| ベッレロフォンテ・ カスタルディ(1580-1649):作品集 カスタルディ式アルペッジャータ/夜のこだま/ 嘆きのフランス女/フォリア/ カンツォーネ「仮面の女」/ 甘美なるは我が犠牲の日々/ カプリッチョ、通称「ずるい男」/ カンツォーネ「うずらの雛」/ 誰が、わたしに幸せを見出そうか/ 柔和なるタステッジョ〜第1ソナタ/ ガリアルダ「こおろぎ」/ カプリッチョ、通称 「スヴェリアトーイオ」(起きてるよ)/ カプリッチョ、通称 「エルマフローディト」(両性具有神)/ 自信にあふれたステファニア/ コルレンテ「チェッキーナ」 〜コルレンテ「サドレッタ」/ ヘブライ人へレアザールから 皇帝ティトゥス・ ヴェスパジアヌスへの手紙 |
ギュメット・ロランス(Ms) ヴァンサン・ デュメストル(テオルボ) ル・ポエム・アルモニーク | |
| 録音:1998年3月、スイス、フォンタジオン・ティボール・ヴァルガ・スタジオ。旧品番:ALPHA-900(カタログ付き;廃盤)。1999年、衝撃とともにあらわれたAlpha第1弾録音!このアルバムとともにAlphaは始まった、パッションと静謐の交錯するLPHの金字塔的傑作。 音楽学者=プロデューサーのジャン=ポール・コンベと、若きリュート奏者ヴァンサン・デュメストルが意気投合してAlphaレーベルがこじんまりと創設された1998年――その翌年にリリースされたこのアルバムはフランスをはじめ世界各地で大きな旋風を巻き起こし「インディ・レーベルの革命」というような文脈で大きく取り上げられたものだった。その成功はもちろん、アルバムの仕上がりの驚くべきクオリティあってのこと! 今でこそ有名古楽アンサンブルのひとつになってきたル・ポエム・アルモニークだが、この当時はまったく無名だったにもかかわらず、改めてよく見ればリュートにマッシモ・モスカルド、ガンバは故ソフィー・ワティヨンにドイツの名手フリーデリケ・ホイマン、打楽器はジョエル・グラール…と今や第一線で活躍する名手ばかりなのだから、さもありなん。 演目はこの時まで殆ど誰も知らなかった、モンテヴェルディや舞曲作家ガストルディらとも親交のあったベッレロフォンテ・カスタルディという、モデナに生まれた初期バロックの作曲家。23歳から亡くなる直前までヨーロッパ各地を旅して名声を得ながらも、宮廷やパトロンからの注文を断り続けたというから、宮廷社会に生きた人ながら、発言といい行動といい大胆不敵、モデナから追放されたり何度も投獄されたという、まさに同時代の画家カラヴァッジョのような音楽家だった。しかし絵画におけるカラヴァッジョ同様、その音楽はコントラストと静かな情熱に彩られ、聴く者を魅了してやまない。そして天才技師ユーグ・デショーの自然派録音がまた極上なのだ!かそけきリュートやバロックハープの撥弦音、折々にアクセントを添える打楽器、しずかなヴィオールの嘆きの歌、響きわたる歌声の妙...まさしくAlphaレーベルの“アルファ(出発点)”の地位に恥じない傑作だ。 | ||
| ドメーニコ・ベッリとフィレンツェの「新様式」 G.B.ブオナメンテ(1600-1643): フィオレンツァのアリア ドメーニコ・ベッリ(?-1627): 焼けつくように/美しい眼差し、清らかな眼差し/ ああ、わが生の日々ぞ儚し ロレンツォ・アッレーグリ(1573-1648): シンフォニア ドメーニコ・ベッリ(?-1627): 太陽をまとった美しい乙女よ L.アッレーグリ:ニンフたちのバッロ ドメーニコ・ベッリ(?-1627): わが魂よ、ああ何を思うか、ああ何をするのか/ このおれを見放そうというのか L.アッレーグリ:バッロ「ラ・セレーナ」 ドメーニコ・ベッリ(?-1627): あなたの視線が、凍てついた心に火をつける/ あまたの戦利品も、勝利の冠も/ おれに冷たい、美しい眼差し/ 人間は不幸、生まれたときから |
ギュメット・ロランス(歌) ヴァンサン・デュメストル指揮 ル・ポエム・アルモニーク | |
| 旧品番:ALPHA-903(カタログ付き;廃盤)。 こちらもレビュー賞を総なめにした、知られざる作曲家の発掘アルバム――弦に上村かおり他、編成拡大でさらに多彩な表現が盛り込まれた1枚。古楽歌手とフラメンコ歌手のはざまのような? ギユメット・ロランスの情念うずめくユニークな歌唱が、これほどぴったり作品の芸術性と合致して相乗効果のあがったアルバムも少ないだろう――Alpha第2弾にしてLPH第2弾、カスタルディよりもっと無名だったドメーニコ・ベッリなるバロック初期の作曲家に光をあてて、きわめて高次元の古楽サウンドを体現した忘れがたいアルバムだ。発売当初は「ディアパゾン」「レペルトワール」「クラシカ」「テレラマ」など各誌のレビュー賞を総なめにし、フランス各誌のステッカーでジャケット面がほとんど見えなかったほどという一大傑作。 ベッリという名の作曲家は1600年前後にかなりたくさんいるようだが、ここで紹介されているのはフィレンツェのメディチ家に仕え、カッチーニやペーリといった最初期のオペラ創始家たちの周辺で活躍していたドメーニコ・ベッリ。折しも通奏低音をもとにしたバロック歌唱芸術が、伝統的なポリフォニー音楽のくびきを脱して花開きはじめた頃だったとはいえ、ベッリの作風はさらに破格的詩句のことばのリズムを尊重するあまり、従来の作曲規則を軽々と無視してのけ、しばしば常道を大いに逸脱した不協和音だらけの移植楽曲に走ることもあった鬼才――そうした大胆きわまる書法を、恐ろしいまでの迫真の表現力を誇るロランスの歌唱がみごと説得力あふれる表現語法として聴かせつくすからたまらない! かそけきたおやかなヴィオール合奏、アクセント豊かなリュートの撥弦音...イタリア時代のリュリが模範としたかもしれない、と言われる歌のないバッロ(舞曲)も嬉しい発見だ。紋切り型のモンテヴェルディ演奏を聴くくらいなら、見え透いたジェズアルド解釈を聴くくらいなら、玄人もビギナーもまずこのアルバムを聴いたほうが絶対、エキサイティング&感動的であること請け合い! | ||
| ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音のための知られざるソナタ集 イ短調(1740;パリ刊) 変ロ長調(シェーンボルン伯図書館蔵、手稿) イ短調(ナポリ音楽院図書館蔵、手稿) ホ短調(ナポリ国立図書館蔵、手稿) ホ短調(パリ国立図書館蔵、手稿) ト短調(シェーンボルン伯図書館蔵、手稿) 変ホ長調(ナポリ音楽院図書館蔵、手稿) |
ブリュノ・コセ(Vc) レ・パス・レユニ [ブランディーヌ・ラヌー (Cemb、Org) パスカル・モンテイエ (テオルボ、G) リチャード・マイロン (Cb、ヴィオローネ)] | |
| 録音:1998年。ピリオド楽器使用。数年前に発見された3曲を含む「赤毛の司祭」のチェロ・ソナタ集。哀愁を帯びた短調の作品を中心とした選曲。名手コセの雄弁なチェロはもちろん、チェンバロとオルガン、テオルボとギターを使い分けた通奏低音も魅力。 | ||
| エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676):人間喜劇 さまざまな鳥のコンサート おろか者のエール「まどろみの魔法を破れ」 ヴィオールのためのファンタジー第1番 対話「スペインの人、お願いです」/眼よ、生きていたなら ガスコーニュの歌「茂みの小鳥よ」/天の下ではキューピッドも 器楽のアントレ(バレエ「ピエール・ド・プロヴァンスと ラ・ベル・マゲローネの結婚」より) さまよえるユダヤ人のエール 他 |
ル・ポエム・アルモニーク (声楽&器楽Ens.) ヴァンサン・デュメートル (リュート、テオルボ、G) | |
| 録音:1999年。ピリオド楽器使用。南仏出身の才人、ムリニエのエール(アリア)と合奏曲。 フランス語の他、スペイン、ナポリ、ガスコーニュ、ユダヤの歌もそれぞれの言語で歌われるという、地中海周遊プログラム。歌手4、ヴィオール4、ハープ、リュート&ギター、打楽器(カスタネットも)という編成。トラッドっぽいサウンドも。 | ||
| エリザベート・クロード・ジャケ・ド・ラ・ゲール(1665-1729): ユリシーズのまどろみ クラヴサンのための前奏曲イ短調(1687) カンタータ「ユリッス(ユリシーズ)のまどろみ」(1715頃) クラヴサンのためのシャコンヌ イ短調(1687) ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ短調(1707) カンタータ「サムソン」(1711) |
イザベル・デロシェ(S) レ・ヴォワ・ユメーヌ [アリス・ピエロ(Vn) フランソワ・ニコレ(Fl−tr) マルク・ウォルフ(G、テオルボ) フレディ・アイヒェルベルガー (Cemb) クリスティーヌ・バイユー(Vg)] | |
| ルイ14世治下で一世を風靡した女性作曲家の真価が明らかに。ホメロスと旧約聖書に題材を採ったカンタータ2曲が中心。 | ||
| フランソワ・クープラン:ヴィオール組曲第1番/第2番 アントワーヌ・フォルクレ:ヴィオール組曲第1番 |
ニマ・ベン・ダヴィッド(Vg) ジョナサン・ルービン (テオルボ、G) ソフィー・ボーシェ(Vg) エレーヌ・クレール・ムジエ (Cemb) | |
| 録音:2000年1月、パリ。 | ||
| バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 ソナタ BWV Anh.153/BWV.1023/BWV.1024/フーガ BWV.1026 ヴァイオリンとチェンバロのための組曲 BWV.1025 |
エレーヌ・シュミット(Vn) アラン・ジェルブロ(Vc) ヤン・ヴィレム・ヤンセン (Cemb) | |
| 録音:2000年4月、パリ。 | ||
| スターバト・マーテル〜聖母の七つの苦悩の祭礼のためのナポリ音楽 グレゴリオ聖歌:スターバト・マーテル(詠唱) 作曲者不詳(ナポリ): タランテラ/3声のスターバト・マーテル(1715) フランチェスコ・ドゥランテ(1684-1755):協奏曲第4番ホ短調 オスティーニュ写本(聖歌) ペルゴレージ:スターバト・マーテル |
パトリツィア・ボヴィ(S) ピノ・デ・ヴィットーリオ(T) ベルナルト・アリエッタ(B) オリヴィエ・シュネーベリ指揮 ル・ポエム・アルモニーク レ・パージェ&レ・シャント・ ド・ラ・シャペル ヴェルサイユ・バロック・ センター聖歌隊 | |
| 録音:2000年。ソロと合唱が織り成す癒しのハーモニー。聖と俗が交錯する18世紀ナポリの宗教音楽集。 | ||
| ミステリアス・モーニング ジェルジ・リゲティ:6つのバガテル(*) タナダ・フミノリ:ミステリアス・モーニングII(*) フランコ・ドナトーニ:RaschI/Rasch II(*) ヤニス・クセナキス:Xas ソフィア・グバイドゥーリナ:In Erwartung |
ハバネラ・サクソフォンQ [クリスティアン・ヴィルト シルヴァン・マルジュー ダブリツィオ・メンクーソ ジル・トレソス] | |
| エミリオ・デ・カヴァリエーリ(1550頃-1602):エレミアの哀歌 | ル・ポエム・アルモニーク ヴァンサン・デュメストル (テオルボ) | |
| オラトリオ「魂と肉体の劇」で知られるカヴァリエーリのもう一つの名作。 | ||
| ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー(1580頃-1651): 「ラ・ヴィラネッラ」 |
ラルペッジャータ [ヨハネッテ・ツォマー(S) ピノ・デ・ヴィットーリオ、 ハンス=イェルク・ マンメル(T) クリスティーナ・ブリュアール (Hp、G、テオルボ)] | |
| ドイツ人ながらローマで活躍したテオルボの名手カプスベルガーの作品から選んだ声楽曲と器楽曲をモンテヴェルディ風の音楽劇仕立てにしたプログラム。 | ||
| J.S.バッハ:様々な楽器による協奏曲集 Vol.1 チェンバロ協奏曲第1番 二短調 BWV.1052/ オーボエ・ ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV.1055R (チェンバロ協奏曲第4番BWV.1055の復元曲)/ ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調BWV.1042/ ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV.1050 |
カフェ・ツィマーマン | |
| 録音:2000年8月&2001年8月、パリ。ピリオド楽器使用。 各パートひとりの最小編成による、バッハの協奏曲集。カフェ・ツィマーマンとはバッハがコンサート・シリーズ「コレギウム・ムジクム」を行っていたライプツィヒのコーヒーハウスを名前にしたグループ。 | ||
| バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV988 ゴルトベルク変奏曲の最初の8音のバスによる 14のカノン BWV1087 ゴルトベルク変奏曲の変奏30のクオドリベット |
セリーヌ・フリッシュ(Cemb) ドミニク・ヴィス(CT) パブロ・ヴァレッティ指揮 カフェ・ツィメルマン | |
| 録音:2000年。風になびく金髪のごときクラヴサン。フランスの女流奏者フリッシュによるゴルトベルク変奏曲と、 それにちなんだ珍しい作品のカップリング。ヴィスはおそらくクオドリベットを歌っている。 | ||
| ジャン・バリエール(1707-1747): チェロと通奏低音のためのソナタ集 ソナタ 第1番 ロ短調(第1巻)/ 3声のソナタ 第2番 ニ短調(第3巻)/ ソナタ 第4番 ト長調(第4巻)/ ソナタ 第6番 ハ短調(第2巻)/ ソナタ 第3番 ニ短調(第2巻)/ ソナタ 第4番 変ロ長調(第3巻) |
ブリュノ・コクセ (Vc/ベースVn/テノールVc) レ・バス・レユニ [ブランディーヌ・ラヌー (Cemb/Org) エマニュエル・バルサ (Vc/ヴィオラ・ダ・ガンバ) パスカル・モンテイエ (テオルボ/バロックG) リチャード・マイロン (Cb/ヴィオローネ)] | |
| 録音:2000年10月、パリ、ノートル=ダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂。 フランス・チェロ音楽史の巻頭を飾るバリエールのソナタは、まさに知られざる傑作。6曲中4曲が哀愁を帯びた短調の音楽。3種の楽器を弾き分けるコクセは鮮烈な技巧と濃密な情緒をあわせもち、スリリングなト長調のデュオや多彩な通奏低音も聞きもの。 | ||
| ヴェルサイユ〜魔法の島 リュリ:「プシュケー」序曲 ダングルベール:前奏曲 ト短調(*) ランベール:あなたのさげすみは毎日 シャンボニエール:サラバンド ト長調 リュリ:「町人貴族」 〜トルコ人の儀式のための行進曲 ダングルベール:前奏曲 ト長調(*) ランベール:恋しいひとの影よ リュリ/ダングルベール: 「アルミード」のパサカーユ ル・ルー:ジーグ ト長調 リュリ:「町人貴族」より カンプラ:「ギャラントなヨーロッパ人」〜夢 ルイ・クープラン: 前奏曲 ト短調(*)/パサカーユ ハ長調(*) シャンボニエール:パスシャリア カンプラ:「ギャラントなヨーロッパ人」〜わが眼よ フランソワ・クープラン:アルマンド マレ:人の声/サラバンド ダングルベール:前奏曲 ニ短調(*) マレ:サラバンド リュリ:「アマディス」〜シャコンヌ |
ギユメット・ロランス(Ms) ジェイ・バーンフェルド (バス・ド・ヴィオール) オリヴィエ・フォルタン(Cemb) スキップ・センペ (Cemb/Cembソロ;*)指揮(*以外) カプリッチョ・ストラガヴァンテo. | |
