SOUND SUPREME
“0”“0”“0”CLASSICS
 (THREE ZERO CLASSICS)
“0”“0”“0”CLASSICS
 ”A DERANGED BAT COLLECTION”
TIENTO
TREASURE OF THE EARTH
VIBRATO
VIP
WLC(WE LOVE CARLOS)
WORLD MUSIC EXPRESS


1CD−R¥2520(税抜¥2400)




SOUND SUPREME
 2006/7追記:当レーベルは代理店の在庫限りで廃盤となるようです(ただし、代理店が現時点での在庫状況一覧を作製していないため、オーダーして見ないと状況が判りません)。入荷しなかった場合はご容赦下さい。
2S-001

(2CD)
ラヴェル:クープランの墓
モーツァルト:交響曲第36番「リンツ」
R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」
アンドレ・プレヴィン指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1980年代/1990年代。客演でもその演奏効果を十分にオケから引き出すプレヴィン。重厚一筋のオケからしなやかさをこれだけ引き出せるのは彼ならでは。
マーラー:大地の歌 ヴァルトラフト・マイアー(Ms)
ローランド・
 ワーゲンヒューラー(T)
セミョン・ビシュコフ指揮
ケルン放送so.
 録音:2001年9月14日、フィルハーモニー、ケルン。ビシュコフの最新ライヴが登場。ちょっとびっくりさせられるのはかなりのセピア調的響き。 代理店の言は「さてはビシュコフはDECCAのワルター盤で勉強したなと思わせる擬似演奏」。
2S-003

(2CD)
マーラー:亡き児をしのぶ歌(*)/交響曲第9番 ロマン・トレケル(Br;*)
ファビオ・ルイージ指揮
MD放送so..
 録音:不詳。MD放送so..とはライプツィヒ放響のことらしい。今世紀を担うべきルイージによるマーラー2作。粗野な響きとリズム感、どちらを取っても非の打ちどころ無し。
2S-004

(2CD)
シュニトケ:小さな夏の夢
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番(*)
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
ルドルフ・ブッフビンダー(P;*)
クラウス・ペーター・
 フロール指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:2001年9月7日。シュニトケの愛すべき小品、フルトヴェングラー張りの劇的変化に飛んだ「悲愴」も素晴らしいが、ブラームスが最高。 ブッフビンダーの名手振りにフロールの深い解釈が加わり、聞き込んだマニアなら圧倒されよう。
アーノンクールのスピーチ
モーツァルト:交響曲第19番/オーボエ協奏曲(*)/
        交響曲第38番「プラハ」(#)
ハンス・ペーター・
 ヴェスターマン(Ob;*)
ニコラウス・アーノンクール指揮
ウィーン・
 コンツェントゥス・ムジクム
 録音:2001年5月29日/7月17日(#)。奇才の名をほしいままにしているアーノンクールによるモーツァルト。スピーチ入りとは、これは貴重な。
2S-006
廃盤
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 アレクシス・ワイセンベルク(P)
リッカルド・シャイー指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:1985年9月30日。恐るべき正確無比かつクールな打鍵で知られるワイセンベルクの名演。情感とか情緒といった言葉とは無縁だが、これには感動せざるをえない。
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 ギュンター・ヴァント指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:2001年10月28日、ハンブルク。
ブルックナー:交響曲第3番「ワーグナー」 クルト・ザンデルリング指揮
ベルリン放送so.
 録音:2001年9月7日、ベルリン。活動範囲は相当狭まっている巨匠ザンデルリング。とは言いながらもチューリッヒに客演したりもしているが、 その芸術を聞く機会が少なくなっていることは確か。今回もますますゆっくりとしたテンポかつ豊かな響きで繰り広げられる至高のブル3であり、その存在の貴重さを改めて感じさせられる。
モーツァルト:交響曲第25番(*)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲(#)
ハインリヒ・シフ(Vc;#)
ミヒャエル・ギーレン指揮
ベルリンso.(*)、南西ドイツRSO(#)
 録音:1991年(*)/1997年(#)。
今やクールなだけでない真の巨匠性を感じさせるギーレンの初出レパートリー。いずれも情熱溢れる名演。
ベートーヴェン:交響曲第4番(*)
モーツァルト:「ティート帝の慈悲」序曲(#)
ホルスト・シュタイン指揮
シュトットガルトRSO(*)、
NDRso.(#)
 録音:1987年(*)/1980年代(#)。
再起が望まれる巨匠の素晴らしい演奏。特にベートーヴェンは、躍動感に満ちオーソドックスなだけで終らない高い芸術性が堪能できる。
グリーグ:ピアノ協奏曲(*)
ブラームス:交響曲第1番
ライフ・
 オーヴェ・アンスネス(P;*)
ハインツ・ワルベルク指揮
南西ドイツRSO
 録音:1990年代。
レコードに恵まれない、マエストロの中のマエストロ、ワルベルク、待望のライブ。 名人芸と呼びたい伴奏のウマさが光るグリーグは、アンスネスの豪腕を得て輝く。そして悠揚迫らぬブラ1の深みを聞けば、ワルベルクを軽く見る事がいかに不謹慎かわかるだろう。
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集(*)
マーラー:交響曲第1番「巨人」
ベルナルダ・フィンク(*)
ロジャー・ノリントン指揮
エイジ・オヴ・
 エンライトゥンメントo.
 録音:2001年9月30日、ブレーメン音楽祭。
奇妙な響きをも魅力に変える巨匠ノリントン待望のレパートリー。 久々のエンライトゥンメントo.との共演も嬉しく、どちらかというとキッチュな風情もある「巨人」が最高。
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
ブラームス:交響曲第2番
エルネスト・ブール指揮
南西ドイツRSO
 録音:1970年代。
 録音がASTREEのセットものくらいしか知られていないのに、なぜか口コミでブームが起っている名匠ブールの名曲アルバム。 ロスバウト、ブール、ギーレン、カンブルランと現代音楽に強いマエストロが続く、名門南西ドイツ放響の澄み切った軽快な響きを存分に生かした颯爽たる演奏。 堅さはまるでなくシューリヒトを思わせる枯れたスマートな味わいが絶妙。亡くなったことで注目度が高まっており、これからますますブームが広がるだろう。
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調(*)
モーツァルト:交響曲第39番
マレイ・ペライア(P;*)
コリン・デイヴィス指揮
BRSO
 録音:1986年。詩情あふれるペライアとのシューマンは透明かつ清廉で非の付け所なし。そしてモーツァルティアン、デイヴィスの面目躍如たる交響曲は、 南ドイツ風のおおらかな音響でこの大柄な曲が聴けると言う嬉しい組み合わせ。
ベルリオーズ:幻想交響曲 ジョン・エリオット・
 ガーディナー指揮
NDRso.
 録音:1990年4月。短い関係に終わったガーディナーと北ドイツ放響だが、お互いに実力は認めあっていたと言う。ガーディナーにはピリオド楽器使用のORRとのPHILIPS版がある同曲だが、今回のコンビではまた新たな境地を見せてくれることだろう。
2S-016

(4CD)
ワーグナー:歌劇「パルジファル」 ドーメン、モル、
ギャンビル、フィンク、
ワトソン、他
クラウディオ・アバド指揮
BPO
 録音:2001年11月29日。アバド&BPOの最終コーナー。話題を呼んだ演奏会形式の「パルジファル」が登場。びっくりするほど軽いオケの響きはワグネリアンからは反発を呼びそうだが、 全曲を通じて貫かれる歌謡性と怨念の削除には、アバドほど無個性といわれる個性的指揮者はいないと改めて感じさせられる。
2S-017

(3CD)
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」 ステファン・ウェスト、
ペーター・ザイフェルト、
メラニー・ディーナー、
オスカー・ヒレブランド、
リンダ・ワトソン、
ロマン・トレケル、他
アントニオ・パッパーノ指揮
バイロイト祝祭o.
 録音:2001年7月26日、バイロイト祝祭劇場。
 パッパーノの指揮はカイルベルト風の重厚さでも、メッツマッハー風の中庸路線でもなく、どこまでも透明で歌に満ち、明るく響く。 まさにイタリア調でロッシーニを聞いているようでもあるが、統率力の見事さには驚かされること請けあい。 現代を代表する歌手がずらりと並んだ、新バイロイトを経た21世紀のスタンダード足りうる名演と言えるだろう。
マーラー:交響詩「葬礼」
ストラヴィンスキー:組曲「火の鳥」
ラヴェル:ボレロ
ジョルジュ・プレートル指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:2001年10月15日、フィルハーモニー、ベルリン。
 代理店曰く、「フランス下品派とでも呼びたいデフォルメの限りを尽くす巨匠プレートル」の最新ライヴ。 まずはプレートルのマーラーというのが目新しいが、実は「復活」第1楽章の原点であるこの「葬礼」は得意曲で、各地で取り上げているのだとか。 そして、彼の面目躍如たる「火の鳥」の幅のある表情付、続く「ボレロ」にいたって聴衆は興奮の坩堝に叩き込まれ、最後は熱狂的な拍手。 シノーポリの代役としてスカラ座でオペラ指揮者としても復活した彼だけに、 今後とも注目すべき人である。
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 ダニエル・バレンボイム(P)
クラウディオ・アバド指揮
BPO
 録音:1994年11月17日。
 BPOと指揮共演の多いバレンボイムが、ピアニストとしてアバドの棒の下で弾くブラームス。 意外にも対決姿勢は無く、アバドがバレンボイムに敬意を表しているような実に素直な名伴奏となっており、これはかえって感動モノ。
レーガー:ピアノ協奏曲
ベートーヴェン:交響曲第8番
ピーター・ゼルキン(P)
ヘルベルト・
 ブロムシュテット指揮
NDRso.
 録音:2001年12月17日。
 現在の奇才の一人、ピーター・ゼルキンはなぜかこのような渋すぎるほどの曲を好むが、今回は父も名演を残したレーガーの作品(曲は違うが)ということもあり、 ブラームスを更に哲学的にしたような荘厳な世界を見事に描き出している。 カップリングのベートーヴェンは翻って快演の呼び名が相応しいもので、 お互い含むところのあるブロムシュテットとNDRではあるが、ここは見事な職人気質の発露といった所だろうか。
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲(*)
アントニオ・メネセス(Vc;*)
クルト・ザンデルリング指揮
ケルンRSO
 録音:1990年代。
 なにより「ドン・ファン」が聞き物で、恐ろしいくらいのゆっくりとしたテンポで進み、この作品が「ばらの騎士」的な陶酔音楽であることを証明している。 ドヴォルザークは彼が伴奏の名手であることを改めて証明している演奏。大指揮者の中には協奏曲の勉強を怠る人もいるが、この人はその正反対だ。
バッハ(シェーンベルク編):前奏曲とフーガ
ブラームス:
 ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(*)
ワーグナー(Vn;*)
カーティス(Vc;*)
ヘルベルト・
 ブロムシュテット指揮
NDRso.
 録音:1990年代。
 抜群のアンサンブルが聴ける「前奏曲とフーガ」、オーケストラ・メンバーだと言うソリストによる「二重協奏曲」、どちらも質実剛健ながらまやかしのない名演。
モーツァルト:
 フルート協奏曲第1番(*)/ピアノ協奏曲第19番(#)
ヴォルフガング・
 リッター(Fl;*)
パウル・
 バドゥラ=スコダ(P;#)
ギュンター・ヴァント指揮
NDRso.
 録音:1988年(*)/1983年8月31日。
 ヴァントの珍しい合せ物。モーツァルトに対しては厳しすぎると言う評もあるが、この掘りの深さは感動もの。
2S-024

