ギュンター・ベルクマン(1910-1998):作品全集 スタティオーネン−1936−39年の音楽日記(*)/ 8つの小品(*)/形態(*)/ 橋(+)/弓(+)/アナクロニズム(+)/ ハルモニセ・ムンディ・イオヴィス(#) |
ザビーネ・ロダーブルク(P;*) キタノ・ノリコ(P;+) アンドレア・ ベーレンフェンガー(Org;#) | |
ギュンター・ベルクマンは数学者にして作曲家。独自の道を歩みつづけた孤高の作曲家として近年注目を浴びているそうだ。 | ||
シューベルト: ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958/ ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959 |
ダニエル・レーム(P) | |
ダニエル・レームはコンラート・エルザーやゲルハルト・オピッツらに師事した、まだ30代の若いドイツのピアニストで、当盤がデビューCD。若い感性でシューベルト後期の深みのある音楽を弾き切っている。 | ||
パウル・バドゥラ=スコダ〜音楽の肖像(75歳を祝して) J.S.バッハ:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調WTC.1 (*) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調Op.53「ヴァワルトシュタイン」〜第1楽章(*) ショパン:舟歌 嬰へ長調Op.60(#)/幻想曲 ヘ短調(+) ハンス=ウルリヒ・シュテープス(1909-1988):パン・パン(+) ルイス・グルーエンバーグ(1884-1964):6つのジャズ・エピグラムOp.30b(**) ビリー・ゴルウィン:バーベナ(フォックストロット)(##) レオポルド・ミットマン:ジャズ・ベイビーズ(##) ロッシーニ:「どろぼうかささぎ」序曲(バドゥラ=スコダ編)(+ACCO) フロッシーニ:タンゴ「イタリアのセレナード」(+ACCO) H.シッテンハイム:アイス・スケーター(+ACCO) ヨゼフ・シュナイダー:タランテラ(*ACCO) バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV.903(++) モーツァルト:ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.533+494(++) ショパン:12の練習曲Op.25(++)/練習曲第4番 嬰ハ短調Op.10-4(***)/ 練習曲第8番 ヘ長調Op.10-8(***)/練習曲第1番 ハ長調Op.10-1(***)/ マズルカ 嬰ハ短調Op.63-3(***) モーツァルト:幻想曲 ハ長調 K.475(###)/ピアノ・ソナタ第13番 変ロ長調K.333(****)/行進曲 ハ長調K.408(####)/ グルック「メッカの巡礼」の「愚かな民が思うには」による10の変奏曲 ト長調 K.455(####) ハイドン:ソナタ ハ長調 Hob.XVI50(####) シューベルト:ロンド ニ長調D.608(++++)/創作主題による8つの変奏曲変イ長調Op.35 D.813(++++)/ レントラーD.366より(ブラームス編)(++++)/ ハンガリー風ディヴェルティメント ト長調Op.54 D.818〜第3楽章(++++) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57「熱情」(*****) ヴィラ=ロボス:「ブラジルの詩」〜吟遊詩人の印象(*****) ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調Op.53「英雄」(*****) モーツァルト:ピアノ協奏曲第5番 ニ長調 K.175(#####) / ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調Op.36(+++++) バッハ:「フーガの技法」より〔第1番/第4番/第15番/第11番〕(******) ショパン:バラード第4番 ヘ短調Op.52(######) / アルバン・ベルク:ピアノ・ソナタOp.1(++++++) マルタン:フラメンコのリズムによる幻想曲(*******) / リスト:ハンガリー狂詩曲第2番(++++++) シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番 イ短調Op.42 D.845(#######) ブラームス:6つの小品Op.118(#######) / ラヴェル:夜のガスパール(#######) バドゥラ=スコダへのインタビュー(+++++++) J.S.バッハ:パルティータ ホ短調BWV.830〜トッカータCEMB パウル・バドゥラ=スコダ(P;+++++、ACCO、CEMB以外/ アコーディオン;ACCO/Cemb;CEMB) 指揮(#####/+++++) ウィーン室内o.(#####)、 ブリスベーンpo.(+++++)、イェルク・デムス(2P;++++) | ||
録音:1943年(*)/1944年(#)/1942年(+)/1941年(**)/1946年(##)/1962年、プラハ。ライヴ(++)/1965年、カーネギー・ホールでのアンコール。ライヴ(***)/
1965年(###)&1975年(+++)、モーツァルトの生家(###/+++)/1974年、ウィーン美術史博物館(****)/1973年(####)/1978年、サラ・ヴェルディ、ヴェルディ音楽院、ミラノ。ライヴ(++++)/
1992年、リオ・デ・ジャネイロ、ライヴ(*****)/1956年(#####)/2000年(+++++)/1964年(******)/1965年(######)/1983年(++++++)/2003年(*******)/
2002年11月6日、ムジークフェライン・ブラームス・ザール、ウィーン。バドゥラ=スコダ生誕75周年記念コンサート(#######)/2003年6月7日、ブリュッセル(+++++++)。
使用楽器:ベーゼンドルファー(++/*****/#######)/スタインウェイ(***/####)/モーツァルト使用のアントン・ワルター1781年製(###/+++)/ウィーン美術史博物館所蔵のアントン・ワルター1785年頃製(****)。
ピリオド楽器使用(###/+++/****)。ボーナスCDには彼の最新インタビューを収録。
また、ボーナス・インタビューCDを除く7枚中6枚のCDにも、同時収録された彼の音声解説インタビュー&ブックレットにその全文(英語含む)付き(録音:(+++++++))。 1927年生まれのパウル・バドゥラ=スコダの生誕75歳記念コンサートを中軸に据え、彼の業績を振り返った記念ボックス。ほぼ全てが初出音源と思われ。それぞれが非常に興味深い内容となっている。 1940年代の録音は「若く、珍しい」と題されており、中でも、ベートーヴェンとショパンの演奏は秀逸。特におそらく彼の最も古いベートーヴェン録音となるであろう「ヴァルトシュタイン」の第1楽章は非常に快速で、どこか同じ「ウィーンの三羽烏」の一人、グルダの演奏を思わせ、残りの2楽章の録音が無いのが惜しまれる。シュテープス、グルーエンバーグ、ゴルウィン、ミットマン(ミットマンと言えばエルマンの伴奏者として名を残している人だが、同一人物だろうか?)の作品はジャズで、彼が若い頃この分野に興味を持っていたというのは初耳だった。また、非常に面白いのがアコーディオンの演奏。彼の継父アントン・スコダが熱狂的なアコーディオン奏者で、パウルもその彼とのアコーディオン・デュエットなどで興味を持ったのだと言う。自身で編曲した「泥棒かささぎ」序曲などでこの楽器の可能性を探り、いまでも熱く語る彼の姿は印象深い。その他、あまりに膨大な収録内容のため全ての詳細をご紹介できないのは残念だが、彼としては珍しいショパンやラヴェル、ヴィラ=ロボスなどの作曲家が含まれていたり、ベートーヴェンの第2交響曲を指揮していたり、ボーナスのインタビュー・ディスクに、なんとチェンバロを弾いたバッハの作品が収録されていたりと(録音年月日の記載がないが、おそらくインタビューに前後しての収録と思われる)、彼のファンのみならずピアノ音楽ファンなら一度は耳にして損はないすばらしいボックスの登場といえる。 | ||
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集 (全5曲) |
アレグザンダー・ベイリー(Vc) ジェイムズ・リズニー(P) | |
録音:2002年11月9日、ライヴ、ブレーメン音楽大学、ドイツ/発売:2007年。他出:REGENT (U.K.), WOODCD-807/8( + 変奏曲集〔2007年録音〕/発売:2008年/入手不能?)。アレクサンダー・ベイリーは英国の中堅チェリスト。感受性豊かな表現がライヴで映える。 | ||
ハープのための幻想曲集 イベール:6つの幻想曲 ザーベル:グノーの「ファウスト」の主題による幻想曲 ブーヒェンベルク:5つの夢想 C.P.E.バッハ:幻想曲 サン=サーンス:幻想曲 フンメル:グレゴリオ風幻想曲 シュポーア:幻想曲 ハ長調 |
シャルロッテ・バルツェライト(Hp) | |
ウィーン・フィルの数少ない女性メンバーの一人シャルロッテ・バルツェライト。1980年生まれの彼女は幼少よりハープを学び、バイエルン国立歌劇場と契約。さらに2001年、ウィーン国立歌劇場(ウィーン・フィル)のハープ奏者に採用された。 | ||
シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ ブゾーニ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 |
ゲルトルート・シルデ(Vn) クラウス・シルデ(P) | |
クラウスとゲルトルートの父娘共演。Meister Musicへの録音もある、日本ではお馴染みの父クラウスはミュンヘン音楽大学学長も務めたドイツの名手で、仲道郁代の師としても知られている。ゲルトルートは国際的に着実に名声を築き上げている期待のヴァイオリニスト。 | ||
J.S.バッハ:トッカータ 嬰ヘ短調 BWV.910 シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 D.894 武満徹:閉じた眼 |
村山卓洋(P) | |
村山卓洋は1965年東京に生まれ、高校卒業後ドイツに留学、現在はドイツのカールスルーエ音楽大学で講師を務めながら各地で演奏活動をしている。彼はシューベルトを得意としていることで知られている。 | ||
オペラ、オペレッタのアリアと名曲集 レハール:「微笑みの国」〜君こそわが心 キュネッケ: 「どこかのいとこ」〜私はほんの貧しい旅職人 アダン: 「ロンジュモーの郵便御者」〜友よ、話を聞いてくれ グノー:「ファウスト」〜清らかな住まい ロッシーニ: 「アルジェのイタリア女」〜美しい女に恋焦がれ ドニゼッティ:「愛の妙薬」〜一粒の涙 レオンカヴァッロ:マッティナータ ディ・クルティス:オ・ソーレ・ミオ/忘れな草 トセッリ:セレナード ララ:グラナダ 他(全21曲) |
アンドレアス・ポスト(T) タティアナ・ドラヴェナウ(P) | |
定番アリアからポピュラー名曲、さらにはかなり珍しい曲まで含まれており多彩。 | ||
ロバート・ムチンスキー:フルート・ソナタ Op.14 リリー・ブーランジェ: 夜想曲/ラヴェル:ハバネラ形式の小品 プーランク:フルート・ソナタ マルティヌー:フルート・ソナタ第1番 キャサリン・フーヴァー:ココペリ ワルター・ギーゼキング:フルート・ソナタ |
ドン・ベイリー(Fl) ドナルド・スルゼン(P) | |
アメリカのミシシッピ州出身のフルーティスト、ドン・ベイリーが20世紀のフルート作品を演奏。名ピアニストとして有名なワルター・ギーゼキングの作曲したフルート・ソナタが目を引く。 | ||
ヒンデミット: 朝の音楽/ ピアノ・金管楽器とハープのための協奏音楽 Op.49/ 金管五重奏のためのソナタ/他 |
ワルター・ヒルガース指揮 ユンゲ・ドイッチェ・ ブレッヒブレーザーゾリステン | |
ヒンデミットの没後40年を記念して、ヒンデミットの金管アンサンブル曲を集めたアルバム。ユンゲ・ドイッチェ・ブレッヒブレーザーゾリステンは、文字通り訳せば「若いドイツの金管独奏者たち」。かなり高い技術を持った人たちだ。 | ||
ヴィオラとピアノのための作品集 シューマン:おとぎ話の挿絵 ブリテン:ラクリメ ケンジ・バンチ(1973-):組曲 |
清水直子(Va) エツギュル・アイディン(P) | |
ベルリン・フィルの首席ヴィオラ奏者、清水直子のCDデビュー盤。彼女は1997年ミュンヘン国際音楽コンクール・ヴィオラ部門にて第1位を受賞、その他にも数々のコンクールに入賞した。桐朋学園卒業後、1994年よりドイツのデトモルト音楽大学で今井信子に師事。その後タングルウッドやマールボロの音楽祭への参加、日本国内外のオーケストラとの共演で高い評価を得、2001年にベルリン・フィルの首席に就任した。このアルバムには、ヴィオラ・ソロ作品の名作シューマンとブリテンに加え、アメリカの若手作曲家バンチが清水のために作曲した作品を収録。注目の1枚。 | ||
シューマン:ヴァイオリンとピアノのための作品全集 幻想小品集 Op.73/アダージョとアレグロ Op.70/ 5つの小品 Op.102/3つのロマンス Op.94/ おとぎの絵本 Op.113/ ヴァイオリン・ソナタ;第1番/第2番/第3番/ F.A.E.ソナタ/幻想曲 ハ長調 Op.131/ シャコンヌ/パガニーニのカプリス第10番/他 クララ・シューマン、フェルディナント・ダーヴィド、 ヨゼフ・ヨアヒムの作品 |
リザ・マイリー・ ランドグラーフ(Vn) トビアス・コッホ(P) | |
編曲ものも含めて、シューマンのヴァイオリンとピアノのための作品を全て収録。1840年前後のピリオド楽器を使用している。116ページの豪華リブレット付き。 | ||
シューベルト:幻想曲 ハ長調「さすらい人」D.760 シューベルト/リスト編曲:水車職人と小川 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 |
ダニエル・レーム(P) | |
リストがピアノとオーケストラのために編曲したことでも知られる「さすらい人幻想曲」、「美しき水車小屋の娘」の一曲をリストがピアノ独奏に編曲した「水車職人と小川」、そしてシューベルトの影響の濃いピアノ・ソナタと、シューベルトとリストの関係をつづった内容。ダニエル・レームは若いドイツのピアニスト。 | ||
ボヘミアとハンガリーの舞曲 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集〜3曲 ブラームス:ハンガリー舞曲集〜2曲 リスト:ハンガリー狂詩曲 ファルカシュ:ハンガリーのコントラファクタ スメタナ:歌劇「売られた花嫁」〜3つの舞曲 |
アンサンブル・プリズマ (木管八重奏) | |
ボヘミア、ハンガリーの民族音楽を素材にした舞曲を木管八重奏団で演奏したユニークなCD。木管ばかりだと作品のひなびた味がさらに倍増されて、かえって新鮮な味がある。 | ||
リチャーズ:高貴な葡萄を讃えて ハーゼル:ブラス・キャッツ パーカー:ニューヨークのロンドン子 (ジョン・アイヴソン編):ロンドンデリー・エア エリントン(リチャード・ビシル編):キャラバン アブレウ(アイヴソン編):チコ・チコ ポーター(アラン・ファーニー編):ビー・ア・クラウン |
ワルター・ヒルガーズ指揮 青年ドイツ金管アンサンブル | |
録音:2004年8月1日-5日。 ブラス・ファンにはおなじみのゴフ・リチャーズの「高貴な葡萄を讃えて」、ジム・パーカーの「ニューヨークのロンドン子」から、デューク・エリントン、コール・ポーターの名曲まで、優秀な金管アンサンブルの妙技名演尽くし。 ヒンデミット作品集(GEN-04041)、レスピーギ:ローマ三部作(GMP-020107)に続く青年ドイツ金管アンサンブル(正式名称は Die Jungen Deutschen Blechblasersolisten)のアルバム。当アンサンブルは2000年創立。ワルター・ヒルガーズの指導のもと、青年たちならではの若さ溌剌とした音楽で人気が高い。 なお、当初GMP-04046という型番でご案内しましたが、上記へ変更となっております。 | ||
レスピーギ:バレエ「シバの女王ベルキス」組曲 リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザート」 |
飯森範親指揮 ロイトリンゲン・ヴュルテンベルクpo. フランク・ボサート(T) 高木和弘(Vn) | |
録音:2004年3月31日-4月2日。 飯森範親は1963年生まれ。中堅の日本人指揮者たちの中では抜群の才能の持ち主で、2000年以降ヨーロッパでの活躍は実に目覚しい。彼は2001年9月、ドイツのロイトリンゲンのヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督兼首席指揮者に就任している。この組合せがいかに充実しているかはこのCDの中ではっきり示されている。明快かつ質感のある響き、見とおしのよい巧みな構成、楽譜の読みから生まれる立体的な音響。そしてエネルギッシュな鳴らしつつも、決して粗野にならない注意力の鋭さ。ことに従来吹奏楽の演奏ばかりが目だっていたレスピーギの「シバの女王ベルキス」組曲に関して、オリジナルのオーケストラ演奏の新録音が登場することは歓迎すべきことである。 飯森をサポートしているのが、2002年からこのオーケストラの首席コンサートマスターに就任している高木和弘のヴァイオリンである。彼の音楽性が飯森の意思をオーケストラに広めることに一躍買っていることもすぐに理解できるだろう。もちろん「シェーラザート」では官能的なソロを聴かせてくれる。 | ||
ディートリヒ・ブクステフーデ(1637-1707): カンタータ:「われらがイエスの四肢」(1680) |
シュテファン・ シュレッケンベルガー指揮 ムジカ・リングァ ラルパ・フェスタンテ | |
録音:2004年10月17-19日。 17世紀の北ドイツを代表する作曲家ブクステフーデは、1668年から没するまで40年近くリューベックのマリア教会のオルガニストを務めた。「われらがイエスの四肢」は7つのラテン語のカンタータからなり、それぞれが十字架に架けられたイエスの足、膝、手、脇腹、胸、心、顔について語るという内容。 ムジカ・リングアは、バス歌手としてBCJなどとも多く共演し、またカントゥス・ケルンのメンバーとしても活躍しているシュテファン・シュレッケンベルガーが2001年に結成した声楽グループ。ラルパ・フェスタンテは1983年結成という十分な歴史のあるピリオド楽器アンサンブル。若い歌手が中心となり、無駄な力感の抜けた澄んだ音楽を生み出している。 | ||
シリル・スコット(1879-1970):ピアノ作品集 ソナタ全集/スフィンクスOp.63(*)/虹鱒(*)/ バラード/ヴィクトリア風ワルツ |
ミシェル・シェーファー(P) | |
録音:2003年4月28日&29日/2005年3月8日(*)。 スコットはイギリスのオクストンに生まれ、ドイツで学び、ピアニストとして活躍、印象派の音楽に傾倒、また、東洋哲学や神智学にも興味を示し、詩作もした。あらゆる分野の作品を残したが、ピアノ曲を中心とした描写音楽、東洋的題材の小品が知られている。簡明な旋律の中に印象派を感じさせる、不思議な独特の世界を持つ名イギリス音楽。 | ||
オイストラフ・ラスト・リサイタル、1974年5月 ウィーン モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第33番 ヘ長調 K.377 シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30-2 モーツァルト: 「泉のほとりで」による6つの変奏曲 ト短調 K.360 シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 D.408 〜アレグロ・ジュスト ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24「春」 〜スケルツォ *ボーナス・トラック* モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第41番 変ホ長調 K.481 〜アダージョ(*) |
ダヴィド・オイストラフ(Vn) パウル・バドゥラ=スコダ(P) | |
録音:1974年5月29日、ウィーン楽友協会ホール、ライヴ(*以外)/1972年(*)。初出音源((*)のみは Eurodisc 録音の可能性有)。 大変に貴重な録音がCDになった。20世紀を代表する偉大なヴァイオリニスト、ダヴィド・オイストラフ(1908-1974)が最後にヴァイオリンを弾いたリサイタルのライヴ録音である(10月6日にブラームスの第2番を振っており、指揮を含めればこれが最後の演奏会と思われる)。オイストラフはこの年の10月24日に亡くなっているが、ヴァイオリンを弾いた録音は、これまで1972年の物が最後だったので、この最後の年に行われたライヴは大変貴重な存在。死の5ヵ月前だけにどんなに枯れた音楽が披露されているかと思いきや、まったく異なる非常に充実したヴァイオリンが聞ける。大家らしく堂々としたスタイルと、彼の持ち味である豊潤な音楽はそのままに、バドゥラ=スコダのピアノに感化された新鮮さも加味、この20歳近くも離れた二人が頻繁にデュオ組んだのか、その理由もよく分かる演奏である。とりわけシューベルトのD.574は、こんなに素敵な曲だったのか!と聞く者を感嘆せしめる。録音状態も極めて良好、多くのヴァイオリン好きに歓迎されるであろう。 | ||
バベッテ・ドルン〜ドン・ジョヴァンニ・ アドヴェンチャー・オン・ザ・ピアノ モーツァルト(フンメル編): 「ドン・ジョヴァンニ」序曲 ベートーヴェン:アレグロ・モルト (ディアベッリ変奏曲〜第12変奏) モーツァルト(ビゼー編):手を取り合って J.B.クレーマー:序奏/アリアと変奏曲 クレメンティ: 「ぶってよマゼット」による序奏とコーダ F.X.W.モーツァルト: ドン・ジョヴァンニのメヌエットによる変奏曲 シューマン:モーツァルトによる小品 ラインベルガー: 「恋人よこの薬で」による小品 Op.68 No.2 ヘルツォーゲンベルク: ドン・ジョヴァンニの主題による変奏曲 モーツァルト(バレット・ドーン編): ドン・ブラヴィ/ヴィア/バラテ モーツァルト(ビゼー編): ドン・ジョヴァンニ/ア・チェナル・テコ |
バベッテ・ドルン(P) | |
録音:2006年。 モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の主題に基づいた様々なピアノ曲。ピアノのバベッテ・ドルンは1991年にドルトムントの国際シューベルト・ピアノ・コンペティションで受賞後、ヨーロッパ、アメリカで活躍中のピアニスト。自身もドン・ジョヴァンニの主題に基づく作品を自作自演で収録している。 | ||
ジローラモ・サリエーリ(1794-?): ロッシーニによる主題と変奏/ベッリーニによる主題と変奏/ パチーニによる主題と変奏/導入・主題と変奏 ロッシーニ:導入/主題と変奏 |
ジュゼッペ・ポルゴ(Cl) ゼバスティアン・テヴィンケル指揮 プフォルツハイム南西ドイツ室内o. | |
DDD。 レニャーノ生まれのジローラモ・サリエーリ(1794-?)のクラリネット作品を収録。彼はモーツァルトのライバルとして有名なアントーニオ・サリエーリの甥(兄の息子)で、オーストリアから北イタリアでクラリネット奏者とした活躍した。いずれの曲もロッシーニやドニゼッティと同時代らしい明るさが魅力。ジュゼッペ・ボルゴは1979年、南イタリアの爪先に当たるレッジョ・カラブリア出身のクラリネット奏者。 | ||
C.P.E.バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ集(1742-1743) 第1番 イ短調 Wq.49-1,H.30/第2番 変イ長調 Wq.49-2,H.31 第3番 ホ短調 Wq.49-3,H.33/第4番 変ロ長調 Wq.49-4,H.32 第5番 変ホ長調 Wq.49-5,H.34/第6番 ロ短調 Wq.49-6,H.36 クラヴィーア協奏曲 ニ短調 Wq.23,H.427 |
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P) フェデリーコ・ルンゴ指揮 ザクセン室内po. | |
録音:2005年10月28日-31日、DDD。 モーツァルトやベートーヴェンへの強い影響が指摘されるC.P.E.バッハの作品中、鍵盤曲の中でヴュルテンベルク・ソナタ集は重要な位置を占めている。協奏曲 ニ短調をボーナスCDとして付属。代理店によれば「ピアノ独奏でありながら、オーケストラにチェンバロを加えているという面白い試みをしている。」とのこと。 | ||
バドゥラ=スコダのシューベルト 楽興の時 D.780 Op.94/アレグレット ハ短調 D.915/ 4つの即興曲 D.899 Op.90/4つの即興曲 D.935 Op.142 |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | |
録音:2005年5月12日、8月21日-23日、10月7日。 バドゥラ=スコダは若い頃からシューベルトを非常に得意とし、楽譜の校訂も手がけているが、ここでも力みが無く、さらに自信に満ちた説得力ある演奏を聴かせる。 ディジパック仕様の2枚組だが、1枚半分の特別価格。 | ||
バドゥラ=スコダ、シドニー・リサイタル J.S.バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV825 ブラームス:ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5 バルトーク:組曲 Op.14 ドビュッシー:版画/喜びの島 |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | |
録音:1982年5月31日、シドニー・オペラ・ハウス、ライヴ。 1952年、24歳のバドゥラ=スコダは初めてオーストラリアを演奏旅行し、熱狂的に歓迎された。30年後にシドニーを再び訪れた時には、歌劇場のホールは期待の聴衆で満員となり、バドゥラ=スコダも十分それにこたえる充実の演奏を行なった。彼は芸術的に成長し、力が増し、音色は多彩になったが、若い時の情緒と優雅さはそのままだった。ブラームスには情熱的でロマン的な力がみなぎっているが、バドゥラ=スコダはこのソナタの記念碑的演奏をしたエトヴィン・フィッシャーの生徒だった。バルトークの作品は他に録音していないが、母はハンガリー生まれで、自身は1948年ブダペスト国際(バルトーク)コンクールに入賞している。 | ||
バドゥラ=スコダ〜 シューベルト:3つのピアノ・ソナタ [第13番 イ長調 Op.120 D.664/ ヘ短調 D625/ ハ短調 D958 |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | |
録音:1972年、ウィーン、モーツァルト・ザール。 ウィーンの名ピアニスト、バドゥラ=スコダは1966年から1971年までウィスコンシン大学で研究&指導を行ったが、その直後に行われたこの演奏には、大学での研究と長年に渡るシューベルト研究の成果が現れている。バドゥラ=スコダ自身、自らの芸術におけるあるピークの記録だと考え、三十数年経った今でも「(その時には)シューベルトの意図に近づくことができたと感じている」と述べている。 | ||
シューマン: 蝶々 Op.2/クライスレリアーナ Op.16/ 幻想小品集 Op.111 |
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P) | |
録音:2005年11月2日-5日、DDD。 クロアチア出身でケルン在住、パウル・バドゥラ=スコダに学んでいるピアニスト、アナ=マリヤ・マルコヴィナ。シューマンのロマン色を過度に際立てることなく、あくまで正攻法に質実剛健の音楽を作り上げている。 | ||
ノルベルト・ブルクミュラー(1810-1836):ピアノ作品全集 ピアノ・ソナタ ヘ短調Op.8/ワルツ 変ホ長調/ マズルカ 変ホ長調/狂詩曲 変ロ短調/ポロネーズ へ長調 メンデルスゾーン: 葬送行進曲Op.103(ノルベルト・ブルクミュラーのために) フレデリク・ブルクミュラー: 幻想的夢想Op.41/ 25の練習曲Op.100 より [第2番「アラベスク」/第5番「無邪気」/ 第15番「バラード」]/ 華麗なる円舞曲Op.106 |
トビアス・コッホ(P) | |
録音:2005年11月。教則本で有名なブルクミュラーの兄、ノルベルトのピアノ作品全集。カップリングにノルベルトの早すぎる死を偲んでメンデルスゾーンが作った葬送行進曲と、弟の有名な教則本からの3曲を含む作品を収めた好企画盤となっている。ノルベルトは2曲の交響曲、ピアノ協奏曲など多数の作曲活動を行い、わずか26年の生涯で生涯を閉じなければ、大作曲家として名を残したかもしれない逸材だった。シューマンやメンデルスゾーン等、初期ロマン派のピアノ音楽ファンの方なら興味はつきない1枚。 | ||
シューマン:後期ピアノ作品集 3つの幻想小曲 Op.111/ フゲッタ形式の7つのピアノ小品 Op.126/ 暁の歌 Op.133/主題と変奏(1854)/ 2つのコラール楽章(1855)/ オレンジとミルテ (4重唱とピアノのための)(1853)/ 「子供のためのアルバム」より [思い出/小さなロマンス/ 田舎風の歌/ゆっくりと] 朗読とピアノのためのバラード Op.106/ 朗読とピアノのためのバラード Op.122 |
トビアス・コッホ(P) デュッセルドルフ・ジンガー・ クレンツヒェン [歌の小花輪] ペーター=クリストフ・ ルンゲ(朗読) | |
録音:2007年1月、デュッセルドルフ。使用楽器:1855年製コンサート・グランピアノ、1850年製スクエア・ピアノ。 シューマンのヴァイオリンとピアノのための作品全集(GEN-04043)が好評のトビアス・コッホのシューマン作品集。内容も凝ったもので、後期の名作の他、あまり録音のない「朗読とピアノのためのバラード」や「オレンジとミルテ」といった独奏作品以外も収録されている。 | ||
元バイエルン放送響のコンミス、テン=ベルク 〜レスピーギ:ヴァイオリン作品集 ヴァイオリン・ソナタ ロ短調(1916-1917)/ 5つの小品/6つの小品 |
イローナ・テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2005年11月2日-5日。 近年、レスピーギの器楽作品にも光が当たりつつあるが、ヴァイオリン作品だけのCDは珍しい。ヴァイオリン・ソナタは、同時期に作曲された「ローマの泉」とは異なり内省的な美しさに満ちた音楽で、ことに第2楽章の綿々たる情緒は素晴らしい。2つの小品集はいずれもまだレスピーギが20代の頃の佳曲。イローナ・テン=ベルクは、バイエルン放送so.のコンサート・ミストレスを務めた名手。 | ||
ヴォーン=ウィリアムズ: 海の歌(1923)(*)/バス・チューバ協奏曲(1954)(#)/ 交響曲第5番(1938-43)(+) |
ワルター・ヒルガース (チューバ;#)指揮(*/+) ミヒャエル・ルイク指揮(#) フランクフルト・ ブランデンブルグ州立o. | |
録音:2005年6月/8月、フランクフルト(東)CPEバッハ・ホール。 ウィーン・フィルのチューバ奏者でジャーマン・ブラスでも活躍するチューバ奏者ワルター・ヒルガースが、満を持して傑作ヴォーン=ウィリアムズのチューバ協奏曲を録音。指揮者としても活動している彼は、今回のカップリングに自ら振った交響曲第5番を選択している。 ヒルガースはチューバ奏者としてベルリン・フィルや北ドイツ放送響といったオーケストラに定期的に客演し、2005年からウィーン国立歌劇場・ウィーン・フィルの奏者となった。その間カラヤン、マゼール、アバド、プレヴィン、ブーレーズ、ショルティ、小沢らの元で演奏、1995年にはスロヴァキアで行われた指揮者コンクールで優勝し、指揮者としても活動を始めた。またユンゲ・ドイチェ金管ゾリステンを結成しGENUIN レーベルから3タイトルが発売されている[GEN-04041(ヒンデミット)、GEN-04046(ゴフ・リチャーズ「高貴な葡萄を讃えて」他)、GMP-020107(レスピーギ)。 | ||
イギリス音楽ファン注目 ザ・ブリティッシュ・ブック〜イギリスの弦楽四重奏曲 ジュディス・ウィアー(1954-):弦楽四重奏曲 エルガー:弦楽四重奏曲 ピーター・マックスウェル・デイヴィス(1934-): 小さな弦楽四重奏曲[第1番/第2番] |
ラインホルトSQ (ライプツィヒ・ ゲヴァントハウスo.団員) | |
録音:2005年。 エルガーの弦楽四重奏曲を20世紀生まれの作曲家の二人の作品で挟んだビューティフルなアルバム。バーミンガム市響のコンポーザー・イン・レジデンスであるウィアーの弦楽四重奏曲は調性感のある憂いを含んだ美しい作品でブリテン-ペルト-ブライヤーズを連想させる佳作。伝統と革新が拮抗せずに軽やかに結びついているのはさすがビートルズの国。ベテラン、マックスウェル・デイヴィスも切りつめられた書法のなかに静謐な美しさが光る。ポスト・モダン・ミュージックの注目盤。 | ||
ハイネ四重奏団 ブラームス:弦楽四重奏曲第2番 イ短調 Op.51 No.2 ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」 |
ハイネSQ [イダ・ビーラー(Vn) ウルリッヒ・グレーナー(Vn) マティアス・ブフホルツ(Va) クリストフ・リヒター(Vc)] | |
録音:2005年。 ハイネ弦楽四重奏団は、メロス弦楽四重奏団、ケルビーニ弦楽四重奏団、ラヴェル弦楽四重奏段の元メンバーが集まって2003年に結成された新しい弦楽四重奏団。熟練の音楽家たちが新たな出会いによって円熟と同時に新鮮で鮮烈なアンサンブルを聴かせる。 | ||
ピアノによるフィガロの結婚のロマンス モーツァルト/フンメル編曲:「フィガロの結婚」序曲 カルクブレンナー(1785-1849):序奏とロンド ベートーヴェン: 「伯爵様が踊るなら」のによる12の変奏曲 WoO40 フンメル:「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」による幻想曲 モーツァルト/マルクス・ライデスドルフ編曲: 愛の神よ照覧あれ モーツァルト/タールベルク編曲: 恋とはどんなものかしら Op.70-20 フェルディナント・リース(1784-1838): 「貞節な恋人たち」の主題による7つの変奏曲 Op.66-1 モーツァルト/マルクス・ライデスドルフ編曲: なくしてしまったわ、私は不幸ね チェルニー:華麗な変奏曲 Op.493 |
バベッテ・ドルン(P) | |
録音:2005年8月。 「フィガロの結婚」に含まれる曲を、編曲あるいは主題とした作品集。カルクブレンナーは一時ショパンも師事した大ピアニストで、ピアノ技巧の開発に貢献し、このロンドでも華やかな技巧が用いられている。ベートーヴェンの変奏曲はヴァイオリンのオブリガート付きの作品。リースはベートーヴェンにピアノを学んだピアニストで、様々なジャンルの多数の作品を作曲した。 ドルンはドイツのブラウンシュヴァイクで生まれ、1991年国際シューベルト・ピアノ・コンクールに入賞した。室内楽にも熱心で、また、知られていない作品を研究し、「ドン・ジョヴァンニ」中の曲による作品も録音している(GEN-86052)。 | ||
カロリーネ・フィッシャー、デビュー リスト:ラ・カンパネッラ D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調K.141 リスト:ドン・ジョヴァンニの回想 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番 イ短調K.310 ドビュッシー:前奏曲集 より [妖精たちはあでやかな舞姫/ 風変わりなラヴィーヌ将軍/花火] シチェドリン:バッソ・オスティナート ショパン:練習曲 ハ長調Op.10-1 リスト:ハンガリー狂詩曲第13番 |
カロリーネ・フィッシャー(P) | |
録音:2006年1月、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・メンデルゾーン・ホール。 GENUINには珍しいビジュアル系ピアニスト、カロリーネ・フィッシャーは1982年ベルリン生まれ。9歳で奨学金を得、16歳のときにハンス・アイスラー音楽大学へ入学するなど天才ぶりを発揮。スタインウェイ国際ピアノ・コンクール(ベルリン)、ソフィ・シャルロッテ女王国際コンクール、ベルリン・ヤング・ピープル・コンクール、チェコやミュンヘンでの国際コクンクールなど多数の優勝、受賞暦がある。またヴェーバージンケ、バドゥラ=スコダ、ナセトキンなどのマスタークラスにも参加し、めきめきと腕を上げている。このアルバムでもリストやショパンといった高度な技術を要するロマン派を中心にバロック、古典、現代と幅広いレパートリーを相当なヴィルトゥオージティを発揮し、確かな腕を発揮して美しく仕上げている。期待の若手ピアニスト。 | ||
フルートと弦楽のための作品集 D.スカルラッティ/フランセ編: 5つのソナタ(Fl, Vn, Va, Vc, Hp版) モーツァルト:フルート四重奏曲 ニ長調 KV.285 シューベルト:弦楽三重奏曲「断章」D.471 シューベルト/フランセ編: 「6つの即興曲」と「楽興の時」より (Fl, Vn, Va, Vc, Hp版) ドビュッシー: フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ |
アンサンブル・オブリガート [インム=ジャンヌ・クレット(Fl) S.ラツコ(Vn) R.キリアン(Va) H.ハンブルク(Vc) H.ウェビー(Hp)] | |
録音:1998年。ピアノ学習者が一度は弾く「楽興の時」が美しい室内アンサンブルの曲に! この団体は1995年にフルートのクレットによってハンブルクで結成された。三重奏から五重奏まで、フレキシブルに編成を変え、変化に富んだ音楽を聴かせる。特にスカルラッティとシューベルトのフランセ編曲版は一聴に値する。 | ||
サンスーシ宮殿とヴェルサイユ宮殿〜 フルートとチェンバロのためのヴィルトゥオーソ音楽 C.H.グラウン(1704-1759): フルート・ソナタ ト長調 J.G.ミューテル(1728-1788): フルート・ソナタ ニ長調/ メヌエットと変奏曲(チェンバロ曲) C.P.E.バッハ(1714-1788): ハンブルク・ソナタ ト長調 Wq.133 ボワモルティエ(1689-1755):組曲 Op.35-6 クープラン(1668-1733): 恋のナイチンゲール/王宮のコンセール第3番 ドンジョン(1839-1912):ナイチンゲール ラモー(1683-1764): クラヴサン曲集から「鳥のさえずり」 ドビュッシー(1862-1918):パンの笛 |
オブリガート合奏団 [インメ=ヤンネ・ クレット(Fl) アンケ・デネルト(Chem)] | |
録音:2006年4月。 豪華なヴェルサイユ宮殿は18世紀の音楽、舞踊、演劇の背景をなし、壮麗で堂々とした作品は絶対権力の象徴で、宮廷の客をもてなすためにバレエや歌劇が上演された。プロシアのフリードリヒ大王のサンスーシ宮殿でもフランスの趣味と室内楽は高く評価された。グラウン、C.P.E.バッハ、ミューテルらの宮廷作曲家たちは音楽の夕べを催し、フルート愛好家の大王がそこで演奏するための作品も作曲した。J.S.バッハの生徒ミューテルと次男C.P.E.バッハはギャラント様式を発展させ、個性的で表現力豊かな新しい音楽を創造することとなる。 | ||
サルスエラ〜スペインのアリア集 チャピ: 「セベデオの娘たち」〜とらわれ人の歌 「ふるさと」から[羊飼いの歌/前奏曲] ルーナ:「ユダヤの子」〜スペインの歌 ヒメネス: 「テンプラニカ」 〜テンプラニカのロマンス「グラナダ山脈」/ 「金の塔」〜前奏曲 バルビエーリ: 「ラバピエスの理髪師」〜いとしい人の歌」 フェルディナンデス・カバリェーロ: 「ホアキン氏」〜バラードと朝の歌 「澄んだ穏やかな夜」/他 |
ノエミ・ナデルマン(S) トーマス・ヘルツォーグ指揮 ロイトリンゲン・ ヴュルテンベルクpo. | |
録音:2006年5月。 サルスエラはスペインの歌劇で、17世紀にマドリッド郊外の離宮サルスエラで演じられた歌入り劇がサルスエラと呼ばれるようになった。18世紀末にはイタリア・オペラが全盛となったが、1850年頃にマドリッドにスペインの国民的歌劇を作ろうとする作曲家たちが現れました。1874年に初演されたバルビエーリの「ラバピエスの理髪師」はその先駆で、ロッシーニの「セビリャの理髪師」を皮肉った題名が示すように、イタリア・オペラの技巧的なアリアを退け、もっと単純で地方色の濃い音楽から成っている。ここにはこの作品以降、20世紀初めまでのサルスエラが収録されている。 | ||
フランク:大オルガンのための小品(1854) ジャン=アリスト・アラン(1911-1940): 幻想曲第1番/幻想曲第2番 ヴィドール(1844-1937): オルガン交響曲第7番 Op.42-3 |
ヨハネス・ウンガー(Org) | |
録音:2002年9月。 アランはパリ音楽院でオルガンをデュプレ、作曲をデュカスに学び、1939年パリ郊外の聖ニコラス教会とパリのユダヤ教会堂のオルガン奏者になったが、翌年戦死した。幻想曲第1番はペルシアの詩人ウマル・ハイヤームの宗教的な4行詩に基づいている。第2番の特徴は旋法的な調子で、その起源は中欧の中世の宗教音楽だけでなく、アラビア語を話す国々の伝承音楽にもある。10曲のオルガン交響曲で知られるヴィドール。この第7番は6楽章から成り、管弦楽書法をオルガンに移すだけでなく、この楽器固有の特性を十分に発揮させる形式が追求されている。 ウンガーは1976年ドイツで生まれ、1998年デンマーク、オーゼンセの国際オルガン・コンクール、2000年英国セントオールバンズの国際オルガン・フェスティヴァルで優勝し、2003年からライプツィヒの聖トーマス教会のオルガン助手を務めている。 | ||
フリューベック・デ・ブルゴス&ドレスデン・フィル、 R.シュトラウス・ライヴ R.シュトラウス:アルプス交響曲/「薔薇の騎士」組曲 |
ラファエル・ フリューベック・デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | |
