# Google, Yahoo, Goo, Bing 等の検索サイトから当ページへ直接アクセスされた方は、当店のトップページへどうぞ(別ウィンドウ、または別タブで開きます)




CARO MITIS
(全点SACDハイブリッド盤)


1枚あたり:¥5720(税抜¥5200)




 ロシア初のハイブリッドSACDレーベル「CARO MITIS」は、リリースするアイテムすべてがマルチチャンネルのハイブリッドSACD(もちろん通常プレイヤーでも再生可)。  #当レーベルの商品は日本語解説&オビ付の国内仕様盤が出まわっていましたが、この国内仕様盤を発売していた国内代理店が2018年3月23日をもって事業撤退したため、今後の入荷分は全て輸入盤仕様のままとなり、国内解説とオビは添付されません。
  なお、2019年からの新・国内代理店によると、当レーベルは保有する在庫分を持って業務を停止するとのことです。以下のアイテムも、ご注文可能な状態なものでも既に入手できないものが多く、入手可能なものも徐々に入手できなくなります。

CM001-2003
廃盤
J.S.バッハ:オーボエのための作品集 Vol.1 アレクセイ・ウトキン
(Ob/Obダモーレ)
マリア・チェプリナ(Fl)
ピョートル・ニキフォロフ(Vn)
エルミタージュ室内o.
CM002-2003
(HYBRID_SACD)
廃盤
古典派時代のロシア音楽II
 〜マクシム・ベレゾフスキー(1740年代初-1777):
   世俗音楽集
テオドル・クレンツィス指揮
プラトゥム・インテグルムo.
CM003-2003
(HYBRID_SACD)
廃盤
J.S.バッハ:オーボエのための作品集 Vol.2 アレクセイ・ウトキン(Ob)
ピョートル・ニキフォロフ(Vn)
アンナ・カルペンコ(Cemb)
エルミタージュco.
CM004-2003
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ドミトリー・ボルトニャンスキー(1751-1825):
 イタリア時代の音楽

  歌劇「クィント・ファビオ」序曲/
  歌劇「クィント・ファビオ」
   〜アリア「愛しい人、どうか無事に戻っておくれ」/
  カンツォネッタ「さあ、この誇り高きひとときに」/
  フランス語によるアリア
   「テミールの胸をば飾りに向かおう」/
  習作フーガ「アーメン」/
  モテット「神よ、あなたに向きなおり」/
  モテット「アヴェ・マリア」/
  モテット「サルヴェ・レジーナ」/
  モテット「山も谷も響きをあげて」
オルガ・マルティノワ(Cemb)
プラトゥム・インテグルムo.
アナトーリ・グリンデンコ合唱指揮
 ピリオド楽器使用。18世紀ロシアの巨匠、ありのままの姿がいまここに! 鮮烈にエッジの効いた古楽オケで聴く、正統古典派作品集。
 いったいいつの間に、ロシアにはこんな素晴らしい古楽の土壌が育まれていたのだろうか?!と、最初の序曲から誰もが思うに違いない。素晴らしく息の整ったアンサンブル、瑞々しい躍動感、エッジの効いたフレージング...どこをとっても最上級のピリオド楽器による古楽アンサンブルである。
 しかしここで注目すべきは、実に見事に仕上げられたこれら「無名の」古典派の秀逸作品が、なんとロシアの作曲家によって書かれたものであるということ。作者はD.ボルトニャンスキー...といえば、ご存知の方もいらっしゃるのでは? 日本語による評伝が出版されたこともあるロシア18世紀を代表する作曲家で、CDではChandosからリリースされた10巻にわたる無伴奏合唱のための教会コンチェルト集が記憶に新しい。Caro Mitisレーベルの試みはしかし、ボルトニャンスキーをロシア土俗のルーツとしてとらえるのではなく、イタリア留学時代の作品を中心に集めることで、18世紀のありのままの、つまり「ひたすら西欧かぶれ」な18世紀ロシア文化人としての姿を描き出そうとしたもの。つまり1990年代にOPUS111で続々リリースされた古楽器による「ロシア18世紀の室内楽」シリーズと同じようなアプローチなのだが、何といってもこちらは本場ロシアのレーベル。
 それはともかく、あくまで正統古典派的に洗練された作品ばかりなので、一般の古楽ファン、クラシック・ファンにも安心しておすすめできる内容なのは確かだ。古楽ファン向けに付け加えておくならば、この古楽アンサンブルの主要メンバーがことごとく上述のOPUS111でのロシア古楽シリーズに参加しているということも知っておいて損はないかもしれない。Caro Mitisの底力を知りたければ、まずこのディスクから...ともいえる内容の1作だ。
CM005-2003
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ボルトニャンスキーのロシア時代(ロシアのアルバム)
 古典派時代のロシア音楽 Vol.4