(2CD)
R.シュトラウス:
 ホルン協奏曲第1番(*)/4つの最後の歌(#)
モーツァルト:
 交響曲第39番/交響曲第39番リハーサル
ケスター(Hr;*)
ヘレン・フィールド(S;#)
ギュンター・ヴァント指揮
NDRso.
 録音:1980年代(*)/1988年(#)/1991年。
 何とヴァントのR.シュトラウス! 一見派手一辺倒にも聞こえるR.シュトラウスの曲が、ヴァントの手にかかるとスタイリッシュで生真面目な曲に早変わりし、実に美麗。 そしてファン待望のリハーサル風景。 「持ち込みパート譜なのに・・・」というメンバーの嘆きが聞こえてきそうなしつこい練習が予想通り展開する。
2S-025

(2CD)
ウェーベルン:管弦楽小曲集
マーラー:交響曲第9番
クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
NDRso.
 録音:2001年1月14日。
 ヴァントとは正反対の様式感覚の持ち主、エッシェンバッハ。現NDRシェフである彼は、大づかみな解釈をすると取られがちだが、実は細部にこだわった恣意的表現が各所に見られる。 時代錯誤的なテンポ変化なども見られ、安全運転愛好家は聴かないほうがいいかも。
2S-026

(2CD)
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番(*)
マーラー:交響曲第1番「巨人」
ヴィクトリア・
 ムローヴァ(Vn;*)
エサ=ペッカ・
 サロネン指揮PO
 録音:2001年4月、ロンドン。
童顔ゆえ軽く見られがちなサロネンだが、鋭い洞察力に裏打ちされた確信犯的演奏には頭が下がる。 美貌のムローヴァと挑んだショスタコと開放的な表現を排した「巨人」、通は聴くべし。
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 へ調(*)
ドヴォルザーク:交響曲第7番(#)
ルドルフ・
 ブッフビンダー(P;*)
ロリン・マゼール指揮
BRSO
 録音:2001年(*)/1999年6月(#)。
完璧な「奇演」を聴かせてくれる数少ない巨匠、マゼールによる近年ではちょっと想像しにくいガーシュウィンと、デフォルメの極み、ドヴォ7。 ガーシュウィンでは、近年では名実ともにドイツ音楽の大家となったブッフビンダーが、何故か共演。
ベートーヴェン:
 交響曲第6番「田園」〜第1楽章リハーサル(*)
ブラームス:交響曲第4番(#)
ギュンター・ヴァント指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:1990年(*)/1986年(#)。
 最晩年は出演しなくなったが、巨匠ヴァントが首席客演指揮者というタイトルを持っていたベルリン・ドイツ響との貴重録音。 リハーサル風景は大歓迎のリリースといえよう。ブラームスの交響曲第4番は、彫琢の極みとも言うべき造型の美しさ、怒声が聞える熱っぽさが光る素晴らしいライヴ。
ベートーヴェン:
 「コリオラン」序曲(*)/「エグモント」序曲(*)
ハイドン:交響曲第76番(#)
ギュンター・ヴァント指揮
北ドイツ放送so.
 録音:1991年(*)/1995年5月14日、ハンブルク(#)。
 「エグモント」はヴァントにとってCD初出レパートリー。激しい意思の力は、ベートーヴェン、ヴァントに共通する魅力といえよう。 そしてお得意のハイドン76番。ハイドンの交響曲の中で最も美しいと語るだけに非の打ち所がない。
2S-030

(2CD)
シベリウス:交響曲第7番
サーリアホ:グラール・シアター
ドビュッシー:管弦楽の為の映像
ギドン・クレーメル(Vn)
エサ・ペッカ・サロネン指揮
BPO
 録音:2001年12月19日。
 もはや中堅から巨匠への道を歩んでいるサロネンの刺激的なライヴ。シベリウスの最高傑作と呼び声高い第7番のスケールの大きさもさることながら、ドビュッシーに於ける知性的な場面展開も要注目の名演。 クレーメルの超人的な集中力、ベルリン・フィルの名技性にも心打たれる。
2S-031

(2CD)
アーノンクールとBPOのドヴォルザーク
 交響詩「水の精」/
 ヴァイオリン協奏曲(*)/交響曲第8番
トマス・
 ツェートマイヤー(Vn;*)
ニコラウス・
 アーノンクール指揮
BPO
 録音:2002年2月10日。
 最強の個性派指揮者アーノンクールがベルリン・フィルを自在に駆っての「ドヴォルザーク・プログラム」。力瘤が目に見えるような強引なギアチェンジに感動。ドヴォ8の盛り上がりも凄く、拍手が延々続く。
2S-032

(2CD)
ヘンツェ:Fraterniteb
メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」
シューマン:交響曲第2番
クリスティアン・
 ティーレマン指揮
BPO
 録音:2002年3月12日。
 シューマンが待望の演奏。ことさら新しがったり学究的ということではなく、懐かしいサウンドで押し通す魅力的なシューマン。メンデルスゾーンはティーレマン流のアゴーギクが面白い。 この盤の案内の直ぐ後に、EN LALMESから同コンビ1日違いのメンデルスゾーンとシューマンが案内された(ELS-02-173)。もしかすると同一録音かもしれない。
2S-033

(2CD)
ドビュッシー:交響詩「海」
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
チョン・ミュン・フン指揮
フランス放送po.
 録音:2002年2月23日。
 天才指揮者チョンの凄いところは、成功、不成功にかかわらず、彼独自のアイディアが必ず含まれているところ。大部分のブルックナー・ファンは許せないかもしれないが、傾聴に値するライヴ。
ブラームス:交響曲第3番 クラウディオ・アバド指揮
BRSO
 録音:1973年。ライヴ。
 ことドイツ音楽において貶されることの多いアバドだが、若き日の当演奏の瑞々しさには心から感動できる。そういえばDGへの旧盤ブラ2は、支持の多い演奏だった。
2S-035

(2CD)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(*)
プロコフィエフ:交響曲第5番(*)
R.シュトラウス:
 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」(#)
ロリン・マゼール指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1985年、ブラウンシュヴァイク(*)/1987年、ハンブルク(#)、ライヴ。
 実績はかなりあげたものの、NDRの首席にはなれなかったマゼール。各地への演奏旅行で残した名演は、 今でも語り草になると言う。どれもマゼール流完璧主義に根ざした名演。
ショパン:ピアノ協奏曲第2番(*)
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番(#)
マウリツィオ・ポリーニ(P)
モーシェ・アツモン指揮
ハンブルクNDRso.(*)
クラウディオ・アバド指揮
BPO(#)
 録音:1974年(*)/2001年8月29日、ザルツブルグ(#)。
 二十有余年の開きがある演奏となる2曲だが、(*)が殊に興味深い。彼の同曲は非常に少なく、現役盤はGNPからGNP-45として出ているアバド&VPOとの1973年8月19日の演奏だけ。ここでは翌年の演奏ということで、 ポリーニ・ファンは耳にしたい所。(#)はEN LARMESのELS-01-132/3に含まれている演奏と同一。
モーツァルト:交響曲第25番
シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」(*)
ガリー・ベルティーニ指揮
ハンブルクNDRso.(*)、
シュトゥットガルトRSO(#)
 録音:1980年代。
 その演奏が信頼に足る数少ない巨匠、ベルティーニ。非の打ち所が無く、鋭い読みに裏づけされた「ぺレ・メリ」こそ彼の真骨頂だが、独特なモーツァルトには穏健なファンの反発があるかもしれない。
ブラームス:交響曲第3番 レイフ・セーゲルスタム指揮
ラインラント・
 プファルツ国立po.
 録音:1990年代。
 セーゲルスタムのブラームスとはこれは意外な組み合わせ。それも聞いてびっくり、引きずるような重たい金管の咆哮はどこかで聞いたことがあると思ったら、まるでクナッパーツブッシュ&VPO。 終始クナ調で進められ、揺さぶるようなテンポ変化と言い、驚くばかりのスロー・テンポと言い、まさに意外な名盤の登場だ。
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」 エーリッヒ・ラインスドルフ指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:1977年。ライヴ。
 通好みの巨匠として再評価の機運高まるラインスドルフ。嫌がらせに近い執拗なリハーサル、罵りに近い汚い痛烈なことばを使ったと言われる人だが、本格派の名に恥じない音楽宇宙は見事の一語に尽きる。
2S-040

(2CD)
ドヴォルザーク:交響曲第8番
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」
ヘルベルト・
 ブロムシュテット指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:1994年/1988年。
 名匠の呼び名に相応しいブロムシュテットも最円熟期を迎えている。奇をてらう事の無い、うその無い音楽家としてもっと尊敬されていい人ではなかろうか。
ハイドン:交響曲第70番
メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」
エルネスト・ブール指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1970年代。
 通の間で静かなブームを呼んでいるフランスの名指揮者ブール。クールな表現だけで終わらない名人芸的な棒さばきが聞き物。
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 イザベル・
 ファン・クーレン(Vn)
コリン・デイヴィス指揮
バイエルン放送so.
 録音:1992年、ミュンヘン。
 PHILIPSへの若手名女流として名を馳せた幾つかの録音の後は、KOCH等のマイナー・レーベルへの録音が多くなり、最新活動がイマイチよくつかめないファン・クーレンの好企画。 ドイツ音楽の牙城バイエルン放送響とデイヴィスという品格の面で最高な組合せがバックを勤める。
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
ハンス・シュミット=
 イッセルシュテット指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1960年代/1967年。ステレオ。
 「ドイツの頭目」とでも呼びたくなるイッセルシュテットによる2曲。非常に玄人むきで一般受けしにくいレーガーの作品も、彼の手にかかれば壮麗なロマン派の名曲に早変わり。 元々華麗な「英雄の生涯」は、どっしりとした重量級の名演で、迫力十分。 レンジは狭いが音質良好。
フェルディナント・ライトナーのスピーチ
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(*)
モーツァルト:キリエK.341(#)
イツァーク・パールマン(Vn;*)
フェルディナント・ライトナー指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1975年12月8日(*)/1978年(#)。ステレオ。
 誠実な人柄で日本とも縁の深いライトナーのライヴが登場。その名演の数々はほとんどCDにはなっておらず、35秒間のスピーチも含まれる今回の盤は貴重な存在。特にパールマンとのベートーヴェンがあたたかい名演で絶品。音質極上。
シベリウス:交響曲第5番
ベートーヴェン:交響曲第7番
クリストフ・エッシェンバッハ指揮
シュレスヴィヒ・
 ホルシュタイン音楽祭o.、
ハンブルクNDRso.
 録音:2001年7月/1999年。ステレオ。
 今や個性派巨匠の仲間入りをしつつあるエッシェンバッハ待望のシベリウス。正に立派な演奏。ベートーヴェンも良く、古楽アプローチを経験した時代に相応しい何でもありの名演。 シベリウスは音質極上。ベートーヴェンは少々レンジが狭いが、この名演を聴くのに支障はない。
モーツァルト:交響曲第29番(*)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(#)
スタニスラフ・
 スクロヴァチェフスキ指揮
ハンブルクNDRso(*)、
ザールブリュッケン放送so.(#)
 録音:1970年代(*)/2001年3月31日(#)。ステレオ。
 巨匠スクロヴァチェフスキの十八番。1970年代にしてこの爽快で甘ったるくないモーツァルトには頭が下がる。構造を完璧に自分流にしたてた「新世界」も凄く、 3楽章の入りなどは他で聞いた事のないスピードで突進し、そのまま4楽章へなだれ込む。 それでいて非常に上品な質感を保つのは、巨匠ならではの成せる業であろう。音質極上。
ブルックナー:交響曲第5番 ロリン・マゼール指揮
ベルリン放送so.
 録音:1971年3月。
 PHILIPSへの先鋭なバッハなどで知られる、マゼールとベルリン放送響による当時の驚愕ライヴが2枚同時に登場。こちら、マゼールのブル5といえば対位法の手本のようなVPOとのDECCA盤があるが、それを上回る真摯さ満載のホットな名演。
ベルク:管弦楽の為の3つの小品(*)
シューマン:交響曲第2番(#)
ロリン・マゼール指揮
ベルリン放送so.
 録音:1967年11月(*)/1971年(#)。
 こちらのシューマンはマゼールとしては珍しいレパートリー。バーンスタイン流の大らかさともセルのような厳格な造型とも異なるこだわりのシューマン。 そしていかにもマゼールにぴったりなベルクの管弦楽曲も非の打ち所のない演奏。
ブラームス:交響曲第2番 ロベルト・アバド指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1999年3月。
クラウディオの甥、ロベルトは一時伴奏盤などが発売されたが、現在その活動の全貌は日本にはまるで伝わって来ない。 しかし、ザンデルリングの代役で急遽登場したこのライヴで北ドイツ放送響に認められ、定期公演の常連となったということだから、これは聞き物だ。
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番(*)
ベルク:ヴァイオリン協奏曲(#)
ダニエル・ミューラー・
 ショット(Vc;*)
ヴィクトリア・
 ムローヴァ(Vn;#)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.、
ベルリンso.
 録音:1998年(*)/1994年(#)。
 野球のノックのような指揮ぶりで、決してスタイリッシュでないギーレンだが、腕は確か。現代の協奏曲名作2曲をならべた当盤では、特にムローヴァとのベルクが期待にたがわぬ見事さ。 クールで頭脳明晰な名演と言える。
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」 クリストフ・エッシェンバッハ指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:2002年3月5日、ライヴ。
 個性派の代名詞、エッシェンバッハの「英雄」が登場。あたかも力こぶが見えるような気がするほど強引なオーケストラ・ドライヴがまず魅力であり、絶好調のオケが存分に力を振るっていることもあいまって、 非常に聞き応えある仕上がりとなった。フィナーレの壮大さも特筆物。
ベートーヴェン:交響曲第8番(*)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
クラウディオ・アバド指揮
BPO
 録音:1994年11月17日(*)/2001年8月29日、ザルツブルグ。
 ベートーヴェンの第8番が、こういう地味めの曲こそさすがはベルリン・フィルと思わせる、なかなかの名演。「新世界」も名手達を自由に演奏させた大らかで美しい仕上がり。
ロッシーニ:「ウィリアム・テル」序曲
ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲
シューマン:交響曲第3番
ベッリーニ:「ノルマ」シンフォニア
リッカルド・ムーティ指揮
ミラノ・スカラ座o.
 録音:2002年3月、ルツェルン。
 妥協を許さず威厳を常に保つ指揮者であるムーティは、もしかすると旧世代の大指揮者の条件を満たしている数少ない一人かもしれない。今回の曲目では、 特にスケール雄大で劇的な「ノルマ・シンフォニア」が聞き物。残りの3曲もきらびやかなサウンドを生かした美演で、中でもシューマンにそれが良く現れている。
2S-054