録音:2005年10月30日、ドレスデン、ライヴ。 GENUINレーベルとドレスデン・フィルが協力して、CDを制作していくことになった。今後どういったものが出てくるかは不明だが、リリースに期待したい。 第1弾として2003年からヤノフスキーの後を継いで首席指揮者を務めその後芸術監督も務めることになったフリューベック・デ・ブルゴス。そんな彼のR.シュトラウス:アルプス交響曲と「薔薇の騎士」組曲。ドレスデン・フィルとはBERLIN CLASSICSに「ドン・ファン」「ティル」「ドン・キホーテ」を既にシュトラウス作品集を録音している。またアルプス交響曲はウィーン響とも録音したり(CALIG)、日本で読響と演奏したりとこだわりの作品。この録音も巨匠の域に入ったデ・ブルゴスの迫真のライヴを高音質で完全再現。「薔薇の騎士」組曲のドレスデン・フィル管の豊穣な響きも必聴。 | ||
魔笛〜マジック・オン・ザ・ピアノ モーツァルト/フンメル編:「魔笛」序曲 クレメンティ: ソナタ Op.47-2〜アレグロ・コン・ブリオ フェルディナント・リース:幻想曲 クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェ:変奏曲 ベートーヴェン/ドルン編:「魔笛」の主題による 変奏曲 WoO.46〜第7変奏(原曲:チェロ) J.B.クラーマー:魔笛のアリアによる変奏曲 モーツァルト/不明編曲者(1850頃): 「魔笛」第2幕〜静かに、静かに ラインベルガー:魔笛の動機による即興曲 Op.51 |
バベッテ・ドルン(P) | |
録音:2007年2月、7月。 これまでにも「ドン・ジョヴァンニ」、「フィガロの結婚」のピアノ編曲とそれに基づくピアノ曲を収録してきたドルン女史の今回の録音はすべて「魔笛」にまつわる作品。こんなにたくさんあるとは、改めてこのオペラの魅力に気づく事が出来る。 | ||
ブラームス、メンデルスゾーン、ベートーヴェン: 変奏曲集 ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 ベートーヴェン:15の変奏曲とフーガ「エロイカ変奏曲」 |
クリスティアン・ペーターゼン(P) | |
録音:2005年。 ペーターゼンはウゴルスキに師事、後にレオン・フライシャー、クリスティアン・カツァリス、ワイセンベルクのマスター・クラスを受けている。数々のコンクールに入賞後、ソリスト、室内楽のピアニストとして今後の活躍が期待されている若手ピアニスト。強靭でクリアなタッチはエロイカ変奏曲で余すところなく聴くことができる。 | ||
ファゴット・アンサンブルによる 「展覧会の絵」とピアソラ/他 アラン・スティーヴンソン:ディヴェルティメント (3つのファゴットとコントラ・ファゴットのための)(*) ムソルグスキー/ダグ・イェンセン編: 展覧会の絵(ファゴット五重奏版)(#) ピアソラ:タンゴ組曲 (4つのファゴットと打楽器版)(+) オスカー・ピーターソン:マーチ・パスト (4つのファゴットと打楽器版)(**) |
カドリーガ・バスーン・アンサンブル [M.ラクツ、E.ゲーリンク、 M.v.シェーナーマーク、 D.ブル(Fg)] 山田知史(コントラFg;*/#) ダグ・イェンセン(Fg;#) A.ベルガー(Perc;+/**) | |
録音:2006年。 カドリーガ・バスーン・アンサンブルはヨーロッパ各地の名門オーケストラの首席奏者によって1998年に結成された。ダグラス・ブルはベルリン・ドイツso.、エリザベス・ゲーリンクはグスタフ・マーラー・ユーゲントo.、シェーナーマルクはベルリンso.(現コンツェルトハウスo.)、ラクツはチューリヒ・トーンハレo.で、それぞれ首席を務めている。更にはゲストの世界的なソリスト、ダグ・イェンセンと山田はサイトウ・キネン・フェスティヴァルの常連。ムソルグスキーからピアソラ、オスカー・ピーターソンまで、管楽器マニア必聴。 | ||
リミックスされた「魔笛」 ディーター・シュネーベル(1930-): 「娘か・・・」〜魔笛の濃縮 デイヴィッド・ラング(1957-): おお、イシスとオシリスの神よ ロルフ・リーム(1937-):ああ女王様 カローラ・バウクホルト(1959-):追伸 ゴードン・カンペ(1976-):3つに切られた ヴァルター・ツィンマーマン(1949-):踊りと痛み ペーター・アプリンガー(1959-):白は美しい トーマス・ヴィッツマン(1958-):パミーナの映像 (コンピュータによるヴィデオ・トラック付き) |
フィリップ・アルムブルスター指揮 マンハイム国立劇場の楽団員たち | |
録音:2006年7月。 すべてマンハイム国立劇場の委嘱作品。モーツァルト生誕200年に当たる1956年、国際現代音楽協会会長だったシュトローベルは、ドナウエッシンゲン音楽祭のために「魔笛」に関連した作品を委嘱、しかし何人かからは断られてしまった。それから50年、作曲家たちとモーツァルトの関係は変わったのかという観点から、マンハイム国立劇場は同じ依頼を行った。バウクホルトだけが当初応じなかったが、最後になって承諾、同劇場のクヴィット氏はその反応だけでも、現代の作曲家は50年前以上にモーツァルトへ近いのではないかと述べている。しかし、作品自体はあまりモーツァルトの原型をとどめず、前衛的傾向のものが多くなっている。 | ||
愛の歌〜ブラームス、シューマン、 メンデルスゾーン重唱曲集 ブラームス: 愛の歌、ワルツ)Op.52/ 静かな夜に/別れの歌/ おまえのやさしい恋人 Op.65-4/ 私の胸の思いの全て Op.65-5 他、シューマン、メンデルスゾーンの重唱曲集 |
シュテファン・ シュレッケンベルガー指揮 ムジカ・リングァ ヴォルフガング・ ルンケル、 フリーデリケ・ ヴィーズナー(P) | |
録音:2006年4月。 ブクステフーデ:祝祭カンタータ集(GMP-020403)に続くムジカ・リングアのGENUINレーベル2枚目のアルバム。ムジカ・リングアは2人のソプラノ、カウンターテナー、テノール、バスからなるアンサンブル。ブラームスの名作「愛の歌」をはじめドイツ・ロマン派作品が美しく歌われている。癒し系としても聴くことが出来る。 | ||
コルネリア・プタセク(S)、オペラ・アリア集 トラエッタ(1727-1779)、モーツァルト、ケルビーニ、 ヴェルディ、プッチーニ、リヒャルト・シュトラウス、 フレデリック・シャスラン(1963-)のオペラからのアリア |
コルネリア・プタセク(S) フレデリック・シャスラン指揮 マンハイム国立劇場o. | |
録音:2006年7月、8月。 プタセクはミュンヘンで生まれ、VDMK連邦コンクール、エリカ・ケート・コンクール、リッカルド・ザンドナイ国際コンクールに入賞した。ミュンヘンの摂政劇場でデビューし、バイエルン国立歌劇場で歌った後、ブレマーハーフェン劇場の合唱団員となり、2005-06年にはマンハイム国立劇場の歌劇合唱団員を務めた。トラエッタはナポリ派の歌劇のレチタティーヴォ・セッコとアリアの交代という常套的手法を改革し、音楽と劇との有機的な結び付きに配慮した。最後の作品の作曲者で指揮のシャスランはパリで生まれ、1987-89年パリo.とバイロイト音楽祭でバレンボイムの助手、続いてアンテルコンタンポラン合奏団でブーレーズの助手、1991年ルーアンのノルマンディー歌劇場、1999-2002年エルサレムso.の首席指揮者、2005-06年マンハイム国立劇場音楽総監督を務めた。指揮のほかピアノ演奏、作曲も行っている。 | ||
アンコール! フリューベック・デ・ブルゴス&ドレスデンpo. モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 [ホ短調 Op.72-2/変イ長調 Op.46-3] ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ヨハン・シュトラウス II:皇帝円舞曲 ヤロミール・ヴァインベルガー(1896-1967): 歌劇「バグパイプ吹きシュヴァンダ」 〜ポルカとフーガ ビゼー:歌劇「カルメン」〜4つの前奏曲 ベリオ:ボッケリーニ「マドリッドの帰営ラッパ」の 新規の4つの版 ファリャ:歌劇「はかない人生」より [間奏曲/舞曲第1番] グラナドス:歌劇「ゴイェスカス」〜間奏曲 ヒメネス:サルスエラ 「ルイス・アロンソンの舞踏会」〜間奏曲 ヨハン・シュトラウス I:ラデツキー行進曲 |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | |
録音:2006年12月、2007年1月、ライヴ。 スペインのブルゴス生まれのフリューベック・デ・ブルゴスが、後半ではスペインあるいはスペインにちなんだ作品を生き生きと演奏している。2003年ドレスデン・フィルの首席客演指揮者となり、翌年首席指揮者・芸術監督に就任した。ヴァインベルガーは、「バグパイプ吹きシュヴァンダ」によって19世紀ロマン派の民衆的歌劇にさかのぼり、チェコの歌劇の新しい楽派を作ろうとした。1927年の初演は大成功で、ドイツ語訳によって世界的な人気を得た。ボッケリーニの「マドリッドの帰営ラッパ」はギター五重奏曲で、当時ヨーロッパ中で人気があり、真夜中の帰営ラッパを描写している。 | ||
青山聖樹〜 モーツァルト、シューベルト:オーボエ作品集 モーツァルト: オーボエ・ソナタ ホ短調 KV304 (原曲:ヴァイオリン・ソナタ)/ シューマン: アダージョとアレグロ Op.70 (原曲:ホルンとピアノ)/ 3つのロマンス Op.94 オーボエ・ダモーレとピアノのための 幻想小曲集 Op.73 (原曲:クラリネットとピアノ) モーツァルト: アンダンテとフーガ イ長調 KV402 (原曲:ヴァイオリンとピアノ) |
青山聖樹(Ob) 小山京子(P) | |
録音:2004年3月、ソウル。日本語解説付き。 シューマンは「アダージョとアレグロ」にはホルン又はチェロ、ヴァイオリン、「3つのロマンス」にはオーボエ又はクラリネット、ヴァイオリン、「幻想小曲集」にはクラリネット又はヴァイオリン、チェロと、オリジナル以外の楽器の使用を許している。「アンダンテとフーガ」のモーツァルトの自筆譜はアンダンテの途中で終わっているとされているが、多くの音楽学者たちは、シュタードラーによるフーガの完成にはモーツァルトも協力したと推定していて、演奏者もそれに賛成している。 青山聖樹はドイツで生まれ、インゴ・ゴリツキに師事した。ドイツのフィルハーモニア・フンガリカの首席オーボエ奏者を経て、2002年から2005年まで新日本po.の首席奏者を務め、現在はNHKso.で演奏している。また武蔵野音楽大学で後進を指導している。小山京子はワルシャワのショパン・アカデミー、ミュンヘン音楽大学を卒業し、独奏者・室内楽奏者として活動しながら武蔵野音楽大学で教えている。 | ||
ダンディ(1851-1931):ピアノ作品集 Vol.1 山の詩 Op.15/旅の画集 Op.33/ 主題、変奏、フーガと歌 Op.85 |
ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2005年12月。 「山の詩」は、祖先の地である南仏ヴィヴァレの風景を描写した、3楽章からなる作品で、恋人の「固定楽想」が各楽章に現れる。形式におけるベルリオーズの影響だけでなく、リストのピアノ書法やワーグナーの和声の影響も明らか。「旅の画集」は、シュヴァルツヴァルトとバイエルン地方のアルプスを旅行した時の印象を13の小品にしたもの。晩年の1925年に書かれた「主題、変奏、フーガと歌」は、単一の主題に基づき、絶対音楽に近づいた様式に変化している。 シェーファーはミュンヘン音楽演劇大学教授を務め、ミュンヘン・ピアノ三重奏団などの一員として活動するほか、レスピーギのヴァイオリン・ソナタやシリル・スコットのピアノ・ソナタなど、忘れられた作品をGenuinレーベルに録音している。 | ||
デ・ブルゴスの「ブル3」 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調 「ワーグナー」(1889年版) |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | |
録音:2006年10月4日-7日、ドレスデン・ルカ教会。日本語解説付き。 GENUINのドレスデン・フィル・エディション第3弾は、我が国でもお馴染みの首席指揮者フリューベック・デ・ブルゴスのブル3。数々の名録音で知られるドレスデン・ルカ教会で2006年の10月に4日間を掛けたセッション録音。ラテン系とも思えるブルゴスだけに意外な選曲ともいえるが、ノヴァーク版第3稿というオーソドックスな版を採用し、全体にゆっくりとしたテンポで、第1楽章が22分を越えている。演奏は隅々まで注意が行き届いており、しみじみとした風情も事欠かず、構えの立派な「ドイツ的」な演奏。ドレスデン・フィルの音色はいつにも増して美しく、点の辛いマニアも唸らせること必定。想定外のブルックナー指揮者として今後も目が離せない。70歳を超え、いよいよ円熟味を増してきた巨匠。ラテン系の名前で損をしているとしか思えない正攻法の名演。 | ||
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜 ニコラス・アルトシュテット ベートーヴェン: チェロ・ソナタ第4番 ハ長調 Op.102-1 ヴェーベルン: 2つの小品/3つの小品 Op.11/チェロ・ソナタ J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV1011 リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ ストラヴィンスキー:イタリア組曲 |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) フランチェスコ・ ピエモンテシ(P) | |
録音:2007年2月。 ドイツ音楽コンクールは1975年から毎年ドイツ音楽協議会によって行われている。アルトシュテットは1982年ドイツ人とフランス人を両親として生まれ、ペルガメンシチコフとゲリンガスに師事し、2005年サントリー・ホールでシューマンの協奏曲を演奏した。 | ||
九重奏曲集 シュポア:九重奏曲 ヘ長調 Op.31 クレメンティ:九重奏曲 変ホ長調 (断章、ピエトロ・スパーダ完成版)(*) モーツァルト/ヤン・ベトヒャー編: ハフナームジーク第2番 ニ長調 |
ペルシウス・アンサンブル [Vn、Va、Vc、 Cb、Fl、Ob、 Cl、Hr、Fg] | |
(*)は当版での世界初録音。古典派作曲家の九重奏曲集だが、オリジナルはシュポアの作品のみ。クレメンティの作品は未完の作品をピアニストでクレメンティ研究の第一人者ピエトロ・スパーダが完成させたもので世界初録音となる。またモーツァルト作品は当アンサンブルのオーボエ奏者ベトヒャーが編曲したもの。室内楽の最大編成ともいえる九重奏曲だが、なかなか興味深いサウンドが楽しめる。 | ||
J.S.バッハ: ピアノ独奏へ編曲された協奏曲集 協奏曲第3番 BWV.974(原曲: A.マルチェッロ「オーボエ協奏曲」)/ 協奏曲 ニ長調 BWV.1054 (原曲:自作「ヴァイオリン協奏曲」)/ 協奏曲第4番 BWV.975(原曲: ヴィヴァルディ「ヴァイオリン協奏曲」)/ 協奏曲第14番 BWV.985(原曲: テレマン「ヴァイオリン協奏曲」)/ 協奏曲第6番 BWV.977(原曲:不明)*/ 協奏曲第7番 BWV.978(原曲: ヴィヴァルディ 「ヴァイオリン協奏曲 Op.3-3」)/ イタリア協奏曲 |
バベッテ・ ヒアーホルツァー(P) | |
録音:2003年10月。 GENUINレーベルお得意の好企画盤。バッハは自作のみならず他の作曲家の作品もかなりクラヴィーアのために編曲していた。そういった編曲作品が収録された後にイタリア協奏曲が演奏されている。フライブルク生まれのピアニストのヒアーホルツァーはBPOを初めベルリン放送so.やシュターツカペレ・ベルリン、ピッツバーグso.など共演もし、好評を博している。 | ||
ゲオルク・ゲーラー(1874-1954): 歌曲・二重唱曲集 恋人を悩ませる/彼は嵐と雨の中を来た/ 孤独に身をゆだねる人/天から来られた汝/ 5つのゼーゼンハイムの詩/ フリードリヒ・リュッケルトの詩による 3つの二重唱曲/ 熟慮 Op.1/「2つの民謡」から/ 「インドの小さい歌曲集」から/ 雪片/一番すばらしい日よ、おやすみ |
アンティエ・ペルショルカ(S) ヘンリク・ベーム(Br) ヘンドリク・ブロインリヒ(P) | |
録音:2005年10月-2006年7月。 ゲーラーはツヴィッカウで生まれ、ライプツィヒ、ハンブルク、リューベック、アルテンブルクなどで指揮者として活動したが、1933年以降は作曲に専念した。管弦楽曲、協奏曲、室内楽曲、歌劇、合唱曲など広いジャンルの作品を残し、歌曲は200曲以上作曲した。ブロインリヒは、ゲーラーの楽譜などの資料を収集しているツヴィッカウの図書館がゲーラーの死後50年を記念する展示を行うと知って、これらの歌曲が忘れられないように録音したいと思った。ゲーラーは批評も行い、それを高く評価したシェーンベルクとは接触もあったが、ゲーラーの様式はドイツ・ロマン派に根差したものにとどまっていた。 | ||
バッハ国際コンクール2006受賞者〜 フランチェスコ・コルティ、 ルイ・クープラン:チェンバロ組曲集 [組曲 ハ長調/組曲 ホ短調/ シャコンヌまたはパッサカリア ト短調/ 組曲 イ短調/組曲 ヘ長調] |
フランチェスコ・ コルティ(Cemb) | |
録音:2007年2月。 バッハ国際コンクールは、ライプツィヒで開催されている由緒正しいコンクール。1950年に第1回が行われ1964年からは4年おきに行われている。過去の優勝者にはニコラーエワ、カール・リヒター、アファナシエフ、カガン、など巨匠も含まれている。 フランチェスコ・コルティは1984年イタリアの音楽家一家に生まれ、地元でオルガンとチェンバロを学んだ後、最終的にアムステルダムでファン・アスペレンに師事した。既にヨーロッパ各地やアメリカで演奏活動も行っており、ルーヴル宮音楽隊などの古楽アンサンブルとの共演も果たし、将来有望な若手チェンバリスト。 | ||
フーゴー・ヴォルフ:ピアノ作品集 変奏曲/ロンド・カプリツィオーソ/ユモレスク/ 幼年時代より(眠りの精/たわむれと遊び)/ ワーグナー「ニュルンベルクの マイスタージンガー」によるパラフレーズ/ ワーグナー「ワルキューレ」によるパラフレーズ |
アナ=マリヤ・ マルコヴィナ(P) | |
録音:2007年1月。これは珍しいヴォルフのピアノ作品集。ワーグナーをネタにした作品も収録。 ヴォルフが15歳から22歳の時に書いた作品で、ピアノ曲はこのほか数曲しか作曲していない。作品は古典的な変奏曲や1分ほどの小曲があるかと思えば、ワーグナーをネタにした大作(「マイスタージンガー・パラフレーズ」は12分、「ワルキューレ・パラフレーズ」は20分を超える)までバラエティにとんでいる。マルコヴィナはクロアティアで生まれ、バドゥラ=スコダ、ロルフ=ディーター・アレンスなどに師事し、新日本フィルとも共演している。当アルバムはGENUINレーベルへの3枚目のアルバムとなる。 | ||
ドイツ音楽コンクール2006受賞者〜 デュオ・アルプ・フランツ ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 Op.65 シューマン:幻想小曲集 Op.73 ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調 ヤナーチェク:おとぎ話 |
デュオ・アルプ・フランツ [ユリアン・アルプ(Vc) カスパー・フランツ(P)] | |
録音:2007年3月。 アルプは1981年ドイツのゾルタウで生まれ、エトヴィン・コッホ、ペルガメンシチコフ、ゲリンガスに学んだ。2006年、メンデルスゾーン・コンクールとフィレンツェのプレミオ・ヴィットリオ・グイ国際室内楽コンクールでも優勝した。 | ||
レスピーギ編: ヴァイオリンとピアノのための作品全集Vol.2 〜バロックのヴァイオリン・ソナタ編曲集 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 ポルポラ:ヴァイオリン・ソナタ ハ長調 ヴェラチーニ:ヴァイオリン・ソナタ集 [ト長調/ イ短調/第6番/第8番] |
イローナ・ テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・ シェーファー(P) | |
録音:2007年4月4日-5日。 レスピーギは大管弦楽による華麗な作品で知られているが、一方で「リュートのための古風な舞曲とアリア」のようなバロックの作品の編曲でも知られるように、20世紀初頭に忘れられていたバロック音楽の復興に尽力した。これらのヴァイオリン・ソナタの編曲もその一環として行われ、通奏低音(チェロやファゴット等とチェンバロなどの鍵盤楽器)の伴奏をヴァイオリンとピアノに振り分けている。そうして出来上がった作品はまるでロマン派のソナタのような響きになるという興味深いものになっている。 | ||
フリューベック・デ・ブルゴス〜 言葉のないワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より [第3幕への前奏曲/徒弟たちの踊り/ 第1幕への前奏曲]/ 「トリスタンとイゾルデ」より [前奏曲/イゾルデの愛の死]/ 「神々のたそがれ」より [夜明けとジークフリートのラインの旅/ ジークフリートの死/葬送音楽/ フィナーレ] |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | |
録音:2006年9月。 読売日本響へもたびたび指揮しているフリューベック・デ・ブルゴスは、2003年ドレスデン・フィルの首席客演指揮者、翌年首席指揮者・芸術監督となった。同楽団とはR.シュトラウスの作品や2007年のニュー・イヤーコンサートを録音し、「マイスタージンガー」は1993年ベルリン・ドイツ・オペラと来日して指揮した。この録音は、強音部分や官能的な個所を極度に強調することなく、全体のバランスや流れが考慮され、落ち着いて細部まで丁寧に演奏されている。 | ||
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集 [第25番 ト長調 K.301/第26番 変ホ長調 K.302/ 第27番 ハ長調 K.303/第28番 ホ短調 K.304/ 第29番 イ長調 K.305/第30番 ニ長調 K.306] アンダンテとフーガ K.402 |
リザ・マリア・ ランドグラーフ(Vn) トビアス・コッホ(Cemb) | |
録音:2006年4月17日-19日。 モーツァルトのヴァイオリン・ソナタの中でも特に人気の高い20番台を中心としたアルバム。ピアノやフォルテピアノではなく、チェンバロを用いた演奏はかなり珍しい。チェンバロを用いると、曲想の高貴さが引き立ち、だいぶ趣が変わって聞こえる。ヴァイオリンのランドグラーフはバロックとモダーンの両方を勉強した名手で、ピリオド演奏の透明感を持ちつつ、しっとりとした柔らかさが美しい。コッホのチェンバロの憂いのある美音も絶品。 | ||
C.P.E.バッハ: プロイセン・ソナタ集 Wq.48(全曲)(*)/ ピアノ協奏曲 イ短調Wq.26(#) |
アナ=マリヤ・マルコヴィナ(P) フェデリコ・ロンゴ指揮(#) ベルリン・ ブランデンブルク室内po.(#) | |
録音:2008年2月(*)/2007年10月、ライヴ(#)。 当レーベルでフーゴー・ヴォルフのピアノ作品集を出すなど独自の活動を展開しているマルコヴィナの最新録音。C.P.E.バッハの作品はこれまでにヴュルテンベルク・ソナタ集(GEN-86058)を出している。冷たく済みきった音色が大変魅力。ピアノ協奏曲も素晴らしい。 | ||
フリューベック・デ・ブルゴスのブラームス ブラームス:交響曲第1番 Op.68/交響曲第3番 Op.90 |
ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス指揮 ドレスデンpo. | |
録音:2007年9月&11月、ドレスデン・ルカ教会。日本語解説付き。 GENUINで好評のブルゴス&ドレスデン・フィルの名演集。今回のブラームスはドレスデン・ルカ教会におけるスタジオ・セッションで、ドレスデン・フィルの美しい響きが堪能できる綿密な仕上がりとなっている。今や円熟の極みともいえる巨匠ブルゴスらしい、壮大なスケールを誇り、妥当なテンポ設定で雄大な第1番、そして第3番の目くるめく哀愁あふれるメロディ運びなどベテランならではの味わい。80分を超える長時間収録のお徳盤。 | ||
ヴァンサン・ダンディ(1851-1931): ピアノ作品集 Vol.2 ピアノ小ソナタ「古典的形式で」 Op.9 (1880)/ ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.63 (1908)/ フランスのロンドの 古風なエールによる幻想曲(1931) |
ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2005年12月4日、2007年5月7日-8日。 第1集:GEN-87083。ピアノ小ソナタは4楽章構成の伝統的なソナタ。題名と異なり20分以上かかる。 ホ短調のソナタは57歳の時の作品で、40分を越す大作。幻想曲は最晩年の作品。シェーファーの誠実なピアノが曲の魅力を引き出している。 | ||
バドゥラ=スコダ&シェルヘン〜 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集、初CD化 ピアノ協奏曲[第1番−第5番] |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) ヘルマン・シェルヘン指揮 ウィーン国立歌劇場o. | |
録音:1951年-1958年、原盤:Westminster。ライセンサー:ドイツ・グラモフォン。 グルダ、クリーンとともにウィーン派ピアノ三羽烏と言われたバドゥラ=スコダも今や80歳。それを記念し、ウェストミンスターに鬼才シェルヘンと録音した「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲」が全集として世界初CD化される。第2番のみ IDIS からCD化されたことがあるが、今回はDGから正式なライセンス許可を得ての発売で、GENUIN とバドゥラ=スコダの良好な信頼関係を象徴するかのような好企画。3枚組で2枚価格というのもうれしいところ。 | ||
ドヴォルザーク: 交響曲第9番 ホ短調 Op.95「新世界より」/ チェコ組曲 ニ長調 Op.39 |
ジョン・アクセルロッド指揮 ヴュルテンベルクpo. | |
録音:2007年1月22日-23日、4月27日-28日。 ドヴォルザークの名曲、新世界交響曲の新録音。ジョン・アクセルロッドはヒューストン生まれ。バーンスタイン、ムーシン、エッシェンバッハ等に学んだ。2004年からルツェルンso.の音楽監督を務める他、シカゴ響、ロンドン・フィル、パリ管、ロサンゼルス・フィルなど世界の名門オーケストラへの客演も多数。今後の飛躍が期待できるホープ。 | ||
ブラス・アンサンブルによる「ローマの三部作」 レスピーギ: 「ローマの松」/「ローマの泉」/「ローマの祭」 |
ワルター・ヒルガース指揮 ユンゲ・ドイッチェ・ ブレッヒブレーザーゾリステン | |
吹奏楽団がローマの三部作を演奏するのは珍しくないが、小人数の金管アンサンブルとなると非常に稀なこと。編曲も手際良く、くっきりと輝かしいラインが浮かび上がってくる。金管マニアを大いに喜ばせそうなCD。 | ||
アフロディーテの踊り〜 ドレスデンの近代ヴァイオリン作品集 オットー・ラインホルト(1899-1965): ヴァイオリン・ソナタ ヨハネス・パウル・ティルマン(1906-1973): ソナティネ Op.82/ ソナティネ Op.50/8つの二重奏曲 ハンス・ベルナー(1927-2006): 小バレエ Op.24/アフロディーテの踊り |
アンネッテ・ウンガー(Vn) 吉住理絵子(P) | |
録音:2007年3月8日-10日。 ドレスデンに縁のある近代作曲家の珍しいヴァイオリン作品集。いずれもかなり保守的な作風で、ここに収録された作品も、ロマンティックという以上に古典的なほど。戦後の前衛音楽真っ盛りの中にあって彼らの音楽の評価は低かったが、21世紀の今改めて聞けば、いずれも優れた作品であることが実感できるだろう。ドレスデン出身のヴァイオリニスト、ウンガーが作品の魅力を的確に伝えてくれる。このCDのもう一つのポイントは、ドレスデン在住の日本人ピアニスト、吉住理絵子。大変見事な伴奏。 | ||
ツール・ド・フランス〜 フルート五重奏によるフランス音楽 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲 小組曲/ベルガマスク組曲 ビゼー:子供の遊び サン=サーンス:動物の謝肉祭 ラヴェル:ハバネラ形式の小品/道化師の朝の歌 クープラン:ティク・トク・ショク ガンヌ:アンダンテとスケルツォ |
クインテセンツ (ライプツィヒ・フルート・ アンサンブル) [アンナ・ガルツリ、 グドルン・ヒンツェ、 ウテ・ギュンター、 ベッティーネ・カイサー、 クリスティアン・ シュプレンガー、 フリーデリケ・ フォン・クロシク] | |
録音:2007年1月20日-21日、3月18日。 フルート五重奏によるフランス音楽。クインテセンツ(五重奏のはずだが奏者は6人記載されている)は技術水準が極めて高いのはもちろん、表現力も豊かで、ことにドビュッシーは非常に魅惑的とのこと。 | ||
世界へのリターン/アルゼンチン、ブラジル、 スペイン、イタリア、ロシア、グルジア ピアソラ:カフェ1930/タンティ・アンニ・プリマ/ リベルタンゴ/忘却/ル・グラン・タンゴ ヴィラ・ロボス: ブラジル風バッハ第5番より「アリア」 ファリャ:7つのスペイン民謡 ストラヴィンスキー:イタリア組曲 ジンザーゼ:サチダオ |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) エルスベト・モーザー (バヤン/編曲) | |
録音:2008年。 バヤンはアコーディオンに似たロシアの民族楽器で、それにチェロを加えたデュオ。たったこれだけでピアソラからファリャ、ストラヴィンスキーまでやってしまう。編曲も優秀で楽しめること間違いなし。チェロのアルシュタットはドイツ音楽コンクール2005受賞者で、ベートーヴェン、リゲティ、ウェーベルンの作品でアルバムを作っている。 | ||
ピアノ・トリオによるピアソラ作品集 ピアソラ:タンゴと歌曲集 望郷(*)/バチンの少年/私はマリア(*)/鮫/ リベルタンゴ/もしかして、まだ(*)/ アディオス・ノニーノ/ 天使へのイントロダクション/天使の死/ 失われた鳥たち(*)/ロコへのバラード(*)/四季 |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 オフェリア・サラ(S;*) | |
録音:2006年7月、2007年6月、ガスタイク、ミュンヘン。 ピアノ・トリオによるピアソラ作品集。またゲストに最近オーケストラ・アンサンブル金沢との録音(ワーナー)が発売されたスペインのソプラノ、オフェリア・サラが出演して歌曲を歌っている。ヴァイオリン・チェロ・ピアノによる演奏は美しく、クラシカルな趣き。 | ||
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲全集 [第1番 ニ短調 Op.49/ハ短調 Op.66] |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・スルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | |
録音:2006年6月18日-19日。 メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲はいずれも短調で書かれ、豊かなロマンの薫りに満ちた名作。ことに第1番はメンデルスゾーン室内楽作品の代表作として知られている。ミュンヘン・ピアノ三重奏団は1982年結成というからもう四半世紀活動を続けるベテラン・トリオ。密度の濃い演奏で、メンデルスゾーンの豊かな情感を引き出している。 | ||
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30/交響的舞曲 Op.45 |
ピエトロ・マッサ(P) ダニエレ・ジョルジ指揮 ブルーノ・マデルナo. | |
録音:2006年5月28日。 パリでピアノをチッコリーニに学び、ミラノで作曲をベッティネッリに学び、現在はベルリンを中心に活躍するイタリアのピアニスト、ピエトロ・マッサ(1973年生まれ)によるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。このCDはマッサがプログラミングしたもので、曲目の関連を考えピアノ協奏曲ではない交響的舞曲をあえて入れたこだわりをみせている。イタリアのピアニスト、指揮者、オーケストラのフレッシュな演奏。 | ||
ブラームス: クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1/ クラリネット・ソナタ第2番 変ホ長調 Op.120-2 |
ニコレ・ケルン(Cl) ステファノ・ヴィスマラ(P) | |
録音:2007年7月19日-21日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。 ニコレ・ケルンは1978年生まれのドイツの女性クラリネット奏者。バイエルン州立歌劇場、ブレーメン・ドイツ・カンマー・フィル、ベルリン・コミシェ・オパーなどのソロ・クラリネット奏者を務めたあと現在シュトゥットガルト州立o.の首席奏者を務めている。 | ||
お聞きを!〜エルベブレッヒ(金管五重奏団) ショスタコーヴィチ:祝祭序曲 Op.96 バッハ:フーガ ト短調 BWV.578 テレマン:序曲 ハ長調 メンデルスゾーン:そして主は天使たちに命じた ルトスタウスキ:ミニ序曲 ケツィア:抒情的五重奏曲 バーンスタイン:舞踊組曲 ベーレ:愚作 ジョビン:イパネマの娘 レーン:オールド・デビル・ムーン レノン/マッカートニー:イエスタデイ ポラック:ザッツ・ア・プレンティ(それで十分さ) |
エルベブレッヒ(金管五重奏団) | |
録音:2007年8月21日-24日。 エルベブレッヒは、ハンブルク在住の若い金管奏者5人で2004年に結成されたブラスアンサンブル。エルベはハンブルクを流れる大河エルベ川のこと、ブレッヒは英語のブラスに相当する語。バッハからショスタコーヴィチ、最新作、さらにビートルズまで収録している。聞けば彼らの技術水準の高さは一発で分かるだろう。加えて屈託のない明るい音楽作りは実に楽しい。ブラスファン必携。 | ||
ドイツ音楽コンクール2006受賞者〜 ニルス・メンケマイアー ベートーヴェン:ノットゥルノ ニ長調 Op.42 ペルト:フラトレス ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ Op.147 |
ニルス・メンケマイアー(Va) ニコラス・リンマー(P) | |
録音:2007年8月28日-30日、ベルリン。 メンケマイアーは1978生まれのヴィオラ奏者。この世代では最も期待されている逸材で、2006年のドイツ音楽コンクールの他、2005年ORF国際ヴィオラ・コンクール優勝、2005年カール・フレッシュ賞、プリムローズ・ヴィオラ・コンクールで優勝など輝かしい受賞暦がある。 | ||
レスピーギ: ヴァイオリンとピアノのための作品全集 Vol.3 レスピーギ: ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 (1897)(*) タルティーニ/レスピーギ編: ヴァイオリン・ソナタ ホ長調/牧歌 ロカテッリ/レスピーギ編: ヴァイオリン・ソナタ第6番 |
イローナ・テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2008年5月13日-14日、ミュンヘン。 学生時代の作品で、レスピーギの出発点を示す重要作(*)と、バロック・ヴァイオリン曲の編曲作品を収録。テン=ベルクは、19歳でバイエルン国立o.のコンサート・ミストレスに就任、さらにバイエルン放送so.のコンサート・ミストレスも務めた名手。 | ||
シューベルト: 歌曲集「美しき水車小屋の娘」D.795 Op.25 |
アンドレアス・ポスト(T) タチアナ・ドラヴェナウ(P) | |
録音:2007年9月3日-5日。 シューマン「詩人の恋」(GMP-020204)、アリア集(GEN-03028)に続く、アンドレアス・ポストとタチアナ・ドラヴェナウのコンビのCD第3弾。二人はエッセンのフォルクヴァンク高等学院の同窓。絶妙のコンビネーションはさすが。ポストの軽く漂うようなテノールと、ドラヴェナウのキビキビしたピアノは、新時代のリートのあり方を提示していると言えるだろう。 | ||
メンデルスゾーン:初期作品集 カンタータ 「ただ愛する神の摂理にまかす者」(1828/29)/ キリエ ハ短調(1823)/ 弦楽のための交響曲第3番(1821)/ 「われら人生の半ばにありて」(1830)/ マニフィカト(1822) |
ゲオルク・マイアー指揮 ライプツィヒ・ メンデルスゾーンo. ゲヴァントハウスcho. ゲジーネ・アドラー(S) マライケ・シェレンベルガー(A) バルカヴィッツ(T) トビアス・ベルント(B) | |
録音:2007年10月-11月、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。 2009年には生誕200周年を迎えるメンデルスゾーン。最近録音も増えてきている。ライプツィヒのレーベルGENUINもメンデルスゾーン縁のこの地のアーティストを起用し珍しい作品集を発売。早熟なメンデルスゾーンが12歳〜21歳までに書いた作品を集めている。 | ||
ベース!どこまで低く弾けるんだい?〜 ダブル・ベースとピアノのための作品集 R.フックス(1847-1927): コントラバス・ソナタ Op.97 K.ライナー(1910-1979):コントラバス・ソナタ F.プロト(1941-):ソナタ1963 A.ミシェック:コントラバス・ソナタ Op.7 |
シルヴィオ・ダラ・トーレ(Cb) マティアス・ペーターゼン(P) | |
録音:2007年。 シルヴィオ・ダラ・トーレはドイツに生まれたイタリア系のダブル・ベース奏者。ヨーロッパのダブル・ベース奏者の中で中心的存在で現在オーケストラからソロまで幅広く活躍している。ダブル・ベースのための数少ないオリジナル作品集。 | ||
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜 マクシミリアン・ホルヌング サン=サーンス:チェロ・ソナタ第1番 ハ短調 ベートーヴェン: モーツァルトの主題による変奏曲 ヘ長調Op.66 ヒナステラ:プネーニャ第2番 ヤナーチェク:おとぎ話 ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 |
マクシミリアン・ ホルヌング(Vc) ゲルハルト・ フィールハーバー(P) | |
録音:2007年10月23日-25日、ジーメンスヴィラ、ベルリン。 有望なソリストを紹介していく「ドイツ音楽コンクール受賞者シリーズ」の1枚。ホルヌングは1986年生まれの若いチェリスト。8歳でチェロを始め、1995年にイサカッゼの弟子になる。後にグロッセンバッハーやゲリンガスに学んだ。2005年ドイツ音楽コンクールで1等賞を獲得。2008年よりバイエルン放送so.の首席チェリストになることが決まっている。今回はバラエティにとんだ選曲で挨拶代わりの1枚といえるだろう。 | ||
ショパン:練習曲全集(全27曲) [練習曲集 Op.10/練習曲集 Op.25/ 3つの練習曲] |
ジョアンナ・ジミン・イ [이지민 / イ・ジミン](P) | |
録音:2008年。 イは韓国出身の若手ピアニストでアシュケナージ、ピエール・ローラン・エマール、ジェルジ・クルタークに師事した。余計なロマン的身振りを一切廃した端正な作りで、現代音楽の演奏様式を思わせる。 | ||
ブゾーニ:ピアノ協奏曲 Op.39 | ピエトロ・マッサ(P) シュテファン・マルツェフ指揮 ノイブランデンブルクpo. エルンスト・ゼンフcho. ノイブランデンブルク・ フィルcho. | |
録音:2008年1月17日、ノイブランデンブルク・コンサート・チャーチ、ライヴ。 イタリアの新鋭ピエトロ・マッサ(1973年生まれ)のGENUINレーベルへの第2弾。前作はラフマニノフのピアノ協奏曲第3番(GEN-88112)だったが、今回は前作以上の難曲ブゾーニのピアノ協奏曲。今でこそオグドンに始まり、オールソンやポストニコワ、そして決定盤とも言われたアムランの録音などがあるが、技術的にも演奏は難しく、演奏時間も80分前後、何故か終楽章では男声合唱でアラーの神を讃えるという強烈な大作。しかしながら決して近寄りがたい作品ではなく勇壮で美しい場面にも事欠かない。こんな難曲をマッサはなんとライヴで録音(廃盤となってしまっているEMIのドノホー盤以来か)。冴え渡る技巧と圧倒的なパワー、エキサイトな演奏で一気に聴かせる。 | ||
ヨルク・クローネンベルク〜ブラームス・リサイタル 3つの間奏曲 Op.117/ピアノの小品 Op.118/ ピアノの小品 Op.119/2つのラプソディ Op.79 |
ヨルク・クローネンベルク(P) | |
録音:2008年1月-2月。 クローネンベルクは1973年ドイツ生まれ。ルチアーノ・ベリオに作曲を師事し、作曲家としても活動している。レパートリーはバッハからK.A.ハルトマン、ストラヴィンスキーと幅広い。そうした経歴から、このCDはさぞ斬新な解釈のブラームスが聴けるのかと思いきや、意外にも大変落ち着いた無駄のない、大人の音楽。大器の予感がする期待のピアニスト。 | ||
シューベルト:フルートとピアノのための作品集 「しぼめる花」による変奏曲D.802/ ソナティナ イ短調D.385 (原曲:ヴァイオリン・ソナティナ第2番)/ ソナタ イ長調D.574(原曲:ヴァイオリン・ソナタ) |
フェリックス・レングリ(Fl) ミカエル・バリアン(P) | |
録音:2007年10月7日-9日、バーゼル。 レングリは1961年バーゼル生まれのフルーティストで、ペーター=ルーカス・グラーフやオーレル・ニコレに学び、チューリヒ・トーンハレ管やルツェルン祝祭管、ヨーロッパ室内管などの首席を務めていた。現在バーゼル音楽院の教授で、2007年日本フルート・コンヴェンションで公開レッスンの講師などもしている。 | ||
パウル・バドゥラ=スコダ〜 シューベルト:ピアノ・ソナタ集 イ短調D.784(第14番)/ イ長調D.959(第20番) |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) | |