 ドミトリー・ボルトニャンスキー(1751-1825):
  2つのオーボエ、2つのホルンと
   ファゴットのための行進曲 ハ長調(1787)(*)/
  ピアノ、任意のハープ、2つのヴァイオリン、
   ヴィオラ・ダ・ガンバ、ファゴットと
    チェロのための協奏交響曲 変ロ長調(1790)/
  3つの鍵盤ソナタ
   [第3番 へ長調/第11番 変ロ長調/第2番 ハ長調]/
  ピアノ、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと
   チェロのための五重奏曲 ハ長調(1787)/
 チェンバロ協奏曲(失われたチェンバロ協奏曲 ニ長調の
  第1楽章/パヴェル・セルビン復元;2003)
プラトゥム・インテグルムo.
 録音:2003年10月15-23日、モスクワ、RTR・第5スタジオ。(*)世界初録音。他の収録曲もピリオド楽器による世界初録音。西欧文化に染まりきっていたエカチェリーナ女帝時代のロシアを髣髴させる意外な編成の曲も含む、ボルトニャンスキー傑作集、イタリア最先端の古典派流ギャラント様式を意外なまでに身につけたボルトニャンスキー像を打ち出して話題を呼んだ「ボルトニャンスキーのイタリア時代」(CM004-2003)の続編ともいうべきアルバム。
 イタリア生活を終えて1779年(モーツァルトのパリ旅行の頃)ロシアに帰国して以降、ロシア皇太子の小宮廷に仕えていた頃の作品群。書かれたのは1790年前後だがヴィオラ・ダ・ガンバやチェンバロが大活躍しているあたりで“辺境”らしさをかもし出しているこれらの作品、帝政時代の代表的傑作・とばかりロシアではモノラル時代から録音があったりするのだが、もちろんピリオド楽器ではこれが初録音。意義深いアルバムなのだ。
 ハープの音色がフォルテピアノと微妙な協奏を繰り広げ、ヴィオラの代わりに置かれたヴィオラ・ダ・ガンバが独特の音色でチェロと張り合う「五重奏曲」や、ファゴットがさらに面白みを添えるスピーディでスリリングな「協奏交響曲」など、音楽構造は結構素直なのだが、なぜか何度聴いても飽きない面白みが詰まっている――現代楽器では空疎になってしまうところも、古楽器なら細かな機微まで見事に再現できるためだろうか?突如転調するあたりの色彩感の変化など秀逸きわまりない。フォルテピアノのナイーヴさがたまらない三つのソナタも、モーツァルトに比肩しうる情感が感じられるはず。ロココ風と侮らず、ピリオド楽器の名手たちが隅々まで全く手を抜かず仕上げた成果を、じっくり味わいたいものだ。
CM001-2004
buyボタン
(HYBRID_SACD)
J.S.バッハ:オーボエのための作品集 Vol.3
 管弦楽組曲(序曲)第4番 ニ長調 BWV.1069/
 オーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ短調 BWV.1059
 管弦楽組曲(序曲)第2番 イ短調 BWV.1067
  (原曲:ロ短調/アレクセイ・ウトキン編曲
           オーボエ独奏版)
アレクセイ・ウトキン(Ob)
エルミタージュco.
 録音:2003年12月9-14日、モスクワ、RTR 第5スタジオ。モダーン楽器使用。フルート独奏で知られる名作「管弦楽組曲第2番」をオーボエ独奏で軽々と吹いてしまう、この鮮やかさ!超絶名手ウトキンの第3弾、これはちょっと見逃せない! 既に前2弾をご紹介済の、ロシアのスーパー・オーボエ・プレイヤーA.ウトキンによるバッハ作品集最終巻。
 協奏曲のネタは殆ど出尽くしたものの、管弦楽組曲第2番・第4番などを含む今回のアルバムの充実度は相当なものだ。管弦楽組曲「第2番」?!そう、フルート奏者たちの重要レパートリーである例の組曲のソロを、なんとオーボエで吹いてしまっているのだ!何をわざわざそこまで…と思われるかもしれないが聴いてみてびっくり、美音の映える伸びやかなフレーズで刻々と変化する絶妙のニュアンス、急速なパッセージでも細かい音符ひとつひとつ疎かにせず機微あふれるプレイで吹きこなしてしまう。音楽的におそろしく充実した演奏に仕上がっている。また、9小節ばかりのチェンバロ協奏曲断片やカンタータBWV35などから復元されたBWV.1059Rの協奏曲(古くはD.ボイドやH.ホリガーなども手がけ、チェンバロ版よりもオーボエ版として親しまれている作品。昨今もM.ポンセールがACCENTで名演を聴かせてくれた曲だ)では、音符の詰まったエキサイティングな開始部以降、ひたすら精妙なウトキンの名技と弦楽セクションの好サポートのやりとりについつい引きずり込まれてしまう。
 エルミタージュ室内管の古楽奏法もどんどん堂に入ってきて、現代楽器ならではのしっとりと肌になじむような音の温もりそのまま、エッジの利いた21世紀古楽らしい修辞解釈を愉しませてくれる。室内管弦楽団も数あれど、こうした温もりと鋭さの不思議な同居が味わえる団体には滅多に出会えるものでもない(「古雅に温かい」か「見事に鋭い」名演奏は多いけれど)。
 今回はさらに「管弦楽組曲第4番」でトランペット3とティンパニが加わり、金管セクションの呼吸もぴったり、オーケストラ全体に寄り添って美しい一体感で音楽が進んでゆく。シリーズ第1弾・第2弾を愉しまれた方はもちろん、ウトキンって誰? という方にまず聴いていただきたい入魂の一作! ピリオド楽器全盛の現代に独特の光彩を放つ名団体の傑作だ。
CM002-2004
buyボタン
(HYBRID_SACD)
古典派時代のロシア音楽III
 〜アントン・フェルディナント・ティッツ
  (ティーツ;1742-1810):器楽作品集

 交響曲(シンフォニア)第4番 ハ長調/
 2つのヴァイオリン、2つのヴィオラと
  通奏低音のための五重奏曲第6番 ニ短調/
 ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 ハ長調/
 2つのヴァイオリン、ヴィオラと
  通奏低音のための四重奏曲 Op.1 No.5
   「ゴリツィン公(ガリツィン公)」/
 ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調
セルゲイ・フィルチェンコ(Vn)
プラトゥム・インテグルムo.
 録音:2004年1月30日-2月6日、モスクワ、RTR・第5スタジオ。全収録曲が世界初録音。ピリオド楽器使用。
 古典派も末期、ロシアにも初期ロマン派の気風が流れ込みつつあった頃に活躍したドイツ人作曲家、ティーツの珍しくも素晴らしい器楽作品を高水準のピリオド楽器でまとめて聴ける、またとないアルバムがここに登場。もちろん、文句なしに全曲世界初録音。
 ティーツは1742年ニュルンベルク生まれのドイツのヴァイオリニスト・作曲家。これもさきのベレゾフスキー(CM002-2003)と同じくボッケリーニの同世代人ということになる。また彼がドイツ語圏を出てロシアに来たのが1771年、これもまさにボッケリーニがイタリア語圏から出てスペイン宮廷に来た1年後だ。この年にサンクトペテルブルク宮廷楽団のメンバーとなり、終生この都市で活躍した。没年は「交響曲の父」ハイドンの1年後、シューマンやショパンの生年である1810年。数々の器楽作品を書き残して19世紀初頭に亡くなるところも、何とはなしにボッケリーニとかぶるところがある。して肝心の作風はウィーン古典派的。初期のモーツァルトの作品規模で初期のベートーヴェンの内実ぶりを体現したような、つまり実に聴き応えのある内容なのである。お定まりの3楽章式シンフォニアめいた冒頭の交響曲ではティンパニが嵐の前兆を思わせ、短調の弦楽五重奏曲ではパート間のやりとりもさることながら、薄暗い曲調がほのかなロマンティズムを漂わせて美しい。ヴァイオリン協奏曲は壮大なリトルネッロと繊細にして雄弁なヴァイオリンが豊かな対話をくりひろげる充実作。
 これらの傑作群を、ロシア最初の常駐古楽オーケストラであるプラトゥム・インテグルムのトップ奏者たちが、きわめてインテンスなアンサンブル能力を発揮して美しく仕上げてゆくのだ。CARO-MITISならではの直接音重視の録音で、ガット弦の模糊とした響きも楽器ごとにはっきり聞き分けられ、アンサンブルの面白さまでしっかり堪能できるという嬉しさ。グリンカの登場とロシア民俗主義の幕開けはまだ遠い、ナポレオンのモスクワ遠征さえまだ先のこと。確固たる形式感覚と渦めくロマン主義の予感に彩られた、18世紀末の素晴らしいハイ・クラシシズムを、瑞々しい感性と鮮やかな古楽器のサウンドで楽しめる好企画だ。
CM003-2004
buyボタン
(HYBRID_SACD)
モーツァルト:オーボエのための作品集
 オーボエ、ヴァイオリン、2つのヴィオラと
  チェロのための五重奏曲(A.ウトキン編)/
 オーボエと管弦楽のためのアンダンテ K.315
  (A.ウトキン編)/
 オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314
アレクセイ・ウトキン(Ob)
エルミタージュ室内o.
 モダーン楽器使用。意外にも独特な玄妙さがきわだつオーボエ版K.516、ウトキンの至芸にしびれる協奏的作品2編。堅固な実力は伊達じゃない、意外すぎる名演奏...!
 一見したところ、ざらにあるモーツァルトのオーボエ作品集で、しかも適当な編曲で水増しか...と思いきや、実際に聴いてみるとこれが「実力を適切に出し惜しみしているのがひしひしと伝わってくる」素晴らしい演奏だった。
 エルミタージュ管弦楽団の面子がいかに素晴らしい技量の持ち主かは、冒頭に録音されたオーボエで第1ヴァイオリン・パートを吹いた短調の五重奏曲K.516をきけば明らかだ。弦楽器ほどに表現力はないだろう、という予想を大幅に覆し、ウトキン特有の繊細をきわめる玄妙なオーボエが独特の翳りを演出して、普通に弦楽器で弾かれた場合よりもある意味ずっと深刻かつ悲愴な雰囲気を醸し出しているから驚きだ。それはつまり、ウトキン以外の連中もありあまる実力を安易にひけらかすことなく、実に絶妙のラインですぐれたアンサンブルを聴かせているせいでもある。つまるところ、彼らは真の実力派なのではないか...と、じっくり聴き終わったあとには確信が芽生えてくるに違いない。
 フルートのための穏やかなアンダンテK.315も、ウトキンのオーボエではモーツァルト随一の「哀しさ」が浮き彫りになり、また違った音楽の側面に気づかされる。そしてK.314のオーボエ協奏曲での自由自在な吹奏にいたっては、もはや何を言うことがあるだろうか...。
 録音の素晴らしさも手伝って、筋金入りのモーツァルティアンにも安心しておすすめできる1作に仕上がっている。
CM004-2004
(HYBRID_SACD)
廃盤
テレマンの短調
 〜組曲、協奏曲、弦楽合奏のためのソナタ
プラトゥム・インテグルムo.
CM005-2004
buyボタン
(HYBRID_SACD)
珠玉のチェンバロ音楽 Vol.1
 ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):
  鍵盤ソナタ選集

