手奏者により2009年に結成されたホルン四重奏団ジャーマン・ホルン・サウンド。今作はホルン奏者4人と打楽器奏者を迎えて、ホルン八重奏&打楽器で“展覧会の絵 "をメインにロシアの偉大な作曲家たちの名曲を取り上げている。重厚感があり、8本のホルンによる絶妙なハーモニー。骨太ながら柔軟性に富む明朗な音色。 | |||
ヨナス・パルム(Vc)〜ドイツ音楽コンクール 2013 優勝者 メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2番 Op.58 デュティユー:ザッハーの名による3つのストローフェ ヤナーチェク:チェロとピアノのための「おとぎ話」 ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番 Op.102 No.2 ヨナス・パルム(Vc) フィリップ・ハイス(P) | |||
録音:2014年4月、イエス・キリスト教会、ベルリン=ダーレム。1993年生まれ、ドイツのルートヴィヒスブルク出身、これまでにジャン=ギアン・ケラスやクレメンス・ハーゲンに師事。コンクールでの入賞も多数で、ドイツの若手注目チェリストの1人。伸びのある艶やかな音色、優美でキレもあり、とても爽やかな演奏。デュティユーの作品はロストロポーヴィチがスイスの指揮者パウル・ザッハーの古希を祝うために、12人の作曲家に委嘱した作品の一つ。聴こえるか聴こえないか位の弱音からのダイナミクスも繊細。超絶技巧。 | |||
エチュード&スタディ シマノフスキ(1882-1937):12の練習曲(1916) / リゲティ(1923-2006):ピアノ練習曲集第3巻(1995-2001) アイヴズ(1874-1954):習作集第20番〜第23番 / シュテファン・ヴィルト(1975-):5つの練習曲 シュテファン・ヴィルト(P) | |||
録音:2013年。20世紀以降のピアノの練習曲を集めたアルバム。ショパン後のポーランドの重要な作曲家シマノフスキ。中期の作品で、ドビュッシーのような印象派風の音楽性で、難技巧を要し、無調にも感じられる独特の調性感で幻想的。リゲティの超難曲エチュードは、16年に渡って作曲された3つの巻からなる練習曲。この第3巻は1995-2001年作曲の4曲。複雑難解でいながら、緻密に広がる音響。アイヴズの習作集はあまり知られていないが、“第20番 "はポリリズミックに始まり、有名なマーチ「リパブリック讃歌」、「ディキシー」のメロディがラグタイムで登場、面白い。 | |||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 Vol.2 ピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 Op.70 No.1「幽霊」/ カカドゥ変奏曲 Op.121a /ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op.1 No.2 トリオ・エクス・エクオ [マティアス・ヴォロング(Vn) マティアス・モースドルフ(Vc) オルガ・ゴーレイ(P)] | |||
録音:2014年9月。第7番「大公」&第3番(GEN-12217)に続くトリオ・エクス・エクオのベートーヴェン第2弾。第5番「幽霊」第1楽章での颯爽としたテンポ、物悲しい冒頭で始まる第2楽章など、ベートーヴェンの名作をとにかく繊細な音色で奏でる。丁寧に紡ぎ、心地よい緊張感と情感豊かな歌を感じる。“カカドゥ変奏曲 "はユーモアに満ちた変奏部分の瑞々しい感性、個性豊かな各変奏はとても興味深い。ヴァイオリン奏者のヴォロングはシュターツカペレ・ドレスデンのコンサートマスターであり、バイロイト音楽祭o. のコンサートマスターとしても活躍している名手。 | |||
ドイツ音楽コンクール2008年優勝者〜トーマス・ヘッカー(Ob) ヴィヴァルディ:オーボエ・ソナタ第2番 ハ短調 RV53 (*) / ベリオ:セクエンツァ VII テレマン:音楽の練習帳〜オーボエ・ソナタ ホ短調 TWV: e06 (*) イサン・ユン:オーボエとチェロのための「東西の小品 II 」(#) / クープラン:新しいコンセール集〜趣味の和(+) トマジ:オーボエとタンブーランのための「ミレイユの墓」(**) ヘンデル:オーボエ・ソナタ ヘ長調 HWV363a (##) / ジャックマン:無伴奏オーボエのためのサーカス トーマス・ヘッカー(Ob) ラファエル・アルパーマン(Cemb;*/+/##) ミカエル・フォン・ショネルマルク(Fg;*) ミッシャ・メイヤー(Vc;#/+) ミカエル・メツラー(タンブーラン;**) | |||
録音:2014年3月。1985年生まれ、ハノーファー音楽大学でクラウス・ベッカーに師事したヘッカー。2008年に、このドイツ音楽コンクールとマルクノイキヘン国際器楽コンクールで優勝した。2009年よりベルリン・ドイツ響の首席オーボエ奏者として活躍中。今作は、新しいオーボエ作品と、古典のオーボエ作品が交互に収録されている。 | |||
気晴らし〜ハワード・ブレイク(1938-):チェロ作品集 気晴らし Op.337a /ペニリオン Op.525a /チェロ・ソナタ Op.619 /ヴィーナスの魔法 Op.566a / スノーマン Op.620a 〜ウォーキング・イン・ジ・エア/大天使の子守歌 Op.436a ベネディクト・クレックナー(Vc) ハワード・ブレイク(P) | |||
録音:2014年。「スノーマン」の挿入歌で知られるイギリスの作曲家、ハワード・ブレイクのチェロ作品集。“大天使の子守歌 "以外はこの「チェロ+ピアノ版」編曲は世界初録音。チェロのふくよかな音を活かしてロマンティックで華やかさがある作品ばかり。ウォーキング・イン・ジ・エアーはチェロの低音が弾くメロディーが哀愁たっぷりに奏でられる。 | |||
アドルフ・イェンゼン(1837-1879):管弦楽曲集 結婚式の音楽 Op.45 (ベッカー編曲/オーケストラ版)/ 大管弦楽のための宗教作品「エマオの途上にて」 Op.27 / 歌劇「モンフォートの女相続人」(未完)より〔序曲/第二幕への前奏曲/第二幕バレエ音楽〕 パヴェル・バレフ指揮バーデン=バーデンpo. | |||
録音:2014年7月、SWRスタジオ、カイザースラウテルン。すべて世界初録音。忘れられた作曲家アドルフ・イェンゼン。ドイツ生まれ、リストの元でピアノを学び、ブラームスと友人であった。現在ではピアノ作品と歌曲が知られている位。ロマンティックで詩的な作風で、特にピアノ4手連弾曲を編曲した「結婚式の音楽」(全4曲)は、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」と同じくらい、華麗で喜びに満ち溢れ、更に上品さもある。爽やかで心地よい風が吹く。4曲目のノクターンは、穏やかなイマジネーション広がる夢物語のようだ。ドイツ・ロマン派の隠れ名曲。 | |||
フルートとチェロのためのデュオ・アルバム モーツァルト/古賀、ロマコフ編曲:二重奏曲第2番 変ホ長調 K.424(原曲:変ロ長調) 鈴木理香(1960-):風の通(*) / ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタ Op.25 No.3 (#) J.S.バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV 1034 棚田文紀(1961-): "F" フルート・ソロのために(+) / ボザ:ソナチネ 古賀敦子(Fl;#以外) ゲオルギー・ロマコフ(Vc;*/+以外) | |||
録音:2014年7月。(*)は世界初録音。古賀敦子のGENUINへの第4弾。フルートとチェロのデュオ作品、フルートとチェロ、それぞれのソロ作品を収録。鈴木理香作曲のフルート・ソロ作品「風の通」は世界初録音。伸びやかで、無機質なクールさを漂わせ、超絶技巧の連続。澄んだ雰囲気を醸し出している。バッハはフルートとチェロが絡み合い、ふくよかで豊かな表現で演奏。モーツァルトの二重奏曲は演奏者自身により、ヴァイオリン声部をフルートに生かすために第1楽章と第3楽章を 変ロ長調から 変ホ長調に転調させている。ドイツを中心に活躍するフルート奏者、古賀敦子。パリ国立高等音楽院を修了。数々のコンクールで優勝、入賞を収め、ソリストとして活動している。 | |||
憧れ〜シューベルト:男声合唱作品全集 Vol.1 森の夜の歌 D.913 /戸外の歌 D.572 /今過ぎ去る現在 D.710 /5月の酒宴の歌 D.427 /漁夫の歌 D.364 / 5月の歌(雪は解け)D.202 /春の歌 D.243 /リュッツォウの勇猛なる追撃隊 D.205 /狩人の歌 D.204 / 金色の輝き D.357 /去って行った人に D.331 /矛盾 D.865 /墓と月D.893 /墓 D.569 /あこがれ D.656 / 君に寄す D.338 /朝の生気はさわやかに息づく D.67 /5月の歌(春の歌)D.199 / ようこそ、愛する美しい5月D.244 /朝の星 D.203 /夜の明かり D.892 クリストフ・プレガルディエン、アンドレアス・ヴェラー/他(独唱) ヤン・シューマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク | |||
録音:2008年-2014年。1999年創設の男声cho. カメラータ・ムジカ・リンブルクのGENUINレーベル4枚目のアルバムは、合唱の重要なレパートリーとして知られるシューベルトの男声合唱作品。クリストフ・プレガルディエン、アンドレアス・ヴェラーといった名歌手がソリストとして参加しているのも注目。柔らかく、美しく繊細なアンサンブル。ホルン・アンサンブルが伴奏の「森の夜の歌」では森の情景が浮かぶ幻想的な歌。プレガルディエンの艶やかな歌声と、合唱の見事なアンサンブルが心地よい“今過ぎ去る現在 "など、聴いていて穏やかに癒される珠玉の21曲。 | |||
En sol 〜太陽王ルイ14世のための音楽集 ダングルベール:前奏曲 ト短調 / リュリ:アポロンのアリア/アムールの勝利 フランソワ・クープラン:第3前奏曲/クラヴサン曲集第1巻第1組曲/第7前奏曲 リュリ/ダングルベール編曲:ファエトンのシャコンヌ/リュリ氏のジーグ/ アルミードのパッサカイユ/サラバンド「冥府の神」 ジャケ=ド=ラ・ゲール:プレリュード ト短調 ルイ・クープラン:パッサカイユ ト短調/パッサカイユ/ド・ブランクロシェ氏のトンボー ル・ルー:クラヴサン小品集 / ロワイエ:めまい レベッカ・マウラー(Cemb) | |||
録音:2014年10月。「太陽の王」ルイ14世時代のフランス音楽から、王室に縁の深い作品を集めたチェンバロ・アルバム。舞踊、音楽、演劇など、芸術活動に力を入れすべてが繁栄していた時代。多くの名作が誕生した。 | |||
ディノラ・バルシ〔ヴァルシ〕・レガシー *ライヴ録音集 CD1-CD13 ショパン:ワルツ イ短調 Op.34 No.2 [1945年、モンテビデオ、ウルグアイ、プライヴェート録音] J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第5番 ヘ短調 BWV.1056 [ビセンテ・アスコネ指揮ソドレso./1949年8月13日、モンテビデオ、ウルグアイ] ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18 [ビクトル・テバ指揮ソドレso./1955年6月25日、モンテビデオ、ウルグアイ] シューマン:クライスレリアーナ Op.16 / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110 シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番 イ短調 D.845[1967年11月6日、バーンホフ・ローランズエック、ドイツ] モーツァルト:アダージョ ロ短調 K.540 /小さなジーグ K.574 / ブラームス:間奏曲 Op.117 バルトーク:ピアノ・ソナタ Sz.80 / ショパン:練習曲集 Op.25 [1980年5月2日、ロココ劇場、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭] J.S.バッハ:トッカータ ホ短調 BWV..914 / シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6 ショパン:練習曲集 Op.10[1982年6月19日、ルートヴィヒスブルク城音楽祭] ラモー:クラヴサン曲集 より / J.S.バッハ:フランス風序曲 ロ短調 BWV.831 /イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971 / ピアノ協奏曲第5番 ヘ短調 BWV.1056[ベルンハルト・ハルトーグ、ヤーノシュ・バローグ(Vn) チャイム・ソロトルスキ(Va) ペーター・ミヒャエル・マン(Vc)/1983年7月8日、ベルリン] ハイドン:ピアノ・ソナタ ニ長調 Hob XVI: 37 / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調 Op.31 No.2 ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36 / ドビュッシー:前奏曲集 より 〔妖精たちは良い踊り子/ミンストレル/亜麻色の髪の乙女/風変わりなラヴィーヌ将軍/花火〕 (以下アンコール)ドビュッシー:ゴリウォーグのケークウォーク / ファリャ:三角帽子〜ファルーカ ショパン:マズルカ Op.7 No.1[1986年9月16日、ゼンデザール大ホール、ベルリン、ベルリン芸術週間1986] ラモー:クラヴサン曲集より / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調 Op.26 ショパン:夜想曲 Op.15 Nos.1-2, Op.27 No.2, Op.62 No.1, Op.48 No.1 / ドビュッシー:ピアノのために (アンコール)ショパン:前奏曲〔ホ短調 Op.28 No.4 /嬰ヘ短調 Op.28 No.8 〕 [1989年5月19日、ロココ劇場、シュヴェツィンゲン城、シュヴェツィンゲン音楽祭1989] ハイドン:変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII: 6 /ピアノ・ソナタ〔ヘ長調 HobXVI: 23 /変ホ長調 HobXVI: 52 〕 [1988年9月6日、ヨーロッパ音楽祭] シューマン:幻想曲 ハ長調 Op.17[1983年4月15日、エッティリンゲン宮殿コンサート] ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21[ウリ・セガル指揮ケルン WDR so./1973年10月19日、WDR ゼンデザール、ケルン] ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調[ズデニェク・マーツァル指揮ケルン WDR so./1971年12月3日、WDR ゼンデザール、ケルン] J.S.バッハ/リスト編曲:前奏曲とフーガ BWV.543 [1980年2月28日] ベートーヴェン:ピアノ協奏曲〔第4番 ト長調 Op.58[パウル・クレツキ指揮スイス・ロマンドo./1970年4月1日、ジュネーヴ]/ 第5番「皇帝」 変ホ長調 Op.73 [ローター・ツァグロセク指揮オーストリア放送so./1983年4月28日、ザールバウ、エッセン]〕 ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43[ネヴィル・マリナー指揮シュトゥトガルト放送so./1983年12月6日] リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調[ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮ベルリン放送so./1999年12月10日] バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz.119[ジャック・ウトマン指揮ソドレso./1971年6月7日、モンテビデオ] ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.83[ペトル・アルトリフテル指揮プラハso./1994年6月16日、プラハ] ショパン:「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 Op.2 [ダニエル・ナザレス指揮シュトゥットガルト放送so./1980年3月27日、シュトゥットガルト] ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15[ペトル・アルトリフテル指揮プラハso./1993年3月22日、プラハ] モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467 [ベルンハルト・ギュラー指揮シュトゥットガルト放送so./2002年3月1日、シュタットハレ、ジンデルフィンゲン、ドイツ] *スタジオ録音集 CD14-CD34 ブラームス:幻想曲集 Op.116 /間奏曲集 Op.117 /6つのピアノ小品 Op.118 /4つの小品 Op.119 [1996年6月19日、1994年12月18日、1994年4月13日、1995年10月16日]/ 2つのラプソディ Op.79(2種)[1994年5月11日、1971年UNI]/ 8つの小品 Op.76[1971年UNI ]/ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24[1995年2月14日]/ チェロ・ソナタ第2番へ長調 Op.99[ボリス・ペルガメンシチコフ(Vc)/1980年4月28日] シューマン:ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22 [1969年UNI]/ 序奏とアレグロ Op.92[エルネスト・ブール指揮南西ドイツ放送so./1976年6月26日] ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第1番 ヘ短調 Op.2 No.1 [1986年12月10日]/第3番 ハ長調 Op.2 No.3 / 第7番 ニ長調 Op.10 No.3 /第18番 変ホ長調 Op.31 No.3 /第28番 イ長調 Op.101 [1987年2月17日-18日]/第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」 Op.106[1980年2月29日]〕 ショパン:ピアノ・ソナタ〔第2番 Op.35 [1993年6月27日-28日]/第3番 Op.58 /第1番 Op.4[1989年2月23日-24日]/ マズルカ全集〔第1番−第49番〕[1985年DHM]/夜想曲全集〔第1番−第19番〕[1986年DHM]/ バラード全集 Ops.23, 38, 47, 52 [1989年10月14日]/ 序奏と華麗なポロネーズ Op.3[ボリス・ペルガメンチコフ(Vc)/1980年4月28日]/ 即興曲全集 Ops.29, 36, 51, 66 /24の前奏曲集 Op.28 [1988年]/幻想曲 ヘ短調 Op.49[1987年]/ ピアノ協奏曲全集〔第1番 ホ短調 Op.11 /第2番 ヘ短調 Op.21 〕[ヤン・クレンツ指揮モンテカルロpo./1972年UNI ]/ スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39[1971年UNI] ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18 / チャイフコスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23 [ランベルト・ガルデッリ指揮ロッテルダムpo./1975年UNI] シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番 D.664 [1989年] モーツァルト:ピアノ協奏曲第16番 ニ長調 K.451[ガルシア・ナバロ指揮シュトゥットガルト放送so./1987年4月27日] メンデルスゾーン:華麗なロンド Op.29[エルネスト・ブール指揮南西ドイツ放送so./1976年6月26日] F.メンデルスゾーン=ヘンゼル:ピアノのための歌 Op.2 Nos.2, 4, Op.6 Nos.2-4, Op.8 Nos.1, 3 [1984年12月3日、5日] フランク:前奏曲、コラールとフーガ[1995年1月9日] / ウストヴォーリスカヤ:ソナタ第4番[1993年6月28日] シューベルト:ピアノ・ソナタ〔第19番 D.958[1977年11月3日]/第20番 イ長調 D.959[1982年11月24日]〕 シューマン:交響的練習曲 Op.13 [1984年12月3日、5日]/謝肉祭 Op.9 [1993年6月25日]/ クライスレリアーナ Op.16[1969年UNI] /幻想小曲集 Op.12[1970年UNI] / フモレスケ Op.20[1979年12月18日]/幻想曲 Op.17[1994年4月12日] ドビュッシー:前奏曲集(全曲)〔第1巻[1991年6月21日]/第2巻(全曲)[1993年12月1日-4日]〕 ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ[1996年6月20日]/ソナチネ[ (P) 1970 UNI] アルベニス:ナバラ[1970年11月23日]/イベリア組曲より[1987年6月26日] ヒナステラ:ピアノ・ソナタ第1番 Op.22[1995年1月10日] バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ [マリオアラ・トリファン(P) リヒャルト・ゾーム、クルト・シャット(Perc)/1981年3月24日] ルクー:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 / イザイ:子供の夢 Op.14 / ヴュータン:バラードとポロネーズ Op.38 [アルテュール・グリュミオー(Vn)/ (P) 1974 UNI] ファリャ:スペインの庭の夜[イジー・スターレク指揮シュトゥットガルト放送so./1972年12月18日] *トーク集 CD35 1986年ベルリン映画祭におけるウルズラ・クラインとの対談[1986年]/ モニカ・スティーグマンとのショパン「前奏曲集 Op.28」についての対談[1978年] *映像集 DVD1-5 シューマン:幻想小曲集 Op.12[1973年]/序奏とアレグロ Op.92 メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番 ト短調 Op.25 [ピンカス・スタインバーグ指揮スイス・イタリアo./1984年5月26日、ライヴ] 「カールスーエにおけるマスタークラス」(ドキュメント映像) 〔ショパン:練習曲集 Op.10、シューマン:交響的練習曲 Op.13, クライスレリアーナ Op.16, フモレスケ Op.20、 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 Op.15 のレッスン、インタビュー、学生との対話など〕/ ショパン:練習曲集 Op.10 [1990年] モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467 [ミヒャエル・ションヴァント指揮ベルリン・コンツェルトハウスo./1995年、コンツェルトハウス、ベルリン] ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43 [エリアフ・インバル指揮ベルリン・ドイツso./1995年、コンツェルトハウス、ベルリン] ラモー:鳥の思い出 / シューマン:幻想小曲集〜夜に / ショパン:夜想曲〔第5番/第15番〕 F.メンデルスゾーン=ヘンゼル:ロマンティックなサルタレロ / ドビュッシー:前奏曲集〜花火 [1993年8月28日、コンツェルトハウス、ベルリン] 「ピアニストの肖像」(インタビュー、マスタークラス、自宅での映像) ベートーヴェン:バガテル Op.33 No.2 / ショパン:木枯らし / クララ・シューマン:スケルツォ Op.10 ラヴェル:クープランの墓〜トッカータ / ショパン:練習曲 Op.25 No.1 / スクリャービン:練習曲 Op.8 No.12 /ヒナステラ:ガチョウのダンス[1997年] 「ライヴ・イン・東京」 J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻より、前奏曲 Nos.9-11 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110 ショパン:前奏曲集 Op.28 /ワルツ 変ニ長調 Op.64 No.1 [2004年11月26日、東京、明治学院大学チャペル、ライヴ] ディノラ・バルシ(P) | |||
録音・収録〔 (P) は初出年〕:[内](1945年-2004年)。CD: 40時間強|DVD(NTSC):10時間強。原盤: Universal Music UNI / DHM (RBB放送との共同製作)DHM 。 ウルグアイ生まれで、主にドイツで活躍した伝説的ピアニスト、ディノラ・バルシ〔日本での慣用表記:ディノラ・ヴァルシ〕(1939-2013)の演奏が CD 、DVD 一挙40枚セットになって発売。ドイツ各地の放送局やユニヴァーサル・ミュージックから音源提供を受け制作。幼少時のウルグアイでの演奏から始まり、最後は2004年の東京、ライヴ映像で締められている。レコード芸術2015年11月号251ページに、ドイツの評論家ペーター・コッセ氏のレポートも掲載。 | |||
平野の魂〜ベネズエラ音楽吹奏楽作品集 作曲者不詳?:カリプソのメドレー〔バンディド − カラカス・カラカス〕 アルトゥロ・マルケス(1950-):コンガ・デル・フエゴ・ヌエボ 民謡?:ベネズエラと音楽〜ベネズエラ・フォルクローレの偉大なるマエストロたちの作品集/ ロス・メレクレス(ヘスス・エルナンデスによる)/エル・ガバン・デ・フィゲレド パキート・デリベラ(1948-):「アリア・トロピカル」より〔ベネズエラのワルツ/コントラダンス〕 アントニオ・カリージョ(1892-1962):エル・サルタリン ゼキニャ・ジ・アブレウ(1880-1935):ティコ・ティコ・ノ・フバ フアン・カルダレラ&アレハンドロ・スカルピノ:パリのカナロ ロビン・デューハースト:ソロ・トロンボーンとウィンドo.「ブラジリア」 ジョセフ・タリン(1947-):トランペット独奏と吹奏楽のためのファンダンゴ ビクトリアノ・バレンシア・リンコン(1970-):ファンダンギリョ フランシスコ・デ・パウラ・アギレ(1875-1939):アマリア ペドロ・エイラス・グティエレス(1870-1954):アルマ・ジャネラ トーマス・クラモー指揮ザクセン・ウィンド・フィルハーモニー、アルマ・ジャネラ五重奏団、 ザクセン・ウィンド・フィルハーモニー木管五重奏団 スヴェン・ギーペル(Tp) シュテファン・ヴァーグナー(Tb) ビリー・シュミット(Cl) | |||
録音:2014年4月-5月。BPOの元トランペット奏者で、現在ザクセン・ウィンド・フィルハーモニーの首席指揮者を務めるクラモー。以前ベネズエラのエル・システマで育った管楽器奏者によるブラスバンド「シモン・ボリバル・ユース・シンフォニー・バンド」を指揮したアルバム「マンボとファンファーレ」(GEN-13260)をリリースした。今作は手兵ザクセン・ウィンド・フィルハーモニーとのベネズエラ音楽!ベネズエラのフォルクローレや、ラテンの名曲、吹奏楽作品まで、幅広く収録。情熱的であったり、哀愁のメロディ、ラテンのリズム、もうノリノリ。 | |||
メンデルスゾーン:ピアノ4手、2台ピアノのための作品集 八重奏曲 Op.20(4手P)/序曲「フィンガルの洞窟」 Op.26(4手P)/ ソナタ楽章 ト短調(2P)/無言歌集〜アンダンテ・カンタービレ Op.67 No.1(4手P) デュオ・ロンターノ[ベッテ・ヒアホルツァー、ユルゲン・アッペル(P)] | |||
録音:2014年3月。2004年に結成した実力派ピアニストによるデュオ・ロンターノ。今作では、ヴィルトゥオーゾとして知られるメンデルスゾーンが10代で作曲した、あふれる楽想、美しい旋律がたまらなく魅力的な作品「弦楽のための八重奏曲」の作曲家自身によるピアノ4手版。爽やかな八重奏曲は、その魅力そのままに美しいメロディをピアノに置き換えている。若々しく色彩的。序曲「フィンガルの洞窟」はピアノの柔和な音色が清々しく、爽やかな余韻を残している。 | |||
シューベルト:弦楽四重奏曲集 〔第12番「四重奏断章」D.703 /第4番 D.46 /第13番「ロザムンデ」D.804 〕 クレンケSQ | |||
録音:2012年-2013年、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン・バーデン南西ドイツ放送 SWR 。1994年に結成したクレンケ四重奏団。全員ワイマール・フランツ・リスト音楽大学で学んだ女性の弦楽四重奏団で、CDもこれまでPROFILレーベルやBERLIN CLASSICSなどから9枚ほどリリースしている実力派。ドイツを中心に、ヨーロッパ、アメリカで演奏活動を行っている。今作はシューベルトの弦楽四重奏曲集。女性らしい丁寧さで、細部まで瑞々しくバランスの取れた演奏。凝った味付けをせず、純粋で柔らかな表現が好感を持てる。 | |||
Playtime! 〜ドイツ音楽コンクール2013年度優勝者、サブリナ・マ(Perc) マルクス・ボンガルツ(1963-):ポートレート(*) FR /ポエム(#) FR リリ・ウィロウ:...azz e hamechir... (+) /ハバナ(#/+/**) FR ブライアン・ファーニホウ(1943-):ボーン・アルファベット ヤン・ショワー(1977-):プラトー(**) FR / ホセ・M.ロペス・ロペス(1956-):カルキュオ・セクレト サブリナ・マ(Perc) オリガ・ジェルティコワ(Cemb;*) アレキサンドロス・ジョヴァノス(マリンバ、Dr;#) リリ・ウィロウ(Vo;+) ヤン・ショワー(EG;**) | |||
録音:2014年10月。FRは世界初録音。イギリス生まれ、香港育ちのパーカッショニスト、サブリナ・マは、マイケル・ユドゥー、デイヴィッド・フリードマン、中村功に師事。パーカッションにおけるダイナミックで多彩な表現に満ちた楽曲をセレクトしたこのアルバムは世界初録音曲を4曲収録している。ロペス・ロペスの“カルキュオ・セレクト "は、神秘的で幻想の世界へと誘うヴィブラフォンの音色。音に身を委ねたくなる癒しのパワーがすごい。スティーヴ・ライヒの「ナゴヤ・マリンバ」は、しらかわホールの柿落しのために委嘱された作品。2つのマリンバが絡み合いながら、音型を少しずつ変えていく。 | |||
テルミン・ソナタ〜 クリストファー・タルノフ(1984-):テルミンのためのオリジナル作品集 テルミン・ソナタ〔第1番/第2番〕/テルミンとピアノのための間奏曲〔第1番/第2番〕 カロリーナ・エイク(テルミン) クリストファー・タルノフ(P) | |||
録音:2014年10月。世界初録音。前代未聞、テルミン・ソナタ誕生! 若き人気テルミン奏者カロリーナ・エイク。オーボエ奏者ハインツ・ホリガーとの共演や、フィンランドの現代音楽作曲家カラレヴィ・アホが彼女のために作曲した「テルミン協奏曲」、ハンブルク・バレエ団「人魚姫」(音楽:レーラ・アウエルバッハ)での演奏や、ファジル・サイの「交響曲第2番 メソポタミア」の録音に参加、活動の場を広げている注目のテルミン奏者。このアルバムもエイクのために書かれた物。別世界へと誘う神秘的な音色のテルミンだが、とても明快で力強さを感じる音色、音程の確かさ、ピアノとの自然な融合はさすがの一言。 | |||
音の風景 III 〜ベンジャミン・ブリテンへの追憶 トマシュ・スクイヴェレス(1984-):ショート・ストーリー ロマン・パウォレク(1971-):デイドリーミング with ベンジャミンB. ダニエル・オリヴァー・モーザー(1982-):ヤガ科 ビョートル・スクイヴェレス(1980-):3つの詩〜ベンジャミン・ブリテンの追憶 ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):ダウランドによる夜想曲(ノクターナル) Op.70 ライナー・シュテークマン(G) トマシュ・スクイヴェレス(Vc) | |||
録音:2014年8月8日-10日、バートラウジック。ライナー・シュテークマンはヘッセン州マインハウゼン出身の中堅ギタリストで、第1集(GEN-88527)、第2集(GEN-11210)に続くサウンドスケープ・シリーズ第3弾。今作はブリテンにちなんだ作品を収録している。ブリテンの作品以外は、すべてシュテークマンに献呈されたもので、世界初録音になる。ブリテンのノクターナルは、1964年偉大なギタリスト、ジュリアン・ブリームにより初演された。16世紀の作曲家ダウランドのリュート伴奏付きの歌曲「来たれ深き眠りよ」を主題にした変奏曲。哀しみと静謐な緊張感に満ちている。 | |||
チェロ・エフェクト〜チェロ四重奏編曲集(S.ドラブキン編曲) プロコフィエフ:バレエ「ロメオとジュリエット」より 〔少女ジュリエット/マーキュシオ/百合の花を持った娘たちの踊り/仮面/騎士たちの踊り〕 プッチーニ:「トスカ」〜星は光りぬ / アントニ・カルロス・ジョビン:デサフィナード/ワン・ノート・サンバ ウィリアム・クリストファー・ハンディ:セントルイス・ブルース / ラフマニノフ:ヴォカリーズ デイヴ・ブルーベック:トルコ風ブルー・ロンド / ルロイ・アンダーソン:シンコペーテッド・クロック 作曲者不詳:ブーブリキ / ボビー・ティモンズ:モーニン ポール・デズモンド:テイク・ファイブ / チャイコフスキー:感傷的なワルツ ラストレッリ・チェロ四重奏団[セルジオ・ドラブキン、キラ・クラフツォフ、 キリル・ティモフェーエフ、ミッシャ・デグチャレフ(Vc)] | |||
録音:2014年6月。「誰も聴いたことのないチェロ四重奏を演奏しよう」と、ロシア出身のクラフツォフとベラルーシ出身のドラブキンを中心に2002年に結成されたラストレッリ・チェロ四重奏団。クラシック、ジャズ、ラテン、ブルースなど、ジャンルを限定せずにとにかく楽しくチェロ四重奏曲を親しんでもらおうと選曲されている。メンバーの一人、ドラブキンがすべて編曲。携帯電話の CM で有名になったプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」のあのメロディや、抜け感のあるリズムが心地よいカルロス・ジョビンの「デサフィナード」、ユーモアあふれるアンダーソンの「シンコペーテッド・クロック」、ジャズの名曲「テイク・ファイブ」も変拍子の難曲を息の合ったアンサンブルで演奏している。 | |||
オリジナル〜金管アンサンブルのための作品集 スティーヴン・フェルヘルスト(1981-):10フォーブラス・ファンファーレ デリク・ブルジョワ(1941-):ウィリアムとメアリー Op.106 ヘルベルト・バウマン(1925-):フォー・ブラス ヤン・クーツィール(1911-2006):ブラス・シンフォニー Op.80 マイケル・ナイマン(1944-):フォー・ジョン・ケージ 10フォー・ブラス | |||
録音:2014年8月。ドイツのオーケストラなどで活躍している若手奏者で2010年に結成された金管アンサンブル、10フォー・ブラス。ドイツを中心に活動し、人気を博している。1曲目の10フォーブラス・ファンファーレは東日本大震災の被災者に思いを寄せて作曲した「日本に捧ぐ歌(A SONG FOR JAPAN)」でも知られるベルギーの作曲家フェルヘルストが書き下ろした世界初録音のファンファーレ。勇壮で軽快に躍動し、メロディもアグレッシブで元気をもらえる名曲!これからの金管アンサンブルの定番曲になりそうな楽曲。マイケル・ナイマンの“ジョン・ケージのために "は、ナイマン節を感じさせるミニマルで乾いた空気感、超絶なアンサンブルで聴かせる。そして金管アンサンブル作曲家として有名なクーツィールの代表作ブラス・シンフォニーを収録。フィリップ・ジョーンズから委嘱された作品で、ブラス・アンサンブルの醍醐味を感じる作品。 | |||
ドイツ音楽コンクール2014年度優勝者 〜 Opus 1 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第1番 Op.2 No.1 /第32番 Op.111 〕 / ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1 エートヴェシュ:地のピアノ〜空のピアノ / ベリオ:水のクラヴィーア/地のクラヴィーア/大気のクラヴィーア フランク・デュプリー(P) | |||
録音:2015年1月26日-29日、イエス・キリスト教会、ベルリン。1991年生まれの若手注目のピアニスト、デビュー!幼少期からゾントラウト・シュパイデルに師事し、カールスルーエ音楽大学で学んだ。すでに60以上の入賞歴を持ち、レパートリーも多数!その才能を生かした選曲にも注目。ハンガリーの作曲家エートヴェシュ作品はベリオを追悼して作曲した物。そしてベリオの神秘的でとても美しい水のクラヴィーアを含む3曲を収録。細やかなタッチと芯のある音色で魅力的。 | |||
幼少の頃から〜作曲家若書きのピアノ三重奏&ピアノ四重奏作品集 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番 Op.8 ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第1番 / マーラー:ピアノ四重奏曲 リリ・ブーランジェ:ピアノ三重奏のための2つの小品 / アイアランド:幻想三重奏曲 モンテ・ピアノ・トリオ[フランチェスコ・シーカ(Vn) クロード・フロショー(Vc) イリーナ・ボータン(P)] ダニエル・ローランド(Va) | |||
録音:2014年3月18日-20日、フランクフルト音楽・舞台芸術大学大ホール。作曲家が若い頃に作曲した作品をセレクトしたアルバム。まだ小難しくない、真っ直ぐなロマンティックさが垣間見られ、それでいて独自の音楽性や緻密さを発揮している。19歳の学生時代にラフマニノフが作曲した悲しみの三重奏曲は、チャイコフスキーに影響を受けた作品。哀愁の旋律が美しい。モンテ・ピアノ・トリオは2008年に結成され、ローベルト・シューマン国際音楽コンクールやマリア・カナルス・バルセロナ国際コンクール、ヨハネス・ブラームス国際コンクールなど、いくつものコンクールで優勝している。 | |||
4本のホルン管弦楽のための作品集 レオポルト・モーツァルト: 4本のホルン、弦楽と猟銃のためのシンフォニア・ディ・カッチャ ト長調「狩の交響曲」 シューマン:4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック Op.86 トリグヴェ・マドセン(1940-):4本のホルンと管弦楽のためのシンフォニア・コンチェルタンテ Op.153 (*) ジャーマン・ホルン・サウンド[シュテファン・ショットシュテット、ゼバスティアン・ショル、 クリストフ・エス、ティモ・シュタイニンガー(Hr)] ミヒャエル・ザンデルリング指揮バンベルクso. | |||
録音:2014年12月。(*)は世界初録音。バンベルクso.、ロイトリンゲン・ヴェルテンベルク・フィルをはじめとするドイツのオーケストラのホルン奏者によって2009年に結成されたホルン四重奏団「ジャーマン・ホルン・サウンド」。今作は4本のホルンとオーケストラのための作品を収録。アマデウス・モーツァルトの父レオポルトが作曲した珍しい猟銃の音まで入った「狩の交響曲」に、シューマンの4人のホルン奏者の高度なテクニックの妙技を堪能できるコンチェルトシュトゥック、そしてノルウェーの作曲家マドセンによる世界初録音作、シンフォニア・コンチェルタンテ。ホルン好きにはたまらない内容。 | |||
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集 〔第16番 K.545 /第11番「トルコ行進曲」K.331 /第12番 K.332 〕 ジェニファー・リム(P) | |||
録音:2014年9月。韓国系カナダ人ピアニスト、ジェニファー・リム。カーティス音楽院でピーター・ゼルキンに、ジュリアード音楽院でベラ・ダビドヴィチに師事。現在アメリカ、ヨーロッパを中心に活躍している。このアルバムはモーツァルトのピアノ・ソナタの中でも、ピアノの初心者が習う人気作品から名曲まで収録。軽やかで、細やかな指の動き。安定感のあるタッチ。歯切れの良い音で明快に響いて来る。 | |||
ワインベルク ー プロコフィエフ:クラリネット・ソナタ集 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.94bis(ケント・ケナン編曲/クラリネット編曲版)/ ヘブライの主題による序曲 ワインベルク:クラリネット・ソナタ Op.28 アンネリエン・ファン・ヴァウヴェ(Cl) ルーカス・ブロンディール(P) | |||
録音:2014年11月15日-17日、アカデミーザール、シント=トロイデン。美しきクラリネット奏者アンネリエン・ファン・ヴァウヴェ。ヴェンツェル・フックス、ザビーネ・マイヤー、モラゲス、カルボナーレなど錚々たる名演奏家に師事した期待のクラリネット奏者。第61回ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝、各地の音楽祭に出演、ソリストとしても活躍中。今作は作曲家ケント・ケナンが編曲したプロコフィエフのクラリネット・ソナタを収録。原曲はヴァイオリン・ソナタ第2番で、プロコフィエフの神秘的なメロディ響きがシンプルに、はっきりと伝わる。そしてポーランド=ロシアの作曲家ワインベルク。初期に作曲されたクラリネット・ソナタは抒情溢れる旋律が流れるように包み込む。 | |||
Blue 〜弦楽四重奏曲集 ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10 リン・ヤン(1982-): 弦楽四重奏曲第1番「この瞬間に」(*) ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調 |
アマリリスSQ [グスタフ・フリーリングハウス、 レナ・サンドゥ(Vn) レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンドゥ(Vc)] | ||
録音:2013年-2015年。(*)は世界初録音。アルバム「White」(GEN-11218、ハイドン&ヴェーベルン)がドイツの権威ある音楽賞「エコー・クラシック・アワード」を受賞、次に「Red」「Green」と続いたこのシリーズの第4巻。印象派のドビュッシー、ラヴェル、そしてアマリリス四重奏団のために作曲され、今回が世界初録音となるリン・ヤンの“弦楽四重奏曲第1番「この瞬間に」。中国伝統音楽を取り入れ、ほぼピチカートとグリッサンドで奏されるという難曲。ドビュッシーの作品はジャワのガムランからの影響を受けたとされる響き、そのドビュッシーに絶賛されたラヴェルの作品は3作品とも、作曲家の持つ個性的なスタイルを取り入れた作風の物。洗練されたモダーンな響きが広がっている。 | |||
J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080 | シャガジェグ・ノスラティ(P) | ||
録音:2015年1月。シフやレヴィンも称賛する期待のピアニストのデビュー・アルバム。シャガジェグ・ノスラティ [Schaghajegh Nosrati] は1989年ドイツのボーフム生まれ。ハノーファー音楽演劇大学でアイナー・ステーン=ネクレベルク、クリストファー・オークデン、エヴァ・クピークなどに師事。アルカンやリゲティといった超絶技巧曲を演奏会で披露、レパートリーも幅広い。最初の録音に選んだのはJ.S.バッハの死後に出版された未完の大作「フーガの技法」。同じく難曲と知られるこの傑作をしっかりとした構築性を持って演奏されている。柔和な音色が移ろいゆくフーガを変貌させていく。 | |||
無言のバッハ [Bach Without Words] 〜 J.S.バッハ:コラールとコラール前奏曲の編曲集 (*):アルバート・リーメンシュナイダー校訂 「J.S.バッハ:371の和声的コラールと69の通奏低音付き旋律コラール」より クルターク編曲:四手連弾カンタータ「神の時こそいと良きとき」 BWV.106〜ソナティナ/ いざ来たれ、異教徒の救い主よ(*) /四手連弾のためのコラール「おお、穢れなき神の子羊」/ 四手連弾のためのコラール「深き困窮より,われ汝に呼ばわる 」 BWV.687 / いと高きところにいる神にのみ栄光あれ(*) / 四手連弾のためのコラール「いと高きところにいる神にのみ栄光あれ 」 BWV.711 ブゾーニ編曲:コラール前奏曲「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」 BWV.659 ノイマン編曲:四声のコラール「主よ、人の望みの喜びよ」/主よ、人の望みの喜びよ/かくも喜びに満てる日(*) ランバート編曲:コラール前奏曲「かくも喜びに満てる日」 BWV.605 /甘き喜びのうちに(*) ケンプ編曲:コラール前奏曲「甘き喜びのうちに」 BWV.751 ロード・バーナーズ編曲:コラール前奏曲「甘き喜びのうちに」 BWV.729 /ひとよ、汝がつみの(*) ハウエルズ編曲:コラール前奏曲「ひとよ、汝がつみの」 BWV.622 /わが心の切なる願い(*) ウォルトン編曲:コラール前奏曲「わが心の切なる願い」 BWV.727 /おお、穢れなき神の子羊(*) ウィルナー編曲:「マタイ受難曲 BWV.244」〜最終合唱「我らは涙流してひざまずき」 ヴォーン・ウィリアムズ編曲:コラール「ああ、われらと共に留まりたまえ、主イエス・キリストよ」 BWV.253 / コラール前奏曲「ああ、われらと共に留まりたまえ、主イエス・キリストよ」 BWV.649 / 最愛のイエス、われらここにあり(*) コーエン編曲:コラール前奏曲「最愛のイエス、われらここにあり」 BWV.731 / 主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる(*) /深き困窮より、われ汝に呼ばわる(*) / コラール前奏曲「主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる」 BWV.639 ケンプ編曲:コラール「審判の日は来れり」 BWV.307 /コラール「今ぞ喜べ 愛するキリスト者の仲間たちよ」 BWV.734 ブリッジ編曲:宗教歌曲「甘き死よ来たれ 」 BWV.478 /目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声(*) ヘス編曲:シュープラー・コラール「目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声」 BWV.645」(*) レーガー編曲:四手連弾のための「G線上のアリア」 BWV.1068 アンナ・クリスティアーヌ・ノイマン、アンナ・クラインミヒェル(P) | |||
録音:2014年9月。J.S.バッハのコラール、コラール前奏曲、宗教曲などをピアノに編曲した作品を収録。J.S.バッハの偉大な作品は、時代を超えて様々な編曲が多数存在する。バッハへの深い愛情や尊敬の念が詰まった現代音楽作曲家のクルタークによる四手連弾や、名ピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプによるアレンジは、原曲をさらに魅力的で刺激的に、聴き手に新鮮な感情を与えてくれる。 | |||
デュオ・フォー・ワン ストラヴィンスキー:イタリア組曲 / ヴィラ=ロボス:赤ちゃんの一族第1組曲 セルヴェ:サンクトペテルブルクの思い出 Op.15 パガニーニ:弦楽独奏のためのモーセの主題による変奏曲 ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3章 エレナ・ガポネンコ(Vc/P)[多重録音] | |||
録音:2014年7月-8月、11月。4歳からチェロとピアノをはじめ、遂には大学で両方を学んだ才媛ガポネンコのデビュー・アルバム。真似出来る人は少ないであろうチェロとピアノ、どちらもガポネンコ自身の演奏という興味深い物。彼女が望む作品表現が完璧に収められている。 | |||
ヴェッセリーナ・カサロヴァ〜ロシア・アリア集 ムソルグスキー:「ホヴァーンシチナ」〜神秘的な力、大きな力が ダルゴムイシスキー:「石の客」〜グラナダは神秘のヴェールに包まれ チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」〜ああ、ターニャ、ターニャ! リムスキー=コルサコフ:「皇帝の花嫁」〜大好きなお母さん チャイコフスキー:「スペードの女王」より 〔前奏曲(*) /リーザの好きなロマンスを歌う/ああ、今の世にはうんざりする〕 グリンカ:「イヴァン・スサーニン」より〔かわいそうな馬は野で倒れ/泣くな、泣くな、小さな孤児よ〕 チャイコフスキー:「オルレアンの乙女」より〔そう、時は来た/許しておくれ、故郷の野や丘よ〕 ボロディン:「イーゴリ公」〜陽の光が消えていく ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」〜なんともどかしくだらだらと リムスキー=コルサコフ:「雪娘」〜スコモローフたちの踊り(*) ヴェッセリーナ・カサロヴァ(Ms;*以外) パヴェル・バレフ指揮バーデン=バーデンpo. | |||
録音:2014年10月24日。ヴェッセリーナ・カサロヴァも栄光あるブルガリア人歌手の一人。1965年、ブルガリア中部のスターラ・ザゴラの生まれ。ソフィアで学んだ後、1989年に西欧に出るやたちまち評判となり、僅か数年のうちに国際的な人気歌手になった。当時のカサロヴァは主にモーツァルトやロッシーニのメゾ・ソプラノ役を歌っており、その後ヘンデルなどのバロックオペラの男装メゾ・ソプラノ役でも名を馳せる。その一方で、メゾ・ソプラノを代表する役であるビゼー「カルメン」のタイトルロールを歌ったのはやっと2008年のこと。サン=サーンスの「サムソンとデリラ」のデリラはようやく2011年に初めて歌っている。カサロヴァが役選びに慎重なことが分かるだろう。2014年に録音されたこのロシア・アリア集は、カサロヴァがロシアオペラに取り組もうとする意気込みが強く感じられる内容になっている。ブルガリア人歌手に共通した低音域の力強さはロシアオペラでは大きな武器になっている一方で、四半世紀に渡る西欧での活動で磨き上げられた洗練された美感がまたとても良く映えている。 | |||
休みなさい、我が魂よ〜R.シュトラウス:歌曲集 休みなさい、我が魂よ Op.27 No.1 /夜 Op.10 No.3 /冬の夜 Op.15 No.2 /赤いバラ/バラのリボン Op.36 No.1 / 時なし花 Op.10 No.7 /なにも Op.10 No.2 /乙女の花 Op.22 /森のしあわせ Op.49 No.1 / 若い魔女の歌 Op.39 No.2 /子守歌 Op.41 No.1 /解き放たれて Op.39 No.4 / ひそやかな歌 Op.41 No.5 /詩人の夕暮れの散策 Op.47 No.2 /万霊節 Op.10 No.8 /明日! Op.27 No.4 カタリーナ・ペルジケ(S) ニコラス・リンマー(P) | |||
録音:2015年3月。シューベルト国際リート・コンクール、ノルウェーのソニヤ王妃国際音楽コンクールに優勝、ドイツの注目のソプラノ、カテレーナ・ペルジケ。ドレスデンのゼンパーオーパーでの喜歌劇「愉快なニーベルンゲン」のジゼルヘーマ役、フライブルク歌劇場とオルテンブルク州立歌劇場での歌劇「愛の妙薬」のジャンネッタ役など、世界各地で活躍している。このリヒャルト・シュトラウスの歌曲では、滑らかな美声で、甘美な歌の世界を繰り広げている。 | |||
レオニード・サバネーエフ(1881-1968):ピアノ作品全集 Vol.1 4つの前奏曲 Op.1 /4つの前奏曲 Op.2 /2つの前奏曲 Op.3 /2つの小品 Op.5 / 2つの小品 Op.6 /3つの小品 Op.7 /2つの小品 Op.8 /4つの小品 Op.9 / 8つの前奏曲 Op.10 /6つの詩 Op.11 /3つの小品 Op.12 /4つの断片 Op.13 ミヒャエル・シェーファー(P) | |||