録音:2008年2月22日-23日、ウィーン。 2007年のワールド・ツアーの一環で来日し、元気なところをみせてくれた2008年で81歳となった巨匠、バドゥラ=スコダの最新録音。GENUINレーベルではバドゥラ=スコダのシューベルトが2タイトル発売になっている。今回は得意としているシューベルトのソナタ2曲で、第20番は2007年の来日公演でも演奏した得意中の得意。年齢を全く感じさせないテクニック、鮮やかな音色、強靭なタッチに驚嘆する。老練、枯淡の境地とは無縁のみずみずしいシューベルト。 | ||
チェロ・プロジェクト〜チェロ・タンゴ 恐怖/エル・チョクロ/想いの届く日/ ア・フエゴ・レント/天使の死/リベルタンゴ/ ジェラシー/孤独/フーガと神秘/ ル・グラン・タンゴ/忘却 |
エッカルト・ルンゲ(Vc) ジャック・アモン(P) | |
新シリーズ「チェロ・プロジェクト」第1弾。今後「チェロ・ジャズ」「チェロ・シネマ」が発売予定。このアルバムはピアソラの作品を中心にタンゴの古典的名曲「エル・チョクロ」やコンチネンタル・タンゴの名曲ヤコブ・ガーデの「ジェラシー」なども収録。 | ||
ブラームス:クラリネットのための作品全集 クラリネット五重奏曲 ロ短調Op.115/ クラリネット三重奏曲 イ短調Op.114/ クラリネット・ソナタ ヘ短調Op.120-No.1/ クラリネット・ソナタ 変ホ長調Op.120-No.2 |
フランソワ・ベンダ(Cl) ベンダ音楽一座 [ロラ・ベンダ(Vn) ナンシー・ベンダ(Vn) モニカ・ベンダ(Va) クリスティアン・ベンダ(Vc) セバスティアン・ベンダ(P)] | |
録音:1988年(CD1)/1990年(CD2)。以前ドイツの FSM (FONO) から出ていた録音(当店未案内)の、レーベル移行再発売。 総代であるピアニストのセバスティアン・ベンダはチェコの名門音楽家ベンダ・ファミリーの血をひき、生前はオネゲル、カゼルラ、マルタンらとも交流があった。彼の家族も皆優れた音楽家となった。クラリネットのフランソワはブラジル生まれ、1988年にソロ・デビュー。このCDは、その頃の若々しい録音。 | ||
クラリネットとオーケストラ ロッシーニ:導入、主題と変奏曲 ドビュッシー:狂詩曲第1番 ブゾーニ:クラリネット協奏曲 Op.48 ニルセン:クラリネット協奏曲 Op.57 |
フランソワ・ベンダ(Cl) クリスティアン・ベンダ指揮 スロヴァキアpo. | |
録音:1993年6月12日、13日。 フランソワ・ベンダはブラジル出身のクラリネット奏者。祖先は、ボヘミアの音楽一族、ベンダ家の一人で、プロイセン王フリードリヒ2世に仕えたフランツ・ベンダ。フランソワは1988年、チューリヒ・トーンハレo.のクラリネット奏者を皮切りに、ソリストとして広く活躍している。クリスティアン・ベンダもベンダ家の末裔で、プラハ・シンフォニアの音楽監督を務めている。 | ||
J.S.バッハ&ホリガー:無伴奏フルート作品集 J.S.バッハ:無伴奏フルート・ソナタ BWV.1013 ハインツ・ホリガー(1939-): 三重奏「ローラン・カヴァンのために」(2005)(*)/ フルート独奏のための "(é)cri(t)" (2006) (+)/ C.P.E.バッハ:無伴奏フルート・ソナタ Wq.132 ハインツ・ホリガー: フルート独奏のための "(t)air(e)" (1980/83)/ 眠りの雲(1984) (#)/ 無伴奏フルート・ソナタ "Sonate (in)solit(air)e" (1995/96) / 無伴奏フルートのための "Petit Air" (2000) |
フェリックス・レングリ (Fl/トラヴェルソ/ アルトFl;*) アン=ローレ・ パンティヨン(Fl;*) アン・パリソー(Fl;*) マティアス・ヴュルシュ (テンプルベル[リン];#) | |
録音:2008年3月、ライプツィヒ。 著名な現代作曲家にしてオーボエ奏者ホリガーの作品とバッハ親子の作品を並べて聴いていると、ホリガー作品の中にある伝統、バッハ作品の中にある前衛に自ずと気づかされる。(+)[とあるが、おそらく(*)の記載ミス]はピッコロ、フルート、アルト・フルートのための三重奏で、三者の関係が面白く音響的にも美しい佳品。レングリはスイス生まれでペーター=ルーカス・グラーフ、ニコレらに師事、古典から現代曲まで幅広いレパートリーを持つ。 | ||
ジークフリート・カルク=エーレルト: 宗教合唱曲集 高きみ空より/キリストの埋葬/ 主イエス・キリストよ、われら汝に感謝す/ サンクトゥス/ベネディクトゥス/ レクイエム・エテルナム/交響的カンツォーネ第3番/ 神よ、汝らに近寄らん |
グレゴル・マイアー指揮 ゲヴァントハウスcho. ライプツィヒ・ヴォーカル・ コンソート シュテファン・エンゲルス (Org)/他 | |
録音:2008年3月、ライプツィヒ。 カルク=エーレルトはオルガン曲がよく知られているが、彼の宗教合唱曲がこれだけまとめて収められたCDはこれが初めてではないだろうか。この19世紀末のドイツの作曲家はワーグナー、スクリャービン、ドビュッシー、12音技法発案以前のシェーンベルクの影響を受け、独自のロマン的作風を確立した。ブルックナーの音楽に内在する女性的な要素をさらに発展させたような甘美な音楽。オルガンは様々なレジストレーションを駆使し多彩な音色を出しているのでさながらオーケストラ伴奏のようだ。 | ||
ドメニコ・スカルラッティ:16のソナタ集 [K.1、2、3、208、209、212、213、214、146、 532、533、462、463、28、29、30] |
松岡友子(Cemb) | |
録音:2008年5月、ヌシャテル、スイス。 松岡友子は千葉県出身でチェンバロを曽根麻矢子、副嶋恭子の両氏に師事。その後、イタリアに留学。チェンバロをE.ファディーニ氏に、オルガンをE.ベッロッティ氏に師事、数々の賞を受賞、コンサートに出演。2007年8月、第44回ブルージュ国際古楽コンクール・チェンバロ部門で第3位入賞。現在、イタリアを拠点にソリスト、通奏低音奏者として活躍。ミラノ在住。今後の活躍が大いに期待されている。 | ||
アンリ・ボナミ〜ピアノ・リサイタル ブラームス:幻想曲 Op.116/ ラプソディ Op.79 シューベルト:ピアノ・ソナタ D.850(第17番) |
アンリ・ボナミ(P) | |
録音:2007年。 ボナミはパリ音楽院でジャック・ルヴィエらに師事、その後、数々の国際コンクールに入賞し、今勢いに乗っているフランスのピアニスト。若手とは思えない堂に入った落ち着きのある演奏は将来の巨匠を予感させる。 | ||
メンデルスゾーン:チェロとピアノのための作品全集 協奏的変奏曲 ニ長調Op.17/ チェロ・ソナタ第1番 変ロ長調Op.45/ アルバムの綴り/チェロ・ソナタ第2番 ニ長調Op.58/ 無言歌 ニ長調Op.109 |
デュオ・アルプ・フランツ [ユリアン・アルプ(Vc) カスパール・フランツ(P)] | |
録音:2008年7月26日-29日、フランクフルト。 ユリアン・アルプは 1981年、ドイツのソルタウ生まれのチェリスト。カスパール・フランツは1980年、キール生まれのピアニスト。二人はまだ十代の1996年から共演を始め、2006年にフェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ・コンクールで優勝している。 | ||
ドイツ音楽コンクール2007受賞者〜 ヨハネス・フィッシャー(パーカッション) クセナキス: ドゥマーテン(1976)〜オーボエと打楽器のための(*) ロザリー・ヒルス(1965-): 事項O(北極を横断する仏陀)(1999)(#) ディーター・マック(1954-):テル(1989/90) ゲラルト・エッケルト(1960-):ノール(2008) ディーター・マック: ワンティラン(1988)〜フルートと打楽器のための クセナキス:プサッファ(1975) |
ヨハネス・ フィッシャー(Perc) ナリ・ホン(Fl;#) クリスティアン・ ホンメル(Ob;*) | |
録音:2008年。 ヨハネス・フィッシャーは2006年ドイツ音楽院コンクール、2007年ドイツ音楽コンクールなど数々のコンクールで優勝し活動する若手打楽器奏者。ここでは打楽器音楽の古典的傑作、クセナキスのプサッファをメインにして若手中堅作曲家の作品を取り上げている。マルチ・パーカッションの醍醐味を存分に楽しめる。 | ||
ブラームス:ピアノ三重奏曲 [第1番 ロ長調Op.8/第2番 ハ長調Op.87] |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・スルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | |
録音:2008年8月3日-5日、ミュンヘン。 ピアソラ作品集(GEN-88110)、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲集(GEN-88111)が好評だったミュンヘン・ピアノ三重奏団が、今度はブラームスに取り組んだ。第1番の冒頭、明るく柔らかいスルツェンのピアノと、朗々と歌うツァンクのチェロ、アールトのヴァイオリンにすぐ引き込まれてしまう。ドイツの伝統に乗りつつ、瑞々しい感性が生きている。第2番でも、しっかりとした構成でありながら、重苦しくならないのはさすがだ。 | ||
美しい夜〜男声合唱作品集 ヴォーン・ウィリアムズ:茂みといばら/リンデン・リー/キジバト シューベルト:美しい夜に D.903/セレナード D.920/ 現在の中の過去 D.710/夜の明かり D.892 フリードリヒ・ジルヒャー(1789-1860): 菩提樹/溌剌と歌う/ターラウのエンヒェン/ ペルシャの夜の歌/さらば/遠くで/ローレライ/不実 ヴィルヘルム・ナーゲル(1871-1955): 指環/来ておくれ、世界の慰めよ/美しい夜 ローベルト・プラハト(1878-1961):暁 シューマン:谷に咲くバラ Op.65-1 オットー・フレードリク・トゥールベリ(1802-1853):麗しき水晶 ヒューゴ・アルヴェーン(1872-1960):海の夜明け |
ヤン・シューマッハー指揮 カメラータ・ムジカ・リンブルク | |
録音:2008年4月11日-13日。 様々な男声合唱作品を集めている。ジルヒャーは「ローレライ」で有名なドイツの作曲家。ナーゲルもドイツの作曲家、指揮者。プラハトはカールスルーエを拠点として活躍した作曲家。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年創立、ヤン・シューマッハーの指揮で活動している。 | ||
フリューベック・デ・ブルゴス75歳記念BOX
R.シュトラウス:アルプス交響曲 言葉のないワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」「トリスタンとイゾルデ」「神々の黄昏」より アンコール!(全12曲) ドヴォルザーク、ブラームス、ビゼー、モーツァルト、シュトラウス、他 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調(1989年版) ブラームス:交響曲第1番/交響曲第3番 以上、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮ドレスデンpo. | ||
録音:2005年-2007年。ドレスデン・フィルのエディションで出ていた GEN-86074、87081、87086、87095、87100 のセット化。 2008年の来日公演も好評だった巨匠フリューベック・デ・ブルゴス(1933年生まれ)の生誕75年記念BOX。 | ||
フランスのオルガン音楽 アレクサドル=ピエール= フランソワ・ボエリ(1785-1858): アンダンテ・コン・モト 変ホ長調/ アレグロ・マ・ノン・トロッポ ヘ短調/ アレグレット ロ短調/オクターブのカノン ホ短調/ 幻想曲とフーガ ロ長調 クロード=ベニーニュ・バルバストル(1724-1799): 前奏曲とロンド ハ長調/題名のない小品 ロ長調/ 前奏曲 ニ長調/デュオ ニ長調/クリスマス イ長調/ 題名のない小品 ハ長調/ 題名のない小品 ニ長調(3曲)/ カノナード ニ長調/死を弔う鐘 へ長調/ ラ・マルセイエーズ行進曲とサ・イラ ハ長調 |
マキシム・アインツ(Org) | |
録音:2008年8月8日-11日。使用楽器:サン=ソヴール参事会教会のオルガン、グリニャン、フランス。 18世紀に活躍したバルバストルと、19世紀前半に活躍したボエリのオルガン作品集。マキシム・アインツはフランスのオルガニスト。 | ||
ラヴェル:弦楽四重奏曲 へ長調 ストラヴィンスキー:3つの小品(1914)/ 二重カノン(1959)/コンチェルティーノ(1920) ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調Op.10 |
ローザンヌ・シネ・ノミネSQ | |
録音:2008年8月26日-28日。 主に19世紀末から20世紀初頭の20年間に書かれた弦楽四重奏曲の傑作選。ローザンヌを拠点に活動するシネ・ノミネ四重奏団は1975年に結成された名門で、シューベルトの弦楽四重奏曲全集などで知られている。ラヴェルでみせるふくよかな旋律の歌いまわし、ストラヴィンスキーにおける機動性、キッチュな感覚、ドビュッシーのイメージを覆すかのような大らかで堂々とした音楽のつくりなど、瑞々しい発見が多く、弦楽四重奏好きは必聴。 | ||
ゲヴァントハウス・ ブラス・クインテット・プレゼンツ・・・ ヤン・クーツィール(1911-2006): 小サーカス行進曲/金管五重奏曲 ルトスワフスキ:小序曲 J.S.バッハ:フーガ ト短調BWV.578 アルビノーニ:ソナタ「聖マルク」 ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 ヴィクトル・エヴァリド(1860-1935): 金管五重奏曲第3番 ブラームス:子守歌 |
ゲヴァントハウス金管五重奏団 | |
録音:2008年8月25日-28日。 ゲヴァントハウス金管五重奏団は1975年にゲヴァントハウスo.のメンバーによって結成された。金管五重奏でどこまで幅広い表現が出来るか試しているかのようなヴァラエティに富んだ楽しいアルバム。指揮者としても録音があるオランダのクーツィール(代理店翻訳者表記の「ジャン・ケツィア」は誤り)は五重奏の醍醐味を充分に堪能させる。ルトスワフスキの小品は現代作品とはいえ洒脱で機知に富みあきさせない。「亜麻色の髪の乙女」は、いかに甘く、柔らかな音色が出せるか試しているようでもあり、実際驚くほどの結果を出している。金管アンサンブルの名曲エワルド(この表記が良く成されるが、ロシアの人なのでエヴァリド、またはエヴァルドあたりの方がベター)の作品も見事。ブラームスの子守歌は、ややジャズ風の重厚な響きのハーモニーにアレンジされている。 | ||
いたずらに〜リコーダー四重奏曲集 ドロテー・ハーン(1966-):死の舞踊 シャイト:「ああ私は傷ついて」による幻想曲 ゴードン・ビーファーマン(1967-):パッセージ ポール・モラヴェッツ(1957-):肉体 ブルックナー:ヴェクシラ・レジス デイヴィッド・コズヴィナー(1957-): かき混ぜられた空気の世界 J.S.バッハ:3つの主題によるフーガ |
カルテット・ ニュー・ジェネレイション (リコーダー四重奏団) | |
録音:2008年5月29日-6月1日。 リコーダー四重奏というと、可愛らしいイメージを思い浮かべてしまうかもしれないが、これは全く違う。刺激的な現代音楽とクラシカルな作品がほぼ半数ずつ、いずれも優れた演奏で収録されている。カルテット・ニュー・ジェネレイション(略称QNG)は、女性四人による団体。 | ||
ジークフリート・マトゥス(1934-): 最愛のディオニソス(マトゥス75歳記念アルバム) 「アリアドネ」、酒神賛歌(2002)(*)/ マンハッタン協奏曲(1994)(#)/ 歌劇「ユディト」〜ホロフェルネスのアリア(+)/ 公園の夜の情景(1988)(**) |
ジークフリート・ マトゥス指揮(#/+/**) オーラ・ルードナー指揮(*) ロイトリンゲン・ ヴュルテンベルクpo. アリス・アルギリス(Br;*/+) A.ネルツ、 S.ベルンシュタイン、 S.クーン(Perc;#) J.ルーベルク(ティンパニ;#) | |
録音:2008年6月、11月。 ドイツの作曲家マトゥスは当初指揮を学んだが、後にハンス・アイスラーに作曲を学んだ。1960年代はポップ・ソング、映画音楽などの仕事をしたという彼の作風は、基本的に無調の表現主義的音楽だが、ロマンティックで幻想的でオルフ、ヒンデミット、バルトークを思わせる側面もある。音色や楽器の扱いが変化に富んでおり、聴いていて飽きることがない。彼の75才を記念して作られたこのディスクには、主要作品が全て収められている。 | ||
バドゥラ=スコダ〜ハイドン:ピアノ協奏曲集 [へ長調Hob.XVIII-3/ト長調Hob.XVIII-4/ ニ長調Hob.XVIII-11] |
パウル・ バドゥラ=スコダ(P)指揮 ウィーン・コンツェルトフェライン | |
録音:2008年10月24日-26日、コンツェルトハウス、ウィーン。 デムス、グルダと並ぶピアニスト・ウィーン三羽烏の一人、バドゥラ=スコダが御歳82歳にして、なんと弾き振りで行なった最新録音! 枯淡の境地とは全く無縁で、余計な身振りがなく、童心に還ったかのようなみずみずしい演奏。遊び心にあふれた実に楽しくチャーミングなハイドン。 | ||
ローベルト&クララ・シューマン: ロマンスとファンタジー ローベルト・シューマン: アダージョとアレグロ Op.70/3つのロマンス Op.94/ クラリネット・ソナタ イ長調Op.105/ 夕べの歌 Op.85-12 クララ・シューマン:2つのロマンス Op.22 ローベルト・シューマン:幻想的小品 Op.73 |
フランソワ・ベンダ(Cl) エリナ・ゴトスリアク(P) | |
録音:2007年11月、ゲヴァントハウス、ライプツィヒ。 当レーベル3枚目となるベンダのアルバムはシューマン夫妻のクラリネット作品集。ベンダはブラジル出身で1988年にスイスでソロ・デビュー。以後ヨーロッパを中心に活動、ECM や ヘンスラーなどから多数録音が出ている。独特の高音、潤い豊かなロング・トーンがシューマンに存分に生かされている。なお、ピアニストの Elina Gotsouliak はラトヴィアのリガに生まれた若手。代理店翻訳者は「エリーナ・ゴトショーリャック」としているが、チェコ・ハンガリー系かフランス系と勘違いしたものか。全くの蛇足だが1970年代まで、フランスのノーベル賞作家フランソワ・モーリアック [François Mauriac] がよく「モーリャック」と書かれていたのを思い出してしまった。 | ||
リストマジア シューベルト/リスト編:愛の便り シューマン/リスト編:愛の歌 リスト: バラード[第1番/第2番]/スペイン狂詩曲/ 即興ワルツ/メフィスト・ワルツ第1番 |
カロリーネ・フィッシャー(P) | |
録音:2008年9月20日-22日。 前作(GEN-86068)でモーツァルトからリスト、シチェドリンまで弾いて鮮烈なCDデビューを果たしたカロリーネ・フィッシャー待望のセカンド・アルバム。前アルバムで既に、リスト演奏に対する並々ならぬ意欲と冴えを見せていたが、今ようやく、ここにオール・リスト・プログラムが実現した。シューベルト、シューマンの歌曲の編曲物のほか大作メフィスト・ワルツまでフィッシャーの妙技をとことんまで堪能できる。どこまでもクリアなタッチ、朗々とした歌いまわし、目の覚めるようなヴィルトゥオージティ、ダイナミックな音響など、ぜひとも生演奏を聴いてみたいピアニスト。 | ||
ハイドン:チェロ協奏曲集 [第1番(カデンツァ:N.アルトシュテット)/ 第2番(カデンツァ:N.アルトシュテット &A.ビルスマ)] |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) ミヒャエル・ザンデルリング指揮 ポツダム・カンマーアカデミー | |
録音:2008年12月14日-16日。 当レーベルでは既にお馴染み、ベートーヴェンのソナタやバッハの無伴奏組曲で若き天才ぶりを発揮しているアルトシュテット。ベルガメンシチコフとゲリンガスに師事し、リゲティなどの現代音楽にも意欲的に取り組んでいる。その彼が自ら作曲したカデンツァを使ってハイドンの二つの協奏曲に挑んだ。端正なオーケストラの枠組みに入りきらんばかりのパッション。特にスル・ポンティチェロを多用した第1番第1楽章の燃えるようなカデンツァは聴きもの。 | ||
イグナーツ・フリートマン(1882-1948):ピアノ作品集 主題と変奏/間奏曲/パッサカリア/2つのマズルカ/ ポーランドの詩I/ポーランドの詩II/バラード/ ポーランドの詩III/8つの前奏曲/ 蜃気楼/6つのマズルカ |
ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2008年。 同じポーランドのヴァイオリニスト、フーベルマンとのベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタの有名な録音が残されているフリートマン。一方彼は、19世紀に多かった作曲も手がけるピアニストで、多くのロマンティックなピアノ曲を残した。作品はどれもピアニストの余技とは言えない完成された様式と個性をもっている。作風はショパン、ブゾーニなどのヴィルトゥオーゾ系の流れとグリーグ、バルトークなどの民族系の流れがあり、それらは時に交じり合っている。 | ||
ロシアの魂〜カプースチン&ラフマニノフ カプースチン:チェロ・ソナタ第2番 Op.84(*) ラフマニノフ: メロディ(Op.21とOp.26によるパラフレーズ)/ ヴォカリーズ カプースチン:ブルレスケ/エレジー/ほぼワルツ ラフマニノフ:チェロ・ソナタ Op.19 |
チェロ・プロジェクト [エッカルト・ルンゲ(Vc) ジャック・アモン(P)] | |
(*)は世界初録音。チェロ・タンゴ(GEN-88126)に続く同団体第2弾。1998年に結成されて以来、カプースチン、ピアソラ、チック・コリア、チャップリン、ニーノ・ロータなどジャンルを横断するユニークなレパートリーで人気を博してきた。カプースチンは作曲家にしてジャズ・ピアニストでもあり、ジャズとクラシックを融合したピアノ作品は近年高く評価されている。チェロは時にジャズ・シンガーとなり、時にウッド・ベースと早変わりする。 | ||
メンデルスゾーンのライプツィヒ・オルガン 〜オリジナル作品と編曲、即興演奏 メンデルスゾーン/シュメディング編: オラトリオ「聖パウロ」序曲 J.S.バッハ/R.シュナブ編: 「マタイ受難曲」〜私はイエスの御姿を見たい ルドルフ・ルッツ:即興演奏(3つのコラール前奏曲) メンデルスゾーン:前奏曲とフーガ ハ短調 Op.37-1 ゲーゼ:音の小品第1番 へ長調 Op.22-1 モーツァルト:幻想曲 KV.608 ルドルフ・ルツ:ソナタ/他(多数) |
ルドルフ・ルッツ、 マルティン・ シュメディング(Org) | |
録音:2008年。使用楽器:バッハ・オルガン、ライプツィヒ・トーマス教会/ジルバーマン・オルガン、レータ聖ゲオルク教会/シュヴァイネフライシュ・オルガン、ライプツィヒ・メッケルン復活教会。 メンデルスゾーン・イヤーに因み、メンデルスゾーンに縁のある教会のオルガンで彼が弾いたであろう作品を演奏、録音したもの。バッハのマタイ受難曲ほか、もともとオルガン曲でないものもオルガンで演奏(ただし編曲はメンデルスゾーンによるものではない)。 | ||
モーツァルト&プロコフィエフ: ソナタ&その他の作品集 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第5番 ト長調KV.283/ アダージョ KV.540/ロンド KV.485/ジーグ KV.574 プロコフィエフ: ピアノ・ソナタ第8番 変ロ長調Op.84 |
ゲザ・リュッカー(P) | |
録音:2008年10月。 ゲサ・リュッカーは12才でデビューし、その後、数々の国際コンクールに入賞。以後、精力的にソロ活動を続けている。清らかなタッチ、適切で緩みのないテンポ設定など、清潔感のある音楽作りが特徴でモーツァルトのソナタではその個性が十分生かされている。一方、プロコフィエフではタッチを様々に変えてうねる様なドラマティックな空間を作り出す。 | ||
ロシアのヴァイオリン・ソナタ プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調Op.80 ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン・ソナタ ト長調Op.134 |
ミヒャエル・ ディンネビーア(Vn) アンゲラ=シャルロット・ ビーバー(P) | |
録音:2008年。 フランク:ヴァイオリン・ソナタ、ラヴェル:ピアノ三重奏曲(GEN-85512)のコンビ、ディンネビーアとビーバーによるロシアン・ヴァイオリン・ソナタの名作2曲。ディンネビーアは1968年ドイツ生まれでソリストの他、弦楽四重奏など室内楽の分野で幅広く活動している。ビーバーはアルフォンス・コンタルスキ、ブッフビンダーに師事した。繊細さと豪快さを併せ持った快演。 | ||
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15 ボーナス・トラック:エトヴィン・フィッシャー演奏 の同曲第1楽章断片(1945年) |
パウル・バドゥラ=スコダ(P) フェリックス・コロボフ指揮 スタニスラフスキー& ネミロヴィチ=ダンチェンコ・ モスクワ音楽劇場o. | |
録音:2008年6月14日-17日、モスクワ。80歳のバドゥラ=スコダがモスクワを訪れ、難曲ブラームスのピアノ協奏曲第1番を新録音。傘寿の巨匠が奏でる音楽は、枯淡の味わいの中に、半世紀以上一流のピアニストとして活躍してきた経験の深みが宿っている。素朴な感動に満ちた第2楽章、強い集中力で老体を奮い立たせた第3楽章、いずれも感動的だ。コロボフの厚みのある伴奏も素晴らしい。なお、CDにはブラームスのピアノ協奏曲第1番のみの3トラックで、収録時間は43'32と表示されているが、その後バドゥラ=スコダによる英独仏伊語による紹介とともに、彼の師匠エトヴィン・フィッシャーが演奏した第1楽章の断片が収録されている。 | ||
フェリックス&ファニー・メンデルスゾーン: ピアノ作品集 フェリックス・メンデルスゾーン: アイルランド民謡 「夏のなごりのバラ」による幻想曲/ 3つの奇想的幻想曲 Op.16/ オティリー・ゲーテのためのアルバム綴り/ ロンド・カプリツィオーソ/6つの無言歌 Op.30/ 6つの無言歌 Op.62/無言歌 Op.62-3 ファニー・メンデルスゾーン: 前奏曲 ホ短調/4つの無言歌 |
トビアス・コッホ(P) | |
録音:2009年。使用楽器:1835年、ベルリン製。 メンデルスゾーン・イヤー企画。ここではメンデルスゾーンが生きた時代に使用されていたピアノを使用。 | ||
大聖堂から〜男声宗教合唱曲集 メンデルスゾーン: 2つの宗教的合唱曲 Op.115/ 主よ、見下ろして下さいOp.121 (*)/ オラトリオ「キリスト」 Op.97〜彼はその背に コルネリウス: 男声のための悲しみの合唱 Op.9(8曲) シューベルト: 聖霊への讃歌 D.948/ 詩篇第23篇 D.706/サルヴェ・レジナ D.811/ 信仰、希望、愛 D.954 |
アンドレアス・ウェラー、 ゼバスティアン・ コールヘップ(T) イェンス・ハマン、 ゼバスティアン・クンツ(Br) アドルフ・ザイデル(B) アンドレアス・フレーゼ(P) ヤン・シューマッハー指揮 カメラータ・ムジカ・リンブルク | |
録音:2009年5月21日-24日。珍しい男声合唱宗教曲。中ではメンデルスゾーンの晩祷歌(*)は日本でも親しまれている名曲。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年創設の男声cho.。 | ||
シューマン夫妻〜 1845-1849 ドレスデンにおける作品 ローベルト・シューマン: 4つの行進曲 Op.76/森の情景 Op.82/ 4つのフーガ Op.72/ 4つの習作 Op.56 〜 Nos.2, 4, 5, 6/ スケッチと断片 クララ・シューマン:3つの前奏曲とフーガ Op.16 |
トビアス・コッホ(P) | |
録音:2008年12月。使用楽器:1852年、ピエール・エラール製作。 トビアス・コッホは最近評価を高めている奏者で、当レーベルから先に発売された「メンデルスゾーン姉弟作品集」(GEN-89156)は、レコード芸術2010年1月号で谷戸基岩氏が2009年のプライヴェート・ベスト5に挙げた。このCDもこれまでと同様、19世紀のフォルテ・ピアノを用いて当時響きを忠実に再現しようとしている。クララの作品はもちろんのこと、ローベルトの習作、結局作品として結実しなかったスケッチや断片といった珍しい音楽が収められており、資料的価値も高い。 | ||
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 ドビュッシー:忘れられていた映像/ 映像第1集/映像第2集 |
アンリ・ボナミ(P) | |
録音:2009年4月6日-7日。アンリ・ボナミは、1979年生まれのフランスのピアニスト。1999年、パリ国立高等音楽院を修了。2002年カサグランデ国際ピアノコンクール第3位受賞によって注目を浴び、若い世代のフランスのピアニストとして注目されている。 | ||
ドイツ音楽コンクール2005受賞者〜 ゾフィア・ヤッフェ(Vn) スク:4つの小品 J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番 |
ゾフィア・ヤッフェ(Vn) ビョルン・レーマン(P) | |
録音:2009年2月、ベルリン。 ヤッフェはベルリンの音楽家一家に生まれ、7才で既に公開演奏を行い、2003年レオポルド・モーツァルト・ヴァイオリン・コンクールに入賞、その後、2005年にエリザベート王妃コンクールで第3位を獲得した。オーケストラとも多数共演し、これまでにD.R.デイヴィス、M.ヤノフスキ、L.ツァグロセクの指揮で演奏している。繊細な表現とエネルギッシュな情熱が共存したみずみずしい才能の登場。J.スークの4つの小品は掘り出し物の名品で、冒頭の調性のあいまいな部分にシマノフスキーや後の新ウィーン楽派をうっすらと予感させる。 | ||
ハイドン:アコーディオンによるピアノ・ソナタ集 [ニ長調Hob.XVI; 37/ヘ長調Hob.XVI; 23/ 変ホ長調Hob.XVI; 25/ト長調Hob.XVI; 40/ ホ短調Hob.XVI; 34] |
ヴィヴィアーヌ・シャッソ (アコーディオン) | |
録音:2009年5月。 かつてアコーディオンによるバッハというのがあったが、こちらはハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏したもの。ハイドン・イヤーならではの色物企画かと思いきや、これが実によい。ハイドンの音楽に内在する俗謡的、民謡的イディオムがアコーディオンによって強調され、さながらストリート・ミュージックのように響く。羽根のように軽やかな音楽がなんとも魅力的。演奏のシャッソ(1979-)はチューリヒ生まれ。現代音楽の演奏に特に優れ、これまでに細川俊夫、ホリガー、フラーらの作品を初演し、彼らから絶大な信頼を得ている。 | ||
ピエール=ドミニク・ポネル(1957-): 弦楽四重奏曲集[第1番/第2番]/ 弦楽三重奏曲 |
ジェモーSQ | |
録音:2009年。 有名な演出家ジャン=ピエール・ポネルの息子で指揮者としても活躍、多くのヨーロッパの歌劇場でタクトを執りCDもショスタコーヴィチの交響曲などが発売されているミュンヘン生まれのピエール=ドミニクだが、作曲もこなすとは。作風は無調から調性、ベルク、バルトーク、新ロマン主義、怪しげな民族音楽と様々な要素が含まれているが、それらを劇的なダイナミズムの中で折衷、聴き手を飽きさせない。 | ||
ドイツ・音楽コンクール2008優勝者 リゲティ(1923-2006):6つのバガテル トゥール(1959-):ラメンタティオ カッツァー(1935-):呼吸のような...だが時には レヴィ(1968-):経て ノイヴィルト(1968-):オンダンテ クセナキス(1922-2001):XAS |
ソニック・アート・ サクソフォン四重奏団 | |
録音:2009年8月。 2005年結成、2008年ドイツ音楽コンクールで優勝した団体で、その際の副賞として制作されたアルバム。現代音楽ばかりを取り上げ、卓越した妙技が味わえる。リゲティの6つのバガテルは1950年代に作曲されたピアノ曲のアレンジものでバルトークの「ミクロコスモス」の影響が濃い楽しい組曲。北欧のプログレシヴ・ロック・ミュージシャンとしても活躍するトゥールのラメンティオも重音奏法など特殊奏法を使いながらもロマンティックな情感をかもし出している。クセナキスの超絶的な作品にも彼らは臆することなく嬉々として若々しい情熱を迸らせている。 | ||
モーツァルト: クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 (*) シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D.458 |
カリン・ドルンブッシュ(Cl;*) シモン・ガウデンツ指揮 コレギウム・ムジクム・バーゼル | |
(P) (C) 2010 。ガウデンツ(1974-)はバーゼル出身のスイスの指揮者。カリン・ドルンブッシュはスウェーデン出身のクラリネット奏者で、コレギウム・ムジクム・バーゼルのソリストとしても活躍している。 | ||
メンデルスゾーン(1809-1847): ピアノ四重奏曲第3番 Op.3(1824-25)/ ピアノ六重奏曲 Op.110(1824) |
ミュンヘン・ ピアノ三重奏団と仲間たち | |
録音:2009年7月、ミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル、ライヴ。 ミュンヘン・ピアノ三重奏団は1982年結成で今日最もアクティヴな活動を展開しているドイツの室内楽アンサンブル。ピアソラ(GEN-88110)、メンデルスゾーン(GEN-88111)やブラームス(GEN-89137)が発売されているが、今回は友人が参加したと思われるメンデルスゾーンの多重奏曲。 | ||
シルヴィオ・ラッザーリ(1857-1944): ヴァイオリン・ソナタ ホ長調 Op.24/ スケルツォ 嬰ト短調 フォルクマール・アンドレーエ(1879-1962): ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.4 |
イローナ=テン・ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2009年4月。 ラッザーリはイタリア生まれでパリに没した。フランクを思わせる詩的な作品。アンドレーエはスイス生まれで、ブルックナーの交響曲全曲を史上初めて録音した指揮者として著名。激動の時代に生きたとはいえ、音楽はそうしたことを全く思わせず、フォーレ、フランクの影響を感じさせる上品な音楽。テン=ベルクとミヒャエル・シェーファーのコンビは、レスピーギのヴァイオリンとピアノのための作品全集など興味深い作品を上質な演奏で録音し、好評を得ている。 | ||
ドイツ音楽コンクール2009優勝者〜デュオ・シュテンムラー ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番 ニ長調 Op.102-2 ミャスコフスキー:チェロ・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12 ルトスワフスキ:グラーヴェ〜変容 R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6 デュオ・シュテンムラー [ペーター=フィリップ・シュテンムラー(Vc) ハンスヤーコプ・シュテンムラー(P)] | ||
録音:2009年10月9日-11日、ベルリン。 デュオ・シュテンムラーは、1978年生まれの兄ハンスヤーコプと、1986年生まれの弟ペーター=フィリップによる兄弟デュオ。1998年から活動を開始。ソロと伴奏ではなく、二重奏としてのチェロ・ソナタを演奏し高く評価されている。このCDは、2009年のドイツ音楽コンクールの優勝を記念した物。古典派、ロマン派、近現代と特色のある曲を選んでいる。 | ||
チャイコフスキー/D.ゲリンガス&L.シャッツ編曲:「四季」Op.37b(弦楽合奏版)(*) バルトーク:トランシルヴァニア舞曲(#)/ルーマニア民俗舞曲(#) ・ボーナスCD チャイコフスキー:「四季」Op.37b(弦楽合奏版/詩の朗読入り) ミヒャエル・ザンデルリング指揮ドイツ弦楽フィルハーモニー | ||
録音:2005年9月27日-29日、イエス・キリスト教会、ベルリン(*)/2009年9月18日-20日、ジーメンスヴィラ、ベルリン(#)。 巨匠クルト・ザンデルリングの子ミヒャエル・ザンデルリング(1967-)と彼が首席指揮者を務めるドイツ弦楽フィルハーモニーのGENUINレーベル第3弾。ミヒャエルはチェリストとして活躍した後、現在は指揮者としての活動を中心にしている。ドイツ弦楽フィルハーモニーは、若者による弦楽オーケストラ。BPOの録音会場として有名なダーレムのイエス・キリスト教会/他での録音。 | ||
シューマン:子供のためのピアノ作品集 子供のためのアルバムOp.68/ 子供のための3つのソナタOp.118/ 子供のためのアルバムOp.68のための補遺 WoO.30/ マリーへの誕生日アルバム/ 音楽史による小学習講座/ 二つのピアノのためのアンダンテと変奏 Op.46(*) |
トビアス・コッホ(P) サラ・コッホ(P;*) | |
録音:2009年12月1日-4日、ケルン。 ローベルト・シューマンはクララと8人の子をもうけ、幼くして亡くなった一人以外は健やかに成長した。シューマンは子どもたちのための音楽をいくつも書いており、ここにはそうしたピアノ曲集が集められている。よく知られている子供のためのアルバムとその補遺、子どものための3つのソナタの他、これが世界初録音と思しき珍しい曲集が二つ収録されている。マリーへの誕生日アルバムは、長女マリー(1841-1929)の7歳の誕生日のために作られた簡単で短い7つの曲。音楽史による小学習講座は、ヘンデル、バッハ、グルック、モーツァルト、ベートーヴェン(2曲)、ウェーバー、シューベルトの作品をシューマンが練習用にアレンジした物。いずれも子煩悩だったシューマンの愛情が強く感じられる音楽。トビアス・コッホは GENUIN社へ精力的にシューマンを録音している。 | ||
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30-3 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001 R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 ワックスマン:カルメン幻想曲 クリストフ・サイボルト(Vn) ミラナ・チェルニャフスカヤ(P) | ||
録音:2004年7月-8月。 クリストフ・サイボルトは1978年、ハイルブロン生まれのヴァイオリニスト。4歳からヴァイオリンを学び、1989年にはBPOと共演したという早熟。現在はドイツを中心にソリストとして活躍している。 | ||
ハイドン:弦楽四重奏曲集[ハ長調 Op.54-2 Hob.III; 57/ト長調 Op.77-1 Hob.III; 81] バルトーク:弦楽四重奏曲第4番 クレモナSQ [クリスティアーノ・グアルコ、パオロ・アンドレオーニ(Vn) シモーネ・グラマーリャ(Va) ジョヴァンニ・スカリオーネ(Vc)] | ||
録音:2009年12月8日-10日、バーデン=バーデン。 クレモナ四重奏団は2000年結成。歴史は浅いながらも、現代イタリアを代表する弦楽四重奏団として高い評価を得、ボッケリーニのフルート五重奏曲でメジャー・デビューも果たしている(DECCA)。 | ||
ガブリエル・ピエルネ(1863-1937): フルート・ソナタOp.36 ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ(1817-1890): フルート・ソナタ第2番 ニ短調 Op.21 プロコフィエフ:フルート・ソナタ第2番 ニ長調 Op.94 |
ハンス=ウド・ ハインツマン(Fl) エリザヴェータ・ブルミーナ(P) | |
録音:2007年7月16日-19日、ハンブルク。 3作品は、いずれもフルート版とヴァイオリン版があるソナタ。ピエルネの作品は、1900年にジャック・ティボーのために書かれたヴァイオリン・ソナタがオリジナルで、1909年にフルート・ソナタに編曲。ゲーゼの作品もヴァイオリンがオリジナルで、1886年にカール・ミュラーによってフルート版が出版された。プロコフィエフのソナタ第2番は、フルートがオリジナルで、後にヴァイオリン・ソナタに直された。ハンス=ウド・ハインツマンは1947年生まれ。1982年以来、NDRso.のフルーティストを務めている。 | ||
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜 アレクセイ・ゴルラッチ モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調Op.101 ショパン:4つのマズルカOp.33/ ポロネーズ第6番 変イ長調 Op.53「英雄」 ブリテン:夜の小品(ノットゥルノ) バルトーク:戸外にて(全5曲) |
アレクセイ・ゴルラッチ(P) | |
録音:2009年10月15日-17日、ベルリン。 ゴルラッチ(1988-)はウクライナのキーウ〔キエフ〕生まれ。まもなくドイツに移住し、ベルリンで学んでいる。十代に数々のコンクールで優勝しており、その中には2006年の第6回浜松国際ピアノコンクールも含まれる。卓越した技術はもちろん、視野の広い設計力のある音楽が強みで、とても21歳のピアニストとは思えない完成度の高い表現には驚かされる。 | ||
ドイツ音楽コンクール2009優勝者〜ビョル・カン&クズネゾフ プーランク:ヴァイオリン・ソナタ / メシアン:主題と変装 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 Op.30-3 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100 ビョル・カン(Vn) ボリス・クズネツォフ(P) | ||