(2CD)
ベートーヴェン:
 ピアノ協奏曲第2番/ピアノ協奏曲第3番/
 ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
アンドラーシュ・
 シフ(P)指揮
デンマーク放送so.
 録音:2001年。
 ピアニスト引き振りによるベートーヴェンと言うと、残念ながらこれまであまり名演と呼べる演奏は多くなかったが、今回のシフの演奏は、現代最高の名手の一人による演奏ということもあってか、 なかなかの仕上がり。ピアノの際だたせる演出よりもピアノとオーケストラの融和を第1に考えた穏健かつ上品な演奏で、癖が無く万人にお勧めできる。
シューマン:ピアノ協奏曲(*)
ショパン:ピアノ協奏曲第1番(#)
エリク・テン=ベルク(P;*)
ブルーノ・レオナルド・
 ゲルバー(P;#)
エルネスト・ブール指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1950年代(*)/1960年代(#)。多分モノラル。
 「淡々と進められる所はシューリヒト調ながら、それだけで終わらないのがブールゆえ」と奇才ブールに焦点が当てられた1枚だが、 録音が極めて少ない幻のピアニスト、テン=ベルク、そしてデビュー当初と思われるゲルバーと、ピアニスト側にも注目したい。
ペンデレツキ:「失楽園」〜アダージョ(*)
テンシュテット・ラスト・インタビュー(#)
ショパン:ピアノ協奏曲第2番(+)
マルタ・アルゲリッチ(P;+)
クラウス・テンシュテット指揮
北ドイツ放送so.
 録音:1980年12月15日(*)/1996年(#)/1979年1月18日(+)。
 まさに通向けのテンシュテット特集盤。ペンデレツキとテンシュテットの組合せなど、まったく予想しなかった。しかし、その作風、テーマは意外と古い世代のドイツ人好みであるのかもしれない。 そして、ファン待望のインタビュー。最後のアルゲリッチとのショパンはかつてTOPAZIO盤で出ていたが、音トビがあっただけに、今回の再発は嬉しい。
メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」 コリン・デイヴィス指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
 録音:1997年8月31日。今や押しも押されもせぬ巨匠。上品でコクの有る味わいはハイティンクと並ぶ美意識の持ち主といえそうだ。 美音で知られるドレスデンを駆使した当曲で最も優美な名演の登場。
2S-058

(2CD)
R.シュトラウス:
 交響詩「ドン・ファン」/「薔薇の騎士」組曲
マーラー:
 交響曲第4番(*)/「ウェーゼンドンク歌曲集」より(*)
シュトラウス:ポルカ集
アマンダ・ロークロフト(A;*)
イヴァン・フィッシャー指揮
グスタフ・
 マーラー・ユーゲントo.
 録音:2001年8月18日、ベルリン。演奏会プログラムを見ても、そのセンスが判る、堅実一途ではないイヴァン・フィッシャーによる素晴らしいプログラム。 シュトラウスで見せるエッジのはっきりした演奏、マーラーの色気、アンコールの愉悦、どこをとっても申し分なし。
2S-059

(2CD)
フォーレ:エレジー
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番(*)
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」
アルフレード・ブレンデル(P;*)
サイモン・ラトル指揮
VPO
 録音:2002年1月29日、ザルツブルク。
 いよいよラトルの時代が到来! 明快な主張、止まること無き探究心、オーケストラに対する絶対的カリスマを併せ持ったラトルは、クライバーやゲルギエフと並び、 ウィーン・フィルに手抜きを許さない現代の数少ない巨匠の一人となった。初出レパートリーとなる爽快「グレイト」、ブレンデルとの至高のモーツァルト、繊細なフォーレと魅力満載盤。
2S-060

(2CD)
ベートーヴェン:
 ヴァイオリン協奏曲(*)/
 交響曲第4番/合唱幻想曲(#)
マキシム・ヴェンゲーロフ(Vn;*)
マウリツィオ・ポリーニ(P;#)
クラウディオ・アバド指揮
BPO
 録音:2001年4月、ザルツブルク。
 豪華メンバーによる絢爛なベートーヴェン・プロ。批判的言質が少なくないアバドのベートーヴェンだが、立派な響で細密な構造。申し分ない出来と言えるだろう。
ワーグナー:「パルジファル」前奏曲
ドビュッシー:交響詩「海」
シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」
ユッカ=ペッカ・
 サラステ指揮
ライプツィヒ・
 ゲヴァントハウスo.
 録音:2002年4月16日。
 シベリウスで名高いサラステによる好企画。ブロムシュテットのトレーニングで往年の冴えを取り戻したゲヴァントハウス管の細く美しい響きを生かした「海」、読解力の高さを物語る「ペレ・メリ」が特に秀演。
ブルックナー:交響曲第9番 クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
北ドイツ放送so.
 録音:2002年5月3日。
 ヴァント指揮のベートーヴェン・プロが予定されていたが、惜しくも逝去したため、メモリアル・コンサートとして彼晩年の代表的プログラムである「未完成」と「ブル9」を、 現NDR首席であるエッシェンバッハが万感の思いを込めて指揮。 メンバーもヴァントの指示通りに演奏したと言う伝説のライヴ。
2S-063
(2CD)
廃盤
ブラームス:
 交響曲第1番/交響曲第3番
ダニエル・バレンボイム指揮
シュターツカペレ・ベルリン
 録音:2002月21日、コンツェルトハウス、ベルリン。
 バレンボイムは短期間でブラームス・ツィクルスを行い絶賛を博した。フルトヴェングラー写しと言われた独創性の無さは影をひそめ、 むしろ全盛時のカラヤンを思わせるエネルギッシュかつ流麗なブラームス像を創り出すのにに成功している。また、前回の全集録音であるERATO盤がシカゴ響だったので、 バレンボイムのドイツ性を聴くにはこちらが最適かと思われる。
シベリウス:交響曲第7番
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番(*)
ニコライ・ズナイダー(Vn;*)
パーヴォ・ベルグルント指揮
ロシア・ナショナルo.
 録音:2001年7月、キッシンゲン。
 厳しいトレーニング、引締った造型、レパートリーのすべてが十八番という点でトスカニーニ、ライナー、ムラヴィンスキーに通じるものがあるベルグルンド。 資金力に恵まれた優秀オーケストラロシア・ナショナル管を指揮して縦横な名演を披露。 期待の新鋭、ズナイダーも快演。
マーラー:交響曲第1番「巨人」 クリストフ・エッシェンバッハ指揮
北ドイツ放送so.
 録音:1999年3月15日。
 着々と進められるエッシェンバッハのマーラー・ツィクルス。ブルックナー同様に適性を示す北ドイツ放響という優秀オケを駆使し、時として乱暴、場合によっては滅茶苦茶さも辞さない大胆な演奏。
シューマン:「マンフレッド」序曲
ベルク:演奏会用アリア「ぶどう酒」(*)
シューマン:交響曲第3番「ライン」
J.シュトラウスII:酒、女、歌
メラニー・ディーナー(S;*)
ミヒャエル・ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2002年3月。
 鬼才ギーレンによる鬼才プロ。狂人シューマンの間にベルクを挟むこのセンスは凄い。そしてアンコールのシュトラウスが泣かせる。これはベルクの編曲作を意識してのことだろうか?
2S-067