録音:2014年-2015年。忘れられたロシアの作曲家、音楽学者、評論家サバネーエフ。タネーエフ、リムスキー=コルサコフに師事した。スクリャービンの友人としても知られ、スクリャービンの回想録「晩年に明かされた創作秘話」が有名。今作はまさに貴重といえるピアノ・ソロ作品をまとめたアルバム第1弾!埋もれたままにするのはもったいない程の小品ばかり。抒情が溢れ出る美しいメロディ。ちょっぴりの切なさも入り混じる。どこかスクリャービンのような神秘的な雰囲気も感じられる。 | |||
輝くクリスマス〜ドイツと世界のクリスマス・ソング集 ハンマーシュミット(1611-1675)、ヌードクヴィスト(1886-1949)、エッカールト(1553-1611)、ニルセン(1865-1931)、 聖アルフォンソ・マリア・デ・リグォーリ(1696-1787)、マルティン・ルター(1483-1546)、コダーイ(1882-1967)、 レオントヴィチ(1877-1921)、ヴィラ=ロボス(1887-1959)、プレトリウス(1560-1629)編曲、シルヴェストロフ(1937-)、 ホルスト(1874-1934)、メル・トーメ(1925-1999)&ロバート・ウェールズ(1922-1988)、カザルス(1876-1973)編曲、 ローリゼン(1943-)、グルーバー(1878-1863)、他、世界の伝承曲、黒人霊歌のクリスマス・ソング フィリップ・アーマン指揮ライプツィヒ MDR 放送cho. | |||
録音:2014年11月、2015年9月。ドイツの名門合唱団によるクリスマス・アルバム。地元ドイツのクリスマス・ソングに加え、世界中に伝わるクリスマス・ソングもセレクト。ウクライナや、ブラジル、ギリシャなど、珍しい作品も多数収録している。 | |||
ヨハン・ルートヴィヒ・クレープス:オルガン作品集 トッカータとフーガ イ短調 Krebs-WV411 /われらみな、唯一なる神を信ず Krebs-WV554 / 「主イエス・キリスト、われらを顧みたまえ」〜ファンタジア Krebs-WV535 /おおわが魂よ大いに喜べ Krebs-WV520 / イエス、わが喜び Krebs-WV502 /イエス、わが喜び Krebs-WV706 /我が魂、目覚めよ Krebs-WV709 / トリオ 変ホ短調 Krebs-WV442 /高き御空よりわれは来れり Krebs-WV545 /暁の星はいと麗しきかな Krebs-WV552 / ファンタジア ヘ短調 Krebs-WV604 /トリオ ニ短調 Krebs-WV439 /ファンタジア ヘ長調 Krebs-WV419 / プレリュード ハ短調 Krebs-WV403 /プレリュード ハ長調 Krebs-WV414 /ソナタ第4番 ニ長調 Krebs-WV835 アンネッテ・ウンターネーラー=グフェラー(Org) トーマス・ウンターネーラー(バロックOb) | |||
録音:2014年9月。ヨハン・セバスティアン・バッハの高弟として知られ、オルガニストとして、作曲家として高い才能の持ち主だったクレープス。しかしバロックから古典へと時代が変化していったバロック音楽末期だったため彼の作風は時代遅れであるとみなされてしまった。バッハも認めたその作曲技術は、どれもが上質のオルガン作品として示されている。8世紀前半にドイツで活動したオルガン製作者、トビアス・ハインリヒ・ゴットフリート・トロスト(1680頃-1759)の製作したグローセンゴッテルンの聖ヴァルプルギス教会のオルガンで録音。 | |||
2012年ドイツ音楽コンクール優勝者〜アーシャ・ファチェーエワ(Sax) フェルナンド・デクリュック(1896-1954):ソナタ 嬰ハ長調(*) ウィリアム・オルブライト(1944-1998):アルト・サクソフォンとピアノのためのソナタ(*) ジャン=ドニ・ミシャ(1971-):シャムス(#) / イベール(1890-1962):室内小協奏曲(#) アーシャ・ファチェーエワ(Sax) ヴァレリヤ・ミロシュ(P;*) ミヒャエル・ヘルムラート指揮ブランデンブルクso.(#) | |||
録音:2014年、2015年、イエス・キリスト教会、ベルリン・ダーレム。美貌のサクソフォン奏者、デビュー。2012年ドイツ音楽コンクールで優勝後、2014年アドルフ・サックス国際コンクール第3位、女性として初の入賞者という歴史的快挙を成し遂げた若手注目の演奏家。1990年クリミア半島のケルチに生まれ、2005年からドイツ在住。ケルン音楽大学でダニエル・ゴーティエに師事、パリ国立高等音楽院にてクロード・ドラングルに師事した。現在ソロ活動のほかに、アリアーガ・クインテットのテナー・サクソフォン奏者として活躍中。このアルバムではフランスに関係の深い4人の作曲家による作品を収録。美しく澄み切った音色で、女性らしい柔らかさも併せ持った魅力的な演奏。 | |||
ローマの空のように、イタリアへの旅路〜リスト:歌曲集 ミニヨンの歌/風はそよぐ/昔トゥーレに王がいた/御身, 天から来たり/ラインの美しい流れの/ ノンネンヴェルトの僧房(アルバムの綴り第2集)/ローレライ/私を愛してくれた人/お前は/ 彼女の瞳〔日の光を知った〕/シラーのウィリアム・テルからの3つの歌〔漁師の歌/羊飼い/アルプスの狩人〕/ マルリングの鐘たちよ/我れかつて岩の極みに登り詰め/私はこの地上で天使の姿を見た イ=チャオ・シー(Ms) クレメンス・ミュラー(P) | |||
録音:2015年7月。台湾出身のメゾ・ソプラノ、イ=チャオ・シー。国立トロッシンゲン音楽大学、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、モニカ・モルデンハウアー、ウォルフラム・リーガーに師事。パウラ・サロモン・リンドベルグ歌曲コンクールで第2位、台湾学生音楽コンクールにて第1位など、入賞多数、ヨーロッパやアジアを中心に活躍している。この録音では、リストが使用していたシュタイングレーバーのピアノが使われている。ゲーテ、ハイネ、リヒノフスキー、メチェルスキー、ペトラルカなどの詩に曲をつけた、繊細でロマンティックな歌の世界を芯がしっかりと明瞭に歌っている。 | |||
Loco 〜ウェーヴ・カルテット ジョシュ・グローバン:ワンダリング・カインド / ピアソラ:天使の死 / レーントコ:ダンサ・ノン・ダンサ ピアソラ:「タンゴ・アパシオナード」〜プロローグ / カルロス・ガルデル:首の差で ピアソラ:タンゲディアI/天使のミロンガ/リベルタンゴ/オブリヴィオン ロドリゴ・イ・ガブリエーラ:タマクン/フアン・ロコ ウェーヴ・カルテット〔マリンバ&パーカッション四重奏団〕 [ボグダン・バカヌ、クリストフ・ジーツェン、内山詠美子、ヴラディ・ペトロフ] | |||
録音:2015年6月。若干23歳でオーストリア・アントンブルックナー私立音楽大学教授に就任、数多くの音楽祭に出演、後進の指導にも熱心なマリンバ界の若い天才、ボグダン・バカヌの呼びかけにより結成されたマリンバ四重奏団。4人の強烈な個性がマリンバ・アンサンブルのレパートリーを広げ、マリンバの特性を活かしたアレンジが魅力的。ダイナミックに、超絶なテクニックでマリンバを最大限に鳴らし、息の合った繊細な音色で美しく響かせている。ピアソラを中心に、メキシコ出身の超絶ギター・デュオとして人気のロドリゴ・イ・ガブリエーラの楽曲や、アメリカの人気歌手ジョシュ・グローバンのメロディアスな作品など、新しいものを取り上げ、意欲的に編曲し、レパートリーとして取り入れているのにも好感が持てる。これからさらに目が離せない革新的なマリンバ四重奏団。 | |||
ナミ・プレイズ・ディアベッリ変奏曲 「ディアベッリのワルツ主題に基づく50の変奏」より 〔主題/チェルニー:変奏曲4/フンメル:変奏曲16 /カルクブレンナー:変奏曲18 / リスト:変奏曲24 /モシェレス:変奏曲26 /ケルツコフスキー:変奏曲20 / フランツ・クサヴァー・モーツァルト:変奏曲28 /シューベルト:変奏曲38 /チェルニー:コーダ〕 ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲 Op.120 江尻南美(P) | |||
録音:2015年5月24日-26日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、メンデルスゾーンザール。日本語解説付。江尻南美の GENUIN レーベルへ第2弾(第1弾はシューベルト:後期ピアノ作品集 GEN-14327、レコード芸術特選)。桐朋学園大学音楽学部研究科とフランクフルト音楽大学卒業、第13回ショパン国際ピアノ・コンクールで最優秀演奏者賞、チェルニー=ステファンスカ氏よりマズルカ特別賞を授与されるなど、ドイツを拠点に活躍中のピアニスト、江尻南美。今作はバッハの「ゴルトベルク変奏曲」と並ぶ変奏曲の傑作、ベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲」を録音。ベートーヴェンにとっても変奏技法の集大成ともいえるこの難曲が持つ力強いエネルギーと底が見えないくらい奥深い変奏の数々を丁寧に紐解きながら、たおやかに演奏している。そして、ディアベッリが自作の主題を当時人気のあった作曲家50人に編曲を依頼し、それをまとめて一つの変奏曲にした「ディアベッリのワルツ主題に基づく50の変奏」より主題とコーダを含んだ10曲収録。 | |||
シューマン:ピアノ三重奏曲第2番 Op.80 /ピアノ四重奏曲 Op.47 (*)
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・スルゼン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] ティロ・ヴィデンマイヤー(Va;*) | |||
録音:2015年5月。1982年に結成されたミュンヘン・ピアノ三重奏団。今作ではシューマンの室内楽2曲を取り上げている。シューマンが第1番を作曲したあと続けて1847年に作曲されたピアノ三重奏曲第2番。明快な曲調で、夢想するロマンティックな雰囲気が程よい気持ちよさを与えてくれる。ミュンヘン・ピアノ三重奏団もさすがの名アンサンブルぶりを発揮。ピアノ四重奏曲は歌曲のような旋律が本当に美しく、印象的な第三楽章アンダンテ・カンタービレを甘美に、そして誠実に演奏している。 | |||
オーボエとピアノのための二重奏曲 シューマン(1810-1856):3つのロマンス Op.94 デイヴィッド・ルドウィグ(1972-): プレイアデス、7つのミクロリュード プーランク(1899-1963):オーボエ・ソナタ FP 185 パヴェル・ハース(1899-1944):オーボエ組曲 Op.17 |
キャサリン・ニードルマン(Ob) ジェニファー・リム(P) | ||
録音:2014年9月-10月。2003年よりボルティモアso. の首席オーボエ奏者として活躍している実力派キャサリン・ニードルマン。同年、国際ダブルリード協会の「フェルナンド・ジレット=ヒューゴ・フォックス国際コンクール」で優勝している。ルドウィグの「プレイアデス、7つのミクロリュード」はニードルマンのために作曲された物。他にもオーボエのために書かれた名作のひとつ、シューマンの3つのロマンス。妻クララに贈ったとされるこの曲は、ロマンティックなメロディをオーボエが優しく歌っていく。プーランクの「オーボエ・ソナタ」は晩年に作曲されたもので、晩年の様々な想いが込められた代表作。アウシュヴィッツで亡くなった悲劇の作曲家パヴェル・ハースの「オーボエ組曲」は40歳の時テレジン収容所で作曲されたもので、悲しみ、慟哭、絶望、そして自由への祈り…時代に翻弄された作曲家の心に響く名作。 | |||
イリーナ・ゲオルギエヴァ シューマン:子供の情景 Op.15 / クライスレリアーナ Op.16 ラヴェル:夜のガスパール |
イリーナ・ゲオルギエヴァ(P) | ||
録音:2014年11月2日-7日、ライプツィヒ。イリーナ・ゲオルギエヴァはブルガリアのソフィア生まれのピアニスト。生地で学んだ後、バーゼル音楽アカデミーでルドルフ・ブッフビンダーに学んだ。洗練された美感と高度な技術を兼ね備えており、2015年3月にはウィーンの楽友協会でのウィーン・デビュー公演を大成功に終わらせている。まだ西欧に出て間もないピアニストだが、確実に評判はグングン上がっていくだろう。 | |||
リスト:超絶技巧練習曲集 | ディナーラ・クリントン(P) | ||
録音:2015年6月2日-4日、ライプツィヒ。1989年、ウクライナのハルキウ生まれのピアニスト、ディナーラ・クリントンの弾くリストの超絶技巧練習曲集。旧姓はナジャーフォヴァ。モスクワ音楽院を修了後、様々なコンクールに入賞。2007年にはイタリア、ボツツァーノのフェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールで第2位、2013年にはポーランドの国際パデレフスキ・コンクールで第2位を得ている。現在はロンドンを拠点に世界的に活躍。CDはまだ十代だったディナーラ・ナジャーフォヴァ名のもの以来久々。ピアニストとしてはるかに成長し、超難曲であるリストの超絶技巧練習曲集を余裕で弾き切っている。 | |||
シューベルト:男声合唱曲全集 Vol.2 水の上の精霊の歌 D.714 /若々しい5月の生気 D.61 /牧場の羊飼い D.513 /愛による幸せ D.55 / 吟遊詩人の歌 D.147 /アリ・ベイへの哀悼 D.140 /「人質」 D.435―盗賊の歌/舟人の歌 D.835 / 堂々とした太陽の馬 D.64 /「フィエラブラス」 D.796-騎士の歌/ Chor Der Ritter D.796 No.14 / 兵士の歌 D.822 /戦いの歌 D.912 /戦に臨む酒宴の歌 D.169 /険しい星の道を昇る者は D.63 /戦の歌 D.443 / 崇高な座に就き D.62 /剣の歌 D.170 /若者の喜び D.983 /愛 D.983A /輪舞に D.983B /夜 D.983C / 雪が融けて D.130 /狩りの歌 D.521/16世紀の酒宴の歌 D.847 /酒の歌 D.356 /酒と愛 D.901 /素敵な夜に D.903 ヤン・シューマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク クリストフ・プレガルディエン(T) アンドレアス・フレーゼ(P) ヴェロニカ・ハーゲン、レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンド(Vc) リリアン・マン(Vc) ペトル・イウガ(Cb) | |||
録音:2008年4月、2014年3月、9月、2015年3月、ディーツ/2015年8月、フランクフルト。 Vol.1: GEN-15349。ヤン・シューマッハーとカメラータ・ムジカ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全集第2集。名曲がたくさんあり、男性合唱団では重要なレパートリーになっているシューベルトの男声合唱曲だが、CDでまとまって聞けるのは貴重。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年創立。創立以来ヤン・シューマッハーが指導にあたり、たいへん優れた男声cho.に成長している。第1集と同じくクリストフ・プレガルディエンが参加しているのが嬉しい。 | |||
テレマン:2つの付加楽章付き6つの序曲集 〔ト長調 TWV 32: 5 /イ長調 TWV 32: 6 /ヘ長調 TWV 32: 7 / ホ短調 TWV 32: 8 /変ホ長調 TWV 32: 9 /ロ短調 TWV 32: 10 〕 アンケ・デナート(Cemb|使用楽器:クリスティアン・ゼール、1728年製作〔ダブル・マニュアル〕) | |||
録音:2015年5月。アンケ・デナートはチェンバロ、クラヴィコードをハンブルク音楽大学にてギーゼラ・グムズに師事。他、ローベル・コーネン、アンドレアス・シュタイアーに師事。ソリストや室内楽奏者として国内外で活躍している。テレマンがこの作品を作曲した時代に製作された歴史的チェンバロでの録音。 | |||
シューベルト=メニューイン〜シューベルト: 人生の嵐 D.947 /幻想曲 ヘ短調 D.940 /自作主題による8つの変奏曲 変イ長調 D.813 シューベルト=メニューイン: シューベルト「弦楽四重奏曲第14番 死と乙女 第2楽章」に基づく編曲 ムーキー・リー=メニューイン(P) ジェレミー・メニューイン(P) | |||
録音:2015年1月26日、28日-29日、ライプツィヒ。メニューイン夫妻によるシューベルトのピアノ連弾曲集。ジェレミー・メニューインは偉大なヴァイオリニスト、イェフディ・メニューインの息子で、1951年生まれ。独奏、伴奏、室内楽と幅広く活躍している。ムーキー・リー=メニューインは彼の妻。韓国、ソウルの生まれで、韓国名はリ・ムキ。マンチェスターのチータム音楽学校とロイヤル・ノーザン音楽大学で学んだ後、ピアニストとして活躍している。 | |||
ナタリア・エーヴァルト シューベルト: ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 D.894 「幻想」 シューマン:クライスレリアーナ Op.16 |
ナタリア・エーヴァルト(P) | ||
録音:2015年3月2日-4日、ライプツィヒ。ナタリア・エーヴァルト初の独奏CD 。1983年、ドイツの大学町イェーナの生まれ。ヴァイマールで学んだ後、16歳でヘルシンキのシベリウス・アカデミーで学んでいる。また彼女はエフゲニー・コロリオフからの指導も長く、大きな影響を受けている。シューベルトのソナタもシューマンのクライスレリアーナもどちらも幻想曲 幻想曲と副題的に銘打たれた作品で、エーヴァルトは思索的な深みをたっぷりと感じさせる、素晴らしい幻想の世界を繰り広げてくれる。 | |||
Young Spirit of Serenades ブルッフ:スウェーデンの民謡に基づくセレナード / キラル:オラヴァ モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調 K.525 / チャイコフスキー:弦楽セレナード Op.48 ヴォルフガング・ヘントリヒ指揮ドイツ弦楽フィルハーモニー | |||
録音:2014年7月19日-21日、2015年7月20日-22日、ベルリン。ドイツ弦楽フィルハーモニーと、2013年以来このオーケストラの音楽監督を務めるヴォルフガング・ヘントリヒによるアルバム。 | |||
乙女心〜R.シュトラウス、トゥイレ、ヴォルフ:歌曲集 リヒャルト・シュトラウス(1866-1949): お父さんが言った Op.36 No.3 /あなたは私の心の王冠 Op.21 No.2 /白いジャスミン Op.31 No.3 / 静かな歌 Op.41 No.5 /私は一本の花束を作りたかったの Op.68 No.2 /悪い天気 Op.69 No.5 /ペニヒで Op.36 No.2 ルートヴィヒ・トゥイレ(1861-1907):若き魔女の歌 Op.15 No.3 /5つの歌曲集 Op.19 (全5曲)/ 私の夢の故郷 Op.27 No.2 /森の孤独 Op.12 No.1 フーゴー・ヴォルフ(1860-1903):魔法の夜/さあ、もう行くときよ、私の恋人/春に/荒野の乙女/小さきもの/ 心変わりした娘/恋人はフィンクのように歌う/森の娘 ミレッラ・ハーゲン(S) ケルスティン・モルク(P) | |||
録音:2014年5月。2013年に世界デビューを果たした注目のソプラノ歌手、ミレッラ・ハーゲン。2014年のバイロイト音楽祭でキリル・ペトレンコ指揮で行われた「ニーベルングの指環」より「ラインの黄金」「ジークフリート」「神々の黄昏」に出演。さらに2015年4月に行われたラトル指揮バイエルン放送so.によるコンサート形式の歌劇「ラインの黄金」に出演、期待の若手ソプラノ歌手。今作は初のソロ・アルバムで、リヒャルト・シュトラウスや、ヴォルフの名歌曲を収録している。作品の中にある夢見がちで、ロマンティックな乙女心に焦点を当て、切ないほどの思いや喜びを表現している。 | |||
シューベルト&シューマン作品集とリスト&ゴドフスキーによる編曲集 シューベルト:幻想曲 ハ長調 D.760 「さすらい人」/さすらい人 D.489 / 春の想い D.686 /君は私の憩い D.776 /鱒 D.550 シューベルト/リスト編曲:春の想い/君は私の憩い/鱒 シューマン:君は花のよう Op.25 No.24 /春の夜 Op.39 No.12 /君に捧ぐ Op.25 No.1 シューマン/ゴドフスキー編曲:君は花のよう / シューマン/リスト編曲:春の夜/君に捧ぐ ウィリアム・ユン(P) イザベレ・カテリーネ・ヴィルマー(S) | |||
録音:2015年10月26日-29日、ノイマルクト&ライプツィヒ。韓国出身の注目のピアニスト、ウィリアム・ユンと、ドイツのソプラノ、イザベレ・カテリーネ・ヴィルマーによるシューベルトとシューマンの作品集だが、かなり手が込んだ選曲。まずシューベルトの有名なさすらい人幻想曲と、その第2楽章の素材の元になった歌曲の「さすらい人」を収録。さらにシューベルトを原曲とリスト編曲で、シューマンを原曲とゴドフスキー編曲&リスト編曲で収録。原曲と編曲を容易に比べることができる。ウィリアム・ユン [William Youn /韓国名 ユン・ホンチョン] は韓国、ソウルの生まれ。6歳でピアノを習い始め、13歳で米国、ボストンのニュー・イングランド音楽院に5年間留学、さらにドイツのハノーファーで更なる研鑽を積む。現在はドイツを拠点に精力的な活動を行っている。イザベレ・カテリーネ・ヴィルマーはハンブルクの生まれ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽アカデミーでディプロマを得てから5年ほどの若いソプラノだが、その豊かで瑞々しい声は大きな未来を感じさせる。 | |||
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 〔第1番 ト短調/第2番 イ短調/第3番 ニ短調「バラード」/ 第4番 ホ短調/第5番 ト長調/第6番 ホ長調〕 |
イヴォンネ・スメラーズ(Vn) | ||
録音:2015年5月2日-3日、6月13日-14日、9月5日-9日、フランクフルト。オランダ出身のヴァイオリニスト、イヴォンネ・スメラーズが挑むイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲。10歳でアムステルダムのコンセルトヘボウの舞台で演奏したという天才少女だったイヴォンネ・スメラーズは、その後ドイツで学び、若い世代で特に注目されるヴァイオリニストに成長した。卓越したテクニックでイザイの音楽に切り込む演奏には強い求心力が宿っている。イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタには優れた演奏が多々あるが、このスメラーズの若々しい演奏もその一つに数えられるだろう。 | |||
オーセンティック〜弦楽のための作品集 アントワーヌ・ド・ロワイエ: ギターと弦楽のための協奏曲 Op.16 (*) ドヴォルジャーク:弦楽セレナード Op.22 エルガー:弦楽セレナード Op.20 |
シュテファン・シュミット(G;*) ゲヴォーグ・ガラベキアン指揮 「 I TEMPI 」室内o. | ||
録音:2015年7月。2013年バーゼルで指揮者であるガラベキアンらにより結成された「I TEMPI」室内オーケストラ。バロックからモダーンまで幅広いレパートリーで、作品によってピリオド楽器とモダーン楽器を使い分け、このアルバムでも、ド・ロワイエの作品はピリオド楽器で演奏している。アントワーヌ・ド・ロワイエは19世紀フランスのギター音楽作曲家であり、音楽教師、ヴィルトゥオーゾ・ギタリスト、軍人でもあった。ギターと弦楽のための協奏曲は軽やかで華麗な古典派ギター作品の知られざる名曲。ちょっとした哀愁とロマンディックなメロディ…弦楽の柔和なアンサンブルが心地よいドヴォルジャークとエルガーのセレナードも爽やかな演奏。 | |||
像と鏡 ヒンデミット/K.ウィルソン編曲:ウェーバーの主題による交響的変容〜行進曲 フリードリヒ・グルダ:チェロと吹奏楽のための協奏曲(*) ヴィラ=ロボス/F.ボンジョルノ編曲:ブラジル風バッハ第5番〜アリア(#) バート・ピクール(1972-):カード遊び〔ハートのクイーン/スペードのジャック/ダイヤの10/愚者〕 トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー(#以外) ペーター・ブルンス(Vc;*/#) クレル=オブスキュル〔サクソフォン四重奏団〕(#/+) | |||
録音:2015年3月2日-5日、バート・ラウシック。元BPOのトランペット奏者、トーマス・クラモーが首席指揮者を務めるザクセン管楽フィルハーモニー。今回の目玉は、鬼才ピアニスト、フリードリヒ・グルダが作曲したチェロ協奏曲を、名チェリスト、ペーター・ブルンスが弾いていることだろう。5楽章それぞれが非常に個性が強い作品で、全体としてはかなり風変わりだが、しかし親しみやすい名曲でもある。録音はいくつかあるが、ブルーンスのような大物チェリストの録音は珍しい。ヒンデミットの行進曲とヴィラ=ロボスのアリア(チェロとサクソフォン四重奏)は編曲物。特にヴィラ=ロボスのアリアは、原曲のしっとりとした趣とはまた異なった魅力がある。バート・ピクール(1972-)のカード遊びは世界初録音。 | |||
ヴァリエタス〜 2014年ライプツィヒ国際バッハ・コンクール優勝者J=C.ディジュ ヘンデル:プレリュード ト短調 HWV.573 /プレリュードとアレグロ ト短調 HWV.574 / エール・ラメント ト短調 HWV.467 /組曲 ト短調 HWV.453 〜シャコンヌ ブクステフーデ:トッカータ ト長調 BuxWV.165 / テレマン:組曲 ト長調 TWV 32: 13 ベーム:アリア「イエスよ、あなたあまりに美しく」に基づくパルティータ ハ長調 マッテゾン:大通奏低音教程から〔第18練習曲 ホ長調/第4練習曲 ホ短調/第5練習曲 ハ長調〕 C.P.E.バッハ:ソナタ集、幻想曲集&ロンド集第2巻 Wq.56 〜ロンド ハ長調 ジャン=クリストフ・ディジュ(Cemb) | |||
録音:2016年2月14日-16日、ライプツィヒ。2014年ライプツィヒ国際バッハ・コンクールのチェンバロ部門での優勝者、ジャン=クリストフ・ディジュによるアルバム。ディジュは1982年、フランスのレユニオン(マダガスカル島の東に位置する島)の生まれ。パリ音楽院でピアノを学んでいる時にチェンバロに興味を示し、フライブルク音楽大学でチェンバロを本格的に学ぶ。音色はサラッと爽やかだが、音楽には柔らかさと温かみがあり、優勝も当然と思われるたいへん魅力的な演奏ばかり。 | |||
Incantations ロッシーニ:踊り / ロスマン:「メドゥーサ」より〔美女とアテネの罵倒の声/怪物とペルセウスの戦い〕 メンデルスゾーン:「夏の夜の夢」より〔夜想曲/スケルツォ/妖精の歌/ベルガマスク舞曲/フィナーレ〕 ドビュッシー:パックの踊り / ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 Op.26 / クラーク:呪文 マレ:スペインのフォリア / サン=サーンス:死の舞踊 Op.40 クインテセンツ〔ライプツィヒ・フルート・アンサンブル〕 [アンナ・ガルツリ=ヴァールゲルン、グトルン・ヒンツェ、ウテ・ギュンター、 ベッティーネ・カイサー、クリスティアン・シュプレンガー(Fl)] | |||
録音:2015年3月2日-4日、ライプツィヒ。精密なアンサンブルと美しい音色によって、いずれも軽やかで生き生きした音楽に仕立て上げられている。今回は元々フルートが活躍する曲が多いが、そうした曲でもさらにフルートが引き立っている。 | |||
ウィリアム・ブランク(1957-):調和 〔楽章 [Satz] (2005) /痕跡 [Traces] (2006) /トラクルの詩 [Trakl Lied] (2007) 〕 バルバラ・ザニケッリ(S) シネ・ノミネSQ | |||
録音:2012年8月1日-5日、2013年1月3日-5日、ローザンヌ。ローザンヌを拠点に活躍する人気弦楽四重奏団、シネ・ノミネ四重奏団が演奏するウィリアム・ブランクの3作。ブランクはスイス、モントルー生まれの作曲家。ここに収録されている3曲は別の機会の作品だが、全体で50分近い3楽章の作品として聞けるようになっている。トラクルの詩では、オーストリアの詩人、ゲオルク・トラクル(1887-1914)の「調和 [Accord] 」が用いられている。バルバラ・ザニケッリはイタリア、パルマ生まれのソプラノ。 | |||
モノディアローグ テレマン:幻想曲〔第10番 ニ長調 TWV 40: 23(ト長調で演奏)/第6番 ホ短調 TWV 40: 19(イ短調で演奏)/ 第1番 変ロ長調 TWV 40: 14(変ホ長調で演奏)〕 ヒンデミット:無伴奏ヴィオラ・ソナタ Op.25 No.1 / ストラヴィンスキー:悲歌 メナハム・ヴィゼンベルグ(1950-):モノディアローグ ガイ・ベン=ツィオーニ(Va) | |||
録音:2015年7月17日-19日、8月16日。無伴奏ヴィオラ曲を集めたCD 。ガイ・ベン=ツィオーニは1974年、イスラエル生まれのヴィオラ奏者。9歳からヴァイオリンを習い始め、13歳にはヴィオラに転向している。フランクフルトでタベア・ツィンマーマンに、ライプツィヒでタチアナ・マスレンコに学んだ後、ソリストとして国際的に活躍している。テレマンの幻想曲は、通奏低音なしのヴァイオリンのための12の幻想曲を移調してヴィオラで演奏している。メナハム・ヴィゼンベルグはイスラエルの作曲家。 | |||
Different Traces 〜サクソフォン独奏とエレクトロニクスのための作品集 ピエール・ジョドロフスキ(1971-): Mixtion 〔混合〕 スティーヴ・ライヒ(1936-):ニューヨーク・カウンターポイント ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):セクエンツァVIIb / ゴードン・ケンペ(1976-):ルースの平和(邪悪なゾンビと) ファビアン・レヴィ(1968-):他の場所の空気 / フランソワ=ベルナール・マシュ:アウロディ ルート・フェルテン(Sax|〔ソプラノ、アルト、テナー、バリトン〕) | |||
録音:2014年-2016年。ドイツの気鋭のサックス奏者ルート・フェルテンによる、サクソフォン独奏のための刺激的な現代音楽作品集。混合は、テナー・サクソフォンとライヴ・エレクトロニクスのための作品。性質の異なるものが絡みあい、生み出される音。枠にとらわれない興味深い音楽。ルチアーノ・ベリオのセクエンツァは楽器の奏法の限界越えに挑み、特殊奏法などさまざまなアイデアが詰まった傑作。このアルバムには「VIIb〜ソプラノ・サックスのための」が収録。ケンペのルースと平和はテナー・サクソフォンとテープのための作品で世界初録音。スティーヴ・ライヒのニューヨーク・カウンターポイントはソプラノ・サクソフォン版に編曲された物。 | |||
バドゥラ=スコダ〜シューベルト: ピアノ・ソナタ第17番 ニ長調 D850 (*) / 3つのピアノ小品 D.946 (#) |
パウル・ バドゥラ=スコダ(P) | ||
録音:2005年3月30日-31日、ヴィーナー・ノイシュタット(*) /2014年12月29日-30日、アイゼンシュタット。レコード芸術誌2016年6月号70ページで前田昭雄氏が「たゆまない解釈の歩みに尊敬を感じる」と賞賛を送っているCD 。最長老ピアニストにしてウィーンのピアノ曲の権威、パウル・バドゥラ=スコダが、長年に渡り最も心血を注いできたシューベルトの ニ長調ソナタを新録音。この明るく長大でピアニスト泣かせのまとめづらい難曲を、80代後半のバドゥラ=スコダが探求と経験から得た奥深い理解によって、恐ろしく説得力のある演奏を繰り広げている。まさに至芸。D.946ともども、老巨匠の今の芸術的高みを実感させられる演奏。 | |||
ソノ・ピアノ三重奏団 ハイドン:ピアノ三重奏曲 ハ長調 Op.75 No.1, Hob.XV: 27 フリードリヒ・シュナイダー(1786-1853):ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.38 (*) アウグスト・クルークハルト(1847-1902):ピアノ三重奏曲 ロ長調 Op.47 (*) ソノ・ピアノ三重奏団 [工藤寛子(P) カール・ハインリヒ・ニーブール(Vn) マティアス・ヴィルデ(Vc)] | |||
録音:2015年4月27日-29日、ライプツィヒ。(*)は世界初録音。2012年結成の若いピアノ三重奏団、ソノ三重奏団のCD 。有名なハイドンに加え、2曲を世界初録音するという意欲的な内容。どちらも埋もれていたのが不思議なくらいの曲。工藤寛子はドイツ在住のピアニスト。カール・ハインリヒ・ニーブールは2007年からライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. の奏者を務めている。マティアス・ヴィルデはデッサウのアンハルト劇場のソロ・チェリストを務めた後、2011年からシュターツカペレ・ドレスデンの団員。 | |||
イン・レジデンス ジェイムズ・モリソン:メルク修道院ファンファーレ(*) プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」〜行進曲/「ロメオとジュリエット」組曲第1番&第2番より(抜粋) ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」〜愛の死 / ビゼー:「カルメン」組曲第1番&第2番より(抜粋) バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリー」より(抜粋) ジェイムズ・モリソン(ピッコロTp;*) トーマス・クラモー指揮ヨーロピアン・ブラス・アンサンブル | |||
録音:2015年9月-10月。元BPOのトランペット奏者として活躍し、近年ではブラス・アンサンブルなどの指揮者として活躍しているトーマス・クラモーが結成したヨーロピアン・ブラス・アンサンブル。特徴は世界各国から腕利きの管楽器奏者たちで構成された多国籍アンサンブル。オーストリアの国民的トランペット奏者&マルチプレイヤーとしても有名なジェイムズ・モリソンがオーストリアの有名なメルク修道院のために作曲した「メルク修道院ファンファーレ」は雄大に響き渡る躍動的な名曲(本人もピッコロ・トランペットで参加)。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」から“愛の死 "はしっとりとした味わいで聴かせる。他にも「ロメオとジュリエット」や「カルメン」など吹奏楽の醍醐味が楽しめるアルバム。 | |||
デュオ・チョップボヴィーノ〜ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン・ソナタ Op.134 / ヴィオラ・ソナタ Op.147 |
デュオ・チョップボヴィーノ [ミリアム・チョップ(Vn/Va) リッカルド・ボヴィーノ(P)] | ||
録音:2015年7月3日-5日、ライプツィヒ。ミリアム・チョップは、1976年、チューリヒの生まれ。ヴァイオリンとヴィオラを並行して演奏活動している。CPOレーベルにサイグンのヴィオラ協奏曲やクークハルトのヴァイオリン協奏曲などの珍しい作品を録音し好評を博している。リッカルド・ボヴィーノは1975年、トリノ生まれのピアニスト。 | |||
洞察〜シェーンベルク:弦楽四重奏曲全集 〔第4番 Op.37 /第3番 Op.30 /第2番 Op.10 (*) /第1番 Op.7 〕 アサセッロ四重奏団[ロスティスラフ・コジェフニコフ、バーバラ・クスター(Vn) ユスティナ・シュリワ(Va) テーム・ミョハネン(Vc)] エヴァ・レッシュ(S;*) | |||
録音:2014年-2015年。2000年にバーゼルで結成、2005年以降ケルンを本拠とする現代音楽を得意とするアサセッロ四重奏団の、ジャレル、ナンカロウ、ロルフ・リーム作品集(GEN-13292)、セゼル、ピンチャー、サイグン作品集(GEN-14298)」に続くGENUIN レーベル第3弾。現代音楽の始祖シェーンベルクの弦楽四重奏。十二音技法で作曲された第4番からスタートし、無調や十二音技法に至る前に書かれた第1番をラストに収録。時代を遡るかのように、その足跡を強く印象的に刻む。 | |||
美しい存在〜ヴェルレーヌとランボーの詩によるドビュッシーとブリテンの歌曲集 ドビュッシー:ポール・ヴェルレーヌの詩による歌曲 〔マンドリン/艶なる宴第1集/忘れられたアリエッタ/3つのメロディ/艶なる宴第2集〕 ブリテン:アルチュール・ランボーの詩による歌曲「イリュミナシオン」 エヴァ・レッシュ(S) フランソワ・サリナット(P) | |||
録音:2015年8月。オペラや現代音楽などで活躍中のドイツのソプラノ歌手エヴァ・レッシュによる、詩に多大な影響を受け作曲された歌曲集。19世紀末のパリ。ドビュッシーが詩人たちと交流し、大きな影響を受け、作品を多数残している。あの有名なピアノ曲「月の光」もヴェルレーヌの同名の詩に着想を得て作曲された。物憂げで繊細なメロディの美しい世界を歌い上げる。ブリテンのイリュミナシオンはフランスの詩人アルチュール・ランボーの難解な詩に曲を付けた、ブリテンの代表作。音楽と詩の美しく深遠なる関係をお楽しみ頂きたい。 | |||
クリスチャン・リンドベリがゲスト参加〜変容 アレクサンドル・グラズノフ:サクソフォン四重奏曲 Op.109 ソフィア・グバイドゥーリナ:トランスフォーメーション〔変容〕(*) / エレーナ・フィルソワ:夜(#) ショスタコーヴィチ/アンネグレート・シュミードル編曲:弦楽四重奏曲のための2つの小品(#) ソニック・アート・サクソフォン四重奏団 [ルート・フェルテン(ソプラノSax) アレクサンダー・ドロシュケヴィッチ(アルトSax/タムタム) エイドリアン・トゥリー(テナーSax) アンネグレート・シュミードル(バリトンSax)] クリスチャン・リンドベリ(Tb;*) ヴォルフガング・ザマスティル(Vc;*) ベルテーン・ルイス・モリーナ(Cb;*) エヴリーナ・ドブラチェヴァ(S;#) | |||
録音:2015年6月、12月、ドイツ放送室内楽ホール。 ソニック・アート・サクソフォン四重奏団は、2005年に結成された若手メンバーのアンサンブルだが、2008年のドイツ音楽コンクールで優勝し一躍注目を集めた。彼らの卓越した妙技を駆使し、サクソフォン四重奏の枠を超え、今作ではグラズノフ以外は、様々な楽器との共演。グバイドゥーリナの作品では、トロンボーン界の巨匠、クリスチャン・リンドベリが参加! サクソフォンの透明感のある音色が重なり合い、神秘的な空気が流れている。 | |||
ドイツ音楽コンクール2015年優勝者〜ベッティナ・アウスト(Cl) ジャン・フランセ:クラリネットとピアノのための主題と変奏 ノルベルト・ブルクミュラー:クラリネットとピアノのための二重奏曲 変ホ長調 Op.15 イェルク・ヴィトマン:クラリネット・ソロのための幻想曲 レナード・バーンスタイン:クラリネットとピアノのためのソナタ ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 ベッティナ・アウスト(Cl) ロベルト・アウスト(P) | |||
録音:2015年10月。2015年のドイツ音楽コンクールで優勝、その前年にはマルクノイキルヘン国際器楽コンクールでも優勝した注目のクラリネット奏者ベッティナ・アウスト。2014年からアウグスブルク・フィルの首席奏者に任命されている。これまでにザビーネ・マイヤー、ヨハネス・パイツ、パスカル・モラゲス各氏に師事。CDデビューとなるこのアルバムでは彼女が長年コンサートで演奏してきた思い入れのある楽曲をセレクトしている。あのピアノ教則本で有名なヨハン・アウグスト・フランツ・ブルクミュラーの弟であるノルベルト・ブルクミュラーが作曲したデュオは素朴で聴く人を引き付ける美しいメロディを持つ佳曲。バーンスタイン23歳の時の作品クラリネット・ソナタに、超絶技巧で聴かせるフランセの主題と変奏など多彩な作品が並ぶ。 | |||
ドイツ音楽コンクール2015年優勝者〜ウィース・ド・ブフ(Cb) グリエール:2つの小品 Op.32 /間奏曲とタランテラ Op.9 / ボッテシーニ:夢想、序奏とボレロ ピアソラ:キチョ ジョンゲン:前奏曲、ハバネラとアレグロ Op.106 / ハウタ=アホ:コントラバス独奏のためのカデンツァ ウィース・ド・ブフ [Wies de Boeve] (Vc) 高橋朋子(P) | |||
録音:2015年11月。 ベルギー生まれのブフ。ルツェルン音楽学校にてボゾ・パラドに師事、他にもジークヤンネ・サクサラ、エスコ・ライネなどに師事。ピアソラの「キチョ」は、ピアソラが絶賛したコントラバスキチョ・ディアスのことで、ピアソラには珍しいコントラバスが主役の楽曲。他に、コントラバスのレパートリーに欠かせないグリエールやボッテシーニの楽曲を収録している。 | |||
森、ホルン、歌曲〜男声アンサンブルとホルンのための音楽 アウグスト・ホルン(1825-1893):森の歌 Op.26 シューマン(1810-1856):男声合唱とホルン四重奏のための「狩りの歌」 コンスタンチン・ホミリウス(1840-1918?):ホルン四重奏曲 Op.38 カール・ゴルトマルク(1830-1915):静かな海と楽しい航海 Op.16 フェルディナンド・フンメル(1855-1928):森の中の散歩 Op.48 シューベルト(1797-1828):4つの歌曲 Op.17 D.983 /森の夜の歌 D.913 カール・シュタインハウザー(1852-1934):森の孤独 Op.32 アンサンブル・アマルコルド [ヴォルフラム・ラクテ、ローベルト・ポーラース(T) フランク・オツィメク(Br) ダニエル・クナウフト、ホルガー・クラウゼ(B)] ジャーマン・ホルン・サウンド[クリストフ・エス、ゼバスティアン・ショル、 シュテファン・ショットシュテット、ティモ・シュタイニンガー(Hr)] | |||
録音:2015年10月。シュトゥットガルト音楽演劇大学のクリスティアン・ランパート教授のホルン・クラスに学んだ4人が結成したホルン四重奏団「ジャーマン・ホルン・サウンド」。4人とも、バンベルクso. をはじめロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィル、ハノーファー州立歌劇場、ベルリン・コンツェルトハウスo. などドイツの名門オーケストラに所属し、活躍している。男声5人によるアカペラ・コーラス・グループ“アンサンブル・アマルコルド "は1992年にライプツィヒ聖トーマス教会少年合唱団の元団員たちによって結成。この世界に名高い2つのアンサンブルによる夢の共演!ドイツのロマンティシズムから生まれた愛や悲しみなどの情感を美しく声とホルンが溶け合いながら聴かせる。ホミリウスの「ホルン四重奏曲」は、4人それぞれの音域を生かした名曲。シューマンやフンメルなど、男声合唱とホルンの美しい響きに酔いしれる1枚。 | |||
J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 |
マリー・ローザ・ギュンター(P) | ||
録音:2015年8月30日-9月1日、ライプツィヒ。1991年、ブラウンシュヴァイク生まれのピアニスト、マリー・ローザ・ギュンターの独奏CDデビュー盤。ゴルトベルク変奏曲を選ぶというのはかなり思い切ったことだが、それも納得できる充実した演奏。少女時代からバッハに傾倒し、バッハのコンクールにいくつも入賞、既にバッハ演奏の確固たる意志が出来上がっているようだ。 | |||
ポートレート〜ミュンヘン国際コンクール2015声楽部門優勝者、エマリー・サヴォイ(S) ラヴェル:歌曲集「シェエラザード」 / チャイコフスキー:「イオランタ」〜何故私は以前に知らなかったの ドヴォルジャーク:「ルサルカ」〜月に寄せる歌 / ウェーバー:「魔弾の射手」〜恋知らぬ身は バーバー:隠者の歌(*) エマリー・サヴォイ(S) マティアス・フォレムニー指揮(*以外) フランクフルト・ブランデンブルク州立o.(*以外) ジョナサン・ワーレ(P;*) | |||
録音:2016年2月。2015年ミュンヘン国際コンクール声楽部門で優勝した注目の美貌新人ソプラノ歌手、エマリー・サヴォイのソロ・デビュー・アルバム。2012年にヤナーチェクの歌劇「マクロプロス事件」でメトロポリタン歌劇場デビュー。2014-2015シーズンではルネ・フレミング主演のオペレッタ「メリー・ウィドウ」でシルヴィアーネ役を務めるなど、そのドラマティックな歌声で活躍の場を広げている。 | |||
偉大な芸術家の思い出に〜ピアノ三重奏曲集 チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.50 「偉大な芸術家の思い出に」 ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第2番 ニ短調 Op.9 ゴリデンヴェイゼル(1875-1961):ピアノ三重奏曲 ホ短調 Op.31 ミヒャエル・シェーファー(P) イローナ・テン=ベルク(Vn) ウェン=シン・ヤン(Vc) | |||
録音:2015年3月、10月。GENUIN の看板アーティストとしてお馴染イローナ・テン=ベルグとミヒャエル・シェーファーのコンビに、24歳にして、バイエルン放送so. の首席チェロ奏者に就き、現在はソリストとして活躍するウェン=シン・ヤンという実力派3人によるピアノ三重奏曲集。ルビンシュテインに捧げたチャイコフスキー、チャイコフスキーに捧げたラフマニノフ、そのラフマニノフの「ピアノ三重奏曲第2番の校訂を行った名ピアニスト・教師のゴリデンヴェイゼルがラフマニノフに捧げたピアノ三重奏曲、という、脈々と繋がる哀愁の「ピアノ三重奏曲」を収録。イローナ・テン=ベルクは、19歳でバイエルン国立o. のコンサート・ミストレスに就任、さらにバイエルン放送so. のコンサート・ミストレスも務めた名手。シェーファーは31歳でミュンヘン音楽演劇大学教授に就任し、後進の指導にも力を注いでいる。 | |||
Yellow 〜アマリリス四重奏団 モーツァルト:弦楽四重奏曲〔第17番「狩り」 変ロ長調 K.458 (*) /第19番「不協和音」 ハ長調 K.465 (+) 〕 シェーンベルク:弦楽四重奏曲第2番 Op.10 (#) アマリリスSQ [グスタフ・フリーリングハウス、レナ・サンドゥ(Vn) レナ・エッケルス(Va;*/#) 赤坂智子(Va;+) イヴ・サンドゥ(Vc)] カタリナ・ペルシケ(S;#) | |||
録音:2014年-2016年。アマリリス四重奏団は、若い弦楽四重奏団の中で最も注目されている団体。2011年6月にイタリアのパオロ・ボルチアーニ賞国際弦楽四重奏コンクールで最高位(第1位なしの第2位 3団体の一つ)を獲得、同年7月にはメルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で優勝。アルバム「White(GEN 11218,ハイドン&ヴェーベルン)」はドイツの権威ある音楽賞「エコー・クラシック・アワード」を受賞した。次に「Red」「Green」「Blue」と続いたこのシリーズの4作目がこの「Yellow」。 | |||
わすれもの〜アコーディオンとツィターの作品集 リゲティ(1923-2006):ムジカ・リチェルカータ〔 VIII / I 〕 ダウランド(1563-1626):涙のパヴァーヌ/デンマーク王のガリアード/ 前奏曲/真実の涙/M.ジャイルズ・ホビーのガリアード クープラン(1668-1733):ショワジのミゼットとタヴェルニのミュゼット/ジュイエ ジョン・ケージ(1912-1992):チェス・ピース ピアソラ(1921-1992):リベルタンゴ/アディオス・ノニーノ/ノヴィタンゴ リゲティ:ムジカ・リチェルカータ〔 VII / IV / III 〕 デュオ・シャッソ/マラウン [ヴィヴィアンヌ・シャッソ(アコーディオン) マルティン・マラウン(ツィター)] | |||
録音:2016年4月。 ヴィヴィアンヌ・シャッソは1979年生まれのアコーディオン奏者。現代音楽の演奏に特に優れ、これまでに細川俊夫、ホリガー、フラーらの作品を初演している実力者。今作はなんとツィターとのデュオという珍しい共演!リゲティやジョン・ケージといった現代音楽からルネサンスやバロックの作曲家、さらにタンゴ…多彩な作品をアレンジしている。ツィターの何とも言えない深い響きが身体と共鳴しあうような感覚と伸びやかなアコーディオンの音色が絶妙にマッチ。 | |||
ルターの終わりなき世界〜プロテスタントのコラールによる幻想的管弦楽曲集 (クリスティアン・スプレンガー編曲) いざやともに(*) /私の心よ、前向きに/イエス・キリストに祝福を(*) /神を讃えよう/汝はすべての悲しみを委ねられる(*) / 神はわがやぐら/きっと汝を称賛すると歌わないだろう(*) /神の子羊/こころのよろこび(*) / 神よ、われらの時代に平和を与えたまえ(*) /もしあなたが望むならば、神はあなたを導くだろう(*) /讃美歌 クリスティアン・スプレンガー指揮ワイマール・シュターツカペレ ワイマール・フランツ・リスト音楽大学室内cho.(*) | |||
録音:2016年5月。ドイツの宗教改革の創始者であるマルティン・ルター。讃美歌を多数作り、ドイツ音楽の発展の基礎となったものが、プロテスタントの教会音楽として作られたコラールと言われている。マルティン・ルターやヨハン・クリューガー、ゲオルク・ノイマルクなどが作曲した美しい旋律にオーケストレーションを施し、勇壮で壮大な作品として蘇った。神聖で清らかでいながら、劇的で心の叫びを表出させているようだ。 | |||
ラウダ・コンチェルタータ〜セジョルネ、伊福部昭:作品集 エマニュエル・セジョルネ(1961-): マリンバと弦楽のための協奏曲(*) /マリンバ四重奏のための「ゴタン」協奏曲(#) 伊福部昭(1914-2006):マリンバと管弦楽のための「ラウダ・コンチェルタータ」(*) ボグダン・バカヌ(マリンバ;*) クリスティアン・マンデアル指揮ルーマニア国立so.(*) ウェーヴ・カルテット〔マリンバ&パーカッション四重奏団〕(#) [ボグダン・バカヌ、クリストフ・ジーツェン、内山詠美子、ヴラディ・ペトロフ] | |||
録音:2016年3月、ブカレスト。 ルーマニア生まれの世界的マリンバ奏者。13歳でオーケストラと共演、ザルツブルク・モーツァルテウム大学でペーター・サドロに師事。23歳の若さでアントン・ブルックナー私立音楽大学の教授に就任。現在ウィーン国立音楽大学教授であるボグダン・バカヌ。伊福部昭の、マリンバの素朴な音色、雄大で強烈なエネルギーを持つ傑作マリンバ協奏曲に、自身もパーカッショニストとして活躍しているセジョルネの、マリンバの新しいレパートリーになりそうな2曲を収録。「ブルックナー:交響曲全集(ERT1013/22)」を完成させているルーマニアのベテラン、クリスティアン・マンデアルが伴奏というのも注目。 | |||
動物園への案内〜ハンス・ザンディヒ(1914-1989):子供のための合唱作品集 動物園への案内「動物園カンタータ」(*) /モルゲンシュテルン・ツィクルス「冬のカンタータ」(#) ウルリヒ・カイザー指揮(*) ヴィーランド・レムケ指揮(#) MDR 児童cho. | |||
録音:2015年。ドイツの合唱指揮者、作曲家として活躍したハンス・ザンディヒ [Hans Sandig] 。MDR児童合唱団の前身であるライプツィヒ放送児童合唱団を作り、亡くなる1989年まで手掛けていた。子供のための合唱作品を多数残しており、ここに収録された2作品もユーモアに溢れ、歌う子供たちも笑顔になりそうな魅力に溢れた瑞々しい合唱曲。 | |||
LUXUS 〔贅沢〕 ポール・フリック(1979-):メタル・ゾーン / ステイングリームル・ローロフ(1971-):近い親戚 ゴードン・カンプ(1976-):キツネ/ナイフ(黒澤明監督の映画「夢」へのオマージュ) マクシミリアン・マルコル(1981-):ドリル&サンダー / サラ・ネムツォフ(1980-):ジャーナル アンサンブル LUXUS: NM [ルース・フェルテン(Sax) フローリアン・ユンケル(Tb) シルケ・ラング(アコーディオン) マトゴルザタ・ヴァレンティノヴィチ(P/キーボード) ベアテ・アルテンブルク、ヴォルフガング・ザマスティル(Vc)] | |||
録音:2016年9月、ケルン。アヴァンギャルドな音楽がてんこもり!若手の演奏家が集結したアンサンブルで、若手作曲家の室内楽作品を演奏。ブラスの豪華なサウンド、風変わりな音響、エレクトロニクスの新しい音楽を体感させる。既存の概念を覆すような刺激的で鮮烈な音楽を体験出来る。 | |||