   [ト長調 Op.5 No.3/変ロ長調 Op.5 No.1/
   変ホ長調 Op.5 No.4/ト長調 Op.17 No.4/
   ハ長調 Op.17 No.2/イ長調 Op.17 No.5]
オルガ・マルティノワ(Cemb)
 録音:2004年5月11-20日、モスクワ、RTR・第5スタジオ。使用楽器:1985年、パリのフォン・ナーゲル工房複製(モデル:1730年、パリのN.&F.ブランシュ製二段鍵盤モデル)。父よりも断然、モーツァルトの方が関係の深い「ロンドンのバッハ」の、軽快かつ優美な音楽世界、チェンバロとは思えぬ豊かな表現は、まさに圧巻。
 齢50歳の大バッハから生まれた末子クリスティアン・バッハは、飛ぶ鳥を落とす勢いでヨーロッパ随一の人気を獲得していった流行作家。モーツァルトも幼い頃から彼の作品をせっせと模倣・編曲、この先達が亡くなった時には「ヨーロッパ全音楽界の大きな痛手」と嘆いた・・・といった話は皆様もよくご存知のとおり。
 CPO が精力的に録音を進めてくれたおかげで、今ではロンドンの「バッハ=アーベル演奏会」で披露された素晴らしい管弦楽曲の大半は秀逸な演奏で聴けるようになっているが、独奏曲関係は意外と手に入りにくい。2005年のアンソロジー盤(CM007-2004)でも縦横無尽の演奏能力を披露してくれたロシア期待の実力派チェンバリストによるこのアルバムは、独奏ソナタ集として重要な二つの曲集から的確に6曲を選んでおり、演奏内容の確かさとあいまってまさに待望の一作と呼びうる仕上がりを誇っている。
 フォルテピアノが普及しはじめる頃の作とはいえ、当時はまだまだチェンバロ全盛。この不便な楽器の機構をフルに生かしつくして縦横無尽の表現が追究されていた頃だけに、どの曲もチェンバロで聴くとフォルテピアノで聴く場合よりずっと雄弁に感じられる(デュフリやバルバストルのかなり派手な“晩期クラヴサン音楽”に通じるものが)。ガルッピやチマローザの愛すべきソナタをご存知の方々は勿論、モーツァルト風の音楽がチェンバロにも見事にマッチする面白みは全ての音楽ファンにお薦め。
CM007-2004
buyボタン
(HYBRID_SACD)
チェンバロへの翻訳という快楽
 〜ラインケン、バッハ、ヴァイス、ジェミニアーニ

 S.L.ヴァイス(1686-1750)
  (マルティノヴァ編):リュートのための組曲
 A.ラインケン(1623-1722)(J.S.バッハ編):
  イ短調のトリオ・ソナタ(BWV.965)
 F.ジェミニアーニ(1687-1762):
  「クラヴサン小品集」(フランス風作品集)より
オルガ・マルティノヴァ(Cemb)
 使用楽器:W.ダウド製フレンチ・モデル。
 意外にも?しっくりくるヴァイス編曲に目から鱗。すんなり楽しめるチェンバロへの「名訳」の数々。チェンバロの弦や木の振動の伝わる自然録音も快い。
 ロシアの古楽シーンを牽引するチェンバリスト、オルガ・マルティノヴァによる、なにがしかの形で「翻訳」されたチェンバロ作品集。リュートのために書かれたヴァイスの作品を彼女がチェンバロに「翻訳」した組曲、17世紀の巨匠ラインケンのトリオを後代の大バッハがチェンバロ独奏に「翻訳」したBWV965、そしてイタリア人ヴァイオリニストのジェミニアーニ(1687-1762)が、ロンドンの愛好家たちのために自身の作風を「仏訳」した「クラヴサン小品集」というラインナップだ。
 後者2編はそう知名度の低い作品ではないにせよ、ヴァイス作品の編曲はそうとう珍しいのでは。そしてこれが驚くほど自然!考えてみれば17世紀にはフランスでもゴティエらの曲がチェンバロに編曲され、そこからダングルベールやシャンボニエールらが鍵盤独自の音楽をつくっていったわけだから、ある意味原点回帰である。元来ヴァイスは後期バロックならではの、非常に練れた作風の人。チェンバロに直されてみると、その雄弁さや緻密さが非常によく伝わってくる(ちなみにマルティノヴァはホプキンソン・スミスのリュートを聴いて古楽への道を決心したそうだから、ヴァイスを編曲して自分で弾きたいと思う流れも頷ける)。フランス流を標榜しつつイタリア的歌心に満ちたジェミニアーニ、前世紀の美学を十二分に咀嚼したバッハ編曲もともに聴き応え充分。
 使用楽器は現代屈指の製作者ダウドによる、一段鍵盤ながら力強い楽音がうつくしいフレンチ・モデル。反響音を抑えた直接音重視のエンジニアリング(ノエル・スピートやラファエル・プヤーナの古い録音をぐぐっと自然に力強くした感じ?)によって、逞しい弦の鳴りぐあいを、弾き手の位置で聴くような近さで楽しめる。これがまた心地よく親密な気分をかもし出し、18世紀の家庭楽器チェンバロがごく身近に感じられるはず。楽器の本質に思いを馳せつつ長く愛聴したい一作だ。
CM008-2004
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975):
 前奏曲集&バレエ組曲