(2CD)
ミヨー:世界の創造
ファリャ:スペインの庭の夜(*)
ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」
エレーナ・
 バシュキーロワ(P;*)
ミヒャエル・ギーレン指揮
ベルリンso.
 録音:2001年12月20日。ステレオ。
 マニアがヴァントやザンデルリング、スクロヴァチェフスキーといった高齢の巨匠達に目を奪われている間に、ギーレンはここまで上り詰めていた! ギクシャクした音楽運びは影をひそめ、正統的とすら感じられる巨匠の現状が満載された1組。遅めのテンポによる「春の祭典」、ユーモア溢れるミヨー、色彩的なファリャ、と聴き所満載。 また、名教師バシュキーロフの娘、バシュキーロワの音盤は久々となる。
 音質極上。
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ピエール・フルニエ(Vc)
モーシェ・アツモン指揮
北ドイツ放送so.
 録音:1972年。ステレオ。
 極めつけ、フルニエ全盛時のドヴォコン・ライヴが登場。色艶美しい音色の良さ。迫力充分の表現力、どこをとっても申し分なし。アツモンも正統派伴奏で聴かせており、巨匠を盛り立てる。
 音質は、少々ヒス・ノイズはあるものの、良好。
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(*)
ベルク:ヴァイオリン協奏曲(#)
サシュコ・ガブリロフ(Vn;*)
サルヴァトーレ・
 アッカルド(Vn;#)
エルネスト・ブール指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1960年代/1970年代。ステレオ。
 再評価の機運高まるブールの伴奏物。 メンデルスゾーンは、有名でないニ短調の方を「再発見」後10数年といった年代で演奏している所がさすがブールと思わせ、現代音楽に強い元ベルリン・フィルのコンマス、 ガブリロフとの共演でピリピリと引き締まった名演奏を聴かせる。 そして、更に圧巻と言えるのは、アッカルドの明るさとブールの作る真っ暗な音楽の対比がある意味天晴れなベルクだろう。
 音質は年代相応だが、ベルクはかなり良い音で収録されている。
モーツァルト:レクイエム ソイレ・イソコスキ(S)
マレーナ・エルンマン(A)
イアン・ボストリッジ(T)
クァングチュル・ユーン(B)
ダニエル・バレンボイム指揮
BPO、リアス室内cho.
 録音:2002年5月19日、フィルハーモニー、ベルリン。ステレオ。ベルリン・モーツァルト祭、ライヴ。
 奇しくも同日にザンデルリング引退公演という大イベントがあったため、こちらの印象が霞んでしまったのは残念。フルトヴェングラーの再来バレンボイムらしいデモーニッシュかつ、暗い演奏だが、 元々名手揃いの演奏陣が、その能力をフルに生かした演奏を繰り広げており、非常に力強い印象を受ける名演。独唱陣にはあまり有名ではない人も含まれているが、その歌唱はかなりの高水準。音質極上。
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」(*)
チャイコフスキー:交響曲第4番(#)
クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
北ドイツ放送so.
 録音:1998年(*)/2002年6月10日(#)。ステレオ。
 正に鬼才という呼び名が相応しく、かつ巨匠の風格すら漂う近年のエッシェンバッハによる待望のチャイ4と華麗で爽快なリヒャルト・シュトラウス。派手で外面的な効果を惜しげも無く投入した演奏。 NDRも実に優秀。音質良好。
チャイコフスキー:交響曲第5番 セミヨン・ビシュコフ指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
 録音:1999年。ステレオ。
 最近、つとに評判の良いシュターツカペレ・ドレスデンのライヴ。当オケのチャイ5というと、 あまり世評が良いとは言えないジークフリート・クルツ盤しかなかった。 今演奏では、オーソドックスながら細部までこだわったスケールの大きい佳演が展開されており、最近濃い個性で復活してきたビシュコフとのコンビネーションは今後とも期待大。音質まず良好。
2S-073
廃盤
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 エフゲニー・キーシン(P)
ロリン・マゼール指揮
バイエルン放送so.
 録音:1990年代。ステレオ。
 鬼才にして天才同士の共演。いわゆるメカニックな腕前を誇る両者だが、決してそれだけでは終わらない。巨匠マゼールによる異形のラフマニノフ解釈と、剛直なキーシンのピアニズムが見事に融合している。 第1楽章はかなりゆっくりと進められるが、楽章が進みにつれてスピードは上がり、第3楽章では早めのテンポが取られる。全体的に骨太の音色で彩られた快演。音質極上。
ブルックナー:交響曲第2番 クルト・マズア指揮
ベルリン放送so.
 録音:1966年。ステレオ。
 実演、録音とも評判が芳しくないマズアだが、こんなに良い指揮者だったのかと認識を新たにさせられる演奏。この若き日のライヴは、決して器用ではないが覇気に富み、瑞々しく、 かつ楽しいブルックナーとして広く薦められる。少々のヒス・ノイズはあるが、音質かなり良好。
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 ラルス・フォークト(P)
ダニエル・ハーディング指揮
フランクフルト放送so.
 録音:2002年6月3日。ステレオ。
 凄い、凄いと言われながらも、まだ日本への名声の伝わり方は物足りない若き巨匠ハーディングによる最新ライヴ。フランクフルト放送響という機能的な近代オーケストラを率いての見事な指揮ぶり。 フォークトもまさにドイツ若手のホープならではの演奏を繰り広げ、特に第4楽章の、両手がユニゾンで進行する所など、通常なら多少のずれがあるものだが、ここでの彼は正に完璧。 全体を見ても第4楽章は出色の出来で、非常にすっきりとさわやかに、かつ軽すぎることなく音楽が流れてゆく。正に新世代の演奏家達による、新世代の名演と言えるだろう。音質良好。
ラフマニノフ:交響曲第2番 ドミトリー・
 キタエンコ指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:2001年12月。ステレオ。
 ロシア指揮者陣の中でも、洗練度では群を抜くキタエンコのライヴ。重量級の曲目をスタイリッシュに捌く能力もすごいが、それでいて過不足を感じさせない所には脱帽。ベルリン・ドイツ響も実にうまい。 音質極上。
リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」(*)
ブラームス:交響曲第4番(#)
セミヨン・ビシュコフ指揮
ベルリン・ドイツso.(*)、
ケルン放送so.(#)
 録音:1990年代。ステレオ。
 フィリップスから毎月のように新譜が出ていた当時は、名門オケとの共演盤でもどこか空虚さを感じさせたビシュコフも、近年はじっくりと成長し、成熟を見せてきた。 濃厚甘美なリヒャルト・シュトラウスでも現在の手腕に不足無し。情熱をぶちまけたようなブラ4にも、泰西的ロマンを感じる。今こそ旬の指揮者と言えるだろう。音質まず良好。
マーラー:交響曲第4番 ステファニア・
 ヴォイトヴィツ(S)
ロルフ・クライネルト指揮
ベルリン放送so.
 録音:1972年。ステレオ。
 なかなかその活躍が把握し辛い指揮者であるクライネルトだが、この隠花植物のようなマーラーの美しさは筆舌に尽くしがたい。かなりおそめのテンポながら全く弛緩を感じさせない所は素晴らしく、 中でも聴きどころはやはり第3楽章。 最終楽章でのヴォイトヴィツは少々硬質の歌唱ではあるが、聞き手を音楽に引き込む力を持っている。 大規模、資本主義的演奏が幅を利かせていたこの時代、旧東ドイツに、ケーゲル、ザンデルリング、ボンガルツ、クライネルトという隠れたマーラー指揮者がずらりと並んでいたのは何とも皮肉だ。 少々のヒス・ノイズは年代からしてしかたがないが、音質は極上と言える。
グリーグ:ピアノ協奏曲(*)
ドヴォルザーク:交響曲第8番
イトカ・チェホヴァー(P;*)
リボル・ペシェク指揮
プラハ放送so.
 録音:2001年9月、ブカレスト。ステレオ。
 今や名匠の名と呼ぶのに相応しい実力者、ペシェクの質実剛健ライヴ。ドヴォ8の勇壮な音楽運びには心からわくわくしてしまう。グリーグは、Arte Novaへも録音があるチェホヴァー独特のリズム感により、 一聴すると地味な演奏に聞こえるが、彼女の腕は確かで、聴きこみ甲斐の有る演奏と言える。 音質極上。
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ローランド・グロイター(Vn)
クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
北ドイツ放送so.
 録音:2002年6月10日。ステレオ。
 北ドイツ放送響のコンサート・マスターとして信任厚い名手ローランド・グロイターと、現首席エッシェンバッハとの組合せ。透明感のある音はストイックなまでに硬質。 人間的な広がりを見せるエッシェンバッハとの絶妙な対話が聴ける。音質極上。
ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調(*)
ヴァレーズ:インテグラル
ベートーヴェン:交響曲第8番
エレーヌ・グリモー(P;*)
インゴ・メッツマッハー指揮
ハンブルクpo.
 録音:2002年5月26日。ステレオ。
 歌劇場監督としてコンヴィチュニー演出に代表されるラジカル路線を突っ走る、ドイツ久々の有望株メッツマッハー。録音は今のところ現代音楽が多いが、待望の有名曲ライヴが登場。 ラヴェルの協奏曲は美貌のグリモーとの共演。 冒頭のトランペットが少々ずっこけているが、グリモーが抜群にノっており、才気あふれる名演となっている。メッツマッハーの付けも見事。 ヴァレーズは彼お得意の分野ということもあり面白く聴かせる。 ベートーヴェンの第8は才気充分の面白演奏。音質良好。
ドヴォルザーク:交響曲第9番
ヴェルディ:「シチリア島の夕べの祈り」序曲
クラウディオ・アバド指揮
BPO
 録音:2002年5月1日、パレルモ。ステレオ。
 アバド&ベルリン・フィルの最終コーナーとなる欧州ツアーから、パレルモ公演を。アンコールの「シチリア島の夕べの祈り」がリラックスしていて実に良い。
ドビュッシー:交響詩「海」
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ベートーヴェン:交響曲第7番
クルト・マズア指揮
LPO
 録音:2002年5月。ステレオ。
 そのテンポ設定やドイツ人らしからぬ軽い音色が批判の対象となりがちなマズアだが、ニューヨーク・フィルの後はロンドン・フィルの首席となり(メータもそうだった)、 テンシュテット以後がた落ちしたこのオケのテンションを立て直しつつある。 円熟に達しつつある今こそライヴを聴きたい指揮者と言えるだろう。
2S-084
廃盤
ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲(*)
モーツァルト:交響曲第39番
ジョシュア・ペル(Vn;*)
ロジャー・ノリントン指揮
BPO
 録音:2002年6月25日。ステレオ。
 ノリントンとベルリン・フィルによる待望のディスク登場。すっかり大物の風格漂うノリントンのモーツァルトは、この重量級の名門オケを生かしたパワフルな名演となっており、 スケール極大の面白さを誇る。 ウォルトンも実は得意の曲目で、無限の価値を秘める。
マーラー:交響曲第5番 ヘルベルト・
 ブロムシュテット指揮
ライプツィヒ・
 ゲヴァントハウスo.
 録音:2002年6月21日。ステレオ。
 堅実路線から滋味豊かな巨匠への歩みを続けるブロムシュテットの最新ライヴ。ブルックナーと同レベルでマーラーも得意としているブロムシュテットだが、美しい弦楽合奏を生かした名演が展開される。
リヒャルト・シュトラウス:組曲「薔薇の騎士」
ブラームス:交響曲第2番
マリス・ヤンソンス指揮
BPO
 録音:2002年6月18日。ステレオ。
 今、ベルリン・フィルを指揮して最も「カラヤン・サウンド」を聴かせるのは、ヤンソンスではないだろうか? 豪華な美音を惜しげも無くぶちまけるが、 音楽の作りは実に正統かつ古典的なものが基本となっている。もちろん効果的な変化は柔軟にちりばめられており、その美質は満点。
ショスタコーヴィッチ:交響曲第4番 ネーメ・ヤルヴィ指揮
北ドイツ放送so.
 録音:1986年。ステレオ。
 ショスタコーヴィッチの最高傑作と近年人気急上昇中の第4交響曲。天才にしか書き得ない優れた楽想や楽器の多彩さ、音色の豪華さには目を見張るものがあるが、 これだけの名曲でありながらなぜか録音に恵まれず、未だに初演者コンドラシンによる盤が一般に聴かれている。 今回は、合奏能力では他を圧する北ドイツ放送響とヤルヴィという最強のコンビで贈る名盤の登場。CHANDOS録音が気に入らない方にこそお薦め。
ブルックナー:交響曲第7番 マンフレッド・ホーネック指揮
フランクフルト放送so.
 録音:2001年11月。ステレオ。
 実力派として名声が高まるばかりのホーネックによる待望のブルックナーは滋味豊かで工夫に富んだライヴ。インバルによって鍛えられたフランクフルト放送響のブルックナー・サウンドが今も生きている。
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ヴィクトリア・ムローヴァ(Vn)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
北ドイツ放送so.
 録音:1990年代。ステレオ。
 伴奏の名手、ブロムシュテットの妙技を堪能できるブラームス。北ドイツ放送響のほの暗い音色がブラームスにぴったり。そして主役ムローヴァの清潔な奏法が実に清清しい。
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調(*)
ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調(#)
マルタ・アルゲリッチ(P)
クラウス・テンシュテット指揮(*)
モーシェ・アツモン指揮(#)
北ドイツ放送so.
 録音:1979年(と記載されているが、当盤発売後、EN LARMES から発売された1980年3月12日のライヴ[ELS-02-267]と同一の演奏と思われる)(*)/1970年代(#)。ステレオ。
 まさにアルゲリッチ全盛時代のハンブルクに於ける奇蹟の演奏を二つ並べた好企画。鬼才指揮者と奇人ピアニストという破壊スレスレのスリリングさに、目が、いや耳が離せない。
2S-091