マドリガル〜マックス・ベックシェーファー(1952-):声楽作品集 カウンターテナーのための「海との会話」/カウンターテナーと弦楽四重奏のための「ヴェネツィアのマドリガル」 [フランツ・ヴィッツム(CT) アンサンブル・イル・カプリッチョ〔SQ〕]/ 4人の男声のための「 Wie got kumet in die sele 」[アンサンブル・スティンムヴェルク]/ テノールとコントラバスのための「ポントルモの肖像画」 [ロバート・セリアー(T) クリスティーネ・ホック(Cb)]/ バリトンとピアノのための「グルックについての試論」 [クリスティアン・リーガー(Br) オリヴァー・フレンツケ(P)] | |||
録音:2015年。ドイツのオルガニスト兼作曲家。宗教音楽をミュンヘン音楽・演劇大学で学び、ミュンヘンの教会でオルガニスト、合唱監督などを約11年間務めた。今作はすべて世界初録音で、中世から近代への新旧の詩に音楽をつけた声楽曲作品集。まるで吟遊詩人のように豊かな表現で詩の世界を表出させている。 | |||
ウィンズ・アンド・パイプス〜シンフォニック・ウィンド・アンサンブル&オルガン作品集 フロール・ペーテルス(1903-1986):祝典前奏曲 Op.93 トーマス・トラクセル(1972-):オルガンとシンフォニック・バンドのためのコンチェルティーノ アレクサンドル・ギルマン(1837-1911):幻想行進曲 Op.44 / ウジェーヌ・ジグー(1844-1925):大合唱の応答 ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1557-1612): 「サクレ・シンフォニエ」より〔ピアノとフォルテのソナタ/すべての民よ、手を打ち鳴らせ〕/ 「カンツォーナとソナタ集」〜ソナタ XX J.S.バッハ(1685-1750):「フーガの技法」〜コントラプンクトゥス 1, 3, 7, 5, 15 / 「マタイ受難曲」〜 血しおしたたる トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニック ダニエル・バイルシュミット(Org) | |||
録音:2015年10月。 元BPOのトランペット奏者、トーマス・クラモーが首席指揮者を務めるザクセン管楽フィルハーモニー。ドイツの主要なso. の腕利きの管楽器奏者たちで構成されている。ドイツのウルゼンにある聖マリア大聖堂のオルガンを使用して、華麗で心躍るような、壮大な共演を繰り広げている。新旧の作曲家の作品をバランスよくセレクトし、トーマス・トラクセルの“コンチェルティーノ "は世界初録音。 | |||
エネスク:ピアノ三重奏曲第1番 ト短調 アレンスキー:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.32 トリオ・エネスク[アリーナ・アルモナス=タンブレア(Vn) エドヴァルダス・アルモナス(Vc) ガブリエル・ジリテ(P)] | |||
録音:2016年2月-4月。トリオ・エネスクはジョルジュ・エネスク(1881-1955)の生誕130年を記念して2011年に結成された若手アンサンブル。多作のエネスクは三重奏曲でも秀作を残しており、ロマンティックで出身のルーマニアを思わせるノスタルジックなメロディが魅力的。この ト短調のピアノ三重奏曲はエネスク16歳の時の作品。ロシアの作曲家アントン・アレンスキーのピアノ三重奏曲第1番は彼の代表作としても知られ、美しい抒情と濃厚なロマンティックなメロディが横溢する作品。トリオ・エネスクはその情熱を全面に、ドラマティックな演奏を繰り広げている。 | |||
コントラバスとピアノのための作品集 グリエール:コントラバスとピアノのための2つの小品〔 Op.32 / Op.9 〕 クーセヴィツキー:悲しい唄 Op.2 /小さなワルツ Op.1 No.2 / ブルッフ:コル・ニドライ Op.47 (コントラバス版) ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 Op.38 (コントラバス版) ナビル・シェハタ(Cb) カリム・シェハタ(P) | |||
録音:2015年9月。2003年にミュンヘン国際コンクールで優勝し、ベルリン国立歌劇場o. に首席コントラバスとして、2004年にはBPOに首席コントラバスとして入団。現在はソリスト、そして指揮者としても活躍を続けているナビル・シェハタによるコントラバス作品集。コントラバスのレパートリーとして人気のグリエールのロマンティックな楽曲や、もとはコントラバスとして活躍していた名指揮者クーセヴィツキーが作曲したコントラバス作品、そして編曲ものとしてブラームスの“チェロ・ソナタ第1番 "などを収録。 | |||
三部作〜女流作曲家によるピアノ三重奏曲集 エイミー・ビーチ(1867-1944):ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.150 ナタリー・クロウダ(1984-):ピアノ三重奏曲第1番「幻想的三部作」 クララ・シューマン(1819-1896):ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.17 モンテ・ピアノ・トリオ [フランチェスコ・シカ(Vn) クロード・フロショー(Vc) イリアナ・ボタン(P)] | |||
録音:2016年3月21日-23日。 19世紀、20世紀、21世紀と3つの時代の、3人の女流作曲家により作られたピアノ三重奏曲。後期ロマン派の作風で描かれたエイミー・ビーチ、それぞれの楽器が絡み合い、ロマン的な情感を表情豊かに歌い上げるクララ・シューマン、イギリスでヴァイオリニスト、作曲家として活躍するナタリー・クロウダに委嘱した“幻想的三部作 "。ロベルト&クララ・シューマン、ヨハネス・ブラームスからインスパイアされ、その名の通り、透明感のある幻想に満ちた作品。 | |||
信仰の告白〜ボルトニャンスキー&シュニトケ:合唱聖歌コンチェルト集 ドミトリー・ボルトニャンスキー(1751-1825):合唱協奏曲第9番 /ヘルヴィムの歌第7番 /合唱協奏曲第24番 アルフレート・シュニトケ(1934-1998):合唱協奏曲 リスト・ヨースト指揮 MDR 放送 cho. | |||
録音:2016年。 | |||
フランスの休日〜クラリネットとピアノのための作品集 ジャン・フランセ:主題と8つの変奏 / シャルル=マリー・ヴィドール:序奏とロンド Op.72 プーランク:クラリネット・ソナタ FP 184 / サン=サーンス:クラリネット・ソナタ 変ホ長調 Op.167 ピエルネ:カンツォネッタ Op.19 / ガブリエル・グロヴレーズ:サラバンドとアレグロ ドビュッシー:クラリネットとピアノのための第1狂詩曲 ジョン・ファヌーカン(Cl) エリザヴェータ・ブルーミナ(P) | |||
録音:2016年3月24日-26日、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ。 アイルランド国立so. の首席クラリネット奏者を1995年から務めている実力派クラリネット奏者ジョン・ファヌーカン。ソリスト、室内楽、指揮など、アイルランドを中心に世界各地で演奏活動を行っている。今作はフランスの作曲家によるクラリネットとピアノのための作品集。 | |||
クラシカル音楽の宝石たち ハイドン:ピアノ・ソナタ第39番 ニ長調 Hob.XVI: 24 / ウェーバー:華麗なロンド 変ホ長調 Op.62 ベートーヴェン:ロンド・カプリッチョ ト長調 Op.129「失われた小銭への怒り」 ショパン:ワルツ第14番 ホ短調「遺作」/アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22 リスト:愛の夢第3番 変イ長調 S.541 /「リゴレット」パラフレーズ S.434 サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート Op.70 / モシュコフスキ:15の練習曲 Op.72 〜第11番 リャプノフ:12の超絶技巧練習曲 Op.11 〜第10番「レズギンカ」 カロリーネ・フィッシャー(P) | |||
録音:2016年5月。カロリーネ・フィッシャー久々の当レーベルへの録音で、3枚目のアルバム。1982年ベルリン生まれ。16歳のときにハンス・アイスラー音楽大学へ入学し、スタインウェイ国際ピアノ・コンクール、ゾフィー・シャルロッテ女王国際コンクール、ベルリン・ヤング・ピープル・コンクールなど37回に渡る優勝や受賞歴を誇る。どこまでもクリアなタッチ、朗々とした歌いまわし、目の覚めるようなヴィルトゥオージティでピアノの美しい小品たちを奏でる。 | |||
絶望的な運命の女神〜ゴシックとルネサンスのオルガン作品集 作曲者不詳: 「ブクスハイム・オルガン曲集」(1460-70頃成立) より〔 Redeuntes in idem / Redeuntes 〕/ 「ロバーツブリッジ写本」(1320-60頃成立) 〜 Adesto – Firmissime fidem teneamus – Alleluia / 「アダム・イーレボルク・フォン・シュテンダールのタブラトゥーラ曲集」(1448) より 〔 Sequitur aliud praeambulum /プレアンビュルム/ Sequitur mensura sex notarum eiusdem tenoris, "Frowe al myn hoffen an dyr lyed" / Incipit fortuna / Sequitur praeambulum 〕/ 「ファエンツァ写本 117 」 (1380-1420頃成立) より〔キリエ、全能なる創り主/グローリア、全能なる創り主〕/ 「レオンハルト・クレーバーのタブラトゥーラ曲集」(1495-1556)より Fortuna 〔 in fa quatuor vocum / in mi 〕 「ザンクト・ガレン・オルガン曲集」(1490-1546) より〔御身はすべてが美しくあり給う/復活の主は〕 ギヨーム・ド・マショー:「ノートルダム・ミサ曲」〜サンクトゥス アントワーヌ・ビュノワ(1430-1492)?:絶望的な運命の女神 ヨハネス・ビューヒナー(1483-1538): Fortuna in fa trim vocum / Dantz Moss / Benczenauer /復活の主は アントワーヌ・ビュノワ/アレクサンドル・アグリーコラ(〜1446-1506):絶望的な運命の女神 パウル・ホーフハイマー(1459-1537):サルヴェ・レジーナ / ゼトゥス・カルヴィジウス(1556-1615):復活の主は ダニエル・バイルシュミット(Org) クリスティーネ・モーズ(S) ファイト・ヘラー(グロッケン) | |||
録音:2015年。ゴシック時代からルネサンス期に残されたオルガンの作品を収録。ブクスハイム・オルガン曲集は1460年から1470年の間に編纂された鍵盤楽器の曲集。オリジナル曲と編曲作品を合わせて256曲が収められている。ロバーツブリッジ写本は14世紀の音楽手稿。15世紀の修道院長イーレボルクが書いた写本などから取り上げている。 | |||
ダイアローグ〜イングリッシュホルンとピアノのための作品集 ピアソラ:カフェ1930 /タンティ・アニマ・プリマ(アヴェ・マリア)/忘却 メシアン:ヴォカリーズ / パスクッリ:アメーリア〜ヴェルディの歌劇「仮面舞踏会」による幻想曲 シュタインメッツ:牧神の愛の呼びかけ / シューマン:夕べの歌 Op.85 No.12 /アダージョとアレグロ Op.70 フォーレ:夢のあとに / シュルホフ:ホット・ソナタ より〔第3楽章/第2楽章〕 ラフマニノフ:ヴォカリーズ Op.34 No.14 ミヒャエル・ジーク(イングリッシュHr) アンゲリカ・メルクレ(P) | |||
録音:2016年2月。珍しいイングリッシュホルン(コール・アングレ)のための作品集。柔らかく牧歌的な響きが作品の持つ情感に厚みを持たせ、味わい深いアルバムになっている。メシアンの神秘的な“ヴォカリーズ "も、フォーレの“夢のあとに "も、ピアソラの楽曲も美しい哀愁が漂っている。ドイツ出身のオーボエ/イングリッシュホルン奏者のミヒャエル・ジークはフライブルク音楽大学でハンス・エルホースト、ハインツ・ホリガーに師事。ベルゲンso.、hrso. (フランクフルト放送so.)などに在籍し、活躍している。 | |||
アトラクション〜打楽器作品集 エマニュエル・セジョルネ(1961-):マリンバ、ヴィブラフォン、打楽器とテープのための「アトラクション」(*) ヤニス・クセナキス(1922-2001):打楽器独奏のための「ルボン A + B 」 アルヴォ・ペルト(1935-)/クリストフ・シッツェン編曲(作曲家公認): アンナ・マリアのために/アリヌーシュカの回復への変奏曲 アンドルー・トーマス(1939-):打楽器独奏のための「マーリン」 ブルース・ハミルトン(1966-):ヴィブラフォンとテープのための「インターゾーンズ」 ジョン・サーサス(1966-):マリンバ、ジャンク打楽器とテープのための「ワン・スタディ・ワン・サマリー」 クリストフ・シッツェン(Perc) | |||
録音:2016年6月1日-3日。(*)は世界初録音、(#)は同編曲による世界初録音。 実力派マリンバ奏者達が集結したウェーヴ・カルテットのメンバーとしても活躍するクリストフ・シッツェン。ブルックナー音楽大学で、ボクダン・バカヌ、レオンハード・シュミディンガー各氏に師事。2014年ミュンヘン国際音楽コンクールにおいて、3位入賞。現在は演奏活動の他に、ウィーン国立音楽大学臨時講師を務めている。(*)はシッツェンへの献呈作。ピアノ曲で有名なペルトの2作品(#)の作曲家自身が許した世界初録音となる打楽器編曲版、クセナキスの難曲など、多彩なレパートリーを収録。 | |||
Libero, fragile 〜現代無伴奏ヴァイオリン、ヴィオラのための作品集 ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):セクエンツァ〔 VIII (*) / VI (#) 〕 エリオット・カーター(1908-2012):ムネモシネ(*) /フィグメント IV (#) ジェルジ・クルターク(1926-):弦楽のための「サイン、ゲーム、メッセージ」より 〔J.S.バッハへのオマージュ(*) /カレンツァ・ジグ(*) /民謡風(*) /J.H.ソング(#) /ドロローソ(*) / アンナ・ケラーへの絵葉書(*) /イン・メモリアム・ブルム・タマーシュ(#) / イン・ノミネ、ハンガリー風に(ダムヤニッチの記念碑)(#) /...feerie d'automne... (*) 〕/ ヤン・ミュラー=ヴィーラント(1966-):リベロ、フラジール(*) /昇天(#) エリーザベト・クッフェラート(Vn;*/Va;#) | |||
録音:2016年3月4日-5日、14日-15日。 クリスティアン・テツラフ率いるテツラフ・カルテットのメンバーとしても活躍している実力派ヴァイオリニスト、エリーザベト・クッフェラート。タベア・ツィンマーマン、イザベル・ファウスト、ラース・フォークトなどとの共演や、バンベルクso. の元コンサートミストレスであり、現在はハノーヴァー音楽演劇大学の教授で後進の指導にもあたっている。このアルバムは現代音楽作曲家による無伴奏のヴァイオリンとヴィオラのための作曲された作品集。ヤン・ミュラー=ヴィーラントの“昇天 "はクッフェラートに捧げられた作品で、オーストリアのフェルトキルヒ・フェスティヴァルで初演された。ベリオのヴィオラのために書かれた“セクエンツァVI "では圧倒される超絶技巧を聴かせてくれる。 | |||
内なる光〜フルートを含む室内楽作品集 ヴィヴァルディ:フルート協奏曲〔ニ長調 Op.10 No.3「ごしきひわ」(*/#) /ト短調 Op.10 No.2「夜」 (*/#) 〕 マラン・マレ:スペインのフォリア / ヘンデル:私の霊魂は見ることで聴く HWV.207 〜アンダンテ (*) J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV.1079 〜トリオ・ソナタ ハ短調(**/##) C.P.E.バッハ:フルートとチェンバロのためのソナタ BWV.1020 (##) ヘンデル:快い静けさ HWV.205 〜ラルゲット(*) バーバラ・コルトマン(Fl) ザビーネ・エルトマン(Cemb) ケルスティン・リンダー=デウォン(Vn;*) ジュリア・プリッジ(Vn;#) ヘレン・ヴァイス(Vn;**) ニコラウス・シュリーフ(Va;#) ジュリア・カーソウ(Vc;*) ベンジャミン・ヴァント(Cb;#) インカ・デューリング(Vc;##) | |||
録音:2016年3月。1985年ミュンヘン生まれのフルート奏者バーバラ・コルトマン。アンドレア・リーバークネヒト、フェリックス・レングリ、ミヒャエル・マルティン・コフラーなどに師事。ブカレスト国際青年音楽コンクール、エオルス国際管楽器コンクールで優勝、数々の受賞歴を誇る注目のフルート奏者。今作ではフルートを含んだ室内楽作品集で、J.S.バッハやヴィヴァルディなどの名曲から、ヘンデルの歌曲をコルトマン自身が編曲したものなど収録。 | |||
ショート・ストーリーズ〜チェロ小品集 パガニーニ:カンタービレ ニ長調 Op.17 MS109 / ダヴィドフ:泉のほとりで Op.20 No.2 /ロマンス ハイドン:ディヴェルティメント ニ長調 / クライスラー:シンコペーション/愛の悲しみ ルビンシテイン:ロマンス Op.44 No.1 / メンデルスゾーン:協奏風変奏曲 Op.17 /無言歌 ニ長調 Op.109 サラサーテ:「スペイン舞曲集」〜サパテアード Op.23 No.2 / ポッパー:タランテラ Op.33 ショパン:夜想曲第2番 変ホ長調 / フォーレ:蝶々 Op.77 シューマン:小さな子供と大きな子供のための12の連弾小品 Op.85 〜夕べの歌 マーク・シューマン(Vc) マーティン・クレット(P) | |||
録音:2016年2月15日-17日。 1988年ドイツ生まれ。日本人ピアニストの母とドイツ人ヴァイオリニストの父、兄はヴァイオリニストのエリック・シューマン、ケン・シューマンという音楽ファミリーで育った注目のチェリスト、マーク・シューマン。これまでにアルウィン・バウアー、ハンス=クリスティアン・シュヴァイカー、エミール・クライン、ハインリヒ・シフ、フランス・ヘルマーソン各氏に師事。兄弟であるエリック・シューマン、ケン・シューマン、そしてヴィオラ奏者リザ・ランダルと「シューマン・クァルテット」のメンバーとして活躍している。2013年にはボルドー国際弦楽四重奏コンクールで優勝を果たした。日本はもちろん、ヨーロッパ各地で演奏活動を精力的に行っている。チェロは、人間の声に最もよく似た楽器だと言われている。ふくよかな音色で奏でられる「ショート・ストーリーズ」は、ハイドンからシューマン、ダヴィドフからクライスラーまでの小品を演奏したアルバム。マーク・シューマンのソロ・デビュー・アルバムであり、エレガントなショパンの“夜想曲 "から、軽やかで楽し気なポッパーの“タランテラ "、情熱的なサラサーテの“サパテアード "など、しなやかなテクニックが冴えわたっている。チェロが奏でる気品のある音楽が楽しめる1枚。 | |||
カロル・シマノフスキ(1882-1937):ヴァイオリンとピアノのための作品集 ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.9 /神話 Op.30 /バレエ・パントマイム「ハルナシェ」 Op.55 〜農民の踊り/ アイタコ・エニアの子守歌 Op.52 /歌劇「ロジェ王」 Op.46 〜ロクサーヌの歌/夜想曲とタランテラ Op.28 デュオ・ブリュッヘン=プランク [マリー・ラーダウアー=プランク(Vn) ヘンリケ・ブリュッヘン(P)] | |||
録音:2016年6月、9月。 ポーランドの近代音楽作曲家、カロル・シマノフスキ。ヴァイオリン作品を収録した今作は、初期の“ヴァイオリン・ソナタ Op.9 "から名曲“神話 "、後期に作曲された“アイタコ・エニアの子守歌 "やバレエ・パントマイム「ハルナシェ」より“農民の歌 "などを取り上げており、シマノフスキ独特の神秘的な音楽性が堪能できるアルバム。ヴァイオリンはザルツブルク・モーツァルテウム大学でベンヤミン・シュミット、ルーカス・ハーゲンに、ハノーヴァー音楽大学でウルフ・シュナイダーなどに師事したマリー・ラーダウアー=プランク。 | |||
ボヘミア〜木管五重奏作品集 パヴェル・ハース(1899-1944):木管五重奏曲 Op.10 / ヤナーチェク(1854-1928):木管六重奏組曲「青春」(*) フェルステル(1859-1951):五重奏曲 Op.95 / ツェムリンスキー(1871-1942):木管五重奏のためのユモレスク アセルガ五重奏団[ハンナ・マンゴールド(Fl) アマンダ・クラインバート(Hr) セバスティアン・ポヤールト(Ob) アントニア・ツィンマーマン(Fg) ユリウス・キルヒャー(Cl)] アンヌ・シェッフェル(バスCl;*) | |||
録音:2016年10月25日-28日。 2012年に結成された若き木管五重奏団のデビュー・アルバム。2013年ミュンヘン国際音楽コンクールで第3位になるなど、注目の若手アンサンブル。このアルバムでは、ボヘミアの作曲家の木管五重奏(六重奏)作品をセレクト。フェルステルはチェコの作曲家、オルガニストで、チェコ音楽の近代化を押し進めた作曲家の一人。“五重奏曲 "は、古典派時代以来の伝統的なボヘミアの管楽合奏のような作風で、後期ロマン派の書法で描かれている。ヤナーチェクの木管六重奏曲“青春 "も人気曲。木管の柔らかな響きが一体感を持って聴く人に美しい音色を届く。 | |||
デビュー〜ピアノ連弾作品集〔2台ピアノ(*)|4手(#)〕 ラヴェル:序奏とアレグロ(*) / シューベルト:6つの大行進曲 Op.40, D.819 〜第6番 ドビュッシー:小組曲(#) / フェラン・クルイサン(1976-):バイナリー(+) タネーエフ:前奏曲とフーガ Op.29 (*) / ヒンデミット:2台のピアノのためのソナタ(*) シャラモフ・ピアノ・デュオ[アリーナ・シャラモワ、ニコライ・シャラモフ(P)] | |||
録音:2016年3月2日-4日。(+)は世界初録音。 2015年ミュンヘン国際コンクール(ARD music competition)、ピアノ・デュオ部門優勝のシャラモフ・ピアノ・デュオによるデビュー・アルバム。ブルガリアで結成され、スペインのソフィア王妃高等音楽院で研鑽を積んだ。そしてドイツのロストック音楽大学で兄弟デュオとして有名なハンス・ペーター・ステンツルとフォルカー・ステンツルに師事。ドビュッシーの“小組曲 "は柔らかなメロディを溶け込むように滑らかなアンサンブルで聴かせ、シューベルトの作品では、勇壮でリズミカルなキレのある演奏。フェラン・クルイサンはスペインの作曲家。 | |||
サウンド・オヴ・ハンブルク〜ショップ、テレマン、バルツァー、ヴェックマン:作品集 ヨハン・ショップ(1590-1667):「すばらしい陳列棚」より 〔 sine titulo /涙のパヴァーヌ/ als jupiter gedacht /貴族/アルマンド/クーラント/我が苦しみは生ず〕 テレマン(1681-1767):ソナタ〔ト短調 TWV.41: g1 /ヘ長調 TWV.41: F4 /ホ短調 TWV.41: e2 〕/ パルティータ第4番 ト短調 TWV.41: g2 トーマス・バルツァー(1630/31-1663):前奏曲 ハ短調/アルマンド ト短調 マティアス・ヴェックマン(1616-1674):歌曲「愛らしいまなざし」による4つの変奏曲(*) ラ・ポルタ・ムジカーレ [ガブリエーレ・シュタインフェルト(Vn;*以外) アンケ・デナート(Cemb)] | |||
録音:2016年5月。 テレマンは46年間に渡り、ハンブルク市の音楽監督兼ヨハネウム学院のカントルを務めた。ハンブルク出身のヨハン・ショップ、ハンブルクの聖ヤーコプ教会専属オルガニストを務めたマティアス・ヴェックマンなど、ハンブルクにまつわる作品をセレクトしたアルバム。演奏楽器も作曲家が生きた時代周辺のハンブルク製というこだわりようだ。優雅な雰囲気で軽やかだったり、しっとりと流麗な演奏を聴かせてくれる。 | |||
ドイツ音楽コンクール2016年優勝者〜ヴァレンティーノ・ヴォルリッチュ(Vc) ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番 ニ長調 Op.102 No.2 / イザイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op.28 シューマン:アダージョとアレグロ Op.70 / ブリテン:チェロ・ソナタ ハ長調 Op.65 ヴァレンティーノ・ヴォルリッチュ(Vc) エリーザベト・ブラウス(P) | |||
録音:2017年3月21日、23日-24日、6月19日、ベルリン。 2016年のドイツ音楽コンクールの受賞者の一人、チェリストのヴァレンティーノ・ヴォルリッチュ、その受賞記念となるデビューCD 。ヴァレンティーノ・ヴォルリッチュは1989年、ハノーファーの生まれ。若いとは思えないほど表現の幅が広く、受賞も当然の巧さがこのCDにも収められている。 | |||
ピアノ・パッション ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第23番 Op.57「熱情/第8番 Op.13「悲愴」〕 クララ・シューマン:ロマンス変奏曲 Op.3 / ローベルト・シューマン:ピアノ・ソナタ第2番 Op.22 カロリーネ・フィッシャー(P) | |||
録音:2016年11月16日-19日。 カロリーネ・フィッシャー、4枚目のアルバムはベートーヴェンと、クララ&ローベルト・シューマンのピアノ作品集。カロリーネは1982年ベルリン生まれ。16歳のときにハンス・アイスラー音楽大学へ入学し、スタインウェイ国際ピアノ・コンクール、ゾフィー・シャルロッテ女王国際コンクール、ベルリン・ヤング・ピープル・コンクールなど数多くの優勝や受賞歴を誇る。“熱情 "では、ダイナミックな表現を丁寧に奏で、溌剌としたタッチが作品に輪郭を与えている。シューマンのソナタの中でも人気の“第2番 "も、スッキリと軽やかな演奏。 | |||
ジャズのように〜クラリネット作品集 ガーシュウィン(1898-1937):3つの前奏曲(クラリネットとピアノ版) ジョセフ・ホロヴィッツ(1926-):クラリネット・ソナタ シュルホフ(1894-1942):アルト・サクソフォンとピアノのためのホット・ソナタ(クラリネットとピアノ版) バーンスタイン(1918-1990):クラリネット・ソナタ / ダニエル・シュナイダー(1961-):クラリネット・ソナタ フランソワ・ベンダ(Cl) セバスティアン・ベンダ(P) | |||
録音:2001年8月7日-9日。 ブラジル出身の人気クラリネット奏者フランソワ・ベンダ。今作は1926年〜1985年に作曲された楽曲で、ピアノ独奏曲であるガーシュウィンの“3つの前奏曲 "はジャズの要素を多く持つ楽曲。シンコペーションを多用したジャズの影響を受けたバーンスタインの“クラリネット・ソナタ "などクラシックとジャズを融合した作品をセレクト。クラリネットのオリジナル作品と、編曲ものを収録。フランソワ・ベンダの祖先は、ボヘミアの音楽一族、ベンダ家の一人で、プロイセン王フリードリヒ2世に仕えたフランツ・ベンダ。フランソワは1988年いチューリヒ・トーンハレo. のクラリネット奏者を皮切りに、ソリストとして広く活躍している。ピアノのセバスティアン・ベンダはフランソワの父。 | |||
ラッシュ〜サクソフォン四重奏作品集 J.S.バッハ(1685-1750):イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971(サクソフォン四重奏版) ジョージ・ガーシュウィン(1898-1937):「ポーギーとベス」組曲(サクソフォン四重奏版) フランコ・ドナトーニ(1927-2000):ラッシュ II アルシス・サクソフォン四重奏団 | |||
録音:2016年10月9日-12日、大ホール、ミュンヘン音楽・演劇大学、ドイツ。 2009年ミュンヘン音楽・演劇大学の学生で結成されたアルシス・サクソフォン四重奏団。2013年ガスタイク音楽賞コンクールで第1位、ピエトロ・アルジェント国際コンクール第1位など、数々のコンクールの入賞歴を持つ実力派。J.S.バッハのチェンバロ曲である“イタリア協奏曲 "は、チェンバロのような軽さを持ち、音色がより広がり、風通しの良い演奏となっている。ガーシュウィンの“「ポーギーとベス」組曲 "も表情豊かで、奔放なリズムも息の合ったアンサンブルで楽しませてくれる。 | |||
チェロ・イタリアーノ ダッラーバコ(1710-1805):11のカプリッチョより Nos.1, 3, 6, 8 ダッラピッコラ(1904-1975):シャコンヌ、間奏曲とアダージョ ボッケリーニ(1743-1805):チェロ・ソナタ ハ長調 G.17 (*) ピアッティ(1822-1901): イタリアのセレナーデ Op.17 (#) /シチリアーナ Op.19 (#) /タランテラ Op.23 (#) /カンツォネッタ (#) パオロ・ボノミーニ(Vc) 薗田奈緒子(P;#) マグダレーナ・ボジャノヴィッツ(通奏低音;*) | |||
録音:2017年1月29日-31日、Studioboerne45 、ベルリン、ドイツ。 J.S.バッハ国際コンクール2016のチェロ部門優勝のパオロ・ボノミーニ。デビュー・アルバムは同郷のイタリアの作曲家の作品集。古典派から現代作品まで幅広く収録されている。マリオ・ブルネロ、アントニオ・メネセスなどに師事し、ソロの他に、ボッケリーニ・トリオのチェロ奏者としても活躍。ジョゼフ・マリー・クレマン・ダッラバコの“11のカプリッチョ "は、J.S.バッハの“無伴奏チェロ組曲 "のような雰囲気で、チェロ独奏で、軽やかでありながら、しみじみとした旋律が美しい作品。ボノミーニの瑞々しいチェロの音色が作品を更に輝かせてくれている。ダッラピッコラの“シャコンヌ、間奏曲とアダージョ "では研ぎ澄まされた集中力に引き込まれる。魅力的なイタリアのチェロ作品集となっている。 | |||
故郷への帰還〜ドヴォルジャーク、グリーグ、シベリウス:声楽アンサンブル作品集 ドヴォルジャーク:スラヴ民謡の花束から Op.43 P1/P2 /5つの合唱曲 Op.27, B.87 より Nos.2, 4-5 グリーグ:4つの歌 EG 160 より Nos.1-2, 4 /夕べの趣 EG 162 /我が最愛の思い EG 169 /故郷への帰還 Op.31P1 シベリウス:2つの歌 Op.108 〜第1曲 ユモレスク/テノールと男声合唱のための「ラカスタヴァ」JS 160A / 6つの歌 Op.18 より〔第6曲 わが心の歌/第1曲 損なわれた声〕/フィンランディア讃歌 Op.26 /祖国に JS 98B アンサンブル・ノビレス [パウル・ヘラー、クリスティアン・ポーラース(T) フェリクス・ヒュープナー(Br) ルーカス・ロンチャー、ルーカス・ヘラー(B)] アレクサンダー・シュマルツ(PP1) パク・ソンア(PP2) | |||
録音:2016年8月29日-30日、9月5日-7日。 2006年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル、アンサンブル・ノビレスによるドヴォルジャーク、グリーグ、シベリウス…チェコ、ノルウェー、フィンランドといった国を代表する作曲家たちの声楽アンサンブル作品集。ドヴォルジャークの“スラヴ民謡の花束から "は男声アンサンブルとピアノ連弾の伴奏で演奏される。躍動的な歌声に、オーケストラのような厚い音のピアノ伴奏が作品に広がりを持たせている。グリーグの牧歌的な穏やかな旋律、シベリウスの透明感のある音楽性など、大合唱では味わえないバランスのとれた室内合唱の美しさが感じられるアルバム。人間の声だけの柔らかで豊かな響きがしみじみと染みわたる。 | |||
ブラームス:歌曲集 「美しきマゲローネのロマンス」 Op.33(全曲) |
ニコライ・ボルチェフ(Br) ボリス・クズネツォフ(P) | ||
録音:2016年9月21日-24日、フェステブルク教会、フランクフルト、ドイツ。 バリトンのニコライ・ボルチェフは、1980年ベラルーシのピンスク生まれ、モスクワ音楽院で歌を始め、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、ハインツ・レー、ユリア・ヴァラディ、ヴォルフラム・リーガーに師事。バイエルン国立歌劇場の専属バリトン歌手を務めており、現在欧米の一流オペラハウスで活躍している。ルートヴィヒ・ティークの『マゲローネ』によるロマンスは、ブラームスが書いた唯一の連作歌曲。ボルチェフの艶やかな輝きのある歌声が魅力的。 | |||
ドイツ音楽コンクール2016年優勝者〜コンスタンティン・ハートヴィヒ(Tu) ロランド・セントパーリ(1977-):真珠 III / アリルド・プロ(1920-2005):協奏曲 ウィリアム・クラフト(1923-):遭遇 II / ジョン・ハーマン(1935-):シルエット ジョン・スティーヴンス(1951-):シーシュポスの解放/舞曲 コンスタンティン・ハートヴィヒ(Tu) マリア・レーベト(P) 弦楽合奏団、金管合奏団 | |||
録音:2016年11月24日-26日、2017年1月25日、ハノーファー。 ドイツ音楽コンクールの2016年の受賞者、チューバ奏者のコンスタンティン・ハートヴィヒの受賞記念CD 。コンスタンティン・ハートヴィヒは1992年、ドイツ西部のノイシュタット・アン・デア・ヴァインシュトラーセの生まれ。チューバというと鈍重なイメージがあるかもしれないが、ハートヴィヒはチューバを軽々と操り高い音でも音色は柔らかい。ちょっと信じられないくらい極めて高い技量を備えている。収録されている曲はクラフトの遭遇2 (1964年)を除いてすべて1990年代以降の作品。 | |||
触れ合うことのない世界 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.80 シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 D.934 サラ・クリスティアン(Vn) リリット・グリゴリアン(P) | |||
録音:2016年10月12日-14日、ゼンデザール・ブレーメン、ドイツ。 アウクスブルク生まれのヴァイオリニスト、サラ・クリスティアン。ザルツブルク・モーツァルテウム大学にてイゴール・オジムに、ハンス・アイスラー音楽大学でアンティエ・ヴァイトハースに師事。2013年から2016年まで、ヴァイトハースのアシスタントとしてハンス・アイスラー音楽大学で教鞭をとるなど、ヴァイトハースの信頼も厚いヴァイオリニスト。国際コンクールで多数の入賞歴があり、その中にはヨハネス・ブラームス国際コンクールで第1位、第2回シモン・ゴールドベルク国際ヴァイオリンコンクールで第1位などが含まれている。2013年からドイツ・カンマーフィルのコンサートマスターを務めており、ドイツで最も注目されているコンサートマスターの一人。このアルバムでは、プロコフィエフの最初のソナタと、シューベルト最晩年に作曲された“幻想曲 "を収録。静寂のメロディを繊細に紡ぎ、一音一音入念に考え抜かれた緻密さで演奏している。 | |||
Heavy 〜エドゥア・ザードリに捧げられた作品集 ブルジンスカ:発火 / アブラス:不変のタンギール/アルノルト・ベックリン「隠者」に基づく世捨て人 プラチディ:白い沈黙の…夜の限界に / サンド:雪の上の炎 Op.127 ハートル:スケルツィーノ・ディミヌイート / ダドラー:時の呼吸の中で エドゥア・ザードリ(Vn) | |||
録音:2016年11月21日-23日、ライディング、オーストリア。全曲世界初録音。 ハンガリーのヴァイオリニスト、エドゥア・ザードリの弾く最新の作品。ザードリは1974年、ブダペストから南南西に下った町ケチュケメートの生まれ。ウィーンで学び、在学中から独奏に室内楽に活躍してきた。このCDにはHeavyというタイトルが付けられ、収録されている曲はどれもいわゆるトンガッているものばかりで、刺激を求める人向き。 | |||
シューベルト:男声合唱曲全集 Vol.3 サヨナキドリ(夜鶯) D.724 /徳に到る2つの道 D.71 /逃避 D.825B /私は涙に濡れて D.131 /憂愁 D.825 / 静かに静かに歌おう D.635 /セレナード D.920 /春の歌 D.914 /サリエリ氏の50歳の誕生日を祝して D.407(全4曲)/ 愛の心 D.747 /思い出 D.424 /やまびこ D.428 /追憶 D.423 /永遠の愛 D.825A /時の歩みは3つの様相 D.43 / 安らぎ、この世の最も美しい幸せ D.657 /小さな村 D.598 ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク クリストフ・プレガルディエン(T) アリソン・ブラウナー(Ms) アンドレアス・フレーゼ(P) ティルマン・ホプストック(G) | |||
録音:2008年4月12日、2014年9月28日、2015年3月8日、2017年2月17日-19日、ディエツ/2015年8月28日-30日、フランクフルト・アム・マイン。第1集(GEN-15349)、第2集(GEN-16410)に続く、ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全集 Vol.3。ここでも温かみのある演奏が曲に相応しく、和やかな雰囲気を醸している。今回は D.724、D.747、D.798でギターを採用しているのが特徴(楽譜ではピアノかギターか選択ができる)。 | |||
クロッシング・スフィアーズ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109 / ショパン:24の前奏曲 Op.28 リスト:パガニーニによる大練習曲 S.141 〜第3番 ラ・カンパネッラ チャイコフスキー:四季〜 10月 秋の歌 / リスト:コンソレーション第3番 S.172 ソヌ・イェゴン(P) | |||
録音:2016年10月28日、Kursaal Bad Cannstatt 、ドイツ、ライヴ。2017年のヴァン・クライバーン国際コンクールを制したソヌ・イェゴン(1989-)が、前年にドイツで行ったリサイタル・ライヴ。 4年に一度開催されるヴァン・クライバーン国際コンクール。前々回の2009年は辻井信行が優勝し話題になった。2017年第15回(5/25〜6/10開催)は、2012年ウィリアム・カペル国際ピアノ・コンクールや第5回仙台国際音楽コンクールで優勝を果たすなど、注目の高いピアニスト、1989年韓国生まれの新星ソヌ・イェゴンが優勝した。韓国人としては初の優勝。彼はカーティス音楽院やジュリアード音楽院で学び、マネス音楽院にてリチャード・グードに師事。落ち着いた安定感のある緻密で丁寧な演奏で、優しいタッチのベートーヴェン、キレのあるテクニックが発揮された“ラ・カンパネッラ "など、ヴァリエーション豊かな演奏に引き込まれる。このアルバムは2016年ドイツでのリサイタルのライヴ録音。ヴァン・クライバーン国際コンクールを優勝したその実力が垣間見れるアルバム。 | |||
ラフマニノフ:徹夜祷 Op.37
クラウディア・ツァイナー(A) ファルク・ホフマン(T) リスト・ヨースト指揮 MDR 放送cho. | |||
録音:2016年12月5日-9日、ライプツィヒ。 エストニアの指揮者、リスト・ヨースト(1980年生まれ)は、2015年からライプツィヒのMDR放送cho. の音楽監督に就任。ボルトニャンスキーとシュニトのCD(GEN17450)の次に満を持してリリースしたのはラフマニノフの大人気作、晩祷。現代ドイツの合唱団らしく透明感に優れているが、常にぬくもりがあり、聞いていて幸福感に満たされるようだ。ライプツィヒのパウル・ゲルハルト教会での録音も優秀。 | |||
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ集 〔ハ長調 K.200 /ヘ短調 K.19 /ニ短調 K.1 /ニ短調 K.9 /ハ短調 K.11 /ニ短調 K.32 /ヘ短調 K.239 /ロ短調 K.87 / イ長調 K.322 /ニ短調 K.213 /ヘ短調 K.365 /イ長調 K.208 /ロ短調 K.377 /ト短調 K.426 /ト長調 K.449 〕 カティア・ブラウンシュヴァイラー(P) | |||
録音:2016年9月1日-2日、ライナウ、スイス。 スイスのピアニスト、カティア・ブラウンシュヴァイラーによるドメニコ・スカルラッティのソナタ集。ブラウンシュヴァイラーはジュネーヴの生まれ。まだ国際的な活動を始めてそれほど経っていないが、しかし技術も表現も驚くほど高い水準にある。彼女のスカルラッティは知的に隅々まで整えられつつ、静かだがかなり熱い情熱が宿っており、彼女が只者ではないことをよく伝えてくれる演奏だ。 | |||
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集 〔第9番 ハ長調 Op.59 No.3「ラズモフスキー第3番/第14番 嬰ハ短調 Op.131 〕 アリスSQ [アンナ・カテリーナ・ヴィルダームート、ノエミ・ツィパーリング(Vn) カスパー・フィンツェンス(Va) ルカス・ジーバー(Vc)] | |||
録音:2017年4月5日-6日、11日-12日、フランクフルト・アム・マイン。 アリス四重奏団(Aris Quartett)は2009年、フランクフルト音楽舞台芸術大学の室内楽教授、フーベルト・ブフベルガー(ブフベルガー四重奏団の第1ヴァイオリン奏者)の主導で結成された弦楽四重奏団。2016年のARD国際音楽コンクール(日本ではミュンヘン国際音楽コンクールの名で知られる)の弦楽四重奏団部門で第2位と聴衆賞を受賞。これはそれを記念してのCD 。アリス四重奏団は、楽譜の深い読み込みを感じさせる感性の鋭さ、透明感のある音色、正確で緻密なアンサンブルなどいかにも現代的な四重奏団らしい新鮮な魅力を備えているが、一方で彼らには一昔前の弦楽四重奏団にありがちな神経質臭さがなく、力みや気負いのない伸びやかな音楽もまた素晴らしい物。このCDに収録されているベートーヴェンの2曲を聞けば、弦楽四重奏団の世代が確実に代わりつつあることを実感することだろう。 | |||
インモータル・バッハ〜シモーネ・ルビーノ(Perc) J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV.1009(マリンバによる演奏) *曲間に以下の作品を挿入 ボッカ:聖書釈義 / ボッカドーロ:発電所 / ニューステット:不滅のバッハ(*) クセナキス:リボンズB / ケージ:第3コンストラクション(第3構成)(*) シモーネ・ルビーノ(Perc) セルゲイ・ミハイレンコ、 クリスティアン・フェリックス・ベンニング、パトリック・ステイプルトン(Perc;*) | |||
録音:2016年12月、ケルン。 打楽器演奏によるバッハの無伴奏チェロ組曲第3番に現代の作品を混ぜ込んでいる。シモーネ・ルビーノは1993年生まれの打楽器奏者。バッハはマリンバによる演奏。マリンバがこれほど表情豊かなバッハを奏でるとは驚嘆するしかない。これだけ抜き出して聞いても満足しうる高水準な演奏だ。その他ロベルト・ボッカ(1950-)、カルロ・ボッカドーロ(1963-)、クヌート・ニューステット(1915-2014)、ヤニス・クセナキス(1922-2001)、ジョン・ケージ(1912-1992)の作品を収録。ニューステットとケージには助演が入る。 | |||
ロシアン・クラシックス グリンカ/ナストラー編曲:「ルスランとリュドミラ」序曲 ショスタコーヴィチ/デ・メイ編曲:多様な管弦楽のための組曲 〔行進曲/抒情的なワルツ/舞曲第2番/ワルツ第2番/終曲〕 ショスタコーヴィチ/バウマン編曲:組曲「馬あぶ」 Op.97a 〜民衆の祭日 チャイコフスキー/シュタットマイヤー編曲:イタリア奇想曲 Op.45 プロコフィエフ/デ・メイ編曲:歌劇「ロメオとジュリエット」より 〔モンタギュー家とキャピュレット家/街の目覚め/朝の踊り/僧ローレンス/ 客人たちの退場(ガヴォット)/モンタギュー家とキャピュレット家〕 ストラヴィンスキー/アールズ編曲:「火の鳥」より〔子守歌/終曲〕 トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー | |||
録音:2016年3月8日-11日、バート・ラウシック。 GENUINの人気団体、トーマス・クラモーが指揮するザクセン管楽フィルハーモニーの新録音は、ロシア音楽。グリンカ、チャイコフスキー、プロコフィエフ、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチといずれも有名作曲家の名曲ばかり。輝かしくもビチッと決める優れた演奏はいつもながら充実している。 | |||
Living on the Edge〔全曲カーリン編曲〕 ヘンデル:王宮の花火の音楽 HWV.351 / ムソルグスキー:展覧会の絵 プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」 Op.64 より 〔導入/騎士たちの踊り/少女ジュリエット/ローレンス僧庵におけるロメオ/ジュリエットの葬送&死〕 トロンボーン・ユニット・ハノーファー | |||
録音:2017年2月20日-23日、ザールブリュッケン。 トロンボーン・ユニット・ハノーファーのアルバム第2弾。第1弾「フル・パワー」は新作のアルバム(と言っても親しみやすい作品ばかり)だったが、今回はオーケストラ名曲を演奏したCD 。弦楽器におけるチェロ・アンサンブルと同様で渋い魅力が強まり、オーケストラはもちろん吹奏楽や金管アンサンブルともだいぶ違った独特の雰囲気を楽しめる。トロンボーン・ユニット・ハノーファーは2008年結成。ドイツ各地のオーケストラの奏者9人が主要メンバーで、これに適宜ゲストを加えて演奏している。 | |||
J.S.バッハ:ピアノ協奏曲集 〔第1番 ニ短調 BWV.1052 /第2番 ホ長調 BWV.1053 /第3番 ニ長調 BWV.1054 〕 シャハイェフ・ノスラーティ(P) ベルリン・ドイツ室内o. | |||
録音:2017年1月11日-13日、ベルリン。 新しい時代の自由で素敵なバッハのピアノ協奏曲が登場。まだ20代ながらドイツでバッハのピアニストとして高い注目を浴びているシャハイェフ・ノスラーティによるバッハのピアノ協奏曲集。なおノスラーティのデビューCDは、バッハのフーガの技法(GEN-15374)。シャハイェフ・ノスラーティは1989年、ドイツ西部のボーフムの生まれ。2014年にライプツィヒでの国際バッハコンクールのピアノ部門で第2位を受賞してバッハ弾きとして広く知られるようになった。このバッハの3曲の協奏曲も注目すべき演奏だ。ノスラーティはピリオド演奏でのバッハの意欲的な表現手法をピアノ演奏に積極的に取り入れつつ、それをモダーンピアノ演奏でなければできない人間味のある温かさと上手く融合させ、実に新鮮で気持ちの良い協奏曲に仕立てている。独奏だけでなく総奏の部分にも参加してオーケストラを引っ張り、また積極的に楽譜にない装飾を入れたりと、かなり自由にやっているのだがそれらがズバリ決まっている。ベルリン・ドイツ室内o. の控えめながらノスラーティの志向にピタリと合わせた伴奏もいい。なお彼女のファーストネーム Schaghajegh はペルシャ語由来の名前で、マネージメントに問い合わせたところ、上記のように読むとのこと。 | |||
ああこの上なく聖なる〜ドイツと世界のクリスマス・ソング集 作曲者不詳(17世紀):高く戸を上げよ / ブリテン:聖母讃歌 / ストラヴィンスキー:アヴェ・マリア パレストリーナ:恵み深い救い主の母よ / 吉村:静かな夜に / リュリ:王たちの行進 / 民謡:最初の降誕祭 伝承歌:眠れ、わが子よ/柊と蔦は/走ろう、走ろう/おお、私の少年よ/今日は私たちの主の生誕祭だ コラン:シルヴィアのクリスマスキャロル / チャイコフスキー:伝説 Op.54 No.5 / ニステット:明るい星が一つ ロッチャー:神に栄光があるように / カルヴィシウス:ヨゼフ、愛する私のヨゼフよ / ヘンデル:シオンの娘よ ジャクソン:キリストの幼時 / メルクナー:キリストの子守歌 / オー:牧人が夜に羊の群れのそばにいると バッハ:私はあなたの飼葉桶のそばに立ち / カールソン:クリスマスの平安 / レーガー:船がやって来る シュッツ:このように神は世を愛し / ハンブルガー:世の上にはなにもなく / 民謡:ああこの上なく聖なる フィリップ・アーマン指揮 MDR 放送cho. | |||
録音:2017年1月23日-25日、2月1日-3日、ライプツィヒ。 第1弾(GEN-15381)から2年ぶりのフィリップ・アーマン指揮MDR放送cho. による世界のクリスマス曲集。今回も時代も地域もまちまちな様々なクリスマス曲を美しい無伴奏合唱で楽しめる。フィリップ・アーマンは1974年生まれ。ケルンでマーカス・クリードに学んでいる。2013年からMDR放送cho. の首席客演指揮者を務めている。 | |||
シューマン:おとぎの絵本 Op.113 /おとぎ話 Op.132 ハンス・ウルリヒ・レーマン(1937-2013):ヴィオラとピアノのための7つの歌曲「言葉なしで」 クルターグ(1926-):R.Sch.への賛辞(1990) ユルク・デーラー(Va) フランソワ・ベンダ(Cl) ジャイルズ・ヴォンサテル(P) | |||
録音:2011年3月28日、4月1日、5月17日、チューリヒ。 シューマンのロマンティックな2曲と現代作品2曲を併せている。ハンス・ウルリヒ・レーマン(1937-2013)はチューリヒを拠点にして活動した作曲家。「言葉なしで」は2011年の作品だが、20世紀後半の前衛音楽の名残が色濃い。ジェルジ・クルターグ作品のR.Sch.とはもちろんローベルト・シューマンのこと。ユルク・デーラーはチューリヒ生まれのヴィオラ奏者。ヨーロッパを中心に精力的に活動している。フランソワ・ベンダは1964年、ブラジル生まれのクラリネット奏者。ジャイルズ・ヴォンサテルは米国出身のピアニスト。 | |||
フネラリッシモ 万霊節のヨーデルの歌/トゥルケアスカ/ストラデッラ:教会のアリア/ロンドンデリーの歌/ラーガ/朝のボニー/ カルデロン:メキシコの嘆き/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV.1003 〜アンダンテ/ シェレシュ:暗い日曜日/ミュラー:さようなら/グリエール:8つの小品 Op.39 〜子守歌/ピアソラ:忘却/ ポルンベスク:物悲しいアンダンテ/あの上、天の扉で/レーフェルト:死の踊り/セント・ジェイムズ病院/スリコ マティアス・ヴェル(Vn) マリア・ヴェル(Vc) ズラフコ・ジーフコヴィッチ(アコーディオン) | |||
録音:2017年4月7日-9日、ライプツィヒ。 ヴァイオリン独奏にチェロとアコーディオンが伴奏する名曲集。フネラリッシモ Funeralissimo と題されており、何か悲しみを表した曲を集めている。マティアス・ヴェルは1993年生まれの若いヴァイオリニスト。ズラフコ・ジーフコヴィッチはセルビア出身のアコーディオン奏者。 | |||
ドイツ音楽コンクール2016年入賞者〜カタリーナ・コンラーディ(S) シューベルト:夜と夢 D.827 /秘めた恋 D.922 /春の信仰 D.686 / トロヤーン:真夜中に/私は暗い夢の中に立ち ドビュッシー:あらわれ/月の光/ロマンス / ブーランジェ:私のベッドの下で/あなたは心から私を見た ラフマニノフ:私の窓辺に Op.26 No.10 /ここは素敵なところ Op.21 No.7 /夢 Op.38 No.5 クシェネク:ああ、涙を流し Op.48(全3曲) / ライトマン(#):蝶/そう、物事はそういうものだ/古い家 R.シュトラウス:薔薇のリボン Op.36 No.1 /明日! Op.27 No.4 カタリーナ・コンラーディ(S) ゲロルト・フーバー(P) アンドレアス・リップ(Cl;#) | |||
録音:2017年9月4日-7日、ライプツィヒ。 若く瑞々しい美声のソプラノが好きならばこのCDはぜひ耳にすべきだ。2016年のドイツ音楽コンクール Deutscher Musikwettbewerb 入賞者(このコンクールは複数入賞制)の一人、ソプラノのカタリーナ・コンラーディが歌う歌曲集。カタリーナ・コンラーディは1988年、キルギス共和国の首都ビシュケクの生まれ。母国で学んだ後、2009年から2013年までベルリン芸術大学で学び、この間に舞台デビューを果たしている。2014年からミュンヘン音楽舞台大学で学んでいる。2015年からヴィースバーデン・ヘッセン州立劇場に所属している。実に美しい声の持ち主で、特に透明で伸びの良い高音は既に一級品だろう。録音時まだ20代というまだ駆け出しのソプラノとはいえ、初めの一歩としてはたいへんに上出来と言うしかない。今後の活躍が楽しみな逸材だ。 | |||