 アレクセイ・ウトキン編曲:
  エレジー嬰へ短調(オーボエと弦楽のための版)/
  10の前奏曲(Op.34 Nos.1,16,3,8,11,17,18,19,21,22;
   オーボエと弦楽のための版)/
  前奏曲とフーガ ハ短調
   (Op.87 より;オーボエ、チェロとピアノのための版)/
  前奏曲とフーガ ロ長調
   (Op.87 より;オーボエ、チェロとピアノのための版)/
  バレエ組曲(フルート、オーボエと弦・打楽器のための;
   「明るい小川」「ボルト」「黄金時代」より
   アレクセイ・ウトキン編纂)
アレクセイ・ウトキン(Ob)
ミハイル・ウトキン(Fl)
マリア・チェプリナ(Vc)
ダーリャ・アリョシナ(P)
エカテリーナ・ドシナ(Vc)
エルミタージュco.
 録音:2004年10月2日、2005年2月11日、モスクワ演劇学校、Manege Hall/2004年10月24日、モスクワ、RTR 第5スタジオ。バッハ編曲集3作で鮮やかな手腕を見せつけた鬼才ウトキン、今度はなんとショスタコーヴィチ! ピアノ作品など意外な作品ばかりから、驚くべき叙情性を引き出してみせた異色の編曲集!
 生誕100周年となるショスタコーヴィチ、本場ロシアのハイブリッドSACDレーベルCARO MITISからは、かなり風変わり&予想を覆す素晴らしさの異色アイテムが登場、なんと「ショスタコーヴィチのオーボエ作品集」!? CD一枚分もオーボエ曲を書いていたのか、と思いきや、バッハの作品を次から次へとオーボエ用に編曲して流麗きわまる演奏を聴かせてくれた、あのアレクセイ・ウトキンとその兄弟ミハイル・ウトキンによる編曲集だった。しかし原曲に選ばれているのは、何と「10の前奏曲集Op.34」や「24の前奏曲とフーガOp.87」など予想外の作品ばかり、これまでの原作のイメージを大きく覆す繊細にして優美な解釈で、作品に潜んでいた意外な叙情性をまざまざと引き出してみせている。
 ショスタコーヴィチ独特の歌心をご存知の方も、まさかこのあたりのピアノ曲からこんな歌がこぼれ出ようとは思わなかったのでは? バレエ作品からの組曲ではフルートと打楽器を編成に加えているものの、基本的には弦楽合奏+オーボエという“バロック編成”によって、管弦楽の洪水に埋もれがちなショスタコーヴィチの美質を瑞々しく描き出す。こうした意外性も、ウトキンらのような超絶をきわめる名演でなくては伝わらなかったことだろう。巨匠の芸術を脱構築する異色盤、ショスタコーヴィチ・マニアはもちろん、この作曲家を敬遠気味の方々にも自信をもってお薦めできる。
CM009-2004
(HYBRID_SACD)
廃盤
アルフレッド・シュニトケ(1934-1998):
 ピアノのためのソナタ 全集
イーゴリ・チェトゥーエフ(P)
CM010-2004
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):
 オーボエ作品全集
  (オーボエのためのオリジナル作品&編曲集)

 オヴィディウスの『転身物語』による
  オーボエ独奏のための
   6つのメタモルフォーゼ Op.49(1951)/
 オーボエ、ヴァイオリン、
  ヴィオラとチェロのための幻想曲 Op.2(1931)/
 2つの昆虫の小品 Op.posth.(1935)
  (レオニード・ホフマン編曲;オーボエと弦楽のための版)
 現代風変奏曲(うつろいやすき変奏曲) Op.posth.(1936)
  (ヴィクトル・コゾロフ&アレクセイ・ウトキン編曲;
  オーボエと弦楽のための版)
アレクセイ・ウトキン(Ob)
エルミタージュ室内o.
 録音:2004年10月1、3日、2005年2月7-10、12日、3月19日、モスクワ演劇学校、Manege Hall/2004年10月16-17日、モスクワ、RTR 第5スタジオ。ショスタコーヴィチに続いて、今度はブリテン?ウトキン芸術に打ちのめされる無伴奏作品などのオリジナル曲に、またもや秀逸な編曲版が絡む!
 バッハやモーツァルトの編曲は当たり前…とばかり、昨今は近代作品までオーボエと弦楽合奏というバロック的な編成に編曲し、その仕上がりが驚くほど自然で素晴らしい…というロシアの異才オーボエ奏者アレクセイ・ウトキン。彼が新たに挑んだのは「お国芸」でも「○○周年」でもない、英国20世紀の代表的巨匠。先だってのショスタコーヴィチはまだ祖国の作曲家ということで理解もできたが…と半信半疑で聴いてみれば、冒頭の無伴奏オリジナル作品でのあまりのウマさに文句も出なくなること請け合い!の異色名盤なのである。とはいえショスタコーヴィチ盤(CM008-2004)との決定的な違いは、ブリテンがオリジナルのオーボエ作品をアルバム1枚分くらい書いている点。名手たちの競合盤もあるにはあるが、このウトキン盤はそれらの向こうを張って何ら遜色ない――このロシア人名手の鮮やかすぎる吹き口をこれまでご存知の方なら容易に想像がつくだろう。傑作無伴奏曲集『六つの変容』では、うち震えるような玄妙な美音をたおやかに操って、たった1本の楽器で至福のひとときを演出してくれる。ピアノ伴奏部分を弦楽合奏に代えた「世俗的変奏曲」や「昆虫の小品」なども、原曲編成による競合盤群とはまったく違った「ひなびた」味わいが滲んで、これまた美しい!
 ブリテンが、決して英国にのみ縛られない普遍的な美を知る芸術家だったことを強く印象づける秀演だ。
CM011-2004
(HYBRID_SACD)
廃盤
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788):
 オーボエ協奏曲&ソナタ集(オーボエのための作品集)
アレクセイ・ウトキン(Ob)
マリナ・チェプリナ(Fl)
エカテリーナ・ドッシナ(Vc)
アンナ・カルペンコ
 [カリピェンコ](Cemb)
エルミタージュco.
CM001-2005
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ボヘミアの反乱者 アントニオ・ロゼッティ
 (ロゼッティ、ボヘミア古典派の暴徒!
   〜交響曲と協奏曲あれこれ)