| 録音:2001年7月、パリ、ノートル=ダム・デュ・リバン教会。 ルイ王朝のヴェルサイユの華麗な音楽を、クラヴサンのソロから、歌、室内楽、オーケストラまでさまざまな編成で 楽しませてくれる8部構成の宮廷音楽絵巻。極上の演奏を、夢のような写真とともにお楽しみあれ。 | ||
| レオンハルト、 ボルドー、サン・クロワ聖堂のオルガンを弾く フランソワ・クープラン(1668-1733): 修道院のためのミサ〜抜粋 アブラハム・ファン・デン・ケルクホーフェン (1618-1733):ファンタジア ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー (1685-1746):シャコンヌ ゲオルク・ムッファト(1669-1732):トッカータI/V ルイ・マルシャン(1669-1708): オルガン曲集第1巻〜ブラージュ/ オルガン曲集第5巻 〜クロモルネのバス/デュオ&レシ ジョン・ブロウ(1649-1708): ヴォランタリーIV/VIII/XVIII |
グスタフ・レオンハルト(Org) | |
| 原盤:Alpha。録音:2001年6月、ボルドー。 レオンハルトが久々の新録音のために選んだボルドー、サン・クロワ聖堂のオルガンは、神父でもあったドン・ベドス(1709-1779)が1750年に製作した傑作。 | ||
| フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ(1657-1714): 作品集〜天空の星座(仮題) 君を忍ぶ/弱い心/第4ソナタ/私のため息/ 第2ソナタ/私の愛の苦しみ/私の想い/ 第3ソナタ/天よ、君は私の苦悩を知っている |
ビクトル・トレス(Br) スティルス・ファンタスティクス | |
| 原盤:Alpha。録音:2001年2月、スイス。 エルレバッハはシュヴァルツブルク宮廷の音楽監督的立場にあった作曲家。 | ||
| ピエール・ゲドロン(1565頃-1620頃):作品集 リュートのアントレ(ロベール・バラール作曲)/ 立ち直れる望みなど/私はまっとうな男です/ ああ、そもそも生まれて来なければ(コンプラント)/ ダンスのステップを教わりたいなら/ この美しい目に何が起ったのか (クロード・ル・ジュヌ作曲)/ 痴れ者のパサカーユ(アンリ・ルイ・バリー作曲)/ 海辺に三人のきれいな娘がいて/器楽合奏によるエール/ 暗き激怒(フランシーヌのレシ)/ 死すべき運命に溜め息をつくのはおやめなさい/ 数珠が好き(伝シャルル・テシエ作曲)/ パリの小さな橋の上/愛している、とはもう言わないで |
ル・ポエム・アルモニーク ヴァンサン・デュメストル (リュート/G) | |
| フランス・ルネサンスの終焉期に宮廷作曲家となり、フランス・バロックの草創期に活躍したゲドロンのエール・ド・クールを中心に、民謡の編曲や器楽合奏をまじえながら展開するアルバム。 | ||
| その者、影のごとく去り〜 ステファノ・ランディ(1586/87?-1639):作品集 その者、影のごとく去り(人生のパッサカーリャ)/ ブナと松の間に、小鳥がいて シンフォニア(3つのヴァイオリン、ハープ、 リュート、チェンバロ、テオルボ、 ヴィオローネとリラによる)/ いまさら媚びようと/他の者ども、愛を避けよ/ カンツォネッタ「水たまり」 (リュート、テオルボ、ハープによる)/ こんなに長く、あなたを愛してきたけれど/ おろかな愛よ、何ゆえにまた弓を引くのか/ 愛の戦へ、急げ、恋人たちよ/ 美徳の場レット/灼熱の太陽の下、蝉は鳴く/ 善行なんぞ知ったことか/ 騎士リナルドがアルミーダを捨てた時/ ご婦人よ、この目をつたう涙は/ アマリッリ、ああ、ここへ来てくれ |
ヨハネット・ゾーメル(S) ステファン・ファン・ダイク(T) アラン・ビュエ(B) マルコ・ベアスレ(T) クリスティーナ・プルハル指揮 ラルペッジャータ | |
| 録音:2001年6月、パリ。 17世紀初頭のローマにおける音楽の潮流のなかで重要な一を占めていたランディ。オペラ草創期の重要作品の一つ、「聖アレッシオ」が名高いが、 7巻に及ぶ声楽作品を体形的に紹介した盤はこれが初めてかもしれない。ここではいくつかの器楽曲を交えながら、北イタリアでモンテヴェルディが活躍していた頃の、 人文主義的なローマの音楽を聴くことができる。「愛の戦へ、急げ、恋人たちよ」などは、モンテヴェルディの同じテーマによるマドリガーレと聴き比べてもおもしろいであろう。ラルぺッジャータによる演奏は、 技術的に非常に高度に洗練された民族音楽を思わせる。 | ||
| アンリ・デュ・モン(1610-1684): 王室礼拝堂のためのモテット集 アルマンド/イエス、心の甘美さ/ 愛する息子よ、何ということを/ アルマンド(オルガン独奏)/ 汝をほめたたえん/皆、私のそばに寄りなさい/ 荘重なアルマンド/夜の帳の下で/ 何という感じがするのだろう/ 4声のシンフォニア/ 一人の女が死を迎え、一人の女が生を伝えた/ 慈悲深き聖母よ/天の皇后よ/ 理ある魂よ、どこから来たのか |
フレデリック・ドザンクロ (Org)指揮 アンサンブル・ ピエール・ロベール [マルセル・ ベークマン(CT) ロベール・ムーゼ(Br) ミリアム・ジュヴェルス、 ソフィー・ ドムール(Vn) アレックス・ ヴェルズィエ(Vc) ジェレミー・ パパセルジオー(Fg)] | |
| 録音:2001年5月、フランス北部、ディエップ、サン・レミ教会。ピリオド楽器使用。 ルイ14世の王室礼拝堂で多くの宗教作品を残したデュ・モンは、その後フランスで一般的なジャンルとなるプティ・モテ(小モテット)の先駆者でもあった。荘重、内省的にして甘美なその音楽には、 かのリュリも一目置いたという。 | ||
| 悪しきを思うは、貶められるべし〜 14世紀イングランド王室における多声教会音楽 めざましきフランス王ルイよ/ ごきげんよう慈愛の母よ/ 天上の御殿に喜びあれ/ 私はあなたを憐れに思う、わが同胞ヨナタンよ ーアブサロム、わが息子/ この曖昧な民は、なぜこんなにわめき立てるのか/ ユデアとイェルサレムよ、恐れることはない/ 操高き乙女マリアよ/ マリアの部屋に、そっと天使が入って来た/ おお、たたえられる貞操よ/ 天上を統べたる皇后に誇りあれ/ 預言者に向かって、バラムが言うことには/ われらが父を孕みし娘、処女マリア −海の上に輝く星よ−一つの花が咲いた −処女マリア神聖なる花よ/ 栄光、称賛、全聖人の避難所/ その乙女が全人類を救ったのだ/ 百合は花咲き、白く輝く −白鳩のごとき白い百合、棘もなしに花開く薔薇/ キリストの畑は刈り時を迎えた/ グローリア/アニュス・デイ/イテ・ミサ・エスト |
ディアボルス・イン・ムジカ [ラファエル・ブーレ、 オリヴィエ・ジェルモン(T) アントワーヌ・ゲルベ (T、指揮) ジャン=ポール・リゴー(Br) エマニュエル・ ヴィストルスキ(B-Br) フィリップ・ロシュ(B)] | |
| 録音:2001年11月、フランス、ピュイ・ラン・トゥレーヌ。 フランスのルイ聖王の子孫にしてイングランド国王エドワード3世(在位1327-1377)と、エノー伯爵令嬢フィリパとの結婚式で歌われた聖歌に始まり、 百年戦争時代にイングランド王室礼拝堂で歌われていた多声聖歌を聴かせるアルバム。ダンスタブル以前のイングランド多声音楽をまとめて収めているのが貴重で、演奏もすばらしい。 ちなみにアルバム・タイトルは、エドワード3世のガーター騎士団の紋章に書き込まれた警句とのこと。 | ||
| イル・ファーゾロ:作品集 ベルガマスカ「相乗り小舟」/ ルチア夫人の謝肉祭の山車〜 ルチア夫人の嘆きとコーラの返答/ 愛が、富が、いかに心を打ち砕くか知らぬ者が あろうか(ベネデット・フェラーリ作曲)/ 丸腰にされ、情熱に満たされた私 (ベネデット・フェラーリ作曲)/ カンツォネッタ「媚びへつらうまなざし」 (ベネデット・パラヴィチーノ作曲)/ ヤカラ〜ナポリ風アリア 」 ロンバルディア方言によるセレナータ 「美食令嬢が謝肉祭閣下に差し上げた歌」 (ルチア夫人の謝肉祭の山車) |
ル・ポエム・アルモニーク ヴァンサン・デュメートル (テオルボ、G、コラシオーネ) | |
| 19世紀末に音楽学者キレゾッティが買い上げた17世紀の曲集「イル・ファーゾロ作品集」は第二次大戦で消失、そのため当盤第1曲目のベルガマスカ以外は楽譜が無く、 イル・ファーゾロなる作曲家も長く正体不明であったが、1991年に北イタリアのバッサーノ・デル・グラッパの図書館から奇跡的に発見された。その楽譜を演奏したのがこのアルバム。 ル・ポエム・アルモニークが自由闊達な演奏で、その音楽の真相に迫る。 | ||
| 美しき旅の女〜ベルリオーズ:ケルト風歌曲集 美しき旅の女/ハープの機嫌/ デンマークの狩人/酒席の唄(*)/ さらば、ベッシー/小鳥/ ブルターニュの若い牧人(+)/ 戦の歌(*)/野原/ ブルターニュ人の歌/ 朝/日の傾く頃/恋の始まりの熱狂(#)/ 哀歌/聖歌(**) |
ジェローム・コレアス(Br) アルテュール・ スホーンデルヴルト(P) アラン・ガブリエル(T;*) クロード・モーリ(Hr;+) クリストフ・コワン(Vc;#) マリー=ベネディクト・ スーケ(S;**) クレール・ブリュア(Ms;**) ジャン=フランソワ・ ロンバール(T;**) ジャン=フランソワ・ ノヴェリ(T独唱;**) ヴァンサン・ドリオ(Br;**) | |
| 録音:2001年9月、オピタル・ノートルサム・ド・ボン・スクール礼拝堂。 ピリオド楽器使用。ピアノは1836年エラール製。ベルリオーズがアイルランドの詩人トマス・ムーアの詩に作曲した歌曲を集めたアルバム。ピアノ伴奏が中心で、 大規模作品からはうかがい知れない作風を知ることができる。コレアスはクリスティ、ルセらに起用されることの多いバリトンで、ここでもコワンやモーリといったピリオド楽器の名手が応援に駆けつけている。 | ||
| フランソワ・ジョゼフ・ゴセック(1734-1829): 6つの弦楽四重奏曲 Op.15(1772) |
アド・フォンテスSQ [アリス・ピエロ、 エンリコ・ パリッツィ(Vn) モニカ・エールサン(Va) レト・キュオンズ(Vc)] | |
| 録音:2001年1月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール礼拝堂。ピリオド楽器使用。 ベルギー出身のフランスの作曲家ゴセックは、ルイ15世からフランス革命後まで生きた長命の作曲家。収録作品は、マンハイム楽派の形式美とロココ的典雅を兼ね備え、 きわめて優美で感傷的なフレーズを垣間見せる佳曲。 | ||
| ジローラモ・フレスコバルディ: トッカータ第2番(1615)/ カンツォーナ第5番(1615)/ ファンタジア 第4番(1608)/ パッサ・フィアメンガによるカプリッチョ(1624)/ トッカータ第7番(1627)/ リチェルカーレ第1番(1615)/ カンツォーナ第3番(1627)/ トッカータ第8番(1615) ルイ・クープラン: 組曲 ニ長調/パッサカリア ト短調/ 組曲 ホ短調/パヴァーヌ 嬰ヘ短調 |
グスタフ・レオンハルト (Cemb) | |
| ピリオド楽器使用。 巨匠レオンハルトが奏でる、イタリアとフランスの響き。 | ||
| レヒシュタイナー・プレイズ・ペダルチェンバロ バッハ: 半音階幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903/ ソナタ第4番 ホ短調 BWV.528 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト短調 BWV.1001 トッカータ ニ長調 BWV.912/ ソナタ第6番 ト長調 BWV.520 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV.1004〜シャコンヌ トッカータ ハ長調 BWV.664〜アダージョ |
イヴ・レヒシュタイナー (ペダルチェンバロ) | |
| 録音:2001年9月、パリ。 バッハが愛した楽器ペダルチェンバロ(ペダルで低音弦を奏する二段構えのチェンバロ)は、記録にはあるものの現在に伝わってはいないが、復元の試みは成されており、 それらを使用した録音もいくつか存在する。バッハがペダルチェンバロのために書いたと推測される作品以外に、当時の習慣を考慮して、 他楽器のために書かれた作品のトランスクリプションも行って収録しているところが、このアルバムのポイント。 | ||
| イグナツィオ・アルベルティーニ(1644-1685?): ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 [第1番 ニ短調/第2番 ヘ長調/第3番 ロ短調/ 第4番 ハ短調/第5番 イ長調/第7番 イ短調/ 第8番 ニ短調/第10番 ホ短調/第11番 ト短調/ 第12番 イ短調] アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティ: テオルボのための前奏曲 フェルディナント・トビアス・リヒター: チェンバロのための小トッカータ アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティ: テオルボのための前奏曲 ヨハン・カスパール・ケルル: チェンバロのためのトッカータ第5番 |
エレーヌ・シュミット(Vn) イェルク=アンドレアス・ベッティヒャー (Cemb/ポシティヴOrg) カール=エルンスト・シュレーダー(テオルボ) デイヴィッド・シンクレア(ヴィオローネ) | |
| 録音:2001年7月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・セクール病院礼拝堂。 17世紀のハプスブルク家に仕えたイタリアの作曲家、イグナツィオ・アルベルティーニ。シュメルツァーやビーバーらとともに、オルミュッツ(現オロモウツ)やウィーンで華々しく活躍したヴァイオリニスト兼作曲家のひとりである。その唯一のソナタ集は17世紀後半の作品(作曲年詳細は不明)で、当時の北イタリア=南ドイツ的な、自由闊達かつ整った形式感覚を持った名品群である。Alphaレーベルではバッハのソナタ集で見事な演奏を聴かせた古楽ヴァイオリン奏者、エレーヌ・シュミットが、流麗で官能的なイタリアの美をあますところなく浮き彫りにしてゆくさまは素晴らしく、玉石混合の17世紀バロックの器楽曲盤のなかでも際立った存在になっている。演奏を聞いていただければ、バロック・ファンの心には必ず届くはず。 | ||
| バッハ:無伴奏チェロ組曲 BWV.1007-1012 | ブリュノ・コクセ(Vc) | |
| 録音:2001年10月2-7日、パリ。 全6曲それぞれに適した4種のチェロを使い分けたユニークな録音。 | ||
| ミシェル・リシャール・ド・ラランド: ミゼレーレ(1707)/ 聖週間のための第3ルソン・ド・テネブル(全3曲) ボシュエ:死についての説教(朗読) |
クレール・ルフィリアトル(S) ウジェーヌ・グリーン(朗読) ヴァンサン・ デュメストル(テオルボ)指揮 ル・ポエム・アルモニーク | |