録音:2009年11月28日-30日、ベルリン。 2009年のドイツ音楽コンクールのピアノ部門およびヴァイオリン部門で受賞した二人によるデュオ。ビョル・カン(1985-)はザルツブルク生まれで、両親とも韓国人。逸材の多いアジア人女性ヴァイオリニストらしく、卓越した指捌き、ズバリとした弓運び、そして明快な音楽性で、優れた才能を感じさせる。ボリス・クズネツォフ(1985-)はモスクワ生まれ。押し引きの巧みな演奏で見事な伴奏をつけている。 | ||
バロック時代の嘆きの歌 ヘンデル:「リナルド」〜泣くがままにさせて下さい グルック:「オルフェオ」より〔エウリディーチェを失って/なんという澄み切った空〕 ヘンデル:「ヘラクレス」〜どこへ飛んでいこう ヴィヴァルディ:「ジュスティーノ」より〔胸に感じる/喜びをもって見るだろう〕 モンテヴェルディ:「ウリッセの帰還」〜哀れな王妃の ヘンデル:「アチ、ガラテアとポリフェーモ」〜空に雷が光ろうとも モンテヴェルディ:「アリアンナ」〜アリアンナの嘆き ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」〜侮辱された蛇は パーセル:「ディドとエネアス」〜私が大地に横たわる時 マライケ・モール(Ms) ハノーファー宮廷楽団 | ||
録音:2010年2月11日、4月22日、23日。マライケ・モール(1977-)はドイツ、ヘッセン州ローテンブルク・アン・デア・フルダ生まれで、バロック音楽もリゲティなど現代の音楽も歌う。ハノーファー宮廷楽団は1981年結成の古楽オーケストラ。1996年以来コンサート・ミストレスのアンネ・レーリヒが率いている。 | ||
ルイーゼ・アドルファ・ル・ボー(1850-1927):ピアノ作品全集 3つのピアノ小品 Op.1/独自の主題による変奏曲 Op.3/ピアノ・ソナタOp.8/ 8つの前奏曲 Op.12/即興曲 Op.30/ガヴォットOp.32/バラードOp.47/ 3つの古風な舞曲 Op.48/ドイツの輪舞 Op.49/葬送行進曲 Op.53/ ピアノ小品集 Op.57/舟歌 Op.59/夕べの調べ Op.64 アナ=マリヤ・マルコヴィーナ(P) | ||
録音:2010年5月11日-13日。19世紀後半に活躍したピアニストで、まだ女性作曲家が珍しかった時代に積極的に作曲活動を繰り広げたル・ボー。室内楽作品のCDはあったが、これだけピアノ作品をまとめたCDは初めてだろう。マルコヴィーナは1970年クロアチア生まれ。 | ||
ヴァンサン・ダンディ(1851-1931):ピアノ作品集 Vol.3 3つの言葉のないロマンスOp.1/4つの小品 Op.16/ エルヴェティアOp.17/夜想曲 Op.26/散歩 Op.27/ シューマニアーナOp.30/妖精たちの物語Op.86/ ハイドンの名によるメヌエットOp.65/ フランスの童謡に基づく6つのパラフレーズOp.95 |
ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2009年10月12日-14日、ミュンヘン。Vol.1:GEN-87083、Vol.2:GEN-87101。 第4集完結予定の第3集。1869年作曲のロマンスから始まり、1929年作曲のパラフレーズまで、多様な作品。中でもダンディ75歳時の妖精たちの物語は美しい。M.シェーファーによる申し分ない演奏で。 | ||
ムソルグスキー:展覧会の絵 ラヴェル:鏡 |
ミヒャエル・ゼーヴァン(P) | |
録音:2009年4月6日、8日-9日、ライプツィヒ。ゼーヴァンはミュンヘン生まれ。11歳にしてオーケストラと共演。以来幅広くピアニストとしての活動を続けてきた。ここでの両名曲には、豊かな経験を背負った芸術家ならではの、しっかりとした語り口の上手さを楽しむことができる。 | ||
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜 アレクザンデル・シンプ ベートーヴェン:32の変奏曲 ハ短調 WoO.80/ ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101 ドビュッシー:前奏曲集第2巻 より [霧/ビーニョの門/月の光がふりそそぐテラス] S.シーベル(1975-):つかの間 モーツァルト:ロンド イ短調 K.511 アルベニス:組曲「イベリア」〜アルメリア |
アレクザンデル・シンプ(P) | |
録音:2009年10月12日-14日、ベルリン。 シンプはドイツ、ゲッティンゲン生まれ。2008年のドイツ音楽コンクールのピアノ独奏部門を受賞した。しっかりとした構成感が素晴らしいベートーヴェン、クリアで知的なドビュッシー、メランコリックなモーツァルト、いずれも才能が存分に示されている。 | ||
ヴィオラ・ダモーレのための音楽 フランツ・ジーモン・シューフバウアー(?-1743): 2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のためのトリオ イ長調 ヨハン・ペーター・グツィンガー(1683-1773): 2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のための組曲 イ長調 不詳(18世紀):2つのヴィオラ・ダモーレと通奏低音のためのトリオ〔ニ長調/イ長調〕 クリスティアン・ペツォルト(1677-1733):パルティータ イ長調 ヴィルヘルム・ガンシュペック(1687-1770):ウヴェルチューレ イ長調 アンネ・シューマン、クラウス・フォイクト(Vaダモーレ) アリソン・マギリヴレイ(Vc) ペトラ・ブルマン(テオルボ/バロックG) セバスティアン・クネーベル(Cemb) | ||
録音:2010年2月15日-18日。鳴弦を持っていることで独特の豊かな音を奏でることができる、バロック時代から古典派初期にかけて人気を誇ったヴィオラ・ダモーレ2つを用いる曲を集めた、バロック音楽ファン待望の録音。 | ||
アルビノーニ(1671-1751): オーボエと通奏低音のための 6つの教会ソナタ集Op.4 (1708出版) 〔第1番 ニ短調/第2番 ホ短調/第3番 ヘ長調/ 第4番 ト短調/第5番 ト短調/第6番 ロ短調]/ 室内ソナタ ハ長調 |
ハイメ・ゴンザレス(Ob) オーサ・オーケルベリ(Vc) トーマス・ボイセン(リュート) マルティン・ミュラー(Cemb) | |
録音:2010年3月1日-5日。Op.4は6曲のうち5曲が短調というラメントな色合いの濃い物。ハイメ・ゴンザレスはドイツを中心に活躍するオーボエ奏者。2009年からスイス、ベルンの芸術高等学院の教授を務めている。 | ||
ヴィルヘルム・キルマイヤー(1927-): 5つのロマンス/8つのバガテル(*) シューマン: 3つのロマンスOp.94/5つの民謡風の小品 Op.102 |
ニコラス・ アルトシュテット(Vc) ジョゼ・ガリャルド(P) | |
録音:2010年6月18日-20日。(*)は世界初録音。アルトシュテットは1982年生まれの若いチェリスト。前作のハイドン:チェロ協奏曲集(GEN-89148)では、自作のカデンツァを使用した個性的な演奏を聴かせた。キルマイヤーは戦後ドイツ音楽界の保守派の重鎮として知られる作曲家で、美しさの中に現代的美感を湛えた作風。 | ||
ロマン派流儀のバッハ J.S.バッハ/メンデルスゾーン編曲:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ より 〔第2番 BWV.1004〜シャコンヌ/第3番 BWV.1006〜前奏曲〕 J.S.バッハ/F.ダーフィト編曲: ヴァイオリン・ソナタ第3番 ホ長調 BWV.1016 より〔第3楽章/第4楽章〕 J.S.バッハ/フリードリヒ・W.レッセル編曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 MWV Q 26〜アレグロ・ヴィヴァーチェ J.S.バッハ/シューマン編曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ/ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番BWV.1003〜アンダンテ 平崎真弓(Vn) クリスティーネ・ショルンスハイム(Fp) | ||
録音:2010年4月15日-17日。 たいへん興味深いアルバム。バッハの有名なシャコンヌが3種類、メンデルスゾーン、レッセル、シューマンがそれぞれピアノ伴奏を補った版で演奏。同様に前奏曲とアンダンテ、さらにメンデルスゾーンのソナタも収録。平崎真弓は、東京藝術大学在学中にドイツへ渡り、2006年、ライプツィヒ・バッハ国際コンクールで第2位を受賞。バロック、古典派それぞれのピリオド奏法に精通したソリストとして活躍している。伴奏は名手クリスティーネ・ショルンスハイム。 | ||
フレデリック・ショパンの最後の言葉 ショパン: 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/ ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58/ 子守歌 変ニ長調 Op.57/ 2つの夜想曲 Op.55〔ヘ短調/変ホ長調〕/ 3つのマズルカOp.59〔イ短調/変イ長調/嬰ヘ短調〕/ バラード ヘ短調 Op.52 |
エリナ・ゴトソウリアク(P) | |
ショパンの作品50から60までの名作を集めたアルバム。ゴトソウリアクは1979年ラトヴィアのリガ生まれ、4歳からピアノを学び、リガでピアノとチェンバロを学ぶ。その後チューリヒでブッフビンダーに学び、様々なコンクールで優勝を得て注目を浴びた。現在ではソリストとして各地で活躍している。 | ||
シューマン:謝肉祭 Op.9/幻想小曲集 Op.12 メンデルスゾーン:幻想曲 嬰ヘ短調 Op.28 シューマン/リスト編曲:君に捧ぐ |
リリアン・アコポヴァ(P) | |
録音:2010年3月26日、27日、ミュンヘン。アコポヴァは1983年6月、アルメニアの首都エレバンに生まれた若いピアニスト。2001年からミュンヘンに留学、エリソ・ヴィルサラーゼに学び、数々のコンクールで優勝、入賞。ソリストとしての活躍を広げている。清潔感のある音楽作りが好ましい。 | ||
清水直子 ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタOp.11-4 シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2番 |
清水直子(Va) オズガー・アイディン(P) | |
録音:2000年10月、24 bit。旧品番:GEN-001001。 BPOの首席ヴィオリスト清水直子のデビュー盤が、品番・ジャケ写を変更して再発売。清水直子は1997年ミュンヘン音楽コンクール・ヴィオラ部門にて第1位を受賞、その他にも数々のコンクール受賞暦を誇る。桐朋学園卒業後、94年よりデトモルト音楽大学で今井信子に師事。その後タングルウッドやマールボロの音楽祭に参加したり、日本国内外のオーケストラと共演したりし、高い評価を得ている。2001年よりBPOの首席ヴィオリストを務め、2006年にはテレビ「情熱大陸」(MBS毎日放送/TBS系列)で紹介され、一躍日本での知名度も上がった。ソリストとしては毎年のように日本でリサイタルを行っている。録音は当GENUINレーベルの2枚のソロ・アルバムのほか、ベルリオーズ:イタリアのハロルドの独奏を務めたもの(フォンテック)や室内楽に参加したCDが発売になっている。このディスクは夫君であるトルコのピアニスト、オズガー・アイディンとの共演で、ヴィオラ・ソナタの名曲をずらりと並べた名盤。 | ||
ドイツ音楽コンクール2007優勝者〜 フレデリック・ベッリ ベリオ:トロンボーンと管弦楽のための「ソロ」(*) ラーベ(1935-):トロンボーンのための「バスタ」(#) マルタン:トロンボーンとピアノのためのバラード(+) ジョルジュ・ドルリュー(1925-1992):マドリガル(**) ニーノ・ロータ:トロンボーン協奏曲 ハ長調(##) |
フレデリック・ベッリ(Tb) シルヴァン・カンブルラン指揮(*) パブロ・エラス・カサド指揮(##) バーデン=バーデン・ フライブルクSWRso.(*/##) 竹沢絵里子(P;+) トロンボーン・ユニット・ ハノーファー(**) | |
録音:2009年9月18日、ストラスブール(*)/2009年5月18日、バーデンバーデン(#/+/**)/2009年5月14日-15日(##)。フレデリック・ベッリは、2006年からバーデン=バーデン・フライブルクSWRso.のソロ・トロンボーン奏者を務めている。 | ||
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲集 〔第3番 ヘ短調 Op.65/ 第4番 ホ短調 Op.90「ドゥムキー」〕 |
ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・ズルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | |
録音:2010年7月14日-15日、ミュンヘン。今やドイツを代表するピアノ三重奏団であるミュンヘン・ピアノ三重奏団によるドヴォルザーク。予想に違わぬ充実した演奏。両曲とも比較的チェロが活躍し、ゲルハルト・ツァンクの深々としたチェロの音色が生きている。 | ||
GEN-11195 廃盤 |
ストラヴィンスキー/デュオ・ダコール&イヤードラム・パーカッション・デュオ編曲: 春の祭典(2台のピアノと打楽器のための版) バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ デュオ・ダコール[ルシア・ファン、ゼバスティアン・オイラー(P)] イヤードラム・パーカッション・デュオ [ヨハネス・フィッシャー、ドメニコ・メルヒオーレ(Perc)] | |
フルートとハープのためのリサイタル バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ハ長調 BWV1033 モーツァルト:アンダンテ ハ長調 K.315 / ショパン:ロッシーニの主題による変奏曲 イベール:フルート・ソロのための小品/アントラクト ベルトミュー:パテティコ/ラシーヴォ/イディリコ/エキゾティコ/ドルチッシモ フォーレ:幻想曲 ハ長調 Op.79 / トゥルニエ:2つのロマンティックな前奏曲 Op.17 フォーレ:夢のあとに / ロッシーニ:アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ サン=サーンス:幻想曲 Op.124 ミヒャエル・マルティン・コフラー(Fl) レギーネ・コフラー(Hp) | ||
録音:2008年9月8日-11日。ミヒャエル・マルティン・コフラーは1966年、オーストリアのフィラッハの生まれ。1987年にセルジュ・チェリビダッケによってミュンヘンpo.の首席奏者に招かれている。 | ||
ブラームス:ピアノ・デュオのための作品集 2台のピアノのためのソナタ ヘ短調 Op.34b/ ハイドンの主題による変奏曲 Op.56b(2P)/ シューマンの主題による変奏曲 Op.23(P連弾) |
オルハ・チパク、 オレクシイ・クシュニル(P) | |
録音:2010年3月、5月。チパク&クシュニルはウクライナのピアノ・デュオで98年のローマ・コンクール優勝を始め様々なコンクールに入選、現在はウクライナを始めヨーロッパ、アメリカ、中国などで活躍している。 | ||
ドイツ音楽コンクール2008優勝者〜デュオ・リウル ルトスワフスキ:5つの舞踊前奏曲 ベルク:4つの小品 Op.5 ドビュッシー:第一狂詩曲 / イサン・ユン:リウル ブラームス: クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1 ドビュッシー:クラリネットとピアノのための小品 |
デュオ・リウル [ゼバスティアン・マンツ(Cl) マルティン・クレット(P)] | |
録音:2008年12月12日、ミュンヘン。ドイツ音楽コンクール2008年受賞のデュオ・リウルによるクラリネットとピアノの作品集。クラリネットのゼバスティアン・マンツは1986年、ハノーファー生まれ。まだ20代だが、圧倒的な高評価を得ているクラリネット奏者。マルティン・クレットは1987年、ハンブルク近郊のブクステフーデ生まれのピアニスト。若い二人の生み出す音楽は素晴らしく新鮮。 | ||
ロシアとフランスへの音楽の旅 ムソルグスキー: 展覧会の絵/涙/瞑想曲(アルバムの綴り) ドビュッシー:映像第1集/喜びの島 |
吉住理恵子(P) | |
録音:2009年10月、ビーレフェエルト。東京芸術大学を卒業後デトモルト音楽大学に留学、ドレスデンに在住する日本人ピアニスト吉住理恵子初のソロ・アルバム(伴奏ではドレスデン近代ヴァイオリン作品集 GEN-87107が出ていた)。彼女はヨーロッパ、アジア、南米で活躍し、2000年からドレスデン音楽大学教授を務めているが、学生時代はロックバンドでヴォーカルをやっていたという。 | ||
パウル・バドゥラ=スコダ、室内楽曲録音集 モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第30番 ニ長調 K.306 [ダヴィド・オイストラフ(Vn)/録音:1972年6月、パリ] シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番 変ホ長調 Op.100 D.929 [ジャン・フルニエ(Vn) アントニオ・ヤニグロ(Vc)/録音:1955年/原盤:WESTMINSTER ] ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 Op.8 ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第4番 ホ短調 Op.90 「ドゥムキー」 [ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn) ボリス・ペルガメンシコフ(Vc)/ 録音:1981年、ウィーン、ザルツブルク] ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34 J.シュトラウス/シェーンベルク編曲:ワルツ「南国のばら」 Op.388 [キュッヒル四重奏団〔ライナー・キュッヒル、エックハルト・ザイフェルト(Vn) ペーター・ゲッツェル(Va)フランツ・バルトロメイ(Vc)〕/ 録音:1980年1月8日、サン=コンタン] オットー・シュールホフによる「ドゥムキー」のレッスン[録音:1954年] 以上、パウル・バドゥラ=スコダ(P) | ||
2011年に84歳を迎えたウィーンの名ピアニスト、パウル・バドゥラ=スコダが加わった様々な室内楽曲の録音を集めたセット。オイストラフ、ヤニグロ、シュナイダーハンなど、優れた演奏家の名前が並んでいる。興味深いのはバドゥラ=スコダの師匠である、オットー・シュールホフが彼にレッスンをつけている様子の録音。バドゥラ=スコダの修行期を物語る貴重な資料。 | ||
シューマン:謝肉祭 Op.9 ショパン:ポロネーズ第7番 変イ長調 Op.61「幻想」 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.36 |
アナスタシア・ヴォルチョク(P) | |
録音:2010年7月4日-6日、ライプツィヒ。モスクワ出身のピアニスト、アナスタシア・ヴォルチョクがGENUINに初登場。ゲルギエフとの共演やNOVARISへの録音で知られている。一件、名曲3つを並べただけのように思えるが、シューマンの「謝肉祭」とショパンの幻想ポロネーズはともにラフマニノフが得意とした曲で、そこにヴォルチョクは関連性を見出そうとしたようだ。ラフマニノフは1931年の改訂版を基本としている。 | ||
ウジェーヌ・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.27(全曲) 〔第1番 ト短調/第2番 イ短調/第3番 ニ短調/第4番 ホ短調/第5番 ト長調/第6番 ホ長調〕 ユディト・インゴルフソン(Vn) | ||
録音:2010年1月5日-7日、マルククレーベルク。イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集に、1973年アイスランド生まれ、1998年のインディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールで金賞を受賞、米国を中心に活躍しているインゴルフソンが挑む。 | ||
クレイン&フェインベルグ:ヴァイオリン・ソナタ集 グリゴリー・クレイン(1879-1957): ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.11/詩 Op.25/ ヤクートの主題による二つの小品 サムイル・フェインベルグ(1890-1962): ヴァイオリン・ソナタOp.46 |
イロナ・テン=ベルク(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2010年5月23日-24日、ミュンヘン。同世代のユダヤ系ロシア人作曲家2人によるヴァイオリン・ソナタ。ドイツ語圏でも活躍したクレインの音楽はたいへんに西欧的で、末期ロマン派的魅力に富んでいる。一方名ピアニストのフェインベルグは、渋さと厳しさのある作風。イロナ・テン=ベルクはバイエルン国立o.、バイエルン放送so.のコンサート・ミストレスを務めたヴァイオリニスト。当コンビはレスピーギのヴァイオリン作品全集やラッザーリ&アンドレーエのヴァイオリン・ソナタ集など、近代の秘曲を積極的に紹介している。 | ||
メンデルスゾーン: 弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80 / 弦楽四重奏のための4つの小品 Op.81 メンデルスゾーン=ヘンゼル:弦楽四重奏曲 変ホ長調 |
メレルSQ | |
録音:2010年12月13日-15日。弦楽四重奏曲第6番は、メンデルスゾーンが姉ファニーの死のショックを音楽にぶつけた悲痛な作品。弦楽四重奏のための4つの小品のうちアンダンテとスケルツォはメンデルスゾーンンの死の直前に書かれたもので、どこか陰鬱な曲想が拭えない。その姉の弦楽四重奏曲も収録、彼女が「メンデルスゾーンの姉」と片付けてよい存在ではないことが実感できる。メレル四重奏団は2002年結成の若い四重奏団。チューリヒを拠点に活動している。 | ||
アントン・ウルシュプルフ(1850-1907):ピアノ作品全集 Vol.1 5つの小品 Op.19/カヴァティーナとアラベスクOp.20/5つの幻想的小品 Op.2 アナ・マリヤ=マルコヴィーナ(P) | ||
録音:2010年9月14日-16日、ビーレフェルト。全曲世界初録音。ドイツ・ロマン派のピアノ曲マニア待望の録音。ウルシュプルフ〔ウアシュプルフ〕は、フランクフルト・アム・マインに生まれ没したドイツの作曲家。教育家としても著名なことから分かるように、作風は概して保守的で、彼の師匠であるヨアヒム・ラフを受け継ぐ存在だった。今日では忘れられた存在だが、彼の音楽の慎ましくも品の良い音楽には独特の魅力がある。今回、クロアチア生まれのピアニスト、アナ・マリヤ=マルコヴィーナによる全作品録音の企画が始まった。 | ||
フィリップ・ラシーヌ(1958-):作品集 大アンサンブルのための「磨耗の詩」(2010)[ペーター・ヒルシュ指揮コレギウム・ノヴム・チューリヒ]/ 合唱とフルートのための「不在」(エリュアールとアポリネールの詩による)(2002-2003) [フィリップ・ラシーヌ(Fl/バスFl) チューリヒ・ヴォーカル・アンサンブル]/ 星々(2003-04)[エリック・フェラン=ヌカウア(P)]/ 黙考〜嘆き(1993)[フィリップ・ラシーヌ(バスFl) エルネスト・モリナーリ(バスCl) ベアト・シュナイダー(Vc)]/ 3つの歌曲(2001)[ルーベン・ドロール(Br) イェンス・フューア(P)]/ ヴァイオリンとアンサンブルのための協奏曲「プロムナード」(2011) [ラファエル・オレグ(Vn) ユルグ・ヘンネンベルガー指揮アンサンブル・フェニックス・バーゼル]/ ソプラノと小アンサンブルのための「ルーのための歌」(アポリネールの詩による)(2004) [マルティナ・ボヴェ(S) フィリップ・ラシーヌ(Fl) バーバラ・ボリンガー(Vn/Va) S.ベールチ(Vc) M.クライザー(P)]/ しかし昨日・・・(1998)[フィリップ・ラシーヌ(Fl) ブリギッテ・マイアー]/ 3つのアルトSaxのための「3つの軸」(2006)[エクササックス四重奏団員]/ 放浪者の気分(2009/2010)[フェリックス・レングリ(Fl) エディクソン・ルイス(Cb)] | ||
録音:1999年-2011年。フィリップ・ラシーヌは音楽をバーゼルとパリで学んだ。作曲のほかにフルート奏者としても活動しており、スイスの室内アンサンブル、コレギウム・ノヴム・チューリヒのメンバーでもある。作風はポスト・セリエリズムの厳しい表現のなかにクリスタルの輝きを思わせるきらきらとした音色が散りばめられている辺りはいかにもフランスの作曲家と思わせる。ブーレーズの作品が好きな人にお勧め。 | ||
E.スヴィリドフ〜バッハ&ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集 J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ホ長調 BWV1016 ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー(1644-1704):ヴァイオリン・ソナタ第4番 ニ長調 J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 BWV1021 ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ第8番 イ長調 J.S.バッハ:パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006 エフゲニー・スヴィリドフ(Vn) ジタ・ミキヤンスカ(Cemb) | ||
ロシアの若手ヴァイオリニストで2010年バッハ国際コンクール優勝者エフゲニー・スヴィリドフはサンクト・ペテルブルクのR.コルサコフ音楽院でクリスティアン・テツラフに学んだ。2008年にメニューイン国際コンクール、2009年にハイフェッツ国際コンクールにそれぞれ上位入賞を果たしている。現在ソリストとしてマリンスキー劇場管弦楽団、サンクト・ペテルブルク・フィルなどと共演している期待の新人。 | ||
ドイツ音楽コンクール2010優勝者〜ライプニッツ・トリオ フランク・マルタン:アイルランド民謡による三重奏曲 ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲へ短調Op.65 ジョセフ・フィンリー(1981-):ピアノ三重奏曲 |
ライプニッツ三重奏団 [ピュン・ファ=ウォン(Vn) レナ・ヴィンヨーザプトロ(Vc) ニコラウス・リンマー(P)] | |
録音:2011年3月、マルクレーベルク。 ドイツ音楽協会主催・ドイツ音楽コンクールは1975年に開始されたドイツ国内の若い音楽家のための音楽コンクール(日本音楽コンクールのようなもの)で毎年様々なカテゴリーのコンクールが行われている。ライプニッツ三重奏団は2005年にハノーヴァーで結成された全員20代の若々しいグループ。フランク・マルタンの珍しい三重奏曲は美しい旋律と活き活きとした舞曲で構成され、イギリスの作曲家とはまた違った切り口でアイルランド民謡を扱った清冽な作品。ジョセフ・フィンリーの作品はバルトーク、リゲティにロックを折衷したようなポップな現代曲。 | ||
バロック・オーボエ協奏曲集 C.P.E.バッハ:フルート(オーボエ)協奏曲 ニ短調 Wq.22 J.S.バッハ:オーボエ(ヴァイオリン)協奏曲第1番 イ短調 BWV1041 G.P.テレマン:オーボエ・ダ・モーレ協奏曲 イ長調 TWV51: A2 J.S.バッハ:オーボエ(ヴァオリン)協奏曲第5番 ト短調 BWV1056 ラモン・オルテガ・クエロ(Ob) ポツダム・カンマー・アカデミー | ||
録音:2010年10月、イエス・キリスト教会、ベルリン。バイエルン放送so.の首席オーボエ奏者ラモン・オルテガ・クエロ(1988-)は2007年ドイツのミュンヘンで開催されたARD国際音楽コンクールで優勝し、近年人気が急上昇しているスペイン出身の若いオーボエ奏者。バレンボイムのウェスト=イースタン・ディヴァンo.にも参加していた。澄み切った甘い音色、バロック特有のメカニックな動きも申し分ない。今後の活躍が期待される。 | ||
サウンドスケープスII〜ブローウェル、武満、ブラインドル:ギター作品集 レオ・ブローウェル(1939-):森林のカンティレーナ / 武満徹(1930-1996):エキノクス レジナルト・スミス・ブラインドル(1917-2003):G.ロルカの4つの詩 武満徹:森の中で / ブラインドル:ソナタ第3番「エスドラロンの谷」 武満徹:ギターのための小品 / ブラインドル:エトルリア前奏曲 ライナー・シュテークマン(G) | ||
録音:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。Vol.1:GEN-88527。シュテークマンはヘッセン州マインハウゼン出身の中堅ギタリスト。ここでは武満徹の主に晩年期に書かれた円熟のギター曲を味わい豊かに弾いている。イギリスの作曲家ブラインドルの作品は調性と旋法、無調の間を揺れ動く瞑想的な音楽で、武満にも合い通じる世界を持つ。なお武満徹の「ギターのための小品」はシルヴァーノ・ブソッティの60才の誕生日の記念に書かれたもので録音は珍しい。 | ||
ホリガー&レングリ〜フルートとオーボエのための二重奏曲集 アルベルト・ヒナステラ(1916-1983):フルートとオーボエのための二重奏曲 Op.13 W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第1番 ホ短調 F.54 ローベルト・ズーター(1919-2008):フルートとオーボエのための5つの二重奏曲(*) W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第3番 変ホ長調 F.56 アルベルト・メシンガー(1897-1985):7つの寓話(*) W.F.バッハ:2つのフルートのためのソナタ第4番 へ長調 F.57 ハインツ・ホリガー(Ob) フェリックス・レングリ(Fl) | ||
録音:2010年。(*)は世界初録音。W.F.バッハ作品はフルートとオーボエのための編曲版による。20世紀を代表する作曲家で名オーボエ奏者ホリガー71歳時の録音。管楽器奏者としては高齢だが、全くそれを感じさせず名手レングリと二重奏を吹きまくる。W.F.バッハのソナタ(デュエット)と20世紀の作品が交互に演奏されている。ヒナステラの二重奏曲は南米の民謡を思わせる楽しい作品。ズーターの5つの二重奏曲はヨーロッパの正統的前衛音楽。 | ||
モーツァルト・イン・マイナー〜モーツァルト:短調のピアノ作品集 幻想曲〔ニ短調 KV.397/ハ短調 KV.475〕/ピアノ・ソナタ〔ハ短調 KV.457/イ短調 KV.310〕/ロンド イ短調 KV.511 コンスタンツェ・アイクホルスト(P) | ||
録音:2011年3月、リューベック。アイクホルストは、クララ・ハスキルとゲザ・アンダの、2つの国際ピアノ・コンクールで優勝。その後ソロ、室内楽、オーケストラとの共演など幅広く活動している。CDではバッハ:ゴルトベルク変奏曲(ANTES EDITION, BMCD-31.9048)があった。ペダルを極力押さえ、一音もおろそかにせず端正に磨き上げられた音はモーツァルトの短調の作品を一層、悲しく味わい深く聴かせる。 | ||
ゼレンカ: マニフィカト ニ長調 ZWV108 /生誕ミサ ニ長調 ZWV8 / 主は、私の主に言った(ディクシット・ドミヌス) ZWV68 カーティア・プラシュカ(S) アンネ・ビーアヴィルト(A) クリスティアン・ディーツ(T) マルクス・フライク(B−Br) ニコロ・ソコリ指揮ラルパ・フェスタンテ、マルブルク・バッハcho. | ||
録音:2011年3月5日-7日、ヴェッター。ピリオド楽器使用。ラルパ・フェスタンテも、マルブルク・バッハ合唱団も、優しく美しい音色が魅力的。ドイツの地方における古楽活動の奥の深さを実感できる。 | ||
2種の編曲版による〜シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129 〔独奏チェロと弦楽オーケストラ版、 フローリアン・ヴィゲン、アレクサンダー・カール編曲(*) / チェロ四重奏版、リヒャルト・クレム編曲 (#)〕 ベネディクト・クレックナー(Vc) ミヒャエル・ザンデルリング指揮ドイツ弦楽po.(*) レアンダー・キッペンベルク、ルーカス・ジーバー、ミヒャエル・プロイス(Vc;#) | ||
録音:2010年11月7日-8日、ジーメンスヴィラ。シューマンの名作を弦楽オーケストラ伴奏&チェロ四重奏曲の2種にしてしまった非常に面白い企画。ことにチェロ四重奏のものは、ソロと伴奏が同質な中で微妙な変化を見せるのが非常にユニーク。ベネディクト・クレックナーは1989年生まれのドイツの若いチェリスト。 | ||
ラモー:アコーディオン演奏によるクラヴサン曲集(全18曲) ひとつ目の巨人/クラヴサン曲集第5組曲 ト長調(全8曲)/ 鳥のさえずり/クラヴサン曲集第4組曲 イ短調(全7曲)/溜め息 ヴィヴィアーヌ・シャッソ(アコーディオン) | ||
録音:2011年5月31日-6月2日、バート・ラウシック。ハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏(GEN-89162)して大きな話題を呼んだシャッソの第2弾。軽やかなアコーディオンの演奏そのものも驚きだが、それによってラモーがまるで20世紀のパリの街角で演奏されていたかのように聞こえるのがさらに驚き。ラモーをよく知っているほどに新鮮さに浸れるCDだろう。 | ||
ハイドン:弦楽四重奏曲 〔第48番 ヘ長調 Op.50 No.5 Hob.III-48 /第74番 ト短調 Op.74 No.3「騎士」〕 ヴェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章 アマリリスSQ[グスタフ・フリーリングハウス、レナ・ヴィルト(Vn) レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンド(Vc)] | ||
録音:2010年10月23日、2011年4月27日-29日、ハンブルク。アマリリス四重奏団は2011年、第6回メルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で優勝、さらに全体の大賞も受賞した。その直前に収録されたこのCDは、おそらく彼らのデビューCDだろうが、ハイドンにおける伸びやかで瑞々しい美しさ、ヴェーベルンの研ぎ澄まされた感覚、ともに極めて完成度の高い演奏で驚かされる。 2012年6月には来日公演が予定されている。 | ||
ルネサンス音楽と新時代の音楽 コッホ=ラファエル:気配 / スウェーリンク:大公の踊り/愚かなシモン/それはマルス / アバド:9つの問い ハインツ:隠蔽 / カジェヌリ:断片 / ゴルジ:鱗年輪 / プレレヴィック:ツァゴネトカ /他 ミクストゥラ[マルギット・カーン(アコーディオン) カタリーナ・ボイムル(ショーム)] | ||
録音:2011年5月28日-31日、ケルン。ルネサンス時代の木管楽器ショームと近代の鍵盤楽器アコーディオンを組み合わせ、古楽と現代音楽を共に取り上げたアルバム。 | ||
チェロ・シネマ〜チェロ・プロジェクト ニーノ・ロータ: "8 1/2" / トム・ウェイツ:ナイト・オン・アース / バーナード・ハーマン:「サイコ」組曲 ピアソラ:ヘンリーIV / カルロス・ガルデル:タンゴ・バー / カタラーニ:ディーヴァ / ピアソラ:スール ショスタコーヴィチ:呼応計画/馬あぶ / ヤナーチェク:存在の耐えられない軽さ ディック・デール:パルプ・フィクション / チャップリン:モダン・タイムス/ニューヨークの王様 エンニオ・モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス チェロ・プロジェクト[エックハルト・ルンゲ(Vc) ジャック・アモン(P)] | ||
録音:2003年、フライブルク/2012年、ライプツィヒ。チェロによる映画音楽集、といっても選曲が普通ではない。モダーン・タイムスやニュー・シネマ・パラダイスはともかく、フェリーニの「8 1/2」、タランティーノの「パルプ・フィクション」が取り上げられ、ヒッチコックの「サイコ」では3楽章の組曲を構成するほどの凝り様。「存在の耐えられない軽さ」と「ディーヴァ」では映画の中で印象的に使用されたクラシックが演奏されている。チェロ・プロジェクトはこれまでにもカプースチン等を演奏した「ロシアン・ソウル」やピアソラほかタンゴの名曲を演奏した「タンゴ・チェロ」が高い評価を得ており、このディスクでも雰囲気たっぷりに朗々とチェロを歌わせている。 | ||
フェスティヴァル〜シンフォニック・クラシックス ヴェルディ:「アイーダ」〜合唱と凱旋行進曲 / ヘンデル:「ソロモン」〜女王の到着/「セルセ」〜アリア ワーグナー:「タンホイザー」〜賓客の入場/「ローエングリン」〜エルザの大聖堂への入場 R.ファール:神は我がやぐら〜イントラーダ / J.S.バッハ:イェルサレムよ、主を讃えよ/G線上のアリア メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」〜神はわがやぐら/「エリヤ」〜それ、主汝のためにみ使いたちに命じ クラウス=ペーター・ブルッフマン(1932-):クレッシェンド / ブラームス:ハンガリー舞曲〔第6番/第5番〕 トマス・クラーマー指揮ザクセン管楽フィルハーモニック〔吹奏楽〕 | ||
録音:2011年2月-3月、ライプツィヒ・ベタニア教会。ザクセン・ウィンド・フィルハーモニックは2010年設立60年を迎えた吹奏楽団で、ドイツの主要なso.の腕利きの管楽器奏者たちで構成されている。アイーダの凱旋行進曲、タンホイザーの賓客の入場など吹奏楽の醍醐味を味わえる定番からしっとりとしたG線上のアリアまで幅広い内容。 | ||
サクソフォン四重奏によるグラスとナイマン グラス:弦楽四重奏曲第3番「ミシマ」(1985) /サクソフォン四重奏曲(1995) / ナイマン:トニーへの歌(1993) ソニック・アート・サクソフォン四重奏団 [ルート・フェルテン(ソプラノSax) アレクサンダー・ドロシュケヴィッチ(アルトSax/バリトンSax) マルティン・ポゼッガ(テナーSax) アンネグレート・シュミードル(バリトンSax)] | ||
録音:2011年2月28日-3月1日、ベルリン。ミニマル・ミュージックを代表する二人の作曲家の弦楽四重奏作品等をサクソフォンで演奏。モダーンな響きを持つサクソフォンが微妙で緻密な絡み合いをすることで、弦楽四重奏による演奏とはかなり異なった不思議な雰囲気を醸している。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集〔第7番 変ロ長調 Op.97「大公」/第3番 ハ短調 Op.1 No.3〕
トリオ・エクス・エクオ [ゲラルト・ファウト(P) マティアス・ヴォロング(Vn) マティアス・モースドルフ(Vc)] | ||
録音:2011年7月1日、8月28日、ライプツィヒ。ベートーヴェンの有名な「大公」と初期の ハ短調を収録。トリオ・エクス・エクオは2005年に結成されたピアノ三重奏団。ドイツの伝統に根ざしつつ、瑞々しい感性をもった演奏が高く評価されている。 | ||
残響〜ユストゥス・ヘルマン・ヴェッツェル(1879-1973):歌曲集 夏の夜の提灯/青い蝶/口笛/横笛の演奏/告白/霊感/夜の挨拶/残響/学生/最後の踊り/三月の晩/夏の晩/あの谷底で/ アグネス/隠遁/告別/問いと答え/祈り/日の出/前の一時/棄てられた娘/娘との別れ/旅の杯/我が母に/月に寄せて/全体 オリフィア・フェルモイレン(Ms) ペーター・シェーネ(Br) リアナ・フラト、エドゥアルト・スタン(P) | ||
録音:2011年5月。ドイツ・リート・ファンは必聴のCD。ヴェッツェルは20世紀前半のドイツの重要な歌曲作曲家だったが、妻がユダヤ系だったためナチ時代にたいへん苦労をし、戦後も忘れられ、長命したにも関わらず作品が顧みられることがなかった。20世紀的な近代性のまったくない、非常にロマンティックなヴェッツェルの歌曲は、21世紀の今になって大きな注目を浴びている。ヴェッツェルだけのCDはおそらくこれが初めて。 | ||
セレナーデ〜夜と愛にまつわる男声合唱のためのパート・ソング集 シューベルト:森の夜の歌 D.913/夜 D.983C/小さな声で歌おう D.635/矛盾 D.865/ 隠棲 D.337/墓と月D.893/墓 D.569/精霊の踊り D.494 ヴォーン・ウィリアムズ:放浪者/ローモンド湖/冬は去った / シェーベリ:調べ アルヴェーン:気分/セレナード / ブルックナー:真夜中に/晩の空/真夜中/晩の魔法 ヤン・シューマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク | ||
録音:2011年6月18日-19日、10月29日-30日。男声合唱によって、夜や愛に関わる様々な曲が歌われている。ほとんどは原曲は歌曲。カメラータ・ムジカ・リンブルクは1999年結成。以来ヤン・シューマッハーに率いられ、2010年にはドルトムントでのドイツ合唱コンクールに優勝するほどの実力を得た。 | ||
ヴァイマル木管五重奏団 モーツァルト/リンケルマン編曲:「魔笛」序曲 / ハース:木管五重奏曲 Op.10 ダンツィ:木管五重奏曲 ト短調 Op.56 No.2 / カーター:木管五重奏曲 ポール・タファネル(1844-1908):木管楽器のための五重奏曲 ヴァイマル木管五重奏団[トモ・アンドレアス・イェックレ(Fl) フレデリケ・ティンマーマン(Ob) ゼバスティアン・ランベルツ(Cl) シュテファン・ショットシュタット(Hr) ヤコプ・カルヴァート(Fg)] | ||