 アントニオ・ロゼッティ
 [アントニーン・レスレル、
  アントン・レスラー](1750-1792):
  交響曲 ニ長調 Murray A.21(*)
  ホルン協奏曲 ニ短調 Murray C.38
  ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Murray C.9(+)
  交響曲 ト短調 Murray A.42
ヘレン・マクドゥーガル
 [マクドウゴル](ナチュラルHr;*)
ドミートリー・シンコフスキー
(バロックVn;#)
プラトゥム・インテグルムo.
 録音:2005年2月7-10、12日、3月19日、モスクワ演劇学校、Manege Hall。
 (+)世界初録音。(*)ピリオド楽器による世界初録音。いきなり登場!のロゼッティ盤は、A.シュテックにもバボラークにも負けない充実内容! ホルンも弦も他の管もピリオド楽器、ロゼッティ愛好家必聴!
 どういうわけか、アルバムが出ると不思議とファンのつく古典派の鬼才ロゼッティ。コンチェルト・ケルンによる2枚の交響曲集やバボラーク独奏のホルン協奏曲集などヘヴィヒッターにくわえ、つい最近もA.シュテック(ムジカ・アンティクヮ・ケルンの独奏者)がモダーン・ヴァイオリンを手にして素晴らしい交響曲&ヴァイオリン協奏曲集をCPOからリリースしたばかりだが、西欧陣には負ける気がしない、とばかり(?)耳目驚かすタイトルとともにCARO MITISの古楽集団プラトゥム・インテグルムが放ったこの新譜がまたすごい。プログラムも的確で、ロゼッティ初心者とロゼッティ中毒者をともに満足させてくれる内容(1曲の世界初録音を含む)だ。
 2曲収録されている交響曲はやはり長調のものと短調のものが一作ずつで、うちト短調の作品はロゼッティ好きなら必ずどこかで聴いているはずの有名作。「おくれてきたト短調」ともいうべき1780年代の作で、悲しみがひっそりと疾走する感じはモーツァルトの25番よりもハイドンの39番にやや近い秀逸作だ。長調の作品も既出録音はあるが、これが冒頭で勢いよく始まると否応なしにアルバム全体への期待感も高まるというもの。
 対する協奏曲はというと、1曲のヴァイオリン協奏曲が何と世界初録音!ロゼッティのヴァイオリン協奏曲じたいが珍しいのに、古楽器演奏で聴けるというのが嬉しいところ。もう1曲のホルン協奏曲の方はソロ冒頭が長調で始まる不思議な短調作品で、これも古くヘルマン・バウマンやマイクル・トンプソンなどが録音してきた(バボラーク盤には収録なし)が、何より有難いのはナチュラルホルンで聴けるという点!なぜかデビュー盤からずっとプラトゥム・インテグルムで吹いている英国出身の大ヴェテラン奏者マクドウゴルが、ナチュラルホルンなくしては見えてこない旋律構造の妙味を隅々まで堪能させてくれる。
 よく見れば、ロゼッティの権威である指揮者メーズス氏が影でサポートしていたり、コンチェルト・ケルンのファゴット奏者アルペルトが楽器を貸していたり、とマニアも微笑む周到ぶり。演奏陣の磨き抜かれたアンサンブルもさることながら、レーベル側の気合も十分すぎるほど感じられる好アルバムだ。
CM002-2005
(HYBRID_SACD)
廃盤
ヨゼフ・ヴェルフル(1773-1812):
 交響曲ト短調 Op.40(ルイジ・ケルビーニに献呈)(*)
 交響曲ハ長調 Op.41(ヨハン・ペーター・ザロモンに献呈)(*)
 [ボーナス・トラック]
 ピアノとチェロのための大二重奏曲 ニ短調 Op.31
  (ホランダー夫人に献呈)(#)
プラトゥム・インテグルムo.(*)
アンサンブル・ア・ラ・リュス(+)
[オルガ・マルティノワ(Fp)
 パーヴェル・セルビン(Vc)]
CM003-2005
(HYBRID_SACD)
廃盤
テレマンと長調
 〜組曲、協奏曲、ソナタ(テレマン○長調)
ゲルゲイ・フィルチェンコ、
ドミートリー・シンコフスキー(Vn)
パーヴェル・セルビン(Vc)
オルガ・イヴシェリコワ(Fl-tr)
フィリップ・ノーデル、
スヴェトラーナ・ウサチェワ(Ob)
アレクサンドル・コロミェツ(Fg)
プラトゥム・インテグルムo.
CM004-2005
(HYBRID_SACD)
廃盤
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.1
 ソナタ第7番 ニ長調 Op.10-3
 ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」
 ソナタ第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」
イーゴリ・チェトゥーエフ(P)
CM005-2005
(HYBRID_SACD)
廃盤
ジャン=フェリ・ルベル(1666-1747):
 無言のバレエ(組曲「四大元素」およびその他のバレエ音楽)
プラトゥム・インテグルムo.
CM006-2005
buyボタン
(HYBRID_SACD)
細やかなリヒャルト・シュトラウス
 〜オーボエ協奏曲、
   およびその他のオーボエ作品&編曲集

 リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
  オーボエ協奏曲(1945)/
  歌劇「カプリッチョ」〜前奏曲/
  わが子に〜オーボエと管弦楽のための
   (歌曲Op.37-3からの編曲)/
  明日こそ!〜オーボエと管弦楽のための
   (歌曲Op.27-4からの編曲)/
  ロマンツェ(1879)
   〜オーボエ・ダモーレと管弦楽のための
  (クラリネットと管弦楽のための作品から編曲)
アレクセイ・ウトキン
(Ob/Obダモーレ)
エルミタージュ室内o.
 守備範囲広き名手ウトキン、満を持して手がける!ロマン派最後の巨匠のさまざまな側面をつぶさに伝える、多元的なアルバムの登場。
 バッハ作品でひとしきり名演を聴かせたロシア随一の気鋭オーボエ奏者ウトキンは、ここ数作のアルバムで20世紀前半の音楽を追求している。「原則として、どの楽器にも交換可能」といえる18世紀までの作品の解釈で彼がみせた“オーボエ用への編曲 "という手法が、きっちりと作り込まれて「動かしがたい」と思われた20世紀前半の巨匠たちの作品にも意外なかたちで応用でき、ある作品の見過ごされてきた側面を浮き彫りにできる・・・と決定的に教えてくれたのは「オーボエで綴るショスタコーヴィチの世界」(CM008-2004)。その後ブリテン(CM010-2004)に次いで彼が手がけるのは、やはり必ずしもオーボエ作品が多いわけではないR.シュトラウス。だがブリテンの無伴奏曲と同様、この作曲家には知る人ぞ知る隠れ名作・オーボエ協奏曲がある!これが室内管弦楽でじゅうぶん対応できる作品なのを幸い、ウトキンは同じく室内管弦楽で演奏できる「カプリッチョ」前奏曲を含めてプログラムにハクをつけ、ごく初期のクラリネット作品をオーボエ・ダモーレの美音に移しかえてハッとさせ、さらに歌曲(ある意味、R.シュトラウスの本質が端的に凝縮されたジャンル?)から2曲を選んで、いかにそれらが歌詞抜きの旋律だけでも美しく、鑑賞に値する傑作だったかをつぶさに伝えてくれるのだ!
 ウトキンのブレスコントロールがあまりに見事なだけに、アルバム1枚まるまる聞き惚れてしまうこと請け合い。クラシックといってもショパンやモーツァルトなどばかり…というライトユーザーの「コア領域入門」にも向いた、忘れがたい1枚なのだった。
CM001-2006
(HYBRID_SACD)
廃盤
ヨーハン・カスパール・フェルディナント・
 フィッシャー(1656頃-1746):「音楽の花束」(1598出版)
 〜鍵盤のための8つの組曲
(全曲)
オリガ・マルティノヴァ(Cemb)
CM002-2006
buyボタン
(HYBRID_SACD)
J.C.バッハ:さまざまな合奏作品集
 〜交響曲・協奏交響曲・室内楽作品〜