| ピリオド楽器使用。ルフィリアトルの切ない歌声がまっすぐ伸びてゆく...「エレミア哀歌に駄作なし」を印象づけてあまりある、クープラン作品とならぶ大御所ド・ラランドの傑作。 2005年5月には待望の来日公演(主催は国立西洋美術館―なんとまあAlphaのアーティストらしい...)をひかえ、いよいよ日本でも知名度を上げてゆこうというAlpha随一の古楽集団ル・ポエム・アルモニーク。彼らが2002年末に発表したものの諸々の事情から日本発売に至らなかった「隠れ名作」だが、来日にあたって代理店がAlphaと交渉した末、当面はほぼ1CD程度の価格で国内盤発売できる運びとなったとのこと。 リュリ亡き後の17世紀末〜18世紀前半、フランス古典音楽の黄金時代における宗教音楽を一手にささえ、当時の有名な連続演奏会コンセール・スピリチュエルでは歿後なお18世紀半ばまで連綿と数々の作品が愛唱されつづけていたド・ラランド。ここでは当時とくに愛好されていた傑作のひとつ「ミゼレーレ」と、聖書のエレミア哀歌にもとづく哀悼と自省のための音楽「暗闇の朝課(ルソン・ド・テネブル)」を3篇まとめて収録。前者はル・ポエム・アルモニークならではの絶妙の声楽アンサンブルが美しく、後者ではオルガンと低音ヴィオールだけの伴奏のうえに淡々・切々と引き伸ばされ、揺れ動くクレール・ルフィリアトルの歌声が聴き手の心を突き通すかのよう。Alpha独特の「場」の空気感まで収めきった優秀録音も手伝って、気づけば涙がつたうような感動がもたらされるのでは。 ところでこのアルバム、音楽・美術・文学の融合をめざすAlphaレーベルの理想を体現すべく、17世紀の天才演説家ボシュエが筆をふるって書き上げた「死」についての論説を稀代の舞台芸術家ウジェーヌ・グリーンが当時の発音そのままに朗読したものを併録している。一貫性あるフランス古楽ファンにはこちらも一聴をおすすめしたい。 ちなみに来日公演は、国立西洋美術館で開催中のド・ラ・トゥール展との連動企画。ド・ラ・トゥールといえば、クリスティやヤーコプスらによるharmonia mundiの幾多の名盤のジャケットに使われた古楽ファンなじみの画家。コンサートのチケットがあれば展覧会閲覧もできるそうなので、この機会に「本物」にふれてみてはいかがだろう? | ||
| チャールズ・エイヴィスン:7声の協奏曲集 〜D.スカルラッティのチェンバロ練習曲に基づく [6番 ニ長調/第5番 ニ短調/ 第11番 ト長調/第3番 ニ短調/ 第9番 ハ長調/第12番 ニ長調] |
カフェ・ツィンマーマン [パオロ・ヴァレッティ (Vn)指揮 アマンディヌ・ベイエ(Vn) パトリシア・ガニョン(Va) ペトル・スカルカ(Vc) セリーヌ・ フリッシュ(Cemb)] | |
| 録音:2002年9月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂。ピリオド楽器使用。 古楽集団カフェ・ツィマーマン。この集団が弾くとどんな曲だって「この曲は鮮烈だなあ」と思わせる、そんなところもある。その証左が、これ。ドメニコ・スカルラッティのソナタといえば、もう久しくバロック鍵盤曲の王道ジャンルのようだが、もともとその人気を作ったのは18世紀のイギリス人たち。1740年前後には(べつだん長くイギリスにいたわけでもないのに)スカルラッティのソナタはイギリスの一部マニアに大人気で、折しもアマチュア楽団ブームとあいまって同じく18世紀に大人気だった“コレッリ風の合奏協奏曲 "としてアレンジすれば売れるだろう、と楽譜業者も考えるくらい有名になったらしい。かくて生まれたエイヴィスン編曲版、どう考えてもソナタなスカルラッティのフレーズを、みごとナチュラルに、旋律線からみあう丁々発止の合奏に、あるいは歌心ゆたかなカンタービレ・ナンバーに仕立てなおされているから驚き(スカルラッティ好きの方なら「元ネタさがし」の楽しみもある)。 昨今では競合盤もちょこちょこ出てきているが、このカフェ・ツィマーマン盤は今なお群を抜いたエキサイティング度!バレッティとベイエールのスリリングなヴァイオリン対話、信じられないアジリティで動き回るスカルカのチェロ、総奏ではニュアンスを少しづつ変えて重なるガット弦の美しさ...。18世紀英国文学のベストセラー『センチメンタル・ジャーニー』(J-POPの古典名曲の、たぶん元ネタ)でも「エイヴィスンのスカルラッティ協奏曲よろしく、烈火のごとくに...」とかそんなフレーズがあるようだが、そんな英国紳士たちの共通理解を彷彿させずにはおかない「鮮烈さ」がここにはある! | ||
| クロード・ルジュヌ(1530頃-1600): 旧教のためのモテトゥスと新教のための詩編 ミューズよ我等を称えよ、 めざましくも偉大なるアンリは/ 詩編第33編「主に従う人よ、 主に従って喜び歌え」(歌詞仏訳:A.バイフ)/ 私の魂は主をあがめ(マニフィカト)/ 二重合唱のためのモテトゥス 「お願いします、イェルサレムの娘たちよ」/ 私は悲しみにとらわれて (サヴォナローラの詩による)/ 二声、四声と五声による詩編第88編 「主よ、わたしを救ってくださる神よ」 (歌詞仏訳:オービネのアグリッパ)/ 五声と六声による詩編第114・115・116編 「イスラエルはエジプトを」 (歌詞仏訳:A.バイフ)/ 二重合唱による詩編第136編「恵み深い主に感謝せよ」 (歌詞仏訳:A.バイフ)/ 神であるあなたを、わたしたちは称え(テ・デウム) (歌詞仏訳:オービネのアグリッパ) |
オリヴィエ・シュネーベリ指揮 レ・パージュ・エ・レ・シャントル (ヴェルサイユ・ バロック音楽センター 少年少女合唱団)、 器楽合奏団 フレデリック・デザンクロ(Org) | |
| 録音:2002年2月&3月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂。 カトリックに改宗して国内の宗教戦争の嵐を鎮めたフランス王、アンリ4世。彼は新旧どちらの教徒にも寛大で、1595年にはユグノー教徒のクロード・ルジュヌを王室礼拝堂副楽長に任命した。 ここでは、そのルジュヌが作曲した新教・旧教それぞれのための宗教音楽を集めている。パレストリーナやラッススと同時代に活躍したルジュヌの音楽は基本的に彼らのそれと似た作風ではあるが、 ここではコルネットやヴィオール、セルパンといった楽器伴奏を大胆に取り入れ、17世紀ヴェネツィア楽派のように色彩豊かな演奏に仕上げている。そしてそこに清涼な色彩を添えているのが、ヴェルサイユ・ バロック音楽センター所属の少年少女合唱団であるレ・パージュ・エ・レ・シャントル。瑞々しいばかりではなく、所属機関の名に恥じずに古楽的な歌唱に仕上げて来ているのには驚かざるを得ない。 ジャケットも、例によって同時代の絵画を絶妙にトリミングしたシックな仕上がり。 | ||
| うるわしのヴァカンス 〜グノー、サン=サーンス、ラロ:歌曲と二重唱曲集 グノー:それはきれいな夜だから/ 森の花よ、野の花よ/セレナード サン=サーンス:ゆめみ心地/田園詩 グノー:春に/木蔭で午睡/ その花をぼくにくれないか/ミニヨン サン=サーンス: さあ、目に見えぬ笛よ/夜啼きうぐいす グノー:あなたを愛する心もて ラロ:そこではすべての魂が グノー:石のベンチ/うるわしのヴァカンス/ 数学は大事なこと ラロ:プロヴァンスの暁の恋歌/踊りましょう サン=サーンス:青い色の片隅で グノー:おお、わが美しきあばずれ女 サン=サーンス:不運な恋わずらい/月の光/ 丘に、宵がおとずれて |
ソフィー・ マラン=ドゥゴール(S) クレール・ブリュア(Ms) セルジュ・シフェルステン(P) | |
| 「旅行」をテーマにした、19世紀フランスの歌曲集。このふたりの歌手は少なくとも日本のクラシックCD購買層にほとんど知られていないだろう。だが何よりもまず、 この情感の完璧にコントロールされた歌のうまさが、彼女たちの今後を期待させてくれる――グノーやサン=サーンス、ラロらの、影に隠れがちながらも美しく瀟洒な歌曲を集め、 心から洒落た雰囲気を楽しみながら、香り立つような歌を聴かせてくれるのである。伴奏のシフェルステンも洒脱で的確、ひそやかに彼女たちの歌を立て、出るところは大胆に弾き荒して、なんとも心地よい限り。 もちろん、フォーレやシャブリエ、デュパルクなど19世紀のフランス歌曲ファンにも、自信をもっておすすめできる内容だ。 | ||
| J.S.バッハ: 「インヴェンションとシンフォニア」 2声のインヴェンション BWV.772-786/ 3声のインヴェンション(シンフォニア) BWV.787-801 |
エリザベート・ジョワイエ(Cemb) | |
| 魅惑のチェンバリスト、エリザベート・ジョワイエ、「インヴェンション」にこめられた「歌ごころ」をよみがえらせる…バッハが「インヴェンション」に意図した「演奏技法の習得」「作曲することの喜び」、そして「カンタービレの奏法」とは、これだったかも知れない…。バッハの三つの意図を浮かび上がらせてくれる、「インヴェンション」の新しいスタンダード、誕生。 なお、代理店のミスで本体の演奏者名日本語標記が「ジョイエ」と誤記されています。 | ||
| ヨハン(ネス)・マッテゾン(1681-1764): 12の新しい室内ソナタ集「誠実なるヴィルトゥオーゾ」 |
ディアーナ・バローニ (フラウト・トラヴェルソ;*) パブロ・バレッティ(Vn;#) ペトル・スカルカ(Vc;+) ディルク・ ベルナー(Cemb;**) | |
| 使用楽器:パランカ、1740年製モデルによるコピー(*)/作者不祥、1745年頃ドイツ(#)/D.A.シュターデルマン作、1730年(+)/A.シディ&F.バル作、ドイツ式(**)。楽器) 若き日よりテレマンの親友だったドイツの作曲家マッテゾンは、これまで「完全なる楽長」(1739)をはじめとする音楽理論書でむしろ有名だった。そんなわけで、 音楽史を紐解いたことがあれば必ずお目にかかる名前ながら作品の録音は驚くほど少なく、彼ひとりの作品を扱ったCDとしては近年AEOLUSにファン・アスペレンが録音したオルガン曲集など、 鍵盤楽器のためのものがいくつかあるにすぎず、どれも多少なりとペダンティックな、いわば「プロ・ユース」な印象も否めなかった。その渇をいやして余りある名演が、このたび登場した。 マッテゾンの本領が遺憾なく発揮された初期の作品集「忠実なるヴィルトゥオーゾ」は1717年の作というから、我々がよく知っているバッハの室内楽作品のどれよりも古く、 ほとんど初期のヴィヴァルディやアルビノーニらと同時代のドイツ音楽、ということになる。しかも、様式的にはわれわれが日々一般に「バロック音楽」としてイメージするような、 イタリア音楽とフランス音楽のいいところだけをうまく混合した「ドイツ混合様式」をいちはやく体現しており、非常に手際のよい作風とあいまって、確かな形式感覚をそなえた誰の耳にも快いソナタになっている。 しかも演奏しているのはカフェ・ツィンマーマンで名演をきかせてくれた気鋭のバロック・ヴァイオリン奏者バレッティをはじめとする4人の精鋭ピリオド楽器奏者たち。 テクニック、呼吸、ニュアンス、微妙な緩急、装飾音...いずれも文句のつけようがないほどだ。それぞれのソナタごとに編成を微妙に変えてアクセントをつけながら、 ユーグ・デショーの手になる素晴らしい録音の成果もあって、繊細な作品の魅力があますところなく浮き彫りにされてゆく。 評判になること間違いなしの恐ろしい名演――強力におすすめしたい! | ||
| マラン・マレ(1656-1728):ヴィオール作品集 サント・コロンブ師(17世紀): シャコンヌ「ラ・ラポルテ」 (二つのヴィオールのための) マラン・マレ: アルペッジョによるプレリュード(5)/ フォンテジー(3)/豪奢なバレー(3)/ 奇想曲またはソナタ(4)/ ミュゼット (二つのヴィオールと通奏低音のための)(4)/ フォリアのクープレ (二つのヴィオールと通奏低音のための)(2)/ 夢みる女(4)/対話(5)/嘆き(3)/ シャコンヌ (二つのヴィオールと通奏低音のための)(5)/ サント・コロンブ氏を悼むトンボー(2) ※()内の数字は出展曲集をあらわす。 (2):第2曲集(1701年出版) (3):第3曲集(1711年出版) (4):第4曲集(1717年出版) (5):第5曲集(1725年出版) |
ソフィー・ヴァティヨン (低音ヴィオール) フリーデリケ・ホイマン (低音ヴィオール) ザビエル・ディアス (テオルボ/G) エヴァンジェリーナ・ マスカルディ(G) ルカ・グリエルミ (Cemb) | |
| 録音:2002年3月、フラン=ヴァレ教会、ナミュール(ベルギー南部)。 ヴィオール奏者ソフィー・ヴァティヨンはベルギー出身でル・ポエム・アルモニークやエスペリオンXXなどで活躍してきた。単独での録音はほとんどなかったものの、 上記2団体のような名門出身という経歴のせいか、堂に入ったスケールの大きさ、繊細な弓の返し方、ひどく流麗な左手の運指等々、月並みながら「なぜこれほどまでの名手が今まで・・・」といった名演ぶり。 ルカ・グリエルミ(Cemb)らサポート陣も実力者揃い、選曲や曲順の妙味(組曲単位ではなく単独曲を拾い集めた形になっている)とあいまって、見事な仕上がりになっている。 パンドルフォ盤(Glossa)や、サバール盤(ALIA VOX)などと存分に張り合って譲らない1枚といえるだろう。 Alphaならではのユーグ・デショー氏による見事な録音は、今回もヴィオールのかそけき音まで綺麗に収め、臨場感たっぷり。 | ||
| カルミナ・ガリカ〜12世紀のラテン語歌曲集 イルデベール・ド・ラヴァルダン: コンドゥクトゥス「天の恵みが世になされた約束を」 ピエール・ド・ブロワ: 歌曲「愛に酔いしれ、喜びに満ちた人生を」/ 歌曲「風が吹き荒れ」/歌曲「花を奪われし草原は」 作曲者不詳: ロンドー「世の王」/ロンドー「喜びあふれる集会に」/ 歌曲「愛しい人よ、今すぐ来て下さい」 フィリップ・ル・シャンスリエ: コンドゥクトゥス「おお、はかなき運命よ」 作曲者不詳:ロンドー「おお、ローマ教皇よ」 ボドリ・ド・ブルグイユ: プランクトゥス「もしも世の栄光が」 フィリップ・ル・シャンスリエ: コンドゥクトゥス「真夜中の静寂の中」 イレール・ドルレアン: 歌曲「歌うことで私の悲しき運命を」 作曲者不詳: コンドゥクトゥス「おおマリアよ、海の星よ」 フィリップ・ル・シャンスリエ: コンドゥクトゥス「おお魂よ、忘れるなかれ」 作曲者不詳: コンドゥクトゥス「敬虔なるシオンの娘らを」 アダン・ド・サン・ヴィクトール: セクエンツァ「救世主の母なる処女マリアは」/ セクエンツァ「この饗宴に感謝を捧げよう」 作曲者不祥:ロンドー「キリストの受難に」 |
アイノ・ルン=ラヴワピエール(S) ラファエル・ブーレ(T) ジャン=ポール・リゴー(Br) ブリス・デゥイジ(ヴィエル) アントワーヌ・ゲルベ(T/Perc)指揮 ディアボルス・イン・ムジカ (声楽アンサンブル) | |
| 録音:2002年10月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂。使用楽器:クリスチャン・ロー製作ヴィエル2台(1999年&2001年)/アイルランドの伝統的打楽器。 地方語による詩を歌うトルバトゥールやトルヴェールといった吟遊詩人たちの活躍が華やかなりし12世紀、ラテン語による詩の創作も地方語に劣らず盛んに行われていた。ゴールの地=現在のフランスに花開いたラテン語歌曲の数々を、中世・ルネサンス音楽を専門とするディアボルス・イン・ムジカが当時の「俗ラテン語」発音をふまえつつ流麗に歌い上げてゆく。 | ||
| ハインリヒ・イグナッツ・フランツ・フォン・ ビーバー(1644-1704):ロザリオのソナタ集(1674頃) (ヴァイオリンと通奏低音のための15の神秘、 および無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ) |
アンサンブル 「レ・ヴェイユール・ デ・ニュイ」 [アリス・ピエロ (バロックVn/ ディレクション) パスカル・モンティエ (テオルボ) マリアンヌ・ミュラー (Gamb) エリザベト・ガイガー (クラヴィオルガヌム)] | |