録音:2011年7月12日-14日、ベルリン。新旧の木管五重奏曲集。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.1 ロマンティックなワルツ/夢/マズルカ/ ベルガマスク組曲/ピアノのために/ 映像〔第1集/第2集〕/レントより遅く |
ユリアーナ・ シュタインバッハ(P) | |
録音:2011年3月27日-4月1日、10月3日、ライプツィヒ。ユリアーナ・シュタインバッハはブラジル生まれのピアニスト。リヨンとパリで学んだ後、現在は世界で活躍している。とても落ち着いた冷静な配慮の届いた演奏。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.2 アラベスク〔第1番 ホ長調/第2番 ト長調〕/舞曲/ ボヘミア風舞曲/バラード/夜想曲/前奏曲集第1巻 |
アミール・デベニヒン(P) | |
録音:2011年6月19日-21日、ライプツィヒ。アミール・デベニヒンは1977年、カザフスタン生まれのピアニスト。モスクワ音楽院で学ぶ。2000年の浜松国際ピアノコンクールで奨励賞を受賞、数々のコンクールに入賞。2004年以来ドイツを拠点にしており、2011年4月、ライプツィヒのドイツ・ピアノ賞を受賞。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.3 喜びの島/版画/スケッチ帳より/ 小品/仮面/前奏曲集第2巻 |
リ・チェンイン(P) | |
録音:2011年6月19日-21日、ライプツィヒ。リ・チェンイン〔李晨音〕は中国出身のピアニスト。北京音楽院で学んだ後、ニュージーランドのオークランド音楽大学に留学、さらにロンドンのギルドホール音楽演劇学校で学んでいる。高度なテクニックを持ちつつ、やや翳りあるしっとりとした情感の演奏が素晴らしい。 | ||
ドビュッシー:ピアノ作品集 Vol.4 子供の領分/ハイドンを讃えて/小さな黒人/英雄的な子守歌/悲歌/題名のない小品/練習曲集第1巻/練習曲集第2巻 ユリア・ダールクヴィスト(P) | ||
録音:2011年9月29日-10月2日、ライプツィヒ。GENUIN が1枚ずつ別の奏者を起用して進めているドビュッシーのピアノ作品全集。ユリア・ダールクヴィストはシベリア生まれのフィンランド系ロシア人のピアニスト。2004年に北欧国際ピアノ・コンクールで優勝、以来フィンランド、スウェーデンなど北欧を中心に活躍している。ドビュッシーは2006年から2008年までの間にピアノ曲全曲を演奏するほど得意としている。 | ||
ドイツ音楽コンクール2005優勝者〜アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(Tu) イェルク・ドゥーダ(1968-):チューバ協奏曲第1番 Op.67 No.1 (*) ネトヘル(1948-):二重奏曲 Op.120(#) イェルク・ドゥーダ:幻想曲第2番 Op.29 No.2 (#) /ファンキー・ナイトメアOp.55d No.1 (+) シェル・ロイシェル [Kjell Roikjer] (1901-1999):チューバと管弦楽のためのカプリッチョ(**) イェルク・ドゥーダ:チューバ、ハープ、ピアノのためのブルレスク・オン・ミニアチュア(##) アンドレアス・マルティン・ホフマイアー(Tu) フィルハーモニー・ザルツブルク(*) アンドレアス・ミルドナー(Hp;#/##) ミヒャエル・マルティン・コフラー(Fl;+) アルベルト・オステルハンマー(バスCl;+) 新ブランデンブルクpo.(**) ハインリヒ・アルペルス(P;##) | ||
録音:2011年11月6日(*)/2007年2月24日(**)/2007年3月1日(##)、ライヴ(*/**/##)。全て世界初録音。チューバ絡みの作品。ドゥーダはミュンヘン生まれの作曲家。ロイシェルはデンマーク生まれの作曲家で、30年以上に渡ってデンマーク国立歌劇場のファゴット奏者を務めた人物。メインとなるチューバを演奏するアンドレアス・マルティン・ホフマイアーは1978年、ミュンヘンの生まれ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で学ぶ。2004年から2008年まで、リンツのブルックナーo.の首席チューバ奏者を務めた。2005年、ベルリンでのドイツ音楽賞を受賞。 | ||
コスモポリタン〜グリンカ&シュナイダー: クラリネット、ファゴット、ピアノのための作品集 ダニエル・シュナイダー(1961-): 外の世界/クラリネット・ソナタ/バロックロッホネス グリンカ:悲愴三重奏曲 ニ短調/ ファゴット・ソナタ/哀歌 |
トリオ・エレゴ [アントニア・ロレンツ(Cl) フィリップ・ツェラー(Fg) イザベル・フォン・ ベルンシュトルフ(P)] | |
録音:2011年10月7日-9日、フランクフルト・アム・マイン。グリンカと、チューリヒ生まれのダニエル・シュナイダーの作品を集めたCD。トリオ・エレゴは、いずれも2006年のドイツ音楽コンクールの参加者だったアントニア・ロレンツ、フィリップ・ツェラー、イザベル・フォン・ベルンシュトルフによって結成。クラリネット、ファゴット、ピアノという珍しい組み合わせながら、高い音楽性によって評判を博している。 | ||
ピッツェッティ:ペトラルカの3つのソネット / リーム:フリードリヒ・リュッケルトによる4つの晩年の詩 リスト:ペトラルカのソネット / マーラー:リュッケルトの詩による5つの歌 クリストフ・ポール(Br) トビアス・クランペン(P) | ||
録音:2011年4月15日-17日、デュッセルドルフ。新進演奏家を積極的に世に紹介するGENUINが、また新たに優れたリート歌手を見つけ出した。クリストフ・ポールは、まだ修行を終えて数年という若いバリトンだが、その柔らかい美声と、十分に知性によってコントロールされている歌は、数年のうちに彼が名声を高めるであろう期待に満ちたもの。マーラーやリストの有名な曲もさることながら、あまり省みられないピッツェッティの歌曲が大変見事。 | ||
エモシオン〜オブラドルス、アーン、R.シュトラウス、エルナニ・ブラガ:歌曲集 フェルナンド・オブラドルス(1897-1945):恋人に/僕のただ一人のラウレオラ/その柔らかな黒髪で/心よ、お前はなぜ/ 愛をこめて、私のお母さん/嫉妬深い恋人/小さな花嫁 レイナルド・アーン(1874-1947):クロリスに/春/リラの木の夜鳴き鶯/五月/最後のワルツ R.シュトラウス:巡り合い/赤い薔薇/薔薇のリボン/目覚めた薔薇/母の自慢話/わが子へ/セレナード フランシスコ・エルナニ・ブラガ(1868-1945): 草むしり/小さな家/オキニンバ/聖ジョアンのわらべ歌/子守歌/新しいサトウキビ絞り器 カロリーナ・ウルリヒ(S) マルセロ・アマラル(P) | ||
録音:2011年10月20日-23日、ベルリン。順にカタルニャ、フランス、ドイツ、ブラジルの作曲家による変化に富んだ歌曲。ブラガの歌曲は、メトロポリタン歌劇場のプリマドンナだったブラジル出身のソプラノ、ビドゥ・サヤンが好んで歌った。ウルリヒは2010年以来ドレスデンのゼンパー・オーパーに所属している若いソプラノ。しっとりとした情感のある声の持ち主。彼女はドイツ系チリ人で、ドイツ的なカッチリした音楽にも、ラテン系の情熱的な音楽にも、どちらにも秀でている。 | ||
ドイツ音楽コンクール 2010 優勝者〜デュオ・アンガー=ゲラッシメツ ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 Op.99 ベートーヴェン:モーツァルト「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 シューマン:アラベスク ハ長調 Op.18 / ドビュッシー:チェロ・ソナタ / ペンデレツキ:全くのチェロ シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70 / ピアソラ:ル・グラン・タンゴ ノルベルト・アンガー(Vc) ニコライ・ゲラッシメツ(P) | ||
録音:2011年7月25日-27日、ベルリン。2010年のドイツ音楽コンクールで優勝したデュオのお披露目CD。ノルベルト・アンガー1987年、ドレスデン近郊のフライタル生まれ。滴るような美音を駆使して実によく歌い、たいへん優れたチェリストであることがこのCDからよく分かる。ニコライ・ゲラッシメツはエッセンの出身。前に出すぎず堅実にチェロを支えながら、全体の手綱を見事に引き締めている。今後が注目のデュオ。 | ||
レオニード・サバネーエフ(1881-1968): ピアノ三重奏曲 Op.4 /ピアノ、ヴァイオリン、チェロのためのソナタOp.20 イロナ・テン=ベルク(Vn) ウェン=シン・ヤン(Vc) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2011年4月、ミュンヘン。サバネーエフは、ロシア生まれで後にフランスで活動した作曲家。長命したが、戦後に活躍しなかったこともあり、作品が演奏される機会は乏しい。このCDに収録されている二つのピアノ三重奏曲はサバネーエフの代表作といってもよい物。ほの暗いロマンティックな曲想は魅力的。バイエルン放送so.のコンサートミストレスを務めたイロナ・テン=ベルク、同じくバイエルン放送so.の首席チェロ奏者だったウェン=シン・ヤン(台湾系、スイス生まれ)、そしてテン=ベルクとのコンビでおなじみのミヒャエル・シェーファーの三人による非常に高い水準の演奏で珍しい作品が楽しめる。 | ||
チェコの作曲家による四手ピアノ作品集 ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲 Op.46 フィビフ:四手ピアノのためのソナタ 変ロ長調 Op.28 シュールホフ:皮肉 Op.34 フルニーク(1922-):ペルゴレージの主題による変奏曲 |
ピアノ・デュオ・ダンヘル=コルプ [ロマナ・ダンヘル=コルプ、 オリヴァー・コルプ(P)] | |
録音:2010年8月9日-12日、ノイマルクト。 | ||
ミヒャエル・ザンデルリング指揮 フォーレ:「ペレアスとメリザンド」組曲 Op.80 チャイコフスキー:イタリア奇想曲 Op.45 プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」Op.64より [モンタギューとキャピュレット/ジュリエット/踊り/ ロメオとジュリエット/ジュリエットの墓の前のロメオ/タイボルトの死] |
ミヒャエル・ザンデルリング指揮 ドレスデンpo. | |
録音:2011年、クルトゥア・パラスト、ドレスデン、ライヴ。ザンデルリング一家の末弟ミヒャエルは1967年生まれ。チェリストから2001年に指揮者に転向し、GENUINレーベルへも主に弦楽オーケストラと録音を行っていたが、いよいよフルo.を振ってのCDが登場した。ミヒャエル・ザンデルリングは、その優れた音楽性から急激に人気が上昇しており、その理由は、フォーレの「ペレアスとメリザンド」の前奏曲の潤いに満ちて美しく流れる音楽を聞けばよく分かる。また名演あまたのプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」の音楽も、いずれの曲もザンデルリングの豊かな感性が羽ばたく様を感じることができる。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第1番 Op.1 No.1 キット・アームストロング(1992-): 笑うのを止めなさい、リハーサル中。 ハイドン:ピアノ三重奏曲 Op.73 No.1, Hob.XV-24 リスト:トリスティア |
キット・アームストロング(P) アンドレイ・ビエロフ(Vn) アドリアン・ブレンデル(Vc) | |
録音:2012年1月1日-4日、ブレーメン。ベートーヴェンとハイドンのピアノ三重奏曲に、ピアノのアームストロングの自作を含めた面白い内容。キット・アームストロングは米国カリフォルニア州生まれ、両親は英国人と台湾人。アンドレイ・ビエロフは1981年、ウクライナ生まれ。シマノフスキ四重奏団のリーダーでもある。アドリアン・ブレンデルは、アルフレート・ブレンデルの息子。1976年、ロンドン生まれ。室内楽で活躍している。 | ||
ファゴット協奏曲集 ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲 イ短調 RV497 / ジェイコブ:ファゴット、弦楽と打楽器のための協奏曲 フランセ:ファゴットと11の弦楽器のための協奏曲 / C.P.E.バッハ:協奏曲 イ長調(原曲:フルート) クリスティアン・クーネルト(Fg) ポツダム室内アカデミー | ||
録音:2011年11月22日-24日、ベルリン。ハンブルクpo.の首席ファゴット奏者、クリスティアン・クーネルトによるファゴット協奏曲集。ゴードン・ジェイコブ(1895-1984)は20世紀英国の作曲家で、このファゴット協奏曲は彼の代表作の一つ。フランセの協奏曲が珍しい。 | ||
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲集 〔第1番 ニ短調 Op.49 /第2番 ハ短調 Op.66 〕 |
ライプニッツ三重奏団 [ファ=ウォン・ピョン(Vn) レナ・ヴィグンヨサプトロ(Vc) ニコラス・リマー(P)] | |
録音:2009年8月、2011年3月、ライプツィヒ。2005年結成の若い団体ライプニッツ三重奏団による「マルタン、ドヴォルジャーク、フィンリー作品集」(GEN-11208)に続くGENUINへの録音第2弾。ファ=ウォン・ピョンは1982年、ゾーリンゲン生まれ。2007年からバーデン・バーデン・フライブルク南西ドイツ放送so.の団員。レナ・ヴィグンヨサプトロは、1983年、エッセン生まれ。室内楽活動を盛んに行っている。ニコラス・リマーは、英国、ウィガン生まれ。ピアニストだけでなくオルガニストとしても活躍している。 | ||
ドイツのミサ曲(シューベルト「ドイツ・ミサ」の曲間に別作品を挿入) シューベルト:ドイツ・ミサ曲 D.872 / ヘラー:キリエ・エレイソン トーマス:私たちは人生のただ中にある / ハウプトマン:高みにおいて神に栄光があるように シュレンカー:神は光の中にお住まいになる / サン=サーンス:来て頂きたい、創造主である聖霊よ ディストラー:私たちは父である神を信じる/主よ、お望みになるものをお授け下さい/人よ、お前の大きな罪を嘆け マウエルスベルガー:ベッソブルンの祈り / プレトリウス:深き淵より / ビラー:恵み深く平和を授けて下さい アンサンブル・ノビレス〔男声五重唱〕 | ||
録音:2011年9月6日-10日、2012年1月14日、ライプツィヒ。シューベルト「ドイツ・ミサ曲」の8部間に、9人の作曲家による作品を挟み込んだ企画。アンサンブル・ノビレスは、2006年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル。現在5人のメンバーで活動している。 | ||
ドイツ音楽コンクール2010年受賞者、アレクセイ・ゲラッシメツ(Perc) エマニュエル・セジョルネ(1961-):ファミム2 (*) / アレクセイ・ゲラッシメツ(1987-):エコトナン(#) トビアス・ブロストローム(1987-):アレナ(独奏版) / アレクセイ・ゲラッシメツ:エラヴィー ジョン・サーサス(1966-):1つの研究・1つの要約(#) / アレクセイ・ゲラッシメツ:リベルタンゴによる変奏(+) アレクセイ・ゲラッシメツ(Perc) ユリウス・ハイゼ(Perc;*/#) ニコライ・ゲラシメッツ(P;*/+) | ||
録音:2011年10月。1975年に開始された国営のドイツ音楽コンクールは、日本における「日本音楽コンクール」に相当する若手音楽家のための権威ある登竜門。打楽器奏者のアレクセイ・ゲラッシメツは1987年生まれでに多くのコンクール入賞歴があり、ベルリン放送so.のコンサートにソリストとしても登場している。このCDは自作を含む、比較的若い世代の作曲家の作品で構成されており、その多くがスティーヴ・ライヒ、グレアム・フィットキンなど、ミニマルもしくはミニマルにポップスとエスニックな要素を加味したポピュラリティのある親しみやすい作品。 | ||
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847):ピアノ作品集 アンダンテ・カンタービレ 変ニ長調/アレグロ・モルト ハ短調/ 「12ヶ月」〜フォルテピアノのための12の性格的小品/ローマのサルタレロ/ローマへの別れ エルス・ビーセマンス(Fp) | ||
録音:2011年10月、ラジオ・スタジオ、チューリヒ。使用楽器:プレイエル(パリ)、1851年製作。ビーセマンスはベルギーの若手女流鍵盤奏者で、モダーン・ピアノ、フォルテピアノ、チェンバロ、オルガンとあらゆる鍵盤楽器でリサイタルを行っている。数々のコンクール受賞歴があり、第5回武蔵野市オルガン・コンクールでも2位に入選した経験がある。このCDでは早世したファニー・メンデルスゾーン最晩年のピアノ作品を、ほぼ同時代に製作された1851年製プレイエルのフォルテピアノで弾き、往時の雰囲気を見事に再現している。 | ||
ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調Op.101 /ピアノ四重奏曲第1番 ト短調Op.25 (*)
ティロ・ヴィデンマイヤー(Va;*) ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・シュルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] | ||
録音:2012年5月26日-28日、ミュンヘン。ピアノ三重奏曲第1番、第2番: GEN-89137。4年ぶりとなる同団体のブラームス。ドイツの伝統を受け継いだ密度の濃いしっかりした響きを持ちつつ、新鮮な感性も併せ持つこの団体の長所が良く出ている。ピアノ四重奏曲第1番は、バイエルン国立o.のヴィオラ奏者ヴィデンマイヤーを加え、内省的渋さを生かした演奏。 | ||
アメリカン・クラシックス バーンスタイン:「キャンディード」序曲/演奏会序曲「スラヴァ!」/ 「ウェストサイド・ストーリー」より〔サムウェア/交響的舞曲〕 ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド/ メドレー〔ライザ、ス・ワンダフル/お前が好きだ、ポーギー/ 誰かが私に恋している/サマータイム/アイ・ガット・リズム〕 マンシーニ:ムーン・リバー / 伝承歌:山を登って告げよ ペンダース:グレンがヴォルフガングに会う トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー イネス・アグネス・クラウトヴルスト(Vo) | ||
録音:2011年10月7日-9日、バート・ラウシック。BPOの元トランペット奏者、トーマス・クラモーが、60年以上の歴史を持つ名門管楽オーケストラを指揮してアメリカ音楽を演奏。このCDは「シンフォニック・クラシックス(GEN-11221)に続く当コンビのGENUINへの第2弾。イネス・アグネス・クラウトヴルストは、ライプツィヒのメンデルスゾーン音楽大学で学んだ後、ミュージカルなどで活躍している歌手。 | ||
ヴィヴァルディ:ピゼンデル・ソナタ集 ヴァイオリン・ソナタ〔ハ長調 RV2 /イ長調 RV29 /ト長調 RV25 /ハ短調 RV6 /ヘ長調 RV19 〕 アンネッテ・ウンガー(Vn) ミヒャエル・プフェンダー(Vc) ルドガー・レミー(Cemb) | ||
録音:2011年8月22日-24日、イエス・キリスト教会、ベルリン。18世紀前半のドイツのヴァイオリンの名手、ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)は、ドレスデンの宮廷楽団で活動していたが、その初期の1716年にヴェネツィアを訪れ、9歳年上のヴィヴァルディに学んでいる。彼がドレスデンに持ち帰った筆者譜のいくつかには「ピゼンデル氏のために」と銘打たれた曲があり、ここにはその5曲のヴァイオリン・ソナタが収録されている。アンネッテ・ウンガーはドレスデン生まれのヴァイオリニスト。ソリストとして活躍する他、1992年からドレスデン音楽大学の教授を務めている。瑞々しい音色が美しい。 | ||
ファンタジーとシンメトリー ヘンデル:フーガ ハ短調 HMV610 / チャイルズ(1957-):花壇 / ブレハルツ(1981-):航空路線 バッハ:フーガの技法 BWV.1080〜コントラプンクトゥス〔4/9〕 ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガOp.87〜フーガ ハ長調 パソフスキ(1980-):ペッセル / ヘンデル:フーガ ロ短調 HWV.608 / ライター(1976-):約束の地への移動 カルテット・ニュー・ジェネレーション〔ズザーネ・フレーリヒ、アンドレア・グートマン、 ハンナ・パーペ、ハイデ・シュヴァルツ(リコーダー)〕 | ||
録音:2011年2月24日-25日、ヌレンベルク。斬新な選曲で話題となった「いたずらに」(GEN-89143)に続くリコーダー四重奏団(略称QNG)のCD。女性4人のアンサンブルは実に鮮烈。今回も古楽と近現代音楽を交えたプログラミングが刺激的。 | ||
J.S.バッハ:7つのトッカータ 〔嬰ヘ短調 BWV.910 /ハ短調 BWV.911 /ニ長調 BWV.912 /ニ短調 BWV.913 /ホ短調 BWV.914 /ト短調 BWV.915 〕 ステパン・シモニアン(P) | ||
録音:2011年11月7日-9日、ハンブルク。ステパン・シモニアン(1981-)はモスクワ生まれのピアニスト。チャイコフスキー音楽院を修了した後 数々のコンクールに優勝&入賞、現在はドイツに拠点を移し活躍している。透明で雑味のない響きによるキリリとした演奏で、その中に自由な感性を滲ませている。 | ||
バドゥラ=スコダ〜シューベルト: 3つのピアノ小品 D946 (*)/ ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960(3種;*/#/+) |
パウル・バドゥラ=スコダ (Fp;* /P;#, +) | |
録音:2011年11月28日-12月1日、ザルツブルク/2012年4月28日-20日、ウィーン/2011年3月27日-28日、ウィーン。使用楽器:コンラート・グラーフ、1826年頃製作(*) /スタインウェイ、2004年製作(#) /ベーゼンドルファー、1923年製作(+)。2012年10月6日に85歳を迎えた巨匠パウル・バドゥラ=スコダ。彼らしく楽器選択にこだわったディスクで、3つのピアノ小品はピリオド楽器使用、ソナタ第21番は同楽器を含む3つの楽器による3種の演奏を収録しており、同じ曲がどう違って聞こえるのか比較ができるようになっている。 | ||
トリグヴェ・マドセン(1940-):ホルンを伴う作品集 ホルン・ソナタOp.24 (*) /無伴奏ホルンのための「サイの夢」Op.92 / ヴァイオリン、ホルン、ピアノのための三重奏曲 Op.145 (#) / ホルン、ヴァイオリン、2つのヴィオラとチェロのための五重奏曲 Op.145 (+) / アイネ・クライネ・ヤクトムジーク〔小狩曲〕(**) /ホルン協奏曲 Op.45 (##) クリストフ・エス(Hr) ボリス・クズネツォフ(P;*) トリオ・トリコロール(#) [K.アルテンベルガー(Vn) B.クズネツォフ(P) Ch.エス(Hr)] ツェムリンスキー四重奏団(+/**) ティモ・シュタイニンガー(Hr;**) ゼバスティアン・テヴィンケル指揮バンベルクso.(##) | ||
録音:2012年3月25日、5月28日-29日/ライプツィヒ、2012年4月18日、バンベルク。 ノルウェーの作曲家マドセンによるホルンのための作品集。いずれも非常にロマンティックな作風。サイの夢はホルン独奏曲、小狩曲は2 本のホルンと弦楽四重奏のための小品で、途中に有名曲の引用がある。クリストフ・エス(Christoph Eß エシュという表記は誤り)は、バンベルクso.の首席ホルン奏者。マドセンとも親交がある。 | ||
エッセンス・オヴ・クリスマス ブリッジ:サー・ロジャー・ド・カヴァリー / モーツァルト:キラキラ星変奏曲 K.265 ドビュッシー:雪は踊っている/雪の上の足跡 / ブランヅ・ブイス:フルート四重奏曲 ニ長調 Op.21 チャイコフスキー:「四季」Op.37 bis 〜12月/ 「くるみ割り人形」組曲 より〔行進曲/アラビアの踊り/金平糖の精の踊り/トレパーク〕 バッハ:コラール「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV659 クインテセンツ(ライプツィヒ・フルート・アンサンブル) [アンナ・ガルズリ=ヴァールグレン、グドルン・ヒンツェ、ウテ・ギュンター、 ベッティーネ・カイサー、クリスティアン・シュプレンガー(Fl)] | ||
録音:2012年2月27日、ライプツィヒ。収録されている曲はいずれもクリスマスに関わるものばかり。クインテセンツは5人からなるフルート・アンサンブル。 | ||
ロマンティック・オーボイスト シューマン:幻想小曲集 Op.73 / シューベルト/オルテガ・クエロ編曲:即興曲 変ト長調 D899 No.3 チャイコフスキー/オルテガ・クエロ編曲:「エフゲーニ・オネーギン」〜レンスキーのアリア パスクッリ:ドニゼッティの「ポリウート」に基づく幻想曲 / シューマン:3つのロマンスOp.94 ラリエ:ショパンの主題による変奏曲 Op.31 / カリヴォダ:サロンの小品 Op.228 ラモン・オルテガ・クエロ(Ob) カテリーニャ・ティトヴァ(P) | ||
録音:2012年5月4日-6日、ベルリン。バロック協奏曲集(GEN-11209)に続くクエロのアルバム第2弾。若い奏者二人によるロマンティックなオーボエ演奏。オーボエのクエロは、1988年、スペイン、アンダルシアのグラナダの生まれで、2008年からバイエルン放送so.の首席オーボエ奏者を務める。ティトヴァは1983年、ウクライナ生まれのピアニスト。2010以来ベルリンを拠点に活躍している。 | ||
1842年エラール製ピアノによるショパン、ヒラー、リスト ショパン:3つの夜想曲 Op.15 / リスト:まぼろし S155 /詩的で宗教的な調べ S154 フェルディナント・ヒラー(1811-1885): リズムの学習 Op.52 から(4曲)(*) /3つのガゼル Op.54 / 即興曲「ギターに」Op.97 /8つの様々な旋律 Op.57 トビアス・コッホ(P) | ||
録音:2012年3月11日-14日、ハンブルク。(*)は世界初録音。使用楽器:エラール、1842年製作。シューマンのシリーズやメンデルスゾーン姉弟の作品集が好評のドイツのピアニスト、トビアス・コッホによるピリオド楽器を用いたアルバム。これら3人の作曲家たちは、1830年代初頭にパリで親しい間柄だった。 | ||
J.S.バッハ:チェロ・ソナタ(全曲)&クルターグ J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第3番 ト短調 BWV.1029 クルターグ:私たちは花…/ジョン・ケージ賛/ピアノ独奏のための前奏曲とコラール J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第2番 ニ長調 BWV.1028 クルターグ:リガトゥーラY/信号/深い苦しみから J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第1番 ト長調 BWV.1027 クルターグ:ピリンスキー・ヤーノシュ/影/ジェルジ・クローの思い出 J.S.バッハ:アダージョ(BWV.564より) デュオ・アルプ・フランツ[ユリアン・アルプ(Vc) カスパール・フランツ(P)] | ||
録音:2012年5月25日-28日、ベルリン。ショパン、シューマン、ドビュッシー、ヤナーチェク(GEN-87093)、メンデルスゾーン(GEN-89133)に続くデュオ・アルプ・フランツのアルバム。バッハのチェロ・ソナタ3曲と、ジェルジ・クルターグの小品集という面白い内容。 | ||
ジャック・シャルパンティエ(1933-): 72のカルナティク練習曲(1957-1984) |
ミヒャエル・シェーファー(P) | |
録音:2011年2月7日-9日、12月19日-20日、ミュンヘン。フランスの作曲家ジャック・シャルパンティエは、青年期にインドに滞在していたことから同地の音楽語法から深い影響を受け、フランスに持ち込んだことで知られている。当アルバムの作は四半世紀以上かけて作られ、各曲はカルナティック音楽の調性素材に基づいている。ダンディのピアノ作品シリーズなどGENUINへ多数録音している卓越したピアニスト、ミヒャエル・シェーファーが、この難曲を僅か5日で録音したことからも、彼の強い意気込みが感じられる。 | ||
メシアン:室内楽作品集 世の終わりのための四重奏曲(*) /クロウタドリ(#) /ヴォカリーズ・エチュード(+) /主題と変奏(**) フランソワ・ベンダ(Cl;*/+) イヴァン・モニゲッティ(Vc;*) セドリック・ペシャ(P) フェリックス・レングリ(Fl;#) ヌリト・スターク(Vn;*/**) | ||
名曲「世の終わりの四重奏曲」をメインにし、それぞれの楽器の名手たちによって演奏されたメシアンのアルバム。本来声楽のための作品であるヴォカリーズ・エチュードはクラリネットで演奏されている。フランソワ・ベンダはボヘミアの音楽家・作曲家一族ベンダ・ファミリーの血をひき、チューリヒ・トーンハレ管のクラリネット奏者などを勤めた。チェロのモニゲッティはピリオド楽器でのバロック演奏から現代音楽まで幅広いレパートリーで質の高い演奏活動を行っている。ピアノのペシャは CLAVES レーベルや ÆON レーベルに多数録音があり好評を博している。スタークはイスラエルの若手女流ヴァイオリニスト。 | ||
ファンタジー ブリッジ:幻想曲 嬰ヘ短調 / マルティヌー:ピアノ四重奏曲第1番 シューマン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47 マリアーニ・ピアノ四重奏団[フィリップ・ボーネン(Vn) バルバラ・ブントロック(Va) ペーター=フィリップ・シュテンムラー(Vc) ゲルハルト・フィールハーバー(P)] | ||
録音:2012年10月11日-14日、ベルリン。室内楽マニアは注目すべきCD。ドイツの若いピアノ四重奏団、マリアーニ・ピアノ四重奏団のデビューCD。2009年創立のこの団体は、若々しい感性と高度な技術力を持ちつつ、既に落ち着きと余裕を感じさせる素晴らしい演奏で驚かさせる。ことにブリッジの幻想曲の渋い味わいは、彼らがただの優秀な若者ではないことを証明しているだろう。ドイツでは発売後かなり話題になったのも当然の名演。 | ||
マンボとファンファーレ ダッドーナ:グランド・ファンファーレ Op.7 ペレス・プラード/エウジェニオ・トゥサン編曲:エル・マンボ,マンボ第8番 ヒナステラ/デイヴィッド・ジョン編曲:「エスタンシア」〜マランボ ラヴェル/ヘンク・ファン・レインスホーテン編曲:ボレロ メンデルスゾーン/S.ゴルトハンマー編曲: クラリネット、バセットホルンとピアノのための演奏会用小品第1番 ヘ短調 Op.113 (*) ムソルグスキー/マーク・H.ヒンズリー編曲:展覧会の絵 トーマス・クラモー指揮シモン・ボリバル・ユース・シンフォニー・バンド ヴァルデマル・ロドリゲス(Cl;*) ビクトル・メンドサ(バセットHr;*) | ||
録音:2012年3月26日-30日、カラカス。BPOの元トランペット奏者で、現在はザクセン・ウィンド・フィルハーモニックの首席指揮者、ドイツ金管アカデミーの芸術監督を務めるトーマス・クラモーが、ベネズエラのエル・システマで育った管楽器奏者の団員によるブラスバンド(ただしチェロとコントラバスが入っている)を指揮したディスク。いずれも明るく活気のある演奏。 | ||
アマリリス四重奏団 ベルク:弦楽四重奏曲 Op.3 ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131 |
アマリリスSQ [グスタフ・フリーリングハウス、 レナ・ヴィルト(Vn) レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンドゥ(Vc)] | |
録音:2012年8月16日-19日、ブレーメン。アマリリス四重奏団は、2011年6月にイタリアのパオロ・ボルチアーニ賞国際弦楽四重奏コンクールで最高位(第1位なしの第2位3団体の一つ)を獲得、同年7月にはメルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で優勝。2012年に発売された GENUIN への初録音、ハイドンとヴェーベルンのCD(GEN-11218)は、ドイツの権威あるエコー・クラシック賞で2012年の室内楽録音部門賞を受賞している。当盤の2曲も緻密で細部にまで目の行き届いた演奏で、アマリリス四重奏団が既に高い完成度に至っていることを実感させるもの。 | ||
2011年ドイツ音楽コンクール2011優勝者 ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58 / 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 ラヴェル:夜のギャスパール |
ミャオ・ファン 〔黄邈〕(P) | |
録音:2012年7月、ベルリン。ミャオ・ファンは中国出身の若手ピアニスト。ドイツ・ハノーファー音楽大学でピアノを学び、2011年にドイツ音楽コンクール・ピアノ部門で優勝、その後数々のコンクールで上位入賞を果たし、現在ソリストとして多くのオーケストラと共演している若手。凛としたタッチと音色、一切迷いのない毅然とした音楽つくりには、すでに大家の貫禄すら感じさせる。ショパン、ラヴェルともに、絶妙にコントロールされたタッチ、ペダル、ディナーミク、そして右手と左手の微妙な弾き分けなど、繊細極まる表現に驚かされる。大型新人の登場。 | ||
シューベルト: ピアノ・ソナタ〔第9番 ロ長調 D575 /第19番 ハ短調 D958 〕/12のドイツ舞曲 D790 ・ボーナスMP3:「シューベルトについての考察」〔英/独/仏/伊/西〕(*) フィリッポ・ファエス(P/語り;*) | ||
録音:2010年6月3日-4日、8日-9日、カステルクッコ。シューベルトに並ならぬ情熱を注ぐピアニスト、ファエスは1960年ロンドン生まれ。両親はイタリア人。1989年にドルトムントのシューベルト国際ピアノ・コンクールで第1位を獲得。ピアニストとして高い名声を築いて活動しつつ、シューベルト研究にも勤しんでいる。たいへんに知的かつ明快で曲の隅々まで神経を通わせ、思索的な曖昧さを排して曲に挑んでいる。特典として、ファエス自身がシューベルトについての考察を5ヶ国語で4時間近く語っている(ボーナス部はMP3 AUDIOでの収録のため、一般的なCDプレイヤーではご利用いただけません。MP3 対応CD/DVDプレイヤー、もしくはPCが必要です)。 | ||
「ジークフリートとヴィオレッタ」あるいは「リシュト・ラシュト・ルストそしてルンゲ」〜 リヒャルト・ワーグナーとジュゼッペ・ヴェルディの音楽に基づく4本のホルンと語りによる3幕のオペラ断章 ジャーマン・ホルン・サウンド[シュテファン・ショットシュテット、ゼバスティアン・ショル、 クリストフ・エス、ティモ・シュタイニンガー(Hr)] カール・ディートリヒ・グレーヴェ(語り;テオドロ) マルティン・ザイフェルト(語り;ワーグナー) | ||
録音:2012年11月26日-28日、ベルリン。ワーグナー、ヴェルディの生誕200年記念企画アルバム。二人の代表的なオペラ、楽劇、さまよえるオランダ人、タンホイザー、トリスタンとイゾルデ、ローエングリン、椿姫、リゴレット、アイーダ、オテロ、マイスタージンガー、パルジファルなどの中から特に有名曲をホルン4本に編曲し収録多数収録。曲の合間に語り手が二人の人生や作品について語る。ジャーマン・ホルン・サウンドはバンベルクso.を始めとするドイツのオーケストラの若手奏者により2009年に結成された。 | ||
無伴奏ヴィオラ作品集 パウル・ヒンデミット(1895-1963):無伴奏ヴィオラ・ソナタ〔 Op.25 No.1 / Op.11 No.5 〕 ギュンター・ラファエル(1903-60):無伴奏ヴィオラ・ソナタ〔 Op.46 No.3 / Op.46 No.4 〕 ユルゲン・ウェーバー(Va) | ||
録音:2012年1月。ユルゲン・ウェーバーはシャーンドル・ヴェーグらに師事しローベルト・シューマン四重奏団のメンバーとしてキャリアを積み、1973年には同四重奏団として国際ARDコンペティションに入賞、1975年にはドイツ音楽家協議会により、その年のベスト・ソリストに選ばれている。1977年以後、ソリストとしてベーム、バーンスタイン、ラトル、マゼールら多くの指揮者と共演している。近年再評価が進んでいる作曲家ギュンター・ラファエルの作品は後期ロマン派からバルトーク、ヒンデミット辺りまでの20世紀前半の諸様式を取り込んだ内省的な音楽。作曲家はバロックや古典派の研究者でもあり、作品にもその方面の造詣の深さが反映している。 | ||
鏡〜アコーディオンのための新しい音楽 バベッテ・コブレンツ(1956-):日陰 / アンネッテ・シュリュンツ(1964-):ジャーナル第2番(雪国) ジン=アー・アン(1969-):夢のあいだ / シャルロッテ・ザイタアー(1965-): Never real, always true アール・キム(1920-1998):オフィーリア / ミヒャエル・ベイル(1963-):そして「8」 マルギット・カーン(アコーディオン) | ||
録音:2012年6月。大衆的な楽器の印象が強いアコーディオンは近年、現代音楽表現の担い手として注目され新しい作品が続々と発表されている。奏者のマルギット・ケルンはその苗字とは裏腹にダルムシュタット近郊の出身で現代音楽演奏の登竜門として著名な国際ガウデアムス・コンペティションで優勝し、以後ソリストとしてアンサンブル・モデルンとも共演、多くの音楽祭に出演している。このディスクでは1960年代出身の作曲家の作品が中心に選ばれており、アコーディオンの機能を駆使し、その可能性を限界まで探ろうとする実験的な作品からオルガンや日本の笙にも似た音楽を奏でるものまで多種多様。 | ||
J.S.バッハ:チェロ演奏によるヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ 〔第1番 ト長調 BWV.1027 /第2番 ニ長調 BWV.1028 /第3番 ト短調 BWV.1029 〕 ニコラス・アルトシュテット(Vc) ジョナサン・コーエン(Cemb) | ||
録音:2012年5月9日-11日。2013年も含め既に何度か来日している期待のチェリスト、アルトシュテット。既にGENUINレーベルから4タイトルが発売になっている。チェロによるバッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集の録音は多々あるが、えてしてチェロらしい朗々とした演奏に引っ張りがちであった。ここでのニコラス・アルトシュテット(1982年生まれのドイツのチェリスト)の演奏は、ヴィブラートを控えた軽い弓圧で演奏することで、チェロの機能性を生かしつつ、ヴィオラ・ダ・ガンバのために書かれたこの作品の特性を殺さないよう十分な配慮をしている。ジョナサン・コーエンのチェンバロとの絡みもピッタリで、チェロによるこのソナタ集のCDの中でも注目すべきべき出来栄えになっている。 | ||
シューベルト(1797-1828):八重奏曲 ヘ長調 D.803
マルクス・クルシェ(Cl) ダニエル・モーアマン(Fg) クリストフ・エス(Hr) アレクサンドラ・ヘングシュテベック(Cb) アマリリス四重奏団 | ||
録音:2011年12月、ハンブルク=ベルクシュテット。シューベルトがその短い生涯の終わり頃に作曲した室内楽の大作を、全員がほとんど20代というドイツの若手演奏家たちが演奏、大変瑞々しい演奏。既に来日経験もあるアマリリス四重奏団は既に GENUIN より2枚のCD(ベートーヴェン&ベルク/GEN-13261)、(ハイドン&ヴェーベルン/GEN-11218)をリリースしており、何れも高い評価を得ている。 | ||
2011年ドイツ音楽コンクール優勝者 「フル・パワー」〜ハノーヴァー・トロンボーン・ユニット ダニエル・シュニーダー(1961-):8本のトロンボーンのための「オリンピア」 サスキア・アポン(1957-):トロンボーン四重奏曲 クリスチャン・リンドベリ(1958-):4本のトロンボーンのための「枕の下」 デレク・ブルジョア(1941-):8本のトロンボーンのための「葬送のスケルツォ」 ダニエル・シュニーダー:トロンボーン四重奏曲 フォルケ・ラーベ(1935-)&ヤン・バルク(1934-):ボロス デレク・ブルジョア:8本のトロンボーンのための「骨芽細胞」 ハノーヴァー・トロンボーン・ユニット [フレデリック・ベッリ、マテウス・ドヴレツキ、ラルス・カーリン、アンゲロス・クリティコス、 トメール・マシュコフスキ、トビアス・シースラー、マテウス・スツェンジーナ、ミヒャエル・ズュール(Tb)] | ||
録音:2012年10月、ベルリン。ハノーヴァー・トロンボーン・ユニットは2008年にハノーヴァー大学音楽学部で学ぶ8人の若手トロンボーン奏者によって結成された。2011年の彼らは現在、バンベルクso.、ベルリン・ドイツ響、SWRバーデン・バーデン・フライブルク響、オーフス響などの団員としても活動している。収録されている作品はいずれも親しみやすいものばかり。 | ||
クロード・デルヴァンクール(1888-1954):ヴァイオリンとピアノのための作品集 ヴァイオリン・ソナタ(1923) /デカメロンの4つの肖像「ボッカチオ」(1926) (*) / ヴァイオリンとピアノのための舞曲集(1935) /ヴァイオリンとピアノのための「熟考」(1935) イロナ・テン=ベルグ(Vn;*以外) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2012年4月、6月、ミュンヘン。デルヴァンクールはパリ音楽院でアンリ・ビュッセル、シャルル=マリー・ヴィドールに師事し後にローマ大賞を受賞した。第一次大戦では徴兵され重傷を負ったが、1940年にはパリ音楽院の院長に就任した。第二次大戦下のパリではユダヤ系の音楽家が強制収容所に送られないよう、尽力したとされる。作品は管弦楽から室内楽まで幅広く、ラヴェルをさらに現代的に先鋭化したような雰囲気を持ち、ラヴェルとデュティユーを結ぶ様式的架け橋といっても言い過ぎではない。ひとつひとつの音の選び方から全体の構成まで、洗練と彫琢の限りが尽くされている。作品がまとまって一枚のアルバムになるのはおそらくはこれが初めての画期的リリース。レスピーギ・シリーズ等近代の珍しいヴァイオリン作品の紹介で定評のあるテン=ベルグ&シェーファーのコンビによる演奏。 | ||