 協奏交響曲 ト長調 C45/T286-4〜オーボエ、
  ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと管弦楽のための/
 四重奏曲 ト長調 B66/T310-9〜ヴァイオリン、
  2つのチェロとフォルテピアノのための/
 六重奏曲 ハ長調 B78/T302-1〜オーボエ、
  2本のホルン、ヴァイオリン、チェロと
  フォルテピアノのための/
 交響曲 ト短調Op.6-6 C16a/T276-3〜
  2本のオーボエ、2本のホルンと弦楽のための
プラトゥム・インテグルムo.
 ピリオド楽器使用。ソリストぞろいのプラトゥム・インテグルムなら、室内楽から大編成まで何でも OK雅やかな室内楽も、ソロ・パートだらけの協奏交響曲も、夏の雷雨のような ト短調交響曲も一糸乱れぬ引き締まったアンサンブルが、音楽の美をあでやかに描き出す。
 CARO MITISレーベルの大黒柱、ロシア初の常駐ピリオド楽器アンサンブルであるプラトゥム・インテグルムのアルバムもけっこう数が増えてきたが、ロシア古典派→テレマン→パリとウィーンの売れっ子、古典派→ベートーヴェンのライヴァル→フランス古楽→ドイツ前古典派...と毎回路線が変わるうえ、そのつど各ジャンルをみごと征服して十二分に面白く聴かせてくれるのが嬉しいところ。今度の新作は、ソリスト級の腕前を誇る名手ぞろいでなくては体現しえない、エレガント&スリリングなJ.C.バッハの作品集である。大バッハが「あいつはろくでなしだから大成するだろう」と予言した末子、そしてじっさい古典派時代の大人気作曲家になってしまい、モーツァルトも大いに尊敬したこの巨匠、何よりもまずオペラの大家だったわけだが、その一方で鍵盤音楽や協奏交響曲など、最先端の器楽音楽にもすぐれた腕前を発揮したことはつとに有名で。ここではオーボエと弦楽器の四重奏がソロに立ち、コントラスト豊かな対話をくりひろげる協奏交響曲を筆頭に、ピアノ・トリオ編成に何がしかの楽器が加わる室内楽(チェロが加わる異色の四重奏、オーボエとホルンが元気に鳴り交わす六重奏...)、そして同作曲家の器楽作品のスタンダードともいうべき ト短調交響曲、とヴァラエティ豊かな選曲が魅力。とくに後者はコレギウム・アウレウム以来、イギリスやドイツのさまざまな古楽団体が録音してきたスタンダードのひとつだが、キュッと引き締まったアンサンブルで一糸乱れず、表情を変えながら疾走するプラトゥム・インテグルムの解釈は、並居る競合盤に勝るとも劣らないインテンスな名演ぶり。室内楽や協奏交響曲では、すっかり堂に入ったソリストたちの絶妙ピリオド楽器サウンドが艶やかに歌い交わし、ロココの旨みをぞんぶんに愉しませてくれる。一枚隅々まで楽しめる、充実のピリオド楽器アルバムの登場。
CM003-2006
(HYBRID_SACD)
廃盤
ヨーゼフ・ヴェルフル(1773-1812):
 弦楽四重奏曲 ハ長調Op.30-2/
 弦楽四重奏曲 ニ長調Op.30-3/
 弦楽四重奏曲 変ホ長調Op.30-1
プラトゥム・インテグルムo.
 (ピリオド楽器使用)メンバー
CM004-2006
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ハイドンが、オーボエのために作曲したなら〜
 ハイドン:オーボエ作品集1

 ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
  協奏交響曲 変ロ長調 Hob.I-105
   〜オーボエ、ファゴット、ヴァイオリン、
     チェロと管弦楽のための/
  ディヴェルティメントまたはカプリッチョ
   イ長調 Hob. XV-35〜ピアノ三重奏のための
   (オーボエ・ダモーレ、チェロと
     チェンバロによる演奏)
 作者不詳(伝ハイドン):
  オーボエ協奏曲 ハ長調 Hob. VIIg-C1
アレクセイ・ウトキン
(Ob/オーボエ・ダモーレ)
エルミタージュ室内o.
 なんでもオーボエで吹きこなしてしまう超絶名手アレクセイ・ウトキン、基本に返る? オーボエ“吹き振り "で、ハイドンの協奏交響曲をあざやかにまとめ、艶やかな室内楽はオーボエ・ダモーレ用に編曲。協奏曲の饒舌なる名技にもご傾聴あれ。
 Caro Mitis レーベルの看板アーティストのアレクセイ・ウトキンは、3巻のバッハ作品集やモーツァルトの協奏曲アルバムで遺憾なき技量と素晴らしい音楽性を印象づけたあと、ショスタコーヴィチ編曲集やR.シュトラウス作品集で幅広いレパートリーへの対応力をいかんなく見せつけてくれた。バッハ作品集でもフルートのための『管弦楽組曲第2番』までオーボエで吹いてしまったり、モーツァルトの弦楽五重奏曲を無理矢理オーボエ五重奏曲に仕立ててみたり、ショスタコーヴィチ以外でも編曲センスの良さ(とそれに見合った本人の技量)が感じられたが、ある意味「オーボエ&室内管弦楽指揮」の基本に立ち返るかのように、古典派の協奏曲&室内楽をさわやかにキメる。とはいえ交響曲のソロ部分以外でオーボエ独奏を全面的に立てた曲はほとんどないハイドン、かろうじて唯一の例外たる協奏交響曲を録音してしまったあと、これが「第1巻」と言い張るのから「もしハイドンが...」というタイトルを掲げている以上、今後はまた絶妙編曲が続くに違いない。演奏は例によって快調そのもの。オーボエはよどみなく流麗、コントラバス1本の小規模室内管弦楽はクールにまとまり、結局偽作と判明しているものの曲そのものはいたって秀逸な ハ長調の協奏曲も含めて仕上がりはまさに爽快。ティンパニ&金管もスマート&アキュート、時代奏法を適宜参照しながらの、あざやかな解釈がたまらない。初期のピアノ・トリオをチェンバロ&オーボエ・ダモーレ&チェロで弾いたトラックが間に挟まり、これまた可憐なロココ調で快い変化をつけているのもまた良し!
CM005-2006
(HYBRID_SACD)
廃盤
プラッティ:協奏曲さまざま
 〜ロココ時代のドイツのイタリア人〜
アルフレード・
 ベルナルディーニ(Ob)
プラトゥム・インテグルムo.
CM006-2006
(HYBRID_SACD)
廃盤
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.2
 ソナタ第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」
 ソナタ第15番 ニ長調 Op.28
 ソナタ第24番 嬰ヘ長調 Op.78「テレーズ」
イーゴリ・チェトゥーエフ(P)
CM007-2006
buyボタン
(HYBRID_SACD)
シューマン(1810-1856):
 花の曲 Op.19 /
 ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.11 /
 クライスレリアーナ Op.16 /アラベスク Op.18
ユーリー・マルティノフ(P)
 21世紀の今、「旧・東側」の伝統をひく精鋭奏者たちが「ピリオド楽器」を意識しはじめた。リュビモフ門下の異才マルティノフは、フォルテピアノで「レコ芸」特選をもぎとった才人。現代ピアノでの抑揚あざやかな演奏解釈で、そのセンスをじっくり堪能。
CM008-2006
(HYBRID_SACD)
廃盤
モーツァルト:
 オーボエのための作品集2〜編曲2編〜