(2CD)
モーツァルト:
 交響曲第39番/交響曲第40番/
 交響曲第41番「ジュピター」
ジョス・ファン・
 インマゼール指揮
アニマ・エテルナ
 録音:2001年9月、ブレーメン音楽祭。ステレオ。
 古楽器演奏も数多く録音されるようになった昨今だが、新鮮さを失わないのがインマゼールならでは。一聴して驚くばかりの演奏。
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死
ブルックナー:ミサ曲第2番 ホ短調
スタニスラフ・
 スクロヴァチェフスキ指揮
ザールブリュッケン放送so.
 録音:2002年6月7日。ステレオ。
 巨匠スクロヴァチェフスキ待望のワーグナー。いつも通りキリッと締った表現が爽やか。そして得意のブルックナーからミサ曲第2番は通のみぞ知る清澄な音楽。
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」 エーリッヒ・
 ラインスドルフ指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:1977年。ステレオ。
 名匠ラインスドルフの怖い目が随所に光る「ザ・グレート」。意表を突くような表現は一切無いが、常にウェルメイドな演奏で、聴きこんだファンにこそ薦められる逸品。
ドヴォルザーク:交響曲第8番
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(*)
シュロモ・ミンツ(Vn;*)
クラウス=ペーター・
 フロール指揮
フランクフルト放送so.、
北ドイツ放送so.(*)
 録音:1990年代。ステレオ。
 渋い音楽を作る指揮者として、フロールの評判は近年じわじわと上昇中。残念ながらここ10年ほど録音とはほとんど縁が無いが、こうしたライヴを聴けば実力一級の名指揮者だということがわかる。
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ゲイリー・グラフマン(P)
エルネスト・ブール指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1970年代。ステレオ。
 大指揮者時代においては各れた存在だったブールも、実はとんでもない実力の持ち主であることは、通ならばご存じのとおり。有名曲を指揮しても一筋縄では行かない。 その活躍がほとんどアメリカ国内のみと思われたグラフマンの、ヨーロッパ・オケとの共演という点でも興味深い。
モーツァルト:
 交響曲第35番「ハフナー」(*)/
 アイネ・クライネ・ナハトムジーク(#)/
 交響曲第40番(#)
ギュンター・
 ヴァント指揮
北ドイツ放送so.(*)、
ケルン放送so.(#)
 録音:1992年、ライヴ(*)/1980年代(#)。ステレオ。
 大昔のギュルツェニッヒ盤しか存在しない、ヴァントの「ハフナー」と「アイネ・クライネ」を聴ける喜び。ギュルツェニッヒ時代を踏襲した頑ななまでのインテンポ、 リズムの息詰る程の厳格さが晩年のヴァントを経験した聴き手には却って新鮮。残念ながら「ハフナー」は冒頭の音が少し欠けている。 なお、「アイネ・クライネ」は同時期に発売されたEN LARMESのELS-02-240と多分同一の演奏。
2S-097
廃盤
マーラー:交響曲第1番「巨人」 ミヒャエル・
 ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:2002年6月5日。ステレオ。
 いまや通好みというよりも巨匠の中の巨匠として価値を高めるギーレン待望の「巨人」。作品としては後期交響曲に比して数段劣る、この曲を解析的に責めて成功した最新ライヴ。
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ゲルハルト・オピッツ(P)
ミヒャエル・
 ギーレン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音:1998年。ステレオ。
 これは、期待通りの凄演。ギクシャク音楽を原点とするギーレンが風格を増してきた近年の高みを証明する立派な伴奏を得て、正統派の中の正統派オピッツがしっかりと分を守り、 絶妙なコラボレーションを成し遂げている。
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 エーリッヒ・
 ラインスドルフ指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:1975年5月。ステレオ。
 近年、再評価というよりも初評価が始まっている巨匠ラインスドルフ。しみじみした味わいの晴朗なブルックナーで、その充実振りは見事。
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 スーザン・アンソニー(S)
ナテラ・ニコリ(A)
ウォルフガング・
 ミュエラー・ローレンツ(T)
アンドレアス・シャイブナー(B)
ファビオ・ルイージ指揮
MDRso.
(ライプツィヒ放送so.)
 録音:2002年5月、ケルン。ステレオ。
 絶好調のルイージ&中部ドイツ放送響(ライプツィヒ放送響)。引き締まった造型、快活なテンポで、仕上がりの良さを堪能でき、リズム重視派の結実がすでになされている。
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 ハンス・フォンク指揮
ケルン放送so.
 録音:1990年代。ステレオ。
 ベルティーニのすぐ後にケルン放送響へ着任したフォンク。彼の治世は長く続かなかったが、オケの能力低下が見られなかったのはさすが名匠。 伸び伸びとしたこの「ロマンティック」はケルン放送響にとってヴァント以来久々の音盤である。
ベルリオーズ:幻想交響曲 コリン・デイヴィス指揮
バイエルン放送so.
 録音:1992年。ステレオ。
 ベルリオーズの権威デイヴィスには「幻想」の名録音ももちろん数多いが、当ライヴはロンドン響自主制作と堂々渡り合える至高の名演。ドイツで最も上手い放送オケの妙技も聞き物。
2S-103

(2CD)
マーラー:交響曲第3番 エヴァ・ポドレス(A)
パーヴォ・ヤルヴィ指揮
フランス国立o.&cho.
 録音:2002年6月30日。
 ローマは一日してならず。冒頭のどうもモソモソとした自信のない運びを聴くと疑問符が頭に浮かぶが、段々と調子が上がり、単なる経験の浅い若手指揮者ではない長所を聴かせてくれる。 こうなると、デュトワにしごかれフランスで最も鋭い音を出せるようになったフランス国立管のサウンドが俄然力を見せる。
シェーンベルク:浄められた夜
ヤナーチェク:シンフォニエッタ
セミヨン・ビシュコフ指揮
ケルン放送so.
 録音:2002年4月1日、アーヘン。
 近年の充実振りは巨匠の名に恥じないビシュコフ、その統率振りに死角無し。最も優秀なドイツの放送オケであるケルン放送響とのコンビネーションもばっちりで、特に「浄夜」ではボウイングに工夫が散見される。
2S-105
廃盤
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番(*)
シューマン:交響曲第3番「ライン」
エフゲニー・キーシン(P;*)
リッカルド・
 ムーティ指揮
バイエルン放送so.
 今やオケ相手に妥協なし、歌手相手に妥協なしという典型的な巨匠、ムーティ。強引なドライヴも見事にはまっている。 ベートーヴェンの二番という最難曲を軽々と弾きこなすキーシンにも脱帽。
ラヴェル:パヴァーヌ
ショーソン:交響曲 変ロ長調
マルク・ミンコフスキ指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:2002年6月13日、ステレオ。
 世界の歌劇場で活躍するミンコフスキの交響曲レパートリー。フランクの真似と言われる事もあるショーソンの交響曲だが、見通しの良い棒さばきでどこまでも清清しく演奏している。
2S-107
廃盤
マーラー:交響曲第8番 変ホ長調「千人の交響曲」 クリスティーネ・ブリュワー(S)
ソイレ・イソコスキ(S)
ローズマリー・ジョシュア(S)
ブリジット・レンメルト(Ms)
J.ヘンシェル(Ms)
J.ウィラーズ(T)
デイヴィッド・ウィルソン・
 ジョンソン(Br)
J.レリア(B)
サイモン・ラトル指揮
イギリス国立ユースo.
 録音:2002年8月11日、ロンドン。プロムス・ライヴ。ステレオ。同時にEN LARMESから ELS-02-251としても発売される。
 サー・サイモン、ベルリン・フィル音楽監督就任直前の演奏。全英ユース管のプロムス出演は恒例で、驚くばかりの巨匠との共演が多く記録されているが、当CDはその中でも白眉。 合唱を伴う作品に強みを見せるラトルだけに見通しの良い名演。
2S-108

(2CD)
リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」(*)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
トゥルス・モルク(Vc;*)
マリス・ヤンソンス指揮
LSO
 録音:2002年8月16日、ロンドン。プロムス・ライヴ。ステレオ。
 今や世界で最も忙しい指揮者の一人、ヤンソンス。癖のない音楽作りは万人向けで、オケからの信頼も厚く、バイエルン放送響の首席に就任する。 ここに聴く名曲プロもヤンソンスらしい素直な音楽作りで夏休みの聴衆を魅了している。
ドビュッシー:管弦楽のための「映像」
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調Op.26
アンコール曲(詳細不詳)
イダ・ヘンデル(Vn)
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮
シュレスヴィヒ・
 ホルシュタイン音楽祭o.
 録音:2002年8月、キール。ステレオ。同時にEN LARMESからELS-02-252としても発売されるが、そちらにはアンコールが含まれていない模様。
 一連のシュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭2002から、往年の名女流イダ・ヘンデルの最新ライヴ。ブルッフの協奏曲という十八番、そしてバックを務めるサラステの精緻な指揮も結構。
2S-110

(3CD)
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 トマス・ハンプソン
(ドン・ジョヴァンニ)
アンナ・ネトレブコ
(ドンナ・アンナ)
ミヒャエル・シャーデ
(ドン・オッターヴィオ)他
ニコラウス・アーノンクール指揮
VPO
 録音:2002年7月28日、ザルツブルク音楽祭。ステレオ。
 今や巨匠の中の巨匠アーノンクールとウィーン・フィルという最強の組合せ、しかもモーツァルトのオペラの中でも最もアーノンクール向けであろう「ドン・ジョヴァン二」だから、悪かろう筈がない。 ドッカーンという強烈な和音がところどころ炸裂し、刺激度満点の名演。
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(*)
シューマン:ピアノ協奏曲(#)
エディット・パイネマン(Vn;*)
ゲルハルト・オピッツ(P;#)
ギュンター・ヴァント指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1982年9月20日(*)/1983年8月21日(#)。ステレオ。
 ヴァントの珍しい伴奏名曲集。いずれも就任直後だから、お客さんを考えて協奏曲も指揮したのだろう。そのうち、同じ曲しか振らなくなるが、経験豊かなヴァントだけに無理ない伴奏振り。 シューマンはバックハウスとの至高演奏がある得意曲。ソリストに対抗して熱くなっているところが大人気なくて面白い。
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 チョン・キョン・ファ(Vn)
アンドレ・プレヴィン指揮
ケルン放送so.
 録音:1996年。ステレオ。
 チョン・キョン・ファの魅力的なライヴ。プレヴィンという柔らかな音楽に濃厚なチョンの音色が美しく調和している。久々登場のチョンの名演。
2S-113
廃盤
ブルックナー:交響曲第3番「ワーグナー」(1873年版) ジョナサン・ノット指揮
バンベルクso.
 録音:2002年7月28日。ステレオ。
 古めかしいサウンドで知られるバンベルク響と新鋭ノットの組合せ。ブル3初稿というのも興味深い。ブルックナー・マニア垂涎のライヴ登場。
ブラームス:交響曲第3番
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ファビオ・ルイージ指揮
ライプツィヒ放送so.
(中部ドイツ放送so.)
 録音:2002年6月11日/1999年。ステレオ。
 MDR響でケーゲル以来の黄金期を築き上げているルイージ。まっとうなセンスと厳しいリズム、ルーチンに堕しない個性的な演奏と非の打ち所がない。名曲を1CDにみっちり収録。
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死
チャイコフスキー:交響曲第5番
ガリー・ベルティーニ指揮
ケルン放送so.
 録音:1990年代。ステレオ
 チャイ5冒頭はチェリが蘇ったかと思わせるほどの不気味なスローテンポ。腰の重い引きずるようなリズムは、ベルティーニ流の作為であろう。ワーグナーも陶酔的な音楽でどこまでも神秘的。 十年内に最後の巨匠と絶賛される事間違いないベルティーニ畢生の名演。
2S-116
(2CD)
廃盤
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 ファビオ・ルイージ指揮
ライプツィヒ放送so.
(中部ドイツ放送so.)
 録音:1998年12月8日。ステレオ。
 ルイージの只者ではない才能を心行くまで味わえる名演。粘るところはどこまでも遅く、切れ味鋭いリズム感を維持しつつ、かなりの感情移入を成し遂げている。このマーラーには頭が下がる。
2S-117