| 録音:2002年7月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂、パリ。ピリオド楽器使用。 エルレバッハ、アルベルティーニ、マッテゾン・・・と、ドイツ・バロックの室内楽ではつねに期待を上まわる新譜をリリースし続けているALPHAの実績からして、この満を持しての「ロザリオのソナタ」にも大きな期待をかけてよいだろう。一部を試聴したことろでも、この曲目ならではの不思議な謎めいた感覚の抽出、一音一音にこもった霊感、きめ細かい詩情と技巧など、この作品の全曲録音にふさわしい芸術性の横溢がうかがえる。バロック・ファンなら必ずや欲しくなるアイテムだ。 独奏者はヴェルサイユ・バロック音楽センターのアリス・ピエロ。ALPHAではすでにゴセックの四重奏曲集(ALPHA-025)にアド・フォンテス四重奏団の第1ヴァイオリニストとして登場。繊細かつ優美な演奏を聴かせてくれている。伴奏陣は知っている人はそこらじゅうでお目にかかる大ヴェテランのテオルボ奏者、モンティエをはじめとする超・手練たち。通奏低音のサポートいかんで演奏が2倍3倍にも素晴らしくなるのを知っている人なら、彼らの名を見ただけで心が踊るというものだ。そしてもうひとつのポイントが鍵盤楽器。最近のカメラータからのCDで徐々に存在を認知されつつある幻の古楽器、クラヴィオルガンを使用しているのである。ドイツ・バロックならではの独特の味わいを、この楽器がどう演出してくれるのかも楽しみだ。 | ||
| ノヴァ・メタモルフォージ 〜17世紀初頭、ミラノの教会音楽 ファルソボルドーネによる詩篇「善なる神を称えよ」/ モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく 「おお、栄光の殉教者よ」(作詩:A.コッピーニ)/ ヴィンチェンツォ・ルッフォ(1505頃-1587): 4声のミサ曲〜キリエ/ モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく 「おお、不幸な中座者よ」(作詩:A.コッピーニ)/ ヴィンチェンツォ・ルッフォ: 4声のミサ曲〜グローリア、クレド モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく 「天にまたたく星は」(作詩:A.コッピーニ)/ モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく 「汝、神の前にて訴える魂よ」 (作詩:A.コッピーニ)/ ヴィンチェンツォ・ルッフォ: 4声のミサ曲〜サンクトゥス、アニュス・デイ モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく 「おお、イエス、わが命」(作詩:A.コッピーニ)/ ファルソボルドーネによる詩篇 「神は我が主に言われた」(ディキジット・ドミヌス) |
ヴァンサン・デュメストル (ディレクター) ル・ポエム・アルモニーク (古楽アンサンブル) | |
| 録音:2003年1月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂、パリ。 すでにフランス語圏で大ヒットを記録し各メディアでも大絶賛されたアイテム。聴く者の目を見開かせてくれるリリースを続ける古楽アンサンブル「ル・ポエム・アルモニーク」。今度の新譜は17世紀初頭、 モンテヴェルディの時代にミラノで演奏されていた宗教曲を集めたもの。 クレール・ラフィリアトルの張りのある清廉なソプラノ、現代最高のコルネット奏者のひとりウィリアム・トンゴワの好サポート、上村かおりやシルヴィア・アフラモヴィッツらによるヴィオール・ コンソートの繊細さ、たおやかな撥弦楽器の醸し出す情念と詩情・・・。 ルネッサンスらしさをとどめながらも徐々にバロックへと移行してゆく微妙な声楽曲たち。静謐で人の声の暖かみに満ちたその独特の音世界に、ぜひ嵌まっていただきたい。 | ||
| プレイエル・ピアノによるショパン 〜マズルカ、ワルツ、その他の舞曲集 ショパン: 2つのポロネーズOp.26(第1番/第2番)/ 3つのエコセーズOp.72/ ワルツ第6番 変ニ長調Op.64-1 「子犬のワルツ」/ ワルツ第7番 嬰ハ短調Op.64-2/ ワルツ第3番 ヘ長調Op.34-2 「華麗なる大ワルツ」/ ワルツ第4番 ヘ長調Op.34-3/ ワルツ第14番 ホ短調 遺作/ レントラーとトリオ 変イ長調 遺作/ タランテラ 変イ長調Op.43/ コントルダンス 変ト長調/ 4つのマズルカOp.6(第1番−第4番)/ ボレロ ハ長調Op.19/カンタービレ |
アルテュール・ スホーンデルヴルト(P) | |
| 録音:2002年12月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂、パリ。使用楽器:1836年、プレイエル製。 稀少な曲まで含むALPHAからのショパン作品集は、作曲者も愛奏していたというフランスのプレイエル社製のピアノを使っての演奏。プレイエルのピアノはドイツやイギリスのピアノよりアクションが軽く、 羽のように軽やかな演奏で人々を魅了し、ショパンもたいへん好んでいたという。ルービンスタイン、ポリーニ、アルゲリッチ・・・といった忘れがたい現代のショパン演奏とはまったく違う、 当時のパリ社交界の最先端にあったショパン音楽の側面を垣間見せてくれるのだ。演奏は昨年ALPHAの「ベルリオーズのケルト風歌曲集」で同じくプレイエル・ ピアノを使っての名伴奏をきかせたオランダのピアニスト、スホーンデルヴルト。タッチの細かなニュアンスを現代ピアノ以上に微妙に伝える(というか「雑念まで表現されてしまう」ほど扱いづらい) プレイエルを見事に手なづけ、すばらしい空気感、独特の音楽世界を味合わせてくれる名奏者である。ショパンの作品を「本来の、紳士淑女がサロンで踊るための舞曲として捉えなおす」という企画の趣旨を、 彼ほど的確に体現できる人はなかなかいないだろう。当時のぴあの音楽の実情、 19世紀前半のピアノ奏法を詳細に分析・紹介した原文解説の翻訳・同封予定。ピアノ音楽ファンにはもとより、実際にピアノを学習中の人にも注目していただきたい一枚。 | ||
| グリーグ: 組曲「ホルベアの時代より」(ホルベルク組曲) グラズノフ: サクソフォン四重奏曲 変ロ長調 Op.109/G104 ドヴォルザーク:四重奏曲「アメリカ」 |
サクソフォン四重奏団「アバネラ」 [クリスチャン・ヴィルト (ソプラノSax) シルヴァン・マレズュー (アルトSax) ファブリツィオ・マンクーゾ (テナーSax) ジル・トレソ(バリトンSax)] | |
| あざやかな編曲か、巧妙な再話か・・・曲者ぞろいのサクソフォン四重奏団による、19世紀の名曲2曲&グラズノフ。 ALPHA-010で現代作品を演奏、鮮烈な音楽性を披露したサックス四重奏団「アバネラ」が、今度はサックス愛好家感涙のグラズノフの名曲と、なんと2曲の「教科書的」名曲を演奏して1枚のアルバムを作ってしまった。 ジャケットこそおとなしいものの、これが見事に成功した名演なのだ。たかが編曲もの、といって侮って見過ごしてはいけないくらい。「ホルベア」も「アメリカ」もひどく素晴らしい演奏で、 さながら本来サックス四重奏のために書かれたかのような仕上がり(こういう表現はそこらじゅうに横溢しているけれど、実際にそうなのだから仕方がない)。 アバネラの表現力やアンサンブル力、各メンバーの技巧や音楽性が随一なのは言うに及ばず、何よりも編曲そのものが確実に成功しているのが大きい。 1曲目「ホルベアの時代より」の冒頭から、いきなり独自の世界が広がる。澄みきったノルウェーの朝のよう?透明度の高いサックスの音ならでは、の「つめたい」感触に、いかにも「人の息吹き」 といった柔らかさ・あたたかさが次第に加わってくる。そのあたたかみがなんともいえず快く、うつくしい。 「アメリカ」での、よどみなくなつかしい音楽の流れも秀逸だ。第2楽章のどこまでも透明な切なさなど、まさに白眉。こういうう美はたぶん、弦楽四重奏ではめったに表現できないのではないか。 春を待つ寒い季節にぴったりな、彼らのクリアーな音楽性にしみじみ酔いしれたい。 | ||
| レオンハルトの飽くなき挑戦、幻の楽器を使った演奏 イタリア音楽の遺産 H.L.ハスラー(1564-1612): カンツォン N.ストッガース(1560-1575頃活躍): ファンタジア W.バード(1542頃-1623): クーラント/女王のアルメイン/グラウンド ジョン・ブル(1563-1628): ブルがおやすみなさいを言う O.ギボンズ(1583-1625):ファンタジアII J.パッヘルベル(1686-1764): ファンタジア/ト長調のトッカータ J.C.バッハ(1642-1703):プラルデウム C.リッター(1650-1725): スウェーデン国王 カール11世の死に寄せるアッレマンダ J.S.バッハ(1685-1750): ファンタジアBWV.912/変奏つきアリアBWV.989/ 「おお神よ、汝、慈悲深き神よ」の 旋律にもとづくパルティータBWV.767 |
グスタフ・レオンハルト (ドイツ式Cemb/ クラヴィオルガン) | |
| 録音:2003年2月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂、パリ。クラヴィオルガン:エルピディオ・グレゴリのイタリア式チェンバロなどを参考にマティアス・グリーヴィシュとフリートリヒ・リーブが製作(2001)/ドイツ式チェンバロ:ゴットフリート・ジルバーマンの1735年頃のモデルにもとづきアンソニー・シディーが製作(1995)。 このアルバムでは大バッハが大いに尊敬していたドイツの鍵盤楽器奏者シルバーマンによるドイツ式チャンバロも演奏されているのだが、ここでは、今一方の使用楽器、クラヴィオルガンに注目したい。クラヴィオルガンは、17-18世紀にドイツを中心にごく一部で使われていたという幻の楽器。独特の豊かな音響効果が得られるよう、クラヴィコードやスピネットにオルガンの発音機構を取りつけてある。2003年春、この楽器を大々的にフューチャーしたアルバムがCAMERATAより国内盤で発売され、古楽ファンを中心に大きな話題を呼んだのは記憶に新しい。肝心の演奏曲目はレオンハルトが得意とするものばかりで、16世紀末から18世紀にかけてドイツやイギリスで作曲された、イタリアの鍵盤音楽に影響をうけた作品群。古いハスラーのカンツォーネやギボンズのファンタジアなど深く深く音を探りゆくような作品、聴かせどころに満ちたブルやバードらのエリザベス朝小品群、パッヘルベルやJ.C.バッハ(BWV.992のカプリッチョを捧げられた大バッハの義兄)といったバッハを準備した偉大な先達たちの豊かな音楽、そして大バッハの曲のうちでも、より古い時代からの影響がとくに色濃く出た3曲。レオンハルトはクープランなどのフランス音楽やスカルラッティやラモーなど18世紀音楽でも独特の味わい深い演奏を聴かせてくれるが、実際のところ、彼の底知れない静謐な音楽性の真骨頂が最良のかたちで発揮されるのは、やはりこうした17世紀のイギリス・ドイツ系音楽ではないだろうか? | ||
| カッチーニの庭園 ジューリオ・カッチーニ(1551-1618): 翼ある君、愛の神よ/かくも甘く、優美な諍いを/ 戻れ、ああ、戻って来てくれ/ グリエルモ・ミニスカルキ(?-1620頃): 愛の神よ、どうすればいいのか エンリーコ・ラデスカ・ディ・フォッジァ(?-1625): もしも、二つの眼が ジューリオ・カッチーニ(1551-1618): オルフェウスの嘆き 「荒れ果てた大地、暗く恐ろしい野」/ 灼けつくようなこの溜め息に ジローラモ・カプスベルガー(1580頃-1651): 死にゆく者に、どうか慈悲あれ ジューリオ・カッチーニ(1551-1618): 東の門より/日がな一日、涙にくれて ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643): ご婦人、わたしたちは死に値するのです ジューリオ・カッチーニ(1551-1618): 悲運と苦痛のさなかにあって/棘に隠れた美しき人 ジューリオ・サン・ピエートロ・ デ・ネグリ(?-1610頃): 心と、その傷に、糧を与えよう ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575頃-1647): 第1トッカータ ジューリオ・カッチーニ(1551-1618): 私は去る、だが今この胸が/ 強く輝かしい炎が、この貧弱な胸を焦がす フランチェスカ・カッチーニ(1587-1640頃): この体を打ち砕いてしまおう、 いっそ燃やしてしまおうぞ ジューリオ・カッチーニ(1551-1618): ああ、誰に私を慰められよう バールバラ・ストロッツィ(1619-1664頃): わが心の奥底から |
マルコ・オルヴァ (Vo/リュート/テオルボ/バロックG/リローネ) オルガ・ピタルク(Vo) エリック・ベロク(テオルボ/ルネサンスG) ブリュノ・カイヤ(Perc) アンジェリーク・モイヨン(ダブルHp) イムケ・ダーフィト(リローネ) | |
| 2003年2月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂。 ル・ポエム・アルモニークでも活躍しているバリトンのマルコ・オルヴァ(MARCO HORVAT)が、バロック草創期の重要曲集であるカッチーニの『新しい音楽』を歌う。それも大半の曲でテオルボやバロック・ギターの弾き語り、というスタイルをとっての録音だ。そこへ曲によって、数名の撥弦楽器奏者が合いの手を入れるかたちになる。 ル・ポエム・アルモニークでラフィリアトル(ソプラノ)やデュメストル、上村かおりたちとならんで活動してきただけに、オルヴァは一人舞台に立たされても素晴らしい個性を発揮してくれる。例によって地声に近い、まさに“語りながら歌う”というような独特の歌い方に、ごく自然にバロック歌唱ならではの装飾技法が折り込まれてゆく。カッチーニを新しい視点から見直せるというだけでなく、バロック時代の声楽曲のあり方そのものまで考えなおさせてくれる刺激的な歌だ。 器楽伴奏も、勢いのいいオルヴァ自身の演奏を含めハイテンションでエキサイティング。Alphaならではの好企画が、またひとつ新たに加わった!と実感させてくれる1枚だ。 | ||
| 君よ知るや南の国 〜フォルテピアノ伴奏によるシューベルト歌曲集 フランツ・シューベルト(1797-1828): 幻想曲 ハ短調 D.2E(1811)/ズライカ Op.14(1819)/ ズライカII Op.31(1822)/メヌエット イ長調 D.344(1815)/ エレンの歌I Op.52-1(1825)/エレンの歌II Op.52-2(1825)/ エレンの歌III 〜聖母マリアに捧げる讃歌(アヴェ・マリア)Op.52-6/ アダージョ ト長調 D.178(1815)/ 糸を紡ぐグレートヒェン Op.2(1814)/ メヌエット イ短調 D.277A(1815)/ ミニョンの歌「君よ知るや南の国」(1815)/ ミニョンの歌「わたしに語れと言わないで」Op.62-2(1826)/ ミニョンの歌 「ただ憧れを知る人のみが」Op.62-4(1826)/ ミニョンの歌 「どうかこのままの姿で」Op.62-3(1826) |
ヨハンネット・ゾーメル(S) アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp) | |