 五重奏曲 ハ短調 V406〜オーボエ、ヴァイオリン、
  2挺のヴィオラとチェロのための/
 協奏交響曲 変ホ長調KV364〜フルート、
  オーボエと管弦楽のための
アレクセイ・ウトキン(Ob)
マリア・チェプリナ(Fl)
ピョートル・ニキフォロフ(Vn)
ゾヤ・ニェヴォリナ、
リディヤ・フィミナ(Va)
エカテリーナ・ドシナ(Vc)
CM009-2006
buyボタン
(HYBRID_SACD)
幻想小曲集〜ヴィオラとドイツ・ロマン派
 ローベルト・シューマン(1810-56):
  幻想小曲集 Op.73
 ニルス・ゲーゼ(1817-90):幻想小曲集 Op.43
 カール・ライネッケ(1824-1910):幻想小曲集 Op.43
 エルンスト・ナウマン(1832-1910):
  幻想小曲集 Op.5
 ハンス・ジット(1850-1922):幻想小曲集 Op.58
イリヤ・ホフマン(Va)
セルゲイ・クドリャコフ(P)
 さまざま不思議な気分の交錯しあう、ドイツ・ロマン派の幻想を描き出すのに、ヴィオラの中音域はなんと適切なのだろう...と深く感じ入る、5人5様の秘曲の美しさ。ホフマンの周到な弓さばきと鮮やかに絡むピアノは、気鋭奏者クドリャコフ。
 バシュメット門下で現代ロシアきっての気鋭奏者イリヤ・ホフマンは、グバイドゥーリナやシルヴェストロフの新作をバリバリ初演しているが、この楽器のための知られざるレパートリー開拓にも意欲的とみえ、シューマン作品に始まるドイツ系ロマン派の「幻想小曲集」の系譜を一望する、こんなアルバムをリリースしてきた。ドイツリートに通じるものあり民謡調のものあり、この手のロマン派佳品の音楽はなんとヴィオラの音域にしっくりくるのだろう。ちょっと頑張り感を感じさせる高音域もやるせなく美しく、チェロの無骨さを取り払ったような優美な低音域もほどよく歌う、それを受けるピアノが独奏者としても近年際立った活躍をみせているクドリャコフというから嬉しい限り。こちらもまさに「ソロ&伴奏ではなく、2人でつくる室内楽」として充実した音楽を聴かせてくれる。ジットやナウマンなど未知の作曲家もさることながら、ロマン派好きの心をつかんでやまないライネッケやゲーゼの隠れ名品がこれまた絶美!シューマンのクラリネットのための名品も、ヴィオラの響きにぴったり。外れなしの16トラック、じっくりお愉しみいただけること間違いなし。
CM010-2006
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ より
シューマン:「子供のためのアルバム」 より/フーガ
メンデルスゾーン:無言歌 Op.67-4
クラーマー:練習曲集 より
シューベルト:楽興の時第4番
ハチャトゥリヤン:子供のためのアルバム より
オリガ・マルティノワ(Cemb)
 1730年パリ・モデルのチェンバロで、シューマンを、ショスタコーヴィチを、シューベルトを ?!ロマン派から近代の、チェンバロとは全く関係ない作品ばかりを、あえてチェンバロで弾く。その意外きわまるナチュラルさ、耳を疑うみずみずしさ。さりげなくとんでもない、この異色盤!
 オーボエのためにショスタコーヴィチを編曲したアルバムから1年、ロシアの異色レーベルCaro Mitis が、これまたとんでもない新譜を世に送り出す!オーボエ編曲なんて序の口もいいところ、なんとチェンバロでロマン派作品やらハチャトゥリヤンやらのピアノ曲を次々弾いてしまう!モダーン・チェンバロじゃない、正真正銘、ラモーの時代の型のまんまのバロック・チェンバロ。原曲がもともとチェンバロ曲だった?いえいえ、モシェレスの同時代人クラーマーの曲(ビューロー編で全音社から楽譜の出ている、あれ)も含め、正真正銘「ピアノフォルテ」のための曲ばかり!有橋淑和さんの「チェンバロ・レボリューション」(2003)も蓋し傑作だったが、こちらは根本的に「ハナシが違う」というか、“正統性 "は最初から関係なく。シューベルトの「楽興の時」もメンデルスゾーンの「無言歌」も、シャラシャラとチェンバロの音で響きわたる。これが噴飯ものかと思いきや!タイミングをずらしたり和声を増やしたりするチェンバロ語法に通暁したマルティノヴァのタッチにかかれば、あまりに瑞々しくも説得力あふれる解釈になってしまうから驚くほかはない。ショスタコーヴィチやクラーマーの曲なんて、最初からバロック作品?と一瞬思ってしまう新鮮体験。たんなる思いつき企画でないことは、聴けばすぐにわかる。真面目な音楽ファンにこそぜひ聴いてほしい、チェンバロの可能性と語法を存分に味わえる秀逸異色盤! ぜひお試しあれ。
CM003-2007
buyボタン
(2 HYBRID_SACD)
J.S.バッハ(1685-1750):イギリス組曲 BWV806-811
ガスパール・ル・ルー(?-1707):ジグ イ長調(*)
オリガ・マルティノワ(Cemb)
 (*)はボーナス・トラック。たおやかなセンスで聴かせる、満を持してのバッハ録音
CM005-2007
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ヤーコプ・クレイン2世(1688-1748):
 変則調弦によるチェロ・ソナタ集