(4CD)
ワーグナー:楽劇「ジークフリート」 独唱者陣不詳
アダム・フィッシャー指揮
バイロイト祝祭o./他
 録音:2002年8月。ステレオ。
 ソリストは現時点で不詳ながら、昨年シノーポリの代役で成功を収めて以来、バイロイトの顔とも言える存在にのし上がったフィッシャー故に、嘘のない名演に違いない。
ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14 シルヴァン・カンブルラン指揮
南西ドイツ放送so.
 録音2001年1月。ステレオ。初出音源。
 ギーレンの後任として南西ドイツ放送響首席の座についたカンブルランの情熱的ベルリオーズ。冒頭からダイナミズムが凄まじく、楽章を追うごとに高まる熱気はミュンシュや プレートルに勝るとも劣らぬ劇的迫力を生んでおり、聴衆による終演後の熱狂的喝采が出来の凄さを証明している。正に知られざるカンブルランの才能を示した1枚。
 最大音量時に少しリミッターがかかるきらいがあるが、音質まず良好。
ドビュッシー:交響詩「海」(*)
ベートーヴェン:交響曲第7番(#)
ロリン・マゼール指揮
バイエルン放送so.
 録音:2001年3月(*)/1998年6月(#)。ステレオ。初出音源。
 円熟の極み、マゼールのベートーヴェンに外れ無し。第1楽章〜第3楽章は温和的予定調輪の佳演であるが、それで安心しているとえらい目に会う。第4楽章がかっとびのスーパー・スピード。 無論最初から考え抜かれた速度であり、細かい表情付なども完璧。さすがに終演後は感嘆の歓声が上がっており、この楽章だけでも聴く価値はある。カップリングの「海」もまた鍛え抜かれた凄演でまさに光彩陸離。 オケからは評判の悪いマゼールだが(これだけの技量をオケ側に要求すれば当然かもしれないが)音楽は完璧であり、「良い人」は名指揮者たりえないという証明ではなかろうか。
 音質極上。
ベートーヴェン:
 ピアノ協奏曲第1番 ハ長調Op.15(*)/
 交響曲第5番 ハ短調Op.67「運命」/
 「プロメテウスの創造物」序曲
クリストフ・
 エッシェンバッハ(P)指揮
パリo.
 録音:2002年9月7日、ボン。ステレオ。初出音源。同時にEN LARMESからもELS-02-265として発売されるが、そちらでは「プロメテウスの創造物」序曲が省かれている。
 今やドイツ音楽の権威と目される「ドイツの巨匠」エッシェンバッハ。才人ゆえ策に倒れることも無いわけではないが、決まったときの見事さも格別。パリ管という上手いオケを締め上げ、 最高のベートーヴェン演奏を聞かせる。なお「プロメテウスの創造物」序曲はアンコール。
 音質まず良好。
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ザラ・ネルソヴァ(Vc)
エリアフ・インバル指揮
フランクフルト放送so.
 録音:1980年代。ステレオ。初出音源。
 女流チェリストの中では大ヴェテランのネルソヴァ。スケールが大きく、並みの男性チェリストが足元にも及ばぬ豪快さを持ち、正統的名演を聴かせてくれる。 インバルも同じ視点に沿った解釈で好サポート。
 なお、この盤がリリースされたのと同時期の2002年10月10日、ネルソヴァは84才で亡くなり、図らずも追悼盤となってしまった。
 音質極上。
ドヴォルザーク:交響曲第7番 チョン・ミョンフン指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1994年12月4日。ステレオ。初出音源。
 重石をかけて引きずるようなオーケストラ・ドライヴは正に師匠ジュリーニ譲り。北ドイツ放送響のドイツ魂を呼び覚まし、ブラームスをさらに重厚にしたような音楽に仕上げているのは一聴に値する。 このスタイルでは凡庸な指揮者なら只単なる重苦しい演奏になってしまう所を、色彩豊かな名演にし上げている所はチョンの才能ゆえだろう。  音質良好。
ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」(*)
ヒンデミット:交響曲「画家マチス」(#)
ロリン・マゼール指揮
バイエルン放送so.(*)、
ミュンヘンpo.(#)
 録音:1991年12月(*)/1987年(#)。ステレオ。初出音源。
 遅いテンポを取り、執拗に旋律を極彩色で埋め尽くす不気味な「春の祭典」の名演は、正にマゼールならではの傑作。そして、チェリ時代のミュンヘン・フィルに客演した「画家マチス」 もチェリを意識したカラフルな演奏で、 チェリのやることなど軽くできると言わんばかりのデモンストレーションがこれまた恐ろしいほど。
 音質まず良好。
ドビュッシー:管弦楽の為の映像(*)
メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」(#)
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1994年10月23日(*)/1991年7月(#)。ステレオ。初出音源。
 ガーディナーと北ドイツ放響は短い関係に終わったコンビであり、楽員からも賛否両論が絶えなかったが、一定の成果は挙げたと見るのが正しかろう。 ドビュッシーに見せる神経質な透明さはヴァントにはないものだ。メンデルスゾーンも名曲と佳曲の中間に位置する難しい曲だが見通しは抜群。
 音質極上。
シェーンベルク:
 管弦楽の為の「浄夜」/室内交響曲
サイモン・ラトル指揮
BPO
 録音:1990年、ステレオ。初出音源。
 マーラーの「第5」で華々しいスタートを切ったラトルとベルリン・フィル。 この1990年のライヴを聴くと、カラヤン没後一年で既にラトルはオケを完璧にドライヴしているのが分かる。抜群の合奏能力を生かした名演。
 音質良好。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ツィモン・バルト(P)
クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
北ドイツ放送so.
 録音:2002年7月、ルードヴィヒスブルク。ステレオ。初出音源。
 エッシェンバッハと「特別に」仲が良いバルト、彼等はEMIへも録音があるほどで1980年代後半からの付き合。今回の演奏は、 まず伴奏は並みのロシアン・アーティストなど及びもつかないエネルギッシュさを持ちつつも遅いテンポで統一され、ロマン主義の権化のような濃厚かつ官能的な響きで終始する。 名手バルトも合わせづらそうだが、このムンムンした色気は何物にも替え難い。
 パチパチ・ノイズが散見されまるが高音質。
チャイコフスキー:交響曲第4番 クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:2002年7月、ルードヴィヒスブルク。ステレオ。初出音源。
 景気の良い派手な名曲をやらせれば、今や右に出るものがいない巨匠エッシェンバッハ。チャイコフスキーの交響曲の中でも最も相性の良い第4も自由自在で、大袈裟で大胆な名演となっている。
 パチパチノイズが散見されるが高音質。
ブーレーズ:ノタシオンVII
プロコフィエフ:交響曲第5番
クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:2002年9月31日。ステレオ。初出音源。
 かつて吉田秀和氏は、ベルクのヴァイオリン協奏曲とプロコフィエフの第5交響曲を並べたカラヤンのプログラムを悪趣味と断じた。このエッシェンバッハ・プログラムもそれを上回る下品さだが、 むしろそれを楽しめる時代になったことに感謝したい。もちろんプロコフィエフが出色の出来。
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 ラファエル・クーベリック指揮
バイエルン放送so.
 録音:1974年12月、ミュンヘン。ステレオ。初出音源。
 ヴァイオリン両翼配置が効果的な名曲だが、そういうディスクは極めて少ない。クーベリックはウィーン・フィルとのデッカ盤では、通常配置をディレクターに強制されていた。 その興味以上に演奏が素晴らしいことは言うまでもない。
モーツァルト:
 ピアノ協奏曲第24番(*)/
 ピアノ協奏曲第25番(#)
アルフレード・ブレンデル(P)
ジェイムズ・レヴァイン指揮
BPO(*)、
オイゲン・ヨッフム指揮
バイエルン放送so.(#)
 録音:1985年4月(*)/1966年(#)。ステレオ。初出音源。
 ブレンデルのモーツァルトというと、甘さの無い味わいが素晴らしいが、このライヴは極めつけである。レヴァイン&ベルリン・フィルの伴奏を得た第24番での深々たる叙情は素晴らしく、 第25番での軽やかな足取りは感動的ですらある。
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 ミラン・ホルヴァート指揮
ベルリン放送so.
 録音:1973年。ステレオ。初出音源。
 最後の巨匠として注目されつつあるホルヴァート待望のブルックナー。がっしりした構えと威容を誇り、これだけのブルックナー指揮者を無視するのはまさに愚行と言える。
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス リューバ・オルゴナソヴァ(S)
キャスリン・ロビン(Ms)
アンソニー・
 ロルフ・ジョンソン(T)
アラステア・マイルズ(B)
ジョン・エリオット・
 ガーディナー指揮
ハンブルクNDRso.&cho.
 録音:1994年6月26日、リューベック。ステレオ。初出音源。
 北ドイツ放送響にとってはヴァントとエッシェンバッハを繋ぐ過渡期的指揮者と見られがちなガーディナーとブロムシュテットだが、新しい解釈を吹き込んだ点でガーディナーはもっと評価されて良い。 得意の合唱もの故に手慣れた指揮ぶりで硬質なベートーヴェンが新鮮。  音質まず良好。
ハイドン:協奏交響曲 変ロ長調Op.84(*)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番(#)
ダニエル・
 スタブラーヴァ(Vn;*)
ゲオルグ・
 ファウスト(Vc;*)
ダニエーレ・
 ダミアーノ(Fg;*)
アルブレヒト・
 マイヤー(Ob;*)
ロバート・レヴィン(P;#)
サイモン・ラトル指揮
BPO
 録音:1995年6月28日。ステレオ。初出音源。
 広範なレパートリー、広範な演奏解釈を誇るラトルの古典作品。特に伴奏ものは今後貴重となろう。そして、メンバーをソロに配したハイドンの見事さ。正真正銘の名指揮者であることの証明。
ブルックナー:交響曲第9番 サイモン・ラトル指揮
BPO
 録音:2002年10月4日。ステレオ。初出音源。
 ラトルはブルックナーについては、チェリビダッケ、ヴァントという両家元に対して遠慮勝ちで、ヴァント出演直後のベルリン・フィル定期客演では、予定のブルックナーをマーラーに変更したりしていたが、 もはや誰にも気兼ねすること必要はない! チェリ風だった第7番(EMI)に比べ、 自然体で清清しいヴァント・スタイルの第9登場。
2S-136