| 録音:2003年1月、スイス、ショー・ド・フォン音楽堂。使用楽器:ポール・ポレッティ&ヘラルト・タインマン製作(ヴァルター1800年モデルによる)。 スコットのロマンティックな中世小説が大流行し、ゲーテやシラーが19世紀ドイツ詩のいしずえを築きつつあった時代。シュトライヒャーやグラーフといった製作者によって、ピアノの機構改革が躍進的に進んでいた時代。そんな十九世紀初頭のウィーンにあって、古いヴァルター型ピアノに向かい、学生時代からの友人たちに励まされながら、シューベルトは出版の見込みなど思いもよらぬまま、不滅の歌曲の数々をつつましやかに作曲しつづけていた。作曲家が実際に使っていた18世紀末風のヴァルター式フォルテピアノによる伴奏、オランダの名歌手ヨハンネット・ゾーメルのまっすぐで透明な歌唱により、生前の、等身大の歌曲王の姿がありありと浮かぶかのよう。はるかアルプスを越えた南国へと向かうミニョンの思いのように、我々の心もまた現代の喧騒から「ここではないどこか」へと連れ去られるのである。 | ||
| 天上の饗宴〜ダニエル・ダニエリス(1635-1696):作品集 我らに愛を垂れたもう比類なき慈愛により/祭壇を飾り立てよ/ おお善よ、おお愛よ/武器をとれ、忠実なるものたちよ/ 皆の者、恐れおののけ、沈黙せよ/おお、めでたきホスチア/ 愛の泉のほうへ/ここへ来て、神の御業を見るがいい/ 詩篇第136編「バビロンの流れのほとりに座り」/ 天上の喜びを深々と吸い込め、命限りある者どもよ/ 私たちはどこへ行くのか、命限りある私たちは |
フレデリク・デザンクロ(Org)指揮 アンサンブル・ピエール・ロベール (器楽・声楽アンサンブル) | |
| 録音:2002年11月、サン・レミ教会、デュエップ(北フランス)。 フランス・バロックの宗教曲の演奏に精力的に取り組んでいるフレデリク・デザンクロ率いるソリスト集団、アンサンブル・ピエール・ロベールが放つAIPHAへのフランス・バロック宗教音楽プロジェクト第2弾。 リエージュ(ベルギー)出身で、メクレンブルクのグスタフ=アドルフ公に仕えたのちブルターニュ地方のヴァンヌ大聖堂の楽長となった17世紀の作曲家ダニエル・ダニエリスの作品を集めたもの。 さきのアンリ・デュモン作品集(AIPHA-021)にもまして微妙で繊細な表現は実にあざやか。録音会場である北フランスの教会の空気感と、しみじみ美しい楽曲の魅力をあますところなく表現した演奏の妙味を、 AIPHAの名録音技師ユーグ・デショーが見事に捉えてくれている。 合唱ファン、バロック音楽ファン、オーディオ・ファンだけでなく、ありとあらゆる音楽ファンに楽しんでいただきたい宗教音楽の名演。 | ||
| ジョヴァンニ・ステーファノ・カルボネッリ(1690頃-1772): ヴァイオリンと通奏低音のための室内ソナタ集(1720頃出版)より [第10番 ト短調/第1番 ニ長調/ 第12番 ロ短調/第7番 イ短調/第6番 イ長調] ニコラ・マッティス:ギター独奏のためのプレリュードとアリア |
エレーヌ・シュミット(バロックVn) アンドレア・マルキオイ(Cemb/Org) ガエータノ・ナジッロ(バロックVc) カール・エルンスト・ シュレーダー(バロックG) | |
| 録音:2002年9月、パリ。 タルティーニやロカテッリのそれにもまさる、知られざるヴァイオリン音楽の粋!エレーヌ・シュミットの飽くなき追求は続く。 決然としたたたずまい、惚れ惚れするほどニュアンス豊かな弓さばきを聴かせてくれるフランス新時代のバロック・ヴァイオリンの名手、エレーヌ・シュミット。 知られざるヴァイオリンのためのレパートリーを発掘することに意欲を燃やす彼女はかつて、ビーバーの同時代人アルベルティーニの直摯でエロティックな音楽世界を教えてくれたが(ALPHA-028)、 今回の演目として選ばれたのはイタリア出身でロンドンで活躍したカルボネッリというヴァイオリニスト・作曲家。18世紀の初頭にロンドンに渡りヘンデルの知遇を得、 ドルリー・レーンの楽団長として巨匠のオラトリオ初演にもしばしば参加していたという。そのソナタはタルティーニやヴェラチーニ、ヴィヴァルディといった同時代の作曲家たちのものと同様、 この世代特有の伸びやかな歌と切ない抒情がないまぜになった美しい作品ばかり。 エレーヌ・シュミットの冴え渡ったヴァイオリンもさることながら、通奏低音陣も見事なもの。それもそのはず、ビオンディの盟友として知られるナジッロがチェロを、 またモンテイエやエグエスと並んで顔の広さでは随一の撥弦楽器奏者K.E.シュレーダーがギターを弾いているのだから。K.E.シュレーダーの名技を堪能できるマッティス作の独奏曲を併録。 という嬉しいおまけもあり。 | ||
| うつろいゆく浮世 〜ブクステフーデ(1637頃-1707):器楽&声楽作品集 ドイツ語によるカンタータ「主よ、天にはあなたのほかに」/ ソナタ ヘ長調 BuxWV.269/パッサカーリャ ニ短調BuxWV.161/ ソナタ イ短調BuxWV.272/ソナタ第3番 ト長調BuxWV.261/ チャコーナ第4番 ホ短調BuxWV.160/ ソナタ第6番 ホ長調 BuxWV.264/ ラテン語によるカンタータ「牡鹿が小川を恋しがるように」 ディートリヒ・ベッケル(1623-1679):ソナタ ニ長調 |
マリア・クリスティーナ・キール(S) ビクトル・トーレス(Br) スティルス・ファンタスティクス [パブロ・バレッティ(Vn) エドゥアルド・ エグエス(テオルボ)他] | |
| 録音:2002年11月、ゼーヴェンの教会、スイス。ピリオド楽器使用。 エルレバッハの声楽・器楽作品集(ALPHA-018)で名演を聴かせたスティルス・ファンタスティクスとビクトル・トーレスのコンビに、なんとドイツの超ヴェテラン古楽ソプラノ、マリア・クリスティーナ・キールが参加! アンサンブル「カフェ・ツィマーマン」やマンフレッド・クレーメルの「レア・フルーツ・カウンシル」などで活躍するアルゼンチンの名手バレッティ、 マレのアルバム(ALPHA-036)で実力を遺憾なく発揮してみせたベルギーのヴィオール奏者ワティヨン、最近の来日公演が大成功に終わったリュート奏者エドゥアルド・エグエスなど、 ひたすら強力なソリストが結集した室内アンサンブルの素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。なんてことのない演奏ではひたすら地味になってしまうブクステフーデの作品だが、 演奏者がうまいとこれほどまでに面白く仕上がるのか?という驚きの名演。変奏曲のおもしろさや声楽曲での表現力など、“バッハが憧れた巨匠”ブクステフーデの才能を見事にあらわにしてくれる名演だ。 | ||
| J.S.バッハ:様々な楽器による協奏曲集 Vol.2 ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調 BWV.1048/ 2挺のヴァイオリン、弦楽合奏と 通奏低音のための協奏曲 二短調 BWV.1043/ 管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV.1066/ オーボエ、ヴァイオリン、弦楽合奏と 通奏低音のための協奏曲 ハ短調 BWV.1060 |
カフェ・ツィマーマン | |
| 録音:2003年7月、アルスルナル音楽堂、メッツ(東フランス)。ピリオド楽器使用。 大好評を博した第1弾(ALPHA-013)に続き、今回は「ブランデンブルク協奏曲第3番」にはじまる超・名曲を集めている。どれも楽器ひとつひとつが独立した動きをみせる、活気に満ちた対話が面白い作品。 カフェ・ツィマーマンは、昨年のエイヴィスンの協奏曲集(ALPHA-031)でみせた素晴らしい弦さばきを発揮して、まさに面目躍如たる演奏を繰り広げてくらる。 後半の曲目に参加するオーボエやファゴットのニュアンスも素晴らしい。今回は各パートに適宜複数の奏者は配されている。Alphaにしては大きな編成(!)ということで、 セッションは同レーベルのホームグラウンド的録音会場であるパリのノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂ではなく、古楽ファンには馴染みの深いメッツ(ロレーヌ地方) のアルスルナル音楽堂で行われている。 天才録音技師ユーグ・デショーによる、楽器一つ一つが発する微妙な雰囲気まで録ってしまう名録音にも注目したい。 | ||
| ヴェネツィア、いとすさまじ 〜16世紀のバレット、カンツォネッタ、マドリガーレ アントニオ・インチェルト(1584-1602頃活躍): パヴァーン「葬列」 ジョルジオ・マリネリオ(1535-82): 当世風のパッセ・メッツォ ジョゼッフェ・グヮーミ(1540-1611): 8声のカンツォネッタ第24番 オラーツィオ・ヴェッキ(1550-1605): 5声のテデースカ「百合と薔薇の暁が」 ジョルジオ・マリネリオ: テデースカとサルタレッロ/古風なパッセ・メッツォ/ パガニーナのパッセ・メッツォとサルタレッロ ジョヴァンニ・ピッキ(1600-25頃活躍): ポーランド風バッロ フロリアーノ・カナーレ(1550-1603): 8声のカンツォーナ「ラ・バルツァーナ」 オラーツィオ・ヴェッキ: 5声のサルタレッロ、イル・ヴィッキ 「みな音楽を奏で、楽しもう」 ジョヴァンニ・マイネリオ: イギリス風バッロとサルタレッロ ピエートロ・ラッピ(1575-1630): 8声のカンツォン第18番「黒人の女」 ガスパロ・ザネッティ(1626-45頃活躍): カラヴァッツォ子爵のイントラーダ ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1553(56?)-1612): カンツォン第2番 オラーツィオ・ヴェッキ: ハンガリー風バッロ/ 「素敵な時間を過ごしているなと」〜フィナーレ(*) |
ギュメット・ロランス(Vo;*) スキップ・センペ指揮 カプリッチョ・ストラヴァガンテ・ ルネサンスo. | |
| センペ率いる、驚嘆すべきルネサンス・オーケストラの至芸、活き活きと甦る鮮烈な16世紀ヴェネツィアの風情。 「ヴェルサイユ〜魔法の島」(ALPHA-014)で、「鮮烈な古楽」を聴かせてくれたスキップ・センペが、今度はイタリア・ルネサンスの豊饒な器楽作品の数々で素晴らしいアンソロジーを編み上げた。 20人強ものルネサンス楽器の名手を集めた、常軌を逸した「ルネサンス・オーケストラ」が、それぞれに活気あふれる演奏でルネサンスの舞曲をヴィヴィッドに仕上げてゆく。 とどまるところの知らないエネルギーに突き動かされ、ついつい聴き入ってしまうこと請け合い。北方・東方や地中海世界をまたにかけた交易の中心地として栄華を誇った最盛期のヴェネツィアの活気や憂愁が、 現代に息づくかのよう。もちろんAIPHAならではの優秀録音も特筆もので、コルネットの息遣いやヴィオールの繊細な弓使いまで鮮やかに収められている。 古楽ファンはもとより、ワールド系、民族音楽などのリスナーにもぜひお勧めしたい。 | ||
| マルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704): 聖ルイのための晩課 [プレリュード (ギョーム・ガブリエル・二ヴェル(1632-1714)作曲)/ フォブルドンによる単旋律聖歌 「神よ、早くわたしを解放してください」/ 神よ、あなたは五つの力をくださいました(H.33)/ 詩篇第109編「神は言われた」 (=ディキジット・ドミヌスH.197)/ よろしい、善良なる僕(しもべ)よ(H.375)/ 詩篇第110編 「わたしは心を尽くして主に感謝をささげる」 (=コンフィテボル・ティビH.220)/ 忠実にして思慮深き僕(しもべ)よ(H.34)/ 詩篇111編 「いかに幸いなことか、主を畏れる人」 (=ベアトゥス・ヴィルH.221)/ フーガ;グラーヴェ (ギョーム・ガブリエル・二ヴェル作曲)/ 証聖者のためのモテ第3番 「いかに幸いなことか、 罪なくして造られた者は」(H.376)/ 詩篇第112編「主の僕(しもべ)らよ、 主を賛美せよ」(ラウダーテ・プエリH.203)/ 善良にして忠実なる僕(しもで)よ(H.35)/ 詩篇第116編「すべての国よ、主を賛美せよ」 (=ラウダーテ・ドミヌムH.214)/ 聖ルイのためのモテ「太鼓とオルガン、 高らかなる喇叭の音もて」(H.323)/ 3声のマニフィカト(H.76)/ 第2旋法によるプレリュード (ギョーム・ガブリエル・二ヴェル作曲)/ 主よ、王に勝利を与え(H.292) |
フレデリク・デザンクロ(Org) オリヴィエ・シュネーベリ指揮 レ・パージュ・エ・レ・シャントル (ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho.) | |
| 清廉な歌声と柔軟な表現力によって、フランス古楽合唱界を代表する存在でありつづけるレ・パージュ・エ・レ・シャントル(ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団)。 生彩に富んだ器楽伴奏を従えて新鮮な解釈をみせたクロード・ルジュヌ作品集(ALPHA-032)につづいてALPHAレーベルからリリースされるのは、フランス・バロック宗教音楽の大御所シャルパンティエの作品集。 憂愁をおびて典雅なシャルパンティエの持ち味が、ただの少年少女合唱団には終わらない縦横無尽の表現性をそなえたレ・パージュ・エ・レ・シャントルと、 的確なアンサンブルをもって参画する器楽伴奏陣によって十二分に引き出されてゆく。同センターのオルガニストであるデザンクロのオルガン独奏にもますます磨きがかかり、 あれよあれよと聴き終えてしまう70分強の名演奏。 | ||
| ギヨーム・デュファイ(1400頃-1474): 4声のミサ「私の顔が蒼ざめているのは」 (ミサ・ス・ラ・ファス・エ・パル)/ アレルヤ/続唱/奉献唱/聖体拝領唱/他 |
ディアボルス・イン・ムジカ (中世声楽アンサンブル) | |
| 録音:2003年9月、シャンポー(イル・ド・フランス地域圏)。 満を持して登場、精鋭集団ディアボルス・イン・ムジカ、デュファイの傑作ミサ曲を歌う! 「悪しきを思うは、貶めらるべし!」(ALPHA-022)でイギリスの、「カルミナ・ガリカ」(ALPHA-037)でフランスの中世声楽曲をあざやかに再現してくれた、圧倒的な表現力を誇るフランスの超・実力派声楽集団「ディアボルス・イン・ムジカ」が、満を持してデュファイの大曲を録音した。 ロンドン中世アンサンブルの名盤にも治められているシャンソン「私の顔が蒼ざめているのは」の旋律にもとづく一大傑作ミサを、ニュアンスに満ちた独特の声で、せつなげに、うつくしくこともなげに歌い継ぎ、デュファイの壮大な音楽宇宙を驚くべき鮮やかさで甦らせてくれる。 録音スタッフはユーグ・デショーではないが、Alphaがゴーサインを出すだけにその超ハイ・クオリティさはいわずもがな。しんとしたシャンポーの教会の適度な音響をたいへん美しく再現してくれている。声楽ファン、中世音楽ファン、オーディオ・ファンらに大きくアピールすること間違いなしの素晴らしい名盤だ。 ちなみにフランスでのリリース時には「ディアパゾン」誌の金賞と「ル・モンド・ド・ラ・ミュジーク」誌のCHOC賞というふたつの賞をいとも簡単に受賞してしまった、ということを付け加えておきたい。 | ||
| アムステルダムの眺望 〜18世紀末オランダのピアノ協奏曲 ヨーハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1842): ピアノ協奏曲 ホ長調Op.3 ヨーゼフ・シュミット(1734-1791): ピアノ、トラヴェルソ、ヴァイオリンと チェロのための四重奏曲 ハ長調Op.9-1 シャルル・アントワヌ・フォドール(1768-1846): ピアノ協奏曲 ト短調Op.12 |
アルテュール・ スホーンデルヴルト(Fp;*) アンサンブル・クリストフォリ [イーゴリ・ルカーゼ、 レミ・ボーデ(Vn) エミリオ・モレーノ(Va) エマニュエル・バルサ(Vc) デイヴィッド・シンクレア(Cb) ヴィルベルト・ハーゼルゼット (トラヴェルソ) フランク・ド・ブライン、 ペーター・フランケンベルク(Ob) クロード・モーリ、 ヘレン・マクダウゴル(ナチュラルHr) カルロ・ヴィレムス(ティンパニ) ヘールト・フェルスフラーヘン (トライアングル)] | |