シューマン(1810-1856): 幻想小曲集 Op.12 /幻想曲 ハ長調 Op.17 |
アニカ・トロイトラー(P) | |
録音:2011年11月。アニカ・トロイトラーは2013年22歳になるドイツのピアニストで2010年にドイツso.とシューマンのピアノ協奏曲を弾いてデビューした。これまでにミュンヘン国際ピアノ・コンクール優勝、ドイツ国際音楽コンクール特別賞など、多くのコンクールに優勝もしくは上位入賞している。澄み切った音色と完璧にコントロールされた感情とエネルギーの配分など、これからの活躍が期待される若手。 | ||
モーツァルト:弦楽五重奏曲全集 〔第1番 変ロ長調 K.174 /第2番 ハ長調 K.515 /第3番 ト短調 K.516 / 第4番 ハ短調 K.406 /第5番 ニ長調 K.593 /第6番 変ホ長調 K.614 〕 シネ・ノミネSQ [パトリック・ジュネ、フランソワ・ゴトロー(Vn) ハンス・エジディ(Va)マルク・ジェルマン(Vc)] ラファエル・オレグ(Va) | ||
録音:2012年9月-10月、コルソー、スイス。ローザンヌを拠点に非常に人気の高いシネ・ノミネ四重奏団が、1986年チャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門の第1位、ラファエル・オレグをヴィオラに招いてのモーツァルトの弦楽五重奏全集。シネ・ノミネ四重奏団は1975年に結成、40年近くに渡って幅広く活躍している四重奏団。シネ・ノミネとはラテン語で「名前の無い」という意味。柔らかい音色と丁寧な演奏が持ち味で、しかも四人の団結が感じられる熱気が魅力。彼らは実力のわりには録音が少なく、モーツァルトは弦楽四重奏集が1枚あっただけ。ここでも幾分速めのテンポで聞くものをグイグイ引き込む演奏を繰り広げている。名盤の多いモーツァルトの弦楽五重奏曲でも充実感の高いCD2枚。 | ||
メシアン(1908-1992): 聖なる三位一体の神秘についての瞑想 |
ダニエル・ バイルシュミット(Org) | |
録音:2012年12月、パリ。ダニエル・バイルシュミットはドイツの中堅オルガニストのひとりでライプツィヒ大学で学んだ後、アメリカ、北欧、メキシコなどで多忙な演奏活動を行う。レパートリーはバロックからロマン派、現代まで幅広く、モヴィメント・フェスティヴァルではバッハ作品とここに収録されたメシアンを演奏し好評を博した。豪華絢爛、極彩色のメシアンの世界を見事に再現した同作品の決定盤となるディスク。 | ||
弦楽オーケストラのための作品集 ヒューバート・パリー(1848-1918):イギリス組曲(1914-18) メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第10番 ロ短調 / チャイコフスキー:フィレンツェの思い出 Op.70 カール・ジェンキンス(1944-):弦楽オーケストラのための合奏協奏曲「パラディソ」(1996) ミヒャエル・ザンデルリング指揮ドイツ弦楽フィルハーモニー | ||
録音:2012年8月、ベルリン。パリーはエルガーやヴォーン・ウィリアムズの前世代で、ブラームス風の堅固な様式にイギリス的な素朴な情緒を加えた作風で知られる。ここに収められた「イギリス組曲」はイギリスの田園風景や祭りの風景が見えてくるような魅力的な音楽。CM音楽、「アディエマス」や「ソフト・マシーン」でお馴染みのカール・ジェンキンスのバッハとロックを混合したような「パラディソ」も必聴。 | ||
ホワイ・ノット?〜チューバとハープの二重奏 イェルク・ドゥーダ(1968-):ファンタジア II (2001) / テレマン(1681-1767):フルートのための幻想曲第2番 クイント・マガニーニ(1897-1974):デモワゼル・クロコダイルの午後 ジスベルト・ネーター(1948-):チューバとハープのためのデュオ / アストル・ピアソラ(1921-92):忘却 アンドレ・カプレ(1878-1925):2つのディヴェルティメント / イェルク・ドゥーダ:哀歌とアラベスク アストル・ピアソラ:ナイト・クラブ 1960 / ジュール・マスネ(1942-1912):タイスの瞑想曲 アンドレアス・マルティン・ホフマイア(Tu) アンドレアス・ミルトナー(Hp) | ||
録音:2011年3月、イエス・キリスト教会、ベルリン。チューバとハープのデュオという珍しい組み合わせによるアルバム。チューバのホフマイアは1978年ミュンヘン生まれで、2004年にイタリアの「チッタ・ディ・ポルチャ」国際チューバ・コンペティションに入賞、現在はバイエルン州のポピュラー・バンド「ラブラスバンダ」に在籍する傍ら、ソリストとしてベルリン放送so.、リンツ・ブルックナーo.などとも共演している。力強いチューバと繊細なハープという一見対照的な楽器が生み出す洒落っ気たっぷりの妙味が楽しい。 | ||
シュンケ一家の管弦楽曲 フーゴー・シュンケ(1823-1909):ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための小協奏曲(*) ヨハン・クリストフ・シュンケ(1791-1856):ホルンのための小協奏曲(#) ヘルマン・シュンケ(1825-1898):交響曲 変ロ長調 Op.6 井手上康(Vn;*) デイヴィッド・ピア(Vc;*) ローベルト・ラングバイン(Hr;#) パヴェル・バレフ指揮バーデン=バーデンpo. | ||
録音:2012年6月。全曲世界初録音。代々、25人の音楽家を輩出しているドイツのシュンケ・ファミリーの管弦楽曲集。20世紀初頭まで存命したフーゴーの二重協奏曲は様式的には初期ロマン派でメンデルスゾーン、ウェーバー、シュポアの影響が感じられる。フーゴーの父ヨハン・クリストフのホルン協奏曲は古典派、初期ロマン派の折衷様式でもっとも若い世代であるヘルマンの交響曲はベートーヴェン、シューベルト、シューマンらの影響が感じられる抒情的な作品であるが、終楽章では、もろベートーヴェンの交響曲第7番そっくりの主題が現れる。井出上康はバーデン=バーデン・フィルのコンサート・マスター。 | ||
ウィニペグ〜音楽と亡命 ラモン・ゴリゴイティア(1958-):2人の歌い手、室内アンサンブルとテープのための「ウィニペグ」(2010) シャビエ・ベンゲレル(1931-): ピアノ、フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロと打楽器のためのファンタジア・ドマラティカ(2010) フェルナンド・ガルシア(1930-):ソプラノと弦楽四重奏のための「夜明けが来る」(1978) マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946): ピアノ、フルート、オーボエ、クラリネット、ヴァイオリンとチェロのための協奏曲(1923-26) アンサンブル・イベロアメリカーノ | ||
録音:2012年3月。20世紀スペインとラテン・アメリカの作曲家の室内アンサンブルの作品を収録。チリ出身のゴリゴイティアの「ウィニペグ」は歴史に題材を取った作品でテープで演説が流されるなど、政治的な内容を併せ持つ。ベンゲレルはスペイン出身で作品はスペイン内戦に題材を取っている。ガルシアはチリの作曲家でノーベル文学賞受賞のチリの詩人パブロ・ネルーダの詩をテキストにした瞑想的な作品。ファリャのチェンバロ協奏曲として知られるこの作品はここではピアノで演奏されている。はもはや民族主義を超えたキッチュな名曲で新古典主義時代のストラヴィンスキーと同様の先進的なモダニズムに溢れている。 | ||
セバスティアン・ベンダ〜メモリーズ ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲 ハ短調(*) / シューベルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 Op.Posth (#) シューマン:幻想小曲集 Op.12 (#) / リスト:ペトラルカによるソネット第104番(+) ヴィラ=ロボス(**) :ブラジルの魂/内なる祭り/メスティソの伝説/セレステイラスの印象/白人インディアンの踊り マルタン:8つの前奏曲(##) / ムソルグスキー:展覧会の絵 セバスティアン・ベンダ(P) | ||
録音:1979年(*)、1961年(#)、1979年(+)、1981年(**)、1994年(##)。セバスティアン・ベンダ(1926-2003)は名門音楽一家ベンダ・ファミリーの血筋で、ヴァイオリニストの父とピアニストの母という音楽一家にスイスに生まれ、幼い頃よりピアノの才能を発揮し、後にエトヴィン・フィッシャーに師事、18-19世紀の独墺系音楽の演奏スタイルを今に引き継ぐピアニストとしてデムスらと並んで音楽界の重鎮として活動してきた。その一方で20世紀の音楽にも積極的に取り組み、その堅実な演奏スタイルは作曲者からも絶大な支持を得た。このセットでは得意のベートーヴェンからロシア物の展覧会の絵、20世紀のマルタン、ヴィラ=ロボスまであらゆる時代と様式の作品が選ばれ、ベンダの多彩な側面を知ることができる。 | ||
マショー列島〜中世と現代の音楽 ギヨーム・ド・マショー(1300-1377):ノートル・ダム・ミサ/甘き淑女よ/私は忘れられたので/ 私はとても良い時に生まれた/とても優しい淑女/私の終わりは私の始まり シドニー・コーベット(1960-):アーチペル・マショー サラー・ネムツォフ(1980-):手紙〜ヘロイザ / サミール・オデー=タミミ(1970-):オド ミィクストゥラ[カタリーナ・ボイムル(ショーム) マルギット・カーン(アコーディオン)] | ||
録音:2012年11月5日-8日、ハインスファルト。GEN-11219に続くショームとアコーディオンのデュオ、ミィクストゥラの録音。今回も新旧時代を混ぜ込む作りで、マショーの曲を中心に現代作品も収録。オーボエの先祖であるショームのひなびた響きと、アコーディオンのモダーンな響きの絡みがユニーク。 | ||
シューマン:色とりどりの小品 Op.99 (14曲) /アルバムの綴り Op.124 (20曲) /予感/君からの手紙が来ないので ブラームス:シューマンに基づいて自由に/マティルデ・ハルトマン嬢の親しい思い出に/アルノルト・ヴェーナーに テオドール・フュルヒテゴット・キルヒナー(1823-1903):ピアノの調律師が来る/ローベルト・シューマン回想記 ヴォルデマール・バルギール(1828-1897):アルバムの一葉 トビアス・コッホ(Fp) | ||
録音:2012年10月29日-31日、ライプツィヒ。使用楽器:1830年、ヨハン・ネポムク・トレンドリン製作。シューマンのピアノ小品集、色とりどりの小品 Op.99とアルバムの綴り Op.124を中心に、ブラームス、キルヒナー、バルギールの小品を収録。トビアス・コッホは、1968年、ケンペン生まれのピアニスト。フォルテピアノ奏者として知られており、GENUINから多数の録音がCDで発売されている。 | ||
グランド・ソナタ〜4手のためのピアノ・ソナタ集 モーツァルト:四手ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.497 ヨハン・バプティスト・クラーマー(1771-1858): 四手ピアノ・ソナタ第2番 ト長調(*) オンスロー:四手ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.22 |
ピアノ・デュオ・ダンヘル=コルプ [ロマナ・ダンヘル=コルプ、 オリヴァー・コルプ(P)] | |
録音:2013年1月10日-13日、オーバープファルツ。(*)は世界初録音。四手ピアノのためのソナタを3曲。ロマナ・ダンヘル=コルプはチェコのプラハの生まれ。オリヴァー・コルプはドイツのダルムシュタットの生まれ。フランクフルト音楽院の学生時代に出会った二人の連弾。 | ||
小山莉絵〜ドイツ音楽コンクール2012優勝者〜ファゴット協奏曲集 ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲 へ長調 RV491 / モーツァルト:ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191 ジョリヴェ:ファゴット、弦楽、ハープとピアノのための協奏曲 ポール=アグリコール・ジュナン(1832-1903):ヴェネチアの謝肉祭(原曲:フルートとピアノのための) 小山莉絵(Fg) ゼバスチャン・テヴィンケル指揮プフォルツハイム南西ドイツ室内o. | ||
録音:2013年5月16日-18日、マタイ教会、プフォルツハイム。小山莉絵は1991年生まれで、2012年に第37回ドイツ音楽コンクールに優勝、他にも2013年にMuri Competition第1位など多くのコンクールに優勝し、現在ソリストとしてヨーロッパの多くのオーケストラと共演している。幅広い音域に無理のない音色と豊かな音楽性を感じさせ、特に高音域の柔らかな音は見事で今後の活躍が期待される。バロックから古典派、現代音楽までファゴットの可能性と魅力を詰め込んだ快心のデビュー・アルバム。 | ||
シューベルト:さすらい人幻想曲 ハ長調 D760 /楽興の時 D780(全6曲)/ ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958 コンスタンツェ・アイクホルスト(P) | ||
録音:2012年8月22日-24日、ノイマルクト。モーツァルトの短調ピアノ作品集(GEN-11212)に続く、1961年ブレーメン生まれのピアニスト、アイクホルストのGENUIN 第2弾。カッチリした真面目なドイツ風シューベルト。 | ||
グリーン〜シューマン&クルターク:弦楽四重奏曲集 シューマン:弦楽四重奏曲〔第1番 イ短調 Op.41 No.1 /第3番 イ長調 Op.41 No.3 〕 ジェルジ・クルターク(1926-):アンドレー・セルヴァンスキを追悼する小聖務日課 Op.28 アマリリスSQ [グスタフ・フリーリングハウス、レナ・ヴィルト(Vn) レナ・エッケルス(Va) イヴ・サンドゥ(Vc)] | ||
録音:2013年3月-6月。ベートーヴェンとベルク、ハイドンとヴェーベルンという異色の組み合わせでアルバムを出してきたアマリリス四重奏団、今回もシューマンとクルタークという意表をつくカップリングだが、ある種の狂気じみた内容に意外な共通点が見出せる。クルターク作品は14の小品からなり、厳しい表現主義ありヴェーベルン風の極小主義ありと西洋前衛音楽を俯瞰するような内容。シューマンと聴き、クルタークを聴き、再びシューマンを聴くと聴き手の耳は奇妙な錯覚、異化作用を起こしヨーロッパの歴史の裏に横たわる暗黒の精神史に勢い、思いをさせることになる。 | ||
フランスのクラシック デュカ:バレエ「ラ・ペリ」のためのファンファーレ / フランセ:陽気なパリ ビゼー:「カルメン」組曲/「アルルの女」第1組曲 / ラヴェル:パヴァーヌ/ボレロ トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー | ||
録音:2013年1月28日-31日、バート・ラウシック。フェスティヴァル(GEN-11221)、アメリカン・クラシックス(GEN-12247)に続くトーマス・クラモーとザクセン管楽フィルハーモニーによる第3弾。クラモーはBPOの元トランペット奏者で、現在は指導者、指揮者として活躍。名門ザクセン管楽フィルハーモニーの首席指揮者を務めている。 | ||
リアル・タイム〜現代の弦楽四重奏曲 ジャレル(1958-):時の断章 / ナンカロウ(1912-1997):弦楽四重奏曲第3番 ロルフ・リーム(1937-):テンポ・ストロッツァート アサセッロSQ [ロスティスラフ・コジェフニコフ、バルバラ・クスター(Vn) ユスティナ・シュリワ(Va) ヴォルフガング・ツァマスティル(Vc)] | ||
録音:2013年2月7日-10日、ケルン。現代の注目すべき作曲家の弦楽四重奏曲を演奏。アサセッロ四重奏団は、2000年にバーゼルで結成、2005年以降ケルンを本拠とする弦楽四重奏団。 | ||
ポートレイト〜 10 フォー・ブラス デュカ:ラ・ペリのためのファンファーレ / ガブリエリ:カンツォン XIV / ヘンデル:シバの女王の入城 J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ / マーラー:私はこの世に捨てられて / ショスタコーヴィチ:祝典序曲 エンリケ・クレスポ(1941-):ブルックナー・エチュード / ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 ヴィクター・ヤング(1900-56):星影のステラ / デューク・エリントン(1899-1974):キャラヴァン アーヴィング・バーリン(1888-1989):プティン・オン・ザ・リッツ 10 フォー・ブラス [10 for Brass] (金管アンサンブル) | ||
録音:2012年7月、ヨハネス教会、フェルクセン・ドイツ。10フォー・ブラス(ブラスのための10)はユンゲ・ドイチェ・フィル、マーラー・ユーゲントo.等で活躍する若手奏者達により2010年に結成された金管アンサンブル。編曲物を中心に金管アンサンブルの定番レパートリーの多くを収録、バロックからジャズまで肩の力を抜いて楽しめる内容。 | ||
仮面劇〜劇場の記憶 ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3章 / ラヴェル:道化師の朝の歌/ラ・ヴァルス ラフマニノフ:ロマンス / リスト:リゴレット・パラフレーズ アブラム・チェイシンズ(1903-1987):カルメン幻想曲/こうもり幻想曲 リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行 / ルトスワフスキ:パガニーニ変奏曲 ピアノ・デュオ・チパク=クシュニル[オルハ・チパク、オレクシイ・クシュニル(P)] | ||
録音:2013年8月、ゲヴァントハウス・メンデルスゾーン・ザール、ライプツィヒ。ピアノ・ソロ曲、管弦楽曲のピアノ・デュオへの編曲およびピアノ・デュオのために書かれたオリジナル作品でまとめたアルバム。ウクライナのリヴィウ音楽院に在学中にコンビを組み、数々のコンクールに上位入賞を果たしている当デュオは、これまでにブラームスのピアノ・デュオのための作品集(GEN-11197)をリリースしている。ストラヴィンスキーのペトルーシュカからの3章やラヴェルの道化師の朝の歌は、既にピアノ独奏曲として完成された作品だが、デュオ版はさらに音が増やされ複雑な音楽になっている。チェイシンズのカルメン幻想曲はサラサーテに勝るとも劣らずの名編曲。ルトスワフスキのパガニーニ変奏曲は現代のピアノ・デュオの名曲でパガニーニのおなじみのカプリスの主題による自由奔放なヴァリエーション。 | ||
シュヌアー、オジコンド(Otjikondo)のために弾く モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397 /アダージョ ロ短調 K.540 /デュポール変奏曲 K.573 ベートーヴェン:エリーゼのために/ロンド Op.51 No.1 / シューベルト:即興曲 Op.142 No.2 メンデルスゾーン:無言歌 Op.67〜第1、4番 / J.S.バッハ/M.ヘス編曲:主よ人の望みの喜びよ フリードリヒ・ヴィルヘルム・シュヌアー(P) | ||
録音:2013年3月16日-17日、コンツェルトハウス、デトモルト。シュヌアーは1929年生まれのドイツの重鎮的ピアニストでウィルヘルム・ケンプに師事し、質実剛健、その堅実な音楽作りは今日の現役ピアニストの中で際立っており、84歳とは思えぬしっかりとしたタッチと澄んだ音色には驚かされる。なおこのCDはナミビアにあるオジコンド(Otjikondo)スクール援助のための企画で収益金CD一枚あたり5ユーロが同学校に寄付される。 | ||
モーツァルト:弦楽四重奏曲集〔第14番「春」 ト長調 K.387 /第15番 ニ短調 K.421 〕
メレルSQ [ユリア・シュレーダー、メアリー・エレン・ウッドサイド(Vn) イルヴァリ・シリアクス(Va) ラファエル・ローゼンフェルト(Vc)] | ||
録音:2013年2月。いわゆるハイドン・セットと呼ばれる弦楽四重奏曲の最初の2曲を収録。メレル四重奏団は2002年に結成されたチューリヒを中心に活動する若いアンサンブルで、既にザルツブルク音楽祭、ルツェルン音楽祭などに出演しキャリアを積んでいる。古典派の他に現代音楽なども度々取り上げている。当CDは若木のような清新さを感じさせる瑞々しいモーツァルト。 | ||
マルマライ〜オリエンタル・コンテンポラリー アタツ・セゼル(1979-):弦楽四重奏のための「サブジェクト」 マティアス・ピンチャー(1971-):「ヴェールのための考察」への習作 IV アフメト・アドナン・サイグン(1907-91):弦楽四重奏曲第1番 アタツ・セゼル:弦楽三重奏のための「フロウ」 アサセッロSQ [ロスティスラフ・コジェフニコフ、バーバラ・クスター(Vn) ユスティナ・シュリワ(Va) ヴォルフガング・ツァマスティル(Vc)] | ||
録音:2011年11月。オリエンタル・コンテンポラリーという副題の通り、エキゾチックな雰囲気を持つ現代の弦楽四重奏曲および三重奏曲を収録。オリエンタルといっても安易なエキゾチシズムとは無縁でオリエンタルな要素は完全に消化され、抽象化されている。セゼルはトルコ・イスタンブール出身の若手でトルコの民族音楽の要素は全て一度解体され、再構成されている。サイグンは20世紀トルコ音楽の父を言われる重鎮で、弦楽四重奏曲第1番はさながらトルコのバルトークといった趣き。セゼル、サイグンともにクロノスQが喜んで演奏しそうな作品。ピンチャーはドイツの若手でマンフレート・トロヤーンに師事しラッヘンマンやブーレーズの影響を受け一見、オリエンタリズムとは無縁の作曲家だが、サイグンらと並べて聴くとまるで中東の砂漠で呪術師の呪文と笛を聴いているような気分に陥るから不思議。 | ||
シビラ〜ルネサンスの音楽と新時代の音楽 オルランドゥス・ラッスス(1532-1694):シビラの預言 / カリン・ハウスマン:声を知る アンネッテ・シュリンツ:カウンターテナーとショーム、アコーディオンのための9つの歌 バベッテ・コブレンツ:アラウンド ミクストゥーラ[カタリナ・バウムル(ショーム) マルギット・カーン(アコーディオン)] カイ・ヴェッセル(CT) | ||
録音:2014年3月11日-14日。ラッスス作品以外はデュオの委嘱作で、世界初録音。前2作も新旧の音楽を織り交ぜたテーマで個性的なリリースを続けている、ショームとアコーディオンのデュオ、ミクストゥーラ。ルネサンス後期、フランドル学派の重要な作曲家、ラッススの12曲のモテットからなる傑作「シビラの預言」を中心に、この作品にインスパイアされ作曲された委嘱作品を散りばめ構成されたアルバム。ショームはオーボエの祖先と言われる、ヨーロッパで13世紀後半から17世紀にかけて作られたルネサンス期の木管楽器。ラッススの宗教曲を神秘的な響きで表現している。 | ||
谷間の嵐〜ブリテン、ヘッド、アイアランド:歌曲と二重唱曲(全28曲) アイアランド:夏の森で/彼女の顔の中に森が/オバド/緑のエコー / ヘッド:月の縁の上に/アヴェ・マリア ブリテン:福で希少/真夜中に/夏の名残りのバラ/サリー・ガーデン/グリーン・スリーヴス/谷間の嵐/他 アリソン・ブラウナー、シャロン・カーティ(Ms) アンドレアス・フレーゼ(P) クラウディア・スティルマーク(Vc) | ||
録音:2013年6月。近代イギリスの比較的珍しい歌曲を収録。この中でマイケル・ヘッド(1900-1976)は日本ではあまり知られていないが、イギリスではポピュラーな作曲家でピアノ協奏曲や交響詩がよく知られている。ここでは繊細な和声の乗せられたアイルランド風の素朴な旋律を楽しむことができる。ジョン・アイアランド(1879-1962)はモーランやブリテンの師匠でもあり、印象派の和声と親しみやすい旋律が魅力的。ブリテン(1913-1976)は「イギリス民謡の編曲集」からのセレクションも収められており、おなじみのメロディがブリテン独自の感性により全く新しい歌曲に生まれ変わっている。 | ||
ダンス、詩、おとぎ話 リスト:愛の夢/タランテラ/アッシジの聖フランチェスコ/ローレライ/ハンガリー狂詩曲 シューベルト/リスト編曲:糸を紡ぐグレートヒェン / ラフマニノフ:V.Rのポルカ / ファリャ:火祭りの踊り ショパン:ワルツ イ短調「遺作」/小犬のワルツ / メトネル:4つのおとぎ話 Op.26 〜 Nos.1-3 アンナ・シェップス(P) | ||
録音:2013年6月。アンナ・シェップスはロシア出身の若手女流ピアニスト。6歳でチャイコフスキー音楽院に入学を許され、その後、1992年に一家でベルリンに移住、西側で教育を受け、2013年、すべての教育課程を終えてデビュー。得意のロシア物、リスト、ショパンを瑞々しい感性で旋律もたっぷりと歌いこみ、タッチも澄み切って美しい。今後の活躍が期待される新星。 | ||
民謡風〜チェロとアコーディオンによるシューマン、ドヴォルジャーク、マルティヌー マルティヌー:スロヴァキア民謡による変奏曲 H.378 / マルティヌー:7つのアラベスク「律動的な練習曲」H.201 シューマン:おとぎの絵本 Op.113 /民謡風の5つの小品 Op.102 / ドヴォルジャーク:ポロネーズ イ長調 デュオ・エスカルラータ[ダニエラ・フンツィカー(Vc) イナ・ホフマン(アコーディオン)] | ||
録音:2013年10月21日-24日。チェロとアコーディオンという珍しい編成のデュオ・エスカルラータ。民族色溢れる選曲。アコーディオンはまるでオルガンのようで、特有の郷愁感のある音色がとても自然に聴こえてくる。 | ||
フリー・フォール〜 2012年ドイツ音楽コンクール優勝者、チェロとピアノのための作品集 メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2番 Op.58 / ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ Op.40 ヴァシリー・ゲラシメッツ(1970-):無伴奏チェロのための「チェロ・ブルース」(2007) ファジル・サイ(1970-):ピアノ独奏のための「パガニーニ変奏曲」(1995) ヴァシリー・ゲラシメッツ:トランジション(2009) ヴァシリー・ゲラシメッツ(Vc) ニコライ・ゲラシメッツ(P) | ||
録音:2013年3月23日-25日、ベルリン。ワシリー&ニコライ・ゲラシメッツ兄弟はドイツ・エッセンの音楽家一家に生まれ、これがCDデビューとなる。チェロのヴァシリーはジャズ・テイストあふれる作曲もし、ファジル・サイのパガニーニ変奏曲と共に若々しいパワーが弾ける。メンデルスゾーンとショスタコーヴィチのソナタでもその力は変わることなく、クラシックに荒々しくも新鮮な風を吹き込ませている。 | ||
歌にインスパイアされて ヴォーン・ウィリアムズ:ピアノ五重奏曲 ハ短調(1903) シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」(1820) ミュンヘン・ピアノ三重奏団 [ドナルド・ズルツェン(P) ミヒャエル・アールト(Vn) ゲルハルト・ツァンク(Vc)] ティロ・ヴィデンマイヤー(Va) アレクサンダー・リリング(Cb) | ||
録音:2013年7月、ミュンヘン。ヴォーン・ウィリアムズのピアノ五重奏曲は既に CHANDOS 盤が出ており、数年前、日本でも読響のメンバーによって演奏されたこともあって、マイナーな曲ながら一部のファンに愛されている。重厚な弦楽の響きときらめくピアノの繊細な響きはヴォーン・ウィリアムズの室内楽版交響曲といってもよく、イギリス民謡風の旋律、フォーレを思わせる華麗な室内楽書法など、イギリス、フランス音楽ファンならきっと気に入るはず。ミュンヘン・ピアノ三重奏団ほかによるシューベルトの「ます」五重奏曲のシンフォニックともいえる弦楽パート、それに対して協奏曲風に対峙するドナルド・ズルツェンのピアノも聴き物。 | ||
音楽の空想 三善晃:フルート、チェロ、ピアノのためのソナタ(1955) ウェーバー:フルート三重奏曲 ト短調 Op.63 マルティヌー:フルート、チェロ、ピアノのための三重奏曲 H.300 古賀敦子(Fl) ゲオルギー・ロマコフ(Vc) ラドスワフ・クレック(P) | ||
録音:2013年3月、ベルリン。ドイツを中心に活躍するフルート奏者、古賀敦子を中心としたフルート三重奏曲集。古賀は福岡生まれ。パリ国立高等音楽院を修了。数々のコンクールで優勝、入賞を収め、ソリストとして活動している。GENUINからは、フルートとチェロの対話(GEN-12537)、フルートとピアノによるロマン派名曲集(GEN-13540)のCD2枚が発売されている。三善晃は古賀が桐朋学園高校在学中に桐朋学園大学長を務めており、特別な敬意を持っていたという。演奏にもそれが強く現れている。この録音から7ヵ月後の2013年10月4日に三善が亡くなり、この録音は図らずも追悼盤になってしまった。ゲオルギー・ロマコフはウクライナの生まれ。13歳でドイツに移住している。ラドスワフ・クレックはポーランド生まれのピアニスト。 | ||
交響的舞曲集 ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲〔第8番 ト短調(バウマン編曲)/第2番 ホ短調(シェーファー編曲)〕 J.シュトラウス/ベートマン編曲:トリッチ・トラッチ・ポルカ Op.124 /常動曲 Op.257 オッフェンバック/シルマー編曲:カンカン / ペレス・プラド:マンボ第5番 / プラド:マンボ・キ・リコ グティエレス/オスナ編曲:アルマ・ジャネラ / ヒナステラ:マランボ ムソルグスキー/ヒンズリー編曲:卵の殻をつけた雛の踊り / モンティ/クナイフェル編曲:チャールダーシュ ブラームス/シュロッター編曲:ハンガリー舞曲第5番 / ショスタコーヴィチ/スミス編曲〕:ポルカ チャイコフスキー/シュロッター、コバー編曲:くるみ割り人形より〔行進曲/中国の踊り/葦笛の踊り/トレパーク〕 ストラヴィンスキー/ゴールドスミス編、アールズ編曲:火の鳥 より〔王女たちの円舞/カスチェイの邪悪な踊り〕 トーマス・クラモー指揮ザクセン・ウィンド・フィルハーモニック | ||
録音:2013年4月15日-19日、バート・ラウシック。すっかりお馴染みになったトーマス・クラモー指揮のザクセン・ウィンド・フィルハーモニックのニューリリース。「交響的舞曲集」のタイトル通り、オーケストラ用の舞曲をウィンド・アンサンブル向けに編曲して演奏している。ドイツ伝統のガチッと力強い管楽器が現代風にノリノリで吹き鳴らされると、もはや無敵。トーマス・クラモーはBPOの元トランペット奏者で、ザクセン・ウィンド・フィルハーモニックの首席指揮者を務めている。 | ||
エネスク&フォーレ:ピアノ三重奏作品集 ジョルジェ・エネスク(1881-1955): ピアノ三重奏曲 イ短調(1916) /セレナード・ロワンタン(1903) フォーレ:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120 (1923) トリオ・エネスコ[アリーナ・アルモナ=タンブレア(Vn) エドヴァルダ・アルモナ(Vc) ガブリエル・ギリテ=ヘイン(P)] | ||
録音:2013年3月、フランクフルト。トリオ・エネスクはエネスクの生誕130年を記念して、2011年に結成された若手アンサンブル。多作のエネスクは三重奏曲でも秀作を残しており、作曲の師匠フォーレの影響を強く受けながら出自のルーマニアを思わせるノスタルジックなメロディが魅力的。フォーレ最晩年の「ピアノ三重奏曲」の澄み切った世界も聴き物。 | ||
聞け! ジョン・ベネット:泣け、我が目よ / パスロー:私の亭主は美男でお人好し / ジャヌカン:戦い シュロネン:戦いと平和 / ペッテション=ベリエル:気分 / ドイツ民謡:ああ、厳しい冬よ メンデルスゾーン/ブーヒェンベルク編曲:森への別れ / ギーズ:ああ、広い谷よ ドイツ民謡/ブラームス編曲:別れの歌/私が考えている全て / ドイツ民謡/シュミット編曲:それ、カトライレルネ フランス民謡/スンド編曲:ひばり / バッハ/ウィリアム編曲:G線上のアリア スタンフォード:青い鳥 / シューマン/ゴットヴァルト編曲:月の夜 アレクサンダー・ラウアー指揮ランデスユーゲントコール・ザール | ||
録音:2013年10月18日-20日、ザールブリュッケン。ランデスユーゲントコール・ザールは2008年創立の若者たちの合唱団。女声がほぼ半数を占めるため、若い女性特有の、少年の声でも大人の女性の声でもない独特の透き通った魅力が強く出ている。指揮のアレクサンダー・ラウアーは、ラインラント=プファルツ州の都市シュパイアーの大聖堂のカントール。 | ||
J.S.バッハ(1685-1750): 平均律クラヴィーア曲集第2巻 |
ゲルリンデ・オットー(P) | |
録音:2013年3月、ライプツィヒ。ゲルリンデ・オットーは現在ヴァイマールのフランツ・リスト音楽大学の教授を務めるベテラン女流ピアニスト。旧東ドイツ・ザーレ川沿いのハレ出身でルドルフ・ノイマン、ハインツ・フォルガーらに師事。現在、ヨーロッパ、アジア、北米と広く活動している中堅。それぞれの声部を生き生きと歌わせつつ、全体のフォルムは凛とした雰囲気を漂わせている。音色も大変美しく、久々のドイツのピアノを聴いたという気持ちにさせる。 | ||
シューベルト(1797-1828):幻想曲 ハ長調 D.934 R.シュトラウス(1864-1949): ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 |
ニーナ・カーモン(Vn) マリア・ソフィアンスカ(P) | |
録音:2013年1月-3月。シューベルト最晩年の傑作とR.シュトラウス若書きのヴァイオリン・ソナタ。シューベルトの幻想曲は作曲者の晩年の心情を反映した傑作に対してR.シュトラウスはシューベルトやシューマンの影響を受けつつまだ作曲家の個性は発見されていないものの若々しい力を放っている佳作。ドイツのヴァイオリン奏者ニーナ・カーモンはこれまでピンカス・ズッカーマン、ズービン・メータ、ヘルムート・リリングらと共演し、2008年からはドイツ・シュタインハイムにあるシャウベック城においてミュージカル・サロン室内楽音楽祭を主宰する女流ヴァイオリニスト。 | ||
フランスのエスプリ フロラン・シュミット(1870-1958):ヴァイオリンとピアノのための自由なソナタ Op.68 ヤン・インヘンホーフェン(1876-1951):ヴァイオリン・ソナタ〔第1番(1919-20) /第2番(1921) 〕 ラースロー・ライタ(1892-1963):ヴァイオリンとピアノのための協奏的ソナタ Op.68 (1962) イロナ・テン=ベルグ(Vn) ミヒャエル・シェーファー(P) | ||
録音:2013年7月14日-16日、ミュンヘン。すっかりGENUINの看板アーティストになったイロナ・テン=ベルグとミヒャエル・シェーファーのコンビ、今回はかなり珍しい作曲家のヴァイオリン・ソナタを集めている。いずれもフランスで作曲された曲で、ライタを除くと1920年前後の作品。フロラン・シュミットは比較的知られているだろう。インヘンホーフェンはオランダの作曲家。ドイツで活動した後、1915年以降はパリやスイスに拠点を移し、晩年のドビュッシーと交流を持った。ソナタは2曲ともパステル画のような美しさを湛えた佳曲で、埋もれるには惜しい。ライタはハンガリーの作曲家。若い頃パリで学んだ。協奏的ソナタは1962年の作品。ハンガリー人らしい曲想にほのかにパリの香りがする。 | ||
R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6 /ロマンツェ ヘ長調 プーランク:チェロ・ソナタ Op.143 /ルイ・アラゴンの2つの詩〜第1番「セー」 / リーム:遠くから ベネディクト・クレックナー(Vc) ホセ・ガリャルド(P) | ||
録音:2013年11月19日-21日、ノイマルクト。非常に注目されているドイツの若いチェリスト、ベネディクト・クレックナーによる、2種の伴奏によるシューマン:チェロ協奏曲(GEN-11215) に続く GENUIN へのセカンド・アルバム。太く熱い音で朗々と歌うチェロはたいへんに魅力的で、R.シュトラウスのチェロ・ソナタがこんなに素敵な曲だったのかと認識を新たにするほど。一方でリームの静寂、ロマンツェの素朴さと、若いにもかかわらず表現の幅が極めて広い。遠からず世界的なチェリストになるだろう。 | ||
Be welcome 〜降臨節、クリスマス、公現祭のための賛歌とモテット 【降臨節】 プレトリウス:輝く実り多き天の創り主 / ディストラー:汝らの頭を上げ門を開け/全地よ主に喜びの叫びをあげよ デュシス:今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ / P.K.W.ベルク:舟が来る / トーマス:舟が来る ビクトリア:輝く実り多き天の創り主 / ポーラーズ:アヴェ・マリア / プレトリウス:讃美、名誉、徳、栄光 【クリスマス】 ラファエル:ようこそ、主イエス / ストミウス:ベツレヘムは幼な子生まれぬ/賛美の歌声を鳴り響かせよ ヘラー:マリアは茨の森を通って行った/清しこの夜 / ディストラー:汝らキリスト者よ、こぞりて主をたたえよ 【公現祭】 ローソン:主よ歓喜せよ / ビラー:魂に、そして遅れずに/愛しまつる主キリスト P.K.W.ベルク:主キリスト、神の独り子 / ユング:詩篇100番に アンサンブル・ノビレス(男声五重唱) | ||
録音:2013年8月20日-22日、2014年4月24日-27日、5月1日-2日、5日。クリスマスとその前後にある降臨節と公現祭で歌われる、新旧の讃美歌とモテットを収録。神聖な響き、祈りの音楽。アンサンブル・ノビレスは、2006年にライプツィヒのトーマス教会聖歌隊の団員によって結成された男声声楽アンサンブル。現在5人のメンバーで活動している。 | ||
アコーディオンの新しい地平 シュテファン・ヴィルト(1975-):怠惰(2012) / ケルターボーン(1931-):3楽章の室内ソナタ(2008) (*) ハインツ・ホリガー(1939-):ピアノのためのパルティータ〜フーガ(1999/アコーディオン版) ベルンハルト・ラング(1957-):シュリフト〔フォント〕(1997) / ヘレナ・ヴィンケルマン(1974-):潮流(2010) (#) ヴィヴィアーヌ・シャッソ(アコーディオン) マルクス・ヴァイス(Sax;*) ラファエル・ローゼンフェルト(Vc;*) フォーグラーSQ (#) | ||
録音:2010年-13年。アコーディオンのヴィヴィアーヌ・シャッソ、 GENUIN 3枚目のアルバム。ラモーのクラヴサン曲をアコーディオンで演奏したり(GEN-11216)、ハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏(GEN-89162)するなど、バロックおよび古典を新しい視点で読み替える新鮮な活動でいずれも高い評価を得てきたが、今回は満を持しての現代音楽。巨匠ハインツ・ホリガーのピアノ作品のアコーディオン版の他、ベルナルト・ラング、ルドルフ・ケルターボーンなど、ヨーロッパ前衛のベテラン作曲家の作品を演奏。アコーディオンという楽器の先入観を覆す鮮烈な作品集。 | ||
2011年ドイツ音楽コンクール優勝者〜トビアス・フェルトマン イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.27 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30 No.2 バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ / ワックスマン:カルメン幻想曲 トビアス・フェルトマン(Vn) ボリス・クズネゾフ(P) | ||
録音:2013年5月。素晴らしく優秀なドイツの若いヴァイオリニスト、フェルトマンの初ソロCD 。1991年生まれで、僅か8歳でヴュルツブルク高等音楽院に入学したという神童だった。2012年のドイツ音楽コンクールで大賞を獲得。極めて高度な技術、高貴な音色、一見クールなようで内に秘めた情熱と、見事な演奏を聞かせてくれる。イザイやバルトークの高難易度の無伴奏曲を切れ味も鮮やかに弾くと思えば、ベートーヴェンのソナタを古典的にカッチリまとめ、カルメン幻想曲を楽しさ一杯に奏でる。 | ||
ベルリン・カウンターポイント プーランク:六重奏曲 Op.100 / ベートーヴェン:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 Op.16 ギヨーム・コネソン:テクノ・パレード / バーバー:夏の音楽 Op.31 R.シュトラウス/アーロン・ダン編曲:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら ベルリン・カウンターポイント(木管五重奏とピアノ) [アーロン・ダン(Fl) ヴィオラ・ヴィルムゼン(Ob) サーシャ・ラトル(Cl) ハイディ・エリザベト・モッカート(Fg) アンドレイ・ズスト(Hr) ゼイネプ・オズシュカ(P)] | ||
録音:2014年2月25日-28日。若手音楽家で2007年に結成されたベルリン・カウンターポイント。2013年にウーゼドム音楽賞を受賞、今作がデビュー・アルバムとなる。ホルンのアンドレイ・ズストは2011年からBPOのメンバー。エネルギッシュなアンサンブルで、フルートのアーロン・ダンが編曲した室内楽版「ティル・オイレンシュピーゲル…」は興味深い。 | ||
魔笛〜ドビュッシー、フランク、ジョンゲン:フルート作品集 ジョセフ・ジョンゲン:フルート・ソナタ Op.77 フランク:フルート・ソナタ(原曲:ヴァイオリン・ソナタ) ドビュッシー/カール・レンスキ編曲:牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ版) ハンス=ウド・ハインツマン(Fl) エリザヴェータ・ブルーミナ(P) | ||