(2CD)
ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調Op.61(*)
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調
フランク・ペーター・
 ツィンマーマン(Vn;*)
ベルナルド・ハイティンク指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
 録音:2002年10月5日。ステレオ。初出音源。なお、同月1日とする音源がEN LARMESのELS-02-273/4として出ている。
 正に王道を行くドイツ名曲路線。シュターツカペレ・ドレスデンという極上サウンドを誇るオケを駆使する巨匠ハイティンクは信じがたい美音をオケから引き出す名人だが、 スタジオ録音だと輪郭のぼやけがちに聴こえる欠点があり、真価を知りたいのならこういうライヴに限る。ハイティンク会心の名演。
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」 ファビオ・ルイージ指揮
MDRso.(ライプツィヒ放送so.)
 録音:2002年5月。ステレオ。初出音源。
 地道に進められるマーラー・ツィクルス。オケの粗野な魅力をそのままぶちまけ、ルイージ流の微に入り細にわたる指揮ぶりで見事に統率。ベルティーニ、インバル後のマーラー指揮者は、このルイージであろう。
2S-138
廃盤
ベートーヴェン:
 交響曲第5番「運命」/交響曲第7番
ロジャー・ノリントン指揮
シュトゥットガルト放送so.
 録音:2002年9月。ステレオ。初出音源。
 ノリントンのベートーヴェン・ツィクルス。ロンドン・クラシカル・プレイヤーズとの全集(EMI、現Virgin )は、一斉を風靡した名盤として知られるが、 典型的なドイツ・モダン・オケのシュトゥットガルト放響首席となった今でもその先見性は明らか。 のっけからまるで古楽オケを聴いているような響きと、ノリントン独自のイントネーション&テンポにより、 旧スタジオ録音を更に昇華させたような、素晴らしい演奏が展開される。 オケの上手さもプラスに働き、すっきり爽快な古楽アプローチが成功している。終演後の拍手も盛大。
 音質良好。
メシアン:鳥の目覚め
シューマン:交響曲第1番 変ロ長調Op.38「春」
チョン・ミュンフン指揮
フランス国立放送
 フィルハーモニックo.
 録音:2002年9月25日。ステレオ。初出音源。なお、同月20日とする音源が、EN LARMESのELS-02-269として発売されている。
 曲を自在に、自己の表出として処理できる希有な才能。本当はそれが当たり前なのに、今やそういう指揮者が減った。素晴らしいセンスが光るシューマン。そして、現代最高の解釈者によるメシアン作品も凄い。
ショスタコーヴィッチ:交響曲第11番「1905年」 インゴ・メッツマッハー指揮
ハンブルクpo.
 録音:2002年9月22日。ステレオ。初出音源。
 メッツマッハーのハンブルク国立歌劇場シェフとしての活躍には目を見張るばかりだが、もう一つの柱がシンフォニー・レパートリー。歌劇場のオケとはいえ、 全てのメンバーが頻繁に北ドイツ放送響にゲスト出演しているだけあって、仕上がりに不満はない。
2S-141

(2CD)
ベートーヴェン:
 交響曲第3番 変ホ長調Op.55「英雄」/
 ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調Op.73「皇帝」(*)
ピエール=ローラン・
 エマール(P;*)
クリストフ・エッシェンバッハ指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:不詳。ステレオ。初出音源。ただし、EN LARMESから2曲とも含まれる2セットが同時期に発売となる(ELS-02-283/4とELS-02-285;こちらは録音年月が判明している)。
 今やドイツ音楽の権威エッシェンバッハによるベートーヴェン。自分が変な伴奏者に苦労したせいか、合わせ上手な名指揮者だ。豪快、剛直な「英雄」も見事の一言に尽きる。
ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調Op.55「英雄」
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
オイゲン・ヨッフム指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1978年5月、ハンブルク。ステレオ。初出音源。EN LARMESのELS-02-292としても発売される(2002/12新譜)。
 巨匠ヨッフムと北ドイツ放響という魅力的な組み合わせ。ドイツで最もごついサウンドを聴かせる北ドイツ放送響を相手に、ドイツ楽団の長老ヨッフムが堂々かつ立派な「英雄」を存分に楽しませてくれる。 突出するトランペットや大胆なテンポ変化、豪快なゲネラル・パウゼなどにしびれる一枚。  音質まず良好。
ブルックナー:交響曲第9番 オイゲン・ヨッフム指揮
ベルリン・ドイツso.
 録音:1970年代。ステレオ。初出音源。
 こちらも至高の名演。ヨッフムのブル9といえばラスト・コンサートのミュンヘン・フィル盤が有名だが、 こちらは動的なアプローチが見事に決まった演奏。ヨッフムの同曲ベスト・パフォーマンスの一つと言え、彼自身の体力気力も充実した上、 ベルリン・ドイツ響も非常に真摯に向き合っており、そのあたりが一層感動を呼ぶ。  音質は年代からすれば、少々テープ劣化が認められるが、まあまあ。
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 クルト・マズア指揮
フランス国立o.
 録音:2002年9月。ステレオ。初出音源。
 せかせかしたテンポと設定と万人的解釈で、評価されることの少ないマズアだが、近年のテンポ設定は遅くなり、この「新世界」では意外な変化を付けた、十分楽しめる演奏となった。 フランスでもっとも規律正しいアンサンブル、フランス国立管の新鮮な響きも見事。
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(*)/交響曲第8番(#) フランク・ペーター・
 ツィンマーマン(Vn;*)
クリストフ・
 エッシェンバッハ指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:2002年7月14日、フレンスブルク、シュレスヴィヒ・ホルスタイン音楽祭、ライヴ。ステレオ。(#)はEN LARMESからELS-02-285(カップリングは「皇帝」)で出ている物。 (*)は初出。一日の演奏会の模様としては初発売。
 今やドイツ人で最も魅力的なベートーヴェンを聴かせる名匠、エッシェンバッハの古風なアプローチを堪能できる。ヴァントは近代的なベートーヴェンを確立したが、 エッシェンバッハは古き良き時代を感じさせつつ、十分個性的なベートーヴェンを創造したと言えるかもしれない。
 音質良好。
ブラームス:交響曲第1番 ロリン・マゼール指揮
バイエルン放送so.
 録音:1997年6月。ステレオ。初出音源。
 執拗な場面展開、フィナーレでの大きなテンポ変化といった、マゼール節大炸裂の機奇演。
ブラームス:交響曲第2番 ファビオ・ルイージ指揮
MDRso.(ライプツィヒ放送so.)
 録音:2002年6月。ステレオ。初出音源。
 ルイージによる待望のブラームスは、この所よく取り上げている第2番。どっしりとしたテンポで進められ、ミュンシュ顔負けの熱っぽいアプローチが素晴らしい。 あたかもオーケストラが血相を変えて棒について行っている様が目に見えるかのよう。
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 ファビオ・ルイージ指揮
MDRso.(ライプツィヒ放送so.)
 録音:1997年。ステレオ。初出音源。
 こちらもルイージによる待望のチャイコフスキーは、抉りが隅々まで行き届き、濃厚かつ繊細。やはりただ者では成し得ない、彼の長所がよく出た演奏と言えるだろう。
"0" "0" "0" CLASSICS (THREE ZERO CLASSICS)
TH-001
廃盤
マーラー:交響曲第5番 クラウス・テンシュテット指揮
アムステルダム・コンセルトヘボウo.
 録音:1990年12月。テンシュテットのマーラーというだけでこれは必聴。「ハイティンク、シャイーとの格の違いを実感させる演奏」とは代理店の弁。
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」 セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1992年10月。この年、心臓発作で倒れたチェリビダッケは、周囲の心配のなかベルリン・フィルへの復帰を果たして自らの80歳を祝い、さらに極東にまでやってきた。 そのメイン・プログラムが「運命」。止まりそうなほどの音楽の運び、恍惚としたような木管の美しさ。これこそ20世紀最高の「運命」だ。
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 イツァーク・パールマン(Vn)
セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1988年4月22日。完全に自分の言いなりになるソリストに限って協奏曲を共演したチェリビダッケ。もちろん例外はあり、 バレンボイムやミケランジェリは彼に対して自己主張を許された数少ないソリストであったが。さて、ここではパールマンはしっかりチェリビダッケのテンポで弾くことを強要されている。 しかしながら、つやのある音色は超絶技巧はじゅうぶんに生かされている。(ヴァイオリンは遅く弾くほうが難しいこともある。)「英雄、英雄を知る」というべき名演奏である。
ブルックナー:交響曲第7番 クラウス・テンシュテット指揮
フィラデルフィアo.
 録音:1985年6月。あれだけ好評をもって受け入れられたにもかかわらず、テンシュテットがアメリカの名門オーケストラを指揮した録音は1枚しか残されていない。 それゆえ、美音で名高いフィラデルフィアo.を指揮したブルックナーの登場はファンの不満を静めるしずめるものとなるだろう。輸入元によれば「それにしてもごついブルックナー」とのこと。
TH-005
(2CD)
廃盤
マーラー:交響曲第3番 ヴァルトラウト・マイアー(Ms)
クラウス・テンシュテット指揮
LPO、&cho.
 録音:1986年、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール。テンシュテットといえばマーラーだが、録音は1曲につきほとんど1回しか残しておらず、かつ録音クオリティも高いとはいえない。 マーラーの交響曲のなかでも最長で、地球上の森羅万象を音楽にしてしまったかのような第3番は指揮者泣かせの難曲だが、テンシュテットは録音でもすばらしい演奏を聴かせていた。 それだけにこのライヴ盤の登場は朗報であろう。ブレイク前のマイヤーのソロにも注目。「LPOも実力以上の大熱演、拍手が凄い」とは輸入元のコメント。
ドヴォルザーク:交響曲第7番
デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1982年。残響過多な録音だが、チェリビダッケのドヴォルザーク第7はSDRを振ったライヴが1つあっただけなので、貴重だといえよう。
チャイコフスキー:交響曲第4番 セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1988年。スケール雄大、叙情の極地。ムラヴィンスキーの対極にある表現ながら、姿勢として共通するものを感じさせる。
バルトーク:管弦楽のための協奏曲 セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1995年。巨匠最晩年の限界まで遅いテンポが織り成す、音楽絵巻。しかし全盛期のようなアッチェルランド、破壊的な大音響など、満身創痍ながらよくぞここまでと感銘深い。音質良好。
TH-009
廃盤
ラヴェル:ピアノ協奏曲 アルトゥーロ・
 ベネデッティ・ミケランジェリ(P)
セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1992年5月。チェリビダッケ80歳記念演奏会から。この1曲のみ収録。完璧主義のピアニストと指揮者は、ときに衝突しながらも、精緻の美を限界まで突き詰めた演奏を展開していた。音はよくなく、客席での録音か。
TH-010

(2CD)
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1993年5月。最終楽章だけで30分を超える、深山幽谷的ブルックナー。客席での録音か。音質はそこそこ。
TH-011
廃盤
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 クラウス・テンシュテット指揮
フィラデルフィアo.
 録音:1982年。テンシュテットのマーラーに近似した解釈で押し通された、艶やかで暗く美しい前代未聞のチャイコフスキー。 第3楽章演奏後に盛大な拍手あり。音質良好。
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」 クラウス・テンシュテット指揮
フィラデルフィアo.
 録音:1985年4月。これまたマーラー的なショスタコーヴィチで、フィラデルフィアo.ならではの艶やかな音色を虚無の美へと導く。輸入元によればすばらしい音質とのこと。
TH-013
廃盤
ベートーヴェン:
 交響曲第2番/交響曲第7番
クラウス・テンシュテット指揮
ボストンso.
 録音:1977年7月、タングルウッド。テンシュテット&ボストンという興味深い組み合わせ。フルトヴェングラーに近い精神性を感じさせる演奏で、盛り上がり方がすごい。 音質は多少こもり気味だが、聴きにくくはない。
TH-014
廃盤
ブラームス:交響曲第3番 クラウス・テンシュテット指揮
LPO
 録音:1983年。EMIがテンシュテットに録音させたブラームスの交響曲は第1番だけであった。マーラー的ではなくベートーヴェン的なブラームス。 アレグレットの憂愁、フィナーレのドラマ性は特筆に価する。
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 マルタ・アルゲリッチ(P)
クラウス・テンシュテット指揮
アムステルダム・
 コンセルトヘボウo.
 録音:1980年2月23日。注目すべき顔合わせ。鬼才同士が相まみえる協奏曲の理想形。一音ごとにその表情を変えるアルゲリッチを見事に切り返すテンシュテット。 旋律の多少の浅薄さなどがふっとぶ「大芸術」演奏。音質はあまりクリアではない。
TH-016