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 アヴネル・ドルマン(1975-):ヴァイオリン・ソナタ第2番 シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 キム・ソジン(Vn) デイヴィッド・フォン(P) | |||
録音:2017年1月2日-4日、ライプツィヒ。 若いアジア(系)人二人が共演したヴァイオリン・ソナタ集。シューベルトのD.574が大変素晴らしい。キム・ソジンは韓国最南部のヨス生まれのヴァイオリニスト。奨学金を得て米国のジュリアード・スクールで学び、2006年にソリストとしてデビュー。2013年までルツェルンso. のコンサートマスターを務めた。やや線の細めの優しい美音が素晴らしく、聞いていると惹き付けられるものがある。デイヴィッド・フォン(Fungフンやファンに非ず)は中国系オーストラリア人のピアニスト。既にかなり活躍しているピアニストで、ことに米国で人気が高い。イスラエル生まれの作曲家、アヴネル・ドルマン(1975-)のヴァイオリン・ソナタ第2番はこれが世界初録音とのこと。 | |||
マイヤーリンに ヘンデル:組曲第6番 ニ短調 HWV.449 / フックス:組曲第3番 ト短調 E 117, FuxWV III.5.21 フローベルガー:パルティータ第6番 ト長調「マイヤーリンに」F BWV.606 /哀歌 ヘ短調 F BWV.633 J.S.バッハ:フランス組曲第2番 ハ短調 BWV.813 ケルト・ルーベル(P) | |||
録音:2017年2月23日-24、26日、ライプツィヒ。 概ね18世紀前半に活躍したフックス、バッハ、ヘンデルに加え、17世紀半ばに活躍したフローベルガーの作品を加えてピアノで演奏している。フローベルガーの曲をピアノで演奏したCDはあまりなく、ピアノ演奏のバロック音楽を好きな人は要注目だ。ケルト・ルーベルは1988年、エストニアのタリン生まれのピアニスト。2008年から2016年までドイツ最北部、バルト海に面するロストック音楽演劇大学でマティアス・キルシュネライトに学び、以降ドイツを拠点に活動している。バロックの鍵盤作品を様式感を崩さずに丁寧に演奏している。 | |||
♯ホルンライクス 〔編曲:クリストフ・エス、シュテファン・ショットシュテット、ヘルツェル、ケーラー〕 ヘンデル:水上の音楽第1組曲第3曲ヴィーヴォより/「リナルド」〜私を泣くがままにさせて下さい ペルゴレージ:「スターバト・マーテル」〜悲しみの聖母は立っていた ドヴォルジャーク:交響曲第9番 ホ短調 Op.95「新世界から」〜ラルゴ / ブルックナー:3つのコラール メンデルスゾーン:「エリヤ」〜そしてかの方は彼の天使たちに命じた/「真夏の夜の夢」〜夜想曲 J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調 BWV.1074 〜アレグロ A.マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調〜アダージョ / ブルックナー:交響曲第4番〜スケルツォ ヴェルディ:レクイエム〜奉納唱 / ピアソラ:メディタンゴ / ワーグナー:「ジークフリート」〜森のささやき シューベルト:未完成交響曲〜アンダンテ・コン・モート フンパーディンク:「ヘンゼルとグレーテル」〜夕べの祈り / ウェーバー:「魔弾の射手」〜村人の合唱 ジャーマン・ホルンサウンド[クリストフ・エス、ゼバスティアン・ショル、 シュテファン・ショットシュテット、ティモ・シュタイニンガー(Hr)] | |||
録音:2017年5月15日-18日、ヴァルシュタイン。 ドイツのホルン四重奏団、ジャーマン・ホルンサウンドの新録音。#ホルンライクスと題されたこのCDではバロックから近代までの様々な有名曲をホルン四重奏で演奏している。ヘンデルの水上の音楽やウェーバーの「魔弾の射手」、ブルックナーのロマンティック交響曲のように元々ホルンが活躍する曲もあれば、声楽曲やピアソラのタンゴもあり、とにかくいずれもホルン節をたっぷり楽しめる。 | |||
リスト:ピアノ作品集 ヴォロニンツェの落穂拾い S.249(全3曲) /3つの演奏会用練習曲 S.144 〜第2番 ヘ短調「軽やかさ」/ 愛の夢第3番 変イ長調 S.541 No.3 /ウィーンの夜会 S.427 〜アレグロ・コン・ストレーピト イ短調/ 愛の歌 S.566(原曲:シューマンの歌曲)/春の夜 S.568(原曲:シューマンの歌曲)/ ハンガリー狂詩曲 S.244 より〔第5番 ホ短調/第11番 イ短調/第12番 嬰ハ短調〕/スペイン狂詩曲 S.254 アレクサンドラ・ミクルスカ(P) | |||
録音:2017年2月28日-3月3日、ライプツィヒ。 ポーランドの注目ピアニスト、アレクサンドラ・ミクルスカの弾くリスト。アレクサンドラ・ミクルスカは1981年、ワルシャワの生まれ。2005年のショパン・コンクールでは上位入賞は逃したものの非常に注目されて特別賞を受賞している。じっくり聞かせるタイプのピアニストで、このリストのCDでも実に繊細な音楽でリストの美しさを聞かせてくれる。 | |||
アイルランドの休日 バックス:クラリネット・ソナタ ニ長調 / ジョウン・トリンブル(1915-2000):イグサの中の沼 エリック・スウィーニー(1948-):クラリネットとピアノのための二重奏曲 ジェラルド・バリー(1952-):クラリネット独奏のための「トランペッター」/ロウ ハワード・ファーガソン(1908-1999):4つの短い小品 Op.6(b管クラリネットとピアノのための) モリアーティ:くすんだラプソディ / スタンフォード(1852-1924):クラリネット・ソナタ Op.129 ジェイムズ・ウィルソン(1922-2005):3つの演奏曲 Op.97 ジョン・ファヌーカン(Cl) エリザヴェータ・ブルーミナ(P) | |||
録音:2017年1月9日-12日、ライプツィヒ。 1911年から2016年まで、アイルランド&北アイルランド生まれの作曲家の作品ばかり。バックスはロンドン生まれだがアイルランド文化に傾倒した。ジョン・フィヌケインは1995年からアイルランドのRTE国立so. の首席クラリネット奏者を務めている。エリザヴェータ・ブルーミナとは既に「フランスの休日」と題されたCDを発売している (GEN-17451)。 | |||
R.シュトラウス:ピアノ三重奏曲第2番 ニ長調/ピアノ四重奏曲 ハ短調 Op.13
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルト・ズルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] ティロ・ヴィーデンマイヤー(Va) | |||
録音:2017年6月3日-5日、ミュンヘン。 2017年に結成35年を迎えたミュンヘン・ピアノ三重奏団のGENUINへの9枚目のCD 。ミュンヘンに縁の深いリヒャルト・シュトラウスのピアノ三重奏曲第2番とピアノ四重奏曲を演奏。ピアノ三重奏曲第2番はシュトラウスが14歳の時の若書きだが、ドイツ・ロマン派の情感豊かな佳作で、それをミュンヘン・ピアノ三重奏団が愛情を込めてじっくり演奏している。ピアノ四重奏曲はシュトラウスが二十歳の年の作品で、ブラームスからの影響が色濃い中にもより近代的な響きが感じ取れる作品。ヴィオラにバイエルン国立歌劇場のヴィオラ奏者ティロ・ヴィーデンマイヤーを迎え、スケール大きな演奏を繰り広げている。 | |||
夏の夜〜オトマール・シェック(1886-1957): 弦楽のための組曲 変イ長調 Op.59 / チェロと弦楽のための協奏曲 Op.61 / 弦楽のための田園間奏曲「夏の夜」 Op.58 |
クリストフ・クロワゼ(Vc) ゲフォルク・ガラベキャン指揮 イ・テンピ室内o. | ||
録音:2017年3月21日-24日、チューリヒ。 20世紀前半に後期ロマン派の美を守り続けたスイスの作曲家、オトマール・シェック(1886-1957)。その独特のロマンティシズムには根強い支持者がいる。このCDにはシェックの弦楽オーケストラのための作品を3曲収録。組曲 変イ長調は長調でありながら憂い陰りがあちこちで美しさを醸している。チェロ協奏曲はことに第2楽章の深い情感が素晴らしい。夏の夜は、ゴットフリート・ケラー(1819-1890)の詩に基づいた作品。なぜあまり演奏されないのか不思議なほど幻想的な美しさに満ちた名曲。イ・テンピは2013年結成のバーゼルを拠点とするオーケストラ。イ・テンピI Tempiはイタリア語で「時」の複数形で、取り上げる作品ごとにその時代に即した楽器を用いる方針から名付けられた。創設以来ゲフォルク・ガラベキャンが指揮に当たっている。クリストフ・クロワゼは1993年生まれのスイスの若いチェリスト。 | |||
フルート独奏のためのバロック作品集 ヨハン・マルティン・ブロホヴィツ(1687-1742)/ガルツリー=ヴァールグレン編曲:想像上の組曲 テレマン:幻想曲第8番 ホ短調 TWV.40: 9 / C.P.E.バッハ:ソナタ イ短調 Wq.132 テレマン:幻想曲第2番 イ短調 TWV.40: 3 / J.S.バッハ:無伴奏パルティータ イ短調 BWV.1013 アンナ・ガルツリ=ヴァールグレン(Fl) | |||
録音:2017年9月1日-3日、ライプツィヒ。 バロック時代のドイツの作曲家による無伴奏フルートのための作品を集めたCD 。ブロホヴィツは情報の乏しい作曲家で、ここではガルツリー=ヴァールグレンが4つの舞曲を選んで組曲に仕立てている。アンナ・ガルツリ=ヴァールグレンはハンガリー出身のフルート奏者。1995年からゲヴァントハウス、ライプツィヒo. の準首席フルート奏者を長く務め、またフルート五重奏団、クィンテセンツの第1フルート奏者としても活躍している。しかし単独でのCDはこれまでほとんどなく、満を持しての本領発揮の演奏。 | |||
ドイツ音楽コンクール2016年入賞者〜ジーモン・ヘフェレ(Tp) リゲティ:マカーブルの秘密 / ジョリヴェ:7つの小品(エプタド) / 細川俊夫:霧の中で ハミルトン:5つの情景 / 武満徹:径 / HKグルーバー:晒された喉 ジーモン・ヘフェレ(Tp) 竹沢絵里子(P) カイ・シュトローベル(Perc) | |||
録音:2017年8月12日、14日-17日、ベルリン。 2016年のドイツ音楽コンクールDeutscher Musikwettbewerb 入賞者(このコンクールは複数入賞制)の一人、トランペット奏者ジーモン・ヘフェレのCD 。1966年のハミルトンの5つの情景から細川の2016年の霧の中でまで比較的新しい作品ばかり取り上げている。ジーモン・ヘフェレは1994年、ヘッセン州のグロース=ウムシュタットの生まれ。既にソリストとしてかなりの活躍をしている。竹沢絵里子は広島生まれのピアニスト。1984年にドイツに渡る。伴奏ピアニストとして世界各地で活躍している。 | |||
フランク:ヴァイオリン・ソナタ ラヴェル:ピアノ三重奏曲(*) |
アンジェラ・ シャルロット・ビーバー(P) ミヒャエル・ディネビール(Vn) アルヴォ・ラング(Vc;*) | ||
録音:2004年6月25日-27日、5月10日-12日(*)。 数あるヴァイオリン・ソナタの中でも注目される美しいフランクのヴァイオリン・ソナタ。これは同郷のヴァイオリニスト、ユジューヌ・イザイの結婚記念日のお祝いとして献呈された。軽やかなピアノに乗せられて、輪郭のはっきりしたディネビールの演奏はパリの香り豊か。5歳で父よりヴァイオリンの手ほどきを受けた彼は後にミュンヘン、フライブルク音楽大学で学びクルト・ギュントナー、ニコラス・チュマチェンコ、ハンスハインツ・シュネーベルガーに師事している。 | |||
ドヴォルザーク:弦楽セレナードOp.22 メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第11番(*) |
ミヒャエル・ザンデルリング指揮 ドイツ弦楽フィルハーモニー | ||
録音:2004年10月9-10日、9月30日/2003年10月2日(*)。 チェコ国民楽派最大の作曲家ドヴォルザークは1875年5月、たった12日間で主題の明確さと迫力に溢れた弦楽のためのセレナーデを完成させた。チェコの雄大な草原が浮かんでくるような爽やかな主題に始まり、弦楽器それぞれの会話が賑やかに聞こえ、物語を読むように音楽が流れる。ドイツ弦楽フィルハーモニーの歴史は約30年前、1973年に「第10回世界の若い音楽家の為の音楽祭」が開催された事から始まった。現在の指揮者、M.ザンデルリングによって見出された若き才能たちは、情熱的で透き通った弦の美しさを聞かせてくれる。 | |||
GEN-85516 廃盤 |
ラインスベルク音楽祭15周年記念オペラ・アリア集 | マルコ・ヤントシュ(T) フリードマン・レーリク(B) 小森輝彦(Br;*) アグニスカ・ピアス(S)他 フランクフルト・ アン・デア・オーダー州立o. | |
ロマンティック・フルート マックス・マイヤー=オルバースレーベン(1850-1927): 幻想ソナタOp.17 ユリウス・リーツ(1812-1877): ピアノとフールトのためのソナタOp.42 ジョン・フランシス・バーネット(1837-1916): グランド・ソナタOp.41 |
ハンス・ウド・ハインツマン(Fl) エリザヴェタ・ブルーミナ(P) | ||
録音:2003年8月18日-20日。 中期ロマン派以降のフールト作品は数が少ない上、あまり知られることがなく、このアルバムは貴重な作品を取り上げている。マイヤー=オルバースレーベンは、自身の姓と同名の地オルバースレーベン(ワイマール近郊)に生まれ、ヴュルツブルクに没したドイツのピアニスト、作曲者。今日ではほぼ無名だが、リストとも親交があり、ヴュルツブルクの王立音楽学校の校長を務め、同地の有名な合唱団体「リーダーターフェル」の指揮者としても活躍した。「幻想ソナタ」は後期ロマン派風の作品で、スケールの大きさを感じさせる。 | |||
甘き喜びのうちに〜 トランペットとオルガンのためのクリスマス音楽 クレープス(1713-1780): コラール編曲(変奏曲?) 「目を覚ませ、と呼ぶ声あり」 ベルンハルト・クロル(1920-): キリスト生誕協奏曲 Op.158から ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1822-1890): ノエル「真夜中に目を覚ました」/ 「我は神の大天使なり」 フランク:組曲「オルガン奏者」 〜3つのノエルの編曲 [来たれ、崇高な救世主/ 我らは町の中のここにいる/ それは小さい天使だった] イヴォン・ブレル(1932-): 古いノエルによる変奏曲 Op.89 レーガー:マリアの子守歌 ハンス・ウーヴェ・ヒールシャー(1945-): クリスマスのカンタータ 「甘き喜びのうちに」Op.56 |
コンチェルティーノ・ア・トレ [カール=ハインツ・ ハルダー(Tp) ミヒャエル・ エッケルレ(Org) モーリツ・コーン(Tp)] アレクサンドラ・ルスティフ(S) | ||
録音:2005年7月。 カンタータ以外はトランペットとオルガンのニ重奏のための作品。クロルはベルリンで生まれ、1945年から1979年までオーケストラのホルン奏者として活動した。広範囲に渡る作品はヒンデミットやレーガーの伝統を受け継いでいる。フランスの作曲家ブレルの作品は後期ロマン派的な様式で書かれている。ヒールシャーはオルガン・カリヨン奏者としても活動している。このカンタータはこのCDのために作曲され、5つの部分がそれぞれクリスマス・キャロルに基づいている。コンチェルティーノ・ア・トレは2001年に結成され、あまり聴かれない作品や穏健な現代作品に力を入れている。 | |||
ルーベンス四重奏団、デビュー ハイドン:弦楽四重奏曲第33番 ト短調Op.20-3 ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3番 ヘ長調Op.73 |
ルーベンスSQ | ||
100年以上離れた時期に作曲されながら、引き締まって活力に満ち、精巧で劇的、自発的、機知とユーモアがあり、また深く人間的で、力強いといった普遍的共通属性を持つ2曲。若いオランダの弦楽四重奏団、ルーベンス四重奏団の優れた演奏で聴くと、その観点がより明確になる。 | |||
ボッケリーニ:弦楽五重奏曲 Op.13-5 シューベルト:弦楽五重奏曲 D956 |
シューベルト弦楽五重奏団 | ||
録音:2005年8月1-3日。 シューベルト弦楽五重奏団は生まれも出身大学もまちまちの若手弦楽奏者によるアンサンブル。高いモチベーションとみずみずしい表現が歌心あふれるボッケリーニとシューベルトにうってつけである。 | |||
ミヒャエル・ザンデルリング シチェドリン: バレエ「カルメン組曲」(ビゼーに基づく) チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ ヒンデミット:葬送音楽 |
ミヒャエル・ ザンデルリング指揮 ドイツ弦楽 フィルハーモニー | ||
録音:2007年1月、2月。 ミヒャエル・ザンデルリングとドイツ弦楽フィルハーモニーのGENUINへの2枚目のアルバム。ドイツ弦楽フィルハーモニーは学生を中心とするユース・アンサンブル。しかしながらその技術力、表現力は学生であることが信じられないほど高いもの。ドイツにはユンゲ・ドイチェ・フィルやマーラー・ユーゲント・オーケストラなどプロ顔負けのユース・オケが多々あるが、このドイツ弦楽フィルもその一つに数えられるだろう。 チャイコフスキーの弦楽四重奏からの有名な「アンダンテ・カンタービレ」はチェロのソロ、ヒンデミットの「葬送音楽」ではヴィオラのソロを団員が務めている。ザンデルリング一家の三男ミヒャエルの指揮も冴え渡り、ヒンデミットのようなやや難解な作品でもメリハリが効き、シチェドリンのカルメン組曲は打楽器が加わりさらに切れ味の鋭い快演になっている。 | |||
バヤーンによる「展覧会の絵」 ムソルグスキー:展覧会の絵 グバイドゥーリナ:ソナタ「そして待ち望む」 |
ヘラルド・エラー(バヤーン) | ||
録音:2007年1月、2月。 バヤーンはロシアのクロマティック・アコーディオンの一種。グバイドゥーリナのソナタは一種のミサ曲で、曲名はクレドの最後の行「そして死者の復活と来世の生命を待ち望む」から採られ、ロシアのバヤーン奏者フリードリフ・リプスに献呈された。ミサ通常文が5つの部分からなるように、5楽章で構成されている。エラーは1977年に生まれ、ヴュルツブルク音楽大学でシュテファン・フッソングに学んだ。第3回JAA(日本アコーディオン協会)国際アコーディオン・コンクールで3位、2005年ドイツ音楽院コンクールで2位となり、ドイツ内外で独奏者・室内楽奏者として活動している。 | |||
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集 [第9番 ハ長調 K.14/第27番 ハ長調 K.303/ 第37番 イ長調 K.402/第42番 イ長調 K.526] |
アンネッテ・ウンガー(Vn) ブルンヒルデ・ ウェーバーシンケ(P) ミヒャエル・ プフェンデル(Vc) | ||
録音:1995年8月21日-25日。 モーツァルトの四つの時期のヴァイオリン・ソナタを集めたCD。初期のヴァイオリン・ソロ付きのピアノ・ソナタから、徐々にヴァイオリンが主導権を握っていく様子がわかる。ドレスデンのヴァイオリニスト、アンネッテ・ウンガーと、彼女と長くコンビを組んでいるブルンヒルデ・ウェーバーシンケが息の合った演奏を聞かせてくれるとあるが、チェロ奏者が参加している事については特に記載が無い。 | |||
ジャン・ミヒェル・ミュラー(1683-1743): 12のソナタ |
マリアンネ・リヒェルト・ プファウ(バロックOb)指揮 トゥテ・シュイテ | ||
録音:2007年6月。世界初録音。ピリオド楽器使用。 ジャン・ミヒェル・ミュラーは、ドイツ中部のシュマルカルデンに生まれた作曲家。1704年から亡くなるまで、フランクフルト東方の町ハーナウを拠点とし、この地の聖マリア教会のオルガニストとして活躍した。多数の曲を作曲したミュラーだったが、今日ではほぼ忘れ去られた存在になってしまっている。 このCDに収録されているソナタ集は、実際にはオーボエ・ソロ、木管楽器、通奏低音によるコンチェルト・グロッソ。低弦以外弦が含まれていないので、独特の響きが面白い。トゥテ・シュイテ(フランス語名だが、カリフォルニアの団体)は、オーボエ奏者マリアンネ・リヒェルト・プファウによって結成されたピリオド団体。。 | |||
シューベルティアーデ・ シュナッケンブルクのソリスト達 モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番 ト短調KV.516 ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 ト短調Op.57 |
イリヤ・コノヴァロフ、 アンネッテ・ウンガー(Vn) V.クラスノフ、 V.ブカーチ(Va) L.ゴロホフ(Vc) A.ゼンジパー(P) | ||
録音:2007年、ライヴ。 シューベルティアーデ・シュナッケンブルクはドイツの夏の地方音楽祭のひとつ。これは2007年のライヴから収録。登場する演奏家たちはいずれも30代前後の若手。溌剌としたモーツァルトがすばらしい。 | |||
音の眺め レオ・ブローウェル(1939-): 新しい簡単な練習曲(10曲)/ 悲歌/悲しげなキューバの風景 カルロ・ドメニコーニ(1947-):シャコンヌ |
ライナー・シュテークマン(G) | ||
録音:2008年5月20日-24日。 キューバ生まれの作曲家&ギタリスト、ブローウェルの「新しい簡単な練習曲」はドビュッシー、プロコフィエフ、ストラヴィンスキキーなど十人の作曲家を讃えるもの。「悲歌」は武満徹に捧げた作品。ドメニコーニはイタリア生まれの作曲家。ライナー・シュテークマンは、ヘッセン州マインハウゼンの出身。 | |||
セバスティアン・ボディヌス(1700-1759): 音楽的ディヴェルティメント第4部 (2つのオーボエと通奏低音のための6つのソナタ) |
トゥッテ・シュイッテ [マリアンヌ・リチャート・ プファウ(Ob)指揮 N.イェンソン、 J.ベリッツ(Ob) A.デンネルト(Cemb) R.ザンデルス(Fg) H.ヒュンマー(Vn)] | ||
録音:2008年10月。ピリオド楽器使用。世界初録音。 同時代のテレマンやバッハの影に隠れて忘れられた存在であったボディヌスは、ドイツ、テューリンゲン地方の生まれ。その生涯に100曲以上の作品を残したものの、ほとんどは出版されず、演奏されることもなかった。このオーボエ・トリオはアメリカ・サンディエゴ大学の図書館所蔵の楽譜によるもので、甘いオーボエの音色を生かした優雅な音楽。 | |||
シーンズ コルンゴルト(1897-1957):「から騒ぎ」の劇音楽より ヨゼフ・マルクス(1882-1964):パストラーレ パウル・バドゥラ=スコダ(1927-): エレジー(ピアノ独奏) シュテファン・エッサー(1966-):チェロ・ソナタ フェデリコ・モンポウ(1893-1987):橋 フレデリック・ディーリアス(1862-1934): チェロ・ソナタ |
ミヒャエル・ シュレヒトリーム(Vc) 北野法子(P) | ||
録音:2004年/2009年。 実にビューティフルなチェロ・アルバムの登場。メロディ・メーカー・コルンゴルトの劇音楽「から騒ぎ」はもとは管弦楽曲だが、ヴァイオリンとピアノための編曲をさらにチェロで弾いている。朗々とした旋律にチェロはぴったり。コルンゴルトとほぼ同世代のマルクスは後期ロマン派とフランス印象主義を折衷した様式で知られるが期待に違わぬ甘美な音楽。バドゥラ=スコダの意外にもスクリャービンばりの作品には驚かされる。モンポウの珍しいチェロ曲、演奏機会が少ないディーリアスの名曲チェロ・ソナタと音楽通を唸らせる選曲。 | |||
メンデルスゾーン&ベートーヴェン:オルガン作品集 メンデルスゾーン:3つの前奏曲とフーガ Op.37 ベートーヴェン: 自動オルガンのための3つの小品 WoO 33 (*) / 2つの前奏曲 Op.39 メンデルスゾーン:オルガン・ソナタ [ヘ短調Op.65-1/ニ長調Op.65-5] |
ヴォルフガング・ クレーバー(Org) | ||
録音:2009年7月。 クレーバーはヘルムート・リリンクにオルガンと指揮を学び、1982年にニュルンベルク国際オルガン・コンペティションではヨハン・パッヘルベル賞を受賞、2009年も含め何度も東京芸術劇場のランチタイム・コンサートでオルガンを弾いている。また、作曲家としても活動し室内楽からオラトリオまで幅広い作品を発表しているという。なお、代理店翻訳者は(*)の作品番号記号を "Wow" としているが誤り。 | |||
珠玉の名曲 ゼンガー/ハイフェッツ編曲:インテルメッツォ・スケルツォーソ ラフマニノフ/ハイフェッツ編曲:ひなぎく ファリャ/コハニスキ編曲:「7つのスペイン民謡」より〔ホタ/ナナ〕/ 「恋は魔術師」〜パントマイム クライスラー:真夜中の鐘/美しいロスマリン ドヴォルザーク/クライスラー編曲:スラヴ舞曲第1番 ヴィラ=ロボス:黒鳥の歌 ブラームス/ヨアヒム編曲:ハンガリー舞曲〔第1番/第2番〕 サン=サーンス:序奏とロンド・カプリツィオーソ ニン:カンティレーナ・ストゥリアーナ チャップリン/デュオ・インテルメッツォ編曲:コーヒーとケーキ グラナドス/クライスラー編曲:スペイン舞曲 チャイコフスキー:メロディ / プロヴォスト:ウィーンの思い出 デュオ・インテルメッツォ[ラルフ・マティアス・カスパース(Vn) タマキ・タケダ=カスパース(P)] | |||
録音:2009年4月12日-14日、ヘルフォルト、日本語解説付き。 題名どおり、かつてヴァイオリンの巨匠たちが観客の喝采を浴びた洗練された小品を集めたCD。いずれも寛いだ気分で楽しめる名曲ばかり。おそらくピアニストが日本出身と思われるデュオ・インテルメッツォそれぞれの細かい経歴は解説冊子にも見当たらないが、こうした小品を中心に演奏活動をしているとのこと。 | |||
シューマン:リーダークライスOp.39/ 7つの歌 Op.104/女の愛と生涯 Op.42 |
ヴィヴィアーネ・ハンナー(Ms) フランク・ペーター(P) | ||
録音:2009年9月7日、10日、14日-15日、ライプツィヒ。 シューマンによる三つの歌曲集を収録。ハンナーはドイツのメゾ・ソプラノ。ベルリン・コミッシェ・オパーやライプツィヒ歌劇場で活動するメゾ・ソプラノ。コンサート歌手としても知られる。渋めのメッゾの声で歌われるシューマンには独特の味わいがある。 | |||
ボワエルデュ:歌劇「白衣の婦人」(ドイツ語歌唱)
クリストファー・オコーナー(Br;ディクソン) マーラ・マスタリール(S;ジェニー) アマー・マッチハーラ(T;ジョージ・ブラウン) アンネ・カテリーネ・ワーグナー(Ms;マルガレーテ) ディオニソス・ツァンティニス(Br;ガヴェストン)他 ゲルノート・シュルツ指揮RIAS青年o. | |||
録音:2008年7月23日-26日、ラインスベルク城室内オペラ、ライヴ。 ボイエルデューのオペラの代表作「白衣の婦人」は、1825年にパリで初演されたオペラコミーク。人気作になり、フランスのみならずドイツでも盛んに上演された。このCDはドイツ語による全曲録音。ウォルター・スコットのいくつかの作品をもとにパリの名脚本家ユジェーヌ・スクリーヴが台本を作成。舞台はスコットランドの城。主のいない城を乗っ取ろうとするガヴェストン、実は城の継承者だがそのことを知らないジョージ、彼を導く謎の白衣の女。よくできた展開と親しみやすい音楽が、当時の人気ぶりを偲ばせる物。ドイツ北東部の街ラインスベルクにある美しい湖畔の城に付随した劇場での上演のライヴ録音。若手歌手中心の生き生きした演奏が楽しめる。 | |||
ロマンティック・ヴァイオリン作品集 ドヴォルザーク: ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53(*) スク:4つの小品 Op.17(#) シューマン:3つのロマンスOp.94(#) イザイ:去年の雪 Op.23(+)/子守歌 Op.20(+) |
クリスティーネ・ ラファエル(Vn) アンドレアス・アルベルト指揮(*) ニュルンベルクso.(*) ライナー・ゲップ(P;#) ヤン・コラツォッラ指揮(+) ライン室内o.(+) | ||
録音:1977年(*)/1983年7月9日-10日(#)/1985年4月10日(+)。作曲家ギュンター・ラファエル(1903-1960)の娘で、マイニンゲンに生まれたドイツのヴァイオリニスト、クリスティーネ・ラファエル(1943-2008)の録音集。ヴァイオリンを始めたのが13歳とかなり遅く、ソリストとしての活動が本格化したのも1970年代になってからという遅咲きだった。残された録音は少なく、当CDはLP用録音と放送録音から復刻。 | |||
アルベニスへのオマージュ エンリク・モレラ(1862-1942):宗教的なアンダンテ/メランジア/嘆きと踊り フェリプ・ペドレル(1841-1922):クーラント/ガリャルダ イサーク・アルベニス(1860-1909):入江のざわめき/アストゥリアス/コルドバ/セビリャ マッシモ・パリス指揮コンチェルト・マラガ室内o. | |||
録音:2009年8月、マラガ。アルベニスと、彼と親しかった二人のスペインの作曲家の弦楽オーケストラのための作品を収録。モレラはスペイン的な中にワーグナーの影響が見られ、ペドレルは民族的というよりは古い宮廷音楽を模した様式を採っている。アルベニスはスペインの土地の名前がつけられた陽気で情緒豊かな小品集。コンチェルト・マラガは1996年に設立されたスペインの弦楽オーケストラで2003年以降、作曲家でもあるマッシモ・パリスが指揮台に立っている。 | |||
オーボエ・バンドの音楽 ヨハン・フィリップ・クリーガー(1649-1725): 楽しい野の音楽〔第1部 ヘ長調/第2部 ハ長調/第3部 ヘ長調〕/トッカータとフーガ ヨハン・クリスティアン・シーファーデッカー(1679-1732): 12の音楽協奏曲 より〔第9番 ト短調/第5番 ニ短調/第3番 ハ短調〕 マリアンネ・リヒェルト・プファウ(Ob)指揮トゥッテ・シュイッテ [ユーリア・ベリッツ、ニルス・イェンソン(Ob) レジーナ・サンダーズ(Fg) アヒム・ヴァイゲル(ヴィオローネ) アンケ・デンネルト(Cemb)] | |||
録音:2011年6月2日-5日、ニュルンベルク。指揮も務めるプファウを中心に結成された珍しいピリオド楽器オーボエ・アンサンブル「トゥッテ・シュイッテ」のGENUINレーベルへの録音第3弾。 | |||
フルートとチェロの対話 モーツァルト/古賀敦子編曲: 二重奏曲 ニ長調 K.423(原曲 ト長調) フェルー:フルート独奏のための3つの小品 ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第6番 武満徹:フルート独奏のためのヴォイス カサド:チェロ独奏のための組曲 ヴィラ=ロボス:ジェット・ホイッスル |
古賀敦子(Fl) イータイ・ケン(Vc) | ||
録音:2011年6月2日-4日、イエス・キリスト教会、ベルリン。古賀敦子は、桐朋学園音楽科高等学校卒の後パリとケルンで学び、現在はドイツで活躍するフルーティスト。イータイ・ケンはイスラエル出身のチェリスト。ベルリンで学び、アントワープ王立po.やニュルンベルク歌劇場o.の首席奏者を務めた。 | |||
ロマンティックな小道 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.105 メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 ガーゼ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調 Op.21 |
アンネッテ・ウンガー(Vn) ダリヤ・フリンキフ(P) | ||
録音:2011年11月。アンネッテ・ウンガーはヨーロッパ、日本で盛んに活動しており、サントリー・ホール、軽井沢の石川音楽堂でもリサイタルを行ったこともある。ドイツ音楽の伝統を受け継ぐ堅実な音楽つくりに定評があり、GENUINが積極的に録音を行っているアーティスト。中期ロマン派の旋律の豊かなヴァイオリン・ソナタを情感たっぷりに歌っている。 | |||
ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン作品集 パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):「ブルガリア組曲」〜歌 / パガニーニ(1782-1840):鼓動 Op.13 クライスラー(1875-1962):レチタティーヴォとスケルツォ・カプリス Op.6 イザイ(1858-1931):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 / ファリャ(1876-1946):スペイン舞曲第1番 エルンスト(1814-1865):夏の名残りの薔薇/グランド・カプリス リムスキー=コルサコフ(1844-1908):「金鶏」幻想曲 / サラサーテ(1844-1908):カルメン幻想曲 Op.25 エリーナ・ルビオ(Vn) グレアム・ジャクソン(P) | |||
録音:2011年11月。エリーナ・ルビオは1996年スペイン出身の若手ヴァイオリニストでバルセロナのサン・アンドルー・デ・ラ・バルカ・コンクール、ドイツ・マイセンのシモン・ゴールドベルク国際コンクールなど、ヨーロッパの数々のコンクールで優勝している。このディスクは彼女のデビューCDで彼女の得意とするスペイン物、ロシア物、イタリア物で構成されている。たっぷりと歌い込む情熱的なカンタービレに出身のスペインの熱い血を感じる。ウラディゲロフの「ブルガリア」組曲からの一曲はブルガリア的というよりはいわゆるジプシー的な小品で、ここでも彼女の情熱的なヴァイオリンが功を奏し秀逸な演奏を繰り広げている。 | |||
フルートとピアノのためのロマンティック作品集 ヴィドール:組曲 Op.34 / バッハ&グノー:アヴェ・マリア マスネ:タイスの瞑想曲 / F.ボルン:華麗なる幻想曲 / ゴーベール:マドリガル シューベルト:しぼめる花による序奏と変奏曲 / サン=サーンス:白鳥 古賀敦子(Fl) 宮田真夕子(P) | |||
録音:2012年8月、シュロス・ブリッツ、ドイツ。古賀敦子による GENUIN へのアルバム第2弾。シューベルトの名曲に加え、フルート以外の名曲も演奏している。 | |||
フリーメイソンにインスパイアされて ジェミニアーニ:ソナタ第6番 イ短調 Op.5 ベートーヴェン:「魔笛」の「娘か女か」の主題による12の変奏曲 ヘ長調/ 「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 シベリウス:ヴァイオリンとピアノのための4つの小品 Op.78 / フンメル:変奏曲 ニ短調 カーチャ・ツァコトニク(Vc) ナイラ・アルヴァレンガ=ラーマン(P) | |||
録音:2012年8月、ルードヴィヒスハーフェン、ドイツ。フリーメイソンに関係する作曲家の作品を集めたユニークな作品集。 | |||
インテルメッツォ〜ヴァイオリン小品集 シャミナード/クライスラー編曲:スペインのセレナーデ / ファリャ/クライスラー編曲:スペイン舞曲 コルンゴルト:歌劇「死の都」〜ピエロの歌 / R.コルサコフ:/ハイフェッツ編曲:熊蜂の飛行 ラフマニノフ/ハイフェッツ編曲:ここは素晴らしい場所 / モシュコフスキ/サラサーテ、ハイフェッツ編曲:ギタラ プロフォスト:間奏曲「ウィーンの思い出」 / ブラームス/クレンゲル、ギンゴールド編曲:ハンガリー舞曲第2番 シューマン/ハイフェッツ編曲:予言の鳥 / ドヴォルジャーク/クライスラー編曲:わが母の教え給いし歌 C.テデスコ/ハイフェッツ編曲:海のささやき / ブラームス/ヨアヒム、ハイフェッツ編曲:ハンガリー舞曲第7番 サン=サーンス/パラージ編曲:白鳥 / ディニク/ハイフェッツ編曲:ホラ・スタッカート マスネ/ギャレ編曲:タイスの瞑想曲 / ブラームス/ヨアヒム編曲:ハンガリー舞曲第5番 ハロルド・アーレン:虹の彼方に / グルック/ハイフェッツ編曲:メロディ(精霊の踊り) ゴドフスキー/ハイフェッツ編曲:古きウィーン / サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン デュオ・インテルメッツォ [ラルフ・マティアス・カスパース(Vn) タマキ・タケダ〔竹田環〕=カスパース(P)] | |||
録音:2012年12月、ハーフォード北西ドイツ・フィルハーモニー・スタジオ。デュオ・インテルメッツォは夫婦のコンビで、ヴァイオリンのアンコール・ピースに相応しい小品ばかりを集めた楽しいアンソロジー。クライスラー、ハイフェッツ編のおなじみの編曲の他、コルンゴルトの歌劇「死の都」からの一曲など普段あまり聴くことのない作品も収録。これ一枚でヴァイオリンの有名なアンコール・ピースがほぼ聴ける。 | |||
ベートーヴェンと彼の師による弦楽三重奏曲集 ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガー(1736-1809):弦楽三重奏曲 ハ長調 Op.9 No.1 ハイドン(1732-1809):弦楽三重奏曲 ト長調 Op.53 ベートーヴェン(1770-1827):弦楽三重奏のためのセレナーデ ニ長調 Op.8 ドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団 [ハイケ・ヤニッケ(Vn) アンドレアス・クールマン(Va) ウルフ・プレーレ(Vc)] | |||
録音:2013年4月。ベートーヴェンと彼の師匠の弦楽三重奏曲を並べ、ベートーヴェンが師匠から何を学び、何を切り捨てたかを作品から類推する変わった企画。アルブレヒツベルガーは当時の楽壇の大立者で作曲家、教育者として大きな影響力を持ち、ウィーンのシュテファン大聖堂の楽長であったこともある。対位法の大家でもあり、ベートーヴェンのほか、フンメル、モシュレスらがいる。演奏のドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団はドレスデン・フィルのコンマスであるヤニッケ、ヴィオラのアンドレアス・クールマン、チェロの首席ウルフ・プレーレから構成され、オーケストラ活動の傍ら、精力的に活動している。 | |||
ボレロ〜エイプソス・サクソフォン四重奏団 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/クープランの墓 / ピエルネ:序奏とポピュラーなロンドによる変奏曲 ティエリー・エスケシュ(1965-):湾/タンゴ・ヴィルトゥオーゾ フランセ:サクソフォンのための小さな四重奏曲 / ラヴェル:ボレロ エリプソス四重奏団〔サックス四重奏〕 | |||
録音:2013年4月-5月。エリプソス四重奏団は2004年にデビューしたフランス人を中心としたアンサンブル。フランセ以外は編曲物だが、ラヴェルを始め洒落た雰囲気が味わえる。ティエリー・エスケシュは現代フランスのオルガニストで作曲家。ジャズ、タンゴのテイストを持つ楽しい小品。終わりのボレロではサックス4本がいかにボレロのダイナミズムを表現するかお楽しみ。 | |||
ヴィオラとピアノのためのロマンティック作品集 ブラームス:ヴィオラ・ソナタ〔第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 /第2番 変ホ長調 Op.120 No.2 〕 フックス:ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op.86 / フリードリヒ・キール(1821-1885):3つのロマンス Op.69 ライナー・モーク(Va) 橋場めぐみ(P) | |||
録音:2013年7月22日-24日。ライナー・モークは1974-1978年にカラヤン時代の BPO で首席ヴィオラ奏者として活躍したドイツのヴィオラ奏者で、広がりを感じさせる豊かな音色で朗々と奏でている。ヴィオラ作品の代表曲であり、ブラームスの最晩年の作品でもある2曲の「ヴィオラ・ソナタ」。ほの暗い情熱、暗さの中から見える光を、そして穏やかさを、渋みのある演奏で表現。注目したいのは、ドイツの作曲家キールの「3つのロマンス」。本当にロマンに溢れた美しい作品。抒情に満ち、ヴィオラが気持ちよく歌う。埋もれてしまうにはもったいない。 | |||
バルツ・トリュンプ(1946-): ソプラノ、フルート、ピアノのための「カンティ・エレジアチ〔悲しみの歌〕」(2007-08) (*) / サックス、トロンボーン、ピアノのための二重奏&三重奏曲「フロレスタンとオイゼビウス」(2010-11) (#) / テノール、ヴィオラとピアノのための「遠い声」(2007) (+) ベアトリーチェ・フェールミー(S;*) クラウディア・ヴァイスバルト(Fl;*) リッカルド・ボヴィーノ(P;*) マルクス・ヴァイス(Sax;#) マイク・スヴォボダ(Tb;#) ユルク・ヘンネベルガー(P;#) ダニエル・ ベーレ(T;+) カーラ・ブランカ(Va;+) リッカルド・ボヴィーノ(P;+) | |||
録音:2013年。すべて世界初録音。トリュンプはスイスの作曲家で、ベリオに師事。「悲しみの歌」はイタリアの詩人ジャコモ・レオパルディとミケランジェロ・ブオナローティの詩を基に作られた。静謐な空間でソプラノとフルートとピアノが一体となり絡み合う。神秘的な音楽。「遠い声」はドイツのロマン主義の作曲家エドゥアルド・メーリケの詩を基に作曲している。 | |||
The Outcry プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.80 ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ Op.134 |
イーゴリ・マリノフスキー(Vn) イタマール・ゴラン(P) | ||
録音:2014年4月18日-20日、メンデルスゾーンザール、ライプツィヒ。ピアノがイタマール・ゴラン!ロシア出身のヴァイオリニスト、マリノフスキーはミルシテイン、シュヴァルツベルク、シュルツ、ザハール・ブロンに師事。サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクールやF.クライスラー国際ヴァイオリン・コンクールで優勝、入賞歴多数の実力派。そして、ピアノはヴェンゲーロフやヤンセン、庄司紗矢香など名だたるソリストから信頼を置かれている名ピアニスト、イタマール・ゴランという注目の演奏。プロコフィエフのソナタは醒めたように聴こえるのにメラメラと熱い緊張感漂う演奏。ヴァイオリンの太めの音色、確かな技巧、ゴランの強烈なピアノも聴き物。 | |||
分岐点〜ヴァイオリンとピアノのための20世紀作品集 ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ / ストラヴィンスキー:デュオ・コンチェルタンテ プロコフィエフ:5つのメロディ Op.35bis / ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ第2番 サリタ・クウォク(Vn) ウェイ=イ・ヤン(P) | |||
録音:2014年3月。オーストラリア出身のヴァイオリニスト、サリタ・クウォク。ドイツのシェーンタール国際ヴァイオリン・コンクール、ニュージーランドのギズボーン国際音楽コンクール、ポーランドの若手ヴァイオリニストのためのリピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際コンクールで優勝、様々なコンクールで入賞を果たしているヴァイオリニスト。今作は20世紀に作曲されたヴァイオリン作品集。ヤナーチェクの唯一のヴァイオリン・ソナタであり難曲として有名。エキセントリックな手法で秘めた情念をさらけ出す。バレエにも使われているストラヴィンスキーのデュオ・コンチェルタンテ。牧歌的で抒情溢れるメロディが印象的。 | |||
掛け橋〜ピアノ連弾作品集 J.S.バッハ/クルターク編曲:7つのバッハのコラール集〜人みな死すべきもの BWV.643 (1台4手版) クルターク:ピアノのための遊び / ブゾーニ:J.S.バッハのコラール「幸なるかな」 BWV.517による即興曲 リゲティ:ソナチネ / レーガー:ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ シュテンツル・ピアノ・デュオ [ハンス=ペーター・シュテンツル、フォルカー・シュテンツル(P)] | |||
録音:2013年、2015年。11ものコンクールで優勝(1986年ミュンヘン国際コンクール優勝など)した実力派ピアノ・デュオ「シュテンツル・ピアノ・デュオ」。ドイツにあるロストック大学において、世界で初めてピアノ・デュオ教授職に就任、連弾の地位を高めてきた。今作ではクルタークのバッハへの深い愛情から生まれた7つのバッハのコラール集から「人はみな死すべきもの」、ブゾーニのお気に入りだった、バッハのコラール幸いなるかな、おお魂の友よ BWV.527 を主題にした2台ピアノのための作品など、ピアノ連弾の名曲を収録している。 | |||
音楽の鱒料理 フランツ・シェッグル(1930-1982):ゆかいな鱒(*) / ウォルフラム・ラングナー(1956-):新しいゆかいな鱒(*) シューベルト(1797-1828): ピアノ五重奏曲「ます」D.667 〜第4楽章〔原曲(#) /ピアノ連弾版(ユーゴ・ウルリヒ編曲)(+) 〕/ 歌曲「鱒」D.550 (**) ミヒャエル・グレイザー指揮コンソルティウム・ヴォカーレ・ライプツィヒ(*) アンドレア・ハルトマン(Vn;#) リヴ・バルテルス(Va;#) アンナ・ニーブア(Vc;#) クリストファー・ボイヒェルト(Cb;#) ロルフ=ディーター・アレンス(P;#) ウルリケ・フルデ(S;**) ハイコ・ラインチュ(P;+/**) ハイドルン・クレメン(P;+) | |||
録音:2008年-2016年。(*)は世界初録音。「鱒」をテーマにした作品を集めたユニークなアルバム!シェッグルとラングナーによる合唱作品は世界初録音。この2人の作品はシューベルトの人気の高い歌曲「鱒」が、作曲家や国が変わったらどんな音楽になるのか!? 人気の珍しいパロディ合唱曲。そしてシューベルトのピアノ五重奏「ます」のオリジナル版とピアノ連弾版が収録されている。料理方法で様々な魅力が味わえる。 | |||
ヴィヴァルディ(1678-1741): ヴァイオリン協奏曲集「四季」 Op.8 Nos.1-4 |
イーゴリ・ マリノフスキー(Vn)指揮 ドレスデン・レジデンスo. | ||
録音:2017年1月2日-4日、ライプツィヒ|収録時間:39分12秒。 イーゴリ・マリノフスキーは1977年、ソ連のスヴェルドロフスク(現在のロシアのエカテリンブルク)の生まれ。1991年にウィーンに移り、以降ヨーロッパで広く活動している。四季には数多くの個性的な録音があるが、マリノフスキーはここでは独奏ヴァイオリンにオーケストラと言いながらも弦楽五部各一人、チェンバロという極少人数のアンサンブルで、ヴィブラートを控えめにスッキリと美しい演奏を心がけている。 | |||
ダンス タイチェヴィッチ(1900-1984):バルカンの舞曲集(1927) リスト:「ヴェネツィアとナポリ」S.159 〜タランテラ ファリャ:「恋は魔術師」〜火祭りの踊り ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ / シューマン:ダヴィド同盟舞曲集 Op.6 ミリヤナ・ライイッチ(P) | |||
録音:2018年7月28日-30日、ドレスデン。セルビア出身の情熱系ピアニスト、ミリヤナ・ライイッチの本格的なデビューCD 。ミリヤナ・ライイッチはベオグラード生まれで、2008年からドレスデンを拠点を活動している。その演奏は意志の強さを感じさせる冴えたもので、ことにこのCDに収められたような舞曲ではどれも熱い躍動が生きている。有名なファリャの火祭りの踊りにしてもラヴェルの高雅で感傷的なワルツにしても、音楽がそこに留まらず発散して聞き手を刺激する力の強い演奏で、そしてそれは同郷のマルコ・タイチェヴィッチ(1900-1984)のバルカンの舞曲集でことに顕著。 | |||
火 ショパン:夜想曲〔変ロ短調 Op.9 No.1 /ハ短調 Op.48 No.1 〕/スケルツォ 変ロ短調 Op.31 リスト:パガニーニによる大練習曲〜第3番 嬰ト短調「ラ・カンパネッラ」/ メフィスト・ワルツ第1番 S.514 /巡礼の年第2年「イタリア」〜ダンテを読んで シェン・シュジュ〔沈诗哲/沈詩哲〕(P) | |||
録音:2018年11月18日、ハノーファー。1994年、中国、湖南省湘潭市 生まれのピアニスト、シェン・シュジュのデビューCD 。6歳からピアノを始め、奨学金を得て英国に留学、さらにハノーファーで研鑽を積んだ。「火 Fire 」と題されたこのCDには、ショパンとリストの名曲ばかりが収録されており、題名の通り熱気を孕んだ演奏が素晴らしい。20代半ばのピアニストのデビューCDとしてはとても成功しているだろう。 | |||
シューベルト&リスト:ピアノ作品集 シューベルト:4つの即興曲 D.899 / シューベルト/リスト編曲:5つ歌曲編曲 〔水の上で歌う/聞け、聞け、ひばり/糸を紡ぐグレートヒェン/セレナード/アヴェ・マリア〕 リスト:慰め(全6曲) ヴァチェスラフ・アポステル=パンクラトフスキー(P) | |||
録音:2018年3月30日-31日、2019年2月11日-12日、ライプツィヒ。モスクワ出身のピアニスト、ヴァチェスラフ・アポステル=パンクラトフスキーのおそらく初CD 。モスクワのグネーシン音楽大学を修了後、2006年にライプツィヒのメンデルスゾーン音楽演劇大学で、さらにワイマールのリスト音楽大学で学んだ。現在はドイツを拠点に活動をしている。写真で見るだけでも繊細そうなアポステル=パンクラトフスキーだが、その演奏はたいへん感受性豊かで憂いをたっぷり湛えている。しかしそれが重くならずさらりとした感触を残している辺りが見事。今後ますます伸びていく逸材だろう。 | |||
リユニオン〜オグニェン・ポポヴィッチ、リサイタル イワン・ミュラー(1786-1854):マドリッドの城 サン=サーンス(1835-1921):クラリネット・ソナタ 変ホ長調 Op.167 / ミゲル・ユステ(1870-1947):旋律的な勉強 ノルベルト・ブルクミュラー(1810-36):二重奏曲 変ホ長調 Op.15 / マルコム・アーノルド(1921-2006):ソナチネ ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):アリア / オグニェン・ポポヴィッチ(1977-):バナット・ダンス/心の内に オグニェン・ポポヴィッチ(Cl) ミリャーナ・ライッチ(P) | |||
録音:2020年。クラリネットのポポヴィッチはセルビア出身。ソリストとしてミュンヘン・フィル、ベオグラード・フィルなど多くのオーケストラと共演し現在ベオグラード・フィル首席奏者を務めている。このディスクではサン=サーンスの有名なソナタの他、アーノルドやブルクミュラー(ピアノの教則本で有名なヨハン・ブルクミュラーの弟)、スペインの作曲家ユステの珍しい作品を収録。最後はポポヴィチの自作による楽しい「バナット・ダンス」とロマンティックな「心の内に」で締めくくられる。 | |||
ドビュッシーと彼の友人たち ドビュッシー/ラフルランス編曲:2つのアラベスク / ドビュッシー/ベイラーオ編曲:ベルガマスク組曲 ルーセル:笛吹きたち Op.27 / ドビュッシー:シランクス / デュカ:牧神のはるかな嘆き プーランク:フルートとピアノのためのソナタ / ラヴェル/フルーリー編曲:ハバネラ形式の小品 デュオ・マティック・フート[クリスティアン・マティック(Fl) マティアス・フート(P)] | |||
録音:2017年3月26日-29日、ポリング、バイエルン州、ドイツ。 ピアノ伴奏のフルート演奏は普通だが、デュオを名乗って活動するのは珍しい。デュオ・マッティック・フートは、フルート奏者のクリスティアン・マティックとピアニストのマティアス・フートのベテランの二人によるデュオ。クリスティアン・マティックはバイエルン室内o. に所属しつつ、ソロ活動を盛んに行っている。しっとりとした音色が素晴らしい。マティアス・フートはザルツブルクのモーツァルテウムでハンス・レイグラフに学んだ人で、品の良さが光る。 | |||