| ピリオド楽器使用。使用楽器:ヴァルター1795年作のコピー(*)。 初演時編成でのベートーヴェン「皇帝」(ALPHA-079)が話題沸騰中のアンサンブル・クリストフォリ、こちらはモレーノやハーゼルゼット、そしてモーリ、ド・ブラインといった、さらに豪華なメンバーが勢ぞろい、はげしく「疾風怒濤」なフォドールのニ短調協奏曲をはじめ、鮮烈な仕上がりをみせる革命期の名作たち。 発売以来好調の問題作、スホーンデルヴルト&アンサンブル・クリストフォリによる「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番&第5番」(ALPHA-079)は、この2大名曲を公式初演に先立つロプコヴィツ邸での試演時の編成を厳密な考証のもと再現、その結果「第1・第2ヴァイオリン各ひとりずつ、しかも完全2管編成」というオーケストラで演奏してしまったものだったが、今回は、そんな大胆な企画を敢行した彼らによる知られざる初期ロマン派のピアノ協奏曲などを集めたアルバム。独奏者にして主催者であるフォルテピアノ奏者スホーンデルヴルトは、上述のベートーヴェン協奏曲集のほかにもショパンのピアノ曲を1836年製のプレイエル・ピアノで、しかも舞曲として踊れる音楽という前提のリズム設定で演奏してしまったり(ALPHA-040)、きわめて独特な視点での解釈が魅力のアーティストだが、今回の録音のように知られざる音楽遺産の再評価にも積極的。Zig-Zag Territoiresにもピアノ時代最初期の忘れがたい天才であるエッカルトのソナタなど録音している。 今回のAlpha盤では、フランス革命の影響に揺れる18世紀末のアムステルダムで、いかに充実した音楽生活が営まれていたかをまざまざと見せつけてくれる。そもそもアムステルダムは、音楽大都市ロンドンへ渡ろうとするヨーロッパ諸国の音楽家たちがほとんど必ず立ち寄ってきた都市。大バッハの末子“ロンドンの”クリスティアン・バッハや少年モーツァルトはもちろん、C.シュターミッツやフォークラー、デュセック、チェロの名手B.ロンベルクらも同地で華々しい演奏活動を繰り広げていた。今日と同じく、音楽レヴェルが低かろうはずもない都市だったのだ。 ここに収められた3作品(みなドイツ圏など外国からの移民作曲家の手になる作品)にしても、各パートに綺麗なソロをあしらって陰影あざやかなオーケストレーションをみせるヴィルムスの協奏曲(ヴィルムスは昨今コンチェルト・ケルンが交響曲集を作ったので(Archiv)ご記憶の方もいるのでは)、古典派のよき形式感覚とセンチメンタリズムの漂うシュミットの四重奏曲、そしてモーツァルト流儀の嵐が吹き荒れる素晴らしくロマンティックなフォドールのニ短調協奏曲...と、みな埋もれていたのが不思議なくらいの傑作ばかりだ。そして注目すべきは演奏陣。ベートーヴェンでもハーゼルゼットやファン・デル・ファルクらが参加していたクリストフォリ、今回はGlossaのエミリオ・モレーノ、AAM出身のデ・ブライン、AlphaやZig Zagなどで参加名盤数知れずのエマニュエル・バルサら、さらに強力な演奏陣が揃っている。彼らのソロ的フレーズも満載なアンサンブルの妙味も聴きどころ。 原文解説冊子に掲載されている、現代のアムステルダムの街角を撮った白黒写真の数々もまた見事にアーティスティックで美しい。オランダびいきの旅行好きの方にさりげなくプレゼントしたくなる粋なアイテム。 | ||
| ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643): 「器楽のためのカンツォーネ集」第1集(1628) &「器楽のためのカンツォーネ集」第2集(1635)より (抜粋;21曲) |
ブリュノ・コクセ(テナー&バスVn) レ・バス・レユニ [エマニュエル・ジャック(テナー&バスVn) エマニュエル・バルサ(バスVn) リシャール・ミロン(ヴィオローネ/Cb) ウィリアム・ドンゴワ(コルネット) ザビエル・ディアス=ラトレ(テオルボ) クリスティーナ・プルハル(Hp) ルーカ・グリエルミ、 ローラン・ステヴァール (Cemb/クラヴィオルガン)] | |
| ピリオド楽器使用。新世代のフランス古楽界が誇る名手コクセ、古楽の本質に立ち返る。 2003年初頭に国内発売されたバッハの無伴奏チェロ組曲全集では6つの銘器を使い分け、貪欲な研究精神と恐ろしいまでの音楽性を遺憾なく発揮してくれたフランスのバロック・チェロ奏者ブリュノ・コクセ。自ら主宰する異色の低音楽器アンサンブル「レ・バッス・レユニ」とともに録音した当盤は、解釈の可能性の多様さと内容の充実度で古楽ファンを魅了してやまないフレスコバルディの「カンツォーネ集」。おもに低音楽器のために書かれたこの作品集、この時代の“チェロ曲”としては貴重なレパートリーのひとつで、かつてはビルスマの名盤「17世紀のチェロ作品集」などにも収録されていた。今回はコルネットの超絶的名手ウィリアム・ドンゴワやアンサンブル「ラルペッジャータ」の名撥弦楽器奏者プルハルらも参加、実に豊かな音楽世界を展開してくれている。 深遠にして軽妙なコクセの弾きっぷりはもちろんのこと、彼自身の飽くなき楽器へのこだわりはここでも健在! Alphaのユーグ・デショーによる素晴らしい録音テクニックで、その繊細な効果は見事なまでに捉えられている。古楽ファンばかりではなく、オーディオ・ファンにもぜひおすすめしたい。 例によってジャケットも美しく、同時代を代表する大画家のひとりピエロ・ダ・コルトーナの絵もよく映えている――イタリア美術を愛するライト・リスナーやヨーロッパ旅行好きへのプレゼントにも最適。 折しも上述のビルスマ「17世紀のチェロ作品集」(BMG−DHM)は最近廉価再発されたし、さらに同種のレパートリーとしては鈴木秀美がドメニコ・ガブリエリのチェロ曲集をリリースしたばかり。これらのアイテムとの聴き比べも面白そうだ。 | ||
| 五月の樹 〜ギヨーム・デュファイの時代の世俗歌曲と舞曲 マルグリット・ドートリッシュの手写本 より: アモローゾ ルワゼ・コンペール(1445-1518):大いなる欲望 14世紀イタリアのエスタンピ(作者不詳):サルタレッロ バイユーの手写本(1515)より: 愚か者どもはそっとしとけ マルグリット・ドートリッシュの手写本 より: クレーヴ地方の舞曲 バイユーの手写本 より:ああ、わが心よ ギヨーム・デュファイ(1400頃-1474): すてきな日だ、すてきな月だ/ さあ楽しもう、楽しくやろう、恋人たちよ/ みんな五月のほうへ行こう 作曲者不詳:些事こまごま ギヨーム・デュファイ: 今日という日こそ楽しみたいものだ 14世紀イタリアのエスタンピ(作者不詳):パルラメント ギヨーム・デュファイ:美しき乙女よ ロワゼ・コンペール(1445頃-1518): 高貴なるフランス王万歳 ヘブライのグリエルムス(15世紀に活躍): バス・ダンス「ラ・スパーニャ」 作曲者不詳:馬に乗れ、者どもみな馬に乗れ ローハム歌曲集版(1450)所収、 コンラート・パウマン 「オルガヌムの基礎」(1452)所収、 「ブクスハイムのオルガン曲集」所収:心ひとつに ギヨーム・デュファイ: 天国へのやさしい風がわたしを導く/ わたしは堂々と嘆き、悲しむ アルノール・ド・ランタン(15世紀に活躍): わたしたちを思い起こしてください、聖母マリアよ 「ラ・コロンビーナ」の楽匠(15世紀に活躍): ガレー船の歌 |
アンサンブル・アレゴリー [カロリーネ・マガリャエス(Ms) エマニュエル・ギグ (ヴィエル=フィドル) マリー・ガルニエ=マルズュロ (コルネット/ミュート・コルネット) フランシスコ・オロチョ(T/リュート) ジャン=ポール・バザン(ギテルヌ) ブリュノ・カイヤ(Perc)] | |
| 録音:2002年7月、ヴォージュ(東フランス・ロレーヌ地方)、ノートルダム・ド・ラ・プロヴィダンス・ド・ポルテュ修道院礼拝堂。 ものみな色づくルネサンスの春、その多彩な世界ミサ「私の顔が蒼ざめているのは」に続く、Alphaレーベルからのデュファイ関連アルバム2枚目。今度は世俗曲で、周辺の作曲家や同時代の曲集からの作品をあわせてテーマ別に分類、4章からなる立派なアルバムに仕上がっている。 数々の古楽アンサンブルに参加しているリュート奏者のフランシスコ・オロチョや打楽器のブリュノ・カイヤといった面々の名が見ればわかるとおり、アンサンブルの呼吸は実に素晴らしい! 多彩な魅力にみちた草創期フランコ=ブルゴーニュ楽派の世俗音楽が、本来の魅力をもって輝きだすヴィヴィッドな演奏。古楽器のサウンドや人声の微妙なニュアンスも、周囲の空気感とともに綺麗に録られている。 Alphaの魅力を知る中世・ルネサンス音楽ファンにはマストともいうべき1作だろう。 | ||
| クロコディル〜ショスタコーヴィチ、紆余曲折の人 ショスタコーヴィチ: 自作品全集へ寄せる前書き− 前書きについてのささやかな反省いくつか Op.123 (ピアノとバスのための;1966) ピアノのための前奏曲とフーガ第1番 (24の前奏曲とフーガ Op.87(1950)から) ピアノ三重奏曲(第2番)ホ短調 Op.67(1944) 5つのロマンス Op.121(ピアノとバスのための ;「クロコディル」誌からの抜粋;1965) [自首調書/実現には程遠い夢/つつましやかさ/ イリンカと牧人/あまりの美味さ]/ アレクサンドル・ブロークの詩による 7つのロマンス Op.127 (ソプラノとピアノ三重奏のための;1967) [オフィーリアの歌/ガマユン、予言の鳥/ おちつかない夜/町は眠る/雷雨/秘密のしるし/音楽]/ ピアノのための前奏曲とフーガ第4番 (24の前奏曲とフーガ Op.87 から)/ サーシャ・チョルニの詩による風刺 Op.109(1961) [或る批評家へ/春のおとずれ/末裔たち/ 誤解/クロイツェル・ソナタ]/ ヴァイオリンとピアノのためのソナタ Op.134(1969)/ レビアドキン中尉の4つの詩 Op.146 (バスとピアノのための; ドストエフスキー作「悪魔」より;1974) [レビアドキン中尉の恋/ごきぶり/女家庭/ 教師のための慈善舞踏会/輝かしい人物像] |
ナージャ・スミルノヴァ(S) ペトル・ミグノフ(B) アルテュール・ スホーンデルヴルト(P) グラーフ・ムーリャ(Vn) マリー・ハリンク(Vc) | |
| フォルテピアノによるシューベルトやベルリオーズの歌曲伴奏、「舞曲としてのショパン作品」を問い直すアルバムなどALPHAレーベルに意欲的なCDを続々製作しているオランダのフォルテピアノ奏者スホーンデルヴルト。今度は1920年製のベーゼンドルファーをはじめとする「ピリオド楽器」で、混迷をきわめる20世紀のロシア(ソ連)に生きた韜晦の大作曲家、ショスタコーヴィチのさまざまな作品を録音した。 堂々の2枚組で、ピアノ曲はもちろんのこと、ピアノ三重奏曲やヴァイオリン・ソナタなどの比較的大規模な室内楽曲、知る人ぞ知る名作の連続である歌曲も数多く収録されている。弦楽器も、どうやら18世紀からの銘器を使用しているようだ。 harmonia mundi franceにラヴェルのソナタやシックなユダヤ系音楽アルバムを録音しているウクライナ人ヴァイオリニストのグラーフ・ムーリャを筆頭に、共演陣も実力派ぞろい! ALPHAアルバムのクオリティを知る人にも、そうでないロシア音楽ファンにも、ぜひ聴いて頂きたい。 国内解説は付されておりません。 | ||
| シャコンヌとパッサカーリャ 〜リュートで弾くバッハとブリテン ブリテン:ノクターナル Op.70 (ダウランドに倣って、夜は眠らず) J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV.1004(リュート版) |
エディン・カラマーゾフ(リュート) | |
| 録音:2003年1月、 la Chapelle de l'hôpital Notre-Dame de Bon Secours à Paris 。 2006年9月末、ユニバーサル・クラシックから日本先行発売され話題を呼んでいる STING のダウランド作品集「ラビリンス」――古楽はもとよりクラシックにも馴染みのないユーザーにも行き渡りつつある話題盤だが、気になるのは唯一の共演者であるリュート奏者。「エディン・カラマーゾフって誰?」という方々には、唯一のソロ・アルバムである本盤をプッシュ。あの有名な『シャコンヌ』を含むバッハの組曲をパッションあふれる解釈で聴かせ、玄妙なブリテンのギター作品をもリュートで弾き意外な味わいを醸し出す、本格的な逸品。 エディン・カラマーゾフはボスニア生まれ、古楽の名門バーゼル・スコラ・カントルムで名匠ホプキンソン・スミスにリュートを師事した他、個人的にアラブの撥弦楽器なども学んだ気鋭リュート奏者。ソロ活動のほか、ジョルディ・サヴァール率いるエスペリオンXXIや、ペドロ・メーメルスドルフ率いるアンサンブル・マラ=プニカといった気鋭古楽アンサンブルにも参加、さらにはカウンターテナー歌手アンドレアス・ショルの伴奏者としても知られているが、このアルバムに聴くとおり、もっとソロで知られてもよい多芸なアーティストでもある。ため息が出るほど細やかなリュート独特の音色から情熱的なアタックまで、その音楽は自由自在。フランスの小さな教会で、ワンポイントの自然派録音で収録されたオーガニック・サウンドも新鮮な感覚で、本格派クラシック・リスナーからロック/ポップスのリスナーまでお薦め出来る。 | ||
| 死ぬこともなく死ぬるかに 〜アントワーヌ・ブッセの宮廷歌曲とバレ かのご婦人に、こんな調べの歌を寄せよう/ わたしをせかす別離の運命/ おばかさんたち、 及び脳みそに環のついた者たちのバレ/ 争いあう勇者たちのバレ/ ジレーヌ(人魚)たちのレシ「何たる太陽」/ アンフィオンとジレーヌたちのレシ 「何たる甘美なこの苦しみ」/ 夢の神のレシ「何たる驚異のこの事件」/ ムネモシーヌのレシ 「何たる美しさ、死すべき定めの者たちよ」/ よしんば何でも盗るにしたって/ 死ぬこともなく死ぬるかに/ ついに、かの羊飼いの娘は/ どこへ行こうというのです、残酷なあなた/ 梢をわたる涼しい風/ 大がかりなチャッコーナ (ルイ・デ・ブリセーニョ作)/ ラ・パシフィーク(大洋) (ルイ・コンスタンタン作)/ おお神よ、わたしが涙を流すのは/ 我らが魂は自由で幸せに満ち |
クレール・ラフィリアトル、 J=F.ノヴェリ(歌) ヴァンサン・デュメストル (ディレクション、 バロックギター、テオルボ) ル・ポエム・アルモニーク/他 | |
| ル・ポエム・アルモニーク、久々の「お家芸」、ムリニエとゲドロンにつづく、17世紀フランス世俗作品集・三部作の完結編! 地元フランスでは現在、異色文学者ウジェーヌ・グリーンとのコラボレーションでリュリの「町人貴族」を「17世紀フランスの発音で、当時と同様に蝋燭だけの明かりで」上演、各メディアがこぞって取り上げているル・ポエム・アルモニーク。Alphaへの録音では「イル・ファーゾロ作品集」(ALPHA-023)や「ドメーニコ・ベッリ作品集」(ALPHA-002、カタログ付き)などイタリア音楽でも素晴らしい演奏を聴かせてくれている彼らだが、その真骨頂はやはり高雅にして猥雑なフランス音楽でもっとも素晴らしく発揮される。そのことを改めて思い知らせてくれる味わい深い新作がこれだ。 彼らがこれまでに発表した、17世紀中頃のエティエンヌ・ムリニエの作品集(ALPHA-005)、アンリ4世時代から活躍するピエール・ゲドロンの作品集(ALPHA-019)につづき、今度はWDRの協力を得て、ルイ13世〜14世時代をまたにかけて当時流行していたエール・ド・クール(宮廷歌曲)を書きつづけたアントワヌ・ブッセの作品を集めている。たおやかで情念あふれる恋の歌、微妙なエキゾチズムを匂わせるスペイン語歌曲、「リュリ以前」のフランス宮廷をいろどったバレーの数々など、クレール・ラフィリアトル(S)の静謐な歌も、上村かおりやシルヴィア・アブラモヴィツの繊細なヴィオールの運弓も、ジョエル・グラールのエキサイティングなパーカッションも、そして主宰者ヴァンサン・デュメストルの鮮やかなバロック・ギターも、みな「自らの言葉」で語りながら、おそろしく自由奔放かつ高次元のアンサンブルに昇華されている。 Alphaレーベル・ファンはもちろん、決して録音が多いとは言えない「ルジュヌ以降、リュリ以前」のフランス音楽に興味ある方にはぜひ聴いて頂きたい。これだけハイレヴェルな演奏で聴ける機会は滅多にあるものではないだろうから...。 | ||