 チェロと通奏低音のためのソナタ
  [ハ長調Op.1-13/ニ長調Op.1-14/
   イ短調Op.1-17/ロ短調Op.1-18]/
 二つのチェロのためのソナタ ト長調Op.2-6/
 アダージョ(ソナタ Op.1-15より)/
 アレグロ(ソナタ Op.1-16より)
パヴェル・セルビン、
アレクサンドル・グーリン
 (バロックVc)
ハンス・クヌート・シュヴェーン
 (Cemb)
 世界初録音。プラトゥム・インテグルムの総監督&首席チェロ奏者が、あざやかな腕前で披露するのはヴィヴァルディのそれより前に出版されていた幻のチェロ・ソナタ集。
 ヤーコプ・クレイン2世は同名のバレエ振付師の息子で、ヴィヴァルディの『調和の霊感』がアムステルダムで出版された頃、オランダで活躍していた音楽家。そのチェロ・ソナタ集(「作品1」、1716年出版)、この年代にはまだチェロを独奏楽器に立てた音楽そのものが珍しく、世界初のチェロ・ソナタではないにせよ、コレッリの影響を感じさせつつ、ヴィヴァルディ的ヴェネツィア風味があざやかに決まる響きが低音域で続く。クレインは現存作品がチェロ作品ばかり。1740年代以降ロココ期の作品こそ録音があったが、この最初期の傑作ソナタ集が録音されたのは、まさに画期的なこと。もうひとつ面白いのは、これらのソナタの全てが、通常の調弦より全弦1音高いスコルダトゥーラ(変則調弦)で弾くことになっている点。弦の張力が強めになるぶん、独特の緊張感と音色の妙がチェロにもたらされ、それが「えもいわれぬ響き」につながっているのだろう
 独奏は、ロシアで逸早く古楽グループとして活躍をはじめたプラトゥム・インテグルムo.を率いる精鋭チェリスト、パヴェル・セルビン。これまでもプラッティの協奏曲集やロシア古典派の室内楽で気の利いたソロを聴かせてきた彼の妙技は、ここへきて全開、曲の美をみごとに引き出してやまない。唯一既存録音のある二重奏ソナタでは、同楽団のもうひとりの俊英グーリンが、これまた絶妙の合いの手で応える。バロック・チェロの面白さ、渋みと歌心と超絶技巧の競演がここに詰まっている。
CM006-2007
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ベートーヴェン:ソナタ全集 Vol.3
 ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調Op.2-1/
 ピアノ・ソナタ第2番 イ長調Op.2-2/
 ピアノ・ソナタ第3番 ハ長調Op.2-3
イーゴリ・チェトゥーエフ(P;
 ファツィオーリ2280912)
CM008-2007
buyボタン
(HYBRID_SACD)
テレマン:管弦楽組曲全曲録音 vol.1
 管弦楽組曲 ニ短調TWV55: d2
  〜オーボエ2、ファゴット、弦楽、通奏低音/
 管弦楽組曲 ホ短調TWV55: e3〜フルート2、
  オーボエ2、ファゴット、弦楽、通奏低音/
 管弦楽組曲 ロ短調TWV55: h1〜ヴァイオリン2、
  オーボエ2、ファゴット2、弦楽、通奏低音
プラトゥム・インテグルム・
 オーケストラ(ピリオド楽器使用)
CM009-2007
buyボタン
(HYBRID_SACD)
モーツァルト/A.ウトキン編曲:オーボエのための作品集 Vol.3
 オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 KV622(原曲:クラリネット協奏曲)/
 フルート、オーボエ、ヴァイオリンとチェロのための大協奏曲(コンチェルトーネ)
  ハ長調 KV190(原曲:2挺のヴァイオリン、オーボエとファゴットのための大協奏曲)
 ピョートル・ニキフォロフ(Vn) アンナ・ウストユジャニナ(Vc) マリア・チェプリナ(Fl)
 アレクセイ・ウトキン(Ob/オーボエ・ダモーレ) エルミタージュ室内o.
 かつてバッハが愛したオーボエ・ダモーレは「A管」。モーツァルトのクラリネット協奏曲は「 イ長調」。編曲愛好家で低音域好みの天才オーボエ奏者ウトキン氏が、この曲を見逃すはずはない...自由闊達な完璧解釈の精悍さ、そして弦を管に置き換えたKV190の、多彩な音色の魅力!
CM001-2008
(HYBRID_SACD)
廃盤
古典派時代のロシア音楽5
 イェフゲニー・フォーミン(1761-1800):
  メロドラマ「オルフェイとエウリーディカ」(1795・全曲)
 パヴェル・セルビン指揮プラトゥム・インテグルムo.、ロシア・ホルンo.
CM002-2008
buyボタン
(2 HYBRID_SACD)
テレマン(1681-1767):4声または6声(*)による6つの序曲(組曲)(1736、ハンブルク)
 〔ヘ長調 TWV55: F1 (*) /イ長調 TWV55: A1 /変ホ長調 TWV55: Es1 (*) /
  イ短調 TWV55: A1 /ニ長調 TWV55: D2 (*) /ト短調 TWV55: G1 〕
 プラトゥム・インテグルムo.
 ピリオド楽器使用。楽器の盛り方も、減らし方も、自由自在――天才テレマン、さすがバッハ時代の人気作曲家。ロシアの超・実力派古楽アンサンブルが望む壮大な「全集」企画、第2弾は勇壮かつ素朴なナチュラルホルンの響きが美しい、モスクワで発見された古い印刷譜による充実の組曲6編。
CM001-2010
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ルイージ・ボッケリーニ(1743-1805):
 さまざまな楽器を伴う協奏交響曲 ニ長調 Op.37 No.2, G.516 (*) /
 オーボエ、ホルン、ファゴット、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、
  2つのチェロのための八重奏曲 ト長調 Op.38 No.4, G.470 /
 チェロ協奏曲第10番 ニ長調 G.483 /交響曲 ハ短調 Op.41, G.519
  パヴェル・セルビン(Vc/音楽監督)プラトゥム・インテグルムo.
 (*)は世界初録音。ピリオド楽器使用。1780年代。モーツァルトやハイドンが大活躍していた頃、この大家も実は色々やっていた。「チェロの名手で室内楽作曲家」というのは、あくまで一面。ヨーロッパ各地の君主たち・音楽通たちをうならせた管弦楽曲・大規模合奏曲の数々を、俊才集団の充実解釈でどうぞ。
CM003-2010
buyボタン
(HYBRID_SACD)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 Vol.4
 ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 Op.7/
 ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調 Op.31 No.2/
 ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op.90
イーゴリ・チェトゥーエフ(P)
 使用楽器:スタインウェイ。仏ディアパゾン誌音叉5本獲得盤。ファツィオーリ・ピアノ使用による前3作から時は過ぎ、好評シリーズに久々の新作登場。ソナタとしての均整と充実度が充実のきわみをみせる「第4番」ほかベートーヴェンの創作史上の「要」たる短調2作での解釈も光る。楽器を活かすセンスも絶妙。


トップ・ページへもどる