超越 フランク:前奏曲、コラールとフーガ FWV 21 エネスク:ピアノ・ソナタ Op.24 No.1 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178 |
ミハイ・リティヴォイウ(P) | ||
録音:2017年5月10日-12日、ノーサンプトンシャー。 「超越(transcendence)」と題されたCD 。ミハイ・リティヴォイウはルーマニア、ブカレスト生まれのピアニスト。6歳からピアノを学び始め、2011年のジョルジュ・エネスク国際ピアノ・コンクールで3位(1位なし、3位二人)入賞を果たし、以降広く活躍している。理知的で緻密に弾くタイプのピアニスト。エネスクのピアノ・ソナタは比較的珍しい作品だが、リティヴォイウは思い入れが強いようで各地で演奏している。GENUINにしては珍しい英国録音。 | |||
イ・ヨンジョ(1943-):歌曲集 最愛の母(*) /絹の霞/ダデオミ/小鳥よ小鳥/鳥を追い払う歌/星の光/月の夜/五百年/冗談を言う/ 聞慶のアリラン/慶尚道のアリラン/旌善郡のアリラン/ファン・ジニ〔青山里の青い水/絶望的な憧れ〕/ 囚われの春香/神の子羊/詩篇第23番/イエスは真の葡萄の木 イ・ユラ=ホフ(S) ミシャエル・シュッツェ(P) マリー=ルイーゼ・カーレ(Hr;*) | |||
録音:2017年9月11日-14日、2018年2月6日-7日、フランクフルト。 韓国の作曲家、イ・ヨンジョ Young-Jo Lee (1943-)の歌曲集。イ・ヨンジョはソウルの生まれ。ミュンヘンに留学、カール・オルフに学んだ。韓国民謡を基にした西洋音楽で高い評価を得ている。ここに収められているのは、留学前の若書きの2曲を除き、比較的近年の作品ばかり。「ファン・ジニ」は、度々映画化、テレビ化される李氏朝鮮時代の妓生ファン・ジニ黄真伊を主人公とするオペラ。1999年に初演され、2001年4月には東京で日本初演もされた。イ・ユラ=ホフはソウル生まれのソプラノ。ベルリンとライプツィヒに留学し、現在はドレスデンを拠点にドイツを中心に活動している。高音のよく伸びる美声のソプラノ。 | |||
エリック・ルー〜ドイツ国際ピアノ賞2017年優勝者 モーツァルト:ロンド イ短調 K.511 シューベルト:4つの即興曲 D.899 ブラームス:6つのピアノ小品 Op.118 |
エリック・ルー(P) | ||
録音:2017年10月27日、ニュルンベルク。 2015年の第17回ショパン国際ピアノ・コンクールで僅か17歳で第4位入賞した米国のピアニスト、エリック・ルーの初の独墺系レパートリーのCDが発売。エリック・ルーは1997年、米国マサチューセッツ州生まれの中国系米国人。2017年の国際ドイツ・ピアノ賞で優勝、かつ聴衆賞も得ており、その半年後にニュルンベルクで行われた演奏会をライヴ録音した物。ショパン・コンクール第4位の実力はさすがに素晴らしく、じっくりとした落ち着きと深みのある演奏は、十代のピアニストのレベルを遥かに超えている。しかもモーツァルト、シューベルト、ブラームスのそれぞれ晩年の作品に挑んでおり、堂々と押し切っている様からは風格すら漂ってくる。一切情報なしに聞いて19歳の演奏と当てられる人はいないだろう。 | |||
ムーキー・リー=メニューイン、ピアノ・リサイタル アルバン・ベルク(1885-1935):ピアノ・ソナタ(1909) シューベルト(1797-1828):ピアノ・ソナタ第17番 Op.53, D.850 バルトーク(1881-1945):ルーマニア民族舞曲(1915) / エリック・タンギー(1968-):トッカータ(2006) ムーキー・リー=メニューイン(P) | |||
録音:2017年6月-7月、メンデルスゾーンザール、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ。 ムーキー・リー=メニューインは韓国出身の若手ピアニスト。その名前からわかるようにイェフディ・メニューインの息子ジェレミー・メニューイン夫人。イギリス王立ノーザン・カレッジ音楽院でマーガレット・フィンガーハット、ジョン・ダムゴーに師事した。ソリストとしてヨーロッパ、アジアを中心に盛んに活動しており、2003年に権威あるオーグスティヌス賞とヨハヒム王子・アレクサンドラ王妃国際賞を受賞している。繊細さの中に彼女のパッションの強さを感じさせる、芯あるクリアなタッチと若々しい音楽性が聴き手に爽やかな印象を与える。後期ロマン派の様式で書かれたベルクのソナタ、瑞々しいシューベルト、そしてタンギーの奇知あふれるトッカータなど聴きどころ満載。 | |||
小さな目、大きな世界〜少年合唱による世界の歌 フンガ・アラフィア(東アフリカの歓迎の歌) / シュトライヒ:カモメの歌/巡る惑星の上で / ラコミ:小川 ギルキソン:気楽に試してごらん / クライン:チャ=チャ=チャ=チンチラ / ハーゲン:水の中の魚 エポ・イ・タイ・タイ・エー(ニュージーランドのマオリ族の歌と踊り) / イスフェルト:狼の歌 フォイステル:フェリチタス/イモムシの子 / ツュークハルト:郵便切手 フューレ:マモ、月の男/世界は大きい / ヴィスキルヒェン:猫たちは夜通し歩く / ケーニヒ:夢の歌 ゾフィー・バウアー指揮ライプツィヒ歌劇場少年cho. | |||
録音:2017年1月27日-29日、グロースドイベン|収録時間:38分50秒。 小さな目、大きな世界と題された、ライプツィヒ歌劇場少年合唱団の歌う世界の歌。といっても20世紀に作られたドイツの歌も多い。水の中の魚は、パンクの令嬢ニナ・ハーゲンの最初のアルバム「ニナ・ハーゲン・バンド」に含まれる曲。 | |||
窓〜もう一つのスペインを垣間見る ファリャ:ベティカ幻想曲 / モンポウ:内なる印象 ルイス=ピポ:窓/カタルニャ民謡の主題による変奏曲/ガリシア民謡の主題による変奏曲 アリ・イレシュ(P) | |||
録音:2017年7月8日-9日、アングレーム、シャラント県、フランス。 近代スペイン、カタルーニャの3人の作曲家のピアノ作品集。アントニオ・ルイス=ピポ(1934-1997)はグラナダ生まれでバルセロナ生まれの作曲家、ピアニスト。翳りのある情熱に満ちた音楽が独特。「窓」は6曲からなる小品集。ルイス=ピポの作品はこれまでギター曲がCDになっていたが、ピアノ曲はほとんどなかった。アリ・イレシュはパリ出身のピアニスト。彼はルイス=ピポの弟子で、師匠のピアノ曲に並ならぬ思い入れがあることが伝わる演奏。 | |||
旅の楽しみ ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 Op.70 No.1「幽霊」 シュポア:ピアノとヴァイオリンのための二重奏曲 Op.96「旅のソナタ」 メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66 エルデリング・アンサンブル [シモン・モンガー(Vn) イェネッテ・ギエル(Vc) サンドラ・ウルバ(P)] | |||
録音:2017年8月28日-30日、ライプツィヒ。 注目を浴びているエルデリング・アンサンブルの新録音。ベートーヴェンとメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲と、シュポアの「旅のソナタ」を収録。「旅のソナタ」はヴァイオリンとピアノが対等の二重奏曲で、シュポアらしい魅力に満ちた素敵な作品。エルデリング・アンサンブルは、オーストラリア出身のヴァイオリニスト、シモン・モンガー、ドイツのチェリスト、イェネッテ・ギエル、リトアニアのピアニスト、サンドラ・ウルバによるピアノ三重奏団。アンサンブルと名乗っているのは、ゲスト奏者を加えて規模を拡大することがしばしばあるから。今回は基本のピアノ三重奏で彼らの実力を存分に聞かせてくれる。 | |||
多様性 シャルパンティエ/ブレイク編曲:テ・デウム〜前奏曲 / ウォルトン/クライネス編曲:王冠 カストロ・ダッドーナ:速歩き Op.19 / レクオーナ:マラゲニャ / ホデル:クルピラの伝説 メンデス/ロバートソン編曲:3つのメンデス・ポルカ / ガーシュウィン/ハーヴィー編曲:アイ・ガット・リズム パウラ・アギレ/ルイス編曲:アマリア / ブレイク:エーデルワイス幻想曲/ブリーディング・チャンクス トマス・クラモー指揮ヨーロピアン・ブラス・アンサンブル | |||
録音:2017年10月8日-12日、バート・フレデブルク。 題されている通り、様々な国の作曲家の作品が収録されている。有名曲も多い中、お勧めはリチャード・ブレイクのブリーディング・チャンクス。ブリーディング・チャンクス Bleeding Chunks は文字通りには血の滴るぶつ切り(肉)という物騒な意味だが、音楽では曲の一部を多数連ねたある種のメドレーを意味する。この曲でも13分ほどの間に有名な曲がぎっちり詰め込まれていて、元ネタ捜しするのも楽しい。もちろん演奏はどの曲でも素晴らしい水準。 | |||
反映 ベルトホルト・フンメル(1925-2002):3つのピアノ小品「アルバン・ベルク讃」 Op.83 (1985) チェ・ウジョン(1968-):前奏曲〔第7番/第25番「水の中の鏡」〕 武満徹:フォーアウェイ / ラヴェル:鏡(全5曲) メシアン:幼子イエスに注ぐ20の眼差し〜それによって全ては成された チ・ユキョン(P) | |||
録音:2017年10月7日-9日、ノイマルクト・イン・デア・オーバープファルツ、ドイツ。 韓国のピアニスト、チ・ユキョンのデビューCD 。チ・ユキョンはソウルの大学を卒業後、2012年からハノーファーに留学、ここを拠点に活動の場を広げている。2015年のクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール(この年は第1位なし)では特別賞を3つも獲得して大きな注目を浴びた。この初のCDでは、ラヴェル、メシアン、武満に加え、20世紀ドイツの作曲家、ベルトホルト・フンメル(1925-2002)の1985年の作品や、同胞の作曲家チェ・ウジョンの前奏曲を収録するなど意欲的。ことにチェの前奏曲第25番は「水の中の鏡」という題名通り鮮やかなきらめきが美しい。 | |||
反逆の声〜ジェレミー・メニューイン:自作自演集 バロック風の2つのピアノのための組曲/ ブラームスの弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 Op.18 の第2楽章による2つのピアノのための変容/ ブラームスの弦楽六重奏曲第2番 ト長調 Op.36 の第2楽章による2つのピアノのための変容/ 独自主題に基づく4手ピアノのための変奏曲/2つのピアノのための幻想曲 ムーキー・リー=メニューイン、ジェレミー・メニューイン(P) | |||
録音:2017年1月18日-19日、9月27日-28日、ライプツィヒ。 イェフディ・メニューインの息子でピアニストのジェレミー・メニューインが、妻のムーキー・リー=メニューインと共に、自作の2台もしくは4手のピアノ作品を録音。ブラームスを主題に採っていることから窺えるように作風はいたってロマン派風。夫の作品を夫婦で演奏するというまことに天晴れなおしどり夫婦っぷりを楽しめる。 | |||
息吹が響きになる時 クーラウ:フルート四重奏曲 ホ短調 Op.103 / ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):2つのスケッチ アンソニー・ジラード(1959-):川の春 / マンフレート・トロヤーン(1949-):墓碑銘 モーツァルト:自動オルガンのためのアンダンテ ヘ長調 K.616 アンサンブル・テトラコード[梁凌嘉〔リャン・リンジャ〕、アレナ・ヴィルスドルフ、 盧思默〔ルー・シモー〕、フランツィスカ・フェルマー(Fl)] | |||
録音:2017年3月20日-23日、北京。 フルートだけの四重奏曲集。アンサンブル・テトラコードは、2013年、デュッセルドルフ・ローベルト・シューマン大学(音楽大学)の学生、中国人二人とドイツ人二人によって結成されたフルート四重奏団。四人とも1990年代前半生まれという若い奏者たちで、高い技量を備えた若い才能が一致団結して音楽を作り上げる様はとても爽やかだ。クーラウのフルート四重奏曲は、フルート・アンサンブルでは人気の高い名曲。 | |||
レオニード・サバネーエフ(1881-1968):ピアノ作品全集 Vol.2 5つのスケッチ Op.14 /ピアノ・ソナタ Op.15 /練習曲=夜想曲 Op.16 /パッサカリアとフーガ ミヒャエル・シェーファー(P) | |||
録音:2017年8月16日-17日、10月31日、ミュンヘン。 第1集は GEN-15380 (2CDs) に続く、レオニード・サバネーエフのピアノ作品全集第2集。レオニード・サバネーエフ(1881-1968)はモスクワ生まれだが、後半生をフランスで過ごした作曲家、音楽評論家。若い頃に晩年のスクリャービンと親しく、日本でも彼の「スクリャービン:晩年に明かされた創作秘話」という本が翻訳されている。音楽にスクリャービンっぽいところはあるが、スクリャービンのように神秘主義的な音楽ではなく、モノトーンの暗い、しかし意志の強さが窺える音楽。通好みの作風ではあるが、なぜこれだけ充実した音楽がこれまでほとんど顧みられてこなかったのか、このCDを聞けば誰でも不思議に思うだろう。ミヒャエル・シェーファーは1963年生まれのドイツのピアニスト、作曲家。作曲家としては埋もれかけていたサバネーエフの作品を積極的に取り上げ、再発見の中心人物になっている。 | |||
黄金時代チェロ1925年 ヒンデミット:室内楽第3番 Op.36 No.2 イベール:チェロと木管合奏のための協奏曲 トッホ:チェロと室内管弦楽のための協奏曲 Op.35 マルティヌー:チェロ、木管合奏、ピアノと 打楽器のための協奏曲 ハ短調 H.143 |
クリストフ・ヘーシュ(Vc) ヤコプ・レーマン指揮 エロイカ・ベルリン | ||
録音:2018年4月4日-7日、ベルリン。若く有望なチェリスト、クリストフ・ヘーシュのデビューCD 。クリストフ・ヘーシュは1995年、ベルリンの生まれ。2018年時点でベルリン芸術大学の学生でもあるが、2018年のファンニ・メンデルスゾーン振興賞を受賞、このCDはそれを受けて制作された。このCDは、タイトルにあるように、1925年頃の作品ばかりを集めている。モダニズム風のヒンデミット、色彩的な愉悦に満ちたイベール、米国に亡命する前のトッホ、パリに留学していた頃のマルティヌーと、同時代ながら様々な作風の音楽が楽しめる。 | |||
イタリアのリサイタル モリナーロ:幻想曲〔第1番/第9番〕 / ザンボーニ:ソナタ第9番 ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ〔ホ長調 K.531 /ニ短調 K.213 /ニ短調 K.32 /ロ短調 K.27 〕 パガニーニ:グランデ・ソナタ イ長調 MS.3 / レゴンディ:夢想―夜想曲 Op.19 ダニエル・ヴァレンティン・マルクス(G) | |||
録音:2017年12月11日-14日、ザンクト・ゲロルト、オーストリア。 日の出の勢いのドイツの若いギター奏者、ダニエル・ヴァレンティン・マルクスのデビューCD 。ルネサンス期のシモーネ・モリナーロ(1565頃―1615)、後期バロック時代のジョヴァンニ・ザンボーニ(18世紀始め)とドメニコ・スカルラッティ、初期ロマン派のパガニーニ、そして19世紀後半のジューリオ・レゴンディ(1823-1872彼だけスイス生まれ)とおよそ250年ほどのイタリアの作曲家の作品を追いかけている。オリジナル曲のみならず、ドメニコ・スカルラッティのソナタもギターでとても気持ちよく奏でられている。ダニエル・ヴァレンティン・マルクスは、ドイツ、オーバーバイエルンのエルディングの生まれ。7歳でギターを始め、17歳の時に生地でヴィヴァルディのギター協奏曲を弾いてデビュー。現在は欧米各地で演奏活動を広げている。ヒリヤード・アンサンブルの録音場所として知られる、オーストリア、ザンクト・ゲロルトの修道院での録音。 | |||
ドイツ音楽コンクール2017年優勝者〜ティルマン・ヘフス(Hr) ヴィニェリ(1913-1974):ホルン・ソナタ Op.7 / エサ=ペッカ・サロネン:ホルン独奏のための演奏会練習曲 R.シュトラウス:ホルンとピアノのためのアンダンテ / ヴィトマン:ホルン独奏のためのエア F.シュトラウス:海辺の感覚 Op.12 / ヒンデミット:ホルン・ソナタ ヘ長調 ティルマン・ヘフス(Hr) 仁上亜希子(P) | |||
録音:2018年2月8日-11日、ベルリン。 GENUIN恒例のドイツ音楽コンクール受賞記念のCD 。2017年は二人が受賞、そのうちの一人、ホルンのティルマン・ヘフスの演奏。ティルマン・ヘフスは1996年、ハンブルクの生まれ。このコンクールでホルン奏者が受賞したのは初という。ハンブルクの音楽・劇場大学アカデミーで学んだ後、ベルリン芸術大学で学び、既にソリストとしても活躍している。ほぼ19世紀に生きたフランツ・シュトラウス(リヒャルトの父)を除くと20世紀の作曲家ばかり。ことにあの指揮者エサ=ペッカ・サロネンの2000年の作品が含まれているのが目を引く。伴奏の仁上亜希子は、東京藝術大学、同大学大学院を経てベルリン芸術大学で学び、2008年にはローベルト・シューマン国際コンクールで2位を受賞している。アクースティカ・レーベルからシューマン:ピアノ・ソナタ第1番、謝肉祭(PPCA-623)が発売になっている。 | |||
シューベルト:男声合唱曲全集 Vol.4 春の歌 D.740 /苦しみは消え去った D.88 /鉱夫の歌 D.268 /水の上の精霊の歌 D.538 /人生は D.269 / ポンチの歌 D.277 /酒の歌「兄弟よ」 D.148 /ポンチの歌、北国で歌う D.253 /酒の歌「友よ、輪になれ」 D.75 / ポンチに D.492 /自然の喜び D.422 /庵 D.337 /精霊の踊り D.494 /時の歩みは三倍に D.69 /墓 D.330 / 墓掘り人の歌 D.38 /サンクトゥス D.56 /聖霊への讃歌 D.948 /詩篇第23篇「主は私の牧人」 D.706 / サルヴェ・レジーナ D.811 /アレルヤ D.71A /信仰、希望、愛 D.954 ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク クリストフ・プレガルディエン、アンドレアス・ヴェラー、 ゼバスティアン・コールヘップ(T) イェンス・ハマン(Br) アドルフ・ザイデル(B) ティルマン・ホプストック(G) アンドレアス・フレーゼ(P) | |||
録音:2009年5月21日-23日、グレフェネック/2015年8月28日-30日、フランクフルト・アム・マイン/2017年2月17日-19日、6月30日-7月2日、2018年5月31日-6月3日、ディエツ。ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全集の第4集。今回も聖俗どちらの曲もある。ちなみに3曲に用いられるポンチ Punsch とはフルーツ・ポンチ的なカクテル。今回も名テノール、クリストフ・プレガルディエンが参加している。 | |||
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番 ハ短調 Op.110 シューベルト:弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D.810「死と乙女」 アリスSQ [アンナ・カテリーナ・ヴィルダームート(Vn) ノエミ・ツィッパーリング(Vn) カスパー・フィンツェンス(Va) ルカス・ジーバー(Vc)] | |||
録音:2018年3月16日-17日、4月20日-21日、ケルン。アリス四重奏団のGENUINへの第2弾は、ショスタコーヴィチが深い思いを込めたと弦楽四重奏曲第8番と、シューベルトの死と乙女という短調の名曲2曲。第1弾は「ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番&第14番 (GEN-17478)。アリス四重奏団は2009年結成のまだ若い弦楽四重奏団。2016年のARD国際音楽コンクール(日本ではミュンヘン国際音楽コンクールの名で知られる)の弦楽四重奏団部門で第2位と聴衆賞を受賞して一躍名を知られるようになった。現代的弦楽四重奏団に求められる正確さ、緻密なアンサンブル、繊細な表現を実現しつつ、彼らの音楽には常に血が通っているような温もりがあるのが魅力。ショスタコーヴィチの第8番では随所で作曲者の強烈な痛みを抉りつつ、それが深い悲しみに向かって行くところが素晴らしい。シューベルトの死と乙女では疾風怒濤的な表現はもちろん、第2楽章の深く静かな情感が見事。 | |||
モーツァルト:ホルン協奏曲全集(*) 〔第2番 変ホ長調 K.417 /第4番 変ホ長調 K.495 /第3番 変ホ長調 K.447 /第1番 ニ長調 K.412 〕 マドセン:モーツァルトと4人のホルン奏者と共に旅への誘い(#) クリストフ・エス(Hr;*) ヨハネス・クルンプ指揮エッセン・フォルクヴァング室内o.(*) ジャーマン・ホルンサウンド(#) [クリストフ・エス、ゼバスティアン・ショル、 シュテファン・ショットシュテット、ティモ・シュタイニンガー(Hr)] | |||
録音:2017年9月15日-17日、2018年5月11日-13日、エッセン。モーツァルトのホルン協奏曲4曲をメインに、ノルウェーの作曲家、トリグヴェ・マドセン(1940-)のモーツァルトを引用した作品を収録。モーツァルトのホルン協奏曲集は大変よい演奏だ。クリストフ・エスは現代ドイツを代表するホルン奏者で、2007/2008年シーズンからバンベルクso. のソロ・ホルン奏者を務めている。技量、音色、音楽性とも当代一と言われても納得、モーツァルトのホルン協奏曲の素晴らしさを改めて知らしめてくれる。エッセン・フォルクヴァング室内o. は創立から60年を超える伝統ある室内管弦楽で、2013/2014年シーズンから首席指揮者に就任したヨハネス・クルンプの元、非常にすっきりかつ伸びやかなモーツァルトを奏でている。ジャーマン・ホルンサウンドはエスとドイツのオーケストラの仲間たちによるホルン四重奏団。2017年12月には前バンベルクso. 首席指揮者のジョナサン・ノット指揮の東京so. に客演して話題になっていた。 | |||
フンパーディンク/ゴルトハンマー編曲: 「ヘンゼルとグレーテル」抜粋(吹奏楽伴奏による) カロリーネ・シュニッツァー(Ms;ヘンゼル) アンネ・ペッチュ(S;グレーテル) レーフケ・ハンバッハ(S;露の精) ヨゼフィン・クヴェック(Ms;母、眠りの精)他 トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー〔吹奏楽〕 | |||
録音:2016年12月15日-16日、2017年12月16日-17日、バート・ラウシック、ドイツ。メルヘンオペラの傑作、フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」を下BPOのトランペット奏者で今や管楽オーケストラの巨匠、トーマス・クラモーの指揮する管楽オーケストラで演奏した録音。概ね1時間半の全曲を三分の二に短縮しており、第3幕の魔女の場面がない。管楽オーケストラで演奏されるフンパーディンクは、親しみやすさを増して素朴な楽しさが強くなっている。主役の二人は若い有望株。アンネ・ペッチュはドレスデン生まれの若いソプラノ。モーツァルトの娘役を得意としており、その美声は既に注目されている。カロリーネ・シュニッツァーは、南ドイツのアルゴイ生まれのソプラノ。まだ本格的に活動を始めて数年だが、既にドイツでは目立った活動を行っている。 | |||
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959 シューマン:フモレスケ 変ロ長調 Op.20 |
ナタリア・エーヴァルト(P) | ||
録音:2017年12月5日-7日、フランクフルト・アム・マイン。ドイツのピアニスト、ナタリア・エーヴァルトのGENUINへの2枚目のCD 。1枚目もシューベルトとシューマンだった(GEN-16413)。ナタリア・エーヴァルトは1983年、イェーナの生まれ。数々のコンクールで受賞した後、24歳で米国デビューを果たし、以来国際的に活躍している。しっとりとした情感を湛えた音色は、ドイツ・ロマン派のピアノ曲に実にふさわしい。 | |||
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 | ハルトムート・ヘンヒェン指揮 デンマーク王立o. | ||
録音:2017年5月26日〔商品本体に2017年5月27日と誤記あり〕 コペンハーゲン、ライヴ。
『ドレスデン生まれの巨匠ハルトムート・ヘンヒェンが74歳にしてブルックナーの交響曲第8番を初めて録音。ワーグナー指揮者として高名なヘンヒェンは20年以上前にブルックナーの交響曲を何曲か録音していたが、その後取り上げることが無かった。満を持してのこの第8番は、予想を軽く超えた素晴らしい演奏になった。ノーヴァク版を用いて70分を切る俊足な演奏で、ヘンヒェンの持ち味である明晰な響きの美しさやあいまいさのない構築が見事に決まっている一方、バランスやフレージング、テンポ、ディナーミクなどの細部でのこだわりは恐ろしく徹底しており、時に大胆に音楽に攻め込みながら、全体は力みや暑苦しさとは無縁で、ブルックナーの音楽の充実を具現している。こんな第8番がかつてあったろうか!恐るべしヘンヒェン。』 #当初録音データを『2017年5月27日、コペンハーゲン、セッション』と記載していましたが、代理店より『GENUINのCDでは収録日が2017年5月27日となっており、ライヴ録音との記載がなかったこと、また記録では演奏会は前日の5月26日に催されたことから、ライヴ録音ではないとの認識でご案内をいたしました。しかしライヴ録音の痕跡が認められたことから確認したところ、実際には5月26日の演奏会のライヴ録音であることが確認できました。欧州CDの表記誤りということになります。お詫びして訂正いたします。』とのアナウンスが成されました。本体の演奏日誤記が訂正されないままで流通しますので、御了承の程お願い致します。 | |||
恋のサヨナキドリ ダカン:ツバメ / パリシュ=アルヴァーズ:導入とベッリーニのノルマによる変奏曲 Op.36 F.クープラン:フランスのフォリア、またはドミノ(全12曲) / リスト:愛の夢第3番 S.541 ラモー:鳥のさえずり / ヒンデミット:ハープ・ソナタ / ダカン:カッコウ リスト:サヨナキドリ S.250 No.1 / F.クープラン:恋のサヨナキドリ ポッセ:ヴェネツィアの謝肉祭による変奏曲 / リスト:慰め第3番 ニ長調 S.172 アニェス・クレマン(Hp) | |||
録音:2018年10月10日-13日、ジンスハイム、ドイツ。ハープのオリジナル曲に加え、クラヴサン曲、ピアノ曲などをハープで演奏している。アニェス・クレマンは1990年、フランス中部のオーヴェルニュ地方の生まれのハープ奏者。2016年にミュンヘンでのARD音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクール)で第1位を獲得。腕前は非常に高く、ハープの華麗な音色が鍵盤楽器曲の技術を軽々と弾いていることに驚かされる。 | |||
ラプソディに寄せるオーデ ロジェ・ブトリ(1932-):クラリネットとピアノのためのラプソディ「飛鳥」 リュシアン・エクスコフィエ(1917-2010):プロヴァンスのラプソディ(*) イルランド・ダニエリ(1944-):切り倒されたある木の住人たちに寄せるオーデ(*) ドビュッシー:ラプソディ第1番 / ジーフリート・ボリース(1906-1987):ラプソディとカプリッチョ(*) ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー デュオ・ケルマニ=ジェンティーリ [キミア・ケルマニ(Cl) アルバ・ジャンティーリ=テデスキ(P)] | |||
録音:2017年11月18日-20日、ベルリン。(*)は世界初録音。ドイツのクラリネット奏者、キミア・ケルマニと、イタリアのピアニスト、アルバ・ジャンティーリ=テデスキによるデュオ・ケルマニ=ジェンティーリのデビューCD 。ブトリの「飛鳥」は、奈良の飛鳥に滞在した印象に基づいて書かれた作品で、1曲目が飛鳥川を、そして3曲目は日本名物ラッシュアワーを描いた物。 | |||
リスト:詩的で宗教的な調べ S.173 より 〔第1曲「孤独な中の神の祝福」/第7曲「葬送、1849年10月」〕/ 巡礼の年第2年「イタリア」 S.161 〜婚礼/2つの伝説 S.175(全2曲) ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35 ヌロン・ムクミ(P) | |||
録音:2018年1月3日-5日、ライプツィヒ。中央アジア、ウズベキスタン出身のピアニスト、ヌロン・ムクミの初CD 。ヌロン・ムクミは1996年、ウズベキスタンの首都タシュケントの生まれ。6歳で母からピアノを学び始め、翌年には才能ある子供のための音楽院に入学、8歳でショパンの練習曲を弾くという神童振りを見せる。2009年にはワイマールのフランツ・リスト国際コンクールで第2位。研鑽を積みつつソリストとして国際的な活動を始めている。 | |||
シマノフスキ:変奏曲 変ロ短調 Op.3 /練習曲 変ロ短調 Op.4 No.3 /9つの前奏曲 Op.1 ラヴェル:鏡 マティアス・ロート(P) | |||
録音:2017年10月5日-6日、2018年2月12日-13日、ライプツィヒ。 スイスのピアニスト、マティアス・ロートのおそらくデビューCD 。シマノフスキの初期のピアノ曲と、ラヴェルの鏡を収録。シマノフスキの9つの前奏曲が1899-1900年、変奏曲が1903年、練習曲が1903-1904年、ラヴェルの鏡が1904-1905年と、どれもほぼ同時期の作品。シマノフスキの作品は17歳頃から22歳頃までの作品で、いずれも瑞々しい美しさに満ちている。マティアス・ロートはスイスのトーゲンブルクの生まれ。チューリヒ芸術大学で学んでいる。華々しいコンクール歴はないが、このCDを聞けば彼が技術、芸術両面で極めて高い水準に達していることを理解できるだろう。そしてシマノフスキの作品には深い共感が聞いて取れる。 | |||
漂着物 ゴルドン・カンペ(1976-):クナップ / イェール・クラルタグ(1985-):ゴオ=プロネ フィリップ・マインツ(1977-):怒りに満ちた夜 ビルケ・バーテルスマイヤー:アル・ディ・ラ / ヴァソス・ニコラウ(1971-): Chambers LUX:NM 〔アンサンブル〕 [ルート・フェルテン(ソプラノ&バリトンSax) フローリアン・ユンカー(Perc) ジルケ・ランゲ(アコーディオン) マウゴジャタ・ヴァレンティノーヴィチ(P) ベアテ・アルテンブルク、アンドレアス・フォス、 エリフ・ディムリ(Vc)] ゲスト:テオ・ナビヒト(Cl) | |||
録音:2018年6月1日-3日、ベルリン。GEN-16443に続くアンサンブル・ルクス:NMの2枚目のCD 。今回も1970年代以降に生まれた作曲家によるトンガッた曲ばかり収録。ドイツの作曲家3人、イスラエルの作曲家クラルタグ、キプロス生まれで現在はドイツを拠点とするニコラウの作品を収録。 | |||
橋〜ドイツ音楽コンクール 2017年優勝者、ユーリー・ファレンティン(Ob) ヨハン・クリストフ・ペツ(1664-1716):シンフォニア / シューマン:3つのロマンス Op.94 細川俊夫(1955-):スペル・ソング〜呪文のうた〜 / パヴェル・ハース(1899-1944):組曲 Op.17 F.クープラン:趣味の融合コンセール第7番 ト短調 / ガブリエル・エルコレカ(1969-):ドゥドゥク I-b ユーリー・ファレンティン(Ob) フィリップ・ハイス(P) エリナ・アルバッハ(Cemb) テオ・プラト(Fg) パトリック・ゼペク(ヴィオラ・ダ・ガンバ) | |||
録音:2018年4月4日-8日、ベルリン。「橋」と題されたCD 。ヨハン・クリストフ・ペツ(1664-1716)やフランソワ・クープランといったバロック音楽、ロマン派のシューマン、アウシュヴィッツで処刑された悲劇の作曲家、パヴェル・ハース(1899-1944)、さらに細川俊夫(1955-)やジル・シルヴェストリーニ(1961-)、スペイン、ビルバオ生まれのガブリエル・エルコレカ(1969-)と、時代も地域も様々な作曲家の作品が収録されている。エルコレカの作品のドゥドゥクとはアルメニア近辺で用いられるダブルリード楽器。ユーリー・ファレンティンは2017年のドイツ音楽コンクールの受賞者。2015年には日本で開催された第11回国際オーボエコンクール・東京で第2位を受賞している。現在はハノーファー・ニーダーザクセン国立o. (ハノーファー国立歌劇場のオーケストラ)の首席オーボエ奏者を務めている。 | |||
ヤニス・クセナキス(1922-2001):プレイアデス(1978-79)
ドメニコ・メルキオーレ指揮デシベルズ [アドリアン・ロマニウク、ダーフィト・グルトナー、ロバン・フルモー、 安居早紀子、シラールド・ブティ、ティル・リンゲンベルク(Perc)] | |||
録音:2018年4月25日-26日、チューリヒ。クセナキスの打楽器合奏のための大作「プレイアデス」の新録音。6人の打楽器奏者を必要とする難曲だが、腕の立つ奏者が集まると聞き応えがある。ドメニコ・メルキオーレはバーゼルso. のソロ・ティンパニ奏者。デシベルズDeciBellsは若い打楽器奏者たちのアンサンブル。奈良県出身で相愛大学で学んだ安居早紀子が参加している。 | |||
音の旅 コヌソン(1970-):アガータの歌(3曲)(2008) / プーランク:チェロ・ソナタ FP 143 (1940-48) ドビュッシー:インテルメッツォとスケルツォ(1880-82) / ファリャ:スペイン民謡組曲/スペイン舞曲第1番 グラナドス:「ゴイェスカス」〜インテルメッツォ / カサド:レクイエブロス(親愛の言葉)(1931) マリア・クリーゲル(Vc) オリヴァー・トリエンドル(P) | |||
録音:2008年4月23日-25日、6月10日、ケルン。ドイツのベテラン・チェリスト、NAXOSへの多数の録音でお馴染みマリア・クリーゲルの新録音。近年注目されているフランスの中堅作曲家、ギヨーム・コヌソン(1970-)の2008年の作「アガータの歌」が注目される。マリア・クリーゲルはドイツ中西部のディレンブルクの生まれ。インディアナ大学ブルーミントン校でヤーノシュ・シュタルケルに学んでおり、明確な弾きっぷりは師匠譲り。 | |||
Spectrum ウェーバー:協奏大二重奏曲 変ホ長調 Op.48 / ベルク:5つの小品 Op.5 ベートーヴェン:ソナタ ヘ長調(原曲ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24「春」) シュナイダー(1989-):コンストルクト1 / ドビュッシー:クラリネットとピアノのためのラプソディ第1番 クリストフ・シュナイダー(Cl) ユリヤ・バラビチェヴァ(P) | |||
録音:2018年6月18日-21日、フランクフルト・アム・マイン。ドイツのクラリネット奏者、クリストフ・シュナイダーの演奏するクラリネット作品集。自作も含まれている。クリストフ・シュナイダーは1989年、フランクフルト・アム・マインの生まれ。2016年からライン・デュイスブルク・ドイツ歌劇場の第1ソロ・クラリネット奏者を務めている。しっとりと柔らかく穏やかな音色はウェーバーに打ってつけなのはもちろん、ベルクやドビュッシーでもたいへん魅力的。またベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ「春」をクラリネットで演奏したものも非常に面白く聞ける。 | |||
モーツァルト:交響曲集 〔第13番 ヘ長調 K.112 /第16番 ハ長調 K.128 / 第29番 イ長調 K.201 /第40番 ト短調 K.550 〕 |
ヨハネス・クルンプ指揮 エッセン・フォルクヴァング室内o. | ||
録音:2017年9月15日-18日、2018年5月11日-14日、エッセン。ヨハネス・クルンプの指揮するドイツ、エッセンのオーケストラ、エッセン・フォルクヴァング室内o. によるモーツァルトの交響曲。エッセン・フォルクヴァング室内o. は既に創立から60年を超える伝統ある室内オーケストラで、2013/2014年シーズンから首席指揮者、音楽監督にヨハネス・クルンプが就任し、充実した活動をしている。ここでのモーツァルトの交響曲4曲は、大オーケストラは違った立ち居地による力みのない演奏が特色で、ヴィブラートを控えめにして透明感を重視しつつ、ピリオド演奏ともまた一線を画して、室内オーケストラならではのモーツァルトの魅力を十全に引き出している。 | |||
夜に向かって・・・ ショパン:夜想曲〔変ホ長調 Op.9 No.2 /変ニ長調 Op.27 No.2 /嬰ハ短調/ロ長調 Op.62 No.1 〕 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27 No.2「月光」 / ドビュッシー:月の光 リスト:愛の夢第3番 変イ長調 S.541 No.3 / ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5 ジェニファー・リム(P) | |||
録音:2018年2月20日-21日、ライプツィヒ。韓国出身の中堅のピアニスト、ジェニファー・リムの名曲集的CD 。リムは米国のカーティス音楽院でピーター・ゼルキンに学んだ後、ジュリアード音楽学校のベラ・ダヴィドヴィッチのマスタークラスも修了し、2000年にヨーロッパでのデビューを果たしている。現在はカナダを拠点にして国際的に活躍している。リムの演奏は、叙情的な美しさを基本としながら、ふとした時に情熱がパッと燃え上がるところが素晴らしい。なおGENUINからはモーツァルトのピアノ・ソナタ集のCDが発売されている(GEN15371)他、伴奏のCDもいくつか出ている。 | |||
ヴィエラ・ヤナールチェコヴァー(1941-):弦楽四重奏曲第8番「遠ざけられた」 マールトン・イレーシュ(1975-):弦楽四重奏曲第3番 リサ・ストライヒ(1985-):[天使、…]なおも手さぐりしながら アサセッロSQ [ロスティスラフ・コジェフニコフ、バルバラ・シュトライル(Vn) ユスティナ・シュリワ(Va) テーム・ミョハネン(Vc)] | |||
録音:2018年10月15日-19日、ケルン。アサセッロ四重奏団のGENUINへの3年ぶりのCD 。今回もバリバリ現代音楽。ヴィエラ・ヤナールチェコヴァーは1941年生まれのスロヴァキアの作曲家。ピアニストとして活躍する一方、作曲活動も盛ん。弦楽四重奏曲第8番は2015年の作。マールトン・イレーシュは1975年生まれのハンガリーの作曲家。作風は大変前衛的。弦楽四重奏曲第3番は2016/17の作。リサ・ストライヒは1985年生まれのスウェーデンの作曲家。ひんやりした感触が面白い。 | |||
フルートとギターの二重奏 ハイドン:ソナタ ニ長調 Hob.XVI: 37 (原曲:ピアノ・ソナタ) モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397 (原曲:ピアノ独奏曲) ベートーヴェン:ソナタ第26番 変ホ短調 Op.81a「告別」(原曲:ピアノ・ソナタ) ハイドン:ソナタ イ長調 Hob.XVI: 30 (原曲:ピアノ・ソナタ) ジュリアーニ:フルートとギターのための大協奏二重奏曲 Op.85 ノエミ・ジェーリ(Fl) カタリン・コルタイ(G) | |||
録音:2018年6月11日-14日、ソンバトヘイ、ハンガリー。フルートとギターの二重奏。オリジナルのジュリアーニの大協奏二重奏曲の他はいずれも演奏する二人の編曲。ハイドンのピアノ・ソナタの中でも特に有名な ニ長調のピアノ・ソナタや、ベートーヴェンの告別、モーツァルトの幻想曲など、いずれもフルートとギターによって新たな雰囲気に生まれ変わって聞くことができる。演奏する二人は共にリスト音楽アカデミーの出身。フルートのノエミ・ジェーリはさらにウィーン国立音楽大学やミュンヘン音楽大学で学び、広くヨーロッパで活躍している。カタリン・コルタイはブリュッセル王立音楽院などで学び、バロック・ギターやリュート、テオルボなども弾くギタリスト。 | |||
シューベルト&シューマン:フルート作品集 シューベルト/ベーム編曲:「白鳥の歌」D.957 より〔漁師の娘/影法師/鳩の便り〕 シューベルト:「萎れた花」の主題による序奏と変奏曲 ホ短調 D.802 シューマン/マティック編曲:3つのロマンツェ Op.94 /おとぎの絵本 Op.113 シューベルト/ラリュー編曲:ソナティネ ニ長調 D.384 デュオ・マティック・フート[クリスティアン・マティック(Fl) マティアス・フート(P)] | |||
録音:2017年10月16日-17日、2018年11月20日、フランクフルト・アム・マイン。「ドビュッシーと彼の友人たち」(GEN-18600)に続くデュオ・マティック・フートの新録音は、シューベルトとシューマンの作品集。オリジナルのD802の他は編曲。クリスティアン・マティックの柔らかい美音のフルートが巣晴らしく、長年コンビを組むマティアス・フートとの相性も抜群で、幸せな一時を過ごすことができる。 | |||
ジョルジェ・エネスク:ヴァイオリンとピアノのための作品集 ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.25 /子供の頃の印象 Op.28 /ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.6 /協奏即興曲 デュオ・ブリュッゲン=プランク [マリー・ラダウアー=プランク(Vn) ヘンリケ・ブリュッゲン(P)] | |||
録音:2018年6月18日-21日、ベルリン=ダーレム。若手女性デュオ、デュオ・ブリュッゲン=プランク。マリー・ラダウアー=プランクは、オーストリア、ザルツブルクの生まれ。2014年、ライプツィヒのJ.S.バッハ国際コンクールのヴァイオリン部門で第2位(ちなみに第1位は日本の岡本誠司)など、数多くのコンクールで受賞している。ヘンリケ・ブリュッゲンはドイツ、シュタットオルデエンドルフの生まれ。若い二人の奏でるエネスクはルーマニア民俗色を強調するよりはエネスクの国際的な洗練味を引き立てたもので、新鮮。 | |||
ドイツ国際ピアノ賞2018年受賞者〜ソ・ヒョンミン ベートーヴェン:6つのバガテル Op.126 / リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178 ドビュッシー:月の光がふりそそぐテラス/月の光 / シューマン:アラベスク Op.18 /子供の情景 Op.15 ソ・ヒョンミン〔ハンス・H.スー〕(P) | |||
録音:2018年9月14日、ヴィースバーデン、ライヴ。既に極めて優秀な若手ピアニストとして注目を浴びているソ・ヒョンミン(???)の初CD 。ソ・ヒョンミンは1990年、韓国のソウル生まれ。生地で学んだ後、ニューヨークのマネス音楽院に留学。その後世界各地の様々なコンクールで受賞。日本では2013年の第5回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門で第2位を受賞、話題になっていた。2016年の韓国のイサン・ユン国際コンクールで第1位。そして2018年のドイツ国際ピアノ賞を受賞、その御褒美としての演奏会のライヴ録音のCD 。なお彼は国際的に活動する際は Hans H. Suhと名乗っており、このCDでもその名義。演奏はたいへん素晴らしい。例えばリストのピアノ・ソナタ、物々しく派手に弾くのではなく、淡々としているようで、僅かな揺らしや溜め、和音のコントロール、抑制と解放が実に見事に作られており、たいへん聞き応えがある。米国で長く修行した成果である知的で合理的な演奏技術と音楽性に、ドイツを中心とした欧州で活躍するようになって見に付けた風格が加わっている。彼は間違いなく偉大なピアニストになるだろう。その初期の結実をここに聞ける。 | |||
エデン〜ドイツ語の歌曲集 ウルマン:リカルダ・フックに基づく5つの詩 Op.26 シェーンベルク:シュテファン・ゲオルゲ「架空庭園の書」からの15の詩 Op.15 ヴェーベルン:シュテファン・ゲオルゲの詩による5つの歌 Op.4 シュレーカー:ウォルト・ホイットマン「草の葉」からの2つの抒情歌曲 エーファ・レッシュ(S) エリック・シュナイダー(P) | |||
録音:2018年8月27日-28日、30日、ケルン。20世紀初頭から第二次世界大戦直前の頃までのドイツ語の歌曲集。アウシュビッツ収容所で処刑されたヴィクトル・ウルマン(1898-1944)がドイツの作家リカルダ・フックの詩に付けた歌曲と、フランツ・シュレーカー(1878-1934))が米国の作家、ウォルト・ホイットマンの代表作「草の葉」比較的珍しい。エーファ・レッシュは近現代歌曲を得意とするソプラノ。GENUINからは既にドビュッシーとブリテンの歌曲集(GEN- 16430)が発売されている。 | |||
遠くへの渇望〜シューベルトとアイスランド民謡集 アイスランド民謡:この谷で/私の舌よ/私たちは牧草地に立っていた/優しく眠れ/キスしておくれ、優しい娘よ/ 宵の明星が明るく輝いても/アイスランド、祝福の地よ(*) / レイフス:子守歌 シューベルト:遠くへの渇望 D.770 /月に寄せるさすらい人の歌 D.870 /舟人 D.536 / それらがここにあったことを D.775 /好奇心の強い男 D.795 No.6 /耽り D.715 / 君は私の憩い D.776 /かじかみ D.911 No.4 /泉のほとりの若者 D.300 / いやな色 D.795 No.17 /歓迎と告別 D.767 /漁夫の愛の幸福 D.933 /流れの上で D.943 ベネディクト・クリスティアンソン(T) ティルマン・ヘフス(Hr;*) アレクサンダー・シュマルチ(P) | |||
録音:2018年8月16日-18日、ベルリン。美声テノール、ベネディクト・クリスティアンソンのデビューCD 。ベネディクト・クリスティアンソンはアイスランドの北岸の町、フーサヴィークに生まれた。アイスランドで学んだ後、ベルリンに留学。まずバッハのテノールとして名を挙げ、さらにドイツリートやオペラでも活躍している。素晴らしく美しい声の持ち主で、「君は私の憩い」のような聞きなれたシューベルトの名曲が新鮮な感動をもって聞くことができる。故郷アイルランドの民謡を数曲挟んでいて、さすがにこれも素晴らしい。 | |||
1730年頃のバロック・リコーダー作品集 バッハ:パルティータ ハ短調(原曲:リュート組曲 ハ短調 BWV.997 )/フルート・ソナタ イ短調 BWV.1020(偽作)/ フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV.1032 シェドヴィル/伝・ヴィヴァルディ:ソナタ ト短調「忠実な羊飼い」 テレマン:フルート独奏のための幻想曲〔 TWV.40: 10 / TWV.40: 3 /TWV.40: 11 〕/ トリオ・ソナタ 変ロ長調 TWV.42: B4 ヘンデル:リコーダー・ソナタ〔変ロ長調 HWV.377 /ヘ長調 HWV.369 〕 イェレミアス・シュヴァルツァー(リコーダー) ラルフ・ヴァルトナー(Cemb) | |||
録音:2018年9月18日-20日、エルランゲン、ドイツ。バロック時代のリコーダー作品を集めている。ニコラ・シェドヴィル(1705-1782)は18世紀フランスのオーボエ奏者。6曲からなるヴィヴァルディの「忠実な羊飼い」は、実はシェドヴィルがヴィヴァルディの名を騙って出版したもので、つまりこの ト短調のソナタは長らくヴィヴァルディの作品として親しまれてきた物。イェレミアス・シュヴァルツァーは、バロック音楽から現代音楽まで幅広く活躍するリコーダー奏者。2008年にシャリーノの4つのアダージョの世界初演でリコーダーを吹き(ダニエル・ハーディング指揮スカラ座o.)、注目を浴びた。 | |||
アレクサンダー・ヴォルフ(1969-):ヴォルフ・ヴィーヒェルトの詩による歌曲集 〔星の時(全6曲)/愛(全6曲)/花々(全6曲)/瞬間(全6曲)〕 マリア・ベルニウス(S) レナーテ・カシュミーダー(Ms/A) マキシミリアン・アルグマン(T) マティス・コッホ(B−Br) セルゲイ・コロリョフ(P) | |||
録音:2018年9月2日-4日、ライプツィヒ。ドイツの作曲家、アレクサンダー・ヴォルフが、東プロイセン(第二次世界大戦後はソ連もしくはポーランド領に)出身のヴォルフ・ヴィーヒェルトの詩に作曲した歌曲集。いずれも2011年以降の新作だが、ドイツ・リートの伝統を受け継いだ重厚な作風で手応えがある。演奏者はいずれも若い人たちだが、いずれも立派に演奏している。 | |||
グランド・ツアー バリエール:3声のソナタ第2番 ニ短調 / ヘンデル:ソナタ第5番 ト長調 ムファット:パッサカリア ト短調 / テレマン:ソロ 変ロ短調 / ジェミニアーニ:ソナタ第3番 ハ長調 ロマン:ソナタ第6番 ロ短調 / クヴァンツ:ソロ第231番 ロ短調 チチェローネ・アンサンブル [トマス・ヴァルミット(Fl−tr) アドリアン・シガン(Vc) アンドレアス・ギルガー(Cemb)] | |||
録音:2018年2月25日-27日、オーバープファルツ、ドイツ。バロック時代のフルート独奏のトリオ・ソナタなどを集めたCD 。チチェローネ・アンサンブルはドイツの古楽アンサンブル。チチェローネCiceroneとは元々は古代ローマの政治家、学者のキケロのことだが、キケロが雄弁で知識を広めたことから、転じて「案内人」の意味で使われている。彼らの意気込みが伝わる命名だ。 | |||
ピアノ連弾によるシューベルト 弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D.810「死と乙女」(フランツ編曲)/ ピアノ三重奏曲 変ホ長調 D.897「ノットゥルノ」(ガヒ編曲)/幻想曲 ヘ短調 D.940 デュオ・ロンターノ [バベッテ・ヒエールホルツァー、ユルゲン・アッペル(P)] | |||
録音:2018年5月21日-23日、メンデルスゾーンザール、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ。シューベルトの有名な弦楽四重奏曲「死と乙女」などをピアノ連弾で演奏している。「死と乙女」はロベルト・フランツ(1815-1892)の編曲、「ノットゥルノ」はヨーゼフ・フォン・ガヒ(1793-1864)の編曲で、どちらも非常に良く出来たもので、シューベルトの連弾曲として楽しめるだけのものだ。これに連弾オリジナルの幻想曲も含め、いずれも良い演奏。デュオ・ロンターノは2004年結成。連弾というよりも4手ピアノという方がしっくり来る一体感がある。 | |||
ハイドンとロンドンにおけるその弟子たち ハイドン:ソナタ ハ長調 Hob.XVI: 50 ヘイグ:ハイドン氏の編曲したロンドのカンツォネッタ/皇帝讃歌に基づく幻想曲 ラトローブ:ソナタ第1番 イ長調〜第2楽章 / ヘイグ:ソナタ第2番 変ロ長調 ハイドン:ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI: 52 レベッカ・マウラー(Fp) | |||
録音:2018年3月7日-10日、ザルツブルク。ハイドンの鍵盤作品をフォルテピアノで弾くのはもう珍しいことではないが、このCDは一捻りが入っている。ハイドンの傑作として知られる ハ長調 Hob.XVI: 50と 変ホ長調 Hob.XVI: 52を最初と最後に置き、間にはトマス・ヘイグ(1769-1808?)とクリスティアン・イグナティアス・ラトローブ(1758-1836)という英国のあまり知られていない作曲家の作品が挟まれている。実は、ヘイグのカンツォネッタは題名の通りハイドンの曲に基づいており、幻想曲は現在ドイツ国家に用いられているハイドンの皇帝讃歌(したがって弦楽四重奏曲「皇帝」の第2楽章も)の旋律が用いられている。ラトローブのソナタはハイドンに捧げられた物。これらはいずれも世界初録音と思われる。ハイドンの傑作2曲ほど充実した作品とは言い難いが、ハイドンが英国楽壇に大きな影響を与えたことが伺われる佳作だ。レベッカ・マウラーはドイツのチェンバロ、フォルテピアノ奏者。ロジャー・ノリントンがハイドンの12の交響曲を録音した時には彼女が参加していたという。 | |||