| ニコラ・ベルニエ(1665-1734): カンタータ=ディヴェルティスマン集〜「ソー庭園の夜」より [アポロン、または太陽の神/オロール(暁の女神) |
レ・フォリー・フランセーズ [ローベルト・ゲチェル(CT) ガエル・ムシャリ(S) アラン・ビュエ(B) パトリック・コーエン=アケニヌ(Vn)他] | |
| ピリオド楽器使用。 録音にめぐまれていない18世紀の名作曲家はまだまだ多いが、世紀初頭のパリで活躍したニコラ・ベルニエはオムニバス盤に単発でカンタータが収録されたりすることはあっても、単独アルバムはめったにお目にかからない。繊細にして典雅、雄弁にして情感豊かなその音楽を堪能できるのが、ここに収められた二つの大作カンタータ・ディヴェルティスマン。単にカンタータと呼んで済ますことができないような、複数の歌手、ひいては合唱まで登場する、さながらオペラのプロローグくらい規模をもつ大掛かりな作品なのである。 このところヴェルサイユ・バロック音楽センター企画の合唱もので名歌手ぶりを披露してきている若手ホープの名カウンター・テナー、ゲチェルの絶唱がますます冴え渡っているのが嬉しい。器楽奏者では、レザール・フロリサンやコンセール・スピリチュアルを筆頭に、フランス系の大小ありとあらゆるアンサンブルに登場して的確な仕事をしてくれるヴァイオリンのパトリック・コーエン=アケニヌがリーダー的に参加しているのに注目。さらに合唱はシュネーベリ指揮でヴェルサイユ・バロック音楽センターの合唱団(「パージュ・エ・シャントル」の「シャントル」すなわち青年合唱の方)が参加、どこまでも手抜きのない、alphaらしいつくりになっている。 ミンコフスキ、ニケ、デュメストルあたりの演奏が好きなフランス・バロック・ファンにとっては、ほとんどマストとすらいえる内容だ。 | ||
| リスト:オルガンのための作品集 B.A.C.H.の名による前奏曲とフーガ/ ソプラノとオルガンのためのアリア 「イェルサレムよ、おまえは預言者たちを殺め」 (原曲:メンデルスゾーン、オラトリオ「パウルス」より)/ ヴァイオリンとオルガンのための無言歌 変ホ長調 (原曲:メンデルスゾーン「無言歌 Op.30-1」)/ J.S.バッハのカンタータ第12番 「泣き、嘆き、悲しみ、ためらい」による前奏曲/ ソプラノ、ヴァイオリンとオルガンのためのアリア 「哀れみたまえ、わが神よ」 (原曲:J.S.バッハ「マタイ受難曲」より)/ マイアベーアの歌劇「預言者」の コラール主題にもとづく幻想曲とフーガ |
イヴ・レヒシュタイナー(Org;*) モニク・シモン(Ms) アマンディーヌ・ベイエール(Vn) | |
| 使用楽器:シュヴェーリン大聖堂、ラーデガスト・オルガン(*)。 レオンハルトのアンソロジー盤に続くALPHA第2のオルガン・アルバムは、ティトゥルーズでもフレスコバルディでもブクスフーデでもなく、なんといきなりロマン派のリスト。しかしなにぶんALPHAのこと、ただロマン派路線に手を出しただけではない入念なつくり。オルガンは演奏曲目の2曲以上(有名な「預言者」幻想曲を含む)の初演時に演奏されたメルセブルク大聖堂の楽器と同じフリートリヒ・ラーデガスト製作のオルガンを使用。ラーデガストの傑作だったメルセブルクやライプツィヒのオルガンが度重なる「改良」で原型をとどめていないのに対し、ここで使われたシュヴェーリン大聖堂のオルガンは1989年から復元の手が入り、この2004年にやっと(「預言者」幻想曲が初演された)メルセブルクのオルガンの、1855年の定礎コンサート時の状態をモデルとするかたちで、往年のコンディションにかぎりなく近い楽器に仕上げられている。いわばリストのオルガン作品を演奏するにあたって「最もオリジナルな」楽器といっても過言ではないのだ。 演奏はペダル・チェンバロでバッハの名演(ALPHA-027)を聴かせたイヴ・レヒシュタイナー。端正かつ的確な解釈は同曲の入門にもぴったり。カフェ・ツィマーマン(ALPHA-013、031、048)で活躍するバロック・ヴァイオリン奏者アマンディーヌ・ベイエールらも参加してのマタイ受難曲「哀れみたまえ、わが神よ」の編曲も、名曲中の名曲ながらこのヴァージョンでの演奏はかなり貴重。バッハ・マニアにもぜひおすすめしたいアルバムに仕上っている。 | ||
| J.S.バッハ: ヴァイオリンと オブリガート・チェンバロのための6つのソナタ [ロ短調 BWV.1014/イ長調 BWV.1015/ホ長調 BWV.1016/ ハ短調 BWV.1017/ヘ長調 BWV.1018/ト長調 BWV.1019] |
パブロ・バレッティ(Vn) セリーヌ・フリッシュ(Cemb) | |
| 録音:2003年12月、パリ,ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂。 ALPHAの新作はこのところ、このレーベルならではの高い企画性を誇るアイテムが続いていたが、ここへきて久々の正攻法・バッハ王道曲集が登場した。アーティスト群も充実しているALPHAのこと、今やバッハのアルバムを作れば必ず大きなヒットにつながる、という図式が定着したといっても過言ではない。そしてこの2枚組アルバムもまた、その期待に応えてあまりあるほどの素晴らしい仕上がりになっている。静静とはじまる冒頭から聴き手の心をとらえ、闊達なアレーグロが展開する頃にはもうすっかりバッハ対位法の綾につかまってしまうはず――フランス古楽最前線の実力が、ここに立証されている。バッハ・ファン、古楽ファンはぜひ手にとっていただきたい強力盤だ。 演奏はALPHAですでに2作のバッハ作品集(ALPHA-013・ALPHA-048)と1作のスカルラッティ=エイヴィスン協奏曲集(ALPHA-031)をリリースしている室内アンサンブル「カフェ・ツィマーマン」の主要メンバー2人。ヴァイオリンのバレッティは、サヴァールのエスペリオンXXIやコンセール・デ・ナシオン、マンフレード・クレーメルのレア・フルーツ・カウンシルなどでも大いに活躍しているアルゼンチン出身の名手(バッハの協奏曲集での鮮やかすぎるほどのソロのほか、マッテゾン作品集(ALPHA-035)でもアンサンブルのうまさを見せつけてくれた)。対するフリッシュはすでに「ゴルトベルク変奏曲」(ALPHA-014)でみなぎる感性を披露してくれている。 | ||
| 航海する音楽家 〜トバイアス・ヒューム船長の音楽世界 トバイアス・ヒューム(1575?-1645): ・「韻文にもとづく作品集Poeticall Musicke」 〜リュートを伴ったヴァイオルにのせて歌うための 数編の歌曲、および他の 2本のヴァイオルによるコンソート音楽 [兵士の歌/或る兵士のガリヤード/ 偽りだ、私はその音符を変えるだろう/ タバコとは愛のようなもの/ジョージ殿の喜び/ 鉛のようなまどろみなど追い払え/音楽の情熱/ あまりにひどい悲しみよ/ヒューム船長の悲哀] ・「ヒューム船長の音楽世界 Captaine Humes Musicall Humors」 〜リラ・ヴァイオル1本だけで弾くための [ハーク、ハーク!/落ちる!/ ハンガリーの郷士ベックスの喜び/ ヒューム船長のパヴァーヌ/或る兵士の決意/ 死/生/或るパヴァーヌ] |
ニマ・ベン・ダヴィド(低音ヴィオール) ブリュノ・ボテルフ(歌) コンソート・ ド・ラ・ベル・フイユ/他 | |
| おそろしき繊細さ、まったき雄弁闊達さ。ニマ・ベン・ダヴィドの無伴奏は、あまりにも美しい奥深さ! 声楽曲も織り交ぜられた、Alphaならではのヒューム作品集 かのジョルディ・サヴァール御代によるヒュームの新録音登場が2004年の夏だったか。ASTREE NAÏVEの旧譜と並んでみて改めて「世間にはヒュームのCDが少ない!」と思われたファンも少なくないだろうが、そこへ現れたAlphaの新譜はいきなり彼の両傑作に追い迫るほどの、きわめてレヴェルの高い内容だ。 「英国艦隊」華やかなりし頃の船乗りでもありヴィオールの達人でもあったイギリスの作曲家トバイアス・ヒュームは「ヒューム船長の音楽世界」と題された無伴奏作品集でヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)ファンにはおなじみ。フランス人らとは一線を画する、時にダウランドのような憂愁を、時にビーバーのような技巧性を垣間見せる音楽の素晴らしさもさりながら、何しろ無伴奏ゆえ、また作品内容のシンプルさゆえの困難さもあってか?あえて録音に踏み切る奏者が少ないのが残念なところ。だが、あえて録音にも乗り出した人の演奏には(サヴァールやパンドルフォを含め)傑作が少なくない...ということも、本盤の素晴らしさに触れていると思い起こされてくるのでは。 ここでヴィオールを縦横無尽に操ってみせているのは、Alphaではすでに「悪魔のようにヴィオールを奏する」と謳われたアントワヌ・フォルクレーらの作品を収めたアルバム(ALPHA-007)でその音楽性とテクニックを如何なく見せつけた、フランスを中心に活躍するユダヤ系ヴィオール奏者ニマ・ベン・ダヴィド。縦横無尽の闊達な弓さばきとピツィカートの妙味、静謐さから暴虐までありとあらゆる表現をダイナミック豊かに描き出してみせ、これが無伴奏であることも忘れさせられる思い。アルバム前半には声楽も参加する「Poeticall Musicke」からの作品を収録し、後半でだんだん寂寥感がつのるようなプログラムになっているのも憎い演出だ。 同レーベルにおける一連の素晴らしい録音エンジニアリングの最重要人物であるユーグ・デショーが、彼女のサウンドを深く理解して見事に収めきっているのにも喝采を送りたい。声楽パートが参与する「韻文にもとづく作品集」では、活況を帯びてくる歌い手たちの心の揺らぎまで収まってしまっているのでは?と思えるほど、音楽に寄り添った「心ある」エンジニアリングといえるのではないだろうか。 | ||
| ラ・スュルタン 〜F.クープランの室内楽とクラヴサンのための練習曲 フランソワ・クープラン(1668-1733): クラヴサンのための8つの練習曲 (指南書「クラヴサン奏法」に掲載)/ コンセール「ラ・スュルタン」 (1714年リヨン手稿譜版)/ アルマンド ニ短調/ 「趣味の融合」〜コンセール第14番/ 「趣味の融合」〜コンセール第9番「愛人の肖像」 |
フランソワ・フェルナンデス (バロックVn) エリザベート・ジョワイエ(クラヴサン) アルフレード・ ベルナルディーニ(バロックOb) エマニュエル・バルサ、 ジェローム・アンタイ(低音ヴィオール)他 | |
| レオンハルトやG.ロランスの場合のように、ときおり本当に“さらっと”大物アーティストを起用してみせるからALPHAレーベルは侮れない。 クラヴサン曲と編成さまざまなコンセール(室内楽)で編まれた種々雑多なこのクープラン作品集もそうだ。すでに同レーベルで「バッハ:インヴェンションとシンフォニア」(ALPHA-034)によってクリーンヒットをみせたエリザベート・ジョワイエ(代理店の手違いで商品表記が“ジョイエ”となっていたが...)がアルバムの主役として繊細緻密で雄弁な音作りを聞かせているそば、ヴァイオリンを弾いているのはなんと、コープマンやクイケン兄弟との共演で名を馳せるかたわらリチェルカール・コンソートの主要メンバーとしても活躍、日本でも大いに名をはせているあのフランソワ・フェルナンデスなのである!その繊細な演奏は、今回同時にご案内しているMIRARE-Ambroisieでのヴィヴァルディ(MIR-9968)におけるヴィオラ・ダモーレの快演とあわせて聴けば感慨いや増すこと請け合い。 さらによく見れば、ASTREEやVirgin-Veritasなどフランス系レーベルではよくお目にかかるジェローム・アンタイやら、それこそフランス小規模古楽の名盤には軒並みクレジットされている俊英エマニュエル・バルサなどの名も。そのうえオーボエには1月下旬に来日するアンサンブル・ゼフィーロの主宰者のひとりである名手ベルナルディーニまで登場し、絢爛豪華なクレジットにさらなる華を添えている。 肝心の曲目について...ここでの目玉はこのような豪華陣によるコンセールでの名演なわけだが、実は併録されているクラヴサンのための八つのプレリュードも、初出が指南書の譜例ゆえ録音では見過ごされがち、という貴重な音源。最近ではブランディヌ・ラヌーのZig-Zag Territoiresでのクープラン作品集に収録されていたのが記憶に新しいが、これは豪華演奏陣でのコンセールの名演とともにこの曲が聴ける。いかにも得なCD。 | ||
| バラ・フォースタスは誰なのか? 〜フランシス・トレギアンの曲集より 作者不詳:私の窓から去れ ダウランド:私が呼んだら来て アリソン:我の窓から去れ ダウランド/ファン・エイク: 彼女は言い逃れができるだろうか/ 私に弁明を フィリップス:悲しみのパヴァーヌ/ トレギアン/悲しみのガリアード ダウランド:沈黙の夜から フェラボスコ2世: 鳩小屋のパヴァーヌ/ 4音のパヴァーヌ「聞きたまえ、おお神よ」 バード:トレギアンのグラウンド コプラリオ:暗闇に私は住みたい ウォード:ファンタジア 作者不祥:羊飼いの喜び 〜「バラ・フォースタスの夢」の旋律で モーリー:おお、我が愛する恋人よ ダウランド/モーリー: パイパー船長のパヴァーヌ ガリアード「彼女は言い逃れができるだろうか」 ダウランド:もし私の嘆きが情熱をかきたてるなら |
ナタリー・マレク(S) ブリュノ・ボテルフ(T)他 アンサンブル「レ・ウィッチ」 | |
| ピリオド楽器使用。フランス古楽勢による英国エリザベス朝ものは、一味違う!ダウランドやフィリップスが、こんなに艶っぽく響くとは―― 異種古楽器が悪戯ぽく絡みあい、色気漂う歌が興を添える。 ALPHA“白いシリーズ”でプレイフォードの「ダンシング・マスター」を面白く聴かせてくれたフランスの異色古楽グループ「レ・ウィッチ」。この最新盤では、同じく英国古楽の範疇ながら今度は16世紀エリザベス朝の重要曲集に焦点をあて、多方面で活躍するボテルフのような歌い手をもメンバーに加えてエア(歌)やコンソートなど正統派エリザベス朝ものの本格的アンソロジーに仕上げている――と聞くと無数にある埋もれがちな(そして既に幾多の決定的名盤がある)英国古楽オムニバスめいた感じだが、そう簡単に侮れないポイントは前作同様、彼女ら“魔女たち”がフランスのアーティストである、という点。英国系のアンサンブルなら、きれいに粒の揃ったサウンドとネイティヴ英国英語の玄妙さを武器に例の独特な本格派っぽさを醸し出してくるところ、レ・ウィッチと共演者(原文解説ではGuest Witches(客演魔女たち)とある)は、ラテン系古楽奏者ならではの柔軟な歌いまわし、個性さまざまで否応なしに色気ただようサウンドを複雑にからませて、何やら聴いたこともないような“面白すぎる英国古楽”に仕立て上げてしまうのだ。たいていはホール・コンソート(弦楽四重奏的に同属楽器で構成された合奏)で整然と聴かせるような曲を、ここではわざとらしいまでにほぼ徹頭徹尾ブロークン・コンソート(リコーダー、ヴァイオリン、オルガン…と異種楽器を集めての合奏)で弾き、いわば白黒写真に彩色してしまうウォーホルのポスターのような異色のフュージョン的魅力を振りまいている――ALPHA随一の技師H.デショーによる、空気感があるのに不思議と各楽器の音がきわだつ超絶エンジニアリングが彼らの意図をこれまた完璧に伝えてくれるから嬉しい。 名歌手ボテルフのエモーショナルな英語歌唱、エシェルベルジェが弾くクラヴィオルガンの素朴なパイプ音と鋭角的なタッチ、甘美にたわむヴァイオリンにふくよかな笛の音…聴き所が多すぎる面白さゆえに、フランスでは難関のシャルル・クロ音楽賞をはじめ数々の賞を勝ち取ってしまったのだった。 | ||