録音:2013年11月11日-14日。ミュンヘンso.、フランクフルト歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、1982年から2013年まで北ドイツ放送so. のフルート奏者として活躍中のハインツマンによる、フランスとベルギーのフルート作品集。近代ベルギーを代表する作曲家ジョンゲンはドビュッシーのようなフランス印象派の影響を受けた作風を感じさせる、人気上昇中の作曲家。この「フルート・ソナタ」も神秘的で色彩溢れるセンスの良さを感じさせる旋律を聴くことが出来る。ドビュッシーの傑作「牧神」のフルートとピアノ版も収録。 | ||
モーツァルト:管楽器を伴う室内楽作品集 フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285 /オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370 (K.368b) / クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 (#) スイス室内ソロイスツ [フェリックス・レングリ(Fl) ハインツ・ホリガー(Ob) フランソワ・ベンダ(バセットCl) エステル・ホッペ、ダリア・ザッパ(Vn) ユルク・デーラー(Va) ダニエル・ヘフリガー(Vc)] | ||
録音:2009年3月9日-10日(無印)、2010年5月12日(#)、コルソー、スイス。ハインツ・ホリガーを中心に1999年に結成された名手揃いのスイス室内ソロイスツは、バロックからロマン派、更には彼らのために献呈・作曲された現代曲まで幅広いレパートリーが持ち味。モーツァルトの名曲3曲を収めた今作は、さすがの名演。流れるように自然なアンサンブル、音色の豊かさに引き付けられる。ホリガーの繊細な表現で奏でるオーボエ四重奏曲、モーツァルトの時代のバセット・クラリネットで弾くクラリネット五重奏曲の柔らかに漂う音色は心地よい。 | ||
冬の旅〜フォルテピアノで聴くリスト編曲歌曲集 シューベルト:水の上で歌う/「冬の旅」からの12の歌曲〔おやすみ/幻の太陽/勇気/郵便馬車/かじかみ/ あふれる涙/菩提樹/辻音楽師/幻覚/宿屋/嵐の朝/村で〕 メンデルスゾーン:7つの歌曲 より〔春の歌/旅の歌/ズライカ/歌の翼に/新しい恋] ショパン:6つのポーランドの歌〔乙女の願い/春/指環/バッカナール/私のいとしい人/家路〕 リスト:愛の夢第3番〔原曲:歌曲「おお、愛しうる限り愛せ」〕 エルス・ビーセマンス(Fp) | ||
録音:2014年4月28日-30日。ピリオド楽器使用。使用楽器: Aloys Biber 、 1835年製作。ビーセマンスはベルギー出身の鍵盤楽器奏者。数々のコンクールでも入賞、ピアノからクラヴィコード、チェンバロ、オルガン、フォルテピアノなど、あらゆる鍵盤楽器でリサイタルを行っている。今作はリストが編曲した歌曲を当時の楽器で演奏した注目作。しっとりと歌われる歌曲が軽やかな音色で親しみやすく響くが、難技巧な作品も多数。「冬の旅」は絶望と希望、喜びと哀しみを丁寧に表現。メンデルスゾーンの名曲「歌の翼に」も収録。 | ||
バッハ:鍵盤楽器(ピアノ&チェンバロ)のための協奏曲集 BWV1052-1058 〔第1番 ニ短調 BWV1052 /第2番 ホ長調 BWV1053 /第3番 ニ長調 BWV1054 /第4番 イ長調 BWV1055 / 第5番 ヘ短調 BWV1056 /第6番 ヘ長調 BWV1057 (*) /第7番 ト短調 BWV1058 〕 ヨルク・クローネンベルク(P;*以外/Cemb;*) ヴィリ・ツィマーマン(コンサートマスター) チューリヒ室内o. ローラ・シュミット、クラウディス・カンプ(リコーダー;*) | ||
録音:2014年3月、5月。1973年ドイツ生まれ、ピアニスト、作曲家、作家など多才な顔を持つクローネンベルク。古典から近代まで幅広いレパートリーの持ち主で、リューベック・ノイエ・ムジークのメンバーでもある。1998年にドイツ・ザールブリュッケンで行われたバッハ国際ピアノ・コンクールで優勝。このバッハもシンプルで水彩画のように淡々と、端正な演奏。強すぎず、弱すぎず、芯のあるクリアなタッチが美しい。「第6番」のみチェンバロで弾いている。 | ||
Bach and B-A-C-H 〜スウェーリンク、J.S.バッハ、R.シューマン、クール J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV 566 /フーガの技法 BWV 1080 〜コントラプンクトゥス14 トリオ・ソナタ第6番 ト長調 BWV 530 /トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV 564 スウェーリンク:四声のファンタジア SwWV 273 / シューマン:バッハの名による6つのフーガ〜第2番 ヤン・エズラ・クール(1988-): B-A-C-H による変奏曲 (*) ヨハネス・ラング(Org) | ||
録音:2014年3月27日-29日。(*)は世界初録音。ヨハン・セバスティアン・バッハ国際コンクール2012オルガン部門優勝のヨハネス・ラングは新進気鋭のオルガニスト。J.S.バッハの作品と、「B-A-C-H 主題」を用いた作品を収録。 | ||
夜の到来〜ハートキー、ピアソラ、ブラームス:ピアノ四重奏のための作品集 スティーヴン・ハートキー:太陽の王 / ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 Op.60 (*) アストル・ピアソラ/コンスタティノス・ラプティス編曲:悪魔のタンゴ/悪魔をやっつけろ/悪魔のロマンス フレックス・アンサンブル [杉村香奈(Vn) アンナ・スルツ=カパラ(Va) マルタ・ビルスマ(Vc) エンドリ・ニニ(P)] エルスベト・モーザー(バヤン;*) | ||
録音:2014年3月29日-31日。杉村香奈をリーダーとして結成して1年足らずで、フランクフルト国際シューマン室内楽賞2013で第1位と最優秀解釈賞を受賞、注目をあつめるピアノ四重奏団のデビュー・アルバム。「夜」というテーマでセレクト。ミロの絵画に影響された、現代アメリカの作曲家ハートキーの作品は表情豊かな響きが印象的。ピアソラ作品は「悪魔」が付く3曲をピアノ四重奏曲に編曲。バヤンも加わり、渇いた空気感、リズミカルなタンゴが繰り広げられる。 | ||
歌と絵画 リスト:12のシューベルト歌曲編曲 S.558 〔挨拶を贈ろう/水に寄せて歌う/君こそわが憩い/魔王/海の静けさ/若い尼僧/春の想い/ 糸を紡ぐグレートヒェン/聞け、ひばり/休みない愛/さすらい人/アヴェ・マリア〕 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 ミハイル・モルドヴィノフ(P) | ||
録音:2013年11月。 リストの12のシューベルト歌曲編曲はシューベルトの有名歌曲ばかりを一同に集めた上さらに鮮やかなピアノ・ヴィルトゥオーゾを施した名編曲でピアニストの技量を試される試金石的な作品。モルドヴィノフはウラディーミル・トロップに師事し1996年のローベルト・シューマン・コンクール、1997年のフランツ・シューベルト・コンクール入賞、ヨーロッパを中心にソロ活動を繰り広げている。リストの華やかなピアニズムからムソルグスキーの骨太な音楽まで幅広い表現力を備えた期待の若手。 | ||
シューベルト:後期ピアノ作品集 アレグレット ハ短調 D.915 /4つの即興曲 D.899 / ピアノ・ソナタ第21番 変ロ短調 D.960 |
江尻南美(P) | |
録音:2014年1月10日-12日、テルデックス・スタジオ、ベルリン。日本語解説付。桐朋学園大学音楽学部研究科とフランクフルト音楽大学卒業、第13回ショパン国際ピアノ・コンクールで最優秀演奏者賞、チェルニー=ステファンスカ氏よりマズルカ特別賞を授与など、ドイツを拠点に活躍中のピアニスト、江尻南美。幼少時から思い入れの深いシューベルトを録音した今作。シューベルトの繊細で孤独な魂を、慈しみながら、共感しながら奏でる。聴こえてくるのは音楽への希望。亡くなる直前に作曲された「ピアノ・ソナタ第21番」は、深い悲しみと静けさ、そして未来への決意が波のように押し寄せてくる。 | ||
ハインツ・ホリガー(1939-):チェロとピアノのための作品集 チェロとピアノのための「ロマンスエンドレス」(2003) (*/#) / 「カトルズ・ジュイエ」のための小花火(2012) (*) / シャコンヌ(1975) (#) /ピアノのためのパルティータ(1999) (*) ダニエル・ヘフリガー(Vc;*) ジル・ヴォンサッテル(P;#) | ||
録音:2012年(*)、2013年(#/+)。2014年で75歳となったホリガーのチェロとピアノの作品集。「ロマンセンドレス」は内部奏法および(おそらくは何らかのプリペアリングを施された)ピアノとチェロの寡黙な旋律がおりなす私的な作品。「パルティータ〜」はアンドラーシュ・シフのために書かれた作品で、いまや現代音楽の古典として知る人ぞ知る名曲。 | ||
バドゥラ=スコダ〜ベートーヴェン:後期ピアノ・ソナタ集 2013 & 1976 ライヴ 第30番 ホ長調 Op.109 /第31番 変イ長調 Op.110 / 第32番 ハ短調 Op, 111 /第29番「ハンマークラヴィーア」 変ロ長調 Op.106 (#) 〕 パウル・バドゥラ=スコダ(P) | ||
録音:2013年12月27日-30日、ヨーゼフ・ハイドン音楽院(無印) /1976年6月26日、ポーランド国立フィルハーモニー、ライヴ(#)。使用楽器:ベーゼンドルファー・インペリアル(第29番)、ベーゼンドルファー(第30番)、スタインウェイ(他2曲)。グルダ、デムスとともに「ウィーンのピアノ三羽烏」と言われたバドゥラ=スコダは2014年春、最後の日本公演を終えた。(#)を除く3曲は来日の少し前、2013年末に録音した物。86歳とは思えない美しく柔らかな音。深みのあるタッチでたおやかに包容力を持って聴き手に伝える。(#)の「ハンマークラヴィーア」はワルシャワでのライヴ。まだまだ激しく勢いがある。 | ||
セレニッシマ〔ヴェネチア〕〜アルビノーニ、ヴィヴァルディ:ヴェネチア教会ソナタ集 アルビノーニ:3声のソナタ Op.1 ヴィヴァルディ:2つのオーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタ RV 81 / ヴィヴァルディ:オーボエと通奏低音のためのオーボエ・ソナタ RV 53 ハイメ・ゴンザレス(Ob)指揮カメラータ・デリ・アミーチ | ||
録音:2014年6月23日-27日、アンサンブルハウス、フライブルク。ヴェネチア生まれの2人の偉大な作曲家、アルビノーニにヴィヴァルディ。文化、音楽が隆盛だった黄金期、朗らかに軽やかな作風のオーボエを含んだソナタ集。アルビノーニの作品は、ロマンティックな旋律に溢れ、典雅なリズム。穏やかな気分にさせる。ヴィヴァルディは、軽快なで爽快なリズムに哀愁漂うメロディで、ヴィヴァルディらしい妙技が聴こえてくる。 | ||
ザクセン〜バッハ、メンデルスゾーン、ワーグナー ワーグナー/ゴールドハンマー編曲: 「ローエングリン」より〔第3幕への前奏曲/朝の歌と軍隊の行進〕 「トリスタンとイゾルデ」〜イゾルデの愛の死/「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行 ワーグナー/M.ネストラー編曲:「神々の黄昏」〜葬送行進曲 メンデルスゾーン/ゴールドハンマー編曲:前奏曲とフーガ ハ短調 Op.37 J.S.バッハ/G.ブラウアー編曲:管弦楽組曲第3番 BWV1068 トーマス・クラモー指揮ザクセン管楽フィルハーモニー〔吹奏楽〕 | ||
録音:2014年3月17日-20日、ベサニー教会、ライプツィヒ。ザクセン管楽フィルハーモニーは60年以上の歴史を誇る吹奏楽団。指揮はBPOの元トランペット奏者だったトーマス・クラモー、メンバーはドイツの主要な交響楽団の管楽器奏者たちで構成されている。ドイツのザクセンにゆかりのある3人の作曲家バッハ、メンデルスゾーン、ワーグナーの名曲を吹奏楽版にアレンジ。力強く響き渡る管楽器がエネルギッシュに清々しく奏でている。ワルキューレの騎行は色彩感豊かに躍動するメロディ、キレのある音色は開放的で爽快!バッハの管弦楽組曲第3番は、典雅に華麗なサウンドで聴かせてくれる。 | ||
ドナウ川下り〜小山莉絵ファゴット作品集 ベートーヴェン:ファゴット・ソナタ ヘ長調(原曲:ホルン・ソナタ Op.17)(#) ウェーバー:アンダンテとハンガリー風ロンド Op.35 カリヴォダ:ファゴットとピアノのためのサロンの小品 Op.230 (*) モーツァルト:ファゴット・ソナタ ト長調 (原曲:ヴァイオリン・ソナタ 第35番 K.379, 373a)(#) ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 Op.26(原曲:フルートとピアノのための) 小山莉絵(Fg) クレメンス・ミュラー(P) | ||
録音:2014年7月9日-11日、トロッシンゲン・コンツェルトハウス、ドイツ。(*)は世界初録音、(#)は当版による初録音。突出した才能に大注目の逸材!1991年生まれ、父も名ファゴット奏者小山昭雄氏。第37回ドイツ音楽コンクールで優勝、第62回ミュンヘン国際音楽コンクールにて最高位の第2位を受賞、参加したコンクールすべてで最高位を受賞する才媛、小山莉絵。GENUINレーベルからの2枚目のアルバムはファゴットの可能性を広げる意欲作。豊かな音色は力強くも、暖かく繊細にコントロールされている。ベートーヴェンやモーツァルトなど、オリジナルの楽器に引けを取らないファゴットの魅力と美しさに溢れている。 | ||
ロマンティック・インプレッションズ ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78 / クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22 グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45 /歌曲編曲集 〔はじめての出会い Op.21 No.1 /薔薇の時に Op.48 No.5 /ソルヴェイグの歌 Op.23 No.19 〕 ビョル・カン(Vn) ボリス・クズネゾフ(P) | ||
録音:2014年2月3日-5日、イエス・キリスト教会、ベルリン=ダーレム。2009年のドイツ音楽コンクールのピアノ部門とヴァイオリン部門で優勝したビョル・カンとボリス・クズネゾフによるデュオ第2作。1985年生まれの若き2人だが、2011年にはカーネギー・ホール・デビューも果たし、ビョル・カンは2013年のラルス・フォークトが主催するシュパヌンゲン音楽祭にも参加するなど実力も評価も急上昇中。エレガントなスタイルで伸びのある音色がふくよかにロマンを湛えている。2人の美しい調和、お互いがバランス良く丁寧に演奏している。グリーグの歌曲編曲はシンプルなメロディが優しく心に響く。 | ||
ドイツ音楽コンクール2013優勝者〜ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ(Tu) クリステル・ダニエルソン(1942-1989): テューバとブラス・アンサンブルのための「カプリッチョ・ダ・カメラ」(*) アルマンド・ラッセル(1932-):テューバと木管五重奏のための協奏的組曲(#) アンリ・トマジ(1901-1971):生きるべきか、死ぬべきか(+) ウィリアム・ペン(1943-):テューバとマリンバのための「カプリッチョ」(**) モルテン・ゴートハウグ(1955-):テューバと金管五重奏のための協奏的ソナタ(##) ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ(Tu) アンサンブル・シュワープンクト(*/##) ユヴァル・ウォルフソン(Tb;*) ケルヴィン・グアラパーナ(Hr;*/#/##) ワイマール木管五重奏団(#) トロンボーン・ユニット・ハノーファー(+) サブリナ・マ(マリンバ;**) | ||
録音:2014年3月25日-27日、イエス・キリスト教会、、ベルリン=ダーレム。スペイン生まれ、ドイツのハノーファー音楽大学でイェンス・ビョルン=ラーセンに師事したテューバ奏者ルーベン・ドゥラ・デ・ラモ。2012年第8回エオルス国際管楽器コンクール、マルクノイキルヘン国際器楽コンクールで優勝、数々のコンクールで入賞している。2013年のドイツ音楽コンクールで優勝し、CDデビューを果たした。テューバの超絶技巧を駆使し、様々な編成の室内楽でテューバの魅力を最大限に引き出している。 | ||
ラーシュ・カーリン(Tb)〜ドイツ音楽コンクール 2011 優勝者 アンデシュ・ヒルボリ(1954-):トロンボーンとテープのためのスキン・トロンボーン ラーシュ=エーリク・ラーション(1908-1986):トロンボーンと弦楽のためのコンチェルティーノ/ 4本のトロンボーンのための「変態創造主たち」/日出ずる国(*) クリスチャン・リンドベリ(1958-):ソロ・トロンボーンのための「ジョー・ジャック・ビングルバンデット」 ベンジャミン・ステルン(1978-):ソロ・トロンボーンのための「ユーモラスな独白」(*) フォルケ・ラーベ(1935-):ソロ・トロンボーンのための「バスタ」 ヒューゴ・アルヴェーン(1872-1960):羊飼いの娘の踊り トロンボーンとトロンボーン・アンサンブルのためのスウェーデンの3つの歌曲 〔ペテリク・モラレス(1950-):コッポンゲン / ホーカン・ノーレン(1917-2003):真夏の歌 / オスカル・リンドベリ(1887-1955):夏の牧舎の古い讃美歌〕 ローランド・ペンティネン(1963-):トロンボーンとピアノのためのカメラ ラーシュ・カーリン(Tb/編曲) トロンボーン・ユニット・ハノーファー 弦楽アンサンブル カタジナ・ウィエチョレク(P) | ||
録音:2014年3月-4月。(*)は世界初録音。スウェーデン出身の新進気鋭のトロンボーン奏者、ラーシュ・カーリン。スヴェン=エーリク・エーリクソンやヨナス・ビルントに師事し、このドイツ音楽コンクールを含む、多数のコンクールで優勝を果たしている。デンマークのオーフス響の元首席奏者であり、現在トロンボーン・ユニット・アンサンブルのメンバー。このトロンボーン・アンサンブルも2011年のドイツ音楽コンクールのアンサンブル部門で優勝した。このアルバムは20世紀の作曲家の作品を中心にソロやトロンボーン・アンサンブル、ストリング・アンサンブルと様々な編成で、トロンボーンの魅力を聴かせてくれる。新しい作品ばかりだが、メロディも牧歌的だったりと、とても親しみやすい。 | ||
C.P.E.バッハ&ドヴィエンヌ:フルート協奏曲集 C.P.E.バッハ:フルート協奏曲 イ短調 WQ 166 ドヴィエンヌ:フルート協奏曲第2番 ニ長調 C.P.E.バッハ:フルート協奏曲 ニ短調 WQ 22 |
フェリックス・レングリ(Fl) バーゼル室内アカデミー | |
録音:2014年8月、バーゼル音楽院大ホール。スイスのバーゼルを拠点に世界各地でソリストとして活躍しているフルート奏者フェリックス・レングリ。フルートをペーター=ルーカス・グラーム、オーレル・ニコレに師事した実力派フルート奏者。C.P.E.バッハの イ短調は1750年にチェロ協奏曲として作曲された作品を作曲家自身がフルート協奏曲に編曲した。フルートの繊細な響きが軽やかに演奏されている。自信もフルート奏者だったフランスの作曲家ドヴィエンヌ。快活で流麗な音楽でヴィルトゥオーゾ的な技巧も楽しめる作品。 | ||
Dō 〔小道〕〜現代ヴァイオリン作品集 ブライト・シェン(1955-):無伴奏ヴァイオリンのための「流れ」 / ペルト(1935-):フラトレス(*) シュニトケ(1934-98):無伴奏ヴァイオリンのための「ア・パガニーニ」 レーラ・アウエルバッハ(1973-):無伴奏ヴァイオリンのための「孤独の組曲」 グバイドゥーリナ(1931-):綱渡りの踊り子(*) ジジョン・ワン〔王之Q〕(Vn) ヤーシュゥァンズー・シェ〔谢 亚双子/謝 亜双子〕(P;*) | ||
録音:2014年7月19日-20日、メンデルスゾーンザール、ライプツィヒ。中国出身の注目若手ヴァイオリニスト。上海音楽院で学び、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、コーリャ・ブラッハーに師事。1998年にメニューイン・コンクールのジュニア部門で優勝、第6回中国ヴァイオリン・コンクールで史上最年少優勝を果たしている。フランス放送フィルやヘルシンキ・フィルなど、様々なオーケストラのソリストとして出演。2014年にはN響にも客演してシベリウスのヴァイオリン協奏曲を演奏している。今作は技巧的な現代ヴァイオリン作品集。ペルトの名作フラトレスはシンプルな音の反復から生まれる澄んだ透明感、静謐な空気の中、時に激しく。ワンは、丁寧に奏でながら、その美しさを表出させている。クレーメルの演奏でも有名なシュニトケのア・パガニーニ。不穏な静けさから始まり、パガニーニの断片が織り込まれた超絶技巧曲。グバイドゥーリナの綱渡りの踊り子は、ヴァイオリンが踊り、ピアノが不安を掻き立てる。収録曲もどれもが魅力的なアルバム。 | ||
ピクチャーズ〜ホルン八重奏と打楽器のための編曲集 ムソルグスキー:展覧会の絵/禿山の一夜 / ショスタコーヴィチ:オーケストラのための組曲 プロコフィエフ:ロメオとジュリエット / チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」 ジャーマン・ホルン・サウンド 8.1 [クリストフ・エス、シュテファン・ショットシュテット、セバスティアン・ショル、 ティモ・シュタイニンガー、ラルフ・フィッカー、マルティン・グロム、 カーステン・ドゥフィン、クリスティアン・ランペール(Hr)] シモン・レスラー(Perc/P/チェレスタ) ハンネス・クレマー指揮 | ||
録音:2014年4月。バンベルクso. をはじめとするドイツのオーケストラの若手奏者により2009年に結成されたホルン四重奏団ジャーマン・ホルン・サウンド。今作はホルン奏者4人と打楽器奏者を迎えて、ホルン八重奏&打楽器で“展覧会の絵 "をメインにロシアの偉大な作曲家たちの名曲を取り上げている。重厚感があり、8本のホルンによる絶妙なハーモニー。骨太ながら柔軟性に富む明朗な音色。 | ||
ヨナス・パルム(Vc)〜ドイツ音楽コンクール 2013 優勝者 メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2番 Op.58 デュティユー:ザッハーの名による3つのストローフェ ヤナーチェク:チェロとピアノのための「おとぎ話」 ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番 Op.102 No.2 ヨナス・パルム(Vc) フィリップ・ハイス(P) | ||
録音:2014年4月、イエス・キリスト教会、ベルリン=ダーレム。1993年生まれ、ドイツのルートヴィヒスブルク出身、これまでにジャン=ギアン・ケラスやクレメンス・ハーゲンに師事。コンクールでの入賞も多数で、ドイツの若手注目チェリストの1人。伸びのある艶やかな音色、優美でキレもあり、とても爽やかな演奏。デュティユーの作品はロストロポーヴィチがスイスの指揮者パウル・ザッハーの古希を祝うために、12人の作曲家に委嘱した作品の一つ。聴こえるか聴こえないか位の弱音からのダイナミクスも繊細。超絶技巧。 | ||
エチュード&スタディ シマノフスキ(1882-1937):12の練習曲(1916) / リゲティ(1923-2006):ピアノ練習曲集第3巻(1995-2001) アイヴズ(1874-1954):習作集第20番〜第23番 / シュテファン・ヴィルト(1975-):5つの練習曲 シュテファン・ヴィルト(P) | ||
録音:2013年。20世紀以降のピアノの練習曲を集めたアルバム。ショパン後のポーランドの重要な作曲家シマノフスキ。中期の作品で、ドビュッシーのような印象派風の音楽性で、難技巧を要し、無調にも感じられる独特の調性感で幻想的。リゲティの超難曲エチュードは、16年に渡って作曲された3つの巻からなる練習曲。この第3巻は1995-2001年作曲の4曲。複雑難解でいながら、緻密に広がる音響。アイヴズの習作集はあまり知られていないが、“第20番 "はポリリズミックに始まり、有名なマーチ「リパブリック讃歌」、「ディキシー」のメロディがラグタイムで登場、面白い。 | ||
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 Vol.2 ピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 Op.70 No.1「幽霊」/ カカドゥ変奏曲 Op.121a /ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op.1 No.2 トリオ・エクス・エクオ [マティアス・ヴォロング(Vn) マティアス・モースドルフ(Vc) オルガ・ゴーレイ(P)] | ||
録音:2014年9月。第7番「大公」&第3番(GEN-12217)に続くトリオ・エクス・エクオのベートーヴェン第2弾。第5番「幽霊」第1楽章での颯爽としたテンポ、物悲しい冒頭で始まる第2楽章など、ベートーヴェンの名作をとにかく繊細な音色で奏でる。丁寧に紡ぎ、心地よい緊張感と情感豊かな歌を感じる。“カカドゥ変奏曲 "はユーモアに満ちた変奏部分の瑞々しい感性、個性豊かな各変奏はとても興味深い。ヴァイオリン奏者のヴォロングはシュターツカペレ・ドレスデンのコンサートマスターであり、バイロイト音楽祭o. のコンサートマスターとしても活躍している名手。 | ||
ドイツ音楽コンクール2008年優勝者〜トーマス・ヘッカー(Ob) ヴィヴァルディ:オーボエ・ソナタ第2番 ハ短調 RV53 (*) / ベリオ:セクエンツァ VII テレマン:音楽の練習帳〜オーボエ・ソナタ ホ短調 TWV: e06 (*) イサン・ユン:オーボエとチェロのための「東西の小品 II 」(#) / クープラン:新しいコンセール集〜趣味の和(+) トマジ:オーボエとタンブーランのための「ミレイユの墓」(**) ヘンデル:オーボエ・ソナタ ヘ長調 HWV363a (##) / ジャックマン:無伴奏オーボエのためのサーカス トーマス・ヘッカー(Ob) ラファエル・アルパーマン(Cemb;*/+/##) ミカエル・フォン・ショネルマルク(Fg;*) ミッシャ・メイヤー(Vc;#/+) ミカエル・メツラー(タンブーラン;**) | ||
録音:2014年3月。1985年生まれ、ハノーファー音楽大学でクラウス・ベッカーに師事したヘッカー。2008年に、このドイツ音楽コンクールとマルクノイキヘン国際器楽コンクールで優勝した。2009年よりベルリン・ドイツ響の首席オーボエ奏者として活躍中。今作は、新しいオーボエ作品と、古典のオーボエ作品が交互に収録されている。 | ||
気晴らし〜ハワード・ブレイク(1938-):チェロ作品集 気晴らし Op.337a /ペニリオン Op.525a /チェロ・ソナタ Op.619 /ヴィーナスの魔法 Op.566a / スノーマン Op.620a 〜ウォーキング・イン・ジ・エア/大天使の子守歌 Op.436a ベネディクト・クレックナー(Vc) ハワード・ブレイク(P) | ||
録音:2014年。「スノーマン」の挿入歌で知られるイギリスの作曲家、ハワード・ブレイクのチェロ作品集。“大天使の子守歌 "以外はこの「チェロ+ピアノ版」編曲は世界初録音。チェロのふくよかな音を活かしてロマンティックで華やかさがある作品ばかり。ウォーキング・イン・ジ・エアーはチェロの低音が弾くメロディーが哀愁たっぷりに奏でられる。 | ||
アドルフ・イェンゼン(1837-1879):管弦楽曲集 結婚式の音楽 Op.45 (ベッカー編曲/オーケストラ版)/ 大管弦楽のための宗教作品「エマオの途上にて」 Op.27 / 歌劇「モンフォートの女相続人」(未完)より〔序曲/第二幕への前奏曲/第二幕バレエ音楽〕 パヴェル・バレフ指揮バーデン=バーデンpo. | ||
録音:2014年7月、SWRスタジオ、カイザースラウテルン。すべて世界初録音。忘れられた作曲家アドルフ・イェンゼン。ドイツ生まれ、リストの元でピアノを学び、ブラームスと友人であった。現在ではピアノ作品と歌曲が知られている位。ロマンティックで詩的な作風で、特にピアノ4手連弾曲を編曲した「結婚式の音楽」(全4曲)は、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」と同じくらい、華麗で喜びに満ち溢れ、更に上品さもある。爽やかで心地よい風が吹く。4曲目のノクターンは、穏やかなイマジネーション広がる夢物語のようだ。ドイツ・ロマン派の隠れ名曲。 | ||
フルートとチェロのためのデュオ・アルバム モーツァルト/古賀、ロマコフ編曲:二重奏曲第2番 変ホ長調 K.424(原曲:変ロ長調) 鈴木理香(1960-):風の通(*) / ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタ Op.25 No.3 (#) J.S.バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV 1034 棚田文紀(1961-): "F" フルート・ソロのために(+) / ボザ:ソナチネ 古賀敦子(Fl;#以外) ゲオルギー・ロマコフ(Vc;*/+以外) | ||
録音:2014年7月。(*)は世界初録音。古賀敦子のGENUINへの第4弾。フルートとチェロのデュオ作品、フルートとチェロ、それぞれのソロ作品を収録。鈴木理香作曲のフルート・ソロ作品「風の通」は世界初録音。伸びやかで、無機質なクールさを漂わせ、超絶技巧の連続。澄んだ雰囲気を醸し出している。バッハはフルートとチェロが絡み合い、ふくよかで豊かな表現で演奏。モーツァルトの二重奏曲は演奏者自身により、ヴァイオリン声部をフルートに生かすために第1楽章と第3楽章を 変ロ長調から 変ホ長調に転調させている。ドイツを中心に活躍するフルート奏者、古賀敦子。パリ国立高等音楽院を修了。数々のコンクールで優勝、入賞を収め、ソリストとして活動している。 | ||
憧れ〜シューベルト:男声合唱作品全集 Vol.1 森の夜の歌 D.913 /戸外の歌 D.572 /今過ぎ去る現在 D.710 /5月の酒宴の歌 D.427 /漁夫の歌 D.364 / 5月の歌(雪は解け)D.202 /春の歌 D.243 /リュッツォウの勇猛なる追撃隊 D.205 /狩人の歌 D.204 / 金色の輝き D.357 /去って行った人に D.331 /矛盾 D.865 /墓と月D.893 /墓 D.569 /あこがれ D.656 / 君に寄す D.338 /朝の生気はさわやかに息づく D.67 /5月の歌(春の歌)D.199 / ようこそ、愛する美しい5月D.244 /朝の星 D.203 /夜の明かり D.892 クリストフ・プレガルディエン、アンドレアス・ヴェラー/他(独唱) ヤン・シューマッハー指揮カメラータ・ムジカ・リンブルク | ||
録音:2008年-2014年。1999年創設の男声cho. カメラータ・ムジカ・リンブルクのGENUINレーベル4枚目のアルバムは、合唱の重要なレパートリーとして知られるシューベルトの男声合唱作品。クリストフ・プレガルディエン、アンドレアス・ヴェラーといった名歌手がソリストとして参加しているのも注目。柔らかく、美しく繊細なアンサンブル。ホルン・アンサンブルが伴奏の「森の夜の歌」では森の情景が浮かぶ幻想的な歌。プレガルディエンの艶やかな歌声と、合唱の見事なアンサンブルが心地よい“今過ぎ去る現在 "など、聴いていて穏やかに癒される珠玉の21曲。 | ||
平野の魂〜ベネズエラ音楽吹奏楽作品集 作曲者不詳?:カリプソのメドレー〔バンディド − カラカス・カラカス〕 アルトゥロ・マルケス(1950-):コンガ・デル・フエゴ・ヌエボ 民謡?:ベネズエラと音楽〜ベネズエラ・フォルクローレの偉大なるマエストロたちの作品集/ ロス・メレクレス(ヘスス・エルナンデスによる)/エル・ガバン・デ・フィゲレド パキート・デリベラ(1948-):「アリア・トロピカル」より〔ベネズエラのワルツ/コントラダンス〕 アントニオ・カリージョ(1892-1962):エル・サルタリン ゼキニャ・ジ・アブレウ(1880-1935):ティコ・ティコ・ノ・フバ フアン・カルダレラ&アレハンドロ・スカルピノ:パリのカナロ ロビン・デューハースト:ソロ・トロンボーンとウィンドo.「ブラジリア」 ジョセフ・タリン(1947-):トランペット独奏と吹奏楽のためのファンダンゴ ビクトリアノ・バレンシア・リンコン(1970-):ファンダンギリョ フランシスコ・デ・パウラ・アギレ(1875-1939):アマリア ペドロ・エイラス・グティエレス(1870-1954):アルマ・ジャネラ トーマス・クラモー指揮ザクセン・ウィンド・フィルハーモニー、アルマ・ジャネラ五重奏団、 ザクセン・ウィンド・フィルハーモニー木管五重奏団 スヴェン・ギーペル(Tp) シュテファン・ヴァーグナー(Tb) ビリー・シュミット(Cl) | ||
録音:2014年4月-5月。BPOの元トランペット奏者で、現在ザクセン・ウィンド・フィルハーモニーの首席指揮者を務めるクラモー。以前ベネズエラのエル・システマで育った管楽器奏者によるブラスバンド「シモン・ボリバル・ユース・シンフォニー・バンド」を指揮したアルバム「マンボとファンファーレ」(GEN-13260)をリリースした。今作は手兵ザクセン・ウィンド・フィルハーモニーとのベネズエラ音楽!ベネズエラのフォルクローレや、ラテンの名曲、吹奏楽作品まで、幅広く収録。情熱的であったり、哀愁のメロディ、ラテンのリズム、もうノリノリ。 | ||
メンデルスゾーン:ピアノ4手、2台ピアノのための作品集 八重奏曲 Op.20(4手P)/序曲「フィンガルの洞窟」 Op.26(4手P)/ ソナタ楽章 ト短調(2P)/無言歌集〜アンダンテ・カンタービレ Op.67 No.1(4手P) デュオ・ロンターノ[ベッテ・ヒアホルツァー、ユルゲン・アッペル(P)] | ||
録音:2014年3月。2004年に結成した実力派ピアニストによるデュオ・ロンターノ。今作では、ヴィルトゥオーゾとして知られるメンデルスゾーンが10代で作曲した、あふれる楽想、美しい旋律がたまらなく魅力的な作品「弦楽のための八重奏曲」の作曲家自身によるピアノ4手版。爽やかな八重奏曲は、その魅力そのままに美しいメロディをピアノに置き換えている。若々しく色彩的。序曲「フィンガルの洞窟」はピアノの柔和な音色が清々しく、爽やかな余韻を残している。 | ||
シューベルト:弦楽四重奏曲集 〔第12番「四重奏断章」D.703 /第4番 D.46 /第13番「ロザムンデ」D.804 〕 クレンケSQ | ||
録音:2012年-2013年、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン・バーデン南西ドイツ放送 SWR 。1994年に結成したクレンケ四重奏団。全員ワイマール・フランツ・リスト音楽大学で学んだ女性の弦楽四重奏団で、CDもこれまでPROFILレーベルやBERLIN CLASSICSなどから9枚ほどリリースしている実力派。ドイツを中心に、ヨーロッパ、アメリカで演奏活動を行っている。今作はシューベルトの弦楽四重奏曲集。女性らしい丁寧さで、細部まで瑞々しくバランスの取れた演奏。凝った味付けをせず、純粋で柔らかな表現が好感を持てる。 | ||
音の風景 III 〜ベンジャミン・ブリテンへの追憶 トマシュ・スクイヴェレス(1984-):ショート・ストーリー ロマン・パウォレク(1971-):デイドリーミング with ベンジャミンB. ダニエル・オリヴァー・モーザー(1982-):ヤガ科 ビョートル・スクイヴェレス(1980-):3つの詩〜ベンジャミン・ブリテンの追憶 ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):ダウランドによる夜想曲(ノクターナル) Op.70 ライナー・シュテークマン(G) トマシュ・スクイヴェレス(Vc) | ||
録音:2014年8月8日-10日、バートラウジック。ライナー・シュテークマンはヘッセン州マインハウゼン出身の中堅ギタリストで、第1集(GEN-88527)、第2集(GEN-11210)に続くサウンドスケープ・シリーズ第3弾。今作はブリテンにちなんだ作品を収録している。ブリテンの作品以外は、すべてシュテークマンに献呈されたもので、世界初録音になる。ブリテンのノクターナルは、1964年偉大なギタリスト、ジュリアン・ブリームにより初演された。16世紀の作曲家ダウランドのリュート伴奏付きの歌曲「来たれ深き眠りよ」を主題にした変奏曲。哀しみと静謐な緊張感に満ちている。 | ||
オリジナル〜金管アンサンブルのための作品集 スティーヴン・フェルヘルスト(1981-):10フォーブラス・ファンファーレ デリク・ブルジョワ(1941-):ウィリアムとメアリー Op.106 ヘルベルト・バウマン(1925-):フォー・ブラス ヤン・クーツィール(1911-2006):ブラス・シンフォニー Op.80 マイケル・ナイマン(1944-):フォー・ジョン・ケージ 10フォー・ブラス | ||
録音:2014年8月。ドイツのオーケストラなどで活躍している若手奏者で2010年に結成された金管アンサンブル、10フォー・ブラス。ドイツを中心に活動し、人気を博している。1曲目の10フォーブラス・ファンファーレは東日本大震災の被災者に思いを寄せて作曲した「日本に捧ぐ歌(A SONG FOR JAPAN)」でも知られるベルギーの作曲家フェルヘルストが書き下ろした世界初録音のファンファーレ。勇壮で軽快に躍動し、メロディもアグレッシブで元気をもらえる名曲!これからの金管アンサンブルの定番曲になりそうな楽曲。マイケル・ナイマンの“ジョン・ケージのために "は、ナイマン節を感じさせるミニマルで乾いた空気感、超絶なアンサンブルで聴かせる。そして金管アンサンブル作曲家として有名なクーツィールの代表作ブラス・シンフォニーを収録。フィリップ・ジョーンズから委嘱された作品で、ブラス・アンサンブルの醍醐味を感じる作品。 | ||
ドイツ音楽コンクール2014年度優勝者 〜 Opus 1 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ〔第1番 Op.2 No.1 /第32番 Op.111 〕 / ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1 エートヴェシュ:地のピアノ〜空のピアノ / ベリオ:水のクラヴィーア/地のクラヴィーア/大気のクラヴィーア フランク・デュプリー(P) | ||
録音:2015年1月26日-29日、イエス・キリスト教会、ベルリン。1991年生まれの若手注目のピアニスト、デビュー!幼少期からゾントラウト・シュパイデルに師事し、カールスルーエ音楽大学で学んだ。すでに60以上の入賞歴を持ち、レパートリーも多数!その才能を生かした選曲にも注目。ハンガリーの作曲家エートヴェシュ作品はベリオを追悼して作曲した物。そしてベリオの神秘的でとても美しい水のクラヴィーアを含む3曲を収録。細やかなタッチと芯のある音色で魅力的。 | ||
幼少の頃から〜作曲家若書きのピアノ三重奏&ピアノ四重奏作品集 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番 Op.8 ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第1番 / マーラー:ピアノ四重奏曲 リリ・ブーランジェ:ピアノ三重奏のための2つの小品 / アイアランド:幻想三重奏曲 モンテ・ピアノ・トリオ[フランチェスコ・シーカ(Vn) クロード・フロショー(Vc) イリーナ・ボータン(P)] ダニエル・ローランド(Va) | ||
録音:2014年3月18日-20日、フランクフルト音楽・舞台芸術大学大ホール。作曲家が若い頃に作曲した作品をセレクトしたアルバム。まだ小難しくない、真っ直ぐなロマンティックさが垣間見られ、それでいて独自の音楽性や緻密さを発揮している。19歳の学生時代にラフマニノフが作曲した悲しみの三重奏曲は、チャイコフスキーに影響を受けた作品。哀愁の旋律が美しい。モンテ・ピアノ・トリオは2008年に結成され、ローベルト・シューマン国際音楽コンクールやマリア・カナルス・バルセロナ国際コンクール、ヨハネス・ブラームス国際コンクールなど、いくつものコンクールで優勝している。 | ||
ワインベルク ー プロコフィエフ:クラリネット・ソナタ集 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.94bis(ケント・ケナン編曲/クラリネット編曲版)/ ヘブライの主題による序曲 ワインベルク:クラリネット・ソナタ Op.28 アンネリエン・ファン・ヴァウヴェ(Cl) ルーカス・ブロンディール(P) | ||
録音:2014年11月15日-17日、アカデミーザール、シント=トロイデン。美しきクラリネット奏者アンネリエン・ファン・ヴァウヴェ。ヴェンツェル・フックス、ザビーネ・マイヤー、モラゲス、カルボナーレなど錚々たる名演奏家に師事した期待のクラリネット奏者。第61回ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝、各地の音楽祭に出演、ソリストとしても活躍中。今作は作曲家ケント・ケナンが編曲したプロコフィエフのクラリネット・ソナタを収録。原曲はヴァイオリン・ソナタ第2番で、プロコフィエフの神秘的なメロディ響きがシンプルに、はっきりと伝わる。そしてポーランド=ロシアの作曲家ワインベルク。初期に作曲されたクラリネット・ソナタは抒情溢れる旋律が流れるように包み込む。 | ||
シューベルト:魔王 D.328/さすらい人の夜の歌 D224/他 ブラームス: 五月の夜 Op.43 No.2/永遠の愛について Op.43 No.1/他 バーバー:3つの歌 Op.45 ヴォーン・ウィリアムズ:旅の歌 |
アーンスト・ブスカーニュ(Br) トム・マクグラス(P) | |
ブスカーニュは南アフリカ出身のバリトン。地元で学んだ後ドイツに渡り、ミュンヘン、ケルンで本格的な歌手活動を開始した。ドイツ・リートに加え、珍しいバーバー、ヴォーン・ウィリアムズという意欲的なプログラム。 | ||
シューマン:詩人の恋 プフィッツナー:6つの若き日の歌 R.シュトラウス:8つの歌曲 Op.10 |
アンドレアス・ポスト(T) タティアナ・ドラヴェナウ(P) | |
アンドレアス・ポストはドイツのアムスベルク出身のテノール。歌曲、宗教曲、モーツァルトなどのオペラで活躍し、ドイツの新しい世代のリリックテノールとして期待されている。ピアニストのタティアナ・ドラヴェナウとは1995年からのコンビ。 | ||