オペラ〜歌劇からの金管アンサンブル ウェーバー/プフィースター編曲:歌劇「魔弾の射手」序曲 ドヴォルジャーク/ドレクスター編曲:「ルサルカ」から(4曲) ボロディン/ローレンス編曲:「イーゴリ公」序曲 プロコフィエフ/ローレンス編曲:「三つのオレンジへの恋」から(4曲) フンパーディンク/ドレクスラー編曲:「ヘンゼルとグレーテル」から(2曲) ロッシーニ:「ギヨーム・テル〔ウィリアム・テル〕」序曲 フォー・ブラス | |||
録音:2018年7月20日-23日、ヘルフォルト、ドイツ。GENUINから発売された2枚のCD 、ポートレイト(GEN-13294)、オリジナル(GEN-15365)に続く、10フォー・ブラスの久々のCD 。題名の通りオペラの音楽を金管アンサンブルで演奏、序曲だけでなくアリアや舞曲なども演奏して楽しませてくれる。10フォー・ブラスは2000年に当時のドイツの若手奏者たちによって結成されたドイツの金管アンサンブル。ブラスというと輝かしいイメージになるけれど、彼らは柔らかいコクのある響きも素晴らしい。今回の録音には打楽器奏者も含めて15人が参加している。 | |||
前奏曲 プロコフィエフ:前奏曲 Op.12 No.7 / バッハ:前奏曲 ロ短調 BWV.855a ラフマニノフ:前奏曲 Op.32 No.12 / ラヴェル:「クープランの墓」〜前奏曲 ブルーメンフェリト:前奏曲 Op.17 No.14 / レスピーギ:グレゴリオ聖歌による前奏曲第2番 タネーエフ:前奏曲 Op.103 No.3 / ショパン:前奏曲 Op.28 No.8 マルティヌー:ラルゴの形式による前奏曲 / アレンスキー:前奏曲 Op.63 No.1 フェインベルグ:前奏曲 Op.15 No.3 / ドビュッシー:月の光がふりそそぐテラス メシアン:風のなかの反映 / スクリャービン:前奏曲 Op.11 No.2 カリム・シェハタ(P) | |||
録音:2018年10月8日-9日、11日、ライプツィヒ。前奏曲ばかりを集めた面白いCD 。バッハ、ショパン、ドビュッシー、ラフマニノフ、ラヴェルのような有名な曲から、ウクライナ出身のフェリックス・ブルメンフェリト(ブルーメンフェリト1863-1931)、アントン・アレンスキー(1861-1906)、サムイル・フェインベルグ(1890-1962)などの作品も収録。カリム・シェハタはクェート生まれのドイツのピアニスト。両親はエジプト人とドイツ人で、5歳の時にドイツに移る。弟のナビル・シェハタはBPOの首席コントラバスで、共演したCD(GEN-17448)が発売され、また2018年には兄弟で来日して話題となった。 | |||
シューベルト:男声合唱曲全集 Vol.5 父の命名祝日のためのカンタータ D.80 /春の歌 D.709 /歓喜に寄せて D.189 / ここで忠実な夫婦はお互いに抱擁する D.60 /葉が愛をささやいている D.988 /静かな歌 D.916 /墓 D.377 / 限りない喜び D.54 /ゴンドラを漕ぎ D.809 /疲れを癒す巡礼者 D.57 /夜の音楽 D.848 /冬の酒宴の歌 D.242 / 酒宴の歌「さあ、みんな楽しく」 D.267 /嵐に翻る旗 D.58 /酒宴の歌 D.183 /五月の歌「野は緑を増し」 D.129 / 月の光 D.875 /限りない喜び D.51 /冬の日 D.984 /呻くような嘆きは終わり D.53 /水上を飛ぶ霊たちの歌 D.705 ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク クリストフ・プレガルディエン(T; D.189, 183) ゼバスティアン・コールヘップ(T; D.875) ティルマン・ホップシュトック(G; D.80, 984) アンドレアス・フレーゼ(P; D.189, 809, 267, 129, 705 ) | |||
録音:2014年3月7日-9日、ディエツ。GENUINの進めるシューベルトの男声合唱曲全集も第5集に。今回も静かで感動的な曲から陽気な酒の歌まで多種多様。また独唱ゲストのクリストフ・プレガルディエン、ゼバスティアン・コールヘップ、ギターのティルマン・ホップシュトック、ピアノのアンドレアス・フレーゼといつもの面々も参加。シューベルトの歌曲は好きだけれど男声合唱曲は聞いたことがないという人は、ぜひこのCDで。第1集(GEN-15349)、第2集(GEN-16410)、第3集(GEN-17474)、第4集(GEN-18616)。 | |||
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタと変奏曲集 ヴァイオリン・ソナタ〔第26番 変ホ長調 K.302 /第35番 ト長調 K.379 /第41番 変ホ長調 K.481 〕/ 「ああ、私は私の恋人を失った」による6つの変奏曲 ト短調 K.360 / フランスの歌「羊飼いの娘セリメーヌ」による12の変奏曲 ト長調 K.359 アンネッテ・ウンガー(Vn) ロベルト・ウマンスキー(P) | |||
録音:2018年9月10日-12日、ドレスデン。モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集(第9、27、37、42番、1995年録音、GEN-87524)から久々のアンネッテ・ウンガーによるモーツァルトのヴァイオリン・ソナタと変奏曲集。アンネッテ・ウンガーは1992年からドレスデンのカール・マリア・フォン・ウェーバー音楽大学の教授を務めており、また独奏者としての活動も盛ん。良い意味で聴衆受けを狙わない自然な演奏で、モーツァルトの音楽を損ねることがない。ロベルト・ウマンスキーは1985年、ウクライナのハルキウ(ハリコフ)の生まれ。彼も2017年からウェーバー音楽大学に勤めている、ウンガーの同僚。名録音会場として知られるドレスデンのルカ教会での録音。 | |||
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番 ハ長調 BWV.1005 ベン=ハイム:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.44 バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz.117 リフ・ミグダル(Vn) | |||
録音:2018年10月4日-7日、ケルン。ドイツのヴァイオリニスト、リフ・ミグダルの無伴奏ヴァイオリン曲集。有名なバッハとバルトークの作品に加え、イスラエルの作曲家、パウル・ベン=ハイム(1897-1984)を含めているのが珍しい。リフ・ミグダルはドイツ西部のヘルネの生まれ。ドイツを中心に国際的に活躍しており、2016年10月にはBPOの演奏会にヴィヴァルディの「四季」とピアソラの「ブエノスアイレスの四季」(いわゆる「八季」)のヴァイオリン独奏者として初出演している。難曲として知られるバルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタでは、技術的に軽々と弾きこなすだけでなく、死の前年のバルトークの最後の輝きというべき静かな熱気もはらんだものになっている。一方バッハではバロック弓を用いて演奏、聞いた誰もが近い将来の全曲録音を期待せずにはいられないような素敵な演奏になっている。 | |||
ハインリヒ・フォン・マイセン(1250頃-1318)/グンダーマン編曲:十字架の詩(全22曲)
オクタヴィアンス(男声アンサンブル) ゼバスティアン・クラーネルト指揮 イェーナ学術管弦楽協会 アンドレアス・クーフ(Org) | |||
録音:2018年10月7日-9日、ヴァイマール。ハインリヒ・フォン・マイセン(1250頃-1318)は中世のドイツの高名なミンネゼンガー。フラウエンロープ(女性讃美)の呼び名でも知られる。マイセンの曲を22曲選び、作曲家カーステン・グンダーマンが、独唱者たち、室内o. 、cho. のために編曲したのがこの「十字架の詩(うた)」。編曲といっても中世の味わいは色濃く残した上で、伴奏を色彩豊かにした物。あまり中世音楽に馴染みのない人がその美しさに触れるには打ってつけの作品だろう。オクタヴィアンスはドイツの声楽アンサンブル。カウンターテナーを含む男声アンサンブルで、CDにはメンバー表がないが、ホームページには8人の写真が掲載されている。 | |||
英国のクラシック音楽 バード/ハワース編曲:オックスフォード伯爵の行進曲 / ヘンデル/シャイベ編曲:王宮の花火の音楽 HWV.351 パーセル/シャイベ編曲:「妖精の女王」から(4曲) ホルスト/マシューズ編曲:軍楽隊のための第1組曲 変ホ長調 Op.28 No.1 ヴォーン・ウィリアムズ/ウィック編曲:バス・チューバと管弦楽のための協奏曲(*) エルガー/リード編曲:エニグマ変奏曲〜ニムロッド / エルガー/バウマン編曲:威風堂々 Op.39 No.1 トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー アンドレス・マルティン・ホフマイアー(Tu;*) | |||
録音:2018年3月5日-8日、バート・ラウシック。トーマス・クラモーの指揮するザクセン管楽フィルハーモニー、新刊は英国のクラシック音楽集。ヘンデルもといヘンデルももちろん英国の作曲家。バードからエルガーまで今回も充実の演奏。英国尽くしであってもやはりドイツの管楽の渋みがいい味なのが彼らの良さ。 | |||
ラフマニノフ、テオドラキス&ピアソラ:2台ピアノ作品集 ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43 /交響的舞曲 Op.45 テオドラキス:パサカーユ / ピアソラ:リベルタンゴ タチアーナ・ツェンツィパー、アルカディ・ツェンツィパー(P) | |||
録音:2017年9月28日-30日、ザルツヴェーデル。タチアーナとアルカディのツェンツィパー夫妻による2台ピアノ演奏。アルカディ・ツェンツィパーは1958年、レニングラードの生まれ。冷戦終結後ドイツを中心に活動するようになる。ピアノ教師としても高名で、ドレスデンのカール・マリア・フォン・ウェーバー音楽大学の教授を務めている。タチアーナ・ツェンツィパーも同郷で、1990年にドイツに移り、1991年にミュンヘンのARD音楽コンクールで受賞をしている。 | |||
望郷と革命の間 シューマン:幻想小曲集 Op.73 /アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70 /5つの民謡風の小品 Op.102 ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40 / マルティヌー:スロヴァキアの主題による変奏曲 H.378 ベネディクト・クレックナー(Vc) ダナエ・デルケン(P) | |||
録音:2018年10月31日-11月2日、カイザースラウテルン。チェロとピアノのCD 。シューマンの3曲の間にショスタコーヴィチとマルティヌーの作品を挟んでいる。ベネディクト・クレックナーは1989年生まれのドイツのチェロ奏者。比較的若いチェロ奏者にしては渋みのある落ち着いた音色に長けており、しみじみした味わいがある。ダナエ・デルケンはまだ20代半ばだが、既に単独のCDを数枚出しているほどの実力派ピアニスト。 | |||
2018 ドイツ音楽コンクール受賞者〜エリオット四重奏団 シマノフスキ:弦楽四重奏曲第2番 Op.56 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 Op.18 No.1 エリオットSQ [マリャーナ・オジポヴァ、アレクサンダー・ザックス(Vn) ドミトリー・ハハリン(Va) ミヒャエル・プロイス(Vc)] | |||
録音:2019年1月24日-26日、フランクフルト・アム・マイン。エリオット四重奏団は2014年結成だからまだ活動し始めて5年ほどの若い弦楽四重奏団だが、シマノフスキの演奏を聞けば誰でも舌を巻くだろう。単に技術的に高度、アンサンブルが精密というレヴェルを超えて、シマノフスキ独特の暗く湿った美感も見事に表している。一方ベートーヴェンは力こぶや気負いのない爽やかな演奏。若々しい美音が映えている。少なくともこのCDを聞けば、彼らが只者ではないということは十分分かるはず。 | |||
フリードリヒ・ゲルンスハイム(1839-1916):歌曲集 6つの歌 Op.14 /5つの歌 Op.19 から(4曲)/4つの歌 Op.34 から(3曲)/ ビールバウムによる5つの詩 Op.74 /新しい歌曲集 Op.88から(3曲)/晩の歌 ゲルンスハイム・デュオ[アンナ・ガン(S) クリスト加藤尚子(P)] | |||
録音:2019年3月4日-7日、フランクフルト・アム・マイン。ドイツの作曲家、フリードリヒ・ゲルンスハイムの歌曲集。南西ドイツ、ヴォルムスの生まれ。19世紀後半のドイツの重要な作曲家の一人で、晩年はベルリンで高い地位に就いたほどだったが、ナチの反ユダヤ政策で20世紀後半にはすっかり忘れ去られてしまった。近年になって再評価が急速に進んでおり、交響曲や室内楽曲のCDが世にでている。ゲルンスハイムの歌曲がまとまってCDになるのはこれが初めてと思われる。いずれもまさにドイツ・ロマン派のリートといった趣、ドイツ・リートのファンは逃せない。アンナ・ガンはドイツのソプラノ。透明らっと伸びる声はたいへん美しい。クリスト加藤尚子は横浜出身のピアニスト。ドイツで活躍している。なお2019年10月から11月にかけてゲルンスハイム・デュオの来日公演が予定されている。 | |||
2018 ドイツ音楽コンクール受賞者〜マチェイ・フラキエヴィッチ シュニトケ:ゴーゴリ組曲 より〔チチコフの子供時代/官僚/ワルツ/ポルカ〕 / ベリオ:セクエンツァ XIII ルトスワフスキ:牧歌集(全5曲) / ラモー:ミューズたちの語らい/雌鶏 マイクシャク:ディアド〜ラルゴ / ピアソラ:レント / クラウゼ:ある恋人の肖像 マチェイ・フラキエヴィッチ(アコーディオン) | |||
録音:2018年11月28日-30日、ケルン。ポーランドのアコーディオン奏者、マチェイ・フラキエヴィッチ。日本ではまだ名が知られていないだろうが、ヨーロッパでは若き天才アコーディオン奏者として既に名声を得て、彼がコンクールの審査に回ることすらある。このデビューCDでも20世紀の作曲家の作品を大きく取り入れて鮮やかな腕前と類稀な音楽性を披露している。 | |||
変容するヴィオラ バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV.1004 〜シャコンヌ ビーバー:ロザリオのソナタ〜パッサカリア / ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ Op.11 No.5〜第4楽章 ブリテン:チェロ組曲第2番 Op.80 〜シャコンヌ / リゲティ:ヴィオラ・ソナタ〜半音階的シャコンヌ ディアン・メイ〔梅第扬/梅第揚〕(Va) | |||
録音:2019年4月15日-17日、ライプツィヒ。ディアン・メイは1994年生まれの中国の若いヴィオラ奏者。2014年以降ドイツで学んでいる。2018年のARD国際音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクール)で1位受賞。そしてこのデビューCDでは編曲を含めた無伴奏ヴィオラ曲集という意欲的な内容。スター奏者のまだ多くないヴィオラの世界で非常に楽しみな逸材だ。 | |||
弦楽のための作品集 スク:弦楽のためのセレナーデ 変ホ長調 Op.6 / マーラー:交響曲第5番〜アダージェット バチェヴィチ:弦楽オーケストラのための協奏曲 / シャーラン・イーノン:生き生きと エルガー:エニグマ変奏曲 Op.36〜ニムロッド ヴォルフガング・ヘントリヒ指揮ドイツ弦楽フィルハーモニー | |||
録音:2018年1月7日-8日、2019年1月20日-22日、ベルリン。ドイツ弦楽フィルハーモニーの新録音。今回も首席指揮者ヴォルフガング・ヘントリヒの指揮。細やかに神経の通った音楽が素晴らしい。マーラーのアダージェットやエルガーのニムロッドといった弦楽オーケストラの定番曲に加え、ポーランドの作曲家、グラジナ・バチェヴィチ(1909-1969)や、クラシックからロック、メタルまで演奏する多ジャンルのヴァイオリニスト、シャーラン・イーノン(Shir-Ran Yinon)の作品も採用するという、興味深い内容。 | |||
2018 ドイツ音楽コンクール受賞者〜イオアナ・クリスティーナ・ゴリチェア R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 コルンゴルト:劇音楽「空騒ぎ」組曲 Op.11 / ゴレスタン:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 イオアナ・クリスティーナ・ゴリチェア(Vn) アンドレイ・バンチウ(P) | |||
録音:2019年1月11日-12日、マルククレーブルク。ヴァイオリニストのイオアナ・クリスティーナ・ゴリチェアのデビューCD 。というよりもこの録音の直後に、2019年のエリザベート王妃国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で6位入賞したと言う方が通じるかもしれない。1992年、ルーマニアのブカレストの生まれ。ルーマニアで学んだ後、ライプツィヒのメンデルスゾーン音楽院に留学。以降ドイツを拠点に活躍している。やや線の細い繊細で優しい美音が素晴らしい。コルンゴルトの作品は、シェイクスピアの「空騒ぎ」のための付随音楽を組曲にしたものを、作曲者自身がヴァイオリンとピアノのために編曲した物。スタン・ゴレスタイン(1875-1956)はルーマニアの作曲家。世界初録音との表示がある。 | |||
3つのサクソフォン協奏曲 フリードリヒ・チェルハ:ソプラノ・サクソフォン協奏曲(*) ゲオルク・カッツァー(1935-2019):「ラ・メトリーIII」もしくは「機械の晩」(#) クリスティアン・ロバ(1952-):怒りの日(+) ヨハネス・エルンスト(Sax) ミヒャエル・ギーレン指揮 ORF so.(*) ペーター・ヒルシュ指揮(#) ガブリエル・フェルツ指揮(+) MDR so.(#/+) | |||
録音:2006年10月20日、ウィーン(*) /1999年3月18日-22日(#)、2000年11月13日-14日(+)、ライプツィヒ(#/+) 。クラシック・サクソフォンのための20世紀の作曲家の協奏曲を3曲収録。いずれも世界初録音と表記されている。クリスティアン・ロバ(1952-)はチュニジア生まれのフランス人作曲家で、たしかに近代フランス音楽に北アフリカの音楽要素が加味されたような独特の面白さがある。ヨハネス・エルンストは1963年、ドイツのヴァルブルク生まれのサクソフォン奏者。ソリストとして活躍すると同時に、ドイツで大人気の歌手マックス・ラーべ率いるパラストo. の首席アルト・サクソフォン奏者を務めている。チェルハはなんとミヒャエル・ギーレンの指揮。ギーレンらしいキレッキレの演奏。 | |||
新世界〜声楽アンサンブル作品集 霊歌:深い河/ヨシュアはジェリコの戦いに取り組んだ/静かに揺れろ、心地よい馬車よ パディリャ:星は笑う/聖木曜日への嘆き / エスコバル:私のギターの心よ ピアソラ:リベルタンゴ/失われた鳥たち / グァスタビノ:ハトが誤解していた ドヴォルジャーク:交響曲第9番「新世界より」〜第2楽章 ラルゴ ドーシー:私たちがかつて主を必要としたのなら / カーマイケル:静かな場所 コンパイ・セグンド:チャン・チャン / アーレン:虹の彼方に / シュルツ:月 アンサンブル・アンコール [ヨハンナ・ポムランツ、ユーリア・シュヴァルツ(S) フィリップス・メレス=ブッシュ(A) ヨ・ホルツヴァルト(T) ヨハネス・フリッチェ(Br) ユルゲン・パリソン(B)] | |||
録音:2018年11月10日-11日、カールスルーエ/2019年1月4日-5日、シュトゥットガルト。シュトゥットガルトの若い声楽アンサンブル、アンサンブル・アンコールのデビューCD 。アンサンブル・アンコールは2015年にシュトゥットガルト音楽演劇大学で出会った6人によって結成、幅広いレパートリーを高水準に歌って高い評価を得ている。写真を見ても若い6人だが、非常に瑞々しい声で、しかもアンサンブルは緻密。素晴らしい1枚となっている。 | |||
チェコのヴァイオリン作品集 ドヴォルジャーク:ロマンティックな小品 Op.75(全4曲) / ヤナーチェク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ マルティヌー:インテルメッツォ H.261 / ドヴォルジャーク:マズレク ホ短調 Op.49 / スク:4つの小品 Op.17 デュオ・アニメ[レンカ・マティェヤーコヴァー(Vn) ダリヤ・フリンキフ(P)] | |||
録音:2018年11月25日-27日、ランメナウ、ザクセン州、ドイツ。デュオ・アニメは、チェコのヴァイオリニスト、レンカ・マティェヤーコヴァーと、ウクライナのピアニスト、ダリヤ・フリンキフによるデュオ。レンカ・マティェヤーコヴァーはプラハで学んだ後、ウィーンやドレスデンでさらに学び、室内楽を中心に活動をしている。ダリヤ・フリンキフは2009年からドイツを拠点として活動している。デュオつまり二重奏団と名前を掲げているように、ヴァイオリンとピアノがかなり対等な演奏になっている。 | |||
シューベルト:男声合唱曲全集 Vol.6 〜歌曲の編曲や触発されて作られた作品集 シューベルト:音楽に寄せて D.547 / ジルヒャー:菩提樹 / ヤンソン:魔王 / シュピース:晩の安らぎ シュローネン:明るく晴れた美しい日 / クリスト:夕映えに / ブラームス:愛の悲嘆はひたすらに Op.113 No.13 カンポグランデ:愛 / リスト:全能の神 / ヘルツォーク:毎夜 / コルネリウス:埋葬の歌 ターナウ:夜の歌 / バントック:憩い/海辺で / サーンハー:夢から残ったもの / アプト:朝のセレナード シェンク:酒の歌 / ボルン:音楽に寄せて ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク ハンナ=エリーザベト・ミュラー(S) クリストフ・プレガルディエン、アンドレアス・カラシアク(T) アンドレアス・フレー、クリストファー・ターナウ、ヴァルター・ボルン(P) | |||
録音:2015年8月28日、フランクフルト・アム・マイン/2014年9月27日-28日、2017年2月17日-19日、2018年6月1日-3日、2019年3月8日、ディエツ。ヤン・シュマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルクによるシューベルトの男声合唱曲全集、第6集は変り種で、シューベルトの歌曲を合唱用に編曲したものや、それに触発されて書かれた合唱作品を集めている。原曲に忠実なものからリノヴェーションされたものまで多種多様。トラック1の「音楽に寄せて」だけはシューベルトの原曲をクリストフ・プレガルディエンが歌っている。 | |||
ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲集 〔ハ長調 WoO.36 No.3 /変ホ長調 WoO.36 No.1 /ニ長調 WoO.36 No.2 /変ホ長調 Op.16a 〕 ハノーファー・ピアノ三重奏団 コンスタンティン・ゼルハイム(Va) | |||
録音:2019年2月26日-3月1日、カイザースラウテルン。ベートーヴェンの隠れた名曲として知られるピアノ四重奏曲 WoO.36の3曲と、ピアノと管楽のための五重奏曲からの編曲である変ホ長調を収録。ピアノ四重奏曲 WoO.36の3曲は、1785年、ベートーヴェンが15歳になる頃に作曲された作品で、40年近く後になって出版されたが、作品番号は付けられなかった。モーツァルトやハイドンの影響が強い中で、しかし後のベートーヴェンの個性がキラリと光る秀作。 ハ長調はピアノ・ソナタ第1番、第3番と関連が強いことでも知られる。ハノーファー・ピアノ三重奏団にコンスタンティン・ゼルハイムを加えた演奏は、大変に若々しく爽やかな作品の魅力を引き出しつつ、それだけで終わらない若き日の天才の冴えも浮かび上がらせた見事な物。 Op.16aも含め、録音の多くないベートーヴェンのピアノ四重奏曲の真価を知るに十分の内容。 | |||
ラ・ベル・エポック イザイ:物悲しい詩 ニ短調 Op.12 / デュボワ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 デュオ・インゴルフソン=ストウペル [ユディト・インゴルフソン(Vn) ウラディーミル・ストウペル(P)] | |||
録音:2019年3月4日-7日、ベルリン。19世紀末のフランスのヴァイオリンとピアノのための作品を集めたCD 。パリ音楽院の院長を務めたテオドール・デュボワ(1837―1924)は近年再評価が著しいが、ヴァイオリン・ソナタの録音は珍しい。ユディト・インゴルフソンはアイスランド出身のヴァイオリニスト。米国で学び、国際的に活躍をしている。ピアニストのウラディーミル・ストウペルとデュオを組み、ことに20世紀初頭の珍しい作品を蘇らせることで高い評価を得ている。 | |||
言葉は無い方がよい〜チューバとハープによるドイツ歌曲とオペラ シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70 /くるみの木 Op.25 No.3 / エフタの娘 Op.95 No.1 /ローレライ Op.53 No.2 /月に寄せて Op.95 No.2 シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン D.118 (2種)/セレナード D.957 No.4 / 竪琴弾きの歌1「孤独に身を委ねる者は」 D.478 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲 / ワーグナー:「タンホイザー」〜夕星の歌 プッチーニ:「トスカ」〜星はきらめき、歌に生き / ボルヌ:ビゼー「カルメン」による華麗な幻想曲 アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(Tu) アンドレアス・ミルトナー(Hp) | |||
録音:2019年5月14日-15日、クリュン、ドイツ。2013年のエコ・クラシック賞受賞チューバ奏者、アンドレアス・マルティン・ホフマイアーと、ヴュルツブルク音楽大学教授のハープ奏者、アンドレアス・ミルトナーのコンビが6年ぶりにGENUINに戻って来た(前のCDはGEN-13278)。ホフマイアーの柔らかく温かいチューバの音色に、控えめながら独奏をしっかり支える伴奏は、まったく他に聞くことのできない愉悦に満ちている。このCDは前半がシューマンとシューベルトの歌曲。これが実に音楽的な演奏で、好奇心で聞くとに驚かされること間違いなし。糸を紡ぐグレートヒェンは高音域、低音域の2種収録。後半はオペラ物。フランソワ・ボルヌ(1840-1920)のカルメン幻想曲は、フルート奏者のボルヌが書いたフルートのための曲を、チューバで見事に吹きこなしている。 | |||
ディアナ・チェメリテ:リコーダーとアコーディオンのための作品集 月のささやき〔1/2〕/テ・プラ〔1(2種)/2(2種)〕/月の歌/ ザビーネ・アンボス(リコーダー) ミリャーナ・ペテルコル(アコーディオン) | |||
録音:2018年12月21日-22日、フランクフルト・アム・マイン。リトアニアの作曲家、ディアナ・チェメイテのリコーダーとアコーディオンのための作品集。なかなかに実験的な作風。ザビーネ・アンボスはヴィースバーデン出身のリコーダー奏者。ミリャーナ・ペテルコルはクロアチア、イストラ半島西岸のポレチ出身のアコーディオン奏者。 | |||
ワインベルク:ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.24 ショスタコーヴィチ: ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67 |
トリオ・マルヴィン [フィタ・カン(P) マリーナ・グラウマン(Vn) マリウス・ウルバ(Vc)] | ||
録音:2019年3月8日-10日、シュトゥットガルト。トリオ・マルヴィンは2016年にライプツィヒで結成したピアノ三重奏団。結成してすぐに2017年、ベルリンでのフェリックス・メンデルスゾーン・バルトホルディ音楽院のコンクールで第1位を受賞。2018年にはオーストラリアのメルボルン国際室内楽コンクールでグランプリ。さらに数ヵ月後に2018年のARD国際音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクール)の受賞者となった。ワインベルクとショスタコーヴィチという、20世紀の苦悩を描いた作品を2曲並べるところに、彼らの自信の程が伺える。 | |||
まさに!〜次世代のユーフォニアム音楽 キリアン(1962-):ボガルーサ / フィールダウス(1978-):ヴォルト / キュンツリ(1984-):ブレイジング ダニエル・シュナイダー(1961-):ユーフォニアムと管弦楽のための協奏曲「アトラス」 セントパリ(1977-):ンコール(アンコール) / リンコラ(1955-):ユーフォニア ダニエル・ホール(1996-):ウィーアプ! / アンディ・スコット(1966-):この地から ダニエル・シュナイダー:ネイと管弦楽のための協奏曲〜第4楽章 ファビアン・ブロッホ(ユーフォニアム) フランソワ・キリアン(P) ミヒャエル・マイネン(Perc) | |||
録音:2019年4月18日-20日、ライプツィヒ。副題の通り、現在活動中の作曲家によるユーフォニアムの作品を集めている。ピアノ伴奏を務めてもいるフランソワ・キリアンは1962年、パリ生まれ。ジム・フィールダウスは1978年生まれ。ファビアン・キュンツリは1984年、スイスの生まれ。ダニエル・シュナイダーは1961年、チューリヒ生まれ。ロランド・セントパリは1977年、ハンガリーの生まれ。ユッカ・リンコラは1955年、フィンランド生まれ。ダニエル・ホールは1996年、英国生まれ。アンディ・スコットは1966年、英国生まれ。なおシュナイダーの作品のネイはアラビアの縦笛。ファビアン・ブロッホはスイス生まれのユーフォニアム奏者。幅広く利用されるわりには独奏曲の少ないユーフォニアムの地位を高めており、このCDでも1曲を除いてすべて彼が依頼した作品。柔らかく気品高いのに親しみやすさも感じられる音色がたいへん素晴らしい。 | |||
インスピレーション ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章 シューマン:3つのロマンス Op.28 アルベニス:「イベリア」第2巻(全3曲) スクリャービン:幻想曲 ロ短調 Op.28 犬飼新之介:5つの即興曲 |
犬飼新之介(P) | ||
録音:2019年2月2日-3月2日、フランクフルト・アム・マイン。犬飼新之介のリサイタルCD 。犬飼新之介は楽器の町浜松市生まれのピアニスト。桐朋学園大学を修了後、ドイツに渡りフランクフルト音楽演劇芸術大学でさらなる研鑽を積む。技術的に非常に難しいペトルーシュカからの3楽章を易々と弾きこなしつつ、刺激的な響きを避け上質な柔らかい美しさを大切にするあたりに、犬飼の美感が良くうかがえる。自作の5つの即興曲は洒落たセンスが光る小品集。 | |||
J.S.バッハ: 組曲第2番 ニ短調 BWV.1008 (原曲:無伴奏チェロのための)/ パルティータ イ短調 BWV.1013 (原曲:無伴奏フルートのための)/ パルティータ ニ短調 BWV.1004(原曲:無伴奏ヴァイオリンのための) アルノ・ボルンカンプ(Sax) | |||
録音:2019年6月24日-27日、オーステム、オランダ。サクソフォンでバッハの無伴奏作品を演奏したCD 。アルノ・ボルンカンプはオランダを代表するベテランのクラシック・サクソフォン奏者。ボルンカンプの奏でるサクソフォン演奏はまるで明るくて柔らかい音色のファゴットのようで、とても心温まる。 | |||
J.S.バッハ: イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971 /半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903 / パルティータ〔第1番 変ロ長調 BWV.825 /第5番 ト長調 BWV.829 〕 コンスタンツェ・アイクホルスト(P) | |||
録音:2019年7月17日-19日、ブレーメン。リノス・アンサンブルのピアニスト、コンスタンツェ・アイックホルストによるバッハの名曲。コンスタンツェ・アイックホルストは1961年、ブレーメンの生まれ。11歳の時にハノーヴァー音楽演劇大学に入学を許された天才少女。1981年、クララ・ハスキル国際ピアノコンクールで優勝。さらに1988年にはゲザ・アンダ・コンクールでも優勝。しかし彼女は独奏ピアニストよりも室内楽の道を進み、アンサンブルや伴奏ピアニストとして活躍している。とはいえ彼女のピアノ独奏は、典型的な派手さはないけれど極めて説得力のある音楽で、ここでのバッハもすこぶる充実した物。ピアノ演奏のバッハがお好みの方なら逃せない。 | |||
ドイツ音楽コンクール受賞者〜テオ・プラト ウェーバー:ファゴット協奏曲 ヘ短調 Op.75 / マルセル・ビッチュ(1921-2011):ファゴット小協奏曲 ジョリヴェ:ファゴット協奏曲 / クルーセル:ファゴット協奏曲 テオ・プラト(Fg) レオ・マックファル指揮 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル | |||
録音:2019年5月27日-6月1日、ザールブリュッケン。GENUIN恒例のドイツ音楽コンクール受賞者のCD 、2018年の受賞者(このコンクールは複数受賞で順位付けなし)の一人、ファゴットのテオ・プラトによるファゴット協奏曲集。テオ・プラトはこの録音の直後の2019年秋からフランクフルトのHRso. の首席ファゴット奏者に就任している。ファゴット、ことにドイツのファゴットというと良くも悪くも渋いイメージだが、プラトのファゴットはドイツ的な実の詰まった音を持ちつつ、時に軽く甘い音色も響かせて気持ち良い。絶対数の少ないファゴット協奏曲の中、比較的知られているウェーバーはもちろん、ロマンティックなビッチュ、近代的なジョリヴェ、そしてベートーヴェンと同時代のフィンランドの作曲家、ベルンハルト・クルーセル(クラリネット曲が知られている)の知られざる佳曲と、収録内容も素晴らしい。 | |||
アヴラモヴィッチ・デビュー シューマン:ダーフィト同盟舞曲集 Op.6 / ショパン:バラード ヘ短調 Op.52 シューベルト/リスト編曲:「棲家」 S.560 No.3 / リスト:ハンガリー狂詩曲 ヘ短調 S.244 No.14 ニコラ・アヴラモヴィッチ(P) | |||
録音:2019年5月21日-23日、フランクフルト・アム・マイン。セルビアのピアニスト、ニコラ・アヴラモヴィッチのデビューCD 。ニコラ・アヴラモヴィッチはベオグラード芸術アカデミー、さらにロンドンの王立音楽院を修了、様々なコンクールで入賞し、これからますますの活躍が期待される。音は極めて明快でありつつ、歌いまわしには情感も豊かで、若いらしい新鮮な演奏が聞ける。 | |||
南アメリカの4手ピアノ作品集 〔編曲:アッペル(*)、スクラ(#)、ペトロフ(+)、コラー(**) 〕 ゴッツチョーク:マンチャの調べ Op.38 (*) / カレニョ〔カレーニョ〕:ゴッツチョーク・ワルツ Op.1 (*) レクオナ:マラゲニャ(#) / ラフィッテ:美しいキューバの娘(*) ガルデル:わが懐かしのブエノスアイレス(*) /ボルベル(*) /首の差で(*) / ピアソラ:忘却(+) ピアソラ:リベルタンゴ(**) / ナザレ:オデオン(*) /カリオカ(*) / ベラスケス:ベサメ・ムーチョ(*) ヴィラ=ロボス:悲しみに満ちて/壊れたオルゴール / アルベニス:パバナ=カプリチョ Op.12 デュオ・ロンターノ[バベッテ・ヒアホルツァー、ユルゲン・アッペル(P)] | |||
録音:2019年4月11日-13日、フランクフルト・アム・マイン。題名通り、南アメリカの4手ピアノ作品を集めている。クラシカルな曲からベサメ・ムーチョのような人気曲まで様々な作品が楽しめる。デュオ・ロンターノは、結成は2004年だが写真を見る限りバベッテ・ヒアホルツァーもユルゲン・アッペルもベテランの様子。レパートリーは広い彼らだが、南米にしばしば楽旅に招かれ、それがこのCDに結びついているのだろう。 | |||
ハイドン:ピアノ・ソナタ集 〔ニ長調 Hob.XVI: 24(ウィーン原典版第39番)/変イ長調 Hob.XVI: 46(ウィーン原典版第31番)/ ハ長調 Hob.XVI: 50(ウィーン原典版第60番)/変ホ長調 Hob.XVI: 52(ウィーン原典版第62番)〕 ブリギッテ・マイヤー(P) | |||
録音:2018年6月4日-6日、ファツィオーリ・コンサートホール、シチリア、イタリア。ハイドン・マニアは逃してはいけないCD 。スイスのピアニスト、ブリギッテ・マイヤーの演奏するハイドンのピアノ・ソナタ4曲。ブリギッテ・マイヤーは1944年、スイス、ベルン州のビールもしくはビエンヌに生まれたピアニスト。もうかなりのベテランで国際的にも活躍しているピアニストなのだが、これまで録音は極めて少なく、知る人ぞ知る名ピアニストの状態だった。そんな彼女がハイドンのピアノ・ソナタを録音、これが実に素晴らしい。典型的なじんわり味が染み出るハイドン。穏やかに大仰なところは一切なく丁寧に弾きつつ、細部まで神経を通わせ、音楽の端々まで感性が行き届いている。またハイドンでは真面目なだけの演奏ではハイドンの人柄の良さ、ユーモアの感覚が生きて来ないのだが、マイヤーのピアノからはそうしたハイドンの温かみがじんわりと伝わってくる。CDの世界では目立つ存在ではなかったブリギッテ・マイヤーだが、70代半ばになっての大ホームラン。使用ピアノは明記されていないが、録音場所からおそらくその楽器を使用しているだろう。 | |||
時間旅行〜アンドレアス・ヘップ(1969-): フルート、アルト・フルート、ピッコロ、打楽器とピアノのための「対話」/間奏曲第1番/ 打楽器四重奏曲「四十七士」/弦楽オーケストラ、チェンバロと打楽器のための合奏協奏曲/ クラリネット、ピアノと打楽器のための「忍耐」/間奏曲第2番/ 弦楽四重奏とマリンバ・打楽器のための「無限」 アンドレアス・ヘップ(P/Perc/マリンバ) ノラ・エル・ルヘイバニ(マリンバ) コンラート・グラーフ(ドラムセット) ラルス・ラップ(太鼓) ブルクハルト・ラッゲンブック(ヴィブラフォン) ジョン=ノエル・アッタード(P) ズザンネ・ローン(Cemb) ウルリヒ・ビュージング(Cl/バセットHr/バスCl) ズヴェン・ヴァン・デア・クイプ(Vl/ Es 管Cl) ザバスティアン・プファフェンツェラー、ステーファノ・スッチ(Vn) ヴァイダ・ロジンスカイテ(Va)フロリアン・フィッシャー、ウルリヒ・ホルン(Vc) | |||
録音:2011年9月17日、2016年6月17日、フランクフルト・アム・マイン/2015年9月6日、2013年5月12日、ヴュステンデュルファー/2016年11月29日、クロンベルク。「時間旅行」と題された、ドイツの打楽器奏者、アンドレアス・ヘップの自作自演集。アンドレアス・ヘップはフランクフルト・アム・マインを拠点に活動しており、アンサンブルで活動したり、フランクフルト放送so. をはじめとするオーケストラに参加している。作品は、何らかの打楽器が含まれているとはいえ、いずれも現代的室内アンサンブル作品。「四十七士」はもちろん赤穂浪士に基づいた作品。 | |||
2019年ドイツ国際ピアノ賞受賞者〜ソン・ジョンボム シューベルト:ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D.784 ラヴェル:夜のガスパール ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111 |
ソン・ジョンボム [JeungBeum Sohn] (P) | ||
録音:2019年11月29日、アーヘン、ライヴ。2019年のドイツ国際ピアノ賞の受賞者、韓国のピアニスト、ソン・ジョンボムのリサイタルのライヴ録音。ソン・ジョンボムは韓国国立芸術大学を修了後、2012年からミュンヘン音楽舞台大学に留学、以来ドイツを拠点に活躍している。落ち着いた演奏と抑えの利いた渋い芸風はかつてのドイツのピアニストを思わせるもので、それは当然シューベルトとベートーヴェンでは強い武器になっており、またラヴェルも華やかさよりも緻密な掘り出しによる充実感が見事。 | |||
2018年バッハ国際コンクール受賞者〜マイア・カベサ ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ(*) / ヴェレス:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ホリガー:春の踊り(#) / エネスク:ルーマニアの流儀のエール シュルホフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ / バルトーク:ラプソディ第2番 Sz.90 (*) マイア・カベサ(Vn) ゾルターン・フェイェールヴァーリ(P;*) アレクサンドロス・ジョヴァノス(Perc;#) | |||
録音:2019年5月5日-8日、ベルリン。カナダ、米国のヴァイオリニスト、マイア・カベサの意欲的な内容のCD 。マイア・カベサは1992年、日本生まれのアルゼンチン系。カーティス音楽院で学んだ後、ベルリンでさらに研鑽を積み、2018年のライプツィヒのバッハ・コンクールでは第2位を受賞している。このCDでは、ヤナーチェク、エネスク、バルトークといった近代東欧の代表的作曲家に加え、ハンガリー⇒スイスの作曲家、シャーンドル・ヴェレシュ(1907-1992)、ご存じオーボエ奏者のハインツ・ホリガー(1939-)、そして強制収容所で非業の死を遂げたチェコのエルヴィン・シュルホフ(1894-1942)と、多様な作曲家が取り上げられている。 | |||
パオロ・リッタ(1871-1931): ヴァイオリンとピアノのための演奏会用三部作 愛の湖(1909) /裸の女神(1912) / フィドル弾きとしての死(1924) |
イローナ・テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2019年4月27、28日、ミュンヘン。近代ヴァイオリン音楽が好きな人にぜひ聞いてもらいたいCD 。パオロ・リッタはストックホルムにイタリア人の父とスウェーデン人の母の間に生まれた南北欧混血の作曲家。ブリュッセルで学んだ後、イタリア人歌手と結婚して以降はイタリアを拠点として活動した。リッタのCDはあるいはこれが初めてかもしれない。ここに収録されているヴァイオリン曲はいずれも、近代的な響きとロマンティックな曲想、イタリア的な朗々とした旋律美と、なぜ長年埋もれてきたのか理解できないほど素敵な曲ばかりだ。GENUINで珍しいヴァイオリン曲を多数優れた演奏で復活させているイローナ・テン=ベルクとミヒャエル・シェーファーがここでも作品の素晴らしさを存分に引き出している。テン=ベルクは、1バイエルン国立o. やバイエルン放送so. のコンサートマスターを務めた名手。 | |||
フルートとハープの二重奏 シューマン:3つのロマンツェ Op.94 / シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821 ドビュッシー/ロマン編曲:牧神午後への前奏曲 / カプレ:2つの小品 クィーンズ・デュオ[フェレナ・ベアトリクス・シュルテ(Fl) ハンナ・ラーベ(Hp)] | |||
録音:2019年4月30日-5月1日、6月12日-13日、マリエンミュンスター。ドイツのフルートとハープの二重奏団、クィーンズ・デュオによるドイツ・ロマン派とフランス近代の音楽。シューベルトのアルペジオーネ・ソナタをフルートで演奏した録音は以前にもあったはずだが、ハープ伴奏となると初めてかもしれない。これが絶妙にはまっており、シューベルトの美しくも孤独な寂しさに満ちた音楽がフルートとハープによって弦楽器とピアノ伴奏とは全く異なった素敵な雰囲気を得ている。カプレの2つの小品も素敵な作品。フェレナ・ベアトリクス・シュルテは1989年、レムゴ生まれのドイツのフルート奏者。ハンナ・ラーベは1988年、ビーレフェルト生まれのドイツのハープ奏者。二人は2010年にクィーンズ・デュオを結成、活発に活動している。 | |||
クリスティアン・リディル(1943-):独唱曲と男声合唱曲集 小民謡組曲「クルプファルツから来た狩人」(全11曲)(*/**) /賭け(#/+) /2つの初期の合唱曲(*) / 私の母に(*) /目を覚ませ、私の心の美しさよ(全3曲)(#/+) /セレナード(*) / 北風と南風(*) /歓迎と告別(#/+) /告別(#/+) /3つの詩篇の歌(#/+) /ベルシャザル(*/+) ヤン・シューマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク(*) ニコラウス・フルック(Br;#) アンドレアス・フレーゼ(P;+) ゲルハルト・シュルトハイス、エグベルト・レヴァルク、アンドレアス・ヴェル、イリヤ・ダニロフ(Tb;**) | |||
録音:2019年3月8日-10日。ドイツの作曲家、クリスティアン・リディルの独唱および男声合唱の曲集。クリスティアン・リディルは1943年、長くドイツ領だったブレスラウ(現在のポーランドのヴロツワフ)の生まれ。14年間ギムナジウム(中高校)の教師を務めた後、2011年までフランクフルトのゲーテ大学で教職に就くと同時に、大学合唱団を指導し、同時に作曲家として様々な作品を書いている。したがっていずれの曲も親しみやすい物。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年にヤン・シューマッハーよって設立された男声cho. 。リンブルク大聖堂の少年合唱団の出身者が中心となっている。 | |||
カスタマイズド ロバート・ハッチンソン(1970-):金管四重奏曲 / ケヴィン・マッキー(1980-):鉄の馬 アイイス・ロアンニデス(1943-):回想 / イェセ・ミリナー(1973-):ジャズの様式によるパッショネッタ シュテフェン・シュライエルマッハー(1960-):ためらいながらの響きの整理 ゲヴァントハウス金管五重奏団 [ルーカス・ベノ、ヨナタン・ミュラー(Tp) ヤン・ヴェセリ(Hr) トビアス・ハッセルト(Tb) デイヴィッド・クリッブ(Tu)] | |||
録音:2019年3月31日-4月3日、ライプツィヒ。ゲヴァントハウス金管五重奏団のGENUINへの久々のCD 。その名の通りライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. の団員からなる金管五重奏団で、高い水準が認められなければオーケストラからゲヴァントハウスの名称の使用が許可されない。ゲヴァントハウス金管五重奏団は認められた4つの団体の一つで、2008年から精力的に活動して高く評価されている。このCDには、ロバート・ハッチンソン(1970-)、ケヴィン・マッキー(1980-)、アイイス・ロアンニデス(1943-)、シュテフェン・シュライアーマッヒャー(1960-)、イェセ・ミリナー(1973-)の作品を収録。さすがはゲヴァントハウスo. の団員たち、充実した響きが密に絡まって、いずれの曲でも実の詰まった演奏が楽しめる。 | |||
アンバラバ〜マンドリン、ギター、ハープによる三重奏 サン=サーンス:「動物の謝肉祭」〜水族館 / ヘンツェ:カリヨン、レシタティフ、マスク ボリス・ミヘーエフ(1937-):7つの性格的小品〜歌、即興、踊り / ヒナステラ:アルゼンチン舞曲集 Op.2 ドビュッシー:神聖な舞曲、世俗的な舞曲 / ロドリーゴ:かつてイタリカは名高い都市だった アルベルト・イグレシアス(1955-):トーク・トゥ・ハー ラヴェル:「マ・メール・ロワ」〜パゴダの女王レドロネット / ヴァルター・フェーンドリヒ(1944-):アンバラバ シクスティ1ストリングズ [エカテリーナ・ソロヴェイ(マンドリン) ネギン・ハビビ(G) コンスタンツェ・クス(Hp)] | |||
録音:2019年7月10日-13日、ドイツ、マンデルスロー。マンドリン、ギター、ハープという撥弦楽器3台による三重奏団、シクスティ1ストリングズによる素敵なCD 。音色はかなり異なる3種の楽器だが、いずれも弦を指で弾くことから相性良く溶け合い、華やでかつ癒しの音楽になっている。エカテリーナ・ソロヴェイはロシア、ネギン・ハビビはイラン、コンスタンツェ・クスはドイツの生まれ。 | |||
新しい音階のためのクラリネット!?「地平線の彼方へ」〜 ボーレン=ピアス・クラリネットのための作品集 ゲオルク・ハイドゥ(1960-):燃えるガソリン(スクリャービンに触発されて) トッド・ハロップ(1970-):渦潮 / アコス・ホフマン(1973-):デュオ・デズ ノラ=ルイーズ・ミュラー(1977-):モルフェウス / ゲオルク・ハイドゥ:地平線の彼方へ トッド・ハロップ:ヤヌスの鳥 / サーシャ・リノ・レムケ(1976-):パ・ドゥ・ドウ ベンヤミン・ヘルマー(1985-):前奏曲とパッサカリア マンフレート・シュターンケ(1951-):聖キルダの鳥人 / フレデリク・シュヴェンク(1960-):夜の鷹 ノラ=ルイーズ・ミュラー、アコス・ホフマン(Cl/ボーレン=ピアスCl) ユリア・プルス(ボーレン=ピアスCl) リン・チェン(ボーレン=ピアス・カリンバ/Perc) メレ・ヴァイテルス(41音エレクトリックG) ユリア・シュテグマン(Va) ゲオルク・ハイドゥ(エレクトロニクス/シンセサイザー)他 | |||
録音:2017年。1970年に提唱されたボーレン=ピアス〔ボーレンピアス〕音階〔音律〕 [Bohlen-Pierce Scale] (リンク先:英語版ウィキペディア)に基づいた専用のクラリネットによる音楽。ボーレン=ピアス・クラリネット [Bohlen-Pierce Clarinet] とは2008年に登場した楽器で、平均律ではなく独自のボーレン=ピアス音階で調律されている。ボーレン=ピアス音階とは一種の微分音スケールでこの楽器の他、41音エレクトリック・ギター、ボーレン=ピアス音階でチューニングされたヴィオラ、コントラバス、カリンバ、シンセサイザーが加わり、これまでの平均律を土台とした音楽とは全く異なる新しい音楽の可能性が探求されている。作品はいずれも実験性の高いもので、まるで別の惑星の民族音楽を聴いているような不思議なエキゾチシズムを感じさせる。 | |||
ヒッチコック・スピネット マッテゾン:組曲第7番 / テレマン:トリオ第10番 / ルイエ:スピネットのためのレッスン第1番 テレマン:「忠実な音楽の師」〜ドルチェ、メヌエット、ジグ・ア・ラングロワーズ アーベル:トリオ ト長調 A5:4A / バーニー:ソナタ第3番 ハ長調 ヴェラチーニ:12のアカデミックなソナタ Op.2 〜ソナタ第12番 ジェミニアーニ:真の味わいでの演奏規範集:英語の調べ ザ・ヒッチコック・トリオ[アンケ・デンネルト(スピネット) ガブリエーレ・シュタインフェルト(バロックVn) ジモーネ・エッケルト(ガンバ)] | |||
録音:2019年10月21日-23日、ハンブルク。英国の高名なスピネット製作者トマス・ヒッチコックが作ったスピネットは現存しているものが僅かしかないが、その一つがハンブルクのテレマン博物館に収蔵されており、おそらくテレマン自身が演奏したものではないかと考えられている。そしてこの演奏で用いられているのがまさにそのヒッチコック・スピネット。このCDにはテレマンと同世代から少し後の作曲家たちの独奏曲とトリオが収録されている。最近著作が日本語に翻訳されて注目を浴びているチャールズ・バーニー(1726-1814)の作品が珍しい。ヒッチコック・スピネットの音色がたいへんに美しく、それを優秀な録音(場所はハンブルクの聖アンシャー教会)で捉えている。もちろんアンケ・デンネルトが楽器の良さを存分に引き出している。彼女はGENUINから既に2枚のCDを出している(GEN-16411、GEN-17462)。ジモーネ・エッケルトはドイツを代表するヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。ガブリエーレ・シュタインフェルトは数々のピリオドo. で活躍しているヴァイオリニスト。 | |||
シューベルトの四季〜シューベルト: すみれ D.786 /ガニュメート D.544 /夏の夜 D.289 /キプロスの女王ロザムンデ D.797 〜ロマンツェ/ 秋の夜の月に D.614 /万霊節のための連祷 D.343 /老人の歌 D.778 /冬の夕べ D.938 /ケレースの嘆き D.323 シャロン・カーティ(Ms) ジョナサン・ウェア(P) | |||