(2CD)
ブルックナー:交響曲第8番 クラウス・テンシュテット指揮
フィラデルフィアo.
 録音:1989年2月。フィラデルフィア管の能力、理解力の高さには脱帽。ごつごつした巨匠のアプローチを繊細に美しく紡いで行く。指揮者とオーケストラの相性のよさを示す名演。
 # テンシュテットの同曲異演については、LPO 自主製作盤のページにまとめています
マーラー:亡き子をしのぶ歌 ブリギッテ・
 ファスベンダー(Ms)
セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1983年6月。マーラーを「あまり偉大とは思えない」と評し遠ざけていたチェリビダッケだが、歌曲は例外だったのだろうか。 ファスベンダーのブラームス的語り口と、チェリビダッケの徹底的にロマンティックな解釈が聴きどころ。
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ダニエル・バレンボイム(P)
セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1987年。ベネデッティ・ミケランジェリとともに、チェリビダッケが認めた数少ない自己主張型ピアニストが、バレンボイムであった (ただしチェリビダッケに、「指揮者バレンボイム」は評価されなかった。)。チェリビダッケが描く巨大なスケールにひるむことなく、かといって媚びることもなく、堂々たる歩みを進めるところがすごい。音質良好。
TH-019
廃盤
シューマン:ピアノ協奏曲(*)
R.シュトラウス:4つの最後の歌(#)
ダニエル・バレンボイム(P;*)
ジェシー・ノーマン(S;#)
セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1991年。音質向上。(*)はおそらく会場録音だが、バレンボイムとチェリビダッケの最後の共演の記録として貴重である。(#)は作曲者最晩年の哀愁がどこまでも美しく表現されている。
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1993年4月。極限まで遅いテンポ設定により、チャイコフスキーの緻密な音楽をたっぷり楽しめる。心情はどこまでも暗く、音色はどこまでも明るく。 おそらく客席での録音ながら、そこそこの音質。
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 シュロモ・ミンツ(Vn)
セルジュ・チェリビダッケ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1992年5月31日。チェリビダッケによるこの曲の録音にはイダ・ヘンデルをソリストとしたスタジオ録音盤があるのみ。 一時あったシュナイダーハンをソリストとしたライヴ盤は、別人の指揮である疑いが強いようだ。ここでミンツはチェリビダッケの意思に従った結果と考えられる、 自己主張のない演奏に終始している。音質はあまりクリアではない。
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」 ルドルフ・ケンペ指揮
ベルリン放送so.(旧西)
 録音:1974年4月。ケンペとベルリン放響、ケンペとショスタコーヴィチ、旧型管弦楽配置とショスタコーヴィチという、珍しい組み合わせのそろったライヴ。 その結果は、興奮煽動型ではない純音楽的な演奏。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
アルトゥール・
 ルービンシュタイン(P)
エーリヒ・ラインスドルフ指揮
ボストンso.
 録音:1963年。ステレオ。 ルービンシュタインのスタジオ録音を超える、圧倒的な演奏。スタジオ録音では交通整理的傾向のラインスドルフも、ここではルービンシュタインの勝手放題に対してトスカニーニばりに怒り爆発の真っ向勝負。
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 ギュンター・ヴァント指揮
BBCso.
 録音:1987年、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ライヴ。 晩年には実際の客演はなかったものの、ヴァントは亡くなるまでBBCso.首席客演指揮者だった。 「悲愴」は意外にもヴァントが「最愛の曲」と語った曲。 長年首席指揮者に恵まれず低迷を続けるオーケストラだが、ヴァントはそれを徹底的に締め上げ、特有の透明感とスピード感を引き出し、活気あふれる音楽を聴かせる。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番(*)
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(+)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(ピアノ連弾版)(#)
マルタ・アルゲリッチ(P;*/#)
ネルソン・フレイレ(P;#)
ロリン・マゼール指揮
ベルリン放送so.(旧東)(*/+)
 録音:1972年、ライヴ(*/+)。1977年、ベルリン、スタジオ(#)。アルゲリッチとマゼールという言わば個性派同士の共演はライヴならでは。 連弾でもフレイレと共に、アルゲリッチ阿修羅のごとき弾きまくりぶり。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 マウリツィオ・ポリーニ(P)
ベルナルト・ハイティンク指揮
コンセルトヘボウo.
 録音:1977年、エジンバラ音楽祭、アッシャー・ホール。現代の鍵盤の獅子王ポリーニの「皇帝」最高の出来である。ハイティンクのサポートも絶妙。
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」 ギュンター・ヴァント指揮
BBCso.
 録音:1987年9月9日、ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール、「プロムス」ライヴ。
ベートーヴェン:交響曲第2番/交響曲第4番 ギュンター・ヴァント指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1987年、ライヴ。 ヴァント久々の第2番。
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 ホルヘ・ボレット(P)
ギュンター・ヴァント指揮
ハンブルクNDRso.
 録音:1987年、ハンブルク、ムジークハレ、ライヴ。リスト弾きとブルックナー振りによる興味深いチャイコフスキー。 この曲の演奏にありがちな煽情性を排した純音楽的な演奏でありがながら、音楽はだんだんと熱気を増して行く。音質も優秀。
ブルックナー:交響曲第9番 ギュンター・ヴァント指揮
BBCso.
 録音:1987年1月、ノースハンプトン、ライヴ。
晩年には実際の客演はなかったものの、ヴァントは亡くなるまでBBCso.首席客演指揮者だった。 長期低迷状態にあるこのオーケストラ、 1987年といえばもう低迷期に入っているのだが、ヴァントの厳格な練習によって一流の音を出している。BPO盤との聴き比べもおもしろいだろう。
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 チョン・キョンファ(Vn)
ゲオルグ・ショルティ指揮
LPO
 録音:1979年11月。テンシュテットと共演した2種類のライヴ盤で、スタジオ録音との燃焼度の違いを明らかにしたチョン・キョンファのベートーヴェン。 さらに相性の良いショルティとの共演の出来が悪かろうはずがない。シゲティを超えるカデンツァ、ハイフェッツを超える終楽章を聴かせてくれるとのこと。
ブルックナー:交響曲第3番「ワーグナー」 スタニスラフ・
 スクロヴァチェフスキ指揮
ミュンヘンpo.
 録音:1980年。近年、名巨匠として認識が広まったスクロヴァチェフスキが、世界一ブルックナー向きといえるミュンヘンpo.を指揮した注目盤。音質良好。
チャイコフスキー:交響曲第5番 キリル・コンドラシン指揮
RPO
 録音:1978年1月24日、ロンドン。芸術は爆発だ!と言わんばかりのコンドラシンの初出レパートリー。おそろしい迫力で終始一貫。どちらかと言えば穏やかなロイヤル・フィルも目の色を変えて弾きまくる。もしかしてコンドラシンは、こんな激しい演奏ばかりしていたから早世したのかも。
TH-035

(2CD)
マーラー:交響曲第9番 アンタル・ドラティ指揮
ベルリン放送so.(旧東)
 録音:1984年5月30日、ライヴ。ドラティ晩年の初出レパートリー・ライヴ。彼ととマーラーはあまり結びつかないように思われるが、 当演奏は強い構築性のなかにヒューマニスティックなあたたかさも感じさせる。
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮
ロサンゼルスpo.
 録音:1980年5月、ロンドン。パーティー、社交は一切お断りという条件でLAPOの音楽監督に就任したジュリーニが気力の頂点にあった頃のライヴ。
シューマン:交響曲第1番「春」 レナード・バーンスタイン指揮NYP
 録音:1984年3月、ニューヨーク。フルトヴェングラーかバーンスタインか、というべき暗い「春」。
フルトヴェングラー:交響曲第3番 ロリン・マゼール指揮
BPO
 録音:1979年、ベルリン。マゼールが心酔するフルトヴェングラーに敬意を表して取り上げた交響曲。冒頭から不気味な旋律が繰り返され、 ワーグナー=ブルックナー風浄化サウンドが横溢する作品。
シェーンベルク:浄夜(*)
ウェーバー:「魔弾の射手」序曲
レオンカヴァッロ:「道化師」間奏曲
プッチーニ:「マノン・レスコー」間奏曲
リスト:ハンガリー狂詩曲第5番
ヨゼフ・シュトラウス:天体の音楽
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
BPO
 録音:1988年6月10日、ロンドン(*)/1985年12月31日、ベルリン、ジルヴェスター・コンサート。カラヤンは意外にも「浄夜」を1回しかレコーディングしていないので、 再晩年のライヴの登場は興味深いところ。
TH-040
(2CD)
廃盤
マーラー:交響曲第2番「復活」 オリガ・ボロディナ(S)
ガリーナ・
 ゴルチャコワ(Ms)
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮
キーロフo.&cho.
 録音:1998年7月、ラヴェンナ音楽祭。ファンなら絶対に聴いてみたいであろうゲルギエフのマーラー。
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(*)
シューベルト:ソナチネ第3番(+)/幻想曲(+)
エディト・パイネマン(Vn)
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮(*)
ベルリン放送so.(*)
レナード・ホカンソン(P;+)
 録音:1985年。美女と野獣的組み合わせのプロコフィエフに期待。
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番
ダラピッコラ:囚われ人の歌
ヘルベルト・ケーゲル指揮
ライプツィヒ放送so.
 録音:1972年。音質極上。
ブルックナー:交響曲第9番 ギュンター・ヴァント指揮
BBCso.
 録音:1987年、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール。
TH-030とは同年だが別の演奏。出来は甲乙つけがたい。
モーツァルト:交響曲第40番
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
ギュンター・ヴァント指揮
BBCso.
 録音:1988年9月、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール。プロムスでのライヴ。
 プロムスでの演奏ということでお祭りムードを想像しがちだが、全く異なる苛烈な表現はヴァントならでは。
ブルックナー:交響曲第8番 ギュンター・ヴァント指揮
ケルン・ギュルツェニッヒo.
 録音:1974年、スタジオ。
 ヴァント=ブルックナーの最初の金字塔、「ギュルツェニッヒのブル8」の復活。 ケルン放送so.やハンブルクNDRso.と比較すればオケは下だが、それを徹底的にしごき、この頃のヴァントならではの引き締まった古典的な造形を引き出している。
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番(*)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
ルドルフ・ゼルキン(P)
クラウディオ・アバド指揮CSO(*)
ラファエル・クーベリック指揮
バイエルン放送so.
 録音:1977年10月/1978年10月5日(*)。アバドとのモーツァルトは、後年のDG盤でも見られた精緻な伴奏が魅力。ライヴならではの丁々発止やCSOという点も面白い。 ベートーヴェンはクーベリックならではの「立派な」伴奏が聞き物。こちらはEN LARMESのELS-00-015に含まれている物と同一と思われる。ゼルキン絶頂期のライヴだけに2曲とも素晴らしい出来。
フランク:交響的変奏曲(*)
メンデルスゾーン:
 ヴァイオリン協奏曲(#)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番(+)
フィリップ・アントルモン(P;*)
イザベル・ペトロズナン(Vn;#)
ダニエル・バレンボイム(P;+)
ラファエル・クーベリック指揮
バイエルン放送so.
 録音:1970年代。クーベリックの会わせ物を3曲。どれもクーベリックの意思が前面に出た演奏。その中でもバレンボイムの瑞々しさが光る。 ペトロズナンはバイエルン放送so.のメンバーだった人。
モーツァルト:
 交響曲第35番「ハフナー」/交響曲第40番
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストンso.
 録音:1958年10月10日/1959年7月11日、ステレオ。持続ノイズは有るが楽音自体は鮮明。フルトヴェングラー並みのテンポ・チェンジが頻繁に現れるドラマティックな演奏。
フォーレ:レクイエム アディソン、グラウン
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストンso.&cho.
 録音:1956年2月13日、モノラル。ミュンシュの初出レパートリー。豪快な演奏。
マーラー:交響曲第10番〜アダージョ
ベートーヴェン:交響曲第7番
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストンso.
 録音:1959年12月5日/1960年10月8日。ミュンシュの初出レパートリーで、マーラーの交響曲としても唯一。劇的な演奏。得意のベートーヴェンはオケを煽りに煽った大熱演。
ヴェルディ:「運命の力」序曲
ムソルグスキー:「ホヴァンシチナ」前奏曲(*)
チャイコフスキー:交響曲第4番