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30 No.3 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ |
ラズロ・フォガラシ(Vn) ウラウディア・ヘニンガー(P) | |
ラズロ・フォガラシは1965年、旧ユーゴスラヴィアの出身。名ヴァイオリニスト、ティボール・ヴァルガに学んだ逸材。現在はドイツを拠点にして、ソリスト、室内楽と活躍している。 | ||
ブクステフーデ:祝祭カンタータ集 「汝らが言葉と行いで示すすべてを」/ 「わがために正義の門を開け」/ 「来たれと天使に告げて言え」/マニフィカト/ 「新たに生まれし嬰児」/ 「何ものも私たちと神の愛を引き離すことはできない」 |
シュテファン・ シュレッケンベルガー指揮 ムジカ・リングア ラルパ・フェスタンテ | |
バッハ以前のドイツを代表する音楽家の一人ブクステフーデ。近年バッハのカンタータでも流行りのOVPP(合唱の各パート一人の歌唱)を採用、すっきりと歌っている。 | ||
ポンセ:ソナタ・メヒカーナ モレーノ・トロバ:ソナタ=ファンタジア ドレツェル(1977-):ディアーリオ(5つの前奏曲) カスティッロ/シェッペ編曲:3つの歌 |
スザンヌ・シェッペ(G) | |
スザンヌ・シェッペはドイツの女性ギタリスト。スペインのギターの大家にしてパリのエコール・ノルマルの名教授、アルベルト・ポンセに学んだ。 | ||
時の間に〜1920年代のフルート音楽 ヨゼフ・ラウバー:単一構成のソナタ Op.50 フィンケ:フルートとピアノのためのソナタ ジークフリート・カルク=エーレルト: フルート・ソナタ 変ロ長調 Op.121 パウル・ユオン:フルートとピアノのためのソナタ Op.78 |
ハンス=ウド・ハインツマン(Fl) ユルゲン・ラムケ(P) | |
二つの世界大戦の間に作られたフルート作品を集めたアルバム。4人の作曲家はいずれも19世紀後半の生まれ。ハインツマンは北ドイツ放送交響楽団のフルーティストで、来日もしている。 | ||
ヴァイオリンとハープのための作品集 サン=サーンス:幻想曲 Op.124 ダマーズ:ソナタ ボワエルデュー:ソナタ第1番 オーベール:ソナタ第4番(第5巻) ボクサ:協奏的夜想曲 |
エーファ=クリスティーナ・ シェーンヴァイス(Vn) クリステン・エッケ(Hp) | |
有名なサン=サーンスの幻想曲をはじめ、様々な時代の作品を選んだアルバム。1928年ボルドー生まれのダマーズの作品は、20世紀のこのジャンルにおける大傑作。 | ||
デュオ・ルービン〜オン・ツアー ショパン:華麗なるポロネーズ ベン=ハイム:羊飼いの歌 オッフェンバック:物憂げなワルツ ファリャ:火祭りの踊り エムジ:瞑想曲 ピアソラ:グランド・タンゴ モンティ:チャルダーシュ |
デュオ・ルービン [イサイ・ケン(Vc) ガブリエッラ・ゴンダ=ケン(P)] | |
チェロ小品集だが、曲目はかなり凝っている。イサイ・ケンはイスラエル生まれのチェリスト。1991年にデュオ・ルービンとしてコンビを組んで膨大なレパートリーを誇る。 | ||
クラリネット、 バセットホルンとバスクラリネットのための音楽 モーツァルト:ディヴェルティメント第6番 K.439b ベートーヴェン: モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の 「お手をどうぞ」による変奏曲 WoO.28 クレーマー/レイトン:アフター・ユーヴ・ゴーン ベシェ:小さな花 エリントン:クリオール・ラヴ・コール ピアソラ:ナイトクラブ 1960 フランセ:クラリネット、バセットホルン、 バスクラリネットとピアノのための四重奏曲 他 |
トリオ・ド・ヴィエンヌ [エルケ・アウフシュレーガー、 アコシュ・ホフマン、 ゼバスティアン・マンツ (Cl、B-Cl、 バセットホルン)] クリスティアン・ライサー(P) | |
トリオ・ド・ヴィエンヌは名クラリネット奏者ザビーネ・マイヤーのマスタークラスからスタートしたユニークな団体。古典からジャズやタンゴまで、何でもこなす。 | ||
夜のさすらい人〜歌曲集 ブラームス: 荒れ野を越えて Op.86 No.4/昔の恋 Op.72 No.1/ 乙女の歌 Op.107 No.5/日曜日の朝 Op.49 No.1/ 愛のまこと Op.3 No.1/私の歌 Op.106 No.4/ テレーゼ Op.86 No.1/五月の夜 Op.43 No.2/ 私のまどろみはいよいよ浅く Op.105 No.2/ 死はすがすがしい夜 Op.96 No.1 ファニー・ヘンゼル: 森はざわめき/五月の夜 Op.9 No.6/ 夜のさすらい人 Op.7 No.1 ヴォルフ:夜/捨てられた娘/隠棲 R.シュトラウス:夜 Op.10 No.3/献呈 Op.10 No.1 |
アン=カトリン・ナイドゥ(Ms) ロバート・クーレク(P) | |
録音:2004年4月5-7日。 アン=カトリン・ナイドゥはシュトゥットガルトに生まれ、初め故郷シュトゥットガルトのヴュルテンベルク国立歌劇場で、その後ミュンヘンに移ってバイエルン国立歌劇場のメンバーとなり、メータの指揮による「ニーベルングの指環」の公演にも参加した。美貌の持ち主としても知られている。彼女の声は芯が強いと同時にしなやかさもあり、正統派のドイツのメゾとして今後オペラ、リーとの両面での活躍が期待される。実際、このCDの出来映えは既にかなりのもの。ブラームス、ヴォルフ、シュトラウスに加え、メンデルスゾーンの姉ファニー・ヘンゼルの歌曲を加えているのも意欲的だ。 | ||
ミキシュ・テオドラキス(1925-): ラヴァン/アダージョ ハラルト・ゲンツマー(1909-): ハープ協奏曲/ハープのための幻想曲 |
キルシュテン・エッケ(Hp) カロリーン・マズア(Ms) シュテファノス・ツィアリス指揮 中部ドイツ室内po. | |
録音:2004年3月10-13日。 ギリシャの国民的作曲家テオドラキスと、ドイツ生まれでヒンデミットの弟子としても知られるゲンツマーの、ハープと管弦楽のための作品集。いずれも現代的な美のしたたる曲であり、ことにテオドラキスの「ラヴァン」はこの作曲家の傑作の一つだ。 キルシュテン・エッケはドイツのハーピスト。20代からその腕が買われ多くのオーケストラのハーピストとして契約、現在もドレスデン、ミュンヘン、ベルリンと彼女への要請は多い。若いの中で群を抜いている人。カロリーン・マズアはベルリン生まれのメッゾソプラノ。現在はハノーファーの歌劇場のメンバーである。どこか少年を思わせるキリリとした声が魅力。 | ||
スメタナ:ピアノ三重奏曲Op.15 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番Op.67 |
ローマ・ピアノ・トリオ [アンジェラ・パルド(P) アレッサンドロ・ダンドレア(Vn) アルコ・ダミアーニ(Vc)] | |
録音:2004年5月3日-6日。 スメタナは幼い娘を失った深い悲しみの中、1855年にピアノ三重奏曲を作曲した。ロマンティックな旋律がありながらも、悲痛な叫びが心の奥深くに残り、聞き流すなどとても出来ない名曲。ショスタコーヴィチは、ロシアの名ピアニスト兼20世紀最大の作曲家の一人として多くの作品を残しているが、その中でもこの三重奏曲は大親友の死を悼んで書かれたものであり、深い悲しみを奏でているチェロの旋律が耳に残る。 | ||
ブラームス: パガニーニの主題による変奏曲 イ短調 Op.35 シューベルト:即興曲 変ロ長調 D.935-3 レーガー:バッハの主題による変奏曲とフーガ Op.81 |
ヴォルフガング・ヴァツィンガー(P) | |
録音:2004年2月5日-6日。 ヴォルフガング・ヴァツィンガーはダルムシュタットに生まれたドイツのピアニスト。カーティス音楽院でルドルフ・ゼルキンに学び、ドイツ伝統のピアニズムをみっちり鍛え上げられた。1994年にウィーン音楽演劇大学のピアノ科教授に就任。ことにドイツ・ロマン派の作曲家を深いロマンティシズムで描くことに長けており、レーガーの大曲でもまったく隙のない充実した演奏を見せる。 | ||
ウィーンに縁のある作曲家たち〜歌曲集 ブラームス:ジプシーの歌 Op.103から [おい、ジプシーよ/波立つリマの流れ/ 聞け、風が小枝の間で嘆くのを/ あの子が一番美しいのは、いつか知っているの/ 神様、ご存じですね/日焼けした若者が踊りに行く/ 3つの赤いばらが/お前は時々思い出すだろう/ 赤い夕焼け雲が流れ] マーラー:「子供の魔法の角笛」より [私は緑の野を楽しく歩いた/ラインの伝説/ 魚に説教するパドヴァの聖アントニウス/ 浮き世の生活/もう会えない/原光] ベルク:4つの歌曲 Op.2 [眠ること/眠りこんだまま私は/ 私は一番強い巨人にうち勝ち/風は暖かく] R.シュトラウス:4つの歌Op.27 [鎮まれ、わが心よ/ツェツィーリエ/ ひそやかな誘い/明日] |
ヤーレ・パピーラ(A) ミヒャエル・バルク(P) | |
録音:2004年8月14日-17日。 ヤーレ・パピーラはドレスデンで音楽を学びシュヴァルツコップ、シュライアーなどのマスタークラスに参加、リートそしてオペラにおいて最高のディプロマを受賞している。また、コンサート、オペラ歌手としてドレスデン・フィルなどとも競演と幅広く活躍している。ブラームスにおいても重さを感じさせること無く、芯のある声で叙情的に歌い上げているのが印象的。 | ||
フランク:ヴァイオリン・ソナタ ラヴェル:ピアノ三重奏曲(*) |
アンジェラ・ シャルロット・ビーバー(P) ミヒャエル・ディネビール(Vn) アルヴォ・ラング(Vc;*) | |
録音:2004年6月25日-27日、5月10日-12日(*)。 数あるヴァイオリン・ソナタの中でも注目される美しいフランクのヴァイオリン・ソナタ。これは同郷のヴァイオリニスト、ユジューヌ・イザイの結婚記念日のお祝いとして献呈された。軽やかなピアノに乗せられて、輪郭のはっきりしたディネビールの演奏はパリの香り豊か。5歳で父よりヴァイオリンの手ほどきを受けた彼は後にミュンヘン、フライブルク音楽大学で学びクルト・ギュントナー、ニコラス・チュマチェンコ、ハンスハインツ・シュネーベルガーに師事している。 | ||
ドヴォルザーク:弦楽セレナードOp.22 メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第11番(*) |
ミヒャエル・ザンデルリング指揮 ドイツ弦楽フィルハーモニー | |
録音:2004年10月9-10日、9月30日/2003年10月2日(*)。 チェコ国民楽派最大の作曲家ドヴォルザークは1875年5月、たった12日間で主題の明確さと迫力に溢れた弦楽のためのセレナーデを完成させた。チェコの雄大な草原が浮かんでくるような爽やかな主題に始まり、弦楽器それぞれの会話が賑やかに聞こえ、物語を読むように音楽が流れる。ドイツ弦楽フィルハーモニーの歴史は約30年前、1973年に「第10回世界の若い音楽家の為の音楽祭」が開催された事から始まった。現在の指揮者、M.ザンデルリングによって見出された若き才能たちは、情熱的で透き通った弦の美しさを聞かせてくれる。 | ||
ラインスベルク音楽祭15周年記念オペラ・アリア集 アダン:「ロンジュモーの郵便屋」 〜友よ、話を聞いてくれ ロッシーニ:「セビリャの理髪師」 〜陰口はそよ風のように マスネ:「エロディアード」〜はかない幻(*) プッチーニ:「ボエーム」〜私の名前はミミ ヴェルディ:「リゴレット」〜悪魔め鬼め(*) プッチーニ:「蝶々夫人」〜ある晴れた日に ベッリーニ:「ノルマ」〜清らかな女神よ/他 |
マルコ・ヤントシュ(T) フリードマン・レーリク(B) 小森輝彦(Br;*) アグニスカ・ピアス(S)他 フランクフルト・ アン・デア・オーダー州立o. | |
録音:2005年5月、フランクフルト・アン・デア・オーダー(旧東独、ポーランド国境沿い)。 ドイツの若いオペラ歌手の登竜門として知られるラインスベルク音楽祭が、2005年で15周年を迎えるにあたって発売された記念CD。これはラインスベルク音楽祭に出演した歌手の中から各声部が計6人選ばれ、得意のアリアをレコーディングしたもの。ここで注目する小森輝彦は、現在はドイツ、テューリンゲン州のゲラ市に在住、アルテンブルク・ゲラ市立劇場の専属バリトン歌手として活躍している。この劇場では2001年6月のリゴレットで華々しいデビューを飾り、新聞各紙でも絶賛された。日本での演奏活動も同時に行っており、オペラだけではなくドイツ・リートや宗教曲のレパートリーも多く、今後の活躍も更に期待される。公式サイト:http://www.r-hatto.com/komori/ | ||
ロマンティック・フルート マックス・マイヤー=オルバースレーベン(1850-1927): 幻想ソナタOp.17 ユリウス・リーツ(1812-1877): ピアノとフールトのためのソナタOp.42 ジョン・フランシス・バーネット(1837-1916): グランド・ソナタOp.41 |
ハンス・ウド・ハインツマン(Fl) エリザヴェタ・ブルーミナ(P) | |
録音:2003年8月18日-20日。 中期ロマン派以降のフールト作品は数が少ない上、あまり知られることがなく、このアルバムは貴重な作品を取り上げている。マイヤー=オルバースレーベンは、自身の姓と同名の地オルバースレーベン(ワイマール近郊)に生まれ、ヴュルツブルクに没したドイツのピアニスト、作曲者。今日ではほぼ無名だが、リストとも親交があり、ヴュルツブルクの王立音楽学校の校長を務め、同地の有名な合唱団体「リーダーターフェル」の指揮者としても活躍した。「幻想ソナタ」は後期ロマン派風の作品で、スケールの大きさを感じさせる。 | ||
甘き喜びのうちに〜 トランペットとオルガンのためのクリスマス音楽 クレープス(1713-1780): コラール編曲(変奏曲?) 「目を覚ませ、と呼ぶ声あり」 ベルンハルト・クロル(1920-): キリスト生誕協奏曲 Op.158から ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1822-1890): ノエル「真夜中に目を覚ました」/ 「我は神の大天使なり」 フランク:組曲「オルガン奏者」 〜3つのノエルの編曲 [来たれ、崇高な救世主/ 我らは町の中のここにいる/ それは小さい天使だった] イヴォン・ブレル(1932-): 古いノエルによる変奏曲 Op.89 レーガー:マリアの子守歌 ハンス・ウーヴェ・ヒールシャー(1945-): クリスマスのカンタータ 「甘き喜びのうちに」Op.56 |
コンチェルティーノ・ア・トレ [カール=ハインツ・ ハルダー(Tp) ミヒャエル・ エッケルレ(Org) モーリツ・コーン(Tp)] アレクサンドラ・ルスティフ(S) | |
録音:2005年7月。 カンタータ以外はトランペットとオルガンのニ重奏のための作品。クロルはベルリンで生まれ、1945年から1979年までオーケストラのホルン奏者として活動した。広範囲に渡る作品はヒンデミットやレーガーの伝統を受け継いでいる。フランスの作曲家ブレルの作品は後期ロマン派的な様式で書かれている。ヒールシャーはオルガン・カリヨン奏者としても活動している。このカンタータはこのCDのために作曲され、5つの部分がそれぞれクリスマス・キャロルに基づいている。コンチェルティーノ・ア・トレは2001年に結成され、あまり聴かれない作品や穏健な現代作品に力を入れている。 | ||
ルーベンス四重奏団、デビュー ハイドン:弦楽四重奏曲第33番 ト短調Op.20-3 ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3番 ヘ長調Op.73 |
ルーベンスSQ | |
100年以上離れた時期に作曲されながら、引き締まって活力に満ち、精巧で劇的、自発的、機知とユーモアがあり、また深く人間的で、力強いといった普遍的共通属性を持つ2曲。若いオランダの弦楽四重奏団、ルーベンス四重奏団の優れた演奏で聴くと、その観点がより明確になる。 | ||
ボッケリーニ:弦楽五重奏曲 Op.13-5 シューベルト:弦楽五重奏曲 D956 |
シューベルト弦楽五重奏団 | |
録音:2005年8月1-3日。 シューベルト弦楽五重奏団は生まれも出身大学もまちまちの若手弦楽奏者によるアンサンブル。高いモチベーションとみずみずしい表現が歌心あふれるボッケリーニとシューベルトにうってつけである。 | ||
ミヒャエル・ザンデルリング シチェドリン: バレエ「カルメン組曲」(ビゼーに基づく) チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ ヒンデミット:葬送音楽 |
ミヒャエル・ ザンデルリング指揮 ドイツ弦楽 フィルハーモニー | |
録音:2007年1月、2月。 ミヒャエル・ザンデルリングとドイツ弦楽フィルハーモニーのGENUINへの2枚目のアルバム。ドイツ弦楽フィルハーモニーは学生を中心とするユース・アンサンブル。しかしながらその技術力、表現力は学生であることが信じられないほど高いもの。ドイツにはユンゲ・ドイチェ・フィルやマーラー・ユーゲント・オーケストラなどプロ顔負けのユース・オケが多々あるが、このドイツ弦楽フィルもその一つに数えられるだろう。 チャイコフスキーの弦楽四重奏からの有名な「アンダンテ・カンタービレ」はチェロのソロ、ヒンデミットの「葬送音楽」ではヴィオラのソロを団員が務めている。ザンデルリング一家の三男ミヒャエルの指揮も冴え渡り、ヒンデミットのようなやや難解な作品でもメリハリが効き、シチェドリンのカルメン組曲は打楽器が加わりさらに切れ味の鋭い快演になっている。 | ||
バヤーンによる「展覧会の絵」 ムソルグスキー:展覧会の絵 グバイドゥーリナ:ソナタ「そして待ち望む」 |
ヘラルド・エラー(バヤーン) | |
録音:2007年1月、2月。 バヤーンはロシアのクロマティック・アコーディオンの一種。グバイドゥーリナのソナタは一種のミサ曲で、曲名はクレドの最後の行「そして死者の復活と来世の生命を待ち望む」から採られ、ロシアのバヤーン奏者フリードリフ・リプスに献呈された。ミサ通常文が5つの部分からなるように、5楽章で構成されている。エラーは1977年に生まれ、ヴュルツブルク音楽大学でシュテファン・フッソングに学んだ。第3回JAA(日本アコーディオン協会)国際アコーディオン・コンクールで3位、2005年ドイツ音楽院コンクールで2位となり、ドイツ内外で独奏者・室内楽奏者として活動している。 | ||
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集 [第9番 ハ長調 K.14/第27番 ハ長調 K.303/ 第37番 イ長調 K.402/第42番 イ長調 K.526] |
アンネッテ・ウンガー(Vn) ブルンヒルデ・ ウェーバーシンケ(P) ミヒャエル・ プフェンデル(Vc) | |
録音:1995年8月21日-25日。 モーツァルトの四つの時期のヴァイオリン・ソナタを集めたCD。初期のヴァイオリン・ソロ付きのピアノ・ソナタから、徐々にヴァイオリンが主導権を握っていく様子がわかる。ドレスデンのヴァイオリニスト、アンネッテ・ウンガーと、彼女と長くコンビを組んでいるブルンヒルデ・ウェーバーシンケが息の合った演奏を聞かせてくれるとあるが、チェロ奏者が参加している事については特に記載が無い。 | ||
ジャン・ミヒェル・ミュラー(1683-1743): 12のソナタ |
マリアンネ・リヒェルト・ プファウ(バロックOb)指揮 トゥテ・シュイテ | |
録音:2007年6月。世界初録音。ピリオド楽器使用。 ジャン・ミヒェル・ミュラーは、ドイツ中部のシュマルカルデンに生まれた作曲家。1704年から亡くなるまで、フランクフルト東方の町ハーナウを拠点とし、この地の聖マリア教会のオルガニストとして活躍した。多数の曲を作曲したミュラーだったが、今日ではほぼ忘れ去られた存在になってしまっている。 このCDに収録されているソナタ集は、実際にはオーボエ・ソロ、木管楽器、通奏低音によるコンチェルト・グロッソ。低弦以外弦が含まれていないので、独特の響きが面白い。トゥテ・シュイテ(フランス語名だが、カリフォルニアの団体)は、オーボエ奏者マリアンネ・リヒェルト・プファウによって結成されたピリオド団体。。 | ||
シューベルティアーデ・ シュナッケンブルクのソリスト達 モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番 ト短調KV.516 ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 ト短調Op.57 |
イリヤ・コノヴァロフ、 アンネッテ・ウンガー(Vn) V.クラスノフ、 V.ブカーチ(Va) L.ゴロホフ(Vc) A.ゼンジパー(P) | |
録音:2007年、ライヴ。 シューベルティアーデ・シュナッケンブルクはドイツの夏の地方音楽祭のひとつ。これは2007年のライヴから収録。登場する演奏家たちはいずれも30代前後の若手。溌剌としたモーツァルトがすばらしい。 | ||
音の眺め レオ・ブローウェル(1939-): 新しい簡単な練習曲(10曲)/ 悲歌/悲しげなキューバの風景 カルロ・ドメニコーニ(1947-):シャコンヌ |
ライナー・シュテークマン(G) | |
録音:2008年5月20日-24日。 キューバ生まれの作曲家&ギタリスト、ブローウェルの「新しい簡単な練習曲」はドビュッシー、プロコフィエフ、ストラヴィンスキキーなど十人の作曲家を讃えるもの。「悲歌」は武満徹に捧げた作品。ドメニコーニはイタリア生まれの作曲家。ライナー・シュテークマンは、ヘッセン州マインハウゼンの出身。 | ||
セバスティアン・ボディヌス(1700-1759): 音楽的ディヴェルティメント第4部 (2つのオーボエと通奏低音のための6つのソナタ) |
トゥッテ・シュイッテ [マリアンヌ・リチャート・ プファウ(Ob)指揮 N.イェンソン、 J.ベリッツ(Ob) A.デンネルト(Cemb) R.ザンデルス(Fg) H.ヒュンマー(Vn)] | |
録音:2008年10月。ピリオド楽器使用。世界初録音。 同時代のテレマンやバッハの影に隠れて忘れられた存在であったボディヌスは、ドイツ、テューリンゲン地方の生まれ。その生涯に100曲以上の作品を残したものの、ほとんどは出版されず、演奏されることもなかった。このオーボエ・トリオはアメリカ・サンディエゴ大学の図書館所蔵の楽譜によるもので、甘いオーボエの音色を生かした優雅な音楽。 | ||
シーンズ コルンゴルト(1897-1957):「から騒ぎ」の劇音楽より ヨゼフ・マルクス(1882-1964):パストラーレ パウル・バドゥラ=スコダ(1927-): エレジー(ピアノ独奏) シュテファン・エッサー(1966-):チェロ・ソナタ フェデリコ・モンポウ(1893-1987):橋 フレデリック・ディーリアス(1862-1934): チェロ・ソナタ |
ミヒャエル・ シュレヒトリーム(Vc) 北野法子(P) | |
録音:2004年/2009年。 実にビューティフルなチェロ・アルバムの登場。メロディ・メーカー・コルンゴルトの劇音楽「から騒ぎ」はもとは管弦楽曲だが、ヴァイオリンとピアノための編曲をさらにチェロで弾いている。朗々とした旋律にチェロはぴったり。コルンゴルトとほぼ同世代のマルクスは後期ロマン派とフランス印象主義を折衷した様式で知られるが期待に違わぬ甘美な音楽。バドゥラ=スコダの意外にもスクリャービンばりの作品には驚かされる。モンポウの珍しいチェロ曲、演奏機会が少ないディーリアスの名曲チェロ・ソナタと音楽通を唸らせる選曲。 | ||
メンデルスゾーン&ベートーヴェン:オルガン作品集 メンデルスゾーン:3つの前奏曲とフーガ Op.37 ベートーヴェン: 自動オルガンのための3つの小品 WoO 33 (*) / 2つの前奏曲 Op.39 メンデルスゾーン:オルガン・ソナタ [ヘ短調Op.65-1/ニ長調Op.65-5] |
ヴォルフガング・ クレーバー(Org) | |
録音:2009年7月。 クレーバーはヘルムート・リリンクにオルガンと指揮を学び、1982年にニュルンベルク国際オルガン・コンペティションではヨハン・パッヘルベル賞を受賞、2009年も含め何度も東京芸術劇場のランチタイム・コンサートでオルガンを弾いている。また、作曲家としても活動し室内楽からオラトリオまで幅広い作品を発表しているという。なお、代理店翻訳者は(*)の作品番号記号を "Wow" としているが誤り。 | ||
珠玉の名曲 ゼンガー/ハイフェッツ編曲:インテルメッツォ・スケルツォーソ ラフマニノフ/ハイフェッツ編曲:ひなぎく ファリャ/コハニスキ編曲:「7つのスペイン民謡」より〔ホタ/ナナ〕/ 「恋は魔術師」〜パントマイム クライスラー:真夜中の鐘/美しいロスマリン ドヴォルザーク/クライスラー編曲:スラヴ舞曲第1番 ヴィラ=ロボス:黒鳥の歌 ブラームス/ヨアヒム編曲:ハンガリー舞曲〔第1番/第2番〕 サン=サーンス:序奏とロンド・カプリツィオーソ ニン:カンティレーナ・ストゥリアーナ チャップリン/デュオ・インテルメッツォ編曲:コーヒーとケーキ グラナドス/クライスラー編曲:スペイン舞曲 チャイコフスキー:メロディ / プロヴォスト:ウィーンの思い出 デュオ・インテルメッツォ[ラルフ・マティアス・カスパース(Vn) タマキ・タケダ=カスパース(P)] | ||
録音:2009年4月12日-14日、ヘルフォルト、日本語解説付き。 題名どおり、かつてヴァイオリンの巨匠たちが観客の喝采を浴びた洗練された小品を集めたCD。いずれも寛いだ気分で楽しめる名曲ばかり。おそらくピアニストが日本出身と思われるデュオ・インテルメッツォそれぞれの細かい経歴は解説冊子にも見当たらないが、こうした小品を中心に演奏活動をしているとのこと。 | ||
シューマン:リーダークライスOp.39/ 7つの歌 Op.104/女の愛と生涯 Op.42 |
ヴィヴィアーネ・ハンナー(Ms) フランク・ペーター(P) | |
録音:2009年9月7日、10日、14日-15日、ライプツィヒ。 シューマンによる三つの歌曲集を収録。ハンナーはドイツのメゾ・ソプラノ。ベルリン・コミッシェ・オパーやライプツィヒ歌劇場で活動するメゾ・ソプラノ。コンサート歌手としても知られる。渋めのメッゾの声で歌われるシューマンには独特の味わいがある。 | ||
ボワエルデュ:歌劇「白衣の婦人」(ドイツ語歌唱)
クリストファー・オコーナー(Br;ディクソン) マーラ・マスタリール(S;ジェニー) アマー・マッチハーラ(T;ジョージ・ブラウン) アンネ・カテリーネ・ワーグナー(Ms;マルガレーテ) ディオニソス・ツァンティニス(Br;ガヴェストン)他 ゲルノート・シュルツ指揮RIAS青年o. | ||
録音:2008年7月23日-26日、ラインスベルク城室内オペラ、ライヴ。 ボイエルデューのオペラの代表作「白衣の婦人」は、1825年にパリで初演されたオペラコミーク。人気作になり、フランスのみならずドイツでも盛んに上演された。このCDはドイツ語による全曲録音。ウォルター・スコットのいくつかの作品をもとにパリの名脚本家ユジェーヌ・スクリーヴが台本を作成。舞台はスコットランドの城。主のいない城を乗っ取ろうとするガヴェストン、実は城の継承者だがそのことを知らないジョージ、彼を導く謎の白衣の女。よくできた展開と親しみやすい音楽が、当時の人気ぶりを偲ばせる物。ドイツ北東部の街ラインスベルクにある美しい湖畔の城に付随した劇場での上演のライヴ録音。若手歌手中心の生き生きした演奏が楽しめる。 | ||
ロマンティック・ヴァイオリン作品集 ドヴォルザーク: ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53(*) スク:4つの小品 Op.17(#) シューマン:3つのロマンスOp.94(#) イザイ:去年の雪 Op.23(+)/子守歌 Op.20(+) |
クリスティーネ・ ラファエル(Vn) アンドレアス・アルベルト指揮(*) ニュルンベルクso.(*) ライナー・ゲップ(P;#) ヤン・コラツォッラ指揮(+) ライン室内o.(+) | |
録音:1977年(*)/1983年7月9日-10日(#)/1985年4月10日(+)。作曲家ギュンター・ラファエル(1903-1960)の娘で、マイニンゲンに生まれたドイツのヴァイオリニスト、クリスティーネ・ラファエル(1943-2008)の録音集。ヴァイオリンを始めたのが13歳とかなり遅く、ソリストとしての活動が本格化したのも1970年代になってからという遅咲きだった。残された録音は少なく、当CDはLP用録音と放送録音から復刻。 | ||
アルベニスへのオマージュ エンリク・モレラ(1862-1942):宗教的なアンダンテ/メランジア/嘆きと踊り フェリプ・ペドレル(1841-1922):クーラント/ガリャルダ イサーク・アルベニス(1860-1909):入江のざわめき/アストゥリアス/コルドバ/セビリャ マッシモ・パリス指揮コンチェルト・マラガ室内o. | ||
録音:2009年8月、マラガ。アルベニスと、彼と親しかった二人のスペインの作曲家の弦楽オーケストラのための作品を収録。モレラはスペイン的な中にワーグナーの影響が見られ、ペドレルは民族的というよりは古い宮廷音楽を模した様式を採っている。アルベニスはスペインの土地の名前がつけられた陽気で情緒豊かな小品集。コンチェルト・マラガは1996年に設立されたスペインの弦楽オーケストラで2003年以降、作曲家でもあるマッシモ・パリスが指揮台に立っている。 | ||
オーボエ・バンドの音楽 ヨハン・フィリップ・クリーガー(1649-1725): 楽しい野の音楽〔第1部 ヘ長調/第2部 ハ長調/第3部 ヘ長調〕/トッカータとフーガ ヨハン・クリスティアン・シーファーデッカー(1679-1732): 12の音楽協奏曲 より〔第9番 ト短調/第5番 ニ短調/第3番 ハ短調〕 マリアンネ・リヒェルト・プファウ(Ob)指揮トゥッテ・シュイッテ [ユーリア・ベリッツ、ニルス・イェンソン(Ob) レジーナ・サンダーズ(Fg) アヒム・ヴァイゲル(ヴィオローネ) アンケ・デンネルト(Cemb)] | ||
録音:2011年6月2日-5日、ニュルンベルク。指揮も務めるプファウを中心に結成された珍しいピリオド楽器オーボエ・アンサンブル「トゥッテ・シュイッテ」のGENUINレーベルへの録音第3弾。 | ||
フルートとチェロの対話 モーツァルト/古賀敦子編曲: 二重奏曲 ニ長調 K.423(原曲 ト長調) フェルー:フルート独奏のための3つの小品 ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第6番 武満徹:フルート独奏のためのヴォイス カサド:チェロ独奏のための組曲 ヴィラ=ロボス:ジェット・ホイッスル |
古賀敦子(Fl) イータイ・ケン(Vc) | |
録音:2011年6月2日-4日、イエス・キリスト教会、ベルリン。古賀敦子は、桐朋学園音楽科高等学校卒の後パリとケルンで学び、現在はドイツで活躍するフルーティスト。イータイ・ケンはイスラエル出身のチェリスト。ベルリンで学び、アントワープ王立po.やニュルンベルク歌劇場o.の首席奏者を務めた。 | ||
ロマンティックな小道 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.105 メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 ガーゼ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調 Op.21 |
アンネッテ・ウンガー(Vn) ダリヤ・フリンキフ(P) | |
録音:2011年11月。アンネッテ・ウンガーはヨーロッパ、日本で盛んに活動しており、サントリー・ホール、軽井沢の石川音楽堂でもリサイタルを行ったこともある。ドイツ音楽の伝統を受け継ぐ堅実な音楽つくりに定評があり、GENUINが積極的に録音を行っているアーティスト。中期ロマン派の旋律の豊かなヴァイオリン・ソナタを情感たっぷりに歌っている。 | ||
ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン作品集 パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):「ブルガリア組曲」〜歌 / パガニーニ(1782-1840):鼓動 Op.13 クライスラー(1875-1962):レチタティーヴォとスケルツォ・カプリス Op.6 イザイ(1858-1931):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 / ファリャ(1876-1946):スペイン舞曲第1番 エルンスト(1814-1865):夏の名残りの薔薇/グランド・カプリス リムスキー=コルサコフ(1844-1908):「金鶏」幻想曲 / サラサーテ(1844-1908):カルメン幻想曲 Op.25 エリーナ・ルビオ(Vn) グレアム・ジャクソン(P) | ||
録音:2011年11月。エリーナ・ルビオは1996年スペイン出身の若手ヴァイオリニストでバルセロナのサン・アンドルー・デ・ラ・バルカ・コンクール、ドイツ・マイセンのシモン・ゴールドベルク国際コンクールなど、ヨーロッパの数々のコンクールで優勝している。このディスクは彼女のデビューCDで彼女の得意とするスペイン物、ロシア物、イタリア物で構成されている。たっぷりと歌い込む情熱的なカンタービレに出身のスペインの熱い血を感じる。ウラディゲロフの「ブルガリア」組曲からの一曲はブルガリア的というよりはいわゆるジプシー的な小品で、ここでも彼女の情熱的なヴァイオリンが功を奏し秀逸な演奏を繰り広げている。 | ||
フルートとピアノのためのロマンティック作品集 ヴィドール:組曲 Op.34 / バッハ&グノー:アヴェ・マリア マスネ:タイスの瞑想曲 / F.ボルン:華麗なる幻想曲 / ゴーベール:マドリガル シューベルト:しぼめる花による序奏と変奏曲 / サン=サーンス:白鳥 古賀敦子(Fl) 宮田真夕子(P) | ||
録音:2012年8月、シュロス・ブリッツ、ドイツ。古賀敦子による GENUIN へのアルバム第2弾。シューベルトの名曲に加え、フルート以外の名曲も演奏している。 | ||
フリーメイソンにインスパイアされて ジェミニアーニ:ソナタ第6番 イ短調 Op.5 ベートーヴェン:「魔笛」の「娘か女か」の主題による12の変奏曲 ヘ長調/ 「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 シベリウス:ヴァイオリンとピアノのための4つの小品 Op.78 / フンメル:変奏曲 ニ短調 カーチャ・ツァコトニク(Vc) ナイラ・アルヴァレンガ=ラーマン(P) | ||
録音:2012年8月、ルードヴィヒスハーフェン、ドイツ。フリーメイソンに関係する作曲家の作品を集めたユニークな作品集。 | ||
インテルメッツォ〜ヴァイオリン小品集 シャミナード/クライスラー編曲:スペインのセレナーデ / ファリャ/クライスラー編曲:スペイン舞曲 コルンゴルト:歌劇「死の都」〜ピエロの歌 / R.コルサコフ:/ハイフェッツ編曲:熊蜂の飛行 ラフマニノフ/ハイフェッツ編曲:ここは素晴らしい場所 / モシュコフスキ/サラサーテ、ハイフェッツ編曲:ギタラ プロフォスト:間奏曲「ウィーンの思い出」 / ブラームス/クレンゲル、ギンゴールド編曲:ハンガリー舞曲第2番 シューマン/ハイフェッツ編曲:予言の鳥 / ドヴォルジャーク/クライスラー編曲:わが母の教え給いし歌 C.テデスコ/ハイフェッツ編曲:海のささやき / ブラームス/ヨアヒム、ハイフェッツ編曲:ハンガリー舞曲第7番 サン=サーンス/パラージ編曲:白鳥 / ディニク/ハイフェッツ編曲:ホラ・スタッカート マスネ/ギャレ編曲:タイスの瞑想曲 / ブラームス/ヨアヒム編曲:ハンガリー舞曲第5番 ハロルド・アーレン:虹の彼方に / グルック/ハイフェッツ編曲:メロディ(精霊の踊り) ゴドフスキー/ハイフェッツ編曲:古きウィーン / サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン デュオ・インテルメッツォ [ラルフ・マティアス・カスパース(Vn) タマキ・タケダ〔竹田環〕=カスパース(P)] | ||
録音:2012年12月、ハーフォード北西ドイツ・フィルハーモニー・スタジオ。デュオ・インテルメッツォは夫婦のコンビで、ヴァイオリンのアンコール・ピースに相応しい小品ばかりを集めた楽しいアンソロジー。クライスラー、ハイフェッツ編のおなじみの編曲の他、コルンゴルトの歌劇「死の都」からの一曲など普段あまり聴くことのない作品も収録。これ一枚でヴァイオリンの有名なアンコール・ピースがほぼ聴ける。 | ||
ベートーヴェンと彼の師による弦楽三重奏曲集 ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガー(1736-1809):弦楽三重奏曲 ハ長調 Op.9 No.1 ハイドン(1732-1809):弦楽三重奏曲 ト長調 Op.53 ベートーヴェン(1770-1827):弦楽三重奏のためのセレナーデ ニ長調 Op.8 ドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団 [ハイケ・ヤニッケ(Vn) アンドレアス・クールマン(Va) ウルフ・プレーレ(Vc)] | ||
録音:2013年4月。ベートーヴェンと彼の師匠の弦楽三重奏曲を並べ、ベートーヴェンが師匠から何を学び、何を切り捨てたかを作品から類推する変わった企画。アルブレヒツベルガーは当時の楽壇の大立者で作曲家、教育者として大きな影響力を持ち、ウィーンのシュテファン大聖堂の楽長であったこともある。対位法の大家でもあり、ベートーヴェンのほか、フンメル、モシュレスらがいる。演奏のドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団はドレスデン・フィルのコンマスであるヤニッケ、ヴィオラのアンドレアス・クールマン、チェロの首席ウルフ・プレーレから構成され、オーケストラ活動の傍ら、精力的に活動している。 | ||
ボレロ〜エイプソス・サクソフォン四重奏団 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/クープランの墓 / ピエルネ:序奏とポピュラーなロンドによる変奏曲 ティエリー・エスケシュ(1965-):湾/タンゴ・ヴィルトゥオーゾ フランセ:サクソフォンのための小さな四重奏曲 / ラヴェル:ボレロ エリプソス四重奏団〔サックス四重奏〕 | ||
録音:2013年4月-5月。エリプソス四重奏団は2004年にデビューしたフランス人を中心としたアンサンブル。フランセ以外は編曲物だが、ラヴェルを始め洒落た雰囲気が味わえる。ティエリー・エスケシュは現代フランスのオルガニストで作曲家。ジャズ、タンゴのテイストを持つ楽しい小品。終わりのボレロではサックス4本がいかにボレロのダイナミズムを表現するかお楽しみ。 | ||
ヴィオラとピアノのためのロマンティック作品集 ブラームス:ヴィオラ・ソナタ〔第1番 ヘ短調 Op.120 No.1 /第2番 変ホ長調 Op.120 No.2 〕 フックス:ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op.86 / フリードリヒ・キール(1821-1885):3つのロマンス Op.69 ライナー・モーク(Va) 橋場めぐみ(P) | ||
録音:2013年7月22日-24日。ライナー・モークは1974-1978年にカラヤン時代の BPO で首席ヴィオラ奏者として活躍したドイツのヴィオラ奏者で、広がりを感じさせる豊かな音色で朗々と奏でている。ヴィオラ作品の代表曲であり、ブラームスの最晩年の作品でもある2曲の「ヴィオラ・ソナタ」。ほの暗い情熱、暗さの中から見える光を、そして穏やかさを、渋みのある演奏で表現。注目したいのは、ドイツの作曲家キールの「3つのロマンス」。本当にロマンに溢れた美しい作品。抒情に満ち、ヴィオラが気持ちよく歌う。埋もれてしまうにはもったいない。 | ||
バルツ・トリュンプ(1946-): ソプラノ、フルート、ピアノのための「カンティ・エレジアチ〔悲しみの歌〕」(2007-08) (*) / サックス、トロンボーン、ピアノのための二重奏&三重奏曲「フロレスタンとオイゼビウス」(2010-11) (#) / テノール、ヴィオラとピアノのための「遠い声」(2007) (+) ベアトリーチェ・フェールミー(S;*) クラウディア・ヴァイスバルト(Fl;*) リッカルド・ボヴィーノ(P;*) マルクス・ヴァイス(Sax;#) マイク・スヴォボダ(Tb;#) ユルク・ヘンネベルガー(P;#) ダニエル・ ベーレ(T;+) カーラ・ブランカ(Va;+) リッカルド・ボヴィーノ(P;+) | ||
録音:2013年。すべて世界初録音。トリュンプはスイスの作曲家で、ベリオに師事。「悲しみの歌」はイタリアの詩人ジャコモ・レオパルディとミケランジェロ・ブオナローティの詩を基に作られた。静謐な空間でソプラノとフルートとピアノが一体となり絡み合う。神秘的な音楽。「遠い声」はドイツのロマン主義の作曲家エドゥアルド・メーリケの詩を基に作曲している。 | ||
The Outcry プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.80 ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ Op.134 |
イーゴリ・マリノフスキー(Vn) イタマール・ゴラン(P) | |
録音:2014年4月18日-20日、メンデルスゾーンザール、ライプツィヒ。ピアノがイタマール・ゴラン!ロシア出身のヴァイオリニスト、マリノフスキーはミルシテイン、シュヴァルツベルク、シュルツ、ザハール・ブロンに師事。サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクールやF.クライスラー国際ヴァイオリン・コンクールで優勝、入賞歴多数の実力派。そして、ピアノはヴェンゲーロフやヤンセン、庄司紗矢香など名だたるソリストから信頼を置かれている名ピアニスト、イタマール・ゴランという注目の演奏。プロコフィエフのソナタは醒めたように聴こえるのにメラメラと熱い緊張感漂う演奏。ヴァイオリンの太めの音色、確かな技巧、ゴランの強烈なピアノも聴き物。 | ||
ブラームスに捧げる シューマン: ホルンとピアノのためのアダージョとアレグロ Op.70 ブラームス: ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40/FAEソナタ〜スケルツォ リゲティ:ホルン三重奏曲(1982) |
ダリウス・ミクルスキ(Hr) ニナ・カールモン(Vn) ラース・ヨーンソン(P) | |
ダリウス・ミクルスキは1973年ポーランド生まれのホルン奏者。シュトゥットガルトに留学し、名ホルン奏者ラドヴァン・ヴラトコヴィッチに学んだ。 |