録音:2009年9月28日-10月1日、スネイプ、、サフォーク州、 UK 。シューベルトの歌曲から9曲を選び、季節ごとに並べたという面白い試み。シャロン・カーティはアイルランドのメゾ・ソプラノ。バロックから古典派を得意としており、透明感のある歌声が美しい。ジョナサン・ウェアは今引っ張りだこの伴奏ピアニスト。 | |||
オッフェンバック・ファンタスティック〜オッフェンバック(1819-1880): 「悪魔の3つのキス」序曲/「ロバンソン・クルゾーエ(ロビンソン・クルーソー)」間奏曲/ 「月への旅行」序曲/「ファンタシオ」より〔第3幕への間奏曲/第2幕への間奏曲〕/「ニンジンの王」間奏曲/ 「ラインの妖精」序曲/「バルクフ」第3幕への間奏曲―ワルツ/劇音楽「憎しみ」―宗教行進曲/ 「ニンジンの王」―導入、バレエ、ワルツ/「地獄のオルフェ(天国と地獄)」序曲 ニコラス・クリュジェ指揮ライプツィヒso. | |||
録音:2019年3月12日-14日、ドイツ、ベーレン。2019年が生誕200周年だったオッフェンバックの記念CD 。世界で最も有名なクラシック音楽の一つであろう「地獄のオルフェ」序曲の他は比較的珍しい作品が収録されている。「ラインの妖精」はウィーンで初演されたロマンティックオペラ(つまりシリアスな物語)で、有名な「ホフマン物語」の舟歌のオリジナルが序曲にも用いられている。ニコラス・クリュジェは1972年生まれのフランスの指揮者。祖父は20世紀半ばのフランスの作曲家、アンリ・バロー。パリ音楽院を修了後、フランスを中心とした地方歌劇場で活動。2018/2019年シーズンからライプツィヒso. の首席指揮者を務めている。 | |||
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲集 〔第2番 ト長調 Op.9 No.1 /第3番 ニ長調 Op.9 No.2 /第4番 ハ短調 Op.9 No.3 〕 ボッケリーニ三重奏団 [カン・セヨン(Vn) ヴィッキ・パウエル(Va) パオロ・ボノミーニ(Vc)] | |||
録音:2019年12月16日-19日、ライプツィヒ。ベートーヴェンの弦楽三重奏曲に新鮮な演奏が登場。ベートーヴェンの弦楽三重奏曲は間違いなく傑作でありながら、人気では弦楽四重奏曲に大きく水を空けられてしまっている。このCDには全4作のうち Op.9 No.3曲を収録。 Op.9はベートーヴェンの最初期の弦楽四重奏曲とほぼ同時期の作品であるが、完成度はむしろ弦楽三重奏曲の方が高いだろう。2014年結成の若い弦楽三重奏団、ボッケリーニ三重奏団がたいへんに充実した演奏を聞かせてくれる。緻密なアンサンブルと踏み込みの強い表現そしてそれを支える高度な技術は、近年の弦楽四重奏曲の傾向そのまま。ベートーヴェンの弦楽三重奏曲ってこんなに素晴らしかったのか、と新鮮な驚きを感じることだろう。ヴァイオリンのカン・セヨンは韓国生まれでカナダとオーストラリアで育ち、2007年からヨーロッパに移って来た国際派。ちょっと聞けばすぐ優秀なヴァイオリニストであることが分かる腕前だ。ヴィッキ・パウエルは米国生まれのヴィオラ奏者。2018年からストックホルム王立po. の首席ヴィオラ奏者を務めている。パオロ・ボノミーニはイタリアのチェロ奏者。2016年にライプツィヒの国際バッハ・コンクールのチェロ部門で第1位を獲得。現在はカメラータ・ザルツブルクのソロ・チェロ奏者を務めながらソリストとしても活躍している。 | |||
フルートとチェロのための珍しい作品集 ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第6番 / ボザ:コントラスト集第1集/無伴奏フルートのための映像 カルク=エーレルト:無伴奏フルートのための30のカプリス Op.107 〜シャコンヌ テレマン/古賀&ロマコフ編曲:カノン風のソナタ ニ長調 TWV.40: 120(注: 40: 119 と誤記) 徳山美奈子:ある蝶の一生 古賀敦子(Fl) ゲオルギー・ロマコフ(Vc) | |||
録音:2019年12月2日-4日、ライプツィヒ|日本語解説付き。フルートの古賀敦子とチェロのゲオルギー・ロマコフによるGENUINへの3枚目のCD 。過去2枚はGEN-14306(フルート三重奏曲集)とGEN-15348。「珍しい作品集」と題している通り、比較的凝った内容になっている。ウジェーヌ・ボザのコントラスト集第1集は本来フルートとファゴットのための作品。テレマンのカノン風のソナタはフルート二つ、ヴァイオリン二つ、あるいはフルートとヴァイオリンなどで演奏されるのが普通。徳山美奈子の「ある蝶の一生」は、ピアノ曲を作曲者自身がフルート独奏に編曲した物。古賀が世界初演、日本初演しており、これが初録音。古賀もロマコフもたいへんに美しい音色の持ち主で、さらにそれが絶妙に絡み合い、いずれの曲も旋律の絡み合いが滑らかで香り高い。古賀敦子は福岡県福岡市の生まれ。パリ国立高等音楽院フルート科を第1位で卒業。数々のコンクールで優勝、入賞を果たす。2001年からマクデブルク・po. に所属。ゲオルギー・ロマコフはウクライナの首都オデッサの生まれ。6歳からチェロを学び、13歳でドイツに渡る。チェロ奏者として欧米で広く活躍している。 | |||
ゴーティエ・カピュソン、ゲスト参加、ハック姉妹〜ショスタコーヴィチ:チェロ作品集 チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40 /ソナタ Op.147(原曲:ヴィオラ・ソナタ) 2つのヴァイオリンのための5つの小品〜プレリュード(シャフラン編曲/チェロ版)(*) デュオ・アヌシュカ&カタリーナ・ハック [アヌシュカ・ハック(Vc) カタリーナ・ハック(P;*以外)] ゴーティエ・カピュソン(Vc;*) | |||
録音:2019年6月15日、11月23日-24日、ベルリン。ピアノのカタリーナ・ハック(1994年、ケルン生まれ)とチェロのアヌシュカ・ハック(1996年、アントウェルペン生まれ)の姉妹デュオによるショスタコーヴィチ。若い頃のチェロ・ソナタに加え、亡くなる直前の作であるヴィオラ・ソナタをチェロ演奏している。顔立ちも双子のようによく似ている姉妹の演奏は当然のことながら親和性が高く、またそれぞれの技量も非常に高い。 また「導入」は、元々の映画音楽からレフ・アトフミャンが組曲にまとめた「馬あぶ」の第7曲をダニール・シャフランが編曲した物だが、名チェロ奏者ゴーティエ・カピュソンが参加、2分半だけとはいえカピュソン・ファンには逃せない。 | |||
オランダの若手スムーラースが挑む ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61 ベルク:ヴァイオリン協奏曲 |
イフォンネ・スムーラース(Vn) ペーター・クーン指揮 フランクフルト・ ブランデンブルク市立o. | ||
録音:2028年8月28日、フランクフルト(オーダー)。オランダのヴァイオリニスト、イフォンネ・スムーラースが弾くベートーヴェンとベルクのヴァイオリン協奏曲。イフォンネ・スムーラースは10歳の時にはアムステルダムでチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を弾くという天才少女だった。様々なコンクールで優勝、入賞をしており、オランダの中堅のヴァイオリニストでとりわけ注目されている。彼女の音楽はとても優しく安らぎがある。とかく力強く演奏されがちなベートーヴェンも、彼女の手にかかると柔らかく温かい微笑みの音楽になる。ベルクのヴァイオリン協奏曲では彼女の卓越した技巧が発揮されている一方で、ヴァイオリンは常に可憐な美しさを持ち、若くして亡くなったマノンへのベルクの想いが際立っている。 | |||
ブラームス: 弦楽四重奏曲第1番 ハ短調 Op.51 No.1 /クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115 (#) アリスSQ [リアンナ・カタリーナ・ヴィルダームート、ノエミ・ツィパーリング(Vn) カスパー・フィンツェンス(Va) ルカス・ジーバー(Vc)] トルステン・ヨハンス(Cl;#) | |||
録音:2020年2月10日-13日、ケルン。アリス四重奏団のGENUIN第3弾の新録音はブラームス。今回もたいへんに素晴らしい出来栄え。とかく暗く渋く演奏されがちなブラームスの室内楽だが、アリス四重奏団はここでも持ち前の緻密なアンサンブルと透明感のある音色、読み深く詩的な解釈でブラームスの美を引き出している。 ハ短調の力作、弦楽四重奏曲第1番は劇性は高くても澄み切った潤いを失うことがない。ブラームス58歳のクラリネット五重奏曲は、トルステン・ヨハンスのクラリネットもアンサンブルにピタリとはまり、この曲にまとわりがちなブラームス晩年の諦念や憂愁よりも、あくまで成熟し切ったブラームス的ロマンティシズムを美しく引き立てている。有名なヴァイオリン2本の絡みから始まる第1楽章の冒頭をしばらく聞いただけで、これは飛び切り美しい名演だと見抜けるだろう。アリス四重奏団は2009年結成。2016年のARD国際音楽コンクール(日本ではミュンヘン国際音楽コンクールの名で知られる)の弦楽四重奏団部門で第2位と聴衆賞を受賞。その後急速に台頭し、結成10年程度の弦楽四重奏団としては異例の高い人気を誇っている。トルステン・ヨハンスはドイツ、クレフェルト生まれのクラリネット奏者。2002年、25歳でケルンのWDRso. の首席クラリネット奏者に就任、2015年まで務める。その後はソリストとして活躍。また2014年からワイマールのフェレンツ・リスト音楽大学の教授を務めている。 | |||
NDR エルプ・フィル首席が弾く シューマン:アダージョとアレグロ(原曲:ホルンとピアノのための) ブラームス:ソナタ ホ短調 Op.38(原曲:チェロ・ソナタ第1番) ミシェク(1875-1955):コントラバス・ソナタ第2番 ホ短調 Op.6 エッケハルト・ベリンガー(Cb) 高橋朋子(P) | |||
録音:2019年10月7日-9日、ハンブルク。エッケハルト・ベリンガーが弾く編曲も含めたコントラバス作品集。予備知識なく聞くと、ずいぶん深みのあるチェロの音だな、いやこの重低音はコントラバスだ、と驚かされるだろう。それくらい高い音域が自然で優しく、そしてコントラバスらしい深い味わいに満ちている。シューマンのアダージョとアレグロがこれほどコントラバス演奏に合うとは誰も考えなかったろう。またブラームスでは音楽の渋みが一層際立っている。チェコの作曲家、アドルフ・ミシェク(1875-1955)は、オーストリア=ハンガリー帝国のモドレティーン(現在はチェコ領)生まれのコントラバス。ウィーン音楽院でコントラバスを学び、長くウィーン宮廷歌劇場およびVPOでコントラバスを務めた。その後1920年から1934年までプラハの国民劇場の首席コントラバスを務めた。ソナタ第2番はロマン色濃厚な作品で、20分を要する力作。エッケハルト・ベリンガーは現代ドイツを代表するコントラバス。ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. の首席コントラバス、ベルリン・ドイツオペラo. の首席コントラバスを経て、2003年からNDRso. →NDRエルプpo. の首席コントラバスを務めている。またハノーヴァー音楽演劇大学の教授でもある。高橋朋子はドイツで40年近く活動しているピアニスト。東京芸術大学で学んだ後、ベルリン芸術大学に留学、以来ベルリンを拠点にソリストとして、室内楽ピアニスト、伴奏ピアニストとして活躍している。 | |||
アコーディオンとギターによる〜インスピレーション・バッハ J.S.バッハ(1685-1750):前奏曲 ト短調 BWV.808 チャールズ・ウゾー(1961-):セファルディック・リルト/ミミクリ ラモー(1683-1764):クラヴサンのための新組曲 ト短調〜異名同音 トリスタン・ザビエル・ケスター(1993-):記憶の断片 III ショスタコーヴィチ(1906-1975):前奏曲とフーガ第5番 / ホセ・サンチェス=ヴェルドゥ(1968-):ルス・ネグラ J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番〜前奏曲 アレヤンドロ・ヌネス・アラウカ(1943-):ハンブルク風バッハ / セバスティアン・スプレンガー(1972-):恵の聖母 ルクス・ノヴァ・デュオ [リディア・シュミット(アコーディオン) ヨルゲ・パス・ヴェラステギ(G)] | |||
録音:2020年。アコーディオンとギターによるバッハ、ラモーなどバロック作品と現代音楽を組み合わせたユニークなディスク。バッハ、ラモー、ショスタコーヴィチはこの編成に編曲されたことで全く別の曲のように新鮮な感覚を与える。それ以外の作品はこの編成のために作曲された新作。いずれもそれぞれの楽器の機能、可能性が最大限に追及されている秀作。 | |||
ファンタジー〜アミット・ヤハフ、ピアノ・リサイタル ショパン(1810-1849):幻想曲 ヘ短調 Op.49 / メンデルスゾーン(1809-1847):幻想曲 嬰ヘ短調 Op.28 シューマン(1810-1856):幻想曲 ハ長調 Op.17 ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66 (ショパン自筆譜に基づく版による) アミット・ヤハフ(P) | |||
録音:2019年12月10日-11日、フランクフルト・アム・マイン。アミット・ヤハフはイスラエル出身の若手ピアニスト。これまでにゲオルク・ショルティ賞受賞を始め第1回国際イスラエル音楽コンペティション入賞など数々の国際的な賞を獲得している。現在はロンドンを拠点にソロ、室内楽を中心に活動を続けている。このディスクは同時代を生きたショパン、メンデルスゾーン、シューマンの作曲した幻想曲を集めた物。ショパン自筆稿に基づく幻想即興曲ではこの曲の演奏でありがちな過剰な身振りと恣意的な解釈を極力避け、曲の形式をすっきりと浮き彫りにする透明なタッチと節度のある端正な音楽作りに大変好感が持てる。有望新人ピアニストの登場。 | |||
管弦楽伴奏による「白鳥の歌」「詩人の恋」 シューベルト/クランペ編曲:歌曲集「白鳥の歌」 D.957 / シューマン/クランペ編曲:「詩人の恋」 Op.48 ダニエル・ベーレ(T) クリストフ・ゲルデス指揮ミュンヘン室内歌劇場o. | |||
録音:2019年10月、ポリング。人気テノール、ダニエル・ベーレの歌うシューベルトの「白鳥の歌」とシューマンの「詩人の恋」、しかも室内管弦楽伴奏。歌曲の伴奏を小編成の管弦楽に編曲する試みはかつてはよく行われ、古い録音にたくさん残されている。ここでは1967年、オーストリアのグラーツ生まれの作曲家、アレクサンドル・クランペによって、フルート、クラリネット、ファゴット、アコーディオン、ギター、ヴァイオリン×2、ヴィオラ×2、チェロ、コントラバス(弦は各1人)という編成の伴奏に仕立て直されている。伴奏が色彩的になり、詩の世界が広く開けた印象になり、新鮮だ。そして歌うはドイツの美声人気テノール、ダニエル・ベーレ。1974年、ハンブルク生まれ。ウィーンのフォルクスオーパーやフランクフルト歌劇場で名を上げ、瞬く間に人気テノールに。バロック声楽曲、モーツァルトのオペラ、ドイツ・リートで高い評価を得ると同時に、2017年にはバイロイト音楽祭にワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のダーフィト役で初出演、これまた大評判となった。今絶好調のテノール。クリストフ・ゲルデスは1965年、ミュンヘン生まれの指揮者。2004年にミュンヘン室内歌劇場o. を設立、理事を務め指揮に当たっている。 | |||
名ピアニスト=コンポーザーによる無伴奏ヴァイオリン・ソナタ集 アルトゥール・シュナーベル(1882-1951):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1919) エドゥアルト・エルトマン(1896-1958):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1921) ユディト・インゴルフソン(Vn) | |||
録音:2019年6月、イエス・キリスト教会、ベルリン。ユディト・インゴルフソンはベルリンを拠点に活動するヴァイオリニスト。コンサート・アーティスツ・ギルド・コンペティション第1位、パガニーニ国際ヴァイオリン・コンペティション第3位など多くの賞に輝いている。ピアニストとして著名だったシュナーベルの無伴奏ヴァイオリン・ソナタは自由な無調によるが時折り現れる東欧的な民謡を思わせる旋律が印象的な作品。エルトマンもシュナーベルと同じく生前ピアニストとして著名だった作曲家。ピアニストとしてはバッハ、ベートーヴェン、シューベルトを得意としていたが、彼自身の作品は自由な無調を基本とした物。彼の作品は現在ほとんど顧みられていないので録音は貴重。 | |||
ドイツ音楽コンクール 2019 受賞者〜ゼバスティアン・フリッチュ ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ イ短調 RV.44 / クルターグ:「兆候、ゲームとメッセージ」より(5曲) シューマン:幻想小曲集 Op.73 / ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19 ゼバスティアン・フリッチュ(Vc) オルガ・ヴァッツ(Cemb) リザ・ネスリング(Vc) | |||
録音:2020年2月21日-23日、イエス・キリスト教会、ダーレム、ベルリン。GENUIN恒例のドイツ音楽コンクール受賞者のCD 。ゼバスティアン・フリッチュは1997年、シュトゥットガルトの生まれ。2014年からフライブルク音楽大学でジャン=ギアン・ケラスに学んだ。フリッチュの素晴らしさは一聴してすぐ分かるほど際立っており、瑞々しい美音と豊かな音楽性は20代半ばにして高い完成度に至っている。また20世紀ハンガリーの作曲家、ジェルジ・クルターグ(1926-)の作品を持ってきているのも個性的(ケラスの影響だという)。名録音会場として有名なベルリン、ダーレムのイエス・キリスト教会での収録。 | |||
ロマン派の弧 ショパン:夜想曲 変ロ短調 Op.9 No.1 / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109 リスト:ダンテを読んで / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110 ショパン:ポロネーズ 変イ長調 Op.53「英雄」/夜想曲 嬰ハ短調 アレクセイ・レベデフ(P) | |||
録音:2020年1月2日-4日、ライプツィヒ。ロシア出身でドイツを拠点に活動するピアニスト、アレクセイ・レベデフは1980年、サンクト・ペテルブルクの生まれ。サンクト・ペテルブルク国立音楽院で学んだ後、2004年にハノーファー音楽舞台大学に移る。数々のコンクールで優勝、入賞しており、2009年のイタリア、ボルツァーノでのフェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールでは第2位を得ている。ベートーヴェン、ショパン、リストの有名作ばかり収録している。レベデフのピアノはとても落ち着きと余裕のある大人の演奏。優秀な技術を持ちながらこれ見よがしに弾くことがなく、しかも冷たさや素っ気なさは微塵もない。まだ40歳ほどでこれだけ作品にじっくり取り組めるとは、さらなる大成が楽しみなピアニストだ。 | |||
風合い〜2台ピアノ作品集 ドビュッシー:白と黒で / リゲティ:2つのピアノのための3つの小品 / メシアン:アーメンの幻影 ピアノデュオ・レルッケ・グレンメルシュパッハー [イルメラ・レルッケ、アクセル・グレンメルシュパッハー(P)] | |||
録音:2020年3月12日-15日、フランクフルト・アム・マイン|収録時間: 84'56" 。メシアンの「アーメンの幻影」が50分ほどを占めている。イルメラ・レルッケはドイツのピアニスト。彼女は埋もれた作品の発掘に尽力していることで知られ、CDでも名ピアニスト、アルトゥール・シュナーベルの作品を録音している。アクセル・グレンメルシュパッハーは1974年、フライブルク生まれのピアニスト。20世紀、21世紀のピアノ作品を得意としている。二人とも大変な腕達者指達者で、いずれも鮮やかなピアノ演奏とその掛け合いが楽しめる。約85分の長時間収録CD 。再生にはご注意頂きたい。 | |||
ああ私の月よ〜メールラ、ロマーノ、ドビュッシー&セイロヴァ:歌曲集 メールラ(1594/5-1665):彼は無謀にも信じて/私が恋をすることを望む人は/学校に通う子どもは/ 抜け目ない愛の神は昼も夜も/お前は偽っている、嘘つきの口よ/ 私に求めないでおくれ、ああ忠実な友たちよ/私が別の晩に思いを馳せる時 ロレンツォ・ロマーノ(1985-):気紛れな月、変わりやすい月〔1/2〕/ただタウロによって ドビュッシー:月の光/星の夜/時のえも言われぬ静けさ/パントマイム/ロンド/お告げの鐘/月の光/美しい夕暮れ アイゲリム・セイロヴァ(1987-):熊市場/父/弦 ピア・ダヴィラ(S) エリック・シュナイダー(P) アンドレアス・ナハツハイム(リュート) | |||
録音:2019年12月9日-12日、ベルリン。イタリアのバロック時代のメールラ、フランス近代のドビュッシー、そして現代の作曲家二人の歌曲作品集。メールラの曲はリュート伴奏。ピア・ダヴィラは1988年、ベルリンに生まれたソプラノ。ハンブルク音楽舞台大学で学んだ後、透明な美声でオペラ、オラトリオ、歌曲に活躍している。エリック・シュナイダーはドイツのピアニスト。ケルン音楽舞踊大学で学んだ後、歌手の伴奏ピアニストとして高い評価を得ている。アンドレアス・ナハツハイムは今引っ張りだこのドイツのリュート奏者。 | |||
ドイツ音楽コンクール入賞者〜フリードリヒ・ティーレ ブラームス(1833-1897):チェロ・ソナタ第2番へ長調 Op.99 アンリ・デュティユー(1916-2013):パウル・ザッハーの名による3つのストローフェ ショスタコーヴィチ(1906-1975):チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40 ヴィエニャフスキ(1835-80):タランテラ風スケルツォ Op.16 フリードリヒ・ティーレ(Vc) 薗田奈緒子(P) | |||
録音:2020年1月14日-16日、イエス・キリスト教会、ベルリン。フリードリヒ・ティーレは1996年生まれ現在24歳の若手チェリスト。2019年ドイツ音楽コンクールに入賞、以来ソリストとしてバイエルン放送so.、ブレーメン・ドイツ室内管などと共演している。このディスクはデビュー・アルバムでヴィエニャフスキからデュティユーといったロマン派から現代まで幅広いレパートリーをカバーしている。今後の活躍が期待される有望なチェリストの登場。 | |||
ルツェルンの響き レト・シュターデルマン(1977-):フルート・ソナタ(2017) /海賊(2002) ヨゼフ・ラウバー(1864-1952):フルートとピアノのためのグランド・ソナタ Op.53 (1937) / 1楽章のソナタ Op.50 (1933) /幻想曲 Op.46a (1928) ミリアム・レッチャー(Fl) トーマス・ワイズ(P) | |||
録音:2019年11月12日-15日、チューリヒ。フルートのミリアム・レッチャーはルツェルン音楽院を卒業後、パリ、ミュンヘン、ベルリンで更に研鑽を積んだ。最初に学んだルツェルンとは縁が深く、その後もルツェルン音楽祭に参加またはルツェルンso. ともしばしば共演している。収録されている作品の作曲家シュターデルマンはレッチャーの友人でその作品は近代フランス的な洗練された佳品。ラウバーはやはりルツェルンと関わりの深い作曲家でドイツ・ロマン主義とフランス印象派がほどよく融合した、ややフォーレを思わせる作品を収録。 | |||
リフレクションズ〜ショパン&リスト作品集 ショパン(1810-1849):バラード第4番 ヘ短調 Op.52 /ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 リスト(1811-1886):ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178 アレクサンドラ・ミクルスカ(P) | |||
録音:2017年2月28日-3月3日、メンデルスゾーン・ザール、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ。GENUINでは2枚目となるアレクサンドラ・ミクルスカのソロ・アルバム。ミクルスカはワルシャワ出身の若手。イタリアでは移住後の(ロシアの)巨匠ラザール・ベルマンの指導も受けている。彼女は母国ショパンの作品を深く愛し、その演奏は若手演奏家の中では群を抜いている。クリアなタッチと大げさでない端正な造型感覚は21世紀のショパン像ともいうべき新しい感覚にあふれている。リストの ロ短調のソナタも壮絶な秀演。 | |||
運命の詩〜2台ピアノによるラ・ヴァルス&ブラ4 ラヴェル(1875-1937):ラ・ヴァルス(1919/20) (2台ピアノのためのオリジナル版) ブラームス(1833-1897):交響曲第4番 ホ短調 Op.98 (2台ピアノのためのオリジナル版) デュオ・シュテンツル[ハンス=ペーター・シュテンツル、フォルカー・シュテンツル(P)] | |||
録音:2018年9月13日-15日、ウィーン。GENUINでは2枚目となるシュテンツル兄弟ピアノ・デュオ。ここではラヴェルとブラームスという意外なカップリング。2台ピアノのためのオリジナル版との記載があるが、作曲者自身による編曲版であるかどうか詳細は不明。なおこのディスクでは1877年のエアバー社製ヒストリカル・グランド・ピアノが使用されており、作品が作曲された19世紀〜20世紀初頭のピアノの響きがよみがえっている。 | |||
エチュードの新しい展望 ジェルジ・リゲティ(1923-2006):練習曲第1集(1985) ヴィトルト・ルトスワフスキ(1913-1994):2つの練習曲(1940-41) フェレンツ・リスト(1811-1886):パガニーニによる大練習曲(1851) ジャッキー・ジェキョン・ユー(P) | |||
録音:2019年。リゲティの難曲「エチュード」を軽々と弾いてしまうピアニストがついに現れた。まるで赤子の手をひねるように、とまで言ったらさすがに言い過ぎだが、軽々と爽やかな風が吹きすぎるようにリゲティの難曲が耳元を過ぎてゆくこの快感はたまらない。ピアノのジャッキー・ジェイキン・ユーは韓国出身。ソウル国立大卒業後、ハノーヴァー音大に留学、既にヨーロッパの数々のコンクールに上位入賞している。今後の活躍が期待される若手の登場。 | |||
ARD 国際音楽コンクール 2019年優勝者〜ジョエ・クリストフ ジョーゼフ・ホロヴィッツ:ソナティーナ / ゴベール:幻想曲 ドビュッシー:小品(1910) /ラプソディ第1番(1909/10) / シンプソン:無伴奏クラリネットのための3つの小品 /クラーク:モルフェウス(眠りの神) / プーランク:クラリネット・ソナタ / ボザ:牧歌 ジョエ・クリストフ(Cl) ヴァンサン・ミュサ(P) | |||
録音:2021年2月23日-25日、フランクフルト・アム・マイン。滅多にない才能を持ったクラリネット奏者が現れた。2019年のARD国際音楽コンクール(日本ではミュンヘン国際音楽コンクールと呼ばれることが多い)でクラリネット部門(数年に一度設けられる)で優勝したジョエ・クリストフの初CD 。クリストフは1994年スペイン、カタルーニャ州バレンシア生まれ。2020年にパリ高等音楽院を修了したばかりで、つまり優勝時にはまだ学生、録音時でもまだ26歳という若さ。その演奏は、明るく軽やかさを持った美しい音で、上から下までむらなく、洗練された音楽を聞かせる物。優れた演奏などというレベルでない、魅了されずにはいられないクラリネット。近代フランスの作品を中心としたこのCDは、彼の名前を広く知らしめるものになるだろう。 | |||
ハイディ・マリア・タウベルト(S) ファルコニエーリ(1585-1656):チャッコーナ / モンテヴェルディ(1567-1643):あの高慢な眼差しは メールラ(1595-1665):カンツォネッタをお聞きなさい フレスコバルディ(1583-1643):モニカのアリアによるパルティータ集 より Nos.1-2, 4, 6, 9, 11 ストロッツィ(1619-1677):恋するエラークリト〔ヘラクレイトス〕 クリーガー(1649-1725):孤独よ、心の苦しみであるお前よ / パーセル(1659-1695):束の間の音楽 ヘールマン(1585-1647):君は何を悲しむつもりなのか / 作曲者不詳:人は影のように逃げる ニジーニ(1971-):戦いの子守歌 / メールラ:子守歌による宗教的カンツォネッタ マリーニ(1594-1663):モニカのアリアによるソナタ / ニジーニ:チャッコーナ「時は移ろう」 タウベルト(1978-)&ニジーニ:平和を与えろ ハイディ・マリア・タウベルト(S) エルコレ・ニジーニ指揮インストゥルメンタ・ムジカ | |||
録音:2019年9月23日-25日、ドレスデン。ドイツのソプラノ、ハイディ・マリア・タウベルトの初のソロCD 。バロック声楽曲を中心に収録している。ハイディ・マリア・タウベルトはドレスデン出身のソプラノ。透明感のある美しい声でルネサンス、バロックの声楽作品を得意とし、その魅力はこのCDでもたっぷり聞いて取れる。エルコレ・ニジーニはイタリア人だがドイツで活躍しているトロンボーン奏者。ルネサンス、バロック、古典派の音楽を得意とし、2004年にインストゥルメンタ・ムジカを結成し精力的に活動している。ニジーニとタウベルトの作曲した曲も含まれている。 | |||
ロレム・イプサム セファルディ伝承歌:私の娘よ/ニモルド王が郊外に出た時/サヨナキドリたちが歌う 作曲者不詳(ペルー):トナダ「エル・ディアマンテ〔ダイヤモンド〕」(18世紀)/カチュア・セラニタ(8世紀) F.カッチーニ:私は憔悴し / ファルコニエーリ:ドニャ・タロリリャ・デ・カラリェノスのためのフォリア レグレンツィ:目よ、泣かないで / フレスコバルディ:そよ風がすっかり優しく吹けば トレホン・イ・ベラスコ:眠れぬ私の主よ/私の熱愛する素敵な人が/トナダ「ラ・ラタ」/セニョーラ・ドニャ・マリア メールラ:カンツォネッタを聞いておくれ / パーセル:つかの間の音楽 コンボ・カム〔古楽アンサンブル〕 | |||
録音:2020年2月24日-27日、ライプツィヒ| 58'37" + 54'11" 。中世からバロックにかけてのスペイン、イタリア、ペルーなどの音楽を歌とピリオド楽器アンサンブルで演奏している。コンボ・カムは、6人の音楽家(うち一人は歌の担当のヴィオラ・ブランシュ)とドリス・メーレスビュヒナーからなる古楽団体。メーレスビュヒナーは演奏には参加しておらず、ブックレットに長めの解説(独英文)を寄せているが、読んでもあまり良く分からない。CD1では上記15曲に加え8つの短い情景のようなものが挟まっている。CD2は曲間に情景を入れず15曲だけ、ただし曲順が異なる。 | |||
楽興の時 シューベルト:6つの楽興の時 D.780 チェ・ウチョン(1968-):楽興の時 ラフマニノフ:6つの楽興の時 Op.16 (第1版) |
キム・イェスル(P) | ||
録音:2020年2月11日-13日、ライプツィヒ。有名なシューベルトの楽興の時全6曲、ラフマニノフの楽興の時に加え、韓国の作曲家チェによる新たな楽興の時も含めた、楽興の時集。ラフマニノフの楽興の時は第2番が1940年に改訂されており、現在はこちらが一般的だが、ここでは1897年の第1版が用いられている。チェ・ウチョンは1968年の生まれ。ソウルで学んだ後、ザルツブルクのモーツァルテウムやパリ国立高等音楽院などで学んでいる。キム・イェスルは韓国のピアニスト。ソウルで学んだ後、ハンブルク音楽舞台大学に留学。韓国とドイツを拠点に活躍している。2018年からソウルのコングク大学で教職に就いている。 | |||
夢〜ピアノ編曲集 ラフマニノフ/ガイガー編曲:夢 Op.8 No.5、ロマンス Op.6 No.1 ガイガー:ウェーバー「魔弾の射手」からの主題による変奏曲/大ホールでの踊り リスト/ガイガー編曲:ハンガリー狂詩曲第13番 / メンデルスゾーン/ガイガー編曲:「歌の翼に乗って」幻想曲 シューベルト/リスト編曲:春の想い S.558 No.7 /休みのない恋 S.558 No.10 /水車職人と小川 S.565 No.2 シューベルト/ゴドフスキー編曲:楽興の時 Op.94 No.3 / ビゼー/ホロヴィッツ編曲:「カルメン」変奏曲 サン=サーンス/ガイガー編曲:オンファールの糸車 / リスト/ホロヴィッツ編曲:ハンガリー狂詩曲第2番 ユルゲン・ガイガー(P) | |||
録音:2020年1月30日-31日、ポリング、バイエルン州、ドイツ。ドイツの中堅ピアニスト、ユルゲン・ガイガーの弾くトランスクリプション集。かつては名ピアニストが有名無名の曲を自分の流儀に改編して演奏するのは当たり前に行われていた。このCDでガイガーは、自らの編曲も含め、そうしたトランスクリプションの面白さ楽しさを蘇らせている。「編」とあってもほとんどの場合で原曲を下地に発展させた作曲。ユルゲン・ガイガーは1976年、ドイツ、南バイエルンのプファッフェンヴィンケル生まれのピアニスト。ミュンヘン音楽演劇大学で学んだ後、ピアニスト、またオルガニストとして活躍している。 | |||
ロシアの魂〜アレクサンドル・クライン(1883-1951)編曲によるロシアの三重奏曲集 バラキレフ:色づいた麦畑が波打つ時 / ボロディン:私の歌は苦くそして荒々しい リムスキー=コルサコフ:東洋のロマンス/「金鶏」〜シェマハの女王のもとで / ムソルグスキー:涙 チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48 より〔第3楽章/第2楽章〕/6つの二重唱 Op.46 〜涙/ 6つのロマンス Op.6 〜一言もなく、ああ私の友よ/「四季」〜ヒバリの歌 アレンスキー:4つの小品 Op.30 〜第2番 セレナーデ / ラフマニノフ:楽興の時 Op.16 〜第3番 レビコフ:「クリスマス・ツリー」 Op.21 〜ワルツ / チェレプニン:5つのロマンス Op.22 〜第1番 調べ グリエール:12の子供向けの小品 Op.31 〜第2番 夜想曲 エンゲル:2つのロマンス Op.2〜第2番 ああいいや、美しさに ニコライエフ:2つのロマンス Op.4 〜第1番 夜は穏やか / パフルスキ:4つの前奏曲 Op.21 〜第3番 カトゥアール:3つの小品 Op.2 〜第1番 親密な歌 / メトネル:3つの物語 Op.9 〜第2番 物語 サバネーエフ:2つの小品 Op.5 〜第2番 前奏曲 ストラヴィンスキー:「火の鳥」より〔子守歌/王女たちのロンド〕 スクリャービン:3つの小品 Op.2 〜第1番 練習曲/2つの夜想曲 Op.5 〜第2番 ピアノ・トリオ・テン=ベルク・ヤン・シェーファー [イローナ=テン・ベルク(Vn) ヤン・ウェン=シン(Vc) ミヒャエル・シェーファー(P)] | |||
録音:2020年2月29日、3月1日、ミュンヘン。ロシアの作曲家の様々な小品をピアノ三重奏で演奏している。モスクワで活躍したユダヤ人作曲家、アレクサンドル・クライン(1883-1951)が選曲、編曲し出版した「ロシアの三重奏曲集」という楽譜の25曲を順番もそのままに収録している。原曲は今でも有名なものもあればもう忘れ去られてしまったものもあるが、いずれも楽しめるものばかり。ロシア革命前のモスクワのサロンではこうした曲がこのように演奏されて人気を博していたのかもしれない。バイエルン放送so. のコンサートミストレスを務めたイロナ・テン=ベルクと、彼女の伴奏を受け持つミヒャエル・シェーファー、さらにバイエルン放送so. の首席チェロ奏者だったヤン・ウェン=シンの三人によるトリオは、それぞれの名字を取った長い名前になっているが、これが GENUIN への3枚目のCD 。小品でも充実の演奏を聞かせてくれて、25曲たっぷり楽しめる。 | |||
通奏低音なし〜バッハへ至る道で バルツァー:前奏曲/アルマンド / マッテイス:壊れた経過区、急速な楽句そして幻想曲 ヴェストホフ:組曲 イ短調 / コレッリ:前奏曲 イ長調/前奏曲 ニ長調 / トレッリ:前奏曲 ホ短調 ピゼンデル:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調 / フィルスマイヤー:パルティータ イ長調 作曲者不詳(ノゲイラ手稿譜):幻想曲 ニ長調/前奏曲と幻想曲 ヘ長調 パーセル:前奏曲 ト短調 N 773 / ビーバー:パッサカリア ナージャ・ツヴィーナー(Vn) | |||
録音:2020年6月8日-10日、ライプツィヒ、「バッソ(=通奏低音)なし ―バッハへ至る道で」と題された、17世紀後半から18世紀前半にかけての無伴奏ヴァイオリン作品集。無伴奏ヴァイオリンと言えばバッハとなってしまうが、その先駆作品を聞くことができる。個々の曲がいずれも素晴らしい作品ばかりで、しかもそれらが並ぶことで、バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、パルティータ集がこれらの伝統の上に成り立っていることがよく分かる。ことにヨハン・ヨーゼフ・フィルスマイアー(1663―1722)のパルティータ集(ここに収録されている ニ長調を含む6曲)は、バッハよりも数年前の作品で、極めて充実した内容で聞き応えがある。ナージャ・ツヴィーナーは、まだ十代の学生の頃に、今や人気弦楽四重奏団であるクス四重奏団の創立メンバーを務めたヴァイオリニスト(彼女は正式には第2ヴァイオリンだったが、しばしば第1ヴァイオリンを受け持った)。そう言われてみれば、1つのヴァイオリンながら緻密なアンサンブルを思わせる演奏で、また重音でも音程が極めて正確で美しい。 | |||
世紀末 ドビュッシー:ラプソディ第1番 / ベルク:クラリネットとピアノのための4つの小品 Op.5 レーガー:クラリネット・ソナタ 嬰ヘ短調 Op.49 No.2 / サン=サーンス:クラリネット・ソナタ 変ホ長調 Op.167 ストラヴィンスキー:無伴奏クラリネットのための3つの小品 デュオ・アウスト[ベッティーナ・アウスト(Cl) ロベルト・アウスト(P)] | |||
録音:2020年7月15日-17日、ブライバッハ、ドイツ。「世紀末」という題名だが、ほぼ20世紀初頭の近代のクラリネット曲を集めている。ただし作風は作曲家によって様々。ベッティーナ・アウストはドイツのクラリネット奏者。ハノーファーおよびパリで学んだ後、2014年からアウグスブルクpo. のソロ・クラリネット奏者を務めている。2015年にドイツ音楽コンクールで受賞(3人のうちの一人)、この時に初のCDをGEN-UINから発刊していた(GEN-16432)。キリリとした音色が美しまたコントロールも抜群で、こうした近代音楽には打って付けのクラリネット奏者。ピアノのロベルト・アウストは彼女の兄(もしくは弟)。 | |||
ロシアの小さな絵画〜リャードフ&アレンスキー:ピアノ作品集 リャードフ:舟歌 嬰ヘ長調 Op.44 /バガテル 変ニ長調 Op.30 /2つの小品 Op.9 /3つの小品 Op.57 / 前奏曲集〔ヘ短調 Op.33 No.1 /ロ短調 Op.11 /変ニ長調 Op.10 No.1 / 変ロ短調 Op.31 No.2 /ト短調 Op.46 No.2 /ニ短調 Op.40 No.3 〕/練習曲 変イ長調 Op.5 アレンスキー:24の性格的小品 Op.36から 〔第3番 夜想曲 変ニ長調/第4番 小バラード 嬰ハ短調/第16番 悲歌 ト短調/第19番 春の夢 イ長調〕/ 6つの小品 Op.53 スヴェトラーナ・メールマン=ムレト(P) | |||
録音:2020年3月3日-5日、カイザースラウテルン。ロシア・ロマン派のピアノ曲が好きな人にはたまらないCD 。アナトーリ・リャードフ(1855―1914)とアントン・アレンスキー(1861-1906)のピアノ小品を計24曲収録。いずれもサロン風の素敵な曲ばかりで、1時間うっとりと楽しめる。スヴェトラーナ・メールマン=ムレトはロシア、モスクワの南に位置するリペツクの生まれ。16歳の時にはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を弾いて演奏会デビューしたという。2011年からフランス在住。気品のある柔らかいピアノの音が素晴らしく、これらの小品がすこぶる心地よく響いている。 | |||
LA MUSIQUE 〜エリオット・カーター(1908-2012): 木管四重奏のための8つの練習曲と1つの幻想曲(1950) (*) /独唱のための「音楽」(2007) (#) / 弦楽三重奏曲(2011) (#) /クラリネットとソプラノのための「ルイス・ズーコフスキーの詩」(2008) (#) / ホルンのための「リトレイシング2」(2009) (*) / 木管五重奏のための「ナイン・バイ・ファイヴ〔5人で9本〕」(2009) (*) / オーボエとチェンバロのためのソナティナ〜第1楽章(1947) (+) スイス室内合奏団〔スイス・チェンバー・ソロイスツ〕 [サラ・ウェゲナー(S) フェリックス・レングリ(Fl) ハインツ・ホリガー(Ob) フランソワ・ベンダ、セルジオ・ピレス(Cl) オリヴィエ・ダルベライ(Hr) ディエゴ・ケンナ(Fg) イレーネ・アブリーゴ(Vn) ユルク・デーラー(Va) ダニエル・ヘフリガー(Vc) ペーター・ソロモン(Cemb)] | |||
録音:2014年10月29日-30日、リーエン(*) /2020年6月19日、マルターレン(#) /2008年12月7日、ジュネーヴ(+)、すべてスイス。20世紀米国を代表する作曲家の一人、エリオット・カーターの室内楽編成作品集。ソナティーナが1947年、8つの練習曲と1つの幻想曲が1950年の作品、他は21世紀に入ってから、つまりカーター90代以降の作品で、弦楽三重奏曲は103歳で亡くなる前年の作品。「ナイン・バイ・ファイヴ」は5人の奏者が持ち替えで9つの管楽器を吹く。ハインツ・ホリガーも参加しているスイス室内合奏団はいずれの奏者も名手ばかりで、ソプラノのサラ・ウェゲナーともどもカーターならではの楽しさを引き出している。エリオット・カーターという名前は知っているけれど曲を聞いたことがないという人にこそお勧め。 | |||
センティメント〜フランス・バロックとアニタ・ミエゼのチェンバロ作品集 ルイ・クープラン:拍子のない前奏曲 ヘ長調/シャコンヌ ヘ長調/ブランロシェ氏の墓石 デュフリ:ラ・フォルクレ/メデ/シャコンヌ/三美神/ラ・ド・ブロンブル/ラ・フェリックス/優しいロンド ラモー:ミューズたちの対話/ガヴォットと6つのドゥーブル(イヴァノヴァ:プレリュード・ノン・ムジュレ付き) ロワイエ:タンブーラン〔第1/第2〕/愛らしさ/気まぐれ / アニタ・ミエゼ(1980-):感情〔1/2〕/葉書 アレクサンドラ・イヴァノワ(Cemb) | |||
録音:2018年8月、10月、アス、オランダ。ロシアのチェンバロ奏者、アレクサンドラ・イヴァノワの独奏CDデビュー。アレクサンドラ・イヴァノワはロシア、バイカル湖畔の生まれ。モスクワのチャイコフスキー音楽院でピアノを学びつつ、徐々にチェンバロやフォルテピアノ、オルガン演奏に傾倒して行く。これらをバーゼルのスコラ・カントルムでさらに学び、現在はスイスを拠点に活躍している。このデビューCDでは、ルイ・クープランやラモー、デュフリ、ロワイエといったフランス・バロック音楽の作品を中心に、ラトヴィアの作曲家、アニタ・ミエゼ(1980-)の作品を交えている。気品に溢れつつ、明快で主張のはっきりした演奏が気持ちいい。 | |||
連続 [Continuum] カサド:スペイン古典様式によるソナタ / ストラヴィンスキー:イタリア組曲 / レーガー:アリア Op.103a No.3 コダーイ:バッハの3つのコラール前奏曲 / シュニトケ/ホイペル編曲:古い様式による組曲 ミハリス・ホイペル(Vc) マリオ・ヘリング(P) | |||
録音:2020年3月10日-12日、フランクフルト・アム・マイン。バロック音楽など古い様式に基づいて書かれたチェロとピアノの作品集。シュニトケの「古い様式による組曲」(本来はヴァイオリンとピアノのための作品)は、1970年代の作品とは思えないほど見事な擬バロック音楽で、おそらくお手本としたであろうストラヴィンスキーの「イタリア組曲」と一緒に演奏される人気曲。ミハリス(もしくはドイツ風にミヒャエル)・ホイペルは1988年、アテネ生まれのチェロ奏者。8歳でチェロを学び始めるとすぐに才能を発揮。2006年から奨学金を得てドイツに留学、ハノーヴァーとハンブルクで学ぶ。以来祖国ギリシャとドイツを中心に世界中で活躍している。マリオ・ヘリングは1989年、ハノーファー生まれのピアニスト。ベルリン育ち。2018年にリーズ国際ピアノ・コンクールの第2位を受賞。母親は日本人。若い二人による瑞々しい演奏が素敵だ。 | |||
アルト・サクソフォンを用いたピアノ三重奏曲集 ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番 ハ短調 Op.8 クシェネク:クラリネット三重奏曲 Op.108 クラヴィス三重奏団 [イェンニ・リップル(Vn) ミハ・フェルク(アルトSax) サビーナ・ハサノヴァ(P)] | |||
録音:2019年4月15日-17日、ウィーン。3つの三重奏曲それぞれでアルト・サクソフォンを用いて演奏している。ブラームスの三重奏曲ではホルンが、ショスタコーヴィチではチェロが、クシェネクではクラリネットが、アルト・サクソフォンに置き換えられている。特にショスタコーヴィチとクシェネクでは音楽の近代的色彩が増しているように感じられる。クラヴィス三重奏団は2013年結成のウィーンの三重奏団。もちろんこの編成の三重奏団は珍しい。イェンニ・リップルはウィーン生まれのヴァイオリニスト。母親はメキシコ人。ミハ・フェルクはスロヴェニア生まれ。ウィーンでサクソフォンを学んでいる。サビーナ・ハサノヴァはアゼルバイジャンの首都バクーの生まれ、トルコのエディルネ育ちのピアニスト。14歳でモスクワのチャイコフスキー音楽院大ホールでモスクワso. と共演したという。2010年からウィーンを拠点としている。 | |||
Attacca レッシュ(1975-):弦楽四重奏曲第3番「アタッカ」(2019) ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 Op.59 No.1「ラズモフスキー第1番 アリスSQ [アンナ・カタリーナ・ヴィルダームート、ノエミ・ツィパーリング(Vn) カスパー・フィンツェンス(Va) ルカス・ジーバー(Vc)] | |||
録音:2020年7月14日-16日、フランクフルト・アム・マイン。もはや「注目の」から「人気の」へと進化したアリス四重奏団、GENUINから発売された過去3枚のCDはいずれも素晴らしい出来で話題となった。新録音はベートーヴェンのラズモフスキー第1番。彼らは2017年にラズモフスキー第3番(と第14番 Op.131)をGENUIN初録音に選んでいたが、それから3年で著しく成長、高い技術による精緻な弦楽四重奏の絡みを誇りつつ、ベートーヴェンの内側からエネルギーが突き上げるような熱気のある勢い、つまりベートーヴェンの芸術的衝動を現代に蘇らせている。初演時斬新過ぎて理解されなかったという第2楽章が、彼らの演奏ではたしかに目覚ましく新鮮に響いている。加えて第1ヴァイオリンのアンナ・カタリーナ・ヴィルダームートの伸びのよい美音には随所で惚れ惚れとさせられる。ゲラルト・レッシュは1975年、リンツ生まれのオーストリアの作曲家。ウィーン音楽演劇大学で学んだ後、指導者としても優秀なスイスの作曲家、ミシェル・ジャレル/ミヒャエル・ヤレルに学び、21世紀に入ってから幅広く活躍している。弦楽四重奏曲第3番「アタッカ」は新作で、これが世界初録音。 | |||
クリスティアン・リディル(1943-):室内楽作品集 会合(全4曲)[ノ・フィル・ブラス〔マルティン・アンゲラー、ヘルベルト・ツィンマーマン(Tp) カーステン・ドゥフィン(Hr) ウヴェ・シュローディ(Tb) シュテファン・ティシュラー(Tu)〕]/ おとぎの絵本(全5曲)[イヴァンナ・テルナイ(Fl) フェリックス・コルプ(Perc)]/ ハンガリーの舞曲による変奏曲 [オリファー・クレンク(Cl) ライナー・ザイベル(Fg) アンドレアス・フレーゼ(P)]/ 広場の演奏会(全4曲)[モニャ・ホイラー(半音階ハーモニカ) オリファー・クレンク(バスCl) ライナー・ザイベル(Fg) アルフレート・ベーム(Fg) アンドレアス・フレーゼ(Cemb)]/ 2つの死の舞踊[イヴァンナ・テルナイ(Fl) オリファー・クレンク(Cl) ハンネス・ロイビン(Tp) ハンスイェルク・プロファンター(Tb) フェリックス・コルプ(Perc) ミヒャエル・フリードリヒ(Vn) アレクサンダー・ヴァイスコップ(Cb) アンドレアス・フレーゼ(P)] | |||
録音:2020年7月24日、31日-8月2日、ゼントリング、ミュンヘン近郊。ドイツの作曲家、クリスティアン・リディル(1943-)の室内楽曲集。クリスティアン・リディルはブレスラウ(現ポーランドのヴロツワフ)の生まれ。長らくフランクフルトのゲーテ大学で教職に就いており、また作曲家として様々な作品を書いている。このCDに収録された作品はどれも穏やかなながらどこかピリリとした作品で、リディルの音楽の魅力をよく伝えている。演奏者の多くはバイエルン放送so. などミュンヘンのオーケストラの団員で、例えばマルティン・アンゲラーは2011年以来バイエルン放送so. の首席トランペット奏者。 | |||
ヨハン・グラーフ(1688-1750):ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 独奏ヴァイオリンと低音伴奏による6つのソナタ Op.1 より〔第4番 ト短調/第5番 イ短調〕/ 独奏ヴァイオリンと低音伴奏による6つのソナタ Op.2 より〔第2番 ハ短調/第6番 ト長調〕/ 独奏ヴァイオリンと低音伴奏による6つのソナタ Op.3 より〔第4番 イ長調/第5番 ト短調〕 アンネ・シューマン(バロックVn) クラウス・フォイクト(ヴィオラ・ダ・スパッラ) ゼバスティアン・クネーベル(Cemb) | |||
録音:2020年7月7日-10日、ピルニッツ、ドイツ。18世紀前半に活躍したドイツのヴァイオリニスト、ヨハン・グラーフ(1688-1750)のヴァイオリン・ソナタ集。グラーフの作品の録音はこれが初めてかもしれない。ヨハン・グラーフはニュルンベルクの生まれと伝えられている。若くしてヴァイオリンの名手と知られ、まずバンベルクの宮廷楽団に迎えられ、ここで Op.1のソナタ集を出版。1722年にシュヴァルツブルク=ルードルシュタット侯国の宮廷に仕えるようになり、ここで Op.2と Op.3のソナタ集が出版された。かのゲオルク・フィリップ・テレマンはグラーフと交流があり、テレマンはグラーフを奏者としても作曲家としても高く評価していたことが知られている。残念ながらグラーフの大作はすべて消失しており、現代に伝えられているのはこのヴァイオリン・ソナタ集だけ。それでもグラーフが18世紀前半のドイツを代表するヴァイオリニストだったことは伝わるだろう。アンネ・シューマンはドイツのヴァイオリニスト。1989年にライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. の団員となる。フリーになった後はバロック・ヴァイオリンで活躍、特にジョン・エリオット・ガーディナーの下で多く演奏している。クラウス・フォイクトはドイツのヴィオラ奏者。1995年から専らバロック演奏に取り組み、ヴィオラ・ダモーレやヴィオラ・ダ・スパッラの演奏も手掛けている。ゼバスティアン・クネーベルはチェンバロ奏者、オルガン奏者として幅広く活躍している。この3人は、GENUINからヴィオラ・ダモーレのための音楽を刊行している(GEN-10183)。 | |||
裏返しに [Inside Out] J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004 ジョン・ケージ:安っぽい模造品(1977) /18回の春を迎えた素敵な未亡人(1942) ディアマンダ・ラ・ベルジュ・ドラム(Vn) ミシェル・オルーク、カティンカ・フォウ・ヴィネリウ(歌) | |||