| 輝かしき月よ〜黄金時代のスペインの音楽 ムダーラ:第10ファンタジア/イザベル バルデラーノ:カライノスが馬駆けさす ムダーラ:パバーナ第3番(ムダーラ) バルデラーノ:あれ、山頂には オルティス:レセルカーダ第4番「音階」 ナルバエス:結婚に失敗した美人 パレロ:ロマンサ ナルバエス:モーロ人の王、馬にまたがり アラウホ:第6旋法によるティエント第23番 エンシーナ:哀しきスペイン カベソン:誰がために馬はいななく ムダーラ:私を呼んでおくれ ミラン:ファンタジア第1番 オルティス:レセルカーダ第5番 作曲者不詳:あな、輝かしき月よ カベソン:パバーナ ムダーラ:主は眠る カベソン:第4旋法によるティエント ナルバエス:灼けつけ、わが心 ミラン:ファンタジア第8番 ナルバエス:何のために私は祈るのか ミラン:ファンタジア第11番 ムダーラ:澄んでさわやかな川の流れは ミラン:パバーナ第1番/パバーナ第4番 ムダーラ&ナルバエス:ビリャンシーコ「牛ども」 アラウホ:なべて世間、人の世は |
ギユメット・ロランス(Ms) ダミアン・コロン(Org) フランソワーズ・ジョアネル(ダブルHp) マイク・フェントロス (ビウエラ/バロックG) フランシス・ラッシュ(打楽器) | |
| ギユメット・ロランス、久々にALPHAレーベル登場! まったく衰えをみせない絶唱。器楽陣も細やかで豊穣。 ALPHA最初期にル・ポエム・アルモニークに客演、どちらも最近カタログ付きで再発された「カスタルディ、奔放な音楽家の肖像」(現ALPHA-001)や「ドメーニコ・ベッリとフィレンツェの“新様式”」(現ALPHA-002)で今なお衰えぬ声と迫真の音楽性を印象づけたギユメット・ロランスが、久しぶりにALPHAでCDを制作した。今度は完全に彼女のソロ・アルバムといってよいスタイルで、伴奏は大オルガン、古いダブル・ハープ、ヴィウエラ、バロックギター...とさまざま。 これまでALPHAには正統派のスペインもの録音がなかったうえ、単体でロランスのような大歌手がアルバムを制作するということも異色。それはともかく、作品の多様さには目をみはるものがある。ビウエラ伴奏の歌曲あり、オルガン伴奏の声楽曲あり、カベソンやアラウホのオルガン曲あり、ナルバエスやミランのビウエラ曲あり、はたまたダブルハープによる演奏あり...オルガンを弾いているダミアン・コロンやビウエラを弾いているマイク・フェントロスらのテクニック・音楽性もあざやかで、飽きさせないつくりになっている。昔からスペイン系の古楽奏者・歌手には名手が少なくなく(代表格がサヴァールとモンセラ・フィゲーラス、若手ではカルロス・メーナあたりか)、スペイン黄金時代ものには敵なしの“本場もの”ディスクも少ない中、フランス仕込みで演劇のセンス抜群・静謐な歌い口と迫真の歌いまわしを自在に使いこなすことで知られるロランスらの“フランス的に昇華されたスペイン音楽”は独特の光彩を放つアイテムであるともいえる。 一度聴いたらやみつきになること間違いなしの1作、やはりALPHA...とうならずにはいられない銘品だ。 | ||
| エミリオ・デ・カヴァリエーリ(1550頃-1602): オラトリオ「魂と肉体の劇」(全3幕) |
マルコ・ビズリー(T) ヨハンネット・ゾーメル(S) ドミニク・ヴィス(CT) クリスティーナ・プルハル指揮 ラルペッジャータ/他 | |
| 圧倒的な説得力と表現力で聴かせる“最古のオラトリオ” 超絶技巧の名手楽団と絶妙のからみを見せるのは鬼才ビズリー、そしてドミニク・ヴィス...! 古くはE.レーラーの録音(NUOVA ERA)やマッケラスがカペラ・アカデミカ・ウィーンを指揮したARCHIVの録音(テオ・アダムやトロヤヌスら大歌手勢がK.エクヴィルツやエスウッドら古楽のプロと共演していた...)、最近ではNAXOSのセルジォ・ヴァルトロ盤など比較的上質の録音にめぐまれてきた最古のオラトリオ「魂と肉体の劇」だが、“比較的上質”などと生ぬるい言い草では収まらない、圧倒的な決定盤がここに登場した。ややこしい歌詞の面倒で長い音楽、と思っていたら、とんでもなかった!あっという間に2枚聴き終えてしまうエキサイティングな名演なのだ。ALPHA渉外のロシニョール女史いわく「ヨーロッパではすでに何カ国でも大成功をおさめている」とのこと。 それもそのはず、ALPHAの「タランテッラ」(ALPHA-503・ALPHASA-503)で名をはせた英国人とナポリ人のハーフ・鬼才歌手マルコ・ビズリーが、独特の繊細かつエモーショナルな歌声で語り役をつとめているせいだ(発音もきれいで聴き取りやすい)。「語りながら歌う」ということを追求していたカヴァリエーリの理想をまさに地でゆく彼の歌唱に、ついつい引き込まれてしまうのである。器楽合奏は名手プルハル指揮のラルペッジャータ。ほぼ同時発売となる「16人の即興演奏!」(ALPHA-512)で、メンバー一人一人がいかにスーパープレイヤーかは実証ずみの実力派団体である(ALPHAにはカプスベルガー(ALPHA-011)や前述タランテッラなど録音多数)。冒頭のシャーウィンの悠々と美しいコルネットの吹き口、隠れた名手スクプリクの闊達なヴァイオリン、指揮者プルハルの繊細なハープ...シンフォニアやインテルメディオなど器楽曲も少なくなく、随所に聴き所があふれている。 しかし歌手陣の豪華さたるや遥かにすごい。ALPHAではブクステフーデやシューベルトなどで名唱をきかせているオランダの音楽性豊かな名歌手ゾーメルの求心力ある歌もさることながら、注目は何といってもドミニク・ヴィスの参加!彼がアンサンブルに参入したとたん場の空気が急に華やかになり、つい耳をそばだててしまうはず。 参加者ひとりひとりが驚くべき実力者ばかり、音楽性がぶつかりあい調和しあい至高の音楽絵巻が織りなされる。モンテヴェルディの大曲など好きな方には文句なしにおすすめできるし、バロック声楽のファンにも間違いなく訴求するであろう傑作ディスクだ。 | ||
| ルイ・クープラン(1626頃-1661): クラヴサンのための作品集 組曲 ヘ長調/同 イ長調/パヴァーヌ 嬰へ短調/ 組曲 ニ長調/同 イ長調/同 ヘ長調/同 ハ長調 |
スキップ・センペ (Cemb) | |
| 録音:2004年4月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂使用楽器:17世紀フランスのモデルに基づく。 様々な編成・様々な楽器を用い、ルネサンスからバロックまで幅広いレパートリーにおいてヴィヴィッドな歴史的解釈を展開しているアンサンブル、カプリッチョ・ストラヴァガンテの主宰者スキップ・センペが、ALPHAでは初めての完全独奏アルバムを制作した。かつてDHMに残した名演の数々をご記憶の方も少なくないと思うが、この新たな録音も、聴けば聴くほど驚かずにはいられないユニークな演奏となっている。 ほとんど幽玄の境地にあるレオンハルトの数々の名演、繊細なブランディーヌ・ヴェルレの全集といった名録音のせいか、ルイ・クープランには「優美」、「玄妙」といったキーワードがしっくりくる印象があるが、ここでのセンペの演奏はそうした柔和なイメージを覆すような鮮烈な解釈だ。概してきびきびとしたリズムで淡々と進められてゆく音楽の時間進行とはうらはらに、鋭角的なアゴーギグや絶妙のルバートをこまやかに織り交ぜつつ、純正律で調律されたクラヴサンならではの不協和音のうねりを最大限に生かして、自由自在に、おそろしく豊かな“あやうい”音のタペストリーを織り上げてゆく。 鬼才エンジニア、ユーグ・デショー&ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂というALPHAおなじみのサウンド・メイキングは今回も好調。センペの弾く直接音を中心に、絶妙な残響や楽器周囲の空気のゆらぎまで的確に拾い上げられている。 | ||
| ジャン=フィリップ・ラモーとフランス古典様式 〜ラモーのコンセールとフランス語カンタータ ユベール・ル・ブラン著作: 「ヴァイオリンの企みとチェロの野望に対する ヴィオールの防衛」の朗読 ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764): トリオによる第5コンセール/ 器楽伴奏付カンタータ「忠実なる牧人」/ トリオによる第1コンセール/カンタータ「テティス」/ トリオによる第3コンセール |
バンジャマン・ラザール(語り) レ・ミュジシャン・ デュ・ムッシュウ・クロッシュ | |
| ピリオド楽器使用。酒井淳ら最若手たちが織りなす繊細な音楽に脱帽。Alphaの面目躍如!同レーベル初のラモー作品集。 ラモーの「コンセールによるクラヴサン曲集」といえば、ルセ・寺神戸亮・上村かおりのトリオ(harmonia mundi france)らの名盤から近年ではピノック・ポッジャー・マンソン盤(Channel)やブランディヌ・ラヌーら若手古楽奏者らの逸作(ZigZag)など、名作だけに競合盤には事欠かない。だがZigZagの若手フランス古楽奏者らよりもさらに1世代若い(20代の奏者ばかり)文字通りの最先鋭の若手たちが打ち立てた「Alphaのラモー」は、それらと張り合うにあまりあるヴィヴィッドな名演だ。楽器の取り合わせにも変化をもたせ、ラルペッジャータなどでも活躍している酒井淳のヴィオールや、トマ・プティの弾くバッス・ド・ヴィオロンの響きなども細やか。またM.ルートに師事したA.コセンコのトラヴェルソが見事。独特の侘を感じさせる師匠ゆずりのニュアンス豊かな妙音を奏で、ロココの繊細さを漂わせて美しい。 この録音のよいところは、他に2曲ものしっかりしたカンタータを収録しているところだろう。ラモーがオペラを手がける前、1720年代に書かれたイタリア様式の充実作で、意外と録音が少ないためAlphaならではの高水準な演奏で聴けるのは嬉しいかぎりだ。さらにもうひとつ特筆すべきことに、冒頭ではRICERCARレーベルのフェルナンデス(Vn)=ツィパーリング(Vc)=ピエルロ(Vg)3人組による不朽のフランス・バロック室内楽曲集のタイトルにも使われたユベール・ル・ブランの名著「ヴィオールの防衛」が、全文テクスト付きで朗読されているのである。担当のラザールは当時の発音にも明るい。 誰にも親しみやすいラモーの三重奏コンセールだが、なにぶん奥深い和声学の大家ラモーの作品。その奥深さの側面をどこまでも解き明かしてくれる、充実したアルバムに仕上がっている。ドビュッシーの手紙からの引用ではじまるライナーノーツ(例によって日本語訳を添付)も読み応え十分。ビギナーから専門家まで深く楽しめる名盤の登場なのである。 | ||
| 陵辱された女神たち〜フランスのカンタータ集 フィリップ・クルボワ(1705-30): カンタータ「アリアーヌ」(1710) ニコラ・クレランボー(1697-1764): カンタータ「レアンドルとエロー」(1713) フランソワ・コラン・ド・ブラモン(1690-1760): カンタータ「シルセー」(1723) ニコラ・クレランボー:カンタータ「メデー」(1710) |
アニェス・メロン(S) アリス・ピエロ(Vn) ケネス・ワイス(Cemb) リチャード・ブースビー(Vg) アンサンブル・バルカロール/他 | |
| ピリオド楽器使用。アニェス・メロン健在!切々とした表現力の深さは圧巻! ワイスやブースビーら「意外な顔合わせ」による名手たちのサポートも絶妙、ひたすら充実のフランス作品集。 先だってのクープラン作品集(ALPHA-062)もフランソワ・フェルナンデスをはじめ錚々たるアーティストが結集していて驚かされたが、このフランス語カンタータ集もまた演奏陣の豪華さ、そして意外な顔合わせに驚かされる1作だ。主役どころはなんと、ヘレヴェッヘがharmonia mundi franceで制作してきた数々のアルバムで主役格を歌ってきたアニェス・メロン(S)。久方ぶりに彼女の名をみたと驚く暇も与えず、切々とした彼女随一の清廉な歌声がよりいっそう多様なニュアンスをはらみ、表現力が深まっているのに気がつくのでは? 今回のアルバムのテーマは、男たちと一時は深い愛をはぐくみながらも無残に捨てられた神話上の女性たち。狂おしい寂寥感から荒れ狂う怒りの心、決然とした諦念や涙をさそう死への思いなど、彼女の表現力の豊かさが試されるフレーズに満ち満ちているところ、アニェス・メロンは堂々、こちらの期待を鮮やかに上回りつつ、至上の詩的・音楽的空間を演出してゆく。 そして伴奏陣の面々がまた錚々たるもの。チェンバロはW.クリスティのアシスタントを長くつとめ、SATIRINO=AMBROISIEでのバッハ(パルティータ/SR-011)やラモー(オペラのクラヴサン編曲/SR-031)の録音で大いに実力を見せつけてくれたケネス・ワイス。ヴァイオリンにはAlphaきっての傑作「ビーバー:ロザリオのソナタ集」で一躍知名度をあげたアリス・ピエロ。彼ら二人の闊達かつ自発的な音楽作りのもと、確固としたテンポを支えつつ絶妙のタイミングで雄弁に前へ出てくるヴィオラ・ダ・ガンバ奏者は、なんとパーセル・クヮルテットの名手リチャード・ブースビー。活躍してきたバックグラウンド(国)も異なる彼らが繰り広げる絶妙のアンサンブルが歌声と入り交じり、阿吽の呼吸のなかで静かに内容が深まってゆく。ヴェテランの名ソリストたちによる室内楽のような、そんな高次元の音作りをぜひご体験いただきたい。 | ||
| アンリ・デュモン(1610-84): 王室礼拝堂のためのグラン・モテ集 オルガン独奏のためのアルマンド1/ 詩編第136編「バビロンの流れのほとりで」/ オルガン独奏のためのアルマンド2/魂の対話/ オルガン独奏のためのアルマンド3/ 見よ、山上から来る人を/ オルガン独奏のためのパヴァーヌ/ 詩編第102編「わが魂よ、主を祝福せよ」/ オルガン独奏のためのアルマンド・グラーヴ |
マルセル・ベーグマン(CT) ロバート・ゲチェル(T)他 フレデリク・デザンクロ(Org)指揮 アンサンブル・ピエール・ロベール | |
| ピリオド楽器使用。デザンクロの好評シリーズ、再びデュモンに立ち返る。重なり合う弦、洗練されたオルガンのタッチが名唱に色を添える、あざやかなグラン・モテ集。 Alphaレーベルへの録音第一作としてデュモンのプティ・モテ集を選んだデザンクロ&アンサンブル・ピエール・ロベールが、再びこのベルギー出身の大作曲家と向き合った。前作(ALPHA-021)で扱ったのが比較的簡素な伴奏によるインテンスな作品であったのに対し、今度は弦楽合奏が積極的に音楽に参与してくるグラン・モテの数々。古くはパイヤール(ERATO)、古楽器演奏ではヘレヴェッヘやリチェルカール・コンソートの録音などで愛聴されてきた傑作の数々ではあるが、ヴェルサイユ・バロック音楽センターなど「本場」フランス古楽界の最前線で活躍するベークマン(CT)やゲチェル(T)ら忘れがたい声を持つ歌手ら気鋭の古楽アーティストたちを集めるアンサンブル・ピエール・ロベールの演奏は音作りの新鮮さ・瑞々しさにいおいて群を抜いた出来になっている(新鮮でいて奥深さを損なっていない点で、故アンリ・ルドロワとジェラール・レーヌら | ||