録音:2020年9月21日-24日、ケルン。「Inside Out」と題された、オランダのヴァイオリニスト、ディアマンダ・ラ・ベルジュ・ドラムのおそらく初めてのクラシックのCD 。バッハとケージの作品を並べただけでも目新しいが、バッハの無伴奏パルティータ第2番は高度な技術でバッハの音楽をかなり自由に操って新鮮だ。そして有名なシャコンヌにはなんと女声2人のヴォカリーズを加えている。この二人はケージの「18回の春の素敵な未亡人」でも活躍する。ラ・ベルジュ・ドラムはかなりアヴァンギャルドな音楽家なようだ。ミシェル・オルークは、アイルランド、ダブリンで活躍する歌手。カティンカ・フォウ・ヴィネリウはデンマークの歌手。二人ともクラシック畑ではないものの素晴らしい美声の持ち主。 | |||
モーツァルト=サリエリ モーツァルト:セレナード第10番 変ロ長調 K.361 「グラン・パルティータ」(*) サリエリ/ヘルマン編曲:「トロフォニオの洞窟」序曲 サリエリ:夜の神殿のためのアルモニア 変ホ長調/小セレナータ 変ロ長調(+) アルモニア・アンサンブル | |||
録音:2016年4月2日-4日(*)、2017年10月18日(無印)、2004年春(+)、すべてライプツィヒ。、DDD 、68'43※モーツァルトの傑作「グラン・パルティータ」に、サリエリの作品も加えた管楽合奏(独ハルモニームジーク、伊アルモニア)作品集。サリエリの「夜の神殿のためのアルモニア」は、ベートーヴェンの「フィデリオ」を発案した男爵ペーター・フォン・ブラウンがウィーン近郊シェーナウに建てた別荘「夜の神殿」の天井に設置された機械仕掛けのための物。5分強の短い曲だがたいへん魅力的な音楽で、サリエリの良さが凝縮されている。アルモニア・アンサンブルは2000年結成の管楽合奏団。たいへん素晴らしい演奏だと思ったら、彼らはライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. の団員達、つまりライプツィヒ・ゲヴァントハウスo. の管楽器部門による演奏。さすがの演奏。なお「グラン・パルティータ」は指示通りコントラバスを用いて演奏している。 | |||
マンデリシュターム歌曲集 グバイドゥーリナ(1931-):詩人リンマ・ダロスに宛てた手紙 フィルソワ(1950-):悲しみ Op.145 /星のフルート Op.56 /星明りに向かって Op.173(3曲)/ スラ―ヴァのために/冬の細道で/ヴォロネジ手帳 Op.121(6曲) デニソフ(1929-96):転換点で(4曲) / シルヴェストロフ(1937-):不眠/ホメロス マーハ・ドイブナー(S) カーチャ・チェンベルジ(P) エーレンガルト・フォン・ゲミンゲン(Vc) KAP モデルン・アンサンブル | |||
録音:2020年2月14日-16日、6月11日-12日、ダーレム/2020年10月4日、クロイツベルク、ともにベルリン。20世紀前半のロシアの詩人で、反体制的かつユダヤ系であったために弾圧され、流刑地で亡くなったオシップ・マンデリシュターム(1891-1938)の詩に関わる歌曲集。ソフィア・グバイドゥーリナ(1931-)やエレナ・フィルソワ(1950-)らの作品はいずれも世界初録音とされる。マーハ・ドイブナーはフライブルク生まれのドイツのソプラノ。近現代作品のスペシャリストとして知られている。 | |||
初出、ハインツ・レーグナー〜ゲヴァントハウス、ライプツィヒ、ライヴ録音集 メンデルスゾーン:静かな海と楽しい航海 Op.27 (*) [1999年2月20日] ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 Op.68 (*) [1999年2月28日] シューベルト:交響曲第7番(第8番) ロ短調 D.759「未完成」[1995年8月25日] シューベルト/マーラー編曲:弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D.810「死と乙女」[1997年9月21日-22日] レーガー:モーツァルトの主題に基づく変奏曲とフーガ Op.132 [1998年10月20日] ラヴェル:クープランの墓[2001年8月8日] ブルックナー:交響曲第6番 イ長調(#) [1994年7月12日とあるが、1994年6月12日か] ガーシュウィン:パリのアメリカ人(*) [1997年12月25日] ハインツ・レーグナー指揮 MDR 室内po.(*)、 MDR so.(無印) | |||
録音:[内]、すべてゲヴァントハウス、ライプツィヒ、ライヴ| (#以外):おそらく初出音源|既出CD-R: En Larmes, ELS-04-472/3 (#) 〔1996年6月12日との記載|資料によっては1994年6月12日〕|ベートーヴェンとブルックナーを除き、すべてレーグナーの初音盤作品と思われる。ライプツィヒ生まれの指揮者ハインツ・レーグナー(1929-2001)がライプツィヒのMDRso.とMDR 室内フィルを指揮したライヴ録音集。いずれも演奏の後に拍手が収録されている。会場はすべてゲヴァントハウス。東ドイツで活躍したレーグナーは1984年から1989年に読売日本so. の常任指揮者を務めたほど日本での人気も高く、亡くなって20年たった今でも熱心なファンがいる。録音は結構な量が残されているのだが、長く常任指揮者を務めたベルリン放送so. とのものが多く、また晩年の1990年代の録音があまりない。この4CDは晩年のレーグナーの故郷での活動を伝える貴重な物。ドイツのロマン派の音楽を得意としたレーグナーだけに、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ブルックナー、レーガーはいずれもドイツ伝統の味わいの色濃い素晴らしい演奏。一方ラヴェルや特にガーシュウィンは珍しい。スウィングしないカッチリした「パリのアメリカ人」もまた面白い。録音は全体にマイクから遠めながら放送局の録音らしい丁寧な物。録音に加え、80ページほどのブックレットには貴重な文章や写真(日本での写真もいくつも)が掲載され、その点でもレーグナー・ファンには歓迎されるだろう。 | |||
フランス的憧憬〜フランスのチェロ小品集 ピエルネ:発展 Op.21 /カプリス Op.16 / ドビュッシー:間奏曲/夜想曲とスケルツォ ショーソン:チェロもしくはヴィオラとピアノのための小品 Op.39 / ヴィエルヌ:異国の夜(5曲) フォーレ:ロマンス Op.69 /蝶々 Op.77 / ラヴェル:メヌエット / リリ・ブーランジェ:悲しい晩に フォーレ:組曲「ドリー」 Op.56 より〔ドリーの庭/スペイン風の踊り〕 / サン=サーンス:白鳥 デュオ・アファド[クレメンス・クリーガー(Vc) 吉住理恵子(P)] | |||
録音:2020年1月19日-22日、ドレスデン。ドレスデンpo. のチェロ奏者、クレメンス・クリーガーの弾く近代フランスのチェロ小曲集。サン=サーンスの「白鳥」のような超有名曲から、フォーレの素敵な作品、ドビュッシー、ショーソン、さらには指揮者としても有名なガブリエル・ピエルネ(1863―1937)、20世紀初頭の偉大なオルガン奏者、ルイ・ヴィエルヌ(1870―1937)、夭折の天才作曲家リリ・ブーランジェ(1893―1918)と、選曲がたいへん素晴らしい。クリーガーは1992年からドレスデンpo. のチェロ奏者を務めている。しっとりとした音色で伸びやかに歌うチェロはたいへん美しい。吉住理恵子は大分生まれのピアニスト。東京藝術大学を修了したのち、ドイツのデトモルト音楽大学に留学。その後はソリストとして、また室内楽や伴奏のピアニストとして長くドイツで活躍。1994年以来ドレスデン音楽大学で指導にも当たっている。深みを感じさせつつもフランス近代音楽の華やかさにも秀でており、そしてクリーガーの音楽と見事に調和しているのが素晴らしい。 | |||
暗い光〜ゴードン・カンペ(1976-): 導入/フリュスターカンターテ/ジーグ/狼/犯罪の ABC /夜想曲/タランテラ/悪魔/暗い/ 喇叭の怪物/鳥の歌/暗い光/怒りの日/牧歌/最も美しい場所/この世の王が立ち上がり/ 死が私の主の顔に広がり/暗い自我/ねんねしなさい/タンゴ/雷雨/コラール アンサンブル LUX: NM | |||
録音:2019年5月25日-29日、2020年3月3日-6月26日、ケルン。ドイツの作曲家、ゴードン・カンペ(1976-)の作品集。2017年からハンブルク音楽演劇大学の教授を務めている。電子楽器や語りを多用した実験的な作風。すべて世界初録音。アンサンブルLUX: NMは2010年創設の現代音楽の演奏団体。このCDでは8人が参加しており、それぞれが様々に掛け持ちして演奏している。 | |||
メンデルスゾーン:歌曲集 春の歌 Op.34 No.3 /最初の菫 Op.19 No.2 /愛の歌 Op.47 No.1 /さすらい人の歌 Op.57 No.6 /春に/ 朝の挨拶 Op.47 No.2 /野原にようこそ Op.8 No.11 /秋に Op.9 No.5 / ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの歌(広場を抜けて) Op.57 No.5 /秋の歌 Op.84 No.2 /慰め Op.71 No.1 / 窓 Op.86 No.1 /夜毎に私は夢の中で君に会う Op.86 No.4 /葦の歌 Op.71 No.4 /晩の歌 Op.8 No.9 / 夜の歌 Op.71 No.6 /古いドイツの春の歌 Op.86 No.6 ロベルト・ポーラース(T) フリードリヒ・プレトリウス(P) | |||
録音:2020年7月27日-29日、ライプツィヒ。20代のドイツの二人によるメンデルスゾーンの素晴らしい歌曲集。ロベルト・ポーラースは1994年、ライプツィヒ生まれのテノール。少年時代は聖トーマス教会の少年合唱で歌っていた。ライプツィヒのフェリクス・メンデルスゾーン音楽舞台大学で学んだ後、独唱者として活躍している。ポーラーズの声は非常に素直で軽やかで繊細。メンデルスゾーンの歌曲は名曲揃いだが、太い声で歌われると彼独特の幻想味が消え去ってしまう。ポーラーズの儚げな美しさに満ちた歌は、メンデルスゾーンの歌曲を再発見させる素晴らしものだ。伴奏のフリードリヒ・プレトリウスも1996年生まれの若いピアニスト。ちなみに彼も聖トーマス教会の少年合唱で歌っていた。プレトリウスは指揮者を目指しており、さすがに単なる伴奏ピアニストに収まらない豊かな音楽を紡いでくれる。 | |||
桜:春! ブーランジェ:春の朝に / ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 Op.24 ヘ長調「春」 ソスノフスキ(1985-)&ヌス:間奏曲「ヌスの福島のための悲歌へのカデンツァ」 ベニャミン・ヌス(1989-):福島のための悲歌 / タイユフェール:ソナタ第1番 浜渦正志(1971-):桜の周りの4つの小品 マルヴィナ・ソスノフスキ(Vn) ベニャミン・ヌス(P) | |||
録音:2019年11月19日-21日、2020年1月28日、カイザースラウテルン、ドイツ。題名の通り春を題材にしたヴァイオリンとピアノのための作品を集めている。ベートーヴェンの有名な「春」ソナタに加え、リリ・ブーランジェとジェルメーヌ・タイユフェールの作品が素敵だ。浜渦正志はゲームのファイナルファンタジーで有名な作曲家。桜の周りの4つの小品は2019年の作品で、これが世界初録音。マルヴィナ・ソスノフスキはスイス、バーゼル生まれのヴァイオリニスト。ポーランド系。バーゼルで学んだ後、米国のカーティス音楽院に留学。ここ10年ほどで目覚ましく台頭しているヴァイオリニスト。ベニャミン・ヌスは1989年、ドイツ中西部、ベルギッシュ・グラートバッハの生まれ。2010年に東京を訪れて日本の文化に大きな刺激を受け、翌年の東日本大震災と福島の原子力発電所の被害に強い衝撃を受けて「福島のための悲歌」を書いた。 | |||
ドラマ〜木管五重奏曲集 ヴェルディ/リンケルマン編曲:「運命の力」序曲 / ダンツィ:木管五重奏曲 ヘ長調 Op.68 No.2 ベリオ:作品番号第獣番〔オーパス・ナンバー・ズー〕 / タファネル:木管五重奏曲 ト短調 J,ゲーゼ/ヨーアンセン編曲:タンゴ・ジェラシー アセルガ五重奏団[ハンナ・マンゴルト(Fl) ゼバスティアン・ポヤウルト(Ob) ユリウス・キルヒナー(Cl) アマンダ・クラインバールト(Hr) アントニア・ツィンマーマン(Fg)] | |||
録音:2020年7月8日-10日、カイザースラウテルン、ドイツ。古典派の作曲家で優れた木管五重奏曲をいくつも残しているフランツ・ダンツィ(1763-1826)から、ルチアーノ・ベリオの作品番号動物園(奏者が演奏しながら語りをすることでも知られている)まで、オリジナル、編曲いずれにおいても大いに楽しめる。アセルガ五重奏団は2012年結成。2年後の2014年にはARD国際音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクール)の木管五重奏団部門で第3位(第1位なし)を受賞、大いに名を高めた。彼らは既に2016年にGENUINにボヘミアの作曲家の作品集を録音、それから4年たったアセルガ五重奏団が木管五重奏団の最高峰に上りつつあることがよく分かる演奏だ。 | |||
Confluences - Flute, Cello and Piano フォーレ:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120 / レフラー:2つのラプソディ ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 Op.11「街の歌」 古賀敦子(Fl) ゲオルギー・ロマコフ(Vc) ラドスワフ・クレク(P) | |||
録音:2020年8月26日-28日、ライプツィヒ。フルートの古賀敦子とチェロのゲオルギー・ロマコフによるGENUINへ新録音は、ピアノのラドスワフ・クレクを加えてのピアノ三重奏曲集。注目はフォーレ晩年の傑作、ピアノ三重奏曲、これをフルートで演奏している。フォーレは当初クラリネットを想定して書いていたのでクラリネットを用いた演奏は時々あるが、フルート演奏は珍しいだろう。パリ仕込みの古賀のフルートがフランス近代風の香りを引き立ててオリジナルとはまた異なった魅力に溢れる。チャールズ・マーティン・レフラー(1861-1935)は、ドイツ、ベルリン近郊シェーネベルク生まれで、1881年に米国に移住、ボストンso. でヴァイオリンを弾き、さらには作曲家として活躍、没後30年にトスカニーニが作品を指揮したこともある米国音楽史では名の知れた作曲家なのだが、録音は非常に少ない。これにベートーヴェンの街の歌三重奏曲を加えて、充実した1枚になっている。古賀敦子は福岡県福岡市の生まれ。パリ国立高等音楽院フルート科を第1位で卒業。数々のコンクールで優勝、入賞を果たす。2001年からマクデブルク・po. に所属。ゲオルギー・ロマコフはウクライナの首都オデッサの生まれ。6歳からチェロを学び、13歳でドイツに渡る。チェロ奏者として欧米で広く活躍している。ラドスワフ・クレクはポーランドのグダンスク音楽院で学んだピアニスト。室内楽や歌曲のピアニストとして活躍している。 | |||
コントラスツ〜ドレスデン・ソロ ハンス・ベルナー(1927-2006):50の格言的な練習曲 Op.34 より 〔対比/アレグロ・アパッショナート/フォックストロット/ワルツ/ポルカとマズルカ/マエストーソ/ジプシーの旋律〕 ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ イ短調 ライナー・リシュカ(1942-):独奏ヴァイオリンのための3つの小品/独奏ヴァイオリンのための軽薄曲 シュテファン・フレンケル(1902-1979):独奏ヴァイオリンのためのソナタ Op.1 マンフレート・ヴァイス(1935-):独奏ヴァイオリンのための幻想曲 アンネッテ・ウンガー(Vn) | |||
録音:2020年6月18日-20日、ドレスデン。GENUINではすっかりお馴染みのヴァイオリニスト、アンネッテ・ウンガーの無伴奏ヴァイオリン曲集。ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)を除いていずれも20世紀生まれの作曲家ばかり。アンネッテ・ウンガーは1992年からドレスデンのカール・マリア・フォン・ウェーバー音楽大学の教授を務めている。技術的に高度でかつ音色が美しく、おそらくは初めて聞くであろうこれらの作品を魅力的に弾き捌いている。 | |||
女性作曲家のヴァイオリン作品集 レベッカ・クラーク(1886-1979):中国のパズル/子守歌/夏至の月 ルイーズ・ファランク(1804-1875):ヴァイオリン・ソナタ第12番 Op.39 クララ・シューマン(1819-1896):3つのロマンツェ Op.22 / エイミー・ビーチ(1867-1944):ロマンス Op.23 ルーシー・バルトロメイ(Vn) ヴェレナ・ルイ(P) | |||
録音:2020年10月24日-26日、ベーレン、ドイツ。女性作曲家のヴァイオリンとピアノのための作品集。20世紀末に再評価された英国のレベッカ・クラーク(1886-1979)、19世紀半ばのパリで大きな名声を築きながら死後忘れ去られてしまったルイーズ・ファランク(1804-1875)、説明不要のクララ・シューマン(1819-1896)、そして歌曲で知られる米国のエイミー・ビーチ(1867-1944)。それぞれに素晴らしい作品ばかりで、女性作曲家というくくりを付けずともヴァイオリンの名曲ばかり。中でも最も復興が遅れているファランクによるヴァイオリン・ソナタ第12番は、こんな素敵な曲が150年以上埋もれていたのかと驚くしかない。ヴァイオリン・マニアもぜひ注目すべきCDだ。ルーシー・バルトロメイは、2003年生まれというまだ十代のヴァイオリニスト。ライプツィヒ / メンデルスゾーン音楽演劇大学で学んでいるまだ学生だが、腕前はもう出来上がっている。ヴェレナ・ルイはパリ生まれのピアニスト。伴奏を中心に活躍している。 | |||
ロシアの主題 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 Op.59 No.1 「ラズモフスキー第1番」 プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第2番 ヘ長調 Op.92 エリオットSQ[マリャーナ・オジポワ、アレクサンダー・ザックス(Vn) ドミトリー・ハハリン(Va) ミヒャエル・プロイス(Vc)] | |||
録音:2020年8月19日-22日、フランクフルト・アム・マイン。2019年のドイツ音楽コンクール受賞記念CDに続くエリオット四重奏団の2枚目のCD 。1枚目のCD(GEN-19661)と同様、ベートーヴェンと近代作品の組み合わせ。ベートーヴェン中期の傑作、ラズモフスキー第1番は、現代の弦楽四重奏団らしい高度な技術に裏打ちされた緻密なアンサンブルでありながら、明るくのびのびとして躍動感にも満ちているところが素晴らしい。この演奏を聞けば誰でもエリオット四重奏団によるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を待ち望むようになることだろう。ラズモフスキー第1番の第4楽章の第1主題はロシア民謡に基づいているが、プロコフィエフの弦楽四重奏曲第2番も疎開先のナリチク(ジョージア国境に近い)の民謡を用いている。プロコフィエフならでは民俗主義音楽と近代和声の融合を、エリオット四重奏団は見事に果たしている。 | |||
チューバだけ サミッツ:深いエネルギー/ユーチューバ / シュナイダー:ロメオとジュリエット変奏曲/シューマッハー行進曲 モンテヴェルディ:3声のカンツォネッタ 〔どちらがより良いと言えるのか/光よ、私のいとしい人はどこに居るのか?/私が期待した時、残酷な光景〕 ピアソラ:リベルタンゴ / コレッリ:ラ・フォリアに基づく変奏曲 Op.5 No.12 プレムル:3つのトロンボーンのための2つの小品 アイルランド民謡:ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ) / モリコーネ:モリコーネのための瞬間 ザヴィヌル:バードランド / シャーナグル:友から友へ トリオ・21メーター60 [コンスタンティン・ハートヴィヒ、シュテフェン・シュミート、ファビアン・ネッカーマン(Tu)] ゼフェリン・シュティッツェンベルガー(Perc) | |||
録音:2020年8月17日-20日、ライプツィヒ。題名通り、チューバ3本のアンサンブルが、モンテヴェルディ、民謡からピアソラ、モリコーネなど、たっぷり楽しめる。ジョー・ザヴィヌルのバードランドはウェザー・リポートの名曲でありマンハッタン・トランスファーのカバーでも知られる。トリオ・21メーター60は2016年結成の若いチューバ三重奏団。コンスタンティン・ハートヴィヒは1992年の生まれ。父親もチューバ奏者で13歳からチューバを学んだ。シュテフェン・シュミートは1988年の生まれ。2011年からバイエルン国立o. のチューバ奏者を務めている。ファビアン・ネッカーマンは1995年の生まれ。ハノーファー音楽舞台媒体大学で学び、現在はベルリン放送so. に所属。 | |||
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24「春」 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 Op.94a ヴィエニャフスキ:創作主題による変奏曲 イ長調 Op.15 / ワックスマン:カルメン幻想曲 ジモン・リュティ(Vn) アレクサンドラ・トルソヴァ(P) | |||
録音:2020年10月、ポリング、バイエルン州、ドイツ。若く優秀なヴァイオリニストの素晴らしいCD 。ジモン・リュティは2000年、ドイツのアウグスブルク生まれのヴァイオリニスト。ミュンヘンで学んだ後、2015年から2019年まで、優れた指導者として知られるヴァイオリニスト、ザハール・ブロンに学んでいる。このCDに聞けるリュティのヴァイオリンは、20歳頃の演奏になるわけだが、想像するような若々しい演奏とは異なる。瑞々しい感性と滴る美音を持ちながら、決して勢いに任せることなくじっくりと作品を聞かせる大人の演奏だ。プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第2番は滑らかで美しく、しかし近代的な妖しさが漂う。有名なベートーヴェンの春ソナタは真っ向勝負の正攻法の演奏で、しかも古典派に不可欠な気品の高さが素晴らしい。彼ほどの高度な技巧と美音を持った若いヴァイオリニストが、ワックスマンのカルメン幻想曲をこれほどしっとりじっくり弾くことは想像を超えている。リュティは若くして円熟したヴァイオリニストのようだ。今後の活躍が楽しみになる。ロシア、サンクトペテルブルク出身のピアニスト、アレクサンドラ・トゥルソヴァの伴奏もたいへんに雄弁。 | |||
数世紀からの数分間 フアン・デ・アンチエータ:愛を心に抱いて、私の母よ / ガストルディ:美しい人/愛の狩り/愛の希望 モーリー:4月が私の恋人の顔に / スコットランド民謡:ローモンド湖 / シューベルト:夜 D.983C ベルガー:海辺の教会 / ムーディ:平和のための祈り / メイソン:より近くに、私の神よ、あなたへと ローリゼン:ああ光から生まれた光 / テイラー:あなたはあなたの目を閉じることができる ドーシー:谷の平和 / レノン:イマジンシュ / ヴィルムス:青い惑星 / サイモン:明日に架ける橋/ボクサー スティング:フィールズ・オブ・ゴールド / スコットランド民謡:別れの盃 / クーフ:ハイ=ホ マイ:おやすみなさい、友よ / ラインベルガー:晩の歌 / アダム:再び晩になる オクタヴィアンス [ハイコ・クノプフ、レネ・ラッハマン、マティアス・モイラー(CT) クレメンス・リス、 クリスティアン・ガイダ(T) マルティン・クレーカンプ、アンドレアス・イェッケル(Br) ヨハネス・シュロイスナー(B) ヤコプ・ランデンバッハ(ビートボックス)] | |||
録音:2020年10月4日-8日、コルディッツ/2020年10月9日-13日、クロムスドルフ、すべてドイツ。ドイツの男声声楽アンサンブル、オクタヴィアンスの GENUIN 2枚目のCD 。「数世紀からの数分 Minuten aus Jahrhunderten」と題されている通り、15世紀末/ 16世紀初頭のフアン・デ・アンチエータからジョン・レノン、ポール・サイモンまでおよそ500年の作品が美しい無伴奏男声アンサンブルで歌われている。シューベルトの男声4声の傑作「夜」も実に見事な完成度。 | |||
バッハに触発されて ブゾーニ:シャコンヌ / リスト: B-A-C-H の主題に基づく幻想曲とフーガ S.529(ピアノ版) プーランク: BACH の名前に基づくワルツ即興曲 / ダミアン・ショル(1988-):…は穏やかな大河である(2013) イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 No.2 「ジャック・ティボー」 バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ ザミラ・シュピーゲル(P/Vn) | |||
録音:2020年11月17日-19日、ライプツィヒ。バッハとバッハに関連した作品を集めている。ブゾーニのシャコンヌ、リストのB-A-C-Hの主題に基づく幻想曲とフーガ、プーランクのBACHの名前に基づくワルツ即興曲、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番と有名曲ばかりの中、1988年生まれの作曲家ダミアン・ショルの作品が2013年の作品が珍しい。ザミラ・シュピーゲルはピアニストでありヴァイオリニストであり、どちらにおいても高く評価されている。このCDでも、ブゾーニ、リスト、プーランクではピアノを、ショル、イザイ、バッハではヴァイオリンを弾いて、どちらも見事な腕前を聞かせてくれる。 | |||
ベートーヴェン: 弦楽三重奏曲 変ホ長調 Op.3 / セレナーデ ニ長調 Op.8 |
ボッケリーニ三重奏団 [カン・セヨン(Vn) ヴィッキ・パウエル(Va) パオロ・ボノミーニ(Vc)] | ||
録音:2020年11月30日-12月3日、ベルリン。ボッケリーニ三重奏団によるベートーヴェンの弦楽三重奏曲集の第2弾、完結編。先に発売された Op.9 の3曲(GEN-20699)が大変に素晴らしい演奏だったボッケリーニ三重奏団、ここで瑞々しい音色と和やかな優しさに満ちた演奏で、初期のベートーヴェンの魅力を存分に引き出している。どうしても偉大な弦楽四重奏曲群の陰に隠れがちな弦楽三重奏曲だが、ボッケリーニ三重奏団の2枚によって極めてよくできた名曲だと分かることだろう。特に Op.3は6楽章からなる40分近い大作で、18世紀古典派のディヴェルティメントを受け継いだとても聞きやすい佳作。ヴァイオリンのカン・セヨンは韓国生まれ、カナダとオーストラリアで育ち、2007年からヨーロッパ在住。彼女の滴る美音のヴァイオリンが大変魅力的。ヴィッキ・パウエルは米国生まれのヴィオラ奏者。2018年からストックホルム王立po. の首席ヴィオラ奏者を務めている。パオロ・ボノミーニはイタリアのチェロ奏者。2016年にライプツィヒの国際バッハ・コンクールのチェロ部門で第1位を獲得。現在はカメラータ・ザルツブルクのソロ・チェロ奏者を務めながらソリストとしても活躍している。 | |||
まじめな?!〜ドイツの歌曲集 ツェムリンスキー:メーテルリンクの詩による6つの歌 Op.13 /2つのキャバレー・ソング スフェン・ダイガー(1984-):風の要求/孤独(4曲)/拒絶 / シェーンベルク:4つの歌 Op.2 /キャバレー・ソング アリス・ラックナー(Ms) イムケ・リヒトヴァルク(P) | |||
録音:2021年3月1日-4日、ベルリン。ツェムリンスキーとシェーンベルクの20世紀初頭歌曲に加え、ドイツの中堅作曲家、スフェン・ダイガーの歌曲が収録されている。スフェン・ダイガーは1984年、ドイツのエーババッハの生まれ。ハイデルベルクで育ち、ロストック音楽舞台大学で学ぶ。今ドイツで注目されている作曲家の一人。ラックナーはドイツのメゾ・ソプラノ。バロック声楽作品と20世紀21世紀歌曲を得意としている。透明でかつ温かみのある声が素敵だ。リヒトヴァルクはライプツィヒ生まれのピアニスト。 | |||
ブラームス:セレナーデ第1番 ニ長調 Op.11(九重奏曲復元版) シュポア:九重奏曲 Op.31 アンサンブル・オブリガート・ハンブルク [インメ・イェアンネ・クレット(Fl) アネッテ・ベール・ケーニヒ(Vn) ボリス・ファウスト(Va) マルク・シューマン(Vc) 山崎裕幸(Cb) ゴンザロ・マイヤ(Ob) ヨハン=ペーター・ターフェルナー、ブレイク・ウェストン(Cl) エマニュエル・ジャン=プティ=マティル(Hr) クリスティアン・エルスナー(Fg)] | |||
録音:2021年1月6日-8日、ハンブルク。ブラームス20代前半の佳作、セレナーデ第1番 ニ長調 Op.11は、当初フルート、クラリネット×2、ファゴット、ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという九重奏曲として作曲され、私的に演奏されたが、好評を受けてブラームスは2管オーケストラ作品に書き直した。これが今日知られているセレナーデ第1番。残念なことにオリジナルの九重奏曲稿は破棄されてしまい現存しない。この録音では管弦楽版から九重奏曲を復元した楽譜を用いている。シュポアの九重奏曲は、大九重奏曲Grand Nonettoの名で知られる名曲。アンサンブル・オブリガート・ハンブルクは、1995年、フルート奏者のインメ・イェアンネ・クレットを中心に結成された。コントラバスに、2005年からブレーメンpo. の首席コントラバスを務める山崎裕幸が参加している。 | |||
明暗〜マルティン・クリストフ・レーデル(1947-): 管弦楽のためのブルックナー=エッセイ [ミシェル・タバシュニク指揮ハノーファー NDR 放送po. /1983年1月20日-21日、ハノーファー]/ ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための幻想曲「影の線」 Op.53 [ウルフ・シュナイダー(Vn) マルティン・レール(Vc) エッカルト・ハイリガーズ(P)/2004年4月2日、ヴィッテン=ヘルデッケ]/ 女声独唱のための夜想曲「こっそりと」 Op.77 [ニコル・ピーパー(Ms)/2021年4月16日、デトモルト]/ ピアノのための鏡=幻想曲「囚われの瞬間」 Op.82 [ハイドルン・ホルトマン(P)/2021年2月26日、フランクフルト・アム・マイン]/ オルガンのためのパッセージ集「明暗」 Op.97 [フリートヘルム・フランメ(Org)/2021年3月17日、デトモルト]/ クラリネットとピアノのための夜曲 Op.96 [フェリックス・ブルックラッハー(Cl) 有元裕子(P)/2021年9月22日、デトモルト] | |||
録音:[/内]。ドイツの作曲家、マルティン・クリストフ・レーデルは1947年、ドイツのデトモルトの生まれ。父親は高名なフルート奏者、クルト・レーデル。1971年からデトモルト音楽大学で教職に就き、1979年には作曲の教授、さらに1993年から2001年には楽長を務めた。作風は現代的かつ晦渋なもの、辛口な中にもドイツの伝統を感じさる物。有元裕子(ありもとひろこ)は鹿児島生まれ、鹿児島大学教育学部音楽家を卒業後デトモルト音楽大学に留学、デトモルトを拠点にドイツを中心に活躍しているピアニスト。 | |||
初出、リヒター=ハーザー、ベルゲル、ヴィンシャーマン、ナヴァラ、ヴァルガ他| デトモルトのアーカイヴの宝物〜デトモルト音楽大学創立75周年記念アルバム ベートーヴェン:幻想曲 ホ長調 Op.77 / ピアノ・ソナタ〔第24番 嬰ヘ長調 Op.78「テレーゼ」/第25番 ト長調 Op.79 〕 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 / シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26 〜間奏曲 変ホ短調 シューベルト:行進曲 ホ長調 D.606 / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調 Op.31 No.3 〜第4楽章 [ハンス・リヒター=ハーザー(P)/1976年5月11日、広がりに乏しいステレオ] ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58[ハンス・リヒター=ハーザー(P) エーリヒ・ベルゲル指揮北西ドイツpo./1973年12月11日、極めて広がりに乏しいステレオ] ヨハネス・ドリースラー(1921-1998):ピアノ協奏曲 Op.27 [クラウス・シルデ(P) マルティン・シュティファニ指揮北西ドイツpo.、ムジークアカデミー・デトモルト/1971年2月19日、世界初演] J.S.バッハ:オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV.1055R [ヘルムート・ヴィンシャーマン(Ob) ティボール・ヴァルガ室内o./1971年12月14日] ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 Op.99 [アンドレ・ナヴァラ(Vc) ヴェルナー・ゲヌイト(P)/1972年1月14日、極めて広がりに乏しいステレオ] ベルク:ヴァイオリン協奏曲[ティボール・ヴァルガ(Vn) ギルバート・ヴァルガ指揮 ティボール・ヴァルガ室内o./1979年11月20日] バルトーク:2つのピアノと打楽器のためのソナタ Sz.110 [ヴィルフリート・カッセバウム、フリードリヒ・ヴィルヘルム・シュヌアー(P) ヴァルデマール・デリング、マルティン・クリストフ・レーデル(Perc)/1981年11月10日] シェーンベルク:ピアノ曲 Op.33a /ピアノ曲 Op.33b [エドムンド・ラスヘラス(P)/1966年初頭、拍手無し、モノラル] レーガー:クラリネット五重奏曲 [ヨスト・ミヒャエルス(Cl) エルンスト・マイヤー=シールニング(Vn) カタリーナ・リンデンバウム(Vn) ライナー・モーク(Va) イレーネ・ギューデル(Vc)/1973年12月14日] | |||
録音:1966年-1981年、すべて新ホール、北西ドイツ音楽アカデミー、ライヴ、特記以外ステレオ|おそらくすべて初出音源。ドイツのデトモルト音楽大学の創立75周年を記念して、1966年から1981年までの様々なライヴ録音が集められている。なかでもティボール・ヴァルガが弾くベルクのヴァイオリン協奏曲は貴重。ヴァルガはこの曲のウィーン初演やさらにオーストラリア初演でも演奏、この曲を世に広めたヴァイオリニストの一人でありながらこれまで録音が聞けず、これはファンにはたいへん嬉しい物。当時58歳で技術的には難も見られるものの、意気込みは見事。名ピアニスト、ハンス・リヒター=ハーザーは、まずアンコールも含めたリサイタルが素晴らしい。得意のベートーヴェンを前半に、メインはなんとムソルグルスキーの「展覧会の絵」。さらにヘルムート・ヴィンシャーマンのバッハや、アンドレ・ナヴァラのブラームスなど、興味深い音源が多々。いずれも記録用の音源らしく、音の状態はまちまちで、「広がりに乏しいステレオ」と付記しているものは楽器の音像はほぼモノラル。それでも嬉しい4CD 。 | |||
モーツァルト:ディヴェルティメント集 〔ニ長調 K.136 /変ロ長調 K.137 /ヘ長調 K.138 〕 |
ヨハネス・クルンプ指揮 エッセン・フォルクヴァング室内o. | ||
録音:2020年6月28日-30日、エッセン、ドイツ。ハネス・クルンプの指揮するエッセン・フォルクヴァング室内o. のモーツァルト第3弾(既発はホルン協奏曲全集GEN-18618、交響曲第13、16、29、40番 GEN-19636)。1772年にザルツブルクで16歳のモーツァルトが書いた3つのディヴェルティメントを収録。弦楽四重奏で演奏されることも弦楽合奏で演奏されることもある曲集で、ここでは小編成の弦楽合奏による。ヨハネス・クルンプは1980年、シュトゥットガルトの生まれ。2013年に1958年創立のエッセン・フォルクヴァング室内o. の首席指揮者、音楽監督に就任、このドイツの地方の室内オーケストラを一躍注目の楽団に引き上げた。ちなみにクルンプは、ハイデルベルクso. のハイドンの交響曲シリーズで、怪我で指揮活動ができなくなったトーマス・ファイの後を受け継いでいる。ここでのモーツァルトのディヴェルティメント3曲は、キビキビした音楽で室内楽的密な絡みを際立たせつつ、一方で弦楽四重奏曲よりもシンフォニックな作品の特性にも不足ない見事な演奏。また今回もヴィブラートを控えめにして透明感を重視しつつ、ピリオド手法の演奏ともまた異なった、現代の室内オーケストラならではのモーツァルトの魅力を十全に引き出している。 | |||
途上で〜ヴァイオリンとハープのための作品集 リテルバンド(1914-1979):ヘブライの3つのバラード / ラヴェル/エッケ編曲:ツィガーヌ ライナ(1928-2021):ヴァイオリンとハープのための組曲(1998) / ハヤム(1978-):ノイケルンからのさまよう妖精 ダマーズ/スミス編曲:タンゴ / ピアソラ:カフェ1930 / マスネ:タイスの瞑想曲 エーファ=クリスティアーナ・シェーンヴァイス(Vn) キルステン・エッケ(Hp) | |||
録音:2020年12月2日-4日。ヴァイオリンとハープのための近現代の作品を収録している。マスネのタイスの瞑想曲やラヴェルのツィガーヌのような有名曲もあるが、珍しい作品もまた素晴らしい。ロマン・リテルバンド(1914―1979)はポーランドのウーチの生まれ。ユダヤ系だったために第二次世界大戦を避けスイスに移住、さらにカナダのモントリオール、米国のシカゴに移って活躍した。トーマス・ライナ(1928―2021)はハンガリー、ブダペスト生まれのピアニスト、作曲家。ロンドンで活躍したのち、南アフリカのケープタウンに移り住んだ。「ヴァイオリンとハープのための組曲」は印象派的な美しい作品。フーシャル・ハヤム(1978-)は英国のベッドフォードの生まれ。イラン系で、ペルシャ音楽を取り入れた作品を書いている。ジャン=ミシェル・ダマーズ(1928―2013)はフランスの作曲家。エーファ=クリスティアーナ・シェーンヴァイスはベルリン在住のヴァイオリニスト。ベルリン・ドイツso. の首席第2ヴァイオリン奏者を務めている。キルステン・エッケはドイツのハープ奏者。 | |||
空中楼閣 トルステン・ヴォルマン(1966-):古風なシンフォニア イェルク・マインカ(1962-):空中楼閣 シュテファン・ホーデル(1973-):クルピラの伝説 |
ダーフィト・ティンマ指揮 ザクセン管楽フィルハーモニー | ||
録音:2020年11月10日-13日、バート・ラウシック。ザクセン管楽フィルハーモニーの新譜は、ドイツとスイスの中堅作曲家の作品集。トルステン・ヴォルマンは1966年、南ドイツのビーベラッハ=ラウプハイムの生まれ。「古風なシンフォニア」は題名の通りシャコンヌ、パヴァーヌ、スケルツォ、ロンドといった古典舞曲による作品。イェルク・マインカは1962年、ザルツギッター=バートの生まれ。「空中楼閣」は2019年の最新作。30分近い大作。シュテファン・ホーデルはスイス、ルツェルン州の生まれ。ボストンのバークレー音楽大学でも学んでおり、ジャズも得意とする。クルピラとはブラジルなど南米の森の中に住む動物を守る精霊。ダーフィト・ティンマ1969年、北ドイツのヴァーレン生まれの指揮者。2020年からザクセン管楽フィルハーモニーの常任首席客演指揮者を務めている。 | |||
フルートとギターのための音楽 ロバート・ビーザー(1954-):4つの山の歌 / ラヴィ・シャンカール:魅惑の夜明け ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番〜アリア / 武満徹:海へ / ピアソラ:タンゴの歴史 デュオ・マティック・エチュマン[クリスティアン・マティック(Fl) トーマス・エチュマン(G)] | |||
録音:2020年12月7日-9日、ミュンヘン、ドイツ。ドイツのフルート奏者、クリスティアン・マティックのGENUINへの3枚目のCD 、ただし今回は伴奏がマティアス・フートのピアノではなく、トーマス・エチュマンのギター。フルートとギターのための20世紀の作品を集めている。フルートとギターの相性はとてもよく、特にしっとりとした美感に優れている。ラヴィ・シャンカールの「魅惑の夜明け」、エイトル・ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ第5番のアリア、武満徹の「海へ」、ピアソラの「タンゴの歴史」といった有名曲に加え、1954年、ボストン生まれの米国の作曲家、ロバート・ビーザーの「4つの山の歌」も素晴らしい。クリスティアン・マティックはミュンヘンで学んだドイツのフルート奏者。近現代のフルート音楽を得意としている。ギター奏者のトーマス・エチュマンとは2005年以来コンビを組んで活動している。 | |||
ベートーヴェン/リスト編曲:交響曲第9番 ニ短調 Op.125(ティンパニ追加版)
ピアノ・デュオ・チパク=クシュニル[オルハ・チパク、オレクシー=クシュニル(P)] フランシスコ・マヌエル・アンガス・ロドリゲス(ティンパニ) | |||
録音:2021年2月26日-28日、ロストック、ドイツ。ピアノ・デュオ・チパク=クシュニルのGENUINへの3枚目のCD 。ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」をリストが2台ピアノ用に編曲した物。リストによるベートーヴェンの交響曲の編曲は有名で録音も多々ある。これらピアノ独奏用編曲に先立ち、1851年に第9交響曲を2台ピアノ用に編曲、これも人気がある。今回の新録音では、このリストの2台ピアノ用編曲の第9交響曲に、ベートーヴェンの楽譜からティンパニを抜き出してリスト編曲の2台ピアノに加えて演奏している。これだけでガラッと印象が変わるのが面白い。オルハ・チパクとオレクシー=クシュニルは共にロストック音楽舞台大学とウクライナのリヴィウ国立音楽アカデミー(彼らの母校である)で指導に当たっている。フランシスコ・マヌエル・アンガス・ロドリゲス1990年、セビリャ生まれの打楽器奏者。ベルリンを中心にドイツで活躍している。 | |||
類似 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第3番 嬰ヘ短調 Op.23 / 夜想曲〔嬰ヘ短調 Op.5 No.1 /イ長調 Op.5 No.2 〕/幻想曲 ロ短調 Op.28 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 / 夜想曲〔嬰ハ短調 Op.27 No.1 /変ニ長調 Op.27 No.2 〕/幻想曲 ヘ短調 Op.49 カタリン・セルバン(P) | |||
録音:2021年4月14日-16日、ベルリン、ドイツ。ショパンとスクリャービンの作品を対に配置した面白い試みのCD 。セルバンはルーマニア出身のピアニスト。ブカレスト音楽院で学んだ後、ドイツに移り、ベルリンを拠点に活躍している。また2007年からリューベック音楽大学、2018年からベルリンのハンス・アイスラー音楽学校で指導に当たってもいる。これは彼の2枚目のCD 。スクリャービンはロシア臭のない透明感に優れた演奏。ショパンは崩しのあまりない端正な美しさが映えている。 | |||
17世紀フランスのクラヴサン作品集 ダングルベール:組曲 ト長調 / デュ・モン:組曲 ニ短調 / ジョフロワ:組曲 ヘ長調 シャンボニエール:組曲 イ短調 / ルイ・クープラン:組曲 ハ長調 アンドレアス・ギルガー(Cemb) | |||
録音:2021年5月28日-30日、エッティンゲン。アンドレアス・ギルガーはドイツの若い世代のチェンバロ奏者。2013年にチチェローネ・アンサンブル(バロック・フルート、バロック・チェロとの三重奏)を結成、2019年にGENUINからグランド・ツアーと題されたCD(GEN-19648)を出して話題になった。待望のソロCD 。1681年、パリのヴォドリ製作のチェンバロに基づく、2020年、マティアス・グリーヴィッシュ製作のフレンチ・チェンバロを使用。柔らかい気品に溢れた演奏が素晴らしい。 | |||
セレンディピティ スパーク:ダイアモンド協奏曲〜第3楽章 / ヴァーヘルスト:ダンゾン / ブルガリア民俗舞踊:ガンキノ・ホロ サン=サーンス:白鳥 / ダニエル・ホール:セレンディピティ / ファビアン・ブロッホ:街歩き ジョヴィーヴォ:第1の前奏曲における瞑想 / ボーズウィック:フヌッグ / モンティ:チャルダーシュ サンドストレム:ソング・ティル・ロッタ / クロード・フランソワ&ジャック・ルヴォー:マイ・ウェイ ワルトトイフェル:スケーターズ・ワルツ / ヴォルフガング・ゾルガー:バリトン・レヒナー カール・ヘス:故郷の鳥 / ハンス=ユグル・ゾマー:アルプホルンの精神 / ダニエル・シュナイダー:カラチ デュオ・ジョヴィーヴォ [ファビアン・ブロッホ(ユーフォニウム/ヴンダーHr/アルプ/P) ムリエル・ツァイター(P/Vn/Fl)] | |||
録音:2021年7月16日-18日、ライプツィヒ、ドイツ。ドイツのユーフォニウム奏者ファビアン・ブロッホと、ピアノなど複数の楽器をこなすムリエル・ツァイターによるデュオ・ジョヴィーヴォの楽しいCD 。ジョヴィーヴォGiovivoとはイタリア語のgioa 喜びと生き生きとしたvivoの合成語。名前の通りいずれの曲も生き生きと楽しい演奏だ。ファビアン・ブロッホの自作とジョヴィーヴォとしての作品も含まれる。 | |||
ブラス・アンサンブルによる「ローマの三部作」 レスピーギ: 「ローマの松」/「ローマの泉」/「ローマの祭」 |
ワルター・ヒルガース指揮 ユンゲ・ドイッチェ・ ブレッヒブレーザーゾリステン | ||
吹奏楽団がローマの三部作を演奏するのは珍しくないが、小人数の金管アンサンブルとなると非常に稀なこと。編曲も手際良く、くっきりと輝かしいラインが浮かび上がってくる。金管マニアを大いに喜ばせそうなCD。 | |||
シューベルト:魔王 D.328/さすらい人の夜の歌 D224/他 ブラームス: 五月の夜 Op.43 No.2/永遠の愛について Op.43 No.1/他 バーバー:3つの歌 Op.45 ヴォーン・ウィリアムズ:旅の歌 |
アーンスト・ブスカーニュ(Br) トム・マクグラス(P) | ||
ブスカーニュは南アフリカ出身のバリトン。地元で学んだ後ドイツに渡り、ミュンヘン、ケルンで本格的な歌手活動を開始した。ドイツ・リートに加え、珍しいバーバー、ヴォーン・ウィリアムズという意欲的なプログラム。 | |||
シューマン:詩人の恋 プフィッツナー:6つの若き日の歌 R.シュトラウス:8つの歌曲 Op.10 |
アンドレアス・ポスト(T) タティアナ・ドラヴェナウ(P) | ||
アンドレアス・ポストはドイツのアムスベルク出身のテノール。歌曲、宗教曲、モーツァルトなどのオペラで活躍し、ドイツの新しい世代のリリックテノールとして期待されている。ピアニストのタティアナ・ドラヴェナウとは1995年からのコンビ。 | |||
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30 No.3 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ |
ラズロ・フォガラシ(Vn) ウラウディア・ヘニンガー(P) | ||
ラズロ・フォガラシは1965年、旧ユーゴスラヴィアの出身。名ヴァイオリニスト、ティボール・ヴァルガに学んだ逸材。現在はドイツを拠点にして、ソリスト、室内楽と活躍している。 | |||
ブクステフーデ:祝祭カンタータ集 「汝らが言葉と行いで示すすべてを」/ 「わがために正義の門を開け」/ 「来たれと天使に告げて言え」/マニフィカト/ 「新たに生まれし嬰児」/ 「何ものも私たちと神の愛を引き離すことはできない」 |
シュテファン・ シュレッケンベルガー指揮 ムジカ・リングア ラルパ・フェスタンテ | ||
バッハ以前のドイツを代表する音楽家の一人ブクステフーデ。近年バッハのカンタータでも流行りのOVPP(合唱の各パート一人の歌唱)を採用、すっきりと歌っている。 | |||
GMP-04501 廃盤 |
ポンセ:ソナタ・メヒカーナ モレーノ・トロバ:ソナタ=ファンタジア ドレツェル(1977-):ディアーリオ(5つの前奏曲) カスティッロ/シェッペ編曲:3つの歌 |
スザンヌ・シェッペ(G) | |
時の間に〜1920年代のフルート音楽 ヨゼフ・ラウバー:単一構成のソナタ Op.50 フィンケ:フルートとピアノのためのソナタ ジークフリート・カルク=エーレルト: フルート・ソナタ 変ロ長調 Op.121 パウル・ユオン:フルートとピアノのためのソナタ Op.78 |
ハンス=ウド・ハインツマン(Fl) ユルゲン・ラムケ(P) | ||
二つの世界大戦の間に作られたフルート作品を集めたアルバム。4人の作曲家はいずれも19世紀後半の生まれ。ハインツマンは北ドイツ放送交響楽団のフルーティストで、来日もしている。 | |||
ヴァイオリンとハープのための作品集 サン=サーンス:幻想曲 Op.124 ダマーズ:ソナタ ボワエルデュー:ソナタ第1番 オーベール:ソナタ第4番(第5巻) ボクサ:協奏的夜想曲 |
エーファ=クリスティーナ・ シェーンヴァイス(Vn) クリステン・エッケ(Hp) | ||
有名なサン=サーンスの幻想曲をはじめ、様々な時代の作品を選んだアルバム。1928年ボルドー生まれのダマーズの作品は、20世紀のこのジャンルにおける大傑作。 | |||
GMP-04505 廃盤 |
デュオ・ルービン〜オン・ツアー | デュオ・ルービン [イサイ・ケン(Vc) ガブリエッラ・ゴンダ=ケン(P)] | |
GMP-04506 廃盤 |
クラリネット、 バセットホルンとバスクラリネットのための音楽 |
トリオ・ド・ヴィエンヌ クリスティアン・ライサー(P) | |
GMP-04507 廃盤 |
夜のさすらい人〜歌曲集 | アン=カトリン・ナイドゥ(Ms) ロバート・クーレク(P) | |
GMP-04508 廃盤 |
ミキス・テオドラキス(1925-2021): ラヴァン/アダージョ ハラルト・ゲンツマー(1909-2007): ハープ協奏曲/ハープのための幻想曲 |
キルシュテン・エッケ(Hp) カロリーン・マズア(Ms) シュテファノス・ツィアリス指揮 中部ドイツ室内po. | |
GMP-04509 廃盤 |
スメタナ:ピアノ三重奏曲Op.15 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番Op.67 |
ローマ・ピアノ・トリオ | |
GMP-04510 廃盤 |
ブラームス: パガニーニの主題による変奏曲 イ短調 Op.35 シューベルト:即興曲 変ロ長調 D.935-3 レーガー:バッハの主題による変奏曲とフーガ Op.81 |
ヴォルフガング・ヴァツィンガー(P) | |
ウィーンに縁のある作曲家たち〜歌曲集 ブラームス:ジプシーの歌 Op.103から [おい、ジプシーよ/波立つリマの流れ/ 聞け、風が小枝の間で嘆くのを/ あの子が一番美しいのは、いつか知っているの/ 神様、ご存じですね/日焼けした若者が踊りに行く/ 3つの赤いばらが/お前は時々思い出すだろう/ 赤い夕焼け雲が流れ] マーラー:「子供の魔法の角笛」より [私は緑の野を楽しく歩いた/ラインの伝説/ 魚に説教するパドヴァの聖アントニウス/ 浮き世の生活/もう会えない/原光] ベルク:4つの歌曲 Op.2 [眠ること/眠りこんだまま私は/ 私は一番強い巨人にうち勝ち/風は暖かく] R.シュトラウス:4つの歌Op.27 [鎮まれ、わが心よ/ツェツィーリエ/ ひそやかな誘い/明日] |
ヤーレ・パピーラ(A) ミヒャエル・バルク(P) | ||
録音:2004年8月14日-17日。 ヤーレ・パピーラはドレスデンで音楽を学びシュヴァルツコップ、シュライアーなどのマスタークラスに参加、リートそしてオペラにおいて最高のディプロマを受賞している。また、コンサート、オペラ歌手としてドレスデン・フィルなどとも競演と幅広く活躍している。ブラームスにおいても重さを感じさせること無く、芯のある声で叙情的に歌い上げているのが印象的。 | |||
ブラームスに捧げる シューマン: ホルンとピアノのためのアダージョとアレグロ Op.70 ブラームス: ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40/FAEソナタ〜スケルツォ リゲティ:ホルン三重奏曲(1982) |
ダリウス・ミクルスキ(Hr) ニナ・カールモン(Vn) ラース・ヨーンソン(P) | ||
ダリウス・ミクルスキは1973年ポーランド生まれのホルン奏者。シュトゥットガルトに留学し、名ホルン奏者ラドヴァン・ヴラトコヴィッチに学んだ。 |